2019年秋(10月~12月)に放送されたTVアニメ動画一覧 59

あにこれの全ユーザーが2019年秋(10月~12月)に放送されたTVアニメ動画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月10日の時点で一番の2019年秋(10月~12月)に放送されたTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

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83.7 1 2019年秋(10月~12月)アニメランキング1位
慎重勇者 ~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (861)
3497人が棚に入れました
超ハードモードな世界の救済を担当することになった女神リスタ。チート級ステータスを持つ勇者・聖哉の召喚に成功したが、彼はありえないほど慎重で......?「鎧を三つ貰おう。着る用。スぺア。そしてスペアが無くなった時のスペアだ」異常なまでのストック確保だけに留まらず、レベルMAX になるまで自室に篭もり筋トレをし、スライム相手にも全力で挑むほど用心深かった!そんな勇者と彼に振り回されまくる女神の異世界救済劇、はじまる!

声優・キャラクター
梅原裕一郎、豊崎愛生

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

11話で評価が一気に変わる作品

原作未読。最終話まで視聴。

このレビューのタイトル、ず~っと、『豊崎愛生劇場』にしようと思っていたんですよ。
豊崎愛生さんの”怪演”がとても印象的な作品だったから。

11話を視聴するまでは・・・ね。

何なんですか!
一瞬、違う作品を視聴しているのかと思うほどの急展開。
ドタバタコメディから質の高いシリアス展開へ。
爆笑から心地良い感涙へ。
喜怒哀楽の感情が滅茶苦茶になっちゃう作品。

気になる方は、視聴する価値アリな作品だと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 71
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

シドーで絶望した僕もゾーマの頃には心の準備はできていた

原作未読


2周しました。2019年秋期の新作では初。完走し見落としが気になる良品のみ振り返ることがあります。
“慎重”というワードでふと思い出されるお話。

今からおよそ30年ちょっと前。イケイケな小学生の私が『ドラゴンクエスト』を嗜んでたあの時。
自分で言うのもアレですがなかなかセンス有りだったのでサクサク進み、レベルはイマイチだったけど杖を手にした人型りゅうおうを撃破。ただし満身創痍で・・・
それ以来レベル上げに勤しむようになりました。

ロールプレイングゲームをする時に

 :前のめりイケイケどんどんですか?
 :レベル上げして安心安全で進みますか?

私は後者にモデルチェンジしました。そんな他愛のない昔話を思い出します。
本作はそれを拗らせた男の物語。キャラ付けは極端ながら気持ちはわからんでもないという共感。
なお、前者タイプの方はこの主人公に共感できないかもしれません(適当)。

『慎重勇者~この勇者が俺TUEEEくせに慎重すぎる~』

後者タイプの方だったら、キャラ付けの想像しやすいタイトルと共に、許容しやすい。
プランAがダメだった時のプランBやらCを想定し、即断即決する主人公には自分の嗜好との相性の良さを感じました。

キャストも妄想の捗るメンツです。
慎重勇者である竜宮院聖哉役には梅原裕一郎さん。在りし日の原体験から拗らせて黙々とPDCAを回すさまは某『ゴブリンスレイヤー』を彷彿とさせます。
神界最強ヴァルキュレを演じるファイールーズあいさん。「ナイスバルク!」と我々に言わせたいんでしょうか。
矢をぶすぶす射抜かれても神なので平気なミティス役の重鎮三石琴乃さん。その不死身っぷりから“伝説の山田たえ”とシンクロして妄想膨らんだのは私だけでしょうか。

あにこれ始めて間もない頃。未視聴作品を例にした他のレビュアーさんの文章を横目に「それ知らねーよ」と己の初心者ぶりを嘆きつつ、事例に別作品を持ってくるのをぼやいてたのが、まるっきり同じ過ちを犯している今日この頃です。

いやてゆーかここまでそれしかやってません。初期DQなんて若い方は知らないだろうし、『ダンベル何キロ…』『ゾンサガ』知ってる前提で語るこの傲慢さ。お詫び申し上げます。さーせん。


なお本作のMVPはリスタルテ(CV豊崎愛生)で異論はないかと。
無粋な主人公の横で徹底して道化役を買ってでてます。これまた『けいおん』を2019年に通しで視聴済と記憶に新しかったこともあり感慨深かったです。
対照的な主人公とヒロインの配置は物語のけん引役として大きな核となりました。

MVPの意味合いとして、単に好感度低そうな主人公の対極でバランスを保ったというだけでなく、なにより表情豊かで会話のテンポや間が良い。早ゼリフも自然に画に合わせコメディとして面白い。
『このすば』のアクア様と比較する声が多いのも頷ける好演ぶりでした。そういえばゆんゆん役で向こうのにも参加してましたね。

{netabare}※視聴者にこの作品をコメディだとミスリードさせる役割を充分果たしたし、なにより面白かった。{/netabare}豊崎さんの駄女神よかったですね。



ちなみにこれも“異世界転生”もの。世界観の説明は第1話Aパートでほぼ片付きますので親切です。
あとは見事な後半超展開型。序盤から中盤しんどければしゃあないですができれば最後までご覧いただきたいです。吉本新喜劇の人情ものみたいな感じのお話でした。笑って泣いて、と。


 笑いができる人は泣かすことは比較的容易


『踊る!』のいかりや長介さんみたいな感じ。個人的には紅白(2019年)での「浅草キッド」熱唱のビートたけしも良かったなぁ。
全12話でどのように組み立てるかは自由だし構成も好みはあるでしょう。予想できない展開はもちろん好物な私です。
序盤中盤の意味がなさそうな行動があとあとから効いてきたみたいな伏線や、そりゃちょっとヒクわ~的な行動に実は意味があったとか、そんなことを発見するのが楽しみな物語でした。



■視聴メモ
{netabare}・Ristarte(リスタルテ)
:ラテン語系の素養があるとピンと来ますね{/netabare}

{netabare}・“プロパティ”に記載されてたもの↓
:慎重に、慎重にも慎重に。
 疎まれようが嫌われようがそれを貫こう。
 そして世界と仲間と大切な人を
 必ず救ってみせる。ー今度こそー{/netabare}

{netabare}・3話聖哉と初対面の折アリアが動揺して紅茶落としてたね
:すかさず精神と時の部屋の便宜を図ってたが単にご都合ではなかった
:向こうに記憶がないからこそのアリアの抑制された対応{/netabare}

{netabare}・モンスター討伐後の後片付けにご執心
:難度Bイクスフォリアの魔王でやらかしてるから{/netabare}

{netabare}・カンスト隠してたよね
:龍の里でフェイクかましてたり、ヴァルキュレの一言だったり{/netabare}



※{netabare}ギャグに全振りしているようにみせて、四天王など魔王軍勢との闘いではシビアなものしかありませんでした。シリアス展開の芽は最初からあったのです。{/netabare}

思えば“俺TUEEE”がどこまで本気なのかかすかな不安を感じながらの進行をしてたと思います。そんなことも含めて見せ方が巧みな作品でした。
タイトルが難ですが、女の子とイチャコラしながら俺TUEEEしといて、サブイベントを繰り返して12話終了!みたいなのとは一線を画すと思いますよ。


{netabare}「この女の作ったものしか食わん」{/netabare}

全てわかってから聞くとアツいものを感じます。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

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2020.01.15 初稿
2020.07.13 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 71

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメの制作体制は慎重でなかった件について…。→ だが、ストーリーは意外にもけっこう良かった!

第3話にして、放送延期となり予定を変更して第2話を再放送。
「慎重勇者さんかい? 早い、早いよ!」(コケるのが!)

2020.1.6追記:
制作スケジュールの遅れなどで総集編の放送や放送延期となる作品が多いこのご時世で、2019年10月開始作品の中で最も早くその憂き目を見た本作ですが、さらに総集編1回を挟むも2019年内にギリギリ最終回の放送枠を獲得し、越年することなく最終回を迎えた本作にまずは拍手を。

ストーリーに関しては視聴者に気取られないような伏線を第1話から積み重ねつつ、第11話Bパートに来ての新展開が凄かったですね。

そしてそこに至るまでもコミカルな作品として、視聴者の興味を引くように作られていた点も見事です。お話の区切りとしても1クールでとてもうまく纏めてありました。

原作は未読なのですが、おそらく展開自体は原作から引き継がれた物だと思います。ですが、それを活かしたシリーズ構成・脚本も見事でした。

作画的にも終始リソース不足を感じさせるものはありましたしリスタルテがダンスする3DCGのEDも絵的に微妙なものがありますが、少なくとも本編については放送延期と総集編を交えて決定的な破綻を見せずに見事乗り切った感じです。

これ、凄いことなんだけどたぶん制作陣の収入には反映されない頑張りなんだろうなと考えると切ないものがあります。

ええ、ちゃんと面白かったですよ…。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52

81.8 2 2019年秋(10月~12月)アニメランキング2位
ハイスコアガール II(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (417)
1696人が棚に入れました
少年は好きだった、ゲームが。少女は出会ってしまった、ゲームと。勝利への渇望と、技術の探求心と、個人の自尊心が渦巻くゲームセンターで生まれ、育まれていく友情と恋。友人や家族、そしてゲームキャラクターに支えられ、少年少女たちは強く、大きく成長していった。あきらめなければ無限コンティニュー?ハルオ、晶、小春が挑むファイナルステージの行方は!?

声優・キャラクター
天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、赤﨑千夏、新井里美、興津和幸、山下大輝、伊藤静、チョー、御堂ダリア、中村悠一、植田佳奈、井澤詩織、鈴村健一、寺島拓篤、諏訪部順一、小野賢章、安元洋貴、三宅健太、武虎
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

舞台も時代もやや被りな俺氏

※骨格となる作品評価は1期レビューにて。本稿では主に差分を記載


共感できるラブコメとは、肩入れできるキャラの有無といえるかもしれない。
その意味で本作はどっかしらに共感できる“誰か”がいるのであります。
さらに切り取った時代の空気を感じることのできる仕上がり。

 “良質ラブコメ+高い時代の再現度”

あたかもスープは豚骨と魚介系の合わせ技。両方レベルが高いため行列ができてしまうラーメン店。
このへんの魅力にほだされた諸兄は2期も四の五の言わず黙って鑑賞していることでしょう。
そして、最終話終わってリピートすると見える景色が変わる仕様。物言わぬヒロイン大野晶視点で軽くキュン死できます。


2期は見せ方が上手かったですね。
2019年3月リリースのOVA3話分(#13~#15)を先行放送し、そのまま2期9話(#16~#24)です。
1期の後日譚的意味合いのOVA3話も気合入っていて珠玉のエピソードであることはもちろんのこと、OPとEDが1期と一緒。嬉しい振り返りでした。


2期は高校1年生~2年生時代のお話。1995年~1996年と今から25年くらい前の時代を切り取ってます。
1991年小学生時代を起点に地ならししてた1期。日高小春が恋愛のスイッチ入れるまででした。当然ながら続編で“ラブ”要素が増すことは想像の範疇だったかも。かくしてその通りの展開です。


 あくまでゲームで語る


このへんが徹底してるので話がとっ散らかりません。

『星に願いをかけたりしない』

との2期ED。引き続きやくしまるえつこさんです。
{netabare}#18 渋谷で朝を迎えたハルオと小春、そして晶が鉢合わせするシーンからのEDへのカットイン。
あーなるほど!目を避けてばかりでは修羅場は乗りきれませんね、と。ハルオくんの成長を後押ししたいEDだと思えば味わいも深くなります。人生“待ち”ガイルは通用せずとの暗喩に見えてなりません。{/netabare}


物語は力強い冒頭3話から凹凸ある王道ラブコメ展開へと突入し、大事なことに気づく頃には不穏な空気が流れてからのさてさてどうなるかの最終話。1期と合わせて全24話。満足の一品です。



■日高さんMVP?
1期はささやくような声出しが心地よい印象だった日高。CV広瀬ゆうきさんを認知した作品でもあります。2期では、泣いて笑って嫉妬して激昂してーと幅広い表現を求められてしっかりこなされてました。

{netabare}たぶんどっち派とかじゃないんですよね。日高にも晶にも幸せになってほしいと思ってしまう駄々っ子みたいな私です。負けヒロインとしては近年トップクラスのお仕事ぶりでした。{/netabare}


■余談
私が大学進学を機に上京したのが1995年。本拠地は渋谷です。渋谷にほど近い田園都市線に居を構え、のちに溝の口に引っ越してたりします。
何言いたいかというとつまり、年代も場所もビンゴでたぶん冷静な評価は無理筋なんです。そんな私のピンポイントで胸を鷲掴みにされたところ。

 {netabare}多摩川の水面はマジでまぶしい!{/netabare}

渋谷に限らずでしょうが始発待ちの頃合いになるとネオンはあらかた消えて吉野屋くらいになって、日の出ちょい前なこともあって案外薄暗かったりします。渋谷の始発時間はだいたい薄暗い。
そのまま始発待ちで地下の乗り場へ。そしておそらく田園都市線だけだと思うのですが、多摩川のギリ手前まで地下を走る路線はこの路線のみだったかと。その手前の駅/二子玉川駅に着く頃には、薄暗かった空が明るくなっており、地下を抜ける瞬間に太陽光が一気に差し込んできてまぶしさに眼がやられる感覚に襲われたことがある方は私だけではありますまい。
渋谷でる頃には薄暗かったのから一転。多摩川のきらきらした水面を横目に見ながら、「あー朝まで飲んじまったよ」と爽やかな景色と対照的な自分によく嫌気がさしたものです。

用賀駅を越えてトンネル抜けて地上に出る時の一気に光が差し込んでくる感じが#19はよく出てるので、田園都市線沿線在住の方はチェックされてみてください。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

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2020.01.06 初稿
2020.07.28 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 59

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

いつだってゲームがあった

J.C.STAFF制作、原作押切蓮介。

当時の平凡なピコピコ少年の青春を、
コミカルでありながら、
ヒロインとの恋人未満の微妙な関係まで、
誠実に描いた前編は小さな驚きでもあった。

舞台は96年、
街には進化したアーケードゲームが溢れ、
プレステ・セガサターンは家庭に普及し、
出荷台数は100万台を突破。
日陰に生きる少年たちの薄暗い青春も、
それはそれで輝かしい時代であった。

毎日をがむしゃらに生きていれば、
擦り傷だってどうってことないのでしょう。
しかし誰もが自分を偽り疲弊して生きている。
空振りしてしんどくなったら逃げ出す場所、
それが春雄や晶にはゲームセンターなのだ。

緊張感に耐え切れず、
安易な選択肢を選べば敗北が待っている。
恋もゲームも一緒である。
コマンド入力をミスれば終わりだ。

最終話視聴追記。
誰の目にも触れない小さな人生の断片、
その断片にはありったけの物語がある。
ハイスコアガールが良質なコメディであるのは、
誰もが体験した歴史を見せてくれるからだ。

泣けて笑える青春をぜひ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
ネタバレ

〇ojima さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ガイル)春雄、2期なってゲーム愛が減ったのではないか。

今回の物語は、ほぼ恋愛物語。
{netabare}ゲーム愛はずいぶんと減ってしまいました。
この作品の特徴だったのになぁと原作未読なので勝手に思ってしまいました。
ゲームがないと普通の恋物語。
ゲームがあるときの春雄のポジティブ思考は楽しかったのに今期は春雄のネガティブ思考ばかりなので暗い物語となり、今一つ魅力に欠けました。
もっとガイル先生にアドバイスをもらえば良かったのに(笑)


最後の姉からの預かり物の件ですが
男として普通、指輪を返されたらは「さようなら」の意味だと思います。
これを「会いに来て」とは小春に言われなきゃ判りません。
女心はとっても難しいのね。真逆の答えだもんね。

その後小春の「ムカつく」はかなりの名演技でした。
私の中で一番印象に残ったシーンです。


最後はキャラクター達に助けられて晶に会うことができた物語はこの作品ならではの流れなので良かったですが、2期としては、1期ほどグッとは来なかったです。。。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 43

81.4 3 2019年秋(10月~12月)アニメランキング3位
ちはやふる3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (341)
1645人が棚に入れました
クイーンになる夢も、将来の夢も諦めたくない! この一瞬に一生を懸ける―――――高校2年生の夏、新入部員と共に全国大会へ出場した千早たち瑞沢高校かるた部。団体戦では常勝校・富士崎高校を破り瑞沢高校が念願の初優勝、個人戦ではB級が太一、そしてA級では新が優勝を果たす。千早は団体戦で負傷した右指の手術も無事成功し、太一と共に富士崎高校の夏合宿に参加する。顧問の桜沢先生によるスパルタな指導にもめげず、名人・クイーン戦に照準を合わせ練習に励んでいた矢先、出場が危ぶまれるある事実を知ることに……一方、チームを持つことでかるたへの可能性が広がることが知った新は、かるた部創設に向け動き出していた。新たなるライバルの登場、これからの進路、クイーンになる夢……等身大の高校生によるひたむきでまっすぐな想いと情熱が溢れ出す第3期が開幕!

声優・キャラクター
瀬戸麻沙美、細谷佳正、宮野真守、茅野愛衣、奈良徹、代永翼、潘めぐみ、入野自由、坂本真綾
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

時は流れゆく、波は砕け散る

アニメーション制作:マッドハウス
監督:浅香守生、シリーズ構成:柿原優子
キャラクターデザイン:濱田邦彦、
音楽:山下康介、原作:末次由紀

2008年に講談社の少女漫画雑誌
『BE LOVE』で連載を開始して10年以上。
現在では、コミックスが45巻まで刊行され、
累計発行部数は2500万部を超える。
その影響力は、全国に伝播し、
かるた競技人口を大幅に押し上げた。

私は2期が始まるタイミングで
アニメ1期の再放送を視聴し、
物語世界の虜になった。
2期の放送終了時には諸々の理由で、
アニメ化が当分は難しいことが確定していたため、
コミックスを全巻購入。現在も追いかけている。
ちなみに実写映画は未視聴。
映画ヒットの恩恵もあってアニメ化につながったので、
実写化が宣伝として大いに役立った好例だ。

綾瀬千早、綿谷新、真島太一という
幼馴染の3人が物語の中心。
それに加えて部活のメンバーや
ライバル、先生、主人公たちの家族までを
深く掘り下げて描写しているのが最大の特徴だ。
まさに、微に入り細を穿つという言葉が当てはまる。
もちろん、競技かるたの魅力も
余すところなく表現しており、
ポイントを分かりやすく解説。
勝負の分かれ目における思考法や作戦、
必殺技?までを描くことで、
地味と思われていた競技を魅力的に見せている。

3期における最大の見どころは、
これまで楽しく過ごしてきた日々や関係性も
永遠には続かないことを
多くのキャラクターが自覚することだろう。
特に3人の関係性はモラトリアムの状態が
長年続いていたが、決着をつけなければ
ならない時期が迫っていた。
作者がこの物語世界を終わりに向けて
動かし始めたことがはっきりと感じられる3期だった。

競技かるたによってつながった幼馴染3人は、
それぞれに競技に打ち込む理由がある。
千早は競技かるたに対する一途な気持ち。
強さを渇望し、遠くにいる好きな人を近くに感じながら、
クイーンの座を目指している。
新は永世名人の祖父の才能を受け継ぎ、
幼少から積み重ねた努力によって
祖父が辿った道を歩んでいる。
太一は、かるたとの決別を常に意識しながらも、
複雑な想いを胸に抱いて競技を続けている。
才能の面でふたりより大きく後れを取る太一だったが
競技かるた特有の「感じ」とは別方向の
記憶力と洞察力に磨きをかけて覚醒し、
千早を脅かすほどの実力を発揮する。

原田先生の活躍や猪熊遥の登場が、
このクールのもうひとつの大きな見どころ。
両者は膝の痛みや母乳の出る体を抱えた状態で、
年月がもたらす残酷さを何度も味わいながら
懸命に戦っていく。
原田先生は、千早と太一に対して、
いつも含蓄ある言葉を投げかけてくれる存在。
その戦いぶりに、特に太一は心を動かされる。

人は時間経過の必然として変わっていく。
高校卒業後の進路はもちろん、
3人の関係性も、ずっと同じではいられない。

太一は、小学生のとき
千早が好意を持っていた新にかるたで勝利するために
新の眼鏡を隠すという行動に出てしまう。
そのときの自身の暗い感情とずっと対峙しながら、
千早や新のような真っ直ぐな生き方を目指した。
そして、仲間とともに競技かるたに青春をかけてきた。
「青春全部懸けたって、新より強くはなれない」と
思っていた太一は「懸けてから言いなさい」と
原田先生から窘められる。
この言葉が、ずっと太一の心の奥にある。
千早のことが大好きで、ずっと一緒にいたい気持ち。
太一にとってのかるたを続ける理由。
それは千早の存在だけだと思い込んでいる。

{netabare}告白の前に開催された太一杯。{/netabare}
原作を読んでいたときは、
あまり必要のないエピソードだと感じていたが、
アニメで改めて観ると、
ある意味、このクールでいちばん重要な話だと感じた。
ここで行われた源平戦が3人の原点。
競技かるたが人生を豊かにしてくれるのだ。

{netabare}そして、太一の退部後にその気持ちに対して
千早が想う源重之の歌。
「風をいたみ 岩うつ浪(なみ)の おのれのみ
砕けてものを 思ふものかな}
(風が強くて波が岩に向けて砕け散るように、
私だけが心が砕けんばかりに、
あなたを思い悩んでいる)
「私が岩だったんです。岩で粉々に砕いていたんです。
太一の気持ちを。ずっと、ずっと」と
千早は言葉を絞り出す。
千早は太一のこれまでの気持ちを深く想像していた。{/netabare}

太一の行動と決断は、どのような結果をもたらすのか。
かるたを好きな人々の感情と
仲間に対する想いを掬い上げながら、
物語はいよいよ終盤に向かっていく。

3人の関係性の変化とともに、
クイーン・若宮詩暢と名人・周防久志の
生き方にもスポットが当たる。
新は、競技かるたに対しての深い理解を求めて、
千早や太一から1年遅れでチーム作りを始める。
競技かるたがもたらしてくれた大切なもの。
それはどんな形となって現れるのだろう。

感情が解き放たれるクライマックスが近い。
(2020年4月25日初投稿)

15年の連載を終えた原作
(2023年4月2日追記)

{netabare}昨年末に最終巻の50巻が発売され、
完結を迎えた『ちはやふる』。
実は読了したのは、つい最近のことだった。
最終巻のコミックスは購入していたのだが、
ずっと放置して、読めずにいたのだった。
それは終了するのが名残惜しいというよりも、
終わり方については、おおよそ想像ができていたので、
敢えてすぐに読まなくてもいいだろうという思いだった。
もちろん、そこには終わってしまう一抹の寂しさもあったのだが。

そして読了したあと、
納得できる部分も多かったし、驚かされることもあった。
改めて末次由紀氏の温かさに触れたような気にもなった。
この作品は、小倉百人一首のかるたを広く全国に広めて、
競技人口を増やすことに大きく貢献した。
また、読み手やトップの競技者、競技かるたを楽しむ
多くの人々の想いにもスポットを当てた。
競技に対する深い理解も作品のなかで表現した。
最終回を迎えるにあたり、作者が思っていたことは、
おそらく競技かるたとそれに関わる人々に対する
「感謝」だったのだろう。
いや、ある意味、当然のことかもしれないが、
15年間の連載を通して、マイナーな競技かるたに
関わった作者は、コミックスの登場人物のような人々と
ずっと交流してきたのだろうという気がした。
私がちはやふるを読んでいて、いつも感じていたのは、
登場人物たちの圧倒的なリアリティとそこにある深い理解だった。
どのキャラクターも、まるでそこにいるように、
楽しんだり、悩んだり、苦しんだり、そして仲間たちと
喜びを共有していた。
私にとっては、それは奇跡のようにも思えた。
人の気持ちに寄り添うというのは、
こんなにも辛いものなのだと思いもした。

そんなことを含めての最終盤。

作者が行き着いたもの、
選んだもの。

それが凝縮されているように感じた。
長年にわたる競技かるたの世界との関わりで
着地したところは、深い感動を与えてくれた。
ぜひ、アニメで最後まで表現して欲しいと願う。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 66
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

青春の色は匂へど

原作末次由紀、制作マッドハウス。

強豪富士崎高校指導者桜沢の招きを受け、
強化合宿に参加する千早と太一から始まる。

強くなりたい動機は人それぞれですが、
追い込まれた経験のないものは強くは成らない。
集中し葛藤し理想の自分へと近づいて行く。

ちはやふるが称賛を受けるのはここであろう。
自分に期待する力、そのことの清々しさ。
燻り続ける青春とは対照的に、
全力であることの真っ直ぐさが心に響く。
それにしても宮野真守は独白が上手な声優だ。
そして林原めぐみの気怠い声が最高に美しい。

18話視聴追記。
文化系競技にしてこの緊迫感が凄い。
{netabare}応援、期待、全てが雑音だと、
孤独にかるたと向き合うもの、
いつだって全盛期だと自身を鼓舞するもの、
白熱した試合を通じ成長するのは、
技術だけではなく、心技体全てであろう。{/netabare}

最終話視聴追記。
{netabare}私の好きな王座2人が活躍し、
概ね満足なのですが、やはりこの物語は、
千早の葛藤と飛躍が主軸なのでしょう。
脇を固めるキャラの陰影が色濃く演出され、
緩やかに形になり始める恋愛模様少々、
大人の群像劇としても楽しめましたね。{/netabare}

立ち止まればそこで悩み学びなさい。
こうやって私たちの月日は流れていくのだ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 59
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

普通どこかでダレてくるもんですよ

原作既読 1期2期視聴済み

『アニメ3期決定!』

1期放送が2011年。2期2013年。ざっくり7年ぶりなわけであります。
この吉報は多くのファンから歓迎の意をもって迎えられました。自分も高揚感がハンパなかったっす。
聞けば、実写映画ヒットとメディアミックスでの収益化。福井での細く長いファンのバックアップ。単純に「原作のストックが…」というわけにはいきません。商売面でも企画を通すだけの材料が揃っての3期ということで大げさでもなく奇跡的な続編となりました。ひとえに感謝感謝です。
なお、どんな内容でどんなキャラがいてみたいな説明はばっさりカットであいすみません。
競技かるたに取り組む高校生らの奮闘記です。

 {netabare}方言指導 安済知佳{/netabare}

アニメに限らず映画『上の句』『下の句』『結び』もなんですかね。名も知れた華のある声優さんが裏方に回り後方から支援にあたる。細谷さんのセリフ部分を録音して毎度提供してたりしたんだとか。
福井南雲会と藤岡東高校。そこに確かな“福井”があった裏に福井人あり。
起用の経緯までは存じ上げませんが、このクレジットから役職や知名度に関係なく「良い作品作るぞーっ!」という熱のようなものが伝わってきます。
作品そのものも以前と変わらぬ熱量をもった安定の名作でした。

 ・質の高い原作
 ・継続したスタッフ
 ・変わらぬモノづくり

正直これ以外ではパッとしない『99RadioService』の継続起用もそうだし、2クールものでの楽曲使用では一般的な手法。1クールで曲交替をせずに2クール通して同じ楽曲を使い続けるやり方も1期2期そしてこの3期も変わることはありません。
1期から9年経過してるわけです。
キャストだってキャリアを重ね現在、皆一線級の活躍をされてます。監督さんはじめクリエイターさんだってそう。9年の蓄積を糧に色気を出したくなるのが本音でしょうに見事なまでにそのまんま。継続は力なりを実践されてますね。古典に向き合う上での“型”や“作法”を大事にしてるともいえます。

 {netabare}“作品制作の熱量”{/netabare}

 {netabare}“変えない勇気”{/netabare}

1期からの視聴者は変わらぬ様式美を堪能できます。
原作の信頼とそれを活かす勝利の方程式を知り尽くしたスタッフが仕上げる逸品にハズレはなしです。


 とかいって実は3期ってマンネリなん?


これがまた違うんですな。同じことやってても現状維持も覚束なくて“劣化”と捉えられることも少なくないシリーズもの。
瑞沢高校の面々。間違いなく本作の中枢を担う高校生たち使ってきっちりと掻き回してくれます。ざわつきの原因はしっかり1期からの流れを汲むもので納得感もある。本作の源泉、ちはや・太一・新のかるたを通じた三角関係のことです。
そしてこの三人が作品の根として、瑞沢高校かるた部を例に、同級の机くん・肉まんくんは第二波。1期25話で定評を得てからの第三波で筑波くん・花野菫。登場順で分けられると思うのですが…
想像してみてください。人気作であればあるほど通常は一→二→三と後続のキャラになるにつれ思い入れは浅くなってきます。『SLAM DUNK』みっちーやリョータ『俺ガイル』いろはすのように後から出てきてきっちり中枢に入り込んでくる事例は複数あるものの、けっこう難しい作業なはずです。
そんな『ちはやふる』3期は花野菫のターン。{netabare}この一年間過ごしたかるた部での時間が彼女を人間的に成長させました。“人間的に”です。未だ見ぬ4期ではかるた的な覚醒にも余地を残してたりします。筑波くんは変わらず筑波くん(笑){/netabare}


安定感のみならず、本流でしっかり動きをつけてきたわけでマンネリとも無縁な良作といって差し支えなく、これまで1期2期と視聴されてきた層が視聴を躊躇う理由は皆無と思われます。
ここまでで失速らしい失速も感じませんのでご新規さんも1期25話ずつとボリューミーではありますがこれらを安心材料とみてぜひこの世界に飛び込んできてくれたら嬉しいですね。お待ちしてます。



※ネタバレ所感

■この作品の恐ろしいところ

1.{netabare}もの凄く高いレベルで安定{/netabare}

これまで上のほうで書いてきたやつです。引退間際のイチローだって並の選手と比べれば高いパフォーマンスを残してたのにどうしても比較対象がイチローとなってしまうくらいには我々もマヒしてる。
ここではジョージ・シスラーの年間安打記録を更新した頃と変わらぬパフォーマンスを数年後も保っていて「いやー、良いシーズンだったね」と日常を楽しんでるのに似てるくらい普通の出来事。それでいて「内野安打減ったのは年齢じゃね?」とか無責任に放言してたりもする。
キープするための努力は確実にある。振り子足の幅が狭くなったことやサイズアップといったマイナーチェンジは言われてみないと気づかないレベルなんです。
 

2.{netabare}じじいと子持ちママを主役に!{/netabare}

まさにこの選択をできてしまうのが『ちはやふる』という作品の凄みだと心の底から思います。このレビューで一番訴えたいこと。
高校選手権の比重の高かったこれまでのシリーズからその上流工程、名人戦クィーン戦に重きを置いた3期でした。そして各々絶対王者に挑む挑戦者にこの人選。あり得ない(褒め言葉)。

{netabare}原田秀雄(CV三宅健太)猪熊遥(CV坂本真綾)両名のことです。
片や爺さん。初の名人戦。元々ナイス脇役の原田先生を無理に表舞台に乗せたところでという不安。
片や出戻り。3期初登場の元クィーン。坂本真綾さんで話題作り。はいはい分かりますとノーマーク。

ひとつ冷静になって、爺さんと出戻り以外の選択肢はなかったか?
例えば名人対綿谷新にしとけば新VS太一を活かした展開に容易に繋げられます。強い男子は他にもいます。須郷みたいな若手でも坪口(白波会)や村尾(南雲会)みたいな中堅どころでも不思議はありません。
そんな男子と比べて女子側。こちら対クィーンは新キャラで穏当だった気もします。めぐむたんやまさかの桜沢先生も選択肢としてはなくはないんですけどね。
挑戦者確定で思ったこと。原田先生は想定外。猪熊さんは桜沢先生との絡みも楽しく、とはいえ両名ともかませ犬ポジションを大きく逸脱しないだろうくらいで構えてました。

結果、

 {netabare}誰ぞ二人をかませ犬と誹ることができようか?{/netabare}

周防名人にとって初めて本気で闘わないと勝てない相手だったのが原田先生。
詩暢ちゃんにとって自分以上に札に好かれてるかもと思わせしめた相手だったのが猪熊元クィーン。
鉄面皮と言ってよい圧倒的な個性持ちだった二人の心をぐらつかせる激戦は本作のクライマックスだったと思います。それでいて、千早・新・太一ら若人の物語ともがっつり繋がっているというね。{/netabare}


あと超絶に好きだった猪熊さんのこの台詞。

{netabare}「やっぱりお腹の子、女の子だと思う。お願いしたのよ。男の子でもいいから勝たせてくださいって」

母になると○○ちゃんママの呼称を受け入れて折り合いをつけてく過程が生じます。この子には自分が必要だと思う母性の発動で徐々に消えてく個性や本人の意思。要は諦める作業です。
そんなして一度切り替えたスィッチを再度切り替えるのは旦那の協力があっても困難極まりないことでしょう。復帰するにしても自分なりのルールを決めて。とても納得感がある心の動きです。
そんな思いをして復帰して、マイルールをしっかり守って、でもやっぱり限界はあって子供にも負担をかけて、とクィーン戦を前にして無理がたたってるのも見え隠れしてきた猪熊遥。思い出できたからと気持ちが切れてもおかしくありません。彼女にとってあくまで日常は普段の家庭生活なんです。
そんな彼女がクィーンへの執着を示した精一杯の願い事が上のセリフ。男子三人はマジたいへん。ガキンチョの叫ぶ「一生のお願い!」とは比べ物にならない重みがあります。イマイチ理解できてなさそうな未婚の桜沢先生の表情もいい。{/netabare}



■名人戦クィーン戦に向けて

・名人戦
対立構図や対比がシンプル。
周防名人に新と太一が絡むのでまだ読めないところはある。

{netabare}「青春全部かけてから言いなさい」
を地でいき、かるたに人生を賭けた男と、かるたにしか人生を見いだせなかった男の対比だったのが原田VS周防でした。
全部かけて運命の女神は微笑んだか?運命戦の結末が一つの答えでした。
それでも試合後の清々しい先生の表情が素晴らしい。{/netabare}

{netabare}未来の挑戦者/太一と新はそれこそ一つに絞れないほど多くの場面で、行動言動の比較があったり、同じだったりしてました。その中で一つだけ印象的な場面を挙げると、周防名人のインタビュー場面。
名人を引き留めた新と名人の引退を望んだ太一がどうしようもなく二人らしい。
「真島 おめぇ 卑怯なやつやのー」
引退を望んでることが卑怯とはならないでしょうが、名人につっかかる新を目の当たりにして思うところがあったんだろうなとみられる後の展開です。
卑怯な奴である自分を克服するストーリーが太一自身には必要ですからね。{/netabare}

・クィーン戦
けっこう同じもの同士。

{netabare}若宮詩暢と綾瀬千早に絞られたと思われる。{/netabare}




そもそも最初のアニメ化の時点で紆余曲折があったものらしい。曰く、“売れなそうな商品”。
「セールス的な期待値は低いがアニメ化する意義ある作品」と関係者が企画を通し結果ヒット。

その後、ペイできる実写版がもう完結したし、3期をやる旨味がほぼほぼ無かったろうところをアニメ続編実現にこぎつけたことが至極ありがたい話です。
4期やってくれるかな!?根拠なく全幅の信頼をこの関係スタッフに置いときます。宜しくね!


