花火でツンデレなTVアニメ動画ランキング 8

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の花火でツンデレな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月24日の時点で一番の花火でツンデレなTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.8 1 花火でツンデレなアニメランキング1位
五等分の花嫁(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1106)
5144人が棚に入れました
貧乏な生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。ところが教え子はなんと同級生!! しかも五つ子だった!! 全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児! 最初の課題は姉妹からの信頼を勝ち取ること…!? 毎日がお祭り騒ぎ! 中野家の五つ子が贈る、かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

声優・キャラクター
松岡禎丞、花澤香菜、竹達彩奈、伊藤美来、佐倉綾音、水瀬いのり
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

船頭多くして船山に上る

原作は雑誌でパラパラと


視聴動機は、マガジン案件だったから。けっこう近年のマガジン頑張ってるんですよね。
そして蓋を開けてEDのキャスト陣を見たらこれまた豪華。

中野家のご姉妹
長女 : 一花 (いちか) CV 花澤香菜
次女 : 二乃 (にの) CV 竹達彩奈
三女 : 三玖 (みく) CV 伊藤美来
四女 : 四葉 (よつば) CV佐倉綾音
五女 : 五月 (いつき) CV水瀬いのり

進級も危うい五つ子ちゃんの家庭教師を請け負う学年一の秀才上杉風太郎主演のハーレムラブコメとなります。風太郎の声は松岡禎丞さん。日本にはハーレムラブコメに松岡さん以外を出演させると禁固刑となる法律でもあるのでしょうか?出ずっぱりです。
富裕層中野家と貧民層上杉家の対比です。バイト代の高さを動機付けになにかとたいへんな五人の成績を上げるべく奮闘しながら、とはいえ同学年の美人五姉妹相手に健康な高校生男子が何も思わないわけでもなく、、、いやその前に先方が機先を制してデレ始める鉄板の展開でした。
わりきって観る感じでしょうか?キャラとストーリーを持て余してる序盤です。


観終わって、、、
ぶーぶー言いながらも後半面白くてそれなりに満足しました。
結局のところ、

{netabare}五人まとめてかかってこいやー!{/netabare}

というわけで選べん。


まずは良い点。キャラの配置から。五人がそれぞれ個性的でキャラが被りません。おかげ様で名前と顔の一致が早い。

一花:THEお姉ちゃん。ふわふわしながら締めるところは締める。長子の割に合わないところを飲み込んで責任を全うしようとしてる。意志の強さがショートヘアーに表れているのか?{netabare}良い{/netabare}
二乃:勝気さと家族思いのギャップ。女子力も高い。風太郎への警戒は人一倍強いが、こういった子のバリアを突破した時に見せるだろう情の深さは楽しみである。{netabare}良い{/netabare}
三玖:不器用女子。人との距離の取り方に難があれど、あばたもえくぼってやつ。心根の良さと頑固さが見え隠れしほっとけないタイプ。{netabare}これまた良い{/netabare}
四葉:奉仕の心。明るくアホそうに見えてそのくせ周りへの気遣いを欠かさない。もっと自分だしていいんだよ、の守ってあげたいタイプ。{netabare}なんだかんだ良い{/netabare}
五月:キタ!ツンデレ。頑張っても結果が出ない。そこを男のValueで彼女の不足を補ってあげるぜ!と勘違いしたい。主人公にだけ冷たい。落としたい。{netabare}というわけで良い{/netabare}

声優さんの魅力もさることながら、誰がヒロインでも一本書けそうです。さらに風太郎の妹らいはも存在感出してくるので侮れません。


ただしこちらは全体のバランスを無視して単品で一人一人に焦点を絞ったら?という前提が必要。

 みんな良い = {netabare}どうでもよい{/netabare}

なのです。
・みんな巨乳はやりすぎでは?安直な感じもします。
・狭い空間(中野家のマンションの中)が主戦場なので一対一になりにくく、かといって姉妹同士牽制しあう描写もソフトで消化不良。
・順に攻略した末での落としどころが見えづらい。結局情感揺さぶられるほど感情移入するにはせいぜい三角関係ぐらいにしとかないと破錠するよね。難しい設定。
・言っても同年代5人ですから。先輩後輩のような縦の関係もないと物語を膨らませることは難しい。これも設定になるのかな。


こういった背景もあって、数話観ると割りきってブヒる視聴姿勢で臨むか、嫌気さすかどちらかになりそうな気配です。

{netabare}アバンの結婚式描写などご都合展開飛び越えての超展開も期待できそうな伏線は配置されてますが、{/netabare}

作品の焦点をどこに置けば良いのかイマイチ掴みきれておらず、途中しんどかったです。船頭多くして船山に上る感じ。
まるで、ホテルのビュッフェで和洋中華それ以外と単品のクオリティがそこそこ良いけど全部食べろと言われると持て余しちゃうような感覚に近いかもしれません。

それと、五つ子全員お勉強が出来ないというのもなんか釈然としません。
勉強ができるのと地頭の良さは別物とはいえ、一定の尺度の中でだったり要求水準を求められて成果を上げるとか努力することって人として必要でしょうに、それがないというのが一点。それなりにインプットがないとアウトプットするネタに困るのが人間だと思うよ、が二点め。
それが揃いも揃って全員かよ!ある意味すごい姉妹だと思われます。

 {netabare}お母ちゃんも空の上で泣いてるで。{/netabare}


{netabare}林間学校編に突入してから{/netabare}加速していった後半が良かったのでOK!とします。
ちょっと五人それぞれが揺れ動いてくるあたりから物語が締まってくるので序盤で切っちゃうともったいないかもしれません。


OPの ご ・ と ・ お ・ ぶ ・んっ  もTHEアニソンらしくて良かったですよ。
{netabare}タイムリーにスキー場で流れてて、ウチの子供は「きもっ」って言ってましたが。。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴
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2019.04.06 初稿
2019.09.16 修正
2022.02.10 修正

投稿 : 2025/01/18
♥ : 64
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

豪華声優陣だけが魅力!?

原作未読。最終話まで視聴。

美人揃いの五つ子。
家庭教師は同級生の男の子。

設定がありえなさ過ぎてどこからツッコめばよいのやら・・・。

せめて、コメディ要素が強ければラブコメとして楽しめたんだろうけど・・・。
コメディとしては笑いどころが少なすぎ。

さすがにヒロインが5人もいると、1クールでは間延びし過ぎかな。

{netabare}ご想像にお任せします{/netabare}エンディングも、何だかいただけない。

まさか、原作完結していないとか?
だったら、こんなエンディングにしなければよかったのに・・・。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 49

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

五等分の花嫁 レビュー

この作品の設定は、深夜向けというより一般ドラマ向けなんじゃないかと思うのですがどうでしょう。
視聴前の印象は、女性声優さん達が新人声優とは言いがたいけれども、若手声優さんの中では「売れっ子」な人達を集めて、おお、気合の入ったメンツだなあ、と感じましたね。
しかし、キャラクターデザインに少し古さを感じるところもあり、期待値的にはやや低めという感じでした。印象的なのは五つ子の髪色や服装の強めの配色や、2019年では少しシンプルな瞳のデザインなどでしょうか。
現時点では5つ子を一人ずつフォーカスしていく地道なラブコメディの展開ですが、1話冒頭及び原作でも提示されている、「主人公の花嫁は誰なのか?」という謎により、五つ子達の主人公への気持ちの傾き、恋心への変化を視聴者に敏感に感じとろうとなってしまう仕組みがにくい!

可憐で個性豊かな五つ子達によって描かれる日常とロマンスの魅力を紐解いていきましょう。

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Introduction(公式サイトより引用)
貧乏生活を送る高校2年生・上杉風太郎のもとに、
好条件の家庭教師アルバイトの話が舞い込む。
ところが教え子はなんと同級生!しかも五つ子だった!!
個性豊かな中野家の五つ子は全員美少女、だけど「落第寸前」「勉強嫌い」の問題児!
最初の課題は彼女たちからの信頼を勝ち取ること…!?
毎日がお祭り騒ぎ!中野家の五つ子たちが贈る、
かわいさ500%の五人五色ラブコメ開演!!

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さて、冒頭に書いたとおり、私としては、一般向けドラマ的印象がありますね、この作品。
どこにそんな要素があるのでしょうか?
まず、設定を整理しましょう。主人公である上杉君が貧乏で、教え子となる五つ子は美少女でお金持ち。そして上杉君は頭がよく、五つ子は勉強嫌い。
対照的ですね。
この対照設定が、その要素の一つだと思います。逆シンデレラストーリー。貧富の差を越えた恋物語はいつのでも大衆向けかもしれません。上杉君で一般的よりも少し貧しい生活を描き、五つ子達で華やかな高校生活を描く。こうして、どんどんと「差」を描くことで、対比が強くなっていくのかなと。
成立した時のシンデレラ感があるのかもしれないですね。最初は上杉君に対して五つ子は最初は仲が悪いですが、嫌いからの好きになるという関係の変化を描く恋物語展開はありがちですが素敵ですよね。
最初から上杉君と五つ子が一緒に行動しないというのが、この作品の重要な骨組みだと思います。上杉君が行動している間に、五つ子達は別の事をしている。または、上杉君に協調しない。
5人それぞれの個性を描いていますよね。それぞれが別の友達を持っていたり、別の趣味を持っていて、五つ子の個性が多彩だと感じました。
5人それぞれが多彩な個性を持っているので、コメディとしてのドタバタ感がよく引き出されています。最終的には、上杉君の家庭教師の場に全員集まるのが理想ですが、現状では皆が別々なことをしてしまっている。その別々なことを描くことによって、物事が予定通り進まない、ドタバタ、を描いているのだと感じます。それが少しずつ整理されていくのが、物語が進むに当たって気持ちがいい所かもしれません。


作品を語るにあたって、やはり登場人物の魅力には触れておかなければならないのですが、まだ五つ子全員のフォーカスは終わっておらず、核心的な魅力はつけないかもしれません。
4話まで終わり、三玖と二乃には触れられましたね。
私は元気で明るい子のほうが、恋愛で曇ると素敵に見えるので、四葉が好きです。これからの展開に期待ですね。

作品のEDについても触れておきたいです。
多分このED曲が「ドラマ」感が強い(笑)。
「Sign / 内田彩」ですね。日本コロムビア(株)のYouTube公式ページで試聴できます。「運命の恋の予感に胸のベルを高鳴らせる気持ちを切々と綴る」楽曲だそうです。
恋をストーリーのベースに、女性の心の繊細な変化や可憐さ、運命感のロマンチックな想いを歌いあげていますよね。
映像の方も、五つ子それぞれの個性、可愛らしさや意地悪っぽさ、いじらしさなどがよく出た表情をしていると思います。
薄いピンクのバラやマニキュア、リップなど、大人びた女性をイメージできたり、花嫁という華やいだ女性の美しさをイメージするのにピッタリだと思います。
運命の赤い糸が五つ子と絡まりながら、恋の関係性や女性としての変化を、グラスの水の変化やケーキ、マニキュアの形で表現しているのかもしれませんね。女性的な美しさや大人の女性らしさを物の鮮やかさによって表現した素晴らしいEDだと思います。

さて、いかがだったでしょうか。本編映像面で少し劣ることもあるかもしれませんが、楽曲や物語の大筋はとても魅力的になっていると思います。
ED詐欺?(ヾノ・∀・`)ナイナイ

投稿 : 2025/01/18
♥ : 34

86.8 2 花火でツンデレなアニメランキング2位
僕は友達が少ないNEXT(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (3954)
21995人が棚に入れました
友達がいない少年少女たちが「友達作り」を目的とした残念な活動を繰り広げる「隣人部」を舞台にした残念系青春ラブコメディ。羽瀬川小鷹の日常は新しい顔ぶれも加わってますます賑やかになっていく。みんなで遊園地に行ったりゲームをしたり誕生日パーティーをしたり、“リア充”イベントである学園祭にも挑戦していく中で、隣人部内の人間関係にも大きな変化が訪れることに。

声優・キャラクター
木村良平、井上麻里奈、伊藤かな恵、山本希望、福圓美里、花澤香菜、井口裕香、加藤英美里、伊瀬茉莉也、日笠陽子
ネタバレ

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

隣人部再始動!

約1年の時を経て再び帰ってきた「はがない」
1期で大いに笑わせてもらい、今回も期待通りでした。

1期と比べて作画の変化がありましたが、特に気にならないほどのものでした。
むしろこっちの方が好きだったりw
OP、EDは共にはがないらしさが出ていて良かったと思います。

OPだけ見てみると理科ちゃんがメインヒロインにしか見えないのは俺だけかな?

1話感想
{netabare}
相変わらずの残念っぷりです。
盛り髪ワロタw
ありゃお父さんも怒るよ。
でも高校生の娘のお尻を叩くってのもどうなんやろ?(;゚∀゚)
今回も泣いて夜空の前から逃げ出す星奈は健在です。
もうこれは鉄板ネタですね(^_^)v

しかし、小鳩ちゃんの出番が少ない・・・
まぁ1話やからしかたないのかもしれんが。{/netabare}

2話感想
{netabare}
え?ちょっと理科ちゃん可愛すぎなんだけど!?
もうずっとこのままでもいいくらいの可愛さでした。
しかも小鷹のどストライク!
これは理科ルートが成立してしまうのだろうか?
メガネの方も十分可愛いけどねw
てかあのメガネって伊達だったんだ。
「ファッション」もとい「キャラ作り」ってのが理科ちゃんらしいですね。

星奈は今回も夜空にいじめられていましたw
エロゲーの恥ずかしいセリフを朗読させられるというやつです。
1期でもこんなことあったよね?
しかし今回はさすがに放送したらまずいと思ったのか途中でCMに入ってしまいました。(チッ・・・)
そして読み終えたはいいが、そのあとのみんなの反応があまりにアレだったのと恥ずかしさに耐えきれずにまたもや部室から泣いて飛び出して行きました。
いつものことですがおもしろかったです。

ところで、星奈のやってたエロゲーのヒロインが小鳩ちゃんにしか見えなかったのだが・・・

後半はマリアちゃんのお姉さんが登場しました。
マリアちゃんをそのまま成長させたような姿で可愛かったんですが、下品すぎる(;゚∀゚)
可愛いんだけど、あれは「ないわー」と思いましたね。{/netabare}

3話感想
{netabare}
最高の回でした。
何が最高かって小鳩ちゃんですよ。
前半は小鷹の家にマリアちゃんが家出をしてくるという話でした。
小鳩ちゃんが出るわ出るわ・・・
1,2話とは正反対にずっと出てましたからね。
俺が最高の回と言ったのも納得でしょ?w

小鳩ちゃんは中2なのに小5のマリアちゃんより発育が悪いようです。
だがそれが良い!
小鳩ちゃんは気にしてるみたいだけどその必要は全くないのです。
変態だって?
いや、違う・・・
俺は変態という名の紳士だ!

