2021年夏(7月~9月)に放送されたおすすめアニメ一覧 80

あにこれの全ユーザーが2021年夏(7月~9月)に放送されたおすすめアニメを評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月06日の時点で一番の2021年夏(7月~9月)に放送されたおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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年代別アニメ一覧

85.1 1 2021年夏(7月~9月)アニメランキング1位
かげきしょうじょ!!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (493)
1442人が棚に入れました
未来のスターを目指し、輝く舞台へ情熱をそそぐ歌劇少女たちの〈青春スポ根ストーリー〉!!大正時代に創設され、未婚の女性だけで作り上げる美しく華やかな舞台で世代を超えて人々の心を魅了する「紅華歌劇団」。その人材を育成する「紅華歌劇音楽学校」に、高い倍率をくぐり抜け入学してきた第100期生たち。“オスカル様"に憧れる、178cmの長身を持った天真爛漫な少女、渡辺さらさ。夢も友達も、すべてに無関心な元・国民的アイドル、奈良田 愛。何もかもがバラバラな彼女たちの、希望と葛藤に満ちた音楽学校生活が今、幕を開ける──!!
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

青春群像劇への上乗せ

原作未読

『過激少女』と脳内誤変換して華麗にスルー。ほらゲーム原作萌えバトルみたいなの想像するじゃん。

リアル“宝塚音楽学校”を模した“紅華歌劇音楽学校”に通う学生たちのお話です。あらすじやヅカ(宝塚)の説明は割愛。メインのストーリーを追いかけつつも、各キャラクターを掘り下げる群像劇アニメの良作でした。あにこれ高評価をそのまま受け取って良いかと思います。
女の園で可愛い娘さんがわちゃわちゃする作品とは棲み分けができております。さらに良き青春群像劇だけに留まらない+αが作品評価を底上げしました。分水嶺はいたってシンプル

 ヅカっぽいかどうか?

ヅカと似て非なるなにかではなくそのままトレースした感のある作りです。音楽学校のカリキュラムやその後のキャリアプランなどなど。ファンも納得、そうでない人も「なるほどこうなのね」が無理なく伝わってくる親切設計。100年以上続くエンタメにはそれなりの魅力が備わっているのです。
ただそんな風に外形整えても『仏造って魂入れず』となれば台無しですがそうはなってない。男役トップがなぜヒエラルキーの頂点にいるのか?ファン層が圧倒的に女性で占められているのはなぜか?

 女性視点だからこそ女性が追い求める男性像を演じ切ってることが魅力的
 女性視点だからこそ女性が憧れる娘像を演じ切ってることが魅力的

そんなヅカヲタの琴線に触れるポイントを押さえていたと思われます。家内含め身近に元ヅカヲタ多いのでここは断言できちゃう。面白いことに女性キャラだらけで男性視聴者ウケしそうなのに実はターゲット層は女性!とユニークさがありますね。外(設定)も中(ストーリーやキャラ)もヅカっぽいことがしっかり背骨となってます。


背骨があれば残りは枝葉。背骨が気に入らなければ相性ということで撤退して良いかと思います。
なおきちんと男性層も取り込めてるのは周知のとおりです。男ウケしないアウトプット(歌劇)ではなく男女ともに支持される音楽学校での生活を通じてプロセス(成長や葛藤)描くことに軸足置いてますから。

繰り返します。メインを追いつつ各キャラを掘り下げる群像劇でした。
その大事な掴みで“ヅカっぽさ”真っ先に我々の五感に訴えてきたのはエンディングの楽曲でした。
ヅカがどういった場所かは講師や先輩を追っているうちに我々も学ぶことができます。表現者がどういったものか一定のヒントが示され全13話が終了。キャラ掘り下げ部分はなかなか面白かったのでそこはネタバレで後述するとして、ご新規さんは

 良き青春群像劇 + 普段覗けぬ世界

この掛け算を楽しめるんじゃないかと思います。片方なら露知らず両方ハイレベルで楽しめる作品はなかなかお目にかかれません。
そしてヅカヅカ言ってすみませんでした。もちろん正確には紅華(こうか)だよと念押しときます。



※ネタバレ所感

■軽くボヤキ

 円盤爆死は『荒ぶる季節の乙女どもよ。』のデジャブ。やや痛みのあるストーリーものは複数回視聴に合わず、主たるコレクター層の需要ともズレる。コンテンツビジネスの難しいところだよなぁ。


■キャラを掘り下げる群像劇

 どんな壁に直面していたか各自違っていて観てる側もどこかしらで共感しやすいかも。
 主役二人とも芸能血筋で芸の神様にも見初められてる感ある。そんで芸事に恋焦がれて気持ち先行のさらさと嫌よ嫌よも身体が求めちゃってるならっちの対比バランスが良い。

・渡辺さらさ(CV千本木彩花)
 {netabare}“性別”。どうにもできない理由で歌舞伎の世界から弾かれる。“模倣”。歌舞伎流芝居の覚え方(土台)を覆される。根っこを二度否定されてなお前に進めるか?な無理ゲーに挑む主人公らしい主人公。{/netabare}

・奈良田愛(CV花守ゆみり)
 {netabare}作品屈指のトラウマ持ち。そのトラウマの中身がひどく彼女の難ありな性格もしゃーないと思わせしめるものすごい説得力。そんな彼女が結果として母親と同じ道に進んでいるジレンマが味わい深い。{/netabare}


 先行二人を囲む少女らも主人公とはまた別のベクトルで壁にぶち当たっている。 

・山田彩子(CV佐々木李子)
 {netabare}「ならっちは私と違うんだから(第4話)」が最終的にジュリエット役を射止めるわけで…。突出した一芸に気づくまで遠回りし、その一芸に胡坐をかかずにお芝居でももがく泥臭さもってるのになんだかんだ周りを明るくするのよね。現実でもエトワールやったしょうこおねえさんのイメージ。バラエティのべしゃりが拙いとか絵心がどうとか気にしだしたらあかん人です。それでも歌一発で場をかっさらう。自身の代表曲はないと嘯いても彼女とゆうぞう兄の『ぼよよん行進曲』は沁みる。{/netabare}
 {netabare}横道に逸れるが、すんげー歌声の持ち主役とは中の人幼少期にアニーやってたとはいえプレッシャーとてつもなかったでしょう。劇中劇での説得力は作品評価に直結するところ負けてなかったです。{/netabare}

・星野薫(CV大地葉)
 {netabare}有名人一族を歯牙にもかけていない愛とは対照的に押しつぶされそうな娘さん。目標決めて退路を断ってやり抜いた経験って確実に財産になるのよね。あの時のストイックなワシの巻き添えくらった方々ごめんよ。「だから今のうちにスカートたくさん穿いておくんだ(第8話)」出会ってなければ“合格”も“甲子園”も無かったのだからひと夏の経験は無駄ではなかったよ。{/netabare}
 {netabare}横道に逸れるが、大地さんの演技『プリンセスプリンシパル』のドロシー回も秀逸だった記憶が。メンタルの弱さを殻作って普段は守ってるんだけど、ふとしたことで諦めたはずの幸せが手に入りそうになる。そんで手にしそうなそばから零れ落ちていくのに動揺を押し殺してまた殻を作っていくような展開。「好きでした、、、って言ってあげてもいい」これがバシッと決まる演者さんはそう多くない。{/netabare}

・沢田千夏(CV松田利冴) 沢田千秋(CV松田颯水)
 {netabare}「きっともう全てが同じではいられない。私たちは思っていたよりも早く分かれ道に辿り着いたんだ(第9話)」に至るまでの物語。寄って立つところの否定という意味ではさらさにとっての“芸事(歌舞伎・芝居の覚え方)”と沢田姉妹の“二人一緒の関係性”は同じ。ユニゾンで始まるサビはハモリへと別れていきながら調和する未来を夢見たいところです。{/netabare}
 {netabare}横道に反れるが、双子役をリアルな双子に演じさせるのってプレッシャーとてつもなかったでしょう。たぶんオーディションではなく指名ですよね。これ「もう逃げられないんだからね。最後まで責任もって遂行しなさい(第10話)」運動会パイセンの叱咤を地でいくような現場だったのではないかと邪推してます。{/netabare}

・杉本紗和(CV上坂すみれ)
 {netabare}やっときたきた優等生の苦悩。モーツアルトとサリエリを例にさらさとの比較対象だった彼女ですが、実際比較されてたのは同級生全員とではなかったでしょうか。これまで挙げたさらさ・愛・薫・彩子・沢田姉妹はどこかしら欠損してる。だからこそそこをテコにハングリーになれるのに委員長にはそれがない。一個上のパイセンとのエピソードを最後に持ってきたのはファインプレーだと思います。{/netabare}


主要キャストのみならず講師・専科のパイセンら大人も良かったですね。きっと彼ら彼女らが通ってきた道。甘やかすでも突き放すでもなく成長を促すようそっと寄り添います。

ヅカっぽい観点でひとつこれは現実ネタですが、
大地真央さんが男役トップの時に本科卒業して間もない黒木瞳さんをパートナーの娘役に抜擢します。それからだいぶ年月経ってますけど「 黒木瞳さんが相手役で良かった。」と事あるごとに黒木さんを全肯定してる大地さんがほんと素敵。抜擢するほうもされるほうも両者にかかるプレッシャー。飛び級に寄せられたであろう嫉妬。信頼を置くスターと応えようとする新人。そこに愛はあるんよ。劇中でも彷彿させるネタをどこかに見つけられると思います。


■劇中劇の説得力

 “伝説の○○”がしょぼければ興ざめでしたが踏ん張りましたね。ほんとこれ重要なんです。



※閑話休題

■箸休めクイズ
Q:私が「こいつは許さん」と思ったのは誰?

A:{netabare}キモヲタさん{/netabare}
{netabare}なんかいい話で落ち着いてたり、コミカルで適度に気持ち悪く処理されてもいたり、とスルーしてよい小噺なんだけど少し冷静になってみる。彼はワンチャンあるとも思ってないし、ただ謝りたかったの一心でした。これ完全にNGで相手が怖がってる時点でノーチャンスだから視界から消えたほうがいい。あくまで本人の思い込みだけです。相手の気持ちを考えてる体で欠片ほども考えてない。相手見えないから二度三度接触を試みることができるのです。「そんなつもりはなかったのに」「これだけできれば良かっただけなのに」全てあなたのエゴです。拒否されて一転変なスイッチが入り逆上する殿方が世の中に一定数いるんですよ。美人ってこのへんの遭遇確率それなりにあるしダメージコントロールの術も心得てるんだけど全部は防げない。それをケアする身にもなってみろや!とわりと本気で思います。
バス停に張り紙一枚で身を引ける高校球児と対照的でした。

ちなみにならっち母の愛人男はシンプルに畜生ですね。わかりやすい愛人男より、ややもすると美談に仕立てそうなキモヲタさんに「勘違いすんなよ」とモノ申したいのでした。{/netabare}


Q:私が「やべ、かわいい」と思ったのは誰?

A:{netabare}里美星(CV七海ひろき)さま{/netabare}
{netabare}音楽学校時代の講師でもあり憧れていたファントム諏訪部に「私のときも優しくして欲しかったなぁ」と少しばかり甘えたところ。男役といっても女性なんだなってのと、ここだけ二人の時限定の声のトーンだろうなってのと、そして期待と諦めがせめぎ合ってるモヤっとした感情をやや持て余してるところ。ファントムも押せばイケそうなのにそうはしないのが良いね。{/netabare}



視聴時期:2022年5月   

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2022.05.09 初稿

投稿 : 2024/05/04
♥ : 49
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

のだめ+ランウェイで笑って=めっちゃ爽やかで前向きな群像劇!

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
宝塚音楽学校を舞台にした、青春群像劇。

少女漫画ですが、連載開始はジャンプ改。そんな経歴くらも分かるように、男女どちらにもウケる王道作品かなと思います。

まあ、とにかく絶賛です。私は年に1、2作品しか☆5をつけないことが多いのですが、これは自信をもって☆5をつけられますね。

OPは作風と合った、真っ直ぐで爽やかで前向きな、THE青春って感じで、剣道部的ベストアニソン2021夏(非公式)受賞です♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
正直、悪いところが見当たらない。

①宝塚音楽学校という、あまり知らない世界を見られる興味深さ。

②サラサという強キャラの魅力。

③奈良っちのデレた可愛さ。

④それぞれに魅力あるサブキャラ達。

⑤ドロドロがあったとしても、総じて爽やかで前向きな空気感。

⑥OPを筆頭に、作品にマッチした楽曲。

⑦声だして笑う程のギャグのクオリティ。

色々な要素のレベルが高く、かなり万人受けするタイプの名作だと思います。今のところ、今年1のクオリティかと。

思い出したアニメとしては、「のだめカンタービレ(多分サラサのせいw)」「ランウェイで笑って(全体の前向きなエネルギー)」「昭和元禄落語心中(閉じられた世界で真剣に芸事に向き合う様子)」。

特に、②が素晴らしい。サラサ、ただの天然能天気キャラじゃなく、弱さとひたむきさ、覚悟や劣等感など様々な感情を内包した、稀有なキャラクター。他のサブキャラ達も、単独で主役になれる力があると思うけれど、別格の魅力がある。マジで、のだめ並の強キャラだと思う。

もしこれを、少女漫画原作扱いとするなら、そのカテゴリーのアニメでは過去1かも知れん。これは、原作買っちゃうな(原作マンガとしてはのだめが1位ですが)。

絶賛、絶賛。もし2期もこのクオリティ、もしくは上げてくるようなら、お気に入り棚も見えてくるレベルでしたね。(私は、酷評は長いのに、絶賛は短いのですw)。

さて、最後に、声優さんについて。

私は声優さん個人のファンになることがほとんどないので、レビューでも声優さんに触れることはあまりないのですが、本作は特別に感動しました。

主人公渡辺さらさ役の千本木彩花さんです。

千本木さんを初めて知ったのは、「ガーリッシュナンバー」。私のお気に入り棚です。当時仕事で色々あったこともあり、仕事に悩むちー様が自分と重なって。また、「帰宅部活動記録」(という、噂のダメ声優アニメ)でデビューした千本木さんの経歴も重なって、自分の中では「ちー様=千本木さん」というイメージが固定化されました。

以降、(声が好きとか演技が好きという次元を超えて)なんとなく、千本木さんの活動を応援する自分がいたので、本作のさらさ役のハマりっぷりが凄く嬉しくて。

ていうか、かなり上手くなりましたよね、千本木さん。さらさは、能天気なようで深みもある、なかなか難しいキャラクターだと思いますが、きちんと演じ分けられていました。宝塚っぽく演じるところも上手いし、歌は勿論上手い。

自分が特別にファンと思う声優さんは、坂本真綾さん、堀江由衣さん、そして千本木彩花さんなので、これからも活躍を期待しています!
{/netabare}

【余談~「激レアさんを連れてきた。」から、オジサン役一筋のタカラジェンヌ~】
{netabare}
「天真みちる」さんという方です。

宝塚養成所時代、周りのレベルの高さ(お人形さんばっかりの世界)に心折れ、(唯一の楽しみだった)寮で美味しいご飯を作る研究に勤しむ。毎日ご飯3号食べる生活。普通なら先輩にガチ怒られするが、天真爛漫な性格で、「食べてるところが可愛い」との理由で、先輩からも許される。

「ぽっちゃりタカラジェンヌ」に進化(笑)

卒業後、役をもらえず、地方公演メンバーに選ばれないために、長期休みに。普通はその悔しさから、自腹で自主練習(レッスン)に励むのだが、天真さんは友達と海外旅行に行き、暴飲暴食(アルコール大好き)。

宝塚に居場所を見つけられない天真さんは、端役や裏方などをこなしながら、ついに自分の居場所を見つける。

それが、「公演終了後の打ち上げでの余興」w 全力で振り切ったタンバリン芸が、全タカラジェンヌの爆笑をかっさらう。

ただの「ぽっちゃりタカラジェンヌ」から、「やたら動けて笑えるぽっちゃりタカラジェンヌ」に進化(笑)

そして、「オジサン役」に出会う。

普通、宝塚の「オジサン役」は、皆が避け、ベテランの方がやるのだが、天真さんは、「これでトップスターに(役柄上、主役の父親とかが多いので)物理的にw近づける」という不純な動機によって、オーディションに参加。これが、ぴったりとハマる。

ぽっちゃり体型、酒好き、コミカルな動き。

天真さんが、「普通のタカラジェンヌならしないこと」を(好き放題)やり続けてきたことが、意図せず、全て「オジサン」の役作りに繋がってきたという、見事な伏線回収(笑) 

その後、天真さんは10年以上オジサン役をやり続け、宝塚に欠かせない役者さんになったそうです。

、、、なんかこう、「このアニメに出てきそう」な人ですよね(笑)

「激レアさん」自体好きでよく観るのですが、この回は特に爆笑でした。事実は小説より奇なり、ですね(笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
宝塚アニメ? OP、なんか似合ってるな。多分、スポ根系になるのかな? なかなか面白い。御大(笑) ひどいセクハラですね(笑)

2話目 ☆4
大号泣(笑) オスカルより背の高いアンドレ。

3話目 ☆3
アイのトラウマ。タイチ、行動がイケメンだな。サラサは、さらにイケメン(笑) 

4話目 ☆4
ヲタ芸習ってる(笑) サボり方がわからない(笑) 北斗(笑) ギャグとシリアスの緩急が素晴らしい。

5話目 ☆5
千本木さん、頑張ってるよな~。アイちゃん、デレる(笑) 過食嘔吐か、しんどいよな。男の理想より、女の理想は厳しい。太陽に近いから紫外線(笑) ショービジネスはメンタル強くないと。ここで、JPXの体験と、反論。お姉ちゃんの察する感じが、素敵。心は乙女だからセーフ(笑) 熱いな~。なるほど、入試同組だからこその、あの態度か。

6話目 ☆4
アイ、デレデレやないかい(笑) 下手くそか(笑) 道端では練習できないプロ意識。漢字読めない、、、不登校をちゃんとキャラに生かしてる。脅迫か(笑) のだめだよな~、この辺。憑依型。

7話目 ☆3
さらさの過去。アキヤ、なかなか良いキャラだな。堅実だ。気を使えた(笑)

8話目 ☆5
星野さん回。過去回。互いに共通する境遇と、全く異なる道。色々と揺れる心。そこでキレるとは、カッケーな、星野さん。ブロック(苦笑) 辻くん、ホームラン。自分は野球が好きか、自問したんだろうな、あれから。

9話目 ☆4
双子回。まあ、お互いの嫉妬はあるやな。てか、このアニメ、声優さんも、一世代、二世代上の人をキャラに合わせて上手く配役してるよな、意図的に宝塚を意識して。

10話目 ☆4
さらさ、意外と意外に乙女だよな。ATフィード(笑) 選ばれたら反感を買う。降りても反感を買う。日常から演じる。理想のEカップ(笑) 確かにあれが最善だよな。

11話目 ☆5
裸の付き合い。さらさ、頭爆発(笑) ティボルトか。白目(笑) 演じ分け、千本木さん頑張ってるな。ならっち、ブーメランで自問自答(笑) まあ、さらさにベタ惚れだからな(笑) 

12話目 ☆5
山田さん、意外とリア充してたんだな。付き合えよな、押せばなんとかなるって。人を殺したことない、確かに。説得力あるな。流石、首席。んで、そこの会話聞いた上でサラサからの逆告白って、すげぇな、サラサ、大人だ(笑)

13話目☆5
サラサ、顔(笑) カオル、格好良いな。サラサの顔芸(笑) めっっちゃ素敵な先輩だな。なる程、萌え(笑)  
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 48
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

絵も声も華やかで宝塚していました。面白かったです。

 本作の最終シーンを見ておもったのは、絵がやはりいいですね。ちゃんと宝塚の華やかさが画面全体から感じられました。この雰囲気は日本のアニメの誇るべき技術だと思います。この作品全体にいえますが大変心地よく見る事ができました。人物の作画が丁寧なのが良かったです。特に渡辺さらさは一切乱れを感じなかったし、画面映えもしていました。
 最終回の雪の演出もこの水準のアニメを作れるなら、もっとリアルな降らせかたもできたでしょうが、変な言い方ですがちゃんと少女マンガっぽい雪でした。

 声優さんも演劇をやっている娘的な発声を意識したのでしょうか。渡辺さらさは幼さと演劇の経験、少女マンガの主人公といういろんな要素が的確に拾えていて、ぴったりの声でした。声優さんたちの演技は、非常に雰囲気が出ていてすばらしかったと思います。
 
 過激と歌劇を合わせたダブルミーニングだと思っていましたが、あまり過激ではありませんでした。

 12話までで少し文句もいいましたが、最終回良かったですね。{netabare} 最後渡辺さらさがオーディションに受かったこと、歌舞伎の経験を活かしていたこと、そして彼女のティボルトがとても華やかでカッコ良かったので、良かったと思います。
 変に12話の告白のシーンを引き摺ってなかったのでほっとしました。というか本筋にもならない感じでしょうか。

 あと、山田彩子ちゃんに対する揶揄を薫が庇ったのにはちょっと泣いてしまいました。これは別に友情とか云々ではなく、薫のプライドなのでしょう。自分で負けた意味をちゃんと消化したということでもあるでしょう。いい場面でした。

 今回の結論で疑問が残ったのは、杉本と先生のサリエリを語るシーンですが、サリエリの悲劇は秀才だったことではありません。天才を誰よりも理解できて、決して自分が天才になれない秀才であることを知っていて、天才に嫉妬する惨めさ悲しさの象徴がサリエリという人物です。
 杉本のトップスターになれる華やかさを渡辺さらさに見たという悩みに対して、先生の努力型の秀才も必要だという解答はお前はトップスターになれないと言っているようなものです。これは何だったんでしょうか?
 むしろ萌えだ、という解説の方がよほど説得力がありました。{/netabare}

 最後の方のあの白目はガラカメオマージュですね。ガラカメにならないように、という感想を書こうと思ったら、やっぱりクリエータたちは意識していましたね。演劇マンガ・アニメでガラカメというのは非常に大きな存在です。是非本作らしい個性を出していって欲しいところ。今のところ渡辺さらさは北島マヤにはなっていないと思います。

 高レベルの作品で人気もあったみたいです。原作ももっと進んでるんですよね。2期がこないのはあり得ないでしょう。(追記 さっき2期来てると書きましたがすみませんガセでした。まだ発表ありません。調べたら円盤もあんまりみたいですね…)

 できれば今後は宝塚音楽学校の意味と歌舞伎の家で育った意味を、渡辺さらさの身長や性格、過去を活かした個性を通じて華やかに描いて欲しいです。

 今期のアニメはちょっと地味でしたが、その中で輝いていたと思います。


以下 12話までのレビューです

{netabare}  12話で終わりかと思ってみたら最終話が残っていました。2クールじゃないですよね?
 面白いとは思いますし、アニメの出来、特に雰囲気が良いと思います。ただ、もし1クールだとすると面白いだけで「何も描けていない」という印象が強いです。

 本作の最大の柱となる設定は、歌舞伎と宝塚という男の世界と女の世界の対比だと思います。その中で伝統芸能=芸としての形の話と、舞台女優としての演技=個性の話の対比がちゃんと問題提示されていたのに、その話に行かないのが最大の不満点でした。

 また、学校のルールの厳しさが描かれていますが、その厳しさの中にどんな理由があって、何を100年の歴史の中で学んできたのかという部分が不足している気がします。まあ、実際の学校は虐待に近いという理由でルールが緩和されているという話もありますが、単なる個人の性格や考え方にストーリーを依存しないで、学校の意義のようなものがもっと欲しい感じです。

 構成として初めにあのアイドルの女の子のパーソナルな話を持って来たせいで、主題となるヒロイン178センチの女の子渡辺さらさに視点が向くまでに時間がかかります。また、アイドルの子もせっかく吹っ切れたのに渡辺さらさの傍観者になってしまっている気がします。
 178センチ設定の苦労も得なところも演劇の中のエピソードとして活かしきれていいませんし。
 渡辺さらさの助六になれないというところから、学校に入学するまでの動機もエピソードももっともっと見たかったです。
 他の子のパーソナルな過去エピソードも時間的余裕があればいいですが、1クールでやるなら余計です(拒食症の子の話は芸能学校の厳しさという意味でいいんですけど、あんな簡単に問題が解決するでしょうか)。

 運動会はちょっと学校の歴史とか階層の意味みたいなところもあって、余計だとは感じなかったです。

 マンガ版は未読なのでわかりませんが、これらはマンガ準拠だから良いというものではなく、13話1クールなら一つの話として完結させるべきで、構成を工夫して何か読み取れる結論をつけるべきだと思います。
 また、なかなか良かった初期設定から方向性がずれている気がします。連載漫画の宿命でしょうか。

 ということで、たぶん最終話待ちということになります。単にこのオーディションの結果だけで終わるのは正直不満ですが、せめて是非今までの流れを活かした渡辺さらさ覚醒で終わって欲しいと思います。

 そうそうさらさの恋愛も、告白がどういう意味を持つのか。あれが普通の幼馴染ラブだったら全然意味がありません。人の気持ちがわかる=彼の弱さに対する慈悲のような気もします(それにそもそも気持ちを盗み聞きしたんだから本当はわかってないじゃないかというのもあります)。そして彼もそれを分かっている?まさか、彼との告白を思い出して演技する…じゃないですよね?

追記 まだ12話までですが、ひょっとして2人は異祖母のイトコ同士?あの白鷗という人がおばあちゃんの葬式に来ていたということは…で、さらにさらさの両親についての情報ってどっかにありましたっけ?{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

83.6 2 2021年夏(7月~9月)アニメランキング2位
小林さんちのメイドラゴンS(第2期)(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (554)
2056人が棚に入れました
あのはちゃめちゃドラゴンメイドが再び!ひょんなことから小林さんちのメイドとして働くことになったドラゴン・トール。大好きな小林さんに時々(嘘。たくさん)迷惑を掛けながらも、なんとか人間社会に溶け込み立派に(嘘。そこそこに)メイド業をこなしていた。同じドラゴンのカンナ、ルコア、ファフニール、エルマたちも、それぞれ自分の居場所を見つけて、人間たちと異種間コミュニケーションを満喫していた。そんなまったり、たまに激動の日々を送っていた頃。小林さんに、新たなドラゴンの脅威が襲いかかる―。

声優・キャラクター
田村睦心、桑原由気、長縄まりあ、高田憂希、髙橋ミナミ、嶺内ともみ、小野大輔、中村悠一、加藤英美里、後藤邑子、石原夏織

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

さすがですわ

あれから4年以上経過しているとは。
なんだか色々忘れていた。

今作からイルルというロリ爆乳が登場。
なかなかがっつりな導入であった。

小林さんの懐の広さは安定。話の内容も安定。
気づけば見終わっていた。
体にすっと入って来る。個人的今期覇権アニメ。
それぞれのキャラクターの心理描写を丁寧にしていて素晴らしい。

ルコアさんの翔太君愛は相変わらずすごい。良い動きしてるわ。

小林さんのデレが可愛かった。浴衣着てくれても良かったかも。
ウエディングドレスは良かった。
オチが凄まじいな。ちょっとそれだけは疑問符。
そのほかはベタ褒めしかできん。


OP
愛のシュプリーム! fhána
ED
めいど・うぃず・どらごんず︎❤︎ スーパーちょろゴンず トール(桑原由気)、カンナ(長縄まりあ)、エルマ(高田憂希)、ルコア(髙橋ミナミ)、イルル(嶺内ともみ)
イシュカン♡リレーションシップ トール(桑原由気)
fhánaはいつも素敵な楽曲を提供してくれる。愛のシュプリーム!は今までのfhána楽曲と一味変わってる。ラップ?みたいな。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
あのはちゃめちゃドラゴンメイドが再び!ひょんなことから小林さんちのメイドとして働くことになったドラゴン・トール。大好きな小林さんに時々(嘘。たくさん)迷惑を掛けながらも、なんとか人間社会に溶け込み立派に(嘘。そこそこに)メイド業をこなしていた。同じドラゴンのカンナ、ルコア、ファフニール、エルマたちも、それぞれ自分の居場所を見つけて、人間たちと異種間コミュニケーションを満喫していた。そんなまったり、たまに激動の日々を送っていた頃。小林さんに、新たなドラゴンの脅威が襲いかかる-。


1. 第1話 新たなるドラゴン、イルル!(またよろしくお願いします)
自称究極のメイドであるトールは、今度オープンする新しいメイド喫茶にライバル心を燃やし殴り込みに行く。しかし戻ってきたトールは「なんか働くことになりました」と言い出した。そんな変わらない毎日を送っていたある日、ニュースで小林さんと出逢った山が何者かに破壊されていることを知る。

2. 第2話 イケメン、小林!(いろんな意味で)
イルルを退けた小林さんだったが、その代償に魔法で「アレ」を股間に付けられてしまう。すると普段は何とも思っていなかったトールやカンナが違って見え始め、次第に小林さんは悶々し始めていく。

3. 第3話 課外活動(もちろん普通じゃありません)
小林さんちに遊びに来た才川。しかし見知らぬ女の子(イルル)が……。一緒に遊ぼうと誘うも、イルルは冷たく避けていく。そこに偶然訪れたルコアは、避けようとするイルルの気持ちに気付き、助け船を出そうと計らう。

4. 第4話 郷に入りては郷に従え(合わせるって大変です)
美しいコード配列に感嘆する小林さんと滝谷。なんとそれを書いたのはエルマだった。ついに一人前の戦力になったと小林さんは大喜び。小林さんは会社の「柱」としてもっとたくさんの仕事を抱えているそうだ。しかしその話を聞いた途端、エルマは急に怒りだす。

5. 第5話 君と一緒に(まあ気が合えばですが)
商店街で会うなりいがみ合うトールとエルマ。いつもの光景に呆れ気味の小林さんだが、出会った当初はそうではなかったと言う。犬猿の仲の二人の出会いは、遡ること遥か昔。あちらの世界でトールが一人旅をしている時のことだった……。

6. 第6話 合縁奇縁(片方はドラゴンです)
毎日ルコアの奔放な接触アプローチに悩まされている翔太。本来なら自分が主人のはずなのに……。一人前の魔法使いを目指す身として、主導権を取り戻さなければ、と一念発起する。そこで翔太は、ルコアの弱点を探り始めるのだった。

7. 第7話 一般常識(みんなずれてます)
夜闇が支配する路地裏に、怪しい人物が2人。不穏な空気を醸し、何やら密談を交わしている。「なんだい?こんなところに呼び出して」--2本角の痴女が言う。「お前の力を貸せ」--執事服の陰鬱男が返す。最凶最悪のタッグが今、動き出す--。

8. 第8話 世界に一つだけの(好きな言葉を続けてください)
何やら部屋に籠り始める翔太。父の日のプレゼントとして魔術道具を制作するため、難しい魔術書を読み漁っていた。その難易度が高いため手伝おうと名乗り出るルコアだったが、自分一人の力でやり遂げたい、と断られてしまう。だがやはり制作は失敗続きで……。

9. 第9話 いろいろワケがありまして(エルマざんまいです)
待遇改善を要求する--!それはエルマの一言から始まった。小林さんたちの勤める会社は、極めて“黒”に近い。そこにエルマがようやくおかしいと気付き、旗を掲げたのだ。改善などどうせ無理だろうと高を括っていた小林さんだったが、ドラゴンのバイタリティは予想を遥か上回っていて……。

10. カンナの夏休み(二か国語放送です!?)
小林さんと喧嘩した勢いで家出をしてしまったカンナ。帰りたくないからと太陽のある明るい方向へと大海原を飛んでいく。その時、たまたま見つけた陸地へと降り立ったカンナだったが、なんとそこは決して眠らない街・ニューヨークだった。

11. プレミアムシート(特別料金はかかりません)
本格的に腰を痛めて来た小林さん。改善しようと健康グッズを買い漁るが、それらはほとんど使われないまま……。業を煮やしたトールがしっぽ肉を食べさせようとするも、あえなく拒絶。トールは、小林さんが求める「一般的な治療法」を探し始める。

12. 生生流転(でも立ち止まるのもありですかね)
いつも通りの朝。いつも通りのドラゴン娘たち。何一つ不満のない、かけがえのない平凡な日常。だが小林さんの中には、終焉帝の話を聞いてから、ほんの少しだけ重い何かが転がっていた。でもそれが何か判然としない。もやもやとする中、待ちに待った夏祭りが始まる--。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

肩の力を抜いて笑って観たい

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
「流石、京アニ」と言えるハイクオリティな日常系アニメ。

レビューでは、本作で好きだった部分と、本作が作られたことの意味を、自分なりに書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本シリーズは、「1つ深い日常系」の、とても素敵な作品である。

1期は☆5(神作)、2期は☆4(高評価)。1期よりやや評価を下げたのは、各キャラの掘り下げの要素が強くなり、深みがあるセリフ(トールと小林さんの関わり)がやや減ったからである。

例えば本作なら、

1話目「違いを楽しみ、楽しみが続けば種を好む、尊敬には信頼が加わり、絆を生み出していく」

7話目「眠りは同調圧力」

なんかが好きで、こういうのがたくさんあった方が、個人的にはより好みだった。

とはいえ、単純に楽しい話はいっぱいあって。

10話目の「カンナNY編」は☆5をつけた。たった1話にかけるほどの熱意や労力じゃないでしょと思えるクオリティに、「これぞ京アニクオリティ」と思った。

本作で最も良かったのは、エルマのキャラが深まったことだと思う。過去話や仕事話、仲直り含めて、実質、エルマが本作の主人公だと思う(カンナも主人公級の活躍でしたね。自由研究の話は可愛かったな~)。

まあ、シリーズ構成の大きな流れとして、2期でサブキャラを深めていくのは王道なので、「少し落ち着いた2期」というだけで、物語の面白さは減衰していないと思いたい。ラストは、もしかしたらアニオリかな?と思わせるような、ドタバタ大団円で、非常に読後感が良い。全話見終わって、楽しかった記憶しかない。

さて。

とはいえ本作を語る時、どうしてもあの痛ましい事件を考えなければなりません。

私も1アニメファンとして、心が痛み、今でも忘れられないし、忘れてはいけないことだと思っていますが、本作を通して、京アニも前に進んでいるのだから、自分自身もいつまでも暗い気持ちで作品を観ては失礼だとも思いました。

本作のOPは、事件の前に決まっていたらしいのですが、あの明るい曲をそのまま使ったことの意味、シリーズ監督のクレジット、又、あの事件後に作られた歌の後半部分の讃美歌からも、京アニの思いは伝わります(この辺はReiさんが思いのある素敵なレビューを書いてくれているので、そちらに)。

レビュータイトルを「肩の力を抜いて笑って観たい」としたのはその辺が理由で、本来はそういう作品を作っているわけだから、忘れちゃいけないけれど、囚われても良くないと思うので、そこは、京アニとファンが、時間をかけてでも一緒に乗り越えていかなければならないことなのかなと思います。

ということで、私としても色々な思いがあるし、頭では分かっていてもまだ簡単には割りきれませんが、レビューの中にあえてあの事件のことを書くのは、(それが正しいのか間違っているのかは分かりませんが)このレビューで終わりにしようかなと、今はそういう気持ちです。

最後に、あの事件でお亡くなりになられた全ての方のご冥福をお祈りし、現在なお戦っているご遺族の方やリハビリ中の方、制作に関わったスタッフ全ての方に対し、心からの応援を込めて、レビューを閉じさせて頂きたいと思います。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
燃え燃え(笑) 途中のCMのクオリティ、高いな~。もはやドラゴン語はスルー(笑) あんなに可愛くされたら(笑) 「違いを楽しみ、楽しみが続けば種を好む、尊敬には信頼が加わり、絆を生み出していく」。

2話目 ☆4
まあ、トールなら、そうくるだろうな(笑) チャンスを生かすトールです(笑) メイド服脱がれて冷める小林(笑) いやCM、やっぱすげえな。小林さんが防犯ブザー持ってる意外さ。私に騙される?って、イケメンか(笑) トールガチ切れ。キモ(笑) 繁殖、したい(笑)

3話目 ☆4
なるほど、コスプレがしたかっただけ。逆に深い気がする。カンナの趣味が可愛すぎる件(笑) ここで特殊ED。 

4話目 ☆4
調和勢、面倒くさい(笑) やたら哲学的な遊園地(笑)

5話目 ☆4
お互いの内面が分かる程近づき、認められない部分ではぶつかる。エルマも消す(笑) 

6話目 ☆3
ルコアとファフニールの話。才川、死んだ(笑) CG(笑)

7話目 ☆4
グラム88円(笑) 眠りは同調圧力。久々の哲学的な会話。本当に、CM良いよな。

8話目 ☆4
まあ、父親だよな、小林さんは(笑) 珍しく、小林さんのサービスシーン(笑) ネコバヤシ(笑)

9話目 ☆4
エルマ、良いキャラだよな。素敵な仲直り。

10話目 ☆5
NY編、間違いなく楽しいな。ただ、楽しいな。驚き方が、外人w 小林さんと同じことを。巻き戻したら、ホントに居たわ(笑) さりげないシーンの作画がめちゃくちゃ良いのが、流石京アニだよな。小さな美しい世界を丁寧に描く。 


11話目 ☆3
トールの過去話。最初は皆、個人の意思。

12話目 ☆4
納豆は、破壊と創造(笑) 小林さんのデレ(笑) 花火の煙までちゃんと表現するのがな、流石だよな。なんとなく、アニオリっぽいラスト? 今は死別することを考えなくて良いんじゃない? と同じ意味だよな。結婚式、、、小林すん、ウェディングドレス、似合わない(笑) ここで一期OP。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 37
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

1期と比べると落ちるかな

2017冬放送のメイドラの続編。

{netabare}
率直に言うと、メイドラってこんなにつまらなかったっけ?ってなってしまった。
星3.0を付けている通り、一期と比較しているだけで、一定以上の面白さがあるのは確かなんだが...

たぶん変なシリアスが多かったことが原因かな。
正直シリアス要素に限って言えば全部つまらなかった。
というか、メイドラで良かったシリアスが思い浮かばない、一期の最終話もかなり酷かった覚えがある。
シリアスになると、小林のキャラがきつく感じる。
謎に説教臭いし。
こういうコメディ系アニメに入るシリアス、好きな人もいるんだろうけど自分は嫌いかな。
少しぐらいならまだいいけど、これはあまりに多すぎたし無駄にギスギスだし。

まあ、最初にも書いた通り安定してコメディ要素は安定して面白いので決してつまらない作品ではないんですが。
特に10話のカンナ回は神回だった。ああいうのでいいんだよという感想。
自分は正直メイドラの面白さの7割はカンナだと思っているので。
アメリカのあの金髪の子の登場があれ以降なかったのはちょっと悲しかったけど。
2期要素で言うと、イルルと駄菓子屋の絡みが面白かった。
面白かっただけにあんまりあの駄菓子屋の人が出てこなかったのは残念。

作画も良かった。色々あって作画落ちないか心配だったけど、一期から落ちないどころか上がってるような気もして素晴らしかったと思う。
ただ、正直に言うと、作画はいいけど京アニは嫌い。
押しつけがましいというか、「俺ら作画すごいだろ?」って見せつけてきている感をかなり感じてしまう、例えば9話の戦闘はまさにそれ。

OPとEDは自分が特殊なのかもしれませんが、個人的にはかなり微妙でした。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 7/10
作画わかりやすくなったな。
OP微妙すぎる...。酷い、なんだこれ...
サビが微妙だったらミュートしてたかもしれない。
個性的ってレベルじゃないなw
削り取られたような(直球)
やっぱり一期の最終回のじじい正論だったじゃん
エルマちょろすぎるw
えw 謎展開。
ED一瞬ブレンドSかと思った。
いや、EDもかなり微妙だなぁ。

2話 8/10
謎展開すぎるw ちょっときつい。
いや、ドラゴン相手に何でそう簡単に逃げられる。
シャフト感ある演出。

3話 7/10
メイド服似合ってねえ。 謎に一期OP

4話 6/10
人柱かよ
何か2期シリアスよりになってる気がする
真面目な話とか本当に要らない。
ただ雰囲気壊してるだけで、シリアス展開全然いい話でもないし。
私服あってねえ。
遊園地は1話かけてやってほしかった。 

5話 6/10
トールが人間を見下してるところ見ても面白い風に感じない。
シリアスつまんねえ。
ほんとイキってるトール見ても面白く感じんわ。
コメディアニメなのにここぞとばかりに作画を見せつけてくる京アニの癖嫌い。
カンナが出てくれるだけでめっちゃ面白く感じる。
男との絡み面白い。
駄菓子パートはめっちゃ面白かった。
トールとイルマの過去話いらない。 

6話 5/10
どこから出てきたんだあの謎カメラ。
ほんとにつまらないシリアス多いなぁ。
才川のノリは正直きつい。
それでもカンナパートはやっぱりいい。

7話 8/10
バズるとかいう言葉使う小学生嫌だなw
やっぱメイドラの面白さの7割はカンナだな。

8話 4/10
こんなシリアス方向に走るアニメだったっけこれ。
何で住所もらえるんだよw 前半も後半もコメディ要素がすくないなぁ。
しかもそんないい話だとは思えない。

9話 5/10
今回は面白そう。結局この会社はブラックなのかよw
え、会社の話あれで終わり?
小学生が一人でレンタルってレベル高いなw
翔太君千里眼防げるの強い
いや、翔太君そんな魔法沢山使えるんかよw
???戦闘いらねえよ。
何で今更元の世界に帰るとかそういう話。
普通に仲良くしてるじゃん。
京アニほんと嫌いだわ。
変な描写無理やり挟んで作画見せつけたり「俺らイカしてるだろ??」感出してくるの、OPもそんな感じがしてきつい。
前半めっちゃ面白かったのに後半で冷めたわ。

10話 10/10
日本円分かってくれるのかw
金髪の子また登場してくれないかなぁ。
こういう話でいいんだよ。 

11話 6/10
意味わからん会話だなw
なんで父と仲良くなってるの?
このおっさん何しにきたんだ、ほんといらんわ。
カンナはかわいい。

12話 6/10
イルルと駄菓子屋の人の絡みもっと増やしてほしかったなぁ。
この大団円パート好き。
2期と違って1期のOPはいいな。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「愛のシュプリーム!」1.5/10
ED「めいど・うぃず・どらごんず♡」4/10 
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

76.7 3 2021年夏(7月~9月)アニメランキング3位
転生したらスライムだった件(第2期) 第2部(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (418)
1775人が棚に入れました
主人公リムルと、彼を慕い集った数多の魔物たちが築いた国
<ジュラ・テンペスト連邦国>は、近隣国との協定、交易を経ることで、「人間と魔物が共に歩ける国」というやさしい理想を形にしつつあった。リムルの根底にあるのは元人間故の「人間への好意」……
しかしこの世界には明確な「魔物への敵意」が存在していた。その理不尽な現実を突き付けられた時、リムルは選択する。
「何を失いたくないのか」を―― ファン待望の転生エンターテインメント、暴風の新章に突入!
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

けじめの行方

(2021.7.6初投稿, 2021.9.24更新)

 ◎ 閑話1話 + 本編全12話(第37話~第48話)

❰第2期 第2部前半(第37-42話)迄視聴して❱
{netabare}
 GEM Partners株式会社がAmazonプライム・ビデオやNetflixなど様々な定額制動画配信サービスを横断して調査した結果(調査期間2021年4月3日~9日、4月10日調査日)、1位『呪術廻戦』2位『進撃の巨人』3位『転スラ』の結果となった。

 さらにその調査期間2021年1月2日~6月25日の結果では『転スラ』は6位になったが相変わらずベスト10入りで大したものだ。(因みにアニメだけでなく世界中のドラマやバラエティーも含んだ上でのランキングで、ベスト20の内日本のアニメが15タイトルを占めた)

 原作の累計発行部数は2021年5月時点で2,500万部突破。二期BD初動売上4,500枚。転スラは今が旬か。円盤売り上げ実績はそこそこ。だが圧倒的な原作売り上げと配信実績から転スラ3期制作の可能性は高いかもしれない。

 転スラのアニメは会話劇ばかりでスカッとしない、と特に2期になってから視聴者の不満の声はネット上でよく見かける。小説と漫画とアニメは違う、アニメはアニメらしく緩急自在に、バトルの見せ場たっぷりでテンポも良く、という意見もよく理解出来る。

 しかし私は転スラではアニメ現状肯定派。残り6話の時点では、会話重視で戦略の面白みが残る原作準拠の現状。これはアニメ3期制作を前提にしていると好意的に捉えている。

 これからテンペストを取り巻く外国勢力はさらに表面化する。軍事力と外交力は車の両輪。戦力だけ目立たせても片手落ち。短期で終わらせず長期シリーズにするなら、外交と安全保障の強みを会話劇でしっかり描く必要があると思う。

 私にとっては本作の物語の顛末は原作既読で既知であり、アニメではキャラのスポットの当て方、声優の演技による新たなキャラの魅力の発見などが楽しみ。2期後半でもそこは健在で魅力的。キャラクターが新鮮に輝き続ける限り、転スラのアニメは原作同様これからも応援し続けたい。
{/netabare}

❰第2期 全24話視聴して❱
{netabare}
 最後には視ている側も自然と笑顔になれるような締めくくりでとても好かった。第2部に関しては、放映前はオール4.0の作品評価からスタートしたが、3話目で一度評価上げて以来、一定以上のクオリティは保たれていて、最後まで変動する事はなかった。

 今期のOP「Like Flames」は、英語歌詞と激し過ぎないオーバードライブしたギターが印象的で、今までの優しさが前面に出ていたOPと違い、ロックビートに程よい緊張感と反骨精神が感じられて今期の物語に相応しく、初回から最終話までとても心地よかった。EDの落ち着きのある曲調の楽曲もじわじわその良さが伝わってきた。

 最終話放映後に、2022年秋に劇場版公開予定の発表あり。劇場版制作発表を9ヶ月の転スラ祭りの後に持ってくるとは、鉄は熱い内に打てとばかりの商業戦略の巧妙さに関心する。