最後に原田先生役での石塚運昇さんと宮内先生役での藤田淑子さんの訃報に際しあらためましてご冥福をお祈り申し上げます。
後任を見事に務めた三宅健太さん鳳芳野さんお疲れ様でした。



視聴時期:2019年10月~2020年3月 リアタイ

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2020.05.06
《配点を修正》-0.1


2020.03.30 初稿
2020.05.06 配点修正
2020.10.23 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54

79.3 4 2019年秋(10月~12月)アニメランキング4位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (515)
2045人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

足らぬを知って言い訳にしない

原作未読


既刊23巻をもって第4部までひとまず完結しているとのこと。原作の人気ぶりがうかがえます。
全14話で最終回が1月1日。1クールものにしてはボリューミーなのが特長。視聴動機は交流あるレビュアーさんからの好意的な評です。

たしか異世界転生ものが壮大に爆死したのは2019年夏期。遡ること2019年春期までの惨状をもって私は視聴優先順位を下げました。夏期は一つも観ておらず、自身の選球眼の良さを独り誇った夏。
一転して今期(2019年秋期)は『慎重勇者』『けものみち』『私、能力は平均値で…(のうきん)』そして本作とけっこうな量を観てます。どの作品も異世界転生ものが持つ悪名に一石を投じる作品群でした。トレンドが変わるターニングポイントとなるクールだったのかもしれません。


本作の評価に戻ります。
死んでも転生先で本に囲まれた暮らしがしたいとの願望を持って現世での生を終えた女子大生が異世界で奮闘する話。
ファンタジーの基本設定よろしく中世ヨーロッパなわけでして、そりゃあ紙は無いわ、な世界。本は高価で貴族の持ち物。されど転生先は平民だったという元女子大生が!というところがタイトルの“下剋上”に繋がってるんだろうと想像させる導入です。


そんなこんなで本作での石の投じられ方について

・元世界と転生先世界との繋がり+αがある

 {netabare}+αすなわち“葛藤”が描かれてるんですね。これ新鮮でした。いろいろ便利だった元世界と不便な転生先。行動や思考に昔のクセが出てくるわけですが、文明差を利用して俺TUEEE一直線とはならず、むしろそのことで人間関係の軋轢を生んだりと一筋縄ではいきません。{/netabare}


・腑に落ちる感覚がある

 {netabare}:初めて街に出ての一言が「臭い」。下水道完備はここ100年くらいの話なわけでそりゃそーだ。{/netabare}
 {netabare}:たしかヨーロッパはイスラム経由で紙が伝わっていたかと。だいぶ後進世界だったはずなので“紙がない”にまず納得。そこからの文字を残す手段として四大文明からトレース。転じて本を作るためにまずは紙を!との目標設定。紙を生成するためのあの手この手の実現手段がおそらく以前書物で得た知識からだろうと思わせるのに十分な描写。{/netabare}


本作の主役マインちゃんの戸惑いと現状を受け入れていく過程や心情の変化を楽しむ作品でした。
派手さはなくむしろ地味です。むしろ無い無いづくしのところからの地道な積み上げに終始してました。高度成長期を知る世代は懐かしく感じるかもしれませんね(適当)。


 {netabare}「無いものは作ればいい!」{/netabare}


それほど冗談でもなくアニマルスピリットを鼓舞する主人公に勇気づけられる部分もあるやも。良き仲間たちや家族との絆なども含めて当初想定より見応えのある作品でした。
なお、視聴前は転生先世界の図書館内で大活躍する話を想像してましたが、一切そんなシーンはありませんでした。そのへん既刊23巻のペース配分なのかもしれません。続編が確定しております。

遅まきながら秋期作品もだいぶ観終わってきましたが、「2期作成決定!」「劇場版公開決定!」等々 coming soon ものばっかりだったなと振り返り(笑) 今クールの風潮でしたね。



総じて安定してましたし、話もしっかりしていて良かったと思います。EDの中島愛さんの曲もよい。
しかしながら趣味嗜好といいますか、なんとなく苦手だったのが最後まで気になってしかたありませんでした。喉にひっかかった小骨みたいな違和感ですね。
それは…


 {netabare}主人公が幼女というのがどうもダメっす{/netabare}


こればっかりはなぁ 
…お話はほんと面白かったです



視聴時期:2019年10月~2019年12月 リアタイ  

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2020.02.25 
《配点を修正》+0.1


2020.01.25 初稿
2020.02.25 配点修正
2020.07.17 修正
2020.12.02 タイトル修正
2021.03.13 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 69

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

どうしてもどうしてもかなえたい願い

主人公マインには、どうしてもかなえたい願いがあります。
それは本を読むこと。そして本をつくること。

この物語は、その願いに向かって何度も何度も挑戦し、何度も何度も失敗しながらも、
一歩、一歩、さらに一歩と前進していく物語です。
とても感動します。

可愛い絵に騙されてはいけません。
この物語は人生の縮図のようなものです。
喜びや楽しさもあれば、苦しみや悲しさ、そして残酷な選択を選ばざるを得なくなるシビアさも持ち合わせています。
ですが、ハッピーエンドとなるはずですので、…(多分)(^_^;)安心してください。


本が大好きな本須麗乃(もとすうらの)は不慮の事故で亡くなります。
そして気づいたとき、彼女は異世界へ転生し、マインという少女となっていました。
そして彼女は、マインとして異世界で活躍します。

生まれ変わった世界では科学が発展しておらず、本が貴重なものとして庶民には普及していませんでした。

本が大好きなマインは、それならば自分で本を作ろうと、前向きに頑張ります。
マインのひたむきな本への情熱が感じられます。

もちろん最初は失敗の連続です。絶望を感じるほど失敗してしまいます。
しかし、マインの知識とたゆまぬ努力とが、マインの未来を少しずつ照らしてゆきます。

私は、マインを取り巻く人の輪がだんだん大きくなっていくのを見て、とても嬉しくなりました。


オープニングテーマ「真っ白」を歌っているのは、諸星すみれさん。
彼女はヴァイオレットエバーガーデンの第十話でアンの声優をされた方です。
それを知っただけで私は嬉しくなりました。(^_^)


ところで、
マインは難病をかかえています。
少し歩くだけで疲れてしまい、歩けなくなりますし、すぐに熱を出して寝込んでしまいます。
ですが、マインは人生を悲観することなく、前向きに生きています。
そこがまた、素晴らしい。


現代でも難病をかかえている人がたくさんおられます。
このアニメが、その人たちの励みになればと、私は願っています。

生きることは辛いこともあるけど、楽しいことも沢山ある。
この物語はそれを教えてくれます。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 67
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

観るたびに面白さが少しずつ増していく

<2019/10/4 初投稿>
第1章観ました。
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

原作未読。
なろう系の異世界転生もの。
と言っても俺つえーではない方のようです。

なろう系が苦手なことの多い私ですが、
一方でアニメや小説で読書に熱中する登場人物が出てくる作品は相性が良いのです。
(そうなる理由はいろいろあるのですが長くなるので割愛)

例えば「図書館戦争」「 ビブリア古書堂の事件手帖」「R.O.D」「ダンタリアンの書架」「GOSICK」とか

本作も主人公マインは本を愛しています。
活字中毒。
そんな彼女が転生した先は{netabare}中世ヨーロッパのような文明・文化の世界。まだ活版印刷が発明されておらず本はほとんど流通していないという活字中毒には酷な世界でした。{/netabare} そこで彼女は・・・というお話。

これから先、お話はどのように展開していくんでしょうか。
例えば「本ってなんだろう?」「文字ってなんだろう?」なんてことに想いを馳せてしまうような展開ならかなり面白くなりそうな気がします。

異世界の建てつけもなかなか面白い。
しっくりくると言った方がいいかな。

声優さんもマインは阿良々木暦くんの下の妹でお馴染み、井口裕香さん。
キーマンになりそうな神官はベテランイケボの速水奨さん。
他にもベテラン・中堅の腕の良い声優さんが揃ってるようで安定感抜群です。

ただキャラクターデザインはなんか古いというか名作劇場というかNHKというかそんな感じ。
しかも原作の画像検索したら小説の挿絵とはかなり違いますね。
まあでも慣れちゃいそうな気もしますけど。

良作になってほしいなーと期待。

でもタイトルに「下剋上」とか残念そうなワード入ってるしなー。

あんまりハードル高くしてがっかりするのも嫌なので暫くは薄目で見るようにしておきます。

1話を観た今期純新作は今のところこれと「けものみち」
なんか変な感じ 笑

<2019/10/10 追記>
第2章です。

この作品、やはりかなりの曲者ですね。
観るのに想像力が必要。

例えば本の記憶。
その世界では本がどんな位置づけなのかをマインが知らなかった、というくだりが第1話にあります。
自分の住んでいる世界の当たり前の事情のはずなのに、なぜマインは知らなかったのか。

その世界では本はめったに見かけるようなものではなく
文字も買い物の値札くらいでしか見かけない。
そんな世界で5歳児が本のこと知らなくて当たり前。

つまりこの異世界はそういう世界なんです。
私たちが生きる現代社会とは全く常識の異なる世界。
おそらく実際の中世ヨーロッパも日本の戦国時代以前もそんな感じだったのでしょう。

第2話でもそうした点は多々見受けられました。
また単なる情報だけではなく、いきなり異世界に放り込まれてしまったマインの気持ちも丁寧に描かれてます。

この物語の楽しみ方は、視聴者がマインになったつもりでその世界の中で置かれた状況をいろいろあれこれ想像しながら・・・というのが一番な気がします。

裏を返せば流し見してたら全くつまらない曲者アニメ(褒め言葉です)

<2019/10/19 追記>
第3章まで観ました

お話はずーっと同じリズムだけど不思議と飽きがこない。
絵も慣れてきました。

自分、結構はまってきてるのかも。

<2019/11/9 追記>
第六章まで観ました。

一歩ずつ踏みしめるように物語が進んでいくのは気持ちいいですね。
そういったところは往年の4クール長丁場のファミリー向けアニメをやはり彷彿とさせます。

一方で一番奥底のベースの部分にファンタジーを敷いているので観ていて不思議な気分になります。
毎回ちょっとずつ新しいトピックが入ってくるところも◯。

古くて新しい、珍しい作品なんだと思います。

さて「身喰い」なんてのが出てきました。
この先、お話はどのように転がっていくのでしょうか。

<2019/11/14 追記>
第七章です。

やっべぞ!
本格的に面白くなってきた。

良い具合にファンタジーもあるとか、びっくり!
契約のシーンはかなり好きです。

そして、マインの身体のことも。

入念に練られたストーリーに思えてきました。

とりあえず評点は中間評価ということで。

<2019/11/29 追記>
第九章まで。

途中から一気に面白くなったり、
急に減速したりする作品は多いですが、
毎話、少しずつ面白さが増していく作品というのは本当に珍しい。

お話自体は淡々と進んでいくのにね。

でもマインとルッツの関係とか
マインの罪悪感とか
ややもすると見過ごしてしまいそうなところを一つ一つちゃんと拾っていく。

これは凄いアニメなのかもしれない。

ということで評価UPです。

<2019/12/5 追記>
第十章まで。

相変わらずゆっくりと、お話は進んでいきます。
でも退屈は全くせず。
なぜか見入ってしまうのです。

マインとルッツは見ていてやはり微笑ましい。
ルッツは子供なのに真っ直ぐで素直で優しい、よくできた少年です。
そして男としての覚悟も。

14話で終了なのだそうですが、この先どうなるのか。
そしてやはり二期が欲しい。

<2019/12/12 追記>
第十一章

ちょっと泣いてもた。
やはり本作、只者じゃないですね。
物語の厚みが素晴らしい。

原作派の皆さんはアニメのキャラクターデザインに違和感あるようですが。
ここまで観て、アニメではこれぐらい軽い感じの方がちょうど良いように思えてきました。
原作未読なのでそう思えるのかもしれませんけど。

名作の類かもしれない。

<2019/12/27 追記>
最終14話まで観ました。

これは良い作品ですよ。
何が?って、とにかくちゃんとしてる。
少しずつ意外性を盛り込みながら、ちゃんと面白い方向に話を転がしている。

マインの怒りのシーンはスカッとした。
源蔵のジャーマンよりも。
つか、神殿長は源蔵にジャーマンで投げられろっ!
とか思った自分がいました 笑。

足腰のしっかりした物語ですね。
これは原作読みたくなりました。

マジ二期期待!!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 56

78.5 5 2019年秋(10月~12月)アニメランキング5位
この音とまれ! 第2クール(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (271)
1013人が棚に入れました
廃部寸前の時瀬高校箏曲部。一人になってしまった部長のもとを訪れたのは不良少年とその友達、そして箏の天才少女だった。それぞれの箏の音が紡ぐ青春学園物語―

声優・キャラクター
内田雄馬、榎木淳弥、種﨑敦美、細谷佳正、石谷春貴、古川慎、井口祐一、松本沙羅、浪川大輔、金尾哲夫、花江夏樹、朝井彩加、水樹奈々、佐倉綾音、安済知佳、寺島惇太、保志総一朗、山谷祥生、蒼井翔太、東山奈央
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

音の一粒 黄金一粒

原作未読


この度の初話。『関東邦楽祭』というワードをしっかり覚えていた視聴者はいただろうか。
“分割2クール”スタイルが定着した今日この頃。ぶつ切りの13話から早3カ月。14話はその13話から地続きでスタートしてました。リアタイ視聴も考えものです。まとめて一気に観たほうが良さげな放送スタイル。それが“分割2クール”です。
そういえば今回の2クールめ放送直前に1クールめを直前視聴されたレビュアーさんがいらっしゃって「その手があったかー!」と妙に納得しました。視聴する分には、間隔空けずまとめて一気にこしたことないですもんね。

だって、さとわも愛もなんなら武蔵だって1クールめ序盤の頃と明らかに違ってるはずですもの。
{netabare}※さとわは「あんたら踏み台。全国連れてくから素人は黙っといて」くらいの勢いだったよ(^_^;){/netabare}
観終わってから登場人物の成長に目を細めるには記憶が怪しくなっていて勿体ないなと心底思います。
良い作品であればあるほどその思いを強くするわけでありますが、本作がまさにそれ。


音楽もの特に演奏シーンと物語の融合という点で『四月は君の嘘』『響け!ユーフォニアム』音でも魅せた偉大な先達が壁となって立ちはだかります。
というより比較されます。ベンチマークが『ユーフォ』というのも後進のつらいところです。手書きorCG。モノローグ。心象風景の映像化。止め絵の配分。運指の正確さ。観客の反応。そして回想シーン。あの手この手を駆使しての“音楽もの”本作はどうだったんでしょうか。

作品の序列は置いときましょう。すごい良かったと思います。
箏奏者だった原作者。作中のオリジナル楽曲は身内が作曲。題材である“箏”が血肉となってる身内同士のチーム。どう考えても最強です。画力や話構成なら漫画家のポテンシャルでしょうが、それとは別のネタ帳レベルでのリアリティについて絶対の信頼を寄せられる“扱う題材のトッププレイヤーがそのまま書いてる”という事実。
前半1クール序盤での懇切丁寧な説明もそこで終わらずさらに踏み込んできた今回後半。

 一音(いちおん)

…わかるようでわかりません。視聴者がギリギリついていけるかどうかの技術の説明やプロの感覚を惜しげもなくプッシュしてきました。情報過多に思えますが不快さはありません。

わかりやすくないとぶーたれるところを、私は肩書き/略歴で平伏しときました。「プロのあなたがそう言うならそうなんでしょう」…この感覚は自分でも新鮮でした。


演出面でもぬかりなかったような。
※{netabare}「天泣」部室での練習シーン。晶から指摘された17弦と独奏の音のズレはしっかり耳でもわかりました。{/netabare}
上手と下手が素人でも感じられるのです。

{netabare}姫坂→珀音→時瀬と続く予選。姫坂の音圧に圧倒されました。珀音もまた別角度で。どんだけハードル上げるのさ、からそれらを超える時瀬の演奏でした。
ライバル校の演奏、その積み重ねもちゃんと説得力ある形で描きながら、さらにその上を描く。作品の中の観客と同じような感銘を自分は受けました。途中で姫坂の穂積先輩に横恋慕したのは私だけではありますまい。
第23回~第25回の3話はたいへん見応えがあったと思います。{/netabare}


偉大な先達との比較。“楽器”“演奏”への深い造詣という点では抜きんでていると思われます。演奏なんてたかだか作品を構成する一要素なんですけどね。それでもこの部分でエモく揺さぶられたい欲望を私は抑えることができません。



物語に戻ります。

■ラブは添え物程度で

顔をすぐ赤らめるWチョロイン(少年誌仕様)
女子が欲しい時に欲しい言葉(少女漫画仕様)

{netabare}失礼ながらモブ感の強い時瀬の3人組。味はあってたまに見せ場のあるこの立ち位置。古くは『スラムダンク』の水戸洋平ら。直近だと『からかい上手の高木さん』の三人娘。物語の核となる恋愛のプレイヤーにはまずならない人たち。部内三角関係とか恋愛複雑化を一切心配する必要がない安全パイです。{/netabare}
{netabare}真白先輩。成長した武蔵に胸キュンなんて展開にしないですぐに練習へ回帰。{/netabare}
{netabare}他校生。同じくちょっかい出したり出されたりもさることながら、他校内カップルの気配すら薄い。{/netabare}

主要ボジションでのキャラ配置からの推察。どんどんへし折る恋愛フラグ。おそらく恋愛は1体1でしかやる気ありませんね。恋愛仕様なキャラデザインはミスリードじゃないかしら。私は歓迎します。
{netabare}妃呂も部活引退するまで気持ち封印すると言ってるし、続編あるとしても時々顔を赤らめる程度でお茶を濁しとくぐらいでお願いします。{/netabare}



■一応弱小校でしたので

トップクラスのプレイヤー+有能な指導者+裾野が広くない=ジャイアントキリングの条件 

これすなわち↓

さとわ覚醒 + 滝浪センセ本気出す + 神奈川全14校

とこんな感じでピースが埋まっていくことは前半終了時点である程度予想され、このへんおざなりにすると「ご都合主義!」すかさずツッコミ入るでしょう。及第点与えて良いと思います。
{netabare}さらに堂島晶さんの登場で説得力が増しました。{/netabare}



■闇落ちと簡単にはいいますが

愛もさとわも妃呂も前半1クールで陽のあたる場所に出てきてしまったので闇キャラ不足を心配しましたが思わぬところから援軍が!

 堂島晶(CV東山奈央)先生

前半で切った方はもったいない。ややありがちな高校生らのものとは別格の上質な闇を覗き見ることができます。実はエンドクレジット見るまで日高のり子さんだと勘違いしてたりしました。



■“天泣”これだけはいいたい

1.{netabare}冒頭の一小節を奏でた瞬間に全てを悟るさとわ母がすこぶる良い。途中だったり全部聞いてからじゃないのが大事だったように思える。
一音(いちおん)を大事にするコンセプトが徹底されてるかのようでした。最高!{/netabare}

2.{netabare}ソロさとわは別格で周りが合わせられるわけない、を受けての17弦の一音がすこぶる良い。深いところから響く低い一音。うむ合っている。
“合わす”でも『大量の音の符を合わすことに特化した姫坂』『絶対的エースを際立たせるための合いの手としての珀音』らのトップ3校の違いを分からせる会心の一撃でした。{/netabare}

3.{netabare}3校の違いはあれど、エース(独奏)とどう絡ませるか?の課題は珀音と時瀬は似ており、アプローチの違いで時瀬に分があるという演奏結果でした。実質は姫坂と時瀬の一騎打ちだったように思います。
すこし遡って、珀音は数か月前『関東邦楽祭』で全国トップの東京の高校と同列評価を勝ち取った学校です。邦楽祭から珀音は底上げしてきた。それ以上に慢心を捨てた姫坂が上り調子で、時瀬も言わずもがな。若い人たちがそれこそ僅かな期間で化けるのを目の当たりにしたような爽快感があります。
私は野球をやってましたが、春の甲子園に出場した学校(前年秋の実績)と練習試合(当年夏前)を組んでもらって対戦してみて「あれ!?そんな強くねーな」という経験をしたことがありますがそんな感じ。{/netabare}




なんといいますか、、、
全26話満足の一品でした。



■オマケ

{netabare}さとわが愛のために買い揃えたいちごグッズ。“うまい棒いちご味”に興味津々。“ポテトチップス ショートケーキ味”が意外と美味だったのでわりとイケるかも!{/netabare}

{netabare}偉大なる先達を彷彿させるキャスティングがところどころに。ボケるには文量増え過ぎちゃったのでやめときます。{/netabare}



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

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2020.03.01
《配点を修正》+0.1


2020.01.23 初稿
2020.03.01 配点修正
2020.07.30 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

黒い晶ちゃん先生と白い晶ちゃん先生

原作未読
1クール目視聴済み

箏の素晴らしさが詰め込まれた作品でした。
25話の演奏の為にアニメ化されたと言っても
過言ではない程、箏の演奏で感動しました。

お話のざっくり概要
1クール目で色々とてんやわんや合ったけど
ヒロちゃん先輩も加わり部員が7人になって
本格的に全国目指して練習の日々
そこに指導役として晶ちゃん先生がやってきた!
波乱続きの筝曲部…周りは強豪校ばかり
武蔵とヒロを全国に連れて行く為に一丸になって
前に進む… だいたいそんな感じ

冒頭でも触れてますけど、
箏の演奏が素晴らしいです。

■姫坂
{netabare}
音の迫力、曲の力強さ、演奏の一体感
凄まじいものがありました。
他の二校に比べると、技巧よりなので
曲を魅せるというよりは技巧を魅せる構成で
圧倒はされるけど、感動としては薄い感じ…
ただ、これ生で聞かされたら圧倒されるなー
と思う迫真の演奏でした。
{/netabare}

■珀音
{netabare}
一番、箏っぽいというか古典っぽい感じで
凄くレベルの高い曲だと思いました。
箏の少ない音階で多彩な音の表現が素晴らしくて
それでいて超絶技巧押しって訳じゃなくて
楽曲としてもまとまっている良い曲です。
{/netabare}

■時瀬
{netabare}
心が動くとはこういう事だなと思いました。
この曲の為に用意された25話は2クールの
集大成というか、この曲の為にこのアニメがある
そう言える程、演奏&映像その全てが完璧です。

三校の中では最もキャッチーなメロですね。
現代曲っぽいです。魅せるべき所と抑える所
緩急、メリハリが効いてて一番華がある曲です。
休符の使い方が最も巧くて聞き入ってしまいます。

最後の1音はタイトル回収と思える程の
時が止まる1音でした。
{/netabare}

2019年の神回の中で1つだけ選べと言われたら
この音の25話を選びます。

恋愛部分について
{netabare}
えーと、どうでもいいけど
さとわちゃんと、ヒロちゃん…
どっちもチョロインすぎません?w
いやまぁ、筝曲部の部活の方がメインで
恋愛がオマケな感じだからその方が
話が手っ取り早くていいんでしょうけどw
{/netabare}

晶ちゃん先生について
{netabare}
すごくどうでもいい話を一つしますと
エリーゼってお菓子あるじゃないですか。
あれ、白と黒ありますけど
どっちの味がお好みですか?

ちなみにうちの実家では白が大人気過ぎて
最終的に黒だけ残るという現象が発生してましたw

白い晶ちゃん先生…好きです(´∀`*)ポッ
だってx100…なおぼう可愛すぎるでしょーw

黒い晶ちゃんも美味しいなー思って見てたら
更に美味しい白が出てきてホクホクですよ。
{/netabare}

さとわについて
{netabare}
和解できて良かった~
なんていうか昨今は親子の溝が深い作品が多くて
暗い話が多いですよね…でも
それを埋めれるエピソードはやっぱり良いです。
晴れやかな気分で最終回を見終えれました。

あとはチカを陥落させるだけだね!頑張れw
{/netabare}

作画は25話がやっぱ凄いですねー
手書きで演奏を描き切ってます。
演出や表現の工夫もモリモリ。華やかさがダンチ
あと、25話は終始かずさが可愛いですwww

部活物が嫌いじゃなければオススメの作品です♪
1クール目で不良で胸糞になったとしても
最後まで見て損しない作品ですよ!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 36
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

マイナー競技故の・・・

原作未読。最終話まで視聴。

第1クール同様、真面目で、一生懸命で、お互いを思いやる優しさを持つ部員達。
晶の心さえも動かしてしまう、魅力溢れる部員達を描いた、とても素敵な作品でした。

【マイナー競技故の・・・】
筝曲部って、私の母校にはありましたけど、どちらかと言えば、いわゆるマイナーな部活動。
そもそも、琴の演奏自体、日常で耳にすることが無いですよね。
だから仕方ないんでしょうけど・・・。

{netabare}25話の『天泣』の演奏シーン。
とても素敵な演奏で、凄く感動的だったと思います。
ただ、演出が・・・。

明らかに脇役と思しき面々の感想や解説的なセリフが耳障りと言うか・・・。
原作がこうだったのか、アニメ化する際の演出としてこうなったのか?
原作未読組の私には図り知れませんけど、もう少し、視聴者を信用して欲しかった。
姫坂女学院や珀音高校の演奏にしても同様。

まあ、『響け!~』の第2期の第5話を視聴していなかったら、そこまで気にならなかったかもしれませんけどね(笑)。{/netabare}

あれ?「お気に入り」の作品なのに、酷評みたいになっちゃった(笑)。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 35

77.5 6 2019年秋(10月~12月)アニメランキング6位
BEASTARS(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (353)
1530人が棚に入れました
肉食獣と草食獣の共存する世界。食肉が重罪とされるなか、名門校・チェリートン学園で演劇部の生徒が食い殺される“食殺事件"が起きる。犯人は見つからず、不安に揺れる生徒たち。そんな中、演劇部では死んだ生徒の代役を巡っていさかいが起きる。次期『ビースター』候補とささやかれ、演劇部のカリスマ的存在であるアカシカのルイに、逆恨みをした肉食獣の部員が襲いかかったのだ。それを庇ったのは、照明係の二年生・レゴシ。『鋭い爪』や『大きな体』など、強そうな外見とは裏腹に、心優しく無口で不器用なオスのハイイロオオカミだ。だが、当のルイはそんなレゴシを偽善的で気に食わないと言い、強引に夜間練習の見張りに任命する。夜。誰もいない講堂裏の裏庭で、ひとり見張りをしていたレゴシの前に現れたのは―――小さな白いドワーフウサギの女子生徒・ハル。その匂いを嗅いだ瞬間、レゴシの体を本能が駆け巡る。我を忘れて襲いかかり、気付いた時には、彼女を両腕に抱きすくめていた。腕の中で聞こえる鼓動が自分のものか、彼女のものかもわからない。しかしこのハルと、そして自分の本能との出会いが、静かで穏やかだったレゴシの人生を大きく変えていく。彼女へのこの感情は、恋なのか? それとも食欲なのか?オスとメス、肉食獣と草食獣。それぞれの痛み、そして強さや弱さに直面しながら、悩めるレゴシの青春がいま始まった―――

声優・キャラクター
小林親弘、千本木彩花、小野友樹、種﨑敦美、榎木淳弥、内田雄馬、大塚剛央、小林直人、下妻由幸、岡本信彦、落合福嗣、虎島貴明、渡部紗弓、室元気、井口祐一、原優子、兼政郁人、大内茜、山村響、あんどうさくら、大塚明夫、星野充昭、堀内賢雄

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

本能に抗え

アニメーション製作:オレンジ、
監督:松見真一、脚本:樋口七海
キャラクターデザイン:大津直、
音楽:神前暁(MONACA)、原作:板垣巴留

しょう油顔、ソース顔という
男性の顔の方向性を表現する言葉があった。
「顔」は、ある意味、その人そのものであって、
私たちは一生逃れることはできない。
自分の顔が気に入らなくて整形を繰り返す人もいるが、
結局は自分自身を覆う「何か」は、
死ぬまで付いて回る。

そして「草食系」「肉食系」という
人間の生態や性格を指す言葉もある。
これは、努力によって変えることが
できるものかもしれないが、
もしそれが動物のことなら、
遺伝子レベルのものから逃れることは不可能だろう。

BEASTARSは、動物を擬人化した物語。
登場人物は全員が動物の設定のため、
本能から逃れることはできないはずだ。
しかし、それでも自分の想いを実現させようと
抗い続け、挑戦し続ける者たちがいる。
これは、何かの業に縛られた者が、
「想い」の力によって大切なものののために
本能を飛び越えようとする
信念の物語ともいえるだろう。

物語の中心は演劇部に所属する
ハイイロオオカミのレゴシとアカシカのルイ。
彼らは、自分たちの宿命から逃れるために
想いを募らせていく。
レゴシはドワーフウサギのハルを好きになったことで、
自分の本能について深く考えるようになる。
一方、ルイは肉食、草食という動物社会における
地位の格差について変革を起こす野心を抱いている。
これは人間社会に置き換えるなら、
民族主義的な部分で将来を嘱望されている黒人と
ずば抜けた才能を持った白人によって繰り広げられる
戦いの物語という構図になるのかもしれない。
ただ、これに動物の「本能」という宿命を
付加させることで物語を興味深いものとしている。

レゴシとルイのそれぞれの葛藤を演劇によって表現した
3~4話で物語の深みに引き込まれる。
草食獣の代表として地位を掴み取ることが
悲願であるルイ。そして、オオカミの本能と
自身の平時における性格の違いに戸惑うレゴシとの
対比が実に上手く描かれている。
さらに、ほかの動物たちの思惑も絡み合い、
複雑な様相を呈しているのは、
まさに人間社会そのものだ。

学園内で起こった重罪とされる食殺事件、
動物社会で草食獣が「BEASTAR」に選ばれる意味、
肉食獣、草食獣が共存する世界における
政治家たちの思惑と現実、
レゴシの内面を覆いつくす真っ直ぐな想いと
正しい行い、そして恋心。
さまざまな要素が溶け合って、
あまり今まで味わったことのない
複雑な感情が湧き上がってくる。

人間たちの奥底にある様々な感情を
分かりやすい形で炙り出した群像劇。
続編も決定しており、まだまだ途中なので、
高評価するには早い段階だが、
起承転結のある優れたシリーズ構成によって、
挑戦的な作風を1クールでしっかり見せてくれた。
ジャズを意識した劇中曲やOP、
そして数種類用意されたEDも聴き応え十分。
これまでにない新しいアニメーションを
紡いでくれるのではと期待できる。

草食獣と肉食獣が共存する新しい地平。
それは、どこかにあるのだろうか。
(2020年3月7日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

人間の条件

板垣巴留原作、制作オレンジ。

擬人化された動物たちの物語が、
メジャー少年誌の看板になる。
その時点で物語に一定の力があるのだろう。

17歳、肉食獣のハイイロオオカミ、
身体は大きく繊細な心を持つ主人公レゴシ。
彼は肉食獣としての生き方に葛藤している。

興味深いのはよくある、
少数・多数や、勝者・敗者の関係性ではなく、
肉食と草食で対比している点だ。
この気持ちは「恋」なのか!?の後に、
それとも「食欲」なのか!?が配置されている。

当然、共存する社会の在り方や、
本能の抑制、倫理の確立が問題となる。
僕は単純に擬人化された物語は苦手である。
しかしながら擬人化した理由があるはずだ。

4話視聴追記。
人の持つ機敏な「感情表現」が、
あまりにも豊潤に表現され伝わる。
演劇内演劇の入れ子構造が様々な仕掛けを生む。
{netabare}捕食する側と捕食される側の論理。
否が応でも「他者」を考えさせられる。{/netabare}

最終話視聴追記。
レゴシに称賛を贈らねばならない。
落ち着いた声が素晴らしくキャラに馴染む。
肉食に・草食に生まれた存在意義、
その中で他者とどう分かり合えるのか。
レゴシはきっと見つけたのだ。
本能にも勝る偉大で崇高な感情を。

ここからが勝負どころである。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

いろいろと生々しいのよ

原作未読


原作者の方。『バキ』を描いてる漫画家の娘さんらしいですね。すげー!
どうやら“動物の本能”を突き詰めたい血筋は変わらないようです。

“本能”を突き詰めすぎてもはやギャグ。荒唐無稽さを楽しむ良質なエンタメ作品を輩出している父。

対して本作『BEASTERS』では

“本能”を突き詰めたついでに社会の矛盾も浮かび上がらせる深みとコクを醸し出す娘。

サムネから想像するに、見た目重視。ケモナー優先。各動物の特性をなぞるかのようなキャラ設定。鳥獣戯画に毛の生えた擬人化ものを想像してました。とりあえず二足歩行させてやることは人間と一緒!みたいなやつです。

全然違いました。もちろん良い意味で、です。
草食動物と肉食動物を擬人化させて、彼らの特性を残しつつもそこに共存している世界を描いた作品。
食物連鎖をガン無視した統治機構を作り、そのための教育を施して理性キープしてますよという表部分と、蓋をしていても肉をどうしても食べたいという本能が見え隠れする裏の部分。その間で揺れ動くハイイロオオカミのレゴシ(CV小林親弘)が主人公です。揺れ動くのはレゴシだけでなく、肉食も草食も関係なく登場キャラたち軒並み葛藤している模様。そもそも本能に蓋をした社会は不健全であり、一見平和な世界そのものが揺れ動いている。そんな不穏さを孕みながら物語は進行します。これが大枠の背景。

そんなシビアな背景を原動力として、肉食動物の中でもそこそこ強い部類らしいハイイロオオカミとは対極の最弱の草食動物ドワーフ種ウサギのハル(CV千本木彩花)との恋物語がメインのストーリーです。一応この世界の恋のルールだったりその他常識については本編でお確かめ下さいね。
とりあえず二足歩行させてみた的な浅さとは程遠いと感じた次第です。


動物もの!?は無条件でパクッと喰いつく層以外でない、むしろ逆で安易な擬人化ものに辟易しているかもしれないあなた! …いいですよこれ。
やりとりされる会話の生々しさは2019年秋期もので断トツです。リアル世界に近いものがあります。そして、肉食と草食の両動物のフィルターを通した独自の世界観は新鮮に映ります。もの凄くファンタジーな世界で繰り広げられる生々しいやりとりと心の機微のリアルさ加減で充分楽しめるかと思います。

本能と理性という二項の対立/葛藤/調整なんて定番のネタでもあったりするので、いい感じでリアル世界の暗喩的なあれやこれやも感じる良作。
言い忘れてましたが、OPは音とアニメーション両方ともこのクールベストかも。ジャズファンク調リズムに乗った手のかかってそうなパペットアニメの組み合わせが素敵な一曲。
これは良いです(小並感) 2期決定したようなので今から楽しみですね。



※ネタバレ所感

■本能を無視すりゃ破綻しますよ

ナチュラリストを無条件で礼賛するほど極論には振れませんが、“自然”の対義語は“不自然”であるという常識(笑) 
この歪んだ世界は変わらずにいられるのでしょうか?

