江戸TVアニメ動画ランキング 27

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の江戸成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の江戸TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.0 1 江戸アニメランキング1位
薄桜鬼(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (991)
5438人が棚に入れました
京で仕事をしている蘭学医の父と連絡が取れなくなった雪村千鶴は、男装をして京の町を訪れる。そこで千鶴はある衝撃的な場面に遭遇し、新選組と出会い、父の行方を共に捜すこととなる。新選組隊士達の間で起こる出来事、自身の出生、交わる新撰組の隠された秘密。幕末を駆け抜ける男達の生きるための闘いが繰り広げられる。

声優・キャラクター
桑島法子、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、大川透、飛田展男、坪井智浩、小林範雄、鈴木貴征、大羽武士、千々和竜策、佐藤広太、石川綾乃、勝田晶子、津田健次郎、山口りゅう、吉田裕秋、伊藤葉純、齋藤龍吾
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

【萌えよ剣】イケメン新選組に囲まれて小娘がヒャッハー!しちゃう(嘘)【逆ハーレム】良作

2010年に分割2期でTV放送され、その後、2013-14年には劇場版も2作制作・公開された大人気の乙女ゲー原作、怪奇ファンタジー込み幕末時代劇アニメ(※ここでは、TV放送1期・2期の両方を併せてレビューします)。

乙女ゲー原作アニメというと、『緋色の欠片』、『AMNESIA』くらいしか観てなくて(しかも『緋色~』は1期だけ)、そんなに面白かった記憶がないのですが、本作は面白かった!
単に面白かっただけでなく、登場キャラに感情移入までして、かなり燃えて萌えました。
男の自分が“萌える”くらいですから、女性視聴者の方々は、本当に、本当に、本作に感動したのでしょうね・・・きっと。
観て良かったです。


◆新選組キャラ(All Stars)

1.近藤勇(局長) ← 爽やか貫禄イケメン
2.山南敬助(総長) ← クール眼鏡イケメン
3.土方歳三(副長) ← 超々イケメン(メイン・ホスト)
4.伊東甲子太郎(参謀) ← オカマ意地悪イケメン
5.沖田総司(一番組組長) ← 死病もちイケメン
6.永倉新八(二番組組長) ← ガチムチイケメン
7.斎藤一(三番組組長) ← 超イケメン(2番手ホスト)
8.井上源三郎(六番組組長) ← 年長癒し系いい人
9.藤堂平助(八番組組長) ← ちょいガキイケメン
10.原田佐之助(十番組組長) ← むっつり実直イケメン
11.島田魁(諸士調役兼監察) ← ゲンコツ頭ガテン系イケメン
12.山崎蒸(諸士調役兼監察) ← 忍者イケメン

※その他イケメン多数


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

================ 薄桜鬼 (2010年4-6月) ===========================

{netabare}第一話 雪華の都 ☆
第二話 動乱の火蓋 ★ 池田屋事件
第三話 宵闇に咲く華 ☆ 続き
第四話 闇より来(きた)る者 ★ 禁門の変(蛤御紋の変)
第五話 相克せし刃(やいば) ★ 伊東甲子太郎入組
第六話 鬼の命脈 ★ 山南さんが・・・(´・ω・`)
第七話 桎梏(しっこく)の運命(さだめ) ☆ 健康診断で上半身裸回(腐女子歓喜!?)
第八話 あさきゆめみし ☆
第九話 修羅の轍(わだち)  ★ 御陵衛士分隊
第十話 絆のゆくえ ★ 油小路の変、平助君が・・・(´・ω・`)
第十一話 零れ落ちるもの ★ 沖田さんが・・・(´・ω・`)
第十二話 剣戟の彼方 ★★ 鳥羽伏見の戦い~大阪城放棄、土方さんが・・・(`・д・´){/netabare}
-------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)7、☆(並回)4、☓(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3


================ 薄桜鬼 碧血録 (2010年10-12月) ==================

{netabare}第十三話 焔の如く ☆ 甲陽鎮撫隊
第十四話 蹉跌の回廊 ★ 甲州勝沼の戦い
第十五話 遠き面影 × 馨君・・・(-_-;)、永倉&原田離隊
第十六話 誠心は永遠に ★ 流山の陣、近藤さん・・•(´;ω;`)
第十七話 玉響の夢 ☆ 宇都宮城の戦い
第十八話 輝ける暁光 ★ 彰義隊の戦い、原田さん&沖田さん・・•(´;ω;`)
第十九話 天道の刃 ★★ 会津の戦い、斎藤さん・・•(´;ω;`)
第二十話 散ずる桜花 × 仙台(羅刹戦)~蝦夷地へ、山南さん&平助君・・•(´;ω;`)
第二十一話 雪割草の花咲きて ★★ 蝦夷地の戦い(松前城、江差)、宮古湾海戦
第二十二話 夢幻の薄桜 ★★ 続き(二股口、函館)、土方さん・・・・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}
-------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)3、☆(並回)2、☓(疑問回)2 ※個人評価 ★★ 4.5