 ただ、それは無いと信じたいが総集編のようなものだけは勘弁して欲しい。1期は2クールで書籍4巻分、2期が2クールで2巻分と原作消化ペースが半分に激減したので、ヒナタとの決着迄は描かれなかった。第1部でヒナタとの激闘が描かれた以上、そこはスッキリしていない。また、ラミリスのテンペスト移住の棚上げも気になる。第48話の最後、”to be continued”とあったこともあり、そこらあたりを補うための劇場版になる可能性は高いと思う。いずれにしてもどんな作品になるのか、今から非常に楽しみだ。
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}                (2021年 TOKYO MX 初放送日時)
★#00『第36.5話 閑話:ヴェルドラ日記2』(6月29日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<総集編 + α>

 第1期第24.5話以来、久しぶりの『ヴェルドラ日記』第2段。平和で長閑な「転スラ日記」、そして抗争の世界の「転スラ2期」の後半の本編スタート直前、転スラ日記最終話の翌週に転スラ2期前半を主にする総集編に当たる今回が放映された。

 2021年1月からスタートした転スラ祭りだが、緩急自在でよく考えられた構成と思えて好印象。今回は基本的に過去の振り返りなので9割以上はバンク映像で構成されているが、若干の新規作画あり。アバンタイトルの40秒、Bパート半ば以降の、ラファエルとヴェルドラたちの会話の約90秒は新規と思われる。

 一部を除き、ほとんどがヴェルドラとイフリートの台詞で構成される今回。脚本家の労力は通常のエピソード時と変わらない。今回の主役となるヴェルドラ役の前野智昭氏はもちろん、イフリート役の八代拓氏にとって有意義で有難いエピソードだろう。特にイフリートは、本編だとまだあるかもわからない3期以降相当のエピソードまで出番ないはずなので、非常に貴重な出番と言えそうだ。

 今回の閑話は脚本上、よく出来ていたと思う。ヴェルドラとイフリートの会話は、約2年ほどリムルの胃袋中に閉じ込められていた二人のしばしの別れの前ということもあり、中々の深みがあった。またイフリートはシズに対する懺悔の台詞もあり、しみじみと味わうことが出来た。
{/netabare}
★#01『第37話 訪れる者たち』(7月6日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 復活した暴風竜ヴェルドラを伴い首都に戻ったリムルは、早速皆に人型になったヴェルドラを紹介。そしてリムルは住民の注目下、ベニマルと一緒にシオンの手料理を食べることに...それは意外にも戦勝の慶びの味わいだった。

 その後、テンペストの危機に盟友として駆け付けた、自由組合ブルムンド支部のギルドマスターのフューズ、武装国家ドワルゴンのガゼル王。そしていきなりの未知の他国の重鎮の訪問。国を代表する彼らは、当然の如くリムルとテンペスト幹部達の会議に参加すると表明。面倒臭い話になりそうな予感。リムルの気苦労は戦時より戦後のこれからが本番になりそうだ。

<うざいほど騒々しいヴェルドラさん、シオン Ver.2、そして裏番長エレン>

 今回は、アニメ36話との整合性とテンポ重視のため相応に原作から改変されている。原作者に遠慮なく脚本家の個性が強く反映されている感があるが、そこに原作者と脚本家との信頼の強さが窺えた。

 アニメは原作小説や漫画と比べて色合いが全く異なった。特に台詞が原作と全く異なることが多いオリジナルな印象で新鮮で楽しかった。個人的には漫画版が一番好きだが、アニメ版も悪くない。何より色鮮やかな画と動きが多少の物足りなさを吹き飛ばしてくれる。

 シオンの料理ネタは個人的にはあまり好きではない。が、今回そこにたっぷり尺を取ったのは良かったと思う。テンペストの平和な日常が戻った象徴であり、一皮剥けたシオンを強調することで、新生テンペストの誕生を暗示するから。

 また、第1部終盤から転スラ日記に掛けて存在感が爆上がりのエレンだったが、今回ついにキャラクターとしての存在感は、テンペスト幹部級にかなり近づいたと思う。
{/netabare}
★#02『第38話 人魔会談』(7月13日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 リムルに敵対する魔王クレイマンの黒幕がユウキと明確化。テンペストが二度と他国に侵攻されないよう、仇なす者たちへのけじめの第一歩スタート。

<あらすじ>

● イングラシア王国、自由組合本部にて。

 自由組合グランドマスターのユウキに、中庸道化連のラプラスは、神聖法皇国ルベリオス(西方聖教会)潜入調査の報告を上げていた。そこにはユウキの秘書カガリも同席。実は彼女は、嘗て魔王レオンによって亡ぼされた魔王カザリームの、ユウキによって復活した姿。カザリームは中庸道化連会長でありラプラスとは200年ぶりの再会だった。どうやら良からぬ陰謀が水面下で進展しているようだ。

● ジュラ・テンペスト連邦国、首都リムルにて。

 ファルムス王国との戦後の対応のため、テンペスト史上初めての人魔会談が行われた。人類国家側は、武装国家ドワルゴン、ブルムンド王国、魔導王朝サリオンの代表が参加。そして魔物国家側はテンペストの幹部以外は、獣王国ユーラザニアの幹部らが参加。さらに新生ファルムス王国を担うヨウム達、この度の関係者となったエレンなど、かなりの参加者となった。

 会議開始早々にその場にヴェルドラ参入。その波紋と混乱で休憩の事態に。その休憩の間はリムルの執務室にてリムルとガゼル王、サリオンの全権委任大使エラルドとの実りある三者会談が行われた。

 テンペストは魔王と竜種が共存する世界随一の脅威の国と三か国にバレた。が、ガゼルとエラルドに知られたのは、むしろ最大の幸運。事実を都合良く改竄して、色々と上手く立ち回る知恵を与えてくれることとなった。

 またリムルとラファエルは、状況からヒナタ来襲の黒幕がユウキだと結論付けたのだった。

<優しいだけでは、人も魔物も生きていけない>

 今回、テンペストの明るい未来を暗示するかのように、屋外に用意した会議場がとても美しく見えた。

 最後、ラミリスが一期以来久しぶりの登場。登場の仕方は原作を超えた面白さ。アニメスタッフは、キャラの魅せ方を心得てる。個人的に、ミリムとラミリスは同列で大好きなキャラなので次回が楽しみだ。

 ディアブロ、シオン、ヴェルドラ、リムルによる、ヒナタ絡みのやり取りもアニメならではの演出で楽しかった。

 キャラクターがかなり増えた。EDのキャスト一覧で確認した限りの今回の出演声優は18名。今回は場面では登場してても、ベニマル、ソウエイ、ゲルド、カビル、ハクロウ、ゴブタ他多数は、物語上、台詞不要なので声優の出番は一切ない。脚本上当然だが少々寂しかった。
{/netabare}
★#03『第39話 ラミリスの報せ』(7月20日 23:00 - 23:30)
 音楽以外全ての評価4.0→4.5
{netabare}
<あらすじ>

 その後の会議にて、最重要な懸案の具体的解決策が次々と決定した。リムルの決断にはラファエル以外に、ガゼル王やエラルドと言った為政者の大先輩の叡智が大いに役立った。

 リムルがクレイマンと直接対峙する時は刻々と近づく。この場で友好国への根回しの手間も省け、友好国の後ろ楯の確約も取り付けた。諸外国に対する工作活動内容と役割分担も、間もなくつつがなく決定するだろう。一丸となった前進が始まろうとしていた。

 一方、魔王クレイマンの居城にてクレイマンはラプラスと会談中。そこでクレイマンはリムルを滅ぼすための策謀を語っていた。ラプラスはクレイマンに同意しつつも、クレイマンは誰かに踊らされているのではないか、と違和感を感じる。いずれにせよ、ミューランが存命中なのをクレイマン側の誰も知らない時点で、既に策謀には綻びが生まれていた。

<『第39話 ラミリスの出落ち』>

 前回に引き続き今回も素晴らしい。カット割の工夫、キャラの配置、台詞の掛け合いの組み合わせ、どれもが絶妙。トップ同士の会談は会議同様、一歩間違えれば単調で詰まらなくなる場面。今回も視聴者に会談の多くの決定事項を、飽きずに、なおかつ誤解無く伝える工夫も抜かりない。あっという間の24分だった。

 キャラに相応しい微笑ましいカット。ヨウム等の男気あるシーンも良かったが、居眠りゴブタの和みカットを挟むタイミングの絶妙さが特に印象に残った。今回の21名のキャストを、無駄なく無理なく適材適所で使いこなせてたと思う。

 ラミリスは、アバンタイトルの2分ちょっと、一方的な大言壮語の長台詞の後、勝手に気絶して出番終了。益ある事もなし。ラミリスらしくて愉快愉快。ラミリス役声優のJKギャルっぽい演技が嵌まってる。特にラミリスの"そよ風竜"発言が印象的。ラミリスがどんなにヴェルドラをディスろうと、始終漫画に没入してアウトオブ眼中のヴェルドラもいい味出てた。

 今回のサブタイトル『ラミリスの報せ』はラノベ第6巻第2章と同じタイトルだが、アニメ内容は第1章『人魔会談』の続き。

 つまりラミリスは第2章冒頭の、会議終盤のまとめ段階に会議場に現れるのが原作の流れだが、アニメではラミリスの登場を前倒しした。しかしラミリスは話の最後まで気絶中で、お報せ内容は不明のまま。

 結果として、ラノベや漫画でも味わえない独特の可笑しさが生まれた。アニメ制作者たちはセンスがいい。

 以上から今回、音楽以外の評価を満遍なく上方修正した。
{/netabare}
★#04『第40話 会議は踊る』(7月27日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 ラミリスにより貴重な情報がもたらされた。

 ワルプルギス(魔王達の宴)と言われる十大魔王の会談が3日後に開催されるが、今回はクレイマン発議で、議題は『ジュラの大森林に新たな勢力が誕生しその盟主が魔王を騙った』とし、カリオンの裏切りがその背後にある、とクレイマンが主張するつもりとのこと。

 またクレイマンは配下の魔人たちに軍事行動を命じたとのこと。

 そしてソウエイ達の諜報活動にて、クレイマン配下No.1とされる魔人ヤムザの指揮下、軍勢3万がミリムの領地にて編成中と判明。

 そこからリムルとラファエルは、クレイマンの目的を見極める。

 既にミリムによって王カリオンは亡ぼされ、首都も消滅した獣王国ユーラザニア。その避難民はユーラザニア国内に散らばっている。そこにクレイマンはさらに軍を侵攻させ、その住民全てを生け贄として狩り尽くし、覚醒魔王に進化するつもりだと。

 ファルムス王国の戦後処理は、ヨウムと共にディアブロを派遣することで対処することになった。

 現状は、ユーラザニアの幹部と戦力の半分はテンペスト領内に駐留している。後手には回ったが、駒の配置を抜かり無く調整。テンペストとユーラザニア連合で反撃の時は近づく。

<浴衣柄 心豊かに 鮮やかに 和む主に 惹かれくる友>

 ラミリスのテンペスト移住の野望はいつ達成出来るのだろうか。

 今回、ここしばらく派手なアクションが全くないこともあり、作画も細部に目が行き届いて充実していた感。アニメ独自の高級旅館での和食の晩餐シーンが彩り豊かでとても和む。

 スイカ柄のラミリス始め、リムル、シュナ、ベニマル、ヴェルドラ、トレイニー姉妹の浴衣のデザインセンスが良く皆よく似合ってる。繊細で高級な美味しそうな料理と共に美しいハーモニーを奏でていた。

 大浴場シーンも久しぶりの登場でほっと一息。湯船でラミリスを接待するトレイニー姉妹はアニメ独自で新鮮。

 ヴェルドラやラミリスも巻き込んだクレイマンとの争い。戦闘はこれからだが戦略上はクレイマンは既に詰んでる感。今回は戦勝の前祝いのささやかな宴のようだった。

 私は原作の持ち味を損なわない丁寧さを望む派なので、今期の会議の尺を冗長と捉えるより丁寧で適切と捉える。原作の政治の駆け引きの面白さが必要十分に再現できてるので現状は満足。

 原作のラミリスとシオンの残念描写を適度に拾い上げ、アニメ独自に構成。その政治話の堅苦しさをやわらげる工夫も好印象。

 全体的に視覚においても脚本においても彩り豊かで楽しかった。

 ここまで視聴して制作陣は、アニメは原作よりもテンポ重視で、ということも考慮しつつも、それ以上に累計発行部数2,500万部の読者を裏切らない構成を心掛けていると感じた。
{/netabare}
★#05『第41話 会戦前夜』(8月3日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 食後のひととき、デザートを前にしても楽しんではいられないリムルたち。

 このままではテンペストからだとユーラザニア国内への進軍は間に合わない。しかしその窮地にあって、ラファエルは安全かつ効率的な転送魔法の術式を完成させていた。

 これでクレイマンの裏をかくことができる。リムルにゆとりが生まれた。そこに、シオンの脳筋な発言がヒントで、リムルにワルプルギスの場でクレイマンと直接対峙するアイディアが閃く。

 ラミリスに問うと、リムルのワルプルギス参加は問題なさそうとのこと。そして魔王1名の随行者枠は2名で、シオンとランガがリムルの付き添いに。リムルの味方ラミリスにはベレッタに加え、自ら志願したトレイニーが付き添うことに。

 いよいよクレイマンへの反撃が動きだす。

 会議翌日早朝迄にユーラザニアの住民全てを、テンペストの受け入れ地点へ1人残らず転送して保護する。

 同日の日中、広場にて出撃準備を終えた軍勢一同がリムルの御前に集う。

「「「「「「勝利を御身(リムル様)に!!!」」」」」」

 リムルは、ユーラザニア1万とテンペスト1万の連合軍を、たった一度の転送でユーラザニア国内に送りだす。それは後手から先手に変わった瞬間。戦略上勝利は目に見えていた。

 クレイマン軍を待ち受けるのは、かよわい民草たちから、したたかな軍勢に化けたのだ。

<先手必勝の夜明け>

 ラファエルのアニメ解説は相変わらず解り易くていい。

 勝利を確信する総勢2万の軍が一同に揃った様が壮観。色彩豊かな画で、これは視覚的に原作では絶対味わえない醍醐味。勝利の予感にとてもワクワクした。

 次回、重要な新キャラの登場は間違い無いだろう。ベテランの石田彰氏他、新キャストがどんな演技で魅せてくれるか楽しみ。
{/netabare}
★#06『第42話 魔王たち』(8月10日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 新キャラに心踊り、ミリムの行動の謎の一部が明かされる重要回。特に、ギィ(cv石田彰)、ヴェルザード(cv井口裕香)、レオン(cv福山潤)の共演が見所。豪華キャストの演技は見応えあってとてもよかった。

<あらすじ>

● 魔王クレイマンの居城にて

 クレイマンはユーラザニア侵攻中の軍総指揮官ヤムザから、ユーラザニア国内に殺害対象の住民が一人も見つからないとの報告を受ける。暴風竜ヴェルドラの復活の噂もクレイマンの耳に入った。しかし頭の中はワルプルギスのことで頭が一杯のクレイマン。情報に対する冷静な分析を欠く。本来用心深いはずの彼だが、過信により己が策に酔いしれ既に勝った気でいた。

● 数ヶ月前の魔王"天空女王"フレイの居城にて

 仲のいい魔王ミリムがマブダチのリムルからのプレゼントを自慢しにフレイの居室に突然来訪。そこでクレイマンに借りがあるフレイは、クレイマンから預かったネックレスをプレゼントとだと偽りミリムに装着した。そのネックレスは支配の宝珠でそれを首に掛けた途端に禁呪法が発動、ミリムはクレイマンの操り人形になった。しかしフレイは何故かミリムでなくクレイマンを憐れむ。

● 最強最古の魔王"暗黒皇帝"ギィ・クリムゾンとその相棒の白氷竜ヴェルザードの居城"白氷宮"にて

 呼び出しを受けた魔王"白金の剣王"レオン・クロムウェルが来訪。ギィはレオンをワルプルギスに誘うがレオンは既に参加を決めていた。そこで話し合う様々なこと。特にレオンから初めて聞かされたヴェルドラ復活の情報は、ヴェルドラの姉であるヴェルザードには非常に関心高く、普段は魔王間のことには無関心なのに珍しく二人の会話に彼女も加わる。

 話し合いの中で存在感の増すリムル。ワルプルギスはクレイマンの発議以上に、リムルの参加の方がギィ達には興味深いものとなった。

<魔王リムルに暴風竜あれば、魔王ギィには白氷竜あり>

 リムルとヴェルドラも強いが上には上がいる。主人公の強さはチートのようでも勝ち目のない存在がミリム含めまだまだいるということ。それもまた転スラの魅力。

 転スラは、キャラの関係性と対立が生み出す政治戦略ドラマも見所で、特に今期で描かれる部分の原作は会話劇が主で戦闘は従。1期のテンペストがまだ少国だった頃とは訳が違う。特に今期の2部は残りも戦闘には期待しない方が無難だろう。

 ワルプルギスなど今後に必要な会話はまだたっぷりあるはず。戦闘も既に大方は気付いてる通り結果は始めから見えている。嫌な奴ざまあな快感はあれど、スリリングな見せ場はおそらくない。

 ここまでは思った以上に原作通り。下手にアニメで原作を大幅に改変して、アクション重視でその分会話を省略するなんてつまらない。この調子で最後までいって欲しい。

 今回は、ラノベ第6巻の丁度真ん中、第3章『会戦前夜』と第4章『因縁の地』の間に位置する幕間『魔王達』を基に構成された。

 前回のアニメのサブタイトルは『会戦前夜』、そして今回のサブタイトル『魔王たち』と、大まかでもラノベ原作通りの流れなのは興味深い。

 今回、細部は改変あるものの場面展開は幕間と全く一緒だった。これで第1期はコミックからが主にだったが、今期、特に後半は主にラノベからアニメ化されてるのがよく分かる。アニメは今期内でコミックの内容を追い抜くであろうから、ラノベを基本に構成するのは当然の流れか。

 転スラのアニメは、今までは始めから中盤までは割と原作に忠実でゆっくりでも、終盤でいきなり飛ばす傾向があった。ゆえに残り6話で原作のどこまでアニメ化するのかは予想出来そうで出来ない。今は3期に繋がるいい終わり方をしてもらいたいと祈るのみだ。
{/netabare}
★#07『第43話 開宴の合図』(8月17日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 初めての戦闘回で幕開けの2部後半。OP映像が一部改定。テンペスト幹部達のカットと魔王達のカットなど一部差し替えられた。ラノベ第6巻 第4章『因縁の地』の内容スタート。コミックでは第17巻が終わり、2021年7月8日に発売されたばかりの最新刊第18巻の内容に突入。

<あらすじ>

 リムルはワルプルギス参加の準備中。ラミリスの従者となるトレイニーに世界中自由に活動できるように体を与えた。

 ソウエイとハクロウはリムルに新たな進言を。ワルプルギス参加で主不在中のクレイマン城は攻略に最高の機会だと。結果、攻略はシュナも志願し3名で赴くことに。

 まさかのシュナの参戦に戸惑うリムルは笑顔固まる。

 その夜、ベニマルを総大将とするテンペスト軍の快進撃が始まった。

<巫(かんなぎ)シュナはある意味最強か>

 肉体と精神が極限まで追い込まれる戦争。戦場で明確に浮き彫りなるキャラたちの魂の本質が戦い方に現れる。

 戦争の勝敗を分けるその本質。王らしく泰然自若なリムル。大将らしく冷静沈着なベニマル。縁の下の力持ちらしい真面目で質実剛健なゲルド。天才だがヘタレのゴブタ。いかにも卑怯者らしいクレイマン軍のラムザ。戦闘ジャンキーその他大勢。

 しかし今回最も意外なのはシュナ。満面の笑顔に勝利の女神感漂う。怒るほどにおっとり笑顔の輝くシュナ。彼女ある限りテンペストは不敗なのではと考えてしまった。

 それは強運をもたらすという意味で。運も実力の内ではなく運こそ実力。シュナは将来結婚すれば、表面上は旦那を立てるだろうが、本質的にはかかあ天下になりそう。そしてその笑顔ある限り、旦那はいつも元気で嫁ぎ先の一族の繁栄は約束されそう。妻の明るい家庭は旦那が暗くても繁栄するという。その逆で妻が暗いと旦那の明暗関わりなく衰運を招くとも。よく言われる"勝利の女神が微笑む"とは、テンペストでは"シュナの笑顔が絶えない"ということと同義かもしれない。

<天然ゴブタはある意味最強か>

 原作によれば、ゴブタの辞書の"正々堂々"とは、敵に求めるものであり自分が守るものではない、とのこと。コミックリリーフの一翼を担うガビルも変わり身の達人のゴブタのコミックぶりには敵わない。格好良く登場してすぐにヘタレるゴブタ。ゴブタらしくて可笑しい。緊張感をぶち壊す相変わらず憎めないキャラだ。今回のゴブタ登場シーンは、漫画版は簡略されてるがアニメはラノベに忠実で漫画よりアニメの方が笑えた。
{/netabare}
★#08『第44話 因縁の地で』(8月24日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 原作通りで丁寧。前回にひき続きラノベ第6巻 第4章『因縁の地』の内容。コミックでは18巻の第80話『大妖の再来』と第81話の前半の一部相当。今回はアバンタイトル抜き。クレイマン軍との戦場での三つの戦闘描写のみで、この場に居ないリムルやクレイマン他は出番一切無し。

<あらすじ>

 クレイマン軍との戦いは大詰めを迎えていた。固有スキルにより戦場全体を俯瞰出来る指揮官ベニマルは、敵の中でもやっかいそうな強者に幹部たちをピンポイントでぶつけたがそれも決着に近づく。

 アルビスとゴブタvs敵指揮官ヤムザ、ゲルドとフォビオvs中庸道化連フットマンとティア、スフィアとガビルvs竜を祀る民たち。

 一番の危機的状況はヤムザがやっかいな災害級の存在に変異したこと。だがベニマル介入により事なきを得る。リムルに連なる者は、等しくリムルが魔王に進化した恩恵を実感する。手痛い敗北もあったが味方の命は落とさず。ヤムザを討ち取り最終的には戦争は大勝利。獣王国の戦士たちにも有意義な戦いだった。

<踊る道化師ティアはある意味最強か>

 前回はゴブタがシリアスブレイカーだったが、今回のシリアスブレイカーであり、全体的にも存在感においてMVPキャラだったのはティア(cv本渡楓)。アニメの絶妙な動きと声によって原作では味わえないキャラ立ちがあった。緊張感ゼロのおふざけ言動がユニークで異彩を放つ。フットマンも同類だがティア程の存在感は無かった。今回登場のキャラはバトルジャンキーがほとんどで尚更ティアが光った。話の流れと台詞のほとんどが原作通りでも、アニメでの動きと声の演技は新鮮な発見があって面白い。

 次に、ミリムを崇めている竜を祀る民最強の神官長ミッドレイ。コミックでも魅力あったがアニメでもなかなかの存在感だった。

 転スラは毎回キャラが多いため声優たちの競演が楽しい。次回は新キャラがまたもや登場するよう。どんな演技かとても楽しみだ。
{/netabare}
★#09『第45話 示指のアダルマン』(8月31日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 またしても新キャラに主役級声優複数採用。今回は死霊の王アダルマン(cv杉田智和)と”眠る支配者”魔王ディーノ(cv小林裕介)。今回はアバンタイトルたっぷりでEDは抜き。シュナの活躍と魔王集合の件、なかなか見応えあった。

<あらすじ>

 テンペストのリムルの執務室にて待機中だったリムル、シオン、ランガ。そしてラミリス、トレイニー、ベレッタ。そこに突如現れる転移門。迎えに現れたのは魔王ギィ・クリムゾンのメイドである原初の悪魔の一人ミザリー。彼らは門に繋がった先のワルプルギス会場に向かう。

 一方シュナは、ハクロウとソウエイと共にクレイマンの城の攻略に向かう。その途上に立ちふさがるのは、死霊の王アダルマンとその配下たち。配下たちの魂は主アダルマンの中にあり、アダルマンを滅しない限り何度倒して配下はすぐに復活してしまう。そこでシュナは、ハクロウとソウエイに配下の足止めを任せる。そしてシュナ単独でアダルマンに立ち向かうことになった。

 シュナはアダルマンの全ての攻撃を全て防ぎ圧勝した。しかし、シュナの判断により彼は消滅を免れる。実はアダルマンは束縛されてクレイマンの命令に従わざるを得なかっただけ。その結果、彼は拠点防衛機構としての兵器だった存在から解き放たれ自由の身になった。

 以後は自分を自由にしてくたれシュナに敬服し恭順する。しかも彼はリムルとの謁見を望み、敬う以上の信仰対象としてリムルに仕えたいという。なんとも想像の斜め上の展開。ディアブロと同類のアダルマンにシュナは苦笑せざるを得なかった。

 リムル達が到着した時、会場にいたのはギィのみ。そして続々と到着する魔王達。ミリムとラミリス以外は初対面。とりあえず、リムルとラファエルは魔王達の魔素量(エネルギー)を推し量ることで今後に備えるのだった。

<粉骨砕身して仕えてくれそうな配下ゲット>

 ハクロウやソウエイの強さも霞むほどのシュナ。たまたま敵との相性が良かったのかもしれないが、いつもの女性らしい姿からは想像出来ない肝の据わった強さ。原作読んでて流れ知っててもアニメの演出に惚れ惚れする。腕力を一切使わないスマートで美しい攻撃。リムルと共に進化した巫女姫の格の違いをアニメで一層堪能出来た。

 そしてアダルマンの配役を杉田氏にするとは面白い。アダルマンはその服従の暑苦しさが可笑しさを醸し出すタイプ。今回もその片鱗が伺えたが、アニメに来期あるなら杉田氏の演技の妙味を一層楽しめそう。

 クレイマンに向けるリムルの"楽に死ねると思うなよ"の今回の表情、コミックを基に作画されたよう。いつものリムルと違うギャップが効いててなかなか格好いい。

 次回は魔王オールキャストによる競演劇が楽しめそうだ。
{/netabare}
★#10『第46話 魔王達の宴(ワルプルギス)』(9月7日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 今回はOP抜きのたっぷり尺。原作では味わえないダイナミズム濃厚回。

<あらすじ>

 クレイマンの弁論からワルプルギスが始まった。それを黙って聴く魔王たちと従者たち。彼の虚偽の主張にはリムルは心底呆れ、怒りのボルテージはますます高まった。

 次にリムルの反論が始まったが、リムルは完全にクレイマンを論破。そもそも主張だけで証拠もないのに持論を押し通すクレイマンに他の魔王の誰も賛同する者なし。

 その後、リムル、シオン、ランガは、クレイマンとその配下2名との3対3の戦いでクレイマンを叩き潰すつもりだった。だがクレイマンは、自分たちが戦うより先に精神支配しているミリムをリムルにぶつける。

 3対4でも不利なのに規格外の強さのミリム参戦で焦るリムル。ギィは戦いの場に結界を張った。他の魔王もラミリス以外は彼らの戦闘に不介入で傍観するのみ。そのためリムルはぎりぎりの攻防で戦闘は膠着状態に。

 しかしその渦中、結界内に現れた仲間が二名あり。一方はラミリスの命によってベレッタ参戦で大歓迎。もう一方は、この場では本来歓迎できないのだが、来ちゃたものはしょうがないと諦めるしかないリムルだった。

<魔王認定試験はバトルで>

 声優演技とバトル作画のマッチングが素晴らしく、今のところ第2期全体の中で一番スカッとして面白かった。場面での登場キャラは多いが、声をあてるキャラは厳選の上で最小限にしたよう。そしてバトル演出に見所たっぷりだったことが功を奏した感。最後の引きは可笑しさも加味されてて巧い。

 今回の声優の出演者の中でも、特にリムルの岡崎美保の演技が見事に嵌まって格好いい。まだ20代前半の彼女だが、一期の頃より確実にリムルとの一体感が増して役になりきってる感。子安武人の演じるクレイマンのゲスぶりはさすが。巨人族の"大地の怒り"魔王ダグリュールに小山力也とは出番少なく贅沢だがいいチョイス。ギィの石田彰もベテランらしく場面を引き締めてくれた。

 転スラのアニメは、一期のハクロウの大塚芳忠から始まり今回に至るまで、キャラの年代に相応しいキャリア豊富な声優を要所要所でキャスティングしてくれるので、視てて非常に安心感がある。次回も楽しみだ。
{/netabare}
★#11『第47話 起死回生』(9月14日 23:00 - 23:30)
{netabare}
<あらすじ>

 結界内に突如現れたヴェルドラ。タイミング良くリムルの代わりにミリムにぶん殴られ、リムルのピンチを救う。以降、ミリムの相手はヴェルドラが担当。

 その後、ベレッタはクレイマンの操り人形のヴィオーラを解体。シオンはクレイマンの反撃を全て無効化してクレイマンをボコボコに、いつの間にか誰が勝者か確定していた。そして、ランガに任せたキツネの魔物ナインヘッドは、リムルがクレイマンの支配の呪縛を解くことで解放した結果、リムルに懐く始末。

 ミリムを暴走させてその場の全員を抹殺させようとしても、そんな命令は無視されるクレイマン。もはや勝ち目のないのは明らかで、彼の必死の悪足掻きに周りの目はますます冷えきっていく。
 
<クレイマンの油断と傲慢、それは後悔と悪足掻きへ>

 コメディ演出、特にBGMが少々大袈裟でいまいちだったが、最後3分位からのクレイマンのしみじみとした回想が話を引き締めて全体のバランスが良かった。ラファエルの嘆息も話のいいアクセントになってた。

 憐れクレイマン。一方的にやられっ放しで、弱い者いじめ感があって少し可哀想だった。しかしどんなに追い詰められても仲間を売らぬ矜持は立派だ。
{/netabare}
★#12 (第2期第2部 終)『第48話 八星魔王(オクタグラム)』(9月21日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 思った以上に原作に忠実で、丁寧に描かれて2期の終わりを迎えた。1期の半分のスローペース。なんと第2期第2部は全12話で書籍第6巻『八星輝翔編』の一冊の内容のみで終了した。

<あらすじ>

 ミリムは演技でクレイマンの支配下にあったことが判明。カリオンも存命だった。フレイもミリムの状況を察しクレイマンに従ったふりをしていただけ。

 結果、誰一人味方するものなきクレイマンはリムルによって完全に消滅した。

 そしてヴェルドラとミリムは、リムルとマブダチだということも全ての魔王に知れ渡り、リムルの魔王としての立場はもはや不動に。

 そのリムルの新参魔王の初仕事は、10+1-3=8名になった魔王たちの呼称の命名。そして誕生した名は、八星魔王(オクタグラム)。リムルはその一員として以降、"新星(ニュービー)"の二つ名で呼ばれることとなった。

 そして、ワルプルギスからテンペストに戻ったリムルたち。そこには住民たちの笑顔が満ち溢れていた。

<俺の名はリムル=テンペスト、一匹のスライムである>

 以下にある通り、アニメは一期と二期で同じようなリムルのモノローグの台詞で話を締めくくった。この脚本のセンスは素晴らしいと思う。

 どんなことがあってもリムルたちは変わらない。どれだけ強くなろうが自分は所詮、一匹のスライムにすぎないんだと語るリムル。

 どんなに己自身が強くなっても、配下も進化し軍事面、経済面で国力が上がっても、増長すること無く、国作りの原点を忘れていない為政者であれば、徳高くして国はますます発展する。

 国を愛する=国民を深く慈しむ。そんな王である主人公。配下が常に"さすリム"なのは当然と言えよう。そこがブレないから、話がワンパターンになっても転スラは愛され、原作もアニメも売れ続けるのだと思う。このワンパターンであっても少しずつ進化してる台詞が、3期の最後でまた聴けることを願いたい。視聴者の中には、本作のワンパターンを馬鹿にする向きもあるが、普遍的な本質がそこにある以上、ワンパターン上等である。アニメがどこまで続くかはわからない。出来れば原作の結末まで描いて欲しいものだ。

第23話、リムルの最後のモノローグ

 "なんということもない、普通の人生を歩むはずだった男は、通り魔に刺されて死亡し、異世界に転生を果たした。暴風竜ヴェルドラ、そして一人の女性の想いと姿を受け継ぎ、幾度もの危機を乗り越え、様々な種族の魔物をまとめて、国を作り、子供たちを救った。その名はリムル=テンペスト、一匹のスライムである。"

第48話、リムルの最後のモノローグ

 "なんということもない、普通の人生を歩むはずだった俺は、通り魔に刺されてスライムとして異世界に転生し、魔物たちの国を作った。(しばしの間)...仲間を救い、敵を倒し、遂にはオクタグラム、8人の魔王の一人となった。俺の名はリムル=テンペスト、一匹のスライムである。"
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

転スラで一番面白かったクール

自分がどうも転スラ合わないもので、絶賛とはいかないんですが、確実にここまでの転スラの中では一番面白かったです。
特に前半の会議パートが面白かったかな。

{netabare}
戦闘ばかりしているイメージの転スラでしたが、前半部分でしっかりと戦闘の後処理や今後についての議論が描かれているのが良かった。
どうやって大虐殺を隠蔽するか?、どのように王国の戦後処理をするか?というのを各国のリーダーたちが話し合うのが面白かった。
それにキャラの掛け合いも面白かったし、特に今クールから出てきたヴェルドラがいいキャラでした。
会議引き伸ばしすぎ感はあるけども、自分は転スラの戦闘よりもこういう話の方が好きかな。
特に好きだったのはその後のレオンハルトと赤髪の対談。
リムル陣営について考察するという内容だが、こういう駆け引きは好きなのでこの話はかなり楽しめた。

ただやっぱり戦闘になると少しダメな部分が目立つ。
転スラの戦闘って毎回冷めてるイメージがある。
熱い戦い、俺TUEEEEだとしても緊迫感がある戦闘がみたいのにずっと冷めっぱなしというか。
とは言えクレイマン戦は良かった。
相変わらず俺TUEEEで冷めた戦闘だったとはいえ、クレイマンが実は小物というオチは新鮮だったので楽しめたし、VSミリムみたいなちゃんとした戦いもあってよかった。
ただ、ミリムが操られていた振りをしていたというオチはどうなのかと。
あれは後付け設定なのでは?って思うほどに滅茶苦茶。

色んな勢力が錯綜している様が面白いアニメなので、続編も楽しみです。
あのピエロ結構強敵だし今後いい戦闘シーンが見られるのかな。

{netabare}
37話 8/10
元気だなヴェルドラw
日記のノリじゃんw
料理下手ネタもういいって...。
体制ついてるんじゃないのかw
エレンかわいい。

38話 10/10
このピエロたちなんだっけw
ユウキもだれか忘れてしまった。
ユウキ側黒幕なのにめっちゃなごんでて平和そう。
ヴェルドラミリムみたいな喋り方してんなw
結構政治的な話面白い。完全隠蔽w
謎の引き。 今回面白かった。

39話 8/10
隠蔽滅茶苦茶じゃないか。
なんでもありだなw 傀儡政権認めちゃうの?
めんどくさい奴だな。
会議は踊るって次回も進まないってマジ?

40話 8/10
尺稼ぎが露骨。風呂いらん。
戦闘してるよりも街道とかの交渉してるほうが面白い。
何で浴衣を着てるw
あの黒髪赤メッシュ裏切りそうで怖い。
全員またすぐやられそう。
捕虜の扱いさすがにまずくね。
人間の早期なら逆に何で今まで襲わなかったんだ。
あの3人強いと言っても魔王にはかなわないだろうし。
まあ会議回面白いね。

41話 5/10
ご都合能力
自分が開発したように言うなw
シオンのキャラ面倒だわ。
交渉になってないじゃん。
これならクレイマンの言うこと聞き入れるな、このハゲたち。
発想じゃなくてただのチートご都合じゃないか。
よみがえりだけださくね?w  

42話 9/10
クレイマンちょろ。
こいつこそミリムの威を借るキツネじゃんw
レオンハルトと赤髪の会話面白かった。
こういう探り合いがしっかりと描かれてるのは面白い。

43話 8/10
それほどすごくもないことで主人公上げ。
殺す気満々じゃんw
おお、今回の戦闘は1クール目みたいな極端無双じゃなくて面白い。

44話 3/10
こいつら戦ってんのか?
訓練かよ、何でこんな悠長に談笑してるんだよ。
敵も倒さないし。これで6分も尺使うなw
ほんと引き延ばしが酷いな。
戦闘面白く無いなぁ。もうどうなってんだよこれ。
何でこいつら仲良くなってんのw
ほんと、圧倒か圧倒されるかしかないのかこのアニメ。
戦争中の空気じゃない。何で見逃すんだよw
 
45話 7/10
デスドラゴン(迫真)
浄化か?
有利属性だからだとは言え完封は盛り上がりに欠けるなあ。
魔王会議なのに争うの? 

46話 8/10
二つ名厨二かよw
主人公だけまともな二つ名。
なんだこの煽り合いw せやな、証拠がないw
今回リムルイキリすぎだ。おい、クレイマンこんなに弱いのかよ。
ポケモンバトルみたいだな。
赤髪との話が長い。クレイマンなにもしてねえw

47話 4/10
かめはめ派言いあがったw
は? 操られてなかったは無理があるだろ。
国ふっ飛ばされてるのに。
ピエロに利用されてるだけじゃないんか。

48話 9/10
出オチやめろw イキリスライム
これクレイマンも死んだあと将棋でもするの?
バレンタインかわいい。ニュービーってw 
クレイマン捨て駒じゃないんか
{/netabare}

曲20段階評価
OP「Like Flames」8/10
ED「Reincarnate」7/10
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

横綱相撲

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
説明不要のビックタイトルの、本編としては4クール目。

まあ、世間的はあまり人気でない展開かなと思いつつ、個人的にはかなり好きでした。レビューでは、その理由と、今後期待することを。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤からかなり長々と会議をやってて退屈だという意見もあるだろうけど、うちの会社の会議に比べればだいぶ面白い(笑)

というのは事実だけど冗談として、私はあれを「横綱相撲」だなと思った。たかだかこの程度の退屈さでは人気が揺るがないという自信があるからこそ、丁寧に原作を消費できるんだろうな。あんな会議、その気になれば1話にスッキリと収められるでしょ。

私は「建国モノ」と「戦記モノ」が大好きです。その両方の要素がある本作が楽しくないわけありません。

「建国モノ」で好きなのは、仲間や施設が充実していく過程。これ多分、ガキの時に「幻想水滸伝」をやりまくっていたせいです(笑)

転スラ、特に本作の中盤~後半はサブキャラ達のバトルが見られて楽しかった。個人的には、ベニマルとゲルドが好き。ゲルドは「転スラ日記」で特に好きになったキャラ。私の場合、ラブコメもサブヒロイン萌えだし、バトルも副将燃え(四天王とか好き)なんで、サブキャラが魅力的なのは大事です(笑)

「戦記モノ」で好きなのは、世界地図を大きく見ていくような展開。「戦術」ではなく「戦略」の話。これはまあ、「銀河英雄伝説」の影響が大きい。4話目の国家間の思惑も良かったし、最終話でミリムに2ヶ国が従属するのも熱かった。

あとはまあ、「英雄譚」も好き。当然「ロードス島戦記」の影響がでかい。リムルはどんどん出世するけど、「英雄」とは少し違う感じ。むしろ怒っていたり残忍になったりする時の方が魅力的に感じる。3クール目の後半からの(魔王になった)リムルは好きです。どうせチートなら、初期の頃のようなヘナチョコじゃなく、スッキリ最強でいてくれた方が好み。

個人的には、この作品の分水嶺になるのは、オクタグラム内のパワーバランスだと思います。

現状、リムル・ギィ・ミリムが、個人としても勢力としても三強で、どうせリムルが最強になるんでしょうけど、これが、「リムル 対 残りのオクタグラム全員」でもリムル(ジュラ・テンペスト連邦国)が勝つようだと、もう魅力がなくなると思います。誰が味方につくか敵につかでどんどんパワーバランスが変わってくる展開なら、まだまだ楽しめそうです。

次は劇場版ですか。この作品とは、長く付き合っていきたいので、本作のようなスローな展開でも、個人的には歓迎できます。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
アルティメットスキルが4つて、どんだけ強いんだよ(苦笑) 1つでもあれば、魔王クラスという解釈で良いんだよな? ベルドラ、明るいキャラで目立つな。ユニークスキル、料理人。個性を失ってないか? まずはワクワク感があるスタート。

2話目 ☆3
会議。かなり地味な展開も、自信の現れか。

3話目 ☆3
会議だけで2話またぐなんて、珍しいアニメだよな。

4話目 ☆4
そうそう、私が好きなのはこういう大きな話なんだよね。

5話目 ☆3
軍隊丸ごと転送はエゲツナイな。

6話目 ☆4
戦力の充実と分散。まあ、基本だな。これだけテンポ落として成立するのが凄いよな。

7話目 ☆4
バトル始まるとやっぱり面白いね。

8話目 ☆4
日常系? シュナ、強ぇな。もっとじっくり見たい相手、バトルだったな。アンデットが仲間になりたそうにこちらを見ている(笑) キャラ変わりすぎだろ(笑) 怒るリムル、良いね。

9話目 ☆4


10話目 ☆


11話目 ☆4
サザンアイズ(笑) CAPCOMに怒られるぞ(笑) ミリム、操られていなかったか。魔王という役目。カザリームが黒幕。クレイマンも、死に際にキャラが立ったな。あくまで利己的に、どこまでも純粋に。

12話目 ☆4
クレイマン、見せ場なくだな。一匹狼だったミリムの配下が増強され、国を持つか。胸熱の展開。魔王、、、モドキとはいえ、1の配下が瞬殺か。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

75.8 4 2021年夏(7月~9月)アニメランキング4位
白い砂のアクアトープ(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (443)
1336人が棚に入れました
「――見えた?」くくるは、そっと、がまがま水族館のヒミツを教える。「ここではときどき、『不思議なもの』が見えることがある」夏の日差しが降り注ぐ、沖縄。那覇市内からバスに乗り1時間あまり揺られた先に、その水族館はある。沖縄本島南部、美しいビーチのすぐ脇にある、ちいさな、すこしさびれた「がまがま水族館」。18歳の女子高生・海咲野くくるは、そこでまっすぐ、ひたむきに仕事をしていた。祖父に替わって「館長」を名乗るほど、誰よりもこの水族館を愛している。ある日くくるは、水槽の前で長い髪を揺らしながら大粒の涙をこぼしていた女の子・宮沢風花と出逢う。風花は夢だったアイドルを諦め、あてもない逃避行の先に、東京から沖縄へやってきたのだ。がまがま水族館に流れる、ゆっくりとした、やさしい時間。居場所を求めていた風花は、「水族館で働きたい」と頼み込む。出会うはずのなかったふたりの日常は、こうして動き始めた。しかし、がまがま水族館は、「不思議」と一緒に、「閉館の危機」という大きな問題を抱えてもいた。迫りくるタイムリミットを前に、ふたりは立て直しを目指して動き始める。かけがえのない場所を、あたたかな寄る辺を、守るために。

声優・キャラクター
伊藤美来、逢田梨香子
ネタバレ

やぎゃあ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テーマ(コンセプト)がやや迷子

【作画(キャラデザ、背景など)の評価】
私はP.A.worksの作画の虜で、同社の作品は内容に関わらず視聴することにしています。

本作も作画は大満足。特に海を見ていると沖縄行きたくなりました。
キャラデザも女性は可愛く、男性はかっこよく描かれていたので満足です。


【物語のざっくり評価】
要所要所では明るい展開がありますが、大部分はわりと重苦しいです。なんとなくスッキリしない展開がずっと続いていた印象を受けました。P.A.Worksの十八番の「お仕事アニメ」と思って手を出すには・・・お眼鏡にかなわないかも?