まぁそれは置いといて、後半はテストが終わってお疲れ回をするという話でした。
・・・そして何故か王様ゲーム。
あいかわらず発想が残念です(;゚∀゚)
しかも命令がくじってもう王様関係ないよね?w
最初の命令で小鳩ちゃんがいきなりあられもないすがたに・・・

眼福!!(^_^)v

理科はアホな命令を書いてましたね。
幸村やマリアちゃんはどんな命令を書いていたのか気になったんですが、残念ながらわかりませんでした(+_+)
尺の都合上仕方なかったのかな?{/netabare}

4話感想
{netabare}
夜空と星奈・・・
こいつらはホントにメインヒロインなのか?
というよりこいつらがメインヒロインでいいのか?
ジェットコースターに乗った後のあの件はさすがに酷かったぞ(;゚∀゚)
いや、あれは製作者側の問題だろうか。
ああいうのは普通、音声だけでなんとかするものじゃないのかな?(-_-)ウーム

他の子たちは割といつも通りでした。
特に幸村はあいかわらず顔色一つ変えませんでしたね。
それよりもみんな本気で幸村のことを男だと思っていたのか。
ギャグでやってるのかと思ってたわw

あと風呂の場面で井口さんに何言わせてんだ( ̄Д ̄;;
てかマリアちゃんも10才なんだから男女の体くらいある程度知ってるだろうに。

色々カオスな回でしたが、よくよく考えてみるといつもの隣人部って感じがしないでもなかったですw{/netabare}

5話感想
{netabare}
オチが今までのはがないと違うパターンできました。
いつもは一話完結だったのが、今回はシリアス展開から次回に続くという終わり方でした。
めずらしいけどこれはこれでおもしろいし、次回への期待が高まるから別に問題はありませんがねw

今回は最初から最後まで理科ちゃん回って感じでしたね。
ボケまくり、ツッコミまくりでずっと笑わせてもらいました。
ですが、やっぱり一番爆笑したのは「よへちぼらげ」ですねw
そしてキレる理科ちゃん・・・{/netabare}

俺の中でのはがないキャラランキングは今までは小鳩ちゃんがトップだったんですが、2期に入ってから理科ちゃんの順位がどんどん上がってます(^_^)v
それはもう小鳩ちゃんと同じかそれ以上と言ってもいいくらいにw
毎回見た目が変わるのも新鮮でいいですね。
全部可愛いです。

6話感想
{netabare}
夜空と小鷹の関係については割とあっさり流していきましたね。
どうなるのかすごく気になっていただけに、ちょっと拍子抜けしました(;゚∀゚)
まぁはがないはギャグメインだからシリアス展開をそんな無理に引っ張る必要はないのかもしれませんがね。
でもそれやったら前回の内に終わらせてしまってもよかったような気が・・・ま、いっかw

今回もいつも通り笑わせてもらいました。
理科ちゃんキャラおかしくなってね?
最初からおかしい子ではありましたがw
あんなツンデレ俺は嫌やぞ(;゚∀゚)

小鳩ちゃんが部活に出てなかったのは補習のせいだったのか・・・
頭悪かったんだねw
ところでマリアちゃんはどこに行ったんだ?{/netabare}

7話感想
{netabare}
小鳩ちゃんの誕プレ選びという名目で小鷹をデートに誘った4人の美少女たち。
4人は明らかに小鷹に恋愛感情を抱いているっぽいのですが、安定の「主人公鈍感」の補正がかかり5人で買い物という女子たちにとって不快感極まりない状況に(;゚∀゚)

そんな中セナだけちゃっかり小鷹とデートしてたよね?
ちょっと優遇されすぎじゃね?w
たしか遊園地に行った時も二人でデートしてたし・・・
もうちょっと他のヒロインにも良い思いをさせてあげようよ作者さん。

そんな中でも一番不憫なのは理科ちゃんですよね。
この子だけは他のツンデレ軍団と違って小鷹への好意をハッキリと表しています。
それなのに小鷹の見事なまでのスルーっぷり・・・
不憫だ・・・不憫すぎる・・・(T_T)
でもだからこそ俺は理科ちゃんを応援したくなっちゃうんですよね(^_^)v

後半はケイト先生再登場!
最初出てきたときは「下品だし、あんま好きじゃないなぁ」と思っていたんですが、小鷹に好意を持ってるっぽい雰囲気を見るとなんか可愛く見えてきました。
何故だろう・・・?w{/netabare}

8話感想
{netabare}
今回の話の夜空はちょっと酷かったなー(;゚∀゚)
小鷹とのデートは普通に可愛かったけど映画の脚本・・・
あれはダメだ(-_-;)
夜空の気持ちもわからんでもないが、セナたちの言ってることの方が明らかに正論だし、それに逆ギレして挙句の果てにセナに対して「いなければよかった」とな・・・
さすがにこれは酷すぎる。
最後は脚本もちゃんとしたみたいやけど今回の話で俺の中の夜空の株がぐんと下がってしまいました。
もともと特別好きなキャラでもなかったんですけどねw

今週の理科ちゃんは色々な格好をしてましたね。
懐かしの「めがねポニテ」に「ロングヘアー」など。
そして極めつけは「小鳩ちゃん」!
あれはもうイメチェンの域を超えてますねw
セナにはマジギレされてましたが、落ち込む理科ちゃんも可愛いです(^_^)v{/netabare}

9話感想
{netabare}
セナも昔小鷹と会っていたとは・・・
しかも婚約者ですからねー。
他のヒロインと比べて一歩も二歩もリードしてるし、これはもうセナルート確定でいいんじゃないかな?
セナの親父さんも相変わらずおもしろいねーw

新キャラ登場しましたよ。
「遊佐」ちゃんです。
詳しいことはまだいまいちわからないけど小鷹のことをカッコいいと思ってたり、セナと同様で「頭は良いが残念な子」みたいです(;゚∀゚)
まぁはがないキャラに残念じゃない子なんていないんですがねw{/netabare}

10話感想
{netabare}
小鷹はこれまでみんなの好意を知らないフリをしていたのか・・・
確かに小鷹の「ん?何だって?」って言葉が多くて「ここまで鈍感でいいものなのか?」と、ちょっと違和感があったんですけど実は気づいていたということなら納得です。

知らないフリをしてた理由・・・
まぁ普通に考えれば「誰かと付き合ってしまうと今のままの隣人部でいられなくなる」という感じなんでしょうね。
小鷹の考えもわからなくはないですけど、このままだと理科ちゃんたちがかわいそうですよね(T_T)
ここは男らしく「ドーン!!」と決めてほしいですね。

やっとOPにあった映画撮影に取りかかるみたいです。
でも今回は後半のシリアス展開に全部持ってかれた感じがして、いまいち印象が薄かったです(;゚∀゚){/netabare}

11話感想
{netabare}
うん、やっぱりメインヒロインは理科ちゃんだね。
今回の話で確信したよ。
風邪を引いて保健室で寝てる時の色っぽさがヤバいですね。
確かにこれはずっと風邪を引いていてもらいたい気持ちもわかるw

遊佐っちが再び登場しました。
隣人部を潰しにきましたが、夜空とセナの反撃によりあっさり撃沈・・・(;゚∀゚)
逃げてく姿が何か可愛かったりw
てか、俺は別に遊佐っちのキャラは嫌いじゃないですけどね。

顧問の話では俺的には「マリアの代わりにケイトが顧問をやるんじゃないかなー」とか考えていたんですが当てが外れましたw
ちょっと残念です(-_-;)

そしてセナの突然の告白!
アーンド次回最終回!
はがないももう終わっちゃうのかー・・・{/netabare}

最終話感想
{netabare}
これは明らかに3期を狙っている終わり方でしたねw
大歓迎ですけどもw

それにしても最終話だってのに夜空の空気っぷりが半端なかったですね(;゚∀゚)
とてもメインヒロインの扱いとは思えませんでした。

それに対して理科ちゃんの優遇っぷり・・・
かつての夜空のポジションを完全に奪い去るかたちになってしまいましたが、これはこれでありなんじゃないかな?
これからの展開がすごく面白くなりそうで期待できますしね(^^)v{/netabare}

総合的な感想

やっぱりはがないは素晴らしい作品でした。
個人的には1期の頃よりもキャラの魅力がパワーアップしてたんじゃないかと思います。
特に理科ちゃん!
これはもう最初の頃からずっと言ってますけど、ほんとにかわいくなりすぎなんですよ!
俺以外にも理科ちゃんファンが急増したと思いますよ。
新しく増えたキャラもそれぞれ個性的でよかったですね(^^)v

キャラはかわいいし、ギャグは面白い・・・
俺的には超おすすめアニメです!!
3期にも期待しましょう(´∀`)

投稿 : 2025/01/18
♥ : 115
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

理科の株価急騰!

ヤンキーと誤解され友達ができない羽瀬川小鷹。
ドSで無愛想な三日月夜空。
ギャルゲー好きの腐った柏崎星奈。


リア充になるために「隣人部」を設立し、日夜トンチンカンな活動を行い暴走する。


■第1話
{netabare}
星奈祭りな第1話!

頭にイカ焼き乗っけたり、お父さんにお尻ぺんぺんされたり、ラストでは夜空のカツラのにおいを嗅いで喜んだり。。。

完全に理科化してます^^;


星奈の部屋で試験勉強する小鷹はリア充★
(メイドさんのあの気遣いはお父さん公認なんだろうか・・・www)

{/netabare}

■第2話~第12話
{netabare}
一気に見ました。

順調に星奈とのフラグをたてまくっていっていましたが
まさかの理科フィーバーでした^^
予想外!

毎回理科の健気さがかわいい^^
2期でメインヒロイン化したかも(笑)

夜空の活躍は3期に期待?ですね('▽'*)

{/netabare}

■ニコ生一挙放送
{netabare}
理科はもう正ヒロインですね^^

一度最後まで見ていると「え?なんだって?」
のセリフが至る所にあって笑ってしまいます(笑)

夜空さん・・・最終回のEDで
過去の思い出が理科に上書きされてて
アドバンテージがすべて無くなってます・・・

3期で大ドンデン返しを期待してます^^
{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 134
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

隣人部メンバーに何が?意外な展開?シリアスな展開?

第一印象って本当に大事です!

その印象はずっと付きまとい次第に人びとの心に定着します。
もし初対面で悪い印象を持たれてしまったら?
そして、それが誤解だとしたら?

実は...この物語の主人公、羽瀬川 小鷹(はせがわ こだか)がそうなんです。ほんの少しだけ人より見た目が怖いことが悪影響を及ぼし、友達は0ゼロ。

他の主要キャラクターたちも何とも残念ですが揃いも揃って友達0ゼロ!あまりに強烈な個性が災いし常人は彼(彼女)と距離をとってしまうようです。

学園にある友達作り訓練のための「隣人部」ここに共通の悩みを抱えた生徒が在籍しています。
{netabare}
この部には男性は小鷹だけ。
1人また1人と小鷹に惚れていき見渡せばライバルばかりです。そう、ここでは小鷹を巡る恋のバトルが勃発しているのです。

皆、この隣人部に友達を作ろうと入部したはずなのに、端からみたら小鷹の気を引く特訓のようです...

恋って時に闘いです!
ライバルが出現した日には恋心に火がつき..
もっと好きになるってありませんか?自分でも想像出来ないような勇気が出てしまったり。

ライバルを出し抜こうとする超個性派ヒロインたちのそれぞれの「女の武器」が面白いんです。それは武器になってないよ~と何回も突っ込みました 笑

一期以上にハラハラさせる展開が見られました。その理由はキャラクターの心理描写が増えています。
相手の一言や態度で一喜一憂してしまう模様。恋真っ只中のヒロインが鮮やかに、ユーモラスに描き出されています。ここは、かなり惹きつけられました!

意外な展開は、小鷹と幼なじみという強みヒロインの夜空が脱落寸前へと追い込まれるところ
一期とは印象が真逆になる星奈と夜空。
星奈ルートに突入したり、理科ルートに突入したり

そしてクライマックスに来て、まさか理科があそこまでひっぱるとは...
日頃から部のため頑張っている姿が見えてはいましたが、はじめて本音をさらけ出し小鷹にに物申す理科。それはまさに決闘のよう。
最後に理科の評価が上がりました!

最後まで慌ただしい隣人部。
ヒロインそれぞれの終末の形がありました。
結末を先に持ち越されたヒロインもいました。
{/netabare}
残念ですがその後の隣人部については二期では描かれていません。余韻を残し次の回に続く終わり方でした。
謎を残した2期は小鷹の得意技。答えをごまかされてしまったようです!!
続き絶対ありますよね?3期待しましょう♡

投稿 : 2025/01/18
♥ : 64

96.2 3 花火でツンデレなアニメランキング3位
かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (1737)
7604人が棚に入れました
家柄も人柄も良し!!将来を期待された秀才が集う秀知院学園!!その生徒会で出会った、副会長・四宮かぐやと会長・白銀御行は互いに惹かれているはずだが…何もないまま半年が経過!!プライドが高く素直になれない2人は、面倒臭いことに、"如何に相手に告白させるか"ばかりを考えるようになってしまった!? 恋愛は成就するまでが楽しい!!新感覚"頭脳戦"ラブコメ、開戦!!