◆メモ

・なぜ「新撰組」ではなく「新選組」なのか、かなり気になる(作中で回収)。

・土方さん(副長)、沖田さん(一番組組長)イケメン設定は新撰組もの作品の定番ですが、近藤さん(局長)、山南さん(総長)までイケメンとは誰得!?
・総長山南敬助(やまなみ・けいすけ)の名字を有職(ゆうそく)読みして「さんなんさん」と呼ばせるのはちょっと新鮮。

・羅刹隊や鬼の一族の話はかなり陳腐→本当に必要な設定だったのか疑問

・第17話で出てくる和歌「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留めおかまし大和魂」は大河ドラマでも出てきた吉田松陰の辞世


◆総評

新撰組ものはTVドラマでも小説でも漫画でも、史実に基づくストーリー・ラインが強い悲劇性を帯びてドラマチックであるために、成功作となることが多い。
本作も、その感動の大部分は、新撰組ものという筋立てに負っている部分が大だと思うが、しかしアニメ独自の良さもあると思う(新撰組メンバーはじめ登場キャラほぼ全員がイケメン設定、怪奇ものだがグロいシーンは極少、など)。

とにかく、本作は、男の目から見ても、“格好いい”男キャラの戦いがふんだんに鑑賞できる良作なので、もっともっと視聴する方が増えて欲しい作品と思いました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

lEFUg59761 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

幻想時代劇として純粋に楽しめる作品

乙女ゲーの中でもかなりの人気を誇るゲーム、そのアニメ化作品です。
実在人物にファンタジーを合体させるというアプローチは、『遙かなる時空の中で』が確立したと言えるものですが、そのネオロマンス系列に真っ向から切り込んでいった挑戦的な作品とも言えます。
その為、一般的な乙女ゲーに『ありがち』な雰囲気は極力排除されており、アニメ化の際にはそれがより顕著となっています。
それが功を奏したのか、男性である私が観賞しても十分に良作と言える、重厚な内容を見せてくれました。
以下、碧血録まで含めた詳しいレビューです。

■物語……4.0
史実ものという点を生かして、物語の節目が実際の年表とリンクしています。
例えば、各キャラクターの没年や、事件の年号などです。
そこに({netabare}「鬼が本当に存在する」という{/netabare})ファンタジー要素を入れ、細かくつじつまを合わせて作り出されたシナリオは、思わず感心してしまうほど。
また、素晴らしいのが各キャラクターの台詞です。
本当に今、事件が起こっていると思わせるかのようなリアリティがあり、展開が読めてもハラハラさせてくれたり、展開に引き込まれたりします。
人気作品は続編を匂わせる最後になりがちですが、きっちり風呂敷をたたんだのも好感が持てます。
ファンタジー要素( {netabare} 鬼の存在 {/netabare})に違和感を感じるかどうかが評価の分かれ目になってくると思いますが、そこを受け入れることができたら、いじらしく切ない恋物語と出会えるでしょう。

■作画……4.0
特徴的なのが輪郭線の細さ、つまりは原画のシンプルさと言えます。
最低限の線で構成された人物画や背景は、視聴者に余計な情報を持ってきません。
その為、物語に集中できる環境で、心置きなくキャラクターや背景を見ることができます。
制作の体力が少なかったせいか、中割りの少なさが若干気になりましたが、作画に文句が出る作品ではないでしょう。

■声優……3.0
殆どのギャルゲー、乙女ゲー原作アニメに言える事ですが、台詞に乗っかりすぎなインパクトのない演技が多く、それは本作も例外ではありません。
何故そうなってしまうかというと、声優もキャラクターの要素の一つとみなして、人気を獲得しにいくからと言えるでしょう。
つまりは、キャラと声優を同時に感じさせる演技が求められ、声優さんらしさが出ていればOKテイクになってしまいがちで、演技を突き詰めたシーンがなかなか作られないのです。
声優さんとしては、もっと音響監督と煮詰めたかったのでは?と思わせるシーンが、結構出てきます。
実力は疑うべきもないキャスト陣ですが、演技を目当てに観賞する作品ではないでしょう。

■音楽……3.0
音響効果はかなりよく、日常シーンでおかまいなしにBGMを流すと言う事はされていません。
アニメというよりはドラマ的な演出で、音楽もそれに合わせたものとなっており、他の作品とはそういった面での違いを楽しむことができます。
ただ、ここ一番での盛り上がりで使われる音楽が、少々くどいのは確かです。
重厚なテーマに合わせるのはいいのですが、もう少し抑えめの方が作品の雰囲気に合っているのではと思いました。

■キャラ……5.0
この作品を名作にさせている要素が、このキャラクターです。
男性に受ける要素として主人公の千鶴が挙げられることが多いようですが(私も一番好きなキャラはそりゃ千鶴ですが)、男性キャラクターにもかなりの魅力を感じました。
というのも、恋愛ゲームにありがちな「性別のフォーカス」がされておらず、「性格のフォーカス」が絶妙にされており、同性の敬遠する要素がかなり少なかったからです。
アニメがきっかけでプレイした原作のゲームではちょっとあざとい部分もありましたが、アニメに関してはほぼありませんでした。
それ故に、キャラクターに対しての親近感を短い時間で得ることができ、シリアスなストーリーをより刺激的に楽しむことができました。
特に原田、永倉、土方の描写は素晴らしく、血の通った人間であることをひしひしと感じることができます。
このバランス感覚は見事というしかなく、なぜ薄桜鬼が未だに人気を誇っているのかの答えをここに見た気がしました。

