WHITE_FOXおすすめアニメランキング 22

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早速見ていきましょう!

91.2 1 WHITE_FOXアニメランキング1位
Re:ゼロから始める異世界生活(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (4053)
16688人が棚に入れました
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。頼れるものなど何一つない異世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年は絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。​

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、赤﨑千夏、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、中村悠一、田村ゆかり、藤原啓治、井口裕香、堀江由衣、堀内賢雄、植田佳奈、江口拓也
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

繰り返し視聴時の発見が愉しい、丁寧に造り込まれたダブル・ヒロイン魅力作

本作については当初、1周目完走後にサラっと感想・レビューを書くつもりでいたのですが、

(1) 視聴中に思いがけず心に引っかかりが生じてしまう場面が多く、未消化感が強く残ってしまったこと、そして、
(2) これまでの視聴経験から、こうしたループものは腰を据えての2周目視聴時に気付くことが多いこと、

を考慮して、間を置かず再視聴してみたところ、やはり色々と発見できたり納得できたことが多く、要約すると本作は、

①ただ単にシナリオ・脚本が波乱に飛んで面白いだけでなく、
②重層的な伏線配置とその回収の巧みさや、
③個々のキャラクターの心情推移の描写の的確さ、さらには、
④OP/ED/その他の挿入歌の歌詞や曲調に秘められた謎解きの面白さ、

までをも併せて楽しめるよう実に丁寧に造り込まれた、年に数本レベルの力作なのではないか?という感嘆の気持ちまで生じ始めて、その印象を確認するためにさらにもう1周する羽目に陥ってしまいました。

そしてその結果、当初は簡潔にまとめようと思っていた感想・レビューが以下のようにグダグダと長くまとまりの悪いものになってしまったことを先ずお詫び致します。

要は、賛否両極に分かれた意見・感想のある本作について、たまたま私個人は意外なくらいに惹き込まれてしまった、ということのレポートです。

※なお本作の個人評価の体感的推移:(1周目)★ 4.0→(2周目)★ 4.3→(3周目)★★ 4.6 と0.3刻みで上昇

(以下、本文)


◆異世界+ループを組合せた話題作だが、事前の期待値は低かった。

①異世界ファンタジーもの、と、②ループ(ないしタイムリープ)もの、といえば2010年代に入って幾つもの注目作・面白作が制作されてきた非日常系アニメの2大分野だと思うのですが、流石に去年くらい(2015年~)からは、この両分野もシナリオ面で飽和状態(ネタ切れ)気味になってしまい、目の肥えてきた視聴者の側にも飽きが生じているような感じを個人的には持っていました。

今年の作品でいうと、①では『この素晴らしい世界に祝福を!』『灰と幻想のグリムガル』、②では『僕だけがいない街』『君の名は。』がそれぞれ見所のある面白作と思っていますが、それでも、①の『ソードアート・オンライン(1期)』(2012年制作)、②の『魔法少女まどか☆マギカ』『STEINS;GATE』(ともに2011年制作)、といった、それぞれの分野の昨今の隆盛を切り開いた代表作と比べると、各々の制作者が工夫を凝らして独自の面白さを追求している点は評価したいものの、作品の出来そのものはイマイチ感・小粒感を否めず、これから数年経ったのちにも繰り返し視聴したくなる程の魅力は薄いように個人的に思っていました。

そして放送開始前後から、①異世界ものと、②ループ(ないしタイムリープ)ものを組み合わせたWEB小説原作の注目作と一部で評判が高かった本作についても、「ああ、またか」という感じで、視聴前は個人的には殆ど期待していなかったのですが・・・


◆予想外の面白さに驚いて、本作独自の魅力は何か?を少し考え始める。

第1話の序盤、主人公の少年とメイン・ヒロインの出遭いのあと、その最初の別れのシーンの直後のマスコットと主人公の会話から・・・

{netabare}(精霊パック)「ごめんね。素直じゃないんだよ、うちの子。変に思わないであげて」
(主人公スバル)「素直じゃないって、そんなレベルじゃねぇだろ。大切なモン盗まれて急いでんのに、俺のこと助けてくれて。おまけに見ず知らずの俺に負い目を感じさせないように、下手糞すぎるフォローまでして。そんな生き方、滅茶苦茶ソンするばっかじゃねーか。」{/netabare}

そのしばらく後にくる主人公スバルの自己紹介{netabare}「俺の名はナツキ・スバル。無知蒙昧にして天下不滅の無一文」「自宅の守り人ひきこもり」{/netabare}・・・というのは如何にもラノベ的なご愛敬設定としても、この第1話の主人公とメイン・ヒロインの遣り取りを見ていて、どうも本作は

(1) 矢継ぎ早に発生する諸イベントへの登場キャラたちの対処の仕方に面白さを見出すタイプの作品(イベント牽引型作品)、という単純な構成ではなく
(2) 登場キャラたちの心情推移の描写の細やかさ・的確さに面白さを見出すタイプの作品(感情描写型作品)、としても見所がありそうだ

・・・と早くも思い始めてしまいました。

そのことは、第1話のラストに流れ、最終第25話のラストでも流れる本作の前期ED「STYX HELIX」(*)の最初の節

♪ 狂った時計 刻む命/こぼれてく記憶の砂/芽生えた想いまで/ねえ こんなに呆気(あっけ)なく/消えてしまうの/I wish I was there

からも明らかで、本作の場合は、

(1) 主人公ナツキ・スバルの{netabare}「死に戻り」という特殊設定を主軸とする、主人公やその大切な人たちの死とその回避のための奔走{/netabare}、というイベント対応の面白さは当然として、
(2) それよりもむしろ、{netabare}それぞれに内面的な弱さを抱える主人公とヒロイン達の間に少しづつ関係性(=想い)が紡がれていき、しかしその関係性が一瞬で呆気(あっけ)なく消滅してしまう(正確には主人公の側だけに"想い"が蓄積されていってしまう)ことの哀しさ・切なさ{/netabare}が丁寧に描き出されている点

・・・に特に注目すべきなのではないか、と思い始めました。

※この点、前述した①の『ソードアート・オンライン(1期)』や②の『STEINS;GATE』では、主人公もヒロインも性格が強く、彼らの間に紡がれる関係性自体には余り喪失の辛さを感じなかったこと、また、②の『魔法少女まどか☆マギカ』では、鹿目まどかの性格が寛大で、暁美ほむらにはまどかとの関係性の再構築に不安を感じる必要は殆どなかったこと、と好対照となっています。

(*) 前半ED「STYX HELIX」→STYXは、ギリシア神話で現世と冥界の境界を為す地下の大河、及びそれを擬人化した女神。HELIXは、螺旋・渦の意味(cf. helicopter)。

・・・ここまで、主に本作の前半(~第11話)まで視聴時の感想です。後半(第12話~)以降の感想は後記します。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に大きな疑問を感じた問題回

================ Re:ゼロから始める異世界生活 (2016年4-9月) ===============

 - - - - - - OP「Redo」、ED「STYX HELIX」 - - - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------ ※原作web小説の第一章「怒涛の一日目」 ---------

第1話 始まりの終わりと終わりの始まり ★ 異世界召喚、エミリアとの出遭い、RD1回目、RD2回目 ※ED「STXY HELIX」初出
第2話 再会の魔女 ★ RD3回目、RD(Return to the Death 死に戻り)に気付く ※OP「Redo」初出
第3話 ゼロから始まる異世界生活 ★★ エミリアとの親和発生

  ------------ ※原作web小説の第二章「激動の一週間」 ---------

第4話 ロズワール邸の団欒 ★ ラム/レム姉妹との出遭い、RD4回目(SP(セーブポイント)更新1)
第5話 約束した朝は遠く ★ 
第6話 鎖の音 ☆ RD5回目 ※ラストの襲撃者の正体は唐突×
第7話 ナツキ・スバルのリスタート ★★★ RD6回目、初めて自分の意思で死を選択(※挿入歌「STRAIGHT BET」)
第8話 泣いて泣き喚いて泣き止んだから ★★ RD7回目、エミリアの膝枕回(※挿入歌「ぼうやの夢よ」)
第9話 勇気の意味 ☆ 
第10話 鬼がかったやり方 ☆ 
第11話 レム ★ レムとの親和発生{/netabare}

 - - - OP「Paradisus-Paradoxum」、ED「Stay Alive」 - - - ※OP/EDはしばしば省略される
{netabare}
  ------------- ※原作web小説の第三章「再来の王都」 ----------

第12話 再来の王都 ☆ ※OP/EDともなし 
第13話 自称騎士ナツキ・スバル ★★ エミリアとの行き違い(認識ギャップ)・エミリア退場 ※ED「Stay Alive」初出
第14話 絶望という病 ★  ※OP「Paradisus-Paradoxum」初出 ※ED「theater D」
第15話 狂気の外側 ★★ RD8回目(SP更新2)、レムの献身と告白、RD9回目
第16話 豚の欲望 ☆  ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第17話 醜態の果てに ★ 
第18話 ゼロから ★★★ RD10回目、レムへの申込み、レムの返事(※挿入歌「Wishing」)、スバル立ち直り
第19話 白鯨攻略戦 ×  ※第17話の忘却設定と矛盾は×
第20話 ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア ★ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第21話 絶望に抗う賭け ★ 負傷によりレム退場
第22話 怠惰一閃 ☆ ※ED「Stay Alive(ロズワール邸内のエミリアver.)」
第23話 悪辣なる怠惰 ★
第24話 自称騎士と最優の騎士 ★ RD11回目(SP更新3)
第25話 ただそれだけの物語 ★ エミリアへの告白、エミリアの返事(※挿入歌「Stay Alive」) ※ED「STXY HELIX」{/netabare}
----------------------------------------------------------------------
★★★(神回)2、★★(優秀回)4、★(良回)12、☆(並回)6、×(疑問回)1 ※個人評価 ★★ 4.6

※なお、第1話は49分スペシャル(約2話分)なので、本作は実質26話分の放送時間となります。
※以下、全話視聴を終えての感想となります。まずはシリーズ構成上の注目点から。


◆親和関係の発生から揺らぎへ。際立ったダブル・ヒロインものへの発展。

本作の前半は、以下の2つの「親和関係の発生の物語」と要約できると思います。

<1> 第1~3話(原作の第1章)は、{netabare}主人公と第1ヒロイン(エミリア)の親和の発生の物語

 →スバルの側には、異世界に来て間もなくの自分を救ってくれたエミリアへの幾分軽薄ながらも恋愛感情が、
 →エミリアの側には、自分をエルザの襲撃から守ってくれたスバルへの親愛の感情が、それぞれ発生。{/netabare}

<2> 第4~11話(原作の第2章)は、{netabare}同じく主人公と第2ヒロイン(レム)との親和の発生の物語

 →スバルの側には、最初は自分を誤解し危害を加える存在だったものの、最終的には自分と共に魔獣と戦い共に危機を乗り越えたレムへの親愛の感情が、
 →レムの側には、最初は自分の敵(かたき)と誤解していたにも関わらず、自分や姉のラムを救うために命懸けで戦ってくれたスバルへの深い感謝の気持ちに基づく心底からの恋愛感情が、それぞれ発生。{/netabare}

そして、それを受けての後半は、

<3> 第12~25話(原作の第3章)は、この2つの親和関係が下記の (a) ~ (d)の4段階を踏んで揺れ動き螺旋状に高まっていく様を描き出した、見応えのあるダブル・ヒロインものへと発展していると思います。
すなわち、

(a) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の綻(ほころ)び 

第12~13話で、スバルとエミリアの認識ギャップ(*)に起因する感情の行き違いが発生し、スバルはますますエミリアへの執着を募らせるが、エミリアはスバルに一時的に失望して彼の前から退去してしまう。

*認識ギャップ(スバルの側にはこれまで乗り越えてきた困難の累積した記憶があるのに対して、エミリアの側にはその認識が薄いこと、及び、エミリアの側には王国の現状に対するそれなりの知識があるのに対して、スバルの側にはそうした知識がなく非常識な行動を起こしてエミリアに迷惑をかけてしまうこと){/netabare}

(b) {netabare}第2ヒロインとの親和関係の変容 

第14~18話で、スバルはエミリアを救おうと悪戦苦闘して失敗を繰り返し、やがて絶望に陥るが、その過程でレムの何等の限度もない無償の献身と恋情に気付いて心を揺さぶられ、エミリアの救出を諦め、レムに他国に一緒に逃亡して普通の家庭を築くことを申し出る(つまりプロポーズする)。{/netabare}

(c) {netabare}主人公の立ち直りと第2ヒロインの涙

しかしその申し出はスバルの本当の笑顔を知るレムによってきっぱり拒絶され、レムの「(スバル君が彼女の)止まっていた時間を動かしてくれた人」であり他の誰が認めなくとも「レムの英雄」なんだ、という言葉に再び心を動かされて、今度は絶望によって止まっていたスバルの時間がもう一度動き始める。

*その際、スバルの立ち直りに気付いたレムの瞳から涙が溢れ出すシーンの作画/演出の的確さにも注目(第18話ラスト)。{/netabare}

(d) {netabare}第1ヒロインとの親和関係の修復と発展

第23-24話で、スバルはユリウスや傭兵集団の協力を得て、エミリアと村民の避難・魔女教徒の襲撃阻止作戦を敢行し、その過程でエミリアへの告白を果たす。エミリアの返事は保留されるが、彼女の長らく止まっていた時間もまた動き出し始める。{/netabare}


※以下、2人のヒロインそれぞれの注目回の考察です。

◆作品タイトルの回収:第2ヒロインの注目回から(第7話+第18話)
{netabare}
レムの運命に関わるスバルの決断と行動が描かれる (1) 第7話「ナツキ・スバルのリスタート」及び、(2) 第18話「ゼロから」(※併せると「ナツキ・スバル-ゼロから-のリスタート」になる)のそれぞれのラストシーン近くに、全話通じて1回しか流れない挿入歌「STRAIGHT BET」(第7話)、及び、「Wishing」(第18話)がそれぞれ使用されており、とくに第18話に至っては放送直前に制作側がわざわざその回だけのための駅中広告まで投入する力の入れようで、制作側もここが勝負どころと考えていた感がありました。

そして内容的にも、(1) 第7話ラストでのスバルの決断と行動が、ラム・レム姉妹の絶望を回避する唯一の手掛かりとなったことと、(2) 第18話ラスト近くでのレムの拒絶と発言が、スバルを絶望から立ち直らせる唯一の手掛かりとなったこと、が対になっていることに注目すべきでしょう。

さらにいえば、主人公ナツキ・スバルの2段階の成長もこの2話で果たされています。

*(1) 第7話で「(自分の大切な人を守るために)身を捨てる」ことを初めて覚悟して実行し、
*(2) 第18話で「(自分が守っていることをその相手に知らしめ見返りを求める、という)執着までも捨てる」ことをレムの献身から学んで、それ以降の回で実行しています。


※参考セリフ

*ベアトリス「お前、死ぬの怖いと思っていないみたいに見えるのよ」(第9話)
*剣鬼ヴィルヘルム「あれは、何度か死域に踏み込んだ者の眼です」(第12話)
*スバル「君のためって言いながら、君のために頑張る自分に酔ってただけだ。そうすれば君がそれを受け入れてくれると勝手に思ってた。ごめんな。俺は君を利用して悦に浸っていた。」(第25話)


※因みにレムは、誰かの助言を受けるまでもなく当然のようにこの2つを体得した行動を起こしていて、それが彼女が第1ヒロイン(エミリア)を差し置いて、本作の人気№1になった主要因と考えます。

*レム「スバル君。レムは頭が悪いのでこんな案しか思い浮かびません。だから・・・」「レムは今、このときのために生れてきたんですね。」(第17話){/netabare}


◆膝枕と行き違い:第1ヒロインの注目回から(第8話+第13話+最終話)
{netabare}
初見時は、本作後半での第2ヒロイン(レム)の想定外の活躍の前に、すっかり影が薄くなってしまった印象のあった第1ヒロイン(エミリア)ですが、2周目に色々と注意して見ていくと、なかなかどうして彼女の心理状態も、実際には第24-25話でのスバルとの再会や、今後来るかも知れない続編に向けて確り描き出されていることに気付かされました。

先ずは1回きりの挿入歌「ぼうやの夢よ」が流されるエミリアの膝枕回(第8話)。
→ここでスバルは、何も言わなくても自分のことを優しく受け容れてくれるエミリアを一度実体験してしまったがゆえに、問題の第13話で、彼女に一方的に執着する醜態を晒してしまい、彼女を失望させてそのまま遠くに離れさせてしまう羽目に陥ってしまいます。

そして表向きのストーリーでは、その後のスバルの、必死さはあっても余り格好の良くない足掻きが、レムの献身を巻き込みつつ延々と描かれていくのですが、それではその間、エミリアの側はどうしていたのか、というと・・・

この第13話のラストで初めて流される後期ED「Stay Alive」(※直訳すると「生き続けろ」ですが意訳すると「お元気で」くらいの意味か)の映像と歌詞に、実はエミリアの王都からロズワール邸へ戻ったあとの様子と心情がさりげなく描きこまれているんです。

(第13話) *本編ラストのスバルとエミリアの行き違い炸裂の瞬間に、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第16話) 及び (第20話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 未完成のパズル/どうしてだろう? 何かが足りない/行き違いの運命/離れてゆくことも 知りながら/また歩く/I Stay Alive/今は一人 闇をさまようだけ/想定外の切なさが 胸の中 消えぬままで

(第22話) *ロズワール邸でのエミリアの様子を描いた映像に重ねて、以下の歌詞が流れる。

 ♪ 不安定なシーソー/離れすぎて 片方見えない/目印さえないから/ふっと目を閉じては/また祈る/Oh, Stay Alive/今はどんなことを思ってるのでしょう?/泣いていないけど/一人はやっぱり 寂しくってさ

→つまりエミリアは、ロズワール邸で一人たたずんで、第13話でスバルに言ってしまったことを後悔しつつ彼の身を案じ続けていたんですね。

→それが第25話の再度の膝枕中のスバルとの会話につながります。{/netabare}


◆なお回収されない第1ヒロインの謎と運命

まず初見時からずっと気になっているのが、後期OP「Paradisus-Paradoxum」ラストで、大樹の傍らでもの悲しげに微笑んでスバルに片手を差し伸べるエミリアの顔面を「嫉妬の魔女」の見えざる手が覆っていくシーンです。

それから前期EDで、最終話のラストでも流れた「STYX HELIX」の2番目の歌詞

♪Oh, please don't let me die/Waiting for your touch/二度となにも失くさぬように/私を忘れて 始めて “Restart”/
No, don't give up on life/This endless dead end/君を砕くこの悲しみが/いつか終わりますように/For now I'll see you off

この部分、明らかにタイムリープを繰り返すスバル視点の歌詞ではありません。

{netabare}「For now I'll see you off」は「さあ、貴方を見送りましょう」という意味なので、「私を忘れて 始めて “Restart”」と併せて、これはスバルに「死に戻り」という特性を与えた者の視点の歌詞と考えるのが妥当であり、かつ最終話でスバルの意識下に潜り込んだペテルギウスに対して、見えざる手を伸ばしたサテラらしき存在が「違う。貴方じゃない」と呟いて追い払うことからも、これはやはり「嫉妬の魔女」サテラと一体化してしまったエミリアと考えざるを得ません。{/netabare}

実は、本アニメでは第2ヒロイン(レム)にすっかり喰われてしまった印象がある第1ヒロイン(エミリア)の本気が見られるのは、原作WEB小説の次の第四章ということなので、あとどのくらい期間が空くのか分かりませんが、本作の続編には大いに期待したいと思います。

趣味性の高い長文にお付き合いいただき有難うございました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 84
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

薄ら寒いギャグを連発する男スバルに惚れろ!これが悲恋に満ち満ちたこの作品を100万倍楽しむ早道だぁ!

一話目から評判は上々!
気合いをいれた初回1時間枠での放送も見ごたえ十分で、
今春の異世界転生アニメ枠では断トツの評価ですね。

引きニートな主人公がコンビニ帰りにいきなり異世界転生と、
もうすでに理由もへったくれもないのは笑いました。

そして異世界でいきなりのカツアゲ。
さらに盗難事件に巻き込まれて殺される衝撃展開!

すぐに生き返るんで、それがタイムリープ設定なのか、
それともログホライズンみたいなゲームと似た設定なのか、
そこらはまだわかりませんが、続きが気になる作品なのは間違いないです。

無駄に強くなっているわけでもなく、転生時はお約束のジャージ姿。
持ち物は御菓子とラーメンと携帯のみ。
さぁ、ここからどう展開していくのか?

以下ネタバレ
1話~ 俺は召還された…のか?
{netabare}
コンビニ帰りに違和感をおぼえたところで、瞬時に異世界へご到着。
誰かに召還でもされたかと思った主人公ですが、そうはなかった模様。

裏路地でしょげる主人公にいきなりカツアゲの洗礼。
力試しの結果、筋トレの効果もあってか、普通に腕力はいけそうか。
それでも引きニート設定であの強さは、少しは増強されてるぽいのかな?

トラブルを抱えたヒロインのハーフエルフと出会って仲良くなるも、
厄介ごとの相手がマズスギマシタ。
刃物キラリな極悪美女相手で瞬く間に殺されて、一度目の再生に~。

事情を理解しはじめたところで二度目の殺害(殺されたの意味)
再びヒロインに出会うところで一話は終わりましたが、
たぶん来週にはもう少し事情がわかるのでしょう。
何度かタイムリープしながら、事件を解決…というより
無難にやりすごしていくのかな?

進展具合と会話のテンポがいいんで、サラリと見れますね。
わくわくして見終えたあたりは、ダン待ち、このすばと似た感じで、
好印象で期待大です。
{/netabare}

2話~ 志村!後ろ後ろ!を思い出す
{netabare}
4度目の生き返りでようやく死ねない設定に気がつく主人公。
遅いよ~。

トラブルはゴメンと早々に携帯を売って金持ちプランを考えるも、やはり縁ある相手の死を
黙って見過ごせないぜ! と思うシーンはよかったですね。
盗品屋のロム爺の家でノックする音が響きわたるシーンはゾクゾクする緊張感がありましたし、

“このアニメは、本物かもしれない”という予感が~。
やばい! 早く続きがみたくてたまらない自分がいますw

でもでも、あの後、すぐにでもナイフ女がきちゃうわけですよね?
それも音もたてずにシュシュッ!と切られたりしちゃうけですよね?
やばいわー どうなるんだろう。

ちなみに新たなキャラで騎士様が登場しました。
絶賛いい人ぽいんですが、本当に?本当の本当に信用していいの??
{/netabare}

3話~ 区切り回も、これで死んだらやっぱりスタートはあそこから?
{netabare}
徽章の盗難トラブルの回収回であります。
ロム爺のお店に全員集合してからの、はらわた姉さん登場で怖すぎw

腕のたつのはわかっていたけど、強すぎじゃね?
と思ったら、まさかの助っ人救世主登場で、
こちらの方がよほど強かったというw

剣聖>はらわた姉さん>魔法少女>じいさん>フェルト>主人公
こーなるとヒロインの魔法レベルはかなり低い扱いになるけど、
今後、整合性はとれるのだろうか

実質4話分使っての1エピソードでしたが、タイムリープ作品らしい
苦悩葛藤する主人公のおもしろさ、特徴は出てたと思います。
もうどうしたらいいんだよ! て気持ちがじんじん伝わってきたら
このアニメの虜になってるってことですもんね。

個人的にコノ手の作品で感動したのは映画バタフライエフェクト
を見たときでしたけど、よかれと思ってしたことが裏目裏目に出続けて、
愛した人が廃人同然みたいになってたシーンには言葉に詰まりました。

この作品もこれからタイムリープするほどに何かしらの影響
体への副作用なのか世界のゆがみとかなのかに悩まされるような
展開になっていくんですかね~。

最後に、ヒロインの本当の名前を教えてもらえてよかって。
んでも、てことは、前に教えてくれたあの名前は冗談だったてこと?!
意外に用心深いですねw
{/netabare}

4話~ もう落ち着いちゃうのかと思ったところで!で!
{netabare}
前回、はらわた姉さんにお腹ぱっくりされて倒れたところで終わったのですが、
今回はエミリアの住まいのお布団で目覚めるところからはじまります。

これが宮殿といってもいいくらいの大きさ&豪華さで、聞けばなんとエミリアは
王位継承権を持つ皇女のひとりだったとか!
ええええ! そんな姫さまがひとりで街をふらつくもんなんすですかねw

あの徽章もその資格を示すものだそうで、こうなるとはらわた姉さんの雇い人てのも
ある程度想像がついてきます。
ただまぁ、序列的には低いのかな? すぐに女王になれるってわけでもなさそうで、
いまは後ろ盾となっている辺境拍や、この国随一の知識の魔女であるとか、
双子の召使(仕掛け人形?)らと暮らしている模様。

とりあえず仕事もない主人公のすばるは、この館の使用人として雇われることになるんですが、
無事に一日の仕事を終えたと思い、眠りについて目が覚めてみると、これが蘇っていた=殺されてた!
果たして誰に?どうして?! というミステリー仕掛けぽいエピソードになりそうです。

ここから感想
テンション高めでここまできたわけですが、導入とあってか、かなりペースを落とした印象。
あれ?そんなにおもしろくない?? なんて思っちゃいましたw

すばるのギャグってひとりツッコミが多いからか、どちらかというと寒いんですよね。
展開に興味があるときはさほど気にならないんですが、普通の会話が極上におもしろかった
このすばのカズマとどうしても比較してしまう自分もいます。
作者のセンスの差が出てしまうのか~。

ただまぁ、展開力みたいなのがあるとしたら、こちらの方がうまいですね。
物語的に全然違うから比べても意味はないのだけど、タイムリープという設定を
上手に生かしているのは3話まで見てわかっています。

今回もラストにちゃんと驚かせてくれた(実際は、あへ?て感じでしたけどw)
のはすばらしい。
こーいう瞬間が一度でもあるだけで、見てよかったと思えます。

というわけで、今回はすばるを邪魔に思い、亡き者にしてくれんと企む暗殺者が誰か
をあてることになるのか? 嫌われていた魔女の仕業か、スパイの疑いをかけていた伯爵か?
もしかして、はらわた女がもどってきた???(自分で徽章を奪おうとしてとか)
さてはて~。
{/netabare}

5話~ スバルという男にはじめて共感を覚える。こいつは最高のナイスガイかもしれん!
{netabare}
エミリアの住まうお屋敷で殺されて目覚めて2日目。
その事実に驚きエミリアの笑顔もなにもすべて消し飛んだ虚しさに体の震えが止まらないスバル。

死んでも前日の朝に戻るだけ。
でも、過去の記憶は失わない。

自身、もう何度目かの生き返りで、前日の朝に戻るルールを学んできた様子で、
できるだけ前回と同じ時間を過ごしてみようと挑戦してみたりします。
このあたりは、実際うまくいくかは別として、検証あるのみ! なんでもトライしないとですね。

村を訪問して子供たちと戯れたり、ドン引き目線だった双子のメイドとも髪を切ってもらう
約束を取り付けて仲良くなり、そしてエミリアとのデートの約束(村にお出かけ程度)
もして、これはこれで幸せな一日を終えたスバルだったが…。

深夜の訪問者を待ち受けて、誰が殺そうとしているのか見極めてやろうとするものの、
これが突然の悪寒やら吐き気やらの毒の症状で悶絶して屋敷中をはいつくばることになり、
あげく最後の最後に登場した暗殺者の影しか見られずにバッサリと…。

ここから感想です

スバルという男に今回はじめて共感を覚えました。
どうしてか? それは謎だけど、きっとスバルの鬼軽口に自分も感化か感染したのかもしれませんw

くっだらないジョークもどんなに寒いギャグだって時と場所と相手の気持ちのタイミングがかみ合えば、
それは最高のギャグになり、それは最高の笑顔を引き出すことになり、最高の思い出という名の絆を生みます。

これがわかっていないとスバルという男がただの薄ら寒いトンチンカンになってしまう。
で、スバルつまんね、で終わっているなら、このアニメの10%も楽しめていないことになるわけで、
そんなつまらんものに割く時間の方が無駄じゃねーとも思えるんです。

ただまぁ、スバルの場合は常に軽口を叩いてるんで、どんなに良い言葉をいっても
どこか受けうけりぽくて名セリフになりにくいでしょうね。
自分もそれはすごく思っていたし。

ですが、村から帰る途中にメイドのレムに投げかけた“鬼がかる”のフレーズからはじまる一連のシーンでの
最後の“その笑顔100万ボルト!”にはアホすぎてこれが最高にアホかっこよすぎて
スバルって男の不屈の精神を感じとった瞬間でした。

こいつ、本気でいいやつだわ!
これは信用しないと大人として、自分もダメな大人以上にダメな男になってしまうw

アニメでも小説でも映画出も、過去の自分の知識を引き合いにだして比較をしますが、
それも行き過ぎるとわかったふりになります。
それは作品それぞれの個性を尊重しているフリだけして、まったく個性を認めていないことでもあります。

知った気になっていないか。
何かと比べてわかった気になっていないか。
似通った作品と思い込むことで楽しむことの可能性を制限していないか。

およそ過去の経験に基づいた先入観てのは危機回避には有効ですが、こと楽しむなら話しは別。
頭真っ白にしてどんどん受け入れた方が享受しやすい。
子供たちの遊んでるときの無邪気な笑顔! あれですよね。

アニメであっても作品世界てのがあるならば、そこは異国の地と同じ。
見知らぬ土地を旅して祭りに出会って一緒に踊るときに、東京音頭と比較なぞしません。
周囲みわたして同じフリして懸命に動いていれば、心と体がシンクロしてくる。

もっと近づけ。
もっと知れば楽しくなる。
もっと内側にはいれば自分もその作品のひとりにすらなれる気がする。

作品を楽しむ上での自分なりのモットーですね。
まぁ、それをかたくなに拒む作品もあるし、ウエルカムされても丁重にお断りしたい
作品てのもあるんですがw

このReゼロのスバルという男について視聴者が知りえる情報はずいぶんたくさん出されています。
軽口多すぎ、態度が不遜、行動早すぎ(考え足りなさ杉)

でもね、いいやつなんですわ。これは確かなこと。
そして多くを願わない男でもある。
やたら恩を売りつけてくるのはどうかなと思うけど、それで願うのはモフモフさせろとか、
髪を切れとか、いたって当たり障りのない話で、これだと傲慢ともいえない。

この物語はいかにもなラノベ枠の型にはめていては楽しめないんでしょうね。
異世界とか転生とかエルフとか魔法とか、どれもこれも似たような設定に見えるかもしれないけど、
これは純粋にSF小説の類です。

タイムリープを繰り返しながらドン底の悲恋を味わう。そう何度でも。
古典の部類ですが名作「終わりなき戦い」などがそれで、死んでも生き返りながら愛する人との逢瀬
を遂げるけれど、それははじめのうちだけで、しだいに生まれ変わる時間のずれが大きくなって、
相手と子供と老人くらいの年齢差になり、そしていつしかお墓参りするしかなくなってしまう。
娘がいて孫がいて、ひ孫がいて、でも全部自分とは関係の血を受け継いでいる悲しさ。
残ったのはかすかに思い出せる遠い記憶だけ~。

もう、こんなの悲しすぎるでしょ。
ちっともイイハナシなんかじゃない!
でも、イイハナシなんだよなぁー!!
という同じ悲恋に満ちた匂いがするのは自分だけでしょうかね~。

良質なSFは文学をも超えるとかなんとかいう名言はアシモフだったかですが、
設定はSFでも中身がしっかり文学してれば文学なんですよね。
ただ、カテゴリー的にSFに入れたがる人が多いというだけ。

正直、4話のエンドで同じ流れを繰り返すだけになるのが怖かったんですが、
制作サイドのインタビューで4話から面白くなるんです!という言葉が嘘に思えてたんですが、
今回自分は気がつけてよかったなと。この作品の楽しみ方を学んだことをですね~。

ラノベとかネット小説とか、どこかそれでくくるのが惜しくなる作品。
未来を感じましたぜ~。

にしても毎回エンディングでの曲とのつなぎが最高ですね。
くぅーーーーってなる!
はじめて5点いれてしまったw

そして犯人探しですが。。。
基本、館の主でもある辺境伯が一番怪しいかなーどうだろうw
エミリアの王位継承にじゃまと判断したからって理由が一番わかりやすいかなー。
{/netabare}

6話~ まさかお前が! 真相解明も理由はまだ謎
{netabare}
辺境伯の館で迎えた三度目の同じ日の朝。つまり二度殺されたわけですね。
この逆境をなんとかしようと、スバルの犯人探しがはじまります。

その取った手法が、、、これがけっこう意外でしたw
え?て感じ。 最初は本気かと思いましたよ。
そして、姿を現す犯人! 
これはもうネタバレ一切禁止で見てもらうのがいいでしょう。

毎回、20分だらだら続けてからの最後の2分で驚かすなパターンが続いてますね。
最初はどうなんだろうって思ったもんですが、いまはその2分に賭けてるんなら
それを存分に楽しもうじゃないか! て気構えでみてますw

以下、感想で~
てっきり死んだ前日に戻るのかと思ってたけど、4日目の夜に殺されていることからも
完全に間違えてましたw
本当にゲーム感覚のセーブポイント、エピソードのはじまりにまで戻る感じなんですね。

犯人のスバルを排除したい考えがまだわからないけど、それも次週で判明するんでしょう。
赤鬼絡みの嫉妬? うーん、そんなもんでもないような~。

すでに無かったことになってるけど、あの交流シーンはじーんときたんだけどなぁ~。
それでもやり遂げるんだから、やはり王位継承に関係したスパイ疑惑てのがミソになるのか?
疑いが晴れれば関係改善にもなりそうですね。

てか、そろそろ携帯の充電が必要になるんじゃないかと思う…のは一番言ってはいけないことかw
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なかなか話が進まないけれど、面白いとは思う

異世界転生かつ死んだらセーブポイントみたいなところに戻ってくる作品。

異世界転生のわりには大した主人公がたいした特殊能力を持つわけではなく、死んだら巻き戻るので話がなかなか進まない。なんだか見ていてモヤモヤする。いろいろな人の助けを根回しして借りてっていうのを何度も繰り返す。
ただ、進むときは溜めてドカン。そのときは面白く感じる。モヤモヤがすっきりしていく感触。

イラッとくるロズワール、なんだかスバルと距離を感じるエミリア、最初は怖かったが、デレて可愛いレム、ずっと怖い姉のラム。書庫に引きこもっているが何故かスバルを助けるベアトリス。
などなど個性的なキャラクターが多いわけだが、
ベテルギウスのキャラクターに自分の意識をもっていかれた。独特すぎる。無駄にしぶとい。



OP
Redo 鈴木このみ
Paradisus-Paradoxum MYTH & ROID
ED
STYX HELIX MYTH & ROID。
Stay Alive エミリア(高橋李依)

主題歌最高でした。鈴木このみでテンション爆上げ。
MYTH & ROIDの楽曲も不思議と中毒性があった。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 始まりの終わりと終わりの始まり
コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年、菜月昴。目の前に広がるファンタジーな異世界に目を輝かせるスバルだったが、自分を召喚したであろう美少女の姿はどこにも見当たらない。やがて右も左もわからない状況にスバルは頭をかかえてしまう。さらに強制イベントと言わんばかりにチンピラに絡まれ、異世界に招かれた人間が超常の力を発揮するといったお約束の展開もなく、容赦なく叩きのめされるスバル。そんなスバルの前に一人の少女が現れる。

2. 再会の魔女
一度目は何者かに襲われ、二度目はエルザに腹を切り裂かれ、三度目はチンピラにナイフで背中を刺され、スバルは確かに命を失ったはずだった。しかし気が付くとスバルは初めて異世界へとやってきた場所に立っていた。あり得ないと思いつつも自らが置かれた状況から、死ぬ度に初期状態へと戻る死に戻りが起きていることを認識するスバル。サテラやフェルト、そしてロム爺に襲いかかるであろう死の運命を変えるため、四度目となる世界を走りだす。

3. ゼロから始まる異世界生活
エルザが盗品蔵に来る前にフェルトから徽章を買い取り、サテラに返そうとするスバル。しかし交渉の途中でサテラが現れ、さらにはエルザが襲いかかってくる。応戦するパックはエルザをあと一歩のところまで追い詰めるが、途中でマナが切れてしまい消えてしまう。パックを欠いたスバルたちではエルザを倒すどころか攻撃を防ぐことすらままならない。絶体絶命の状況に追い込まれてしまったスバルは、自らの体を張ってどうにかフェルトを逃がすことに成功する。

4. ロズワール邸の団欒
エルザとの戦いで深い傷を負ったスバルは、どうにか一命をとりとめ、ルグニカ王国のメイザース辺境伯であるロズワールの屋敷へとやってきていた。そこでスバルはルグニカ王国には現在、王が不在であること、そしてエミリアが次の王になる資格を持った王候補の一人であることを知る。ロズワールは次の王を選ぶ王選に参加するための資格である徽章を取り返し、身を挺してエミリアを救ったスバルに対して望むままの褒美を出そうと申し出る。

5. 約束した朝は遠く
ロズワールの屋敷に住み込みで働くことになったスバルは、レムやラムと共に日々仕事をこなし、ついにはエミリアとのデートの約束を取り付ける。しかし約束の日が訪れることはなく、スバルは屋敷にやってきた初日に戻ってきてしまう。命を奪われるようなことなど何も起きていないのにも関わらず、いつの間にか死に戻ってしまったことに混乱するスバルだったが、エミリアとのデートの約束を果たすため、前回をなぞるように再び行動を始める。

6. 鎖の音
ロズワールの屋敷での三度目の初日が始まる。一度目は寝ている間に衰弱して命を落とすという原因不明の死、そして二度目は何者かに襲われ命を奪われてしまった。二度目の死の間際に聞こえた鎖の音が脳裏をよぎり、恐怖に冷や汗をにじませるスバル。敵の正体はもちろんのこと目的さえわからない状況を打破するために、スバルは死が待ち受けている4日目の夜を前に屋敷を離れ、外から何が起きるのかを確かめようとする。

7. ナツキ・スバルのリスタート
スバルの前に現れたのは全くもって予想外の人物だった。襲撃者の正体を知り、困惑を隠せないスバル。これまでの出来事が脆くも崩れ去っていく喪失感の中でスバルは命を落とす。そしてロズワールの屋敷で迎える四度目の初日。スバルはベアトリスに5日目の朝まで自分を守って欲しいと頼む。しかし死が待ち受けているはずの4日目の夜は何事もなく過ぎ、5日目の朝がやってくる。拍子抜けするスバルだったが、事態は思わぬ方向に動き始めていた。

8. 泣いて泣き喚いて泣き止んだから
ロズワールの屋敷で迎える五度目の初日が始まった。絶対に救ってみせると心に決めたスバルはレムやラム、そしてロズワールたち屋敷関係者たちから信頼を得るためにとびきりの笑顔で立ち回る。大好きな人たちに好かれたい一心でがむしゃらに頑張るスバルだったが、心と体が徐々にちぐはぐになっていく。剥がれ落ちそうになる笑顔を必死に繕うスバルを見るに見かねたエミリアはスバルを床に座らせ、自らもその隣に正座する。

9. 勇気の意味
ばらばらだったピースがようやく一つに繋がり、スバルは死の呪いをかけた呪術師がふもとの村にいることを確信する。レムとラムと共に村へ買い出しに向かったスバルは、村人全員と接触し、あえて呪いにかけられることで呪いをかけた呪術師を見つけ出そうとする。屋敷に戻り、呪いにかかったのかどうかを確かめるためにベアトリスの元を訪れたスバルだったが、大きな勘違いをしていたことに気づき、レムを連れてふもとの村へと引き返す。

10. 鬼がかったやり方
ウルガルムの群れから身を挺して子供を救ったスバルだったが、その身に数えきれないほどの呪いをかけられてしまう。複雑に絡み合ってしまった呪いは、最早ベアトリスにも解呪することはできない。あと半日もすればスバルは衰弱し死に至る。残された方法は呪いをかけたウルガルムを全て倒すことだが到底が時間が足りない。八方塞がりの状況に諦めかけたスバルだったが、レムがたった一人で森へ向かったことを知り、後を追いかける。

11. レム
スバルの一撃を受け、意識を失ってしまったレムは夢を見ていた。かつてレムとラムを襲った目を背けたくなるような出来事。そして犯してしまった決して許されることのない罪。やがて意識を取り戻し、目を覚ますレムは今度はスバルに対して、またあのときと同じ罪を重ねてしまったと言う。このままではウルガルムの群れに追いつかれてしまう絶体絶命の状況の中、スバルはレムとラムを逃がすため囮となってウルガルムの群れを引き付ける。

12. 再来の王都
亡き王にかわりルグニカ王国を運営する賢人会の命により、ロズワールの屋敷に使者としてヴィルヘルムとフェリスがやってくる。急遽王都に行くことになったエミリアに対し、自分も一緒に連れていって欲しいと頼むスバル。遊びではないと反対するエミリアだったが、レムやロズワールの後押しもあり、スバルと共に王都へと向かう。ルグニカ王国の新たな国王となる資格を持った候補者たちが一堂に会し、ついに王選が幕を開ける。

13. 自称騎士ナツキ・スバル
エミリアを始め、プリシラ、クルシュ、アナスタシアと一堂に会する王選候補者たちの元に、ラインハルトに連れられフェルトがやってくる。竜歴石に刻まれた預言によれば、新たな国の導き手になり得る巫女の候補は5人。ラインハルトはフェルトこそが5人目の王選候補者であると言い、フェルトの参加をもって本当の意味で王選が開始されると告げるが、当のフェルトはそんなものに参加するつもりはないと王選を辞退しようとする。

14. 絶望という病
ただ守りたかった。その気持ちに嘘はないはずだった。いったいどこで間違ってしまったのだろう。何よりも大切にしたいと願った相手からの拒絶。取り返しのつかないことをしてしまったことを認められずにスバルは煩悶する。そんなときエミリアたちのいるロズワールの領地内で不穏な動きがあることを知らされたスバルは、自分であればきっと助けられるはずだと、レムやクルシュたちの反対を押し切ってエミリアの元に戻るのだが……。

15. 狂気の外側
ロズワールの屋敷にやってきたスバルの目の前に広がる信じられない光景。こんなことを望んでいたわけではないと嗚咽するスバル。絶望に打ちひしがれたスバルの視界は次第に白く染まり、やがて声が響く。もう遅すぎたんだよ……と。そこでスバルの意識は途切れ、気が付くとルグニカの果物屋の前に立っていた。レムの呼びかけに顔をあげたスバルは呆然とレムを見つめ、そのまま涙を流し、口を吊り上げ笑い始める。

16. 豚の欲望
再びルグニカの果物屋の前で目を覚ましたスバル。八方塞がりのような状況をどうにか打破しようとスバルはクルシュに助けを求めるが、にべもなく断られてしまう。プリシラやアナスタシアも同様の反応を示し、ただ助けて欲しいと求めるばかりのスバルの願いを聞き入れてくれる者は誰もおらず、ただ時間だけが過ぎていく。せめて事が起きる前にエミリアたちを連れ出すことができればと、スバルはレムと共に竜車でロズワールの屋敷へ向かう。

17. 醜態の果てに
オットーたちを雇い、竜車でリーファウス街道を走るスバルたちの前に白鯨が現れる。闇夜に紛れ、立ち込める霧の中を泳ぐ白鯨。爆風のような咆哮を轟かせながら襲い来る白鯨から逃げ切ることは難しいと判断したレムは、スバルの静止を振りほどき、白鯨を迎撃するために竜車を降りる。レムを助けなければとオット-に掴みかかり、今すぐ戻れと叫ぶスバルだったが、オット-が取り合うことはなく、背後の霧は遠ざかっていく。

18. ゼロから
レムを死なせ、エミリアの命を奪い、自らも犬死にのような最期を迎えたスバルは、ルグニカの果物屋の前で再び目を覚ます。何もできず、誰も救えず、思い知り、思い知らされ、もうできることは何もないと悟るスバル。全てに疲れてしまったスバルは、何かを決意したようにレムの手を強く握り、全速力で走り始める。されるがままに手を引かれ走るレムは、スバルを止めて何があったのか説明して欲しいと話すのだが……。

19. 白鯨攻略戦
レムによって絶望の淵から救い出されたスバルは、エミリアを救うためクルシュに同盟を持ちかける。同盟にあたってスバルがクルシュに対して提示した条件は白鯨が出現する時間と場所を教えること。白鯨を討伐するべく動いていたクルシュにとって、にわかには信じがたい情報だったが、スバルが嘘をついている様子はない。しかし同盟を結ぶという王選の未来を左右する決断をすべきかクルシュは頭を悩ませる。

20. ヴィルヘルム・ヴァン・アストレア
自らの持てる全てを注ぎ込み、自らができる限りを尽くしたスバル。その思いはクルシュの心を捉え、クルシュとの同盟を勝ち取ることに成功する。さらにアナスタシアの協力も得て、白鯨との戦いに臨むスバルたち。大気が震えるほどの咆哮を轟かせ、その巨躯を上空に現す白鯨。そんな白鯨を真っ直ぐ見据えるヴィルヘルムは、白鯨との間にある因縁を思い返し、白鯨と相対するこの日をただひたすらに夢に見ていたと剣を構える。

21. 絶望に抗う賭け
目の前で起きた出来事に言葉を失うスバルとレム。犠牲を払いながらも少しずつ追い詰めていたはずのように見えた白鯨の戦いは想像を超える事態へと発展する。もう打つ手なしと思わせるに十分なその光景に一人、また一人と手に持っていた武器を取り落とす討伐隊の面々。全てが絶望に包まれかけたそのとき、スバルの声が響く。このぐらいの絶望で俺が止まると思うなよと、スバルはパトラッシュを走らせ、白鯨に果敢に立ち向かう。

22. 怠惰一閃
白鯨との戦いが終わり、街道の封鎖を担当していた傭兵団の半分が討伐隊の元に戻ってくる。合流した傭兵団の先頭に立つユリウスに対して複雑な心境のスバル。しかし魔女教との戦いを前にこれほど頼りになる味方はいない。白鯨の討伐に感謝を述べるユリウスの真摯な姿を見て、スバルもまたこれまでの振る舞いを詫びる。そしてスバルたちはこちらの動きが割れる前に、魔女教が潜むメイザース領の森へと向かうのだが……。

23. 悪辣なる怠惰
エミリアたちやアーラム村の人々を避難させるべく、ロズワールの屋敷へと向かうスバルたち討伐隊。しかしふと気が付くとスバルを残して討伐隊の面々が消失してしまう。いったい何が起きたのか理解することのできないスバル。辺りを見回し、道端に不自然に咲く青い花を見つけたスバルは、その花に手を伸ばす。すると花の根本が抉れ、うねるように伸びた蔦がスバルの体に絡みつき、ギリギリと締め付け始める。

24. 自称騎士と最優の騎士
アーラム村の人々に危険が迫っていると伝え、安全な場所まで避難するように呼びかけるエミリアだったが、その訴えが聞き入れられることなく一夜が明けてしまう。村人たちに信じてもらえなかったことを思い悩むエミリアの元にクルシュの名代としてヴィルヘルムが訪ねてくる。ヴィルヘルムはエミリアに対して、辺境伯から王選における同盟を持ち掛けられていることを説明し、村人を避難の手筈が整っていることを伝える。

25. ただそれだけの物語
スバルが目となり、ユリウスが剣となり、お互いの持てる力を合わせることでペテルギウスの見えざる手に立ち向かうスバルとユリウス。しかし攻撃の手を緩めることなく、次々と見えざる手を繰り出すペテルギウス対し、二人は防戦一方となってしまう。しかし全身傷だらけになりながらも、徐々に攻撃への反応速度を上げていくユリウスは、スバルと連携し、あと一歩のところまでペテルギウスを追い詰めることに成功するのだが……。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

94.7 2 WHITE_FOXアニメランキング2位
STEINS;GATE 0 [シュタインズ・ゲート・ゼロ](TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1464)
7345人が棚に入れました
いくつもの世界線を巡り、様々な可能性を“なかったこと”にしながら、大切な人たちを守ろうと足掻き続けてきた岡部。その果てに辿り着いたのは“紅莉栖とまゆりのどちらを見殺しにするか”という、ふたつの選択肢だった。苦悩と煩悶の末、岡部は「β世界線」――紅莉栖が自分以外のラボメンと出会わないまま死ぬという運命を選択する。
そして、紅莉栖の死から4ヶ月が経った。再び大学に通い始めた岡部は、真面目に授業に出席し、テニスサークルの合コンに参加するなど、平凡な日常に埋没していく。それでも心の傷は癒しきれず、ラボへ顔を出す機会も減っていった。β世界線上の未来からやってきた鈴羽は、第三次世界大戦が勃発する運命を変えようと岡部を説得。しかし、彼は「世界線の改変は、人間が手を出していい領域ではない」と、運命への介入を否定する。岡部の中で、いつしか白衣をまとったマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」の顔は失われていった。
そんな折、岡部は秋葉原でヴィクトル・コンドリア大のレスキネン教授が主催する、人工知能に関するセミナーに出席する。ふとしたことから、レスキネン教授の助手である比屋定真帆と知り合い、壇上に上がった彼女のスピーチを聴く岡部。その内容は、「人の記憶をデータ化して保存する」という、かつて紅莉栖が提唱した理論と同様のものだった。真帆やレスキネンのチームはその理論をさらに推し進め、人の記憶と感情、そして心を持つ人工知能「アマデウス」を構築していた。

声優・キャラクター
宮野真守、花澤香菜、関智一、今井麻美、後藤沙緒里、小林ゆう、桃井はるこ、田村ゆかり、矢作紗友里、潘めぐみ、山本彩乃、本多真梨子、木野日菜、上田燿司、西村麻弥
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

愛と大義の狭間でゆらぐ世界線のレクイエム

☆作品概要
●原作:志倉千代丸/MAGES

●アニメーション制作
WHITE FOX
{netabare}
監督:川村賢一
【代表作品】
・監督
そにアニ
クオリディア・コード

シリーズ構成:花田十輝
【代表作品】
・構成
STEINS;GATE
中二病でも恋がしたい!シリーズ
ラブライブ!シリーズ
ラブライブ!サンシャイン!!シリーズ
ノーゲーム・ノーライフ
艦隊これくしょん(TV版劇場版)
響け! ユーフォニアムシリーズ
宇宙よりも遠い場所
他多数

キャラクターデザイン:稲吉智重
【代表作品】
・キャラクターデザイン
バトルスピリッツ ソードアイズ
バディ・コンプレックス

主要キャスト
岡部倫太郎:宮野真守
椎名まゆり:花澤香菜
牧瀬紅莉栖(アマデウス):今井麻美
橋田至(ダル):関智一
桐生萌郁:後藤沙緒里
比屋定真帆:矢作紗友里
阿万音鈴羽:田村ゆかり
椎名かがり:潘めぐみ
アレクシス・レスキネン:上田燿司
{/netabare}
☆エピローグ☆

「科学者なら可能性が0でない限り、諦めるという結論はない!」←ロリッ子に説教されちまった(涙)

ゲーム未プレー。
さて、本作の視聴にあたり、1期の視聴は必要条件、2015年に放送された改変23話(β)の視聴は必要十分条件となる。
つまり、無印だけでは取り付く島がなく改変23話は必ず視聴する必要がある。
本来、物語的には1期で完結されているが、{netabare}改変23話でSGに到達しないβ世界線バッドエンドのパターンに再構成直し{/netabare}新たな物語の起点としている。
ゆえに、本作から、視聴してもストーリーが理解出来ないのだ。
また、無印と0の順序を深く考えても仕方がない。
世界線変動に伴う悲劇の始まりは「電話レンジ(仮)」の完成からではあるが、その為に生じた悲劇を巡る物語は、時間循環(相対的時間順序)の設定であり、何が始まりか終わりかを論じてもあまり意味がないのだ。
更に、ゲームをプレーしていれば理解し易いとリアル友人達の助言もあった。
しかし、ゲームまでプレーする気はないので、アニメだけで本作のレビューを記述することとなる。
※長文ゆえたたみます。
{netabare}本作、EDに私が以前勤務していた職場がクレジットされている。
どこまで、関与しているか分からないが、この事実で科学考証はまあ保証出来るんだろう。
ただし、これの意味するところは、現実性や完全な理論整合を問うことではなく、本作の設定は「可能性」としては有り得るという仮説として、ある程度科学的整合が保証されているという意味だ。
また、SF設定の一般論だが、ファンタジーを【もっともらしく】演出するためには、学術上の仮説(理論)を並べ論理を構築する演出をするが、肝心な点の理論は無根拠か曖昧つまりファンタジーであるという演繹構造が特色だ。
簡潔に述べると、虚偽を真実のように見せかけるために実在する学術仮説を利用するという構図。
これは、簡単な心理トリックではある。
ナチスの宣伝相ゲッペルス博士が、所謂プロパガンダでこの手口用いて大衆を騙し、結果、全世界で2千万人の犠牲者を出したWW2の惨劇となったのだから侮れない。
つまり、1%の嘘をつくために99%の真実を混ぜると、大衆は100%の真実と受け取る心理トリックなのだが、これはSF構成の基礎でもあり、真実である実存理論を嘘の構築のためにどのように利用をしているかが、SF作品の良し悪しを決める。
本作の1期が多くの方々を唸らせたのは、嘘のつき方が過去の作品に比して段違いに巧みであったことに他ならない。

本作では、タイムトラベルの原理の解明もまた物語の醍醐味の一つである。
科学設定について、私は本業の理学者であるので、ここで学術理論に沿って記述をすると、本作に夢を抱いている視聴者の皆様を興覚めさせることとなるので、差し控えておくが、科学的考察の方向性は後述する。

本職の目から気になる点として、マクロ物理とミクロ物理を説明もなく混用するなど、科学的な粗があるのはどうしても否めないので、この点はあらかじめ述べておく。
だが、視点を変えると、本作のタイムトラベルの原理は自称未来人のジョン・タイターがもたらした原理であるカー・ブラックホールの応用だが、ジョン・タイターの未来世界では「M理論」が完成し「大統一理論」が完成していると仮定したうえで、「大統一理論」はメタファーであるとして本作を視聴することもまた吝かではないし、創作であるのだから寧ろこの方向で楽しむ方が面白いであろう。{/netabare}

前作、無印放送中、理系に携わる方多くの々が考察をし、玉石混交ながら多くのブログ記事があるので、考察はそれらを参考にするとよい。
ここでは、考察の指針として本作のSF設定の主たる意味の学術解説を補足と他の考察では触れられていない事象に留める。
先にも述べたように、本作も設定を理論物理学で説明すると本来、書籍1冊分は軽く必要とするほど濃い内容だが、字数の関係もあり一般向けに可能な限り平易に説明することを御了承願いたい。

【科学設定考察】
《世界線》
{netabare}本作の目玉だが、世界は自分が存在している世界だけではなく、同じ世界が宇宙のどこかに存在していると、なんとなく思われている方々が多いだろう。
本来、それで結構なのだが、これだけ手の込んだSF設定をした本作をそれだけで終わらせるのは勿体ない。ある程度理論で説明しよう。
また、本作の科学考察の多くは「タイムトラベル」に費やされており、「世界線」を解説した考察が少ないことも、記述することとした動機である。
本来、「世界線」や「タイムトラベル」を理論物理学で説明するには「量子力学」の他マクロ物理体系である「相対性理論」や「電磁気学」、素粒子の状態を考える「素粒子物理学」の知識を必要とする。(勿論、これらを理解するには力学、電磁気学含め古典物理学全般の知識があることが前提だ。)

1,量子力学概説
まず「量子論」とは「量子力学」を包括した量子の状態に関する全ての理論体系をいう。
ここでは「量子論」と「量子力学」を適宜に使い分ける
「量子力学」でいうところの「粒子」の正体は「電子」や「放射線」に代表される「素粒子」であるが、ここでは粒子そのものの性質を扱う「素粒子物理学」との混同を避ける意味でも「量子力学」に準則して「粒子」として表現する。
「量子」とは原子未満の微小物質でエネルギーを持つ物質(粒子)を整数倍して得られる概念単位と考えてよい。
イメージとしては缶ジュース1本が「粒子」であるとすると、缶ジュース1ダースが「量子」だ。

「世界線」の発想は「量子論」がなければ存在しなかった。
それは、「量子力学」で導かれる「粒子」の状態を観測する上で生じた学術論争のなかでの派生理論だからだ。(専門的には「観測問題」という。)

これらの単位粒子の運動を表したり、観測する学問が「量子力学」であり、「素粒子物理学」など、これら微小物質の状態を考える物理学の総称を「ミクロ物理学(体系)」という。
対し、現実生活で起きる諸現象(リンゴが木から落ちる重量運動、ブレーキを踏むと車が止まる摩擦運動、スマホで通話ができる電磁気学)で宇宙空間を除いて、凡そ特別に観測をしなくても普通に実感できる諸現象を考える物理学の総称を「マクロ物理学(体系)」という。
少し小難しく言えば、因果律に基づく現象を扱うのがマクロ物理で、必ずしも因果律の支配を受けない現象を扱うのがミクロ物理だ。

さて、前置きが長くなったが本項の主題に入ろう。
先に「量子力学」と「ミクロ物理」の立場を説明したが、力学から発展した物理とは現象がなければ結果が生じない因果律を前提に発達した学問領域である。
しかし、電子の怪しげな動きの発見から「いやいや、因果律ばかりでは説明できないぞ」という現象の発見が相次ぎ、量子の状態をモデル化して説明したハイゼンベルクの「不確定性原理」や、量子の状態を数学的に固定した、シュレディンガーの「波動関数」が発表され、当時の物理学界は騒然となった。

物理学においては演繹(論理立て)と帰納(再現性)が両立している決定論とならなければならない。
而るに、量子力学は帰納を完全には満たしていない物理学上の問題点を孕んでいた。
「粒子」を観測すると、見えるとき(粒子状態)と見えない(波状態)ときがあるという幽霊のような特殊な性癖があり、このような物質特性は因果律からは当然考えられない。
因果律において実体とは、連続して固定して存在するものであり、電磁波等の波も連続して固定して目視不可なのである。
分かり易く言い換えると、地球上の同一地点の同一日に視覚が正常な私と、もう一人がいるとして、私には月が見えるのに、もう一人には見えないという意味と同じであり普通では考えられない。
量子論的には、私にとって月は「粒子状態」であり、もう一人には「波動状態」となっていることになるが、ミクロの世界では往々にしてこのような常識では考えられないことが起こる。

この非常識に、因果律に逆らう物理など科学ではなく、オカルトだと言って怒り出したのが、アインシュタインだ。
アインシュタインによるハイゼンベルク虐めは苛烈を極め「量子論」は科学に非ずという一歩手前にまで険悪化した時期がある。
物理学の最高権威に打ちのめされたハイゼンベルクを終始助けたのは、ボーアという科学者だ。
ボーアも当時の量子論研究の第一人者であり、アインシュタイン、ハイゼンベルクと同じノーベル物理学賞受賞者である。
そして「不確定性原理」を巡るアインシュタインvsボーアの対決が1930年に行われ、アインシュタインが敗北したのである。
その後、アインシュタインが嘆いた「神はサイコロを振らない」はあまりに有名な言葉だろう。
これの意味するところとは「量子現象」とは詰まるところ確率的にしか予測し得ないことを示したものであり、これが現代の「量子論」の主流である「確率解釈(ここではボルンの規則とコペンハーゲン解釈を含める)」となる。
確率解釈を用いると、電子とは「粒」であり「波」であるという玉虫色の結論となる。
まず、ここまでは科学史として押さえておこう。

既に、拒絶反応が起きた方は、ここで閲覧をやめて頂きたい。
この後は専門用語が増加する。

2,波動関数
項目タイトルを見ただけで厭になると思う。
しかし「波動関数」無くして「多世界」の発想は生まれてこないので多少踏み込んで記す。

前項1の「量子論」を数学的に示すにはハイゼンベルクが提唱した「マトリックス力学」とシュレディンガーが提唱した「波動関数」がある。
(これらの総称が「量子力学」)
大きな違いは、ハイゼンベルクは「行列演算」で量子の状態を求めることに対し、シュレディンガーは物理学のベーシック「微分方程式」で量子の状態を求めることにある。
なお、どちらの式を用いても【確率解釈】では同じ結果が得られる。
ただし、波動関数では奇妙な結果が起こる。
本来なら、シュレディンガー方程式を用いて波動関数を導く計算過程を記述すると分かり易いのだが、恐ろしく字数を消費する(閲覧者の方々も数学は見たくもないだろう)ので結論を記す。
※下記方程式を解くと波動関数ψは虚数時間をとる複素共役となる。
参考:シュレディンガー方程式
 i h (∂Ψ/∂t) = -(h2 / 2 m) (∂2Ψ/∂x2) + V(x) Ψ
ただし、hはブランク定数

ここの考察点は三点に絞る。
①計算結果とはいえ、ノーベル物理学賞を受賞している波動関数では虚数時間が存在する。一体、物理における虚数時間とは何を意味するのか。
②通常、波動関数Ψの絶対値の二乗はボルンの規則に従い粒子の存在確率として教えられるが、これは認識論的解釈であって、例えばニュートン方程式のように認識解釈の余地がない実在論に立脚したマクロ物理系公式とは扱いが異なり、物理式としては明らかに異様である。
また、シュレディンガー本人はΨの絶対値の二乗は量子が変化する振幅(時間変動)であると述べていることからも「解釈」することこそが量子力学のアキレス腱であることの一つの示唆であると同時に、確率解釈の結果が絶対正しいとも言い切れないのである。
③電子の観測(二重スリット実験)を行うと、波を伴う広がり構成から観測した瞬間に波が消えた点構成に集約される摩訶不思議な現象を体験するが、これは波動関数の「収縮」と言われる現象である。
確率解釈では、量子力学は、観測結果を生成する確率を予言するだけであり、粒子は観測されるまで明確な特性をもたないという見解となる。
要するに、観測者が見たものが真実だという、にべもしゃしゃりもない回答となるが、波動関数は無限連続関数であり、存在確率に沿った観測を行って「収縮」などという馬鹿げたことは理論上起きるものではないが、現実の観測結果に対し確率解釈では認識の問題だと言っているわけだ。要するに問題の本質から逃げている。

以下は量子論を巡る蛇足だが、相対性理論上、光よりも速く伝達するものは存在しないことになっているが「波」が一瞬で消滅したことになる「収縮」が、物理上存在するとなれば、光速度不変原理に対するパラドックス(EPR相関)である。
しかし、確率解釈では「収縮」に明確な答えを出せていない。
ついでだから「量子テレポーテーション現象」にも触れるが、これは因果律に左右されない量子の特性(量子もつれ)を用いた一種の技術論であり、相対性理論と量子力学のパラッドクスを理論上解決したものではない。
マクロ物理とミクロ物理相互間に横たわる多くの謎を解くこの命題は「M理論」の証明を待つまで、かなりの時間を要するだろう。

①の示唆するところは時間には本来累進性はなく、現在、過去、未来はあくまで観測問題に過ぎないのではないかという推論が出来る。
ホーキングの無境界仮説を考えると、量子の状態を示すΨこそに、宇宙の真実が隠されているのではなかろうか。
さて、時間順序を考察するには大きく三つの方向性がある。
時間という概念から考えるか、特異点や量子重力論など力技を用いて因果律を歪ませるか、いっそ光速度不変原理を破ってしまうかだ。
「光速」とは物理学上の上限規定であり、あらゆる法則はこの上限を超えてはならないとされる。
しかし、理屈上ではあるが、光速を超えると過去への逆進が可能となる。
ただ、光速度不変原理は現状では理論物理学上難攻不落の普遍原理であり、タキオン的な素粒子を発見し、それを用いて光速を超える仮説は立てることは出来ても事実証明はほぼ不可能であることから、時間遡及は理学者の立場ではどうしてもファンタジーとなる。
まぁ、時間遡及を理論証明出来れば相対性理論は崩壊してしまうわけだし、追試でそれが証明されれば確実にノーベル賞だろう。
これからの科学を背負う若者はおおいにトライしてみて欲しい。
虚数時間から脱線したが、これは時間とは何かの哲学的問いにもなる。
つまり、帰納の行く先を見失った観測問題と等価な思考実験的の意味合いを持つ。
なお、本作では「カー・ブラックホール」の重力特異点を用い時間移動の原理としているが、Dメール、タイムリープと合わせて字数が許せば後述をしよう。
②、③は次項の重ね合わせのパラドックスで考察する。

なお、現在でも波動関数の真の意味はノーベル物理学賞受賞クラスの高名な科学者も実態を掴みきれておらず、人智の限界を超えた存在であるとも言える。
また、波動関数には知識そのものが記述されているが、全てが解読されているのではないとする仮説もあるので併記しておく。
まぁ、これを導き出したシュレディンガー自身も全てを説明出来ないのだから無理もあるまい。
シュレディンガー方程式はE=mc^2とならび数学的技法の芸術とも言われるが、理論物理学のトラップとして、理論を数学的に表現した結果、数学規則上のバグが生じることがある。
例えば、不定積分をすると定数項を生じるが、これが理論物理学ではバグになる。
ところが、このバグに意味がある場合もあるのだから物理とは実に奥が深いものである。
計算結果で生じる虚数時間についてシュレディンガー自身は説明できず、バグとして処理したが、後世の科学者によって虚数時間の仮説が立てられたのだからね。

3,猫を呼ぶ確率解釈のパラドックス
あまり「波動関数」をやると誰も読まなくなるような気がするので、有名な「シュレディンガーの猫」に話題を変えて考えて見よう。
上記、②、③を考察点としたのは、お猫様が主役の確率解釈の盲点をついた有名な思考実験だからである。
ここで、確率解釈の限界点が明確となり、かつ「世界線」の原理である「エヴェレット解釈」の仮説が生じた重要なイベントであるからだ。

まず、私は犬派ではなく猫派だ。香箱座りをしている猫を眺めているだけでも気持ちが和む。さらに、丸くなって寝ている猫を見ていると、その横で添い寝をしたくなるほどの猫好きだ。
しかし、この項目では猫を殺さなければならない…

ほとんどの方々は「シュレディンガーの猫」のことは名称だけでも聞いたことがあると思う。
これはあくまで、仮定の話しであって実際に実験したものではないことを予め断っておく。
専門的には「思考実験」という分野だ。

箱の中に1時間以内に50%の確率で放射線(α線)を出すラジウムと、α波線を検知したら青酸ガスを放出する装置を仕込み、その箱に猫を入れる。
1時間後の猫の生存確率は50%だが、箱の蓋を開けるまではその猫は「死んだ状態と生きている状態が重なりあい同時に存在している」状態であり、箱の蓋を開けて生死が初めて確定するという、量子力学独特の不思議な概念をいう。

猫を粒子に例えると、死んだ猫は波で、生きている猫は粒子となる。観測していない状況では量子は波、粒子両方の状態であり、観測して初めて波か粒子か分かるという確率解釈の考え方にシュレディンガーが提示した猛烈な皮肉である。
量子は観測するしないに関係なく、波か粒子かのいずれかどちらの姿で存在しており、観測した瞬間だけが真実とは言えない。
つまり、蓋を開けて観測しようがしまいが、猫は生きているか死んでいるかのどちらかであり、観測結果で確定するという考え方そのものが間違っているとの問題提議であった。
普通に考えて、死んだ猫と生きている猫の両方が存在しているなどの確率論は詭弁も甚だしく、確率解釈が如何に現実と乖離しているかを示す思考実験だ。

そして、この思考実験は後の「エヴェレット解釈」を生む原動力となる。
「エヴェレット解釈」を取れば死んだ猫と生きた猫が重なりあっているという詭弁な解釈をしなくても、世界線ごとに生きた死んだの決定論しか存在しない。

なお、ここでは分かり易く例示したが、この思考実験はマクロ現象でミクロ現象を説明するという致命的な欠陥がある。
それは理学の専門家の間で論じられていることであり、確率解釈の矛盾を把握する上では大きな問題ではない。

「シュレディンガーの猫」のように量子論特に観測問題は追究をすればするほど、科学から距離を置いた思索に導かれる魔力がある。
シュレディンガーはもとよりハイゼンベルクまでもが、晩年サンスクリット哲学から量子論の新たな境地を見出そうとしたのである。
仏教は宗教でもあると同時に代表的なサンスクリット哲学だ。
確かに「般若心経」だけでも、西洋人の思考では及ばない観測問題の核心をついている。
魅入られるのも無理がないだろう。

4,エヴェレット解釈における多世界観
やっと、辿り着いたか。
ここまで読んで、量子力学における「観測問題」とはどういうことなのかザックリと理解できたと思う。
復習してみよう。
①「量子力学」では粒子の存在は確率で予測され、観測で確定する。
②「波動関数の収縮」のように、実際に観測すると予測とはとは違った観測結果となる問題点「観測者効果」を孕んでいる。
③確率解釈による量子の世界観は観測でのみ確定するが、粒子の状態を示す波動関数には、ある時点での観測が結果であるという認識的な時間的制約は存在せず、無限に発散している連続関数である。
つまり、ある時点の観測結果はその時点で有効であるが、観測後に経過した後の状態では別の世界観を見ることになる。

もう、お気づきであろうか?

