オリジナルアニメーションで笑いなおすすめアニメランキング 36

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早速見ていきましょう!

93.4 1 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング1位
宇宙よりも遠い場所(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (2766)
9625人が棚に入れました
いつだってボクらの一歩は好奇心から始まった。
見たことのない風景を、
聞いたことのない音を、
嗅いだことのない香りを、
触れたことのない質感を、
味わったことのない食物を、
そして感じたことのない胸の高鳴りを、
いつの間にか忘れてしまった欠片を、
置き去りにしてきた感動を拾い集める旅。
そこにたどり着いたとき、
ボクたちは何を思うのだろう。
吠える40度、狂う50度、叫ぶ60度、
荒れる海原を超えた先にある原生地域。
地球の天辺にある文明を遠く離れた遥か南の果て。
これは《南極》[宇宙よりも遠い場所]に向かう
4人の女の子たちの旅の物語。
ボクらは彼女たちを通して、
明日を生きるキラメキを思い出す。

声優・キャラクター
水瀬いのり、花澤香菜、井口裕香、早見沙織、能登麻美子、日笠陽子、Lynn、金元寿子、本渡楓、大原さやか
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

見たことのない風景を見るために…

この物語は、4人の女の子が「宇宙よりも遠い場所」に行く物語。

彼女たちは旅に出る。見たことのない風景を見るために…
怖いけど、やめちゃいたいけど、意味のないことかもしれないけど、
でも…この旅が終わるころには、彼女たちはきっと成長しているでしょう。

この物語の特徴として、主人公の玉木まり(キマリ)のたくさんの心の声が、あたかもナレーターのような話し方で、ゆっくりと力強く表現されています。
その言葉が心に響きます。その響きが感動を呼びます。

そして、挿入歌の『ハルカトオク』が心地よく物語を彩ります。
主張しすぎず、控えめな音量で「あくまでも主役は物語だよ」と、示唆するように…

だから、まるで心地よい音楽を聴いているように、多くの人がこの物語に引き寄せられたのではないでしょうか?
{netabare}
第一話 青春しゃくまんえん
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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キマリは、ごく普通の高校二年生。
やりたいことがあるのに、ぎりぎりになるといつも怖くなり、結局何もできない。
そんな情けない自分を変えたいとキマリは願っていました。
でも、自分の性格を変えることは、なかなかできません。

ある日、偶然キマリは小淵沢報瀬(こぶちざわ しらせ)が落とした百万円を拾います。
その百万円はしらせが南極に行くためにアルバイトをして貯めたお金でした。
百万円をしらせに返す際、しらせから南極の素晴らしさを知らされます。

しらせの母が書いた南極の本には、水平線を転がる太陽、夜空に花のように美しく咲き誇るオーロラなど、キマリがまだ見たことのない風景が写っていました。

「しらせと一緒に南極に行きたい。」キマリの思いは膨らみます。
「でも、怖い。すごーく怖い。」それも事実です。キマリは悩みます。
でも、このままだと、今までと同じで何も変わらない。それは嫌だ。
「今度こそ情けない自分を変えよう。」そう決意して、キマリはしらせと一緒に、砕氷艦しらせの下見に広島まで行きます。

彼女は勇気を振り絞り、今、一歩を踏み出しました。 
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感想
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キマリの友達の高橋めぐみちゃんがすごく良い感じ。
彼女はいつも、どんなことがあってもキマリを応援する。背中を押してくれる。そして情けないキマリを叱ってくれる。
こんな友達がいるキマリは幸せだと思う。

そしてしらせの母親は、どんな思いで子供に報瀬(しらせ)と名付けたのでしょうか。
南極観測隊が乗船する砕氷艦と同じ名前。
きっとしらせの母親は、娘も南極を好きになるよう願っていたのでしょうね。(^_^)
   {/netabare}

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第二話 歌舞伎町フリーマントル
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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フリーマントルはオーストラリアにある港町の名前。
砕氷艦しらせへ観測隊が乗船する場所です。
そこに行く旅費を稼ぐために、キマリはコンビニでバイトします。
そのバイト先で働いていた三宅 日向(みやけ ひなた)と意気投合し、ひなたも南極に行く仲間に加わります。
しらせとキマリとひなたは、砕氷艦に乗り込むための行動を新宿の歌舞伎町で起こしますが、あまりにもずさんな作戦のために、もろくも失敗します。
しかも、以前も観測隊員の人から南極行きをしらせが断られていた経緯を、キマリやひなたは知ります。
   {/netabare}
感想
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ひなたはとっても明るい女の子。だけどその明るさは、何か無理をして明るくふるまっているような気がします。

学校に行かずバイトをしている16歳の女の子。
きっと何かの事情があるのでしょう。
同じ年頃の人たちが高校へ通うのを仕事場で見ながら、彼女はどんな思いをしているのでしょうか?
苦しいことや悔しいことが、きっとあるに違いありません。
私にはそう思えます。

だから、ひなたはキマリと出会えて良かった。そう思いたいです。
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第三話 フォローバックが止まらない
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あらすじ(私の思いが含まれています)
  {netabare}
しらせたちのもとへ白石結月(しらいしゆづき)がやってきます。
結月は南極行きが決まっている女性芸能人でした。
そして、「私の代わりに南極へ行ってほしい」と、しらせへ頼みます。
結月が南極に行きたくない理由は、友達がいないためでした。

結月の母親から結月を説得するようにキマリ達は頼まれます。
だが、結月の行きたくない理由を知ったキマリたちは、
結月の意思を尊重して、決して無理強いをしません。
それどころか、結月が寂しくならないように気を使います。

その優しさに結月は大泣きしてしまい、キマリたち3人と一緒ならば南極へ行くと決断します。
   {/netabare}
感想
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今回はとても笑い、とても暖かい気持ちになりました。
孤高の少女しらせのおバカなところが十分に味わえただけでなく、
結月の心の叫び、ひなたの社会人としての立派さ、キマリの優しさが心に染み入ります。

結月は芸能活動が忙しく、今まで友達ができなかった女の子。
多くの人は芸能人に憧れ、芸能人をうらやましがるでしょう。
でも、芸能人である結月は、人気よりも友達をつくりたいと願ってました。

どんな人にでも悩みはあるのです。
目に映る情報だけで人をうらやましがるのは、やめた方が良いですね。


結月は、友達ってどんなものかがわからない女の子。
だけど、キマリたちを見ていると、結月の心が和みます。
そして、キマリたちと一緒の時間を過ごしたいと思うようになります。

友達や恋人って、そんなものだと思います。
一緒の時間を過ごしたい。単純なことですが、それが最も大切なことです。

顔が綺麗とかカッコいいとかは、最初のうちだけです。
付き合っていれば、そんなのは、どうでもよくなりますよ。
   {/netabare}
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第四話 四匹のイモムシ
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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キマリたちが夏季訓練のため、山で合宿します。

学校のみんなは、まだキマリたちが南極に行くのを知らないので、キマリたちの行動をあざ笑います。
多くの人たちは、相変わらずしらせやキマリの行動を『無駄なこと』だと感じています。

「笑いたい人には笑わせとけばいい。その代わり、南極に着いてから言うの。
『ざまーみろ、ざまーみろ、ざまーみろ』って…」
それがしらせの考えでした。

四人は真面目に訓練します。
それは、学校では決して教わらない、南極で生き抜くための訓練でした。
速さを競うわけでもなく、時間を競うわけでもない。
自分たちがいる位置を正確に導き出す訓練でした。
   {/netabare}
感想
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自分のいる場所を正確に把握することは、人生においてとても大切なことです。
例えば、勉強の際、どの分野のどのレベルの問題で自分が躓いているのか。
仕事の際は、自分の立ち位置がどこで、どの問題に直面しているのか。
を正確に把握しないと、対応方法が違ってきます。

ゴールは見えているのだけど、自分の居場所がわからない…。
そうならないように頑張りましょう。

四人の実施訓練は山でのテント生活です。
まわりには灯が全くないため、夜空が綺麗です。
満点の星空に天の川。都会では決して見ることのできない光景です。
そして、山での日の出の瞬間、それは最も美しい光景でした。
   {/netabare}
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第五話 Dear my friend
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あらすじ(私の思いが含まれています)
  {netabare}
キマリたちが南極に行くのを、全校の生徒が知ることになります。
しらせやキマリを見る皆の目が変わってきます。
その中で唯一、キマリの親友の高橋めぐみは、複雑な心境でした。

キマリと一緒にいると、めぐみはお姉ちゃんになったような気がして嬉しかった。
だけど、キマリは一人で前に進みだした。
今までのおどおどした態度も、今のキマリには見られない。
それが寂しかった。それが悔しかった。無性に腹が立った。

やっかみだった。
自分で自分を情けなく感じていた。
だからめぐみは、自分の愚かな行為を正直に告白して謝り、キマリに絶交宣言をします。

そんなめぐみに対して、キマリは温かい言葉をかけます。
   {/netabare}
感想
  {netabare}
今回はめぐみの気持ちが心に響きました。

キマリがいつも頼りにしている大親友のめぐみ。
どこから見ても欠点など見当たらないめぐみでしたが、
そんなめぐみも、普通の少女でした。

めぐみが涙を流しながら告白した内容は、忘れられません。
     {netabare}
最初キマリが南極に行くって言った時、なんでこんなに腹が立つんだと思った。
昔からキマリが何かするときは、私に絶対相談してたのにって…
昨日、キマリに言われて、やっと気づいた。
くっついて歩いているのはキマリじゃなくて私なんだって…
キマリに頼られて、相談されて、あきれて面倒見るようなふりして、偉そうな態度とって…
そうしていないと、何もなかったんだよ。私には…
自分に何もなかったから、キマリにも何にも持たせたくなかったんだ。

だめなのはキマリじゃない。私なんだ
ここじゃないところに向かわなければならないのは、私なんだよ。
     {/netabare}
こんなにも悩んだめぐみは、これからもキマリの大切な友達でい続けるでしょう。

そして、このシーンで使用された挿入歌が sayaが歌う「またね」
陰気で寂しい歌です。
通常であれば、こんな寂しい歌は多くの人が敬遠します。
でも、この歌があるからこそ、このシーンが感動を呼ぶのです。
多数の方が、このシーンで涙を流されたのではないでしょうか。
私は、このシーンだけで既に6回も見ました。

   {/netabare}
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第六話 ようこそドリアンショーへ
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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キマリたちは日本を出ます。
最初の宿泊地はシンガポール。アジアにおける海の交差点です。
シンガポールはいつの間にか、アジアにおける空の交差点にもなっています。

結月はいつの間にかひなたから「ゆず」と呼ばれるようになりました。
愛称で呼ぶのは友達だから。結月はそう呼ばれるのがとても嬉しそうです。

ところが、ここでひなたがパスポートを失くします。
外国でパスポートを失くしたら、旅行どころではありません。
何をしても楽しめません。おそらくひなたもそうだったはずです。

みんなは、パスポートを失くしたひなたに気を使い、優しくします。
でも、パスポートが再発行されるまで滞在すると、航空券が使えなくなる。
それは、南極へ行く船に乗れなくなることを意味しています。

みんなに迷惑をかけたくないので、3人で先に行くようにとひなたが告げます。
ひなたは南極に行くのを諦めます。

そんなひなたに対して、しらせは意地を貫き、ある行動に出ます。
今まで苦労して貯めた百万円を使って航空券を買います。
それは、しらせの信念でした。
   {/netabare}
感想
  {netabare}
ここではしらせの成長を見ることができます。
孤高の少女しらせが、いつの間にか仲間を大切にし、それが最も大切なことだと言い切るようになりました。

しらせがひなたに言い切った言葉が痛快です。
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意地になって何が悪いの。
私はそうやって生きてきた。
意地張ってバカにされて、嫌な思いして、それでも意地張ってきた。
間違ってないから。

気を使うなって言うならはっきり言う。
気にするなって言われて、気にしないバカにはなりたくない。
先に行けって言われて、先に行く白状にはなりたくない。
四人で行くって言ったのに、あっさり諦める根性無しにはなりたくない。
四人で行くの。この四人で。それが最優先だから。
      {/netabare}
ここまで大切に思われたひなたは、とても幸せを感じたことでしょう。
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第七話 宇宙を見る船
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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今回はしらせのお母さんの話が、いたるところに出てきます。

キマリたちは乗船します。
船の中はあわただしく、人員が不足しているようです。
しらせのお母さんが亡くなったのが原因で、3年間南極への観測は延期され、スポンサーも少なくなった。
予算削減のため、みんなが作業を多くこなしているようです。

しらせが船室のベッドで横になったとき、天井には蓄光塗料で星々が描かれていました。
これはきっとしらせのお母さんが描いたのだろう。みんながそう言います。そしてしらせもそう信じます。
かつて母が寝泊まりしていた場所で寝る。これはしらせにとって感無量でした。

そして、観測隊の南極での最終目的をしらせたちは知ります。
民間として南極に天文台をつくる。
10年かかろうが20年かかろうが構わない 南極でまだ知られていない星を見つける。
それが隊長の藤堂吟(とうどうぎん)、副隊長の前川かなえ、そしてしらせのお母さんである小淵沢貴子の目標でした。
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感想
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結月はプロのリポーターです。それに対してしらせはポンコツリポーター。
でも、ひなたのファインプレーで、しらせは度胸をつけます。
「皆さん一緒に南極に行きましょう!」と叫び、拳を高々と振り上げます。
たったそれだけのことですが、赤面症のしらせにとっては大きな一歩でした。
それはとても素晴らしいことです。
授業では決して教わらないことでした。

これからもしらせは仲間に助けられて成長してゆくでしょう。


そして観測隊の最終目的、「南極で誰も知らない星を見つける」
とてもステキです。
こうやって地道に頑張っている人たちのおかげで、今の科学技術が出来上がっているのですね(^_^)
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第八話 吠えて、狂って、絶叫して
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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キマリたちの乗った船が出港します。
キマリたちは元気いっぱいで乗組員のリポートをします。
しらせは少しづつリポートの仕事に慣れてきました。

でも、南極に近づくにつれて、波は荒くなり船の揺れも大きくなります。
寝ている最中に体が宙を浮くこともあります。
それほど激しい揺れなのです。
キマリたちは船酔いしてグロッキーになります。

食べる元気もない。運動する元気もない。
このままだと、南極に着いても役に立つ自信が全くない。

でも、自分たちが選んだ旅だから。
ここに来ると決めたのは自分だから。
だから頑張れる。

キマリたちは体力をつけるために、何度吐き気がしてゲロを吐こうが、
頑張って食事します。頑張って運動して少しずつ体力をつけます。

そして、久しぶりに晴れた日。甲板から遥か彼方の水平線を見ると、流氷が浮かんでいました。

キマリたちは南極の入り口に到着したのです。
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感想
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今回は何か大きな出来事があるわけでもないのに、不思議と感動します。
キマリの声が、静かに、力強く、胸に響きます。

結月が船酔いで寝込んで落ち込んだとき、
しらせは、「頑張るしかないでしょう。ほかに選択肢なんてないから」と言い、結月を励まします。

それに対してキマリは、「そうじゃないよ。選択肢はずっとあったよ。でも選んだんだよ。ここを。選んだんだよ、自分で」と言います。
このときのキマリの言葉は、結月やひなたやしらせ、そしてキマリ自身をも、力強く励ましたようです。

さらに船の揺れでみんなが一斉に転んだときでも、キマリは「楽しい」と言い放ちます。
このときのキマリは未来を見すえていました。
この旅が終わったとき、今日の苦しかった出来事は、きっと楽しい思い出に変わっているはず…。そうキマリは確信しています。

実に素晴らしい考え方です。
こんなキマリの考え方ならば、どんな困難にでも打ち勝つことができるでしょう。


そして、キマリの心の声が語る南氷洋の景色が感動します。
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雲もなく、鳥の姿もなく、視界全てが一面の青。
どんなに目をこらしても、見渡す限りの水平線。

確かに船の音は聞こえているはずなのに…
その圧倒的な景色が、音を消していた。
そこにあるのは、宇宙を思わせる無音の世界

そのとき、確信した。
この向こうに、本当にあるんだ。南極が…
       {/netabare}
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第九話 南極恋物語
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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今回は、隊長である藤堂吟としらせとの過去を垣間見ることができます。

吟としらせとは10年前からの知り合いです。
そして、不思議と二人は、お互い口下手で、性格が似ています。

そして吟は、しらせが自分を憎んでいると思っている。母親の捜索を打ち切った自分を許していないと思っていました。
でも、それは誤解でした。しらせは吟を憎んではいません。
南極観測には危険があることを、しらせは母から何度も聞かされていました。


やがてキマリたちの乗った砕氷船が、南極大陸の間近までやって来ます。
氷にぶつかり、氷を砕き、少しずつ進んでゆきます。
何度も何度も挑戦して、ほんのわずかずつ前進します。

そしてキマリたちは、ついに南極大陸に上陸しました。
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感想
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母親が亡くなった後も、しらせは母親が生きているときと同じ生活をしています。
しらせは今でも母親へメールを送っています。
決して届くはずのないメールだとわかっていながら、送り続けています。

そんな自分を変えなければ…と、しらせは感じていました。
だからしらせは、南極に行って自分を変えたかったのです。


南極大陸に初めて上陸する際、キマリたちはしらせを最初に上陸させようと気配りします。
それに対してしらせは、四人で手をつなぎ、同時に上陸するように提案しました。

その出来事だけでも、しらせが少しずつ変わってきている、少しずつ成長しているのがわかります。
この旅は、四人を確実に成長させています。


ただ、最後が良くなかった。
南極大陸上陸してのしらせの第一声が「ざまーみろ!」。これは正直冷めました。
どうしても言いたかったら心の中で言えばいい。口に出した途端、人間が小さく見えてしまいます。

しらせがどんなに口下手でも、ここは三人に「ありがとう。キマリとひなたと結月がいてくれたから南極に来ることができた。」と言ってほしかった。
せっかく四人で手をつないで上陸したのに、感動が覚めてしまいました。

そして、船のみんなが吟の掛け声で「ざまーみろ」と一斉にいうシーン。
これはあり得ません。こんなことを言ったらスポンサーは皆、降りてしまいます。
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第十話 パーシャル友情
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あらすじ(私の思いが含まれています)
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キマリたちは昭和基地に着きました。

結月は南極から帰った後のことを心配し始めます。
そのときは今までどおり皆と会えないことに不安を感じます。
だから友達契約書をつくり、キマリたちにサインしてほしいと頼みます。

こんな契約書には意味がないというしらせ。 
そのとき、キマリが泣きながら、
「ごめんね。ごめん。わかんないんだよね。わかないんだもんね。」
と言って、結月を抱きしめます。

なぜキマリが泣いているのか…。
結月には、それがわかりません。逆に怒っていると勘違いします。

後で結月に対して三人が、友達ってどんなものかをそれぞれ説明します。
そして結月は、ようやく友達の意味を理解します。

そして結月は三人からバースディケーキをプレゼントされて、誕生日を祝ってもらいます。
結月にとって友達から誕生日を祝ってもらうのは、生まれて初めてのことです。
嬉しくて、嬉しくて…。結月は、またしても大泣きしてしまいます。
 {/netabare}
感想
  {netabare}
友達ってどんなものかを説明するのは、簡単なようで難しいですよね。
三人の説明は、それぞれの個性を感じます。

ひなたの説明:{netabare}
ゆずがキマリのこと好きだとする。
そのときキマリが「言葉じゃわからないので書いてくれ」といわれたら嫌だろう? {/netabare}

ひなたの説明を聞き、確かにそうだと結月は納得しますが、まだキマリが泣いた理由がわかりません。

しらせの説明:{netabare}
友達とは言葉じゃない。形も言葉も何もない。
いつ消えても誰も責任を負ったりしない。
だから自由で、だから一緒にいられると思う。 {/netabare}

しらせの説明は正論です。確かにそうだと結月は理解しますが、心はまだモヤモヤしています。

キマリの説明:{netabare}
キマリはめぐみとのラインのやり取りを見せながら説明します。

既読サインのタイミングで、今寝てたんだなーとか、今学校なんだなーとか、返事しようかと迷ったのかなーとか…。
わかるんだよー。そのときどんな顔してるかも…。変だよね?
でも、私にとって友達って、多分そんな感じ。
全然はっきりしていないけど、多分そんな感じ。 {/netabare}

キマリの説明はとりとめもないことですが、不思議と今の結月にはしっくり来たようです。

結月はキマリが泣いた理由がわかったようです。自分のために泣いてくれたことがわかったようです。
キマリは友達思いのとても優しい女の子です。

そして、生まれて初めて誕生日を祝ってもらったこと。
誕生日を祝ってもらうのは誰にとっても嬉しいことです。

今日は結月にとって感慨深い一日でした。そして嬉しい一日でした。
だって三人が結月のために多くの時間を使ってくれたのです。

結月は今日のこの日を一生忘れないでしょう。
 {/netabare}
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第十一話 ドラム缶でぶっ飛ばせ!
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
  {netabare}
三宅ひなたが高校の頃に所属していた陸上部の友達が、南極との中継に参加していました。
だが、三宅ひなたには苦い思い出しかありません。
テスト中継のとき、ひなたは足がつったふりをして彼女らとの会話を避けます。
そして外に飛び出して、雪山にパンチやキックを浴びせます。ストレスを発散します。
過去によほど嫌なことがあったのでしょう。

そんなひなたの様子を見たしらせは、ひなたを心配します。
何も話してくれないひなたの力になりたいと思います。


高校の頃、ひなたは陸上部に所属しており、先輩よりも良い記録を出して代表選手に選ばれました。
同級生の友達は、力を出しきらないとかえって先輩に失礼だと言って、ひなたを褒めたのですが…、
いざ、先輩の前では自分の主張を述べることなく、ひなたを裏切ります。
それを知ったひなたは、部で孤立します。
そして、何もかもが嫌になり、陸上部を退部して高校も中退しました。


高校のときの友達は、あのときひなたを守ってあげることができなかったことを悔いていました。
だから、ひなたにお詫びのメールを送り、テスト中継に参加したのです。

だけど、ひなたは過去を思い出したくなかった。もうかかわりたくなかった。

しらせは考えます。
自分がひなたと同じ立場だったらどうだろう? もう取り返しつかないのに平気で謝ってきて…と…。

そんなしらせにひなたは感謝します。
「心配してくれてありがとう。南極に連れてきてくれてありがとう。」と、自分の気持ちを素直に述べます。


中継の本番直前に、「許したら楽になるかな?」と、ひなたはしらせに相談します。
「だけど許して、ホッとするあいつらの顔を見ると腹が立つ」とも、ひなたは言います。
本心は「ふざけるな! いまさら」と、言いたいのです。

人間が小さいと自分自身恥じています。でも、まだどうすることもできません。
そんなひなたの心を知ったしらせは、ある行動に出ます。
   {/netabare}
感想
   {netabare}
人間誰でも思い出したくない嫌なことの一つや二つはあります。
心に思った正しい解決方法と、自分のふるまいとにギャップを感じることが、やはりあります。
人間は弱い生き物です。

今回は、感動したことと嫌だったことがありました。

■感動したこと
しらせは、いつも友達を大切にするようになりました。
以前の孤立したしらせの姿はどこにもありません。
しらせは、いつもひなたを守っています。
そんなしらせを、ひなたは全面的に信頼しています。

■嫌だったこと
しらせがひなたの心を代弁して、陸上部の人たちに語ったこと
      {netabare}
三宅ひなたにかかわらないでいただけますか。
あなたたちはひなたが学校をやめて、辛くて、苦しくて、貴方たちのことを恨んでいると思ったかもしれない。
毎日、部活のことを思い出して泣いていると思ってたかもしれない。
けど、けど…、
(けど、そんなことないから。
ひなたちゃんは今、私たちと最高に楽しくて超充実した、そこにいたら絶対にできないような旅をしているの。)
ひなたは、もうとっくに前を向いて、とっくに歩き出しているから。私たちと一緒に踏み出しているから。

あなたたちは、そのままモヤモヤした気持ちをひきずって生きていきなよ。
人を傷つけて苦しめたんだよ。そのくらい抱えて生きていきなよ。
それが人を傷つけた代償だよ。私の友達を傷つけた代償だよ。

いまさら何よ、ざけんなよ。
       {/netabare}
確かに、今のひなたは、まだ当時の仲間を許していません。
でも、それは時が解決してくれることを、しらせもひなたも知りません。
あんな厳しい言い方でなく、
「もうしばらく、ひなたをそっとしてあげてほしい。もうしばらく会わないでほしい。いつかきっとあなたたちの気持ちが伝わるから…」
と、言ってほしかった。

人間は、誰しも過ちを犯すものです。
しかも、怖い先輩たちに逆らって自分の意見をはっきり述べきれる勇気ある下級生など、ほんのわずかしかいません。
彼女らは、その場の体裁を整えるために言ったにすぎず、ひなたの前で酷いことを言ったわけではないのです。
しかも、ひなたを孤立させたことを彼女らは悔いており、謝っています。

許すという行為は、非常に大切なものです。
それができないと、友達はどんどん少なくなっていきます。


会社勤めをすると、上司や取引先のお客様から理不尽なことをいろいろと言われます。
殴ってやりたいと思うことも、たまにはあります。
でも、そのたびに怒っていたのでは、家族を養えません。
聞き流すという技術や、謝っている人を許すという技術は、生きていくうえで大切なものです。

ついでにもう一つ。
しらせが言った「いまさら何よ、ざけんなよ。」はNGワードです。
普通だったら即、担当業務から外される行為です。

なぜならば、これはしらせと陸上部の女の子たちとの会話ではなく、
日本へのテレビ放送をするための作業です。重要な仕事です。
何も知らない人がしらせの言葉を聞き、嫌な思いをしたと苦情を述べたら、スポンサーは間違いなく減り、南極観測ができなくなります。

仕事で南極に来たのだから、個人の意見と仕事での話し方とは区別しなければなりません。
 {/netabare}
{/netabare}

第十二話 宇宙よりも遠い場所
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
  {netabare}
観測所へ一緒に行かないかと、しらせ達は誘われます。
観測所は、しらせのお母さんが亡くなった場所。
キマリたちは喜びますが、しらせは迷います。ためらいます。

南極まで来た目的を、しらせはわかっています。
それは、母が亡くなったことを胸に刻むため。
未だに母へメールを送り続けている自分を変えるために、ここに来ました。

でも、そこへ行って、もし何も変わらなかったら…。
そう思うと、しらせは、ためらいます。

でも、キマリたちから励まされて、隊長から励まされて、勇気を出して行くことを決意します。

基地から遠く離れた山の上にある観測所。
そこへ行く途中で、ブリザードが吹き荒れます。
ロープを手放すと瞬く間に遭難する自然の非情さ。
「母が亡くなったときも、こんなブリザードが吹き荒れていたのか…」と、しらせは思います。

その夜、母が間近にいるような気がして、しらせは寝付けません。
そんなときに、キマリが「連れて来てくれて、ありがとう」と、しらせに感謝します。

それを聞いて、しらせは母に最後のメールを送ります。

そして、ついに、雪上車は観測所に着きます。
この観測所は、やがて『小淵沢天文台』になります。
しらせの母の苗字がついた天文台になるのです。

ここでキマリたちは、しらせの母の遺品を探します。しらせのために思い出になるものを懸命に探すのです。

そんなみんなの行動に申し訳なさを感じたしらせは、ここに来れただけで十分だと言います。
しかし、キマリは「そんなの良くない!」と言い放ち、探し続けます。
ひなたも結月も、懸命に探し続けます。

そして、ついに、しらせの母が使用していたノートパソコンを見つけました。
   {/netabare}
感想
   {netabare}
この回は、間違いなくしらせが主人公でした。
とても感動する内容です。
何度も何度も見直したくなる、そんな話でした。

しらせが母へ送った最後のメール。
それは、しらせの成長を表していました。
そして、母への思いの深さを表していました。
     {netabare}
Dear お母さん
友達ができました。
ずっと一人で良いと思っていた私に、友達ができました。
ちょっぴり変で、ちょっぴり面倒で、ちょっぴりダメな人たちだけど…
一緒に南極まで旅してくれる友達が…
ケンカしたり、泣いたり、困ったりして 
それでもお母さんのいたこの場所に、こんな遠くまで一緒に旅してくれました。
私は、みんなが一緒だったから、ここまで来れました。

おかあさん。
そこから何が見えますか?
お母さんが見たのと同じ景色が、私にも見えますか?
もうすぐ着きます。
お母さんがいる その場所に。
     {/netabare}

そして、しらせの母親が使っていたノートパソコン。
ログインパスワードは、しらせの誕生日。11月01日でした。
それだけでしらせは母から愛されていることを感じたはずです。

ログインすると、しらせからのメールが次々と受信されます。
その数は、やがて1000通を超えました。
こんなにたくさん、こんなに長い期間、しらせは母にメールを送り続けていたのです。
おそらく、毎日メールを送り続けていたようです。
しらせは、母が大好きで大好きで、母が亡くなったことなんて信じたくなかったのかもしれません。

でも、このときしらせは、母が亡くなったことをはっきりと認識し、声を上げて泣きだします。
「お母さん、お母さん…」
もう二度と会えない最愛の人を呼び続けて泣くのです。
母の葬式のときにも泣かなかったしらせが、今、ここで初めて泣くのです。

部屋の外では、キマリたちが声を出すのを必死にこらえて泣いていました。
しらせは、本当に良い友達ができました。
 {/netabare}
{/netabare}

第十三話 きっとまた旅に出る
{netabare}
あらすじ(私の思いが含まれています)
  {netabare}
キマリたちは、南極での仕事に慣れてきたようです。
帰るまであと3日となったとき、まだオーロラを見ていないことに気づきます。
でも今は白夜、夜が来ないのでオーロラは見ることができません。
夜が来る季節までいたら高校を留年することになります。

そこでキマリは、また四人で旅をしようと呼びかけます。
結月はもちろん大賛成です。ひなたも賛成してくれました。
しらせは、もう一度南極へ来たいと思っていたので、もちろん賛成です。
キマリはいつの間にか、しらせに全く遠慮なく、対等に話せる仲になっていました。

南極を離れる日、しらせは母のノートパソコンを隊長の吟に渡します。
いつの間にか、しらせと吟は仲が良くなっていました。

南極を離れたその夜、久しぶりに見た夜空に、なんとオーロラが姿を見せます。
皆で船の甲板にあおむけになり、手をつなぎながらオーロラを見上げます。

そのとき南極では隊長の吟が、ノートパソコンに未送信のメールがあることに気づきます。貴子から娘のしらせへ送ろうとしていたメールでした。

しらせは母親からの最後のメールを受け取るのです。
   {/netabare}
感想
   {netabare}
この旅で一番成長したのは、しらせでしょう。
第一話でのしらせと今のしらせとでは、雲泥の差です。
友達なんていらないと言い切っていたあの頃のしらせが嘘のようです。

しらせは、キマリたちに出会えて本当に良かったと思います。

それとは逆に、ひなたはみんなの中で一番成長が感じられませんでした。
もちろん、ひなたが最初から最も良識ある行動をしていたため、そう感じる部分も多いのですが…、
日本に帰ったら、陸上部の友達と仲直りしてほしい。そう願わずにはいられません。

結月は、キマリたちと出会えて本当に良かったと感じています。
彼女がこれからも芸能活動を続けていくのであれば、この数ヶ月間の出来事は、一生の宝物として心の中に残るでしょう。
その宝物は、決して奪われることも無くなることもありません。
いつまでも素敵な思い出として、心の本棚に大切に保管されるでしょう。

そしてキマリ。
キマリはしらせの両頬を引っ張ることができるほど強くなりました。
そして三人は、キマリのことが大好きで大好きでしかたありません。
だってキマリは誰よりも優しく、友達のために泣くことができるお人よしです。

キマリがみんなに言った言葉
「一緒にいられなくても一緒にいられる。だってもう、私たちは私たちだもん。」
キマリを知らない人だと、全くの意味不明な言葉にしか聞こえません。
でも、キマリと親しい人が聞くと、とても感動を呼ぶ言葉に聞こえてしまいます。

キマリは説明が上手なわけでも洞察力が鋭いわけでもないのに、不思議と、相手を説得するのに長けています。
それは、キマリの心がとても美しいから、そうさせているのでしょうね。
 {/netabare}
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実生活で必ず役に立つお話
{netabare}
第一話:
・現金は持ち歩かず、預金しましょう。(^_^)
・新幹線に乗る10分前にはコンビニで弁当とお茶を買っておきましょう。
 安く旅をするための基本です。ヾ(・ω・*)
・新幹線の中で富士山の写真を撮る際は、窓際の人に素直にお願いしましょう。(。>人<。)

第二話:
・16歳の女の子が歌舞伎町を夜歩くのはやめた方が良いです。
 特に地方から初めて来た人は、目の動きや歩き方や挙動で、すぐに初めてだとわかります。だから絶好の標的にされます。
 アニメの中では楽しそうですが、現実はアニメとは違います。

第三話:
・人を説得する際は、まずは相手の話を十分に聞いてあげましょう。
 口は一つしかないけど、耳は二つあります。
 自分が話す2倍の量を聞けるように、神様が人間をつくったようです。

第四話:
・北極星のように有名ではありませんが、南極星もあります。
 南極星は北極星ほど明るくはありません。
 それに地球の歳差運動により天の南極が移動するため、
 南極星の役割を果たす星は変わっていき、約25,800年で一巡します。

第五話:
・言葉は力です。人を感動させることもできれば、
 人を怒らせることもできますし、人を悲しませることもできます。
 言葉で人を喜ばせ、感動させることができたら…世界が変わるでしょう。

第六話:
・パスポートは必ずセイフティボックスに預けましょう。
 パスポートを失くしたら、楽しいはずの旅が辛い旅に急変しますよ。
・ドリアンは美味しいですよ。
 風土や慣習の違いで食べ物が口に合わないことは確かにあります。
 例えば納豆は、一部の西洋人には腐った食べ物のように感じられます。
 だから自分の口に合わないものを悪く言うのはやめた方が良いです。

第七話:
・蓄光塗料とは、光を蓄えて発光する塗料のことです。
 蓄えた光のエネルギーが切れると光らなくなります。
 昔の夜光塗料には放射性物質が使用されていました。
 それだと危険ということで、今ではほとんど蓄光塗料に変わっています。

第八話:
・船が激しく揺れる夜は甲板に出てはいけません。アニメなので無事でしたが、
 これが現実ならば、四人とも波に攫われて水死していたでしょう。

第九話:
・南極には2020年時点で65の観測基地がありますが、うち17は南半球の国の基地です。
 南半球の国々は早くから観測基地を建てていました。
 その後、第二次世界大戦で勝利した国々が基地を建て始めました。
 そして日本が基地を立てたのは1957年です。
 その後、各国が基地を立てるようになりました。
 温暖化の影響で基地を建て易くなったので、今後は争いの火種になるかもしれません。

第十話:
・南極観測隊は一年分のゴミを焼却して持って帰ってるそうです。
 自然保護活動のために陰で随分と努力されているのですね!

第十一話:
・南極にも人工衛星の目印を設置する箇所はたくさんあります。
 ここでの作業は宇宙開発にもつながっているのですね。
 宇宙と南極。全く関係ない場所のようですが、密接な関係のようです。

第十二話:
・オゾン層の観測は、ああやってやるのですね。
 日本から14,000Kmも離れた場所で頑張っている人達がいるからこそ、
 今の文明社会が成り立っています。とても立派な仕事だと思います。
・太陽柱(サンピラー)とは、大気光学現象の一種で、日の出または
 日没時に地平線に対して垂直方向へ、太陽から炎のような形の光芒が
 見られる現象です。

第十三話:
・成長しようと思ったら旅に出てください。そして思いっきり恥ずかしいことをしたり、
 恥をかいたりしてください。ことわざでも『旅の恥はかき捨て』といっています。
 モーツアルトは、人生の約1/3の時間を旅していました。
 あなたも長い長い人生旅行の旅の途中です。思いっきり恥をかいてください。
 そうすれば、きっと強くなります。きっと成長しますよ。
 
ひなたの名言集:
  {netabare}
・引き返せるうちは旅ではない。引き返せなくなったときに、初めてそれは旅になる。
・思いの強さと我儘とは紙一重である。
・空にある星がすべてと思うなかれ。
・悪意に悪意で向き合うな。胸を張れ。
・時計の針を一番進めるものは忙しさである。
・友達って多分ひらがな一文字だ(これはキマリの迷言 なんとなくわかります)
・何かをするのが思いやりではない。何もしないのも思いやりである。
 {/netabare}
{/netabare} 
{/netabare}

さらに、エンディングへの入り方が絶妙でした。
楽しい終了のときには「ここから、ここから」が物語の続きのように優しく響きます。
そして、第十二話の感慨深い終了のときは、「またね」が余韻を残すように静かに歌われました。 


行動力のしらせ、優しさのキマリ、思慮分別のあるひなた、大人を動かす力のある結月、これら四人が一人でも欠けていたら、この旅は実現できなかったでしょう。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 127
ネタバレ

sinnsi さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

老若男女に勧めたい、誠実な友情アニメ

【無料第1話(公式チャンネル)】
https://www.nicovideo.jp/watch/1514789907
(未視聴者はこんな拙レビューなんて読まず、取りあえず第1話だけでも真剣に観てほしい。)
(何かを感じ取ったら、ぜひ全話を観ていただきたい。)

【(非ネタバレ)老若男女に勧めたい、誠実な友情アニメ】
これまでに「友情」をサブテーマの一要素に加えていた作品はいくつもあったが、
下記のような疑問点が、どれかは付いて回っていたように思える。
・記号的で絶対的な絆が、根底にあるのみ。
・命を賭した戦いだとかが付いて回り、現実感が薄い。
・距離感が近すぎたり、けんかをしても痴話げんか的だったりして、同性愛的な観点でも見られる作りになっている。

しかし筆者としては、本作に上記のような疑問点はなく、
全13話で非常に生き生きとした、「友情」をメインテーマに据え、非常に完成度の高い作品となっている。
「友情」というのは人生の一因であるので、登場人物の人生を見つめるつもりで、真剣に視聴していただきたい。
登場人物が感じる喜怒哀楽は、視聴者も感じられ、涙するだろう。

物語・登場人物(キャラ)が素晴らしいのは無論、登場人物もメイン4人組からサブキャラも個性的で、掘り下げて描かれており、
作画においても空気感のある人物の表情や、背景の描写も素晴らしく、
声優の演技においても中堅声優の地力があり、あふれんばかりの感情がむき出しになっている。
音楽においては、BGMがシーンの要所々々の空気感に非常にマッチしている他、物語がピークとなるシーンでは、ほぼ毎話挿入歌が流れるのだが、
女性アーティストの優しくも繊細な歌声やメロディーが、繊細な感情が揺れ動くシーンに非常にマッチしている。
以上の事から、全評価において5.0を文句なしに付けられる。

ながら見等で見た事はあるけれど、ピンとこなかったという方がいれば、第1話だけでも真剣に観直していただきたい。

【(非ネタバレ)どういう話なのか】
本作は南極(日本からの距離14000km)に向かう女子高校生4人組の話であり、(宇宙は上空100km)
「宇宙よりも遠い場所」というタイトルは、そこから由来している。

女子高校生が南極という熾烈な環境に向かうのは、ファンタジーであるのだが、丁寧にその過程を描いている。
4人組は元々縁もゆかりもなく、ほとんどが孤立して負け組の人生を歩んでいたのだが、そこで4人にしかない友情を育み始めるのである。

あらゆる物語において、ある人物が存在しなければ、物語が成立していなかったという作品は山ほどあるが、
超人的な能力・技能が前提となっている場合が多く、物語において絶対的な象徴の大道具となっているケースが多い。
そうでない等身大の日常を送る物語においても、その場に集まった人間らの物語という気がして、そこに集まらなくとも幸せに過ごしているんだろうな、という人物は存外多かったりする。
本作においては、この4人全員がそろわなければ、南極へ臨むという物語自体が成り立たず、4人はその後の人生において、それ以上の偉業に臨もうとする事が決してないであろう事は、想像に難くない。
それぐらい、4人全員が互いを強く支え合い、信頼し合っているんだという事が感じ取れるのだ。
またそれは押しつけがましい物ではなく、しっかりと距離を保ち、価値観を尊重するという部分も大きい。

この作品は、4人全員が主人公であり、それぞれが人生を生きる青春群像劇である。

【(ネタバレ)「友達って○○だ!」というセリフの説得力の強さ】
(第{netabare}10{/netabare}話のセリフ)
{netabare}友達とは何なのか、そんな問いに対する普遍的な答えは絶対に出せない。
方程式のような厳密さがある訳でも、友達誓約書のような取り決めがある事はありえない。
しかし、キマリの「友達って多分ひらがな1文字だ!」という、半ば感覚的なこのセリフがスッと入ってきて、非常に共感できるのは、偉人の言葉のように「重なるかもしれない」という部分があるだけでなく、
4人組がそれだけで思いをくみ取り、意思疎通が可能である間柄である事に、非常に説得力があるからだ。この第10話まで(それ以降も)の積み重ねは、非常に説得力があるのだ。
これは本作を一番象徴するセリフであると私は思うし、友達という定義への一つの答えでもある気がしてならない。{/netabare}

【(ネタバレ)全13話を振り返って】
(従来は総括してのレビューにとどめているが、全話が神回であり、大切な友情の軌跡なので、あえて書いた。)
{netabare}
キマリは女子高校生2年生になっても、何も成し遂げて来なかったと自負していた上、
変えたいと思っても変えられない自分に、自己嫌悪まで覚え、第1話の序盤ではそんな挫折・甘えをまざまざと見せつけてくる。
「昨日言ったよね? 部屋片づけるって」

そんな中、見知らぬ同学年女性の報瀬が、目の前で現金100万円の茶封筒を落としたのを拾い、校内で探して届けるところから、物語は大きく動く。
聞けば、南極観測で失踪したお母さんを探すため、バイトで貯めた金だと言う。(校内社会を犠牲にし、孤立までしていると旧友であるめぐみから知る。)
「私は行く。絶対に行って、無理だって言った全員にざまあみろって言ってやる。受験終わって高校入った時に、そう決めたの」

何も成し遂げてこなかったキマリと、堅固な意志を持って成し遂げようとする報瀬。
そんな報瀬に強く感銘を受けたキマリは、数度にわたってやり取りを行う。その内に南極行きに誘われ、キマリは葛藤を重ねる。

後日早朝、キマリは家から駆け出す。
家族がキマリの部屋に訪れると、そこはきれいに整っていた。もう彼女は、甘えていた少女ではない。
一方的に決めた待ち合わせ場所(の道のり)で、キマリを目にした報瀬は、満面の笑みを持ってキマリを迎え入れる。南極への同行者、そして未来の親友を得た瞬間だ。
冒頭からここまでのキマリの葛藤・「来る訳がない」という報瀬の諦めが、アニメ上の全演出(物語・作画・声優・音楽・キャラ)でよく描かれていて、
報瀬が笑顔で迎え入れた瞬間、全てのカタルシスが解放され、第1話なのに最終話のような感動がやってくる。

第2話では、同い年女性の日向が加わり、3人組となる。
高校中退者(志望大学A判定)で、同様に何かを成し遂げたいと思っていたようだ。

その後、民間南極観測隊員になるため、 報瀬がポンコツ計画を立案し、男性隊員への人心掌握(色仕掛け)を行おうとするのだが、
実行以前で、残念でもなく当然に計画は失敗し、お母さん関係でつながりのあった女性隊員から追いかけられ、逃走する。
その際、夜の歌舞伎町という暗澹たるネオンの海を走っているのに、走りが非常に疾走感・躍動感があり、ネオンの光が煌々と青春を照らし付けているようで、非常にエネルギッシュだ。

程なくして、女性隊員に捕まる。
改めて直談判を行い、100万円の茶封筒を突きつけるが、何も進展はせず、ただただ報瀬のポンコツぶりが露呈しただけだった。
帰りの電車、当初からの流れで暗黙のリーダーとなっていた報瀬は、数秒のやり取りだけでリーダーを解任される。(明るい雰囲気で半ばふざけた感じで)
ただのギャグシーンのようだが、これは失敗をとがめる訳でもなく、全員の関係性を対等な物にしているのだ。

そこから第3話になり、タレントという立場で南極行きが内定していた、女子高校生1年の結月が、報瀬ら3人の事を耳にして、その地元を訪ねる。
興味がないので権利をお譲りします、とは言うがマネージャー兼母親に間もなくバレ、当然認められる由もなく連れ戻されるのだが、
結月が軟化する事はなかったため、母は一人で報瀬まで出向き、結月本人が行くように説得をすれば、観測隊への推薦を持ちかけると告げる。

後日、3人組はファミレスで勉強する結月に対し、比較的落ち着いた空気の中で理由を尋ねる。
重い口を開き、始まったばかりの校内社会・同級生を優先したい、タレントの仕事で今まで友達がいなかったという旨の事情を話す。報瀬とは完全に対照的であるが、孤立していたのは同じだ。
その不安に対し、キマリは強い共感を覚えて結月を抱きしめるが、「分からないですよ!」「だってみなさん、親友同士じゃないですか!」と、結月は強く拒絶する。
だが3人組はあっけらかんとした物で、まだ出会って1ヵ月未満な上、遊びに行った事もない。ただ南極に向かおうとしているだけ、今のところは。ね? ね。 ねー。 と口ぶりが一致していた。しかし親友未満であっても、大きな関係性になっていた事は相違ないだろう。
このやり取りをもって、結月はまた帰路に着く。結局は説得以前に、ただ会話を重ねただけであった。

その夜、結月は滞在先のホテルで不思議な体験をする。
抱きしめられるというボディコミュニケーションを初めて受けた事に対し、気持ちの整理が付かない中、
窓に異音を感じて開けると、高層階まではしごを掛けた3人組がいて、キマリが「南極に行こう!」と結月に手を伸ばしていた。
返事もできずに戸惑う中、何かインスピレーションを感じた結月が手を伸ばすと、そのままはしごが倒れ、窓の外へ転倒する……が、実際に転倒したのはベッドの上からで、異音からのくだりは夢であったのだ。
広すぎる個室で一人取り残された結月は、スマホでトークアプリを開く。優先したかったはずの同級生二人は、仕事が落ち着かない結月にしびれを切らし、 グループチャットから退室していた。
朝の静寂と、鳥のさえずりがこだまする。ベッドに腰掛ける結月は、広すぎる個室で、ただ一人だった。

その時、部屋の扉のノックが鳴る。
今度は現実世界で、キマリら3人組が結月の仕事に際して一緒に行こうと、わざわざ迎えにきたのだ。
結月は、無償の好意を受ける。そして結月は、一人ではなかった。感極まり、号泣する始末だった。
突然泣き出す結月に3人組は戸惑うが、一方的に世界で一番不幸な自分でいて、一方的に心が解される描写を、ここまで丁寧に描いたのは見事だ。過剰なところがなく、ニュートラルに描かれている。
(この時に流れる挿入歌の「ハルカトオク」が、良い意味で非常にズルい)

「だから、3人と一緒なら行くって言ってるの! 一緒じゃなかったら行かないから!」
電話でお母さんにそう告げる。南極行きが現実の物となり、3人組は4人組となったのだった。

第4話・第5話では、南極行きのための訓練・準備を、大人たちを交えて行い続け、南極に向かう意義を確認し合う日々を4人組は重ねる。
しかし、第1話から登場していた旧友のめぐみは、4人組で南極へ向けてがんばるキマリや報瀬を見て、嫉妬心のような物を抱くようになり、
これまでのあらゆる出来事について、あることないことのうわさをずっと吹聴し、実害が被るように仕向けていた。しかし直接的な描写は一切なく、4人組(+視聴者)は、誰がうわさを流したのかは気がつかない。
無論キマリも、これまでと同様に旧友として、出発前日の壮行会でめぐみに対して懇意に接し続ける。そして帰り道、キマリと別れためぐみの後ろ姿は、どこか物悲しげだった。

「絶交しに来た」
出発日早朝のキマリ宅前、めぐみはキマリにそう告げ、自分がうわさを流した張本人だと告白した。キマリはどうしてそんな事をしたのかと、困惑する。
南極に向けて突き進むキマリらに対し、自分は醜い感情しか湧かない、醜い心の持ち主だとも告白する。

「ダメなのはキマリじゃない……私だ! ここじゃないところに向かわなきゃいけないのは……私なんだよ!」
二人は、ただただ泣きじゃくっていた。めぐみの行いには何一つとして褒める事はできない。
めぐみは、背を向けて離れようとする。キマリは呼び止めるが、決して、顔を合わせてはくれない。

「絶交無効」
背後からめぐみを抱きしめ、耳元で優しくそうささやくと、キマリは返事も聞かずに空港へと駆け出した。
どうするのが正解か、と言う事はない。
キマリがめぐみだからこそ、友達として向き合い、無償の愛をもってめぐみを許したのだ。

(よどんだ水がたまっている。それが一気に流れていくのが好きだった。)
(決壊し、解放され、走りだす。)
(よどみの中で蓄えた力が爆発して、全てが、動き出す!)
(全てが動き出す!)
第1話冒頭でも流れた、キマリのナレーションが再び流れ、同様に幼少期のめぐみとの、砂場水遊び回想シーンも流れる。
二人の関係性は、雨降って地固まる。この物語は、めぐみの物語でもあるのだ。

第6話からは、いよいよ渡航が始まる。
Aパートでは乗り換え地のシンガポールでただただ観光しているだけなのだが、
背景美術が見事で、シンガポールの空気を感じられる他、4人組が楽しい時間を過ごしているのが、ありありと感じられる。
言葉で確かめずとも、4人はもう相当親しくなっていたという事を、背景美術も相まってリアルに感じ取れるのだ。

その夜、どこか心ここにあらずの日向に対し、「何か隠してますよね?」と結月が詰め寄ると、パスポートを紛失していた事実が判明する。ベッドの上に日向の全荷物を並べても、見つからない。
日向は3人だけで先に行け、間に合ったら追いかけると、ホテルで相部屋の報瀬に告げる。人間関係で割を食い、高校を中退した経験もあって、気を遣わせたくないのだ。
更に、私が計画に乗るよりも前からやりたいと思っていた事なんだから、何よりも優先しろ、そっちの方が気持ちがいいとまで言う。

翌日、しびれを切らした報瀬は、第1話・第2話でも活躍(?)した、現金100万円の茶封筒を空港窓口で叩きつけ、後日便への振替を強く要望する。
何を意地になる、日向がそう言い切るよりも前に、報瀬は私はここまで意地で生きてきたと言う。
続けて、目的は南極に行く事ではない、4人で南極に行く事が一番の目的なんだと告げる。二人は向かい合い、互いに涙をこぼしていた。
報瀬の中で南極に対する向き合い方は、既に大きく変わっていたのだろう。それ程までに、この4人組が大きくなっていたのだ。

割高のビジネスクラスのチケットを手にした4人組。
犠牲はあったが、それより大切な物を守れた……と、報瀬が貴重品ポーチにしまおうとした時、日向のパスポートがそこにはあった。
そして報瀬は思い出す、前日に日向の不適切なパスポートの扱い方を見て、一方的に貴重品ポーチにしまっていた事を。
報瀬は慌てふためき、明らかに挙動不審となるが、「何か隠してますよね?」とまた結月に悟られる。

かくして二転三転の末、無事にビジネスクラスをキャンセルし、通常日程で行く事になったのだが、
報瀬と日向は報いの罰ゲームとして、シンガポールの名産品、ドリアン(腐敗臭がひどい)を食べるショーが、屋外イートインスペース開かれ、絶叫したのだった。(Aパートでも、キマリらがうっかり食べてしまう伏線がある。)
構造としては上げて下げて上げてのギャグ回なのだが、互いの絆を強く確かめる回でもあり、雨降って地固まるのは第5話と同じだ。
友人同士のトラブルを、ここまで後腐れなくスッキリ上手に描写するのは、実に見事である。

第7話ではついに砕氷船に乗り込み、大人の観測隊員もレギュラーとなって、隊員・南極・想いが掘り下げられ、
第8話ではいよいよ出港し、本格的に南極へ向かうが、訓練・海流(船揺れ)は激しく、この回で4人組はひたすら疲労困憊・船酔いで打ちのめされ、寝込み続ける。
船揺れも心労もピークに達した就寝時間中、結月は大人たちに着いていけるのかとぼやいてしまう。
だがキマリは、選択肢はずっとあったけど、選んだのは自分! と勇気づけると、結月は何か感銘を受ける。
またしばらくして、この旅が終わった時にはきっと楽しいと思ってる、とのキマリの発言を受け、結月は突拍子もなく甲板に出てみたいと言い、日向も賛同する。
夜の甲板は真っ暗な上、現在は海流が激しい場所なので非常に危険なのだが、ハンドレールに捕まりながら波を一身に浴び、4人組は陸上では決して体験できないアトラクションに、笑い合ったのだった。
(非常に賛否両論のあるシーンだが、子供は危険認識や危険認知力が弱い上、集団心理も働いていただろうし、このあと大人たちにメチャクチャに怒られたんだと解釈する事も可能だが、前後を描くには全13話という尺には限りがある。またこれを描かなければ、第8話が非常に地味な回であったと思うし、全言動が理路整然としていなければならないとするのは、キャラクター性を求めすぎているように思う。)

第9話は報瀬のお母さん、懇意だった吟隊長、報瀬との間柄について、過去回想も交えて主に掘り下げられ、
過去から現在への、それぞれの南極観測への想いを再確認し合う中、ラストシーンでは、とうとう南極へ到着する。
4人組がタラップを降り、上陸まで数歩になった時、3人は報瀬が先に上陸するように促すが、報瀬は手を取り合い、4人とともに上陸したのだった。

「ざまあみろ……ざまあみろ! ざまあみろ! ざまあみろ! アンタたちがバカにして鼻で笑っても私は信じた! 絶対無理だって裏切られても私は諦めなかった! その結果がこれよ!」
報瀬は感情を爆発させる。ようやく、夢を実現させたのだ。
「ざまあみろ!」のコールは4人組にも伝播し、4人組と同等かそれ以上に苦労した大人たちにも伝播すると、「ざまあみろ!」の大合唱が起こる。
ざまあみろ! でここまで感動的なシーンが描ける作品を、私は知らない。
(母への想いが行動原理にあった上での「ざまあみろ!」ではあるが、直接的に母への想いを吐露しなかった理由は、第12話で明かされる。)

第10話となり、いよいよ本格的に南極観測が始まり、あらゆる場所に駆り出される4人組。この話以降でも南極の背景美術は見事で、透明感が見受けられ、リアリティに重みが増す。
そんな中、結月が日本へ帰還後、大きな仕事(朝ドラ)が入る事が分かるのだが、当人は一緒にいられる時間が減るのが嫌だと言う。

「いいじゃん、もうみんな親友なんだし」
「え? 親友……? 親友なんですか?」
キマリは直接会わなくても心が通じ合っている旨を伝えるが、結月はそれに対して疑問を投げかける。
ここまでずっと濃密な時間を共有してきた仲間は、もはや「親友」と言い表す以外ないのだが、
本当に友達がいなかった結月は、どこからが親友なのか、まるで分からないようだ。
(筆者も「本当の友達って何?」と10代の頃に思った事があるので、半ば共感できる部分はある。)

観測隊員の手伝いを重ねる内、結月は隠れ(?)ファンに気がつき、仕事を受ける事を決意したのだが、その際、結月は斜め上の行動を起こす。
細かい文字を並べた、仰々しい手作りの「友達誓約書」を取り出し、これにサインしてほしいと言う。
あきれ返る報瀬と日向、そしてキマリは「分かんないんだもんね……」と感極まって泣き出し、結月に抱きつく始末だった。

食事時間になり、どうしたら友達なのかと、飲み込めずにいる結月に対し、報瀬はご飯粒を顔に付けたまま、持論を展開する。
「多分、形も言葉も、何もない。友達なんて、親子とも夫婦とも違う、ぼんやりした物だし、いつ消えても誰も責任を負ったりしない。少なくとも私はそう。でも、だから自由で、だから一緒にいられる気がする」

結月は釈然としないまま、個室で一人になる。
キマリにトークアプリで謝罪を行っても返事が来ないので、怒っているんじゃないかと気も滅入ってしまう。
そんな中、個室にキマリが訪ねる。キマリはめぐみから絶交宣言を受けてもなお、トークアプリで会話を続けている事を明かす。
既読マークの付くタイミングが不定であるだけの事で、相手の事をなんとなく想像できる。そんな関係性が私にとっての友達であると告げる。
間もなく、個室に報瀬と日向がサプライズでやってきた。過去に船酔いで祝いそびれた誕生日を、手作りのホールケーキで改めて祝うのだと言う。
友達から祝われるのは初めてだと、結月は泣き出す。普段はクールな結月も、第3話から分かるように、感情の落差には非常に弱いのだろう。

翌日、結月はお礼のメッセージを、改めてトークアプリでキマリに送ろうとする。
かしこまったメッセージを打っては消し、打っては消しを繰り返すが、結月はメッセージを2回に分けて送り、茶目っ気を出す。

<ありがと
<ね

「分かった! 友達って多分ひらがな1文字だ!」
キマリはそのメッセージを見て、端的に友達について言い表す。

ね>

<ね

再び1文字のメッセージを送り合い、思いを交わし、この話は終わる。

そして再度になってしまうが、先の記載を再引用する。
> 【(ネタバレ)「友達って○○だ!」というセリフの説得力の強さ】
> 友達とは何なのか、そんな問いに対する普遍的な答えは絶対に出せない。
> 方程式のような厳密さがある訳でも、友達誓約書のような取り決めがある事はありえない。
> しかし、キマリの「友達って多分ひらがな1文字だ!」という、半ば感覚的なこのセリフがスッと入ってきて、非常に共感できるのは、偉人の言葉のように「重なるかもしれない」という部分があるだけでなく、
> 4人組がそれだけで思いをくみ取り、意思疎通が可能である間柄である事に、非常に説得力があるからだ。この第10話まで(それ以降も)の積み重ねは、非常に説得力があるのだ。
> これは本作を一番象徴するセリフであると私は思うし、友達という定義への一つの答えでもある気がしてならない。

第11話では、南極と日本の中継をするリハーサルで、日向は高校を中退する原因となった、在学中の頃の友達3人を目にしてしまう。
後に日向は一人で激高するも、みんなの前では平静を装って抱え込もうとしたが、報瀬がずっと気にかけるのに根負けし、南極の親友らに対して理由を明かす。
その溝は深く、日向は高校をやめてしまっているので、割り切って許せる物でもない。

中継本番前、日向は許してしまえば気が楽になるんじゃないかと、思い始めるものの、
報瀬はそれを認めようとせず、日本に向け、もう日向に関わるなと言い放つが、続く言葉は詰まって、たどたどしい。
そこでキマリが、「そこにいたら絶対できないような旅をしてるの!」と助け船を出すと、報瀬は勢いを得て、相手に反論の余裕すらも与えずにまくし立てる。
「今更何よ、ざけんなよ!」

日向は憑き物が落ちたように、ただただ泣き倒れたのだった。

第5話の許されためぐみとは対照的な第11話だが、めぐみは日本を発たれて手遅れになる前に懺悔を行い、責任を取って一度は絶交を選ぼうとしたが、
今回のテレビ中継に訪れた3人は、問題を一向に解決しようとする事はなく、時間が日向を傷つけ続けた上、
3人組あろう事か、時間が解決してくれたとでも思ったのか、中継に出演したのだ。厚顔無恥にも程があるだろう。

第12話。
事実上の最終回であり、報瀬とお母さんの物語が終わる。
報瀬は、南極に着けば夢から覚め、お母さんの死に初めて向き合えると思っていたのだが、そうではなかった。
だからこそ出た言葉が「ざまあみろ!」だったのだ。ある意味で、虚勢も入り交じっていたのだと分かる。
「私ね、南極来たら泣くんじゃないかってずっと思ってた。これがお母さんが見た景色なんだ。(中略)。何見ても写真と一緒だ、くらいで……」
「確かに、到着したとき最初に言ったのはざまあみろだったもんな」
「え? そうだっけ?」
「忘れてるんですか?」

また報瀬は、隊員から誘われてもなお、お母さんが行方不明となった地に向かうべきか、ずっと悩み続けるのだった。
「でも、そこに着いたらもう先はない。終わりなの。もし行って、何も変わらなかったら、私はきっと、一生今の気持ちのままなんだって……」

それでも吟隊長の想いを聞き、報瀬は現金100万円を1枚ずつ、個室の床一面に並べながら、これまでの苦労の道のりを振り返る。
翌日、決意は固まり、雪上車に乗り込んだのだった。3週間の旅が、始まる。

あくる夜、報瀬はキマリに対して南極が好きか尋ねる。もちろんキマリは好きだと言う。
当初、報瀬以外は南極観測に絶対的な動機があった訳でもない。だけど、既にそれはもう絶対的な絆で根付いていた。
「でもね、一人だったら好きだったか分からなかったかも」
「そうなの?」
「みんなと一緒だから。みんなと一緒だったら、北極でも同じだったかも。……ねぇ報瀬ちゃん? 連れてきてくれてありがとう。報瀬ちゃんのおかげで私、青春できた」

雪上車での長い道のりに耐え、お母さんが行方不明となった地へたどり着いた4人組ら。
そこで涙をこぼす吟隊長を見てもなお、報瀬は「思い出してるんだろうね。お母さんと見た時の事」と、どこか冷め切っていた。
ようやくたどり着いた地であるはずなのに、それでも報瀬の中で何かが変わる事はなかった。

親友は、奔走する。
お母さんが南極にいた証を見つけるため、付近の施設内を奔走する。
そんな親友らを目にしてもなお、報瀬は立ち尽くすばかりか、「見つからないよ」と否定的な言葉を投げかけるだけだった。
もしそれがあったとして、実際に目にし、何にも向き合えなかったらどうなるのだろうか。南極への軌跡、何もかもが否定されるようで、この上ない恐怖でしかない。

だけど親友は、お母さんのノートパソコンを見つける。
以降、報瀬は一人個室でノートパソコンを操り、映像上では挿入歌「またね」だけが流れ、呼吸音・ノートパソコンの打音だけが流れる。

ログインのパスワード入力画面で、試しにお母さんの誕生日「0417」を打つが、失敗する。
ふと、自身の誕生日である「1101」を打てば、今度は成功する。

メーラーを開くと、未読メールが0件の中、新たにメールの受信が始まる。
差出人は「小淵沢報瀬」で、件名は「Dear お母さん」だ。
これはお母さんの失踪を告げられた3年前のその日にも送信され、第1話からも合間のシーンで、セリフはなくとも何度も送信されていた。

未読メールの件数は、あっという間に2桁になり、程なくして3桁となって、やがて4桁になった。

宇宙よりも遠い場所で、一人娘のメールを開かない母親なんて、いるだろうか。
絶対に、いない。もう、いないのだ。
(というような事を言葉を交えず、映像だけで語るのがすごい高度であり、何度見ても涙を禁じ得ない。)

「お母さん! お母さん!!」
報瀬は初めて死に向き合い、むき出しの慟哭がほとばしる。
親友らも、個室の前でともに泣いていたのだった。
(アフレコ前の練習時に、報瀬の声優自身(花澤香菜)も、泣いてセリフが言えなかった程(ラジオ12回目 12分36秒~)に受け止めたからこその、純粋な慟哭だ。)
(他の声優も、そういった場面がよくあったようである。)

挿入歌とともに、EDへとつながる。
その最中、白夜だった南極が夜になり、報瀬の止まっていた時間が動き出す。
同時に、夏隊(4人組)の旅も、終わりを迎えようとしていたのだった。


第13話は、まるごとエピローグである。
4人組は南極生活にも順応し、あっちこっち駆け巡る中、キマリは帰るのが惜しくなるが、無論ありえない話である。だからキマリは、「また来てくれる?」と確認を取る。
親友らは誰もためらう事なく了承するが、キマリは軽いと思ったのか、報瀬と向かい合って再確認をした。
「本気で聞いてる」
「本気で答えてる」
「ならよし!」

後日、報瀬は「なんか切りたくなった」と言いだし、ロングヘアから一転、ショートヘアにする。
自身の中で、向き合い方に変化が生じたのだろう。吟隊長は「やっぱり親子ね、笑ったところがそっくり」と感無量だ。
報瀬が、お母さんの死を乗り越えた象徴でもある。

そして夏隊の帰還式典で報瀬は代表として、南極についてのスピーチをする。
南極と仲間の意義を力説し、また上陸する事を誓ったのだった。
「(前略)。ここは全てがむき出しの場所です。(中略)。母がここを愛したのは、この景色と、この空と、この風と、同じくらいに、仲間と一緒に乗り越えられる、その時間を愛したのだと。何にも邪魔されず、仲間だけで乗り越えていくしかないこの空間が大好きだったんだと。私はここが大好きです。越冬がんばってください、必ずまた来ます。ここに」

越冬隊から見送りを受ける中、副隊長から南極観測が中止になりそうであった事実が明かされる。
第9話の上陸時に、大人たちも言った「ざまあみろ!」に、様々な想いが内包されていて、重みが増す。
そして4人組の想いが、大人たちに届き、南極観測を実現させたのだ。

ヘリコプターに乗り込む前、報瀬は吟隊長にお母さんのノートパソコンを預ける。
「私はもう、なくても平気ですから」
もう報瀬は、未来に向かって歩き出している。

帰りの道中、これまでの話で何度も見たいと言っていた、オーロラを目にする4人組。
感嘆する中、報瀬のスマホにメールが届いた。差出人は「お母さん」で、件名は「本物はこの一万倍綺麗だよ」だ。
吟隊長は、ノートパソコンの送信トレイの中に残っていた、メールを送信していた。

メールを開くと、一面にオーロラの写真が広がる。
報瀬は「ふふっ、知ってる」と満面の笑みで、お母さんからの想いをまっすぐ受け止めていた。

空港に帰国した4人組。
キマリは「ここで別れよ」「一緒にいられなくても、一緒にいられる。だって、もう私たちは私たちだもん」と告げる。
強くつながった心は、決してもう離れない。今は本来の暮らし(復学・仕事)に向けての準備や、帰国を待ち望んでいる家族・仲間の元へ駆けつけようという事だ。

4人は、再び4人で旅に出る事を誓い合う。そんな中、報瀬は告白する。
「あれ(100万円)はもうない」「置いてきたの! 宇宙よりも遠い場所に!」
一同は驚く。第13話序盤の「本気で答えてる」は口だけで言ったつもりではない、スピーチだって、優等生ぶって言った訳でもない。
お母さんの死を乗り越えてもなお、本気で報瀬は南極の地を再び踏む事を決意していた。

ラストシーン。
キマリはトークアプリでめぐみに「帰ったよー」と送るものの、返ってきたのは「残念だったな」と要領を得ない返事だった。
すると続けて、自身の写真とともに「私は今、北極だ」と送ってきたのだった。
よく見れば、写真のめぐみの髪は切りそろえられてある。彼女もまた、何かを決意して北極へと向かったのだろう。
彼女もまた、キマリと本当の親友になれるに違いない。
(めぐみの北極行きを暗示する伏線自体は、第10話の18分後半の映像で出ている。)

そして本当のラスト数秒で、第13話サブタイトルの「きっとまた旅に出る」が全面出て、本作はこの上なく心地良い余韻の中、終わりを迎える。{/netabare}

本作に携わった全ての関係者に、心より称賛と感謝の意を表したい。
このアニメに出会うため、私はアニメと対峙し続けていたのだろう。

{netabare}「きっとまた旅に出る」{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

浮き沈みはあったが高クオリティな感動+笑い!

【あらすじ】
何かを求める少女たちが、補い合って南極を目指すお話。

【成分表】
笑い★★★☆☆ ゆる★★★☆☆
恋愛☆☆☆☆☆ 感動★★★★☆
頭脳☆☆☆☆☆ 深い★★☆☆☆

【ジャンル】
感動、笑い、勝利、友情、包み隠さない

【こういう人におすすめ】
踏み出す元気が欲しい人とか。YouTuberを目指す中高生とか好きそう。

【あにこれ評価(おおよそ)】
67.6点。おそらく上昇途中。

【個人的評価】
全体的にクオリティが高く、感動系なのに笑いも多いのでおすすめ。個人的に評価がガクンと落ちる回があり、手放しでは褒められない。しかし今期一番注目し続けたアニメだったのは間違いない。
『おすすめしたい作品』

【他なんか書きたかったこと】
{netabare}
 すごいよかった!すごい良かったんだけど……

 5,6,11話が個人的にピンとこなかった。詳しくは下に。
 ただ最終話が終わってみると「やっぱいいなあ」、と思うし、評価が難しい作品でした。多分今後リピートして観るときは5,6,11、あと12話を抜いて観ます(笑)

 やっぱ私は感動系より笑い重視です!血も涙もないのです!
 ……citrusのレビューで血涙を流しましたが、混じってたらセーフなのです。

 1~4話のスタートダッシュが最高すぎて今期圧倒的覇権かなあと思いましたが、最終的には他作品と接戦でした。褒める点はだいたい↓で言いつくしましたが、あと、「南極あるあるネタ」みたいなのが割と少なくて、そこが個人的には良かった!取材が足りなかったとかかもしれないけど、結果オーライです!アレ系、あんまり要りません!

 あと、これの放送と同時期にイッテQのイモトさんも南極行ってて、ものすごいタイムリーな感じでした(笑)


1話
{netabare}  とりあえず100万円を持ち歩くな(笑)

 感動系は苦手なので切るはずだったが「涙の100万頭突きトイレ事件」(頭とは限らないだろ)でちょっと笑ったのと、1話ラスト付近の「前にも何人かそういうこと言ってくれる人がいた」発言で継続を決意。

 そうだよね!

 「私、応援するよ」「何か手伝えることある?」なんて。さも自分だけがこの子の味方のように。それだけでこの子が泣き出して「ありがとう。わたしずっと一人で心細くて……」とでも言うと思ったか!
 南極に行きたいという少女。そのために100万ためた少女。誰に後ろ指刺されても胸を張って前を見る少女。しかし襲い来る幾多の困難(たとえば100万落とす)。見てしまった涙。
 そんな子の味方が自分だけなわけあるか!
 「前にも何人か」、否、何人もいるに決まってる!
 その何人もいた「君と同じような」味方が消えていくほどに、彼女の夢は望み薄なのだと!それに気づいてからが彼女に寄り添えるスタートラインなのだと!

 と、勝手にアツくなる意外とちょろい私。

 課題を突き付けられて多分「自分を変えたい」というのとは別に「なめんなよ!私は行くぞ!」っていう意地が主人公の女の子に出てきたと思う。その辺の気持ちがすごいわかった。

 南極いけるのか。行けたとしてどうなるのか。そして最重要、私が再び笑えるコメディパートはあるのか。その辺注目です。
{/netabare}

5話後
{netabare}
 5話目で結構ぴょんっと話飛びましたね。南極出発前夜の感じでした。もうちょっと資金とかで揉めるかと思ったんですが。ということは行ってからが大変なのかな。「お母さん探し」とか「南極生活あるある」とか「大自然の危険」とか別に入れてもいいけど、コメディパート減らないでくれ頼む!
 親友メガネちゃんの話はいつか来るだろう、来たら嫌な感じになるだろうとは思いましたが、割と早めに来ましたねー。でもついていかないという決断をしたメガネちゃんはえらい。……とはいえ主人公たちも視聴者も後ろを振り返っている場合ではないのです!アディオスめがね!最終話で会おう!

 さて、このアニメ、メインキャラクター4人が魅力的ですね。
 デザイン的にも設定的にも無駄がなくてイイ。あと声優のチカラというのを目の当たりにしました。私が今期トップクラスに笑えてるのは多分声優さんのおかげ!私が気になった声はだいたい花澤さんがやってるので花澤さんは知ってましたが、今後は他の三人も注目したい!

 そして「全員が中心」って感じもいい。
 全員が中心って矛盾してますが、一人一人がほかの3人をまとめている一面があって、だから4人がギュッと集まってる感じというか。
 まず「南極にいく」っていうのは結局のところシラセの夢で、他の3人は「それについていきたい」というのが行動原理です。シラセが「北極に行きたい」としたら3人は北極についていくでしょう。だからシラセがこのアニメの「原動力」です。
 次にキマリ。一番「使えない」やつですが、私が一番必要としている人材でもあり、つまりはこのアニメ全体に流れる「あたたかい笑い」の発信基地になっているのが彼女です。他の3人だけだったらものすごく冷静な単なる「南極隊」になってたか、そもそも集まらなかったと思います。
 次にヒナタ。一番「便乗してる」のが彼女で、個人的にはメンバー入ってきたとき「ん?不安材料?」と思いましたが、全く違いました。彼女がこのチームのブレイン。頭がいい上にびっくりするほど大人なので、他の3人の引率者的存在になってます。他の3人の誰にでも合わせることができ、キマリの生み出す「あたたかい笑い」を増幅させるのも、冷静さを取り戻させるのも彼女です。
 そしてユヅキ。言うまでもなく彼女がいないと南極に行けないので人材としては最重要で、替えがききません。精神面では一人だけ高校1年ということもあり若干浮いていますが、他の3人のあたたかさに支えられてだんだんと馴染んできてます。

 ドライブに例えると、シラセが「車」、ヒナタが「運転手」、ユヅキが「免許証」で、キマリが「ラジオから流れる陽気な音楽」って感じ。ぽつんとあった車のラジオが突然ついて陽気な音楽が流れだし、それに誘われて運転手が乗り込んで……おっと免許証忘れてた、みたいな(笑) そら走り出しますわ。
{/netabare}

6話後
{netabare} 5話目以降失速ぎみ。2、3話が良すぎたのか。
特に今回のエピソードは練られてなさすぎ。はよ言えよ、探せよ、気づけよ、謝れよ、「なんだよぉ」じゃねえよ。セリフ思い付かんかったんならエピソードごと消せ。一番本心偽ってんのはおめぇだよ!
「ヒナタとシラセを仲良くするエピソードはさんどかね?」「おkおk。この辺で適当に入れとくわ」臭がパネぇ!2、3話はまぐれか!?次はキマリユヅキか!?それともシラセユヅキか!?そのあとヒナタユヅキか!!小手先でこちゃこちゃやんねーと12話持たねえのか!?
このエピソードの主体がキマリならわかるよ?なんでよりによってここまで行動決断パーフェクトだったヒナタを6話だけアホアホに描いたんだよ!「なるほどー、自分が一つミスっちゃうと連鎖的にダメになる人かー。いるいる」というとでも思ったか!あのタイミングで問題放置をするキャラじゃないだろ!

あれ、やんわり軌道修正を求めようと思って書き始めたはずが、やけにエクスクラメーションマークが多い文章に。失礼しました。とりあえず6話ストーリーがダメダメすぎてコメディも白けてしまったので巻き返し期待です。ヒナタの過去を小出しにしたところで感動はしないのではやめにさらっと出してコメディパートに戻ってくださいあなかしこ。 {/netabare}

10話後
{netabare}
 やっぱキマリユヅキきたな(笑)

 でもそんな些細なことで勝ち誇りたくてレビュー更新したわけではないのです!そんな小さな人間に見えますか私が!
 ……見えますか。あれですよ、遠近法ですよそれ。

 そうじゃなくて、むしろ6話の失敗を7話以降少しずつ回復していき、私が再び心を乱されることなく楽しめる4話らへんの状態に戻ってきてくれたって話なのです!ありがと!ね!

 脚本家さんは知らない人でした。登場人物のセリフを文章としてみたときに分かるように、そこまで「卓越したセンス」とか「文章構成力」とか「言葉にできない感情を描出する表現力」とかを持ってるわけではないんですが、それでも出来る範囲で丁寧に誠実にストーリーを紡いでいる感じ。
 その「小さいけど形のいい素材」を元に優秀な周りの作画、音楽、声優などのスタッフが世界観を広げていく。結果として、芯があってふわふわしたスポンジボールみたいな作品になって私が心地いい、と。

 逆に6話の急落は何だったんですかねー。私が「忘れ物に強いぼっち」だったから共感できなかったのか?ユヅキの葛藤は「めんどくせっ」って思いつつも割とあたたかい目で見ていられるんですが、あの時のヒナタわっけ分かんなかったんだよなあ。
 むしろ平常時のヒナタに共感しまくっていたから、自分ならしないミスを彼女が犯すストーリー展開にプッチン来ちゃったのかもしれません。器ちっせ私。


 唐突にどうでもいい、忘れ物対策コーナー!ドンドンパフパフー{netabare}
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 私が意識してること。早めに気づいて自分の行動を逆再生する。それでもないなら周囲の人を巻き込んで逆再生する。これで失せものは大体見つかります。「なくして1か月後に気づく」とかだとこの方法は無理ですが、その場合は忘れ物うんぬんの問題ではなく、普段の「使わない物品の管理」の問題ですのでそちらを見直しましょう。

 6話のヒナタちゃんの場合。まず気づいた瞬間に行動に移しましょう。ヒナタちゃんが隠蔽したあのタイミングなら「パスポートないいいいい!!」の叫びで全てが好転します。

 そして同じ道をたどって空港に戻ります。空港を出られたということは、間違いなくそのタイミングまでは所持していたということで、何者かの悪意が働かない限り、空港までの道中に必ずあります。
 そして、歩いてる途中にポトリ、というのは失せものではレアケース。手に持ったりポケットに入れているものならありえなくはないですが、今回のように鞄に入れていたものだと道に落ちることはないと思っていい。

 だから立ち寄った場所、さらにいえば鞄を開けた場所のどこかにある可能性が高い。今回のケースなら途中のクレープ屋だかアイスクリーム屋だかが怪しいです。もしくは空港内が怪しい。

 しかしない。

 ここで他人と行動を照らし合わせます。「あたしあの時何してた?」とか「諸君、初めから事件を整理してみよう」とか。こういう会話の中で「そういえばあの時一瞬渡したような……?」みたいな話が出れば、今回の場合みつかります。

 あ、気づいてすぐ「誰かもってない?」という話題が出ればすぐ発見ですが、最初から他人を疑うのもねぇ。確信があるなら「なくした」なんて言わずとも「あ、そういえばパスポート渡してたよね」で済みますし。

 という風に、失せもの探しってなんか謎解きみたいで楽しくないですか?私は心の中で「神様からの挑戦状」って呼んでたり呼ばなかったりそんな余裕なかったり。私の神様はしょっちゅうスマホをお隠し遊ばれますが、いままで見つけられなかったことないです(笑)
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{/netabare}
{/netabare}

11話後
{netabare}
 うーん、やっぱりヒナタ関連のエピソードは個人的に「うーん……」って感じになりますね。

 南極来た時の「ざまーみろ」の大合唱でもそうだったんですが、なんか器ちっさいというか。自分たちが軽蔑している人々にリベンジして吠え面かかせたいという思いが、逆に自分たちを同じ土俵に立たせちゃってるような。

 ああいう、半沢直樹の感じ?(あのドラマ観てないけど)

 2件とも直接的にはシラセの行動ですが、作中の人物全員もれなく同調しちゃってるんで、それが脚本家のメッセージだと思われます。しかし「私に(私の友達に)仇なしたものなんて、一生苦しめ!私たちは清々しいけど、お前らは苦しめ!ざまーみろ!」っていうメッセージに対して「おお!良いこと言うぜ!」と思う人間になりたくない。個人的に。

 頑張って頑張って後ろ指刺されても負けないでたどり着いた憧れの地、南極。そこで1番に思うことが「綺麗」でも「お母さんの場所」でもなく、「後ろ指刺されたことあったなあ!あいつらめ!ざまーみろ!」って。

 3番目くらいにしようよ。

 むしろ「ざまーみろって言ってやるんじゃなかったっけ?」「うーん、なんかどうでもよくなっちゃった」みたいな会話のほうが好きだし、そういう人間のほうが好き。で、最後に布団の中で、誰にも聞こえないようにボソッと「あ、そういえば。……ざまーみろ。あはは」くらいのほうが。

 チームメイトの件に関しても、面と向かって「お前らのことなんてなんとも思ってないんだよ!」みたいなこと言ってましたけど、それを面と向かって言うことが「なんとも思って無くない」ことの証明なんですよね。それを聞いて泣き出すのも、「良いこと言うぜ」みたいな感じで見てるのも。

 モヤモヤしていたとしても「あ、来たんだ。でももうあたしはあんたらの友達じゃないからな。言いふらすなよ。まあでもせっかく来たんだし、見てったら?」みたいな感じであとは南極を楽しめば、主人公たち4人の仲の良さをみた陸上部たちが、(ああ、あの子はもう歩き出してて、私たちは自分たちが許されたいためだけにここに来てたんだな)って自分たちで気づく。そういう展開のほうが好き。
 ついでに陸上部たちが帰り道で「私たち、なんかかっこ悪いね」「……うん。ほんとうに馬鹿なことしたって思う」「……」「……あー、いいなあ、南極」みたいな会話してたらもっと好きだし、そのほうが清々しいし、その時こそ、やさしく「ざまーみろ」って言えるタイミングだと思う。

 南極に来ている時点で主人公たちは完全勝利しているのに、そのうえで自分たちが打ち負かしたものに対して「やーい、負けてやんの、バーカバーカ」みたいな感じで追撃するのが「清々しいこと」とは思わない。お前たちが脇目も振らず目指していたのはそういう場所なのか?そこに到達したときに後ろを振り返って「ざまーみろ」と言って届くほど低い地点なのか?振り返ったところで、豆粒のように見えるその他大勢に、「今更言い返すのも馬鹿らしい」と思えるほどの高みを目指していたんじゃないのか。

 少なくとも私はそういう場所に行ってほしかった。
 主人公たちも、脚本家も。

 あと、「敵役」のキャラ作りが浅い。記号としてイイ感じにボコボコにできる「標的」を用意しただけのように感じる。例えば「陸上部の子たちはなぜ先輩とヒナタに別のことを言ったのか。なにか理由があったんじゃないか」などということは全く触れない。「なぜ仲間を売ったのか」「ヒナタがいなくなった後どう過ごしたのか」「何を思ってあそこに来たのか」みたいなことはすべて「想像にお任せします。まあとにかく一番いやな感じです。こいつらは本当に最悪なんです。でも大丈夫。今からボコボコにしますから見ててください。一緒に清々しい気分になりましょう」と言われたように感じた。

 まあ、まとめると、私はああいう加害者にも、かといって復讐者にもなりたくない。「ホントあいつ最悪だったよー。まあでも話したらスッキリした!今日は飲もう!明日は頑張ろう!」みたいな人が好きだし、自分もそうなりたい。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 60

68.8 2 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング2位
ガーリッシュ ナンバー(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (640)
2612人が棚に入れました
かわいい外見と世を舐めきったメンタルを持つ女子大生・烏丸千歳。
夢と希望と野心を抱いて踏み込んだ声優業界で、彼女が目にしたのは、おかしな業界のシビアな現実の数々だった――。
仕事なし×やる気なしの新人声優・千歳に、人気声優への道は開けるのか!?