全体的に『厳しい現実を味わうのも一興』ということを描いている作品でしたね。


【キャラの評価】
キャラクターの深堀が物足りない部分が多かった印象です。おそらく尺が足りなかったんでしょうかね・・・。せっかくの個性が埋没しちゃっているキャラが多かったように思います。

例えば {netabare}おじぃに関しては、個性的で好きなキャラではありましたが、その伝説っぷりは全然伝わってこなかったです。空也にしても、なぜあんなにも女性嫌いになり、なぜ夏凛さんだけには少し気を許せるのか・・・もう一捻りドラマを描けたのでは。味のある個性を持っていたのに活かしきれていないのが惜しかったですね。{/netabare}

あと私の価値観と相容れないキャラや、人としてどうかと思うキャラがいたのは残念でした(後述)。

ちなみに、外見はみんな甲乙つけがたいですが、内面で見るなら、観光協会の夏凛さんと定食屋のうどんちゃんがお気に入りです。

頑張り屋だけどちょっと空回りしている くくるも好きですし、面倒見のいい風花も悪くはなかったんですが・・・、くくると風花の関係性が終始気持ち悪く感じてしまいました。くくる単体、風花単体でなら何ともないんですが、この2人が揃うと・・・何とも言えない気分に。


【物語の総評】
描こうとしているテーマ(コンセプト)がやや迷子になっていたように感じました。特に1クール目と2クール目では、別作品でも見ているのかと感じたほどに。

純粋な恋愛観を描きたいのか、複雑な恋愛観を描きたいのか、青春を描きたいのか、仕事観を描きたいのか、人生観を描きたいのか、ファンタジーを描きたいのか・・・。すべてを良いとこ取りしようとした結果、すべてが中途半端になってしまっていたように感じました。

中途半端なままだと「その要素入れる必要あった??」という印象で終わってしまいます。いろんな要素を取り入れるからには、そこに「明確な意図」があってほしい・・・かな。

P.A.Works作品の中で、
複雑な恋愛観なら「凪のあすから」、
青春(努力&友情)なら「TARI TARI」、
青春(恋愛)なら「色づく世界の明日から」、
仕事観なら「SHIROBAKO」「サクラクエスト」「花咲くいろは」など、

とパッと形容できますが、本作は何と形容していいものか・・・。

心温まる話、グッとくる話、クスッとくる話など・・・要所要所では楽しめたエピソードはちゃんとありました。ただ、ややコンセプトが迷走ぎみなせいで、全体的に見ると「何を伝えたいのだろう?」と感じてしまう部分が多かった・・・かな。

あと私が一番引っかかったのは、この作品は全体的に「不可解な価値観」が漂っているように感じた点ですね。(詳細は2クール目以降のレビューにて)


【作者に対して一言】
{netabare}くくるの人生を決めるのは「くくる自身」じゃないでしょうか。周りの大人たちが「くくるにはこれが必要だ」「くくるにはこういうことをやらせたい」と、くくるの成長像を勝手に描くのはやや傲慢だと感じました。

もちろん、自分の人生の進路が「希望通りにならない」のは仕方のないことだと思います。くくるの希望はともかく、くくるの適性から必然的にマッチングされた配属であれば、何も問題ないです。すべてが思い通りにいくわけではないことも含めて人生ですし。

ただし「くくるが望んでもいないこと」を「くくるの適性も考慮せず」、「第三者の思惑」で押し付けるのは傲慢じゃないでしょうか。くくるが最終的にどう思うかは、ただの「結果論」です。その過程が傲慢だと感じました。

ちなみに、おじぃとティンガーラ館長の思惑(意図)をもう少し詳しく描いて欲しかったです。尺の都合だと思いますが。{/netabare}


(以降、各話視聴時の不定期レビューです)

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<10話視聴時点の感想>

正直 今の所は盛り上がりに欠けるなぁと感じています。ただ10話視聴した時点で2クール目があると知ったので・・・最終評価は先送りします。おそらく劇的に展開するのは2クール目からでしょうから。

{netabare}1クール目はおそらく『のれんに腕押し』という状態を描いているのでしょうね。くくるがあれこれ試行錯誤しようが『がまがま閉館』という絶対的な未来は揺るがない、と。鳴かず飛ばず、打てども響かず。

ただ見方を変えると、ここまでの話で『明確な山場』が無いような気がするんですよね・・・。くくるが「手痛い失敗」をするわけでもないので、挫折や後悔や反省をするわけでもなく、故に壁を乗り越えて「成長する」という展開もない。

何かを試してはカレンダーと睨めっこし、また何かを試す・・・。ただひたすらに『何をやっても、何も起きない』という展開で悶々とするだけ・・・。たぶんこれが盛り上がりに欠ける理由なのかなぁ、と。

おそらく、すべては1クール目のラストで絶望を突きつけるためのお膳立てなのでしょうね。なので1クール目は終始スッキリしない展開が続きそう。たぶん劇的な展開は全部2クール目に回しているのかな?と予想してます。{/netabare}

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<1クール目ラストと2クール目予想>

まだ残り何話か残っているでしょうが先の予想を少し・・・。

{netabare}製作スタッフのプロジェクト名が、2クール目の展開を示唆している気がします。

アニメの制作チームが『Project ティンガーラ』を名乗っていて、作中で新しく建設中の水族館の名前も『アクアリウム・ティンガーラ』って言ってましたからね。喧嘩別れしたティンガーラの研修生とそれっきりなんてのも不自然ですし・・・本作の本当の舞台はそっちなんでしょうね。

ということは、『がまがま水族館はもう・・・』ってのが1クール目までの話なのかな?{/netabare}

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<11〜12話/13〜17話の感想>

{netabare}やはり がまがまは閉館する運命だったんですね。ずっとモヤモヤする物語でしたが、くくるがそれを受け入れる過程はグッとくるものがありました。

2クール目があると知った時点で、1クール目は『視聴者にとって我慢の時』なんだろうなぁと受け止めていましたが、ようやく新しい風が吹き、重かった空気が流れて行くのを感じました。

そして、2クール目からの展開が予想外すぎて笑ってしまいました。嫌味な意味ではなく「なるほど〜、そうきたかぁ〜w」的な感じで。舞台がアクアリウム・ティンガーラに移るとは予想していましたが、まさか飼育員ではなく企画の仕事だったとはw ストーリー展開もだいぶSHIROBAKO路線になりましたね。P.A.Worksの十八番と言ったところでしょうか?w

1クール目とは打って変わり、物語がテンポよく動いていてます。今の所は好印象です。

がまがまで出会った研修生との再会、彼女との衝突と和解、新しい職場での奮闘・・・テンポ良すぎて私が予想していた内容はあっという間に消化してしまい、もうこの先どういう展開になるのか読めませんw {/netabare}

先の展開が楽しみです。

ただ余計な一言を付け加えると、1クール目と2クール目は別物のアニメを見ているような印象を受けていますw

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<ストーリー全体で気がかりな点>

まだ2クール目中盤ですが、一旦この作品の気がかりな点をまとめておきます。

(※長文注意)
{netabare}私は “自分の人生の進路を他人に委ねる考え方” が好きではないので、登場人物の『進路の動機』は気に入らないです。この点は一貫して残念なアニメ。

仮に、夫婦や、きっと将来を添い遂げるんだろうなと想像できるほどの関係など、「自分の人生を委ねるに値する人間関係」において委ねることは、何も違和感は感じないですが・・・。

例えば、カイは {netabare}恋わずらいで くくると同じティンガーラに就職先を決めた点。バイト時代はまだわかります。しかし『人生の進路』ともなれば話は別です。“あの子と離れたくないからついて行こ〜”って考え方が本気で苦手。

特にカイは漁師の息子で、釣りも好きで、海も好き・・・であれば『恋わずらい』という要素を抜きにすれば漁師を継ぐのが自然。でも水族館に就職した。なぜ?それは『恋わずらい』のせい。

潔く告白はできないくせに、勝手に『くくると人生を共に歩む』という願望を抱き、就職先にまでくっついて行くという粘着さが気味が悪い。いや、その重大決心ができるならせめて告白せぇよ!w 話はそれからでしょ。就職先が同じじゃなきゃ恋愛できないなんて世界じゃないでしょうに・・・。婚約者どころかまだ恋人ですらないのに、自分の人生を「くくる基準」で決めているところがキツイ・・・。

ならば、もしも カイの知らぬ間にくくるが別の人と恋をし結婚してしまったら、『カイの人生って何なの?何でお前ここにいるの?』ってなっちゃうじゃないですか。

こういう「恋愛観」と「人生の進路」を結びつける動機は苦手。{/netabare}

あとは、風花も同様です。というか風花の方が極めて重症。ことさらに {netabare}「くくるのため」「くくるが心配」「くくると一緒なら」という感情で行動し、きわめつけは“くくるがティンガーラに行くって言った時から決めていたんだ”は寒気がしました。

ならば、もしも くくるが企画の仕事にうんざりして仕事辞めると言い出したら、風花もまた辞めると言い出すんですか?・・・そこまで行くともう気持ち悪いですよ。これもやはり『風花の人生って何なの?』案件です。

あと全然しっくりくる理由もなく くくると風花が物語冒頭からひかれあっていることに、百合っぽさが感じられて嫌です。特に2クール目で、おじぃからくくるの住所を聞き出して「隣の部屋に黙って引っ越してきた」のはもはや鳥肌もの・・・。

例えば「社員寮でたまたま隣室になった」という設定だって、同じ展開は描けたであろうに・・・。むしろ社員寮という設定の方が、仕事の合間にみんなで集まるという展開にも綺麗に筋が通るでしょうに。私は戦慄しましたが、作者としてはそこに強いこだわりがあったのでしょうね・・・。

例の母子手帳が登場した時に『あ!もしかして二人がひかれ合っている理由は、生き別れの姉妹なのか?』と期待しましたが、あれは普通に死産した双子の姉らしいですからねぇ・・・。なら なおさら二人の意味深なひかれ合いは何なのよ?って。『百合要素を入れたかった』以外での説明がつかなくなってませんか?w{/netabare}

率直に言って、こういう人たちの『人生観』は私の肌には合いません。いや、特殊な価値観(百合)については別に棚上げしても構わないですが、『恋愛観と人生観を直結させるストーリー』は苦手です。特に青春ラブストーリーでは『好きな人と同じ学校に行きた〜い!』という動機で描く作品がありふれてはいますが、正直 私の性に合わないです。

恋愛にしろ友情にしろ特殊な価値観にしろ、『自分の人生の進路』を他人を基準にして決めてしまう人には共感できません・・・。それが他人ではなく、『将来を誓い合った間柄』か『それに相当する強い関係性』であれば許容しますけど。

ちなみに異性愛だろうと同性愛だろうとそこは構いません。私にとっては『ちゃんとお互いの人生の責任を持てる関係性か』が重要なんです。それであれば、お互いを基準にして進路を考えるのは構わないです。

そういう展開を描きたいなら、その展開を迎える前に『そういう関係性をちゃんと築いてくれ!』って言いたいんです。設定上そうなんです、じゃ通らないです。視聴者がそれを受け入れるようにストーリーを描いてもらわないと・・・。

ちなみに、夏凛さんや うどんちゃんの『人生観』は好きです。

夏凛さんは{netabare}最初から水族館で働きたい想いを持っていたけど、いろんな事情があって諦めてしまったものの、移動水族館を手伝ったのをキッカケにその想いが再燃し、一大決心してティンガーラに転職したってのは共感できます。この動機なら応援したくなります。{/netabare}

うどんちゃんも{netabare}『料理の腕を磨いて自分の店を持つ』という目標に向かい、実家?の店を飛び出して新天地で様々な料理を覚えようと努力している姿勢は応援したくなります。{/netabare}

2クール目から明確に「お仕事アニメ」路線に舵を切ったと感じていますが、お仕事アニメに必要なのは夏凛さんや うどんちゃんのような人。カイと風花の設定は足かせになっている気がします。

あとは『進路』の話からは脱線しますが、知夢さんの設定はちょっと苦しい・・・。現実的に考えてしまうと、{netabare}『子供がいることを隠して働いている』方がよっぽど職場に迷惑をかけると思います。・・・現にそういう脚本に仕立て上げてますし。

この流れは『くくると知夢を喧嘩させたい』という結果(結論)から作り始めてしまった『逆算式シナリオ(結論ありき)』に見えましたね。だいたい『逆算式』で脚本を作ると、設定やそこに至る過程が強引になりがちです。

特に『自分の上司にだけ打ち明けている』って状況がよくわかりませんでした。上司がそれを受け入れてくれている前提があるなら、なおさら職場全体で共有した方が良いかと・・・。みんなでフォローするように指示を出すのも、角が立たないように職場を上手く回すのも上司(管理職)の役目でしょ。

知夢さんは過去の職場運に恵まれなかったことが「トラウマ」になっていたことは描かれましたが、だからってシングルマザーを隠す理由にはならないかと。それに、今の職場も以前と同様にギスギスしているって状況ならまだしも、今の職場は嫌味な上司でもなかったですし、嫌味な同僚でもなかったので、余計にしっくりこなかったんですよね・・・。

同僚視点で「理由のわからない仕事拒否」「何でか知らんけど特別扱いされている」なんて人がいれば、それを快く思わない人が出てきてしまうのはそりゃ当然でしょう・・・そう、くくるのように。くくるだって理由を知ってれば噛み付いたりしなかったでしょう。

トラウマを理由に隠したところで状況が好転するわけもなく、隠したがっていた動機には釈然としませんでした。喧嘩する理由を無理やり作ったように見えました。

喧嘩前後のシナリオは腑に落ちなかったですが、シングルマザーの設定が明るみになった以上は、ここから良い感じのキャラに育って欲しい。{/netabare}
{/netabare}

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<18話〜最終話の感想>

2クール目から雰囲気変わっておもしろくなり始めたと感じましたが・・・ちょっと期待しすぎたかな。

(※長文注意)
{netabare}要所要所で感慨深かったり微笑ましくなれる話もありましたが、要所要所で気持ち悪いと感じる展開が出てくるんですよね・・・。2クール目に流れ変わったと思いましたが、明るい雰囲気だったのは最初だけで、やはり大部分は重苦しい感じでしたね。

18話で朱里(バイトちゃん)の心境の変化を描いたり、19話で風花の心境の変化を描いたのは、キャラクターの深堀になっていて良かったと思います。

ただそれ以降が・・・。

心が折れて働けなくなってしまう人の気持ちはわかります。だからくくるが がまがまの最後を見届けることができず、そうまでして没頭した仕事もうまくいかず、心が折れて失踪する展開はまだ理解できます。

風花がくくるを親友として心配する気持ちもわかります。

ただ、うみやんからくくるの居場所を聞いた途端に、風花まで仕事を休んで飛び出す展開がやはり気持ち悪い・・・。うみやんの奧さんに保護されて民宿で羽を休めていると知って「ちゃんと安否確認できた」のに、自分の仕事を放り出す意味がわからないです。

それはそれで「風花の仕事に対する責任感」はどうなってんのよって・・・。これが『目撃情報のみで未だ保護されておらず、その後の行方もまたわからない」って状況が続いてたのなら、わからんでもないですが。

風花は序盤からここまでかけて「生き物の命」「生き物との関わり方」を学んできたはずなのに、突発的にシフトに穴開けるほどの事態ですかって・・・。何でちゃんとシフトを調整して有休とってから迎えに行かないのでしょうか。「生き物の命」と「くくるに “今すぐ” 会いに向かう」ってのを天秤にかけるのはおかしくないですかね?・・・もうその感情は「友情」ではなく「依存」じゃないでしょうか。

そしてUSTDプロジェクトの応募前は「くくると2年間も離れたくないからUSTDに応募できない!」、でも意を決して応募したのに、合格したらしたで「くくると2年間も離れたくないからやっぱり断る!」・・・もうどこまで気持ち悪いキャラとして描けば気がすむのでしょうか。

ここまでいくとさすがに、よくある友情や恋愛からは『逸脱しすぎた心理』ではないでしょうか?このアニメ、『強烈な共依存関係』を描きすぎですよ・・・。風花というキャラクターは、決して悪い人ではないのはわかりますが、この重度の依存関係がとにかく気持ち悪かったです。


あと最後の最後で唐突ですが、『副館長もとにかく嫌い』ということを書き忘れてました。このキャラは論外すぎて今まで触れるのを忘れてましたw

仕事に対して厳しい上司は嫌いじゃないです。むしろ「正しい厳しさ」を持ったキャラなら大好物です。ただ部下をプランクトン呼びするのは「厳しさ」ではなく「侮蔑(ぶべつ)」です。相手を見下す行為であり、上司である以前に人として失礼にもほどがあります。後から銀行員時代がどうのこうのと深堀しようとも、失礼すぎて関わりたくないです。

くくるのウェディングプランが一蹴されてしまった時に「これは想定内だ」と言いましたが、あれこそが「正しい厳しさ」でしょう。

あの言葉の真意は「相手からの厳しい指摘や要望を受けて初めて、自分のプランの見通しの甘さに気づくものだ。だから最初は一蹴されて当然だ。それを受けてお互いが納得いくプランを練り上げれば良い」という意図でしょうからね。

副館長はプランの落ち度に気づいていて黙っていたのではなく、副館長自身もどこにダメ出しされるかなんてわからんでしょうからね。「相手の話を踏まえて、お互いが納得のいくプランを練り直す・・・それが企画の仕事だ。落ち込んでいる場合ではない」と教えてくれているだけで。

この一幕で「副館長の良さ」が表現できるはずだったのに、それ以前のプランクトン呼びで全てを台無しにしてたように感じました。


あと空也とおじぃはもっと魅力的なエピソードが欲しかったなぁ・・・。すごく勿体無い。空也の立ち回りは割と気に入っていたんですが、全然活躍の場がなかったですね。ビーチフラッグの話しかまともにスポット当たらなかったのが残念。おじぃも結局何がそんなに「伝説の飼育員」たらしめていたのか深堀が不十分かと・・・。


と、ここまで結構な酷評をしてしまいましたが、夏凛さんと うどんちゃんの夢が結実したのは良かったです。そっちの展開をもっと厚く・熱く描いて欲しかったです。

特に夏凛さんは、飼育員に空いた1枠を巡り、元来飼育員だったくくるにその席を譲りかけそうになるも、意を決してちゃんと名乗りを挙げた流れはすごく良かったです。ちゃんと「譲れないもの」のために筋を通したのは格好良かったです。

くくるも、結婚式の企画成功を経て企画の仕事に魅力を感じ始め、後ろ向きではなく前向きな想いで企画の仕事を続けると言ったのは、すごく良かったです。ここはくくるの成長が表れていてグッときました。

ちなみにまた小言になっちゃいますが、おじぃとティンガーラ館長が、くくるの希望や適性をそっちのけで「企画」の仕事を経験させようとした意図を、もっとちゃんと深掘りして欲しかったです。飲み屋でのちょっとした会話だけじ物足りなかったです。

飼育員の経験を長く培ったくくるを差し置いて、夏休みにバイトしてただけのカイや風花を飼育員にするなんて、「第三者の意図」が無ければおかしいですからね・・・。おじぃと館長の話をもっと聞きたかったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お仕事シリーズ第4弾

サブタイトルはThe two girls met in the ruins of damaged dream
物語の主題を的確に表しているように思われる。

沖縄が舞台。南城市。キジムナーが優しく見守る世界。

前半クールでは閉館が決まった水族館がまがまが舞台
岩手出身東京でアイドルしてた風花がなんとか閉館を免れようと奮闘する館長の孫娘くくると出会ったことがきっかけでアルバイト。

後半クールは新しくできた水族館ティンガーラが舞台。


伊藤美来さんと逢田梨香子さんの演技良かったと思う。

2人の物語で勿論逃避したり、無断欠勤したり、立てこもったりの彼女たちの圧倒的成長を見るのは楽しかったが、2年後には他の皆さんもしっかり成長してらして良かった。

環境問題がどうとか着地するのに少し時間かかって不完全燃焼な感じは否めないが、シングルマザーのこととか本来はやりたくなかった仕事でも実は向いているかもしれないとか。そういった描き方は好きだった。
シングルマザーは大変だよね。子供を一人で見なきゃいけないことも多いし、働きにくくて給料低いことも多い。特に沖縄だと賃金も安いだろうし。若いときに避妊に失敗してできちゃったとはいえ、子供には罪ないわけだし、子供だけでもしっかり守るそんな社会になればいいよね。個人的には孕ませるだけで何もしない糞な男にペナルティあっても良いのでは?とすら思うときもある。

副館長はパワハラ気味ぽいけどな。あだ名を社員を呼ぶのはコンプライアンス的には危ういのでは?
経験あるとはいえ、その場所では新人なのだから教育など徹底すべきでは?
正直、社会人ってそんなもんだよと言うのは簡単で改善していくのは非常に手間で面倒だが、時代の流れもあるし、変えていかないとね。

あとは美術さんが良い仕事しているのか背景だったり、魚だったりが綺麗だった。それだけを楽しむのも良いかと。


OP
たゆたえ、七色 ARCANA PROJECT
とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか ARCANA PROJECT
ED
月海の揺り籠 Mia REGINA
新月のダ・カーポ 相沢梨紗
ARCANA PROJECTの楽曲を久しぶりに聴いたが、海をモチーフにした作品にぴったりな楽曲。映像も綺麗で良い。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
沈む夢、漂う夢、動きだす夢©projectティンガーラ


第1話 熱帯魚、逃げた
海の生き物が大好きな女子高生・海咲野くくる。彼女の頭の中は、館長代理を務める「がまがま水族館」のことでいっぱい。閉館の危機にある水族館を守るために、夏休み中も仕事に励んでいた。一方、アイドルを辞めた宮沢風花は、あてもなく沖縄へとやってきたが、偶然通りかかった観光協会の久高夏凛に「がまがま水族館」へと案内してもらう。水槽の前で不思議な体験をした風花は、「今、見えてた?」とくくるから声を掛けられる。

第2話 濡れるのも仕事のうち
「がまがま水族館」で働くことなった風花は、くくるのおじいとおばあに迎えられ、海咲野家に身を寄せることに。閉館が迫る水族館を立て直すため、夏休みが最後の勝負とより一層仕事へのやる気を見せるくくる。翌日、風花はくくるから水族館の仕事の厳しさを教わりながらも、2人でペンギンのエサやりショーを行うが…!?

第3話 いのちは、海から
お互いのことを知り少しずつ打ち解けてきたくくると風花。出張でおじいが不在のこの日は、2人でペンギンの体重測定をすることに。風花はエサやり時の失敗を感じさせないほど手際よく仕事をこなしていく。一方くくるは1羽のペンギンの異変に気がつく。命を預かることの重責から不安になった彼女はおじいの帰りを待てず産休中の獣医・竹下に相談するが……。

第4話 長靴をはいた熱帯魚
来場者が海の生き物と直接触れ合えるタッチプールの実施が決まった「がまがま水族館」。夏休みの目玉イベント開催に向けてはりきるくくるは、飼育員の屋嘉間志空也や幼なじみの仲村櫂にも手伝ってもらいテキパキと指示を出していく。一方、案内係を任された風花は、人前に立つことを不安に感じつつも懸命に準備をする。そんな時、風花が元アイドルだと知る飼育員・貝殿轟介が休暇から復帰してきて……?

第5話 母の来訪
「がまがま水族館」に娘を連れ戻しにやってきた風花の母・絵里。しかし、まだ帰りたくない風花はくくるの手助けによって母から逃げることに。再び行く当てがなくなった風花は、ふらりと立ち寄った、くくるの友達である照屋月美が手伝うごはん屋「カメ-」である人物と再会する。一方、残されたくくるは、絵里を足止めするために様々な作戦を実行していた。

第6話 スイーツラプソディ
「がまがま水族館」の閉館が8月末に迫り焦るくくる。なんとか状況を変えるべく必死に集客方法を考えるがどれもピンと来ない。そんな時、風花の言葉がきっかけでオリジナルスイーツ作りに挑戦することに。月美の力も借りて、3人は「がまがま水族館」の新たな名物開発に励む。その後、無事メニューも決まり、オリジナルスイーツ作りは順調かに思われたが……。

第7話 アイスで乾杯
くくるたちの努力の甲斐もあり、来場者数が増えてきた「がまがま水族館」。結果が出て喜ぶくくるは、閉館阻止に向けてより一層はりきる。だが無茶な提案をしたことで、空也と揉めてしまう。その様子を見かねたおじいは、飼育員たちに息抜きのための休暇を与える。翌日、夏凛や月美も加えて海にやってきた一同。バーベキューや海の遊びで休みを満喫するくくるだったがそこにもう一人加わって……?

第8話 crab crisis
夏凛の尽力で生き物を連れて出張をする「移動水族館」の開催が決まった「がまがま水族館」。当日、会場となる病院で準備を進める飼育員たち。その途中、看護師長・金城の元に挨拶に向かうくくると夏凛。だが金城の言葉がきっかけで2人は気まずい雰囲気に。一方、準備を進める風花は持ち込みを禁止されたカニが水槽内に紛れ込んでいることに気が付く。病院の関係者に見つかる前に隠そうとするが!?

第9話 刺客のシンデレラ
建設中の水族館「アクアリウム・ティンガーラ」から研修のためにやってきた新人飼育員・南風原知夢(はえばるちゆ)。おじいの指示で彼女の教育係を任されたくくる。だが新たな水族館を認められないくくるは知夢をライバル視し、試すような態度ばかりとってしまう。その後も打ち解けられずギクシャクする2人は、風花と一緒にペンギンのお散歩を始めるが……?

第10話 置き去りの幻
閉館の時が迫り、一発形勢逆転のアイデアを探すくくる。以前、風花も目にした水槽の幻を宣伝しようと提案する。だが、夏凛たちから不確かなものは宣伝できないと反対されてしまう。それでも諦めきれないくくるは、幻が確実に見える方法を探し始める。一方、風花は自身に映画主演のオファーがきていることを知り悩んでいた……。

第11話 籠城の果て
南城市に台風が迫る8月のある日。閉館反対を訴えるため、くくるは1人で「がまがま水族館」に立て籠もってしまう。彼女を心配した風花が駆けつけ一緒に立て籠もる。だが、進路に悩む風花に対して、くくるは素直になれずそっけない態度をとってしまう。そんな中、激しさを増す台風によって停電する水族館。2人は水槽や生き物に異常がないか見て回る。

第12話 私たちの海は終わらない
営業最終日、「がまがま水族館」には多くの客が訪れていた。その様子に満足げなくくるたちは、最後の思い出を作りつつ今日も仕事に励んでいた。たくさんの人の笑顔と賑わいの中、ちいさな水族館は閉館する。その日の夜、お互いの進路について話すくくると風花。彼女たちの決断とは……?

第13話 海の遙かなティンガーラ
「がまがま水族館」の閉館から月日は流れ、翌年の春。高校を卒業したくくるは「アクアリウム・ティンガーラ」に就職する。新たな職場でも飼育員を希望するくくるだったが、なぜか営業部に配属されてしまう。気持ちの整理ができないまま、配属先に向かったくくるを待っていたのは、副館長・諏訪哲司だった。さらにかつて「がまがま水族館」に研修で来ていた知夢と再会して……。

第14話 ペンギンチェイサー
仕事が上手くいかず落ち込むくくるに声をかけたのは、沖縄に帰ってきた風花だった。諏訪からバックヤードツアーの準備を任されたくくるは、1週間後の開催に向けて知夢や同僚の島袋薫たち飼育員に協力をお願いして回る。一方、くくると同じく「アクアリウム・ティンガーラ」に就職した風花は、「がまがま水族館」での経験からペンギンの飼育を担当することに。そこでチーフの知夢からテストを出される。

第15話 ウミウシ大論争
期間限定の展示でウミウシを。偏食だから飼育が大変なようで無給餌でお客さんに見せるかどうか揉めるぞ。水族館は人間のエゴもあるなあと納得。

第16話 傷だらけの君にエールを
ペンギンの卵の孵化が近づく「アクアリウム・ティンガーラ」。新たな命の誕生を見守るため、泊まり込みで孵化を見守ることになった風花たちペンギン担当の飼育員。だがなぜか、知夢だけは泊まりのシフトを免除される。知夢だけ特別扱いされていることが納得できないくくる。しかし、飼育部長・雅藍洞凡人から知夢が周囲に隠しているある事情を聞いてしまい!?

第17話 くつろぎ処 海月風
久しぶりに休みが揃ったくくると風花と月美は、「アクアリウム・ティンガーラ」の職員たちとの親睦会を開催することに。やってきたアルバイトの真栄田朱里や、飼育員の米倉マリナに料理をふるまい、もてなすくくるたち。その後、勤務明けの知夢や薫も合流し、さらに空也、櫂、同僚の比嘉瑛士も加わり、賑やかな休日を楽しむ。

第18話 あかりの灯るとき
朱里が発案した職員たちが海の生き物に関するコスプレをして接客する「コスプレイベント」の実施が決まった。しかし諏訪の判断で、アルバイトである朱里に代わりくくると夏凛が準備を任される。くくるは朱里にも水族館の生き物たちを好きになってもらおうとするが、朱里は今一つ興味を持てないでいた。そんな中、イベント開催前日の夜、配付予定の魚のシールが発注されていないことが判明して!?

第19話 さよならハイヒール
ペンギンの雛の密着ドキュメンタリーの撮影が決まった「アクアリウム・ティンガーラ」。撮影前日、下見のために番組撮影クルーと風花のアイドル時代の後輩・城居ルカがやってくる。後輩との再会を喜ぶ風花だったが、その場にいたディレクターの提案で、ルカと共にレポーターとして番組に出演する流れに。断ろうとする風花だったが、どこか不安げな様子のルカを見て……。

第20話 迷子のプランクトン
新エリアオープンにむけて、膨大な量の仕事に追われるくくる。そんな中、空也から近くの海岸に野生のイルカが迷い込んだことを聞く。早速、様子を見に行くと、同じくイルカを見に来ていたおじいと鉢合わせる。その場で、もうすぐ「がまがま水族館」の解体工事が始まることを聞き、ショックを受けるくくる。しかし、気持ちの整理をする間もなく、諏訪から新たな企画を任されてしまい……!?

第21話 ブルー・タートルの夢
仕事が上手くいかず、さらに解体された「がまがま水族館」を目にしてショックを受けるくくる。翌日、無断で仕事を休み離島へと足を運ぶ。そこでウミガメの研究と保護活動をする轟介の妻・具殿岬と出会ったくくる。岬の仕事を手伝いながら、ウミガメの孵化を見守ることにする。一方、くくるのことが心配で仕事に集中できない風花。そんな中、飼育担当のケープペンギンたちに異変が起こり……。

第22話 覚悟の帰還
ウミガメの孵化を見届けたくくるは、気持ちを新たに「アクアリウム・ティンガーラ」へと戻る。そんな彼女を夏凛と朱里は温かく向かえ、諏訪は引き続き、新エリアを使った結婚式の企画を任せる。結婚式にふさわしいアイデア出しに悩むくくるは、知夢たちにも協力してもらい、ついに企画書を完成させる。そして、向かえたウエディングプランナー・三浦へのプレゼン当日。果たして、くくるの企画は通るのか!?

第23話 水族館の未来
星野から、海洋生物の研究や環境問題に取り組む大型プロジェクトが発表される。以前、岬から環境汚染が原因でたくさんのウミガメが命を落としていることを聞いた風花は、強く心を惹かれる。だが、参加条件がハワイでの2年間の研修と言われ、くくると離れたくない風花は参加するか悩む。一方、飼育部への移動について、星野と面談をするくくる。その場で諏訪の過去を聞いて……?

第24話 白い砂のアクアトープ
くくるが企画した結婚式と新エリアのプレオープンを目前に控え、準備に励む「アクアリウム・ティンガーラ」の職員たち。一丸となって準備した甲斐があり当日、会場は新郎新婦や来場者の笑顔が溢れる。無事、大きな企画を終えてここで一度、別々の道へと歩むことになるくくると風花。新たな道へと踏み出す2人に再び、優しい奇蹟が起きる……。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

とっちつかずな印象

一部面白い部分はあったが全体的には負の印象が強い、そんな感じの作品だった。

↓1クール目時点感想
{netabare}
水族館働くお仕事シリーズ?

P.A.なだけあって期待してたけどあまりに期待外れ。
まず、キャラの精神年齢が低いせいでどのキャラも好きになれない。
ククルとかわがままばかりでほんとに高校生?って感じだし、9話の研修生はもっと酷かった。
ククルとあの人お互い敵視してたけど、子供の喧嘩にしか見えなかった。
ほんとに酷い。

そもそも1クール目どんな内容だったか?と聞かれると水族館が閉館した、としか答えられない。
印象的なエピソードが一つたりともない。
キャラの掘り下げ回も全然ないし。
悪い意味で印象的なエピソードなら何個もあるけど。
母回、兵隊回、研修生回、カニ回、台風回の脚本はほんとにどうかしてると思った。
展開が雑というか稚拙というか何がしたいのかわからないというか。
そもそも、高校生が館長代理任される水族館て。
ファンタジー要素も現時点だと必要性を感じないかな。

それと、これは自分だけかもしれないけどキャラデザに違和感。
目が大きすぎて違和感あるし、髪の色もなんか引っかかる。
なんというか、青色や緑色といったアニメの髪色をリアル寄りに近づけてる感があって不自然さが出てる気がする。
これなら普通にリアルな髪色でやるか、もしくは普通にもっとアニメっぽい青とかにしてくれた方が良かった。
作画もP.A.にしては微妙な方だし、P.A.もうだめなのかな。

12話は上手く締めてたけどこれ2クールもやっちゃうのかってのが現時点の感想。

↓1クール目1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
沖縄?ファンタジー要素あり?
背景やっぱりいすごいな。
ぼったくり占い師。やさしかった。
キャラデザちょっと違和感。青髪の子目大きすぎ。
今後に期待できる一話
2クールだからってのもあって展開がかなり丁寧だった。
やっぱり2クールのオリジナルアニメは面白い。 

2話 ☆8
沖縄弁面白いなw 痛そう。
てか教育すらせずにいきなり現場で仕事させた方も悪いよね。
あー閉店危機で追い込まれてるのか。
水浴びせるのかよw てかククルって何歳なんだ?

3話 ☆6
今更だけど高校生が4人で水族館経営してる違和感。
え、なんでそんな妊娠真っ最中に手伝いに来たし。
ええ、何で客の前に寝かせるw

4話 ☆9
かげきかな?w
客の民度どうなってんだよ。
これ青春ものかお仕事シリーズどっちなんだ。

5話 ☆5
ええ、ふうか逃がすのはククルの自己勝手すぎるだろ。
別に悪そうな母じゃないし、意志すら伝えてないのに。
料理作画はほんといいなぁ。
ええ、酒で寝かせるとかマジで頭おかしいだろ。
親切に匿おうとしてくれてる人に平気で水族館に戻ってと伝えられるのも意味わからん。
マジでこんなまともな親なら普通に最初から話せよ。
まあ前半は酷かったけど母とちゃんと話すところは良かった。
死んだ魚を追悼するところも良かった。

6話 ☆5
資格色々あるの大変だな。アニメとしてはそういうとこしっかりと描いてくれるのいいけど。
は? なんか唐突に意味不明展開差し込まれたw 
急に出てきたキャラの兄が戦争で死んだとかどうでもいいし感動できるわけねーだろ。
謎幽霊もいらないw かき氷は良かった。

7話 ☆8
水着回いらな。
今更だけどこういう空気感のアニメは現実味のある髪色の方が良かった感。
髪色がめっちゃ違和感ある。
空也の話良かった。

8話 ☆3
小児科?
連れていくぐらい許してやれよw
閉館しないように具体的にどうこうするって言う展開がまだないのな。
閉館嫌だなー言ってるだけで。
なんでカニが服に上るんだよw
え、カニ嫌い設定いる?
これでいい話感出すのはさすがに無理がある。 

9話 ☆0
この研修生態度が大人げなさすぎるな。
その姉妹がふうかってオチではないよね?w
大人げない大人キャラほんと不快だわ。
高校生に研修させてるのがアレなのはマジだが。
ほんとなんだこいつ。
ククルもほんと精神年齢低く見えるのがなぁ。

10話 ☆4
あのクズはもう出てこないのか。
占いなのに頑張るってなんだよ。
なんでアイドルやめてるのに映画に誘われるんだよ。
そんなウソ公式に吹聴したならただじゃすまないだろ。
殴るのなんだ?

11話 ☆4
くくる子供かよ。
草、なんだこのクソ展開。
せめて閉館を防ぐための具体的な解決策でも示せよ。
ほんとにこれじゃガキと変わらん。
ダメな方のPA、どうしてこうなった。
二人で立てこもりってw
ほんとどうやったらこんな酷い脚本思いつくんだ。
台風対策がテープだけって。
自然にキレるの草、てかなんでこんな吹っ飛んでるんだw
ギャグアニメかよ。
作画も言うほどよくないしほんとPAどうなってしまったのか。

12話 ☆7
ファンタジー要素いる? 百合か? 
いや結局断るんかよ。じゃあ何で帰るんだ? 久々の良回
{/netabare}
{/netabare}

↓2クール目感想
{netabare}
2クール目の序盤の方は面白くて後半から面白くなるパターンかと思ったけど、終盤はやっぱり失速していったかなと言う感想。

最終回が酷かったので正直印象はかなり悪くなってるけど、中盤あたりのお仕事アニメしていたころはほんとに面白かったと思う。

まず、1クール目で嫌いだった研修生とかは後半割と改心してくれて嫌いじゃなくなったし、メガネの奴とかティンガーラ組のキャラが良かったので、会話とかそういった面では面白かった。
副館長もネタキャラとして見てたので、パワハラだけどそんなに不快感はなかった。
ウミウシのことを心配したり、イルカの心配をしたりするくくるや、ペンギンのことを考えるふうかなど、海の生物への思いが伝わってくる描写が多かったのも良かった。

他にも単話で面白かった回で言えば、16話の研修生回とアイドルの子の回、ウミウシの回。
それと、結婚式のプランが滅茶苦茶で突き返される回は挫折というものがしっかりと描けていて良かったと思う。
あの回だけ副館長も少し優しくなっていて好感が持てた。
まあそのあとの無断欠勤は論外だけど。

ただ終盤はなんというか適当。
環境問題の話とか1話だけで扱えるものじゃなかったし、海外研修の話も行って帰ってきましただけなら挟む意味あったか?ってなった。
結婚式も引っ張った割にあっさり...。
最後駆け足になるなら1クール目のつまらない話を消してこっちに尺を割いてほしかった。
最終的には百合エンドというなんというかうーんって感じのオチ。
百合は好きだけど、こういう現実的な話で百合エンドみたいなことをされると正直えぇ...って感想にしかならない。

あと全体を通してみるとかなり不満も多い。
まず1クール目のがまがまパートの必要性が皆無なこと。
がまがまでの経験が活きたと感じる場面もなかったし、壊れたがまがまを見て何かを得るとかそういうのもなかった。
1クール目の時はがまがま水族館を復興するか、壊れたがまがまを見て何かを思い返して...みたいな展開があるのかと思ってたが何もなかった。

あと、キジムナーは必要あったのかなぁ。
あのキャラが絡んだ兵隊回とか微妙だったし...。
最終的にも良くわからんまま終わる。
男キャラの存在感も薄かった。ほんとに影が薄い。
2クールやって存在感があったキャラ5人ぐらいしかいない。
せめて何かしらの掘り下げ回を一話ぐらいは欲しかった。
てかそれこそ、がまがまパートを削ってやるべきだった。

全体を通して言えば何がしたかったのか。
キャラが成長している感は正直ないし、2クール貫き通してこうだったという感じのものは正直ない。1クール目と2クール目は正直別アニメのようだし。
悪くはなかったが...というのが自分の感想。

↓2クール目1話毎メモ
{netabare}
13話 ☆5
OP1クール目より好き。
ガバガバ水族館公式蔑称だった。
この大人げないキャラほんと不快だわ。
ほんとこいつのせいでつまらんな。
この眼鏡はいいキャラしてる、こういう奴でいいんだよ。
結局百合か。こっからどう話を展開するんだろ

14話 ☆6
OP神。ほんとこの元研修生嫌いだわ。
こいつを好きになれる要素を何か作ってくれ。
なんだよこの丸投げ。この眼鏡はいいキャラだな。
けど空也ともう一人の男すら掘り下げ全然できてないのにまたメインキャラ増やしてどうするんだとは思う。
こういう水族館の裏側とかがしっかりと紹介されるのもいいな。
くくるいつのまに研修生認めてるの。
酷い名前だなw 副館長もゴミだな。 

15話 ☆8
糞上司。テンション低くね?
カイの周りの人たちはいいな。
こういう専門的なことを描いてくれるのはいいんだけどなぁ。
あくまで魚、ウミウシのことを考えてるククル好き。
上司がゴミ。水族館のことで対立を描くのがいいな。
確かに意識高いけど正論だ。
いや、なんで返すの駄目なの?

16話 ☆9
うーん、この研究生w
え、子育てすんの?w 
いやマジかよw ???
ほんとこの研修生。今回は良かった。
子供に水族館を見せる展開好き
研修生少しは好きになれたかな。

17話 ☆10
研修生感じよくなったな。
夜の部(意味深) 
やっぱ謎ギスギス展開なしでキャラ皆仲良くしてたら面白いな。
海ブドウタコ焼きに入れるなw

18話 ☆7
副館長もコスプレしろ。
なんだよこのコントw
副館長何のコスプレだよw 海賊か?

19話 ☆8
やっとアイドル設定が活きるのか。
結局一緒に出るのね。わざとらしすぎるw
このアイドルあざとすぎだろw
対比だろうけど、ペンギンの背中を押すのは少し強引か。

20話 ☆9
ゴミ副館長
観察力すごいな。ガバガバ水族館...
副館長さすがにほんとにきついな。
ああ、仕事時間にやってたのか、そりゃ駄目だな。
水族館で魚食べるのか。これ見るの辛いわ。
しっかりと失敗を描けていたから良かったとは思う。

21話 ☆7
無断欠勤やめろw
連絡なしで休むのはどうなの、責任感がないというか。
ホームシック がまがま館長に似た感じだな。
目的地に向かうウミガメと目的を見失ってるくくるをかけてるのか。

22話 ☆5
ほんと何休んでんだよw
環境問題テーマにするのはデカすぎるし今更すぎる。
タイトル回収。裸足はないやろ。

23話 ☆5
百合。水族館のでもいいだろw
百合エンドかー。
海外てここからさらに風呂敷広げるの? 
単話毎で言えば面白いけど全体で見ればかなり言いたいことがある。

24話 ☆3
これどうやって畳むの?
タイトル回収?
ティンガーラとがまがまを比較するのね。
あ、お前結局何やねん。キジムナーくん。
男キャラの存在感薄いよなぁ。
結婚式もあっさりすぎる。
もう帰ってくるなら海外研修やる意味あった?
うーん
{/netabare}

曲評価(好み)
OP1「たゆたえ、七色」☆7.5
ED1「月海の揺り籠」☆8.5
OP2「とめどない潮騒に僕たちは何を歌うだろうか」☆9
ED2「新月のダ・カーポ」☆7.5
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

74.1 5 2021年夏(7月~9月)アニメランキング5位
劇場編集版 かくしごと ひめごとはなんですか(アニメ映画)

2021年7月9日
★★★★☆ 3.9 (82)
343人が棚に入れました
久米田康治氏の人気漫画が原作のテレビアニメ「かくしごと」の劇場編集版が製作されることがわかった。2020年12月12日に行われた「スペシャルイベント ~こんなイベントやって姫にバレたらどーする!~」で明らかになった。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

TVシリーズでは描かれなかったもうひとつの結末

この作品の原作は未読ですが、2020年に放送されたTVアニメは視聴済です。
dアニメストアで新作をチェックしていた時、この作品が目に飛び込んできました。

7月に公開されて上映が完了している劇場もありますが、現在進行形若しくは
これから公開される劇場だってあるというのに、このタイミングで視聴できるのはラッキーとしか言いようがありません。
春アニメの未視聴作品が残っているものの、思わず飛びついてしまいました。


隠し事は、何ですか?
ちょっと下品な漫画を描いてる漫画家の後藤可久士。
一人娘の小学4年生の姫。

可久士は、何においても、愛娘・姫が最優先。
親バカ・可久士が娘・姫に知られたくないこと。
それは……自分の仕事が『漫画家』であること。
そして……姫の母親の行方のこと。

可久士の後悔、姫の決意。
父が娘にしていた愛と笑いの先にある“かくしごと”
その箱がひとつひとつ紐解かれていく未来には――。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

TVアニメ版では、時折伏線を絡ませながらも主に描かれていたのは姫が10歳の時でした。
最終話で18歳になった姫が登場した時、驚きと共に色んな伏線が繋がったのを記憶しています。

本作はTVアニメ版の焼き直しなのかな…と思って視聴を始めましたが全然違っていました。
10歳の頃の物語は断片的に使われてはいるものの、18歳の姫を主軸に物語が動いていくんです。

それだけじゃありません。
これまで明かされていなかった部分についても触れられているので、この劇場版を視聴して初めて全容が分かるという構成になっていたんです。

可久士の姫に対する劇愛っぷりは相変わらずで…
わが子を愛するが故に色んなことを言えずに一人でため込んで…
置かれている状況はどんどん悪くなっていって…
でも、信念だけは貫き通したと思います。

ですが可久士の優しさはTVアニメ版でたっぷり見せて貰っていたので、今回のポイントは何と言っても姫の立ち回りと言動にほかなりません。
そんな姫に命を吹き込んだりえりーの仕事っぷりも称賛に値すると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は、flumpoolさんによる「ちいさな日々」
エンディングテーマは、大滝詠一さんによる「君は天然色」
この組み合わせはTVアニメ版と一緒ですね。

dアニメストアではChapter.1~Chapter.4の全4話に分割されて配信されていましたが、一気通貫で視聴できないのは、配信されている時期を踏まえると仕方ないことなのでしょう。
しっかり堪能させて貰いました!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.5

釈明に失敗、残念。。。

テレビ放送版「かくしごと」、すごく楽しめました。

いちこ先生の「石原さとみとか?」とか、
「伊豆のバジリコ」とかいったこまかいギャグがすごく面白くて。

でも残念。
劇場版では、こういう楽しいギャグが、全部省かれてしまっています。

そして、決定的に残念なのが、{netabare}
テレビ版のときにも気にはなっていたけれど、
敢えて深掘りすることもないでしょってスルーしていた、
しかし、作品の根幹に関わる問題点。

すなわち、
○○才箱の存在・・・・

これ、テレビ版観ていたときにもチラリと気にはなっていました。

でも作品のノリが軽いギャグだし、
突っ込むところでも無いだろうって思ってはいたんですけどね・・・

制作陣は、きっと、気になっていたんでしょう。
だって、死ぬ予定じゃなければ、
我が子の先々10数年分の誕生日プレゼントを、
でっかい箱に詰めて、しまって置くって、考え難いですよね。
不治の病で死ぬという定めでもなければ!

たぶん視聴者は、みんな分かってて、スルーしてきたと思います。

そこを、必要もないのに辻褄合わせようとして。

お母さんが、色覚を失う。
ひょっとしたら、のちのち視覚自体を失う、
という設定に?

それであの箱?

かえって不自然さがクローズアップされています。

海にクルーザーで乗り出したのが、
まるで覚悟の自死だったみたいになってしまっていて、
不自然きわまりないです。

同じことが、カクシパパの用意した、姫ちゃん向けの誕生日箱にも言えてしまって。

だって、倉庫作業中の事故で意識障害に陥るだけなら、
誕生日箱なんて作らないで、
毎年、祝ってあげればいい訳で。

・・・・・・・・・・・

この作品は、細かいギャグの積み重ねこそが魅力だったのだから、
そこを省いて欲しくなかったし、
みんな温かい眼差しで気にしないで済ませていた「誕生日箱」問題を、
こんな中途半端な形でさらして欲しくはなかったです。{/netabare}

未視聴の方には、
こちらの劇場版ではなく、
テレビ放送版の鑑賞を、
強くお勧めしたいと、思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

オリジナルが少なすぎ。歌詞を活かすなら画面は永井博風にしないと…。

 まあ、テレビシリーズ見たら見ますよね。ギャグエッセンスは減っていますが、この作品を映画でも見ようと思う人は、当然18歳の姫ちゃんの話を期待すると思いますし、そういう話でした。

 ほとんどTV版と感想はかわりません。凝縮されていたという見方もできますが、ちょっと短すぎ?せっかくの劇場版ならあと10分くらいオリジナルの18歳姫ちゃんパートほしかったかなあ。

 君は天然色の「思い出はモノクローム色を付けてくれ」って言う歌詞の意味と、今回劇場版で挿入された昔のエピドードがはまりすぎですよね。これって、TV版でのEDがあまりに良かったので、劇場版でオリジナルを入れるにあたってこういう物語にしたっていうことでしょうか?または、作者が初めからこの曲が好きでモチーフにしていた?