碧血録という二期まで含めた評価をさせていただきました。
男性が見ても十分楽しめた良作で、見ていない方にはぜひともお勧めしたい作品です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

“滅べ”の美学はしっかり踏襲

ゲーム原作 2010年の作品


乙女ゲー原作の逆ハーレムと聞くと、嫌忌される向きもあるがそんなことはないと言い切れる作品。
昨今特に男子には不評ないい男わんさかアニメですが、昔はそうでもない!? あくまで一般論と前置き。たぶんここ10年くらいでキャラの所作が様式化されて、男女問わずお約束な萌えシーンが増えてしまい固定客以外はそっぽ向かれるようになったんじゃないかしら。詳しくないので適当です。

Youtubeの期間限定配信に釣られてみました。視聴理由は

1.新選組
2.ヒロイン桑島法子

以上です。池田屋事件から禁門の変がわりとそのまんま出てきて興味を引く一方で、遅れアニヲタな私にとっては物珍しい娘役の桑島さん。蘭学者の娘が新選組と絡むというのもパンチがあってよろしい。薩長(いわゆる官軍)と親和性ありな蘭学者なるお立場の近親者でありながら幕府側(いわゆる賊軍)新選組と行動を共にする面白さ。それを賊軍旧仙台藩ご出身の桑島さんがどう演じられるかが個人的なお楽しみです。幕末仙台藩だと林子平、高野長英、工藤平助、玉蟲左太夫あたりが有名ですが、そのうち一人蘭学者高野長英は桑島さんの隣町のご出身だったりといつもの妄想に歯止めが効きません。

アニメに戻ります。
男だらけなのに安易な腐女子向け仕様でないと感じるのは男対男間でのやりとりに気持ち悪さを一切感じないことが大きい。たいていの男性視聴者はベタついた湿度高めの男同士のやりとりにヒきますからね。安心材料です。
なお幕末舞台で史実もそれなりになぞりながらやることは異能バトルというわけわかめな作品です。
お互い日の本のためという大義がありながら方法論が違うだけといったこの時代特有のやるせなさをうまく作品に取り入れつつ、実際に史実でもぶつかりあってるのをうまいことバトルものにスライドさせた意欲作といえますでしょうか。
タイトルにある“鬼”は心の在り様としての鬼と、読んで字のごとく人外としての鬼を表しております。言い忘れてましたが人外さんのお話です。

1期はお披露目程度なのかこの後続く2期3期に向けて期待感を持たせる終わり方をしてました。
歴史に惹かれ法子さんに惹かれてのあっという間に感じた全12話です。



※閑話休題

現在(2021年8月)あにこれ評価4.0点叩き出してます。2020年代の4.0点台は化物級ばかりなのでそれをイメージして臨むと失敗します。個人的にはそこまで高く評価してません。
それでいてそうは言っても桑島さんはともかく“新選組”強力な釣りワードでイメージする期待値には応えているのが本作高得点の理由かと思われます。どういうことか?

 ハッピー展開期待してないでしょ?

期待値の正体は“滅びの美学”みたいなもの。沖田総司には吐血してほしいし、会津のお城は燃えといてほしいみたいなところあります。そこで輝く一瞬の生命の輝きを感じたい私。
そこにジャパニーズ人外さん。欧米ですとヒトときっちり区切ってモンスター扱いしてくれますが、日本は“お岩さん”みたいに諸般の事情に同情の余地あるのが定番。むしろ準拠してないと日本ではウケないでしょう。言わずもがな『○滅』『呪○』がそうですよね。

どう考えても雲行き怪しい時代に新選組という「あちゃーっ」な素材が持つ良さをそのまま活かし
哀しき人外さんという伝統芸能をこれまたそのまま活かしてるご様子。これがいざやるとなると難しいんですけどね。



視聴時期:2021年7月 期間限定配信

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2021.08.01 初稿
2021.11.03 タイトル修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

75.4 2 江戸アニメランキング2位
モノノ怪(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (844)
4368人が棚に入れました
“モノノ怪”を斬ることができる退魔の剣を携えて諸国を巡る薬売りの男がいる。
彼が呼ぶのか、剣が呼ぶのか、薬売りの前には次々と妖異が現れる。
“モノノ怪”を成すのは、人の因果と縁(えにし)。人の情念や怨念があやかしに取りついたとき、“モノノ怪”となる。 こうして彼の行く所、様々な“この世のあはれ”が浮かんで消える……。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中理恵、藤田淑子、塩屋浩三、竹本英史、沼田祐介、日比愛子
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

難解!芸術的ホラーアニメ(おすすめ!)