{netabare}レゴシと同族のジュノは「(対肉食への差別が)中学はそんなにひどくなかった」と高校に上がって社会の抱える歪みのひとつに直面。さらに別のシーンでは高校を卒業すれば闇市にも自由に行けることも。
人間と一緒。「お友達みんなと仲良くしましょう」の幼稚園時代から始まって徐々にやっかいな現実に触れていき、社会に出る頃には幼少期のそれは幻想と知る。段階を経て現実を知っていくのです。
ところがどっこい、BEASTERSの世界では幼稚園時代の理想がまかり通る世界。ライオン市長もいろいろ無理して“ライオンは怖くない”イメージ形成に成功したようですが、シシ組との棲み分け等々…蓋をしないとどうにもならないものを抱えざるを得ません。
“みんなと仲良くしましょう”という理想の実現のため歪みが肥大化しきって爆発しそうなのです。{/netabare}

{netabare}「メスは争いが嫌いです。(ジュノ)」に返す刀で「君ほど強欲なメスは違うだろ。(レン)」
矛盾を孕んだ世界を喝破する表現は随所にあるわけでした。{/netabare}



■ロミジュリを凌駕するほど二人を隔てる壁が

{netabare}「捕食者の本能があれば被食者の本能もある」{/netabare}
{netabare}「然るべき関係は体が一番知っている」{/netabare}

最終回で流れたテロップが示唆するところは?

{netabare}肉食草食同士、仲良くやろうという社会の中で、肉食草食同士の交合はご法度という世界観。
前者ですら危うい綱渡りをしているのに、さらにハードルが上がりもはや禁忌の世界。これを打ち破る可能性を秘めてるのがレゴシとハルの関係性ですわな。{/netabare}

どう畳むんでしょう。楽しみでしかありません。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.23 初稿
2020.07.16 修正
2022.01.23 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 51

77.3 7 2019年秋(10月~12月)アニメランキング7位
ソードアート・オンライン アリシゼーション War of Underworld(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (572)
2951人が棚に入れました
キリト、ユージオ、アリス。二人の修剣士と一人の整合騎士が最高司祭・アドミニストレータを打ち破ってから半年。戦いを終え、故郷ルーリッド村で暮らすアリス。その隣には、親友を失い、自らも腕と心を失ったキリトの姿があった。彼を献身的に支えるアリスに、以前のような騎士としての心は残っていない。「教えて、キリト……どうすればいいの……」しかし、アンダーワールド全土を悲劇へと誘う《最終負荷実験》へのカウントダウンは、容赦なく進む。それと呼応するように、《ダークテリトリー》の深奥で、暗黒神ベクタが復活した。闇の軍勢を率い、《光の巫女》を手に入れるべく、《人界》へと侵攻を開始する。《人界》軍を指揮する整合騎士ベルクーリらは、《ダークテリトリー》軍とのかつてない大戦争になることを決意する。だがその傍らに、いまだアリスは見当たらない。そして、《人界》を救った英雄二人の姿も――。『SAO』シリーズで最も長く、美しい戦い《アリシゼーション》編、その最終章がついに開幕!

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

我が陸自のォ科学力はァ世界一ィィッ?

1 24話 2018年9月~2019年3月
2 12話 2019年9月~2019年12月
3 ??話 2020年4月~2020年6月?

全4クールと長丁場です。おおむね50話前後のボリュームをもって完結予定。
ホップステップジャンプでいうところの“ステップ”。3段跳びの選手に話を聞けば、このステップ部分が技術的には面白いらしく、語りも熱を帯びるところ。我々素人も見よう見まねで一度くらいチャレンジしたことあるでしょうに、イメージ通りには絶対いかない2歩目なわけであります。

要はわかりにくいんですよね。それにまだ途中ですし評価のしようがないとも言えます。私自身も同じような感覚ですので今回は脱線しときます。


最初の2クール分はずっぷり『UnderWorld(以下UW)』の説明に終始。9割がた仮想世界を舞台にしてました。それを受けて此度の1クールは仮想世界に介入してくる現実の勢力についても描かれます。
むしろUWのなんたるかをしっかり意識づけさせた上でFinal seasonで描かれるだろう現実世界への作用を通して、問題提起されるものがおぼろげながら見えてきたといったところでしょうか。


いったい何故今回の12話で繰り広げられる事態が起こったのでしょうか?
・キリトがアドミニストレーターをやっつけたから

ってその通りなんですけど、さらにそもそもってところを考えるといたって明白。


 パワーバランス(軍事)が崩れちゃうから


古今東西、軍事衝突が起こるとしたらこれ。おそらく未来のSAO世界でもアメリカが超大国なんでしょう。そこに待ったをかける、パワーバランスを崩す恐れのある技術を菊岡さん達は開発中なんです。“プロジェクト アリシゼーション”のことですね。

例えばこの前テヘランで発生したウクライナ機の撃墜(2020年1月現在)を例にして、地対空ミサイルに作中用語である“ボトムアップ型AI”であるアリスちゃん(の知性)が搭載されてたとします。発射後にアリスは①対象を分析、②誤射である可能性をシミュレートし、さらに③撃墜した時の事後の影響まで試算した上で、④回避行動を採る、というところまでできちゃうとします。

そのことがどれだけヤバいのかってのがピンと来なくても、少なくとも「これまでそんなことはできなかったよね」ができるようになってしまうことはわかるかと思います。

 そうすると何が起こるか?

最近の例だと、通信も軍事技術の範疇と考えれば次世代規格“5G”を巡ってChinaと米国がキナ臭くなっている事実はなによりも説得力のある話でしょう。パワーバランスが崩れると戦争がおきます。そうならんように!死力を尽くすのが我々の責務だったりするわけです。

そんな事情がありますから
{netabare}日本の自衛隊の中に内通者がいる、という作中の設定もリアルで寒気がしました。
パワーバランスを崩す力を日本が持ってしまうと太平洋戦争の悪夢が!だから日本は敗戦国のままでOK!という考えの方は実在します。個人的には残念なことだと思ってます。
戦力の均衡を崩し日本が一歩前に出ようとすると上記の理由で足を引っ張る、平たく言えば裏切る奴がわんさかいることは戦後史をかじった方であればピンとくるところでしょう。
よって、内通者の発生→侵入部隊のUWへの介入→UW内のドンパチ、、、は必然だったのです。
SAOのくせに(笑) 妙にリアルなわけであります。{/netabare}


今クールにUWで展開された事態の背景にはこんなことがあったと思えば受け入れやすいでしょう。
背景をおさえて全12話を堪能したら次のFinalの展望ですね。

なお、アスナはボトムアップ型AIの軍事転用については否定的な立場ですので、この新技術を無かったことにENDも可能性としてはありえます。米国にさらわれるEND、日本が死守するEND、いづれもけっこう大きなお話なので風呂敷を畳むのが大変な作業だと思います。物語の根っこではありますので、あまりにもご都合だったり、軍事合理性を悉く無視しちゃうような結末だと個人的にはドン引きするかもしれません。逆に見事に畳むことが出来たら拍手喝采ですね。


Finalの展望でいえばもう一点。

アリスやユージオを人格と認識するか?プログラムと認識するか?

これまでさんざんとUW内の人々の営みが描かれてるわけでして情も移ります。
先ほどの地対空ミサイルでいえば、旅客機撃墜の回避行動をとった後、⑤安全圏で自爆、でミッション完了。ミサイル一基欠損/AI:コードアリス消失・・・と定量的にカウントされておしまいとはならないでしょう。
それで済ましてしまうには、UWの住人たちと過ごす時間が長すぎました。プログラムではなく現実世界の一人格と見做してしまうでしょう。少なくともキリトは簡単に見捨てられないでしょうね。


人工知能に代表される科学技術がある特異点を超えてきた時の世界を描くことはこれまで数多のSF作品で繰り返されてきました。
どんなところに帰着するのか2020年4月から始まる“Final Season”が楽しみです。



■余談 安定安心のSAO

{netabare}キリトさんがほぼ植物状態だというのにその傍らで…{/netabare}

{netabare}アリスとアスナとでマウントの奪い合い。からのお弟子コンビ闖入。ひとつテントの下、女子4人でキリトの取り合い(笑) 伝統芸能はしっかり引き継がれてましたね。
なにげにアスナのアリスへの態度って人格者のそれでした。正妻の余裕という表面的なものに非ず、どこまでいってもアリス如き“プログラム”の1つと理解している故の余裕だとしたら、アスナが最もドライだと言えますね。直情型キリトの相方にはぴったりのパートナーです。{/netabare}



視聴時期:2019年10月~2019年12月 リアタイ視聴

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2020.08.01 追記

コロナ禍によって遅れること1クール。Final開始です。


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2021.08.04 追記

『ハーレム』『俺TUEEE』というより、技術の延長線『SF』に軸を置いた鑑賞をしてます。このシリーズに何を期待するかってのはシリーズ重ねてくにつれより重要になってきてる気がします。



2020.01.13 初稿
2020.08.01 追記
2021.08.04 追記

投稿 : 2024/06/08
♥ : 56
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ニューロマンサー

A-1 Pictures制作。

<<前クールまとめ>>
{netabare}死銃事件の逃亡犯による襲撃で、
脳に致命的な損傷を負ったキリトは、
ソウルトランスレーターによる最先端治療により、
フラクトライト(人の魂)を活性化させ、
新たな神経ニューロンを構築させ延命する。{/netabare}

衝撃的な開幕を告げたシリーズであったが、
現実と全く同じクオリティを実現するUWは、
{netabare}禁忌目録を巡るAI研究の場であり、{/netabare}
その真実は壮大な計画の一端である。

シリーズ後半戦開幕。
{netabare}廃人と化したキリトから幕を開ける。
ダークテリトリーから魔物が侵攻を始める。{/netabare}
現実世界でもアスナたちが行動を開始する。
闇の軍勢側も一枚岩ではないようだ。

最終話視聴追記。
{netabare}SAOの楽しさは創造性豊かな仮想世界と、
対比した学生たちの日常生活にあるのでしょう。
こうして限定された日常空間では、
その真価を発揮出来ないのかも知れない。
そんなことを考えたりしています。{/netabare}

ここにも賛否がありますが、
やや厳しめの評価となりました。

可能性を残す物語の幕切れですので、
来春の最終章に期待しましょう。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

あれ?これタイトル詐欺じゃね??

シリーズ見終わってから感想書こうと思ってたの
ですけれど、あまりに長いので書いとこーかとw

レビュタイはですね。
アリシゼーション編に入ってからずっと思ってた
事でして
「あれ?これオフラインじゃね?」
って思ってた訳ですw
まぁこのエピソードの最後の方でちゃ~~んと
タイトル回収できているので詳しくは見てね。

お話のざっくり概要
(とりあえず無印からガンゲイルまで見る推奨)
毒受けて⇒集中治療⇒なぜか軍施設に
オフライン稼働⇒禁忌を破る⇒剣士目指す
側付きの女の子が(*ノωノ)キャーされそうに⇒キレる
犯罪者にジョブチェンジ⇒整合騎士をぶっ倒す
まっぱの管理者に戦いを挑む⇒木こり1号がぁぁ
⇒キリトさんは脳に損傷を受ける
そして愛妾がせっせと尽くしてます。
↑↑↑(いまココ)から始まる二人の同棲生活

か~ら~の~正妻戦争勃発!

んー、、、分かりづらいな、端的にまとめると
新しい世界で、またまたキリトさん無双して
その後、キリトさんがおかしくなった後の話っす

だいたいそんな感じ

■物語
ほとんどのレビュアーさんが書いている
正妻戦争はスルーしときますw
国家の思惑とか色んな所が見え隠れする感じで
単に仮想世界だけ描いてない所が特色です。
色々とツッコミ所もありますけどw
話は内と外との構成を工夫したり、緩急あったり
良く練られてるなーと。
あんま触れるとネタバレしそうなので
詳しくは見て下さい~w

■作画
相変わらず綺麗で、戦闘も凄く良く動きます。
今クールのは割とエフェクトもド派手でしたね。
戦闘もいよいよ大詰め感あって
アクションだけでもかなり楽しめました。

■声優
いつものメンバー+茅野愛衣さん+島﨑信長さん
後は整合騎士面子と石田彰さん
実力派揃いで、楽しく視聴してましたー。
なんか…石田彰さんって気づくとキチ●イキャラ
いつも演じてますよね?wまぁ巧いんですけどw

■音楽
OPはハルカス、EDはLISA
どっちも凄く良い曲ですね~映像も良いです!
ハルカスのMVはアクション凄く頑張ってたw

■キャラ
今まで影の薄かった整合騎士にもついに見所がw
新キャラもどれも魅力的ですねー
序盤しか見れなかったけど、ベクタに
色仕掛けを試みた騎士とその思い人の騎士
(やっべ、、、どっちも名前忘れたw)
も凄くキャラは良かったですー


うーん、、全部終わってから書こうと思ってる
事が多いので(先のネタバレになるから)
書きにくいですね。

仕方が無いのでこっから先はネタポエム
{netabare}
本編と関係ないネタなんでそういうの苦手な方は
スルー推奨です。
{netabare}
スルー推奨ですよ!(忠告しましたからね!)
{netabare}
松岡「おい、どうしたアリス!?」
茅野「くっ!貴様!そんなに私を辱めたいのか」
茅野「いいだろう!…私は逃げも隠れもせぬ!」
茅野「キリトとやら!存分にやるがよい!」
茅野「だが私の心まで屈せられると思うな!」
松岡「えーと、、おーいアリスさんや~い…」

福島「あ、ちょっと失礼しますね。」
福島「そちらのアリスさんと入れ替わってる様で」
福島「どうもウチのクルセイダーがとんだ迷惑を」
雨宮「ねぇ…ねぇってば!ちょっと聞いてよ!」

雨宮「おかしいの!!攻撃が当たってるの!」
雨宮「普通に戦ってるの!絶対おかしいわ!」
高橋「そうです!おかしいのです!」
高橋「私より超ド派手な魔法をうちやがりまして」
高橋「一番目立ってたなんて納得がいきません!」
高橋「…私に喧嘩を売るとは、いい度胸です!」

高橋「ん?そっちのアリスという人…」
高橋「何やら凄くイイ感じの眼帯じゃないか」
高橋「私と気が合いそうですね。是非…」
雨宮「そんな事より聞いてよ!無視しないで!」
福島「だー!お前ら話がややこしくなるから」
福島「黙りなさい!…ってあれ?」

福島「よくよく考えたらそのままで良くない?」
福島「攻撃が当たって、範囲攻撃もあって」
福島「その上、真面目で変態じゃない…」
福島「あ、どうやら手違いがあったようですが」
福島「このままにしとくのでどうでしょう?」

茅野「さぁ!早くしろ!遠慮せず来い!!」
松岡「いや!これそっちの問題だろ!困るよ!」
雨宮「そうよ!返しなさいよ!困るじゃない!」
雨宮「攻撃が出来て回復もできるなんて!」
雨宮「私の存在意義が無くなっちゃうの!!!」
福島「今なら、この駄女神もつけますから…」

松岡「えーと…チェンジでお願いします」
茅野「くっ…! くっころ~~♪」
{/netabare}
{/netabare}
{/netabare}

なんかね。金髪騎士(cvかやのん)ってだけで
ずっとこんな事考えながら視聴してましたw

ラスト楽しみですね~♪

投稿 : 2024/06/08
♥ : 36

76.5 8 2019年秋(10月~12月)アニメランキング8位
僕のヒーローアカデミア(第4期)(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (295)
1570人が棚に入れました
超常能力“個性"を持つ人間が当たり前の世界。憧れのNo.1ヒーロー・オールマイトと出会った“無個性"の少年・緑谷出久、通称「デク」は、その内に秘めるヒーローの資質を見出され、オールマイトから“個性"ワン・フォー・オールを受け継いだ。デクはヒーロー輩出の名門・雄英高校に入学し、笑顔で人々を救ける最高のヒーローになることを目指して、クラスメイトたちと試練の毎日を過ごしていた。林間合宿での敵<ヴィラン>連合による襲撃事件をきっかけに、オールマイトは宿敵オール・フォー・ワンと激突。オール・フォー・ワンを倒すものの、オールマイトは力を使い果たし、プロヒーローを引退。デクはオールマイトの意志を継ぎ、最高のヒーローになることを改めて決意する。新たな必殺技を修得したデクは、難関の「プロヒーロー仮免許取得試験」に挑戦。全国から集まったライバルたちに立ち向かい、見事試験に合格し、“最高のヒーロー"にまた一歩近づいた。そして、次なるステージは、プロヒーローの下での「インターン活動」。そこでデクは、新たな“脅威"と、新たな“使命"に出会うことになる―!

声優・キャラクター
山下大輝、三宅健太、岡本信彦、佐倉綾音、石川界人、梶裕貴、増田俊樹、悠木碧、井上麻里奈、新垣樽助、上村祐翔、安野希世乃、三木眞一郎、津田健次郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「架空(ゆめ)」は、「現実」に! これは、僕が最高のヒーローになるまでの物語だ。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期から第4期は視聴済です。
劇場版が2作上映されていますが、そちらは未視聴なので、今度機会を作って視聴してみようかな。

この第4期では、雄英高校ヒーロー科1年A組がプロヒーローの仮免を取得し、「ヒーローインターン」を経て度重なるヒーロー襲撃事件に立ち向かうまでが描かれています。
流石週刊少年ジャンプ連載の作品…どうしてこんなに面白い作品が生む出せるのかが不思議でなりません。

物語を完走して調べてみると、この作品は世界的に評価されていたことを知りました。
日本だけじゃなく、アメリカやフランスでのセレモニーでも受賞しているようです。
この作品の面白さ…世界レベルだったんですね。

しかし、ヴィラン連合の強さも半端無く、ヒーロー側も大きな打撃を被ったのも事実です。
前期では「平和の象徴」であるヒーローを失ったのは記憶に新しいところです。

ですが、ヒーローに課せられた痛み…実は全然この程度じゃなかったんです。
確かに平和の象徴であるオールマイトは引退に追い込まれました。
でもオールマイトは未だ生きています。

今から発生する事件は、最後の一線をも超えた物語が展開されるということです。
決して生半可な気持ちでなんか視聴する事はできませんでした。
死穢八斎會への本拠地突入は、これまでの戦いの中で最も苦しかったと言っても過言ではありません。
ヒーローが傷付き倒れていく姿を見るのは辛いです。
でも、この戦いで一番辛かったのは、年端のいかない少女から考える自由を奪い続けた敵の親玉の所業でした。

ヒーローの本質を隠しつつ、周りで人が怪我をするのはお前のせいだと言われ続けたら誰だって周りが見えなくなると思います。
それを自分の目的のためだけに平然と続けるのだから始末に終えません。
そもそも誰かを傷付けたいと思う少女じゃないんです。
だからヒーローが助けに来ても反射的に身構えてしまう…
それは相手を傷付けるのが嫌だから…
結果的に敵の親玉を退けることはできましたが、かつてないほどの代償を支払わなければなりませんでした。

きっと今期の中で死穢八斎會の本拠地突入が一番のビックウェーブになると思っていましたが、物語のラスト…とんでもない置き土産を残してくれましたね。
現役プロヒーローのランキング「ヒーロー・ビルボードチャートJP」が発表され、エンデヴァーが1位となり新たな象徴となりました。
ところが、この件…これだけじゃ済まなかったんです。

エンデヴァーのイメージ…
轟焦凍(とどろきしょーと)の実父で普段から近寄りがたいオーラを醸し出しているランキング2位のヒーロー…
母や子供とは体質の相違の面から別々…所謂家庭を顧みないヒーローという感じでした。
原作を読んでいる方は違うのかもしれませんけれど…
ラスト2話…ここでエンデヴァーに対する評価がガラッと変わると思います。
新たな象徴たり得るのはどうあるべきなのか…
エンデヴァーの本気が見られますので、しっかり目に焼き付けて貰えればと思います。
この1件は確実にヒーローの心に熱い闘士を燃やしたことでしょう。

オープニングテーマは、BLUE ENCOUNTさんの「ポラリス」と、KANA-BOONさんの「スターマーカー」
エンディングテーマは、さユりさんの「航海の唄」と、緑黄色社会さんの「Shout Baby」
さユりさんの楽曲は鉄板ですね。
アニソンを聞いていると、本当に色んなバンドがあるんだと実感します。
私はアニソン主体で聴いているので、中々歌い手を追いかけることはできないんですけどね^^;

2クール全25話の物語でした。
5期の制作が発表され、公式HPも続編の期待に満ち溢れている感じがします。
最高に楽しませて貰いましたし、感動もさせて貰いました。
続編の視聴を楽しみに待っていたいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

ASKA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

またもや新たな敵(ヴィラン)やヒーローが登場した4期。安定の面白さ。

ジャンプ原作アニメ「ヒロアカ」の4期目。
3期めからの続きなので3期目までを視聴しておくのをおすすめします。
4期からはデク達がヴィランと戦ったり新たな敵(ヴィラン)が登場したり新たなヒーローが登場したりと熱い展開が続きます。

まずは新たに登場した現代の極道みたいな雰囲気の死穢八斎會(しえはっさいかい)が登場。また、ある事情で死穢八斎會(しえはっさいかい)のリーダーオーバーホールに匿われているエリという少女も登場します。

また、雄英のビッグ3と呼ばれるルミリオン、サンイーター、波動ねじれという生徒も登場します。
後半からは仮免講習や文化祭それに伴ってジェントルクリミナルとラブラバという敵(ヴィラン)も登場して見ごたえのある展開になっています。

3期まで観ていた人にはもちろんおすすめです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

Acacia さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少年は夢見たヒーロー像へと着実に向かっている。

原作は序盤だけ読んでます。

4期と中々のコンテンツになってきましたが、
今回は主人公(デク)の成長に伴い
デクが戦いの決着や解決に導くという
ヒーローらしいポジションとして
描かれていたので、
中二病心擽る格好良さと爽快感を
持って視聴する事ができました。

元々、察しが良い等、頭が回る
今までの少年漫画らしくない、
現代風の主人公で物語が展開された為、

その思考力に戦闘能力が備わってくると
ここまで格好いい人物像ができるのだと
納得できました。

今期戦う悪役も想い、目的が解りやすく
人間臭さと青さがあり、悪役にも魅力を感じました。

どうも最大の敵となるであろう、
敵連合は未だに何したいのか意味不明で
余計に今回の悪には魅力を感じました。

5期も決定らしく
この先が尻上がりに楽しみになってくる
シリーズですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8

75.0 9 2019年秋(10月~12月)アニメランキング9位
PSYCHO-PASS サイコパス 3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (441)
2205人が棚に入れました
「正義」は、新たな世界を切り開く。 魂を数値化する巨大監視ネットワーク・シビュラシステムが人々の治安を維持している近未来。シビュラシステムの導入後、日本は海外との交流を断ち、長らく事実上の鎖国状態にあった。2120年、開国政策により変革の刻が迫ろうとしている。変わりゆく世界で、犯罪に関する数値〈犯罪係数〉を測定する銃〈ドミネーター〉を持つ刑事たちは、犯罪を犯す前の〈潜在犯〉を追う。

声優・キャラクター
梶裕貴、中村悠一、櫻井孝宏、大塚明夫、諏訪部順一、名塚佳織、沢城みゆき、佐倉綾音、日髙のり子、宮野真守、中博史、田中敦子、日笠陽子、森川智之、堀内賢雄、矢作紗友里、関智一、野島健児、東地宏樹、伊藤静、本田貴子、花澤香菜
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

看板だけでいつまで商売できるだろうか

やらかしたかもしれない

こうであろうと頭の中にストックされてる情報と大なり小なりズレが生じております。

“観るべきなにかしらをスルーしてないだろうか?”
“これまで観てきた本編の重要箇所を見落としてないだろうか?”

なお当方の視聴遍歴は以下

・PSYCHO-PASS1期(全22話)
・PSYCHO-PASS2期(全11話)
・劇場版PSYCHO-PASS(劇場版)

感じたズレはこちら↓

{netabare}・いつのまに霜月が課長になっとる?
・いつのまに常守が収監されとる?
・移民て何?鎖国政策とってたと思ってたのに
・外務省とは新たなプレイヤーですね
・六合塚さん執行官じゃないのかい?{/netabare}

不安になりました。例えるとしたら、交差点で「青色=渡れる」と覚えてたのが「そこ青じゃなくて紫だよ」と指摘されたような戸惑いがあって、人物や組織相関の修正を強いられます。
なお3連作『Sinners of the System』と1期の新編集版は未視聴です。
すんなり入れた方は無問題として前提や前後関係の把握に時間とられちゃったのは私だけではないかもしれませんね。
実際は見落としというより3期で初披露の“変化”だったみたいです。


で、この事案。
良いのか悪いのかシリーズものの整合性を保とう、みたいな配慮は希薄なのかなと思ってしまいました。プロセスを端折り過ぎという意味でですね。

 『シビュラに支配された超管理社会』

この強烈な設定さえあれば脚本はわりと自由にやりましょう!が見え隠れする3期でした。餃子の王将が各店舗オリジナルメニューを認めてるようなもんですかね。
2期で提示された“集団的サイコパスの是認”を受けて次どうか?が繰り広げられるのだろうと密かに予想してたものですが、全くといっていいほどそれが無かったため、さらにその思いが強くなるわけです。

一見否定的な見方しかできなさそうですが、良く出来た設定を活かしていろいろ試すことが出来てるとも言えます。今回でいえばメンタリストというかサイコメトラーみたいな主人公の投入がそうでしょう。少なくともTVシリーズの主人公が1期から3期までで各々違いますもんね。

・TVドラマを意識した1時間の各話構成
・魅力的なキャラが織りなす群像劇
・とはいえ1期2期の旧作にも配慮はしてる

これはこれで有象無象の凡作の海の中では魅力的に映る作品のひとつ。
なんだかなぁと悶々とするところはあっても小言は期待の裏返しみたいなもんでしょう。もっとオイラを楽しませてくれ!



そしてレビューはこれでおしまい。作品が極めて中途半端に終わっているので評価しようがないため。

{netabare}いわば起承転結の転で終了。1時間枠実質16話分の尺を取りながら一応の区切りをつけて続編は劇場で!というわけではなく、完全に途中でぶった切っているので不満が残ります。{/netabare}

{netabare}『彼方のアストラ』のように放送中の1時間枠を効果的に使っていたり、
『鬼滅の刃』のように区切りをつけた上での劇場版誘導なら見える景色も違ったろうにこれだと好感度ダダ下がりです。{/netabare}


それにそろそろ“免罪体質”だけで乗り切るにはつらいかもよん。
類似のアニメ作品もないですし、設定を活かしながらキャラを入れ替えて『相棒』みたいなご長寿シリーズを担ってほしいなと期待はしてるんです。
せめてシビュラ前夜的な設定の『絶対零度』よろしく第4シーズンくらいまではいってほしいですね。


いつの日か某課長が常守おばあの落とし前をつけるその日まで、しっかり視聴を続けるつもりです。

・・・結局、、観るということです。やれやれ…



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.08 初稿
2020.07.31 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

亡霊的キュビズム

ProductionI.G制作、SF×サスペンス。

豪華な布陣は劇場版の水準であろう。
集大成を目指す制作陣の意気込みを感じる。

新人執行官アラタはメンタルトレースなる、
高度な共感特殊能力を持ち犯罪者を追撃する。
彼の正義は新たな世界を切り開くのか!?
{netabare}大勢が加担し、誰も罪の意識がない、
詐欺的な犯罪では色相が曇らないという。
メンタルハザードと跋扈する街の魑魅魍魎、
見えざる巨悪との戦いが開幕した。{/netabare}

5話視聴追記。
物語に厚みが増し俯瞰的な視点が必要になる。
{netabare}ビフロストのコングレスマンの真意は!?
シビュラに反旗を翻す構造主義者なのだろうか。{/netabare}

最終話視聴追記。
事件はさらに複雑化し社会の暗部が露呈する。
それぞれが幾多の動機に支えられ命を削り合う。
{netabare}殺意なき殺人の連鎖、差別を生む社会への告発、
重厚なシナリオが緻密な絵で描かれている。
黒幕であろうビフロストの謎や、
過去の因縁が劇場版に持ち込まれ、
ここだけは残念な結果に終わりました。{/netabare}

入り組んだ複数の視点、正義の解体、
{netabare}最終話のタイトルは「CUBISM」である。{/netabare}
ここに全てが集約されている。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 47
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

より刑事ドラマ寄りに最適化された3期目

【物語 3.5点】
TVアニメ2期で刑事ドラマ風の路線へ傾倒していった感のある本シリーズ。
3期では実写連続刑事ドラマでも多い1時間枠になり、傾向はさらに顕著に。

22世紀鎖国日本というSF要素も“開国”により後退。
外国人労働者を認知、受け入れ拡大に舵を切った
現代日本にタイムリーなネタも提供する。
その他、{netabare}宗教と政治と都知事選、アスリートとドーピングなど。{/netabare}

グローバル世界とつながり、罪をもゲーム化して希釈し、
無自覚化する21世紀型の巨悪も息を吹き返す。
その権化たる「ビブロスト」と公安局刑事課一係らとの対峙がメインストーリーの軸。

一方で、この状況に対する「シビュラシステム」の真意は語られず……
というよりシビュラ中枢には、今回ほぼ出番がない。

世相を反映した一つ一つの事件を解決していくうち、
裏で蠢く巨大な陰謀が姿を見せていくシリーズ構成も連続刑事ドラマ風。
そして、{netabare}巨悪との対決は劇場版で!という伝統の投げ技まで決まるw{/netabare}


【作画 4.5点】
上々。道中、人物に謎の輪郭変動?はあったものの、
概ねCGもバランス良く交えて22世紀日本を再現。

見所は1時間枠になり長尺化したアクションシーン。
警棒、締め技なども乱れ飛ぶバーリトゥードでエンタメ性十分。


【キャラ 4.0点】
“メンタルトレース”により事件対象者になり切り捜査を進展させる監視官・灼(あらた)。
ロシア系帰化移民として開国日本の縮図も体現する炯(けい)。二人の新バディコンビが軸。

灼は能力者同然の“特A級メンタリスト"であり、
さらに{netabare}免罪体質者{/netabare}でもあり、
必ずしもドミネーターの執行判定に従わない言動も含めて、
シビュラをSF設定もろともスクラップにしかねない危険な主人公。
にも関わらず彼を監視官にしたシビュラの意図も現状見えず……。
旧来からのファンにとっては不安要素になり得る。

そこへ溜飲を下げさせるように登場する朱(あかね)や狡噛(こうがみ)らの旧メンバー。
ズルいよ。


私のMVPは自称エースから中間管理職へクラスアップ?した霜月課長。
口は悪いが、情は厚い。24歳にして、息子たちを叱咤し見守るおっかさん風の人当たり。
歯ぎしりが聞こえてきそうな、伏魔殿・外務省との交渉などにも感じる名物上司の可能性。


【声優 4.0点】
豪華。CV.梶裕 貴さん&中村 悠一さん演じる新コンビは
公安局の同僚である以上に幼馴染み。
人物設定を理解した役者により、異なる性格の相互理解も含めた、
兄弟じみた腐れ縁が滲み出ている。

公安局のオッサン成分もCV.大塚 明夫さんの執行官が新たに供給され、
哀愁溢れる境遇の吐露を通じてシビュラ社会に毒を浴びせる。


一方の黒幕の方も、
{netabare}CV.宮野 真守さん演じる気鋭の新“コングレスマン”が、
CV.中 博史さんの老紳士やCV.田中 敦子さんらベテラン陣に挑む。{/netabare}
こちらも世代間抗争含めた?不穏なムードを醸して上質。


【音楽 4.0点】
BGMは引き続き菅野 祐悟氏が担当。
メインテーマはバイオリン属よりギターを強調したアレンジで
刑事ならではのアクション&執行シーンで威力を発揮。

OPのWho-ya Extendedの「Q-vism」がスタイリッシュなロックサウンドの中に
監視社会下の葛藤を込める。
新人の主題歌抜擢自体も、主役一新の制作方針と合致。

EDはCö shu Nie(コシュニエ)の「bullet」。
表現力豊かな女性ボーカルがゲーム感覚で罪を重ねる黒幕を
運命を切り開く意志を込めた銃弾で狙撃。


【感想】
『PSYCHO-PASS』はシリーズを重ねるにつれ、
時系列は22世紀の先へ進んでいるのですが、SF要素の後退によるものなのか、
段々、21世紀に巻き戻っている感じが、私にはどうしてもしてしまいます。

現代日本が直面する課題も貪欲に取り込んで、
本作では鎖国設定まで捨てて、タイムリーヒットを狙うのは良いのですが、
これ別に22世紀じゃなくても出来るネタなのでは?と捻くれた私は感じてしまうのです。


今後はどうかシビュラさんにも、もっとお出まし頂き、
もう少しSFとしての矜持も見せて欲しい。

22世紀でも何故か健在だったタピオカ(笑)を眺めながら、
未来を夢見る私なのでした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

73.4 10 2019年秋(10月~12月)アニメランキング10位
ぼくたちは勉強ができない! 第2期(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (343)
1557人が棚に入れました
苦学の高校3年生・唯我成幸は、大学の学費が免除される「特別VIP推薦」獲得のため、学園が誇る3人の天才・古橋文乃、緒方理珠、武元うるかの教育係を引き受けることに。苦手科目にはとことんポンコツな彼女らを導き、志望校合格を目指すが…!?さらに、冷血に見えつつ超ドジっ子な教師・桐須真冬、メイドのバイトをしながら医学部を目指す先輩・小美浪あすみも加わり、成幸たちの勉強はさらなる追い込みへ!そして密かに恋の気配も…?「できない」天才たちが繰り広げるラブコメディ、 勉強も恋もまだまだ続く!!