声優・キャラクター
千本木彩花、本渡楓、石川由依、鈴木絵理、大西沙織、中井和哉、梅原裕一郎、堀内賢雄、江口拓也
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

リアリスト渡航氏が世に問うた綺麗事では済まされないマーケットの現実

原作:Project GN
監督:井畑翔太
構成:渡航
アニメ制作:ディオメディア
主要キャスト
烏丸千歳cv千本木彩花(主人公:「ナンバーワンプロデュース」所属。新人だけど努力も苦労もしたくないクズ)
烏丸悟浄cv梅原裕一郎(ナンプロのマネージャー。千歳の兄。バカ妹に手を焼いている。)
久我山八重cv本渡楓(千歳の同僚で新人声優)
片倉京cv石川由依(千歳の事務所の先輩声優)
苑生百花cv鈴木絵理(両親の七光りで脚光を浴びるJK声優。黒いガキ「ヴォイスエンタープライズ」所属)
柴崎万葉cv大西沙織(プロ意識とプライドが高い人気声優。自意識過剰「いろはプロダクション」所属)
九頭(くず)Pcv中井和哉(アニメのプロデューサー。製作委員会で販売を担当している外見も中身もチャラ男)

原作未読。

12月21日追記
※師走でもあり、また忘年会や各種夜の会合が重なり、他の作品のレビューへリソースを割いている為、本作の各話レビューが停止して申し訳ありません。
{netabare}七海の登場で本作は大きく動き、あのちーさまが自らを振り返り成長の兆しが見えてきた予想外の展開となってきました。
そして、渡航作品の醍醐味の一つ、兄悟浄と妹ちーさまの会話劇は『俺ガイル』や『クオリディアコード』以上の切れ味です。{/netabare}
既に本作は佳境に入り、今後は総評で締めたいと思います。
渡航氏が本作で伝えたかったことは単なる内情暴露ではなく、リアリズムという見方によってはねじれたフィルター通し、偽善を求めず世の中の裏と表の関係性から「エンタメの商品価値」を問うた作品です。
本作を他のアニメ作品と相対比較しただけの表層を浚う程度では、渡航氏独特の斜めに構えたメトニミーは理解できないでしょう。
本作を的確に理解する為には、幅広い人生経験もまた必要となりますことから、視聴者を選ぶ作品でもあり、世俗に塗れる、つまり世の中の裏を見ている経験など視聴者の社会的な立ち位置で評価もバラつくと思います。

ここで暫定ですけど、点数評価も行います。
各点の根拠は総評で記述します。
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7話まで視聴したので中間レビュー的に追記します。
(他の業界作品との類似性について)
本作から『それが声優!』や『SHIROBAKO』のような展開を期待している声も多いようですが、本作の内容はかかる作品へのアンチテーゼではありませんし、アニメのプロデュース段階から描いている点で、声優とアニメ制作に特化した両作とは異なりアニメ作品誕生から業界を俯瞰しているゆえに、両作とは一線を画したストーリーとなっています。

確かに『それが声優!』と『SHIROBAKO』並びに『アニメーション制作進行くろみちゃん』は本作を視聴するに当たり「参考」とはなりますが、上記のとおり切り口や視点が全く異なるので「比較」には至りません。

また、『それが声優!』や『SHIROBAKO』が業界を正確に描写しているかというとそんなことはない。
どちらもそれぞれの業界の一断面にスポットを当て、世間に見せたくない黒い部分には蓋をし、ストーリー上どうしても表現しなければならない黒い部分はグレーにしてお茶を濁し綺麗にまとめているだけです。

上記に関して、昨今騒ぎがあったので『SHIROBAKO』で分かり易く例えてみますね。

原画セッションは絵麻の成長物語で構成されていますけど、この作品では「動画」の待遇が描かれていません。
原画であっても安アパートに暮らし、具のないカレーで節約している絵麻以下の動画の境遇を描いたら世間はどう思うでしょう?
ほとんどの方はこれで業界の「黒い部分への蓋」を察っして頂けると思います。

つまり、両作とも業界のブラックな部分を虚偽表示手前ギリギリまで希釈し、穿って見れば良いイメージへと「印象操作」をしている作品です。

アニメ制作現場の雰囲気に関しては『アニメーション制作進行くろみちゃん』のエピソードの方が過剰演出ではあってもアニメ制作には関わりたくないと思いたくなるほど、ドロドロとした現場の空気が醸し出されています。(制作したゆめ太カンパニーが結局消滅したのは別としても。)

12月6日追記
長らく『それが声優【裏】』としていましたけど、本作はアニメを一つの商品パッケージとして見ているので、このタイトルでは範囲が狭小であることから変更します。
なお、タイトルは確定で考えています。
この作品、私の見込みの通り他のサイト等でも高評価を得ており大勢はほぼ決着したようで、今更書き足すこともありませんけど、惰性で各話を記述していきます。

第1話メモ

業界ナンセンス物でぶっちゃけ面白いです。
第1話からクズキャラのオンパレード、業界の闇やら毒素が出るわ出るわ(笑)
内容は、デタラメや非常識がまかり通る興業業界では当然の出来事を描いているだけですけど、本来タブーに触れることを果たしてどこまで描ききれるか見もの、勢いで、枕営業まで描いたらお見事です。
あえてネタバレは書きません。
この作品も個人的には当たりでした。

「それが声優!」を未視聴の方は並行して御覧になると、より楽しめると思いますよ。

第2話メモ
おいおい。予想に反して引き込まれてきました。
俺ガイルファンの私としては視聴=嵌る宿命だったか!
{netabare}クオリディアと違って渡航氏単独脚本は清々しいほどエポックメーキングな毒が出ている。
灰汁が強い作品のアニメ化はディオメディアの作風にも合っているようだ。
漫画だと絵柄と性格ギャップが激しい千歳のバカで浅はかで性格悪い毒のある表情が実に巧く表現されている。
キャラデザ、キービジュすっ飛ばしてPVとかディオメディアの実話っぽいし、アニメの制作費とクオリティの話題はディオメディアの自虐ネタか。
このスタジオは王道アニメよりも毒アニメを制作した方が向いているのかも。{/netabare}

第3話〜第4話メモ
はいはい。ここまでクズっぷりを露わにしたら、逆に潔くて清々しいw
真面目に制作してもコケる作品もあるのだから、ナンセンスで作り込むのも有り。
いや、万人受けを狙っていないことすら私は魅力を感じる。
ディオメディアもあえて業界を自虐的に制作しているのだろうし、アンチやナンセンスもので制作スタジオの差別化を図る経営戦略だってあっていい。
この作品、業界ドキュメンタリーじゃあるまいし、内容を真面目に考えてもコレはしょうがないがない。
{netabare}原作者をいびってシリーズ構成降りた脚本家のモデルは存在せず、{/netabare}話しを面白可笑しく盛っただけでないかな。
渡航氏とディオメディアの組み合わせを考えると、仕掛けて来ても不思議と違和感がないw
そもそも、{netabare}脚本家が現実にあの対応をやれば社会人として問題であり、仕事すら干されかねない。{/netabare}

渡航氏が繰り出すネタを【ネタ】として受け止めないとこの作品を楽しめないかなw
クリディアコード作画が逝ってても、今期の万策尽きたー!の多さを見るとA-1の力技で放送落とさなかったのだから渡航氏はさして気にしてないだろうけど、業界クライシスも現実になってきているから、これからは{netabare}先行上映で1話を上映出来ないケースも出て来るかも、{/netabare}ある意味旬というか皮肉たっぷりな内容。
SHIROBAKOだってある種の誇張や事実の脚色はあるでしょうし、むしろ制作進行くろみちゃんの方がギャグで薄めてはいるけど、あれでシビアな現実を表現しているのかもしれない。
{netabare}だからかもだけど、この作品では作打ちネタで炙るだけの脚本も書けるのかな。3話の脚本渡航氏だったしw
荒れた作打ちの結果1話は案の定無惨だったけど、そんなことどこ吹く風でTwitterのフォロワーの方が気になるちー様はある意味「神」だ。{/netabare}
今期はガチな作品が多いし、これぐらいバカバカしい作品も息抜きに丁度いい。
ちー様がクズでも心臓に毛が生えたような糞度胸と鋼鉄のメンタルで乗り切ってしまう、どこか憎めないキャラだし、だからこそ私も乗れるし、毎週観るのが待ち遠しいということは、私的に楽しめている証拠だね。

第5話メモ「渡航氏のまとめCOMPLEX丸出し回だな。ガハハ」
(公式より)
脚本:さがら総
絵コンテ:数井浩子
演出:筆坂明規
総作画監督:木野下澄江、西田美弥子、石川雅一
作画監督:大田謙二、水野隆宏、LEVEL ZERO

{netabare}4話に引き続きさがら氏が脚本か。どーりで渡氏のついは第三者目線なわけだ。
公式見てびっくりしたのは一話にかかっている総作監と作監が6人?どれだけリテイク出てるんだ・・はぁ?
人海戦術はクオリティに対する渡航氏の執念みたいのも感じるね〜草

今回の見どころは心を折られた涙目ちーさまだろう。
リテイクの成果なのか目茶可愛いんですけどw

まぁ、お渡し回の模様が叩かれたのは自業自得なのだけど、ちーさま的には納得いかないんだろうよ。
ちーさまの泣き顔可愛いから、フィルターなんかかけないでもっと泣かせよう。
しかし、妹の泣き顔を見て思わずフォローする悟浄君って実はシスコンだろ。
ちーさまって、あー見えても結構繊細なんだ。

自己愛の塊ちーさまの設定って渡航氏のアニマに潜む女性イメージの具現化かな。
こういうタイプの娘ってアニメキャラにしたら無惨なクズキャラで正直アニオタの敵だけど、リアル仮定の男目線ではどこか脆弱で危なっかしくって守ってあげたくなる魅力もあるよねw
ある意味、アニオタに挑戦状を叩きつけたキャラか。

兎にも角にもギャップ萌えした回だよ。

でもちーさまが何もしていないってのはちょい違う。
あの子は努力型の八重と京と違って天才ではなく【天才肌】なんだよ。
褒め殺しておだてればそこそこの仕事はするんだから、自分の黒歴史は封印してもっと妹のことをナデナデしてやりなさいよっ!

クズPのクズエグさから見ると、世間知らずのちーさまなんて可愛い存在じゃないかいw
結局、クースレは原作者も監督も壊して誰も幸せにはなれなかったけど、更に分割2クールとか死人出そうだな、これ。
そうそう、次回は水着回だよーん☆{/netabare}

第6話メモ「ゴージャスなメンタルの行き着く果ては?」
脚本:渡 航
絵コンテ:井畑翔太
演出:久慈吾郎、井畑翔太、胡蝶蘭あげは
総作画監督:木野下澄江
総作画監督補佐:石川雅一、西田美弥子
作画監督:西田美弥子、小川茜、徳永さやか、大村将司、洪範錫

今回は渡航氏脚本。
相変わらず、作監修正でクオリティを維持してるんだな。

右を見ても左を見ても非難ゴーゴーなこの作品。
社会人であれば、空気のように存在する薄汚さを見せつけられるのがそれ程に嫌なのか、それとも身に覚えがあるが故にブーメランと感じてしまうのか。

本作の表層を浚っただけであるとか、はたまた本作の世界観でもある社会の歪みを直視し、リアリズムへの立脚が可能か否かでも評価は大きく異なるようだ。

リアル社会で様々な辛酸を舐めているならば、本作を観て叩く理由などほとんどないとも思うが、社会経験がない層やアニメはかくこうあるべきとの信念、臭い物には蓋をすべきと考える偽善に立てば叩きたくもなるのかもしれない。
その意味で本作はユートピア社会を求めるポピュリズム階層に対してはドMな役割期待も担っているとも言える。

また、本作はあえて「天然クズキャラ」のちーさまを主人公に立て、登場各キャラの「本音」を抉り易い環境設定にしている点が大きな特徴だ。

一定の社会経験があれば身近にゴロゴロしているちーさまキャラの設定には「苦笑」で応じる余裕は保てるが、彼女の存在をポジティブに捉える事ができなければ、本作への理解も抵抗感という不合理な感情の介入で掻き消されるだけかな。

第6話まで視聴した限り、業界に纏わることの多くはネタで、全てを額面通りに受け取る必要はないでしょう。
また、一部に事実の摘示があっても、尺と演出の都合で大袈裟かつ矮小化されている程度の事は常識の範疇で理解可能であり、したがって本作の内容を以って業界総論とはとうていならない。
ま、本作をどう捉えるかの切り口によるが、社会の縮図としてみるとケーススタディとしての役割は十分に果たしており、社会学の教材としては応分の妥当性はあるだろう。

{netabare}今回、アバンからExcelの収支計算書。
前回赤字発表されたアニメ【製作】幹事社の収支内訳だが、原作使用料1話20万か。
これがラノベの原作使用料相場なのかな。
クースレ方式ならば話数に比例して使用料が増加するが、てっきり放送単位だと思っていた。
渡航氏のカミングアウトかもしれないが、いやいや面白いものを拝見したw
この後、ラノベ作家がデスられるが、渡航氏の自虐ネタが冴えていて面白い。

原作使用料負担の根拠
記事より引用
>日本文藝家協会の規約第25条の「映画制作及び上映等における著作物の使用料は、番組制作費や提供価格等を斟酌(しんしゃく)し、1000万円を上限として利用者と本協会が協議して定める」
ソース
http://style.nikkei.com/article/DGXNASFK2501A_V20C13A9000000?channel=DF280120166614&style=1

上記は映画の例だけど、渡航氏相場が高いか安いかや権利者が誰であるかは別にして、放送アニメでもさすがにタダは常識外かな。
仮にタダでも著作権(ラノベの場合は出版社所有が多い)があるから勝手には使えないだろし、タダならタダという契約も必要になる。

Aパート
赤字開き直りで予算使い込みくず企画クースレ御一行様沖縄到着。
ちーさまの私服、今回は変えているね。この服かわいいんじゃない。誰趣味?
其々の事情で浮かない顔の面々。
ちーさまは生の叩きが尾を引いているが、その他の事情は後々明らかになる。

で、こんな本作の水着回はどうであったかというと・・
ディオメディアよ1カットやらかしたかw勝ったな、ガハハ!
乳首描いていないからBPOは無問題ーってノリかな、いや私は全然構わないがw

この水着回のために劇中歌まで作成とはチカラ入っているね☆うん。
貧乳の百花がちーさまの貧乳を腐してたいるのが笑える。
悟浄君の説得で水着になった万葉のオッパが一番だったな。

使い込み予算が貧弱のゆえの旅行で、声優達は大部屋。
でも、ちーさま以外の声優の本音が出たこのシーンは面白い。
泡盛で盃を交わす京と万葉、悪酔いした万葉は山形弁丸出しでちーさまと百花とに絡む。
彼女達の共通の悩みが明るみになる。
ここを見ればED曲の歌詞の意味が分かるだろう。

すっかり酔っ払っ百花をえげつない枕投げで撃沈し、生での叩きからすっかり立ち直ったちーさま、この脳天気さがマジかわいいw
百花もJKのくせに酔っ払い達に付き合うとはさ、親の七光りに関係なく将来大物になりそうだ。

バーでのくずP&社長とマネージャー達の距離間隔イコール心理的な距離の暗喩演出はなかなか上手いね。
ある意味、詐欺師一歩手前のくずPだが、この程度の思慮の浅いチャラ男はどの業界にもいるだろう。

彼のスキルは押しの強さで、大手のPという立場を絡めて上り調子の時は営業上の利用価値は十分にあると思うが、価値がなくなれば捨て易いタイプでもある。
そのくずPを煽てて果実はしっかり頂く、うん、ナンプロ社長はなかなかの巧者w

Bパート
くずPに対する上司の・・から。
以後、声優部屋宴会では明らかにされなかった百花の憂鬱へと続く。
京や万葉から何かを感じとったのかな。
その後の暗喩が意味深だけど、これ次回以後の伏線だろうからここで見解めいたことは書かないでおこう。

一方リゾート気分のまま声優オーディションに臨むちーさま。
その後の打ち上げで現実を知ることになるが・・・負けたなガハハ!

悟浄君とちーさまの関係はクオリディアコードの霞と明日葉や、俺ガイルの八幡と小町との類似性もあるが、渡航氏のアニマはこういう兄妹関係がテンプレ化しているのかな。
大型テレビ当たった、、勝ったなガハハ!<そいうのはもち腐れって言うんだよ(草)

クースレの打ち上げ会場貧乏くさw
万葉の様子がおかしい・・また酔い潰れた、沖縄からの伏線が続く。

ちーさまが沢山いるよー!ちーさまの代わりも沢山いるよー!

地獄絵図ね・・ボソ・・壁のポスターが・・w

屍クースレ2期を捨て駒にしたくずP、勝ったなガハハ!

今回は伏線回収と今後の伏線と相当内容が詰め込まれた回だった。
これとフリフラの録画は同一回を最低2回は観てしまうのは何故だろうか。
おっと、予告がシュールで吹いたw{/netabare}
ちーさま負けたなガハハ!

第7話メモ「親の心子知らずでもないぞ」
脚本:菅原雪絵、渡 航 
絵コンテ:ひいろゆきな
演出:ひいろゆきな、井畑翔太、胡蝶蘭あげは
総作画監督:木野下澄江、石川雅一、西田美弥子
作画監督:加藤弘将、小川茜、伊集院いづろ、j-cube
{netabare}今回、脚本参加の菅原雪絵さんは、オーバーロードのシリーズ構成をやった方。
内容は万葉と百花の対比回であり、結構マジな内容で掘り下げも深い。
ちーさまは今回脇役に回ったが、親子の関係性は渡航氏には書きにくい脚本かもしれない。
また、今回は、親目線か子供目線かの年代によって、この作品を何としても否定したい印象操作を含めて視聴側のレビューも異なるだろう。

まず、声優という職業に子供が就くとなると大抵の親は反対するだろうし、これは私も例外ではない。
もし、娘がそんなことを言い出したらあらん限りの説得をする。
子供に妙な苦労をさせたくないのは大方の親の本心だ。
つまり、万葉のお母さんは親として普通の感覚の持ち主であることにシンパシーを抱くことがレビューの前提となる。

万葉は役者に憧れてこの世界に入ったのだろうが、それは両親のコンセンサスを得てはおらず、両親とも芸能人である百花との大きな立場の違いだ。
以前に万葉と百花の会話で、万葉は失敗すると後がない背水の陣で声優をやってる旨、百花にカミングアウトしている。

この万葉の答えを百花はどう受け止めたのであろうか。
ここから百花が両親に対する微妙な態度が始まったように思うし、万葉のプロ意識の原点も背水の陣にある。

子供に愛情がない親など基本的にはいない。
愛情の注ぎ方が其々異なるだけであり、愛情の受け止め方もまた異なる。
万葉は母の愛情を十分に理解しているだろうが、でもそれは今の彼女にとってとても重くまた負担に感じている。
そのことが、自宅やスタジオでとった彼女の天邪鬼な言動に如実に表れているが、乳離れしているようでまだしていない子供だなぁと思う。
親に心配をかけているうちは、自立したとは言えないんだよ。

対し、百花。
一生懸命に親離れを模索している最中かな。
万葉の生き方は彼女の人生観に大きな影響を与えているようだし、反面教師としてちーさまを見ている。

ここでは八重との会話に着眼するが、卑屈な八重の態度に「百花でいいよ」「そっちの方が気楽だから」にと両親のプレッシャーへの本音の吐露は、取り繕っている自分と等身大の自分との間に葛藤が生じたからであろう。

親の七光ではなく素の自分自身に存在価値を見いだし、恵まれ過ぎている自身の環境へ疑問を抱きだしたことは彼女の成長を意味する。
そして、環境に甘えている自分自身へのカウンターとして、周囲に甘えているちーさまに対し「ほんとこいつ馬鹿ね、私もだけど…」これは自身のアイデンティティに揺らぐ彼女の本心だろう。

ちーさまスマホの着信音と寝言(ずっと仕事ない)に吹いたwww

さて、本作はちーさまのキャラが濃すぎて他のキャラが相対的に薄くなりがちだが、物語はけっして、ちーさま視点で動いているものではなく、群像劇として観れば自ずと物語に対する視野が広がるし、多くのキャラにスポットを当て物語を組み立てる演出もなかなかのものである。
現時点では作画、演出、構成、脚本とも高レベルの作品だ。

各話レビューはちーさま萌えで記述しているが、親目線としては馬鹿な子ほど可愛いのも反面の真理である。{/netabare}
総評は群像劇としてレビューするつもり。

第8話
脚本:菅原雪絵、さがら総
絵コンテ:井畑翔太
演出:飛田剛
総作画監督:木野下澄江
作画監督:木野下澄江、石川雅一、加藤弘将、徳永さやか、小川 茜、大村将司、上野卓司、是本晶、陣内美帆、石田啓一、YuMinZi
{netabare}相変わらず、作監レベルでクオリティを支えているが、ディオメディアの本作に対する意気込みが感じられる。
一部動かないとの指摘もあるが、はて、日常アニメにモーションがそれ程必要なのかな?
寧ろキャラの表情や、ボディーランゲージのような微妙な表現にはユーフォ2並に手を抜いていないとも思う。
実際、この作品、意外と暗喩が多く、作画に自信がないとこういうコンテも出来ないだろう。
その点でも、無闇やたらに声優の演技に頼る会話劇とは一線を画した作り込みだ。
私的には物語の性質と鑑みて十二分に満足のいくレベル。

さて、今話はちーさま抜きで物語が進む。
こういう思い切った構成も好感が持てる。
今までは、悪巫山戯が多かったが、今話はガチで物語を組み立ててきた。
この緩急の付け方は巧みであるし、高度な構成力を窺わせる。
舞台は万葉の実家である温泉宿だが、クズPもしっかり同行w

しかし、クズPの排除はせず、咬ませ犬的に用いたのは次回の伏線を含めて上手い演出だと思った。
この回のメインは、万葉と百花と絆の深化、双方の親の意識の相違、不器用な万葉の父だが子を想う愛情の深さを万葉が再確認をして一つ皮が剥けたこと。
百花は自分探しの旅を万葉の里帰りに求め、今後の自分の方針に踏ん切りを付けたこと。
今話は万葉、百花の成長物語だ。
私的には万葉の父親の気持ちが痛い程分かるし、これほど感情移入をした回もない。
いや、ホント男親は不器用なものなんだってw

今話も前話に引き続き、菅原さんの脚本。
渡航脚本とは違う味付けで、本作の土台を崩さずしっかりと緩急を付けたシナリオは見事だ。
今後、他作品でも菅原脚本には注視していこう。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 47
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ダメ人間喜劇

ガーリッシュナンバー修羅というWeb配信の四コマギャグ漫画を見ているのですが、アニメよりも登場人物全員が馬鹿になってて面白いですよ。

【1話時点でのキャラの印象】
{netabare}
烏丸千歳
本作の主人公。声優。性格はクズ!(公式認定)
初回にてそのクズっぷりを表す行動、発言が連発。ラノベだからといって原作を読まずグータラ!(仕事をもらっておいてとか、役者としてどうなのとか、色々思うがとにかくクズい!)原作者であろうが、裏では容姿に対してボロカスな評価をしている(裏表がありすぎてドン引き)。地位と名声、そして金が大好き!アイドル声優上等!(欲求に忠実!)
こんな声優さんいやや…こいつに良心はないのか!とまあ、見事なクズキャラとして成り立ってますね。

園羽百花
クズの先輩…ではなくアイドル声優の先輩。年は主人公よりも下らしい。 世渡りが上手い。こちらも原作者を裏ではボロカスに言っている。二世声優(この設定がまた黒さを感じる)

九頭(くず)P
お調子者で仕事は適当?。シースーとか言っちゃう時代遅れなプロデューサー。実はケチ。

難波(なんば)社長
この人のとりあえず流行ってるんだろ的なノリで「勝ったな!」を連呼する適当感が良い。(ヱヴァがネタを今さら?というその遅さが全然アニメに興味ないことを伺わせて笑える)勢いとノリで生きてきたタイプだろうか。でも実はケチ。

{/netabare}
【クズを克服する話ではなく、クズのまま立ち回ってほしい】
{netabare}
キャラクターが一癖も二癖もあるこの作品。クズ主人公にクズの仲間が惹かれあい、お調子者なPと適当でノリでgoサインを出すアホ社長の超適当なアイドル声優企画に主人公は抜擢され、金と名誉に目がないクズな主人公はヤル気満々。ダメ人間達の野望が渦巻く桃園の誓いなのか。あきれる真面目な兄兼マネージャー。

欲望に忠実なダメ人間サイドが、真面目サイドの人物達をどう困らせていくか。実に楽しみですね。
間違ってもダメ人間が全うな話になる雰囲気じゃない喜劇だと期待しています。
{/netabare}

【2話感想】
{netabare}
千歳調子乗ってますね~。挨拶の基本が崩れてきてるのが見ててなんかもどかしい。
声なき悲鳴というのは原作者のことなのかな。原作側に座っていた喋らない人、もしかして原作者?
それにしても千歳ヒロインのアニメのPVが酷かった・・・それにうおおお!とかいっちゃう観客を描かれるとなにか馬鹿にされている気がしてならない・・・でもまあそんなもんなのかね~

{/netabare}

3話ー4話【求められている内は花】
{netabare}
百花が良く口にする「それが求められているんだから、良いじゃない」というのが今後の話の軸になっていくのですかね。
ただ求められていること(中身のない、くだらないことでも)をやって、今は受けがいいが、飽きられたらどうするのか?自分達に何が残るのか?(そこまで追いつめるかは分かりませんが)

千歳は求められていることを喜んでこなしますが、他人の目を気にするタイプでもあります。(ツイッターの反応を気にする辺り)さて、千歳が求められなくなったらどうなってしまうのか、今後の展開を期待します。

また、ステージ本番前の千歳が不安感をあらわにしている描写があります。本番中はあれほど堂々としていたのにこのギャップはなんでしょう?これは千歳が実は普通の女の子と同じですよ、ということなのか、期待に弱く、逆境、本番に強いという性格の現れなのか…。でも、新人の時の本番前にその不安に襲われた気持ちは、大事に覚えていてほしいなあ、と少しいとおしく見えたシーンでした。

百花の方は求められていることがくだらなくても、求められているならそれで良いと肯定するのは、諦めなのか、求められないことの辛さを知っているからなのか。それともそれを否定したとき、自分に何もないことが怖い感情からの逃げなのか。こちらも気になります。

蛇足ですが、千歳の卵焼き?のデザインがされた服が印象的です。彼女の服のセンスはどう量れば良いのでしょう?現実の声優さんでも私服のセンスが微妙と思われている人がいますが、そういった声優さんのエッセンスを取り入れているのかもしれません。
{/netabare}

5話【だめだよ、だって仕事だもん】監督ッ・・・!

{netabare}
監督さん、YESマンなだけだと思っていましたが、引き受けた仕事をやりきる、すごいな、当たり前だけどしっかりしてる。

作品内の制作会社の仕事ぶりは、あまり描写が無いですが、封筒がいっぱいあるんだなあと少し感心しながら観てました。

仕事を終わらせるプロ意識がある監督、仕事に手を抜く千歳。何でも頑張る八重達。

皆何かしら頑張っているけど、何もしていない千歳。千歳に明日はくるのか。

お渡し会っていうのは声優さんが渡してくれるんですか。知らなかった。

しかしアレですね。空戦を作っていた会社とは思えないぐらい今の所しっかりしてる。どこの絵をとっても表情可愛いし・・・。作画崩れたみたいな場所も感じないし、そういう噂もきかない。

{/netabare}

【6話ー沖縄だ!勝ったなガハハ】
{netabare}
九頭Pガチクズ…。
さて、少し疑問なのですが、沖縄にいってpv作って予算を使えてなぜ良かったと安堵しているのでしょうか?そこら辺の仕組みがよく分からないですね。

今回一番可愛かったのは柴崎さんかな?酒に酔っていつもは押さえている感情をコミカルにぶちまけるその姿に可愛さを覚えます。

それにしても26歳でそろそろ声優やめよっかなと思うとは、現実の声優さんでもよくあるのでしょうか?むしろアラサーにさしかかって売れ始める人の方が最近よくみる気がします。

少しずつではありますが、柴崎さんが千歳達に打ち解けているのがみていて嬉しい回でした。

{/netabare}

【7話-親も色々、子も色々】
{netabare}

柴崎さんは親とケンカ別れで東京に出てきていますが、親はそれでも心配してくれます。東京に子供の顔を見に来る親に対して、恥ずかしいからと邪見に扱う芝崎さん。でも、親が子供の事をいつでも心配に思ってくれることを羨ましくみていたのがが百花。

百花の親は、子供をもう子供扱いしない。声優のプロとして自分で判断できると思っている。ですが百花は、親が自分を心配してくれること、つまり必要とされることを望んでいます。だから、気にもしていない水着の事をきいて、親の気をひこうとしました。そんな子供じみた願いと遠回りの行為が「あほくさ」「(バカな千歳を見て)わたしも」なのでしょう。

特定の誰かに心配されたいという気持ちに焦点を当てた回でした。

京の柴崎さんへのフォローが上手くて、バイト生活でも大人ですよね。他者を心配できる余裕がありつつ、自分自身の将来のこともしっかり見ている。親に言われなくても親の心配もするし。

次回の温泉街って背景見て一発で分かってしまったw銀山温泉ですね。
{/netabare}

【8話~どいつもこいつも不器用だ】
{netabare}
温泉回だ勝ったなガハハ。え?ちーさまいないの?

まあそれはそうとして、百花も百花の母親も、柴崎さんも、その父親も。みんなみんな気持ちを伝えるのが下手。そのせいですれ違ったり、心配したり、気を引こうとしたり。

でも、誤解が解ければ、ほんの少しの言葉でわかりあえる。「行ってきます」「体に気を付けろよ」恥ずかしさを隠したいからそれでいい、相手が不器用なこともわかってる。

百花の方も、わかりづらい親の愛だったけど、百花にとって「まってるわ、私のライバル」という母親の言葉は、いつも自分のことを見ていてくれいる、親にとって自分が特別な存在であることを理解するのに十分な言葉だったのでしょう。


今週はガリナンに似合わない感動回という感じですが、たまにはいいじゃない、心が通じ合うことをテーマにしたって。柴崎さんの父親が泣いてる子供時代の柴崎さんと家族の写真を見て「あいつの声は昔からよく通るからなあ」という言葉に、柴崎さんが覚えていない子供の頃のことを父親が覚えているって、ああ、この人は本当に子供の事を見守ってきて、子供のことが本当に好きなんだ、と考えて、ぐっときて、涙が出てきました。子を思う親の顔に弱いな…(笑)

ところで今回舞台となった銀山温泉、旅館には止まったことはないので、綺麗な夜景、みてみたいな。

【ここまできて一話で書いたレビューを振り返る】
さて、一話の時点で「ダメ人間喜劇」とタイトルをつけ、ダメ人間サイドが真面目サイドを困らせるというコメディ喜劇を求めましたが、若干違う方へ向かっています。
真面目サイドがいるのではなく、みんな少し変だけど、頑張って生きてる。明るく、面白おかしく、前を向いて。そういう、明るさが喜劇にとって必要なのかもしれません。
今のところ、自分の考えていたただ面白いという喜劇の枠組みを新しく考え直せたので、この作品には感謝してます。
{/netabare}

【9話~後ろから押され始めた】
{netabare}
新人声優の入れ替わりは早い・・・!主演を1回やったらもう新人扱いは出来ない。ナンプロの社長は行き当たりばったり感出してるけど、狙ってやってる感じはしますね。賞を取った声優を掻っ攫うとはナンプロ社長やるなあ。

京の扱いを見ると主演1回演じさせて、売れなかったら切るみたいではないようだが、千歳はどうなのなることやら。

業界でのポジションを得たと思っている千歳ですが、そういうことじゃない、周りの人が目の前の仕事に集中していて、千歳は手抜きばかり。

やはり安心できる人や、仕事がなくなって不安を感じる千歳は「普通」の部分があって、成長できる所をもっていそう。

悟浄くんは1回主演演じてやめてしまったらしいけど、何が理由だったのか・・・。千歳のように慢心?家庭の事情?「つまんねえ芝居」といった厳しい発言は自分の過去に被るから?
いつもクソだの価値が無いだの千歳をボロクソにいっているが、誕生日プレゼントを用意してるあたり、大切に思ってるんだなあ。今後は千歳が変わるために兄弟が鍵になるのでしょうか。
{/netabare}

【10話~気付いたら周りにはだれもいない】
{netabare}
ちーさまようやく特別扱いされてないことを気付いたかー。でも今の現状から変われると思えていない状態。そもそもちーさまが特別扱いされていたことの描写が薄いかもなー。多分新人のちやほや感や、主演を政治で獲得したことが特別扱いなんだろうけど。

そして周りは売れて、ちー様は売れていないことにも気付く。

九頭Pはようやくやる気でた。来週から頑張るのか?

ナンプロ社長さんはあえて厳しい現実を突きつける役回りともとれるな。人に嫌われるような損な役周りも社長としてこなさないといけないし。ただそれでもまだ情けをかけるあたり、やはり根は悪くないと思いたいが・・・(9話の感想でも書いたけど、一向に売れてなかった京を置いてるのだから、頑張っている子には甘いのかもしれない。)

悟浄君は目が出なかったかー。それ以外にも何かあるのか・・・ちーさまは身内でありながら何も知らんのかい!声優の技術的アドバイスが出来ないのは、悟浄君が自分を下手だと理解しているからかな。 {/netabare}

【11話~一番になりたい】
{netabare}
ようやく自分のやばさを認識し、気落ちする千歳。現場の空気を悪くする。
ナンプロ社長、素顔を見せる。人を育てるって難しい。
千歳以外のキャスト陣、千歳の評価はボロクソだが、やっぱり千歳が好きなんだな。
悟浄君の過去。京と同期だったのか。
悟浄君に皆が千歳のためにアプローチをするよう訴える。

千歳の自己評価と現状の辛さを告白する。そして悟浄君に勇気付けられる。

自分の中の駄目な部分を受け入れつつ、挫折しても何とか立ち上がれた千歳を見ると、何かエネルギーをもらえます。失敗しても、自分のダメさにうんざりしても、何とか諦めずやっていく。その前向きさがこの作品の良さかもしれません。

{/netabare}

【最終話~勝ったなガハハ!】
{netabare}
千歳が現場へ走るシーンと転ぶシーンの緊迫感が良いですね。いろいろな事を誰かのせいにして努力せずにいた千歳が走る。転んでも走って現場に向かう。色んな言い訳をとりあえず忘れてとりあえず走る。何かしなくちゃいけないという意思を感じます。

千歳の自分の引け目の告白からの、これからの方針をぶっちゃける。
いつものちー様が戻ってきたけど、いつもとは少し違う、すこし成長したちー様。

そして渾身の「てやー!」で笑ってしまった。ここからいい雰囲気で現場が回る。そして全員での「てやー!」。少し抜けた感じの真面目が面白い。

そしてまた遅刻して、今度は迷わず走る千歳。(寝間着から着替えるときにいつもの玉子焼きの服がタンスに大量に(笑))大して現状は変わってないかもしれないけど、少し変わった千歳。ダメ人間はダメ人間なりに頑張って生きてる。

ライブシーンでこの作品の物語の終わりを感じ、満足感と名残惜しさを感じました。

そして、またダメ人間から出る、ダメそうな企画。まあでもなんとかなるでしょという明るい雰囲気。

色々辛いこともあるけれど、頑張って生きてることを描いた作品でした。

でも頑張っているっていっても明るくいこうじゃないという、最後の「勝ったな、ガハハ」の流れから、気楽さや人の適当さへの肯定を感じて、とても明るく前向きな作品だと感じました。

{/netabare}

総評
{netabare}

色々つらいこともあるけど、頑張って生きようと、前向きにさせてくれます。

それでいて気負いをさせるような説教くささがなく、気楽でいいんだよという明るさをもっています。

頑張って生きて、辛いことが終わったら皆で笑い合おう。そんな明るさと楽しさを持った作品です。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 54

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

消費者のピュアネス

【視聴完了して追記】

主人公について、「ゲス」とか「クズ」とかいった形容をつけようとする観方に違和感がある。
このような言葉が持つ「計算高く下劣な人格」といった印象よりも、むしろピュアで素直な印象を受けるのだが、これは、ある種の世代に属する主人公の人格造形が、非常に高度に構築されている表れであるように思う。


この場合の「ある種の世代」とは、ゆとり教育を受けた世代、という事であるようだ。

いや、学力がどうこうといった、侮蔑的あるいは揶揄的な意味で言っているのではない。
文科省が「ゆとり教育」という名称で提供してきた教育「制度」という、文字通りの意味に過ぎない。

「ゆとり教育」の核心は、学力やら公徳心やらという問題ではなく、教育を「生徒という消費者に提供するービス」であると文科省が位置付けたことにある。
生徒=消費者、教育=サービスというドグマは、この10年以上も文科省の文書に頻出し、教育制度を改訂/コントロールする根拠として使いまわされている。

教育という公領域の行為を商取引と同一視して不都合は生じないのかという議論はさておいて、ほとんど唯一の社会領域である学校で「消費者」であると位置づけられた生徒は、自分が「100%の消費者」であるという自己像を形成することになるだろう。

内田樹によれば、「消費者マインド」を内面化した生徒は、ほとんど不可避に「いかにして少ない手間=学習で、成果=成績/進級を入手するか」に一面化した思考に支配されるという。
なぜなら、もう一方で消費社会がもたらす「市場原理」の内面化が、「消費者」は交換において「最小のコスト」で「最大の利益」を引き出すように振る舞わ「ねばならない」、と強制するからだ。
「ねばならない」という「強迫」が、倫理的な「規範」に転化してしまうのが「内面化」の特徴であり、このような「消費者マインド」の生徒にとって、教育は成績という外部的な評価の獲得が目的ではなく、自己の能力や可能性の開発であるといった正論は、「キレイ事」であるどころか「邪悪」で反倫理的な異端思想のように忌避されるらしい。


このような「学校教育」を素直に身に着けた生徒が、サービスの供給者になったときにどう振る舞うか。
本作の主人公の行動が、それを表現している。

「いい仕事」ではなく「ウケる」という得点の獲得を目的とし、手間=コストを最小にする事に集中的に注力する。
何もしないのに、「ウケ」て「勝ち」組になれれば理想的だ。

なんの後ろめたさもなく「ゲスい」態度を隠しもしない主人公は、この「教育」を素直に身に着けてきた「純粋」さを体現している。
いや、むしろ主人公と同世代でいながら「クズ」と感じるのであれば、それは「学校教育」の外部から別種の価値観を「密輸入」して「雑念」を持ってしまった、「学校教育」に対して「不純」で「邪悪」に「歪んだ」感覚であると言えるだろう。

若い視聴者が、「クズ」だと思いながら、何か切り捨てられないモヤモヤを感じているとしたならば、おそらくその感じ方は「正しい」。

何かが否定的な感情を喚起する原因は多様にあるはずなのに、それらを突き詰めて区分することなく、ただ一つの「クズ」というレッテル貼りで済ませて思考を停止する省力化の「合理性」こそが、まさしく「ゆとり教育」の内面化の成果であるのに、そもそも主人公を「クズ」と感じること自体が「ゆとり」の不徹底さの現れであるという矛盾が、「モヤモヤ」の正体だろうからだ。

このような「学校教育」を素直に通過した生徒が社会に出て、いきなり「世の中は消費者が動かしているのではない」と突きつけられれば、不条理、あるいは欺瞞的に感じるのは当然だろう。
そのすれ違いがドラマを駆動する推進力となっている。


「すれ違い」と見せているのは、この主人公の造形が、この世代の若者を巧妙に対象化して、多面的に表現できているからこそだ。

動画配信で否定的なコメントに過剰におびえる描写も、感情的な「好き/嫌い」に過剰に敏感で「嫌われる」ことを極度に恐れる小児的な感性の「矯正」を、「消費者」への「権利侵害」として拒絶することを許されてきた教育制度を反映しているし、「運」で評価をつかむことを疑問に思わない心性もまた現代的だ。

『後期近代の眩暈』のジョック・ヤングによれば、富を独占的にかき集めるセレブリティが貧困層からすら称賛されるのは、セレブリティが本質的に「運」だけで決定される、傑出した何かによって地位を獲得したわけではない、たまたま「運よく」選抜された「われわれ」と同質の存在であるからだという。

努力や才能ではなく、「運」で成功しようとする主人公は、この後期近代でのセレブの必然性に、むしろ忠実だと言えるだろう。


このような理屈から主人公が造形されたとは思わない。
キャラ造りの解像度の確かさが、こういった整合性を結果的に生み出しているのだろう。

しかし、この主人公が「ゲス」に見えるような見せ方が、このようなキャラと「現実」を並べて対象化して表現している証左であり、単純に主人公の肯定/否定を見せようとしているわけではない事を期待させる。

はたして「ゆとり教育」の純粋培養の主人公は、どのような「現実」を見るのだろう。
あるいは、社会は「消費者」から何を突きつけられるのだろうか。


【追記】

お仕事系のアニメとしては、アニメ制作を主題にすることは、プラスとマイナスの両面がある。

仕事をしている人なら誰でも感じているように、「自分の仕事をしている」だけでは仕事はうまく回らない。
仕事が成立しないわけではない。「うまく」回らない。

比喩的な言い方をすれば、どこかで「給料以上の仕事」をしないと、仕事は「スムーズに回らない」

「消費者」的な目線では、ブラック的な奴隷労働と区別されることなく「社畜」というレッテル貼りで済まされてしまうのだろうが、良し悪しの問題ではなく仕事は「そういう」性質のものなのだ。

もちろん「仕事がスムーズに回る」事が絶対の価値を持つことなのかは別の問題で、世界には、列車の運行や郵便の配達は遅れるのが当たり前である国や地域はいくらでもある。
そうしたところでは「スムーズに回る」より上位の価値があるのだろう。

まあ、最近の巨大イベントの進行管理の破綻や、大規模建築プロジェクトの破綻の連続を見ると、日本でも時刻表トリックのミステリが古典文学の棚へ移行する日も遠くないのかもしれないが。

それはともかく、お仕事系の物語では、この「給料以上」の部分をどのような視点から見るかという「スタンス」が、ドラマを進行させるエンジンとなることが多い。

しかし、声優もその一部である「芸能」では、少し事情が違う。

芸能の源流は、遡れば、「何か」を虚空から降ろして憑かせる「神事」だから、そもそも労働と報酬の経済活動のような現世的「俗事」とは水と油だ。
「創作」もまた、現実からの超越を目指す性質上、事情は似ている。

アニメ制作のような芸能と創作を合わせた「業界」では、したがって、何が報酬のための作業であるかの区分が、一般的な労働とは違って非常に混濁している。

例えば、以前『アニメで分かる心療内科』というwebアニメが配信されていたが、通常は、この種の作品では、精神医や心理学者に取材し、そこで得た専門知識をもとにギャグやストーリーを構成するだろう。

が、この作品では、専門家の精神医自身が(シモネタ多めの)ギャグをひねり出しストーリーを作り出している。
はたして日々の診療行為や学術誌の購読は「ギャグアニメの原作者」の仕事に対して、どのような位置付けになるのか。真剣に考えてみると、けっこう一筋縄ではいかない。

こうした、何が「給料分」の作業で、何が「給料以上」の作業か判然としない曖昧さが、不必要な生々しさを生まない反面、「エンジン」を動かす「スタンス」を作りにくくもする。

本作においても、主人公が「消費者」のまま「仕事」を続ける曖昧さを許容する反面、どう報酬=成果と向き合うかがぼやける曖昧さとなって現れることにもなる。
主人公は、(同時に「原作者のライトノベル作家」もまた)何が「創作」活動で何が商取引的な「仕事」なのかに直面することなく、漠然と自己実現を続けることを許す一種の安全地帯として「業界」は描かれる。

結局、「お仕事系」の物語ではなく、ピュアな「消費者」が「消費者」のままでいられる社会の中の居場所探しの物語であって、主人公の態度の否定/肯定は、そもそも主題ではないのだ。
主人公の同僚声優たちの悩みもまた、自分探しの一種であって、「スタンス」は端から問題にされていない。

会社員であるサブ・プロデューサーや芸能マネージャーの「割をくった」ような苦労が、創作活動に特有の不可避の作業であるのか、「給料以上」の労働環境の問題であるかにも回答を出さないのも当然だろう。
「スタンス」を曖昧にするアニメ制作現場という舞台が、「スタンス」を最初から放棄していることを見えにくくしている。



アニメを好む所謂「オタク」は、現実の「損得」からかけ離れた価値観で駆動する「物語」に親しむ性向があり、学校を覆う「消費者」価値観からは逸脱しがちな傾向がある。

そうした視聴者から見れば、ピュア「消費者」の主人公は反感をそそられる「クズ」に見えてくるだろう。
それを計算した上で、「社畜」のようなマネージャー等が「割を食っている」ように見せる「身もふたもない」消費者目線を導入して、彼らの苦労を「創作者の情熱」といった反・消費者的な価値観で無条件に肯定させないバランス感覚が、原作者の持ち味かもしれない。

しかし、こうした互いを相対化する視点が「スタンス」の放棄を正当化し、アニメ制作現場を舞台としながら、「消費者」の居場所探しとして過不足は無いものの、「業界」がいかにして作品を創造する場であるのかという、視聴者を魅了する謎は見せられないままだ。

いくつかの視点を併記する「両論併記」は、その先に何らかの結論を導いてこそ意味を持つ。
結論が無いなら、何も語っていないのと同じことだ。

「ああも、こうも」という多視点は現実的に見えながら、その先の、自分なりの答=スタンスの提出から逃げるなら、創作物として何かを表現しているとは言えまい。
「答は無い」は一つの解答だが、「難しくて選べない」は答ではない。
「一般論の王様」が「ああも言える/こうも言える」と呟くだけで「創作物」になるのは、これを開発したノーベル文学賞候補作家にだけ可能な「技」だろう。

自分探しの末に「消費者」が見出す「業界」という居場所は、単に自分探しの舞台であって、特に「仕事」の現場としての「業界」である必然は無かったようだ。
「業界」の描写に、何かの具体例や意図を見るのは無駄だろう。



結局、若い女性の居場所探しとして着地した物語だが、「消費者」が「消費者」のまま安住できる場として見出したのは、「仕事」から逸脱する「創作活動」の現場だった。

確かに「スタンス」の提出からうまく逃げたように見える。

が、しかし裏返せば、ゆとり内面型の「ピュアな」若者には、一般的な「生産活動」の仕事場に居場所を作ることが出来ない、と言っていることになるわけだが、はたして原作者や製作者は、気付いているのだろうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

79.9 3 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング3位
劇場版「SHIROBAKO」(アニメ映画)

2020年2月29日
★★★★☆ 3.9 (346)
1658人が棚に入れました
いつかアニメーション作品を一緒につくろうと、ひょうたん屋のドーナツで誓いを立てた上山高校アニメーション同好会の5人。卒業後、5人はそれぞれアニメーション制作に携わる。宮森あおいは「えくそだすっ!」「第三飛行少女隊」の制作を経て、少しずつ夢へ近づき、「自分が本当にやりたいこと」を考え始めていた。一方、日々の仕事に葛藤を抱きながら過ごしていたあおいは、新企画の劇場用アニメーションを任され、「今の会社の状況で劇場用アニメーション制作を進められるのか?」と不安を感じる。はたして、劇場版アニメーションの納品は間に合うのか――!?

声優・キャラクター
木村珠莉、佳村はるか、千菅春香、髙野麻美、大和田仁美、佐倉綾音、山岡ゆり、葉山いくみ、米澤円、井澤詩織、田丸篤志、松風雅也、中原麻衣、吉野裕行、小林裕介、檜山修之、こぶしのぶゆき
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

成長したあおい達の姿に感激。ただし、製作視点だとホビロン。

テレビシリーズで人気を博した『SHIROBAKO』の劇場版であります。
放映終了から五年も経っていたわけで、
ファンにとっては『待ちに待った』一作ではなかろうかと。


公開日は2020年二月末日。
世間がコロナコロナと右往左往している時期(緊急事態宣言は4月7日)で、
タイミング的には苦しい状況というか、
すべり込みセ-フと言えなくもないけどアウトと言えなくもない、
実に微妙な時期でのお披露目となりました。

それもあってか興行収入は4億400万円と、
深夜アニメの継続作品としては「まあまあ」レベルで落ち着くことに。
まあ、受け皿の狭い作品ですからこんなものかと言えなくもなく。
(ちなみに『大ヒット扱い』してもらえるのは興収10億円からです)


内容的にはテレビシリーズの正統的続編で、
時系列としては、前作から四年後ということになります。
テレビ版を見てない方は丸ごとおいてけぼり。潔い。

主人公の宮森あおいは制作ラインプロデューサーに出世。
前社長のミスで落ちぶれに落ちぶれてしまった武蔵野アニメーションを、
ムチャぶりされた劇場版の制作で立て直す、みたいなお話です。


テレビ同様、制作現場の熱い『こだわり』は健在ですが、
あおいが出世しちゃったことに伴って、
モノづくり以前のスタッフ集めや、『制作』ではなく『製作』的な場面が増加。
また、チュ-トリアル的な色合いが薄まって、
たくましくなった業界女子たちのドラマ要素が前面に出てきています。

  その分「あるある50%」だったテレビ版と比べると、
  こっちは「あるある25%」みたいな感じになっています。
  うわ、マ〇ルさん出てんじゃん、とか、
  狭い業界ネタは随所にありますが、そんなもん、まず伝わんないと思われ。


結論から言ってしまうと、僕の個人的な満足度はBランクです。

ストーリーで『製作』マタ-が増えた関係上、
  いやいや、おかしいだろそれ
と思わずつっこみたくなるような不自然展開が気になって、
お話に没頭できなかった次第です。
業界ものとしてリアルさに欠けるって言うか……まあそれは後述します。

  ただ、それは僕がたまたま狭い範囲の仕事を体験していたからに過ぎず、
  世間的には「あんた何さま?」的意見ではないかと。

制作とか製作とか難しいことはどっちでもいい、
前作が大好きで、登場人物が進化して頑張っている姿を見たいんだ、
そういう方限定なら、Aランクでも問題ないかと思います。
{netabare}
 テレビ版でまだまだひよっこだった旧上山高校アニメ同好会の五人は、
 みんなそれぞれに逞しくなって登場。
 その若手プロフェッショナルとしての仕事ぶりだけでも一見の価値があります。

 それだけでなく劇場版制作が決まってから、
 かつて『三女』を作った仲間たちが
 一人、また一人と現場に帰ってくるところは見ごたえ充分。
 てか単純にうれしい。

 そして、そのスタッフかき集めに奔走するあおいが、
 めちゃくちゃ逞しく、かつ、めったにいないほど有能になってます。

 テレビ版では新人制作進行だった佐藤・安藤も強キャラに進化、
 僕が大好きなベテラン制作進行の矢野エリカも安定のしたたかさ。
 しかし、いつまで入院してるんだ矢野のお父さん。


作画も役者さんのお芝居も、さすが劇場版というか、高レベルで安定。
モノづくりに対する真剣姿勢も充分に共感できますし、
オ-ディションや劇伴打ち合わせのシ-ンなんかは相当にリアルな出来かと。

ミュージカル仕立てとか殴り込み演出とかは、
はっちゃけ過ぎというか、
そういうので尺とらずにもっと制作現場見せてよと思わなくもないけど、
  エンタメとしてのメリハリが……もごもご
とか返されたら「まあいいですけど」と言えなくもない、こともない?
{/netabare}

そういうわけで、
前作をふつうに楽しめたら方なら延長線で、しかもけっこう新鮮に楽しめる、
ファンサービスとして優良な一本に仕上がっております。

ただ、尺の関係かチュ-トリアル要素がほとんどないため、
なにをやっているのかチンプンカンプンな方もけっこうおられるのでは。
  これ、どういう立場の会社の人なの?
  いきなり出てきたこの人、なにをする人なの?
みたいな感じですね。逆に、全部わかる人ってかなりすごい的な。

お仕事アニメっでそれってどうなのよと思わなくもないですが、
前作ファン限定のサービス作品と考えれば、
まあ仕方ないなと思えたり、そりゃ興収五億いかないわと思えたり。


いずれにいたしましても、
前作が好きかそうでもないかが明確な分水嶺になる作品でありまして、
未視聴の方、まずはテレビ版をご覧になっておくんなまし。


***************************************************************


ここからは僕ごときの浅薄な経験と知識による、
本作品で「はあ?」とか思わされた部分のご紹介になります。

正直、自分でも「僕って何さまよ?」とか思いますし、
ふつうにアニメを見る段にはまず必要のないムダ知識の「ひらけかし」ですから、
興味のない方は、無理してご覧になること全然ありません。

ふん、まあ読んでやらんこともない、という寛大なお方のみ、
ネタバレを開いてやってくださいまし。
{netabare}

その一 武蔵野アニメーションが傾いた理由が『ありえない』

 発注したメ-カ-側で企画が通っておらず制作中止、という話ですが、
 八話まで作画インした状態でそれはありえないんです。
 というのも、そのタイミングならテレビ放映枠が『確定』していますし、
 放映枠をおさえるのは制作会社の仕事じゃないからです。

   じゃあ、どこがテレビ局に話を持ち込んだのか、
   放映間際に企画をぽしゃらせて穴埋めをどうするのか、
   そんなの制作会社に責任押しつけて逃げ切れる話じゃないわけで。
  
 そもそも製作委員会、つまり出資体制が確定しないと、
 制作予算どころかOP・EDの楽曲すら決められないんです。
 もちろんエンドロールにクレジットもできません。
 八話制作インということは最低でも二話まで完パケになってるわけで、
 どうやって作ったんだという話です。

   1970~80年代、テレビ局又は一社が制作費丸抱えの時代はともかく、
   ほぼ100%が製作委員会形式になった2010年代においてこれはないです。
   現実的に作れないんだもの。


 さらに、オリジナル作品だから他の出資者と組み直そうというのが、
 キャラ原案者が降りた会社の紹介だから道義・権利上できないって……
 正直、意味がわかりません。

   道義的には、話をぽしゃらせた会社が他を紹介するのが筋の案件です 。
   そこまでの誠意は示さないとしても、
   キャラ原案を流用することを妨害する理由はありません。
   だって自社商品に関係のない、オリジナル作品なんですから。

   もちろん、そのキャラ原案は『作品のために』描かれています。
   作品のために書いたキャラ原案をその作品で使うのだから、
   権利上の問題が発生する余地がありません。


 というわけで、もっと深いウラ設定があるのなら話は別ですが、
 作品から得られる情報で判断する限り、
 ムサアニが負債丸抱えで作品をオクラ入りさせる理由が『ない』んです。 

 ムサアニが傾いてないと本作のストーリー自体が成り立たないわけで、
 そこはやっぱり、もうちょっと丁寧に描いて欲しかったな、と。
 たとえ泥臭くなったとしても、
 そこをきちんと描かないと作品全体が『ウソ』になってしまいますから。


その二 『げ~ぺ~う~』がねじ込んでくる根拠がない

 武蔵野アニメーションは、あくまでも製作委員会の『下請け』です。
 万が一『げ~ぺ~う~』に対し製作委員会がドジを踏んでいたとしても、
 善意の第三者であるムサアニには一切関係ありません。

 そして、同じく制作の下請けだった『げ~ぺ~う~』には、
 保護されるべき著作物は、PVの映像と音声しか存在していません。
 🄫はタイトル名ではなく『映像の著作物』であるPVにかかっています。

 おまけに、契約書には契約解除条項が明記されていて、
 制作の実態・進捗が見事なほどそれに該当しちゃっています。
 また、その進捗なら制作費もほとんどかかってないわけで。

  つまり、この件は
   ① 相手方に金銭的な負担・損害がほとんど発生していない。
   ② 自分のものだと主張する『権利』の実態がない。
   ③ 契約解除に異議申立をすることができない。
  という、ほったらかしといても問題ないレベルのちゃちな難癖なんです。

 制作サイドがおたおたするのはわからなくもないですが、
 権利処理のプロであるべき製作がそんなんじゃ『あかん』わけです。
 このぐらい、電話一本でカタつけろよ、と。

   確かに、わけわからん難癖をつけてくる輩がいる業界ではあります。
   僕もそういうの一度受けたことがありますが、
   弁護士に回すことなく電話でさくっとカタつけました。
   そのぐらいふつうにできなくて、なんのための『製作』ですか。

 相手方に乗り込むのも、あおいが行くのは職制上おかしいですしね。

 そもそも、こんな話を制作サイドの耳に届けることがナンセンス。
 制作が心置きなくはっちゃけられるよう、
 こういう問題を陰でつぶして回るのが製作の仕事なわけです。

 ということで、申し訳ないけれどここのくだりは、
 討ち入りという『プロットありき』のちゃち演出としか思えなかったです。
 こういう対応をする人が現実に『いない』とは申せませんが、
 それは、言葉を飾らず言えば、その方のレベルが低いだけのことで、
 わざわざ映画にするような話ではないと愚考いたします。


その三 『第三飛行少女隊めでゅーさ』をどうやって放映したのか

 序盤に、ムサアニがテレビ版後編で制作した『第三飛行少女隊』の続編、
 他社が元請けになった『第三飛行少女隊めでゅーさ』が映されます。

 前作が持っていたシリアスさやドラマ性は皆無、
 ふつうに腰が抜けるようなエロ萌え作品に変貌を遂げておりまして、
 いかにムサアニが真摯なモノづくりをしていたかを逆説表現しているわけですが……

   これ、どうやって原作者承認とおしたの?

 原作者の野亀武蔵って、作品に『こだわり』を持つキャラ設定でしたよね。
 それも、ただこだわりが強いだけでなく
 前作『セーラー服とF3』でぐちゃぐちゃ改変されたトラウマがあるという話で。

 だからこそテレビ版『SHIROBAKO』で、みんな悩まされたわけであります。

 ところがこっちは、似ても似つかぬ、きゃぴきゃぴ萌えエロ系。
 こんなの、原作者が承認しないのはもちろんだけど、
 その原作を売りたい版元が許可するわけないじゃないですか。

 まあ、売れるか売れないかわからないド新人の作品や、
 版元やアニメ制作側に何も言えない気弱な作家センセイならあるかもです。

 だけどテレビ版の流れで考えたら、
 作家も作品も版元からかなり大事にされている状態なわけでして、
 限界まで崩しても『ふもっふ』ぐらいなのではあるまいかと。

 これが通るんならテレビ版の熱いやり取りが『ウソ』になってしまいます。
 いくら演出の一環とはいっても、
 前作との整合性がとれない権利処理ってのは、僕的にはホビロンです。
{/netabare}

そういうところを加味すると、
僕的なおすすめ度はどうしてもBランクになっちゃいます。
製作面でのリアリティが乏しすぎますから。

  ただまあ、昭和は確かにこんな感じだったらしいです。
  マジですか、というずさんな話や、
  大損こかされた話、笑うに笑えない話もいくつか耳にしています。

  だけどその反省があって、いまの権利処理体系があるわけです。
  制作を『いま』のリアルに寄せた映画を作るのであれば、
  もう少し製作にも現実味を持たせた作品にしてくださいな、と。

  2010年代でこれっていうのは、ほとんど時代錯誤の領域です。

まあ、万年人材不足の業界ゆえ、
こういうのが絶対に『ない』とは言い切れないんですけどね。
でも「あるある」なんて言ったら製作の人怒るんじゃないかなあ。

みんなゼニカネにはけっこう慎重ですよ、余裕がないだけに。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

いやフィクションだから絵空事には違いないんだけど・・・あと今一番気になっているのは「みゃーい」いらなくない?ってことで・・・←みゃーいはいらなくない!って話

2014年秋期~2015年冬期にかけて2クールに渡って放送された、あの“アニメを制作するアニメ”の『SHIROBAKO』が劇場アニメになって帰ってきた!
正直登場人物多くて前作のあらすじとか説明するのダルいんですけど(爆)これだけは言わせて欲しい!
『SHIROBAKO』の登場人物ってアニメ制作に携わる人々の最少人数しか描かれてないんですよ!
つまり1人たりとも欠けてはいけない人達しか描かれてないんです
だから登場人物多過ぎ・・・と退かずに真摯にこの作品のキャラ達と向き合って欲しいんですよ、僕は!


ムサニこと武蔵野アニメーションが制作した『第三少女飛行隊』の完結から3年4ヶ月後
とある事件がキッカケで下請け制作会社に逆戻りしてしまったムサニ
宮森あおいはムサニのラインプロデューサーに
安原絵麻はフリーランスの作画監督に
坂木しずかはローカルテレビのアニメ関連番組のリポーターに
藤堂美沙はスタジオカナブンのメインアニメーター格に
今井みどりは新人脚本家に、それぞれなっていた
成長しているようで、停滞してもいるよう・・・どこか惰性で日々を過ごしてしまっている面々だった
ところがある日、宮森は元ナベPこと渡辺から新しい仕事の話を持ちかけられる
「今のムサニで劇場をやるとしたら、どうする?」
背水の陣に立たされたムサニに舞い込んだ、あまりにも大きな劇場用アニメ映画制作の依頼
苦悩する宮森、ロロとミムジーの問いかけに、彼女は大きな決断をするのだった・・・


さて、僕は本当に『SHIROBAKO』という作品が好きでして、何故か?と問われれば【アニメが好きなのと同じくらいアニメを作ってる人達が好きだから!】です
アニメの制作者と、アニメを制作することに、最大限の愛を捧げたアニメが『SHIROBAKO』だからなんです
しかしそれと同時に、『SHIROBAKO』は僕が思うところの“理想のアニメ制作現場”とは違う、ともテレビシリーズの頃から思っていました
基本的に『SHIROBAKO』って制作進行やプロデューサーである宮森の目線で描かれるわけです
つまり現実の制作会社で言うところの、P.A.WORKSの堀川社長、或いは今回の劇場版で言えば相馬P、彼等が思い描く理想像というのが色濃く反映されている作品と言えます


じゃあけみかけが言う“理想のアニメ制作現場”ってどんなんだよ?wと思われたことでしょう
それはずばり、クリエイター目線で理想的な環境、です
これについては長くなってだいぶ『SHIROBAKO』から脱線してしまうので、また別の機会に語りたいと思いますが、奇しくもこの劇場版『SHIROBAKO』と並行して今期には『映像研』というテレビアニメが放送してるのが面白いですよね
ずばり、クリエイター目線で描かれているのが『映像研』なので、両者を比較していただくのが手っ取り早いので強くオススメします


ところで、『SHIROBAKO』には無駄な登場人物など一切登場しないと前述しましたが、今作で追加された新キャラ、みゃーいこと宮井楓
ぶっちゃけキャラ表が公開されてから実際に本編を観た後に至るまで、「正直コイツいらなくね?」って疑問がずっと頭の中を巡っていたんですよ、僕は
そんなこんなでずっとレビュを書けずに今日までいたんですが、3回ほど映画をリピートしてやっと分かりましたわ
『SHIROBAKO』は堀川社長、つまりラインプロデューサー目線だって前述しましたよね?
ラインプロデューサーって仕事は、クリエイターと製作委員会に挟まれるいわば中間管理職のような立場でして、残念ながら味方になってくれる同じ立場の人に乏しいんです
そこは今作の宮森も同じで、人を使う側の立場に立ったはいいが自分を助けてくれる人はいない・・・という一見して順風満帆でも実は天涯孤独の様な立場として描かれてるんです


で、そこでみゃーいの登場です
彼女はメーカープロデューサーのアシスタントで宮森と同性で同世代?としてより宮森に近い立場で接してくる
単純に気の合うビジネスパートナー、の様でもありますが、実はこの関係、凄く大事で“制作者”と“製作者”の隔たりを無くすためには彼女達の様な親密な友好関係が必要なんです
これ、堀川社長に対するインフィニットのナガッチョこと永谷さんの立場を体現したキャラってことなんですよ


知らん人の為に解説すると、インフィニットは「こーゆーアニメ作りませんか?これ原作にしてアニメ作りませんか?この人スタッフに連れてきたらどうですか?製作委員会はウチが集めますよ!」ってアニメ制作をプロデュースする会社です
アニメは作らない、でもこのインフィニットが無ければ世に出なかったアニメの数は無数
特にP.A.WORKSとは切っても切れない縁と言っても過言では無いでしょう


実際のところ、劇中でみゃーい自身が何か作品を生み出すキッカケを作ったり、孤軍奮闘する活躍を観せるワケではありません
でも宮森1人では到底辿り着けなかったであろう作品完成への道筋には、確かにみゃーいという人間の力が必要だったわけです
自分1人では無理だけど、誰かが助けてくれれば無理難題でも乗り越えられる
これが堀川社長が思うところの“アニメ制作の理想像”ってわけです


まあ肝心のナガッチョ自身の容姿は【げ~ぺ~う~の社長役のモデルにされてしまっているんですけどねwww】(爆オチ


ところで「明日に向かってえくそだす(逃亡)」から始まった『SHIROBAKO』が「明日に向かってヨーソロー(出発)」で終わるのって、エモくないですか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

職業ものとして破綻、カタルシス無し、5人もヒロインも描けず。

 TV版で描かれなかった5人組の成長物語かなあ、と思って2022年6月の今見てみました。

 これは厳しいなあ。前半は武蔵野アニメーションがどれだけ悲惨かの説明でした。中盤がスタッフ集め。とにかく10カ月でアニメを作るという緊迫感がまったくありません。同窓会を見せつけられている感じです。それが目的の劇場版でもあるんでしょう。ファン向けの作品としては成立している可能性はあります。

 そして、私が勝手に思っていた5人のアニメ同好会のカタルシスを期待したんですけど…これどうなんでしょう?まあ、TV版からいってこの設定は邪魔でしかなかったわけですけど…

 大人の世界の仕事として、10カ月でアニメを作れる戦略がありません。むかしのアニメの一部を活かせるという理由もなくはないですけど、これが無いのでまったく映画として機能しません。宮森はどうやって10カ月で?そして個々の奮闘もまったく描かれないし。

{netabare} そもそも10カ月ですら通常の2年に対して無茶なスケジュールだと散々言っておいて、3週間前にできて作り直しって…
 これ出来が一番よかったTV版の前期の全否定ですよね?みんなで力を合わせれば2年を10カ月にできるよ!という風にしか見えません。

 大人が全然描けてないです。TVシリーズは実在の人物を取材したんだと思いますが、だから面白みもありましたが、今回はそういうものがないので、リアリティ云々ではなく、職業ものとして完全に破たんしています。

 契約で1回目の納期でもめたときに取るべき対処を後回しにして、ドラマを作ってますけど悪い奴をギャフンと言わせる以上のものがないです。そもそも契約不履行ですのであの時すぐに損害賠償の裁判を起こすレベルの話です。本来、監督一人で出かけて門前払いとか…法務と弁護士と相談して内容証明ですよね?普通は。
 で、それを放置して2回目もめるって…前回のTV打ち切りの反省が全然いかせて無いですね。あの優秀な総務の女性は何をやっていたのでしょう?

 それと、ミュージカルとか心象風景とか、内容に厚みがあれば活かせるんでしょうけど。そう。ヒロインの宮森に全然感情移入できないんですよね。彼女が何に苦労しているかまったく不明です。
 気合いで作る、気合いで人集める。ガッツポーズして私がんばります?

 作画の遠藤さんの奥さんとのくだり、要りますか?他に描くべきところないでしょうか。5人組の話が無いのに?
 脚本の悩みの部分は?キャッチボールして解決?

 で、完成した劇中劇があのレベル?こんなすごいのを作ったのか、という感動がまったく持てないレベルです。少なくとも本編よりも映像が良くないと駄目でしょう。
 あのキャラデザ、作画、エフェクトのアニメを実際に劇場公開して話題作になると考えたんでしょうか。ここがすごければまだカタルシスになるんでしょうけど。

 で、最後は5人組のショットで終わる?うーん、うーん、うーん…他にも欠点は上げられますが、まあ、もういいです。 {/netabare}


まとめます。

 契約不履行で話を作っているがリアリティがない。1回なら業界あるあるなのかもしれませんが、制作中止で社長やめていて、で、また文書にしないで他社ともめて…さらに、そこでもう1度放置してって…監督はトラウマになるレベルだったんですよね?
 人集めがメインで、それぞれにミニエピソードをくっつけているけど、細かすぎてどうでもいい。
 5人組どうなった?この話が幹に見えて全然幹になっていないので視点がブレブレ。
 ヒロインは何をがんばっているの?ヒロインが10カ月で完成させる作戦は?この作戦のプロセスがストーリーの幹になって、カタルシスになるのが映画だと思うんですけど。
 劇中劇の出来がひどすぎる。

 と、言ったところです。
 
 一応名作ということらしいので、どこかにいいところはあるのかもしれませんが、私は拾えませんでした。ファンはうれしいかもしれないし、同時代性で盛り上がりから外れているせいかもしれません。

 そもそもアニメ映画制作の話をアニメ映画でやる以上、それなりの覚悟も矜持ももって世に送り出すべきでしょう。本作の話だとなんだ、そんな温い世界の話なの?そんな適当にアニメって作ってるんだ…ということになってしまいます。
 テーマ性、エンタメ性、センスオブワンダー、職業ものとしてのウンチク。どれをとってもほぼ0点です。評価点は2.5点ですが、作画でかろうじて3点/100点というところ。ゴスロリ作画の人がいたので加点して9点/100点かなあ。

 ポンポさんとか映像研とか見た後だと余計に…

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

71.4 4 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング4位
天晴爛漫!(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (263)
864人が棚に入れました
19世紀が終わりを告げ、20世紀の幕が上がろうとしている時代・・・天才だが社交性0のエンジニア『空乃天晴』と、凄腕だが臆病な侍『一色小雨』はある事故で日本からアメリカに漂流してしまう。無一文の二人が日本へ帰るために選んだ方法は、「アメリカ大陸横断レース」に参加すること。スタートは西海岸ロサンゼルス、ゴールはニューヨーク。自作の蒸気自動車で荒野を駆け抜け、クレイジーなライバルと競い合い、アウトローや大自然から身を守り・・・果たして二人は過酷なレースに優勝し、賞金を手に入れ故郷へ帰ることができるのか!?