 このアニメは昔一度ぼーっと観ていてこういうの好きだなーくらいに思っていたのですが、最近もう一度見返して、めちゃくちゃハマりました。
 絵が非常に特殊なのと、おおよそアニメが扱う内容ではないので、好き嫌いは大きく分かれると思います。深いストーリーが好きな人にはオススメ。ただし、芸術性が高いかわりに非常に読解力を必要とするアニメですので、心して観てみてください。


 ストーリーは
    1,2話:座敷童子
  3,4,5話:海坊主
    6,7話:のっぺらぼう
    8,9話:鵺
10,11,12話:化猫
 となっていて、それぞれ独立しており、化猫に関しては時代背景すらちがいます。全く別の話とみていいです。


 主人公は奇抜な風体の薬売り。普段は抜けない退魔の剣を持っていて、それが抜ければもう一人の自分となり物の怪を一刀両断する。(←この設定はチープだけど、ストーリーは深いのでご安心をw)

 「形(かたち)、真(まこと)、理(ことわり)の3つが揃わなければ剣は抜けぬ。物の怪の形を成すのは人の因果と縁。真とは事のありさま。理とは心のありさま。」というのがこのアニメのテーマです。
 解説すると、形とは物の怪の「名前」のこと。その物の怪がなんであるかということ。真とはその物の怪が生まれることとなった「原因」。つまり過去にあった真実のこと。理とはその物の怪が何をどうしたいと思っているか、ということ。つまりその物の怪にとっての「行動原理」。それらを解き明かすのがこのアニメの本編。主人公の変身→バトルシーンはそのあとのおまけです。この「理」は、私がanotherのレビューで書いた「この世のものでない理論」と同じです。まさしく私のホラー欲を満たすために作られたようなアニメ!






 このアニメは解釈が難しいので、以下は各話の考察に移ります。
※ネタバレ度MAXなのでこれから観る人は決して開かないように!そして、「モノノ怪」を観た後で絶対この考察を読みたくなるはず!でもすごく長いよ!

1話~座敷童子
 ある宿場に一人の妊婦が駆け込んだ。それは大店の息子の落しだねであり、生まれてはならぬ子。殺し屋が彼女を追っていた。宿屋の女将は「わけあり」の部屋に彼女を通し、妊婦はそこでたくさんの子供たちの足音を聞く……。
{netabare}
形(名称):座敷童子
真(過去の事件):その部屋は昔、客の子を孕んだ遊女を無理やり堕胎させるための部屋であった。
理(行動原理):妊婦の腹に入って、世に生まれ出ること。


総評
 難易度的にも内容的にも第一話に相応しい話。このアニメの「物の怪」に対する姿勢が非常にわかりやすい。最初が「海坊主」だとしたらもっととっつきやすいアニメになっていただろうし、最初が「のっぺらぼう」だったらもっと難解で芸術的なアニメになっていただろうが、私はこれが第一話でよかったとおもう。


事象の記号化がすごい!
 このアニメではダルマは胎児の、帯はへその緒のシンボルです。よって「床に敷かれた赤い帯の両端に、妊婦とダルマが乗っている」という映像がそのまま「妊娠」を暗喩しています。これを意識すると、各所に出てくるダルマや帯の意味深さが分かると思います。

二話中盤からの錯綜はなに?
 回想と、心象風景と、物の怪の見せる幻覚が一緒くたになって混沌としたシーンが続きます。妊婦が台に寝かされて女将に腰を打たれるシーンは、現実の様子ではなく、女将の告白に対して妊婦がイメージした風景だと思われます。簡単に言うと二話中盤はすべてイメージの中の世界で、「実際には妊婦と薬売りが女将の告白を聴いているだけ」と割り切って考えると分かりやすいかもしれません。視聴者的には「真相シーン」と受け取っておけばいいでしょう。

ラスト結局どうなったの?
 まず、妊婦の最初の決断は「物の怪を産み落とす」ということでした。「お札をはがすこと」=「物の怪の侵入を受け入れる」ということ。しかし、その瞬間、「今おなかの中にいる子供が死ぬ」ということを悟ります。割れそうになる黄色いダルマ(彼女の髪の色)が、彼女の本来の子供です。彼女とつながっている黄色いダルマと、彼女の背後に忍び寄る無数のダルマ。彼女は最後は黄色いダルマを抱きしめ、後ろのダルマたちに「ごめん」と告げます。
 やはり彼女は最後、物の怪ではなく自分の本来の子を産むことを決めたのです。その決断に、物の怪側も笑顔で応えます。なぜなら座敷童子は「わが子を見捨てない母」を求めていたのですから。ラストで壁の絵の女の腹を撫でたのは、座敷童子に「ごめんね」を言っている様子です。薬売りさんもやってましたね。「生んであげられなくてごめんね」「退治しちゃってごめんね」「ゆっくりおやすみ」。鎮魂のための、悲しくも暖かいなでなででした。
 そして殺し屋や女将や番頭は……おそらくもう見つかることはないでしょう。 {/netabare}




3話~海坊主
 薬売りが乗り合わせた船は、何者か(乗客のなかの誰か)の意思で進路を変えられ、物の怪の渦巻く「魔の海域」へと入ってしまう。明けない夜、魑魅魍魎が船に襲いかかる。誰が、何のために船の進路を変えたのか……。