声優・キャラクター
逢坂良太、白石晴香、富田美憂、鈴代紗弓、Lynn、朝日奈丸佳
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

続・うるかにしてください

・start ※うるか登場前

 「お勉強」+「ラブコメ」

・next step ※うるか登場後

 「ラッキースケベ」+「ハーレム」 featuring「お勉強」

・end ※この2クール目

 「お色気」+「なんかいい話」 featuring「お勉強」


全26話を通すと上記のような流れだったでしょうか。
1期全13話から3カ月空けての第2期全13話ということらしいです。3カ月インターバルを採用する目的なんて作画の安定ということなんでしょうが、リアタイで追う価値はなくなってきますね。
とはいえ作画安定の意図があったとしたら充分納得できるかも。本作において人気上位のとある方の見せ場でしっかりと動いておりました。

ちなみに1期の印象はそんなに良くありません。正確に申すと「続きをすんごい観たい」とはならず、なんならスルーしてもいいや程度の位置付けでした。古き良き少年誌のお色気マンガの範疇を越えません。ノスタルジーな風に吹かれてーの1期でお腹一杯だったのです。
「だったら観るなよ」という話ですがこの私。“にわか”を自称しつつもかれこれ1~2年くらいアニヲタっぽいことやってるとお作法や様式美なんぞもなんとなくわかってきて、とどのつまり

 {netabare}あれ!?うるか優勢じゃね?{/netabare}

ハーレムのくせに“幼馴染不遇説”を覆してくれそうな気配を感じたから。こたびの視聴動機になります。そして1期のレビューから常々言っております。


 {netabare}うるかにしてください{/netabare}


その結末は最終話をお楽しみに。良い意味としてのポジティブな終わり方をしてます。


さて2期です。
1期よりは好みの仕上がりでした。理由は足を引っ張る要素と思っていた“お勉強要素”がだいぶ薄まっていたこと。おそらく勉強の中身や内容をもって物語に説得力を持たせるには作者の力量は足りてません。1期の序盤がまさにそうでした。勉強要素を薄めてタイトル詐欺と言われようが、キャラ立ちさせてラブコメ要素増やすにつれて観やすくなった1期13話です。
2期では“お勉強要素”をさらに減らして“ラッキースケベ要素”通り越して“お色気”を増やしていきました。しかも男の子が好きそうなやつ(笑) 2クールめの第1話でその路線は明確に打ち出されてます。
{netabare}※主要キャラは言うまでもなく、湯船につかる先輩の下ろし髪など見た目の変化(ギャップ)をさり気なく見せてくるあたり侮りがたしでした。{/netabare}


そんなわけで、ジンクス破りくらいが楽しみだった視聴前から掌返しです。キャラも立ってきて、王道鉄板に徹すれば安定感は増す。タイトルそっちのけになるにつれて奇しくも面白さは増す。
ただし男子に都合の良いお色気でリアリティ皆無なため女性視聴者は離れそうな気配。胸の格差社会なんて思春期男子くらいじゃね?好きなの。。。
かくいう私なんですが、1期より2期が評価高いのでほぼキッズ男子と変わらんのかもしれません。えへ


■キャラの勝利

ハーレムっぽい作品に恵まれた2019年秋期ですが、キャラ立ちの点で本作は秀でてた気がします。

人気No.1は真冬先生らしいです。彼女と文乃はいい感じでギャップ作っていて良かったですね。二人が人気なのが分かります。
緒方とうるかはわかりやすさがウリ。天然不器用ただしデレる緒方と好き好き光線漏れまくりでデレるうるかと安心安定のキャラさんです。

古橋文乃(CV白石晴香)、緒方理珠(CV富田美憂)、武元うるか(CV鈴代紗弓)の3トップのはずが、おそらく当初サブキャラ設定だった桐須真冬(CV Lynn)先生もくい込んでくる嬉しい誤算。

関城さんは対うどん屋娘専任キャラとして輝き、からかい上手のあすみ先輩、ラブコメ特有の察しが良くて気が利く母親などサブキャラにも恵まれてたと思います。
なにより主役のなりゆきくんが敵を作らない好感度キャラ。これがもしもひねくれ主役だったとしたら取扱いが難しかったと思います。取り巻き女性陣に劣らぬ安心安定仕様の主人公でした。



続きが気になりつつもある程度綺麗にまとまったアニメでした。連載はまだ残ってるようですがこれで終わりで良いと思います。
というのも正直に言えば、最後半では真冬先生やあすみ先輩で尺を稼ぎ、賞味期限も切れるちょうど良いくらいで終了した感があるからです。

OPEDのアニメーションも勉強ネタ絡めて工夫があって良かったです。
思ったより満足しました。さすがに今度こそお腹はいっぱいです。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------
2020.07.24 追記

評点:1期3.4点。2期3.6点。


2020.01.12 初稿
2020.07.24 追記/修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 45
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

くぁwせdrftgyふじこlp

原作未読

あ、ありのまま起こったことを話すぜ
絶対来ないハズの万馬券が来てしまったんだぜ
な…何を言ってるのか分からねーと思うが
俺も何が起こったのか分からなかった…

詳しくは1期のレビューを観てくれなんだぜ

お話のざっくり概要
進路は向いてないのに突き進む天才ヒロイン達
家庭教師とは名ばかりのキャッキャウフフ毎日
女性教師とOGまでハーレムに加わって
最強に見える。妹もいるので完全無欠。
誰がユイガ君を墜とすのかのデスゲーム
だいたいそんな感じ?(全然違いますw)

もう、予想が大外れして大混乱です。
{netabare}
場内アナウンス「馬券を投げないでください!」
{/netabare}

おかしい…こんなはずじゃなかったのに…

んーと、んーと感想…感想…
{netabare}
桐須先生って大きすぎるんですけど
フィギュアスケーターとしてはどうなん?
競技的に胸無い方が有利かなーと思ったw
黒か…記憶を消しなさい?ごめんなさい無理ですw
{/netabare}

武元うるかとハイスコアの大野晶が同じ声優さん
(cv:鈴代紗弓さん)なのは驚きました。
{netabare}
しかし鈴代紗弓さんは最終回で飛行機に乗るって
病にでもかかってるんですかねぇ?w
{/netabare}

後半で一部シーンでCGになった時には
あれ?見るアニメ間違った?と思ったw
(日朝かよwと思いましたw)

曲はOPもEDも良かったですけど
どちらも1期の方が個人的には好みかなー

とにかく終始ドタバタラブコメで楽しかったです。
しかし…{netabare}奇跡の大逆転ってあるもんなんですね…{/netabare}
1期から見る事をオススメします!
1期見て楽しめたなら、2期もオススメです~

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

オーソドックスなラブコメ②

原作既読。最終話まで視聴。
分割2クールの第2期。

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。
原作の方も、徐々にエンディングに近付きつつある今日この頃。
このタイミングで、アニメは一足先にエンディングを迎えなければならない訳で・・・。

こういうのって難しいですよね。
結局、肝心な所は「誤魔化す」or「想像にお任せする」のどちらかしかないですからね。

とはいえ、個性豊かで好キャラ揃いの女性陣。
少々鈍感系の主人公。
典型的な、オーソドックスなラブコメ。
普通に楽しめる作品です。

2020年3月9日追記【重大なネタバレですので閲覧注意】
今週号のジャンプで重大発表がありました・・・。
{netabare}【重大なネタバレですので閲覧注意!!】
{netabare}第2期最終話の例の花火の1発目。
アニメでは誰と一緒だったのか分からなくしてありましたけど・・・。

原作でも、5人5通りのマルチエンディングが発表されました。

『例の花火を誰と見たのか?』

そこから分岐していく、5人5通りの物語。
誰推しでも安心のエンディングとなるようです。{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 29

72.6 11 2019年秋(10月~12月)アニメランキング11位
俺を好きなのはお前だけかよ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (480)
1922人が棚に入れました
ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする? しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!! もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げれれた「想い」とは――……「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。……やめだ! やめやめ! 「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな! そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!! 自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子たちのちょっと刺激的な学園青春(?)コメディー、ここに始まる!?

声優・キャラクター
山下大輝、戸松遥、白石晴香、三澤紗千香、内田雄馬、三上枝織、東山奈央、斉藤朱夏
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゲスを気取ったヘタレに需要無し ※酷評注意

原作未読


うーん、、、小道具の“ベンチ”だけが面白かった作品。
なんならベンチにスポットライト当ててヘンデル『ハレルヤ』でも流せば上方修正してたかも。

原作小説はアンチ学園ハーレムが執筆動機っぽいのですが、少なくともアニメでは「どこが?」って感じでハーレム色は濃かったように思えます。

他のレビューでも吠えてますし、あらためて自分の嗜好を言っとくと、ラブコメはキャラの行動言動で“キュン”と出来るかが評価基準。キモくてもしゃーないです。
二次元の外見に惹かれたり「かわいいからまぁいっかー」となることはまずない。
その視点で本作を捉えると、、、面白くないです。
いくら可愛い(という設定の)女子を逐次投入されたところで「そこじゃないんだよ!」となるわけです。

女子の中ではメインの三色院菫子(CV戸松遥)/パンジーの魅力に引っ張られ完走することはできましたので、需要はゼロではないと思いますよ。以下、ダメな理由。


■取り巻きの女子がちょっと…

パンジー以外浅い。考えたり悩んでたりしてる形跡なしですよね。ビッチだとかアバズレだとか主人公くんに形容されてキャラ付けの努力はしてたのでしょうが、それ以前の問題で思考が現実の女性とは乖離し過ぎていてついていけません。
ひまわり/コスモス/あすなろ/ツバキ/サザンカ等々記号的な存在を超えないため、パンジーとの三角関係発展すら想像だにできなかったし、ひまわり/コスモスに至っては早々に私はモブ扱いしてました。
ラブコメのメインストリームを担える女子がいませんでした。


■ゲスではなくヘタレ

ジョーロがしょぼい。
1.{netabare}その発想はないっしょ
 恋愛マニュアルに沿った行動して、それすら能動的に女の子にアクションをかけるものではない。そのくせ、意に反した反応を女の子がとれば“ビッチ”“アバズレ”認定してしまう典型的な童〇思考。
 実践なきヘタレ野郎っぷりが第1話から展開されてたので正直きつかったです。そう第1話からさっそく無理ゲーでした。{/netabare}

2.{netabare}終盤でもそうなん?
 ホースの進撃からいったん身を引いて土壇場で反転攻勢!への共感ができないできない。
 本件に限らず「あなたは勝てますよ」と他人に担保してもらわないと動けないのはヘタレ以外の何者でもないのであります。{/netabare}


主人公のジョーロくんが策士っぽい設定だったからこそ、それとの乖離が気になった次第です。


■最近の流行なのかもしれませんが…

{netabare}TV放映分での結論が出てません。
終盤の重要キャラ“ホース”の登場も最終話手前の第11話。収拾つけるのは難しいしつけませんでした。{/netabare}

{netabare}“気になるので続編wktk”となるか“は!?だったらみねーよ”となるか。迷うことなく後者ですね。さようなら!{/netabare}



「実践」に勝るものは無し。もちろん書籍から得る「知識」だって糧となることを否定はしません。
リアリティをもって感情を揺さぶる筆力のある者か、エモさ全開でエンタメに振れる筆力のある者の作品を商業ベースでは主流にしてほしいもんです。
たまたまなのかアニメ化されるラブストーリーないしラブコメってこんなのばっか。

童貞か引き籠りが妄想で書いた自己満の作文見せられてるようで耐え難い。浅くて薄くて時間の無駄。


奇しくも自己満足作文ばかりを読んで育つとこうなりましたみたいなのが主人公ジョーロくんと言われればとてつもなく説得力あるんですがどうなんでしょうね。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------
2020.07.11 追記

最終回後、原作者がラジオで「原作知ってれば1クールで収まることないのわかりきってたことじゃないですか」と仰られてたとか。
…たぶんこういうところなんだと思います。


2020.01.08 初稿
2020.07.11 追記

投稿 : 2024/06/08
♥ : 55
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

俺を好きなのはお前だけじゃないのかよ

原作未読 全12話

花に纏わるあだ名がついた高校生男女の恋愛を描くハーレムラブコメ作品です。

キャラ原作はブリキさん、「僕たちは友達が少ない」や「電波女と青春男」を思い出しました。女子は可愛く描かれていましたね。

3話まではなかなかドキッとする展開で面白かったのですが、その後はよくあるハーレムラブコメ作品になったのは残念でした。

また、お話が何故ここでという感じで、中途半端に終わっています。

OPは斉藤朱夏さん、EDは主要メンバーの女子3人が歌っています。

最後に、{netabare}ホースとジョーロの結末はOVAみたいですね〜{/netabare}作品名と同様に残念です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「俺は、すべてのすべてのラブコメを過去にする」

この作品の原作は未読ですが、キャラデザがブリキさんと知り視聴を決めた作品です。
それにハルカス、白石晴香さん、三澤紗千香さんに奈央ぼうと、これだけ役者が揃ったら視聴しない道理はありません。
この作品も期待値MAXで視聴に臨みました。


ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする?
しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と
可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!!
もちろん、意気揚々と待ち合わせ場所に向かうよね。
そしてそこで告げられた「想い」とは…

…「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。
…やめだ!やめやめ!「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。
でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかも
しれないからな!

そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。
三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。
俺はコイツが嫌いです。なのに…
俺をすきなのはお前だけかよ!!
自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子達の
ちょっと刺激的な学園青春ラブ(?)コメディー、ここに始まる!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品…登場する女の子の可愛らしさが半端ありません。
キャラデザがブリキさん、という影響も多分にあるのですが、ちょっとした仕草など細やかな部分も配慮しているのが伝わってきます。

そして何より声優さんの演技が堪らないんです。
今回序盤から色々持って行かれたのはパンジーこと三色院菫子役のハルカスの演技でした。
今まで聞いたことの無い声質…
あの声質で「寂しいわ…」とかジョーロみたいに傍で囁かれたら、卒倒してしまうかもしれません^^;

私は専門家じゃないので詳しいことは分かりませんが、声優さんの完璧な演技って、きっとこういう作品の事を言うんだろうなぁ…とか思ったり。

今、公式HPのトップページを見ながらこのレビューを書いているのですが、物語の中での彼女たちの言動が、頭の中でフラッシュバックの様に蘇ってくるんです。
ジョーロへのアプローチの仕方は人それぞれ…
だけどどのキャラも素直に愛おしく感じれるんです。
パンジーさんには色々持っていかれたので推しキャラとしては頭一つ分抜きん出ていますけれど…

そういえば、先ほどこの作品のwikiをチラ見した時に、面白いことが書いてあるのを見つけました。
「本作はラブコメディ系のライトノベルではあるが、本作はライトノベルでありがちな主人公が複数のヒロインに好意を持たれる(落ちもの・ハーレムもの)という設定は否定的に描かれている。」

「落ちもの」って何かな…と思って調べたら、「ストーリーの導入部分において、平凡な主人公のもとに魅力的な異性が突然現れるところから物語が始まるというもの。」なんだそうです。登場する女の子は次第に増えていき、殆どの出会いはいつも突然だったように記憶していますが、確かに誰も空からは落ちてきてはいませんね。

ついでに「ハーレムもの」についても調べてみました。
主人公である1人の男性(女性)キャラクターに対して多数の異性キャラクターが対置され、多くの場合は大勢の異性が1人の男性(女性)に対して好意を抱く。
また、主人公はハーレムを構成する異性に対して好意を持っていて平等に接することも多い。

…この作品の作風とハーレムものとの違いが分からないです^^;
確かに「ハーレムを構成する異性に対して好意を持っていて平等に接する」という部分では違いがあるかもしれません。
でも疑念が残ります…
この違いがフェイクという路線がどうしても捨てきれません。
というより、捨てちゃいけない気がします。
何故なら、その展開を一番望んでいるからです。

主人公が誰の事も好きにならず、誰も選ばないのだとしたらハーレムの構図は不成立となります。
でもジョーロがこれを選択するでしょうか…そもそもの目的から完全に逸脱してしまいますよ。
個人的にはハーレムものは嫌いじゃないので、その違いへの拘りが理解できないんでしょうね。
これらを差し引いても十分魅力的な作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、斉藤朱夏さんの「パパパ」
エンディングテーマは、パンジー、ひまわり、コスモスによる「ハナコトバ」
エンディングの発売が12/25って遅くありませんか?
エンディングはまだちゃんと聴けていないので評価は止めておきたいと思います。
オープニングのノリは好きでしたよ。

1クール全12話の物語でした。
全体的に面白かったと思います。
後半登場したホースには登場キャラ同様に違和感を感じましたし…
唯一残念なのは幕の引き方でしょうか。
最終回のラストに「あともうちょっと続く」と言うのは、発売日未定のOVAの前振りだったんですよね?
これをOVAにしちゃいますか…というのが率直な感想です。
確かに「TVシリーズの完結編、ジョーロ(モブ)とホース(主人公)の決着を描くOVA」らしいので、気にもなりますし売上枚数もきっと伸びると思います。
でもできるなら気持ちの熱いうちに全13話として描き切って欲しかったのが本音です。
まぁ、後日発表される詳細に期待しましょう。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

72.5 12 2019年秋(10月~12月)アニメランキング12位
魔入りました!入間くん(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (200)
836人が棚に入れました
ようこそ、楽しい魔界へ!!頼み事を断れない、お人好しの少年・鈴木入間は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!

声優・キャラクター
村瀬歩、木村良平、朝井彩加、早見沙織、小野大輔、佐藤拓也、黒田崇矢、斎賀みつき、東山奈央

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Eテレの隠し玉? 今期の大穴?

土曜日の夕方というとても恵まれた時間帯で放送されている、採算度外視みなさまのNHKがお送りする少年向けマンガ原作のアニメです。第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

原作は読んでいないのですが、ここまで観たところでのストーリーの方向性としてはファンタジー風味の学園コメディーということになるでしょうか。

なお、11/2(土)の昼間に1~4話の再放送があるので、興味を持たれた向きはご覧になってみると良いかも。

お話としては、主人公のことを一切気に留めないクズ両親のせいで魂を悪魔に売り渡され魔界で暮らすことになったという入間くんのお話です。

入間くんが魂を売り渡された悪魔サリバンは魔界の貴族であり、入間を気に入って自身の孫として育てようという荒唐無稽なことを考えます。

入間はサリバンが理事長を務める魔界の学校に入学しますが、人間であることがバレてしまうと悪魔に食べられてしまうかも?

そんな危機と隣り合わせな学園生活を入間は知力・体力・時の運で乗り切れるのか…(笑)?

最弱系主人公が有能な仲間に出会いつつのし上がってくギャグ・コメディー作品というのは漫画だと『とっても!ラッキーマン』とか『カメレオン』とかいくつかありますが、私にとっては何気なく観始めてなんとなく目が離せない作品になっています。

作画面でも決して「超絶作画」とかではないですが作風には合っていると思うので、私は観ていて特に気にはならないです。ただ、こういう感じが苦手な人というのもいるとは思いますけれども…。

2020.3.9追記:
最終話まで視聴終了。それほど嫌味でない範囲で軽くハーレムラブコメなどを交えつつ、終始安定して面白かったと思います。けど、良くこの原作を見つけてアニメ化しようと思ったな(笑)。

最終話Cパートで何やら不穏かつ尋常でない雰囲気を漂わせつつ、しっかり続編制作のアナウンスもあったのでこれはこれでアリですね。続きを楽しみに待っています!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 34
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

悪魔世界の学園コメディ

不幸な毎日を送っていた入間くんがふとしたきっかけで悪魔の孫になって学園生活を送るコメディアニメ。
全然期待しないでなんとなく見たんですが、これ意外と面白いかもです!
すごく弱そうな入間くんが悪魔の世界で成り上がっていく話になるんでしょうか?
設定は変わってて面白そうなので、今後の話の展開に期待したいです。
最終話まで見ました。こういう肩の力を抜いて見れる作品はいいですね。
途中ちょっと中だるみも感じましたが、全体的に気軽に見れるコメディって感じで面白く最後まで見ることができました。
来春の2期が楽しみです♬
以下、各話のレビューです。

1話
{netabare}なぜいきなり中学生がまぐろ漁船で働いてるの(・_・;)
で、なぜか悪魔に魔界に連れてこられた入間くん。
いきなり悪魔サリバンの孫になってくれと言われて。。なんか超展開すぎる(-_-;)
断れない入間くんは孫になって悪魔の学校に通うことに。
サリバンは学校の理事長で、その権力を使って生徒代表の挨拶を強引にさせられることに!
禁忌の呪文を言わされる入間くん。なぜかみんな大喝采。なんか面白いなこれ。
これを面白く思わないアスモデウスと決闘することになるけど、なぜか入間くんがジャーマン技で勝利!
今期のコメディ枠はジャーマンネタが多いな(-_-)で、心服して入間くんを認めるアスモデウス。{/netabare}
2話
{netabare}なぜ入間くんが悪魔サリバンにこんなに可愛がられるのか謎だ。
アスモデウス、すっかり入間くんの下僕になっちゃってる(-_-)
今日は使い魔召喚の儀式があるみたい。
入間くんを嫌うカルエゴ先生が担当みたいだけど、大丈夫かな?
アスモデウスが龍みたいなすごい使い魔を召喚して、次の入間くんのハードルあげてるしw
入間くんが召喚したのは・・え?なぜにカルエゴ先生が召喚?(゜o゜)あはは笑った(^○^)
で、モフモフ鳥みたいなのになった先生。1年は契約解除できないみたい。
緑髪の子も含めて今後色々新キャラ登場しそうな気配。うん。やっぱりこれ面白いな。{/netabare}
3話
{netabare}クララ、不思議ちゃん枠?でも何でもポッケから出せるからパシリにされてるみたい。
そんなクララに入間くんは何もいらないと言って懐かれて友達に。
入間くんすごい大食漢(・_・;)
クラス分け会議で入間くんたちは問題児を集めたクラスにされたみたいだけど。。次回から問題児クラスの面々との話になるのかな?{/netabare}
4話
{netabare}クラス発表の日。入間くんたちの問題児クラスは普通の教室じゃなくて洞窟の地下にあるし(・_・;)
クラスのメンバーも癖のありそうな人たちばかり。
そして担任がカルエゴ先生。。なんとなくそうかなと思ってた(-_-)
最初の授業でいきなり始まったランク決めテスト。レースみたいだけど、飛べない入間くんどうするんだろ。
いきなりカルエゴに崖から突き落とされてしまうけど鳥に運ばれて峠の主の巣に落ちる入間くん。
峠の主の子供の傷を治して懐かれて、またどこかへ運ばれるけど・・・
入間くんて不思議な力があるみたいだし、サリバンもそれを知ってて孫にしたような気がするんだけど・・{/netabare}
5話
{netabare}峠の主と戦うサブノック。必殺技とか使うけど、強すぎて全然敵わなくて。
サブノックは子供の頃から魔王になれと言われ続けてきて、それが自分の夢になってるんだね。
死ぬ!と思った時、入間くんが助けに来てくれて、峠の主たちを大人しくさせたのを見て入間くんを自分と同じ魔王を目指すライバルと認めるサブノック。
結局ビリで到着してしまったけど、ランクフクロウから変な指輪をもらう入間くん。。
中には凄いのが住み着いてるみたいだけど、大丈夫?
結局ランクは最低の1に。でも入間くんってランクとか関係なく凄い奴と周りから思われてるから意味ないかも。{/netabare}
6話
{netabare}人間の入間くんには魔力が無いけど、前回もらった指輪の力で魔法が使えるように。
植物の芽を大きくする授業で入間くんの芽は桜の大木に(゜o゜)
それを見ていた生徒会長のアメリは、以前から入間くんが人間ではないかと疑っていて。。
悪魔って人間を食べるとかいってたけど、普通の悪魔たちは人間って見たことないんだね。
アメリも見たことなくて、家に伝わる書物で人間のことを知ろうとするけど・・これって少女漫画だよね?
入間くんと偶然廊下でぶつかったシチュエーションが漫画とそっくりで動揺してしまうアメリ。
次回もアメリとの話が続きそうだけど、アメリに好かれちゃうのかな?{/netabare}
7-8話
{netabare} 初恋メモリーって300巻もあるんだね(-_-;)どんな長い初恋なのか気になる・・
アメリは入間くんに初恋メモリーを読ませたくて度々会ってるみたい。
アスモデウスとクララは入間くんがどこに行くのか気になって尾行することに。
この二人っていいコンビだね(*^_^*)で、アメリと会ってるのをクララは面白くなくて。
入間くんをメロメロにさせようと色々と頑張るけど、色気2%判定はちょっとかわいそう。。
クララがうざいなーと思うか、面白いキャラと思うかでこの作品の評価が変わるような気がする。。
私はちょっとうるさいと思うけど、面白いキャラとも思ったりしてます。意外と家族思いだし。
アメリの言葉がきっかけで、自分のランクをあげようとする入間くん。{/netabare}
9-10話
{netabare}入間くんはランクを上げるために昇級試験を受けることにしたんだけど
これってどう見てもドッヂボール(>_<)
よけるのは得意だけど、キャッチして相手に投げられるように特訓する入間くん。
試験が始まった・・けど、なんかだらだらした試合運びだね(-_-;)
結局、アスモデウスと入間くんの二人が残って、対決することになって。
全力で投げたアスモデウスの球を受け取って投げ返して、勝利!
おかげでランクが1つ上がった入間くん。{/netabare}
11話
{netabare} 使い魔授業の新任教師バルスがみんなの使い魔を召喚させて心の交流をさせようとするんだけど・・
入間くんの使い魔がカルエゴ先生だと知らないバルスは召喚させてしまい・・
カルエゴ先生の普段の性格とモフモフ使い魔のギャップが面白いです♪
バトラという部活みたいなものに次回は入ったりするんでしょうか?{/netabare}
12話
{netabare}上級生によるバトラのルーキーハント。
自分たちのランクを上げるために必死に勧誘してるんだね。
悪魔たちにとってランクの持つ意味は思ったよりも大きいみたい。
入間くんの指輪が突然何かに引き寄せられて・・そこにいたのは魔具研究会の人で・・
この流れは入間くんは魔具研究会に入るのかな?{/netabare}
13話
{netabare}偶然、魔具研究バトラを見学することになった入間くん。
部長のキリオは体が弱くて魔力も弱いので、魔具開発をするようになったみたい。
魔力が少なくてもハイレベルの悪魔と渡り合えるようにしたいとのキリオの想いに共感する入間くん。
アスモデウスとクララと一緒に魔具研究バトラに入ることに。
一生懸命に飾付けして入間くんを待ってたアメリ会長かわいい(*^_^*)
悪魔界の幹部たちの会合が始まって、誰を魔王にするのかでもめてるけど・・
精霊主パイモンのずーずー弁に萌えた(*^_^*)
人間界へ渡航した疑いで捕まるサリバン!入間くんが人間だってバレる?{/netabare}
14-18話
{netabare}後半に入りました!OP・EDとも変わりませんが、これでいいのかも。
次回予告前のスキ魔が何気に楽しいです。
魔具研究バトラに入った入間くんたちが、バトラパーティーで特賞を狙って
花火を打ち上げる計画をするんだけど・・
何話もひっぱるし、キリオ部長もいまひとつ魅力を感じず、中だるみかなぁと思ってたんですが・・
18話でキリオ部長の本性が明らかになって、それに対する入間くんがかっこいい!って思いました。
うん、いい話でした。最後でうまく話をまとめましたね。ラストの隕石がちょっと気になったけど・・{/netabare}
21-22話
{netabare}やっとEDの子が登場しましたね!
名前はクロム。正体はあの子。だから悔しがってたんですね。
入間くんたちが寝込んでしまったクロムの代わりにアクドルになって歌って踊るシーンは笑いました(^O^)
やっぱ入間くんは面白いな。肩の力を抜いて見れる良コメディだと思います。{/netabare}
23話
{netabare}最終話っぽい雰囲気だなーと思ったらホントに最終話でした(゜o゜)
アズアズとクララのコンビの料理対決が楽しかったですね。ほんといいコンビ。
ラストどうまとめるんだろって思ったら、入間くんが悪い子に変容?え?と思ったら・・
来春2期確定の告知が!さすがNHK。来年が楽しみです♪{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

災い転じて福となす

原作未読 全23話

両親から悪魔に売られた主人公 鈴木入間(すずき いるま)、その悪魔と養子になり、人間と知られないように悪魔の学校へ通うこととなるが、様々なトラブルも乗り越えて後に嫌々ながらも注目を浴びる存在となり、交友も増えて一緒に成長していくコメディ作品。

冒頭、両親や現世の入間のことをコミカルに描いていましたが、酷すぎですね。

そのあと、舞台は悪魔の世界(魔界)となり、風景も生き物もまったく違う世界ですね。

最初はトラブルもなんとなくラッキーでくぐり抜けてきましたが、お話が進むと自分の力で解決するようになって成長していきました。

いつも入間くんと一緒にいる性格が正反対の2人もなかなか面白いキャラでしたね。

他にもたくさんの個性的な悪魔が出てきました。

基本は1〜2話完結のコメディですが、複数話でシリアスなところもありましたね。

お話はキリのいいところで終わっていすが、まだまだ謎が多い作品です。

2期は2021年4月に放送する予定、1年近く開きますが気長に待っています。

OPはDA PUMPさん、EDは芹澤優さんが歌っています。どちらも癖になりそうなフレーズがありましたね〜(バビバビバビバビバビバビバビバビる〜♪、デビきゅーデビきゅーデビきゅーデビきゅーと〜♪)

最後に、各話の最後に「スキ魔」というミニコーナーがあって各話のお話に入らなかったエピソードを紹介しています。毎週、楽しみにしていましたw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 23

71.9 13 2019年秋(10月~12月)アニメランキング13位
Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (295)
1219人が棚に入れました
人理継続保障機関・カルデアは、魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、2017年で絶滅することが証明されてしまった人類史を存続させるため日夜活動を続けている。人類絶滅の原因、歴史上のさまざまな箇所に突如として現れた「観測できない領域」――“特異点"。カルデアに唯一残されたマスター・藤丸立香は、デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトとともにこの特異点の事象に介入することで、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式――“聖杯探索(グランドオーダー)"を遂行してきた。今回、新たに発見されたのは七つ目の特異点――紀元前2655年の古代メソポタミア。不老不死の霊草の探索を終えた、“賢王ギルガメッシュ"が統治し繁栄を誇ったウルクの地は、三柱の女神と数多の魔獣による蹂躙で滅亡の危機にあった。そして、過去への時間旅行――“レイシフト"によってウルクの地に辿り着いた藤丸とマシュが出会うのは、魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線と、脅威に曝されながらも懸命に生きる人びとの姿だった。襲い来る神々と魔獣。そして、それに抗う人類―。そこは人と神が袂を分かつ、運命の時代。六つの探索(オーダー)を駆け抜けてきた二人――藤丸とマシュが挑む最後の戦いが始まる。

声優・キャラクター
島﨑信長、高橋李依、川澄綾子、鈴村健一、坂本真綾、関智一、小林ゆう、櫻井孝宏、浅川悠、植田佳奈、早見沙織、稲田徹、三木眞一郎
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ギルガメッシュかく語りき

奈須きのこ/TYPE-MOON原作。
制作CLOVERWORKS。

オリジナルはゲームアプリ。

近未来、絶滅することが証明された人類史。
時の科学者たちは未来から歴史に介入する。
{netabare}霊子転移による時間遡行により、
歴史上の特異点へ先鋭隊を派遣させ、
滅亡へと繋がる歪んだ歴史を正す為である。{/netabare}

科学による人と英霊の融合など、
SF設定が現代伝奇活劇としての、
共通世界観の良さを邪魔しないかと、
一抹の不安を覚えますが、
初回以降を見る限り杞憂に終わりそうだ。

舞台は古代メソポタミア、
シュメール地方最大の都市国家ウルク。
神話・叙事詩でお馴染みの彼が登場する。

最終話視聴追記。
本編の世界観を補強するにはこれで良し。
外伝としては及第点なのではないでしょうか。
中盤以降、作画の強度が上がって、
真骨頂である戦闘シーンはさすがの出来栄え。
途中からやや惰性で見ていましたが、
最終話は映像も編集も見事な演出、
壮大な物語に少なからず余韻があります。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 37

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

作画は抜群、だけど、物語は・・・。

作画は抜群に良かった。
特に、バトルシーンは目を見張るものがありました。

だけど、物語として面白かったかと聞かれると・・・。

完全にFGOを知っている人向けの作品。
想像で補完するには、あまりにも情報が少なすぎる。
そもそも、特異点って何?
作品中、一切説明が無い。
(いや、あったのかも知れないが、意味が分からなかったんだと思う)
しかも、7番目の特異点・・・。
ますます意味が分からん(笑)

一つ良かった点は、何となく、良いイメージの無かったギルガメッシュの好感度が上がったことくらいか?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「Episode 0 Initium Iter」との繋がりを見い出せるのは、プレイヤーだけの特権なんでしょうね…

作品を完走した後にwikiをチラ見して改めて気付いたこと…
それは、2016年からかれこれ4年間も大晦日のテレビ特番が続いていた、ということです。

2016年の特番で「Fate/Apocrypha」と出会い、2017年の特番で「Fate/EXTRA Last Encore」と出会いました。
この作品との最初の出会いは2018年の大晦日でしたね。
そういえば、「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」の第0話が放送されたのも2018年でしたっけ。
そして、2019年に放送された「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」の第0話「Initium Iter」を見て心が躍ったのを今でも覚えています。
何故ならエンディングのテロップに「丹下桜さん」や「みゆきち」の名まえが掲載されていましたので…
だからこれまでフェイトを支えてきたキャラの総出演みたいな妄想を勝手に抱いていた訳ですが、残念ながらその予想はこれっぽっちも当たっていませんでした^^;


人理継続保障機関・カルデアは、魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、
2017年で絶滅することが証明されてしまった人類史を存続させるため日夜活動を続けている。

人類絶滅の原因、歴史上のさまざまな箇所に突如として現れた「観測できない領域」――“特異点”。

カルデアに唯一残されたマスター・藤丸立香は、デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトとともに
この特異点の事象に介入することで、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式――
“聖杯探索(グランドオーダー)” を遂行してきた。

今回、新たに発見されたのは七つ目の特異点――紀元前2655年の古代メソポタミア。
不老不死の霊草の探索を終えた、“天の楔・賢王ギルガメッシュ”が統治し繁栄を誇ったウルクの地は、
三柱の女神と数多の魔獣による蹂躙で滅亡の危機にあった。
そして、過去への時間旅行――“レイシフト”によってウルクの地に辿り着いた藤丸とマシュが出会うのは、
魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線と、脅威に曝されながらも懸命に生きる人びとの姿だった。
襲い来る神々と魔獣。そして、それに抗う人類―。

そこは人と神が袂を分かつ、運命の時代。
六つの探索(オーダー)を駆け抜けてきた二人…藤丸とマシュが挑む最後の戦いが始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そうなんです…今回の物語は第一から第六特異点を全てすっ飛ばした第七特異点から始まるんです。
これには流石にビックリしましたよ。
それに、いきなり藤丸とマシュの最後の戦いという設定になっているみたいですし…
原作ゲームをプレイされた方なら話は通るのかもしれませんが、私の様にアニメでしか接点を持っていない視聴者は完全に置いてけぼりですよ。

確かに大晦日の特番ではゲームの押し出し感が半端無かったのは記憶に残っているといころですが、まさか、メインストーリーをすっ飛ばされるとは夢にも思わなかったので…
もし、アニメがこういう構成になるなら、せめて第0話「Initium Iter」の物語で幾星霜の展開を垣間見せるのではなく、第七特異点に絞っている説明が欲しかったところです。
そうしたら、妙な期待を抱くこともなかったのに…

この様に作品の在り方については正直残念な思いが強いのですが、一つの作品として捉えると戦闘時におけるキャラの動き、背景の緻密さなど作り手の気合が感じられた作品だったと思います。

やはり往年のキャラの格好良さは半端じゃありませんね。
ギルガメッシュは言うに及ばず…
藤ねぇそっくりで、何故かタイガーではなくジャガーマンが登場した時には吹きましたけれど…^^
CVも伊藤美紀さんでしたし、この設定は完全なウケ狙いですよね^^;?

そして豊穣と戦いの女神であるイシュタル…
CVは植田佳奈さんだったからだと思いますが、私は途中からイシュタルが遠坂凜に見えて仕方無かったですよ^^;
だからキャラ的には初お目見えの筈なんですが、既視感半端無かったのが逆に嬉しかったり…
加えてツンデレの性格まで遠坂凜にそっくりなんですから、可愛さも増し増しでしたよ。
だからかな…イシュタルの姉にあたるエレシュキガルも私の大のお気に入りでした。
俯いた時の表情はどこまでも寂しそうで…でもとても綺麗な笑顔を見せてくれていたのが印象的です。

そして盾の乙女であるマシュ…
りえりーの演技は限りなくマシュの誠実さや真面目さを前面に押し出していてとても好印象でした。
もうりえりーですっかり定着はしているのですが…種ちゃんのマシュも見てみたかったような気がします。
きっとイメージ変わるんだろうなぁ…

そして宿命を背負う少女であるアナ…
彼女を見ていると、時折ライダーとイメージが被ることがあります。
薄紫色の長髪で寡黙というところが似ているのも理由の一つですが、一番の理由は「heaven's feel」の第2章を見たからかもしれません。

こうして振り返ってみると、何だかんだ言いながら毎週の視聴を楽しみにしていた作品だったんですよね。
ですが、2クールの間に総集編が3回入って全21話で終幕って、何かをバッサリ切り捨てたのではと気になっています。
物語の展開的には気にならなかったので、問題はないんでしょうけれど…
でもそれなら順当に放送されていたら3週も早く終わっていたことになります。
3月の初旬に終わることは無いと思うですけれど…真相は闇の中ですね。

オープニングテーマは、UNISON SQUARE GARDENさんの「Phantom Joke」
エンディングテーマは、藍井エイルさんの「星が降るユメ」と、miletさんの「Prover」

2クール全21話の物語+総集編3話という構成でした。
振り返って思うことは、はやみんの出番はそこそこあったと思いますが、最後に登場した碧ちゃんの台詞があれだけって…近年稀に見る出来事なのではないでしょうか!?

