デュエットおすすめアニメランキング 5

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのデュエット成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月10日の時点で一番のデュエットおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.5 1 デュエットアニメランキング1位
劇場版 マクロスF[フロンティア] 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜(アニメ映画)

2011年2月26日
★★★★★ 4.1 (765)
4444人が棚に入れました
人気SFアニメ「マクロス」シリーズで、2009年に公開されて大ヒットした『劇場版マクロスF~イツワリノウタヒメ~』から続く完結編。軸となるテレビ版ストーリーを大幅に改変し、二人の少女の歌声に秘められた謎をめぐる死闘を描く。監督は、テレビシリーズ第1作目からスタッフに名を連ねる河森正治。「マクロス」史上かつて類を見ないハイクオリティー映像で繰り出される激しいメカアクションと、テレビ版とは異なる新たな結末は必見。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

マクロスシリーズ一括評価《改訂》

マクロスシリーズの諸作品を最近色々と見直したので、以前「愛・おぼえていますか」のレビューに書いた同シリーズの一括評価を改訂します。
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◆マクロスシリーズ一覧&評価 ※全7シリーズ(+α)計18作品

★が多いほど個人的に高評価した作品(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた作品
×は脚本に余り納得できなかった疑問作
●は未視聴
※人名は監督、(総)は総監督、SDはシリーズディレクター、SCはシリーズ構成
※以下は、作中の架空の西暦年代の順です(制作順ではありません)。

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 【1】 マクロス ゼロ (西暦2008年の世界) ※冒頭で1999年7月の災厄が語られる
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№1 《OVA》 「マクロス ゼロ」 (河森正治/全5話/2002-04) ★ 4.1

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 【2】 超時空要塞マクロス (西暦2009-10年の世界)
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№2 《テレビ》 「超時空要塞マクロス」 (石黒昇(SD)・松崎健一(SC)/全36話/1982–83) ★★ 4.5
№3 《劇改作》 「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか」 (石黒昇・河森正治/1984) ☆ 3.7
●№4 《OVA》 「超時空要塞マクロス Flash Back 2012」 (河森正治/1987) ※30分、西暦2012年の世界

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 【3】 マクロスプラス (西暦2040年の世界)
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№5 《OVA》 「マクロスプラス」 (河森正治(総)・渡辺信一郎/全4話/1994-95年) ☆ 3.8
№6 《劇改作》 「マクロスプラス MOVIE EDITION」 (河森正治(総)・渡辺信一郎/1995年) ※115分 ★ 4.0

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 【4】 マクロス7 (西暦2045-46年の世界) ※読み「マクロスセブン」
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№7 《テレビ》 「マクロス7」 (河森正治(原作)・アミノテツロー/全52話/1994-95年) ★ 4.2
№8 《劇新作》 「マクロス7 銀河がオレを呼んでいる!」 (アミノテツロー/1995年) ※33分 ★ 4.0
№9 《OVA》 「マクロス ダイナマイト7」 (アミノテツロー/全4話/1997年) ☆ 3.6 ※西暦2047年の世界

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 【5】 マクロスF (西暦2059年の世界) ※読み「マクロスフロンティア」
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№10 《テレビ》 「マクロスF」 (河森正治(総)・菊地康仁/全25話/2008年) ★ 4.4
№11 《劇改作》 「マクロスF 虚空歌姫〜イツワリノウタヒメ〜」 (河森正治/2009年) ★★ 4.5
№12 《劇改作》 「マクロスF 恋離飛翼〜サヨナラノツバサ〜」 (河森正治/2011年) ★★ 4.7
№13 《劇改作》 「マクロスFB7 オレノウタヲキケ!」 (アミノテツロ/2012年) ★ 4.0
№14 《OVA》 「娘クリ Nyan×2 Music Clip」 (/2010年) ★ 4.0 ※『マクロスF』劇場版の映像を流用した音楽劇

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 【6】 マクロスΔ (西暦2067年の世界) ※読み「マクロスデルタ」
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№15 《テレビ》 「マクロスΔ」 (河森正治(総)・安田賢司/全26話/2016年) ★ 4.0
№16 《劇改作》 「劇場版マクロスΔ 激情のワルキューレ」 (河森正治/2018年) ☆ 3.8

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 【7】 超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN- (西暦2090年代の世界)
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№17 《OVA》 「超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-」 (八谷賢一/全6話/1992年) ☆ 3.5

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 【+α】 その他 
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●№18 《OVA》 「マクロス超時空ゼミナール!!」 (/2012年)


以上

1. TVシリーズ+市販用OVA 8本(5+36+4+52+4+25+26+6=158話)
2. 劇場版 7本 (愛おぼ/マクプラME/マク7銀呼/マクFB7/マクF虚空/マクF恋離/マクΔ激ワル)
3. PV用特殊OVA 3本 (Flash Back 2012/娘クリ/超時空ゼミ)
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※視聴済み16作品の個人評価(単純平均) ★ 4.05 
※テレビシリーズ4作品だけなら(単純平均) ★ 4.275 (初代/7/F/Δ)


◆作品別短評

【1】 『超時空要塞マクロス』(初代マクロス)

本サイトでは、何故か劇場版の評価が非常に高く、TVシリーズの評価が低めですが、TVシリーズをちゃんと見ていないと劇場版もさほど楽しめないし、マクロスシリーズ全体のコンセプトを誤解してしまう怖れがあると思うので(※私がそうだったので・・・)やはりTVシリーズの方を先に視聴する方が良いと思います。
逆にいうと、劇場版を見てまずまず楽しめた人には、TVシリーズの方も必ず見て欲しい作品です(※劇場版は作画・音楽が良く“楽しめる”作品だけど、TVシリーズは作画の酷さやシナリオのグダグダさという欠点を凌駕する“予想外に大きな感動”のある作品と思うので→マクロスシリーズが現代まで続いている人気の源泉はここ)

【2】 『マクロス7』

『初代マクロス』(TVシリーズ)の設定&作品コンセプトを確り受け継いでいる作品であり、逆に言うとそこを押さえておかないと、本作自身の設定&作品コンセプトが最後まで余りよく理解できないし、いまいち楽しめない作品ではないかと思います。
※ヒロイン(ミレーヌ)の両親が初代マクロスのあの{netabare}子づくりカップル{/netabare}だと知ってビックリ!etc.
・・・ということで、私の個人評価も『初代マクロス』を確り見ていなかった1周目時点は ☆ 3.7 でしたが、同作完走後にもう一周して ★ 4.2 に急上昇しました。

【3】 『マクロス プラス』

全4話と短く作画良好&シナリオもコンパクトに纏まっているので、ここからマクロスを見始めるという手はあると思います。
但し、マクロスシリーズ全体からみると、他作品との関連は薄く、視聴を後回しにしても余り問題ない作品とも思います。

【4】 『マクロス ゼロ』

初代マクロスの前日譚なので「ゼロ」という作品名なのでしょう。
その初代で活躍するエースパイロット(ロイ・フォッカー少佐)の雄姿が存分に楽しめる作品でもあるので、彼のファンは必見です。
そして、『マクロスF』に引き継がれる伏線も多い作品。

【5】 『マクロスF』

新規ファン開拓を主眼としエンタメ性が大幅に強化されているので、ここからマクロスシリーズを見始めても十分楽しめると思いますが、『初代マクロス』(TVシリーズ)を確り見終えたあとに再視聴すると、本作が初代の設定&シナリオを巧みに本家取りしていることが分かってきて、楽しみが更に増すと思います。
因みに、『マクロスゼロ』の方も先に視聴しておけば、そちらのエピソードとの関連も発見できて更に楽しめます。
更にいえば、『マクロスF』に関しては、TVシリーズよりも劇場版の完成度の方が圧倒的に高くなっているので、TVシリーズ完走後に引き続き劇場版(前後編2本)を続けて視聴すると作品への愛着や感動が倍増しになることでしょう。

【6】 『マクロスΔ』

『初代』よりも『マクロスF』の設定&シナリオを色々と本家どりした作品となっています。
但しTVシリーズ&劇場版とも出来はそこそこという印象。

【7】 『超時空要塞マクロスII -LOVERS AGAIN-』

初代マクロス制作10周年を記念して制作されたOVAということですが、河森正治氏その他の初代マクロスの主要スタッフが制作にあまり関わっておらず、マクロスシリーズの中では完全に浮いた作品となっています(シナリオ&設定も他作品とは整合性が取れていない完全なパラレルワールドもの)。
内容は可もなく不可もなく、といったところか。

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《まとめ》私のお薦め視聴順位

1番目 『マクロス ゼロ』(OVA・全4話)
2番目 『超時空要塞マクロス』(TVシリーズ・全36話)
3番目 『超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか』(劇場版・1本)
4番目 『マクロスF』(TVシリーズ・全25話)
5番目 『劇場版マクロスF』(劇場版・2本)

※この順に視聴していくと、設定&シナリオの繋がりが一番分かり易く、かつマクロスシリーズ全体のコンセプトが早めに把握できて感動のオーバラップ効果も生まれやすいと思います。
※以降、残りの作品は、お好みの順番で。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

ostrich さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

シリーズ最高傑作~ふたりはアイドル~

マクロスフロンティア(テレビシリーズ)と、本作と前作の二本の劇場版をひとつのシリーズと考えたとき、間違いなく本作がもっとも出来がよいと思った。

テレビシリーズのレビューに書いたことではあるが、私は本シリーズはとにかくヒロイン二人の魅力で成立している作品であり、それに比べればロボットとかバトルとかややこしい設定とかシナリオの緻密さとかは、正直、どうでもいいとさえ思っている(そもそも、テレビシリーズも劇場版もシナリオはまったく緻密ではない)。

ところが、前作の劇場版では、そのどうでもいいことをまだ一生懸命やっている感があり、もうこのシリーズはここまでだなと判断し、最後の一作である本作をしばらく視聴せずにいたのだが、ふとした気まぐれで視聴してみたところ、最後の最後に逆転ホームラン。

「そうそう。これが観たかったんだよ」

と溜飲を下げた次第である。

本作はややこしい設定等はちゃっちゃとセリフで説明して圧縮し、女子二人のライブシーンを大幅に増やしている。早い話、「女子要素」に振り切った作品になっている。
察するに、本作の作り手たちは最後の最後でようやくシリーズの本質をつかんだのではないだろうか。そう、このシリーズはとにもかくにも「アイドル映画」であるべきだったのだ。

実写のアイドル映画においては、シナリオの多少の粗はさほど問題にされず、「主演アイドルがいかに輝いているか」が何よりの評価軸となる。ゆえにそもそも、そのアイドル自身に魅力を感じない方には、まったく通じない作品になってしまうわけだが、もう、そこは織り込んだうえでの、この割り切り。これは断固として、英断と言わせていただこう。

そして、この決断はある確信がなければできないことも想像に難くない。

実写のアイドル映画の場合、作品全体の肝となるアイドルの魅力は、主演するアイドル自身に備わっているところからスタートできる。言い換えるなら、すべての要素を主演するアイドルその人を軸に考案していくことができるわけだが、アニメの場合にはそういうわけにはいかない。なにせ、そもそも「その人」がリアルには存在しないのだ。

だから、まずは作り手が考えたアイドル(本作においてはシェリルとランカ)が少なくとも作品内に実在する感触を視聴者に植え付けることから始めなければならない。
本作というか本シリーズの場合、その植え付けにテレビシリーズと前作を費やした格好になっていると思うのだが、おそらく作り手たちは、最後の最後で、その点については、確信を持ったのではないだろうか。

「シェリルとランカには魅力がある」

その確信がなければ、ここまで割り切ることはできない。
作り手の内面から出てきたキャラクターについて、作り手自身がここまでの確信を持てるのは、なんというか、とても幸福なことだと思う。

まあ、もうちょっと早く確信を持ってもらって、アイドル映画方向に振り切ってくれてもよかったとは思うのだが、最後に本作が観れたので、終わりよければ何とやら、である。
今は、シェリルとランカという歌姫をこの世界に降臨させてくれた作り手たちに大いなる感謝の辞を述べたいと思う。

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蛇足
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私が本シリーズを視聴するきっかけになったのは、本作とタイアップしたパチンコ機だったりする。
パチンコをしない方にはどうでもよい話だと思うが、こちらもかなり出来が良い。パチンコを嗜む方で遊戯したことがない方には強くお勧めする。

で、これはパチンコファン以外の方にもお伝えしておきたいのだが、この機械は、ある条件を満たすと、本作のエンディングで使用した楽曲にあわせて、オリジナルの映像(3Dモデルを使用した、シェリルとランカのライブ)が流れる。

前述のとおり、私はパチンコ機から本シリーズに入っているので、てっきり、本作のシーンを3D化したものだと思っていたのだが、どうやらオリジナルのようだ。で、この映像が本作を鑑賞した後だと実にぐっとくる。
おそらく、パチンコ機を制作したスタッフにも歌姫たちの魅力が伝わったのだろう。
現在、パチンコを嗜んでいない方に、パチンコを勧める気は毛頭ないが、本作のファンならば、観る価値は十分にあると思う。