 でも、だったら大瀧詠一「A long vacation」のアルバムジャケットのイラストを担当した永井博風の演出が劇場版は足りなかったですね。奥さんの回想とかは大瀧詠一の歌詞の意味をかぶせるなら、海の場面は全部永井博風にすれば良かったのに、ちょっと違う感じだったと思います。


 あと、奥さんのことは本来姫ちゃんが生まれる前に、マンガ家になるきっかけにすべき話ですよね。モノクロなんだから非常に説得力があるストーリーになると思うのですが、設定が破たんします?


 劇場版はエッセンスを拾ってましたのでストーリーそのものには不満ではないですが、オリジナルが少なすぎてちょっと物足りなかったです。せっかく見たのになあ、という感じ。どうせなら18歳の姫ちゃんをもうちょっとオリジナルで動かして過去の因縁のもうちょっと丁寧な説明が欲しかったですが、まあ、TVシリーズであそこまでやってしまうと後付けでいろいろやるのは難しい展開だとは思いますが。

 やっぱり箱のエピソードは弱かったなあ。母と娘のつながりがおしいストーリーでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

73.9 6 2021年夏(7月~9月)アニメランキング6位
白蛇:縁起(アニメ映画)

2021年7月30日
★★★★☆ 4.0 (12)
42人が棚に入れました
唐の時代、国師は民に蛇狩りを強要し、それに対し蛇の妖怪「白」は国師を刺殺しようとしたが失敗。白は逃亡のすえ記憶をなくし、蛇狩りの少年「許宣」に救われた。大きな試練が与えられた二人の未来は一体…

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大陸のアニメが本気になると、とにかくスケールのデカさにおったまげる(@д@)舞台挨拶レポート付き

『ナタ転生』を手掛けた中国の追光動画が2019年1月にワーナーブラザーズとの共同制作で発表した3DCG映画
中国ではポピュラーな民話の1つである「白蛇伝」をベースにしながら、その白蛇の前世を描くという中国アニメ史上最大スケールのアクションと切ないラブストーリーが織り成す99分


実は2019年秋に『羅小黒戦記』の初期字幕版が池袋で単館上映され密かな話題になっていた頃、同作の配給を手掛けたチームJOYによってひっそりと限定上映されました
その時はスケジュールが合わずに観ることが出来ませんでしたが、今回新たにブシロードとチームJOYが日本語吹替え版を制作し、待望の全国公開と相成ったわけです


ヒロイン、白の吹き替えには三森すずこ
その脇を固めるのが佐倉綾音、杉田智和、悠木碧、石川界人、本田貴子、柴田秀勝といった豪華声優陣
さらに白と種族を超えた恋に堕ちキーパーソンとなる人間の青年、宣の吹き替えをジャニーズ屈指のアニヲタにしてSnow Manのメンバーである佐久間大介が務め、彼の所属するSnow Manが日本語版主題歌に起用されるなど黒ちゃんの時と違ってアニヲタ以外にも訴求する様な展開が為されています


初日初回、三森すずこ、佐久間大介、佐倉綾音、杉田智和の登壇した舞台挨拶をライブビューイングで観覧してきたのでその模様を中心にレポートします


























まず司会が森嶋秀太で既にブシロードあるあるで笑ってしまいましたw


佐久間、七色に反射する素材のジャケットで登場
「今日はキラッキラに光ってます!(プレスに対して)シャッターチャンスですよ!」


はらまき(宣の愛犬)役の杉田が挨拶
「バウアウ!あ、この回ネタバレokだった?普通に喋ります」


作品について
杉田「アフレコが終わると良い意味で作品が自分の中から抜けていくんですけど、『白蛇』はずっと自分の中に不思議と残っていて、テレビでキレッキレに踊る佐久間君を観ては、あ!そうだ!『白蛇』舞台挨拶あるんだよな、と思い出してました」


アフレコの感想について
佐久間「すずこ姉さんに引っ張ってもらえたのでそつなくこなせました」
森嶋「すずこ姉さんって呼んでるんだw」
佐久間「ずっとお世話になりっぱなしだったので姉さんと呼ばせてもらってます!」


杉田「佐久間君とはアニメの話で意気投合しました。佐久間君、アニメとか好きなんだって?今期なに観てる?」
佐倉「ヲタク?ヲタクの会話ですか?w普通のヲタクの会話ですよね?w」
佐久間「この舞台挨拶の直前まで外でずっとデカイ声でアニメの話してましたw」
杉田「何のアニメの話をしていたか?ここではタイトルは言えません!」


杉田「一緒に取材受ける時なんかも「凄い!声優グランプリだ!」ってガチで喜んでる人初めて見たよ」
佐久間「いやぁ、だってずっとアニメ雑誌とか声優雑誌とか読んできましたから、自分が取材を受ける立場になるなんて感無量で」


杉田「彼、今もこうして誠実な人柄なんだけど、僕らと話してる時はこうやって人前に出るとき以上に、凄くこう誠実で、この姿を俺らで独占しちゃって、世にお届けできないのがなんか申し訳ないなぁ、と思いましたね」


佐倉「メインキャストはみんな一緒に録ったのに私だけ、私だけ!別録りでした…三森さんとはよく共演してるし、杉田さんとは(『恋愛ラボ』とか『シンカリオン』で)親族になった事もあるけどw佐久間さんは今日が初めましてですね」
佐久間「僕は一方的に作品は拝見させていただいてますw」


アフレコで佐久間が泣いたという件について
佐久間「クライマックスで、すずこ姉さんは所謂抜き録りをされていて、それをバックブースで観ていて感極まって泣いてしまいました。本当に凄いお芝居だなぁ、と」


自分の役の好きなところ
杉田「はらまきを演じるに当たって芝犬を飼っていた事を思い出しながら演じました。吹き替えなんで声に集中しなきゃいけないんですけど、はらまきの場合表情が凄く豊かなんで、声以上に画面のはらまきがどんな顔してるのかを注視してアフレコに挑みました。あーこんな顔、ウチの犬もしてたっけなとか、こんな顔はしなかったな、とか。(杉田家の犬)脱走すると飼い主をおちょくる様に一定の距離を保って逃げるんですよ。泳げないから河原に追い込むように追い詰めるんですけど。まあとかく犬って良いよね」


佐倉「青は勝気な性格なのでドスの効いた声が出ちゃうことが多々あったのですが、勝気な性格と妹な部分のバランスが大事なんだ、とよくリテイクをもらってましたね」
佐久間「ドスの効いた声ってw」
佐倉「普段結構過酷な場面を演じてるのでどうしても声が張っちゃうんですよwやれ戦乱に巻き込まれたりとか、やれ敵と戦ったりだとかwそんな勝気な性格と妹な部分のギャップとバランスが好きなところです。ただはらまきを蹴飛ばしたところだけは許せない!」
杉田「あそこは生々しくならないように気を付けましたよ、ヤラレ声って結構大事で深刻そうにも聞かせることも出来るし、面白おかしくする事も出来ますからね」
佐倉「杉田さんのお芝居に助けられたと思います」
佐久間、この声優あるあるトークに目を輝かせながら聞き入る


佐倉「佐久間さんの様にタレントの方がゲストでアフレコに挑戦される時はプロが仮アフレコを先録りするんですけど、他の皆さんは2日ぐらい掛けて録られました?」
三森「3日に分けたよ」
佐倉「私、ちょうどその間に録ったと思うんですけど、声の入ってるパートと入っていないパートがあって、その宣の声がバチクソ上手くて、え?え!?誰???ってなったんです。今日も入りの時に佐久間さんの挨拶の声の張りが声優さんの、声を生業としている人の声の出し方で、話し声とか聴いていて、あ…この人がやっぱり宣なんだ…と凄く実感が湧いてきました」
杉田「僕、普段は人の事あんまり褒めないんですけど、佐久間君は本当に立派だと思います、ここにいる彼は、佐久間君はゲストじゃないです、共演者です」


登壇しなかった悠木碧からのメッセージを森嶋が読み上げましたが最後の一文が
「あ~そうそう、宝青坊に御用の際はいつでもお越し下さいませ」
の一言で締めてたので杉田から
「100点!」
と賛辞が寄せられましたw


以上がざっくりとですがまとめになります
誤解を恐れずに本編についてお話しすると、『ナタ転生』もそうですが画面の動きが早過ぎてあまり観易い映像ではないというのが本音ですが、日本語吹き替えになったことでお話への没入感はよりし易くなったと思います
エンドロールと日本語版エンディングの後には既に本国では公開された『白蛇2』の予告編もありますのでお観逃し無く

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

何が起きても動じない愛のなせる業

 何やら修行??だかをしている美人のお姉さんが、500年前を振り返った妖怪と人間、種族を超えた愛のお話だったです。何千年前のような、中国の時代背景で、中国語の声優さんで字幕だったです。

 敵の幹部だかの暗殺依頼を受けたお姉さんが、人間離れした体術、仙術と活躍するです。失敗して目覚めた先が、婆さんの住む小屋だったです。婆さんの案内で、村を見学し自分を助けた宣殿(センドノ??何と読むのかわからない)という青年と、運命の出会いをするのです。

 お姉さんは、宣殿と語り合い付き合い、蛇妖怪や人間の何やら刺客と戦ううちに、記憶を取り戻し、名前が白(シロと読むのかわからない)だとわかるです。どんどん進むと事の真相だとか、自分が何者なのか?、持っているかんざしが何なのか?どこか壮大な感じの展開になっていくのです。敵が、よくわからなくなったりもしたです。

 アナ雪、ディズニーアニメに匹敵するフルCGで、背景が特にリアリティーにあふれていたです。
 お話も大スペクタクルロマンというべきなのか?展開が、凝縮されていた感じだったです。
{netabare} 白も記憶を取り戻し、妹とこの時点で100年も生きているということなので、宣殿と少なくとも80歳前後は年が離れているので、種族以前に年の差をも超えていると思ったです。{/netabare}
 人間の感情や、妖怪の感情も伝わり、互いをどのように見ているのかが、激しさを特に、妹の青から嫉妬を感じたです。

 宣殿が、白の正体を知っても、思いを貫く信念が、自らをどうするのかにも注目です。愛犬のハラマキも巻き込まれるです。
 バトルシーンが、人知を超えた妖怪バトルで凄いです。蛇だけでなく、ドラクエに出てくるような3つ首のモンスターも出てくるです。仙術を駆使した戦いが、目を見張るです。

 白が、アイシャドウをし人形を越した魔性の美人みたいな外見で、身体能力、天女のような白い服が印象的です。{netabare}この美人が、本来の姿になったりするところも面白いし、巨大化が凄いです。
 武器屋の狐二面お姉さんも煙管を吸って、足を出して見せつけて魅惑的だったです。
 白と宣殿の思いが初めて通じた瞬間、白が大胆な行動をとるので、2、3分ほどのNHKならあり得ないシーンあるです。{/netabare}

 このお話の結末と現在に戻るとき、白は何を思うのか?宣殿はどうなっているのか?非常に興味深くなると思うです。あの意味ありげなシーンは、ご想像になるけど、「これで、いいのだ!」と思ったです。EDの中国の歌が、美しく聞こえるです。

 これ、一部のミニシアターだけでなく、日本の声優さんつかって吹替えし、全国公開したら反響を呼ぶと思ったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

褐色の猪 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

欧米作品をも凌駕す亜州3DCG

英題:White Snake
年度:2019年
製作:中国
監督:Ji Zhao / Amp Wong
時間:99:00

物語は鉄板、
アクションファンタジーロードムービー、
と見せかけての
切なきファンタジックラブロマンスストーリー

2021年7月30日
日本語吹替え版公開ももうすぐ、
主役はSnow Man 佐久間大介くん、
(だからか特典付ムビチケは既に完売だそうで、)
迎え打つ女性声優陣は三森すずこ、佐倉綾音、悠木碧さんらと大物揃い、
楽しみですね( ^ω^)



2019/10/15 中国語音声/日本語字幕版視聴----------

作画はピクサー3DCGにパペットの表現力を加味したかの様、
際立つ質感、
情景美術はフルカラーなのに淡い水墨画の如き、

美しく妖艶なキャラ、
甘く淫靡な百合模様に胸熱く成り、

音楽も素晴らしい、

いやはやここまでとは、
参った凄すぎ、
悪い所が見当たらない、、

粗を探すなら字幕がグーグル翻訳並みのちょっと面白翻訳だった位w

素晴らしいアニメーション作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

73.7 7 2021年夏(7月~9月)アニメランキング7位
劇場版 Free!–the Final Stroke– 前編(アニメ映画)

2021年9月17日
★★★★☆ 4.0 (28)
122人が棚に入れました
詳細不明
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

行こう,栄光の舞台へ――

「Free!」のシリーズは最も好きなアニメのうちの1つでテレビシリーズも劇場版も全て観たし原作も読みました。
なのですが,好きすぎて1stシーズンしかレビューできていませんでした。
しかも,当時はあまりピンときていなかったので「Eternal Summer」と併せてのレビューという暴挙(?)に出ていまして…。
いずれ近いうちに書き直し,他のシリーズとこちらの劇場版のレビューをしたいと思っていたのですが,こちらがあまりに素晴らしかったので,一時的なやつと割り切って先にレビューしてみようと思います♪

―というわけで,観ました!!Free!最終章!!
満足度でフル★5は「鬼滅の刃 無限列車編」でつけて以来もうしばらくないだろうなと思っていたのですが…!!
これまでFree!の映画ってテレビシリーズの焼き増しって感じだったのですが,今回はテレビシリーズでは描かれていない新規のお話です。
まず演出が素晴らしいです。カメラワークとかBGMとか。
そして,なんと言っても作画!!
これまでも素晴らしかったというか,もう京都アニメーションっていう時点でそこはもう安心と信頼の京アニって感じではあるのですが!!
最後のシリーズというのもありますし,京都アニメーションは色々あったので,なんというかスタッフさんの“遺志を継ぐ”じゃないですけど,「良いものを作ってやるぜ」的な気合い,心意気みたいなものを勝手ながら感じてしまいそれもあってか最初から最後まで終始うるうる涙を滲ませながら観ていました。
水の表現とか試合会場の臨場感とかキャラクターの動きとか諸々もう神がかってますね!!
{netabare}個人的には(細かいんですけど)泳ぐ前の凛と郁弥が話してるシーンで郁弥が振り返る動きと帰省の電車から下りた凛ちゃんの目線がみんなから宗介に移るとこがリアルで良いなって思いました。
そして,ハルが泳ぐところは映像がかっこよすぎて泣きそうにな…ってか泣いてました(笑)。
物語で泣くことはあってもアニメーション自体がかっこよすぎて泣くとかオタクすぎますね(^-^;
そうかと思ったら凛ちゃんの番で「見てるか?親父」からの
郁弥「気になる?」
ハル「あいつの競泳への想いを知っているからな」
でポロポロと心の汗が流れてしまいました。゚(゚இωஇ゚)゚。ドバァ
ハルちゃんのこれまでの性格だと「別に」とか言いそうなのに…。
郁弥が,ハルの泳ぎを観ている凛ちゃんを後ろから見ていて,その回想シーンだけで凛ちゃんのハルに対する想いと,郁弥が2人の関係を気にしている感じの2つが伝わってきてグッとくると同時に切ない気持ちにもなりました。
あと,みんなで電車で帰省するとこ!!
画もきれいだし,「そういえばみんな地元同じなのか!!」ってはっとしました。
特に郁弥と旭!!佐野より板東の方が岩鳶に近いのねって。
板東は岩鳶中だけど,佐野は佐野中があったもんね確か。
原作に合わせて旭がちゃんと板東で下りてたとこは地味に嬉しかったです。
そういえば劇場版「ハイ☆スピード」でも一緒に帰ってたな!!
電車では郁弥が驚いた表情をしてたけど,あの時誰を見てたんだろう??
やっぱハルと凛を見てたのかな。。

物語の内容で1番わたしが思ったのは,「ハルって凛とか郁弥のことどう思ってるんだろう??」ってことです。
凛も郁弥もハルに憧れてライバルだと思ってると思うのだけど,ハルって2人のことそう思ってなさそうだなって今回思いました。
ハルが見ているのはアルベルトだけで,凛のことも郁弥のことも眼中になさそう。
厄介なのが,それでありながら仲間とは思ってるってとこなんだよな。
凛に対しては終盤の小学校のシーンで思いました。
「アルベルトに勝ちたい」じゃなくて「お前に勝ちたい」って言ってやれよ!!―って思った。
何度凛ちゃんに勝ったところで次の試合,そのまた次の試合ってずっと勝ち続けられるかどうか分かんない相手だよ!?
郁弥はもっと気の毒で…
彼はDFの時からずっとハルと凛の関係を意識している描写があって,特に今回は3人でシドニーに行ったものだからなんだか可哀相になりました。
行きのバスでもハルは凛と座ってましたね。
ハルとのライバル関係とか友達関係において凛には叶わないとか思っちゃってないといいけど…。
凛が泳いだあと,郁弥を置いて凛の元に走っていっちゃって…。
凛には会えずじまいだし,郁弥は金城たちに難癖つけられるし…ハル,何やってんだよ。。
あたしは郁弥推しなので,郁弥がこれから泳ぐのに凛のとこにいっちゃったハルにちょっとムッとしちゃいました。
それと,ハルが階段から落ちそうになったとき郁弥がキャッチしてくれたのに,郁弥のこと目に入ってないって感じだった。
ハルは凛や郁弥のことろくに見てないくせに,精神的に頼ろうとするなんてムシが良すぎる。
それにしても,郁弥は意外と凛と2人のシーンが多くて驚きました。
序盤の学園祭の郁弥は可愛すぎましたね。
「白黒つける!?」の言い方好き(*^▽^*)
凛と郁弥は大分打ち解けたのかと思ったけど
「君と過ごしてみたけどさ,変わった奴だよね,凛て」ていう郁弥のセリフに距離感を感じました。郁弥は一歩引いて見ているのかな??
2人の間接ライバルの感じ好きなんだけどな~。
そして,ハルと郁弥はあんまり2人で話せていない気がする。
2人は個人メドレーでしか勝負できてないのだからちゃんとフリーで勝負してほしい。
あと,細かいのだけど,鮫柄の寮で凛ちゃんと宗介が御子柴先輩が現れた途端後輩という立場にすぐさま切り替えて挨拶するのが,体育会系のノリでめっちゃ良いなって思いました。

そして,言っておきたいのは声優さんの演技ですね。
元々,凛ちゃんの中の人の演技はESから一目置いていて今回も凄く良かったのですが,今回はハル!!
元々そういうポテンシャルを持った声優さんなのか,それともタイトなディレクションをされたのかは(声優さんに詳しくないので)分からないのですが,今回の映画は凄く生っぽいというか,アニメの声優というよりは役者って感じの演技で驚きました。
郁弥は夏也に電話した時の第一声「あ…アニキ…」が片言っていうくらいぎこちなさが出てて好きです。
それだけじゃなくて,カメラワークもそうだし,脚本もそうなのか作品自体の雰囲気も実写のドラマっぽさがあって,好き嫌いはあるのかもだけどわたしが高評価をしたのはそれも一因です。
それでいて,マコちゃんが見た線香花火から金魚みたいな不思議なビジョンの演出とかはアニメっていう強みが活きてる感じがしました。
EDは急遽変更になったのかな??
最後のエンドロールを見ながら「We could be free最高じゃん♪むしろこっちのが終わりの雰囲気と合ってて良かった」って思いました。
BGMはどれも素晴らしいけど,個人的にはサウンドトラックの中で「Tidbit」が特に好きです°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°

もうどこをどうとっても素晴らしい映画でしたが,後編はどうなるんだろう??っていう気になる終わり方でもやもやが残ります。
―というか,惨敗の2人にプロの話が来るってちょっとおかしくないか??
凛ちゃんはオーストラリアだからまた事情が違うのかもだけど,郁弥は日本だしメダルも取れてないのに変だよね。
郁弥推しのわたしとしてはハルと2人で話すシーンが欲しい。。
郁弥は凛とか旭とかとばっかシーンがあってさ…。{/netabare}
戦いに関しては,郁弥推しではあるわたしだけどやっぱハルに勝ってほしいです。
応援しているのは,宗介と夏也先輩だな。
やっぱ“アニキ”にはかっこよくいて欲しいしね☆
続きがとても気になりますが,キャラクターが大勢いるので後編で全て大団円といくのかな??
後編,早く観たい気持ちはあるけど,観たらもう終わっちゃうと思うと観たくない気持ちも強いです。。
みんなの頑張りが報われますように――って思います★

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

二十歳を過ぎたらただの人?!

 TV放送の「-Dive to the Future-」というより「劇場版 Free! -Rosd to the World-夢」の続きです。遥達楽しい日常と世界との差を痛感した遥、金城楓、力を十分に出せなかった凛、郁弥の心の葛藤を描いたお話だったです。

 お馴染みのキャラ達全員登場で楽しい話題ありつつも、真面目な話を織り交ぜている構成にやや私は戸惑うようにも思えたけど、今まで以上に人間らしさを感じたFree!だったです。

 シドニーの世界大会でアルベルトの超人的な泳ぎに飲み込まれてしまう遥の葛藤がかつてなく、東を始め凛にまで当たってしまうところが、今までにないものだったです。アルベルトの意外な行動もこの先につながるような感じだったです。

 世界大会以外で、大学や岩鳶での日常は楽しく独特のいつもの空気が相変わらずだったです。

 今までにない壁に当たったとき、特に遥、凛、郁弥の将来における決断とこれからを選んだとき、どうなっていくのかが後半につながるようだったです。
 TV放送の高校生だった頃も印象的だったけど、大人に近づく遥達も違う良さがあったようにも思えたです。
{netabare}  よく言っていた遥のつぶやきも、ギクシャクした終わり方も、2022年4月22日上映予定の後半どうなるのか?「私、気になります!」だったです。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

にら さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

腐女子向けと思ってるそこの君

Free! の数少ない男性ファンだが、今回も面白かった。

この作品は女性ファンが多いため勘違いされがちだけど、断じて腐女子向けに作られた作品ではない。
水泳選手が努力する過程に正面から向き合ったスポーツものであると同時に、青年たちの葛藤と成長を細やかに描いた青春ストーリーなので、男女問わず誰でも楽しめるのがいい。

加えて本作はキャラクターがちゃんと年を重ねる作品である。
小→中→高→大学→大学生として世界選手権出場、と成長する中で立場や環境も変わり、抱える苦悩も水泳や仲間に対する考えも徐々に移り変わっていく。そういう積み重ねを以って彼らが大人へと近づく過程を見ると、この作品はただのスポーツ作品じゃないんだと毎度思わされる。


Free!シリーズは出た順番で

①Free!(1期)
②Free!-Eternal Summer-(2期)
③ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-(映画, 中学時代を描く過去編)
④Free!-Take Your Marks-(特別編, 2期〜3期の間の話)
⑤Free!-Dive to the Future-(3期)
⑥Free!-the Final Stroke-前後編 (映画, 完結作)

と数が多いためめんどいって人も多いと思うが、それでもやっぱり素晴らしい作品だからたくさんの人に見てほしい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

73.1 8 2021年夏(7月~9月)アニメランキング8位
死神坊ちゃんと黒メイド(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (260)
839人が棚に入れました
触りたい 触れない ―世界で一番、切ない両想い。幼い頃、「触れたもの全てを死なせてしまう」呪いを魔女にかけられた、貴族の「坊ちゃん」。呪いによって周囲から拒絶されるようになった彼は、森の奥の大きな館で孤独な日々を過ごす。そんな彼に仕えるのがメイドの「アリス」。しかしそのアリスの存在が坊ちゃんの一番の悩みの種。なぜならアリスは日常的に逆セクハラを仕掛けてくるから……!いつもギリギリの距離感で誘惑してくるアリスと、彼女のことが愛しいけれど手をつなぐことすら許されない坊ちゃん。二人の純愛は、果たして実を結ぶのか…!?
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

リアリティのない呪い

見た目はハイスコアガールなCGのラブコメアニメ

{netabare}
最後の方は面白かったが、全体的に見ると酷かったと思う。
まず、キャラ(メイド)がきつい。
自分がビッチ苦手というのもあるが、普通の人が見たらかなりきつく感じると思う。
それと、坊ちゃんはキャラも微妙だが、それ以上に花江夏樹が嫌い。
正確には花江夏樹は嫌いじゃないが、花江夏樹のあの声が嫌い。
炭次郎以来、ヴァニタスの日記、月が導く異世界道中の主人公、と
こういう声が増えてるが、正直かなり拒否反応がある。
ほんとこの声だけでノリがめっちゃ寒く感じる。
CGもメインキャラはいいんだが、ところどころ雑、というかCGでやる意味はあるのか?

で、一番微妙な要素はレビュータイトルにもある通り呪いの描写が雑なこと。
そもそも呪いの設定が不明瞭で雑(「これ触っても大丈夫なの?」ってものもさ割れたり)というのもあるが、そこは追及すべきではない気がするからまだいい。
だけど、普通、触ったものを殺す能力を持った人がいたら近づきますかね。
アニメ的にはやっぱり、キャラを出さないとダメだからだろうけど、さすがに普通の人との様な距離感で接するのはさすがに違和感。
自分なら最低3メートルは保つよ、そんな人がいたら。
主人公の母が一番正常、なぜか異常者のように描かれるが。

それに、3話でマントとグローブを付ければ大丈夫、と普通に街に出ていたが、あれはさすがに笑った。
それで対策できるなら家でも付けとけよ、どれだけ危機感ないんだよと。
てか、そもそも厄介者が街に出るな。
主人公がクズ過ぎる。服の袖をつかんだり、手をギリギリまで近づけてダンスしたり、ババ抜きをしたり、揚げ句の果てには同じタンスに入ったり、添い寝したり(寝返り打ったらどうなるんだよ)...。
ほんとに酷い主人公。

触れたら死ぬってまるで小学生が考えたかのような設定だけど、ほんとに小学生が考えた設定の域を出ていない印象。
毎回毎回来客がたくさん来てワチャワチャするせいで、呪いによる孤独感が全然表現できてない。
毎回「あなたは想像できるだろうか~」みたいなふざけたナレーションで始まるけど、こんな描写じゃ全く想像できませんよ。
こんな重大な呪いがあるのに、キャラがあたかも呪いが存在しないかのように振る舞うから全く感情移入できない。
触れられないことを嘆くシーンも全然ないしね。
まるで普通のラブコメに見える。

それと、ヴィオラがロブ好きって言ってるのは本気なのか?
ラブコメなのに本気で描いてるのかギャグとして描いてるのかすらわからない。
あれやるならもっとちゃんと描けよと思う。

弟との対立に関してはもっと最悪。
普通にシリアスとしてやるべきなのに、なぜか場面はあるシリアスとして、ある場面ではギャグとして描かれててほんとに意味不明。

ただ、良かった要素がないアニメでもない。
普通にあの魔女?の子たちのキャラは良かったし、ビッチメイド以外の会話は面白かった。
それと、8話(過去回)、11話の一部、最終話がかなり良かった。
特に、11話の本のシーンは好き。
あの鳥が本を燃やすのを戸惑うのも良かったし、そんな鳥に主人公が本を燃やしてもいいというのはかっこよかった。
最終回に関してはまだ今期終わってないから完走作品少ないが、今のところ一番。
母に対してアリスと結婚させてくれとへなへな主人公が強く主張するシーンは良かった。
一番良かったのは確実に8話の過去回。
まあ何が良かったかというのは上手く書けないから書かないが、今期でトップクラスの良回だった。
少し呪いについて考察、というか妄想をすると、呪いは坊ちゃんの人と接したくなかった過去から来ていて、魔女に悪気はなかったというオチはありそう。

あと、EDが好き。

↓一話毎感想
{netabare}
1話 4/10
ハイスコアガールみたいなキャラデザ。花江夏樹の声嫌いになりそう。
これ自分に触れるのは大丈夫なんか?
メイドが魔女なのかな。
ちょっと会話がきついなあ。
切ろうかな。ほんとにきつい。
まあそりゃ怖いわな。
これシリアス系なのか 
最後の白いバラのシーンは結構よかった。
これメイドは魔女に関係ある人で、メイドも魔法を解こうと頑張ってるみたいな感じかな?
母が魔女説もあるか。
 
2話 2/10
設定にあんまり面白みを感じないんだよな。
インパクトだけで付けた感。
結構ついてきてくれてる人いるじゃん。
うーんつまらないなぁこれ。
来訪者も多いなぁ。
え、このロリ、じじい好きなの?
ビッチメイドきつ。謎挿入歌。
いやこのダンス近すぎだろ...。
危機感ないの?

3話 1/10
木は枯れるのに木製のものを持ったりはできるのね。
本当にきつい。
いや結局普通に街に出るの?
てかこれで大丈夫なら鉄製のグローブでもつければいいのでは...
ほんとに街に普通に出るならいらなくないかあの設定。
ほんとにキッツいアニメ。
今期暇だから継続してるけど...。

4話 7/10
きつい会話。
何で家の前で倒れるレベルまで雪掘るんだよw
だいたいこんな一面の雪の中でピアス探すとか無謀すぎるだろw
この新キャラはいい。
設定も性格も好き。
え?このキャラ今後も出るよね?
今回は後半が良かった。

5話 2/10
最初のナレーションが寒い。
初手きつい会話。
気持ち悪い女しかいないなぁ。
ところどころ入る目のデフォルメもいらない。たんもしかこれが今期一会話がきついアニメ。
は?服の袖掴むとかマジで危機感なさすぎだろ。
ほんとに設定が活きてない。

6話 2/10
初手キッツい会話。
これ毎回書いてる気がする。
細心の注意払ってないだろ。
厚い服着とけよずっと。枯らせる意味ある?
え...この生き物っぽい目は触っても大丈夫なの?
あの生首も。
え、生首はダメだったのにあの植物は枯れるの?w
本当に設定ザッツ。
もういらないよこの設定、他の呪いに変えた方がいいよ。

7話 3/10
ほんとメイドきっつ。
ピアノの下りは面白かった。
ほんと同じタンスに入るとか危機感なさすぎ。
手近すぎだろ。
あのベッドの状況手当たらないの奇跡だろ。
夢の中だからって触ったら癖になって危ない。
この夢の話この2分ぐらいだけかよ。
雑。しかもあんな近くで寝て寝がえりでも打ったら即アウトじゃん。

8話 10/10
あのビッチメイドとへなへな主人公が出て来なければ面白い。
この過去の主人公ぐらい危機感持っとけよ、今の主人公。
過去話がかなり面白い。
BGMもいい。
魔女アリスの親とかがありそうな展開だな。
このアニメが今週一番面白く感じるとは...

9話 4/10
会話キッツいなぁ。
この弟は結局ギャグ要因か?
ギャグとシリアスはっきりしてくれ。
主人公が仲裁したとたん何でそう簡単にプレゼント諦めるw
手近すぎ。
人も毎回来るから呪いによる孤独感も出せてない。

10話 5/10
実際に人を殺してしまう描写がないせいで全然呪いの恐ろしさが表現できてない。
母と子メイドのCGが不気味すぎる。
立場をわきまえているとは。
ロブの過去話ももっと掘り下げてほしかったな。
今回きつい会話が少ないのがプラスか。

11話 7/10
兄と弟の対立も雑、ロブとヴィオラの恋愛も雑。
ギャグか本気かぐらいはっきりさせてほしい。
ほんと毎回人でにぎわってるし主人公の孤独感が表現できてないな。
本を燃やしていいというところは良かった。話動くのか?

12話 9/10
みんなもっと近づくの怖がれよ。
こういうのをやってほしかった。
全員この母みたいなキャラじゃないとおかしいでしょ。
そう、この食事みたいな雰囲気をもっと前から作るべきだった。
最後の方の話、特に今回は良かった。
からのトランプで台無し。そしてきつい会話。

{/netabare}

曲20段階評価(完全に好み)
OP「満月とシルエットの夜」3.0/10
ED「夜想曲」9.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

触りたい、触れない―― 世界で一番、切ない両想い。

この作品の原作は未読です。
事前情報で知っていたのは、この作品が今期花江夏樹さんの演じている3本の主演作品の一角に当たるということくらいでした。
キャラデザの好みは普通…
これは数話視聴して継続するか決めようと思っていましたが、第1話目で伏兵にバッサリ斬られてしまいました。

本作品における私に対する伏兵は、ヒロインであるアリスを演じる真野あゆみさんの存在でした。
真野あゆみさんとの出会いはこの作品ではありません。

2018年に放送された「ラストピリオド -終わりなき螺旋の物語-」のイワザル、2019年に放送された「デート・ア・ライブ」の七罪、「とある科学の一方通行」の菱形蛭魅、「異世界チート魔術師」のアナスタシアなどの作品で接点はありましたが、改めて真野あゆみさんの存在を心に刻むこととなった作品になりました。


幼い頃、「触れたもの全てを死なせてしまう」呪いを魔女にかけられた、貴族の「坊ちゃん」。
呪いによって周囲から拒絶されるようになった彼は、森の奥の大きな館で孤独な日々を過ごす。

そんな彼に仕えるのがメイドの「アリス」。
しかしそのアリスの存在が坊ちゃんの一番の悩みの種。

なぜならアリスは日常的に逆セクハラを仕掛けてくるから……!
いつもギリギリの距離感で誘惑してくるアリスと、
彼女のことが愛しいけれど手をつなぐことすら許されない坊ちゃん。

二人の純愛は、果たして実を結ぶのか…!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。


兎にも角にもアリス演じる真野あゆみさんの魅力に尽きる作品と言っても過言では無いと思ったのは私だけでしょうか^^;?
アリスの言動と真野さんの声質の相乗効果は、私にとって半端ありませんでした。
もちろん、いのりちゃんや神谷さんの演技も光っていたと思いますけれど…
あのアリスの少し俯いて、言いたい台詞を噛み締めている仕草に惹かれたせいなのかな…?
それとも「トゥーンレンダリングを駆使した3DCG」にノックアウトされたからなのかな…?

「トゥーンレンダリング」はこの作品のwikiをチラ見した際に目にした単語です。
ググってみると、敢えてリアリティを抑えてアニメであることを強調する手法のことらしいんですが、この作品に限らず、過去作でこの手法を用いている作品は山ほどありました。
だから決して特別な手法でも何でもないんです。

アリスは近くて、遠くて、愛おしい存在…
でも自らにかけられた呪いのせいで、坊ちゃんはアリスに決して触れることができないんです。
愛する人のぬくもりを感じ合いたい…
想いの通ずる相手となら、こんな感情が沸き上がるのもごく自然なことだと思います。
人類の営みの上で必要不可欠と言っても良いくらいです。

切なさに拍車をかけるのが、この想いが一方通行ではなく双方向であるということ…
呪いをかけられた本人なら、相手を傷つけたくない一心から触れるのを躊躇うことだってできるでしょう。

ですが、もし逆の立場だったら…?
きっといつ感情…というか欲求が爆発してもおかしくないと思うんです。
相手にとっての唯一無二であり続けたいと思うでしょうし、奇跡だって信じたくなると思うんですよね。
そう考えると、アリスはよく耐えていると思います。

もちろん、順風満帆になんて絶対に物事は運びません。
家柄、血筋、立場…
聡明なアリスのことですから、そんなことは百も承知のことだと思います。
決して些細なことではありませんが、それらをも凌駕するくらい胸のうちが熱く滾っているのでしょう。
相手を想う…って、きっとそういうことだと思うので。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、坊ちゃん(花江夏樹さん)&アリス(真野あゆみさん)「満月とシルエットの夜」
エンディングテーマは、アリス(真野あゆみさん)による「夜想曲」(ノクターン)
俄然エンディングがお気に入りでした。

1クール全12話の物語でした。
回収されていない伏線もあったので終わってしまったのは残念に思っていましたが、最終回完走直後に公式サイトを訪れたところ、既に「続編制作決定!」の文字が刻まれているではありませんか!
原作のストックや具体的なことは良く分かりませんが、希望の溢れた言葉に救われた気がしました。
続編…もちろんしっかり視聴させて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

そこに、愛はあるんか?

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
「触れた者を殺してしまう呪いをかけられた少年」と、「それを知った上で、グイグイと近づき、逆セクハラをしてくるメイドちゃん」の織り成す、ラブコメディ。

悪い作品だとは思わないのですが、どうにも違和感を感じる部分があったので、レビューではその点について書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
「好きな人に触れられない」という作品はいくつかありました。

フルーツバスケットなら、「異性に抱きつかれると憑かれた獣に変身してしまう」というリスク。多少触るくらいならOK。

Code:Realizeなら、「触れたものを腐敗・融解させる猛毒を全身に宿した」ので、触ると死ぬというリスク。ただ、特殊な繊維で作られた服の上からなら触れる。

それに対して本作は、「服の上からだろうが一瞬だろうが、触れたら一撃で即死(動物も植物も)」という、「超危険」な仕様。

まあ、「靴の下の植物が枯れてない」ので、「(靴底程度の)厚みがあればOK」なのかもしれませんが。

ていうなかで、坊っちゃんもマリアも、流石に危機感が無さすぎるだろ、というのが、視聴断念の主たる理由。

つまりは、「リアリティの欠如」。

ファンタジー要素が強い本作に、リアリティが必要かと問われれば微妙なのだが、やっぱり、どんな作品であろうと、「その世界の中における整合性」はとれていてほしいと思うのです。

坊っちゃんはアリスを、本当に好きなのか? アリスは坊っちゃんを本当に好きなのか?

坊っちゃんがアリスを本当に好きなら、自分からちゃんと遠ざけると思います。

アリスが坊っちゃんを本当に好きなら、「自分を殺した」という負い目を坊っちゃんに抱かせないためにも、坊っちゃんから物理的な距離をとるべきだと思うのです。

「鋼鉄に包まれていれば大丈夫」ならば、坊っちゃんはアリスやロブのために、日々甲冑でも着て過ごすべきだと思うんですよね。それをアリスやロブが望まなくても、坊っちゃんは最大限の警戒をしてあげるのが、「愛」でしょ。

いや、こんな揶揄するようなレビュタイにしましたが、坊っちゃんはアリスを愛し、アリスも坊っちゃんを愛していることは分かります。ようは、「表現の仕方」ですよね。

こういうライトな作風にしたいなら、設定ももう少しライト(触ったら生命力を削られて気絶するとか)にするべきだし、逆に、こういうヘビーな設定なら、もっとシリアスな作風にするべきだと思うんですよね。

そこが、ややちぐはぐに感じました。

もちろん、作品の良さもあって、3話で坊っちゃんがピアノ弾くシーンなんか素敵で、坊っちゃんがどう社会に受け入れられていくか、あるいは、社会を受け入れていくかというのは本作の見処の1つでしょう。

また、「誰が何のために魔法をかけたのか」というミステリー要素の結末は、一番気になるところ。

「もしかしたら、アリスが坊っちゃんを独占したいから、呪いをかけたのでは?(そしてアリスにだけは呪いが効かないからグイグイこられる)」というのも考えたけど、さすがにぶっ飛び過ぎか。どう考えても坊っちゃんに嫌われるし。

最終回はどうなるんでしょうね?

坊っちゃんの呪いが解けて、アリスに結婚指輪をはめて、めでたしめでたしのパターンもあると思いますが、なんとなく、

坊っちゃんが、自身の呪いを解くか、アリスの命を救うかの選択に迫られ、アリスの命を選択し、生涯アリスに逆セクハラをされ続けるようなラストなのかなって思います。

原作連載中らしいので、アニメで結論を知ることはできないでしょうが、いつか誰かから聞きたいですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
ラブコメ? 触れると即死はキツいな。生命力を奪うだけならまだしも。靴を履いている、足元の草花などは? アリスが、坊っちゃんを独占するために呪いをかけた?

2話目 ☆2


3話目 ☆3
祭りのピアノのクダリ、好き。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

73.1 8 2021年夏(7月~9月)アニメランキング8位
映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園(アニメ映画)

2021年7月30日
★★★★☆ 3.9 (27)
99人が棚に入れました
しんのすけたちは風間くんの誘いで全寮制の超エリート校「私立天下統一カスカベ学園」、通称・天カス学園に 1 週間体験入学することに。夢と希望に満ち溢れた学園生活に胸を躍らせるしんのすけたちカスカベ防衛隊。体験入学で良い成績を収めればこのエリート校に正式に入学できる、と聞いた風間くんは皆で一緒に入学することを夢見ていた……。しかしその矢先に、怪事件発生!!おシリに奇妙な噛み跡をつけられて倒れている風間くん……カスカベ防衛隊一のエリートだったはずが、目を覚ますとおバカになっちゃった!?不可解な怪事件を解決すべく、天カス学園の落ちこぼれ生徒会長・阿月チシオ(あつきちしお)とともにしんのすけたちはカスカベ防衛隊、もといカスカベ探偵倶楽部をケッ成!!学園内に残されたダイイングメッセージと目撃者の証言、そして8人の容疑者たち。しかも容疑者の一人はマサオくん!?映像の後半には、しんのすけに対して「お前とはもう絶交だ!」と掴みかかる風間くん……一体しんのすけと風間くんの間に何があったのか?そして永遠の愛されいじられキャラ・マサオくんはなぜか改造ストライダーを飛ばしてツッパリヤンキーに!? 果たしてしんのすけたちカスカベ探偵倶楽部は学園で多発する怪事件をブリっとお解ケツできるのか!?シリーズ初の本格(風)学園ミステリー、ここに誕生!

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やはりプログラムピクチャーの雄はしんちゃんか…。広橋さんがゲストな時点で100点!。

 初期から戦国大合戦くらいの傑作にしんちゃん映画が世代だった私としては、大きくなったし作品の出来もアレなことが増えてきて離れてしまいました。「ロボとーちゃん」のような間欠的な評判作が出ることはあってもあまり続く流れになってないようでまた見る機会がなかったが、近年は評判が良いのが続いてるし(一番近作のCG版は除く)ゲストが広橋さんさんなんて見る目あるぅ〜なので鑑賞。


 評判通りのプログラムピクチャーとして短い時間の中でエンタメしつつ、ちゃんと現実と繋がるテーマを巧妙に入れてくるという、しんちゃん映画の凄さを久々に見ました。あと、風間くんの魅力が横溢してる回ですね。それしても、ヒロシはやはり森川さんじゃないような…(森川さんは大好きだけど、こういうタイプが持ち味な方じゃないかなぁ…)。


 本作はテーマはエリート主義というより、中国のようにテックによる評価経済がメインで、他者の評価でなはく自己承認へ…という現代的な問題を上手く物語のエモーションと合わせて描いてる。


 中国ではもう実際に導入されていたりするポイント制。誰もが「いい子」になって秩序も保たれて問題がないなら良いじゃんという考えは、やたらお上を伺ってばかりの現代日本にも通じるマインドだろう。しかし、その「いい子」は誰にとっていい子なの?。


 人の目を気にしてビクビクして必死で「いい子で」あろうとし、その枠から少しでも外れる人間をむきになって批判して自分を正当化しよう人間は「いい子」なの?それってビッグブラザーなディストピアと何が違うの?。本作はそういう真っ当な人間性と批判精神がエンタメと共に機能している。



 そして、しんちゃん作品の大切な要素がゲストキャラ!。本作の広橋さんの活かし方も見事としか言いようがない。クライマックスの感動的なシーンも単に綺麗綺麗に描かないバランス感覚が上手い。


 頑張ることは、まっとうであろうとすることは格好悪くなんてない!。誰とも知らない「みんな」の承認より、少数でも心通わせた信頼できる人の承認を、そして自分自身の承認へ。権威や数に合わせるんじゃなく、自分自身の真っ当と思える道に沿って生きる。自分勝手や開き直りのスキュラにも、権威主義や全体主義のカリュブディスにも陥らず、バランス感覚をもってご機嫌に生きる。それこそしんちゃん映画のようにありたい。


「勝つとか負けるじゃなく。胸張って笑って生きてくれればいい」

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

なっぱ‪‪𖧷‪‪𓈒𓂂 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

青春ここにあり!涙なしで気楽に観られるホッコリ作品。

予備知識なしの初鑑賞。

涙なしでと書きましたが
それはあくまでストーリー上でのことで、
マカロニえんぴつさんの〚はしりがき〛を
ちゃんと聴きながらED映像を観てると
しんちゃん達がこうして当たり前に5人で過ごせるのは
あとどれくらいなんだろうと考えてウルっときます( ; ; )

クレヨンしんちゃんの劇場版は
闇深い話や大感動する話が多くありますが、
こちらはそのどちらも控えめだったので
とても観やすく明るい作品でした!

{netabare}なんだかんだで風間くんが1番
みんなとの友情を考えていて大事にしてるんですよね。
5人の今の関係や距離感が当たり前じゃない、
いつまで続くか分からないという事をフワッと感じる、
少し先の未来を考えると寂しくもなるお話ですね。


今回は4人(風間くん以外)が探偵として活躍し、
やはり黒幕の存在がありましたが
犯人はお前だ!とストレートに終わのではなく
2段階解決となっていて実際の黒幕は学園長。

1位のサスガ君は良心(恋心)に付け込まれ
頭の良さを利用されたようでなんとも悲しい。

サスガ君は1位ですごいけど
"1位の人"という周りからの扱いに孤独を感じており、
すごさに隠れてしまっているだけで
1位には1位ならではの悩みがある事が伝わります。


あと単純に33代目番長の素顔がイケメンすぎて最高!
(この瞬間だけ思考力がひまわりとリンクしましたw)

そんな番長の元でいつも弱虫なマサオくんが
強気なツッパリに成長していて今回逞しかったですね!
ちょいちょいツッパリが剥がれるのも良かったです◎

最後はエリートに変身させられている風間くんと
かすかべ防衛隊+阿月チシオがマラソンで決着を。

走るのが大好きなチシオは
速く走れば走るほど変な顔になるのを
みんなに笑われるのがトラウマになっていて
夜に1人でこっそり走る事しかできなかったけど、、

しんちゃんのお迎えに来ていたみさえとひろしの言葉で
周りの笑いなんて関係なく再び走ることが出来た。

いつもいい時にいいこと言いますよね〜
しかもしんちゃんが笑われてることに関しては
そんなのいつもの事よと、たしかにwww

周りの目なんて気にせず
自分が好きなことをするのは大切なこと
というメッセージも込められている作品でした。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

真実は、いつもお尻にある?!