「エヴェレット解釈」とは、波動関数が連続する軸(確率軸やローレンツ軸)に観測者が共存する各状態、これを言い換えれば観測者はそれぞれの世界線に存在し、その世界線同士は干渉せず、ある世界線の観測者がたまたま観測結果を得た世界に属していて収縮したとしても、波動関数そのものは世界線を分岐して連続し収縮することはないと解釈したのが「エヴェレット解釈」であり、波動関数の収縮を避けるために編み出されたのが「多世界」の考え方である。
なお、確率軸をとれば本作の世界観となり、ローレンツ軸をとるとパラレルワールドになる。なお、ローレンツ軸に確率軸が存在することは肯定される。
言い換えれば、私達の世界もシュタインズゲートの世界もローレンツ軸上に存在する確率軸の一つに過ぎない。
また、世界線の分岐は認識の問題でもあり「倫太郎」のようにメタ能力(リーディング・シュタイナー)がない限り、世界線が分岐したとしても我々には認識出来ないのだ。
これを観測問題に置き換えれば「倫太郎」には粒子が観測できるゆえ収縮するが、、我々には見えない(波の状態)ので「収縮」は起きず変化は認識出来ないのだ。
なお、それぞれの軸の説明は、複素空間や非ユークリッド幾何を用いる必要がありオッタキーかつ難解なため、ここでは違いと特徴だけ記す。

「エヴェレット解釈」は波動関数Ψが収縮すると世界線が分岐し、Ψは別の世界線で無限連続関数性を保ち続けるというのが発想の根本である。
量子力学において「エヴェレット解釈」をとれば粒子を観測した後に世界線が分岐し、分岐前の世界線では観測者効果で波が消える「収縮」をしてしまうが、分岐した世界線ではそのまま波が存在するという、Ψと観測問題に起因する量子力学の矛盾が解決する、そういう考え方の一つである。
「エヴェレット解釈」を拡張すると「パラレルワールド(世界線移動)」にも適用出来るが、本作は一つの確率軸にある世界が分岐する設定であるから、パラレルワールドの説明は省略する。
イメージ的には同一確率軸の世界線分岐は横軸のみの世界観で、パラレルワールドは更に縦軸が組み込まれると考えればいいだろう。
まぁ本作は同一確率軸に存在する世界で「倫太郎」が運命に抗う姿がアジであり、パラレルワールドを設定すると設定が複雑になり、かつ、脚本の掘り下げ次第では物語全体を劣化させるリスクがある。
また、本作で「アトラクタフィールド」は既に前提であり、その収束の動機に関する科学的なモニュメントには触れられてはいないが、ここまできたので、量子力学の立場で説明すると、観測と収縮が世界線分岐の起点(イベント)となり、Ψの連続性が維持されることで収束することになる。
つまり、「エヴェレット解釈」では、観測した過去を抹消(過去改変)をした場合、波動関数の収縮はなかったのだから、その世界線における因果律に変化はないということである。
無印のα線では「まゆり」の死は因果律として確定している。
そして、「まゆり」の死を確定付けているのは人の認識だ。
これをΨで考えると、ある時間に粒子が波になる確率は決定事項であり、過去を変えるというイベントは連発関数のΨから見れば観測されたことにはならないので、因果律にも当然変化は起きない。
つまり、「倫太郎」が過去改変をしたところで、観測したことにならないのは「倫太郎」以外の者達も「まゆり」の死を観測することが確定している世界線だからだ。

本作では無印23話と改変23話を比較して何が分岐イベントであったのか理解できよう。
「倫太郎」がDメールを観測したか否かで収縮を表現している。
次にDメールの指示で「倫太郎」に「紅莉栖」が死んだ過去は変えるなと指示している。
無印最終回では「β世界線の倫太郎(時系列が進んでいるα世界線の倫太郎)」が見た血まみれの「紅莉栖」を「時系列が遅れているα世界線の倫太郎」に見せることで同じ記憶を追体験させる【認識的観測】をさせることで、過去改変を防止したという流れになっている。

「確定した過去を変えずに、結果を変えろ。」
これが、シュレディンガーの猫で説明した「観測問題」を用いたα世界線からSG世界線へと導いたトリックの種あかしであり、その為に無印ではさりげななく「量子論」を援用していたとも言える。

かつて空想的に用いられてきたパラレルワールド等の多世界観は「エヴェレット解釈」により科学的根拠を保有した概念として本作でもSF設定に用いられている。
ただし、「エヴェレット解釈」には夢があるが、あくまで仮説の一つであり、量子力学は現在もなお、ヒルベルト空間内でのイベントとしての「確率解釈」が主流である。
なお、本項では「エヴェレット解釈」誕生を観測問題の経緯を中心に記したが「余剰次元」の項で「超弦理論」における扱いにも触れる。

今回、なるべく専門用語を用いずに(それでもかなり多いが)「エヴェレット解釈」における世界線を説明したが前述の「観測者効果」は「量子デコヒーレンス」の一部であり、本来は「量子デコヒーレンス」の全体像から、これが生じる確率スペクトルにおいて「世界線」を考察するのが本筋であろう。
本作の「ダイバージェンス」の科学的な元ネタはこれだからね。
しかし、ここは量子力学の教科書執筆の場ではないためこれ以上の説明はしないが「多世界」とはどのような思考過程を経て編み出されたのかという説明目的は達したと思う。
また、量子論をあまり深追いすると、理学上のタブーである哲学領域に踏み込むためこの辺でお開きとする。{/netabare}

《次元の魔力》
{netabare}「次元」には人を魅了するその言葉自体に魔力があるようだ。
我々が一般に把握出来るのは「空間」つまり3次元だが、4次元以上になると感覚では判断出来ずそこにミステリアスな魅力を感じるのだろう。
ただ、我々が生きているこの世界は、ただの空間ではなくベクトル量を持つ空間である。
要するに時間概念だが、時間軸は空間把握と独立した観測感覚だから次元感覚が生じないだけだ。つまり4次元は特殊なことではなく、普通の世界の状態である。
これを理論化したのが「相対性理論」だ。
感覚的に悟れない5次元以上は、観念の世界(イメージトレーニング)と割り切って良いのだ。

1,「5次元」
5次元の世界とは、相対性理論に電荷の軸が加わる世界だ。
これを理論解説すると「ゲージ理論」なる難解な理屈を持ち出しての話になるので、触れないが、時間軸まで扱う一般相対性理論に電荷の軸がプラスされたと考えて良い。
少し専門的に言えば相対性理論と電磁気学を統一する「カルツァ・クライン理論」に基づく。
アインシュタインはブラックホールの存在を予言したが、重力だけは説明が付かないブラックホールの具体的な働きは電荷を加えた5次元軸を用いて初めて解明出来る。
また、この5次元の意味が分からなければ、本作にも登場する「超弦理論」はそもそも理解出来ない。
更に6次元以上(以下高次元)は量子論の世界であることから、前述した量子力学からも次元の意味をイメージしなければならない。
因みに「弦理論」の一つボソン理論は26次元をとる。

2,「超弦理論」をごく簡単に
「超弦理論」の「弦」とは素粒子の形を意味し、アーキテクチャーは1次元だ。
専門家の間では素粒子はひも状の形なのだろうという観念的な意味で「ひも」と言っている。(が本当にそうなのかは観測されるまでは分からない)
視点を変えれば、宇宙の最小単位は「ひも」で構成されいると仮定して、その振動を数式でモデル化したのが「弦理論」である。
一口に「弦理論」と言ってもこれには様々なパターンがあり、それぞれの理論には何らかの欠陥や足りないものがあった。
各種の「弦理論」を精査、精練させたのが「超弦理論」となる。
本作は原作原案が少々古いので「超弦理論」を設定に採用しているのだろうが、時代は既に「超弦理論」から更に進化した「M理論」となっていることを蛇足ながら申し上げる。

3,「次元」の物理学的意味
「超弦理論」で扱うひも状の素粒子はとても小さいものであり、さらにその自律運動(ひも振動)はCERN(本作のSERNの元ネタ)が保有する加速器でも現状では観測不可能だが、現在性能向上の工事をしているので、近い将来「ひも振動」が観測出来る可能性はある。
だが、現状では、演繹はしたが帰納するかしないか分からない「仮説」である。
理論物理学は論理立てをしないと始まらないことと、多くの科学者から理論上の支持を得ている「超弦理論」の演繹性には何らの問題はない。
問題は寧ろ「超弦理論」という言葉が一人歩きをして、科学を過信する科学の外で妄想が膨らんでいることにあるのだろう。
科学に携わる者こそが、科学の限界や分限を最も熟知しているのだからね。

余談だが、ニュートン力学や初期の電磁気学が全盛の時代、革新的な発達を遂げる科学の有り様を見て、世の中の全ての現象は科学で解明できると大真面目で考えていた馬鹿者がいた。マルクスやエンゲルスだ。
だから、連中は自分達の思想を「科学的社会主義(共産主義)」と自称している。
共産主義の顛末は、科学を万能と考え過信するような理性万能主義者が闊歩する社会はロクなことが起きない反面教師だが、人類はもっと謙虚になるべきであろう。

さて、本来、高次元を考えるには量子論の他「素粒子物理学」の先端理論をも理解しなければならない。
しかし、世界線の考察であれだけの字句を要したのだが、高次元の説明は世界線の比ではない。よって大幅に端折る。

結論から述べるが「超弦理論」とは10次元の理論である。
次に素粒子観測におけるミクロ物理の特殊な「場」を想定する。
イメージ的には原子はなぜ安定して存在しているのかが分かり易い。
原子核の周囲では、電子が運動している。
何もしなければ電子は原子核に対して安定している。
このような、電子と原子核で成立している重力や磁力よりもはるかに小さな「力」のことだ。
素粒子物理学ではこのような力場関係を「相互作用」というが、その相互作用を媒介する素粒子によって4つに分類される。
これを「ゲージ理論」で変換し「波動関数」で求めると量子化される。
ただし、この説明はかなり端折っており、実際はもっと複雑かつ難解プロセスを経るのだが「量子化された相互作用」が高次元のイメージである。

もともと、素粒子のアーキテクチャーは0次元(点)であり、そこから1次元の「ひも」へと広がっている。因みに「M理論」では2次元となる。
素粒子理論における次元とは、アーキテクチャーから各次元方向にどれだけ拡張されたかの軌跡を意味する。
拡張の臨界は「固定点(ディリクレ境界)もしくは自由点(ノイマン境界)間におけるエネルギー保存法則」を満たすか否かで決定づけられる。
この拡張軌跡をブレーンと呼び、ブレーンのカウント数が「次元」となる。
また、プレーンの固定点がディリクレ境界であることからDブレーンとも呼ばれる。
「超弦理論」ではアーキテクチャーから10のブレーンが存在すると考えればいい。

次に、認識論としての「次元」だが、4次元までは幾何学的に認識し(ただし4次元はリーマン幾何学という特殊な幾何学)、5次元は論理として認識する。それを超える高次元は量子化での認識となる。(余剰次元)
ただし、量子化された認識をデコボコに歪んだ曲面(超曲面や複素球面の多様体)のように幾何学的に表現することは可能だが、あくまで幾何的疑似表現であり本質的な意味は持たない。

4,「余剰次元」
これは、現在の先端分野(如実に理論先行)に属する内容で、素粒子物理学の専門家間でも様々異論があること、かつてのホーキング博士のように「超弦理論」そのものを否定している方々もいることから、記述しようかしまいか悩んだが、本作で「超弦理論」を用いた動機に「余剰次元」から「マイクロブラックホール」の存在を示唆していることがあること、そして「多世界」と「超弦理論」の関係も出てくるため、科学の可能性の一つとして項目を設けることとした。

では、頭の体操のようだが「余剰次元」を簡単に説明する。
これは、6次産業(1×2×3=6)の語呂合わせと似ている。
前述でブレーンを説明したが、素粒子物理学では「ブレーン宇宙」という概念がある。
4次元までは可認識空間であることを述べたが、その4次元に平面(2次元)を加えることを想像する。(4+2)
更に、4次元空間に加えた平面を巻きつけると、見かけ上は4次元でも、その中に別の2次元平面が隠されているようになる概念を「余剰次元」という。
これは「超弦理論」の6次元ブレーンの概念でもあるが、隠れて認識出来ない平面が量子化次元である。
「超弦理論」では現状7次元以上は数学的な余剰次元として考え、現在、様々な仮説の構築が行われている。
なお、6次元ブレーンで構成された空間(バルク)を幾何学的(カラビ・ヤウ空間等)に模した場合、その空間にエヴァレット解釈が予言した、多世界が存在するとの仮説がある。「超弦理論」が証明されれば、未来人ジョン・タイターの予言のとおり、宇宙は多世界構造である可能性を秘めているのだ。
相当、端折ってしまったが、これが物理における次元の考え方である。{/netabare}

《物理学的時間観念と物語設定トリックの考察》10/13追記
{netabare}1,序
科学設定考察の最後となるが、ここでは「未来ガジェット204号機」の原理を含め、本作の設定がSF設定としてなぜ抜きん出ているのか考察する。
さて、本レビューではミクロ物理である「量子論」と「超弦理論(素粒子物理学)」を用いて考察を進めてきた。
ここまで読んでくれた方々には、理論上の観念と現実の閾値を理解して頂けたと思う。
さて、マクロ物理の立場である「相対性理論」については現在もなお全ての謎が解けているわけではないことを、先に申し上げておく。
なお、本項での「相対性理論」とは特別に使い分けが必要とならない限り「一般相対性理論」を示す。

さて、重量が光を曲げる「重力レンズ効果」は近年発見(観測)が相次いだものであり、更に今年(2018)になってから、ブラックホール周辺では光の波長が長くなる「重力赤方偏移」を観測し、また一つ「相対性理論」の正しさが証明された。
(参考:天文学専門誌『アストロノミー・アンド・アストロフィジックス』7月29日付け)
「相対性理論」とは重力系の運動を記述した「万有引力の法則」は宇宙空間では必ずしも適用されないことを証明したと同時に、宇宙の状態を記述した理論である。
簡単に言えば、ニュートン力学では、物体が引き合う力で決まる重さが重力であるが、相対性理論では空間の歪みが重力を決定し、重力が大きいほど時間は遅れる。
ニュートン力学では、上記の「重力赤方偏移」は説明が出来ない現象であるのだ。
既に発表から100年を経た「相対性理論」でも未だに検証中であり「超弦理論」の研究が本格化したのが1980年代であることを考えると、検証にはなお相当の時間がかかる未完の理論である。

2,そもそも「時間」とは
ここで、相対性理論を展開する気はないが、以下に記述したことは相対性理論から導かれた時間の概念的である。

時間概念は本作シリーズを視聴する上でも重要な問いである。
一般の作品の時系列は主人公目線の絶対時間で進み、視聴者の俯瞰はそれと同時並行をする。
しかし、本作の時系列は「相対的時間順序」で構成されている。
「倫太郎」目線で物語を追うと、時系列錯覚を起こすので、視聴する上では注意を要する点でもある。
つまり、視聴者は「倫太郎」を観測する立場で物語が進行していることにあるが「倫太郎」自身にとって「絶対時間」なのである。
この現象を分かり易く説明しよう。
夜空の星を見てみよう。
キラキラと輝いている星々のなかには、既に現存していない星も含まれている。
星が光を放ち、その光が地球上の私達に届くまで、気が遠くなるような時間がかかっているからだ。
つまり、星を観測するということは過去を観測するのと同じことである。
しかし、観測者自身が過去に溯行しているわけではなく、星という被観測物が過去なのである。
このような、観測と被観測との間に生じるメタ関係が「相対的時間順序」であり、観測者の時間的立場が「絶対時間」である。
本作で考えると、無印α世界線の「倫太郎」が認識する事実が絶対時間であり各イベントで「まゆり」の死を観測する「倫太郎」と「まゆり」を視聴者がメタ観測する関係が「相対的時間順序」である。

3,考え抜かれた物理トリック
本作のタイムトラベル設定においてもっとも考え抜かれた点は、時間の溯行のみに留め未来への旅行を設定しなかった点である。
これをやると、本作の科学設定が複雑となり破綻を来すからであろう。
だが、我々本職の視聴した場合は、もっと別な視点で科学設定の巧みさに感嘆を抱く。

本作の科学設定に興味がある方は特に①のDメールやタイムリープ関する記述は目から鱗かもしれないので二重に折り畳む。ただし閲覧の際には量子力学の知識が必要である。
{netabare}①Dメール、タイムリープ設定は物理的に過去を旅するものではなく、未来からの指示、意識のみ過去へ送り込むという方式でタイムパラッドクスに纏わる諸問題を回避している。
更に「親殺しのパラッドクス」で比喩される因果律のパラッドクスに関する部分は「収束」という物理概念で結実させ、物理学的範囲を逸脱しないように構成している。
ただし、量子コンピュータ概念の一つである「クォンタム」を利用した電話レンジ(仮)の設定では「倫太郎」の意識のみがタイムリープをし、物理的な過去改変で「まゆり」の救出を試みるも成就しない「タイムパラッドクス」が【物理学的整合】となり「クォンタム」の現実性まで肯定しているわけではない(可能性までは否定していない)ので断っておく。

Dメールもデータであり、過去に向けることが可能なら、意識もメールも「クォンタムアクセス」の可能性として整理が出来るだろう。
なお、量子力学の項で「観測問題」を説明したが「認識を意識が阻害する」事実を形而上であるとして、物理学では無視や切り捨てで対応していることに対し「意識」そのものを問うているのがこの分野だ。
(嘘か誠かは知らないが「クォンタムアクセス」を深掘りすると不吉なことが起きると言われる。「ウィキリークス」絡みの案件だからかなw、因みにSAO3期も「クォンタム」を用いているフシがあるが結論は最後まで視聴してから。)
本作0では「紅莉栖」の記憶をビットデータ化したAI「アマデウス」が登場する。
「量子脳論」の研究分野は将来、AIにも応用されていくのだろうが、物理学とのブリッジすら現段階では混沌としており、まぁ限りなく科学の可能性があるプロト科学の分野だね。

さて、「クォンタム」聞き慣れない言葉だと思うが、意識のテレポーテーションは宇宙の状態記述理論の一つである「ホログラフィック原理」を用いた「量子脳論」の分野で研究されており、また、この分野では人間の意識を量子化することでビットデータとして取り出す可能性を模索している。
そんなことが本当に可能かどうかは、私はこれを扱う「脳科学」には門外漢であり、申し訳ないが現段階では理論上の批評は出来ない。
とりあえず、理論物理学の立場から原理の概略だけ触れよう。
次のカーブラックホールでも触れるが、ブラックホールには「シュヴァルツシルト面」という理論上の不可侵領域が存在する。(「事象の地平面」とも表記される。)
「相対性理論」で最も早いのは「光」であるが、「相対性理論」では重力が増大するにつれ、光も曲がり、曲がるということは光が描く軌跡の距離が伸び、ブラックホールの外側から観測すると、光の速度が遅くなっているように見え、いつまでも光が通過しないからそこだけ暗く見えることからブラックホールの名称が付いた。
何も障害がなければ光がブラックホールを通過するする時間は、ブラックホールの直径で決まるが、上述のとおり、ブラックホールでは光が曲がり、通過は重力に比例して遅くなる性質があり、光の速度が下がる(光が曲がる)境界が「シュヴァルツシルト面」である。
「ホログラフィック原理」では「シュヴァルツシルト面」はブラックホールのみではなく宇宙そのものが「シュヴァルツシルト面」に投影された情報構造体であると仮説している。
つまり、全宇宙の情報は宇宙の終点にある「シュヴァルツシルト面」に集約されるということだ。これを仮に「宇宙シュヴァルツシルト面」としておく。
一見信じ難たいオカルトめいた内容だが、理論構造としては後に説明する『時間順序保護仮説』の反転理論であり、量子力学を確率解釈から決定論へと転換する理論でもある。
更に拡大解釈をすれば、魂(思念、意識)の行き着く先は「宇宙シュヴァルツシルト面」ということになる(小声)
また「シュヴァルツシルト面」は、相対性理論で導かれた「時間的閉曲線:CTC」でありその性質上、時間的カオスを生じ時間順序の概念が崩壊し、「余剰次元」が存在するならば、世界線を跨がるリバースも可能となる。(詳細は②で解説)

「量子脳論」では「宇宙シュヴァルツシルト面」から「脳」への情報伝達を「クォンタムアクセス」(概念的にはユングの「集合的無意識」に近い)、「脳」から「宇宙シュヴァルツシルト面」の情報伝達を「クォンタムリバースアクセス」(魂、思念、意識)となり、理論上当然それまでの記憶を保持し続けることから、本作で言うところの「リーディングシュタイナー」の仮説的根拠にもなろう。

電話レンジ(仮)の動作原理であるマイクロブラックホール(に作用する過程の仮説を含め)は他所でも述べられているが、その結果の現象である「クォンタムアクセス」に言及したものは私が知る限りないと思う。
更にもっと言及しよう。
本作では「倫太郎」
よって私的結論として
※【神をも冒涜する12番目の理論の本質は《クォンタムリバースアクセス》である】
と、位置付けよう。{/netabare}

②因果律の保護は、現在多くの理学者が支持するCTC(時間軸は直線ではなくリング)よる「ワームホール」などにおける『検閲官説』(一般相対性理論)を踏まえて4次元ブラックホールの科学的常識を越えない設定とし、本作の設定そのものに信憑性をもたせることに寄与している。
ただし『検閲官説』については、本作の原作設定以後の2016年に4次元を超えるブラックホールでは『検閲官説』は成立しない可能性がある発見がなされていることを付記しておく。

タイムパラッドクスに関して二説だけ紹介しよう。

一つ目はホーキングが提唱した『時間順序保護仮説』だが、本説を用いると本作そのものが成立しなくなる。
説明しよう。『時間順序保護仮説』とはCTCが存在したとしても、CTC存在の前提が「相対性理論」であり、因果律を破るということは、因果律において論じられる「特異点」を破ることを意味し、結果、ブラックホールが蒸発し特異点が剥き出しとなる現象(裸の特異点)をも4次元空間で説明しなければならないが「相対性理論」を破る理論構築は現状では99.999999…%無理だろう。
寧ろ、理論物理学の研究方向を考えると「相対性理論」を「量子論」に適用出来るブリッジ理論の方が手堅いだろう。
ホーキングは波動関数により「純粋状態」でCTCの存在条件を求め、CTCが存在する条件下ではエネルギーが無限発散する。つまり量子力学的には成り立たなくなることを証明した。
この意味は「相対性理論」がCTCを認めても「量子力学」がそれを否定するということであり、CTC上でも因果律の崩壊は起きないということは、つまりタイムトラベルそのものが出来ないとした取り付く島もない理論であるがゆえに「ホログラフィック原理」の存在を仮定する本作では対立する仮説であるゆえに採用出来ないのだ。

二つ目は本作のタイムパラッドクス回避に採用されている「セス・ロイド仮説」である。
どういうことかというと、「量子力学」の項で波動関数は全てが解明されているものではないと述べたが「量子力学的」に無視されている収縮確率をCTCの存在確率で考えると時間対称性を破る発生確率は限りなく0であるという「実験解」が得られた。
つまり、起因を変えても結果が変化する確率は限りなく0であるというものである。

他にもタイムパラッドクス回避の仮説はあるが、この二点を理解すれば十分である。

③本作のタイムトラベルはジョン・タイターが示したと言われるカーブラックホールの構造を理論的な根拠としている。
カーブラックホールとは4次元(定常次元D=4)に存在するブラックホールの一般式カー解によるベーシックなブラックホールであり、質量と角運動量を持つブラックホールで、これは宇宙項は0、パラメーターは2のブラックホールだ。
これが、なぜ、タイムトラベルに結びつくかというと、このブラックホールの特異点が点ではなく環状で、角運動(回転)すると球になる特徴がある。
ここを旋回することで時間の変位が調整されるという仮説。
ブラックホールには内と外に二重の地平面があり、ブラックホールに入り特異点に近づくにつれ時間軸と空間三軸が捻れ、球状特異点で時間軸と空間軸は正常化さる。
カーブラックホールでの時空転換は性質上確かこんな理屈だったと思うが、この状態をブラックホール内部の状態を記述する「クルスカル座標」という面倒臭い計算で表現すると、確かに時間と空間が入れ替わるが、あくまで数学上でのことだ。
更に「相対性理論」の説明で便利な「ペンローズ図」で「閉じた時間の環:CTL」も交えて時間変異の因果構造を説明すればより親切なのだが、レビューCGIは画像添付に対応しておらず、結論は変わらないので軽く触れるだけで失礼する。
更にジョン・タイターは裸の特異点をタイムマシーンの安定動作の根拠としているが、裸の特異点をD=4で認めることは「相対性理論」を否定することでもあるから、カー解を使えない高次元D>(>にアンダバー一本の科学記号)5のブラックホールを考える必要がある。
《次元の魔力》でも説明したとおり、高次元になれば「余剰次元」にも特異点の存在を仮定できるが、ブラックホールの状態は閉じない軌道に沿り時間積分でホライズン閉曲面で空間平均で置き換えるような様々なテクニックがあるが、定式化されていない難点があり、理論解が複数生じるので、一般向けには説明にならない。
どちらにせよ「余剰次元」が検証できていない限りは、裸の特異点はD>5空間に存在するであろうとの認識程度で良いだろう。

仮にタイムトラベルが物理学的に成立しても生理学的に考えれば、ブラックホールの大重力による吸い込み加速に、まず人体が耐えられるわけがない。
例えば、ジェット戦闘機の急旋回は約8G程度だが、耐Gスーツを着用していないと気絶する。重力加速度がどういう影響を人体に与えるかイメージできるだろう。
条件は違うが、重力による負荷現象は無印5話で「紅莉栖」がスポンジを使って説明し、更に重力により物質が崩壊した状態を、ゲル状態(まゆりのゲル化)として視覚化し相対性理論で記述されようなブラックホールにおける大きな重力場ではタイムトラベルが実現出来ないことを暗示しており、設定に一定の科学的合理性を付与している。

④その代わり、SERNによって成功したプランク長(量子単位)クラスのマイクロブラックホールの存在を示唆している。
一度、現実の話に戻るが、この元ネタは現実に存在する「CERN」(Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaire)の「大型ハドロン衝突型加速器」で陽子の束を衝突させることで人工的なブラックホールを生成するとした実験だ。
何やらとんでもないことが起きそうな響きだが、この実験の目的には他世界の存在確認が含まれていることはご存知であろうか。
正確には《次元の魔力》で説明した「余剰次元」の発見実験であり、余剰次元の存在は多世界存在の可能性をも意味する。
字数の関係もあり理論的な説明は省略するが、本作の世界線分岐は物理的にはマイクロブラックホールの生成ないし内部活動によって引き起こされたDメールなどによるイベントによって引き起こされる設定だ。
ゆえに、マイクロブラックホールの設定はタイムリープのみならず、世界線分岐にも及ぶ多重な伏線の意味を持たしている、実に手が込んだ設定であることが理解出来ると思う。

ブラックホールは「相対性理論」が記述する大きな重力場と「超弦理論」が予測する小さな重力場があり、これは「重力」という視点からみれば等価である。
この双方からの重力アプローチを一つにまとめようとしている理論が「量子重力論」である。
「量子重力論」は「大統一理論」に最も近い位置にあり、もし完成すれば「相対性理論」と「量子論」の垣根の一部が崩れる物理学上の一大革命となる。
本作では「量子重力論」を表には出してはいないが、高分子構造の人体や高分子素材が使われるタイムマシーンを、ミクロ物理で記述するマイクロブラックホールを用いて過去に転送する設定は、何度も説明しているとおりマクロ物理と反する現象であり、現時点では論理的に破綻となる。
しかし、本作では「重力」、厳密に言えば「特異点」を触媒としていることに注視したい。
「相対性理論」でも「超弦理論」でも記述される「特異点」を設定の肝に据えれば、上述した「量子重力論」(未完ではあるが)での理論武装が可能となる。
この点が他のSF作品とは違う抜け目のなさであり、本職の理学者をして唸らせた本作SF設定の完成度の高さでもある。
尤も、本作シリーズは本職の理論物理学関係者の監修を受けているので無理もないことだ。

⑤ただし、転送するにおいての物理的かつ生理学的な人体や転送物体(タイムマシーン)への影響に対する説明だが、本作では一部のリスクは語られたが、その他のリスク説明がされてはいない。
逆に「紅莉栖」によるゲル化以上の説明をすると「ボロ」が出るから避けたと思うが、他にリスクがないとも言いきれないがゆえに、曖昧にしている点が個人的には不満である。
例えば、①で説明した「クォンタムリバースアクセス」を実行すれば、本作で描写された「倫太郎」のメンタル崩壊の比にはならないほど、精神に何らかの異常をきたす。
最近、キューバの米国大使館でおきた「音響」を用いた人体攻撃(高周波域に超音波織り交ぜたマイクロ波聴覚効果といわれる)でも大きな障害が出ている。
それよりも遥かに大掛かりな「クォンタムリバースアクセス」が無害で済むまいとする想像は十分に可能だ。{/netabare}

以上で本レビューの科学設定考察を最後とする。
本作では多くの科学的事象が設定されているが、先にも述べているように、それらを逐一考察すると文字数がいくらあっても足りないので、他の考察サイトであまり触れられていな事象、科学考察の方向性や、考察に必要な物理の考え方に留めることとする。
理論物理学とは極端な話、妄想こそが発見に繋がる源泉であり、理学者から見た「鳳凰院凶真」はけっして自称するほどマッドサイエンティストではないのだ。
多分、量子論や素粒子論(あくまで触りだが)はここで初めて御覧になられた方も多いと思うが、理論物理学とは何かを感じ取ってもらえるだけでも嬉しいし、光栄である。

【余談】{netabare}
本レビュー執筆中に原作者の一人志倉氏とCERNの科学者3名を招きパネルディスカッションが京都で行われた。可能であれば是非参加をしてみたかったものであるが、このパネリストに志倉氏が招待されたということは、本作の科学設定は本職が認めるレベルにあるという裏付けでもある。
『テーブル・アンステーブル京都-サイエンス・アウトリーチ』(10/11)
コメンテーター
藤井啓祐氏(京都大学 准教授 量子コンピューター)井元信之氏(大阪大学 名誉教授 量子情報論)落合陽一氏(筑波大学 学長補佐・准教授 総合司会)他
追伸
レビュー第3稿を推敲している最中ホーキング博士の遺稿
"Black Hole Entropy and Soft Hair"(プレプリント・サーバー 英文)
公開の連絡がきた。
ブラックホールと情報についての論文だが、考察で述べた「宇宙シュヴァルツシルト面」のアプローチらしく、これから読もうと思う。
読後、内容によっては考察に反映することもあるかもしれない。{/netabare}

なお、本レビューで触れていない科学考察は、前期無印から数多くの考察ブログやサイトがあるので、そちらを参考にして頂きたい。

①長文であるゆえ、後日の誤字脱字校正を留保。
②この後本作の総評をするに当たり、文字数が不足する場合【科学設定考察】の全部または一部を無印か23話β境界面上のミッシングリンクのレビューへ移行する。
③今回の追記の1週間後を目途に作品総評を行う予定。

2023/7/8一部加筆

投稿 : 2024/06/01
♥ : 57
ネタバレ

ミュンヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

神に抗うラボメン達の執念のエピグラフ

終盤に怒涛の伏線回収をすることでおなじみあにこれでもアニメ評価総合1位と平成に生まれた最高のアニメシュタインズ・ゲートの続編です。

第1期の第23話の再放送(通称第23話β版)にてエンディングにたどり着けなかった岡部倫太郎の話。正当な第23話(通称第23話SG版)にて未来からムービーメールをしてくる2025年の岡部倫太郎の話です。

今作は第1期のような伏線回収していくみたいな話の構成が凄い!っていう感じではないです。どちらかというとキャラクターの魅力を最大限に引き出してる感じです。第1期が孤独の観測者ならこのゼロは皆で協力していくっていう岡部倫太郎以外のキャラクターの存在感というのがかなりあった作品です。第1期が好きだった人はゼロも楽しめるのではないかと思いますね。

シュタインズ・ゲートはタイムマシン・タイムリープマシン・Dメールなどといった時間を跳躍できるアイテムが登場しましたが今作出てくるのはアマデウスというAIです。それも人間に限りなく近いAIです。例えば人間は1週間前着た服装を正確に覚えてるかと言われたら忘れている事もありますよね?このアマデウスもそんな人間っぽさを残してるのが特徴です。アマデウスは人間の記憶をデジタルデータに変換する。つまり、生身の人間のAIを作る事が出来るわけです。そこで今回はシュタインズ・ゲートのヒロイン牧瀬紅莉栖がAIとして登場してきますがこのアマデウスの使われ方や危険性の描き方が流石科学アドベンチャー!という感じでなるほどなぁという感じです。

先程第1期は岡部倫太郎のもつリーディングシュタイナーの力もあってか岡部倫太郎が独りで奮闘するという印象の作品と言いましたがこのシュタインズ・ゲートゼロは話の終盤まで岡部倫太郎はそんなに活躍しない。どちらかというと他のラボメンの活躍が目立つシーンが多いですね。終盤で岡部倫太郎と共に見ているこっちも気付くのですが戦ってるのは岡部倫太郎1人ではない、ラボメン全員が協力してる事に気付くわけです。個人的な話になるのですが自分はこのアニメにおいてに嫌いなキャラクターというのがいないです。最初は個性が強すぎる人達の集まりなので好みはあったと思いますが第1期を見てそしてこのゼロを見ると誰も責めれない自分というのがいたんですよね。世界線を変えることを恐れる岡部倫太郎の気持ちも当然理解できるし未来を変えなきゃダメだという阿万音鈴羽の気持ちも分かる。鳳凰院凶真を待ってるダルやまゆりを中心とした他のラボメン、紅莉栖との差に劣等感を抱きつつもそれでも頑張ろうと進む比屋定真帆の気持ちも分かる。誰の立場になっても責めれないという点で自分はラボメンの皆が好きなのだと改めて思いました。

終盤は怒涛の展開でこの畳み掛けてくる感じがシュタインズ・ゲートっぽいなぁとしみじみ感じつつこの最高に愛してるキャラクターともうすぐ会えなくなるのかと思う寂しさがありました。それだけ自分にとってこのアニメが特別だったのだなと改めて思いました。
(自分の最初に見た深夜アニメがシュタインズ・ゲートなんです)

中盤少し中だるみがありましたが終盤の目まぐるしい展開がそれをカバー出来てたと思います。ゼロは序盤から勢いがあったのも良かったですね。

曲の使い方もよかったですね。シュタゲの曲はどれも意味があるのでその歌詞に合った曲が流れるのでテンション上がりましたね。過去の曲・新しい曲共に素晴らしかったです。

自分は原作のゲームの方をやってるのでアニメがゼロはじめての人と感想も違うと思いますがアニメ版の方がゼロは好きでした。


シュタインズ・ゲートをもう一度アニメで見れるというだけで自分は正直幸せでした。悲しいけど話だけど心が温まるラボメンの優しさがほんと愛せる。やっぱりこのアニメは自分にとって特別な存在なのだと改めて実感しました。放送前はゼロのアニメ化成功するだろうかという不安もありましたがほんとに愛を感じる作品でした。ありがとうございました。 点数97

以下ネタバレを含む見てる時の自分の気持ちです。大変見苦しいと思いますのでご注意を

{netabare}シュタゲゼロ…アニメ大丈夫かな〜ルート分岐どうするんだろう。真帆のこの大人です!のシーン可愛いなぁ。萌香はやっぱトラウマだよね…アマデウスきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!レスキネン教授好き。とってもいい敵役だし正体現すまでのおもしろキャラの時最高でした。リンターロ大好き。アマデウス紅莉栖!やっぱりオカリンは紅莉栖に向き合わないといけないのね…切ないわ…かがり!かがりはどうするか楽しみやな〜この紅莉栖と似てるとかどう見せてくるのか楽しみやな〜(そこはアニメで描かれなかった模様。知りたい人はゲーム版シュタインズ・ゲートゼロやりましょう!)オカリン…アマデウス紅莉栖にどっぷりやな…真帆ちゃんしっかり者ちゃんと言わないとね…!?!?リーディングシュタイナーか!?お!このシーン来たか!早いな!……夢オチかーーーーい!?(自衛隊に守られながら逃げるシーンはゲームでは実際の出来事として描かれます。そしてゲームでは最初の世界線の変動のシーンです。)ここアニメでやらんのか?マジ?まぁ…なくてもいいのか?(なくても良かった)巫女のまゆしぃと鈴羽とかがり可愛い。ダルと鈴羽のやり取りほっこりするなぁ…まゆしぃのかいちゅ~止まっちゃった~…は!?!?!?まゆり死ぬの!?やめろよぉぉぉぉぉ…ライダースーツ誰だ?かがりではないから…レイエスなのかな?ブラウンキターーー…ていうか強すぎやろwまゆり死ななくてよかった(原作ではまゆしぃのかいちゅ~の呪いの呪文は出てこなかった。めちゃくちゃ焦った。)リーディングシュタイナーきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁどこに分岐する?紅莉栖きたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…あぁ…やっぱ紅莉栖なんだよなぁ…ダル…オカリンの気持ちも…いや、ダルからすればそうだよな…辛い…GPSかwクリスティーナらしいね。このツンデレ少女やはり可愛い。まゆりの墓…しんどい…あぁ…しんどい 紅莉栖ほんま好きや…流石正妻やで…ハイルナ…なんだこれ。私の事忘れなさいと言いつつキスするのか…ツンデレか!でも切ないね…ライアいいなぁ…あぁぁぁぁぁぁそこかァァァァァァァァァァァそこに繋がるかァァァァァやっぱシュタゲすげぇよ!!!天才かよ!…鈴羽…そうだよなやっぱり18の少女が抱える使命にしては重いよな…綯様!はい!綯様!アニメでやってくれるのね…w嬉しいけどねw ノートパソコン来ましたか…オカリンやっぱそうなるよね…そりゃそうだ。アジトの脱出どうするん?あぁそうやるのね、ていうかダル身のこなしよすぎやろwシュタゲの戦闘シーンは生々しくて怖い。かがりルートもやるのか…この歌ほんと好き。魔笛…あっ…おぉ!β世界線だとそこってかがりなんやなぁ…まゆりママ…甘えるかがり可愛すぎやろ どうみてもフラグやん…萌香wシュタゲゼロでは珍しいギャグシーンである。魔笛のシーン結構緊張するね。かがりは洗脳されてる!ナンダッテー誰がこんな事をやったんだねリンターロライダースーツかがりどうするか…あっそのまま脱ぐのね(ゲーム版はだいぶ違う、この時点でゲームとアニメはかなり別物ぐらいな感じ)お!鈴羽回か。ダルに洗脳は流石に草ギャグ回だった。無限遠点のアルタイル!もうこんなとこまで来たか…ゲルバナ…やっぱこのシーン辛いわ。みんなの気持ちが分かる…オカリンを責める事も出来ないしダルの気持ちは分かるし…まゆりも何だかんだ大人だよね。過去に戻る…来てしまったか…これでタイムリープきたね。何度やってもだめ…なるほど収束する事案か。お?……リナシメントきたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。来ないと思ってたよ…よかった…これやんないとアニメ化の意味ないんすよ…もう安心やね。君に萌え萌えバッキュンキュンwww暗号それでいいのかwタイムリープ失敗ね、それなら納得(原作の未来に飛ばされるこのシーンは謎が多かったから助かる)妖刀五月雨!?!?最高かよ!…でもそうなんだよな…これでやっと決意したね。お!ここのタイムリープするくだりやるのね。スカイクラッドを流すのか。でも確かに歌詞の意味がめっちゃ合うわ。よき。まぁそりゃダメだよな…アマデウスの消去!真帆ルートもやってくれるのか…アマデウスでもやっぱりオカリンには無理か…でも正直ここは感情移入しきれないかな…ここで挿入歌のアマデウスは最高やわ…タイムマシンが過去に飛んでる!…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁここもやってくれるのか…ドラマCDの無限遠点のアークライトだよね…最高かよ…ほんとこのメールの撮るシーンのくだり好き。紀元前まで飛んじゃったのね。オカリンかっけぇ… シュタゲゼロ最高やったわ!{/netabare}

第1クール終了時の評価

全23話の為暫定的に半分の11話までの評価になります。

シュタゲはネタバレしないと何も伝わらないので今回はネタバレを含んでいるのでまだ見てない方は見ない方がいいかもしれません



















あにこれでも評価1位のシュタインズ・ゲートの正当続編です。前作23話にて牧瀬紅莉栖を救うことを諦めた世界線という設定です。簡単に言うと23話で岡部にムービーメールを送った未来の岡部の話という事ですね。

シュタインズ・ゲートの魅力を今更語らなくてもいいと思いますがやはり張り巡らされる伏線と毎話毎話引きの良さ。さらに、魅力的なキャラクターですね。それはゼロになっても変わらず毎週気になる所で終わるので次へのワクワクが無くなることがないですし毎週気になるシーンやセリフが出てくるので展開の予想も楽しいですね。

1クール目の中でも話題を呼んだのが8話ですね。α世界線に何故か来てしまった岡部が牧瀬紅莉栖と再開する話です。まゆりやダルなどのラボメンも勿論岡部の事が好きですがやはりこの二人の関係は特別で1番岡部を理解出来てるのは紅莉栖なんだなと思いましたね。そして岡部がβ世界線に戻るシーンで紅莉栖が岡部に自分の事は忘れろというのですが世界線が変動する前にキスをするんですよね。最後まで紅莉栖らしいなぁと思います。話の構成的にも前作22話岡部がβ世界線に戻るシーンで紅莉栖が告白しかけるシーンに上手く肉付けされていました。こんな完璧なものを見せられたらやっぱシュタゲすげぇとなりますよね。

まだ第1クールですし岡部がここからどうやってムービーメールの姿になるのかが楽しみですね。今のところは前作に負けないぐらいに面白いと個人的には思います


6話までの感想

{netabare}シュタゲといえば1話の伏線を最終回で一気に回収するという神のような演出が有名ですが、今作も途中で露骨に伏線だなぁみたいなシーンがありでももしかしたらミスリード?みたいな感じで1期とは違う探り合いをしている感じでした。しかし!そんな探り合いも6話で1つ大きな展開を迎えます…具体的には言いませんがあのセリフはやっぱり今でも耳にこびりついていてあのセリフを聴くだけで絶望に帰ってくるのだなぁと思いました。原作も発売されたのが2年前でプレイ済みと言っても細かいところは全く覚えてなかったので6話は辛いのと同時にやっぱシュタゲって凄いんだなと思いますよね、突然あのセリフが出てきた時に不意打ちすぎて一気に不安になったんですよ。もうこのゼロで聴くことはまずないだろうと思ってたのでこれはやられたなぁと思ってしまいますね笑でもそれだけあのセリフが何回も使われて印象に残ってたってことでもあるので続編の強みも存分に生かした。流石の一言でした。1話放送前まで不安になってた自分が馬鹿みたいですよ笑

それまでの岡部のクリスに対する葛藤やそこから垣間見えてくるラボメンの優しさやまゆりって実はそういう気持ちあったんだなぁとかダルはやっぱりキモいとかキャラクターの新しい掘り下げや気づかせてくれるというとこでもシュタゲやっぱりいいなぁと思わされる部分です。1期の頃はあまり感じなかったラボメンの優しさみたいなのもこのシュタゲゼロでは沢山感じますしこの後も色んなキャラの優しさという所は出てきますので楽しみにしてます。劇伴・OP・EDなど音楽面も相変わらず素敵だけど切ない感じが出てて素晴らしいですし声優は言うことないです!最高のキャストです{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

β

紅莉栖を救うことを諦めた世界線でのストーリー。代わりに紅莉栖の先輩、真帆やまゆりを母と慕うかがりが登場。{netabare}紅莉栖の記憶を元に構築されたアマデウスが今作の鍵を握る。{/netabare}諦めた岡部が頑なにタイムリープを嫌がる様やまゆりの葛藤など、ドラマチックな部分もあったが、本題に入るまでが長く感じた。勿論、面白いと感じたが。

前作と違い、タイムリープはあまりしない。{netabare}前半では一回だけ、いきなりα世界線のほうへ飛ばされる。後半(最後の数話)は怒涛のタイムリープで記憶を未来に飛ばしたり、一回で戻れる期間が短いから凄まじい回数過去に戻る。その度に体力がない状態からスタートするもんだから、相当辛そう。前作の最終話のような状態に戻るけれども、岡部は、タイムマシンで燃料が尽きたために、紀元前に飛ばされたまゆりと鈴羽を探しに行く。{/netabare}

{netabare}信用できない外国人たちに前作から一転して協力してくれるミスター・ブラウンに萌郁。{/netabare}

{netabare}作品の大筋とは、そんなに関係ないけど、あまねとデートしたダルの告白の仕方が印象に残った。{/netabare}

OPはやっぱり、いとうかなこ。癖になる歌声。EDは2つ。Zweiと今井麻美。

1. 零化域のミッシングリンク
いくつもの世界線を巡る無限の彷徨。その過酷な旅の中で、岡部は紅莉栖を死の運命から救い出すことを、ついに諦めた。そして、再び大学に通い始めた彼は、平凡な日常に埋没していく。それでも心の傷を癒しきれず、メンタルクリニックへの通院を続ける岡部の中で、いつしか白衣をまとった「鳳凰院凶真」の顔は封印されていた。

2. 閉時曲線のエピグラフ
ヴィクトル・コンドリア大学のレスキネン教授によるセミナーに出席した岡部。そこで展開された理論は、「人の記憶をデータ化して保存する」という、かつて紅莉栖が提唱したものだった。そして、人の記憶や感情、心をベースに構築された人工知能「アマデウス」のデモンストレーションが行われる。

3. 双対福音のプロトコル
紅莉栖の8ヶ月前の記憶をベースにした人工知能「アマデウス」のテスターとなった岡部。「アマデウス」の反応は紅莉栖そのもので、岡部はまるで紅莉栖が戻ってきたかのような錯覚に陥る。そんな中、まゆりの発案で、彼女のコスプレ友達も交えたクリスマスパーティを開催することになる。

4. 亡失流転のソリチュード
「アマデウス紅莉栖」に接しているうちに、まるで本物の紅莉栖がそこにいるかのように錯覚し始める岡部。そんな彼を見ていられず、真帆は「ここにいるのはアマデウス。牧瀬紅莉栖じゃない」と非情な現実を突きつける。その瞬間、岡部は世界が歪む感覚にとらわれる。それは久しく感じることのなかった、世界線を移動する感覚「リーディング・シュタイナー」だった。

5. 非点収差のソリチュード
鈴羽と共に未来からやってきた椎名かがりの捜索を始める岡部。ダルの依頼でやってきた捜索の専門家は、別の世界線でまゆりを幾度も殺害した「ラウンダー」の桐生萌郁だった。このタイミングで再び目の前に萌郁が現れたことに、岡部は強い不安と疑念を抱く。

6. 軌道秩序のエクリプス
るかがラボに連れてきた、記憶喪失の少女。その姿を見た鈴羽は、彼女こそ12年間行方不明になっていた椎名かがりだと確信する。なぜなら、かがりが「ママにもらったお守り」だと言って大切にしていた「うーぱ」の人形を、その少女が持っていたからだ。だが、少女は何も思い出すことができず、行方不明だった12年間のことは空白のままだった。

7. 振電遷移のエクリプス
ラボで行われているお正月パーティが盛り上がる中、突然「アマデウス紅莉栖」の接続が遮断された。さらにその直後、銃で武装した覆面の男たちがラボを襲撃してくる。かつて、別の世界線で「ラウンダー」の襲撃を受けた際に命を落としたのはまゆりだった。だが、今回狙われたのは……。

8. 二律背反のデュアル
アクセス不能の「アマデウス紅莉栖」から届く、助けを求める声。その直後、岡部は世界線の変動を感知する。気が付くと、握りしめたスマホからは「アマデウス」のアプリが消えていた。そして、彼の前に以前と変わらぬ姿の紅莉栖が現れる。そこは、紅莉栖が生存している「α世界線」だった。

9. 永劫回帰のパンドラ
「α世界線」で紅莉栖と再会し、束の間の逢瀬を果たした岡部。病院のベッドで目覚めた岡部は、再び「β世界線」へと帰還していた。すべてはもとに戻ったかのように思われた。だが、岡部が眠っていた間にも、「アマデウス」の乗っ取りに続き、彼らの身の回りにはいくつかの不穏な事件が起きていた。

10. 存在証明のパンドラ
明晰な頭脳を持つ後輩・紅莉栖に憧れ、尊敬していた真帆。それと同時に彼女は、どうやっても追いつけない天賦の才能に、ひそかに劣等感を抱いてもいた。そんな真帆の元には、紅莉栖の遺品が残されていた。それは生前、彼女が使用し、その思考が記録されているノートパソコンだった。

11. 存在忘却のパンドラ
真帆が紅莉栖のノートパソコンの解析を頼んだ“専門家”とは、橋田至だった。真帆がこれ以上深入りしないよう、岡部はタイムリープマシンの真実を話すことを決意する。しかし、そこへ再び不穏な影が忍び寄る。

12. 相互再帰のマザーグース
ラボに襲撃を受けて以来、かがりの身の回りには異変は起きていない。だが、その記憶はまだ戻らぬままだった。そんな中、まゆりがふと口ずさんだ歌を聴いたかがり。その瞬間、彼女は突如、気を失ってしまう。

13. 回折叙唱のマザーグース
かつての記憶を思い出したかがりは、まるで子供時代に戻ったかのように、まゆりを「ママ」と呼んで甘える。しかし、この時代にやってきた直後、鈴羽とはぐれてから現在までの記憶はいまだに戻らない。肝心な部分が空白のままであることに、岡部は漠然とした不安を覚える。

14. 弾性限界のリコグナイズ
かがりが突然失踪してから数ヶ月。岡部たちはあらゆる手を使って行方を捜したが、何の手掛かりも得られていない。そんな中、ダルと鈴羽はかつて岡部の手で破棄されたタイムリープマシンをもう一度作るため、真帆の協力を得ようとしていた。

15. 漸近線のリコグナイズ
将来、ダルと由季との間に生まれる運命の鈴羽。しかし、現在の「両親」の関係は進展しておらず、最近はあまり連絡も取っていない様子。父のあまりにも消極的な姿勢に業を煮やした鈴羽は、一計を案じるのだが……。

16. 無限遠点のアルタイル
レスキネン教授から研究室に入るよう誘われたのをきっかけに、留学を目指して勉学に勤しむ日々を送る岡部。だが、まゆりは岡部には何らかの秘めた思いがあり、それを表に出さないよう必死に堪え続けていることに気づいていた。一方、ダルは真帆と協力して、破棄された電話レンジ(仮)の再現に挑んでいた。

17. 双曲平面のアルタイル
タイムマシンに残された燃料は残りわずか。これ以上時間が経つと、燃料不足で紅莉栖がこの世を去った日まで辿り着けなくなる。鈴羽が過去に向けて旅立つ準備を進める一方で、まゆりもひそかにある決意を固めていた。

18. 並進対称のアルタイル
タイムマシンの強奪をもくろむ工作員の銃撃で、倒れ伏すまゆり。そこへ、ライダースーツ姿のかがりが現れる。まゆりが血を流して倒れる姿様を見たかがりは逆上し、武装した工作員たちに襲い掛かるのだった。

19. 循環座標のアルタイル
大国の特殊部隊により、秋葉原のビルは戦場と化し、まゆりと鈴羽を乗せたタイムマシンは爆破され、ふたりは生死不明となった。この悲劇的結末を回避するため、岡部は真帆とダルが制作中だったタイムリープマシンを完成させる決意を固める。

20. 盟誓のリナシメント
7月7日へとタイムリープしたはずの岡部。しかし目を覚ましたのは、見知らぬ施設の一室だった。身体中に走る激痛に耐えながらあたりを見回した彼は、自らの置かれた状況に愕然とする。そこは……。

21. 結像のリナシメント
再びシュタインズゲートを目指すと決意した岡部。しかし、2036年から、タイムリープマシンを使って2011年へ戻るためには、3000回以上のタイムリープが必要となる。精神的負担は計り知れないが、岡部は過去に向けて長い旅に出ることを決意する。

22. 投企のリナシメント
現れた攻撃ヘリは、レスキネンたち米国のものではなく、ロシアのものだった。何度やりなおしても、タイムマシンの破壊は回避できないのか。諦めることなく方策を練る岡部達に待っていたのは、ひとつの苦渋の決断だった。

23. 無限遠点のアークライト
過去に向けて「Dライン」を送ることで、「アマデウス紅莉栖」の存在は消失した。これで、ロシアがタイムマシン争奪戦に介入する余地はなくなった。あとは、レスキネンとの対決をいかに乗り切るか--。いよいよ「シュタインズ・ゲート」へと至る最後の戦いが始まろうとしていた。

追加されていた
24. 結晶多形のヴァレンティヌス
バレンタインデーが間近に迫り、それぞれに思いを馳せる女子たち。そんな折、フェイリスの主導で、みんなで手作りチョコを作る「第36回円卓チョコレート会」が開かれることに。彼女たちは、誰にどんなチョコを贈るのだろうか……?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

92.6 3 WHITE_FOXアニメランキング3位
STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート](TVアニメ動画)

2011年春アニメ
★★★★★ 4.4 (16689)
50839人が棚に入れました
舞台は「ニュージェネレーションの狂気」による渋谷崩壊から1年後の秋葉原。秋葉原を拠点とする総勢3人の小さな発明サークル「未来ガジェット研究所」のリーダーで、厨二病から抜け出せない大学生の岡部倫太郎はサークル仲間と日々ヘンテコな発明を繰り返していた。2010年7月28日、岡部は単位取得のため同期にして友人の橋田至と共に向かった講義会場で、弱冠18歳でアメリカの科学誌に学術論文が掲載された天才少女、牧瀬紅莉栖と出会う。しかし、彼はその数時間前にラジオ会館の8階奥で大量の血溜まりの中に倒れる彼女を見ていた。そしてそれを橋田へ報告した携帯メールは、何故かその1週間前の日付で受信されていた。その直後、ラジオ会館ビル屋上に人工衛星らしきものが墜落しており周辺が警察によって封鎖されていたことに気付く。検証の結果、発明品の一つである電話レンジ(仮)が偶然にも携帯メールを過去へと送るタイムマシンとしての機能を備えていたことが判明する。そしてその偶然が全世界の未来を左右する出来事になると、世紀の大発明に浮かれていた「この時の」岡部自身は知る由もなかった……。

声優・キャラクター
宮野真守、今井麻美、花澤香菜、関智一、田村ゆかり、桃井はるこ、小林ゆう、後藤沙緒里、てらそままさき、山本彩乃、小形満
ネタバレ

kochiro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

Steins;Gate/Zero

『人間は脳の10%しか働かせていない』

これは天才科学者のアインシュタインが「我々人間は潜在能力の10%しか引き出せていない」と言ったことが間違って広まってしまったのだという説もある。

しかし、脳科学によると、脳は物理的に10%が情報伝達を司る「神経細胞」であり、残り90%は「グリア細胞」と呼ばれる細胞群で構成されている。

そして、これまでの研究によるとグリア細胞は神経細胞への栄養補給など補助的な役割しか担っていないとされてきたため、優秀な人間ほど神経細胞の割合が高いと思われてきた。

ところが、アインシュタインの脳を解剖した結果、神経細胞よりもグリア細胞の割合が一般人の平均よりも高いということがわかってからというもの、グリア細胞にはまだ解明されていない未知の役割があるのではないかと注目されるようになった。

1982年 夏。東京都内 某大学 理工学部の掲示板

『脳信号処理システムの画期的な新理論を発表したばかりである新鋭の若手研究者、アレクシス・レスキネン教授の特別講義 本日、大講堂にて開催』

と、貼られている案内を読み終え、大講堂へと向かった。

ほぼ満席の大講堂、そんな中、大学に入学してからもう3か月は経つというのに軽く挨拶を交わすような友人すら私にはいなかった。自ら人間関係を持ちかけようとしない性格であり、そんなことをしているくらいなら研究を進めることの方が重要だ。

私は幼い頃から脳には無限の宇宙さえも超越する真理があると直感的に感じ、強く興味を惹かれていた。この世界を認識できるのは認識する脳があるからこそなのだ。

脳の神経細胞が伝達するパルス信号には一定の法則性があるが、これには自覚的ではない情報も含まれている。これは神経細胞が伝達するパルス信号に未知の情報が乗っている証なのではないかと私は仮説を立てた。しかし、常に飛び交うパルス信号に乗った情報を解析するというのは容易ではない。これがなかなか脳の研究が進まない一因でもあった。そこで、私はこの仮説を証明するためには脳の情報伝達原理よりも、留まっている脳内の情報そのものに着目して脳の特殊な暗号処理原理を解明することが先決だと考えるに至った。

開講時間となりレスキネン教授が登壇した。会場がどよめく。レスキネン教授は予想以上に背が高く大柄だった。日本語は話せないらしく英語での講演になるようだ。

講義が開始され、暫らくはレスキネン教授の話に集中していたのだが、前方に座っている男がずっとこちらを見ていることが気になり集中を途切れさせられていた。

「ち、なんだあの男は」

さらに、この特別講義が開講されることを楽しみにしていたのだが講義内容がレスキネン教授の論文からは想像もつかないほど低レベルであることに愕然とした。

「とんだ茶番だ。一般的な内容ばかりではないか。まるで話にならん…。これは時間の無駄だな」

私は広げていたノートを閉じると退室する支度を始めた。

人間の脳は情報を多重化して蓄積している。何かを思い出すときにはこの多重化された情報の断片から複数の鍵を用い規則的に抽出することで記憶を再構築する。この際、情報を規則的に抽出する鍵こそが重要であり、この鍵自身の情報も別の鍵により暗号化されてしまうこともあるため、多重化された記憶に鍵が埋もれてしまうと思い出せない、忘れるということになる。

脳が持つ特殊な暗号処理の理論、私がこの理論にたどり着いたのには理由がある。それは隠匿されていないと思われる文章や画像に多重化した情報を埋め込むことが可能な暗号化技術を独自に考案したためである。知る限り、この暗号化技術はまだ誰も使ってはいない、このことに気が付いた自分の優秀さを恐ろしいと感じるほどであった。

退屈な講義内容にも関わらず、熱心にレスキネン教授の講義に耳を傾けている聴講者たち

私は席を立ち、そんな彼らを見下ろした。

「愚民どもがせいぜいこの程度のヘボ講義で満足するがいい」

心の中でそう呟くと、ひとり講堂から外へ出た。
すると講堂の扉が開き、後ろから声をかけられた。

「ちょっと君」

ふり返ると同年代の学生と思しき男がこちらに近づいてくる。

なんだ?私に話しかけてくるとは馬鹿なやつだ。

「僕は秋葉幸高。はじめまして、どうぞよろしく」

よく見ると、その男は講義中にずっと視線を送ってきていた男だった。

「ん?私は貴様のことなど知らんが」

「だから、はじめましてと言っているじゃないか」

「そうか。では失礼する」

「ちょっと待ってくれ。単刀直入に言わせてもらうと、君の理論をもう少し詳しく聞かせてくれないかい」

唐突に何を言っているのだ、この男は?

「私の理論?いったいなんのことだ」

「僕のような愚民にもわかりやすくお願いしたい」

そう言ってさわやかに微笑んだ男。そう、これがのちに親友となる秋葉幸高との出会いだった。

私は秋葉幸高と名乗るこの男の申し出を無視したが、幸高はしつこく食い下がって、食堂にまでついてきた。

「しつこい奴だな、私の理論だと、そんなものは知らん」

「君の理論について詳しく話してくれるまでは諦めないよ」

「…」

まあいい。どうせすぐに諦めるだろう。さて、今日は何を食べるか…

「かつ丼かい?昼食くらい奢らせてもらうよ」

「な、飯ごときで私を簡単に懐柔できるとでも思っているのか?」

「ほらね。君はわかっているけれど自分の理論について隠しているのだろう」

しまった。見事に嵌められた。

「あ、いや、何だ。あれだ。貴様がしつこいから私の倫理観的なことを言ったのであって、けして研究をしていることを隠しているのではない」

「動揺を隠しきれていないな。君は何か特殊な理論についての研究をしている。でも最近、一人でできることに限界を感じているはずだ、そうじゃないのかい?僕は君の協力者になれると思うのさ。資金面の援助をするし、君の要求をできる限り聞くつもりだよ」

さわやかな表情から急に真剣でまっすぐな視線が私を突き刺す。

「…どこで私のことを嗅ぎ付けたかは知らんが、わかっているのだろうな?まずはこれから話すことについて絶対に口外しないことを一筆したためてもらおうか」

「無論、僕は君の理論の価値については理解しているつもりさ」

「中鉢だ」

「?」

「以後、私のことはプロフェッサー中鉢と呼ぶがいい」

「ふふ、君はまだ学位も取っていないだろ。そうだな、君の名前は章一だったね。じゃあ章一って呼んでいいかい?僕のことも幸高でいいよ。では改めてよろしく。」

「ぬぐ」

そう言って幸高はまたさわやかに微笑んだ。

幸高は私の独創的な理論に終始熱心に耳を傾け、表情は常に真剣だった。
私は頭の切れる人間が好きだ。会話中に余計な説明を加える必要がないので話がスムーズに進むからである。そして、幸高はまさに切れ者だった。
私の理論を聞き終わると幸高はしばらく考えてから提案をはじめた。

「この理論を実行するのに紙ベースでは時間がかかり過ぎるね。コンピュータがあればもっと多くの情報を埋め込めるし、効率よく整理できるじゃないかな」

幸高はなかなかよいところに気が付く。私は幸高が美男子だというところが少し気に食わなかったのだが、幸高の方から私の優秀さに気が付き、私の研究に対して資金援助をしたいと申し出てきたことで、まあ許してやらなくもない。と思った。それにしても資金援助とはどの程度の話をしているのだろう。学生のいう援助などたかが知れている。どうせ10万程度準備するのが精いっぱいだろう。と、私はたかをくくっていた。

が、私が風呂なし四畳一間トイレ共同の下宿先へ歩いて帰るというのに、送らせてくれないかという幸高からの提案で高級外車が大学の正門で待機していたときには、開いた口が塞がらなかった。
なんと、幸高は資産家の御曹司であるという。同い年でこんなにも経済的に恵まれている人間がいるということを私は妬ましく思った。

さらに、運転はお付きの執事がするというのだ。

「ぐぬぬぬ、これが格差というものか。」

執事と思しき男が後部座席のドアを開いてから丁寧にお辞儀をしていた。

「お初にお目にかかります。秋葉家で執事をしております黒木と申します。お名前は何とお呼びすればよろしいでしょうか?」

「ん、では章一様とでも呼んでもらおうか」

「かしこまりました章一様。至らぬところもあるかと存じますが、宜しくお願い致します。」

冗談のつもりで言った言葉がそのまま返ってきたことに少し驚いたが執事とはこういうものなのかもしれない。いや、何というか執事というのもなかなかいいものだな。一瞬で考えが変わった。

その後、幸高は研究所の提供を手始めに大々的に資金援助を始めた。

コンピュータについても、執事の黒木にコンピュータ最大手IBNの技術者であるギルバートという友人がいて、その男から型落ちではあるがパーソナルコンピュータIBN5100も譲ってもらえることとなった。ギルバートは幸高とも交友があり、幸高の自宅には業務用大型機も保有していてビジネスに使用しているとのことだった。
学生でありながら実業家の顔も持つ幸高はやはり切れ者だ。
譲ってもらうIBN5100は主流のPCになりそこねた異端製品らしいが、1982年当時、コンピュータを一個人が持てること自体がすごいことだった。

大学卒業後も私は幸高の支援を受けながら研究を続けた。研究はなかなか進まなかったが時間だけは過ぎ去っていった。独身貴族を貫こうと約束したはずの幸高は街中で偶然知り合った女性とあっさり結婚して娘まで生まれた。しかし、私はひとり研究に明け暮れた。幸高は研究資金を調達するために忙しい日々を送りながらも、たまに研究所へ顔を出し私と議論を交わした。

「人間の脳が認識できるRAMはどの程度なのかな?」

「RAMとはなんだ?」

「Random Access Memoryの略でコンピュータ用語だよ。メインメモリーや単にメモリーとも呼ばれるんだけどね。コンピュータのCPUって判断処理する部品だから人間の脳とよく似ていると言われることがあるけれど、RAMにデータを置くことでCPUはデータの処理ができるようになるんだ。言わば脳で言うところの記憶ってとこかな。で、このRAMの容量が大きいほど一度に処理できるデータ量が増えるんだよ。」

「なるほど。コンピュータの演算原理と人間の脳のメカニズムには関連性があるのかもしれんな。脳に置き換えて考えるとそのRAMに相当する容量は今までの研究から23の11乗だということまでは分かっておる」

「・・・23の11乗だって?」

幸高の表情が一変し、慌てて幸高が常に携帯している電卓で計算を始めた。それは1千兆に届きそうな数字となるため、その電卓では計算できんだろう。

「途方もない数字になるじゃないか・・・そんなことが解明できるなんてやはり君は天才だ」

「人間の底知れぬ能力よりも私の天才的な頭脳に驚いたようだな。しかし、人間は所詮そのすべてをフル活用できるわけではない。精々30%がいいところだろう。しかもこれは被験者10人による結果だ。まだ検体数が少なすぎる。さらに、なぜか貴様だけは例外のようで、RAMは23の12乗である可能性が残っている」

幸高はなにか気にかかることがあるようで少し考えていた。

「23という数字はどこから来ているんだい?」

「これは推論の域をまだ出んが人間は対の染色体を23種類持っているのだよ。その数字が関係しているのだと私は考えている。11乗での記憶のマスターキーワードと言うべき配列の解読にも成功している。驚くな。興味深いことにこれを言語に置き換えると23文字の古代ギリシア文字でIESUSCHRISTとなるのだ」

私は自慢げに答えた。

「その文字、何か意味があるのかい?」

幸高らしくない回答で少し拍子抜けした。

「・・・それくらい自分で調べるのだな」

そう答えると幸高が私の目を覗き込んだ。これは幸高の癖だ。この行為で人の目から真意を読むのだと幸高は説明していたが、この私がそんな非科学的なことを信じるわけがない。

「そうか、そういうことか。そういうことだったのか!」

幸高は興奮を隠せないようだ。

「なんだいったい」

「今日、君の研究に出資することになった幸運を神に感謝する必要があると心から思ったよ」

と、幸高は何か閃いたように私に提案してきた。

「ところで、例外が僕一人ではマスターキーワードの抽出もなかなか進まないだろう。あともう一人、被験者を増やすことはできるかい?」

「別に構わんが、幸高のデータは残しておきたい。とするとデータ蓄積用の記憶媒体が別に必要となるが、いいか?」

「君の偉大なる研究がもう1000万程度で進むのならそんなに安いものはないさ」

幸高のこの金銭感覚に私はついていけない。まあ、私としては研究が進むのだからこんなに喜ばしいことはないが。

ほぼ住んでいると言って過言ではない研究所。とはいっても幸高が保有している大檜山ビルという小さなビルの2階の部分であり、1階にはブラウン管工房という店舗が入っていた。ヨボヨボの婆さんが店主だったのだが、1995年に起きた阪神淡路大震災の余波で積みあがっていたブラウン管テレビの下敷きになり婆さんが亡くなってからというもの、店主が見るからに怪しい大男に代わった。風貌からしてあの気の弱そうだった婆さんの親戚にはみえない、あの婆さんが借金をしていたため店が乗っ取られたのかもしれない。おっと危ない目が合いそうになった。ああいう怪しそうな奴とはなるべく目を合わせない方がいい。

徐々に研究が進み、幸高が連れてきた新たなる被験者である幸高の妻の記憶も幸高と同様の特徴を示した。そして、2000年に例外的であった12文字からなる記憶のマスターキーワードの抽出に成功した。まだ抽出できただけで配列が明確になっていないため解明が完了したということではなかったが、幸高は飛び跳ねるように喜んだ。

「おい幸高、まだ解読が完了したわけではない。そこまで喜ぶとは私としても研究のし甲斐があったというものだがな。それにしても貴様の妻も例外的な存在ということなら脳の構造は2種に分類できるということなのかもしれん」

幸高は私をジッと見つめた。

「章一、僕がなぜこんなに嬉しいのかわからないだろうが、きっと君に話をするときが近いうちにくるだろうな」

しかし、私が見た幸高の姿はそれが最後となってしまった。幸高は事故に巻き込まれて亡くなったのだ。急な出来事であったことから、私は幸高がどこかで生きているのではと思いたかった。

幸高の死後、研究所のあった雑居ビルは相続の関係から売りに出され、なんとブラウン管工房の男が買い取ったらしい。やはり裏社会に関わっている男なのだろう。そうでもなければ小さいとはいえ秋葉原にあるビルを丸ごと買い取るなんてそんな大金を用意できるはずがない。それにしてもたまに店にくる可愛らしい女性は誰だろうか、あんな男にかわいらしい女性が会いに来るなんて、可愛そうにきっと騙されているのだろう。きっとそうにちがいないのだ。

幸高の死によって資金援助が途切れ、私は秋葉原の研究所から田舎の実家へと引っ越した。しかし、田舎の実家でも私は変わらず持てる力をすべてつぎ込んで研究を続けた。

そして、2002年、私はついに例外的であった幸高の記憶のマスターキーと呼べるものの解析を完了させた。それは2000年に抽出を成功させた文字の配列を入れ替えて表現できるものだった。

読みあげてみたところで特に変わったことは起きなかったが、私の理論が正しければこれによって世界の脳科学に新たな道を開いたと言っていい。

そして、2002年8月23日ついに世界に革命をもたらすときがきた。長い間、研究を重ねてきた命の結晶ともいえる私の論文が脳科学会の学術研究論文発表会において披露されるのだ。この場に幸高の姿がないことがとても残念ではあるが、論文には唯一、秋葉幸高へ感謝の言葉を記した。永遠に語り継がれるだろうこの論文に名前を残せたことを幸高は喜んでくれるだろうか。発表を前に私は興奮を隠せなかった。

その影響だろうか昼食をとってから発表会場へと向かおうとしたところで、私は急に激しい目眩に襲われた。

「うぐぅ」

グニャリと世界が歪み立ってはいられない。そんな頭痛に耐ながら会場に着くと、私は目を疑った。

発表会場の壁紙には『応用物理学会 学術研究論文発表会』という文字が書かれていた。

「これは? いったいどういうことだ?」

「ドクター中鉢さん、どうかされましたか?」

私が会場の入り口で呆然としているところに知らない男から声を掛けられた。

「私はドクターではなくプロフェッサー中鉢だが?一度お会いしたことがあったかね? いや、それにしても脳科学の発表会に応用物理学会の壁紙を掲げるとは、いったいどうゆう冗談かね?」

しかし、その男は私の問いに返答することなく、やれやれといった表情で

「・・・今日のあなたの発表こそ、冗談で済めばいいですがね」

と笑いながら去って行った。私は男が言った意味が理解できず首を傾げながらもこれから自分が発表する論文に目を落とし、そして愕然とした。

章一「な?」

“人間の記憶における多重暗号処理”と題して発表するはずの論文、そのタイトルには



{netabare}
この続きはあにこれの文字数制限を越えてしまいましたので、pixivに継続してアップしています。Steins;Gateの世界観はもとより、できる限り、ストーリーの整合性を保って作成させていただいているため、たびたび、内容を修正させていただいています。

pixiv Steins;Gate/Zero

でググれば出てきます。なんと!最新作「Steins;Gate 0」の制作が発表された影響で、Steins;Gate/Zeroで検索しても当方の二次作品が検出されなくなっていました。

親子の絆をテーマに最後まで書き進めていきますので時間があれば読んでみてください。

ここまで長文を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 62
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

軽蔑から憧憬へ。最高のアニメ・ヒーローに出遭える《奇跡の名作》

(※初稿:2015年時点のレビューです)

◆第23話Bパート『スカイクラッドの観測者』で炸裂する大仕掛け

あにこれ総合得点ランキング1位に本作が選ばれたので、ちょっと嬉しくなって約2年半ぶりに全話視聴してみました。
通算では4周目で、ストーリーの大枠は覚えているものの、細かい部分はかなり忘れていて、割と新鮮な気持ちで視聴でき、そして予想通り今回も、

(1) 序盤は、一見して下らない、むしろ不愉快としか思えない会話劇が続いて、「こんな作品を頑張って視聴しても時間の無駄ではないか?」というお馴染みの疑念に付き纏われて、なかなか視聴が捗(はかど)りませんでしたが、
(2) 中盤(第12話以降)からは次第に、主人公=岡部の苦悩を、まるで我が事のように気に病んで、彼の所作に一喜一憂する感情移入した状態に変わっていき、
(3) そして、待ちに待った終盤(第23話Bパート)、『スカイクラッドの観測者』が流れ始めた瞬間、不意に押し寄せる感動の波が、またしても尋常でない大きさで、ラスト回(第24話)+OVAを急いで見た後、なんの躊躇もなく5周目に突入~今度は一気呵成に完走してしまいました。

そうなんです。ここで思い出しましたが、シュタインズ・ゲートは、第23話を一度見終わったあとからの2周目が、圧倒的に面白い作品だったんです。


◆制作情報(全体)
{netabare}
原作ゲーム       5pb./Nitroplus
監督           佐藤卓哉、浜崎博嗣、小林智樹(第25話)、若林漢二(劇場版)
シリーズ構成      花田十輝
脚本           花田十輝(劇場版も)、根元歳三、横谷昌宏、林直孝
キャラクターデザイン 坂井久太
音楽           阿保剛、村上純
アニメーション制作  WHITE FOX{/netabare}


◆各話タイトル&評価(TVシリーズ第1作)

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

※以下の【起-承-転-結】は、話の流れが分かり易いように便宜的に切り分けたもので、特に深い根拠がある訳ではありません。

========== STEINS;GATE (シュタインズ・ゲート) (2011年4-11月) ========

----- 【起】 {netabare}Dメール開発と暴かれる世界の秘密{/netabare} ------------------
{netabare}
第1話 始まりと終わりのプロローグ Turning Point ☆ 牧瀬紅莉栖の死、最初のDメール(α世界線へ) 2010年7/28
第2話 時間跳躍のパラノイア Time Travel Paranoia ☆ 紅莉栖との再会
第3話 並列過程のパラノイア Parallel World Paranoia ★ SERNハッキング 7/29-
第4話 空理彷徨のランデヴー Interpreter Rendezvous ☆ IBN5100探し
第5話 荷衝突のランデヴー Starmine Rendezvous ★ SERNの秘密
第6話 蝶翼のダイバージェンス Butterfly Effect's Divergence ☆ Dメール開発、FB初出 8/2-3{/netabare}

----- 【承】 {netabare}Dメールによる過去改変とその結末{/netabare} ----------------------
{netabare}
第7話 断層のダイバージェンス Divergence Singularity ★ Dメール実行(ロト6失敗、軽微な過去改変)、貴方に救世主になって欲しい
第8話 夢幻のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis ★ 萌郁&るか Dメール実行(過去改変2~3回目) 8/3-6
第9話 幻相のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis ★★ フェイリス Dメール実行(過去改変4回目=秋葉改変) 8/7(特殊ED)
第10話 相生のホメオスタシス Chaos Theory Homeostasis  ☆ 脅迫メール1通目、鈴羽引き留め Dメール(過去改変5回目) 8/8-10
第11話 時空境界のドグマ Dogma in Event Horizon ★ タイムリープ装置開発、脅迫メール2通目 8/10
第12話 静止限界のドグマ Dogma in Ergosphere ★★ 実験中止、SERN襲撃 8/13(20時前){/netabare}

----- 【転】 {netabare}タイムリープ開始~まゆり救出オペレーション{/netabare} ---------
{netabare}
第13話 形而上のネクローシス Metaphysics Necrosis ★★ 椎名まゆりの運命 8/13(16時過ぎ) 
第14話 形而下のネクローシス Physically Necrosis ★(Aパート)☆(Bパート) 岡部の後悔、紅莉栖の助力、鈴羽の正体
第15話 亡環上のネクローシス Missing Link Necrosis ☆ タイムマシン修理 8/13→8/11-12
第16話 不可逆のネクローシス Sacrificial Necrosis ×(Aパート)☆(Bパート) 鈴羽(過去改変5回目の取消) 8/11-13
第17話 虚像歪曲のコンプレックス Made in Complex ☆ フェイリス(過去改変4回目の取消) 8/14→8/13-15
第18話 自己相似のアンドロギュノス Fractal Androgynous ★ るか(過去改変3回目の取消) 8/13-14
第19話 無限連鎖のアポトーシス Endless Apoptosis ☆ 萌郁(過去改変2回目の取消) 8/16→8/11
第20話 怨嗟断絶のアポトーシス Finalize Apoptosis ×(Aパート)★★(Bパート) 萌郁(続き)、FBの正体 8/12-15→8/13-14{/netabare}

----- 【結】 {netabare}行き詰まり~紅莉栖救出オペレーション{/netabare} --------------
{netabare}
第21話 因果律のメルト Paradox Meltdown ★ 牧瀬紅莉栖の運命 8/14-17→8/13-15
第22話 存在了解のメルト Being Meltdown ★★ β世界線に回帰(最初のDメールの履歴削除)、鈴羽再来訪 8/15-21
第23話 境界面上のシュタインズゲート Open The Steins Gate ×(Aパート)★★★(Bパート) 岡部の執念 8/21→7/28→8/21 ※ED「スカイクラッドの観測者」
第24話 終わりと始まりのプロローグ Achievement Point ★★ 紅莉栖救出(Steins;Gate世界線へ) 8/21→7/28→8/21- ※ED「Another Heaven」{/netabare}
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)1、★★(優秀回)5、★(良回)8、☆(並回)8、×(疑問回)0 ※個人評価 ★★ 4.7

※Aパート/Bパートで評価が分かれる回は、より評価の高いパートの評価をカウント。

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」


◆軽蔑から共感へ、そして憧憬へ

私の場合、好きなアニメキャラ(女性)を挙げろと言われれば、すぐさま何人もの名前が出てきますが、好きな男性アニメキャラは中々思いつきません。
それでも誰か一人、自分の一番好きなアニメ・ヒーローを挙げろ、と言われたら、私の答えは、きっと本作の主人公=岡部倫太郎となるでしょう。

実際には、本作を視聴し始めた時は、岡部に対して、かなり軽蔑した気持ちを持っていたんです。
自分にも、岡部みたいな性向は少なからずある(あった)かも知れない・・・という気恥ずかしい気持ちもありましたが、それにしても、"これは酷い"、"人間こうなってはダメだ"、"自分もこうならないよう気を付けなければ"、という否定的な気持ち、"こんなイタイ奴は見たことがない"という侮蔑の気持ちが、序盤には強くありました。
こんな見るに堪えないキャラの下らない所作ばかり描いた作品を視聴するのは時間の無駄だから、もう打ち切りにしたほうが良いのではないか?という考えに付き纏われた人は、私以外にも沢山いるはずです。

ところが、ストーリーが進むにつれて、こうした気持ちは次第に消えていって、岡部に共感し、応援したくなっていくのです。

第20話終盤の{netabare}岡部の絶望{/netabare}を見たあと、第22話での{netabare}彼の決断と勝利宣言{/netabare}を見て、思わず彼の肩をポンと叩きたくなる気持ちになった人も多いでしょう。

だけど、物語はそこで終わらないのです。
ここからが、本当のマジック。

岡部への共感が、今度は敬服と憧憬の気持ちに変わってしまうのです。
君こそ最高のアニメ・ヒーロー、私の憧れだ、という序盤・中盤には思いも付かなかった気持ちに変わってしまうのです。


◆完璧ではないが、バランスの取れた名作

本作にはストーリー面で無視できない欠点が幾つかあり、そのために点数を4.7と幾分マイナスにしましたが、それでも個人的には、私が視聴したアニメ作品の中では、『魔法少女まどか☆マギカ』、『アイドルマスター』と並ぶ大きな感動を得られた名作と考えています。

そして、『魔法少女まどか☆マギカ』、『アイドルマスター』が、

(1) 主人公達が中学生や高校生の少女であるばかりでなく、
(2) 彼女達に絡むサブ・キャラ達も同世代の少女ばかりで、

そうした作品に余り馴染のない人にはどうしても敷居が高い(?)印象があることを考えれば、本作は、

(1) 男性キャラ・女性キャラのバランスが良く、
(2) 彼らの年齢も20歳少し前の大学生および高校生という、より一般的な設定で、

多方面の人たちに比較的勧めやすい、という大きな長所があります(あとは前述の序盤の岡部に対する抵抗感さえ我慢してもらえれば、という条件付きですが)。

そういう意味で、本作が、あにこれ総合得点ランキング1位に選ばれて、これからも本サイトに来る多くの人に知られ視聴されていくことが期待できるのが、私には嬉しいです。

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◆『STEINS;GATE』作品別評価

(1) TVシリーズ1(STEINS;GATE)  ★★ 4.7
(2) OVA1(第25話)           ★  4.0
(3) 劇場版(負荷領域のデジャヴ) ☆  3.6
(4) OVA2(第23話β)          ★ 4.2
(5) TVシリーズ2(STEINS;GATE 0)  ☆ 3.8
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  総合                  ★★ 4.5


◆各話タイトル&評価(その他の作品)

=========== STEINS;GATE 第25話 (OVA) (2012年2月) ========

第25話 横行跋扈のポリオマニア Egoistic Poriomania ★ 4.0 {netabare}ラボメン達のアメリカ渡航編{/netabare}

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」


====== 劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ (2013年4月) =====

全1話 ☆ 3.6 {netabare}紅莉栖による世界線観測が不安定化した岡部の救済ミッション{/netabare} ※約89分

主題歌「あなたの選んだこの時を」
ED 「いつもこの場所で」


=========== STEINS;GATE 第23話β (OVA) (2015年12月) ========

第23話β 境界面上のミッシングリンク Divide by Zero ★ 4.2 {netabare}岡部がSteins;Gate世界線への移動を選択しなかった世界{/netabare}

OP 「Hacking to the Gate」
ED 「刻司ル十二ノ盟約」

※TVシリーズ第2作『STEINSGATE 0』は別途レビューします。

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◆以下、メモ書き

◇ラボメン№
{netabare}
001 岡部倫太郎(鳳凰院 凶真)
002 椎名まゆり(まゆしぃ)
003 橋田至(ダル、スーパーハカー)
004 牧瀬紅莉栖(クリスティーナ、助手)
005 桐生萌郁(シャイニング・フィンガー(閃光の指圧師))
006 漆原るか(ルカ子)
007 フェイリス・ニャンニャン(秋葉留未穂)
008 阿万音鈴羽(バイト戦士、John Titor)
{/netabare}

◇挿入曲『スカイクラッドの観測者』
{netabare}
歌唱:いとうかなこ
作曲︰志倉千代丸
作詞︰志倉千代丸

歌詞

<1番>
過去は離れて行き 未来は近づくの?
観測者はいつか 矛盾に気付く

神の創り出した世界は 完全なるもので 絶対の均衡
それは折り重なる偶然 宇宙規模の奇跡
守られてきた ゲート「規制」は終わった

Open The Eyes
「0」が過去で 「1」が未来 「今」は何処にもない
背く事の出来ぬ ロジック
Open The Eyes
並行する無数の線 選択は冒涜へ
僕らの「存在」さえ疑う その目に映る景色は
「収束」をする

<2番>
二つの針が指す 時間の概念も
観測者しだいで 歪みを見せる

神に与えられた英知は 必ず「果て」がある 絶対の領域
それは愚かな故の偶然 招かれざる奇跡
閉ざされてきた ゲート「規制」は終わった

Open The Eyes
光速へと手を伸ばした 想い出のパルスが
飛び込む不可思議な ロジック
Open The Eyes
宇宙がまだ隠し持った 秩序のない理論
無限と呼ばれた点と点が 不正な力を借りて
「再生」をする

Open The Eyes
「0」が過去で 「1」が未来 「今」は何処にもない
背く事の出来ぬ ロジック
Open The Eyes
並行する無数の線 選択は冒涜へ
僕らの「存在」さえ疑う その目に映る景色は
「収束」をする{/netabare}

(2018.10.6) レビュータイトル変更・制作情報等追加

投稿 : 2024/06/01
♥ : 111
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

好きであるが故に感想少な目

伏線や陰謀満載。
タイムリープが話の中心。
{netabare}最初と最後が繋がってくるなんて。世界線の収束があんな簡単に退けられるのはびっくりだが。{/netabare}
中々鬱な展開とかあるけど、すごく感動した。中々秀逸な終わり方だったし。
紅莉栖可愛いし、萌郁怖いし、ダルが実は超かっこいい。
そしてほうおういんきょうまのキャラクターが頭に残る。
僕は友人に勧められて見たのだが、はまってしまった。

OP
Hacking to the Gate 歌 いとうかなこ
アニメと関連した詞で好き。
ED
刻司ル十二ノ盟約 歌 ファンタズム(FES cv.榊原ゆい)
スカイクラッドの観測者 歌 いとうかなこ
Another Heaven 歌 いとうかなこ
挿入歌
ワタシ☆LOVEな☆オトメ! 歌 アフィリア・サーガ・イースト
My White Ribbon 歌 アフィリア・サーガ・イースト
やっぱりいとうかなこ最高です。Hacking to the Gateは最高傑作。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
舞台は2010年夏の秋葉原。厨二病から抜け出せない大学生である岡部倫太郎は、「未来ガジェット研究所」を立ち上げ、用途不明の発明品を日々生み出していた。だが、ある日、偶然にも過去へとメールが送れる「タイムマシン」を作り出す。世紀の発明と興奮を抑えきれずに、興味本位で過去への干渉を繰り返す。その結果、世界を巻き込む大きな悲劇が、岡部たちに訪れることになるのだが・・・悲劇を回避するために、岡部の孤独な戦いが始まる。果たして彼は、運命を乗り越えることができるのか!?

