2021年度に放送されたおすすめアニメ一覧 396

あにこれの全ユーザーが2021年度に放送されたおすすめアニメを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月24日の時点で一番の2021年度に放送されたおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

69.8 126 2021年度アニメランキング126位
最果てのパラディン(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (314)
992人が棚に入れました
かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者(アンデッド)。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者(アンデッド)たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。――その全てを知る時、少年は聖騎士(パラディン)への道を歩みだす。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

単なるRPGのジョブとかじゃない聖騎士(パラディン)

本作の原作は「小説家になろう」に掲載され、主人公は現代日本から転生したということになっていますが、その設定のことはほとんど忘れて良いんじゃないかと思うくらいにまともなファンタジー作品で、個人的にはけっこうお勧めです。

ただ、主人公が生まれ育ってから「最果てのパラディン」になるまでほぼ1クールを使ってしまうという、人によってはそのテンポ感に堪えがたい作品にもなっています。続編の制作が既に決定しているのが救いです。

あんまり似たアニメ作品を思い浮かべることができませんが、『グランクレスト戦記』とかを楽しめた人なら大丈夫な気はします。

神が想像上の物ではなく実在することを一般人もある程度認めていて、神官は場合によっては神と直接向き合うという世界観はとてもファンタジーっぽいです。

さて、皆さんは聖騎士(パラディン)と聞いて何を思い浮かべるでしょうか。

騎士(ナイト)は中世ファンタジーでもおなじみですし、歴史上にも多数実在しますし、実は現代でも爵位として残っておりナイトを名乗れる人は存在しています。でも、たぶん現代にパラディンはいないですよね。

物語で聖騎士(パラディン)として出てくる人物というと、違う人もいますが概ね「騎士でもある聖職者」みたいな雑なイメージがあります。

で、聖騎士(パラディン)として物語や伝説として語り継がれる人もいるんですけど、基本的にはRPGとかで聖魔法的な物が使える騎士の上級職的な物としてしか認知されていません。そういう聖騎士は必ずしも神に日常的に祈ったり聖職者としての立ち振る舞いをしたりはしなかったりする人もいます。

翻って主人公のウィルくんはブラッドという元戦士に剣術や格闘を仕込まれ、ガスという元魔法使いに魔法を仕込まれ、地母神マーテルの神官だったマリーに神への祈りや聖職者としての在り方を学び、正式に「灯の神グレイスフィールの神官」としてグレイスフィールに認められています。

そして、王弟エセルバルドに正式に叙任されてパラディンとなるのですね。

こんなに聖騎士然としたキャラクターも創作物といえども珍しくて、価値判断や考え方が周囲から浮いていてそのギャップとかも面白いと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 30

van2013 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

言いたいところは多いが。

小説、漫画に関してはいうことがないくらい素晴らしいお話でです。
アニメについては、若干の端折りやキャラデザ等気になる点は
多々あります。ただ、今日びの乱造「なろうアニメ」の中では
まだ、しっかり作られているほうだと思います。
 最初の旅立ちの部分がとても濃い部分でもあり、
しっかり作ってくれてうれしい。

 今日びのなろう系の「キャッキャ、ウフフ」で向かうところ敵なし
気に入らないのは踏みつぶす、悩みなし、やりたい放題の
主人公に食傷気味の人は是非見てほしい。

 確かにこの主人公も「最強」に匹敵するタイプかもしれないが、
前者とは一線を画してて、人としての悩みや葛藤、それでも進む
勇気を見せてくれるいい作品だと思う。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

灯火

転生ものだけど、転生ものの影は薄い。
だって、前世の描写がほとんどない。
だから、強いて転生ものにする意味が感じられない。
べつに、ひょっこり生まれても良かったんじゃない?

主人公ウィルは、最果ての街で育てられます。
それも廃墟の街。
育ての親はアンデット。
おどろおどろしい設定が不気味です。

アンデットは幽霊のガス、骸骨のブラッド、ミイラのマリー。
それも連中は古の強者。
ウィルは鍛えられ、信仰深く成長します。
そう、最果てのパラディンの誕生です。

序盤5話までは、廃墟の街から一歩も出ません。
同じような鍛錬が続き、挫折しそうでした。
でも、6話以降の冒険譚はそれなりに楽しい。
特に、ウィルの謙虚な強さが頼もしいです。

話変わって、灯火の神グレースフィールのc.vに驚きました。
碧様ではありませんか。
背景に溶け込み、個性を殺しているのでわかりません。
まるで、カメレオンボイスです。

あと、ED曲「標火」に惚れました。
2021年もっとも聴いた曲です。
なぎさんの囁きは真に尊い。
揺れる炎に癒される感覚でした。

このアニメ、2期ってあるんだっけ?
確かあるんだよね。
てか、ないとオカシイ。
2期が仄かに楽しみです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 22

69.8 126 2021年度アニメランキング126位
Sonny Boy サニーボーイ(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (288)
805人が棚に入れました
長い長い夏休みも半ばを過ぎた8月16日。学校に集まっていた中学3年生・長良〈ながら〉たちは突然、思いも寄らない事態に巻き込まれていた。長良自身はもちろんのこと、謎の転校生・希〈のぞみ〉や瑞穂〈みずほ〉、朝風〈あさかぜ〉ら、36人のクラスメイトとともに、学校が異次元に漂流してしまったのだ。しかも彼らは、漂流と同時にさまざまな《能力》を入手。人知を越えた能力に大喜びし、好き勝手に暴れ回る者もいれば、リーダーとして他の生徒たちを統率しようとする者も、元の世界に戻るための方法を必死で探す者もいる。渦巻く不信や抑えきれない嫉妬、そして支配欲からくる対立。次々と巻き起こる不可解な事態を前に、少年少女たちは突如として、サバイバル生活に放り込まれてしまう。果たして長良たちはこの世界を攻略し、無事に元の世界に帰ることができるのだろうか……?
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

アンチ・モラトリアム

本作とは全く印象が異なりますが、難解な青春アニメというと
今やネタアニメの定番になった「グラスリップ」が思い出されます。
揺れ動く思春期の心情を独自の表現語法を用いて描き出し、
心の内奥までも可視化しようとした点で両者は共通していますし、
結果、意味不明などと揶揄されてしまうのもやはり共通です。

「グラスリップ」では「未来の欠片」という超常的な現象が
ヒロインの深層心理をヴィジュアル化する装置として機能し、
また、エッシャーのトリックアート、「昼と夜」が解釈の鍵となっています。
イメージの喚起力に訴える同様の象徴表現を本作も駆使していますが、
こちらは比較にならないほどの徹底振り、まさしく完全な極振りです。

こうした野心的な独創が視聴者にウケないのはきわめて自然で、
この種の作品では視聴に払った注意力の量が感動に比例するので
制作に注がれたエネルギーに見合うだけの熱量で向き合わなければ入り込めず、
結果、作り手の自己満足のように感じられてしまうわけです。

本作はとにかく情報量が尋常でなく、深入りすると収拾がつかなくなるので
核心と思われる部分だけを抽出して概観することにします。
全体の大まかな構成は、漂流の"謎"をめぐる前半と、
漂流の"意味"を追求する後半とにはっきりと分かれていますが、
その転換の軸となる主人公長良の、決断と行動に焦点を当てた
いわば"長良ルート"と呼べるものが一応、標準的な読み筋になるようです。


{netabare}まず指摘したいのは、序盤のミスリードについて。
SF風の少年少女・異世界サバイバルというパッケージには
あふれんばかりの既視感が漂っていますが、
実はこの既視感を逆手に取った意図的な操作、
いわゆるミスリードが序盤に仕組まれているふしがあります。
惨劇の匂いを漂わせたり、魔女狩り風のイベントを持ち込んだりと、
常套的なサスペンス展開で前半部を偽装しつつ、
ストーリーが進むに従い、"哲学的"と評すべき本作の真の姿、
この作品のアレゴリカルな本質が鮮明になってきます。


平たく言うと、物語全体が「喩え話」だということです。
例えば第4話のモンキー・ベースボールは「ルール」および「能力」の不均衡、
第7話のバベルの塔は「労働」や「希望」の転倒をめぐる一種の寓話だし、
全編の至る所にメタファーや象徴、暗示などが散りばめられた
さながら「アレゴリー(寓意)」の祝祭の趣があります。

ならば「漂流」とは何を意味しているのか?

結論から言うと、すでに指摘されている通り
「モラトリアム」の寓意、そう素直に考えてよさそうです。
終わらない夏休み。止まってしまった時間。
"静止した世界"とは、永遠に続くモラトリアムの表象でしょう。
隔絶され孤立した校舎。管理のもとに置かれ、ルールに守られた閉鎖空間。
そして、訓練キャンプで強制的に"一人前"にされた少年少女が
社会という「戦争」に送り出される・・・このあたりにもアイロニカルに
制度や世相を風刺する、現代の寓話としての側面を見ることができそうです。


さて、転換点となる第6話。漂流の真相が明らかになり、
原因となった長良に対して「神(校長)」から宣告が下される。

「君は世界を創っていたわけじゃない。
 可能性の箱を開けているだけの、ただの観測者なんだよ。
 君がいるからこの世界は存在している。」

観測者が箱を開ける、という言い回しから、元ネタはよく知られた
「シュレーディンガーの猫」と称される量子力学の思考実験だと思われます。
専門的な内容はわかりませんが、本作に応用されている方向性としては
事物ないし事象の存在そのものに関わる理論上の不安定さを
モラトリアムの本質に結びつけようとしている、といった感じでしょうか。

その際、重要な意味を担うことになるのが「可能性」という概念です。
漂流世界の原理となる「可能性」とは、すなわち「不確定性」、
存在が非決定の状態にあるという、ネガティブなニュアンスを含んでいます。

 君たちはもう、必要ないんだよ。
 君たちはただのコピーなんだよ。
 君たちだけが、特別だと思っていたのか?

「神(校長)」が生徒たちに告げるこれらの言葉は、
着想のベースになっているらしい確率論の文脈に置き換えると、
「君たちは確率論上のただの可能性に過ぎない」となる。
つまり、まだ何者でもない可能性だけの存在である思春期の少年少女、
あるいは可能性の海を漂流するモラトリアム人間たちの在り方を
原理的に否定し、切り捨てているわけです。


ここは物語の転換点であると同時に、長良ルートの真の起点ともなります。
つづく第7話、バベルの塔に仮託したエピソードの中で長良は、
転倒した世界を自らの観測者の能力を用いて反転させ、こう宣言します。

「この世界をひっくり返す。
 僕はみんなの分まで前に進まなきゃいけない。
 全部僕のせいなんだ。それでも、もう逃げないって決めたんだ。
 この漂流を間違いにしたくないから。」

漂流の原因として世界から断罪された彼が、
自らの手でそれに決着をつけるための行動を起こす。
これは、責任を猶予されたモラトリアム的な心性からの脱却であり、
主体的な自我の確立を描いた成長ストーリーとして、ある意味、
世間一般のモラトリアム論に即した模範解答とも言えるものでしょう。
ただ、あまりに模範的すぎて、もしやこれもミスリードなのではないかと
つい身構えてしまうのは本作の場合、やむを得ないところです。


多分、ドラマの核心となる部分は、もう一歩踏み込んだところにあります。

「観測者がいなきゃ、みんなただの可能性で終わっていた。
 みんな解っているはずだ、結局どこにいたって
 僕らは抗い続けなければならないって。」

これは、長良に共感したこうもりの言葉ですが、
着目したいのは「反抗」という契機が、世界観と物語をつなぐ形で導入され、
物語後半で長良が企てる元の世界への帰還計画が本質において、
この世界を支配する「神」へのプロテストになることを予告している点です。


その経緯。まずは、漂流の"真実"を見究めたラジダニの言葉。

「そうか、これは漂流なんかじゃない。
 神が振ったサイコロだったんだ・・・。」

サイコロは「偶然」の表徴であり、確率論のシンボル的なアイコンです。
漂流世界は無限にある可能性の中から、たまたま出た一つの目に過ぎず、
偶然の結果に過ぎないから当然、その現象には何らの意味もない。
やまびこが言うように、「この漂流に意味なんてない。無だ。」
「偶然」という絶対的な「神」が支配する確率論と決定論だけの世界。
長良の計画は、この世界への挑戦を意味するものでした。

長良:ロビンソン計画に追加したい項目があるんだ。
ラジダニ:ああ、そうこなくっちゃ。

ちょっと分かりにくいですが、最終盤の展開はここからスタートします。 
追加した項目がどういうものか、ここでは説明されずに、ただ、
希のコピーであるコンパスを掌にのせて長良が呟きます。
「どうせ世界は変えられない。それなら・・・」


追加した項目は最終話で明らかにされます。
彼らが目指したのは"元の世界"ではなく、コンパスが指し示す世界。
ここでふたたび「可能性」がキーワードになります。
偶然の支配から可能性を解放し、それに別の意味を与えること。
それが「神」への反抗の最終形態になります。

瑞穂:そこに行っても希が生きてるかはわからないんでしょ?

長良:だからコンパスを使うんだ。
   何も結末は変わらない。
   起こり得ることしか起こらない世界だから・・・
   可能性をもう一度振り直す。

神が振るサイコロに対抗して、長良はコンパスを"振り直す"。
コンパスの針は、どこかの世界で希が生きている可能性を指し示しています。
「希はもう戻らない。でもね、彼女の意志はまだ生きている。」

「過去は変えられない。でも、未来ならいくらだって変えられる。」
・・・かつて希はこう語っていました。
つまり、希が信じた「未来」という可能性を彼もまた追い求める。
「起こり得ることしか起こらない」決定論の世界では単に確率論上の
ニュートラルな意味しか持ちえないネガティブな「可能性」を
ポジティブに反転させ、「偶然」に意味を与えようとするのです。

乱気流のように錯綜する次元の混沌の中を、長良と瑞穂が走り続ける。
その時、上方に現れた鳥の群れが、彼らを先導するように先立ってゆく。
希と鳥とは終始一貫して、アナロジーの糸で結ばれています。
やがて、満ち溢れる光に包まれて二人が立っている地点で
回り続けているコンパスの針が、目的地に到着したことを告げています。

瑞穂:長良はさ、何で帰ろうと思ったの?
長良:これは、希が見た光だから・・・{/netabare}


長良ルートを締めくくる最終話の内容については、
希と瑞穂のその後の動向も含めて、いずれ補足する予定です。
本作のユニークな特色は、鬼面人を嚇すような世界設定よりも
この結論部分に提示されている独自の思想にあると自分は考えていて、
それを「アンチ・モラトリアム」などと呼んでみたのですが、
そもそも観る側に結論を委ねることを本作は意図しているようでもあり、
自分も確認できたポイントだけを覚書風に記しておくつもりです。

本作が執拗に反復する「死」のモチーフについても触れなければなりません。
光を志向しながらも死と親和的であり、作中に死の契機を導入する
希というヒロインの両義性は、本作の複雑な性格を端的に表出するものです。
また、「死」を「モラトリアム」と並ぶもう一つのテーマと捉えるならば、
その両者を統合する存在が瑞穂であり、最終話にその帰結が示されます。
長良ルートがシンプルな成長ストーリーであるのに比べ、
難解なメタファーや象徴が横溢するこの裏ルートの方に、余程興味をそそられます。


・・・しかし、さすがに四周もすると、最後は達観した心境に至ります。
これ、解らなくても別にいいんじゃないの? なんて。

理解しようと頑張ると、他作品を視聴する時間が削られます。
それよりは、クールでポップなヴィジュアルと雰囲気を楽しみつつ
一通り完走すれば、もうそれで十分なのではないだろうか?
哲学風味に抽出されたビターな青春のエッセンスをフィーリングで味わう、
こういうのが本作の正しい鑑賞法なのかも知れない、等々・・・

のっけから散々思わせぶりに引っ張りまわされた挙句、
最後は一方的に突き放される。有り体に言ってかなり鬼畜なアニメでした。
これがハッタリなら断じて許されないところですが、悔しいことには
十分過ぎるほどの内実を備えており、余韻も深いので黙らざるを得ない。
とは言え、好きになれるかどうかはまた別問題であって、
人に勧めたい気はあまりしないし、案外残らない作品にも思えます。

2022.11.23 投稿

投稿 : 2024/11/23
♥ : 18

御宅忍者 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

唯一無二の夏目監督。異世界の描き方。

小説をそのまま映像化したような作品

不思議な世界観であり、効果音だけの演出などが興味深かった。銀杏BOYZの主題歌もとても爽やかな夏を感じさせるものでとても良く、劇伴もとても良い。謎の世界観のため、好きな人は好き。嫌いな人は嫌い。極端に層が別れると思います。

opとedがなく、銀杏の主題歌だけで勝負するという挑戦を行なっている。最後の銀杏でいかに爆発させられるかが鍵になってくると感じた。

これぞ異世界というものを夏目監督は描いてくれている。異世界アニメの異世界は本来こうあるべきなのではないか。

市川さんと大西さんを中心としたキャスト陣のアフレコも良く、全体的に良かった作品。

哲学的作品が好きな人は好き。刺さる人には刺さるでしょう。監督もその人にしか求めてないです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 13
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いいですね、とても。結末の後どうなるかを想像する話なのでしょう。

12話まで視聴しました。

 大いなる勘違いをしてましたね。1話の時点で希はクラスメイトかと思っていたら夏休みの途中で転校してきたと。最終回を見てあれ、と思って1話に戻ったら、希は8月16日に転校してきて、クラスの人たちと面識がなかった。長良の名前を知っていたのは面接を後ろで聞いていたから。で、屋上で主人公と出会って、行くところはないのか、と問いかけたから主人公が違う世界に移転させてしまったと。

ただ、6話で希は元の世界で死んでいましたし、世界史の教科書は1話で自分で破いていたので、やっぱり自殺したのでしょう。それを希は知ってしまった。友人たちは泣いていたので、仲間外れとかじゃないと思いますが、作品を見返すと答えが見えるかもしれません。

 その情報が希の頭に残っていたのかもしれません。希は元の世界で卒業して高校に行って、アレとああなったのでしょう。どう見るかですよね。長良は変りました。鳥、見てましたから。希または瑞穂とこれでまた出会えたわけですから、今後は長良しだいということでしょう。

 長良も言っていますが、人生はこれからです。希とはあんな感じで終わったとしてもどうなるかわかりません。あっちの世界では朝風を認めていなかったし、長良と上手くいっていました。物語の結末は、すなわちこれからスタートだと。

 または中学校の卒業とかそういう区切りで人生終わるんじゃなくて、その後いろんな世界がまっているんだから、昔を引きずるな、ということでもあるでしょう。その意味では希も瑞穂の事も、過去として考える強さを長良は持ち始めたという意味かもしれません。(この意味だとしたら、秒速5センチメートルみたいな悲劇は起こすなという感じでしょうか)

 ああ、でもコンパスですよね。コンパス忘れちゃいけません。あれの意味を考えると…。あ、でもEDの歌の最後のフレーズが…。

 まあ、本作は最終回のラストシーンを見るための話なのでしょう。考察も無粋だと思いますので、もう1回どっかのタイミングで見て、何か書きたいことがあれば、また書きたいと思います。

 とてもいい話でした。



11話まで。
 なるほど、中学校…に限らないかもしれないですが、閉塞した世界=大人の世界に旅立ちたくない思春期の少年少女たちの話だと。やりたい事をやり続けたいという思いが、大人になっても残り続けて成長できない…中学生のころが一番良かったという日本人の停滞感の話でしょうか。
 だから、ラジタニが外国人として外から見ているので、いろいろ見えてくるものがある、と。

 また、海外帰国子女で{netabare}勉強について行けない、あるいは友達が長良しかいない希ちゃんは、自殺したということですね。スマホ嫌いでしたもんね。世界史の教科書を破っていたあるいは破られたのか。イジメの線も考えられます。恐らく屋上から飛び降りたのでしょう。だから光をもとめて飛び降りたと。そのとき、朝風は希を見捨てたという感じでしょうか。長良が死んだ鳥に冷たいのは死の現実を知っている、あるいは死んだ鳥は彼そのものなので同情もできないとか。 {/netabare}まあ、詳細は違うかもしれませんが、こんな感じではないでしょうか。

 並行世界を確率論的に云々ではなく、長良は希ちゃんと一緒の未来が見たかったんでしょうか。現実世界で彼の心は空になって、妄想の世界に入ったと。ただ、希の残したコンパスは長良が進むべき道なのでしょうか。
 3人は皆と離れていました。3人とも現実世界では孤立していたのかもしれません。瑞穂と一緒に旅立ちました。これは3人で死んだということではないと思いますが、可能性はありそうです。瑞穂の能力とか長良の境遇とか考えると分かりません。猫も瑞穂の心配をしていました。指輪も気になりますし。
 ただ、コンパスを考えると希が残した「2人は現実を見つめて生きろ」というメッセージなのかもしれません。

 あの犬の先輩は、結局中学校時代の思い出あるいは初恋に引きずられて年をとるまで成長ができなかった、ということでしょうか。
 穴の中の世界は意味のないことに騒いでそこに意味を見出していた中学校のクラスの象徴なのかもしれません。
 クラスが分裂したり一人で何かやってる奴とか、駄目だししてバツを人につける奴とかはまさに中学生の教室そのものでした。
 アキ先生はFAXとかコピーとか小間使いにされていました。多分その反動で支配者になりたかったのでしょう。


 9話、10話、11話と見ていろいろ気が付きましたし、考察は的はずれかもしれませんが、そういう何かを感じて欲しいという話なのは分かりました。この3話はすごく面白かったです。で、6話を見るとここでいろいろ解答につながるヒントを出していたと。考察すれば1話からなにかあるかもしれませんが、最終話見たら改めてやってみたいと思います。




以下 7話までのレビューです。

 7話です。希ちゃんが一番ダーク説でどうでしょう。
 額面通りに受け取れば確率論的に存在する並行世界を主人公がランダムに移動、観測することで実体化するという話に受け取れます。
 ポイントは主人公が鳥を助けずに猫は救ったこと、いつも寝転んでいたこと、主人公の家がゴミ屋敷でおそらく過去なにかの事件で母親が精神的におかしくなっている状況などです。

 考察をすればSF設定的にはいろいろ矛盾があると思います。1例をあげればその場で傷がなおる、時間の経過、超能力は何かの解答になっていません。今後のストーリーしだいでしょうが、現時点で材料は出そろっていない気がします。
 瑞穂の能力が猫と箱(シュレーディンガーの猫)でモノが出てくるということで、雰囲気だけで並行世界ですと力技で言い切るのかもしれません。その場合はSFではなく単なる物語だと割り切るのでしょう。
 
 キャラについて。主人公の逃避根性と厭世が前面にでています。また、あの空を飛べる子の嫉妬、瑞穂の正義感と物欲等々、その他のキャラも中学生の感情や悩みなどの縮図をこれでもか、といわんばかりに強調しています。あまりにダイレクトな感情表現が少々不快になるくらいですし、逆に言えば不自然すぎます。ただ、ポイントはどうやらそれが超能力と一致しているだろうという事です。

 となると、ヒロインの希ちゃんの内面を見せていないことが圧倒的に怪しいです。帰国子女ということもあいまって、まあこの子がキーパーソンではあるのでしょう。それぞれの能力が願望に準じているのなら、光が見えるという彼女の内面がもっともダークな予感もします。
 一方で、外国人を混入させていることに意味がありそうです。一番楽しんでいるのは黒人(インド人?)の彼でした。希ちゃんとインド人?の彼が実は…もありそうな気がします。外国人と帰国子女であることを明確に表現していますし。なにより一番面白そうですし。

 いろいろ謎はあります。瑞穂ちゃんの指輪も怪しいですね。男の先生と何かあった気がします。そして、白衣の先生は多分中学生なのでしょう…というか露骨に学生服のスカートをはいていました。そして星のほっぺのあいつですね。目の描き方から言って何かにとりつかれている感はありますので、こちらが犯人説が自然なのでしょうが、だとしたら捻りが無さすぎです。

 今のところ面白くないとはいいません。アニメの見方としては、SFとかの設定より推理小説的な犯人捜しの方が面白そうです。理屈が通ったどんでん返しなら大歓迎ですが、ご都合主義にならないことを期待します。ワンダー〇ッグプ〇イオリティーに似た匂いを感じるので心配です。

 アニメについては、少し「味」を出し過ぎでしょう。手抜きのごまかしに見えます。江口寿史の風景の雰囲気はでていません。希と瑞穂のキャラデザは可愛いです。
 ストーリーや映像は奇抜に走りすぎです。作家性の出し方のチューニングがちょっと悪い方にアンバランスです。謎がどうこうの言う前に切る人が続出しないことを祈ります。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19

69.8 126 2021年度アニメランキング126位
映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ(アニメ映画)

2021年6月11日
★★★★☆ 3.7 (29)
131人が棚に入れました
恩田希は、子どもの頃から男子にまじってサッカーを続けてきた。誰よりも練習し、誰よりもうまかった彼女は、中学校にあがり、大きな壁にぶつかってしまう。“身体差<フィジカル>"──それは、時に激しくぶつかりあうサッカーでは、男子と女子を分けざるを得ない理由になった。それでも、希は諦めない──! “女子だから"という言葉をはねのけ、大好きなサッカーを仲間と続けるために。男子サッカー部のなかで苦闘する中学生編と、女子サッカーの頂点を目指す高校生編で送る、リアルで、熱い、青春の物語。いま、希は、見る誰をも魅了する、ファンタジスタとなる──!