どこかのサイトで見かけたらぜひご視聴のほどを。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

ふぁんた さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

その翼はー最高に盛り上がる最終決戦

もう何と言ってもクライマックスへ向かう「娘々Final Attack フロンティアグレイテスト☆ヒッツ!」ですね。部長のノーザンクロスのアカペラから反撃の狼煙が上がる演出は最高で、真空のダイアモンドクレバスを思わせるような逆境からの復活を感じさせてくれます。

新旧織り交ぜたメドレーは流石菅野よう子さんで今までのフロンティアを見てきた記憶が歌とともに溢れてしまいます。
特にまめぐランカが歌うオベリスクはシェリルバージョンの戦士を後押しをするような力強さとは違い、包み込むような優しさが溢れた、少ししかパートはありませんがすごく印象に残ります。

そしてそのままの流れで「サヨナラノツバサ」この新曲はフロンティアを締めくくるにふさわしい最高に空戦にマッチしたスピード感のある曲です。娘々からサヨナラノツバサまでの10分ほどは楽曲の素晴らしさも含め神がかったシーンです。歌姫二人の想いがバルキリーとともに飛ぶ演出は作画も素晴らしく、戦闘のクライマックス感もあり本当に涙なしでは見れません。このシーン何度見たことか、、。


新曲「サヨナラノツバサ」は最後の歌詞「サヨナラノツバサ!」の高音を何十回とテイクしてようやく出たほど難しい曲で菅野さんは「ライブでは歌わないから」と二人を勇気付けレコーディングしたらしいです。
しかし、2019年のクロスオーバーライブで「娘々〜サヨナラノツバサ」をライブでしかも背景にアニメシーンを流し、この映画のクライマックスを完全再現したらしいです。
未だ映像化されていないので現地で見れた方は本当に幸運ですね。
色々なレビューを見てもフロンティアパートの再現は、もう涙なしでは見れないほどの素晴らしさだったようでぜひ映像化して欲しいですね。


新曲が盛りだくさんでシェリルの「禁断のエリクシア」ランカの「虹色くまくま」のライブアニメーションはとても演出が素晴らしく流石マクロス、歌に本気という気概が前面に見れます。

原作に比べシェリルランカのデュエット曲が増えたこともファンとしては喜ばしい限りです。May'n部長の泣き叫ぶような歌声とまめぐの甘く優しい歌声は不思議なほど本当にマッチしていて二人の歌声が重なるほどフォールド波が上がっていきます。


原作のストーリーと趣を変えながらストーリーは進み、前作同様ファンにとってはifバージョンでとてもありがたい作品です。

一点だけ苦言を呈すれば{netabare}シェリルとオズマが宇宙空間に放り出さた直後、満身創痍の最終決戦に挑む時の、ランカの告白シーンはもう少し脚本がどうにかならなかったかと。
告白させる必要があるのはわかりますが、何事もなかったように制服どう?ウフフ、好きです!では直前に起こったメインキャラ2人の喪失がえっ??ランカ何も感じてないの??となってしまうのは当たり前です。このシーンは本当にこの映画とランカの評価を下げる原因になっていると思います。告白という大事な場面でのこの演出は本当にひどいです。{/netabare}

前作同様今作だけを見ても十分楽しめる作りになっています。

あと原作では「お前たちが俺の翼だ!」と不評を買いまくったふざけた二股宣言エンドではなく、アルトくんがちゃんと告白をするのでそれもスッキリですね。

マクロス大投票でまめぐが言っていましたが、台本は最後のパートは白紙で収録直前までセリフ直しをして、収録の際に別紙でセリフを渡されたらしいです。
これは河森監督が最後までエンディングを考え抜き、演者には三角関係の結果がわかってしまった演技をしてほしくなかったらしいです。


「娘々〜サヨナラノツバサ」を再現したクロスオーバーライブをどうしても見てみたいので何とか映像化してもらえないか祈っています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

67.6 2 デュエットアニメランキング2位
戦姫絶唱シンフォギアG (第2期)(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (524)
2844人が棚に入れました
風鳴 翼と雪音 クリス、そして――立花 響。

運命に翻弄された少女たちは、
FG式回天特機装束「シンフォギア」にてその身を鎧い、
数多の戦いと幾多のすれ違いを経て、決戦の地に集結した。

そびえ立つカ・ディンギルが狙い定めるは、
バラルの呪詛にて人類の相互理解をジャミングする巨大な監視装置「月」。

人類史の裏側で数千年に渡って暗躍してきた巫女フィーネの企みは、
月を破壊し、神代の言の葉「統一言語」を取り戻すことであった。

だが、月の破壊は、
重力均衡の崩壊をはじめ、惑星規模の災厄を引き起こすことになる。

迫り来る脅威「ルナアタック」に対し、
命を燃やした少女たちの絶唱は、
空に、胸に、高らかに響き渡るのであった。

それから約三ヶ月後。

激闘の末に欠けた月が見下ろす世界にて、物語は再び動き始める。

複雑に絡み合う世界情勢のもと、
日本政府が保有する「シンフォギア・システム」は、
いまだ各地にて観測が続く、認定特異災害ノイズへの有効対策手段として、
機密の一部が開示されたものの、
その装者に関しては、多くを秘匿したままとなっている。

日常を保障されつつ、
日米共同研究に参加するシンフォギア装者たち。

いつかノイズのもたらす危難を駆逐することができたら、
世界のステージで歌ってみたいと夢見る翼。

与えられた場所の暖かさに馴染めず、戸惑うばかりであるが、
徐々に他者との接触を受け入れはじめるクリス。

聖遺物との融合を果たし、新霊長と称されるものの、
いささかも変わらず趣味の人助けに邁進する響。

それぞれが、それぞれの現在(いま)を生きる中、ひとつの指令が下される。

特異災害対策機動部と、
米国連邦聖遺物研究機関が最優先調査対象としている、
完全聖遺物「サクリストS」を米軍岩国ベースまで搬送すること。

日米両国間の協力体制が確立した今、
さしたる問題も無く遂行されるはずの作戦であったが、
新たな敵は暗い嵐の夜に紛れ、すぐそこにまで迫撃しつつあった。

開け放たれたバビロニアの宝物庫より蔓延するノイズの大群。

異なる物理法則がもたらす破壊の不協和音が充ちる中、
撃ち貫くがごとく、少女の歌声が轟く。

『その名は、ガングニール』

聖遺物との融合症例第一号、立花 響の咆哮である。
ネタバレ

カリューム さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

あれ?いつの間にか俺、シンフォギア 適合者になってる!(3期決定だそうです)

正直一期はあんま「面白いな」とは思いませんでした
ただ、印象には残っていて、例えば
{netabare}・一話から超展開
・ライブシーンとか音楽面がよくできてる
・トラウマ絶唱顔
・あやひーいい仕事してる
・拳系主人公による熱いストーリー
・指令強すぎだけどお人好し
・最後ちょっとストーリーが詰め込みまくりで分かりにくかった
・ハッピーエンドで俺たちの戦いはまだまだつづくぜ!
{/netabare}
などなど
ストーリーの詰め込みすぎと作画の乱れがあって、放送当時はそんなにはまらなかった

しかし、第二期が始まって、現在二話まで見終わったんだけど、やけに面白く感じる(^^)
というのも
作画が大分進化していました
変身シーンから、戦闘シーン、キャラの仕草までなんか綺麗でよく動く!
やっぱアニメはこうでないといけませんね!!
ストーリーの方も一期を見ていたので専門用語もついていけたし、ノリもついていけるようになってきた(^^)

なんだか楽しめそうです

一話
{netabare}とりあえず「ガングニールだとぉ!?」には笑った
あれでなんか、一期の時肩に力入れて物語が~、作画が~と言っていたのがアホらしくなってしまったw
そうして肩の力を抜いてみたらやけに面白く感じるw
緒川さんと翼さんのやりとりとか、クリスちゃんと響のやりとりとか、いいね!
一期の一話とリンクさせたような構成も嬉しかった
・「ガングニールだとぉ!?」
・絶唱で一人退場(まぁ回想だったけど)
・ガングニール適合者が二人
・ライブ
あと響がスプラップフィストかましてるのがw
最初にどっかでこのパンチ観たことあるなぁ
と思ったんですが、5D'sでしたw
監督が5D'sの人に変わってたんですね
5D'sは結構熱い物語だったので、シンフォギアに合うかもしれませんね

それとクリスちゃん可愛い
響さん圧倒的
翼さんマジ防人
ライブすごい
{/netabare}

4話
{netabare}前半の戦闘がすごい気合入ってた
マリアと翼さんの戦いは熱いし、激しくぶつかり合っててホントいいですね~( ´ ▽ ` )
しかし、戦いの中でマリアの「時限式ではここまでなの!?」発言があり、マリアさんは正規適合者ではないことが判明
てっきり、奏も響も後天的な適合者だったからモノホンが現れたんだと思ったんだけど予想を裏切られた
リンカー使ってまで、マリアたちがやろうとしていることはなんなのですかねぇ

そして後半は一転して、学園で文化祭
モブ娘たちの熱唱に笑わされ、クリスちゃんの歌に涙する・・・
やるなシンフォギア( ;∀;)
一話にこんなに詰め込んでラストは感動で締める!
・・・しかし、まだ4話ですよ?
この流れってクリスちゃん次回で死んだりしそうじゃね?
もはや最終回みたいなノリだったよ?一期はこれから響達と仲良くなろうって時に、幸せそうに絶唱して落ちたし・・・

戦いと、痛みしか知らなかったクリスちゃんが響と分かりあって一緒に戦い、更には学校にも通うようになれた
そこで出会ったクラスメイトとも打ち解けられて、彼女らに背中を押されて学祭で歌を歌う
歌を歌うときに流れるクラスメイトとの触れ合いの軌跡に感動せずにはいられない!!
そしてやっぱりここまできたら後はやられるだけ・・・
ってならないよねまさか!?

果たしてクリスちゃんは無事でいられるのか・・・次回が楽しみすぎるぜ!
{/netabare}

五話
{netabare}おい、衝撃展開じゃねーか(゚д゚lll)
確かに前回が幸せオーラ全開で終わったから、何か悲劇的な感じになると覚悟はしていたけれど、やべーよこれは!
ほんとにシンフォギアは飽きさせないな

今回で明確に相手の目的が判明したわけで、物語も核心に近づいていくんでしょうな
特に二話で響の過去を匂わせてたのもあって、次回は響回になりそうですね
ネフィリムも聖遺物と人の融合体である響を食ったわけだし、スゲーことになりそう

マリアも今回迷ったり、過去回想があったり、追い詰められてますね
二期重要人物と、主人公が追い詰められる展開に次回を待ちきれません!!

それにしてもウェル博士は言ってることは人類救済なのに顔がゲスすぎるでしょ
それになにげに強い
ソロモンの杖をしっかり使いこなしちゃってますね

{/netabare}

六話
{netabare}『この拳も!命も!シンフォギアだ!!』
やべー響さんマジかっけぇっす!!
しかし、そう思うと同時に哀しくもなるね
なにせ彼女はもう自分自身の体が人間から遠ざかっていることを自覚しているようにみえるのだから
腕がもげ、腕が無くなったことにより肉体に溶け込んだ聖遺物が暴走
あっという間に腕が再生し、ネフィリムをフルボッコに
見てるこっちはショックを隠せません(つд⊂)
彼女はもはや人ではない・・・
この流れからの『シンフォギアだ!!』は哀しくなってしまいます(´;ω;`)


彼女が床に伏して思い出すのはライブ会場で生き残ったことに対する周囲の批判
彼女の人助けは自分が生き残ったことの価値を見出すためなのだろうか・・・
そう思うと彼女の言葉は痛々しい(´;ω;`)

ここまでかっけぇ上に歪みねぇキャラクターはなかなか出てこないっすね
個人的には仮面ライダークウガの五代雄介なんかが重なって、それだけで感情移入しまくっちゃいます(*´∀`*)
人助けを趣味として、みんなの笑顔を守るため、人外の敵と戦うためならだ、自身の体が壊れていくことすらいとわない・・・
そんな自己犠牲やろーがいる作品がなんやかやですげー好き(^▽^)そしてそんなキャラクターが愛おしいですな!