1. 始まりと終わりのプロローグ
マッドサイエンティストを自称する“厨二病”の大学生・岡部倫太郎は、発明サークル「未来ガジェット研究所」を秋葉原に構え、用途不明の発明品を開発する日々。そんな折、発明家・中鉢博士の会見を傍聴していた岡部は、偶然そこで天才少女・牧瀬紅莉栖と出会う。その直後、不審な悲鳴を耳にした岡部が声のする場所へ駆け寄ると、そこには血まみれで倒れる牧瀬紅莉栖の姿が…。

2. 時間跳躍のパラノイア
大学の講義の会場で、数時間前に刺されたはずの紅莉栖を見つけ驚愕する岡部。さらに直後の講義では、タイムマシンの存在について紅莉栖に完膚なきまでに論破されてしまう。

3. 並列過程のパラノイア
岡部たちが発明した「電話レンジ(仮)」には、偶然にも過去へメールを送れる機能が備わっていたことが判明した。さらにネット掲示板「@ちゃんねる」の情報から、素粒子物理学の研究機関・SERNが秘密裡にタイムマシンの開発を進め、その情報を隠しているとみた岡部は、SERNへのハッキングをダルに命じる。

4. 空理彷徨のランデヴー
SERNへのハッキングに成功するも、謎のプログラムコードに阻まれた岡部たち。そこで岡部は@ちゃんねるに現われたジョン・タイターという自称“未来人”から、コード解読には幻のレトロPC「IBN5100」が必要だと知らされる。

5. 電荷衝突のランデヴー
柳林神社に奉納されていたIBN5100を紅莉栖と二人でラボに持ち帰った岡部は、早速その接続を試みる。早くもラボの一員として馴染んだ紅莉栖の協力も得て、さらなるハッキングに成功した岡部たちは、そこでSERNの驚くべき秘密を知るが……。

6. 蝶翼のダイバージェンス
完全なタイムマシンを開発してSERNを出し抜こうとする岡部は、電話レンジ(仮)で過去にメールを送るための条件を発見するため、ラボメンを集めて「円卓会議」を開く。過去へ送れるメールの事を「Dメール」と名付け、実験を繰り返していくうちに、発生条件が次第に明らかになっていく。そんな中、岡部は街で「閃光の指圧師」(シャイニングフィンガー)こと桐生萌郁に出会うが…。

7. 断層のダイバージェンス
なぜか執拗にIBN5100にこだわる萌郁が気になる岡部だったが、成行き上仕方なく彼女を新しいラボメンに迎えた。「Dメール」が確実に過去に届いていることを確信したラボメン一同は、より詳しい仕組みを解明するため、さらなる実験を繰り返す。「結果が一目瞭然」という理由から「ロト6を当てる」ことを目標に、当選結果を過去のるかへメールで送る岡部。送信後、確かに世界が変わったように思えたのだが…。

8. 夢幻のホメオスタシス
引き続きDメールの送信を試行錯誤する岡部たち。実験が成功して過去が改変されたときには、岡部以外の人間はDメールを送った記憶を失っていることがわかった。ではなぜ岡部だけが記憶を保持していられるのか?ジョン・タイターからの不可解なメッセージが岡部の頭をよぎる。そんなある日、萌郁が「自分にもDメールを送らせてくれ」と申し出る。4日前に携帯の機種変をしたことを後悔しており、思い止まるよう過去の自分にメールを送りたい、というのだが…。

9. 幻相のホメオスタシス(げんそう)
メイクイーン+ニャン2で、フェイリスとタイムマシンの話をした岡部。ラボへ戻ると、そこには誰かと携帯電話で話をしている紅莉栖がいた。その頬に光るものを見て事情を察した岡部は、さりげなく励まそうとするのだが…。その頃まゆりは、漠然とした不安を抱いていた。電話レンジを発明して以降の岡部は少しずつ昔と変わってきており、いつか、どこか遠いところへ行ってしまうような気がしていたのだ。そんな岡部はますます知的探究心を燃やし、「電話レンジ(仮)を改良して物理的タイムマシンをつくる」という計画をラボメンに打ち明ける。反対する紅莉栖がいる一方で、なぜかタイムマシンに強く興味を示すフェイリス。ラボメンたち各々の思惑が錯綜し…。

10. 相生のホメオスタシス(そうせい)
Dメールの効果で見慣れたアキバが一変してしまった…予想だにせぬ結果を前に呆然とする岡部。さらにラボに戻ると、るかにも異変が…ところがDメールを送ったという記憶すら持たないまゆりやダルたちラボメンは、当然ながらそれらのことに何の疑問も持たない。孤独感を強める岡部のもとへ、さらに不安に陥れるような謎のメールが届き…。

11. 時空境界のドグマ
引き続きDメールの実験を繰り返す岡部たちは、ついに発生条件の鍵となる「リフター」の代わりとなるものの正体を突き止める。次のステップとして「物理的タイムトラベル」の実現を目指す岡部だったが、紅莉栖から即座に否定される。しかし紅莉栖は、専門である脳科学の視点から、記憶をデータ化して過去の自分に送る、いわゆる「タイムリープ」の可能性を示唆する。新たな目標に向け、電話レンジ(仮)を更に改良しようとする岡部たちだったが、その周りで不審な現象が起き始め…。

12. 静止限界のドグマ
ついにタイムリープ実験の準備が整った。実験には被験者が必要だが、紅莉栖はその判断を岡部に委ねる。最近の不審な現象が何者かからの“警告”だと考え、ラボメンの身を案じた岡部は、「実験を行わない」事、「タイムリープマシンを世間に公表し、然るべき機関に託す」事を決める。岡部の固い決意に安堵するラボメンたち。喧騒が過ぎ、元の穏やかな日常に戻ったかに思えた一同だったが、そんな状況を一変させる、恐ろしい出来事が彼らを待ち受けていたのだった…。

13. 形而上のネクローシス
ラボへの招かれざる来訪者により、岡部たちの日常が一変する。岡部は最悪の結末を回避するため、苦肉の策として、タイムリープマシンによって過去の改変を試みる。幾度もタイムリープを繰り返す岡部だったが、そのすべてが同じ結果に収束する。果たして運命を変えることは不可能なのか?2010年8月13日、この日より、岡部の「終わりなき旅」が始まるのだった…。

14. 形而下のネクローシス
何度タイムリープしても、どのように過去を改変しようとしても、ただ一つの結果を変えられないことに絶望する岡部。それでも諦めずにタイムリープを繰り返すが、ついに心折れそうになった何度目かのタイムリープ先で、紅莉栖にこれまでの経緯を打ち明ける。それを聞いた紅莉栖は…。

15. 亡環上のネクローシス
鈴羽の衝撃の告白に驚く岡部と紅莉栖。彼女から与えられた情報によれば、まゆりの死を回避するためには、IBN5100が必要との事。IBN5100を手に入れるために、岡部たちと別れて探しに行くという鈴羽。そんな中、鈴羽が父親に会いたがっている事を思い出したまゆりは、何とか別れの前に父親と会わせてあげたいと提案する。唯一の手がかりであるピンバッジをもとに、岡部たちは父親探しを始めるのだが…。

16. 不可逆のネクローシス
ピンバッジを頼りに鈴羽の父親を探す岡部たち。父親と思われる人物に辿りつくヒントを得るも、その正体はわからないまま、鈴羽との別れが近づいていく。そんな中、まゆりが唐突に「鈴羽の父親がわかった」と言う。その人物は、誰もが思ってもみなかった意外な人だった。そして無事に鈴羽は父親と感動の出会いを果たし、岡部たちに別れを告げるのだが…。

17. 虚像歪曲のコンプレックス
何度タイムリープしてもまゆりを助けられない事に絶望した岡部は、これまでの経緯を紅莉栖に相談する。そんな岡部に紅莉栖は「これまで送ったDメールを全てさかのぼって取り消せばまゆりの死を回避できるのでは?」との仮説を提示する。そして岡部は、まずはフェイリスが送った内容不明のDメールを取り消すために、「雷ネットアクセスバトラーズ」の大会が行われている会場に向かい、フェイリスが送ったDメールの内容を聞き出すのだが…。

18. 自己相似のアンドロギュノス
続いてるかのDメールを取り消すようるかにお願いに行く岡部。だが、るかが出した条件は「岡部が一日だけるかとデートをする」というものだった。初デートに戸惑う岡部は、紅莉栖やダルから様々なアドバイスを受け、デート当日に臨んだが、結果は散々なものに。思い立った岡部は、改めてるかに会いに柳林神社に向かう。

19. 無限連鎖のアポトーシス
ついに残りのDメールはあと一つ、萌郁が送ったものだけとなる。萌郁を探し、ようやくアパートを突き止める岡部。Dメールの内容を知るため、萌郁から携帯を奪おうとして彼女と乱闘となる。萌郁の身の上話など、様々な話を聞き出した後、ようやくDメール取り消しメールを送る事ができた岡部だったが…。

20. 怨嗟断絶のアポトーシス
萌郁からIBN5100が大ビル前のコインロッカーの中にある事を聞き出した岡部は、さっそく現地に向かい、ロッカーを破壊して取り出そうとする。だが、紅莉栖のアドバイスで、ラウンダーの指揮官である“FB”の正体を突き止めるために、ラウンダーがIBN5100を回収に来るまでロッカーを見張る事に。苦労しながらもなんとか尾行を成功させ、ようやく“FB”の正体を付きとめられたかに思えたが…。

21. 因果律のメルト
ダイバージェンス1%の壁を超え、まゆりが死なないβ世界線へ移動するために、IBN5100を使ってSERNのサーバーへハッキングを試みる岡部たち。そんな中、岡部はβ世界線への移動に伴う、あるリスクに気付き、ダルによるハッキングを一旦中止させるのだが…。

22. 存在了解のメルト
ラジ館の屋上で一人佇む紅莉栖を見つける岡部。話を始める2人だったが、突如降りだした大雨により、屋内へ移動する。岡部のびしょ濡れになった白衣の肩口が破れているのを見つけた紅莉栖は、自前のソーイングセットで破れた部分を縫うことに。暗闇が二人を包む中、紅莉栖は岡部にある決意を伝える。

23. 境界面上のシュタインズゲート
思いがけない人物からの連絡を受け、ラジ館の屋上、タイムマシンの前に集まった岡部・まゆり・ダルの3人は、そこで驚くべき説明を受ける。その内容とは、アトラクタフィールドの影響を受けない唯一の世界線「シュタインズ・ゲート」に到達する事で、再び未来を変えることができる、というものだった。最後の決断を迫られた岡部が選んだ行動は……?

24. 終わりと始まりのプロローグ
いよいよ最終ミッション「オペレーション・スクルド」を実行に移す岡部たちラボメン一同。果たして岡部は「シュタインズ・ゲート」に到達する事が出来るのか……?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

84.5 4 WHITE_FOXアニメランキング4位
ご注文はうさぎですか?(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (2388)
11811人が棚に入れました
高校入学を機に木組みの家と石畳の街に引っ越してきたココア。下宿先を探して道に迷う途中、ラビットハウスという名の喫茶店を発見する。その名前からうさぎだらけの喫茶店に違いないと思い店に入ると、そこにはチノという店員の少女と、ティッピーといううさぎがいた。そこで休憩がてら下宿先の場所を尋ねると、なんとこの店こそが探していた自分の下宿先であった。そしてココアは、お世話になる家に奉仕をするという高校の方針により、ラビットハウスの店員として、そしてチノの“自称”姉として働くことになるのであった。

声優・キャラクター
佐倉綾音、水瀬いのり、種田梨沙、佐藤聡美、内田真礼、徳井青空、村川梨衣、早見沙織、清川元夢、速水奨

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ご注文はうさぎですか?? 放送開始記念 第12羽「君のためなら寝坊する」視聴。

この春から高校に通うべく新しい街にやってきたココア。
道に迷って偶然に喫茶ラビットハウスに入るが、実はそこが彼女が住み込むことになっていた喫茶店だった。
ちっちゃくてクールなチノ、軍人気質なリゼ、おっとり和風な千夜、気品あふれる庶民派シャロと全方位的なかわいさの登場人物に、チノの同級生マヤ&メグ、常連客の青山ブルーマウンテン先生も加わって、ラビットハウスは今日もすべてがかわいい!

第1羽「ひと目で尋常でないもふもふだと見抜いたよ」
この春から高校に通うべく新しい街にやってきたココア。
道に迷って偶然に喫茶ラビットハウスに入るが、実はそこが彼女が住み込むことになっていた喫茶店だった。
ラビットハウスの一人娘・チノ、アルバイトのリゼともすぐに打ち解け、ココアの賑やかな新生活が始まる。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
佐倉綾音、水瀬いのり、種田梨沙

第2羽「小麦を愛した少女と小豆に愛された少女」
新しい学校への登校中にココアは和服の女の子千夜と出会う。
和菓子に奇抜な名前をつける趣味を持っていたり、通う高校が同じだったりする千夜とすぐに打ち解けたココアは、早速休日にチノ、リゼと共にパン作りを始める。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
速水奨、佐倉綾音、佐藤聡美

第3羽「初めて酔った日の事憶えてる? 自分の家でキャンプファイヤーしようとしたわよね」
カップを買いにきたココアたちは、リゼの学校の後輩で、千夜と幼なじみのシャロと出会う。
そんな中シャロがいかがわしい店で働いているのではないかと心配する千夜のため、ココアたちはシャロのバイト先に潜入することに。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
佐藤聡美、内田真礼、種田梨沙

第4羽「ラッキーアイテムは野菜と罪と罰」
カフェ・ド・マンシーというコーヒー占いを見たココアは、チノにやり方を教えてもらいチノ・リゼ・ティッピーの運勢を占う。
その後なぜかココアの身に次々と不幸な事が起こっていき…。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
速水奨、佐倉綾音、水瀬いのり

第5羽「ココアと悪意なき殺意」
学校の球技大会のために千夜と練習をするというココアは、なぜか浮かない顔をしながら先にバイトを上がって公園に向かう。
バドミントンの練習のために遅れて公園に行ったチノとリゼは、広場で倒れているココアと千夜を発見する。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
水瀬いのり、種田梨沙、佐藤聡美

第6羽「お話をするお話」
ココアが帰宅するとチノの同級生、マヤとメグがラビットハウスの制服姿で店の手伝いをしていた。
マヤとメグはすぐにココアやリゼとも仲良くなるが、それを見ていたチノはなぜかもやもやする気持ちを抱き始める。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
速水奨、水瀬いのり、徳井青空、村川梨衣

第7羽「Call Me Sister」
チノの様子が普段と違うことに気付いたリゼ。
ココアに聞いてみると、チノが楽しみにしていたパズルをほぼ完成させてしまったのが原因だった。
姉失格だとショックを受けたココアは店を飛び出してしまい…。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
水瀬いのり、内田真礼、村川梨衣

第8羽「プールに濡れて 雨に濡れて涙に濡れて」
温泉プールに遊びに来たココア達は、シャロがリゼに泳ぎ方を教えたり、息止め勝負をしたりとプールを満喫していた。
そんな中チノと千夜はチェスを始めるが、その勝負の先に待ち受けるものとは!?

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
速水奨、種田梨沙、内田真礼

第9羽「青山スランプマウンテン」
チノが歩いて帰っていると、公園の方から原稿用紙で作られた紙飛行機が飛んできた。
その紙飛行機は小説家の仕事を辞めたという青山ブルーマウンテンのもので、チノはそんな彼女をラビットハウスに連れてくる。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
佐倉綾音、種田梨沙、早見沙織

第10羽「対お姉ちゃん用決戦部隊、通称チマメ隊」
千夜の家でテスト前の勉強合宿をしているココアがラビットハウスにいないある日、マヤとメグがチノの家にお泊りに来る。
店の手伝いをするチノ・マヤ・メグを見たリゼは3人合わせて「チマメ」と命名する。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
速水奨、水瀬いのり、徳井青空、村川梨衣

第11羽「少女は赤い外套を纏いウサギを駆りて聖夜の空を行く」
クリスマスマーケットでの買い物中に、ココア達はクリスマスパーティーの計画を立てる。
そしてクリスマス当日、ココア達にマヤ、メグ、青山さんも加わり賑やかなクリスマスパーティーが始まる。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
佐倉綾音、種田梨沙、徳井青空、村川梨衣

第12羽「君のためなら寝坊する」
登校中にココアの異変に気付いたチノ。
ココアは高熱で、リゼや千夜がお見舞いに来てくれたがなかなか熱が下がらなかった。
夜になって切れてしまった風邪薬を求めチノは一人で雪道に出ていく…。

ご注文はオーディオコメンタリーですか?
速水奨、佐倉綾音、佐藤聡美、早見沙織

【アニメキャラの魅力】ラビットハウスの小さなバリスタ「香風智乃」の魅力とは?
ラビットハウスの一人娘「チノ」。本名は「香風智乃」。その由来はカプチーノから。イメージカラーは薄い青色で、髪の色や制服もその色です。作者が幕間で不思議の国のアリスの服を着せたチノを描いているのですが、どのチノもとにかく可愛いくチノファンならずとも必見なのです!普段はアンゴラうさぎのティッピーを頭にのせた、落ち着いていて大人っぽく見えるチノ。しかし、そこはまだまだ中学生の女の子。時々かわいらしい子供っぽさも見せてくれます。

■ちっちゃくても一人前なんです!
『ご注文はうさぎですか?』に登場するメインキャラクターの中でもチノは一番小さいです。幼いその外見から、喫茶店の店員としてはまだまだ・・・と思いきや、一人前のバリスタなのです。サイフォンを使ってコーヒーを淹れるのは朝飯前。香りを確認するだけで、コーヒー豆の品種を当てることもできます。ココアはいくらやっても当てられないのに・・・。さらに“カフェ・ド・マンシー”という占いもできます(カプチーノ限定)。

しかし、そんなチノにもコーヒーに関して弱点があります。なんとブラックコーヒーが飲めません。ブラックコーヒーが苦手な女の子というのは普通かもしれませんが、喫茶店でコーヒーに明るいバリスタとなると話は別です。しかしそのギャップがとっても可愛いのです。ちなみにラテアートも苦手なチノ。見事(?)な画伯ぶりを発揮してくれます。

■年相応に苦手なものも多いチノ
チノはまだ中学生なので、実は苦手なものも多いです。例えばトマトジュース。運動も苦手なようで、自転車も思うように乗れません。スポーツ大会前にバトミントンの練習をする際に「ティッピーが頭に乗っていれば2倍の力をだせる」と子供のような言い訳をしています。ついでに美術関係も苦手な画伯です。

しかも、苦手なことに対して下手な言い訳をしたりするので、普段の落ち着いた様子とのギャップが可愛さを際立たせるのです。

■チノはココアのことが・・・?
チノは意外と素直でない部分もあり、それは特にココアに対して発揮されます。好きな子には冷たく当たってしまうと言いますが、まさにそんな感じでしょうか。それに気づかず、必死にチノの機嫌を取ろうとするココアもまた可愛いですけどね。

ちなみに本人はココアのことが気に入っていることを認めたくない様子。リゼいわく「ただ照れてるだけ」とのこと。ココアのことを意識してしまうあまり、傍からみたら不自然な態度をとってしまうのですね。そんなチノもまた可愛く魅力的です。

チノがココアのことを意識しているのはバレバレで、ココアがチノと同級生のマヤやメグと仲良くしているのを見ると「もやもやする」と言ってしまったり、ココアのいない連休にはオーダーに関係なく“ホットココア”を作りまくってしまうほど。いつかチノがココアに対して素直になれる日はくるのでしょうか?

しっかりしているのになかなかその思いを素直に表せない、典型的な弱点をもつチノ。そんなチノですが、ときどき柔らかな微笑みを浮かべる事があります。なかなかお目にかかれませんが、チノが小さく微笑むシーンは、読者や視聴者をほっこりした気持ちにさせてくれます。まだ知らない、観たことがないなんて方には是非、チノの魅力を作品を通してご堪能頂ければと思います。『ご注文はうさぎですか?』おすすめです。

【アニメキャラの魅力】常識人のツッコミ役!?軍人系美少女「天々座リゼ」の魅力とは?
すごく噛みそうな名前の少女「天々座リゼ」。本人も読みにくいと自覚しているらしく、シャロに向けて「リゼでいい」と言っています。名前の由来はテデザリゼという紅茶から。凄く香りのいい紅茶らしいです。イメージカラーは紫で、お店でも紫色の制服を着用してます。

■あまりにも印象的な初登場
リゼの初登場は、「下着姿」「クローゼットの中に隠れていた状態」「拳銃片手」というもの。その状態で「あやしい奴め」とココアに銃をつきつけますが、ココアには「この状況で怪しいのはどっちだろう?」と冷静に頭の中でツッコミを入れられてしまいます。彼女は可愛い顔をして、頭の中は軍人思考なのです。

■いや、それ銃刀法違反では・・・?
父が軍人で、様々な護身術を身に着けているというリゼ。拳銃やサバイバルナイフを常備しているようです。しかもその拳銃をラビットハウスに置き去りにしたり。シャレになっていません。本人も完全に軍隊系に頭が染まっているようで、潜入や訓練という言葉には敏感に反応します。ラテアートでも戦車を描いていますが、あのラテアートは人間技じゃありません。

■日常のリゼ
軍隊ネタで変わり者っぽく見えるリゼですが、『ご注文はうさぎですか?』の登場キャラの中では、実は一番の常識人です。リゼとシャロ以外の女の子が相当ぶっ飛んでいるという説もありますが・・・。

父親の影響で軍人方面に染まってしまっていることに多少コンプレックスを抱いているところもあるようで、ときどき普通の女の子に憧れる描写があります。特に力持ちと思われるのは嫌な模様。女の子らしくオシャレにも興味があるようで、買った服をすぐに着てしまい、その後に出会ったココアとチノの前であたふたする場面のリゼは、とても普段拳銃を握っている女の子には見えません。

案外リゼも子供っぽいところがある少女なのです。ちょっと褒められると調子にのって張り切ってしまったり、女の子らしい座りかたでジグソーパズルに夢中になってしまったり、歯医者に行くのが苦手で虫歯を我慢したり。ある意味一番普通の可愛さを持つ女の子です。

■貴重なツッコミ
完全に天然ボケなココア。涼しい顔ですっとぼけるチノ。その2人の間でリゼは貴重なツッコミ役です(軍人ネタは除く)。また、千夜とのやりとりは完全にコントで、ひたすらボケる千夜に、リゼが様々なバリエーションでツッコミを入れるのが基本。漫才としては千夜とココアよりも、千夜とリゼの方が相性がよさそう。次々ボケていくキャラの中で、必死にツッコミを入れているリゼに、「お疲れ様です」と敬礼しながら言ってあげたくなります。

リゼは『ご注文はウサギですか?』の中でもっとも感情が顔や行動に出るキャラクターです。普段は軍人思考でキリッとしたところもあるのに、くるくる変わるリゼの様子は、読んでいて「可愛いなぁ」と思える、とっても魅力的なキャラクターなのです。

2015年秋アニメ放送直前! みんなが何を観るかが分かった!
■秋から、「こころぴょんぴょん」再び!
第1位には、もちろん『ご注文はうさぎですか??』! 
ココアやチノたちの日常をまた見られるとあっては、投票しないわけにはいかなかったのでしょうか。

豊作?それとも不作?アニメファンが選ぶ「もっとも期待している2015年秋アニメ作品」
第1位には、2014年4月からアニメ1期が放送され、「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」の流行語を生んだ『ご注文はうさぎですか?』のテレビアニメ第2期にあたる『ご注文はうさぎですか??』が選ばれた。「日常系なので安心してみていられる。癒し。」、「とにかく可愛くて癒されるごちうさ!!おかえりなさい♪」など、とにかくそのほのぼのしたイメージに癒やされたいファン達の思いが、ランキングに反映される形となった。

【速報】『ごちうさ』の第二期タイトルが『ご注文はうさぎですか??』に決定! 放送時期、新ロゴも発表に
2015年6月28日(日)、東京ドームシティホールにて開催された「まんがタイムきららフェスタ2015」にて、『ご注文はうさぎですか?』の第二期となるTVアニメ『ご注文はうさぎですか??』の映像が先行上映された。

映像の中で放送時期が2015年10月であることも発表された。また、映像のラストシーンでは、ココアの姉であるモカらしき人物の姿も確認することができ、ファン達から歓声が起こっていた。

いよいよ放送時期が決定した『ご注文はうさぎですか??』から目が離せなくなりそうだ! さらに、今年のエープリルフールで話題となった『ご注文は魔法少女ですか?』のグッズがコミケ88で発売されることも決定! グッズ内容などの詳細はまだ発表されていないので、続報を心待ちにしよう。なおイベントの詳細は追ってレポートでお届けしていく予定なので、そちらもお見逃しなく。

魔法少女チノ 華麗に爆誕です! アニメ『ご注文は魔法少女ですか?』公式HPが公開中
2015年4月1日(水)に『ご注文は魔法少女ですか?』の公式HPが公開!? HPではココアお手製の衣装に身を包んだチノの特別ボイスが聞けるようになっていて、魔法少女らしい台詞や、「この服、やっぱり恥ずかしいです」と恥じらう様子を堪能できちゃいます。ぜひとも、ご自身の目と耳でお楽しみください!

『ご注文はうさぎですか?』第2期正式発表に橋本監督「やっと言えました!」
アニメ『ご注文はうさぎですか?』の第2期製作決定が、1月30日午前0時正式に発表された。

発表と同時にアニメ公式サイトは「TVアニメ第2期製作決定です」の文字をキャラクターらが持った新ビジュアルに差し替えられ、また公式Twitterアカウント(@usagi_anime)からも「皆さま、大変お待たせいたしました。正式発表をさせていただきます。」という前置きとともに発表が行われた。

そして公式発表から1分後、本作の監督をつとめる橋本裕之氏も自身のTwitterアカウント(@lainnet01)を通じ、「本日情報解禁になりましたのでお知らせします。ご注文はうさぎですか?第二期が決定しました!やっと言えました!(*^^*)」と報告し、つづけてファン達への感謝の気持ちを綴っている。

今回のアニメ2期製作決定については、学研マーケティングの運営する『学研出版サイト』に掲載された、1月30日発売のアニメ美少女キャラクター雑誌『Megami MAGAZINE 3月号』(学研パブリッシング)の表紙情報で先に明らかになっていた。表紙には「ご注文はうさぎですか?第2期制作決定」と書かれており、ファンの間では近日中の正式発表に「あぁ^~こころがぴょんぴょんするんじゃあ^~」と期待の声が高まっていた。

アニソン好きライターが独断で選んだ「2014年ベストアニソン」
『ご注文はうさぎですか?』の『Daydream cafe』

『ご注文はうさぎですか?』の主演声優陣によって結成された女性声優ユニット、Petit Rabbit'sの『Daydream cafe』(正式な表記は、"cafe"の"e"の上にアクセント)は、個人的に2014年でベストな萌えソング。ひたすら愛らしいキャラクター達が穏やかで幸福な日常を過ごすアニメ本編も大人気で、その劇中のエッセンスをギュッと濃縮して音にしたかのようなこの曲の完成度には、ただただ驚愕させられました。

音も良いんですが、何よりもこの曲の魅力は、やはりその歌詞。ネットでも一時期流行した「こころぴょんぴょん」という神憑り的なフレーズを思い付いた時点で、この曲の勝ちは決まっていたのではないか? と思うくらい、歌詞の力が強い曲です。

登場人物たちのキャラクター性をトリミングした愛らしい言葉遣いの数々に、柔和さとリズム感を同時に有した"ぴょんぴょん""つーんつーん""ふわふわ""どきどき"といった擬音語を多用した歌詞世界は、まるで甘いお菓子の如く甘美でハッピーな雰囲気を漂わせており、聴いているだけで幸せなってきます。それを歌う声優さんたちのユニゾンも完璧で、これこそ正に王道の"萌えソング"であり"声ドルソング"。声と言葉の魅力に溢れた楽曲です。

そして、こんな凄い歌詞を書いたのは誰なのか? と作詞家さんのお名前を確認してみれば、そこにクレジットされているのは畑亜貴先生。

リズミカルな言語感覚を駆使して数多くの大ヒットアニソンを生み出してきた畑先生ですが、2014年もこの『ごちうさ』に『ハナヤマタ』オープニングの『花ハ踊レヤいろはにほ』、『のうりん』の主題歌とした使用された田村ゆかりさんの『秘密の扉から会いにきて』、『さばげぶっ!』エンディングの『ぴてぃぱてぃサバイバード』(これも物凄い言語感覚とリズムに満ちた曲!)と多くの優れたアニソン、声ソンをクリエイトされました。

『ごちうさ』でこころぴょんぴょんした方は、是非ともこれらの楽曲もチェックしてみてください。

『アニメ流行語大賞2014』投票結果はこうなった!
今年のノミネートは35コ。今年は第2期の作品も多く、新しいセリフが生まれにくかったように感じました。さて、2500票を超える投票の結果は?

4位:こころぴょんぴょん/あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃ^~(ご注文はうさぎですか?)

マルイで心ぴょんぴょん「ご注文はうさぎですか?」イベントが渋谷で
Koi原作によるTVアニメ「ご注文はうさぎですか?」のグッズ販売や展示を行うイベント「ご注文はOIOIですか? in Shibuya」が、11月14日から25日にかけて、東京のマルイシティ渋谷にて行われた。

本イベントでは「ご注文はうさぎですか?」のラバーストラップや携帯クリーナーといった限定グッズを販売するほか、9月に開催された「Rabbit House Tea Party 2014」にて実際に使用されたステージ衣装を展示。

『ごちうさ』は可愛いだけじゃない?
2014年4月放送中のTVアニメ『ご注文はうさぎですか?』。今年1月に放送された『桜Trick』、そして第二期の放送が決定した『きんいろモザイク』など、近年、このような“日常系”とカテゴライズされるアニメが人気を集めている。

これら“日常系”作品の魅力とはなにか? 過去から現在まで、『ひだまりスケッチ』や『けいおん!』など、人気アニメの原作を排出し、多数のファンを獲得している『まんがタイムきらら』の編集長に日常系の魅力を伺った。

現在放送中の『ご注文はうさぎですか?』の魅力をおしえていただいた。

「コミックスの帯に『すべてがかわいい』と書いてありますが、そのとおりです。
一見西洋風な世界なのに、和服を着た女の子も登場している。それなのに、画面にハレーションを起こさない。それはKoi先生の美学が作品世界の隅々まで徹底されている故です。
またマスターやティッピーという異質な存在もあります。これらのキャラが入るからこそ、女の子たちの魅力がより際立って見えるんです」

なるほど魅力的なキャラとは、絵の上手い下手だけではないのか。人を惹きつける個性とそれを引き立てる世界観がないといけない。

う~む、ますます奥深く思えてきたぞ。“日常系”の世界!!


2014年4月より6月までTOKYO MXほかにて放送された。同誌連載作品でのテレビアニメ化は、『かなめも』、『きんいろモザイク』に続いて3作目。また、koi作品としては初のテレビアニメ化でもあった。

キャッチコピーは「すべてが、かわいい。」「かわいさだけを、ブレンドしました。」。

2015年1月6日からは、BS11において、本放送と同じ時間枠において、エンドカードを刷新した上で再放送が行われている。

2015年1月、メガミマガジン2015年3月号にてテレビアニメ第2期の制作が発表され、その後アニメ公式サイトほか各種メディアでも順次発表された。

『まんがタイムきらら』関連雑誌連載原作作品でテレビアニメの続編が制作されるのは『ひだまりスケッチ』・『けいおん!』・『きんいろモザイク』に続いて4例目となる。

オープニングテーマ
「Daydream café」

エンディングテーマ
「ぽっぴんジャンプ♪」(第1羽 - 第11羽)
「日常デコレーション」(第12羽)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 48
ネタバレ

ジョガマヤ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

すべてが現実逃避に最適!

※注意
だんだんと長くなります。
リアルがつまらなくて、一時的でも逃げ出したい人におすすめ。
視聴前は偏見の塊で、見ず嫌いをしていた自分を殴りたい...
一応、基本的な考えを話しておきます。
私は全方位完璧な作品以外「好き」とは言いません。
客観的な視点から見た良さと主観的な立場から見た好みの両方がカンストしないといけません。(面倒な人ですね)
好き、と公言するにはそれなりの責任が伴うのです。

この「ご注文はうさぎですか?」のレビューは主観的面からも、客観的面からもバランス良く見た上で書いています。以下本文

いきなりだが漫画原作者であり創造主でもあるKoi先生の偉大さにはいつも驚かされている。「ご注文はうさぎですか?」はあくまで日常四コマに分類されるので、見かけ上はかわいい女の子たちが平和に過ごしていれば良い。そして大概の人はこの部分に惹かれていき、同時に嫌う者もいる。しかしながら、「ごちうさ」はまるで精巧な機械であり、裏では全てが繋がり、理屈が通っていることがわかる。見かけは1羽完結であって伏線やストーリーは無いように見える。しかし、それはパズルの1ピースであって、ピースを置いていくことで全体像が明らかになっていく。すべての落ちに意味があったことに気付かされる。(詳しく語ると大いなるネタバレになってしまうので、ぜひ個々人で探してほしい)
これをすべてを計画していた、見透かしていたかのようにやり遂げてしまうKoi先生は一体何者なのだろうか。(または先生は創造主という枠を超えた一人の「観測者」であるとも言えそうだ。だれよりも先生自身がごちうさを愛しているのはファンには周知の事実である。)
1期では本質は非常にわかりにくいが、2期、DMS、原作、SFYでは比較的わかりやすいだろう。考察しようと思った者にだけ、深淵を見せてくれる。
1期は設定とキャラの基本性質の露呈、伏線張り、世界観の演出がメインなのでライトな方、いわゆる日常系が好きな方にはウケるだろうが、ここからがこの作品の真髄である。深い。とにかく深い。まさに沼だ。複数本の芯が通っているのだ。本当に「通った」作品である。
そしていわずもがな、すべてがかわいい。(勘違いされがちなのだが、これは前提として、という意味合いなので、かわいい「しかない」というわけではない。それ以上に付加価値が多くあるのだ。)
このように内面も外面も良く、ライトな層にもファンにも楽しめる最強の作品なのであり、これが大人気の理由だと思う。では具体的な話に移る。
あえて日本ではなく、ヨーロッパをかき混ぜたような世界観(フランス、ハンガリー、ドイツなど)にすることで、リアルにあるようでない世界を訪れることが可能。まさに異世界転生や小旅行をしている感覚である。そしてこれが現実でないから良い。3次元から眺める形が一番良い。転生したくはない。あのステキなセカイを崩してしまうのが怖いからである。次は作画について。
背景の木組みの町並みが綺麗すぎる。作画崩壊も皆無(ただ、1期4羽の作画は嫌いな人はいるかもしれない)。1,2期の1,11,12羽は特に素晴らしい。隠れうさぎがいたり、小物にこだわっていたりする。
現実逃避ができるが、それでいてやりすぎるようなこともない。
私は感情移入しすぎてしまうためか、リアルからかけ離れた、現実逃避はできるが、感情が激しく揺れ動いてしまうアニメは見ていると、はっきり言って疲れる。活力を得るためにアニメを見て疲れるのは本末転倒であると思う。
また、原作絵がとてつもなく綺麗で、それを受け継いでいる。
原作絵はキャラだけでなく、周りの小物や背景もかなり丁寧に描いている。
キャラデザも原作に沿っており、癒やしが助長され、嫌なことを忘れられる。
声優さんについては、(演技の上手さだけで判断)名演技が多くあり、キャラクターと相性抜群と言って良い。次は楽曲について。
op,edがポップで可愛いらしく、歌詞も考察しがいのあるものになっている。
もちろん映像と合っているのは当然である。映像と音楽含めてのop,edである。
ごちうさのキャラクターソングの歌詞は考察すればするほど深いものになっていく。特に畑亜貴先生はよくごちうさの世界観、思想を理解しているな、という印象。
劇伴も落ち着いたものが多い割には、印象に残りやすい独特な雰囲気。3拍子が多い感じがする。
加えて、露骨なエロシーンが無いので、安心して見れる。
私は男性向けの巨乳キャラが色気を出すのが好みではないのだ。
みんなの女子力が高いのも魅力。髪型や服装、靴下なんかも結構変わる。
原作絵もとにかくかわいい、綺麗、おしゃれだし、随所に考察ポイントが存在する。アニメから入ったなら絶対に原作も読まないと損である。アニメ、つまり原作のはじめの部分では明らかにはなりにくかった魅力的な本質に、きっと気がつくことができるだろう。(後述)

キャラ(主要10名、ティッピー除く)紹介。いちおう呼び捨てで統一(全員さん付けしたい今日この頃)。
ネタバレタグで囲っておく。
①ココア
{netabare}
出会ってから3秒で友だちになれる(らしい)ほどのコミュニケーション能力の高さ。チノともたった1羽で一緒にお風呂に入ってしまう。年齢も関係なく平等に話せる。笑顔が多いこともポジティブさによる。周囲を動かす行動力を持ちつつも、落ちでは「台無しです」でしまらない。チノへの愛が可愛い。頼りたいし、頼られたいと思わせる欲張りコース。
{/netabare}
②チノ
{netabare}
重たい環境に囲まれていたとき、リゼと出会う。これはチノ父とリゼ父の画策による。さらにココアと出会う。これをきっかけに周囲と打ち解けていき、笑顔も増える。この成長を見守りたいし応援したい護りたい!髪型や服装が頻繁に変わり、女子力が高く、料理上手なのもポイント。ちなみによくチノだけ頭が良くない説が騒がれるが、お嬢様高校も射程圏内だがあえて受験しなかったらしいのでそんなことはない。
{/netabare}
③リゼ
{netabare}
かっこよく、クールだが、可愛いもの好きでギャップあり。ヘタレでもある。
何気にヘアピンや髪型、服装に気を使っていて、オシャレさん。指揮力が高く、面倒見が良い。自分が周囲と浮いていることを気にしている。親しく接してくれるシャロには感謝している。可愛いと言われなれていないために真っ赤になるのも可愛い。護りたいし、護られたい。
{/netabare}
④千夜
{netabare}
シャロとの幼馴染関係がわかり合いつつも、遠慮しちゃう関係で可愛い。
(ご注文はうさぎですか? Wonderful party!に感動、ホカホカエピソードがある)ココアとも完璧なパートナー。メニュー名が面白い。おそらく語彙力の高さがなせる技である。お姉ちゃん、お母さん的面がある。メニュー名は青山と一緒に考えている。基本ボケ担当。会話を回す役割に長けている。あまり表には出さないがおそらく1番の友達思いだと思われる。
{/netabare}
⑤シャロ
{netabare}
真面目で責任感が強く、料理上手。貧乏キャラ設定ではありつつもおしゃれには気を使っている。気を張って頑張りすぎるところがある。(ご注文はうさぎですか? Wonderful Party!(以下WPで表記)参照)コーヒー酔いによるギャップもあり、面倒見が良く、護りたいし、護られたい。千夜の前ではたまにとても素直になることがある。ちなみに、そこまで深刻な金欠ではなく、一人暮らしの仕送りが少なめの大学生程度だと思われる。陶器コレクションにつぎ込んでいるのか?
{/netabare}
⑥マヤ
{netabare}
八重歯、短髪、考えるより先に手が出るタイプとボーイッシュではあるが、髪型などを意外と気にしていたり、相当な友達思いであったり、かなり女の子らしい。褒められると真っ赤になる。ちなみにかなり成績は良い。また、チマメ隊のひっぱり役である。
{/netabare}
⑦メグ
{netabare}
素直でおっとり可愛い。天然タイプで護りたい。マヤとの友情エピソード(バレエ教室にて)が可愛い。心あたたまる。身体的成長は順調だが、精神的成長が順調なチノに若干嫉妬している様子。唯一、ひと目でココアの長所を見抜いた人物。
{/netabare}
⑧青山ブルーマウンテン
{netabare}
何気に小説が映画化、アニメ化している売れっ子作家。お嬢様高校出身で優秀でありつつも、ポンコツさも併せ持つ。性格からか、ココアたちとも敬語なしで仲良く話せている。人見知りだったが、ココアと出会ってから改善されたようだ。シャロ愛がすごい...作家ポジなので、時折物語的視点で私たちと一緒に彼女たちを観察することがある。
{/netabare}
⑨モカ
{netabare}
ココアと似ているところも多いが、違うところも結構ある。ほとんど全員のお姉ちゃんになれるレベルの包容力。泣いてしまうほどの美味しいパン。ぜひ食べてみたい。護られたい。
{/netabare}
⑩タカヒロ
{netabare}
完璧すぎる万能人。ジャズ、経営、吹き矢、交渉などが得意。物語の裏で重要なポジション(サポート役)。というか普通にイケメン。
{/netabare}

話を戻す。萌えアニメはストーリーの起伏が全く無くてなぁなどと言われるが、ごちうさのストーリーにはメリハリがあり、グダグダしない。(昼に盛り上がり、夜でしんみりするパターンが最も多い)イチャイチャはあるが粘着せずに爽やかである。少なくとも他の学園系日常作品とは一線を画している。
それに、チノちゃんを中心にそれぞれの成長を楽しむこともできる。
まさに、ココアさんをきっかけに始まった「魔法のような物語」であり、(手品かも)チノ父、リゼ父、青山先生など大人たちに支えられている物語でもある。
(詳しくはDear My Sister のレビュー参照)
ごちうさのストーリーのテーマとしてあげられるのは他にも、「感謝の輪」「おせっかい」「未知なるセカイの開拓」がある。単なる「ほのぼの」ではない。彼女らなりの葛藤、悩みがあるのだ。勿論仲がとても良いのだが、「遠慮という障壁」が存在して、それらを「おせっかい」でぶち壊す。そしてそれが循環し、「感謝の輪」となる。(これはアニメ化された部分(特に1期)ではわかりにくいので気になる人は原作を読もう!)本気で語ると、長文レビューとなってしまうのでここで止める。(もうすでになっている)
ほんとうの意味(←ココ重要)でのアホキャラがいないのでイライラしない。(私はアホキャラが3人以上登場すると耐えきれなくなります)全員頭が良いと推測できる。(ソース:原作)
また、全員にギャップがあって、それも楽しめる。それ故にそれぞれのキャラを表現するキャラソンが多すぎて、揃えるのが大変である...
ネタについては、デジャブを感じるように仕組んでいるシーンが多くある。これは原作で特に顕著。(「どっちですか」ネタなど...)
もとは4コマであるので頻繁にオチがつく。こんなにしっかりオチを毎回つけるのはかなり難しい。
笑いの質的にはバカ笑いと言うより、じわじわくる感じの笑いである。
1周目はほとんど笑えないが、2周目以降は初見では笑わなかった場面で笑えてくる。しかも、浄化されていくような、誰も傷つかない綺麗な(←ココ重要)笑い...普段の汚い笑いとは全く違う。
友情にじわっとくる話も多数織り込み済み。さらなる友情を求めるならゲーム(WP)をやってみると良い。特に千夜が活躍する。二次創作、妄想も良いだろう。
ありがちな、登場人物は大体同じ学校、年齢でクラスメイトという設定が多くを占める中、学校が全員一緒というわけでもなく、年齢もかなりバラバラな中で築けるあの友情に、敬意を表するべき。素敵と言わざるを得ない。
さらに、時々ヨーロッパ特有の私達のよく知らないものを出してくるので、詳しくなれるというおまけ付きである。
本当に何百周としていても飽きない、見れば見るほど面白い作品だと思う。
考察がまだまだ止まらない。そして、私の人生を救ってくれた作品でもある。
本当にKoi先生には感謝している。ぜひ見ず嫌いせずに、12羽を完走してみてほしい。原作も最新羽まで読むと、よく練り上げられたストーリーや先生のこだわりがわかるはずだ。

1期がいまいち薄かったと思った方が一人でも多くこのレビューたちを見て原作に興味を持ち、驚愕し、ファンになってくれることを心の底から願っている。

とにかく原作を読んでくれ!!それからだ。愛と金と時間を重ねれば、満開の花を咲かす大樹のごとく、太い論理構造の幹をもち、1次創作が互いに影響を与え合い進化し花を咲かせるごちうさの姿を観ることができる。
※私のツイッターアカウント(@blacktea_zygmy)を見て(検索して)いただくと他にも感想考察を読むことが出来ます。イベント前後や原作の更新日などはうるさいです。一通り原作を読み終わった方はどうぞ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

天然サナトリウム温泉♪

∩∩  ∩∩  ∩∩  ∩∩  ∩∩

モーニングだよ!<J>

「「「「「全員集合」」」」」<J♣♡♢♠>

注意事項
・・・え、私が読むんですか?<♡>

がんばれ、気合だ!!!<♠>

は、はいっ!!<♡>

え~っと、
①ラビットハウスはどなたでも歓迎しております♪
※ただし天然さんに限ります
うう、私、天然さんじゃないのに
※若くて美しい女性に限ります
・・・なんでこんなこと言わなくちゃならないんですか
※胸のおおき・・・い人もちっちゃい人も歓迎します
私はまだまだ成長期です!<♡>
こんなのイジメだー!!!!!<♢>

あらあら<♣>

むむむ、続きを読みます
※男子禁制です、ただしスタッフの親類は除く
おとおさんもいますし、ティッピーは・・・ティッピーです
以上です
・・・これだけですか?1番で終わりじゃないですか
あ、あと、
※特定のスタッフ1人を甘やかしすぎないでください
すぐ調子に乗りますから、誰彼かまわずベタベタします<♡>

ごめん、お姉ちゃんが妹に寂しい思いをさせてしまったー!! たくさんモフモフするからー!!!<J>
別に誰のこととは言ってないじゃないですか、ベタベタしないでください、恥ずかしいです・・・<♡>
えへへへ~<J>

∩∩  ∩∩  ∩∩  ∩∩  ∩∩
※何も言わずともJ♣♡♢♠それぞれ異なる心の声が聞こえた方とは友達になれるでしょう。
 言う必要もないと思いますが{netabare}
 Jココア、♣ちや、♡チノ、♢シャロ、♠リゼで、ちなみに「全員集合」のところは、
 Jいつも通り、♣ノリノリで朗らか、♡恥ずかしそうに、♢緊張してちょっと噛む、♠教官チック{/netabare}です。
※土日祝はきっと朝からモーニングを提供している、私はそう信じています。




この作品は喫茶ラビットハウスを真ん中辺とした天然不思議系キャラの日常です。
爆笑できるギャグや百合、あとえっちぃのは期待しないでください。{netabare}
着替えシーンがありますが、あれは水着です。確か、プール回でも似たような柄だったし。
汚れなき眼(まなこ)で見てください。{/netabare}

などと言いつつも、萌えアニメであることは否定できません。
なので自分としては、
天然あるいは不思議系のキャラを満喫するキャラアニメぐらいに思いたいところです。


舞台は日本なんだろうけど、フランスとかスイスみたいな雰囲気の街で、兎と野兎に溢れている。
フルール・ド・ラパンって名前の店あるし?
お店とか、お祭りとか、働きっぷりとか、どこか古めかしく、携帯電話も出てこない。{netabare}
と思っていたら、スマホだらけの回とかあるしwww あるぇ~、携帯電話この回だけじゃね?{/netabare}

ココアが転校するために引っ越すところから話が始まり、
住むところはチノがいて、リゼが働いている喫茶ラビットハウス。
新しい学校には同い年で甘味処「庵兎甘(あまうさあん)」の看板娘ちや、
その幼馴染にハーブ喫茶のフルール・ド・ラパンで働くシャロがいる。
あと、チノの父とモフモフ兎のティッピー。

ただの萌えアニメと感じさせないところは、親類ではあるがチノ父が出て、
セリフは少ないながらもレギュラーで登場するティッピーの存在感の大きさ、
あと青山ブルーマウンテンさんの落ち着き?などがある。ついでにメインキャラ紹介すると、

Jココア 元気、カワイイ物好き、おバカ ☆☆☆☆★(←天然度、☆が1、★が0.5)
♡チノ 自己表現が苦手そう、ちょっとがんばり屋、ちょっと神経質 ☆☆☆
♠リゼ 軍事ファミリー、武器を常備、熱血っぽい、かわいいモノ好き ☆☆☆☆
♣ちや 自覚あったりなかったりするS、たまにすごくボケたり勘違いする ☆☆☆☆☆
♢シャロ プリプリするところがある優等生、リゼに憧れと好意を寄せる ☆☆★
※天然度は勘です

∩∩ ∩∩ ラジオと声優さんについて ∩∩ ∩∩{netabare}
あやねる、いのすけ、ええ☆

俺ガイルから本格的にラジオを聴くようになり、
ぜんら、なのん、などは非常に楽しませてもらいました。

ラジオ聴くと親近感が沸くね。
で、声優さんにあまり興味のなかったオレとしては、
ラジオが、ラジオで面白い人は印象に残ります。

そして、この2人は恋愛ラボのあのキャラとこのキャラ。

あやねる・・・あんな高い声も出るんだ~うぇひひひひひひww
いのすけに関してはかわええ声していると思いましたが、いいね♪
特に相槌が「ハイ」でも「うん」でもなく「ん」がセクシーでそれだけでも聴く価値があるwwwww

あとシュガーさんの声、ええわ~☆

・・・そろそろキモくなったんで普通に、
佐倉さん、水瀬さん、いいね♪

普通に佐倉さんみたいな人、ええわ☆☆☆☆☆


声優のアイドル化が進む中、
ぶっちゃけ写真集と曲の良さを度外視してCDとか買おうとは思わんが、
ラジオはええわ♪♪

タダだし・・・ケチだけど、本当に応援したいと思ったらちゃんと借りるから!!www
∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩ ∩∩{/netabare}


んで、結局面白いのかと言えば、知らん。オレは好きだ。
なぜなら、
放送直後2,3週間の感想で見かけたけど、
「きんモザ好きな人にオススメ」「~楽しめそう」とか書いてあったけど、
あれだよ、オレ、きんモザ嫌いじゃないけど、好きでもないから。


~ 一度やってみたかった、オレの日常系対する好みと傾向とか メッチャロングver. ~
※本当に長いから途中で読むの放棄してね♪ {netabare}

とか言ってあれだけど、オレとしては一緒にしないで欲しい!
ごちうさはものすごく楽しんだし、作品としての完成度がものすごく高いから!!

参考資料
『日常系っぽい作品マイベスト?? ※ネタバレあるかも』
http://www.anikore.jp/anime_rankings/view/33146/

ということで、成分タグ「日常」なかったら「日常系」で上から順にさらっと感想を述べます。
・・・「日常系」にしておきました。
ついでに☆で楽しめた度を5段階評価します。オススメうんぬんではなく、ただ自分が楽しんだかです。

①男子高校生の日常 ☆☆☆☆☆ 完走した 何度も観た、観直せる
ギャグメイン。男だらけだが女の子も出る。非常にええ♪

②けいおん2期 完走したか覚えてない
萌えメイン。OPが好みじゃなかったのと、よく覚えてない。

③けいおん1期 ☆☆☆☆ 完走した、観直せるかも
萌えメイン。放送当時はすごい好きだった気がする。ミオとウイがええ☆

④のんのんびより ☆☆☆☆☆ 完走した!!!!! 何度も観たし、観直したい
れんちょんメイン。ああ、すごくいいね♪

⑤日常 1話で切った
非日常系。全然、日常してなくて切った。

⑥みなみけ1期 ☆☆☆☆☆ 完走したぁあ!!!!! 10回は観た、観直したい。
シュールなコメディ。ラブも微量に含むがそれすらもネタ。最高だ☆☆☆☆☆

⑦ゆるゆり1期 ☆☆☆☆ 完走した 観直せる。
百合とキャラアニメ。好きなキャラ結構多かったので楽しかった。

⑧らきすた ☆☆☆☆ 完走した 放送当時、何度も観てた
萌えメイン。ラッキーチャンネルは微妙だった。観直せるかは分からん。4人の中でつかさが一番ええ☆

⑨みなみけ おかえり 観てない

⑩みなみけ ただいま 観てない

⑪みなみけ おかわり 数話観てしまった・・・

⑫ゆゆ式 観てない

⑬サーバント×サービス 観てない

⑭あっちこっち 観てない

⑮氷菓
・・・日常系として評価不可。

⑯GJ部 ☆☆☆☆☆ 完走した!!!! 何度も観た、観直せるが・・・最終話が物悲しい
不思議空間キャラアニメ。不思議だがはまってしまった。しおんさん、きらら、たまがええ☆☆☆☆☆

⑰映画けいおん 観てない

⑱TARI TARI
日常系として評価不可。

⑲君と僕。 観てない、初めて知った

⑳苺ましまろ 観てない、原作は少し読んだことある

㉑たまゆらTV1期 ☆☆☆☆☆ 何度も観た、観直せる
カメラを軸にキャラとヒューマンアニメ。ああ、イイ作品だ。ま、まおんたんがええ☆☆☆☆☆

㉒たまこまーけっと 観てない

㉓Aチャンネル 一話で切った
バット持ってるチビっ子と、非常に遅く感じるテンポがダメだった

㉔きんいろモザイク ☆☆ 完走した
百合萌えアニメ。赤毛、ヨーコがかわええ。以上。

㉕みなみけ べつばら 観てない・・・みなみけシリーズすげえな

㉖今日の5の2 ☆☆☆☆☆ 完走した、観直せる
シュールコメディ。ロリコン向けでもあるが、普通に面白かった。

㉗ゆるゆり2期 ☆☆☆ 完走した
百合とキャラアニメ。話の内5,6個は楽しかったけど、それ以外は微妙だった。

㉘あいうら ☆☆☆ 完走した、観直せる
日常系ふともも蟹ショートアニメ。日常過ぎたけど、結構楽しかった。

㉙ごちうさ ☆☆☆☆☆ この作品

㉚河合荘 ☆☆☆☆☆ こないだ完走した、観直すかはわからん


そろそろメンドクなったなww
・・・日常系が好きだと思ってたけど、観てなかったり1話切りしてる作品が結構あるなぁ。


㉛位以下で好きな作品(好きな順、あるいは観直したい順)

○帰宅部活動記録 ☆☆☆☆☆ 完走した!!!!!
何度も観たが、最近観直したくて仕方がないが、手元にない…
ネタの幅が広く、ギャグ、ボケとツッコミもメインのアニメ。すごい楽しかった♪
観たい、観たいんだ!!!

○でぃーふらぐ ☆☆☆☆☆ 完走した!!!!! 応援したくて、ドラマCD借りたった~☆
ギャグとツッコミアニメ。割と創造性豊かで、ストレートに楽しめた。ハーレムとか萌えアニメとは違う。
アタルぅ・・・wwwww

○キルミーベイベー ☆☆☆☆☆ 10回は観た!!!!! また観直すかも
激しいボケとバイオレンスツッコミアニメ。やすな・・・君は最高だ!!!!!

○ひだまりシリーズ ☆☆☆☆☆
 シリーズ通して多分3回は観た!!!!! 長いから観直すのに勇気がいる
女子高美術科、アパートで一つ屋根の下系ホームコメディ? 表現力にツボった。
ミヤコが大好きだ!!!!!

○恋愛ラボ ☆☆☆☆☆ 何度も観た!!!!! そのうち観直すかも
中学校生徒会、ギャグコメディ。分かるわ~と思いながら楽しんでた。エノがええ☆☆☆☆☆

○ワーキング1期 ☆☆☆☆☆ ちなみに2期は☆☆ 1期は好きだから何度も観たし、観直せる
バイト系日常アニメ。テンポとキレが良い♪ 小鳥遊くんの変態さを含めてイイよね♯

・・・っていうか、氷菓とかTARI TARIが含まれるなら、ARIAとかも日常系じゃね?
ちなみにARIA大好き♪
{/netabare}

↑こんな好みの人間ですが、分かるわ~って思う人には、ごちうさをオススメします。

ちなみに今期2番目に楽しんだ作品です☆
作品としての完成度は非常に高いと思いますよ~
OPのサビでのメロディとシャロのワンツーパンチで、心とテンションが跳ね上がります♯
センスのええサブタイもお好みでお召し上がりください♪


∩∩
 ・・
  × <おまけ、好きなキャラランキング){netabare}


主要キャラ五人の中で、



一番、ちや!!!!!




二番・・・二番・・・





・・・・・・一番決めといてなんだけど、みんな特別なオンリーワンとかじゃダメですか?
ええダメですともぉ!!!!!{netabare}





二番、{netabare}ココア!!!!! ぐふっ( ´゚Д゚)・;’.、カハッ


三番、{netabare}シャロ!!!!! ごほぁっ( ´Д`)・;’.、カハッ



四番、{netabare}チノ!!!!!  ふごぉぁっ`;:゙`;:゙;`(゚Д゚*)ガハッ




五番、{netabare}リゼ!!!!!                  _:(´ཀ`」∠):_





{netabare}とか何とかいいながら、一番は文句なしで決まってて、
二、三番で多少悩みはしたものの、ほぼ即決、
五番も決まっていたものの、好き度は高かったから五番に置きたくなかっただけ。

というか、回によって2番が変わる。
チノはしょっちゅう上位に浮上してくるし。


チマメ隊のマメもまあまあ好き、メグの方が好きかな。

ティッピーは二番目に入れたいぐらい好きだし、
チノ父はダンディだし、
青山さんはいい味出しているし、

うん、名前のあるキャラはみんな好きだな。










でも一番は、ちや、それは揺るぎないww{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 27

85.6 5 WHITE_FOXアニメランキング5位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1041)
4987人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

小鬼の報酬

【視聴完了して改稿】*末尾に追記


RPGでは「ザコ」扱いのゴブリン専門の「凄腕」冒険者の物語。

小物のゴブリン退治専門でいながら「最強」の主人公は、しかし「主人公最強」という決まり文句で語る気にはなれない。

そもそも、活劇は、その本性上、主人公は必ず勝利しなければ成立しない。
活劇において主人公が戦闘に勝利する=最強でなければ、活劇を物語ることはできない。

ようするに、活劇に対して「主人公最強」と言い放っても、それは何も言っていないのと変わらない。

なぜ「強い」のかを説得的に設定していることが、本作の特徴と言える。
なんとなく懐かしいものをまず感じるのは、80年代のアニメファンの「設定ごっこ」の匂いのせいかもしれない。


かつてアニメファンの間では、架空のアニメの設定を作り上げて楽しむ遊びが流行っていて、有名なところでは『機動警察パトレイバー』が、ゆうきまさみ を中心とした仲間内の「設定ごっこ」から誕生したことが知られている。

そうした「ごっこ」遊びでは「パターン破り」が一つの典型になっていて、よくある展開、お約束の描写などを、殊更にひっくり繰り返すことが、ある種の定番だった。
『パトレイバー』にも数々の「パターン破り」が盛り込まれていたが、さすがに才能あるクリエイターの集団だけあって、単純な「逆張り」の受け狙いにはとどまらず、後続作品の新たな「パターン」ともなる独自性に昇華されていた。

本作の「ゴブリン専門でいながら高い等級の冒険者」は、とりあえず機械的に「パターン」の逆をゆく「設定ごっこ」の「パターン破り」を連想させる。
が、逆パターンを足場にした、それこそ、かつての「設定ごっこ」を思わせる設定の突き詰めが、単なる受け狙いの逆張りではない独自性の発揮にまで至っていて、冒険の背景としての扁平な「世界」ではなく、立体感のある「世界」として異彩を放っている。

同期に放映された、「最弱のスライムが実は最強」の能力を持っている「逆パターン」の別アニメが、「逆パターン」を補強する設定が一切みられないのと比較すると、姿勢の違いは明瞭だろう。

TVアニメとしては暴力的な描写を貫いた第1話は、そうした設定を効果的に表現していた。

RPG風の「異世界」では、冒険者は「ギルド」から受けるクエストをこなすことで経験値と金銭を受け取る。
これが「お約束」だ。
たいていの異世界ものでは、こうしたルーチンは当然の前提として、改めて説明されることはない。

しかし、こうした「異世界」の仕組みを無心に眺めると、どうなるだろう。

クエストの成功に対して支払われる「報酬」はどこからやってくるのか。
依頼と支払いの業務を行う「ギルド」、そうした各所の情報を統合して処理する事務員や拠点の維持の、その費用はどこからやってくるのか。
その「世界」の住人であれば、視聴者のように「お約束」で思考停止しているはずがない。

第1話で能天気にゴブリン退治に向かう新米冒険者パーティ、あるいは背景にたびたび登場する陽気な新米たちは、まさに自分たちの「報酬」がどこから来るのか考えてもいない半人前=ルーキーであり、視聴者の分身として作中へ導入されている。


「報酬」が支払われるなら、金銭を「提供」するものがいるはずだ。
冒険者のクエストに金銭を提供するのは、すなわちモンスターやクリーチャーによって「被害」が発生しているからだろう。
そう、金銭を拠出するのが誰であれ、「報酬」を出してまで退治を依頼するのは、報酬に匹敵するほどの「被害」が発生しているからだ。ほかに理由は考えられない。
直接に「被害」を受ける者か、被害を防ぐ義務を持つ行政官か、いずれにせよ「被害」を回避するために「報酬」の金銭を拠出する。
冒険者の苦労に対する「ご褒美」で賞金が出るわけはない。

もしもモンスターによる「被害」が、平均して年に5人の死亡、といったものであれば、規模の大きな村や町なら、そのまま放置しておくこともあり得るだろう。

放置できないほどの「被害」、「報酬」を出してまで、どうしても解決しなければならない「被害」の実態を示すために、まず第1話の描写が要請された。
ゲーム的異世界への逆張りで、安直な「逆パターン」の新奇性を狙ったわけではない。
逆に、これほどの「被害」も無いのに、お気楽な「ザコ」狩りで、どこからともなく「金銭」の支払いが発生するはずはないだろう、という批評性が込められもている。

新米冒険者の「入門」として「定番」になるほどゴブリン狩りが頻繁に依頼されるものであれば、あの「被害」が果てしなく繰り返されているということだ。
妄執にも似た、主人公ゴブリン・スレイヤーの動機と行動は、こうした設定から説得力を強力に与えられている。
この説得力のために、あの第1話はある。


いったんゲーム的・空想的な「異世界」設定に異を唱えた以上、表現の方もファンタジックな架空性から距離が生じる。
原作小説がどのような文体で綴られているか知らないが、なんとなく本作が大藪春彦ふうに感じられるのは、ゴブリンに対して徹底的に非情な主人公の動機が「復讐」で、ゴブリン狩りのテクニックがまさに「狩猟」に近似しているからのようだ。

狩猟で獲物を仕留めたいなら、獲物の生態について学ばなければならない。
行動圏や生殖生態や行動様式を知り、足跡やマーキングや糞の痕跡を追って、ねぐらや移動ルートを見切って追い詰める。

鉄砲を持てば好き放題に動物を殺しまくれるわけはない。まず銃の射程内まで獲物に接近することができないだろう。

こうしたことを学ばずに山に入っても、空手で引き上げるのが関の山だ。
剣や魔法を備えていても、むなしく返り討ちにあう冒険者パーティのように。

小説では、文体を模写するパスティーシュという技法がある。
文体と、その文体で描かれるものとの間に生じるギャップ=「異化効果」の面白さを狙う技法だが、ゲーム的「冒険」を、「狩猟」のテクニックで描く「異化効果」が、「ダークファンタジー」というよりも大藪春彦=「ハードボイルド」ふうの印象を生み出している。

こうした「パスティーシュ」の雰囲気が、「パロディ」が広く浸透していた80年代「設定ごっこ」の印象につながるのだろうか。


ハードボイルドと言えば、別作品のレビューで、ハードボイルドの本質は「社会の外部から侵入した報道カメラの視線」であると書いたことがある。
大藪春彦の小説が、一般的に了解されている「ハードボイルド」風の様式から外れているのに、なお「ハードボイルド」であると感じられるのは、大藪の小説の主人公が、例外なく社会に溶け込むことを拒絶した「異邦人」であるからだ。
日本社会に侵入した「異邦人」の視線と圧倒的な暴力にさらされることで、見慣れたはずの日本社会が異界化してゆく。

本作の主人公が大藪ヒーローを連想させて、「ハードボイルド」の雰囲気をまとうのは、彼が「人間社会」=作中の用語ではヒュームの世界から逸脱した、「外部」の異端者であるからに他ならない。
「外部」にはじき出す原動力が「復讐」への強い執着であるところも、大藪との共通項だ。

「人間」の冒険者からは軽侮されているのに、他種族の冒険者と良好な関係を結ぶ描写が、互いに「人間」社会の外にいる、主人公の「外部」性を示している。

こうしたところが強力にオッサンのツボを突いて引き付けられるのだが、大藪春彦が亡くなって20年以上、最近では作品の流通も盛んではないので、あまり共感はしてもらえないだろう。

しかし、共感はなくとも、ファンタジー「異世界」の「お約束」的な「調和」の限度を超えて振るわれる主人公の暴力こそが、視聴者を曖昧に拘束している「ゲーム的異世界」の「お約束」性を告発していることを感じ取れるはずだ。
人によって、「告発」の衝撃が暴力描写への単純な不快感だと誤解されるとしても。


主人公の「外部」性は、人間「社会」の外部であるのみならず、この「世界」自体に違和する、「世界」への告発者であるのかと予感させる。

もしも主人公が「外部」性に定義されているとしたならば、浮き彫りになるのは、平和な「世界」に「外部」から侵入するゴブリンという異物を、「内部」の主人公が退治しているという物語などではない、という構図だ。
主人公の「外部」性が敵対する対象である以上、「ゴブリン」は、この「世界」に内在する、「世界」に組み込まれた一要素である以外にありえない。
「外国」から押し寄せる外敵を「国内」の英雄が防ぎとめる、といった類型で了解することはできないだろう。


主人公の視界には、この「世界」はゴブリンによる「被害」を「内包」したものであると見えている。
だからこそ、ゴブリンを「世界」から「追放」したり、「侵入」を防ごうとするのではなく、あくまで世界「内」で殺し尽くそうとする。

そんな主人公にとって、世界のすべてはゴブリンを狩るための「手段」の相関として捉えられているようだ。
各種の「装備」のみならず、カナリヤや粉塵爆発の「知識」から、協力する「冒険者」たちまで。

孤独の印象が強い冒頭から、後半には他人と交わるようになったかのように見える展開だが、しかし、その冒頭から、主人公は他者を拒絶しているわけではく、折々にきちんと感謝や謝罪の言葉を述べる様が描かれている。

問題にするのはゴブリンを狩る「手段」としての有効性であり、有効であれば何ものでも受け入れるのであって、あらかじめ何かを排除する姿勢は最初からない。「他人」もまた同様だ。

本作のキャラクターには固有名詞=個人名が与えられていないが、こうした道具的な「手段」の相関として世界をとらえる主人公の視線を反映しているのかもしれない。

「ゴブリン狩り」という動機によって配置される道具の相関。

しかし、「世界の中のモノや人といった存在者を道具的関連の相関として了解する」とは、ハイデガーが記述したダス・マン=ふつうの人の実存そのものだ。

ようするに、いっけん非情で特異に見える主人公は、(ハイデガーが正しければ)視聴者と同じく、神なき時代の「普通の人間」なのだ。

「普通のオトコノコ」が活躍するアニメが、慎重に主人公を無能力化・無個性化することで視聴者に同化させようとする作為に比べ、「普通の人間」がここまで際立つのは、やはり背景=舞台となる「世界」の設定力が優れていることと、その「世界」の外にはじき出された「外部」性のためだろう。


{netabare}ナレーションによれば、この「世界」は、「秩序」の善神と「混沌」の悪神のせめぎあいで創造されたものだ。
せめぎあいの手段が「サイコロ」である設定が明かすのは、この「世界」が、偶然性によって「出来上がった」ものであり、何ものかの一貫した「設計思想」の下に「構築」されたものではない、ということだ。
「混沌」の神と共に「偶然性」によって創り上げられた、ということは、即ち、この「世界」では「秩序」は部分的なエラーのように点在しているだけ、ということを意味する。

つまり、世界にとって「バグ」にも似た「モンスター」を排除しさえすれば、「本来の」秩序だった美しい「世界」が復活する、という一般的なゲーム的ファンタジー異世界のエンディングは、本作の「世界」には望めない、ということだ。

モンスターもまた、聖者や勇者と同様に、「外部」から「侵入」する異物ではなく、秩序と混沌のモザイクであるこの「世界」に組み込まれた不可欠の組み石であり、恣意的に抜き取ることはできない。
最下級モンスターである「ゴブリン」による「犠牲」もまた。

戦闘の決定的な場面で、主人公が振られる「サイコロ」を幻視するように、アインシュタインの確信に反して、この「世界」の神々はサイコロを振る。
この「世界」の神々は、スカウターによって計測される能力値が大きければ自動的に勝利が「保証」されるような、定められた「秩序」を約束しない。

高等級冒険者であっても、ちょっとした加減で死を迎えるこの「世界」を、もっとも的確に象徴するものとして、本作の「ゴブリン」の設定がある。

単体であれば半素人でも撃退できるザコ。
しかし、群れとなれば一撃で消し去ることはできない。
必然的に撃ち漏らしが発生し、逆襲や逃走を防げない。
逆襲の手数が多くなれば、冒険者は対処しきれず致命傷を負う。

こうした設定によって、「最弱」のゴブリンは、状況次第で、新米が無事にクリア出来たり、ベテランが落命する予測不能の結果を導く。

無事にゴブリン狩りをクリアした新米は、しかし2回目には全滅するかもしれない。
ベテランであれば、5回は成功しても、6回目には死ぬかもしれない。
高等級冒険者でも、100回続けてクリアし続けられる保証はない。

丁半博打でサイコロの出目を永遠に当て続けることはできないように、誰であれ何時かは必ず敗れ去るであろう「ゴブリン」は、こうして「神々のサイコロ」性を象徴している。
勇者であっても敗れて不思議ではない「ドラゴン」や「魔王」では、サイコロ性は明瞭にならない。
容易に狩れつつ根絶は困難な「ゴブリン」こそが、この独特の「世界」を象徴する。

ある意味では現実世界そのものといった身もふたもない「異世界」だが、この現実に似た「世界」が、本来は反現実的な空想の産物である「異世界もの」と比べて独特の印象をもたらすのは皮肉だ。
量産化される数多の「異世界もの」が、いつの間にか制度化した「お約束」によって奔放さを失った類型と化しているのだと暴露する本作の「世界」は、やはりゴブリンを足場にしているからこそだろう。

しかし、勝利が「保証」されないということは、逆に敗北が「運命」づけられてはいない、ということでもある。
「ゴブリン」狩りの道具として「世界」の全てを活用しようと企てる主人公の姿勢は、「サイコロ」の目がどう出ようとも勝利する手段を必ず確保する意志の現れだ。

確率的にいつかは訪れる「ゴブリン」による「死」=「敗北」を絶対に回避する意志。
いわば「神々のサイコロ」=世界の仕組みを越えようとする主人公の意志は、やはり「世界」の「外部」性から生じていることは明らかであるように思う。
サイコロを振る神々の世界で、神なき時代のダス・マンに近似するのは必然なのだろう。


最終エピソードで主人公と共にゴブリンとの野戦に挑む冒険者の群れは、「狩猟」に似た「ゴブリン狩り」とは打って変わり、ファンタジー風のバトルでビジュアル的に楽しい。

多数の冒険者と協調して野戦に挑む描写は、主人公が偏屈さを捨て、他者と親和する「和解」を表現している、わけではない。
そもそも最初から、主人公は他者を拒絶などしていない。

主人公と共に冒険者たちが一つにまとまるのは、むしろ主人公の視界に映る「世界」がどのようなものであるのか、その「外部」の視線に映る「世界」の実相を冒険者たちに共有させるためであるように見える。

社会外から侵入するハードボイルド探偵の「外部」の視線が、その社会の汚れて歪んだグロテスクさを「内部」の人間たちに突きつけるように。

ハードボイルドとは、不愛想なのに時折キメ台詞を口にしたり、マッチョがタフを気取るポーズのことではない。
それらは「内部」を告発する「外部の視線」を表現するための技法であって、本質は視線の「外部」性にこそある。

「サイコロ」に振り回される無秩序を疑問視しせず「世界」を肯定する冒険者たちに、「世界」の実相を垣間見させる野戦は、冒険者たちに自覚があれば「世界」の足元を見極める視線を身に着けさせるだろう。

だが、視線の外部性は、単純に外部に立っているということではない。
否応なく「外部」の視線で見つめてしまう存在でありながら、しかし同時に「内部」に囚われて外側に立つことができない分裂と矛盾が、「ハードボイルド」を駆動する。

はじき出された「外部」の視線で「世界」を見つめつつ、「想い出」の象徴である牛飼娘によって強力に「内部」へと繋ぎ留められる主人公もまた、冒険者たちとの結びつきによって、一層「ハードボイルド」性が強化されるだろう。

同時に、野戦によって主人公の「外部」の視線を垣間見た冒険者たちの中から、いつか「ハードボイルド」な冒険者が誕生するかもしれないと想像させてくる。

それは、今日は雑兵扱いされている、新米冒険者の明日の姿かもしれない。
そう、「たまたま」身に着けた防具で命拾いした新米は、その意味を掴むことができたならば、生き残っていくことが出来るかもしれない。
ハードボイルドに。


アニメやマンガでは、「復讐」は、「虚しい」「何も生まない」と薄っぺらい説教をされることが多い。
が、「何も生まない」とは、第三者が外側から観察して、費用対効果の経済効率を測定しているに過ぎない。
今このときを「復讐」を糧に生きる主体の前に、経済効率が何の意味を持つだろう。

冒険者たちとの野戦を通過し、いつかは「冒険」したいという希望を漏らすに至った主人公は、「復讐」の先へ向けた視線を獲得したと見える。
が、それは経済効率を受け入れたからではない。

復讐を果たしたとき=「ゴブリン」を絶滅させたときに思いを馳せるのは、「世界」の象徴である不可欠の構成要素が除去されたとき=「世界」が決定的に変質したとき、初めて「世界」を肯定して受け入れることができるかもしれないという(半)自覚の芽生えだ。
裏返せば、「世界」がこのままである限り決して肯定はしない/できないという、いま現在の、冒険者たちとの距離感でもある。
と同時に、「新しい世界」に出会う「冒険」は、「世界を変質」させるだろう「ゴブリン狩り」と根底で通じているのだという無自覚の気付きを、主人公の「冒険者」への憧れの芽生えは示している。


「神に抗う」「神に反逆する」と仰々しく看板を掲げるアニメは数多い。
本作の主人公が、世界の命運よりもゴブリン退治を志向するのは、こうした「パターン」の「逆張り」に見える。

しかし、「世界を象徴して」いる「ゴブリン」の退治において、「神々のサイコロ」を拒絶する意志は、すなわち世界を創った「神に抗っ」て「反逆す」ることと等しい。
矮小な小物狩りに特化した主人公は、決して「勇者」を補完する「日常の守護者」ではなく、その突き詰めによって、「世界」の根幹と支配性に挑戦しているのだ。