声優・キャラクター
島袋美由利、若山詩音、内山昂輝、逢坂良太、土屋神葉、遊佐浩二、白石涼子

既読です。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

原作ファン納得の仕上がり。

Tジョイシネマ私含めて2人でした。
でもマスクは着用して鑑賞しました。

TVアニメ版の不満点

・声の当て方が下手
・笑えるところをことごとく外す
・原作と解離し過ぎてまとめ下手
・モーションに原作の迫力なし

が今作では上手に描写されていました。
それでも、ほぼほぼ原作の踏襲であり
原作を超えてはなかったかなあ。

スラダンと同じでアニメ化はムズイ?

私的原作のアニメ化成功作品は

けいおん!・!!
響け!ユーフォニアム1・2(原作超え)
リズと青い鳥(これは完璧原作超え)
NEW GAME!・!!
まちかどまぞく
ARIAシリーズ
推しが武道館いってくれたら死ぬ
攻殻機動隊シリーズ
三月のライオン(調理上手のお手本)
めぞん一刻
スーパーカブ(まとめ上手ってだけ)
ゆるキャン△
ヴァイオレット(やはり吉田玲子最強)

かな?

なんか上からでスミマセン!

追記:

映画館で観た人は貰えた別冊、
原作にはない流れです。
周防ちゃん、相変わらずだなあ(爆

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

ムーミンパパ8 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

もっとたくさんの人に見て欲しい

都内の映画館で見ましたがなんと観客私一人!

でも物語のテンポも良いし、試合のシーンは超動いてて緊迫感あり、原作の新川直司さんが持つカラッとしたトーンでおはなしが進むものの、最後にはしっかり泣かせるようにできている。
奇をてらった展開があるわけでもなくテーマもシンプルだけど、そういうのが好きなのかな。
ていうかそういうのでいいんだよ。

いいじゃないの。おもしろかったよ。なんでこれが観客いないの? もったいないよ。

ということで、もっとたくさんの人に見てもらいたい作品でした。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

楽しいサッカーとは?

 TV放送前を描いた恩田中学生時代、サッカー奮闘記のお話だったです。

 才能溢れた恩田が、公式戦たった一試合だけ差異を理由に試合に使って貰えない日々だったです。そんな中でも希望を捨てずあがき続ける恩田の姿に感銘を受けたです。

 かつての幼馴染が成長した姿に闘志を燃やす恩田だったです。
 何だかんだ行動を起こしているのに無情にも、公式戦から外される恩田に納得いかなかったです。

{netabare}  はたから見れば替え玉としか言いようのない方法で出場した恩田が、大空翼とまでは行かないけどサッカーを楽しむこと面白いことを見せてくれた姿にgoodです。結果のつかないことが、残念だったです。
 でも、{/netabare}清々しさを見せてくれたように見えたです。TV放送に連動した場面もあるところも注目だったです

投稿 : 2024/11/23
♥ : 8

69.8 126 2021年度アニメランキング126位
フラ・フラダンス(アニメ映画)

2021年12月3日
★★★★☆ 3.7 (47)
111人が棚に入れました
新入社員、夏凪日羽。志望動機「みんなに”笑顔”を届けたい。」福島県いわき市に暮らす高校生・夏凪日羽。卒業後の進路に悩む日羽は、かつて姉・真理が勤めていた「東北のハワイ」こと「スパリゾートハワイアンズ」のポスターを見て衝動的に、新人ダンサー=フラガールの採用試験に応募する。未経験ながらも採用された日羽は、鎌倉環奈、滝川蘭子、オハナ・カアイフエ、白沢しおんたち同期と共にフラガールへの道を歩み始めるが、個性豊かすぎる5人の足並みはそろわず、初ステージで、ある大失敗をしてしまう。「史上最も残念な新人たち」と呼ばれ、落ち込む彼女たちだったが、恋、ダイエット、そしてフラ…と、いいことも辛いことも分かちあいながら、フラフラしながらも絆を深めていく―――。それぞれの想いを胸に彼女たちは今日もステージへ。笑いあり涙ありの新人フラガール成長物語。わたし、"フラ"を仕事にします。

声優・キャラクター
福原遥

遊微々 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

流した汗と涙の数だけ、人を笑顔にする仕事

恐らく今年最後に見るであろう新作アニメーション映画。
告知の時点で見に行く予定ではありましたが、うん、素敵に面白いですねこれは。

作品の舞台となる福島県にあるスパリゾートハワイアンズのダンシングチームといえば、2006年に蒼井優主演で「フラガール」として映画化されたことでも知られており、今作では主人公の夏凪日羽ちゃんを始めとする5人の新人がフラガールとして成長していく物語が展開されています。

シリアスなシーンも展開されますが比率としてはそれほど多くなく、全体的に明るくポップな作品でしたね。でも2時間の中に登場人物それぞれにちゃんとスポットを当てていて、みんなの個性が好きになる構成でした。
作中では3.11の震災の際の苦労が語られていましたが、これは現在のコロナ渦ともリンクして捉えることができ、中々に考えさせられるものがありました。

制作を担当しているBN Picturesは「アイカツ!」シリーズの制作でも知られ、やはりそこで培ったノウハウを活かしてかフラダンスの映像シーンは可愛かったですよ。

とは言っても、作画自体はTVアニメーションのちょっと延長といった感じだし、ストーリー自体も傑作と呼べるほど印象に残るわけでもなく、全てが小奇麗に75~80点代にまとまっているなーと言うのが総評。
ただ誰が見ても無難に楽しめる作りになっていたので、良作だと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アイカツなるほど

リアルなお仕事系アニメとして、いい感じに楽しめたが、盛り上がりどころが散らばっており、一本の映画というよりも、1年ものの夕方アニメの総集編という感覚だった。

ステージシーンのCGのセルルックとの親和性が高くてちょっと見ないうちにここまで進化してたのかと驚いた。
ただ、それはそれとして、
遠景か顔UPが多く(アニメとしては間違ってないけど…)、折角のフラダンスアニメなので、もう少しダンス描写が細かく見たかったな。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

災い転じて福となす

時は2020年、所はいわき湯本ハワイアンズ。
このアニメ、新入社員として入社した5人のフラーガールの奮闘記です。

主人公はいわき市出身のひわ。
かつて花形ダンサーであった姉に憧れ、発作的に試験を受け合格します。
ずぶの素人だから、もちろんダンスはできません。
よって、初舞台では当たり前のようにやらかします。

他の新人メンバーも個性的で、それぞれ方向性がバラバラ。
だから最初はぎくしゃくし、チームワークなんてあったもんじゃありません。
でも、そこは志を同じくする同志、時を経るに従い・・・

早い話、スポコン入りのお仕事アニメです。
ストーリーはシンプルでストレート、ひねりなんてありません。
でも逆にそこがいい。
結末は予想の範疇からは出ないけど、後味はすこぶる良いです。

10年ひと昔とはよく言ったもの。
あの震災に翻弄された人々が過去の呪縛から解き放たれて飛び立っていく。
いやがうえにも月日の流れは人の歩を進めるもの。
そして、先人の残した功績の上に新しい価値を創造し、後継者たちは時代を変えて行くのでしょう。

主人公ひわの実家はいわき市末続です。
以前仕事で行ったとき、小犬に足を噛まれました。
冒頭からその時の記憶が蘇ってきて、ちょっと懐かしかったです。

いわきにひまわり畑はなかったけれど、眩しいほどの陽光ははっきりと思い出せます。
いつか遠くない夏の日に、いわきに再会したいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7

69.7 130 2021年度アニメランキング130位
現実主義勇者の王国再建記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (300)
1014人が棚に入れました
たったひとりの身内である祖父を亡くした相馬一也は、ある日、突然、異世界に勇者として召喚されてしまう。召喚された先は、まるで中世ヨーロッパのようなエルフリーデン王国であった。勇者どころか、ごくふつうの青年のソーマだが、持ち前の合理的精神と現代知識から、次々と新しい政策を打ち出し、傾きかけていた王国の財政政治体制を立て直していく。ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王国の王女リーシア、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ、怜悧な頭脳を持つハクヤ、大食いのポンチョ、歌姫のジュナ、動物と意思疎通できる少女トモエなど、多才で個性的な仲間たち。現代知識で窮地の王国を再生する異世界内政 ファンタジー、『現実主義勇者の王国再建記』。いよいよ開幕!

声優・キャラクター
小林裕介、水瀬いのり

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

現実主義はさて置いて、ためになるアニメです。

極めて地味な異世界召喚アニメ。
勇者カズヤが王になり、内政で国を立て直す物語。

まず、勇者の能力がぱっとしない。
そして、派手な魔法も剣技もない。
その上、戦争描写も緊張感がない。
さらに、部下も資源も人材もない。

しかし、何もない中でも地道に国を立て直す。
登用のために人を募集。
食・歌等の娯楽、情報の透明化で人心掌握。
経済再建のため、あらゆる手段で金儲け。
流通のため、道路整備や港湾整備。
果ては、リスク管理まで。
なかなか興味深く視聴させてもらいました。

私がもっとも感心したのは、港湾都市建設地の決定過程です。
伝承や地形を慎重に検討し、災害リスクのより低い場所に立地を変更。
これは、新設のためにもっとも重要なことです。
情報を軽視したことでの悲劇は古今東西枚挙にいとまがありません。

キャラとしては、やっぱりカズヤですね。
王の器ではないにしても、その謙虚で冷静な分析力は称賛に価します。
彼の人を大切にする姿勢は見習わなければなりません。
姫リーシアは何のかんのと言いながら、カズヤを信頼しているよう。
最初はツンだったけど、徐々にデレへ。
いい夫婦になりそうです。

物語はまだ序盤のようです。
様々な国や勢力、そして魔王軍も。
隣国アミドニア公国ロロアや大国グランケイオス帝国のユーフォリア姉妹。
各王女たちが話にどう絡んでくるか気になります。
2期は外交がメインになるかもしれません。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

内政無双のなろう小説原作アニメ(第2部制作決定: 2022年1月より放送予定!)

公式略称は「現国」です。

オーバーラップから原作が出版されています。既刊15巻で、今のところ外伝的な短編集などは出てなくて全部作品タイトル「現実主義勇者の王国再建記」+ローマ数字の巻番号の各巻タイトルで出版されています。

各巻のページ数はそれなりに多いですが、原作はわりとサクサク読めます。さすがはライトノベル(笑)。

アニメはどうやらキャラクターデザインも含めてコミカライズ版をベースにしているようで、トモエなどライトノベル版とアニメでは結構違った感じになっているキャラクターもいます。


さてお話ですが、主人公のソーマ・カズヤ(相馬一也)は両親を失った後に一緒に暮らしていた祖父とも死に別れ、天涯孤独となったところで大学入試合格直後に異世界の王国エルフリーデンに召喚されます。

アニメ第1話での経緯でエルフリーデン国王から王位を禅譲され、暫定国王として財政的に疲弊したエルフリーデン王国を再建するというのが、とりあえずのストーリーとなっています。

召喚勇者にありがちな「戦う上で最強」的な能力はソーマには特になく、主に頭脳労働+(やや強力な)遠隔操作系の能力で、作品序盤では内政強化を基本とする王国再建、それ以降は外交や軍事的な働きで王国の隆盛へと力を揮っていくお話です。

主人公最強系として楽しめる要素はほとんど無く、ある種大河ドラマ的なのんびりと長い話ですが、アニメではたぶん原作既読なら想定できるそれなりに良い区切りで終わると想定できるので、最終回まで観てもそれなりに満足できる最終回を迎えるんじゃないかと思っています。

ただ、7月中放送の5話でも(原作由来の)人によってはしょうもないと感じるかもしれないパロディやオマージュ的な描写が鼻につくかもしれないので、肌に合わないという人も当然出てくるとは思います。

たぶん、流血描写はゼロじゃないけど少なめだとは思います。必ずしもアニメ化向きの話じゃないのかもしれませんが、私は原作が好きなので最終回まで観る予定です。

2021.10.3追記:
最終話で「半端なところで終わるじゃん、どうするつもりなんだろう?」って思っていたら、番組が終わった後に普通に第2部の放送予定のアナウンスがありました。

ロロアがさんざん思わせぶりに出てたことを考えても、普通に分割2クール制作で単純に話数でクール分割したと考えて差し支えない気がします。原作は大好きな作品で、ここからも原作ストーリーは面白いので第2部に期待しています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 33

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

好物

2023/04/18 初投稿

「天才王子の赤字国家再生術」とタイトルの印象がかなり被ります。タイトルだけでは自分はどっちがどっちやら分かりませんf^^;
でも「天才王子」の方は今ひとつというか,わりかし辛辣な感想を書いたのですが,こちらは面白かったです!

自分の好きな「まおゆう」とか「ログ・ホライズン」「狼と香辛料」なんかのタイプのストーリーでした。
財政再建
商品作物栽培の制限による食糧自給率の底上げを初めとした農政改革
人材登用
新食材による食糧不足対策とB級グルメによる地域おこし的取り組み
貿易拠点になる港湾都市建設と陸上交通網整備
伝承と防災
などなど,政治・経済面のエピソードは面白かったです。
反乱や戦争に関しては普通でした・・・

そしてこの作品の最も評価が高いポイントは割と気になったところに,作品時代がツッコミを入れたり説明したりしている点です。
例えば中二病っぽいネーミングだと思ったら,一也自身が「中二っぽい名前だけど・・・」とちゃんと言及したり,大陸北部で綿花の栽培が盛んだという設定に対しても,やはり一也自身が超大陸ランディアは北部に行くほど気温が高くなるといった説明をすかさず入れてくるので,なんと言うか精神的に安心してみていられましたw

強いて欠点を挙げるとするなら
一也の年齢の設定が18才と言う点です。設定と言動が乖離している印象でかなり違和感を覚えました。年齢をハッキリさせない方が良かったのでは?

それと,メインのヒロイン(リーシア)がビジュアル的にちょっと弱く感じましたw

そういえば「現代の知識で王国再生」って根底にあるのは「君主論」だったり「三国志」だったりするんですよねw

第2部レビュー・感想に続く(?)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5

69.7 130 2021年度アニメランキング130位
竜とそばかすの姫(アニメ映画)

2021年7月10日
★★★★☆ 3.5 (221)
641人が棚に入れました
高知の自然豊かな村に住む17歳の女子高生・すずは幼い頃に母を事故で亡くし、父と二人暮らし。母と一緒に歌うことが何よりも大好きだったすずはその死をきっかけに歌うことができなくなっていた。いつの間にか父との関係にも溝が生まれ現実の世界に心を閉ざすようになっていく。曲を作ることだけが生きる糧となっていたある日偶然にも、全世界で50億人以上が集う超巨大インターネット空間の仮想世界<U>に「ベル」というキャラクターで参加することになる。もうひとりの自分。もうひとつの現実。もう、世界はひとりひとつじゃない。<U>では自然と歌うことができたすず(ベル)は自ら作った歌を披露し続けていく内にあっという間に世界中の人気者になっていく。そんな驚きも束の間突如轟音とともにベルの前に現れたのは竜の姿をした謎の存在だった―。
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いのちの歌

日常の中に浸透した仮想空間を物語の中心に設定する点で、本作はまず
2009年のヒット作『サマーウォーズ』への顕著な回帰が認められる。
ただし今回は、リアルとヴァーチャルとの関係性が明瞭に主題化されており、
構成とテーマの双方で、「二重性」がキー・コンセプトとなっている。
細田監督いわく、「インターネットというものは現実と虚構の部分を併せ持つ
二重性があり、『美女と野獣』もまた二重性を持った作品である」。

この着想に基づいた固有の問題意識が観客に向けて提示されるわけだが、
不幸にもそれが伝わらずに、共感の回路が閉じられていた場合、
本作のストーリーはきわめてつまらないものに感じられるだろう。
臆病な少女がネットで少年と知り合い、勇気を出して彼の窮地を救う。
煎じ詰めればこれだけの話である。陳腐な美談に月並な社会批評を足し加えた
大衆迎合型の商業映画、などといった酷評もやむを得ないところだ。

しかしながら、問題共有の回路は確かに開かれているのである。
本作の秘密は、二重性の下にもう一つの二重性が潜んでいることにある。
ヒロインの日常と仮想世界が連続する、平面的・並列的な二重性とともに、
竜とベルのストーリーに託されて、すずの心の再生のプロセスが進行する
内在的・重層的なもう一つの二重性が構造として認められるのだ。
いわば、表層面と深層面にそれぞれの二重性が存在しているのである。

例えば、仮想空間〈U〉をそっくり、すずの深層心理の世界と捉えてみると、
作品全体の構造がシンプルに一本化されて見通せるようになる。
作品への共感の回路が開かれる場所はまさにそこなのであって、
すずの物語が私たちの時代の問題と重なり合う、本作の核心部なのである。
匿名性の限界を突破する行動と、自らのトラウマを乗り越える勇気。
重層するストーリーから透視的に浮かび上がる一点に照準を合わせて見ていきたい。


Ⅰ 竜とベルの物語
{netabare}
リアルでは不可能な願望を実現できる "もう一つの現実"― 仮想空間〈U〉。
母の死以来、歌えなくなっていたすずはそこで、ふたたび歌えるようになる。
ついに歌姫の座にまで上り詰めた彼女は、竜と出会い、彼のあとを追い始める。
その動機について、作中では十分な説明がなされていないようだ。
なぜベルは、危険を冒してまで竜に接近し、彼と関わろうとするのか?

竜の正体をめぐって無数の人々が声を上げる、― 竜は何者? 彼は誰?
匿名性の空間が内包する地熱のような好奇心は際限なく広がってゆくが、
単に欲望を満たすためだけに情報が求められ、真実はただ消費されて終わる
バーチャル空間の空虚で危うい本質が、この人々の竜探しに露呈している。
その中にあってベルは異質な、孤独な存在である。

薄雪草さんが本作に書かれたレビューから、一節をここに引用させて頂く。

 本作は、すずの心情を捉えることが重要です。
 特に、次のふたつの言葉の動機や背景の掘り下げが、かなり大事です。

「あなたは、誰?」
「あなたに、逢いたい。」

 どうぞ、すずに寄り添うベルのように、思いを深く巡らせてみてください。

あなたは、誰? あなたに、逢いたい。―
ベルの発する問いは、興味本位の詮索とは全く異なる、切実なものだ。
その言葉には、一個の人格と関わろうとする真剣な意志がこめられている。
彼女の心の真実に少しでも近づくために、補助線を引いてみる感覚で自分は
〈U〉の世界をすずの深層心理と捉える解釈を踏まえて、こんな推論をしてみたい。
竜を探し求めるプロセスは、彼女の深層に潜む願望の顕れなのではないか、と。

「〈U〉のボディシェアリング技術は
 その人の隠された能力を無理やり引っ張り出す。」

つまり〈U〉にはその人のポテンシャル、いわば内部現実が投影されている。
さらに、抑圧された状況が能力を強化した結果が、ベルの歌であり、竜の強さだった。
ならばもし、その抑圧がさらにもう一つの能力をすずから引きだしたのだとすれば?
歌姫ベルを賞賛する何億もの人々の前で自らをアンベイルし、素顔を曝すシーン。
この自殺行為にも等しい行動を促したものは一体何だったのだろうか?
それこそが、すずの本質に秘められた能力の発現だったのではないか?

薄雪草さんが以前、使っておられて強く印象に残った言葉がある。
「当事者性」。― この言葉で、自分はすずのその能力を言い表せると考える。
恣意的な解釈にならぬよう注意しながら、このキーワードに即して
すずの行動の軌跡をたどり、彼女の内面への接近を試みたい。

まずそれは、他者の痛みへの共感として具体的に現れる。
幾度も拒絶されながら、ベルは竜に近づこうとする。
「來るな!」「見るな!」―竜がベルに言い放つ拒絶の言葉に注意が必要だ。
竜の正体である恵、彼を傷つけたものは父親の暴力だけではなかった。
世間の大人たちの無理解と見せかけの善意。そして何よりも、好奇の視線。
― あんたも人の秘密を覗き見して笑いたい人?

一方で、すずには彼の拒絶の意味を理解することができるのだ。
すず自身がかつて、母の行為をめぐって匿名の人々が無責任に投げつける
心ない非難によって、深く傷つけられた経験を持っているからだ。
だからベルは竜に語りかける、― 本当に傷ついてるのは、ここ、ね?
つまり、ベルが決断したアンベイルの本当の目的とは
痛みをともに分かち合う決意を相手に対して示すことだったのではないか?

彼の傷ついた心に近づくためには、自分もまた致命傷を負う覚悟で
今度は「当事者」として、不特定多数の人々の前に自分を曝さなくてはならない。
・・・「素顔をかくしたままで何が伝わるってゆうの?」
忍のこの言葉には本作のテーマの一つが要約されている。
匿名の安全地帯で傍観したまま、好き放題を言うことは卑怯であるばかりか、
そこには他者の現実に関わるアクションは一切、生まれることはないのだ。

あなたに、逢いたい。―このただ一つの願いを伝えるためには
絶対にベルではなく、素顔のままのすずが歌わなくてはならなかった。
そして彼女は叫ぶ、「光を放て! わたしにその光を放て!」
突き付けられた「おまえ、誰だ?」という問いに対して応えるため、
本当の関わりを求めている「当事者」であることを証しするために―。

  逢いたい もう一度 胸の奥 ふるえてる
  ここにいるよ 届いて はなればなれの 君へ

アンベイル、それは現実が仮想現実を内部から食い破る瞬間である。
そこに生じたすずの "変容" には、やはり二重の意味合いが認められる。
単に表層の "現実" が表れたのみならず、内部に隠れた "真実" が顕在化したのだ。
それは、理想化された自分から元のみすぼらしい自分に戻ることではなく、
虚像に縋る自分の弱さを、真実の自分へと乗り越えていく決定的な変化を意味している。
すなわち、彼女の本質である当事者性が顕現した瞬間なのである。


・・・本稿の推論の出発点はこういう仮定だった、
ベルが竜を探し求めるプロセスは、すずの深層に潜む願望の顕れなのではないか、と。
そして彼女は求めていた真実の自分に出会う。それが「ベルと竜の物語」の帰結である。
だがおそらく、そのさらなる深部にはもう一つの、さらに痛切な願いがあった。

歌い終えたすずは、地平線から昇りはじめる三日月を凝視している。
その横顔に驚きの表情があらわれ、次第に大きなものになってゆく。
不意にすずは、自分がいま当事者として行動していることをはっきり意識したのだ。
そして、自分がいま立っているこの場所が、あの日母が立っていた同じ場所であることを。
理解できずに苦しみぬいた母の心を知る、決定的な"気づき"の瞬間である。

それこそがすずの心の奥に秘められていた、最大の願いだったのではないか。
自分を探し求める「ベルと竜の物語」の水面下で、彼女は無自覚に母を探していた。
本作の真の二重性は、アンベイルの場面に集約的に予示されているが、
その全容は、急転回の先にあるもう一つのクライマックスによって開示される。
すずの再生のストーリー、「すずと母の物語」がそこで完結するのである。
{/netabare}


Ⅱ すずと母の物語
{netabare}
仮想世界〈U〉で展開される「竜とベルの物語」は、
すずの当事者性の発現をとおして母の心に到達するプロセスとして、
深層部分で進行する「すずと母の物語」に最終的に統合される。
それは、母の死によるトラウマを克服し、世界とのつながりを回復する
ヒロインすずの"再生"の物語であり、そこに本作の核心がある。


すずのトラウマは、歌おうとして嘔吐してしまう痛ましいシーンに集約されている。
母との幸せな思い出につながる「歌」は、喪失の苦痛を再帰させるために拒絶される。
だが、拒絶されているものは本当に歌だけなのだろうか?
あるいはそこには、母に対するすずの心情もまた内包されているのではないか?
母を求めながら同時に、受け容れることを拒んでいるアンビバレンツな心理が
彼女の心の奥底にわだかまっているように思われるのだ。

すずの内面を丁寧に説き明かされた、薄雪草さんの一節を引用させて頂く。

「すずの心的世界は、10年以上にわたって、
 ひとつの思いに憑りつかれ、縛られ、閉ざされています。
「お母さんは、なぜ赤の他人の女の子を選んだのか。
 どうして私は独りぼっちなのか。」
 お父さん、幼馴染の忍くんやヒロちゃん。誰にも明かせない深い胸の疼きです。
 すずにとって「独り」とはそういう意味なのです。」

母に「独り」にされたすず。決して答えの見つからない「なぜ?」の呪縛。
ここでふたたび補助線を引いて、孤立するすずの心にさらに接近を試みたい。
おそらく、すずを苛んでいたはずの、もう一つの「なぜ?」があるはずだ。
その心の中にはこんな想いが潜んでいたのではないか―

― お母さんは死んでしまった。もういない。それなのに、
なぜ今も、その女の子だけが生きているのか。・・・なぜ?