声優・キャラクター
古賀葵、古川慎、小原好美、鈴木崚汰、花守ゆみり、青山穣
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とっとと 御くっつきなさい

原作未読

原作はタイトルを知っていた程度。『惚れたら負け』をどう料理するのか興味がありまして。
いわゆる“惚れた者の弱み”とは、熱量のあるほうが気を揉んで焦る機会が多く往々にして上手くいかないことを指すと思うのですが、本作はそれが先鋭化していって、

・自分から誘うと「負け」
・自分から告白するともちろん「負け」

誘うと負けってww
ラブよりはギャグ色強めかと。どんなものでも先鋭化するとお笑い要素が出てきてその美味しいところを掬った感じです。
四宮かぐや(CV古賀葵)と白銀御行(CV古川慎)。両主人公のゴールは、『相手に告白させること』。前段として、『いかに相手に誘わせるか』に権謀術数張り巡らせるお話です。
{netabare}序盤こそは『天才たちの恋愛頭脳戦』でしたが、徐々に意地の張り合いになっていくのがなんとも微笑ましかったです。{/netabare}


2019年冬期で最も笑った作品でした。いいですね平和で (^^)


さっそくのOPは鈴木雅之feat.伊原六花。  ・・・出オチです。いきなりそう来たか!
組み合わせがバブル過ぎて、ハイここ笑うところですよ~の狙いかと思いきや、回を重ねるごとに病みつきになってく大人の味でした。このねっとり感は久々です。
{netabare}第4話。『渋谷で11時』 そう今から恋が始まるわけでもなく、土砂降りで会えずじまいというのもこの二人らしい。いつか二人でサボタージュできる日が来ると良いな~っておっさんしかわからん。{/netabare}
それに『ラブ・ストーリーは突然に』の有名すぎるカッティングもろパクリだろって劇伴があったり、そんな古臭ささえも心地よく、去り往く平成に思いをはせてみました。


※こう見てました、の3つのポイント

■頭脳戦?ちゃうやろ
『天才たちの恋愛頭脳戦』の看板はちょい違いますね。天才をヘタレに置き換えるとしっくりきます。

{netabare}向こうが好意を持っているのを薄々感じているのに確証を得られないから動けないだけのことで、主人公二人を高スペックのヘタレと見て楽しんでました。
まじめにラブとして観てしまうと、「早くくっついちゃいなよ」か「はーめんどくせー」と思ってしまいます。「お可愛いこと・・・」ってかぐや様は一度たりとも言ったことない、というのがポイントです。やはりヘタレてるのであります。
ではイラッとくるかというとそうではない。白銀は筋を通すいい奴でかぐやは別の理由なんですが二人とも応援したくなるようなキャラなんですよね。{/netabare}

{netabare}むしろ時折登場する柏木さんと柏木さんの彼氏だけが普通にラブしてました。付き合いたて女子は成績落とし男子は上げるあるある。藤原書記の助言で『頑張って』最終話のエンドクレジットでは仲睦まじそう。絶対こいつら夏休みになんかあったな。カップルとしてはこちらがまともですしよっぽどストーリーになってます。{/netabare}


■テンポがいいよね
オムニバスみたいな一週につき3エピソードのサ○エさんスタイル。テンポの良さと合わせて物語としてきっちり進行していました。{netabare}ラーメン四天王ネタさえ回収する脚本の繋がりはお見事です。{/netabare}
1エピソード7分弱の計算になります。R-1で3分、M-1で4分、キングオブコントで5分の持ち時間。こうみると10分超えるネタ見せってないんですね。前の出番の組のネタを拾って繋げるリレー漫才を堪能するようなもんでした。


■狂言回しが優秀
脇役みんな優秀過ぎませんか?

藤原千花(CV小原好美) 石上優(鈴木崚汰) 早坂愛(花守ゆみり)の3名。 

空気の読みあい化かしあいの白銀VSかぐやが膠着状態に陥らないように波風立てるのは藤原書記と石上の両名。空気は読むものではない。“作るもんだ”藤原と“壊すもんだ”石上がいてくれてよかった。二人とも空気は全く読めません。
{netabare}弓道部からの胸の話で墓穴を掘りまくる石上に腹抱えて笑いました。{/netabare}


なんだかんだイチャコラを楽しむ作品になるのですが、ラブ ↓ コメ ↑ でテンポの良さと脇役たちの突っ込み突っ込まれが楽しい作品でした。

あと、かぐや様の声はしばらく茅野愛衣さんだと思ってました。



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

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2019.09.19追記

実写版公開。つきあいで鑑賞。
アニメを観るようになってから、実写とアニメの歴然たる差に気づくようになった。普段良いアニメ作品に私が触れてるということですね。



2019.04.14 初稿
2019.09.19 追記
2021.03.13 修正

投稿 : 2025/01/18
♥ : 110
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

キャラ設定のしっかりとしたラブコメの秀作

原作未読。最終話まで視聴。

主人公2人は言うまでもなく、周囲の登場人物もキャラ設定がしっかりしていてとても面白かった。
味のあるナレーションも魅力です。

ショートストーリーが続く構成も、テンポの良さを生んでいて高評価です。

【天才たちの恋愛頭脳戦?】
{netabare}確かに序盤は、『いかに相手に告白させるか』という頭脳バトルが展開されていた気がするんだけど・・・。
途中から単なるツンデレというか、頭脳バトルとは違う展開になっている気がする(笑)。

だけど、この変化も含めて、コメディ色の強いラブコメとなっています。{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 81

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

時が育てる想い、俺はお前のことが…。久々に現れたラブ「コメディー」の傑作。

最初はお前のことは虫が好かん奴だと思ってたよ…。今になって思えば、みんなに人気者で才色兼備なお前に対して天の邪鬼な態度に出ちまったな…。


 しかし、一年という時間を経てお前に再会してみて、自分でも驚くぐらい癒されてる自分に気付けたんだ。この間でお前がどれだけ多くの人を笑顔にしてきたかを知ることができた。そして、俺にとってどれだけお前が大きな存在だったか離れてみてようやく気付けたんだ…。だから、俺はお前のことが…


 というのが私の本作に対する想いです!。しかし、実写版、オメェーは駄目だ!。本当にうちに帰って反省しろよなマジに。俺のお前に対する想いは、新映画当たり屋のヨッシーさんが全て代弁してくれてるから、そっちも宜しくお願いします。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 46

76.1 4 花火でツンデレなアニメランキング4位
無彩限のファントム・ワールド(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1216)
6661人が棚に入れました
人間の脳機能に変異が生じた近未来。

人は幽霊や妖怪の類を認識できるようになり、それらを「ファントム」と呼ぶようになった―――。

ホセア学院の高校1年生、一条晴彦はファントムに対抗しうる特殊能力をもち「五行の氣」で戦う先輩の川神舞、『ファントム・イーター』と呼ばれる能力をもつ和泉玲奈、ファントムと孤独に戦う水無瀬小糸と共に苦しくも楽しい〈煩悩溢れる〉学園生活を送っていた。

そしてある事件をきっかけに彼らはこの世界の真実を知ってしまう―――

声優・キャラクター
下野紘、上坂すみれ、早見沙織、内田真礼、田所あずさ、久野美咲、井上喜久子

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

京アニスタッフ勢揃いのデコレーションケーキ風ハーレム戦闘習作アニメ

2016年放送のテレビアニメ 全13話+番外編(水着回)1話

原作 秦野宗一郎 監督 石原立也 構成 志茂文彦 総作画監督 池田和美
絵コンテ 武本康弘 北之原孝埒 藤田春香 石立太一 山村卓也 山田尚子 河浪栄作 石原立也 小川太一 
制作 京都アニメーション

京アニ制作の響けユーフォニアム1期と2期は1年ちょっと間が空いたので、
その間を埋めるように制作された、タイプが逆向きの作品。
現実世界にファンタジーの怪物(ファントム)が現れる「ゆるい戦闘アニメ」。

中二病でも恋がしたい!と同様に京都アニメーション大賞奨励賞受賞作。
奨励賞受賞作は大量にあるようだけどアニメ化されたのは以下の作品。
「中二病でも恋がしたい!」「境界の彼方」「Free!」「無彩限のファントム・ワールド」

21世紀初頭、特殊な人工ウイルスが流出する事故が起き、
人間の脳の構造が変化し、幽霊や妖怪(ファントムと総称する)を認識できるようになる。
それと同時に、子供たちの一部に特殊能力者が出現する、という設定。

これは書きようによっては「新世界より」や「サイコパス」のような本格SFになる可能性があるが、
実際、小説版はそれらに近いシリアスストーリーらしい。

このアニメ版は設定とキャラを借りた別物として制作されているようで、
「デートアライブ」風ハーレム戦闘微エロアニメになってる。
デートアライブと比べれば構成や声優選択のミスも無く、作画は本格的ではある。
ただし、シリアス要素ゼロのお菓子アニメに変貌しているようです。

業界随一の作画力を誇る京アニでも、ユーフォやFree!のような作品ばかり作っていたのでは、
他制作会社にどんどん追い抜かれてしまう。
超常現象を描く作画力の練習が必要なんではと思いますし、
中二病でも恋がしたい!は習作ながら評価が高かったと言うことで二匹目のどじょうっぽいです。
これは甘々戦闘とはいえバトルシーンの作画は相当気合が入っていて割合も大きい。
でもやっぱり、ポーズでも命がけの戦闘とは違いますね。
同時期の「RE:ゼロから始める異世界生活」「灰と幻想のグリムガル」「魔法少女育成計画」
といったファンタジーアニメとはくらぶべくもない凡作です。

総合的には高レベルではあるんですが甘々ストーリーが評価を下げていると思います。
もしも、ゴールデンタイムアニメしか観たことのない人がいて(いやいっぱいいます)、
この作品を観たとしたら、まさに極楽のアニメーションに見えると思います。
その辺を狙ったとしたらすごいですが、まあこの作品を一番に観る人は居ないでしょう。

深夜アニメやそれ系の劇場アニメを見慣れた人には大甘すぎる苦行アニメになる可能性がありますが、
「中二病でも恋がしたい!」と共に「お菓子系戦闘アニメ」という新分野を切り開いたような気がする新感覚作品のような気がしました。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 37
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

京アニ名物「鉄壁のスカート」健在!

原作未読。最終話まで視聴。

良く言えば、最後まで安定のファンタジー&コメディ&ラッキースケベ。
悪く言えば、最後まで物語に山場が無かったような・・・。

ただ、ルルちゃんにあんな秘密があったとは想像だにしていませんでした。
個人的には、アニメオリジナルキャラのルルちゃんの存在にに救われた作品かと・・・。

{netabare} 舞ちゃんの揺れるオッパイや健康的な太腿の描写とは対照的に、「鉄壁のスカート」は健在です。 {/netabare}

テンポも良く、気楽に見れて割と好きな作品です。
OP/EDとも良い感じです。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 57

伝説のししとう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

リンボーダンスがピーク

結局それだけの作品だったなぁ。
ちょこちょこ感想書いていくつもりだったのに、話の内容が薄すぎてやる気無くした。
終盤は、相変わらず綺麗な作画だけが目当てでしたね。別に私はエロは求めていないので(そのエロも1話がピークでしたけど)。

ラスト2話は良かったと思いますが、全体的に見て特に印象に残った回はありませんでしたね。どうやら原作を超改変しているようで、シリアス要素が少なくなってしまったのは残念。

京アニだから期待しすぎたって言うよりかは、京アニが作りたいものと、視聴者が求めているものがずれているだけなんでしょうね。

まあいいです。そのぶん響け!ユーフォの二期に力を注いでいるのでしょう。多分今年の秋かな。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 44

74.4 5 花火でツンデレなアニメランキング5位
ハナヤマタ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1078)
5111人が棚に入れました
容姿も普通、頭も普通、美術や体育……何だって普通。そんなフツウだらけのぱっとしない14歳、関谷なる。おとぎばなしに出てくるような“ヒロイン”に憧れて、いつかこんな世界から連れ去ってくれる誰かを待っていたが、中学2年生になった今も、あいかわらずフツウの毎日。そんなある日、なるは月光の下に和装で舞う金髪の少女に出逢う。「私と一緒に、よさこいしませんか?」 突然の出来事に戸惑うなるだが、異国の少女ハナに導かれ、次第に『よさこい』という非日常の世界へと踏み出していく。まだ子供だけれど、ちょっぴり大人。花々しい少女達の物語が今、幕を開ける――。

声優・キャラクター
上田麗奈、田中美海、奥野香耶、大坪由佳、沼倉愛美、豊口めぐみ、小山剛志
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いろはにほ♪ぱーっとぱーっと晴れやかに♪

OPがいい!!^^
そして、よさこい踊るために、目標に向かって動いていく
なる達にとてもワクワクします。

ハルの声いいなぁ^^

■なんで「ハナヤマタ」?
{netabare}
・・・って思ったけど、主要なメンバーが

・ハナ・N・フォンテーンスタンド
・関谷なる
・笹目ヤヤ
・常盤真智
・西御門多美

・・・で、それぞれの名前を一文字ずつ取ると・・・

・ハナ・N・フォンテーンスタンド→ハ
・関谷なる→ナ
・笹目ヤヤ→ヤ
・常盤真智→マ
・西御門多美→タ

ってことなんですかね??これって仲間が増えていく順番にもなるのかな??
{/netabare}

■第3話
{netabare}
店長さんノリがいいですね~^^
後半の見どころは、ハナ×ヤヤでした。
生徒会長さんは・・・DQNですね(笑)
{/netabare}

■第4話
{netabare}
これ、もう完全に告白(笑)
もう結婚しちゃえよ~^^

セリフはもっとシンプルな方がいいですね
今回は結構クサイセリフオンパレードでした(笑)
{/netabare}

■第11話
{netabare}
コミュニケーションしなさすぎ・・・
ちゃんと話せば解決できるのに
というツッコミが満載でしたが、ハナちゃんがいない状態で
来週一体どうなる!?どきどきです。
{/netabare}

■第12話
{netabare}
最終回はOPなし
よさこいでOP回収してました^^
ナルが合流するタイミング、EXCELLENTでした♪

ストーリーは茶番ちっくなところは否めませんね。
とくに第11話はナルが普通に親と会話してればこういう展開はまず
あり得ないし。

部員集めも話数を取りすぎてしまいました。。。
肝心のよさこいは、OPでの踊りシーンが一番GOODで
残念ながら本編ではOP以上の踊りは観ることができず。。。

とはいえ、OP、EDはぶっちぎりで今季No.1でした^^
DLできるのが何か月も前から楽しみでした。
歴代でも、かな~り良いOP、EDです♪
サビ部分は超アツイ!
{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 58

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ぱぁーっと♪ぱぁーっと♪晴れやかに♪ハイ!ハイ!