たった一つの「駒」では「何も変わらないだろう」という神々の傲慢なナレーションは、主人公によって「世界」の足元が掘り崩されていったとき、その無自覚をさらけ出すことだろう。
この「駒」は、多数の冒険者はもとより、必要とあらば「勇者」をも道具に使うに違いないのだから。

狭小な個人的意思が、実は「世界を変える」ことと等しいのだと描く物語は、この設定の突き詰めによって実現している。
「報酬」を発生させる果てしのない「被害」を撲滅する、煉獄にも似た「ゴブリン狩り」の向こうに、「世界」が変質する希望が微かにほの見えるようだ。



こうした物語を追うと、やはり本作は「ダークファンタジー」ではなく「ハードボイルド」の様式で描かれていることが必然のようだ。
ダークファンタジーがあくまで暗黒の世界の「内部」で完結する物語であるのに対して、主人公の「外部」性が「世界」に対立する本作は、やはり「ハードボイルド」だろう。

本作のキャラクターは固有名詞を持たず、名前を呼び合うことはないが、主人公も例外ではない。
主人公の字名すら、ゴブリンスレイヤー=オルクボルグ=小鬼殺し、と固定してはいないのは、ハメットの『コンチネンタル・オプ』に代表されるハードボイルドの「名無しの探偵」の系譜に連なる存在である証のように思われる。

愛想がないのに女性が惹き付けられる主人公だが、本作やアニメに限らず、はぐれ者が女性にもてるのは物語の定番でもある。
ハードボイルド探偵のような、主人公を始めとする「はぐれ者」に女性が惹かれるのは、(ちょっと嫌な言い方だが)建前に反して女性が社会の中心部から排除されている現実の反映なのかもしれない。
「女子供」という言い回しに典型的なように、社会人未満として社会の中枢から遠ざけられる「周辺」性が、はぐれ者の「外部」性と親和するのだろうか。

本作では、殺される寸前で死を垣間見た、日常と冒険の境界に立つ受付、人外の種族、といった「周辺」性や「外部」性が、主人公の外部性と引き合う。
現象面だけ見て「ハーレム」というのは少し表面的に過ぎるようだし、「女性は視聴に注意」などと殊更に本作から女性視聴者を遠ざけるのは、余計なお世話というものだろう。



TV放送されるアニメであれば、放送に当たって様々に制限が付けられる。
第1話は、それでも制限の中で表現の限界を探る意気込みが感じられた。

が、8話では、TV的な制限で作品の雰囲気を損なう描写があり、少し残念な気がする。

奇跡によって蘇生した主人公が起き上がるシーンで下穿きを身に着けているが、設定やストーリーの流れからすると、ここでの主人公は全裸であったほうが自然だろうし、それで問題があるとは思えない。
一目瞭然でワザとらしく不自然な、下着をつけたビジュアルは、TV放送上の制限ではあるのだろうが、「この通り、放送に配慮しております」という宣言のようなもので、「物語への没入」が「放送の視聴」へと引き戻されて、白ける。

つまらないと言えばつまらない言いがかりだが、だからこそ、こんな下らないTV放送配慮が表面化して作品の雰囲気を損ねるのは、それこそ「つまらない」ことだと思う。




友人と呑んだ時に本作の話が出たのだが、友人の評価は低かった。

上記の感想は、「復讐」に憑かれた男が「世界」に敵対している、という視聴から生じたものだが、友人は「ゴブリンスレイヤー」とは「ゴブリンをスレイ」する「職業」名と視聴したらしい。

主人公のゴブリン狩りを「仕事」とみなせば、なるほど、「仕事」への取り組み方や向き合う姿勢、何より受益者である「消費者」の満足といった点で、まったくバランスを欠いた現実味のない「仕事」に見えるのも無理はない。

しかし「仕事」という点から読み返してみると、主人公とギルドの冒険者たちとの違和は、「復讐」としての「狩り」と、経済的な「職業」としての「冒険」の隔たりでもあるのだなと思えてくる。

異種族の冒険者との良好な関係は、彼らの「冒険」が、「好奇心」や「宗教的な修行」といった「仕事」を超えた非・経済的なものであるところに、「復讐」と引き合う根拠があるのだろう。

視点によって、同じ「世界」でも全く違う光景が見えるのだなと、ちょっと面白かった。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

途中で断念したにしとく

6話までの感想{netabare}
世界観がようワカラン。
リアルを追求してるのか放棄してるのか…どっちなん?
ゲームのパロなんてさくまあきらが散々やったし今更やられてもなぁ。
多分スポンサーは分かってて言ってるんだろうけど、これをダークファンタジーと謳ってて「?」。
今期放送されてる別作品で例えると、もし“ユリシーズ”を本格歴史小説って言われてたらモヤっとすると思うんだけど、そんな気分。
ただのゲームのパロディ作品でしょう。
TRPGにしろゲームのシステムってリアルの生活をデフォルメしたもので、それを更にデフォルメ重ねたところでリアルにはならない。
あれだ、藤田咲に初音ミクの物真似させても素の藤田咲とは全く違うものにしかならないって感じ。
だって、ねぇ。
野生動物よりも恐ろしい魔物退治を専門にしてるハズの冒険者が、鉈持ったアイヌより弱そうなんだもの。{/netabare}

総評というかなんというか{netabare}
あんま言いたくないんだよなぁ。
言ったところで「じゃあお前はどうなんだよ」「そんなこといえるくらい立派なのかよ」って言われたら返す言葉もなく言いよどむ事柄でして。
かといってそうやって黙り続けても鬱憤がたまるばかりでして。
なるべく別作品挙げたくないんだけど、共通した「アカン方向」ってのがあって…昔からあるものではあるんだろうけど、ラノベってジャンルに於いては“キノの旅”が奔りかなぁ、と思ってて。

皮肉ると皮肉った対象より偉くなった気になれる、イヤな感情ではあるけどまぁ分かる。
けどね、それが有名な逸話「お菓子を食べればいいじゃない」にしかなってないのはどうなんだろう。
もっと詳細に書くと、貧困にあえいでる人が「パンすらロクに食べられない」と言ってるのを聞いて、「パンが食べられないならお菓子を食べれば良いじゃない。こんなことにすら気付かないなんて大衆(この世界の住人)はナンてバカなんでしょう」とふんぞり返られても「いや、アンタの方がよっぽど…」としか思えない。
要はパンよりも菓子のほうが高価って前提(常識)があるにも関わらずそれを無視し、解決にすらならない解決策を持ってこられても困っちゃう。
世間知らずのバカが知った口利いて「ボクってなんて賢いんだろう」って振舞われても「なんだよコイツ」にしか思えない。
“トネガワ”でネズミ講を「なんて新しいビジネスモデルなんだ」と持て囃してた海老谷と変わらない。
厄介なのはこれはあくまで「パンよりお菓子の方が高価」っていう常識が前提で、もしこれが創作世界で「お菓子の方がパンより安い」って設定なのなら成立はするんだけど、じゃあそれは前もってハッキリと提示しておかなければならない。
この基本設定をボヤかして煙に巻いて賢いつもりになってた(と自分は感じた)のが“キノの旅”で、どうにもこの悪習が綿々と続いてる気がする、“劣等性”とかね。
ヤベーのは「前もって提示しておかなければならなかったこと」が、「説明するまでも無い常識」と「書いてる人が常識知らずで本当に知らなかった」の二者に分かれる中、後者側の人間が前者のつもりになってるのが痛々しくて。

で、話をゴブスレに持ってくると、やってることが既存ゲームに対して「お菓子を食べれば良いじゃない」って言ってるだけにしか見えない。
「そんなことは分かってるよ、ゲームだから端折ってるんだよ」としてた賢い先人に、そんな事情を知らん無能がダメ出しして勝った気になってるだけにしか見えない。
バカほど人の気遣いに気がつかない。

まず1話のレイプシーンだけど、「批判してる人はあのシーンがショッキングだったから拒絶起こしてる」みたいなこと言われるけど別にそれはどうでもいいんだ。
もしあれがダメって言う人は小池一夫の作品読もう。
残酷描写の良し悪しではなく、それをすることで他の部分に与える影響のほうが問題でして。

そうねぇ、最初のギルドの有り様からしておかしい。
ゴブリン退治…だけでなく、モンスターの被害に会ってる村が金を出してギルドに討伐依頼して、ギルドは冒険者に公募かけて名乗り上げた人が退治に向かう、と。
…?
村人からは前取りしてーの冒険者へは後払い?
え…これじゃあ「村滅んでくれたほうが・冒険者死んでくれたほうが儲かる」にならない?
汚職待ったなしだと思うのだがどういうこっちゃ?と思ってちょいと調べてみたら…えっ、作中のギルドって国営?
…??
年貢取って更に依頼料せしめるってこと?
ってか1話では「とても依頼をこなせそうもない冒険者」を村に送ってなかったっけ?
依頼こなせないどころか孕み袋として母体を提供する形になって更に悪化させてなかったっけ?
国営としたら大失態なんじゃ…なんでこんな???
もうこんなの「意図的に使えないやつを送った」って噂立ちそうなもんだが。
競合他社があったら即座にそっちに客取られて潰れるところを、国営として独占してるワケだ。
ってことで国やギルド自体が腐敗してるって話か?と思ったらそうではないっぽい。
改めて言う、

金のみで動く・金額次第で何でもやる・金こそが全て

っていう拝金主義ならそれはそれでいいんだ。
現ナマでしか受け付けないみたいだし、ギルドの隣に高利貸しや悪徳両替屋や人買い屋が当たり前のように併設されてる、それならそれでいい。
受付嬢はクソの権化で国王はアホの極み、それならそれでいいんだ。
けどその後の作中描写はそうでないらしい、むしろ優良企業(組織)みたいな扱いでもう意味が分からん(わかってるけど)。
これは他のこともほぼそうで、最初に印象付けた出来事に対し、その後の描写がそれに背く形になってて、「お前何言いたいの?(わかってるが)」って中身になってる。

あんまダラダラ長く書いてもしょうがないので(といいつつもう充分長いけど)先に言っちゃうと結局これ、なろう系の鉄則「他人に厳しく自分に甘い」の「自分に甘い」の部分をののままに、「他人に厳しい」の部分をより過激にしただけ。
自分に甘いの部分に関してはイセスマなんかと変わりない。
ああ、ここでいう自分ってのは自己投影先のゴブリンスレイヤー並びにそれを賞賛する喜び組ね。
他人ってのはMOBのこと。
わざわざ人前で部下を叱り付ける上司ってのはよく居るけど、叱り付ける部分を殴る蹴る追加しただけ。
上司そのものは社長(神様=作者)に気に入られてて何一つペナルティは無く、他人に厳しいシーンだけを見て「なんて厳しい人なんだ」と騙される人も居るだろうけど、その実「自分には甘々」ってのが透け透け。
話題の1話のレイプシーンだって所詮は他人(MOB)、もしエグさを売りにしたいならもっと主人公(作者や視聴者が投影するキャラ)と親交を深める・充分感情移入させてからやりゃあいいのにそうじゃない、温い。
それでいて他人がゴブリン被害受けたら介錯するクセに自分がやられたら処女同衾で復活だってさ。
それ以外でもやれ改造転移スクロールだの小麦粉粉塵爆発だのセメントだの、前もって先の展開を知ってるとしか思えない準備の良さ(神様に気に入られてるので)。
難局を脱する際、あくまで普段持ち歩いてる特別でもなんでもないもので特殊な使い方をすれば「機転を利かせた」になるけど、ピーキーな道具をピーキーな場面で都合よく準備できてるのはご都合主義でしかない、お前未来予知能力者かよと、アクエリオンの不動指令かよと。
TRPG語るならエンカンブランス気にしよう。
えーっとかつて緊張感やピンチ演出について書いた事がある気がするけどそれではまだ説明足りてなかったなぁ…。
ピンチっていうのは「先の展開知らないで分の悪い賭けに打って出ざるを得ない状況」であって、それこそ運を天に任せてサイコロを振る瞬間であって。
先の展開知ってる限りはどんなに怪我しようがピンチじゃない、どうせ助かるって分かってるんだから…そういう意味では「異常な用意の良さ」はマイナスにしかならない。

他にも結局ゴブリンスレーヤーは誰からも悪し様に扱われない。
イントロダクション見ても「彼は手段を選ばず、手間を惜しまずゴブリンだけを退治していく」と、あたかも他人からどんなに恨まれようがゴブリンさえ倒せればそれでいいって印象を受けるが実際はそんなことは描かれていない。
なんとかゴブリン倒せたけど村人から「殺してやる」と恨まれることはない。
道すがら村人がレイプされてて助けてくれとすがられるけど犯人がゴブリンでないので「あっしには関わりのないことです」と素通りすることもない。
(牧場襲ったのがゴブリンでなかったら見殺しにしてた、くらい言わせればいいのに)
ずっと最弱(と認識されてる)ゴブリンばかり狩る変人扱いかと思えば吟遊詩人に歌われる英雄扱い。
これに関してはひょっとしたらドンキホーテよろしく笑い者として知れ渡ってるのかな?と思ったけど、サンチョのようなツッコミ役ナシでひたすら「ゴブスレのやることは正解」になるのでまぁ気持ち悪い。
「頭おかしい人の頭おかしい行為」ではない、正解引いてるんだから。
世界はゴブスレを賞賛するための道具に過ぎない。

まぁなによりも、だ。
ルールブック読んだだけで、一人でプレイしただけで、TRPGやったことないでしょ?
ってのがモロバレで。
ここら辺なぁ…鼻にかけたくないし、ある意味TRPGやったことある人にもキツいこと言うことになってしまうんだけど、現在廃れてるのは廃れるだけの理由があるワケで。
よく知らない人が昔そんなのが流行ったって噂だけを聞いて、妙に高尚なモンだと勘違いされるのもこれまた困ったモンで…。

TRPGを食った一因(あくまで一因)として格ゲーがあるけど、“ハイスコアガール”を見てもらえれば分かりやすいけど、癇癪起こして台バンする人って当たり前のように居ました。
TRPGだってそういう人が参加することはあるワケで…それでいてゲーセンの店員のような強い強制力を持った人ってのは居ない。
じゃあそういう連中野放しにしたらどうなるの?ってのは火を見るより明らかでしょう。
またそういう人を寄せ付けないようにしたら閉鎖的にならざるを得ないし、まぁ廃れて行くばかり。
高尚な遊びとして高尚な方のみが集う高尚な場(その場合私もお断りされちゃうけど)なんてのはあり得ないワケで…なにより自分が高尚だと思い込んでる人ほど厄介で。

で、だ。
ゴブスレの内容ってさ、そんな「廃れさせた奴ら」の行動まんまソレで。
私は存在は知りつつ最近まで専門用語までは知らなかったのだけど、和マンチとか吟遊GMとか言うらしいね、詳しくはググって。
むしろそういう悪行を悪行と知らずにカッコイイものと認識してるらしく、正に自分は高尚だと勘違いしてる手合いそのもの。
(かといって排斥したところで閉鎖的なのが加速するだけではあるんだけど)
「オレって糞野郎」と思ってるならゴブスレはもっと世界から悪し様に扱われさせるっしょ。

ここら辺は本当なぁ…マトモにやってた人にもプライドはあるワケで、「どうして廃れたのか」を喧伝するには口が重たかったのかなぁ。
現在の認識ではこれが正しいTRPGになっちゃうんですかね?
ちと他の作品でも(古い人から見たら)TRPG分かってない描写があっていい加減不満爆発してめっちゃ長文書いちゃいましたが、結局は「もっと勉強してくれ」に尽きます。
イメージだけでマウント取りに語ってるっていうのが丸分かりでね…所詮他作品キャラを寄せ集めたメアリースーではこれが限界なのかも知れないけど。

長々と書いてしまったけどこれにて、長文失礼。{/netabare}

追記{netabare}
ああん、そういうことそういうこと。
ダラダラ長文なだけで全然主張が見えてこないクソ駄文だと自ら思ってるけど、それに引き換え他の方の感想がやっぱり端的で素晴らしい。

↑で「ググって」って言葉で端折ってしまったけど、“吟遊GM”の件。
実際それってどういうこと?というと、要はGMの操るキャラクターが無双して大活躍して賞賛浴びるのが最大の目的で、参加プレーヤーはその引き立て役に徹する(徹させられる)ってプレイスタイルのことです。
そんなんやろうと思えば容易な話で…だってGMはこの先何があるか知ってるんだもの、この先どんな罠があるか知ってるんだもの、この先何が必要だか知ってるんだもの、敵はどうやれば倒せるか知ってるんだもの。
GMにとって気に食わないヤツ(のキャラクター)はテキトーな理由で悲惨な目にあわせるのが可能なルールなんだもの。
例えば初見では絶対分からない罠にプレーヤーを引っ掛け、どんな罠があるか前もって知ってる(当たり前だが)GM操るキャラクターはそれを颯爽と回避し(これといった理由は無い)、「お前こんな罠も分からないの?バカなの?」といってマント取るの。
「オレ(の操るキャラ)はなんて有能なんでしょう」ってのを見せびらかすのがメインで、プレーヤーはそれのための踏み台、そういう精神に侵された奴がGMを務めるTRPG。
それが更に深化して自キャラを引き立たせるために参加プレーヤー(のキャラクター)には泥水啜れ・肥溜めで溺死しろ・ゴブリンに犯されて死ね、さもなくば賞賛しろってのを強要し出す始末…ゴブスレにはそれしか感じない。
自分はそういうのはGM接待プレイと呼んでましたが…まぁ参加はしたくないですね。
で、GM接待プレイを許容できる人はこれを面白いと言っても差し支えない。
もうそこら辺になってしまうと良い悪いの話では無く許容できるか否かなだけかと。
私は許容できない、それだけ。
ただちょっと怖いのは「え、TRPGってそういうもんでしょ?」って風潮になってるのならそれはどうなんだかなぁ…?{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

彼の何に魅かれるのか考えたとき、人間の本質が見えてくる。

2018年12月30日 記載
子供の頃って、自分は何にでもなれると言う万能感で溢れていました。
根拠の無い自信で、無謀すぎる思考に取り巻かれた世界
叶えたい夢があったなら簡単に叶える事が出来て。
信じたい理想があった時、それは確実に成就出来る。
私自身も、本気でそう思っていた節があります。

勿論、そんな事は有り得なくて、在る訳無くて。
役割が伴わなければ、存在を為せないのはサルトルの言う通り
しかし、その期間は人間として1番強い時期でもあります。
無条件に「夢」や「理想」を信じられる。
「何にでも」にはなれなくても「何か」にはなれる。
全ては叶えられなくても、真に目指したい夢には到達出来る。
全ては成し遂げられなくても、信ずるべき理想には到達出来る。
子供の「思い」と言うのは、人間が本来併せ持っている「強さ」であると、私は感じます。

無知故の強靭、無恥故の蛮勇
そんな風に信じている人を馬鹿者と吹聴する大人もいる事でしょう。
しかし、そう考える事の出来る「強き思い」は何物にも変え難い信念です。
そう考える事の出来る「強き思い」は、決して覆せない覚悟となります。
そこに到達した際の役割を全う出来るだけの「覚悟」と「信念」があれば。
「夢」や「理想」なんて、決して幻ではないのです。

そして、そんな強気さえも浮かばなくなっていた今日この頃、私は本作に出会いました。
主人公は「何にでも」にはなれず、「なりたかった何か」にもなれず、「なりたい自分」が分からなくなっていた人間でした。
だからこそ自然、彼に感情移入して物語を楽しめた次第です。
現在の自分とどこか似通った部分を垣間見て、その際に私は、人間の本質を見つけたような気がします。

本日のレビューでは、少しその事についても書き添えると致しましょう。
今回御紹介するのは、喪失を取り戻す男の話
何も無い自分に「意義」を見出した『ゴブリンスレイヤー』の物語です。




【あらすじ】
これは、ある男の物語
英雄ではなく、勇者にもなれない。
ただ、小鬼を殺すだけの男の話

全てが運と知略で繰り広げられるこの世界
そんな盤上で、1人の男は只管ゴブリンを殺す。
そこにあるのは復讐を超えた義務
そこにあるのは後悔を越えた殺戮

武勇伝や英雄譚はお呼びでない。
そんな華々しい世界は、ここにはない。
小鬼を殺し、殺し、殺し、殺し続けた血の道があるだけだ。
「お前に小鬼が殺せるのか?」
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」

これは、そんな彼が織り成す「世界」の話
英雄ではなく、勇者にもなれない。
ただ、小鬼を殺すだけの男が真に成りたかったモノを、見つけるまでの……
「世界」を超えた『世界』の話だ。




{netabare}
1年が終わりました。
艱難辛苦の厄年でした。
個人的事情は抜きにして、昨年のアニメを振り返ってみると、どこぞの細胞やら、どこぞのお兄さんやら、「働く」事をテーマの一要素としたアニメが多く出ていたと感じます。
「労働賛歌」を謳ったり、「働く事の意味」を見つめ直したり、十人十色
「娯楽は時代を反映する」
娯楽に反映される程、労働に苦しむ今の社会って危険なんだろうなと感じた1年でした。

屈指のジャパニメーション国家もとい「労働問題」に辛苦する国、日本
これまで培ってきた産物から社会問題へ言及するのはよくある事
ディズニーやチェコアニメーションなんて観るとよく分かります。
ただ、それはそれとして、昨今の「あからさま」なのは嫌いじゃねえけど観たくねえと思ってしまうのです。
「働く」と名の付いた作品や、明らかに働く事をテーマとしている「勤務地」が舞台のアニメ
「辛い事もあるけど働くのって良いよね!!」みたいなポジティブメッセージを随所に感じてしょうがありませんでした。
そんな短絡的思考で容易に割り切れる問題じゃねえよ。
そう考えた結果、過労死する惨状がこの世界にはあるんだよ。
こういう「前向き」に感化されたら、自分の思考自体がよからぬ方向へマインドコントロールされてしまう。
労働嫌いな私は上記の要素も相俟って、そういった作品は観る事こそあれどあまり嵌れない始末でした。

そして、私のそんな心境は『ゴブリンスレイヤー』において、正に熟考を発揮します。
しかし、それは私のお気に入りの形で。
暗喩的且つ的確なメッセージで以って。
不快にならない程度に、上手く描かれていました。
そう、本作はそんな適度のバランスに保たれた世界で、「働く」と言う事を自然に考えさせてくれる作品なのです。
正確に言えば「労働」を基点とした「人生観」について、と言う所でしょうか。
「働く」事によって「人生」をどのように謳歌するか。
自然に考えさせてくれる描写が非常に多かったと言えましょう。

その大部分はゴブリンスレイヤーと言う人間から。
彼と言う「冒険者」に魅かれた結果、生み出された産物でした。
冒険者としての職業が成立する世界
主人公のスタンスは自分の現在と似通った箇所が多かったです。
「はたらくぞ はたらくぞ 毎日毎日戦場」の世界
誰もが向上心に溢れ、ドラゴンやらオーガやら悪魔やらロックイーターやらを倒して上へ上へと伸し上がろうとする世界
その中で、黙々と最弱モンスターであるゴブリンのみを狩り続ける彼、ゴブリンスレイヤー
成し遂げられるのは小さき事だけ、社会の風潮に溶け込めない逸脱者の自分と重なりました。
この先、ゴブリンを殺せなくなる日が、働けなくなる時がやって来る事に困惑を覚える彼、ゴブリンスレイヤー
「未来」「将来」と言う言葉がずっと迫っている、先なんてさっぱり分からない日々を送っている現状と重なりました。
結局、「先の事」なんてちっとも分からなくて、目の前の事を精一杯やるしか無いんです。
今を生きていくだけで精一杯、生きているだけで丸儲け。
そう考えていく事でしか、自らを保ち続けられない自分を、私は彼から見出しました。
弱き人間の本質を、彼を観ていた自分に見つけたのです。

そしてだからこそ、小鬼の「恐怖」を身を以って痛感しているゴブリンスレイヤーが、社会の「部外者」である彼だけが、その対処の為に彼等だけを狩り続けると言う姿勢に、私は痺れてしまいました。
あくまで自身のスタンスを貫き続け、その結果、他者からどのような目で見られ、蔑まれ、怯えられ、馬鹿にされようとも、その意思を曲げません。
そして、そんな自らの抱いてきた信念が、行動が、少しずつ実を結んでいきます。
偶々助けた女神官から、彼の逸話を聞いて集まった妖精弓手、鉱人道士、蜥蜴僧侶に広がり、剣の乙女との邂逅を経て、最後にはギルド全員と意思の共有をするに至りました。
彼が培ってきた努力の体現には、感極まるより他に無いでしょう。
そして、その過程の変遷が彼の行動をずっと見守り、信じ続けてきた牛飼娘をも救ってしまいます。
牧場と言う、ゴブリンスレイヤーと牛飼娘の「帰る場所」
その「聖域」が元の形を維持し続けられた事で、そこからまた「冒険者」として旅立つ事が出来るのです。
この構成が、もう堪らなく素晴らしかった。
強き人間の本質を、彼女を観ていた彼に見つけたのです。

それは確かに、無駄じゃあなかったんです。
彼がこれまでゴブリンを殺し続けてきた過程は、決して無かった事にはならなかったのです。
目の前の事を精一杯やってきた、現在のみを見据えて生きてきたゴブリンスレイヤーの5年間は、決して無駄ではなかったのです。
私の胸はどうしようもない幸福で胸が張り裂けそうになった次第
そして、辿って来たこれまでの日々は、彼に1つの夢を呼び起こさせます。
子供の頃から、なりたかったもの
自分が叶えたくても、叶えられなかったもの
今でも、まだ叶えたとは思えていないもの

「冒険者」

自覚した彼は「死ぬまで生きていく」人生の中、追い続けるでしょう。
人間の「強さ」を取り戻した彼は、自らの道程を求め続けるでしょう。
「冒険者」になると言う「夢」を。
「冒険者」として生きたいと言う「理想」を。
「部外者」から「冒険者」へと変化した彼の「物語」は今、始まるのでした。
-----------------------------------------
まるで、偉大な物語の中にでも迷い込んだような気分です。
闇や危険が一杯に詰まっていて、その結末を知りたいとは思いません。
幸せに終わる確信がないから。

こんな酷い事ばかり起きた後で、どうやって世界を元通りに戻せるんでしょう?

でも、夜の後で必ず朝が来るように、どんな暗い闇も永遠に続く事はないんです。
新しい日はやって来ます。
太陽は、前にも増して明るく輝くでしょう。

それこそが、人の心に残る偉大な物語です。
子供の時読んで理由が分からなくても。

今ならフロド様、なぜ心に残ったのかよく分かります。
登場人物達は重荷を捨て、引き返す機会はあったのに帰らなかった。
信念を持って道を歩き続けたんです。

(フロド:その信念って何だい?)

この世には、命を懸けて戦うに足る、素晴らしいものがあるんです。

『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』サムワイズ・ギャムジーの言葉より抜粋
-----------------------------------------


振り返ってみると、この『ゴブリンスレイヤー』と言う作品は、全てを喪った者の「再生」を描いた作品だったと感じます。
自分にとっての世界が崩れた時、人は別の何かにまた「世界」を見出します。
彼にとっては、それがゴブリンであり、スレイであり、ゴブリンスレイでした。
「姉」と「過去」に囚われた彼が、「世界」を小鬼殺しと言う殺戮に見出すのも必然と言えましょう。
しかし、その「世界」自体がそもそもにして狂っていた時、脱却する事は容易くありません。
何故なら、そこに彼は生きているから。
そこが、彼にとっての「世界」だから。
世界とは、良くも悪くも、人間にとっての生きる指針なのです。
それは、現実でも盤上でも変わらないでしょう。

しかし、その囚われた「世界」の中でそれを超える『世界』に出会えたなら……
その『世界』の数々が「世界」を生きる彼自身の「再生」を生み出したなら……
彼の「世界」が『世界』に取って代わる日も近いはず。

『世界』
それは、冒険者になると言う「夢」
それは、ゴブリンに捉われない愛すべき「仲間達」との日々
それは、自分の事を信じて待っていてくれる「大切な存在」
それはきっと、彼自身が元来望み、信じ、願っていたモノ
彼がずっと、子供の頃から求めていた「強き思い」なのです。


「行ってきます」
「ただいま」
上記の言葉は、そんな彼にとって、非常に重くて尊い挨拶
「冒険者」として旅立ち、「大切な者」の元へ帰る為の応酬として、非常に重くて尊い挨拶
だから、私は願います。
この『世界』を繋ぐ架け橋が、いつまでも彼の元で生き続ける事を。
この『世界』に満ちている、優しき希望が彼の中に芽生え出る事を。
心の底から、願うのです。
願うより他に無い、視聴後の私に満ちた感傷でした。
-----------------------------------------
Let out your strength from within, from within
力を注げよ 心の底から 心の底から

Then you will begin to appreciate the hope
ならば君は この優しい世界に満ちる希望に

In this graceful world
感謝し始めるのでしょう
-----------------------------------------
Let out your cries from within, from within
叫びを放て 心の底から 心の底から

Remember who you used to be
昔の自分を思い出して

Everyday can be your new beginning
どんな日も 君の新しい始まりになるのでしょう

Mili「Within」歌詞の一節より抜粋
-----------------------------------------

https://www.youtube.com/watch?v=3UJ_mERvw3A




P.S.
2018年も様々な方面で魅力的なヒロインが多く登場しました。
そして、本作で私は本年度No.1のヒロインを見つけられた次第です。
それは、ゴブリンスレイヤーの幼馴染、牛飼娘
誤解されやすい彼の思いをきちんと汲み取ろうと行動し、読み取っています。
彼と真摯に向き合って、語り合って、受け止めています。
そして、その上で、ありのままの彼を理解しようとしています。
それらの努力が功を奏したからこそ、お互いが相手を「大切」であると言う想いを惜しみ無く披露出来ているのです。
素晴らしき最高のヒロイン、及び主人公との強い関係性でした。
彼女はずっと彼を信じていられる。
彼女は彼にとっての『世界』となれる。
彼にとっての、新しい『世界』になれる。
最終話を観て確信した、生涯忘れられない少女だと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

83.4 6 WHITE_FOXアニメランキング6位
アカメが斬る!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2057)
11331人が棚に入れました
帝都の悪を斬る非情の殺し屋集団ナイトレイド。
その一員である黒髪赤目の少女アカメ。彼らと出会った少年タツミは、ナイトレイドの一員として、帝都の悪に立ち向かうことを決意する……。 「つよきす」「真剣で私に恋しなさい!」などの大ヒットゲームクリエイター・タカヒロによるダークアクションファンタジー!!

声優・キャラクター
雨宮天、斉藤壮馬、田村ゆかり、浅川悠、能登麻美子、松岡禎丞、小西克幸、水野理紗、明坂聡美、花澤香菜、細谷佳正、大橋彩香、成田剣、竹本英史、間島淳司、中田譲治、生天目仁美、勝杏里、名塚佳織、浅沼晋太郎、木村良平

fluid さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

国の悪政に立ち向かう殺し屋集団のバトルアニメ

幼い皇帝を操り重税で私腹を肥やす大臣、そして国に反乱する殺し屋集団ナイトレイド

バトルアニメとしては面白いのにしゃべらせると頭が悪い、という印象を受けるアニメでした(悲)
少年の心のままならそんなの気づかないで楽しめたんでしょうけど、薄汚れた社会の現実が心にオーバーライドされた今となってはこの作品の主張はちょっと物足りない感じ。

主義主張や正論、善悪を語るシーンが多い割にセリフが薄っぺらいかな。
薄っぺらいというよりは、言葉の意味を考えずに思い付きでよく使いそうなセリフが多い感じ?
そんなの気にせずに楽しんで視聴していた方には申し別けないですが、ちょっとだけ酷評を。

このアニメ見て【善悪】や【増税】に思うところがあったので、それについても考察してみました。

■仲間が沢山死にます
あにこれの評判はそれほど悪くないので前向きに視聴してみましたが・・・
仲間がポコポコ死んでいくことで視聴者を引き付ける、の繰り返し。ワンパターン。
まあそれは良いんですけど、、仲間が死んだ直後に普通にはしゃぐシーンが入るのは何なんでしょうか・・・
口先では忘れるわけないだろ!と言いながら、あのはしゃぎ方はさすがに無いなぁと思いました。記憶力はニワトリ並みですか!とツッコみたいところ。

それでも前向きに視聴し続けましたが・・・仲間の生首晒されてる描写を見て諦めました・・・この作者なに考えてるんだろうな、と。。。
中の人、名塚佳織さんドンマイです(悲)
物語を面白くする為だとしても【死】に対する扱いがひどすぎでしょう。倫理観はどうなってるんだろうか、という感じでした。死人を思いやる描写が少なすぎ。
グロ系はアニメ実写問わず見飽きてますがこの作品の死人の扱いはひどすぎですね。こういった作品に耐性が無い人にはそれが分からなくて普通に面白く感じるのかもしれませんけど。

知識不足や人間の心理に鈍感なせいで戦闘シーンや会話にツッコミどころが多くなるのは許容できますが、【死】の扱いはもっと慎重になってほしいところですね。
例えるなら、iPodで音楽聞きながら葬式に参列するくらいの暴挙ですよ。

■なんのために戦ってるのかな?
やっぱり一番は【なんで最初から大臣を狙わなかったのか】ですね。
1話目で大臣のせいで国がおかしいのは常識だと言ってますし、2話ではナイトレイドの目標は大臣を倒すことだとも言ってます。
帝具なんてなくてもスナイパーが大臣を射殺すれば済む話なのではないでしょうか・・・
それが無理だとしても宮殿に潜入して暗殺するなり手段はいろいろあるはずなんですよね。
まあ、そこはアニメなんだから良いんですけど、、、

暗殺しても次々と補充される帝国軍の一兵卒を狙ったり、【レベルアップ??】すると言いながら筋肉トレーニングしたり、、目的が見えてこないんですよね。
重いもの持てるような筋肉つけても体が重くなるだけで暗殺に不向きな体になると思うんですが・・・全身ムキムキなマッチョが暗殺者?なんてイメージ沸いてこないですよね。

そもそも人を暗殺するだけなら、普通の拳銃やナイフ一本、むしろ素手でも良いわけです。
難しいのは、誰の犯行なのかばれずに逃げ切ること。

肉体をレベルアップ?すること自体的外れですけど、せめて訓練するなら回避能力とか反射神経とか命中精度なんじゃないのかな。

■あれ、おかしいぞ?と思ったところ
「帝具使い同士が戦うと必ずどちらかが死ぬ」というセリフ、意味ありげに言ってましたけど、単にお互い戦うのをやめないから死ぬだけなんですよね。
どういうことなのか期待してたのに・・・お互い死ぬまでやめないなら帝具なんか無くても素手でも同じことでしょうがー!とツッコみたかったです。

感情の高ぶりでパワーアップする銃、パンプキンって何の意味があるんだろう?・・・
暗殺するだけなら普通の弾丸で十分なんだから必要なのは照準精度なんじゃないのかな?
スコープすら覗かずに遠距離射撃するのはホントありえなかったです。

秒単位で気になる点が浮き上がるので書くときりが無いですけど、まあアニメですしね^^
それにしても、このアニメはツッコミどころが多かった・・・過去最多かもしれません。

■キャラが面白い
面白いキャラが沢山登場するのは良かったですね。
兄貴が最高でした(笑)
さわやか筋肉キャラかとおもったら実はゲイだったという。

■善悪
このアニメに登場する悪党ってホントにものすごく酷い悪人なんですよね。
「正義」とか「本当の悪党」というセリフが目立ちますし、理解してないなぁという感じ。

敵にだって家族や恋人がいるでしょうし、相手は相手なりの自分の正義で行動してるわけです。
その結果、お互いの利害関係が一致せずに争いになる。それが本当の善悪。
この世に絶対的な【悪】は存在しません。見る人によって善悪が入れ替わるだけの話です。

世界に絶対的な悪党が居るみたいな描写を見ると、世界をそんな風に見つめる人は自分中心に物事を考えるタイプなんだろうな、ということが予想できます。
単に、アニメの演出として意図的に敵の人間的な側面を省略してるだけ、という場合もあるんでしょうけど。これって現実にはあり得ない描写なので視聴者、とくに子供に悪影響ありそう。
まあアニメには良くある描写なので悪くは無いんですけど、最近のアニメにしてはちょっと古いかな。

逆に、この善悪の概念が理解でる人ほど他人からの被害に対して寛容になれるんじゃないかな。
「コードギアス」のシャーリーの名言「許せないことなんてないよ、許さないだけ」
まさに、そういうことです。

このアニメでも帝国軍のドラマを見せることで善悪の描写を見せようと努力してる感じはしますけど、善悪ってそういうことじゃないんですよね・・・おしい!

ポイントは誰から見ても悪人に見えるような人は現実には存在しない、ということです。

■感想
酷評ばかりになってしまいましたが、それを差し引いても楽しめるバトルアニメでした。

でも、あにこれの評価はそんなに悪くないんですよね。
たぶん実際を知らずにアニメの違和感に気が付かない人の方が楽しめるんじゃないかな?
鉄道に詳しくない人の方が鉄道アニメを楽しめたり、書道に詳しくない人の方が書道アニメを楽しめるのと同じ原理?

心理描写にしても実際に使いそうなセリフと他人目線で期待するセリフは異なるわけです。
実際ならそんなセリフやリアクションありえないでしょうと感じる人が居れば、逆になんの違和感も感じない人も。
人間観察や心理描写を読み取るのが好きな自分には、今回その性格が裏目に出たみたいですね(笑)
一つ良い教訓になりました。

このアニメって「マギ」にちょっとだけ似てるかな?マギは素晴らしいアニメなのでお勧め。

殺し屋アニメとしては「ファントム」がクオリティ高いのでお勧めです。
人の命を奪うのが日常になると自分の命すら軽く感じるようになり、どこか感情が欠落したかのような人間に成り果てる、そんな描写が素晴らしいので。

悪政に苦しむ描写が好きな人には「十二国記」というアニメがお勧め。
古いアニメなので絵が綺麗ではないですけど内容が素晴らしい作品なので。


■重税と聞くと・・・
重税って今の日本と似たような描写ですよね。
政治家がこのアニメの悪役大臣とかぶって見えた人も少なくないんじゃないかな?

でもね・・・ホントに悪いのは税金でもなければ政治家でもない、資本主義を続ける限り不景気になるのはあたりまえな結果なんですよね。

お金って頑張って稼げば稼いだ分みんなが豊かになるイメージありませんか? むしろ自然な考え方ですよね。
でも実際は真逆!Σ
まあ、考えてみれば当たり前な話で頑張って前より多くの商品やサービスを提供する行為はそっくりそのまま競合他者への圧力となり、同じ商品、同じサービスは頑張れば頑張るほど限界まで価格が下落する。
自分が稼げば稼ぐほど他人のお財布事情がさみしくなる、それが現実(悲)
そしてさみしいお財布では買うことが苦しくなり、売る側は売り上げが下降気味に。
そんな負の連鎖がお互いを限界まで追い込むことになる。
頑張り競走スパイラルですね。

みんなが頑張れば頑張るほど、お互い首の絞め合いになる・・・
みんなが頑張れば頑張るほど、蹴落とし競走になるわけです。

大げさな話、全日本人が頑張りを今の半分にすれば、みんな半分の苦労で同じ生活ができる。
にもかかわらず、みんな気づかずに限界まで働いている、そんな感じです。
不景気は言わばその頑張り競走(弱肉強食)が生み出す歪ですね。

実際には、食料や物資などの現実の資源に限りがありますから、下限はそれに依存します。が、上限は今の社会構造が続く限り人間が働ける限界状態が続くことが予想できますね。
働き過ぎに注意しましょう(笑)

弱肉強食の社会構造は暮らしを便利にしたり新しいものを生み出したりするメリットがあるので、それ自体は悪くないです。
何が悪いかというと、おそらくその頑張り競走にブレーキが無いのがいけないんでしょうね。
現状は何がブレーキになってるかというと、頑張り競走の最下位で走るランナー達の苦労が歯止めとなってるわけですね。
そのすれすれの苦労を吸収しきれなくなると何が起こるか? 倒産や多発する自殺行為、いろいろありますね。。。これが弱肉強食の闇。

最下位ランナーが他人事のように感じる人も多いでしょう。
ですが、今以上に頑張る行為はそっくりそのまま最下位ランナーの首を絞める行為となり、そのランナーが姿を消したら最後・・・
次の最下位ランナーはあなたになるかもしれません。

これが資本主義社会の真実です。

一般市民がこれに気づかないのは無理もない話なんでしょうけど、政治家の中にもこれが分からない人が多数いるのが日本の残念なところですね。
この問題を解決する良い案も浮かばないのに増税に反対するだけの単細胞な演説を聞くと、あんたホント何もわかってないのね、と、日本の現状に絶望します(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 35
ネタバレ

ぺし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

死亡フラグ建築アニメ

主人公タツミが最強の殺し屋集団ナイトレイドの一員となり、帝都に蔓延る悪を裁いていく勧善懲悪的な物語。

まず敵味方問わず人がバンバン死ぬんでね、好きなキャラだと悲しいです(-_-;)
グロいのや人が死ぬアニメが嫌いな人にはお薦めしません。

・良い点
敵味方共に魅力的なキャラが多いですし、主人公のタツミも素直で好感が持てます。武器のバリエーションも豊富で楽しいです。(個人的にはマインの追い込まれる、ピンチになるほど威力の増す銃が好きです)
恋愛面が一種の清涼剤になっている←自分にとってはですが(笑)

・悪い点
成分タグにもありますが、「盛り上がりに欠ける」、「悪い予感しかしない」っていうところは往々にしてあると思います。
せっかくキャラが良いのに感情移入できないままに死んじゃったりするので、新キャラが出るたびに「悪い予感しかしない」んだと思います。

好きなキャラ
エスデス(Sです) マイン タツミ ラバック ウェイブ

気になる点
あの~これタイトル詐欺だと思います。アカメがなかなか斬らないに変えた方が良いかと(笑) そんだけ(/--)/

少し酷評気味に見えるかもしれませんが自分はけっこう好きな作品です(*^^*)
最初は物語に期待して見てたんですけど、Sデスとマインとタツミのラブコメ部分を楽しむ路線に切り替えたら、すんなり楽しめるようになりました(笑)

まだ見ていない人、もし序盤で切ってしまった人、もしくは切ろうと思っている人がいたらSデスがタツミにデレるまで待って決めて下さい←それでもダメならこの作品は合わないという事で仕方ないと思います(-_-;)

20話視聴…
{netabare}
ラバックが……死んだorz
(゜ロ゜;(゜ロ゜)(・・;)))(゜ロ゜;(゜ロ゜) しかも、シュラとかいうのも死んだ、けっこう重要キャラっぽかったのに。
{/netabare}

21話視聴…
{netabare}
タツミ捕まる→皆助けに向かう→申し訳程度に死んだラバックを思い出すww→エスデスとブドー大将軍と闘う→ブドー大将軍、元気玉みたいなのをマインにぶつける→マインは銃で応戦して勝利→スサノオ自分を犠牲にして、皆が逃げる時間を稼ぐ→タツミとマイン両思いだと分かったのに、マインはブドー大将軍の一撃が致命傷だったようで、死亡。

おい、メインヒロイン死んだぞ(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)(;´д`)
何だこのやっつけ脚本 2話で好きなキャラ2人も退場して、視聴意欲が一気に低下した……

でもエスデス好きだから、ここまで来たら最後まで見るよ(T-T)

ここであまりにも納得いかないので、原作を調べた。
原作
・シュラ→死ぬけど、死に方が違う
・ラバック→死ぬけど、死に方が違う
・ブドー大将軍→死んでない
・マイン→死なないし、タツミに思いを伝えて恋人同士になる。

アニメ
・シュラ→20話にて死亡
・ラバック→20話にて死亡
・ブドー大将軍→21話にて死亡(エスデスと双璧をなす人をこんな早く退場させたら、ダメだろぅ)
・マイン→21話にて死亡(誰をヒロインにしたいんですか。タイトル通りアカメですか…)

これは、原作買おう。それしかない。←まさか、それが目的か!?
{/netabare}

22話視聴…
{netabare}
アカメとクロメが対決→クロメ死亡。ウェイブ落胆。
{/netabare}

23話視聴…
{netabare}
あれ、あれれ!? これはいつからロボットものになったんだよ(笑)
オネスト大臣の最強の切り札、シコウテイザー(始皇帝ザーですか…そうですか…)登場。そんでもってこのフォルム何だよ。ダースベーダー+黒縄天譴明王みたいなの…

タツミ覚醒(これはけっこう格好良かった)→シコウテイザーを龍拳みたいなので撃破(ドラゴンボールっぽいの多いなぁ…)→タツミ死亡(゜ロ゜;

主人公補正効かないのね…このアニメ。
後ね、今までオネストの言いなりだったショタ皇帝が、この話で人間味出しすぎ、ここまでの皇帝の心情描写が薄すぎて全く感情移入できない。

そして、一番ビックリしたのが、最後の次回予告。やっと「アカメが斬る!」ですよ(笑) これめっちゃ笑いました。これはスタッフ全力で笑わせに来ているとしか思えなかった。

展開的にはけっこう楽しかったです。タツミとウェイブが格好良すぎました。
次回はエスデスvsアカメで最終回かな?
{/netabare}

24話視聴…
{netabare}
エスデスvsアカメ
この闘いは今までで一番見応えがあって格好良かった♪
エスデスの最後の切り札、摩訶鉢特摩(マカハドマ)を予測していて、逆に自信の技で止めを刺す。

でも最終的に、タツミの隣に最後に居たのは、エスデスでしたね。
エスデスはタツミに出会う事で、気づかない内に人間らしさを取り戻していた。
エスデスさん、試合に負けて勝負に勝ったみたいな感じだった。タツミは向こうにいっても大変だね(笑)

そして、最初からずっと死亡フラグが立ちまくってて、なかなか死ななかったしぶといレオーネは、隠れて逃げるオネスト大臣を見つけて、最後の止めを差そうとするが、オネストの隠し持っていた敵の帝具を破壊する帝具で、レオーネの帝具が破壊される。さらにオネストは隠し持っていた銃でレオーネに何発も発砲。
しかし、スラム育ちで身体が丈夫なんだよ!!と発言し、オネストに痛恨の一撃で止めを刺す。何とかオネストの発砲に耐えたレオーネだったが、やはり致命傷だったようで、敢えなく死亡。

↑ここまで死亡フラグ折りまくったら、逆に死なないんじゃないかと思ったけど、最終話でレオーネ姐さん死にましたね(-_-;)

そして、散々オネストに利用され、挙げ句の果てに帝都を破壊しまくったショタ皇帝は、「今まで最低な皇帝だったけど、最後ぐらい皇帝らしく胸を張って死のう」みたいなこと言って、打ち首により処刑。

↑何か良い話、格好良い話みたいになってるけど、ここが一番納得出来ない。23話もそうだったけど、今までの皇帝の心理描写が薄すぎて、全く感情移入できない。何か三重人格ぐらいあるんじゃないかと思ったよ(;´д`)

革命は成され、帝都には希望が満ちていく。ここで唯一と言っても良い原作からの改良点発見。ボルスさんの奥さんと子供の生存を確認!!←原作では奥さんも子供も殺されているらしい。

これにて、ナイトレイドの活躍により帝都にも幸せが訪れましたとさ。めでたしめでたし。って言うと思った? んー、何か浅くね?浅すぎなんじゃない?
最後まで見たけど、結局心に何も残んなかった( ̄ー ̄)

原作集めようと思ったけど、このアニメ原作者のタカヒロって人がシナリオ構成担当してるんだよなぁ…原作も結局皆死ぬのかなぁ?

でも死ぬにしてもアニメよりは丁寧に描いてくれるだろうし、タツミとマインが付き合っている所が見られるし…うん、その内集めよう!!(笑)
{/netabare}

20話と21話で、俺の視聴意欲が著しく削られました…
上でなんか、楽しそうにオススメしてるけど、懐かしいなぁ…
矛盾してるけど、オススメできなくなった…

ここまで途中で評価が悪い方に変わったアニメは初めてに近いです。
まぁ、でもエスデスという良いキャラが見れたので良しとします(笑)
良い部分もあるけど、悪い部分が目立ち過ぎて霞んじゃいました(*_*)

最後にこのアニメ好きな人酷評すいませんでしたm(__)m

投稿 : 2024/06/01
♥ : 50
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

タツミが斬る!

原作未読。

田舎から、立身出世?を目指して帝都へ到着したタツミ。
色々と帝都で、お勉強した後、とんでも就職へ…

一応、タツミ視点で進んでいくけど、アカメが主人公でOKなのかな?
気になってwikiで確認したら、タツミが主人公なのね…
タイトルアカメじゃん。

15話から、OP/EDが変わった。EDがOPぽい。

21話辺りから、色々と残念…
---------------------------------------------------------
24話感想
{netabare}
ヒロインはエスデスだった。
そして、レオーネが最終回のメインだった!

アカメは、やはりゴリ押しした感じだった…
{/netabare}

23話感想
{netabare}
タツミ殺しちゃったよ…

エスデスvsアカメで最終回?
アカメ勝つんだろうけど…

最終回でタイトル回収とかいらねー
{/netabare}

22話感想
{netabare}
アカメのヒロインゴリ押し感半端ない感。

次週で、あらかた決着付きそうだし、
エスデス戦で最終回か革命後の後日談まで入るかだろうけど、
タツミ以外、誰も残らなそうな勢い…
{/netabare}

21話感想
{netabare}
大将軍とは…マインに倒されるとは…
19話で、ヒロインはマインなのか?と思っていたら、
マインも…タツミ救出の為の損失の方が大きいような。

ボスとレオーネもフラグ立ったけど、次回はクロメっぽい。

しかし、エスデス無双とタツミへの愛が重い…

タツミ含め全員死んで、革命軍は勝利しましただったら、
…な終わり方かも。
{/netabare}

20話感想
{netabare}
ラバックの死に様が格好良すぎた!
大臣の息子、もう少し重要なキャラかと思ったら、
チョイ役だったw

大将軍も出てきたし、次回、どうなるのかなー。
{/netabare}

19話感想
{netabare}
ゲス正義執行が逝く回
このままじゃ、マインがヒロインじゃないか…

アカメ、より影薄くなるじゃないかー
{/netabare}

18話感想
{netabare}
ラバック回とアカメが斬った!回

羅刹四鬼4人の内、2人殺!
フラグビンビン、次回辺りに脱落しそう…

安寧道の教主が、タツミとマインがくっ付くと不吉な事言ってたけど、
アカメヒロインじゃないのか?
せめてエスデスで…

エスデス陣営は、ウェイブとクロメが主人公とヒロイン化してきたなぁ
予想以上に面白いかも。
{/netabare}

17話感想
{netabare}
クロメとチェルシーの過去回想と、ボルス・チェルシー脱落回

タツミ側の女キャラは、タツミ好きになると、
死亡フラグ立つのね…
帝都で、さらし首とか悲惨すぎる。

ボルスの素顔が見れなかったのは残念…

あと何人最終回までに主要キャラ脱落するんだろう?
{/netabare}

16話感想
{netabare}
規制対象になりそうな所を上手く隠してくれてたので、
画面黒塗りとかなく観れた。

ボルスが、自爆?したっぽいけど、マスクの中の素顔見れるのかな?
{/netabare}

15話感想
{netabare}
タツミの湯のみと服に「漢」マークが!
ラバックの湯のみは、ナジェンダにw

タツミのKY質問で、ナジェンダとエスデスの大凡の歳が分かった。
ナジェンダ20代半ば、エスデスはもっと若いらしい。
ここで、タツミ、チェルシーも攻略完了?

そして、ナイトレイドvsイェーガーズ、本格的に激突開始。
絵面的に、タツミとウェイブ押しにしてあるのは良かったな。
両方の陣営に主人公ぽいのがいるのは( ・∀・) イイネ!

ナイトレイドvsクロメ、ボルス、ウェイブ戦闘開始。
次回何人死ぬのやら…
{/netabare}

13話~14話感想
{netabare}
ボルスの嫁と娘登場。
リア充過ぎる。慰めたウェイブ逆に可哀想…

12話終わりに出てきた謎キャラが、新型危険種を
イェーガーズ、ナイトレイドで掃討してたら、
タツミ、空からドSデスホイホイ。運悪いねー。

謎新キャラの帝具シャンバラで、ドSデスと共に
南の島に飛ばされる。
タツミは、ドSデスの過去と帝具について教えてもらえる。

もう、ドSデスがヒロインでOKなんだよね???
しかし、タツミは流されやすいなぁ…
{/netabare}

12話感想
{netabare}
生物帝具スサノオ(ナジェンダ所有)とチェルシーが正式加入。
新人と修行回。

チェルシーのチンもぎセリフは、佐倉さんだろ(レイブンズ鈴鹿)
{/netabare}

11話感想
{netabare}
タツミがきな臭いと見ていたスタイリッシュ(オネエ)に、
マークされ、ナイトレイドのアジトを襲撃される。

久々に、アカメが斬ったw
何話ぶりだろ???

あと、ナイトレイドの新キャラ1名登場。
{/netabare}

10話感想
{netabare}
エスデスに逆に攻略されそうになるタツミだが、上手く回避し、
翌朝、イェーガーズの初任務に、なぜかタツミも同行…
ウェイブが、オマヌケだったので、逃走に成功しナイトレイドに
なんとか戻る。
{/netabare}

9話感想
{netabare}
ドSデス将軍直属の帝具使い組織、特殊警察イェーガーズ結成。
ボルス、家事スキル凄すぎるw 面白キャラ要員かな?

シェーレの帝具を大臣に没収されたくないというエスデスの
目論みから、エスデス主催の武道大会が開催される。

ラバックから賞金の話を聞いて、故郷への仕送り目的で出場したら、
エスデスの目に留まり、タツミ連れ去られる…
また、年上攻略。
{/netabare}

7話~8話感想
{netabare}
帝国最強ドSデス将軍登場。
北の制圧の褒美で金貨1万枚の他に、皇帝から他に褒美をで
「恋をしたい」に???

今度は、アニキことブラートの部下になり、大臣に敵対する
良い文官を影から護衛に…エスデス直属の三銃士と対峙する。
ブラートが、元上司の将軍ともう一人を撃破したけど、

将軍の捨て身の攻撃で回復不可で、タツミに帝具を譲り、
タツミのニャウ撃破を見届け逝く。

ナイトレイドは、良い人から順番に死んでるような?
インクルシオ、もう少しデザインよければ…
{/netabare}

6話感想
{netabare}
レオーネの部下になり、夜の街での暗殺ミッション。
並行軸で、マインとシェーレが、真性ゲス正義執行者、
帝国のセリューと遭遇。
このゲス顔見てるとどっちが正義だか…

マインを逃す為、シェーレ死亡。
能登さん、最近、即フェードアウトキャラ多い気が…
{/netabare}
5話感想
{netabare}
シェーレの部下に。
シェーレの過去回想と、タツミの修行。ほのぼの回。

5話でナジェンダ(ボス)が、タツミは年上キラーと言っている。
確かにそうかも。
{/netabare}

1話~4話感想
{netabare}
ナイトレイドへ就職からアカメの部下になり、
帝具使いをアカメが倒すところまで。

レオーネに、帝都でカモられてなかったら、
金持ちの家でアカメに斬られてたわけで…
タツミの素質を見抜いたレオーネも凄いけど。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

65.8 7 WHITE_FOXアニメランキング7位
装神少女まとい(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (276)
1156人が棚に入れました
西暦2016年――。釜谷市にある「天万神社」で、巫女のアルバイトをしていた中学2年生、皇(すめらぎ)まとい。幼少の頃に母と生き別れになった彼女は、父方の祖父母の家に長年預けられており、三ヶ月前からようやく父である伸吾とふたりで暮らし始めた。そんな境遇からか、まといは平凡で穏やかな日常に憧れていた。

まといの親友で、バイト仲間である草薙(くさなぎ)ゆまは、「天神社」の神主一族に生まれた次期巫女候補であった。彼女は、一族が悪霊を払うための「退魔行」を先祖代々行っていたことを知り、まといを誘って「退魔行」にまつわる儀式「神懸りの儀」にチャレンジしようとする。

学校が終わり、いつものように神社へと向かったふたりであったが、そこで荒らされた境内と、傷つき倒れたゆまの両親に遭遇する。さらに、刑事である伸吾が捜査を行っていた怪事件の重要参考人で、どこか正気でない雰囲気を纏った男の姿もあった。暴れる男を抑えようと、ゆまは咄嗟に「神懸りの儀」を執り行ったのだが、異変が生じたのはゆまの方ではなく――。

平凡で普通の生活を求めていた少女に与えられたのは、神を纏って悪霊を払う能力!? 皇まとい、誰にも邪魔されない穏やかな日々を取り戻すため、退魔活動(タイカツ)に励みます!

声優・キャラクター
諏訪彩花、大空直美、戸松遥、東地宏樹、川澄綾子、檜山修之、阿部敦

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

父娘の「願い」が叶う場所

今期、2016年秋アニメは見事に魔法少女物、俗に言う変身少女物がとても多いクールでした。
最近流行りのスタイルから、古き良き作風を思い出す物まで、実に選り取り見取りの作品揃い
ここまで同じジャンルが被ると言うのも案外、珍しい物
その中でも好みが分かれたり、分かれなかったりと派閥大戦争がどこぞで勃発していたようですが、それはひとまず置いといて…
私は今回、そんな数多くある変身少女物の中でも意欲作と思っている作品『装神少女まとい』について書いていきたいと思います。
これは1人の少女から生まれた「願い」を自身が叶えるまでの物語
読んで下さる心お優しい方はどうぞお付き合い下さい。


まずはあらすじから簡単に説明します。
西暦2016年
関東、釜谷市にある「天万神社」では中学2年生、皇まといが親友でバイト仲間でもある草薙ゆまと共に巫女のアルバイトをしていた。
彼女は幼少の頃に母と生き別れになったばかり…
今までは父方の祖父母の家に預けられていたのだが、3ヶ月前からようやく父である伸吾と2人で暮らし始めている。
しかし、長年会っていなかった事と彼の不器用さも相まってか、なかなか安定した関係を築けない日々
そんな境遇からか、まといは家族みんなで暮らす、平凡で穏やかな日常を密かに憧れていたのだった…

一方、草薙ゆまは「天万神社」の神主一族に生まれた次期巫女候補である。
彼女はまといが悩んでいる最中、一族が悪霊を払う為の「退魔行」にまつわる儀式「神懸りの儀」に挑戦中…
しかし、それもなかなか上手くいかない彼女はまといに(無理やり)協力してもらって、儀式を成功させようと働きかけている所だった。
しかし、そんな彼女の行いが1人の少女との不思議な出会いを生んでしまう事を、2人はまだ知らない…

平凡で普通の生活を求めていた少女に与えられた1つの力
それは、神を纏って悪霊を払う能力だった!?
皇まとい、14歳
誰にも邪魔されない穏やかな毎日を取り戻すため、日々の退魔活動(タイカツ)に励みます!!


ここからは私が今作を観た上で感じた事、思った事、見所を存分に書いていきたいと思います。
さて、この『装神少女まとい』ですが、はっきり言って今期の中では抜群に面白い作品です(と勝手に思っています)
オリジナル作品と銘打って発表された作品は、魔法少女モノかと思いきや纏創少女モノと言う、微妙に違う見慣れないジャンル
しかも、このアニメ、どこか懐かしい印象を与えており、何故か私にとって気になる存在でした。
聞く所によると、どうやら「父娘愛」を主軸にしているらしいと言う噂
一体どんな出来になるかと思って、ほんの少しの興味本位で観てみたら……
見事に自分的には「当たり」と呼ぶに相応しい作品へと昇華してくれました。
1人の少女が願っていた事の真意
普通の女の子が抱いた、父に対する優しき思い
それが叶えられるかもしれない事を知った時の彼女の迷いと選択
もう、全てが痺れましたね…
心に深く浸透していった次第です。

そんな個人的に好評である今作をもっと浸透させる為、今回も多く見所を語るとしましょう。
①キャラがそれぞれ立っている
とにかくキャラクター全員が覚えやすい!!
そう私が断言できるのは、それぞれの登場人物達が上手い具合に個性、特性、魅力を持って描かれているからです。
一部で絶大な人気となった草薙ゆま(通称ゆまちん)は勿論の事、主人公である優しい少女、皇まとい(通称といちゃん)や謎の少女クラルス、今作において重要人物の刑事、皇真吾
他にもIATOの眼鏡ボインこと春夏・ルシエラ先生やクラルスの保護者であるカリオテ、真吾君の部下ことポチ等、最初から勢揃いとなっています。
しかし、こんなに多く感じても、私は1話で殆どの登場人物の名前を覚えられました。
地味にこれは凄い事だと私は思います。

そもそも、昨今のアニメを良作だと断定するにおいて、最も大切な事は何か…
ストーリー、作画、演出等々、どれを重視するかにおいて様々な意見がある物
どれも必要な要素ですが、その中の1つである重要な要素にキャラ立てがあると思います。
「現実世界でも実際にいるような気がする」
「キャラのそれぞれが人形ではなく、作中世界で生きている」
こういった感覚と言うのは、高評価に値するには重要な産物、ファクターと言えるでしょう。
なぜなら、そのような感想を抱く事自体、キャラクターが少なからず視聴者に対して影響を与えていた事の証となり、夢中になれる可能性を秘めているからです。
上記のような思考を植え付けられるアニメと言うのは、意外にも中々無い物
今期のアニメ数は多いですが、私が思うそういったアニメはその中でも今作を含めて3つ程しかありません。
そして、その数少ない作品の中でも、今作は実に素晴らしい!!
人それぞれに異なった要素、尚且つ埋没していない魅力を与える事によって、キャラ全体が生きているような錯覚を起こしてくれます。
その為、見分けがつきやすく、特徴も把握しやすい。
そして、それ故にストーリーも理解しやすく、人間関係の構図も掴みやすい
と、実に長所が連鎖反応で成立していく作品です。
全員が同じような設定で、名前だけに特徴を加えているような作品と今作は、非常に一線を画した作品と言えるでしょう。


②よく出来たストーリー
次に紹介したいのがストーリー展開、物語構成の良さです。
これを語るにおいて、私はもう1回最初から今作を観返してみました。
そして視聴中も感じていた事が今回の一気視聴で明確になった次第です。
うん、このアニメストーリーには全くもって「無駄」がない。
全てが必要な要素として、最後の展開に結びついています。
最初の不自然な描写、不可解な展開が次話、もしくは後半になるにつれて、必要であったという確信に変わっていく…
そして、それが上手く帰結していく展開は正にお見事、感無量と言える物でした……

直近1年間のアニメで紹介した中では、『Dimension W』が1番よく出来ていました。
しかし、正直、今期は「これ、必要なのか?」と思わせる類の、関係ない話のあるアニメがいくつか存在したように思います。
特定のキャラ回のようにそれが明確になっていれば結構なのですが、明らかに本筋の話をなぞっているのに視聴者にそう思わせてしまったらおしまいです。
「疑念」と言うのは、全ての可能性を途絶する爆撃兵器の様な物
大抵は、原作付きのアニメでさえ、必要な話だったか、無駄な描写ではなかったかと感じてしまう作品が多い物
しかし、このアニメの凄い所はそういった不安、不満の類が仮に生まれてしまったとしても、話が進むにつれて、そして、あの最終回を観終わった後では見事に消化され、必要だったと感じさせてしまう所です。
しかも、これはオリジナルアニメ
ここまで上手く展開させるのは、余程のベテランでないと到達できない領域です。
改めて、オリジナル作品と言う物を作るにおいて、別の意味でかなり挑戦したアニメだと私は感じました。

さっきも申しあげたとおり、今作は全話を隅々まで観終えて、初めて1つのきちんと帰結した作品と言えます。
それは言うならば、別の意味で、目が離せない描写ばかりと言う事
スタッフが考えて作られた作品だったと言うのが明確に断言できる今作
途中で述べたように、尻上がりに面白くなり、最後まで付き合うと実に感慨深い物がこみ上げてくる作品です。
だからこそ、これは観始めたら、観たいと感じたら、是非最後まで観て欲しいと私は思います。


③テーマ性の統一
このアニメにおいて一貫して伝えているのは、父と娘の関係です。
物語以前に離れ離れとなってしまった親子
10年越しに娘と父親は再会し、関係を築き始める2人
彼らはどこかぎこちない、不器用な関係でありながらも共に生活していく内に本当の親子に戻る為に、邁進していきます。
私はその過程に一役買ったのは「纏創」=「変身要素」であると断言できます。
そういった状態でなければ素直に真意を、自らの想いを吐露できなかった2人
そう、『装神少女まとい』の面白い所は変身少女物でありながら、それは舞台要素の1つに過ぎず、真の意図は別にあると言う所です。
私はあまりこういったジャンルを拝見した事は無かったので、もしかしたら他にも今作の様なアニメがあるのかもしれませんが…
この作品は変身して戦う事が主軸にはありません。
このアニメのテーマは戦った先にある物、すなわち「願い」と言う存在です。

心の奥底にある「願い」は何か?
と、誰かに聞かれたら、一体どれ位の人が簡単に即答できるでしょうか?
私は恐らく、判断に窮します…あまりに数が多すぎて(笑)
しかし、数が多いのは「願い」ではなく「欲望」ではないかと感じてしまう私です。
そう考えると、「願い」と言うのは、あまり思い浮かばない類の産物ではないかと感じてしまいます。
信じる者は救われ、願いが叶うと言うのはキリスト教の教え
ですが、そもそも「願い」が思い浮かばなければ、信じようがないと言うのは私のように恵まれ過ぎた現代人特有の発想
普遍的な「願い」と言う概念を持っている人は考えてみると、意外に少ないのではないか……
そんな事を夢想してしまう私のような穢れた人間とは違って、といちゃんは至極純粋な心を持っています(笑)
彼女の根源に内在しているのは父親と、母親と、3人で幸せに暮らす事
母親はいなくなってしまいましたが、残された自分の父だけでも守っていく事を誓います。
その為にといちゃんは1人の「普通」な少女でありながら、次第に纏創少女としてその誓いを成就せんと活動していくのです。
そして、父親である真吾君は妻の「願い」を胸に、1人娘である彼女を一生懸命守る事を誓います。
この、ひたむきな互いの想い、相手が相手を不器用ながらも優しく思いやる要素に王道ながらも心を打たれました。
そして、そんな2人のまっすぐな感情が1つの「願い」を生むのです。
最後まで乱れたり歪曲したりする事の無かった登場人物達の純粋さが、上手い具合に帰結していく瞬間、実に見事でした……


さて、ここまで熱く語ってきましたが結局の所、この『装神少女まとい』と言う作品は、少しずれていた関係が普通なまでに戻っただけの話です。
それはまるで、モーリス・メーテルリンクが著した『青い鳥』の物語の様
あの童話、戯曲は「幸福」を
身近にあって日常の輝きを感じさせる物でありながらも、捕まえて半永久的に自分の所に留めておく事は出来ない物
とまとめていました。
「特別」を求めようとして「普通」に落ち着いたチルチルとミチル
「普通」であろうとするが為「特別」になったといちゃん
主人公は相反する存在でこそありながら、伝えたい真意はどちらの作品も同じように感じてしまいます。
『青い鳥』の「青い鳥」は最後に大空高く飛んで行ってしまいました。
といちゃんはチルチル、ミチルのように決して手放さない事を、彼女の「普通」の「幸福」が『青い鳥』の如く簡単に終わらない事を祈って……
このレビューを閉じたいと思います。
ここまで読んでくださってありがとうございました。

「普通」ではない少女が「普通」を求めて戦った結末
戦闘の果てに辿り着いた数多くの「願い」とその帰結
興味を持った方は是非ともご視聴、オススメします!!
恐らく後悔はさせませんよ(笑)

P.S.
何も着てなくて…夏って(笑)
またずいぶんと懐かしい楽曲ネタを入れてきましたね…
今の子供達はこのネタの元は分かるのだろうか?
疑問に感じた最終話視聴後の事

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ゆまちん、ホントにいい性格してるわw

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総評】
アニオリ作品としては、やりたいことがハッキリしていて、かなりバランスの良い作品だと思います。

後述しますが、序盤で少し気になる描写もあり視聴断念しましたが、キャッチさんからオススメされ、AT-Xの一気放送を機に全話視聴。結果、観て良かったアニメでした♪

一見、魔法少女モノですが、わりと真面目に親子愛や友情を描いています。☆4と迷いますが、惜しくも☆3で。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作で視聴を妨げた理由は、「まといの全裸描写」と「まといと伸吾の微妙な関係性」でしょう。私もそれで、1度は視聴断念してたし。

まず、全裸ですが、これは単に不要でしたね。実際、後半にいくにしたがってそのような描写も減っていきましたが、作品の魅力は損なわれませんでしたし。最初から無くても良かった気はしますね。

次に、まといが伸吾を「伸吾くん」と呼んだり、伸吾も天纏したまといの胸を揉み、「しおりはこんなに小さくない」とか。他にも全般的に、血の繋がった親子にしてはぎこちなく、なんなら少しの「恋愛臭」すらして、そこでアレルギー反応を起こす人もいるでしょう(少なくとも私はその一人)。

現実的に考えれば、あり得ない。てか、まとい、酷すぎる。いくら離れて暮らしていたとしても、一応4歳までは一緒に暮らしていたわけだし、その後も少しは会っている(8話の会話から分かる)わけだから、だったら、「お父さん」って呼んで然るべき。「伸吾くん」って、生き別れレベルか(汗)

しかし、12話で呼び名の伏線回収。「伸吾くん」は、母親が旦那を呼ぶときの呼び方だった。つまり、幼い頃に母と生き別れたまといが、無意識的に、自身が母親の代わりを務めようとしていたのだ。それが、微妙に漂う父親(母からみれば旦那)との、ラブ臭に繋がるのだろう。

ということで、一応の説明はついている。もっとも、この呼び名に関しては、最終話に、初めて「お父さん」と呼ばせたいが為に、逆算してストーリーをくっつけているように思えてしかたがない。であるならば、別に「伸吾くん」ではなく、「ねぇ」とか「あの人」でも良い気はする。うーん、でもそうすると、こういう温かい作風にはならないし、難しいところだね。

とまあ、色々あるが、諸々込みで、「伸吾くん」という呼び名は、やや損をしている気がする。

次に、バトルの面だが、これはまあハッキリいって面白くない。一応、メインキャラ3人には個別の能力があるものの、それを生かしてどうこうというのはない。基本的にはパワープレイ。京都タワーのクダリも、わざわざゆまちんをブッ飛ばす必要があったのか。まあ、このアニメにおいては、バトルの要素はオマケに過ぎないから、その良し悪しは決定的なマイナスポイントにはならない(良いに越したことはないが)。あと、どうでも良いが、まといの八百万の神の力は、超元気玉と解釈しても良いのかな(笑) 戦闘時のエフェクトは綺麗でしたよ。

さて、ここまで酷評っぽく書いてるが、☆4に近い☆3ということで、基本的には高評価だ。

高評価の一番の理由は、何をおいても、ゆまちんのキャラクター。まあ、とにかく明るくて前向き。いわゆる「いい性格してるわ(呆)」って感じw 声優さんもぴったりで、良い演技してたね。自分が装神少女になれない時も、まといに嫉妬するわけでもなく、まといが超次元に行く時に、祖父にキレたりだとか、本当に素直で真っ直ぐ。彼女なしには語れない作品だった。

また、三人娘の友情も見処で、原宿回は面白かった。あんな感じのOVAなら、いくつでも見られるな。

一番好きなシーンは、まといが超次元に旅立つ際の、伸吾とまといの別れのシーン。互いを大切に思い、だからこそ何も言わず、相手が何も言わないその意味を、ちゃんと感じてる。良いシーンだったと思う。

あと、「撮らないで、上げないで、呟かないで~」を筆頭に「恩が仇になって返ってきたよ~。世知辛いよ~」「無理です。モキューとしか言いません」など、笑える台詞が多々あり、センスの良さを感じた。

それに、滝のシーンや雲、街並みなど、所々でハッとするほど美しい背景が描かれ、作品に「格」を与えていた。人物などは、多少 ? と思うところもあったが、まあ、力の入れ所抜き所がしっかりしてたかな。このメンツのキャラデザ、基本的に好きだし。

なにより、アニオリ作品なのに、1話から通してストーリーに破綻がなく、伏線もキッチリ回収し、やりたいことがちゃんとやれていた制作の手腕が素晴らしい(まあ、他のアニオリ作品が酷すぎるってのもあるけど)。十分に楽しめるアニメでした。


《まとめ》
×伸吾君という呼び名。漂う親子の恋愛臭。
×まといの全裸描写。
△バトルのつまらなさ。
◎ゆまちんがナイスキャラ。
○三人娘の関係性、友情。
○親子の感動的な別れのシーン。
◎ワードセンスの良さ。
○美しい背景。
○破綻のないストーリー。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
改めて観ると、作画も悪くないな。ドタバタしながらもストーリー進んでるし。まあ、伸吾とまといの恋愛要素(伸吾君呼ばわり)、Cパートの全裸くらいは引っ掛かるか。

2話目
ゆまちんが、やっぱり良いキャラしてるよね。撮らないで、上げないで、呟かないで(笑)

3話目
倒錯したw 高次元生命体、正解するカドかな(笑) じゃあ、我々も二次元に行けるのかな(笑) バトルはそこそこですね。

4話目
飛び込む、ゆまちんw 回送シーン、フロースをグサッとやるのかな~と思ってたら、グロ描写回避ですか。個人的には、良です。なるほど、八百万の神特性ね。でも、まだどんな能力か、分からないな。先頭シーンはともかく、背景やエフェクトは綺麗だね。

5話目
「恩が仇になって返ってきたよ~。世知辛いよ~」
は、笑えたw いなり寿司。いちいち、神道を絡めてて、良いね。ナイツから護衛してると思ったら、ナンパから護衛されてるw ずっと食ってやんw てか、あんだけ服を買ったら、軽く四、五万は(汗) ゆまちんも戦士化か。吉と出るか凶と出るか。神様に会いたいと神頼み。

6話目
OP、遊ぶなや(笑) 「無理です。モキューとしか言いません」(笑) でかくなると可愛くないなw ゆまちん回。いきなり戦えるゆまちん優秀(笑)

7話目
「違います」w サービス回ですね。手塚、即逮捕だぞ(笑) かなりテンポが良かった。ただ、純粋なバトル要素だけなら低評価なんだよね、そういうアニメじゃないんだけどね。

8話目
あずちん、すげぇな。ゆまちんは、願いじゃなくて煩悩(笑) これまでも、たまには会っていたなら、普通にお父さんと呼んでやれや、可哀想だろw まといの八百万、ようは超元気玉なわけですね(笑)

9話目
纏創システムを悪用したテコ入れ(笑) いよいよ、ラストに向けて、色々種明かしがありそうですね。

10話目
ハルマゲドン的な展開は定番だけど、1クールだからしょうがないけど、「失いたくない日常」「大切な絆」の強さがさほどではないから、イマイチな感じはする。ポチが黒幕か~。まあ、主要キャラの中ではまだ可能性はあったもんね。

11話目
滝のシーンとか、時々、ハッとするほど背景が綺麗なんだよね。世界を救うのではなく、お母さんを向かえに行くのは、普通の女子中学生でもできるってことだね。なんかこう、竹取物語みたいだな。まといと伸吾の会話、良いね。互いの覚悟と思いやり。

12話目
伸吾君の呼び方、伏線回収。うん、これなら、まあ、分かる。無意識的に、母の代わりをやっていたと。ゆまちん、これといった見せ場なしw 母を訪ねて32次元里w おいおい、最後の神様のGOODポーズ、格好よすぎだろw 普通じゃないw

総集編
ゆまちんまとめました。強制的に振り返らされるんだ(笑) スポンサーへの配慮w もう少し、ゆまちんがおしゃべりしても良かったかな。いっぱい突っ込んで欲しかったな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

魔法少女やり残し発掘アニメ

魔法少女アニメは基本的に面倒くさいを避けるジャンルだと思います。

戦いによる街の被害は結界や原理不明の自動修復でなかったことにされ、
変身で消えたヒロインの衣服は戦闘後どこからともなく蘇り、
一般人は魔法少女の正体はおろか、存在自体知らないこともしばしば。
都合のいい設定により、リアルとの引っかかりをスルーして、
テンポ良く悪役を退治します。


一方、本作はこれらのリアルと魔法少女設定の間に生じる
厄介な諸問題をむしろ設定として詰めて場面化していくことで、
これまで見落とされがちだった
魔法少女の表現を再発掘していった点が特徴的。

例えば、{netabare}人間界の組織により退魔少女と敵・高次元体との戦いは、
把握、対策、研究、伝承化。
さらに、ゆまちんの積極広報等によりw退魔少女の存在はHP、動画等、
ネットを通じて世界に拡散w

さらに、変身時消えた衣服は高次元のものじゃないため?
一切戻ってきませんwすっぽんぽんですw{/netabare}


こうして魔法少女設定とリアル世界との引っかかりを敢えて増やすことで、
出現したシーンは時にシュールですがw

設定の密度が濃くなったことで、
一つ一つしっかりとした設定の土台の上に、
プロット構造を乗せることができたためか、
個人的にストーリーの納得度は比較的高かったです。


納得する一方で、設定からある程度、
道筋が読めたため、意外性は低めでした。
本作が神懸かり的な傑作になるためには、物語の納得性を確保しつつ、
さらに視聴者を驚かせる仕掛けが必要だったのかもしれません。

ただ、その点を差し引いても、個人的満足度は上々。
設定もおざなりなままに、やたら視聴者を驚愕させようと、
唐突に奈落に突き落としたりする、
絶叫マシーン型アニメよりは、本作の誠実さを私は買いたいです。
むしろこういう方針の作品が増えて欲しいなと私は思いました。


それにしても、これだけ色々設定を考え出す、
スタッフの熱意の源泉はどこにあったのでしょう?