すずの孤立の根底にはいわば"いのち"への不信感があったのではないだろうか。
母が救った赤の他人のいのちと、代わりに失われた母のいのちと。
この二つの命の重さがすずにとって、果たして同等であり得るだろうか?
いのちの重さはすべて等しいとする建前論は、当事者にとっては不条理でしかない。
これは、"いのち"の価値をめぐる根源的なアポリアである。
同時に、こうした感情を自分が抱くことに優しいすずは罪悪感を覚えずにいないはずだ。
この心理が無自覚に、彼女を世界から遠ざけていたのではないだろうか?

母の行動は常識的な理解の及ばない、"いのち"の絶対的な地平にある。
その場所に立たない限り、母の行動をすずは永遠に理解できない。
だが、それは現実には不可能であり、彼女の心もまた受け容れることを拒んでいる。
「なぜ?」という問いは深淵のように、母とすずとを隔てつづけるだろう。
現実でも、さらには内面においても、すずは二重に母を喪失しているのである。


この絶望的な断絶を乗り越えて、すずが再び母に出会うためのプロセス。
それが〈U〉のストーリーの本質だと言ってよいだろう。
したがって、アンベイルの意味をこの文脈でもう一度、捉える必要がある。

地平線上に昇りはじめる三日月を凝視したまま、立ち尽くしているすず。
その瞬間、彼女にはいったい何が見えていたのだろうか?
おそらくその時、すずは"いのち"の意味を感得したのではないだろうか?
濁流に飛び込んでいったあの時の母と同じ衝動がいま、自分を突き動かしている。
自分自身が当事者となって、危機に瀕した"いのち"と向き合っているこの瞬間、
すずはあの日、母が立っていた絶対的な"いのち"の領域へと踏み入ったのだ。

「何度も自問し、何度も反駁しただろう先に、ひとつの気づきを得るのが、
 視線の先に輝いている三日月なのです。」

自分本位の感情に囚われていたすずが、母の心を経験的に理解する。
それは、母の立っていた"いのち"の地平への「転回」と言ってもよい。
そのとき、すずを苦しめてきた不条理はもはや存在しない。
いま彼女は、救われたその子が生きている現実を受け容れることができる。
なぜならそれこそが、母が命に代えて願ったことの成就に他ならないからだ。
それはそのまま、母の想いが今も現前し、生き続けていることを意味する。
そこに示された母の"いのち"の在り方をすずは受け容れ、自分の中に定着する。
そして、すずの中で再び母が生きはじめる。・・・

アンベイルとはこのような、すずの"再生"の瞬間だったといえる。
自らの行動によって母の行動を理解し、肯定し、受け容れることで
「独り」であることの果てしない苦悶から彼女はようやく解放されたのだ。

「"三日月" は、ネットの海に漂い浮かぶ "救いの舟" 。」

本当の"気づき"だけが、救いをもたらす。三日月はこの救済の象徴となる。
あるいはそれはまた、不断に再生する"いのち"の象徴なのかも知れない。


クライマックスに達した物語はその直後、予期せぬ急展開に突入する。
虐待を受けている兄弟のもとに単身で駆けつけたすずが彼らと対面し、
二人を庇って父親と対決する、もう一つのクライマックスとも言うべきシーン。
リアリティーも含め、とりわけ批判にさらされているのが、この唐突過ぎる超展開なのだが、
仮想空間と現実世界を貫く"いのち"の物語の最終的な帰結と捉えることによって、
充分な整合性と必然性が認められると自分は考える。

まず、DVの問題をストーリーに絡めた点については、
脈絡の欠如から、社会派を気取ろうと無理に取ってつけたようにも言われるが、
物語の一貫したベクトルに即してみれば、必ずしも不自然なものとは思われない。
なぜなら、「暴力」とは原理的に「いのち」の対極にある事象だからだ。
そのシェマティックな対立の構図をとおして"いのち"の輝きを示すために、
ヴァーチャル空間のベルも、現実世界のすずも、全力でそれと対決する。

さらにすずの行動が、感情に任せた衝動にしか見えない点。
確かに、彼女の動機の説明となる自然な流れが欠落しているようにも感じられる。
だがここで、〈U〉のパートにさかのぼって想起したいのは、
竜の城にベルが再び潜入するくだりで描かれている、弟が育てた「秘密のバラ」を
竜とベルが分かち合う象徴的な儀式についてだ。

この「バラ」のシンボリズムは明快である。
城の広間に飾られた、顔の部分を損傷した女性の肖像画。彼女が誰なのかは
同じ画像がケイのひび割れたスマホに保存されていることからも明らかだ。
すずが使い続けている欠けたマグカップとも呼応しながら、
彼らの傷ついた心と、"喪われた母"へのひそやかな思慕がほのめかされる。
反復されるイメージをアナロジーによって連結するこのメタファーの技法で
三人の絆を示しつつ、その中で母親としての存在がすずに託される。
それを暗示するのが、肖像画の母と同じ、胸元に飾られるバラの花であり、
最終盤のシーンを予示する、"秘密の"布石となっていると解釈できる。

つまり、たった一人で兄弟のいる場所に向かおうとする、すずの無謀な行動は
一般常識ではなく、作品に内在する非言語的なロジックに裏打ちされているのだ。
母が自分に指し示してくれた"いのち"へ向かうベクトルをひたすら辿ること、
すずの心の中にはそれ以外のどんな顧慮も介在していない。

すずの"再生"の本質はおそらくここに読み取ることができる。
身を挺して彼らを守り、そして、恐れる彼らを優しく抱擁する、
その姿には"いのち"を慈しむ「母なるもの」の原像が鮮やかに結像している。
それは、十年にもわたって抑圧されてきた、母への渇望の極みについに成就した、
母との合一、一体化による、トラウマの超克だった。

怒り狂う相手を無言で見つめるすずの顔には恐れも怒りもない。
その静謐な表情には、ただ一つの揺るぎない信念だけが認められるようだ、
一人の少女の心の極限が定着されたこのシーンに自分は圧倒され、息を呑んだ。
細田守が渾身の力を込めたこのカットを言葉で言い表す必要はないかも知れない。
だが、ここまで掘り起こしてきた文脈に即して、敢えて言いたい思いにも駆られる。
そこに具現しているもの、それはおそらく、"いのちの尊厳"といわれるもの、
そして、"いのち"の価値への無限の信頼なのではないだろうか。・・・
{/netabare}



細田守作品は一貫して、人と人との関係の在り方を問い続けている。
Ⅰ章で「当事者性」、Ⅱ章では「いのち」というモチーフを仮設的に措定し、
複層的な構造に対応するアクチュアルなテーマ性と普遍的なそれとを並置してみた。
最終的にはそれらを「関係性」という固有の枠組みの中に落とし込むことで、
本作のテーマとメッセージは完全に開示されるように思われる。

一言でいえば、それは"人格的なもの"への固有の志向性である。
喩えるなら、ベルが竜に向けた"あなた"という呼びかけの中に響いていたもの。
また、他者の"いのち"に向かう姿勢にはその契機が必然的に内在している。
愛情にもとづく関係は、生物的な自然に根差すがゆえに歪められるがちだが、
それを人格的なものに高める努力によって、関係は真実なものになる。
すずの再生には一面、こうした心の成長が重ねられていると見ることもできる。

Ⅰ章を5月に投稿してから、今回の投稿までに実に3ヶ月を要した。
それにも拘らず、作品内部の脈絡を掘り返す迂遠な作業にのみ終始して
やっとテーマの入口に辿り着いたところで切り上げるのは、何とも間抜けな話だが、
本作を語るべき最適任者が他におられるがゆえの、これは戦略的撤退なのである。
その方は拙稿への引用を快諾して下さった上に、作品の真の理解にまで導いて下さった。
末筆となってしまったが、衷心よりの感謝をここに記すことをお許し願いたい。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 22
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

誰かを見守る眼差しの強さ

【物語 4.0点】
一部より、合理的な観点から見てシナリオが不自然だと叩かれて来た細田 守監督。
出る杭を引っ込めるどころか、本作では世間に不合理と非難されても貫き通したい信念がある。
また、こうした想いを理解することで一回り成長する。

『美女と野獣』を下敷きに、ネット上の仮想現実にまで広がる世間体を突破する脚本により、
批判をも呑み込んで主題に掲げるが如きふてぶてしさw

例えば、終盤、{netabare}JKヒロインを単身、子供を虐待する危険人物がいる知人宅に向かうのを容認する
周りの大人の対応の是非。

確かに常識的に考えてフツーではありません。
が、そもそも本作はヒロイン・すずの母が、一部から偽善と叩かれる無謀な水難事故救命により死去した。
すずが母は知らない子を優先して私を捨てた?とトラウマになっていた不合理を理解していく過程。
結果、娘が赤の他人だった子のために非常識な行動に出たとしても、
それは母の行動と対になっており、亡母と親交も深かった合唱隊にとっては忘れ形見の勇姿に感慨すら覚える。{/netabare}
不合理だが筋は通っているし、
{netabare}ヒロインが皆に白眼視される”竜”に手を差し伸べる、”顔バレ”して歌う決意表明と、{/netabare}
見るべき角度から見れば、伏線もちゃんと繋がっている。

世間や自分が納得できぬと作品を叩くのも結構ですが、
こと、この監督に関しては叩けば叩くほど杭どころか槍を出す有様なので、
もういい加減、これが監督の作家性なんだと諦めましょうw


【作画 4.5点】
仮想世界<U>のデザインに英国人建築家エリック・ウォン氏。
ヒロインが迷い込む幻想エリアのコンセプトに世界有数のアニメスタジオのカートゥーン・サルーン。
ヒロインの<U>でのアバター、歌姫・ベルのキャラデザにディズニー関連で実績のあるジン・キム氏。

日本発の作品にて、世界規模でこれだけの才能の結集。
日本アニメのグローバル化という点からも意義深い。

CGと手描きの使い分けは、コスト面からの適材適所ではなく、表現上の意図を優先。
リアルは川面の作画が高カロリーだろうが手描き中心、
仮想現実はキャラやスタッフが泣こうが喚こうが断固CGを貫く意地で魅せる。


真骨頂は登場人物の目線の繊細さ。
誰が誰をどれだけ強く想っているのか?
”竜”の心を開くのも”姫”の歌よりむしろ瞳の力。
目の動きから伝わる心情がセリフ以上に重要な伏線。
そこを拾えれば、すぐに手のひらを返す数万の雄弁なフォロワーより、
黙って見守る人間。
すずは最初から、ひとりぼっちじゃなかった。
EDアニメーションにて、実はここでも見守っていました。
という”答え合わせ”で感動できる。

故に、外面の映像が豪華な大衆向け作品だから、
心情理解はセリフと歌任せで良いだろうと気軽に乗ると取り残されかねない。

鑑賞者が、気軽なエンタメ映像から深い作画表現との段差を乗り越える誘導に関しては、
監督、もうちょいバリアフリーをwというのと、
ワールドワイドなコラボも、次はより狙った効果を確信して選択できるだろう
との伸び代への期待も込めて、5.0点満点までの0.5点は取っておきます。


【キャラ 4.0点】
仮想現実<U>で主人公すずをベルとして”プロデュース”する親友ヒロちゃん。
ベル出現前はトップ歌手だったペギースーの栄光と転落、嫉妬、許容。
頼まれてもないのに仕切るネット自警団団長ジャスティン。
その他”竜”の正体候補などに現代ネット社会の縮図が凝縮。

ネット理解度は高いが、無節操なネット野次馬の動きなど、捉え方は割とネガティブw
ヒロちゃんにネット世論になんて半分理解してもらえれば十分との趣旨の発言を代弁させている?のが何とも(苦笑)


青春物としては重たく息苦しいヒロインすずと”竜”の傍らで
清涼剤となるのがカミシンとルカちゃん。
空気読めない体育会系少年と、ツンツン&ソワソワする吹奏楽少女の、
駅での甘酸っぱいやり取りで息継ぎしましょうw


【声優 4.0点】
すずの母役の島本 須美さん、ジャスティン役・森川 智之さんの正義マンボイス。
など”ちゃんとした声優”も脇を固めるが、メインキャストは俳優、タレント陣が中心。

主役には劇中歌担当ミュージシャンの中村 佳穂さんを起用。
演者と歌い手の一致により、主人公心情と歌詞の連続性を追求。
すずとベルが一つになる、仮想現実とリアル融合のクライマックスを彩る。

吉谷さん役の森山 良子さん率いる合唱隊も、歌声含めて温かい。

あとは娘の力になれないけど、不器用なりに関わろうとする役所 広司さんの父親役とか。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は音響監督・岩崎 太整氏の元に多数の作曲家を集める「作曲村」方式。
オーケストラ、ジャズ、テクノとジャンルを横断して音が積み重ねられるゴージャスな”フェス感”

劇中歌の中村 佳穂さんのボーカルは、
鬱屈を抱えたまま日々を過ごす焦燥も含んだ湿気が味わい深い。
リアルでは歌えなくなっているヒロインという無茶振りにもまずまずの歌唱表現で対応。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 18
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

Uの世界に圧巻のパフォーマンス、響き渡る神秘の歌声 +

 人前で歌うことのできない内気な少女、鈴がヒロちゃんの誘いで、ネットの仮想世界「U」を始めるです。Bell(ベル)として現実とは違う歌う自分を見出していたお話です。Bellって最初見た印象は、どっかの部族の族長の娘みたいに思えたです。

 ある日竜が現れ、コンサートを妨害する形になったです。Bellは竜を気になるようになり、接触を図った先どうなるのか?だったです。

{netabare}  Bellに何故かすんなりUにおける竜の居場所が、特定することができて導かれる不思議があったです。何かに苦しむ竜に寄り添うBellがどこか健気だったです。
 美女と野獣を思わせるシーンもあったです。
 正義を語る怪しい集団によって窮地に追いやられたり、大変だったです。

 ヒロちゃんや鈴の友達たちの助けで、竜の正体がわかるです。住んでいる環境における竜の苦しみを目の辺りにした鈴だったです。竜に信じてもらえるため、友達の助言より、Uで最大の見せ場となるコンサートを披露するです。

 この場面は、私も特に好きなシーンで悪いやつのアイテムより、ベルから自らを白日のもとにさらし、鈴が歌を歌う姿は、Bellの姿以上に美しい映像と歌声を披露してくれたです。感動的です。鯨が出てきて、鈴を載せていくシーンは素晴らしかったです。

 竜の大体の居場所を突き止められたけど、その場所に竜の弟や竜が待っていたところは、出来すぎだったです。これは、奇跡と呼ぶのでしょうか?です。もっと、科捜研の女みたいにヒロちゃんが連絡とって誘導して、かろうじて特定するほうが良かったです。
 一時的に驚異から竜をしのげたかもしれないけど、鈴の行動で彼らを救うことができたか?は、疑問だったです。竜は強くなれたのかなぁ?です。{/netabare}
 鈴が帰ってきて、一件落着な感じだったです。どこか、あっさりした終わり方だったです。

 Uから現実世界に移行して、人と人をつなぐ展開は、面白いと思ったです。Uの世界観、映像が綺麗なのと、Bellの歌声、音楽はすごいと思ったです。このCD是非欲しいと思ったです。
 鈴は、Uで成長し新しい自分になったんだなぁです。

                    【2021/07/16】+

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

69.6 132 2021年度アニメランキング132位
約束のネバーランド(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (419)
1594人が棚に入れました
「約束のネバーランド」は、白井カイウさん原作、出水ぽすかさん作画による、「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて連載中の人気マンガを原作としたアニメ作品。「週刊少年ジャンプ」28号(2020年6月15日発売)にて完結。コミックス1巻(2016年12月2日発売)から20巻(2020年10月2日発売)までの全世界での累計発行部数は2,500万部以上。第3回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門2位や、宝島社「このマンガがすごい! 2018」オトコ編1位など、国内の数々のマンガ賞を受賞。TVアニメ化に際し監督は神戸 守さん、シリーズ構成は大野敏哉さん、キャラクターデザインは嶋田和晃さん、音楽は小畑貴裕さん、アニメーション制作は、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「PERSONA5 the Animation」のCloverWorksが担当する。

声優・キャラクター
諸星すみれ、茅野愛衣、林鼓子、伊瀬茉莉也、日野まり、久遠エリサ、植木慎英、森優子、白城なお、Lynn、青山吉能、神尾晋一郎、石上静香、河野ひより、種﨑敦美
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なんだか切ない。。大人の都合で成り立つ世界 

 
塀の外はどんな場所なのか・・こんな大勢の子供達を抱えてどうなるのか・・この世界はいったいどんな成り立ちなのか・・

1期終了後、気になって仕方がなかったのはこれらでした。
評判はイマイチっぽい印象ですが、果たして・・・

 原作:週刊少年ジャンプの漫画
 制作:CloverWorks
  ダリフラ、青ブタ、FGO・・
  A-1系列。さすがです。
 放送:フジのノイタミナ枠
    第1期 2019年1-3月(全13話)
    第2期 2021年1-3月(全11話)
 視聴:2021年4月(Amazonプライム)

へー、なんか、雰囲気は好きです。
間もいい。会話やシーンを詰め込もうとする余り、演出や会話を感じ取って余韻を楽しむ時間を削られる作品も多い中、作中の人物の想いや世界の雰囲気を感じる「間」を有難く感じました。
またEDがいい。絵が写実的でありながら曲と溶け合っててとてもエモい。

■キャラ/キャスト
キャラの声が良かった(演技は言うに及ばず)。
~{netabare}
 エマ  :諸星すみれ
 ギルダ :Lynn
 アンナ :かやのん
 レイ  :伊瀬茉莉也
 ムジカ :種﨑敦美
 ノーマン:内田真礼
 ナット :石上静香

子供キャラが多いせいか男役の女性声優が多かったですねえ。
子供だからってこうまでいつもいつも笑顔でいられるか・・
なんてふと、そんな想いも湧き出てもきますが悲愴感オンリーよりいいアクセントなのかもな、とも思ったり。
{/netabare}~

■ストーリー
今回ツッコミたかったのは・・
~{netabare}
第4話・・追ってきた人間に捕まるも、都合よく野良鬼が出て来て敵だけを食い、銃が効かなかった鬼に弓矢1本がたまたま当たって撃退。。一人も欠けないって、たまたま過ぎるっしょやw
あと例のペン・・どんだけ電池が持つんだらうw

第6話「道標」・・いるの?それとも万策尽きたの?
この回自体は悪くはないけど、そのせいで終盤駆け込みになり過ぎたとしたら、惜しい、惜しすぎる。。いい作品だけに。

脱獄モノはその後はどうしてもテンション下がりますよね。そこは予想していたので残念感はあまりなく、それなりに楽しめたと思います。

でも、次期の可能性を消すような形での無理やり感満載の終劇・・
モヤモヤ感ない終わり方は好きだけどこれじゃ劇場版やるとしても外伝ぽくなるじゃん・・鬼滅みたいに、ちゃんと順を追って丁寧に世に出して欲しかったよフジテレビさん。。
(まさか資本どころか社内が既に外資に乗っ取られてないですよね)

原作未読ですが、アニメを観終わっただけでの感想は・・
塀の外の世界はソマリの世界じゃんってこと。
「ソマリと森の神様」に人間を飼育する農園の設定を追加したインスパイヤ・・といった印象になってしまいました。
(そういえば知性ある敵との共存みたいなテーマはダンまちⅢとも似てますね)

<参考:原作発表時期>
 ソマリと森の神様 :2015年~
 約束のネバーランド:2016年~

企画陣は脱獄編だけがアニメ化に耐え得ると考えたのでしょうか。。
確かにこれだけでも物語としてまとまっているとは思いますが。。
{/netabare}~

せめて・・

~{netabare}
 続きあるかもね?的な終わり方の方が、原作組の怒りを買わなかったかも知れませんぜ。。

 もったいない。。
{/netabare}~

でも・・

 生死の危険を考えず生活できる世の中。。
 それは人類が求めてきた社会。
 今では当たり前なもの。
 でもそれは、たまたま得られるものではない。
 そんな先人の悲願に想いを馳せるのもいいかも知れません。

機会があれば原作を読んでみたいですね。全20巻ならいけそうかな。
 

投稿 : 2024/11/23
♥ : 28
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

端折ったなぁ(笑)

原作既読。最終話まで視聴。

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。
連載開始当初から、緊張感満載のこの作品はお気に入りの作品でした。
お気に入りの作品のアニメ化なので、本作も、とても注目していました。
ところが・・・。

{netabare}序盤、シェルターで『ユウゴ』が出てこないから『???』てなって・・・。
その後、『ゴールディ・ポンド』に行かないから、『ルーカス達』も出てこない。
って思ていたら、『あれ?もうノーマンが出てきちゃった!?』

原作では、グレイス=フィールドを脱獄してからノーマンと再会するまで様々なエピソードがあったから、ノーマンが他の食用児と協力して『Λ7214』を壊滅させるだけの時間的な余裕があったのに、これではちょっと・・・。{/netabare}

言いたくはないけど、『台無し』と言わざるをないですね。

エマの『ありがとう、ママ』が聞けたことだけは良かった。
ただ、原作では泣けたんだけど、アニメでは泣けなかった。

無理矢理に2期に収めるのではなく、3期、4期と息の長い作品にする選択は無かったのだろうか?

ただ、原作にも、ちょっと『???』な展開があったので、そこを回避したのは高評価しても良いかも。
結果的には、だけどね(笑)。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 27

百日紅カラク さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あちこちで一気にメディア化しすぎるとこうなる

海外(ハリウッド)でドラマ化。
日本では実写化。
原作はすでに終了。

で、アニメの二期・・・。

「ユーゴの部屋(壁の落書き)」「あの方(原作では文字にならない呼び名)」
気づいただけでも数個の伏線。
そんな伏線を散らかした1期と二期中盤までは、3期を期待できるだけの収益を見込んでいたのかもしれない。

だがしかし。
ハリウッドでのドラマ化、日本での実写化がコケる見通しにより、資金源が取れず、伏線は放置のまま最終的に強制終了…。

ハリウッドでこれをドラマ化する‥‥って、正直エグイ企画に取り組んだもんだと正直「だめだこれは」と思った。あちらの「子供に対する規制の多さ」を考えると、ガンガン引っ掛かるはず。

まぁブッチャケコケる可能性が大きな内容で、日本のアニメで本作を知った人がアメリカ版ドラマを見ると、視点も内容も大きく変わり、別物になって放映されているのではないかと思ってしまう。

個人的にこの現象を「ゴジラ現象(マグロ食ってる奴・イグアナ)」と呼んでいる。

ユーゴとその仲間たち、王家・貴族とのあらすじまで描き上げようとすれば、登場人物があまりに多く、声優陣を揃えるだけでもかなりの金額がかかるだろう。

見込み違いが顕著だったってことかな。

そんなわけで、散らかした伏線回収は無視して、アニメオリジナルに変更→強制終了したのは、大人の事情…ということかな。

全てを知りたければコミックの大人買いを推奨しますww

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

69.6 132 2021年度アニメランキング132位
転スラ日記(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (290)
1086人が棚に入れました
「貴重な紙を手に入れたので、俺のこれまでを日記形式で綴ることにした。書き出しはそうだな…『転生したらスライムだった』。そこから俺の冒険が――冒険…が?」お茶目でユーモラスなリムルとテンペストの仲間たちの日常をふんだんに描く、“スライムライフ系"転生エンターテインメント!