声優・キャラクター
花江夏樹、山下誠一郎、悠木碧、雨宮天、斉藤壮馬、折笠富美子、櫻井孝宏、杉田智和、興津和幸
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

自由への挽歌

【微々修正】


自動車黎明期の破天荒なアメリカ横断レース。

作中に、現代の自動車技術や運転テクニックが当たり前に混入しているように、もちろん現実の自動車史をなぞっているわけではない。
時代劇でも、たとえば『天下御免』や『幕末太陽族』などのように、時代考証を無視してエンターテインメントすることは当たり前なので、エンターテインメントのために技術史や産業史と食い違いが出ることなど気にする必要はない。

ただ、本作が創り出そうとしている時代の空気感は、「自動車の黎明期」というよりも、自動車「産業」の黎明期であるようだ。



「必要は発明の母」とよく言われるが、歴史家や技術史家の研究によると、生活や社会制度を一変させるような画期的な発明は、まず「発明」が先行し、後から「使い道」が模索されて定着することが、実態としては圧倒的に多いらしい。
錦の御旗のように、二言目には「顧客のニーズ」を自慢げに振りかざす企業人はありふれているが、「ニーズ」を先行して発想するようでは、真に革新的な発明など出てきようがないのだろう。

ようするに、顧客の「ニーズに応え」て生み出したと称するものは、何であれ些末で大したものではないと告白しているに等しい。
アニメ作品に対しても、「需要」がある/ない、と賢しげに語りたがる人は多いが、「需要」を念頭に置く作品が真に新しいものを語り得るかは、言うまでもないだろう。
主人公が一般人から理解されない「発明家」である設定は、暗合めいて興味深い。

確かに、若者のクルマ離れと言われて久しい現代では、クルマをモチーフとしたアニメに「需要」があるのかは、大いに怪しい。

が、本作が主題とするクルマもまた、最初期には、「使い道」などないまま、長く金持ちの遊び道具であったことはよく知られている。
クルマの歴史は、この「遊び」=「レース」の道具が、移動や輸送の手段という「使い道」=需要を見出されたことで、「社会的な道具」化する=産業化する方向へと舵を切った。

おそらくは偶然だろうが、「需要」の怪しい「クルマのアニメ」が、自動車「産業」黎明期のレースとして描かれることは、不思議な整合感があって、素直に視聴に引き込まれる。



{netabare}若者には関心を持たれないらしいクルマは、ある年齢以上のオッサンやオバサンには、無条件で好意的にみられる傾向がある。

最近はどうだか知らないが、昭和のポップスでは、ドライブをモチーフとしたり、クルマでデートする情景を歌ったヒット曲がいくつもあった。
特別なクルマ好きの「エンスージアスト」でなくとも、広くクルマに対する好感が共有されていた証拠だろう。

過去に、オートバイやクルマをモチーフとした他アニメの感想で、クルマやオートバイの魅力の核心は、運転者に「力」を与える=自由を拡大する「力」を身に着ける感覚であると、何度か記したことがある。
レースなどの高速走行で、クルマやオートバイを「自在に操る」ことは、クルマの「力」と一体化してこれを取り込む=自己の自由の拡大の欲望として、多くの読者や視聴者に共感されて受け入れられていた。

この欲望が、ドライバーやライダーのみならず、運転をしない少年少女までを含めて広く共有されていたからこそ、これらの作品群やポップ歌謡がヒットしたのだろう。
或る年代の男女にとっては、クルマは単なる実利的な利便性を越えて、力=自由の欲望を表象するエロス的なアウラをまとっていた、と言ってもいいかもしれない。

個性豊かな多数のキャラクターが、それぞれの想い=それぞれの「自由」を求めてレースを戦う本作の物語も、やはりこの「欲望」の表象化に連なっている。

が、自動車「産業」黎明期、という舞台設定が、そこはかとない哀愁感をも呼び込んでいるようだ。


クルマが「産業」化するとは、遊びの道具=「個人」の自由をどこまでも拡大する「力」を与えるモノが、「社会」」化するという事だ。
社会的なネットワークに不可欠の「用材」として組み込まれる「道具」においては、個人の「個人的な」自由の拡大は、相互に制限を設けられざるを得ない。
「社会的」な道具には、無制限の「自由」は許されない。

作中の「レース」で繰り広げられる破天荒な「運転」は、やがて「交通ルール」の名のもとに禁止され、排斥されてゆくだろう。

それを象徴するのが、作中に幾人も登場する「西部劇」的アウトローのキャラクターたちだ。
彼ら「アウトロー」のキャラクターたちは、時代の変化に取り残され=翻弄される存在として描かれる。
あがきつつ、それでも「前進」しようとする彼らの姿は、オッサンの目にはアニメ視聴者好みの「成長」には見えない。

「力」が支配する野放図なウィルダネス=「西部劇」的世界が消滅してゆく時代性が、個人の「力」がどこまでも拡大する「自由」を許さない。
クルマの「自由」が「交通ルール」に馴致されてゆくように、個人を有無を言わせず「社会」化する時代的必然が、これまた(意図しているかどうかは不明だが)自動車「産業」黎明期という舞台設定とシンクロして、奇妙な統一感を感じさせる。

大陸横断レースが、「西部劇」的世界を終焉させる「進歩」のように見えながら、当のクルマの「力」を抑圧する「産業」化の象徴でもあるという逆説。

「西部」開拓=西部劇的世界 の消滅を象徴するような「レース」が、「西」海岸から「東」海岸へと進むものである設定は、これも妙に整合的だ。



既に「交通ルール」に縛られているクルマやオートバイに、かつての少年少女であるオッサンやオバサンが「自由」=「力」のアウラを見ることができたのは、それでもクルマは「自分の思い通りに動かせる」という一点に根拠付けられている。
が、クルマの「社会化」は、運転者の意思にどこまでも従う個人の「自由」を許容できない地点まで進んだようだ。

電子制御化された現代のクルマは、横滑り防止機能や誤発進防止機能が常識となっている。
「運転の補助」と称してはいるが、言い換えると、クルマの許容する範囲でしか運転者の操作を受け付けない、という事でもある。

ペダルの踏み間違いによる誤発進の衝突防止機能を持ったクルマでは、あの印象的な『ルパン三世』第一話の「ガラスを突き破ってクルマが躍り出る」オープニングのような運転は不可能だ。
機関車の暴走を止める本作のクライマックスも、現代のクルマであれば実行不能だ。


別にアニメの真似をするのが目的でなくとも、気象災害が増えつつある現代で、どんな緊急事態で目の前の障害物を蹴散らす緊急避難運転が必要になるか知れたものではない。
もちろん防止機能は一定の手順で解除できるが、解除手続きをとる必要があること自体が、運転者の意思=「自由」をクルマに「許可してもら」わねばならない事を意味する。

そうした「クルマが許可してくれる」範囲でのドライバーの「自由」の先にあるのは、完全自動運転だろう。
移動の為の「社会的」な「用材」としては不足はないかもしれないが、それはパーソナライズされた鉄道のようなものでしかない。
「時刻表」がパーソナライズされたとしても、システム化された「装置」に「運ばれ」ることに「力」を得る実感はあるだろうか。

その時、クルマのエロス的アウラは決定的に喪失するに違いない。{/netabare}


{netabare}若者はクルマに関心が薄いと耳にすることは多いが、クルマが「生活必需品」である地方では相応に関心は持たれている。
が、それは必要な「用材」としてであって、移動の必要を満たせるなら、それこそ自動運転車の方が便利だと言い出すことだろう。

関心がないのは、移動手段=社会的「用材」としての自動車ではなく、個人的な「力」の拡大にまつわるクルマの「アウラ」の方だ。

むしろ、個人の「力」=個人の自由が拡大することそのものに、関心や欲望を抱いていないのではないか。
だとすれば、クルマ好きのオッサンのいう「最近のクルマは魅力がないから若者が関心を持たない」の「クルマの魅力」が「操る」楽しさ=「個人の自由拡大の欲望のアウラ」である限り、若者にとってクルマが魅力的になることはあり得ない。


本作には、「悪」の権化として西部劇的アウトローのなれの果てが登場し、黒幕的な陰謀によって物語のもう一方の側面を駆動する。
何処までも他者を踏みにじり、自分の欲望を追及することに躊躇を覚えない「悪」もまた、「自由」の負の側面ともいえる。
運転者の「自由」を追及する運転が、時に「交通ルール」や「安全」と対立する「負の側面」を持つように、ここでもまたモチーフや舞台設定との整合性が垣間見える。

注目してしまうのは、この「悪」もまた、「個人」の「力」への欲望として描かれることだ。
本作中では、「悪」の人格化として、名前のある「個人」が、この「悪」を引き受ける。


「自分の欲望のためには、他者をどれほど踏みにじってもいい」
「力を持つ自分にはそれが許される」
「力で劣るものに自分を止める資格はない」
などなど

「個人」の口から出る「悪」の論理は、しかし現代では、クルマの運転者が「社会」化された交通システムの匿名の歯車の一つとして「自由」に運転する「個人」性を剥奪されていったように、「悪人」の「個性」という個人性を離れて、社会思想化=システム化されて匿名化して拡散されている。

アウトローの語る「悪」の言葉は、この数年で政治権力の振る舞いとして、はっきりと可視化された。

国民の共有物である税金を、権力者のほしいままに特定のオトモダチや広告代理店に好き勝手に分配し、現に目の前にいる被災者や困窮者を顧みない。

単に「権力者」が「悪人」だというだけではない。
思想化=システム化した「悪」だから、個人としての権力者が交代したところで、「悪」が滅びるわけではない。

思想化=権威主義が定着した結果、「悪」を批判する言葉が上がる度に、「権力者は力があるのだから何をしてもいい」「権力を持たないものに権力者を批判する資格はない」「権力者は現に権力を持っているから正当な権力者だ」という権力擁護の罵言が、現に踏みにじられ利用されている者たちから浴びせられる。

上述した作中の「悪人」の言葉そのものの「擁護」を、「被害者」たちが内面化して疑問を持たずに口にする事態は、「個人」的な「力」としての「悪」が、社会化して匿名化=拡散化した現れだろう。
終幕で、「悪」を倒した「アウトロー」が、「個人」的な意思である「復讐」を放棄し、司法という社会システムに裁きをゆだねる決着が、「悪」が個人性を離れて社会化してゆく必然を象徴する。

「悪」もまた個人性を奪われて非・個人化して拡散するのであれば、そうした中で、「個人」の「力」の拡張に「価値」を見出したり「欲望」したりすることがないのも当然かもしれない。
あるいは「個人」が「力」を持つこと自体が想像外であるのか。

そうであるなら、自動車メーカーがどれほど「魅力的」なクルマを造ろうが、若者の「需要」を捉えることはあり得ない。



こうしてみると、レーサーたちは言うまでもなく、「悪人」すらも「個人」の「自由」と「欲望」に駆動される本作が、ノスタルジックな味わいを感じさせるのも無理はない。

正にこうした「過去」が決定的に転換する、自動車「産業」黎明期に舞台設定したことが、この印象を喚起する。

ラストで、主人公が目指す航空機も月面到達も、現代の視聴者にとっては、振り返る「過去」の出来事だ。

「個人」の「自由」の拡大にまつわる物語が、ことごとく「過去」を指し示しているのが、楽しい活劇の向こうに、ほろ苦さを感じさせる。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

食前酒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

P.A.WORKSのアニメです

【第十三話】(総評も含みます)
{netabare}最終話です。面白かったですね。AパートはVSギル。前から気にはなってたけど小雨もギルもTJもみんな普通にピストルの弾真正面からよけてるのはどうなんだと思いますが、ギルはディランとTJによって普通にボコられて倒されました。ギルの強さは最後どうやって収めるんだろうと思ってたけどやっぱりあっさり倒されて終わりでしたね。一方、裏では天晴たちが爆弾入りの暴走列車を車で止めるという破格展開で、物理的に可能なのかどうかはさておき、迫力も画力もあってなかなか面白かったです。無事列車も止めてソフィアも救出、ギルも警察に突き出して万事解決。一か月後にレースが再開されみんなお待ちかねのレースシーン。天晴号の急加速からの急カーブ。そのまま全部ごぼう抜きしてなんと一位は天晴号。私はウマ娘みたいに全員同着にするかなと思っていましたが最後にはみんなしっかり順位が付いてましたね。レース後天晴と小雨は引き続きアメリカに残り飛行機作りをすることに。この収めどころもよかったと思います。さて、作品全体的に見るとやはりレースシーンが少ないことは気になったし、SNSの評判もそこが論点になってたのが多かったようですね。でも最後まで見た方なら察してると思いますが、このアニメはレースだけをとり得にはしてないですよ。十一話、十二話あたりの感想でも書きましたが天晴や小雨の生き方だったり他人との向き合い方などある意味人間ドラマチックに変化を感じさせてくれたと思います。あくまでレース事態はそれらを見せるための要素であり、ギルの圧倒的なまでの悪役ぶりもそうです。もちろんホトトやシャーレン、TJ、ディランにもしっかり物語がありました。それらにプラス、レースやアクションシーンのアニメーションや背景の作画のリアルさももちろん抜かりない。私が思っているPA制作の良いところが今作もしっかり感じられました。なので初めからレースアニメだ!と思ってみていた方やそれを期待していた方はイマイチだったかもしれませんね。これから見るという方は是非こんな視点で見てみてください。私は十分楽しめました。{/netabare}

【第一話】
天晴のからくりオタク感、それに翻弄される小雨の今後の展開に期待せざるを得ないですね。
【第二話】
一話から変わらす背景すみずみまで丁寧でした。ほかにもPAらしさは随所に感じましたが何よりエンドロールがかっこよかった!
【第三話】
私が思うPAの良いところはいくつかありますが、そのうちの一つキャラ一人一人の「設定」に手を抜かないところがこの作品にも感じます。今のこの3~5話あたりの振りがこの後うまいこと効いてくるんでしょう。役者がそろってきて今後のレースが楽しみです。
【第四話】
4月コロナ事情で延期から再開。女性レーサーのお話で良くも悪くも普通な展開だと思いました。はやく本番の大陸横断レースがみたいですが、キャラクターも出揃って無いようですし、天晴もマイカー鋭意製作中なのでまだまだ仕込みの段階が続きそうです。
【第五話】
{netabare}途中のドレスコードいざこざやポールポジション争奪戦やら終始このアニメ独特の雰囲気出してます。次回からようやく本格的なレースが楽しめそうです。第1話でスタートシーンを描写することで5回分積み重ねられてきた分、今回の5話で見る同じシーンでもキャラ関係の深みが増します。PAの気合の入った構成作りを感じますね。{/netabare}
【第六話】
{netabare}序盤から熱いレース展開でした。荒野を走る電車に道を阻まれ他のレーサーたちは止まっている中、天晴は追いつきながら猛スピードで脳内計算。(ドクストの千空みたいですごかった(笑))からの通過する電車に車をかすらせて速攻方向転換!結果的に中間地点ではいい順位ではなかったものの天晴のレース展開は見てて飽きません。スピードもパワーも勝る敵レーサーと張り合っていくうえで、天晴のもつ知識でいかにして相手を打ち負かすかがカギ。天晴号もまだまだ変形していくようなのでそこも併せて楽しみです。{/netabare}
【第七話】
天晴のような絶対合理主義者が自分ないし他人の非合理的な考えに理解できないというあるいみ典型的な流れ。しかし、過酷なレース場面でみんなでキャンプをやったり夜空の星を見ながら語らうところもあり且つここまで作画も安定していて普通にいいアニメになってる。あとは今回の落ちからこの後のストーリーをどう作っていくのかがアニオリとして見どころだと思う。
【第八話】
{netabare}今回は小雨回。良かったところもあったけど惜しい感じがした。Bパートの小雨はかっこよかったしホトトとの兼ね合いもまぁ良し。で気になったのは脚本面かな。まずAパートで先頭集団が何者かに襲われ車も壊されレーサーたちも惨死。そこにで運よく生き延びたとか言ってる津田さんボイスの男。あの時点で100:0でこいつが犯人ってわかったし小雨の母親の殺され方も適当に感じた。そりゃ時代が違えば命の落とし方は違うだろうけど突然家から出てきた覆面男に切られてそして小雨だけ何故か生き残ったってちょっと説明不足では。どれもそこまで大きな汚点ではないけど、思ったより浅いシナリオになりそうでちょっと期待は下がった。まぁこの後のレース展開も白熱してくるでしょうからそこは楽しみにしてます。{/netabare}
【第九話】
{netabare}う~ん面白い!レースしてなくてもこれだけ面白い。今回はPAらしさの詰まった私好みの回でしたね。いったんレースは中断され残るレーサーたちでとある村に滞在するんですが今までほぼ関わり合いのなかったキャラクターたちが交わって一人一人個性が良い感じに出てました。シャーレンと小雨、ホトトとチェイスとトリスタン兄弟など。特に面白かったのはアルとTJの酒飲み対決とディランが髪切ってるところ(笑)。アルとTJの飲み対決は一杯で倒れたアルの代わりにソフィアが飲みまくって勝ちました。ディランの知人に髪の毛切ってるところをバレないように隠れる気持ちも良くわかる(笑)。そうしてみんなわいわいしてる間にも天晴は村中を歩きながら車の開発研究。ディランの散髪中にも乱入しました。そして最後は出ましたPAのお風呂シーン!レーサーみんな大集合してカットが変わるたびに皆変なことしてました(笑)。キャラクター一人一人にしっかり焦点を当ててアニメ映えのためだけにキャラクターを量産するのではなくこのアニメのストーリー展開において誰一人欠かせない存在にする。PAの好きなところです。でも今回の内容でだいたい今後の展開もわかるし最終回の落ちもなんとなく予想できてしまうのでそこは…。相変わらギルの動きもわかりやすすぎるし(笑)。{/netabare}
【第十話】
{netabare}予想以上に衝撃的な話。いよいよレース再開のAパート。天晴号はハイブリットエンジンを導入してさてさてどんなレース展開になるかと思いきやギルが動きます。というかこのギルが思った以上にたちが悪かった。覚醒したギルは命令に従わない奴はバンバン撃ち殺して、あっという間に列車をハイジャック。レースも中断されてここでようやくギルの正体が分かったレーサーたちも動揺。このギルがめちゃくちゃつおいし性格もまさにアウトロー中のアウトロー。ディランもTJも倒されて挙句の果てにレーサーの車まで破壊。天晴号にも火を放たれて激昂の天晴。次の瞬間乾いた銃声とともに目の前で倒れる小雨の姿が…。なんだろう予想以上に残酷なシーンもあってレース関係ないところで過酷だなと思った。{/netabare}
【第十一話】
{netabare}良く言えばPAらしいキャラクター一人一人に焦点を当てた丁寧な作り込み。悪く言えば展開が王道過ぎて唆られない。天晴の落ち込みからの復活具合とかアルの動揺っぷりなんか絵に描いたようなもの。小雨も危険な状態から無事生還。復活した小雨が輸血に例えて話していた場面はギルという人類の進歩をさげすむ存在と天晴という人類の先端を行くものの存在が対極で表されてていいと思ったけど今回強いて良かったところを挙げるならそこだけだったので残念。{/netabare}
【第十二話】
{netabare}今回もレースシーンは微塵もありませんが面白かったです。ギルにさらわれたソフィアを救うべく復活した小雨や大会進行役の男もつれて総勢十人で適地に乗り込みます。戦闘アクションや作画はとても良かったです。背景作画ももちろんですがアクションでは特に小雨の必殺技やシャーレンの戦闘シーンはかなり動いてたので引き込まれました。他方でいいなと思ったのは天晴。最近また序盤の話を見直してきましたが天晴はここまでの12話で変わりましたね。見た目は変わってないですが中身は見違えるぐら変わってます。一話のあのムスッとしたからくりオタの天晴が人助けをするなんて考えられない。二言目には「合理的じゃない」って突っぱねますから(笑)。それが今回のOP前の10秒セリフではソフィアを助けるみたいなことも言ってたし、仲間とも進んで協力する。そしてなにより人にありがとうを言えるようになったこと。人として当たり前のことなんですが天晴のこの人間性の変化は私は成長だと思っているので良い話だなと思いました。私もレースシーンが見たいのはそうなんですがやっぱりそこはPA作品ということで今回の天晴のようなキャラクターの関わり合いや成長物語を楽しむべきとも思います。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マイノリティへの優しい眼差し

【総合評価☆☆☆☆】
 ここ数年、不出来な脚本のせいで残念アニメの多かったP.A.Worksが久々に放った快作。開拓者精神の残る資本主義黎明期のアメリカを舞台に、さまざまな思いを胸に大陸横断自動車レースに参加する人々の姿を描き出す。
 何よりも、この時代のアメリカが持つパワーと危うさを的確に表現した点が素晴らしい。経済が過激なまでに急成長するさなか、文字通り何でもありの状況。一昔前の中国を思い出させるが、国家が強権的でない分、よりカオティックである。
 金儲けのためなら違法行為にも手を染める強欲資本家、ヨーロッパに対する文化的ひがみを隠せない上級市民、経済発展から取り残され爪弾きされるアウトロー、そして、弱肉強食の社会で迫害されるマイノリティ。そうした人々が織りなすゴッタ煮的な情勢を背景に、銃と刀と拳が交錯するアクションにスチームパンクの味わいが絡み、濃密な人間ドラマが繰り広げられる。

【マイノリティへの視線】
 私が特に注目するのが、マイノリティに投げかけられる優しい眼差しである。
 最も好きなキャラはジン・シャーレン。レースに参加する紅一点の中国人女性である。近年のアニメにしばしば登場する、胸だけ大きな幼女体型のヒロインとは異なり、腕や胴回りが太く、華奢な天晴よりも遥かに立派ながたいの持ち主だ。これは、中国人で女性という二重の弱みを跳ね返すために、強い意志をもって体を鍛え技術を磨いた結果だろう。
 この時代には、清朝末期の混乱から逃れようと、大量の中国人移民がアメリカに渡っていた。彼らは、拉致されてきた黒人よりも前向きに社会に入り込み、過酷な労働を低賃金で引き受けた。アメリカでは、どんな田舎町にもなぜか中華料理店があり、チャプスイなる謎メニューが提供されているが、これは、調理経験のないド素人にもアメリカ産素材を使って作れる「なんちゃって中華料理」として考案されたものらしい。シャーレンは、中国人である故に、また、女性でありながらカーレーサーに憧れる故に、厳しい差別にさらされながら、なお希望を失わずに前進していく。
 インディアン(*)の少年・ホトトも興味深い。白人に父親を殺された恨みを抱いても、復讐の対象を無差別に拡大せず、手がかりを元に犯人を追求する。その理性的な態度に感心させられる。気候や動植物に詳しく、子供でありながら、レースでは的確なアドバイザーとしての役割を果たす。
 (*)「インディアン」は、北米中緯度地域の先住民を指す一般的な呼称(本アニメでは使用されない)。これは蔑称だとして「ネイティブ・アメリカン(アメリカ先住民)」と言い換える人もいる。ただし、インディアン自身は必ずしも否定的ではなく、彼らを対象としたアンケートでは、「ネイティブ・アメリカン」よりも「インディアン」を支持する割合が高いそうだ。
 メキシコ系とおぼしきアウトローのバッド兄弟は、いかつい外見とは裏腹に決して悪人ではない。こうしたメキシコ系アウトローは、国家間の領土争いに翻弄された住民の子孫かもしれない。19世紀半ば、アメリカは政情が不安定なメキシコに戦争を仕掛け、南カリフォルニアなどの領土を強奪した(米墨戦争)。アメリカ人は黒歴史として封印しているが、領土の3割を失ったメキシコの人々は忘れていない。

【最先端技術としてのガソリン自動車】
 本作のメインプロットとなるのがアメリカ大陸横断自動車レースで、多くの史実を織り込んでいる。
 1894年にフランスのパリ-ルーアン間で開催された世界初の自動車レースで1着になったのは蒸気自動車だったが、ガソリン自動車を売り込みたいメーカーの企みが奏功したのか失格にされた。翌95年のレースでは、ガソリン、蒸気、電気を利用する自動車が参加し、結果的には、完走した車両の大半がガソリン車だった。1900年前後、町中ではまだ蒸気自動車が多く走っていたものの、レースではガソリン自動車の優位が確実になったという(もっとも、当時の最高速度はせいぜい時速20~30キロ程度だったが)。
 アメリカでは、95年に初の自動車レースが開催され、フォードモーターズが設立された1903年頃から自動車産業が飛躍的に発展した。アニメで描かれたのは、この頃の状況である。アメリカから(グレートモーターズを略した)GMやアイアンモーターズが、ヨーロッパから(BMWならぬ)BNWがレースに参加し、大手自動車メーカーの威信をかけて争った。
 時代遅れになりつつある蒸気自動車で参戦するのが、日本の天才技術者・天晴だという設定にも心惹かれる。時代の波に乗って突っ走ろうとするアメリカを、旧式の技術を最高度に磨き上げることで日本が追い上げる。欧米の後追いに終始した過去百年の軌道を修正し、職人芸を重んじる本来の日本らしさを取り戻そうとする心意気が、時代設定を超越して見る者の心に訴えかける。
 天晴が設計・製造した天晴号は、いかにも無骨でスマートさはないが、ジュール・ヴェルヌの天真爛漫な技術賛歌を感じさせて楽しい。堂々たるスチームパンクの美学だ。『屍者の帝国』や『甲鉄城のカバネリ』などのメカと比較してみたくなる。ちなみに、作中で示される天晴の愛読書は、ヴェルヌの『月世界旅行』。
 天晴号が豊かな想像力の産物なのに対して、エンジニアたちによる整備のシーンでは、自負心に貫かれた内面がきちんと描写される。第3話でシャーレンがレーサーへの夢をかけて勝負を挑んだエピソードのラスト、彼らが示したエンジニア魂に胸が熱くなった。

【主役コンビのキャラクター】
 主人公の天晴は、いつも技術のことで頭がいっぱいで、人付き合いは壊滅的に下手。難問を解く際に数式のイメージが現れるところは、福山雅治が主役を演じたテレビドラマ『ガリレオ』を思い出させる。天才性を象徴する顔の隈取りや背中の綱は、キャラクター原案を担当したアントンシクのアイデアだそうで、見事に効いている。
 一方、明治の世になっても侍の気概を失わない小雨は、外見に似合わず気配りできる常識人だが、時に異常なまでのひたむきさを見せる。天晴と小雨のような天才と常識人の組み合わせは、ホームズとワトソンをはじめ、さまざまなドラマを彩ってきた最高のコンビであり、二人の友情は、恋愛模様がほとんど描かれない本作にあって、数少ない華となる(BLではありません。念のため)。

【企画の変遷】
 ほとんど信じがたいことだが、橋本昌和(監督・シリーズ構成・ストーリー原案)によると、当初の企画では「近未来の大陸横断ゴルフ大会」という実につまらなさそうな話だったとか(dアニメストア 「橋本昌和 監督 dアニメストア独占インタビュー」より)。アニメでゴルフを取り上げても、人間によるショットと最終的にボールが停止する状況を、明瞭な因果関係で結びつけて描き出すことができない。結果的に、視聴者のエモーションを掻き立てることのない、平板な映像になってしまう。幸い、ストーリーを詰める段階でスタッフを集めてゴルフの打ちっぱなしに行ったとき、「この楽しさをアニメで伝えられるだろうか?」と感じプロットを変更したそうだ。ただし、「アメリカ大陸を横断する競技」という設定を残すことで、多民族が混在するワイルドで広大なアメリカのイメージが巧みに生かされた。
 このインタビューでは触れられていないが、おそらく、初期の自動車レースで蒸気自動車が活躍したという話をどこかで耳にし、作品のベースとして取り入れたのだろう。
 こうしたアニメを見ると、作品を成功させる鍵が、中心的な作家のイマジネーションにあることが明らかになる。橋本昌和によって「アメリカ+自動車+天才と常識人」という明確なラインが示され、スタッフ全員が同じ方向を目指して前向きに作業している。アニメとは共同作業を通じて作り上げる芸術であり、それだけに中心線がきっちりと示されることが重要なのである。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

86.7 5 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング5位
キルラキル(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (2471)
12796人が棚に入れました
父の仇を探す女子高生の纏 流子(まといりゅうこ)は、父の殺害現場に残されていた巨大な「片太刀バサミ」の謎を追って本能字学園(ほんのうじがくえん)へ転校した。だが、学園は人間に人知を超えた力を与える制服「極制服」(ごくせいふく)を操る生徒会によって武力と恐怖で支配されていた。一つ星から最上級の三つ星までの極制服を生徒たちに与え学園を支配する、生徒会長の鬼龍院 皐月(きりゅういんさつき)が片太刀バサミの秘密を知っていると確信した流子は彼女に挑むが、二つ星極制服を着用したボクシング部部長の前に為す術なく敗れてしまう。

声優・キャラクター
小清水亜美、柚木涼香、洲崎綾、三木眞一郎、檜山修之、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、関俊彦
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

着て斬って強く熱く完全燃焼

大裁ちバサミの片方を求め主人公:纏流子が生徒会長:鬼龍院皐月が牛耳る本能字学園に
喧嘩を売る熱い熱い学園バトルアニメです。

いいね!いいね!この熱さ!無駄な熱さ!!こちらまでテンション上がってきます。
昭和の趣のある作画を踏襲しつつ構図やアングルに一工夫入れスピード感や迫力を出しています。
今昔のアニメを上手く融合させ世界観を演出しています。
とりあえず具体例だと『グレンラガン』と『ど根性ガエル』足した感じですかね。

タイトルに習い、制服を裁つ『着る』や『斬る』という設定もなるほどセンスを感じます。
どうやら父親の復讐をはらんだストーリーも熱くなる予感をビシビシ感じます。

声優さんは、1話目から小清水さん&岩田さんノってましたね。
小清水さんのハイテンションぷり大好きなのでそれだけでも価値があります。
後、たまこ声も久々に可愛かったです。
耳の方も安心して聞けそうです。

こういうアニメ暫くぶりで楽しみです。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※1話成分{netabare}
今回の成分 熱6:学園1:拳闘1:制服1:ハサミ1
{/netabare}

※2話感想{netabare}
今回の成分 庭球4:友情3:血3

マコちゃん面白くて良いキャラしてます。
マコ家の食卓カオスだし、やみいしゃとか思いっきり看板出してるし、
あの場面で急に寝るししかも今時はなちょうちんって。
お笑い担当としてもこの作品に無くてはならない存在になりそう。

流子は順調というかセオリー通り下の者から倒して行ってます。
鮮血などの神衣を作ったのは父ということも分かり含みになっていますし、
ナルシスト入った美木杉の正体も気になりますし、
ストーリー的にも引き込まれつつあります。

あと、ハサミの柄をラケットにという発想もGOODで誉めてあげたいと思います。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
今回の成分 タイマン6:着こなし3:生命戦維1

早くも生徒会長・皐月とサシの対決。
熱さに溢れたバトルは見応えありました。
ここで戦ったらこの後の展開どうなるんだろう?と思っていたら
途中でお預けとなり下の者から倒す王道路線に戻るみたいです。
うーん。もうチョット観たかったけど、
皐月にも下の生徒達と戦わさせるのに理由があるようだししばらく我慢ですね。
{/netabare}

※4話成分{netabare}
今回の成分 登校5:罠4:洗濯1
{/netabare}

※5話成分{netabare}
今回の成分 ゲリラ4:友情3:針2:園芸1
{/netabare}

※6話感想{netabare}
今回の成分 果たし合い4:心眼3:四天王2:裸1

相手倒すと神衣に戦維が吸収されてる感じなのだけど
コレが皐月の意図(糸)なんでしょうかね?
今の所、鮮血パワーアップしている感じはしないですけどね。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
今回の成分 キラキラ生活4:戦維喪失ラッシュ3:喧嘩部2:裸土下座1

相変わらず欲望むき出しでカオスなマコ一家。
でもサブタイ通り憎めないですね。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
今回の成分 壊惨4:ドライブ3:過去2:決戦1

生徒会側の奴らもアツいです。ちょっと変態っぽかったですけども。(^_^;
次回の決戦も熱くなりそうです!
{/netabare}

※9話感想{netabare}
今回の成分 縛4:盾2:風紀2:刃2

いやいやアツいアツい。
敵ながら筋の通ったブレない漢でした。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
今回の成分 情報3:音楽3:無茶2:飛翔1:応援1

ついに飛びました
服の領域はとうに越えていますね…。
無茶苦茶な成長っぶりが楽しめていますが
どうやら危険なサインでもあるようです。
皐月の目的も戦わせて鮮血の成長を促している節もありますし…。
物語が思わぬ方向に進む前触れでしょうか。
{/netabare}

※11話成分{netabare}
今回の成分 乱入者4:アンコール3:空中戦2:絆糸1{/netabare}

※12話感想{netabare}
今回の成分 仇4:暴走3:闇医者の娘3

ここの所バトル物の通り道、強さのインフレが起こってます。
針目の強さは圧倒的で流子がデビルマン×キカイダーみたいな化物に。
マコの友情と勇気に助けられましたが…いやマコ美味しい所持って行き過ぎだよ!

今話で前半終了ですがスゴい勢いで駆け抜けました。
第三勢力の乱入というイレギューラもありましたがこれはこれで王道展開でもあります。
学園の奴らも何気にイイ奴が多いので共闘シーンもあるやも知れません。
皐月はどうやら極制服の強化の為に流子と戦わせていたようです。
正直もう少し複雑な理由があると思っていたのですけどシンプルでしたね。

この後は襲学旅行で三都統一するようです。
…三都って事は母親のリボックス社以外にもまだ勢力があるのかな?
美木杉達の後ろの勢力なのか新たな勢力なのか?
学園外の勢力図不明なんでもう少し知りたいですね。
後半見れば判明してくるのかな?まぁ楽しみにしておきます。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
今回の成分 襲学旅行2:着衣2:変装2:バラバラ2:新聞1:無様1

三都って関西三都の事だっのか!もう一つの勢力のことかと思っちゃいました。
前回の戦闘後鮮血が着られなくなった流子だったけど新聞部の男の子を助ける為に着衣!
しかし全ては針目の変装と策略だったと言う目まぐるしい展開。
鮮血はバラバラになってしまいましたが
握りしめていたひと切れと絆の力でどうにかなる…レベルではないかな。
次回どう展開していくのでしょうか?
{/netabare}

ここでちょっとした【予想】{netabare}
父親の復讐で動き出した物語ですが母親についてはほぼ触れられて来ませんでした。
(早くに死んだという事になっていますが)
羅暁の登場以来、もしかしたら流子の母親なのではないかと疑っています。
つまりは皐月と流子は姉妹なのではないかと。
二人が神衣が着られたのも同じ血の影響も有ったからかなと思っています。
また、流子に鮮血の声が聞こえている様に
純潔の声も皐月に届いているのではないでしょうか。
この父親殺しの真相の裏には家族の物語も隠されていて
マコ家族との対比も成されているのではないかなと考えています。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
今回の成分 襲学3:関西2:目先の欲2:回収2:裸1

マコ関西でもおもろいわー。(*^。^*)
関西面白キャラが色々登場したけどやってる事は相も変わらずらずですね。
このノリは楽しいんだけど物語としてはそろそろスパイスが欲しいところ。
次回は皐月との再戦ですし裸の美木杉も絡んでくるので一波乱くるかも。
{/netabare}

※15話感想{netabare}
今回の成分 大阪血戦7:裸2:金1

バトルが熱くて前半の宝多の事とか忘れちゃいます。
ヌーディストビーチという対抗勢力も出てきたけど半話で壊滅。(^_^;)
ギャグなのでしょうか?
次回は物語の核心が語られそうです。
{/netabare}

※16話感想{netabare}
今回の成分 服3:エイリアン3:ヌーディストビーチ2:禊ぎ1:総集編1

色々と語られ生命戦維の背景が見えてきました。
生命戦維による人類制圧を阻止しなければ成らなくなりましたが
鮮血を兵器ではなく友として見ている流子の熱さに心躍り応援したくなります。
マコや皐月も含めキャラの魅力の引き出し方が上手い作品ですね。

ヌーディストビーチ側の説明だと生命戦維は脅威であると強調されていますが
単に脅威や害であればいくら巨大な力とはいえ羅暁は生命戦維に心酔しないと思います。
生命戦維が発動し人と結び付いた時、新たな進化の道や恩恵もあり得そうなので
一概に羅暁を悪役視は出来ないです。

服に対し友として対等に付き合う流子
服に対し屈せず制し着こなす皐月
服に対し服従し心酔する羅暁
三者三様、それぞれの異なる服との付き合い方やその行く末にも注目しています。
{/netabare}

※17話感想{netabare}
今回の成分 大文化体育祭6:反旗4

「親の力、他の力、全てを利用する! だが使うのは私だ!
 全ての力を飲み込んで私自身の力とする! それが覚悟の違いだ!」という過去の台詞通り
羅暁と皐月、思想が逆なのでいつかはこういう展開が来るかもと思っていましたが…
杯を割った瞬間に確信に変わりゾクゾク来てしまいました。
これ以上無い形での謀反が非道・悪行なれどカッコよく見えてしまいました。

ほぼ致命傷で血の雨が降りましたが羅暁が簡単にくたばるとは思えないですし
反乱も折り込み済みだった気配もあります。
この羅暁が流した血がまた生命戦維にも影響してくるかも知れません。
次回も熱くなりそうです。
【予想】{netabare}
流子と皐月には同じ血の匂いを感じますし
姉妹なのでは?という気は今でもしていますが、
皐月の父はどうも美木杉な気がしてきました。
そうすると二人は異父姉妹になる訳ですが、
博士は育ての親で本当は美木杉が流子の父という可能性も考えています。
神衣の露出度の高さは人肌に美学を持つ
彼の意志が影響しているのではないでしょうか?
あんな露出狂の父親、困りますけどね…。
{/netabare}{/netabare}

※18話感想{netabare}
今回の成分 人ならざる者4:反逆3:娘2:実験1

やはり熱い展開が待っていました。
皐月の堂々たる言動や真っ直ぐな覚悟がどうにもカッコいいです。
羅暁は無敵の強さで純潔を奪われバクザンも折れましたが
彼女の心は絶対折れないという確信があり希望へと繋がっています。

流子の方もその身に生命戦維を宿していたり、羅暁の娘であったりと驚く事の多い展開。
前髪はメッシュとかではなくハミ出し変形した生命戦維でしたか。
容姿にヒントが隠されていたとは気付きませんでした。

そしてやはり皐月とは姉妹でした。
今は大ピンチの状況ですがそれを打ち払い
二人が協力して生命戦維に立ち向かう姿が見られるでょうか。
そして出来る事なら失われた姉妹の時間も取り戻して欲しいのですが、
悲しい結末の予感もしないでもない…です。
まだ話数もありますし更に色々ありそうで本当に見逃せなくなっています。

次回は『人間VS生命戦維』。人の強さというものが試されそうです。
{/netabare}

※19話感想{netabare}
今回の成分 侵略2:裸2:吸収2:囚人2:闇落2

目まぐるしい展開。
流子は意識不明から目覚めたが闇落ち、皐月は自爆し囚われ、
マコだけは吸収されたけどどうやら無事戦線復帰の様です。

蟇郡は序盤からちょくちょくマコを気に掛けてたけどもう完全に愛を感じます。

皐月は収監され恥辱屈辱を味わっていますが
折れない心、鋼の意志を持っていてやはりカッコいい。
ここからの逆転を応援せずには居られません。

そして流子は過去を知った衝撃のせいか音楽の影響かそれとも敢えてなのか…
鮮血を拒絶し憎しみのみでの行動。
その心と友情が早く戻ってきて欲しいけど闇も深いかも…
心配していた鮮血が可哀想過ぎます…マコが架け橋になるのかな?

今回気になった台詞を少々【考察】{netabare}
「人に名前を呼ばれたければまず自分がちゃんと呼ぶべきだぞ」
鮮血を「お前」と呼ぶようになった流子への伏線!?

「私がもう20才若かったらあなたを着てあげるんだけどね」
マコが鮮血を着るのかも!?
{/netabare}{/netabare}

※20話感想{netabare}
今回の成分 衣替え4:奪還3:孤独2:裸の太陽丸1

憎しみに支配された流子はマコでも止められず
怒りのまま単身生命戦維討伐へ…自分すら殺しかねない憎悪で見ていられません。

皐月は当たり前の様に折れぬ心を見せてくれどうしようもない程の格好良さ。
四天王との主従関係も気持ちを熱くさせてくれます。
そしてやはり宿命なのでしょうか
鮮血と組んで『純潔に着られてしまっている流子』との対決が待っています。
本当に主人公を喰っていますが流子の目を覚ます会心の一撃を見舞って欲しい。
二人の相性・コンビネーションにも注目です。

裁ちバサミについて【考察】{netabare}
今回予想外だったのが片裁ち挟みで貫いた針目の傷が回復した事。
生命戦維の生命を裁つ効果のあるハサミなのでこれで倒せると思っていたのですが
やはり二対揃わないと効果が薄いのでしょうか。
(博士が針目の目を斬った時は二刀流のように持っていて傷が回復していない)

このままだと羅暁を倒せそうにないですし倒したとしても流子の戦維が残るので
流子が命を絶つような事にも成りかねません。
願望も込めて二対揃った時に秘密があり奇跡が起こると信じています。
{/netabare}{/netabare}

※21話感想{netabare}
今回の成分 対戦3:友情2:強制脱衣2:降誕1:連携作戦1:縫いつけ1

流子の目を覚ます為、服を脱がす為に
皆それぞれ必死になり行動する様が熱く胸を焦がす展開でした。

力は流子が圧倒してましたが折れぬ魂で善戦する皐月の姿には感動すら覚えます。
その皐月と厚い信頼関係を築いている四天王の連携した働きも立派で
作戦が成功したかと思ったんですがね…。

針目縫の縫いつけどれだけ強固なんだか。

それでも結局糸を裁つのはのは鮮血とマコとの繋がりだったようです。
痛みよりも死よりも鮮血を着る思いが勝った流子も熱い!
流石この作品の主人公です。

繭星降誕について少々【考察】{netabare}
降誕とやらも始まりましたがコレ地球ごと生命戦維で覆う計画ですかね?
太陽や星を印象付ける描写もちょいちょい出てくるので
輝く星々の正体は生命戦維が覆ったものって事なのかも。
「ラ」が暁を浴びて輝くよキラルキラ。{/netabare}

流子の体や羅暁の動向他色々と心配もありますが次回ももの凄く楽しみです。
{/netabare}

※22話感想{netabare}
今回の成分 人衣一体3:わからない者達3:血の繋がり2:腕1:喧嘩部1

紆余曲折あったけど皆で打倒羅暁の方向へ歩み出しました。

これまで積み重ねたの想いの篭もった最高の人衣一体!
他にも頭を下げる皐月様、身を挺し守る部下、美味しい復活のマコ等々
記憶に刻まれる名シーンてんこ盛りで感動してしまいました。
本当に魅力的なキャラが多いこと多いこと。
そしていよいよ最後の対決が開始。最後の最後まで熱くなるのは間違いなさそうです。
{/netabare}

※23話感想{netabare}
今回の成分 空中血戦4:真っ二つ3:最終縫製2:家族1

今回も熱い熱いバトル。
何だか分からない者の戦いは涙とは別のよく分からない感動を生んでくれました。
皆の不撓不屈の魂がビシビシ伝わってきて観る方も力が入ります。
ここまで来ても衰えず最後まで加速してくれるこの作品は本当に素晴らしいと思います。
運命のラストバトルも楽しみです。

それと声優陣の演技もスゴくて違う意味でも感動してしまいました。
パクロミさんとか特に神業。
声だけでなく魂を入れるお仕事なのだと改めて感心しちゃいました。
{/netabare}

※24話感想{netabare}
今回の成分 服従3:バトル3:吸収1:燃焼1:裸1:デート1

最後の最後まで熱かったです。
内容的にはベタなラストバトルでしたが作画、声優演技、BGM等に
魂をつぎ込めるだけつぎ込み視覚と聴覚を釘付けにしてくれました。

鮮血の最期は分かっていてもジーンと来てしまいました。
熱く熱く加熱し続けたこの作品にふさわしい完全燃焼。
流子と出会い共に全てをやり尽くした彼の人生(衣生?)に悔い等ないでしょう。

落ちる流子を受け止めた皐月の表情が優しかったのも印象的でした。

終わってしまうのが残念ではありますが胸の熱くなる良い作品でした。
{/netabare}

【総評】
1話目から熱気が伝わる作品でしたが最後までしっかりと加熱してくれました。

序盤は熱いけど少年誌のバトルアニメの様な展開でそれほど評価は高くなかったのですが
羅暁の登場でそれまでの積み重ねが下地に過ぎなかった事が分かり俄然面白くなり
あれよあれよと最後まで一気に駆け抜けるストーリーが痛快で名シーンや名ゼリフが多々あり
後半はこの作品の虜になっていました。
2期かけて良く纏まっていて完成度の高いストーリーでした。

作画は昭和の風情があり好みが別れるかも知れませんが個人的には好きな作風でしたし
凝ったアングルや大胆なカット割り、そしてスピード感にあふれる表現は新鮮で
単なるレトロは作風に止まらず新たな境地を開いてくれたと思います。

声優さん達も豪華なだけでなくその迫真の演技は圧巻。
演技を引き出せるストーリーや舞台がしっかり整っているので実力を余す所無く発揮しています。

キャラクターも非常に魅力的に描かれていていました。
腕っ節も負けん気も強いが精神的な幼さも内包した熱血少女流子
バカだけど常に友達思いで憎めないムードメーカのマコ
何者にも屈せず折れず鋼の信念を持つ女皐月
その他サブキャラに至るまでそれぞれ個性がしっかり出ていて愛すべき存在となっています。
私は皐月様が一番好きですね。

かなりべた褒めしてしまっていますが
個人的にはお気に入りの棚に仲間入りする程好きになりましたし
どなたにもオススメしたくなる優秀な作品です。
2クールものなのでお時間のある時にじっくりこの熱さを味わって頂きたいと思います。

<雑記>
気が向いた方のみお遊びにお付き合いくださいませ。
【キルラキル実写化するならこの配役】(個人的なイメージですよ。)
{netabare}
漢字変換面倒なのが多いのでカタカナで失礼
リュウコ=新垣結衣
サツキ=戸田恵梨香
ラギョウ=江角マキコ
マコ=上野樹里
ハリメヌイ=深田恭子
ガマゴオリ=坂口憲二
ジャクズレ=安達祐実
サナゲヤマ=市原隼人
イヌムタ=松田翔太
ミキスギ=山下智久
キナガセ=照英
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 76

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

グレンラガン的な熱さを受け継いだ

サブタイトルが懐かしソングのタイトル。
衣服を題材というか武器にして戦う。

1クール目は不良少女のような立場で学園の優等生と戦うイメージ。部活をモチーフにした攻撃形態。
2クール目からは昨日の敵は今日の友といった感じ。そして、グレンラガンと同様にさらに上位互換というか真の黒幕のような相手とラストバトルに向けて盛り上がっていく。

マコ一家がいい感じのアクセント。ギャグ強い。
グレンラガンの要素というかそのものを移植したような作品。兎に角、熱い。いやむしろ、うざったいほど暑苦しい。(褒め言葉)
流子が小清水亜美さんてのも良いのかもしれない。


OP
シリウス 藍井エイル
ambiguous GARNiDELiA
ED
ごめんね、いいコじゃいられない。 沢井美空
新世界交響楽 さよならポニーテール
挿入歌
サンビカ 藍井エイル
劇伴特化型1☆極★服 バックグラウンドボーカル - 小林未郁 & 河合夕子 & 内田有 & 仁科かおり & Hikaru, Sen , Melo-J (from Lumiere)
Before my body is dry 小林未郁 & David Whitaker
Blumenkranz Cyua
Suck your blood Benjamin Anderson & mpi
Light your heart up Aimee Blackschleger
I want to know Benjamin Anderson
Before my body is dry:[nZk] ver. 小林未郁
Blumenkranz:[nZk] ver. Cyua
Suck your blood:[nZk] ver. Benjamin Anderson & mpi
Till I Die:[nZk] ver. CASG(Cara
澤野弘之さんが楽曲制作に携わっている挿入歌が結構好きだった。
ロックな感じ全開な藍井エイルさんも最高。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
『天元突破グレンラガン』から6年の時を経て“今石洋之×中島かずき”の最強タッグ再び!父の死の謎“片太刀バサミの女”を追い求め、本能字学園に転校した流浪の女子高生・纏流子。本能字学園には着た者に特殊な能力を授ける『極制服』があり、その力と絶対的な恐怖によって生徒会会長・鬼龍院皐月が学園を支配していた。“片太刀バサミ”を知るという皐月。流子は皐月にその事を聞き出そうとするが…。その出会いは、偶然か、必然か。学園に巻き起こる波乱は、やがて全てを巻きこんでいく!

1. あざみのごとく棘あれば
『本能字学園(ほんのうじがくえん)』、そこは『極制服(ごくせいふく)』という特異な制服を身にまとった生徒たちにより管理される学園。生徒会長・鬼龍院皐月(きりゅういんさつき)は「人は服を着た豚だ」と豪語し、忠実な部下本能字学園四天王と共に学園を絶対的な支配下に置いていた。そこへ現れる流浪の転校生、纏流子(まといりゅうこ)。流子の片太刀バサミを知る皐月から話を聞き出そうとするが…。

2. 気絶するほど悩ましい
マコの実家、満艦飾家に居候することになった流子。しゃべるセーラー服を『鮮血』と名付ける。 翌朝、マコと共に学園に登校するといきなりマコがテニス部からリンチを受ける。流子はマコを救おうとするが何故か鮮血が発動せず、部長・函館臣子(はこだておみこ)の返り討ちにあってしまう。流子のクラス担任である美木杉愛九郎(みきすぎあいくろう)に救われた流子。鮮血は『神衣』と呼ばれる特別な衣服であり、着た者の血を吸うことで起動すると聞かされる。

3. 純潔
極制服の力の源、「生命戦維」を使い、鬼龍院皐月は全国学園支配を進めていた。流子の父親、纏一身(まといいっしん)博士は、それに対抗するために生命戦維だけで織り上げた『神衣』を作った。それが鮮血。しかし神衣はもう一着存在していた。その名は『純潔』。神衣を着た皐月の強さは圧倒的で流子は追い込まれる。自分が鮮血を着こなせないのは、自分の心が原因だと気付いた流子は……。

4. とても不幸な朝が来た
起きてみると朝からなにやら騒がしい。今日は一学期に一度風紀部により執り行われる『本能字学園ノー遅刻デー』なのだ。通学路には無数のトラップ、遅刻をすれば即刻退学。流子はマコに連れられ、地獄絵図と化した本能町で登校を開始する。そんな中、流子たちはひょんなことからクラスメイトの大暮麻衣子(おおぐれまいこ)と行動を共にすることに。3人は力を合わせて次々とトラップを破って行くが…

5. 銃爪(ヒキガネ)
順調に本能字学園の部長たちを倒し続ける流子。その前に現れる一人の男、黄長瀬紬(きながせつむぐ)。黄長瀬は極制服の能力を無効化するミシンガンを操り二つ星の部長をすら寄せ付けない。そしていきなり流子に「神衣を脱げ」と迫る。校内で他の部活部員も交えて大乱闘となる流子と紬。追いつめられた流子を逃がそうと鮮血は自分だけで紬に戦いを挑もうとする。

6. 気分次第で責めないで
皐月の右腕である四天王。その一人、猿投山渦(さなげやまうず)は皐月に直談判し、流子と一戦交える許可を得る。驚異的な動体視力で相手の動きを全て読み取り先手を討つ猿投山、流子はあっという間に追い込まれる。しかし、目さえ封じれば良いと気付いた流子は鮮血を刻んで猿投山の目を塞ぎ勝利を収める。一方負けた猿投山は、皐月にある覚悟を見せることで流子との再戦のチャンスを請う。彼の覚悟とは…!

7. 憎みきれないろくでなし
部活や学業等の成績をそのまま家庭の生活レベルに反映させる。それが本能字学園のシステムだ。マコのせいで最低水準で生活する満艦飾一家だが、彼らはいつも幸せそうだ。そんななか流子は部活制度を逆手にとってマコを部長に任命、『喧嘩部』を創立する。部の成果が上がるほど満艦飾家の生活も向上。大喜びで流子に感謝する満艦飾家。しかしマコは手に入れた生活を手放すまいと次第に流子を酷使するようになり、一家は贅沢に慣れ冷たい人間へと変わっていってしまう。

8. 俺の涙は俺がふく
全生徒が全生徒に対し平等な攻撃権を持ち学園の頂点をかけて争う校内行事『壊惨総戦挙』。その戦いの火蓋が切って落とされた。七日後に行われる『決戦闘兵』の日まで、互いの無事を信じ分かれる四天王。大荒れの学校をよそに、流子はマコと共に亡き父の墓参りへ向かい自らの目的を確かめる。しかしその帰り道、乗って来たバイクが故障していた所を四天王のひとり風紀部委員長・蟇郡苛(がまごおりいら)に助けられる。

9. チャンスは一度
『塔首頂上決戦』。 四天王全員に勝ち抜けば皐月と戦うことが出来る、それが皐月が流子に提示した試合の報酬だった。試合のレベルの高さを危惧する美木杉には棄権を薦められるが、皐月と戦うためだと流子は譲らない。最初の対戦相手は蟇郡。その能力を既に知る流子は、蟇郡へ攻撃を加えずに乗り切ろうとするが、蟇郡は自らを痛めつけることで力を蓄え流子への攻撃を開始。

10. あなたを・もっと・知りたくて
二人目の四天王は情報戦略部委員長・犬牟田宝火(いぬむたほうか)。最小限の戦闘で流子と鮮血の動きを分析する犬牟田。その極制服の力は光学迷彩によるステルス機能だった。しかし流子は競技場の端から全面へ向かって鮮血を変形し犬牟田をあぶり出すが、不利となるや否や犬牟田はあっさり棄権。文化部委員長・蛇崩乃音(じゃくずれののん)の出番となる。マーチングバンドを引き連れた派手で華やかな蛇崩の攻撃に手も足も出ない流子。そんな中、美木杉は「最悪の事態」が起きることを懸念していた。

11. 可愛い女と呼ばないで
蛇崩と戦う流子、鮮血を飛行形態に変形させたことでなんとか優勢に転じる。しかし『アンコール』と称して復活する蛇崩。生命戦維に響く演奏で流子ではなく鮮血を直接攻撃する。しかし流子は受けた演奏を蛇崩に返し逆転勝利する。ついに最後の四天王、運動部委員長・猿投山との戦いを迎えようとした。ところがそこに、片目に眼帯、ゴスロリ服に身を包んだその女、針目縫(はりめぬい)が現れる。

12. 悲しみにつばをかけろ
半年前、針目縫が流子の父、纏博士を襲った理由。それは生命戦維に対抗出来る武器、断ち斬りバサミの回収だった。一身を彼自身の発明品であるハサミで仕留めたが、引き換えに片目を潰されていた。断ち斬りバサミの半分を奪い逃げる縫の後ろ姿を、流子は目撃していたのだ。縫の言動に怒りを覚える流子の攻撃は激しさを増す。鮮血と流子を挑発する縫。理性のたがが外れ力の加減も分別を失い暴走状態に陥る流子と鮮血は本能字学園を破壊していく……!

13. 君に薔薇薔薇…という感じ
全国学園支配を狙う本能字学園では、まだ制圧が終わらぬ最後のエリア、神戸・京都・大阪への大規模侵攻作戦、『三都制圧襲学旅行』の準備が進められていた。皐月は最終作戦開始の報告のため、母、羅暁(らぎょう)が待つリボックス社に向かう。そんな中、神衣での暴走により心に傷を負った流子は鮮血を着られず不登校になってしまう。そこへ元新聞部員・凪田信二郎(なぎたしんじろう)が現れる…

14. 急げ風のように
美木杉のアジトで目を覚ます流子。美木杉が拾った鮮血のスカーフのおかげでバラバラに切り刻まれた鮮血となんとか意志の疎通ができるが、残りのパーツが関西だと知り美木杉と共に関西へ向かうことに。その頃、本能字学園の生徒たちは配布された鮮血を手にそれぞれ三都市へ進んでいた。関西に到着した流子は着々と鮮血の切れ端を生徒達から回収していくが…

15. どうにもとまらない
道頓堀の地下には生命戦維対抗組織『ヌーディストビーチ』の地下アジトがあった。戦闘員たちが臨戦態勢で待機する中、美木杉と紬が帰還する。一方、難波金満高校生徒会長・宝多金男(たからだかねお)の前についに皐月が姿を現す。皐月は宝多が金で雇った戦闘員を気合いだけで蹴散らすが、宝多は負けじと対本能字学園機動兵器『道頓堀ロボ』に乗り込み、攻撃をしかけてくる。

16. 女はそれを我慢できない
鬼龍院との戦いの裏に『人類』や『宇宙生命』といった大きなものが付随してきたことに戸惑う流子。美木杉は「鮮血は生命戦維に対抗するために、纏一身によって作られた流子のためだけの服だ」と告げる。しかし、流子は「鮮血には鮮血の意思がある、戦うだけの戦闘服じゃない」と、鮮血を脱いで戦うと宣言するが…

17. 何故にお前は
本能字学園では、三都制圧により完遂された全国学園支配を祝し、学園理事長である羅暁を迎えての式典『大文化体育祭』の開催が発表されていた。そこで皐月と羅暁を一気に叩こうと考えた流子たちは会場にもぐり込もうとするのだが…。

18. 夜へ急ぐ人
すべては羅暁に裏切りを気取られないための芝居、本能字学園は羅暁並びに生命戦維との戦闘に備え築かれた戦闘部隊だと明かす皐月。幼い頃に死んだ父の志を継ぎ、羅暁の計画を阻止するために長きに渡り画策してきたのだ。原初生命戦維の活動も停止させ、その場を治めるかに見えた皐月だが、羅暁は人間を越えた不死身の肉体を手に入れていた…。

19. たどりついたらいつも雨ふり
心臓を引き抜かれても、なお生きている自分に驚く流子。流子はその身体に生命戦維を組み込まれた、羅暁の実の娘であり、流子と皐月は姉妹だったのだ。流子は衝撃の真実に愕然とする。上空からカバーズに襲われた市民たち、そしてマコまでもがカバーズに吸収され本能字学園は羅暁と縫、カバーズらの手に渡ってしまう。大阪では逃げ延びた四天王はじめ生徒たちとヌーディストビーチが共にレジスタンスとしてカバーズと戦っていた。

20. とおく群衆を離れて
自分の正体を知り傷付いたことで、最早他人の言葉を聞く耳を持たない流子。カバーズのみならず美木杉たちにも刃を向け、神衣も極制服も着ることなく自らの体内の生命戦維の力でビルを薙ぎ払い大阪を後にする。残されたレジスタンスの面々は本能字学園の地下牢に皐月が幽閉されていることを知り皐月奪還に乗り出す。単身学園に乗り込んだ流子は、そこで縫と戦っていたのだが…。

21. 未完成
純潔を着た流子と鮮血を着た皐月、ねじれた運命の姉妹の戦いが始まった。純潔を着ることによる快楽に酔いしれる流子に、純潔を脱ぐよう説得する鮮血。しかし流子はその言葉に耳を貸さない。流子は皐月には鮮血の声が聞こえず二人が意志の疎通を取れていないことを見抜き、皐月を追いつめる。流子は鮮血を切り離しとどめを刺そうとするが、そこへマコが身を投げ出す。

22. 唇よ、熱く君を語れ
怒りに任せ生命戦維を引きちぎり、純潔を引きはがした流子は再び鮮血と合体。縫と自分の決定的に違うもの、それは、自分の周りには「わけのわからないもの」が沢山いることだと言い放ち、縫を圧倒する。ようやく落ち着いて皐月と対面した流子。過去を清算するため皐月を一発殴ろうとするが、その拳を四天王が代わりに受けとめる。それを見た流子は、皐月もまた「わけのわからないもの」に囲まれ守られているのだと気付く。

23. イミテイション・ゴールド
戦線に立ったマコを船に残し、流子と皐月は羅暁を乗せた原初生命戦維を目指す。ふたりを相手に戦う羅暁、しかしその傍らで原初生命戦維から『裸の太陽丸』にカバーズを送り込まれて来る。戦いでぼろぼろになるマコたちだが、その前に三ツ星極制服最終形態の四天王が現れ戦闘を引き受ける。羅暁を追い詰めるふたりだが、縫が全身全霊で作り上げた最後の服『神羅纐纈(しんらこうけつ)』で身を固めた羅暁に圧倒されるのだった。

24. 果てしなき闇の彼方に
『神羅纐纈』、その力は、神衣、極制服に含まれる全ての生命戦維の力を絶対服従させるものだった。最終局面にして流子たちは一切の戦力を失ってしまう。唯一、生命戦維と人間の融合体である流子だけは絶対服従の力が効かなかった。鮮血を脱ぎ流子ひとりで羅暁と戦うも力の差は圧倒的。ついに人類は生命戦維へと化されようとする。しかし、脱がれた鮮血自らが羅暁を攻撃、神羅纐纈を傷つけることに成功するのだった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

見るな! 感じろ! そして叫べ!! 「人衣一体っ! 神衣・鮮血っ!!」

2013年10月放送。
全24話+未放送1話(2014年9月3日発売予定のBlu-ray9巻に収録予定。)


【前置き】

「天元突破グレンラガン」を制作したスタッフ達が、トリガーという会社として独立後、初めて制作されたオリジナルアニメーションです。

個人的には、正直この手のアニメは苦手でした。

謎が謎を呼ぶ考察しがいのあるシナリオなわけでもないし、現実にも置きかえられ心に響いて深く考えさせられるようなものでもない。
かと言って、キャラ萌えを全面的に押し出した内容では全くない。

語弊のある言い方をすれば、単純で、勢いだけの時代錯誤的な作品。
子供の頃にどこかで見た記憶があるような、見た後に何も残らないアニメだと思っていました。

しかしなんでしょうね。
視聴後のこの、なんとスッキリした気分というのは…。

「単純に勢いよく、熱く面白いものを描く。」

それだけなのに、妙に心地が良いのです。
これこそ、昨今のアニメでは中々お目にかかれない要素であり、トリガーが本作で描きたかったものだったのでしょうね。


【あらすじ】

父の仇を探す女子高生、纏 流子(まとい りゅうこ)が主人公。

転入した本能字学園で、人知を超えた力を与える制服「極制服」を操る生徒会と四天王、そして学園を支配する生徒会長であり、父の死の真相を知っていると思われる鬼龍院 皐月(きりゅういん さつき)と、激しい戦いを繰り広げていきます。



【論じてみる】
{netabare}
根幹として、1980年代の『少年ジャンプ』のバトルマンガを意識した作品とのことですが、まさにそんな感じがしますね。

そのシナリオ構成に関しても、今のアニメなら2~3話を用いて描きそうな内容を、キルラキルは1話で勢いよく描き切ります。
最初の1話なんか特に展開が早くて、話についていくのが必至で度肝を抜きました。
これも、余計な引き伸ばしがない昔の良さが垣間見えます。

しかも、その目まぐるしい展開の元、画面が動く動くっっ!!!!
動かし方としては3DCGを使う先端技術を用いながらも、一昔前のような紙に絵具で手描きする手法も使ったり、作風に合うようセル画時代の画風で描くように意識もされていたようです。
こういうこだわり方も、とても好感が湧きましたね。

考察も必要無い。
深く考える必要も無い。
制作スタッフ一同からの

『ただ、この熱い展開と画面を見てくれっ!!』

という声が聞こえてくるようでした。
いや、誇張ナシにですよ。

そう、今思えば最初から、ムリに物語に付いて行く必要なんて無かったのです。
この作品は……理解なんてしなくても…そぅ、ただハートで感じれば良いのですからっ!!キリッ
いやホント、誇張ナシによ。


しかしここまでこだわった作画演出となると、途中に目に見える息切れ回が御愛嬌程度にあったりもするのですが、本作ではそれも感じさせませんでしたね。
息切れ時によくある総集編は、本作にもありますが
「なんだ、今回総集編かよ。」
なんて思っていたら、そんな視聴者の視点を分かり切ったかのようなナレーションが入り、オープニングが入るまでの冒頭で総集編を終わらせてしまって、本編では作中でも衝撃の展開を見せてくれました。

あの総集編は、スタッフの都合等では決して無く、衝撃展開をこれから見せる上での過去の内容のおさらいだったワケですね。
ちゃんと視聴者の視点も十分考慮した上で、製作者側が本作を描いているのがうかがえました。


最終話は、放送当日に作画が完成したと聞きましたが、いやはや最後まで全身全霊を見せてもらいました。
神衣・鮮血による、あのトリガースタッフへの煽り文句のような最終回予告に答えた作画班一同に、視聴者から精一杯の感謝を送りたいと思いました。
漫画媒体とは違い、アニメーションは動くという強みを存分に活かした作品でした。


そして忘れてはいけないのが音楽面。

主題歌の中では、1クール目オープニングの「シリウス」が、やっぱり一番熱くて好きでした。
作風にも非常にマッチしてますし、これからもずっと大好きなアニメソングになると思います。

最終回に挿入された時は、「やっぱりキタっ!!」と思いましたね。
挿入歌の「サンビカ」も含め、藍井エイルさんの楽曲をよく聞くようになりました。
CMで見たら、えらい美人さんでしたね。

それと、劇中で挟まれる英歌詞の曲「Before my body is dry」も、作品を大いに盛り上げてくれましたね。
一番印象深い、サビのフレーズ

「Don't Lose Your Way~♪」

和訳すると、

「お前の道を見失うな!」

作品を見た後だと、更に心に響きます。
{/netabare}



さて、本作はストーリーに関して色々と突っ込むよりも、勢い抜群で個性豊かなキャラについて語る方が正しい気がするので、ここからは中でも特に好きなキャラクター3人を上げたいと思います。

【満艦飾 マコ(まんかんしょく)】
{netabare}
流子ちゃんの友達であり、個人的に本作の重要なキーパーソンだとも感じています。

決して無理矢理ではなくても怒涛の展開が続く作中で、シナリオの本筋には(ハッキリ言ってしまえば)どーでもいい存在ですが、毎話ハレルヤのBGMとともにマコの破天荒な言動が続く独壇場シーンは、小休止であると共に清涼剤のようでした。
途中に一度、一瞬ジャミラ(ウルトラマンの怪獣)になったシーンは笑ってしまいましたよ。

あの可愛くコミカルな演出、とんでもない貧乏をものともしない家族も含め、私は見ていて楽しかったです。
てかあのコロッケ、本当に美味しいのか…?


終盤、再び喧嘩部部長の姿で登場した時はテンション上がりましたね。
ただ、通常形態と比べ全ての数値が「0」⇒「9999」になっているように見せて、よく見ると頭脳だけ「0」のまんまでしたね、アレ。

そうそう、

「まんかんしょく~~~っ!!!」

って常々言ってた蒲郡先輩との妙なフラグにも、最後らへんはニヤニヤして見てました。
なんだかんだ作中で一番可愛い気がするもんね、分かるぜ蒲郡先輩。
{/netabare}


【針目 縫(はりめ ぬい)】
{netabare}
可愛いで言えば、その可愛い声を全面に押し出した田村ゆかりさん演じる針目縫も好きでした。
闘いの最中も、その圧倒的強さを見せながら終始笑顔を崩さない。
ってか、その大口を開けた笑顔が基本一切変わらない。

初登場時から、底が見えないあの圧倒的な戦闘力。
物腰や口調も柔らかく、加えて一人称はボク。
昔に見た、「私の戦闘力は53万です」的な、あのお方を彷彿させるかのような絶望感を味あわせてくれました。

だからこそ、表情が崩れたり声を荒げたりすると、また余計に印象強く残りますしね。
田村ゆかりさん、今作でも名演技でした。
{/netabare}


【美木杉 愛九郎(みきすぎ あいくろう)】
{netabare}
学校の先生であり実は反政府ゲリラ「ヌーディスト・ビーチ」に属する、美木杉先生も個人的に大好きですね。

当初は、平凡を装っているが実は「常に服がはだける自己陶酔イケメン」という、どっかの南さん家に出てくるキャラ設定のように思っていました。

しかし後半、「ヌーディスト・ビーチ」本来の正装に戻ってからというもの、想像をはるかに超えた脱ぎっぷりを見せ…、いえ…魅せてくれました。

しかも、なんかず~~~~っと3ヶ所光ってるっ……。。。。

途中誰もツッコまなかったけど、マコのお母さん無言でメッッチャクチャ見てましたよねアレ。
(下の光ってる部分を。)

こんな常軌を逸したキャラでも、それが作中に普通に収まってシリアスに話を進行させる役回りだというのだから、お笑い草ですね。
勿論、良い意味で。
{/netabare}



【総評】

当初は、まだ苦手だった気分も手伝い、勢いだけの演出に少々退屈だった時もありました。
しかし、その勢いがクセになりだし、頭をカラッポにして見れ熱くなれた終盤は、存分に楽しませてもらいました。

最後が一番面白い作品って、やっぱりスッキリしていいですね。
半年間、本作を見続けることが出来て良かったです。

次は、人気作だけど苦手意識があって見ていなかった「天元突破グレンラガン」も見ようと思います。
4~6月中に見るつもりでしたので、ノルマとしてはもう今月中しかない。
休日に一日使って一気見ってのも良いですね、楽しみです。


ではでは、読んでいただいて、ありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『満艦飾マコ』声 - 洲崎綾さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『満艦飾マコ』声 - 洲崎綾さん


以下、どーーーでもいい決意表明なので〆ます。
{netabare}

さて……、今後私に、もしセーラー服を着る機会があるとすれば、

「人衣一体っ!!! 神衣・鮮血っ!!!」

と大声で叫んで、着たいと思います。


無論その時は、縞模様の下着の装着も辞さない覚悟である。
{/netabare}


↓決意表明その後↓
{netabare}

上記の希望の名の元、私は友人♀に


「セーラー服と縞模様の下着一式を、俺に貸してくれ!!」


という旨のメール送ってみました。


返事には、


いつもとは裏腹に、とても優しい文面で、


心のケアを促す内容が記されておりました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51

84.4 6 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング6位
たまこまーけっと(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (2626)
12350人が棚に入れました
餅屋の娘、たまこは餅が大好きな高校1年生。
学校ではバドミントン部に所属、友人らと部活動に励みながらも、家の手伝いと新作餅の開発にいそしんでいる。
向かいにはライバルの餅屋があり、その息子・もち蔵とは幼なじみ。
もち蔵はたまこに好意を寄せており、同じくたまこのことが大好きな友人みどりと、たまこを巡ってバトルを繰り広げている。
大晦日はたまこの誕生日、商店街では毎年お祝いをするのが恒例行事になっていて、これまでプレゼントを渡せなかったもち蔵は、今年こそはとはりきっていた……が、その日、商店街に突然、きらびやかなオウムが現れた。

声優・キャラクター
洲崎綾、金子有希、長妻樹里、山崎たくみ、日高里菜、田丸篤志、山下百合恵、藤原啓治、西村知道、立木文彦、ゆきのさつき、小野大輔、辻谷耕史、津久井教生、渡辺久美子、家中宏、成田剣、日笠陽子、川原慶久、野坂尚也、下野紘、山岡ゆり
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

見れば見るほど居心地が良くなる、そんな商店街へ誘う作品

2013年放送。全12話。
2014年に、続編となる映画『たまこラブストーリー』が公開されています。


【前置き】

「けいおん!」から「日常」「氷菓」と私的に大好きな作品が続き、次は京都アニメーションオリジナル作品ということで、放送当時から楽しみにしていた作品でした。

当時も見ておりましたが、軒並み評価の高い続編映画「たまこラブストーリー」を見る前に本編をおさらいをしたいと思い、一日一話ペースで見直してみたのですが…。。。

「いやはや、こんなに面白かったっけ…?」

っと、思いの外とても楽しめた再視聴となりました。


【あらすじ】

とある街の「うさぎ山商店街」を舞台に、そのもち屋の娘である女子高生「北白川たまこ(きたしらかわ たまこ)」は、商店街の人達と毎日楽しく幸せな日々を送っていました。

ある日たまこは、南の国からやってきたという言葉を話す不思議な鳥と出会い、これまでと少~しだけ違う日々が始まるのです。



【論じてみる】
{netabare}
本作を制作した京アニは、やはり「けいおん!」の爆発的人気に裏付けされている通り、日常系作品のイロハとコツ、そしてツボをよく心得ているような気がしました。
原作ありきの作品だけでなく、このようなオリジナル作品でもその力を見せつけられたのでは、もう疑いようがありません。

監督は、山田尚子さん。
シリーズ構成(脚本)は、吉田玲子さん。
加えてキャラクターデザインも、堀口悠紀子さん。
全て「けいおん!」のメンバーであるからこそ、それが成し得たのだとも思いますけど。


本作は全体を通して、大きな抑揚のある展開はほとんどありません。
しかし、京都アニメーションらしく、話もキャラも作画もとても丁寧で、一切手を抜かず作品を描いてるのがヒシヒシと伝わります。

時系列としては作中で1年余りが経過していますが、テンポが良いという印象より要所要所をゆったり描いている感じがしました。


そのシナリオにしても、お涙頂戴なシナリオも無ければ、主人公のたまちゃんが大きく傷付いて悲しむ描写なんてのもありません。
描かれているのは、ただ、たまちゃんが家族や友達、そしてうさぎ山商店街の皆から「愛されている」ということ。

このストーリー展開に関しては、人によって好みが違うと思うので、「大きな事件が起こって欲しい」とか「急展開が待っていて欲しい」と思う方達には、退屈に感じてしまうかもしれませんね。
特に、「けいおん!」と比べると、圧倒的に認知度が低いキャラ達の、抑揚の少ないエピソードを延々見させられるわけですから。

私的には、当初の視聴ではどこかそういう展開がくるかも…と余計に身構えていた節もあり、100%楽しむことが出来なかったのかもしれません。
作画は綺麗で女の子も可愛いけど、何度も見たいとは思わないかなぁ…って印象でした。


しかし今回、キャラを理解した上で見る2周目は、当たり前ですがキャラも話もすんなり頭に入り、シナリオ的にはほとんど忘れていたのも功を奏し、非常に楽しめたのでした。
やはり日常系作品というのは、ストーリー重視の作品以上に

『繰り返し見てこそ、良さが出てくる。』

と、個人的に思いますね。
ストーリーで勝負しない分、「何度もこのキャラに会いたくなるよう作ろう。」と、存分にキャラを魅せてきますので、当然かも知れませんが。

勿論、それにハマりさえすればですけど……。



私は、この「たまこまーけっと」の登場キャラクター全員が、とても好きなのです。

たまこの家族や、その友達3人は勿論のこと。
たまこに片思い中の、イケメンなのに冴えない、もち蔵。
そして「うさぎ山商店街」の、レコード&喫茶店の主人や、オネェの花屋さん、「うさ湯」のお姉さん、…に片思いしている豆腐屋のお兄ちゃん、精肉店のオバちゃん等々。

悪人なんて誰一人いません。
子供から大人まで皆良い人で、喧嘩してる絵までもとても仲睦まじく見えるのです。

終盤では、たまこが南国へお妃様として迎えられるかも…という話が持ち上がり、たまこの存在を皆が、そしてたまこ自身も皆の大切さを再認識させられていましたね。
本作が好きだと、ここのシーンは見てるだけで自分も、そんな皆のお互いを思いやる温かな気持ちを分かち合えているようで、なんだか優しい心持ちになりました。
大袈裟な言い方かもしれませんけど。


……まぁ、喋るトリ「デラちゃん」だけは、実は序盤はあまり好きになれなかったんですけどね。
異質な存在感や、そのふてぶてしい言動、ちょっと卑猥な目付きを含めた不快な見た目も、な~んだか苛々しました…。。

妙な既視感があると思って調べたら、声を担当された山崎たくみさんは「しまじろう」の「とりっぴい」役でしたね。
どうりで既視感もあるハズです、トリですし。
そういえば、アイツも妙に不快だったなぁww

ただ、話を盛り上げる上で重要なファクターであることや、最終話での立ち振る舞いでもう帳消しになっちゃいましたね。

夕方前なのに商店街が軒並み閉まっている風景を見て、ふいに母の死を思い出してしまった たまこに対し、友達のみどりちゃんより早く顔を覆ってくれたデラちゃん。
そこから、たまこの商店街の想いを聞き、疾走し奮闘するデラちゃん。
最後の最後は、たまこ達には別れを告げず、お父さんの背中越しに言葉を添えて去るデラちゃん。

はい、デラちゃん無双でした、格好良かったよデラちゃん。
なんだかんだで戻ってきちゃう辺りも含めて。

大きなどんでん返し等は全くありませんが、最後まで「たまこまーけっと」らしい終わり方だったと思います。



さて、私的にクレームを言いたいとすれば、オープニングの「ドラマチックマーケットライド」ですね。
本作を知っている方なら、

「えっ? なんで?

 コイツ馬鹿だ!! 

 この変態は何も分かってない!!

 暑さで頭がおかしくなったんじゃねぇのか?」

などなど、思われるかと思います。

このオープニングは、たまこを演じた洲崎綾さんが歌う、作風にも合っている私的にも大好きな曲なのですが……。。。

途中から登場する、チョイちゃんが一切出てこない(絵が最後まで変わらない)のですっ!!!

「けいおん!」では、途中から登場したあずにゃん(ペロペロ)も、ちゃんと新しくオープニングに登場させてくれたのに…。。。
必ずしも重要ではなかったのかもしれませんが、どうせならネタバレでいいので、最初からチラッとだけでも登場させてあげて欲しかったです。

まぁ、何が言いたいかと言うと…

「チョイちゃん、大好きなんだよぉおおぉおおおぉぉぉおおっ!!!!!」

………意見陳述は以上です。
{/netabare}



さてここからは、作中でも大好きなキャラクター4人を、エピソードを振り返りながら語りたいと思います。

高校生枠
【牧野かんな】
{netabare}
たまこの友達で、ちょっとくせっ毛のショートヘア、キャンディー型の髪飾りをしている小柄で可愛い女の子。
表情が乏しく、マイペースと言うか…どこかヌボ~ッとしてますね。
言葉も、どこか寝起きのようなボソボソとした喋り方ですし…。。

でもソレが……、たまらなく可愛いっ!!!!!!

大工さんの娘であり、実際その腕は中々のもの。
それ故のプライドも、ちゃんと持ち合わせていましたしね。
バトン部でも、狙っていた部長の座を友達のみどりちゃんをとられた際は

「まぁ、卒業するまでには下克上しますけどね…。」

と言い不敵な笑みを浮かべたり、内面は実は結構強かな子なのでありました。

それに、時折ふいにブラックなこと言ったり、とある回では策士的に商店街を裏で操ってたり……と、毎度いつも目が離せない子でした。


たまこの友達の中では一番デラと仲が良く、「ミスター」という愛称で呼んでいる辺りも良いですね。
鳥アレルギーなのに……。。。(←このクシャミも、イチイチと可愛いww)
彼女とデラの掛け合いは、いつも緩急がついて面白かったです。

特に好きだったのは、デラを痩せさせる為にバトンを持ち出した時のシーンですね。

デラ「前から聞こうと思っていたのだが、この棒はなんなのだ?」

かんな「なんだと思う?」

デラ「さぁ……」

かんな「ハハ……、オマエをブツんだよ。」

ココは、ふいの暴言で笑っちゃいました。
ボソッとしながらも、声も表情もしっかり可愛いのがまた魅力的。

声を担当された長妻樹里さんは、「中二病でも恋がしたい!戀」の「七宮智音」役もしていましたね。
また違った声のテイストで演じられていましたが、どちらも大好きなキャラクターです。
{/netabare}


小学生は最高だぜ枠
【北白川 あんこ】
{netabare}
主人公たまこの妹で、小学4年→5年生。
餅屋の娘であることや「あんこ」という名前が好きになれず、いつもどこかプリプリしていること(反抗期っぽぃ感じ?)が多い子なのですが、とにかくソレが可愛くて可愛くて。

そして、小学生ながら色恋には敏感なようで、実は作中では一番恋愛模様をクローズアップされた女の子でもありました。
あんこちゃん、言動や立ち振舞からもメン食いかと思いきや…いやはや

「あんこって、すっごく良い子だよね!」

って、みどりちゃんの台詞の通り、実は中身もちゃんと見れる子でした。
自分より小さい子に対する優しさが見えるシーンもあったりと、反抗期的部分を差し引いたら、作中でもかなり大人びた子なのでありました。


ただ、時折見せる言動はやっぱり小学生ですね。
私が個人的に萌え死んだのは、チョイちゃんの服選びに皆で行ったことを聞いた時の、この台詞ですね。

「じゃあ、次の時あんこもだよ? ね?」

あんこって自分で言っちゃってる点も含めて、メチャ可愛かったです。
そんなに言うなら、オジサンが一緒に行って……(以下略)。


日高里菜さんが声を担当されておりますが、この方が演じられたキャラはどれも良いですね。
「禁書目録」の、打ち止め〈ラストオーダー〉。
「ロウきゅーぶ!」の、香椎愛莉。
「ソードアート・オンライン」のシリカ。
「ガリレイドンナ」の、裸オーバーオール(ほっちび)。
パッと思いつくだけでも、萌え死んだ女の子ばかりです。
{/netabare}


南国枠
【チョイ・モチマッヅィ】
{netabare}
あずにゃん(ペロペロ)的ポジションで中盤より登場した、デラと同じ南国から来た褐色の女の子。
年齢不詳ですが、パッと見では中学生ぐらいに見えますね。

ただ、見た目年齢とは裏腹にとてもしっかりした女の子。
これまで意気揚々と暮らしていたデラも、タジタジとなってましたね。(いいぞ、こんな[とりっぴぃ]もっとやっちまえ。)

南国育ちで世間を知らない子なのですが、たまやの家族や商店街の人達に触れ、色々なことに興味を持ち彼女なりに成長していく様子は、作中でも見ていて微笑ましかったです。
ワイドショーに夢中になる、ちょ~っと下世話な一面もあったりしますがwww

私的に一番萌え死んだところは、おもちつきを見たチョイちゃんが

「大地を祝福する踊りに似ているなっ!!」

と言い、踊りだすシーンですね。
ここでは、私的に嫌いなwwデラの言動も不快ではありませんでした。

「チョイ様!!

 それは その雨雲を誘うような手の動きっ!!

 そして、その作物の成長を促すような腰の運びは~!!

 まさに、島に相応しい大地の舞っ!!!!

 チョイ様が…、チョイ様が楽しんでおられる~~っ!!!」

よく分かりませんけど、とにかく楽しんおられて良かった良かった。
もぅクソほど可愛かったです。

かんなちゃんの舞いも可愛かったし、私的にココのシーンは神回でした。
{/netabare}


オッサン枠
【北白川 豆大(きたしらかわ まめだい)】(たまこのお父さん)
{netabare}
クレヨンしんちゃんのヒロシ役でも有名な名声優「藤原啓治さん」が声を担当。
この方が声を担当するアニメにハズレ無しというジンクスがある程、良い役で良い演技をしてくれる方です。

当初は、私的に藤原啓治さんの声が印象強過ぎて、京アニという作風では少し違和感があったのですが、ある回からやっぱり大好きになっちゃいました。
それが、可愛く楽しいだけでなく、ちょっぴりしんみり心に響かせてくれた…、このお父さんの回でした。


悲しさなどは基本的に微塵も見せていませんが、たまこは小学5年生の時にお母さんを亡くしています。
その、お母さんとお父さんの馴れ初めが、あんこちゃんの恋愛エピソードに交えられて、レコード&喫茶店の主人から語られたのです。

それはお父さんが、お母さんに向けてバンドで披露した、自作の歌の話でした。

「クニオさん、余計なこと喋んないで下さいよっ!!!」

お父さんが敬語で会話しているシーンが、とても印象的でした。
高校時代の、先輩後輩の関係だったようです。
人に、歴史ありですね。

その後、娘2人はこう言います。

あんこ「お父さんも、誰かを好きになったんだね。」

たまこ「その誰かが、私達のお母さんだよ!」

微笑ましい会話ですね。

最後に締められた、たまこのこの台詞も大好きです。

たまこ「お父さん、私ね…。お父さんのこと、も~~~っと好きになったっ!!!!」

お父さん「………(赤面www)。。。。 うっっせえええっ!!!!」

お母さんと過ごした大切な思い出を胸にしまい、母の死と最愛の妻の死を乗り越えた、この2人の会話。
そこには、悲しい出来事という描き方は一切ありませんでしたね。

なんて良い家庭だこと。
うん、そんな皆と、そんな描き方が出来る本作が、私は大好きです。

そうそう、藤原啓治さんの歌声もカッコエェ!!!
{/netabare}



【総評】

見れば見るほどハマっていく数ある日常系作品の中で、私は本作もオススメとして上げたくなりました。
「たまこラブストーリー」のおさらいのつもりが、ラブストーリーを見たらもう一度見直してみようかなって思うほど、好感を持っちゃいました。

ただ、やはり全12話でこの多彩な登場キャラ全てを描くことも出来ず、その世界観はまだまだ描ききれていない感じもします。
けど、もうちょっと見たいなって思うぐらいで止めるのが、丁度良いのかもしれないですね。


物語としてはあまり抑揚のない作品で、一度見ただけでは少し印象強くはないかもしれませんが…。
2周してみると、その世界観がとても居心地良くなっちゃいました。
丁寧な作品の強みですね。

なにより幸せで優しい気持ちになれる、見ていてホッと出来る、そんな時間をいただきました。


比較的簡潔にレビューしようと思っていたのに、これまたえらく長々としたレビューになっちゃったな…。。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
(同率1位)
『牧野かんな』声 - 長妻樹里さん
『チョイ・モチマッヅィ』声 - 山岡ゆりさん


◇一番可愛いキャラクター◇
『北白川 あんこ』声 - 日高里菜さん



以下、下衆な駄文なので〆ます。
{netabare}
さて作中、私的にとても印象に残ったシーンの一つとして上記以外にも、こちらも上げたいと思います。

それは、チョイちゃんが初めて銭湯に行った時のこと……。


のぼせてしまったチョイちゃんは、湯船に


『『『『 褐色の桃 』』』』


を浮かべるという、離れ技を披露して下さったのでした。

気が付いてからチョイちゃんは


「このような屈辱は初めてだっ!!!」


なんて仰っておりましたが、状態も良好で健康に良さそうな…、あのフォルム…。


茶色い桃が、こんなにも美味しそうだと思ったのは、私も初めてです。


本当にありがとうございまいました。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 42
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

不思議な商店街に現れた、不思議な鳥のお話

「たまこラブストーリー」を経て、ようやく「たまこまーけっと」にも理解が追い付いてきたので、思ったことをまとめてみます。
なお映画の内容のネタバレは避けたつもりです。
してたら言ってくださいね。

あらすじ
{netabare}
うさぎ山商店街の一角にある餅屋「たま屋」の娘である北白川たまこは、実家の年末のお手伝いで大忙し。そんなとき、花屋で買った花束の中に偶然大きな鳥が紛れ込んでいた上、この鳥が人の言葉を喋るのだから大驚き!