個人的に印象に残っているのは最終話、
{netabare} クラルスが自身が纏創限界を迎える高次元で、
甲冑衣装が剥がれていくピンチシーン。

練り込んだ設定とすっぽんぽんが交錯する、
色々な意味で限界で危険な場面ですがw

見ていて、結局、黒田さん以下、スタッフ一同の設定追及は
合理性のあるすっぽんぽんアニメ実現欲求によるもの
という疑惑が私の中に浮上しましたw


思えば第九話にて、
変身し過ぎて、着る服がなくなり、
フリーマーケットに安い服をまとめ買いに出かける
主人公ヒロインというあらすじもシュールでしたw

今度フリマでボロ衣装大量買いしている女の子を見かけたら、
退魔少女かもしれないので、手を合わせておこうと思いますw{/netabare}




【三話感想】で、結局、今回の黒田さんの三話はどんな山だったのか

長いので折りたたみw

{netabare} 三話で一つの山を持ってくる構成が信条のアニメ脚本家・黒田洋介さん

尊氏は放送開始前から三話で落とすのではないかとビクついて、
大変お騒がせ致しましたw
黒田洋介さんが関わる作品を見る時は、
私はいつもこんな感じですwスイマセンw

で、その三話……。
{netabare}
……実を言うと、一話の時点で、
私はこれはあまり視聴者を奈落に突き落とすタイプの作品じゃないな。
と感じ放送前に、落とすぞ落とすぞと
必要以上に煽ってしまったと焦りましたw

本作は数多くの世界観設定や、それにまつわる登場人物たちの謎を、
徐々に解き明かして、物語を展開していくタイプの作品。
高低差のあるジェットコースター型のプロットとは相性が悪そう。

だから三話で、先輩金髪変身ヒロインが、
織田無道のそっくりさん?(笑)を相手に苦境に陥った時も、
私は例えば某魔法少女みたいに突然……。
といった嫌な予感はあまりしませんでした。

黒田さんらしく三話で、割と重要な設定を解き明かして山は作っては来ました。
けれど比較的、山の傾斜はなだらかでした。よかったw


ただ、設定に色々と不穏な点も多いので、
今後も悲劇の可能性は高いとは思います。
ですが突発的な落とし穴は、設定を一枚、一枚めくっていく、
プロット構造全体を破壊しかねないので、
そのような奇策はあまり得策ではないでしょう。

まぁ……深夜アニメですし、何が起こるかは分かりませんけどねw


三話までで奈落がなかった代わりに、私は一話にて、
本作が変身解除後、素っ裸になるw
レアな魔法少女物だと判明したことが、一番衝撃的でした。
これで本作も栄えある、すっぽんぽんアニメの仲間入りですねwおめでとう♪


他にもこの和風魔法少女アニメ、
現実世界との距離の近さがアブナイですw

魔法少女等の能力は女の子と一部知性体だけの秘密ではなく、
事情を知る一部の人間による組織に、
把握され管理されているようですし、

敵が起こした事件は、刑事事件の側面からも捜査されてますし、

魔法少女等が起こしたトラブルは
例えば結界が解かれて記憶もろとも消滅し元通り♪
な~んて都合のいいことはありませんw

まといちゃんが半裸で逃走する動画もいきなり5000万回再生を達成しましたねw
これで、まといちゃんもピコ太郎に比肩する有名人ですねw
全然、普通じゃないですねwおめでとう♪

この辺りの波乱要素にも警戒しつつ、
視聴の任務を続行する覚悟であります。{/netabare}{/netabare}


以下、放送前のコメント。

【期待?】和風魔法少女でタイカツ♪……ほのぼの系?と思いきやスタッフにあの方の名がw

やはり長いので折りたたみw

{netabare}
神社で巫女のバイトしてる女子中学生とその社の次期巫女候補が、
神を纏(まと)って、和風魔法少女に変身し、退魔活動(タイカツ)に勤しむ……。

就活、婚活、恋活、終活の如く、活付けてお手軽感を出す、
ゆるいお話かな?と思っていたところ、
構成・脚本に黒田洋介さんの名を発見し硬直w

『無限のリヴァイアス』以来、尊氏の天敵である黒田さんは、
しばしば様々なジャンルで毒を盛っては、
視聴者を奈落の底に突き落としている、罪なお方ですがw

どーせ今作でも三話辺りで最初の落とし穴を仕掛けて来て、
あの魔法少女と何が違うのか?と言われたりするものと予想されますw

大体、やたら活!活!と契約サービスを押し売りしてくる広告は概ね詐欺ですw
そう思うとタイトルロゴのデザインにも何だか既視感が沸いてきて……w

ですが巫女、和風変身ヒロインなら尊氏はご飯何杯でもいけそうですし、
何やらヴァチカンから金髪の悪魔祓いの甲冑少女も派遣されて来るようですし、
私の好きな成分がたくさん配合されていそうなので、
この尊氏、毒を食らわば皿までの覚悟で、
またぞろ黒田さんにカモにされる所存でありますw {/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31

88.5 8 WHITE_FOXアニメランキング8位
はたらく魔王さま!(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (5729)
27540人が棚に入れました
「はたらく魔王さま!」は勇者に敗れ、異世界エンテ・イスラから現代日本の東京にやっていき魔王サタンが、日本経済の荒波にもまれながらフリーターとして働く庶民派ファンタジー。
魔王を追って日本にやってきた勇者エミリアもまた、テレアポとして生計を立てている。

魔王と勇者でありながら、額に汗して働く二人が東京で再会することになり――?

声優・キャラクター
逢坂良太、日笠陽子、東山奈央、小野友樹、下野紘、伊藤かな恵、西明日香、内山夕実、浅倉杏美、安元洋貴、宝亀克寿
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

庶民派魔王誕生

異世界の魔王が現代の東京(笹塚)にやって来て、
庶民的な生活を送りながら異世界への帰還を探るお話です。

出だしとのギャップはツッコミたくなります。
勇者も含め安易な名前の付け方にもツッコミたくなります。
コメディ枠としてはかなり良い手応えで気楽に観続けそうです。
作画も良いですしね。 
声の影響で今は俺修羅の中2病状態と被りますが。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※1話感想{netabare}
今回の成分 魔王4:バイト生活4:勇者1:カツドゥーン1

魔王が庶民派生活って良いアイディアですね。
流石(?)魔王、適応能力が早いです。真面目だしバイトとしては重宝されそう。
その代わり威厳は急速に下降してしまいましたが。
早くも勇者と出会いましたがどうなるのか期待しています。
{/netabare}

※2話成分{netabare}
今回の成分 痴話喧嘩2:節約生活2:ストーカー2:一宿一飯2:襲撃1:地震1
{/netabare}

※3話感想{netabare}
今回の成分 デート5:地震2:脅迫1:身元保証人1:電波1

魔王は善人ですね。あちらの世界でも人と共存出来ても良さそうなのですが。
毒も抜けてしまったのでしょうか?
これならモテてもおかしくはないです。

ちーちゃんも実に可愛らしい娘ですね、デートの服もさわやかでイイ。

地震が起きて地下街が潰れたみたいですが地下街の耐震強度を考えると、
地上はさらに大変な事になってやしないでしょうか!?
まぁ都合良く被害がこの地下だけでも勇者たちも集まっていたからと考える事にします。
(一時的に2話を見逃していましたのでこう書いてますが、やはり超局地的なものですね)

とりあえず脱出ですが姿か少し戻ったのは闇のせいかな?
謎の通信と関係しているのかな?

襲撃とか脅迫とか【予想】(一応伏せます){netabare}オルバ{/netabare}が怪しくないですか?

次回も楽しみです。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
今回の成分 復讐心3:友情2:優しさ2:離別1:修羅場1:大家1

当初コメディだと思っていましたがコレは想像以上にストーリーがしっかりしています。
(おかげで成分難しい…)
魔王の優しさに触れ勇者の思い描く魔王像とのギャップに葛藤が生まれてきました。
今までの彼女の人生ごと揺れ動いている様でしたが無理もないです。
本当に「勇者」である事が全てだったのですから…。

勇者と梨香の間だの友情も深くなり物語とどう絡むのか楽しみになって来ました。

黒幕(?)のルシフェル登場でバトルの色も見えてきました。
アルバートやエメラダという勇者一行も次回登場しそうです。
それでも【予想】(一応伏せ){netabare}オルバと今回で教会も雲行きが怪しい{/netabare}という予感は変わりませんが。

そして大家さんは何者なのでしょうか?気になります。
魔王同様名前ならシヴァっぽいですが神話違うしな…。
今回でかなり物語に広がりが見え楽しみが増しています。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
今回の成分 共闘5:魔力2:裏切り2:バイト1

前回、物語に広がりが見えたのですが早くもコンパクトに纏めてしまいました。
まるで続編ありきの最終話の雰囲気。

オルバや教会が裏で糸を引いている事も露わになりましたが、
もう少し引っ張っても良かったんじゃないでしょうかね。

魔界復帰よりもバイトを選ぶなど、その言動にも違和感が残っています。
結局「魔王にバイトさせる」為に都合良く話を持っていった感じになりました。
キャラの魅力が高く、コメディ路線の方が無難にウケるとは思いますが、
ここまで良い盛り上がりだったのでもったいない気がします。
ストーリーを真剣に考えてみていた分、ちょっとした失望感が…。
キャラものと割り切って観ていた方が良かったのかな?と思ってしまいました。

魔王はかなりの善なので魔界の状況との落差があります。
エミリアの親殺し他、教会が相当悪い事をしてないとこの矛盾が払拭できませんから、
今後は教会を悪く描いて行くのだと思います。
ただストーリーとしては単純になりすぎて面白味を感じられるのか心配になってきました。

まだ序盤なのでまだもう少し期待して観てみます。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
今回の成分 学校の階段4:ネット開通2:同居1:写真1:異端審問会1:肉1

ルシファーくんはとりあえず許して同居までさせてあげてました。やはりお人好しです。
教会自体もさほど悪くもなさそうなので魔界の状況には謎が残ります。
オルバ一人の背信とも思えないので教会内でも派閥があるのかな?
そのオルバは捕まっちゃったみたいで暫く出て来ないかも。
でも何の罪なんだろ?前回の事は一応無かった事になってるんだよね??

夜の学校探索では勇者がドタバタ暴れていました。
落ち着きなさいって!
出し渋っていた聖剣も出しちゃってますが、魔力的なの平気なんですかね。

神隠しで向こうに行った人間がいるのならその点も気になりますね。
そして「おうどん」は何なんでしょうか?

大家さんの写真は凄い破壊力です。見たい気もするけど。
次回以降もキーアイテムになるんじゃないでしょうか?
多分、意味のある物だと思うのですが。
今回は意外と謎をばらまいた気はしています。気のせいかも知れませんが。

次回は口封じの刺客がくるのかな?
っと思ったらお隣さんに可愛い子が越してきたみたいです。
まさかこの子なのでしょうか?
{/netabare}

※7話感想{netabare}
今回の成分 ライバル3:刺客2:ストーカー2:弁当1:うどん1:ホーリービタンβ1

なんだか裏の有りそうな鎌月さん登場。
魔王狙いってどういう意味なんでしょうかね。やはり怪しいです。
弁当やうどんで素直に近づいているのか?
それとも薬(毒)入りで魔力弱らせてるのかな?
前回もうどん出てましたし芦屋くん体調崩すから色々勘ぐってしまいます。
普通に恋のライバルでもちーちゃんにとっては危機ですけどね。
バイトもライバル店登場だし勇者にも刺客が現れて今後色々な事が激戦になりそうです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
今回の成分 修羅場3:刺客2:時代劇2:ちびっ子店長2:グリーンランド1

5話で一旦ストーリーを纏めてしまいましたが、
その割には良く話を盛り返している気がします。

ちーちゃん純粋で本当に可愛いです。応援してあげたくなります。
世界や種族を越えて結ばれちゃってもいいんじゃないでしょうか?
でも怒った時の膨れ顔が可愛いから上手く行き過ぎるのも良くないかな。(^_^;)

んで鎌月さんはやはり刺客審問官でしたね。
魔王狙いもやはりそっちの意味でした。
今後彼女の動向も気になってきそうですが、なんとなく魔王一行に感化されそうな予感。
時代劇に流されたり天然な所に魔王や勇者と同じ仲間の匂いがします。

【予想:猿江について】(隠す程でもないけど一応){netabare}
ちびっ子店長は色々な意味で怪しいです。
ちーちゃん狙いも去る事ながら、前回勇者襲ったヤツっぽいです。
証拠のペイントはグラサンと香水で誤魔化されてしまいましたけど。
目出し帽姿ならペイントの跡は目の周りでしょうしね。
襲撃犯だとすると向かいに建てられたセンタッキー自体も裏で組織が関わってるのかも。
それと勇者、尾けられてないですかね? 見切れる車が何となく気になります。
怪しい奴ついでですがオルバはオルバで最近現れないですね。
何の罪で捕まったか分からないですがそろそろ現れてもいい気がします。{/netabare}

次回はマグロVSセンタの店対決になるのでしょうか?

余談ですが個人的には
チキンはセンタでボテトはマグロのが好きなのですが、
好きな物同士、両方テイクアウトして家で食べたら脂っこく相性が悪かったです。
センタのチキンにはセンタのもしゃほくポテトが合いますし、
マグロのカリカリポテトにはマグロのバーガーが合うように出来ているみたいなので
変にハシゴするのは止めておきましょう。

あと昔、ビックマグロを頼んだらパテが二つとも下の段に入っていた事がありました。
食べたら食感が結構違ってビックリ! 内容物的には合っているんですけどね。
…マグロのお客様センターレビューになっちゃうのでこの辺で。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
今回の成分 修羅場2:例え話2:七夕祭り2:リサーチ2:客争奪戦2

サブタイトルでは恋の修羅場を予感させましたが、
時間帯責任者としての修羅場の意味合いが強かったですね。

芦屋君、流石参謀だけあって話が上手いです。
実力の一端は見られました。ちょっとばかり頬痩けすぎてて心配ですがね。
梨香が存在感を高めどうやらこちらにも恋のフラグが立ちつつあります。

ちびっこ店長は相変わらず怪しさが漂います。
梨香の言うように面倒抱え込んでそう。
アイスコーヒー2つとアイスティー、メープルビスケットで一万円渡して、
お釣りが小銭しかなかったように見えたんですが、ぼってないですか?

魔王の指揮っぷりもなかなかでこちらも実力がちょっと出ましたかね。
現代日本のサービス戦争もなかなか激しいものがありますからね。
笹の登場により形勢が良くなって来ましたが、魔力が関わっている気配も。
恐怖だけでなく願いの感情も別のベクトルで魔力に影響してないですかね?
ひょっとしたら魔王も天使も似たような存在、元々は同じ存在なのかも知れない…。
あまりの魔王の善人ぶりもあり、そんな気もしないでもないです。
善行で向こうに帰れればハッピーエンドなのですがね。
って、怪しんだ審問官が睨んでる睨んでる。怖い怖い。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
今回の成分 富島園2:お化け屋敷2:爬虫類2:賞味期限2:水着1:サダオ1

休日サービス回で水着も観られました。
ちーちゃんやはり大きいです。(*^_^*)

あのお化け屋敷は怖い怖い。あのレベルだと営業向きではないですが…。

ワニワニパニックになりましたが魔王の魔力で一件落着。
魔王さまの善人ぶりがまた引き立ちました。
魔王はエンテイスラに帰る気あるのでしょうか?
全ワニ同時服従させずとも、上手くやれば魔力押さえられたのではないでしょうか。
前回から鎌月さんが怪しげな目を見せていましたが、
魔王の善行が納得できていなかった目だったのですね。
教会から無言のプレッシャーをかけられている感じで近々一悶着ありそうです。

芦屋くんは何をやっているんでしょうか?
食い過ぎとしても賞味期限が多少過ぎてたとしてもお腹弱すぎ!
{/netabare}

※11話感想{netabare}
今回の成分 任務4:口論2:策謀2:バトル1:バザー1

物語も佳境に入って動いてきました。

鎌月さんは昔から汚れ仕事をしていた様で今回も葛藤しながらも
任務(魔王暗殺)を果たそうとしているみたいです。
今までそういう生き方をして来たのですから止めようもないハズなんですが、
必死に食い下がるちーちゃんの純真さが力強く逞しい。
互いの立場で正論をぶつけ合うシーンは聴き応えがありました。

エンテイスラの状況と魔王の性格や言動がカイリしている矛盾は
まだ埋まっていない状況なのでどちらが正しいのか分からないですが、
今まで観た範囲ではどうも魔王は悪とは思えないので、
一部の魔族や教会の人間の策謀や天使の介入により
混沌とした世界になってしまっている気はします。
今後この辺りのことに触れてくるでしょうから楽しみでもあります。
「魔王が悪でない」のなら「天使も善ではない」のかな?
っという気はしますけどね。

芦屋くんの腹痛もちょっと異常なので謀略の匂いがしますね。
大家さんの送ったアイテムも意味深で伏線になっていそうです。
(魔力回復グァバジュースとか聖放器(漢字コレ?)補助仮面とかかな?)
大家さんって審判的な役割の存在なのかな? こちらの正体も明かされるんですかね?

ちびっこ店長が正体を現し(←ペイントってそんなに強力!?何日経ってんの?)、
オルバもやっとお目覚め(←寝すぎじゃオッサン!心配しちゃったじゃないか!)で
腹黒そうな人も役者が揃ってきて物語が締まって来そうで面白くなってきました。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
今回の成分 バトル5:月3:天使1:魔王1

魔王=善、天使=悪。
シンプルに善悪をつけたバトルになりました。
もうちょい色々事情が絡むかと思いましたが、
ラストに向け分かりやすくスッキリさせてきました。
予想を裏切る驚きの展開を期待していた部分もありますが、
まぁ嫌味もないしこれはこれで良いかな。
雑念無くバトルで魔王応援できましたし。

エンテイスラの状況やエミリアの親殺し等も
裏で天使や教会が手を回してたってな事になりそうですね。
一部手の付けられない魔族も居そうですけど、
魔王自体には大きな非がない状況になるのだと思われます。
二期やるつもりなら触れないかも知れませんけどね。

次回で終わりの様だけど向こうに帰れそうもないし
このままバイトしつつ二期あるかも的で爽やかな終わりでしょうね。
アルバートやエメラダはもうちょい活躍して欲しかったですが仕方ないか。
それと私が気になっている大家さんの謎は解明されるのでしょうか?
謎のままなら神様と認定しちゃいます。
{/netabare}

※13話感想{netabare}
今回の成分 詐欺5:夢2:派遣1:クーリングオフ1:カツドゥーン1

あれ。コレ最終回? 魔王一行の日常回のようなお話で締めましたね。
カツドゥーンに始まりカツドゥーンで終わるのもこの作品らしいかも。

クーリングオフって未成年じゃないと使えないの!?
訪問とか衝動的な契約なら使える制度では?
っと思ったのですがあまり詳しくはないのでそういう物って事にしておきます。
それにしても漆原くんはトラブルメーカー。きっとこの後も問題起こすんでしょうね。
そして魔王が尻拭いをしていくのでしょう。
そんな日常がまだまだ続く事を感じさせる終わり方でした。
いつの日か二期が観られるといいですね。

…ちびっ子店長は妙な属性が付いてしまいましたしペイント跡は全然消えないですね。
{/netabare}

【総評】
開始当初の雰囲気で深みのあるストーリーを期待しましたが
底浅で「魔王を働かせる」事を貫いたコメディでした。
って書くと悪印象な感じになってしまいますが、
勝手に重厚な話を期待した私が悪かっただけで爽やかで軽快な良いコメディです。

魔王や勇者という概念を利用しそれを乱す事により楽しさを生み出しています。
魔王や勇者だけでなくどのキャラも優しさ満点で可愛さがあって好印象でした。
特にちーちゃんが良いですね。

二期あれば是非みたい作品。
どなた様でも安心して気軽に楽しめるコメディになっています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 67
ネタバレ

かおーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

原作との差分

進撃の巨人、俺妹、電磁砲とビッグタイトルと同期で、まったく注目されない完璧なダークホースでした。
制作のWhiteFoxは、同時期に公開の劇場版シュタインズゲートと並行作業だったはずなのに、この評価。恐れ入ります。

1話を見て面白かったので、Koboでポイントを使い原作を購入してみました。

原作はジャンルとしてはライトノベルですが、文章・文体は文学のそれと変わりません。風景描写も細かく、夏場の暑さの表現、食事の描写などはなかなかの物で、筆者の力量を感じさせます。「敵同士の恋愛模様」という古典バリバリな内容ですが現代に置き換えられると想像以上に楽しめます。

4話までのEDテーマ「月花」の歌詞は壮大なネタバレを含む可能性あり?かもです。Angel Beats!ばりに、終わってみたらまんまやん、になるかも。「月」「涙」「許す」「守りたい」。

原作を読んで解るQ&A
Q:魔王たちは魔力を取り戻す方法がわかったのに、なんで地球を制覇しようと思わないの?
A:魔王はその方法での制圧を望んでいません。エンテ・イスラ侵攻についても後悔している節があり、また今後の制覇計画も持っている様子です。詳しく語られませんが、「これまでのやり方ではダメなんだ!それがなぜ解らん!」と、好戦派の部下を叱咤する場面があります。
魔界の制圧、エンテ・イスラ侵攻も、魔王サタンは今までの悪魔とは違った方法を取っていました。代表例が、倒した相手を仲間に組み入れること。アルシエルも一度は敵対する仲でした。

Q:なんで魔力が戻ったのにゲートを開いてエンテイスラに戻らないの?
A:戻ったら勇者エミリア御一行にそっこーで殺されるからです。聖剣と天銀を有した恵美の力はチートばりに圧倒的です。力と計画を蓄えてから侵攻する計画があるようです。

Q:なぜエミリアは父の敵、人間の敵である魔王をソッコーで殺さないの?
A:勇者は死刑執行人ではありません。悪の象徴サタンなら斬れますが、清貧に真面目に労働する若者、それは正義そのもの。そんな真奥を殺すことができないわけです。

Q:なぜ魔王はエミリアに寛大で気に掛ける?
A:いろんな理由がありますが。1つは、命の恩人である天使ライラの娘だから。容姿は瓜二つのようすです。

{netabare}

作品はガチでファンタジーです。アニメはバイト等のリアル描写とギャグ主体で進みますが、ファンタジーを嫌う人にはキビシイ作品になっていくかもしれません。

原作ではエンテ・イスラに関する解説、設定、説明が細かく描写されます。既得権益にすがるため、勇者暗殺を目論む教会。そして勇者の持つ力を、「人間が手にしてはいけない力」として回収しようとする天使。ダラダラと設定を広げられて無駄のように感じる人も多いかもしれませんが、私は、これでも編集さんと相当削った結果だろうな、と感じました。本作品を楽しむには必要不可欠な、ギリギリのウンチクにとどめていると思います。ナルトのように誰得な謎設定と回想がぶちまけられているわけではないです。

1話
カツドゥーンはアニメオリジナルです。マクドナルドの前にも、マオウと芦屋はバイトしてましたが、派遣会社の違反行為で無職に。ちーちゃんのポテトばらまきもアニメオリジナル。ドジッ子属性を付加したのでしょうか。

2話
特売・銭湯はアニメオリジナルです。狙撃に対して、二人が共に防衛・逃亡し、勇者を泊めた理由のひとつとして、痴話げんかで警察に調書を取られたばかりで片方が死亡、では魔力を失ったこの世界で詰む可能性があるから。

3話
デュラハン号は、被害者ということで警察が直してくれました。テレアポセンターへの直通電話は、ルシフェルのハッキングによるものです。

4話
エミリアが教会にさらわれ(?)、騎士団として修行を積み、初陣にでて、16歳で聖剣を宿し勇者として魔王討伐に挑むところなどが、原作では細かに描写されます。聖剣はオリハルコンのような天の金属で、これを体に宿して聖剣化する天使の力として設定されています。

シバミキことミキティー、ジヴァ=大黒からみて神がらみの存在なのでしょう。彼女の姪っ子の名前が大黒天祢であることからも推測できます。

5話
恵美の魔法のような力、聖法気の回復手段がないため全力は出せず、聖剣は第1進化の形しか取れない、鎧も一部だけという説明がされています。
ちーちゃんを抱き留めた際にエミリアは片足を骨折しています。脂汗を出しながらも立ち上がり、その後の変身で聖法気を使い全開し、体の傷を全て回復させています。
変身後の重要なセリフ、「聖法気を遣いきって良いのか」「真面目に働いていれば良いことあるわ」があります。
飛行能力?で全盛期でも劣ったエミリアは苦戦を強いられます。それをアルシエルが作った足場で補いながら共闘する描写がされています。
アルバートのソナーの受信条件「魔王のことを四六時中考えている人間」で恵美が受け取れなかったのは圏外だったため。この会話は原作では魔王も立ち会って聞いています。ちーちゃんの真意がバレて、二人はしばらくバイトで気まずい雰囲気ではたらくことになります。
恵美は、ルシフェル戦終了後、5000円もする高級紳士傘を魔王にプレゼントします。

エメラダがゲートを開けたのは天使ライラからある羽根を受け取ったから。その天使はエミリアの母で、魔王は面識があるようすで、すでにそのことを覚っていました。エミリアはライラからの伝言「あなたの父親はいい男だった」と、その羽根を受け取ったため、いつでも聖法気なしでゲートを開けられるようになりましたがエンテ・イスラに帰りません。魔王を倒すのが自分の仕事だから、が理由です。魔王に二度とエンテ・イスラの地を踏ませないことを誓い、地球に残留します。アルバートとの会話で、あなたなら今の魔王を殺せる?と聞くシーンがあります。勇者は死刑執行人ではないので、善良な一市民として真面目に生きる青年をむげに殺すことが出来ない葛藤が深く書かれています。

6話
オリジナル回とのことですが、焼肉屋と教会でのやりとり、階段落下は原作をほぼ忠実に描写しています。

エミリアが聖法気の補充の心配が無くなったのは、エメラダから宅配便で定期的にリポDの瓶に入った聖法気が届くようになったから。ゲートは母からアイテムを受け取ったため。


7話
ほぼ原作通りの回でした。細かい差分としては・・・

鈴乃が大家の写真を出しそうになったところは、光速で制止するところをアニメではスローを使って表現してました。感服。

エメラダとの会話で、やはりエミリアの母親について触れられてませんね。作品全体としてカギを握る人物なのに登場させないのはこれいかに?

コンビニで購入したのはボリュームの割りにカロリーの低いカレー。恵美は日本に来てカレーに惚れ込んでいます。それと、エクレアとカップスープ。ガラスに突撃してきた不審人物は、釜でエミリアを切り上げます。近づいてきた店員を突き飛ばしてそれをよけるとき、カレーとエクレアはグチャグチャに。戦闘後に案内された控え室でスープだけ食べます。


8話
この回も、原作とほぼ変わりません。原作の内容を尊重しながら作成されていることがよく解ります。
恵美をお姫様抱っこしたとき、魔王は朝早くから地域の清掃に参加した後でした。
恵美はかなり時代劇好き、とくに怒りん坊将軍は携帯待ち受けにするくらい好きなんですが(勇者という職にダブるのでしょうか)、鈴乃と趣味が合う?という期待は外れました。あっさり否定されます。
鈴乃はエンテ・イスラから持ち込んだ高級品を質入れする部分、アニメでは指輪が描写されていました。高級すぎる雰囲気出てて驚き。アニメならではの表現ですね。
木崎さんの、売り上げ前日比80%のくだり、原作では前年比になっています。
ちーちゃんがデュラハン号を奪って逃走したあと、魔王と鈴乃の会話では、魔王は鈴乃の正体に気がついていながら、ちょっと気にかけるような、魔王様らしいキレものぶりを発揮してます。
原作ではなかなか書きにくい季節描写、七夕が近いことが風景の中で描かれていました。
木崎さんとのグリーンランドの会話、「グリーンランドに人住んでるんですか?」「グリーンランドの人に謝れ」と、グリーンランドに関するウンチクがあったのですがカットされてます。


9話
原作では会話中心に進むパートです。アニメでセリフ責めにするのか?コーヒーミルクをこぼす、みたいな映像を挟んでしゃべらせるのか?と、どうやって映像化するのか楽しみでしたが、これはちょっと外した結果なのでしょうか。内容がダルいですね。

梨香さんがウザくなっちゃってます。ちょっと色恋沙汰が好きな素直で良い子なんですけど。芦屋のことが気になり、恵美に突っ込まれるところとか、原作では笑える部分なんですが描き切れてないですね。

鈴乃さんは基本的静かです。原作でも静かです。今後もずっと静かです。で、今回は、魔王の勤務先を見たかった、異端審問官として恵美の動向をチェックする必要がある等の理由で、梨香にいろいろけしかけてます。修羅場をわざと演出してるのですが、これも描けてません。

芦屋の、「魔王組」の例えの下りは、原作でも屈指の笑えるパートなんですが、見事に外してました。原作でも文章で、「人材派遣=悪魔軍侵攻」「建築=魔王城築城」をイメージさせているのに、映像化しなかったのは失敗でしょう。あの映像は、エンテ・イスラでの過去をまがまがしく描くべきだった。
魔王組=魔王軍、たしかに暴力団。鈴乃は「言い得て妙」と絶賛。恵美もなぜ自分にそのような発想がなかったのか、と知将アルシエルを賞賛します。四天王に任せていたら管理しきれず、勇者の出現で次々に領土を落とされていき、最後に撤退に追い込まれた部分を見事に現世に例えているんですが・・・

恵美の勇者は派遣、について原作では、聖騎士団員として月給もらってるわけじゃなかったから確かに・・・と、もっと細かく書かれています。

マグロナルドでの、表でちーちゃんが販売したりする部分はオリジナル。


10話
完全なオリジナル回。


11話
ほぼ原作通りの内容。鈴乃のゲタに発信器を取り付けたのはオリジナル。恵美のカバンに取り付けてある分も、まだ恵美にも魔王にもバレておらず、「ちーちゃんが!」という魔王の電話に、漆原が答える形でした。


12話
ほぼ原作通りです。アルシエル入院、点滴、遅れて到達はオリジナルです。オルバ・ルシフェルもオリジナルです。
ベルのことはみんな気づいていました。彼女が付く料理は聖法気が含まれる「毒」なようなもので、悪魔には基本有害です。が、家計を助けるために気にせず食べていました。

サリエルの目から出る光線は、聖なる魔法?「聖法気」を無効化するレーザーのようなものです。これをエミリアに浴びせ続けることで、体内にある聖剣ベターハーフと、なんとかの衣(ごめん忘れたw)を取り返そうとしています。
聖法気使いには効果バツグンの光線ですが、もとより魔力を使う魔王軍にはなんの効き目がありません。

原作では月が大きくなってパニックで魔力が集まったのではなく、鈴乃が新宿駅の変電所を破壊し、ダイヤが大幅に乱れた怒りで魔力を復活させました。鈴乃曰く、「乗り合い馬車でも、時間通りに来ないとみんなイライラするだろう?」とw

魔王が、妙にサリエルについての情報に詳しかったりするのは、若き幼き魔王が傷つき瀕死だったところを、ある天使に助けられて、さまざまな知識を与えられます。その天使こそ、勇者エミリアの母親です。今後も現れる天使の刺客ミカエル、ガブリエル等々についても、魔王は博識です。そして、ただのサタン(ありふれた名らしい)ではなく、かつて災いをもたらした「大魔王サタン」を臭わせ、天使たちを震撼させるようなできごとも。

サリエルを殺さず、ゲートに捨てた理由は、まだ魔王軍は天界と一戦交えるつもりはないから。
魔王がゲートを使って帰らなかった理由は、もどったところで勇者エミリア一座にそっこーで殺されるからです。全開の勇者エミリアはそれほどまでの戦力を誇っています。

13話
これは・・・詐欺事件からのクーリングオフ、これは原作7巻の話です。芦屋が派遣された先が悪徳業者になっていますが、原作では違います、塾講師で子供達に教えていました。魔王も、工事現場で働いていません。
高級紳士傘(5000円)のプレゼントを、最後に持ってきてましたね。

傘=雨を防ぐもの、守ることの象徴ととれます。魔王からのビニール傘=小さな守護、共存を拒否し、日本でも対立しあうことを決めた恵美ですが、ちーちゃんや梨花、鈴乃との出会いや真奥貞夫との日々で自身の考えが変わり、高級傘=勇者からの停戦・共闘・共存、そしてその他を約束される、と言う意味でしょう。
とかお堅いあとがきに書かれそうですがそれは考えすぎですねw


2期があるかもしれませんが、エミリアの母親について一切触れていない、伏線を張っていないことが心配です。1期のみとしての設定で、削ったように見えるのです。
原作では、この先で大きく話が動きます。七夕から数日が経ち。お盆の時期にそれは起こります。突如いつものヴェラローザ笹塚にゲートが開き、ある少女が転送されてきます。その子は、魔王を「パパ」、勇者を「ママ」として慕います。

漆原のGPS発信器の金額を工面できない魔王たちは、大家ミキティーの斡旋で、千葉・銚子の海水浴場までバイトに行きます。ここでもまた、大騒ぎが・・・。

原作未完の作品ですが、8巻まで読んでみて思ったのは、魔王は日本に来てから、一貫して守るためだけに労働し、戦い、傷つきながら前進していることです。

魔王自身が直接エンテ・イスラからの刺客に狙われる事はありません。狙われているのは「勇者エミリア」で、彼はそのおまけみたいなものです。それでも彼はかつての部下、バイトの部下、なりゆきとはいえ勇者エミリアを守り続けます。
時には娘を守るため難敵に取り付き、母エミリアに「自分ごと切れ!」と言い放つ。
先の大戦の悪行が許されるわけがない魔王は日本での生活を選ぶ方向にいくのか。エミリアと娘を救いにエンテ・イスラに乗り込み、エンテ・イスラを良い方向へと導くのか。原作も目が離せない展開となってます。

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 38
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

もし仮に勇者と魔王が働いたら 魔王は守りました。店長代理として 2期を切実に願う

RPGでは主人公と悪役の立場になっている勇者と魔王ですが
この2人が現代で働いていたら?っていう「もしも」を象徴としたアニメだった
それと主人公は魔王です
ヒロインが勇者です(「まおゆう」とは真逆です)

魔王が「お兄ちゃんだけど愛~」の秋人さんじゃん
アルシエルは善吉か
勇者は澪ちゃんだし 胸BSC
ちーちゃんはユーギリだし 胸EXT
マックの店長さんは「貧乏神が!」の紅葉だし(彼女はパロディ演技、上手でした)

初回 ペコポンへの初陣
{netabare}「アニメ間違えたかな?」っていう感じの戦闘でした(FF並みの、いやそれ以上かも)
そして逃げて日本へワープした件(どうにかJapaneseも習得しました)
日本では魔力出ませんから!
最初っからツッコミ満載だ
アルシエルが普通にカツ丼食ってた件wwwそして綺麗に食べろwww
発音のイントネーションもおかしいwww
アルシエルのポーズを見てると中二病患者だと思ってしまうwww
それとガスで魔力を使っちゃあいけんよ
そして、帰れるのだろうか、この面々...{/netabare}

2話 澪ちゃんはアドリブ上手 「馬鹿!やめろ!オイ!」並みかそれ以上か
{netabare}百均で買ったナイフで襲いかかった澪ちゃん
でも結局警察に世話になってしまったwww(途中で音楽止まったぞ)
テレアポのオペレーターやってんだ
そういえば豆腐屋のラッパも珍しくなったなあ...
勇者の晩飯:ご飯はチンする奴かはともかく、炭水化物多いぞwww太るぞwww
で、魔王城にやってきました
「蹴るよ!いいの!?」「例のアレ出すよ!?」等のアドリブwwwそれと後で泊まりました、財布なくしたから

本来は友と一緒に行こうとしたのだが、ゲートが閉じたため単身で赴くことになったと...そりゃあ精神にくるわな
バイトから正社員になってそこから日本を乗っ取ることは可能なのだろうか(ああ、多分無理だ、プリキュアでいうナイトメアやエターナルとは全く違うから)
「今どきの名前じゃないわね」ってそれは言っちゃアカン...
魔王の生活は一ヶ月一万円生活を思い出すな
それと戦闘と銭湯を勘違いする件
それと同時に群発地震も起こっている模様、何を隠そう雑兵達がやってきそうだ
次はユーギリとデートです、新宿で{/netabare}

3話 デートに付き物と言えば...
{netabare}テレホンセンターから勇者へ宣戦布告
どうやら魔王と勇者を倒しエンテ・イスラを乗っ取りたい輩のようだ。当たり障りのない欲望だこと
(こんな系統、ゲームにあったような
ああそうだ、デイメーンか。奴の欲望は執念が足りなかったな)
「ちょちょ、おっきいわね...」は澪ちゃんのアドリブです(前の回にもあります)
確かに胸があると戦闘の邪魔になると思うが「閃乱カグラ」だと十分に反するし、スカート穿いて戦闘すると気が削がれることってごまんとあるんだよねwwww
女同士なら大丈夫だけど...男がいるとね...お互いに精神力も鍛えないと駄目だよね
アルシエルの「ちょっと待てーーーーーーー!!」でwwwwww
デートにおいてああ、修羅が来てしまった(宿敵と後輩)
豹変したら顔が怖い...(BASARAや輪廻のラグランジェを思い出すな)

だが、それを遮るように地震が襲いかかった
そして、魔王は一時的に覚醒した(見た目がトリコでした)
よし脱出だ
澪ちゃん「何故、人を助けるの!?」
勇者は昔のゲームみたいに感情が一定だった。じゃあ感情を増やしたらどうなるのだろう。何が生まれるのだろう{/netabare}

4話 揺らぐ勇者の心
{netabare}勇者澪ちゃんの系譜はドラクエⅣと似ているのだろうか(やってないから分からん)
そして、阪神淡路大震災のオマージュも...(当時俺は物心ありませんでした)
同僚の過去で揺らぐ勇者の心...
反面、魔王側のアルシエルはダメだ...使えん
何気にデュラハン号(自転車)が直ってたwww

でも、魔王が奪ったものは変わりないんだ
親も土地も世界も...勇者は異常なまでの敵意を持っていたんだ
他のRPGの主人公もそんな心情を持ってたのだろうか...

っていいシーンなのにユーギリが...で逃げたwww
大家さんがいろいろと知ってる!?まかさ...
そしてゲートから勇者の友達が来ました(もう少しかかりそう)
同時に悪魔大元帥ルシフェル(明久君)も圧参した
さあ、暴れるぜ!{/netabare}

5話 first party これは映画でなく現実です
{netabare}勇者の仲間だったオルバもルシフェルについていたとはな...ha!笑わせてくれる
最初らへんは本気(血ブシャーは無かったけど)
戦闘の合間合間にギャグを挟むのも楽しいねえ!
空中機動はやっぱ楽しすぎる(オラオラオラの部分もあったし)
そうか、人の絶望(欲望を出さなくする)があれば魔王は元に戻るのだな(故にエネルギーの一つとしても言い切れる、別世界のバッドエナジーだろう)
澪ちゃんは覚醒で髪変わってたし
中二病の変身台詞をCM前とCM明けで2回、お疲れですwww善吉はマントを取りに帰ってたしwww
凄まじい刹那で0距離からのトドメはスターライトブレイカー(鉄拳制裁)でしたwww
戦闘後、皆来ました(ユーギリにも正体を明かしました)
でも、魔王は帰らねえ、そんだけです{/netabare}

6話 魔力回収の旅
{netabare}最初っから焼肉って贅沢な...
困ったときは勇者澪ちゃんに電話ってwwwwwww
そうかあのハゲは捕まったのかwww
で、大家さんからの水着写真...「止めろ!サーティーン、それはあまりにも危険すぎる!!」
ちーちゃんのダチ=かなりの妄想癖、故に腐ってます
ちーちゃんの高校の旧校舎へやってきた御一行(剣出して人体模型を斬るな澪ちゃん...「よし!」じゃねーよ!!)
開かずの間でルシフェル(神にーさま)からの電話
「そこにPSP落ちてたろ?持って帰ってきて~」
よし、帰って殴ろうか(斬ろうか)www
最後に早苗も来ました(ゲートから){/netabare}

7話 鈴乃の推参
{netabare}いきなり鈴乃(エルシィ)が来ました
ホーリビタンβ=リポビタンDじゃんw
アルシエルは夏バテの模様
勇者澪ちゃん、貴女は完全にストーカーですwwwww
魔王はマックの店長代理になりました888
でも澪ちゃん、階段でまーた転んでるし(罠?を学習していない素人ゲーマーじゃあるまいしwww)

手作り弁当
上:おせち 下:♥を模った飯
アッーーーーーーーーーーーーーー!!

勇者サイド
コンビニ強盗なのに魔法使ってきやがった。オマケに魔力封印付きかよ!?
アニキ!次、深夜恒例の「アレ」ですぜ!!
ならぬ!ゴールデンで「アレ」はなりませぬぞ!!
そうです、修羅が訪れます{/netabare}

8話 帰ってきた...
{netabare}ユーギリの顔芸から、ああ修羅は始まるんだ...
早苗ぇ...料理ではできるな...
饂飩の段ボールで寝ていたのか、神にーさま...
秋人「なら、うちの店に来れば」⇒カッ!×4(修羅だ...)
駄目だ...こっちの秋人さんも恋に無頓着すぎる...
すぐに告白したユーギリはえらい子です!
反面勇者はやっと早苗がエンテイスラから来たことを理解
そして言い争いに...またか...
でも言い争いはなく、新宿へ。そこでお願いが
エルシィ「私と協力して魔王を倒してほしい」
澪ちゃん「断る」
でいいのか?
向かいにできたケンタッキーの店長が宣戦布告
調査のためにアルシエルを使うのかwww
負けたらグリーンランド行きってwww
次も修羅は続きます{/netabare}

9話 ライバル会社の調査
{netabare}同僚も関わってきやがった
ケンタッキーに対抗するためにアルシエルは調査(現金を犠牲は当たり前)
そうかルシフェルはパンチンググローブ替わりかwww
七夕ということで笹を飾ったら客が来たぞ!?
(「まーた魔力使ったんでしょ」な2人w)
ボランティアをする魔王か...威厳が無くなったな...{/netabare}

10話 戦闘以外の神回 胸EXTは罪か?
{netabare}ふしまえん...?ああ、としまえんか
富士急ハイランドか芝政ワールドの方を思い出したな
アルシエルは下痢で欠席w

別支店の店長さんがお市さんだと!?
ああ、ちーちゃん...貴女の胸はどこまでEXT過ぎるんだ
バイーンバイーンだし...何だこの悪意ある編集wwwwwwwグレモリーさんにしか見えねえwwwww
beatmaniaやGITADORAだったら人間が対応できる域を超える...
反面勇者澪ちゃんは...ああ、BSC過ぎる...両備の変身前と一致...目を死なせるな(bad end空間に入ってらあwww)
バーガーで分かりやすくしやがってwwwww

「クッソォ...」も澪ちゃんのアドリブですwww
これが深夜で俗にいう「胸囲の格差社会」です
おい早苗!!それは海女さんじゃねーか!!「さー仕事仕事」wwww
じぇじぇじぇ!?とツッコもうwwwww
駄目だあ魔王さん、秋人さんと同じく鈍感すぎるwww
何で「似合ってるよ」って言わないんだ?
ちーちゃん、貴女も目ぇ死なせないで...(結局bad end空間入りじゃんwww)

お化け屋敷+日笠さん=澪ちゃんだったらまた白化する...富士急のお化け屋敷を思い出したな、あのホテルは母がかつて泊まっていました
蜥蜴のスケールが全然ちげーよ!(庶民と勇者で)
そしてフラグの建設ラッシュラッシュ
でも魔王が鰐に魔力を使ってしまってまーた振り出しに
最後、ケンタッキーの店長...アンタまかさ...もう一回暴れないとな!{/netabare}

11話 パーリィ前夜 ちーちゃんの怒りと涙
{netabare}アルシエルは腹痛で病院送り(あのハゲもいたぞ)
ルシフェルの扱いひでえ...(明久君も同じだったからお相子で)
別れたら記憶と痕跡を抹消するということはちーちゃんの記憶も...
でもそうさせたくはないのは同じ気持ちだ
鈴乃は魔王を殺せるか?エンテイスラでは悪行をやってたあの魔王は地球に来ていい人になってしまった
何かしらの策を持っているかもしれないかも分からない相手を殺せるか?
話が終わった後、襲いかかったのはケンタッキーの店長!
奴は天使だった
ちーちゃんはまた眠らされた(前と同じ)
さあ、最後のパーリィを都庁でやろうぜ!!{/netabare}

12話 final Party
Are you ready? Here we go!!
魔王、魔王はなあ!ここに健在なのだあ!!
{netabare}サリエルを異常なまでに変態扱いしちゃあキレるわ!例え天使でもwww
だってゲス以上に、痴漢、変質者、根性曲がり、覗きクソ野郎、下着ドロボーとか言うんだもんwwwwwww

真の変態はSAOの...(奴の欲望は殺意以上の何かが湧いてくる、もう見る価値無い。『満たされた欲望』って存在するのか?)

奴は澪ちゃんから聖剣を取り戻し、エンテイスラに持ち帰りたかった。同時にちーちゃんも研究したかっただけだ
奴はやはりEXT好みでしたwww
オマケに武器はサーシャと同じじゃん
助けるのは当たり前だがあくまでちーちゃんはヒロイン扱いではなく、部下としてだ!⇒デスヨネーwww
どうしてヒロイン扱いじゃないんだろう...泣

オルバがサリエルの力を増強していたが、同時に人間から欲望が無くなったことで無事に魔王は変身完了!
ハゲはニート(SNEP)が昇竜拳で片付けました(例え働かなくても輝けるんです)
ちょ...ちーちゃんが殴ったあ!?(それは質量がある幻影だ)
っつーかパンツ一丁で戦う魔王ってwwwwwww
じゃあな...デッキブラシ(聖剣)からの雷刃封殺爆滅剣ーー!!
はー終わった終わった。じゃあ街直して帰ろうか!
そしてアルシエルは援護射撃遅せえ...ファンネルの代わりにもならねえ...だからマントいらないから!!{/netabare}

13話 2人は当たり障りのない日常を過ごす
{netabare}いきなりちーちゃんの夢落ち...でも別れるのかな...
勇者澪ちゃんも別の夢を見ました(魔王が笹塚乗っ取って次にグリーンランドを乗っ取ろうとする夢www)
変態天使はエンテイスラに返した模様
と思いきや冷凍庫から帰ってきやがった...オマケに両奈みたいなマゾになりやがった...つまり無力化だwww
あれ?ハーレムっちゅう地獄が構築されてらあ
魔王城に大量の荷物が、あれなんだ?
どうやら発信機の代金を払うために工事現場のバイトをしてた魔王
詐欺に引っかかったニート...ああ、また出費か...
直談判に行った矢先にアルシエル!?なんでここに?
アンタ元々悪魔大元帥だろ?どうして騙されるんだ!?
契約した人が未成年、よしクーリングオフ使え!
魔王「俺の勝ちだ!」
最後はカツドゥーンで締めでしたwww
じゃなくて最初の傘のやり取りでした。これで借りができてしまったな...{/netabare}

これ2期確定っしょ!!無かったらおかしいし
巨人もいいけどこっちの方が本気で楽しかったわwww
今は漫画版のアラス・ラムス編を見ています

投稿 : 2024/06/01
♥ : 111

83.6 9 WHITE_FOXアニメランキング9位
少女終末旅行(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (969)
3885人が棚に入れました
繁栄と栄華を極めた人間たちの文明が終わりを迎えてから長い年月が過ぎた。人間たちのほとんどが死に絶え、生き物さえもいなくなった終わりを迎えた世界。複雑に建造された都市はまるで迷路のような廃墟となり、整備するものがいなくなった機械たちは徐々にその動きを止めていく。いつ終わってしまったのか、いつから終わっているのか、そんなことを考えることさえなくなった終末の世界であてのない旅を続ける二人の少女。チトとユーリは今日も愛車ケッテンクラートに乗って廃墟の中を彷徨っていた。

終末の世界をほのぼのと生き抜くディストピアファンタジーが今、幕を開ける。

声優・キャラクター
水瀬いのり、久保ユリカ
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

余白に何を思うか

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
あからさまなポストアポカリプス系の作品としては、これまで観てきたアニメの中でも1、2番だったと思う。

このアニメは凄い。メチャクチャ深いような、メチャクチャシンプルなような。考察しがいもあって、気楽にも楽しめる。

個人的には、今期(2017秋)の覇権アニメ。

私は色々考えながら観ちゃいましたが、な~んにも難しいこと考えずに、雰囲気に浸ることも全然OKな作品です。是非みてほしい。

あと、何気にOP、EDも良かったです。耳にも残り、メッセージ性もあって、可愛くて、作風にも合っていて。素晴らしいアニメでした。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(特盛りバージョン)】
{netabare}
「移動」と「旅」の違い。

例えば、A地点からB地点に行くとして、B地点に行くことを目的化している時、B地点で何をするのかが大事な時は、A地点からB地点に行く間は「移動」になる。

一方、B地点自体が単なる場所に過ぎず、その道中を楽しむ姿勢があれば、A地点からB地点に行く間は「旅」になる。

この作品のタイトルは、少女終末「旅」行。

作中、チトとユーリは幾人かの「人」に会う。彼ら、彼女らは、自身の生活(書いてて思ったけど、生活って、生きる活動って書くんだな。活動のない生き方は、生活してるって言わないんだな)になんらかの「生きる意味(目標・楽しみ)」をもっていた。

金沢は、「上層に行く(目標)・地図作り(楽しみ)」。石井は、「別の都市に行く(目標)・飛行機作り(楽しみ)」。ロボットですら、「都市の維持(目標)・魚の育成(楽しみ?)」。

なぜそのような目標、楽しみをもったかというと、「持たざるを得なかった」ということだろう。

最初の話(A地点、B地点)に戻って言うと、B地点に求める何かが確実にあるならば、途中の楽しみはいらない。B地点まで速やかに「移動」し、B地点で楽しめば良いのだから。しかし、B地点に何があるか分からない、ひょっとして何もないかもしれないと思った時、「移動」は意味を失い、消去法的に「旅」が生まれてくる。行った先に何もないのなら、せめて道中くらいは楽しまないとやってられないしね(笑)

この「少女終末旅行」は、まさにそんな、詰んだ世界(ポストアポカリプス)を描いている。

そして、少し飛躍して考えた時、この考え方は人生にもなぞらえることができる。

人生の終着点は、誰しもが「死」ということになる。その「死」にどう価値を付けるかを必死に絞り出したのが、宗教なのだろう(私自身は、無宗教無神論者だが、そのくせ神社ではお願い事をし、お墓を無下に扱う馬鹿者には腹を立てるという、ごくごく一般的な日本人だが)。

仏教でもイスラム教でもキリスト教でも、死後の世界は設定されているし(ユダヤ教はちょっと違うけど)、どうやら良い場所のようだ(確か、{netabare}イスラム教は天国(酒とか肉とか性とか、わりと即物的)で、キリスト教は永遠の安息(宗派に寄って違うけれど、神の元での安らかな日々という、わりと精神的なものが大きい)。仏教だけはちょっと違って、輪廻転生(また現世に戻る。まあ、天国もあるっちゃああるけど、修行しないとね)であり、イスラム教徒やキリスト教徒の方に言わせれば、仏教は宗教ではなく人生哲学らしいと、昔、本(コーランを知っていますか 著 阿刀田高)で読んだ記憶がある{/netabare})。

だから、B地点である「死」が「楽しみ」になる(死後の世界を信じる)と、それまでの人生(道中)は、目標に達するための手段(移動)にすぎなくなる(それがいきすぎたのが、いわゆる過激派というやつですね)。

一方で、「死」を「終わり(終末)」と考える人にとっては、「死(死後の世界)」は目標になり得ないので、その「道中(人生)」を「楽しむ」、「旅」になる。「どうせいつかは死んじゃうんだし、だったら今を楽しまないと損じゃん」という考え方は、前述の宗教的死生観と真逆で、「死」が「(今を楽しむ為の)手段」になっていることが分かる。

これは別に、私自身が、宗教を否定するものでも肯定するものでもなく、ただ、この作品は明らかに後者、「死」を「終わり」と考える立場に立っているということだ。実際、4話では「神」「宗教」に対して批判的な会話が描かれているし、9話では「命とは終わりがあるもの」と(珍しく二人がすぐに同意し)定義付けをしている。

だからこそ、彼ら、彼女らは、「今」に価値を見出だしているのだ。「今」に価値を見出ださざるを得ない世界に生きている、ともいえる。彼ら、彼女らは、(世界、あるいは自分の)「終末」までを「旅」しているのだ。

ちょうど、俳人の松尾芭蕉も、そんなことを書いている。彼は、「おくのほそ道」の中で、「日々旅にして旅を栖(すみか)とす。古人も多く旅に死せるあり」と、「旅」そのものが「家」「人生」である生き方に憧れ、「旅」の中で死ぬことを願っていた。「旅」を「人生」にするには、「結果よりも過程を楽しむ姿勢」「流動性を楽しむ姿勢」が必要になるのだろう。

チトとユーリも、そんな感じだ。一応、「上層に行く」という目標はあるものの、それは目的化されておらず、理想の住みかを夢想したり、雨音の奏でる音楽に興じたり、月明かりでビールを飲んだりする。実に「道中」を「楽しむ」、「旅」をしている。ただ、現実的な意味合いでの「生きる(生存する)」こと(暖をとる、食料の確保)は忘れてておらず、それがファンタジーに深みを与えている点は間違いないだろう。

つまり、金沢や石井にとっての「地図・飛行機」が、「リトとユーリの二人で過ごす全ての出来事(白字で書かれる事柄)」なのだろう。実際に、4話(神様回)で停電し、リトを見失ったユーリが銃を見つめていた描写があったが、あれは「リトがいなくなったら自分も死ぬ(自害)」ということで、二人が楽しみながら気楽に生きているように見えて、実はかなり危うい精神バランスの中で生きていることが分かる。

最終話、リトとユーリ以外の人間が生きていないとした点も深い。金沢や石井、お祖父さんも死んだのかな。リトとユーリと、その他の人間との違いは、独りか否か。人は独りでは生きていけない、生きていてもしょうがないということか。

最終話は、これら長々と書いてきたことを総括するものだった。リトとユーリは、「互いさえいれば、世界の終末すらどうでも良い」「勿論、最上層(月)を目指す。何もないかもしれないけど」「次は、風の吹く方向に行こう」などと言う。毎回のEDで流れる「終わるまで終わらない」というメッセージ。

実に、(哲学的な意味での)「旅」を意識した名作だったと思う。

しかし、これは多分、このアニメの伝えたいことの一部にしか過ぎないのだろう。考えるべき点は、さらいきれないくらい多かった。

みなさんは、この作品に多分に含まれた「余白(哲学的な問い)」に何を思ったのだろうか? レビューを楽しみにしたい。

〈まとめ〉
◎哲学的な問い
○美しい背景と、力の抜けたキャラのギャップ
◎世界観を上手く表現したOP、ED
○クスッと笑えるCパート
◎ラストが納得のいくアニメ
{/netabare}

【視聴終了(小盛り要約バージョン)】
{netabare}
「移動」と「旅」の違いは、「移動=目的地に着いてから楽しむ、移動は手段」「旅=目的地までの道中を含めて楽しむ、移動も目的」だと思う。

本作のタイトルは少女終末「旅」行。リトもユーリも「旅」をしている。

彼女らにも「目的地(上層)」はあるが、それ以上に、「二人で過ごす」「道中」を楽しみ、大切にしている。それは、いつかやってくる「死(終末)」を怖れるより、「今ある生(人生)」を楽しもうという姿勢に感じられる。

この作品に多くある「余白(哲学的な問い)」に私は、そんなことを思っていた。皆さんはどうだろうか?
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ポストアポカリプス系かな。凄いゆったり進むし、雰囲気だけ出してストーリーを進めないとは、なかなか勇気のある1話目。

2話目
独特の会話だな。少しずつ明らかになる世界観。風呂に入って洗濯して飯食って終了。

3話目
お、新キャラ? 生きる意味、か。出会いと別れを繰り返していくのかな?

4話目
デジタルアーカイブ的なこと? ちーのイタズラ、下手すればユー、自害してたぞ(汗) なんか、ギリギリで生きているんだな。宗教の本質。

5話目
なんか、マッチ売りの少女みたいだな。芭蕉みたいでもある。何が価値を失い、価値を見いだすか。文字通り、雨音。

6話目
絶望と仲良くなろうよw 作風的に、成功するかと思ったけど、失敗か。絶望と仲良くなれた、、、か。夢(別の都市)の結末を見られなかったからこそ、また、夢をみられるという意味の笑みなのか、これで人生諦めがついたという笑みなのか。これ、日本沈没、みたいな話?

7話目
私たちはいつも迷っているようなもんだ。人生に矢印があったらつまんない。ちゃんと料理だけど、発酵を知らず、カリカリになっているのがリアル。糖分は大事だね。

8話目
生きてても死んでても、同じか。人は忘れられたら、死ぬってやつだね。死ぬのが怖くて生きられるかよw 殴るなよ(笑) ビール、月光が溶けこんでいる。酒盛りw 酔っぱらいw すげえ素敵な月見酒。この話が一番好き♪

9話目
生きてるって、何?とか、また、哲学をw ロボット三原則的な問いかな? 命の取捨選択。無常感。命とは、終わりがあるもの。破壊の先の創造、、、共感、環境問題。

10話目
時間の制約に生きる人間。音楽。夕日のさして~あはれ、だね。人間の根元的な感覚。電波を話す生物? アイボみたいな機械の可能性が高いかな、エサとかないし。

11話目
お? これが進化の可能性? 石像のやつに似てるな。本のタイトル、「War and Human Civilization」をググってみると、「War in Human Civilization」という本が出てくる。直訳すると、「戦争と人間の文明(戦争は人類の文明)」。2006年に出版されたらしいね。元ネタかは知らんが。文化の違い。よく分からないものを怖いと思うか、興味深い(知りたい)と思うか。それが戦争になるかならないかということかな。これが、戦争。そりゃ滅ぶわ。原子力ね。

12話目
ターンAのような、エヴァのような。今を生きる人間は、歴史の先端にいるわけだしね。超展開。良いラスト、最終兵器彼女みたいだな。終わるまで終わらない。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 57
ネタバレ

めっちょん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

これが終末世界の日常。生きるか死ぬかの日常。【レビューも中弛みの8話目!】

≪8話≫
{netabare} テーマは、
墓地。螺旋回廊。お酒。

・墓地
これも人々の心理についてのお話
人々の遺品を残してそれをあの石像が見守ってる構図
帰属意識みたいなものか
肉体は土に還り魂は宇宙に還る
結局一人の人間も何かの一部であるというのは本当のことだと思う


・螺旋回廊
螺旋を人生に置き換えるところが深い
食べて寝てぐるぐる回って同じ繰り返し

のようで確実に登ってる
みたいな話

途中で危険な場面に出くわすのもお約束
正直普通ならここで落ちて終了してるところですね
誰でも一度はこんな間一髪の体験あるのではないでしょうか
目の前に鉄骨が落ちてきたとか車が突っ込んできたとか
地震もしょっちゅうあるしね
一本先の電車や飛行機で大事故が起こったなんて経験ある人も多そう
実際毎日のようにこうやって犠牲になってる人もいるわけで
まあこうやって運命をかいくぐって今まで生きてきてるのもまた人間
まさに一寸先は闇
生きてる事自体がミラクルなのです

死ぬのが恐くて生きられるかよ―!
名言(迷言)だなw
まさにその通り
死ぬのが恐かったら何も出来なくなる
常に何らかの危険が潜んでるのが世の中
もし不運に巡り合ったらあきらめるぐらいの気持ちも無いと何も出来ませんね

・お酒
正直意味が分からないw
鼻歌のみのEDもスタッフ酒飲みながら作っただろ!と思うほど意味不明
つまりお酒とはそういうものだという事か
酒飲んで普段のストレス解消してみたみたいな話
ちーちゃんだってたまにはストレス解消したい!

酒の力借りないとやってられない終末世界は現代社会の週末世界そのものではないですか(うまいこと言ったドヤァw) {/netabare}













彼女たちはいつまで生きれるのだろう
いつまで日常を送っていけるのだろう
未来の見えない終末世界の中で
ただ生き抜くために生きて彼女たちは何を思う
その瞳の先にあるのは希望なのか終焉なのか

静かに静かに時は流れ彼女たちをこのまま呑み込んでいくのだろうか
それともいつか彼女たちをここから救ってくれる時がやって来るのだろうか

彼女たちは最後まで穏やかに笑っていられるのだろうか


彼女たちの心の中と行く末がとても気になるアニメです


≪2話まで視聴≫

極寒の中寒さをしのぐ家も無く彷徨うというのは本当にいつ死んでもおかしくない
ケッテンクラートという乗り物がどれほどの頑丈さがあるのか知らないが
もし壊れてしまったら完全に詰む
北海道においてももし吹雪の中車が故障して誰も助けにも来れなかったら確実に死にますね
毎年そんな事故が起こってます
非常に危険ですね

会話の中にも常に死を意識した心情が垣間見れますね
天国がどんなところとか既に私たち死んでるんじゃないかとか
このまま静かに眠るように人生を終えても悪くないとさえ思っててもおかしくない状況ですね

意外と二人は異なる価値観で常に衝突して喧嘩してますね
言葉遣いも荒く攻撃的な口調が多くお互いを牽制し合ってる心情が読み取れる
これも余裕のない環境が引き起こす日常ですね
それでもそれが成立するのは二人の力、影響力がバランス取れてるからです
まあ基本二人は見た目と違ってしっかりしてますね
お互いを一方的に頼る事も無く自分というものをしっかり持っています

しかしここでもいつそれが崩れるか分からないという危なかっしさも感じます


常にどこか緊張感の漂う不穏さが独特の味付け、ピリッとしたスパイスになってる作品です


{netabare}
唐突な魚にはビックリしましたね
いかにもこの世界には似合わない珍しい出来事です
それゆえ魚の描写と合わせてなんだかリアリティーを感じないエピソードでした
まさかホントに夢の世界なのかね

上層部から来たという事は大きな希望ですね
上層部には生き物が生きられる環境がまだ残ってるという示唆ですね

日常ものではありますが上を上を目指す展開はRPGっぽくてワクワクしますね {/netabare}


≪3話目≫
何というかギミック?が素晴らしい
乗り物やら道具やら建造物やら細かくリアルに描いてます

{netabare}カナザワさんには同情した
生きる意味というのは人それぞれ
それを失う事ほど辛い事は無い

チトにとっては本、ユーリにとっては食べ物とお互い皮肉を言い合ってますが
実は二人が一番生きる意味を維持してるのはお互いの存在なんじゃないかとふと思いました
もし一人だったらとっくに生きる事をあきらめてたかもしれません。
それゆえに相手の大事な物に対して嫉妬したり

いろんな事を考えさせられる深いテーマのある作品ですね {/netabare}


≪4話≫
信仰についての非常に分かりやすい説明
光と闇
安心と不安
でもただの石像じゃんw
ちーちゃんが神なのでは?
いや私こそが神だ!w


≪5話≫
{netabare}ユーリ「家って何のためにあるんだっけ。」
チト「家が無かったら暮らしていけないだろ。」
ユーリ「今の私達には家ないけど~。」

なんつー深い会話
こういった暗喩的ないろいろな意味を含む会話がいちいち胸に残る

ユーリは何も考えてないようで相当賢い
その心の中ではいろんな思いを秘めていることが分かる
どちらかというとちーちゃんがやり込められてる事が多いですねw

普段何気無く住んでる家。その家の大切さを語る
こんな普段気付かない事がこのアニメでは改めて考えさせられる

ちーちゃんの夢はやはりちーちゃんの深層心理を現わしてる
ちーちゃんにとってゆぅは大きな存在であり
気をしっかり持たないとゆぅに食われる
ある意味ちーちゃんが弱気にならずしっかり出来てるのもゆぅがいるからだと考えられますね
不思議な二人の関係です

音楽
1つ1つから出る音はそれぞれ違ってそれが合わさって音楽となる
1つの音が挿入歌まで広がっていくラストは良くある海外のCMっぽい
音楽の本質を表現する実に良い演出

挿入歌「雨だれの歌」
歌:チト(CV:水瀬いのり)、ユーリ(CV:久保ユリカ) {/netabare}


≪6話≫
{netabare}イシイさんの希望と絶望回。

キャッチコピーの1つ「絶望と仲良く」
その意味を1つの視点と人物から描いたのかなと思われます

イシイさんには「空を飛ぶ」「隣の都市へ行く」という明らかな希望があった
こんな世界だからこそちゃちなプロペラ飛行機であっても、
空を飛ぶという事はとてつもなく大きな夢であり希望であったと言える
歴史が証明するようにそれは人類共通の夢の代表とも言える

終末世界での最後の夢、希望はしかしあっけなく散ってしまった

地図を作ってたカナザワさんはまた作ればいいさとまだ希望は残ってた
しかし今回は恐らく人類最後の飛行者と言ってたように明らかに希望が1つ失われた話だったと思う
二度と飛行機は作れないし隣の都市という希望も無くなった

残されたのはそう「絶望」です
それこそカナザワさんの時のように「生きてても仕方ない」「死なせてくれ」と呟いてもおかしくない

でもなぜかイシイさんは晴れやかで笑っていた
ユーリは「仲良くなったのかな。」「絶望と。」
と言った

この心理こそがこの作品に終始流れてるテーマ「絶望と仲良く」の意味だとしたら
やはりこの作品には希望というものとは無縁の世界を描いてるのかも知れないですね
希望は持たずともそれでも生きていく事にはやはり意味はある
二人を見ているとそんな気がしてくるのです {/netabare}


≪7話≫
{netabare}ちーちゃんほんと可愛いな
守ってやりたいタイプw

ゆうはいざとなったら頼りになるタイプ
じつはこういう人間が一番強い
人は逆境や極限にいる時にこそ本性が出る
普段どんなに立派な人を装っててもいざとなったら逃げだす人のなんと多い事か
いざという時にこそ動けるそんな人間になりたいと僕は思うのです

だから普段は多目に見てねwテヘッw


高層ビルや高い所に居ても安心出来るのは何故でしょう
足元にしっかり支えてる土台があるからですね
人が高い所に居られるのも土台があるおかげだという事を忘れてはいけませんね
土台が崩れれば一人の人間なんて儚いものです
常にいろんなものに支えられ生きているそれが人間なのです

調理してる時の二人すごい楽しそう
幸せへの過程とはこんな風に幸せなものなのです

締めは「甘いって幸せだよねー。」
これまた深い深い言葉です {/netabare}


OP
ボカロっぽい曲と思ったら作曲毛蟹Pはボカロもやってるっぽい
ミクさんに歌わせたらしっくりくる




※【余談】
スマホを持ってる人は「脱出ゲーム スライドプリンセス」というアプリを紹介しておきます
けものフレンズとも共通する非常に似た世界観を持ったゲームです

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

淡々とディストピアを味わう

終末旅行と言うだけあって人間がほとんどいないディストピアを車のようなものに乗って駆け巡りつつ、起きるとりとめのない作品。

全く人間がいないと思いきや{netabare}地図を作って旅をする人や飛行機を作って遠い世界へ旅立とうとしている人に出会う。前者はエレベーターに乗って落としちゃって精神的にまいりながらもなんとか立ち直る。後者は飛行機は途中までしか飛ばなかった。なんとかパラシュートで脱出したけれども。そんなにがっかりしている感じもなし。{/netabare}

よくわからない石像がいっぱいあったり、戦争の残骸があったり、{netabare}最後のほうは謎のきのこみたいな奴らがでてきたり、{/netabare}
それでもチトとユーリの食事を巡る掛け合いなどが中心で本当に淡々としている印象を受けた。
穏やかに見られた。ただ、キャラデザは独特。


OP
動く、動く 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
ED
More One Night 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
挿入歌
雨だれの歌 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
フニクリ・フニクラ
ノクターン Op.9-2
主題歌がなんか可愛い。ディストピア感があまりない。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 「星空」「戦争」
文明が崩壊し、全てが滅んでしまった世界で、ふたりぼっちになったチトとユーリは、延々と続く廃墟を愛車ケッテンクラートに乗って旅をしていた。しかし、ユーリのふとした思いつきで建物の内部に入った二人は、そのまま道に迷い、外に出ることができなくなってしまう。陽の光も当たらない暗闇の中で、自分たちがどこにいるのかもわからないまま、時間の感覚すら失い始めた頃、眠りから目覚めたチトはわずかに流れている風に気がつく。

2. 「風呂」「日記」「洗濯」
見渡す限り一面の銀世界をケッテンクラートに乗って走るチトとユーリ。雪はしんしんと降り続き、ケッテンクラートが走ったあとのわだちもすぐ雪に覆われていく。ユーリは荷台でいくつもの雪玉を作っては並べながら、チトにここはどこなんだろうと尋ねるが、答えなど出るはずもなく、徐々にその勢いを増していく雪と風。吹雪の中で本格的に生命の危機を感じ始めたチトとユーリは意識を失いそうになりながら、寒さを凌げる場所を探す。

3. 「遭遇」「都市」「街灯」
巨大な溝のそばで、溝の向こう側に渡るための橋を探すチトとユーリ。しかし、どこまで行っても延々に溝が続くだけで、向こう側に渡れそうな橋は見当たらない。そのときふと煙草の匂いがすることに気がついたチトが匂いの方を見ると、まだ火がくすぶっている吸い殻が落ちていた。警戒して辺りを見回すと雪の上に足跡も残っている。近くにいる何者かを警戒し、銃を手にしたユーリにチトは弾を込めるように指示を出す。

4. 「写真」「寺院」
生まれて初めて見るカメラを手に試行錯誤しながらユーリの写真を撮るチト。何とかピントは合ったものの画面が全体的に白く上手く撮れたとは言い難い。撮影を止め、ケッテンクラートに乗って走り出すチトとユーリだったが、カメラに興味津々のユーリはチトが首にさげているカメラを取り、写真を撮り始める。運転中のチトに声をかけ、写真を撮るユーリに、運転中によそ見をすると危ないと言うチトだったが、時既に遅く石像にぶつかってしまう。

5. 「住居」「昼寝」「雨音」
いくつもの建物が連なった巨大な団地にやってきたチトとユーリ。電気や水道といった設備はまだ動いているが、人は誰もいない。かつてはたくさんの人々が住んでいた家だった場所を探索しながら、家について考える二人。探索を続けるうちにまだドアがついている部屋を見つけた二人が中をのぞいてみると、そこには二つのソファが残されていた。ソファに座ったチトとユーリは背にもたれかかり、一息つきながらお互いの理想の部屋について語り始める。

6. 「故障」「技術」「離陸」
故障して動かなくなってしまったケッテンクラートを修理するチトの横で、仰向けに寝転び、空を眺めているユーリ。板金をしゃぶりながら鼻歌を歌うユーリに、少しは手伝って欲しいと告げるチトだったが、返ってきたのは断りともっと絶望と仲良くなろうよという返事だった。このまま直らなかったらどこにも行けなくなってしまうと溜息をもらすチト。そんなときユーリの視界に空を飛ぶ何かが飛び込んでくる。

7. 「迷路」「調理」
イシイが描いてくれた食料生産施設への地図に従ってやってきた建物の中には大小様々なパイプが縦横無尽組まれた空間が広がっていた。上も下も右も左も前も後ろもパイプしか見えない。そこから先については行けばわかるとしか書いておらず、仕方なくパイプの上を歩きながら進んでいくチトとユーリ。しかし高いところが苦手なチトは、足を踏み外せば命を落としてしまうであろう高さに耐えきれず、その場にへたりこんでしまう。

8. 「記憶」「螺旋」「月光」
視界の果てまで続く広大な敷地の中に整然と並ぶ無数の引き出しがついたいくつもの壁。引き出しは欠落している箇所を除けば、ほとんどぴったりと閉じていて開けることができず、開けることができたいくつかの引き出しも空っぽか役にも立たない価値のなさそうなものが入っているだけ。そして壁の終わりのほうに見覚えのある石像を見つけたチトとユーリは、石像の写真を撮り、カメラをくれたカナザワのことを思い出す。

9. 「技術」「水槽」「生命」
まだ所々電灯がついている薄暗い場所をケッテンクラートに乗って進んでいたチトとユーリ。そんな中、チトが地面に何かが打ち付けられるような音に気がつく。警戒しながら音の正体を探ろうとする二人。連続して聞こえるその音は徐々に大きくなり、次第に地面も音に合わせて振動を始める。暗闇の中から目の前に現れたのは長い足を持つ巨大なロボットだった。ロボットはチトとユーリの眼前を通過し、また暗闇の中へと消えていく。

10. 「電車」「波長」「捕獲」
駅のホームにやってきたチトとユーリは、そこに到着した電車にケッテンクラートで乗り込む。瞬く間にスピードを上げて進んでいく電車の窓の外に広がる巨大なプラントが立ち並ぶ施設に圧倒される二人。電車は施設の上に架けられた高架橋を通り、トンネルへと進んでいく。見るものがなくなってしまったチトとユーリは、暇を持て余し、電車の先頭車両へ行こうとケッテンクラートを走らせる。

11. 「文化」「破壊」「過去」
大穴の中で見つけた猫のような謎の生き物を拾ったチトとユーリ。ヌコという名前らしいその生き物に銃弾を食べさせているユーリを見て、驚くチトだったが、ヌコは銃弾をお気に召したらしく、もっと食べたいとねだる。ユーリが拾ってきた大小様々な銃弾の中でも大きな20mmの銃弾を頬張るヌコを横目に、建物の中に何かを見つけたチトは、ケッテンクラートの進路を変えて、建物の中へと入っていく。

12. 「接続」「仲間」
巨大な潜水艦の中を探索しながら、昔の人々がどんな暮らしをしていたのか知りたいと言うチト。ユーリになぜそんなことを知りたいのかと聞かれるチトだったが、上手く言葉にできない。潜水艦の中で見つけたチョコレートを食べるユーリに、チトがカメラを向けてファインダーを覗くと、そこに何か文字が浮かび上がる。何が起きているのか把握する間もなく、チトとユーリの前に浮かび上がったのは、これまで撮影してきた写真の数々だった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

89.1 10 WHITE_FOXアニメランキング10位
劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ(アニメ映画)

2013年4月20日
★★★★★ 4.1 (2598)
13588人が棚に入れました
「狂気のマッドサイエンティスト」を自称し、いまだ厨二病をひきずる大学生・岡部倫太郎。秋葉原の片隅、「未来ガジェット研究所」で偶然、過去へと送信できるメール「Dメール」を発明してしまったことから、彼とその仲間たちは世界規模の大事件に巻き込まれることになる。

「シュタインズ・ゲート」は、タイムパラドックスにより引き起こされる悲劇と、それに立ち向かう仲間たちの絆を描く物語である。

声優・キャラクター
宮野真守、花澤香菜、関智一、今井麻美、後藤沙緒里、小林ゆう、桃井はるこ、田村ゆかり
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

大事な人がいなくなった世界。その世界を受け入れるのか、抗うのか。

STEINS;GATE劇場版。

6年ぐらい前に視聴してレビューも投稿していたのですが、STEINS;GATEのテレビシリーズを見直したのに合わせて、こちらの劇場版も久しぶりに視聴。

自分が過去に書いたレビューとだいぶ違った感想を抱いたので、こちらのレビューも書き直すことにしました。

テレビシリーズ第1作を見てからの視聴をおすすめします。

設定や登場人物たちがどのような道のりを経て、
現在に至っているかを知っている方が、
より楽しめると思います。

90分ほどの作品です。


● ストーリー
あの夏から1年後。

牧瀬紅莉栖(まきせ くりす)は、久しぶりに日本に帰ってきて、岡部倫太郎(おかべ りんたろう)達と再会した。

ラボでにぎやかに過ごし、
普段と変わらないと思っていた日常。

その中で岡部は様々な世界線の記憶の混濁に苦しんでいた。

そして、 {netabare} 世界と皆の記憶の中から岡部の存在 {/netabare}が、消えた。

何かが世界に足りないと感じた紅莉栖は、
過去へタイムリープすることを決意する。


最初の30分ほどは、ラボメンとの再会や、
おかりんの相変わらずの中二病っぷりを味わうw

こういう時間はおかりんがずっと欲しいと頑張ってきた成果だから、当たり前に思ってはいけませんね。

そしておかりんに起こる異変。
異変を感じ取り、行動する紅莉栖。

本編ではおかりん目線で物語が進行しましたが、
今回は紅莉栖目線の物語でした。

紅莉栖のおかりんへの想いとか、
ラボメンにとってのおかりんの存在とか、

いつもは中二病を冷たくあしらわれているけれど、
みんなに愛されているんだな~と感じられてよかったです。

おかりん優しくていいやつだからね。
みんなの輪の中心にいるのが似合っていると感じました^^

時間は90分でちょうどよかったです。
無駄もなく、かけ足にもならず。

本編ほどわくわくドキドキはしませんでしたが、
十分面白いと思いました^^


でも過去へ戻った紅莉栖の行動がいまいち解せない。
{netabare} なぜキスをする必要があったのか? {/netabare}

確かに強いインパクトではあるけれど、
あれ、事件でしょ?笑

映画公開時はどうだったかはわかりませんが、
現代だと大問題ですよww

下手したら悪い意味でのトラウマになってしまってもおかしくない…。
まあ、美人な女子大生が相手なら、誰にとってもご褒美になるのかしら?w


≪ デジャヴ ≫

作中で語られるデジャヴについての可能性。
別の世界線での記憶ではないかと。

でも私、これ本気で思うんですよね。

というのも、自分がよくデジャヴを感じるから。
デジャヴというか、予知夢に近い感じかな。

悪い夢を見て、
それと同じ場面が現実に起こるの。

「ああ、この後夢だとこうなるんだよね。」とその場では淡々とその場面を受け入れつつ、夢と同じことが起こらないようにただ祈る。

今まで夢の通りになったことはなく、
すべて悪いことは回避されています。

それこそ、別の未来を歩み出したみたいに。

これって、本当にただの記憶のバグなのかしら。それとも偶然?
どうも納得いかないんだよなー。

皆さんにもこんなことありませんか?