それにしても杉田博士には笑わされました(^▽^)
顔芸が多かったのは遊戯王5D'sの監督なのも影響してるのかな?
{/netabare}

11話
{netabare}熱いなぁ(´∀`*)実に熱い!
10話も充分熱かったけど、熱さ冷めやらないですね!
シンフォギアらしい展開の詰め方!戦闘!歌!
全て揃ってました!
ラストスパートをかけておりますねぇ~

10話見たあと、響のガングニールがどうなったのか気になってたのですが、あっさり消滅しましたね
核は残って、戦える状態にするのかと思ったのですが、そこはシンフォギア。こういうとこはさっぱりしてますね
内心「これで響は戦線離脱かぁ~」と思ったものの、
響さんは生身でもIKUSABAにおもむくという熱すぎる展開に(^▽^)
そうだよなぁ~響は行くよな
俺もまだまだシンフォギアの展開を読み切れるほど適合係数は高くないようだ
この流れだと、響は最終回までシンフォギア纏わないのかな?
そんな展開もあるかもしれない?
でも最後は響さんに絶唱で占めてもらわないといけないとも思う

フィーネ関係の話も進みましたね
調の中にフィーネがいるのは確実なようです
しかし、切歌も自分の中にフィーネを感じ取ったみたいだし、これはフィーネさんが分裂しているのかな?
それともフィーネとリョウコさんに別れたとか?

そしてマリアさんの立場が・・・
調にめっちゃ心配されとる・・・
博士のことも止められず、泣き崩れるしかないとは
でも次回でマムと一緒になにかするようだし、まぁなんといっても響さんがマリアのもとに駆けつけるので、万事オッケーでしょ

響さんに絶対の信頼をおけるこの頼もしさ!いいね(・∀・)!!{/netabare}


見終わって
{netabare}なかなかぶっ飛んだ締めくくりでしたね(^▽^)
驚かされっぱなしでした
しかし、これがシンフォギアらしいともいえる独特の締め方だったのではないでしょうか?
そんな風に言えるのはシンファギアがひとつのアニメとしてしっかりと特色を出せているということでしょう

1期2期通して見てみると、2期は1期の後日談というような側面が強いように感じました
フィーネとの戦いで壊れた月
ガングニールとの融合が深刻化する立花響
災いを起こすノイズとソロモンの杖
転生するフィーネの魂
これらの要素は結構独立していて、上から、FIS、響と未来、クリス、切歌と調
それぞれの物語となっています
それゆえに若干バラバラした内容に感じてしまいました
それでもまとまった面白さになったのは、二課の面々とFISという対立関係がうまく機能していたからだと思います
特にウェル博士が割といい働きをしてたと思います
マリアやマムは彼を毛嫌いしていても、頼らざるを得ない状況だったし、二課も仲違いが生じてしまった
それでもウェル博士が小悪党ぶりを最後に発揮してくれたおかげで、いろいろ解決しました
未来さんにシェンショウジンのシンフォギアをまとわせたり、ネフィリムを暴走させたから結果的にバビロニアの宝物庫を開ける形になったし、なにげにいろいろ解決した

しかしまぁここまですっきり終わらせてしまうと、3期はどうするのでしょうかね?
個人的に2期で終わりかなぁ~と思っていたのですが・・・
やることないですよね?
ソロモンの杖がなくなったからノイズはほとんど出てこないし、フィーネの魂も消えてしまったし、月も元に戻ってめでたしめでたし・・・
まぁ新たな完全聖遺物を登場させたりすれば、いくらでも話は作れそうですがね

待ちどうしいです~
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

作画↑、楽曲↑、音響↑・・・でも何かが凄くない。

シンフォギア・シリーズの2期目にあたる本作、1期を観てから本作に取り掛かったほうがお話を理解しやすいと思います。

1期で感じたチリチリするようなかっこよさと熱さを求めて、1期に続けて視聴しました。

全体としては楽しめました。回のまたぎ方も秀逸で、途中で止めるのがしんどかったです。ほぼ一気見。

熱さとハチャメチャさはそのままに、さらに練りこまれた物語(ちょっと欲張った感はある)、バリエーションが増えた奏者たち、ぶっ飛んでる感が増したシンフォギアとそれを用いた戦闘、そして彼女らのための楽曲など、作品制作に充てられたリソースの違いをありありと見て取ることもできます。「大人たち」の問答無用の滅茶苦茶ぶりはさらに度合いを増し、もはや笑いを禁じえません(←褒めてる)。また、{netabare}キリカ・調のデュエット{/netabare}など、楽曲に工夫を凝らしたつくりもかなり良かったです。愛すべき悪役もその役割を十二分に果たしてくれました。そのため、物語としてもわかりやすく、捕まえやすかったと思います。


なのですが。。。

僕個人としては1期の戦闘シーンで感じた、のめり込むような、しびれるようなかっこよさを本作に見出だすことができませんでした。楽しめましたし、評点としては本作のほうが1期より上になるのですが、評点にない「満足度」あるいは「好き嫌い」でいえば1期に軍配を上げます。

結果的に1期で感じた「良くできたMVを観ているような、演出の効いたライブ会場にいるかのような気分」を味わうことができませんでした。あくまで、戦闘シーンにおけるある一面についての話なのですが、僕にとっては大きな要素でした。

何がそうさせたのか、何に不満を持ったのか。1期にあって2期にない(あるいはその逆)のはなんなのか、自分なりに理解するの時間がかかってしまいました。多分、次の3つが大きな要素だったのかな、と思います。

本作「シンフォギアG」に対する感想というより、1期「シンフォギア」への感想になっている部分が多くなってしまいます。

==僕、この子達好きじゃない
言葉の通り。戦闘シーンというよりは、お話全体に関係することですが、これはこれで無視できない要素でした。
{netabare}
本作は、一期に比べて人物の内面に対する描写とそれに基づいた物語としての性質が強まりました。1期のレビューにも書いたのですが、主人公・響は僕にとって「物語の登場人物として僕が最も嫌いなタイプ」です。本作ではその響のウジウジ気質とそこからの浮き沈みが時間的にも度合い的にもより強調され、見ていてしらける時間が多くなりました。加えて、本作で登場した「敵の戦姫」たち3人のうち二人がウジウジ気質で(特にマリアがなぁ・・)、さらに視聴がしんどく感じたところがありました。{/netabare}

==よりミュージカルっぽくなった「歌いながら闘う」戦姫たち
完全に僕個人の問題ですが、、、ミュージカルが苦手でして・・・

{netabare}どうも僕は頭の中で「歌詞・歌唱を含めた音楽」と「言葉」とを同じものとして扱えないようです。もちろん歌詞は理解できるし、歌詞の意味をとることもできるのですが、それらはあくまで曲とセットになって輝きを持つもので、普通に話す言葉とは違うものとして捉えているようです。

1期では歌は歌のライン、セリフはセリフのラインで半ば独立していました。言ってみれば楽曲とセリフがパラレルに近い関係にありました。そのため楽曲が強調されるシーンではセリフなしの時間があり、逆にセリフが入る場面ではそれほど楽曲側をいじっていないように思います。
Gでは1期に比べて「歌い闘う」が強調されました。楽曲とセリフとを同一のラインに載せるように作られており、さらに、映像中のキャラクターの動作が歌唱に反映される場面も増やされました。まんまミュージカル。典型的なのが最終話・6人絶唱に至るシーンの調です。調と響の会話からそのまま調が歌に入るという展開は、カッコよくもあるのですが僕にはちょっと・・・

また、動作が歌唱に反映される演出は、歌唱自体が荒れ、楽曲としての魅力を損なっているように感じました。あれを実践できる声優さんの技量には驚きなのですが、ところどころ「耳障り」と思える個所もありました。戦闘シーンにおける楽曲と言葉の関係が1本線、あるいは時間方向に8の字を描くような関係になったため、僕個人としてはどうにも落ち着かない時間となってしまいました。{/netabare}

==上がった画質、上がった音響、消えた視聴覚間シンフォニー

おそらくこれが最大の要因だと思います。
{netabare}本作は1期と比較して格段に作画リソースが増加しているように思います。絵がきれいになっただけでなく、VE(視覚エフェクト)がとてもリッチで、全体としてもの凄い量の「動き」が描かれています。本作の売りである楽曲もよくなっていますし、加えてSE(効果音)も潤沢この上ありません。

それぞれは。です。

僕としては、作画・セリフ・楽曲・VE・SEがお互い身勝手に主張しすぎていて「やかましい」ものに見えました。また、リッチに作ったものを前面に押し出したかったのでしょうか、ほとんど「間」がないように見えました。常にリッチでやかましい。高止まりし続けていて、時間方向のコントラストが低い状態に思います。視覚的にも聴覚的にも飽和してしまい、飽きちゃいました。人間、変化がないと何も感じられなくなります。僕の感度の問題かもしれませんが、だとすれば僕がレンジ内にはなかったということです。

1期で特にかっこよく、熱く、しびれるシーンとして、1期12話の「シンフォギアァァァァァァア」を思い浮かべる方も多いと思います。制作側もそれはわかっているのか、本作12話を響の叫びで締める構成にしています。でも、あのシーンのカッコよさは「シンフォギアァァァァァァア」に「至るまで」に形作られ、底上げされていたからこそだと思うのです。

ちょっと話が飛びますが、ダンスの世界に「音にはまる(はめる)」、「音はめ」という言葉・表現があります。ダンサーの動きが曲(特にビート・リズム)にがっちりと合い、音に体を動かされているような、時としてダンサーの動作が音を奏でているかのような印象を受けます。

1期では、画像と楽曲の「ハマり」が随所に見えました。先の「シンフォギアァァァァァァア」は
フェードインするイントロ
→響の放つ衝撃波に合わせて音圧が上がるイントロ
→イントロに乗せて徐々にうわずっていくフィーネの言葉
→響のアップ+溜め(ほんの一瞬のミュート)
→視点変化と火柱
→バスドラムにハマるrising of 翼&クリス
→視点変化+「Listen to my song」+ Boom
という流れを経ており、そのいずれもが音にはまっていたように思います。言語表記は無理があるなぁ・・・)。僕は、「シンフォギアァァァァァァア」で感じた痺れはこの流れがあってこそ作られたものだと感じています(僕はむしろ立ち上がる翼とクリスでひゃぁっほぉぉぃぃしてました)。さらに言えば、このシーンに至るまでの未来たちの苦闘、フィーネの語り+校歌斉唱などの戦闘外の、比較的静かなシーンがあったればこその絶叫だったと思います。

1期の、特に終盤は楽曲に対する画面と音声の「ハマり」を強く意識していたように思います。場面・視点の変化がビートを打っているように感じられる、そんなシーンにこそ僕はしびれていたのだと思います。上記のフィーネのセリフなどはその一例と思っています。なんか不自然なんですよね、言葉の紡ぎ方が。でも、イントロ→溜めにぴったりはまっている。

同様の「ハマり」は、例えば10話の一連のクリス戦闘シーン、えっ?って感じの顔アップ~「ぶっぱぁなせー」や13話前半の大量ノイズとの戦闘シーン(特に「響けき・ず・な」のあたりの視点変化~爆炎どーんは痺れまくった)、響きがデュランダルをつかみに行くシーンなどにもみられます。

さて、本作。。。このような「ハマり」が感じられる場面がありませんでした。きれいな絵、素敵な楽曲、大量のSE+VEが、ただそこにあったように思えました。

{/netabare}


[2019年12月08日 v1]
[2019年12月10日 v2 文言修正]

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ネタまみれのレビューになってしまった(汗) 熱さはそのままに、一期より分かりやすいストーリーに♪

[文量→中盛り・内容→各話感想が本論系]

一期から一気に観てます(笑) ごめんなさい。ネ、ネタばかりの駄レビューになってしまった( ̄▽ ̄;)

【総括】
作風はややライトになり、良くも悪くもB級感が増した印象。この辺、シリアス寄りだった一期と比較し、好き嫌いが分かれそうな感じですね。

ただ、バトルの熱さや音楽の迫力など、シンフォギアらしさはそのままに、頭を空っぽにして楽しめるアニメという良さはしっかりキープできていました。


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
シンフォギアは、いわゆる「セカイ系」のアニメなんだろうけど、1期はそれが顕著でした。2期は、もちろん「ルナアタックの阻止」という(セカイ系の)目標はあるものの、大半は、「二課」と「フィーネ」という2つの組織の戦いに焦点が合っていました。また、1期のラスボスのフィーネ(了子)に比べ、分かりやすいほどの小物感が漂う2期のラスボスのウェル博士の存在や、伝承などをモチーフに使わないことにより、勧善懲悪感が増し、分かりやすいストーリーになっていると思います。

ただ、「二課」「フィーネ」の面々は共に、「世界を救う」という大目標を打ち出しながらも、その動機は、英雄願望や友情、妹の無念を晴らすなど、ごくごく個人的なものに起因していたことが気になりました。そこには、製作のメッセージでも込められていたのかな?