鳥は自分をデラ・モチマッヅィと名乗り、遠く離れた南の国から王子の后となる娘を探しに来たのだと言う。
デラに気に入られてしまったため、一緒に住むことになったたまこ。
うさぎ山商店街がデラによって賑やかに変わっていく、人情&青春コメディ。
{/netabare}



内容としてはオムニバスに近いと思います。
2話、3話と別々のキャラがデラやたまこと関りながら新しい感情に目覚めていきます。恋だったり、友情だったり、愛情だったり。

デラという個性的なキャラクターのおかげで、一味違った面白さがありました。

見れば見るほど不思議で、ゆるーい割には奥行きのある作りで考えさせられてしまいます。

傍から見てほのぼのコメディとして楽しめ、じっくりキャラの行動や心理を辿って青春ドラマとしても楽しめる。そんなアニメでした。


見直してみてどの回も楽しめた中で、特にオススメなのはこの辺りです。
2話 恋の花咲くバレンタイン
5話 一夜を共に過ごしたぜ
7話 あの子がお嫁に行っちゃった
9話 歌っちゃうんだ、恋の歌
10話 あの子のバトンに花が咲く
11話 まさかあの娘がプリンセス


いずれも一定のキャラクターに焦点が当てられ、見所は多いです。


また、以下のエピソードは映画との関連性が多く見られました。
{netabare}
2話「恋の花咲くバレンタイン」
ストレートに恋愛をテーマにしたお話。
ここでかんなが言った「誰が誰を好きになってもいいんだよ」という台詞が、みどりの心境に変化を及ぼしているところが重要だと思いました。


5話「一夜を共に過ごしたぜ」
もち蔵の想いとみどりの想いが初めて交錯するお話。
みどりが好きなのはもち蔵か?たまこか?
どっちとも取れる絶妙さが本当に巧いなと感心しきりです。


9話「歌っちゃうんだ、恋の歌」
たまこがずっと思い出せずに口ずさんでいた歌と思い出のお話。
豆大とひなこの馴れ初めや豆大の本音が垣間見えて、特殊EDということもあり、映画に繋がる大事なエピソードでした。


11話「まさかあの娘がプリンセス」
たまこにとって、商店街にとって大きな転機となるお話。
たまこがいなくなる不安をみどりが「わたしからクマのぬいぐるみを取り上げるみたいな」と例えた所が重要だと思います。
みどりにとってたまこはずっと側にいてほしい、依存の対象に近いと感じられる場面です。
史織は「何かが急に変わっていく」ような怖さ、かんなは「宇宙の入り口に立ったような」怖さをそれぞれ感じていた。これはすなわち自身の変化への怖さでもあります。


12話「今年もまた暮れてった」
南の国と商店街を天秤にかけて、たまこが初めて決心するお話。
たまこがやっと自分で一つの答えを出して、ここに居たい。ここが大事だ。と主張するところが重要ですね。
あと王女に選ばれたことより商店街のメダルを大事にするところ。
どんなに大きくて浮世離れした幸せより、身近にある小さな幸せを取るたまこの意思がありました。
チョイが商店街を去るとき、みどりが餞別にクマのぬいぐるみを贈る場面も見逃してはいけないと思います。たまこを留める代わりにぬいぐるみを手放す、そんなところでしょうか。
{/netabare}


少しだけ内容について感想をば。
{netabare}
たまこはかんなやみどりと、もち蔵は映研の連中とそれぞれ携帯で連絡を取り合っているのに、たまこともち蔵が二人で連絡を取り合うのはいつも糸電話。
このこだわりがすごく良いと思います。二人だけの秘密?二人だけの世界?みたいな幼なじみらしい距離感が羨ましいです。
子供の頃にもち蔵のお母さんに作ってもらったこの糸電話を大事に使っているのも、二人とも思い入れがあるからなんでしょうね。


あとダイナマイトビーンズってネーミングセンス、イカしてますね!
豆大だからダイナマイトビーンズ。直球な素直さに惚れます。
あいのうたも歌詞がド直球で聴いてるこっちまで恥ずかしくなってくる徹底さ(笑)
作詞が山田尚子監督とは、よくここまで青臭い感じを出せるなと感心しました。


たまこまーけっとは元々が緩い雰囲気なので気付かなかったんですが、今思うと6話の肝試し回は全く独立したコメディになっていて、ある種の息抜き回だったんだなと思いました。境界の彼方でいうダンス回に近い番外編ですね。
{/netabare}


放送当時はそこまで印象的ではなかったはずのこのアニメですが、見直すと色々発見があって楽しかったです。皆さんにも是非一度この不思議な世界を味わってほしいと思います。










妄想じみた考察をしてみます。


1.たまことたまこまーけっと
{netabare}
このタイトル、うさぎ山商店街のたまこが主人公だからというだけでなく、たまこと商店街の関係を表しているのではないかと思います。


どういうことかというと、この物語の舞台であるうさぎ山商店街は人々に愛され活気のある場所です。
同じくここに住むたまこも商店街の人々に愛され、必要とされる存在。

たまこが喜び勇んで商店街を盛り上げれば街も活性化し、逆にたまこが不安な心持ちのときは商店街もどんよりと静まったように見えます。

たまこに色々な感情があるように、街にも色々な顔があり、両者はお互いに作用しあっている関係です。

多分これは、商店街の姿がたまこを通して映っているからだと思います。たまこから見た世界がそのまま映像になっています。デラが映写機のように自身の目を通して世界を映すのも、そういった意味があるのかもしれません。

時系列が経過して、新たな出会いや別れがあって、その中で人々や街が変化する過程を描いていくことがテーマだとすれば、人が変われば街も変わる。街が変われば人も変わる。そういう変化って良いことなのかな、悪いことなのかな、と問い掛けられているような気がしました。

たまこと商店街全体を重ねあわせて見せることに意味があるのだと思います。

つまり、たまこ(にとって理想の)まーけっとってことです。



ある日突然南の国から来た人の言葉を喋る鳥、デラ。彼が現れたことでたまこの生活と商店街(まーけっと)の活気その両方に変化が与えられました。

このイレギュラーな要因なしで変化を起こそうとしたのが「たまこラブストーリー」であり、まーけっとの一つのifの世界・到達点なのではないかな、と思ったりしました。

もしくは、もち蔵が東京(外部)へ出ていくことを契機にして物語が動き出す、という意味では本編と似通っているとも言えます。

しかしなかなか変化しないのがたまこなんですよね。たまこが変化することはすなわち日常の終わり。TV版でいえばこの物語の終わりを示しているからです。


たまこの側からは周りの人に干渉するけど、誰もたまこへ深く干渉しようとしません。このままでは物語は終わりません。

そこで女性にとって大きな転換期である「結婚」を持ち出すことで強引に変化を迫り、それにたまこが答えを出すことで最終話を迎えられました。

結局たまこの出した結論は大きくなりたくない、成長したくないが為の現状維持であって、成長は見られなかったと考えていいですね。

ここがたまこまーけっとの一つのマイナス要素に感じられます。
何故ならクライマックスになるまでたまこが結婚について思い悩む描写があったでしょうか。おそらく、なかったと思います。

自分の将来を見据えて出した結論というよりは、目先の状況に対して咄嗟の判断をしただけという感じが尺の短さ、まとまりのなさを思わせます。



それに、ふんわりとした商店街の雰囲気に合わせて街の人々まで曖昧に描いてしまったところもマイナスに見られます。

本当に街の雰囲気の添え物くらいの役割しか担っていないような印象を受けました。

しかし、これもあえての演出だったのかも。
たまこが触れ合った人々のたまこが知り得る範囲の側面だけを描き、その他関わりが薄い人間を一切登場させないのも、たまこ視点の商店街であるから。

そうだとしても、やはり物足りなさを感じてしまったのは確か。もっと商店街の人々の出番を増やしてくれればより一層、この商店街という空間を魅力的なものに、実用的なものに出来たのでは、と思います。
{/netabare}




2.あまりに現実離れした商店街の街並み
{netabare}
見ていれば気付くかと思いますが、このうさぎ山商店街の雰囲気ってかなり異質です。現代的なキャラクターと比べてレトロで、まるでここだけ時間が止まっているようです。

どこにでもある商店街ではなく、あえて昭和にタイムスリップしたような舞台を設定したことにきっと意味があるはずです。
人々の温かみ、触れ合いが強く伝わってくる、日本のどこかにあった風景。
これなら今までの作品のような学園ものと違い、より広い世界での日常を描くことが可能です。


しかし監督はまだお若いのでこのような時代を直に体験したわけでは無いはずです。
だからどこか違和感のある光景に感じられます。実際に昭和を舞台にした作品群と比べるとチープというか、現実味が足りません。


これはあるブロガーさんの考察によるものですが、《OPでたまこがシルクハットを被っているのは、これがファンタジーだと強調する狙いがあるのではないだろうか。》・・・というようなことをおっしゃっていました。

これを見て合点がいきました。監督自身あの街並みが現実的でないことは承知で、あくまで‘それっぽい’世界へ招待しますよ、とのアピールです。

たまこが先頭に立って皆を率いているのも、これがたまこの思い描く商店街だからでしょう。

それがあの、リアルとファンタジーの入り混じった奇妙な商店街を生み出すに至った経緯です。

表向きの世界=夢のような商店街の光景=OPで、
裏向きの世界=現実のたまこ達の営み=EDと、
それぞれ全く別の裏表のような映像世界。
この両面性(虚構と現実)がたまこまーけっとの面白い所なんじゃないかと思います。
{/netabare}




3.TVと映画の関係
{netabare}
たまこまーけっととたまこラブストーリーの関係は、交響詩篇エウレカセブンとエウレカセブンAOの関係に近いような気がしました。

たまこは作品の世界を十分に描いてから後にたまこともち蔵の関係へフォーカスしていったのに対して、エウレカは先にエウレカとレントンの関係を描いてから作品の世界を掘り下げていったので、真逆の関係ではありますが。

土台をしっかり固定しておいた方がキャラクターに味が出ると見るか、謎を残しつつ後から解き明かす方が話に面白みが出ると見るか。個人的には前者の方が好きな場合が多いです。
近年は後者の作品の傾向(設定の後だし)が多いので、たまこのような掘り下げをする試みがもっと増えればいいなと思います。
{/netabare}




4. 結論
{netabare}
視聴者が普通に見て感じるよりも特異で面白い作品です。
理想と現実、日常と非日常。それらが混在した世界を表現しようとしたのが「たまこまーけっと」だったのではないでしょうか。

しかし、上手く伝わらなかったのはひとえに尺不足。1クールの制約の中でたまこを通した商店街、商店街の人々を描ききることが出来なかったのです。
日常からの変化を見せるためとはいえ、デラを中心とした南の国の設定が足かせになってしまっただろうことも想像できます。(南の国のお話も勿論好きです)
本当に惜しい…こういう潜在的な面白さを発揮できずに埋もれていく作品は山ほどあります。

その中でもたまこは「たまこラブストーリー」のおかげでこれらの魅力が引き出され日の目を見ることができたので、多少は報われましたね。
僕も映画を見たことで再びTV版を見直し、この作品を包んでいる不思議な世界を少しだけ分かったような気になれたので、とても幸せです。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

商店街に育てられた娘

餅屋の娘たまこを中心としたのほんわか日常ドタバタコメディっぽいですね。

作画は京アニっぽく、あたたかくやわらかい雰囲気でお餅屋さんに良く合っていると思います。

声優さんは知らない人も多いですが違和感は感じませんでした。
たまこの声優さん聴き慣れると心地よく、たまこらしさに合っていると思います。

※1話感想{netabare}
今回の成分 鳥4:餅屋2:大晦日2:商店街1:京アニ1

オリジナルアニメって割には「guguガンモ」に似ている様な気がします。
丸っこいピンクの良く喋る鳥、統一された家族の名前(向こうはおでん繋がり)
ちょっと偶然とは思えないんですけど…まぁ今後の展開は違うでしょう。
どうせなら喫茶店の時コーヒー飲んでくれればいいのに。(^_^)
(分からない人は一度検索してみてね)

最初に鳥が飛び出して顔に張付いた時はエイリアンのワンシーンが思い浮かびましたね。
あっ! たまこに実は何か植え付けたり……してねーか。

鳥が喋る事は平気でしたが、
外国生まれなのに日本語喋る事に疑問を感じちゃいました。(^◇^;)
あっ! たまこに飛びついた時、知識を吸収したり……してねーか。

最後を観るとロボ的なモノなのか?この鳥色々気になります!

レコードの一件を見ると、たまこのお母さんと鳥の出身国は
なにやら関係してきそうな予感がしますが、はてさて。

たまこはみんなに好かれるよい子そうなのでほんわか暖かい展開が期待できそうです。
ほんわかしながらもキッチリ伏線を張っているので結構深い話になるやもしれません。
{/netabare}
たまこの家族の話だけでなく友情やちょっとした恋模様もありそうですし、
鳥さんの謎も気になるんで最後まで視聴する作品になりそうです。

※2話感想{netabare}
今回の成分 バレンタイン5:商店街2:着ぐるみ1:おもち1:鳥1

主軸のないゆるーい日常のお話でした。
恋模様がみどりを含めた三角関係になりそうですが他には進展なしです。
暫くこんな感じでギアを上げないのかもね。
今のところ昭和アニメのリメイクというか要素をを摘んでいるだけの感じです。
このままオリジナリティーのない作品で終わって欲しくないのでもう少し頑張って。
たまこの着ぐるみ地団太は可愛かったですけどね。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
今回の成分 友情6:新学期2:クール1:鳥1

やはりギアは上がりませんでした。
でも軸はあったので感情移入できた人いるのかも。朝霧さん掘り下げ回です。
モブキャラから友達へと昇格しましたが驚く程の引っ込み思案。
今後たまこに触れながらだんだん明るくなって行くんでしょうきっと。

でもでも、今のところ作品としては「ぬるーい」んですよね。
朝霧さん、第一印象では少し冷たそうで、そういうキャラも居て欲しかったです。
実は人見知りで優しいって事ならば、それがなかなかたまこに伝わらず
もっと引っ張っても良かったのでは?と思います。
そうしたら感動につながったかも知れないですが&hellip;今回の展開あっさりしすぎです。
たまこにほんのり暖かい友達が増えましたが、それでは温度は変わらない。
時には冷たくなったり熱くなったりして起伏をつけてほしいのですが。

笑いも集団同時ツッコミをよく使うんですけど笑えてないんですよね。
毎回の喫茶店のマスターの詩人コメントが一番楽しめている状態です。
期待はしているのでギアが上がるのをじっと待っています。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
今回の成分 あんこ4:祭2:恋2:御輿1:柏餅1

のーんびりとどうってことない、あんこちゃんのお話。
メガネ君が好きみたいで子供らしい可愛さはありました。
部屋でくさやは後々大打撃を食らいますよ。

たまこってあの年で既におばぁちゃんの臭いがしますね。
恋に鈍いのでもち蔵くんは苦労しそうです。

いつも、季節に合わせた美味しそうなお餅が出てきてお腹が減ります。

マスターの詩人コメントはやはり毎回ありそうです。
祭りの日、多くのお店でシャッター閉じてるんですが&hellip;商売としてもったいないです。

今回はそれくらいの感想ですねー。

このアニメって休日のんびりした時間に観るものなのかな。
昭和アニメの要素だけ摘み平坦な作品を京アニ作画で作っただけなら少し寂しいです。
たまこの母との回想もあったので感動ストーリーへの期待を捨てずに観ようと思います。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
今回の成分 三角関係3:林間学校3:カナヅチ2:花火1:鳥1

今までのご近所日常物語と違う趣の回でした。
こうやって少しずつでも話が進む展開なら歓迎します。

もち蔵の恋のお話でした。
デラをキューピット役にしたら…まぁ失敗するよね。
でもなんだかみどりとのキューピットには一役買っていた気がするけど。
今回色々災難でしたがタフさは流石です。

みどりはたまこの衛士みたいで、どうやらコチラへの愛だった様ですね。
たまこは相変わらずのマイペース、もち蔵の受難は続きそうです。
でも花火を見て叫んで、夏の思い出はひとつ出来たかな?
この三角関係の行方も楽しみです。

詩人コメント楽しみにしていたのですが今回は無かったみたい。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
今回の成分 お化け屋敷3:怪談3:ミステリー2:商店街2:新婚0

アバンでお地蔵様に祈ってたけどコレも伏線になるのかな?今回だけかな?
デラの国では人形っぽいの敵に投げる風習(?)があるみたいだけど。

2話目の様にほのぼの商店街のとある日常のお話でした。
高校生三人であのお化け屋敷のクオリティーは凄いです。
先生は意外とヘタレなんですね、対して奥様は冷静でした。

ミステリーに関しては「チャンチャン♪」という音が聞こえてきそうなオチでした。
無理矢理感が強くデラの扱いが雑ですw 
喋るという一番のホラーはスルーなのですが。(^_^;

お化け屋敷にしろ、かんなは裏で色々活躍してそうで、今回はそこが焦点だったのかも。
デラを「鳥の人」と呼んだのは面白かったです。

次回は誰か来日するみたいです。
なぜデラの位置が分かったんだろう?何か秘密があるのかな?

浅い日常アニメで終わるはずがないという願望含みの目線で視聴継続中です。

整理用メモ:{netabare}
【たまこの母ひなこ】
現在音信不通。電話も手紙も出来ない様子。
亡くなったとは限らないが今の所その可能性は高い様には見える。
あんこの回想で出たが後ろ姿のみで遺影や写真なども無い。
おもちが好きだった。
たまこが口ずさむ歌はこの母からで、歌の続きを探している。

【デラ・モチマッヅィ】
かなりファンタジーな存在。
教養があり喋れて目から映像が出せる。
モチ太り。史織を気に入っている。
王子の妃を捜す旅をしている。
南国の風習かクシャミが求愛、地蔵は敵に投げると思っているらしい。
時々王子からビデオレターが届く。
{/netabare}
{/netabare}

※7話感想{netabare}
今回の成分 嫁5:占い3:風呂1:罠1

話が動いてきた気がします。
あの子ってさゆりさんの事だったんですか。
後ろ姿で判らないけど川岸でデートしてたのさゆりさんかな?
豆腐屋の兄ちゃん可哀想だけどいい人でした。
チョイちゃんも王子に恋心を抱いていて似た境遇を重ねていたみたい。
この辺り、なかなかいい演出で微妙な想いが伝わって来た気がします。

デラの位置がなぜ分かるのか疑問でしたが占いだったようです。ほんとに良く当たるなー。
デラの通信機能ってどうやったら直る(治る?)のでしょうか?

最後にはたまこの匂いに反応してたけど…
この流れだとたまこが妃候補になって行きそうな気がします。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
今回の成分 減量4:登校3:秋1:日曜大工1:クラシック音楽1

「匂い」は思い切りスルーでした。
話も日常系で進展なしです。
妃候補か母との繋がりで進展すると思っていたんですが、
シャンプーの香りが目新しかったんでしょうか?

チョイは着替えも荷物もほとんど持たず来日して、学校まで行くとは強者です。
言葉やビザの問題は目を瞑ります。
プレゼントの洋服はきっと大事に着てくれるでしょう。

デラは痩せたら機能回復するのかな?
そろそろ伏線回収&ラブコメ展開のギアが入るかな?
いろいろと来週に期待します。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
今回の成分 ラブコメ7:歌2:リバウンド1

豆大とあんこのラブコメ回でした。切なくも甘酸っぱい良い話だと思います。
歌の正体が分かりました、やるな豆大。
そういえばデラをお化けと間違えていた時に口ずさんでいました。
ですがお母さんの音痴も発覚。原曲と違いすぎないかい?
一輪挿し飾ってたのでやはり亡くなっちゃってるのかな?
でも鏡台だったのも引っかかりますが。

あんこちゃんはお別れが来ちゃいました、素直になれないのも分かります。
好きな子が引っ越すって実体験した人多いよね。
でも上手くお別れ言えたし、引っ越しても時々会えそうなので良かったね。

もち蔵も脈ありかも知れないので希望は捨てずに!
{/netabare}

※10話感想{netabare}
今回の成分 ダンス6:プレッシャー3:文化祭1

バトン部の晴れ舞台。友情と信頼が感じられいいお話でした。
上手くみんなで乗り越えられたようで良かったね。
デラはどこに隠れていたのかな?

チョイちゃんはホクロに気付くの遅すぎですけどね。
妃探しで気にしているなら尚更です。
今までのマッタリとした流れで緊張感は無いんですが
この行方、のほほんと最後まで見届けたいです。

あとコマ飛ばしの手法が多くて少し気になってしまいました。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
今回の成分 お妃6:金メダル4

たまこの気持ち関係なしに話が進んでますね。
もち蔵まで大人ぶったこと言い出してるし…
あの地団太&決めゼリフがまた観られたのは良かったですけど。
金メダルの獲得おめでとう。そういえば一話目からポイントカード集めてましたね。

匂いについては一話の花の香りなんでしょうか。
夜に匂いを発する花らしいけどなんていう花なんだろう?
花詳しくないからな。お母さんとも関わってくるのかな?

次回は波乱含みで最終回突入ですが嵐にはならず穏やかに優しく終わりそうです。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
今回の成分 商店街8:妃1:友情1

たまこの思い出を聞いているうちに、
「そうかたまこは母親の代わりに商店街の愛情を貰っていたのか」と思えて
じんわりと暖かな気持ちになりました。
笑顔あふれる商店街はまだまだ続きそうです。
デラは相変わらず間が抜けているというか、気付かぬ花屋ともち蔵が抜けているのか…。
ともかく戻って来てくれました。
何気にもち蔵は一話の汚名を返上し最高のプレゼントが渡せました。

6話でデラもチョイも「地蔵を敵に投げる」様な発言をしていましたが、
どうやらスキンヘッドのSPの事だったみたいですね。

「匂い」は王子の匂いと花の香りが似ているから
チョイちゃんが運命付けてしまったようです。
チョイちゃんの首飾りの下にはもしかしたら印があるのかも知れません。
お風呂に入ったときも外してないので確認できないんですけど、
この2人が結ばれて欲しいです。
{/netabare}

一話目を見たときは山あり谷あり大きな感動ありの作品を期待しましたが、
観ていく内にストーリーの深みを求める作品では無いことを理解しながらも、
大きな山がくる期待を捨てられず観続けてしまいました。
(毎話感想書き留めておくと当時の気持ちが蘇りますねw)

流石に後半は気持ちを完全に切り替え気楽に、
のんびりまったりほがらかな作品の雰囲気を感じながら
観ることで作品の長所を掴めた気がします。

無難と言えば無難、大きな波は無かったですがじんわり暖かく良い話でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 63

66.9 7 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング7位
ハマトラ(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (907)
5926人が棚に入れました
2014年横浜。ナイスとムラサキのコンビ探偵“ハマトラ”は、事務所としてテーブルを間借りしているカフェ・ノーウェアで仲間たちと一緒に今日も仕事の依頼を待っていた。そんな中、2人の元へと舞い込んだある依頼が、2人と旧知の間柄の警察官・アートが追いかける「連続殺人事件」と、奇妙な繋がりを見せる。その事件は、被害者が全員“能力者(ミニマムホルダー)”というものだった。ミニマムホルダーであるナイスとムラサキも、否応無しに事件の渦中へと巻き込まれて行く…。

声優・キャラクター
逢坂良太、羽多野渉、加藤英美里、神谷浩史、安野希世乃、喜多村英梨、中村悠一、福山潤、村瀬克輝、斧アツシ、秋元羊介、江口拓也、岡本信彦、大橋彩香
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

期待外れの二人のハマトラ

能力者(ミニマムホルダー)のコンビ探偵、ナイスとムラサキの活躍を追う異能アクション。

ジャンルとしては好きな部類なんですが、掴みの一話目は余り面白くなかったです。
人物紹介としても不十分で出演シーンも一緒くたで
一度普通に観たくらいではまだ誰が誰やら良く解らない。
誰が誰だかまた確認しないと…。

ミステリー部分に関しては、あれよという間で自己完結。
導入としてはハイペースだった気がします。
(二回目観たら納得出来ましたけども。)
大きな事件への渦が巻き始めてはいるので今後に期待して観ていこうと思います。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

【人物メモ】
<ナイス>探偵:ヘッドフォン付けて音速移動
<ムラサキ>探偵:メガネを外すと怪力
<バースディ>便利屋:蓄電すると強力放電
<レシオ>医者:眼帯外すとアナライズ&強化籠手
<はじめ>??:食べ物のことで頭一杯 アメ食べて風(衝撃波)使い
<アート>警視:ハマトラ理解者で事件解決に利用もする存在
<コネコ>仲介屋:メガネ&しっぽの仲介屋さん
<マオ>情報屋:中華街の情報屋さん
<ハニー>ボディガード:トラペロ(チョコ)食べて解析、10分後予知
<スリー>ボディガード:本を読んで獣人化
…あと、しまじろうみたいな奴が出てくるけど謎。

※2話感想{netabare}
何だろうコレ。
一回観るとよく分からないまま終わっちゃうんだけど、
二回目ちゃんと観るとおもしろい。
私が疲れていたり理解力が低いからなのかも知れないけど探偵ものとしては
ペースが速く人物紹介がサラッとしすぎで不親切な気もします。
分かると面白い作品なので次回からは一回目から気合いを入れて観てみたいと思います。

こういうのはちょっと予想しながら観ましょうか【予想】{netabare}
ナイスの出身施設の事と猟奇殺人犯とは
『ミニマムホルダーの研究』という点で後半繋がってきそうです。
ラスボス的なのは複数の能力を使いこなしてきそうです。

あと、ナイスの能力発動条件は指パッチンだけかも。
ヘッドフォン付けるのはダミーな気がしてきました。
他のキャラの発動条件も疑っておいた方が良いかも。
{/netabare}{/netabare}

※3話感想 {netabare}
能力格差。この世界がはらんでいる問題点が浮き彫りになりました。
持たざる者の願望を利用したモラルの暗躍・犯行との戦いが
軸となって来そうなのでかなり好みの展開かも。

今回はちょっと悲しい結末でしたが、
タカヒロくんは何故に安っぽいホイッスルをぶら下げていたんでしょうか?
せめて金属製にしてあげても良かったと思っちゃいました。

それとハマトラって、もの凄いコンビだと判明。
貧乏生活なのはお人好しなのかバカなのか…。
たぶん両方かな!?
{/netabare}

※4話感想{netabare}
アートと繋がりのあるボディガード二人組登場。
アートは上手くミニマムホルダーと付き合い
事件解決に役立てている事が伺い知れました。
ハマトラともそのうち協力しそうです。

モラルが挨拶代わりに軽く事件を起こしました。
(軽くと言っても死者出てますが。)
解りやすい動画の伏線で驚きは無く物足りなさも感じますが
動き出しとしてはこんなものでしょう。
こういう対決は好物なので次回以降とても楽しみです。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
温泉回って普通は女性キャラが癒してくれるのに…。
後発ミニマムホルダーが起こした事件でモラルが裏で動いていそうすがほぼギャグ回。
余り深く考えず気楽に観てしまいました。

しかしラストではガスケさんが裏切り!
ミニマムホルダーについて勉強していたのは自身も能力者に成る為でしょうか。
何か裏切った理由がありそうです。

後発ホルダーからは能力移植できないという分析結果が出た様ですが
鑑識官殺したって隠せない所か逆に怪しまれるんじゃないのかな?
裏切りを強調する為なのでしょうけど、殺した意味があるのか疑問です。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
バースディとレシオを掘り下げつつ誘拐事件を解決。
友情物語と協力攻撃が見所でした。

ただマネージャーの動機や計画が甘いので納得行かない所もありますが…
・説明聞いてもチユウをミスティに代えるメリットが低く
 事件を起こすリスクの方が高すぎ
・マネージャーの立場なのに社会的な経済効果を優先に考えているの?
 事件後ミスティのマネージャーになれると思ってんの?
・これミスティと共謀しとかなきゃバレるし色々ダメじゃん
・やるなら本決まりになる前に動いておけ
・チユウが創る良い作品を売り上げに繋げるのはそもそもお前の仕事だろ!?
とか色々思ってしまいます。硬化のミニマムで頭まで硬くなったのかな。

そしてアートの弟の死というのが新たな気がかりですね。
この弟がどうやらアートとナイス達を繋ぐ接点だったようです。
ミニマムホルダーだったのかな? コスモス置いたのは誰?

あと鑑識官の江戸川さん殺したのには意味ありましたね。
彼に成り代わってモラル動いてました…ツッコんでゴメン。
変身能力があるとなると何処で誰と入れ替わっているか分からないので
気を付けて見ておかないといけないかも。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
前回の事件モラルが圧力をかけ強力に糸を引いていた様でツッコミ過ぎましたかね。
頭まで硬化したとか言ってゴメンよ犯人。

アートとナイス達の接点が判明。
能力持たずに卒業した同級生だったとは恐れ入りました。
アートの弟らしき子供も映っていたので大きな事故
…というより研究機関の作為で犠牲になってしまったのでしょう。
物語の根幹に関わりそうですからそのうち明らかになってくるはずです。
【予想】{netabare}
標本になっていたのはこの子で盗まれた脳の持ち主の気がします。{/netabare}

持たざる者の悔しさと持つ者の孤独に上手く焦点を当てた構成でした。
努力し続けてもナイスが常に遙か上にいて友情との板挟みになっている
アートの心情はどれ程のものか…。

そしてラストは衝撃が走りました。
まさかまさかのアートの死。予想できない急展開で悲しみよりも驚きが勝っています。
もし変身できるのがその手に掛けた者ならばこの後アートを装ったり、
既にずっとガスケさんと入れ替わっていた可能性も出てきます。
モラルの変身ミニマムの発動条件(手を翳すだけ?)も含め
その動向がますます気になります。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
色々と酷い回。
元々作画には目を瞑っていたけど、この際言う。やはりヒドい。
人物崩れているし赤茶のシミフィルターみたいなのずっと気になってます。
(最初は意味あるのかもと思いましたが無いみたいだし…。)
能力発動シーンのセンスや気合いも足りなず手抜きに見えます。

沖縄の方言入れたかったのか?キャストも酷い。
緩い沖縄弁程度なら声優さんに任せればいいのに…。

おふざけ回としても今回のシナリオは酷い。
脈絡無く無理矢理沖縄にメンバー集結させるし競技もグダグダ。
あのシーンで寝てる奴に感動や勇気与えられるのが不思議すぎる。

…わざわざ沖縄ねじ込んで何してるんだか。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
スリーの過去背負った罪が明かされる回。
目の前で自分を慕う子供を殺してしまったんだからキツいですよね…。
でもどうしてあんな状況になったのか説明不足。
ハニーとの出会も含めてもう少し丁寧に描いて欲しかったです。
スリーがハニーの暖かな手に救われる場面は見所のハズですが
演出と描写不足でふいにしてしまっています。

事件に関してはスリーの名誉が回復されていないのでモヤモヤします。
子供達を命がけで助ける姿を生中継させるとかして欲しかったな。
「化け物だ!」と言って怯え驚くシーンではないと思うのですが…。
報道陣もカメラ回してなかったり裏口の軍用トラックに気づかなかったりと
ツッコミ所満載でした。

モラルとの戦いを描く全体のストーリーは好きなんですけど
1話1話の作りが雑でガッカリさせられる事が多いです。
次回からモラルがラストに向け本格始動するようなので良い着地を期待しています。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
ながーいこと引っ張ってきた割には雑な感じ。

鬱屈した人間に能力を与えミニマムの力を公にして混沌の幕を開いたけど
崇高な志があるように見えないしや緻密に計算された感じでもない
ここまで酷い状況になるには説得力に欠けます。
理性を失う人間が多すぎ。釘バットとか世紀末だよ。
コメンテイターは理由も良く分からず無惨だし。

まぁ来週明かされる様なのでこれ以上は控えておきましょうか。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
まずは力を欲する者にそれ与え救ってあげた…
そしてその者に対抗するため、また多くの人がミニマムホルダーの力を欲し
やがて世界は平等(欲する者は皆ミニマムホルダー)になる。
って、言うのがモラルの考えのようです。
…浅はかな。
全員が人間だろうとミニマムホルダーだろうと才能や努力や環境で差は出てくるし
平等じゃないって感じるのは結局その人の考え方次第だと思うんだけどね。
「結果平等」って「最高の不平等」だったりもするし。

自分の価値観で勝手に平等を押しつけている様にしか見えないです。
タカヒロ君の仇と共に次回はみんなで成敗かな!?

かなり知的な頭脳犯との戦いが描かれるのだと思ってたけど、それ程のモノではなかった印象。
一般人が愚かすぎるし作画の酷さも手伝い少し萎え気味です。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
ナイスとモラルとの対話で多少は彼が知能犯ぽく見えたのは収穫だけど
やはり計画としては幼稚。
力を欲している人達はミニマムホルダーに成れれば何でも良いって訳ではないでしょう?
あんな爪貰っても幸せになれる訳ないから要らないと思う…。

あと超音波殺人ボイスのミニマムホルダーは取って付けた感じが酷い。
生きる上でなんの役にも立たない所かマイナス甚だしい能力で
スポーツ観戦なんかで思わず悲鳴上げたら大惨事になっちゃうし
もう通常生活送れず殺戮マシンとしてしか生きていけないよね。

モラル本人の能力は音速を超えるワープだったけど
どういう理屈か本気を出したナイスの方が上で意外とあっさりKO。
なんで?っていう疑問もあるからスッキリはしませんでした。
折角、発動条件という設定があるのだからそこを突いて欲しかった気もしますし
ムラサキも居たんだからせめてコンビネーションで倒して
『二人でハマトラ』を演出して欲しかったです。

そして最後は何故かアートが復活してモラルを殺害しナイスにも発砲した!?…ってところで終了。
伏線放置した上に謎をぶち撒けて二期に続くみたいだけどちゃんと締めくくりは付けて欲しかったです。
{/netabare}

【総評】
モラルが暗躍し対決に至る全体としてのストーリーは好みの部類だったんですが
能力、個性、発動条件と言った設定が全く生きておらず
各話ごとのストーリーが非常にチープに出来ていて不満が溜まりっぱなしでした。
おまけに作画は近年希にみる酷さでアクションもカクカク。
折角の異能バトルが全く生きてなかったです。
はじめちゃんやコネコやハニーといった可愛い処が
ちゃんと可愛いく描けて居ないのも無惨。
他キャラも含め魅力が引き出せていませんでした。
声優さんについては程々に豪華ではありますが
演技を魅せるシーンも殆ど無かったように思います。

本当に色々目を瞑って『全体のストーリー』を楽しんではいたんですが
結局は次期に丸投げするENDで落胆してしまいました。

二期を観てからではないとちゃんと評価は出来ませんが
一期単体だと最低クラスの評価をせざるを得ません。
まだ観てない人は時間の無駄になるやも知れませんので
二期の評判を聞いてからでの視聴をオススメします。
一見して好みの作風でついつい引き寄せられてしまいましたが今期の地雷アニメでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 41
ネタバレ

カルマるかIS さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

探偵×異能バトル=最高にかっこいい!!(九話感想追加)

~簡単物語説明~
限られた人間しか持つことのない異能(ミニマム)そのミニマムを持った人間をミニマムホルダーといい主人公(ナイス)もそのうちの一人であった。ナイスとムラサキという探偵コンビ(ハマトラ)が事件に巻き込まれていく話です
中二なかんじが多いですが男として異能系バトルアニメは興奮してしかたがありませんw

第一話視聴しました~{netabare}最初はちょっと色使いが変な探偵アニメかな?と思っていたら能力とか使っちゃうから完全に引き込まれましたw物語の鍵となるのはやはりミニマムだけを狙った殺人事件でしょうね
なんかデュラララと功殻機動隊を足して二で割ったようなかんじに近いような気がしますがとりあえず面白いので視聴決定です!次回も楽しみですね{/netabare}

第二話視聴しました~{netabare}今回は最後のほうにおそらくラスボスであろうキャラも登場して盛りだくさんでしたね。なんだかんだいって今期のなかでもなかなか面白い部類に入ってる気がしますね
昼休みの購買にいくシーンはよくある光景をただただやってるだけかと思ってたけど爆弾魔のシーンにつなげたのはよかったです。ただキャラのミニマムの能力がいまいちはっきりしていないのが残念ですね。今のところ退屈せずに見れているのでこの先にも期待ですね{/netabare}

第三話視聴しました~{netabare}今回は物語の行く先がみえてきてとても面白くかんじました。これからの伏線になりそうなものも多くこれから大いに期待が持てますね!
今回の感想に入りますね
ミニマムホルダーという、いうなれば神に選ばれた能力を授かった人間は将来を約束されたも同然ということだけあってそれを毛嫌いする人もいるようですね。今回気になったシーンが二つほどあり一つ目はアートの過去がわかり闇落ちしてもおかしくない状況になっているということと、はじめが「これみたことある」といったシーンですね。最後に関してはいづれ大きなものに関わっているきもしますね。一番最後のシーンでこの子を助けるといっていたシーンではナイスが写っているのですがその奥にはじめものっていました
普通に考えれば一番大きく写っているナイスを助けるといっているように思えますが、ミニマムホルダーであり学園トップの成績をもつナイスをたすけようとしますかね?そういう風に考えると裏があるような気がします
なかなか面白くなってきているので次回も楽しみですね!{/netabare}

第四話視聴しました~{netabare}新キャラ登場でさらに盛り上がってきました!しかもハニー可愛いからそこらへんも満足ですwほぼ一話簡潔ですが今回みたいに前回のモラルの考えとナイスの考えが近いことで事件を解決するなどの伏線があると見てておもしろいですよね!この二人が今後どうやって敵対するかもみどころですね
それにしても途中であった婆ちゃんと密輸犯のカーチェイスおもしろかったですw最近の婆ちゃんはすごい!!次回も楽しみです{/netabare}

第五話視聴しました~{netabare}てっきり今回は温泉のサービス回だと思ってたけど事件も起きたし、黒幕がモラルというちゃんと繋がっていて素直に感動しました!まあ、事件の犯人がああいうキャラだからネタにしか見えないんですけどねwしかも今回はいつも食べてばかりのはじめも活躍しましたね!まだミニマムの能力がよくわかりませんが飴みたいなものが能力の発動源になっていることは確かですね
しかし最後の警察の爺さんの行動が気になりますね。裏でモラルと繋がっているのかとおもいましたがおそらく変身のミニマムで別の人が化けているということを信じましょう!次回も楽しみです{/netabare}

第六話視聴しました~{netabare}バースデイたちの過去編はなかなかよかったけど声優がちょっとあれだったのが残念ですね。あと体に静電気まとわせてパンチすれば倒せちゃうってのもどうなのかな...
まあ、今回はナイスがモラルまでたどり着いたという大きなことがあったしよしとしますか!というか前回ナイフで刺してたやつはやっぱり変身能力のモラルでしたねwこの先が楽しみです{/netabare}

第七話視聴しました~{netabare}今回はいろいろありすぎて整理するのが難しいですねw孤独とは弱者が経験するものだけどその逆でもあり強者には強者の孤独がある。それを解決するためにモラルは動いてるけどアートとは全く考えが合わないですよね。どう考えてもアートは殺されてしまったと考えるしかありませんが死んでから復活のミニマムが宿るとか言う展開もあるのかな?最初の頃の予想とだいぶづれてい来たので全く話の展開が読めなくなってきましたね!なかなかいい展開になってきたので期待です{/netabare}

第八話視聴しました~{netabare}ちょwちょっと待ってwあれ?前回アートが死んでそうとういいかんじできてたのに今回はサービス回?ハニーの水着が見れて大満足だけどタイミングが少しだめなきが..それにナイス!最初のほうでこいつらは雰囲気で繁華街では遊びそうにないって決めつけないでよ(泣き)なんか悲しくなってくるよ!wなんというかこのアニメはあと少しってところで道から外れて失敗していますね。雰囲気だなないようだのはなかなかいいのに宝の持ち腐れ状態になってしまっているのはもったいないですね。しかしこの後挽回して終わりよければ全てよし!にして欲しいですね{/netabare}

第九話視聴しました~{netabare}前回が微妙だったぶん今回はなかなかよかったんじゃないですか?素性が全く分からなかったスリーの過去に触れていたけどこのアニメって2クールなんですかね?それにしては早足だし1クールにしてもおろそかになってる分が多い気がしますね。とりあえずだれるのだけは回避して欲しいところです!本当にこのアニメはいろいろと惜しいので頑張って欲しいですね!{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

ツミツミン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

超能力を持った少年少女たちのお話♪

★あらすじ★
舞台は横浜。ミニマムという超能力を持った主人公のナイスは「ハマトラ探偵事務所」の仲間たちとともに横浜の数々の事件を解決していく。ある日、ナイスたち「ハマトラ」探偵たちは彼らの旧友で警察官のアートから、ミニマムホルダーだけを狙った連続猟奇殺人事件について告げられる。その裏では人工的に開発するミニマムの研究が進んでいて…

★キャスト★
ナイスー 逢坂良太
ムラサキー 羽多野渉
はじめー 加藤英美里
アートー 神谷浩史
レシオー 中村悠一
バースデイー 福山潤
ハニーー 喜多村英梨
スリーー 村瀬克輝
コネコー 安野希世乃
マスター- 斧アツシ
セオー 岡本信彦
レイー大橋彩香
モラルー 小野友樹
モモカー 緒方恵美

豪華声優陣!

★感想★
私のお気に入りの棚に入っているアニメの一つ♡ ハマトラ、大好きです!このアニメのストーリーを簡単に言うと、超能力を持った少年少女たちのお話です(スリーだけは少年じゃありません)。そして何か他のアニメとはちょっと違う感じw最初観た時は、「こんな風なアニメもあるんだな〜」って思ったのを覚えています。
ハマトラの絵とかを見ると、なんかシリアスなバトル系のアニメなのかなって最初は思ってました。そして1話目。案の定、羽田野さんのシリアスな低い声で始まったのだけれど、ナイスの行動に爆笑。そしてその後のカフェシーンも爆笑です。

お気に入りのキャラはバースデイとマオです。バースデイは福山さんが役をやっているので、たぶんアドリブも所々してるんじゃないかな…第1話目で、レシオの新車が壊されたときに、福山さんの「Oh, コロンブス」っていう台詞の言い方がすごく笑えました。さすが、福山さん笑笑。そして、マオ。アニメではあまり出番がありませんが、すごくいい味をだしています。いつも緑色の中国服を着た、情報屋です。見た感じ、ハマトラ探偵(特にナイス)には情報を売りたくないようですが、まあなんだかんだ言ってちゃんとハマトラを助けています。(情報がなかったらモラルが誰か分かんなかったしw)そういう所が、たまらなくカッコイイ!!><泣

いつも楽しくやっているようなハマトラ探偵団。そんな個性豊かなキャラたち一人一人には、それぞれに悲しい過去が…涙。ミニマムを持つものと持たないもの----強者と弱者。こういう設定だから意外と深いお話です。もしもこういう世界が本当にあって、私がミニマムを持たない人だったら、私も後発ミニマムホルダーになってたかも…人間の欲って、怖いですね。

最後は、絶対「えーっ!」で終わります。私なんか、開いた口が塞がらない状態に。(アートォォォォ!!!)

ちなみに、ハマトラの監督は暗殺教室と同じ、岸誠二さん!だからなんとなく、雰囲気とか似てたのかなw

★主題歌★
オープニングテーマ:「FLAT」
by livetune adding Yuuki Ozaki(from Galileo Galilei)

エンディングテーマ:「Hikari」
by 羽多野渉

どちらも、ハマトラにピッタリの曲だと思います。結構激しいです。でも大好き♡

まだ観ていない方は、ぜひ一度観てください!すごくオススメです><

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

67.0 8 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング8位
世界征服~謀略のズヴィズダー~(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (908)
4586人が棚に入れました
過去の指導者たちが思い描いた世界征服は、ただの妄想に過ぎなかった。世界征服とは―いまだかつて誰も為し遂げたことのない栄光。一人の幼女、星宮ケイトに為されるまでは、それがどれだけ恐ろしく輝かしい行いなのかを知る者は存在しなかった。「我らがズヴィズダーの光を、あまねく世界に!」

声優・キャラクター
久野美咲、花江夏樹、M・A・O、伊瀬茉莉也、花澤香菜、寿美菜子、鳥海浩輔、広田みのる、山崎エリイ
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

幼女と歩む世界征服

「我らがズヴィズダーの光を、あまねく世界に!」
幼女:星宮ケイトと歩む世界征服への道のり。

幼女の戯れ言かと思いきや本当に世界征服を目指す組織の物語でした。

補助輪チャリだったりたどたどしい口調や動作だったりあどけないケイトですが
一度演説させると、その知識と信念とカリスマ性を強烈に感じさせてくれます。
このギャップは癖になってしまいそう。
観る前はチョット下らない系かな?なんて思っていましたが
意外と知的なストーリーが軸になりそうです。
まだ活躍はありませんがケイト以外のキャラも濃そうですし
それに他の組織(正義の組織!?)も絡んでこれからどう進むのか楽しみです。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※2話感想{netabare}
前回はバタバタしてたので改めてキャラ紹介回って所ですね。
ヴィニエイラ様(ケイト)、ドヴァー(明日汰)、プラーミャ様(逸華)、
ピェーペル将軍(吾郎)、アジーン(ヤス)、ウーム教授(ナターシャ)、ロボ子
皆、特徴的で楽しいメンバーではあります。
プラーミャとピェーペルは名字同じなので兄妹とかですかね?

後、どう見ても駒鳥さんはロビンなのだけど
コチラとはお約束通り恋が芽生えたりするのでしょうかね?

今の所、悪の組織視点ではあるけど王道を歩んでいます。
このまま無難にキャラものとして楽しめる作品になるのか、
シナリオ捻って勝負に出るのか。興味津々です。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
喫煙者死すべし! 喫煙者の方には痛い話だったかも知れません。
時代の流れからすると一見、善行にも見えますがやり方が過激でやはり悪の組織でした。
とはいえ、彼女たちは悪を成すと言うよりは自分達の欲求・欲望のために
全力でワガママを通す生き方をしていて痛快さを感じてしまいます。
その辺りがこの組織の魅力の様です。

メンバー同士の深い付き合いもちらりと垣間見られた今話でしたが
次回は更に掘り下げた過去が観られそうです。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
ズヴィズダーのエネルギー源がウドだったとは…。
今回はその親株探索とナターシャ掘り下げ回でした。
暗闇の中ケイトはナターシャへ光を与え絆が生まれた事が分かったと同時に
ナターシャの両親の行方、ロボ子の正体、妖精とは何なのか等
多くの謎がバラ撒かれストーリーとしても楽しめそうです。
【予想】{netabare}
ズヴィズダーの他にも妖精を崇拝する別の悪の組織でもあるのかなという気もします。
ロビン達と共闘する展開もあるやも知れません。
{/netabare}{/netabare}

※5話感想{netabare}
明日汰と駒鳥さん互いの正体がバレそうでバレない
こういうアニメでのお約束の展開でした。
でもこれでは余りに王道過ぎて満足できないです。
5話までかかって使い過ぎに思いますが、
ここまでで各キャラ紹介が終わったので
次回からストーリー&ケイトのカリスマ性の復活に期待したいです。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
全員で中学に潜入!というゴリ押しで来ましたが
やっとこの作品のらしさと言うか色が出て一話で感じた期待感が戻ってきました。
(3話以外は王道でやや不満がありましたので…)
幼女が世界征服という無茶を立ち上げたのですから
王道を歩むのではなくこういう道無き道を歩む痛快さ、無茶さが欲しかったのです。
スベるの必至状態での明日汰への無茶ぶりとか気の毒でしたがね…。
後はケイト中心に良く喋らせてテンポよく楽しませつつキャラを引き立て
そのカリスマ性を匂わせてくれれば成功する作品だと思います。

肝心の宝探しの方はどうやら白鷺さんやホワイトライトの罠の様です。
ズヴィズダーがどう切り抜けるのか後半が楽しみです。
…そしてロビンのドジっぷりも何気に楽しみです。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
頭が「?」まさかこんな展開になるとは!
まるで夢幻…このまま幼女が魔神化して世界征服を成す事となって行くのでしょうか?…

ケイトが意志を持ち、そのわがままを通していく事で征服していく展開を思い描き
また楽しみに期待していたのですが、
無意識の中、魔神化(巨大化)したケイトがまるでゴジラの如く暴れる意味不明な展開に
面食らい期待とのズレに困惑と不安を感じてしまいました。

が、しかし!終盤現れた都知事の存在で気持ちが一変。
今後の展開に含みを感じますし今までの言動も色々と伏線になっていた事を感じ
キャラ物に止まらず意外にちゃんとしたストーリーが楽しめる作品なのだと思い直し
当初の期待と別の期待が生まれつつあります。

今回単体で観ると意味不明な事が多いのですが将来的には色々繋がって
話としては纏まると思っています。

明日汰の家族について【考察と予想】{netabare}
今回終盤で色々ヒントと思われる描写が出ていますので
現状での考えや予想を書き留めておきます。

・1話冒頭で明日汰が言い合いをしていたのは父の都知事と判明
・その電話では「家に帰っても誰もいないだろ!」とか
 「世界征服でもしろ!」とか言っている
・家族写真には明日汰と共に妹らしき人物が写っているが眠っている様子

等から色々と推測して
今回プールで見た世界は明日汰の妹が見る夢の世界と繋がっているのだと思います。
ケイトと彼方の世界で話していたのも明日汰の妹で
きっと彼女はどこか別の所で眠り姫の様になっているのではないかなと思っています。
ケイトも明日汰の妹もぬいぐるみを抱いているので
これが精神をリンクさせるアイテムになっている模様。
二人は同一の可能性もありますが…。

都知事が電話していたのはナターシャの話(4話)にも出てきた謎の組織で
ナターシャの両親同様に子供を救おうと組織を手助けしているのでは?
今時、黒電話で話していたのも古風な組織の雰囲気を匂わせています。
都軍やこの組織との戦いは不可避になりそうです。

また、都知事が喫煙者である事も分かりますのでコチラも含みになっていそう。
謎の霧モヤとタバコの煙って因果関係がありそうです。
ついでに言うとドヴァーのガスマスクが途轍もないお役立ちアイテムになるのかも。
{/netabare}
現時点ではかなり想像力に頼った予想で確証はなく的中率低いかも知れませんが
予想と異なったとしても個人的にはストーリーとして期待できるかな
と思える根拠になっています。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
ホワイトライト指令と鹿羽一家の悲しい因縁が見えた回。

一話完結にするのは勿体ない気のする内容でした。
ピエールの男気や香織の心境等もう少し背景をじっくり見せれば
緊張感や感動に繋がった気がするのですがやや即席だったかな。

ただ鹿羽一家と香織については次回以降更なる掘り下げは望めそうです。
何があって裏切り裏切られる事になったのか興味を惹かれます。

ケーキを美味しいと喜ぶ今回の締めは好きでした。
吾郎にとってピエールが作ったケーキの味は忘れられないでしょう…。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
温泉でのんびり回と思いきや
ロビンがドヴァーやイーグレットの正体に気付く展開は勿論ですが
他にも
『温泉での底の方で繋がっていたのか発言』(ウド地下と掛けている?)
『ケイトのおねむの時間』~『破壊された街並』(この間に魔神が暴れてる?)
『指令の車の助手席にぬいぐるみ保持したヤス』(やはり繋がってたけど目的は?)
あと、細かいのだと『大量のみやげを買う指令』『日光を眩しがるケイト』
等、気になるカットや台詞が多く気が抜けませんでした。

かなりの伏線が残っていますが終盤に向けどのように展開するのか見物です。

色々な展開が予想出来るこの作品ですが、大きな鍵となっていそうなのは『夢』。
夢に焦点を当てて一つの仮説を考えてみます。
【考察】{netabare}
『この世界はケイトの夢で出来ている』という説が私の中で生まれています。
全部が夢とか、結局夢オチという訳ではなく、
夢の中に入り込んだ者達の群像劇になっているのかなと。

明日汰との出会いでも「夢を見せてやる」でスタートしていますし
他メンバーも何らかの不安を抱えてこの世界に入り込んでいるのではないでしょうか。
そしてホワイトライト(白光)の人達はそういった人を
起こそうとしている人達なのかなという気がします。(ヤスも多分そっち側)
駒鳥さんに関してはちょっと異質な気がしますのでケイトの分離体なのかも。
家族写真の明日汰の妹らしき人物はケイトに駒鳥さんを少し足した雰囲気でもありますし。

世界征服者=夢を見ている張本人と言う事ではないでしょうか。
皆が目覚め誰も居なくなれば自分だけの世界となり征服が達成されると言う事なのかも。
今回ケイトは眩しがっていましたので目覚めの時は近いのではないでしょうか。

伏線回収や説明がしきれない部分も多々ありますし
私自身も確証している段階ではないのであくまでも仮説の一つと言う事で。
現実を夢が浸食してる説とかもありますが、それは書かなくてもいいかな…。
{/netabare}{/netabare}

※10,11話感想{netabare}
強者こそ正義と言わんばかりの都軍の侵攻。ズヴィズダーピンチ!
都知事が一気に支配欲に駆られ行動しているみたいでどうなってるんだ?
なんて思っていたら既に人ではない様子。
ラストスパートに入り、かなり無茶苦茶で展開が荒い気がするんですが
伏線やらも回収して上手く着地してくれるんだよね?…大丈夫だよね!?
{/netabare}

※12話感想{netabare}
ドタバタと今まで征服してきたものも利用して都知事退治で締めくくり。
バラ撒いたはずの伏線には触れる事のないものも多数あり消化不良。
この終わりだと夢や巨大とか振り返るとやはり意味不明で道筋が繋がっておらず
シナリオが至る所でささくれ立っています。
もう少し洗練されたシナリオに期待していたのですがね…。
世界征服にしても皆と知り合いになると言う知名度的な意味が強く
そういう意味なら過去世界征服した人居るんじゃないか?とも思ってしまいます。

それとピエール生きてたのか!
{/netabare}

【総評】
可愛かったり味のあるキャラが多くドタバタコメディとしては楽しかったのですが
シナリオとしては意味深なシーンやカットがありながらもその殆どを放置してしまい
とても満足できる内容ではなかったです。
これなら下手に凝らずにキャラの魅力で押し切れば良いのにな…っと思わずには居られません。

毎週楽しんで期待も膨らんだんですがラスト3話でチープな着地に導いてしまい
印象を落としました。
これだとオススメっていう訳にはいかないですね…。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 38
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

カワイイ系世界征服物語

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ハイテンションなギャグアニメ、時折シリアス、といった作風。

世界観はなかなか面白かったので、あと一歩踏み込めれば、名作になれたかもしれない勿体なさを感じました。

まあ、けっこう楽しめたんですけどね。

まずOPにやられた~♪ 坂本真綾さんファンとしては喜ばずにいられない! 坂本さんといえば、「あまんちゅ」のOPのようにゆったりした曲調が多いけど、こういうアップテンポな曲も良いよね~♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
このアニメの上手さは、「日本中が内戦状態の中、中立地帯として自治を守ってきたウド川市」を舞台にしている(のにそれを終盤まで視聴者に伏せる)というところ。

だからこそ、「世界征服」を掲げる「ズヴィズダー」にも一定の正義が生まれる(しかも、悪の結社が主人公サイドであるという前提はギリギリまで守られる)。

そうでない(平和な日本国の中での話だ)と、テロリストを賛美するという、今の時代だと色々と叩かれそうな要素を抱き込むことになるからね。

キャラ的には、たくさんの女性キャラが出てきて、皆カワイイものの、皆さんぶっ飛び過ぎてて、イマイチ萌えられず(汗)。強いて言えば駒鳥さんには切なくさせられた。吾郎は好きなオッサンキャラだった(そして9話のパロネタには笑わされた)が、ラストの展開でえぇぇ~!?ってなった(義理の妹やん)。

全体を通し、「ハイテンションなギャグアニメ」という枠を突き破りきれなかった印象がある。「ローリング⭐ガールズ」や「キルラキル」に芸術性で一歩及ばずといった感じ。

せっかく、2話~5話でテンポ良くキャラの紹介を済ませたのだから、6~8話を使って、ガラッとシリアスにして、独特の世界観を深めて(例えば、古代ウド川文明の時のケイトの話をするとかして)いき、9話の温泉回はそのまま生かし、ラストに繋げていくような構成の方が良かったと思う(放課後秘宝倶楽部編はイマイチだった)。

やはり、ケイトの言う「世界征服」が何なのかが分かりにくかったし、その動機もよく分からない(重みがない)感じだった。だから、「ズヴィズダーファミリー」の関係性も、希薄に感じた。なぜ命や人生の全てをケイトの夢(世界征服)にかけられるのかが伝わってこない。「命を救われた」だけでは、不十分に思う。

そこさえクリアできていれば、更に良いアニメになったと思う。「可愛さと気楽さとシリアスの程よい落とし所」を狙ったというのはわかるので、まあ(私がシリアス好きだから)好みの問題なのかもしれないが。

もっとも、それ(シリアス展開)を期待させたのは、第1話冒頭の「征服後の世界」を見せられたからで、その点は、何も伏線回収していないと思うんだが……大丈夫なんかな(アニオリ作品で大風呂敷広げすぎたか)?

いずれにせよ、「戦いはまだまだ続く」的なラストなので、2期があるなら(冒頭の伏線回収にも)期待します!
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
第1話
世界征服後の世界? それとも、ラストが第1話に繋がってるパターンかな? ケイトは、異能力者なんですね。世界をどうこうしたいから征服する、ではなく、世界を征服したいから征服する、しかもそれがヒロインというのはなかなか新しいですかね。

なんだろう? 不思議なアニメですが、どこか「廻るピングドラム」を思い出した(あそこまでぶっ飛んでませんが)。

第2話
逸花回。逸花の飯を食べた時の明日汰のリアクションは、古典的だけど笑ったw 明日汰の名前を連続で間違えるくだりは、化物語を思い出させ、少ししんみりした。

第3話
吾郎&安兵衛回。立てよ国民?w 私は非喫煙者者だけど、あんまり気にならないけどな、煙草の煙。私は健康面&金銭面から吸わないけど、煙草吸ってるキャラとかシーンとか、普通に格好良いとは思う。これまではふざけつつもストーリーを流してたけど、今回は一時停滞? こっち(ギャグメイン)でいくのかな?

第4話
ナターシャ&ロボ子回。キャラの掘り下げを二人まとめて行い、テンポを早めているということは、中盤以降はストーリー重視かな? ナターシャが意外と若くてびっくりw

第5話
駒鳥さん回。そして触手回w 意外な展開&真の意味で正しい「別にあんたの為にやったんじゃないんだからね」……あれは笑った(笑) ラストは二重だまし。ナイスな脚本でした♪

第6話
学校生活を見せるわけですね。なぜか何度も寝落ちしたw

第7話
トンデモ展開の後に、説明不足のまま無理矢理に収束。まあ、伏線になっていることに期待しよう。

第8話
世界征服は、いつ進むんだろう? 敵(政府)側にはズヴィズダーの身内が多いようですね。家族ネタ(和解)をメインにするつもりかな?

第9話
安定の温泉回。そして、吾郎の食レポは「孤高のグルメ」の「井之頭五郎」のパロディ(笑) 吾郎つながりやね(視聴対象的に、分かる人少ないんじゃないw)

第10話
なんだ、ロリガのような世界観だったのか? 敗退後のロボ子の扱いには、胸が痛くなった。戦場で「正義」をうたった「勝者」がどのような行いをするのか……ニュースでしか知らないことだけど、アルことなのかなぁ。

第11話
ケイトの真実。なんかちょっとだけ、「鋼の錬金術師」の「お父様」を思い出した。駒鳥さんと明日汰のやりとりは、胸が切なくなる良いシーンであった。

第12話
やはり、なんかロリガっぽい(笑) それがこの作品の良さなのだろうけど、途中途中にはさまれるギャグ要素が邪魔だった。最終バトルは、思いっきりシリアスにして、熱い展開にした方が、ギャップが効いてて良かったと思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

GvwT さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

感想

アニメオリジナル作品
世界が1人の幼女によって征服されるお話

以下各話感想的なもの
第1話
{netabare}主人公の明日汰は家出中
なんなんだ戒厳令って
いきなり街の店やらなんやらが閉まってる
変な幼女キタ━(゚∀゚)━!!
「我が名は星宮ケイト、またの名を悪の秘密結社ズヴィズダーの総帥ヴィニエイラ様だ!」
うん、可愛い

戦闘員的な奴らのキャラが濃すぎる
こんだけの力があったら世界征服できそうな気がするな
てか冒頭の感じからすると本当に世界征服するんでしょう

ラストの白いのは正義の味方かな?{/netabare}

第2話
{netabare}飯に釣られてズヴィズダーの拠点に来た明日汰
あのちっこいプニプニはクルクルって名前なのか

いきなり奥から怖い人だ!
逸花が料理担当だと分かった途端食卓から消える一同
まあそういうことですよね、察してくださいww
名前がロボ子とか安直すぎる
メシマズをちゃんと指摘できる明日汰くんすごいです!{/netabare}

第3話
{netabare}ヴィニエイラ様のタバコへの憎悪が異常なのです
まあ俺もタバコの臭いは嫌いですけどね
非喫煙者の庶民もズヴィズダーに賛同し、何やら大変なことになりそうな予感
てかどんだけ非喫煙者いるんだよ
5人に1人くらいは喫煙者じゃないのか?

西ウド川市の喫煙者が排他されていく
そしてヤスも・・・
生き残った喫煙者たちは「最後の楽園」へ集結
そして全面戦争へ!
怒ったヴィニエイラ様ってそんなに強いのか!?
3話にして早くも征服失敗(・ω・`){/netabare}

第4話
{netabare}僕もナターシャと同じ布団で寝たいです(-_-)゜zzz…
一万二千年周期か
どこかで聞いたことのある数字だなヽ(´▽`)/
西ウド川市の地下に古代遺跡が1?

すぐお昼寝しちゃうヴィニエイラ様カワイイ
ナターシャってウクライナ出身だったのか
両親はどうなっちゃったんだろうね
おしべとめしべをピーするんですね
わかりますwww
なんかいい話チックに終わったけど、果たして本当にいい話だったのだろうか??{/netabare}

第5話
{netabare}あれ?いきなりバトルしてる?途中の回抜かしてしまったか??
と思ったらそんなことなかったε-(´∀`*)ホッ
まさか蓮華ちゃんがホワイトロビン!?
バレバレですよね...

女子更衣室に入って「女の子の匂いがする」とか完全に変態さんです
とうとう出やがったぜ、お決まりの触手攻撃
さすがにそれはマズイと勢いでロビンを助けてしまった明日汰
これは後々(○゚д゚)ャバィカモ・・・
逆上がり出来て良かったねヴィニエイラ様!{/netabare}

第6話
{netabare}学校は安息の地、聖域だから守りきる
完全にフラグを立てて即効で回収しましたね明日汰くん(笑)
明日汰の学校にあると噂になってる秘宝"ウドの花嫁"を潜入捜査するズヴィズダー一同
五郎さんの潜入の仕方が不憫すぎる・゜・(ノД`)・゜・

秘宝倶楽部への潜入に成功
なぜかウド川踊りを無茶ぶされる明日汰
これはひどい・・・
しかし倶楽部そのものが罠だったみたい
ここからどうなることやら{/netabare}

第7話
{netabare}結局駒鳥さんも参加することに
相手がホワイトライトということに気づいた五郎さん
しかし足の親指だけじゃ通信が上手くできない(-_-;)
明日汰が踊ったら石が光りだした!?
明日汰の踊り恐るべし!

変な集団が結界を破って突入っしてきた
その最中、ケイトと明日汰は石の光ってたプールの中へダイブ
変な世界にワープしてケイトが巨大化して再び元の世界に帰ってきた!?
どういうことだってばよ???
明日汰は征服されない能力の持ち主みたいです
そして突入してきた集団は都知事(明日汰の父親)直属の部隊ということが判明Σ(゚д゚lll){/netabare}

第8話
{netabare}ホワイトファルコンが登場!
久しぶりに羽を伸ばすことになった明日汰
ケイト&ロボ子と一緒にロボ執事ショーを見ることに
メイド役をやっているファルコンに洗脳をかけられたケイトたち3人
どうなることやらアワ((゚゚дд゚゚ ))ワワ!!

ピエールのおかげで団員のもとへ駆けつけることに成功した五郎さん
そのままファルコンとの戦闘へ、、、
意外といいバトルしてたな
ファルコンの正体は五郎さんと関わりがあったみたい
てか今回は五郎さん回だったな
ヤスはどうなるの???{/netabare}

第9話
{netabare}ズヴィズダー一味とホワイトライトが慰安旅行で同じ温泉宿に
また仮面かよ、、、
温泉でベタなすれ違いキタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!
ドヴァーとホワイトロビンが角でぶつかるというまたもやベタな再開を果たす
しかしそこをイーグレットが目撃(・□・;)

イーグレットの勝手な行動で争いが始まってしまった
やはり注目の戦いは旅館の老夫婦ですねwww
イーグレット&ドヴァーの正体を知ってしまった駒鳥さん
そして裏切ったであろうヤス
さらに最後の爆発
急展開すぎるぜ!!!{/netabare}

第10話
{netabare}開始早々基地を爆発されたズヴィズダー
この顔にズヴィーときたらズヴィズダー、ということでめっちゃ指名手配されてる
敵に囲まれてしまったズヴィズダー
五郎さんとロボ子が犠牲になってしまった、、、

罠だとしても行くしかない
ケイトがいるから大丈夫!
ケイトへの過剰とも言える信頼はどこからきてるのだろうか?
見事に罠にはまるものの、ホワイトロビンいや駒鳥さんが自分の中の正義を信じて行動を始める
テライケメン(//∇//)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

70.2 9 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング9位
バケモノの子(アニメ映画)

2015年7月11日
★★★★☆ 3.8 (637)
4205人が棚に入れました
原作・脚本 細田守監督。


舞台となるのは、人間界のほか、動物のようなバケモノが住む「渋天街」が存在する世界。

人間界「渋谷」から「渋天街」に迷い込んだ一人ぼっちの少年が、強いけれど身勝手なために孤独だったクマのようなバケモノの剣士・熊徹と出会うことで物語が展開する。

少年は熊徹の弟子になり、九太という名前を与えられ、彼と共に修行や冒険の日々を送ることになる。


声優・キャラクター
役所広司、宮﨑あおい、染谷将太、広瀬すず、山路和弘、宮野真守、山口勝平、長塚圭史、麻生久美子、黒木華、諸星すみれ、大野百花、津川雅彦、リリー・フランキー、大泉洋
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【ネタバレ無し】熊徹と共に吠えろ!!

2015年7月より劇場公開
本編119分


【前置き】

細田守監督の長編映画第4弾。
(ONE PIECEの映画を除くと。)
「時をかける少女」の頃は、原作を上手くアレンジし名作に仕上げた監督の手腕が高く評価されておりましたが、「サマーウォーズ」以降、その評判は一般層をも巻き込むカタチで大きくなり、今やポスト宮崎駿とすら呼ばれるまでとなり、その観客動員数も他のオリジナルアニメとは一線を画すレベルとなりました。
それに従い、批評する側の目線も高くなったり、偏った意見も多くなっていった印象を受けました。

私的には、監督の作品はどれも大好きです。
大手を振って褒められるかどうかはともかくとして。
なので、評判が上がるのは勿論嬉しいのですが、批評の中には闇雲な感情論による悪態でなくしっかり的を得ている意見も多くあり、色んな意見から新たな視点を得る機会に恵まれたことに楽しさも覚えました。


前置きが長くなりましたが、そんな監督の第4作目。
普段はあまり映画館へは足を運ばないのですが、知名度の高い細田監督の作品だけは評判が出尽くす前に見ておきたいと思い、前作品らと同様に出向いて来ました。



【あらすじ】

人間界「渋谷」とバケモノ界「渋天街(じゅうてんがい)」という、通常交わることのない二つの世界。
ある日、とある事情から渋谷で途方にくれていた少年「蓮(れん)」は、渋天街の熊のような風貌のバケモノ「熊徹(くまてつ)」と出会います。

蓮は、熊徹から強くなるため弟子になるよう説得され、渋天街で「九太(きゅうた)」という名を貰い、日々修行に明け暮れるのでした。

8年後、成長した九太は偶然渋谷へ戻ってしまうのですが、そこで高校生の「楓(かえで)」から新しい世界や価値観を吸収することで、自身の生きるべき世界を模索するようになります。

そんな中、両世界を巻き込む事件が起こるのです…………。



【(劇場公開中なのでネタバレ無しで)語ってみる】

監督の他作品と比べて、本作はどこが優れていたか。
それは、この少年漫画的なシナリオからくる『熱さ』にあると、私は思いました。
サマーウォーズでもあった、「キングカズマVS人工知能ラブマシーン」の徒手空拳の格闘シーンが好きな人なら、本作でもまず燃えられるでしょう。
徒手空拳の格闘技だけでなく、本作はバケモノ達(と言っても怪獣ではなく熊男や猪男のような人型)による格闘技で、非常に力任せであり泥臭いところもあるのですが、迫力は満点でした。
作画は前作同様、映画であることを差し引いてもしっかり描ききれており、そこから上記のような魅せるシーンの更なる力の入れようは視聴者を大いに湧かせてくれます。
約2時間とアニメ映画としては少々長い部類ですが、私は一度も退屈させられるようなことはありませんでした。


ただ、映画のテーマとしては少々監督の引き出しが少ないと感じてしまったのも正直な話。
本作は、異種間を含めた「親子の絆」を描いた作品。
それこそ、前作「おおかみこどもの雨と雪」でもそうでしたし、広く家族と捉えれば「サマーウォーズ」でもそうでした。
細かく分ければ「おおかみこども」は完全に親の視点である為、本作とはまた少しテイストも対象となる年齢層も違うのですが、端から見れば一緒である時点で、多くの視聴者に既視感を与えてしまう点は残念です。
加えて、「熊男」「狼男」というのもまた、ニアミスしてると言わざるをえません。
舞台設定こそ監督の作品の中では新しい「渋天街」も、それこそ他作品で言えば見慣れた世界観であり、新鮮味には欠けてしまいましたね。


キャラクターに関しても、主人公の「九太」は、幼少時代は横着な熊徹のもとで子供なりに必死に学ぼうとする(加えてコミカルな)様に心打たれ愛着を持てたのですが、8年後のスマートになった青年「九太」は少々魅力に欠けました。
なんと言うか、見た目も含めて格好良過ぎたんですよね。
これは、前作でも主演声優を務めた「宮崎あおいさん(幼少期の九太)」と「染谷将太さん(青年期の九太)」とのキャリアの差も大きかったのかもしれませんが。
彼の見せ場のシーンも、そこに至るまでの過程や肝心の敵が少々腑に落ちなくて、首を傾げながらということもありましたしね。

何より、九太の師匠である『熊徹』が非常にキャラ立ちしている為、主人公の九太の活躍が、どうしても霞んでしまうんですよね。
私的には、青年九太が頑張るどのシーンよりも、熊徹が無骨に挑みかかる格闘シーンのほうに目を奪われてしまいました。

まず「役所広司さん」の演技が抜群に良いんです。
声をヘンに作っているわけではなく、でも役所広司さんの地声とも少し違う、まさに「熊徹」というキャラクターを自身で作り上げて演じ切った感じでした。
横柄で、人の話を聞かず、短気で、ぶっきらぼう。
そして、たった一人で自身を鍛え抜いて、自分の力で強くなった…、…強くなってしまった熊徹。
そんな男が、世界の違う人間の子供に目をかけ、なんだかんだで必死に育て上げていく様。
泣くには至りませんでしたが、やっぱり心に訴えるものがありましたよ。

この作品の評価は、この熊徹が好きになれるかどうかが大きな分かれ目となると思いますね。
私は、こういう男臭くて人情的なヤツ大好きなんです。
弟子になりたいかと言われれば、それはまた別の話なんですけどね……(笑)

勿論、魅力的なバケモノは熊徹だけでありません。
やはり見た目もインパクトのあるバケモノ達が中心となるのですが、中でもその熊徹の元で九太に目をかける豚顔の僧侶『百秋坊(ひゃくしゅうぼう)』は魅力的でした。
度々の彼の諭しがあってこそ、九太も…そして熊徹も、道を違えず成長出来たんでしょうね。
視聴後に声優さんが「リリー・フランキーさん」だと知りましたが、とても落ち着いて演じられていて、あの声だからこそここまで好感を持てるキャラになったんだと感じました。


主題歌であるMr.Childrenの『Starting Over』も非常に作品に合っている名曲でした。
いつぞや、ONE PIECEの主題歌を担当された時の曲は個人的に好きではなかったのですが、今回は自分にとっても大当たりでした。
このレビューも、この曲を何度もリピートしながら作りました。
聴くと自然と作品の良いシーンがフラッシュバックする、そんな1曲でしたね。



【総評】

映画館で見る価値があったかと言われれば、私的には十分ありました。
ただ、やはり初見且つ映画館というインパクトも含めて、評価が上乗せされた感はあるので、そういう意味では少し抑え気味な評価となるかもしれません。
まだ前評判の無かった「サマーウォーズ」を公開初日に映画館で見た時のインパクトと比べると、視聴後のテンションはかなり違いましたし。

ですが、やはりシナリオからも分かる通り王道ながらしっかり見せ場のある熱い作品なので、ファミリー層を中心にまた興行収入としては成功の作品となるでしょう。
勿論、変に偏り過ぎでなければ大人も十分楽しめる内容ですので。
私は同じ作品を映画館で二度見ることはまずないので、また足を運ぶことはないでしょうけど、早くBlu-rayでもう一度見直したいです。


ただ、やはり次回作以降の引き出しには不安を感じさせるものであったことは確かです。
アニオタ界隈では「ショタ好き」「ケモナー」等の名誉?なレッテルを貼られている細田監督。
そこが真実かどうかはさておき…この監督は、しっかりと面白いところが分かっていて且つ視聴者の目線にも立てる、そして「ショタ」等の偏った需要を上手く一般層向けに紛れさせ商業作品へと仕上げるセンスを持つ、数少ない実力のある監督だと私は思っています。

と言うわけで、次回作は
『ブッキラボウな男+そんな彼を慕うロリ少女』
という私の大好きな設定を是非、一般層にも受けるような作品へと昇華させ仕上げていただきたい。

……最後の一文は忘れて下さい。

読んでいただきありがとうございました。

◆一番好きなキャラクター◆
『熊徹(くまてつ)』声 - 役所広司さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『チコ』声 - 諸星すみれさん



以下、声優を務めた「広瀬すずさん」について。
(低俗な文章を含みますので、〆ます。)
{netabare}
本作のヒロイン「楓」を務めたのは、女子高校生ながら話題の女優『広瀬すずさん』。

とある番組での、悪質に切り取られたかのような彼女の言動が世間の反感を買い、謝罪騒ぎにまで発展したのをご存じの方もいるでしょう。

そう言えば以前にも彼女は、「明星一平ちゃん夜店の焼きそば」のCMで、一部言動が誤解を招くとして差し替えとなる騒ぎも起こりましたね。
これも謝罪騒動同様、私的には少々解せなかったんですよね。

全く………、


『ぶっちゅ~~~~~~~~~~、全部出たと?』


という言動の、一体どこに誤解を招く要素があったと言うのでしょうか。

しっかり口をすぼめ(ソースを)絞り出す様の、一体どこに何の誤解が生じていたのでしょうか。

広瀬すずさんには、これからも逆境に負けず作中の「楓」と同様に、自身の信ずる道を邁進していって欲しいものです。




………………………………ふぅ。

シュッシュ、フキフキ
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

“新冒険活劇”の意味は分からずじまいでしたが・・・

2018.08.11記


「時をかける少女」に続き「未来のミライ」公開記念で地上波で放送していたのを鑑賞。
細田監督作品は「おおかみこどもの雨と雪」「時をかける少女」に続き3作目の鑑賞となります。


今日も渋谷駅周辺は外国人で溢れ、きょろきょろしながら歩いたり、めいめい写真を撮ったりして楽しんでますね。これだけ多くの作品で取り扱われる街ですからなんの聖地巡礼かはさっぱりわかりません。ハチ公前交差点は都会の雰囲気を描写できる上、空間を広めにとれるため引きのカットをいろんなアングルから撮れることが作り手にとって魅力なんじゃないかと勝手に思ってます。

で、その渋谷の街とその渋谷に隣接する異世界「渋天街」が舞台のお話です。
お約束のハチ公交差点前もしっかり出てきますので、渋谷ファンは要チェックです。


家族関係で闇落ちしている少年“蓮”の視点から物語は始まります。夜の渋谷を走り回ったりするのですが、この時の背景しかり通行人の描写、防犯カメラを使った数枚のカットなどの工夫はさすが劇場版といえる作画です。ひょうんなことから迷い込んだ渋天街もプチ千と○尋の幻想的な作りだったりと導入はバッチリでした。ただプチ神隠し感が出たことで、否が応でもポスト宮○駿を無駄に意識させちゃったかもしれないのは余計だったかも。

物語は、作品タイトルやポスターの絵柄からバケモノ(熊徹)と蓮(または九太)の親子関係または師弟関係を軸とした展開が予想され、実質その通り進んでいきます。ただそこに焦点を絞り過ぎると中盤以降の追加要素に混乱してしまうかもしれません。《詰め込み過ぎだよん》という評はしかりで、父子愛というメインテーマを補足するための追加要素がわかりづらいです。父子関係に加え蓮の成長も描こうとしてますので尺を考えればギリギリ、劇場版の宿命とはいえ、多くを観客の解釈に委ねてます。


じゃあ自分はどうだったかというと、、、普通におもしろかったです。
ただもうちょい脚本はわかりやすく出来なかったかと注文はあります。
テーマは普遍的なものを扱ってますので、その一点突破で感動するかもしれない佳作と良作の中間と言っていいでしょう。


熊徹はいい味出してました。大正生まれか昭和一桁世代の佇まいです。イメージは星一徹(大正)か銭形のとっつぁん(昭和一桁)あたりでしょうか。頑固親父かと思いきや猪王山から子供のようと指摘されてる通り、がきんちょのようでもあります。このへんのイメージはLEONっぽい気もします。子供(っぽい大人)と子供の組み合わせもなんとなくLEON。


なにかと評判の悪いリアル俳優が声優を務める劇場作品の例に漏れず、本作もそうなのですが、全く違和感のない方がお一人いたと思います。
うさぎの宗師さま役津川雅彦さんです。 
{netabare}「お前という奴は迷いなど微塵もない眼をしおってぇ」{/netabare}
合掌…


細田作品のおおかみこどもの雨と雪では母子の愛を、本作では父子の愛ということになるんでしょうが、なかなか難しいのかもしれませんね。母と子の組み合わせが物語を作りやすいのかもしれません。であれば父と子の関係を扱った本作は意欲作ということでいいんだと思います。

{netabare}「君は俺と同じだよ。バケモノに育てられたバケモノの子だ」{/netabare}
蓮が初めて言葉にして父親と認めた瞬間、親父冥利に尽きるなと感じた瞬間でした。目の前で言われるかいなくなってから言われるか、男にとってはどうでもいいことかも。
多少のご都合展開は目を瞑って親父の自分が自己投影できたので評価が甘くなったことは認めよう(笑)


ちょっと気になったところはネタバレで隠します。

■白鯨の処理
{netabare}蓮と楓を繋いだメルヴィル著の『白鯨』。たしか船長さんが船もろとも鯨と運命を共にした話だったことは覚えていて、本編では一郎太が鯨に化けたあたりから嫌な予感しかしなかったのですが。。。
{/netabare}

以下ほぼ私見かつ妄想です。

■楓の役割って
{netabare}主人公と同年代の女の子だからといってヒロインではありません。九太が蓮に、彼が人間界に戻るための触媒と思えばたぶんすっきりします。
序盤、多々良と百秋坊が触媒となって蓮と熊徹を結びます。楓はもともと蓮が持っていた好奇心を現実世界に落とし込む存在として役割を果たします。
途中から出てきたのもあって恋愛要素を前面に出すと話がぼやけるため、あのくらいの按配で良かったことでしょう。{/netabare}

■女よ、GOMEN
{netabare}虎徹への弟子入り直後、剣士としての成長きっかけとなったのは母の幻影「なりきる。なったつもりで」の一言。宗師さま巡りを経て『大事なことは自分で見つける』と気づきがありました。これまで他人のせい、自分の殻に閉じこもっていた蓮が一皮むけるために母は必要でした。
楓もそう。8年ぶりに人間界に戻ってきた蓮は楓がいなければ路頭に迷って野垂れ死にしてたかもしれません。一郎太とのバトルでも早まって差し違えて終わってたかも。
父子愛がテーマの作品で、といいつつも結局女がいなければ何もできないのが男だったりするような。こうゆうこと言うのは女性に言わせれば男の甘えだそうです。{/netabare}



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2019.01.19追記
《配点を修正》


「おおかみこどもの雨と雪」で母子の愛、本作は父子の愛。
私は昭和の人間なので、父と子ってペラペラ話し合う印象が薄く、その延長線上、エンタメとして成立しづらいのでは?と邪推。
「クレイマークレイマー」のようなのも良いが、頑固一徹親父とその息子の物語をこの時代にこそ観たいとぞ思う。そういう意味で本作は及第点です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 40
ネタバレ

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ぼくはケモノもオッサンもすきなので熊鉄のこと可愛いとおもいました(まる)

月曜メンズデーの夜に行きましたが客の少なさにビビりました。
3週連続細田作品地上波放送で、宣伝にも力入ってるのに……。
先が不安になりましたが、平日の夜だし、単に山形がアニメ過疎地ということ、なんですかね。

ケモナー細田の真骨頂!!
バケモノの造形が可愛らしく、現代的です。
どっちかというと人間に近い。もののけ姫のそれとは大違いです。
まさしくケモナーが好む、ケモナーのための映画といっていいでしょう。

本作を見て一番に感じることは、広い意味で男の子が好きそうな映画だな、ということ。
(話と関係ないのですが、「おとこのこ」を変換したら普通に「男の娘」というワードが真っ先に出てきたw 打ったの初めてなのに。なんという時代……)

主人公の男の子が、熊鉄というバケモノに出会うところからはじまり、ともに成長していくお話で、子供の目線、子を育てる男親の目線、どちらからも楽しめるんじゃないかと思います。
今までの細田作品では珍しいくらい激しいアクションシーンが多いのもポイントです。
個人的には、どっちの目線にも共感できたなと思います。
熊鉄の乱暴でぶっきらぼうな接し方が、自分の父親と似ているせいかもしれません。
だんだん、顔まで父親に似て見えるもんだから不思議。バケモノにもかかわらず、です。
でも、それくらいリアリティのあるキャラクターだったと思います。
熊鉄を演じた役所公司さんの演技が素晴らしかった、というのも大きいですね。
違和感なさ過ぎてエンドロールまで気が付きませんでした。
「ああ、俺の父親もこんな感じだったよな……」なんて、少し懐かし気持ちに。

先週「おおかみこども」が放送していましたが、それと比較するのも面白いですね。
熊鉄と花のキャラクター性の違いは、父親と母親の子どもへの接し方のスタンスの違い、とも言えそうです。
本作パンフレットの細田監督インタビューでは、
「最近、うちに男の子が生まれまして。父親として何ができるかなって、考えたんです。」
と、綴られており、作品には男親としての理想がやはり込められているんだな、と感じました。
確かに、父親だったら男の子が生まれたら、一緒に体を鍛えたり男としての強さを教えてあげたいって気持ちになるかもw

前作に比べると、キャラクターのセリフでメッセージ性となる部分をはっきり伝えるから分かりやすい。
その分かりやすさに徹しているぶん、想像の余地が少なく、物足りなさを若干感じるところが欠点。
なので、ふわふわした映画の余韻を好む人には不満があるかもしれません。説明不足の部分もあります。
が、それでも完成度は高く、この作品の評価はほぼ好みの問題になるんじゃないかと感じています。
お涙頂戴なくカラッとしていて、後味爽やかで笑いがある作品は個人的には大好きです。

見ているだけで高揚感を得られる、しっかりと作られた王道ファンタジー映画は本当に久しぶりです。
宮崎駿が引退したらしたで次世代の監督が良い作品を作ってくれる……。素晴らしいですね。
会社は違えどバトンは受け渡されていくものなのかな、と感慨深くさえあります。
この幸福な循環がずっと続くといいですね。


P.S. バケモノの子展行きたいです。一郎彦の帽子欲しいです(大人サイズ)。2015/7/17

【追記】
{netabare}
ひとつ気になったのは、ケモノらしさについてです。
作中、「ニオイ」に触れられませんでした。ケモノ臭いだとか、人間臭いだとか。バケモノとは言っても、獣人なんできっとケモノ臭がすると思うんです。

バケモノの子を見て後、もののけ姫が無性に見たくなって見てみると、その部分において明らかに違います。
バケモノの子に出てくるケモノたちは臭いも無ければ、見た目以外ほとんど人間と違いが無い。
文明も発達しており、異国風と思わせといて玉かけご飯を普通に食うくらい、生活にも違いが無い。
もしかしたら、生活型が日本人と同じで無臭になってしまった・・・という裏設定が(!)
なんて妄想したりw
熊とか、体臭すごいですし、ニオイの演出も加わるとより面白くなってたんじゃないかと感じました。
九太が人間界に戻ったときに、九太に染みついたケモノ臭さに楓が鼻をつまむシーンとか見たかったんですけどね(笑)
でもニオイに突っ込むと、一郎彦の正体がすぐばれてしまい話がややこしくなるから、なんて事情が見え隠れするのであえて入れなかったのかなー、なんて勘ぐったりしてw

仮に、ニオイがあったら熊鉄のオヤジらしさに、より一層リアルさがあったのかもしれない。
一方で、ニオイなど生臭い要素をなくしたことが、マスコット的な愛らしいオヤジキャラの演出に一役買っているんだろうなとも思うので、結局この作品には「無臭」のバケモノが正解だったんでしょうね。
熊鉄のことを「可愛い」と感じる背景に、実はニオイも深く関係してるんじゃないかと、一人納得しましたw
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

65.7 10 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング10位
輪廻のラグランジェ(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (803)
3975人が棚に入れました
主人公・京乃まどかは故郷である千葉県・鴨川の海を心から愛する女子高生。「困っていることがあったら、助っ人しちゃう」のが売りの「鴨女ジャージ部」、ただ一人の部員として、今日も元気に活動中の17歳。ある日、謎めいた美少女・ランと出会ったまどかは、一目見て彼女を同志と思い込み、熱烈にジャージ部に誘う。ひょんなことから部員が増えて、まどかは大喜び。そればかりか、ムギナミという不思議な転校生がまどかのクラスにやってくる。ゆるふわな性格のムギナミは、軽いノリでジャージ部に参加。 まどか一人だった鴨女ジャージ部は、一気に三人に増え、やがて鴨川を守る希望の星となっていく…!