声優・キャラクター
岡咲美保、古川慎、千本木彩花、M・A・O、江口拓也、大塚芳忠、柳田淳一、山本兼平、泊明日菜、小林親弘、山口太郎、福島潤、大久保瑠美、田中理恵

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

転生したらベツジンだった件

要するに転スラのスピンオフ作品。
リムルが適当にぶらぶらしながら街の様子を視察するのが基本的な形。

キャラデザは何故か本編と結構違っていて、何故変えたのかはわからない。

転スラ日記みたらベツジンだった件。

もしかしたら、スピンオフだからわざとそうしているのかもしれないと思った。
別の作者が書いた作品ということを暗に示している?

本編ずっと見ていると違和感はすごいが、絵自体は別に手抜きなわけではないし、むしろスピンオフ作品にも関わらず作画等のクオリティは高く、ヘタな作品よりもずっと作画の質がいい。
しかし、むしろ丁寧に作ったスタッフをほめるべきで、嘆くべきなのはスピンオフ作品にすら劣る低クオリティな作品が量産される現状だろう。

私は転スラが結構好きなので良いが、ファン以外は見る価値のないアニメだ。

本編が日常とバトルを交互に展開するスタイルなので、その日常部分を補完する立ち位置のアニメになるので、当然転スラ本編を見ているのは前提の作品。
本編はどうしても戦闘力が高いキャラの活躍が目立ってしまうので、非戦闘員の活躍が多いのは良いところだと思う。

ただ、元々本編で結構日常シーンもやっているので、ファンであっても蛇足に感じる人も多いだろう。

内容的には4コマ漫画のノリなので特別面白いってこともないが、転スラの世界観が大好きで、リムルの街の日常を見たいって人には最高のアニメなのかもしれない。

内容はかなり限定的な層向けで興味ない人も多いだろうが、ただのスピンオフには勿体ないクオリティの高さで関係者の熱意が伝わってくる。

世間の評価は知らんが、私は好きだ。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 31

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

異世界で繰り広げられる日本の生活習慣の魅力が光る

 『転スラ日記』は、実はほとんど期待していなかったが、ファンサービスとして意外と優秀。お笑いのネタはたいしたことないが本筋のひとやすみとして相応しく、とても和んだ。キャストの和気あいあいの収録風景が目に浮かぶよう。

 尚且つ本筋後半の橋渡しとしても重要だったと思う。コメディ要素でキャラの魅力を掘り下げた。こんな住民たちがいるならリムル同様テンペストを守りたいという気持ちに自然となれる。転スラ2期の第1部では影が薄かったミリムもその魅力を遺憾なく発揮。故人シズもお化けとしてまさかの登場で面白かった。シュナの女子力に惚れ、シオンやトレイニーさんの残念な描写も微笑ましかった。ソウエイとソーカの絡みも本筋では味わえない魅力があった。

 しかし本作の一番のお気に入りのキャラは、本筋には全く登場しないココブちゃん、通称ちょんまげちゃんだ。あどけなく可愛いゴブリンの幼女とゲルドの無口コンビが特に絶妙。ちょっとしたシーンが非常に印象的で、いつの間にか彼女の登場が楽しみになった。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 12

fluid さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

スピンオフなのに本編よりおもしろいかもしれない

本編の日常シーンだけを抜き出したようなスピンオフ作品。
もともと日常シーンや街づくりが好きで見続けてたので本編より面白く感じました。
やはり登場人物が多いアニメは良いですね。世界がどんどん広がっていく感じ。
毎回新キャラ登場させて1話限りで登場しなくなるアニメとは段違いです。

ただ、1点だけ。
ガビルとかドワーフとか筋肉とか、絵が丸みを帯びた感じのキャラに変ったので迫力と言うかギャップが感じられずギャグがあまり面白くない。本編の方が顔が濃いリアル風で笑えました。
こちらの絵もとても良いですが、濃いキャラ系のギャグがつまらなくなってしまったのは残念です。

なぜ絵が変わったのか?
今回はキャラも含めた全体的に3DCGなのかな?
CGなら最初にモデルを作ってしまえばあとは少しの手直しで済むので、
長く続きそうな作品には有効な手段ですね。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5

69.6 132 2021年度アニメランキング132位
バック・アロウ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (215)
497人が棚に入れました
リンガリンド。その地は、壁に囲まれた世界。壁がその地を覆い、守り、育み、育てた。壁は神――それがその大地、リンガリンドの根幹である。ある日、リンガリンド辺境の地「エッジャ村」に謎の男「バック・アロウ」が現れる。アロウは記憶を失っているが、自分が「“壁の外"からやってきた」ことだけはわかると言う。記憶を取り戻すために壁の外を目指すアロウだったが次第に、自身をめぐる争いに巻き込まれていく――

声優・キャラクター
梶裕貴、洲崎綾、小澤亜李、小野賢章、置鮎龍太郎、杉田智和、潘めぐみ、小清水亜美、小松未可子
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ガンソード×グレンラガンなのか

<2021/1/9 初投稿>
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

今期新作7つぐらい第一話見てみましたが、今のところ一番好感触!

どうやらオリジナルアニメのようで。
EDクレジットが原作「谷口悟朗、中島かずき、ANIPLEX」になってました。

谷口悟朗と言えば「コードギアス」「ガンソード」「スクライド」などの魅力的なオリジナルロボアニメを生み出す名監督。
原作付きでも名作「プラネテス」を始め「純潔のマリア」などでも手腕を発揮。
「ガンソード」「プラネテス」「純潔のマリア」は特に大好きです。

かたや中島かずきといえば「グレンラガン」「キルラキル」「コンクリートレボルティオ」、最近だと「プロメア」とか「DNA」とか「ノリと勢いと熱量」で押し切る名作、良作、迷作を多数輩出する作家さん。
ちなみにこちらの中では「グレンラガン」が大好き。

この二人が手を組んだ、ということのようです。

で、本作の第一話を見ての感想。
谷口監督の方が芸風が広い分、中島かずきテイストに少し寄せて少し暑苦しい感じはします。

一応、{netabare}ロボもの{/netabare}のカテゴリになるんでしょうが、
谷口「ガン×ソード」と中島「天元突破グレンラガン」の空気感を混ぜこぜにしたような。
でも出てくる人はみんな普通そう。
カミナのような気合いでなんでも解決可能な人も、ヴァンのような真性「バカ」もいなさそうです。
そういう意味ではキャラの人格的には「コードギアス」っぽいかな。

という作品です。

世界観とかキャラ紹介などは2話以降、もう少し見てから追記したいと思います。

<2021/1/24 追記>
三話まで視聴しました。
グレンラガンやガンソードがお好きな方なら好きな展開ではないでしょうか。
同じような展開とも言えますが 笑。

少し内容に触れます。

周囲を高さ十キロの壁に囲まれた、いわゆる異世界。
その世界の住人は「壁の外には何もない」と言います。
そしてその世界には二大国を始めとするいくつかの国があります。
中世の中国っぽい国、独立前のアメリカみたいな国、コードギアスのブリタニアみたいな国。
文明レベルはレボルバーや大砲は普通にあるので現実世界で言えば1800年代くらいなんでしょうか。

ちょっとアンティークな世界観。
ただ一つブライハイトという巨大ロボットの技術を除いては。
と言っても謎のオーパーツ的なものなのでその世界の人々は技術を理解してるわけじゃないのですが。
ここら辺のロボの扱いもグレンラガンやガンソードとよく似てますね。

第三話で{netabare}巨大戦艦を入手したバックアロウ御一行はエッジャ村の村人全員と一緒に壁に向かって旅立った{/netabare}のでした。
やっぱり{netabare}ロードムービー{/netabare}でした 笑

そしてやっぱりこういう展開好き。

登場人物は相変わらず正常な人が多いけど、でもそのうち鉤爪の男のようなイカれポンチが出てくるんじゃないかと期待してますw

やっぱこれ楽しいな。

<2021/6/18 追記>
最終話まで見終えました。
ラストはなんか{netabare}ポカン{/netabare}としましたよ。
バトルのところ{netabare}最終回での畳みかけ方はグレンラガンやガンソード{/netabare}のそれを思い出しました。
それ、というのは{netabare}対アンチスパイラル戦や対鉤爪の男戦{/netabare}のことです。

でも本作はカタルシスがちょっと足らない。

しつこいと言えば良いのか。
確かに{netabare}ルドルフ{/netabare}は良いキャラしてたし、やはり{netabare}三木眞一郎さん{/netabare}は凄い。
でもこんだけ引っ張るとなー

そしてこの世界のカラクリ。
良かったですよ。
これは予想できない。
ちょっと{netabare}LAST EXILE{/netabare}を彷彿とさせる。
でもなんかその割にカタルシスが足らない。

なんでなんだろうな。
全編通して展開は早く、盛り上げ方もさすが。
でもなんか噛み合ってない。

もしかしたら谷口悟朗監督と中島かずきさんは作風が少し似てる分、相性がさほど良くないのかも。
美味しいウスターソースに美味しい醤油混ぜたら微妙な味になった、って感じかも。

ちょっと評価の難しい作品でした。。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 34

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

壮大な物語だが実際は極微、だが大いに楽しませてくれた物語

壁に囲まれた世界『リンガリンド』。
なぜ壁ができているのか、壁の外に何があるのか、誰もわかりません。
この物語は、壁の外からやってきたバック・アロウを中心に多くの登場人物が活躍する内容です。
SF群勇伝のようなものかもしれません。

バック・アロウには過去の記憶がありません。自分が何者かもわかりません。
ですが彼には正義の心があり、人の命がかけがえのないものであることを彼は知っていました。

最初は作画に迫力がないため、たいしたことないだろうと思っていましたが…、
いつの間にかそれぞれの登場人物の生き方・信念に共感し、気づいたときには次回が待ち遠しくなりました。


リンガリンドでは武力の国「レッカ凱帝国」と慈愛(?)の国「リュート卿和国」とが覇権を争っていましたが、それぞれの国には独自の複雑な内面があります。それが結構興味を注ぎます。

そして、レッカ凱帝国の天命宮大長官だったシュウが自国を捨ててエッジャ村の住民になったことから物語は急展開をします。
彼は頭脳明晰な男です。彼の望みは『壁の外を知ること』その好奇心を探求するだけの理由で自国を捨てたのです。
実は、シュウこそがこの物語の真の主人公です。少なくとも私はそう感じました。

バック・アロウが空から落ちてきたエッジャ村は毎日の食べ物にも困る貧しい村でしたが、アロウとシュウが加わることで、やがてこの村が世界を統一する架け橋へとなります。

そして、やがて壁の外へたどり着きますが、そこは…

最後の結末を知ったとき、私は昔、手塚治虫さんの書かれた「火の鳥」未来編に説明されていた『コスモゾーン』を思い出しました。
それは、素粒子理論と宇宙理論とは同じようなものであるという仮説。例えば原子の周りを電子が周回している姿と太陽の周りを地球や他の惑星が周回している姿とは似ています。
さらに発展して、銀河は高次元生命体の細胞の一つなのかもしれないという仮説。
まさにリンガリンドは、手塚治虫さんが説明されたコスモゾーンのようなものでした。


この物語は実に多くの登場人物が自分の信念を語ります。
主人公のバック・アロウの存在が薄く感じられるほど、個性的な連中が出演します。
私はリュート卿和国のフィーネ姫の信念「愛こそ全て」が大好きです。

もしまだ見てない方は一度見られることをお勧めします。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 26

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

何かちょっとザブングルとかを思い起こさせるような話ですね…。

== [下記は第2話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話は録画だけしていて、まとめて第1話と第2話を続けて観ました。

「世界は壁に取り囲まれていて、その外側は存在しない」というリンガ・リンドという世界の成り立ちに何らかの知性体の作為を感じさせる訳ですが、実際の世界の成り立ちについては秘匿されていてそれに触れようとすることは禁忌とされているみたいです。

また先進文明的な物は「ラクホウ」なるカプセル状の物が降ってきたときにそこに入っている物しか得られないようで、リンガ・リンドの住民たちは自力で生産することはできないみたいです。

この辺りの人工的な世界観を見て何となく『戦闘メカザブングル』みたいな設定だなと思ったんですが、何しろオリジナルTVアニメ作品なので本当に似たような話なのか全然違う話なのかはわかりません。もちろんリンガ・リンドの形状的に「惑星ゾラ」とは事情は違っているんでしょうしね。

とはいえ、さすがに新作で作画の方は特段の古さは感じませんでした。ただ、演出面ではちょっと古くさいかもしれません。でも一周回って良い方に転ぶかもしれないし、監督が同じ『ID-0』とかはわりと楽しく観れたので世間の評判とは別に個人的には合うかもしれないです。

信念が具現化してブライハイトと呼ばれる巨大ロボット的な兵器になるとか、ラクホウに入って降ってきた主人公が素っ裸とかそういう辺りは「脚本:中島かずき」的な暑苦しさを感じます。

視聴開始を後回しにしておいてなんですが、意外と面白かったのでこれからは毎週ちゃんと観ようと思います。
== [第2話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.6.25追記:
最終話まで視聴終了。

「ザブングルみたい」とか書いてたら「アイアン・ギア」までやってしまいましたね。まあ見た目からそのこと自体は予想はされていましたけど、そこから合体までやってのけるとは(笑)。リンガ・リンドに外側があるのは想定通りでしたが、その「外側」の設定はちょっとビックリしました。

しかし中盤はフィーネ、終盤はゼツ凱帝が大活躍でしたね。その分アロウの影が薄くなっていましたが…。

これも作品設定を考えれば「SF作品」といえますね。最近SFは意外と多いかも。復権の兆し…?

投稿 : 2024/11/23
♥ : 32

69.5 135 2021年度アニメランキング135位
魔法使いの嫁 西の少年と青嵐の騎士 前篇(OAD)

2021年9月10日
★★★★☆ 3.7 (23)
117人が棚に入れました
カルタフィルスがひとときの午睡につき、チセが学院の聴講生となる少し前。

学院への招待が届き、不安ながらも準備を進めるチセと手伝うエリアス達。
久しくなかった日常の最中、不気味な馬を連れたスプリガンが邸宅を訪れる。
『今回の亡霊猟団の様子がおかしい』という言葉と共に。

――倫敦から移り住んできた普通の少年・ガブリエルは退屈していた。
自身の境遇、友人との別離、不慣れな土地、すべてに。
それらから逃れるように眺めた窓の先、一瞬見えた紫煙を追いかけて家を抜け出た、その時。
本来なら交わらぬはずの少年の世界は、厚いベールの裏側に生きる魔法使い達の世界と交わり始める……。

69.4 136 2021年度アニメランキング136位
ましろのおと(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (195)
614人が棚に入れました
「俺の、音――」伝説的な腕を持つ、津軽三味線の奏者・澤村松吾郎。彼を祖父に持つ少年・澤村 雪は、祖父の死をきっかけに、三味線を弾けなくなった……。"好きな音"を失い、アテもなく上京する雪。キャバクラで働く女性「立樹ユナ」に助けられた雪は、ライブの前座として津軽三味線の演奏を披露することになる。雪は、様々な出会いを、想いを三味線の音色にのせて弾く。自分の音を、自分の想いを探しつづけて――

声優・キャラクター
島﨑信長、細谷佳正、本田貴子、麻生智久、宮本侑芽、近藤玲奈、岡本信彦、鈴木達央、梅原裕一郎、畠中祐、三上枝織、梶裕貴、落合福嗣、谷口夢奈、高柳知葉、木村匡也、逢田梨香子、柿原徹也
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

津軽三味線の演奏に引き込まれます♫

[2021.6.19]
最終話を見終わりました。
中盤以降は三味線甲子園の話になって、この音とまれみたいだなーって思いながら見てて、悪くはないんだけど、このまま優勝とかして終わりはつまらないなぁって思ったり。。
で、最終話なんですが・・すごーく良かったです!ビター展開好きの私も満足でした♪
この物語は雪くんが自分の音を探し求める旅なんだなーって。
雪くんの音は澄んだ綺麗な静かな音。色に例えると白。だから真っ白な音=ましろのおと。
大会の結果は・・{netabare}そして勝ちたいと悔しがり、嗚咽を漏らしながら泣く雪くん。
梅子にとっては残念な結果だったかもだけど、この甲子園は雪くんにとってとても大きなものを得られたんだと思います。{/netabare}
すごく続きが気になるところで終わりましたけど、2期あるのかな?
原作読んじゃおうかな・・27巻もあるけどw
※12話の感想も下にちょっとだけ書きました。

[2021.4.18初投稿]
原作は月刊マガジン連載みたいですが未読です。
作者の羅川真里茂さんは青森出身のようです。

春アニメの視聴作品を物色してた時は、サムネの男の子が暗そうだし、津軽三味線のお話?って感じであまり期待しないで見た作品でした。

澤村雪(さらむらせつ)は弘前の高校生。
津軽三味線の名人で憧れだった祖父の澤村松吾郎(さわむらまつごろう)が亡くなり、自分の音を探すために東京へ行くけど・・

絵は綺麗でいいですね!
舞台は弘前と東京。弘前といえば、ふらいんぐういっちを思い出します。
結構津軽弁でしゃべってるけど大丈夫かな、と思っちゃいましたけどそれも含めてなかなかいい雰囲気です。
キャラデザもクセがなくて好きですね。

なんといっても良かったのは津軽三味線の演奏シーン!!
演奏を聴いていると、なんだかどんどん引き込まれていく感じです。

お話自体もとても面白いし、これは今期の中でもおすすめしたい作品です☆
ちょっと原作読みたくなっちゃいました。

[2021.4.20追記]
原作コミックを2巻まで軽く読んでみました。
演奏ももちろんですが演出がいい意味で渋い感じに変わっててアニメのほうが好きかも。
2話の時点でコミック2巻ちょっとと、カットされたシーンも多く進行ペースもわりと早いんですが、うまく編集し直して良い作品になっていると感じました。

以下、各話の感想です♫

【第一話-寂寞】
{netabare} 雪のシーンが綺麗。
ユナさん親切すぎ。というか強すぎ。
自分をきちんと持ってる子みたいだしやりたいことが見つかればいいよね。
雪くんの津軽三味線すごく良かった♫
配信で見てた子はあとで登場するのかな。
ラストはちょっとギャグっぽくて浮いてたようなwって誰?{/netabare}

【第二話-林檎の花】
{netabare} 個性的な女性は梅子さんといって雪くんの母親なんですね。
梅子に促されて、雪くん演奏と梅子さん唄の競演が始まる。
うわ!唄も本格的っぽくてすごい!
そのおかげで下宿先が見つかって良かった♪
東京の高校に転入した雪くん。
同じクラスの前田朱利(まえだしゅり)が1人で津軽三味線愛好会をやってて。
雪くんの兄の若菜が東京に。
兄弟の距離感がなんかいいな。優しいお兄さんだね。
兄弟で競演した演奏がこれまた素晴らしいです♫
ED見てわかったんですが、この作品オリジナル曲みたいで題名が「アレ」だそうですw{/netabare}

【第三話-驟雨】
{netabare} 朱利さんと一緒にいる子って1話で配信見てた子?
朱利さんが聴いてた祖母が口ずさむ曲を聞いた雪くんは松吾郎の曲に似てると感じて。
祖母の前で演奏して欲しいと頼むけど、雪くんに弾けないといわれて。
青森から来た津軽三味線の神木清流(かみきせいりゅう)のライブ演奏を聞く雪くん。
雪くんに興味を持った神木から、何か弾くように言われて弾くけど、どういう音を聞かせればいいか分からなくて。
雪くんって芸術家肌というか、繊細なんだね。難しいな。
でも、とても大切なことでやらなきゃ後悔するんだったらやります、と朱利さんに言われて松五郎の曲を演奏したいと思う雪くん。{/netabare}

【第四話-春の暁】
{netabare} 青森から送ってもらった松吾郎の「春暁」のカセットテープ。
朱利さんたちと一緒にいた矢口海人(やぐちかいと)にテープの再生をお願いして、矢口宅で聴く雪くん。
でも松五郎のように弾きたいと練習するけどなかなかうまくいかなくて。
永森雷(ながもりらい)に言われた「シンプルであることの良さ」をヒントに、松五郎の音をひとつひとつそぎ落としてシンプルな自分の春暁にしようと思う。
雪くんは朱利さんの祖母の前で春暁の演奏をはじめる。
昔疎開先で聞いた若い頃の松五郎のことを思い出すおばあちゃん。
必死に生きるために津軽三味線を弾いていた松五郎。
松五郎の優くて生きる勇気をくれた音色と同じようなものを雪くんに感じて。
松五郎の魂はしっかりと雪くんに受け継がれているんだと。
なんだか見ててちょっとうるっとしちゃいました。
津軽三味線愛好会を朱利さん、雪くん、山里結(やまざとゆい)さん、矢口くんの4人で活動することになりそう。
それを聞いた雪くんの母親の梅子が津軽三味線甲子園を企画するみたいだけど、青森の雪くんをライバルと思ってる女の子とかも絡んできそうで今後の展開が楽しみです♫{/netabare}

【第五話-合奏】
{netabare} 初心者ばかりの津軽三味線同好会。
雪くんの演奏に感動して少しでもそれに近づきたいと話す朱利さんの言葉。
それは雪くんが松五郎に抱く気持ちと同じような気がして。
顧問が連れてきた神木清流と雪くんの合奏・・・今回もすごく良かったです♫ {/netabare}

【第六話-原郷】
{netabare} OP変わりました・・けど前の曲のほうが三味線入ってたし合ってたような。。
青森に合宿に来た雪くんたち。
聴いてくれる人の反応がなによりの教え、人に聴かせなければ自分の音は見つからない。
松五郎が語った話を聞いて個人戦に出る気になり雪くん。
朱利さんや矢口くんの話も盛り込みながら、全員最後まで合わせて弾けるようになるお話の流れは良かったです♪
ちなみに青森市のは「ねぶた」、弘前市のは「ねぷた」です。{/netabare}

【第七話-風】
{netabare} いよいよ始まった津軽三味線甲子園!
青森の人って独特のイントネーションあるから、なんとなくわかるんだよね。
雪くんって自分の気持ちを表に出さないから矢口くんのイライラもわかる。
でも優勝したいって気持ちは同じなんだって分かってよかった。
けど自分中心なとこは相変わらずなのね(-.-)
団体戦やって個人戦も、となるとそれだけで1クール終わっちゃうかも。{/netabare}

【第八話-音叉】
{netabare} 青森のマイマイのチームの演奏、さすがって感じ。
すごーく雪くんを意識しちゃってるとこも面白いです。
いいキャラしてますね♪
梅園学園が優勝しておしまいって展開はちょっとつまらないので、もうひとひねりの展開を期待します。{/netabare}

【第九話-風花】
{netabare} 梅園学園の演奏、とても良かった!
雪くんがスタンドプレーすることなく、みんなの音を大切にしながら演奏してたのも。
そして結果発表。
うん。物語の展開としては良い結果だと思いました。特別賞もらったし。
メンバーみんながすごく悔しい思いをしてる姿にじんわりきました。
それだけ頑張ってやりきったという思いがあるということだから。{/netabare}

【第十話-山嵐】
{netabare} 青森の赤飯って甘いんですね♪ちょっと食べてみたいかも。
雪くんの父親ってあの人だったなんてちょっとびっくり。
だからマイマイはあんなにライバル視してたのかな。{/netabare}

【第十二話-ましろのおと】
OP、前のに戻りましたね♫やっぱりこっちのほうがいいな。
雪くんの演奏をスマホで見てるユナさんが一瞬写って元気そうで良かった。
感想は上のほうにだいたい書いちゃったので。。
今回みたいな苦味のあるビターな展開は物語に深みが出ていいと思います。
雪くんの今後の成長がとても楽しみに感じたところで1期は幕を閉じましたね。
できれば2期やってほしいけど、津軽三味線という地味な題材だけに厳しいかもですねー。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 27
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

北東北最後のとりで

注) 読み返してみたら内容にあまり触れてないのに気づく。どうかご容赦をば…
原作未読


「僕らが冬の曲書くとなぜか“乗り越えて”“克服するぞ”って色が強くなってしまう(笑)」

『My Desire~冬を越えて』リリース直後にラジオでそう答えてたSLTの佐藤竹善氏は青森の出身。
お隣岩手県民の自分も妙に納得したのを覚えてます。思い浮かぶは厳しい冬が似合う土地柄。雪中行軍といえば八甲田ですし、やはり上野発の夜行列車をおりたら雪の中だったり北へ帰る人の群れはみんな無口でいてほしかったりする私です。

そして三味線。幼少期に近所を回っていた石焼き芋やさんは松村和子「帰って来いよ」がBGMでした。私の冬の記憶。
似たような構造で同じ三本線でも津軽の三味線と沖縄・奄美の三線では見える海の景色が全く違うんですよね。見た目や材質が違うとかさほど問題ではありません。背景となる風土が違うのです。
たぶん三線での『津軽じょんがら節』、三味線での『安里屋ユンタ』に違和感を感じることでしょう。その流れで三味線は津軽の人、三線は島人に演ってもらいたかったりする気持ちわかります?
その地方のエトスが詰まっている楽器がアニメ作品の中でどう扱われているかは見所だったりします。

結論↓

 津軽海峡の波しぶきが見えるアニメ

私にとってはこれだけで充分かしら。原作者の方は八戸出身らしいですね。なんか納得しました。
正直演者の津軽弁は微妙に違和感あったけど、イギリス英語/アメリカ英語ほどではないというかケンタッキーとテネシーの違いくらいの範疇には収まってるので気にせず。皆さんお疲れさまでした。

音と合わせて登場人物。特に青森に所縁のあるキャラたちに共通する

 強情っぱり加減

がいちいち頷ける感覚。そのまま“ごうじょっぱり”と読むわけでしてその字面でお察しください。揃いも揃ってこんなん不器用なのばっかりしかいないのも好印象でした。


音を取り扱うアニメはぱっと思い浮かぶ限り良作ばかりです。アプローチも種類豊富。
作るほうも大変でしょうが本作なりの創意工夫をあえて指摘するなら“風土”です。だいたいここまで述べてきた通り。
和太鼓・和琴など冠に日本がついてるのはいくつかあれど“津軽”みたいに一地方を指してる楽器はそうそうないでしょう。そりゃ濃ゆいわけです。特定エリアに絞られるわけですから。濃ゆい題材を濃ゆいまま表舞台に出した感じ。
OPにもEDにも三味線の音が組み込まれてますし、EDの加藤ミリヤさんなんて歌唱中にそこはかとなく濁音いれてませんでした?