それに、ルナアタックが確実な驚異としてあり、「フィーネ」のやり方に正義がなかったとしても、「二課」に、何か代案がないのかが気になりました。それがない以上、「フィーネ」を止めることに正当性がないのでは? 最後にルナアタックを止められたのも、結局は(良くも悪くも)「フィーネ」の面々の力が大きく、「二課」としては、結果オーライ感が出たように感じました。

まあ、私は途中から別の角度で楽しみ始めてたので、視聴中はあまり気になりませんでしたが、良い観かたではないですね、反省です\(__)

でもとりあえず、10話の「なぜそこで愛!?」というマムのツッコミの内容と間と表情と声色に爆笑www 最近で一番ワラタ台詞! これは、アニメ史に残して良いレベルじゃないかと思います(笑)
{/netabare}

【各話感想(ネタまみれ)】
{netabare}
第1話
映画っぽい始まり。クリスがデレてるw 戦闘シーンは流石の一言。気合い入ってる! でも、しゃ、車両をぶつける意味は? 目眩まし? クリスのミサイル積めてぶつければ? 死ぬまでに言ってみたい台詞8「あなたのそういうとこ、嫌いじゃないわ」w ED曲は、「サクラ大戦」を思い出した。

第2話
なぜだろう? 全く違うのに、なぜか「ガンダムSEED」を思い出すんだよな、OPとか。いや~小川さん、格好良す~♪ 死ぬまでに言ってみたい台詞9「話は、ベッドで聞かせてもらおう!」w ヘビーアームズVSデスサイズ(笑) 悩んでる響さんへ→どこかのチビッ子錬金術師が「やらない善より、やる偽善だ!」って、言ってたよ(笑)

第3話
小川さん、強しw 反社会的な土建屋さんって(笑)
ん? 相手がノイズだけじゃなく、人間もいる組織なら、こちらも装者だけじゃなく、特殊部隊も合わせて投入したら? なんかこう、ウルトラマンとウルトラ警備隊的なノリでさぁ(笑) (通常兵器がノイズをすり抜けるってことは、逆に言えばノイズを盾に使えないワケで、ソロモンの杖所有者には有効な気が)

第4話
翼がスピニングバードキックしとる(笑) なんかやっぱり音楽がサクラ大戦(汗) 秋桜祭の屋体で、「月見うどん」のとなりに「冷凍うどん500円」がぁ! ホントに、看板で遊ぶの好きですねw そうか、クリスはつぶあん派か。一緒だ(^.^) ちなみに、巣鴨の地蔵通り商店街の喜福堂のあんぱんは世界一旨い! (2期に入ってから、レビューがしょうもないネタまみれに……)

第5話
いや、男子中学生?3人組の声、あんまりにも女声過ぎるでしょ(汗) 敵味方、双方に戦う理由があるようですね。う、うわぁ、ありゃ痛い……。

第6話
ルナアタックか……地球が終ルナw。響に悲しい過去が。でも、たった一人の生き残りに対し……人間、そこまで汚いか? シンフォニー=融合、なんだけど、なるほど、「人と聖遺物の融合」もかかってるわけですな。

第7話
響が、必殺烈風正拳突きを(笑) (絶唱を)「You達歌っちゃえよ」って、ジャニさんのパロはマズイっしょw スクリューアッパー(ジョー・ヒガシ)でエネルギーを拡散。翼がライダーマシン乗ってるw 授業内容が「グローバル化の進展」ってまた、主題(第一期レビュー参照)がダイレクトだね。

第8話
何気に、好きなキャラ1位は小川さんw こんだけオイシイ役なのに、いつまでも「小川さん」ってとこが、良い(笑) 響がどうせガングニール使うなら、未来もスカイタワーから一緒に落ちちゃった方が安全やったね。

第9話
ダブル主人公の構造が良く分かる作りですね。ジャッキーやらロッキーやら、気分的には一休みですね。その直後の音楽はキルビルっぽいしw 力なき正義は無力、正義なき力は暴力、ってことね。昔から思うが、大鎌の武器としての優位性がわからん。背中を切れるくらいか?

第10話
「なぜそこで愛!?」というマムのツッコミの内容と間と表情と声色に爆笑www 最近で一番ワラタ! 小川さん、忍者だったのwww バトル自体は至って真剣&熱いんだけど、製作が、途中途中で笑わしてくる(少なくとも小川さんはわざとでしょ)。 なんか、皆が、口ではスケール大きなこと言いつつ、本心では、ごくごく個人(利己)的な理由で戦っている感じ。その辺が2期の主題? 死ぬまでに言ってみたい台詞10「活動限界は2分40秒になります!」w 未来はリフレクタービットを使うのかw

第11話
クリスの銃口、菱形って、バロックワークスのMr.7じゃないんだからw ホワイトベースが、ア・バオア・クーに突っ込むシーンを思い出した、ある意味白兵戦やしw 調の移動手段、ゲドラフ(Vガンダム)やしw

第12話
やっぱ月を止めるためには、元気玉システムくらい使わんとねw そう、クリスにはまだ帰れる場所があるんだ。こんな嬉しいことはないよね?w もうこうなると、切歌と調のシンフォギア(の背中から生える蜘蛛の足みたいなやつ)も、ガンダムヴァサーゴ(X)にしか見えないな……。やっぱり、フィーネとウェル博士では、悪役としての格が違う。

第13話
まさかの、マムがウィッチ(ストパン)に(笑) やはり、〆は小川さんw なぜ、潜水艦にパラシュートが装備されてんねん(笑) ナイス、ロケットパンチっす♪ ラスト、未来が駆けつけるシーン、やたら良い腕の振りしてるのは元陸上部設定活かしてるんだろうけど、この土壇場でそこにこだわるんかい(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

66.7 3 デュエットアニメランキング3位
アナと雪の女王(アニメ映画)

2014年3月14日
★★★★☆ 3.9 (400)
2277人が棚に入れました
運命に引き裂かれた王家の美しい姉妹、エルサとアナ──触れるものを凍らせる“秘密の力"を持つ姉エルサはその力を制御できず、真夏の王国を凍てつく冬の世界に変えてしまう。妹のアナは、逃亡した姉と王国を救うため、山男のクリストフとその相棒のトナカイのスヴェン、“夏に憧れる雪だるま"のオラフと共に雪山の奥深くへと旅に出る。アナの思いは凍った世界を溶かすことができるのか? すべての鍵を握るのは、“真実の愛"…。

声優・キャラクター
イディナ・メンゼル、クリステン・ベル、ジョシュ・ギャッド、サンティノ・フォンタナ、ジョナサン・グロフ
ネタバレ

NANA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

人気が出たから好きなわけではないです。低評価の人にありがちな誤解。

2016.12.23加筆

好き嫌いは人それぞれなので個人の評価をどうこう言うつもりはないですが、アナ雪は単純なストーリーなのに意外と理解されていないと思うことがあります。
批評するなら最低限以下のことは理解しておいて欲しいです。(伝わらないから駄目と言うのも評価のうちですが)

1.姉妹愛の物語
2.主人公はアナ
3.エルサの魔法を解いたのもアナ

{netabare}レリゴーがヒットし過ぎたせいか、そこに社会的な意義を見出そうとする人が多く、女性の自立だとか、マイノリティーからの脱却とかさらにはレズビアンまでorz。考察するのは自由ですが、間違った視点に拘っていると、メインのテーマが見えなくなってしまいます。この映画は最初から最後まで『姉妹愛』がテーマです。男女の恋愛でもなく姉妹愛。単純なテーマのようで、とても深い話だと思います。ディズニーで『真実の愛』とか言っちゃうと「王子様からのキスね!」と安易に考えてしまいがちですが、この作品は既成観念を覆しました。それは姉妹だからということではなくて、愛は求めるものではなく与えるものであるというメッセージを物語中に込めたのてす。
物語の前半では、愛情に飢えたアナがそれを求め、でも大好きな姉には受け入れて貰えず(舞踏会のシーン)、代わりに会ったばかりのハンスに愛情を求めます。自分が幸せになりたかったから。(自己愛)でも、終盤のエルサが殺されそうになるシーンでは、自らの命を投げ打って彼女を助けます。(無償の愛)例え姉が自分を見てくれなくても、自分の命や幸せよりも姉を守りたかった。見返りを求めず、エルサを守ったその姿こそ真実の愛でした。魔法を解いたのは、エルサではなくアナ自身です。
あえて男女の恋愛を選ばなかったのは、普遍的なものとして愛を描くためだと思います。(恋愛と愛は似ているようで大きく異なるので、男女だとこの違いが見えにくい気はします。)
{/netabare}

4.ハンスは心を映す鏡(説)
5.オラフは姉妹の幼い頃の思い出

{netabare}アナ雪はスタッフが皆でアイデアを出し合って、そこから不要なものを削ぎ落とし出来上がった作品だそうです。物語に深みがない?私は細部までよく練られた作品だと思っています。
意味のない描写がほとんどないのです。大半の描写は姉妹の関係に繋がります。

ハンスとの恋愛も姉妹の関係に繋がる話です。アナはエルサと仲良くしたいのにそれが叶わず愛情に飢えていた。エルサの代わりに自分を愛してくれる存在を求めたのです。だからハンスとは最初から本当の愛ではなかった。
ハンスとのやり取りは一見ただのラブコメに見えますが、ハンスが鏡の役割だと考えると、アナの孤独や積年の思いが見えてきます。

オラフは姉妹の幼い頃の思い出です。そして、それを作ったエルサの思いがオラフに宿っていると考えると、オラフがアナを大好きなのも、夏に憧れているのも納得がいきます。
オラフは言います。「愛とは自分より相手のためを思うこと。」その台詞はまさにこの物語のテーマであり、彼がただの愛玩キャラクターでないことが分かります。

トロールの歌も、一見アナとクリストフの歌に見えますが、実際はアナとエルサの関係を示唆する歌になっています。(アナの表情を見ていると、トロールの言葉に真剣に聞き入っているのが分かります)

ラブコメがないわけではないですが、メインテーマではないので。ラブコメを期待していた層(若年層が多い?)は姉妹愛の結末にガッカリしたようです。
一応ラストはディズニーらしいラブコメハッピーエンドでしたが、アナ自身はまだ恋愛のことよく分かっていなさそうです。クリストフのことは好きだと思いますが、これからかな。まあ、彼が誠実な人なので、アナを大事にしてくれるでしょう。

男キャラが活躍してないと不満に思う人もいるようです。
キスしてお姫様を助けた方が格好良かったでしょうか?見せ場がないからつまらない?

でも、アナのために吹雪の中駆け付けたクリストフは勇敢だったし、抱き合う姉妹をそっと見守り心から喜んでいた姿はとても誠実に見えました。
{/netabare}



以下は2016.06.19のレビュー内容

アナ雪は人気が出過ぎた反動か、過度に拒絶反応を示す人も多く、従来のディズニーアニメではありえないほど叩かれていたと思います。
否定派の人は、歌が良いだけでストーリーがスカスカだとか、ブームに乗せられてるだけだとか、言いたい放題で自分の考えが全てみたいな論調ですが、それこそブームに踊らされてニュートラルな見方が出来なくなっているのではないでしょうか?

好みは人それぞれなので、この作品が肌に合わないと言うなら納得しますが、こんなに持ち上げられているのはおかしい、○○の方が面白いのに!という論点でのレビューは意味がないと思います。

私は、アナ雪はブームになる前にCMでエルサが歌うシーンを見て、このシーンが観たい!という思いで劇場に足を運びました。実際、そのシーンだけでも観に行く価値はあると思っています。なので、歌が大きな魅力であることは否定しませんが、それだけではありません。ストーリー含めて予想以上に良かったので、生まれて初めてリピートしてしまいました。近くの劇場で3D上映がなかったことだけが悔やまれます。

というわけで、今更のアナ雪レビューです。
書きたいことが沢山ありすぎて、上手くまとめられそうにないので箇条書きで。
尚、今更ネタバレ気にすることもない気がしますが、長いので所々ネタバレタグを付けました。



1.主人公はアナかエルサか?