原作もよさこい踊りも事前情報無しで、何となく見てました。

よさこいの踊りって事だったので、てっきり高知が舞台のバリバリ土佐弁アニメ…
「おんしゃら~よさこい、やろうぜょ」的な…「極妻」か「鬼龍院花子」学生
かと思いきゃ鎌倉舞台、普通の学生でしたw

話はサクサク進んで見やすい、まんがきらら的な百合要素はあるけど変に笑に振ってない。
真面目によさこい踊りに取り組んで感動出来る場面もあって良かったです。

成分要素の1位が神OP
OP動画のよさこい踊りのシーンと曲があっていてクセになる感じ良いです。

イチオシのキャラはアメリカからの留学生ハナちゃんかな。
小学生みたいなキンキン声で印象にのこります、ちなみに今期の賭ケグルイの早乙女芽亜里役、田中美海さんが演じてますね。

NEWGAMEやろこどる、ろんぐらいだぁす等の真面目な萌え?アニメ好きならお勧めかも。

いかにもマイナーB級感ありますが、萌えと和の融合アニメ楽しめました。


追記
ノーゲームノーライフ、宇宙よりも遠い場所のいしづかあつこさん監督作品
何見ようかとお探しの方にお試しにどうぞ~です。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 32

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

演出そこそこ頑張ってるのに報われない(?)アニメ…

いわゆる「きらら系」、マンガ原作があるお話です。原作は読んでいません。

舞台は中学校(女子校)で、出てくる先生も女性です。「あなたもよさこいしませんか?」ということで身も蓋もない言い方をすると、少なくともテレビアニメ化された範囲では「メインキャラ5人がよさこい部を作って、地元開催のコンテストに出る話」です。

男性でまともに出てくるのはよさこいグッズを売っているショップのおっちゃんくらいのもので、ひたすら女の子推しなのは昨今の深夜アニメにありがちですね。

ただストーリーとしては「熱血スポ根もの」のフォーマットにそって、ある意味無難に、ある意味熱くきっちり仕上げている感じですね。

作中の中の人が実際にチーム“ハナヤマタ”というユニットで、作中キャラの衣装で主題歌(OP)「花ハ踊レヤいろはにほ」を歌い踊るのも今風です。あ、この曲の出来はかなり良いと思いますよ。

で、本作ですがよく見るとメインキャラ5人にはその人のシンボルになる花が割り当てられているのですよ。見間違いでなければ:

関谷なる(主人公): 桜(サクラ)
ハナ・N・フォンテーンスタンド: ブルースター
笹目ヤヤ: 薔薇(バラ)
西御門多美: 百合(ユリ)
常盤真智: 向日葵(ヒマワリ)

終盤に羽織るよさこいの衣装は上記の花をあしらったものなのですが、実は序盤の冒頭にそれぞれのシンボルの花がアップで写ることで、誰メインの話かわかるようになっていたのです(観返せる方はどうぞ)。

まあわかりやすいのは上記の例ですけれども、演出は各キャラの設定を踏まえて、意外と丁寧にやっている印象です。でもそれは地味だしわかりやすくないので、誰のレビューを観ても特にそれに言及するようなものがありません。ちょっと可哀想…。
(ざっと見た限りなので、見落としがあったらごめんなさい。)

あと、作画は地味に良いです。「キャラが崩れた」とか「動きが変」とかは思わないで観ていた記憶があるので…。

ということで、このアニメが放送されたクールの中ではけっこう好きだった作品なので、ちょっとしたレビューを書かせていただきました。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 38

67.9 6 花火でツンデレなアニメランキング6位
あんハピ♪(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (518)
2385人が棚に入れました
不幸を背負った生徒ばかりが集められた高校のクラス・天之御船学園1年7組を舞台に展開されるアンハッピーなスクールコメディ。悲恋のヒバリ、不運のはなこ、不健康のぼたんら不憫な生徒たちが、幸福になるため特殊な高校生活に奮闘する姿を描く。

声優・キャラクター
花守ゆみり、白石晴香、安野希世乃、山村響、吉岡茉祐、原由実、森永千才

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

日常系アニメから観る幸福心理学~「共同体感覚」形成に至るまでの物語~

2016年6月24日 記載
今回のレビューは少し専門的な話についての主張が目立つかと思います。
予めご了承ください……





突然ですが、今まで私はアニメを観て元気づけられるという考えには些か懐疑的な人間でした。
それは私自身が作品に対しての感受性が強すぎるきらいがあるというのが主な原因です。
観ている最中は現実逃避の作用も存分に含んでいるせいか、確かに楽しい面持ちでいつも観る事が出来ます。
しかし、それによって元気をもらえるかと言えばそれはまた別の話
キャラクターの言動から何か大切な考えを手に入れたり、観ている最中に楽しさを頂戴したりする事はあれど、「元気」という物を貰った作品には今まであまり出会った事がなかったかもしれません。
寧ろ、あまりにも面白かったり作中の世界観が美しかったりすると、逆に現実の方が嫌になる事の方が多いんですよね。
そんな時は自らの割り切って観る事が出来ない不器用さを恨んだ物
こういった苦悩を一身に背負っていたせいか、アニメによって元気づけられたという他者からの感想は実の所、話半分で聞いてた節も今までありました。
そんな救いようのない私ですが、しかし今回、そんな救いようのない私の持つ考えを少しばかり解き解してくれたアニメが出てきたのでかなり驚いています。
この2016年春アニメにおいて1回目の精神革命
このアニメを観た後では、そう口にしていた友人の想いも分かってしまうというまさに優れ物
「元気」という精神安定剤を処方してくれたこの作品には本当に日々の生活を助けられたと、今になって感じるのは多分、気のせいではないでしょう。
という訳で、今回はそんな、ある意味で私を救ってくれたアニメ『あんハピ♪』についてレビューしていきたいと思います。
長々と駄文を書いていきますが、心優しい方はどうかお付き合いください。




【あらすじ】
負の業=不幸を背負った人間というのは一定数存在するのがこの世界
上手くいかない事ばかり、何をやってもドジばかりの恵まれない人生を送る人々というのは数限りなく存在する物
そんな人々の中でも、不幸に関しては右に出る者はいないと豪語できるような生徒達が名門校であるここ、天之御船学園1年7組に集められました。
中でも異彩を放っているのはこの5人
花小泉杏…この世の全てに運が無い、動物好きのポジティブガール
雲雀ヶ丘瑠璃…対物性愛のパラフィリア、オジギビトに恋する花の女子高生
久米川牡丹…虚弱体質ここに極まれり、ネガティブ1人救命病棟
萩生響…方向音痴で1番を狙え! 負けず嫌いで目立ちたがり屋の騒がし乙女
江古田蓮…女性なのに「女難」の相? 面倒臭がりお気楽寝坊助天然素材
彼女らは担任である小平先生の提案で、「幸福」(しあわせ)になる為の高校生活を送っていきます。
果たして5人はこの学園で幸福の路に至れるのでしょうか…?




【第1部】
ではここからレビューに入っていきたいと思いますが、今回は少し変則的なやり方で記述していきたいと思います。
というのも今回のは前回までのよりも遥かに分量が多くなりそうだと言う事を察した為で、従来の書き方では見ている人も混乱するだろうと思ったからです。
なので、このレビューは第1部にこのアニメの内容について感じた事、考えた事、想った事を記した感想、考察を書き、第2部に全体の総括も含めた私個人がこのアニメ自体に対して感じた事を書くという、2部構成にしてみました。
「よく分からない変な奴の戯言なんていらねえよ」という人は前半だけ。
「考察とか日常アニメなのに馬鹿じゃねえ?」という人は後半だけでも充分でございます。
読んで下さるだけで、私としてはお礼して一軒一軒参りたい位に大変ありがたい。
初めての試みではありますが、何卒よろしくお願いします。

さて、アニメが始まる前の私にとって『あんハピ♪』という作品自体はまんがタイムきららのCMで見かけてた程度の認識だったのですが、いざ観てみるととても面白い。
「不幸属性」なんて言葉も随分と浸透した世の中になりましたが、その要素を日常系に織り交ぜた作品というのはよくありそうで実の所、あまり見かけないように感じます(まあ、その方面には聡くないので私が知らないだけかもしれませんが……)
そして何より、この作品が凄い所は決して「不幸」をストーリーにとってつけた適当な要素にはしていない所です(詳細は後述)
原作者の琴慈先生は新進気鋭の女性漫画家さんで、高校生の時分に月刊Gファンタジーからデビューしたそうですが、この作品を書くにあたって心理学でも勉強したのでしょうか?
専門書を参考にしたのか、それともたまたまなのかは分かりませんが、観ていると随所にこれは……と感じる部分がいくつも出てきて、本当にこれが日常系アニメかと驚いたのが記憶に新しいです。
その驚いた部分も含めて、ここからは私の感銘を受けていった所、「不幸」をストーリーに上手く組み込んでいると思えた所を紹介していきましょう。


(1)花小泉杏は間違いなくアドラー心理学(個人心理学)の体現者
私が『あんハピ♪』の中で最も衝撃を受けたのは、主人公であり生粋の癒しキャラでもある花小泉杏、通称ハナコの言動、行動の全てです。
この娘の凄さというのは1話を観ただけだとふーん、そうか……位の感覚にしかならないのですが、今作の凄い所は2話、3話と話数を追っていく内にハナコは凄いと自然に思わせてくれる所
私はこのアニメを観ていく内、彼女の生きていく力という物を日に日に感じていった次第です。
(1)ではそんな愛すべき主人公の魅力について存分に語っていきましょう。

時に、人間というのは思うようにいかない事や失敗、不運が積もっていく日々を過ごす内、自然と2つのグループに分かれる物だと私は常々考えていました。
①嫌な事が積もり積もっていく内に、無気力状態、不安が続き、下手したら鬱状態になる人々=ネガティブグループ
②逆境にめげず、一念発起、心機一転、頑張ろうと前向きに捉えられる人々=ポジティブグループ
ハナコの凄い所はこの2つのグループに属さない類稀なタイプだと言う事
観ている人からすれば「ポジティブグループ」に属するのではないか?と疑問に思う所かもしれません。
上記のあらすじでもハナコの事をポジティブガールと評したので、その疑問に思う感覚は正しいでしょう。
ただ、正確に言うとこの表現は少しだけ間違っているんです。
他に表現しようがなかったので妥協して「ポジティブ」という言葉を使いましたが、私が思うに、この娘は「ポジティブ」という概念を大きく飛び越えています。
なぜなら、ハナコにはそんな大層な頑張ろうという意志なんて持ち合わせてすらいないからです。
ポジティブな人というのは不運に陥った時、それを乗り越えて頑張ろうとする前向きなタイプの人間だというのは上記で書きました。
しかし、こういったタイプの人であっても不運に遭った事自体を肯定するというのはなかなか出来る事ではなく、だからこそ不運な場面を踏み台にして次こそは……とそれを反動力にして前に進んでいくのです。
そこに「頑張り」という努力が見え隠れしているのはお察しの通り
しかし、ハナコは少し違います。
彼女にとって毎日の不運はただ日々を楽しく彩る為の調味料であって、乗り越えるための踏み台ではないんです。
たとえ嫌な事があったとしても、毎日を面白く生きる事はハナコにとって努力する事でも一念発起する事でもない、全く苦にならない試練に過ぎず、そこには日常を楽しくするための努力や訓練や修行なんて入る訳もない。
客観的に見たら不運な生活を送っていると思われる彼女でも楽しく生きるという事は、実になんでもない事なのです。

しかし、ここで1つ疑問がわきます。
何故ハナコはいつも楽しそうなのでしょうか?
彼女のように自分の不運が日々の当たり前になるという事は一般人からしてみれば大変なストレスです。
「なんで自分だけこんな目に……」
「他の人は上手くやれてるのに……」
そう考えてしまうのも人間として致し方ない事
自らの不運を嘆くか、不運の道を歩んでいない他人に対して羨望、嫉妬の視線を向けてしまうのが人間としては当然の事です。
そんな気配を微塵も感じさせないハナコの生き方はどのようにして形成されたのだろう?
そんな事を考えながら観ていった中で、私は1つの答えに辿りつきました。
ハナコは「不運」に遭った事自体を「幸福」だと感じているのではなく、「不運」を受け入れた先にある彼女の解釈が結果、彼女を「幸福」にさせているのだと。

ここで挙げられるのが章の見出しで紹介したアドラー心理学
ジークムント=フロイト、カール=グスタフ=ユングと並ぶ心理学三大巨頭の1人にして、時代の先駆者アルフレッド=アドラー
この心理学はそんな彼が20世紀初頭に提唱し、欧米各国に高く評価されました。
さて、アドラー心理学の特徴として挙げられるのが、人間は誰しも同じ世界に生きておらず、自分で「意味づけ」した世界に生きているという考えです。
同じ経験でも、それ次第で世界に対しての感じ方は変わり、それに対しての行動も変わってくるという理論
「認知論」と端的に表されるそれは、客観的事実よりもその事実に対してどのような意味を与えるかが重要であって、受け取る人によって意味は如何様にも変化するという事です。
ハナコはこの「認知論」を上手く日常生活の中で使って、不運な出来事に良い意味付けを与える事で日々を幸せに生きていると私は解釈しました。
だからこそ、犬を救う為に川へ落ちて結果、手を噛まれたとしても犬が助かった事に幸せを感じるんです。
たとえ頑張って取り組んだ宿題が出来なくてもみんなで一緒に遊べたからよかったと胸を張って豪語できるんです。
そして特に驚いたのが、6話でヒバリの家庭事情について彼女が考えていたのとはまた違った別の意味を教えてあげた事
ハナコがヒバリの考えを180度変えてしまうコペルニクス的転回を行った、いわゆる「認知論」の発展形を行ったシーン
未視聴組の方も見ているかもしれないので詳しくは書きませんが、さらっと交わされたあの会話に私は彼女の凄さが隠れていると感じました。
ここまでの考えを総括するなら花小泉杏は「不運」ではあっても「不幸」ではない。
だからこそ、このアニメの名前は『あんハピ♪』
UNHAPPYでもANNE HAPPYの語呂合わせが成り立つのでしょう。