 風間くんの紹介で、天カス学園に体験入学したのはらしんのすけ達の巻き起こす騒動のお話だったです。

 風間くんの思いとしんのすけ達のすれ違いが、吸ケツ鬼事件によって、悲劇?が持たられるです。ガキンちょ化した風間くんを救うため、カスカベ探偵団が設立され事件の真相に迫るです。

 事件の核心をつき新たな試練が、待ち受けるです。明かされた風間くんの願いを知ったしんのすけ達は、どんな行動をするのか?風間くんを元に戻せるのか?です。
 しんのすけらしさ世界観をそのままに、何かを訴えるような、少し感動するかもしれない展開は、なんか良かったです。

 OPの粘土アニメーション、みさえを始めしんのすけを思う野原一家も良かったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

72.8 10 2021年夏(7月~9月)アニメランキング10位
乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…X(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (367)
1356人が棚に入れました
公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを!ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放、バッドエンドで殺されてしまう...そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!!そして無事、破滅フラグを回避したカタリナに新たな危機が!?勘違い? 人たらしラブコメディの幕が再び上がる。

声優・キャラクター
内田真礼、蒼井翔太、柿原徹也、鈴木達央、松岡禎丞、岡咲美保、水瀬いのり、早見沙織、増田俊樹、和氣あず未、子安武人、上坂すみれ、白井悠介、小倉唯

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

なんだか物足りないような

続編は破滅フラグがもはや立てようがなくてひと段落しているのかドラマチックさに欠けている感じなのかなあ。
畑仕事に精を出して恋愛なんか興味ないという風だったけれども、意識させるような出来事ありで周囲の感情もはや駄々洩れ。
内容としてはそんな感じ。

うーんなんだか物足りないなあ。というわけで流し見してしまった。
声優は相変わらず良いんだけどね。

OP
アンダンテに恋をして! angela
ED
give me ♡ me 蒼井翔太
挿入歌
あなたがくれたヒカリ angela


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
公爵令嬢、カタリナ・クラエスは、頭を石にぶつけた拍子に前世の記憶を取り戻す。ここが前世で夢中になっていた乙女ゲーム『FORTUNE LOVER』の世界であり、自分がゲームの主人公の恋路を邪魔する悪役令嬢であることを!ゲームでカタリナに用意されている結末は、ハッピーエンドで国外追放、バッドエンドで殺されてしまう...そんな破滅フラグはなんとしても回避して、幸せな未来を掴み取ってみせる!!そして無事、破滅フラグを回避したカタリナに新たな危機が!?勘違い? 人たらしラブコメディの幕が再び上がる。

第1話 破滅フラグを回避したので文化祭で浮かれてしまった…
公爵令嬢カタリナ・クラエスは、自らに降りかかる「破滅フラグ」を見事回避して、学園生活を満喫していた。そんなある日、学園祭が開催されることを知ったカタリナは気合充分。準備に追われるジオルドたち生徒会と別れ、どんな物を食べようかと考えるのだった。

第2話 悪役になってしまった…
生徒会が主催する演劇で、役者の一人が怪我をしてしまい、急遽代役を探すことになってしまう。開演までの時間が刻一刻と迫る中、ソフィアたっての希望で代役を引き受けることになったカタリナ。どこかで聞いたことがあるような内容の台本を受け取り、彼女は舞台に上がるのだった。

第3話 囚われの身になってしまった…
舞踏会に向かう途中、何者かに誘拐されてしまったカタリナ。自分が誘拐されたことに実感が沸かず状況を飲み込めていない彼女は、部屋を訪れた犯人に自分が誘拐された理由を聞くも、はぐらかされてしまう。一方、犯人からの脅迫文を受け取ったジオルドは、カタリナを救出すべく調査を開始するのだった。

第4話 色っぽい執事と仲良くお茶をしてしまった…
カタリナ・クラエス誘拐事件の裏で暗躍していたのは、思いも寄らない人物だった。真犯人から聞かされる事件の真相に驚くカタリナ。しかし、彼女の明るさに心を揺り動かされた犯人は、次第に自分のことについて語り始める。そんな中、カタリナは犯人にある提案をするのだった。

第5話 弟たちへの愛が溢れてしまった…
カタリナ・クラエス誘拐事件の解決から一夜明け、王宮では第一王子ジェフリー・スティアートが、婚約者であるスザンナ・ランドールに自分の弟たちの素晴らしさについて熱弁していた。時を同じくして生徒会室で仕事に追われるジオルドとアランは、兄と過ごした幼いころをしみじみと思い返すのだった。

第6話 ひと夏の冒険をしてしまった…
ジオルドの熱烈なアプローチにたじたじのカタリナ。前世でも恋愛経験のなかった彼女は、どうしたらいいかわからずにいた。そんな中、王家の別荘への招待状を受け取ったカタリナは、気持ちの整理がつかないまま、別荘を訪れることに。しかしそこには、「幽霊が出る」という曰く付きの森があるのだった。

第7話 願いが叶ってしまった…
魔法省で働くラファエル・ウォルトは、見学に訪れたカタリナたちと再会する。一同はラーナ主導の元、古物商から手に入れたという魔法道具の実験を行うことに。『夢が叶うドールハウス』と名付けられたボロボロのドールハウスを前にカタリナは、固く閉ざされていた玄関の扉を開けてしまうのだった。

第8話 お見合いしてしまった…
ニコルは、かねてより相談されていたお見合いを受けることを決める。応募者たちとお見合いを進めていくニコルだったが、カタリナのことを思い浮かべてしまい、縁談は中々まとまらずにいた。そんなある日、妹のソフィアから気分転換にとロマンス小説を勧められるのだった。

第9話 キースがいなくなってしまった…(前編)
ジオルドの事を意識してしまい、戸惑うカタリナ。次の日、実家に戻った彼女は気分転換のため農作業に勤しんでいた。作業を終えたカタリナは立派になった農園を見せようとキースの部屋を訪れる。しかしキースは、部屋に居らず、残されていた手紙には「家を出ます」と記されていたのだった。

第10話 キースがいなくなってしまった…(中編)
キースを探すため、ラーナの協力を得て旅に出たカタリナたち。キースが失踪したのが自分せいだと思っているカタリナは、訪れた街でキースの手がかりを必死に探すも、有力な情報は得られずにいた。そんな中、囚われてしまったキースは、残してきた姉の身を案じるのだった。

第11話 キースがいなくなってしまった…(後編)
キースが誘拐されたと知らされたカタリナは、キースを助け出すため、アレクサンダーが指し示す屋敷へと向かう。マリアが強い闇の魔力を感知する中、屋敷内へ入り込んだ一同。厳重な警備を掻い潜り隠し部屋へとたどり着いたカタリナは、手足を縛られ横たわるキースの姿を見つけるのだった。

第12話 卒業式がやって来てしまった…
ついに今日、カタリナ・クラエスは魔法学園を卒業する。2年間の学園生活を振り返りながら、大切な仲間たちとの会話に花を咲かせるカタリナは、式後に王宮で開かれるパーティーへと参加する。そこでジオルドを始めとしたカタリナに想いを寄せるメンバーからの思い思いの告白を受けるのだった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

破滅フラグは何処へ…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
最近、まややん主演の作品が少ないので、この作品の視聴は絶対に外せませんでした。
それに、はやみんやいのりちゃんも出演されていますしね…

物語の方は、カタリナたちが満喫している魔法学園での出来事が中心に描かれています。
この作品のタイトルは、「乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…」ですが、悪役令嬢のお姿は一体どこへやら…といった感じです。

時折、カタリナ脳内会議なる催しが幾度も開催されますが、彼女自身の立ち位置を決定付けているのは、熟考したときではなく無意識や咄嗟の言動が殆ど…
じゃぁ、あの脳内会議に何の意味が…!?
という点には触れないでおきましょう。

さて、今回はタイトルにもなっている、カタリナを貶める「破滅フラグ」は、すっかり影を潜めていました。
寧ろ、逆ハーレム要素だけが半端無く強くなった印象を受けたのは私だけでしょうか…

でも、カタリナの場合、逆ハーレムとは少し違うんですよね。
一般的に複数の異性を侍らせるのがハーレムの定義だとすると、カタリナの場合には同性からも異性同様の人気がありますから、見ていて特有のいやらしさを感じないんですよね。
まぁ、急に色恋沙汰に対して訳が分からなるなどの「あざとさ」が感じられないのも好印象…

そういえば、この作品がwikiで紹介されていましたが、ジャンルは「異世界ファンタジー、喜劇」だそうです。
異世界ファンタジーは理解できますが、喜劇…!?

カタリナが国外追放や死亡という結末を回避するため奮闘を繰り返していましたが、それを「喜劇」とバッサリと切り捨てて良いのでしょうか…
まぁ、カタリナがフラグを回避するため「奮闘」していたと言うのは、少し言い過ぎかもですけれど^^;

しかし、カタリンは同性異性の分け隔てなく誰からも好かれる理由は一体何なんでしょうね。
彼女の何がそんなに周りの人間を魅了するのか…
誰にでも分け隔てなく接する点は彼女の魅力の一つだと思いますが、これは決して特別なことではありません。
農作業に命燃やしている点は貴族としては珍しいと思いますが、これだって特別枠に括れる行動ではありません。
もしかすると、そういうオーラを身に纏っているとか…?

公式サイトのキャラ紹介欄には「無自覚に人をたらしこむ天性の人たらし。」と記載されていましたが、これが本当なら一番質の悪いヤツかもしれません。
時には無自覚も罪…ということをカタリナに是非教えて差し上げたいですよ。

と、カタリナの魅力の本質はさっぱり分かりませんでしたが、1期同様しっかり堪能させて貰いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、angelaさんによる「アンダンテに恋をして!」
エンディングテーマは、蒼井翔太さんによる「give me ♡ me」

1クール全12話の物語でした。
そう言えば、映画化が決定したみたいですね。
最終話に、伏線が含まれていたのでもしや…と思っていましたが、想像以上に早めに発表されたのは嬉しいサプライズでした。

カタリナの破滅フラグ回避に向けた雄姿をしっかり見届けようと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

せっかく綺麗に終わった「はめふら」なのに、

どうして、人気があったからって、
無理やり2期制作なんてしちゃうんですか?!
って、正直言って、思っていました。

どうせ1期で勢揃いした攻略目標キャラたちと、
カタリナとの間でちょっとした揉め事や行き違いが起こって、
派手派手にハート飛び交う賑やかな逆ハーレムでしょって。

あるいは、ひょっとしたら、
乙女ゲーム「フォーチュンラバー」の続編が、
元の世界で発売されていて、
カタリナには新たな破滅フラグが林立するの?
なんていうことも想像していたりして、
どっちにしても、
自分が生き残ることに全精力を傾けているうちに、
悪役顔+農業スキル持ちの真っ直ぐな女の子になってしまって、
みんなを虜にしちゃうカタリナが可愛いから、
やっぱり観てしまったわけですね~(笑)

そうしたら、私の予想は、{netabare}だいたいは当たっていて、
破滅フラグ回避に成功したカタリナと、
ゲームでの主要キャラだったカタリナを取り巻く子たちの、
楽しくてキャッキャウフフで、
でもカタリナが誘拐されたりキースが行方不明になってしまったりして、
それなりに、ゲームのあとの人生、
賑やかで充実してて、
トゥルーエンドじゃなくて、
友情エンドで、みんな、かえってハッピーでよかったね!
なんていう感じではあったんですけど、
同時にストーリーの中に、魔法省での不穏なフラグをいっぱい立てる準備も、せっせと進められていて、
ああこれで、3期か、劇場版に繋げるわけなんだって、
けっこうあからさまに展開していたのは、
まあいいかもね。
私の予想も全然ハズレってことでもないしね~
なんて感じではあったし、実際、最終回のあとに、
新しい破滅フラグとつづきは劇場版で!
という終わり方。

それだけなら、やっぱり続編ってこんなものだねーって思うんだけど。

予想もしていなかったけど、
第8話に凄く、魅了されてしまいました!
たぶん、劇場版で活躍することになる新キャラ「フレイ」と、
お馴染みキャラ・伯爵家の「ニコル」の、お見合い。
お互いに婚約する気はないままに会って、
でも隠すことなく本音をさらけ出して。

この第8話こそが、はめふらXの真骨頂なんじゃないか!って強くつよーく思います!!!

なんの事件も、派手なアクシデントも起きないのに、
麗花爛漫のお花畑と花びらいっぱい。
美しく抜けたような空。
夕日に映える雲。

二人の心情と相まって、すごく、凄く。
美しい!

この第8話の背景美術だけが、まるで別の作品のように素敵で。

ああ、制作の方たちは、この話のため、美術のために、
この第2期を作りたかったんだー
そう思ったら、なんか涙が・・・

それで、けっきょく。
このお話は、はめふらの続編ではあるけれど、
独立した「はめふらX」という作品なのだ。
と、納得してしまったのです。

私がチョロいだけなのかも知れないけど、
実際に劇場版制作は告知されて半分予想は当たりなのかも知れないけど、
どうせ1期のキャラでドタバタ+ラブコメやるだけでしょ?っていう予測は
{/netabare}見事に斜め上にハズされて、
すごく、
良かったなあって、
そう思っています♪

投稿 : 2024/05/04
♥ : 44

72.6 11 2021年夏(7月~9月)アニメランキング11位
劇場版 きんいろモザイクThank you!!(アニメ映画)

2021年8月20日
★★★★☆ 3.9 (56)
254人が棚に入れました
「きんいろモザイク」の新作劇場版

声優・キャラクター
西明日香、田中真奈美、種田梨沙、内山夕実、東山奈央

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

遠いようで近い場所

安定のキララ作品の劇場版なので安心して見られました。
原作は未読ですが、この劇場版がアニメ作品の完結作であり原作は終了してる様です。

さて、彼女達の過ごした高校最後の時間が詰め込まれています。
修学旅行は京都と奈良が舞台でした。
安定のチョイスですね。

大抵アニメの修学旅行は京都や奈良や沖縄辺りが多いけど、修学旅行の定番って感じでいいですよね。
私も小学校の頃の修学旅行は京都と奈良でした。

そして、京都と奈良は数年前に友達と旅をした場所でもあるし、私達が行った奈良公園やら春日大社やら金閣寺や清水寺などもシノ達が回る場所を見ながら、何だか色々思い出しながら楽しく見えましたꉂ(ˊᗜˋ*)ヶラヶラ

さて、作中では卒業がテーマかな?
受験勉強も大変ですね。
でも、皆で勉強をするのも青春だなぁ〜って思うし、友達から貰ったプレゼントを受験の御守りにして試験に挑もうとするのも凄く可愛くていいと思いますw

シノの髪飾りを付けて、奮闘する綾は頑張りましたねw
あんな金髪邪念の塊の中のプレッシャーでよく立ち向かえたかとw

ホッコリエピソードとしては、シノの母が進路が決まらないまま悩んでいるシノの気持ちに気付いてあげていた点が凄くホッコリしました(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝)

後は、カレンの進路の悩みも印象的でした。
彼女はアリスについて回ってばかりだったけど、日本で沢山の楽しい事を知って日本が好きになって、日本で楽しい日々をまだまだ送ってみたい。

でも、アリスは卒業後にイギリスに帰ってしまう……
そうなると2人はバラバラになる……だからカレンは悩む。

人間大抵の事は慣れたりする。
でも、慣れない事もある。
何百回経験しても慣れないもの「別れ」これだけは何度経験しても寂しいし悲しい。
卒業後の未来はワクワクするけど、それ以上にやっぱり寂しさが勝ってしまうかなって。

だから、カレンも悩む。
その悩みに答えを出したのはアリスでした。
アリスの言葉は迷うカレンの背中を力強く押してあげられる優しい言葉でした。

そうして、シノとアリスは彼女達の母が通っていたイギリスの大学へ

カレン、綾、陽子、穂乃果は日本の女子大へ行く事になります。

作中でも言って居ましたが、イギリスと日本って遠いようで近くですよね。
外国は遠く感じるかもしれませんが、同じ地球の同じ空の下にあり海を跨いだその先の地なんて会いに行こうと思えば、会えるのですよね。
その事をアリスとカレンのお陰で知れたって綾のセリフは凄く良かったです。

卒業式では、シノは笑って居ました。
それは、きっと寂しさよりも楽しかった思い出が勝っていたのでしょう。

アリスは泣いてしまいました。
それはきっと、彼女にとっての3年間は本当に幸せなもので、それが大きければ大きい程、掛け替えなければ掛け替えのない程に、涙も出てくるのです。

そうそう、久世橋先生も泣いてましたね。
受験生の1人1人の為に破産覚悟で1万円を投げ入れようとしたりw
多分、ここはギャグなんだろうけど、私は素敵な先生だなぁ〜って思ってしまいました。
卒業式でも泣いてくれたし本当に生徒を大切に思ってるのだなぁ〜ってw
流石に、願掛けぬいぐるみは重いけどw

後、合格祈願の舞もありましたねw
受験生の間で流行るかもしれませんね……ん……??……流行らない?

卒業後にシノ達とイギリスで再開します。
やっぱりこの5人がいると安心しますね。
個人的には、金髪同盟の穂乃果も居て欲しかったです。
彼女は、劇場版をみているとメインキャラみたいな描写がいくつかあるのに、たまに居なかったりするのが、少し不思議に思いましたw


さて、ED後に画面に4分割にされた映像が流れるのですが、その内容は過去のアニメ放送の記録です。
彼女達の思い出の青春エピソードが4画面それぞれに流れて、全てのシーンを見るのに目玉で円を描く様に見たのですが、目玉が疲れて来る罠が仕掛けられてます。
あれ?そんな見方するの私だけ?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

そわそわダンスと合格の舞、さくらコスチューム

 きんモザ集大成とも言うべきお話だったです。卒業後のアリスとしのの思い出から始まる修学旅行と楽しい日々、それぞれの進路への思いと受験、その後を少し描いていたです。

 しの、アリス、綾、陽子、カレン、穂乃花、香奈それぞれの学校生活、しのの金髪愛が更に増していたです。綾、陽子、カレンも相変わらずで、カレンに気にしてほしい穂乃花もらしかったです。楽しらを満喫するみんなが、きんモザらしかったです。

 アリスが卒業後の未来を悩む姿、寄り添うしの、カレンもいまのままでいたい悩みありと高校3年生らしさが、良かったです。めだちやすいダンボール箱が、面白かったです。

 そんな彼女たちを見守り心配する久世橋先生、烏丸先生の姿も最後まで健気だったです。合格の願掛けが、怪しかったです。
 受験当日、その後もありここでうまく行かなければ話にならないのです。アリスの衣装は、その象徴だったです。

 卒業後もどんな場所にいても、常に思い出を積み重ねていくしの、アリスたちの姿が、絵になっていたようです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

郷音 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

私達の毎日は、きらきらしたきんいろです!これからもずっと。

2021年劇場公開アニメ。

3年生になった忍たちの修学旅行、受験、そして卒業までを描く。

上映時間90分に収めるのがもったいないくらいのテンポで進んでいきます

俺は原作読んでないけどそれでも飛ばしたシーン多いんだろうな…と感じちゃうくらいです

ただちゃんと笑いあり萌えあり感動ありと見ごたえある作品です

種田梨沙さんの喉の調子があまりよろしくないのか少し心配になります

綾と香奈の班長コンビが好き。もっと出番くれよ!

{netabare} 綾陽子カレンの受験は映像化されたけど忍アリスの受験はさらっと終わっちゃったなぁ。結局忍が英語しゃべるシーンなかったよね。合格祈願ダンスだっけ?あれはもっと流行るべき。 {/netabare}

今まで見てきたファンは絶対劇場で見るべきです!

原作の特別編Best wishes.が残ってるから最後にOVAでお願いします…!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

72.3 12 2021年夏(7月~9月)アニメランキング12位
劇場版 クドわふたー(アニメ映画)

2021年7月16日
★★★★☆ 3.9 (32)
223人が棚に入れました
それは“if"の物語。能美クドリャフカと直枝理樹は恋人同士。リトルバスターズの面々と楽しい毎日を送っていた。そんな矢先、 男子寮で水道事故が起こり、部屋が使えなくなってしまう。「ルームメイトさん、今も募集中、なの、です……」クドの申し出に応じて、女子寮で一緒に生活することに。そして迎えた夏休み、 みんなで一緒にペットボトルロケットを作ることになり………『ロケットキング』の称号をかけて、ミッションスタート!?

声優・キャラクター
若林直美、堀江由衣、たみやすともえ、緑川光、神奈延年、織田優成、やなせなつみ、田中涼子、すずきけいこ、河原木志穂、平井理子、みくみくみ、仲野七恵
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

良い夢見れたかい?!夏ですね~、飛んでいくペットボトルロケット

 主人公クドの幸せな日常は、何だったか?なお話だったです。その光景の実は何だったか?です。クドをはじめ声優さんの声が、業とらしくEDもぶりっ子声です。

 最初の展開は、何なのか?です。全寮制の高校で思わぬ事態からクドが、思いを寄せる理樹に急接近です。理樹は、とても少年の声に聞こえなかったです。仲間達との楽しい触れ合いが、描かれていたです。
 ある日の夜、怪しいおまじないと称した儀式があるです。その先で雰囲気に流されるところは、一体何を意味しているのだろう?です。

{netabare} 突然の寂しい展開、今までのことは何だったのだろう?です。明かされる真相と現実、クドがどうやって切り抜けるのかが、見所です。
 この局面は、どこからが妄想であって、現実は今までどこからだったのか?分かりづらくなるです。恐らく私は、最初からだったのかなぁ?と思ったです。
 終わりは「これで、いいのだ!」だったかもしれないけど、殆どが虚構で現実はこうでした、復活してめでたし、目指す物から逃げないというのは、面白いというより、騙された気分にもなりかねないです。
 何で幸せから唐突に沈み、復活というのは不自然過ぎるようにも見えたです。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

72.2 13 2021年夏(7月~9月)アニメランキング13位
ジャヒー様はくじけない!(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (253)
855人が棚に入れました
魔界で、魔王につぐNo.2の地位を誇っていたジャヒー様。魔族たちからは恐れられ、わがまま言いたい放題、ぜいたくしたい放題、我が世の春を謳歌していた──はずが、魔法少女の襲撃を受けて、人間界にふっ飛ばされてしまった。魔力の源である魔石を砕かれ、権力も美貌もどこへやら。ちんまりかわいい姿に落ちぶれてしまう。貧乏暮らしを強いられ、風呂なし4畳半住まいで、居酒屋バイトの日々。同情も家賃の催促もふっ飛ばして、野望は大きく「魔界復興」だ!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

なんで2クールやったし

魔界からの逆転生系

{netabare}
最初まあまあだなぁと思って見始めて、中盤になってもまあまあだなぁって感じで最後まで見てもやはりまあまあだなぁって感じ。

まあ、自分が好きになれるキャラがあまりいなかったのがそこまで楽しめなかった要因かな。やはりこういう系のアニメは好みの問題。
褐色ヒロインが個人的にあまり好きじゃない...。
絵柄もあまり萌えアニメっぽくはない感じで。

とはいえ、ギャグ系だし毎週そこそこ楽しくは見られましたかね。

2クールやった意味はあったのかなぁ。
ストーリーなんてあってないようなもんだったし、最終回手前の微シリアスに関しては全く面白くなかった。

全体的に劣化まちカドまぞく、劣化はたらく魔王さまだった感は否めない。

{netabare}
1話 ☆8
褐色ヒロインそんな好きじゃないんだよなあ。
まちカドまぞくみある。給料手渡しかよw
萌えアニメなのに2クールもやるのかこれ。

2話 ☆9
はたらく魔王さまとまちカドまぞくを足した何か。
なんだあの車w 小鳥助けるところ普通に良かった。

3話 ☆7
成長しないで。 石鹸代わりw
これで勝ったと思うなよーが脳内再生される。
いらない説明セリフが多いな。謎Cパート

4話 ☆5
話のオチが読めるのがな。
ジャヒーよりポンコツなキャラか。
普通に働くなよw
ジャヒーがシャミ子だったなら楽しめたのだろうか
最後のメタネタが面白かった。

5話 ☆7
ほんとにまちカドまぞく
面白いからいいけどパクリかこれ?
魔法少女でかいなw
ここまで似てるとまちカドの下位互換に思えてきた。
Cパートつまらんな。

6話 ☆5
主人公がでかくなる意味。この酔っ払い展開いらん。
大家のキャラを酔いとはいえ変えてほしくなかった。
Cパートつまらん。

7話 ☆8
ドラムの流れ好き。おいホラーオチで終わりかよw
こころかわいい

8話 ☆6
ブラックカンパニー感。温泉いらんなぁ

9話 ☆6
円盤だと霧消えそう。まちカドまぞくで見た。
魔法少女いつ再登場するんだ。何で気づかねえんだよw

10話 ☆6
まちカドまぞくで見た。
好戦的にならずに距離とれやw
これもまちカドまぞくで見た。
ダクネスみたいなキャラだな。
あってるだろw 謎シリアス。

11話 ☆6
前回の続きどうなった ハバネロかよw
姉のとこに行くんじゃないのか。Mしかいないw
てかこの二人姉妹ってこと初めて知った。
 
12話 ☆7
めっちゃ罠っぽい置かれ方w
ジャヒーこそやべー奴みたいじゃん。

13話 ☆6
泳ぐなw アナザーなら死んでそう。海月じゃないのかw

14話 ☆6
シリアスかぁ。
いまいち盛り上がりきらないシリアス。魔王NTR

15話 ☆6
ドゥルジと帽子の子空気になってるやん。
そうはならんやろ 

16話 ☆6
変身したw 料金が払わないと。
サルワもっと出して。
そこは食べてたオチにしないほうが良かったのでは。
怖い。見える子より怖い。

17話 ☆7
逆転の発想。NTR お客様はお一人草
こいつのせいで赤字になってそうw
この店の流れだいぶ前に見た。
アポイントメントか?w 
この帽子の子が一番かわいいからもっと出してくれ。
けどあんまりおもしろくないCパート
なんかでてきたw
聖騎士っぽくてええやん。第二の魔法少女か。

18話 ☆6
サルワ結局クソザコじゃねえかw 
こころ天使。今度こそシリアス? 

19話 ☆2
独立しようとする展開強引じゃない?
その後の和解で感動させようとしてるのが目に見えて何かな。
うーん、退屈な展開。
一番つまらない回だった。

20話 ☆6
これなんで2クールやった?w 
最終回にしては何もないな。
うーんw ほんとに何で2クールやった。

曲評価(好み)
OP「Fightin★Pose」☆7.5
ED「つまりはいつもくじけない!」☆4
OP「生活こんきゅーダメティネロ」☆2.5
ED「ペタルズ」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

くじけちゃダメだっ! 残念カワイイ魔界復興コメディ☆

この作品の原作は未読ですが、大空さん、香菜ちゃん、かやのんに日笠さんとキャストの顔ぶれが豪華であることを知り視聴を決めた作品です。


魔界で、魔王につぐNo.2の地位を誇っていたジャヒー様。

魔族たちからは恐れられ、わがまま言いたい放題、ぜいたくしたい放題、
我が世の春を謳歌していた──はずが、
魔法少女の襲撃を受けて、人間界にふっ飛ばされてしまった。

魔力の源である魔 石を砕かれ、権力も美貌もどこへやら。

ちんまりかわいい姿に落ちぶれてしまう。

貧乏暮らしを強いられ、風呂なし4畳半住まいで、居酒屋バイトの日々。

同情も家賃の催促もふっ飛ばして、野望は大きく「魔界復興」だ!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品は「ドタバタコメディ」だとばかり思って視聴していましたが、完走後にwikiをチラ見して間違っていることに気付きました。

ドタバタコメディは、激しい動きのドタバタぶりを楽しむスラップスティック・コメディに属するそうなんです。
ですが、この作品は「シチュエーション・コメディ」といって、脚本や演出を重視し、状況(シチュエーション)が生み出す食い違いや不条理さで笑いを誘うジャンルに属する作品なんだそうです。

個人的には、状況が生み出す食い違いや不条理さで笑えたかと問われると微妙で、私にはジャヒー様のドタバタを終始見ていた気がしますけれど…

確かに魔法少女の襲撃により魔界が崩壊しまい、人間界での物語に終始していたので、状況の食い違いが無かった訳ではありません。
ですが、この設定だけでは決して笑いは取れないと思いますので…

魔界復興を目指しあくせく働くジャヒー様ですが、回が進むにつれ魔界復興の色合いがどんどん色褪せていったように思えるのは私だけでしょうか。
このパターンだと魔界の住人は、このまま人間界に居座ってしまうのではないかと思ってしまいます。

ムッチャ人間界に馴染んでいますし、何より人との関わりがどんどん深まっていきました。
最初こそ反発していましたが、その反発もどんどん影を薄めていきました。
何よりそれをジャヒー様は望んでいるようにも思えたのです。

そうなると、不憫なのは香菜ちゃん演じるドゥルジ…ということになりますね。
ドゥルジだけは魔界での生活を決して忘れていませんでしたから…
いえ、ジャヒー様も魔界での生活を忘れている訳では無いと思います。

でも、それと同じか或いはそれ以上に人間界の生活を気にってしまったのではないでしょうか。
人間界では魔界No.2の様な高尚な身分じゃありません。
ですが、人間界ではそんな高尚な身分が無くても心を許し合い、居心地の良い場所があることをジャヒー様は知ってしまいました。
魔界に居た時の様に、肩ひじを張って生活する必要がないんです。
これって、そっちの方が絶対気楽ですよね…

だから、ジャヒー様は変わるべくして変わったんだと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、唯ちゃんにによる「Fightin★Pose」と、すみぺによる「生活こんきゅーダメディネロ」
エンディングテーマは、湊あくあ、大空スバル、桃鈴ねねで構成された「NEGI☆U」による「つまりはいつもくじけない!」と、岡咲美保さんによる「ペタルズ」

2クール全20話の物語でした。
この作品がまさか2クールも放送されるとは思いもよりませんでしたが、全20話の尺を使って丁寧に物語が展開されていたと思います。
せっかくアニメを制作するなら、この作品の様に必要な尺がちゃんと用意されて然るべきなのではないでしょうか。
しっかり堪能させて貰いました。

続編が制作されるかは分かりませんが、もし続編が放送されたとしても物語の舞台は人間界であるような気がしてなりません^^;

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャラと声優さんの演技が楽しいギャグアニメ

魔界No.2だったジャヒー様。
ある日魔界に攻めてきた魔法少女に大事な魔石を壊されて、魔界は崩壊。
ジャヒー様は魔力の大半を失って子供の姿になり、現代日本に落ちてきたところから始まります。

まちカドまぞくとか、はたらく魔王さまみたいな軽ーい感じのギャグアニメって好きなんです♪

こういう単純でクスっと笑えるアニメって思ったよりも少なくて、個人的には毎クール1作品はこんな感じのがあったら嬉しいです♡

7月末にスタートと変則的なスタートで始まって、なぜ?と思ったら全20話の2クール!
このジャンルで2クールって珍しいんじゃないでしょうか?私が知らないだけ?

ジャヒー様はプライドが高くて見栄っ張りなんだけど、意外と素直だったり、心を許した相手には子供みたいになったり。
ジャヒー様役の大空直美さんの緩急ある演技が良かったです♪弱ってるときの声がかわいい♡

無一文で住む所もないジャヒー様を助けてくれた、店長と大家の姉妹。

店長はぽわーんとして優しい人だけど、結構マイペースでジャヒー様が手玉に取られてる感じ・・
あらあら♡って聞くと、声優さん違うけどARIAのアリシアさんみたい。

店長の妹の大家はちょっと口が悪くてジャヒー様と家賃の支払いなどでケンカするけど、面倒見がいいところもあったり。
のんのんびよりの駄菓子屋を思い出しました。

店長の経営する、居酒屋まおうで働いて生活費を稼ぎ、大家のアパートで生活するジャヒー様。
でもよく考えたら、お金の流れが、店長 → ジャヒー様 → 大家 って、身内でお金を回してるようなw

ジャヒー様を崇拝してる部下のドゥルジ。
人間界に来て成功してお金持ちになったけど、ジャヒー様に対して自分の都合の良いように勝手に話を作ってどんな状況でもジャヒー様はすごいんだって思っちゃうとこが面白い♪
ドゥルジ役の花澤香菜さんの演技が感情むきだしな感じで面白くて良かったです。あ゛?とか(笑

不幸を呼ぶ魔石を回収してる、魔界を滅ぼした魔法少女。
{netabare}孤独だった彼女が、人を救うことでつながりたい理由で魔法少女になったけど、ある事からジャヒー様を慕うように。
ドゥルジと魔法少女がジャヒー様をめぐって争うところも面白かったです。{/netabare}

魔界No.2の座をジャヒー様から奪おうと企むサルワ。
色んなものを発明してジャヒー様を倒そうとするけど・・
{netabare}実はすごくいい子で、最終話で楽しそうにお祭りに参加してるお話にほっこりしました☀{/netabare}

ジャヒー様の友達で、天使みたいなこころちゃん。
普段は見栄っ張りなジャヒー様がこころの前だと子供みたいになっちゃったり。
リアルでも、会社の偉い人がうちに帰ると子供みたいになるって話聞いたことあるから、意外とあるのかななんて。

Cパートで時々番外編みたいなのやってましたね。
もやし3分クッキングは笑えました♪

変に長いシーンがあったりとテンポが悪いところもあったりしたけど、ジャヒー様をはじめとしたキャラが立ってて
声優さんたちの演技の良さもあり、最後まで楽しく見ることができました!
最終話は、原作最新話だったらしいので(それもすごい話だけど)、2期は難しいかな・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

71.9 14 2021年夏(7月~9月)アニメランキング14位
僕のヒーローアカデミア THE MOVIE3 ワールド ヒーローズ ミッション(アニメ映画)

2021年8月6日
★★★★☆ 3.8 (59)
357人が棚に入れました
世代を経るごとに深く混ざりあった“個性”が人類史を終焉に導くとする思想≪個性終末論≫を掲げ、“個性”を「病」と称しながら、世界中の“個性”保持者の殲滅を目論む謎の集団・ヒューマライズ。彼らが世界各国に仕掛けた、“個性”を強制的に暴走させ崩壊に導く爆弾<個性因子誘発爆弾(イディオトリガーボム)>から人々を救うため、全世界のプロヒーローと、その下でインターン中だった雄英高校ヒーロー科が招集され、世界選抜ヒーローチームが結成。各地で爆弾の回収任務にあたっていた。エンデヴァー事務所でインターン中だった出久・爆豪・轟の3人も、日本から遠く離れた国<オセオン>で作戦行動中、とある事件に巻き込まれた出久が、なんと全国指名手配されてしまう。そんな中、ヒューマライズからの犯行声明が全世界に届く―「タイムリミットは今から2時間」ヒロアカ史上最大の危機を前に、世界の、そしてヒーロー達の未来が、“彼ら”に託された―
ネタバレ

usami99 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

説明が粗い所を除けば。ロディめっちゃカッケー映画!

原作数冊のみ既読、アニメは全て試聴済みです。
まず今作の主役は確実に「ロディ」というオリキャラだと思います。
彼の存在が好きになれるかどうかで評価はだいぶ分かれそう。
ロディはあまり毒のないキャラなので嫌いな人は少なそうですが、
それでも過去作に比べ、オリキャラのロディが
元からの人気キャラであるかっちゃんや轟くんよりも出演してしまっているので、
それを残念に思うファンも居そう。
せっかくなら大きなスクリーンで好きなキャラを沢山見たいでしょうし…。
また、さらに言えばお茶子や他のクラスメートはエンデヴァーよりも多分出演してません。
あくまでロディ+緑(爆轟)の活躍する映画です。
私はオールマイトが好きなので某レビューで「{netabare} オールマイトがヒロイン {/netabare} 」
という言葉を目にしていたおかげでそれが頭を過ぎってたまに出てくる彼に笑っちゃいましたがw

作画、特に街を駆け回るパルクールシーンやバトルシーンはすごく爽快でいいです。さすがボンズさん。
線が太くなって影がなくなると「あっ…これはぬるぬる作画シーンスタートかな?」となります。
ロディが一番かっこよく映っていたのもここかなと思います。



それと、ふに落ちなかった点(ストーリーの粗のような箇所)がいくつかあり、
そこがどうしても気になり、お話の点数は低くなってしまいました。

{netabare}
まず1つ目にオリジナル敵キャラの弓矢のお姉さん。
彼女のデザインはとても綺麗で、第一印象から好みでした。
---なのですが、彼女の最後のシーンはヘリから意を決した自●のようなダイブとヘリの爆発。
緑爆轟の「ハッ…!」という意味深描写があったのにその後何事もなかったかのような見殺し状態でした。
(この三人にとっては悪人なら死んでもいいってことなの…?^^;)
ダイブ後の彼女もしくはヘリの操縦者らしき人物がパラシュートで飛び出していましたが、
あまりに小さい描写で、最後の犯人連行シーンでも特に出てこずなので、
映画のみにしか出ないキャラだろうに、生死不明なのがすごく気になりました。

2つ目にケースを警察に受け渡そうとしたロディのシーン。
今作のラストで、ペットのピノがロディにとってどんな存在なのかが分かりますが、
そうなるとここでデクを起こそうとしたり、ケースが無くなっていることを教えるのは
どうしても「うーん」となります。
本音では止めて欲しかったとか、そういうことでしょうか。
それだったらロディに付いていってずっとダメだよと言い続けそうな…?

3つ目はラスボス戦。
ボスの能力は反射系でしたが、デクは一度殴りに行って弾かれて、
攻撃が通じないとわかっているのに殴り続けていました。
勘がよく働き、割と冷静に戦いをするデクらしくないというか。。
たまたま限界があると分かり対応できましたが、
対応できなかったらただダメージ喰らっていくだけですよね^^;
あと技の描写はオールマイトの技に似たものを出したっていう胸熱展開なんですが、
なんっかちょっとゴリ押しだしギャグっぽくて…w
カッコ良さで言ったら、かっちゃんや轟くんのバトルの方がカッコ良かったかなって思いますw
余談ですが、たまたま前日に
「デクの能力が能力無効化だったら?」というスレを読んでいて
「それなんて上条当麻?」とか思っていたので、
ラスボスが能力説明してるときフフってなってなりましたw(外では一方通行さんが戦っているしw)
デクが対処できなかったら上条さんか木原くんをデリバリーするしかなかったですねw

4つ目はスタッフロール中のカットです。
ロディ兄弟が周りの子に差別されなくなったようなんですが、「なぜ…?」と少し思いました。
もちろん食い止めたのはロディでしたが、お父さんがあの爆弾解除キーを作ったというのは
みんな知らないはずですから、元凶である危ない爆弾開発者の息子達というレッテルは貼られたままなのでは…?
お金がなく、ロディが真っ当でない仕事をしていたから差別されていたんでしょうか。
また、ロディと仲が良かったのはデクのみで、妹弟とは接点なしだったかと思うんですが、
ラストカットで子供達が描かれたと思われる緑爆轟の絵が出てきて…???
ちょっとここは描写不足かなぁと…。
妹弟の絵を入れるぐらいなら、遊びにきた3人のカット1枚は挟むべきだったかと思いました。
{/netabare}

総評としては、ストーリーでの気になった説明不足や無駄な描写に目をつぶれば
ロディは声優さんも上手でしたし格好いいキャラで、雰囲気の良い映画だと思いました。
ヒロアカでスラム街って珍しいんじゃないでしょうか。
テンポも悪くないし、アクションシーンも見ていて楽しいので、飽きない映画だと思いました。

でもラストで{netabare} ロディのお父さんは実は生きてた、 {/netabare} とかにして欲しかったなぁ…。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

劇場版ヒロアカ第3段!いつもと違う視点から描くロードムービー的作品

原作未読。アニメシリーズ全て視聴済み。
ヒロアカ劇場版3作目。オリジナルストーリー作品。時系列には、アニメ5期クラス対抗戦後、インターン中のお話。

〜あらすじ〜
世界中の個性保持者を殲滅しようとする謎の組織"ヒューマライズ"に立ち向かうため、世界各国へ選抜されたプロヒーロー達が派遣されることとなった。
エンデヴァー事務所でインターン中のデクたちは、日本から遠く離れた国"オセオン"へと向かう。
デクは、オセオンで出会った少年"ロディ"と共に大きな陰謀へと巻き込まれていく事になる。

今までの劇場版とはまた違った別角度からの視点で描かれていて、とても面白かったです。

今作は、劇場版の新キャラであるロディが、主人公としてストーリーが進んでいきますが、ロディが良いキャラ過ぎました。
一見大人びててひねくれてる感じだけど、とても家族思いの優しいキャラクターで好感持てました。特別強い訳じゃ無い所もとても良い。

中盤戦までは交戦シーンが少なく、逃げの一手なので割と穏やかにロードムービーのように物語は進んでいきます。
後半のラストスパートの戦闘シーンは、相変わらず作画がとても良かったです。カメラワークが素晴しく、迫力と勢いが凄まじかった。ヒロアカの戦闘シーンは、同じ技でもワンパターンにならず新しい演出で戦闘を描いていて、とても楽しいです。力入ってるなといつも思う。かっちゃんの飛びながらの戦闘シーンは特に好き。浮遊感ありました。

主題歌、劇中歌のアジカンの歌は、気だるげな歌い方が、大人びてしまった少年ロディの雰囲気と重なって聞こえてとても染みました。

敵のボスの個性に少し疑問が残った点や、デク・かっちゃん・轟くんの3人以外の雄英の生徒の活躍が少ないのは、ちょっと寂しかったです。

ロディの個性が可愛くて、愛しくて、この秘密を知ったらきっと見た人みんなロディ好きになると思います。
アニメシリーズ見てなくても、すんなり見れる今作品。ヒロアカ初心者にもオススメです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ゲストキャラ、可愛くてかっこよかった!

ひょんなことから、犯罪?に巻き込まれて指名手配されちゃうデク。
でもみんながデクのこと信じて、それぞれのヒーローの仕事頑張ってて、見てても元気もらえるキャラクターがたくさんでした!!

ロディ、弟と妹のことを守らなきゃって頑張ってたし、個性がめちゃめちゃ可愛かった^^
ゲストキャラの声が俳優さん起用だったので不安ではあったんですが、あんまり違和感なくて、ラストシーンとか切なくて泣けた~><。。

イチオシキャラの爆轟くんも安定のオラオラくんでカワイイかっこよかった^^

1度目は2D(入場特典小冊子)
2度目は4DX(入場特典スペシャルメイキングブック)
アニメの線画見るの好きなので、メイキングブックは嬉しい^^

4DX、結構激しめにぶん回された感じがした…楽しかったけども!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

71.8 15 2021年夏(7月~9月)アニメランキング15位
月が導く異世界道中(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (326)
1085人が棚に入れました
平凡な高校生だった深澄 真は、とある事情により“勇者"として異世界へ召喚された。しかしその世界の女神に「顔が不細工」と罵られ、“勇者"の称号を即剥奪、最果ての荒野に飛ばされてしまう。荒野を彷徨う真が出会うのは、竜に蜘蛛、オークやドワーフ…様々な人ならざる種族。元の世界との環境の違いから、魔術や戦闘においては常識外な力を発揮する真は、様々な出会いを経て、この世界でどう生き抜くのか…… 神と人族から見捨てられた男の異世界世直しファンタジー開幕!