レリゴーのイメージが強いのと、序盤は自分の力に苦悩するエルサに共感しやすいので勘違いされがちですが、『アナと雪の女王』なんですよね。主人公はアナの方です。

{netabare}エルサだけに感情移入してアナを見ると、何も知らないくせに!と腹が立つでしょうし、ただの自分本位な尻軽女にしか見えないかもしれません。
主人公はこうあるべき!みたいな理想が強い人ほどアナというキャラクターを受け付けないのかもしれませんが、アナの心情を理解しないと物語の真意は汲み取れないと思います。

私はわりと駄目な子の行動を追うのが好きなのですが、何故彼女が間違ってしまったのか?を考えながら物語を眺めると色々なことが見えてきたりします。すごくリアルなんですよね。(ファンタジーなのにリアルはおかしいと言われるかもしれませんが)心の動きにリアリティを感じました。もちろん、私自身同じ経験をしたわけではないので、実際にそうなのかはわかりません。でも、十二分に心に響くものがありました。

アナ雪はアナに共感出来るかどうかで評価が変わってくると思います。ストーリー自体は単純な作りなので(むしろいらないものを省けるだけ省いて重要な要素だけ残した)、入り組んだ難解なストーリーを好む人には物足りないかもしれません。
あと、歌もストーリーの一部であり、キャラクターの心情や物語の真意が隠されていたりするので、そこを見逃してしまうと肝心なものが見えなくなってしまうと思います。(日本語訳は若干誤解されやすい表現になっています)
この作品はキャラクターの心情の掘り下げと演出が素晴らしいので、物語の表面だけでなくキャラクターの心情をしっかり追って見て欲しいと思います。
{/netabare}


2.『ありのままで』の意味するところ

日本語版の歌詞がポジティブで希望に満ちたイメージを持っているせいか、マイノリティの自立とか抑圧からの解放みたいなニュアンスで解釈する人が多い気がします。確かに、あの時のエルサにはそういう思いもあると思うので決して間違いではないでしょうし、私自身もエルサの悲しみ苦しみには共感しました。
でも、

{netabare}原語の方はもっと投げ遣りな歌詞で、最後の扉の演出が示唆するように、引き篭もってしまっただけなんですよね。エルサ自身はありのままに生きる!と思っていても、結局は現実(社会)から逃げているだけ。(あくまでも物語の意図として)本当の幸せはそこにはない。エルサ自身が乗り越えていかなければならない壁なんです。
{/netabare}


3.何故アナは間違ってしまったのか

アナはディズニー主人公らしく明るく元気な性格なので、心に抱える闇の部分が分かりにくいかもしれません。

{netabare}仲の良かった姉に突然避けられ、閉ざされた城の中で13年間。両親は姉に掛かりっきりだったでしょうし、話し相手もいなかったように思います。リアルに考えたら、もっと暗く歪んだ性格になってもおかしくありません。流石にそこまで鬱々した物語にはしませんでしたが。
アナはエルサが何故自分を避けているかも知らないんです。でも、幼い頃優しかった姉のことをずっと思っていました。(この心の闇は相当深いはずです。)

そんなある日両親が不慮の事故で亡くなり(この辺はかなり端折られています)、姉と二人きり。でも、相変わらず姉は引き篭もっていて…

戴冠式の日、久しぶりに城の門が開き、アナは希望に胸を躍らせます。恋に恋する乙女にも見えますし、エルサの苦悩を知らない能天気な妹に見えるかもしれません。
この映画では所々で扉の演出が効果的に使われています。エルサが心を閉ざす演出だったり、鬱屈した日々の終わりを告げる演出だったり。そこにも注目して欲しいところ。

この時は、アナは一人ぼっちの日々が終わると信じていたんですよね。また姉と一緒に暮らせると。でも、久しぶりに姉と交わした会話で彼女の期待は打ち砕かれました。(ここも日本語訳は若干伝わりにくいです)
エルサはアナの結婚を反対しました。当然です。でも、アナから見れば、姉には避けられるし結婚には反対される、自分が孤独から抜け出す道も閉ざされてしまう。挙句の果てに出て行けと言われる。アナにはエルサが自分を拒絶する本当の理由も分かりません。アナは姉に受け入れて貰えない悲しみと失意のまま広間を飛び出します。本当は姉と一緒にいたいだけなのに。

そこに現れたのがハンスです。ハンスとのデュエットシーンや後の台詞でも分かりますが、アナは愛情に飢えていました。姉と仲良くしたいのに受け入れてもらえない。そして、戴冠式が終わればまた一人ぼっちになってしまう。そんなのは嫌だと。だからハンスに愛情を求めたのだと思います。ハンスもアナと似たような境遇の持ち主でした。互いに傷を舐め合う相手として意気投合したのだと思います。(実際はこの時点でハンスには腹積りがあったようです)

アナの選択は浅はかですが、彼女の心情を思うと同情せずにはいられません。ハンスとの結婚については作中でも散々否定的に描かれていました。(それでも期待していた人は多いようですが)
{/netabare}


4.ハンスの役割と心変わり

以前どこかのサイトで、ハンスは心を映し出す鏡としての役割があるという考察を読みました。

{netabare}デュエットシーンはまさにそれですよね。姉と仲良くしたいのに自分を見てくれない。誰かに愛されたい。寂しい二つの心は瓜二つ。ハンスの存在はアナの寂しい心そのものを映し出していました。

一方では一人のキャラクターとしてのハンスの心情が分かり辛かったというのはあります。本人の台詞から察すると、最初から王位に就きたくてアナに近付いたようです。具体策はないものの、いつかエルサから王位継承権を奪おうと機を伺うつもりだったのだと思います。
エルサが城を出た後、アナの代わりに城を守っていました。この時の彼はアナの伴侶として国を守るつもりでいたと思います。(彼にとっても利害一致しているので)人々を守ろうとする彼の姿は誠実で、家臣達も信頼のおける人物だと思ったことでしょう。
でも、エルサを確保し、凍り付きかけたアナが戻って来た時に転機が訪れました。家臣に「もしもアナ王女に何かあったらあなただけが頼りだ」と言われ、ハンスの心に悪魔が宿ります。
ハンスが王位を得るためにアナはそこまで邪魔ではなかったと思いますが、エルサがいる限りハンスの思惑通りに事を進めるのは難しそうです。エルサを殺すにしても、アナにその事実を知られるわけにはいきません。姉妹のどちらか一人を殺すよりも、二人とも死んでもらう方が確実ですし、アナが死に掛けているこの機を逃すまいと思ったのでしょう。
{/netabare}


5.オラフは良キャラか?

否定派の中でもオラフだけは良キャラだと言う人がいます。マスコット的な場を和ますためのキャラと言うこと?でも、私はもっと重要な意味を持つキャラクターだと思っています。

{netabare}オラフは幼い頃の仲良し姉妹の象徴であり、エルサの心そのものだと思います。「ぎゅっと抱き締めて!」と言ったのも、夏に憧れているのも、アナが大好きなのも、エルサ自身が作ったものだからと思うと見方が変わってきませんか?
{/netabare}


6.愛か恋か

以前、別件で考察したことがあるのですが、恋愛は自己愛に近いものだと思います。相手への欲求(相手から愛されたい)を満たすことが最大の目的になっている。それに対して、愛は与えるもの。(無償の愛)

{netabare}オラフが言うように、「愛とは自分より相手のためを思うこと。」簡単なようでいて難しいことです。
恋愛も美しいのですが、より尊いのが愛だと思っています。そして、愛というのは性別や年齢関係なく誰にでも向けられるものです。

物語の前半アナはずっと姉の愛情が欲しくて、でもそれが叶わず寂しさを埋めるためにハンスに愛情を求めます。(自己愛)でも、やっぱり城を飛び出した姉が放っておけなくて追い掛けます。山を登りながら、「言ってくれれば良かったのに。本当嫌になっちゃう。」と苦笑いします。愚痴のような台詞ですが、自分の行為が姉を追い詰めてしまったこと、そして一人でずっと苦しんでいた姉の辛さを知り、もっと早く教えてくれれば一緒に問題を解決出来たかもしれないのにという後悔の念を感じました。
人々はエルサの力を怖れますが、アナだけは違いました。怖れるものは何もない。だって姉なのだから。エルサの力になりたい、また一緒に仲良く暮らしたいという思いに突き動かされて彼女の後を追います。
でも、アナが思っていた以上に事態は深刻で、エルサの力を止めることは出来ませんでした。

傷付き城に戻ったアナはハンスにまで裏切られ、自分の考えが甘かったことを思い知らされます。彼の愛は真実の愛などではなかった。
「愛が何なのかもわからないのに。」とつぶやくアナにオラフが言います。「愛とは自分より相手のためを思うこと。」それは溶けても良いからアナのそばにいたいと言うオラフの行動であり、アナの望みを優先してハンスのところに行かせたクリストフの選択でした。
仮に、ハンスとキスしたとしてもアナは助からなかったでしょう。アナ自身の中にハンスへの愛がないのだから。

アナは死の瀬戸際で姉の危機を知り、自分の命と姉を天秤にかけます。それまで自己愛でしかなかったアナがエルサのために自分の身を捧げた、その行為こそが真実の愛であり、自らを救う結果となりました。(勘違いしている人もいるようですが、エルサの魔法を解いたのはアナ自身の行動です。)
たとえエルサが振り向いてくれなくても彼女を守りたい。エルサのことが大好きだから。その思いはとても尊く見えました。
{/netabare}


7.王子役不在

ここまでの考察で分かると思いますが、この作品は姉妹愛がテーマになっています。男女の恋愛ではありません。(ましてや同性愛とか論外)

{netabare}一応恋の話もありますが、ハンスとの恋は姉への欲求が歪んだものでした。
この作品ではアナが従来の王子のような役回りをしています。白馬に跨りエルサのところに向かうアナはまるで王子のように勇敢でした。
{/netabare}


8.クリストフは損な役回りなのか

{netabare}終盤の城のシーン、クリストフはアナのために危険を顧みず駆け付けたのに、美味しい場面は姉妹に持っていかれてしまいました。従来のディズニーアニメならここは二人のキスでハッピーエンドの場面かもしれません。でも、この物語はそれでは駄目なのでしょう。アナ自身の愛の変化(自己愛→無償の愛)がキーになっていますから。

クリストフは抱き合う姉妹を見て一瞬困ったように笑みを向けます。でも、アナのことを思うからこそ心から喜んでいたと思います。美味しいところで活躍出来なくても、彼の誠実さはしっかり描かれていますし、キャラクターの格好良さは華々しいシーンがあったかどうかだけで決まるものではないと思います。クリストフはとても勇敢で格好良かったと思います。

ラストのキスは彼にとってはご褒美でしょうか。いつものディズニーっぽさの演出(大団円)だと思います。
でも、アナはまだ恋愛についてはよく分かっていないんじゃないかと思ったりもします。好意は持っていると思いますが。ても、クリストフが誠実な人なので上手くリードしてくれることでしょう。
{/netabare}


9.トロールの歌

トロールの歌もクリストフとアナではなくて、物語的にはアナとエルサに掛かっていました。

{netabare}孤独に暮らしているのは愛されたいから、とか、怯えていると道見失う、でも愛さえあれば最高の道選べる。誰もが完璧じゃない。それを補うために必要なのが真実の愛だと。アナの表情をよく見ていると、この歌の持つ意味が分かります。
{/netabare}


10.余談

一時期のテレビでの持ち上げっぷりには流石に私もうんざりしていました。それこそ人気作に便乗して視聴率を取りたいだけ。面白くもない芸人のネタもうんざり。作品に対するリスペクトなんて一切感じられませんでした。

それはともかく、アナ雪は良くも悪くも色々な方面に影響を与えました。アニメにもアナ雪の影響は波及しています。実は私の一押しアニメの『レディジュエルペット』がアナ雪精神を踏襲しています。演出も似た部分があり(おそらく意図的)、私自身最初は嫌悪感を抱いたのですが、いつの間にかのめり込んでいました。アナ雪の愛の考え方を踏まえつつその遥か先へ行ってしまった印象です。アナ雪ではあまり描かれなかった男女の愛はもちろん、様々な形の愛がこれでもかと描かれていたので、アナ雪絶賛する自分がはまるのは当然の結果かも。是非こちらも観て欲しいです。(ステマ失礼しました)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

True Love is ...

2D字幕版で観ました。
予想外に良かったです!素晴らしい!すっごい泣いてしまったよ!
いや、泣いたっていってもアレだよ?涙がぼろぼろこぼれただけだから!!!

宣伝などでもお分かりになる通り本作ではキャラクターがよく動き、よく歌います。
走ったり、跳んだり!顔の表情だけを観ていても目が追いつきません。
非常に立体的な映像です。奥行きがあり、遠近感がはっきりと表れています。
まるで実際にアニメーションの世界の中にカメラを持っていって撮ってきたもののように思えます。

映像美で言えば短編映画を3Dで観たら声が出るくらい感動したんじゃないかなと思います。
もちろん本編も良かったのだけれどこっちもこっちで虚を突かれます。

歌はとにかくすごい!実際にミュージカルを観ているような気さえしてきます。
台詞からちょっとずつ歌に入っていく感じが上手で、台詞を言うように歌を歌い、歌うように高らかに台詞を言う。
そんな演技の良さが全面にスクリーンいっぱいに広がっています。
どうしてもこればかりは素晴らしいの一言に尽きてしまうのが歯がゆい!実際に観てほしい!

