けみかけ さんの感想・評価
3.7
全体的にパワーダウン感が否めないが真木よう子目当てで観るのは真面目にアリですb
純粋に前作からの続きであり特にダイジェストも無いので予習が必要不可欠です
また、前作との間にいくつか端折ったエピソードもあるので初見さんは基本的にお断りとなっています
前作のラストで実質的な主役であった「チャプラ」が壮絶な死を遂げ、恋人との仲を裂かれた悲しみと戦争の悲惨な現実を目の当たりにしたことで王子の身分を捨てて出家することを決めた「シッダールタ」
今作では彼が修行の果てに悟りを開くところまでを描きます
苦行を積むことで徳を得る、苦行こそが絶対の道だと信じる先輩僧の「デーパ」
シッダールタに王として立ち上がってもらいたいと望む義賊、「タッタ」
かつての恋仲であった「ミゲーラ」との再会
そして、自分の死を予言しておきながら穏やかに過ごす少年「アッサジ」
数々の修行、人々との出会い、そして別れを経て、遂にシッダールタは『目覚めた人=ブッダ』となる・・・
前作がチャプラを主役としたピカレスクロマンだったのに対し(実際に原作の初期がそうなので)、今作はより説教くさい内容になるので少し好みの分かれるところ
シッダールタが悟りを開くまでの過程を進行する一方で、敵国側では王子でありながら奴隷の子であるという苦しみを抱える「ルリ王子」のエピソードが同時に展開されます
今作最大の注目ポイントはこのルリ王子でしょう、このドラマティックなキャラクターを演じるのはなんと【真木よう子】
めちゃくちゃ上手いです、『ミチコとハッチン』の時とは比べ物にならない
水樹奈々、沢城みゆき、藤原啓治とまあ一流声優がごったがやす中でも全く埋もれていない
もうこのまま本格的に声優やった方がいいと思います
監督が交代したので前作のオリジナル構成で多少矛盾が生じたタッタの年齢のズレなどを修正してきました
ただ前作のようなアクションシークエンスも減ったため、作画的な見どころは「ヤタラ」の『おっかぁ救出劇』ぐらいになってしまいました
全体的な見どころは薄くなってしまった感は否めません
ただ登場人物はほとんど揃いましたから最終3部作目へと期待をしたいところです
なんども言いますが真木よう子は今作のベストキャストですb