声優・キャラクター
花江夏樹、佐倉綾音、鬼頭明里
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

みにくい白鳥の子

(2021.5.2初投稿, 2021.9.24更新)

 ◎ 略称『ツキミチ』1クール全12話
  ※ 最終話後、第2期制作発表あり。

🌕 ❰全話試聴して❱
{netabare}
 本作は原作ファンとして今期の期待作のひとつだった。ゆえに期待を込めてアニメ評価は最初はオール4.5からスタートして視聴中に修正。最終的には、原作を100点とするなら80点の満足度でとても楽しかった。

 主人公と従者達を主軸にして話の寄り道をせず、キャラの登場を制限したことが吉となったと思う。コメディ演出でライトな作風だったことも結果的によかった。作画は彩り豊かな亜空風景が印象深い。とりわけ優秀な作画という訳でもないが、作風との相性が良く、見せ場に相応のリソースが割けていたので不満は全くない。

 最終話後に2期制作も発表されて頼もしい。2期で主人公は、人と魔族との戦争にどのように対応していくのか。主人公とある意味同じ立場の新キャラ2名が、主人公とどう関わるのか。

 1期は原作にあった上記の新キャラに纏わるサイドストーリーは潔くカットされた。それを2期に持って来ることは間違いないだろう。そこに構成の妙を感じる。1期が亜空建国が主軸なら、2期は主人公の亜空外での商売上の人間ドラマが主軸に、と色合いが明確になりそう。

 必ずしも原作通りに進むとは限らないだろう。場合によっては、1期では省略された豪商レンブラントの真実の深堀りも描かれるかもしれない。2期が実に楽しみだ。
{/netabare}

以下、放送前投稿 (2021.9.23推敲)
{netabare}
 原作は、2012年2月から2016年8月迄『小説家になろう』にて連載された。現在、なろうアカウントは無くなった。

 2013年5月からアルファポリスより書籍が刊行。2021年7月時点で既刊17巻(本編16巻+番外編1巻)、コミカライズ既刊9巻。2021年4月時点でシリーズ累計発行部数170万部突破、アニメ放送直前には200万部突破と勢いある作品。

 アルファポリスサイトで無料で読める小説は、書籍のダイジェスト版。漫画は最新の一部のエピソードは無料で読めるよう。

 本作は2020年10月に「2021年アニメ放送決定」のニュースがあった。それがきっかけでコミックを読み始め非常に気に入った。その後ラノベも読み始め現在2周目突入中。

 2021年4月28日、昨秋の特報に次ぐPVが公開され、そこで本作が同年7月放送開始と初めて告知された。

 同時期放送作には、大好きなラノベ原作異世界ファンタジー作品が多い。本作以外では、「はめふら2期」「転スラ2期第2部」「現国」「精霊幻想記」と合計5作品もある。個人的にアニメに費やす時間がますます増えそうだ。

 上記の中では最も遅い告知となった本作、PVを視聴してお笑いの真打ち登場の感。キャストが豪華で皆さんの演技が楽しそう。PV最後の劇伴がツボだった。以上の中でコメディ要素は「はめふら」といい勝負だろう。日本神道の神様が登場したり、日本の時代劇かぶれの主人公の配下がいたり、と他作品とは一味違った日本推しがなかなかユニーク。

 監督は『ログ·ホライズン』『FAIRY TAIL』などの長期シリーズが代表作の石平信司氏。ファンタジーにコメディを馴染ませ長期人気を保った実績がある。本作でも期待している。
{/netabare}

❰主人公について❱
{netabare}
 17歳の高校2年生の深澄 真(みすみ まこと)は、両親と神との昔の契約で理不尽にも勇者として片道切符で異世界に召喚させられた。

 彼は異世界では日本での年格好のまま。配下の多いカリスマ最強主人公となるが、飾らない人柄で天然。だが、ある事情で勇者にはならなかった。それでも異世界での彼の魔力量が人外。戦闘力もチート。さらに周りの助力も大きく、商材にも恵まれ彼の立ち上げた商会はどんどん大きな存在となる。彼はその甲斐性と性格の良さから、ハーレムも可能なほどの財力と地位をじわじわ築くがその気が全くなく特定の異性との色恋とも無縁。

 そんな所は転スラのリムルによく似ている。但し容姿が日本基準では平均、本作の異世界基準ではブサイクという設定で、人型時の美形なリムルより親近感がある。

 個人的に真に魅力を感じるのは、弓道で一芸に秀でている所。所属していた高校の弓道部では彼は副部長だった。弓道の才能以外は全てにおいて平均的だが、地道な努力家で面倒見も良く彼を慕う美人の部員が二名いた。しかし鈍感で恋愛には不器用。女性から告白されてもギクシャクするのが関の山。弓道があるので恋愛優先になることはなかった。ありのままの自然体で、まだ若いのにどこか落ち着いてる彼。しかし道理や礼節を弁えない存在は、たとえそれが神様であろうと堂々と立ち向かう。そんな鷹揚な雰囲気と反骨精神を持つ主人公像が好ましい。

 弓は異世界で彼の戦闘手段として最大の武器となる。彼は召喚後も、時間があれば無心に的を射る鍛錬を欠かさず、弓道を精神修養の一貫として続けている。そこに禅定の静寂美が感じられるが、弓道ならではの魅力だろう。一芸に秀でその道を極めんとする彼。普段は一切の力みが無いが、いざという時は極限の集中力を発揮して敵を討つ彼。なかなか格好いいと思う。
{/netabare}
❰配役について❱
{netabare}
 初回は声優の配役で、シン(巴)の声に個人的にかなりミスマッチ感があったので評価を下方修正。

 美女になってからの巴の外見上の声はあやねるでも合ってるが、竜体の声は誰ともわからない下手な物真似を聴かされてる気分で失笑した。まあ竜体の声は1話以外は出番ないだろうし、アニメは原作よりギャグ主体で作風が軽い。その内に忘れて気にならなくなるかもしれないが初回はがっかりだった。

 巴は外見が美女に変化して後、ヲタクで残念な部分もある。が、本質はこの世界を管理する女神も干渉できない何千年も生きている最強の上位竜の一柱である。その賢さと強さは半端ない。原作中、マコトは巴を頼りになる兄貴のようだと表現したことがある。やはり相応の落ち着きと滲み出る風格も感じられる演技とそれに合う声を期待する。

 姉御肌感が自然に滲みでる声優に演じて貰いたかった。女性らしい声のみならず、時に男前でドスも効く声色が出せる、例えば沢城みゆき、本田貴子、田中敦子あたりの幅広い演技力ある声優が理想。

 その後、巴役の佐倉綾音の演技は田中敦子に似てる感あり。しかしまだ若い。滲みでる年輪が足りない。やはり人生経験豊かな30代半ば以上の声優演じる巴が望ましい。

 それ以外のキャスティングは概ね満足。特にハイランドオークのエマ役の早見沙織。キャラの透明でキラキラの瞳以外は早見沙織の声に全く合わない、というのがギャグとして笑える。

 2話から登場の災害の黒蜘蛛の化身の澪の声は巴ほど違和感なくていいと思う。世界的大ヒット作『鬼滅の刃』の炭治郎と禰󠄀豆子兄妹コンビがそのまま真と澪の主従コンビに。大ヒットの験担ぎか。ネタとしても悪くない。炭治郎と真はすぐに同一声優と気付くが、禰󠄀豆子と澪はキャラクターが違い過ぎて、声を聴いただけでは同じ声優とは気付きにくいと思う。共通点はどちらもかけがえのない家族であること。炭治郎と禰󠄀豆子は血縁者で家族なのは当たり前だが、巴と澪は真にとって恋愛対象でなく家族同然の関係性で愛情と信頼を深めていくから。

 また『神様になった日』の主人公とヒロインのキャストが本作の真と巴になってたが、そちらは視て無いのでインパクトゼロだった。
{/netabare}

❰原作既読視点の各話レビュー❱
{netabare}       (2021年 TOKYO MX 初放送日時)
🌑第一夜「勇者…失格」(7月7日 23:00 - 23:30)
 物語4.5→4.0, 声優4.5→3.5
{netabare}
 漫画第1巻(第一夜『勇者…失格\(^o^)/』第二夜『「世界の果て(ピリオド)」のその先で...!?』第三夜『フラグは立つか立たざるか』第四夜『おしかけドラゴン』)より

〈異世界の 水戸黄門に なり得るか〉

 原作からのバイアスが掛かったため、予想以上に大袈裟なギャグシーンの多用と軽すぎる作風に初回は馴染めず戸惑ったため評価は若干下げた。しかしもう一度視て、コメディアニメとしていい線いってると思い直した。作風にもっと馴れたらまた評価上げるかもしれない。

 一番ウケたのはEDテーマ。まさかまんまの水戸黄門...やってくれる、いいセンスだ。時代劇の勧善懲悪+ファンタジーコメディのエンタメとして割り切った方向性か。今後も石平監督の手腕に期待。

 OP映像の登場キャラでラノベ第3巻(漫画第6巻)迄をアニメ全12話で描くと予想。果たしてどうなるか楽しみ。

 原作の『ツキミチ』は『デスマーチからはじまる異世界狂想曲』同様、小から中の山場の積み重ねで、成り行きまかせでも主人公の強運とチート能力がじわじわと主人公の立場を引き上げる系の物語。それではアニメの1クールから2クール程度の尺では話をどこで切っても間違いなく中途半端になる。

 『ツキミチ』は主人公が三枚目であり、特に漫画版は、ギャグネタ豊富でコメディに徹底できる資質が『デスマ』以上。ならばストーリーで魅せようとするより、視聴者に「ストーリーは中途半端だったけど楽しかった」と思ってもらえれるようコメディに振り切って、キャラの魅力を耀かせた方が成功しそう。

 この初回のノリが最終的に吉となり、2期が生まれることを祈りたい。次回も非常に楽しみだ。
{/netabare}
🌘第二夜「災害の黒蜘蛛」(7月14日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第1巻(第五夜『おとぼけ侍』第六夜『「災害の黒蜘蛛』第七夜『ディープラバー🖤』)より

 いいテンポで話は進む。作風の軽さも少し馴れてきた。

〈亜空間 なつかし夢の 秘密基地〉

 本作の魅力の一つは、子供の頃に秘密基地を作って遊んだワクワク感を呼び戻してくれること。ただ秘密基地といっても亜空はスケールが違い過ぎる。

 彼の記憶にある日本の原風景がモデルの亜空は、水があり自生する自然の恵みありの全ての生き物が生活出来る1つの大地。真はその力をコントロールする事は出来ないが、規模も徐々に成長し拡大し続ける。その力を与えたのは日本神道の神様。当に天地創造の神業。

 アニメで非常に楽しみだった一つがこの彩り豊かな亜空を拝むことだった。異世界の中の異世界、この原作者の発想は素晴らしい。

 また亜空は避難(逃亡)先。この異世界で何でも好き勝手出来てしまう両刃の剣。夢がある反面、テロリスト、サイコパスや世界征服の野望ある者には絶対に渡してはいけない危険な存在と言える。そこが真のこの異世界での立位置に大きく影響していくが、それがどうなるかアニメでも楽しみだ。

〈制作に 遊び心が キラリんと〉

 水戸黄門のテーマは初回のみの特殊EDだったようで出落ちのネタだった。本作は鬼滅兄妹の声優採用など、他にも探せばネタがいくつか仕込んでるかもしれない。これは楽しみだ。
{/netabare}
🌗第三夜「ヒューマンショック」(7月21日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第2巻(第八夜『シム亜空!?』第九夜『人外大移動』第十夜『理解不能』第十一夜『ヒューマンショック』)より

〈あらすじ〉

 マコトが巴と契約した時に生まれた亜空に、マコトを領主と認め忠誠を誓う住民が一気に増えた。初めての縁あったエマを筆頭とするハイランドオーク族おおよそ100名にプラス、エルダードワーフ族たち、上位竜の巴とその眷属のミスティオリザードたち、元災害の黒蜘蛛の澪とその眷属のアルケーたちだ。

 その後、マコトは残酷な現実を受け止めざるを得なくなった。亜空の住民には崇敬に近い愛され方をされたので油断してたら、まさか同族のはずのヒューマンと呼ばれるこの世界の人類には露骨に見下され、さらには魔物認定され討伐を仕掛けられた。しかも他の言語は自由に使いこなせるのに、ヒューマンの使う共通語だけ不自由だった。読み書きと聞き取りは努力で可能になっても、発音は努力虚しく身に付かなかった。

 しかしマコトは従者と共に逞しく生きていく。天敵の女神に対し、さらに怒りを蓄積しながら。

 そしてマコト、巴、澪の三名は、諸国漫遊する豪商の息子と従者という設定で、亜空産の果物を馬車に大量に積み込み出発。初めてたどり着いた街は"絶野"と呼ばれるヒューマンの住まう最果ての地だった。

〈理不尽な 神の仕打ちに 凹む日々 心安きは 人外のみか〉

 無尽蔵な魔力が源の神レベルのチートな能力と、(異世界基準の)不細工なルックスの主人公。これくらいの絶妙なバランス感覚が原作の売れている要因の一つなのかもしれない。

 アルケイの初期移住者は原作は4名のみだが、なぜかアニメではミスティオリザード(ラノベ原作では108名)並の数になってたり、僅かなカットと流れ等の細かい違いはあれど、ここまでほぼ漫画に忠実。そのため新鮮な面白みは少なく物足りなくなってきた。が、アニメならではのネタが時折顔を覗かせ新鮮でアニメも悪くない。

 今回笑えたのはBGMがいい仕事した悪代官と廻船問屋ネタ。

 あと巴が飯抜きで荷物番となった際、原作では「お、鬼ですか若ー!!!」の台詞が、アニメでは「あーっ、鬼ですかー!」で、そこはクスッと。

 台詞をマコト1人から、花江夏樹と鬼頭明里演じるマコトと澪の2人への語りへと微妙に変更。これはネタとしてよりわかりやすくするための変更かもしれない。
{/netabare}
🌖第四夜「あとのまつり」(7月28日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第2巻(第十二夜『ざわめきの夜』第十三夜『姉妹の事情』第十四夜『あとのまつり/(^o^)\』)より

 今回は水戸黄門エンディング第二段が実に楽しい。曲調をオリジナルからよりロック寄りに、歌い手を主人公からヒロインへ、ソロからデュエットへ、と第一段と趣をがらっと変える工夫がいい。第三段をかなり期待。もしあるなら今度はどうアレンジするんだろうか。

 ここまで視聴して言えること。どうやらアニメ2話で漫画版1巻分(エピソード7話)消化、という制作の基本方針があるということ。そしてアニメは堅実で動くカラー漫画として優秀。作風の軽さも味方してテンポが実に良く、今回では水戸黄門風一件落着シーンの演出、特殊ED2などの独自ネタもあってとても楽しかった。

〈あらすじ〉

 マコトと澪が宿へ戻る途中、リノンという名の一人の少女が泣きながら接触してきた。聞けば、行方不明の姉を探してさ迷っていたという。マコトはその姉トアが弓道部後輩の長谷川と外見が瓜二つと知り、リノンの接近がたとえ罠でもこのまま放っては置けなくなった。

 そして巴が望む勧善懲悪道中の始まりは、リノンの姉の救出劇となるのだが...。

〈格さんは 当てる言の葉 核となる 街消え去りて 虚しき荒野(あれの)よ〉

 最後のマコトのアニメの台詞「バレたら隠せないし。ああっ、もうっ、日本語が変だ」が妙に心に残った。世直し道中の最初が一つの街の壊滅というトンデモなオチ。なんとなく大掛かりな舞台セットを用いる懐かしのドリフの全員集合コントを思い出した。

 アニメがギャグコメディに振り切ってるのは正解。そうでないとツッコミたくなる。

 街の破壊中、住人は関係者以外は全く出てこずぼかしてるが、状況的に巴と澪の所業は住人の大量殺戮をもたらすはず。住民の安否確認すらしないマコト。普通はシャレにならないが、おばかなギャグと思えばスルーできる。

 まあ魔物が横行してる命の軽い異世界のこと。マコトも不慮の事故としてドライに割り切って、やっちゃたものはしょうがないと、犠牲者のことはそれほど気にしてないのだろう。犠牲者はヒューマン族で、知り合い以外はマコトが大切にしたいと思える存在でもないし。

 マコトは本気出したら巴も澪も敵わないという。アニメでのマコトの実力発揮はまだまだこれからだろうがこの3名の所属する亜空は既に、この異世界唯一の核兵器保有国、と言っても問題なさそうだ。
{/netabare}
🌕第五夜「よくばり馬車の旅」(8月4日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第3巻(第十五夜『よくばり馬車の旅』第十六夜『グロリアス·ディナー』第十七夜『亜空改造計画』第十八夜『ファンキー·コート』)より

〈あらすじ〉

 マコトは"巴と澪は混ぜるな危険"と判断。巴を武者修行の名目で別行動させた。その後マコトと澪はトア姉妹と偶然救出した冒険者3名を馬車に乗せツィーゲの街を目指す。

 ひとつの街の壊滅という不祥事は魔物来襲のせいにしてごまかし、冒険者として、また商人として、マコトと従者はしたたかにその歩みを続ける。

〈異世界の 男のロマン 冒険者 旅は道連れ 友は増えゆく〉

 道中遭遇した魔物を討伐しながら進む道のり。同行冒険者の生々しい獲物の解体にドン引きしたり、憧れの漫画肉を堪能したり、場違いなほどハイテクな冒険者ギルド発行の冒険者カードに感動したり。

 マコトは、残念な外見と言葉の不自由、という欠点を抱えつつも、いつでも戻れる安全で快適な亜空があって、いざとなれば自身の底知れぬ力があって、頼れる多くの家族のような仲間もいる。

 なんだかんだあっても、マコトの異世界道中は刺激的で楽しそう。今回もアニメの原作再現度は高く安定して面白い。原作未読の方が新鮮でもっとワクワクしそうだ。
{/netabare}
🌔第六夜「ナイスミドルの憂鬱」(8月11日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第3巻(第十九夜『情に厚い人格者(ナイスミドル)の憂鬱』第二十夜『商人ギルド加入試験...!?』第二十一夜『いカニも美味!』), 漫画第4巻(第二十二夜『あの夏の記憶』)より

 今回は漫画4話分のエピソードを無駄を省くことでアニメ1話に巧くまとめていた。巴の分体の柿のつまみ食いはアニオリ。原作のどこかにあるかもしれないが少なくとも今回の漫画の該当部にはなかった。そのセンスはポイント高し。どうやら漫画では出てなくてもアニメでは毎回分体の出番を作るつもりなのかもしれない。同じくアニオリの蜃気楼都市の解説演出もグッド!

 名も無き巴分体は本作では希少の、いやかわ(癒しの可愛い)キャラ。その推しは物語上もとても大切。今後も亜空シーンでは分体を出来るだけ登場させて欲しい。

〈あらすじ〉

 まだFランクのマコトが冒険者ギルドの掲示板でたまたま見つけたSランクの依頼。それはその求める素材が手元にさえあれば特殊ランク扱いで受けられる依頼だった。たまたま自身が既に持つ魔物ルビーアイの瞳が使える。

 依頼主はツィーゲの街随一の豪商。その商会に出向き、主パトリック=レンブラントと直接面会して素材提供。泣くほど感謝されるマコト。それは依頼達成と同時に商会立ち上げの志あるマコトに強力な後ろ楯が現れた瞬間であった。

 その後商人ギルドの登録と食堂での食事も済ませ、人心地ついた後亜空に戻ったマコトに巴から緊急に念話での呼び出しがあった。

 行ってみれば巴と澪はやはり混ぜると危険だった。澪もアニメや特撮のヲタクに目覚め、仲間には相変わらず気苦労が絶えないマコトだった。

〈商人(あきんど)は 清濁飲んで 進む道 右腕無くば 叶わぬ道よ〉

 まさに人生を語る水戸黄門のテーマソング『あゝ人生に涙あり』の歌詞こそが、この世界に生きるマコトには良きバイブル。

 商人としてド素人のマコトには商会運営のノウハウを教えてくれ、後ろ楯ともなる有力者が必要だったが、運良く街一番のパトリック商会に取り入ることに半ば成功した。

 パトリックは敵も多くやり手商人なのは誰でも分かるが人格者と言えるだろうか。実は漫画では、パトリックの美化された過去の伝聞を商人ギルドの受付嬢がマコトに滔々と語る。アニメではそれをカット。マコトはその話の先入観でパトリックを評価してしまう。

 まだ17歳のマコトは人を信じやすく見る目が甘い。が、さすがな巴。普段の暴走キャラとは裏腹。大人の洞察力で何かに気付いたよう。実に頼もしいマコトの右腕だ。

 軽いコメディでも人間描写はかなりシビアなのが本作の魅力のひとつ。強欲ではないお人好しキャラはマコト以外はかなり少数派。特にヒューマン族はそのほとんどが欲望に忠実でしたたかなキャラばかり。

 鏡のように悪意には相応の反撃で応えるマコト。時に情け容赦がない。しかし彼の本質は日本人らしく平穏を愛する17歳の高校生の甘ちゃん。それを補う従者との関係性はとても魅力的に思う。アニメでは今の所戦闘力以外は悩みの種に見える澪も、きっと巴とはまた違う方向でマコトの良きサポーターに成長していくだろう。
{/netabare}
🌓第七夜「秘薬精製」(8月18日 23:00 - 23:30)
 物語4.0→3.5 キャラ4.5→4.0
{netabare}
 漫画第4巻(第二十三夜『秘薬精製』第二十四夜『今日から僕は!!』第二十五夜『世直し劇場』第二十六夜『わけありトップランカー』)より。
 [第二十七夜『二つの顔』第二十八夜『裏道の小石』はカットされ今回で4巻終了]

 原作は今回のあたりから人間の暗黒面を赤裸々にする傾向がより強くシリアスでハードな部分が今まで以上。アニメの今後はコメディ路線を守るためどうするかに注目。

〈あらすじ〉

 マコトは絶野で知り合ったレベル114のアルケミーマイスターのハザルと共にレンブラント宅を訪れる。そこでマコトはハザルの秘薬精製を見学することに。ルビーアイを主原料とするそれは呪病の特効薬。レンブラント氏の妻と二人の娘がその病で絶望的だったがその薬さえあれば助かる。

 ハザルは難なく秘薬を作りだし投薬段階へ。しかしうっかり八兵衛も真っ青のハザルにマコトの苦労は続く。が、なんとか試練を乗り越えミッション完了。

 その後マコトは帰宅途中に巴と澪に合流。すると数十人の刺客の集団来襲。巴とマコトのみで難なく刺客はほぼ全員半殺し。事情を問えばレンブラントを恨む呪術者に嵌められ誤解があっての襲撃と判明。結果マコトは彼らを全員赦すことにした。

 刺客のリーダーは冒険者トップランカーのライム・ラテ。彼は贖罪として冒険者を引退した。しかし心根に男気溢れるライムは将来に見込みありと巴に評価される。そして巴の配下となり密偵として新たな人生のスタートを切ることになった。

〈弥七殿 八兵衛殿も あらわれて 世直しごっこ まことあわれに〉

 BGMがしっかり水戸黄門してた。弥七ポジションの役者も揃い巴は楽しそう。一方の若は体を張った苦労とご老公の定番台詞の羞恥でうち震えるのみ。なんとも哀愁漂う憐れさよ。

 巴とライムとの件は、往年の人情豊かな時代劇のオマージュとして成立するほど巧く演出してたと思う。マコトの柔道による捕縛の作画もなかなか様になっててよかった。巴分体がワンカットだけだが登場したのも好い。

 ただし人間の醜い部分がクローズアップされるエピソードゆえ、コメディとしては若干の不完全燃焼感あり。巴によるレンブラントの実像暴露とその対処を原作からかなり端折った。コメディに水を差ささない程度のシリアスに収める配慮か。レンブラントの本質は原作でもマコトは知らないままなのでそれもありか。

 おかげで巴の智恵の深さと度量の大きさが原作ほど伝わらなくなってしまった。原作未読なら気にならないだろう。しかし原作知るとやむを得ないとは言え物足りない。ゆえに今回は作品評価とキャラ評価を下げた。

 今までは簡略化されることはあってもエピソードを丸々カットすることはなかったが、次回は漫画第4巻の残りの2話と第5巻の前半の4話分をすっ飛ばすのは確実。そして5巻の後半の第三十三夜からスタート。話の流れ自体は自然に繋がりスキップしても問題は全くない。だが、特に5巻の4話分(第二十九夜~第三十二夜)の扱いに関しては今後どうするか非常に気になる。
{/netabare}
🌒第八夜「亜空ランキング」(8月25日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第5巻(第三十三夜『きっかけはオーク』第三十四夜『亜空ランキング』第三十五夜『シャドウテイル·ハンター』)より

 前回は原作の大幅カットでレンブラントの実態をぼかしたことで栄養不足だったが、今回は栄養に十分配慮してる健康的なダイエットに成功してる感。カットしても先々に問題ない部分は躊躇なく原作からすっぱりと。それでも原作の持ち味をアニメで申し分なく再現していた。

〈あらすじ〉

 亜空に戻ったマコトと巴と澪にエマからの問題提議があった。亜空の戦士の戦闘訓練で参加者は完敗が続くため、マコト達との実力差に凹み自信喪失中とのこと。そこでマコトは参加者を調査した結果、訓練に関する種族間の情報交換の少なさに気付く。

 その実状から巴は対策を立てる。それは全種族参加の個人戦を七日に一度開催してランクづけすること。それはお互いの秘術をぶつけ合い切磋琢磨することが目的だった。またランクづけは戦士としての適性を見極めることができ、別の道で亜空に貢献してもよいという弱者救済策でもあった。

 その後、マコトが冒険者ギルドに赴くといつものギルド嬢から依頼があった。レベル1,000超えの巴と澪に、ライム・ラテの後継となるトップランカーを育成して欲しいと。そこでマコトは巴を派遣して顔見知りのトアのパーティを鍛えることに。そしてトア達は巴のスパルタ式の指南により、否が応でもトップランカーとして羽ばたく基礎を身に付けることになった。

〈巴こそ 師とするならば 道極む 長き年月 生きる智恵ゆえ〉

 何千年も生きてる上位竜巴は全体を見ながら的確な判断を下せる参謀にして武の最高指南役。元災害級の魔物の澪は相変わらずマイペースでマコトと食にしか関心がない。そのコンビが絶妙で面白い。

 しかし澪は今回のトマトの件がきっかけで、巴とは別の道で亜空での貢献が始まりそうだった。少しずつ亜空は発展し、その住民も成長していく。そして、適材適所で亜空はこれからますます発展していくんだろうな、と思う話だった。

 亜空が磐石な存在になるほどに、駄女神の管理する弱肉強食のハードな世界に身を置かずともマコトは人外の仲間とだけで幸せに生きて行ける。だが、いつも面倒事を引き当てるのが彼の宿命。お人好しにも亜空外との人々とも付き合い続けざるを得ない。

 毎回のマコトの川柳の心の嘆き、それは逆にどんな時も前向きな彼の器の大きさの表れ。常人は嫌なこと面倒なことが降りかかっても嘆く前に放り出すのが一般的。しかし彼は一旦関わった以上は好き嫌い関わらず最後まで責任を持つのだ。

 主人公の特技が"弓道"という設定がここで生きる。弓道で培った集中力と忍耐力で的を射た結果を最後は達成してしまうのが彼の真骨頂。常に己はニュートラルで自力も他力も自在に活用できるマコト。彼は若くて甘ちゃんに見えて実は達人かも。でなければ多くの実力者を従える彼の人望の大きさは生まれようがない。

 さて、個人的に原作で好きなキャラが今回最後に登場。次回アニメでどう描かれるか楽しみだ。今の所はアニメは別キャラ中心のサイドストーリーを挟まぬ方針のようで、主人公マコトと従者中心のエピソードが続く。原作は群像劇としての旨味もあるが、アニメも回が進めばその味わいも楽しめるだろう。ぜひアニメ第2期を制作して欲しい。

 今期は残り4話。原作とアニメそれぞれの味わいを楽しもう。
{/netabare}
🌘第九夜「喰うか喰われるか」(9月1日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第6巻(第三十六夜『人外大宴会』第三十七夜『深澄神!?』第三十八夜『喰うか喰われるか』)より

 アニメでようやく登場のツッコミとボケのお笑いコンビ、スポーツ飲料アクアエリス。いつも一緒で天然ふしぎちゃんに振り回される常識人の真面目ちゃん。他の類似作品ではいそうでいないコンビ。特にエリスが好きでアニメ登場が楽しみだった。電波系の独特なキャラで原作では一人ぶっ飛んでて存在感が抜群だったが、アニメでどこまでその妙味を再現出来るか楽しみだ。

〈あらすじ〉

 ツィーゲでの商会設立の祝いの宴で盛り上がる亜空。マコトは屋外の壇上の玉座に在って住民たちとの交流を楽しんでいた。

 そこで澪の配下のアルケーのアキナから報告を受ける。万能の秘薬素材として希少種のアンブロシア。マコトは澪にその花の群生地を調査してもらっていたが、ついに見つかったとのこと。それはティナラクの森にあるという。しかし、その地にはアンブロシアを管理する種族が住んでいるらしい。

 その他にも様々な報告があったが万事順調そうで安心のマコト。その夜、彼は弓の修練に時を忘れて没頭する。するとマコトの気配の変化に慌てる巴と澪。それはマコトが死んだかのようで、巴と澪は心配のあまりマコトの側に駆けつける。

 そこで、巴の分析により衝撃の事実が判明。射に集中する度に、マコトの魔力の保有量が膨大に上がり、同時に亜空も拡張し続けると。マコトは理解不能のその事実に落ち込んだ。澪はマコトの無事に泣いた。そして巴は、もはや神業としか言い様がないマコトの力の前に、ただ笑うしかなかった。

 その後、ツィーゲでの逗留先での一騒動などもあり、マコトは澪のご機嫌取りも兼ねて、アンブロシアの群生地の視察に二人きりで向かう。その道すがら、見ず知らずのヒューマン三人の冒険者たちがマコトたちを尾行していた。マコトは界の探知で彼らは無害と判断、澪に蜘蛛の糸で足止めだけさせてとりあえず無視。そして現場に無事到着。するとそこには、アンブロシアの保護者が二人待ち構えていた。

〈亜空こそ 生きる喜び 育む大地 主(あるじ)加護満つ 寄る辺なるかな〉

 万事順調の陰にマコトあり。天地創造の神業は、マコトを貶めた駄女神でも出来ない。日本の神様がマコトの守護神だからこそ、亜空の存在とその維持も際限なく可能なのだろう。気候は穏やか。自然の恵みも豊富で、外界で食べらない種類豊富な自生の果物がある。農作物もすくすく育つ。ドワーフの生活技術が行き渡り、巴あって最高の武芸向上環境がある。当に楽園。住める民は幸せだ。

〈まちづくり 主違えど 人外の 民似てくるは 不思議なるかな〉

 『ツキミチ』マコトと亜空の住民は、たまたま同期で放送中の『転スラ』リムルとジュラ・テンペスト連邦国の住民の関係と非常に似ている。

 リムルとマコト。性格は世代設定は違えど結構似てる。だが、強さと見た目はそれぞれ独特のものがあるため意外に被る印象は少ない。とは言え、リムルは困難を乗り越える度に、その世界の生きる者の頂点を目指すかのような進化が続く。対してマコトは、自ずとその能力は世界の創造神に近づいていく。その意味ではマコトの方が突き抜けてユニークで面白い。
 
 ついでながら『ツキミチ』と『転スラ』の主人公の配下は、役割や外見上でなどで被るキャラが多いと思う。たまたまなのか意図したものかは不明なれど、キャラ被りは探すと結構沢山いて、ネタとして面白い。

 キャラ被り濃厚なのはエマとシュナ(正反対な外見はギャグか)。澪とシオン。巴は複合性強く、大賢者とヴェルドラが主成分でベニマル、ハクロウ、ソウエイの隠し味ありか。
 
 外見上もろ被りは、エルダードワーフのベレンはカイジン。ミスティオリザード上位戦士のリディはガビル。ハイランドオークの上位戦士アガレスはゲルド。そして今回登場のアルケーの進化した姿の白衣姿のミナトはベスター、修験者の法衣着用のホクトは初期のクロベエ。

 そしておそらく次回登場予定のガイコツさん。アニメ同時期で、僅か一週間の誤差で初登場の転スラのアダルマンと丸被り。よほどご縁があるようだ。

 また、アキナと転スラのハルナも、出番少なく地味ながら同じ立位置で結構似てるキャラ。本作のアキナは澪の配下で助手のアルケー、ハルナはカイジンのお手伝いでシュナに師事し織物勉強中のゴブリナ。種族や外見こそ違えど、どちらも内外共に可愛く存在感あり。

 以上、同時期放送で視聴中ということもあり、つい転スラと比較してしまったがどちらもお気に入りの作品だ。一番の共通点はどちらの作品も都市開発ゲームの魅力があり、主人公は仲間を家族として非常に大切にすることか。

 なろう発表開始時期が1年遅い転スラの方が、本作を参考にした可能性があるかもしれない。だがパクリとは思わない。設定上で多少の類似性があっても話には独自性があり、面白さに甲乙は付けられないからだ。


 さらにアニメのネタとして、マコトと転スラのユウキは同一声優であることから、穿った想像も成り立つ。例えば、リムルのライバルのユウキは、リムルのせいで世界征服の目的果たせず、宿命として死して後、無意識にマコトに生まれ変わることで、別な異世界で再び覇権に挑むってこと。

 今生は世界征服は懲り懲りのユウキの魂。それよりも、リムルを参考に権力自体には興味無く、仲間を守ること優先で周りから自然に後押しされる形で不動の地位を得ることが天命だったりして。特技は別として、マコトとユウキは外見上、小柄な黒髪日本人な所とか似てるし、そんな妄想するのも楽しい。


 ところで今回、アンブロシア(保護する種族はこの花を紅蓮華と呼ぶ)の群生地で澪を妹扱いして手を繋ぐマコト。そして次回のアニメのサブタイトル(漫画の第三十九夜と同一タイトル)。

 以上から『鬼滅の刃』思わせるもの複数浮上。本作はどんだけネタがあるのやら。もう今回の巴同様に笑うしかない。
{/netabare}
🌗第十夜「鬼の隠れ里」(9月8日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第6巻(第三十九夜『鬼の隠れ里』第四十夜『嵐の前触れ』第四十一夜『しょんぼりアンデッド』)より

 この調子だと、コミカライズ第7巻の最後がアニメ今期の描く範囲になりそうだ。

〈あらすじ〉

 マコト達と、澪の蜘蛛の糸をかいくぐって付いて来たヒューマンの冒険者3名は、アンブロシアの保護者アクアエリスコンビに泥棒とみなされ攻撃を受ける。その時、澪は怒りで冷静さを欠き頼りにならず。そこで、攻撃に巻き込む危険がある冒険者達をなんとかしてもらおうと、仕方なく念話で巴に救援を要請した。

 そして足手まといな冒険者達は全員、巴により亜空内の蜃気楼都市に転送する。そこで一転、マコトと澪は反撃に。勝負は一瞬で決まり、アクアエリスを拘束して彼女たちの住む里に向かった。

 アンブロシアをヒューマンから守っていた種族は森鬼と呼ばれるエルフに似た種族。里の長老たちにアンブロシア収奪の誤解を解くため事情を話すマコト。

 とりあえず表面上は理解され歓待される流れになったが、その後、思わぬ出逢いとトラブルがマコトに降りかかることとなった。

〈出逢いには 亜空の未来 変える鍵 あると思えば 全てが吉よ〉

 マコトと亜空に起こるいろんな変化がアニメでも面白い。ただ、アニメのエリスは全体的にコメディ演出が多いためか、雰囲気に埋もれて原作ほど存在感がなかったのは少々残念だった。

 今回から登場の新キャラ、森鬼(もりおに)のモンドに大塚明夫、そして新従者のリッチは津田健次郎、と渋い声のキャスティングで少し意外だった。主役が明るいテノールで、上記二人は落ち着きと深みあるバスバリトンの声域と声質。既に登場のレンブラントの井上和彦も同類で地声はバリトン系。

 以上、若者主人公と彼を取り巻く同性の年長者は、コントラストがはっきり。キャラが絡んだ時、ハーモニーとしてとても味わい豊かだ。
{/netabare}
🌖第十一夜「さようなら」(9月15日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第6巻(第四十二夜『さようなら』)、第7巻(第四十三夜『亜空改造計画 Season 2』第四十四夜『ととさま』第四十五夜『人ではないナニカ』)、第8巻(第五十三夜『深澄真の消失』第五十四夜『気まぐれ女神の御使い』)より

[上記は、第四十二夜以外は、内容の一部でもアニメで描かれたものを含む。第7巻(第四十六夜~第四十九夜)、第8巻(第五十夜、第五十一夜)は完全カット]

 予想から外れ、原作が大幅アレンジされエピソードは大胆にスキップ。アニメは最終話に相応しいドラマチックなエピソードを選択したためと思われる。

 そのため、Aパートは第四十二夜の内容がほとんどだが、Bパートはそれ以降のエピソードをかなり簡略化して、今回の最後への繋がりのため必要最低限の内容にとどめていた。アニメ最終話のサブタイトルは、漫画第四十九夜と同一だが、内容は全く違うだろう。

〈あらすじ〉

 亜空で原因不明の爆発が起こり、巴が血反吐を吐いて倒れ意識不明になった。マコトは巴の介抱は澪に任せ、新従者のリッチと共に亜空に戻ると、爆発現場は惨憺たる状況で死傷者多数。

 そこに、蜃気楼都市に招待した冒険者の生き残り一名の記憶がマコトの頭の中に流入。そのためマコトはすぐにこの惨禍の原因が冒険者達にあったことを突き止める。そして悪意と傲慢で亜空の住民を殺した冒険者の生き残りを処刑するマコト。彼は初めての自身の殺人の罪を冷静に受け入れた。が、その後感情が爆発。殺人は後悔はせずとも犠牲者の死に慟哭した。

 その後、気持ちの整理をつけたマコトは、反省し今後の蜃気楼都市の改善策を講じ、新従者を"識"と命名。そして彼を伴い学園都市ロッツガルドに、レンブラント氏の後ろ楯で自身の商会の支店設立と留学のため向かうことになった。

 ところがその道中、女神にマコトは見つかり彼は単独で見知らぬ地へ突然転送される。そしてその先で思わぬ未知の強敵に襲われることになった。

〈新しき 骨太配下 加わりて 識と歩むは 人の道かな〉

 ”識”は、元リッチでアンデッドだったが、生前はヒューマン。ヲタク趣味もない同性の求道者同士。マコトより年上だが従者の中で一番マコトと気が合いそう。

 そして人間の常識で分かり合える仲間が増えたマコト。識は、この世界で商売する上でも、実務上この上なく頼もしい存在になるだろう。

 原作者の作りだすキャラは、役割分担をよく考えた上で巧妙に配置されてると思う。

 今回はシリアス多めでコメディに徹底出来ない状況になり、マコトの心の川柳はなし。今回、亜空の王として脱皮したマコトには愚痴のような川柳は場違いだからだろう。

 今回のメインエピソードは個人的に好きな所で、Aパート全体の作画と演出は秀逸。モノクロ演出で血を強調して殺人の罪を象徴するセンスもいい。そして、原作とは違うアニメの予想外の展開は新鮮で、個人的にはこれはこれであり。果たしてどんな最終話になるのか非常に興味深くなった。

 原作未読のアニメ視聴組でこの作品が気に入った方は、ぜひ漫画版だけでも読んでアニメとの違いを味わって欲しい。原作には、より複雑な人間模様が描かれ、アニメと違う楽しみが必ずあるはずだ。

 ところで、今回初登場の新キャラのソフィアの声優は、沢城みゆきが担当。❰配役について❱で書いたが、個人的に本作では巴役のベスト筆頭は彼女。意外、まさか彼女が別の役で出演するとはびっくり。それなら、キャリア違いのギャラの差で予算が上がるかもしれないが、巴とソフィアは声優を入れ替えて欲しかった。

 そうすれば、人生と声優キャリアの差により、滲み出る風格がアップして、巴の存在感は今以上になったと思う。佐倉綾音も実力派で、田中敦子の声にやや似ている感の巴の演技は、決して悪くはない。だだ比較すると、ソフィア役の方がより相応しいと思う。
{/netabare}
🌕第十二夜 (終)「月が導く...」(9月22日 23:00 - 23:30)
{netabare}
 漫画第8巻(第五十四夜『気まぐれ女神の御使い』第五十六夜『変態頂上決戦』)、漫画第9巻(第五十七夜『青い光』第五十八夜『痛み分け、あるいは勝者なき朝』第五十九夜『おかえりなさい!』)より、AパートとBパートの冒頭迄。以降は第7巻と第8巻から最終話に相応しい部分を抽出してエピローグとして構成。

〈あらすじ〉

 マコトと対峙したのは、ヒューマンと魔族との戦争で魔族側についた冒険者最強とされる"竜殺し"ソフィア=ブルガと、巴と同じく上位竜が人の姿になった”御剣(みつるぎ)”ことランサー。そこは戦場で、彼らはマコトを女神が寄越したヒューマンの加勢とみなし問答無用に命を狙い攻撃する。

 嘗てない強敵にマコトは間一髪で攻撃を躱すが不利な戦いが続く。そこで最後にマコトは指輪による魔力の封印を全解除して反撃。結果、神業級の魔法が発動し、その威力は核攻撃か天変地異の如くとなった。そして、その大地の抉られた跡地には巨大な湖が誕生。ソフィアとランサーはかろうじて生き長らえたものの、戦場の兵士の犠牲者多数となる大災害となった。

 マコトは亜空の自室のベッドの中で目が覚めた。澪によって既に傷は跡形もなく癒やされ、再び順調な日々を取り戻す。そして、マコトが代表で識が実務補佐、新たに巴がスカウトした森鬼たちやドワーフを従業員とするクズノハ商会のツィーゲ店がオープン。マコトのヒューマンの世界での躍進がいよいよ始まった。

〈クズノハの 勢い誰も 止められぬ 国はもとより 女神だといえ〉

 ということを2期に暗示した今回、核撃級バトルアクションになかなかの見所あって面白かった。構成が絶妙で、今期の主要キャラは僅かながらでもほぼ全員登場。最終話に相応しいまとめ方だ。

 巴の分体推しが僅かでも毎回必ずあったので、コモエが登場することは想定済みだったが、いいタイミングで登場した。最後のマコトの独白と、上げて下げる心の川柳二首もセンスいい。

 ひとつ残念だったのは黄門ED第3段は無かったこと。ひそかに"識"歌唱によるそれを期待していた。来期でもあったら嬉しいが、ネタとしては賞味期限切れでさすがにそれは無いか。

 今期の第七夜から原作と構成が異なり始めた。そして最後の二話はアニメ独自の流れになったので、2期は原作とアニメの構成の多くは一致しないと思われる。今回ちょっとだけ登場した勇者二名とその仲間たちのエピソードも盛り込まれ、マコトたちがあまり登場しない回もあるはず。2期制作は既に発表済み。どんな続きが視られるのか、今から楽しみだ。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

この手の「異世界モノ」では安定感があり、しっかりと作られている部類

【レビューNo.94】(初回登録:2023/11/12)
ラノベ原作(なろう発)で2021年作品。全12話。
この作品、ABEMAでやたら一気観配信されてるって感じで、リアタイを含め何
やかんやと(完全じゃなくても)4回位視聴してるんだよな。
爆発的な面白さはないけど、安定して観てられるって感じ?!
1期の最後に「2期決定」が発表されてましたが、次の冬アニメでしかも連続
2クールでの放送決定ということで、1期のレビューをしておこうかなっと。

(ストーリー)
平凡な高校生「深澄真」は、
・両親が元々異世界人で、日本へ渡ってきた。
・その時の女神との契約で、2人の大切なものを捧げるという契約があった。
そのため、突如異世界へヒューマン(異世界の人間)を救う勇者として召喚され
てしまう。
しかし異世界の女神の「顔が醜いから」という理不尽な理由から
・クーリングオフとして、別の勇者を召喚する
・「醜いからヒューマンとは交わるな」ということで「ヒューマン以外の言語
 が理解できる能力」だけを付与される
そして、この異世界の果てに捨てられたのだった。
しかし真は
・現世の神から(女神に問題あることを知っていたので)予め加護(能力)が
 与えられていた。
・また現世では肉体的にも魔力的にも負荷を受けて鍛錬するような生活してい
 たらしく(月で重力から解放されるみたいに)異世界ではその負荷から解放
 され超人的な能力が発揮できる。
というチート能力の持ち主だったのだ。
異世界の果ての荒野を3日3晩彷徨った真は、魔獣に襲われているオークの娘・
エマと出会うのだった。

(評 価)
・「異世界モノの形式美」を意識した作り
 ・タイトルの「異世界道中」とか作中にも時代劇ネタが入っているなど、調
  べてみると作者はやはり時代劇好きのようです。
  時代劇人気の理由のひとつはその形式美にあると言われています。
  (高貴な身分を隠しての悪行の調査~正体を明かして悪事を白日の下に晒
   す~決めゼリフ・殺陣を交えた「懲悪勧善」展開)
 ・本作も大きな流れは
  {netabare}・上述の通り異世界の果てに飛ばされるも、チート能力で
  ・「上位竜」を従者に →姉御侍風美少女「巴」に変身
   「災厄の黒蜘蛛」を従者に →一途な黒髪美少女「澪」に変身
    2強のハーレム要員ゲットw
  ・ヒューマンと交流するため街に出向くも、亜人っぽい顔立ちにヒューマ
   ン語が話せない、そしてとある理由からヒューマンに恐れられてしまう。
   しかしそれとは裏腹に巴が管理する「亜空」と呼ばれる空間に
   ・真が最初に助けたエマらオークやドワーフ
   ・巴、澪の眷族のリザードマンやアルケー等
   亜人種がどんどん集まってきて「蜃気楼都市」が建設されていく。
   (この辺が「劣化転スラ」と揶揄される所以であるが)
  ・そして農産物やドワーフ製作の工芸品を売るために、商会を設立。
   クズノハと名乗り自らの正体を隠し、ヒューマンと交流するようになる。
   その過程で見えてきたヒューマンの街の闇の部分・蔓延る悪を成敗!
   (真自身が積極的に正義を貫くというよりは、巴と澪が先走って大暴れ
    的な要素が大きいがw)
  といった感じで、時代劇の形式美ならぬ「異世界モノの形式美」をしっか
  り継承し、あまり余計なことをせずこの手の作品としては割と丁寧に作ら
  れているという印象ですね。
 ・主要キャラの方も2大美女
  ・巴(CV: 佐倉綾音)
  ・澪(CV: 鬼頭明里)
  に加え、街を総括する大番頭的存在として
  ・エマ(CV: 早見沙織 ※何故かエマさんは美少女化されなかったw)
  ・主人公真(CV: 花江夏樹)
  結構豪華な声優陣を配し、ギャグなどはスベッているところも多いですが、
  巴と澪のハチャメチャぶりに花江さんらしくツッコむ展開やはやみんの手
  綱を握るしっかり者の演技などは上手く機能してるなという印象です。
  それにこの手の作品にしては、結構末端のサブキャラも丁寧に扱っている
  なあというのも好感が持てますし。 

 まあ早い話がテンプレ展開ってやつですが、それでもしっかり作れば安定感
 があり、それなりに面白い作品に仕上がるなという印象ですね。{/netabare}

・2期ありきの構成だった?!中途半端感があった1期
 しかし安定感はあるが、テンプレ展開がメインゆえにそれ以上の突き抜けた
 面白さがないのが・・・
 {netabare}・異世界の女神にロクな能力を付与されなくても、環境の違い等で結局チー
  トやん。(この辺がちとチグハグ)
 ・一応「異世界世直しファンタジー」という触れ込みらしいが、その要素が
  かなり薄いやん。
  それよりも街づくりや商会設立等いろいろと手を出して、何かと中途半端
  に終わったな。
 ・真自身にも「(元々この世界の住人であった)両親の軌跡をたどる」とい
  う目的があったが、そんなことはもっと後回し。
 上述のように個々の要素はよかったのですが、全体像でみるとこの作品はど
 こを目指しているのかわからないって感じなんですよね。
 まあ最後に「2期決定」と種明かしされて、1期はそういう位置づけかと納得
 はしたのですが・・・{/netabare}
 
個人的にはストーリーの中途半端感は否めませんが、キャラの掛け合いは総じ
て面白かったと思いますし、ラストの戦闘シーン
(女神に見つかり、最強の敵がいる戦場にいきなり強制転移させられる)
の作画レベルも高く見応えもあったので、
「俺たちの異世界道中はこれからだ!!」
エンドで終わっても別に不満はなかったんですが・・・
(この手のなろうとかじゃあるあるだしw)
むしろ2期を連続2クールでやるだけの意義ある作品を提供できるのか、そちら
の方が不安なんですけどね。
そういう意味では2期を観ないと正当な評価はできないところですが、1期もこ
の手の「異世界モノ」にしては(テンプレ展開ながらも)他の量産型作品と比
べしっかりと作られてる感があったので、そこそこよかったという印象ですね。
ちなみにWikiによると、日本テレビ史上最高金額で海外セールスされたとかw
ホンマかいな?!