誰かとそんな話したことないけど、
私だけが感じていることじゃないと思うのよね。


● キャラクター
キャラがいいですね。

再会シーンや、みんなでにぎやかに過ごす様子を見ていて、改めて思いました^^

ツンデレ紅莉栖の可愛さや、
ロリおかりんの可愛さにやられてました(*´Д`)

ロリおかりんがイケメンでびっくりしたw
なぜ道を誤った…もったいない…。笑


● 音楽
【 主題歌「あなたの選んだこの時を」/ いとうかなこ 】

1期のOPもよかったですが、
こちらもかっこいい♪

1期のOPとは違う曲なのにシュタゲらしいと言うか、
よく合っています。お気に入り^^


【 ED「いつもこの場所で」/ 彩音 】

この曲もよかったな~。

最後に流れる曲として、余韻もばっちり^^


● まとめ
たぶん世界のどこかでタイムマシンの研究は行われていると思いますが、果たして本当に必要なものなのか。

それを考えるきっかけにもなりました。

過去はやり直せないからこそ、
人は前を向いて歩いていける。

でももし過去をやり直せるとしたら…難しいテーマです。

1期と比べるとドキドキ感は物足りなかったですが、
十分満足できる面白さでした。

ラブラブ感は増してましたね(・∀・)ニヤニヤ

ただいちゃちゃするだけじゃなくて、
いいパートナーだというのを感じさせてくれたのがよかったです^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 40

かおーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

劇場版の前に小説読んだのは不運か幸運か

---視聴前---
原作ゲームもやってません。普段アニメみない自分が、室内で自転車こぎながらハァハァ(心拍的に)しながらみてアニメにはまったのがこの本編。面白すぎたこの作品の続編なら見なくては!と思ってるのですが。

子育て忙しく映画館に行けないので、12月3日のDVD発売を待とうと思ったんですが、楽天ポイントが余ってたのでkoboで小説上下巻を買ってみました。

アニメ25話(未放送?)から小説はスタートします。映画は、25話は含まれないようです。ので、25話を見てから映画を観たほうがよいでしょう。

えと、小説の内容のほうはひどいです。クドい。わかりにくい時系列を説明しようとしてなのか、、、またその解説かよ、お前は進撃の巨人のオープニングか?みたいなループを感じます。そして、文章が致命的に下手。文体にキレもなければ明瞭さもないので感情も緊迫感も、登場人物の愛らしさもなにも伝わらないという駄作。

本編では映像だけで楽しめた、あのブラウン管工房、ドクペの群れ、夏のうだつような暑さのなかに回る扇風機、妙に美味そうな牛丼、きらびやかなメイドカフェに輝くコス。
こういったものが、文章でまるで再現出来てない。というより風景描写や心理描写等の基本的な技術が抜けてる。

メイドカフェ2号店はどんな感じなのよ?
助手のタイムリープ、どんな顔してんの?それは好奇心?それとも意地?
岡部の苦しみを理解して、自分も苦しむ描写が薄いくて解らなくね?
科学者の意地と、女である自分。その表現ってもうすこし掘り下げないとじゃね?

この作者はもうすこし他人の文章を読んだ方が良いですね。

このおかげで、本編で上げられまくったハードルがガッツリ下がったので、DVDがより楽しめそうです。そういう意味で、小説から入るには意味があるかも。

「私は小説を読んだが、読んでいなかったと観測させろ。あのとき読んだ、あの本は、設定本なのだ。自分を騙せ。世界を、騙せ!」
と努力中。

映像視聴後に再度編集予定

---視聴後---
いや、まじで。小説版を先に読まない方がいいです。2ch開いてたらネタバレみちまったよチクショウ的な感じが・・・。
小説版を読んでいないと自分を思い込ませ、内容忘れた世界線に移動したつもりだったんですが、リーディングシュタイナーが邪魔をしてくれる・・・。

が、それでも楽しめました。
さすが劇場版、作画は最高です。キレイな映像で楽しめます。
この作品と、「はたらく魔王さま!」が並行作業だったとは・・・恐れ入ります、WhiteFox。

声優さんもスバラシイ。小説版ではイマイチ(いや、まったく)伝わらないクリスの感情がビシビシ来ます。アニメ制作側に愛された作品ですね!
TV版22話、勝利宣言前のタイムリープ、クリスが部屋に駆け込んでくるところに重ねてるんですねー。こういうところが小説だとまったくわからんw

今回の主役はオカリンではなく、クリスです。
岡部の追い求めたシュタインズゲート世界線を尊重し、過去改変は行わないと決める、科学者としてのクリス。岡部と共に生きていきたい乙女としてのクリス、その葛藤。そして彼女が選ぶ「選択」とは。

小説のほうが、未来でオバサンになったクリスと、バイト戦士の関係がどうだったのか、クリスオバサン騙して、命がけでタイムマシン使って、乙女クリスの願いを叶えようとした鈴羽の思いとかが書かれています。

小説版では、タイムリープ前に鈴羽が来たことの理由として、ずっと先の未来、クリスもダルも40歳だっけか?そのくらいになって、急にオカリンのことを思い出した、それでタイムマシンを作った。と説明されています。クリスはその年になって急に思い出した岡部を、やはり大切な人、なぜ忘れていたのかと思い悩み、タイムマシンを作り、封印する。それを見てられなかった鈴羽は、、、。


シュタインズゲートは最高傑作ですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

いくつもの世界線を越えてきた彼らの物語は、ついに劇場へと収束する…

この物語は、本編トゥルーエンドの"その後"に起こる事件が描かれています。
まゆしーが死なず、紅莉栖が生きているこの世界…
たった一つの答えに辿り着くまで、岡部は幾度となくタイムリープを繰り返してきました。
タイムリープする度に精神的負荷が身体を蝕み、心がボロボロに引き裂かれながらも正解への歩みを止めなかった狂気のマッドサイエンティスト…

未来に起こるであろう最悪を回避し、みんな一同に集える世界線…
岡部が願ってやまなかった幸せな時間が過ぎている…
あの事件から1年後の世界が今回の物語の舞台です。

そんな中、アメリカの研究所から紅莉栖が1年振りに戻ってくるところから物語が始まります。
久々の再開…岡部も紅莉栖も嬉しくない筈がありません。
それなのに顔を見るなり言い合いが始まるんです。
全く…お互い素直じゃないところは相変わらずですね。

そんな中、突如、過去の記憶がフラッシュバックする「変調」が訪れます。
でも、最初は変調だと気付きませんでした。
何故なら、その様な光景は本編でも度々見かけたからです。
だからその変調は、これまでと一緒で暫くすれば元通りになると思っていました。
ですが、事の重大さを知るまでに多くの時間は必要ありませんでした。

次の瞬間、広がっていたのは違和感だらけの世界…
いつもと変わらない日常…ただし、大切なモノがごっそり抜け落ちていることに誰一人気付かず、元から何も無かったことになってしまった世界…
手に入れるために必死に足掻いた結果が代償と烙印を押された世界…
今回そんないびつな世界で一人奮闘するのは、牧瀬紅莉栖です。

元々の存在を無かったことにする…
世界線が移動したのなら可能性がゼロではないのかもしれません。
でも人の記憶って不思議…
ひょんなことから、これまで欠落していた記憶を呼び起こすことだってあるんです。
紅莉栖の場合は、マイフォークでしたけれど…

そんな世界でも強く生きる…
意志を強くもって紅莉栖は日々を過ごしてきました。
でも、川の流れのように流されて今に行き着いた訳ではありません。
固く禁じられていた過去改変まで行って現状を打破しようと懸命に足掻きました。
それでも、事態を収束できないばかりか、過去改変による精神的負荷が半端ないことを身をもって思い知らされるんです。

自分の大切を守りたくて…取り戻したいから過去に行くのに、目の前で起こるのは自分が一番見たくない惨劇の光景…
自分の無力さを思い知らされて…心がポッキリ折れない筈がありません。

それでも一歩踏み出す…
そのきっかけをくれたのは、ラボメンのデジャヴという名の優しさでした。
だって、あれだけずっと一緒だったんです。
元から無かったことになんて絶対できないんです。

紅莉栖は本懐を遂げることができるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

元々嫌いじゃありませんでしたが、この劇場版で紅莉栖に対する株は右肩上がりです。
天才と言われるだけあって、普段はあまり取り乱したりしない彼女…
唯一表情を変えるとすると、彼女の琴線に触れた時に発動するツンデレ成分くらい…
でもこの劇場版ではこれまで見てきたどの作品より人間らしさ…彼女の本気を感じることができます。
そして最後の台詞の「やだ。」はトドメの一撃…
これで彼女に色々持っていかれた気がします。

主題歌は、いとうかなこさんの「あなたの選んだこの時を」
エンディングテーマは、彩音さんの「いつもこの場所で」
どちらもメチャクチャ格好良い楽曲です。
志倉千代丸さんの作る曲は私好み…ということが最近分かってきました。

上映時間89分ですが、時間を感じさせない濃密な内容に作品に仕上がっていると思います。
私にとってゼロの視聴に弾みを付けてくれた作品であると共に、視聴して良かった…と本気で思えた作品でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

75.8 11 WHITE_FOXアニメランキング11位
ゼロから始める魔法の書(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (712)
3704人が棚に入れました
魔女がいて“魔術”が普及している世界。その中でも、世界がまだ魔法という技術を知らなかった時代――。世界を滅ぼす可能性を秘めた魔法書“ゼロの書”を探して旅をする魔女・ゼロと、その護衛役として同行する人間になることを夢見る半獣半人の傭兵との交流が描かれていく。

声優・キャラクター
花守ゆみり、小山剛志、大地葉、加藤将之、子安武人

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

職業人という選択

たくましい獣頭の戦士が少女を護衛し、旅をする。
ネコ科の獣頭が絶筆した大河SF小説を思わせるが、二番煎じでも模倣でもないのは明らかなので、まあいいいだろう。

世界の秘密にまつわる冒険譚は、ヒロインの造形がライトノベル的な定型要素の集合に見えるのと同様に、定番的なものに見えるのだが、意外に抵抗なく視聴できるのは、主人公のモフモフの傭兵が、傭兵という「職業人」であるからの様だ。


ライトノベルでは、主人公は「学生」であることが多かったように見受けられる。
或いは「成長途上」にある若者だが、要するに社会的に「まだ何者でもない」という意味では、大きく「学生」とくくっていいだろう。

超現実的な異能力世界観や、ファンタジー的魔法世界観であっても「○○養成学校」のように半ば無理矢理に「学生」を設定しようとするのは、読者層をにらんだマーケティングか作者の信念かは分らないが、いずれにせよ、世界の根本に迫る物語に(社会の成員である大人を差し置いて)「何者でもない」学生を中心的に関わらせるために大きなハードルを抱え込むことになる。

「それが『世界』の意思だからだあ!」という一言で十分な説明になっていると了解する読者/視聴者が多ければ問題はないが、大抵は二重三重の屁理屈で、「学生」が「世界の命運」を左右するさまを社会が傍観することを理屈付けなくてはならなくなる。
「学生」の「承認欲求」の満足と「世界の存亡」を重ねる為には、お手軽な近道は考えにくい。

矛盾なく必然として見せられる表現力や構想力が伴っていればいいのだが、全ての作者/製作者がそのような手腕を持つとは期待できそうもない。
結果、「世界」か「主人公」、あるいはその両方共が「嘘くさく」なって、視聴者を物語から遠ざけてしまうことになり易い。

例えば、「戦士」が主人公であれば「世界」の帰趨を決める闘いの「物語」はスムーズに語れるのに、まだ何者でもない「士官候補生」にすることによって「もっともらしさ」の構築というハードルをわざわざ高くした挙句に、自ら足をとられてしまう。


本作を比較的楽に視聴出来るのは、主人公を「傭兵」にすることによって、「物語」にかかる負荷が低くなっているからだろう。
社会経験を持ち、社会的に承認されたスキルやキャリアを持つことを手形という「公的文書」で証明される「職業人」の主人公は、「世界」に余分な設定を要求することなく、「物語」にかかわっていく事が可能だ。

負荷の少ない事が、本作の「世界」に安定感を生じさせている。
カメラの周囲3kmの外側は書割が途切れた何もない空白であるかのような有りがちな人工感を感じさせることなく、映っていない画面の外側にも「世界」は広がっているのだと自然に感じさせる。
とりあえず「世界」に拒絶感を感じさせられることなく、「物語」を見つめることが可能だ。


意外に年齢が若そうな主人公は、十分に「若者」らしいドラマを演じることが出来るだろう。
若い視聴者の感情移入の為には、特に「学生」が必須であるとは思えない。若い「職業人」は十分に「主人公」を務められそうだ。

物語世界内で、ひとかどの自立した職業人である主人公は、ストレートに物語世界の中心に関わり、視聴にあたってストレスや違和感はない。

が、ビジュアルが追い付いていない印象があり、少し残念だ。

原作については知らないのだが、物語を追うと、どうやらヒロインの魔女は、非常に「美し」く、内面的には(バランスは多少欠いているものの)「成熟した大人の女」であるらしい。
が、ラノベ的な定型要素をマンガ化したようなビジュアル・デザインが、「美しい」「大人の女」であると直観的に把握させにくくしている。

マンガ家の若木民樹は、現代の創作物では「ブス」は背景の「モブ」であってすら存在できない/登場させられない、と指摘していたが、そうした或る種フラットなビジュアル構成が、ヒロインの「美しさ」を突出したものとして表現できない一因であるかもしれない。

ここを乗り越えて、ヒロインが「美しい」「成熟した女性」と了解できるようになれば、会話やストーリーの流れに入り込んで物語を追うことが出来るようになる。
この了解が無いと、ヒロインと主人公の関係が、陰影のない上滑りしたものに感じられてしまうだろう。
が、いったん了解が成立すれば、両者の関係が、幼い「ラブコメ」ではなく、成人の「ロマンス」であるのだとわかる。

「世界」を変える冒険が「契約」に従った仕事であるとすれば、物語は平板だ。
しかし二人の関係が重ねられることで、「物語」はロマンチックな彩りを持った冒険譚として現れてくるだろう。

書いていて些か気恥しいが、これも「若い」職業人を主人公にした成果と言うものか。

中途半端なラブコメがストーリーを邪魔しているように見えたとしたなら、一度「成熟した美女」と「自立した職業人」のロマンスだと頭をリセットして視聴してみるのもいいかもしれない。

余り出来のよくない「ラブコメ」が不自然な抑圧性を感じさせるのは、恋愛に「寸止め」を掛ける物語の作為が権力性を帯びるせいだ。
「学生」が主人公の物語に頻出するようにみえるのは、「学校」の権力的な制度性と照応するからだと思える。

ラストの主人公とヒロインの会話は、二人がラブコメ制度の「コマ」ではなく、「ロマンス」を生きる恋愛ゲームのプレイヤーであることを示しているようだ。

本作の物語が、ラブコメの制度性を離れてロマンチックな冒険へ向かう自由さを獲得しているのは、やはり「学校」を離れた「職業人」の主人公を設定したことによる効果なのだろう。

だが、こうした観方も、ヒロインが「美貌の大人」であるという了解があってのことだ。
繰り返しになるが、ビジュアル表現で直観させられないのは大きな弱点だろう。

物語の途中で、登場人物のセリフで「ヒロインは美貌である」と説明されても映像作品としては無理がある。
そういわれてしまえば1話から、これが「美しさ」を表した描写のつもりだったのか、と思い当たる表現が幾つか思い当りはするのだが。

キャラ絵がかわいらしいというだけでは、作品世界内で「美しい」と了解されている、という表現にはならないだろう。


冒険譚はストーリーだけ抜き出すと、しばしば類型的で平板だ。
語り口やディテールの味付けで、面白さや魅力が生まれる。

ロマンスを絡めた味付けは十分に魅力的で、「世界」やキャラクターの設定とも良くかみ合ってしっかりと構築されて見えるのに、ビジュアル表現の弱さで説得力が減殺されてしまっているのが残念だ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

世間知らずな魔女と獣の傭兵の魔導書ファンタジー

この作品の原作は未読ですが、公式HPを見ると「第20回電撃小説大賞≪大賞≫受賞作」と記載されているので、きっと読み応えのある作品なのだと思います。

私がこの作品の視聴に至ったのは、あんハピ♪の花小泉杏、灼熱の卓球娘の旋風こより、まほいくのねむりんを演じた花守ゆみりさんの名前を見かけたから…
花守さんがこれまで演じてこられたキャラを見ると、大概ほわんとした感じが多いので、この作品のヒロインであるゼロもそんな感じなのかと思っていましたが…蓋を開けたら全然違っていましたね。

この物語の主人公は獣落ちした傭兵で。名前はあるのでしょうけれど結局TVアニメ版では謎のままでした。
これにも理由があるのですが、その理由は本編の中で明らかになります。

そしてヒロインは自らの一人称を「我輩」というゼロ…
彼女は魔女で直視するのもはばかられるほどのぜっせの美女なんだとか…
そして傭兵はゼロと一緒に旅をする事になるのですが、実はそれは異様な組み合わせだったんです。

この物語の世界における獣落ちは「汚れた存在」に位置付けられていて人間から忌み嫌われている上、獣落ちの首や血は魔術の格好の材料なので、獣落ちはいつも命の危険と隣り合わせで生きているんです。

そんな獣落ちが魔女と一緒に旅をするという事は、いつ殺されてもおかしくない状況を自ら作り出していることにほかなりません。
だから獣落ちと魔女の組み合わせは異様なのです。

ですが、傭兵とゼロの組み合わせ…深い部分は本編でご確認いただければと思いますが、決してその様な関係などではありませんでした。
いえ、むしろ真逆といっても過言では無かったほどです。

ずっと独りぼっちだったゼロが、旅のパートナーとして最初に選んだのが傭兵…
白地に黒の縞模様の入った虎の姿の傭兵は、剣の腕が抜群で残忍な所業が噂になるほど…
そんな傭兵もゼロには身体が大きくモフモフで温かく寒さを凌ぐにはもってこいの存在だったのです。

もちろん、直ぐにこんな関係になれる訳ではありませんでした。
そりゃそうです…だって傭兵にしてみたら自分の命がかかっているのですから…
だからどんなに優しくても時間を積み重ねても、これまで虐げられ命を狙われ続けた時間が長いので身体に刷り込まれた「従来の当たり前」はそう易々と消え去ってはくれません。

トラウマ…きっと誰もが持っているであろう過去の記憶による縛り…言うのは簡単なんですけれど、実際には相当やっかいなモノだと思います。
だって自分の意志とは無関係に突然体が硬直したり、咄嗟に回避しようとどんなに頭で分かっていても身体が勝手に動いてしまったり…心が折れるのを防ぐために勝手に自分に言い訳したり…
本当に自分ではどうしようもないこと…
これが自分の命がかかっているなら尚更です。

ゼロも…自分が魔女じゃなかったらこんなに思いを傭兵にさせる事はないのに…
ゼロの振る舞いは常に気丈…だから普段の彼女からは微塵も感じませんが、そうして自分を責めた事だってきっと一度や二度では無いはずです。
ずっとそんな感じの女の子じゃないと思っていました。
ゼロの涙を見るまでは…ですけれど。
そう…思っている以上にゼロは繊細で優しい女の子だったんです。

傭兵はゼロを護衛しています。
有事の際には彼の腕っぷしが必ずゼロを守ってくれるから…
それじゃゼロは傭兵をどうしているの…?
この答は是非本編でご確認頂ければと思います。
優しさの形ってホントいろいろあるんだなぁ…
これが彼女の決意なんだ…
まさかの展開が待っていてくれています。

オープニングテーマは、たぴみるさんの「発見者はワタシ」
エンディングテーマは、Chimaさんの「はじまりのしるし」

1クール全12話の物語でした。
終盤の展開が少々足早だったのが唯一残念に感じた事です。
原作のストックが無くなったのかと勝手に思っていましたが、既刊は9巻でアニメ化されたのは1巻部分のみなんだそうです。
原作のストックはたくさんあるのに…
設定含めて面白い作品だと思います。
この作品が販促目的だけでなく、アニメで完走してくれる事を期待しています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

獣人戦士とロリ魔女・・・いい組合せと思って期待したんだけどなぁ。

昨年、話題沸騰&炎上した「Re:ゼロから始める異世界生活」と同じ制作はWHITE FOX。
アバンで西洋の寓話風の挿絵が印象的。
魔女と人(王国)との諍いが絶えない中世風の世界。「獣堕ち」と呼ばれる人から生まれた(もしくは何らかの理由でなった)半人半獣の人間がいる世界(教会の教えでは前世の業のせいだと言われているが、実は・・・)。

巨漢で白虎の獣堕ちの男。粗暴に見えても実は心優しい『傭兵』と幼女の風体ながら、素振りから見てそれなりの年を重ねてそうな俗世に疎い泥闇の魔女『ゼロ』(お互い真名を明かしてないのでこの呼び名)。
プラス半人前の魔女の男の子・アルバス{netabare}(実は女の子らしい){/netabare}が互いの目的の為、世界を滅ぼしかねない魔導書「ゼロの書」を探して旅するロードムービー。

昨今のコテコテに盛り付けられたファンタジー(奇抜なキャラに奇抜な衣装・大層な得物や武具に武器・空飛ぶ奇抜な乗物・多種すぎるモンスター等)から最低限ネタを切り落とし、その分生活感のある設定を抑えている印象があって良いと思います。
{netabare}
この世界では[魔術]と[魔法]の区別化されており、
・魔術:精神修行と呪文の詠唱、魔法陣による魔族(悪魔)召喚により能力行使、そして重要なのが対価(生贄)を悪魔に支払わなければならないという事。その中で「獣堕ち」の「首」は大層な魔術の対価になり高値で取引されることが多く、ならず者達がこぞって獣堕ち狩りをするから『傭兵』にとっては迷惑なはなしである。
・魔法:対価無しに呪文の詠唱のみで行使できる。それを記述されてるのが「ゼロの書」らしいです(極端すぎる例えだと相手に「死ね」と「言う」だけで死んでしまうといったところか?)。
この設定が生かされるか?流されるか?ちょっと気になるところです。

あと個人的には『傭兵』がチョットお気に入り。
生まれながらに半人半獣。当然幼少時はイジメや嘲笑を受けて身の不幸を嘆いてヤサグレそうなものですが、人格者の両親に育てられたおかげで凶悪凶暴にならずに済みました。しかし住んでいた村に「獣堕ち」の首を狙う盗賊が現れ村人に被害が。『傭兵(当時既に大人を上回る体躯で13歳らしい)』は納屋に匿われていましたが、外では母と村人が『傭兵』差し出す差し出さないので口論。『傭兵』は単身盗賊の野営地に乗り込み盗賊たちを皆殺しに。その後は村に(迷惑がかかると思ってか)戻らずに渡りの傭兵稼業として転々と旅をしているようです。大男=オッサンという偏見のあるせいでアルバスにオッサン呼ばわりされるとスゴク怒ってたように年齢は20歳前後ぐらいと結構若そうです。なんせ『ゼロ』の色挑発や裸体に赤面するほどウブウブですから。顔の表情も人間ぽく豊かに表現してますが、これは好みが別れそうな感じ。自炊料理も結構得意そうです。EDでは仕込み中に材料全部『ゼロ』に食べられてますが。腕っぷしや身体能力もなかなかのもの。大剣を軽々と扱い、崖から顔面着地(笑)でも無事でいるというタフさ。人からは嫌われていることを自覚しているがゆえに、か弱い者には手を差し伸べる優しさが好感です。{/netabare}

「ゼロの書」探索の旅で人間の姿に戻すことを条件に『ゼロ』の護衛を渋々引き受けた『傭兵』。これからどう展開するか期待抑えめで注目してます。

【視聴終了】
なんか「十三番」が出てきてから面白味が失速してきたような感じがしました。あと本作に限らず今期、他の「ラノベ原作物」は総じて世界観のデザインが力量不足気味に思えます。メインキャスト以外『[ファンタジーだからこんなもんでいいだろう]テンプレート』にハマった、背景・建築・小道具類・モブ・サブキャストなどなど・・・ひねりが無くてちょっと残念(ウェニアス王の、貧相で風格の無い事といったら!)。デザイン担当が居なかったのか?未熟だったのか?あまり気にしなかったのか?とにかく(個人的には)気になってました。

部分的に見てみると「結構イイ所」もあるんですが、全体的に見ると「何か」が足りなくて面白味が出せてなく残念に思えました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21

75.0 12 WHITE_FOXアニメランキング12位
ありふれた職業で世界最強(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (664)
2959人が棚に入れました
“いじめられっ子"の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい――!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす――。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強"異世界ファンタジー、開幕!――そして、少年は“最強"を超える。

声優・キャラクター
深町寿成、桑原由気、高橋未奈美、日笠陽子、大西沙織、花守ゆみり、加隈亜衣
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

原作と脚本と作画三拍子揃った低品質

原作未読で取り敢えず一話を見てみた

意味が、わからない……
クラス転移の経緯がOPで済まされる百錬形式ってのもさることながら、
「錬成師」ってのがどういう職業なのかも、ありふれてるって部分もよくわからない
ついでにいじめも陰謀も描写が一瞬程度だから主人公が闇落ちする理由も薄い
というか時系列が無意味に行ったり来たりしすぎて何を語りたいのか分からない

あらゆるなろう系のなかでもダントツに説明が不十分だし、ダントツに描写自体つまらない
盾みたいに這い上がるのを楽しむんだろうけど、そもそも虐げられる描写が薄すぎてテンプレをなぞる意志しか感じられない
オマケに「錬成!錬成!」とか叫んでるシーンも滑舌が微妙な上に場所のためか録音のためか反響が酷くて「先生!」連呼してるようにしか聞こえない

面白かった点は主人公が異常なまでに現状解説をし続けてくれるところかな
「左腕を食われた!」なんて言ってる場合かよ失血死するやろ!みたいな
「ナカノヒトゲノム」よりずっと実況のクオリティが高いのは思わず笑ってしまった

2話、3話視聴
{netabare}最終話まで2話以降の感想を書く気が無かったけどあまりにもあんまりなので追記
一言で言えば「センスの無さの見本市」

1話でおざなりだった転移の経緯が2話で軽く回想される
まあそのくらいしてくれないと意味不明なだけだしそこは当然
ただ、シナリオの進行上主人公とその他クラスメイトは別行動をとってるわけで、主人公視点の回想じゃないと意味がないだろうと

ダンジョン突入までの主人公の具体的な境遇はカット、転移直後の混乱や職業差別の描写はカット、メインは担任が萌えキャラめいたデザインだってことだけ
1話に登場してない担任の容姿なんざ誰が興味持つんだと
あのデザインだしOPにもでてるんだしどうせヒロイン紹介なんだろうけど、それならせめて主人公視点で回想して、主人公との繋がりを見せろよと
勇者()の道化ぶりと担任のヒステリーだけは伝わったけど、そこに主人公の思考が入らないから主人公の豹変の説明には全くなっていない

というか女キャラが負傷したわけでもないのに何日も眠り続けるとか最早病気だろうと
心労とかそんなのを考慮しても「ショックで何日も意識を失ってました!」なんて有り得るわけないだろうに
というかせっかく挿入した回想ですらこの女キャラと主人公の接点が描かれないから、何日も寝込むようなショックを受ける理由すらあやふやなまま

あとは主人公の行動
各種武器を作れる理由はもう(どうせ理由もないだろうし)気にしないけど、「裏切られたの!」の一言で全部信用するとか有り得ないだろうと
自分自身が裏切られたから同病あい哀れんでってことだろうけど、急激に性格が変貌するような人間不信なのになんで簡単に言い分を信じるんだ?
あれか?裸で金髪で幼女だからか?そのくらい性欲に正直な方がよほど理屈が通るくらいのチョロさ
オマケに強力な吸血鬼を封じるための枷すら簡単に破壊するわけだけど、能力の汎用性高すぎるだろうと
魔物食べただけでそこまで変貌するならそんな職業どこも「ありふれ」て無いだろうと
性格・行動・能力のどこを見ても滅茶苦茶で、どこぞの賢者の孫の方がまだ理解できるレベル

ついでに触れるとお前の故郷どこだよと
自分の故郷の言葉として「月=ユエ」なんて名を吸血鬼に付けたわけだけど、お前の故郷ってのはCCさくらの漫画の中なのか?
そのまま中国語ってことでも良いけど、その場合お前中国人だったのかよっていう疑問すらある
故郷=地球、人類みな兄弟!みたいなグローバル思想でも持ってんのかもしれないけど、お前それなら帰ってきた先がヨーロッパでも帰郷の実感をもてるのかと
銃に名前を付けるくらいの中二病患者だし、発言の一切が雰囲気だけのものって可能性が一番高いのがなによりアホらしい

あとは3話の戦闘全般
吸血鬼のユエはいくら何百年と封じられていたにしても弱すぎるだろうと
最上級魔法があまりにも弱い
弱点を狙ったとは言え、主人公の銃で一撃で倒せる相手に最上級魔法2発撃ってダメージは殆ど無しって…
強大な力を持っているから封じられたにしては弱体ぶりが酷い
新メンバーの強さを示す格好の機会なのに、そこすら見せ場を主人公に譲って仲間は無能として描かれるのは孫と共通する

あとは寄生植物戦
何簡単に吸血鬼が寄生されてるんだと
さっきも言ったけど、お前あまりの強さに封印されたんじゃなかったのかと
オマケに主人公は「魔物を食べてたから耐性が付いてた!」で寄生を無効化するし…
なにが問題って、寄生植物の能力は「魔物を操る能力」なわけで、操られる側の魔物を食べたところで耐性が付くわけがない
ここも、
「主人公は寄生されるけど、吸血鬼は上位種だから操られることなく主人公を助ける」
とすれば武器の威力で勝る主人公と、種族としての基本スペックで圧倒する吸血鬼って差別化ができただろうに
役割分担が出来ないならキャラを増やすなとしか言えない

ついでに作画が酷い
描きにくいだろう部分はざっくりカットして適当に繋ぐ、ちょっとでも動きを見せないといけないものはCGで誤魔化す、そんなんばっかり
主人公に刺さった杭が、抜けたとたんCGになって落ちたのを見たときはさすがに真顔になった
しかも発泡スチロールみたいな軽い動きで跳ねるし…
止め絵できれいに見せかけて、その実作画枚数を極端に削ることに執心してるのが見て取れる

音楽もセンスがない
いや、正確にはお洒落でセンスのある曲なんだけど、この作品には壊滅的に合わない
なんでイキリ主人公がドヤ顔で戦闘するシーンがムーディな曲なんだと
BEMみたいに世界観自体をお洒落にしようとしてるならともかく、そういう要素が皆無なのに曲だけ力を入れてダダ滑りしてる印象
加えて言えば、全編曲の雰囲気を統一すればいいのに、戦闘が終わる直前になると何故か普通のバトルアニメみたいな曲に変化するのも意味不明

あまりにも酷いから吐き出せるだけ吐き出したけど、要するに
脚本の視聴者への配慮の無さ
原作のシナリオの甘さ
作画の作り込みの甘さ
音楽のセンスの乖離
これら諸々が一通り揃ったような出来映え
こう言ってはアレだけど、このアニメで唯一面白いのは雑さの粋を極めたアイキャッチだけだと思う

こんな適当をやって枠をつぶすくらいなら邪魔にならないようOVAでひっそり作ってひっそり消えろと言いたいレベル
{/netabare}

最終話視聴
{netabare}評価については3話視聴時点と特に変更なし
気持ち悪い展開がより重篤さを増したな、という程度
ウサギの追加以降完全にハーレムアニメにシフトしていったけど、ハーレム展開が始まってからのほうがずっとキツかった

スマホ太郎くらい機械的にハーレムを収集する展開なら「馬鹿だなぁ…」と思いつつもまだスルーできる
そもそもスマホ太郎って、あの世界で生活するために繋がりを作って色々やっているからある意味ハーレムを作ろうが問題ないところがあるし
ただ、この作品の場合最終目標が「故郷(地球)に帰る」なわけで、そんなとこに化け物集団を引き連れるなんて控えめに言ってもアホかと
吸血鬼はまだ見た目に問題がないからともかく、ウサギ人間なんて即通報モノじゃないのかと

というかそういう諸々を全部無視したとしても、あのハーレムの作り方は本当に気持ち悪い
主人公が「好きなやつがいる」って言ったそばから「それでも良いからハーレムに加入する!」で主人公がやれやれ顔するって…
「俺は止めたのに女から寄ってきちゃうよーモテて困るわー」って普通に考えると気持ち悪いし最高にかっこ悪いと思うんだけど
主人公・ヒロインの性格や振る舞いも含めて作者の性癖披露会の場にしかなってない

あと、同級生ヒロインへの義理立てだけが目的で馴れ合うつもりが無いって言うなら義理立てを済ませたあとはサッサと帰れよと
同級生相手にマウントとってイキって悦に浸るためだけに同級生とのんびり帰るって思い切り馴れ合う気満々だろうと
「関わりたくないけど優しいから関わっちゃったーやれやれ強い俺ってば頼られて辛いわー」だけで最終話を終えるとかどういう神経してんだか

主人公の性格があまりにも場面ごとに一致せず、言行に一貫性がなく、そのくせ自尊心ばかり大きいのは純粋に不快
その点話はグチャグチャだけどストレスが溜まることがないだけチート魔術師のが若干マシだった
{/netabare}

そういうえば二期が決まったんだとか
どういう神経していればこれの二期なんかやるんだろうと思ったけど、最終話を見て納得した
これ、戦闘シーンがほぼ動かないから作画枚数殆ど要らないんだわ
基本は止め絵で、動くシーンはキャラが一人でクルクル回る場面くらい
あとはカットの切り替えで動きは全部省略
おかげでお絵かきして色塗りパパっと済ませるだけで寄ってたかって「作画綺麗!」って褒めてもらえる
そういうコストの安さと引き込んだ声優のラインナップで視聴者を釣り上げて、中身がどんな汚物でも評価してもらえるってことなんだと思う

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

いつもの

1話感想{netabare}
なんかおっかなびっくり状態で前情報はなるべく入れずにアニメを視聴。
「ありふれた~」って言うから農家かな?と思ったら全然違ってた。
どこがありふれた職業なんだろう?

まぁそんなことよりもですよ、よしもときんじ+アスリードじゃねーか!
よ し も と き ん じ じゃねーか!!!!(二度目)
うっわこれズルい、「あははこの人じゃしょうがないw」と何やっても許せちゃう監督じゃん。
アームス(アニメスタジオ)はやってるんだかやってないんだか分からん状態だし、アスリードってポストアームスよね、これも文句言いにくいw
ってかそういう文句言われにくいスタッフを選んだ?(言われにくいというか、言い疲れちゃったというか…ISUCAとかsin七つのナントカとか)
あいや、“勇しぶ”は結構マトモだったと思うけどね。
さすがにアニメ業界も手を打ってきてる…のか?
“バルキサス”の流れから考えると適任だったりして。

ってことでカット割りがおかしいのはいつものことです、もう監督の名前見た時点で諦めるしかない。
むしろ乳首出なかった方が異常にすら思えるw今後出るのか?(出ても光ってるけど)
レベルアップってそういうことじゃない…そもそも「経験値ってナニ?」ってとこから説教かましたいけどそれはよしもときんじも分かってるでしょう。
まだ始まったばかりであまり言うことも無いけど、コッソリ梅津泰臣が参加するなんてこと、ないかなー?
…ってかアームスって今どうなってんの?{/netabare}

5.5話までの感想{netabare}
えっ、このタイミングで総集編!?
リアルの事件に配慮してってことではないっぽい。
しかも監督がよしもときんじって…これはどうしても“sin七つの大罪”を浮かべてしまうんだけど…あっちは4話と10話の後に総集編や特番だったか。
そのうち声優にボーリングやビリヤードやらせるのかな?…アートランド…うっ頭が。
いやまぁこういうのって経営?が悪くて監督に責任あるかどうか不明だけどね。
作画崩壊で有名な“いもいも”は監督が制作の社長なので言い逃れできないけど、よしもときんじは経営に首突っ込んでるのかね?
ひょっとして「ヤバい案件」の請負人だったりして?

ところでどれだけの方が“sin七つの大罪”を全話見たんだろう?
シリ構は別だけどやっぱり似通ってる部分はあって、分かりづらさというか表現のヘンチクリンさはどっこいどっこい。
ここに文章投稿してる方…そうでなく人と会話するだけでも「果たしてこっちの言わんとしてることは相手にちゃんと伝わってるかな?」ってのは気にすると思うのだけど、よしもときんじはどうにもそれが、変。
必要なカットが足りてなくていちいち脳内補完が必要で、それでもsinは「毎回新悪魔の紹介してけばいい」という大雑把な条件をこなして一応サマにはなってた。
が、こっちは…うわぁい。

と、ちょいと気になって更に調べてみたら、監督よしもときんじ作品には鈴木雅詞がシリ構やってる作品が多いみたい。
先のsinもシリ構じゃなくてメインライター名義だけど組んでる、ああ全然気にしてなかった…。
それ誰?というと空鍋で有名な“シャッフル”や“GIFT”の人…“みなみけおかわり”の方が有名?
キャラを闇堕ちさせるのが持ちネタみたいで、以前やってた“ロードオブヴァーミリオン”も作品としてはイマイチだったけど、今改めて思うと「全キャラ初期段階から闇堕ち状態(頭のおかしい不愉快なヤツしか居ない)」ってコンセプトなのだとしたら徹底してたなぁ、と。
この作品にうってつけじゃん!と思うのだけど、よりによって別の人…な、なんでー?
ってことで、鈴木雅詞がシリ構やってたらもうちょい見れたモンになってたんじゃないかなー?と思うとちょっと残念。

あーそうそう内容についてだけど、総集編やったお陰で話が理解できた気分。
最初からこの展開・時系列順で本編やれば良かったのに…と思わなくもない。
逆に時系列ゴチャゴチャいじくってたのはキャラの性格に一貫性がなくて矛盾が生じるのを誤魔化すためだと思うのだけど、総集編をやったせいで暴いてしまったような?
い、いいのかこれ?{/netabare}

6話感想{netabare}
うわぁ、このウサギのノリは…“サムライブライド”のカネツグや“sin七つの大罪”のレヴィアタンだ。
何度か別の作品の感想で書いてるけど「残念キャラ」が自爆かますネタは嫌いじゃないのだけど、それが行き過ぎてキャラいじめになってるアレ。
ウザいを通り越して「なんでそこまで不快に描いちゃうのよ」と、見てるこっちが頭抱えたくなるアレ。
sinに関しては↑で散々挙げてる通りスタッフが一部一緒だし分からんでもないが、サムライブライドは…アームス繋がり?え、ここで!?
なんでこう行き過ぎたキャラいじりをやってしまうんだろう、これに関しちゃ原作関係なくアニメ制作側のやらかしだと思うのだが。{/netabare}

最終回感想・総評{netabare}
いつものよしもときんじ。
絵描き上がりの監督…特にバイオレンス&エロスをメインとした人、梅津やバリの延長線としてはこんなもんかと。
だからといって評価甘くする気も無いのだけど、アームス・TNK・アスリード辺りはもう「こういう作風」として確立してると思った方が気が楽かと。
そうさねぇ、一騎当千とクイーンズブレイドとハイスクールD×Dを全部と、ついでにサムライガールズ・ブライドとsin七つの大罪と閃乱カグラ東京妖魔編も見れば「いつも通りっスね」で殊更に批判するのもバカバカしくなるというか。
(一騎当千に関してはシアの声が浅野真澄に聞こえて仕方無いのも手伝ってるかも?)
1話の意味不明さも“プリズムアーク”(監督:バリ)に比べれば生っちょろいし、説明の下手さも“弁魔師セシル”(監督:梅津)の有罪判決後の扱いの表現に比べれば全然マシ。
むしろ上記の一連の作品群の中ではWHITE FOXの力か作画良い方だったりするもんだから、これまた余計に酷評しづらい。
敢えて言えば「乳首シーン無いじゃん」って方のが気になる、というか評判悪いのは乳首が無いから?とさえ思えて来たり。
いわゆるお色気アニメとしては及第点だけどそこからお色気を抜いた感じで、果たしてそれで何が残るの?と言われるとなんとも言葉に詰まる。
あと同期に“異世界チート”が放送されてたのも大きいかなぁ、あっちは「まともに“アニメーション”を作る気はありません」って態度で、それに比べれば大分マシ。

内容に関してはハイDと良い勝負かと。
おっぱいおっぱい煩かったのを「ふっ」に置き換えて、部長一筋だったのを子猫一筋にした感じ。
但しやっぱりミュウはキモいね、SAOのユイか“盾の勇者”のフィーロと同じ声優使ったら逆にウケたんだがさすがに避けた?
ってかよしもときんじ監督作品だと小倉唯って“機巧少女~”の小紫や“sin七つの~”のバブやってて結構馴染みがある感じ、一方日笠はどこにでも居る感じ。
そうそう、それと同期放送の“コップクラフト”に川村敏江が居てビビったんだけど、こっちでも9話で関わってるらしいのだがそれは驚かななかった。
“ロードオブヴァーミリオン”の鈴木雅詞繋がりか、普通によしもときんじが顔広そうなので。
でもってこれ以上の内容については二期を見てからかな~?
二期決定といっても別にアニメの評判が良くて決定したんじゃなくて最初から決まってたことでしょ、BD発売決定ってのと同じ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

つまらないけど、一応最後まで見る

虐げられるところとか迷宮から脱出する過程とか割と大事なところをあっさり流しているせいなのか、全体的に構成が微妙で話がよく分からない。つまらない。それでいて、無駄な好奇心から最後まで見てしまう。
むしろ、原作を改悪しているのでは?わざと面白くないように作っている気がする。同じ時期にやってた異世界~も一緒な気がする。
制作側からの挑戦だね。←一体どこに対して?

自宅のエアコンつけたら、ゴキブリが落ちてきて頭からその光景が離れない。そのせいでつまらないと感じたんだろうな。いや、絶対違うな。でも、どこが具体的に面白くなかったか指摘できるほど見てない。割と流し見だったから、フィーリングの問題か。登場人物がごちゃごちゃしているような。そこかなあ。
それでいて、2期決定とはやりますねぇ!!

楽曲と声優は一応評価できる。

OP
FLARE 歌 Void_Chords feat.LIO
ED
ハジメノウタ 歌 DracoVirgo


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、錬成師という地味な能力のハジメ。異世界でも最弱の彼は、あるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落に突き落とされてしまい--!?脱出方法が見つからない絶望の淵のなか、錬成師のまま最強へ至る道を見つけたハジメは、吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす--。「俺がユエを、ユエが俺を守る。それで最強だ。全部薙ぎ倒して世界を越えよう」奈落の少年と最奥の吸血鬼による“最強”異世界ファンタジー、開幕!--そして、少年は“最強”を超える。

1. 第1話 奈落の底の化け物
クラスメイトと共に異世界へ召喚された”いじめられっ子”の少年・南雲ハジメはクラスメイトの裏切りにより、迷宮の奈落へ突き落とされてしまう。奈落に潜む魔物に襲われ、必死に逃げるハジメ。しかし、錬成師という地味な能力では太刀打ちできるはずもなく、重傷を負ってしまう。異世界でも最弱の彼は心身共に絶望の淵に立たされ--。

2. 第2話 パンドラの箱
「邪魔するものは誰であろうと必ず殺す」--生きて帰るため、そう誓ったハジメ。変貌を遂げ、強化された能力で錬成した武器・ドンナーを使って、次々と魔物を倒しては喰らい、自らをさらに強化していく。一方、香織はハジメを失った現実を受け入れられないでいた。そして、迷宮を突き進むハジメは、異様な雰囲気を持つ扉を見つける。

3. 第3話 黄金の吸血姫
運命的な出会いを果たしたハジメと吸血鬼の少女・ユエ。突如魔物の強襲を受ける二人だが、ハジメの強化された力とユエの吸血鬼の力を合わせて退ける。お互い”裏切られた”者同士、信頼を築き始める二人。そして、地上への道が迷宮の最深部にある可能性をユエから教えられたハジメは、さらに迷宮の奥へと進んでいく。

4. 第4話 最奥のガーディアン
襲ってくる魔物を倒し、ついにオルクス大迷宮の最深部100階層に到達したハジメとユエ。そこで待ち受けていたのは、六つの頭と長い首を持ち、赤黒い目と鋭い牙を備えた巨大な化け物・ヒュドラだった。二人は錬成した武器と魔法を駆使するも、苦戦を強いられる。そんな中、ハジメはヒュドラの不意を突いた攻撃からユエを庇い--。

5. 第5話 反逆者の住処
ヒュドラとの戦いで気を失ったハジメは、見知らぬ場所で目を覚ます。ユエに尋ねると、戦闘後、「反逆者の住処」と呼ばれる場所への扉が開いたのだという。二人は地上への道を探すため、辺りを散策し始める。一方、訓練を経て強くなった香織たちは、ハジメを失ったオルクス大迷宮65階層に到達し--。

6. 総集編 オルクス大迷宮
“いじめられっ子”の南雲ハジメは、クラスメイトと共に異世界へ召喚されてしまう。つぎつぎに戦闘向きのチート能力を発現するクラスメイトとは裏腹に、「錬成師」というこの世界では地味な能力に加え、訓練で向かったオルクス大迷宮であるクラスメイトの悪意によって迷宮の奈落の底に突き落とされてしまう。絶望の淵のなか、ハジメは吸血鬼のユエと運命の出会いを果たす。

7. 残念なウサギ
オルクス大迷宮からユエと共に地上へ帰還したハジメ。しかし、喜びも束の間、何やらワケありな兎人族の少女・シアと出会い、一族の危機を救ってほしいと依頼される。次の大迷宮攻略のヒントになると考えたハジメたちは彼女の依頼を受けることに。一行はシアの故郷・ハルツィナ樹海へ向かうことになったのだが--。

8. ライセン大迷宮
新たにシアを仲間に加えたハジメたちは、迷宮があると噂されるライセン大峡谷を訪れる。偶然にも迷宮の入り口を発見し、攻略に挑むハジメたち。しかし、かなり曲者な迷宮の主、ミレディ・ライセンが仕掛けたトラップに苦しめられてしまう。数々の罠を潜り抜けた先でハジメたちを待ち受けていたものは--。

9. 過去との再会
ライセン大峡谷の迷宮を攻略したハジメたちは、商業都市フューレンを訪れる。街の冒険者ギルドから、北の山脈地帯で行方不明となった冒険者の捜索を依頼されたハジメ。一行は捜索に向かう途中、湖畔の町・ウルに立ち寄る。そこでハジメはオルクス大迷宮で離ればなれとなったクラスメイトたちと予期せぬ再会を果たす。

10. 黒竜を穿つ者
冒険者捜索のため、クラスメイトや愛子先生と行動を共にすることになったハジメたち。一行は、ギルドの情報をもとに北の山脈地帯に向かう。ハジメたちはそこで魔物による破壊の跡と、かろうじて生き延びていた冒険者ウィルを発見する。話を聞くと、漆黒の竜に襲われたという。その日の夜、ハジメたちの前に巨大な黒竜が現れ--。

11. 女神の剣
美しき竜人族の女性・ティオから、ハジメたちはウルの町が魔物の大群に襲われる危機にあることを知らされる。魔物と戦う準備に取り掛かるハジメは、その仕上げとして、住民たちの前で愛子を豊穣の女神として祀り上げる。戸惑う愛子であったが、住民たちの士気は高まっていく。そして遂に、魔物の群れとの戦いが始まる。

12. 化け物たちの休日
魔物の大群に勝利したハジメたちは、ウィルを送り届けるため、フューレンの街に帰還する。愛子を救ったシアへのお礼も兼ねて、ハジメは二人でフューレンの観光区へデートすることに。デートの途中、地下から人の気配を感知したハジメは、シアと下水道を調べてみることに。そこには薄汚れた海人族の女の子・ミュウがいて

13. 忍び寄る影
ミュウを救ったハジメたちはイルワの手紙を届けるため、宿場町ホルアドのギルドを訪ねる。そこへ、必死な形相をしたクラスメイトの遠藤浩介が現れる。遠藤は迷宮で魔人族に襲われた仲間たちを救うため、助けを呼びに地上へ戻ってきたのだという。ハジメは実力を知った遠藤に、協力を求められるが--。

14. 無能の無双
女魔人族・カトレアに苦戦する香織たちの前に姿を現した白髪眼帯の少年。それはかつて迷宮の奈落に落ちて死んだと思われていたクラスメイト・南雲ハジメだった。それぞれのクラスメイトがさまざまな感情を抱くなか、かつて無能の烙印を押されたハジメが圧倒的な力で魔物たちを蹂躙していく--。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

75.8 13 WHITE_FOXアニメランキング13位
ご注文はうさぎですか?? (第2期)(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1132)
5857人が棚に入れました
この春から高校に通うべく新しい街にやってきたココア。
道にまよって偶然に喫茶ラビットハウスに入るが、実はそこが彼女が住み込む事になっていた喫茶店だった。
ちっちゃくてクールなチノ、軍人気質なリゼ、おっとり和風な千夜、気品あふれる庶民派シャロと全方位的なかわいさの登場人物に、チノの同級生マヤ&メグ、常連客の青山ブルーマウンテン先生も加わって、ラビットハウスは今日もすべてがかわいい!

声優・キャラクター
佐倉綾音、水瀬いのり、種田梨沙、佐藤聡美、内田真礼、徳井青空、村川梨衣、早見沙織、清川元夢、速水奨、茅野愛衣

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

第4羽「ココア先輩の優雅なお茶会チュートリアル」視聴。

この春から高校に通うべく新しい街にやってきたココア。
道に迷って偶然に喫茶ラビットハウスに入るが、実はそこが彼女が住み込むことになっていた喫茶店だった。
ちっちゃくてクールなチノ、軍人気質なリゼ、おっとり和風な千夜、気品あふれる庶民派シャロと全方位的なかわいさの登場人物に、チノの同級生マヤ&メグ、常連客の青山ブルーマウンテン先生も加わって、ラビットハウスは今日もすべてがかわいい!

前作最後オンエアから約1年半の時を経て、TVアニメ『ご注文はうさぎですか??』。
真っ白なうさぎが目印の喫茶店・ラビットハウスは毎日が大賑わい! 
住み込みで働く可愛い物好きのココア(CV:佐倉綾音)や、店の一人娘でクールなチノ(CV:水瀬いのり)、軍人気質なアルバイトのリゼ(CV:種田梨沙)を中心に、和風喫茶「甘兎庵」の看板娘で大和撫子な千夜(CV:佐藤聡美)と、お嬢様に見られがちな庶民のシャロ(CV:内田真礼)も加わって楽しい日々が再び幕を開けます!

第1羽「笑顔とフラッシュがやかましい これが私の自称姉です」
喫茶店ラビットハウスに住み込みで働くココアは、実家に写真付きの手紙を出そうと言い出します。
けれど喫茶店の一人娘・チノは恥ずかしがってカメラから逃げてしまいます。
きちんと写真は撮れるのでしょうか……?

第2羽「灰色兎と灰かぶり姫」
ラビットハウスに現れた白いフワフワしたお化け……それは自宅から逃げてきたシャロでした。
なんでも彼女の家で怪現象が起こっていると言うのです。
翌日、リゼや千夜にも相談して、シャロの家を訪れることになり……。

第3羽「回転舞踏伝説アヒル隊」
美術の授業で絵を描いていたココアと千夜は、帰り道にチノとマヤとメグに出会います。
彼女たちは写生大会と創作ダンスがあるのだと言います。
ココアと千夜も協力して、まずは絵になるものを探しに行くことにしました。

第4羽「ココア先輩の優雅なお茶会チュートリアル」
季節は巡り、みんなももうすぐ進級します。
ちょっぴり大人になれたかな? 
進級祝いに、とリゼに誘われて優雅なアフタヌーンティーを楽しみました。
その翌日、なぜか妙にココアが張り切りだします。
その理由は……?

サプライズの連続に水瀬いのりさんが思わず涙!? 『ご注文はうさぎですか??』チノのバースデーイベント公式レポート
2015年12月4日(金)中野サンプラザにて、TVアニメ『ご注文はうさぎですか??』の人気キャラクター・チノのバースデーイベントが行われました! サプライズ満載の演出に水瀬いのりさんも思わず涙を見せた本イベントから、早速公式レポートが到着したのでご紹介します!

平日にも関わらず、会場にはチノの誕生日を祝おうと多くのファンが集結。11月に発売されたチノのキャラクターソングアルバム「cup of chino」収録曲を中心としたライブや、数々のサプライズ演出など盛りだくさんのイベントとなった。

ティッピーのナレーションに合わせ緞帳が上がると、ステージにはチノの父・タカヒロ役の速水奨さんの登場といういきなりのサプライズ。速水さんの「ご注文は??」「ライブですよ!」というコール&レスポンスに合わせ、チノ役の水瀬いのりさんが登場すると、「出かけましょうと答えましょう」から、ライブパートがスタートした。続く「未来パズル」では、3Dモデルによるチノがステージに舞い降り、水瀬さんの歌に合いの手を入れる。水瀬さんと入れ替わり再登場した速水さんが、チノとティッピーの声が入ったサンプラーを操作しつつ観客からのお祝いメッセージを紹介していく。

そして再びライブパート。「かえりみちスキップ」のあと、今度は速水さんと水瀬さんのデュエットで「Daydream cafe X’mas Ver.」を披露する。誕生日イベントならではのレアなコラボレーションとなった。続いてのコーナー“Rabbit House in Night”では、ゲストにDJのPandaBoY、ラテアートで有名なBELCORNOのバリスタ・伊藤さんを招き、ステージ上で速水さんがPandaBoY とDJコラボをしながら、伊藤さんがチノのラテアート制作するという『ごちうさ』らしいコーナーが行なわれた。

チノのバースデーセレブレーションでは、ティッピーをかたどったケーキが登場。会場のみんなでハッピーバースデーを歌ってチノをお祝いしたのだが、実は前々日の12月2日は水瀬さんの20歳の誕生日でもあるということで、サプライズで水瀬さんもお祝い。さらにティッピー役の清川元夢さんからコメントが届く。

「水瀬さんの素直なところ、真摯に取り組む姿が今でも脳裏に残っとる。チノちゃん、今の気持ちを忘れずに限りない未来に向かって、これからも邁進してください」という言葉に、感極まって涙してしまったところに、花束を持って清川さんご本人が登場。涙する水瀬さんに「チノちゃんだから来たよ」と優しく声を掛ける清川さんと見守る速水さんは、作品同様、家族のような光景だった。さらにサプライズゲストで花束を持ってメグ役の村川梨衣さんもお祝いに駆けつけ、喜びをわかちあう。

最後は、声をつまらせながら「ごちうさは、いろいろな人に名前を知ってもらった大事な作品で、チノと一緒にステージに立てるなんて思っていなかったから、すごく幸せです」と挨拶すると、最高の笑顔で「ときめきポポロン♪」を会場みんなで熱唱。たくさんのハッピーに包まれたバースデーイベントは終了した。

秋アニメ「ご注文はうさぎですか??」、声優コメント到着! 「ぜひぜひ毎週ぴょんぴょんしてください」
「ご注文はうさぎですか??」は、Koiさんによる4コママンガ(「まんがタイムきららMAX」連載中)を原作としたアニメ作品「ご注文はうさぎですか?」の第2期シリーズ。ウサギがいる喫茶店に下宿することとなった女子高生のアルバイト風景などを描いた日常モノとなっている。OP主題歌にある「こころぴょんぴょん」というフレーズに加えて癒し系の作風であることを表現した「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」という言い回しはネット界隈で流行した。

メインキャラクターを演じるキャスト陣からコメントを頂きました! 今回コメントしてくれたのは、佐倉綾音さん(ココア役)、水瀬いのりさん(チノ役)、種田梨沙さん(リゼ役)、佐藤聡美さん(千夜役)、内田真礼さん(シャロ役)、徳井青空さん(マヤ役)、村川梨衣さん(メグ役)、早見沙織さん(青山ブルーマウンテン役)、速水奨さん(チノの父役)の9名。早速ご紹介していきます♪

――いよいよTVアニメ第2期『ご注文はうさぎですか??』の放送がスタートしますが、ぜひ意気込みなどをお聞かせください。

■佐倉綾音さん(ココア役)
待っていてくださる皆様あってこその第2期です。本当にありがとうございます。いったいこの作品は、どこまで「可愛い」を突き詰め続ければ気が済むのでしょうか? よりパワーアップした『ご注文はうさぎですか??』を、ぜひ楽しみにお待ち頂ければと思います。

■水瀬いのりさん(チノ役)
ただいまです。第2期もごちうさワールド全開のかわいくてクスっとできる世界観が爆発してます。見ている皆さんをかわいいと唸らせるシーンばかりなのでご注意ください!(笑)

■種田梨沙さん(リゼ役)
ついに『ご注文はうさぎですか??』の第2期が始まります! 第1期以上の可愛さと会話の面白さを目指して、キャスト一同楽しみながらアフレコに臨んでいます。それぞれの魅力が更に増しているように皆さんに感じていただけていたら嬉しいです。

■佐藤聡美さん(千夜役)
第1期の頃と変わらない日常感やキャラクターの可愛らしさで、ファンの皆さんに「帰ってきてくれたんだ?」とホッとして貰える様に真心込めてアフレコしております! 是非心ぴょんぴょんさせながら放送を待っていてくださいね。

■内田真礼さん(シャロ役)
キャラクターと向き合ってまた良い物をつくっていけたら、と思っています。ゆったりのんびりした空気の中にピリッとスパイスが入れられるよう、頑張ります!

■徳井青空さん(マヤ役)
待ちに待った第2期がいよいよスタート!!! また可愛いみんなに会えると思うと心がぴょんぴょんします♪ アニメ放送後もイベントが盛りだくさんでたくさんのごちうさファンの方に会ってきました。みなさまからの暖かい応援のおかげでついに第2期が始まります♪ マヤの可愛いところをぎゅっと詰め込みたいと思います!

■村川梨衣さん(メグ役)
メグの可愛さを更に! もっと! ギャラクティ表現出来るように頑張ります!!!!! きゅ~っ▽!!!!(うさぎ)(鳴き声) そして、第2期も盛り上げられるように頑張ります!!!
(※▽はハート)

■早見沙織さん(青山ブルーマウンテン役)
再びごちうさが帰ってくる! ということでとても嬉しいです。あのゆるかわな空気感に浸れるのが今から楽しみです。青山さんとしても、第1期の時からよりグレードアップしたふんわり個性的な姿をお見せできるよう、頑張ります。

■速水奨さん(チノの父役)
第2期を心待ちにしていたので、とても嬉しいです。チノやココアたちにまた会える! うさぎになった親父とも、スパイスが効いた会話ができる! 楽しみです。

――「ご注文はうさぎですか??」ファンに向けてメッセージをお願いします。

■佐倉綾音さん(ココア 役)
うちの姉と妹を、第2期でも何卒よろしくお願いいたします。

■水瀬いのりさん(チノ 役)
まずはお待たせしましたということと待っていてくれてありがとうございます。ですね。また動くかわいいキャラクターたちに会えるのが私自身とても楽しみです。ぜひぜひ毎週ぴょんぴょんしてください。

■種田梨沙さん(リゼ 役)
第1期を見てくださった方も、そうでない方も楽しめる、とびきりの可愛さと癒しがぎっしりつまった作品です。是非、珈琲や紅茶を飲みながら、のんびりまったり見てください。宜しくお願いします!

■佐藤聡美さん(千夜 役)
お待たせしました!またごちうさを見ながら最高に心がぴょんぴょんする時間をお過ごしくださいね。是非、第1羽のオープニングをご覧になる際はですね、心穏やかに、どの子がどのパートを歌っているか映像と共に楽しんで頂き、提供クレジット以降は最高に心ぴょんぴょんさせてご覧頂くと、楽しいと思います。。!笑。

■内田真礼さん(シャロ 役)
待ちに待った第2期ですね!ごちうさファンの方々に、また素敵なうさぎ時間をお届けします♪

■徳井青空さん(マヤ 役)
お待たせしましたー!!アニメ第2期、私もごちうさファンの1人としてすごく楽しみにしてきました♪とってもとっても可愛いみんなを、初めてごちうさを見るみなさんにも好きになってもらえたら嬉しいです!待っていたみなさまには、第2期でごちうさをもっともっと好きになってもらえると思います♪応援よろしくお願いしますっ!

■村川梨衣さん(メグ 役)
皆様お待たせ致しました!!!みんなのごちうさが帰って来ましたよ~!!嬉しい~!!みんなはもちろん、チマメのマメちゃんも、第2期でも元気に可愛くみんなの心をぴょんぴょんさせちゃいますので、楽しみに待っててくださいね!

■早見沙織さん(青山ブルーマウンテン 役)
いつも応援して頂きありがとうございます。ついにごちうさ第2期のスタートです。第1期をご覧になっていた方も、第2期から見始めるぞという方にもお楽しみに頂ける内容になっております。ぜひ、まったり笑いながらごちうさワールドに浸ってください。青山さんも、今期は失職しないように頑張ります。

■速水奨さん(チノの父 役)
ぴょんぴょん心待ちしてた皆さん。第2期も変わらぬご愛顧のほど、よろしくおねがいします。そして、貴重な出番で、如何にタカヒロを主張し、表現できるか!?乞うご期待!!

水瀬いのりさん・種田梨沙さん、『ごちうさ』2期放送前に話したいこといっぱい!? 第1羽先行上映会より公式レポートを大公開
10月10日から放送がスタートする『ご注文はうさぎですか??』の、第1羽先行上映会が、新宿ピカデリー シアター1で行われた。登壇したのは、プロデューサーである小倉充俊さん(司会進行)と監督の橋本裕之さん、そしてチノ役の水瀬いのりさんとリゼ役の種田梨沙さん。今回、当日の模様を記した公式レポートが到着したので、ここに公開しましょう♪

◆公式レポートで当日の模様を大紹介!
まずはキャスト達の挨拶から始まり、早速上映がスタート。いつものメンバーが集まるだけで、日常がキラキラとしたものになるという第1期の雰囲気そのままに、第2期は、最初からみんなの仲がいいということで、よりパワーアップした賑やかさで、見どころも満載だった。

そんな第1羽の上映が終わり、話したいこといっぱいある!といった感じで再び登壇した水瀬さんと種田さん。ティッピーがかわいくて裏ではしゃいでいたことや、アフレコの思い出話をすると、橋本監督は、第2期はそれぞれの家族の話も出てくるので楽しみにしていてほしいと語っていた。

次の、キャストから監督に聞きたいことを質問するコーナーでは、第1羽にあったパロディ的なところを突っ込んだり、OP制作秘話、さらにこの日は歌だけの披露となったEDのアニメーションを「きんいろモザイク」の天衝監督が担当をしていることなど、興味深い話がたくさん聞けた。

さらに観客からの質問も受け付け、「ティッピーはなんで頭から落ちないの?」という質問には、「すごい良い質問! ちょうど第2羽でそれについて触れてるんです!」と、種田さんが答え、「ラビットハウスはお客さんいなくても成り立ってるの?」という質問には「映ってるときのタイミングです!」と、水瀬さんが怒り気味(笑)に答えていた。

「ここに来られない方がたくさんいたと聞いたので、その方たちにも早く見てほしい。自分にとってもチノはとても大きな存在。これから第2期、一緒にチノちゃんの成長を見守れるのが楽しみです。『ごちうさ』は、何度見ても心が癒やされるのがいいところなので、耳を長くさせながら、待っていてください」(水瀬さん)

「第2期ができるなんて素晴らしいこと。第1羽は、変わらぬかわいさとパワーアップした魅力もたくさんあって、面白くなって帰ってきたと思いました。今日も、見たあと皆さんがニヤニヤしていましたけど、この幸せを10日から全国にお届けできるんだなと思うと楽しみで仕方ありません。新キャラも出ますので、楽しみに待っていていただけたらと思います」(種田さん)

「第1期を応援してもらって第2期があって、第1期を楽しんでくれた人が楽しめる第2期はどんなものだろうかと考えながら、自分も一緒に楽しんで作っています。最後まで応援していただければと思います」(橋本監督)

という3人からのメッセージとともに、トークも盛りだくさんな上映会は終了した。

デキるオタクはここで判断している?
2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【橋本裕之氏】
今期放送:「ご注文はうさぎですか??」
過去に関わった作品(例):「ハロー!! きんいろモザイク」/「そにアニ」/「アクセル・ワールド」

終了と共に多くの難民を生み出す「ごちうさ」シリーズの監督。実は「ごちうさ」が初監督作品。偶然なのかもしれないが、「きんいろモザイク」といい……終了と同時に絶望感で無気力になるアニメに関わっているようだ。

「2015秋アニメEDテーマ人気投票」、結果発表!「ごちうさ」は二冠達成ならず3位に
アキバ総研のアニメポータル「あにぽた」が、2015年11月20日~12月10日に実施していた投票企画「2015秋アニメEDテーマ人気投票」。その投票結果をお知らせしよう。

先行して開催された「2015秋アニメOPテーマ人気投票」が大きな盛り上がりを見せたが、今回もかなり白熱した展開に。特に上位は順位が何度も入れ替わり、最後まで結果を予想することができなかった。
注目は「OPテーマ人気投票」で圧巻の強さを見せ、1位に輝いた「ご注文はうさぎですか??」。EDテーマ「ときめきポポロン♪」(チマメ隊)も11月23日付オリコン週間シングルランキングで総合9位に入った人気のキャラクターソングで、作品ファンや女性声優ファンからの力強い後押しを受け、中盤までは首位を独走。しかし1位・2位楽曲の猛追をかわしきれず、最終順位は惜しくも3位だった。

「2015秋アニメOPテーマ人気投票」、結果発表!1位は1000票超えの「ごちうさ」
アキバ総研のアニメポータル「あにぽた」が、2015年11月16日~12月6日に実施していた投票企画「2015秋アニメOPテーマ人気投票」。その投票結果をお知らせしよう。

作品、楽曲、アーティストなど様々な要素が票の行方を左右し、毎回かなりの盛り上がりを見せる「OPテーマ人気投票」。2015年秋スタートのTVアニメを対象にした今回の投票総数は、なんと9639票! 熱戦が繰り広げられたが、人気シリーズや話題作がその総合力を見せつける結果となった。

唯一1000票以上を獲得して1位に輝いたのは、「ご注文はうさぎですか??」の「ノーポイッ!」(Petit Rabbit's)。佐倉綾音さん、水瀬いのりさん、種田梨沙さん、佐藤聡美さん、内田真礼さんという人気キャスト陣によるキャラクターソングで、発売初週には2.3万枚を売り上げ、11月23日付のオリコン週間シングルランキングで総合4位に入っている。第2期を迎えた癒し系日常アニメ「ごちうさ」の勢いは、まだまだ衰えるところを知らない。

秋アニメは制作会社で選ぼう!
【WHITE FOX】
今期放送:ご注文はうさぎですか?? 2期/うたわれるもの 偽りの仮面

視聴回数2回以上の作品
ご注文はうさぎですか?(2014年)
STEINS;GATE(2011)

放送が終了しても根強い人気作となるWHITE FOX制作アニメ。今期は「ごちうさ」「うたわれるもの」を制作と直接ありがとうの気持ちを伝えたいレベル。
ちなみに「ごちうさ2期」は「キネマシトラス」と共同制作。今期では「それが声優!」をゴンゾと共同制作している。

「2015秋アニメ実力人気投票」、結果発表!
2015年秋に放送がスタートしたTVアニメ63本の中から、毎週楽しみな作品、面白いと思う作品などに投票してもらう本企画。なんと今回は、7000票に迫る熱戦に! 1クールの放送であればちょうど折り返し地点に差し掛かる頃であり、物語が佳境に入った作品も多いだけに、ライブな反応がかいま見える結果となった。放送前に実施した「2015秋アニメ期待度人気投票」と比較すると、放送後に評判を上げたダークホースも見えてくるかもしれない。

3位に入ったのは、人気シリーズの続編「ご注文はうさぎですか??」。「ご注文はうさぎですか?」はウサギがいる喫茶店に下宿することになった女子高生の日常を描いた作品で、本作はTVアニメ第2期にあたる。キャラクターの仲が深まった状態で始まるため、可愛さもにぎやかさも癒しもパワーアップしている、とシリーズファンに好評。声優ユニットが歌うOP・ED主題歌は、11月23日付オリコン週間シングルランキングで同時トップ10入りの快挙を果たす。

OP曲とED曲がオリコン同時トップ10入り! Petit Rabbit's 「ノーポイッ!」/チマメ隊「ときめきポポロン♪」
11月11日発売のPetit Rabbit's 「ノーポイッ!」(TVアニメ「ご注文はうさぎですか??」OP主題歌)が、11月23日付オリコン週間シングルランキングで総合4位にランクインすることがわかった。

発売初週の売り上げ枚数は、2.3万枚。声優ユニット「Petit Rabbit's」(プチラビッツ)としては、TVアニメ第1期のOP主題歌である1作目「Daydream cafe」(2014年5月発売)の最高11位と初週売上1.5万枚をともに上回り、自己最高を記録。また、同日発売だった声優ユニット「チマメ隊」が歌うED主題歌「ときめきポポロン♪」も初週1.4万枚で9位に登場。こちらも第1期のED主題歌に起用された1作目「ぽっぴんジャンプ♪」(2014年5月発売)の最高14位と初週売上0.9万枚を上回っての自己記録更新となった。

実際に観てから決めた!アニメファンが選ぶ「次週以降も観続けたい2015年秋アニメ」
2015年秋アニメの放送が始まってからおよそ一ヶ月。アニメファンにとって、実際に内容を観た上で「これからも観続けよう」と思える作品は一体どれくらい残っているのだろうか?

第1位には、2014年4月からアニメ1期が放送され、「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」の流行語を生んだ『ご注文はうさぎですか?』のテレビアニメ第2期『ご注文はうさぎですか??』が選ばれた。放送直前に発表した「もっとも期待している2015年秋アニメ作品」でも堂々の1位を獲得した同作。放送後もその期待を裏切る事なく、改めてその人気の高さを証明する結果となった。「暖かくてよく心に沁みます。今シーズンの癒し系の代表だと思います」「キャラが気に入ればとても癒される作品。是非この調子で3期もいってほしい」など、既にその世界観や設定、キャラクター達に癒やされているファンが多いようだ。

「音楽に期待したい秋アニメ」
■今回も名曲誕生の予感大な人気日常系アニメの続編!
来期も優れた声優ソング、キャラクターソングが多数リリースされることかと思いますが、そんな中でも大ヒットの最有力候補といったら、やっぱりコレです、『ご注文はうさぎですか??』! 

昨年、大ヒットを記録した『ご注文はうさぎですか?』……通称『ごちうさ』の続編で、ファン待望の第二シーズン。来期も続編ものが多数放映されますが、この『ごちうさ』、コンテンツとして強力で、尚且つ、男女それぞれに高い支持を得ている作品の続編が並んでいるのが大きな特徴だと思います。

『ごちうさ』は、"木組みの家と石畳の街"に引っ越してきた主人公のココアが、喫茶店ラビットハウスを営むチノやバイト店員兼上級生のリゼといった新しい友だちと出会い、皆と一緒に過ごす日々をキュートに綴っていく、所謂"日常系"アニメの人気作。

西洋風の異国情緒溢れる街の描写や喋るウサギが登場するなど、ちょっとファンタジックな要素もある作品で、その辺りも人気の要因になっているかと思います。

愛らしいキャラクター描写やストーリーが見どころのアニメ作品『ごちうさ』。そんな『ごちうさ』の前シリーズ放送中にアニメファンの間で大流行したのが、オープニング主題歌の『Daydream cafe』です。

アニメの主演声優さんたちによる声優アイドルユニット、Petit Rabbit'sが歌うこのナンバー。擬音を多用したリズミカルかつキャッチーな歌詞が特徴の楽曲で、中でもサビの「こころぴょんぴょん」というフレーズがガッチリとアニメファンの心を掴み、一種のネットスラングとして定着するほどの大ヒットに。

第2期でも、オープニング主題歌はPetit Rabbit'sが担当するので、前期に並び立つ超キャッチーでポップな楽曲の誕生に大きな期待を寄せたいところです!

秋の新作アニメ注目作品
Koiさんによる4コママンガ(まんがタイムきららMAX連載中)を原作としたアニメ作品。いわゆる「ゆるふわ」ものの作品で、ウサギがいる喫茶店「ラビットハウス」を舞台に、そこに集う少女たちの日常が描かれるだけなのだが、妙な中毒性があり、放送後からじわじわとネットを中心に人気が高まっていった。特に、「ニコニコ動画」による同時実況が話題を呼び、その中から、流行語ともなった「あぁ^~心がぴょんぴょんするんじゃぁ^~」という名台詞も生まれたほど。
こうして大人気となった第1期を受け、この秋からは第2期がスタートする。ちなみに「まんがタイムきらら」系の4コママンガを原作としたアニメでは、本作のほか、「ひだまりスケッチ」「けいおん!」「きんいろモザイク」など、名作と言われるゆるふわものがそろっているだけに、第2期も鉄板のゆるふわ作品となりそうだ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

ジョガマヤ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

1期がさらにパワーアップ!