そして公式HPのINTRODUCTIONには、本作が「藤丸とマシュの最後の戦い」と記載されていましたが、既にNEXT Orderとして「終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン」の制作が発表されました。
個人的には今回が「藤丸とマシュの最後の戦い」にならなくてホッとしています。
色々思うところもありましたが、総じてしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

71.3 14 2019年秋(10月~12月)アニメランキング14位
食戟のソーマ 神ノ皿(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (251)
1143人が棚に入れました
実家の定食屋「ゆきひら」を手伝いながら料理の腕を磨いてきた幸平創真は、超エリート料理学校「遠月茶寮料理學園」に入学する。学園の内外で、様々な料理人たちと出会い、成長を続ける創真だったが、薙切薊が遠月学園の新総帥の座に就いたことで状況が一変する。なんと新たに発足した中枢美食機関により、自由に料理が作れなくなるという事態に……。中枢美食機関のやり方に異を唱え反発した創真たちだったが、その結果、学園の反逆者とされてしまう。――そして迎えた2年生進級試験。嫌がらせを受けながらも、力を合わせて試験を突破していくが、中枢美食機関の妨害は止まない。ついには仲間たちが退学処分という憂き目に遭ってしまう!追い込まれた創真たちは事態を打開するため、薊政権の新遠月十傑と連隊食戟を行うことを決意する。初戦を圧勝で収めたものの、彼らの運命を決める激戦まだ始まったばかり。迎えた2nd BOUT!果たして創真たちは十傑の座を奪い、仲間たちを救えるのか!

声優・キャラクター
松岡禎丞、金元寿子、高橋未奈美、石田彰、伊藤静、花江夏樹、櫻井孝宏、梶裕貴、楠大典、小西克幸、釘宮理恵、花澤香菜、杉田智和、速水奨、小山力也
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

集大成

原作未読 全12話

食戟のソーマの4期です。事前に1〜3期を観ることをオススメします。

前回の3期の後半(2018年春)が中途半端に終わったあとの続きだったので、最初は思い出すのに必死でしたw

食戟の繰り返しなので少々食傷気味でしたが、出てくる食材や戦うキャラも違うので飽きませんでしたね。

この作品の集大成とも言えるお話でした。

続きを思わせる感じであったものの、このまま終わってもいいかなぁと個人的には思いました。

でも、5期が2020年春に放送決定ですねw

原作が完結しているので、最後までありそうな感じがします。

OPはSTEREO DIVE FOUNDATIONさん、EDはnano.RIPEさんが歌っています。

最後に、食べている最中に服が破れてしまうことに{netabare}「おはだけ」・「おはじけ」・「おさずけ」って{/netabare}名前があるんですねw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

ZORRRO さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

中二病ぶっ飛びグルメアニメ

【ストーリー・キャラ】

3期の列車編からそのまま続きです。薙切薊(あざみ)の美食主義で学園がゴタゴタして、
主人公たちが反逆者として、新遠月十傑とひたすら食戟しまくるのが4期、神ノ皿となります。

流石にもう終わるだろうと思っていたのですが、5期の豪ノ皿として続くみたいです。
というのも、この4期で物語は終結に向かう方向でまとまって来たので、結構アフター要素の強い
5期になっていくのではないかなという感じ。そう思える4期の盛り上がり具合でした。

ぶっ飛びって書きましたが、もはやギャグアニメなんですよね。
服脱げるアレ。もうなんとなく寒いんですけど。美味しいと脱げるってぶっ飛んだギャグですよね。

3期からの流れで分かると思いますが、いよいよ食戟合戦で長丁場になって参りました。
料理に関しても大体が庶民離れしまくってるので美味しそうなのかも分からない。
お腹減る飯テロアニメってのが好きだったのですが、グルメ自体にそんな興味が無いからか
力説されてもあんまりそそられないって思いました。

その解説役ですが、主人公や食戟してるキャラ以外で怒涛の解説祭りを開催しています。
もはや料理に夢中なメイン達はセリフ量が多くないので、解説役のセリフがメインになってます。
良き実況をしてくれててリアクションも取ってくれてます。セリフ量もかなり多いです。

主人公とえりな様筆頭に共に戦うキャラたちが活躍し、またそれに立ちはだかる先輩(十傑)たち、
各々に魅力を感じました。今まで以上にアツい食戟が見れた4期だったと思います。

ただ審査員、特に終盤はちょっと目が当てられない流れになってたような気がします。
さっき“寒い”と表現したのにも関わってきますが、ちょっとくどさを感じたかな。


【他】

作画とか声優さんとか諸々、その他の要素は3期からそのままって感じですね。
相変わらず絵は綺麗だし声優は豪華だし、悪かった点はありません。

ただ、ここまで長くなってくるとえりな様の声が変わったのがやっぱり大きい(笑)
金元さんも上手で好きだけどね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

食戟の連続で単調だけど、最後はそれなりに盛り上がる4期

学園料理バトルアニメの4期。3期が分割2クールだったので、最初から数えるとこれが5番目の作品となります。全12話。
ストーリーは前作からの続きで、創真たち反逆者連合と薙切薊に従う新遠月十傑との連隊食戟が描かれます。個人的にはこの食戟のソーマという作品については、過去のシリーズの感想にも書いたように、食戟形式の直接的な料理対決バトルのパートはあまり面白いと思っていないのですが、今作は1クール丸々全部使ってそれを描いており、正直なところマンネリ感は否めませんでした。個々の勝負についても、全体の流れや料理の順番などでなんとなく結果が読めてしまったりして、別につまらないとは言わないまでも、特に面白くはなかったです。その代わりといったら語弊がありそうですが、服が弾けて裸になるシーンは、質、量ともにパワーアップしていたようで、そこが最大の見どころだったかもしれません。それでも、連隊食戟が決着するクライマックスはそれなりに盛り上がって、観終わった後味は悪くなかったです。
作画は良好。声や音楽も、特に問題ありませんでした。
この4期のあとも、すでに2020年4月から第5期「食戟のソーマ 豪ノ皿」の放送が決まっているようですね。今作の最終回が結構綺麗に区切りをつけていたので、もうこれで終わりでもいいんじゃないか、と思わないでもないのですが、この先は面白くなるのでしょうか。とりあえず、ここまで観たからには全部観るつもりです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

70.5 15 2019年秋(10月~12月)アニメランキング15位
私、能力は平均値でって言ったよね!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (441)
1693人が棚に入れました
とある事故をきっかけに異世界へ転生してしまった人よりちょっとだけ「できる子」だった女子高生・栗原海里(くりはらみさと)彼女がその新しい世界で望んだものは…「わたし、普通に友達をつくって、普通の生活を送りたい―」

声優・キャラクター
和氣あず未、徳井青空、内村史子、田澤茉純、羽多野渉、河野ひより
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

異世界転生モノのわりには、という枕詞

原作未読


デキる子でぼっち。
現世では優等生だからこそ周囲と距離が出来ちゃったと思い込んでる娘さんが、転生先では平々凡々なパラメータ配分を願ったもののそうはいかず、と俺TUEEEの亜種みたいな異世界転生もの。
視聴動機はあにこれのレビュアーさんが本作を注目作に挙げてたから!


冒頭での『ローマの休日』パロディよろしく全編通してどこか既視感のあるメタなネタを惜しげもなくぶっこんでくるのが特長でしょうか。
{netabare}パロディの元ネタも主人公の親の影響が濃かったり、実は現世での家族の結びつきは希薄というわけではない。現世否定と現実逃避が幅を利かすこのジャンルでは変化球と言えましょう。
だいたい主人公のみで家族の影なぞ微塵も感じないのが私がこれまで経験してきた異世界転生ものだったのですよ。{/netabare}

主人公(仲間も含めて)を女性にしてコメディータッチな作風となってます。
転生先でイキリだす男主人公を見慣れた私たちにとっては不快指数は低めです。猫も杓子も“異世界転生”な昨今の制作状況では充分に選択肢の一つに成り得ます。


ただし、、、
良い悪いではなく気になる点も。アンチ異世界転生派みたいな一定層へ媚びてるような気がします。
いまや自分を含む一部で悪評高き“異世界転生”もの。
本作では主人公マイルちゃん視点で、テンプレ転生展開を腐すシーンをけっこうな頻度で目にします。

{netabare}・そんな“俺TUEEE”なんて望んでませんから~
・ほらキタお約束!こうなると次はこうくるのよね{/netabare} 

これいらなかったかなぁ。そのうち慣れたけど。

やってることは典型的な転生ものなんですが、不思議と嫌な感じはしませんでした。
評価はあくまで可もなく不可もない凡作。異世界転生もののわりには良いほう、って立ち位置かと。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.07 初稿
2020.07.11 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 54

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

おっさんホイホイ(第6話: うーん。これ、あかん奴や…。)

== [下記は第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
「小説家になろう」掲載 → 書籍化という流れの原作のアニメ化です。実は「小説家になろう」での更新もまだ続いています。

ということで、第1話を観ました。とりあえず第1話を観ればタイトル回収されますので、能力は平均値でうんぬんという話にはこのレビューでは触れません。

原作では栗原海里(くりはら みさと)→アデル・フォン・アスカム(ブランデル王国の子爵令嬢)へ転生→王都にあるエクランド学園を出奔してマイルを名乗りハンター資格を取得という流れを経ています。

しかし、アニメ第1話ではこの辺りをすっ飛ばして優秀な新人ハンターを育てる目的のハンター養成学校への入学のために、ティルス王国の王都にやってきたところからのスタートとなっていました。

ED主題歌ではエクランド学園時代の同級生3人の姿も見られたので、ハンター養成学校入学までの過去については作中でもそのうち何らかの形で触れられることにはなると思います。

原作ではマイルとメーヴィス、レーナ、ポーリンたちとの出会いは学校の寮でしたが、入寮前に出会う形にしてアニメオリジナルの事件によりそれぞれの人となりが分かるように改変されたようですね。

おそらくハンター養成学校卒業までは巻き気味にストーリーが進むものと思われます。

作画は、まあ良かったんじゃないでしょうか。

そこかしこにパロディー、小ネタが挟まれているのは原作由来と言えますね。「ドラまた」とか、とても古いネタもあって転生前は高校生だったはずの海里はいったいどのように育ったのか疑問です。原作でもはっきりとそのような記述はなかった(匂わす程度)と思いますが、もしかして親から英才教育を受けている可能性が…(笑)。
(原作を読んでいると、作者は50代以上なんじゃないかと思うことも…。)

※第1話の映画『ローマの休日』ネタは、きっとアニメオリジナルですね。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.10.29追記:
想定通り第3話で早めにハンター養成学校を卒業してからの第4話。

原作では「格子力バリアー」と書かれていたけど、アニメでは読みだけなので「光子力バリアー」と区別がつかず。マイル、恐ろしい子…。

合体ゴーレム「ゴ・キーン」は『鋼鉄ジーグ』のジーグの外見と『マグネロボ ガ・キーン』の名前が元ネタ。マイルの「チェンジ、サイボーグ!」のポーズまで出てきましたが、あんな物は原作には出てこないんじゃよ…。

というか原作の世界観準拠ならあんなものを魔術師が操れてはいけません。第3話までは「原作改変」のレベルにとどまっていましたが、この第4話で本作の原作からの大幅乖離が決定的になりましたね。

もう、これは「原作とは別物」として観ないといけないです。

2019.11.5追記:
第5話まで視聴終了。メーヴィスはさておき、レーナ、ポーリン、マイルの面倒な過去語りをよくぞこの1話に押し込んだ(笑)!

第4話のゴーレムと魔術師は未だに納得していませんが、大幅に下げた評価はちょっとだけですが戻したいです。

2019.11.12追記:
第6話まで視聴終了。再び評価大幅下げです。

原作ではマイルはついうっかりなだけで頭は悪くなく日本の高校の優等生並みの社会・歴史・経済・科学の知識はありますし、メーヴィスもお人好しなだけで貴族だけに政治・経済・軍事の知識レベルは高いです。

それに4人とも「依頼達成や仲間を守るためにどうしようもなければ躊躇なく人を殺すけど、殺さないですむくらいに己の力量を高めよう」という姿勢でした。

戦闘自体も戦闘後の処理も、原作の『赤き誓い』から考えると知能レベルが大幅劣化しています。

私は原作改変にそれほど口うるさくしようとは思っていないつもりですが、本作の原作理念を大きく変える脚本・演出には異論が多々あります。いや、一応今後も観ますけどどうしたものかな…。

2019.12.24追記:
最終話まで視聴終了。ラスト2話で、なぜか原作エピソードに帰ってきました。ということでウェンス、シェララ、ベレデテスが登場!

それまで散々オリジナルエピソードでつないでいたんですけどね。このラスト2話をやるなら、やっぱりアニメ第4話はやっちゃダメな奴だった。なぜダメかというと(禁則事項です)。

あ、キャラの評価はアニメに対してのもので、原作のキャラは大好きですよ。あと、CMにも使われていた戦闘時などにかかるBGMは好きでした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 49
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

懐かしいパロネタ満載。これ…どこ需要?

原作未読

原作はなろうらしいです。割と楽しめましたー
頭からっぽにしてみる系の
内容は特に深くないアニメですね~

お話のざっくり概要
平均よりできる女の子が日本で死亡して転生
平均的にして欲しいと神様に願う…
神様はおバカで平均の算出の仕方を知らなかった
(いや、おかしいよ!あの計算w)
目立たないように平均的に生きようとするが
困った事に同室のメンバーは全員トラブルメーカー
そんなこんなでパーティ(赤き誓い)を結成
…そ、そんな感じ?

結構、この作品って説明しづらいのね。
酔った勢いで書きながら文章がフラフラしたw

神様…母数とか単語知ってますか?
そして、なぜ{netabare}胸のサイズ{/netabare}を
平均値にしてあげなかったんですか?
本人、凄く気にしてますよ?(´;ω;`)


……
…………
最強÷2が平均っておかしいだろぉぉおお!!
神様マジでバ●じゃないの?
まぁ、赤き誓いのメンバーも全員おバカだけれどw

それにしてもやたらと古いパロネタが多かった
年齢層高めな人は、なろう系好みじゃない
年齢層低めな人は、元ネタが全く分からない
ぶっちゃけどこ需要なのさ?
と思いながら観てました。

(。´・ω・)ん? 私は超マイノリティですから…
なろう系楽しめて、元ネタ分かる奇行種ですw

OPはなんか妙に耳に残る曲ですねー

ちょいちょい重めの話もあるけど
みんなおバカなので割とぽいっと投げ捨てる感じで
次々と話が進んで行きます~
サクサク見れてちょうど良かったですー

投稿 : 2024/06/08
♥ : 37

70.1 16 2019年秋(10月~12月)アニメランキング16位
ポケットモンスター(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (20)
113人が棚に入れました
ポケットモンスター、縮めてポケモン。この星の不思議な不思議な生き物。空に、海に、森に、街に、世界中の至る所でその姿を見ることができる。これは、ポケモンバトルで最強を目指す少年“サトシ"と、すべてのポケモンをゲットするという夢をもつ少年“ゴウ"の物語である。サトシのパートナー“ピカチュウ"、ゴウのパートナー“ヒバニー"をはじめとするたくさんのポケモンたちとともに、今、無限に広がるポケモン世界への冒険がはじまる。さぁ…夢と冒険と!ポケットモンスターの世界へ!レッツゴー!

赤羽カルマ最強 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

個人的評価 微妙アニメ

ストーリー 1点 面白い回はたまにあるが日常回がとにかくつまらない
作画 5点 崩れてはないがキャラデザがイマイチ、バトルの作画も過去作に劣る
声優 20点 内容に反して無駄に豪華
設定 2点 オリジナルキャラクターに魅了を感じなかった
音楽 18点 冒険感溢れるOPは聞いててワクワクする
総得点 46点
過去作要素がある話は力が入っていましたが日常回がとにかくつまらなかった感じですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

69.9 17 2019年秋(10月~12月)アニメランキング17位
旗揚!けものみち(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (350)
1251人が棚に入れました
最強覆面レスラー・ケモナーマスク。アリーナの大歓声に包まれて、宿敵MAOとの決着をつける世界タイトルマッチのゴングが今、鳴り響いた!はずだったのだが…試合の最中突如リングの上から異世界に召喚されたケモナーマスクこと柴田源蔵は、アルテナ姫から魔王と邪悪なる魔獣の退治を言い渡される。しかしケモノを愛する源蔵はその依頼を断固拒否!「魔獣だって愛情を持って接してやれば、無闇に人を襲ったりしない!」彼の真の夢は、ケモノに囲まれてペットショップを経営することだったのだ。源蔵はこの異世界で、輝かしい第二の人生をスタートすることができるのか!?

声優・キャラクター
小西克幸、関根明良、八木侑紀、櫻庭有紗、稲田徹
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ゴッチイズム

暁なつめ原作。

カールゴッチ×ムツゴロウ。
もうこれが全てだ。

人と魔獣の懸け橋になる。
夢はペットショップの経営。
なぜか勇者となり異世界へ召喚された、
覆面レスラー柴田源蔵の奇想天外な物語。

ドリフ的なベタなギャグアニメですが、
皆さんも意外に楽しめているようで。
犬のひろゆきに地味に癒されています。

生真面目な肉体派レスラーが、
ギルドで討伐の仕事を請け負い、
気が付けば「魔獣殺し」の異名を取る。
獣をこよなく愛する彼からすれば、
それは「汚名」なのである。

まあ平凡と言えばそれまでですが、
お気楽に楽しみましょうかね。

なるほど、夢の懸け橋。
これがジャーマンスープレックスの、
真の意味なのでしょう。

最終話視聴追記。
いやー途中記憶にない(笑)
{netabare}MAOとの因縁に一区切りは付きましたね。
序盤の印象から徐々に、
パターン化された演出で下降線を辿る。{/netabare}
やはりケモノ愛だけではきついでしょうか(^^;

投稿 : 2024/06/08
♥ : 49
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

尻すぼみ

<2019/10/1 初投稿>
原作未読。
見始めなので評価はデフォルトの3.0です。

それは開始4分50秒の出来事だった
私はこの目を疑った(´⊙ω⊙`)

何を言ってるかわからないと思いますが見ていただければおわかりになると思います(なんだそれ)

というか石床や石畳の上では危ないよー(´・_・`)


というわけでレビューです。

また異世界転生ものかー。
と見ないで切ろうかとも思いましたが
せっかく録画したんだし
たいとる変だし
ちょっとだけ見てみようと再生して4分50秒で(´⊙ω⊙`)
でもそれは序章、あくまで掴みに過ぎず。
そこからのあまりにアホな展開、主人公の性癖?に笑いのハートを掴まれてしまいました。

いや酷い。
よくよく調べたら作者はこのすばの人なんですね。
でも1話見る限りこのすばより酷いかも(褒め言葉)

これ見ててふと「江口くん(声優の江口拓也さんのこと)は重度のケモナー」と杉田智和さんが力説してたのを思い出しました。
(これはこれで酷い風説の流布)

それにしても回転エビ固めであんだけ笑かされたのは生まれて初めて

<2019/10/17 追記>
第3話まで観ました。

1日1ジャーマン

<2019/11/14 追記>
第7話まで

新技「ヒゲ4の字固め」
でやはり最後はジャーマン。

そろそろフィッシャーマンズ・スープレックスが見たいな

<2019/12/20 追記>
全話見終えました。
一話のインパクト強かったんですけどねー。
尻すぼみでした・・・尻だけになっ!

主人公キャラに笑いの面で広がりが感じられなかったのが残念。
他のキャラもみんなそこそこ面白いけど、飛び抜けたのはいなかった。
ジーク(蟻のあいつ)くらいか

お話の広がりも薄く。

でも最終話で{netabare}プロレス大会やって、全キャラ勢揃いで、最後にMAOと決着つけて{/netabare}、で一応の形は着いたと。

一話のインパクトが強すぎて期待しすぎてしまいました。
でも、トータルはそこそこ面白かったですよ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 48
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

大喜利時代に突入した“異世界転生”なるジャンル

暁なつめ原作


聞き覚えのあるお名前で調べたら『このすば』の作者さん。となると不必要に期待しちゃいます。
異世界転生ものの変わり種。2019年秋期はジャンルの転換点を迎えているのかもしれませんね。

 大航海時代

ならぬ

 {netabare}大喜利時代{/netabare}

に突入した感ありです。ポスト“ひきこニートが転生先であははうふふ”を探ってる感じです。
本作も旧テンプレへの異議申し立てあり。『このすば』の作者さんであるからなのかコメディだろうの事前の期待があって、その通りお笑い要素多めの作風となってます。


で本作です。
『ムツゴロウとゆかいな仲間たち』という2001年まで特番スタイルで20年くらい続いた番組があるんですが、ご存知でしょうか?
そこでのムツゴロウさんという傑出したメンタリティを持ってるおじいさん(存命らしい…)のようなキャラ設定を施されたのが本作の主人公柴田源蔵(CV小西克幸)です。動物に盲目的な愛情を注ぐ好々爺がムツゴロウさん。それを若返りさせてレスラーにしたのが柴田源蔵と言ったところで通じそうです。
ある程度おっさんしかついてこれないと思いますのですみません。設定は公式をご確認くださいませ。


軽く『このすば』と比較するとわかりやすいかも。
主人公♂がぶっとんだお仲間♀に右往左往するのを楽しむのが『このすば』とします。作者としてはある程度そこで結果を出したので切り口変えたくなったんでしょうね。
ぶっとんだ主人公♂が暴走するためお仲間♀が右往左往するのを楽しむのが本作『けものみち』。と役割を逆転させてみたって印象が強いです。



魔物(≒けもの)が世界には存在していて、こやつらは本気でかかってくるのですが、源蔵にとってはけものとのじゃれ合いに過ぎず、彼がモフモフして懐柔する、という基本の流れ。それが繰り返しになるのでけっこう飽きました。
原作者の手グセみたいなものもあります。笑いの勘所は同じ作者なら180度変わるということはないでしょう。『この素晴らしい世界に祝福を』前例があるので視聴済みの方は参考といいますか試金石ぐらいにはなるでしょう。

 ・『このすば』作者への期待
 ・異世界転生の変化球を試したい 
 ・プロレス好き

このへんがひっかかりそうならどうぞどうぞ。
うしろ3つめは初出ですがご参考まで。

 “鍛え上げられた肉体の出来レース”

つまりシナリオはドラマチックだったらなんでもあり。ご都合展開を甘受できる素地があるのがプロレスです。このケレン味が嫌いじゃない方は相性良いかもしれません。
それとカウントナレーションの声は斉藤貴美子さんとありました。格闘技イベントのPRIDEやRIZINの入場コールを担当しているレニー・ハートさんをリスペクトしているのは間違いないですが、よくここまで真似られるんだなと感じました。人によっては最大の見どころ足り得ます。

他にも無口な召使いのアリさん、尻姫様、コボルト奥さんを筆頭に面白いキャラが多かったです。キャラだけだったらこの期の作品群の中では最も立ってたと言って良いかもしれません。
{netabare}※そういえばお姫様が大股開きになった時の股間の盛り上がり方が妙にリアルというか土手のラインの線画にすごい力が入ってるなぁ、と無駄に感心もしとりました。{/netabare}


続編を匂わせつつも一区切りつけて終わりました。続きあれば観ると思います。
プロレスの良さって、相手を見極めながら受けて攻めての繰り返し。出来レースと言う勿れ。ガチガチの敵対関係とは別の意味で信頼できる関係が存在すると言えます。善悪別れるファンタジー世界では異色の優しい世界。『このすば』にも通ずる作者の手グセと言えるかもしれませんね。
そして補完するかのような主人公のムツゴロウさん的愛情でしょうか。

単なるギャグと思いきや愛に溢れた作品なのかもしれませんよ。けっこう私は満足しました。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.12 初稿
2020.07.12 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 48

69.0 18 2019年秋(10月~12月)アニメランキング18位
バビロン(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (367)
1120人が棚に入れました
「その啓示は、静かにそっと訪れる―」東京地検特捜部検事・正崎善は、製薬会社の不正事件を追ううちに、一枚の奇妙な書面を発見する。そこに残されていたのは、毛や皮膚のまじった異様な血痕と、紙一面を埋め尽くすアルファベットの『F』の文字。捜査線上に浮かんだ参考人のもとを訪ねる正崎だが、そこには信じがたい光景が広がっていた。時を同じくして、東京都西部には『新域』と呼ばれる新たな独立自治体が誕生しようとしていた。正崎が事件の謎を追い求めるうちに、次第に巨大な陰謀が見え始め――?

声優・キャラクター
中村悠一、櫻井孝宏、小野賢章、M・A・O、堀内賢雄、興津和幸、宝亀克寿、置鮎龍太郎
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

想像力の欠如した異世界の果てで

アニメーション製作:REVOROOT、
監督:鈴木 清崇、キャラクター原案:ざいん、
キャラクターデザイン:後藤 圭佑、原作:野﨑まど

政府によって新法の実験を行うために指定された
東京都西部の「新域」というエリア。
そこは、政令指定都市を超える権限が与えられた、
もうひとつの東京とも呼べる地域だった。
東京地検特捜部検事の正崎善は、
製薬会社の不正事件を追ううちに
新域に端を発した、日本中を揺るがす
事件に出くわすのだった。

新薬を巡る臨床研究の不正事件を想起させるような
大きな陰謀が蠢く骨太のミステリーの雰囲気。
衝撃の展開で視聴者を引きこむ構成が
成功した第1話だった。
やがて、謎の女、曲世愛と与党が新域の域長として
推す齋(いつき)開化が中心に。
新域で持ち上がった「自殺法」、そして
曲世から突き付けられる「善」と「悪」。
これらの要素が日本を飛び越えて、
G7の議題にまで持ち上がるテーマになる。

個人的には、作品の魅力を感じられたのは3話くらいまで。
その後は、社会派の体をなしただけの
破綻したストーリーになっていく。

子供が立候補できる東京都の重要な域長選挙、
自殺法を勝手に議題として持ち上げる展開、
与党幹事長の常軌を逸した行動、
自殺の議論とつなげる移植問題、
新域で自殺法の成立が不可避となった理論、
法の番人である検事の正崎が走る犯罪行為、
なぜか世界中に広がっていく自殺法の議論、
国を代表するG7の代表者による空虚な討論。
次々と繰り出される展開に
全くついていくことができなかった。

そもそも「自殺法」という法律は、
どういう条文で何を規定し、何を目的にしているのか。
当然ながら、現在でも自殺に罰則はない。
日本では自殺する権利は憲法で否定されているという
解釈があるだけだ。
もっと言えば、例え新域があって、
自殺法が制定されるという、
絶対にあり得ないことが起こったとしても
日本では政府によって、簡単に無効にできる。

普遍性を感じられない、完全に閉じられたストーリー。
この閉じられ方は「なろう系」を超えている。
世の中が「善」と「悪」だけで片付けられないのは、
子供でも分かることだが、そういう大前提が
抜け落ちてしまっているようにさえ思える。
自殺法について、尊厳死が抜け落ちているのも同様だ。
この作者や制作サイドは、一体何を言いたいのだろう。
圧倒的な力を持つ宇宙人が「善」だ「悪」だ
なんていうことを考える必要はないし、
物語に大切な思考が決定的に
欠けているのではないだろうか。
作り手の想像する「現実の世界」は、
どのような形をしているのだろうと、心配したくなった。

薬学を大学で専攻していた作者から
新域や新薬の発想が出てくるのは自然なことだと思うが、
メインテーマとなる「自殺」と「善と悪」については、
「浅薄」という言葉がよく似合う。
エンターテインメントと哲学を表現するのは、
やり方によってはアニメでも十分に面白くできる。
しかし、この作品では完全な失敗に終わっている。

曲世愛の能力は、黒沢清監督の『CURE』と
酷似している。あちらは、監督の名前を
世界の映画ファンに知らしめた秀作だったが、
その作品に政治劇と自殺法をつなぎ合わせたものが
『バビロン』だったように感じた。
もちろん、全く面白くないわけではない。
曲世愛のミステリアスなキャラは存在感があったし、
{netabare}次々と仲間が殺されていく展開はショッキングだった。{/netabare}
ピアノの響く挿入曲も悪くない。

ただ、自殺法や新域、新薬、善と悪などの社会派ネタと
超能力者という組み合わせが全くそぐわない。
それでも、敵に対抗しうる手段や
社会的な納得できる背景を描いてくれれば、
エンターテインメントとして十分に成立するのだが、
相手が完全なる宇宙人で、
人類には到底歯が立たない存在だと
物語が面白くなりようがない。
しかも、メインテーマである自殺法の討論が
本当に必要な寝たきりのお年寄りや
脊髄損傷患者などの尊厳死についてふれずに
普通の健常者が自殺することだけを
想定しているのは、あまりにも陳腐だ。
そもそも自殺のことを議論するなら、その背景にある
社会問題を取り上げるのが普通のことではないのか。

作品を観終わった後に感じたのは圧倒的な虚無感。
物語において何かのテーマを考えさせる作りではなく、
視聴者を驚かせることだけが目的のようだ。

想像力の欠如した異世界の果ての物語で、
私たちは一体何を見せられたのだろうか。
(2020年2月1日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 67
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

悪の凡庸さについて

原作野崎まど、REVOROOT制作。

東京地検特捜部の正崎善は、
製薬会社日本スピリの新薬アグラスを巡る、
不正事件を追ううちに奇妙な書面を発見する。
{netabare}紙一面を埋め尽くすアルファベットの「F」、
血で書かれたその書面が物語を急展開させる。{/netabare}
緻密な物語と絵が知的好奇心を刺激します。

徐々に明らかになる不可解な人物関係、
{netabare}不審な関係者の死に繋がり始める政治家の影。
その政治の世界では開発発展が進む、
東京都西部を統合した新域域長選挙が始まる。{/netabare}
政治家による性接待も描かれ、
なかなかに引き込まれる演出である。

秀逸なのは不思議な女性の存在だ。
魅惑的なその容姿に私は虚無を見ている。
彼女の存在が物語の鍵を握ると予言しておこう。

最終話視聴追記。
原作と違った結末にどこも否定が多い。
{netabare}とにかくCパートが余計な混乱を生む。
謎は依然として謎のままである。{/netabare}
善と悪の課題の細部にもっと早く切り込み、
対話の先に議論を深めて欲しかったですね。

{netabare}生物の遺伝子は極めて利己的に振る舞う。
これぐらい勢いで言って良いのだから。{/netabare}

悲しみ半分、しかしもう半分は、
翌週を楽しみにしていた私もいました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 62
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ばびょろ~ん

原作未読


最終回終了後Amazonレビューが荒れたらしい。
これリアタイだと7話までやって翌週から再放送回スタート。11/18をもって8話リスタート12/30まで1か月以上足踏みするという斬新さ。結局翌1/29にフィナーレを迎えた全12話です。
秋期出遅れた私にとっては皆さん方とほぼ同時期に迎える唯一の作品でした。

サイコスリラーとかホラーサスペンスに分類される本作。
現実世界寄りの実写映えしそうな作品です。そして本作に出てくるキャラの一人。ゆきのさつきさん演じる“曲世 愛(まがせ あい)”がこれがもう強烈な個性を放ち魅了されます。この彼女一人をもってキャラ評点満点を与えて良いくらいの逸材。
ゆきのさつきさん存じ上げない方でしたが、ベテランで憑依型の演技をされるとか。その評通りの怪演でした。

これからの方向けには以上です。
荒れたということは裏を返せば感情が揺さぶられるストーリーをたった1クールで楽しめるということになります。キャラは強力っす。


なんかあれみたいです。
朝ドラきっかけで結ばれてイクメンイメージで好感度保ち早数年。
{netabare}※ここまでが第7話。最終話手前って話もあり。{/netabare}
しかし蓋を開けたら「誰のおかげで(怒)」「奥さんかわいそう」「とにかくサイテー」のフルボッコ。
{netabare}※最終話の畳み方でミステイク{/netabare}

パブリックイメージが良ければ良いほど明るみになるあれやこれやでものすごい反動がくるあの感じ。
前半期待値との落差で「かわいさ余って憎さ百倍」的リアクションが大半を占めてしまいました。一方で「そこまで言わんでも」といった立ち位置も理解できます。
置き換えると我々視聴者は当事者ですからね。奥さんの気持ちになってどうジャッジするかってことなのでしょう。


なお、、考察はしかけといて止めときます。

 {netabare}“匿名動画少年の家族構成はさすがに事前に調べるもんだろうよ”{/netabare}

どシリアス物語なのにしょうもないアラが見える箇所複数。

 {netabare}“冒頭に自殺薬を巡るetc持ってきてフェードアウト”{/netabare}

広げた風呂敷を畳めず、結論を導くパーツが揃わない。

自由闊達すぎる作風なので、あまり自分の頭が整理仕切れてないというのがその理由です。
わりと好きな作風でしたのに。そのため月日が流れて復縁を迫られたら断れる自信がありません(適当)。




※オマケ

■いや~その場所はw

1.{netabare}ANAインターコンチ@溜池
:第1話で文緒が尾行して突き止めたホテルはリアルでもなじみ深い場所です。確かに政治家の利用は多い場所でよく見かけますね。官邸も近いです。{/netabare}

2.{netabare}同じく1話で出てきた病院
:そのモデルの病院でこの間手術して入院して現在通院中なんですけど(笑)
:麻酔で昇天しちゃってとかマジ勘弁っす 
:これから処方箋注意深くチェックすることにします{/netabare}



視聴時期:2019年10月~2020年1月   

------


2020.02.01 初稿
2020.07.17 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 58

69.0 18 2019年秋(10月~12月)アニメランキング18位
あひるの空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (173)
698人が棚に入れました
バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。身長を理由に中学時代スタメンに選ばれることのなかった空は、高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?