OP「ギャンブル/syudou」
ED「ビューティフル・ドリーマー/Ezoshika Gourmet Club」に加え
   「ああ人生に涙あり(水戸黄門)」をキャラソンでぶっ込んでくるとかw
「ギャンブル」の歌詞はYOASOBIに引っ掛けて
「~俺は夜なんて駆けない~未来に賭ける~♪」はなかなか秀逸だったし。
(ちなみにadoの『うっせぇわ』はsyudouの作品)
OP/EDはどちらも結構好きだったかな。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

転スラの元ネタ?

よくある異世界転生無双もの

{netabare}
最初は結構面白かったけど、だんだんとつまらなくなった。
相変わらず花江主人公はノリが寒い。
心の声がやたらと多くてそれが全部寒い。
周りの女のノリも寒くてきつかった、あの蜘蛛と青髪両方とも頭がピンクで本当にきつい。

戦闘も面白くない。
OPのラスボスっぽい髑髏ですら完封するし、面白みがない。
俺TUEEEE自体が嫌いというわけではないんだが、俺TUEEEEにしてももう少し見せ方を工夫してほしかった。
その点最終回の戦闘に関しては面白かったんだけど。

世直しをするのかと思えば街を破壊しまくったりなんというか、何がしたいんだって感じのアニメだった。
前世要素が活きているのは良かったけど、どうせ活かすならもう少し活かしてほしかった感はある。

まあダラダラと見れる点で言えば決して悪い作品ではなかった、ただ物足りなさがある。基本的に可もなく不可もなくって感じの展開を繰り返すアニメだった。起伏がない。
最終回に関しては上手くまとめていたと思うのでその点で少し評価高め。

街づくりパートとかを見てると転スラってこの作品のパクリなんだなって感じた。転スラこの作品よりは面白いと思ってるけど。
正直、蜘蛛や龍、骸骨が美少女、美少年化する展開普通に面白くないからやめてほしい。
そっちを人化させてなんであのブタを人化させないんだとも思った。
正直二期はいらないです。何で海外人気があるのか。

OPがスルメ曲でした。
歌詞が面白いw
{netabare}
1話 5/10
始まり方からはぁ...てなる。
ああ、けど神と言ってもツクヨミという感じでタイトルの月とか連してる感じか。じゃあまだいいスタート。
けど、主人公受け入れ早すぎだろ。
いきなり異世界に行けと言われて行くって。
会話と読み書きはできるようにしてくれるというご都合主義。
ヒロインが気持ち悪い。またチート主人公かよ。
早見沙織の無駄遣い。
これレベル1ってオーバーフロウなんだろうなぁ。
このすばで見た。
いきなりめっちゃ強そうな龍に対抗できるという。
龍がしゃべるのダサすぎる。
まあ転生前もしっかりとストーリーに関わってきそうなのはいいところ。結局主人公チートかよ。
そして龍も美少女化。
なんだこのEDw

2話 7/10
時代劇?ほんとに水戸黄門か?
OPがあんまりよくない...。
CG鑑賞とシーン回想w
おお、目標がしっかりしてるのはいい。
しかも母と父の軌跡をたどるといういい目的。
転生前の設定も活きてきそう。
戦闘以外と凝ってて面白いけどところどころ賢者の孫みを感じる。
ED変えるな 

3話 6/10
名前を与えられると強くなるという、転スラで見た設定。
転スラより先なのかこれ。
転スラってまんまこれの真似事だな。
主人公そんな不細工なのか?w
主人公がヒロイン殴るアニメは珍しいw
逆は多いけど。
出たなろう特有の謎ギルドシステム。
なんで力見せびらかすんだよ。は?
ホテルでイキるテンプレもなぁ...。

4話 9/10
このOPも結構スルメ曲。
いつの間にか今期でトップクラスに好きな曲に。
いやこのウィンドウ何?
知り合ったばかりの人より昔からかかわりのある人を優先するのはいい。
エロアニメかな? 噛ませ感
魔法の結界のデザインが独特でいい。
男の触手プレイ誰得。
町で喧嘩するのはなぁ。
男側が女をぶっ飛ばすってのは珍しい。
 
5話 6/10 
謎おさらい。おさらいとは...。
世直しどころか壊してるじゃん。
主人公の心の声多すぎないか?寒いし。
割って交換しそうなカード

6話 6/10
なんかいつもなろうになってきたなぁ、依頼も試験も。
蜃気楼都市の計画は面白くていいなw
確かに主人公だけ変なの持ってたら浮くしね。
こういうとこの設定がしっかりしてるのはいい。
レンブラントとどっちが味方なのかわからんな。

7話 5/10
主人公の心の声いらん。
髪のない女とか描写するアニメ珍しい。
許してもらえるのかよw

8話 4/10
こんな感じの厳しいリーダーになってるのか。
偶然力を手に入れたのにイキってるのはなぁ。

9話 4/10
ガビルかな?w
ほんと転スラってこれに影響受けてるんだな。
この世界の星座なんで把握できてるんだ?
そりゃ夜伽だろw 今回きついな。

10話 5/10
主人公がほんと寒い。マジで寒い。
なんだこのつまらない戦闘
1割は高い。こっちも骨を仲間にするのか。
骨のままでいいのになぜイケメン化。
こいつを人化するならあのブタを人化してくれw
引きは上手いけど、どうせ復活するんだろうなぁ。 

11話 4/10
どうせ復活。闇落ち主人公草これギャグ?
今度は泣き出したぞ、主人公情緒不安定かよ。
死んだ奴結局存在感ない奴らじゃん。
主人公どんだけ不細工なんだよw
こっから学園で俺TUEEEが始まるの?
なんか学園俺TUEEEを書きたいだけだろって感じの展開だな。
指復活するんすかね

12話 8/10
主人公これでもそこまで強くないのか?
やっぱり俺TUEEEじゃないかw
あの空に飛ばす攻撃絶対弱いだろw結構OPのシーンがあるな。
戦闘シーン面白かった、このアニメで初めて。
これ主人公が旅立つ展開必要だったか?
ロリの子かわいい。主人公マジでサイコパス。
悪くないどころか最高だろこれ。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「ギャンブル」9.5/10
ED1「ああ人生に涙あり」7/10
ED2「ビューティフル・ドリーマー」6.5/10
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

71.7 16 2021年夏(7月~9月)アニメランキング16位
ストライク・ザ・ブラッドⅣ OVA Vol.6(OVA)

2021年6月30日
★★★★☆ 3.8 (26)
171人が棚に入れました
最強の吸血鬼 第四真祖を四度、監視せよ―――!


物語の舞台は魔族特区“恩莱島"
記憶なき第四真祖の新たなる戦い!!
月明かりに照らされ、波打ち際で目を覚ました暁古城。
眼前には修道士のような衣服を身にまとった白髪の少女の姿が。
「ようやく見つけましたわ、暁古城。
わたくしの名前は香菅谷雫梨・カスティエラ――あなたの監視役ですわ」
東京の南方、三百三十キロ地点に浮かぶ日本で“唯一"の魔族特区“恩莱島"。
自らの名前以外の記憶を失い、第四真祖の眷獣を喚び出すこともできない古城。
絶海の孤島で新たな仲間達と挑む、過酷なミッションとは果たして!?

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

生きろ……! 俺のすべての力と引き換えにしてでも……! 【6枚目】

この作品は、OVA第4期の6枚目の円盤になります。
6枚目の円盤には、「十二眷獣と血の従者たち篇」の2話と3話に相当する
第11話と第12話が収録されています。

1クール分の尺をマルっと使って第四真祖を巡る物語の核心に迫る展開は、激アツ以外のナニモノでもありませんでした。

窮地を切り抜ける唯一無二と引き換えに背負った呪いを解く鍵までの道筋は、一本道だとずっと思っていました。
だって、ひーちゃん演じる“空隙の魔女”こと那月ちゃんだって、その一本道をなぞらえながら解決の糸口を辿っていましたので…

那月ちゃんが「白」と言えば、「白」なんだろうなぁ…という暗黙の了解じみた雰囲気も半端ありませんでし…

そして、結果的に道筋は一つだけじゃありませんでした。
振り返って思うのは、どうしようもなく危ない橋をみんなで渡ったということ…
少しでも筋書きが狂えば、古城の大切な人たちが二度と戻らないという状況を紙一重で回避していくんです。
いえ、全てが筋書き通りだった訳じゃありません。

決して誰一人として油断なんてしていませんでした。
けど僅かな綻びから一気に状況が破綻しそうになった時、真打ちが強引に状況を捻じ曲げるのですから堪りません。

あ、真打ちと言っても私が勝手に思っているだけなので…
でも重要なヒロインの一人であることは間違いないと思っています。

筋書きなんて狂って当たり前…
それを瞬時のどう修正するかが物語の勢いを左右する重要なポイントになる訳ですが、これ以上無い展開に、迸る熱量が半端ありませんでしたよ。
でも、これこそがストブラの真骨頂なんですよね。

そして、ラストまで視聴してOVA第5期シリーズ「ストライク・ザ・ブラッド FINAL」の制作が発表された理由が分かりました。
「1クール分の尺をマルっと使って第四真祖を巡る物語の核心に迫る…」と先述しましたが、核心には迫りましたけれど解決はしていないんです。

きっと規定路線だったとは思いますが、1クールの中に無理矢理物語を押し込めていたら、この6枚面の円盤の持つ意味合いが大きく変わったに違いありません。
ですが、物語の完結にこだわらず、古城や雪菜を始めとするヒロインたちの華麗な見せ場に多くの尺を使ってくれた作り手の皆さまには感謝の言葉しかありません。

今回視聴に至るまでだいぶ時間を要してしまいましたが、久々にこのストブラの世界観を満喫することができて本当に良かったと思っています。

オープニングテーマは、岸田教団&THE明星ロケッツさんによる「暁のカレイドブラッド」
エンディングテーマは、姫柊雪菜(種ちゃん)による「Dear My Hero」
円盤1枚目からの継続になります。

円盤6枚目に収録されている第11話と第12話を視聴しました。
今回もしっかり堪能させて貰いました。
現在、あにこれのランキングでは、TVアニメで放送された第1期が84.7点で235位となっていますが、個人的にはもっと人気があってもおかしくない作品だと思います。
色んなところから配信されているようなので、気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

そしてOVA第5期の1枚目の円盤は2022.3.30に発売されるそうです。
現在、2枚目の円盤までの情報しか公式サイトに掲載されていないと思ったら、第5期は全2巻なんだそうです。

第4期で解決できなかった問題に立ち向かう展開のようですが、この物語でシリーズがFINALを迎えてしまうのは、やぱり少し寂しい気がします。
ですが、色々考える前にしっかりと第5期の作品も堪能させて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

71.6 17 2021年夏(7月~9月)アニメランキング17位
幼女戦記『砂漠のパスタ大作戦』(OVA)

2021年6月27日
★★★★☆ 3.8 (65)
394人が棚に入れました
過酷な現場に食料面で少しでも配慮をしようと、レルゲン大佐が戦場に送付したのはなんと乾燥パスタで……。

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

視座によって同じ行為がいろんな姿を見せる。後方の善意の間抜けさ。深い話だと思います。

 何かを見る視点を1段上げて俯瞰できるかは、頭の良さですね。これはデグレチャフにも言えるし、この脚本を書いた人にも言えます。

 一見ギャグ的な「パスタ作戦」ですが、戦争の一つの作戦として面を切り取って敵戦力や補給線を分断するという行為と、パスタの上に乗せるソースを強奪する、というのが同じことである。セレブリャコーフは気が付かず、デグレチャフはパスタソースをめぐるくだらない戯言から発想を得る。この展開は結構感心しました。

 敵も食料の缶詰をねらっているというように見えるけど、そんな単純なことではなく同盟との分断という認識でしたね。実際デグレチャフ以外は缶詰をねらっていたわけです。それで士気が上がるという効果がありました。ですが、視座を上げれば極めて有効な分断作戦だ、ということでした。

 つまり同じ行動でも視点の持ち方でどう見えるのか、というテーマだったという事でしょう。

 また、デグレチャフ自身も認識している通り、戦時における水不足や食料の質によるストレスは本当でしょう。おいしい食事によるストレスの軽減も実際あると思います。それも一石二鳥で狙ったということですね。


 その前段として水と乾燥パスタ。運びやすいものは渇いたもの。本当に現場で困っているのは食料の前に水であるということ。後方のお偉方の発想の間抜けさ。善意ではありましたが。
 そして、最後。自分たちが乾燥パスタを送ったから士気が高まって、戦果をあげているという勘違い。だからもっと乾燥パスタを送れば更に戦果があがるだろう。視聴者サイドから見れば間抜けな原因はわかりますが、当事者たる本部のおエライさんは、戦果の原因を理解できていないということです。これも戦争ものの皮肉として面白いです。本当に史実にありそうなエピソードです。

 1点だけ気になるのは、食料を強奪していると悟れれると毒を混入するなどの対策を取られそうですけど、電撃戦だからOKなのでしょうか。

 こういったいくつかの面白い視点をたった17分のアニメにまとめたのは本当にいい脚本だなあと思いました。それとも原作にあるんでしょうか。ショートアニメですが、面白い話でした。

 セレブリャコーフの制服とビビった表情が良かったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

パスタを美味しく食べるための大作戦

物語的には、このアニメはテレビ版と劇場版との間での出来事です。

軍から支給された大量のパスタ。
しかし、砂漠の真ん中にあるこの場所には、余分な水もなければ調味料もありません。
もちろんミートソースなど夢のまた夢。

生でパスタをボリボリかじっても、美味しくもありません。

このパスタをいかに美味しく食べるか。
その命題を、ターニャの部隊が考えます。
そして導き出した答が「砂漠のパスタ大作戦」でした。
具体的には、「敵の駐留地を急襲して水や調味料を奪う」といったシンプルなものです。

ですが…、 {netabare}敵側は「一見水や食料を奪っているようにみえるが、それは偽装であり狡猾な作戦だ」と勘違いするのです。{/netabare}

全体的にコメディタッチで描かれており、ターニャも可愛い表情を多く見せます。こんなターニャならば好きになれそうですね。

一話のみの物語ですので、箸休めとして、気軽に見てください。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

パスタにはソースやスパイス

 幼女戦記のスペシャルエピソードだったです。ED、雰囲気見る限りTV放送のサイドエピソードに見えるけど、劇場版の前日譚だそうです。

 水道もない砂漠の環境で戦いを強いられていたターニャ達のもとに、本国からパスタだけが送られてきたです。水も少ないからパスタも茹でられない
状況だったです。
 ところが敵の補給路を襲撃したことで、水の確保ができるものの、腹が膨れるだけパスタだけでは味気なかったです。
 美味しいパスタは、食べられないだろうか?な話だったです。

{netabare} この先の展開が、ヴィーシャことセレブリャコーフ中尉の発案によって、大きく変わるです。
 ここら辺が、それに乗ることがターニャらしい展開で面白いです。ターニャ達の奇襲に踊らされる敵も面白かったです。{/netabare}最後の落ちも見所です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

71.5 18 2021年夏(7月~9月)アニメランキング18位
アイドリッシュセブン Third BEAT! 第1クール(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (16)
88人が棚に入れました
TVアニメ『アイドリッシュセブン Third BEAT!』の放送時期が決定。第1クールは、2021年7月より放送開始となる。

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

白井悠介の演技が光る、応援したくなるアイドル達の物語。 第3期。

原作アプリプレイ済み。アニメシリーズ1期、2期視聴済み。
ハマった過去があるのでひいき目レビュー。

3期目の今作は、前半がIDOLiSH7のリーダーヤマさんの秘密について、後半がRe:valeの過去、そして芸能界を揺るがす新たなグループŹOOĻについて描かれる。

原作プレイした時も思ったけど、仲良くキラキラずっとしてて欲しいのに、平和な時間が少なすぎる。問題が起こりすぎるし、ずっと邪魔が入るしで、途中でリタイアする人が出てくるのも仕方ないよと思っちゃうストーリーと思いながら見ていました。

新キャラであるツクモプロの社長は、絵柄もキャラも尖りすぎてて嫌な奴でしかないし、ヘイトの塊でしかないので見ててしんどかった。
アプリより動きと表情あるから、尚更きつい。

一刻も早く仲良くアイドル活動してて欲しいんだけど、これから先のストーリーもまた辛いのよね…と考えるとちょっとげんなり。

今期は前半ヤマさんの話しがメインなので、よく喋るのですが、担当声優のしらいむの演技がすごく上手だなと思いました。
他の作品で見た時は、正直あまり印象には残ってませんでしたが、アイナナの二階堂大和を演じる白井悠介を見て、他の演技もみたいなと思いました。ハマり役とはこの事かと思いました。

楽曲は相変わらず最高。OPのIDOLiSH7が歌うアイドルっぽくない曲も良いし、EDのTRIGGERのしっとり哀愁漂う感じの曲も良かった。新規のアルバムもちゃんと聞こうと思いました。

3期まで見る人はアイドリッシュセブンが好きな人が大半だと思うけど、好きな人が見てもストーリーのストレス度は高いので、脱落者がでてもおかしくない作品と思います。
4期来たらTRIGGERとナギの話がメイン題材になり、ストレスがまた上がりますので、ラビチューブ皆で見ましょう。元気もらうためにアイドル見て苦しむなんて本末転倒…でも応援していたい…。アイドル罪深いですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

迷いながらも結局観てしまう

1期を観たときは爽やかなアイドルアニメのイメージでした。
それが2期、3期と進むにつれ、業界内の熾烈な争いにより話がどんどん重くなってきて、それに比例して自分の好みでは無くなりつつあります。
でも何かしらのトラブルが発生しなければ話が続かないので、これはアイドルアニメの宿命ですね。
もう観るの止めようかなと毎話思いつつも、続きが気になり結局完走してしまいました。
たぶん、次も観ると思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

71.4 19 2021年夏(7月~9月)アニメランキング19位
迷宮ブラックカンパニー(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (239)
880人が棚に入れました
働きたくない!その想いから努力を重ね、不労所得で「セレブプロニート」になった二ノ宮キンジ。死ぬまで怠惰に暮らす決意をした矢先……なんの因果か異世界転移!辿り着いたのは「迷宮が職場」の超ブラック企業だった。優雅な生活は一変し、かつて「ダンジョン」と呼ばれた鉱山でひたすら肉体労働させられ血の汗と涙を流す日々。過酷な現場、長時間労働、低賃金。さらには上司のパワハラ、洗脳、やりがい搾取。さんざん見下していた「社畜」ライフを送ることになってしまう。それでもキンジは諦めない! 最高のニート生活を取り戻すため、時に手段を選ばず、時に悪知恵を駆使してしぶとく成り上がろうとするのだが……!?これは、唯我独尊な超外道青年による不撓不屈の物語。「異世界迷宮」×「ブラック企業」の社畜的ファンタジー、開幕!

声優・キャラクター
小西克幸、久野美咲、下野紘
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

最終話を観るために観るアニメ

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
現実世界で富を得た主人公が、異世界に転生され、ド底辺のブラック企業に務める、というストーリー。

基本的にギャグベースの作品で、結構ブラックなネタが多い。

1期ワンクールのわりには非常に展開が多く、ストーリーとしてはやや破綻している部分もありますし、途中、観るの止めようかと思うこともありましたが、最終話まで観て良かったなと思いました。

10話まで☆3にしてましたが、ラスト2話で☆4にした感じですね。

決して絶賛ではありませんし、好みも分かれる作風で、正直、世間的な評価は65点いけば良いかな?というところですが、個人的には、72点くらいつけたいです(あくまで感覚ですが、私的には70点以上が☆4。85点以上が☆5です)。

既視感はあまりない作品なので、たくさんアニメ観てきた人向けって感じですかね。

あとはまあ、「レッ○ブルに怒られろ」ですね(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
最後、当然のように二宮は財を失うと思っていた。もしくは、再び違う異世界に転生されてしまうか。

それを、すごく綺麗にまとめたことが意外で、1本取られた感じ。これまで、「ニートになり(楽して稼ぎ)たい」の一心で、ブラックな労働にも耐え、他者を欺き、のしあがろうと野心を滾らせてきた二宮がまさか、働くことにやりがいを見いだすなんてね。

仕事は楽しい。

努力して成功するのも、他人に勝って優越感に浸るのも、賃金を得て好きなことに使うのも、同僚と力を合わせて難局を乗り越えるのも、全部ひっくるめて、楽しい。

私自身は、「仕事=人生」という、(本作で言うなら)シアみたいな生き方をしていて、ブラックな職場ながら、めっちゃ仕事にやりがいを持っているが、そんな私からすると、「ようこそこちら側に」という感じがした(笑) 尤も、仕事や会社に対して自己を犠牲にして働くなんて、気持ち悪いとかバカのやることかと思われるかもしれないが、まあ、私は私の人生を歩んでいるだけなので、放っておいてくれよと。納税もしてるし、犯罪はしていないし、ちょっとアニメとアルコールと美少女が好きなだけなんだから(笑)

奇しくも、11話で二宮が言ったように、「初志貫徹。俺は俺の欲望に純粋なだけだ。そう、俺は他人を騙しても、自分を騙したことは1度もない」という感じです。いや、私は他人も騙さないようにしているが(笑)

私は、自分の意思を持たない人間が嫌いだ。いや、自分の意思を持たない人間なんてホントはいないから、厳密に言うと、自分の現状を周りのせいにして生きている人間が、かな。

私は別に、なんでも自分のしたいことをワガママ放題やる人間が好きだと言っているのではない。むしろそういう人間は嫌いだ。状況によって、場の空気やどうにもできない力によって、自らの望まぬ方向に流されることはあるだろう。私もよくある。

私が好きな人間は、流れに逆らって泳ぐ力や意志がある人間と、流されている状況を受け止め、それでもちゃんと自分の手と足で泳ぐ人間だ。つまり、前者は二宮であり、後者はワニベ。

逆らいきれない大きな流れに流されているなら、いっそ思いきって、下流に向かって全力でクロールをしろよと。そのカーブを上手く曲がるために、流されるルートくらいは自分で選べよと。

流れを変える根性もないくせに、流されてしまう自分の実力の無さを認めることもできず、ただ、不満や愚痴を垂れ流すだけで動こうとしない人間が、私は嫌いなのだ。

きっと、二宮も同じような価値観を持っているのだろう。だからこそ、ただ救済を望むだけの未来人(ザゼル)に見切りをつけ、ライザッハ鉱業の中から、(シアは身内だからノーカンとして)唯一、ベルザだけを迷宮ブラックカンパニーの重役にしたのだ。あれだけ自分を虐げてきたベルザだが、(やり方は否定しても)意思の強さや能力は、ちゃんと評価していたんだなと感動した。

もちろん、本作のラストに関して、否定側の意見も良く分かる。本作のテイストなら、権力を握った後の二宮が更に悪事を行い破滅していく流れの方が自然だし、二宮が無双する流れも、ご都合主義的で薄っぺらい部分はあるしね。だから、みんながみんな、好きになるアニメではないと思う。

私は毎クール、20本近くのアニメを観ていて、流石に疲れるし、最近は昔程のアニメ熱もないから、とりあえず録画だけして、評判が良かったアニメを数本だけ観るようなスタイルに変えようかと、ここ1年くらい思っているのだが、たまにこういう掘り出し物(世間の評価と自分の好みにズレがある作品)に出会うと、やっぱり自力で発掘するスタイルを続けようかなと思ってしまうな。ブラックな修羅の道だけれども(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
ちゃんと稼いだからニートじゃないけどな。リム、可愛いな(笑) 二宮、クズ(笑)  

2話目 ☆3
なるほど、会社を作る流れか。それは面白そう。

3話目 ☆2
ん? また社員側に戻るの? 

4話目 ☆3
ドタバタコメディ。

5話目 ☆3
超展開? この展開は、グズ主人公系としては、結構好きかな

6話目 ☆3
漫喫の解釈(笑) 

7話目 ☆4
なるほど。だから日本じゃなくて過去を選択ね(笑)

8話目 ☆2


9話目 ☆4
中毒、、、レッドブルに怒られろ(笑)

10話目 ☆2
もうなんか、ストーリーがむちゃくちゃになってるよな。

11話目 ☆4
ここにきて、少し面白い展開。この展開がもっと早くても良かった。

12話目 ☆5
ニートを目指して頑張ってきたが、働くことのやりがいを感じた。どう考えても、ギャグで終わらせるための前フリだが(笑) と思ったら、なかなか綺麗な終わり方。個人的には、好きだな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

自己啓発ギャグ

【視聴前の方へ】
そもそも「まあ視ないかな…」という作品でした。理由はブラック企業ネタの社畜な作品なんだろうな…という予想から、ネガティブがキツそう…、負のパワースゴそう…、逆ギレウザそう…、という謂わば先入観によるところが大きいのですが、たまたまレビュー覗いてみると、どうやら好き嫌いが大きく分かれてるぞ?というのが判明して“俄”“然”興味が湧いてきました。
で結果、冤罪確定、逆転無罪ならぬ“逆転大好き”の判決が下されました。それも結構なレベルでの“好きさ”だったので本人も幾分戸惑っております。私、結構チョロいのかもん。

という訳で内容ですが、とりあえず異世界には行くんですが、これがまあブラック企業社畜ネタで、負のパワースゴくて、逆ギレウザい作品でした。さあご覧ください♪


……いやこれ残念ながら、先入観ほぼ的中してました。更には主人公ニノミヤキンジのキャラデザ、キャラ設定、テンションとどれをとってもきっつい感じで嫌悪感がムクムク湧き上がってきました。ただ、1つだけ違ってたのが、ネガティブではなくポジティブだったことです。
ざっくり言うと、ホリエモンとか、半沢直樹とかの世界線です。このタイプのポジティブ&エネルギッシュな切れ物キャラを異世界のブラック環境にぶち込んだった!!
そういう物語です。当然このタイプ、されるがまま搾取されっぱなしなんてことはありません。かといって悪い部分を改善したい!なんて思うわけでもないんです。“とにかくオレに都合のいい世界にする!”これです。善悪は一切関係なしで自分向けの世界にする為なら手段を選ばない純粋倍返し野郎!出る杭of出る杭。多分盾の勇者様より成り上がり気質だと思います。ストレスフリーな作品が選ばれがちな昨今において、とっつきにくい作品なのは間違いないです。多分、適正は2話も視れば判ると思います。
まぁ、言っても主人公以外のキャラがこれでもかと良キャラ揃いなんですが、どうしたもんか主人公が全力でゲスい!なんなら視聴者のマウントすら取ってくる勢い。ある意味では“このすば”の空気感もあったりするんですが主人公がカズマじゃなくニノミヤキンジ‼︎ なんか恨みでもあんのか?ってくらい男キャラから好感度と可愛いらしさ(一部男の娘は除く)を完全除去。自己肯定モンスター。多分女子ウケ最悪。イケメン枠が謎の空席。

いったいこの話、どう転がっていくのやら…。(展開速い!&次どうなるの?感半端ない!) 
特にお勧めはしません。
気になる方はご自身の眼でご確認ください♪

【私的関連作品】
この素晴らしい世界に祝福を!
半沢直樹
ホリえもん(←無い

【myココ壺ポイント】○○/100
リム…91俺得(7話以降焼肉定食)
メンヘラ銃…89草
理想の○○トピア…87自覚?
顔芸…56点

【感想】

{netabare}
この作品は『自己啓発ギャグ』という新ジャンルで括ってもいいんじゃないかと思います。最後の締め方を見るとギャグの体をとりつつ本当に自己啓発的なメッセージを発信している感じもあり、「そっちにいくんかい⁈」という定着してない分岐(ギャグに振るorガチに振る)をワクワクして見れました。アニメでこっち方面は結構未開の地だと思うので開拓が進むことを望んでおります。
このキンジもそうですが、善悪に無頓着という設定はちゃんと描くと面白くなる要素ですよね。言い換えると『損得に全振り』ということですが、これはよく言われているサイコパスの特徴の1つで、魅力的でもあり嫌悪の対象でもあるという危なっかしいキャラクターになります。
『得する為ならどんな悪も辞さない。』という怖さ。
に対し、『得する為ならどんな“善”も辞さない。』というギャップ(優しさに見える←重要)。
『損する悪は回避する』というクレバーさ。
『損する善は回避する』という冷酷さ。
この振り幅の大きい要素を1人のキャラクターに無理なく付与できる魔法の設定なので、もの凄く使えて、もの凄く賛否が分かれますよね。賛否の割合は作家のセンスに左右されるところが大きいと思いますが、わたしは“賛”の方でした。

あと、音楽良かったですね。opはファンク系、edはロック系の曲双方を程よくポップに仕上げていて作品イメージをポップにするのにだいぶ貢献していたと思います。両曲のカラーも統一感があって作品の異常なまでのテンポの良さとマッチしてたと思います。

あと、イケメンの居なさもそうですが、作画も『割と作画の許容範囲の広い男性視聴者』に振ってた感ありというか、おおらかな作画?雑?とかって印象受けます。ギャグと割り切って視るのが得策ではないかと思います。
{/netabare}

結論ということもないんですが、欲望に従順なキャラクターというのは良い悪いはあるにせよ総じて人間味が出ますね。そこを楽しめるのなら或いは賛否の賛の側に入るのやもしれません。

以上です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

珍しく個性的ななろう系

異世界版こち亀?
ギャグ寄りのなろう系

{netabare}
まず、この作品の良いところ、というか本来当たり前なところとして、なろうテンプレからだいぶそれていること。
ほぼすべてのなろう系は転生先が中世だが、この作品は現代。
魔物?っぽい者たち含めて日本の正社員のように働いている世界観。
それに主人公も中高生ではなく、大人という点もよくあるなろう系からはだいぶそれていて、それだけで新鮮味を感じて最初から好印象だった。
ハーレムものじゃない点もプラスだし、魔法が使えないことに対しての周りの反応も良かった。

内容は戦闘も少しはあるんだが、基本的にはブラック企業勤めからの成り上がりの物語。
"迷宮"という異世界ならではの要素がしっかりと用いているので、これ異世界じゃなくてもいいのでは?とは思わないし、主人公の前世が、転生先での行動原理にもなっているので転生要素いる?とも思わない。
最終的には俺TUEEE的で、自分の元居た企業からシェアを奪い、最終的に買収?して、迷宮や街全体を掌握するといった感じだけど、そこまで10話ぐらいかけて過程を踏んでいるので、不快感などは感じないし、綺麗にまとまってて良かった。
と、コメディものなのにもかかわらずストーリーにぶっ飛んだところがあまりなく、ちゃんと話もしっかりしていたので良かった。

肝心のコメディ要素も面白かった。
だいたい一話完結で毎話オチを付けるのが上手く、話の作り方が上手かった作品というイメージ。
これは上手くいきそうと思ったら急に没落するというパターンが多かったけど、このアニメの主人公のノリ的にこの展開が合っていて面白かった。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 8/10
主人公性格悪い
異世界が中世ヨーロッパじゃないのは珍しい。
主人公口上手だなw
強そう。この異世界の住民は戦闘力もない感じかな?
魔法とかもあまり目立って出てこない珍しいタイプの異世界系。
主人公も中高生じゃないし。
ええ...あのドラゴンヒロインかよw
かわいい。 形勢逆転w
これ主人公はたらく側じゃなくて逆か。
そんなことなかった。 

2話 7/10
水だけ飲んでいくってw
ほんとにブラックすぎるw
効果長いな変身薬。
配送センターからかっぱらったw 

3話 8/10
めずらしい目。謎訓練始まった。
会社と関係なくなった。
なんかネタとしても単純に豚が不快になってきた。
回復術師で見た。爆破オチなんて最低。
一話完結だったり一話二本立てだったりがこのアニメにフィットしてていい。 

4話 9/10
なんでこいつとこんな仲良くなってんだ。
老害あるある。叫んでるだけw
魔物を返せばいいのに。ほんとに魔物を返したw
ちゃんと話が凝ってていい。
説得シーン普通に良かったわ。
戦闘も良かった。現代に戻るのか?

5話 10/10
急展開だな。
異世界で銃が出てくるだけで新鮮味があるw
未来かよこれw アリか。
ホワイト企業になってるじゃん。

6話 9/10
混浴かよ。
この3バカ何がしたいのか理解できない。
こういうノリ好きだ。 

7話 7/10
戦闘アニメになった。
意外と伏線と世界観がしっかりしてるw
vivy難民救済
居酒屋の会話がそれっぽくていい。
ディストピア作るなw

8話 9/10
普通魔法が常識の世界で魔法について聞いたらこんな反応だよね。
こういうところしっかりしてるのいいな。
なろうなのにガチの最弱かよw
なんでこっちの世界に滞在することに決めたんだよw
最強武器か? 

9話 7/10
このゾンビみたいな奴ら攻撃していいのかw
おい切られたやつはどうなったw
おい、あの骨これで出て来なくなるの?
鷹の爪じゃん。この店主かわいい。
ぼくリメの悪口かなw 

10話 4/10
こういうアニメで魔獣が人化する展開マジでいらないわ。
迷宮のメイドインアビス感w
実質はたらく細胞。子育ている?
今回つまんないな。

11話 10/10
てかこんな文明発達してるのに弓と剣なのかw
ブラックロックシューターみたいな目してんな。
かっこいい去り方だな 迷宮マニュアルw
現状を変えようとしないのがまさにブラックな雰囲気出てるな。
ここまでの過程があったから、この俺TUEEEはいいな。
この二人親子なのか、設定も面白い。
最終回みたいな終わり方だなw

12話 10/10
なんでこの青髪裏切ってんの?
なるほどなぁ、ちゃんと正攻法なのがいいな。
意外と普通に従ってるんだなw
いやあ面白かった。 
{/netabare}

曲20段階評価
OP「染み」8/10
ED「ワールドイズマイン」4.5/10
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

71.4 19 2021年夏(7月~9月)アニメランキング19位
Fate/Grand Order -終局特異点 冠位時間神殿ソロモン-(アニメ映画)

2021年7月30日
★★★★☆ 3.8 (34)
223人が棚に入れました
七つの特異点の平定により、遂にソロモンの玉座へと続く道が開かれた。
それは同時に、ソロモンにカルデアの座標を把握されたことも意味する。カルデアごと特異点へと引き寄せられる中、ロマンは施設そのものを敵の領域へ接触させる作戦を立案。
ソロモンと対峙するために敵領域を破壊し、そして魔術王を打倒。
然る後、崩壊する領域を自力で脱出しなければ、カルデアに真の勝利は訪れない。

無限に誕生し立ちふさがる魔神柱。駆けつけるは数多の時代で縁結びし流星たち。
最後のグランドオーダーにて聖夜の奇跡が、運命の扉を今再び開け放つ。

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

思えばこれは、敗北から始まる戦いだった

スマホゲーム「Fate/Grand Order(FGO)」のアニメ化作品。
人類が絶滅するという研究結果に抗うべく人類史修復のため、観測不能領域"特異点"に霊視転移(レイシフト)行い、サーヴァントの力を借りて聖杯探索(グランドオーダー)を行ってきたカルデア一行の最後の特異点に関するストーリーです。

舞台は旧約聖書の舞台、古代イスラエルのソロモン、ではなく、魔術王ソロモンが鎮座する歴史上存在しない特異点となっています。
過去のグランドオーダーとは異なり、歴史上の変異を特定して対応するのではなく、ただ人理焼却を企むソロモン王を倒すという目的が最初から判明している展開となります。

ソロモンといえばダビデ王の後を継いでイスラエルの王となり、神より知恵を授かった魔術師ですね。
作中も偽典にあるミカエルより受け取ったソロモンの指輪が登場しますが、そのエピソードや、ミカエルやガブリエルなどがサーヴァントとして登場することもなく、内容はほぼバトルという印象があります。
正直なところ、過去の特異点での出来事もある程度伝承に沿った描かれ方をしているので、それに準じてソロモンを旅すると、どうしても解釈が生じてしまうので難しかったのかなと思いました。
ヤハウェだのユダヤだのを女体化してしまうとさすがにまずいだろうという忖度が働いたのではないかと思います。
72柱の悪魔はアニメ/マンガ/ゲームではおなじみの存在ですが、アモンやオセやアスモダイなどの悪魔は、サーヴァント化するにはあまりにもファンタジーすぎる気がしますしね。

ソロモン王は言うまでもなく悪魔を使役しエルサレムに大神殿を気づいた大魔術師で、その力は強大です。
そんな敵を相手にして藤丸立香の徒手空拳で渡り合えるはずもなく、本作でも多数のサーヴァントが登場します。
本作で新規のサーヴァントが登場するのではなく、過去に共に旅してきたサーヴァントが登場して総力戦を仕掛ける展開となるのですが、正直なところ、ゲーム未プレイ、アニメのみの私では登場したサーヴァントの半分もわかりませんでした。
アニメ化済みの第六、第七特異点のサーヴァントと、ApocryphaやLast Encoreに登場したサーヴァントはわかるのですが、藤丸とどんな出会いと別れをしてきたのかは知らず、悲しいことにそれほど入り込めなかったです。
多分、ゲームをプレイしてきた方にはすごく嬉しい展開だと思うんですが、知らないキャラが登場して見せ場を持って消えていくのを眺めるだけという状態となり、アニメFGOを追いかけてきましたがここに来て置いていかれることになりました。
後追いでも構わないので、第1から第5特異点もアニメ化を希望します。

まさかの悲しいことにはなりましたが、ストーリーは王道展開でわかりやすく、楽しい作品でした。
FGOゲームはやると長くなるし、他にやってるのがないがしろになりそうなんですよね。
せめてノベライズされていたら嬉しいのですが、出ないものでしょうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ようこそ諸君。早速だが死に給え

第7特異点の続き。第一章の幕を閉じる「終局特異点」
ついにアニメ化されましたね。いやぁ長かった。
第7特異点が来た時は「ワンチャンあるのでは?」と思っていましたが、やはり思うのは自由ですね

結果を言いますと。まぁなんでしょ。
またしても私の厄介オタク妄想が選考しすぎたというか。
{netabare}あの色々出てくるじゃないですか英霊が。ゲームではいちいちその場面で登場し、キャラが最低一言は喋る胸アツ展開だったわけですが、なんと本作。キャラがぜんっぜん喋りません。なんか笑顔でこっちを見て頷いたり、戦闘シーンがあったりしますが、ぜんっぜんです。登場キャラに対して参加した声優さんが少なすぎた…あ、駄洒落じゃないですからね{/netabare}
原作ストーリーを知っている方は是非見てください。戦闘シーンはやはり凄く特に{netabare}スカサハさんチートすぎます。あとナイチンゲール。医師の動きじゃないでしょあれ{/netabare}
ともかく推しが出てるなら喜んでみてください。原作の最終章には出ていない英霊や逆に本作に登場しなかった英霊も数多く存在するのでぜひ比較してください

原作知らない人はまずゲームを始めるか
https://youtube.com/playlist?list=PLDBPSxmslhiSHpUeGps_4sB7cOsgMnNQu
から始めましょう

{netabare}個人的にはゲーティアが人間の肉体を有した後で主人公と殴りあう場面、かなり好きです。良いですよねアレ。原作にない良さがあります。{/netabare}


「ソロモンを愛したのは誰だったか」ということで

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

丸々、最終回です展開

 TV放送された「Fate/Grand Order 絶対戦線バビロニア」の続きのお話しです。序盤から終わりまで、正に最終回ですという展開だったです。
 作画は、円卓領域キャメロットよりバビロニアに近く良くなってたです。

 カルデアの最終目的、魔術王ソロモンを倒し焼却された人類史を残す戦いを全体的に描いていたです。
 序盤から出てくる強力な敵と戦いが、いきなり話を盛り上げたです。ウルトラマンや昔の仮面ライダー映画みたいな展開は、お話を終盤まで象徴してたです。

 マシュの運命、対峙したソロモンの正体、終盤に明かされた誰かさんの真実が描かれたです。
 スケールは大きいようだけれども、いかにも最終回ですという感じが強く示しているようだったです。

 まぁ、HAPPY ENDじゃなかったら、話にならないですよねです。印象的だったのは、やはりマシュです。本当に、運命になるのか?見てのお楽しみでしす。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

70.8 21 2021年夏(7月~9月)アニメランキング21位
サイダーのように言葉が湧き上がる(アニメ映画)

2021年7月22日
★★★★☆ 3.7 (73)
268人が棚に入れました
17回目の夏、地方都市⸺。コミュニケーションが苦手で、人から話しかけられないよう、いつもヘッドホンを着用している少年・チェリー。彼は口に出せない気持ちを趣味の俳句に乗せていた。矯正中の大きな前歯を隠すため、いつもマスクをしている少女・スマイル。人気動画主の彼女は、“カワイイ"を見つけては動画を配信していた。俳句以外では思ったことをなかなか口に出せないチェリーと、見た目のコンプレックスをどうしても克服できないスマイルが、ショッピングモールで出会い、やがてSNSを通じて少しずつ言葉を交わしていく。ある日ふたりは、バイト先で出会った老人・フジヤマが失くしてしまった想い出のレコードを探しまわる理由にふれる。ふたりはそれを自分たちで見つけようと決意。フジヤマの願いを叶えるため一緒にレコードを探すうちに、チェリーとスマイルの距離は急速に縮まっていく。だが、ある出来事をきっかけに、ふたりの想いはすれ違って⸺。物語のクライマックス、チェリーのまっすぐで爆発的なメッセージは心の奥深くまで届き、あざやかな閃光となってひと夏の想い出に記憶される。

声優・キャラクター
市川染五郎、杉咲花、潘めぐみ、花江夏樹、梅原裕一郎、中島愛、諸星すみれ、神谷浩史、坂本真綾、山寺宏一、井上喜久子

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

沢山の大切なもの

この作品は、自分の言葉を伝える事が苦手なチェリー君と自分の出っ歯にコンプレックスをもつスマイルちゃんのひと夏の物語。

まず、アクションシーン?
ビーバーのデパートでの逃走劇は躍動感が凄く本当に飛んで跳ねてって言葉がまさにその映像に出ていましたね。
動きが面白く楽しく見えましたが、流石にリアルであんな逃走劇すると大問題ですねww

チェリー君の母が腰を痛めて、パート先の施設に休みの間に息子のチェリー君が代打でお手伝いするのですが、その施設に居るお爺さんはレコードの空箱?ケース?を持っているのですが、肝心の中身がないのです。

そのレコードは、お爺さんにとって、特別な忘れたくないけ忘れてしまいそうな物で、そのレコードを探していたのです。

それは、死別した妻の歌った曲だったのです。
これは探しちゃうよね。
だってさ、大切な人が居なくなってしまうと10年、20年、30年、と経つと、その人が存在した事は覚えてるけど、その人の仕草や声や笑顔が少しづつ記憶から失われてく……

でも、その人が残した物があるのなら?
それは、きっとその人の掛け替えないのない宝物になる。
それが今回はレコードだった。

チェリー君もスマイルちゃんも、そんな気持ちが解るから必至にネットで探して、ヒントになりそうな場所を走り回り探し回る。
そして、2人はそのレコードを見つけだす!
でも、そのレコードを聞く前に、レコードが波打っていて直そうとスマイルちゃんが、パリンッ!って割っちゃった‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬

多分、それでも皆は多分許してくれた。
何故なら、スマイルちゃんが、大変な中、探してくれたのを知ってるから……
だから、きっとお爺さんも。

でも、そうじゃないんです。
大切な人の大切な想いを、知ってるスマイルちゃんは、それでもレコードを接着剤で何度も何度も修復しようとしますが、全然くっつかなくて……なんか凄く解る……

やっとの思いで探し出したレコードを自分が割ったとなれば、どれだけ自分を追い込むか、周りが許してくれても自分が自分を許せない……
だから、中々直らないレコードに涙して、お爺さんにも謝るしかなくて……謝っても罪悪は消えないしレコードも戻らなくても謝るしかなくて……
でも、形だけはスマイルちゃんは直します。
凄く頑張ってたんだなぁ〜と凄く感じたシーンでした。

でも、実は、いかにも灯台もと暗しって言葉が似合う場所に2枚目のレコードを発見www
私も、スマイルちゃんが割ったシーンの次の施設の場面でレコードの裏面と同じものを発見!
ある!ある!あるじゃん!ってなりましたw
だれよwレコードをあんな改造した人w
結局、お爺さんは自分が改造した事を忘れてたのねww


さて、スマイルちゃんはコンプレックスを抱えています。
誰でも多分コンプレックスって抱えてるものだと思います。
スマイルちゃんは、そのコンプレックスが嫌いで人前でマスクを付けたり、口元をかくしてご飯を食べたり、時にはダイエットと言って皆と食べなかったり。

でも、チェリー君は、そんな彼女のコンプレックスを好きだと言ってくれます。
コンプレックスって多分簡単に受け入れられないからコンプレックスなんだと思います。
多分、これはチェリー君だから彼女は最後にそれを素直に喜べたのかな?って。

好きな人が、自分の嫌いな物を好きだと言ってくれたら、それは自信に繋がるのかもしれません。
例え、見知らぬ誰かに受け入れられなくても……例え、自分では中々受け入れなくても、きっと好きな人のその一言なら、そんなコンプレックスな自分と向き合える力になる。



チェリー君は言葉の表現が苦手な男の子
そんな彼は、唄?俳句?を書くのが好きでSNSや俳句?唄?の教室みたいな場所で唄を作っています。
それは文字で自分の気持ちが伝えやすいから。
ですが、唄の先生がチェリー君に自分の創った唄を人前で詠ませるシーンがあります。

この唄の先生はこの時だけの登場ですが、結構好きになれたキャラです。
チェリー君からすれば先生は苦手な事をやらせただけに感じるでしょう。

やらされた側からすれば、放っておいてよ、ウザイなぁ、余計なお世話!と思うでしょう。
私も昔は本当にそれ思いました。
苦手な事を押し付けられて、やりたくない事やら習い事なら、やらされてきました。
当時は嫌いな事をするから苦でよくサボったり逃げたりしました。

ですけど、大人になる事に時間が過ぎ去る事に、それは克服しなければならない事でした。
チェリー君もそうです。
自分の気持ちを素直に伝えるのは難しい事です。
でも、伝えなければいけない事は山ほどあります。

チェリー君はどうして文字で伝わる唄をわざわざ声にだして言わなければいけないのかと、先生に文句を言います。
先生は「声に出して伝わる事もあるでしょう」
と言います。
誰かに、伝えて知ってもらうって大切な事で、黙っていても伝わる事なんて中々ないし、伝わっても伝えたい事の半分も伝わらずに終わることもあります。

優しさは一定値を超えると甘さに変わります。
嫌な事を無理矢理させる事はよくありません。
でも、苦手な事を遠ざけるばかりでは、その人の為にはなりません。
その人を想うなら、苦手な事にチャレンジするチャンスってのを与えてあげる事も優しさだと思います。
だから、先生はそのチャンスを作ってくれたのかな?と。

そして、先生は唄の先生です。
先生はチェリー君の唄にチェリー君の感じた気持ちが凄くピュアに表現されている事に感動したのかな?って思いました。
そう言うのは、第三者じゃなくて本人が読む事でより強く綺麗に伝わるから、人前で読ませたのかな?ってww
唄を聞いて皆さんが拍手をくれました。
それは声に出して伝えたからでしょう。

そして、チェリー君は引越しをするのですが、引越しの前日まで、スマイルちゃんに引越しの事を話してなかった…………(*꒪꒫꒪)

あぁ〜……ダメダメだよ‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬
しかも、スマイルちゃんはいきなりの事で、それをチェリー君の母から聞くオチがつく……
確かに、言い出せないのも解るよ。

でも、相手側に立ったらさ、別れの日がわかっていれば、もっと沢山の時間を共有したりさ、思い出作りしたりさ、その別れの時間までの時間をもっと大切に使えたのにって思っちゃう。

お別れパーティしたりさ、行きたいところに一緒に沢山行ったり、自分の気持ちも伝えられたかもしれないのに……

でも、伝えられないのだ。
チェリー君は言葉で伝える事が苦手だから……
お別れ……言葉にしないと伝わらない事の1つ。


そして、引越しの日に彼のスマホにスマイルちゃんのお祭りのライブ配信が流れる。
それは、2人で一緒に花火を見ようと約束していたお祭り。

そして、スマイルちゃんは彼に沢山の気持ちを伝えようと皆に協力してもらう。
チェリー君もそのメッセージを見て車から降りて走り出す!