1期のコメントと評価はほぼ一緒です。作画力が増大しましたね。スタッフが大幅に増員したので当然といえば当然ですが。
いい意味で変化が少なかったです。2期になると悪くなるアニメが大半な中、むしろ良さが漸増しているのは素晴らしい。
また、新規獲得しようという欲望が見えないので○
ストーリーについては2期以降が本番なので、1期の空気感だけが好きなライトな方はイマイチと感じるかもしれません。しかしごちうさの本質は2期以降にあるので、できればそれにも気づいてほしいです。
そして沼に落ちて原作を読み、驚き、きららMAXでリアルタイムごちうさを体験するところまで行くと本格的にこの作品の虜になってしまうのです。
以下に1期のコメントをコピーしておきます。

いきなりだが漫画原作者であり創造主でもあるKoi先生の偉大さにはいつも驚かされている。「ご注文はうさぎですか?」はあくまで日常四コマに分類されるので、見かけ上はかわいい女の子たちが平和に過ごしていれば良い。そして大概の人はこの部分に惹かれていき、同時に嫌う者もいる。しかしながら、「ごちうさ」はまるで精巧な機械であり、裏では全てが繋がり、理屈が通っていることがわかる。見かけは1羽完結であって伏線やストーリーは無いように見える。しかし、それはパズルの1ピースであって、ピースを置いていくことで全体像が明らかになっていく。すべての落ちに意味があったことに気付かされる。(詳しく語ると大いなるネタバレになってしまうので、ぜひ個々人で探してほしい)
これをすべてを計画していた、見透かしていたかのようにやり遂げてしまうKoi先生は一体何者なのだろうか。(または先生は創造主という枠を超えた一人の「観測者」であるとも言えそうだ。だれよりも先生自身がごちうさを愛しているのはファンには周知の事実である。)
1期では本質は非常にわかりにくいが、2期、DMS、原作、SFYでは比較的わかりやすいだろう。考察しようと思った者にだけ、深淵を見せてくれる。
1期は設定とキャラの基本性質の露呈、伏線張り、世界観の演出がメインなのでライトな方、いわゆる日常系が好きな方にはウケるだろうが、ここからがこの作品の真髄である。深い。とにかく深い。まさに沼だ。複数本の芯が通っているのだ。本当に「通った」作品である。
そしていわずもがな、すべてがかわいい。(勘違いされがちなのだが、これは前提として、という意味合いなので、かわいい「しかない」というわけではない。それ以上に付加価値が多くあるのだ。)
このように内面も外面も良く、ライトな層にもファンにも楽しめる最強の作品なのであり、これが大人気の理由だと思う。では具体的な話に移る。
あえて日本ではなく、ヨーロッパをかき混ぜたような世界観(フランス、ハンガリー、ドイツなど)にすることで、リアルにあるようでない世界を訪れることが可能。まさに異世界転生や小旅行をしている感覚である。そしてこれが現実でないから良い。3次元から眺める形が一番良い。転生したくはない。あのステキなセカイを崩してしまうのが怖いからである。次は作画について。
背景の木組みの町並みが綺麗すぎる。作画崩壊も皆無(ただ、1期4羽の作画は嫌いな人はいるかもしれない)。1,2期の1,11,12羽は特に素晴らしい。隠れうさぎがいたり、小物にこだわっていたりする。
現実逃避ができるが、それでいてやりすぎるようなこともない。
私は感情移入しすぎてしまうためか、リアルからかけ離れた、現実逃避はできるが、感情が激しく揺れ動いてしまうアニメは見ていると、はっきり言って疲れる。活力を得るためにアニメを見て疲れるのは本末転倒であると思う。
また、原作絵がとてつもなく綺麗で、それを受け継いでいる。
原作絵はキャラだけでなく、周りの小物や背景もかなり丁寧に描いている。
キャラデザも原作に沿っており、癒やしが助長され、嫌なことを忘れられる。
声優さんについては、(演技の上手さだけで判断)名演技が多くあり、キャラクターと相性抜群と言って良い。次は楽曲について。
op,edがポップで可愛いらしく、歌詞も考察しがいのあるものになっている。
もちろん映像と合っているのは当然である。映像と音楽含めてのop,edである。
ごちうさのキャラクターソングの歌詞は考察すればするほど深いものになっていく。特に畑亜貴先生はよくごちうさの世界観、思想を理解しているな、という印象。
劇伴も落ち着いたものが多い割には、印象に残りやすい独特な雰囲気。3拍子が多い感じがする。
加えて、露骨なエロシーンが無いので、安心して見れる。
私は男性向けの巨乳キャラが色気を出すのが好みではないのだ。
みんなの女子力が高いのも魅力。髪型や服装、靴下なんかも結構変わる。
原作絵もとにかくかわいい、綺麗、おしゃれだし、随所に考察ポイントが存在する。アニメから入ったなら絶対に原作も読まないと損である。アニメ、つまり原作のはじめの部分では明らかにはなりにくかった魅力的な本質に、きっと気がつくことができるだろう。(後述)

キャラ(主要10名、ティッピー除く)紹介。いちおう呼び捨てで統一(全員さん付けしたい今日この頃)。
ネタバレタグで囲っておく。
①ココア
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出会ってから3秒で友だちになれる(らしい)ほどのコミュニケーション能力の高さ。チノともたった1羽で一緒にお風呂に入ってしまう。年齢も関係なく平等に話せる。笑顔が多いこともポジティブさによる。周囲を動かす行動力を持ちつつも、落ちでは「台無しです」でしまらない。チノへの愛が可愛い。頼りたいし、頼られたいと思わせる欲張りコース。
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②チノ
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重たい環境に囲まれていたとき、リゼと出会う。これはチノ父とリゼ父の画策による。さらにココアと出会う。これをきっかけに周囲と打ち解けていき、笑顔も増える。この成長を見守りたいし応援したい護りたい!髪型や服装が頻繁に変わり、女子力が高く、料理上手なのもポイント。ちなみによくチノだけ頭が良くない説が騒がれるが、お嬢様高校も射程圏内だがあえて受験しなかったらしいのでそんなことはない。
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③リゼ
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かっこよく、クールだが、可愛いもの好きでギャップあり。ヘタレでもある。
何気にヘアピンや髪型、服装に気を使っていて、オシャレさん。指揮力が高く、面倒見が良い。自分が周囲と浮いていることを気にしている。親しく接してくれるシャロには感謝している。可愛いと言われなれていないために真っ赤になるのも可愛い。護りたいし、護られたい。
{/netabare}
④千夜
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シャロとの幼馴染関係がわかり合いつつも、遠慮しちゃう関係で可愛い。
(ご注文はうさぎですか? Wonderful party!に感動、ホカホカエピソードがある)ココアとも完璧なパートナー。メニュー名が面白い。おそらく語彙力の高さがなせる技である。お姉ちゃん、お母さん的面がある。メニュー名は青山と一緒に考えている。基本ボケ担当。会話を回す役割に長けている。あまり表には出さないがおそらく1番の友達思いだと思われる。
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⑤シャロ
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真面目で責任感が強く、料理上手。貧乏キャラ設定ではありつつもおしゃれには気を使っている。気を張って頑張りすぎるところがある。(ご注文はうさぎですか? Wonderful Party!(以下WPで表記)参照)コーヒー酔いによるギャップもあり、面倒見が良く、護りたいし、護られたい。千夜の前ではたまにとても素直になることがある。ちなみに、そこまで深刻な金欠ではなく、一人暮らしの仕送りが少なめの大学生程度だと思われる。陶器コレクションにつぎ込んでいるのか?
{/netabare}
⑥マヤ
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八重歯、短髪、考えるより先に手が出るタイプとボーイッシュではあるが、髪型などを意外と気にしていたり、相当な友達思いであったり、かなり女の子らしい。褒められると真っ赤になる。ちなみにかなり成績は良い。また、チマメ隊のひっぱり役である。
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⑦メグ
{netabare}
素直でおっとり可愛い。天然タイプで護りたい。マヤとの友情エピソード(バレエ教室にて)が可愛い。心あたたまる。身体的成長は順調だが、精神的成長が順調なチノに若干嫉妬している様子。唯一、ひと目でココアの長所を見抜いた人物。
{/netabare}
⑧青山ブルーマウンテン
{netabare}
何気に小説が映画化、アニメ化している売れっ子作家。お嬢様高校出身で優秀でありつつも、ポンコツさも併せ持つ。性格からか、ココアたちとも敬語なしで仲良く話せている。人見知りだったが、ココアと出会ってから改善されたようだ。シャロ愛がすごい...作家ポジなので、時折物語的視点で私たちと一緒に彼女たちを観察することがある。
{/netabare}
⑨モカ
{netabare}
ココアと似ているところも多いが、違うところも結構ある。ほとんど全員のお姉ちゃんになれるレベルの包容力。泣いてしまうほどの美味しいパン。ぜひ食べてみたい。護られたい。
{/netabare}
⑩タカヒロ
{netabare}
完璧すぎる万能人。ジャズ、経営、吹き矢、交渉などが得意。物語の裏で重要なポジション(サポート役)。というか普通にイケメン。
{/netabare}

話を戻す。萌えアニメはストーリーの起伏が全く無くてなぁなどと言われるが、ごちうさのストーリーにはメリハリがあり、グダグダしない。(昼に盛り上がり、夜でしんみりするパターンが最も多い)イチャイチャはあるが粘着せずに爽やかである。少なくとも他の学園系日常作品とは一線を画している。
それに、チノちゃんを中心にそれぞれの成長を楽しむこともできる。
まさに、ココアさんをきっかけに始まった「魔法のような物語」であり、(手品かも)チノ父、リゼ父、青山先生など大人たちに支えられている物語でもある。
(詳しくはDear My Sister のレビュー参照)
ごちうさのストーリーのテーマとしてあげられるのは他にも、「感謝の輪」「おせっかい」「未知なるセカイの開拓」がある。単なる「ほのぼの」ではない。彼女らなりの葛藤、悩みがあるのだ。勿論仲がとても良いのだが、「遠慮という障壁」が存在して、それらを「おせっかい」でぶち壊す。そしてそれが循環し、「感謝の輪」となる。(これはアニメ化された部分(特に1期)ではわかりにくいので気になる人は原作を読もう!)本気で語ると、長文レビューとなってしまうのでここで止める。(もうすでになっている)
ほんとうの意味(←ココ重要)でのアホキャラがいないのでイライラしない。(私はアホキャラが3人以上登場すると耐えきれなくなります)全員頭が良いと推測できる。(ソース:原作)
また、全員にギャップがあって、それも楽しめる。それ故にそれぞれのキャラを表現するキャラソンが多すぎて、揃えるのが大変である...
ネタについては、デジャブを感じるように仕組んでいるシーンが多くある。これは原作で特に顕著。(「どっちですか」ネタなど...)
もとは4コマであるので頻繁にオチがつく。こんなにしっかりオチを毎回つけるのはかなり難しい。
笑いの質的にはバカ笑いと言うより、じわじわくる感じの笑いである。
1周目はほとんど笑えないが、2周目以降は初見では笑わなかった場面で笑えてくる。しかも、浄化されていくような、誰も傷つかない綺麗な(←ココ重要)笑い...普段の汚い笑いとは全く違う。
友情にじわっとくる話も多数織り込み済み。さらなる友情を求めるならゲーム(WP)をやってみると良い。特に千夜が活躍する。二次創作、妄想も良いだろう。
ありがちな、登場人物は大体同じ学校、年齢でクラスメイトという設定が多くを占める中、学校が全員一緒というわけでもなく、年齢もかなりバラバラな中で築けるあの友情に、敬意を表するべき。素敵と言わざるを得ない。
さらに、時々ヨーロッパ特有の私達のよく知らないものを出してくるので、詳しくなれるというおまけ付きである。
本当に何百周としていても飽きない、見れば見るほど面白い作品だと思う。
考察がまだまだ止まらない。そして、私の人生を救ってくれた作品でもある。
本当にKoi先生には感謝している。ぜひ見ず嫌いせずに、12羽を完走してみてほしい。原作も最新羽まで読むと、よく練り上げられたストーリーや先生のこだわりがわかるはずだ。

1期がいまいち薄かったと思った方が一人でも多くこのレビューたちを見て原作に興味を持ち、驚愕し、ファンになってくれることを心の底から願っている。

とにかく原作を読んでくれ!!それからだ。愛と金と時間を重ねれば、満開の花を咲かす大樹のごとく、太い論理構造の幹をもち、1次創作が互いに影響を与え合い進化し花を咲かせるごちうさの姿を観ることができる。
※私のツイッターアカウント(@blacktea_zygmy)を見て(検索して)いただくと他にも感想考察を読むことが出来ます。イベント前後や原作の更新日などはうるさいです。一通り原作を読み終わった方はどうぞ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

keylove さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やっぱり可愛いごちうさ。チマメ隊の出番が多かったのも良いですね^^

もふもふ。

このアニメを一言で表すならこれですよね。

このもふもふ感とぴょんぴょん感で絶大な人気を博した、萌え萌え作品。

可愛い女の子たちがいるアニメってたくさんあってキリがないと思うけど、その中でもこの「ごちうさ」は頭一つ出てる感じありますよね。

とにかく、すべてのキャラたちが可愛いです。
それに尽きますよね。

一期の一羽(一話なんですけど、ウサギにちなんで一羽二羽って数えます)からぶっちぎりでもふもふ感ありの可愛いので、多くのファンの心をあっという間に掴んだんだと思います。


もちろん僕もその一人で、この作品に出てくるどのキャラを見ても、もう可愛くて、それこそもふもふしたい気持ちになってしまいました。

それにそれだけじゃなくてこの作品は、けっこう笑わせてくれるんですよね。

ギャグってほどに露骨じゃないのに、なぜか笑ってしまう場面が多くて、そういう意味でも充分に楽しむことができると思います。

ストーリー性とかそういうのはあまり気にしなくていいと思います。

お話は続いてるんだけど、一話完結だと思ってもいいぐらいなのでお気軽に何度も見返して楽しむこともできますよ^^

僕は一期も何度か観てます。
その場面場面だけでけっこう癒されるし、なんかわからない勇気みたいなものをもらえるんですよねー^^

その理由の一つは、この可愛い子たち全員がお仕事をしてるからなのかもしれません。

喫茶店でのアルバイトや、掛け持ちアルバイトなど、それぞれに楽しみながら頑張ってるんですよね。

そして、その最たる人はシャロ。
この子が本当に頑張り屋さんで、健気に頑張ってる姿を見たらもう、自分も頑張ろう、って思えてきます。


それとこの作品の独特の雰囲気を出しているのは、木組みの家と石畳の街。

これは本当に素敵ですね。

もちろん一期からそうですけど、日本のようでそうでないような、不思議な世界にはいりこんだ気持ちになってしまいます。
ジブリのファンタジー世界に通じるものがあるんでしょうね。

二期で車が出るまでは、これはベネチアを意識したものなのかな?
なんて思ってました。

木組みの家が並び、石畳の道が続き、川が流れている。
本当に癒しの要素が完璧に使われているように感じました。

コーヒーも癒しの要素になっていますね。


そしてタイトルにも書きましたけど、一期よりもサブ的なキャラの露出が多くなっていると思います。

特にチマメ隊であり、青山ブルーマウンテンであり。

このチマメ隊のチノ以外の二人の存在が、メインキャラ5人の魅力を一層もちあげてくれているのは確かです。

もちろんこのチマメ隊そのものがまた可愛くて、いなくてはならない存在なんですけどね。

そして青山ブルーマウンテンさん。
この人の天然なのか狙いなのかわからない不可思議な言動がまた面白くて、このキャラのファンも多いんだろうなって思います。


この二期では、主人公のココアのお姉ちゃんやお母さん、そして少しですけど、ココアの故郷も登場しますね。

この下りがまた良かったです。
お姉ちゃんの存在が大きくて、そしてそのお姉ちゃんの奔放な性格に周りも振り回されてしまうところなんて、みんなが可愛らしくてたまりませんでした。

一期同様に感動できるエピソードもありました。
それを誰が担っているのかはお楽しみですけど、この女の子たちの愛情にも似た友情は見ていてぐっとくるものがありますね。

友情といっても熱いものじゃないですけどね。

千夜の意外な一面やチノとココアの下りは心が動いてしまいました。


ではその名前が出たキャラを紹介しておきます。

{netabare}
ココア / 保登 心愛(ほと ここあ)- 佐倉綾音さん
本作の主人公で高校二年生(一期では一年生でした)
この作品の舞台である木組みの家と石畳の街に引っ越してきて、ラビットハウスという喫茶店に下宿しながらバイトもしている女の子。
とにかく明るくて前向きで、人とは3秒で友達になるというのがモットー。
チノに対してはお姉ちゃんとして振舞っている。
cvの佐倉綾音さんは、のんのんびより、四月は君の嘘、ラブライブ!、など多数で大活躍されています。


チノ / 香風 智乃(かふう ちの)-水瀬いのりさん
本作のメインヒロイン?で、中学三年生。
もふもふっていうのはこのチノのためにあるような言葉といってもいいほど、この言葉を引用して可愛いを表現するのにぴったりな女の子です。
ラビットハウスを立ち上げたマスターの孫娘で跡継ぎ。
性格は穏やかで、どちらかというと引っ込み思案なんだけど、ココアに対しては少々厳しい対応をする時がある。
実はココアのことを想っている可愛い女の子。
cvの水瀬いのりさんは、恋愛ラボ、天体のメソッド、ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか、など多数で大活躍されています。


リゼ / 天々座 理世(てでざ りぜ)-種田梨沙さん
ラビットハウスのアルバイトで仲良し5人組の一人。
一番年長で、高校三年生。
軍人の娘として訓練を受けており、常にモデルガンを持っているなど、ワイルドな性格。
でも容姿端麗で照れ屋なところもある可愛い女の子。
ココアの姉のモカにかかれば、もふもふした妹のようなものになる。
cvの種田梨沙さんは、新世界より、きんいろモザイク、四月は君の嘘、など多数で大活躍されています。


千夜 / 宇治松 千夜(うじまつ ちや)-佐藤聡美さん
ラビットハウスとライバル関係でもあった甘兎庵(あまうさあん)の看板娘でココアのクラスメイト。
常におとぼけた感じで柔らかくおっとりとした口調で話し、天然な性格。
シャロの幼馴染で、シャロのことをとても気にかけている。
この二期でのココアとのエピソードは本当に可愛らしくてよかったですよ。
cvの佐藤聡美さんは、けいおん、氷菓、俺の妹がこんなに可愛いわけがない、など多数で大活躍されています。


シャロ / 桐間 紗路(きりま しゃろ)-内田真礼さん
千夜の幼馴染で、リゼと同じお嬢様学校にかよう高校二年生。
でもお嬢様なんかじゃなくて、いつもバイトをかけもちして頑張って生活している健気な女の子。
リゼのことが好きで、多少は天邪鬼であってもココアたちとも仲の良いお友達でいなくてはならない存在。
cvの内田真礼さんは、中二病でも恋がしたい!、ゆるゆり、咲-Saki- 全国編、など多数で大活躍されています。


マヤ / 条河 麻耶(じょうが まや)-徳井青空さん
チノの同級生で中学三年生のおてんば娘。
ココアやリゼに対しても呼び捨てで、自分のしたいことを好きにするという奔放な性格。
でもチノのことをとても大切に思っているし、リゼたちのことを尊敬している一面もある。
cvの徳井青空さんは、探偵オペラ ミルキィホームズ、ラブライブ!、だんちがい、など多数で活躍されています。


メグ / 奈津 恵(なつ めぐみ)-村川梨衣さん
チノとマヤの同級生で、礼儀正しくて素直な女の子。
でもどこか奔放なところも見られる気がします。
いつもマヤと一緒に行動しているんだけど、どちらかというと正反対の性格同士。
cvの村川梨衣さんは、のんのんびより、ビビッドレッド・オペレーション、えとたま、など多数で活躍されています。


ここまでが物語のメインを飾ってくれている女の子たちです。

そして、チノ、マヤ、メグの頭を取って、チマメ隊ですね。


あと、
青山ブルーマウンテン-早見沙織さん

ココアの姉 / 保登 モカ(ほと もか)-茅野愛衣さん

ティッピー-清川元夢さん

チノの父 / 香風 タカヒロ(かふう タカヒロ)-速水奨さん

リゼの父-東地宏樹さん

たちがとっても良い存在でした。

{/netabare}

ということで、やっぱり可愛いごちうさなのでした。

女の子の可愛らしさに癒されたい人にはおすすめですね^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32

88.3 14 WHITE_FOXアニメランキング14位
刀語-かたながたり(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (3059)
16266人が棚に入れました
刀を使わない剣術「虚刀流」の七代目当主である鑢七花は、姉の七実とともに不承島で暮らしていた。
しかし、奇策士とがめの言葉により、伝説の刀鍛冶「四季崎記紀」の作った刀、完成形変体刀十二本を集めるため旅に出ることになる。

声優・キャラクター
細谷佳正、田村ゆかり、中原麻衣、鈴木千尋、宮本充、池田昌子
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

西尾維新らしい言葉遊びが光る、12本の刀狩り物語

2010年1月より、月1回放送。
1時間の全12話。
後に2013年4月から、ノイタミナほかにて2枠を使い1クール一挙放送も行われました。


【前置き】

大勢の方が仰るように、当初は絵が受け付けなくて敬遠していた作品でした。

ただ、大好きな「物語シリーズ」を書いた西尾維新さん原作の作品。
加えて、上記の通りの1ヶ月毎に1話1時間の計12話という、1年単位の異例の特別放送スタイル。
(当時の原作の発行スタイルに合わせたそうですね。)

ここまでの待遇は、やはり名作であるがゆえに成せることなのでしょう…と思っていました。


さて、視聴後の感想としては……。
見始めは1話1時間ということで重圧があったものの、すぐに作品の虜になってしまい時間が経つのが早いこと早いこと。

「人様に推しても決して損はさせない」とさえ思わせる名作だと感じました。



【あらすじ】

「刀狩り」が行われていた時代。
刀を使わない剣術である虚刀流を使う『鑢七花(やすりしちか)』と、『奇策師とがめ』の2人を軸にして、「完成形変体刀」と呼ばれる12本の特殊な刀を、日本全国を巡り集めるという話。

1話1本、全12話で12本の刀が登場します。



【論じてみる】
{netabare}
あらすじだけ見ると、かなりのバトル展開を想像される方もいらっしゃるかと思いますが、そこは西尾維新さん原作。
戦いに至るまでの過程に繰り広げられる、「物語シリーズ」を彷彿させる言葉遊びが随所で光っておりました。

刀を持ち合わせた一人一人も皆、刀に合った良い味を出しており、

「次はどんな刀なのかな?」

「その刀を操るのは、どんな人なのかな?」

と、想像を掻き立ててくれるのです。
加えて、刀が集まっていくことで着実に話の終わりが近づいているのも分かるので、最後への期待も含めてワクワクさせてくれますしね。


作中での戦いや窮地においての機転を利かした「奇策士とがめ」の奇策の数々は、時には「そんな馬鹿な!」と思わせるものもありますが、シナリオに大きな破綻を生むようなものはないので
「終わりよければそれで良し」「面白ければそれで良し」
といった考えで見るのが一番ですね。
総じて、真面目一本筋のような作品では決して無いので。


ただ、その内容は人の死を数多く描かれたものとなっており、実際に七花も多くの剣客を死においやっていきます。
作中序盤より挟まれる、七花の(強引に決められた)決めゼリフ

「ただしその頃には、アンタは八つ裂きになっているだろうけどな!」

これが、七花の中で後々どういう心持ちで発するようになるのかも、作品の注目すべきところだと思いますね。


視聴前には重荷に感じていたキャラクターデザインも、そのシンプルさを逆に利用して作画枚数を増やしヌルヌルと動かしてくれるので、バトルシーンが映えて非常に見応えがありました。
作中、ある壮大な騙しのために異様に枚数を消費したシーンもあったりして、製作者の愛ある遊び心も魅力的でした。


楽曲も、オープニング2曲に加えてエンディングは毎話違い全12曲、どれも名曲揃いです。
オープニングは、癖が強くもクセになるALI PROJECTさんが歌う「刀と鞘」、エンディングでは「Refulgence」「からくり眠り談」「亡霊達よ野望の果てに眠れ」辺りが好きです。

ノイタミナ版オープニング曲として新たに制作されたsupercellさんの「拍手喝采歌合」も、まさに刀語を意識して作られた作風に合った名曲で、エンディング全12曲と戦うイメージで作り上げられたとか。
ここでもまたクリエイターの、作品への愛が感じられ気持ちが良いですね。



結果的に、私は3話ぐらいから作品の虜になり、続きがもぅ気になって仕方ありませんでした。

当初はノイタミナ枠で視聴し始めた私でしたが、我慢出来なくなってしまい最初に放送された方のDVDを探し、ものの数日で全話見てしまうほどに…。
(このノイタミナ枠版は、時間の都合で話が少し削られている為、尚良かったです。)

ただ、最後は、「最高のハッピーエンド!!」とは決して言えない内容なので、そこは人を選ぶかもしれないですね。

ですが、だからこそ作品の余韻に浸るのに十分な印象値を与えてくれるので、私は今も記憶に残り続ける大好きな作品となっております。
{/netabare}


【奇策士とがめ】
{netabare}
私としては、『奇策師とがめ』が作品の中で一番好きでした。

この、とがめというキャラクター。
刀集めの報告書を書く立場にある為、言動もどこか客観視された物言いになるのは分かるのですが、まるで作者の気持ちを表したかのように、序盤から

「そろそろ口癖を考えなければな。」

「そなたは個性が弱い。」

「気遣いで『読者』を虜にするような報告書が書けるか!」

「退屈で、途中で読むのをやめられたらどうするのだ!」

等と言い出す始末。
私達観る側からすると、必至に作品を盛り上げようとしてくれているみたいて、なんだか感謝の気持でいっぱいになりました。


その言動や行動も中盤からは癖になり…非常に可愛く思えてしまってからは、もう始末に負えません。
特に要所要所で挟まれる

「チェスト!!」ならぬ「チェリオ!!」

に、毎回悶えてしまい、個人的にはとても大変な目にあいました。

声を担当された田村ゆかりさんの威力は、かねてより知っていたつもりでした。
しかし、本作の威力はまた格別でした。
可愛いだけではなく、シーンによっては真面目で説得力のある声色をこなせるのがまた好きなのです。

とがめ役が田村ゆかりさんでなかったら、私は本作「刀語」に対し、ここまでの高評価に繋がっていなかったと断言出来ます。

後、どうでもいいですが、とがめの髪型は幼く見えるショートの方が好きですね。
大好き……いえ、愛してると言っても良い。

あぁ…、最終話は泣いちゃいました…。
もう嗚咽を抑えるのに必至でしたよ……。。。。
{/netabare}


【鑢 七実】
{netabare}
あと、もう一人。
作中で恐らく最強の、鑢七実(やすりななみ)も、大好きなキャラクターとして挙げたいですね。

このキャラクターの、病弱ながら人のレベルを超越した例外的な強さは、作中でも圧倒的な存在感でした。

「一回見れば大抵のことは覚えられます…、二回見れば盤石……。

 ありがとうございます…、見せてくれて…。」

この、人の技を自在に扱う「見稽古」の力もさることながら、それすら反動を恐れて本来の自分の力を出さない為の手段でしかありません。
加えて、中原麻衣さんの心地良くも優しい声で

「これから貴方を拷問しようと思っています……。

 せっかくだから選んでいただけないでしょうか…。

 黙って死ぬか…、喋って死ぬか…。」

等と冷徹な台詞を吐くものですから、格好良いというよりは血の気が引いてしまうようなインパクトが生まれるのです。

鑢七実が活躍する、それまでの伏線や予告からの壮大な騙し?展開の4話と、その本領が発揮される7話は、作中でも最終話に次いで大好きな回です。

圧倒的な強さを持つキャラクターというものは、それがバトルものであろうとなかろうと、やっぱり絶大な印象を与えてきますね。
{/netabare}



【総評】

最終話では、全話追ってきたからこそ最高に熱い展開が待っており、

「これまで作品を見てきて良かった!!」

と思わせてくれた点でも、気持ちの良い作品でした。
ただ、上記でも述べましたが…、後味は人それぞれかもなぁと思います。


なんにしても、「まどか☆マギカ」と同様に、絵で判断してはいけないという教訓を改めて胸に刻もうと思わせてくれた作品でした。

当初とはうってかわり私は、今ではこのキャラクターデザインに愛着すら湧いています。
我ながら手のひら返しにも節操がありませんが、少なくともそれで見識は広がりましたね。


自分の中で、間違い無く『名作』に位置付けられている作品です。
本作に出会えて、本当に良かった。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『奇策士とがめ』声 - 田村ゆかりさん


◇一番可愛いキャラクター◇
『奇策士とがめ(ショートカット時)』声 - 田村ゆかりさん


…………以降は、視聴済みの方なら誰もが共感する内容ですが、駄文なので〆ます。
{netabare}

私は夜眠れない際は、とがめの「チェリオ!!」をエンドレス再生しながら、

「チェリオ!!」が1発……、

「チェリオ!!」が2発……、

と、脳内再生をして眠りについています。


時には、私から「チェリオ!!」して、イチャつく妄想でもしてみようかしら……。。。。

うへへ…こりゃ眠れませんなぁ、ぐへっへへへへ……(;´Д`)ハァハァ


『ただしその頃には、オレは八つ裂きになっているだろうけどな!!』



…………お付き合いいただき、ありがとうございました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 35
ネタバレ

ともゆき! さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人と人の出会い

人を知らぬ男と心をなくした女。お互い、感情を知り、心をしり、目的のため一生懸命生き、そして死んでいった。生きるって、一生懸命生きるって凄い素晴らしいことだな。
 一生懸命生きられないナナミ、歴史をついだけの将軍などなど。
 今の世の中一生懸命生きなくてもなんだかんだで生きられし、なんだかんだで楽しい。でも其の程度。
 一生懸命生きるって素敵なことだし、素晴らしいこと。歴史に残らなくたって素晴らしい。
 左右田 右衛門左衛門(そうだ えもんざえもん)の「お前はなんと言って死んでいくのかな」が凄い胸に突き刺さった。最後の言葉。俺はなんて死んでいくのだろう。貫いて死にたいな。
 生き様のお話でした。一生懸命生きよう!

第1話 絶刀・鉋
{netabare}人を知らぬ男と心をなくした女。お互い何かに引かれ、誓を交わした。
 ボーイ・ミーツ・ガール。王道だよな。 {/netabare}

第2話 斬刀・鈍
{netabare}個性、人は個性がある、やることが有る。宇練 銀閣(うねり ぎんかく)には守るものがあった。やることがあった。それしかなかった。あった。
 七花は自分のやることを身にるのだろうか。
守るもの、やるもの。あるって大切だよね。{/netabare}

第3話 千刀・鎩
  {netabare}人の過去。過去は切っても切れない。そして捨てたくない。それが自分だから、過去が自分を作ってるから。
 敦賀 迷彩(つるが めいさい)は過去を恨み、過去を壊したくて、無くしたくて、山賊に入り、そして前の敦賀 迷彩(つるが めいさい)にあい。山賊の過去を捨てたくて山賊を捨てた。
 捨てたくても、捨てたくて、捨てられない、捨てたくないそんな過去。そして最後に、自分の守りたい神社、そして過去。その過去のお陰で刀に選ばれ、神社にも選ばれ死んでいった。 
 俺も過去が辛くて、捨てたくて。でもなくて、俺って何のために、俺ってなんで生きてるんだろ、なにが楽しんだろうなにをしたいんだろと悩み続けている。
 最近好きなことが出来た。好きな子が出来た。まあ想いはかなわなかったんだけど。
 でもそれを見つけられたから最近楽しい。生きるってちょっと楽しいなと思えた。
 俺の力を誰かの役に、そして誰か守りたいものを見つけたいな。{/netabare}

 第4話 薄刀・針
{netabare}努力出来るって素晴らしい?なんでもできたらどんなに素晴らしいか。とよく考えてしまう。
 しかし努力、時間を使ったからこそ、その結果に価値が生まれる。
 だから努力することって素晴らしいことなんだ。努力って自分にとって大切なのかもしれないな。 {/netabare}

 第5話 賊刀・鎧
{netabare}校倉 必(あぜくら かなら)という恋敵。その現れによって、七花は人間、感情をだんだんと手に入れていく。
 感情って大事だよね。感情があるから楽しい、感情があるから毎日が楽しい。 {/netabare}
 
 第6話 双刀・鎚
{netabare}心か。だんだんお互いに人を知り、心を知り。お互いに必要される。人との巡り合いっていいね。自分がだんだん変わっつてく。{/netabare}

 第7話 悪刀・鐚
  {netabare}普通で居たかった。鑢 七実(やすり ななみ)
人は人の喜び。親、兄弟、友達。普通って幸せなことなんだよね。最後に普通になれた。特別になりたいと思うけど普通でもいたい。人間ってなんか不思議だね。{/netabare}
 
 第8話 微刀・釵
  {netabare}合う人、合わない人。七花ととがめ。お互い足りない所を補ってて見ていて微笑ましい。これからどうなるんだろうか? {/netabare}

 第9話 王刀・鋸
  {netabare}汽口 慚愧(きぐち ざんき)。毒気を抜く刀のお話。毒気を抜くとは人らしくないということ?よくわからん話だったけど、この回で色々な進展、謎が出てきたね。とがめが俺の昔好きな人に似てるから困る。{/netabare}

 第10話 誠刀・銓
  {netabare}彼我木 輪廻(ひがき りんね)、誠実さとは。人は人を通して経験し、新しいことをし、視野が広がっていく。自分が知っていることしか知らないし分からない。自分から目を背けたら色々なことがわからなくなっていく。
 自分を見つめなおすことって大切だよね。以外と棚から牡丹餅があったりする。俺も最近過去を思い出して元気出たことあったし。過去って大切だよね。 {/netabare}

第11話 毒刀・鍍
{netabare}完成が完了へか。完成は、主に物が完全に出来上がったこと。 完了は、主に行動(作業)が終わったこと。
 歴史の改ざんが四季崎記紀の目的だった。なにがしたいんだろう? {/netabare}

 第12話 最終話 炎刀・銃
  {netabare}歴史の改ざん、外国に勝てる日本を作るための目的だった。
 歴史は過去の人が生きた証であるのと同時に歴史=人ではない。歴史なんてどうてもいい、ただ生きれば、自分らしく生きればいんだって話だった。 {/netabare}

 
 人を知らぬ男と心をなくした女。お互い、感情を知り、心をしり、目的のため一生懸命生き、そして死んでいった。生きるって、一生懸命生きるって凄い素晴らしいことだな。
 一生懸命生きられないナナミ、歴史をついだけの将軍などなど。
 今の世の中一生懸命生きなくてもなんだかんだで生きられし、なんだかんだで楽しい。でも其の程度。
 一生懸命生きるって素敵なことだし、素晴らしいこと。歴史に残らなくたって素晴らしい。
 左右田 右衛門左衛門(そうだ えもんざえもん)の「お前はなんと言って死んでいくのかな」が凄い胸に突き刺さった。最後の言葉。俺はなんて死んでいくのだろう。貫いて死にたいな。
 生き様のお話でした。一生懸命生きよう!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

神曲とともに、人生の儚さと寂びを感じる作品

世界観:6
ストーリー:7
リアリティ:5
キャラクター:7
情感:6
合計:31

<あらすじ>
刀を使わない剣術・虚刀流の七代目当主・鑢七花と、その姉・鑢七実は、地図にも載らない無人島・不承島で平和に暮らしていた。
そこへ、奇策士を自称する、とがめという女性が訪ねてくる。
幕府の役職者であるという彼女の目的は、伝説の刀鍛冶・四季崎記紀が、その人生をかけて完成させたという十二本の完成形変体刀の蒐集を、虚刀流の当主に依頼する事だった。
長い間来訪者の無かった島への突然の来客と意外な依頼に戸惑う七花と七実。
そして、そんな彼らに、暗殺専門の忍者集団「真庭忍軍」十二頭領の一人・真庭蝙蝠の影が忍び寄る…。
(公式サイトより)

知人の紹介による視聴。全12話だが、1話46分といったパッケージのため、実質2クール作品と考えてよいでしょう(実際には1月1話の1年作品)。

あらすじのとおり、奇策士のとがめが、七花と出会い刀を集めていくストーリーで、毎回、1話で1本の刀を集めていきます。集める過程においては、七花が刀保有者と戦って奪っていくのが基本であり、真庭忍軍の服装がいかにもザコキャラ風味で、序盤4話くらいまででは、単純な主人公最強に飽きが来ていました。

しかし、{netabare}6~7話あたりで、七花よりも強い彼の姉さん(七実)が立ちはだかる動きをしてから不思議な魅力が出てきて(その時点でも、評価値的にはまだそれほど高くはありませんでした)、終盤にかけてはとがめが実にあっさりと舞台から姿を消して、七花が時の将軍までを滅ぼしていくという、最強キャラである七花が暴走して相手を蹴散らしていく展開であり、それを面白いと思ったのか自分でもよくわからないのですが、満足感は得られました。

本作視聴時は、魔法科高校の劣等生を同時並行で視聴していたのですが、5話(実質2クールで言えば9話以降)からはこちらを視聴したい気持ちが強くなっていました(評価値的には向こうの作品のほうが若干上だったにもかかわらず)。{/netabare}

本作の最大の魅力にはOPの楽曲があるでしょう。supercellの「拍手喝采歌合」(はくしゅかっさいうたあわせ、と読みます)です。和風でありながら、現代的な激しさを含むメロディーと歌詞の世界観が、作品にもマッチしています。
フルでも4分に満たない楽曲ですが、冒頭の
「十二(とおあまりふたつ) 今日超えて 果ては夢か幻か さあさ 今宵お聞かせ給うのは 修羅と散る物語」
から、疾走感のあるメロディーそしてサビ
「十二 酔いもせず 見るは夢か幻か さあさ 誰も彼もが手を叩く あなうつくし 仇桜 夜明けに散るとも知れず」
が流れ、祭りの後の静穏のように、
「浅き夢見し うたた寝の中で 人の定めはかくも果敢無きもの」
を繰り返してしっとりと歌いあげます。

{netabare}人間の、人生の激動と儚さが凝縮されていて、物語的にもとがめがあんなにもあっさりと死んでしまい、やり場のない怒りややるせなさを七花が見せる最終回の戦闘シーンは、OPとのシナジーが最大になったと思います。

もうひとつの魅力としては、西尾維新作品ということで、語りでしょうか。とがめの明るい喋りと七花の自然体な口調は楽しく聞いていられました。
七花の自然体な会話はグリムガルのパルピロを思い出してしまいましたが、歴史通り刀語から見ているアニメファンはグリムガルのほうで抵抗があったかも。

それと、物語はとがめと七花を中心に描かれていますが、ナレーションが入ることで主人公たちに必要以上に近づかない客観的な視点を維持したところも独特でした。昔話として受け取りやすく、七花はその後も生きたけれど、詳細は不明ですと、鮮やかな終幕だったと思います。{/netabare}

ツッコミどころ。{netabare}真庭忍軍の服装とか、真庭ちょうちょの目がどうなっているのかとか、賊刀鎧をどうやって着るのかとか、ちょくちょくアンテナには触れましたが、4話冒頭で(ほとんど?)裸のとがめに対し、鎖骨(性感帯)を七花がいじりながら、二人が大人の関係に至らないところは子供向けと思いました(とがめのほうが自身に魅力がないのか悩むべき場面)。

また、とがめが七花を殺すつもりだったので、「私は死んで幸せだ」と言うくだりがありますが、本心は違うと信じたいですね。七花を納得させるための方便であり、本当は一緒に旅をし、暮らしたかったのだと。でなければ、最期の言葉はありえないと思っています。
「わたしは自分勝手で自己中心的で、復讐の事以外は何も考えることができず死ななければ治らないような馬鹿で、そなたをさんざん道具扱いした、酷い、何の救いもないような、死んで当然の女だけれど。それでも。わたしはそなたに、惚れてもいいか?」{/netabare}


評価が悩ましいのですが、和風でわびさびが感じられる作品でした。化物語は駄目な自分も問題なかったですし、OPを聴くだけのためでも視聴する価値があると思います。

と、あまり考えずに「わびさび」と書いたところ、意味を調べると、わびはちょっと想像したものと違ったので、表題のようにまとめてみました。
「侘び」…「貧粗・不足のなかに心の充足をみいだそうとする意識」
「寂び」…「閑寂さのなかに、奥深いものや豊かなものがおのずと感じられる美しさ」

(参考評価:3話3.3→4話3.2→6話3.4→7話3.6→11話3.7→12話3.8)
(視聴2019.2)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

68.4 15 WHITE_FOXアニメランキング15位
STEINS;GATE [シュタインズ・ゲート] 改変版23話 -境界面上のミッシングリンク-(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (384)
2687人が棚に入れました
絶望に押しつぶされた岡部を気遣うまゆり。岡部は、紅莉栖を救うことを諦め、世界の命運を背負うその重責から解放される。

だが、そこは紅莉栖との出会い、ラボメンとして過ごした日々がなかったことになっている世界線であった。

罪悪感を抱えたまま過ごす岡部に、“β世界線”はどのような未来を見せるのか?
ネタバレ

デリダ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

あらゆる平行世界を繋ぐ交点ともいうべき重要な作品

私はこの作品を劇場版後に見ました。
順番がどうのこうのという作品展開はしてないので
これ見てから劇場版とかそんなことが必要なわけではないのですが
最後に見たがゆえに謎の震えが止まらず
胸が熱く、胸が熱くなったまま1日が終わりました。

なぜレビューでこんなに説明がされてないんだろうと思ったのですが
見てこれは納得、なるほどこのたった一話に限ってはネタバレをせず
紹介を書くことが不可能ですね。
通過点ではなく交点だという意味でとても重要だと感じました。
この一話によって私にとってのシュタインズゲートは評価がバカ上がりしました。
以降はネタバレです。

{netabare}
見終わった人相手にあまり説明してもしょうがないのですが
クリスを救う選択を未来のおかりんが手助けする。
その手助けをする未来のおかりんがどのようにして
そこに至るかというおかりんの決断ですね。
(おかりんだらけで読みにくい)

今までおかりんは色々な時間軸を望ましい世界を求めて通過点という扱いをしてきましたね。
その時間軸単体で生きていくおかりん、という微妙に違う記憶を持った人格はそれぞれの道を歩んでるはずなんですがそれは描かれませんでしたね。
このおかりんをこの作品で初めて見ました。
時間軸を渡り歩いて行く覚悟を決めたおかりんが初めてこのたった一つの時間軸で生きていくことを決断して、そして(自分の手で直接変えるのではなく)別の自分(これから別の道を歩むことになる過去の自分)にそれを託すことを決める。

本編ではあまり描かれていなかった、現実的な時間の流れを生きる姿。そして誰かを救う決断を初めて能動的に行ったようにも感じました。
これは今までのおかりんとはだいぶ違うように感じるんですよね。
まゆしいの時はつきつけられた現実を否定する(=現実を受け入れられず駄々をこねる=受け入れられず逃げる)
なのですがここでのおかりんはこの世界では死んだクリス(この世界で生きていくことを決めたということ=クリスとはもう二度と会えない)を受け入れた上でも救う決断するのが描かれてるんですよね。

まあこういう話をしてしまうと、クリスがどうしても死んだ世界を経験してしまう時間軸を経て、クリスが生ている時間軸に辿り着くだけで、今まで経験した他の時間軸では結局のところクリスは死んでるんですよね。(上記の通り)
ということはこの時点でおかりんは自分の行いが、いくら人の命を助けるためであっても)独善的である行いには違いないことを痛いほど理解したはずなんですよね。

でも最高じゃないですか、初めておかりんが他人のためでなく自分の為であること、独善的な行いであることを理解した上で押し通す。
大人な立派な男の姿じゃないですか。素敵すぎますよ。


最後のシーンいつかのTV画面に映るアルパカが牧瀬クリスに入れ替わっているんですよね。
これはなんとなくの推察ですが、クリスが死んだ世界でも周囲の関係性が変化するだけで、関係そのものは無くならないんですよね。
となると、ダルは名前という情報は知ってました。となると周囲に容姿の情報が形を変えて存在していてもおかしくないんですよね
(牧瀬クリスと登場人物たちが直接出会うことのない世界で牧瀬クリスという存在を構成してた要素が違うものとして登場人物と出会う、、、
この出会い方はあらゆるパターンが時間軸ごとに用意されてるはずなので厳密な法則性はないはずです。)

だからさしてこの時間軸ではおかしいことではないんです。クリスがゲームのアルパカにすりかわっていようと。
誰も驚きはしない、だけど違う時間軸を経験してきたおかりんだけにはわかるんですよね、どんなに大切なものだったか。

そして時が過ぎ、このおかりんは携帯の画面に映る未来のおかりんになるんですね、、、

最後の最後は本当にいつまでも記憶に残ります。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

世界線変動率=1.130209→1.129348の変化は一体何をもたらすのか…

2018年4月から「STEINS;GATE ゼロ」の放送が始まっています。
前作に位置する「STEINS;GATE」はあにこれ総合ランキングで一位の座を不動にしている作品…
もちろん私も大好きで「お気に入りの棚:序列15位」の作品です。
だから、狂おしいほどこの作品の視聴を楽しみにしていた訳ですが…

1期本編を視聴したのは5年前…流石に記憶がボンヤリしています。
それに、劇場版やゼロへの伏線となる本作「境界面上のミッシングリンク」
の視聴をすっかり失念していました。
ということで1期を再視聴して、ようやくこの作品の視聴に辿り着くことができました。

行動によって世界線は分岐する…
だから人は常にベストと思える選択をチョイスし続けて生きています。
それはこの物語の登場人物然り…現実を生きている私たちも然り…

ですが、人間が選択できるのは、例え背伸びをしたとしても身の丈に合った範囲までで、それ以上はどう頑張っても届かないのが現実だと思います。

そして、ボクシングの試合にTKOがあるように、限界の判断を人に委ねざるを得ない場面があることも私たちは知っています。

岡部は試合前逃亡を図った訳ではありません。
見えない強大な相手を前にリングに上がり、勇猛果敢にも自分の全部で戦ったと思います。
この試合に臨む岡部の気迫と格好良さ…半端ありません。

そしてその戦いの結果、岡部が引き寄せたモノ…
心を木端微塵にするのに多くの時間を必要ありませんでした。
彼を待ち受けていたのは、彼を支えて、これまで何度も踏みとどまってきた気持ちと真逆の出来事…

岡部は何度も何度も正解を手繰り寄せようと逆境に苦しんできました。
でも今回の苦しみは、これまでの苦しみとは根本から違っていましたから…

だから絶望の淵から這い上がるのに足掻けなくなった男の末路は、昔から凡そ決まっています。
セコンドから投げ込まれたタオルが全てを物語っていました…

でも、このβ世界線…岡部にとって苦しい以外のナニモノでも無かったのではないでしょうか。
だって、掌からあまりにも大切なモノが零れ落ち過ぎているから…
何より残ったのは記憶だけ…これって残酷過ぎる仕打ちじゃありませんか。

でも…これで終わりじゃないんですよね。
岡部の起死回生の一発…期待できるんですよね。
「STEINS;GATE ゼロ」の視聴が余計に楽しみになってきました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

シュタゲの整理体操でありシュタゲゼロの準備運動

2018.10.12記


この一話のみで何かを語ることはあまり意味をなさないとは思います。
ただ前後のテレビ本編両方にとって意味のある一話になっているため、配点はデフォルトに+0.5点上乗せしときます。

さて、視聴にあたってはシュタゲ全24話を完走してからというのが前提条件になります。
時系列だけ整理しておきましょう。


STEINS;GATE  全24話+オマケ1話 ※シュタゲ
STEINS;GATE0 全23話      ※シュタゲゼロorゼロ


{netabare}ラジ館屋上でまゆりが岡部をビンタせず、牧瀬紅莉栖を救いに行かなかった世界。{/netabare}
シュタゲ23話の改変版に該当します。
“世界線”作品の主要ワードの一つですが、シュタゲ本編で提示されたいくつかの世界線のうち主要な3つのうちの1つになることから押さえておきたいお話にはなります。
{netabare}
α世界線:椎名まゆりを救えず世界はCERNに支配されてしまう
β世界線:牧瀬紅莉栖を救えず第三次世界大戦になってしまう
STEINS;GATE:ふふふ 名作たる所以
{/netabare}

ファンのためかスタッフの遊び心か、シュタゲ本編で完結を見た物語に“if”ストーリーを与えてます。しかも最終盤の大事なところでの改編。
視聴者の反発があるかと思いきやあまり悪評を聞いたことがありません。各世界線を作中でも描いていた、という本編自体がサイドストーリーを受け入れる素地があったからです。

なお改変23話はBOX特典映像で初出し、これまで何回かの再放送で目にすることができました。
ひとつは、ゲームSTEINS:GATE 0の発売に絡んで。
もうひとつは、アニメSTEINS;GATE 0の放送に先立って。

シュタゲゼロの前段階、前提のお話でもあります。むしろゼロにとって重要なお話ですね。


シュタゲのifストーリーとして、そしてシュタゲゼロの前奏として。この一話の意味ないし役割です。

冷静に考えるとちょっとした行動の違いで未来が変わるのは、実際そうなんでしょうけれども、これだけワールドワイドになっちゃうと本人たちはたまったもんじゃないだろうな、と同情したくなります。



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2019.04.06追記

投稿 : 2024/06/01
♥ : 51

88.9 16 WHITE_FOXアニメランキング16位
ヨルムンガンド(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (2879)
15446人が棚に入れました
―――僕は、武器商人と旅をした。
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎む主人公の元少年兵ヨナは、神の悪戯か、若き女性ウェポンディーラー、ココ・ヘクマティアルと、その部下である「ヒトクセもフタクセもあるが優秀な」私兵8人と世界各地を旅する事になる。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、松風雅也、冬馬由美、小山剛志、神田朱未、土師孝也、加藤沙織、高島雅羅、堀内賢雄、高梁碧、松本大、藤原啓治、阿澄佳奈、小柳良寛、保村真、磯部勉
ネタバレ

ポル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「ふふーんふ」ココとヨナの旅

1話目から引き込まれました。
主人公はおそらく少年兵ヨナだと思いますが、武器商人ココが中心となって話を進めていくのでココも主人公っぽい。ココの商人としての頭の回転の速さ駆け引きのうまさも見所ありました。ヨナも少年なだけに経験未熟ながら並外れた戦闘力の才能があり活躍が期待されます。
武器を扱うわけですから暗い話が多いのかと思いましたが物語はシリアスなのにシュールな笑いも含まれておりところどころでププっと笑ってしまう場面も。
もちろんグロぃ部分や残酷なシーンもけっこうありますがそういった部分もやわらげてくれる話の流れでした。
武器や兵器には詳しくありませんがすごくリアルに描かれており、またそういう関連の知識がなくともわかりやすく物語が進められておりストレスなく見ることができました。
銃の他に戦闘機、戦闘ヘリから対戦車ミサイル、色々出てきてすごかったです。武器商人のココの私兵メンバーも個性的でかっこいい。
これからどんな感じでストーリーが続くのか毎回期待しながら見ることができました。

話数ごとの感想↓
1話 ガンメタル・キャリコロード
{netabare}
褐色で銀色の髪の少年ヨナ。私兵メンバーに紹介する前、ココがヨナに銃を持たせた意図に作為(いたずら)が感じられてしょうがない。ココさん勢いよくドアを開け、ドアの横にいたおっさん兵士は開いたドアにおもいっきりぶち当たりワイングラス落として口から血がしたたっている(笑)ヨナの紹介をするココ。私兵メンバーの心の声「新しいメンバー少年兵だったのか、チャカ持ってる怖ぇぇ」
車で移動中、ヨナが淡々と状況を把握いきなり銃をぶっぱなす行動を見たココの反応(驚きでビビって半泣き)には笑えた。
武器商人ココの武器を売る目的は世界平和だという。
武器があるから戦争がおこるんであってその考え方に疑問を感じる。
どうなるんでしょうか?
{/netabare}
2話 PULSAR
{netabare}
武器を輸送中、戦闘地域に巻き込まれ仕事仲間や会社と連絡通信さえできなくなる。
戦闘地域の兵士たちピリピリしてて怖い。
そういう緊張感の中、ココの状況判断と機転で銃を使うことなくピンチを切り抜けたのはスゴイと思いました。
少年ヨナの少し嬉しい気持ちもわかるような気がしました。
バルメはココが好きというのはわかりましたが女性同士なのでちょっと気持ち悪い思ったです。
ライバル社の武器商人、生きてたのか(笑)
{/netabare}
3話 ムジカ・エクス・マキーナ phase.1
{netabare}
数学の勉強をサボるヨナ、意外とずる賢い一面が可愛いね。殺し屋オーケストラに狙われるココ、バルメ負傷する。オーケストラの少女チナツ可愛い子だけどどこか人間性が壊れているという印象でした。ココを守るためヨナは突撃、レームのおっさんに止められて助かったのかな?突撃するヨナの行動を抑え、冷静さを取り戻すよう話しかけるレームさん、かなりの実力ありそうな感じでかっこいいですね。
それにしてもチナツ、ココの手を掴む暇あったら銃撃ってあっさり殺害できたのでは?とツッコミを入れたい。
{/netabare}
4話 ムジカ・エクス・マキーナ phase.2
{netabare}
オーケストラの師匠と呼ばれていた男、あっさり狙撃され死亡。狙撃担当のルツはもう一人が少女だと気づくと射殺できずチナツは逃亡。ココはそのあと警察に捕まり街の騒動の後始末のため一時拘束されるがあっさり釈放。怒ったアメリカ諜報員スケアクロウに殴られる。私兵が一時的とはいえ拘束されココを守るものがいないと気がついた彼女は一歩も動けず怖ばっていた。
ヨナが迎えに来たときの安心感。ココって強がってはいるが弱い一面もあるんだなと思いました。
3日後チナツが屋上から侵入、それを待ち伏せていたココたちと対峙、狙撃者が師匠を殺害したものより手練と感じたチナツはあっさり負けを認め銃を捨てる。ココに聞かれパンツをはいてない理由には(笑)チナツの質問、いずれ殺されるとわかっていて何故武器商人をやっているのか?伏せられており聞こえなかったがチナツの怯えようからしてとんでもない事なんでしょうけど謎ですね。
美少女チナツをあっさりと射殺したレーム。ルツは撃てなかったので何故と気になっている様子。レームのおっさん、過去に見逃したかわい子ちゃん女兵に仲間を5人殺された経験があると。けっこうイタイ過去あったんですねレームのおっさん。美少女チナツ死亡。なにかもったいないですね。ヨナを気に入っていたようですし仲間になれたかもしれないのにと。とこれは男だからそういう風に見ちゃうのかなw今まで何人も殺害してきた殺し屋なんですよね彼女も。
{/netabare}
5話 Vein
{netabare}
ヨナが武器商人ココと出会う前のお話。ココの兄で同じ武器商人のキャスパーさん涼しい顔してかなりのドS。ヨナいじめられてたんですね。かわいそうに。武器商人に対してヨナは世の中を操作する悪の根源と思ってるっぽいですね。実際、ラスボス武器商人ってイメージありますから。それにしてもヨナの戦闘力は恐ろしいですね。奇襲とはいえ一個小隊壊滅させたんですから、数分で。
{/netabare}
6話 African Golden Butterflies phase.1
{netabare}
今回は話の展開が色々動きをみせていました。
開始早々海賊に襲われているココ達。毎回戦闘に巻き込まれていますね。
船に侵入してくる海賊に少年兵、ヨナは命は取らず助けるがイタイ目にあう。同い年くらいの男の子なのでかわいそうに思ったんでしょうけどヨナは優しい子ですね。
スケアクロウはチェン・グオメンに目をつけていたようで色々取り調べを行っていましたが逃げられました。カレン美人なのに怖い。スケアクロウの護衛と思われるマッチョ男がボコボコに。このアニメに出てくる女性って強い女が多いですね。
朝、バルメにナイフのトレーニングに付き合うことに。バルメは強いですね。ヨナはかなりの手練と思うのですがまるで歯が立ちません。ナイフさばきの腕が違いすぎましたね。
アフリカに上陸し、マイアミ博士に会いに行くというココ。必ずといっていいほど彼女の作る物は軍事転用されてしまう、ロボット技術のスペシャリストである。1年前から会う約束をしていたらしいが約束をすっぽかされる。博士は絶滅危惧種である美しい蝶を個人で追うほどの蝶マニアで、ネットで最新の情報を聞き、蝶を探しに冬山奥深くへ出かけた模様。
以前から博士の技術を手に入れようと目論んでいる中国系の武器商人と思われるチェン・グオメンとココが武器の展示会場で出会う。前回のお話でキャスパーに気をつけろと忠告を受けていたこともあってチェン・グオメンに警戒しているココ。食事に誘われたようだが裏ではマイアミ博士をめぐっての争いの気配を見せている。
冬山へマイアミ博士を保護とそれに歯向かう敵の撃滅というミッションが開始された。撃滅という言葉と同時に全員の目が赤く光る(☆∀☆)怖いですねココの私兵たち。
向かうココの私兵らと、チェン・グオメンの部下カレンの部隊と戦闘が始まった。ヨナの機転で敵の待ち伏せを避けることができたのですが、ヨナ優秀ですね。そんな中、2本の銃剣付きピストルを所持してるカレンの姿を見たバルメの顔が怖い。過去に何かあった感じがしますね。
{/netabare}
7話 African Golden Butterflies phase.2
{netabare}
バルメとカレンの戦闘シーンはすごかったですね。このアニメに出てくる女って怖いよ。
中華料理店でココが食事を終わらせる頃にはカレンの部隊を誰も欠けることなく無事殲滅してました。ヨナのアイデアとはいえ、一人でほとんどの兵士を射殺したレームさんはすごいですね。バルメは頭部に軽い負傷、ルツはケツに負傷してましたが(笑)
スケアクロウの部下のショコラーデがいいキャラしてますね。ココとトイレで取引してるシーンはウケました。
最後、空港でヨナの注射嫌いがわかったときの皆のズッコケは作風に合わない感じでしたが笑っちゃいました。
{/netabare}
8話 モンド・グロッソ
{netabare}
前回、ルツだけが敵の跳弾によりケツに負傷したことでバルメに叱られ、バツの意味も含め訓練としてルツとヨナの山岳地帯での模擬戦が行われた。ルツボロ負け。罠を貼り、ルツを身動き取れなくする手際の良さ、ヨナは山岳兵としてかなり優秀ですね。ルツとヨナの模擬戦は面白かったです。
ショコラーデ、ココにダイヤ(賄賂)を渡されいいように使われそうな感じである。
元有名舞台女優にして引退後兵器ディーラーのアマーリアさんとココの対立抗争が始まる。ココより先に取引を決められかなり苦しめられたが、ショコラーデを使って動いていたためココの逆転勝ちで終わる。取引内容とかよくわからない曖昧な感じ。株を大量に公開買い付けされ、対策のためにイギリスを去っていく人。ココの策略によってドイツとスペインがUAVを購入したことによりココと交渉するために席を立つ人。何がすごかったのかよくわかりませんでしたがココ頑張ってたんだなと思いました。
{/netabare}
9話 Dragon Shooter phase.1
{netabare}
開始早々、海水浴をしてるシーンで、バルメにセクハラをしてるアールがぶっ飛ばされるところは笑いました。いったい何言ってるんだかよくわからないが飛ばされながらの断末魔の叫び。
マオがヨナへの「授業」では理科を担当、話をはぐらかされて授業が進んでなさそう気の毒に。ヨナも中々にしたたかである。

今回の話は空輸。兵器と一緒に人道支援団体の医師たちを追加ではこばなければならないという無理強いを強いられた模様。T共和国において戦争犯罪を繰り返す民兵組織「バルカン・ドラゴン」(通称「バルドラ」)のリーダーのドラガン・ニコラヴィッチが現地におりトラブルの予感しかしない。案の定、積み荷の医師たちのことがバレておりトラブル発生。うまくやり過ごして逃げる予定だったが、医師長の独断の行動により事態は悪化する。
ココの持ってくる仕事の空輸では毎回トラブルが発生してるようでありどうなることやら。
{/netabare}
10話 Dragon Shooter phase.2
{netabare}
バルドラの軍隊からなんとか逃げなければならなくなったココたち。
122mm野戦砲のマオが輸送機からフレシェット弾を発射シーン。恐ろしい兵器だった((;゚Д゚)ガクガクブルブル 爆発と同時に6000本の鉄の矢が降り注ぐ。一発で壊滅、大量虐殺兵器である。

スケアクロウに電話で「バルドラのリーダーを見つけた」と取引を持ちかけるココ。スケアクロウはプライドのせいか断るのだが、そのすぐあとにショコラーデに「バルドラのリーダーを楽に捕獲できるよう手配した。これ買わない?」ショコラーデ「買うっす(*°∀°)=3」スケアクロウ「Σ(゚д゚;)なにぃ」のやり取りはココのイタズラ心がみえて面白かった。

人を大量に殺戮しまくる人はある日ドラゴンに変わると言われている。医師団の女性にココもドラゴンなのでは?と言われたときの気持ちは心中穏やかではなかったのでは?ショックだったのではと思いました。それだけココたちの力はスゴイってことでしょうけど。
{/netabare}
11話 滅びの丘 phase.1
{netabare}
バルメが復讐を遂げるための旅に行っちゃいました。それを予見してついて行くヨナ。ココのもとへ帰りなさい言われヨナ殴られる(っ・д・)三⊃)゚3゚)'∴:. ガッ バルメって凶暴だなぁ。ヨナは付いてきた理由はココのためだという。理由を知ったバルメは殴ってすみませんでした。(*-ω-)ヾ(・ω・*)ナデナデ二人で大星海公司(ターシンハイコンス)へ陳国明(チェン・グオメン)を倒しに行く模様。いくら化物なみに強いとはいえ無謀すぎるような。

取引先で金の代わりに麻薬を渡される。キレたココは冷静さはなくいつもの不敵な笑みは見せず。バルメと過ごした時間は親や兄妹よりも長く、ココの気持ちの中では姉、教師、非常に大事な人となっている模様。心配でしょうがないって感じなんでしょうけど。ヨナはココのためバルメを無事連れ帰ることができるのでしょうか?心配です。

そんな隙をついてココたちを暗殺しようと新たな殺し屋たちが襲撃開始。開始早々ルッツのケツ負傷(笑)、最強のレームさんすでにやられてウゴもザックリ。うわー絶体絶命っじゃん。
{/netabare}
12話(最終話) 滅びの丘 phase.2
{netabare}
レームさんウゴくん生きてた。ピンチを乗り切り殺し屋3人捕獲。見逃す代わりに雇い主を暴露した模様。レストランよっぽどひらきたかったんですね。殺し屋稼業も見切りをつけたがっていたようですし。

睡眠薬の眠気をも跳ね飛ばしピンチを救ったヨナはすごいですね。普通の子供ではないよホントに。復讐を果たし、帰ろうとしてたバルメとヨナの前にカレンが襲撃。壮絶な結末である。「こんな世界やだぁあぁ!!」と叫んでいたカレンの気持ちイタイほどに伝わります。やられたら、やり返す。倍返しだ!の繰り返しじゃ負の連鎖、いつまでも終わりませんよね。

なぜか場所は変わり、ブラック課長の日常風景の描写。このおじさんは一体?CIA所属の課長さんらしいが。
ココの私兵のアール。CIAのブラック課長と秘密裏に会う場面で終わりました。ブラック課長が話していたオペレーションアンダーシャフト計画とは一体?2期へ続く。
{/netabare}

個人的評価↓

悪い点
{netabare}
●褐色少年が主人公という珍しいキャラなので好みが分かれる。
●武器商人らしい取引の描写が少なく毎回ドンパチやってるのが好みでない人もいる。
●淡々と人を殺害、グロぃ部分がある。
●何か特殊な性癖、もしくは趣味を持っているキャラがいるため見てて不快に感じる人そうでない人に分かれる。
●暗殺者で美少女を殺害処理したことでガッカリした人もいる。
●武器関連リアルに描かれてはいるが使い方に問題がある場合あり。実際の兵器に詳しい人に言わせれば、ありえないとかなんとか。
●アクションシーン、銃撃戦など単純に描かれていてガンアクション好きからは批評っぽい。
●武器商人自体悪の組織ラスボスイメージが強いので目的が「世界平和」と言われてもピンとこない。
{/netabare}

思いつく限りの悪い点を考えてあげてはみたものの個人的にはあまり気にならなかったのでとても良い作品と感じております。

良い点
{netabare}
○武器商人の取引描写は少ないが現地へ直接運ぶシーンが多く臨場感があって良い。
○キャラ(主人公とそれを取り巻くメンバー)魅力ある。
○ガンアクションものが好みでない人もわかりやすく見やすい。
○シリアスな笑いがある。
○OPも物語に挿入されてる音楽も良い。雰囲気を盛り上げる感じで良い。
○敵(ライバル社の武器商人・ココを狙う暗殺者)に魅力あり。ココほどではないにしろキャラはいい小悪党っぷりで良い。
○戦闘以外での日常のシーンがあり、暗いシリアスな雰囲気を緩和させホッとさせられる。
{/netabare}
総評
{netabare}
私はとても面白くて一気に見てしまいましたよ。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

武器嫌いの少年兵と平和を願う武器商人

武器を嫌う少年兵ヨナ。世界平和を望む武器商人ココ、とその私兵8人。
矛盾を抱えた2人は、それでも銃の引き金を引き、たくさんの殺人マシーンを売り続ける。
自分達の仕事のためにたくさんの人を殺す。必要ならば戦争だって促す。
しかしその果てに何があるのか。
矛盾と不条理が漂う悲惨で不公平な世界。ヨナにだって忘れられない過去がある。でも世界は好きだと彼は言う。
ヨナは決める。武器を扱うにも関わらず異質な空気を纏うココになにかを願い、ついていくことに。
誰かに告げる物語。「ぼくは武器商人と旅をした。」


ガンアクションで終わらない面白さがある本作『ヨルムンガンド』。
もちろんガンアクションはどの作品よりも秀でています。
銃の発砲音、被弾の瞬間、重厚感、またその場の緊張感もありありと伝わってきます。
いささかココのチームが強いので一方的な殲滅になることもしばしばですが、その圧倒的戦力はすがすがしいです。
他にもバルメの格闘シーンやウゴのカーチェイスのシーンも鳥肌が立つくらいすごい!
けれどそれだけでは終わらない。作中に登場する人物たちはみなそれぞれの考え、信念をしっかり持っています。
物語の駒じゃない。みんな地に足の着いた人間です。形而下の物事だけでなく形而上のことにもちゃんと手を伸ばします。
自分が誰なのか、どこに行こうとしているのか。直接語らずとも言葉の端々にそれが感じられました。
もうひとつ良いところはユーモア。
はっきりこちらに向けるというよりも作中の人たち同士でのコミュニケーションの自然なもので、彼らも笑っているのが良かったです。
実際にそういう場面で笑っていると、作中の人物たちも笑っていてそれがなんか面白かったです。変な共感でしたw
その場の空気がしっかりと描けていてとても良いです。

1期は銃撃戦中心にスイスイ進んでいくので非常に面白いです。
このまま2期も行くのかと思いきや、残念ながらそうはなりませんでした。
2期ではココの秘密裏に行われていた計画始動に向けて動き出すと同時に、敵も動き出します。
単純なドンパチが激減し、敵組織の語りや話し合いや説明がだらだらだらだらだらだらだらだらと続きます。
このせいか1話1話の構成もすごく下手です。キリが見えなくなっています。これは期待していた分すごく残念でした。

けれど作品としては全体的に良い作品でした。なかなかそこらにはない面白さです。
登場人物たちも良かったです。
ココのミニスカートが似合ってて好きでしたw伊藤静さんの声もばっちりです。
レームも好きだった。石塚運昇さん流石です。彼をおっさんと呼ぶ東條も好きです。笑えるw
チェキータもかっこよかったです。でも一番はワイリかなwあの笑みでの爆撃最高ですw


ヨナとココの抱える矛盾が向かう先は何処でしょう。
「僕は武器商人と旅をした。」この物語はヨナに何をもたらしたのでしょうか。




{netabare}

ひとつ許せないのはたびたびココがホテルの窓際に座ったり立っていること。
狙われている人が窓際にいちゃあダメでしょ!簡単にスナイパーに狙撃されちゃうよ!
まあそれだけ(笑)


ココのチーム内にスパイがいたというのはいささか安易なストーリーでした。
Rの告白のシーンの演出も微妙だったなー。それでもとすがるココの描写は良かったです。


計画「ヨルムンガンド」。
空にいる70万人を殺し、事実上世界を再構成する計画。
ヨナが向けた銃口の先は正しかったと思います。そしてそのまま殺すべきだった。
捨てに捨てられなくなった武器。どうして。この世界のどんなものより憎んでいるのに。
嫌っていたものでも、使うことを余儀なくされ、だんだんと手に馴染み、最後にはそれがなくては不安で生きられなくなってしまう。
まるで『ショーシャンクの空に』でモーガンフリーマンが言った台詞そのままです。
『ショーシャンクの空に』では、初め囚人たちは刑務所に入れられて当然不機嫌です。
なによりも目立つのが自分たちを逃がさないために高くそびえたつ壁。
彼らはそれを意地汚い憎しみと怒りでその壁を見つめ生活をします。
しかし、日数を重ねる内に刑務所での生活にも慣れ、力を絞りながらも娯楽を見つけて過ごします。
ある人にとうとう保釈の日がやってきました。おそらく60過ぎの老人。
彼は外に出ることを恐れていました。何十年も刑務所で暮らしていたのでは今更外での生活なんてロクにできっこありません。
釣り上げられたコイが陸で生活しろと言われているのとなんら変わりありません。
そしてやはり外でのスーパーの仕事や生活は上手くいかず、とうとう自殺してしまいました。
その後刑務所にそのことが伝わりレッド役のモーガンフリーマンが言います。
「最初は嫌っていた壁も、だんだんと慣れ、ついにはそれに寄り掛かることなしで生きられなくなる。」と。
悲惨です。言葉にならないほど悲惨です。
別にこれは違法した連中に限定したことではなく、同じことは僕らにも十分に起こり得ることです。
それがたとえ、嫌悪を抱かないものでさえも。
だからこそ悲惨で、とても恐いです。



でもね、ヨナくん。君がヨルムンガンドの発動を求めたのは自分勝手じゃないかと僕は思うよ。
君は両親を殺されたし、マルカも殺された。と、同時にたくさんの人を殺していきた。
だから殺された方の痛みも殺した方の痛みも深く感じ、理解することができる。
それでもヨルムンガンドの発動で犠牲者を出すことは絶対にしてはならなかった。
結果的に、武器の流通を牛耳り、世界を掌握することができるかもしれない。(それも崩壊は時間の問題ではあると思うけど。)
でもあの瞬間の君の叫びは君の苦しみでしかないんだ。死んだ人は声を出さない。
いくら世界がひとつであろうと、君が銃を持たざるを得ない世界で僕は持たなくてもいい世界にいる。
それはいつか交じり合うだろうし、科学の進歩につれて殺傷能力を高めた武器は僕らの頭部や内臓をいとも簡単に食い破る。
それが実際にどこかで起こっていたとしてもテレビを通して見るために現実感はひどく虚ろになっている。
「ふーん、可哀想だね」「大変だね」「あそこに生まれなくて良かった」なんて感想はザラだ。
テレビを切れば何事もなかったように自分の世界に戻っていく。
大してそれについて考えなければ、無差別に自分が殺されることもなく、さらには一生武器にすら触らないで死んでいくと思ってる。
同じ世界にいながら明らかに違う世界にいるんだ。
それを前提に言わせてもらうよ。僕らの世界にだって十分辛いことはある。ほんとうにどうしようもないことだってたくさんある。
どれだけもがいたって叶わないことがたくさんあるんだ。
「それは死ぬより辛いか?」正直僕にとってそれは微妙なところだ。まだ若いからってのもあるかもしれない。
けれどほんとうに微妙なところ。生きていればと思い直せるほど簡単ではないってことだよ。今の僕には。
でも君はヨルムンガンドに手を伸ばした。空が血に染まり、血で血を洗う戦いに拍車をかけたんだ。
止まらないさ。止まるはずがない。人の悪を君はまだ知らないんだ。ココも。
理論は理論だ。それだけさ。
君はオルフェウスと同じようにある意味の冥府へ下ったんだ。いいかい、最後に振り返るなよ。
さようなら、ジョナサン・マル。



{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

第2期のラスト2話手前までは良かったのに・・・無茶しやがって。

※1-2期すべて含めたレビュー・感想です。

◆総評

原作マンガが完結したあとにTV放送が始まっており、原作に準拠した無駄のない緊密なシナリオ構成・脚本になっていて、かつ制作スケジュールも分割2クールと余裕を持たせたので作画・演出とも最後まで安定して高水準にまとまっている面白作と評価できると思います。
とくに第1期は、息もつかせぬ緊密な構成でなかなか楽しめましたし、第2期もラスト2話手前の{netabare}ココの計画発表{/netabare}までは良かったのですが・・・

ねぇ、原作者さん、「正義は天秤と剣のイメージ」って知ってました?
裁判所の前によく置かれている「正義の女神(Lady Justice)」って必ず「天秤(英語で balance バランス)」をその手に高々と掲げているって知ってました?(もう一方の手には「剣」を握っています)

※こんな感じで
http://www.google.co.jp/search?q=%E6%AD%A3%E7%BE%A9%E3%81%AE%E5%A5%B3%E7%A5%9E&biw=1366&bih=622&source=lnms&tbm=isch&sa=X&sqi=2&ved=0ahUKEwjA69_o5KLOAhVLFpQKHV89Bh4Q_AUIBigB&dpr=1

最後に来て、{netabare}ココが問答無用で「天秤が欠けた剣だけの正義」{/netabare}を振り回し始めたのを見て、彼女が急に{netabare}バランス感覚を失って錯乱{/netabare}したのか?と思ってしまいました。
この一点でかなり本作の個人的評価を下げてしまいました(これがなければ評価点数4.0以上は確実だったのですが)。

※因みに、{netabare}「天秤(バランス)」を欠いた手前勝手な「正義(Justice)」{/netabare}を振り回すキャラというと、真っ先に思い出すのは、『ジョジョの奇妙な冒険』に出て来るエンヤ婆さん!(ジャスティスのタロットカード)→ココの最終イメージはエンヤ婆さんになってしまいました。


以前に見た同じヴァイオレンス・アクション系の面白アニメ『BLACK LAGOON』の方は、ちゃんと最後までエンターティンメントに徹していたので、個人評価を4.1としました。
それと比較しても本作は、作画・演出のレベルでは制作時期が新しいだけにさらに高評価しても良いくらいだったのですが、最後の最後でコケた・・・というか、もともとそういう結末に向けて走っていた作品だったのでしょうけど、個人的にはかなり残念な印象となりました。

いや、別に「{netabare}ワラワが正義じゃ!{/netabare}」でもいいんですけどね。
それだったら、最初から「これはそういう作品です」ということをちゃんとチラ見せしておいて下さいよ(ギアスみたいに)。
そうしてくれたら、それをネタに最後まで確り楽しめたのに・・・。


◆シリーズ別評価

第1期   ★   良 4.1 (82点相当)
第2期   ☆   並 3.6 (72点相当)
---------------------------------------------
総合    ☆   並 3.8 (76点相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


================== ヨルムンガンド (2012年4-6月) =================

{netabare}第1話 ガンメタル・キャリコロード ☆ 東欧の港湾都市、少年兵ヨナのココ・チーム入隊初日
第2話 PULSAR ★ 東欧の戦場、武器商人のポリシー
第3話 ムジカ・エクス・マキーナ phase.1 ★ 中東の湾岸都市(オーケストラ2人組との銃撃戦)
第4話 ムジカ・エクス・マキーナ phase.2 ★★ 続き ※ED 「白くやわらかな花」
第5話 Vein ★ アフリカ沖合いの輸送船、西アジア某国、キャスパーとの商談成立
第6話 African Golden Butterflies phase.1 ☆ 対海賊戦、南アフリカ上陸、Dr.マイアミ(ミナミ博士)警護
第7話 African Golden Butterflies phase.2 ☆ 続き、バルメの追うもの
第8話 モンド・グロッソ ☆ ロンドン、UAV(ドローン)売込競争、アマーリアとの商談
第9話  Dragon Shooter phase.1 ☆ バルカン半島T共和国、医師団空輸、民兵組織(バルドラ)との衝突
第10話 Dragon Shooter phase.2 ★ 続き
第11話 滅びの丘 phase.1 ★ 北アフリカ、バルメの過去、殺し屋ドミニク襲撃
第12話 滅びの丘 phase.2 ★★ 続き、大星海公司(ターシンハイコンス)襲撃、CIAブラック課長(オペレーション・アンダーシャフト){/netabare}
---------------------------------------------------------------
内訳 ★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)5、☆(並回)5、×(疑問回)0


OP 「Borderland」
ED 「Ambivalentidea」


========== ヨルムンガンド PERFECT ORDER (2012年9-12月) =========

{netabare}第13話 天を仰ぐ蛇 ☆ 最終ロケット打上げ(ココ-ミナミ博士)、アールの事情、ヘックス軍事担当工作員
第14話 Dance with Undershaft phase.1 ☆ フランス、アール&ヘックスの過去、迫るCIAの影
第15話 Dance with Undershaft phase.2 ★ プラハ、ヘックス隊の襲撃、内偵者アール死亡、愛国者ヘックスの最期 ※ED 「真実の羽根」
第16話 キャスパーとヨナ ☆ ジャカルタ、日本 ※過去シーンの使い回し多く×
第17話 嘘の城 phase.1  ☆ 東京、対SR班戦
第18話 嘘の城 phase.2  ★ 続き、東条の過去、日野木一佐
第19話 Pazuzu ☆ イラク、ワイリの過去(1991年湾岸戦争)、エクスカリバー社襲撃隊との交戦
第20話 NEW WORLD phase.1 ☆ 南アフリカ、ココとミナミ博士の約束、ヨルムンガンド命名
第21話 NEW WORLD phase.2 ☆ バブーリン博士救出、ココの策動、ブラック課長の警告、グアンタナモ基地襲撃計画
第22話 NEW WORLD phase.3 ★ お喋りラビットフット奪取戦(対米海軍特殊部隊ナイトナイン)、電子戦、ココの計画発表
第23話 ウォーモンガー ★ ココの本心吐露、ヨナ逃亡・キャスパー隊へ、ココ情報の神になる ※都合良過ぎる脚本は×
第24話 恥の世紀 ☆ 2年後、第3次世界大戦前夜、空の退行(ヨルムンガンド発動) ※ ED「虹航海」{/netabare}
---------------------------------------------------------------
内訳 ★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)4、☆(並回)8、×(疑問回)0


OP 「UNDER/SHAFT」
ED 「ラテラリティ」

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

66.1 17 WHITE_FOXアニメランキング17位
うたわれるもの 偽りの仮面(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (538)
2713人が棚に入れました
目覚めたのは雪深き山間部。
過去も名も思い出せぬまま彷徨う男に、世界は優しくはなかった。
巨大な牙を持つ生物が襲い掛かり、闇に蠢く異形が男を追い詰める。
そんな男に差し出されたのは白く美しい少女の手……
その手を取った時、物語は始まった。

声優・キャラクター
藤原啓治、種田梨沙、利根健太朗、水瀬いのり、加隈亜衣、原由実、山本希望、櫻井孝宏、佐倉綾音
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

偽りの仮面

『うたわれるもの』の続編らしい。

1話観た感じでは、前作の続きではなさそうなので、
こっちから観始めました!でも大丈夫そうだと思う。

18話辺りから、駆け足感が強く『?』と感じるところも。

25話
{netabare}
出だし5分ぐらい無音声だった。
オシュトルが亡くなり、ハクが成りすますのは、
タイトル通りなんだろうけど、25話使ってそこまでで終わりとかねー
{/netabare}

24話
{netabare}
ラオウvsオシュトルは一応終わったけど、
最後ネコネ泣いていたから、オシュトル死にそう…

25話のタイトル『意志を継ぐもの』だし。

続きはゲームで!かアニメ3期見てね終わり感しか感じない…
{/netabare}

23話
{netabare}
まだ脱出途中…

ラスボスラオウ、黒幕ルルーシュもどきって感じ?
続きはゲームで!って感じで怖いわー
{/netabare}

22話
{netabare}
オシュトル、アンジュ救出からヤマト脱出まで。
救出に1話とか使い過ぎだろうと思いつつ、
デコポンポが落とした、オシュトルの仮面拾ったのは、
絵面的にラオウ?
毒持った犯人分からない、続きは続編ゲームで!みたいな
終わり方だといやだなー
{/netabare}

21話
{netabare}
帝の崩御はトラップではなさそうで、アンジュも、
オシュトルが差し入れたお茶を飲んで倒れると…

毒もったのは、ホモかルルーシュもどきだろうけど、
ハクが仮面付けて出てアンジュ復活で終わるのかな?