声優・キャラクター
梶裕貴、内田雄馬、小西克幸、谷山紀章、宮野真守、八代拓、堀井茶渡、KENN、千本木彩花、谷口夢奈、遠藤綾
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

乙女と不良が交差するとき

原作未読


出た!“新丸子橋”
リアル正式名称は“丸子橋”

橋名板をでかでかと映してくれたおかげで一発判明。本作冒頭で登場して以降ちょくちょく顔を出すその橋は、渋谷-横浜間を繋ぐ東急東横線の途上にあり東京都と神奈川県の県境/多摩川にかかった橋です。
本作と同時期放送『フルーツバスケット』でも登場したり、少し前の『荒ぶる季節の乙女どもよ』ではヒロイン達の通学路で使われてました。これがさもありなんと言いますか。『荒乙』ヒロインたちは神奈川県川崎市側から橋を渡って、東京都大田区側にある高校に通っている設定なんですね。それがどういうことか『荒乙』未視聴者向けに少しだけ触れるとヒロイン達はとってもいい子で普通の高校に通学中って前知識が僕らにはある。
これが橋を渡らずに川崎に留まるとどうなるかはサムネからお察し。ヤンキーが出没するちょっぴりスラム感の漂う設定へと変貌します。
なお川を挟んだ東京都大田区側はズバリ“田園調布”お金持ちの住む所です。少し川崎をフォローするなら丸子橋を渡って次の次の駅“武蔵小杉”は住みたい街ランキング上位エリア。本作のメイン舞台です。


 川崎市中原区アニメ


高校では今はどうか知らんけどその昔ギャルが軒並み持っていた“法政バッグ”の法政二高が有名。
…のっけからすみませんでした。めっちゃ土地勘のある地域だったもんでつい(^_^;)


本題に戻ります。
神奈川を舞台にメインどころで不良がからむ高校バスケのお話です。あの金字塔との比較しそうなところをぐっと堪えて楽しみましょう。あっちが海近くならこっちは川沿い。
別物には違いありませんが、それでも気になる方向けに一つだけ優位なものを。少なくともヒロインは確実にこちらがかわいいかと存じます。

黒髪ロングなんです。近くの女子に聞いてみてください。加齢とともにロングはしんどくなってくる。若さや青春の象徴ロングヘアーです。それなのに部活だからと髪をまとめなければいけないのでだいたい束ねっぱなしと出し惜しみします。ロングな黒髪はところどころでしか披露しないというこの贅沢。
さらにこの子ひょんなことから女の命“前髪”を無残に切られてしまいます。しかもやらかした前髪のまんま物語はしばらく{netabare}(インターハイ予選一回戦まで){/netabare}続くのです。前髪決まらないから学校休むリアル女子を見てきた私には衝撃でした。で学校マジックが発動。決まらない前髪を気にしない美形女子はモテる結果に。高校生なんてまだまだ素材に吸い寄せられるのです。教室でぶーちゃんがその美形女子に「ぜんぜん前髪平気よ。それに○○そんなん関係なく美人だし…」と言ってるのに聞き耳たてて、心の中で「うんうん」と頷いた経験は皆さんにもおありでしょう。

 若さの象徴“黒髪ロング” + “前髪気にしない”女子

これを一例に距離感がより高校生(等身大)に近いバスケアニメになってます。全50話とけっこう長丁場ですよ。原作はまだ完結してないので途中までですが、これまで二回ほどアニメ化を断り今回は原作者納得のアニメ化だったとのことです。


少なくとも長編のスポーツものに期待するものは満たせるのではないかと思います。

バスケバカな主人公車谷空(CV梶裕貴)がいて(冒頭)
休眠状態のバスケ部を掘り起こしていく
主人公に感化されて才能が徐々に集結していき{netabare}(前半終了間際に揃う感じ){/netabare}
強豪との練習試合もやったりなんかして(当然序盤)
インターハイ予選に臨むことになる{netabare}(後半開始部分がここ){/netabare}

1クールものと違い展開を急いでません。このへんを“停滞”って捉えるのはちょっと違うと思っていて、豊富に話数がある分“弛緩タイム”が用意されてるくらいで捉えてます。計算されつくした50話を否定はしませんが、それってずっと緊張を強いられことになり集中がもたないのではと思ってます。
行ったり来たりを楽しみながら腰を据えて楽しむ話数と思って堪能するのにちょうどよい。


不良ものにありがちな家庭環境トラブルが影を落として…みたいなのは薄め。
一度は好きなバスケに背を向けてたり、そもそも何かに打ち込んだ経験の無い連中の物語です。
彼らがこれまでの人生の中で無駄にしてきた時間の重さを見せつけられる場面は多々あり。試練にさらされる回数は他のスポーツものと比較して多いほうでしょう。
ありがちな一つ勝ったらさらに強い相手、的なライバルのインフレがなく、その分バスケットボールに向き合うことで自身の生き方を見つめ直すような内容になってます。まだ高校生なのに。

やってしまったことは元には戻らない。
しかしそこから逃げたままで果たしていいのか?

自分で蒔いた種を刈り取るというべきか、自分で自分のケツを拭くというべきか…

 {netabare}自分の弱さから逃げず新たに(再び)挑戦する{/netabare}

スターティングメンバ―ほぼ全てがミッチー(※注:三井寿)みたいなもんですかね。バスケの技術的な側面よりもキャラ達のチャレンジする姿勢に心打たれる良作でした。
ゆるいところはゆるいのでそんなに堅苦しくはないですよ。
大人たちもこの未完成で危うい面々にしっかり向き合って導きます。顧問の先生。主人公空のお母さん。いい大人がいるアニメにハズレ無し。

see you next time で終わっていたし、ぜひとも2期を期待したいところです。



※ネタバレ所感

■きっと原作でも名場面だったのでしょう

とあるお別れのシーンがあるんですが、そこに至るまでの前フリ、渦中の演出、そして声優さんの演技。素晴らしいです。

{netabare}#24と#29-#33が該当。遠藤綾さんになんか賞あげておくれ。
艶っぽいおねーちゃん役のこれまでのイメージが吹き飛ぶくらいの名演。{/netabare}

{netabare}それまで終始笑顔の絶えない人だったからなおさら。病室に入る時の空くんも頑張って笑顔。…と思ってても顔がひきつってる。

…無理。こんなん耐えられん。。。{/netabare}



■(余談)川崎市中原区及び多摩川沿い

“新丸子”“(北)住吉”“千年”“新城”“小杉”等々、丸子橋を起点に3駅以内の狭いエリアが舞台。
番組最後のバスケット講座担当の川崎ブレイブサンダースの本拠地等々力アリーナや川崎フロンターレのホームスタジアムもこの中原区内にあります。
川崎って全国区の事件もあったりで物騒なイメージあるかもしれません。たしかに川崎駅周辺の川崎らしい川崎を舞台にした『RELEASE THE SPYCE』はやや物騒なスパイものだったり。『ゆるゆり』のキャラデザをもってしてもつい物語を物騒にしたくなるような魅力的な街です。ある程度エリア限られますけどね。ぶっちゃけ武蔵小杉近辺でヤンキーを見かけたことはありません。

首都圏でも山手線を起点に八王子方面、練馬や埼玉、千葉方面で土地の雰囲気は変わることでしょう。神奈川方面では多摩川を挟んで雰囲気が変わります。多摩川を横切る路線はけっこうあって

(品川発)→地名は多摩川を挟んでの地名
・京浜東北線/京急線 蒲田(東京)/川崎駅(神奈川) 
(渋谷発)
・東横線 田園調布/武蔵小杉近辺
・田園都市線 二子玉川/溝の口近辺
(新宿発)
・小田急線 狛江近辺/登戸
・京王線 調布や府中/聖蹟桜ヶ丘

けっこうあるんです。アニメの聖地でみるとイメージつきやすいかもしれません。
丸子橋起点にしましょう。
下流8kmくらいが川崎駅近辺エリアです。もうちょい下ると羽田空港。
逆に上流いってみます。北へ北へ! 丸子橋から5.0km遡ると田園都市線の二子橋。
『ハイスコアガール』ヒロインとのデート帰りに打ちあがる花火に遭遇したのがこの二子橋。“溝の口勢”という単語が踊っていたようにこのアニメは溝の口近辺が舞台でした。ここも実は川崎市。中原区ではなく高津区です。他にも『天体戦士サンレッド』もこのへんらしい。
その二子橋からさらに上流5.2kmほどいくと小田急線。川崎市多摩区へ。
このへんまでが川崎市、南北に広いのです。『さくら荘のペットな彼女』はここ登戸駅と隣駅がよう出てきます。河川敷に目を向けると『風が強く吹いている』で寛政大学駅伝部が寮スタートのトレラン目的地としたのがこのあたり。東京側ではあるんですけどね。

川崎市が関係する多摩川沿いの聖地だけでけっこうあるみたい。掘ればもっと出てくるでしょう。聖地同士が近いといろいろニアミスしてて妄想が捗ります。

小田急からさらに上流行ったら行ったで稲田堤の鉄橋『クズの本懐』、『ちはやふる』の府中、『一週間フレンズ』の聖蹟桜ヶ丘がぼちぼち多摩川沿いで、『とある科学の超電磁砲』学園都市のモデルとなった立川あたりまで範疇に入ってきますがまあこれくらいで。


最後に川崎に戻って…
この作品の刺身のつま:実写のバスケットボール講座。15秒にも満たない尺で毎回なにか1プレー動作付きで解説いれてくれるのですが、第3回目が“ダンク”と「おいおいできねーよ」と突っ込み待ちみたいな茶目っ気があって好きでした。
ブレイブサンダースの社長ってここにくる前は横浜ベイスターズの社長やってた人だったかと思います。横浜スタジアムに人を呼び戻した豪腕。あの手この手でアリーナに来てくれるような仕掛けを行っていてプロスポーツのマネジメントとしてとても興味深い教材です。あひるの空とのコラボもその一環なんだろうなと思いながら観てました。放送時間が平日の夕方と若年層ターゲットなのも関係してるかもしれません。等々力アリーナに足を運んだこともありますがバスケ観戦もなかなか面白いもんですよ。



視聴時期:2019年10月~2020年9月 リアタイ

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2020.10.04 初稿
2021.06.19 タイトル修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 28

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いつまで休んどんじゃ、ボケ!

運動音痴の私が言うのもなんだが、バスケットボールはスリリングで面白いスポーツである。
双方合わせて10人の選手が入り乱れ、オフェンスとディフェンスを繰り返す。
怒られるかもしれないが、野球やサッカーのように、休んでいる“ように見える”選手がいないのだ。
いわゆる、ダレる暇のないスポーツであり、
そういう意味では、フットサルに近いかもしれない。

そう、休むことの許されないスポーツ、羽ばたき続けることを強いる競技のように感じるのだ。

そして、クズ高の連中は皆アヒルなのだ。
それもビッグマウスで“極振り”、しかし愛すべきアヒルたち。

そんな彼らがチームプレイを模索し、相手を信頼しようともがいてゆく姿に、何とか報われてほしいと願いながら駆け抜けた、あっという間の50話であった。

これは、とても清々しい気分を味わうことのできる、良質のスポーツコメディである。

大好きなトビくんの台詞、タイトルに続く一言を最後に。

「ワシ一人じゃ、どーにもならん、手ぇ貸せ!」

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

存在意義を、示せ。

この作品の原作は未読ですが、有名なので作品名は知っていました。
今回、放送前から全4クールで放送されることを知り、視聴を楽しみにしていた作品です。


バスケットボールでは決して有利ではない小柄な体格の車谷 空。

身長を理由にスタメンに選ばれることのなかった空は、
高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学。
ところがバスケ部はほとんど機能停止状態。とてもバスケをできる環境ではなかった。

しかし、空はバスケへの熱量で、クズ高バスケ部メンバーとぶつかり合いながらも、共に成長していく。
次々に直面するあらゆる困難に、クズ高バスケ部メンバーはどのように立ち向かって行くのか…!?


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

完走後にwikiをチラ見した時に知ったのですが、この作品は「バスケットボールを題材にしたスポーツ漫画、ギャグ漫画」なんだそうです。
スポーツは理解できますが、ギャグの要素ってありましたっけ…--^^;?
皆さん至って真面目にバスケやっていたと思うんですけど…

私も小学生時代はバスケをやっていましたが、身長を理由に中学ではテニス部に入りました。
テニスもやってみたら面白いスポーツだったので、バスケットから離れたことに後悔はありませんでしたが、この作品を視聴すると、懐かしさからか身体がウズウズして仕方ありませんでした。
バスケやっていたのは、もうずいぶん前のことになるのに…

きっとこの作品の持つ熱量にあてられたからなんだと思います。
オッサンがはるか昔のいバスケ熱を思い出すくらい、この作品の熱量は半端ありませんでした。

身長が150㎝にも満たないという、バスケにおいて致命的なハンデを背負った車谷空…
そして、身長の低さを弱さの言い訳にさせなかった母の由夏さん…
身長159cmの元・女子バスケ日本代表プレーヤーに言われたら反論なんてできる訳ありませんよね。
でも、一番悔しい思いをしていたのは由夏さんだったのかも…

ですが、NBAの歴史上、最も背の低い選手の伸長は160㎝なんだそうです。
だから、空にだって努力次第では可能性がゼロという訳ではないと思います。

きっと、由夏さんもに日本代表の切符を手にするため、血の滲むような努力を積み重ねてきたんだと思います。
だから、もし出来得るなら同じ轍を踏んで欲しくいないと考えるのは当たり前です。
でも、結果的に自分と同じ道を歩ませてしまっている…これが悔しく無い筈がありません。
だからこそ、「大きく産んであげられなくて、ごめんね。」の一言が深く突き刺さったんだと思います。
この一言に私の涙腺は何一つ抵抗できませんでした…

この作品のもう一つのポイントは、主人公を取り巻きに魅力的なキャラが多いことです。
個人的一推しは、「トビ」の愛称で呼ばれている夏目健二です。
喧嘩っ早い性格と、協調性のないプレイスタイルが最初は好きではありませんでしたが、彼のバスケに対する情熱は人一倍強く、その強さは自らの性格をも変えていくんです。

それと、クズ高男子バスケ部の紅一点である七尾奈緒さんは絶対に外せません。
女子マネージャーと監督の兼業は正直尋常じゃないくらい大変かと思いますが、それをおくびにも出さず、常に一歩先を考え続けているんです。
女子力が高いのも彼女の魅力の一端だと思います。

個人的に早く立ち直って欲しかったのが藪内円先輩でした。
序盤~中盤における空の理解者…
出来ることなら、その路線を突き進んで欲しかったんですけどね。
その分、奈緒ちゃんの存在が際立ったと思っているのは、きっと私だけじゃないと思います。

オープニングテーマは、the pillowsさんの「Happy Go Ducky!」、flumpoolさんの「ネバーマインド」、BLUE ENCOUNTさんの「ハミングバード」、ACIDMANさんの「Rebirth」
エンディングテーマは、sajiさんの「ツバサ」、内田雄馬さんの「Over」、宮野真守さんの「光射す方へ」、阪本奨悟さんの「太陽ランナー」

4クール全50話の物語でした。
50話までアニメ化されましたが、彼らの本当の戦いはこれからです。
今回のアニメ化で原作のストックがどの程度残っているか分かりませんが、ここで終わってしまったらあまりにも中途半端なので、しっかり続編が制作されることを願っています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

68.0 20 2019年秋(10月~12月)アニメランキング20位
放課後さいころ倶楽部(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (286)
919人が棚に入れました
とびっきりの「楽しい」を、キミと!いつもひとりでいること—。人付き合いが苦手で引っ込み思案な武笠美姫にとっては、それが当たり前の日常。そんな美姫が、天真爛漫なクラスメイトの高屋敷綾、クラス委員長の大野翠、ドイツからの転校生エミーリアと出会い、ボードゲームを通して友情を深め、少しずつ前に進んでいく。当たり前だった日常が、特別な毎日に変わっていく—。

声優・キャラクター
宮下早紀、高野麻里佳、富田美憂、M・A・O、黒田崇矢
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

大手流通には乗らないゲーム群を愛でる

原作未読


『ボードゲーム』:珍しい素材に興味が湧いたから、が視聴動機。
このテのものは『モノポリー』『人生ゲーム』どころでないくらい数も種類もあることを知って、かつ海外では市民権を得ていますよ!というのに驚いた中学生頃の私。
すっかりコンピューターゲームの水が馴染んでいたものの、会話ひとつで局面を変えたり、プレイヤーが場を作っていくアナログ感には憧れがありました。
ピークは『ロードス島戦記』などテーブルトークRPGの概念を知った頃。結局、TTRPGも本作で紹介されたボードゲーム群にも触れることなく今日に至っております。

あれからもう30年近いのかしら!?
あいもかわらずこの業界が日本でなにかしらインパクトを残した知らせは聞いておりません。
そんな舶来の高尚な趣味を一般に普及させようとしてかどうなのか、さくまあきら氏が『桃太郎電鉄』を、堀井雄二氏が『いただきストリート』をと名作をリリース。それでもコンピューターゲーム止まりで裾野が広まっていってるとは言い難いですよね。

そんな日陰もん(失礼!)ボードゲームに少しでも光が当たれば良いね!と、年末休みを視野に入れた秋クールでの放送にて認知度上がってほしいとのエールをこめての視聴となりました。
いかんせん日本の場合、アナログでのゲームコミュニケーション分野においては『麻雀』が強すぎる事情があるので難しいんだとは思います。

観る観ないは“題材”に興味が湧くかで決めてよろしいかと思います。
自分は若かりし頃に引っかかったものの踏み込まなかった過去があるので迷わずGOでした。


その他興味引く要素は?

1.主要キャスト陣の顔ぶれ:武笠美姫(CV宮下早紀)、高屋敷綾(CV高野麻里佳)、大野翠(CV富田美憂)
 ⇒『はるかなレシーブ』以来の宮下さんが個人的ツボ。富田さんは若手実力派ですね。出演作品ほぼ主役級で出演されてます。そしてピンでの主題歌は力強い歌声が意外な感じもしてGOOD!

2.ボードゲーム屋店長が海坊主
 ⇒伊集院隼人と呼んで差し支えない


なお、女の子のデザインがかわいいとか、物語に起伏があるといった目を引く部分でのアドバンテージはないように思います。
素材の珍しさだけで「面白い!」となるかは微妙な出来でもあります。ついでにボードゲームやりたくなるかどうかも微妙かも。
紹介されるゲームの種類も多く、ルール説明もぬかりはないのですが、いかんせん描かれるのは初心者の集まりなため、例えば、こなれてきてる者同士の心理戦のようにコンピューターゲームのアルゴリズムに収まったゲームの展開とは違うアナログゲームならではの魅力が全面に出てきているかというと弱い気がしました。



■さはさりながら

けっこう面白かったです。
話はぶっ飛びますがある程度の年齢いった方は、特にⅡやⅢあたりの『ドラゴンクエスト』シリーズの発売時期延期理由が“ゲームバランスをより究めるため”だったことを記憶してる方も多いでしょう。
本作ではゲーム制作者の卵である大野翠を通して

 ちょっとした変更で大きく違いが出る

ゲーム制作やプレイの奥深さも浮き彫りにしてました。

{netabare}・みどり制作のゲームを直接いじることで
・だるまさんが転んだをマイナーチェンジしてみたりして{/netabare}

面白さの質がガラッと変わる!

プレイする楽しさと合わせて制作者サイドのつまづきを描いているのは欲張ってた感はあったものの「こういうのって大事だよね」と再認識させられます。


■そういえば…

ゲーム作ってましたね。中学の頃、サイコロの出目で行動が決まるタイプのシンプルなのをいくつか作って仲間内で楽しんでました。
たしかにゲーム性を高めるために、面白くするために日々改良です。想像してみてください。

 どんな選択肢を用意するか?

たったそれだけの要素で全く別物になる面白さと怖さを味わえるのは制作者の醍醐味と言えましょう。
得られる結果を想定して事前に選択肢を用意しとくことはゲーム制作だけに特化した能力ではなく、お仕事や日々の生活にも役に立ちそう。

楽しい人生が送れそうです。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

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2020.02.21 
《配点を修正》+0.1


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2020.02.21 追記

その後のレビューアーさんからのご指摘で、ボドゲカフェなるものができてたりと日本でも浸透はしてきてるようです。



2019.12.28 初稿
2020.02.21 配点修正
2020.07.08 追記修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 61
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

お試しでJKと遊べるお店

原作未読です。

あ…れ?…なんか嘘は言っていないのに
凄く怪しい感じのレビュタイになってしまったw

お話のざっくり概要
ボードゲーム好きの翠ちゃんがアルバイトしてる
ボドゲカフェ
そこにコミュ障のミキと転校生のアヤが突撃訪問
3人の楽しいボドゲ日常が描かれていく…
だいたいそんな感じ

ボドゲおもろいですよねぇー
自分はドミニオンとかあやつり人形とかが好きです
作中で出てきているゲームもどれも面白いですよ。
とにかくゲームして盛り上がっている3人が
とても楽しそうで自分もプレイしたくなりますねー

で、一体どこにいったらJKとお試しで遊べるの?w

翠ちゃんはゲーム作家を目指しているみたいです。

翠ちゃんゲームのレビュー
{netabare}
中々面白そうなゲームでした。
ただ、作中でもいってたように淡々とするかと。

改善点を上げるとするなら逆転要素の追加ですかね
あのままだと中盤過ぎると消化試合になるかな~
(誰が1位になるかほぼ確定してしまう)
古い例えだと中盤過ぎた桃鉄で逆転不可能な感じ

ってな訳で逆転要素の追加と
勝利ポイント以外の付加価値があった方がいいね

付加価値の方は、家具に効果つければ良いかと

例えば
金の招き猫…所持しているだけで毎ターン+1金
高級クローゼット…所持してると1ターンで2回買い物できる

とか
勝利ポイント以外の付加価値を設けて
どの家具を集めるか、ポイント以外の戦略を用意
(拡大再生産系ボドゲの基本ですな)

次にアヤの言ってたマイナスポイントと交換は
いい線いってるのでそこの問題点を解消しつつ
逆転要素にしますか~

置きたいものがポイントを気にしておけない
と言ってたのに猫が特定家具にマイナスポイントは
色々と矛盾してるので要らない家具を用意する

改善案(長文注意)
{netabare}
要素として
「プレゼント」「泥棒」「押し売り」「資金繰り」
を追加

■プレゼント
買い物フェイズでいつでも選択可能
買い物の家具を指定プレイヤーに送る事ができる
当然お金は自腹ね

センスの悪い壺…所持してると-3勝利ポイント
疫病神の置物…所持してると毎ターン-1金

こんな感じでマイナス要素を相手に送れる要素
3人以上でプレイしていたら勝ちそうな相手に
無理やり変なのを送る
但し、家具マス全部集めたら終了はそのままなので
送って終了で勝ち逃げされないようには注意

■ろくでもない泥棒(6)
6のカードを引いた場合に選択できる
6金を得るか、指定したプレイヤーから
6面ダイスの出た目だけ金を奪える
所持金以上の目が出ても所持金まで

■強引な押し売り(5)
5のカードを引いた場合に選択できる
5金を得るか、所持している家具を強制的に
指定プレイヤーに売りつけるを選べる
売る家具の金を相手から奪えるが、
相手の所持金以上には奪えない

■仕方ない資金繰り(4)
4のカードを引いた場合に選択できる
4金を得るか、4金を指定プレイヤーに貸し出す
3ターン後に6金を返してもらう
もし返せる金がそのターンの開始時に無ければ
金の代わりに、貸した側が好きな家具を奪える
相手の行動も少し制限できるけど、
3ターン後なので+2金得るのが正解かは微妙

こんな感じかな

ポイント以外で相手を邪魔できる要素があるだけで
かなり道中の波が大きくなるし

5(押し売り)がまだ出てないと、
気軽にプレゼントできないなどの戦略要素追加

4(資金繰り)で借りた金を返そうと抱え込むと
返すための所持金を6(泥棒)で狙われる

だけど、カード次第だからいつでもは狙えない
ちなみに値が中央帯のカードにする事で
金や買い物イニシアティブだけじゃなく
中央帯にも魅力を付ける目的っす。

自分の家具だけ見てるんじゃなくて
カードの出札の流れや相手の金やポイントで
戦略を変えていく必要が産まれて淡々から脱却っす

後は初期状態で全部の家具をオープンにしないで
10枚ぐらい伏せておいてよいかなーと思った
1ターン経過する毎に1枚めくって追加してく
残りの10枚を予想しながら買い物プランを考える
なんてのも良さげかな~

集めたい家具があるけど、ヘタに目立ちすぎると
潰される要素があるだけで駆け引きは
ぐっと深くなります思いましたですぞ。
{/netabare}

ま、テストプレイしないとバランスが妥当かは
分からないけどねーwww
{/netabare}

OP曲もめっちゃ爽やかで凄い好きです。
なんか聞いてるだけで楽しい気持ちになりますー
あまりボドゲやった事ない人は是非見てみて下さい

一旦、評価は据え置きで。



2020.01.01視聴完了追記
楽しかったですー
偶にボドゲカフェとか行ってるから凄く馴染めました。
1クールで綺麗にまとめたと思います。
OPもEDも凄く良かったですね~

翠ちゃんのゲームレビュー後編
{netabare}
そう改良してきたかーなるほどぉ
カルカソンヌのリスペクト強めw

先約システムで駆け引き性を向上させてきたけど
まだ逆転要素的には弱いかな。
その辺りが、あのうさん臭い日本語使うジョージに
ここで満足して欲しくないと言わせた点かも?

見た目重視に思いっきり倒したのは良かった。
遊びの要素だけで考えてアイデア出してたので
その発想転換はおいら的にも目から鱗ですわー。
「好きだからゲーム作る」って感性はとても大事

でも逆転要素薄いのは凄く気になるなぁ…
先約システム入れたとしても、手役作るだけなんで
例えると、ロンの存在しない麻雀なんだよね。

他プレイヤーのお金に干渉する要素入れる
又は
カタログカードの方の改良かな?

カタログカードの改良案
{netabare}
伏せた状態で各プレイヤーに配る(7枚ぐらい?)
持ってるカタログカードの加点しか得られない
それだけでガラリと変わるかと。

同カタログカードは3枚までの構成で
15種~20種ぐらい用意。
(同カタログカードを複数持ってたら枚数分計算)
ドミニオンみたくプレイによって種類を変更も
ありかも

最後の点数計算の時にオープンにする

他プレイヤーが何狙っているのか予想が必要
各プレイヤーが持ってるカタログが分からないから
中盤過ぎても逆転できそうに思える。

この「逆転できそうに思える」ってのは重要で
実際に逆転できるかどうかは別問題なんだよね。
要は諦めた消化試合が一番つまらないという事

翠ちゃんのゲームデザインに合わせると
こっちの路線の方かな~と思ったです
{/netabare}
{/netabare}

そ、それにしてもも家具って…
お値段異常(´・ω・)(・ω・`)ネー
坂本さんが言ってた事もなんか少し分かるw

是非、ボドゲあまりやった事ない人にも
観て欲しい作品です~

投稿 : 2024/06/08
♥ : 49

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ボードゲームやカードゲームの愛好者は…

いないようで意外といます。でも、特に古典は年々プレイヤーの高年齢化が進んでいるような気がします。

== [下記は第4話まで話視聴時のレビュー: 以下、追記あり] ==
『カタンの開拓者たち』や『Monopoly(モノポリー)』そして『UNO』くらいの知名度レベルになると世界大会なんかもあったりするわけですが、あんまり「女子高生のプレイヤー」というのは見かけませんよね。

本作は、どうやら女子高生であるにもかかわらずそういったゲームの愛好者になる人々を描くお話のようです。

ただ、メインキャラが女子高生というだけで他の登場人物は必ずしも女子高生に閉じていないというのが、ある程度のリアリティーを本作に与えていますね。

私の場合、身近にゲーム愛好者はそれなりにいたので本作は割と好意的に観ることができています。私自身、別に世に問うたりはしませんでしたけどゲームを作る(ルールを考える)とかマイナーチェンジして遊ぶことはしていましたしね。

ということで、たまに翠(みどり)ちゃんの「なんでそんなに文章を読み上げたみたいな説明口調なの?」という台詞やかなり微妙な京都弁に引っかかることはありつつも、本作はそこそこ楽しく観ています。
== [第4話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2019.11.14追記:
第6話まで視聴終了。第6話は翠ちゃんの自作ゲームにまつわるあれこれ。クリエイターに大事なことが色々と出てくる良回。

2019年秋クールベスト10入り候補に急浮上…?

2019.12.23追記:
無事に最終話まで視聴終了しました。キャラの性格に癖はあるものの、わりと王道な感じの成長物語でしたね。

冒頭に書いたゲームの他、水道管ゲームなども楽しんでいた世代のおっさんとしては懐かしい感じもありました。

ボードゲームを題材にした作品の放送提供がボードゲーム屋という辺りにも昭和っぽさを感じつつ、楽しく観ることができました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 44

67.7 21 2019年秋(10月~12月)アニメランキング21位
星合の空(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (250)
696人が棚に入れました
舞台は、廃部寸前の男子中学ソフトテニス部。様々な想いを胸に抱く少年たちはソフトテニスを通してどこへ向かうのか。少年たちの等身大の青春ストーリー

声優・キャラクター
花江夏樹、畠中祐、松岡禎丞、佐藤元、山谷祥生、峯田茉優
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いびつな青春の日々を送る現代の子供たち

アニメーション制作:エイトビット、
原作・監督・脚本:赤根和樹、
副監督:三宅和男、キャラクター原案:いつか、
キャラクターデザイン:高橋裕一、
総作画監督:高橋裕一(第1話を除く)、音楽:jizue

監督が『天空のエスカフローネ』や『鉄腕バーディーDECODO』を
手がけていたのは後で知ったことだが、
作品を観て納得するものがあった。
個人的には『鉄腕バーディーDECODO』は、
とても好きな作品で、当時未完だった原作の設定を踏襲しつつも
オリジナルアニメとして、実に上手く作っていた。

『星合の空』は、その作品との共通点を想起させるほど
人物の背景がしっかり考えられている。
そして、現代社会が抱える闇やそこで懸命に生きる子供を
きちんと捉えている。
描写は緻密で、ソフトテニスという競技の特殊な動き、
ラケットの形などもこだわり抜いていることが分かる。
監督のこの作品にかける熱量が感じられた。

鮮烈に心に残ったのは、1話のシーン。
{netabare}柊真が、再会した転校生の眞己に
廃部危機の迫るソフトテニス部に入るように説得するが、
眞己は対価として金を要求する。
それに対して、柊真は部活を存続させるために
7月の大会までに毎月1万円で計3万円、
勝利したらさらに1万円を支払うことを約束し、
道具まで貸し与える。{/netabare}
歪んだ形で始まったふたりの関係。
ソフトテニス部の行く末がどうなるのかに加え、
ほとんどの部員の家庭に問題があり、
いかに折り合いをつけていくのかも
大きなテーマのひとつとなっている。

舞台設定や絵作りは、特筆すべき点がある。
新城が眞己を説得するシーンなどで登場するのが、
歴史を感じさせる、古い水門のある場所。
大田区の多摩川沿いにある六郷水門で、
1931年に完成。現在も稼働している。
また、眞己の住んでいる団地もフォトジェニック。
これは、横浜にある公社ドリームハイツ。
ほかにも目に付くロケーションが散りばめられ、
とても丁寧に作られていることが分かる。

それだけにEDダンスのトレース、
元々が24話で構成されたストーリーを
12話で終わらせたのは、とても残念だった。
細かい事情は知らないが、この物語を24話から
12話に改変するのは、どう考えても無理。
全く別モノになってしまう。
そういう意味では、大きな流れの部分を手直しすることなく
12話で放映したのは英断だった。
ストーリーは、完全に途中で終わってしまっているが、
アニメーションとしての完成度は高い。
そして、この作品を放映するのには意味がある。

『彼方のアストラ』のレビューでも書いたが、
近年は親が子供を捨てたり、
殺すことが当たり前になりつつある。
日本社会は完全に歪んできている。
加えて、LGBTや様々な差別の問題も横たわる。
そういう現実に直面している子供たちは、
一体何を頼りに生きていけばいいのだろう。
何かひとつでも希望を見出すことができるのか。

定期的に家を訪れて金を要求し、暴力をふるう元父親。
兄だけを溺愛し続けする母親。
育児ノイローゼから赤ん坊に熱湯をかける母親。
病的な過保護によって部活を辞めさせようとする母親。
娘をそれぞれの付けた名前で呼び、いがみ合う母と祖母。
子供が絵を描いていることを否定する母親。
親を信用できない子供たちはどこを向けばいいのか。

何ごとも 変はりはてぬる 世の中に ちぎりたがはぬ 星合の空

この『建礼門院右京大夫集』に収録されている和歌から
タイトルが考案されたという。
「全てが変わってしまった世の中になったとしても、
彦星と織姫の逢瀬の約束は破られることはないだろう」という
七夕の恋愛を歌っている。
しかし、この作品における「世の中」というのは、
親子の関係性に焦点を絞っているように思える。

「変わる世の中」と「約束」が核と思えるタイトル。
少年少女たちがソフトテニスの部活動を通じて、
大切なものを獲得する前向きな物語であってくれたらと思う。
ぜひ続編を作ってもらいたい。
(2020年1月13日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

受注請負で創作活動でもあるという歪み

オリジナルアニメ


全24話予定のうち12話分。全話分確保されてたらしい放送枠は方針変更で1クール分に縮小。監督は全24話を前提とした構成にしたためいかんせん中途半端な切り方となっています。
またED映像のダンス盗作問題も発生。なんともきなくさい事態になっております。
前者は無事2クール放送されれば問題なし。さもなくばそれまでのこと。
後者は粛々と法的にでも話し合いでもしっかり処理してくださいね~といったところ。以下作品としての評価です。


万人にウケる作品ではないと思いますが、自分は好きです。
ソフトテニス(軟式)に打ち込む中学生男子の群像劇で、廃部寸前の弱小ソフトテニス部に転校生(主人公)が入部してから歯車は動きだし…という使い古されたしかし王道のスポーツもの。これ第一の軸。
並行軸として家庭の問題。本人というよりいわゆる毒親の存在が子供たちに影を落としてます。この二つの軸があります。


■ソフトテニスについて

ラケットの持ち方、ボールの打ち方、ルールの説明。序盤に競技の説明が入ります。
となると本格的?と思いきや、部の目標設定が“一回戦突破で廃部阻止”なのでガツガツしたスポ根とはなりません。
ライバルというか強豪も{netabare}都合二組{/netabare}登場しますが、強敵にあるまじき豆腐メンタルでなんとなく緊迫感に乏しく、試合も駆け引きの引き出しに乏しく単調な繰り返しだったりでイマイチ。
主人公補正で上達曲線ハンパないとしても、選手層薄い競技ばりに県(都?)で名の知れた強敵と善戦してたりします。無理っしょ(笑) 今も昔も軟式テニスはどの中学にもありそうなメジャー部活筆頭です。

と文句だけかというとそればかりではなくて、絵面は好みです。腰を落としてのストロークの一連の動作やボールの動きはスピード感を感じます。
どうやら競技の魅力アピールもそこそこに、競技を通しての子供たちの成長や親との葛藤からの超克みたいなのに重心を置いてるものとして見たほうが腑に落ちます。


■家庭の問題について

在りし日の野島伸司脚本のドラマ群みたいな身も蓋もない感じが出てます。
子供が抱える問題の因子は全て親。子は被害者としての立ち位置が固定されてました。それも一人や二人ではなく全員というのがすごいです。よくぞここまで集めたなと感心するくらいの毒親のフルコース。彦○呂なら「宝石箱やーっ」辻本○美なら「総合商社やーっ」と吠えてくれそうな勢いです。