ストーリーの方もよく考えられています。骨組みがしっかりしていて文句の付けどころがありません。
安易でなく、逃げもなく、堂々たる出来でした。ラストに向かえば向かうほどそれがより実感できます。

この作品は歌がたくさん挿入されているせいか、僕は観ていて時間感覚を失いましたw
今ストーリーのどの辺だろうとか、あとどんくらいだろうなど思いつかないほどにこの世界に夢中でした。
でも決して時間が早く経つわけでもないのです。たった100分なのにすごおく引き伸ばされた時間の瓶の中にいたようでした。
それが僕は不思議でした(笑)

{netabare}

物語はとても良い出来でした。それは映像にもはっきりと見てとれました。
雪山に入ったアナとクリストフ、スヴェン、オラフの息が白くありませんでした。
町の人間たちは息が白いのです。彼らは雪山に登っても白いままです。

姉妹の決別を視覚的に、または比喩的にも示したのはエルサが川を渡ったところでした。
これが今回の物語の、非現実への「入り口」となりました。
アリスは穴へ落ちて薬を飲みました。千尋はトンネルを抜けました。漫画でのナウシカは心の中の風景をそれとしました。
今回の「入り口」は地を隔てる川でした。そこを越えると山は言わば、エルサの心の中なのです。
ここはエルサの思い通りになる世界です。
空中に階段を作ることも、雪だるまが動くことも、雪の巨人が人を襲うことが起こっても不思議ではありません。
そして正式な招待を受けることができたのは、アナ、クリストフ、スヴェン、オラフの4人です。
エルサにコミットできるのは初めからこの4人だけだったのです。
他の人たちの息が白く、彼らの息が白くなかったのはそこをはっきりとさせるためにあったと思います。

では「出口」は?
出口の無い物語ほど悲惨なものはありません。救いがないし、無意味だ。
あえて言うならば「True Love」です。

エルサがアナと別れ、山に城を築く際に求めたのは
"No right, no wrong, no rules for me, I'm free!"
「善悪なんて私にとっては意味を持たない。私は自由なんだから。」意訳ですがこういうことでした。
こどもの頃はそれをアナと遊びにも使っていた魔法がそのときでさえその制御することのできませんでした。
その力は守りたいものまで意志にそぐわず傷つけてしまいました。
そういった自責の念はなぜか城の内部から内側に向かって生えるつららにも見られました。
こうした経緯から、また「王女」でありながら民衆に恐れられ挙句の果てに「モンスター」と罵られたエルサは
自分の力が、また同時に自分の存在すらそれらに板挟みにされ分からなくなってしまいました。
しかし、それを救ったのが「True Love」でした。
ひとりの人から愛し愛され、そして支配できるようになった魔法の力は人々に笑顔を与えました。
善悪なんて関係ない?違うわよ、エルサ。あなただってみんなと同じように愛される権利を持っているの。
だからもう大丈夫。あなたは大丈夫よ。

素晴らしい愛の形です。True Loveなんて良い響きでしょう(笑)
そしてひとつの物語としても丁寧に作り上げた本作は評価に値します。


このお話はアンデルセンの『雪の女王~七つのお話からできている物語~』をモデルにしたものらしいですね。
タイトルに少し注目したいです。
本場アメリカでは『Frozen』。こちらはマクロな視点で付けられたのではないかと思います。
大地のことも言えるし、エルサにも関わっているし、包括的です。
日本では『アナと雪の女王』でした。
これはただ単に”雪の女王”という言葉を入れたかったのでしょうか。
僕はアナの1人主人公として分かりやすくはっきりとアナとエルサを対比させ、分けていたように思えます。
物語の一部の構成から、そしてタイトルに名前を出すことから
ブロンドのエルサより、赤毛でそばかすのついた活発なアナに感情移入させることが狙いでしょう。
しかし実際映画を観てみると、どちらのキャラも非常によく立っていましたし、それぞれに物語がありました。
僕はこの映画の二人の主人公で同時進行していく面白さを評価したいです。
決してアナがエルサを助けにいくという一元的で平面な構造ではなかったと僕は思います。

{/netabare}

アニメなんてのはそのほとんどが泡のようなものだと僕は思っています。
自分の体の中で何処と言うには探れなければ、元を辿ることもできないような場所から生まれては消えていく。
僕は自分の視聴形態をその連続に例えることができます。
しかし、湧き出てくる泡の中に、稀に、ほんの一部だけが形を崩さずに自分の中に残ります。
それは靴の中に入った石ころのように気持ちを落ち着かせないこともあれば、
急になにかを思い出したかのようにせわしなく僕のドアを叩くこともあります。
僕はそんなふうにして残った泡を長い時間をかけてゆっくりと眺めます。
近くから見たり、遠くから見たり、いろんな角度からも見てみる。座って見ることもあれば、立って見ることもあります。
急な呼び出しにも雑な返答はせずに落ち着いて応えます。
そうしているとだんだんと見えてくるものがあります。
不確かではあるけれど鍵を手にしたという実感が生まれます。すると泡から薄っすらと白く光る糸が見えるようになります。
僕はそれを繭から糸を引くのと似た要領で優しく優しく引いていきます。切れないように、決してほどき過ぎないように。
そうやって僕はたくさんの物語と関わっているつもりです。まだ完全にほどかれたものはないけれど。

それとは逆に本作のような巨人が山に大槍を突き刺すようなインパクトを持ち、
ファンタジーの可能性を限りないものにしてくれる、極めて単純な感動と希望のようなものを与えてくれる作品です。
音、映像など感覚的なものに結び付き焼きついた記憶は生きるための熱源の一部となり、
自分がすり減ってしまった際には少しの元気とわずかばかりの勇気を与えてくれます。

「俗的かい?酔狂かい?いいや、違うね。これはひとつの作品との極個人的な尊い繋がりなのさ。」

本作は本当に素晴らしい作品でありました。ぜひ一度観てほしいです!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

歴代史上最大ヒットするわけだ、全世界がコレを待っていた~そして古典の中に織り込む『Wヒロイン&Wヴィラン』という新たな挑戦の意欲作でもある

生まれつき雪や氷を作り出す事が出来る魔法を身に着けていたアレンデール王国の王女エルサ
しかし上手く魔法をコントロール出来なかった彼女を不憫に思った両親は彼女を人目から隠すように育ててきた
一方、好奇心旺盛で破天荒な妹のアナは幼い頃から閉ざされきっていた城の門や自分と顔も合わせようとしない姉との生活に退屈し、外の世界へ憧れを抱いていた
やがてエルサは成人し、女王となるための戴冠式の日を迎えたがアナの軽はずみな行動から言い争いになった矢先、力を抑えきれずに魔法を暴発させてしまう
秘密だった魔法を知られてパニックに陥ったエルサは王国を捨てノースマウンテンに作り上げた氷の城に引き篭もるのだが、エルサの魔法の影響で夏季であったはずのアレンデール王国全体が極寒の世界となってしまった
エルサを追い詰める原因を作ったアナは責任を感じ、姉との“仲直り”を望み独り身で旅立つ・・・


まず昨今のディズニー映画・・・というかディズニー作品とピクサー作品で作風が2極化してるようにオイラは感じてます
インパクトあるキャラクターを重視して物語自体は比較的子供向け、寓話的な構成が目立ち奥底に抱える「アニメタ魂を隠し切れないピクサー」
(あくまでオイラの主観です、『トイ・ストーリー』のようにシリーズ化してよりキャラを掘り下げに入る場合もあります)
主人公に強過ぎる個性を求めず、感応的、情緒的、ロマンティシズムある物語を重視する「あくまで映画屋なディズニー」
『ニモ』にしろ『カーズ』にしろ、キャラは立ってるけど話しはダルいんですわ、正直
今作はディズニー制作ということで例の通り後者、キャラよりお話が先に立った作品だと感じてます


アンデルセンの童話『雪の女王』をベースとしながらもカイやゲルダが主人公ではありません
独自のキャラクター、全く新しい解釈、21世紀の今日らしいストーリーの中に力強いメッセージの作品に仕上がっており、やはりディズニーというチームはこういった元ネタをアレンジしていくのが上手いんだな!と再確認


実際視聴してみるとエルサが氷の城に引き篭もった事で大寒波に襲われるアレンデール王国の様はなんか「天岩戸伝説」っぽい
ハンスに初めて会った時のアナのたどたどしい喋りと後退りは隠し事をする「トイ・ストーリーのウッディ」に見えなくもない
アナとハンスがパーティーの夜に語り合う中、船のマストの向こうに見える二人の影はどことなく「ミッシェル・オスロ監督作品」に思えたのはオイラだけ?
クライマックスはどう見ても『ポケットモンスター ミュウツーの逆襲』ですね!わかります!


いえいえ;
この作品をコケにしたいわけでなく、いい意味で既視感のあるお話と映像だったな、と
よくもまあこれらと『雪の女王』を結合したと、オイラはその辺り心の底から拍手を送りたいのです


歴代作品と比較すると毒々しさはかなり薄めで、そういった部分は昨年の『シュガーラッシュ』の方が風刺が効いていましたね
ディズニー作品に悪役の醸し出すオドロオドロしさや狂気染みた冒険のスリルを求める方には少しパンチが弱めな作品と言えます
伊集院光が毒舌で批評したように、ハッキリと好みは分かれます
ちなみにオイラは泣きませんでした


今作やはり一番讃えたいのは音楽、そして歌
もうホント、なんで今の今まで歌わなかったのか!?
ディズニーといえばやはりミュージカルなのです
2013年夏に主題歌が公開された時点から今作がミュージカル映画になると察していたオイラにとっては日本公開までの間そのハードルは上がる一方・・・
しかし、本編を見終えてみてオイラの想定を遥かに超越した圧倒的ネ申曲達のラッシュ!
途切れない!!歌が途切れないんですよ!!!
音楽に5.0評価あげてますが気持ち的には7.0ぐらいあげてやりたいんです!
「Let it go」だと?
今作の最大の見どころはどう考えても
「Na~na~na~heyana♪
Hahiyaha naha~♪
Naheya heya na~yanuwa~♪
Hanahe yunuwana~♪」
だろーがぁ(@д@


お話重視でキャラ立ってないというわけでもなく、今作でキャラクター性成分を補っているのがエルサに命を与えられた雪だるま、オラフ
彼の今作への貢献度は大き過ぎます
彼の存在で適度にコミカルな場面展開が計られ、鑑賞者(特に子供)を飽きさせない工夫がなされています


各所で話題になっているのが「原語で観るべきか?」「吹き替えで観るべきか?」
これに関しては甲乙付け難い、つまりどっちでもいいと思います
特に既に監督自身が賞賛している様にアナの吹き替えを担当した神田沙也加が素晴らしい
が、オイラとしては何よりも褒め称えたいのが前述したオラフを担当したピエール瀧でしょう、面白いw面白すぎるw
松たか子ももちろん悪くない
が、演技は別として歌声となるとやはり本家ブロードウェイミュージカルで活躍していたイディナ・メンゼルの足元には遠く及ばない
ってことで歌を楽しむつもりなら原語で、そこに拘らなければ吹き替えで、という選択をオススメしたいです
(まあMay.Jの“アレ”はいらんかったと思うが・・・)
ああそれと、「雪だるま作ぅろ~♪」は諸星すみれちゃんですねb
【すみれちゃんマジ天使】


ちなみに公開当初「2D吹き替え」「2D字幕」「3D字幕」という3つの選択肢しか無くなぜか「3D吹き替え」だけが後出しで約1ヶ月半ほど遅れて公開されました
よくわからんがこれが新しい商法?らしい
上映館数や1日の上映本数が東京ですら1/3になるというかなりレアな限定公開です、観れたアナタはラッキー
「3Dで観る価値は?」と聞かれたら「同時上映の『ミッキーのミニー救出大作戦』の面白さが全然違うよ」と真顔で答えます


昔ながらの“ミュージカル”に回帰しつつも、ディズニー史上初の“Wヒロイン”という新たな試みに挑んだ今作
流石、アナもエルサも両方魅力的ですb
しかし今作、これもディズニー初じゃないかと思われる“Wヴィラン”作品でもあったんですよね
そう、今作には悪役が2人おるんです
問題はこれ、試みとしては面白かったんですが正直一切何の含みも持たせていない所謂「超展開」でして・・・
昨今のディズニーは如何にもソレっぽい悪役を配することをせず、黒幕をサプライズ的に隠す傾向にあるんですが、、、やっぱ超展開は映画としてやっちゃダメよね・・・;

投稿 : 2024/05/04
♥ : 49

71.8 4 デュエットアニメランキング4位
ご注文はうさぎですか?? ~Sing For You~(OVA)

2019年9月26日
★★★★☆ 3.9 (83)
409人が棚に入れました
音楽会のソロパートに選ばれたチノ。特訓をお願いされたリゼは、人前で歌うことに慣れさせようとカラオケ大会を開催しますが、チノの練習というよりは、みんなで盛り上がってしまいます。緊張したチノは当日ちゃんと歌えるのでしょうか──!?

声優・キャラクター
佐倉綾音、水瀬いのり、種田梨沙、佐藤聡美、内田真礼、徳井青空、村川梨衣、早見沙織、清川元夢、速水奨、水樹奈々

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

"歌姫爆誕"…ん! コマメ隊って!?