声優・キャラクター
石原夏織、瀬戸麻沙美、茅野愛衣、野島健児、吉野裕行、松岡禎丞、興津和幸、能登麻美子、浜田賢二、井口祐一、保村真、田中理恵、藤村歩、川田紳司、山口立花子、三森すずこ、浅倉杏美、南里侑香、野水伊織、森谷里美
ネタバレ

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

感激のコラボレーションここにありo(*^▽^*)o~♪

■輪廻のラグランジェの世界はこんなんですよo(*^▽^*)o~♪
Production I.G原作のオリジナルアニメーションで千葉県鴨川市が舞台となってるんですね♪
鴨川と鴨川シーワールドのイメージが強いですけど、山も近く海も綺麗な自然豊かな街並みを忠実にそして鮮やかな作画で描写しているのです♪

主人公の京乃まどか[kyouno]ちゃんはとっても明るくって元気な女の子!
困っている人がいると何でも手助けしたくなっちゃう性格で、鴨川女子高校での部活動も彼女にぴったりでした♪
その名は「ジャージ部」…(;・∀・)ハッ?
部員はまどか一人なのです…Σ(^∇^;)エッ! それじゃあ同好会じゃんw
活動内容…人助け(o^-')b グッ!
鴨女「ジャージ部」拡大を目標に毎日精力的に活動していると…ついに部員確保!?
ランと言う女の子と同士となったまどかは、彼女のお願いを聞くことに!!
「あなた、ロボットに乗れる?」‥‥‥‥‥‥ ∑(〃゚ o ゚〃) ヘッ!!
ランに出逢い手助けすることになった彼女の運命が大きく変わることになったのは言うまでもありませんでした( ゚∀゚ )

って事で「輪廻のラグランジェ」はロボットアニメなんですね♪
しかもロボットのデザインをNISSAN自動車のカーデザイナーがデザインを手掛けるという新しい試みがあったのですヽ(`▽´)/
女の子が乗るロボットらしく、女性らしい曲線美を生かしたデザインになっていて、デザイナーの大須田さんは普段内装のデザインを手掛けているので、ロボットのコックピットも洗練されていて見所の一つと言えるんじゃないでしょうか♪


■日記『まどかの一日♡』を読んだ私の日記 φ( ̄∇ ̄o)
◯月△日
{netabare}
公式サイトにアップされている『まどかの一日♡』読んだよ♪
まどか、プール掃除ご苦労様でしたo(*^▽^*)o~♪
でも…「プールの神様」ってすぐ信じちゃダメだよwww
それにね…プールをでっかいゴミ箱とカン違いする人なんていないからね(>▽<;; アセアセ
そりゃーまちこ先生に怒られるって!
それと南田先生って藻マニアw
どんだけ藻を持ってってあげたん?
今日はまどかがかなり天然って事を発見♪ まる。{/netabare}

◯月■日
{netabare}
今日の活動は試食係だったんですね(^▽^)/
「さんが焼きバーガー・まどかスペシャルNo.12(仮)」って試作品No.1~11があったって事だよね!とっても気になる~♪
さんが焼きはなめろうを使った南房総の漁師料理だよね!
落花生も千葉県産は有名だね!めっちゃ値段高いのがw
さんが焼きに何でも入れちゃう浩さんはかなりのチャレンジャーなのね!
まどか以上にプラス思考の人発見(。・w・。 ) ププッ
さんが焼き食べた事ないから今度ご馳走してね~。 まる。{/netabare}

◯月×日
{netabare}
テスト期間中なんだね~!!
大変だねって…オイ!!
田んぼの草刈りとテスト勉強を天秤にかけないでww
またまちこ先生に怒られてるじゃん!まぁまどからしいけどね!
ところで、みちとさちと一緒にテスト勉強したみたいだけど…
まどかぁ…勉強でも頼られるジャージ部を目指そうね(。・w・。 ) ププッ
今日はまどかの諦めの良さを発見。…まる。{/netabare}

△月◎日
{netabare}
怪我をしたトンビを助けてあげるなんてえらいぞまどか!さすがジャージ部!
バード部部長の鳥居さんもきっと喜んでいるよね♪
でもね…恩返しのお礼でトンビが油揚げ持ってくるなんて(ヾノ・∀・`)ナイナイ
もう、まどかったらトンビがいなり寿司に見えてるじゃない!!
今日はまどかがとっても食いしん坊だって事がわかりました。 まる。{/netabare}

△月◆日
{netabare}
今度はテニス部あかねちゃんの緊急依頼だったんだね♪ジャージ部も大変だ!
ところで、まどかってテニスやったことあるの?(゚ロ゚;)エェッ!?ない…
ルールも知らないでよく試合に出たよねw
で試合の方は勝てたの…(ノ´▽`)ノオオオオッ♪すごい!さすがまどか!
ジュースの力で勝てたって?…(;・∀・)ハッ?
「ジュース」じゃなくって「デュース」だよwww
ルール知らなくってよかったね!
今日はまどかの運動神経の良さと食いしん坊を再確認! まる!{/netabare}

△月※日
{netabare}
鴨川沖に古代文明が沈んでるって本当なの!?
でもこういう噂は周期的に話題になるよね~♪
また7年後にお店も大忙しだねw
がんばれまどか!鴨川ピラミッド発見の日は近いぞ!?
鴨川を全世界にアピールする野望を知った日でした。 まる。{/netabare}

△月★彡日
{netabare}
今日はジャージ部のトレードマークのジャージを新調したんですね♪
浩さんから命じられなかったらいつ新しくするつもりだったの…?w
私もさち、みちと同じで、何でいつも同じ色って思ったけどお姉ちゃんが初めてのバイト代で買ってくれたんだってね!
優しいお姉ちゃんって羨ましいな♪
(*'ω'*)......ん?「ジャージおろしの儀式」ってwwwww
ジャージを馴染ませるって大変なんだ…
ウォーキング1時間、砂浜ダッシュ20本、着たまま昼寝3時間w
今日はまどかのジャージに注ぐ愛情の深さを感じました! まる!{/netabare}

■月▽日
{netabare}
夏の鴨川は賑わうよね!おっ菊川製氷さんのトラックがエンスト!!
ジャージ部の出番だね(^ー^* )フフ♪
海の家のかき氷を守るのが今日のお仕事だったんだね!
(・・。)ん?氷を自転車で海の家まで運んでる途中で迷子と遭遇!!
ここはやっぱり放っておけないまどかだよね!えらい!
結局2人分の氷しか運べなかったみたいだけど、菊川製氷さんもまどかの好意にきっと感謝してるよ!
今日は鴨川を愛するまどかの正義感を再確認。 まる。{/netabare}

■月★日
{netabare}
夏休みなのにやっぱり忙しいジャージ部のまどかに、わたしの方がまじそんけいです♪
「ジャージ部 拡大!」がんばれまどか!
細かいことは気にしないまどかの事が大好きです。
アニメでの活躍の方も楽しみにしてるからね♪
                                     大きく、まる!
                                      [おしまい]{/netabare}


■総評
この作品は思わぬところで忘れられない作品となりました♫
実はアニメの内容どうのこうのではないんですよね…(^o^*;
主題歌を初めて聴いたとき、あっ(゚o゚*)この曲いいかもって思ったんです!
そこで調べてみると…なんと知る人ぞ知るRasmus Faber(ラスマス・フェイバー)がプロデュースしているって…
アニメとJAZZが大好きなσ( ̄∇ ̄*)アタシにとっては衝撃的すぎて、オロオロヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/オロオロしてしまいました(^=^;
日本のアニメが大好きなスウェーデン出身のハウス・ミュージック・プロデューサーとして知っていて欲しい人なんですよねw
しかも中島愛ちゃんとのコラボなんてファンとってはヽ(*⌒∇^)ノヤッホーイ♪って感じでテンション
(´∀`∩)↑↑なのですw
さらにED曲の方でもアニメ『ARIA THE ANIMATION』との絡みもちょっとだけあったのです♪
Rasmus Faberについては後述してますので興味のある方は是非参考にしてみてくださいね(*^0゚)v

で、肝心のアニメの方は分割2クールの作品だったみたいですね♪
ってことは1期を観ただけで作品全体の評価するのは難しいのかなって思うんですけど、視聴するかどうかの判断基準は公式サイトの「まどかの1日」か最初の1話を見れば充分かなって思います♪
まどかの個性を前面に押し出したシナリオ構成となっていて、1期観る限りではロボットアニメというよりも、学園青春アニメって色合いが濃かったような印象だったのです。
なのでまどかの事を好きになれないとあまり面白味を感じられないかも知れませんね…でもわたしはまどかのこと大好きなので応援しながら観てましたけどね(≧ ౪ ≦๑)☆彡

ちなみにロボットアニメって、戦争背景ってとっても大切なファクターだと思うのですρ(・д・*)コレ
「何のために戦っているのか」っていう根本的な概念が希薄だったので、学園での明るいイメージもあってかメリハリがなく重みがない印象となってしまっていたのが残念だった気がします。
シェルターに避難する人々のシーン一つとっても、戦争に慣れているかのような落ち着きぶりで、イマイチ緊迫感が感じられないし、戦闘シーン自体が軽くかっこ良く魅せるだけのファクターとしかなっていなかった印象で残念でした。
もちろん必要以上に重いシリアス展開はこの作品には必要ないとは思うのですけど、せっかく鴨川の綺麗な街並みを忠実に描いているのですから、「戦争」に対してもうちょっと現実感と説得感のある作風に仕上げて欲しかったかなぁって思ったりもしましたC= (-。- ) フゥー
でも洗練された変形可能ロボットの「ヴォクス」の美しさを活かした優美な演出と、スピード感溢れる戦闘シーンはラグランジェらしく個性的で、甘美な気分にさせてもらいましたのでとっても良かったです(*^▽^*)

戦争のシナリオはseason2に期待するとして、キャラについてはまどかを筆頭に魅力的な面々が揃っていたと思います。
まどかの愛機「AURA」って『風』っていう意味の素敵な名前だと思うんですけど、「みどり」って呼んじゃうのがまどからしくってwまる。
過去に母を亡くして心を閉ざしていたまどかは、従姉のようこの姿を見て今の元気で明るく前向きな女の子になったわけですけど、その恩を還元するかのように鴨川を愛する気持ちや仲間を想う気持ちが良く表現出来ていたと思います。
ジャージ部の活動を通して、まどかを中心に鴨川の街や自然があり、そして仲間や住人達いて、とにかく一体感があって微笑ましく思いながらまどかを見ていました☆⌒d(*^ー゚)b グッ!!
まどかに引っ張られる形で親交を深めていった「わん!」と「かしこまり~!」の今後の活躍にも期待したいですね!
それではいざseason2へ≡≡≡ヘ(*--)ノ ………ミ(ノ;_ _)ノ =3…って録画出来てなかったのです…
(。>0<。)ビェェン


■Rasmus Faber(ラスマス・フェイバー)ってこんな人なのですρ( ̄∇ ̄o)
数々のハウス・ミュージックを手掛けてきたラスマスの魅力は洗練された音楽センスにあると思います(*^^*)
今でこそハウスプロデューサーとして活躍していますけど、若いころのジャズピアニストとしの経験が今の彼の楽曲に反映されているのだと思うのです。
ハウス系でありながジャズの魅力である自由な発想とアレンジ感を取り入れた流麗で迫力のあるサウンドは聴いていて楽しい気分になれるんですよね♪
そんな小気味良い楽曲が多いので、是非一度は聴いてもらいたいアーティストの一人です(^ー^* )フフ♪
ちなみに日本との関わりはアニメからだそうですw
坂本龍一さんや菅野よう子さんの影響を受けていることもあって、ラスマスがプロデュースした
「プラチナ・ジャズ - アニメ・スタンダード」シリーズはまさに必聴の価値ありですよ♪
とくに「オネアミスの翼」なんか鳥肌モノです♪古っww
そんな「プラチナ・ジャズ」と坂本真綾さんに楽曲提供した「sayonara santa」のPVをどうぞ(^^♪

★「プラチナ・ジャズ」より『星間飛行』
{netabare}http://www.youtube.com/watch?v=-C5GiMmbiyw{/netabare}

★坂本真綾『sayonara santa』
{netabare}http://www.youtube.com/watch?v=59ANA8WLkwI{/netabare}


■MUSIC♫
OP曲『TRY UNITE!』
 【作曲・編曲】Rasmus Faber【歌】中島愛
 いきなり第一声が「ジャージ」で始まるって(*≧m≦*)ププッちょっとストレートすぎw
 でも久しぶりに中島愛さんのハイテンポで疾走感ある曲なのでいいですね♪
 とにかくラスマスとのコラボが聴けたのが何よりも嬉しかったです(^^♪
 「まるっ」が「キラッ」っ聴こえるのはσ( ̄∇ ̄*)アタシだけではないはずw

ED曲『Hello!』
 【作詞・作曲・編曲】 北川勝利【歌】中島愛
 ROUND TABLE featuring Ninoという名前でも活動している北川さんと言えばわかる人が多いはず♪
 アニメ『ARIA THE ANIMATION』の主題歌「Rainbow」「夏待ち」など提供してくれてました(^▽^)
 どちらかと言えば『Hello!』の方が笑顔と優しさが満ち溢れてくるような中島愛さんらしい楽曲だとおもいます♪


挿入歌『ジャージ部の歌』
 【歌】まどかw 
 貫け~♪    走れ~♪    ジャージ部魂~♪
 逃げるな~♪  攻めろ~♪   ジャージ部魂~♪
 ひたむきに~♪ 真っ直ぐに~♪ ジャージ部魂~♪ 


2012.01.22・第一の手記
2012.09.09・第二の手記(追記:■総評、■Rasmus Faber~、■MUSIC♫)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 44
ネタバレ

しゅりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

1クール全部使ってプロローグ…ってなんかデジャブ

鴨川ですか。北西部の私には縁の薄い土地で10年以上行けていないです。
あの頃はまだ近くに行川アイランドがあったんですよね…。


そんな訳で最近徐々にアニメ登場の機会が増えてきた千葉県を舞台に設定し、
分割2クールという最近聞いたばかりの展開をする、I.G、XEBEC系のアニメです。
私がここ数年で観てきた千葉に縁あるアニメは浦安市とか千葉市とか銚子市とか
割と県北部の地方がモチーフになったアニメばかりなので
房総半島の南東部がメインの舞台っていうのは新鮮な気がします。

やっぱり最近のトレンドになっているご当地アニメを狙った風がありますが、
序盤からアピールがあざとく感じてしまい、そこはあまり好感が持てませんでした。
千葉県=落花生みたいなイメージをあんま強調しないでくれますか(泣)
{netabare} …しかし落花生の漢字から舞台が千葉であることに意図があるようにも思えてしまいます。{/netabare}


さて、上ではそんな事を書きましたがアニメ本編にはさして関係ありません。
このアニメは簡単に言うと元気で素直な少女、京乃まどかが異星から地球に
やってきたランとムギナミの2人の少女と出会い、地球が巻き込まれつつある
星間戦争から故郷の街を守る為にウォクスという謎を秘めたロボットで戦う。
幾度かの戦いと緩やかな日常の中でラン、ムギナミと絆を結んでいくといった内容です。


戦闘面ではかなりの数の敵機が降り注いできて、なかなかにダイナミックな攻撃を
されることもありますが、戦闘のほとんどが太平洋の海上や上空で行われる
ので街や人々にあまり危機が迫っているように感じないことがあります。
街の人々も落ち着いているというか、あまり戦いに関わらずに長閑な雰囲気を
守っているので、余計に緊張感が出ません。
ただ、それだけにいざ街や人々に被害が及んだ時に衝撃を受けることも
あるのかな~、と思わなくもないです。

主人公達の乗る3機のウォクスは手足が細くてロボ状態はちょっと微妙ですが
戦闘機形態はなかなか良いなと思いました。(Gジェネのギャプラン改っぽい)
ロボットでプロレス技やったりするのも、ロボット物に失われつつある
夢のある動作で個人的には気に入っています。
そう言えば昔、九十九里浜の北には空手で戦うロボがいたとか。
敵キャラの乗るロボ(オービット)の挙動もそれなりでしたが、無人機っぽい
敵機をあんなにわらわら出して、無機質に撃墜させていくのはどうなんでしょうか?


キャラクターの面ではまどかを初め、キャラクター性のはっきりした人物が
多いので個人的には遣り取りにテンポの悪さみたいな物を感じる事は少なかったです。
また、上2行とはちょっと矛盾しますが、このキャラがこういう反応をしたから
こう動くだろう等と言ったアニメのテンプレートから少しベクトルをずらして
リアルにありがちな人物の凡庸さ、煮え切らなさが見えたことは、
ちょっとおもしろいなと思いました。


現状は舞台、キャラの基本的な紹介をしながら今後の展開を多少匂わせて
1クール終わったような状態なので、毒にも薬にもならない感じです。
早く7月からの2クール目が放送開始しないかと心待ちにしています。


2クール目についての情報はまだ特に見ていませんが、主題歌は中島愛さんが
継続して担当されるらしいので安心です。
今期のOP「TRY UNITE!」とED「Hello!」はかなり聴きやすく、
CD1枚でどちらも入手出来る親切な仕様でした。


1クールを視聴して思うのは、最近の気合の入ったロボットアニメのように
複雑なストーリーや緊張感のあるバトルを期待されている方には
全くオススメできないのではというところです。
青春、友情、百合?など色々別の要素もあるような気がしますが、
まだまだ印象がはっきりしないので、前述の通りに2期を待つしかないですね。
何気に昔の何故か同じ街しか攻めてこない敵から人々を守るために戦うような
暢気なロボットアニメを思い出したりして、私はそれほど抵抗を感じませんでした。
(初投稿 2012.04.11 07:42)


2012/07/02追記
先週「鴨川デイズ」を観たためこちらに追記します。
かなりネタバレですので内容は伏せて書きます。ご容赦を。
{netabare}(そもそもこのアニメのレビューを読む人がどれだけいるか謎ですが)

鴨川デイズはまさに1期と2期とのつなぎな話で
舞台となった鴨川の年末年始から1学期中頃あたりまでの期間のお話でした。
これから敵味方になってしまうであろうランとムギナミの距離感に
かなり重点をおかれたお話になっていたように思います。

ちょっと演出上不自然な距離ですれ違っているように見える二人ですが、
結局まどかを大切に思う気持ちから再会していくのがラグランジェらしいと思いました。
主人公であるまどかは、いつも通りすぎて特別な感情は抱きませんでした。

しかし、まあ鴨川アピールが本編以上にレベルアップしていて辟易しました。
関係ないと思おうとしても県民である以上、とある漫画のパロのように
顔を赤面して震えながら観るようなこっ恥ずかしいシーンがいくつかありました。
ひどい捏造キャンペーンを観た…。{/netabare}

ラグランジェに興味があればどうぞ、といった感じです。
私はネタとして許容できましたが、楽しいかどうかは保証しかねます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

norimeru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「わん」と「まるっ」と「かしこまり~」、 ( ´∀`)/~~~~ 離れ離れで2期へと続く

2話まででレビュー中断してたので、それは下に残したまま総評っぽく。

いつも明るくて100%前向き、万能助っ人少女、まどか。
謎の美少女ランに誘われ(?)とりあえずオービットに乗ってみました。
あれっ、なんでだろ、初めてなのにばっちり相性が合いました。
ジャーマン・スープレックスもラクラク、チョーク攻撃も出来ちゃいます。

宇宙から来た色白のランちゃん。
性格は少し内向き、胸も小さめなドジっ娘。
オービットを上手に乗りこなすことができません。
でも、まどかのピンチに心が通じ、ウォクス・リンファを乗りこなせました。

こちらも謎の美少女ムギナミ。
天真爛漫、むっちりボディで何でも出来ちゃうユーティリティ。
でも、その昔は辺境の流刑地で・・・・
心の中は、ヴィラジュリオとまどかたちとの板挟み。

3人が出会い、結びつき、ストーリーは新たに展開。

パイロットが暴走する(?)とウォクスが反応して生じる、不思議な現象。
この現象(=輪廻)が、昔何かを引き起こしたんでしょう。

でも、「最初から2期が決まっていたのね。」
そう思わせるような終わり方でした。


2期では、

萌葱の大鬼天を裂き、
浅葱の大鬼星を喰い、
柑子の大鬼闇を吐き、
数多の贄で地に納む。・・・

とかいう言い伝えに隠された謎なども含め、解明されていくのでしょう。
古代の地球と、宇宙からの人たちとの関わりなんかもわかりそうです。


で、結局感想はと言うと、
「もう少し頑張りましょう」になっちゃいます。
どうしても中途半端な印象が強いからです。

お話の終盤でようやく動きがありましたが、バトルがメインではありません。
亜空フィールドとか、どこかで聞いたことのあるものも出てきました。
んじゃ、バトルの替わりにストーリー?
それほど深く掘り下げられてはいませんでした。

日産自動車がデザイン?
ロボットにエコカー減税がつくわけでもなし。
確かにとっても海がきれいでした。
でも、そこまで「鴨川、鴨川」って連呼しなくても。


この際、金髪のアステリアが鴨川の海から出てきて、CVの金元さんに
「地球を侵略するでゲソ!」
とか言ってもらえば、「まるっ!」とならないかな??。


それでも2期は観ますよ。
「女の子 + ロボット = “鉄板”アニメ?」を確認するために!。

(2012.04.08 追記)

ーーーーーーーーー
2話まで視聴

「ジャージ部」(なんじゃそりゃ?)所属の主人公。
なんでも屋さんで明るくはきはき、人気者、だけど天然少女のまどかさん。
なぜか成り行きで高性能ロボットの操縦ができちゃいます。

このメカ、操縦者が悩むと動かないし、気合入れるとがぜん戦闘モード変換・・・。
まどかさんとウォクス・アウラ(とかいうメカ)との相性はばっちりらしいです。
海の中で出会っていたらしいこのあたりの謎は、近々明かされていくのでしょう。

近いところならもちろん「IS」、最近は女の子とロボットの組み合わせ多いですね。
メカはこちらの方が「まるっ!」って感じのデザインで、主人公の口ぐせには合っています。
(まどか → 円 → まるっ! 、関係ないけど円環の理ですかって・・・・)

正体不明のランさんと2話で登場のムギナミさん、きっと二人もウォクス・なんたらを操縦するのでしょう。
これからの展開、どうなることやら・・・・。

ところで、最近のアニメは地元還元推奨?、と思わせるような鴨川市の全面的なバックアップ(wiki参照)。
日産自動車がメカデザインを手がけ、読売テレビも宣伝に必死。
アニメが認知されてきたのか、単純に利用されているだけなのか、少々複雑な思いでございます。



ちなみに・・、まどかさん、従姉のようこさんにコブラツイストかまされてました。
お返しではないでしょうが、敵オービットにジャーマンスープレックス。
ご存知でしょうか、昨年末に逝去された「金髪のまだら狼」上田馬之助。
馬之助には絶対似合わない技だな~と、なぜかしんみり思い出してしまいました。

合掌

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

62.8 11 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング11位
サムライフラメンコ(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (690)
3556人が棚に入れました
大人になりたくない、“大人たち”へ――

斬新!大胆!スリリングッ!な、オリジナルアニメーション、ここに誕生。
改造手術も受けず、特殊な能力も持たず“自力で”正義せいぎの味方になってしまった男・羽佐間正義。
運命の悪戯でその正体を知り、以降彼の起こすトラブルに巻き込まれる警官・後藤英徳。
二人の関係を軸に、この世界で「正義せいぎの味方として活動」することの困難と意義、そこから生まれるドラマをときにコミカルに、
ときにシリアスに、真のヒーロー誕生までの物語をドラマチックに描く!

声優・キャラクター
増田俊樹、杉田智和、戸松遥、M・A・O、山崎エリイ、小杉十郎太、大川透、中村千絵、三上哲、森久保祥太郎、豊永利行、KENN、田村ゆかり
ネタバレ

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

怪人物陳列罪

なんだこれー、会話が面白かった。
ヒーローになりたかったけどなれないと薄々気づいたものの、憧れが大き過ぎて諦めきれずに、みぢかなトコロからヒーローを目指して修行してみる男、を見守る警官との話。
熱いのと淡々なのとの、現実味ある雰囲気。思ってたのとぜんぜん違った。もっとこう、華々しいイケメン話かな、興味ないんだよなーと思ってた。しかし渋い、ちょっとダサい感じ。次回気になる。

「子供たち…!」って感じであつくるしく語りかける正義君、おもしろい。
***********

以下、各話感想。感じたこと垂れ流し状態でどうもスミマセン。
平素のヒーロー話かとワクワクしていたあの頃。
何の前振りもなく超展開が持ち込まれ、戸惑いと憂いを隠せなかったあの頃。もはや「あ、怪人?お茶飲んできなよ」状態で待ち構える今日この頃。それでもまだ観続けてしまうのは……なんでだろ?

2〜11話 {netabare}
2話
今回もいろいろ可笑しい…
仕事中にヒーローソングを頭の中で鳴らし続けるイケメン…
おばちゃんにゴミ出し頼まれるヒーロー…
居酒屋で語りこむヒーロー…
(後藤さんのなだめツッコミが面白い)

傘〜!っていいながら走るヒーロー…
「盗まれていい傘なんかないんだっ!!」名言なのか?!

あと、公式にあるキャスト&スタッフ色紙メッセージが…
倉田英之氏のが… 怖いよ…
後藤さん役の杉田智和氏のが…画伯って感じです。
あと、キャストコメントに「サムライフラメンコを一言で表すと?」という質問で声優さん皆答えてるんだけど、杉田さんはどうも「一文字で」と勘違いしている節が…。

なんかもういろいろ可笑しいよ!!みんな見てみなよ!
オープニングは正義くんの脳内設定なのか、現実になるのか…?

***********

3話
やはり色々可笑しい。やんわりやんわりと真綿で首を絞められるよーに可笑しい…
石原マネージャーの「嘘ついてたら殺すわよ」の会話のテンポとか
藤原さんの、正義君の声マネとか

バラエティ番組「驚嘆! 動DE ショー」の雰囲気とか
(タイトルロールや出演者の名札の手書きレタリング感。)
(出演者のネーミングセンス…)

要さんの、人の話を身軽に跳び越えてグングン流れを持っていく会話の様子が、また聞き惚れる。
堂々と信念を持ってボケる技術の逞しさにおいては、新人の正義くんも自然とツッコミ役に回ってしまう。レッドアックス!これが愛され続けるヒーローの秘訣なの!?

ダミーフラメンコとして街頭でポーズとる後藤さん。
「やべぇコレ、スゲェ気持ちいい。」
ええー!!
観てる方も全くもって痛快ですが。

あー、面白かった。ごちそうさま…。Joeできだ!←(って決め台詞、要さんのサイン色紙にも書いてある)

EDがシュワーっと炭酸チックに可愛いくて和む。次回はその彼女らが絡んでくるんだね。「アイドル蹂躙」?!なんだ物騒な。パーフェクトブルー?!ブルブル
いや、この作品だし。アイドルが蹂躙されるんじゃなくて、アイドルに・蹂躙されるのかもしれない。誰が?正義くん?!ワクワク



4話
やっぱり、アイドルが蹂躙してた。 …悪者の股間を。
あ、忘れてた〜って戻ってきてまで、えい!えい!えいっ!って、わからんけど大変なんだろうなー。

アックスと正義くんのトレーニング。
師匠!(^∇^)弟子〜!( ̄▽ ̄)師匠!(^∇^)弟子〜!( ̄▽ ̄)師匠ー!(^∇^)弟子〜〜!( ̄▽ ̄)

後藤(~_~;)「この人、名前覚えてないんじゃ…」
覚えてないね!きっと…


5話
本当にあんたら面白い!!
どんどん好きになってくきーみのーことー♪
警官抱き枕もってるの、まりちゃん。

レッドアックス要、サムメンコの在り方について悩む正義君に「サムライフラメンコ」のそもそもの由来について問う。
単に自分大好きなだけのオッサンかと思いきや、いいとこビシッとついてくるじゃん…!と思いきや、「う〜ん、本当にかっこいいなぁオレ」あ、やっぱり…。
そんな師匠を「ウサンクセー」って目で見守る後藤さん。


「構想15年、活動一ヶ月!」
じっちゃんの名にかけて、その遺稿を映像にするプロジェクトになっていくのか?それとも実践派のまま?
しかし次回、
しっかり者の関西娘と「孤独がさみしいですぅ〜」の子までフラガ参戦かっ?!もっとその変な日本語聞きたい。

警官上司のありがちな癖のあるしゃべり方とか、フラガの悪者成敗股間蹂躙を見守る被害者少女の腰の動きとか、展開が早い中に遊びがちょいちょい挟まってて、面白い!!

6話
たいして進展はないのに、何でしょうねこの楽しさ。
モンスターステーショナリー社長、満を時して、登場!!

「これはまるで…ハラキリサンシャイン第八話、『大洗脳!街がまるごと敵の基地!?』と同じじゃないか…!」
何が楽しいって、一般市民やチンピラのモブキャラのセリフ回しと言い方。そう来たか!ってかゆいところに手が届く。

今回は街角でけんかする「たい!」「たい!」の博多弁の人(この人、次回カットにまで…^^;)、
サムメンコ新兵器に驚きつつ「あれは文房具だ!」と解説するチンピラに対して仲間のひとりが「おまえさっきから博識だなっ⁉」と突っ込むとこ(そりゃ言いたくもなるね)、
「イメトレで熊と闘って勝ったゴーリキさんを呼べ‼」とか
聞いた事ある歌を口ずさむ居酒屋のおやじ…

そしてもちろん中心人物も。
まりちゃんが後藤さんにコスプレポリスにさせて迫る上目遣いの攻撃もおかしい。この時の“おまわりさんをテーマにした曲作り”でミネミラの「イヌのポリスメン」が作られたのか〜

なのに後藤さんて…
そのケータイの彼女は、実在するのか?!
「ごっちーん怖い夢みたYO!!

大きなネコに押しつぶされそうになったYO!

そのネコ、
肉球寿司をにぎりはじめたYO!!

ヒラメがおいしかったYO」

て、なんだよ。(-。-;か、かわいいじゃないか。
しかし有事の際のアックス並に、なかなか彼女には会えてないようだが…?

OP曲も、この作品の内容をきちんと踏まえて作った詞だなぁ。
特別凝った画像でもないのに(ゴメン)毎回飛ばせずに聴いているよ。あのバンドの歌い方も、正義くんの演技とよく合っているんじゃないかな。


7話
展開速い中に、正義君の複雑な心境と後藤さんのナイス受け止めがあって、いいシーンで納得してたら…

なーにー?!
その展開は…
今までの現実と擬似ヒーロー活動のせめぎ合いから、一線を超えてきたよ?!「ケモノヅメ」?!
しかもモンスターデザインが冗談みたいなコンセプト付きで、ダサいというにもどうにもこうにも。どういう路線で行くのさ〜
台本読んでるから、映像の仕事で実現させるのかと思った。
両親の死亡事件の新聞記事出てきたから、復讐劇になるのかと思った。
飛び越えてどこ行くんだ〜
次回、撮影でしたってオチはない?

**************
8話
心配ないぜマイフレンド 昨日までのオレは死んだ

まじですか

なんですかあの饒舌なトンビ

なんの前振りもなく大活躍しだす怪人さんたち。元締め・きんぐとぅさん
イリュージョンだと言って…
麻薬捜査の場面から登場したから薬の効果じゃないのか、という希望の声もあったのに…。
ダサいモンスターに唖然なまま
殉職、へんにシリアスさまで入り込んじゃって
闇鍋状態

いつの時も物騒なことには絡まずマイペースな要さん、あなたの生き方はある意味、ブレず正しいのかもしれない…。

あくまでも正義くんはまじめ。
怪人にまじめに付き合って倒し、彼らの命を絶ったことに悩む。彼らも洗脳されていたのではないのか?と。
まってくれ、ついていけないよ!
怪人の小粋なセリフが全然頭に入っていかないよ‼

まてよ、モンスターステーショナリー社長が趣味の文房具武器研究を進めるために、敵方の開発も行って設定していたということに…
ことにしたとしても、なんだってんだよぉぉぉ

今回終わる頃には正義くんがすっかりヒーローとしての仕事を受け入れて充実しちゃってる。

ささやかな日常のヒーロー話を積み重ねても充分いい話が出てきたんじゃないかと思うんですが。
何勝手に飽きて、生まれ変わってるんですか。
みぞれが降り出しました。寒いです。


9話
(O_O)一転してまた一転、展開早い!!読めない!!
ヒーローvs悪の戦いがあたりまえになってしまった「ノルマとなってしまった」世界の違和感を描く。
これはこれで面白いー!
しゃべるねぇ、みんな。ヒーローも悪も語り出す。
意表を突く内容が盛り沢山だった。

後藤さん(`_´)ゞ「勝手なことばかり言いやがって」

中盤までのあの一般世間描写のウィットが生きていて面白い。
髪を枝毛にする怪人てなんだ。ニュース報道の画一的呑気さとか。
しかしキングさんの思想なき思想が今野さんとの対話で丁寧にあぶり出されて、気色悪くなってきたぞ。ほんとケモノヅメっぽくなってきたぞ…
行動と気持ちが上滑りする正義くんの口調が、微妙に今までの演技と違っていてうまいなぁと思った。
マリo(`ω´ )o「なによまさよしのくせに!」

怪人のいた場所から未確認物質が。原口さんの冷静なバックアップが心強いよ。
「僕たち、何と戦っているんでしょう…」
ウン。それがわからないから視聴者は8話で混乱したのだよ…。
行く末が読めない〜!でも持ち直した感じ。

*************

10話

まりちゃん…。海外の反応サイトとかでまりちゃんわりとビッチ呼ばわりで評判悪くて、なんでかなー?と思ってたんだけど、その部分をトーチャーが解明した。 自身に幻滅させる、たいして流血ないのにグロいね…。
思想の美意識のせいか、もえちゃんには急に紳士になって。仮想のヒーローが現実になるならば仮想の悪も現実になる。
正義と「同じものを観て育った」という幼いトーチャーの顔が無邪気でさびしい。

本当のヒーローは一般人の中にいて平和と正義を守ってくれているから、サムライフラメンコは安心しておまえみたいのと戦えるというサムメンコ理論。

できる男・後藤さん、かっこよかったな〜

まりちゃん。傷ついて、震えながらステージに立って。がんばれまりちゃん…。 フラメンコガールはアートだと調子づいていた自分の行動が招いた姿、落とし前つけたのかな。
先がぜんぜん読めないのと、セリフの妙な説得力は相変わらず。

***********

11話
また前振りなしな超展開がてんこ盛りですね。
あまりのアホくさいお遊びのぎゅうぎゅう詰めに、何度も笑わせられてしまったよ…。
はじめのプロモーション的な映像とか。全員レッドとか。
おとなしく合体ロボ用の四角い車が公道走ってくる姿が妙なツボに入った。
死に損ないでポイズンに吸われてた人がシュタゲのオカリンに似てた。(気のせい)
もう一話完結並みに、やってみたいアイデアは全部盛り込むってことでしょうか。
「嘘だ。しかしうつくしい嘘だ。」コレ、スタッフの姿勢?

オープニングの夢で終わるかと思った格闘シーン、あながち夢でなくなってきた。
フラメンコガールは本職に戻って、後藤さんは…?

子どもくささについていけない人はもうすでに視聴を諦めていることだろう。残された我々が戦隊気分で見守るしかないのか。何色でもいいから。おれは無色だ!フラメンシースルー!とか出てきて戦隊内で反乱起きたりして。色彩を持たないおれの攻撃を受けて見ろ〜。名前は多崎とけるで。
{/netabare}
****************

12話〜20話 {netabare}12話
オープニングがすっかり戦隊ものに。
どうしよう怪人にすっかり慣れてきた…
街を歩けば皆に認知されもてはやされてTV取材にひっぱりだこ、なのに後藤さんと駆け出しヒーローごっこしてカレー食べてた時代がどこか懐かしい。視聴者もですよ〜。騒がしさと、がらんどうの空間と。
まりちゃんはそんなとこ引きこもったの。

何だっけコレ、NHKのドキュメンタリー風。
MMM34って

ソレやりたかったんか…

みんなでカレー食べられるようにはなったけども。
エンディング「寂しくはないね」って歌ってるのに何か物寂しいですね。

13話
明日日本の危機だとして。助ける人を選べるか?迷いと重積に締め付けられる正義。

押しかけてるマリちゃんを許す後藤さんの彼女はどんな器のデカさだ。死んでる説も出てますが…。
エンディングの「離ればなれじゃないね 寂しくはないね」は後藤さんの彼女の歌じゃないのか。

スパイが居るなら一番怪しいのは要さんだろう〜

*新しいオチ考えたよ。
正義とおじいさんは事故にあって、正義は意識が戻らないまま眠り続けているんだよ。子供っぽいヒーローものな展開なのは、正義がそういうものを好んでいた時代で時が止まってるんだよ。いつか目覚めるんだよ。
て、夢オチのバリエーション…

14話
ビンタの好きなビビビの総理。要さんにもビンタしてたね。ビンタってかなり直接的で高圧な態度なような。突き飛ばすでもなく、コブシでもなく、なんでビンタなんだろ?

それにしてもフロムビヨンドが何処からやってきているのか全然ワカラナイけども、(ウルトラ怪獣みたいな目玉が出てきた。)
要さんの呼びかけで古参ヒーローたちが大集合!!

ヒーローが実在するなら悪役も実在する→同じものを見て育ったトーチャーが出てきて…
さらに悪役が蔓延するなら→ヒーローも増えて…
正義がいるなら…?
なんと正義と鏡合わせのような人が出てきたよ!?

次回イミテーションジャスティス。正…偽?

エンディングに星の王子様の要素があるのは何か関係あるのかな…?
んー、薔薇。バラだよねサムメンコのシンボルマーク。星の王子様が大事にしていた花。
「大人になりたくない大人たちへ」がサムメンコキャッチフレーズで
「子供心を失った大人たちへ」が星の王子様…
んー⁇


15話
フロムビヨンドメンコの言っている意味がよくわからないけど、正義はどうとでも変わるし、利用されるってことかな…まだ先が読めないってことかな…。
そしてビビビの奴があかんかった。
あっという間に失脚…
額に米、お尻に星のマークの人が助けに来た。
お米の国にはヒーローがワンサカ居そうですね。

16話
前回、声なしで少し出たミネミラ三人が言い争うシーン。その内容が明らかに…
やっぱりあの三人にはポジティブに強気でいて欲しい。そのためには、まりちゃんが負った心のかせを解かないと…そこの解決方がものすごく正攻法でドラマチックだったよね。これだよね、これ。
重ねて正義が立ち寄り難くなっていた後藤さんちへついに帰還。
逆行時代終わった‼って感じですね。
まりちゃんの吐瀉物がキラッキラしていたのはやはりアイドルだからですかな。

17話
うーん、結局また怪人(星人)まみれの展開に…。
黒板消しの武器つけた後藤さんの「なんか懐かしいな?!」にはちょっと笑ったけども。
セーラームーンに出てきてた、見るものをおちょくるような敵たちを思い出しますね。

総理を倒したが、やっぱり事実が裏返ってまだ終わらない…。
見るまで今回はどーなんだろと嫌にハラハラさせられてるんですが。

18話
あつらえたようにサムメンコと対になるように敵が出てきていたワケが、語られた。高次元な目線でまとめられちゃった。
縁側で語り合うヒーローと怪人。
ちゃぶ台で語りあうウルトラ星人が如く。
想いの強さが世界を変える、ってよく聞くことだけれど。
望みが全て叶うならその先は?

迷走した展開に意味があった…
と。それにしても、ここにくるまで、かなり長ーーかった気がするなあ…。大丈夫なの?もう安心していいの?(´・_・`)


19話
やけに平和過ぎるのが気にかかるけれど。落ち着きを取り戻し会話の小粋さも戻ってきてヤッホー!
そして…後藤さんの過去がついに出て来たよ。
夕焼けが似合う回。
尾行する正義&まりちゃん
「君は…世界で最後の悪かもしれないな」

ごめん
(^_−)−☆「もう離さないぞっ!世界で最後の悪が暴れ出さないように見守るのが、正義の務めだからなっ!」
☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆「もう(頬っぺたぷう〜)♡まさよしったら!この悪は、て・ご・わ・い・ぞっ?」
って変なベタベタカップルの図が浮かんじゃった…
それはないわ。本当ごめん……

冗談はさておき
「キモい」って口では言ってたけど、後藤さんのこと、簡単に諦めるまりちゃんじゃないと思いたいな。
そしてなにやら不穏なキャラが。

20話
展開が早く、スリリング。
やっぱり悪は要るの?居るの?居ないの?
うーん。いてもおかしくないような…でも、いても誰も気づかない透明な人…
{/netabare}

21話
うおおぉぉぉ すごく真面目なちゃんとした話になって
なんだか猛烈に感動している
石原さーん!!!あなたが居てくれてよかった…
要さんにも見えてたって事で、正義の頭の中だけの妄想疑惑ぐるぐるから脱出できてホッとした。

正義は愛がわからないのか。そんな人にヒーローは勤まるのであろうか。正か悪かの判定なら、むしろわからないほうが勤まるのかもしれない。捨て身にもなれるし。
以前のシェルターに入れる人を選べ、の時に少しは正義は自分にとって必要な人について考えたんじゃないかとも思うけれど。愛の定義がピンとこないんでしょうか。また会いたいなと思ったら愛だよ。
灰司もわからなくて裏返しの執着がサムメンコへ。
灰司は一緒にサムメンコごっこしたいってことかな?
めんどくさいかまってちゃんだな。

予告、ついにあの人とあの人が…って誰!?

22話
しんみりしんみり、後藤さんの過ごした月日が突き刺さる。
ううっ、ごっちーん、となっていたところで
灰司君の薄っぺらい画策に引き戻される。
しかして

「ど…っ、ごとーさんはちがうんですかっ?!」
誰かーーーっ

愛=性愛だけでは ナイ、と正義に教えてっていうか突っ込んでやってくれ…
前回、マネージャー石原さんがいい事言ってたはずなのに…

まぁ、心を裸にっ!て感覚で、裸になったんだろうねっ。
本気でナニしようとしていたのかは…
自称「愛ヲ知ラナイ」正義君がヤル気になったところでナニが出来るのか具体的に知識があるのかどうかも、もうサッパリ私にはわかりません……

いや、笑えました。最終回。

*********************

<総評>
途中の怪人試作品ご試食おしょくじけんちんれつざいみたいな展開が

なーーーがーーーすぎーーーじゃーーーーーー!

主だったキャラクターはみんなとても好きでした。
もう一回観て笑ってもやぶさかじゃないくらいには。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 52

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

迷作であり名作でもある。なんとも形容できない不思議な愛着あふれる作品になってしまいました^^(さらに追記あり)。

※2話まで視聴して

1話では正直、全く面白さを感じられず、
なんか押しつけがましい正義感や正論?みたいなものが、なんかウザいかな?って思ってましたが、

惰性でとりあえず見てみた2話では、
その1話でしっかり下げてタメを作ってた分?が、一気に弾き返された感じで、
自分の中では一気にブレイクしました!(いい意味の方ね)。

面白いわコレ^^。

やっぱヒーローをテーマにしたアニメって、
何かしら制作側の独特の信念?みたいなものが色濃く表れていて、
ハッとさせられるし、小気味いいです。

傘を題材にしたのは、すごくわかりやすいし、
みんな何かしら経験あるだろうから、グッとくるものがあったなあ。

Bパートの最後があまりによかったので、
そのままEDもとばせず、ずっと見たらちょこっとだけのCパート?。
こういう構成もいいよね。
最後まで余韻を楽しみつつ、さらにちょこっと楽しみがある。

「次回が気になって仕方ないアニメ」としては今期初の作品ですね。
よかった、これで今期も日々を過ごしていけそうです^^。

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※6話まで視聴して

まだ6話なのですね。もう10話くらい見てる気になってしまっています。毎回楽しい楽しい♪。

やっぱ最近のアニメって異能の力だったり特殊なファンタジーだったり、そういうのに慣れきっていたせいか、

等身大の人間の力で、ちょっとずつ現実の何かを変えていこうと努力する姿に心うたれます。

ちょっとベタだけど、今回もじ~~んとくるセリフありましたね。

そう、あそこです。”借りを○した彼”が言った言葉です。

他にも、登場キャラ同士の会話のシーンが楽しすぎる!。どのキャラも癖があって愛すべきキャラ達ですね^^。

★の評価かなりかなり上がりました!。(上限まで^^)

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※7話まで視聴して

あれ?。

今回のラストの感想は「・・・・・・・・・・( ̄  ̄;) うーん。。」でした。

雲行きが怪しくなってきたw。

良く言えば”着地点の予想が全くつかない”ですが、

なんかこのまま突き進むと、自分の関心が離れていくかもしれない。

来週変な展開になりませんように・・・(心配すぎる)。

★の評価、微妙に下がりました><。

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※8話まで視聴して

何コレ?。特撮作品をただ単にアニメ化したような作品になってる・・。それも内容の薄っすい・・。

2話~6話が最高だったのに、全く脈絡なしにいきなり非現実な茶番に・・。

夢オチか特撮オチ(作品中での)でした~♪・・ってのを期待してたのですが、

どうやらこのまま突っ走るようですね・・ヘ(_ _ヘ) コケッ。○┼< バタッ。


★の評価、さらに下がりました。

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※11話まで視聴して

さらにさらに酷くなってますねえ・・。

7話の時にも自分の中で大きな落差で評価が落ちましたが、
11話でさらにさらに大きな落差で評価が落ちました・・。
底なしです・・。←もっと底があるのかも

1~6話は面白くて何回も見返しましたが、
7話以降は未だに1回こっきりしか見ていません。
もう1回見たいと思える回がいつか来るのでしょうか??。。

悪役のデザイン・行動・発言、誰があんなのをわざわざ見たいと思うのでしょうか?。

もしかしたらこの作品は、
このアニメを見てる視聴者を”アニメ離れ”させるための作品なのかもしれないですね。
アニメ作品に期待せず、自分の現実世界で何かを見つけなさいというメッセージなのかも。

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※12話まで視聴して

やっぱ底なしでしたww。
酷くなる一方通行です。

ほんと頼むから「撮影オチでした~♪」で当初の方向性に戻してほしい><。(泣)。

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※12話まで視聴して(その2)
戦隊のブルー、何か存在感ある声だと思ってたら、
P4の陽介じゃないっスか!・・でも、それだけ。。

前回も今回も、後藤さん+まり以外、見どころなしでした><。
もういっそヒーロー展開要素全部排除して、
まりもしくは後藤さんメインのラブコメアニメにしてほしい。

キングボンビーのテーマっぽいBGM♪、やめいw

ストーリーもうどうでもいいのに、なぜ毎週見てしまうんだろう?。

怪人のキャラデザインって、幼稚園児作のデザインとかなの?。


※16話まで視聴して
今話では、まりが最高によかった!。
まり(ミネ★ミラ含む)と後藤さんだけが視聴し続けてる理由ですね。
あとは全部茶番です><。


※18話まで視聴して
やっとこれまでの超常の流れ(茶番)が上手くまとめられましたね。
この回をずっと待っていたんです^^。
以外にすんなり受け入れられました。久しぶりに、2回視聴した回でした。
でもやっぱエンドレスエイトばりに長すぎた感があるのと、
今までの超常の流れ(茶番)の記憶はどこまで(誰が)記憶してるのか?
ってとこが気になりますね。

ひさびさに来週が待ち遠しくなっております。

補足:ミネ★ミラのミニアルバム買いたいけど、
   映像クリップ集とかつけてくれないと割に合わない値段設定感がww。

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※19話まで視聴して

こういうのが見たかったんです♪。最後までこの路線でお願いしますっ。m( __ __ )m

今回の話見たら、急に久々に1話と2話が見たくなって見返しました~^^。、
おお!、今まで見えてなかったいろんな伏線(意味深。。)が見えまくって面白いですね!。
登場キャラも出まくってたんですね、あちらこちらにw。

いやあ、一時期、σ(o・ω・o)の評価がかなり下がってましたが、少し回復してきました。

うまく最後で〆ることができたら、かなりの好作品になる予感・・⇒⇒⇒超期待です!!。

”序盤で本作気に入ったけど、中盤で切ってしまった方”は、帰ってきた方がいいと思いますよん。
(もちろん、ちゃんとがんばって中盤を全部見たうえで)

中盤のアレは、まあアレということでw。←今となってはいい思い出かもです。

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※20話まで視聴して

要さん、そんなに目と耳がいいのなら、○○ッ○にも普通気付くでしょww。

ミネ★ミラのミニアルバム、サイコーです!。
でもやっぱクリップ集つけてほしかったなあ。
ぜひぜひ今後の発売をよろしくお願いします!!。

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※最終話まで視聴して

終わり良かったので全て良し^^。

最終話、大満足させてもらいました!!。
これでもかとグッとさせられてしまったのです。

名残惜しいけれど、もう来週から見れないのですね・゜・(ノД`。)・゜・。

最初あんなに好きにさせられて、中盤であんなにあきれさせられて、
そんでまた終盤にこんなに再度好きにさせられて・・と、
ホント、終わってみればジェットコースターのようなσ(o・ω・o)の感情の起伏でした。

内容的にもこれほどまでの異色作は今後そうそう出てこないでしょう。
迷作であり名作でもある。なんとも形容できない不思議な愛着あふれる作品になってしまいました^^。

スタッフさまお疲れ様でしたっ。感謝感謝なのです♪。

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※追記

終わってみれば、
現実と非現実の狭間で正義とは何か、悪とは何かを求め続けた怪作?いや快作だったなー。
現実と非現実の境界線が全く見えないところがこの作品のミソだと思う(褒め言葉)。

リアルタイムな視聴中にはムダに思えた中盤も、
最後まで見終えてからだときっと見え方が全く違ってくると思うし、
やはりあれがあってこそのラストでしたね。
近く、全部とおして見直してみようと思います^^。
絶対に1回見ただけじゃ理解しきれないいろんなメッセージが込められてるんだろうな~。
末長く一生楽しめそうな予感がしています!!。

自分の中では、主人公が3人いましたね。正義と後藤さんとまり。
3人とも最後まである意味一途を貫いていて、そこがたまらなく魅力的でした。
また安易な恋愛展開に頼らない作風に好感が持てた。

ああー、もっともっと続きが見たい作品です!。

ミネ★ミラは現実でも永久に活動を続けて新作出しまくってほしいです!(本気で切望)。。

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※追記2(若干ネタバレありなので、知りたくない方は視聴終えてから見てください)

やっと8話以降も2週目見る気になったので、さっそく見てみました。
1週目と違って安心して見れるので、面白い面白い~♪。
あっという間に2周目見終えました!。

長すぎると感じてた例の中盤ですが、
意外に簡潔に最少ターンで作りこまれていたんだなと認識を改めました。

今になって見ると見どころ満載で、やはりいい意味でぶっ飛んでいた作品でしたね。
若干グロだったトーチャー編のあのシーンは、やはり見ていてつらいけど、
あの、まりのED演出のためには必要でしたね。
ミネ★ミラのミニアルバムのボーナストラックのあの曲、歌い方が大好きなんです^^。

中盤の作画は、かなり粗が目立って雑なとこもあったけど、
あの非日常展開の本質を理解して見れば、そこはある意味納得でした。
視聴者各自が子供だった頃に見ていたヒーロー番組、特撮番組の
記憶を呼び覚ますような子供が抱いたイメージがデザインコンセプトなのでしょうね。

それから、やっぱり最後の4話が胸に響きました。
あの4話がなかったら、もっと酷評に終わっていたハズですが、
自分にとっては最高の〆でした^^。

まりの「あんた○○星人に○○○○○○○されちゃったんじゃないの?」
っていうセリフが超ツボったり、
後藤さんの20話での正義に言ったセリフがグッときました(TдT) 。

正直、正義のことはあんまり好きになれてなかったのですが、
最終話の後藤さんとのやり取りで、心からじ~んときました。。

石原さんは最初から最後まで、陰ながら正義を支えたMVPでしたね!。
終盤でまりが正義に言ったセリフに同意見でした!。○○○○ちゃえばいいのに。

円盤は単体ではさすがに買えないと思うけど、
BD-BOXが出たらきっと買っちゃいます♪。
その際はミネ★ミラの映像特典、クリップ集、ライブ作品なんかもあるとうれしいな。

こんな採算度外視の作品を作ってくれたスタッフ様方、本当にありがとうございます。
これからも採算度外視でも「素晴らしい」「突き抜けた」「見たことのない」
作品をどんどん作り続けてください!。

--------------------------------------
※追記3

待てど暮らせどBD-BOXがいっこうに発売されません・・><。
それどころか制作会社さんであるmanglobeさんが○○してしまうなんて・・。
ひょっとしてもうBD-BOX発売なんて夢のまた夢なのかなあ?。

・・そんな風に思っていた最近、オーディオコメンタリーにハマりだしまして
R.O.D.theTVとかで倉田さん他が出演されていたオーディオコメンタリーを
追っているうちに、サムライフラメンコにもオーディオコメンタリーがついていることを知り
もう我慢できなくなって単品BD買ってしまいましたw。

で、とりあえず様子見で買ってみたBD1巻のコメンタリーの冒頭で、まずは驚かされました!!。
増田さん・杉田さんらが冒頭で自己紹介していくのですが、そこでの杉田さんの第一声が

「読子リードマン役の杉田です」

・・ってwwwwww。

Σ(゚Д゚;エーッ! って思いながらどんどん惹きこまれてしまいました!。
その後もコメンタリー目当てで全巻そろえてしまいました^^。
結果的に、まだそんなに多くの作品のコメンタリーを聞いてきたわけではないのですが
今のところ本作のコメンタリーが一番興味深くて面白かったです!!!。

BDの高画質で改めて観た本編も、とてもスタイリッシュで完成度が高くてさらに好きになってしまい
また、今まで観たことなかった?各話の次回予告とかもたくさん見れてよかったです。
各巻特典も自分にとっては大満足で、自分にとって貴重な貴重なミネミラの音源だったり
本編でしか聞けなかったいろんなサントラ音源やヒーローソングの完全版がよかった。
最もよかったのはイベント映像が2時間くらいおさめられていたことでした。
司会されていた”わっしー”さんがとにかく素晴らしかった。
あと思ったのは
声優さん達の生の姿が、もうそのまんま”リアル実写サムライフラメンコ”だったことです!!。

このサイトではあまり評価が高くない本作ですが
自分はすごくすごく楽しめたし好きになれたので
manglobeさんホント((o・д・)bグッジョブ♪って感じです。
もっといろんな作品を世に送り出してほしかったです・・。

出演声優さん達が選んだ名場面集とかを観てると
ホントいろいろ胸につきささった言葉やシーンがいっぱいで
本作に出会えてホント幸せだったと実感しています。
ずっと大事に今後も見続けていきたい愛着いっぱいの作品です♪。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 51
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

正義の行方

正義の味方に憧れる主人公:羽佐間正義がヒーローを志し現代の悪を地道に斬って行くお話。

正義の熱い心を持っていても『力』が無いとテレビの様に活躍は出来ない。
…っということが分かっている普通の賢明な人々は行動には移さないのですが
この主人公がその常識を打ち破る様を観てみたくなりました。
中学生にやられている時こちらまで悔しい気分になって
早くも感情移入して正義を応援していました。
この活動が徐々に広まり人々の中にくすぶる正義の心に火が灯る事を期待しています。
展開が楽しみです。

※7話感想{netabare}
起承転結の転。物語がコレまでの流れとは異なる方向へ。
(ドラマや夢オチの可能性もありますが)
等身大のヒーロー物からファンタジー路線に突入するのでしょうか?
今までの流れからの化物登場は意外でしたし
正義の両親の事件との絡みも出てきそうで面白くなってきました。

それと後藤さんの彼女が気になります。
もう登場済みな気はするんですけどね…石原Mgとかかなー?
{/netabare}

※8話感想{netabare}
ガッツリ日曜の朝のヒーロー物展開。
調子良くてノリノリでしたが好事魔多し。次回辺り危険な香りがします。
トーチャーって正義の父ちゃん何じゃないか?という疑惑もチラリ。
佳境に向けてどう動くのでしょうか。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ヒーローも一般人も「慣れ」て来て危ないぞーなんて思っていたら案の定…
どうやらトーチャーの予定通りに事が運んでいる模様。
トーチャーとは何者なのか?真の目的は?
ますます目が離せなくなって来ました!
{/netabare}

※10話感想{netabare}
正義とトーチャーって似た者同士なのかなと思いつつ
ここ数話観てましたがやはり同じ物を観てた様です。
傾倒の方向が真逆でしたけどね。

悪による平和の実現…って流石に無理に感じましたが
皆で一つの方向を追い求め個を捨てられるなら諍いは減るのかなとは思わせてくれました。
…まぁどの道、完全平和は無理なのでしょうけどなかなかの悪の花道でした。

まり達は気安い正義の代償が心身共に余りにも痛々しかったですね。
この後、彼女達がどういう方向を目指すのかも興味深いです。

7話で路線変換してどうなるかと思い観ていましたが
前半の『現実』の中、正義を夢見る主人公と悪を理想とする宿敵により
もしも『ヒーロー』と『悪の組織』生まれたら…
というIFの世界観を緊張感を持たせながら提供してくれました。
最後の締めがどうなるのかまだ分かりませんが高評価できるストーリー&演出になりそうです。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
ラスト2話でリアル路線に戻しビシッと決めるのだと思って高評価する気でいたのですが
大丈夫なのか心配になってしまいました…。
(これって2クール物なのかな?)
それにしてもこの流れ不安過ぎます。
せめて「全ては美しい嘘だった」…ってな事には成りませんように!
{/netabare}

※12話感想{netabare}
やはり2クールものでしたね。(^_^;)
ヒーローショー的な部分を短くして現実路線に戻し上手く締めれば
1クールで良作に成れたと思いますがもう少し挑戦する様です。

正義の両親の事件と海外の今野あたりは繋がってきそうですし、
フラメンガールズの動向、後藤さんと謎のその彼女等も気になります。
どう組み合わさって物語が進むのでしょうか。

暫くはヒーローとしての活躍の話で進みそうですが、
7話や10話で『痛み』を見せた効果もあり
いつ急展開が来るのか分からないという緊張感を視聴者に持たせる事に成功しています。
後はいつ仕掛けるのか?それとも裏をかく違った展開が来るのか?
…不安もありますが一端飛ばして後半に期待して観たいと思います。

それにしても後藤さんてば彼女居るのにアイドル泊めちゃって良いんでしょうか?(^_^;)
{/netabare}

※13話感想{netabare}
じわじわと話が怖い方向へ回り出しました。
正義が総攻撃について喋ってしまいましたが
今までの彼の言動からすれば当然の行動。
生粋のヒーローですからやはりそう来たかと言うところです。
後は無茶を承知で立ち向かうだけですが普通に戦っては玉砕しちゃいそう。
どうするんだろうか?

後藤さんの彼女は相変わらず気になります。
今回を見て既に亡くなっている説や黒幕の宇宙人説とかが私の中で生まれて来ています。
それに長官の失踪も意味ありげで次回以降も目が離せません。
{/netabare}

※14話感想{netabare}
ついにビヨンドの総攻撃開始!
大ピンチでしたが長官が旧ヒーロー達を連れ戦線復帰。
各地で生ヒーローショーが繰り広げられる結果になりました。
そして悪側に正義の弟がついているみたいです。
個人的には実は両親が生きていて裏で手を引いているんじゃないかと
思っていたのですがまさか弟が居たとは。
両親の事件後「正義なんて…」って思ってしまったんでしょうかね。
次回どんな会話がなされるのでしょうか。
{/netabare}

余談「ヒーローの守備範囲」{netabare}
悪の怪人が現れればすぐに駆けつけて戦い倒すヒーローですが、
どれくらいの地域をカバーしているんでしょうかね。

ライダー系だと遠い所にいく場合、途中給油とか高速乗ったり
コンビニに寄ったりするのでしょうか?
四国や九州に怪人現れたとか途中で橋渡るかフェリー乗ったりして結構旅ですよね。
交通費とか工面するのも大変そうです。
途中でサインとか写真とかお願いされたりするんでしょうか。
下手すると若者に絡まれたりして結構大変そうです。

戦隊モノだとレッドは飛行機ですぐ駆けつけられるけど
グリーン辺りはドリル車両とかで遅れて到着しちゃいますよね。
「おまえが遅いから合体できないだろ!?」とか理不尽な叱責されたりしないですかね。
そもそも車検とか「ドリル外さないと通りませんよ!?」とか言われないんでしょうか。

そう考えるとやはり怪人側が気を使ってヒーローの町に来てくれて居るんでしょうね。
夜襲なんかもしないですしヒーロー側と条約とか交わしてるのかな。
{/netabare}

※15話感想{netabare}
急転回に次ぐ急転回で随分と弄んでくれます。
正義を色々な角度から見せたいのだろうけど迷走している様にも見えます。
多分、ダイヤを始め各個人が正義に目覚める展開になっていくのだと思いますが
上手く纏まりが付く様に頑張って欲しいです。
ビヨンドがやり過ぎてもう現実的な路線には戻れなさそうで
評価したいと思う展開からはかけ離れて行っちゃってますが…。

【予想】{netabare}
ここまで来るともうSFやファンタジーな世界観にしないとバランス取れないと思います。
首相や主要な政治家達は宇宙人や未来人で牛耳られ
正義の両親をサンプルに研究したりクローン作成し
現代人を正義の名の下にコントロールしようとしているのではないでしょうか。
この後は世間の風潮に流されず個人の中に眠る正義に従って行動しなさい
という話になっていくのだろうと予想しています。
「フラメンコを踊らされるな踊りなさい」という感じですかね。
んでラスボスは後藤さんの彼女かな…。
{/netabare}{/netabare}

※16話感想{netabare}
どん底から這い上がろうとする姿がありました。
誘惑に負けず正義を貫いた姿がありました。
情報に踊らされた者が敵になろうとも
実際触れてきた者にとっては未だヒーロー&ヒロインです。
もう一度、いや何度でも正義の輪は広がるはずです。頑張れ正義。
…という気にさせてくれましたし、正義同様に迷走していたこの作品自体も
一発逆転の目が出てきたかも知れません。最後まで期待を捨てず観たいと思います。
{/netabare}

※17話感想{netabare}
うーん…感動ストーリーへの道は断たれたかも。
やはり、ビヨンドとかやり過ぎでした…
ここまで来ると宇宙人とか登場させないと収集つかないとは思ってましたが
こんなに直接的に登場してくるとは…。
前半で積み重ねた『現実でもあり得そうな世界観』にはダメ押しとなりました。
(10話感想辺りの)私が思い描く着地点とは大分かけ離れ残念な気持ちが強いです。
アニメならではの表現で『ギリギリあり得ない(ギリアウト)な世界観』
を保って欲しかったんですけど、
もう『完全にあり得ない世界観』になってしまいました。
こうなるともうルール無用、何でもありって感じで緊張感が無くなってしまいます。
これなら最初から無茶な設定を見せて飲ませてくれれば
その中で真理を見つけ出せたと思うのですが…。

今回は面白いと言うより滑稽に見え
ストーリーものからコメディに切り替わってしまった気がしました。
後はもうハチャメチャさを楽しむ方向で観るのが正解なのかな。
(一応、総理に力を与えたのは誰なの?とかストーリー的興味はある事はあるけど…)
それとも壊れゆく世界観を楽しむアニメなのかなコレは。
{/netabare}

※18話感想 {netabare}
フラメンコ星人による強制進化は地球人の一歩により躓く結果となりました。
フラメンコ星人の思想は正義や平和の行き着く先かも知れないけど
いきなり結果を突きつけられても理解出来ないですよねそりゃ。
何事も過程を経てこそ結果に意味が出るってものです。
宇宙人編はこれはこれで筋は通っていたと思います。

で、間髪入れずに『大いなる宇宙の意志』様が登場。
全ては時空のハザマの正義の物語だった様です…。
今までの小さな正義から大きな正義に色々な角度から見た正義、
敵も味方も涙も血も痛みも苦しさも勝利も栄光も
全て羽佐間くんの願望とそれに引き寄せられた者が起こした結果でしたとさ。

…ってあれ?なんだか急に結果を突きつけられたような!?
今までの事を一粒にしてくれたけどコレ丸呑みにしていいのかな?
納得して飲むにはもう少し過程(考える時間)が必要そうです。
{/netabare}

※19話感想{netabare}
世界平和達成と後藤さんの彼女の真相が分かることになりました。

今回からリアル世界に戻った筈なのですが、ここは悪のない世界。
現実とは何処かズレていて未だ偽りや不自然さの香りが残っいる感覚があります。

後藤さんの彼女は神隠しに遭い居なくなり
後藤さんは現実を受け入れられないまま過ごし彼女を演じ心を保っていました。
羽佐間くんも主観でしか世の中を捉えていなかった為
そんな後藤さんに気付けなかった様です。
羽佐間くんと後藤さんがきちんと現実を見れて居ないから
ズレたままの世界が現実になったのでしょうか?

それともこの世は揺れては返す波のようにうつろい易い世界で、
世界は誰かの強い意志で塗り変えられているというのを表しているのでしょうか?

最後に現れた少年の「家に帰れ」という言葉は現実に帰れと言う意味にも取れますし、
世界を塗り変える力の中心が羽佐間くんから少年に移り
また世界観が動こうとしているとも取れます。

まぁズレていると思うのは私個人の感覚なので勝手に考えすぎていて、
普通に現実に戻ったけど久々に悪が戻って来ただけかも知れませんし
異次元や過去未来のカードまで提示されていますから予測は困難。
良くも悪くも最後まで着地点が分からず弄んでくれるアニメですね。
{/netabare}

※20話感想{netabare}
羽佐間くんにしか見えない悪。

どうやら異次元の存在みたいですがこの作品同様に掴み所がないです。
後藤さんの彼女も異次元には存在するのでしょうかね?
もう大詰めですが最後までこんな感じの様です。
{/netabare}

※21,22話感想{netabare}
灰司少年が羽佐間くんの敵となる為に友人達を襲いはじめる。
後藤さんをも人質に取り羽佐間くんを呼び出し後藤さんを怒らせ
目の前で殺されようとするも
ぎこちなくも必死に愛を模索する姿に計画は失敗に終わる。
そして月日が経ち緩やかに日常が戻り始める…という締めくくり。

紆余曲折あった物語も振り出しに戻るかのような終わり方で着地。
しかしここ数話の事(灰司編)をリアル路線で片づけられても
悪のない世界だった事や灰司少年の犯行の手口とか納得できないままです。
後藤さんにしても未だに彼女が居ない事を受け止め切れていないですし
行方不明の真相も謎。
このまま終わって良かったんでしょうか? 
…後藤さん次の恋愛に歩み出さないでいいの?まりちゃんとは?

ついでに言うと羽佐間くんの両親の事件も伏線として絡むと思いきやスルーでした。

強いフィクション織り交ぜている時点で合理的な解釈しようとしても仕方ないかも知れないけど
フワッとしたまま終わりを迎えてしまいました。
{/netabare}

【総評】
序盤はリアルな目線で正義の輪を地道に広げていくストーリーでしたが
中盤以降一気にフイクションの渦に飲み込ませた為方向性が全く掴めなくなりました。
流れる渦に身を任せればクルクルと回る世界観を楽しめたかも知れませんが
どうしても論理的に考えてしまい置いて行かれたり衝突する事もしばしば。
毎話ごとに評価が乱高下しまくってしまいました。

色々な角度や価値観で『正義』にアプローチした姿勢は悪くないんですけど
何でもありに成ってしまったストーリーが残念で勿体なかったです。
やはりビヨンドがやり過ぎてしまったかな。
現実路線と折り合えるポイントはあったと思うんだけど
結局フィクションものとしてしか成立していませんでした。

オススメは出来ないんですが『正義』を良く探求し表現している点には面白味はあると思います。
普通のアニメに飽きて居る人には良い変化球アニメと成るかも知れません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 37

67.2 12 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング12位
世紀末オカルト学院(TVアニメ動画)

2010年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (707)
3543人が棚に入れました
『世紀末オカルト学院』(せいきまつおかるとがくいん)は、A-1 Pictures制作の日本のTVアニメ。1999年長野県長野市松代の皆神山にある私立ヴァルトシュタイン学院(しかし、怪現象がしばしば起こるため、周りからは「オカルト学院」と呼ばれている)。そこの学長や生徒は日夜オカルト研究に明け暮れていた。しかし、学長死去後、オカルト嫌いの神代マヤが就任し、学院にやってきたその日に2012年からやって来た内田文明と出会う。そして2人は学院内の怪現象に遭遇しながら、内田が1999年にやって来た理由を知ることになる。

声優・キャラクター
日笠陽子、水島大宙、茅原実里、高垣彩陽、花澤香菜、子安武人、高橋広樹、小林ゆう、矢作紗友里、矢島正明
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

主人公の能力の変化に注目すると伏線が見えると思います。

 面白かったですね。非常に。コミカルタッチで始まる前半からシリアスなタイムリープエンドへ。父娘、母子の間の葛藤などもうまく描かれていました。13話に収められた緻密なストーリーはかなりの出来ですし、作画も良かったです。造形の良さを裏切ったような残念ヒロイン系でしたが、それがまたいい味を出していました。
 声優さん、すごかったですね。千石撫子とエミリア(遊佐のほう)が会話しているみたいでした。

 本作についてはわかりづらいですが、私の理解が正しければちゃんと伏線があると思います。勘違いならすみません。

 {netabare}第1話でN05が襲われていたのは羽が生えた魔物でした。つまり、NO5が取り戻そうとした文明は黒魔女に破壊された未来でした。だから、子供のころに超能力を失っていない主人公の文明は超能力者の切り札として旅だったわけです。
 ただ、NO6は降り立つ座標を間違えました。「時空嵐」云々の話もありました。これに巻き込まれるとみぐるみ剥がされるというコメントをわざわざ入れています。裸で降りてきたということは、時空嵐に巻き込まれたということです。

 これで座標を間違えたため、この時間軸では世界を滅ぼしたのが黒魔女ではなく宇宙人に変わってしまったということなんでしょう。あえて初めて説明があるときは敵の正体を「奴等」とぼやかしています。
 その宇宙人から地球を救うために成人の文明は子供の文明から、最終回で超能力を奪い取った、という話だと思います。だから、成人の文明の過去も書き換えれ、まるで無能力者なのにこちらに来てしまったという流れになると思います。だから1回目の旅立ちの再現と2回目の記憶では内容が違うわけです。
(もちろん実施に時間を遡ったのは1回です。作中の2話になりますが、文明がマヤに事情を説明しますが、再現シーンではなく、まるで文明が嘘をマヤに説明したようにも見えます。これはミスリードだと思います。もともと文明が能力を持っていないのだとすると私の解釈は間違いとなりますが、こうでないと最終回宇宙人を退治することができないので説明がつかなくなると思います)

 あと、主人公が危機になってもNO5のようにゲートで戻るという発想がなくなっています。ここも敵が変わったから携帯の機能が変わっているということになるのでしょう。手帳の呪文で解決する前提だったのに手帳を携帯で写真をとってもキーとして認識されませんでしたし。この手帳は実際黒魔女を滅ぼしますので、本来なら携帯に写るはず。

 複雑なのでちょっと勘違いがあるかもしれませんが、この流れがあるから、黒魔女の存在と宇宙人という2重の敵になって、ご都合主義のように見えますが、解釈を間違えなければ筋が通ったストーリーになります。オカルトを強調しているのはSFであることを意識させないためだと思います。
 携帯の機能のところは相手が黒魔女だとすると不自然なので、そこだけまだ引っかかってます。

最終回は、おそらく結婚した2人のカレー皿の横にスプーンがあります。もとの時間の文明が箸を嫌がっていた理由は曲がってしまうからだとすると、やはり能力がもともとはあって、それが消えたという解釈なら辻褄があうと思います。

 その他にも伏線はちゃんとストーリーに入れ込んでいました。マヤの父親が生きているのも1話の段階でちゃんと未来のメンバーに入っていました。文明がはいった定食屋、黒魔女の初登場も時間経過の不自然さを敢えて見せています。この間に黒魔女があの巨乳の女の子になる用意をしていたのでしょう。黒魔女の正体すごかったですね。ディープキスがエロくて良かったです。{/netabare}

 それにしてもマヤの子供のころの服が高校になってもまったく同じとか、アベミノルの名前とか、ポルシェなどの意味が解らない部分がありますが、多分 これだけのレベルのアニメです。もうちょっと詳しくみるともっと工夫があるかもしれません。

 エンディングの1999年の頃の歌をキャラソンにするとか、メガネメガネのギャグとか、サイコやエクソシストのオマージュなどいろいろ面白いポイントがありました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

キリン  さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメとして楽しむオカルト

1999年と言えば、
それほど“過去”って気もしないんですけど
この作品の時代設定は1999年
ノストラダムスの大予言の
『地球滅亡説』で騒いでた年です。

作品名からもお分かり頂けると思いますが
『オカルト』をテーマにした作品です。

ただ、安易にオカルト好きな方にオススメするのは
ちょっと待ったです。

私の場合、オカルト好きでもあるし
アニメ好きでもあります。

結論から言うと、アニメ好きだったから
最後まで楽しめました。

別にオカルトに対して手厳しいつもりもありませんが
やはり、オカルトは

「えっ?これマジ!?」

ってなるのが醍醐味でありロマンだと思います。
信じる人と信じない人と別れて
双方、真逆の見解で1つの真実を求めます。

説得力を増す上で
欠かせないのが証拠VTR
『証拠』と言いながら
CGの技術の発展により
信憑性が薄いものになってしまっていますが
ガッカリするような
ヘタクソな合成は論外として
果たして、なんでもかんでも
CGとして片付けてしまって良いのか
と思えるくらいの映像もあります。

その証拠VTRを裏付ける
更なる証拠品であったり
不可解な行動であったり
説明の付かないことが沢山あります。

『オカルト』方面からの見解の方が
筋が通ってるなんてことも・・・

しかし残念ながら
私はオカルトサイドの結論で
最終的に誰もが認めざるを得ない
オカルト側の完全勝利というものを
見たことがありません。

『地球滅亡説』に至っては
オカルト側は当たっていたとしても
どや顔を見せ付ける人類が
その時は、いないと言うことです。
(あの世でするつもりかもしれませんが・・・)
滅亡否定派は当たってたら
どや顔出来ますし
間違っていても追求される前に滅亡なので
かなり有利です。
(それを解かった上で私は2012年人類滅亡派でした
もうね、仕事が嫌だったんですよ)

さて、話を戻しますと
『世紀末オカルト学院』という作品は
オカルト好きにとって
「これ、マジか!?」
ってなれるアニメかと言うと
もうアニメの時点で、なれるわけが無いです。

「こ・・・こんな学院が、存在するなんて・・・・」

とか言ってる方は
オブラートに包んだとしても
「どんだけ純粋やねん!!」
くらいは言われます。

これが『オカルト』のみを期待して
この作品を視聴した場合です。

これに『アニメ好き』要素を加えると
物語の構成であったり
キャラであったり
よ~く観てる方には解かるちょっとしたヒントだったりと
物語の本筋を楽しんで
オカルトはひとつのテーマとして
捉えることが出来ると思いますので
全然感想が違ってきます。

私も最後は熱さを感じる熱血アニメに観えました。

ですのでオカルト好きでアニメ好きな私は
“オカルト方面の知ってることが
アニメで出てきて嬉しい”
というような感覚でしたね。
特に『月刊ムー』が出てきた時は嬉しかったです。

OPの歌が『しょこたん』と言うのも
アニメとオカルトどっちも好きで歌もうまい
確かに彼女が一番良いかもしれません。


1999年皆さんは何をしていましたか?
恐怖の大王・・・待ってたんですけどね~。

なんか子供のころから授業中に

「誰か授業に乱入してきてマシンガンぶっ放してくんねえかな~」

とか思ってました。

いや、もちろん本当にそんなことに
なったら大変ですし、
何処かでそんな事件が起こると
不謹慎発言になっちゃうんですが、
どこかトラブルを待ってる自分がいます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

お気に入り作品メモ 隠れた名作。 時をかける少女との関連性

「時をかける少女」、「サマーウォーズ」で助監をされていた伊藤智彦監督作品。僕街、SAOの監督さんですね

このオカルト学院は細田監督の影響が強いです!
人物の立ち姿、緻密な背景、空の描き方
最終話では細田監督作品でおなじみの飛行機雲。

さて、名作と言っても信じてもらえませんよね。。
タイトルが胡散臭いですし、オカルトネタのアニメなんて
たかが知れてるって思いますよね。
しかし、これはネタアニメでは決してありません!