{netabare}眞己:離婚済み父親の常態化していたDVがトラウマ。金せびりにたまに顔を見せる。

柊真:母から得られない愛情。愛情の注ぎ先は兄へ。原因はちょっとわからんかった。

樹:身体的虐待経験者。背中にやけどあり。

凛太朗:里親家庭で育つ。育ての親というより生みの親がDQN。

翅:サッカーやめて父とぎくしゃく。兄と比較されてしまう立場。階段で怪我を負わされる。

晋吾:父は再婚。母は連れ子(晋吾)より妹を溺愛。

直央:過干渉母。モンペ母。精神的疲弊は部内トップクラスに見える。

太洋:過干渉親。ヘリペ両親。試合に来て「大丈夫?負けてもいいよ?」とある意味害毒。

御杖さん:親から(好きな)絵を描くことを否定されてる。{/netabare}


愛情足りてないです。
時代なのか、しょっぱい親は実在します。いやガキみたいな大人と言い換えてもよいのかもしれません。
外面良くすることや正論をぶることなんてどうでもよいのですよ。ポリコレとかほんと糞以下です。


“責任”を取る覚悟をもって“自由”を謳歌すればよい。

“義務”を果たす前提で“権利”を主張すればよい。


“責任”と“義務”をないがしろにしなければ“利己”から“利他”になってくるもんです。このへんは口うるさいおっさんと言われてもかまいません。

さてさて話を戻して、これだけ家庭の問題があると学校でもなにかしらSOSのサインが出てもおかしくなさそうですがそれがないです。わかりやすくグレるみたいなのがない。
たまに勘のいい仲間がそれとなく気づいて助け船を出すような関係性が成立しているのに驚きでした。
往年の名作、金八先生に慣れてると足元すくわれます。家庭事情でグレるというわかりやすさがありません。これを観て、問題を抱える子供たちの孤独は我々の時代の比ではないなと気分が暗くなります。

胸糞設定もリアリティがないとギャグとして消化できるもんで、こちらはしっかりと毒親への不快感を足跡として残してます。力ある監督さんだと思います。
そして唯一一人だけ、親起因の問題を抱えてない子がいてほっと一息つけます。

{netabare}悠汰(マネ):性自認。トランスジェンダー。金八先生でいうところの上○彩枠ですね{/netabare}



“競技”と“毒親”という作品を司る二軸について、来たるべき2クールめを期待しての備忘録となります。
いつの日か放送される時が来たら役に立つかもしれん。こちらがびっくりするくらいの中途半端なぶった切りぶりでした。さらに下手にTwitterで内情晒すから反感買うんです。
映像作品として見るなら、社会派の良い作品だと感じました(ただし途中評価)。
主人公だけでなく部員万遍なく風呂敷広げていってどう畳むかやはり気になるところです。繰り返しになりますが、胸糞を意識づける描写の確かさにも説得力がありました。身も蓋もない現況への光明みたいなのもあった気がします。
{netabare}※トランスジェンダーをカミングアウトした悠汰への眞己の視線が温かく極めて自然でした。名シーンだと思います。{/netabare}


あくまで全24話中の12話と半分経過しただけよ、ということでしたら

 後半に期待を持てる折り返し

なんです。イマイチな試合描写を補って余りある家庭問題のヴァリエの豊富さ。そりゃあ克服してのハッピーエンドがやや好みですが、鬱エンドもありですね。
続編期待してます。



■閑話休題

実務家と芸術家ってものを考えましたね。
整合性が合わない。段取りが悪い。仕事としてどうよ。とかく非があればさくっと攻撃されるこんな世の中はなかなかポイズンです。

本来作りたかったものを作れないのは悔しかろう。制作側にも多少の同情の余地はあると思うが、製作側の事情は視聴者側には関係ない。スポンサーからの告知が放送の半年前。どんな事情があろうが限られた時間で出来る限り視聴者を満足させる方向に舵を取るべきでぶん投げエンドは誠意無し。

正論です。大なり小なり制作サイドへのネガティブ反応が自然なことなのかもしれません。さらに放送最終回でのTwitterでの事情吐露もやんなきゃいいのに!と感じたりもしました。
露骨に「円盤買ってね」みたいな煽りも某“いきな○ステ○キ”の店内張り紙みたいな感じ悪さがありますね。あきらかにPRがへたくそです。

さはさりながら、マスでの非難轟々を通り越して話を完結せられたらいいっすね。
円盤買わない不良ファンですが、不器用な作り手さんへの好意の眼差しは捨てておりません。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.19 初稿
2020.07.16 タイトル修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 46
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

子は、育てたいようには育たないが、育てたようには育つもの

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
爽やかなスポーツ&友情系、の皮を被った、ドシリアスな家族問題を扱った意欲作。

アニメのクオリティとしては高いものがあると思うけど、EDのパクリ騒動、衝撃の12話と、様々な問題を起こした作品。

2期があるなら観てみたいが、2期がないなら、評価をメチャクチャ下げなければならない。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まあ、後半は酷評するから、まずは、良いところから(笑)

序盤は、その踏み込んだ内容にかなり驚かされました。家庭の問題をかなりハードに、しかしリアリティをもって描いた勇気。

DV、いじめ、養子、LGBT。

そういった「目立った」問題だけではなく、「夫婦の不和」「過干渉」のような、「目立たない」が、深刻な問題の描写もあって良かった。

レビュタイの言葉は、自分の知り合いが言っていた言葉です。私に子供はいませんが、真理を捉えているような気がします。

もちろん、遺伝的な要因によっては、教育ではどうにもならない部分はあると思います。

でも、親の影響って何よりも大きくて、その人間の人格形成にもの凄く大きく関わると思います。

道場で子供を観て、親とも関わって、やはり、「この親にしてこの子あり」と思うことが多くあります。

親とすれば、「こう育ってほしい」というのはあるんでしょうが、もし、「こんな風になってしまった」というなら、「こんな風になるように育てた」のだと、少なくとも親自身が自分の責任として受け止めないとダメだと思います。

本作に出てくるクズ親は共通して、「なんであんたはそうなの?」と、「子供が悪い」=「自分は間違っていない」という感覚をもっている気がして、最高に不愉快になりました。

てことは、作品として、クズ親をキチッと描けているということ。それは狙い通りだから、表現したいことを表現したいように表現できている、良い作品だなと思いました。

ソフトテニスに関しては、まあ、可もなく不可もなく。ちょっと「ご都合」だけど、スポーツものなんて大概そうだし。

さて、では酷評です(笑)

まあとにかく、あの終わり方ですよね。

監督のツィートを簡単に示すと、

①元々は24話で制作されていた。

②なんらかの事情で12話になった。

③この物語を12話に縮めることは無理だと判断し、最初の予定通り、24話のつもりで制作し、12話目で最終回とした。

④自分としては13話以降も作りたいから、グッズやBDを買ってほしい。

、、、う~ん。①と②はまあ、よくあることなんでしょうが、③の判断と、④を自分で言っちゃうのはな~。気持ちは分かるけど。

つまり監督は、「プロ」ではなく、「アーティスト」であろうとしたのですね。

私が好きな漫画に、「雑誌などに写真を載せるプロの写真家と、個展を開くようなアーティストの写真家の違い」が描かれていました。曰く、「プロは、クライアントが求めたものを、限られた予算、日程、設備の中で実現する者」で、「アーティストは、自分の中に絶対的な個性、表現したいものがあり、どんな状況かは関係なく、自分の内面を表現しうる者」だそうです。

社会の歯車の1つとして働く者としては、この監督のやり方を羨ましく思いつつも、それで良いのか?と葛藤を感じてしまいます。

アーティストとは基本、社会に背を向けても自らの内面に向かうもので、その存在が社会的に許容されるかは、民衆にどんだけ指示されるか次第というのは、いつの世も同じでしょう。この監督の作った「中途半端な」作品を観て、多くの視聴者がBDなんかを買い、2期が実現すればそれは、「アーティスト」として成功したということだし、そうでないなら、「ただのオナニー野郎」ということになります。

さて、どちらでしょうね?

私自身は、2期を期待しているものの、BDを買うつもりはないという、一番どうしようもない人間です(笑)

てか、こうやって「社会の仕組み」に反旗を翻すなら、いっそクラウドファンディグで予算を募って、自主制作に近いカタチでお金を集めれば良いんじゃないかと思います。

また、厳しい言い方をするなら、「アーティスト」であろうとした監督が、他のアーティスト(ダンサー)を尊重せず、EDにパクったことは、ダメですよね。なんか、自分の作品(シナリオ)にはクオリティ求めて妥協しないくせに、そこはあっさりパクるんかい、という「言行不一致」感が出るというか、「おいしいどこどり感」というか、なんか、格好悪いっす(苦笑)

それに、穿った見方をすれば、「自分にはこんなに素晴らしい、表現したいことがあるのに、周りがダメだ(わかってない)から一期になった」と言い回ることは、本作の「クズ親」の「私の教育は悪くない。あんたがその通り育たないのが悪いんでしょ!」とキレている感じにも共通する、壮大なブーメランだなと。

だって、サブキャラの家庭問題は出さず、主人公のDVだけに絞れば、12話でも完結までいけそうですし、それをあえてしなかったわけですからね。

と、厳しい意見も出ることを覚悟した本作のラスト。それを背負った上で結果を出してほしいですね。

ただ、2期やるとしたら絶対にハードル上がるし、スッキリした解決の難しそうなテーマを扱っているから、「これなら12話で終わった方がよかった」とならないように、頑張って下さい。
{/netabare}

【1話ごとの感想】
アニオリ作品のみ、1話ごとに感想と展望を書いてます。
{netabare}
1話目 ☆4
{netabare}
作画はかなり綺麗だし、ソフトテニスの動き、音はかなりリアルな気がする。この闇の深さ、吉とでるか凶とでるか。

《今後の展望》
はねバド、みたいな感じになるのかな? 天才の闇深中学生が、色々と部内をかき回しながら、次第に友情を深めていくんだろうね。
{/netabare}

2話目 ☆3
{netabare}
どんな競技でもそうだけど、いくら運動神経良くても、初心者がちょっとやったくらいじゃあ、経験者には勝てない。そもそも、中学生のソフトテニス部って、シングルあるの? 家庭内暴力に、いじめ、BLまで、色んな闇を入れてくるのはよいが、処理しきれるか? EDで(本編にない)爽やかさを演出しようという、3年A組的な演出か? あのダンス。

《今後の展望》
仲間とすったもんだし、一人ずつの「闇」を描きながら、それを解決していく。んで、11話くらいから試合? 団体戦を、じっくり描いていくのかな。一進一退の。
{/netabare}

3話目 ☆3
{netabare}
中学生の不良なんて、あんなもんだよな。刺される覚悟、という危機意識があるのかな? まあ、ないんだけど。ポットのくだり。これは、エグい。確かに不良もわるいが、ラケットでぶん殴って額かちわった方が更に悪い。のわりに、処分が甘々。それはそれでどうかと思う。

《今後の展望》
外れて恥ずかしい思いをする覚悟で、新ペア予想を(笑)

現状のペアは、【前衛 晋吾・後衛 大洋】【前衛 凜太朗・後衛 翅】【前衛 直央・後衛 樹】だと思います。ヒントになるのは、「親分子分じゃん」「まるごと全部」なので、現状組んでいる相手とは組まないことは分かります。また、親分子分ペアは引き離すと。あとは、プレータイプと人間関係かな。


新ペア予想

【前衛 竹ノ内晋吾 ・後衛 曽我翅】
乱暴者ペアですね(笑) 口喧嘩を繰り返しながら、お互いに「テメエにだけは負けるか!」とプレーする感じ。テニプリでいうところの、「モモ&マムシ」ペアのイメージで。

【前衛 布津凜太朗・後衛 雨野樹】
現状、一番闇が深くてキレやすい、でも高い技量をもつ雨野樹を、人が良い布津凜太朗がなだめつつ、プレーする。暴力後の慰めをみていると、この二人は固い気がします。

【前衛 月ノ瀬直央・後衛 石上大洋】
不思議キャラの直央と癒し系の大洋。大洋は現状、晋吾の影に隠れ、全て言いなりになっている。そこで、ほとんど頼りにならない(笑)直央と組ませることで、大洋の積極性を引き出すことが狙い。
{/netabare}

4話目 ☆3
{netabare}
先週やったペア予想。ペアは全部当たった\(^-^)/が、前衛・後衛を逆にするとは思わなかった(汗) だって、あと何週間かで大会で、いきなり逆のポジションとか、キツいだろ。後衛で、ボレー練習とかしてきたん? 自信も適性も確かに大事だけど、基本的な技術はそれ以上に大事だし。

他の競技は知らんが、剣道に関しては、弱いチームは更に弱いチームと試合した方が強くなる。強いチームとやっても、何も見つからない。強いチームとやっていいのは、ある程度以上強いチームだけ。

《今後の展望》
次は、眞己が理由を言わず退部するとか言い出し、仲間がそれを止める、みたいな青春ど真ん中展開? あのクソ親父の「信じたいよな」は伏線だろうしね。最終的には、夏南子が警察に通報しそうですね、「こんなん警察に任せとけば良いじゃん」とか言って(笑)
{/netabare}

5話目 ☆3
{netabare}
自分のトラウマを、告白。母さんも、どういう感じなのかな? マインドコントロールされてるのかな? マキのため? 殺すの連打。名前が3つ。ここにも闇が。次は、養子。全力で奴等を潰しにいくぞ、は、ある意味で彼らの闇(家族の問題か)。そんな不遜な中学生いねぇよ(苦笑)

《今後の展望》
もちろん、ボコボコにやられるんでしょう。そっから、どう這い上がってくるか。と思ったけど、Cパートで喧嘩売られたから、そこそこ通用する場面もあるんだろうな。「負けたけど下手くそではない」とか、あの赤頭がツンデレを見せるのかな?
{/netabare}

6話目 ☆2
{netabare}
ソフトテニスなら弾道も高いから、確かにダブル後衛も、アリかもな。ドロップで前に落とされたらどうするのか、見たいけど。そこで蹴ったら練習試合中止だろ。あんなに騒いで、審判に注意されないの? ただ試合しただけの回だったな。

《今後の展望》
ちょっと思い付いたって、わざと少しスペース空け(隙を見せ)て、そこに打たせてカウンターとか、そんなんかな?
{/netabare}

7話目☆4
{netabare}
いやいやいやいや。ダブルスで二人の間を狙うなんて、当たり前のこと過ぎるから、今まで、練習であれ試合であれ、いくらでもやられてきたはずでしょ? そんなん解消できないようなペアが、強豪のエースペアになってるわけないやん。イツキの着替えのところの緊張感は、良かったかな。やる気がガス欠、、、ならんがな、たかが数ヵ月で、本気なら。イノシシは、脂身が旨いよな。今回はらしくなく、爽やかな青春モノだったな~。

《今後の展望》
今回、これまでで一番爽やかな回だったから、次はまたドシリアスかな~。
{/netabare}

8話目☆4
{netabare}
かなりリアルな母子の会話。分かるけど、ダメな親だな~。他の家庭みたいに、「ガチ(だけど一般的ではない)クズ親」ではなく、「リアルなダメ親」。モンペが自分の親ってキツいな。部活やめたって、成績なんて上がらんよ。出来るやつは部活やっててもできるし、出来ないやつは部活辞めたらますますできなくなるよ、大抵。女装趣味。性同一性障害の話までぶちこんでくるんかい。マキくん、イケメンだな~。子は、育てたいようには育たないが、育てたようには育っている。

《今後の展望》
家庭内暴力から始まり、虐待、いじめ、家庭内不和、性同一性障害まで、様々なシリアス要素をぶちこんできながら、ここまで破綻せずにやっていけるのは、すごいなと思います。が、多分この全てが、作品内で解消されることはないでしょう。もしかしたら、1つも解消されず、問題提起だけで終わるかもしれませんね。
{/netabare}

9話目☆4
{netabare}
あのクソ親父のDVなければ、マキの家良い家族だな。闇深いな~。女子だって、別に普通の練習して待ってれば良いやん。ナオが保健室の鍵かけた、、、なるほど、暑いから保健室開けといたっていうのが伏線か。虚言癖。過干渉は人格否定。確かに。てか、夏の大会まで、あと何日かを示してくれてないから、分からんのよね。再婚家庭か。

《今後の展望》
ツバサの怪我。これまでメンタル面の問題ばかりだったけど、ここにきてフィジカル面の、物理的な問題。メンタル面は一瞬で解消するかもしれないし、一生解決しないかもしれない。フィジカル面は、時間があれば必ず解決するけど、時間がなければ絶対に解決しない。だからこそ、解決策が難しいな~。まあ、団体戦は3ペアだから、なんとかなるかな? そこで勝てれば、新人戦(秋季大会)もあるだろうし(アニメではやれなくても)。となると、夏の大会で1勝し、部は存続。最終話のCパートとかで、新人戦や3年生の夏季大会で優勝旗掲げてるツバサの写真が写って終わりとか?
{/netabare}

10話目☆3
{netabare}
笑った生徒会長、超怖い(笑) カナコ、いつの間にかマネージャーポジション。タイヨウの家は、過保護ね。勝ちを意識すると、大抵勝てない。結果ではなく、過程を評価することは大切だね。子供のうちは。

《今後の展望》
個人戦は全敗かな? 部の存続が懸からないと、団体戦盛り上がらないしね。まあでも、このアニメなら、メインはテニスじゃないしな。ラスト1話で家族の問題を魅せるか?
{/netabare}

11話目☆3
{netabare}
攻略法というか、やたらシンプルなことだよな。前衛だけ強いなら、前衛をとばして後衛を攻める。実力差があるペアで、信頼関係もなければ。ジョイ、嫌いやな~(笑) 母親が息子に依存してるってことね。重い重い。2年で全中優勝は、伊達じゃないだろうな。

《今後の展望》
次は団体戦で、13話が家族の話? 2クールだったりする? 特にアニオリは事前情報入れずに観るから、分からんな。まさか、12話で終わりなら、ヤバイ最終回が予想できる(苦笑)
{/netabare}

12話目☆2
{netabare}
相手の自滅であっても、全中王者がそれはないな。相手、県王者くらいにしとけば良かったのに。最後にドシリアス。これ、2期やるよね?

《今後の展望》
調べたら、24話が12話になったけど、12話でまとめることをせず、12話までを流した、ということか。

う~ん、これは是非が分かれる。個人的には、「そんなの(内輪のことなんて)知らんがな」ですかね。色々削れば、12話にまとめられると思うけど。これ、クラウドファンディグとかした方がよくない?
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 34

67.3 22 2019年秋(10月~12月)アニメランキング22位
兄に付ける薬はない!3(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (43)
180人が棚に入れました
中国での合計閲覧数が約30億回の人気Web漫画のアニメ化。バイオレンスな妹が…おバカな兄を殴る蹴る!?兄弟愛!恋!グルメ…? 全部入りの学園コメディ。

声優・キャラクター
中村悠一、雨宮天、小野賢章、花江夏樹

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

3期までアニメ化されたのが納得できる作品

この作品の原作は未読です。
まぁ、読もうと思っても中国語が読めないんですけどね。
…と思ったら、webマンガサイト「少年ジャンプ+」で連載されているとの事なので、試供版を覗いてみると…ちゃんと日本語で掲載されているじゃありませんか。
原作の作画はアニメ版より、少し柔らかいタッチでした。
ということで原作に試読は今回が初めてでしたが、アニメの方は2期まで視聴済です。


中国での合計閲覧数が約30億回の人気Web漫画のアニメ化。
バイオレンスな妹が…おバカな兄を殴る蹴る!?
兄弟愛!恋!グルメ…? 全部入りの学園コメディ。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

兎にも角にも、中村悠一さん演じる時分(シーフン)と天ちゃん演じる時秒(シーミョ)の掛け合いが抜群な作品です。
最近の時分は、クラスメイトである開心(カイシン)や万歳(バンザイ)との絡みが多く、2人の掛け合い度合いが少し低めなのは個人的に残念なところですが、小さい頃からずっと一緒だった2人です。
思わぬところで意見が合うのも、この作品ならではの魅力だと思います。

私的には天ちゃんの時秒が大好きです。
特に普段の冷静な時と怒った時のギャップが堪らないんです。
時折、「あの天ちゃんのどこからこんな声が出るんだろう?」とか思ったり…
これが声優さんの凄いところなんだと思いますけれど。

そして今期のお気に入りは第11話「節約的生活」と第12話「不都合的優勝」の2話です。
「ホント良い兄妹だよなぁ…」と思わせてくれる回だったと思います。
次点で第7話の「顔面的改変」かな。
こうして振り返ってみると、私のお気に入りは兄妹に焦点の当たった回を選択する傾向があるようです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

第3期の主題歌は、王玥さんの「進撃的青春」
歌詞が中国語なので意味はサッパリでした^^;

1クール全12話の物語でした。5分枠の短編なのでサクッと視聴できる作品です。
天ちゃんファンの私としては、同じ天ちゃんファンの方には是非チェックして欲しいと思います。
一方、物語の方ですが班長さん…時折不思議な態度を見せるのが気になります。
それらが続編で少しずつ明らかになっていくのを期待しています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

中華風ショートコメディの第3期

最終話まで視聴。

1話5分足らずののショートコメディ。
相変わらず、妹・時秒を可愛く感じてしまう作品。

文化の違いこそあれ、学園アニメとしては、クオリティーは高めだと思います。
中華アニメとしては一番お気に入りです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

这也是我兄弟的职责(訳・これも兄の務めだ)

唯一中国アニメで残って3期までやってる作品。
ここまで来るとある意味凄い!
風土や風習の問題はありますが学園コメディとしては中々面白いと思います。


原作・未読。
アニメ・全話視聴。(全12話・5分アニメ)


あらすじ等は3期だし省きます。

監督・脚本を今回も『ラレコさん』がやってるので安定してました。コメディネタは好き嫌いや国の違いがあるのでそこは受け付けない人も居るかも。
実力のある日本の声優さんを使ってるので間のとり方や空気感は良いし、笑えました。
ま、裏を返せば有名声優さんに頼ってる部分があるって事ですが。


今回も『時分(シーフン)』はバカをやって妹の『時秒(シーミョ)』にドツカれてました(笑)
妹の為にやってる事も度が過ぎてて報われない事もありますがね(汗)

今回は班長の名前がやっと分かったのが収穫かな。てかヒロイン枠なのか?
ま、コメディだし名前を出してもネタバレにならないので書きますが『優楽(ユウラ)』です。
班長エピソードはちょっと(ラブ)コメディになってますね。2期の時もちらほらとね。


トイレットペーパーのエピソードがあるんですが都市部は分からないけどそれ以外のとこは中国ってトイレットペーパーは便器に流さないんじゃなかったっけ?ゴミ箱じゃなかったっけ?もう中国全土変わったのかな?
前に中国人のレイヤーさんがコミケに来て話した事があるんですが幼少の頃の教育でトイレットペーパーを便器に流すのは「非文明的行為」と習ったそうです。だから「日本のトイレ使うとビックリする」ってのも思いだしました。
こーゆー違う国の作品を観ると文化の違いを知れるのでそこが私は面白いと思います。
ま、調べてみると日本と違い中国の下水管の問題やペーパーの問題でそうなってるらしいです。詳細まではわかりませんが。
でも今も上海でも流せない場所は結構あるって聞いたしどうなんだ?

…あれ?トイレの話になったな。戻します。

コメディは1期や2期と変わらないですね。良くも無く悪くも無く安定してると思います。
国が違うので表現方法が日本のとは違いますが4コマ漫画みたいな流れのストーリーとしては観れる作品だと思います。
一話五分で一話完結のショートストーリーなので少し中国の風土をコメディチックに知りたい・笑いたい方にはオススメかな。


今回は主題歌ノリ良かったな。
3期は『万歳(バンザイ)』が面白かったです。
思考回路が…ププッ(笑)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

67.2 23 2019年秋(10月~12月)アニメランキング23位
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (372)
1442人が棚に入れました
飛行機事故に巻き込まれた七人の高校生。彼らが目を覚ますとそこは魔法や獣人の存在する異世界だった。突然の事態に彼らは混乱― ― することもなく( ! ? )電気もない世界で発電所を作ったり、ちょっと出稼ぎに出ただけで大都市の経済を牛耳ったり、あげく悪政に苦しむ恩人たちのために悪徳貴族と戦争したり、やりたい放題! ?そう。彼らは誰一人普通の高校生ではなく、それぞれが政治や経済、科学や医療の頂点に立つ超人高校生だったのだ!これは地球最高の叡智と技術を持つドリームチームによる、オーバーテクノロジーを自重しない異世界革命物語である!

声優・キャラクター
小林裕介、桑原由気、日高里菜、日岡なつみ、金元寿子、金子彩花、石上静香、間島淳司
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

現実世界においては結果こそ評価されるが、空想世界においては過程こそ評価される。

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
いわゆる、「なろう系」の異世界転生モノ。前期に乱発したものよりは、やや見処(面白さ)はあったと思う。

が、「ムダなエロ」でマイナス1。「やっぱりなろう系じゃん」でマイナス1。ってところですかね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は、「異世界で(民主主義の)革命を起こす」「建国する」ということをテーマにしている。この点は、とても良いと思う(好きな内容です)。

また、一人のチートに頼るのではなく、異なる才能を持つ7人が、それぞれの得意分野を生かしていくのも、良い展開だと思う。

が、やはり所詮は「なろう系」と酷評せざるをえない。

「なろう系」(と酷評される、異世界転生モノ)に共通しているのは、(作家自らが創造した)異世界に対する、リスペクト、愛情がないという点。

「なろう系」の異世界(転生先)は、現実世界(転生元)に生きる我々に蹂躙されるためだけに存在する、低次元、低レベル、低生活水準の世界である。

現実世界の「当たり前」を披露するだけで、「無双」できてしまう。だからこそ、現実世界では冴えない自分でも、活躍できるという簡単なロジックを用いる(本作は、現実世界でも超人だが)。

よって、その「異世界」で暮らしてきた住人達の意思や努力、積み重ねてきた歴史、人々の生活の息吹は全て、「取るに足らないもの」と一笑に付される。

この点を不愉快に感じる視聴者は多いのではないかと思う。少なくとも、私はそうだ。

それは、作品に愛を感じないから。

作者を親とするならば、転生者(勇者)は子供。愛情をもって当然。でも、敵役もモブも、役割は違えど、基本的には子供じゃないの? 転生者だけが可愛いの?

自由民権運動も良いし、産業革命も良いけど、それらは全て、「転生先の世界の理」の中で行われるべきで、「転生元の世界の理」を引用してはならない。

本作で唯一良かったのは、2話でノイツェランド商会を潰したあたり。(忍者が市長を脅すという反則技が残念でしたが)ある程度は相手の土俵で、この世界の経済体系の中で戦っていたし、結局は、ノイツェランド商会のこれまでの悪行(独占市場)による信用のなさが決め手になった。マヨネーズも、原材料があればなんとか作れそうな範囲だし。

つまり、創作物においては、「結果」より「過程」が大切であるということ。

創作物において、作者は、神に等しい。

PCのキーをひと叩きするだけで、世界を救えるし、世界を滅ぼせる。どんなショボい奴でもハーレムを築けるし、夢も幻も現実に出来る。

何でもできるからこそ、自らを規制しなければならない。どうやら、「なろう系」と酷評される作者は、このブレーキがぶっ壊れているらしい。

今作で言うと、林檎が一番顕著な例。ミサイルもバリアも作るのは良いけど、どうやって作ったかはオールカット。「天才(超人)だから」で全て解決。きっと、作者は、マヨネーズの作り方は知っていても、ミサイルの作り方は知らないのでしょう(まあ、私も知らんがw)。

今期、私が一番感心した作品は、「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」。詳しくは他作品のネタバレになるから書けないけど、「転生先の世界の理の中」で、「自らに枷を設けて」、世界の改革を行っていく。この作品がやらなかったこと、やれなかったことを完璧に行っていた。

また、偶然だろうが、同期に「サルファ剤」を作るアニメがあったが、あちらは「科学」で「じっくり」。こちらは「魔法」で「あっさり」。物凄い分かりやすく、作者のレベルの差を感じた(そういえば携帯電話も、こちらは5秒で作っていましたね)。

最終回も、「え? 最終回なの?」という、肩透かしラスト。。。

う~む。重ねて言うが、他のなろう系に比べれば、楽しくなりそうな要素はあったんだよな。それだけに、残念感が残ったかな。
{/netabare}

【余談~ CMにモノ申す(笑) ~】
{netabare}
自分、このアニメはBSで観てましたが、アニメの後に流れる栄養ドリンクのCMが、「高麗人参や生薬で取り戻す、男の元気、活力」って。

旦那にも自信が~とか、長持ち~とか、いやいや、このアニメ観てるのを、オッサンだと決めつけて提供してるがな(笑)

まあ多分、かなり当たってはいるんだがwww
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
高校生である必要性がよく分からんが。科学者、剣豪、医者、実業家、マジシャン、ジャーナリスト、政治家。つか、コイツら全員いなくなったら、日本、大変そうだけどな。

なぜ、ディープ? みじん切りにしろや。

じゃがマヨ。まあ、卵と酢と油だからな。携帯の改造、、、どうやって? 小型原子炉? 総理大臣、なぜ強い?


2話目 ☆3
ノイツェランド商会が全く同じやり方をしてきた場合、資本力の差で負けそうだけどな。もしかしたら、これまでの信用の差で負けるかもしれないけど。

3話目 ☆2
医療は一番、マジかと思う。衛生状況とか、大丈夫か? タネがあればマジック、なければ魔法。タネを提示できないなら、魔法。

4話目 ☆2
う~ん、これ、文明を進めたくないなら、超人達だけ、少数精鋭で攻めたら良かったんじゃね? レールガン的なやつ作れるなら、サブマシンガン持たせて、忍者と侍に突っ込ませれば、なんとかなるじゃん。結局、市民革命やりたいだけだな。

5話目 ☆2
出た出た、「現代の通常生活を見せるだけで、ショボい異世界では無双しちゃうぜ☆展開」。こうなると、一気につまんなくなるんだよな。マジックと宗教の結び付きは、悪くないけどね。この短期間での狂信的なまでの支持は、気持ち悪いな。宗教ってことは、教えや戒律があったりする? そこを具体的に欲しいな。教え=民主主義、なのかな。

バーナード、わりと、あっさり。

6話目 ☆2
死刑て、政治的な不正で?

7話目 ☆2
たらふく食わして動けなくして、、、薬を混ぜる方が、高くつくのかな? ミサイル迎撃て(苦笑) だったら、長距離ミサイル作って、先制攻撃かけて、ギュスターブを殺せば良いじゃん。

8話目 ☆2
ミサイルの速度で走れる人間は、ミサイルよりも強いと思う。バカみたいで笑えたけどw

9話目 ☆1
ただの蹂躙に、ムダな一騎討ちに、イミフなエロ。

10話目 ☆2
りんごとのデート回。なぜそこで、「私のため」になるんだろう? 状況的には、「りんごを利用して修理費を稼いでいた」だと思うんじゃない、普通。あそこで、「なぜいつも壊れた機械ばかり買うんだい?」「友達に、、、夢を見つけてほしくて」とかってやり取りが必要なんじゃ?

11話目 ☆1
奇しくも、サルファ剤を作るアニメが、同期(2019秋)にあったけれど、その過程を見せるレベル差がエグい(笑) あっちは「科学」、こっちは「魔法」だもんな(苦笑) 作者も、(同じ事をさせてるだけに)自分とのレベル差を感じたのだろうか? 頭のいじるって、医療で、しかも、あの設備で可能なのか? 催眠術(も広義では医療といえるから)で良かったんじゃない?

12話目 ☆2
ミサイル攻撃。まあ、武力がないと交渉にならないのはそうだろうな。でも、その武力がお手軽チートだからな。民主主義国家の旗揚げ。演説の中でいきなり「責任」と言われても、民主主義の概念すらないなら、意味不明だろうな。え? 終わり? というラスト。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

scandalsho さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

あぁ、今期の酷評枠かぁ(笑)

原作未読。最終話まで視聴。

世界最高の政治家の御子神司
世界最高の実業家の真田勝人
世界最高のマジシャンのプリンス暁
世界最高の剣豪の一条葵
世界最高の発明家の大星林檎
世界最高の医者の神崎桂音
世界最高のジャーナリストの猿飛忍

彼たちが異世界において、産業革命を起こし、民主主義革命を起こし、建国していく物語。
マジシャン?ジャーナリスト?
少々微妙な人選ではあるが、面白そうな初期設定だと思う。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この作品最大の問題は、彼らが『全員日本の高校生』だという点。
なぜ、彼らが『日本人』である必要があるのか?
なぜ、彼らが『高校生』である必要があるのか?

司は総理大臣なんだそうだ。総理大臣=衆議院議員=被選挙権は25歳以上
『日本人』で『高校生』だと、さすがに無理がある。

これ以外の面々に関しても、『世界最高の』の冠がつくと高校生では無理が生じてしまう。

少なくとも、この点に関しては(強引なこじつけでも)説明が必要だと思う。
この部分の説明を避けたいのであれば、『日本人の高校生』という現実離れした設定は諦めるべきだ。
初期設定の段階で破綻していて、視聴者の理解が得られないからだ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この作品の最大の不幸は、同期に『Dr.STONE』と『本好きの下剋上~』があった点。

その作品が『何に重きを置くのか?』という根本的な問題はさておき、『発明』という点においては、上記2作品に軍配が上がるだろう。
それも圧倒的に・・・。

原材料の入手から製造過程まで、丁寧に描いた2作品に対して、落差が半端ない。

色々なモノをすっ飛ばして、『世界最高の』をアピールしたいのか?とも思ったけど、恐らく、原作者の知識の問題なんだと思う。
知識がないから過程が描けない。
もっと言えば、調べてもよく分からないとか・・・。
そういう作者の浅はかさだけが浮き彫りになってしまう悲しさ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

いかなる理由があっても、相手国に武力攻撃を行う政治家、核攻撃を決断し、実行した政治家を『世界最高の』と謳ってしまう原作者の思想は、断じて許してはならない。

少なくとも、この点だけはもっと厳しく断罪されるべきだ。
こんな作品をアニメ化した制作陣の人格も疑わしい。

世界で唯一の被爆国である日本人の発想だとは思えない。
この主人公たちが『日本人の高校生』であるという設定は、日本人に対する最大の侮辱だ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

すべてが蛇足

[2019/10/05 v1 「そこで」の物語ではだめですか?]
[2020/03/30 v2 すべてが蛇足]

原作知らず。

1話切りをしていた本作ですが、皆様のレビューを拝見するにつれ、ちょっと見てみようかと思い直した本作です。v1は1話切り直後の、v2は最終話まで(一応)観ての感想となります。

― v1 「そこで」の物語ではだめですか?
{netabare}
(久しぶり(?)に口汚くなってしまった・・・・ごめんなさい)

冒頭のご紹介、ありがとうございます。おなかいっぱいです!

高校生にして「世界最高」の政治家、ビジネスマン、マジシャン、医者、剣豪、発明家、そしてジャーナリストですか。なるほど。

大変興味深いです。
高校生にもかかわらず総理大臣に指名されるまで(再選らしいから、中学生で?)、政界の狐狸たちを相手に立ち回る物語、どのような頭脳戦が展開され、そしてその絶大なカリスマはどのように獲得され、発揮されてきたのか。大河ドラマ級の物語があってしかるべきかと思われます。

深いドラマが見え隠れします。
高校生の身でありながら人の生死に関与せざるをえない身の上ときっとその中で培われてしまった医術の神技、剣術の妙技。何かを捨てざるを得なかった生い立ち。人を殺めることへの葛藤と救うことの喜びが織りなすドラマ。これは名作のかほりがします。

Drスト〇ンなんか目じゃないです。
あっちは37世紀巻き戻った世界だけど、こちらは今の先の世界で、発明家はさらにその先「数世紀」を行く。どんな科学マジック・発明マジックがでてくるのか。小型原子炉ですものね。もうガン〇ムやら旧設定のネコ型ロボット待ったなしです。手回しダイナモなんて目じゃないです!