とことんエスニックを楽しんだ良作でした。


{netabare}実は三味線より第2話梅子が唄う『津軽小原節』に最もびっくらこいた記憶がある。{/netabare}



※余談

■青森県民よスマン!

ちょい偏見はいるけど青森新幹線開通はたかだか10年ちょっと前ですよ。
都会からの往来がないので手つかずの東北が残ってるイメージ。いやバイアス?もとい偏見!?

例えばTHEヨーロッパ的な景色がフランスやドイツの旧西側よりもチェコやハンガリーのほうに色濃く残っているように津軽地方には北東北の濃ゆいものが残ってる気がするのでした。
今は夜行列車に乗らずとも新幹線一本で行けちゃいますのでぜひぜひお越しくださいな。


■日本のラテン語

以前、秋田弁がフランス語に似てる~って検証してる番組を見たことがある。
それを受けての以下体験談だが、、、

ヨーロッパをぶらり一人旅してた時、イタリアはヴェニスの水上ゴンドラで青森出身の子と同席したことがある。
目的地一緒で話が弾み、そのうち調子に乗ってずうずう弁でのやりとりに発展し盛り上がってたら途中乗車してきた日本人に

 「Could you take my picture?」

と英語で話しかけられた。

 「Sure」

と快諾し、「はいチーズ」でパチリ。今思いだしてもだいぶシュールですね。



視聴時期:2021年4月~2021年6月 リアタイ

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2021.06.20 初稿
2022.05.20 修正

投稿 : 2024/11/23
♥ : 40

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

Japanese Blues

原作単行本愛読中。2010年5月より少年マガジンで連載され、2021年4月現在、既刊27巻で累計発行部数450万部の人気作品。

レビュータイトルは原作で、ある外国人が主人公の演奏に対して呟いた言葉。

本作の日本語タイトルもいいが、英語タイトル "Those Snow White Notes" も深い味わいがあって好き。

作者の羅川真里茂(らがわまりも)氏は、青森県八戸市出身の女性。本作の連載は今年6月で12年目に突入。本作前にも少女漫画『しゃにむにGO』を11年も続けたそうで、長期連載が得意な方のようだ。青森県人の特性とされる芯の強さの現れか?

作者ご本人も、腕前は知らないが三味線を弾かれるよう。2012年に6巻が発売される頃に購入した3棹目は、清水の舞台から飛び降りるほどの高価で"マリリン3号"と名付けたそう。女性らしい、かわいいネーミングセンスが微笑ましい。

津軽三味線の世界と言えば、三味線ではなく、寺内タケシとブルージーンズの、じょんがら節のギターバンド編曲演奏のテレビ放映が、個人的な初めての邂逅。その時、荒々しくもソウルフルな世界に魅了された。そのことは何十年経っても忘れられない。

1話のライブハウスで鳥肌が立った。2話のアパートでは自然と涙が溢れた。4話の介護施設では現実から離れトリップしたようだった。

この作品の音源は、胸にひしひしと迫り、染み渡る。やっぱり自分も日本人なんだと...切なくも熱くなる。津軽三味線の素晴らしさに触れられて幸せだ。

本作のアニメの色調は、白が強く、霞がかかったようだが、そこから東北地方の冬の厳しさと、芸道の冷厳かつ高貴なる世界が伝わる。津軽三味線の音色とのハーモニーが素晴らしい。演奏シーンの作画も、特に手元アップに説得力がある。

アニメは1クール全12話。このペースなら少なくとも単行本8巻最後まで描かれそう。

青春だ。芸能の道を極める覚悟が定まるまで、誰のために? 何のために? 今は迷いながらも前に進むだけでいいんだ。

私は中学生の頃からずっと、欧米のロックやブルース、そして成人してからはジャズやクラシック音楽を含んだ西洋音楽が一番と思って来た。

JポップやJロックは別として、邦楽は演歌が大嫌いで、歌謡曲やフォークもあまり興味がなく、ましてや日本の和楽器による古典芸能、民謡など全く縁がないものだと思っていた。

ブルージーンズとの出逢いがきっかけで邦楽を見直し、今では幅広く雅楽や琵琶、琴、和太鼓などの演奏も好きになった。本作で民謡の素晴らしさにも触れられた。が、遅すぎる。貴重な青春時代にもっと邦楽の素晴らしさを知るべきだった。過去の自分に、思い切り蹴りを入れたい気分だ。

『ちはやふる』でかるたファンを外国で多く生んだように、このアニメで、三味線を、日本を、深く愛してくれる外国人が増えてくれたら嬉しい。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 8

69.3 137 2021年度アニメランキング137位
整形水(アニメ映画)

2021年9月23日
★★★★☆ 3.6 (26)
80人が棚に入れました
誰もが美しくなれる奇跡の水。つけたら最後、破滅のはじまり――。小さい頃から外見に強いコンプレックスを持ち、人気タレントのメイクを担当しているイェジ。タレントからは罵倒され、ふとした偶然で出演したTV番組では、自分への悪意ある書き込みで自暴自棄に。そしてある日、巷で噂になっている“整形水”がイェジの元へ届けられた。顔を浸せば、自らの手で自由自在に思い通りの容姿へと変えることができてしまう奇跡の水。後遺症も副作用もない。美しくなりたいという欲望に駆られ、イェジは“整形水”を試すことを決意する。全く新しい人生を歩むために。それからしばらくして、周囲で不審な出来事が起こり始める……。
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

起こる光景に目をそらしたくなる恐怖

 画像からしてホラー映画にしか思えないアニメ、見るか?迷ったです。吹替版が豪華声優陣が携わることもあり、衝撃の話題作だとかで怖いと思いながらも、見ないわけにいかないと決意し見てきたです。グロかったと呼ばれたアニメは今まで深夜放送録画で、内容も知らずに初めて見てきたこともあったので私、大丈夫だと思ったです。
 成形というと昔から韓国で流行っていることは、知られている題材なのでこれをどのようにアニメで表現するのかも、「私、気になります!」です。
 で、韓国アニメ劇場上映、初めて見たです。吹替版見たです。

 メイクアップアーティストのイェジが性格の悪い人気タレント、ミリから罵りを受けさらに、コンビニ、守衛からも馬鹿にされ、ネットでも誹謗中傷と外見のコンプレックスにストレスをさらにため引きこもっていたです。
 そんなある日、メール後に自宅に届けられた誰もが美しくなれるという成形水がきたです。それを利用し、販売者を訪ね恐るべき手ほどきを受け、成形したイェジが、ソレと名を変え新しい生活を満喫するも、欲望にとりつかれた行為が破滅へと進んでいくお話だったです。

{netabare} 悪魔の所業としか言いようのない、成形水の使用過程、自らの失敗から家族も巻き込み、美しさという怨念による異常な他人への犯罪、罪の引き起こす幻影、さらに信じた者の実態、狂った悪い奴による末路があったです。{/netabare}身の毛がよだつ、人間のすることとは思えない異常な展開だったです。まさに、サイコホラーです。R12です。「メイドインアビス」、「PSYCHO-PASS」とも違う異質なグロさを感じたです。

{netabare} 結局、悪い奴がのうのうとしていることや、変わり果てた誰かさんで終わってしまうことに納得いかなかったです。 {/netabare}
 人の弱みに付け込み、人を怪物にしてしまう成形水は許せなかったです。一滴残らず、完全処分するべきだと思ったです。この展開にならなければ話にならなかったけど、イェジに限らず最初に使わず捨てていたらと思うです。

 このアニメにおいて美しくなりたい、愛されたい、人間の果てしない欲望と狂気は恐ろしかったです。
 CGアニメで怖かったけど、キャラの動きがどこか不自然なところがあった点、一つ残念だったです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

この世の真理

〝美〟とは何か
生まれながらに美しい者は周りから可愛がられ、失敗も許される
逆に生まれながらに醜い者は周りから誹謗中傷を受け、失敗も許されない

〝美〟とは則ち最大の財産である
SNSのコスプレイヤーが良い例だろう
可愛くて綺麗で、胸が大きい娘には下卑たゴミ男がゴミに相応しくゴミの様に群がり
「可愛い」「おっぱい綺麗です」「好き」等と気持ち悪いリプを送り
何万と『いいね』『RT』をされる
フォロワー数も何十万
※後学の為に教えといてあげるけど、可愛いって言われ慣れてる娘は『好きでも何でもない=ブサイク』が可愛いって言っても一ミリも嬉しくないからね
ただ気持ち悪いだけだよ

一方で可愛くもない、しかも胸も小さい娘のツイートには多くても100件以下の『いいね』『RT』しかされない
フォロワー数も数百がいいとこ

――これが現実であり変えようがない事実である――


貴方が社長として考えて欲しい
新卒の最終面接、条件として雇用枠は1人だけ
全く同じ学歴・性格であるA・Bの2人が居たとしよう
ただしAは眉目秀麗、一方Bは醜悪

――さあどちらを雇いますか?――

上記は実際に実験結果が出ており、全く同じ学歴・性格であったのに
Aの方が仕事ができそうと思う回答者が多かったらしい


結局、ヒトは第一印象の〝顔〟で差別するのだ
平等なんて弱者が強者に嫉妬して言う言葉でしかない
現実でもゲームでも弱い奴が文句言う
「平等にしろ、難易度を下げろ、あれが駄目だ!これが駄目だ」と
勝者は平等なんて誰一人として使わないから
愚民を騙すこと以外ではね

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

69.1 138 2021年度アニメランキング138位
カノジョも彼女(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (373)
1022人が棚に入れました
高校生となった主人公・向井直也は、ずっと思いを抱いていた幼なじみの少女・佐木咲から交際を受け入れられるが、ほどなくして自身を思い続けていたというもうひとりの少女・水瀬渚に交際を申し込まれ、悩みぬいたあげくに両者合意での二股交際と、三人での同居を提案する。当然猛反対する咲だったが、渚は直也といられるならと受け入れ、渚のいじらしい姿にほだされた咲も結局は了承、3人は直也の自宅で内緒の同居生活を開始する。さらに3人は、同級生の美人動画配信者であるミリカこと星崎里香や咲の親友で学業優秀な桐生紫乃とも接点をもち、ミリカや紫乃までが直也に惚れるという複雑な人間関係に発展する。

〇ojima さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

酒を呑みながら『こいつら大丈夫か?』と笑いながら観るアニメ

何も深く考えないで観れるアニメ。
いつも録画で呑みながら観ていました。
缶酎ハイ2本目からスタート。ちょっと酔った位からの視聴が丁度良いくらい。
作品を観て笑いながら、
おいおい大丈夫か?
いやいや無理だろ!
いいのかそれで!
そうなっちゃうの!
なんて言いながら楽しんじゃいました。

明るいおバカ達なので最後まで軽い感じで良かったです。
1クールで十分楽しめましたが、もし次期やるなら
もっとはっちゃけたストーリーを期待します。

『そんなこと、あるわけないだろ!!』

と、笑いながらつっこみたい。制作者よろしくお願いします。?あれ?

投稿 : 2024/11/23
♥ : 36
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

勢いだけで笑えるアニメ、考えたら負けです。

彼女がいるのにカノジョから告白。
彼女も彼女で、カノジョも彼女。
真剣極まる二股ラブコメ。
テンポと勢いで駆け抜ける。

熱血鈍感正直な直也は猪突猛進型主人公。
マジメに二股をするから憎めない。
そんな主人公にスピーディーなツッコミを入れる彼女サキサキ。
感情表現が豊かで、このアニメの起点といっていいでしょう。

もう一人のカノジョの渚は女子力マックスでとっても健気。
サキサキも渚が可愛くってしょうがない。
奇妙で楽しい三角関係。
新感覚なラブコメに笑い所は豊富です。

中途で参入する{netabare}ミリカは、おちゃらけ要員か。
ビジュアルはいいけど性格は残念。
直哉の相手にされず、拒否られる。
二股野郎に拒絶されるとは、哀れです。{/netabare}

最後に参入する{netabare}紫乃は、ツンデレ要員か。
隠した気持ちは親友サキサキのため。
わかりにくいけど、この子も被害者か。
無自覚と言え、どんだけ直也は罪作りなんだろう。{/netabare}

サキサキの言動が楽しいアニメ。
あやねるの迫真の演技はなかなかのものでした。
女の子はかわいい、映像演出もいい、笑いのセンスもいい。
もっと観ていたいアニメです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

話題沸騰中のネオスタンダードラブコメ!

この作品の原作は未読ですが、キャラデザが好みだったことと、あやねる、和氣あずみさん、あやちにりえりーが出演されると知り視聴を決めた作品です。


主人公、直也は高校1年生。

ずっと好きだった咲に告白し、
彼女になってもらうことに成功。幸せの絶頂にいた。

しかし、そんな直也に美少女・渚が声をかける。
彼女はいきなり、直也に付き合ってほしいと告白を迫るのだった。

渚のあまりのいい人ぶりに心が揺れる直也は、ある決断をする…!!

まさかの選択から始まる、ネオスタンダードラブコメ!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

INTRODUCTIONでは、この作品で取り扱っているテーマについては触れられていないようです。
やっぱりテーマに触れたらネタバレになるのかな…?
…と思いましたが、キャラ紹介欄にしっかり記載されていたので一安心…
だって、テーマが分からないと、作品の方向性がちっとも分かりませんから。

公式サイトのトップページに掲載されている可愛らしい4人の女子高生が本作品のヒロインです。
因みにキャラ紹介文は公式サイトから引用させて頂きました。

・佐木 咲(CV:あやねる)
直也の幼馴染みであり、明るく元気な最初の彼女。
「二股してもいいか?」という直也からのありえない提案に、戸惑いつつも渋々OKしてしまう…。
あだ名は、サキサキ。

・水瀬 渚(CV:和氣あず未さん)
直也の2人目の彼女。直也と咲のクラスメイト。
正確は健気で謙虚。
少々要領が悪いところもあるが、超頑張り屋さん。
気立てがよく料理上手。

・星崎 理香(CV:あやち)
美しい容姿で学校内の男子から人気が高い。
親や学校には内緒で人気美少女配信者の「ミリカ」としても活動しており、高校生らしからぬ財力を持ち合わせている。
ツンデレ。

・桐生 紫乃(CV:りえりー)
頭が良く、成績は学年1位。
咲の親友で共にバスケ部に所属している。
大切な友人である咲と直也の関係が気になっている。

物語の展開上、サキサキと渚ちゃんが核を担っているのは容易に理解できます。
ミリカの登場と心の移り変わりはある意味変化球でしたが、しっかり描いて貰っているので、これも分かりやすいと思います。

問題は、りえりー演じる紫乃…
どうしてサキサキや渚ちゃんと同じ立ち位置で取り扱われているかが少しも理解できませんでした。
だって、中盤までは殆ど出番はなくようやく物語に絡んでくるのは終盤になってから…
しかも絡み方が他の3人と明らかに方向性が違うんです。

正直彼女に対しては分からないことだらけ…
但し、最終話を見るまで…でしたけれど。
これまでは、渚ちゃん一筋で視聴していましたが、その気持ちが瓦解していくのが自分でもハッキリと感じられましたから…
もちろん、他の3人と同じ立ち位置であることにも激しく納得です。

これは今後の展開が楽しみに…というところで終わってしまったのが残念でなりません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ネクライトーキーさんによる「ふざけてないぜ」
エンディングテーマは、もちょによる「ピンキーフック」
お気に入りはエンディングの「ピンキーフック」一択です。
もちょの声質にあった楽曲という感じで、もちょが歌うからこんなにも可愛らしい歌に仕上がったんだと思います。
少し中毒性のある感じもウェルカムでした。

1クール全12話の物語でした。
原作が現在既刊7巻ということで、原作のストックが少ないのかもしれませんが、是非続きを視聴したいと思える作品でした。
朗報を待っています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

69.1 138 2021年度アニメランキング138位
Tokyo 7th シスターズ 僕らは青空になる(アニメ映画)

2021年2月26日
★★★★☆ 3.7 (14)
78人が棚に入れました
――ねぇ、君はなにがしたい︖“アイドル氷河期"と呼ばれる⻄暦 2034 年、国際娯楽指定都市 Tokyo-7th(トーキョーセブンス)。多くのアイドルやスタジオが“時代遅れ"となり、姿を消していくなか、次世代アイドル劇場型スタジオ『777(スリーセブン)』(通称・ナナスタ)では、デビューしたばかりのアイドル、「777☆SISTERS(スリーセブンシスターズ)」が今日も汗を流していた。そんなある日、原因不明の機材トラブルが起こり、彼⼥たちのライブが中⽌の危機に陥ってしまう。出張中 の⽀配⼈ に か わ り 、 そ の危機 を救 っ た の は 、過去一世 を風靡 し た巨大 な箱 ス タ『HAKKAKU(ハッカク)』の⽀配⼈「八角コウゾウ」だった。後日、彼の元を訪ねたハルたちは、滑川(なめかわ)コンツェルンからの買収⾏為により、八角スタジオが閉館の危機に曝されている事を知る。ライブを⾏い、客席を満員にすることができれば、資⾦援助が継続されると聞いたハルたち「777☆SISTERS」は、数々のアイドル、そしてファンとの思い出が詰まった『HAKKAKU』を救うために⽴ちあがることを決意する。しかし、そんな彼⼥たちの前に、思わぬ壁が⽴ちふさがって……。「誰かの背中を押すために」、12 ⼈の少⼥たち(シスターズ)が出した答えとは――。

声優・キャラクター
篠田みなみ、高田憂希、加隈亜衣、中島唯、井澤詩織、清水彩香、道井悠、今井麻夏、大西沙織、中村桜、高井舞香、桑原由気、水瀬いのり、西村知道、森川智之

pikotan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

このまま埋もれてしまったら惜しい良作である

原作ゲームは未プレイです。
たまたまdアニメストアで見つけて、本作のことを何も知らない状態で視聴しましたが、いやいやどうしてストーリーは悪くないし、劇場作品だけあって作画等の質も高く、最後までダレることなく楽しめました。

現実でもアニメでもアイドルを目指す目的は、「目立つのが好き」「歌手で生計を立てたい」「会社員では無理な大金を稼ぎたい」など様々で、結果として他者(ファン)の幸福にも役立ってはいますが、自己の幸福実現が一番にあると思います。基本、自己顕示欲の強い人達が目指す職業です。
勿論、多くの人を喜ばせたいという想いからアイドルを目指す人もいるとは思いますが、他人の幸福を願う人はどちらかというとNPOやNGOで働いていたり、社会的に陽の当たらない職業を選ぶ人も多いと思います(偏見だったらゴメンナサイ)。
でも、この作品のサブタイトルは「僕らは青空になる」で、ポスター(キービジュアル)には「誰かの背中を、押すために」という言葉も書かれています。
この作品は多くのアイドル作品と異なり「他者」のためというテーマがあるので、作中でアイドル達の葛藤やグループ内の争いみたいなものはありません(単に尺の都合かもしれませんが)。
なので、割とストレスフリーで観られる作品です。

物語はアイドル氷河期と言われる2034年のTokyo-7thで活動するアイドル「777☆SISTERS」が、自分達のライブの危機を救ってくれた八角さんが運営するスタジオを、閉鎖の危機から救うために頑張るお話です。
結末はネタバレになるので書きませんが「なるほど、そうきたか」という感じで、私にとっては満足できるものでした。
ちなみに最初にキャラ紹介があるので、私のような初見組でも安心です。
意外だったのがライブシーンで、今時の作品にしては珍しくCGではなく手書きでした。
CGとの切り替わりがないので、違和感なく観ることができました。

キャラクターで気に入ったのは晴海三姉妹ですが、中でも長女のさわらさんがお気に入りです。
いつも笑顔の天然系お姉さんキャラに惹かれました。

この作品、棚に入れている人が凄く少ないですけど、人気作のアイマス等と比べても遜色ない良作だと思いました。
このまま埋もれてしまうのは惜しい作品なので、是非多くの人に観てもらいたいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5

69.1 138 2021年度アニメランキング138位
ミラベルと魔法だらけの家(アニメ映画)

2021年11月28日
★★★★☆ 3.6 (14)
48人が棚に入れました
監督:バイロン・ハワード『塔の上のラプンツェル』『ズートピア』、ジャレド・ブッシュ『ズートピア』
音楽:リン=マニュエル・ミランダ『モアナと伝説の海』
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

呼び寄せる奇跡の魔法

 親子3代で、魔法の家と奇跡のロウソクよりギフトという魔法を授かった家族の話で、ギフトを授かれなかったミラベルを中心におばぁちゃんたちとの関わりを描いたです。吹替版を見たです。

 楽しい生活といとこの晴れ舞台を境に家に起きつつある異変に気づいたミラベルが、真相とそれを防ぐために聞き込みを繰り返し冒険的な展開になるです。
 ミラベルの家族のルーツと、守ってきたことが失ったとき大切なことを見つけ、奇跡を生む感動の展開が素晴らしかったです。

 ミラベルなどのキャラCG、リアルに近い表情や本当のような手など、美しい背景、魔法の家のパフォーマンスがすごく良かったです。
 特にミラベルをはじめ家族の歌、音楽、ラテン系の音楽、ミュージカル展開も素晴らしいです。動物が出てきたり、蝶が舞う映像は綺麗だったです。
 またもDISNEY凄い映像をつくったです。家族でも楽しめるです。字幕版も見るです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

69.0 141 2021年度アニメランキング141位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (313)
995人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香

U-yan さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

松岡さんにピッタリなストーリー&キャラ設定!