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ2期までとOVA〜Dear My Sister〜は視聴済です。
2020年には3期の放送が予定されているので、その前に視聴しておこうと思い現在に至っています。


音楽会のソロパートに選ばれたチノ。
特訓をお願いされたリゼは、
人前で歌うことに慣れさせようとカラオケ大会を開催しますが、
チノの練習というよりは、みんなで盛り上がってしまいます。
緊張したチノは当日ちゃんと歌えるのでしょうか…!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

相変わらずの出来栄えに思わず見惚れてしまいました。
とにかくキャラを可愛らしくみせることに特化しているのがこちらにも伝わってきます。
ごちうさの人気を不動にする上では絶対に欠かせませんし、妥協できない点ですからね…
だから本作も気合いが入っていたと思います。

でもこの作品は可愛いだけのアニメではありません。
所々に笑いのネタが仕込まれているんです。
今回私がツボったのは「コマメ隊」でしたけれど…^^;

気心しれた仲間内でアニソンを歌いにカラオケに行くのはアニメの視聴と同じくらい好きですが、
大勢の人の前で歌うのはやっぱり緊張すると思います。
まぁ、わたしなら速攻で辞退するでしょうね。
星の数ほどいる私より歌の上手い人にやって貰った方が間違いなく良い結果に繋がるので…

そして今回はキャラ萌えだけじゃなく、歌でもしっかり魅せてくれるのが本作の特徴だと思います。
個人的に感慨深いな~と思ったのが、この作品の主題歌でした。
「銀のスプーン 〜Blend of Memory〜」という曲なのですが、歌い手が サキ(奈々姫)とチノ(いのりん)なんですよ。
いのりんが熱狂的な奈々姫のファンであるのは周知の事実で、これまでもシンフォギアなどでもお二人は共演されていますが、同じ場所で同じ歌を一緒に歌う機会って、きっと滅多に無いと思うんです。
お二人ともプロなので、仕事に私情は挟まないと思いますが、いのりんにとってはきっと嬉しい出来事だったと思うんですよね。
こういう接点を大切にしたいと思うのは、きっと私だけじゃないと思います。

それとここまで視聴を続けてくると、推しキャラが不在…というよりも、みんな推したいという気持ちになってくるのは私だけでしょうか。
1期の頃はココア1点推しでしたが、2期でシャロが、OVAでリゼの株が跳ね上がりました。
そして本作では、千夜の立ち位置と立ち振る舞いが抜群なんですよね。
ココアやチノについては、言うまでもありません。
もうこうなると誰を推しているかが分からなくなるんです。

昨年、チノ、ココア、リゼ、シャロ、千夜のCafe Styleスケールフィギュアが発売されましたが、見ているとフルコンプしたくなる欲求が半端無いんですよね。
リゼ、シャロ、千夜の出来は相当良い部類だと思いますし…
資金がそこまで潤沢じゃないので手は出せませんけれど…^^;

そういえば、本作には公式サイトがあるんですが、そこにはキャラ紹介欄がバッサリ削られているんです。
キャラ紹介欄が無い公式サイトって、これまで見たことが無いと思うですけど…
このOVAに辿り着く人は、キャラのことなど知っていて当然という感じなんでしょうか?
まぁ、キャラの事は適度に分かっているので紹介欄があっても私は見ないでしょうけれど。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は、「銀のスプーン 〜Blend of Memory〜」
挿入歌は、チマメ隊と杉並児童合唱団による「木もれび青春譜」
イメージソングは、Petit Rabbit's with beansによる「しんがーそんぐぱやぽやメロディー」

全1話のOVAでした。30分しか無いのでサクッと視聴できる作品です。
3期の視聴に弾みを付けてくれる作品だと思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

ジョガマヤ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作の完全補完。今後(も)ごちうさを見る、読む人におすすめ。

原作の漫画媒体では魅力を表現しきれない歌姫回を自慢の神曲ラッシュで彩り、アニオリ多めで映像化した本作。
私は先行上映で映画館にて見させてもらった。音響が良い。開始時刻からいきなり本編が始まるので驚いた。
涙が止まらなかった。もう以前のチノちゃんではない。「自分から」言い出したのだ。
漫画、アニメ、キャラクターソング含めて一次創作なのだと改めて思い知った。
また、3期「ご注文はうさぎですか?BLOOM」登場するキーパーソン、サキさんことチノちゃんのお母さんに先に触れておくという意味でもあったのだと思う。
実際、DISC GUIDEでも「3期を前提にして作った」とあった。まさしく3期0羽だろう。
1期〜DMSのテーマが「姉妹」であることは周知の事実だろうが、DMSや今作あたりからテーマは「家族」へと移り変わっていく。3期、そしてさらにその先では「家族」が描かれることになる。原作を読んでいれば分かる。
サキさんがチノちゃんに与えたのは何だったのか(その一つはココアさんだと個人的には思う)、そしてそれがチノちゃんにどう影響を与えていくかというのがさらに3期のテーマになる。
死を、別れを(広義には「暗闇」)どう乗り越えるかというのが実はごちうさのテーマであったりする。ただ優しいのではなく、成長して、暗闇に光が差していく過程が興味深いのだ。創発の根源である過去を掘り下げ、動き続ける日常を描き、未来へ歩む。
たんぽぽの意味は考えてみると伏線も回収していたりして、考えていて面白かった。花言葉を調べてみると良い。
また、過去回想シーンのおじいちゃん憑依前のティッピーに注目してみると良い。(これ以上のネタバレは避ける)
劇中歌は今までのキャラクターソングはもちろん、新曲も多くて大変素晴らしかった。音楽への力の入りようは相当のものだ。
もちろんギャグも手が込んでいた。
この作品のイメージソングとして「しんがーそんぐぱやぽやメロディー」があるが、こちらも併せて購入してほしい。今までのテーマ曲をすべて混ぜ合わせたようなとんでもない曲だった。涙がとめどなく溢れ出た。思い出の曲たちへの思いが止まらなくなるのだ。「セカイがカフェになっちゃった!」がごちうさの集大成だとすれば本曲はごちうさソングの集大成だと言えるだろう。
合唱曲の楽譜CDやレコード風CDなど他の部分にも手が込んでいた。

これ以外にも全作に通じて存在する概念があるのだが、それは1期のレビューに書いているので確認してほしい。
※私のツイッターアカウント(@blacktea_zygmy)を見ていただくと他にも感想考察を読むことが出来ます。イベント前後や原作の更新日などはうるさいです。一通り原作を読み終わった方はどうぞ。また、別の記事(https://note.com/fitt_gset/n/n96b63f612f52)でも魅力を紹介しているのでそちらもどうぞ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

シリーズファンムービー。

シリーズはほぼ未見で、話もあんまり知らなかった。実際に見てみたら、ホントにファン向け作品でした。

一応もう一本のOVAは観てました。ココアちゃんの里帰り(?)的なお話だと思うが、そこは面白かったなあ。何でかは割愛するが。

こっちはチノちゃん主役回。なんだけど…どういうわけか、あんまり感じるものがない。殆ど歌唱シーンとドタバタで構成されて、何ていうかこれといったフックが無いのが致命的。ファンムービー姿勢というのがここでは致命的ミスで…絵柄は好物だけど、何かピンと来なかった。

一応TVシリーズも今年中には観てみたい。そのときに感じるものが沢山あったら、嬉しいな。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

78.0 5 デュエットアニメランキング5位
ARIA The CREPUSCOLO(アニメ映画)

2021年3月5日
★★★★★ 4.2 (83)
350人が棚に入れました
ネオ・ヴェネツィアの街が、落ち葉の絨毯で彩られる秋。オレンジぷらねっとで修業の日々を送るアーニャには、気がかりなことがありました。お互いに多忙なこともあり、長い間会えていない先輩のアリスとアテナ。そのせいで元気がないアテナに対し、アリスはなぜか会うのを避けている様子なのです。友達のアイとあずさにも協力してもらい、先輩たちが絶対に会える方法を探す中、アーニャは今の自分だからこそ見える“景色"があることに気づかされるのでした……。

声優・キャラクター
広橋涼、佐藤利奈、茅野愛衣、安野希世乃
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

不器用な先輩と後輩

超ネタバレの可能性があるので、視聴後に読んでくださる方がいいと思います。
この作品はやはり見て感じて貰いたいと思いますし、きっとその方が楽しめるかと。

この作品は凄く楽しみにしてました^ ^
アリア社長大きくなった?
マー社長大きくなってる♪

さて、今回も癒されましたね。
本当に泣きそうになります…家なら泣いてました(❛ᴗ❛人)✧

さて、今回はオレンジプラネットの話
皆さん、やはりお忙しいみたいで中々お会い出来ないご様子。
ですが、何やらアリスちゃんはアテナさんに会いたくないご様子で…
これは…どうやら何か事情がありそうですね。

さて、今回のテーマの1つが「大人」確かに大人になると、見たくない物が見えたり知りたくない物を知る事や時には目を逸らさないといけない事もあります。
今回は魔女の存在ですね。
魔女は存在する…子供達は信じているし夢がある大人になると魔女は存在しない事がわかってしまう…
私達で言う「サンタさん」をイメージすればイメージしやすいかと思います。

確かに言われてみればそうかもしれない。
子供の頃にはキラキラやワクワクが沢山あるけど大人になると子供の頃のキラキラやワクワクが薄れていくし蓋を開ければ仕組みを知ってしまう。

大人になるとつまらない、私は子供の頃に大人になる事にそんな感情は抱く事がなかったから気がつきませんでしたが……そうですね。

でも、それに対するアテナ先輩の{netabare} 変幻自在 {/netabare}の話を聴くと大人になるのもまた素敵なのかもしれない、そう思わせてくれました。
アリスちゃんは素敵な先輩達に恵まれましたね。

他にはアテナ先輩とアリスちゃんの出会いのエピソードであったり本当に素敵でした。
{netabare} 手の平にカンニングペーパーを仕込んで挨拶する姿は可愛らしくも彼女の緊張感や心配を垣間見えるシーンだし、アテナ先輩も緊張感バリバリw
{/netabare}

天才だと呼ばれても天才にも羨む才能が沢山ある。
{netabare} アリスちゃんが、三大妖精には判らないと言っていたけど、アテナ先輩は三大妖精である前に普通の女性なのです。{/netabare}
周りから見た凄いと、自分の考える凄いは違うものです。
アリスちゃんが{netabare} 操舵しかないと言うよに、アテナ先輩が謳だけと言う様に。{/netabare}
周りが見えてるものとは違う。

2人には沢山の共通点もあり似た者同士かもしれません。
だから上手く先輩後輩で居られる。
時には理解者で居られる。
時にぶつかっても分かり合える。

これって素敵な関係だと思います。


そして、アリスちゃんがアテナ先輩に会いに行かない理由にも考えさせられました。
そこで出たアリスちゃん飛び級昇格のアテナ先輩の本当の気持ち。
アリシアさんがアカリちゃんの昇格試験に込めた気持ちは語られましたがアテナ先輩の気持ちは初披露でしたね。

後輩から見たら先輩って応援してくれたり支えてくれる人ってのが大半かな?って思います。
{netabare} でも、後輩を大切にしてくれる人程、巣立ちが寂しいとか試験に落ちても良いかなぁ〜って思ってしまったりもするんだろうなぁ〜って気付かされました。 {/netabare}

でも、やっぱり大切で大好きだから…
{netabare} きっと、最後は合格して欲しいって気持ちが勝つんだ…その時にやっと悩んだ気持ちも無くなり素直な「おめでとう」って言葉が心から出ちゃうんだろうなぁ {/netabare}

お別れは別れじゃなくその人のスタートラインなんだろうなぁ。

アリシアさんの時も泣いたけど、アテナさんのも泣けますね。
ってか、レビュー書きながら思い出し泣きしそうだけど我慢しないとレビューが完成しませんねw

アリスちゃんのアテナ先輩に会わない理由。
これは物語の軸なんで余り深くは書きたくないないのですが…少しだけw

アリスちゃんが感じて居た物って結局の所。
アテナ先輩が先輩として素敵だったからなんですよね…
{netabare} だから自分がその立場に立つとどうしても上手く立ち回れてる気がしないのですよね。
あの時、アテナ先輩はこうしてたなぁ〜とか、アテナ先輩ならもっと上手くいくかなぁーとか…そして、話さなくてもきっと悩みを見抜かれてアドバイスされる…そのアドバイスは喉から手が出る程欲しいアドバイスで聞けば、とんとん拍子で解決してしまうんだ…それが自分はまだまだと言われてる気がして、心配かけてしまうかもしれない…それが怖くも感じます。
{/netabare}

でも、その答えはアリスちゃんが自分で気づく事が出来た。
アリスちゃんの出した答えは素敵なものでした。
{netabare} 何故答えを出せたのか、それは彼女がアテナ先輩から教えてくれた事が沢山、心を満たしているからです。 {/netabare}

人は悩んだ時に答えが中々出せません。
それは目の前にある問題が視界一杯に広がっているからです。
その問題は大きすぎると左右を見ても上下を見ても覆ってしまっているかもしれません。

でも、もしかしたら、先輩、家族、友達、誰かは解りませんが、その人が教えてくれた事が解決の糸口になるかもしれない。
きっと、その人と過ごした掛け替えの時間は楽しかった事や厳しかった事だけではなく、乗り越える為の力になってくれるのかな?
そう感じました

そして…オレンジプラネットの3人の過去。
その時は知らない人だった…歌が上手い他人といつか先輩になる他人…彼女達の後輩で未来を繋ぐ後輩と言う他人。
繋がりが凄く素敵でした♪
この他愛の無い出来事があったから彼女達は出会い目標を見つける事が出来た。

これを世間は狭いと感じる人も居るかもしない。
でも、私はこの奇跡が3人をオレンジプラネットに集めたんだと信じたい。
この奇跡が有ったから彼女達は出会えたのだと。

そしてアカツキさんw
{netabare} あれ?アカツキさん皆んなから暑苦しがらられてる?
灯里ちゃんしか相手にしてくれてないじゃないですか?
アカツキさんはシベリアに送られてしまうのでしょうかww
アカツキさんが構われたがりになってますねw {/netabare}
この人、絶対暇でしょ?