とても面白いと思います。
高校生でありながら、世界の富の3割に関与するまでのサクセスストーリー。本宮先生が歯噛みしちゃいそうです。世界の富の3割に関与するビジネスリーダーがドバイのヘリポートに降り立ちながら百億円の追加融資にあんな反応するんですね。融資される側なんですね。ところで関与とは?いやいや興味深いです。

わくわくしそうです。
高校生でありながら世界最高のマジシャンと呼ばれる人物のトリック、心理操作術や仕掛けと、それを考案していくまでの物語。

にんにんうるせーよ。espionage=journalismなのか。そうですか。
(飽きた)

っていうかですね。↑みたいなのじゃだめですか?
なんでことさらに別の世界にツアー旅行するのでしょう。

すでに「そこ」が異世界じゃん。年端もいかない子供に他人の命はおろか国家人民を背負わせることができる、我々の住む世界とは全く相いれない倫理観をもち、すでに宇宙ステーション(重力あり)があり、その他もろもある異世界じゃん。で、かつ皆様それぞれに「世界最高の」方々じゃん。
そこでの物語でよいのでは?十分に異世界俺TUEEEできるじゃんか。

すでに「超人」としてアドバンテージありありの人たちなのに、周囲・周辺にこれでもかのディスアドバンテージを付加し、極限まで差を広げないとお話紡げないものでしょうか?ケモミミエルフなきゃだめなんですか?開幕べろちゅー必須ですの?(っていうかあのシーンは純粋に吐き気)


きっとそういう方が書かれたお話なのだろう、おそらく僕にはつらいだろう、ということで今期初の状態確定(見ない)となりました。ありがとうございました。

「世界最高の」という形容がどうにもなんていうか、、、浅いというかな。{/netabare}

― v2 すべてが蛇足
{netabare}
通しで観てみようと思ったきっかけは、皆様のレビューを拝見して知った「大量殺戮兵器({netabare}作中ではそれがなんであるか明言していない、念のため避けたということかな?{/netabare})」の存在です。皆様のレビューでも批判のやり玉に挙がっているこの兵器がどのように、なぜ登場したのかにちょっと興味がわきました。その兵器の投入は最終話だったのですが・・・・視聴、しんどかったです。

一話を見た段階で思っていたことが覆ることも、逆により強くなることもありませんでした。何かが刺さることもなく、うすーくのばしたなにかの中を淡々と過ぎていく12話でした。

展開としては、
- 登場人物顔見世興行(1話)
- 市場経済(2~3話)
- リルル奪還・蜂起(3~4話)
- 神権政治・貴族の官僚化(5~6話)
- 対ギュスターヴ(7話~)
- 圧政と貧困・カニバリズム(7話)
- 兵装の近代化・司さんパネェっす(9話)
- 司さんパネェっす・惚れるっす(10話)
- ハイ出たーサルファ剤だー・桂音さんすげぇっす(11話)
- どっかーん・エイブラハムの真似事・司さんパネェっす(12話)

いやー。高校の政治経済の教科書まるごと詰めたんすかねー。でも、教科書すらちゃんと読んでないかんじだなー。サービスシーン満載の12話アニメに。。。そりゃぁ、薄くなるわけだ。2~3話の展開にもいろいろあるけど、経済は得意ではないので他の皆さんにお任せ。後半の「兵器」と「立国宣言」について中心に。

―― 大量殺戮兵器の件
{netabare}「平和のためには軍事力を放棄すべき」という思想には全く賛同できない人間です。平和を維持するための軍事力(抑止力・抵抗力)に対して、現状においてはほかに選択肢がないから肯定派です(当然、自衛隊も必要であるという立場)。以下、こういう思想の人間が書いた内容ですよ、と前置きをしてから。

司さんの考えには、基本的に賛同できません。大きな理由は以下二つ。

―――この兵器、および軍事力に対する司さんの考え方が、浅い
{netabare}国家は「軍事力」を必要とする、という発想自体は嫌いではありません。しかし、その手段たる軍事力を必要とする「目的」に同意できません。

「国家として対等な交渉の席に着くために、他者と同等以上の軍事力が必要(12話)」という司さんの考え方では、お近くにいらっしゃる北の将軍様率いる国のやってることと大差ありません。軍事力の効用は次の3つ。強制力、抑止力、抵抗力。{netabare}「平和のためには軍事力を放棄すべき」を主張する方々に面と向かって聞いてみると「軍事力=強制力(のみ)」と考えている方が多くみられる(自分の経験なので一般的にはどうかは知らない)。{/netabare}そして、司さんの物言いは、軍事力を背景とした強制力を意図しているように聞こえる。

違うだろ。国家が国民との契約履行(あるいは履行状態の維持)のために国家外から国家・国土・国民に向けられる強制力を抑制する、抵抗する手段というのが近代以降の軍事力の位置づけだろうが。こういうお話を書くんだったら、多少は勉強しろよ作者さん。{/netabare}

―――この兵器を選択し、実用化した意味が分からない
{netabare}作中で明言はされていないものの、まぁあの兵器はアレでしょうねぇ(原作では明言されているそうですが)。なぜそれ?林檎君の開発力をもってすれば、違うもので対応できたはず。どうせご都合主義てんこ盛りなんだから、そういうのでいいじゃない?何でアレなの?しかもその直後に領土併合って、そこまでやるんだったらなおのことアレはだめでしょうに(自国土化予定地にコントロール困難なダメージを負わせるって{netabare}(僕は一応、科学信奉者なので「コントロール不可能」とは言いたくない){/netabare}、、、あほなの?)。
{/netabare}{/netabare}

―― 政治的な変遷の件
{netabare}
作者さんの勉強不足が思いっきり露呈していて、ちょっと悲しくなりました。

それとは別に、これは完全に僕個人の主観なのですが、日本人的発想って民主主義を啓蒙するには不向き(日本人は民主主義を語る存在としては不適格)だと思っていて、その片鱗が最終話に至るまでの政治的変遷、司さんの言動にちょいちょい見えた感じがします。勘違いされたくないので言い足しますが、「日本的民主主義」自体は、これはこれでアリだと思っています。でも、アメリカやフランスにおける「民主主義」とは、違うんじゃないかなぁと思います。

以下、12話の司演説について。

―――「そのために必要なものが、国家だ(ドヤァ)」 ( ゚Д゚)ハァ?
{netabare}おいおい、その直前に「七光聖教は*、*、*領、すべての統治権を獲得したことになる!!」っておっしゃってますが。。。統治権を獲得し(統治権を獲得=統治権を行使する存在がある)、かつ、それがいかなる他の統治権にも属さない時点でそれ既に国家では?ドルト何とかの街をちゃんと統治しているわけでしょ?マジシャン(我々のお殿様とどこかで呼ばれていたはず)を頂点にいただく、立派な君主国家じゃん、すでに。{/netabare}

―――「一人一人が国家の主であり、国政に関与・・・共和国だ(ドヤァ)」 ← せめて民主共和国で。
{netabare}なんていうか、作者さんはもう少し政治体制に関するお勉強をしてからお話書いてほしかったかな。辞書くらい引いてほしい。

共和国(共和制)って、君主を持たない政治体制全般を指す言葉です。過去から今日に至るまで王・皇帝は君臨せずとも一党独裁・一集団独裁の国家って、軒並み「共和」してたじゃないですか。ソビエト社会主義共和国連邦、とか。形の上で「君主」を名乗らなければ、総じて共和国です。定義上、国民が全て市民である必要もありません(万民平等に沿わなくとも共和できる)。

「せめて民主共和国で」って書きましたけど、この時点で司さんたちが立国を宣言した「国」の政治体制って、どうやっても君主制なんですよ(いいとこ立憲君主制)。完全に「教団」主導で統治が行われ、その教団が仰ぎ見るもの=神(マジシャン)が実在の存在としてそこにいますんでね。これ君主以外の何物でもないです。確認したところ、バチカン市国は立憲君主制に区分されていますね。神そのものではなく、教皇がトップという違いはあるものの、司国家はほぼこれと同等なのでは(仮に天司の誰かが代表となったとしたら、なお一致)。{/netabare}

――― 「七光聖教は、エルム共和国の立国を宣言」( ゚Д゚)トドメの一撃だな
{netabare}なぜ、実在する神(=マジシャン)を有する「教団」が共和国立国を宣言するのか。

仮に「共和国」が正しくて、本気でかれが言うような民主主義的なことをしたいんだったら、同時に議会の制定と選挙実施の宣言がなければだめだろうに。立国の宣言と同時に、天司たちの正当性が失われるはずだしな(その時点の統治機構全て)。これと同様の問題・矛盾は、6話あたりの「身分制度の廃止」も同様。{/netabare}

――― 余談:個人的な日本の民主主義観・個人的な経験に基づく、かなり偏った一意見として
{netabare}仕事のうえで海外の方々とも話をするのですが、そんな中の一人に数年前(10年くらいは経つか・・・)、「日本って、民主的な封建主義ですね」と言われたことがあります(日本語でw)。ちなみにその彼も君主制を敷いている国のひとです。ショックでした、曰く「日本は僕の国よりも、君主制が強い感じする(原文ママ)」、「政治に対する闘争心が感じられない(主観的要約)」とのこと。僕も最後には「なるほどな」と思ってました。

なんていうか、日本的民主主義って、民主主義の綺麗なところだけ寄せ集めてる感じがします。とくに、政治の面における綺麗なところだけ。でも、民主主義やそれの前提となる市民革命ってものすごくドロドロとした生存権をめぐる闘争が土台にあって、もちろん最大の闘争相手はその時の権力者だったわけだけど、すぐ隣に次の敵である「自分たちとは異なる市民」が控えていたんですよね。そういう実際に起きた対立や、対立の芽に対して、それでもなんとか(比較的)平和裏に妥協し合うための仕組みとして試行錯誤された結果が民主主義である、ともいえるわけで、その成り立ち自体とても平和的とは言えない代物だと思っています。ここら辺の感情的なものは、さすがに当事者じゃないからわからないけど、いわゆる市民革命を経験した国では市民の端々までその観念がいきわたっているのだと聞きます。

翻って我々日本人、多分そういうの無いですよね。ある程度試行錯誤が済んだ段階の「民主主義」っぽいものを大正期に輸入のような形で取り入れ始め{netabare}(自由民権運動は特権階級同士の闘争という認識です){/netabare}、戦争突入で抑圧・沈静化し、そして敗戦後に現体制をトップダウン的に採用していったわけで、日本は市民革命を経験することなく「民主主義国家」になってるわけで。

およそ、欲求に基づく権利の主張とか、自然発生的に起こった革命ってものが、日本にはなじんでない気がします。{/netabare}

――― で、司さんだが
{netabare}最終話で語る彼の「民主主義」が完全に日本式トップダウン型民主主義に思えるのです。
「神託」というかたちで語りだすのは、下策中の下策ではないだろうか。これは「市民の自発的独立意識」とは言えない。最低限、神を背負わない、「我々の中の一人」という立場で語るべき。
次に彼は「万民平等という正義」を語るのだが、これも微妙。神権政治からの脱却において万民平等はそれ単体ではお題目たり得ない。なぜなら、民がすべて平等であることは、神権政治であっても実現可能だから。すでに、マジシャンを頂点とする宗教が存在しており、神=マジシャンの前ではみな平等をその段階で実現できていないというのならば、神権政治という過程を経た意味がよくわからない。。
そして、神と天司さまたちに依存する気満々の市民たち(The 本末転倒)。

一応、司演説の中で自然権・生存権に類する話も出てはきたが。。。繰り返しになるけど、それは教団・権力をバックに語ってはだめなものなんだよな(「まおゆう」のメイド姉の演説の本当に表層だけをまねた感じですね)。{/netabare}

――― 余談:超個人的な歴史教育観
{netabare}これ、日本の教育の敗北案件だと思っています。

なぜ日本の歴史教育は、伝承の時代から始まり、近代手前で終わってしまうのか。あるいはせいぜい、滅茶苦茶な詰込みスピードで近代~現代を突っ走るのか。同僚の話ですが、高校一年間をメソポタミアだけで終わらせた「歴史」の授業を受けたことがあるそうです。シンフォギア視聴にしか役立たねぇw

思想史・哲学史と政治史、時代を問わず薄くないですか?「考え方の変遷」を覚えろと言われて、なぜこんなことをしなければならないのかと思いませんでしたか(思っていませんか? to 現役世代)?

歴史教育って「今ある我々の社会が、どういう理由・必要性があってこうなっているのか」を知る場だと思っています。だとすれば、現在からさかのぼる形で授業や教科書が進んでいったって良いと思うのです。少なくとも、「今」に直結する近現代、とくに思想史・哲学史と政治史はしっかりこなしてほしいと思います。

なんて偉そうに書いてますが、僕自身もかなりの部分を社会に出てから(というより、先の海外の方の発言をうけて)自学した口です。はっきり言って、思想史とか哲学史は歳食ってからはどうにもならんです。

海外の方って(全員とは言いませんが、結構多くは)酒飲み話とか、仕事以外の話題で自国の「歴史」「政治」「宗教とその派生を含む文化」「思想」について突っ込んで聞いてきます。それに対して曖昧なことを返すと次第に相手にされなくなるってのも聞いたことがあります。仕事の都合で、それなりの頻度で国外の方と話すので、せめて砕けた酒の席でくらいは話し相手になれないと、と思っていろいろ読み漁りました。ごくまれに、バーカウンターとかでたまたま隣り合った外国からの旅行客さん相手に、結構盛り上がることもできます。ツボにはまれば(そもそもこういう感じの方は日本に興味があって来ていることが多い)。もちろん、アニメ談義もハマるとかなり盛り上がります。{/netabare}
{/netabare}

―― その他思いつくままに(あふれ出る。。。)
{netabare}
・結局シノビ頼りだよね
・結局リンゴ頼りだよね
・結局マヨネーズなんだね
・さ る ふぁ 剤 (笑)
・圧政と貧困にカニバリズムまで追い立てられた人たちって、そうでない人たちと共に暮らしていけるのだろうか。相当な闇だと思うのですが。それなりのアフターケアをしないと、物語としても闇を残すよ。ちょっとインパクトを、みたいな軽い気持ちで盛り込んだのかな?バカなのかな?
・桂音藪医者説:全く同意でござるよにんにん
・マジシャン超能力者説:全く同意でござるよにんにん
・侍意味不明説:全く同意でござるよにんにん
・司非凡人説:全く同意でござるよにんにん
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30

66.8 24 2019年秋(10月~12月)アニメランキング24位
ライフル・イズ・ビューティフル(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (152)
574人が棚に入れました
距離10m、直径1mm、弾数60発、競技時間45分硬いジャケットを身にまとい、見た目よりもずっと気力を振り絞る過酷な勝負の世界──ビームライフル競技。……のはずが、誰もわかってくれないのが知名度の低いスポーツのつらいところ。でも私、世界を目指してます!千鳥高校に偶然集った、小倉ひかり、渋沢泉水、姪浜エリカ、五十嵐雪緒の女子高生4人がおくる、ゆるーいけどひたむきな射撃部ライフ!!

声優・キャラクター
Machico、熊田茜音、南早紀、八巻アンナ

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

案外普通にスポ根・青春物(マイナー競技系)

本作がアニメ化されるまで、そもそもライフル競技を扱う漫画があることを知りませんでした。

「ライフル競技と女子高生」というのは異色の組み合わせのようにも思われますが、現実に競技者が存在するのでまったくの絵空事ということでもありませんよね。

ビームライフルについては体験会なども行われていはいるようですが、オリンピックの射撃競技として採用されているのは実銃やエアライフルによる競技なので、ビームライフルはかなりマイナーな存在だと思われます。
(そもそも日本の銃刀法による規制下でのライフル競技の普及などのために開発されたので、ビームライフル使用の成人による国際大会とかはたぶんないです。)
http://www.riflesports.jp/beginner/trial/

ただ、主人公の小倉ひかりはオリンピック出場が目標らしいのでいつまでもビームライフルを撃っているわけではなくて、そのうちエアライフルも撃つようになるのかもしれません。知らんけど。アニメで観た範囲では、ひかりはずっとビームライフルを撃ってました。

原作漫画の掲載誌はまんがタイムきらら系ではないのですが、見事に女の子(+女性の先生)しか出てきません。まあ、これが昨今の風潮という物なのか…。ということでそっち系の描写も多々ありますが、競技自体は極めてまともにやっている作品です。

そういう意味で、絵柄や競技内容は全然違いますが『はるかなレシーブ』くらいの真面目感でしょうか。なお、エロ要素はほぼないです。

個人的にはわりと面白く観てはいたのですが、いよいよ終盤でスケジュール崩壊したのか、総集編&最終話は越年(1/18放送)となってしまったのはマイナスポイントです。

競技系の作品に飽きない人であれば、わりとまともに観られるとは思います。主人公のひかりには共感するというよりは見守る感じでしょうか。ただ、この作品ならではのウリというと「ビームライフル」くらいしかないかもしれないです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ほのぼの熱血!?騙されたと思って第5話まで視聴して欲しい作品。

原作未読。最終話まで視聴。

第1話。『高校射撃部を舞台にした日常ほのぼの系の作品なんだなぁ』って程度の評価。
ビームライフル競技やライフルジャケットの説明はあったけど、後はお茶とお菓子でまったり。

第2話から第4話までも同じような展開。
まあ、「けいおん!」の劣化版かなって程度の評価。

第5話。これまで評価は全くの見当違いだったことに気付いた。
{netabare}全国大会出場権をかけた県予選本番。
ここまで通り、まったりスタートした序盤から、徐々に緊張感が高まってくる中盤。
中盤以降、いよいよ競技が始まる。
BGMが物語を盛り上げる。
真剣な表情。
引金を引く指先。
緊張感がこちらにも伝わってくる。

競技の性質上もあるが、終盤まで緊張感が途切れない。
BGMが効果的に物語を盛り上げる。

しかも、合間合間に笑いの要素を散りばめながら・・・。{/netabare}

学生モノの定番、期末テストでドタバタの第7話を挟んでいよいよ全国大会へ。
宿舎入りした第8話は、まったり回。

第9話以降、いよいよ全国大会開幕。
{netabare}合間合間に笑いの要素を散りばめながら、緊張感のある競技の様子がしっかりと描かれている。
しかも、他の高校の選手の掘り下げもしつつ・・・。

BGMも、もの凄く効果的に物語を盛り上げてくれる。{/netabare}

そして・・・!

最終話も良かったですね。
{netabare}これなら『主人公補正』とは呼べない(笑)。
人知れず、がっちゃんも・・・、というのも良い。{/netabare}

ほのぼのと熱血を融合させた見事な手腕が見どころの作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

試合・ワズ・ソーソー・エクサイティング

[2019/11/15 v1:第5話で化けた?じんわり熱い、遠赤外線部活もの。]
[2019/11/17 v2:第5話で化けた?じんわり熱い、遠赤外線部活もの。(5話は化けてた?)]
[2020/01/23 v3:試合・ワズ・ソー・エクサイティング]
[2020/02/09 v4:試合・ワズ・ソーソー・エクサイティング]

==v1&2 第5話で化けた?じんわり熱い、遠赤外線部活もの。(5話は化けてた?)==
{netabare}
ビーム射撃に情熱を。女子高生スナイパーたちの部活物語、といった感じでしょうか。

原作知らず。皆さんのレビューを拝見して、四コマ漫画がベースらしいことを知りました。なお、個人的には雪緒と泉水が良い感じです。ここ(あにこれ)では芳しくない評価がおおいですね。応援の気持ちも込めて、いま、投下です。

第一話から四話まで、四コマ原作特有の話題、流れの切れ目が悪い方に働いていたと思います。ギャグ・コメディーとしても微妙。でも、だらだら観ていました。

だらだらながら見続けているのは、僕個人の性質だとおもいます。思い当たる理由は二つ。

ひとつは、ダーツ。文字通り下手の横好きですが、なんだかんだ10年ほどやってます。「狙い・当てる」という行為が共通なので、(僕の勝手な思い込みですが)なんとなく彼女たちの心境に思い当たるものを感じながら観られます。そういう視点でみると、競技中の彼女たちのセリフに妙な納得感を感じます({netabare}ひとつ目小僧さんこっち向いて~、頼むわよ3号~、とか。5話でひかりが言った「うまくいく理由も駄目な理由もわからない」はダーツ投げてる僕そのもの。いや、これは真理だよ。{/netabare})。銃の支え方に個性があるように描かれているのも、ダーツと同じ(握り方、千差万別)で面白い。

もうひとつは、知らないスポーツ大好き気質。なんか楽しくありませんか?知らない競技・スポーツやってる人を観るのって。Youtubeとかで映像観たりして。。。いえ、知ってます。そういう人が少ないことは。でも、本作は結構うまく「ビーム射撃」を教えてくれていて、楽しめます。射撃服(?)の効果だとか(高価だとか)、ビーム銃の仕組み、試合の形式など、観ていて面白く感じます。45分で60発というのは正直びっくりしました。ゾーンに入って思考レスで行ける状態ならわかるけど、ちょっとでも思考モード入ったら打ち切れない気がします。あ、ちなみに最近のマイブームは「ファウストボール」です。

とはいえ、さすがにつまらなく感じ始めていました。微妙なテンポで続く部活日常ものという雰囲気が強くなっていたからです。

ところが、第5話で主人公・ひかりとともに、本作品そのものが覚醒した感じがします。5話に至って4コマスタイルから脱却した(?)のも良かったです(あるいは、原作が連続4コマだったのか?)。

ビーム射撃という、見た目が地味な競技の、しかしそれならではの盛り上がりを感じることができたように思います。一瞬で熱量が上がる、例えばサッカーのゴールシーンやバレーボールのスパイクやレシーブのような華々しさは皆無です。それとは対極の、緩やかで持続的な痺れを感じました。願わくば、この遠赤外線効果のようなじんわりした熱量を維持していってほしい。{netabare}そうはいっても、第五話はそれなりに上下動がありました。なぜだか「一番驚いているのは、私です!」にほろっと来ました。{/netabare}

ここに来て思うのは、部活ものの構成としては結構シビアで、現実路線だなということです。「隠れた才能が競技に出会って・・」のようなぽっと出サクセスストーリーはおそらくないのでしょう。もちろん、実力下位の主人公があれよあれよと、という展開にはなるのでしょうが、そんな彼女も(少なく見積もっても)競技歴五年なわけです。そして、まぐれかも知れないけど実績もある。

その点で、素人顧問の導入は必須であり効果的と思います。素人顧問のおかげで、観るべきところ、競技者の状態を視聴者に明示できるようになっています。かなりしらけた第4話ではありましたが、舞台のSetUpとしてやむなしだったのでしょう。彼女の趣味が生かされる場面も結構いい感じです。

評点は暫定、見終わったら感想を連ねていきたいと思います。

==6話リアタイ視聴直後に追記
え~・・・・・ って感じでした。
間の悪さ大復活です。。。
{/netabare}


==v3 試合・ワズ・ソー・エクサイティング==
{netabare}
やっと最終話を観られた。
最終話ふっとばし延期の上にdアニメ。時間がかかる。

日常パートは正直あまり楽しめなかったけど、競技もの、部活ものとして十分に楽しかった。ビームライフルものとしては他作品の追随を許しません(笑)。主たる感想はv1から変わらず。競技の描写がとてもよかった。動きのない競技なのに、なんか引き込まれました。実は凄いことなのではないだろうか。

最終話は拍子抜けするくらい「うすーい」展開から入りましたが、そういうことだったんだね。最後まで、「甘くない」部活ものでした。以前の僕の予想をさらに超えて甘くない終わり方。茫然自失は画面の前の僕もだよw。でも、これはこれでいいと思います。
どんなに思いが強くとも、ダメなときはダメ。ガッちゃんですらしくじる。そういうもんだよね、競技って。逆にここで甘くない終わり方をしているからこそ、「次」が欲しくなるところでもあります。かもーんщ(゚Д゚щ)。
{/netabare}

==v4 試合・ワズ・ソーソー・エクサイティング
レビュータイトル変更。冷静になって思い返してみると、そこまででもなかったかも、と思い直したから。 So excitingからso-soに。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27

66.8 24 2019年秋(10月~12月)アニメランキング24位
ラディアン 第2シリーズ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (51)
256人が棚に入れました
カッコいい大魔法使いになることを目指す少年・セト。空からやってくる怪物・ネメシスを倒すため、毎日魔法の特訓に励むが、うまくいかずトラブル続き。村人たちに迷惑をかけ、育ての親・アルマからも叱られてしまう。そんなとき、超巨大ネメシスが村を襲う! 世界を救うためネメシスの根絶を決意したセトは、ネメシスの巣があるという伝説の地“ラディアン”を探す旅に出る。新たな仲間との出会いや、強敵との戦い、待ち受ける困難に立ち向かうセトの冒険が今、始まる!

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、渕上舞、遊佐浩二、子安武人、朴璐美、小市眞琴、ゆかな、石谷春貴、熊谷健太郎、白熊寛嗣、青山穣、木下浩之、千葉繁、根谷美智子、利根健太朗、小原好美、山崎たくみ、吉野裕行、東山奈央、稲田徹、三宅健太、緒方賢一、佐倉綾音、早見沙織、黒沢ともよ、木村良平、小野賢章、井上喜久子、島田敏、速水奨
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったけどまだまだ先は長そう

2019年秋アニメ。第2シリーズです。全21話(第1シーズンと合わせて42話)。

【あらすじ】
魔法使いとして幼少時に差別された経験を持つセトは、人間と魔法使いが一緒に暮らせる世界を作りたいと願い、「ラディアン」と呼ばれるネメシスの巣を探す旅に。1期ラストではランブル・タウンでの騒動は収まったものの、正体不明の自分の力が暴走したことを憂いて、セトは友人メリを残してアルテミス学園を去ります。
2期1話にて、魔法騎士の本拠地「カスラーン・マーリン」に「スペクトル・ネメシス」と呼ばれる今までと違うネメシスが現れました。


【第1話感想】
{netabare}
まず新しいOPEDがかなり好みでした。4クールアニメの後期OP・EDっぽくて良い。
あまりJPOPは聞かないのでHaloat四畳半さんは初見(?)だけど「ナラク」良い曲だと思ったし、映像もとても良かったです。
EDはNakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」。うっわ嬉しい…!ちょっと切ないメロディ、しかも歌詞少な目なのが余計にしんみりさせる。どんなタイプの曲も作っちゃうなあ…。映像も凝っていて、爽やかだけど少し寂しげでとても合ってる。

これまでのお話!みたいなパートを入れることもなく、普通に22話目のように始まりましたね…。
半年も期間が開いているので少し不親切では?と思ったらyoutubeで「1分でまるわかり」というのを公式がやってた。そっちを見てね!ということかあ…。総集編とかもなんのかんのと楽しむ自分はちょっと寂しいです。

セトが沈んだ様子なのがなんか悲しいというか、元気出してよぉ!って思ってしまう…。
アルマは相変わらず偉大な師匠で母。セトには試練が多くて独り立ちはまだ先でしょうか。
ドグラノフ隊長今度はどんな貧乏クジ引…もといどんな奮闘ぶりを見せてくれるのか、楽しみにしてるw

それにしても、何だか無性に明るいメリが見たい…。
私がこの作品に求めてるのは癒しなのかも知れない。

1期の時には不安要素も少しあったし、続きを凄く楽しみにしてたつもりは無かったんですよ。でも雰囲気やキャラクターはもうわかっているので、2期には不安要素はほぼ無く、それが気持ち的にとてもありがたい。もう少し展開がハイテンポでも良い気はしますが。
なので物語がきちんと進めばのんびり楽しめるかなと思ってます。{/netabare}
(2019.10.3)


【視聴終了感想】
相変わらずエンドカードが凝っていて楽しかったです。
OP、EDがたまに変わったり、凝った挿入歌もあったり。
それぞれのキャラクターも深まりましたし、守るべき人や国が描かれたのがとても良かったと思います。

1期に比べてストーリーの連続性が高くなり、4クールアニメの後半という感じで良かったけど、やっぱり展開はゆっくりめ。まだ色んな謎が残っていますね(というか、謎が増えたw)。
私は謎が明かされることよりドラマ性がきちんとしていれば良い人間なので十分楽しみましたが、これは3期以降がないと勿体ないなあ。多分原作のストックも溜まっていないでしょうし、3期があるとしたら大分先になるかも。
{netabare}

今作は人間ドラマに見所が多く、セトとメリの関係は特に良かったです。
メリ、オコホ、アルマ、ジル、クイーン・ブーディカと、やっぱり女性が強い作品。
クイーンを怪しませるミスリード演出として、オコホに同じ女性としての忠告シーンを入れているのも良い。クイーンからすればオコホを評価しているからこそだけど、視聴者からすると怪しく見えるようになっていましたね。

呪いや差別が人間の意識の問題という描写になっているのがとても良いと思います。
呪いを宿す住人が多いカスラーン・マーリンの中でも結局差別があるのは変わらないんですよね。外見的に目立つ呪いを持っていると魔法騎士になれないというのが、すごく差別的。男社会でオコホがなかなか認められないのもそう。

ラディアンの発見は原因を特定したり理解を深めることにはなると思うけど、ネメシスが悪ではない可能性を1期で提示した以上、ラディアンもネメシスも諸悪の根源みたいなものでは多分ない。
今後のラディアンの扱いによっても、差別や拒絶を超えての共存が描かれたら良いですね。

17話でセトはドラグノフに「それはお前自身が考えて本当に正しいと思ったことなんだな」と問いかけています。以前アルマに「自分の頭で考えて正しいと思ったことをしな」と言われたから、セトは愚直に考え続けてきました。それに加えて、人間の社会だけではなく妖精たちの世界も知ったことがセトの視野を広くした。
1期では世界を俯瞰して見ていたドグラノフが、冒険を通して視野を広げてきたセトに、自身の視野の狭窄を指摘されるのは良かったです。

毎週楽しかったんですけど、個人的には現在のオコホ・モルドレッド・サグラモールのエピソードが序盤に一つ欲しかったかな。それがあれば後半の3人のドラマもさらに良くなったと思うので。
でも子ども時代の3人は描かれていて、可愛くて好きでした。

1期で「ネメシスは必ずしも凶暴なものばかりじゃない」という問題があったけれど、それは次回作以降かな。セトの暴走の制御・解決の物語が先ということでしょうね。
今期の内容は物語の起承転結の「承」の部分だった感じです。
{/netabare}


【気になることメモ】
先が長そうなので、思い出しやすいようにちょっとだけメモ。
{netabare}
グリムは世界から距離を置いている、という発言。グリムの正体。
「アヌマテック」と呼ばれるもの、書庫の大魔法使いの記憶の石のコレクション。その中の「マゴジア」という女魔法使いの記憶の石がグリムの手に渡る。「記憶の石」は持ち主の魔法使いの経験を記録する。
ピオドン、ディアバルはじめセトの兄弟たちのこと。セトの暴走は侵入してくる闇のせいで、感染者の呪いではなく人為的なもの。魔法使いを産める魔法使いである可能性。ディアバルはセトの迎えが間に合わず姿を消してしまった。ピオドンは結局ディアバルをどうしたのか?兄弟たちに侵入してくる闇は何か?
{/netabare}
(2020.3.5)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

その手が導くのは破壊か、創造か

言わずもがなですが、本作はラディアンの続演に相当します、
物語の内容に繋がりがあるので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

岸誠二さんが監督で、主人公のセトを演じるのがゆみりんという、私にとって凡そ最強と思われる組み合わせであるこの作品…2期の放送をとても楽しみにしていました。


魔法使い少年・セトは、
怪物ネメシスを倒すため冒険の旅に出た…。

道中、魔法使い少女・メリや情報屋・ドクと仲間になり、
魔法使いの天敵・異端審問所と衝突!
激戦の末、辛くも勝利を収める。

伝説とされるネメシスの巣"ラディアン"の手がかりを握る
魔法使い騎士団の本拠地へと到着したセトだったが、
ラディアンを探していたのは昔のことだと言われてしまう。

魔法騎士志願者の少女・オコホとの出会いや、メリ・ドクとの別れ、
セトを追う異端審問官、新たな敵・商人男爵との激突など、
セトの冒険はますます盛り上がっていく!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

どうして異端審問官はセトら角の生えた少年を執拗なまでに追い回すのか…
そして魔法使いを目の敵にするのか…
恐らく物語の核心の一つに相当すると思うのですが、実はこれが未だ良く分からないのですが、異端審問官が「奇跡の人」を投入して本気で魔法使いに戦いを挑んだらどうなるか…
その顛末が痛いほど伝わってくる展開であったことだけは間違いありません。

魔法使い…今回の場合は魔法騎士団になるのですが、彼らだって指を咥えて黙って見ていた訳でも一方的にやられた訳でもありません。
シファンディールを治める、麗しき巨大な女王であるクイーン・ブーディカを先頭に、空気中のファンタジアを操り勇猛果敢な突進を何度も何度も繰り返したんです。

ですが、異端審問官のやり方は魔法使い側からの視点で見ると周到で狡猾…
まるで、魔法使いの心と身体を同時にへし折る方法を熟知しているかのような場面が待っていましたから…

この様な大惨事が起こる前、とある事情で満身創痍だったセトは自らを森の妖精だと明かしたミルに「カイルトの森」という場所で一命を救って貰っていたんです。
そこにはミルの伴侶であるジルが暮らしていて、まるで家族にように接してくれたんです。
それだけじゃありません。
ミルは魔法を生み出す源であるファンタジア使い方…特に制御の仕方をセトに指南してくれたのです。
ミルとジルが育んできた森です。
セトにとって空気が優しくてとても居心地が良い場所だったに違いありません。

異端審問官の仕打ちが目の前で武器を取る騎士団に対するモノだったら…
降りかかる火の粉は払わなければならないのは理解できます。
ですが、彼らが引き起こしたのは目を覆う様な惨状だったんです。
怒りと悲しみに我を忘れたって全然おかしくありませんでした。
もちろん、私も涙で前が見えなくなりましたよ。

ラストの展開に少し希望の光が見えたのが唯一の救いでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Halo at 四畳半さんの「ナラク」
エンディングテーマは、NakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」

2クール全21話の物語でした。
物語は何度も急転直下しましたが、制作がNHKなので作品は安心・安定していたと思います。
原作は既刊12巻まで刊行されてるようですが、2期までで原作の10巻までが使われたようです。
せいさくがNHKなので続編はきっとあると思いますが、ストックが貯まるまで少し時間が掛かりそうですね。
ですが、しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

37111 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ちゃんと作ってんだけどさぁ。。。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:2期目です。原作が国産じゃないんでしょ?
期待度:★★★

俺たちの戦いはこれからだ!エンドかな。

すべてにおいて既視感のある展開。ノリはワンピース的なジャンプアニメ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 8
123
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