SAOを観た人ならわかると思いますが、これぞ松岡さん!と思いました。
キリトと被るのは仕方ないと思うけど、ストーリーは別物なので文句はありません。転生、最強、ハーレム、萌えキャラが好きな方にはお勧めです。最終話の終わり方はとても気になります。最終話まで観た人は間違いなく2期を期待していると思います。上からで申し訳ないのですが、円盤売り上げ等は関係なく、あのような終わり方をしたからには2期も必ず制作して欲しい!!!

追記

2期制作決定発表ありましたね!うれしいっす!

さらに追記

2023.3月
何故かもう一度観たくなって視聴。
この手のアニメの中では1番好きかもです。
やっぱキャラデザがいいからかな。
動きがもっと良ければ作画は4.5にするくらいです。
あと再視聴したら音楽が良い事に気付きました。
ラストの衝撃の再会からどういう展開になるんだろ~。
2期が待ち遠しいです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とてもちゃんとした異世界転生物。ちゃんとしていて普通に面白いです。

私、本来は異世界転生ものって大好物なんですよ。

ところがなろう系のせいで、なんか普通じゃない異世界転生ものが流行りすぎているんですよね。
・主人公が全く苦労も苦戦も何もしない無味乾燥な話
・主人公がやれやれ系で全く感情移入できない
・面白みもひねりもなにもないチート最強能力
・ヒロインが魅力が全くなく、ただ主人公を賛美し続ける
といった、私にとって全く面白いとも魅力的だとも思えない要素で味付けされた異世界転生ものが多すぎて、異世界転生もの自体が嫌になりかけてしまいます。

もちろんそうじゃない転生ものもいくらでもあるわけで、なろうでも無職転生とかね。全部を嫌いになるのは早計過ぎるわけですが。

本作も、そうじゃない異世界転生ものですね。いや、それが普通なのですが。
主人公は普通に苦難にあいます。
そのままでは死んでしまう絶体絶命のピンチでチート能力に目覚めるなら、応援もできます。目覚めなきゃ死にますからね。
ちゃんと事前に魔力の才能がある、と伏線も貼っているので、事前に期待もできる。こういうのは物語作りとしてちゃんとしていると思います。

ヒロイン達も優しそうな人、性格が悪そうな人、色々揃っていて今後が面白くなりそう。
というわけで、これで良いんだよ、と言いたくなる、私が好きな異世界転生ものです。
作画も良いですし、これは視聴継続。先がとても楽しみです。

全話感想
1話感想に書いた通りですがとても素直な作りで楽しめました。
別にテンプレチートものではあるのですがちゃんと最低限のピンチがあるだけでちょっと違うのですよね。
まあ中盤以降はチートっぷりが激しくなって周りが対抗できなくなってしまい、面白さが減っていきましたが…。
でもヒロイン達はそれぞれに可愛かったので。
内容的には全く終わっていないですが、2期をやる気はあるのでしょうか。
ゲームが人気が出れば続くのでしょうかね。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

前世と現世が交錯する――異世界転生ファンタジー

この作品の原作は未読です。
主人公のCVが松岡さんで、藤田茜さん、桑原由気さん、楠木ともりさん、原田彩楓さん、鈴代紗弓さん、本渡楓さん、金子彩花さん、奈央ぼう、西明日香さんという強力な布陣を見たら気にもなりますよね^^


前世と現世が交錯——二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!

幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。

ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した
《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、
剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。

さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、
貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。

階級社会の最底辺から這い上がるリオは、
出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して思うこと…
まず松岡さんの演技…まんまSAOのキリトの様に思えたのは私だけでしょうか^^;?
別に嫌な訳じゃありませんでしたが、気になってしまいました。

キリトに思えたもう一つの理由…
この作品もリオを中心としたハーレム構成がちゃんと出来上がっていたこと…
旅先で立ち寄ったところの美少女を次々と陥れていくところなんでそっくりじゃありませんか。
リオにその気がないのに、いつの間にかその構図が出来上がっているところとか、羨ましい限りなんですけどっ…

この作品はどのヒロインを推して視聴するかで評価が変わりそうなんですけど、今回はそれぞれのキャラがそこまで深掘りされませんでしたね。
もう少し尺をとってそれぞれのヒロインを掘り下げていくと、もっと違った魅力が見えてきそうですね^^

wikiをチラ見して知りましたが、本作品のメインヒロインは藤田茜さん演じるセリア・クレール、楠木ともりさん演じるラティーファ、そして原田彩楓さん演じる綾瀬 美春の3人なんだそうです。
綾瀬 美春は最終話で少し顔を見せただけですので、主人公争奪戦は未だ序盤といったところなんでしょうね。

そう言えば友人も言っていましたが、最終話の終わり方がムッチャ気になる感じでしたよね。
東京リベンジャーズの終わり方とそっくりではありませんか…
巷の噂によると東京リベンジャーズの2期は可能性が高いとのことでしたが、ネットをググってみると続編の可能性が結構高いと記載されている記事をいくつか目にすることができました。
そうですよね…ここじゃ終われないですよね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、高野麻里佳さんによる「New story」
エンディングテーマは、大西亜玖璃さんによる「Elder flower」
どちらも通勤中に聞いている楽曲です。
個人的にはオープニングのC/Wの「さよなら星空」も大好きな楽曲でした。

1クール全12話の物語でした。
個人的には毎週の視聴を楽しみにしていた作品でした。
続編制作の発表を楽しみに待ちたいと思います。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 14

69.0 141 2021年度アニメランキング141位
SHOW BY ROCK!!STARS!!(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (64)
219人が棚に入れました
サンリオ初のゲーム・アニメファン向けキャラクタープロジェクト「SHOW BY ROCK!! STARS!!」

声優・キャラクター
遠野ひかる、夏吉ゆうこ、和多田美咲、山根綺、稲川英里、上坂すみれ、沼倉愛美、佐倉綾音、伊東健人、小松昌平、小野友樹、白井悠介、谷山紀章、内山昂輝、柿原徹也、細谷佳正、Lynn、芹澤優、鈴木みのり、日高里菜、茅野愛衣、五十嵐裕美、村川梨衣、早見沙織、松井恵理子、潘めぐみ、宮野真守、村瀬歩、逢坂良太、野口瑠璃子、田中あいみ、木戸衣吹、小林裕介、八代拓、筆村栄心、沢城千春、古川慎

スィースィーレモン さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

もとに戻った!

 私個人の感想なんですが、ましゅまいれっしゅ!!の頃はただの百合アニメで満足できませんでした。
しかし、今作はめっちゃ!はっちゃけています‼︎
展開が予想できないものばかり!ツッコミどころ満載‼︎待っていました‼︎
 さらに今作は男と女が完全に別空間分けられています!個人的にはシンガンに振り回される ましゅまいれっしゅも見てみたかったなぁ
そして、音楽が素晴らしい!いつも新曲を楽しみにしています!来週も楽しみだ! 

最後になりますが、4つのbのうち、ブロガーとバーテンダーはわかるのですが、弁護士と美容師はなぜ、日本語?
無理やりすぎまへん?
まあ、そこも魅力か‼︎

見終わった後の感想
話数によって面白かったり、面白くなかったりと激しい作品でした。しかし、面白い時の爆発力が流石サンリオ!天下一品でした。
また、世代交代が非常に上手かったなと思います。ましゅまいれっしゅの時はドコンジョーは好きになれなかったのですが、先輩バンド達からうまくバントンをもらえて、非常に好きなバンドになりました。
非常に楽しませていただきました。
ありがとうございます‼︎
やっぱ、SB69!アンタ、最高だよ‼︎

投稿 : 2024/11/23
♥ : 3

ASKA さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

音楽アプリSHOW BY ROCK原作のアニメ新作で集大成。

サンリオの音楽アプリ原作で、ゲームは未プレイです。
ましゅまいれっしゅ!!に登場し、メインバンドだったMashumairesh!!
のメンバー、そしてSHOW BY ROCK無印に登場したプラズマジカやクリティクリスタなどの無印から登場していたバンド、ましゅまいれっしゅから新しく登場した男の子バンドも含め、ましゅまいれっしゅ!!を見ていた人も、無印SHOW BY ROCKから見ていた人にも楽しめる内容になっています。
無印を見てなくても楽しめるけど、無印を見ていた方がよりわかって楽しめるのかな?と個人的には思いました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 8

やまだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

King Nothing

SHOWBYROCK4期。シリーズオールスター作品というより過去キャラが出てくるましゅまいれっしゅ2期といった感じ。完全なファン向け作品。というかファンでもキツいかも。これだけ休み休みの視聴になった。

原作ゲームファンか前作まで観て好きなキャラがいないと単体の評価はいまいちだと思う。これは完全な好きなキャラが動いてるのを楽しむキャラアニメ。もともと中身を求める作風でもないがそうはいうてもこれは一番中身がない。

ましゅ2期としてもお祭り作品としてもどっちつかずな中途半端。特に冒頭の展開は一体何がしたかったのか。ファン向けなので無理に掴みに行く必要がないとしても単純に面白くない。

ましゅから全ての要素において萌えアニメ感が強くなったが、今作はキャラが多いのでその辺薄くなった気がするけれども、なんかよくある汎用深夜アニメっぽくイイ話にしたがってる感じの安っぽさがある。

音楽のパワーで全て解決!ってのはそう言う作風でいいんですが、イイ歌歌って想いを伝えよう!ってバンドリかよってなる。ましゅでも感じたがそう言う意味での変化をより強く感じる。OPもEDもメロ重視はともかくアニソンっぽさがマシマシで萎える。好みの問題でしょうが、1期の楽曲がこんな感じだったら観てなかった。メロはともかくバックトラックがすこぶるダサくなってるのがとても残念。いかにもアニソン録音になってしまってる。1期2期のような楽器の音を楽しめる音作りでは全くない。

ただはエール&レスポンスだけは超名曲。この曲だけはギターなど楽器の音もデカくて聴いてて気持ちいい。それでいてちゃんとイイ歌にもなってるというナイスなバランス。これを締めに持ってきてくれただけで満足。ましゅで聴いてるのはこれだけ。


シリーズ通してみればプラズマジカの楽曲クオリティの高さは異常。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 12

68.9 143 2021年度アニメランキング143位
ぼくたちのリメイク(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (323)
953人が棚に入れました
僕、橋場恭也はしがないゲームディレクター。会社は倒産、企画もとん挫して実家に帰ることに……。輝かしいクリエイターの活躍を横目にふて寝して目覚めると、なぜか十年前の大学入学時に巻き戻っていた!?当時選ばなかった道を選んで、憧れの芸大ライフ、さらにはシェアハウスで男女四人の共同生活と突如、バラ色の毎日に!ここから僕の人生(ルート)を作り直すんだ―――クセのあるクラスメイトたちと共に送る新生活がいま始まる!と、意気揚々と始めてみたもののそんなにうまくはいかないみたいで……。

声優・キャラクター
伊藤昌弘、古賀葵、愛美、東山奈央、石谷春貴
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

全てうまくとは限らないリメイク

 ゲーム会社で行くとこうまくいかなかった橋場恭也が、あの頃に戻れたらいいと嘆いていると、10年前の大学入学前にタイムスリップしてたです。恭也の人生やり直し計画を始めるけど、やりすぎが講じたり、急にその先幸せな未来?にいったりして、結局どうしたいのかを恭也が決めて再びやり直したい頃にというお話だったです。

 志野亜貴、小暮奈々子、鹿苑寺貫之と運命の出会い、未来からの河瀬川英子との再会から過去とは違う新しい恭也のやり直しが始まるです。
 楽しい仲間達との生活は、満たされたものだったです。
{netabare} その中で、貫之が窮地に陥ったとき、恭也の名案でいろいろありながら、みんなで協力してピンチを回避できたと思われたです。
 しかし、必死に行動していた恭也の決断が、才能をつぶすことになる皮肉が起きたことはいたたまれなかったです。

 また、何故か未来にタイムスリップという急展開が、謎だったです。誰かさんと結婚していて子供がいる設定と、河瀬川と再び同じゲーム会社で働いている{/netabare}設定は何を意味するのか?驚きです。
 この設定も、恭也が自分を見つめる運命になっていたことは、見ていくうちにびっくりです。{netabare}みんなと悩みたい、痛めつけられたい、進んでいきたい「二度と戻せない熱量」に気付いた答えは、素晴らしいです。{/netabare}
 またもや未来から戻れた時、恭也は何をしていくのだろう誰かさんとの最後の最後の再会が意味する結末は、中途半端に見えなかったです。「これで、いいのだ!」です。

 一番は、恭也だったです。志野亜貴、奈々子、貫之、河瀬川と魅力的なキャラが織りなす未来を知っていても、常にうまくいくとは限らない今を描くお話は面白かったです。特に、志野亜貴、河瀬川には人間的魅力を感じたです。

 「アサルトリリィ Bouquet」のRUSに続き、今回のブシロードアニメOPポピパで、EDアルナビと夢の組み合わせは、見当もつかなかったです。どちらも歌が良かったです。こうなると次のブシロードアニメは、Roselia???ということですかねです。バンドリ以外でも主題歌担当凄いです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ここから始める、もうひとつの人生(リメイク)

この作品の原作は未読です。
古賀葵さん、あいみん、奈央ぼうが出演されると知り視聴を決めた作品でしたが、蓋を開けてみると、赤崎さんやみゆきちまで出演されているという嬉しいサプライズのあった作品です。


ふと目を覚ますと
そこは10年前の今日。

僕、橋場恭也はしがないゲームディレクター。
会社は倒産、企画もとん挫して実家に帰ることに……。

輝かしいクリエイターの活躍を横目にふて寝して目覚めると、
なぜか十年前の大学入学時に巻き戻っていた!?

当時選ばなかった道を選んで、憧れの芸大ライフ、
さらにはシェアハウスで男女四人の共同生活と突如、バラ色の毎日に!
ここから僕の人生ルートを作り直すんだ―――

クセのあるクラスメイトたちと共に送る新生活がいま始まる!
と、意気揚々と始めてみたもののそんなにうまくはいかないみたいで……。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

人生のやり直し…きっと誰もが一度は夢見たことがあるのではないでしょうか。
もちろん、私もありますよ。
もう何度やり直したいと思ったことか^^;

でも、この作品を見て思ったことが一つ…
人生やり直しても決してうまくいくとは限らないということです。
「次、やり直したらきっとうまくいく」
往々にして誰もが考えることだと思います。

ある事象の結論は確かに知っていて、やり直したらその結果は回避できるでしょう。
ですが、一つの結果を回避したところで、次の一手が最善手である保証はどこにもないんです。
だから、違う未来は選択できるかもしれませんが、望んだ未来を掴める可能性は限りなく低いのかもしれません。

オカリンや暁美ほむらの様に正解を掴み取るまでやり直す…?
いえ、きっと掴み取る前に心が折れてしまうと思います。
そう思うと、後悔含めて自分の人生でやり直しなんてできないんだから、全部ひっくるめて背負っていかなきゃいけない、という結論に辿り着く訳です。
結局、この人生から逃れられない運命なんですよね…まぁ当たり前ですけど。

アニメーション制作はフィールさん。
最近「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完」や「おちこぼれフルーツタルト」などを手掛けられた会社です。
作画とキャラデザが綺麗でとても視聴しやすい作品だったのではないでしょうか。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Poppin'Partyによる「ここから先は歌にならない」
エンディングテーマは、Argonavisによる「可能性」
音楽制作がブシロード・ミュージックであることを如実に感じますね。
個人的にはポピパのこの楽曲は大好きです。

1クール全12話の物語でした。
1点だけ気になったことがあります。
それは最終回における物語の〆方です。
これは続編ありきの構成…ということで良いんですよね!?
ここまでしっかり堪能させて貰いましたが、ここで終わったら消化不良を起こしてしまいそうです^^;
同じ轍を踏むことはないと思いますが、続きが気になって仕方ありません。
是非続編の制作を宜しくお願いします。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19
ネタバレ

すがさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ずるいぞ

「あの頃、もっと努力していれば……」というのは、ほとんどの大人が多かれ少なかれ抱いている反省点だと思う。

確かに「あの頃、自分がもっと努力していた(世界線にシフトする)」に越したことはないが、
少なくともこの世界線においては、
もし過去の自分に「もっと努力しなさい、大人になって困るぞ」という内容の助言したとしても、
当時の自分はきっと、言うことを聞かなかっただろう。

「努力」というのは「モチベーション」があるからするものであり、
その「モチベーション」というのは人生経験を積んでいく中でしか見つけられないものなのである。

だから、「努力するモチベーション」がどこにも無かった当時の自分が努力できなかったのは仕方が無い、というよりかは当然のことだし、
結局は「モチベーションがある今、できる努力をするしかないよね」というのが持論。

{netabare}
本作の主人公は、社会の厳しさにガッツリ直面してきたため軽く悟りを開いており、
大人の立ち回りができるようになった状態で、
“現在”の記憶を引き継いで10年前の“過去”へ飛ばされることとなる。

一度は「そんな都合のいい話あるわけ(ry」って言ってたのに、
次に目覚めると本当にタイムリープしてたのがちょっと気に食わなかった(怒)

「チャンスはいつだって無理ゲーでやってくる」

そんな格言を抱いている人間は強く、新たに進学した芸大では、
人生経験を存分に活かした「問題解決力」を発揮して無双する。

順調にヒロインを攻略し、ツラゆきも完全攻略か!?というところで転調。

ツラゆき、芸大辞めるってよ。

まあ確かに、同じシェアハウスにハーレム作ってる優秀な同性がいたら、
そりゃプライドズタズタのツラツラツラゆきだわ。

主人公がドン底に追い詰められるのも予想外だったけど、
ヒロインの攻略方法や、攻略した事それ自体が咎められる切り口は凄いなと思った。

失敗した失敗した失敗した失敗した世界線の“未来”に飛ばされるも、
そこでも何だかんだ上手く立ち回って、自分だけはみんなから持て囃されてる辺り、
やっぱりコイツ普通に能力高くね?ずるい。

プラチナ世代3人と河瀬川の悲劇(?)を回避するため再度“過去”に戻り、
「ぼくたちのリメイクはこれからだ!!」というところでアニメは終了。

原作続いてるらしいけどここから何するんだろう。
ただ、この感じで行くと、全てが上手くいったら主人公は最終的に“現在”に戻ってくる気がするよね。
{/netabare}

【総評】良作。全体的に楽しめた。満足。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 10

68.9 143 2021年度アニメランキング143位
ヴァニタスの手記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (180)
598人が棚に入れました
吸血鬼が存在する19世紀のフランス。吸血鬼の青年ノエは、吸血鬼に呪いを振り撒く魔導書「ヴァニタスの書」を探すためにパリへ向かい、その途中の飛行船の中である事件に遭遇した。その最中、吸血鬼の専門医を自称するヴァニタスと名乗る青年がノエの前に現れるが、ヴァニタスはノエの探す「ヴァニタスの書」を手にしていた。
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美しいふたり。

主人公の、ヴァニタスとノエ。
とにかく、麗しいです!
(ちなみに私はBLは苦手なんですけどw)

そして、劇伴の壮麗さと、
おでこさんのシリーズ構成の美意識と、
ボンズさん独特の硬軟自在な作画。
すごくいいです。

舞台は19世紀の、フランス。
そんな言葉があるかどうか知らないけど、「フレンチ・スティームパンク」っぽい感じ。

欧州が舞台で、制作がボンズさんで、スティームパンクっぽいダークファンタジー+ポンチ絵って、
まるで{netabare}鋼の錬金術師F.A.ですね(笑)
まず、19世紀のヨーロッパ大陸。
そしてスティームパンクっぽいノリ。
主人公が二人連れの男性で、二人それぞれに魅力的。
しかも目まぐるしくボケとツッコミが入れ替わる。
正体不明の不吉な黒いモヤモヤした化け物。
さらにそこに絡む麗しい女性キャラクター。
地下の迷宮の存在もあるし。
ポンチ絵ギャグも、まるでハガレンのギャグシーンです(笑)
そういえば、ヴァニタスの依頼を受けて、何かしてる探偵っぽい人もマスタング大佐の部下みたいだし、
汽車で雪深い僻地に向かうのも、駅頭での雰囲気も、すごく似てる。
ドクターモローっていうマッドサイエンティストみたいな医者が出て来たときは、金歯医者にしか見えなかったし。
釘宮さんが絡んでいることも含めて、
相似点挙げていったら、まだまだもっとあります。
気になる方は、どうぞご自分の目でお確かめくださいww{/netabare}

第1話冒頭から、「その旅路の果てに、彼を殺すまでの物語」という、
わりと悲劇臭のつよいセリフで、
ノエとヴァニタスの関係性を括るのですけど、
{netabare}この言葉、「あ。最後に致命傷を負ったヴァニタスを、血の眷属として、ノエが自らのヴァンピールとするんだな・・・」って、
そのシーンが、来るか来ないか、これは最後を確かめたい!見届けたい!って思ってしまって{/netabare}
もうBLっぽいとか、全然気にならなくなりましたねwww

お話自体は、ヴァニタスが吸血鬼専門の医者で、ノエはそのヴァニタスを監視するために同行することになる特殊能力ありの吸血鬼で。

適度な謎。

適度なバトル。

華麗なキャラと美術。

そしてジャンヌという絵に描いたような圧倒的ヒロイン。

このヒロインが、メチャメチャつよいのに、{netabare}
弱点も隠しようなく剥き出しで、
しかも吸血衝動に抗えないところとか、
鬼のように(鬼なんですが!)攻めるツンデレなところとか、
ヴァニタスのことを「大嫌い→大好き」、
さらにはその血の甘さの誘引に惹かれてしまって、
吸血に走ってしまう、それも繰り返し、くりかえし。
とか。
そしてとにかくここ、めちゃめちゃエロティックで、
もう凡百のラブシーンなんか全く寄せ付けない、いい場面なんです(#^▽^#)

以前、「亜人ちゃんは語りたい」で、
高橋先生が「吸血行為自体は性交のメタファー」って言ってたと思うんですけど、
本当にそんな感じで、{/netabare}もう、魅入ってしまって目が離せませんでした。

今、第2期が終盤ですが、1話冒頭の場面にまで行き着くか微妙ですけど、
これは、しっかりと観続けていきたい。

そんな作品なんです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 19

しゅん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

美しくエロい吸血鬼ファンタジー!

【物語の評価】
キーワードも主人公のノエがあまり物知りでないから、初見に分かりやすいように自然に説明されていたのも良かった。
終わり方としては、これで終わりとしても、次のクールに続けるとしても、どちらにしてもよい終わらせ方だった。
【作画の評価】
ときにエロい、美しく素晴らしい作画だった。
【声優の評価】
吸血シーンが素晴らしいエロい演技だったのはとても素晴らしかった。
花江夏樹さんの新しい魅力がまた一つ増えたような気がした。
【音楽の評価】
OPも良かった。
EDが感動的に素晴らしかった。
【キャラの評価】
こういう作品にありがちなパターンになると思っていた女性陣も、ときにかわいらしく、ときに美しく、ときにエロくて良かった。
モブに至るまで魅力的なキャラクター達だった。
【感想】
第2クールも楽しみです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヴァンパイアドクター

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
パッと見、腐向きに見えますし、そういう要素がないとは言いませんが、男でも充分に楽しめるアニメだと思います。

ジャンルとしては、ダークファンタジー、スチームパンクとありますが、もっと柔らかい印象です。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
シリーズ構成が赤井でこさんらしく、優しさがしっかりと前面に出ている。

とはいえ、ストーリーにはさほど心動かされず、魅力の大半は、キャラクター。

まず、ジャンヌが可愛い(笑) ポンコツだしチョロいし、かなり萌え度が高いキャラクターでは?