・作品テーマ
テーマは「過去と向き合う」
こういった事でしょうか
時間移動、地球の平和といったキーワードが当てはまるアニメなので
細田監督の2作品と通じるものがあります。

ヒロインは父親と疎遠になってしまった過去
主人公は過去の名声
2人の人物が物語を通して過去と和解し
この2人の物語がラストで収束して1つの物語として結末を迎える
1クールオリジナル作品ですが、優秀作品ですね。


・ストーリー
1999年ノストラダムスの予言の災厄が実現する世界のお話
主人公フミアキは宇宙人のテクノロジーを使って過去に
タイムトラベルをし、未来を救おうとしています。
過去で出会うのがヒロインのマヤです。
フミアキは未来から来訪してるわけですね

父がオカルトに昏倒したことで家庭崩壊したため
マヤはオカルトに詳しいですが、オカルト嫌い
詳しいだけに否定はしていません。

様々なキャラクターが毎回オカルトに関わる事件を
持ち込む形となり、メイン登場人物がそれを解決していきます
コメディ色が強目で、キャラも強烈です。
毎度超常現象に見舞われるも絶対に死なない
こずえ。あだ名はスマイルなのに、笑顔皆無で誰でも
ぼこぼこに殴るスマイル等。。
こずえは悪霊に憑依された回ではスマイルに顔の形が変わるほど
殴られていました。。

ドタバタコメディーアニメと思って視聴していると
終盤2話ほどでしっかり物語が佳境に入り、今までのコメディが
伏線であったことに驚くと思います。
中盤の物足りなさを見事に昇華させましたね
しっかりテーマに沿って進行、展開されていたことに気づきません。
タイムパラドックスを演出として見事に物語に織り込んでおり
物語の完成度の高さを感じます。


・ノストラダムスの鍵
主人公は少年時代、天才超能力少年で常に周囲から世話をやかれ
自分の意志で行動することができませんでした。。
超能力を失ってからの人生。。
最後の大舞台として過去の地球を訪れ、ミッションにあたります。

どうにも頼りないように思えた主人公でしたが、ここ一番の闘志
、根性!輝いてましたね。爽快でした。
ラストで発した言葉が実に印象に残ります。。
彼は、自分の現在、未来、過去まで救っていきました。
マヤの誠実さもとても気持ちがよいものでしたね。。


・さいごに
1クールオリジナルアニメでこれほど特殊な設定で
綺麗に纏め上げられた作品は本当に稀です。
EDが声優さんが歌う90年代ヒット曲だったのも変わってましたね。。
タイトルからは想像もできない、壮烈で誠実な物語です。
はっきりいって細田監督の映画○○の子より断然出来がよいです。。


長々とおつきあい頂きありがとうございました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

66.7 13 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング13位
selector spread WIXOSS(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (583)
2981人が棚に入れました
都会に引っ越してきてから、友人もなくただ日々を特に不満もなく過ごしていた女子中学生「小湊るう子」。
そんな「るう子」を気遣う祖母をみかねて、兄がるう子に買い与えたものは、中高生の男女を中心に人気のWIXOSS(ウィクロス)というカードゲームであった。
渡されたカードゲームを開け、中に入っていたある1枚のカードを見ると、カードの中に描かれた少女が突然動き出した。
不思議に思う「るう子」をよそに、その少女は「るう子」にバトルがしたいと言い続ける。その少女の事をタマと名付けつつ、
不思議な事態に困惑している彼女の前に、るう子の事をセレクターと呼ぶ、同級生の紅林遊月からカードバトルを挑まれる。
タマは一体何者なのか?セレクターとは?
希望、願望、欲望。それぞれの想いを胸に少女たちは危険なゲームの渦に飲み込まれていく──

声優・キャラクター
加隈亜衣、久野美咲、瀬戸麻沙美、佐倉綾音、茅野愛衣、赤﨑千夏、釘宮理恵、杜野まこ、新井里美、川澄綾子、小林裕介、石谷春貴、久保田民絵

westkage。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

TCGアニメの常識を覆してくれた意欲作。しかし新しい開拓にはテンプレが存在しない為か、ハッキリとした方向性を導き出せていなかったように感じる作品☆

本作は2014年4月26日にタカラトミーから発売されたトレーディングカードゲーム「WIXOSS」(ウィクロス)を題材としたメディアミックス作品です。テレビアニメシリーズとしては‘2期’にあたる作品となりますので前期からの視聴を推奨します。

前期のレビューでも書きましたが、土・日曜日の朝に放映されるアニメのような「ルールやプレイングを掘り下げるための販促目的の物語」ではなく、ややダークな展開を含む「少し大人向けの作風」が今作のウリです。トレーディングカードゲームのアニメとしては新しい表現方法で描かれている所がとてもチャレンジ意欲を感じる作品ですね。前期では波乱の最終話を迎え、今後彼女たちがどうなってしまうのか…とても気になる終わり方をしています。今までカードゲームアニメには全く興味を持てませんでしたが、2期の展開がやはりどうしても気になる…と感じる事が出来たため視聴を継続する事となりました。

総評として「TCGアニメの常識を覆してくれた意欲作。しかし新しい開拓にはテンプレが存在しない為か、ハッキリとした方向性を導き出せていなかったように感じる作品」です。
新しい分野を開拓していこうとする意思に関してはとても意欲を感じられる作品だったと思います。しかし新しい道を開拓するという事は、逆に言えば‘セオリーに頼れない’という事でもあります。そのためでしょうか‘結局このアニメは何狙いだったのか?’という疑問が付きまとう結果になってしまっているように見受けられました。「最後はキレイにまとまって良かったね…」という感想で済ませるならそれも良いかもしれません。しかし私としては‘今作にのめり込めなかった要因はなんだったのか’そちらの方が気になって仕方ないのです。

そこで私の推測ではありますが、今作が佳作では無く名作になるために何が必要だったのか…を考えてみました。今作に足らなかったもの…それは「作品の明確な指針」ではないでしょうか。ではどういう指針を立てれば良かったのか、以下に挙げていきたいと思います。これらは全て取り入れて欲しいという訳では無く、1つでも取り入れて作品の方向性を明確にすれば良かったのでは?という観点で書いていますのでご注意下さい。


提案1・TCGのルールをもう少し取り入れて「このゲームもやってみたいな」と思わせる作品を目指す。

今作はそこそこ見ごたえのある物語でしたが、彼女達のプレイしているカードゲームに関しては全く興味が沸きませんでした。ザコ戦まで丁寧に描写する必要は無いかと思いますが、少しあっさりし過ぎたバトルだったかな…とも感じてしまいます。何もお子様向けのカードアニメのように「画面端にヒットポイントを書け」とまでは言いません。ただ「努力の末勝利した」と視聴者に感じさせる事はキャラクターへの愛着にもつながる部分だと思いますし、またカードゲームのシステムを少しでも見せる事で「アニメを見てゲームが面白そうだからやってみた。その結果アニメのキャラをもっと好きになれた」という声も生まれるかもしれません。そこをもう少し重要視しても良かったのでは?と感じました。


提案2・キャラクターのデザイン・あるいは配色をもう少し派手に設定し、キャラ萌えを目指す。

今作は‘ややダークな物語’を目指しているせいか、キャラクターの配色が凄く地味です。髪の色に関してもアキラッキーを除けばほとんど黒・灰色・白でまとまっています。派手なデザインといえばルリグの「エルドラ・ミルルン・アン」くらいでは無いでしょうか?勿論ダークな雰囲気にリアリティを持たせるために敢えて派手な配色は避けているのかもしれませんが、個人的にはキャラクターのインパクトに欠けるな…と感じてしまいました。「物語はまあまあだったけどキャラは可愛いよね!」なんて作品は世の中に沢山溢れかえっていると思いますが、そんな作品と比べても今作はキャラクターのインパクトにやや欠けてしまっています。物語がそこそこの展開…であれば、せめてキャラクターをもう少し目立たせて欲しかったなと思いました。


提案3・徹底的にシリアスな方向性を目指す。

最後は少しキレイにまとまり過ぎていたかな…と感じました。折角のダークストーリーなら最後までダークでも良かったように思います。この辺りは「結城友奈は勇者である」を視聴した感じに似ているかもしれません。‘犠牲が実は犠牲じゃ無かった’というオチはとてもキレイに見えますが、個人的にそういう話にされると「じゃあ今までの苦悩はなんだったの?」と受け止めてしまいます。勿論多くの作品はそういったラストを迎えます。昔からある‘アニメ特有のご都合展開’と言いましょうか…私としてはそういう展開にはもう飽きてしまっているのかもしれません。折角のシリアスな作風なら‘多大な犠牲は払ったが得るものはあった’という終わり方も一つの手段だったかもしれません。それまでの展開を活かす事にも繋がると思います。有名作で例えるなら「魔法少女まどかマギカ」でしょうか。これからのアニメは‘キレイにまとめ過ぎない’というのも一つの選択肢なのかもしれませんね。


あれもこれも要素を詰め込み過ぎる…というのもどうかと思いますが、明確な指針があれば「このアニメはこういう所が面白かった!」と視聴者に印象付ける事も可能だと思います。今作も決してつまらない・駄作という評価では無いのですが「じゃあ何が面白かった?どのキャラのどういう所が好きになった?印象に残ったシーンはあった?」と聞かれても「…えっと…うーん」と言葉に詰まってしまいます。私は結構前にこの作品の視聴を終えていましたが、最後までレビューを書く事に渋ってしまいました。今考えればそういう所に原因があったのかもしれませんね。

ただTCGアニメとしては間違いなく新しい道筋を示した作品だと思いますし、追随する作品も今後出てくると思います。そういった意味では本作を大きく評価したいところです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 34
ネタバレ

雪だるま* さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

4話まで視聴(未評価)

◎ジャンル:カードゲーム
◎放送時期:2014年10月~

●スタッフ、ストーリーは1期のレビュー参照
⇒http://www.anikore.jp/review/959876/
(2014年4月~6月に放送された「selector infected WIXOSS」の続編)

■総評■

(全話視聴後に更新予定)

■好きなキャラクター■

(全話視聴後に更新予定)

■各話感想■
【1話】
{netabare}1期のおさらいを含め、続きからスタート。

伊緒奈の願いは、『自分より強い相手に負け、その子のルリグになって永遠に戦い続ける』ことだったみたい。
とんだ戦闘狂だなぁホント…^^;

るうちゃんはバトルを拒否してるけど伊緒奈を捨てられない。
タマに会うための手がかり、そして皆を救うことを諦めたくないからなんだろうなぁ。

でも伊緒奈はるうちゃんの願いを叶えるつもりは今のとこ無いみたいだし、それどころか『私がるう子を変えてみせる』とか言ってるし、既にもう先行き不安w

ちよりエルドラペア久々に出てきたけど、るうちゃん達がバトルの真相を告げてもちよりは飄々としてるし、エルドラはしらばっくれてるし、このペアも今後厄介な存在になりそう。

思ったけど一衣ちゃんは具体的にどうなってペナルティ無くなったのか?
強い願いと心が覆したとか、そういうことかな^^;{/netabare}

【2話】
{netabare}『ウリスのおかげで、あきらっきーは"あきらぶりー"になったの♡』

…(´゚д゚`)

あきらっきー改め、あきらぶりー再登場!エンジン全開だったw
『黙れよ三下!』『うるせぇババア!』
そしてトドメの↑のセリフ…やはりこのキャラ出ると俄然テンション上がるw

伊緒奈と入れ替わったウリスはあきらぶりーを堕とし、お次はちより?
伊緒奈の願いを叶えなきゃだから強い相手を集めてバトルしようとしてるんかな?でも、それだけじゃ済まないよね絶対^^;
あきらぶりーは完全にウリスの手のひらの上でコロコロ状態だし、こっからまた更にどん底の未来しか見えない;;

るうちゃんはあきらぶりーとバトルしたけど(勝敗は中断で決まらず)、どうやら楽しくなかった模様。
バトルが楽しかったのは、タマがルリグだったからこそ なんだね。

てか、お婆ちゃんがやはり怖い^^;るうちゃんまた負けてたじゃん…。

あきらぶりーが負けたのに記憶維持してた理由が語られてないけども、るうちゃんが『セレクターバトルは嘘ばかり』と言ってたし、やっぱ花代さんの嘘情報なのかな…うーん;;{/netabare}

【3話】
{netabare}あきらぶりーがどんどんウリスに心酔してってる;;

タマは白い部屋で泣いてた。
タマの記憶の一部?が垣間見えたけど、繭とタマは人間時代からの友達だったのかな。
繭は外の世界に絶望してあの部屋に引きこもってるみたいだけど、繭の目的はいったい何なんだろう?

るうちゃんがタマのことばかりで一切構ってもらえない伊緒奈がちょっと可哀想と思ったけど、勝手にルリグになっといて『あなたはそうじゃない。私を失望させないで』は全く共感できない^^;

最後、ウリスとちよりのバトルフィールドにるうちゃん達は巻き込まれ、そこでウリスのルリグとなったタマを目にすることに。
まさか…と思ったらやっぱそうでしたw
敢えてウリスのルリグとして送り込むとか…繭、性格悪いな^^;
ちよりはこれで負けたら2敗だけど、ちよりの願いが何なのか気になる。{/netabare}

【4話】
{netabare}ちより、ウリスに敗北。
また、ちよりの持っていたウィクロス小説に繭らしき存在の記載が。
手掛かりを掴むため、るうちゃん達がその小説の著者に会いに行く…といった話。
いよいよ物語の核心に迫り始めた感じかな。

ウリスは『タマを返してほしかったら私とバトルしなさい』とるうちゃんに告げて去っていき、あきらぶりーの元へ。
そういやウリス自身の願いは何なんだろう?

ちよりは2敗したけど逆に3勝してたという衝撃の事実w
エルドラとの掛け合いが地味に面白いなって思う。
終始おバカまる出しなこのコンビだけど、殺伐とした中で清涼剤になってる気がするw

小説によると繭はバトルに勝ち続けた後「ホワイトガーデン」に迷い込んだ少女。
つまりセレクターであり、人間ってことになるのかな。
ラスボス的存在というのは変わりなさそうだけど、少女達を次々に戦わせてるってことは、目的はウィクロス因子を集めるため?

小説の著者・ふたせ文緒、ボクッ娘かな?なんだか緑子を思い出すな…
この子もたぶんまだ現役のセレクターだよね。OPでルリグ連れてるし。

今回も伊緒奈さん、殆どるうちゃんに相手してもらえず嫉妬全開。
2クール目は伊緒奈とあきらぶりーイジメが容赦ないw
でも、あきらぶりーよりあきらっきーの方が好きだな…物足りないw{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

まるべり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

光と闇の先 重なってまた色が付くよ。

●ジャンル:カードゲーム
●オリジナルアニメ

2014年4月~6月に放送された「selector infected WIXOSS」(全12話)の分割2クール目。
J.C.STAFF制作のTVアニメ。全12話。


■感想■
{netabare}トレーディングカードゲーム「WIXOSS」の中に存在する特別なカード「ルリグカード」。
そのルリグカードを用い、バトルに勝ち続けることで「夢限少女」となり、願いを成就出来る「セレクター」。
そんなセレクターに選ばれた少女達の願いをかけた戦い、そしてバトルに隠された「深い闇」を描いた今作品。

セレクターに選ばれた主人公・るうちゃんが他の様々なセレクターと対戦していく中で、
衝撃の真実(3回負けると願いが反転する、夢限少女になると自分の体がルリグと入れ替わる等)を知り、
苦悩しながらも自分の願い(全てのルリグになった少女達をカードから開放する)を見つけ、
イオナとのバトルに勝利して条件を満たすも、タマが直前で受け入れを拒否したことで願いの成就に失敗。
ルリグのタマを失ったるうちゃんの前に現れたのは、るうちゃんに敗北することで願いを叶え、ルリグになったイオナだった。

…というのが1クール目の主な話の流れかな^^
2クール目では、壮絶な戦いの後に親友となった遊月や一衣と共に セレクターバトルのさらなる真実・核心に迫るお話になっていました。

"勝っても負けても「絶望」。"
1クール目で惹きつけられた 鬱々ドロドロとした空気感はそのままで、
今回もどんな衝撃的な真実が告げられ、物語が終結していくのか というところに期待しつつ毎回楽しみに観ていました。

しかし正直1クール目ほどのワクワク感はなく、物語が進み 謎が明かされていくにつれてなんだかパッとしなくなってしまいました。
ラスボスの繭の正体含め とくにあっと驚く種明かしもなく、無難だったかなぁという印象です。

そして、1クール目でちらっと出てきた るうちゃんの家族背景(『何を考えてるのか分からない』恐怖心から母親と離別した過去)。
後々るうちゃん掘り下げるにあたっての伏線と思ったのですが…とくに何も無かったですねw
個人的にはその辺を拾ってもう少しるうちゃんを掘り下げてほしかったな と思いました。

というか、全体的にキャラの内面描写がいま一つだったので、
感情移入できるキャラが2クール通してほぼいなかったのが難点かな^^;

とはいえ、1クール目に引き続き あきらぶりー(あきらっきー)の視聴側を裏切らない狂気っぷりと、
ウリスに心酔してどんどん深底に堕ちていく様は見応えありました。

また、1クール目から真のラスボスだと予想していた おばあちゃんは、一番期待を裏切られてしまいましたw
自分でデッキ作るし るうちゃんに勝ちまくってるし、意味深な発言もあったりして『絶対何かある!』
…と思ってた時期が私にもありましたww

【主題歌】
OP:「world's end, girl's rondo」/分島花音
ED:「Undo -明日への記憶-」/Cyua

分島さんの歌う1期OPの「killy killy JOKER」も好きだったのですが、
今回のOPも伴奏のヴァイオリンがいい味出していてとにかくかっこいい!
聴いていくうちにどんどん癖になるスルメ曲でした。

EDのCyuaさんも前期に引き続きでしたが、今回もこの作品の世界観がしっかり表れていた良曲でした。

【お気に入りキャラ】
▼蒼井 晶(あきらっきー/あきらぶりー)
上記の通りです。
赤﨑千夏さんの演技も相まって、清々しいほどに終始ぶっ飛んでいたのが良かったです。
ただ、ウリスに負けた後 願いが反転してどうなったのかが見たかったのと、最終回も出番欲しかったなぁ(イオナとの2ショット写真はありましたが)

▼エルドラ
9話のお別れシーンは不覚にも感動しました。
ちよりとのおバカなやりとりも毎回癒しでした^^
お姉さんというか、お母さんみたいな(CV新井里美さんというのもあり)存在でしたね。{/netabare}


■まとめ■
{netabare}前述したように1クール目ほどの盛り上がりはなく、所々伏線が回収しきれてないまま纏め上げた気はしますが、
最後の最後に「絶望」から「希望」が生まれたのは良かったですし、なにより最後のタマの澄みきった笑顔で一気に浄化されましたw

2クール通してカード販促要素は全くと言っていいほど無いのでルールは全然分かりませんでしたが、
逆にそれがカードゲームを知らずとも一つの「物語」として楽しめる作りになっていますね^^{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

67.6 14 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング14位
戦姫絶唱シンフォギアG (第2期)(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (524)
2844人が棚に入れました
風鳴 翼と雪音 クリス、そして――立花 響。

運命に翻弄された少女たちは、
FG式回天特機装束「シンフォギア」にてその身を鎧い、
数多の戦いと幾多のすれ違いを経て、決戦の地に集結した。

そびえ立つカ・ディンギルが狙い定めるは、
バラルの呪詛にて人類の相互理解をジャミングする巨大な監視装置「月」。

人類史の裏側で数千年に渡って暗躍してきた巫女フィーネの企みは、
月を破壊し、神代の言の葉「統一言語」を取り戻すことであった。

だが、月の破壊は、
重力均衡の崩壊をはじめ、惑星規模の災厄を引き起こすことになる。

迫り来る脅威「ルナアタック」に対し、
命を燃やした少女たちの絶唱は、
空に、胸に、高らかに響き渡るのであった。

それから約三ヶ月後。

激闘の末に欠けた月が見下ろす世界にて、物語は再び動き始める。

複雑に絡み合う世界情勢のもと、
日本政府が保有する「シンフォギア・システム」は、
いまだ各地にて観測が続く、認定特異災害ノイズへの有効対策手段として、
機密の一部が開示されたものの、
その装者に関しては、多くを秘匿したままとなっている。

日常を保障されつつ、
日米共同研究に参加するシンフォギア装者たち。

いつかノイズのもたらす危難を駆逐することができたら、
世界のステージで歌ってみたいと夢見る翼。

与えられた場所の暖かさに馴染めず、戸惑うばかりであるが、
徐々に他者との接触を受け入れはじめるクリス。

聖遺物との融合を果たし、新霊長と称されるものの、
いささかも変わらず趣味の人助けに邁進する響。

それぞれが、それぞれの現在(いま)を生きる中、ひとつの指令が下される。

特異災害対策機動部と、
米国連邦聖遺物研究機関が最優先調査対象としている、
完全聖遺物「サクリストS」を米軍岩国ベースまで搬送すること。

日米両国間の協力体制が確立した今、
さしたる問題も無く遂行されるはずの作戦であったが、
新たな敵は暗い嵐の夜に紛れ、すぐそこにまで迫撃しつつあった。

開け放たれたバビロニアの宝物庫より蔓延するノイズの大群。

異なる物理法則がもたらす破壊の不協和音が充ちる中、
撃ち貫くがごとく、少女の歌声が轟く。

『その名は、ガングニール』

聖遺物との融合症例第一号、立花 響の咆哮である。
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

あれ?いつの間にか俺、シンフォギア 適合者になってる!(3期決定だそうです)

正直一期はあんま「面白いな」とは思いませんでした
ただ、印象には残っていて、例えば
{netabare}・一話から超展開
・ライブシーンとか音楽面がよくできてる
・トラウマ絶唱顔
・あやひーいい仕事してる
・拳系主人公による熱いストーリー
・指令強すぎだけどお人好し
・最後ちょっとストーリーが詰め込みまくりで分かりにくかった
・ハッピーエンドで俺たちの戦いはまだまだつづくぜ!
{/netabare}
などなど
ストーリーの詰め込みすぎと作画の乱れがあって、放送当時はそんなにはまらなかった

しかし、第二期が始まって、現在二話まで見終わったんだけど、やけに面白く感じる(^^)
というのも
作画が大分進化していました
変身シーンから、戦闘シーン、キャラの仕草までなんか綺麗でよく動く!
やっぱアニメはこうでないといけませんね!!
ストーリーの方も一期を見ていたので専門用語もついていけたし、ノリもついていけるようになってきた(^^)

なんだか楽しめそうです

一話
{netabare}とりあえず「ガングニールだとぉ!?」には笑った
あれでなんか、一期の時肩に力入れて物語が~、作画が~と言っていたのがアホらしくなってしまったw
そうして肩の力を抜いてみたらやけに面白く感じるw
緒川さんと翼さんのやりとりとか、クリスちゃんと響のやりとりとか、いいね!
一期の一話とリンクさせたような構成も嬉しかった
・「ガングニールだとぉ!?」
・絶唱で一人退場(まぁ回想だったけど)
・ガングニール適合者が二人
・ライブ
あと響がスプラップフィストかましてるのがw
最初にどっかでこのパンチ観たことあるなぁ
と思ったんですが、5D'sでしたw
監督が5D'sの人に変わってたんですね
5D'sは結構熱い物語だったので、シンフォギアに合うかもしれませんね

それとクリスちゃん可愛い
響さん圧倒的
翼さんマジ防人
ライブすごい
{/netabare}

4話
{netabare}前半の戦闘がすごい気合入ってた
マリアと翼さんの戦いは熱いし、激しくぶつかり合っててホントいいですね~( ´ ▽ ` )
しかし、戦いの中でマリアの「時限式ではここまでなの!?」発言があり、マリアさんは正規適合者ではないことが判明
てっきり、奏も響も後天的な適合者だったからモノホンが現れたんだと思ったんだけど予想を裏切られた
リンカー使ってまで、マリアたちがやろうとしていることはなんなのですかねぇ

そして後半は一転して、学園で文化祭
モブ娘たちの熱唱に笑わされ、クリスちゃんの歌に涙する・・・
やるなシンフォギア( ;∀;)
一話にこんなに詰め込んでラストは感動で締める!
・・・しかし、まだ4話ですよ?
この流れってクリスちゃん次回で死んだりしそうじゃね?
もはや最終回みたいなノリだったよ?一期はこれから響達と仲良くなろうって時に、幸せそうに絶唱して落ちたし・・・

戦いと、痛みしか知らなかったクリスちゃんが響と分かりあって一緒に戦い、更には学校にも通うようになれた
そこで出会ったクラスメイトとも打ち解けられて、彼女らに背中を押されて学祭で歌を歌う
歌を歌うときに流れるクラスメイトとの触れ合いの軌跡に感動せずにはいられない!!
そしてやっぱりここまできたら後はやられるだけ・・・
ってならないよねまさか!?

果たしてクリスちゃんは無事でいられるのか・・・次回が楽しみすぎるぜ!
{/netabare}

五話
{netabare}おい、衝撃展開じゃねーか(゚д゚lll)
確かに前回が幸せオーラ全開で終わったから、何か悲劇的な感じになると覚悟はしていたけれど、やべーよこれは!
ほんとにシンフォギアは飽きさせないな

今回で明確に相手の目的が判明したわけで、物語も核心に近づいていくんでしょうな
特に二話で響の過去を匂わせてたのもあって、次回は響回になりそうですね
ネフィリムも聖遺物と人の融合体である響を食ったわけだし、スゲーことになりそう

マリアも今回迷ったり、過去回想があったり、追い詰められてますね
二期重要人物と、主人公が追い詰められる展開に次回を待ちきれません!!

それにしてもウェル博士は言ってることは人類救済なのに顔がゲスすぎるでしょ
それになにげに強い
ソロモンの杖をしっかり使いこなしちゃってますね

{/netabare}

六話
{netabare}『この拳も!命も!シンフォギアだ!!』
やべー響さんマジかっけぇっす!!
しかし、そう思うと同時に哀しくもなるね
なにせ彼女はもう自分自身の体が人間から遠ざかっていることを自覚しているようにみえるのだから
腕がもげ、腕が無くなったことにより肉体に溶け込んだ聖遺物が暴走
あっという間に腕が再生し、ネフィリムをフルボッコに
見てるこっちはショックを隠せません(つд⊂)
彼女はもはや人ではない・・・
この流れからの『シンフォギアだ!!』は哀しくなってしまいます(´;ω;`)


彼女が床に伏して思い出すのはライブ会場で生き残ったことに対する周囲の批判
彼女の人助けは自分が生き残ったことの価値を見出すためなのだろうか・・・
そう思うと彼女の言葉は痛々しい(´;ω;`)

ここまでかっけぇ上に歪みねぇキャラクターはなかなか出てこないっすね
個人的には仮面ライダークウガの五代雄介なんかが重なって、それだけで感情移入しまくっちゃいます(*´∀`*)
人助けを趣味として、みんなの笑顔を守るため、人外の敵と戦うためならだ、自身の体が壊れていくことすらいとわない・・・
そんな自己犠牲やろーがいる作品がなんやかやですげー好き(^▽^)そしてそんなキャラクターが愛おしいですな!

それにしても杉田博士には笑わされました(^▽^)
顔芸が多かったのは遊戯王5D'sの監督なのも影響してるのかな?
{/netabare}

11話
{netabare}熱いなぁ(´∀`*)実に熱い!
10話も充分熱かったけど、熱さ冷めやらないですね!
シンフォギアらしい展開の詰め方!戦闘!歌!
全て揃ってました!
ラストスパートをかけておりますねぇ~

10話見たあと、響のガングニールがどうなったのか気になってたのですが、あっさり消滅しましたね
核は残って、戦える状態にするのかと思ったのですが、そこはシンフォギア。こういうとこはさっぱりしてますね
内心「これで響は戦線離脱かぁ~」と思ったものの、
響さんは生身でもIKUSABAにおもむくという熱すぎる展開に(^▽^)
そうだよなぁ~響は行くよな
俺もまだまだシンフォギアの展開を読み切れるほど適合係数は高くないようだ
この流れだと、響は最終回までシンフォギア纏わないのかな?
そんな展開もあるかもしれない?
でも最後は響さんに絶唱で占めてもらわないといけないとも思う

フィーネ関係の話も進みましたね
調の中にフィーネがいるのは確実なようです
しかし、切歌も自分の中にフィーネを感じ取ったみたいだし、これはフィーネさんが分裂しているのかな?
それともフィーネとリョウコさんに別れたとか?

そしてマリアさんの立場が・・・
調にめっちゃ心配されとる・・・
博士のことも止められず、泣き崩れるしかないとは
でも次回でマムと一緒になにかするようだし、まぁなんといっても響さんがマリアのもとに駆けつけるので、万事オッケーでしょ

響さんに絶対の信頼をおけるこの頼もしさ!いいね(・∀・)!!{/netabare}


見終わって
{netabare}なかなかぶっ飛んだ締めくくりでしたね(^▽^)
驚かされっぱなしでした
しかし、これがシンフォギアらしいともいえる独特の締め方だったのではないでしょうか?
そんな風に言えるのはシンファギアがひとつのアニメとしてしっかりと特色を出せているということでしょう

1期2期通して見てみると、2期は1期の後日談というような側面が強いように感じました
フィーネとの戦いで壊れた月
ガングニールとの融合が深刻化する立花響
災いを起こすノイズとソロモンの杖
転生するフィーネの魂
これらの要素は結構独立していて、上から、FIS、響と未来、クリス、切歌と調
それぞれの物語となっています
それゆえに若干バラバラした内容に感じてしまいました
それでもまとまった面白さになったのは、二課の面々とFISという対立関係がうまく機能していたからだと思います
特にウェル博士が割といい働きをしてたと思います
マリアやマムは彼を毛嫌いしていても、頼らざるを得ない状況だったし、二課も仲違いが生じてしまった
それでもウェル博士が小悪党ぶりを最後に発揮してくれたおかげで、いろいろ解決しました
未来さんにシェンショウジンのシンフォギアをまとわせたり、ネフィリムを暴走させたから結果的にバビロニアの宝物庫を開ける形になったし、なにげにいろいろ解決した

しかしまぁここまですっきり終わらせてしまうと、3期はどうするのでしょうかね?
個人的に2期で終わりかなぁ~と思っていたのですが・・・
やることないですよね?
ソロモンの杖がなくなったからノイズはほとんど出てこないし、フィーネの魂も消えてしまったし、月も元に戻ってめでたしめでたし・・・
まぁ新たな完全聖遺物を登場させたりすれば、いくらでも話は作れそうですがね

待ちどうしいです~
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

作画↑、楽曲↑、音響↑・・・でも何かが凄くない。

シンフォギア・シリーズの2期目にあたる本作、1期を観てから本作に取り掛かったほうがお話を理解しやすいと思います。

1期で感じたチリチリするようなかっこよさと熱さを求めて、1期に続けて視聴しました。

全体としては楽しめました。回のまたぎ方も秀逸で、途中で止めるのがしんどかったです。ほぼ一気見。

熱さとハチャメチャさはそのままに、さらに練りこまれた物語(ちょっと欲張った感はある)、バリエーションが増えた奏者たち、ぶっ飛んでる感が増したシンフォギアとそれを用いた戦闘、そして彼女らのための楽曲など、作品制作に充てられたリソースの違いをありありと見て取ることもできます。「大人たち」の問答無用の滅茶苦茶ぶりはさらに度合いを増し、もはや笑いを禁じえません(←褒めてる)。また、{netabare}キリカ・調のデュエット{/netabare}など、楽曲に工夫を凝らしたつくりもかなり良かったです。愛すべき悪役もその役割を十二分に果たしてくれました。そのため、物語としてもわかりやすく、捕まえやすかったと思います。


なのですが。。。

僕個人としては1期の戦闘シーンで感じた、のめり込むような、しびれるようなかっこよさを本作に見出だすことができませんでした。楽しめましたし、評点としては本作のほうが1期より上になるのですが、評点にない「満足度」あるいは「好き嫌い」でいえば1期に軍配を上げます。

結果的に1期で感じた「良くできたMVを観ているような、演出の効いたライブ会場にいるかのような気分」を味わうことができませんでした。あくまで、戦闘シーンにおけるある一面についての話なのですが、僕にとっては大きな要素でした。

何がそうさせたのか、何に不満を持ったのか。1期にあって2期にない(あるいはその逆)のはなんなのか、自分なりに理解するの時間がかかってしまいました。多分、次の3つが大きな要素だったのかな、と思います。

本作「シンフォギアG」に対する感想というより、1期「シンフォギア」への感想になっている部分が多くなってしまいます。

==僕、この子達好きじゃない
言葉の通り。戦闘シーンというよりは、お話全体に関係することですが、これはこれで無視できない要素でした。
{netabare}
本作は、一期に比べて人物の内面に対する描写とそれに基づいた物語としての性質が強まりました。1期のレビューにも書いたのですが、主人公・響は僕にとって「物語の登場人物として僕が最も嫌いなタイプ」です。本作ではその響のウジウジ気質とそこからの浮き沈みが時間的にも度合い的にもより強調され、見ていてしらける時間が多くなりました。加えて、本作で登場した「敵の戦姫」たち3人のうち二人がウジウジ気質で(特にマリアがなぁ・・)、さらに視聴がしんどく感じたところがありました。{/netabare}

==よりミュージカルっぽくなった「歌いながら闘う」戦姫たち
完全に僕個人の問題ですが、、、ミュージカルが苦手でして・・・

{netabare}どうも僕は頭の中で「歌詞・歌唱を含めた音楽」と「言葉」とを同じものとして扱えないようです。もちろん歌詞は理解できるし、歌詞の意味をとることもできるのですが、それらはあくまで曲とセットになって輝きを持つもので、普通に話す言葉とは違うものとして捉えているようです。

1期では歌は歌のライン、セリフはセリフのラインで半ば独立していました。言ってみれば楽曲とセリフがパラレルに近い関係にありました。そのため楽曲が強調されるシーンではセリフなしの時間があり、逆にセリフが入る場面ではそれほど楽曲側をいじっていないように思います。
Gでは1期に比べて「歌い闘う」が強調されました。楽曲とセリフとを同一のラインに載せるように作られており、さらに、映像中のキャラクターの動作が歌唱に反映される場面も増やされました。まんまミュージカル。典型的なのが最終話・6人絶唱に至るシーンの調です。調と響の会話からそのまま調が歌に入るという展開は、カッコよくもあるのですが僕にはちょっと・・・

また、動作が歌唱に反映される演出は、歌唱自体が荒れ、楽曲としての魅力を損なっているように感じました。あれを実践できる声優さんの技量には驚きなのですが、ところどころ「耳障り」と思える個所もありました。戦闘シーンにおける楽曲と言葉の関係が1本線、あるいは時間方向に8の字を描くような関係になったため、僕個人としてはどうにも落ち着かない時間となってしまいました。{/netabare}

==上がった画質、上がった音響、消えた視聴覚間シンフォニー

おそらくこれが最大の要因だと思います。
{netabare}本作は1期と比較して格段に作画リソースが増加しているように思います。絵がきれいになっただけでなく、VE(視覚エフェクト)がとてもリッチで、全体としてもの凄い量の「動き」が描かれています。本作の売りである楽曲もよくなっていますし、加えてSE(効果音)も潤沢この上ありません。

それぞれは。です。

僕としては、作画・セリフ・楽曲・VE・SEがお互い身勝手に主張しすぎていて「やかましい」ものに見えました。また、リッチに作ったものを前面に押し出したかったのでしょうか、ほとんど「間」がないように見えました。常にリッチでやかましい。高止まりし続けていて、時間方向のコントラストが低い状態に思います。視覚的にも聴覚的にも飽和してしまい、飽きちゃいました。人間、変化がないと何も感じられなくなります。僕の感度の問題かもしれませんが、だとすれば僕がレンジ内にはなかったということです。

1期で特にかっこよく、熱く、しびれるシーンとして、1期12話の「シンフォギアァァァァァァア」を思い浮かべる方も多いと思います。制作側もそれはわかっているのか、本作12話を響の叫びで締める構成にしています。でも、あのシーンのカッコよさは「シンフォギアァァァァァァア」に「至るまで」に形作られ、底上げされていたからこそだと思うのです。

ちょっと話が飛びますが、ダンスの世界に「音にはまる(はめる)」、「音はめ」という言葉・表現があります。ダンサーの動きが曲(特にビート・リズム)にがっちりと合い、音に体を動かされているような、時としてダンサーの動作が音を奏でているかのような印象を受けます。

1期では、画像と楽曲の「ハマり」が随所に見えました。先の「シンフォギアァァァァァァア」は
フェードインするイントロ
→響の放つ衝撃波に合わせて音圧が上がるイントロ
→イントロに乗せて徐々にうわずっていくフィーネの言葉
→響のアップ+溜め(ほんの一瞬のミュート)
→視点変化と火柱
→バスドラムにハマるrising of 翼&クリス
→視点変化+「Listen to my song」+ Boom
という流れを経ており、そのいずれもが音にはまっていたように思います。言語表記は無理があるなぁ・・・)。僕は、「シンフォギアァァァァァァア」で感じた痺れはこの流れがあってこそ作られたものだと感じています(僕はむしろ立ち上がる翼とクリスでひゃぁっほぉぉぃぃしてました)。さらに言えば、このシーンに至るまでの未来たちの苦闘、フィーネの語り+校歌斉唱などの戦闘外の、比較的静かなシーンがあったればこその絶叫だったと思います。

1期の、特に終盤は楽曲に対する画面と音声の「ハマり」を強く意識していたように思います。場面・視点の変化がビートを打っているように感じられる、そんなシーンにこそ僕はしびれていたのだと思います。上記のフィーネのセリフなどはその一例と思っています。なんか不自然なんですよね、言葉の紡ぎ方が。でも、イントロ→溜めにぴったりはまっている。

同様の「ハマり」は、例えば10話の一連のクリス戦闘シーン、えっ?って感じの顔アップ~「ぶっぱぁなせー」や13話前半の大量ノイズとの戦闘シーン(特に「響けき・ず・な」のあたりの視点変化~爆炎どーんは痺れまくった)、響きがデュランダルをつかみに行くシーンなどにもみられます。

さて、本作。。。このような「ハマり」が感じられる場面がありませんでした。きれいな絵、素敵な楽曲、大量のSE+VEが、ただそこにあったように思えました。

{/netabare}


[2019年12月08日 v1]
[2019年12月10日 v2 文言修正]

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ネタまみれのレビューになってしまった(汗) 熱さはそのままに、一期より分かりやすいストーリーに♪

[文量→中盛り・内容→各話感想が本論系]

一期から一気に観てます(笑) ごめんなさい。ネ、ネタばかりの駄レビューになってしまった( ̄▽ ̄;)

【総括】
作風はややライトになり、良くも悪くもB級感が増した印象。この辺、シリアス寄りだった一期と比較し、好き嫌いが分かれそうな感じですね。

ただ、バトルの熱さや音楽の迫力など、シンフォギアらしさはそのままに、頭を空っぽにして楽しめるアニメという良さはしっかりキープできていました。


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
シンフォギアは、いわゆる「セカイ系」のアニメなんだろうけど、1期はそれが顕著でした。2期は、もちろん「ルナアタックの阻止」という(セカイ系の)目標はあるものの、大半は、「二課」と「フィーネ」という2つの組織の戦いに焦点が合っていました。また、1期のラスボスのフィーネ(了子)に比べ、分かりやすいほどの小物感が漂う2期のラスボスのウェル博士の存在や、伝承などをモチーフに使わないことにより、勧善懲悪感が増し、分かりやすいストーリーになっていると思います。

ただ、「二課」「フィーネ」の面々は共に、「世界を救う」という大目標を打ち出しながらも、その動機は、英雄願望や友情、妹の無念を晴らすなど、ごくごく個人的なものに起因していたことが気になりました。そこには、製作のメッセージでも込められていたのかな?

それに、ルナアタックが確実な驚異としてあり、「フィーネ」のやり方に正義がなかったとしても、「二課」に、何か代案がないのかが気になりました。それがない以上、「フィーネ」を止めることに正当性がないのでは? 最後にルナアタックを止められたのも、結局は(良くも悪くも)「フィーネ」の面々の力が大きく、「二課」としては、結果オーライ感が出たように感じました。

まあ、私は途中から別の角度で楽しみ始めてたので、視聴中はあまり気になりませんでしたが、良い観かたではないですね、反省です\(__)

でもとりあえず、10話の「なぜそこで愛!?」というマムのツッコミの内容と間と表情と声色に爆笑www 最近で一番ワラタ台詞! これは、アニメ史に残して良いレベルじゃないかと思います(笑)
{/netabare}

【各話感想(ネタまみれ)】
{netabare}
第1話
映画っぽい始まり。クリスがデレてるw 戦闘シーンは流石の一言。気合い入ってる! でも、しゃ、車両をぶつける意味は? 目眩まし? クリスのミサイル積めてぶつければ? 死ぬまでに言ってみたい台詞8「あなたのそういうとこ、嫌いじゃないわ」w ED曲は、「サクラ大戦」を思い出した。

第2話
なぜだろう? 全く違うのに、なぜか「ガンダムSEED」を思い出すんだよな、OPとか。いや~小川さん、格好良す~♪ 死ぬまでに言ってみたい台詞9「話は、ベッドで聞かせてもらおう!」w ヘビーアームズVSデスサイズ(笑) 悩んでる響さんへ→どこかのチビッ子錬金術師が「やらない善より、やる偽善だ!」って、言ってたよ(笑)

第3話
小川さん、強しw 反社会的な土建屋さんって(笑)
ん? 相手がノイズだけじゃなく、人間もいる組織なら、こちらも装者だけじゃなく、特殊部隊も合わせて投入したら? なんかこう、ウルトラマンとウルトラ警備隊的なノリでさぁ(笑) (通常兵器がノイズをすり抜けるってことは、逆に言えばノイズを盾に使えないワケで、ソロモンの杖所有者には有効な気が)

第4話
翼がスピニングバードキックしとる(笑) なんかやっぱり音楽がサクラ大戦(汗) 秋桜祭の屋体で、「月見うどん」のとなりに「冷凍うどん500円」がぁ! ホントに、看板で遊ぶの好きですねw そうか、クリスはつぶあん派か。一緒だ(^.^) ちなみに、巣鴨の地蔵通り商店街の喜福堂のあんぱんは世界一旨い! (2期に入ってから、レビューがしょうもないネタまみれに……)

第5話
いや、男子中学生?3人組の声、あんまりにも女声過ぎるでしょ(汗) 敵味方、双方に戦う理由があるようですね。う、うわぁ、ありゃ痛い……。

第6話
ルナアタックか……地球が終ルナw。響に悲しい過去が。でも、たった一人の生き残りに対し……人間、そこまで汚いか? シンフォニー=融合、なんだけど、なるほど、「人と聖遺物の融合」もかかってるわけですな。

第7話
響が、必殺烈風正拳突きを(笑) (絶唱を)「You達歌っちゃえよ」って、ジャニさんのパロはマズイっしょw スクリューアッパー(ジョー・ヒガシ)でエネルギーを拡散。翼がライダーマシン乗ってるw 授業内容が「グローバル化の進展」ってまた、主題(第一期レビュー参照)がダイレクトだね。

第8話
何気に、好きなキャラ1位は小川さんw こんだけオイシイ役なのに、いつまでも「小川さん」ってとこが、良い(笑) 響がどうせガングニール使うなら、未来もスカイタワーから一緒に落ちちゃった方が安全やったね。

第9話
ダブル主人公の構造が良く分かる作りですね。ジャッキーやらロッキーやら、気分的には一休みですね。その直後の音楽はキルビルっぽいしw 力なき正義は無力、正義なき力は暴力、ってことね。昔から思うが、大鎌の武器としての優位性がわからん。背中を切れるくらいか?

第10話
「なぜそこで愛!?」というマムのツッコミの内容と間と表情と声色に爆笑www 最近で一番ワラタ! 小川さん、忍者だったのwww バトル自体は至って真剣&熱いんだけど、製作が、途中途中で笑わしてくる(少なくとも小川さんはわざとでしょ)。 なんか、皆が、口ではスケール大きなこと言いつつ、本心では、ごくごく個人(利己)的な理由で戦っている感じ。その辺が2期の主題? 死ぬまでに言ってみたい台詞10「活動限界は2分40秒になります!」w 未来はリフレクタービットを使うのかw

第11話
クリスの銃口、菱形って、バロックワークスのMr.7じゃないんだからw ホワイトベースが、ア・バオア・クーに突っ込むシーンを思い出した、ある意味白兵戦やしw 調の移動手段、ゲドラフ(Vガンダム)やしw

第12話
やっぱ月を止めるためには、元気玉システムくらい使わんとねw そう、クリスにはまだ帰れる場所があるんだ。こんな嬉しいことはないよね?w もうこうなると、切歌と調のシンフォギア(の背中から生える蜘蛛の足みたいなやつ)も、ガンダムヴァサーゴ(X)にしか見えないな……。やっぱり、フィーネとウェル博士では、悪役としての格が違う。

第13話
まさかの、マムがウィッチ(ストパン)に(笑) やはり、〆は小川さんw なぜ、潜水艦にパラシュートが装備されてんねん(笑) ナイス、ロケットパンチっす♪ ラスト、未来が駆けつけるシーン、やたら良い腕の振りしてるのは元陸上部設定活かしてるんだろうけど、この土壇場でそこにこだわるんかい(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

79.3 15 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング15位
多田くんは恋をしない(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (617)
2732人が棚に入れました
カメラを手に、満開の桜の写真を撮りにきていた光良は、異国から日本にやってきたばかりだという少女テレサに出会う。日本に着いて早々に、連れとはぐれてしまい、迷子になっていた彼女を助けることになった光良は、祖父が営んでいる多田珈琲店へとテレサを連れていくのだが…。まだ“恋”を知らない少年と少女を中心に繰り広げられるドタバタラブコメディーが幕を開ける。

声優・キャラクター
中村悠一、石見舞菜香、宮野真守、下地紫野、梅原裕一郎、石上静香、下野紘、水瀬いのり、櫻井孝宏、大塚明夫
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

多田くんは劣化少女漫画

2018年春。大ヒットした「月刊少女野崎君」のスタッフを再結集して制作されたオリジナルアニメ。笑って泣けるドタバタ青春ラブコメディー・・・(自称)である。

来 ま し た 今 期 の 酷 評 枠。

久し振りに2点台をつけてしまうくらい出来が悪かった。本当に一切褒めていないので、このアニメが好きな方は以下のレビューを読まずにスルーすることを勧める。評価できるのはオーイシマサヨシのOP曲くらいなのだから仕方ない。

また、タグ内はネタバレに配慮していませんので、未視聴の方には「面白いラブコメは他にいくらでもあるから他の作品にしておいた方がいいですよ」とだけ言っておきます。

☆☆ 多田くんはギャグがつまらない ☆☆
{netabare}
見てすぐ感じるのはギャグのつまらなさだ。ギャグの面白い・面白くないは好みの要素が強いとはいえ、ここまで外しているとつまらない理由を素人が簡単に指摘できてしまう。本作は伊集院の自撮りナルシスキャラだとか、テレサの時代劇かぶれだとかギャグが各人物の持ちネタで完結してしまっていて、掛け合いの中で笑いを生み出せていない。キャラ同士の会話が面白くないので、画面の中では楽しそうにしていても見ている方はまるで盛り上がらない。伊集院のハイテンションキャラが五月蠅いと散々言われたのは誰も彼に適切な突っ込みを入れないので、集団の中で浮いてしまっているからだ。

そもそも持ちネタも面白いとはいえない。「戦慄のニャンコビッグ!」をみたいなしょーもないネタを毎週毎週見せられてもうんざりする。まるで売れないピン芸人を集めたバラエティー番組にように寒々とした作風が多田恋の特徴といえる。

野崎君は少女漫画脳がつくる可笑しさを実際の漫画のコマで見せる手間ひまかけたネタがウリだったが、多田くんには核となるネタがない。あるのは大して面白くないギャグの天丼だけ。第2話では校庭や廊下をドタバタと走り回って「これが本当のドタバタコメディーだ!」という斬新なギャグを披露するが、死ぬほどつまらないしカメラ持って走り回ったら危ないだろという真面目な感想しか持てない。これでは「素直に野崎君2期やっとけば良かったのに」と言われてもやむなしである。
{/netabare}

☆☆ 多田くんは設定を活かせていない ☆☆
{netabare}
本作にはキャラの設定をまるで活かせていないという特徴がある。それも設定が活かせていないからキャラに魅力がないというだけでなく、ストーリー展開に支障をきたすという二重苦になっている。例をあげていこう。

まずはヒロインのテレサ。彼女はヨーロッパのどこかにある国、ラルセンブルクの王の一人娘であり、ゆくゆくは王位を継承し王女として生きていく定めである。子供の頃見たレインボー将軍という時代劇の絵本を見たことがきっかけで憧れを持ち日本に留学する。時代劇かぶれという設定の古臭さもどうかと思うが、それよりも王女であることを土壇場まで隠していることが問題だ。視聴者にはオープンでありながら、親しくしている人たちには明かさない。多田くんだけが、日本にいるうちにテレサが王族だと気付けば特別な関係性を築けたのではないか。旅先で発覚しショックを受けても今更感が半端ないし、多田くんの叔父さんは知っているならもっと早く教えてやれよ、と思う。そして彼らに礼の一言も言わず突然去っていく。その理由も極めて個人的な感情の問題だ。そのくせ多田とラルセンブルクで再会できたとき、「あの素晴らしい経験のおかげで私はとても成長することができました」と言う。どの辺が成長できたのかさっぱり分からない。こんな不誠実なヒロインに好感を持てる人がどれだけいるだろう?これでは「多田くんの妹さえいればいい」と言われてもやむなしである。

次に多田くん。彼は決して悪い男ではない。クールなイケメンで優しくて人当りがよく、後輩からもお客様からも慕われている。祖父が経営する喫茶店で働く真面目な性格。カメラマンになりたいという将来の夢もある。現実では何の問題もない人物に思えるが、恋愛アニメの主人公としてはキャラが薄くて印象に残らないという致命的な欠陥がある。ハイスペック男子なのに影が薄い理由は前半の出番が少ないこともあるが、先ほど挙げたイケメン要素は、山下犬をはじめてとして他のキャラが彼を適当な言葉でヨイショするだけで見ていてまるで実感できないからである。要するに彼のパーソナリティではなくただの設定の羅列になってしまっている。

カメラマンを目指して頑張っている?具体的に何を?カメラ好きという設定は写真部を舞台にしているせいで全然特徴になっていない。プロを目指しているなら他の部員との違いを見せて欲しい。祖父の店を手伝っていて偉い?妹のゆいも店の手伝いをしているから普通に見えてしまう。第12話で床に落ちている大福を拾って落ちていない大福が載っている皿に戻すという最低の演出がある。庶民と王族の身分差を表現する意図があったのかもしれないが、銀座の由緒ある喫茶店で働いているという彼の設定とそこから生まれるイメージを殺したも同然で、僕には全く理解できない演出だった。どの設定も活かされず焦点が定まらないピンボケ写真のようなキャラ。それが多田くんである。

他のキャラも似たようなもので、伊集院はいい友人であることより騒々しさが悪目立ちして不快なキャラになっている。ピン先輩も喫茶店でグラビア雑誌を広げて読むような非常識さが目立った。唯一シャルルだけは気品と気さくさを兼ね備えた好男子であったが、それがライバルキャラでかつ一番不遇な扱いをされるのが悲しい。彼がテレサを愛しているという設定も最終回をハッピーエンドにしたいのであれば余計で、結末に納得いかない人を増やしてしまった。

総じて、キャラを展開ありきで動かしすぎて魅力を損ねるという本末転倒なことをしているように思う。
{/netabare}

☆☆ 多田くんには過程がない ☆☆
{netabare}
多くの方が指摘しているように、多田恋はストーリー構成に難がある。キャラ紹介が終わった後、第3話から第7話まで主役である多田・テレサを差し置いてサブキャラが中心のストーリーが展開される。第3話はなんとニャンコビッグ回。飼っている猫より存在感の無い主人公など前代未聞だろう。

主役の2人についてキャラがよく掴めないまま第8話以降、多田とテレサがいきなり急接近する。当然のように「なんで二人が恋に落ちたのか分からない」という声が出てくる。そして多田テレがお互いを意識し、恋煩いに陥るようになってもその疑問は解消されず、全く感情移入できないという恋愛物では最悪の事態になる。

これに対して「恋愛なんてそんなものだろ、理由は後付けで気付いたら好きになっているものだ」という反論もある。確かに年頃の男女が毎日顔を合わせれば恋に落ちるのは自然な流れなのだが…現実ではそれで良くても恋愛物のフィクションとしては間違いなく駄目だと言い切れる。

アニメのキャラなんてものは最初は見ている人と完全な赤の他人である。画面の中で動く絵でしかない。それが毎週アニメを見て物語の中でキャラの性格や考え方を理解していくうちに一体感が生まれ、感情移入できるようになるものだ。ところが本作は「こりゃ好きになるよ」と思えるようなエピソードが一つもないまま何やらいいムードになり、壮大な音楽が流れ始め、作り物感満載の恋に落ちる演出を見せられる。一応、直前に気の利いた風の台詞を言う場面があるのだがここに至るまでの印象がとにかく薄いため視聴者の心には全く響かないだろう。

というか、ここのスタッフは自分達で作り上げたキャラを視聴者に魅力的な人物だと思ってもらいたくないのだろうか?普通の監督や脚本家はオリジナル作品を作らせてもらえる機会なんて1回あるかないか。恋愛物はクリエイターなら誰もが一度は挑戦してみたいと思うであろうスタンダードなテーマである。それこそ本当に好きな人が出来たときのように、あの手この手をを使って、相手(視聴者)に自分(のアニメのキャラ)を好きになってもらおうとアピールするものではないのか?

キャラデザと声優の配役だけで気に入ってくれる方ももちろんいるだろうが、それだけで勝負するのは「下手な鉄砲数打ちゃ当たる!駄目なら次!」というナンパ師のようなノリでアタックするのと同じだ。そんな軽い気持ちで作った恋愛物など面白いはずがない。恋愛物は過程が大事というが、それを反面教師として実感できる。これでは"クソ脚本"とこき下ろされてもやむなしである。
{/netabare}

☆☆ 多田くんは劣化少女漫画でしかない ☆☆
{netabare}
多田恋は一見女の子向けで少女漫画風のアニメに見えるが、似て非なるものである。少女漫画にあって多田恋にないもの。それは「頑張るあなたを応援する」という精神だ。少女漫画のヒロインはどこにでもいる普通の子でありながら、恋に・・・勉強に・・・スポーツに・・・吹奏楽に・・・カルタに・・・彼女たちは何に対しても一生懸命で、それが生まれ持った素質で勝るライバル達を跳ね返す魅力、そして主人公感を作っている。よくできた少女漫画の主人公は少年漫画のヒロイン以上に可愛く見えるものだ。

一方本作はどうだろうか?テレサは留学で日本に遊びに来ただけ。好きな人ができたらお世話になった人達に礼も言わずに逃げ帰る意気地なし。そして最終回、国をほっぽり出して感情の赴くままに日本に突然現れる姿には王族としての誇りや責任感などまるで感じられない。恵まれた環境に育ったヨーロッパの王女という設定だけでも馴染みにくいのに、努力もせずニコニコしていれば周りからチヤホヤされ、自分の我だけは突き通すテレサに女性視聴者が自分と重ね合わせて見るとは思えない。一般論として思春期の女の子は「特別になりたい」と思うものだが、最初から特別な人間は彼女たちの気持ちと相反し反感を買う存在なのだ。というか、少女漫画なら負け役ライバルのポジションだろこれ。キャラ設定の段階で誰も疑問に思わなかったのだろうか。

多田くんにしてもテレサとそう変わらない。彼のしたことは苦手な飛行機を我慢して乗り、後は友人に背中を押され、恋敵であるシャルルにお膳立てしてもらった上で告白しただけ。「ローマの休日」で新聞記者のジョーは富も地位も投げ捨ててアン王女への愛を体現してみせたが、多田恋はそれをライバル役のシャルルにやらせるという斬新な脚本を見せる。斬新すぎてシャルルだけでなく主人公らしい見せ場を与えられなかった多田くんにも同情してしまう。

このアニメは主人公2人を徹底的に甘やかす。画面内で目立った活躍をしてないにも関わらず「いい奴だ」「頑張っている」「可愛い」など皆して褒めちぎり、彼らの都合の良い方へ都合の良い方へ、周りの人間が忖度して事を運んでくれる。制作者は「最近の男は草食系男子だからww」「ゆとりだからww」などと今の世代に配慮したつもりなのだろうか。そんなの大きなお世話だと思うよ。最終話、レイチェルの「最後はハッピーエンドがいいわね」という台詞からのやっつけ仕事的なCパートの展開も「今の女の子は切ない恋愛物が苦手だし、これなら納得するでしょ」と現役のJCやJKを馬鹿にしているようにしか思えなかった。

多田恋は他のラブコメ作品や少女漫画を表面的になぞっているだけで、古き良き少女漫画の伝統が息づいていない。何より自分たちで作り出したキャラクターへの愛が希薄で、作り手の思いが見ていても伝わってこない。「仏作って魂入れず」とはまさにこのこと。貴重な女性向けオリジナル作品なのにこの出来では、今後女性向けはホモアニメに席巻されてしまうんじゃないかと余計な心配をしてしまう。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

最終話&総評 『ローマの休日』が優れた映画だと再認識させたアニメ

タイトルだけではどんな話かわからないけど、ラブコメみたいなので見ると思う。


第1話 オチがあると思って見ていたら……
{netabare}
面白いけど、平凡だなあという印象。ラストにテレサについてオチがあるんだろうと思って見ていた。アレクが出てきたころに気づいた。

たぶん、テレサは王女様。

テレサの服装が『ローマの休日』の王女様とよく似ている。映画では記者がこっそり王女の写真を撮っていたし。そこからヒントを得て、カメラのシーンから始まったんだと思う。
テレサの秘密を知って、恋をしないってことなのか?
{/netabare}

第2話 サブキャラのほうが……
{netabare}
サブキャラのエピソードで2、3話は稼げそう。映画のようになるなら、多田がテレサに恋するんだろう。だけど、サブキャラのほうが恋している感じ。次回、二人が接近しないなら、違う展開を考えてしまう……。
{/netabare}

第3話 まさかのセガール猫
{netabare}
猫視点の時点で想像していたアニメとは違うんじゃないかと思った。
若手声優さんばかりのとこにセガールがいるアフレコ現場はすごいなあ。意外とキーパーソンならぬ、キーキャットになるかも。

テレサが恋する雰囲気になってきた。
多田がなんらかの理由で恋をしなくなって、テレサが「恋は素敵」とか言うのか? 将軍好きが恋愛を勧めるキャラになるとは思えないんだけど……。
{/netabare}

第4話 先延ばし
{netabare}
タイトルと内容がまだ一致しない。ちょっと遅すぎる気がする。秘密にするほどではないと思う。

アニメにおける秘密や謎は、先延ばしにすると視聴者が期待してしまう。その期待に応えるだけの結果にならず、撃沈したオリジナルアニメは多い。持論だが、秘密はキャラの間だけで、視聴者には明らかにしたほうがいい。

日向子=HINAは、アレクが気づかないほうが面白い。さらに、握手のときに杉本が気づき黙っている展開にすれば、今後この二人のキャラがどう行動するか楽しみになる。アレクに気づかせたのは、ラストシーンでテレサに「恋」について語らせるためだろう。
{/netabare}

第5話 このまま終わればタイトル通り?
{netabare}
ラストに出てきたのは、テレサのフィアンセかな。許嫁でテレサに恋愛感情はない。むしろ、アレクのほうがある。だけど、結婚しないとテレサの国にも影響が出るため、抜き差しならない状態。逃げるようにして日本にやってきて偶然会った多田に本気の恋をしてしまう……こんな感じかな。

次回はパーティーから抜け出して二人でいちゃいちゃする展開なんだろう。テレサが髪を切ったり、第1話で撮影した写真を別れるときに渡すとか、普通にありそう。

だけど、多田は恋する雰囲気がない。最終回まで恋しなければ、タイトル通りのアニメになる。
{/netabare}

第6話 留学では名作にならない
{netabare}
『ローマの休日』は短い期間の恋愛だから映画史に残ったのだ。その点をわからずにこのアニメは作られている。

映画では、パーティのあとびしょ濡れになった二人がキスして別れたと思う。だから、終盤でまた雨の日がありそう。キスシーンくらいはあるかな。

あと、将軍好きを秘密にしたほうが面白かった。
{/netabare}

第7話 オリジナリティがあってよかった
{netabare}
これまでと違ってオリジナリティがあって新鮮だった。いっそのこと、ゆいを主人公に変更したほうがいいかも。ファンも多そうだし。

多田とテレサはいい雰囲気になっている……。テレサは、まあいいとして、多田はいつ恋をしたんだって思う。考察すると面白いかも。
一日デートとかありそう。真実の口に該当する場所はどこだろ。まさか、銀座のライオン像か?
{/netabare}

第8話 さすがにラストまで同じにはしないだろう
{netabare}
テレサのバレリーナ断念は、オードリー・ヘプバーンからの拝借。たぶん、パクリを意図的に見せて、それを楽しんでもらう狙いなのだろう。

名作の力を借りているために、ラストも同じにしないと締まらない。さすがにそこまでやらないだろうし、同じように描いても映画以上のラストシーンにはならない。

テレサに『ローマの休日』のような体験をさせるのが目的だったとすれば、パクリがうまく働くと思う。最初の出会いは偶然だろうけど、多田の家の隣だったのは、何者かの作為を感じないでもない。

あと、アレクとは両想いかなって思ったりした。
{/netabare}

第9話 アニメにありそうなベタな展開
{netabare}
テレサは外国人なのだから、日本のアニメにありそうなベタな展開は似合わない。日本人には理解できない行動とかほしい。寝ている人にキスするのはそれっぽいけど、いまの日本ではセクハラで訴えられるぞ。

涙を流す切ないシーンはよかったけど、涙を流すほど恋をした場面がどこにあったのだろうか。恋とはそういうものかもしれないが、これはアニメなので、絶対恋をしたと視聴者に思わせるインパクトのあるシーンを描かないといけない。

あと、テレサの心理を表すように、音楽にも工夫をしてほしい。
{/netabare}

第10話 そこは青だろ
{netabare}
高い所が苦手とか、飛行機が苦手とか、前フリしすぎだろ。テレサを追って、飛行機に乗る以外の展開が思いつかない。

青いリボン、青いネックレス、青いスカート……テレサが青好きをアピールしているのに、緑を渡す鈍い多田。
青と交換するために、苦手な飛行機に乗り、テレサの国に行く。それを告白の代わりにすれば、いい終わり方だけど、『ローマの休日』と同じになってしまう。

「何色が好きですか」と質問されて、テレサが「虹色……青です」って答えるのかな。二人にしかわからない色があったらよかった。例えば、水色だったら雨をイメージできていい感じになった。
{/netabare}

【考察・予想】多田くんは告白をしない
{netabare}
青を身に着けていたのは、テレサ=青を印象付けるためだと思う。
多田は無意識のうちにテレサの好きな色を持っていたとも解釈できる?(それにしては扱いがぞんざいだけど)

好きな色の質問は出ると思う。だけど、テレサでなく多田に対してだろう。
戴冠式で青いドレスを着たテレサから「虹の色を一つ言ってみて」と言われて、多田が「青」と答える。遠回しの告白に気づいて、「虹の色は虹色だよ」と涙を流しながらテレサが笑ってエンディング。
言葉にせず、好きだと伝える展開にはなると思う。
{/netabare}

第11話 ムコ探しで再来日か?
{netabare}
第1話の冒頭で今回の話を少し入れて、第10話まで回想にすれば、多田が恋する印象が強まった。ちょっと唐突な感じもしたから。

注目したのは、多田の服の色。青は伏線だと思うんだけど、最終回までわからない。

ゆる~いアニメなので、結末もゆるい気がする。
予想はこんな感じ。

多田が告白(好きとは言わない)したあと、多田に感化されて、シャルルがアレクに告白。
前にも書いたけど、シャルルが好きなのはアレクだと思う。
テレサは女王にはなるけどシャルルとは婚約解消。ムコ探しのために再来日して、また隣に住む。

でも、『この恋を、一生忘れない』とは合わなくなるから、やっぱり別れる結末かなあ……。
{/netabare}

第12話 告白シーンは楽しみ
{netabare}
5分で済みそうな内容だった。12話完結にして、戴冠式か結婚式に多田がいきなり現れるほうが面白かった。
そもそも女王になるほどなのに、テレサの情報がまったく伝わらないのはネットの時代では違和感がある。

このままいけば、シリアスな結末になりそう。どういう告白(好きとは言わない)になるのか、楽しみではある。

テレサの服装が青だったのは、これだけアピールすれば、なにかあるとさすがに視聴者も気づくだろうという配慮か? ネットの感想を読む限りでは、気にする人はいないけど……。

手紙の内容は気になるけど、多田が帰国するまでわからない。まさか、告白せずに帰国する展開はないよな。ただ単に多田についてきただけではないんだろ。
{/netabare}

最終話&総評 『ローマの休日』が優れた映画だと再認識させたアニメ
{netabare}
アニメらしいハッピーエンドだったが、テレサを再来日させたら、『この恋を、一生忘れない』と合わない。

色々違いはあるが、『ローマの休日』の告白シーンを変えたにすぎない。映画のif、二人が「好き」と告白したら、というコンセプトで作られたんだと思う。そう考えると、面白い試みだと言える。ただし、映画のいい点を真似できていない。

・長い告白シーン
映画はひと言で告白になり、タイトルにも結びついている。このアニメもそれを狙ったのか、"恋"を出してきたが長くなってしまった。もっとシンプルに「テレサに恋した」でよかった。

・タイトルに"恋"は必要ない
恋愛ものは恋に注目させないほうがいい。『ローマの休日』を見習ってほしかった。


総評としては、日向子、ゆいのオリジナルストーリーはあったが、ネットでいいシーンと言われるのはたいてい映画からの引用だった。「いいアニメだったか?」と訊かれたら、「ローマの休日はいい映画だから」と返答するしかない。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

一度後悔した事は二度と繰り返さない様にすれば良いんじゃないかな?それが後悔した意味なのかも…。だから今回は…絶対に!

2018:8/31の感想。
{netabare}

多田くんは『恋をしない』って事ですね。
恋はしてない、多田くんは『愛した』のだ…とか、恋をしたと気付いた時には愛していた…とか、単純に(貴女以外に)恋をしない…とか色々自分の中で想像しながらこの作品を楽しみました。
ま、『恋』と『愛』は違いますしね。


原作・オリジナルアニメなので無し。
スピンオフ・未読。
ドラマCD・未拝聴。
ラジオ・9回まで拝聴。
アニメ・全話視聴。(全13話。30分アニメ)


ちょっと最初はラジオの話からさせて下さい。
…ラジオ1回目!悪ノリか!男子高校生が内輪でむっちゃ楽しんどるみたいやん!(笑)
特に宮野真守さん!貴方が居るとうるさ…面白い!
中村悠一さん、梅原裕一郎さんと楽しく…ん?後誰かもう一人居たな…誰だっけ?
ま、いっか。
…すみません、オチの下野です(笑)
あ、失礼。下野紘さんです。
とりあえずこの作品を観るもう一つのスパイスや舞台裏の話としてウェブラジオはオススメします。
個人的にオススメ回は1〜3回目。と、(公開録音の)8回目です。
動画サイトとかにもあるので気になる方は是非!
(ラジオは全9回…だが梅原さんが復活したら特別編ラジオをやるかも?という話があると言ってました。)


さて、感想を書きます。

ざっくり書くとラルセンブルクからやってきたお忍びの『テレサ』と『アレク』。日本に来た『テレサ』は『アレク』と逸れてしまってどうしようか迷ってた時に近くにあったお城が気になってフラフラとそちらに…
そこで風景写真などを撮っていた『多田光良』と出会う。写真を撮ってもらったり、雨に濡れてる所を助けてもらったり、引越し先の道に迷ってるとこを助けてもらったり…。
その後『多田光良』が通う学校に海外からの転校生として『テレサ』と『アレク』は通うようになり物語が始まる。
…かなり簡易版ですが。

物語の国の【ラルセンブルク】は現在の【ルクセンブルク】かな。多分。近くにベルギーやフランスとかあるヨーロッパ圏ですね。
…後さ、『れいん坊将軍』。色々理不尽だよね、アレ(笑)

話が逸れました。
他作品、『月○少女野崎くん』のスタッフが集結し作られた作品。私は観た後に知りました。キャッチコピーは『この恋を、一生忘れない』って聞いた時は「え?」とは思いました。だって題名とキャッチコピーがねぇ…。
(…もしや野崎くんが描いた原作かも!?って思ったり。ま、違うんだけど。)


設定は若干無理があるのは承知でしたが中々楽しめました。キャノンやパナソニック等の協力もあり、出てくるカメラもリアルをそのまま。
残念だったのは病気療養の為にCV『梅原裕一郎さん』が途中降板なされたこと。仕方ないですが。
(その後の【杉本一】は『杉田智和さん』に交代。)

内容は王道青春ラブコメですね。
サブキャラのエピソードもあり1クールでよく仕上がってるとは思いますが2クールでも良かったかな?と個人的には思いました。
ニャンコビッグがCV『小澤亜李さん』だけど心の声がCV『大塚明夫さん』だったのは思わずカッコ良さとギャップに笑わせて頂きました。
「8秒目が合えば〜…」って初めて知ったよ、ニャンコビッグ☆

全て面白い回ってのはほぼ不可能なのでこれで丁度良いと思います。ラジオ聴いた方はご存知かもしれませんが、声優さんのアドリブが本編に使われてます。特に宮野さん!
(例・サイフを忘れたシーンの「YOU〜!」の返しの「MEeee??」ってのとか、「へっクション!バロチクショイ!」のクシャミ後の口パク追加されたなど結構あります。)
ただ、宮野さんが演じた『伊集院』。

ぞ、続編がもし出来たらもしかするかもよ!だから頑張って!とても良いキャラなのに…宮野くんの「恋したい」のつぶやきは面白かった。


OPのオーイシマサヨシさんの曲も作品を盛り上げていて、EDを歌う『石見舞菜香さん』も非常に合ってました。凄くキーが高いと感じました。
EDの曲は『サンボマスターさん』のカバーだそうです。11話の『中村悠一さん』の挿入歌も『サンボマスターさん』の曲です。11話の回想+多田くんの心境にとてもピッタリだったと思います。


『多田光良』や『テレサ』の心境の変化や今まで気付かなかった事に気づいてしまった時の描写(8話!)、運動神経はあるのに命中率が悪い『多田光良』、自由奔放で明るく素直な娘の『テレサ』、この2人の恋愛模様を観るのも勿論楽しめたんですがもう一組お気に入りが居ます。
それは『多田ゆい』と『山下研太朗』です。
『ゆい』は『山下』を見てるけど『山下』は…
そして『山下』が言った言葉に『ゆい』の吐露した言葉が凄く切なくなりました。
しかも涙を見せまいとする『ゆい』のあの姿勢は胸を打たれました。
しかしもっと良かったのがその後の『ゆい』の行動ですね。なんか大人になったんだなと微笑ましくなりました。最終話の『ゆい』を観た時は余計にそう思います。
最終話だけを少し語るなら『テレサ』はすっごい行動を起こしたなと思います。相当な覚悟…でしょうね。


王道青春ラブコメがお好きな方には是非オススメしたい作品ですね。多少設定に無理があるところがありますがそこに目を潰れるなら多分大丈夫だと思います。作品自体が綺麗な作りなので学生さんとかにも大丈夫かと。ボーイミーツガール、って感じです。
逆に設定重視やラブコメ嫌いの方、恋愛はこんな綺麗なもんじゃねぇんだよ!って方にはオススメしません。特に設定重視の方には多分気になると思うので。


ラストにウェブラジオネタでも書きます。
ま、私の駄文よりラジオを聴いた方が楽しいと思いますが…読んでくれたら嬉しいです。

もうね、第1回が強力過ぎる!
メインMCがゲストに食われとる…というかどっちがメインMCだよ!ってツッコミたくなりました(笑)
下野くんが喋るとコーヒーを啜るノイズが…。
紹介する前にお菓子広げたり食べたり…本当、下野くん遊ばれてました!良いキャラだ!

ま、でも1番パンチが強かったのは公開録音の第8回。『多田くんは恋をしない』のイベントなのに『デュ○ララ』の『ごめんね、宮野くん(多田恋Ver)』を聴けるとは思わなかった。『中村悠一さん』も言ってたけど歌詞はすっごいクソでした(笑)
お金で解決て。
聖地巡礼の話も途中から『龍○如く』になっとるしカオスですね。
毎回ラジオではコーヒーと銀座にあるお店の軽食が出るんですが、この公開録音の時も出ました。
『千疋屋のフルーツサンド』!!
むっちゃ羨ましい…。
ラジオでは想像するしかないですが、その現場では宮野くんの『勝手にフードファイト』が開催されました。口にパンカスが付かない為に1口でって。
しかも番組締めるとこで残りを全部口に…
あれ?宮野くんって芸人さんだっけ?おかしいな、声優さんだと思ってたのに(笑)
『テレサ』役の『石見さん』、あの公開録音大変だったろうなぁ…。宮野くんがマネージャーになってた。
ここまで語っておいてなんだけどラジオで知れて面白かったのは、OPを歌う『オーイシマサヨシさん』が声優の『櫻井孝宏さん』に似ている…てか、「ほぼ櫻井さんだよね」って『中村悠一さん』が言ってました(笑)
後、声優『小澤亜李さん』の豪快な笑い姿を見たいが為に『宮野くん』がいろんな行動をして周りに2次災害を引き起こした事とか…
た、楽しい職場だな!



ここまでこの作品にハマるとは思いませんでした。10月のイベントに行けたら良いんだけど…行きたいなぁ。
…スピンオフでも良いから『伊集院は恋がしたい!(切実)』とかやってくれないかな。(このネタはラジオ第9回)

伏線や他キャラの事もあるので続きがあったら観たいなと、多田くんとテレサの綺麗なストーリーが観れたと、凄く贅沢な時間を過ごせました。

この長い文を読んで頂き、ありがとうございました。
{/netabare}

-------------------------------------------------------------------------
2018:9/26更新
{netabare}

☆祝☆『杉本一』役、CV梅原さん復帰☆

ブルーレイやDVD等では録り直した『杉本一』が聴けるように!さらに2018:9/20には『多田くんは恋をしない』のラジオ特別版を放送!(動画サイト等にありますので気になる方はどうぞ)
そして2018:10/14のイベントにも参加されるようです。

スタッフさんが舞台となった『ラルセンブルク』の元となる『ルクセンブルク』の大使館にお呼ばれされたみたいです。(2018:9/21に)
そこまでおもてなしされたからには…2期か劇場版期待…したいなぁ。

ラジオでは戻って来た梅原さんと下野さんの軽快なやり取り、打ち上げの時の話等が聴けて作品の良さや演者の仲の良さが聴けてニヤニヤ出来ました。
この作品がお好きな方は楽しめると思います。

…イベントチケット…買えなかった…(泣)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

67.6 16 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング16位
スペース☆ダンディ(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (602)
2666人が棚に入れました
スペース☆ダンディは、宇宙のダンディである。そして彼は、宇宙人ハンターである。見たこともない新しい宇宙人を発見して、新種の宇宙人と認められると報奨金がもらえるのだ。それは、早い者勝ちがルール。宇宙を旅して、誰よりも早く、誰も見たことのない宇宙人を見つけるのが使命。ダンディは、ポンコツロボのQT、途中で拾ったボンクラベテルギウス星人のミャウとともに、未知の星や異星人と出会う。宇宙の果てへの冒険。見たこともない宇宙人の発見。それが宇宙人ハンターの醍醐味なのだ!