彼は祭り会場に行くもスマイルちゃんを見つけられない……そこで、ヤグラに登り身体全体に恥ずかしさMaxで真っ赤かで、マイクをとる!


ステージで何かをした事はありますか?
トークでも歌でもいい何かをした事はありますか?
あの瞬間って緊張と恥ずかしさで心と喉が凄く震えて今自分が凄く震えている事を痛感しませんか?
それを、言葉を伝える事が苦手なチェリー君が必至に伝える!
自分の作った唄をひたすら大きな声で伝える。

それは、周りの人には意味不に聞こえるかもしれない……興味なんて示して貰えないかもしれない……花火が始まると皆、チェリー君を無視して花火をみる。
ただ、1人以外は……

それでいい!
チェリー君の愛の告白は……
チェリー君の気持ちは……
勇気を出して伝えたい言葉は……

たった1人だけのもの。
他者になんて理解されなくても、伝えたい人に伝われば、それだけでいい!
それだけで、苦手な事にチャレンジした意味になる!
それ以上のものは必要ない。

この作品を見て感じたのは。
自分のコンプレックスに悩んだとして好きになれなくて、嫌気がしても世の中生きていれば、いつかは、そのコンプレックスを好きになってくれたり理解してくれる人が現れて、いつかは克服出来るかもしれない。

苦手な事に立ち向かうのは嫌だし怖いけど勇気を振り絞った先にあるのは幸せかもしれない。
自分の苦手を逃げる理由にしないで立ち向かう事で、チャレンジして良かった、頑張って良かったって思えるかもしれない。

そんなメッセージがあった気がします。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

merolin08 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「分かりやすさ」と「作画」◎

【はじめに大まかな感想】
・全体的に分かりやすい
・作画いい
・劇中歌が素敵

 キービジュアルに一目惚れして遅ればせながら視聴しました。コミュニケーションが苦手で俳句でしか自分の思いを表現できない主人公「チェリー」と、出っ歯がコンプレックスでマスクが手放せないネットアイドル(?)「スマイル」との一夏の思い出。結論から言うと雰囲気で楽しめない人は評価が下がっちゃうかもという印象です。

 まずはストーリー。俳句という取っつきづらいテーマですが、劇中に出てくる俳句はあえて一般の人にもわかりやすいように作ってるっぽいですね。同様に、起承転結の「転」の部分は重要なポイントをガッツリ見せてくれるのでキャラの心情変化なども追いやすく、かなり見やすい構成になっています。考察たくさん系もいいですが、個人的にはこうやって見る人を意識して作られた作品には好感を持っちゃいますね。テンポもよく、ほのぼのした雰囲気がとても好みでした。
 逆に展開の目新しさという点では少し薄いかな、という印象です。個人的にアニメはエンタメ全振りで見るタイプなのでメッセージ性とかはあまり気にしないのですが、アニメ映画はそこを重要視する人も少なくないと思うので、そういう層にはあまり向かない作品かもしれないです。
 ストーリーで気になった部分を一つだけ、個人的には「ラストがちょっとなぁ…」という印象でした。 {netabare}チェリーが「君が好き」と、はっきり言ってしまったところ。ど素人ながら、俳句の良さって間接的な表現っていうのも一つあるんじゃないかと思うんですよねぇ。"I love you"=「月がきれいですね」と似た感じといいますか。「やまざくら~」の俳句で思いは伝わっているのに、そこ直接的な表現する必要あったかな(しかも公衆の面前で)。このラストシーンで俳句の趣が損なわれたというか、俳句好きのキャラ設定と整合性が取れていないように感じてしまいました。あとスマイルのコンプレックスに対する意識は本筋中の本筋だったので、もう少ししっかり描いてほしかった気はします。{/netabare} とかグチグチ言ってますが、ラストの細かい部分に目を瞑れば全体的なストーリーは綺麗にまとまっていると感じましたし満足してます。

 次にこの作品の一番の褒めどころ「作画」。冒頭でも触れましたがキービジュアルが好き、と感じた方は映像だけで見る価値ありです。キャラデザが可愛いのはもちろんのこと、建物などオブジェクトのビビットな色使いや、影の境界に主線を入れる画法など、特殊な作画が随所にちりばめられていて目が楽しいです。あと、スマイルの洋服に結構力が入ってるんじゃないかなと感じました。何種類も出てきたし、どれもユニークで可愛かった!安定感も含めて文句なしの作画だったと思います。

 あとは細かいところですが、劇中歌がとっても素敵だったので注目です。キャストは原作映画お決まりの主要キャラゲスト声優パターン。これについては永遠に賛否両論なテーマだと思いますが、個人的には全然気にならなかったですね。特に杉咲花さんやっぱ上手だなぁ、蒼井優さんと同じ匂いを感じるぞ…!主人公の市川染五郎さんについても、最早なんとなく本業じゃない感じが「アニメ映画見てる!」って感じがしてよくないですか?(笑) 映画のゲスト声優文化意外と嫌いじゃないんですよねぇ(というか見てるうちにそういう体になった笑)。

 まとめの前に小言なんですが、主人公のニックネームね。冒頭でがっつり「チェリーボーイ!」って呼ばれるけど、最後まで童貞がどうのってシーンはないんかい!下ネタ0だったしファミリー層への意識はあったんだろうけど、主人公の性格のメタファーならやんわりでも触れて欲しかったし、結局視聴者の注意を散らしただけだったような。どんな意図だったんだろう(´σ `)?
 という感じで、要所に気になるところはありつつも全体を通したら「観てよかったな」と感じられる作品でした。特に作画が気になる紳士淑女の皆さんにオススメです!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

最高にエモくて面白いラブストーリー。ただ2つの見過ごせない点あり。

 夏ですし、今テレビ番組で一番好きなのがプレバトの俳句コーナーということでこの作品再視聴ですね。

 この作品見始めは色調がビビッドすぎるのと、動きが多すぎ、騒がしい演技と効果音で、なんじゃこりゃ?となります。

 が、キャラデザと構図と動きがいいのと、田舎のショッピングモールという、地方においてそこがすべての人が集まる場所という舞台設定が秀逸です。地方社会のコミュニティーとしての機能が言外できちんとでていました。当然文化の発信地でもあります。そういう部分を感じるのが心地よかったです。だから出会いもあったわけで。

 そして、特に2人が一緒にショッピングモールから帰る夕方の風景が、なにか胸に刺さります。同じ道を何度も2人で通る描写がイコール2人の時間の積み重ねにもなっていました。

 また、キャラ造形が比較的スムースに物語の中で説明されるので、いつのまにか面白くなってゆきます。

 色彩の変化には注目すべきでしょう。どんどん淡く彩度が落ちて行くのがとても良かったです。音も静かになって行きます。

 俳句と動画配信者の組み合わせ、人前で話すことと容姿のコンプレックスの対比、老若男女の組み合わせに、声がでかいレコードを探す老人を組み合わせることで、昔と変わらない恋心を見事に描き出していました。

 と、時をこえた2つのラブストーリーに関しては非常に良かったです。最近「耳をすませば」に深く感動しましたが、本作もそれに劣らず感動しました。それとショッピングモールとスマホ、SNSという題材だけに、より身近な物語だったのも良かったと思います。

 で、2点気になるところがありました。これはちょっと物語や作画の良さではカバーできませんでした。一つは俳句と物語の結びつきといいますか「サイダーの様に」だったかです。

 ヒロインスマイルが感動するショッピングモールの帰り道の俳句とか、キーとなる山桜の俳句などとても良かったし、エピソードとも絡んで上手かったと思います。

 ただ「サイダー」というのは俳句がどんどん湧き上がってくる様子だと思うのですがラストの主人公の{netabare} 告白はサイダーの様に…だったかですね。なんか真っ赤になって一生懸命俳句を詠む姿は、もう少し別のものだった気がします。俳句は文字だ、という主人公の主張とあいまって、 {/netabare}本当にいいラストなのは間違いありません。
 言葉を変えると、夏のイメージの重ね方が強引な気がすると言った方がいいかもしれません。

 それと大貫妙子さんの歌です。もちろんシュガーベイブ時代からみんなの歌まで皆好きなんですけど、さすがにもっと若々しい声の歌い手さんじゃないとなあ。あの初々しい少女に合ってましたか?
 ここも容姿と恋愛は関係ない、可愛らしさとは人それぞれだというメッセージが、{netabare}主人公の俳句を読み上げるという告白と重なって、ヒロインがマスクを取って笑うカタルシス {/netabare}になっているので最高でした。ですが、大貫妙子さんでは声がベテランすぎです。


 評価です。作画はいいです。最高です。キャラも同じく性格から内面、感情の動きまで丁寧に描けていました。が、音楽はまあ減点ですねえ。4までかなあ。それとストーリーの「サイダーのように」がやはり見えませんでした。これは大きすぎる部分なので4にしておきます。

 が、主観的には物語にはかなり感動しました。キャラは主人公2人含めて皆良かったです。そして、アニメーションの良さは「ああアニメ映画を見たなあ」という充実感になりました。90点!という感じでしょうか。

 それと劇中、画面に出てくる俳句は、全部拾いきれてないのであとで見返すかもしれません。発見があれば追記をします。

 なお、 ラストは{netabare}引っ越しはするので、一旦は離れ離れですよね?その後はご想像にお任せしますでいいのかな? ただ、SNSでいっぱい俳句を投稿することでしょう{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

70.8 21 2021年夏(7月~9月)アニメランキング21位
映画 リョーマ!The Prince of Tennis 新生劇場版テニスの王子様(アニメ映画)

2021年9月3日
★★★★☆ 3.9 (15)
47人が棚に入れました
詳細不明全国大会決勝の死闘を制した3日後、越前リョーマは、さらなる強さを求め、単身アメリカへ武者修行の旅に出た。到着早々、リョーマは偶然、家族旅行でアメリカを訪れていた同級生・竜崎桜乃がギャングにからまれている場面に遭遇する。桜乃を助けるためにリョーマが放ったボールと、車いすの謎の人物が放ったボールが直撃した瞬間、時空がゆがみ始める・・・。なんと、ふたりが行きついたのは、かつて‘サムライ’と呼ばれ、世界のトッププレイヤーを震撼させた、若き越前南次郎が活躍している時代だった。

声優・キャラクター
皆川純子

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

テニプリとテニミュの頭の悪い部分を凝縮したような超過劇なドラッグムービー!!!

『テニスの王子様』と『新テニスの王子様』の間に位置する空白の出来事を新解釈で完全オリジナル新作として構築した長篇映画
シリーズ初のフル3DCG、かつミュージカル構成となっております


冒頭、『テニスの王子様』のクライマックスである全国大会決勝戦
越前リョーマvs幸村精市の試合の最中から始まるのですが、試合中にも関わらず“突然歌い出します”
リョーマ様や青学のメンバーはもちろん、観戦に来ていたかつてのライバル達や観客もひっくるめて一糸乱れぬダンスをしながら群集が歌う姿は既に既存の『テニプリ』アニメとは一線を画し、まさに『テニミュ』の光景そのものであると突きつけられます
それらが滑らかなCGアニメとなって早々と観客の目と耳を襲うのです


その後、アメリカに単身の武者修行に旅立ったリョーマ様
彼を偶然にも旅行中に見つけた竜崎桜乃はリョーマ様の後を追うのですが、なんとテニスで賭け事を強いるB系の男達“テニスギャング”に絡まれてしまいます


すんでのところでリョーマ様に救われる桜乃
テニスギャングは得意気にラップを披露しながらリョーマにテニス勝負を仕掛けます
このテニスギャングを演じているのが杉田智和、武内駿輔、竹内良太なんです
まあ「Wタケウチ」はともかく、杉田がちゃんとキャラソンを歌っているのは個人的には初めて聴きました
『ハルヒ』のキョンとか『犬僕』の蜻蛉とか『ひらがな男子』の「ぬ」とか『K』の室長とか、歌じゃない!語りだ!ってのばっかだったので杉田にちゃんと歌を歌わせたのには感心です


そして謎の車椅子テニスプレーヤーが放ったボールとリョーマ様のボールがぶつかると“まさかのタイムスリップが起こります”
10年前のアメリカ、リョーマ様の父親にして師匠、越前南次郎が現役引退に追い込まれた試合の直前
記憶や記録には残っていない、南次郎の引退試合を間近に観るために無謀にもリョーマ様と桜乃は越前家に直撃する


あっさり南次郎達には受け入れてもらう事が出来きたものの、南次郎に八百長試合を強いようとする何者かの手によって南次郎の子供と勘違いされた桜乃が誘拐されてしまう


何故か“露骨な手掛かりを残していったマヌケな誘拐犯”のお陰で桜乃の救出には成功するリョーマ様
南次郎の試合の邪魔をしてはなるまいと桜乃と逃亡生活をする事を決意します


逃亡中に公衆電話で南次郎に無事を報告しようとするリョーマ様ですが“何故か現代に電話が繋がり青学やかつてのライバル達が電話に出ます”
この映画は「Decide」と「Glory」という2バージョンの上映形態があるのですが、この電話に出る相手、それと本編終了後に始まる『シアター☆テニフェスpetit!』というキャラソンメドレーと原作名場面で構築した音楽パートがそれぞれのバージョンでは異なります
「Decide」では幸村と手塚が「Glory」では白石と金太郎と跡部が電話の相手に登場するのでお気に入りのキャラが登場する方を選ぶといいでしょう
【どっちにしろ笑いますから】


ここまであらすじを書いただけですが神志那弘志監督はクスリでもキメて作ったんじゃないか?と思うほどのクレイジーっぷりです(褒めてる)
まさに原作者、許斐剛先生の世界観が良くも悪くも全開で危険なドラッグムービーと言えるでしょう
極めつけは最終的にリョーマ様達が過去に行ってしまった事で僅かながら歴史の改変が起こってしまうのですが・・・ソレが果たして本当に改変してしまって良かったのか?が微妙だという事です・・・
2回観たら何処が改変されたのかがよくわかりました・・・


『テニプリ』『テニミュ』ファンはモチロンですが全く『テニプリ』を知らなくても少し刺激的な(馬鹿)映画をお探しの方にオススメします

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ミュージカル まだまだだね 陰謀阻止するリョーマ

 Decideで見てきたデス。ロサンゼルスに武者修行しにきたリョーマを見かけた竜崎が、チンピラに絡まれるです。それを助けているとき怪異現象が、起こるです。父 南次郎が、引退に追い込まれた全米オープンの数日前だと気づき、リョーマが以前の実家に竜崎と行ったことから、事件に巻き込まれる話だったです。

 何やら面白い展開になっていき、リョーマが誘拐犯に立ち向かい、誘拐犯の親玉とテニスでわかり合うとき事件は解決していくのです。
 本当に悪い奴を追い詰め、全米オープンの決勝で南次郎が本気を出せて良かったです。

 上映の殆どで、OPからミュージカルなので、派手な歌と踊りが目立つです。大阪なおみ顔負けの超人的なテニスで、リョーマが悪い奴らを撃退、足止めするアクションは面白いです。南次郎はさらに上を行く感じです。

 3DCGにしても、リョーマや他のキャラたちの外見が人形みたいだったです。歌、ミュ=ーじかると言っても悪くはないけど、青年団みたいな歌唱みたいに思えたです。
 南次郎が引退した本当の理由は、見に行ってのお楽しみです。ラストは、帰れなければ話にならなかったけど、「これで、いいのだ!」だったです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【危険】

3Dでミュージカル寄りのテニスの王子様の映画?
テニミュ見たことないけど有名だよな、評価高いし見てみるか。

{netabare}!!?!?ミュージカル??!?!?!??!?

{netabare}なんだ、何を見せられてるんだ!!?

{netabare}ドラマパートもちゃんとある、良かった…

{netabare}あのミュージカルは一体何だったんだ…?

{netabare}もう一度見せ場あるよね?

{netabare}キタキタミュージカル、ウヒャアアア!!!

{netabare}冷静に考えて意味が分からん…

{netabare}なぜ…あの曲とダンスが頭から離れない…

{netabare}はあ…はあ…早くテニス、テニスが見たい…

{netabare}ピャアア!!!!ウヒャアアア!!!!!

{netabare}はまっちゃいけない。テニミュ沼はお金かかるぞ、映画でやめておくんだ…

{netabare}そんな事はわかってる!もう一回だけ!映画だけなら問題ない!!

{netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

70.6 23 2021年夏(7月~9月)アニメランキング23位
平穏世代の韋駄天達(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (182)
550人が棚に入れました
“韋駄天" × “魔族" × “人類"、何が起こるか誰にもわからない禁断のバトルロワイアルがいま始まる―!! 壮絶な戦いの末、圧倒的な速さと強さを誇る戦いの神々「韋駄天」が世界を破滅に導く「魔族」を封じ込めてから800年。今や“あの戦い"は遠い神話の中の昔話でしかない。生まれてから一度も戦ったことのない「平穏世代の韋駄天達」が平和ボケしている中、何者かにより、再び魔族が長い眠りから復活させられた―!? 武力、智略、政治、陰謀、使えるものはとにかく何でも持ってこい! ノールール&ノーリミットな三つ巴のバトルロワイアルがいま始まる!!
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お手軽にハイブリッド戦争

原作未読


キービジュアル/サムネや作品タイトルから少年誌でもさらに子供向けな内容を想像してさほど期待してませんでしたがところがどっこいでした。紛れもなくクール(2021夏)トップの面白さです。

韋駄天≒神様と魔物が対立する設定。強力な魔物を封印し平和が訪れ800年経過した世界が舞台です。脅威が去って久しいため、いい加減平和ボケしてるよの趣旨で“平穏世代の韋駄天達”なんでしょう。
半端な幕切れは原作との兼ね合いみたく、ならばと韋駄天が如く駆け抜けた疾風怒濤の全11話でした。


原作者クール教信者さんの同クール3連発。『小林さんちのメイドラゴンS(2期)』『ピーチボーイリバーサイド』『平穏世代の韋駄天達』のうち一つになります。食べ比べしてみるのも一興ぐらいの構えでしたが、なかなかどうして共通したテーマが見え隠れするのもお楽しみポイントです。余力があれば他のもどーぞ!
と褒めまくりなのですが一点。俺たたエンドでもないぶつ切りエンドが減点材料ですかね。だがネガティブ要素はこれくらい。というわけで中身なんですがあらすじ抜きでエッセンスを以下ご紹介↓

パワーゲームが上手いこと描かれてます。韋駄天VS魔物の構図はもとより第3極人間の立ち位置が趣深い。魔物に使役されるのは想像つきますが韋駄天にとって必ずしも守るべき存在ではありません。第一優先は魔物の殲滅であり人間保護は副次的なもの。
国家に例えるとわかりやすい。友好だなんだのというのはホームグラウンドの安全が担保されてこそ成立すること。一昔前は韓国、今だと台湾。あくまでロシアの南下や赤化勢力の橋頭保としての半島であり、沖縄防衛・シーレーン確保のための台湾であるのが地政学の常道です。“友好”は副次的で自国の国益優先で考えるのが筋なため「○○が親日だから」は要素であって不可欠な条件ではありません。
本作での人間は“プレイヤー”とはならず大国の都合で右往左往する〝傍観者”であり、言い方悪いですけど駒。それがうまいこと出てます。二項対立なプレイヤーと流動的な第三者という大枠部分がシンプルでわかりやすい。

そんなパワーゲームを下支えするのがややエログロな表現手法が取り入れられていること。なかなかお目にかかる機会がありませんが本作では特長となってます。
そりゃ胸糞に蓋できればいいんでしょうけど敗者がどんな目にあうかは自明の理ですからね。ウィグルとかどうなん?って話です。話せばわかるは絵空事。こと世界は残酷で不条理なのです。
た・だ・し…アニメでそれ見たいかどうかは人によるでしょう。私は抵抗のない人。むしろそれっぽい作風でしたらメタでも表現されてないと冷めるかもしれません。

 平穏世代=平和ボケ

かどうかは観てのお楽しみですがほぼ答え言ってるようなもんですね。
最後にインテリジェンス。情報戦です。ウォーポテンシャル=戦力も強い上で情報戦に強ければ万事安泰ですが、たいていは弱いところこそ情報戦に力を入れるものです。
ネタバレ無しではここまでですが、きちんと弱いほうが必死で情報戦仕掛けてきます。火力よりも情報戦がどれだけ大事かわかるような作品となってるんですよね。不思議なことに『三国志』で諸葛亮や司馬懿ら軍師の計略の威力をまざまざと見せつけられて知っているくせに、現実社会に置き換えると途端に感覚マヒしちゃって影響力工作の威力やどんなものかが分かんなくなることが多い。スパイ天国という単語は知ってても具体的にどんな工作があるか指摘できる人は少ないものです。


となんやかんや堅苦しいネタですんませんでした。実際は脱力系と言っていいくらい小難しさとは無縁なのでご安心を。この手の作風での教科書は『進撃の巨人』あたりかと思いますが、その『進撃の巨人』の設定を荒くしておふざけ増やして原型留めてはないんですけど旨味成分が遺伝子レベルでは一緒みたいな感じ。

ぶつ切りエンドだけはポカーンなるかもわかりません。11話と短めですから、サムネ/キービジュアルでイマイチ食指が動かん方もちょい重い腰をあげてもらって損はないと思える良作でした。
途中区切りのつけ方が綺麗だったらさらに点数上げてるのでもったいないですね。



※ネタバレ所感

■食べ比べ

言うまでもなく他のクール教信者作品との比較です。
{netabare}敵対種族とのコミュニケーション問題ばっかですね(笑) 

本作では魔族が絶滅危惧種という設定で、種の生存をかけて必死。うっかり肩入れできちゃう悪いやつらなんです。彼らにとって韋駄天は種の存続を脅かす不倶戴天の敵。
たしか300体だったと思いますが個体数の少なさで生じる危機感からか倫理観は吹っ飛んでましたね。劇中では輪姦・児童姦はもとより女性を生む機械と見立て多子出産推奨は当たり前と胸糞展開でした。
これがリアルだ!としたり顔で言う気はさらさらありませんが、どういう人たちがどういう時に胸糞なことやらかすかは歴史に複数事例があるので知っといて損は無いでしょう。尼港事件・通州事件・真岡郵便電信局事件あたりは良いテキストになると思います。

韋駄天側のミスは慢心なのかしら。私がたまに大日本帝国ネタを使う理由なんですけど日本型組織の良いところと悪いところの見本市みたいなとこあるからなんですよね。
それで慢心についてなんですが、当時の日本って
片手間に東南アジアに出張って200年~300年居ついていたイギリス・オランダ・フランスを駆逐し
片手間にドイツ第三帝国を敗走せしめたロシア改めソ連の南下を満蒙エリアで食い止め足止めして
片手間に内戦状態で国の体をなしてなかった共産軍・国民党軍の便意兵に連勝
しかも一等国民として調子に乗り満州で狼藉を働き散々足を引っ張る列島出身でない同胞を抱えながら
ついには太平洋渡ってアメリカの国土に攻撃加えるオマケつき

それぐらい強かったって解釈は可能です。それを地でいくくらいお強い韋駄天の皆さん。これで情報戦でも勝ってたらと悔やまれる展開だったので示唆に富むなぁと高評価の理由の一つです。

『ピーチボーイ』だと敵対種族の和解模索を示唆するくらいで終わってましたが、こちらは今のところお花畑皆無です。平穏世代と言いながら世界は残酷です。『メイドラゴン』となると私は1期止まりでして日常劇に落とし込んだ中にほろ苦さを感じる作りだったと思います。いづれの作品でもハレーションが必ずどこかで描かれ、そんなやっかいなテーマに向き合おうとの姿勢を感じるんですよね。{/netabare}


このアニメ観てまともな情報機関が欲しくなりました。
あまり性差を言わない私ですがこのアニメはパワーゲームに鼻の利く男連中が好きな気がします。



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

------


2021.10.14 初稿
2021.12.04 タイトル修正/配点修正 -0.2

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

敵側を応援したくなるアニメ

人間、魔族、韋駄天が存在する世界で魔族VS韋駄天を描いたバトルもの。

{netabare}
このアニメは珍しく主人公側がオーバーパワーで、7話時点ぐらいで魔族が絶滅寸前にまで追い込まれるという。
俺TUEEEE系と言えばそうなのだが、同じ相手にずっと俺TUEEEをし続け、相手は必死に耐えるという斬新なアニメ。
その斬新さ、絵柄の独特さ等もあってかなり面白かった。

最初はひたすら魔族に対して俺TUEEEをして魔族側をほぼ壊滅させるが、追い込まれると魔族側は引きこもり、どうやって韋駄天に対抗するか?、どうやって魔族を立て直すか?と作戦を練る。
前半部分も勿論めっちゃ面白かったんだが、自分は後半部分が特に好きだった。
頭脳戦という自分が好きなジャンルをしっかりと描けていて好印象。
前半部分もそうだけど、敵との駆け引きがかなりうまく描けていたアニメだと思う。
ミク達とイースリィの駆け引きが見ていてすごく面白かった。
韋駄天の思考がサイコパスめいてて、魔族側の方が生き延びようと頑張ってるから魔族側の方を応援したくなるというw
最後、魔族側がイースリィを出し抜いた時はよくやった!って感想が出てきてしまった。

それと結構この作品はエログロで、今期で言うなら女神寮よりもエロ要素が多め?
ところどころエロ漫画かよwってなるようなシーンもあったり...。
自分普通のアニメに入るエロ要素は嫌いなのだが、この作品はエログロがいいスパイスになっていて良かったと思う。

一個だけ気になった点を書くと、倍速再生だけはやめてほしかった。
尺の都合?演出?どっちかはわからないけど普通に聞きたかった。

最後はイースリィ達が拷問されてる途中で終わりという中途半端な終わり方。
二期をやってほしい。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 6/10
殴るシーン割とグロい。
韋駄天は悪なのか?平穏ってゆとりって意味かw 
いや草、普通にレイプされるじゃんw
アニメなのに珍しい
神様仕事して... 

2話 9/10
ポーラ可愛い。女にも厳しいな
いいリョナ。一話の最後そういうことか
魔族と韋駄天の設定しっかりしてるの面白い。
悪は魔物だけって感じか
腸飛び出してるじゃん。結構面白そう。

3話 8/10
リン強すぎる。
あのじじいボコボコにされてたのにそんなすごい奴なのかw
イースリイが指示していた人たちって人間なのか?

4話 6/10
韋駄天は味方なのね。この白髪男かよ。

5話 8/10
イースリィのイキリっぷりきついわ。
最近のアニメ媚薬の登場率高くね?w
女神寮よりもエロい。
展開がエロ漫画w 倍速やめてくれ。
6話 こいつらあんまりつよくないのか? 謎ボールギャグ 7/10

7話 7/10
イースリィのイキリが少しきつい。
あのおじさんを評価するの面白いなw
譲歩することで本題を認めさせたってことかもね。
ところどころイキリがきつい

8話 9/10
#8 韋駄天w
意外と渡り合えるんだな韋駄天と。
普通に人間も殺してるじゃん。
なんでいいシーンでエロやってるんだ。
え、この人韋駄天になるのかw
メインキャラの韋駄天たちがどうやって韋駄天になったかみたいな話はないのか。
ええ...気絶させるのはなぁ。
リンは死なんのか?

9話 8/10
ぶっ飛んだ世界観からSNSという現実感のある言葉がw
魔族を応援したくなるアニメ。
慰めてやる(意味深) マジでそっちの意味かよw
グロいな。

10話 8/10
この駆け引きパート面白いな。
ほんとに魔族側を応援したくなるw

11話 9/10
媚薬投げといて変な下心がないとは。
隙あらば媚薬
やっと魔族側が韋駄天を出し抜いてくれたw
もうちょっと拷問シーンやってくれても良かった。
中途半端だなぁ、終わり方。
{/netabare}

曲20段階評価
OP「聖者の行進」8.0/10
ED「雷火」3.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作未完!これからどうなる!?(本当にどうなる)

この話は800年前に起きた大戦を経験していない韋駄天たちの話
ジャンルは戦闘

まぁなんでしょ。
続きが気になるといえば気になるのですが、どうでも良いという気持ちが強い、というのが正直な感想です

韋駄天、といえば仏教ですが残念ながら仏教らしき宗教はありません。どっちかといえばキリスト旧派チックな宗教はちょこっと登場しますが、別に物語に大きく影響するわけでもないため、「韋駄天ってなんじゃい!」という方でも安心して視聴することができるような物となっています。
逆に言えば「韋駄天ぐらい知っとるわ!」という方にとって本作の韋駄天は「あれ韋駄天てなんだっけ」になってしまうかもしれませんが、まぁあくまで両方想像の話ですので。

さて本作の内容は基本戦争です。
正確に言うなら「魔族VS韋駄天」です。
人間はやられ役で登場しますが、基本的に関係しません。
その戦争の話ですが、前半はハヤトという少年、後半はシンz...イースリィという少年がメイン人物になってきます。
韋駄天らは力が強く、正直敵なしなのですが、それに対抗する魔族がどうでるか、という話ですね。(もはや魔族が主人公では…?)

まず私の意見としては「つまらない」が素直なところ。
俺たちTUEEEEEを中心に無双していくのが大半でしたし、物語の展開も薄く、結局{netabare}「魔族が韋駄天をなめてたけど、韋駄天がめちゃくちゃ強かったから撤退戦をしてたら韋駄天たちが油断しちゃった」{/netabare}てことでしょ、と言われてしまいます。他にも色々あったのでしょうがどれも大して面白い場面でもなく、戦闘もドラゴンボールだったので真新しさが見つからず、非常に退屈した作品となっています。

話は変わりますが。
やはりあのツインテールで「ミク」て名前だったら初音を思い出します。
てっきり韓国や中国の方がお遊び心で入れた、と思っていたのですがなんと原作は日本人。なんなら「貞操逆転世界」や「異世界レビュアーズ」などの天原さん。そっち方面の方。まぁ確かにそれっぽいシーンが平気でありましたが。

あとイースリィ君の声が緒方恵美さん。
ネットではシンジ君と呼ばれていましたが、個人的にはAngelBeatsの直井君との差異が全くわかりませんでした。何が違うんでしょうね。シンジ君。

監督は城所聖明さん。初監督だそう
シリーズ構成は瀬古浩司さん。亜人の方ですね
キャラデザは大津直さん。Beastarsの方ですね
劇伴は出羽良彰さん。ゲーマーズの方ですね
アニメ制作はMAPPAさん。いぬやしきの所ですね

作画はよく、典型的なアニメ絵で良かったです
opはボカロPであったキタニタツヤさんの「聖者の行進」神曲
edは井上拓さん作曲、ナナヲアカリさん歌唱の「雷火」

誰がために戦うのか
ということで一つ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

70.4 24 2021年夏(7月~9月)アニメランキング24位
魔法使いの嫁 西の少年と青嵐の騎士 前篇(OAD)

2021年9月10日
★★★★☆ 3.7 (18)
96人が棚に入れました
カルタフィルスがひとときの午睡につき、チセが学院の聴講生となる少し前。

学院への招待が届き、不安ながらも準備を進めるチセと手伝うエリアス達。
久しくなかった日常の最中、不気味な馬を連れたスプリガンが邸宅を訪れる。
『今回の亡霊猟団の様子がおかしい』という言葉と共に。

――倫敦から移り住んできた普通の少年・ガブリエルは退屈していた。
自身の境遇、友人との別離、不慣れな土地、すべてに。
それらから逃れるように眺めた窓の先、一瞬見えた紫煙を追いかけて家を抜け出た、その時。
本来なら交わらぬはずの少年の世界は、厚いベールの裏側に生きる魔法使い達の世界と交わり始める……。

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

らしさある

入学前のこと
これぞ、魔法使いの嫁といった感じ。
お節介な感じ
亡霊のような摩訶不思議なものに魅入られてしまった少年を助けているといっていいのかな。
なんだかんだママが好き。


OP
auro nowe inocencia。
綺麗な歌声


西の少年と青嵐の騎士 前篇
カルタフィルスがひとときの午睡につき、チセが学院の聴講生となる少し前。学院への招待が届き、不安ながらも準備を進めるチセと手伝うエリアス達。久しくなかった日常の最中(さなか)、不気味な馬を連れたスプリガンが邸宅を訪れる。『今回の亡霊猟団(ワイルド・ハント)の様子がおかしい』という言葉と共に。――倫敦から移り住んできた普通の少年・ガブリエルは退屈していた。自身の境遇、友人との別離、不慣れな土地、すべてに。それらから逃れるように眺めた窓の先、一瞬見えた紫煙を追いかけて家を抜け出た、その時。本来なら交わらぬはずの少年の世界は、厚いベールの裏側に生きる魔法使い達の世界と交わり始める……。

西の少年と青嵐の騎士 中編
スプリガンから、亡霊猟団の問題を解決してほしいと頼まれたチセ達。騎手を失った馬と共に解決へ向けて動くが、その中で出会ったのは常若の国の......。――突如現れた古風な格好をした少年。その少年が母には見えぬ存在である事に興奮し、退屈な日常が壊された事を喜ぶガブリエル。記憶を失っているという彼を助ける為、行動をおこそうとするがその背後で、紫苑に煌めく不思議な石は妖しく光を放っていた......。僕の覬むもの。わたしの、臨むもの。ひとと、ひと為らざる者の交わりが生むものとは。

西の少年と青嵐の騎士 後篇
変わってしまった友人に別れを言う為、ガブリエルが足を踏み入れたのは厚いベールの裏側――本物の魔法使い達の世界。魔法使い達と接する中で、友達であったものを送ろうと努力する彼だったが、隣人はそれを赦しはしない。嵐を纏い夜を駆けてゆく、亡霊猟団と少年。ひとの世に残す為に手を尽くすチセに対して、ガブリエルの選んだ答えは。ひととひと為らざるものを描く掌篇三部作、遂に完結──そして物語は、ふたたび。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

アニメ記録用垢 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

前作の星待つひとのが良かったな

CV花江夏樹は評価を下げたくなってしまう。
炭治郎を筆頭に偽善者やナヨナヨ系のキャラ等を演じ過ぎてて
それ以来、花江夏樹が嫌いな声優に……な。

内容は一期から二期の学園に入学するまでの間の前日譚。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

70.3 25 2021年夏(7月~9月)アニメランキング25位
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ Licht 名前の無い少女(アニメ映画)

2021年8月27日
★★★★☆ 3.7 (31)
177人が棚に入れました
エインズワースとの激闘からひと時の休息。美遊を救出したイリヤたちは、平行世界の衛宮士郎から美遊の過去、この世界で起きた聖杯戦争のことを知らされる。それは美遊の悲しい運命であり、美遊のために兄・士郎が命を賭して歩んだ壮絶な戦いの物語だった。人類の救済のために美遊を犠牲にするエインズワース。美遊のために世界の敵となると決めた士郎。相容れない2つの正義に、すべてを守ると誓うイリヤ。「助けるよ。私はみんなが助かる道を探すって決めたから!」大切な人たちと笑いあえる明日を作るために―。魔法少女たちの戦いが、再びはじまる……!

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

運命に抗う、光

この作品は「Fate/stay night」のスピンオフ作品なのですが、気が付けばTVアニメ全4期分と劇場版「雪下の誓い」が制作され、しっかり大作になりましたね。
これまで「Fate/kaleid liner Prisma☆Illya プリズマ☆ファンタズム」を含めてこのシリーズは全作視聴済です。

現在進行形で私がプレイしているアサルトリリィのソシャゲでは、なんとこの作品とのコラボイベントが開催されているんです。
今日からは「プリズマ☆イリヤ ツヴァイ!」とのコラボイベントも始まりましたけれど…
イベントでプレイする前に視聴しておくべきと思い、今に至っています。


エインズワースとの激闘からひと時の休息。

美遊を救出したイリヤたちは、平行世界の衛宮士郎から美遊の過去、
この世界で起きた聖杯戦争のことを知らされる。
それは美遊の悲しい運命であり、
美遊のために兄・士郎が命を賭して歩んだ壮絶な戦いの物語だった。

人類の救済のために美遊を犠牲にするエインズワース。
美遊のために世界の敵となると決めた士郎。
相容れない2つの正義に、すべてを守ると誓うイリヤ。

「助けるよ。私はみんなが助かる道を探すって決めたから!」

大切な人たちと笑いあえる明日を作るために―。
魔法少女たちの戦いが、再びはじまる……!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

今回の物語は、劇場版「雪下の誓い」の続きとなっています。
物語が完結していないので当然と言えばそうなのですが、時折TVアニメシリーズが懐かしくなったりします。

このエインズワースとの戦いの物語は全般的にシリアスでバトルシーンも半端無いくらい激しく、よくもこんなにヌルヌルとキャラを動かせるなぁと感心しながら視聴しています。

イリヤも美遊も夢幻召喚して頑張っていますよ。
イリヤは最も過酷で手を伸ばすのが難しい未来を選択したのですからその頑張りが必要不可欠であるのも理解できます。

それでも、イリヤたちは未だ小学生ですよ。
小学生の女の子が背負う業では無いと思うんです。
この物語を終わらせるために必要な痛みが伴うのも理解できます。

こんなにも過酷だからこそ、TVアニメ編の小学校の同級生とのキャッキャウフフが懐かしく思えるのかもしれません。
まぁ、あれはあれで小学生っぽくはありませんでしたけれど。

そんな事を考えながら視聴していましたが、ラストのシーンには思わず目を疑ってしまいました。
まさか、こんなシーンで終わるなんて予想だにしていなかったので、ビックリした瞬間、呆気に取られてしまいました。

続編の制作が発表になったから良かったものの、もし何の音沙汰もなかったら間違いなく悲鳴が上がると思います。
「一体これから何を見せられるの」とまで思いましたから…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は栗林みな実さんの「Just the truth」

上映時間94分の作品でした。
未だ続編を視聴するまで何とも言えませんが、イリヤの本懐が叶うことを願ってやみません。
続編の情報を楽しみに待っています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自分だけの力ではたどり着けなかった、真実への道標へ

プリズマイリヤ劇場版二作目。
前作より間が空いて久しぶりのイリヤスフィールなので、色々思い出しながら視聴しました。
ひょんなことから魔法少女になっちゃった小学生が、お友達と一緒に元気な姿を見せてくれーっ、と思いながら視聴しましたが、元気が激しすぎてすっかりバトルアニメになってしまっています。
もはや、DVD特典映像で見せてくれた濃密な絡み合いは鳴りを潜めており、全編バトル、またバトルな90分でした。

アニメ4期『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』から続く、エインズワース家との戦いの続きとなっています。
プリズマイリヤは原作マンガが先にあるのですが、映画はマンガ数巻分を一気に流しているため色々端折られているそうです。
視聴時にも、バトルは丁寧で迫力があるのですが、例えばアンジェリカやベアトリスがどういった存在なのかという重大な説明はサラッと流された感じがありました。
そこを抑えておかないと、ベアトリスの過去の話やイリヤの取った決断が入ってこないので注意が必要ですね。

全編を通してマジメな作品で、ストーリーを進めることが中心となっています。
魔力供給シーンは一切なし、天然ブルマの田中さんという我ら唯一の希望も活躍シーンは無いです。
ベアトリスとバトルし、ジュリアンとバトルする、私的にはもはやバトルシーンしか頭に残っておらず、それはそれで良かったのですが、プリズマイリヤに求めていたものは得られませんでした。
個人的にはですが、プリズマイリヤにバトルは求めていないので、ぶっちゃけイリヤちゃんがそれを望むなら話し合いで解決して欲しいくらいです。
戦いではなく、ベアトリスと一緒にお風呂に入って仲良くなるイリヤちゃんが見たいです。

一方で、バトルシーンはかなりしっかりしています。
クラスカードの力を借りて果敢に敵に突っ込む姿は、それだけで熱くさせてくれますね。
カメラワークも激しく、バトルで敵と技の応酬をするシーンはなかなか見ものでした。
複雑な戦闘をしているのですが何が起こっているのかわかりやすく、バトルアニメとして魅せられるものがあります。

エリカの正体が判明し、大きくストーリーが前進する劇場版でした。
ただ、本作で完結ではないです。
そもそも原作マンガが完結まで描けておらず、このペースだと完結編が劇場公開されるのは、また5年近く先になるかもですね。
そうなると、完結編のアニメがちゃんと作られるかが怪しいです。
ここまで追いかけてきたので完結させて、また日常回メインでワンクールアニメが見たいと願っています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

現実的で賢い諦めることに慣れた人と、理想を目指してあがき続ける人

この物語は全編シリアスタッチで描かれています。
テレビシリーズの最初の頃からは信じられないほどの迫力ある展開ですが、イリヤの魅力がたっぷりと味わえます。
イリヤは小学5年生とは思えないほどの慈愛の心が豊かな少女です。


「Licht」 それは「不死の魔法使い」を意味しています。
何千年もの間、何度も何度も名前を変えてエインズワース家の一員として暮らしてきた少女。
本人は元の名前も思い出せないほどの長い長い年月を生き続けてきたのですが、決して死ぬことができません。その少女の唯一の望みは、死ぬことでした。
この映画は、その少女を救うための物語。

そしてその少女を救うために何度も何度も挑戦しては失敗したエインズワース家のジュリアン。
ジュリアンは賢い青年です。理想と現実とが違うことを知っています。
そのため、彼の心には絶望しか残っていませんでした。

でも、イリヤは違います。
彼女はいつも希望を持ち続けています。どんなに困難な状況でも、わずかな可能性を信じて前向きに行動します。
理想的で甘い考え方ですが、彼女は常に明るい未来を目指しています。
そしてイリヤの友達の美遊やクロ。彼女たちはいつでもイリヤの味方です。
だからイリヤはいつでも全力を出し切ることができます。そして、自分の実力以上の力を発揮します。


確かに大人になると誰もが理想的で甘い選択はしなくなり、現実的な賢い選択をするようになります。自分の理想を諦めるようになります。
でも、諦めることに慣れた人生は、面白みがありません。生きることに意味を見いだせません。
それに、諦めることを選択すれば、努力をする必要はなくなります。楽にやり過ごせます。

それよりも未来に希望を持ちながら生きる。そうすることで笑顔になり、生きる意味も見いだせます。
確かに希望を持ち続けるためには、懸命な日々の努力が必要です。あがいて、あがいて、あがき続けなければいけません。それでも希望がかなえられる保証はありません。

でも、希望を持ちながら生きている人は魅力的です。
イリヤの笑顔が素敵なのは、彼女が常に明るい未来を持ち続けているからなのでしょうね。

現実的で賢い諦めることに慣れた人と、理想を常に持ちあがき続ける人、貴方はどちらが好きですか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
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