あと、ノエも可愛い(笑) ヴァニタスと二人でする売り言葉に買い言葉は、毎回クスッとさせられました。

あと、何気にローランも好き。純粋なる狂気。なんか、炎炎ノ消防隊に出てきそうな(笑)

2期が見たい、というのは、ストーリー展開が気になるというより、彼ら彼女らの物語がどう深まっていくかが気になるという感じです。

あとは、そうですね~。ジャンヌが可愛いですね(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ヴァニタス役の声優さん、それで良いの? 女性向けかな。具体的な治療の過程がよく分からないってことは、そこはどうでも良いんだろうな。真名を取り戻すと、自我を取り戻す。不吉ではなく、幸福の青い月、人間にとっては。まあ、ヴァニタスの書も、使い方次第だってことね。

2話目 ☆4
生理的に嫌い(笑)  ギャグが良いな。

3話目 ☆3
ジャンヌもルカも可愛いな(笑) また、変なキャラが(笑) 

4話目 ☆3


5話目 ☆3
過去のシリアス。キャラの深まり。

6話目 ☆3
信じ始めたヴァニタスが、トラウマと同じ行動を。イチャイチャしてるな~(笑) 

7話目 ☆4
ラブコメ(笑) 顔芸(笑) 血マニア(笑) ドミニクと急にいちゃつく。

8話目 ☆3
新展開だね。シャスール。

9話目 ☆3
ヴァニタスは、シャスールの神? ガリアンソード、好きな武器だ(笑)

11話目 ☆4
ジャンヌ、チョロイン(笑) お茶会の方も迫力あるな。

12話目 ☆4
とりあえず、ジャンヌが可愛いな(笑) あと、ノエが可愛いな。かなり楽しいアニメになってきた。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 20

68.7 145 2021年度アニメランキング145位
MARS RED(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (115)
376人が棚に入れました
時は大正十二年、東京の夜に其の者どもは現れた。彼らは闇に紛れて人の生き血を啜る吸血鬼と呼ばれ、古の時代よりこの世界に隠れ住んでいた。それらを取り締まるべく陸軍内部に創設されたのが第十六特務隊、通称『零機関』である。中島中将は近代化著しい列強諸国の情報戦に対抗するためにこの部隊を創設したのだが、目下のところ、零機関の任務は東京の闇に潜む吸血鬼事件の対応にある。それに当たるのが――、人類最強の前田義信大佐。国内最強クラスの吸血鬼にして新人の栗栖秀太郎。インテリジェンスなランク外の山上徳一。江戸の昔から吸血鬼を続けているスワ。老いることのない脳を喜ぶマッドサイエンティストのタケウチ。――以上、零機関の実行部隊の面々である。増え続ける吸血鬼たち。そして裏に暗躍する影と、謎の人工血液「アスクラ」の存在。この事態を冷ややかに見つめるのは、齢300歳を越えているにも拘らず、子供にしか見えないSクラスの吸血鬼デフロットであった。弱き者、汝の名はヴァンパイア――。零機関が今、大正ロマンの夜を駆け抜ける。

声優・キャラクター
畠中祐、諏訪部順一、石田彰、鈴村健一、折笠富美子、家中宏、高垣彩陽、古川慎、國立幸

カミタマン さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

雰囲気最高

2021/12/18 投稿

1話は神回です!
率直にすごい作品だと思いました!
そこがピークでしたけど^^;

2話以降急速に興味は下がっていきました。
ストーリーがちょっと理解できなくなったことが原因です。
が,挫折すること無く最後まで視聴することがはきました。

理由は
1話の評価が極めてたかったため,そこから下がっても底をつかず最後まで見続ける程度のモチベーションは維持できたこと。1話の遺産を食いつぶしていった形ですねw

と背景が非常にきれいだった事(特に,引いた絵はすごく良かったです。)とBGMがすごく良かった事(OP・ED曲は個人的にはあまりツボではありませんでしたが,作品の雰囲気にはマッチしていたと思います。)この二つの点から,雰囲気重視の自分にはストーリーは今ひとつ分からないながらも視覚的,聴覚的にかなり満足させらたからです。

雰囲気重視の人には,お勧めです!そうでない人も1話だけは見ておいて損は無いと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 15
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ヴァンパイアに翻弄された人々

全13話

大正時代、後天的にヴァンパイアになった軍人たちの部隊(零機関)を作り、東京で起こる不可思議な事件を解決するお話です。

元々は演劇→朗読劇だったみたいですね。演劇シーンや演劇ような感じのシーンが多かった印象です。

前半は事件の解決、後半は「零機関」が大きなうねりに巻き込まれるお話でした。

1話から最終話まで繋がっていましたね。

お話は終わっていますが、どうなったのか分からないキャラもいました。
{netabare}
最初は前田大佐が主人公だと思いました。群像劇でしたね。栗栖は多分金剛鉄兵を倒したと思いますが、その後が分かりません。
{/netabare}
悲しく儚い物語でした。

OPは和楽器バンドさん、EDはHYDEさんが歌っています。

最後に、私的には金剛鉄兵を観ていると旧銀河英雄伝説で地球教徒と戦う帝国軍白兵戦部隊装甲擲弾兵を思い出しました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 21

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

大正ロマン+伝奇ロマン

テレビ放送時に入るCMを観た限りでは舞台劇とかスマホアプリがあるらしいです。知らんけど。

主人公は吸血鬼による犯罪に対処する陸軍の特務機関「零(ゼロ)機関」を指揮する前田義信です。

普通に吸血鬼退治の話と思いきや、吸血鬼を不死身の兵隊として無敵の部隊を作ろうと画策する「金剛鉄兵(こんごうてっぺい)」構想とか怪しさ大爆発な作品です。流血バトルはけっこうあるので、嫌いな方には向きません。

作中では意外と男女関係的な要素が重視されていて、ただの伝奇物にとどまらないロマンチックなストーリーが展開されます。そういう意味では、男性よりは女性の支持を狙った作品なのかもしれません。

特に大ヒットする感じはまったくありませんが、ストーリー重視で観るなら意外と面白いかもしれませんよ。

おまけ: 前田さんのへろった調書の字とか、敬礼時の右手の形とかで「ああ、そういうことなのか」とは思うんだけど説明的な台詞はなかったりとか意外と注意深く観てないと見落としがあるアニメかもしれません。

2021.7.1追記:
和楽器バンドによるOP主題歌「生命のアリア」が好きすぎる。キャラクターデザインにはかなり癖があるけど、作画は崩れたりはしないというか実はそこそこ良い方?
(高速移動しての戦闘場面は手抜きっぽいけど、それはまあ許容範囲でしょう。)

前田さんの右手の件は、最終回で「なるほどそうだったか」と納得しました。個人的にはわりと楽しめましたが、特にお勧めという感じでもないですね。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 29

68.7 145 2021年度アニメランキング145位
Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 3(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (27)
94人が棚に入れました
台湾で「知らない人間はいない」と言われるほど、子供から大人まで楽しまれてきた人形演劇『布袋劇(ホテイゲキ)』。その映像にほれ込んだニトロプラス“虚淵玄”が原案・脚本・総監修を担当、台湾布袋劇で随一の知名度とクオリティを誇る制作会社“霹靂國際多媒體股份有限公司(略称:霹靂社)”との奇跡のコラボレーションによる、完全新作の日台合同映像企画。2021年4月3日(土)に放送開始となるTVシリーズ3期『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀3』は、『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀』『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2』に続く物語。『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀2』で魔脊山の谷間に転落した婁震戒と七殺天凌の行方を捜す殤不患達に新たな魔の手が忍び寄る……。キャラクターデザインはニトロプラスが率いるデザイナー陣(新たに“猫缶まっしぐら”が参加)が担当。人形の造形アドバイザーとして、フィギュアメーカーの“グッドスマイルカンパニー”も引き続き参加。日本や台湾のみならず、アジア圏で評判を得た本シリーズは、コミカライズなどメディアミックスも展開中。

声優・キャラクター
凜雪鴉&#40;リンセツア&#41;:鳥海浩輔
殤不患&#40;ショウフカン&#41;:諏訪部順一
浪巫謠&#40;ロウフヨウ&#41;:西川貴教
聆牙&#40;リョウガ&#41;:小西克幸
捲殘雲&#40;ケンサンウン&#41;:鈴村健一
丹翡&#40;タンヒ&#41;:中原麻衣
刑亥&#40;ケイガイ&#41;:大原さやか
萬軍破&#40;バングンハ&#41;:大塚明夫
異飄渺&#40;イヒョウビョウ&#41;:花江夏樹

INFINITY さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

虚淵作品史上、最も評価されるべき1作

Fate/Zero、PSYCHO-PASSにまどまぎと数々の圧倒的名作を生み出してきた虚淵さんは、人形劇をやらせても最強でした。

この作品、自分は根っからの虚淵さんファン故にチェックしただけなので最初は「NHK教育テ○ビかな?ww」ぐらいの感じであまり期待はしていませんでした。

ところがどっこい、いざ観始めると度肝を抜かれる羽目に。

え???人形劇???この血しぶきドバーッ!な作品が???てか澤野さんの音楽に人形の動きがこんなマッチすることあんの???www

演出やカメラワークがド派手で笑っちゃうほど厨二病全開!台湾の伝統的な人形劇の老舗集団の手によるものっていうのがこれまた痛快!

かつて日本文学者のドナルド・キーンは、表現が「現実離れ」し過ぎたせいで人形浄瑠璃は勢いを失くしたと分析しましたが、どうやら台湾ではそうはならなかったようですね。(もちろん人形浄瑠璃も素晴らしいですよ!)

本作品、虚淵作品なのでストーリーについては"約束された勝利"なわけですが、かといってこの内容を2次元アニメでやったところで絶対に同じ面白さは出せない、そんな人形劇特有の魅力が存分に発揮されたとんでもねぇシロモノです。

そんなわけで1期から観てます。映画も含め全部観てます。てかハマり過ぎて台湾本家の方も日本語で観れるやつは全部観てますw

本家も超おもしれー!!!が!!!げにおそろしきはそれを日本向けに最強チューニングした虚淵さんよ!!!

本家と比較すればするほど虚淵さんの天才ぶりがよくわかります。"最強の人形劇集団(×サーヴァント)を最強のままに使い切る"、そんな工夫が目白押しです。台湾サイドの方々もこれ以上ないパートナーを得られてかなり嬉しいんじゃないでしょうかね。

てなわけで味を占めてもっとバンバン新作出してくれ~!!台湾本家の作品ももっと字幕付きのやつ投入してくれ~!!頼む~!!

投稿 : 2024/11/23
♥ : 2

EJ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ねんどろいど登場!

通信装置がねんどろいどwww
再販の流れ!?

台湾布袋劇。台湾では知らぬ人もいないと言われる?伝統芸能。流石の伝統。歴史の重み。殺陣とか凄い。ちゃかちゃかしてて若干見づらいところもないではないが、まぁ人形だしな。でも下手なアニメの戦闘シーンより燃える。

ひょっこりひょうたん島とかプリンセスプリンプリン物語とか、そう言うのが好きだった人には何の迷いもなくお勧め。
「人形劇じゃん・・・アニメじゃないよね」とか思って未だ見たことのない諸氏には、声優陣の好演がたまらないから騙されたと思って見てみるとよいですよと、やっぱりお勧め。

ほんともうどうでもいいから見てみて欲しい。
殤不患(しょうふかん):刃無鋒(じんむほう)・啖劍太歳(たんけんたいさい)(CV諏訪部順一)の無頼、好漢英雄っぷりがたまらなく、凜雪鴉(りんせつあ):掠風竊塵(りょうふうせつじん)(CV鳥海浩輔)の愛すべきくそ悪党っぷりがこれまた輪をかけてたまらない。
みんな台詞回しがいいんだよなぁ。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

台湾の伝統ある人形劇・布袋劇と、脚本家・虚淵玄がタッグを組んだ作品

この作品はコミカライズ化されていますが、オリジナルだったみたいですね。
人形劇なので、あにこれの棚には入らないものとばかり思っていましたが、そんなことはなかったんですね。
今作で第3期になりますが、あにこれの棚に入ったのは今回が初めてのようです。


鏡の奥で妖花が微笑む

魔脊山の谷間に転落した婁震戒と七殺天凌の行方を捜して、谷底を捜索する殤不患たち。

だがそこで彼らが迷い込んだのは、奇怪な植物の生い茂る広大な洞窟だった。

かつて魔神復活の野望を阻まれた妖女・刑亥が、西幽の邪教宗門『神蝗盟』と手を結び、
いま再び周到なる罠を張り巡らせて凜雪鴉と殤不患の前に立ちはだかる!


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

この人形演劇である「布袋劇(ホテイゲキ)」は、台湾で「知らない人間はいない」と言われるほど、子供から大人まで楽しまれているんだそうです。

この「布袋劇」を虚淵玄さんが「Fate/Zero」のサイン会で台湾を訪れた際、
霹靂布袋劇の展覧イベントへ案内されたのがきっかけだったようです。

私は、第1期の作品を視聴するまで「布袋劇」の存在を知りませんでしたが、最初に視聴した際、迫力に圧倒されたのを鮮明に覚えています。

人形劇といえば、手足を動かす棒が付いていて後ろで黒子が動かすという
イメージしかありませんでしたが、この霹靂布袋劇はこれまで私が抱いていた人形劇の常識を根底から覆すモノだったんです。

人形劇なのに動かす棒は見当たりませんし、身体の色んなところが滑らかに動くんです。
しかもアニメ的に表現すると、ぬるぬると動くという表現がしっくりくるんです。
多分、視聴したらきっとびっくりすると思いますよ^^

一方、これがこのシリーズ初のレビューになるので、公式サイトやwikiなどを見るのも初めてになります。
私はてっきり、諏訪部さん演じる殤不患(ショウフカン)が主人公とばかり思っていましたが、鳥海浩輔さん演じる凜雪鴉(リンセツア)とダブル主人公という設定だったみたいです。

人形劇自体も見応え十分ですが、演じている声優さんも凄い面子が揃っています。
中原麻衣さん、小山力也さん、鈴村健一さん、大原さやかさん、奈央ぼう、碧ちゃんにくぎゅなど…
これが視聴に気合が入らない訳がありません。

また、今回wikiをチラ見して知ったのが、宝塚歌劇団の星組で舞台化されたそうなんです。
実は恥ずかしながら宝塚歌劇団のことは殆ど知らず、「シェークスピア」や「ベルサイユのばら」などを演じているんだろうと勝手に想像していましたが、こういう作品も演目になるんですね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、西川貴教さんの「Judgement」
第1期からずっと西川さんが担当されています。

1クール全13話の物語でした。
本作は第2期の最終回で制作決定の告知がありました。
第4期の告知は未だありませんが、物語としては途中で終わっているので、きっと続編が制作されることでしょう。
期待して吉報を待ちたいと思います。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 4

68.6 147 2021年度アニメランキング147位
ラブライブ!スーパースター!!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (278)
561人が棚に入れました
私立結ヶ丘女子高等学校、
表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校に初めての入学生がやってきた。

歴史もない、先輩もいない、名前も全く知られていない、ないない尽くしの新設校で、
澁谷かのんを中心とした5人の少女たちは"スクールアイドル"と出会う。

私、やっぱり歌が好き! 歌でなにかを……叶えたい!!

まだ小さな星たちの、大きな想いが重なっていく――。

全てが真っ白で、無限の可能性を持つ彼女たちとの「みんなで叶える物語スクールアイドルプロジェクト」。
はばたけ!私たちのラブライブ!

声優・キャラクター
伊達さゆり、Liyuu、岬なこ、ペイトン尚未、青山なぎさ

しお さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

μ's原理主義者(過激派)から観たスーパースター

μ's2期からもう7年。
その間にサンシャイン、虹ヶ咲と続いた。
2作とも良作とは言えるが、μ's程、魂に響く事はなかった。
正直、μ'sを大人の事情で休止させたと伺えるラブライブのシステムが憎くすらなった時もあった。

そんな時にスーパースター。
正直観る前は何も期待していなかった。
どうせμ'sの何番煎じだろ…そう思っていた。

1話観てテンポの良さに普通に観れた。そして主人公の葛藤と命題も良かった。

2話、シリーズお決まりの展開だったが飽きずに観れた。泥臭く努力する2人と相変わらずテンポがいい。

3話。ラブライブシリーズのターニングポイント。
神回。めちゃくちゃ良かった。ライブ前の見せ方も良かったしライブ中、涙が止まらなかった。

μ'sから始まりスーパースターまで来て、彼女達の一生に一度の3年間の想いはこうやってスクールアイドルとしてラブライブは紡がれていくのだと、この作品で「ラブライブ」の命題が初めて良いと思えた。

京極さんと花田さんのコンビなだけにμ's原理主義者でもスッと観れる要因だと思う。音楽も藤澤さんと初代スタッフ達で創る4作目
俺がまた観たかったラブライブがこの作品にはあった。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6

lumy さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

危なかった・・・。

うっかり沼にハマるところだったw

ラブライブは本作が初めてです。
アイドル物は、ゾンビランドとかウマ娘とかを
知っているぐらい。
NHKが作るアニメだから綺麗にまとめて
お堅いんでしょと思っていましたが、
すっかりLiella!のファンになってしまいました。

まず、ライブ映像が他のアイドル作品の
完全に上位互換ですね。
動きもいいし、振り付けも凝ってる。
ところどころ入れてくるカットインがにくい。

そして楽曲がストレートに私の好みでした。
OPもいいけど、ヴァージョン違いのEDも
これまた、にくいですね。
お気に入りは8話のWish songか最終話かな…。

最後に、初めてセンターが一番いいと思えました。
どこから掘り出しのか、公募で選ばれた伊達さん、
めちゃくちゃ歌がうまいです。
演技も役柄と合っていて、すごい逸材ですね。
(youtubeチャンネルのMCも上手です。)

シナリオがパワープレイなのが気になりますが、
ラブライブ新参者の私は十分楽しませてもらいました。
2期があるのは当然期待したいのですが、
Liella!が紅白に出るまで応援し続けますよw

(追記)
2期の製作が公表されました!
とりあえずは一安心。
5人のままもいいけど新キャラも…悩ましいですね。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 22
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

🏅星結いのスクールアイドル⭐

【物語 4.0点】
『ラブライブ!』シリーズでは初めて、企画当初からアニメ化が決まっていた『スーパースター!!』
従来作では先行する雑誌連載企画、ライブイベント、ゲーム等にアニメが規定される形だったのでどうしても窮屈さがありました。

9人を1期目で総出演させて押し込む。
『ニジガク』を除けば「ラブライブ!」出場ありきで、
大会スケジュールにシナリオが追われる。

加えて3年生メンバーにはあと1年で卒業してしまうという制約があり、
過去作では先輩いなくなる前に結果を!という圧力にも追われ、
年に二度「ラブライブ!」が開催されたり、
劇場版では卒業間際の3年生をどこまで引っ張れるか限界チャレンジで構成に苦慮したり。

『スーパースター!!』では舞台を新設の結ヶ丘女子高等学校に置き、
1期では新1年生5人を登場させ、上海での過去等が持ち越された唐可可(タンクゥクゥ)を除けば、各人個別エピソードでじっくりと掘り下げる。
この設定なら、1期メンバー卒業まで、作品内時間で3年間のシナリオ展開が可能。
無印、『サンシャイン!!』以来の構成・花田 十輝氏も束縛されずに脚本できます。
大会、学校の危機、{netabare}ダイオウグソクムシw{/netabare}といった要素にも圧迫されることなく、足場を固めた上で、しっかりと迎えに行ける。
1年目で挫折しても来年の糧にすれば良いという青春アニメの当たり前を使えるのは本当に大きいです。


物語は各々メンバーのスタートダッシュ回がメイン。
展開には時折、強引さというより、こんなに凄い才能持ってるんだから、あとは自信を持って踏み出すだけなのに、何でこんなこじれちゃってるの?
という疑問は感じました。
折り合うには、強すぎる想いやトラウマは、過去や現状の認識をも歪めてしまう。
という着想が必要なのだとは思います。
ただ、この辺りは視聴者自身の人生経験も影響するかと思います。
実際、かのん、すみれ回については、私も認識が歪むくらい自己嫌悪したことはあるので共感、感動しましたが、
恋、千砂都については、私は認識が歪むほど人を想ったことはないので、最初見た時はちょっと戸惑いました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・サンライズ

キャラクターデザイン・斎藤 敦史氏。
以前、アニメ映画版『BLACKFOX』にて、動くと楽しそうなデザインをされる方だなぁ~と惹き付けられました。
今回は総作画監督の一人として作画にも参加。
動かす所は動かして楽しませるアニメーションの醍醐味を、
氏のデザインで、『ラブライブ!』で堪能できたのが、
まず、とても嬉しかったです。


CGとアニメーションの融合という『ラブライブ!』の基本コンセプトもさらに追求。
特にスカートは、一体ボーン何個入れてるんだ?ってくらい滑らかな動き。
“交差点 はしゃぐ風スカートひらり踊る”
スカートは乙女の武器なのであります。


【キャラ 4.5点】
オレンジ髪の主人公が圧倒的な陽性、突破力でメンバーを引っ張る『ラブライブ!』
が、今回の澁谷かのんは、人前で歌えなくなるトラウマを抱え、好きな歌を皆に届ける夢への挑戦もしぶりがち。

代わってシナリオに火を付けるのは、上海からスクールアイドルやるために来日した唐可可。
ちょっとウザい位のテンションで、かのんをスクールアイドルに引きずり込む敢闘賞。

かのんの幼馴染でダンス属性の嵐千沙都こと、ちーちゃん。
結ヶ丘が百合ヶ丘になったんじゃないか?って位の嵐が巻き起こるw

ショウビジネス(※発音はショーではない)の世界で活動経験がある平安名すみれ。
頑張っても、脇役続きだったトラウマを虚勢を張って誤魔化す。
彼女の覚醒回がマイベスト、かつ私の推し。

スクールアイドルなんて認められない系の理事長の娘・葉月 恋。
おかたく見えて、接近するとポンコツなのも定番。
{netabare}会長、それはラップではなく俳句ですw{/netabare}

5人じゃ寂しくない?と思うかもしれませんが、その分、可可が3倍騒ぐので問題ありませんw
さらに可可←→すみれの犬猿のカップリング成立後はさらにやかましさが倍増するので、実質9人分の賑やかさですw


【声優 3.5点】
澁谷かのん役・伊達 さゆりさん……一般公募枠で抜擢された、スバラシイコエノヒト。ライブではサプライズでギター弾き語りを披露するなど才能豊かな逸材。生放送等でも進行役を務めることが多いが、かのん同様、自己肯定感低めなのでハラハラすることも。

唐可可(タンクゥクゥ)役・Liyuuさん……可可と同じく騒々しい上海人で人気コスプレイヤー。実は「〇〇あるよ~」とはそんなに言わない中国人の日本語も中国語もネイティブに再現。μ'sのライブのために来日したりする筋金入りのラブライバーでもある。

平安名すみれ役・ペイトン 尚未さん……すみれ同様、芸能活動で挫折経験もある日米ハーフ。中の人とキャラの半生の一致率が特に高い。自己肯定感低めなのもキャラ同様で、生放送等でも突然自信を無くしたりして焦ります。

葉月恋役・青山 なぎささん……一般公募オーディションのもう一人の合格者。素晴らしい裏声の持ち主。『めざましテレビ』の「イマドキガール」に選出される程の美人さんではあるが、生放送等では全体的にノリがおかしい“お笑いマシーン”w

嵐千沙都役・岬 なこ……ちーちゃん同様、まん丸い顔立ちが特徴で、ダンスも得意な関西人。生放送等ではツッコミ担当で、ボケる中国人やお笑いマシーンから、さゆりんを守る役。


以上のメインキャスト5人でシンクロ率も上々。
が、{netabare}スクールアイドル取締警察の寸劇{/netabare}など、
声優スキルの有無を問わず、リアクション千本ノックを浴びせる音響方針。
それに、たどたどしいボイスで食らい付く新人という図式も『ラブライブ!』の伝統。
完結したら1期に戻って初々しい演技を再見して、キャストの成長を確認するのも『ラブライブ!』の醍醐味です。


一方で、動物声優・麦穂 あんなさんは勝手知ったる大型犬に加え、
ふくろうも演じるチャレンジ精神で、貫禄のシリーズ皆勤継続。


【音楽 4.0点】
劇伴担当は藤澤 慶昌氏。
金管とストリングスで始まりのトキメキを後押しする『ラブライブ!』伝統の明快なサウンド。
かのんが弾き語りもするからなのか、メインテーマの「Main Thema of LoveLive! Superstar!!」では、アコースティックギターもアレンジして高揚感を演出する。