{netabare}

形(名称):海坊主
真(過去の事件):僧侶は、人柱の役目を放棄し、妹が代わりに人柱として海に流された。
理(行動原理):僧侶から分かたれた醜い心を覆い隠す。

注「この人が堺の化け猫騒動を沈めたんですよ!」とは?
 「怪~ayakashi~Japanese Classic Horror」というアニメの9話~11話で、「モノノ怪」の別のストーリーが収録されている。というより、「モノノ怪」ははじめ、この「怪」というアニメの一作品として世に出た。その後、「怪」のなかでも格別の出来だった9~11話の「化猫」という話の世界観で1クールのアニメが作られた。それが「モノノ怪」。この幻の作品「化猫」と、モノノ怪の10~12話に収録された「化猫」は全く別の作品。


総評
 モノノ怪の話の中では一番ポップです。つまり俗っぽい。普通のアニメに近い。分かりやすい。見やすい。それでもアニメとしてはかなり難解で芸術的な部類ですが(笑)
 本編とは関係のない物の怪オンパレードで視聴者を飽きさせない。機転を利かせた対処法とか、謎解きっぽい空気を作ったりとか、どんでん返しとか、かなりアニメとしての俗っぽさが出ていますが、まあアニメだから出て当然ですね。おかげで観やすいです。一話がワケ分からなかった人も、この話は楽しめると思います。
 ただし、ラストはかなり難解です。
 あ、でも一番最後の「侍のひとりごと」は絶対深くないです。あれは「続編あったら、こいつで一話作ってやるぞー」っていう関係者から関係者へのアピールですね、たぶん。


船幽霊、海座頭などはなんだったの?
 あれらは「妖の海」だから出てきただけで、ラストとは関係ないです。つまり使い捨て妖怪です。別の話だと見ていいでしょう。そう考えると3~5話は「海坊主」でまとめるよりも、3話「船幽霊」、4話「海座頭」、5話「うつろ船と海坊主」という風にタイトルを分けた方がいいのかも。一番重要なのは言うまでもなく5話です。


ラスト結局なんだったの?
 まず、「うつろ船で流された妹が怨霊となって魔の海域を生み出した」というのはミスリードです。妹さんは好きな人のために死に、何の迷いもなく天に召されました。
 海坊主の正体は僧侶の心。
 しかもそれは「50年間、かつて愛した妹への贖罪のために修行してきた僧侶の心」が生み出したのですらなく、それ以前に僧侶が忘れようとした心。5話中盤での僧侶の告白も、僧侶の心情はほとんど嘘です。僧侶が故意に嘘をついたのではなく、この海に捨てて、海坊主によって隠されていた、僧侶ですら忘れていた本心があったのです。それは、

「出世してえんだよぅ」「坊主になったのも、出世していい生活して」「死ぬためなんかじゃねぇ」「助かったぁ。こいつはバカじゃねえのか?」「なんだ金か?ねえぞそんなもん」

 このセリフが本心です。つまり僧侶と妹は愛し合っていなかった。人柱になるという話も、断れない状況だっただけで、僧侶は最初から嫌々だった。妹が身代りになると言った時も心の底ではただただ喜んだ。
 こう思っていた自分を隠すために、僧侶は海坊主を生み出したのです。ただひとつ真実だったのは、妹が僧侶を愛していたということ。そしてそれが、僧侶を改心させ、しかし反動で海坊主を生み出した。
 薬売りが海坊主を切った時点で、分かたれていた心は僧侶に帰りました。最後僧侶は死んでいません。若返ったのか、それとも醜くなっていたのが戻ったのか分かりませんが、間違いなくハッピーっぽいエンドです。僧侶はこれから、自分の心を捨てるのではなく、向き合って生きていくのでしょう。 {/netabare}




6話~のっぺらぼう(2017/12追記)
 藩主一家惨殺犯、お蝶のいる牢獄に、突如現れた薬売り。仮面の物の怪によって牢獄から救い出された彼女に、薬売りが問いかける。「誰を、殺した?」

{netabare}

形(名称):のっぺらぼう
真(過去の事件):物の怪がお蝶の心を殺し、面の男を操り、お蝶をこの家にしばりつけた。
理(行動原理):母親の歪な愛情を受け止めようとして、お蝶の心は歪み、物の怪が取りついた。

総評
 「モノノ怪」の中でも別格の難解さです。何度考察しなおしたことか。最初にレビューを書いてから一年以上経ってふともう一度見たくなり、自分なりに結論が出たのでできるだけ簡潔に書いておきます。ネタバレを開いていくとどんどん私の長ったるい文章が出てくるので、考察の過程はそちらをどうぞ(無駄に長い)。

 まず、この物語はループものです。
 そのループとは以下の通りです。

「お蝶さん誕生」
  ↓
「お蝶さん厳しい教育を受ける」←←←※
  ↓
「お蝶さん、藩主に嫁ぐ」
  ↓           
「お蝶さん、いじめられる」(←←←※) 
  ↓            
「お蝶さん自殺」→→→※

 これは薬売りが見せた「お蝶の一生」の第1~4幕からわかります。
 現実世界では「お蝶さんが自殺して、その次のお嫁さんがお蝶さん」という具合なので時間的な矛盾は生じていますが、物の怪のチカラなのか誰も気づいていません(この矛盾を減らすため2回目以降はカッコで示した小ループに移行した可能性もあります)。