声優・キャラクター
諏訪部順一、佐武宇綺、吉野裕行、石塚運昇、畠山航輔、銀河万丈、ゆりん、桑島法子、矢島正明、一城みゆ希、大川透、大木民夫、大塚明夫、小川真司、梶裕貴、金田朋子、クリス・ペプラー、小山力也、島本須美、竹達彩奈、龍田直樹、永井一郎、能登麻美子、花澤香菜、潘恵子、平野綾、宝亀克寿、麦人、山口勝平、山路和弘
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

13話は不朽の名作なので絶対観てほしい by渡辺信一郎総監督じゃんよ

『カウボーイビバップ』『サムライチャンプルー』『坂道のアポロン』
等で知られる渡辺信一郎が総監督を務めるオリジナルアニメ。

新種の宇宙人を求めて宇宙をさすらう宇宙人ハンター、ダンディらの活躍を
クールかつスタイリッシュに描く。
…などと言うことはまるでなく、宇宙船アロハオエ号のクルーは
「~じゃんよ」が口癖でお姉ちゃん目当てにレストランチェーンの
ブービーズに足繁く通い詰めるダンディ、
見るからに旧式で時によってはダンディもあっさり見捨てるお掃除ロボットQT、
常に携帯端末を手放さず「~なう」ツイートが習慣のゆとった猫似のペテルギウス星人ミャウ、
から成るトリオで、実にバカ・ボンクラ・ポンコツなBBP。
各話完結のギャグ、コメディ化したカウボーイビバップすね。

ギャグ・コメディと言っても、ボケとツッコミで思わず爆笑なやり取りを積み上げるとかではなく、
どうやってこんな話思いついたの?な印象のシュールと言うか
実にヘンテコなエピソ-ドやオチだらけで、
ポカーンと呆気に取られることが多いです。
画面も実によく動いてですね、作画が実に無駄に力が入りまくっていて、
珍しいモノ見たさ気分を満たしまくってくれてます。
スタッフを並べたてて説明しようと思ったんですが、
私のようなにわか者にもすぐピンと来たのはビバップ関連以外だと
7話絵コンテの谷口悟朗だけでした(´・ω・`)コードギアスの監督、或いは\ファンタジスタッドーr

せめて音楽ならとメンツを眺めてみたものの、半分も判らない…。
とりあえず、ビバップの時点でシャカゾンビの楽曲を起用してたくらいだし、
川辺ヒロシ、笹沼位吉、ZEN-LA-ROCK、TUCKER辺りは至極当然として、SHOGUNのメンバーて…。
と思ってWiki見てみたらエヴァおよびヱヴァ劇伴の演奏に参加してるそうな。
SHOGUNも再結成して活動中なんですと。
探偵物語本編はまともに観たことないけどサントラは聴いたことあるのです。
http://www.jvcmusic.co.jp/flyingdog/spacedandy/artist/index.html

偽ハワイアンから80sガチエレクトロまで実に多彩な音楽、単体でも楽しめますよねー
とサントラをネットレンタル店のお気に入りに突っ込んでおいたのですが、
何とあろうことかタワレコの店舗特典が未収録曲を収録したカセットテ-プであることが判明。
磁気だぜ磁気ぃ。

タワレコオンラインでは既に特典終了で(´・ω・`)ショボーンになったものの、
リアル店舗ではまだ受付中でした∩^ω^∩
1枚\3000もするCD予約して購入なんて初めてですわw
だって例えばブルーノートの名盤が\6~700とかですよ? ホント国内盤ておかしいよなあ。
つか今公式観に行ったら新宿タワレコでイベて…。俺の吉祥寺参加券配布対象外w
http://space-dandy.com/blog/?p=441

まあ未収録曲入りカセットなんてほぼほぼ趣味だし無意味すよね。
ミックステ-プならよかったのに。ぜひクボタタケシで。
タイトルはSpace Classicsでキマリ!じゃんよ。


OP曲好き度:4/5(岡村靖幸 / ビバナミダ)
ED曲好き度:4/5(やくしまるえつこ / X次元へようこそ)

(2014/03/22初up / 10話まで視聴)


▼サントラリリース記念3/28新宿タワレコのインストアイベント行ってきました(14/03/30追記)

・出演は渡辺総監督、Mountain Mocha Kilimanjaroの
 ボブサン(G)とタイガーさん(Dr)で司会はflying DOGの方。
・モカキリは最初にオファーしたアーティスト。友達の友達を通じてオファー。
・どファンキーな、泥臭く、品が良すぎないぶっとい感じ、
 でベ-スライン足元を固めるイメージでの起用。
・モカキリメンバーはオーストラリアツアー中に1話を視聴。
 アイキャッチなどでかかったりして大いにテンションが上がったとのこと。
・サントラは当初カセットのみで発売しようとしていた。
・BDの特典はフロッピーディスクにしようとしていた。
・レーザーディスクに以下略
・flying DOGやバンダイに泣いて頼まれ断念。結果タワレコ特典カセットで妥協の流れに。

・欧米などではよくあるモンティパイソンのような
 音楽がカッコイイコメディを意識したアニメとして制作。
・わんこじゃんよの回は脚本の信本さんから「この冷蔵庫何か解ってるわよね」とだけ電話があった。
・あの時の冷蔵庫は15年後あそこに辿り着いた。15年がかりのオチ。
・スパイクとジェットは著作権大人の都合により出演の予定はなし。ビバップはサンライズ。
・13話は不朽の名作。絶対観てほしい。
・始めは怒られないようにおとなしく創っているが、後半になると好き放題に。
 よって2クール目はもっとぶっ飛んでる。
・2クール目は音楽度もさらにUP。歌ったり、踊ったりの回やロックンロールな回など。
・音楽制作アーティストもさらに増。歌ものも増え、ハスキーな声の衝撃的な人も参加。
・OST2も当然出ます。


てな塩梅でした。
初めて渡辺監督のお話伺ったのですが、話上手いなーと。
モカキリの二人は割と控えめだったのもあり、
渡辺監督が司会に促されるでもなく、会話引っ張ってました。
会場が一番盛り上がったのは冷蔵庫のくだり。みんなビバップ好きだよね。やっぱ。俺もじゃんよ。
カセットの話での「え?マジかよ」的じわじわ笑いがくる空気も印象的でした。
↑冗談も多いけどOSTをカセットで、はflying DOGの方の発言で、マジらしいw
という訳で楽しいイベントでした。

ただ、せっかく渡辺監督が「先週モカキリの新譜が先週リリースされて」、
とキラーパス出してんのに応えられてないタワレコ新宿お前はダメだw
J-POP、クラブミュージックどっちのマのコーナーにも在庫なかったし、
入り口付近の売り場でOSTの隣の3枚あったのを見つけたのみ。
聴いたことなかったので試聴機に入れといて欲しかったですわ。

あ、でも、3/25発行のタワレコのフリー誌bounce#365はぜひ。渡辺監督のインタビュー掲載。
OPNと金澤某さんによる再発関連以外はまるで解らん人ばかり挙げておられたので、
音楽探す楽しみが増えて嬉しいっす。


サントラは、明らかに00年代以降なディスコダブもあるけど、思った以上に80年代。
84年以前の機材で、とのオファーを真に受けて作成した人もいそうな
こういうのあったな~的ガチの80's空気感の曲もけっこう多いすね。

私的印象に残った楽曲は、
ナレなしでアバンが聴ける#1 Star Future. / ☆Taku Takahashi、
サーフィン回の80年代山下達郎な#7 星屑のパイプライン / ジャンク フジヤマ、
レース回でインストが使われた80'Sエレクトロ
#13 SPACE FUN CLUB / ZEN-LA-ROCK feat. ロボ宙、
は久々に脱線3のラップ聴いたな…、吉本所属だったような?とか、
moonかUFOかLOLかの植物星回、トボケた味わいながらカッコイイパーカッションに
明後日な調子っぱずれ気味のピアノやトビの上物な#12 アクションマン / 笹沼位吉 は
00年代以降的だけど一筋縄では行かない音楽性でCDで聴くと低音が利いてなおさらディープ。
KenKenの楽曲は#1以降も使われ、つかコレが一番キャッチーでファンキーなんじゃ?な
#19 朝は来るから すぐ明けるから に、
ラーメン回で地味にギターがイッちゃってた#10 コネクト、
そして岡村ちゃんOPとやくしまるえつこEDのTVサイズ、
とキリがなく、実にてんこ盛りなことに。

特典のカセットには☆Taku Takahashi、川辺ヒロシ、Latin Quarter、モカキリの4曲。総計10分未満。
どちらもラーメン回で流れてたのんびりハワイアンがカセット収録Takuの方で、
テンポ速めモンドちっくなハワイアンの方がTUCKERによる本編#3 HOT WINDで…
て言うかうちのPCのHDDがイカれてダビングしたデータぶっ飛んじゃいまして。
カセットの方は録り直さないとな、よくわからんことにm(_ _)m

最終回楽しみだなあ、ともっと早く書きたかったのに(´・ω・`)
PC歴2年の付け焼き刃でHDD換装、やらかしちまいました。

つか公式見に行ったら最終回にデトロイトハウスのRick Wadeとかw
サブタイトルでジュピタージャズだった時の比じゃないんすけど(ノ∀`)
数時間後の1クール目最終回ほんと楽しみ。じゃんよ?


▼13話(14/04/11追記)
QT「宇宙は無駄で溢れています。
   その中でも特に無駄なのは、生き物の愛だの恋だのといった感情です。」
―そしてこれは、掃除機がコーヒ-を飲みたくなるまでに必要な、23日間の物語である。

アバンからQTのモノローグ。ラテアートを眺めるボロボロ姿のQTにナレーション。
13話は1シリーズ目最終話にしてQTが主人公のエピソード。
『掃除機だって恋するじゃんよ』

{netabare}解り合えるけど解り合えない、いや解ってるんだけど安易に解ったような顔をしない
この感じ、カウボーイビバップ6話、悪魔を憐れむ歌のラストを思い出しました。
こぼれ落ちたブルースハープを拾い上げて息を吹き込むも音は出ない。
「解るかよ」独りごちるスパイクが空にブルースハープを放るアレ。
描かれる話のテイストはまるで違えど、通底するものは同じなのかなと。
しかもこの話はQTの恋愛話だけにより切ない…
しかし、それだけに終わらず、ゲル博士の茶番に起因する超展開ギャグも盛り込みつつ{/netabare}
QTはかわいらしく、動的シーンはよく動き、と。

音楽がいつも通り良いのは言わずもがなですが、さらに印象的でした。
Aパートのwhy don't you come with me ? キスしてみたいのに ってボコーダー(ではない)曲は
LUVRAW / ANATATO 。OST1にも収録。
Bパート、メイカーさん探すシーンはLUVRAW & BTB / lick tonight。此方はOST1未収録。
そう、ボコーダーじゃないんですよ! トーキングモジュレーター。
電子的に声をエフェクトするんじゃなくて、シンセ等の出音を物理的にチューブから出力、
そのチューブを咥えて口腔内で共鳴させる。その音がアレです。
メロウでレイドバックなサイドに特化した和製ZAPP。
こんな人等がいたとは…。アンテナ畳みすぎな自分に(´・ω・`)。

一番印象的だったQTが立ち向かうシーンのあの曲は「本気の感動曲を」
とのオファーに応えたクラムボンのミトによる曲。こちらもOST1未収録。
https://twitter.com/space_dandy/status/450285042959269888

Rick Wade作と思しき曲は
「これはただのパーティーじゃない。革命のためのダンスなんだ」(CV:大塚明夫)
でかかっていたテクノとディープハウスらしく、TVで聴く限り至ってふつー笑。
目立つべき音楽じゃないからこれはこれでいいのか。


それと音楽に関するナベシン監督とKenkenの対談↓
http://natalie.mu/music/pp/spacedandy
Kenkenが金子マリの御子息と知って吃驚。色々繋がってたなあ


【参考】ZAPP
Roger Troutman / I Want to Be Your Man
http://www.youtube.com/watch?v=c1xf_RWhwso
ずっとZAPP名義の曲と思い込んでました(;^ω^)

【参考】P-FUNK
ハイライトは40分辺りのSwing Down Sweet Chariot。
からMothership Comin'!の絶唱に応えてバカキター(゚∀゚)ーは45分頃。
http://www.youtube.com/watch?v=CiTh8BQ4oVU
対談中のおむつの意味も解ります。


作品の好き度5/7

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最高に贅沢な“お遊び”

【総合評価:☆☆☆☆】
 最高に贅沢な“お遊び”。キャビアの茶漬けかフォアグラ炒飯のような味わいだ。
 渡辺信一郎は、神山健治らと並ぶ日本アニメ界屈指の逸材だが、これまで才能を発揮する場に恵まれたとは言い難い。『カウボーイビバップ』(1998)の不完全な放送、『サムライ・チャンプルー』(2004)の放送中断とその後8年に及ぶ活動休止など、さまざまな苦汁をなめさせられてきた。おそらく、自身のそうした体験を踏まえて、他のクリエーターに場を提供する目的で企画されたのが、この『スペース☆ダンディ』なのだろう。渡辺は「総監督」という曖昧な肩書き加わっているが、企画全体のゼネラルマネージャー的な役割だったと推察される。
 昨今のテレビアニメ業界は、ビジネス主導という軛のせいで、型にはまった安全パイの企画が横行しており、クリエーターの創造性が生かされていない。マンガやラノベを原作に、人気キャラに“あんなことやこんなこと”をさせてファンに媚びを売る作品が目立つ。『スペース☆ダンディ』は、その風潮とは真逆の方向を目指し、決して“萌える”ことのできないキャラを起用したオリジナルアニメとなった。
 主人公のダンディは、かつて粋がっていたヤンキーの成れの果てとでも言うおうか、信じがたいほどダサいオッサン。さしもの私も、第1話でドン引きしてしまった。珍しい宇宙人を捕獲して賞金をもらう宇宙人ハンターという設定だが、科学的な正確さは全く考慮されていない。 {netabare}科学ファンには有名な「宇宙ひも」が頭から生えた●ンモウだったり(第14話)、誰も訪れない辺境の惑星でエイリアンがラーメンの屋台を出していたりする(第2話;亡くなる少し前の永井一郎が店長の声を当てた)。 {/netabare}若かりし日にダンディが何をしていたかも、はっきりと決められていない。これだけ枠が緩いので、参加したクリエーターが自由に創作することが可能となった。
 『スペース☆ダンディ』でポイントとなるのは、(1)音楽へのこだわり、(2)真剣なパロディ、(3)逸材の起用--の3点である。

(1)音楽へのこだわり
 「音楽マニア」を自称する渡辺は、人一倍、音楽へのこだわりを持つ。デビュー作の『マクロスプラス』で、選曲に関して総監督の河森正治や音楽担当の菅野よう子と意見が衝突したこともあって、最近では、選曲からエディットまで自分でするという(「世界的評価を受けるアニメ監督・渡辺信一郎は、なぜ音楽プロデューサーとしても活動するのか?」|週プレNEWS 2018年02月16日)。音楽関係者との人脈もあり、『ミチコとハッチン』(監督:山本沙代)や『マインド・ゲーム』(監督:湯浅政明)には、音楽プロデューサーとして参加した。
 『スペース☆ダンディ』では、こうした人脈を生かして、あまりアニメに関わってこなかったミュージシャンを中心にオファーしたという。その結果、アニメのために結成された「スペース☆ダンディバンド」は、岡村靖幸(OP)、やくしまるえつこ(ED)、向井秀徳、川辺ヒロシらが名を連ねる豪華メンバーとなった。
 音楽が重要な役割を果たしたのが、第17話「転校生はダンディじゃんよ」(ミュージカル回)、第20話「ロックンロール★ダンディじゃんよ」(バンド回)、第22話「同じバカなら踊らにゃ損じゃんよ」(ダンス回)など。
{netabare} 私が特に好きなのが第20話で、外見に憧れてバンドを結成したダンディたちが、1曲しかない持ち歌をライブでひたすら歌いまくるというバカバカしいエピソードなのだが、向井秀徳が作詞・作曲・編曲した「かんちがいロンリーナイト」が凄い。 素人バンドの曲らしく旋律は単調なのに、ギターの音色が強烈で、最初のフレーズから一気に引き込まれる。
 第17話におけるミュージカルシーンのクォリティもハンパない。音楽は、梅林太郎&ハヤシベトモノリ、向井秀徳、芳野藤丸、☆Taku Takahashi、葛城ユキらが担当。踊りに関しては、まず、プロの振付師に演出家のイメージを伝えて踊ってもらい、その映像をもとに絵コンテを起こす。さらに、できた絵コンテを振付師に見せて、再び踊らせる。キャラの衣装が決まれば、それに似た衣装を着けて踊ってもらう。こうして、踊りの撮影を何度も繰り返しながら、それを作画にフィードバックして質を高めていったという(「「スペース☆ダンディ」伝説のミュージカル回がどうやって生まれたのかをダンディ役の諏訪部順一さん&南Pが熱弁」|Gigazine 2015年10月11日)。 {/netabare}

(2)真剣なパロディ
 多くのエピソードは、日本では珍しい優れたパロディとなっている。
 パロディを劣化したモノマネだと誤解する人が少なくないが、何とも嘆かわしい。パロディとは、元ネタの設定を踏襲しながら、内在的なパワーを別の方向に転換することにより、新たな芸術的価値を生み出すものである。 {netabare}例えば、第4話「死んでも死にきれない時もあるじゃんよ」では、ゾンビ映画のルーティンをそのまま使いつつ、ロメロ作品のように襲われる人間の視点に立って恐怖を煽るのではなく、ゾンビ自身の日常に目を向けることにより、見事なコメディに仕立て直してみせた。 {/netabare}
 ちなみに、パワーを方向転換するパロディと異なり、同じ方向に深化させたものがオマージュ、方向転換も深化もないのがパクリである。
{netabare} 第13話「掃除機だって恋するじゃんよ」は純愛ものの、第23話「恋人たちはトレンディじゃんよ」はトレンディドラマのパロディだが、第5話「旅は道連れ宇宙は情けじゃんよ」は、パロディと言うより、『ペーパームーン』の素敵なオマージュである。 {/netabare}

(3)逸材の起用 
 『スペース☆ダンディ』には、活動の機会が充分に与えられていない逸材を起用したエピソードがいくつかある。特に、湯浅政明、押山清高、名倉靖博の回は必見。

○第16話「急がば回るのがオレじゃんよ」(脚本・絵コンテ・演出・作画監督・原画・美術デザイン・ゲスト宇宙人デザイン:湯浅政明)
 湯浅は、劇場用アニメ『マインド・ゲーム』、テレビアニメ『四畳半神話大系』『ピンポン THE ANIMATION』などにより、ファンの間では天才的アニメーターとして有名だったが、個性が強すぎて商業作品には向かないタイプ。『スペース☆ダンディ』の担当回は、アクの強い個性がそのまま発揮されることで、逆にシュールで爆発的な傑作となった。
{netabare} 何と言っても、全く展開の読めないストーリーがすさまじい。終盤、最も悲劇的にして陰惨な事態が、一瞬にして爆笑ギャグに転じた瞬間、肉体が崩壊するような脱力感に襲われた。 {/netabare}
 幸いにして湯浅は、このあと『夜明け告げるルーのうた』『夜は短し歩けよ乙女』という2本の劇場用アニメを制作でき、アヌシーやオタワの国際アニメ映画祭で受賞して世界的に知られるようになった。

○第18話「ビッグフィッシュはでっかいじゃんよ」(脚本・美術設定・ゲストキャラデザイン・絵コンテ・演出・作画監督・原画・動画:押山清高)
 原画や作画監督として『電脳コイル』など数多くのアニメに関わってきた押山が、その才能をはじめて集約的に発揮できた作品である。 {netabare}老人が単独で大魚を捕まえようとする内容で『老人と海』を思い出させるが、主人公が最後まで孤独だったヘミングウェイの小説とは異なり、大勢の若者が老人に協力するクライマックスは、見ていて高揚させられる。
 注目すべきは、独特のセンスで描かれた背景。海の大波を線描で表す技法は、琳派を連想させる抽象性の高い表現で、実に力強い(これを粗略な作画と感じないだけの感受性を、アニメを見るすべての人が備えておいてほしい)。突然現れる巨大な青い月や、どこまでも天空に上っていこうとする巨大魚ムーナギの姿は、心を鷲掴みにされるような迫力がある。 {/netabare}
 押山は、この2年後にテレビアニメ『フリップフラッパーズ』で監督デビューを果たすが、残念ながら、物語が難解すぎて才能に見合う人気は獲得できなかった。

○第21話「悲しみのない世界じゃんよ」(脚本:渡辺信一郎、絵コンテ・演出・美術設定・ゲストキャラデザイン:名倉靖博)
 名倉は、原画・作画監督としていくつかのアニメに参加してきたものの、キャリアの長さに比して作品の数は必ずしも多くない。しかし、彼の名は、OVA『天使のたまご』(1985、原案・脚本・監督:押井守)を通じて、コアなアニメファンの間で絶対的とも言える尊敬を勝ち得ている。押井守の脚本と天野喜孝のキャラクターデザインという、常人には手が出せないほど硬質な素材を使い、イマジネーションを掻き立てる壮大な美の世界を作り上げたのである。
{netabare} 第21話での名倉は、渡辺の少し陰鬱な脚本から、想像力の極致とも言える夢幻的な光景を紡ぎ出した。その完成度は、テレビアニメの限界を完全に突き破っており、人的リソースに限りがある中でどうやって制作できたのか、謎ですらある(この1話があるだけで、作画の評価を星一つ分上乗せした)。ダンディは髪型も変わり、他のエピソードとは別人と言って良い。彼を生と死の狭間に誘う不思議な少女は、『天使のたまご』に登場する少女と同じ匂いだ。 {/netabare}
 単にシリーズ中の出色エピソードというだけでなく、テレビアニメ史上に残る偉大な傑作である。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

BBPが巡る宇宙の旅

1話は自分的に???でしたが、整合性なんてダンディの世界ではどうでもいいんだとわかって純粋に楽しむことにしました。みんな大好きカウボーイビバップでも投げっぱなしの全滅エンドとかあったしね。

でも、3話までは自分の感性とは違っててコレどうだろうか?と思いました。
しかし4話でツボにハマり、それ以降もけっこう好きな話が多かったです。
1話完結式だと次がどんな話か気になってつい見続けてしまいます。

作画も面白かったですね、回によって雰囲気がぜんぜん違っていて。そういう点でも楽しみでした。


【お気に入り回】タイトルとしては11話の「お前をネバー思い出せないじゃんよ」が1番気に入りました。ストーリーとしては5、10、13話は誰もが気に入るはず!
{netabare}


4話 ゾンビパニックからの日常ゾンビもの
バイオハザードのような展開から最終的に宇宙平和に繋がるとは予想できませんでした。
ヘリの操縦士がゾンビだったとこやゾンビの感情表現の豊かさ、ナレーションまでゾンビになったのには笑いまじだあああああアアアアアあああああ
家電やロボまでゾンビになるのは笑いつつも13話を観てなんとなく納得しました。


5話 ハートフルロードムービー
視聴者が馬鹿でお気楽なダンディに慣れてきたころ、スタッフは王道的人情話をぶっこんできました!正にスペース☆ダンディの名に相応しいダンディなダンディが見れました。カッコいいじゃんよ!
この回だけならスパイクにも負けてないんじゃないかな。
そして、何よりロードムービー色が強くて好きでした。銀河鉄道に乗り宇宙を二人旅、徐々に深まる2人の絆。流れる音楽も秀逸でした。

9話 不思議な植物の世界
酒に酔ってしまったダンボが見た夢のような、ふわふわして不思議な世界観が印象的でした。最初に観たときはイマイチよくわからなかったけど、それでも最後のシーンでは泣きそうになってしまいました。どうしようもない、無常感、切なさ…若干蟲師のような雰囲気を感じました。ゲスト声優は人外のキャラに定評のある金朋さん。

10話 親父かっけー
5話に並ぶ人情話。今回はミャウにスポットが当たっていました。
ミャウの故郷の惑星でループに巻き込まれるも、バカでボンクラでポンコツな3人は気づかない。ループをナレーションに教えてもらう主人公なんて前代未聞です!笑
Yahoo知恵袋に質問するくだりは面白かった!宇宙中の謎や疑問が集まっているんだろうなあ。
けっきょくループを解いたのは主人公たちでなく、親父さんの技術によるものでした。代々受け継ぐ工場、職人気質な親父さんがかっこいい。何に使われるかよくわからない部品を作り、仕事終わりにスナックで一杯ひっかける…そんなどこにでも居そうな親父なのにね。
そんな親父さんの後を継ぐべきか、星に残ろうかと迷うミャウを宇宙へと後押ししてくれる親父さんが粋でした。けっきょくミャウ達の日常はループしてるかのように変わりばえしないものですが(ー ー;)

12話 ばかもん!あいつがビーマ♪ビーマイベベ♫
予告が予告になってない話でしたが、あれはカメレオン星人の仕業だったんですね!
吉川晃司のファンだったとは、さすがダンディ!ダンディな趣味してるじゃんよ。
何にでも化けられるカメレオン星人でも吉川さんの歌声は真似できないんだな。
古典的だけど単純でわかりやすいコントのようなやり取りに笑いながらも、最後のほうのやり取りは少し哲学的でした。ドイツ軍の鏡に向かって話しかけさせる実験の話を思い出しました。お前は誰だ、俺は誰だ?俺は俺か…?考えだすと夜眠れなくなりそう。ゲル博士は自我が崩壊しそうでしたが、ダンディは馬鹿なのでマジメに考えませんでした。人間考えすぎず、時にはバカになるのも大切なんだなと思いました。

13話 A.I ポンコツロボは恋と珈琲のほろ苦さを知る
今回はキューティが主役の回でした。一旦の最終話にふさわしい素晴らしい面白い回だったと思います!挿入歌もBGMもすごいかっこよかった!!!
ロボットが珈琲を飲みたくなるまでに必要な23日間。DAYSの表示がお洒落で、日々の触れ合いによる心の変化もわかりやすく良かったです。キューティがコーヒーメーカーさんと出会い、気になって段々心惹かれてく様子は可愛らしかったです。ただ、特別な感情を持った家電はゴミ処理場〈楽園〉に追放されてしまう。横にいたレジスターも一緒に棄てられてしまった、という時点で私は悲恋を悟ってしまいました。きっと代金を取らなかったのは彼も恋の病で壊れてしまったか、または彼女と一緒にいるため故意にやったのでしょう。
見返してみると、コーヒーメーカーさんが壊れる前にレジスターさんの方を見つめていたのもわかりました…。
キューティは彼女を追いかけて楽園に向かい、そこでコーヒーメーカーさんの想いを知ってしまう。それでも好きな人を悲しませないため、好きな人の好きな人を救うべく奮闘するキューティは漢でした!無駄を省き、常に効率的にあるロボットが抱いた恋心、その感情はきっと宇宙一プラトニックなものでしょう。

それと平野綾の声を久しぶりに聞いたけど、やっぱりいい声してますね。大塚明夫さんの声も渋くてかっこよすぎでした。
{/netabare}

夏からのシーズン2も楽しみに待ってます!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

67.8 17 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング17位
パンティ&ストッキング ウィズ ガーターベルト[Panty&Stocking with Garterbelt](TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (527)
2477人が棚に入れました
ダテンシティを日々襲う怪事件。それは人々の欲望につけこむゴーストの仕業だった! 天から遣わされた二人の天使・パンティとストッキングはゴースト退治に乗り出すが…。実は二人とも素行不良の落ちこぼれだった?!黒雲渦巻くダテンシティで、災厄が災厄を呼ぶゴーストハントが今、幕を開ける!!

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

素晴らしい表現でした。童貞の天使=処女も所詮は…と言う話。

 2つの日本アニメで残してほしい要素を2つ、本作は実現しています。ひとつはアートというと言い過ぎですが独自性のあるアニメ表現、ひとつはビッチです。
 
 アニメ表現については最近でも、平家物語、明日ちゃん、DO IT YOURSELF等々まだまだ独自性がある作品に人気が集まるケースがあり、その点はあまり心配していません。新房演出のようなものも残っています。人気はなかったですけどユーレイデコも良かったです。「舞妓さんちの…」最高でした。
 本作の正当な後継であるトリガー演出は、自己模倣に陥って心配ですけど。

 問題はこのビッチヒロインの活躍です。本作は下ネタという概念しかない世界なので、まあ、ビッチ設定は必然でしたけど、世の中あまりに処女ヒロインありきになりすぎて、ヒロイン像の幅が非常に狭まっています。
 長瀞さんや、「着せ恋」の喜多川海夢がビッチ=非処女という表現にならないかなあと期待しましたがなんとなく怪しい雲行きです。性に奔放だからこその魅力的な性格造形だと思うんですけど、すぐ処女にしたがります。スパイファミリーのヨルさんとかはちょっと話題になったみたいですね。

 そういえば4話(2話後半)の映画の話のところは、過去のポルノ出演で映画自体が…という話がありました。ここは童貞だけでなく日本の倫理観のいびつさを皮肉っていた気がしました。ここに違和感を感じないと日本的処女厨に陥っているのかもしれません。昔にポルノに出ようがそれは経験でしかありません。素晴らしい演技ができれば女優として認めればいいじゃない…と。

 独身非処女ヒロインは音無響子しかいない、という話題を聞いたことがありますが、本当にそれに近いですね。もちろん「マルドゥックスクランブル」のバロットや「ヒゲを剃る」の沙優ちゃんなどがいますけど。ただ、この2作、そして本作については、テーマとして「性」が全面に出ています。

 
 本作は、所詮、人間は排泄とセックスがないと生きていけないという強烈な作品です。要するに処女性なんてクソくらえと言う感じで、千人斬りを目指すビッチヒロインですけど、最後のほうで愛のあるセックスで「処女」になってしまいます。つまり、ここで本作も脱構築のように見えて、実際は既存の価値観に対する二項対立としての、ビッチ設定になってしまっています。

 本作はやれるところまではやっていると思います。ですがこの流れではなく、処女、非処女という対立から離れたところで性に奔放だからこそ魅力的なヒロインというのが見てみたいと思います。

 セックスアンドザシティやファイトクラブなど魅力的な題名のオマージュがならんでいます。是非、その映画に肉薄するような何かを見せてほしいかなあ。
 最後が実写のパンティ、ストッキングが出てくるところから考えて、本作については、天使=ビッチで我々アニメ視聴者に対する強烈な皮肉は感じます。だから、最後の茶番はブリーフ=我々に今度は自分自身の力で女とセックスしろという意味でしょう。
 なお、クインビー、ギークなどの意味などは「アメリカのスクールカースト」で検索するとわかります。

 ということで、アート、アニメ表現としては素晴らしかったです。演出はもちろんですけど、簡単な線で動きは少ないですが、重量感も迫力もある優れた作画でした。

 性に関しては、まだまだ既存の価値観の反対概念としてのアンチテーゼまでしか提案できていませんが、それでもエヴァの現実回帰のもう1つの形として、童貞が天使あるいはアイドル(偶像)として見ている女性=処女というものを地べたまで引きずり降ろしています。
 で、女性だって排泄するしセックスもしてる生物なんだから、自分で口説いてセックスしろ、という風に見えました。

 アートとテーマ。両方ともなかなかの高水準の作品だと思います。古き良きガイナックスの最後の輝きですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

gazabata さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ゴミはゴミ箱へ

このレビューで「ゴミアニメ」という言葉が何回か出てくるわけなのですがこれはこのアニメがゴミだと言っているわけではなく「ゴミアニメ」というジャンルを指すものなのであしからず。

ストーリー:
自分を真面目に受け止めない皮肉なアニメなのでストーリーがほとんどなく、キャラの成長や心が動くシーンは皆無なのは当たり前だと言ってよいだろう。全体的にひねりのないつまらない話が多かった。ただこの「ゴミアニメ」というジャンルを生かして興味深いことをすることはたまにあった。(個人的に一番好きな5話/後半がこれの良い例だ)

キャラ:
ゴミアニメらしいキャラではあるがバランスが良い。メインキャラが四人いるわけだがこの掛け合いが割と楽しい。

声優:
声優が良くないと成り立たないアニメとはこのアニメのことである。

アニメーション:
全体的に素晴らしい。一話に一回くらいは面白いアニメーションを見せてくれる。

音楽:
とても良い。

エロ/グロ:
このアニメのエログロは大分大人しくて正直結構がっかりした。下ネタもなんだか中学生男子がトイレでチンコチンコ言っているレベルのものでダサいと感じた。たまに面白い下ネタを言うことがあったが全体的に言うと想像力のない下ネタが多かった。
エロさに関してもおとなしい。ちょっとポールダンスしたりどうのこうので結構つまらない。せっかくこんな良い機会があるのだから眼をそむけたくなるようなエログロを見せてくれても良いのではないだろうか?キャラもデフォルメされているわけだし、もっと面白いことしてくれればよかったのに。

バイポーラー:
このアニメは良いエピソードと悪いエピソードの差が激しすぎる。良いエピソードは独創性があって、皮肉を上手に使って、アニメーションも素晴らしいのだが、悪いのはとことんつまらない。なにも面白くない。ずっと「bitch」だ「fuck」だ「shit」だ言って鼻くそほじって終わりだ。

オマージュ/パクリ:
このアニメは洋画のオマージュをすることが結構あるのだが中でいくつかオマージュではなくパクリではないかと思うことがあった。例えとして2話の前半の「ミツバチのざわめき」がある。これは明らかに「mean girls」という映画のオマージュであるわけだが(mean girlsはとても面白い映画なのでお勧めです)そのオマージュの中で「mean girls」であるジョークを丸々そのままコピペしていた。オマージュは別に良いのだがジョークをそのまま再利用するのはオマージュではないと思う。

まとめ:
このアニメを見ていて(特に中盤は)「俺はなぜこれを見ているのだろうか」と思うことが少なからずあった。アニメーションは良いのだが他の魅力がないせいでユーチューブでかっこいいアニメーションを集めた動画を見るのと得られるものはたいして変わらない。ゴミアニメであることを選ぶことで一般的な楽しみが得られないのだ。
やっぱり一番言いたいのはエピソードのクオリティの差が激しすぎるということだろうか。なので観たい人用に今から参考として自分が見る価値があると思うエピソードを書いていく。
1話前半/後半(これはどちらかというとキャラ紹介のため)
2話前半
3話後半
5話後半
8話前半
9話前半/後半
10話前半/後半
11話前半/後半
12話前半/後半
13話前半/後半
とまあ見てわかるように後半のほうが圧倒的に面白い。それでもって丁度半分くらいが見る価値があると思うわけで、もう10分アニメ13話でよかったのではないかと言う結論に至る。
しつこいようだが本当に差が激しい。5話の後半と10話の後半のミュージックビデオは特に素晴らしいと思う。全部のエピソードがここまでよければこのアニメは高確率で自分の好きなアニメTOP15に入っていただろう。

点数:6/10

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ダーティなペア

リアルタイムでは、ブラウジングでたまたま第8話を見て、
シュールで笑えるアニメだなと強い衝撃を受けた記憶があります。

しかし、その後視聴する機会はなく、数年前に北米版のBlu-rayを購入したのですが積んだまま月日が経ち・・・ようやく2018年の正月休みに一気見することができました。

今石洋之監督の作品を多く視聴していたので、面白いことはわかりきっていました。案の定、最高でした!

カートゥーン的な絵柄は、そんなに好きではないのですが、メインのキャラのデザインが非常に可愛らしくて気に入りました。とくにストッキングの目が可愛いですね。ねんどろいどとか出てないのでしょうか?めっちゃ欲しいのですが。

小笠原亜里沙さん、伊瀬茉莉也さんともにキュートかつ素晴らしい演技で、何度も笑わせていただきました。小笠原亜里沙さんの感じは、ときに「BLACK LAGOON」のレヴィを思い出させました。

デイモン姉妹役の小松由佳さん(佐久間レイさんぽかった)と藤村歩さん(甲斐田裕子さんぽかった)も素晴らしかったです。しかしお二方の近年の活動を調べてみると、そこまで多くの作品に出演されていないという現実は少し悲しいですね。声優界全体の"低年齢化による演技派声優への風当り"(今適当に考えた)問題は考えさせられる話です。

第5話で、いきなり小林治さんの絵柄がさく裂しています。
非常に癖があって好みが分かれると思いますが、たまに浴びたくなる空気感です。

今作で非常に珍しい点は、
OP・EDが通常にアニメのように90秒ではないところだと思います。(北米版Blu-rayだからじゃないですよね?)
確か「スペース☆ダンディ」をアメリカで放送する際に、
OP・EDの尺で揉めたみたいな話を聞いたことがあったのですが・・・?

その主題歌ですが、特にエンディング曲が大好きです。
エンディングアニメーションのシュールさも相まって、無限に聴いていられる病みつきソングです。

TeddyLoidさんが挿入歌に関わっていたりと、今後のトリガーアニメにつながる部分も随所で感じることができました。
(今作はGAINAX制作ですけど)

所々で実写が混じる感じには、シャフトや「空中ブランコ」も思い出しました。

北米版Blu-rayなので、当然英語音声版(日本語字幕があるはずもなく)が入っています。ちょっと聞いてみたのですが、これが見事にハマっていました。英語の勉強に視聴してみますかね(?)

カートゥーン系では「スポンジボブ」を少し見たことがあって、結構シュールで面白かった記憶があります。
絵柄で敬遠するのは良くないですね。(自戒)

非常に笑える作品ですが、気まずくなると思うので独りで視聴しましょう(笑)

P.S.今石洋之監督のアニメには、よく
「るろうに剣心」の八ツ目無名異みたいな顔のキャラクターが出てくるイメージがあります(笑)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

68.6 18 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング18位
おねがい☆ティーチャー(TVアニメ動画)

2002年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (442)
2215人が棚に入れました
辺境惑星の駐在監視員として地球に赴任した宇宙人、風見みずほ。
偶然、みずほの正体を知った高校生「草薙桂」は、彼女を守るため、彼女と結婚して夫婦になる。
桂は中学時代のトラウマから、「停滞」と呼ばれる、精神的なストレスに起因する「意識不明な状態」になる病気を患っている。 みずほとの生活から、いくつもの停滞を経験し、しだいに回復の兆しを見せていく。お互いに心を通じ合わせ、求め合っているにも関わらず、様々なすれ違いから、疎遠になっていくのだが…。

声優・キャラクター
井上喜久子、保志総一朗、川澄綾子、大原さやか、田村ゆかり、岩田光央、三浦祥朗、金田朋子、内田直哉、佐久間レイ、高田由美、こおろぎさとみ、杉田智和、仲野裕、南央美、西村ちなみ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

気持ちの奥底で交わした約束を果たさなきゃ…

この作品は、あにこれで知り合ったアニ友に以前から面白いとお勧めされていた作品です。
これまで視聴機会をずっと逸してきましたが、ようやく視聴に漕ぎ着ける事ができました。
放送されたのは2002年なのでもう15年前…作画には少し時間の経過を感じましたが、物語的には今でも十分楽しめるレベルの作品だと思います。

この物語の主人公は、長野県の県立高校に迷う高校1年生の草薙桂…
一見背は低く色白で眼鏡をかけた草食男子に見える彼ですが、それには理由があったんです。
彼は幼い頃から不可解な病に侵されていたんです。
それは強い精神負荷によって肉体と精神が昏睡状態に陥ってしまう…という類の奇病です。
この症状が発症している間は必要最低限の生命維持活動以外の身体機能が全て停止してしまうんです。
そして一度発症するといつ目覚めるかも分からない…とても不安定な病気なんです。
彼がこの病によってどれだけの時間を棒に振ってきたのか…
そしてその間に起こる出来事に一人取り残されて、どれだけ辛い思いをしてきたのか…

でも学校でもようやく友達が出来て学校生活が順調に滑り出したある日の夜…
桂は見てしまったんです…
輝く光の中から突如女性が現れた事を…
彼女の名前は風見みずほ…辺境惑星の駐在監視員として、地球に赴任した宇宙人だったのです。

自分の秘密を打ち明けるみずほ…
そしてその秘密を聞いて薄情になる桂ではありません。
こうして彼女との秘密を共有する事となり、物語が動いていきます。

完走して振り返ってみると切ない展開が目白押しだったと思います。
最初は行きがかり上止む無く…という面が無かった訳ではありません。
でも、桂とみずほの心の揺らぎは久々にキュンキュンする感覚を味わったように思います。
自分の中で少しずつ相手の存在が大きくなっていく…
それは普通なら決して悪い事ではありません。

でもお互いの立場を考えたらずっと一緒にいるのは夢のまた夢…
こんなにも気持ちは大きくなっているのに…
溢れそうになるのを必死に抑えているのに…

お互いの立場…教師と生徒という立場も二人には大きな足枷になっていました。
だって…何一つ口外できないのですから…
そんな二人の状況を知らずに友達は普段通り接してくるのですが、心と真逆な態度を取らなければならない必然に何度溜息を洩らした事か…

でも友達が悪い訳ではありません。
もちろん、二人だって決して悪い事をしている訳ではないのですが…
でももし、そんな友達関係から脱却したいと考える人が居たら…?
そしてその人が最後の一歩を踏み出したとしたら…?
とても心中穏やかでなんかいられません。

そんな二人の胸キュン物語がずっと続くと思ったら大間違い…
更に厳しい試練が二人を待っていたのです。
それは味わった人にしか絶対に分からない苦しみ…
味わったら最後…前に進めなくなってしまう…

その痛みが分かるのが自分なら良かったのに…
選択肢の無い最後通告を突きつけられて…
例えそれが本当に自分の望む道じゃなかったとしても…
前への歩みを決して止めないために…

どっちも無理をしていたと思います。
心が壊れかかっていた…
だから向き合った時、溢れる涙が止まらなかったんだ…
だから自分の全てを投げうっても助けたいと思ったんだ…
例えそれが全てを失う事になったとしても…

このままじゃ終われない…
気持ちの奥底で交わした約束を果たさなきゃ…
それが繋ぎとめてくれた貴方への精一杯の感謝の気持ちだから…

オープニングテーマは、KOTOKOさんの「Shooting Star」
エンディングテーマは、川田まみさんの「空の森で」とKOTOKOさんの「LOVE A RIDDLE」
これはオープニングに軍配…KOTOKOさんの曲、ムチャクチャ格好良いです。

1クール13話の物語でした。
この作品は長野県大町市にある木崎湖が舞台となっているそうです。
この湖の周囲は聖地巡礼の対象にもなっているとか…(wikiより)
でもそれだけ人気が出たのも頷ける作品だったと思います。
イチオシはやっぱヒロインのみずほ…
終盤での彼女の言動には私の涙腺は全く抵抗できませんでした。
この頃の作品も十分に面白いです。次は続編となる「おねがい☆ツインズ」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

くろゆき* さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

もう大歓迎 これでもかってくらい、愛しちゃってください

基本的なストーリーはラブコメ。
とある事情で近くの池で寝てしまっていた主人公、目を覚ますと
池が謎の渦を巻き光を放った、そこに美人な女性が降り立つのを目撃する、
彼女が「宇宙人」であることを秘密にするため、
なぜか主人公と彼女は結婚するはめになってしまう・・・というところから
ストーリーは始まる。

序盤からヒロインである「みずほ先生」の魅力が爆発する。
唐突に美人な先生として登場し、主人公に抱きつくわ
いきなりキスするわとアクセル全開だ。
「年上の魅力」というのがヒロインにぎゅ!っと詰まっており、
同時に井上喜久子さんのあの声がヒロインの魅力を後押しする。

年上なのに、この「みずほ先生」はやきもちを焼いたり
照れたり恥ずかしがったりとふいに年上なのに
年上らしくない態度をとり、非常に可愛らしい(笑)

ただストーリーのほうは序盤若干強引だ。
唐突に主人公の目の前に宇宙人であるヒロインが現れるのはいい、
だが、何だかんだで恋人関係になり結婚するという展開は
視聴者の感情がついていかず
「いつのまに恋愛感情が生まれてるんだ?」と心理描写が不足気味だ

そんな唐突な展開に登場人物たちも困惑するという話が
割かれているので、そこで一旦視聴者の感情移入も落ち着くが
結局は「恋愛感情」が生まれていているので、
ヒロインがなぜ主人公に惹かれるのか、主人公が何故ヒロインに惹かれたのか
というのがいまいち説得力がなく、雰囲気で突き抜けてしまった感じもある。

更に特徴としては、主人公が「停滞」と呼ばれる病気に掛かっている点。
ようは鬱の最大級みたいなもので、ナーバスになりすぎると体の時間が止まり
眠り続けてしまうというところ。
主人公は3年ほど停滞し本当は18歳という点や
この描写が少し重く、ナヨナヨした主人公は好き嫌いがはっきりするところ。
保志総一朗さんの演技も好き嫌いを後押しししてしまっている

更にいえば、せっかく主人公とヒロインが結ばれて
いろいろな恋愛に決着がつき、、主人公の恋愛関係も落ち着いたと思ったら
いくら、友人のためとはいえ、
結婚してるのに一時的に別のヒロインと付き合ったりする展開は何とも言えない。
主人公の「勝手さ」が目立ってしまった。
この部分も主人公の好き嫌いを余計に加速させてしまっていた

だが、逆に言えばヒロインである「みずほ先生」の心の広さと
お姉さんという部分の魅力を強調しているとも言える
主人公と別のヒロインが付き合ってるのに、大人だから先生だからと
我慢しつつも寂しそうにしたりして、感情を爆発させる様子は
可愛らしく描写されていた。

しかも、付き合った相手は最終的に男性教師に恋してしまう始末(苦笑)
あれだけ主人公に対して恋してたのに・・・女は怖いといえる演出かもしれないw

ただいろいろ欠点は言ったが、物語はきちんとつながっている。
遠回りして最終話を迎えたが、
主人公の病気のことや、主人公の友人たちの恋愛の結末、
そして「みずほ先生」の宇宙人という設定などきちんと設定と伏線を生かして
1つの物語を作り上げていた。

全体的に見て好き嫌いの分かれる作品だ。
主人公のナヨナヨした性格や周りくどいストーリー展開などは
好みの分かれるポイントだ。
だが、逆に言えば「みずほ先生」の年上の魅力にとりつかれれば
がっつりとハマってしまう作品だ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

広い宇宙に たった二人の 幸せの場所を見つけたね

髪をアップにしたグラマラスでメガネをかけた女性教師のビジュアル・・・。
「おねがい☆ティーチャー」、この掻き立てられる妄想を前面に押し出したタイトル。
そんな視聴者の先走る妄想を見事に打ち砕いてくれるのがこの作品です。
ヒロインで女性教師「みずほ」は、いたって純情で健気な女性です。
しかも、宇宙人と言う突飛な設定。


■「ドキワク体験」

プロモーションで使われているフレーズです。
この物語の面白いところは、女性教師と主人公との秘密の関係です。
いかにまわりにバレずに二人の関係を続けるか。
文字通りのこの「ドキワク」な体験をさせてくれる作品です。

また、「みずほ」が髪を下ろしメガネを外しているオフのスタイル。
とても可愛らしく、オンの時とのギャップがとてもいい感じです。
そして、この姿は、他の生徒にはめったに見せません。
この他の生徒は知らない、でも、視聴者はオフの先生の素顔は知っている。
これは、視聴者と先生との間で秘密を共有していると言う一種の疑似体験になります。
これがまた「ドキワク体験」に重要な演出になっています。


■「おねティ」と「あの夏」

私は、「あの夏で待ってる」が好きですが、この「おねティ」のオマージュですね。
「あの夏」が面白いと思った人は、この「おねティ」も面白いはず。
雰囲気は、ほぼ同じ感じなのですが、物語の方向性は少し違います。
「おねティ」は、「あの夏」からコミカル展開を引いてシリアスさを足した感じです。
そのためヒロインの心情の切なさや恋愛要素は「おねティ」の方が上だと思います。
「あの夏」は、むしろ「柑菜」を始めサブキャラの存在が大きく描き方も厚いです。
そのため、青春ものとしては、「あの夏」の方が上だと思います。
私は、どちらも好きです。

また、両方の作品では、全体的にノスタルジーを感じるところも好きです。
田舎の風景、OP曲、高校生の青春、確かに目に見える要素もその理由の1つです。
でも、目に見えない全体に漂う何かもまたノスタルジックさを感じさせてくれます。
夏を挟んだ季節柄、夏の短さと青春の短さが重なる哀愁感もあるのかなと思います。

ちなみに田村ゆかりさんが演じる、「おねティ」の「苺」、「あの夏」の「檸檬」。
実は姉妹?と言う説もある二人ですが、物語の良いアクセントになっていました。


■「広い宇宙に たった二人の 幸せの場所を見つけたね」

KOTOKOさんが歌うOP曲「Shooting Star」のサビの歌詞です。
このサビは、結構耳に残って好きですね。
この物語もこの歌詞の通り微笑ましい結末でした。

残念なことにこの歌詞は、2番なので、OPでは聞けません。
アニソンって、大切なことは2番にあることが多いような気がします。
気になったアニソンは、OPでは使われない2番も要チェックです。


■まとめ

この作品は、井上喜久子さんが演じるヒロイン「みずほ」の魅力に尽きると思います。
古い作品なので、確かに今の作品と比べるとイマイチに思うところが多々あります。
でも、観ているうちにヒロインの魅力にどんどん引き込まれてくる作品でした。

私は、とても楽しめた作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

60.9 19 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング19位
武装神姫(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (413)
1988人が棚に入れました
「マスター、起きて下さい。朝でーす!」
海外生活から帰国した理人は、高校入学初日、アーンヴァル型の神姫・アンに起こされ慌しい朝を迎えた。 大量の引越し荷物の中から出てきたのは、アルトアイネス型のアイネス、アルトレーネ型のレーネ。
全高15センチの彼女たちにとっては、片付けは大仕事!マスターのためにはりきる3人が、掃除や片づけを一生懸命進めていると、「大切」と書かれている箱が…。
この箱の中身はいったい…理人の「大切」なものとは?

声優・キャラクター
阿澄佳奈、茅原実里、水橋かおり、中島愛、加藤英美里、水島大宙
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

12話鑑賞済み。総評らしきものも。

原作は・・・フィギュアなんでしょうか? 仕事柄ゲームで知った度合いが強いのですが。軽く調べてみましたが・・・かなり多方向に展開されてるみたいですね。

総評っぽいもの。
{netabare}
・元々のゲーム、フィギュアのお話は詳しくないのですが、PSPソフトとしての認識が強かった為に、もっとバトルバトルしてくるものと思っておりました。が・・・意外と(というか想像以上に)ユルい展開のお話で、個人的にはストライクでした。
・画的な部分は文句ありません。どの神姫も可愛らしく、個性も出ていて良かったと思います。個人的にはアンが気に入ってます。
・アニメーションが「IS」と同じでしたので、終盤荒れたり(どこに原因があったのかわかりませんが)しないか?と心配していましたが、この作品では大丈夫だったように思います。
・OPの4人の各ソロバージョンは新鮮でした。中島さんはともかく、他の3人の歌声をあまりじっくり聴いたことありませんでしたので。
・アニメやら仕事やら他の趣味やらで忙しいにも関わらず、PSPソフトを「プレイしてみよう」と思わせてくれました。現在ちょっとずつプレイ中です。
{/netabare}

{netabare}
12話鑑賞後----------
年越しでの最終話、ようやくこれで一段落です。

10話時点での悪い方向の予想が、モロに的中してしまったお話でした。で越年だったのでヤキモキしっ放しで・・・。
それでもラストは4人で帰ってこれて、何よりだったと思います。心なしかヒナと他の3人との距離も近くなったような感じがして・・・。絵的な部分か、演技的な部分か、どちらにしても良かったです。

11、12話はバトルメインになるかな?と思っていたのですが、意外とどちらでもアッサリ風味だったかと。12話での同型対決も、さして引っ張ることもなく決着ついてましたし。
バトルメインでないことを願っていた身としましては矛盾もしますが、少々拍子抜けもしました。

ところで・・・ヒナは「レア神姫」ということですが、モニタ仕様という点だけなんでしょうか? 他にも何かあるんでしょうか? 隠しスキルとか武装とか。ちょっと期待してましたw

マスター(理人)、結局良い所無しでしたが・・・どうコメントしたものやらw

10話鑑賞後----------
OPが・・・先回はレーネ、今回はアイネスということで。
てっきりアイネスメインの回かと思いきや・・・アイネスじゃないw 主役はアン、もしくは釘宮ボイス神姫w
というかサンタ神姫って・・・w 職業神姫というには、限定的なお仕事な気がしないでもないですよ?w いやむしろコスチューム的にメイドさんでも悪くない気がw

このところ、メイン4体の神姫以外のキャストに、無駄に気合が入っているように感じますが・・・w 悠木さんに、竹達さんに、釘宮さんに。元々加藤さんに、堀江さんに、田村さんに、喜多村さんに・・・とガッチリした布陣ではありましたが。

次回のOPはヒナバージョン、彼女メインのお話だと予想しているわけですが・・・。
次回予告でチラっとセリフにありましたが。あくまで「モニター」としてのマスターなんですよね、そういえば。とすれば、他の3人やマスターとは離れ離れ、最悪初期化されて記憶も思い出も無い、そんな展開にもなりかねないわけで・・・ちょいと凹んでしまっていたりします。
ヒナの本心を聞いたことはありませんが、個人的には現状が「まんざらでもない」と感じているように思っていますので、このまま4人でマスターの神姫としていてくれたらな、と思っています。

8話鑑賞後-----------
この作品のレビューがしばらくできませんでした。
一応、ちゃんと観てます。録り溜めせずに何とか毎週消化を心がけてます。

何だかんだでバトルシーンはありますが、やはりそっち方向に特化されていないのが合っているのか、欠かさずに観るタイトルにはなっています。

怪談をしたり、旅行したり、夢オチだったり、レースしてみたり(他にもあったと思いますが思い出せる限り)で、サポートメカ(?)という存在にも関わらず人間臭いといいますか、生き生きしてるといいますか、そんな姿を観てマッタリしています。

戦闘好きっぽい片鱗を見せていたヒナも、何だかんだで馴染んでいるようで、意外といえば意外です。「マスターとデート」発言に反応する辺り、当初そんな感じはしなかったのですが・・・戦闘好きでも、マスター好きなのは他の神姫と変わらないんでしょうね、きっと。

8話OPが、アンのソロバージョンというのが驚きでした。
ハイジャック(訓練)ネタのエンドロールも吹き出しましたね~そういえばw cvの半分は阿澄さんw 律儀に名前が表記されるとは思いませんでした。

2話鑑賞後-----------
もっとバトルバトルするものと思っていましたが・・・意外にもここまではぬるいお話でw いえ決してぬるいお話が嫌いなわけではありません、はい。

というわけで戦闘狂?マニア?特化?好き?な神姫さん登場。このcvで、テンションの上下があまり無く、セリフ短めとかだと・・・某さんとか某さんとか思い出してしまいますw

一応継続視聴予定です。
しかしまぁ・・・相変わらず「マスター」さんは表情が無い・・・。

1話鑑賞後-----------
初見での大まかな感想としましては・・・「スカイガールズ」
+「インフィニット・ストラトス」というところでしょうか。特に後者の方が色濃く感じました。

この地方での放送順が「ひだまりスケッチ」~「武装神姫」というものなので、キャストがw このままだと木曜日は「阿澄&水橋DAY」という認識になりそうです。

神姫のサイズに驚きました。そんな小型だったとは。ゲームしか知らないので。

神姫は可愛らしく描かれているのに、「マスター」の描写が意外と適当な印象がしないでも無く・・・。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

おかず台 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

武装神姫のTVアニメ

第8話まで視聴、1話見た時点での感想に追記・修正変更。

元の神姫のデザイン部分ではない、アニメ版のキャラデザの部分、特に神姫達の顔が潰れ気味な所がちょっと残念だけど、それ以外は素体・武装のディティールなどはしっかりオリジナル通りで作画も崩れたりすることは無く、何年も続いてる「武装神姫」というコンテンツの世界観・設定をかなり忠実にアニメとして再現出来ていると思う。


ストーリーは今の所新キャラ紹介を兼ねた展開で、神姫数が多いことからも恐らく『ストライクウィッチーズ』の様な作品と同形式になるのではないかと思うけど(と言うか今の所実際そうなってる)、それはそれで良いかな。

武装紳士にはかなり補正がかかって見られるだろう作品。。
「武装紳士だけが見れば良い」と言う、真の意味で「信者向け」と言っても過言ではないかもしれない。
(これもチラッと感想など漁ってみると、それなりにアニメからの新規視聴者もいるっぽいけど)
3話見ただけでBDの購入意欲が沸いて来た。


声優陣もオリジナルとでも言うべきオンラインゲーム「バトルロンド」・PSPゲーム「バトルマスターズ(Mk.2)」と同様。
各神姫の性格もバトマス準拠で以前からの神姫ユーザーのイメージに沿った物になっているのではないかと。
(逆に言うと、ゲームに未登場神姫はアニメにも登場が見込めないような……)


現実世界でそのまま飛行したり、武装を異空間から取り出して瞬間装着してるような描写もあるけどそれはご愛嬌、個人的には許容範囲内かな。
と言うかよく考えたら「武装をどこからとも無く取り出す」のは武装神姫だけでもいろんなコンテンツでやってるか。


13話(TV未放映話)まで視聴{netabare}
とりあえずDVD・BDのみ収録の13話まで視聴。これで全話見たことになるけど、キャストコメンタリ・スタッフコメンタリはまだ全部は見れてない……。
「13話まで見てからレビュー書こう」と思ってたらこんなに遅くなってしまった。放映から半年経ってるよ!
予告画像で出てたナース神姫は飛鳥かと思ってたら、ジールベルン・アメジストだったのね……。


本編:
各話で頑張って色々な神姫を登場させ、かつ内容もバラエティに富んでいて良かった。
個人的には中にはあまり好みでない話も1・2話あったが、それこそ「好みの差」でしかないと思う。

「武装神姫」としてではなく、1話のナレーションでも軽く再現された、最初からの設定である「神姫」として「人間のパートナー」という側面に注目して作られているのも面白い。
(「武装神姫」はあくまでコンテンツ名で、作品内設定的には神姫の開発目的は本来こっち)
『武装神姫』を題材にした漫画・小説などは7・8作品はあるが、それらの大半が当然のようにバトルをメインに据えて作られているため、従来のファンには逆に目新しさが感じられた様にも思う。

……いや、内容・コンセプト的にはある意味コミック『武装神姫2036』に近いところはあったかな?


やはり「なぜ今TVアニメ化?」とは思うが、武装紳士的には楽しめた作品だった。


ただ、やはり作画がちょっと……。
背景やCGモデルはともかく、見ていると時折キャラの顔が崩れているときがあった。(not演出)


コメンタリ:
キャスト・スタッフのどちらもそれぞれの面から裏話など聞けて面白い。
まだ半分ほどしか見れていないが、是非全部見(聞き)たい。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

Smog さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

好きなキャラが見つけられるかどうかがポイント。フィギュアサイズのロボという設定をうまく活かした作品。

フィギュアなどのメディアミックス作品。
全12話。

自分の意志を持つフィギュアサイズの小型ロボットが、持ち主であるマスターのためにがんばる話。
小型ロボットという設定を活かして、キャラの立て方への違和感を薄めるというアイデアが斬新な作品です。

一番の見所は、キャラクターでしょうか。
主要なキャラはすべてロボットです。
フィギュアサイズのためいちいち仕草がかわいらしく、「小さい子が一生懸命何かしようとしている」ような感じが良かったです。
ロボゆえに、ありがちなわかりやすいキャラクター設定もすんなり受け入れることができましたし、マスターに従順&マスター大好き!ってしてても違和感はありませんでした。
また、小さいのに戦闘能力が高かったり、力持ちというギャップも楽しめました。
このあたりは設定がうまく活用されていた印象です。とても斬新でした。

ストーリーについて、基本はマスターのためにいろいろがんばるという話です。
設定を活かしてバトルあり恋愛(?)ありの展開で構成されています。
これといってインパクトのある話はありませんでしたが、キャラ萌枠として見れば特に気になりませんでした。

作画について、意外にも戦闘シーンが見応え十分でした。
キャラ萌枠として視聴していたので、なんだかもったいないなーと感じてしまったのが残念です。
そういう意味では、ストーリーに厚みがあれば、もっと楽しめたのかもしれません。

音楽について、特筆すべき点はありません。
特に違和感なく見ることができました。

声優さんについて、阿澄佳奈さん、茅原実里さん、水橋かおりさんなどがメインで出演されています。
また、加藤英美里さん、喜多村英梨さん、 堀江由衣さん、田村ゆかりさん、井上麻里奈さん、悠木碧さん、竹達彩奈さん、白石涼子さん、釘宮理恵さん、豊崎愛生さん、神谷浩史さんなど、ちょい役の声優陣がとても豪華でした。
キャラ萌枠は声優さんも大事だと思いますので、好きな声優さんが出演されていれば楽しめると思います。

総評としては、ちょっともったいない感じだったでしょうか。
前述のように、ストーリーに厚みがあれば、もっと楽しめたと思います。
キャラ萌枠として視聴しましたが、お気に入りのキャラが見つからなかったため、終始眺めて終わってしまった印象です。
お気に入りのキャラが見つかれば楽しめる作品だと思います。

蛇足ですが、制作会社がIS<インフィニット・ストラトス>と同じです。
ISもストーリーよりキャラ重視、しかも戦闘シーンの作画がスゴイという印象でした。
そういう意味では、ISフィギュア版といった印象も受けました。

好きな声優さんが出演されている方、キャラ重視の方にオススメできる作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

60.9 20 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング20位
ファンタジスタドール(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (415)
1932人が棚に入れました
鵜野うずめは勉強も運動もそこそこのごく平凡な中学2年生。だがある日、彼女の運命は大きく変わってしまう。特殊な能力を持つ女の子・ファンタジスタドールを実体化できる不思議なカードを手に入れてしまったのだ。

うずめはカードマスターとなり、5人の個性的なドールたちと契約。街を、いや世界を救うための戦いを始める……“どうしよう、私には無理”とあわてるけれども、うずめはもはや逃れられない。

さまざまな武器やコスチューム、特殊イベントのカードを組み合わせて戦っていかねばならない。しかもドールたちは、次々と、可愛い要求をつきつけてくる。うずめは世界を守れるのか!? いや自分自身を守れるのか!?

声優・キャラクター
大橋彩香、津田美波、徳井青空、赤﨑千夏、長谷川明子、大原さやか、三澤紗千香、上坂すみれ、名塚佳織、保志総一朗、津久井教生、倉田雅世、山岡ゆり

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

放送時間、まちがってますよ~

アニメオリジナル作品。
カードゲームをベースにした、女の子向けっぽいお話です。有り体にいってしまえば、お子様アニメのような雰囲気。
主人公とカードから出てくるドールと呼ばれるキャラクター達との信頼関係と友情の構築。
ドール達のマスターとしての成長を描いた内容になっています。
アニメとともにメディアミックスとしてソーシャルゲームもサービスされていますので、販促的な意図も見え隠れします^^;

色々とアレだという前評判は聞いたうえでの視聴でしたので、それほど失望感はなかったんですが、問題有りと評される要素はたしかに確認できました。
なんていうかコレ、色々とチグハグな仕上がりなんですよね。
完全な低品質アニメというより、何かをちょっとヘンな方向に間違えているク○アニメ・・・とでも言えばいいでしょうか。
嫌悪感はないんですが、残念さは充分味わうことができましたw


まずは良いところ。
ちょっとありがちすぎるとは思いますが、全体のプロットは悪くないと思います。
ドール達に出会って、一人一人と絡んだうえで親好を深めて、彼女達との絆を強くしていく。まさに友情と努力。
終盤でドール達の過去と敵対勢力の事が明かされ、最後に決戦を・・・・といったいかにもな安定感。
いがみ合っていたライバル達との関係も徐々に変化していくのもお約束。
定番的な爽やかさに溢れた構成になっています。

キャラの造形も可愛い。
ドール達の装備や技も、それぞれで個性が違っていて、ファッショナブルです。
カードを保存するアイテムや、ドール達が普段待機している空間などはファンタジックで、まさに女の子にウケそうな要素が盛り沢山。
もともと、ソーシャルゲームにする目的に企画されたものらしいので、アイテムやキャラクターが豊富なのは当然といえば当然なのですが。
朝アニメのシリーズにして、おもちゃとか作れば、そこそこ売れるんじゃないかと思える基礎はしっかり作り込まれている企画です。


ただ、これは1クールの深夜アニメ。
構想段階では女児向けのテイストでよかったのかもしれませんが、それをちゃんと練り直さないで世に送り出してしまった・・・そんな感じでした。
これじゃ、大きなお友達は納得しません^^;

以下、残念だった部分です。

まず何といってもバトルがダメダメ。
せっかくのカードゲームなのに、キャラの装備強化や連携技、トラップや駆け引きの要素がお粗末すぎます。
緊張感がないのは作風だとしても、ドール達の能力や特性もはっきりしないまま、ゴチャゴチャ&バタバタと小突きあいをするだけの戦闘。
結構戦う機会は多いんですが、1話から最終話までバトルの見所が膨らむことは決してありませんでした。
(ただ、みなさんの批判に対象になっている、技やアイテムが超バカバカしいのは私としてはアリでしたw)

また設定が全然活かせていない。
変身のバンク映像などを見る限り、ドールの装備や装束はチェンジできて、いろんなバリエーションになるんだろうな~と誰もが想像するのですが、その想像は空虚なものに終わります。
ドレッサーにズラッと並んだ多彩な衣装の数々は披露されることはなく、少なくともこのアニメではただのコケ脅しな演出にすぎません。
ソーシャルゲームには着替えをさせる機能があるそうですから、それに基づいた映像化なだけなのかもしれません。
作中に着替えさせてあげる機会なんかいくらでもあったのに、これは勿体無い。

あと、致命的なのがキャラがうすい。
一人一人のエピソードが用意してあるのに、結局そのエピソードを経ても、ドールがどんな性格でどんな戦いをするのか、イマイチ伝わらない。
どこかで見たようなお決まりのエピソードがキャラにくっ付いてるんだけど、義務的にそれを消化していて、キャラに愛着が全然わいてこないんです、何故か。
すったもんだするけど見た目ほど個性が立っていないと思えます。
5人もいるのに主役回以外は言動の足並みが揃いすぎていて印象がものすごく薄いドール達。
アホな特徴をもった敵のドールの方がむしろインパクトあって良かった気が・・・(^-^;)


とまぁ、いろいろダメ出ししましたが・・
一番ダメなのは、何をやるにしても突飛すぎな所が極めつけだと思います。
キャラが突然怒り出したり、コロっとデレたり、特に悩みもキッカケもなく行動原理や考え方を変えたり、ユルユルでグダグダなブレ方をします。
コイツラ、分裂症じゃなかろうか?と思えるほど説得力に欠けています。
王道のストーリーラインのくせに、動機付けを見せるための定番演出がまったくヘタクソ。
普通にやってれば大きくコケはしないと思うのに、妙な部分で大きな欠落があるシナリオがなんとも不思議でした。
明るくおバカな雰囲気にしようとして、失敗した?


なんというか、謎な作品。
ゲーム販促用のアニメが残念な結果になるのは珍しい事ではありませんが、本作は何かが違う。
ゲームで売りにしたい筈であろう部分、カードバトル用のアイテム類や特殊能力の事を殆ど扱っていないので宣伝にもなりゃしません。

さりとて、キャラを売りにするわけでもなし、
おバカ路線で笑いをとりたいわけでもなし、
萌えや美麗なバトル作画を見せつけてオタを引き込みたいわけでもなし。はてさて・・・・


深夜に迷い込んだ、女子児童向けアニメ。

やっぱり、こう評するのが一番しっくり来る気がします^^;

投稿 : 2024/05/04
♥ : 31
ネタバレ

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

無料視聴キャンペーン、始まるよ!(白目

http://www.fantasistadoll.com/news/index.html#id001
>「ファンタジスタドール」全12話無料視聴キャンペーン!

>アニ玉祭プレ・ステージ出演&Blu-ray、DVDvol.2発売を記念して
>「ファンタジスタドール」全12話の無料視聴キャンペーンを実施します!
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>『ファンタジスタドールチャンネル 第1話〜第12話無料視聴キャンペーン』
>【 期   間 】2013年10月14日(祝月)10:00 〜 10月25日(金)23:59
>【 内   容 】「ファンタジスタドール」第1話〜第12話の無料配信
>【 視聴ページ 】http://ch.nicovideo.jp/fantasistadoll


コメントなしで観るのはかなり骨の折れる作業になる可能性がありますがw
興味のある方は是非。(以上2013/10/11追記)


日曜朝の女児向けなカードバトルアニメを大きなお友達向けにした結果…
実況付きで見るのに特化したギャグ、コメディアニメに。

具体的に挙げると…
6話終盤、主人公うずめとカードから使役した5人のドールの帰り道、橋の上でのシーン
うずめ 「あっ! そうか」
ドール達「お?」
うずめ、欄干に駆け寄って川を見つめる
うずめ 「わたし、わかったかも」
カメラはうずめの視線の先の川面へ。
水面に浮かぶ鴨の親子が右から登場、左へ横切っていく。
…と言った塩梅。
しかもこの鴨、6話冒頭で既にいわくありげに出演済みなんす。
鴨は平穏、日常の描写、演出とも取れますが、
それ以上にダジャレギャグのために伏線…
ツッコむキャラは劇中にもちろんおらず、視聴者に委ねられる趣向。

他にも
・うずめの5人のドールは、ささら、マドレーヌ、カティア、小明(あかり)、ときてしめじ。
・しめじの二つ名が素手喧嘩(すてごろ)のしめじ。
・しめじの声優がキルミーベイベーやすな役赤﨑。
・ドールの変身空間でコスチュームを運んでくるのが謎新幹線
・罠カード発動で出現するのがちくわ。
・プールでのバトルでカティアが着用するのが鯖の着ぐるみ。
・鯖の着ぐるみを着ると鯖臭くなり、風呂で洗ってもなかなか匂いが落ちない。
・三つ指ついて『伝説の不採用通知』を申し出るとドールの意思でマスターから解放される。
…といった事柄が、特にツッコまれることもなく進行します。
バカバカしく、ご都合・超展開、手のひら返し、がてんこ盛り。
カオスすぎて一人で見てるとツッコみが追いつかないw

日曜朝な感じをトレースしてるだけあり、友情推しなストーリー展開で、
大筋はわりとちゃんとしてる気がするけど、まずはこのバカバカしさを楽しむのがたぶん正解。

実際、ニコ生ではウケてる模様。
視聴後アンケ-トの満足度も毎回高いし、コメントはやたら多い。
視聴者数はせいぜい2万程度にも関わらず、
開場から終了までの約40分で10万超のコメ数を叩き出してます。
ニコ生ユーザーも面白がりからのコメ数稼ぎ露骨になってるのでまあw


なお、円盤売り上げは1巻初動3ケタ、爆死した模様w
以下、最終話まで視聴後、振り返って追記。(2013/10/06)


バトルをする理由は妥当なケースが多いし、
元々はデータでしかないドールも大切な友達であるとする主人公、
とストーリーは根幹もぶれず好感が持てる。
{netabare}バトルに勝つことではなく、って敵わなかっただけなんだけどw、
ラスボス小町さんを説得、協力することで解決した最終回、
〆め方も良かった。

11話終盤、うずめはこのままではささらたちに二度と会えない…
かつては敵視されていたが和解に至ったかがみとまないに励まされて小町さんとの対峙を決意、
うずめ「私は友達と一緒にいたいだけなの」
小町 「それがあなたの希望なのかしら」
うずめ「…うん」
で引き、の一連の流れなど瞬間的にグッと来るシーンもけっこうあったし。

ただ、殆どの超展開などは意図的に仕込まれたギャグなんだし、で笑い飛ばせたんですが、
小町さんだけはちと腑に落ちず。
命の恩人とは言えソネット復活のためにかつての自分のドールを生け贄に、
なんていまいち整合性取れてないように感じるとか、
もこっちばりのクマ顔見て「よく眠れた?」て言っちゃうゲスな性格
それまでの小町さんキャラと比べて違和感あると言うか。

そうは言っても、最終回まで全くブレることなくギャグぶっ込んでってるし、
枝葉末端とみなして、こだわるのは野暮ってもんかも。
11話、謎会見場で、かがみ「お、お兄ちゃんは今どこにいるんですか!?」
おもむろに背後の扉開いてジミーちゃんがピョコピョコ入ってくる
の見たらこっちのシリアス気分維持すんの無理でしょw
失踪してずっと探し続けてた兄が着ぐるみに入ってるとか発想凄すぎw{/netabare}


例えば某ヴヴヴ1クールは意外性狙いすぎて結果的にシュール、笑えるアニメでしたが、
いやもしかしたら狙ってる部分もあんのか?ってくらい意外すぎる諸々満載でしたが、
この作品はたぶんほとんどが意図的に笑わせようとしてるアニメ。
一発ギャグとかパロディギャグに頼らない、
キャラのボケ・ツッコミのなしのコメディ、ギャグアニメ
として自分の中で金字塔ですわ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

キャラは可愛いです♪

ファンタジスタドール
デバイスに登録したカードマスターが使役する謎の少女。
外観は人間の少女と同様。身体能力は人間を遥かに凌駕。
個々に人格を持ち、御飯やお菓子を食べ・・風呂に入る。
実際にはデータであり・・カードにより召喚される設定。

デバイスにて呼び出したドール同士のカードバトルもの。
※超SF(ファンタジーの領域)

物語/演出/作画全て子供向けの可愛い仕様。
実際の子供は視ないだろう※深夜枠アニメ。
バトルは可也ライトな雰囲気で滑稽な展開も多い。
一応カードバトルを通して主人公が成長していく物語。
主人公はグズでのろまで優柔不断なタイプなので苛々な
エピソード中心で成長を見守って上げる感じかなぁ~。

細かい設定はない・・見守る謎の組織と戦闘を煽る謎の
集団がいる程度の設定。

DIH(防衛省情報本部)がカードとデバイスの技術が拡散
しないように監視・保護したり犯罪防止対応をしてる。

カードを狙う謎の組織(希望相互扶助委員会)が居る。

※デバイスやカードの出処(製造元?)やバトルの理由他
一切不明でローカルルール的な補足説明程度。

バトルにも明確なルールは無く、カードを賭けた勝負に
勝つと対戦相手のカードが手に入る設定。
でも・・基本全員倒される前に逃げるドローばかり・・

つまり・・可愛い美少女キャラが沢山出るということが
メインで一度に大勢出す為にバトル物にした設定しか無い。
※wikiにも原作や設定が存在しない。

5人程の関係者に複数(上限なし)のファンタジスタドール
が居て同時に召喚可能で常に5:5以上の状態+別介入有り
で・・デバイサーも入れると15~20人の混戦も多い・・

主人公とそのドールの5人?でも個々の人格で友情劇的な
エピソードが有り・・主人公の友人や仲間?組織等含む
と・・50人以上のキャラが1クールに登場・・無理だろ・・

敵味方入り乱れて重複声優が殆どでぐちゃぐちゃ・・

基本小中学生の登場人物に10才~18歳?位のドール多数。
キャラデザはテンプレの萌えキャラで服飾は少女趣味。
ロリ萌え特化で可愛い感じ。

色々ツッコミどころが多く破綻したエピソードばかりで
だからなに?って感じだけど・・単純に美少女だらけの
可愛いトークや触れ合いを愉しむ感じかな~
そう思うと友情やら成長やらって最低限のテーマは有る。

問題は10話のバカ設定エピソードだろうか?
「育児放棄」して子供を「捨てた」母が・・立派に育って有名
人になった途端に母親ですと名乗りをあげる様なグロ話だ。

死人を出せば涙が貰えるというお手軽エピにもドン引き・・
そういったクライマックスにもギャグや小ネタをいれる
時点で酷評大前提の狙った作品に感じる。

12話・・これ又酷い・・ドールを人間の友達と同等に扱う
エピソードで蘇生は不味いだろ・・限りある生命の刹那が
微塵も感じさせないこの10~12話で萌え依存で視てた人も
大爆笑?失笑?落ちなど要らないからだらだらと萌え萌え
してれば良かっただろうに・・プロトゼロの立場もない・・

普通馬鹿でも小町がプロトゼロに対しての認識改善でOK
なアニメだって考えるのでは?そこノータッチで・・最後
までソネット復活で美談扱いって・・気持ち悪すぎ・・

物語3.5から2点に下げてしまった・・1,0にしたいくらい。


鵜野 うずめ(大橋彩香)私立聖悠学館中等部の2年A組。
子供の頃「タナセの白い稲妻」の異名を取るほどの凄腕
カードバトラーだった。気弱な性格でホラーが苦手。

ささら(津田美波)リーダータイプの好奇心旺盛なタイプ。
カティア(徳井青空)元気でわがままお姫様タイプ。
しめじ(赤崎千夏)料理やお菓子作りが得意な妹タイプ。
小明(長谷川明子)無口で陰気なゴスロリタイプ。
マドレーヌ(大原さやか)天然なお姉さまタイプ。

戸取 かがみ(ととり かがみ) 三澤紗千香
羽月 まない(はつき まない) 上坂すみれ
清正 小町(せいしょう こまち) 名塚佳織

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

62.2 21 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング21位
てさぐれ!部活もの(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (426)
1789人が棚に入れました
どこにでもあるような高校、どこにでも居るような部員たち。

「自分らしさ」とは何なのか?

「自分の居場所」とは何なのか?

そんなモヤモヤした疑問から“ありきたりじゃない”高校生活を送るべくてさぐりで奮闘し、少しずつ大人の階段を上っていく少女たちの等身大学園コメディ♪

声優・キャラクター
西明日香、明坂聡美、荻野可鈴、大橋彩香、上田麗奈
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

この中に2人、いらない子がいる・・・っておーい、スタッフーー、スタッフ~~~

「ちょっ、スタッフさん手抜き過ぎ!」
「この設定だと幅が狭過ぎ!!」
「声優さんに頼り過ぎ!!!」
と思ってしまうようなできでした。
ぶっちゃけラジオの方がもうちょい面白かったので、そのCMにも思える。

◇1クール12話、15分(歌とか除いたら10分ぐらいかな)、
 アドリブトーク、オリジナル・・・これをオリジナルと言っていいのだろうか

女子高生4人が
①既存の部のイメージを語り、あるあるネタ、
②それらにオリジナル要素を加えて新しい部を考え、アドリブパート、
③たまに既存の部+αを実践しよう、遊んでみよう、って話。

作品に出なかった部で例えてみると、

剣道部
①臭い、防具重い、面と手ぬぐいを外すと髪がぺちゃんこ、
 防具の隙間の生身に竹刀を受けてしまうとメチャクチャ痛い、
 試合のときはかっこよくても防具を外すと~またその逆もあり

②色んな国の鎧や剣で試合をする、防具なしで攻撃は全部寸止め、
 二本目を突きで一本取るとマネージャーと付き合える、
 試合に勝つと相手を自分のチームに引き入れる権利をもらえる、

③竹刀ではなく身近にある道具を武器にして勝負、危ないのは禁止
 お玉、箒、塵取り、空のペットボトル、しゃもじ・・・

ってな感じになる。
要するに、最初から全くこの世にない新しい部を作る気が全然ない。設定上不可能。
最終回にはそんな部ができるのかと淡く期待していたが、そうではなかった。

となると、実践はともかくガールズトーク①②とアドリブ②で楽しみたいものなのだが、
イメージを話す所①は波がなく、そこそこ面白い。
たまに吹き出すようなこともあるが「あるある」とちょっと面白いと思うだけ。

この作品のメインディッシュのアドリブ②が問題。
1話目は新鮮だったので楽しめたし、実際ちょっと面白かった。
だが目新しさで気を引くことは1クールでは無理がある。となるとその内容が面白いか否かとなる。

残念ながら私の(非常に独特で共感が得られないw)好みとして、
2人、{netabare}3年部長のゆあと新入生のこはるん{/netabare}がことごとくツボを外す。
残りの2人がいつも面白いかと言うと、必ずしもそうではない。
新人のあの子が刹那的に面白い、と思わせてくれるが一瞬で終わり、
毎回ベテランのあの人が笑わせてくれるが、作品を通して楽しかったと思わせるほどのものではない。
その他の時間のつまらなさを2人に背負わせるには重すぎる。

もちろん、微妙な2人もいつもつまらないわけではない。イイと思えるときもある。
それに1話以外では10話も結構おもしろかった。

なんでこんなに物足りないかと言うと、
『gdgd妖精s(グダグダフェアリーズ)』を観てしまったからですwwww
あっちにもこの作品のベテラン声優さんが1人出演しているのだが、マジ面白いwwwww
しかも、1人に頼り切っているのではなく、残りの2人も面白かわええ♪
あの面白さは、設定に幅があり、スタッフさんも準備に力を入れ※、声優さん3人みんなガンバっていたこと。
 ※実際に悪戦苦闘していたのか否かは謎ですwけど、毎回色んなネタを用意してくれました
てさぐれ部は4人がみんな面白いと思える回は…記憶にありません。12話はまあまあかな??

もしこの作品をちょっとでも楽しめたのならgdgdをオススメします。
ただ、あっちはCGがちゃっちいのとぶっ飛び過ぎているwwので、
この作品のCGとあるあるネタが好きならちょっと違うかも。


なんやかんやで辛口コメントしましたが、こんなに熱く語るぐらいなので結構好きな作品ですw
それでも2期が出るのは疑問に思います。採算合うのかな?