最後に灯里ちゃんらしいセルフとアイカちゃんの恒例のやり取りも健在でしたね。
灯里ちゃんの「あの頃は良かったではなくあ頃も良かったですね」は心に響きますよね。

あの頃は良かった、あの時は良かった、 よく考えたり言ったりする言葉だと思います。
弱音とか現実逃避したい時に使ってしまう言葉です。
懐かしい時も使いますが、確かに、あの頃「は」と、あの頃「も」良かったと聞くと

前者は今に不満があるようにも取れます。
後者は前向きさや今も楽しいように取れます。

人生に置いて何かに躓いた時に「あの頃も良かった、でも、あの頃も良かったと言えるように今を頑張ろう」と考えたら勇気が貰える様な気もします。

うーん、ARIAは本当に凄いなぁ〜
考えさせられるテーマがしっかりあって1つの答えを導き出して、見てると心に手を差し伸べられた気がする。
そして、見た人の心にしっかり染み込んでくれる。
見た人の数の考えで受け取り方すらガラリと変えてくれる気がします。

そして、劇場版のラストに明かされた事実。
次がフィナーレみたいですね。
アリアカンパニー、オレンジプラネットと来たら姫屋は絶対来るよね。って気はしてましたが、来ましたか…
フィナーレって書かれると見るのが寂しい気もしますが、楽しみでもあるし気持ちは複雑ですね。
嬉しさと切なさが入り混じりますが、今回のARIAレビューはこの辺りで終わりたいと思います。

最終章ではアカツキさんがシベリアに飛ばされて出演しないなんて事がない事を願いながら待ちたいと思います。

最後にネタに走って、ごめんなさいww

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

とても好きなだけに。。寛容もこだわりも持てる作品。個人的には・・

なんだろう。。臥竜点睛を欠く、かな。。 
ハルフィルムメーカーの偉大さを思い知りました。

春風そよぐ3月上旬の宮城。
地震による劇場変更にもめげず公開記念舞台挨拶&全国ライブビューイング回に行ってまいりました。

PV映像は個人的に違和感を感じた部分があったけど、果たして・・

新キャラはアレッタ。
~{netabare}
CVは安野希世乃さん。挿入歌も担当。
冴えカノで共演した茅野さんが喜んでおりました。
 =>茅野愛衣のむすんでひらいて 第159回
  https://www.youtube.com/watch?v=HUZiEOZtob8
{/netabare}~

■よかった点
 何より、アテナが良かった ^ ^
 全然違和感なし。さぞかし様々な重さや想いがあっただろうに。
 最大限の賛辞を贈りたいです。(※1)
 そして、アーニャも。(※2)
 全体的には優しい世界観とキャラ愛と奇跡に満ちた過去の作品に浸る事が出来てとても有り難い時間でした。

■惜しかった点(好きな方はスキップ推奨)
 個人的な好みによるところが大きいんでしょうけど・・

 【キャラ】
 ~{netabare}
 旧キャラ(特に灯里)が別人過ぎ。
 歳をとったというのはわかるけど・・
 この作品は、世界観、流れる空気、音楽の他に、やはり各キャラの魅力も大きいと思うワケですよ。特に自分はこの部分の比率が大きい。そしてキャラの中でも灯里が占める部分が大きい・・。
 その灯里の顔が・・自分にとっては全くの別人。もう、「誰?このオバサン」レベル・・ごめんなさい。好きな方には聞き捨てならない言葉ですよね・・でもこの部分がどうにも自分の許容範囲を超えていて、正直、ストーリーに集中できませんでした。アリシアや他のキャラも違うけど、特に灯里はヒドイ ><。
 {/netabare}~

 【音楽】
 ~{netabare}
 過去作でもタイトルロゴがオレンジの作品についてはキャラに違和感を感じるものもありました。それでも、音楽だけはやさしい弦楽器系で統一されていました。でも今作では、ピアノ中心になってました。。これは自分にとってはとても大きな違和感でした。弦楽器ならではの雰囲気が好きだったので。
 弦楽器の音色は男性の多くが好み、ピアノの音色は女性が多く好む、といったような話を聞いたことがあります。次作へ向けて新しい雰囲気を出すために敢えてピアノ系にしたのかも知れませんけどね。。
 あと牧野由依さんの歌もちょっと入れて欲しかったなあ・・
 {/netabare}~

 【エピソード】
 ~{netabare}
 そもそも本シリーズは日常系。
 それでも過去作ではキャラの魅力や音楽の効果でいいシーンも。
 でも今回は新キャラ達への思い入れも浅く(設定が薄い)、
 旧キャラは上記のとおりで別人感が満載なワケで。
 なので感情移入が難しく、エピソードへのリスペクトは大きくはなかったかな。とても残念です。
 {/netabare}~

■舞台挨拶
 【3/6登壇者】
 広橋涼、茅野愛衣、葉月絵理乃、大原さやか、
 佐藤利奈、西村ちなみ、佐藤順一総監督、名取孝浩監督
 MC檜山沙耶

 Youtubeに3/5の動画が上がってましたが、3/6では西村さんがいました。
 広橋さんの髪型や、各々の話す内容も若干変わってました。
 何度か観ても面白いかもw

■まとめ
 まずは再起動してくれたことに大感謝。
 惜しいところはありましたが、変化はつきもの。
 改善しながら今後も続いて欲しい。
 灯里が里帰りするとこなんかも観たいし恋バナも気になるしw

■完全余談(ネタバレじゃないけど畳んでおきます)
 ~{netabare}
 映画が始まったとたん、劇場の音がデカ過ぎてヒドかった・・
 特にキャラの声がキンキン耳に響いた。音楽は普通なのに。
 劇場もしくは作品自体、ボリューム調整しくじってないかな・・

 今回初めてプレミアボックスシートなるものを利用したけど、ゆったりと幅も広く隣席との区切りもあり、とても快適。
 ただ追加料金1000円で上映時間61分だったので、ライブビューイングない回はもったいないかもw

 特典配布は、灯里とアイのコースターでした!当たりw

 ちなみに安野希世乃さん、宮城出身とのことですが劇場にはらしき人はいませんでした(アタリマエw
{/netabare}~


 原作:天野こずえによる日本の漫画
    2001~2008年
 制作:J.C.STAFF
  天野こずえの「あまんちゅ!」もアニメ制作
 監督:名取孝浩
 脚本:佐藤順一
  吉田玲子さんにして欲しかったw
 キャラデザ:伊東葉子
 封切:2021年3月5日(上映61分)
 視聴:2021年3月6日
    (Live Viewing回/TOHOシネマズ仙台)

あ、そうだ。
「あまんちゅ!」を観てから、また劇場に行こうかなw


<自分用メモ>
 1期:2005年秋  ARIA The ANIMATION
 2期:2006年夏秋 ARIA The NATURAL
 3期:2008年冬  ARIA The ORIGINATION
 OVA:2007年9月 ARIA The OVA 〜ARIETTA〜
 OVA:2015-16年 ARIA The AVVENIRE
    『蒼のカーテンコール』第一章
 映画:2021年3月 ARIA The CREPUSCOLO
    『蒼のカーテンコール』第ニ章
 ~{netabare}??:?年    ARIA The BENEDIZIONE
    『蒼のカーテンコール』最終章(制作決定)
    べねでぃじおーね?よみづらーw{/netabare}~

<補足>
※1 アテナの声優さん
 ~{netabare}
 過去作のレビューにも書きましたが、過去作のアテナのcvは川上とも子さん。ウテナやAIRのヒロインの他、CLANNAD Afterでは幻想世界の少女なども演じた方です(中原麻衣さんと共演していたんですね)。
2011年6月に癌で他界された後の作品ではアテナは登場しても歌のみだったり、過去シーンを利用・・でもエンドロールに名前あり、などのエピソードがファンの熱い想いを掻き立てました。
 で、今回その大役を引き継いだのは、サトリナこと、佐藤利奈さん。
 ネギまや超電磁砲の主人公、無限の住人(旧)などで活躍されてますが、今回、見事にアテナ役を継承されたと思います。3/5の舞台挨拶では感極まっていました。。
https://www.youtube.com/watch?v=V16aAq2MO-s&t=23s
 {/netabare}~

※2 アーニャの声優さん
 ~{netabare}
 まあ畳む必要もないとは思いますが、かやのんこと、茅野愛衣さん。
 これも過去作レビューにも書きましたが、かやのんが声優になるきっかけとなったのが、このARIAシリーズ。アフレコで感極まって泣き出したとの逸話はけっこう有名かと。
 {/netabare}~

作品外のエピソードも含めてARIAシリーズは稀有な作品だと思います ^ ^


それはそうと、世界のサトジュン監督・・・
お願いだから、次作では顔を元に戻してください ><。
 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自責と自重

視聴前 えぇ…嫌な予感しかしない…

視聴後 うーん。

ARIAアニメ15周年ということで制作された本作。
まずPVみて「うーん」
なんでしょこの「あのまま終わって良くない?」感。
そして「誰…キャラデザってレベルじゃなくない?キャラ原案レベルで変わってない?」という…
思いませんでした?いやな予感がすると。
作画が変わっても内容が変わらないのはOVA(Avvenule)で証明されているので内容に関しては安心なのですが、問題は作画と声優ですよ。OVAの時点で登場人物たちの声が大分怪しかったです。もう初期のような声を保つのはキツイんじゃないですかね。と思いながら視聴開始。

あ、その前に一応軽くOriginatation終盤とOVAを見直しました。

本作の結論から言います。「うーん」
まず内容が正直イマイチです。Originatationとどうしても比較してしまいますが、頑張って比較しないようにしたとしてもやはり出てくるのが「後輩勢いる?」という…ネタ切れならネタ切れとして完結させてください。変にアフターストーリーなんてのを作るからすごいイマイチなものになってしまうんです。本作は典型的なソレです。「新キャラ」というブランドのみで存在しているモブに過ぎません。大した重要な役割も無いのにも関わらず無理やりシナリオに組み込んでいるせいで「何様のつもりだお前」が発動してしまうわけですよ。
お客様として重要キャラを一人くらい出させて、その子がおせっかいを焼くとかならまだ面白いんでしょうが、よくわからんキャラが三人固まってよくわからんことをし(まぁ実際は行動すらしてないのですが)、「私たちのおかげだね」ムーブメントを撒き散らすって…テロかおどれらは。
後輩ズ抜きで本作の内容をすれば十分に楽しめたかな、という結論です
この子たちに必要なのは自責と自重ですかね

そして声優さん。とうとうきましたね。もう誰も原型を保っていない。
そっくりさんとかモノマネの人とか言われても信じちゃう。
特にアリスちゃん。面影も何もありませんでした。すっごい触れちゃいけない話題ですが、アテネちゃんのほうが面影ありました...
それでも完璧ではありませんでしたが。
アリシアさんぐらいじゃないですか?まともなの。

総監督は佐藤順一さん。格上げですね
監督は名取孝浩さん。Avvenuleの助監督だそう。
キャラデザは伊東葉子さん。
劇伴はChoro Club feat. Senooさん。唯一立場で変わってないですね。
アニメ制作はJ.C.STAFFさん。とあるやデトアラのところですね

作画は微妙でした。なんせキャラデザどころか原案レベルで違いますし。まぁ年月が経っているから、と言えるかもしれませんが、顔まで変わる?初めて本作を見る方からしたら良い方に入るかもしれませんが、何分今までを見てきているわけですから。
opは松浦有希さん作詞、窪田ミナさん作編曲、安野希世乃さん歌唱の「フェリチータ」
edは西直紀さん作詞、白戸佑輔さん作編曲、安野希世乃さん歌唱の「echoes」
声優さんは上記。これも初めて聞けばなんの違和感もないのでしょうが、今までを((

総合評価 うーん

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
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