 薬売りはこのループに気づいているようですが、お蝶さんは別のループだと勘違いしています。それがこれ。

「お蝶さん、いじめられる」←←←※
  ↓            
「お蝶さん、一家惨殺する」  
  ↓             
「お蝶さん、スッキリする」   
  ↓          
「お蝶さん、逮捕される」   
  ↓           
「物の怪が現れて全部なかったことに!」→→→※


 つまり物語の全容を超ザックリまとめるとこうです。

 お蝶さんは藩主の家でいじめられていたが、母親からの期待に応えるために耐えていた。しかしある日、とうとうその一家を惨殺してしまう。すると物の怪が現れて、お蝶さんのやったことをすべてなかったことにしてくれた。
 お蝶さんは藩主の家に戻ったが、またストレスのたまる日々が続き、そしてまた一家惨殺してしまう。そしてそのたびに物の怪が現れて、元の暮らしに戻してくれる。お蝶さんは、自分は救われているのだと感じていた。
 そんなある日、薬売りが現れる。そして実はお蝶さんが殺していたのはお蝶さん自身であり、彼女自身がすでに物の怪なのだと告げる。
 すべてを知ったのち、薬売りによってお蝶さんは成仏する。しかし、自殺のループという真実を知っても、最後までお蝶さんは仮面の男に感謝していた。母のために生きる、それが自分の面を忘れた妖怪「のっぺらぼう」、つまりお蝶さんの望みだったから。
 ラスト。宴会を続ける家の者が、自由になった彼女を呼び続けている。
 しかし、誰も、いない。


 この物語が「モノノ怪」の中でも別格に難解なのは
・心象風景から始まっている(牢獄で薬売りが登場するシーンも心象風景)
・最初の場面で薬売りもお蝶も勘違いをしている
・薬売りが真と理を発見したシーンが省略されている(最初の牢獄シーンより前)
 という3つの「最初のシーンの不親切さ」が原因です。
 そして、ループをつなぐ鍵は「牢獄」。
 最初の牢獄シーンと「お蝶の一生」の第1~4幕すべてを通して、場面は変わりますが、お蝶さんが「心理的牢獄」を抜けだしたことはありません。この「牢獄の中のループ」が現実世界で発生する心理的矛盾を和らげています。
 

2016/06 要素抽出(あらすじほぼ全書き+解釈。長いので注意)
{netabare} ・藩主一家惨殺犯、お蝶は、極刑を言い渡される。「ああ、すっきりした」「謹んでお受けいたします(極刑の宣告に対して)」
・薬売りは客との悶着で牢屋に入れられた。このあたりの薬売りのセリフはやけに「芝居がかっている」
・世間でもお蝶のことは噂になっている
・お蝶ひとりでできる犯行ではないので、共犯がいるはず
・お蝶は「明日死罪を迎えるものが纏う顔ではない」
・「まるで別人だ。普段のお蝶さんとは。」「何を言っているんです、普段の私を知りもしないで」
・「出てはいけない。ここにいれば安全だ。」
・やはりお蝶は取りつかれていた。しかし面の男は物の怪の「形」ではない。
・「ここは安全だ。ここは閉ざされていると思えば牢になり、出たくないと思えば城となる」薬売り。
・「またあの場所(あの台所)に戻る気か?」「構いません。」→お蝶は人間でなく物の怪を信じた。
・面の男は物の怪。「しばらく追手はこない」「あなたを牢獄から救い出すために生まれた」
・「何をやっておるのだ!」このシーンはこの後何度も繰り返される。お蝶が「牢獄」を連想してこのシーンに来た。
・「前の女が首なんかつらなきゃ、誰があんな女を家に上げるものか」
☆面の男はお蝶の心に溜まる毒を抜きたかった。お蝶は何度も助けられてきた。「じゃあ、またあの場所に?」「戻らねばなりません。わが力はその程度。すぐに追手が来ます」
☆「戻りたくない」「このままではあなたは罪人。本当に殺したことになってしまう」
☆「私はあそこにいてもいなくても同じ。捕まって手討ちにされる方がマシ」「あの牢獄の男(薬売り)のせいか」

 ここで一つ綻びが生まれる。この面の男はお蝶を嫁ぎ先という牢獄から、一家惨殺という手段で救い出すために生まれたのではないのか?なのに、台所に戻そう戻そうとしている。そして、セリフから「今はまだ本当に殺したわけではない」ことが分かる。そして面の男は「本当に殺すこと」を阻止しようとしている。つまり、面の男の言う牢獄は、あの拘置所のことであり、薬売りの言う牢獄はあの台所ということか?
 2つの牢獄。これを頭に入れておく。