OP主題歌はLiella!「START!! True dreams」
ピアノ→ギターの二段ロケット式の間奏で、夢の始まりを告げる典型的な『ラブライブ!』OP。

ED主題歌は「未来は風のように」
各キャラ回のソロ歌唱にも対応し、夢を諦めない決意を語る、こちらも典型的な『ラブライブ!』EDバラード。


挿入歌で光るのは宮嶋 淳子氏の歌詞。
深いシナリオ理解に基づき練り上げられたフレーズがジワジワと心に喰い込んで来ます。
それを特に感じたのは「Wish Song」や「ノンフィクション!!」
「ノンフィクション!!」はラップ曲でもありMV共々、新境地を感じます。

とは言え、メンバー5人だからなのか、音楽の力で突き抜けるにはパワー不足も感じていた1期。
これについては2期を前に、新メンバー4人追加が発表され、パンチ力アップに期待がかかります。
(ラブライバー界隈では3年目で12人に増殖する十二星座説が有力視されてるようで。
キャラ誕生日が星座別にバラけているから云々とかよく見つけるなと感心しますw)

投稿 : 2024/11/23
♥ : 16

68.4 148 2021年度アニメランキング148位
ひぐらしのなく頃に卒(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (309)
965人が棚に入れました
2021年7月放送開始

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

よく頑張ったと思う

業のレビューで旧作先に観て下さいと言ったんですが、卒でうみねこのなく頃にと言うスピンオフ?作品も絡んでいたようです。それは観てなかった(^^;

とは言え私は楽しく観たんですが、賛否両論と言うか、一部ひどいと炎上してるようですね(^^;
ツッコまれるだろうなとは思いましたが、(私も業よりは評価下げました)ここまでとは…

旧作からのファンとご新規さん楽しませるのは、難しいと思いますよ、しかも旧作の出来が良すぎる。インパクトで勝負するしかなかったのでは。ちょっと終盤、超展開すぎてひぐらしっぽく無くなってましたね。でも私はワクワクしたし、良い意味で驚いたり、笑ったり、よく頑張って作ったと思いますよ。

最後にですが、あるキャラが好き放題するんですよね。推しのファンの人は残念に思うかもしれません。それとやはりグロ注意です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 14
ネタバレ

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

印象度:89

「ひぐらしのなく頃に業」の解答編。

{netabare}業の「〇騙し編」(「猫騙し編」を除く)は、
実は旧作の殻をかぶった騙し絵であったというコンセプト。

卒の「〇明し編」は、
旧作と表面的には同じ見た目の業の「〇騙し編」の裏側で、
旧作とは全く異なる黒幕が、
裏側でどのように画策暗躍していたかを見せていくという構成。{/netabare}

業の「祟騙し編」に旧作の解答編にあたる「皆殺し編」を
無理矢理突っ込んだ意味がよくわかりました。

作者は、邪悪を隠す殻として、ホラーだけでは物足りず、
感動物語の殻が必要だと考えたのでしょう。
旧作では感動を呼んだ「皆殺し編」までを含めた殻をかぶせることで、
その裏に隠された黒幕の邪悪さを引き立てたかったのでしょう。

ここにきて、さらなる上位世界に存在する「作者」の邪悪さまでもが露になり、
主要キャラたちは、邪悪な作者「竜騎士07」によるコマに成り下がっています。
主要登場人物たちが、まるでピエロです。心が痛みました(笑

ここまでやり切ってしまうとギャグとして笑えるものなのだなと、
気付かせてくれただけでも、作者は有能です。


そして「神楽し編」。(「かみたのし」ではなく「かぐらし」と読む)
怒涛の畳みかけと、まとめ力は、やはり天才的だと思いました。

「ドラゴン・ボール」「シン・エヴァ」「あしたのジョー」
爆笑に次ぐ爆笑。
殴り合った後に清々しくなって仲直りするテンプレートを、
女子の喧嘩に持ち込むというGJぶり。



おそらく作者は旧作「ひぐらし」制作中に、
作品内で表現しきれなかったメタ世界のアイデアを、
「うみねこ」内で思う存分発展させたと思うわけですが、

「うみねこ」で、ほぼほぼ、出し切ってしまったため、
その後、アイデアが枯渇して、
迫力ある作品がつくれていなかったように勝手に想像します。

ある日、登場人物をコマとして扱うメタ世界の住人たちは、
作品の壁など軽々超えるであろう、という悪魔的な気付きを得て、

「〇〇のなく頃に」シリーズを一つの世界観でまとめあげてしまうという
今回の悪行に至ったのだと邪推します。
(「キコニアのなく頃に」は全く知りませんが・・・)

なかなか広げた風呂敷を巧く畳めない作家が多い中で、
若干強引だとしても、まとめ力が凄いなと思った次第です。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 5
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

思えばこれって死に戻りの呪い、タイムリープの元祖だったのでは!

 「ひぐらしのなく頃に業」の続きです。「ひぐらしのなく頃に業」における梨花の夢により、数々の悲劇?に見舞われた沙都子。引き続き、自分も梨花も聖ルチーア学園入学を阻止し、雛見沢で一緒に暮らす現実にさせるためにとる沙都子の巧妙な手口の数々だったです。その結末?は、どうなることやらです。

 繰り返す者の力をエウアから授かった沙都子は、異常な高度の数々とその結末を描いていたです。あの手この手を使って惨劇を意図的に仕組み、仲間も周囲の人の命も顧みず沙都子だったです。
 生きていた記憶を持ったまま、都合の良い過去から何度でも、自分の思惑を満たそうとした沙都子だったです。また、高みの見物をするエウアだったです。

 惨劇が終わらないことに見当もつかない梨花は、いつ真相に気付くのだろうか?沙都子とのチキンレースの行方だったです。
 状況を打破するためにとった誰かさんの手助け行動が、終盤で惨劇の核心に迫るです。どんな逆転が起こるのだろうか?どのように真相にきづけるのか?見所です。

 結論的には、もっと早くこの結末?に至るのが遅すぎると思えた展開だったです。梨花、沙都子の決めた未来は、これで「ひぐらしのなく頃に卒」にしてもらいたいと思えたです。

 にしても梨花、沙都子について、圭一の語った親友の定義は、心に残ったです。{netabare}「たとえ一緒に居なくても、これから会うつもりがなかったとしても、いつかまた出会ったとき、自分も相手も絶対にずっと親友どう押しでいてくれると互いに信じあうこと」。{/netabare}これは、現実であってほしい理想を越した願いだと思うです。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6

68.4 148 2021年度アニメランキング148位
マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝 2nd SEASON(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (161)
540人が棚に入れました
願いの代償、それは希望か絶望か――。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

願いの代償、それは希望か絶望か――。

この作品の原作ゲームは未プレイです。
第2期に相当するので、前期未視聴の方は第1期から…と言いたいところですが、この作品を堪能するには、本編である「魔法少女まどか☆マギカ」と、劇場版である「[新編] 叛逆の物語」を先に視聴することをお勧めします。

本編と物語の内容や時系列が重複しているのも理由の一つですが、「魔法少女まどか☆マギカ」の世界観を肌身で感じて貰うのが何より大事だと思います。
それに、魔法少女の歩んできた紆余曲折は、この外伝だけでは語りつくせませんから…


願いの成就とひきかえに、人知れず戦い続ける魔法少女たち。
しかし環いろはは、自分の願いを忘れてしまっていた。

『魔法少女になった時、私は何を願ったんだっけ?』

日常の中にぽっかりと空いた穴。
失われてしまった大切ななにか。
理由もわからないまま、戦いつづける毎日……。

そんなとき、魔法少女たちの間で噂が流れはじめる。

『神浜に行けば、魔法少女は救われる』

魔法少女とウワサの集まる街、神浜市。
失われた願いを求める、環いろはの物語がはじまる――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

完走して振り返って思うこと…
これって、もしかすると原作ゲームをプレイしないと、内容が理解できない類の作品だったりします…?

wikiにはこう記載されていました。
「2011年に放送されたテレビアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の外伝作品にあたる同名スマートフォン向けゲームアプリを原作とし、アニメオリジナル要素を加えて再構成した作品」

思い返せば、本編から外伝に物語が大きく移行しているので、多少なりとも頑張らなきゃ置いてけぼりにされると第1期の時には物語に必死に食いついていました。

ですが、今回の物語の難易度…というより、物語の大きさや展開が想像の遥か斜め上でした。
本作品の総監督・シリーズ構成を担当した劇団イヌカレー(泥犬)さんは、2019年のインタビューで、こう言っていたんですよ。
「TVアニメの方だけを観てもストーリー的に完結できるようにとは考えております。
そのため細かい部分の設定などは若干変更しているのですが、すでにゲーム『マギアレコード』をプレイしている人にとって全く違うものにはならず、かといってボリュームダウンした再現映像でもないアニメになればいいかと思います。」

このセリフを、「TVアニメだけ見ても本編と同じくらい楽しめる作品」と私自身が勝手に変換しちゃっていたのかもしれません。
考えてもみれば、原作ゲームをプレイしている方々の方を向いてしまうのも当然なのかもしれませんね。
TVアニメのみ視聴している私より、よっぽど鋭い目線を持っていると思いますので…

だから一番重要なのは、アニメを視聴して原作ゲームに興味を持ってもらうこと、若しくは、原作ゲームの評価を落とさないこと、になってしまうんでしょうね。
配信されてから4年と息の長いゲームですからね…

と、割り切るには相応の時間がかかりました。
当たり前です…本編は、私の中でお気に入りの棚序列第18位の作品なんですから。
それと同じくらいにハードルを上げていたのは、きっと私だけじゃ無いと思うんです。

別にこの作品が面白くないと言っている訳ではありません。
環いろはも目的と、物語の進むべき先はハッキリしているのですが、最初と最後を繋ぐプロセスが良く理解できなかったのが本音です。

オープニングテーマは、ClariSさんによる「ケアレス」
エンディングテーマは、TrySailさんによる「Lapis」
そういえば、ClariSさんが顔出し解禁されたのは、私的にニュースでした。
どちらの楽曲も通勤中にヘビロテしています。

1クール全8話の物語でした。
これは初めから全8話を想定していたのでしょうか。
全8話ってあまり目にすることの無い話数です。
もしかすると、第3期が全4話とか全5話になる…ということはありませんよね^^;
これじゃただの分断ですので…

個人的には、もちょや天ちゃんの頑張りがアニメ視聴組にもしっかり評価されて欲しいと思っています。
そのためにも第3期「Final SEASON -浅き夢の暁-」で一挙に盛り返してくれることを期待しています。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 16
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

夢のコネクト

 「マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝」の続きとなるお話で離れ離れになったいろはを求めて、マギウス本拠地ホテルフェントホープを探すことから、話が進むです。三日月荘のみんなを再び取り戻すことが目的、マギウスの計画阻止が目的のお話になるです。

 先行して前回登場の京子、さやか、マミだけでなくついにあの魔法少女達も参戦、夢の競演が見られる展開になっていくです。
{netabare} やちおが進むことで、前作わずかな登場の黒江と合流するです。小さいキュウベイもどこに導くのか?です。
 前作よりも活躍する黒江、見られたです。

 いろはの夢の世界とか出てきて、結構興味深く面白かったです。今回に目立つコネクトにも注目です。
{netabare} 変わり果てたかえでが、結局どうなるのか?だったです。{/netabare}

 マギウスの陰謀{netabare}灯花のエンブリオイブ覚醒作戦の全容が{/netabare}明らかになるです。

{netabare} 立ちはだかるマミ、鶴乃に対して、魔法少女共同戦線はファン必見だったです。
 ついに乗り込んだ最後の最後、ねむの行動は、「to be continued」が、いつになるやらニクイ結末です。{/netabare}どうなるのか?「私、気になります!だったです。前作は、続きがあるのかわからない結末だったけど、今回その点をはっきりさせただけでも、良しだったと思うです。

{netabare} ほむらを導く謎の少女によって、いろは、まどかの競演を後で見られた今回は、前作より気に入っているです。魔法少女まどか☆マギカ外伝であるからですかねです。{/netabare}

投稿 : 2024/11/23
♥ : 6

DB さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

タイトルなし

絵としての迫力はあるんですが、2期は短くて、1期の続きみたいな感じで、2期だけでの盛り上がりに欠けていたような気がして、感想が書きにくいですねww
根底に流れる悲壮感はまどマギシリーズと共通するウリだと思いますがそれだけではスピンオフ以上のものにはならないような気がします。盛り上がりがほしいですね・・・今回はまどマギメンバーでなんとかつなぎとめたような感じでした。
さらに解決編?の3期につながっていく感じでしたので一度1期から通して復習しておきます。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 0

68.3 150 2021年度アニメランキング150位
海賊王女(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (222)
687人が棚に入れました
これは、ある少女の記憶から始まる物語。18世紀、大西洋。父と船旅へ出ていたフェナ・ハウトマンは海賊に襲われ、たった一人小型ボートで漂流し、命をつなぎ留める。フェナが漂着したのは、国家が黙認する娼婦・男娼の島<シャングリラ>だった。10年後──。雪のような肌と白銀に光る髪を持ち、美しく成長したフェナは、初めての“仕事”を目前に控えていた。だが、それを受け入れることはできず、幾度となく想像してきた島からの脱出を決心する。迫りくる追っ手に絶体絶命のフェナは、真っ赤な鎧に鹿の角の兜をまとった青年・雪丸に救われる。雪丸は、フェナを「見つけ出す」と約束した少年だった。そして2人の“再会”は、フェナ自身に眠っていた言葉を呼び起こす。炎に包まれ、沈みゆく船。「必ず俺が見つけ出す!」と約束した少年。そして最愛の父が叫んだ、あの言葉──。「<エデン>に向かえ!」フェナはその真意を知るべく、雪丸たちと共にの謎を解く船旅へ出る。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

4回目。見る度に面白い。女性の生き方…自分の考えで選択せよ。

4回目視聴しました。ネトフリ休んでいるのでDアニ登録助かります。見る度に面白くなってゆく気がします。

 本作は、ラストが訳がわからないのではなく、ラストこそ描きたいことだと思いますので、できれば、アナロジーとかメタファとかを少し考察すると楽しめると思います。

 本作は選択の物語で、女性の生き方を描いているのだと思います。

 まず、フェナの髪に注目です。娼婦の時は花飾りをつけ美しくまとめていました。これがトロフィーワイフの選択つまり女性性を売りにして生きる生き方です。専業主婦とも取れます。
 次に髪をほどき少女になったあと、ベリーショート。中性になります。そのあと雪丸との交流でショートヘアで女を取り戻し、最後はロングヘア、こっちは成長後でしょう。その後黒髪…の意味が考察ポイントでしょう。

 乱雲と碧水、混乱を選ぶか平穏を選ぶかも、また選択の物語であることを示していました。透明なガラスの板です。これは初めは純潔性かと思いましたが、方向を指し示すものとして機能しますので、意思なんでしょうか。透明ということは何も染まっていないということで、成長前の心の象徴な気もします。
 
 無数の白い花びらは概念あるいは世界にいる女性たち…かなあ。フェナが女性代表で、決して一人の物語ではなくあなた方たちへのメッセージだよ、という意味が自然でしょうか。

 タイトルロゴの赤い花の意味はどうなんでしょう?青白の意味と合わせて、ここは意味性があるようなないような。

 最後の最後に {netabare}「選ばされていた」ということは、まさに女性の生き方です。これは古い考え方だけではなく、世間に情報として流布されている一般的な価値観を無批判に取り入れていることかな、と思います。

 一方で構造主義的に考えれば我々の意思は「構造の奴隷」ですので自由意思などない。だけど、その構造に捉われながらもその中でこそ主体性があることが意味を持ってくるんだよ、という風にも見えます。

 結果として、子供を産むかどうかに帰結しますのでこの女性の生き方というのは間違いではない気がします。が、ここで箱舟はむしろ2人の世界。専業主婦みたいに見えます。そして戦乱を取ったっ結果が中途半端といえば中途半端で職業を持ちながら子供を産む?
 と考えると、結果としてどうなるかより、自分で考えて選択せよ、という取り方がいい気もします。

 成長過程の意思を持たない段階で庇護されているイケメンを単純に好きになることは忘れない。自分でちゃんと生きられるようになったあと、男を選択しなさい、という意味な気がします。

 火あぶりになった母あるいはジャンヌダルクが象徴するのはなにか。母は子づくりを優先し愛を捨てて火あぶりになった。ここに何を見出すかです。ジャンヌダルクは正直分かりません。普通は当時の女性の生き方に逆らって男の戦闘に立った結果の火あぶりとも取れます。ですので、「選択の結果」についてのテーマ性ではなく「自分で選択する」ということかなあと。

 女海賊の首領は、野蛮な女性性の象徴でしょう。女性の性を使い、上手くいかないと男を攻撃する。男たちは彼女たちを相手にしていません。まあ、言い方は悪いですが、浅くて偽物のフェミニスト、あるいは肉食系女子の両方かなあと。

 無理に難しくとる必要はなく「自分で考えた上での主体的な選択の物語」と取るのが一番分かりやすいし、物語とも重なります。最後の最後の雪丸の「守ってやる」のセリフがあるのでぶれますけどね。ここは「一緒にいよう」の方がいいと思いますが、男の覚悟の物語でもあるのかなあ。 {/netabare}


 あまりに4回目ということでレビューが長くなったので、以前のは消します。1回目は断念、2回目は見直して、3回目でかなり褒めてます。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 32

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

解き明かされる石の謎。数奇なる運命の――終わりと、始まり。

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
アニメーション制作がProduction I.Gさんで、音楽を梶浦由記さんが監修されるとあっては気にならないはずがありません。
加えて、メインヒロインを「ちはやふる」の綾瀬千早を演じている瀬戸麻沙美さんが演じると言うんです。
この時点で私の中に「視聴しない」という選択肢はありませんでした。


18世紀、大西洋。

父と船旅へ出ていたフェナ・ハウトマンは海賊に襲われ、
たった一人小型ボートで漂流し、命をつなぎ留める。
フェナが漂着したのは、国家が黙認する娼婦・男娼の島<シャングリラ>だった。

10年後――。
雪のような肌と白銀に光る髪を持ち、
美しく成長したフェナは、初めての"仕事"を目前に控えていた。
だが、それを受け入れることはできず、
幾度となく想像してきた島からの脱出を決意する。

迫りくる追っ手に絶対絶命のフェナは、
真っ赤な鎧に鹿の角の兜をまとった青年・雪丸に救われる。
雪丸はフェナを「見つけ出す」と約束した少年だった。
そして2人の"再開"は、フェナ自身に眠っていた言葉<エデン>を呼び起こす。

炎に包まれ、沈みゆく船。
「必ず俺が見つけ出す!」と約束した少年。
そして最愛の父が叫んだ、あの言葉――。

「<エデン>に向かえ!」

フェナはその真意を知るべく、
雪丸たちと共に<エデン>の謎を解く船旅へ出る。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品はオリジナルなんですよね…
よくこういう設定が頭に思い浮かぶと感心してしまいます。
原作を手掛けられたのは、監督の中澤一登さんですが、アニメーターと物書きって全くジャンルの違う仕事だと思うんです。
「二足の草鞋を履く」とはこのような方を指すのでしょうか。

キャラの描き方も繊細ですし、キャラもぬるぬる動きまくっています。
この辺りは流石Production I.Gさんといったところでしょうか。

この様に総じて作品自体のクオリティは高いのですが、物語の展開はもう少し説明と工夫が欲しいと思いました。

例えば、中盤に登場したアベル…
この作品ではアベルをどの様な立ち位置に据えたかったのでしょう。
本懐を遂げるのが目的なら、アベルが執拗にやっていること自体の動機が弱く意味を見失います。
そもそもアベルに救いが必要だったのかは、正直今でも分かりません。

するとヘレナの登場した意味合いは完全にフェナのため…なら理解もできますが、そのあとの展開はこの作品からすると完全に蛇足だったように思います。

それと物語のラストの展開…もう少し説明が欲しいと思ったのは私だけでしょうか。
またラストシーンも、より鮮明に記憶に焼き付けておくためにも、もう少し台詞や仕草があれば良かったのに…と思いました。
だからラストを俯瞰すると少し曖昧さが残ったような気がしてなりません。

素材自体はどれも一級品ばかりが集まっているのが十分に理解できます。
料理の仕方や味付けで印象が大きく変わるとは、きっとこういうことを言うんでしょうね。
もう一度見返してみると評価や完走が変わるかもしれませんけれど…

オープニングテーマは、JUNNAさんによる「海と真珠」
エンディングテーマは、鈴木みのりさんによる「サイハテ」
個人的にはオープニングが大好きで、ずっと通勤中にヘビロテしていた楽曲です。

1クール全12話の物語でした。
ラストで若干失速した感が否めません。
中盤までは今期トップクラスの作品かもと思っていましたが…
でも、元々の素材が良いので高いレベルで鑑賞できた索引だったと思いました。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 26
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

中盤までは面白かった

【紹介】
18世紀の大西洋で幼いころ別れた父親の言葉の意味を探すため世界中の海を冒険する美少女の話。

【娼婦の島】
{netabare}
最後までシナリオを見て思ったのですが、最初の娼婦の島の設定はあの悪名高い島をモデルにしているんでしょうか?
現実のあの島は売春どころではない悪魔のような所業が行われているようですが、
この作品の終盤の展開から考えて、あの島をモデルにしているんだろうなって気はしました。
{/netabare}

【作画と音楽】
すごくきれいでキャラデザも美しい、音楽もすごくいい!
世界観も綺麗で雰囲気がとても良く、好きです。

【キャラクター】
主人公は美少女という設定ですが、コメディな作りのせいかあまり美少女って感じはしないかも。
かなり個性的なキャラクターが多くて仲間内の雰囲気が好きでした。

雪丸が好きです。


【シナリオ】
{netabare}
設定は結構重いですが、全体的にコメディタッチで重さを感じさせないところが良いですね。

でもフェナと幸丸が結ばれて終わりっていうのは想像できてたし、それを期待してみていて、結果的にそうなったけど、最後の締めで余計なことして台無しに。
ハッピーエンド確かに期待してたけど、こんな終わり方を見たかったわけじゃない。

なんか急に物語を強引にたたみにかかったような印象の急展開についていけなかった。
世界を救うために自分のしあわせを捨てるか、自分のしあわせのために世界を捨てるか
急にこんなこと選択しろって言われても意味わかりません。

それで世界のために記憶失ってこんな救いのない自己犠牲を続けるために娘産んで、また娘も同じ選択を迫られて。
なんで私なの?ってフェナが言ってたけど、本当にその通りで、物語の中盤まで全くフェナがそんな特別な存在っていう様子なかったし

最初にフェナは見ず知らずの男のために自分の身体をささげる人生を拒否して逃げ出して、最愛の相手と信頼できる仲間を手に入れて幸せになったのに
記憶失って子ども産んで次世代に繋ぐための道具でしかない? それが嫌なら世界壊して自分がアダムとイブになれ?
せっかく逃げ出したのに、生まれた時から1話で彼女が拒否した人生が決定してて、しかも記憶なくして自分ですらなくなる。
つまり、フェナには最初から人生なんてなくて、子どもを産むためだけに存在する生贄ってことですよね?

第一話から最終話まで女性を便利な道具扱いするシナリオが酷い。
最初からそういうテーマだと示されていれば、そういう視点で見るので気にならないけど、終盤まで全くそんな感じじゃなかったので唐突に幸せな夢から悪夢に引きずり込まれたような不快感でした。

しかも、記憶なくして、そのあとなんで記憶戻ったの? その間に色々あったんでしょうけど、その「色々」を私は見たいのに全部カットしていきなりハッピーエンド。
記憶なくして取り戻してハッピーエンドというシナリオなら、幸丸や仲間たちが記憶取り戻させるために頑張る過程を見せるべきじゃないのでしょうか?

その過程を全部飛ばすなら、最初から記憶なくす必要ないと思う。あの選択はなんだったの?ってなる。
2クール予定だったのが、制作途中で1クールになってしまったんでしょうか?

{/netabare}

最後は本当に残念だったけど、それ以外は面白かったです。


【総評】
とても良質で、ディズニーアニメみたいな雰囲気のコミカルなファンタジー作品。
途中までは大人も子どもも楽しめるアニメだと思っていましたが、締めで失敗しましたね。

投稿 : 2024/11/23
♥ : 37
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