トゥスクル侵攻から、大分、駆け足過ぎな気がするー
{/netabare}

20話
{netabare}
トゥスクル強すぎでしょう

クロウが、クオンを『お嬢』と呼び、あの方の忘れ形見的な
セリフを言っていたから、ハクオロの子供は確定かな。

生んだのは誰になるのかが気になる。

ヤマト側は、帝が策を用いるようなことを言っていたから、
次回予告の『崩御』は何かの策なのかな?

トゥスクル側のキャラの方が、個人的に好きなので
もっと出番を増やして欲しいかな。
{/netabare}

19話
{netabare}
アトゥイの娘LOVEオヤジよりも、
トゥスクルに入り、支援物資輸送中、コポポが、
ムックルに気がつき、暴走して後を追っていくのだけど、
うまい具合にムネチカの所に誘導されて、結果として
支援物資が、コポポが積んでいるものだけになってしまったのは、
アルルゥ策士だわぁと思った。

次回は、ベナウィとクロウが登場するみたいなので楽しみ!
{/netabare}

18話
{netabare}
トゥスクル侵攻の理由が特に説明なく侵攻開始…

そして、ハクに支援物資を送る仕事をオシュトルが依頼。
かなり強引な感じだけど、トゥスクルにハクが行ったら、
ハクオロが復活して出てくるとかあるのかなー
{/netabare}

17話
{netabare}
ハクと帝の関係が分かる回。

帝がハクの実の兄で、ホノカとアンジュは、
帝の妻と娘に似せて作られたものとも…

帝は、家族を取り戻せた的な事を言っていたけど、
トゥスクルに赴いていたウォシスが、17話最後に邪悪な顔していたから、
トゥスクルと戦争して終わるのかな?

トゥスクルは、オボロが帝位?についていたけど、
そうすると、クオンは、オボロの娘とかいうオチなのかな?

17話で、アイスマン(ハクオロ)が、帝の回想で出てきたけど、
あっちの計画より、帝とハクは後の人達みたいね。
TVアニメ3期とかすぐにやってくれるとすごく楽しめそうな感。
{/netabare}

16話
{netabare}
仮面の力を目の当たりにして、何もできなく、
自己嫌悪に陥っていたハクを慰める回。

メインは男祭りで、マロロはやはり男色家で生贄はキウル…
男祭りを見た腐ルティエさんは案の定歓喜で昇天。

しかし、ネコネって、キウルの他にミカヅチにも
好意を寄せられていたとは意外。
{/netabare}

15話
{netabare}
デコポンポの話は一切なく、
ウズールッシャとの戦いで八柱将3人、
ライコウの知力、ムネチカ、ヴライのチート戦闘力と、
オシュトルの卓越し過ぎの剣術がメインフォーカスだったと思う。

ハクオロが巨大な怪物になれたみたいに、帝から仮面をもらったもの
全員同じようになれるってことは、帝はハクオロと同じ人間ぽいなーと。
これは、後々わかるのだろうけど、前回助けた剣豪さん親子、
ハクの所に居候決定のようで、なんかワケあり人部屋みたいだーねw

次回は、笑いネタ回ぽいので楽しみ。
{/netabare}

14話
{netabare}
ルルティエとアトゥイが父の代わりに戦に参戦する為、
オシュトル、ミカヅチの隊に合流するべく移動中、
ハク、ルルティエが集落で人質に取られている人たちを
たまたま見つけ、ルルティエの助けたいという願いにハクが、
知恵を絞って全員救出すると中に幼女が…

その幼女は、剣豪ヤクトワルトの子で、
ハクたちの仲間になるーという回だった。

デコポンポは、まだ敗走しないのかー残念。
{/netabare}

13話
{netabare}
ハクが帝から呼ばれ雑談の相手をさせられている状態からスタート。
そこで、ハクの質問の中から、デコポンポだけ世襲で、
八柱将になっていることが分かったw

で、軍議でみんな、デコポンポスルーしているのに納得。
誰か裏切りそうな感じで進んでいるけど、誰か裏切るのかな?

あと、OP/ED変わったけど、後のネタバレ的な絵が多すぎだよぉ…
{/netabare}

12話
{netabare}
ハクが、帝からアンジュ救出の褒美をもらうのだけど、
双子の巫女さんをもらうことに…
ハクハーレムが増えていく~。

そして、ルルティエは、もう腐要員でしか…
さり気なく、女性専門家をディスってるアニメな気もするけどw

前半戦終わったけど、日常回と、
後半活躍するであろうキャラ紹介で終わっちゃった印象。

あと、4話Cパートで、帝が『やっと見つかった』と言っていたから、
ハクとは、何かしら血縁関係とかなのかな???
{/netabare}

11話
{netabare}
アンジュが皇女としての自覚を持つ回

オシュトルとオウギって面識があるようで…
オシュトル苦労してるなーというのが分かる回でもあった。
ルルティエは、もう腐ルティエってのも…

あとは、ヤマト八柱将でも、アンジュに対して、
オシュトルが飴、ムネチカが鞭という役割もね。

次回から、のほほん回から、本筋に移行するみたい。
長かった…
{/netabare}

10話
{netabare}
ヤマトの皇女アンジュが、オシュトルに恋をしたという恋話回
あと、ハクと女義賊との出会い。

オチを腐ルティエさんが、BLでかっさらうとは…
風呂とBLが好きなアニメだなぁとw
{/netabare}

9話
{netabare}
前回の捕物の話とは変わり、トゥスクルからの使者のほのぼの話。

アルルゥとカミュ、ムックルが登場。
クオンが、この2人を姉様と読んでいるから、
前作の誰かの子供の可能性があるのかな?

カルラとトウカを母様とも読んでいたしね。

風呂、専門家ネタがまた出てきたけど、
もはやネタではなく好きで出しているとしか…
{/netabare}

8話
{netabare}
ヤマト八柱将が一人デコポンポの不正を暴く捕物話
このキャラって前作にも似たようなものがいた気が…
悪者はみんなこの絵なのかw

久しぶりに風呂、専門家ネタがない回だった。
{/netabare}

7話
{netabare}
また風呂から?と思ったら…
BL本からだった…ヤマトの皇女お披露目がメインだったけど、
大体、ルルティエ…腐っている…が持っていった感じ。

あと、ハクが、ヤマト八柱将を見た際に、
1人だけ凄く反応したキャラがいたけど、あれがラストに繋がっていく
キャラになるにかな?
{/netabare}

6話
{netabare}
また風呂から…風呂好きだなぁ。

旅籠屋「白楼閣」の女主人から、酒宴に誘われるハク。
その正体は、クオンの育ての親だった。

舞台はヤマトだけど、前作の舞台トゥスクルでの登場人物が
出てきたということは、今後、たまに違うキャラも出てくるのかな?
ちょっと気になる。
{/netabare}

5話
{netabare}
ハクとウコンの風呂から…専門家向けか…

家出少女とそれを追う少年の新キャラが登場。
少年の方はウコンの部下?みたいだけど、
次回以降、この2人が仲間になったようだから、
どんな感じになるのかな?
{/netabare}

4話
{netabare}
帝都に到着して、ウコンの屋敷?へ

ウコンの妹ネコネの登場から、
風呂回へ…
マロロのメイク落としが見えるのはまだいいけど、
ハク×ウコンで、BL想像する腐ルティエさん…
無駄に画力高いのと声いらないから。

そして、翌朝町に出かけるハク+女子3人
ハクの仕事を探すらしいけど…仕事から戻ってきたら、
ネコネが、ウコンから預かっていた手紙を渡すんだけど、
ハクは字が読めない!!
この時点で、少なくともこの国の住人じゃないと気づこうよー
耳もネコ耳じゃないし…
そして、妄想する腐ルティエさん…

ウコンに呼ばれていった場所に行くと、オシュトルが!
オシュトルの正体はウコンだった!
ハクがオシュトルを次回から演じるのかなー

そして、最後は、また風呂で〆
{/netabare}

3話
{netabare}
ウコンからの依頼で、ルルティエ姫を帝都まで送る護衛につくことに。
それで、盗賊に襲われるのだけど、ウコンが元から仕込んでいた策で、
わざと積荷を奪われ族を一網打尽に。

族の中に密偵ぽいキャラがいたけど、今後、仲間になるのかな???

族を掃討した後に、帝都から、前作の主人公登場?と思ったら、
似ている別人らしい。気のせいか主人公に背格好、髪型似ている気が…

ヒロイン枠は、今のところ、マロロと鳥なんだけど、次回予告で、
腐っているシーンがあったのだけど、ヒロインは女の子以外なのかな…
主人公、風呂シーンでクオンの裸見ても無関心だったし。
{/netabare}

2話
{netabare}
クオンとハクが泊まった里にモンスター出ましたー

ウコンという任侠者に手伝ってくれーと言われ手伝い倒しましたーと、
ウコンという新たな仲間?ゲットと、
体力面ダメダメでも、ハクの数字に強く洞察力に優れているという
長所が分かってきた回。

OPで前作主人公出てたから、同じ時期の話なのか、
それとも、後に仮面を付けるのか?どうなっていくのか楽しみ。
{/netabare}

1話
{netabare}
記憶を失い、雪山をさまよっていた主人公が、
クオンという女の子に助けられて、
記憶を失っている主人公に『ハク』という名前を付けてあげるのと、
主人公の得意分野の描写がある1話だった。

まだ1話なのでなんともだけど、ハクという名前は由緒ある
名前みたいな事をクオンが言っていた気がするから、
前作とも関連性があるのかもね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

違うよ、ゲームではもっと良い作品だったんだよ!…と言いたい。

脚本!違う!違うよ!
…と、第一声を書いておきます。
やっと同時進行して終わったので書きます。

ゲーム・Vitaでハードクリア。プレイタイム60時間。wikiなし。トロフィー全回収。全演出回収。

アニメ・全話視聴。


ゲームだけの評価は星5でも良いです。三部作の二部作目になるので最後は繋ぎになってしまうのは仕方ない。それでもゲーム版は良い作品でした。早速『二人の白皇』を買いました。書いたらプレイします。

(※注意・かなり長文になります。長文が苦手な方はお避けになって結構です。)

では始めます。

{netabare}
さて、ではアニメ版を…

正直違いが多すぎる。これが第一印象です。
演出が前後してたりや演出がなかったり、居ない筈のキャラが居たり居なければならない所に居なかったり、謎解きもハクがやらなければおかしいのに他のキャラがやってたり…
挙げればキリがない(-_-;)

でも1番の原因は全25話では表現するのに尺が足りなかった事でしょう。詰め込むしかなかった、なら仕方ないですが、最悪なのは脚本がゲームをやってなく、もしくはかいつまんだだけでただ資料を読んだだけで書いた怠惰な方か…。
だったら嫌だな。

アニメ版は1話目から駆け足だった感じがします。
が、それは仕方なかったのかなと思います。
ゲームと同時進行でやってて、情報量の多さをこのアニメで全て表現は無理だと思いました。
せめて3クール、余裕を持たせるなら4クールは欲しかった。
前半に日常回に時間を使いすぎたのも欠点ですね。
もう後半が駆け足ではなく色々と無視したやり方になってました。
3期(二人の白皇)については後で書きます。

折角なので良い点も書きます。
前作、『うわたれるもの』のキャラが出てくるのはプレイした人には嬉しいですね。ゲームでも出て来ますがプレイキャラとしては使えません。
次に食べ物が美味しそう…♪見た感じは中華料理に近いでしょうね。作法などからも、ね。
薬の調合の仕方や薬膳等も中国系だから場所的にもそこかな。
ケモミミ好きなら堪らない!(私はそこまで(-_-;))
古語も合ってる。
一応ストーリーの最初と最後は合ってる。
個人的にまたムックルが見れた(笑)

キリがないのでこの辺で。

さてストーリーやキャラ等なんですが…

まず
『ハク』がちょっと違う。ダメ男だけど人当たりが良いのは合ってるのだけどなんか違う。

『ネコネ』はキャラは◯。なんですが、クライマックスの大切な部分が全く違うストーリーになってて感動シーンがかなりチープな出来上がりに…残念。

『ウルゥル』と『サラァナ』の登場場所が違う。後、クライマックス付近で行動出来て居るのでそれも原作とは全く違う。これは結構マズイ。

『クオン』は能力解放した場所が違う。これのお陰でストーリーが絶望的。

『マロロ』がもう『おじゃ◯丸』。

『ルルティエ』は色々描写が削られて可哀想なキャラ。BL好きだけが強調され残念ヒロインに。ゲームでは良いキャラなのに…。

『キウル』は原作と違う行動を取らされたり、登場回数もかなり減らされている。残念キャラに。

『アトゥイ』戦闘狂などの描写がない。かなりクセのあるキャラだったのにな。持ち味が…

『ノスリ』『オウギ』はほぼゲームと同じ。ただ旅団配下が登場しない。

『ヤクトワルト』は雑。説明もちょっとしかなく、なぜかヤマト側についている。

とりあえずキャラ違和感などです。


次はストーリー。

前半パートはまぁキャラ紹介などがあるから目を瞑るとして帝都に着いてからちょいちょいBLネタが多い。制作してるときがそんな時期だったのかな?そこに時間を裂くくらいならもうちょっと他のパートに生かして欲しかった。
ゲームではハクとルルティエが新しいお菓子の発明をしたりアンジュの火遊びがどれだけの莫迦な事だったかとか結構面白い事をするのでそっちを使って欲しかった。
BLばかりなとこはネコネの言葉を借りて『不潔なのです…』。

ネコネがサコンの正体を知ってたり、殺戮の描写が生ぬるい、グンドゥルアの猟奇さがいまいち等々は尺の問題と放送の問題があるから仕方ないとして1番の問題は後半のクール。クライマックスのオシュトルの所なんか別物になっている。

ハクの落ち込む理由も違う。アレではミトの話が噛み合わない。原作ではハクはヴライの殺戮を見てではないのです。実は仲間と行った洞窟内の出来事を見て…
これからゲームをやる方が居るかもなのでネタバレは書きません。
多少書くならウズールッシャのヴライの戦闘中にはハク達は全く違う場所に居ます。

次に帝の崩御の詳細が出されていない。
ゲーム版は帝の崩御の理由が出ています。が、アニメ版ではない。アンジュも巻き込まれるのですがそれについては理由が出てくるのに帝に関しては何も。帝の崩御の詳細がなかったのでその後のストーリーに影響と弱さが出てくる。
それからここで居てはいけない『ホノカ』が居て『エントゥア』が居ない。どんどん崩れて行きます。

そして崩御の報せを聞いた八柱将ライコウ・デコポンポがトゥスクルから撤退しヤマトの大門で足止めされずに中に入れてしまってること。
ヴライが良識人になっているのももうアウト…
ヴライが帝を病的な程崇拝していて、だからこそヴライの正義は成り立つし殲滅戦のような猟奇さも納得出来る。が、アレではヴライが…
トゥスクルから帰ってきてからの(20話)からはもう別物です。茶番も多い。正直だれる。

原作の大事な事が1つ抜けている。デコポンポとライコウがヤマトに撤退してる間に実はハク達は野営をして何者かに襲われます。そして今後のキーにもなる『塩』…。なぜこれを外した?

1番許せなかったのはヴライVSオシュトルのバトル。『民を…』と言ってたオシュトルをヤマトの街の中で戦わせる暴挙。居てはいけないウルゥルとサラァナ。オシュトル勝負の鍵を握るネコネがあまり関わらない。ネコネの兄を想う行動やその行動後の絶望、これがゲームではかなりの見せ場なのにアニメではかなりチープ。
そしてクオンの能力発動。これはもう終わったと思いました。あそこで発動させてはいけない。

これでも半分くらいなのですがこれ以上書くとまだ長くなるのでこの辺で。ネタバレは少なくしてます。


さて、3期(二人の白皇)についてなのですが…
正直難しいでしょう。1番の問題はアクアプラスの現社長(2017:7/16現在)の下川さんが『アニメ化は考えてない』とインタビューで言ってる事。
そして『二人の白皇』は外伝にしようとしたネタも全て入れたと下川さん。これをアニメ化するとなるとかなりの量になり今回の『偽りの仮面』みたいに駆け足でも入らないという現実です。
4クール以上となるとアニメ化はかなりの賭けです。1クール放送するだけでも数億円掛かるので。
『偽りの仮面』の円盤売り上げもそこまでなので3期は基本難しいと思ってます。
もうひとつ下川さんが言ってたのは、やはり『偽りの仮面』での表現の違い。アニメとゲームでは違いがあり『アニメ・偽りの仮面』の続きにするか、『二人の白皇』単独で放送に持っていくか、悩んでるそうです。
が、今のところ社長を始めアクアプラスの情報では3期は作る気はないというスタンスです。今後は分かりませんが。
海外の反応は良かったし後は円盤の売り上げやゲームの売り上げが必要ですね。そうすれば変わるかもしれません。
下川社長自身は『やりたい』みたいではあるので。(インタビュー記事より。)

後の問題は声優さんですね。

ハク役の藤原さんは2017:7月から徐々に声優業再開されてるのですが、やはり年齢もあるし無理は出来ないでしょう。
クオン役の種田さんもどこまで回復してるか分かりません。
ウルゥルとサラァナ役の佐倉さんも2017:6月だったかな?3週間くらい入院していたらしいです。理由はちょっと分かりません。
情報として有力なのは、ファンイベントで聞かされてない事をやらされて精神的に…ってのがあるようです。

個人的には3期(二人の白皇)をアニメで観たい気持ちは強くありますが、こういった問題があるので正直…かなり難しいと思います。
私は良い作品のオフラインRPGゲームは完全クリアするまでやるので(二人の白皇)もやりますが、『うたわれるもの』『うたわれるもの 偽りの仮面』とアニメでやったので3期もやってほしいと思います。
ゲームが出来ない人の為にも。


こんなに長文になるとは思いませんでした。
読んで下さった方、心から感謝を…{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

格段に綺麗になった作画を引っ下げて帰ってきてくれました・・・

この作品は、うたわれるものの2期に位置する作品です。前作との直接的な繋がりがないのでこの作品から視聴しても問題はありませんが、前作より登場するキャラがいるので、懐かしさや1期との違いを堪能されたい方は前期からの視聴をお薦めします。

この作品の放送はとても楽しみでした。前作が好きで2巡くらいは視聴していると思います。
その上ヒロインのCVが種田さん・・・と知り俄然盛り上がったのを覚えています。

1話を見て感じたのは作画が格段に綺麗になっている事です。前作が2006年の春アニメで放送されたので今から10年前・・・今前作を視聴しても作画には古さを感じませんでしたが・・・
技術の進歩か制作陣の拘りか・・・それとも両方・・・?
作画の綺麗さには舌を巻きましたが、一番ビックリしたのが物語の序盤で前作のキャラ・・・カルラとトウカが登場してくれた時です・・・キャラデザがムッチャ綺麗になっているじゃありませんか^^
ここで前作の記憶を新たにするためもう一巡する事を決め視聴しましたが・・・その気になれば2クールの視聴だってあっという間です^^
こうして自分的には万全の状態で視聴を進めたつもりです^^

物語は、記憶の無い青年が猫耳しっぽのある美少女と冬の雪山で出会うところから始まります。
その少女は名をクオン(CV:種田さん)・・・各地を一人旅をしていたところでした。
青年は自分の名前すら記憶も無ければ文字の読み書きもできない有様・・・
これでは生活もままならない、という事でクオンが親代わりになる事に^^

親代わりになったクオンが最初にしたのは・・・名を与える事でした。
ちょっと考えたクオンは「あなたの名前は・・・ハク」
この名前は「伝承にまでうたわれし御方の名」
そして見覚えのある鉄扇をクオンはハクに渡すのですが、この時点で前作とどの様に交わっていくのかが半端なく楽しみになってしまいました。

肉体労働は苦手ですが頭の回転が早く機転の効くハクは、帝都でオシュトルに認められてクオンと一緒に働くようになり・・・ここから大きく物語が動いていきます。

クオンの勧めで旅籠屋白楼閣を拠点にしたハクは、オシュトルの命によりドブさらいの毎日・・・^^;
ですが、事あるごとにハクの周りには人が増えていくんです。
ハクは普段から特別何かに打ち込んでいる訳でもなければ、周りに気を遣って手伝ったりする様な事は決してありません。
白楼閣で見かける彼は昼間はお茶を飲んでいるか・・・甘いお菓子を食べているか・・・
夜になると男だらけの大宴会に興じてみたりと、やっている事は青年・・・というよりオッサンです^^;

でも・・・だからこそ彼の周りには何の気兼ねもいらないオーラが立ち込めているのでしょう・・・
そのオーラに惹きつけられ・・・癒される・・・だからハクの周りには人が集まるのだと思います。
元々はハクとクオンの二人だけだったのに・・・ホント大所帯と言っても過言ではないと思いますよ^^

クオン(種田梨沙さん):本作のヒロインでハクの親代わりでトゥスクル出身の彼女・・・前作とも大いに関係しています。
ネコネ(水瀬いのりさん):才女ですが激動を渡り歩くことを運命付けられ・・・
ルルティエ(加隈亜衣さん):気弱ですが家庭的で料理や裁縫を得意としています。
アトゥイ(CV:原由実さん):物腰の柔らかい口調が特徴の彼女ですが、戦闘力の高さが魅力です。
ノスリ(CV:山本希望さん):とんでもない事をやらかした後、ハクがお目付け役となり一緒に居ることに・・・
オウギ(CV:櫻井孝宏さん):ノスリの弟で情報の収集や操作が得意。
ウルゥル、サラァナ(CV:佐倉綾音さん):鎖の巫と呼ばれる双子の能力者。
ヤクトワルト(CV:江口拓也さん):各地を渡り歩く剣豪。
シノノン(CV:久野美咲さん):ヤクトワルトの養女。

回を重ねるにつれハクの周りが華やかになっていったと思っていましたが、改めて見てみると女性の比率がメッチャ高いじゃないですか・・・!?
これにカルラとトウカもいるんですよね・・・カルラのその妖艶さはどこから・・・っていう位魅力的・・・
ハク・・・これは羨まし過ぎでしょう^^;

こんな平和な毎日がずっと繰り返されれば良いのに・・・
でもそんな思いは所詮フラグでしかありませんでした^^;
久々に聞いたトゥスクルの地名・・・帝都に起きた一大事・・・
でも事態はこれだけでは済みませんでした・・・

大粒の涙が・・・嗚咽が止まらない・・・
「どういう事かな・・・?」が唯一発する事のできた台詞・・・
その目に生気は宿っていますか・・・?
それでも約束を違えぬようにと全てを振り払って前を見つめるのですが、その目に映っているのは何だったんでしょう・・・
詳しくは本編でご確認下さい。
最終話・・・私は涙が止まりませんでした。

オープニングテーマは、「不安定な神様」「天かける星」
エンディングテーマは、「ユメカウツツカ」「星降る空仰ぎ見て」
全てSuaraさんが歌っています。
オープニングはどちらも格好よくて好きな曲でした。
うたわれのテーマソング=Suaraの図式が既に出来上がっていると思います^^

2クール全25話の作品でした。前作は2クールで物語に区切りがつきましたが、今回の作品は2クールでも未だ道半ばです。
少し前に3期の噂をネットで目にした事があります。
物語の展開的にも面白くなるのはむしろここから・・・という感じがします。
続編が出るという前提で見ると作画も綺麗・・・キャラデザも綺麗で見どころ満載・・・
物語の展開的には帝都の物語にトゥスクルがどう絡んでくるのか・・・あるのは期待ばかりです。
この作品をしっかり活かすためにも・・・続編の制作を宜しくお願いします。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20

86.1 18 WHITE_FOXアニメランキング18位
ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1790)
9833人が棚に入れました
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、豊口めぐみ、松風雅也、冬馬由美、奈良徹、小清水亜美、加藤沙織、磯部勉、久川綾
ネタバレ

ポル さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

「ふふーふ」2期の感想

2012年4月から6月まで第1期12話まで放送、同年10月2期として13話から放送で物語の続きである。1期から見ることをオススメします。

各話の大まかな展開と感想↓
1話(13話) 天を仰ぐ蛇
{netabare}
前回カレンは陳国明(チェン・グオメン)をバルメに殺害されたことに怒りバルメを2発銃を撃ち込んだ後にヨナに撃たれ深手を負った。命をとりとめたものの、病院を抜け出し行き場もなく元チェンの中華料理店だった場所に座り込んでいたところ、アマダ博士に引き取られ秘書(おそらく護衛)として雇われることに。アマダ博士に振り回される日が続く描写。カレンは元敵でしたが良かったですね。

ある日アマダ博士とともに旅行へ行くことに。行った先はココたちがおり、何かの計画の海上からのロケット打ち上げ現場だった。バルメとカレン殺意むき出しでにらみ合う、それをアマダ、ココの二人に(`・д・´)コラ、ヤメタマエ!!とてもシュールだった(笑)
今回が最終ロケット打ち上げで126機目だと言う。アマダ博士とココが何か企んでいるようであり、ヨナはそれをなにか感じ、恐ろしいと思っている。

CIAのブラック課長はココとアマダ博士との計画をいち早く察知し、2年前からアールを仲間になりすましスパイとして送り込んでいたようである。なんの計画か知りたいだけなので、ココを暗殺されては困るらしい。ブラック課長らの計画がバレることを恐れ、CIAの中にココを暗殺しようと企んでいる者がいることに気づき調べるらしい。

CIAのブラック課長の部下ヘックス。今までココを狙う暗殺者を送りつけていた張本人と思われる。ココに対して過去に恨みがあるようである。ヘックスはブラック課長から作戦名しか聞いておらず動いていたようである。元同僚にオペレーションアンダーシャフトとは?と誘惑?尋問し、武器商人ココ・ヘクマティアル篭絡計画であり親族が経営するHCLI社の情報網を利用し軍にプラスにしようという計画だということが判明。上司であるブラック課長は裏切ることはできず、ココを苦しめるには何が効果的なのか?ヘックスは考え始めた矢先、ヨナの様子が映る。嫌な予感しかしない。
けっこう場面が変わり今回は色々詰め込んだ内容でした。
{/netabare}
2話(14話) Dance with Undershaft phase.1
{netabare}
CIAブラック課長の繊細が明らかに、右腕アール、左腕ヘックスとのこと。
護衛の訓練中のヨナたち。なんかかっこいいですね。
アールはヘックスのことをブラック課長に聞くが、どうやらヨナが狙われていることをアールに見殺しにせよと。
{/netabare}
3話(15話) Dance with Undershaft phase.2
{netabare}
アールってただのスケベだと思ってたが撤回します。かっこいい。
なんとかブラック課長(通称ブックマン、アールからソウ)を説得できたアール。ヨナは注射を射たれ意識が朦朧としていてピンチ。ココ「ヨナぁぁΣ(゚д゚lll)」ココにアールは「お嬢、俺はブックマンのエイジェント、つまりはスパイだ!」潔すぎるだろ。ココ真っ白に!( ゚д゚ )アール「ヘックスを倒したら俺もお嬢の前から消えるから」ココ「スパイでもいいからいてくれるよね?みんなには黙っておくから」(つд⊂)一連の会話のやり取りを見ていてなんか悲しくなりました。お互いに好きな仲間だからこそ裏切られてるとしてもそばにいて欲しい気持ち。
でもヘックスと相打ちで死んでしまうとは。ヘックスはかろうじてスコープのおかげで助かったようですが2人の生き残りと撤退したあと山岳部へ逃げ込んだ場所で、ココの逆鱗にふれてしまった彼女は戦闘機の空爆で死亡。
しかしまさか3人を殺るだけなのに空爆って過激すぎる気もします。山が消し飛んで。やりすぎだろ。
こうして欲深なCIAブラック課長の右腕アール左腕ヘックス両方失うことに。
{/netabare}
4話(16話) キャスパーとヨナ
{netabare}
キャスパーは仕事がうまくいってません。邪魔する敵に宣戦布告の意味であるリゾート地の館を襲撃する。チェキータさんの骸骨マスクこわいですねぇ。暗殺者っぽくて。

前回アールを失った暗い雰囲気を変えるため、日本で作戦行動する前に遊び倒すココたち。ヨナは日本に暮らす以前基地にいた子供達3人の様子を知るためキャスパーとともに見に行くことに。平和で清い生活をしていることを知ると3人の子供達に会わずに帰ることに。キャスパーに殺意むき出しだった頃と比べるとだいぶ変わりましたね。

日本で合流した理由は、キャスパーの仕事の邪魔をしてる敵を排除するためココたちと行動をともにする作戦らしい。
{/netabare}
5話(17話) 嘘の城 phase.1
{netabare}
東條のSR班の話、説明が長く難しくヨナ寝てしまいました(笑)
SR班インドネシアのジャカルタを拠点に活動する、日本の秘密諜報組織が宣戦布告してきた。日本は安全、キャスパーの言うことは信じられると嬉しそうに話していたヨナですが、メンバー全員武装命令でガッカリの様子。
キャスパーとの会合に来たSR班の秘書と思われる女性のベルトに仕込んだ剣にはビックリしました。それにしてもキャスパーさん楽しそうですね。どこか精神が壊れてるような気がします。チェキータさん「どうしてこんなふうに育ってしまったんでしょうね。昔は可愛かったのに。」
{/netabare}
6話(18話) 嘘の城 phase.2
{netabare}
SR班は壊滅。キャスパーは大喜び。日野木一佐は戦う場所を彼らに与えたのだという。本人の思惑とは異なり暴走を始めた部下たちを止めることはできなかったのだという。なんかつまらない幕引きでしたね。子供が本当の娘と気がついたときはびっくりしましたね。ウソでタイ人の妻と結婚してるのがウソだったとは。
{/netabare}
7話(19話) Pazuzu
{netabare}
荒野を大型トラック10数台で輸送中、エクスカリバー社の連中、関係のない民間の車を攻撃。怒ったココはお前たちはクビだと。仕事をクビになった逆恨みから、おとなしく帰ったふりをして待ち伏せし攻撃をしてこようとするエクスカリバー社。ワイリの有能さもあって返り討ちにあう。
ワイリの話はウケました。頭部の剃り込みの話、湾岸戦争中、敵の秘密の化学武器工場を破壊するミッションで負傷した側面頭部に毛が生えなくなったためバランスをとった((´∀`*))ヶラヶラ
ワイリの爆弾テクすごいですね。レームがワイリのヤバィ話をしたのがきっかけで怯えまくりのヨナ。ヨナ「ワイリの授業はまじめに受けないとヤバィ」
{/netabare}
8話(20話) NEW WORLD phase.1
{netabare}
以前ライバルだった武器商CCAT社カリー社長。マイアミ博士との会話で武器商人廃業宣言。ココとアマダ博士の目的、存在を危惧、また中堅の小火器商人が食いつなぐのは不可能と察しており次の職業としてレストランの経営を画作してるようである。部下のミルドは「カリーが軍需産業で食いつなぐことはもう不可能」と発言したドクター・マイアミに激昂して食ってかかるが、ドクターの護衛であるカレンによってボコボコに叩きのめされた。わざと殴られていたようでもあり、何か悲しいものがありますね。
ブラック課長、ヨーロッパ系兵器ディーラーのアマーリア、ココの計画に気づき始めてるような感じである。
アマダ博士とココしか知らないヨルムンガンド計画とはなんなのか?
{/netabare}
9話(21話) NEW WORLD phase.2
{netabare}
各地で優秀な学者が謎の部隊により誘拐される事件が起こっていた。ココたちの仕業であり、世界中を駆け巡り派手に行動をおこしているようである。

ハンバーガー店で待ち伏せしていたCIAブックマン課長。ココの計画が気になってしょうがないみたいである。

ブックマン課長らの話によると量子コンピュータを作ろうとしているのではないか?現在の最速スーパーコンピュータで数千年かかっても解けないような計算でも、例えば数十秒といった短い時間でこなすことができる、とされている。実現すればあらゆる暗号セキュリティが紙切れ同然になるという話だ。

次に狙われるのはレイラ・イブラヒム・ファーイザなのではないかと予想しているブックマン。量子物理学博士にして活動家。「情報革命ネットワーク」を立ち上げ、中東ネット界を荒らし回った。様々な密約・機密資料をハッキングにより公開。その巧妙な手口から、「おしゃべりラビット・フット」の異名で呼ばれる。

誘拐のミッションが立て続けにあり不安を感じるルッツ。ココの考えてることはなんなのか?これからの展開が気になります。
{/netabare}
10話(22話) NEW WORLD phase.3
{netabare}
量子コンピューターを使って敵の衛生地形情報を書き換え、嘘の情報を流すことで特殊部隊から逃げることができたヨナたち。
ヨルムンガンド計画の全貌をココの私兵メンバーたちに明かす。全境の空の封鎖。それによって現在飛行中の人々約70万人は死ぬと言う。戦争でこれから死んでいく人数を考えれば微々たるものだと。ヨナは「そんなノダメだ!」とココに銃を向ける。
{/netabare}
11話(23話) ウォーモンガー
{netabare}
ヨナはココの部隊をやめ、示し合わせたかのようにキャスパーが勘を働かせヨナを待っていた。ココの兄だけあって鋭いですね。
CIAブックマン課長がこのままだと立場が悪くなるだろうとココに忠告を受け指示通りに行った先で襲撃にあうが別の軍に助けられる。武装グループに襲われると同時に助けられる、作戦名は自分が命令をだしていないのにオペレーションアンダーシャフト作戦だという。まるでリアルタイムで情報操作されてるようでココは情報界の化物を通り越して神になった。最強の力を持ちながら何故世界征服をしないのか?ココの作る「新世界」を心の底から見てみたいと思い、ブックマン課長はココに篭絡される。武器商人ココを篭絡させる作戦だったブックマン課長のアンダーシャフト作戦は逆篭絡、ココに利用される側になってしまったという、なんというか滑稽ですね。
{/netabare}
12話(24話)(最終話) 恥の世紀
{netabare}
2年後。少し背が伸びたヨナ。結局ヨナはココのもとへ帰ることに。別れ際のチェキータさんヨナを気に入っていたようで最後までキャスパーに不満って感じでしたね。
ヨルムンガンドが発動した姿は結局みることはできませんでしたが、空の封鎖された今後の世界、続編があるなら見てみたいですね。面白かったです。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

戦闘と会話がこの作品の売りだと思う、体を揺さぶる砲撃あるいは心を貫く弾丸のような

悪くないが、期待していた面白さではない。
ヨルムンガンドの全容が明らかになるまでと、それを実行するまでの話。

1クール、シリーズものの2期で最後、漫画原作
1期の感想はこちら→ http://www.anikore.jp/review/637825/

※ネタバレのオンパレード感想


{netabare}原作遵守がアニメの正解とは限らない。
正直、原作が制作のポテンシャルに追いついてない感じ。・・・原作知らないけどw

ココの計画へ向かう話だから、それについての話が多い。
だが、それに関わる話があまり面白くない。ココの計画に群がるヤツの話も微妙。
どうしても政治的というか、内部工作的な話になる。

1期では毎回必ず攻撃、口撃の応酬があり、どの編にも魅力的な敵か戦闘があったのになぁ。


この作品の微妙さは、
①魅力的な敵と戦闘が少ない
②締めとなる大きな戦闘、イベントがない

戦闘に関わる敵は、CIAパラミリ?のヘックス、日本のSR部隊?のヒノ(キ)、イラクのギャングみたいなヤツら、アメリカ国防省?のヤツとナイトナイン?、
かな。
正直、魅力的な敵はヘックスだけだった。
魅力的な編は「嘘の城」。アール・ヘックス編もまあまあ好き。
ワイリの話も好きだが、その後のチンピラが興ざめ。自分としてはワイリが一番輝いた瞬間はバルドラを狩るときだし。

ヘックス戦でアールと相撃ち(ヘックスは生存)のシーンがあるんだけど、両方同時に撃って当たるっての白けるんだよね。片方が死亡か致命傷、もう片方は当たらないかかする程度ならまだいいけど。

チェキータさんと流浪人剣心のオロチ使いみたいなヤツ、SR部隊との戦いは中々好き。
やっぱ、ああいう超近接戦のプロが複数いる自陣に飛び込まれると撃ち様がなくなるのかな。ヴァルメも同様。

んで、一番大きな戦闘となるのがナイトナインとの戦いに当たると思うんだけど、
最強の敵でせっかく力が均衡している戦いなのに、その凄さが分からない。そしてその戦闘の終わり方が虚しい。敵も味方も死者が出なかったことが、凄さではあるが。


こういう展開になったのはココの計画(ココとミナミ博士の計画だけど)、ヨルムンガンドの性質によるものが大きい。
正直、この計画自体は好きだ。
ルルーシュのフレイヤや、シュタゲのタイムマシンより現実味がある。実際、今リアルにあるこの世界でも似たようなことはできそうな気がする。

ここで結末の話するが、
ある意味、予想外で拍子抜けした。最悪ではないが、下から三番目ぐらいの悪さ。
ワースト一位『夢落ち』(意味不明なハッピーエンド、頭がイカレルも大体同じ)、二位 『世界崩壊』か主要キャラ『皆殺し』。
『俺たちの戦いは続く』が来るとは思っていなかった。
これ自体はあり得るのだが、問題なのはそれ単品で来たこと。
計画を実行してから、あるいはこの作品の象徴となるような大きな戦闘が終わってからであれば、そこまで微妙にならなかった。それらがなかった。

ヨルムンガンドの計画を実行する能力があれば、20世紀に入ったばかりか、それ以前の時代にあったシステムを世界に強要できると思う。
それに対する意見は、キャスパーが言ってくれたから控えます。

惜しかったなぁ。
まず、ヨナの総集編回をもっと短くして「砂の城」回にぶち込み、
最終回のAパートを最後の戦闘、Bパートをヨルムンガンドの実行とその被害を見せて欲しかった。

具体的に話すと、
ヨナが「それでもココと旅をする」
→大きな戦闘、勝つ
→ヨナとココが笑顔
→ヨルムンガンド実行
→地球儀を回すように世界の被害を映し出す、あるいは新聞に「世界で同時に飛行機墜落、約70万人死亡」とか。

まあ、何にしても余韻のない結末だった。
ちょっとフロントミッション1の終わり方に雰囲気似てたけど、中身が全然違うしな。
最後の会話なんて、ルツ以外は印象に残っていないし。

アニメではこの微妙な最後を見せたかったのだろうか?
だったら、最後までそこに向かうためにお金を稼ぎ、色んな敵と出会い、闘う姿を見せて欲しかった。
そうしている間に時間切れ(2期終了)でも良かったんじゃないかな。

やっぱ(主役が武力を行使する)軍事モノって過程を楽しむものだな。アクション映画に近い。
シリーズものはどうしても1期と比較されてしまうのはツライところだが、
1期が良かったからその良さを貫いてほしかった。

OPは後の方になると感慨深かった。
アールが戦死した回でのEDは良かったな。
{/netabare}


余談だが、{netabare}
ココたちはタイムマシンのない小さなSERN、ココは表に出ないルルーシュ、
みたいに慣れる可能性はあったけど、ココには無理なんじゃないかなって思った。
アールやエコーが殺されただけであれほど心を動かされているのに、70万人を自分の手で殺せるとは思えない。
マオなんか家族がいるのに、計画を実行した後、正気を保てるのだろうか。

量子コンピューターなら殺さずに、空を飛んでいるのは半強制的に着陸させ、飛んでないのは飛ばせない、とかできそうだから、
あの回から2年も時間あったから飛行機全部墜落させるって考えは改めてたのかも、とか色々思ってた。

良かろうと悪かろうと、見せて欲しかったなぁ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

<最終回まで視聴完了> ヨルムンガンド計画の全貌を知った上でみつめる世界はどう見えるのだろう

原作は未読だけれど、1期から視聴してきた。
この作品を観るとき、銃撃戦にワクワクしてしまう気持ちと同時に
いとも簡単に人が殺されていくことに対しての麻痺に恐怖を感じ
ちょっと複雑な想いに駆られる。

両親を戦争で亡くし、武器に深い憎しみを抱きながらも
武器商人であるココたちと行動をともにし、自分と彼女達の身を守るヨナ少年の
心境にはまるで及ばないにしても、少し理解した気持ちにはなれる。

兵器や武器は人を殺す道具であると同時に、身を守るものでもある。
兵器や武器は憎しみを生む道具であると同時に、
一部の平和は保たれているという現状。
無抵抗ではやられてしまうだけなのだ。
だから戦うしかない。
生きるために。後世のために。
だから兵器や武器は作られ続け、それを売る人がいて使う人がいる。
だったら・・本当の平和はいつやってくるのだろう?
ココが言う世界平和とは?そう思って最終回までを見届けた。
彼女の考えに賛否は分かれるかもしれないが、僕は概ね共感できた。
もしそれが実現したとして、いったい誰が実現させるかで
世界は大きく変わってしまう恐れはあるけれど、
少なくとも武器を持つ戦争はなくなるのだろう。
しかし同時にそれは、武器に変わる新たな戦法でしかなく
この地球に人間が生きている限り、その危険は続くのかもしれない。

ミリタリー的なものが好物な自分にとって、もしかしたら永遠のテーマかも。
リアルな銃声や映像に心躍らせつつも、単純にカッコいい!と喜ぶだけじゃ
なんだか不謹慎な気持ちになり、綺麗ごとでもなく、
この想いを追求したくて「戦う作品」をついつい観ている自分がいる。

特にこの『ヨルムンガンド』はスケールの大きさや、リアルさが
演出や作画、脚本ともに際立って感じるのでなおさらなのだ。

今回の2期は、やたらドンパチやっていた1期に比べ
人間ドラマのほうを深く描いていたので、感情移入もハンパなかった。
とにかく、納得のいく良い最終回だった。
ちなみに、OPは相変わらずカッコいい曲なのだけれど
EDは正直、1期のほうが好みだったな~
---------------------------------------
<8話(20話)の感想>

おぉ、ついに「ヨルムンガンド」動き出すのだね。
今回は女性陣の活躍が中心で、観てて楽しかった。
アマーリアさん鋭いし、寡黙なカレンさんクールだし
料亭?っぽい座敷でのミルボとカレンの殴り合いが始まったのに
無視して話し合いを続けるDrマイアミたちも可笑しい。
さてさて今後はぐんぐん山場になっていくのかな。
次週が待ち遠しいです。
--------------------------------------
<7話(19話)の感想>

緊迫感の連続で、今回はすごく面白かった!
OPなしで始まったのに、あっという間に次回予告になってた。
銃撃戦以上に、人間の悪意と良心、計算高さや洞察力が
とても興味深かった。いいなぁ・・・ワイリのキャラ。
ヨナも冗談が言えるほどになって、随分と変わったよね。
冷静に考えれば、とんでもないことが起きているのに
ワクワクしてしまう・・・許してくり(苦笑)
------------------------------------- 
<6話(18話)の感想>

海ほたる懐かしい。って思ってられないほどの緊張感。
気づいたら握りこぶしになって身を乗り出してたし(汗)
後半、なんとも日本人らしいというかなんというか。
なかなか渋いまとめ方だったけれど、底知れぬ怖さがあるよね。
-------------------------------------
<5話(17話)の感想>

舞台は日本に。
よく知った場所や建物が見れるのはなんだか嬉しいけど
ホテルでの血しぶき飛び散るドンパチ見ながら
「あらあらあらあら」と『ARIA』のアリシアさんみたいに
心の中でつぶやいてしまった。
でも今回は空港での飛行機の描き方、カメラワークが
すごく好みだったので特に嬉しかった!
-------------------------------------
<4話(16話)の感想>

1期の1話の冒頭シーンが再び映し出された。
ヨナのいきさつを知り、これまでを見てきた今もう一度観ると本当にせつない。
{netabare}
かつて一緒にいて、今は日本で保護されている子ども達を
車越しにみつめるヨナのホッとした笑顔が、たまらなく泣けた。 {/netabare}
寡黙なヨナの気持ちを想うとき、いつも胸が締め付けられる。
そしてキャスパーがヨナに言った言葉が、どうにも引っかかって気になった。
------------------------------------
<3話(15話)の感想> 真実より事実

哀しかった。でも救われた部分もある。
{netabare}レナードの真実と事実。{/netabare}
ココ同様、事実を大切にしたいと思った。
いつも以上に深く、いつも以上にきめ細かく
ココの中にある憎しみ、怒り、そして哀しみを感じた回だった。
今回だけなのかな、EDもいつもと違っていた。
やなぎなぎの唄う「真実の羽根」がとてもせつなかった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 70

64.8 19 WHITE_FOXアニメランキング19位
STEINS;GATE 聡明叡智のコグニティブ・コンピューティング(Webアニメ)

2014年10月14日
★★★★☆ 3.7 (234)
1432人が棚に入れました
20XX年。IBMが提唱する次世代(第三世代)のコグニティブ・コンピューティング­・システムは、「未来ガジェット研究所」のラボメンたちの周りにも広く浸透していた。

コグニティブ・コンピューティング・システムは、プログラムに依存する従来のコンピュ­ーターとは異なり、自然言語を解釈し、蓄積した膨大な知識や経験から学習する。そして­、私たちの意思決定を支援し、可能性を拡げる。

さまざまな端末に、このシステムが接続された近い将来。
岡部を始め「未来ガジェット研究所」のラボメンたちが享受する「コグニティブ」な生活­とは?
ネタバレ

ぺし さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ラボメンに再び会えて感謝(*^^*)

シュタゲ本編が終わり、劇場番も終わって、もー続編無いよなぁって諦めてた所にこの作品の存在を知りました。IBN5100の元になったIBM社の宣伝用にコラボして作った短編らしいのですが十分楽しめました♪♪

あらゆる情報から学習し、自然な対話を通じて、意思決定を支援するコグニティブ・コンピューティング。《公式サイトから一部抜粋》

このシステムが岡部たちラボメンの周りにも浸透しているという前提で話が進みます。まぁ簡単に言うと、様々な情報から適切な答えを導き出して、人々の生活をサポートしてくれるシステムといった感じでしょうか。←違ってたらすいません(笑)

クッキング編、ナビゲーション編、ファッション編、会議編の4つに別れていて、1話につき4分ぐらいの短編集です。

・クッキング編
{netabare}
紅莉栖とまゆりのメシマズコンビが「これから唐揚げを作る」と、岡部とダルへ死の宣告を告げるお話。※うーぱに実装されたシステムが無ければ、この未来は確定していた。
{/netabare}

・ナビゲーション編
{netabare}
岡部と紅莉栖が喧嘩してしまい。互いに、システムのナビに頼ってなるべく遠回りして、「未来ガジェット研究所」に帰ろうとするお話。ナビが気を効かせます(笑)
{/netabare}
・ファッション編
{netabare}
綯ちゃんに、「いつも同じ服来て不潔!」って言われて落ち込む、岡部とダルに紅莉栖が服をコーディネートするお話。しかし紅莉栖も自分で選ぶのは自信が無いので、システムの力を借りる。うーぱがスクリーンにそれぞれの候補の服を3つほど、本人が着た状態で投影する。

ダルの候補は3つとも何かがずれていて紅莉栖も俺も呆れ顔( ̄▽ ̄;)
対して岡部の候補は、全て本人に似合っていて普通にカッコいい。誰このモデル!?みたいな感じ。これを見て紅莉栖は、赤面+過呼吸のデレゾーンに突入(笑)
どんだけ岡部が好きなんだよ。この紅莉栖の可愛さは反則で、見てるこっちも危うい(*_*)
{/netabare}
・会議編
{netabare}
ラボでドタバタし過ぎて、Mrブラウンに部屋を追い出されそうになったのでどうにかしようというお話。岡部主導だと話が前に進まないので、みんながうーぱに話の主導権を握らせ、皆の希望を出来る限り満たす新しい物件を探す。
ちょっと感動した良いお話でした♪
岡部とうーぱの新コンビ結成か?
{/netabare}

個人的に3話のファッション編が最高でした。紅莉栖の可愛さが無双してました(^з^)-☆
無双って使い方あってるか分かんないけど、とりあえず可愛かったです♪

ちょっと残念だったのは、バイト戦士、秋葉留未穂、ルカ子、閃光の指圧師が出てこなかった事と音楽が無かったこと。「Hacking to the Gate 」は聞きたかった(*_*)

短い時間だったけど、またラボメンの雰囲気に触れられて良かったです(*^^*)
シュタゲ難民の人には見ることをオススメします。見た後さらにシュタゲ難民になってしまう危険性はありますが(*_*)←自分はなってしまった(-_-;)

公式サイトから無料で見られるようになっているので、本編や劇場番で気に入った人はぜひご覧ください(^_^ゞ…

…本編ほどのクオリティーで続編を作る事は無理だろうから、いっそラブコメにシフトチェンジして1クールぐらい作ってくれんかなぁ(>_<)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 33
ネタバレ

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

久しぶりのこの空気はやっぱりいい!

WEBアニメで配信されている一話4分ほどの

ショートアニメが4エピソードあります。

コグ二ティブ・コンピューティングという

システムがラボにも浸透しているという話

です。

システムについて書こうとするとあまりに

大変なので書きません。

EPISODEⅠ:クッキング編

{netabare}突然まゆし~とクリスティーナが(まゆりと紅莉栖)

唐揚げを作るといってそのシステムを利用して料理

をしようとする話です。ラボにある具材がからあげを

作るのとは大違いで結局その食材で作れるものを

作ることになって・・・


ホントに買いにいけよと思いました。{/netabare}

EPISODEⅡ:ナビゲーション編

{netabare}岡部と紅莉栖が喧嘩をして二人が出会わないように

ラボに帰れるルートをシステムに聞いてナビして

もらいながら帰る話です。

いろいろ遠回りしながらも帰ってくると二人は

同時に到着しそれぞれがお詫びのお土産を持って

くるという結果になってしまうという感じです。


お互いにもっと素直に早く謝ればこんな遠回りを

しなかったのではなんて思いましたがおせっかいな

システムが妙にいい位置にいるという感じでした。{/netabare}

EPISODEⅢ:ファッション編

{netabare}服が毎日同じで不潔と言われた岡部とダル。

流石に落ち込むところをさらに紅莉栖にも言われ

結局紅莉栖が考えてくれることになってしまいました。

そうしてシステムに大方のイメージを映し出して

もらい紅莉栖が選んだ服装は・・・です。


毎日おんなじ服って流石にそれはないだろ。

ちゃんと変えて選択しようよなんてツッコミを

入れて見てしまいました。{/netabare}

EPISODEⅣ:会議編

{netabare}度重なる騒音のためこの場所から出ていって

もらうと通達があったので新しいラボはどこに

するのかという会議を始めます。岡部が指揮を

取ろうとするものの結局システムに取られて、

みんなのそれぞれが望む条件を満たす物件を

探して見たら・・・です。


条件にあっている物件を見つけたけど、どうして

今の今までこのままだったのかなんて思いました。

でもやっぱりそうだよねって感じでした。{/netabare}


久しぶりにこの空気を感じれました。

岡部をはじめとしたラボメンたちの会話や

行動はやっぱりなぁと思えるものがありました。

システムの方は全然興味がわかず、ふーんって

なるだけでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 45

nk225 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

アニメ「シュタインズ・ゲート」にオリジナル作品4本 IBMのコラボアニメで未来を予言

秋葉原を舞台にSF的なガジェットが次々に登場する人気アニメ『シュタインズ・ゲート』がIBMとコラボレーションし、本作品にちなんだオリジナルエピソードを制作した。このシリーズ「聡明叡智のコグニティブ・コンピューティング」とタイトルされ、全部で4本から構成される。
10月15日には、WebメディアMugendaiに「Steins;Gate Sponsored by IBM 聡明叡智のコグニティブ・コンピューティング」が立ち上がり、最初のエピソード「キッチン編」の配信をスタートした。オリジナルアニメは長さ4分足らず、岡部倫太郎、牧瀬紅莉栖、椎名まゆり、橋田至らが登場する。料理を作ると言い出した紅莉栖、まゆり、その行方は?といったストーリーが展開する。

『シュタインズ・ゲート』は、偶然タイムトラベルの方法を発見してしまった発明サークルの未来ガジェット研究所のリーダー岡部倫太郎が、迫り来る危機を回避するべく何度も過去に戻り歴史の改変に挑むという作品だ。
やがて偶然送った過去へのメールを コンピューターIBN5100で削除すれば理想の世界に到達できると分かることになる。ストーリー上で重要な役割を果たすこのIBN5100は、実在するIBMのポータブルコンピューターIBM5100をモデルにしているという。こんなつながりが、オリジナルアニメを作ってしまうコラボレーションにつながった。

4本のエピソードは、IBMの開発するコグニティブ・コンピューティングでが実現するであろう未来をアニメの世界で表現する。コグニティブ・コンピューティングは、人間と機械が自然言語で対話をすることで機械が学習し、人間がより的確に判断をできるように支援をする次世代のコンピューティングだ。お馴染みの未来ガジェット研究所の面々が登場し、コグニティブ・コンピューティングが活躍する来たるべきこ未来が示されるというわけだ。

第1弾のキッチン編は、「未来のキッチンはあなたの創造力を刺激する」をテーマに作られた。今後は、ナビゲーション編、ファッション編、会議編へと続く。また4本の作品の英語字幕を付きのバージョンの配信も予定している。
アニメの制作は本作の製作委員会が推進、日本IBMがコグニティブ・コンピューティングに関する情報を提供し、シナリオづくりに協力した。アニメ制作は本編と同様にWHITE FOXが行っている。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

60.9 20 WHITE_FOXアニメランキング20位
Tears to Tiara[ティアーズ・トゥ・ティアラ](TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (133)
975人が棚に入れました
かつて…黄金の時代があり、白銀の時代があり、青銅の時代があった。そして“青銅の時代”の終焉(しゅうえん)から1200年。大陸では、新たに勃興した “神聖帝国”がその勢力を広げ、あまねく辺境の地を、そしてかつて“古代王国”があった領域までをも飲み込みつつあった。
そんな中、帝国の侵攻を受けた“エリン島”では、ゲール族の少女“リアンノン”が、魔王“アロウン”復活の儀式のため、今まさに生贄にされようとしていた。さまざまな要因が重なり、儀式自体は失敗してしまったかのように見えたが、結局魔王“アロウン”は復活してしまう…。

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ライトでノリの良い「うたわれるもの」?

2009年4月 - 9月TV放送。全26話。
同タイトルのギャルゲ?や漫画を元に制作された作品。

キャラデザはロリから御爺様まで多種多様で甘すぎず良い感じ。
当然の如くヒロインは多いのだけど、役どころも確りしている
ので男女のバランスも良く感じて視やすかった。
OP/ED/BGMなども雰囲気がよく伝わる感じで良い感じだった。

「うたわれるもの」を視たことが有れば・・たぶん数話でラスト
まで見切ってしまうかもしれませんが・・ライトなノリでテンポ
良く展開してサッパリした感じかな? 内容は「うたわれるもの」
の方がギャルゲのアニメ化作品の枠を超えた感じで面白かった。
そこはかとなく「うたわれるもの」に似たシュチュ違いの作品かな?
とおもうけど、違う点は「何よりもお前が望むなら」というアロウン
とヒロインが実はアルサルという点だろうか?

えっと・・プレイヤー=魔王様??によるヒロイン=アルサル育成
ゲームですか?? ゲームやったこと無いので不明ですが・・
鬱陶しいシスコン熱血お馬鹿お兄ちゃんで苛々するかもしれませぬが
そう思って見守ると・・案外面白いアニメでした。

リアンノン!(後藤邑子)リアンノン!ってアルサル(石井真)が熱血
シスコン馬鹿兄貴っぷりを発揮して主人公かとおもいきや・・
魔王アロウン(大川透)が登場してリアンノンとラブストーリー?徐々
にポンコツっぽさも出てwって感じの展開に?良い感じでバカ兄貴が
絡む冒険ファンタジーものかな。

ブリテン諸島?中世ヨーロッパ風の世界を舞台にアーサー王伝説?
北欧神話?ケルト神話?民間伝承に肖ったような名前の登場人物や
妖精などが多数出てそれっぽい戦バトル等がある。

シリアスな感じかなとおもいきや コミカルで軽快な描写も多く、
バトルなどもあって抑揚がある感じでした。

馬鹿っぽい会話のやりとりも多く、サブヒロインなども多いので
サクッと視れるかも? 敵対する側にも魅力ある人物が居ますが
アニメでは伏線程度の出番しか無いかな?? 2期やればたぶん
彼らがもっと活躍するのかな?というような感じの惜しいキャラ。

大賢者オガム(秋元羊介)が策略家というだけでなく、色々と物語の
鍵となるような謎の知識を持っていて、ガイド的な言動や世界観他
諸設定など説明ゼリフの発信も多い。

モルガン(中原麻衣)ゲール族の次席狩人で女傑。快活で豪快な性格?
スィール(名塚佳織)アザラシの妖精。ドジっ娘で悲観主義者の泣き虫。
ラスティ(植田佳奈)鉱山妖精。鉄鋼技術に長け怪力。お調子者だが臆病。
オクタヴィア(田中理恵)帝国の女剣士。政令沈着だが何処か抜けている?
リムリス(小清水亜美)家つき妖精。アヴァロン城を守ってきた一人。
エルミン(清水愛)見習いの家つき妖精。
エポナ(浅井清己)道具屋に従事する妖精。

序盤は上記登場人物が徐々に出逢い親交を深めていくセオリー通りの
展開で、敵対勢力のチラ見せ程度で本題が未だ見えない感じ。

8話以降は登場順物も一応揃い、愈々何らかの大きなバトル展開の様相?
2クール目以降の大きな伏線もあったりして、リディア(沢城みゆき)が
中ボス?としてオクタヴィアに纏わるエピソードを巧く絡めて襲来??
1クールのクライマックス盛り上げる感じ。
そしてすかさず何度もキーマンぽくチラ見せしていたガイウス(浜田賢二)
を絡めて来るが、同時にもっと大きな伏線を隠しているような流れかな。

15話は大きなターニングポイントでシスコン熱血バカ兄貴が愈々妹離れ
できるのか?・・じゃなくて・・んと・・色々漢として成長できるのか・・
そして本当に成すべき事を知り、それに立ち向かうことができるのか??
未だ謎が多い状態ではあるけど「うたわれるもの」を観た人にはゲホゴホ・・

以降は意味ありげな謎回想も増えていき 本当の敵は??という鉄板で
いい感じで盛り上がっていく。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いつでも捜しているよ~♪ どこかに、ロードスっぽい作品~♪ ゲーム原作、ラノベ原作、こんなとこにいるはずもないのに~♪

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
ということで、私の愛する「ロードス島戦記」のような、心踊る正統派ファンタジーを探し、一時期、色んなファンタジーアニメを節操なく観ていた時期がありました(笑)

本作も、そのうちの1つ。

結論として、「そんなものはない」「てか、あったらあったで、なんかムカつく」みたいな(笑)

まあ、劣化版であっても、やっぱり正統派ファンタジー自体は好きなので、無条件にそこそこは楽しめるのですが。

感覚的には、「水曜どうでしょう」の代替え品を探して、「旅猿」を観て、「そこそこ面白いけど、うん、やっぱ違うな」という気分になる感じです。

いや、まあ、全然良いアニメではないですよ(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
魔王であるアイロンが英雄になっていくために、仲間達が支え、奮闘してくれる過程が熱かった、気がする(笑)。

26話もあるのに、確かに観たはずなのに、ほぼストーリーが記憶に残っていないのが、良くも悪くもこの作品らしい。変に工夫していないというか、ちゃんと真っ直ぐファンタジーしてる。

ゲーム原作らしい、王道の流れだったのは覚えてるな~(このレビュータイトルをつけたいがために、このレビューを書いた気すらする)w
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

Querl さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

王道的なバトルファンタジー。だけど。。。何故か印象が薄く、心に残らない(´ω`*)

お話は、セオリー的な感じ。メインの登場人物の先祖の英雄的な物語を

今の登場人物が、色々な出来事から少しづつ記憶を思い出していき、

過去と同じ様に、危機を乗り越えていく・・・みたいなお話です(´ω`*)

だけど、、、結構淡泊な感じで 淡々とお話が進んでいきます。。。

妖精族の子とか、可愛いキャラいっぱいいるのに、活かしきれていない

というか。。。おバカなお兄ちゃんの、痛い印象しか。。。そんな兄も

少しづつ成長していくのですけどね。。。(´ω`*)

バトルシーンは、意外と迫力があって 見ごたえあるのですが、そこで

力尽きた感があって、日常パートのお話は ちょっと 雑な感じ。。。

もうちょっと 日常パートで 可愛いキャラ達が活かせると もっと

お話に メリハリがついて 印象に残る様な 気もするけど。。。

でも、絵は とても綺麗だったと思う。。。('ω'*)アハ♪

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

71.4 21 WHITE_FOXアニメランキング21位
PEACE MAKER 鐵 想道(オモウミチ)(アニメ映画)

2018年6月2日
★★★★☆ 3.9 (13)
80人が棚に入れました
慶応三年――――幕末動乱の時代。将軍徳川慶喜による大政奉還がなされ江戸幕府が解体に追い込まれようとする中、幕府と討幕派の対立は日に日に激しくなっていた。近藤勇・土方歳三率いる新撰組は、油小路事件を経て大きな傷を負いながらも、慶喜に忠義を尽くす覚悟を決めようとしていた。そんな中、帝による討幕の密勅が薩摩藩・長州藩に下され、次いで王政復古の大号令が発令された。朝廷により徳川幕府の終了が宣言されたのだった。これを承諾した慶喜は大阪へ下ることとなり、新撰組もまた“浪士の集団"ではなく“幕臣"として戦いに備え、伏見奉行所へ屯所を移すことになる。新撰組隊士・市村鉄之助は、かつてより親しくしていた少女・沙夜を想いながらも、副長・土方歳三の小姓として、隊医で親友でもある山崎烝、兄の辰之助らと、新撰組として運命を共にしようとするが……。武士になることを望み、京へと旅立った若者たちは、懐かしき故郷にその錦を飾るため、戦いへと突き進んでいく。その果てに悲しき別れが待ち受けていようとも……。

声優・キャラクター
梶裕貴、小林由美子、中田譲治、斎賀みつき、櫻井孝宏、うえだゆうじ、山口勝平、鳥海浩輔、乃村健次、松山鷹志、岩崎征実、土師孝也、高橋美佳子、立花慎之介

62.0 22 WHITE_FOXアニメランキング22位
そにアニ-SUPER SONICO THE ANIMATION-(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (481)
2395人が棚に入れました
大学の講義が終わり、アルバイト先へと向かったすーぱーそに子の本日のお仕事は雑誌グラビア撮影。
水着姿でがんばってポーズを取る彼女に対して、もう少しアピールが欲しいという雑誌担当者から予備の衣装が入った袋を渡される。
期待に胸を膨らませながら袋を開けたそに子が見たものは…。

ヒロトシ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

只のキャラクターPVアニメだと思ったら大誤算

まずスーパーそに子というのは何ぞや?という所から。

スーパーそに子はニトロプラスの音楽イメージキャラクターとして作られた女の子です。ニトロの音楽イベントは必ずと言っていい程出演していますし、ルックスの良さも相まって個人のキャラクターとしても人気があります。グラビアアイドルとしての一面も持っていて過去にその側面を題材にしたゲームがニトロプラスから発売されたりもしました。

3.11の東日本大震災の時はニトロプラスがそに子名義で復興応援ソング等も発表しています。このように至る所でニトロ関係のイベントではその顔を見ない時はない看板娘です。

で、アニメの話に移りますが、このように今まであくまでニトロプラス音楽のマスコット的扱いでこれまで売り出されていた為、いざアニメとなるとすっからかんのストーリーが展開されていくのではないかと不安の方が大きかったのが自分の中ではありました。

案の定1話とはいえ、そに子のPVの域を出ない作品としての始まりを迎えてしまい、視聴をその時点で切りたくなったのは言うまでもありません。

とはいえ今作を担当しているのが黒田洋介だったので、もう少し見てみるかと~2話・3話・4話と見続けるうちに作品の魅力が自分の中で段々と開花していきました。

特に4話以降はそに子のパーソナリティの形成に大きな影響を与えた音楽とある先輩との出会い、そして第5話ではそに子が音楽を続ける理由としての強い意思が彼女を密着取材していた記者に再び夢に向かって歩き出すきっかけをそに子自身は自覚していないとはいえ与えている・・・叶えたい夢とその実現にあたって伴う「壁」を社会人として葛藤する雑誌記者の等身大の姿を軸にした話になっており、シリアスな題材を上手く扱っていた事に驚きました。まさかこの作品でそういった話を目にするとは思ってもいなかった嬉しい誤算ってやつですね。

こうした作品だとキャラクターの掘り下げは結構すっとばす事が多いのですが、この作品の場合、あえて過去のそに子と現在のそに子を見せる事で、彼女が現在のような性格になるまで一体どのような成長を促す経験があったのかを描いてくれているので、天然さんなのに意識が高かったり、仲間との交流を大切にするのは過去にそういった事情があったからと視聴者的には納得できたりしますので、単なるPVアニメではないというのを実感させられるのには充分すぎる程でした。

彼女自身はグラビアアイドルをやっていたり、一方でバンド活動もする等、やりたい事を若さに任せてやっている様にも見えてしまい、そのせいで作品の方向性もややブレてしまっているように見えるのですが、実際には音楽活動が第一である事を本人が何度も明言しているので、結局はバンド活動を軸にした作品と見て良いのかもしれません。ただそれが視聴者に理解出来るのは勿体無い事に4話以降なので、もうちょっと早い段階でその部分を示していく事が出来れば視聴を打ち切る人も思い留まっていたのではないかなとその点が実に悔やまれます。

先程挙げた様なちょっと考えさせられる話だけではなく、そに子とその周りの人物を中心とした日常を淡々と見せる話や思わずツッコンでしまいたくなるギャグ回まで完備しており、作品のエピソードのジャンルの豊富さは流石「極上生徒会」も手掛けた黒田洋介と言えるかもしれません。あまり今期話題になっていない作品ですが、当初の予想に反して、かなり作りこまれているアニメ(作画も水準以上で今の所は頑張ってくれていて満足です)であるというのが現在の自分の抱いている評価である事をここに明記しておきます。

最後にアニメとは若干関係あるようで関係ない話になりますが、作中でそに子が所属している『第一宇宙速度』は実際にアルバムも出しており、自分も1stアルバムは所有しています。女の子でバンドというと『放課後ティータイム』とか連想される方が多いと思いますが、『第一宇宙速度』は『放課後ティータイム』とは音楽における方向性が全然違うので、そにアニを見ていて時折流れる音楽が気に入れば、アルバム等買ってみても損はないと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ネタバレ

シス子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

時速28,400km(第一宇宙速度)でぶっ飛ぶ、すーぱー女の子

ニトロプラスのイメージキャラクター「すーぱーそに子」ちゃんのお話

この「そにアニ」は
「そに子」ちゃんが出ているゲームや漫画などの
メディアミックス作品のひとつということで
そに子ちゃんの日常のお話のアニメ作品ということになりますね
(断っておきますが上記に書いていることの半分くらいしか理解していません^^!)

この作品のことは
放送前の番宣で知ったのですが
そもそも

「そに子」ちゃんって何者?って

当然のごとく
そんな疑問が真っ先に浮かびました


ということで
ダラダラ書くのもアレなので
いきなり
「そに子ちゃんとはなんぞや?」という方のために
問題の“ブツ”のプロフィールをWikiからコピペしてw
その素性を探ってみることにしましょう^^


♪ルールル、ルルル、ルールル、ルルル・・・♪(なぜかBGM)

名前:すーぱーそに子
 たぶん“すーぱー”が姓で“そに子”が名
 その名称からしばしば誤解されるが
 大手電機メーカーのソニーとは何ら関係ない(wiki)

性別:女性
 意外と普通の設定
 「あにこれ」の“その他”設定みたいなものではなかった

生年月日:2006年10月14日(18歳) 天秤座
 偶然にも私の誕生日{netabare}とはまったく違います(もちろん生まれた“年”も){/netabare}

出身:東京都武蔵野市
 いったことありません
 ちなみにそに子ちゃんが通う学校は
 チャリ通に便利な某「亜細○大学」らしい

身長:158cm
 私より小さい^^

スリーサイズ:B90/W57/H87
 ・・・(怒

血液型:A型
 無駄に几帳面とか・・・

趣味:お風呂、猫と遊ぶこと、ゲーム
 猫と遊ぶ・・・きゃ~かわいい~(怒

特技:ギター、料理(和食)
 私も料理くらいできるわい(中華)

好きな食べ物:ラーメン(チャーシューメン)、マカロン
 チャーシューメンは猫の名前にするくらい好きらしい

お仕事:大学生
 その他グラビアモデルやゲームキャラの仕事をする傍ら
 『第一宇宙速度』のボーカル&ギタリスト担当の
 ミュージシャンとして活動している(wiki)

性格:おっとり、ちょっと天然
 私の所見です

ヘッドホン:
 ・いつも付けているトレードマークのヘッドホンは
  彼女自身には“認識されておらず”
  またそのヘッドホンのことには触れないというのが
  “暗黙の了解”とされている(wiki)
 ・ちなみにマネージャーの「北村」(きたむら)さんの
  般若のお面は思いっきり認識されてる
 ・ちなみに第一話での
  そに子のおばあちゃんが経営する居酒屋「つぇっぺりん」の
  壁に貼り付けてある幼少期の写真では既にヘッドホンがついている
  そに子のお母さんはさぞ痛かったでしょうね^^!
 ・ちなみに就寝時もつけたままである
  そのためなのか朝の寝覚めは非常に悪い
 ・ちなみに入浴時もつけたままである
  起用に髪を上げタオルを巻いている

声:すーぱーそに子
 担当声優は非公表らしい
 {netabare}ちなみに「山本彩乃」さんという噂がある{/netabare}


とまあ
こんな感じなのですが

見た目は(ヘッドホンを除けば)
ごくごく普通のかわいい女の子

特にその
ナイスバディは羨ましい限り

まさに
BQB(ボン・キュ・ボン)バディ

っていうか
正直に思ったことを言います








{netabare}太い^^{/netabare}









ま~~~~~~~~
私みたいな
BBB(QQQかな)バディ女の
僻み妬みだと思ってスル~してください(ToT

ふふ~ん
大学生なんて
私のストライクゾーン外ですよ~(っていうか大暴投?)


ということで
かわいい{netabare}デブ子・・・じゃなかった^^{/netabare}
そに子ちゃんの日常

観てやってください!!

あ~
お話の感想書くの忘れた~!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

2話視聴後。これはちょっとむりっぽい。他に時間を割きたいと思います。

挫折していますが、一応原作ゲームはプレイ経験有り。

断念しそうな気がしてきましたので、早めに感想だけでもと思いまして。それなら書かなくても・・・とも思ったのですが。
→結局視聴は断念することにしました。

2話視聴後-----
{netabare}
やはり・・・着地点がハッキリしないというのは、観る上で結構厳しいわけでして。
独り暮らし、大学生活、バイト(アイドル活動?)、手伝い、バンドと色々なことにチャレンジしている姿そのものは、うらやましいと思える部分もありましたが・・・。

ゲームを途中で投げ出してる身ではその資格は無いのかもしれませんが、アイドルがしたいのか?バンドがしたいのか? そこらをハッキリして欲しかった。

そに子自身(周囲の大半の人物含め)が『結構なお人よし』『良い人』なのは感じますが・・・色々優先順位がおかしくないかな?と思えるところがチラホラ。バイトの為に、先に入っていたバンドの集まりをキャンセルしてみたり・・・。
人間、何か1つに割り切れる物では無いとも思いますが、それでも欲張りすぎといいますか、都合良過ぎといいますか、詰め込み過ぎといいますか。

勝手な感想・思い込みではありますが、イマイチ魅力を発見できないので視聴を断念したいと思います。
もうちょっと切らないと回せない状態なので・・・尚更です。
{/netabare}
1話視聴後-----
{netabare}
高々1話を観ただけでこう書いてしまうのも乱暴なのかもしれませんが・・・『着地目標がまったく見えない、フラット過ぎる日常系』というのが初見の印象。
日常系と表したのは、あくまで『良く言って』です。

それと・・・結局視点をどこに置いて作ったのか、全くわからないですね。ゲームではプレーヤーはカメラマンになって、そに子とコミュニケーションをとっていく流れだったはずですが、そう言うポイントでもなさそうですし。

上記2点については、今後まだ変化がある可能性は否めないですが・・・このまま行くなら、間違いなく断念候補になると思います。

とりあえず・・・常時ヘッドホンをしていること(幼少時から)にはツッコミません。遅刻常習犯でも大目にみてもらっていることもスルーします。

が・・・クライアントが用意した『予備の水着』を映さないとか、どうなの?とw 「製品版でどうぞ」ってことですか?w チラッとでも見せて欲しかった・・・。

もう1点。
ED(?)にCGが用いられていましたが、全編その方が良いのでは? そに子と彼女の周辺以外、結構適当な画が目立っていましたし、何よりCGの姿のが自然に見えますので。
アニメ化ということで、原作そのままキャラデザそのままとは行かないでしょうが、正直違和感が凄いです。

次観て、継続非継続の判断してしまいそうです。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
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