・面の男、急に結婚を申し込む。おそらく「本当に殺すしかないのであれば、物の怪である私と共に逃げよう」ということ。面の男は道化で稼げば、お蝶を養える→実体がある?
・結婚式。面たちが祝う。「みんなずっとあんたのまわりにいたんだ」「見守っていた」「どれだけたくさんのものと出会い、囲まれているか、人は忘れてしまう」
・「これからは俺が、あんたの生きる証になる」「はい」→ お蝶うれしげ。
・「高砂や~」なにか意味深な歌かと思ったが、古い結婚式では恒例の歌らしい。解読は必要なさげ。
・契は結ばれた。「我らは二人で一人」
・平伏した実母登場。風景がゆがみ、本当に行われた結婚式の風景が混じる。
・「いずれは国取りの家に~」このシーンも何度も出てくる。両者仮面をつけている。
・稽古シーンが終わると、お蝶が号泣している
☆……というのは全て「よい芝居」であった。(どこまで、どこから芝居かが問題)
・鏡の中に台所の風景が映る。
・「崩れていく。やっとつかんだ新しい人生が。」
・「どうして、助けてくれたと思ったのに」「面の男は真実を隠している」
・面を忘れた物の怪。

・面の男の正体はまだ隠されている。「隠す気なら用はないから黙ってろ」
・芝居の続き。

☆お蝶の一生「第一番」
 お蝶が嫁ぎ先でなじられる様子。
 物の怪に、あなたの情念を見せる。物の怪が取りつくには絶好。「この笑いごとのためにあなたは一体何人殺した?」物の怪の力に甘えた結果がこれ。
 空。あなたは見ているだけだった。なぜ逃げなかったのか。「誰を、殺した?」

・空を見て、”微笑む”。それを見ているもうひとりのお蝶「なんで逃げなかったんだろう」
・母親が出てきて、再び洗脳される。「しぶとい」と薬売り。
・「私は母上さまが好きでした」「喋らなくていい!これはまやかし」


☆お蝶の一生「第二番」
 御稽古シーン。面を被っていたりいなかったり。
 怒られて謝る子と、遊びに行ってしまう子に分離。「嘘よ……もうやめて」

☆お蝶の一生「第三番」
 母親が平伏。嫁ぎ先はお蝶を何とも思っていない。武家の家にお蝶を嫁がせるのが母の願い。お蝶は母の願いをかなえるための道具になった。「ちがう!」
 座っている花嫁と、面の男の元に向かう花嫁の2つに分かれる。
 道具だったはずのお蝶が恋をした。「その相手はだれだ?」

☆お蝶の一生「第四番」
 あの台所のシーン。
 面の男があらわれる。包丁を手渡す。「誰を殺した?」「やめて!」
 
・その面は物の怪ではない。物の怪がその面の男を操り、あの家にしばりつけた。
・母親の歪な愛を受け入れようとしてゆがんだ心に、物の怪が取りついた。
・「私はかかさまが好きでした」「わたし頑張ったけど」「嫌だ」「かかさま話を聞いて!」 
・「私、ばっかみたい」
・「お前が殺したのは、だれだ」「わたしを殺したのは」「みんな、わたし」
・「物の怪は、私」
・薬売りはお蝶を斬ろうとしている
・「のっぺらぼうは何故私を助けてくれたのでしょう」「救われたとおもっているのか?」
・「のっぺらぼうはあなたに恋をしたのかもね」「悲しき物の怪だ」
・「ありがとう。もう大丈夫」

・台所のシーン。空を見て、微笑む。徳利の割れた音が、物の怪が去った音だろう。
・鳥が屏風から飛び立つ。
・土間に座る薬売り。宴会は続いている。
・台所には誰もいない。

☆ここから導き出される真実
・物の怪はお蝶自身
・面の男はお蝶をあの家に縛りつけるために生まれた
・お蝶が殺したのはお蝶自身。面の男に助けられ、何度もそれに救われてきた。 {/netabare}


2016/06時点の考察
{netabare}
 細かいことはさておき本質は「自分を殺し続けた女、お蝶」って感じの話で間違いなし。まずラストについて、私の考えを言わせてもらうと、ラストのシーンは確実に「台所には誰もいない」というシーンです。このシーンを「家にはもはや誰もいない」という風に捉えてしまうと「一家惨殺は虚構だけれど、家の人はもういない。つまりこれは何年も前の話だ」という不思議な結論に達してしまいます。ネットではそういう結論に達している考察が多かったですが、私は違うと思う。
 なぜラストのシーンで、宴会場の人は実在することになるのか。
 それは台所の間取りを正確に把握していれば分かります。
 あの台所は格子窓が西にあると仮定した場合、北に竈や瓶や棚があり、南に障子があり、その障子の前に宴会の屏風が建てられている。面の男や幻想の母は格子窓とは逆の東の壁から現れる。という間取りです。
 そしてこのことから、北に外へと通じる裏口の戸があり、南の障子の向こうで宴会が行われていると分かります。つまりラスト、薬売りは宴会場を向いて正座しているのではなく、宴会場に背を向けて、裏口の土間に腰かけているのです。薬を売り歩く行商人としては、違和感のない居座り方です(笑) 裏口が開いた向こう側に、別棟なのか、物置なのか、別の建物の戸が見えるせいで分かりにくいですが。
 そして「しかし、誰も、いない」のあとの台所シーンで見えるのは、宴会場以外の三方向。あのシーンの背中側で宴会が行われています。これは「宴会場にも誰もいない」ことを示すシーンとしてはあまりにお粗末です。この家全体に誰もいないことを示したいなら、選ぶべき三方は、格子窓を中心として、左に宴会の屏風(屏風の中の人がいなくなってたりしたらさらにグッド)、右に開け放たれた裏口、となるべきです。宴会場の方向を「誰もいない」に含めなかったということは、宴会は実際に行われていたということになります。