そのような生き方をしているハナコの考えを基にこのアニメのPVを振り返ってみると……
最後で彼女が口にする「私はすっごくついてるよ!!」という言葉
とても力強い台詞なんですよね。
自らの辿ってきた道を全肯定しているハナコだからこそ言える発言
花小泉杏という1人の少女の性格を端的に象徴した、とても想いの入った口上とも言えるでしょう。
もし未視聴組の皆さんがこのレビューを見ているのなら予め忠告しておきます。
このハナコの発言をしっかりとよく覚えていてください。
私のつたない文では何とも彼女の凄さというのは分かりにくいかもしれませんが、明文化できなくとも観ていく内にきっと、分かってくるかと思います。
どんな想いで、この言葉を声に出していたのか……
どのような信念でもって、彼女が日々を生きているのか……
それを想像した結果、この花小泉杏という女の子は私にとって最も魅力的なキャラになりました。
分かっていてもなかなかできる事じゃないその生き方を私はこれからも尊敬していきたいと思います。


(2)雲雀ヶ丘瑠璃は「現実的」人物の代表
(1)で紹介したハナコと対極的な人物だと私が考えているのが、工事現場の看板、オジギビトに恋する雲雀ヶ丘瑠璃その人です。
ハナコといつも一緒にいる仲良しの女の子
よくキャラクター同士の会話中で対比されることが多いこの2人ですが、私にはそれすらももしかして作者的に意味があった事なのかもしれないと深読みしてしまいます。
(2)ではそんな苦労人の彼女である雲雀ヶ丘瑠璃、通称ヒバリについて書いていきましょう。

ハナコがあのような性格で人生を渡ってきたのだとしたら、1番不幸と言える境遇を歩んできたのはヒバリだと考えるのが妥当かもしれません。
ふと思い返して観てみると、このアニメは第1話時点でこの娘の歩んできた境遇というのを私達が自然と察せる作りになっています。
特異体質故の他の人とは違うという苦悩
自分が人間としてどこか欠陥を抱えているんじゃないかという不安
最初の頃はそれらが凝縮したような性格だったと、今にして思えば懐かしく感じてしまいます。
そう、彼女が歩んできた過去を踏まえてみると、この『あんハピ♪』という作品は決して「世界」その物が優しいという訳ではないのです。
個人的に思う、他の日常系アニメとこのアニメが根本的に違う箇所は、世界が圧倒的なまでに「現実的」な所
途中の話で起こったりする笑えないハプニングもそれを暗に示していると言えるでしょう。
物事は楽しい事ばかりじゃない。
外の世界には苦しい事や辛い事、怖い事も無数に存在している。
アニメ自体は敢えて意図的にぼかしている部分も多いので、私達が気に病んだり深く考えたりする事などはあまり多くありません。
しかしもし「圧倒的なまでの現実」という面において、私達の世界と『あんハピ♪』の世界がそんなに違わないと言えるのだとしたら……
もしかすると、そういった道のりを真っ正直に歩んできた雲雀ヶ丘瑠璃という少女は視聴者側にとっては最も近い存在と言えるのかもしれません。
しかし、前述しましたが、このアニメはそんな「圧倒的なまでの現実」を示すにふさわしいであろう、ヒバリの過去についてはあまり事細かに描いていない。
あくまでさらっと描写の中に入れるだけ。
どんな出来事が中学時代前の彼女に起こっていたのか?
どのような心無い言葉を浴びせられたのか?
どのようにして彼女は今までの日々を生きてきたのか?
それはあくまで、私達の想像でしか補えないのです。

では何故、そういった描写をあまり直接的に描かないのか?
「幸福」へ至るのが最終目的ならば、「不幸」とは一体どういう物か作中外で痛いほど学んできたヒバリの苦難をはっきり、詳細に見せる事によって、そんな彼女の「成長」という物を描く事も出来たはず。
これはもしかすると、漫画やアニメ制作側の大人の事情が絡んだ結果なのかもしれないので、私の答えが的外れな可能性も無きにしも非ず……と言うかその可能性の方が高いんですが(笑)
私は敢えて別の答えを作中で見出してみる事にしました。
それはヒバリの過去という物自体が既に終わった産物である事を琴慈先生は主張したいのではないかという事
端的に言えば、過去は過去、今は今という所です。
寧ろ、この作品は「今」の描写をしっかりと描く事によって、「過去」に対する彼女の考えを変えるのが狙いなのではないでしょうか?

ここでまた出てくるのがアドラー心理学
著者のアルフレッド=アドラーはひたすら、自身の著書の中で「意味づけ」によって未来は変える事が出来ると主張してきましたが、逆にそれによって過去すらも変える事は可能だと説いていました。
なぜなら、過去も所詮「意味づけ」によって成された記憶が形作った幻想であり、それを思いだす人の「今」が変わる事で昔に対する感情は変化していくとアドラーは考えたからです。
この考えを踏まえると、雲雀ヶ丘瑠璃という不幸な少女をずっと苦しめてきた嫌な過去に折り合いをつける、もしくは別の解釈を与える為に、現在の生活を豊かな物にする事
それによって、彼女が過去に対して抱く想いもまた違った物になるだろうという解釈に落ち着くのです。
これこそ彼女が「幸福」に生きる事が出来るようになる上で最も重要な事
そして、それを成し遂げる為の序章が形成されたのが中盤で行ったお泊り会なのだと私は思います。

その回でハナコとボタンが行った現時点のヒバリに対する肯定
それは単なる慰めによる元気だけでなく、彼女に新たな想いをもたらしたと言えるでしょう。
無理しなくても良いという感情、ここにいても良いという安心、そして現在こそが「幸福」だと言う確信
彼女はこの時、確かに自分の生活を「幸福」だと感じる事が出来たのです。
勿論、これで昔の情景に対する「意味づけ」が変わった訳ではありません。
その収束に至るまでには恐らく、かなりの長い過程が必要となるのは確実
しかし、この先もし、その結果に至る為のきっかけとなった最初の場面を挙げるとするならば、私はここだと思います。
ヒバリは学園に入り、2人の親友が出来て良かったという「幸福」を改めて実感したのかもしれません。
逆に言えば彼女達がいなければ、ヒバリは永久に過去の牢獄に捉われたまま現在を生きていた事でしょう。
これもそれまでのハナコが人知れず与えてきた影響その物がヒバリの中で実を結んだ結果なのか?
解釈次第ではそのように捉える事も出来るかも……?
ただ1つ断言できるのは、このヒバリという少女こそ、他者との関わりの中で最も著しい変化をもたらしてくれる存在と言える事でしょう。
彼女がこの作品の中で歩んでいく精神的成長がとても楽しみです。

主要キャラ5人の中で恐らく最も繊細で、だからこそ、最も苦しい思いをしてきたヒバリ
彼女が真の意味で「幸福」になったその時こそ、『あんハピ♪』という作品は終了の時を迎えるのかもしれません。


(3)鷺宮先生は公正世界信念信奉者
さて、今までアドラー心理学に言及して『あんハピ♪』のキャラを紐解いてみましたが、この作品にそれ以外の心理学的要素を見つけたのは物語も後半の9話に入ってからの事
その回では鷺宮先生という勉学クラスを受け持つ先生が出てきます。
彼女の考えこそ、ズバリ「公正世界仮説」という社会心理学の用語を踏襲した物です。
詳しくはWikipediaでも参照してほしい所ですが、簡単に書くと。
努力した者には報酬が与えられなければならない。
悪事を働いた者は罰せられなければならない。
上記が如く、報われなければいけないという考えに基づいた仮説の事です。
この世はそんな公正な結果が返ってくる「公正世界」であり、そうでなければならないと言うような考えを「公正世界信念」と言います。
よく日本でも「因果応報」「自業自得」「身から出た錆」などといった四字熟語・諺がありますが、これらは全てその信念を支持した物
昔からそのような教えを受けてきた影響か、日本人は特にこの考えを尊重する傾向があると言われています。
さて、そんな当たり前の事のような考えを上手く1つの単語で示したこの仮説ですが、この信仰と呼べるまでの思考は行き過ぎると少し危険な物を孕んでもいるのです。
それは断定的にしか物事を考えられなくなる所
例えば、勉強の成果が発揮されるテストに日頃から真面目に取り組んできた人があまり良い点を取れず報われなかったとします。
人間には緊張も含めたその日のモチベーション等の不確定的要素がいくらでもある為、テストの結果など、どのようにも結果が変わってくる物
少しでも柔軟な思考を持つ人なら、その可能性には易々と行き当たるでしょう。
しかし、公正世界信念に支配された人は「頑張りの努力が足りなかっただけ」「体調管理の努力を怠っただけ」と不確定的要素を簡単に一蹴して、その理由を1つだと断定する事しかしません。
様々な可能性が蠢き合う世界で物事を多極化して考える事が、自分では気付かなくとも、この信念を熱狂的に信仰している人には出来なくなるのです。
また、貧困や差別で何の罪もない人が苦しんでいる場合、この信念を正当化する理由として「その人達には実は苦しむだけの理由があるのだ」と考えます。
本当に何の理由もない人が独裁によって苦しんでいるのではないかという可能性を全面的に遮断するのです。
自分の信念を肯定する、その為だけに……
その他にも、犯罪を犯して捕まった人を「お前は罰せられなければならない」と徹底的に糾弾します。
勿論、犯罪を犯した場合、刑によって罰せられるのは必定であり、当然の事
しかし、そこに至った背景や動機を踏まえた上での柔軟な考えをする事が出来なくなるのがこの考えの欠点でもあるのです。
最近だとネット上で徹底的に糾弾してその人が犯した罪以上の罰を簡単に与えてしまう、行き過ぎた公正世界信念信奉者が数多くいるように思います。
頭の固い人と言うのは意外にこのような志向を持っている人が多い傾向にあるようです。
テストの場合だけならまだいいでしょう。
しかし、他の場合のように困難な問題に対して答えを1つにぶつけてしまうのは、視野を狭めてしまい、間違った物に辿りつく可能性も否めません。
「公正世界信念」によって様々な可能性を考慮し、理性的に、尚且つ柔軟に発想する事が出来なくなる事
これこそがこの考えにおいて最も危険な部分と言えるかもしれません。

話を戻しましょう。
このアニメに出てくる鷺宮先生は自分では自覚していなくとも、行き過ぎ一歩手前の公正世界信念信奉者と言えます。
なぜなら1年7組を
「不幸という注意力不足に甘んじて努力していない、何のとりえもないクラス」
と勝手に結論付け、彼らを他のクラスと比較して下に見ているからです。
確かに勉学クラスや体育クラスと比較してみると、幸福クラスが何故あるのか?という疑問に至るのはある意味、当然の事
このアニメを観ただけでは、視聴者の思いを代弁してくれているようなキャラと勘違いしてしまうのも致し方ないと言えましょう。
しかし、よくよく考えてみると、彼女がここまで幸福クラスを敵視する理由は実の所、アニメだけではあまりはっきりしないのです。
疑問が頭に留まり続けた私はとりあえず原作を買って読んでみる事にしました。
成程、読むととても納得です。
簡単に説明しますと、まず、アニメであまり語られていない設定として幸福クラスと他クラスの関係が挙げられます。
ぶっちゃけて言うと、この学園において幸福クラスは他クラスから酷く見下されているのです(地味に重要)
勉学もスポーツも何一つとりえのない、しかも不運なんていらない属性付きの負け組クラスというレッテルを貼られ続け、辛酸を嘗める思いでいた幸福クラス
しかし、ある時期から彼女達の大躍進が始まったのです。
「遊んでいるだけ」の(ように見える)幸福クラスの生徒が、大学の指定推薦選抜枠を「努力」しているはずの通常クラスから奪ったという事実
2年の秋以降になると、何故か幸福クラスから勉学・体育クラスを差し置いて学年トップクラスの生徒が何人も現れだしたという結果
このような実態を数多く見るのは客観的に考えると誰でしょうか……?
そう、それはまさしく教師
尚且つ勉学クラスの担任である鷺宮先生はこのような不合理の事態に多く直面してきたと言えるかもしれません。
要するに、この先生は幸福クラスの生徒の方が他クラスより優れているという事実を否定する為、現在の生徒に試練をぶつけて自らの考えを正当化しようとしているのです。
努力は叶わなければいけないと豪語する彼女だからこそ、結果は出てるが努力していない(ように見える)幸福クラスを否定しようと勝手に下に見て、あわよくばそれ自体を無くそうとしたという事でしょう。
これも努力は絶対に報われなければいけないという自身の「公正世界信念」が彼女をそうさせていたのかもしれません。

成果を認めたくないが為、また勉学・体育クラスの努力を無駄にさせたくないが為、幸福クラスに否定的だった彼女
好きな方には大変申し訳ないのですが、正直言って、教師としてはちょっと酷いと思ってしまいました。
しかし、この作品は『あんハピ♪』
それだけでは終わらない事は自明の理と言えるでしょう。
そんな頭の固い考えを持った先生が作中でどのように帰結していくのか?
それは是非、ご自身の目で確かめてみて下さい。