♯過去の感想→{netabare}

2013.10.13 22:50
≪「新しい○○部、考えてみよう『ポン♪』」の後の発表がアドリブかぁ、女子トーク ノリ良し元気 聴いてマウ≫
MMDって、MDとかMADDみたいに濃いものを略してたのかと思ってたw
ミクミクダンスだっけな、
アドリブについて粗筋かなんかで説明されてるかと思いてさぐれ部のHP見たとき知った。
結局アドリブについての文章はざっくり見当たらなかった。

若いギャルがラヂオで台本読んだり、アドリブしている感じでええ♪

この作品は本当に低予算なんじゃないかな。
だって既存のシステムを利用してやるって、CG作るよりメッチャ省コストっぽい。

宣伝にもなるし、利用料金タダなんじゃね?


それにしても、おそまつくん3年連続とか、母親が力尽きちゃうよw
2話は1話ほどじゃなかったが、まあそれはファーストインパクトには負けるわな。
なので、ガンバって1話越えできるようなネタを考えて欲しいです。

あと、声優陣もメッチャおもしろい「新しい☆」を頼むわ♪

wwwwwwwwvwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwれびゅわん↓w

≪何この飲み会トーク、何かニコ動で見たことあるCGwwwww≫


このCGってニコ動で見たことある気がするww

雑談ぽくしようとした作品はある気がするけど、
雑談というか、飲み会トークをアニメにした作品は初めてかもwwwww

特典CDで聞いたことある気がする感じのトークwwwww

やばい、今期1番かもwwwww
{netabare}

この作品も帰宅部のように成長する作品になる、っていうかEDで仄めかしてるんだけど、
これって1カ月/1話として進行するアニメじゃないのかな?

勘違いの可能性もあるが、既に4回観ているオレはそう思うww{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

タナボソ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゆとってます!(勝利のポーズ)

>日常系萌え、時々アドリブCGアニメ「てさぐ れ!部活もの」
>2013年10月日本テレビで放送 スタート!


>どこにでもあるような高校、どこにでも居るような部員たち。
>「自分らしさ」とは何なのか? 「自分の居場所」とは何なのか?
>そんなモヤモヤした疑問から“ありきたりじゃない”高校生活を送るべくてさぐりで奮闘し、
>少しずつ大人の階段を上っていく少女たちの等身大学園コメディ。

>ようこそ、“一旦”日常系の我が部へ!


のイントロダクションさえミスリードで、意表をついたCGによる学園ギャグコメディアニメ。
と言うか、アニメ好き向けバラエティ番組か声優ラジオって感じ。
実際ラジオパートもあり。

毎回どんな部活動にするか模索すべく、
一般的な部活動やその漫画やアニメのあるあるトークから、
台本がなくなる中の人のアドリブパートへ。

そのあるあるトークは1話、野球部のお題から-
「挨拶が本気」「厳しそうだよね」
「ツーアウトーって言う時の指が気になる」「影絵のキツネみたいの高々掲げて敵味方構わず見せつける」「えー!?恥ずかしくないですか?」
「あとはなんだろう?坊主頭とか?」「3年生になったらちょっともみあげ伸ばしていいとか角刈りっぽいシルエットにしても許されるとかローカルルールがある」「妙に眉毛のカットに拘り始めたり」

「漫画とかアニメだと普通の髪型で坊主の部員っていない」「普通だったら試合に出られないような髪型のキャラばっかり」
「主人公は大体ピッチャーで、凄い才能を持っているか自分でも気づいていないけど天才ってパターン」
「なぜかライバルチームってストライプのユニフォーム着てることが多い」
「打たれたら負けちゃうって状況であわやホームランって打球は絶対ぎりぎりでファールになる」「お約束ですよねー」
「主人公が一年生の時の夏大会は地区大会の決勝では必ず負ける」「いきなり甲子園行けちゃったら盛り上がらないですよね」
-と、関係各所に積極的に喧嘩を売っていくスタイル。

メタ発言ばりばり。OPからして「タイトルロゴがドーン!」で歌詞が映像の説明。
だからイントロダクションの「日常」を鵜呑みにして、
普通の日常系アニメと思って観るとがっかりしそう。
日常系アニメって、のんびりとして穏やかな作品世界に没入して楽しむ側面があるけど、
このてさぐり部の場合、その世界をぶち壊してdisってるとも取れる発言山盛りなわけで。
没入どころか興醒めしてしまう。
嫌いな人はホント嫌いでしょうねコレ。

アドリブやラジオパートでは中の人がスタッフから無茶ぶりは基本、で追い込まれてる気配。
「こんなアニメ」「この(収録の)地獄から抜け出せる」みたいな発言を引き出させられてる。
腹がぐーと鳴ったり、おかしな発言は積極的に採用。
中の人は楽しんでもいるんだけど、手さぐってる、と言うより手さぐらされてるみたいな。
こちらはスタッフと中の人のバトルを見てるような気分にも。
この自由さと言うかてきとー感と言うか投げやり感を楽しめるかもポイント。


『gdgd妖精s』や『直球表題ロボットアニメ』の制作スタッフと被ってて似た傾向なのだそう。
後者をたまたまTVつけた一瞬見かけた時は、
展開そのものがgdgdに見えてしまい、あまり興味も湧かなかったけど、
このてさぐり部は会話のテンポも良くてサクサクです。

前クール放送されていた
ファンタジスタドール主人公鵜野うずめ役、大橋彩香さんと、
きんいろモザイク主人公大宮忍役、西明日香さんが
メイン4人の一角としてキャスティング。
右脳詰めと鬼畜こけしの共演なんてのもごく個人的に胸熱。

明らかに実況付きニコ生向けアニメですね。
ギャグの一環なのか何なのか判りませんが、
毎週のように1話から前話までの振り返り一挙をラジオパート端折って放送してます。
http://ch.nicovideo.jp/tesabu

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

GvwT さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

カメラが下からグイっとパンしてタイトルロゴがドーン!!

15分のショートアニメ
全編CGによる制作
「新しい部活動のあり方を考えるための部活」である"てさぐり部"のお話

登場キャラは主要キャラ(部員)4人とモブ1人

"鈴木 結愛"cv西明日香 3年生部長 生徒会の副会長も務めてるらしい

"佐藤 陽菜"cv明坂聡美 3年生副部長 おっとり巨乳

"高橋 葵"cv荻野可鈴 2年生 テンション高めのドヤ顔マスター

"田中 小春"cv大橋彩香 1年生 いじられることが多い天然娘←中の人のせいかも、、、

"園田 萌舞子" 18人姉妹の長女 なんかもういっぱいいる

の5人でお話は進みます

前半はあるひとつの部活をテーマにしてあるあるネタを言いまくった後、その部活の「新しい活動」をアドリブで考えて発表する
後半は新しい活動を実践する
というのが基本的な流れ
やっぱり注目すべきはアドリブコーナーですね
アドリブマスター明坂さんはもちろんのことですが、大橋さんの天然ぶりが凄まじく面白かったです
あのキャッキャウフフ感がいいですね
先輩たちが卒業しちゃたからこれで終わりか(>_<)
と思ったら続けて2期が放送されるみたい
楽しみだけどどうするんだろ?


好きなキャラは鈴木結愛
なんか一番心惹かれた
理由はよくわからんけども

以下各話感想的なもの
第1話
{netabare}声優さんのアドリブコーナーがあるではないか!
明坂聡美さんには期待大ですな
なかなか良い野球部ネタでしたww
{/netabare}

第2話
{netabare}今回はサッカー部
なんかひどい言われようだなwww
アドリブコーナーで中の人の名前いいそうになってたよね!?
EDはすこしずつ進化していくのかな{/netabare}

第3話
{netabare}やっぱり毎回1ヶ月進むんだな
まさか将棋部でくると思わなかった
開口一番「地味!」にワロタww
{/netabare}

第4話
{netabare}「他のアニメ作品と一緒だけどね」って発言を許していいものなのかな
こはるんが総受けなのはわかっていますぜ
茶道部ってどう思う→「地味!」が再び
結愛先輩(西明日香)イジリがひどいですねwww
{/netabare}

第5話
{netabare}自転車部ってどう思う→「速い!!」
もはや適当じゃねえか?
自転車って言ったら現在放送中の"弱虫ペダル"しか思いつきませんねえ
今回のアドリブコーナーはカオスすぎww
{/netabare}

第6話
{netabare}吹奏楽のイメージ→お嬢!!!
俺も吹奏楽部に入ってればリア充だったのか?
大橋彩香さんのボケ殺しが炸裂
二人羽織か・・・エロいなww
{/netabare}

第7話
{netabare}頭良さげ!!
なぜ葵先輩はこんなにイラついてるのか・・・
こーない新聞(σ≧Д≦)σドヤァ
保健の先生の覚え方がヤバイwww
{/netabare}

第8話
{netabare}テニス部キタ――(゚∀゚)――!!
お上品チャラい!
俺はテニプリのイメージが強すぎる
西ちゃんが家でクタクタのパンツをはいていることが判明www
そういうこと言っちゃっていいのか?{/netabare}

第9話
{netabare}演劇部はマニアック!
アドリブコーナーの自主規制タイムがよかった
すごい楽しそうですヽ(*´∀`)ノ
ラストのダンスの上達ぶりには目を見張るものがあります{/netabare}

第10話
{netabare}今回は部活じゃないのか
ツッコミが大変そうだあ
アドリブコーナーはこはるんが全て持っていきやがったwww
知らないのかよ神々を・・・
{/netabare}

第11話
{netabare}今回はモブ子が話し合いに参加
天文部は得体が知れないっ!!
織姫と彦星www
ニップレスでツボに入るこはるんにワロタ
次は続けてチアリーディング部
ウザ元気!!
葬式でチアリーディングは面白いね
{/netabare}

第12話
{netabare}結愛先輩・陽菜先輩が卒業
そして感動のお別れ(´;ω;`)
からの新しいてさぐり部を考えてみようか!
ダンスも完璧にΣ(゚д゚lll)
最高の12ヶ月をありがとう
なんか第2期が続けて放送されるようです{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

67.6 22 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング22位
スペース☆ダンディ シーズン2(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (339)
1604人が棚に入れました
スペース☆ダンディは、宇宙のダンディである。そして彼は、宇宙人ハンターである。 見たこともない新しい宇宙人を発見して、新種の宇宙人と認められると報奨金がもらえるのだ。それは、早い者勝ちがルール。宇宙を旅して、誰よりも早く、誰も見たことのない宇宙人を見つけるのが使命。 ダンディは、ポンコツロボのQT、途中で拾ったボンクラベテルギウス星人のミャウとともに、未知の星や異星人と出会う。宇宙の果てへの冒険。見たこともない宇宙人の発見。それが宇宙人ハンターの醍醐味なのだ!

声優・キャラクター
諏訪部順一、佐武宇綺、吉野裕行、石塚運昇、畠山航輔、銀河万丈、ゆりん、桑島法子、矢島正明、井上和彦、大原さやか、神谷浩史、家弓家正、北原沙弥香、木村良平、楠大典、KENN、小林星蘭、沢城みゆき、柴田秀勝、白石冬美、白川澄子、菅生隆之、関俊彦、辻親八、津田健次郎、津田匠子、冨永みーな、中井和哉、中尾隆聖、名塚佳織、浪川大輔、南里侑香、林原めぐみ、久川綾、古川登志夫、牧野由依、三ツ矢雄二、山寺宏一
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

スペ☆ダン中毒者によるレビュー。色々とわかる人だけわかってくれればいいです!

まず、初めにひとこと。
「めっちゃ面白かったじゃんよ!」
視聴済みの方にはこれだけで伝わります(笑)


以下しばらくは観てなかった人向けの文章かな。この作品のように楽しくふざけた感じでいきたいと思います(´・Д・)」



「スペース☆ダンディ…それは宇宙のダンディである」矢島さんの素敵なナレーションとともに始まるアバン。スペダンの始まりです!


スペース☆ダンディ…そのアニメは
日本アニメ界のオールスター☆感謝祭とでも呼ぶべき
一大イベントスーパーアニメーション!!(適当)
将来のアニメ界を担う若手応援プロジェクトがアニメミライなら、こちらは優秀なスタッフ・キャストが集結したアニメゲンザイといえるでしょう。
同時配信先のことを考えると、地球規模のアニメフェスティバルといっても許されるはず!
ああ乗れてよかった、このビッグウェーブに!



あらすじ

♪スペース☆ダンディ ✖3
なんでもありの楽しい旅
楽しい仲間
めったにカッコ良くないけど
さぁ、おいで (ダンディ)
みんなでいっしょに (ミャウ)
楽しく遊ぼ (QT)
BBPの
ハンティングタイム♪


アニメのコンセプト
「研ぎ澄まされた適当、磨き抜かれたいい加減」
ええ、まず企画テーマからして愛すべきバカです。
しかし、まさにその通り!
ふざけまくってるストーリー展開はネタが細かく練りこまれたものであり、BBP(馬鹿ぼんくらポンコツ)が巡るさまざまな惑星の世界観やメカニックデザインなども毎回ものすご〜く凝っています!まるで本当に彼らと色々な宇宙を旅しているみたい。
公式サイトのストーリーページを見て感動したのは初めてじゃんよ!!

スタッフ的にビバップと比較され低評価されたりもするけど、盲目的なビバップ信者の方々には
あの名作でも一度だけダンディみたいな投げっぱなしエンドの話があったのを思い出してほしい!

「…あぁ〜、全力でふざけてみたい!」

ハードボイルドでかっこいいアニメを作りながらも、きっと裏でスタッフはこう望んでいた…はず!
それが今作なのです。たぶん

スタッフも声優も皆とても楽しんで作ってるなー、これは作ってて楽しかっただろうなーってのがビンビン伝わってきます。
また声優陣の豪華さが假屋崎さんのお家並みなので
特定の声優さんでなく「声優」が好きな人も大いに楽しめるでしょう。


個人的に
1期で楽しめたのは半分くらいだったけど、2期は気づけばほとんどの回で笑っていました!
ダンディが面白くなったのか、それとも自分がダンディ寄りになったのか……まあ楽しきゃオールOKじゃんよ!
おそらく
スペダンを楽しめる人はサムライフラメンコも最後まで観たはずです!
どんな珍騒動をも笑って楽しめるどんと大きな心が必要かも?
でも、アニメーション好きとしてこれを観ないのはもったいない!
本当に勿体無い!!
それは断言できます!!!
普段のMyレビューでは自分が感じたことを書いて他の人と感想語れれば、それで満足しちゃうけど
このアニメだけはぜひ観てほしいとオススメしたい!紹介したいです。


目も当てられないような批判レビューを書いちゃう人たちにダンディはきっとこう言うでしょう。
「つまんねぇなんて言っててもつまんねぇだろ?楽しむ、ただ楽しむ…それだけじゃんよ!」

そう、楽しむことの楽しさを

「アニメ」を観る楽しさを

改めて教えてくれる…そんな素晴らしい作品だった。
この作品は後の世で伝説のアニメとして語られることになるだろう!(わりとマジで)

ここまでめちゃハードル上げてきましたが、視聴スタイルとしては酒呑みつつ鼻ほじりながら観るくらいの気楽さがピッタリだと思います(笑)




隠してあるのは各回のネタバレ感想。ただただ楽しんだ日々の記録。観てない人はぜったい意味わかんないから見ちゃだヴぇ!

{netabare}
14話 俺がいっぱい?????
ひも理論?ダンディのリーゼントのほつれを引っ張ると……∑(゚Д゚)
This is ダンディ!2期の一発目に相応しいおふざけ全開なストーリー。いろんなダンディがいて面白かったじゃんよ!
あの相棒じゃネガティヴダンディになるのも仕方ねえ…。

そして、ああ…ダメだ。矢島さんのナレーションに影響が及ぶと絶対笑ってしまう!
ずるいよ、ナレーションでもがっつり笑い取りにくるんだもん。

しかし、この回もスペース☆ダンディの根幹に繋がる話なのだった…


15話 闇に呑まれよ!
あれ、シリアス?えっ、チャンネル間違えたかな?いいえ、ダンディです。
「仲間に手ぇ出したら許さねえ!」
サーフィンもクールに決まってるし、久々に名前負けしてなかった!ダンディかっこいいじゃんよダンディ

16話 急がば回れ湯浅回じゃんよ
回らずに急いでストーリーを要約すると焼き魚は美味しいね!って話。
そして、またまた予告で笑わせてもらった回。
ギョーギョギョ、ギョギョギョー!!ぜひ台本見てみたい(笑)
できたら魚語の部分はさかなくんさんにアフレコしてほしかったなあ。そしたらきっとワライシンデタけど


17話 CV:牧野由依の時点で約束された勝利じゃんよ!
アメリカンムービーを観たことがある人なら思わず笑ってしまうスクールカーストネタ。プロムはバックトゥザフューチャーやキャリーでも扱われてたなあ…
学園のスターは坂道のアポロンのりっちゃんと同じ声優なのね。どうりで素敵な歌声だと思った!
この回 声優さん収録楽しかっただろうなー(。-_-。)
ミュージカルの大元ネタはなんだろ。観てなくても面白いんだから、元ネタわかる人は最高にFUNNYだったろう!他にもE.Tにアイアンマン、ハルクにロッキー…アメリカ映画ネタがふんだんに盛り込まれててミュージカル好きの映画好きとしては
とても楽しめた話だった!


18話 QTの釣り好き設定生きてたじゃんよ!
和風なアニメーションがかっこいい!2期の中でもかなり好きな作画。穏やかな海に舟が浮かんでいるシーンはまさに絵画のような芸術性だったし、荒ぶる海は浮世絵っぽくてすごい迫力があった!
かぐや姫であった嵐の海を航海しているシーンと見比べてみたいなぁ。

そして幻の魚は惑星規模の回遊魚!でっけえ…宇宙には想像できないくらいビッグなロマンが溢れているぜ。夢に満ちたいい話だった。

今回は
ドラマにバラエティ、CMでもよく見る子役タレントの星蘭ちゃんがゲストで声を当てていた。声優は初挑戦なのかな?そうだとしてもそうとは思えないほど上手!
うさぎドロップのりんや蟲師の子どもたち、今期でいえば ばらかもんのなる
などもそうだが、本当の子どもが演じるとキャラがイキイキしているし、存在感がぜんぜん違う。
ベテランや成人した女性声優が子どもを演じるのは
演技力が必要な特徴のあるキャラを見事に演じてたり、同じキャラを年齢によって声色を変えて演じてたりで
技術的にすごいし、必要不可欠だけど
やはりなんといってもピュアさが
違う。人がいろいろな経験を積んでいくうちに自然と失ってしまうナニカを子どもたちはまだ無くしていない。それが声に出ている。
そういうピュアさが求められる役どころだと、子どもが演じたほうがいいと思う。ただし、劇場版コナンのモブの子どもたち、おめーらは流石に棒すぎる!

19話 ノーブラってすごい苗字じゃんよ!
どうりでハニーの胸はよく揺れるわけだ。ブービーズからの制服着用時のセクハラ指定じゃなくて彼女ならではの拘りなのかな?
可愛いけど、抜けた感じに見えるハニーが実はすごい記憶力を有する宇宙人のハーフだったことが判明!でも、この設定は後に生きてくるのだろうか?
スタッフの方には申し訳ないけど、この話より、ゲスト声優 林原めぐみさんのコメントのほうが笑えてしまった。脅したんかい!(笑)

20話 ろっくんろおる
神谷さん登場!気が合う二人の馬鹿なケンカに笑わせてもらった。ホントにケンカ内容がしょうもない(笑)たしかに今どきペナントはいらないじゃんよ…
ハニーがなぜかいつも以上にセクシーだった。好きなキャラデザだから出てくれて嬉しいけど、前回の設定何だったんだい?

帝国の王様ってことはこの先また出てくるんかな?
うーん、まあミュージカル回の歌のほうが好きだったかな。



21話 悲しみのない世界じゃんよ
今回は哲学的であり、作品の根幹に触れる重要な回であった。
渡辺監督自らが脚本を手がけているしED 背景・世界観の力の入り具合からもキーストーリーだとわかる。要するにめっちゃ好きな回でした!
前クールからずっと観続けてきたダンディファンなら、始まってすぐにこの回は何かが違うと気づくだろうし、最後まで観たら心が打ち震えたはずじゃんよ。

ぶっ飛んだ終わり方しても無かったことになるのはギャグアニメだからじゃなくて、ダンディが次元越境者だったから!?
いってみれば四畳半のような…EDがやくしまるえつこだったのはそのため?
キルラキルでもそうだったが、ぶっ飛んだ設定に視聴者が慣れた辺りでその真相が明らかになると燃えるよね。なんだかんだ言っても終わりに近づいてるんだなあって少し寂しくなった

また今回のゲスト声優
名塚さんと津田さんはすぐにわかった、ダメ絶対音感が成長してきてるのか?いや、2人とも特徴的な声の方だし、わかるか。
津田さんは宇宙兄弟のビンセントみたいなクールキャラも合うけど、やはりああいう奇怪な役もピッタリ合う声質だった!寄生獣のミギーは、津田さんや今は亡き塩沢さんのような声の持ち主が適役だと思っていたんだけどなぁ


で、そんな意味深な回の次はどんな話が来るんだろうと思ったら
またふざけちゃう!
22話 ダンディないとふぃーばーじゃんよ!

しかも過去最高レベルにふざけた話を持ってくるあたり流石ダンディじゃんよ!いや、あの後だから爆発エンドも意味があるのだがね。

そして相変わらずゲスト声優が豪華!あれは山ちゃんしか演じられないよ。
公式サイトの山寺さんのコメントが面白かった!笑
役名トン・ジョラボルタって…もうほんと馬鹿(笑)
あのハイテンションっぷりはジーニー思い出した!

にしても、あの婆さんはズルい!あんなん笑うに決まってんじゃん!


23話スペース☆トレンディ
M78星人よく捕まえられたな!!未確認宇宙人捕まえるよりすごいじゃんよ!…と思ったけど扱い悪っ!!笑
ふつうに
ジュワッ!って帰っちゃうし。
あの世界だと変哲もない一種の宇宙人なのか


トレンディ時代はよく知らないけど、うわートレンディだ!って笑いっぱなしだった。恋物語のOPを思い出さなかった人はいないはず!
スカーレットはたしかに髪をおろしていたほうがいいじゃんよ。


行く場所もトレンディ!
ゲレンデ、ビーチ、花火大会……
「ここはエノアイランド。さあべべ!言ってごらんなさい。せーの!」
「フンガー フンガー。」
「エノアイランドってなんじゃい!江ノ島って言わんか!」

待ち合わせ、会えない2人、ムーディな街灯と月明り。真面目なシーンなのに終始笑ってしまっていた。電車が通り過ぎたせいで互いを見つけられないとかトレンディすぎ!笑
今の日本だとLINEでぱぱっと連絡取れちゃうからこんなトレンディドラマは起こらないよなあ…便利だけど、ちょっと味気ないかも。
それにしてもトレンディ時代のファッションが再流行するとは!昔のイメージが強すぎて
いくら流行だといっても肩掛けカーディガンは遠慮したい…


スカーレットの元恋人現ストーカー
中井さん演じるドルフは完全につっこんでるときの土方だった(笑)
人って愛であんなに狂ってしまうんだね。
いやぁ、あいつが声豚になったらヤバイだろうな…( ̄△ ̄;)


24話もろ ギャラガじゃんよ!
重要でシリアスな話だったけど、アプリやってたから所々で笑ってしまった。スマブラで相手が使ってきても要注意じゃんよ。

それと、沢城さんの演技がとても色っぽかった。4次元と3次元がOKなら3次と2次も問題なんて何もないよ


いや、それにしてもそういうことだったのか…‼
EDのやくしまるえつこの歌
「X次元へようこそ」
ついに歌詞の意味するところが完全に明らかとなった!
あゝ…まさかこの歌を聴いて涙がにじむ日が来るとは思いもしなかったじゃんよ。

ワープの秘密
自我の遷移。それぞれ別宇宙のダンディ。だから爆発オチで終わっても次の話では何事も無かったように別次元に意識が飛んで生きてるわけだ。
そして各宇宙軸に存在したダンディの記憶を引き継ぐことはないから1話完結のようになっていたのだ!
ワープするたびに違う宇宙に移動していたのならダンディたちはいくつの宇宙を超えたことになるのか…

前回のスペース☆トレンディも
また他の宇宙軸では2人がカフェで巡り合えていたのかも…?


25話 苗木、それは違うじゃんよ!
裁判回。
あれ?梅津監督のよりまともな裁判してないか?
話半分で聞いてたらおいてかれちゃうじゃんよ!

スカーレットの証言にあった
「ダンディは珍しい宇宙人をあまり連れてきたことがない」
ということは、トレンディ回とは別次元の宇宙の話。
やはりX次元へようこそ、である。

ペットショップの件からのミャウの変わり身と
R2-D2みたいなロボ欲しかったのに間違えて買ったって聞いてQTが証言変えたのには笑った。たしかにR2と形は似てるね!

そしてカツオと中島のパロキャラが出てきたのはサザエさん好きとして爆笑しないはずがなかった!
もうバカっ、ホント〜に馬鹿!笑
なに本家本元の大御所声優使ってんだよ!笑
スペダンスタッフのそういうとこ狂おしいほど好きだわ。
いや、ホントこの回に関しては声優豪華ってレベルじゃねーぞ!改めて公式サイトやwiki見てみたら凄すぎて涙出そうになった!嘘だけど

にしてもどうしてくれんだよ!これからサザエさんで2人が出てきたらちょっとそういう目で見ちゃうじゃん!笑


CMの入り方がタイトルのアイキャッチでなく「休廷」だったのには痺れたじゃんよ。

小ネタで笑いつつも、なんだかんだ真面目に裁判が進んでたけど、結局オチはダンディらしいふざけたものだった。じゃいあんと馬場のオマージュとローズの話はちょっと感動したけど。


このままかっこよく「閉廷」で終わりかなーと思ったら、法廷を出たダンディたちを取り囲むロボット兵の大群→続く→ED
…続いたッ!!?∑(゚Д゚)
おいおい、奇しくもビバップと同じ流れじゃんよ!

ダンディから検出された時間と空間を超えうる異次元の力を持つデカパイオニウム粒子(笑)
希少なその粒子を宿している?ダンディをゲル博士はずっと追っていたってことなのか。遂に次回すべてが明らかに!!

今までの流れぶった斬るけど…
{netabare}
先日、デカパイオニウム研究の第一人者である デュラン博士を演じられた家弓家正さんが亡くなられました…。私が知っている作品で有名どころだと、ハガレンのお父様やロード・オブ・ザ・リングのサルマンなどに声を当てられた方で
どちらも作品内で敵役として圧倒的な存在感を発揮していました。
永井さんと同じくスペダンが最後にアフレコした遺作なはず。
(永井さんの場合、もしかしたらサザエさんかも)
声優という職業はまさに生涯現役なのだなぁ…。
御二方とも本当に素晴らしい名優でした。
ふざけたレビューの中で恐縮ですが、謹んでご冥福をお祈りします。
{/netabare}

次回予告も「次が最終回だよ」感全開で
ああ、終わっちゃうのかと寂しくなったが
次回タイトルのネバー・エンディング・ダンディでまた笑った!
ネバーエンディングストーリーのテーマはほんと良い曲。

最終話
さらにさらに148億年後のダンディはきっと わきフェチじゃんよ!
最終回はめちゃくちゃ動く動く∑(゚Д゚)前回はしっかり聞いてないと!って話だったけど、今回はしっかり見てないと置いてかれそうだった。
アロハオエ号の変形した姿は久々に見たなぁ
弾幕を掻い潜りながらも、アロハオエ号がどんどんボロボロになっていく姿はビバップの最終回と雰囲気が似てた。


「ダンディ、まさかお前とはな」
ジャイクロ皇帝はダンディとバンド組んでたときのことを憶えている…?ってことは爆発オチだったけど、20話と同じ宇宙軸ということかな。

さすがに最後はふざけずにダンディなダンディだなーと思ってたけど、神との対話のときはやっぱりいつものダンディだった。そりゃつまんねえよ、神なんて。まどかはよく覚悟できたよなぁ…


最終回で「1年後…」とかはよく見かけるけど、『148億年後』は初めて!笑 壮大すぎるよ!!

破壊と創造。
輪廻転生。
終りの始まり。
終わりの無いのが終り。
世界は廻り続ける。

今まで散々ふざけてきてたのにけっこうまともな終わり方だったな。宇宙消滅ENDでも構わなかったのに(笑)他のアニメなら「は?」ってなるけど、ダンディならそれでも許せてしまう気がする。あっ、だいぶ毒されているな…


宇宙は148億年周期で生まれ変わっていくんですね。またひとつ勉強になりました!最後はダンディがふくらはぎフェチになってるだけでなく、QTを呼ぶときのイントネーションも変わってたっぽい。

それにしても、最後の神を失った世界は 今わたしたちの暮らしている宇宙を示唆しているのだろうか……まあブービーズがあればどうでもいいじゃんよ!


全体を通して満足だったが
ただ、キャラクターとして
2クール目はBBP(バカぼんくらポンコツ)っぷりが少し抑え目だったかもしれない。ぼんくらとポンコツだからキャラとして目立たなかっただけかも。
ダンディもバカだけど2クール目は基本かっこよかった印象のが強いしね。
まあ、完全にBBPだと話が進まないから仕方ないかな。それは
ミャウの故郷の星に行ったときのループ回でも明らかだったし(笑)
主人公がナレーションにストーリー進行助けてもらうとか初めて観たよ。

いやはやホントに楽しいアニメだった!
May Be Continued?
We want more!
{/netabare}

【OPED】
どちらも冬に放送された1クール目と同じ。だが、それがいい!ってかストーリー観たら変えるなんてあり得ないということがわかる。
なによりどちらもお気に入りの曲だから変わらなくて良かった(u_u)

OP「ビバナミダ」/岡村靖幸
野崎くん、ハナヤマタと並び
「踊り出したくなるくらいテンション上がる今期三大OP」の一角。
最初に聴いたときは
なにこれ?って感じだったけど今ではイントロが流れると爆発的にテンション上がっちゃうくらいには調教されました。ベースラインが心に響き、つられて思わず身体が動き出しちゃうので公共の場での視聴はオススメできません。

映像はキャラクターのシルエットでビバップをリスペクトした表現をしたりしつつも、ダンディらしい愉快で楽しさ溢れるものになっています。


そしてEDはやくしまるえつこが歌う「X次元へようこそ」
ネタバレっちゃうので詳しくは語れませんが、こちらも素晴らしい曲です。
やくしまるえつこさんの歌
いいですよね、独特で。歌い方といいメロディといい、OPともどもクセになるタイプの音楽です。
コンビニに寄ったとき、この曲が流れ出しておおっ!?と思ったらさらに、まさかのFULL!!
予定以上に長居してしまったのは言うまでもありません。

今期ではテロルの「誰か、海を」とこの歌が
思わず口ずさんでしまうエンディングテーマの2TOPでした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

beatle さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

宇宙誕生レベルの傑作だと思ってましたけど、実はビッグバン傑作でした

少なく見積もって宇宙誕生レベルの傑作、僕的にはビッグバン傑作でした。

一話一話が濃い良いですね。濃厚。何度も何度も見直したくなる話ばかりでなんというか、マジダンディです。

一話から最終話まで仔細に渡って見所や面白さをセールスしたい。

一番の駄作は狙い過ぎた一話だけだした。他の珠玉の宝石箱。つまんないというパラダイムから面白い!!!というパラダイムシフトまで頭が席巻されました。

日本昔話のオムニバスストーリーのような感覚がちらほら見えたり。

なんというか・・・・。

ノスタルジーがあったり、感慨耽けたり、いい加減だったり、笑いっぱなしだったり、ガッツポーズしたくなったり、応援したくなったり、中指を立てたくなったり、涙が出ちゃいそうだったり、考えさせられたり、多くを秘めた作品で哲学的だったり、それでもやっぱりいい加減だけど、最後はいい加減なりにきちんと締めてくれる、そんな作品です。

「観ないと人生、後悔するぜ」第八話ラストから。



以下、ちょい見所ちょい要チェックポイント。


スペースダンディをコズミックレベルの傑作だと感じさせた第八話。
初見観て「はぁ・・・?」っと思った回。
誰もが考えて、誰もが分からないある種の命題に我らがダンディが立ち向かいます。底無しの絶望すらも持ち前のいい加減でなんとかしてしまう。そんな不思議な男の話です。

音楽
兎に角素晴らしい。奇跡的にマッチした背景に合致した世界観のBGM。ラストシーンに流れる音楽はピンクフロイドのダークサイドオブザムーンを彷彿とさせます。途中で演奏される亡き王女のためのパヴァーヌ、素晴らしい。退廃的な音楽と退廃的な世界観にマッチ、中毒性のある音楽が視聴の巻き戻しを急かします。

脚本
途中で挿入されるサイドシーンから物語に深みと厚みを持たせています。不思議の国のダンディ、そんなWonderland in the DANDYな脚本、台詞回しがどこまでもダンディに不気味な程、命題に絡み合い、観るものに深いなある種の不愉快、拒絶感を植え付けられて、ある種の怖さを感じます。惑星の経緯を考えても、なかなか。それでいて、ふとしたダンディの一言がどこまでもダンディらしい瑞々しさを失わない。でも、それが視聴者には酷くグロテスクに映えました。『いかれた食いもんといかれた奴しかいねーじゃんよ』『やれやれ、本当にいかれた人ですね』
神懸り的過ぎる。調べたら脚本やってんの総監督の渡辺じゃねーか!!!!突出してこれ造りたいって気持ち入り過ぎやろ!!!

作画
なんて素晴らしい世界観、ジブリの一作がまんまのような背景。息を呑むような絶景。森や都市や廃墟、からの砂漠。頭が可笑しいんじゃないかってほどのアイディアが詰まってます。小道具まで懲り過ぎ。何気ないワンシーンワンシーンに力込めすぎ。いやもうほんとジブリ。調べたらムーミンのファンの絵コンテの人なんだ。なるほど・・・道理で退廃にノスタルジー。

総評
どこまでもアニメらしく、どこまでも残酷なんで、徹底的にいい加減なボーイミーツガール。最後のシーンで、それは蜃気楼のように幻のように画面が溶けていくのはきっとこれが正に幻であった事を示しています。ラストシーンとファーストシーンの違いがどてもダンディらしく好きです。

次回予告まで含めてこの一話は、僕がこれまで観てきたどんな一話よりも優れたアニメです。次回予告で画太郎持ってくるなんて・・・・もう!!!って感じで、それが後味の良さをさっぱりに仕立て上げてくれて、こういう部分がとても愛らしい。
ネタバレ的な解説や真相を書きたいけど、ここで書いちゃうとまだ視聴してない人までも読んじゃいそうだから書けないよね。
(ゴンドラに乗ったダンディを一時停止して確認すると、あるべきはずのものが無く、死んでいる事と眠っている事は似ているという劇中の台詞、現状のダンディの状況から考えての考察の結果が、やぱり、それがとてもダンディら過ぎて、そんなところがとってもいとおしい。




・・・・・。

いやいや、八話が兎に角僕の視聴したアニメのどんな一話よりも優れていたというだけであって、ただ八話だけが素晴らしいわけでは決してありません!!!!!!!!!!!

2話4話5話なんかも、噛めば噛むほど味が出てくるし(繰り返しの視聴)10話なんかも3.4回ぐらい観たし、12話だって凄く面白い、最終話なんて金輪際観たくもない。

とりあえずシーズン1からもう一度見直してから、また一度評価レビュー詐欺みたいコメントの下にお詫び文と謝罪文と訂正文を載せようと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「研ぎ澄まされた適当、磨き抜かれたいい加減」ぱ〜と2

1期では、「スペースダンディ・・・それは宇宙のダンディである」という念仏のような下りで始まったこの作品・・・
2期ではどうなるかが非常に興味があったのですが・・・ある意味期待は裏切りませんでしたね^^;

この物語の主人公はダンディで、職業は宇宙人ハンター。珍しい宇宙人を登録センターに連れて行くと、レア度に応じて報酬が貰える仕組みを生業にしているのが宇宙人ハンターです。

ダンディは相棒のQT、ミャウと一緒に全宇宙を飛び回っているのですが、行く先々で珍事件に巻き込まれていく・・・という展開で物語が進んでいきます^^

1期では、物語の序盤の掴みの弱さが勿体無いと思っていましたが、2期はそんな事はありませんでしたね^^;

本作品の企画のテーマである「研ぎ澄まされた適当、磨き抜かれたいい加減」を第1話の冒頭からたっぷりと見せてくれます・・・^^
1期を完走して2期の放送を楽しみにしていた視聴者にとっては、むしろ掴みはバッチリだったと思います^^

結局、ダンディはレア宇宙人を登録センターに連れていったかというと、
私の記憶にはございません・・・^^;
正直全く稼ぎにならない事を延々とダンディたちは繰り返していたように思います^^;
でも、その割にはちょくちょくブービーズには通っているんですよね・・・
そのお金はどこから・・・?
などというツッコミをこの作品にはしてはいけないんですよね・・・
なにせ、この作品自体が「研ぎ澄まされた適当、磨き抜かれたいい加減」なのですから^^;

今期の物語は、1期に輪をかけてテーマに忠実だったように思います。
1期では、宇宙人との掛け合いが主体で、中には不覚にも涙の溢れる回もありました^^;
今期は、そのような心に響く宇宙人とのやり取りは少なかったと思います。
それより、2期で大活躍するのは宇宙人登録センターのスカーレット(CV:桑島法子さん)です。
1期ではそんなに活躍の場が無かっただけに、今期の活躍を目をみはるモノがありましたね^^
彼女の活躍が気になる方は、是非本編でお楽しみ下さい。

なお、2期は何の前置きや説明の無いまま、いきなり始まりますので、1期を未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします^^

完走して振り返ってみると・・・○子のバスケに登場する桐皇学園高校の青峰 大輝くん・・・
イメージは全く異なりますが、何度も脳裏に浮かんできちゃいました^^;
2015年にそちらの方は第3期の放送が決まっていますが・・・今度はダンディが浮かんでくるんでしょうね^^;

物語は分割2クール目で計13話で構成されていますが、この作品特有のゆる〜い感じが満喫できる仕上がりになっていると思います。
それと、最後に「may be continued?」というテロップが流れました。
これって、続くのでしょうか? それとも続かないのでしょうか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

67.2 23 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング23位
リトルウィッチアカデミア(アニメ映画)

2013年3月2日
★★★★☆ 3.9 (285)
1444人が棚に入れました
幼い頃に見た魔法ショーで魔法の魅力に取り憑かれ、ヨーロッパの魔女育成名門校「ルーナノヴァ魔法学校」に入学したアッコ。大きな期待とは裏腹に日々の授業は意外と退屈。保守的な魔法界の雰囲気を打ち破り、魔法に夢を取り戻そうと張り切るアッコだが、周囲の目は冷ややかで授業でも空回りの連続。唯一の味方はルームメイトで親友のロッテとスーシィの2人だけ。 そんなある日、学校でとんでもないハプニングが発生。思いがけず事件解決の鍵を握ってしまったアッコは、ロッテ、スーシィ達と共に学校崩壊の危機に立ち向かう!

声優・キャラクター
潘めぐみ、折笠富美子、村瀬迪与、日笠陽子
ネタバレ

ぽよぞー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

天才アニメーター吉成曜 初監督作品

『リトルウィッチアカデミア』は文化庁若手アニメーター育成プロジェクト『アニメミライ』2013年度の参加作品の1つ。
製作は、ガイナックスで天元突破グレンラガン、Panty & Stocking with Garterbeltなどを製作していたスタッフが結集し、独立した会社『トリガー』によるものだ。

かわいい魔女、ド派手なモンスター、心躍るストーリー、動きまくるアニメーション、作り込まれた設定。
どれを取っても高いレベルでまとまっており、約25分の短編アニメとは思えないほどのクオリティ!!

この作品を手掛けるのは、世界でトップクラスのアニメーター「吉成曜」であり、今回待望の初監督となる。

「新世紀エヴァンゲリオン メカ作画監督」を初め、ゲームのキャラクターデザインから、
アニメのメカニックデザイン、コンセプトアートまで手掛けるなど、アニメーター・イラストレーターとして超一流の実力を誇っており、業界内でもスーパークリエーターとして認知されている。

そんなすごい人物が、監督として初めて手掛ける作品の評価は…

まさに傑作!!の一言。

本作品は、2週間の劇場公開で絶賛され、劇場公開終了後、公式でYoutubeに全編UPするなどして話題をさらい、日本国内だけでなく、海外でも絶大な反響を呼び、続編の制作も決定した。
続編では、クラウドファウンディングによる資金調達を行う手段としてKickstarterを利用し、
続編を期待するファン達から直接的に製作資金を集める等、新しいアニメビジネスとしても注目される。

『真のアニメファン』なら、今後最も注目しなければならないアニメの1つである。

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●あらすじ
小さい頃に見た魔法ショーで魔法の虜になってしまったアッコは、期待を胸にヨーロッパの魔法学校に入学するが、
魔法ショーのド派手でワクワクなイメージとは違い、実際は退屈で眠たい授業ばかり・・・
しかしそんなある日、学校で思わぬ大事件が発生してしまう。
思いがけず事件解決の鍵となってしまったアッコは、親友のロッテとスーシィと共に学校崩壊の危機に立ち向かう!

●脚本
25分と短い制約はあるが、斜に構えず、王道に書き切っている。
昨今のアニメは、伏線を立てまくり、それっぽく回収した風に見せかけて投げっぱなし等の非王道な脚本が多い印象だが、そんな時代に敢えて、クラシックなスタイルで王道を貫き、傑作足らしめたのは見事。

●映像
『元ガイナックス』と言っただけで想像出来る人は多いと思われる。
いわゆる金田的な動きなど、キャラクターがケレン味たっぷりに動きまくる作画が特徴。
それに加えて、本作ではカートゥーン的な動きがブレンドされているので、日本のアニメしか知らない人にとっては新感覚を味わえるだろう。
しかし最も注目するべきは、監督、吉成曜さんによるレイアウトの凄さ!必見。

※動画枚数約17,000枚

●楽曲
大島ミチルによるフルオーケストラ。しかもフランスでオーケストラ生収録!
25分のアニメなのに気合入れすぎでドン引きするクオリティ。

●作品の属性(ピン!と来たら是非)
魔女
カートゥーン
{netabare}ダンジョン
ミノタウロス
ドラゴン
空中戦{/netabare}

●吉成曜さんの過去の代表的な仕事
新世紀エヴァンゲリオン (1995-1996) メカ作画監督
ヴァルキリープロファイル (PS/1999) キャラクターデザイン
天元突破グレンラガン (2007) メカニックデザイン
Panty & Stocking with Garterbelt (2010) コンセプトアート コンテ・演出・作画監督・設定協力

●アニメミライとは?
2010年度から始まった文化庁若手アニメーター育成プロジェクト。
国内のアニメ制作プロダクションからオリジナルアニメーションの企画を公募し、
選考の結果選ばれた4社が、未来を担うアニメーターを育てながら、約25分の短編アニメを生み出す。

※『若手アニメーター育成』の為に行う事業なので、営利目的でないという所が重要です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

シェリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

見習い魔女の魔法学校にて!

人々に魅せる魔法でショーを開くカリスマであるシャイニー・シャリオに憧れて魔法学校に入ったアッコ。
やる気と情熱は誰よりもある!だけど実力がついてきてはくれず、常に空回りしてしまいます。
私の憧れであるシャイニーもここでは「魔法の間違ったイメージを植え付ける」と忌み嫌われている。
でもアッコはめげません!頑張ってシャイニーに追いつくんだと彼女なりに精一杯取り組みます。彼女なりにね。
そんなある日、実習の最中に古代のドラゴンが蘇っちゃった!
さらに、たまたまアッコが拾った杖はなんとかつてシャイニーが使っていた杖だった!
二度と輝きが戻らないとされていたのにその杖は微かな光を灯していました。
と、なればドラゴンを倒せるのはもうアッコしかいません。がんばれアッコ!負けるなアッコ!

単純爽快な「選ばれし勇者」ストーリー。
数多の作品で使われてきたパッケージをごっそりと中身だけ変えてそのまま作ってきました。
おいおい、そんなもん何が面白いんだいと不思議に思われます。いやまあ大して面白くはないんですがw
魅力は、というか目立つ違いは、キャラクターと柔らかい作画ということになると思います。
主人公のアッコと大人しく控えめな友人ロッテ、ちょっとマッドなスゥシーの三人が基本の登場人物です。
そこでほんの少し異なった個性や人間関係を描くことで差別化があるような、ないような…
でも作画はすごく良いんですよ。動きが柔らかいし、キャラの表情もとても豊かです。
静止画はほとんどなくどの場面も細かいところまで動かし、リアルな動きを追及しています。
魔法の見せる魅力も過去どの作品と比べても落ち度はありません。
炎や魔法の矢を放つ瞬間やドラゴンの爆発シーン、箒で空を飛ぶ様子などかなりいい。
特にキャラクターはこの作品の目玉です。デフォルメもちょうど良く、線を太く濃くはっきりと描かれています。
僕はアッコのカエル顔が好きです。カエルに似てません?彼女は喜怒哀楽がはっきりしていてとても愛らしいです。
一番好きなキャラはスーシィです。スーシィとっても好きw全身のシルエットやあの独特なしゃべりがツボです。

好きなシーンはアッコがシャイニーの杖を持ってきて先生に見て見て!ってやってるとこ。
ここはちょーかわいいです!ホントかわいい!あとスーシィの毒殺シーンも好き。なかなかグロいけどw



でも、作品自体のレヴェルは僕は低いなあと思います。ほんとに面白くない。
単発的に映像にワクワクさせられることはあっても、話の流れの中に戻るとすごく味気ないです。
既視感もそうですし、いささか単純すぎるシナリオそうですし、話の流れそのものが単調であると感じます。
これはどう言ったら伝わるのかわかんないけど、場面が変わっても変わってもそこに落差がなく、
いつまでも同じものがずっと連なっている感じというか、そんな感じです(笑)
あと個人的にはアッコ役の藩さんの芝居があまり好きではありませんでした。声はアッコに合ってると思います。
ただ、ちょっとうるさいw 甲高い声自体好きではありませんし、ちょっとオーバーにやり過ぎで芝居臭いです。


表紙パケの花火をバックに立つシャイニーのかっこよさに惹かれて観てみたけれど、まあそれなりのものでした。

あでゅー。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

『魔法使い』でも『魔法少女』でもなく10割が『魔女っ子』で出来ています(キリッ 最低限の言葉で説明するならば「かわゅい」、「微グロ」、そして「作画スゲェ!」の3つ

今年度のアニメミライはヲタ向けに振っていると散々言ってきましたが、今作はまさにそれの典型であり本当の意味でコアなヲタが狂喜乱舞しそうな内容の全く持って偏った作品であることを先にお詫びしておきましょうw
つまりオイラ向けです!w


最低限の言葉で説明するならば「かわゅい」、「微グロ」、そして「作画スゲェ!」の3つ
これだけでも十分じゃないかなってくらい軽快な作品ですw


幼い頃に魔法ショーで見た魔法界のヒロイン『シャイニィ・シャリオ』
その魔女にそぐわぬ派手な外見と大袈裟な魔法の数々に「いつか自分もシャリオのように」と憧れた少女『アッコ』
やがて月日は経ち、理想と現実のギャップに四苦八苦し、劣等生とからかわれながらも仲間達との魔法学校での日々を一生懸命に過ごすアッコ
ある日のこと、ダンジョン探求の実地授業で危険なドラゴンが暴れ出す事件が起きる
ドラゴンの暴走から学校を守るべく、アッコと仲間達は奮闘する・・・


まずこまけぇことを言ってもしょうがない
ようつべで“公式に無料配信されてます”のでまずご自分の目でお確かめ下さい


https://www.youtube.com/watch?v=RBlqxEIJ_Cg


アニメミライ関連作品はほとんどの場合は限られたカタチでしか公開されないが、プロジェクト終了後に作品の権利は制作会社に返却されるはず
にも関わらず、これまでプロジェクトの作品はほんのわずかな数量しかソフト化されず現在では入手困難なものばかり;
今作のように無料配信されるのは大変に喜ばしいことです
今のうちに目に焼き付けておかねば、次はいつ観れるのかワカラン!w


さて、今作の監督についたのは天才アニメタ、吉成兄弟の弟である吉成曜
作ヲタならその名を知らぬであろう名アニメタでありまして、古くはテレビシリーズ『エヴァンゲリオン』の戦闘シーンの大半を
特に12話で陸上競技のように疾走する三機のエヴァは有名
近年だとやはり『グレンラガン』とか『パンスト』が記憶に残りますね
そんなスーパーアニメタの氏が遂に監督を務めることとなり、業界各所や作ヲタは歓喜に湧きました


『パンスト』でも氏が愛するカートゥーンアニメーションの要素が持ち込まれていましたが、今作は自身の監督ということで自らキャラクターをデザイン
やはりどこか70~80年代の海外アニメ作品の雰囲気を匂わせるモノで、ダークグレイッシュな色調、陰影のハッキリしたベタ塗りな色使い、大きな白目など
『フリクリ』や『トップ2』に似た要素ですよねw
これらは昨今の美少女系作品の傾向とは真逆のベクトルを向いてるのが面白いところです



そんな氏の可愛らしいキャラが、とにかく所狭しと動きまくる
細かい芝居はモチロン、魔法を使うってことで光や炎などエフェクト類もホンマ丁寧
魔法バトルの迫力はむしろスクリーンで観た方が痛感しますかな?
作画に関しちゃ言うこと無しの100点満点
メチャクチャすげぇっすよ!


個人的に推したいポイントは主人公の友人スーシィやライバル役となるダイアナさんといった濃ゅいサブキャラクターの可愛さが異常なところw
微グロな場面もあるので決して子供向けではないのですが、そこだけ割り切れば、、、というか前述の通り「ヲタ向け」に振り切ってる作品なのでご視聴の際は覚悟を決める必要アリです^q^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 32

53.1 24 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング24位
メガネブ!(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (282)
1326人が棚に入れました
メガネをかけた男子高校生の、異常なまでの情熱をメガネにかける青春グラフィティ!

声優・キャラクター
赤羽根健治、宮田幸季、田丸篤志、諏訪部順一、木村良平、杉山紀彰、真殿光昭、岸尾だいすけ、鈴木千尋、岩田光央
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

サバエでございま~す!おさかなくわえたサバエさん~♪

とある工業高校の部活動「メガネ部」に所属する男子高校生5人のお話です

タイトルのとおり
「メガネブ」ということで
みんなメガネをかけてます(一人は”伊達メガネ”)


まず最初に・・・

初っ端から
すんごく目が疲れた^^

背景デザインが酷すぎです

華やかとか
カラフルとか
そんな表現を通り越して

もう
暴力的ですね

いったい何を意図して
こんな極彩色のデザインになったのか

登場人物がイケメンメガネくんばっかで
瞬きせず画面を凝視していたのもあるのですが

私の場合
そんなことは
他の作品でもよくあることです

そもそも
この作品を視聴する方って
比較的メガネをかけてる方(視力の弱い方)の割合が
多くなることが想定できると思うのですが

そんな配慮って微塵も考えてないのかな?

目がチカチカしてしまって
毎回
観終わったあと
ドライアイ用の目薬をさしてました^^(たまに観てる途中にもさしてました)


まあ
そういう
つまんない話は置いといて


この作品って
福井県の鯖江市が舞台で
製作協力もしているんですね~

なんといっても鯖江市はメガネフレーム生産量日本一の町
力が入るのもうなずけます

作中ではちゃんと町のPRもされてますね~
福井鉄道とか
鯖江ドームとか
オムカツライスとか
あと・・・
私の大好きなソースかつ丼!!
(をアレンジしたらしいサバエドッグ・・・ちなみに私は認めていない)

特に
エンディングの
鯖江市内の実写映像がよかったですね
「佐香智久」さんの歌う「カラフルワールド」とも
ぴったりマッチしてました


さて
この作品で私が一番に注目&期待したのは
イケメンメガネくん達がたくさん出てくるところ

いっぱい出てきました
メガネ部の子達だけじゃなくて
生徒会の子達も

み~んな
イケメンです^^
メガネです^^

そして
ついでに
{netabare}頭悪いです^^!{/netabare}

{netabare}メガネという”知的アイテム”でのキャラ設定が
見事に崩壊してます{/netabare}

メガネ部では日夜
{netabare}「女性の裸を透視するために『非生命体透視メガネ(通称スケスケメガネ)』の開発が行われている」(Wikiより)って・・・{/netabare}

もう
思春期の男の子によくある(?)
性欲&願望&妄想が
露骨に丸出しです

おいおい
こんな
{netabare}低俗な作品を
鯖江市は堂々とタイアップしてるの?(スンマセン言い過ぎました){/netabare}

まあ
そんな{netabare}低俗{/netabare}なお話を
補完するつもりだったのか

最後は
主人公「相馬鏡」(そうまあきら)くんの弟の
「輝」(ひかる:とてもマジメなイケメンメガネくん)くんが引き合いに出されて
ちょっとだけ涙を誘うような締め方を・・・
{netabare}してるつもりだったのでしょうが
微塵も感動しませんでしたよ(--!{/netabare}

お話はともかく
せめて鯖江市とか
福井県のいいところを
もっとさりげなくアピールしてほしかったな~


っていうか
もともと
私個人にとっては
鯖江市ってあんまりいい思い出がないんですよ!

あげるときりがないんですが
例をあげると(例もなにも事実なんですが)

{netabare}(ここから先は作品の内容と全く関係ないので、興味のない方はスルーしてくださいね・・・
 「そりゃ~シス子が100%悪いんだよ~(笑」って思った方、ご意見お待ちしております~){/netabare}

{netabare}元カレと
なんかわかんないけど
菊の花で作った人形のお祭りにいって
私が「つまんない~」って言ったら
大喧嘩になってしまったり
(あ~それ鯖江の隣の武生だった^^)

その前の男には
全然興味もないのにボートレース場に連れて行かれ
あいつだけレースを楽しんでやがったので(ヤツはかなり勝ったらしい)
私が「つまんない~」って言ったら
大喧嘩になってしまったり
(あ~それ三国だった^^・・・鯖江じゃなくて全然違うところです)

それとは
まったく違う男(これはカレシじゃないよ)には
半分騙されたみたいに
鯖江ドームの○’zのライブに連れていってもらったのはいいけど
(チケット代は男持ち)
帰りに渋滞にハマって(いわゆる”出待ち”渋滞?)
午前様になってしまって
親にこっぴどく叱られたり(まだ未成年だったもので・・・^^!)

おぉっと~!
話が大幅に脱線してしまいました~!

鯖江市の皆様ゴメンナサイ~{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

こたろう さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

一級のバカアニメ!・・・の、なりそこない

アニメオリジナル。
メガネフレーム生産量日本一を誇る福井県鯖江市を舞台にした町興しアニメ。(そういう目的もあってアニメ化企画されています)
ご当地の基幹産業であるメガネをテーマにした、男子高校生達のハイテンション・シュールギャグ。
見た目イケメンの男子ばかりの登場人物で、婦女子に大いに配慮したキャラクター達が繰り広げるおバカ作品です。
もちろんメガネの薀蓄や、あるあるネタもたっぷりw


クソアニメだなんだと散々な評価をされていますが・・・・まさにそのとうり!w
結果的には失敗作、といわざるを得ません。

でも、個人的には嫌いなじゃないんですよね、こういうの。
私は”メガネ者”じゃありませんが、発想やネタは結構楽しいと思いました。


メガネに異様な執着をみせるフェチっぷり全開の世界観も、テンションが高い突き抜けた変態の主人公も、おバカな日常を過ごすメガネ部という奇行集団も、スケスケメガネを作るというくだらない行動原理も、・・・バカアニメの設定としてはとてもイイ。
批判の多い独特の作画も、こういう特色なんだと見ればそれほど悪くはないです。
実際、絵そのものは手抜き感はなく安定していたぐらい。
映像としての出来がひどく悪く思えるのは動画のショボさ、それと演出とコンテのセンスの無さだと思います。モブキャラの省略の仕方とか、無意味な書き文字が画面に入るキテレツさは監督のスタイルのようです。
結局、予算をかけらていないというより、力とお金の使いどころに妙な偏りをみせていたという感じ。
ずいぶんと若い監督ですが、さもありなん。
自主制作アニメ感覚で商業アニメ作ってりゃ、うまくいかないのは火を見るより明らかです。


おバカな世界観や設定はいい。
しょっぱい映像も、まぁ仕方ない。

しかし最大のダメなところは、やはりBL要素。
どう表現方法を工夫しようが本作は設定上、奇人変人を描いたバカアニメであることからは逃れられません。
作中では、もう四六時中メガネメガメと連呼してる変態どもが蠢くカオス。
こんなもの面白くするには2つしかありません。
ひとつは、徹底的に大真面目な内容にしてシュールな笑いにもっていく方法。
もうひとつは、ハイテンションに次々にネタを展開していくハチャメチャギャグ。
どちらかといえば後者を狙った作風ですが、ギャグアニメとしては下手糞な作り方といわざるを得ません。

本策のキャラの言動や映像の構成の最優先事項は、ギャグではなく腐った萌えを強調すること。
監督はこれで面白いと思っているのかもしれませんが、会話も動きもテンポが悪く、キャラの変態性やおバカ行動を魅せるのには大ブレーキ。
バカアニメの素材としては決して悪くないのに、取り合わせ最悪の調合をしています。
そういうノリは、同人誌でやってくださいよ、まったく。


腐れ監督が悪いというより、この人の好きにやらせたスタッフ全員の責任。
せっかく助監督にベテランが就いてるのに、なんとかできなかったものでしょうか。


最後に、
このアニメの製作に関わった鯖江市役所の方々は猛反省をお願いしたい。
らきすたや花いろの成功を羨むのはいいですが、町興しを真剣に考えているなら、ちゃんと勉強して頂きたい。どんな内容か、チェックしました?
このアニメで観光客の増加を・・・とか寝ぼけたことを考えていたそうですが、だとしたら最悪の仕事です。
視聴層を激しく狭くするアバンギャルドな若輩監督を起用しておいて、聖地巡礼もへったくれもありません。
こんなのでホイホイとアニメファンが集まると思ってたなら、アニメというものをナメすぎ、アニメファンを軽く考えすぎ。
本気で聖地巡礼を考えるなら京アニやPAWorksに仕事を頼み込むぐらいの事やれってんですよ。

まったく、お役所ってヤツぁ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27
ネタバレ

GvwT さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

メガネあるある メガネ者ではない俺にはわからん!

福井県鯖江市を舞台にしたオリジナルアニメ
なぜかって?
それは鯖江市の特産品がメガネだからさッッ!!
とある高校にあるメガネ部
そこでは5人のバカな男たちがスケスケメガネを作ろうと躍起になっていた
そんなバカ5人の日常を描いた物語

これは女子向けアニメなのかな?
ホモホモしい展開が多かったし
女の子は出ないし
まあそれは抜きにして、全体的に微妙だったかな
もっとぶっ飛んだバカで突き抜けてもよかったと思う
ちょっとした感動ネタを入れるぐらいならね
あとメガネネタがほとんどわからなかった・・・
この作品は視聴者を選びますね
俺には適してなかったということでしょう・゜・(ノД`)・゜・
ただBGMは秀逸でした


今回に限っては好きなキャラは無し!
唯一出た女のキャラが学食のおばちゃんてどういうこと!?

以下各話感想的なもの
第1話
{netabare}ずっとメガネしてたな
こいつらスケスケメガネ作ろうとかただのアホだろ
その漢気は買うがなwww{/netabare}

第2話
{netabare}変なマシンに乗る相馬部長が完全に兜甲児でしたww
中の人的な問題でね
おめめシールはシュール
てか後半が圧倒的にシュールすぎて面白かった
ちょっとホモホモしく見えるのは俺が悪いのかな?
{/netabare}

第3話
{netabare}55分作戦が意外といけたことに驚き
2限までだったけど・・・
幽霊君もホモなんですね
ちょっといい話だったのがなんか悔しい
{/netabare}

第4話
{netabare}ダブルメガネ!?
早く非常用にメガネ買ってこないと(~ω~;)))
今度はブラコンできましたか、そうですか
ここにきて少しずつ面白く感じています
不思議です
{/netabare}

第5話
{netabare}カマキリとのバトルにAパートを丸々使うなんてね
やはり面白いと思ったのは勘違いかなww
てかBパートで伊達メガネくんいじめられすぎじゃない?
流石にかわいそうになってきた(つд⊂)
{/netabare}

第6話
{netabare}相変わらずメガネあるあるがたくさんだな
メガネかけてないから全然わからないけど(-_-;)
なんか新キャラ”生徒会”メンバーが出てきたぞ
たいしたことはしてなかったけど・・・
{/netabare}

第7話
{netabare}相変わらず伊達メガネくんは部員に数えられてないのね・・・
まあ別にいいんですけどww
スケスケ→ズケズケ
なんという安易なネタなんだ!!
{/netabare}

第8話
{netabare}今回は少し面白かったかも
とりあえず学食のおばちゃんはすげえ人でした
いろんな推理モノのパロディがふんだんに使われてたかな
部長がメガネ基準でメニュー決めるところは意外と好きです
そろそろハブるのやめてあげようよ(つд⊂){/netabare}

第9話
{netabare}今回も意外と面白かったかな
先輩たちは沖縄へ修学旅行に行っちゃいました
まあバカ三昧でしたね
Aパートのラストの虚しい火起こしがツボでした
学校に残された1年生2人の絡みが結構よかった
少しは仲良くなれたのかな?
{/netabare}

第10話
{netabare}メガネあるある双六
なんか色んな偽物たちが出てきた
よくわからんが一生メガネ宣言してたね
後半は普通にちょっといい話
先生の過去話でした
ただ、メガネが全く関係なかった・・・{/netabare}

第11話
{netabare}相馬先輩テライケメン(≧∇≦)/
メガネ者には悪い者はいない!
いろいろ省くけど
なんやかんやで一致団結→ハッピーエンドってお話でした
高速あっちむいてホイは不覚にも笑ってしまった
{/netabare}

第12話
{netabare}文化祭当日
スケスケメガネ42号があああああああ
まさかの大団円エンド
メガネは心を一つにする!
弟は目が全然見えてないってことなの?
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

73.2 25 オリジナルアニメーションで笑いなアニメランキング25位
えんどろ~!(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (310)
1316人が棚に入れました
人々とモンスターが共存して暮らす剣と魔法の大陸「ナラル島」。そこには恐ろしい「魔王」が存在していました。はるかはるかの大昔、ナラル島に現れた魔王を倒した初代勇者――それからも、様々な時代で何度も何度も魔王は蘇り、同時にそれに対抗する勇者もまた現れ…。少女たちは、いつの日か出ずる魔王を倒すべく冒険者学校へ通います。ちょっと抜けているけど勇者体質の、ユーシャ。生真面目ゆえに苦労が絶えないエルフの聖者、セイラ。食べることが大好きで明るい戦士、ファイ。物静かなヲタク魔法使いの、メイ。勇者パーティーを目指す4人の、いつまでたっても魔王をたおす様子のないゆる~いファンタジーライフがはじまります。

声優・キャラクター
赤尾ひかる、夏川椎菜、小澤亜李、水瀬いのり、麻倉もも、久野美咲
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
うおっ、前期“リリースザスパイス”をやった直後でこれって、なもりどうした?借金でも抱えた?
別にファンでもアンチでもないけど、こうも仕事立て続けだと心配しちゃいます、大きなお世話ですねハイ。

内容はこれ…「ドラクエ4コマ」じゃ~ん!
今更?って気もするけど今まで無かった方のがおかしかった?
ソレっぽいのはかつても有ったけど、ここまでソレってのは珍しいんじゃない?
未来を知ったデスピサロがシンシア殺さずに山奥の村で先生始めましたって感じか。
タイトルもドラクエのカジノで御馴染みハイエンドローとエンドロールのダブルミーイングじゃないかな。
2話では更に世界観の説明がされて、魔王誕生して勇者が倒すのは伝統文化のようになってる世界だそうな。
パジャマパーティでの「こんな魔王四天王はイヤだ」の内容聞きたかったなぁ、ってよりも実際の魔王に四天王居ないじゃないかw{/netabare}

3話感想{netabare}
まずは前回の感想が言葉足らずだったので補足から。
どこまで正確かは知らないけど、あくまで個人的な解釈ではこの世界(島)は『「魔王が現れて勇者が倒す※」が何度も繰り返され、人間の間ではそれはもはや伝統行事と化してる』。
これってゆるい作風を作りあげる上でよく考えられた設定だなぁ、と感心してまして。
ここでいう伝統行事ってのは…えっと、神事というかお祭りというか、「魔王対勇者」は神に奉げる舞台みたいなもので、筋書き(※のこと)はもう出来上がってて覆ることはない、とその世界の人間の間では信じられてる。
あとはもう舞台で踊る巫女さんがどれだけ上手く舞えるかだけが重要ポイントになってて、冒険者学校はその練習の場って扱いなんかなー?と思うと世界観への違和感がスっと抜ける。
緊張感が無いのもさもありなん、文字通りお祭り気分なんだろうなぁと許せてしまう。
この作品を楽しむために無理やりこねくり出した解釈ではなく直感でそう思っちゃいまして…なので全くの見当違いかも知れないけどね。

ただこの解釈はあくまで「どうせ魔王が現れても最後は勇者が退治してくれるし」っていう人間側の思想で、「最後は負けるのが決まってる」魔王側としてはたまったもんではない。
ってことで魔王側の抵抗・悪あがきっぷりが見所なのかなー?と思ってたら、2話最後でサクっと諦める描写が。
まぁどうせ1話完結モノで次回には再び勇者潰しを企み出すんだろう、と予想してたら…3話魔王出番ナシ!
くっそw引っ張りおるww
ってかマジ?1話完結じゃなくて続きモノになるのか?

あと見てて「あー、あのネタ欲しいなぁ」と感じたのがドラクエネタに倣うなら精霊ルビスやマスタードラゴン、いわゆる勇者を勇者と認定する存在(作中ではまだ自称勇者に過ぎないよね?)。
OPに姫様と思しきキャラが出てるので、そんな神的存在じゃなくて姫様がその役を担うのかな?と、ふと公式覗いてみたら(この段階で初めて公式見た)「ローナ姫」って名前で爆笑。
あっぶねえ!ギリギリ攻めてないか?
(一応書くとドラクエ1の姫様の名前がローラ姫)
それ言ったら3話の塔の最上階にはリーザス像があるんじゃないかとスゲーヒヤヒヤしたんだけどさ。
スポンサーがスクエニだったらこんなヒヤっとしないんだけど、セガだぞこれ?
…。
だったらアルゴル星系(ファンタシースターの1~4)パロやってもいいんやで?と一瞬思ったが、PSOのアニメは全然見てないことに気付いて自戒。
って、あれ?定期的に魔王が復活するって…あいや、マオは前任の記憶引き継いでる訳でもなさそうだしダークファルスがモデルではなかろう。
まさかね、ハハハ。{/netabare}

4話感想{netabare}
うわああ、共同発明ってかタンノくん出たあああ!!
更に邪神が…マインドフレイア?
だからさ、これスクエニじゃなくてセガだからな?
どんだけ攻めるんだw
スイカ型モンスターはマンカバー(PS2)っぽかった、最近のゲームでもっと似てるのは居るのかも知れないけど。

とりあえず、魔王以外にもヤバい存在が居たことにちょっと驚き。
外にも同格の魔物が居たりする?…最後魔王と勇者で共闘することになったりして。
他の方の感想(予想)で、最後魔王が勇者のためにワザと負ける展開かも?みたいなことを書かれてて、それやられたら泣くかも知れんって思ってたので、他の可能性が見えてきて(外れるだろうけど)ちょっと安心。{/netabare}

最終回まで見ての感想{netabare}
“魔方陣グルグル”的なドラクエパロディ作品…いわゆるドラクエ4コマみたいな内容で楽しめた。
なによりこれにスクエニは関わってなくて、スポンサーがセガやホビジャパなのがツボw
↑で書いた様に、この世界では「勇者vs魔王」は伝統行事みたいなものになってて住民はそこまで危機感を抱いてないって解釈(合ってるかどうかは不明だけどね)は個人的にかなり強い説得力を受けた。
ゆるい世界を形成する上でしっかりとした設定を考えてあるのは大したものかと。

個人的に驚いたのは後半、このゆるい感じがダラダラずっと続くって〆方をするのだろう、と思ったらしっかりと物語を〆て来たこと。
但し〆方としてはどうなんだろう…メイドゴーレムが一気に全貌を語りだし、チビがデウスエクスマキナの如くまるっと解決というのは急ぎ足に感じた。
ってかチビってマスタードラゴンやーーーん!
ドラクエの4~6のどれか知らないとマスドラオチだと気付かずに唐突に感じるかも。
こんな急展開で〆るのならダラダラしたのをずっと続けた方が良かったのかも?
いやどうなんだろう、自分にはちょっと判断つけられないな。
いっそのこと年老いたローナが「…という話だったのさ」と孫に本を読み聞かせてエンドだったら大爆笑だったんだけど…一般的にはマズいか。
あ、それとメイゴは頭にキノコを生やしてたら完璧だった。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

うん。「その先」が気になっちゃってさ。。。

原作知らず。

多くの方にお薦めしたくもあり、薦めづらくもあり。
そんな作品です。

魔王との対戦において魔法の発動に失敗し、勇者や魔王等が過去;勇者パーティーが出会った頃の過去に飛ばされてしまう。魔王はそこで、勇者たちを含む冒険者を養成する学校の教員となる。。。主たる登場人物がいずれもゆるっとふわっとした女の子達で、お話そのものもゆるっとふわっと進みます。

作画はそこそこ高値安定。
声の演技は申し分ないと思います。主要人物はいずれも良かったし、可愛らしかったです(ごく一部のへんた。。変な人含め)。

この手のタイムリープものって、世界線の継承や入れ替わりなどを考え出すとワケわかんなくなってしまうのですが、細かいこと()はスルーしとけってことですね。いつも、ゼノンのパラドクス的なことを考え出してしまい、自己解決ならぬ自己破綻であたまがぽーってなてしまうのです。

===お薦めしたい理由
最終盤は、{netabare}それまでの展開が嘘のように物語が展開します。そして、全く思いもかけない形での終幕へと突き進みます。よくあるファンタジー世界の存在事由そのものを揺るがす、それでいてやっぱりゆるく、でもほっこりハートウォーミングな展開でした。正直なところ予想もしていなかっただけに、結構うるっときてしまいました。こういう不意打ちは好きです。{/netabare}

===お薦めしづらい理由
先述の通り{netabare}大変に良い終盤の展開なのですが、そこにたどり着くまでがしんどいのです。ゆるふわ過ぎというか、だらだらしすぎというか、無駄というか。1, 2, 4, 6, 11, 12話だけで物語の骨子が成立します。なんなら4話と6話もなくてよいです。それ以外は日常回、単発ものです。いちおう最終盤で使われるネタの提供もしていますが(だったかなぁ。。。?)、必須なものはありません。キーとなる回でおさらいが入ります。
作品全体にたゆたう、このまだるっこしさがお薦めしづらいおおきな理由です。{/netabare}

さらに、{netabare}物語のキーとなる存在を特に説明も紹介もなく置きっぱなしにしておいて、最後の最後に「ま、いっか」で片付けるなど、お話の作り方が粗っぽいところも、特に目の肥えた方にお薦めしづらくしてくれます。{/netabare}


===とはいえ、
僕個人としてはまだるっこしいパートも含めて結構楽しめました。それぞれのエピソードが、それなりによく作られているとおもいます。
あれが{netabare}まさか、農産物だとは思いもよらなかった。{/netabare}

主要人物の造形はそれぞれが好ましく、かつ、ギャップ要素も含めて解りやすいです。一番、脳筋ライクなキャラが実は一番ロジカルってのは、個人的にはありそでなかった、かな?いやどうかな。


===とかいいながら、不満がないわけではなくて。

というか、大ありでして。
フィナーレの本当の最後までは良かったのですが、主人公の最後の台詞がどうにもこうにも・・・・ラスト10秒で、本作に対する僕の評価が揺らぎました。

物語の終わりは、 {netabare}「概念」を消去するというチビちゃんの能力を用いて、勇者・魔王という対になる概念を共に消去することで勇者たちが大好きなマオちゃん先生を倒さずに済むようにし、一段落となります。いまさらチビちゃんの処遇をどうのこうのはいいません。彼女ら全員が「ま、いっか」でスルーしているのでそこは従います。

深く考えてはいかんことは分かるのですが、それでもフィナーレのユーシャの台詞が腑に落ちないままで、モヤっとしています。

フィナーレにおいてユーシャは「やっぱり勇者になるよ」と、まっさらな物語(お姫様が持ってきた本)を手に言うわけです。無論、ユーシャの手元にある「真っ白な物語」とユーシャ自身の「真っ白だぁ」の台詞が、いままでとは違うまったく新しい勇者=ユーシャのメタファーなのだろうとは分かるのです。が、ここは「新しい勇者の概念を作っていくんだ」を明示して欲しかった。ほんの一言でいいから言葉を補って欲しかった。
「やっぱり勇者になるよ」だけだと、それまでの概念どおりの勇者になってしまうような気がするのです。とすれば、その対概念である魔王=マオちゃん先生もその概念に従わざるを得なくなり、全てが元の木阿弥ではないか、と。え?実はそのメタ要素も含めたタイムリープなの?とか勘ぐってしまうわけです。

そもそも、「勇者」という概念が消失した後も「勇者」という言葉は有効であるというのが僕には難しすぎるのです。いや、言葉と切り離された「概念」って、僕には想像しにくくてですね。チビちゃんの能力が、「ユーシャに付随する勇者(マオちゃんに付随する魔王)」という限定された範囲にのみ効力を発するものだったのだ、とかいうのなら、それはそれで明示しておく必要があったと思います(その場合は、上記の議論が再燃するわけですが。「一般論としての勇者の概念」は有効なままとなるので)。

なんか、物語の締めにおいてあまりにもいい加減というか1,2手先で論理破綻してしまうものを堂々と見せつけられて、困ってしまったというが率直なところでした。なにか重要なものを見落としてしまったのでしょうか。
{/netabare}

*
皆さんのレビュー、ざざっと拝見しました。
僕が持つ「不満」に関して、どうも僕は何かを見落としているような気がしてきました。あるいは、単純に考え違いか・・・
モヤッとしたままなのもしんどいので、どこを見落としたのか、何が間違ってるのか教えていただけるとありがたいです。一応、11、12話は繰り返し観てみたのですが・・・
[2019/08/31 v1 & *部追記]

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

史上トップレベルにゆるい魔王討伐(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ゆる~く眺めるには向いているアニメ。基本的に日常系ですが、設定に一工夫あるんで、たくさんのアニメを観てきた層にも一応は対応できそう。キャラデザは、ゆりゆり の方ですから、可愛くできていると思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ある意味でラスト(まおちゃんは倒さず、魔王の力だけを消すこと)は1話の段階から予想できたし、別に制作も隠す気なんてさらさらなかったでしょう。むしろ、ラストがハッピーエンドになることが分かっているからこそ、1~10話の日常系をゆる~く楽しむことが出来ました。

意外だったのが、まおちゃんがわりと早い段階(2話)で魔王になることを放棄したこと。1話を観たとき、「まおちゃんがユーシャに意地悪(勇者になる邪魔)をするが、結局、ユーシャが勇者になる手助けになってしまう」展開なのかと思いましたが、確かに、こういう平和なラストにしたいなら、本作の展開が良いでしょうね。

ラストに描きたかったのは、「まおちゃんの孤独」であり、「教師と生徒の、友達同士の絆」。そのためには、まおちゃんが魔王になりたければダメなわけですね。実は最初から魔王になんてなりたくなかったから、あんなにアッサリ魔王を放棄できたんだなと、後で納得しました。渡りに船だったわけですね。

一番笑ったネタは、11話の、ユーシャ達が記憶を戻す流れ。まさか、そっちが思い出すとは(笑)
{/netabare}


【1話ごとの感想】
{netabare}
1話目「エンドロールにはまだ早い〜!」☆3
{netabare}
魔王が先生で、勇者が生徒。なるほど、魔王が過去に転送。これは面白い設定。最近、ゆるゆり風のキャラをよく観るな(笑)

《今後の展望》
これ多分、「何をやってもユーシャが勇者になる手助け」になるんだろうな、歴史は変えることができないから。しかし、ユーシャと魔王ちゃんは仲良くなってたので、退治せず(暴れず)に済みましたとさ、めでたしめでたし、かな。
{/netabare}

2話目「魔王、夕陽に散る〜!」☆3
{netabare}
全員がリーダーのつもりだった、後の気まずさは面白かった。アイテム作りは、犯罪w 数の暴力が最強w
あれ、意外と早い段階で魔王辞めたね。

《今後の展望》
2話の段階で魔王辞めるのは、意外。最終話まで引っ張ると思ったのに。こうなると、シンプルに日常系で引っ張るか、ユーシャが勇者になる夢を叶えるために、一肌脱いで魔王になってあげる展開かな?
{/netabare}

3話目「クエスト実習〜!」☆2
{netabare}
5連続で猫探しw もはや、キャットスレイヤー(笑) NPCもいる世界観なんだなw 日常系に振ったか。魔王ちゃんが出てこないと魅力半減だな。

《今後の展望》
多分、このままゆるゆる日常系だな。せめて、魔王ちゃんが絡んでほしい。
{/netabare}

4話目「海と水着と邪神討伐〜!」☆3
{netabare}
メンタル弱いモンスターは笑えたw なんか、真面目に冒険していると、これはこれで、違うなと(笑)

《今後の展望》
なんかこう、先が読みにくいな。日常系でいくのか、ストーリーでいくのか。ストーリーでいくなら、次あたりから展開させていかないとね。
{/netabare}

5話目「私の勇者様〜!」☆3
{netabare}
王女の前で爆発案件、確かに(笑) ユーシャが勇者認定されたw ワイバーンがファイヤーボールくらうと、あんな顔になるんかい(笑) 王女暴走だな、王立(笑) いや、王家途絶える(笑) 行動原理が自分の中にあるんだね。少し、新展開。

《今後の展望》
10話くらいで、王女様がマオちゃんを魔王認定しそう、あのカルタードで。
{/netabare}

6話目「六畳一間、魔王付き〜!」☆4
{netabare}
まおちゃん、魔王熱。魔王の孤独。侘しさを解消するための征服。ファイッ(笑) 良い看病回だな。

《今後の展望》
もうなんか、あれだな。予想とか期待とか、する方が不粋なアニメだな(笑) 頭空っぽにして、楽しもう♪
{/netabare}

7話目「ローナ姫ファイと〜!」☆3
{netabare}
勇者マニア(笑)。カルタードの件は、分かるわ。私も、コレクションしてるのは、ネットに頼らないことにしている。

《今後の展望》
もうなんか、あれだな。予想とか期待とか、する方が不粋なアニメだな(笑) 頭空っぽにして、楽しもう♪
{/netabare}

8話目「私のユーシャ様〜!」☆3
{netabare}
実際より強い、四天王(笑) 良い意味で、感想書く気がなくなってきた。なんか、BGMに聞き覚えが(笑) 呼び名の伏線回収は、イイね♪

《今後の展望》
10か11話あたりで、1度シリアスぶちこみそう。まあ、今回をシリアスとしているなら、もうないかもだけど。
{/netabare}

9話目「秘祭!カルタード祭り!」☆3
{netabare}
カルタードが木になるってのは、意外w それが文化なら、、、大切だね。

《今後の展望》
特になし(笑)
{/netabare}

10話目「雪山の夢〜!」☆3
{netabare}
特になし(笑)

《今後の展望》
特になし(笑笑)
{/netabare}

11話目☆4
確かに、普通に強いよな(笑) 底辺同士わかり会わない(笑) まさか、そっちが思い出すとはwww 本作で一番笑ったわw まあ、そうだよな。ラストは魔王バトル。さあ、どう決着をつける?

12話目 ☆3
そんなもの、馬鹿馬鹿しいほどに楽しかったに決まっているじゃろが。生はダメだよ(笑) す「くわれた」(笑) 概念を食えるw まあ、魔王の力だけを倒すのは規定路線として、食わせるのは意外だったな。勇者が無職になる物語w
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
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