(4)この物語の真の目的とは……?
よく日常系アニメとはどのような作品を指すのかと言う疑問に対して、必ずと言っていい程、返される答えがあります。
日常系アニメとは「日常」という一般的シチュエーションの中に価値を見出して評価する類の作品を指し、つまらなくも愛おしい日々を考え直す為のアニメである。
そういった定義が電脳世界ではもはや常識となっているでしょう。
私もその考えに対しては概ね納得なのですが、しかし、この定義を踏まえた上で、前から疑問に思っていた事があります。
それは「日常系アニメ」の定義については分かったけれども、こういった作品のそれぞれにテーマと言うのはないのかという疑問
いや、勿論、把握しています。
こういった作品を求める人は決してそのような「テーマ」だとか「伝えたい事」だとかは考えていないという事も、寧ろあると邪魔に感じる人が大勢いるという事も十分わかっています。
しかし、こういった作品に疎い私は前から気になって気になってしょうがありませんでした。
日常系アニメに対する基準は全て満たしている物ばかりの昨今
レベルは日に日に高くなってくる物で、こういったジャンルに詳しくない私でも観れる作品が最近はとても増えてきたように感じます。
ただ、既存の作品は上記の定義に乗っ取って作られた物は数多くあれど、それを満たしておけば満足だろ感のアニメも個人的には少しあるように感じてしまいました。
勿論、それが悪いと言う訳ではありません。
寧ろ、需要層からしたらそっちの方が安心、安定した気楽に観れる最高のバランスと言えるでしょう。
ただ、私はこういった流れの中、思うのです。
「日常系アニメ」の定義と作品に込められているテーマ
この2つの歯車が上手く絡み合い、良い塩梅で両立した作品が誕生した時こそ、新しいタイプ、新次元の「日常系アニメ」と呼べる物が誕生するのではないか……?
この私の我儘な要望に『あんハピ♪』はきちんと応えてくれました。
もしかすると、私がこの『あんハピ♪』というアニメを受け入れられたのは日常系アニメにあまりない「テーマ性」という物を結構、重視していたからなのかもしれません。
そこで、最後の(4)ではこのアニメの目的、テーマについて書いていこうと思います。
ここまで読んで下さって誠にありがとうございました。
後、もう少しだけお付き合いくださいますよう、お願いします。

『あんハピ♪』と言うアニメが真に伝えたい事は何か?
『あんハピ♪』のテーマは「幸福」についてです。
観た人の誰もが「幸福」について、「幸福」とは何なのかという事だと答えられるでしょう。
しかし、これを論証していくのにはとても頭を抱えました。
なぜなら、ただこれだけだとあまりにも論理づけて考えるには抽象的だからです。
テーマ自体は単純明快なのですが、それについての詳しい証明はとても困難な代物
「幸福とは何か?」という疑問は人類が古代から普遍に抱いてきた哲学であり、だからこそ、そこに至るまでの答えがいくつも存在する産物
簡単だからこそ難しい。
多くの答えがあるからこそ、いくつもの考えに直結する。
誰の考えを参考にしたか、それとも自己流の哲学か、考えるだけでも一苦労
それが「幸福」という抽象的な単語なのです。
しかし、最終話まで観終えて、琴慈先生の伝えたい事がようやく少し分かってきたような気がします。
ここに出てくるのはタイトルで述べているのでお判りの方もいるかもしれません。
彼の心理学には今までの証明でも大分助けられました。
そう、アドラー心理学の最終目標「共同体感覚」こそ、原作者の琴慈先生が考えている「幸福」なのだと私は提唱します。

「共同体感覚」についてアルフレッド=アドラーは自著の中でこのように書いています。
-----------------------------------------
われわれのまわりには他者がいる。
そしてわれわれは他者と結びついて生きている。
人間は、個人としては弱く限界があるので、一人では自分の目標を達成することはできない。
もしも一人で生き、問題に一人で対処しようとすれば、滅びてしまうだろう。
自分自身の生を続けることもできないし、人類の生も続けることはできないだろう。
そこで、人は、弱さ、欠点、限界のために、いつも他者と結びついているのである。
自分自身の幸福と人類の幸福のためにもっとも貢献するのは共同体感覚である。

『人生の意味の心理学』第1章 人生の意味「人生の3つの課題」より
-----------------------------------------
他者を仲間として認める事で、人はその大切な人達に貢献する事ができ、その貢献感を持つ事によって、自分に価値があると自己肯定できるようになり、こうして新しい感覚が誕生する。
それこそが「共同体感覚」といった人間の新しい発想です。

彼は自らが提唱した新感覚において重要なのはこの3つだと述べています。
①「自己受容」……ありのままに自分を受け入れる事
「私」という存在は替えがきかない物であると理解し、自分に価値があると判断する、実は非常に難しい事
自分を受け入れる為には「自分は特別に良くなくても、悪くなくてもいい」と考える事が重要です。
「普通である事の勇気」こそ、自己受容には不可欠と言えるでしょう。

【『あんハピ♪』の場合】
これで真っ先に思い出したのが「自分が嫌になる」と口にしたりしたヒバリの事です。
彼女はどちらかというとネガティブグループ寄りの人間
失敗したり、嫌な事を思い出したりせずとも自分という存在に疑問を抱いてしまう自信の無い娘です。
詳しくは(2)でほとんど書きましたが、9話はそんな彼女が少し自分を認める事の出来たきっかけの回と言えるでしょう。

②「他者貢献」……自分が役立たずでなく、役に立てている、貢献していると感じる事
自らの行動が他者や共同体に影響を及ぼし、それが有益である事に限り、自分は自分を認められる
①につながるこの行為は実に様々な意味合いを含んでいると言えるでしょう。
極論を言うなら、「生きている事」自体が既に誰かに貢献しているという結果にもつながります。
例えば赤ちゃん、例えば恋人、好きな人、そして親友というのもまた然り

【『あんハピ♪』の場合】
この『あんハピ♪』というアニメに「助ける」「頼る」という単語が会話の節々からよく登場していた事に皆さん、気付いていたでしょうか?
「もっと頼ってください」「助かったよ」といった言葉を自然に吐く彼女達
いつもはヒバリがハナコやボタンをサポートし、ヒバリが失敗した時は日頃助けられている2人が彼女を支える。
話数が進んでいくにつれてヒビキとレンも織り交ざり、助け助けられの関係は5人の輪の中で着々と広がってきていたのが確認出来ました。
また、ハナコに関しては7話の時点で場の雰囲気を構成するのに必要不可欠だった(貢献している)事が把握出来ます。
この他者を助けあう事で成り立つ段階は作中で既に実証されていると言えるでしょう。

③「他者信頼」……他者を仲間と信頼出来る事
「信用」ではなく「信頼」です。
条件付きで信じるのではなく、無条件で人を信じる究極的利他行為

【『あんハピ♪』の場合】
もう、これについては『あんハピ♪』全12話を観ていくしかありません。
これに関しては徐々に徐々に分かっていくと思います。
何気ない学園生活で自然と築かれていく5人の関係に着目して下さい。

さて、この3つの考えこそ「共同体感覚」形成の第一歩となるのに重要な事
主要メンバーの5人含む幸福クラスの生徒達は学園に所属している過程で自然とこれらを学んでいきます。
そして、これこそが「幸福」に至る最善の路と成り得ると私は考えました。

実は元々、アドラー自身も多くの子供に上記のような考えを宿らせる教育改革こそが世界を平和的に変革する有効な手段だと考えていた節があります。
彼は児童相談所を設立し、教師には生徒の対応について助言し、子供と親のカウンセリングを行いと様々な教育活動に奔走する日々を送ってきたそうです。
彼自身は「共同体感覚」に包まれた世界は幸福になると生前、ずっと信じ続けていました。
しかし、結果は2度の世界大戦の勃発
彼の考えが世界中に浸透したのもごく最近の事(日本においてはついこの間まで全く存在を知られてすらいませんでした)
彼の理論で戦争が回避される事は生きている内には果たされる事なく終わってしまったのです。

しかし、そう考えると、アドラーの遺志は現在ではどのような形で継承されていくのでしょうか?
現実の世界を何とかしようと今でも動いている人がいるでしょう。
努力して変えようとして挫折し、諦めてしまった人もいるでしょう。
自分自身だけでも変革しようと取り組んだ人もいるかもしれません。
だとしたら、仮初の世界でだけでも形にして継承しようとした人がいても……
不思議ではないですよね?
琴慈先生はアドラーの無謀とも夢物語とも言える遺志を継いだ世界を作りたかったのか?
そうだとするともしかしたら、天之御船学園はアドラーの考えていた理想郷形成の重要拠点と言えるのかもしれません。
遊びに見える授業は見ず知らずの他人→仲間意識を持った友達→共同体感覚を共有した運命共同体に至る為の通過儀礼に過ぎない。
空想のような、楽園のような学園生活にこそ、真の「より良く生きる」知恵が隠されている。
最終話まで観て私が至った結論です。

とまあ、ここまで専門用語を用いて難しく語ってきましたが、単純に考えるなら、大切な事はたった1つだけ
皆から遅れても、遠くで自分を待ってくれる友達がいる幸福
これほど幸せな事が、一体どこにあると言えるのか?
この作品が伝えたいのは、恐らくこれが全てです。



【第2部】
最後に個人的にだらだらと全体の総括を書いて、このレビューを締めたいと思います。
今回本作の良さに気付いたのは、タイミングが良かった。
その一点に尽きる話でしょう。
恐らく、「毎日が楽しい」「日々が幸せ」と胸を張って言える人、また言わなくても内心でそう感じている人はこの作品を観て「面白い」と感じる事はあれど、私みたいに感銘を受ける事はないかもしれません。
逆に最近、精神的に参ってる人、鬱屈した思いをずっと抱えている人は思わぬ所で衝撃と言いますか、何か残る物を全12話の中から間違いなくもらえます。
そんな私自身も正直に言って、1話を最初に観た時はブラックコメディというか、シュールギャグ要素しか感じられませんでした。
結構ギャグセンスが自分に合っていたのか、個人的にはその時点でも十分面白い作品だったので、とりあえず視聴継続という形で録り貯めていたのです。
転機が訪れたのは5月に入ってからの事
現実世界で今まで考えないようにしていた事を考えなければいけなくなり、個人的不運が重なり、課題に追われるようになり、人間関係に疲れたりと多忙な日々を過ごす内に、意識が朦朧としてきてしまいました。
後で調べてみると、精神状態があまりよろしくないという結果が待ち構えており、また、他人と付き合うのがちょっときつくなってきた私は少しばかり家でひきこもりの生活を送ったのです。
限界を感じたその時の私は期間中、アニメを利用して憂さ晴らしならぬ現実逃避に勤しんでいました。
そんなダメ人間として毎日を過ごしている内に、更に気分が憂鬱になって……
精神的に脆弱な自分
気分転換として外でリフレッシュしようと思っても、そもそも外出する事すら億劫で、怖くて、嫌で、困難な状況でした。
そしてまたそんな自分が嫌になり、また気分が憂鬱になるという負のスパイラル、逃れられない始末
いや、あの時は本当に辛かったです。
私の駄文であまり苦しさが伝わらないのが幸いといった所です。

話を戻しましょう。
そんな時、たまたま観ていたのが忙しくてすっかりご無沙汰状態だった『あんハピ♪』の3話~7話でした。
ぼんやりと観て、時折笑って、またぼやっと観ている内にEDが流れていく。
そのような緩やかで安らぎに満ちた時間の流れに身を任せていると、とても心地よくて温かくて。
眺めていると、あっという間に過ぎていく日々に私は酔いしれていたんです。
賑やかで忙しないけどもどこか温かいOP
作中で時折こちらをハッとさせるようなキャラの言葉と行動
そして、切なくて、だけどとても優しい曲調のED
自然と涙が出てきました。
何回も何回もその4話分だけ視聴しました。
その度に涙が溢れて止まりませんでした。
何故急に涙が出てきたのか……?
細かい理由は、今一つ断定ができず、考えても未だに分からないままなのですが、こういうのは理屈じゃないのかもしれません。
感動アニメで大げさに笑いたくなったり、ギャグアニメで大っぴらに泣きたくなる時もあるんです!!
人間の性格は曖昧な代物であると改めて痛感させられた一時でした。

まあ、そんなこんなでこの『あんハピ♪』という作品には大分助けられました。
正直言って、あまりこういった萌え日常系アニメを観ない自分が1番驚いています。
まさか原作を買うまでに嵌るとは思わず、しかも漫画と比較するとアニメが殆どオリジナルでまたまた驚きました。
原作を生かしつつ、魅力を更に引き出した展開を生み出したスタッフの方々には敬意を表したい位です。
恐らく、このアニメが観れた理由の1つとして、スタッフの頑張りも確かにあるのだと思います。
私の苦手な百合要素という物がギャグやその他の演出で見事に上手く軽減されていたというのは地味に大きいです。
その点においても安心して観れた数少ないアニメなので、百合が嫌いだからちょっと……と言う方でも恐らく大丈夫な作品だと思います(あくまで個人的主観)

さて、大分長々と語ってきましたが、これにてレビューを終了したいと思います。
ただ、最後に1つだけここまで丁寧に読んでもらいました心優しき皆さんに細やかなご忠告を。
今回の私の考察は決して鵜呑みにしないようにお願いいたします。
何分、浅学非才な身の上、間違えて使っている箇所もあるかもしれないというのは勿論なのですが、まだ観ていない人達にとっては面白さの幅を狭めてしまう事になりかねないからです。
私のレビューで辺に斜に構えて観てしまい、アニメ本来の楽しさを損なわせてしまうのは書いたこちらとしても大変申し訳ない。
「考察」の部分を長々と書いてしまった時点で私の主張には説得力の欠片もありませんが(笑)

ただ、この『あんハピ♪』というアニメは本当に「優しい」んです。
「圧倒的なまでの現実」という優しくない世界の中に成り立っている本作でありますが、それは作中外での事
天之御船学園という「秘密の花園」で展開された世界は面白く、楽しく、そして少しばかり愛おしく感じます。
この自らの心に芽生えた感情をまとめて「優しい」という一つの言葉で表現する事が出来る。
そんな風な事をこのアニメを観ながら私は感じました。
また、今作は作中要素だけでなく、私達に対しても同じく「優しい」と言う事が出来ます。
なぜなら、このアニメは作品自体が視聴者に対してどんな風に観てもいいんだよ……と感じ方の範囲を広くしているからです。
「このキャラクター達、みんなおかしいな」と笑い転げても良し
「〇〇ちゃん、ホント可愛い」と人知れず萌えても良し
「なるほど、そういう事か」とキャラクター達の台詞に感銘を受けても良し
これらの反応は全て、このアニメによって私達が楽しませてもらってる事の証明であり、私達に頑張ろうと思わせるだけの活力も与えてくれます。
しかし、今回ので見方が固定化してしまったら本当にもったいない!!
そういう訳で、私の個人的戯言に捉われることなく、ごゆるりとアニメをお楽しみくださいますよう、お願い致します。
では上手くまとまった所でレビューもそろそろ終える事にしましょう。
ここまで長い駄文に付き合って下さり、誠にありがとうございました。
皆さんこれからもどうか、素晴らしき日々をお過ごしください。


楽しかった 時間だけ憶えておけばね
まだまだ面白くなるよ
毎日が 一緒なら まるでカレイドスコープ
回しちゃって 世界はキレイなんだってば そうでしょ?
思い出も未来もまぜて
私たちきっとなんとかなるよね…って思ったの!
『あんハピ♪』EDテーマ「明日でいいから」より抜粋


下記に書いたのは、まんがタイムきらら編集部さんがTwitterに載せていた呟きの数々
中々に良い事が書いてあるので、興味のある方はどうぞ。

1話
たとえば、列で割り込みをされたときの宝くじが当選
一見ツイてなく思える出来事が、実は幸福の種だったりする。
幸せを呼び寄せる秘訣はきっと、ポジティブなその笑顔

2話
どうなれたら幸せだと言えるでしょうか?
幸せのゴールはどこでしょうか?
たぶん、その答えは一生出ない。
けれどその時その瞬間に笑顔でいられたなら、それはきっと幸せの証

3話
新たな環境に新たな人々
新生活が始まって、右も左もわからない中で戸惑っている方もいらっしゃるかもしれません。
けれど、どんなコトも楽しんだ者勝ち
いつでもその気持ちを忘れずに。

4話
人のやさしさを目にすると、自分までやさしい気持ちになる。
あたたかく、幸せな気持ちに
もしかしたら知らないうちに、あなたも誰かを幸せにしているのかもしれません。

5話
実家を出ると、親と過ごせる時間はあと何日分だろうかと考えてしまう。
ひとつの楽しいことが終わると、こんなに幸せな気持ちには人生であと何回なれるだろうかと考えてしまう。
ひとつひとつの出来事を、どうか大切に。

6話
楽しいことやうれしい気持ちは、わかち合うと大きくなる。
大変なことやかなしい気持ちは、わかち合うと軽くなる。
級友でも同僚でもネット上の誰かだとしても、わかち合える仲間がいるのなら、それはとても幸せなこと

7話
身体が弱ると心も弱る。
心が弱ると何をやってもダメに思えてくる。
けれど、そんなときだからこそ気づけるものだってある。
友達のありがたみ、家族のやさしさ、そして何でもない日常のいとおしさ

8話
昨日の事はもう変えられなくて、今日という日は今日しかなくて、明日の事は誰にもわからない。
けれど良い事も悪い事も、何が起こるかわからないからこそ、毎日には頑張る価値がある。
あなたの頑張りは、無駄じゃない。

9話
誰にだって失敗はある。
大事なのはそれをどう乗り越えるか。
……なんてありがちな言葉よりも、落ち込む気持ちを笑顔で吹き飛ばしてくれる友達さえいれば、心はスッと軽くなる。
大丈夫、失敗したって、いいんだよ。

10話
小学生の頃、無限に思えた40日間
海にプールにアイスに虫取り、盆踊りに花火に肝試し
お酒なんか飲まなくても自然と気分は高揚して、やり尽せない沢山の楽しいことに無邪気にはしゃいだ日々
そう、それが夏休み!

11話
どれだけ楽しい時間にも、必ず終わりはやってくる。
逃れられないその時に悔いを残すことだけはないように、一分一秒を大切に、今はただ一緒に笑っていよう。
だって、楽しかった思い出は、ずっとずっと残り続けるから。

12話
何かの終わりに寂しさがこみ上げてきたなら、それはその何かがかけがえのないものだった証
だから寂しさに後ろを振り返らず、前だけを見つめていこう。
まぶたを閉じればすぐに浮かぶ、いつだって幸せそうなその笑顔と。

TVアニメ『あんハピ♪』ご視聴ありがとうございました!
OPの歌詞の「幸せはどこにあるのだろう?」という問いかけの答えはまだわかりませんが、それは案外どこにでもあるのかもしれません。
見つけよう、という気持ちさえあれば。
皆さんの毎日が、これからもどうか幸せなものでありますように。

13話(嘘予告)
積み重ねた思い出のひとつひとつが、今のあなたに宿ってる。
昨日までの自分があるから、今日の自分がある。
胸を張って、明日へ。
TVアニメ『あんハピ♪』第13……え!? もうないのかーーーー!!!!
コミックス1~6巻、Blu-ray&DVD1巻、どちらもよろしくお願いいたします!

まんがタイムきらら編集部Twitterより引用


【参考文献】
アドラー『人生の意味の心理学』2016年2月100分de名著,NHK出版,2016年.


PS.
実は他にも久米川牡丹の性格は劣等コンプレックスの名残かもしれない…や萩生響は優越コンプレックスを抱えている…など色々考えが膨らみましたが、証明出来なさそうなので断念してしまいました(江古田蓮だけ見つからず…)
またこれも余談ですが、当初はアドラー心理学でなく某哲学者の理論を取り上げようとしていたので、今回のレビューは随所にその痕跡が見られる文章となっております。
興味のある方は調査、考察してみても良いかも!!



2016年9月24日 再追記
本来ならこの欄で書くべき事ではない気がするのですが、自分の思い出し用として、此処に記載しておきたいと思います。
今日、私は人生初のアニメイベントなる物に足を運んできました。
この項目に書いてある時点で既にお分かりの通り、それは『あんハピ♪』のトーク&ライブイベント『Clover Fes.』です。
しかし、実を言うと、会場に赴く前は応募した事を私自身、後悔していました。
それは私の好き嫌いに依る、言わば個人的感性から生じた物
こちらとしてはそのせいで楽しめなくなる事が何より嫌だったのです。
しかし、その心配も全くの杞憂であった事が終わった今となっては、はっきりと断言できます。

不安な気持ちや悲しい想いを全て溶かしてくれたこのイベント、控えめに言って最高でした(何分、初めてなので比較の仕様がないのはご容赦を)
プリキュ○ネタのアドリブを全員が入れまくって、最終的にはプリ○ュア声優でヒビキ役の山村さんが悪乗りする変身魔法少女モノ朗読劇
相手チームの妨害工作をしたり、泣きの一回で土下寝をしたりと、互いに勝利に執着して争いつつも、決して悪い印象はなく、最後には笑って終わった球技大会ゲーム
私がこの『Clover Fes.』で1番よく分かったのは、こういったキャスト陣全員の「仲の良さ」その物でした。
こういった関係は話数を重ねていくにつれて、強くなっていったと語ったのはハナコ役の花守さん
その「想い」がそれを伝えた彼女自身の誕生祝いに繋がっていったと思うと、こちらとしてはとても温かい物を感じます。

そして、最後の挨拶
キャストのほぼ全員が涙を流しながら、オーディションを受けた時の話や『あんハピ♪』に対しての想いを語っていたのが至極、印象的でした。
花守さんが「ハナコはいつも泣いたり弱音を吐いたりしないから、あんハピの現場ではいつも明るくいようとしたんですけど……花守はやっぱり、花守でした……」と涙交じりに語っていた事
チモシー役の森永さんが息を詰まらせながら「私、チモシーと言う役が初めてこの声で加われたキャラクターでした。受かった時は凄く嬉しかったんです。受かる前はこの地声のせいで、色々アンハッピーな事にあったりしたんですけど……でも、それでこうしてあんハピに関わる事が出来て……私、この声で良かったです……本当にあんハピは最高の作品です!!」とボロボロ想いの丈をぶちまけた事
山村さんが「自分が1番年長者だから、しっかりしないとっていう想いがプレッシャーになっていて……でも、結局、年長者らしく振舞えなくて……でも、あんハピのみんなはそんな自分も優しく迎え入れてくれました。ヒビキは方向音痴だけど、方向音痴でも幸せの方向へ向かってます。だから幸せの方向に関しては方向音痴じゃないんです……」と言葉を詰まらせながら綴った事
他のメンバーも自分が泣きつつも、話していた人の為にタオルを持ってきて、細やかな心遣いを行っていた姿
全てが心の奥底に重く圧し掛かってきました。

振り返ってみると、この『あんハピ♪』と言う作品は、成るようにして成ったと改めて感じます。
キャストそれぞれの方達が作品の良さを十分に理解し、愛していた事
スタッフがその良質さを真正面から受け止めて、更に良い物にしようと邁進していた事
そして、それに伴って教えられる大切さを肌身に痛感し、「優しい」雰囲気に色付けされる制作側
『Clover Fes.』はそれらがはっきりとこちら側にも伝わってきた……
作品と同様、とても「優しい」イベントでした。
こういった相互関係を感じられて、私はこの『あんハピ♪』と言う作品をもっと好きになれたと心から思います。

関わってくれた全ての方達にお礼を言いたいです。
ありがとう『あんハピ♪』
そしてこれからもよろしく『あんハピ♪』


2017年4月7日 再々追記
放送開始から今日で1周年
あれから少しばかり時間が経過した現在でも、活動が続いていると言うのは、1ファンとしては大変嬉しいものです。
公式twitterは適度に更新、即ち情報を発信しており、エイプリルフールには劇場版の嘘情報を流して描き下ろしの絵を加えたりしていました。
また、公式が新生活にむけて送った激励には、私も少しばかり元気を貰った物
この現状は何度も申すように、1ファンとしては非常に嬉しく、めでたい物
これからも今のような稼動が続いて、『あんハピ♪』の「優しい」輪が段々と大きく、次第に広く、浸透していく事を願わずにはいられません。

新しい生活に戸惑っている方、不安や葛藤の日々を過ごしている方
この時期と言うのは、長い人生においては自分を知れる良い機会
自分を見つめ直せる良い機会
その節目として、本作は実に相応しい
初めての方には、安らぎと癒しがもたらす「幸福」を……
1度鑑賞済みなら、何度も至れる安心と回帰の「幸福」を……
一家に一作、お薦め出来るこのアニメ『あんハピ♪』
辛い日々の中、今日から、ゆっくり1話ずつ、視聴してみるのは如何でしょう?
私も今日からまた『あんハピ♪』観直していく事と致します(絶賛リピート中)

嬉しいな 意外なつながりよありがとう
まだまだ冒険があるさ
毎日を一緒にね ずっとね遊ぼうよ
とりあえず 世界はナゾなんだってば そうでしょ?
じゃあ解いてみたくなる そうでしょ?
とりあえず 早々 眠れ 眠れ

楽しかった 時間だけ憶えておけばね
まだまだ面白くなるよ
毎日が一緒なら まるでカレイドスコープ
回しちゃって 世界はキレイなんだってば そうでしょ?
思い出も未来もまぜて
私たちきっとなんとかなるよね…って思ったの!
『あんハピ♪』EDテーマ「明日でいいから」より抜粋



2019年1月22日 最後の追記
『あんハピ♪』最終巻読み終わりました。
中々封を開けられなかった漫画は、一度開放すると、一気に読む事風の如し
彼女は少し笑顔になれて。
彼女が初めて涙を見せた。
でも、全員が幸福な日々へ至れた最終回

ファンレターを送ろうと思います。
最初で最後かもしれないファンレター
思いの丈をそこで多くぶち撒けます。
ここではもう充分語り尽くしたので、最後にこれだけ書いておきましょう。

『あんハピ♪』と出会わせてくれてありがとう。
これから先に待つ新たな幸福を求めて。
私は精一杯、生きていこうと思います。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 28
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

unhappyでも杏はhappyに感じる♪

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
一見、典型的な「きらら系日常アニメ」に見えますが、なかなかスパイスの効いてる作風で、私は結構楽しめました♪ 日常系ながらしっかりとしたテーマ性があるので、「頭カラッポ」よりは、「(あくまで)ちょっとだけ何かを考えながら」観てほしいアニメっすね♪

あと、OPの「PUNCH☆MIND☆HAPPINESS」は、これぞ電波系萌えソングって感じで、かなりオススメ。曲だけでも聞いてみて下さい♪ 元気が出ますよ!

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「幸福とは心の状態を言う。物事をどう見るかだ。幸福とは満足しているということだと思っている」
by ウォルト・ディズニー

「幸せだから笑うんじゃないよ。笑うから幸せになるんじゃ」
by ちびまる子ちゃんのおばあちゃん

「幸せを手にいれるんじゃない。幸せを感じることができる心を手にいれるんじゃ」
by 甲本ヒロト

……まあ、つまりはそういうアニメです。

登場人物達はそれぞれに多種多様の「不幸」を抱えています。でも、主人公の杏はケラケラ笑っています。他の皆も、なんのかんの言いながらも楽しそうです。幸せなんて所詮、本人が幸せと思うかどうかで、周りがとやかくいうことではありませんよね。

自分の「不幸」な境遇に苦しんでいる人。ちょっとだけ救われるかもしれません。

百合好きな方、ちょっとだけ満足できるかもしれません。

ただの日常系に飽きた人、意外とテーマ性が強い日常系アニメです。

オススメしますよ♪
{/netabare}

投稿 : 2025/01/18
♥ : 38

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

平々凡々。

アニメーション制作:SILVER LINK.
2016年4月 - 2016年6月に放映された全12話のTVアニメ。

原作は、琴慈による『まんがタイムきららフォワード』にて、連載中の漫画。

【概要】

名門・天之御船学園(てんのみふねがくえん)。

この学校には勉学クラス(1組から3組)とスポーツクラス(4組から6組)があり、
各自の長所を伸ばすという教育理念があります。
そして、どっちでもない生徒(学内ではおちこぼれ?)は、
不幸の業を背負った存在として7組に集められて、
通常の授業とは別に開運を目的としたカリキュラムが組まれています。

そして、今年この学校に入学した5人の女子高生。
花小泉杏、雲雀丘瑠璃、久米川牡丹、萩生響、江古田蓮。
それぞれに不運の属性を背負った彼女たちが幸せを求めるといったころを中心とした日常コメディです。

【感想】

電子書籍サイトで立ち読みしてみたのですが、原作はかなり絵が可愛い感じですね!

5人の女の子が中心 & 微百合 & 日常 と、きらら系アニメのテンプレ設定に、
幸薄い女の子たちの幸せ探しをストーリーの主軸に練り込んだお話でありますが、

不幸の定義ってなんでしょうかね?このアニメに出てくる少女たちは、
日常生活においてTRPGでいうダイス判定的なアンラッキー体質ではありますが、
十分に幸せな日常を送っていると思います。

経済的に恵まれた生活をしており、ぼっちでもなく複数の友だちとキャッキャウフフ出来る関係であり、
人に危害を加える卑しさに満ちた嫌な人間が一人たりとも存在しない安全な世界。
そういう意味では現実社会の一定数の人間よりは、完全に幸福であると言えるのです。

『あんハピ♪』の英語タイトルは“unhappy go lucky!”らしいですが
もうひとつ!“Anne Happy”即ち、主人公・花小泉杏の幸せでもありまして、
日常でアンラッキーに多数見舞われながらも幸せに暮らしている杏、
そして彼女をとりまく4人の少女たちとの友情を見守る物語なのです。

さて、このアニメはちょっとクールな感じのする原作よりも、
作画と演出の効果でほんわかムードなのですが作品として面白いかは微妙ですね。
○○に恋してる女の子ネタとか虚弱少女の自虐ネタとか、
キャラ付けが面白くもなくギャグとして、まったくもって笑えません。
3人組が5人組になってからはキャラの良さが引き出せるようになって、
それなりに良い話もあって時々は笑えるのもあるのですが、
日常アニメを代表するような人気作と比べたら、やはりシナリオの打率は低いです。

この手のアニメは、あずにゃんやチノちゃんみたいな、
諸兄のハートを鷲掴みにするようなキャラがいないと爆発力に欠け、
そういう意味ではエースキャラがいなかったのがきついかも?
主人公の杏は天使みたいな心の持ち主なのですが。

作画もダメってわけじゃないのですが原作の絵に比べると、良いとは言い難いような?
モブの顔がのっぺらぼうなのが印象悪いですね。と思ったら、そこは原作通りなのですね。

“感動”“癒やし”“萌え”“ギャグ”

ヒット作になるべく、これらみたいな何か強力な武器をこれといって持たず、
とにかく地味で平凡な全十二話であったというのが正直な感想ですね。
某マスコットキャラの歌とか結構好きですけどね、作品の平均的なポイントは上がらないです。

2期が無いと出番なさ気な金髪少女・狭山椿は見た目が私好みで可愛いのですが、
このままだと2期決定は相当厳しいのが残念でもありますね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 37

71.5 7 花火でツンデレなアニメランキング7位
手品先輩(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (407)
1535人が棚に入れました
手品が大好きだけど、アガリ症のせいで失敗率は100%!? そんな「先輩」に、無理やり奇術部に入部させられ、あげくに「助手」扱い…。大道芸姉弟の「咲ちゃん」と「まーくん」、それに化学部の「斑さん」まで巻き込んで、先輩は、今日も元気に、ちょっぴりエロスに大失敗! 見てられないけど、見ていたい、ポンコツ手品GAGアニメ!!

声優・キャラクター
本渡楓、市川蒼、喜多村英梨、高橋李依、浪川大輔、茜屋日海夏
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ツッコミ不在の悲劇

原作未読


ショート15分もの。短尺ものは途中断念するまでもないと引っ張りがちです。

ショートものには珍しくOPED完備で中身はさらに短縮。実質12分ちょっとしかありません。通常の主題歌90秒のところを本作では60秒ほど。エンドロールのスタッフ紹介の切り替えが早いです。

さらに短尺の中で3つ4つとショートエピソードが連続する構成なのでけっこう急ぎ足ですね。スピード感はあると思います。例えるなら一試合12分で1Q3分の3on3の試合みたいなものです。


マジック大好きなポンコツ主人公“先輩”(CV本渡楓)の失敗をツッコミ役の助手(CV市川蒼)が合いの手をかます基本スタイル。

水着回は当然あるとして、パンツ丸見え、脱いじゃってきゃーっ、接触してどきっ、水かかって下着スケスケ、SE付きでお胸ばいんばいん、その他悶えて赤らんでのお手軽で品のないエロが売りのギャグアニメです。
あまりにお手軽過ぎて眉間にしわ寄せて「けしからん」というのも無粋な話。B級コレクターにはまずまずの一品でしょう。基本はくだらないです。


二人の掛け合いを序盤に見せた上で、

{netabare}第3話 {/netabare}お姉ちゃん茜屋日海夏
{netabare}第6話 {/netabare}咲ちゃん(CV喜多村英梨)、正志(CV浪川大輔)

と登場人物を増やしていきます。あ、科学部部長斑さん(CV高橋李依)もですね。
人が増えたところで青春群像劇にはなり得ません。

ギャグがイマイチなため“キャラ愛で特化型”作品にならざるを得なかった印象です。そして自分にはキャラ愛で需要はそれほどないので、B級コレクターとして流して観る程度でした。


■ギャグが微妙

ツッコミの重要性が痛いほどわかります。先輩の渾身のボケを助手が拾えません。時おり「なんでやねん」的ななにかをかましますが、間もトーンもちぐはぐで、不慣れな駆け出しコンビのよう。

ツッコミの力不足という点で直近の他作品を例にとると、『上野さんは不器用』の田中でしょうか。お色気を無視すれば『川柳少女』のえーちゃんともいい勝負のダメっぷりです。

逆にツッコミで助けられたものは、『この素晴らしい世界に祝福を』のカズマ、『かぐや様は告らせたい』の書記と会計でしょう。
ポンコツ女子(男子)には有能なツッコミ役を配置してほしいと思います。


■キャラが微妙

先輩について良い点を挙げれば、“奇術(マジック)が好き” ということ。{netabare}3話で“和妻”を題材に持ってくるあたり{/netabare}研究熱心さ一生懸命さは伝わってきます。

アガリ症の裏付けに、一人でやってると失敗しないみたいな描写がありました。だいたい本番でアガるのは練習不足が原因だったりしますよね。先輩練習量は相当あるので、普段通りの力を出せば問題ないはず。対人苦手な性格ならそもそも人前に出る前提のマジックをやる説得力に欠けます。

そうなると「あーそういうの見せたいだけね」となり、自分は線を引いて、後は消化試合です。



ハイテンション先輩を拾ってくれない。露骨なキャラ設定。先輩役の本渡楓さんの孤軍奮闘ぶりが涙を誘います。

先日、「実は東郷平八郎の子孫でー」なネタが駆け抜けましたが、当時の日本の置かれた状況やバルチック艦隊を前にしての閣下の心境と本作での彼女の心境とがリンクするような感覚を覚えたのは私だけではないでしょう。 {netabare}※いやオメーだけだよ!{/netabare}



※オマケ

■種無(たねなし)高校

主人公らが通う学校名です。
良くも悪くも下品で見るに堪えないレベルにまで落ちていないのは助手♂の視線がエロに傾斜してなかったことでした。
だがしかし、、、
多くは言いませんが不自然です。いや、不健康です。先輩隙だらけもいいところでしたから。

 “種も仕掛けもございません”

作中用いられてもいますマジックショーでの常套句。

 “種を仕掛けにいきません”

まだまーくんのほうが見どころありそう。。。
・・・草食化を嘆くおっさんの世迷い言でした。失礼m(__)m



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.09.18 初稿
2020.04.05 修正

投稿 : 2025/01/18
♥ : 45

とらお さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

唇牙ないわぁ

八重歯に見た立てて唇が下にチクっとのびてる先輩
キャラ書き分けで多少は流行した表現だったがあっさり消えてった
やっぱ他キャラと並べて不自然だからねー
そしてアニメで唇八重歯をやってますが、きもちわるく受け入れられません
唇八重歯が淘汰された実感わきました
八戸亀ちゃんが八重歯うまかったような

作品内容は手品でもサバイバルでもトレーニングでも成立するエッチアニメ
エッチさもどういう性癖を出すかこだわり、フェチさあると見所になりますが、
でかちちが下着見せるだけか
股間の薄筋かいちゃうサバイバルJKは生っぽさが加わっててこだわり感じますよ

サバイバルやトレーニングは専門知識がチラチラあってふむふむと思えるが、
手品先輩の宴会手品ごときじゃあ関心もてません
エロさも内容も売りがなく、今期エッチアニメで早くも脱落してます

投稿 : 2025/01/18
♥ : 5
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

手品●●パイ

原作未読

はい、この伏せ文字の所には何が入るでしょうか?
種も仕掛けもありません。ドコドコドコドコ…ジャン
正解は「手品{netabare}セン{/netabare}パイ」です!
正解した人は拍手!拍手!
あれあれぇ?間違った人がいるのかなぁ?
どうして間違ったのかなぁ?
心がピュアな人は間違えないハズなのにおかしいなー(棒

と、最初のネタはおいといて

お話のざっくり概要
すんごいエロい体した先輩が手品と前言い訳をして
後輩とくんずほずれつするお話
って感じ?(大体合ってるはずw)

手品ってタイトルについてるけど
まぁ手品関係ないっすねw
無駄にエロい体+ドジっ娘成分+何か題材
があれば成立する作品なので
大道芸だろうが、睡眠術だろうが何でも成立してしまう…
なので手品である必要はぶっちゃけ無いですw
何か理由があるんだろうか…?
そこまで語られるかはまだ分からないです。

まぁ先輩可愛いですよ?
先輩に可愛さを見いだせたなら割と楽しめる
そこが「ふーん」だったら全然面白くない
という潔い作品な気はします。

超どうでもいいですけど
たねなし高校らしいです。ほんとどうでもいいけどw

先輩が可愛いと思った自分は割と楽しめてる方なので
最後まで完走する予定です~

2019.09.18追記
完走しました。
最終回の手品は見事ですね。
あれだと男はトリックに気づくことはできないでしょうw
凄いカップでしたw

まぁしかし最後まで特に何も起こらなかったです。
特にオススメする要素はないのですけど、
15分で気軽に見れるので、何も考えずに軽く見たい時に
先輩の可愛さをちょっと楽しむ感じですかね~

投稿 : 2025/01/18
♥ : 29

66.4 8 花火でツンデレなアニメランキング8位
NANA ナナ(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (222)
1377人が棚に入れました
東京に住む彼氏と同居するため上京する小松奈々と、ミュージシャンとして成功するため上京する大崎ナナ。2人のNANAは新幹線の中で出会った。その後、ひょんなことから奈々とナナは同居することとなる。さらに、ナナの所属するBLACK STONESとナナの恋人の本城蓮が所属するTRAPNEST、2つのバンドのメンバーたちを交え物語は進んでいく。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

それぞれの なるべくして開かれた道

主人公の考え方に共感や憧れを持てるか否かって視点で言えばこの作品、
観る人の世代や、誰を主人公にして観るかでだいぶ違ってきそうな気がする。

同じ名前を持ち、対照的な性格の2人の女の子 
ナナと奈々のそれぞれの道の歩み方と2人の友情、
バンド活動をもとに、プロのミュージシャンを目指し、
やがてプロとして成功しながらも数々の葛藤や試練が待ち受ける展開は興味深く、
山あり谷ありでメリハリをつけ、面白く描かれていた。

またナナ以外のバンドメンバーをそれぞれの視点から見ると、
けっこうビターな物語で、ある意味リアルだったなと。

ただ、ファーストシーズンだけで4クールあったにもかかわらず、
意外にスローな展開だったので、少々中だるみを感じてしまった。
が、しかし今思えば、人気コミック作品だったせいもあり、
原作を愛するスタッフさんたちは丁寧に忠実に描きたかったんだろうなとも思う。

ちなみに、実写映画版も2本制作されているけれど、
OP、EDなど音楽はアニメ版のほうが個人的には好みだった。

印象的なシーンはいろいろあったけれど、
なぜか花火のシーンだけが、一番心にやきついている。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 51

yusurika さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

好き嫌いが分かれると思う

個人的には原作も含めて好きだけど、君に届けみたいなドキドキな恋愛を求めてる人には合わないかもしれない。
ただ、こんなにどろどろした作品はあまりないので、見てみると意外にハマるかもしれませんよ(笑)

【物語】
•原作に忠順なのが良い
•どろどろしているので、ダメな人にはダメかも
•主に友情、恋愛、バンドの話
•恋愛といっても、ドキドキキラキラな純粋な恋愛はほとんどなく、大人のどろどろした恋愛って感じ
•またバンドといっても、高校でやるような軽音部みたいなのではなくて、本気でプロを目指してるような話

【声優】
•最初は原作と比べるとナナの声に違和感があったけど、見ているうちにぴったりだなって思える

【キャラ】
•みんなカッコいいし、みんな可愛い
•ヤスがかっこよすぎて惚れた

【音楽】
•ちゃんとバンドっぽくて、原作のイメージを壊していない
•実写版の映画の曲の方が有名だが、曲はアニメのほうが原作にあってると思う

投稿 : 2025/01/18
♥ : 11

sobako777 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

未完なのがとても残念だけど、魅力的な秀作!

矢沢あいの大ヒット少女漫画をみごとアニメ化! ヒロイン2人の内の1人が大嫌いなタイプの‘ぶりキャラ’だったので、最初は観ていてストレスとなったが、続けて見ていくうちに、そのぶりキャラ自体が、実は浅はかさと計算高さとを同時に併せ持つリアルな女の子として魅力的に思えるようになっていった。ダークな面も多いストーリー展開だが、グングンと引きこまれ飽きずに見れる47話、音楽も最高だし、少女漫画ファン必見の秀作だと思う。

投稿 : 2025/01/18
♥ : 3
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