 つまり私の結論としては、「家の人々はラストでも生きている」ということです。つまり一家惨殺からお蝶の投獄云々までもが「いい芝居」に含まれていたということになります。

 次に、ラストでお蝶は「逃げたのか」「成仏したのか」という点。これが難しいです。というか確定はできません。「お蝶は死んでいる。なぜなら芝居の題名が”お蝶の一生”だったから。お蝶が生きているなら”お蝶の半生”にすべき」という意見をネットで見かけ、なるほどと思いましたが、果たしてそう決めていいものか。

 まず「お蝶死んでる説」を推す場合、私はこのセリフを取り上げたい。
 「前の女が首なんかつらなきゃ、誰があんな女を家に上げるものか」
 これは再三出てくる台所シーンで、宴会場の女性が言っているセリフです。前の女は首を吊った。これはただの「この家怖いよアピール」で済ませていいのでしょうか?前の女は「自分で自分を殺した」わけです。これはもしやお蝶さんのこと?
 となると、お蝶さんの前の嫁がお蝶さんであるということに。つまり物の怪となってもう一度嫁ぎなおしたのでは?みたいな考察ができます。そうなると今いるお蝶さんはまさしく「物の怪」であり、薬売りに斬られて、台所は「誰もいなくなる」。そうなるとのっぺらぼうがやりたかったことは「かか様の言いつけを守って、良家の嫁でいることを助ける。しかしそれを長く続けるとお蝶は一家惨殺してしまうので、定期的にお蝶を自殺させて、再度嫁がせていた」という感じのストーリーになります。まさしく「救われたとでも思っているのか」という感じの恐ろしいストーリーです。
 ふむ。なかなかいいですねこの説。

 次に「お蝶逃げた説」。
 こちらはハッピーエンド。お蝶が殺し続けていたのは「自分の心」であって、いろいろな風景は全て心の中の幻想。心を殺し、仮面をつけて生きていたのは物の怪「のっぺらぼう」に憑かれていたせいであり、それが退治されたので、お蝶は裏口から出ていき自由になった。「のっぺらぼうに助けられた」=「かか様の望む自分でいられた」であり、「救われたと思っているのか」=「のっぺらぼうがいなければもっと早く逃げられたのに」ということです。これもきれいなオチ。”お蝶の一生”という題名の問題は、それが「芝居としての一生」であり、のっぺらぼうがいなくなってからはお蝶は新しい人生を送ることになったという点で、「芝居の人生が終わる」と考えれば、”半生”じゃなくても大丈夫かな、と……ちょっと苦しいかな?


冒頭の一家惨殺→死罪のシーンはなんだったのか。
{netabare}  これもこの話を難しくしている一因です。これ一体なんなんですかね?「一家惨殺は実際には起こっていない」というのがネットでも主流の意見で、わたしもそう思います。なぜならのっぺらぼうは彼女が一家惨殺をしないために存在しているはずだからです。あのシーンはお蝶のなかのイメージのはず。しかしお蝶の望むお蝶は一家惨殺をすべきじゃないわけで……。普段のお蝶さんとは別人……。
 あ、分かった!
 つまり、「一家を惨殺する自分」→「その自分は死罪」というサイクルが重要だったのではないでしょうか。
 一家を惨殺する、というイメージによってお蝶は「すっきり」します。しかし、母の願いを叶えなければならないので、その自分は許されないと思っている。だから、そのすっきりした自分を「死罪」にする。もちろんお蝶自身もその裁きを「謹んでお受け」する。
 これが現実では「心を殺す」ということなのか、「自殺する」ということなのか分かりませんが、このサイクルによって説明が付きます。 {/netabare} 


……全然考察しきれていませんが、とりあえずここらへんで許して(笑)


☆私の中での結論
・冒頭のシーンは「一家を惨殺する自分」→「その自分は死罪」という、「自分を殺すための心象風景」である。
・のっぺらぼうはお蝶自身であり、面の男はお蝶が生み出した「自分を家に繋ぎとめるための装置」。一家惨殺をイメージさせることにより、間接的にお蝶を自殺に導く存在。
・しかし薬売りの登場により、家に戻りたくなくなったお蝶は、その面の男と駈け落ちするという、本末転倒な幻想に逃げようとした。
・もちろんそれは言ってしまえばただの妄想であり、成功するわけもなく、薬売りにも鼻で笑われる。
・お蝶は何度も自殺しており、そのたびにこの家に嫁ぎ直している。これが物の怪だからこその超常現象。(っていう展開に一票。「自分で自分を殺す」をどうとらえるかによると思います。私は、「全部幻想」よりはこっちのほうがグロくて好きかな)
・薬売りは薬を売ろうと入った家で彼女と出会い、物の怪の気配を感じ、それを斬ることにした。しかし薬売りの予想に反して、物の怪に憑かれていたのではなく、彼女自身が物の怪だったため、それを斬った。斬られた彼女は牢獄から解放され、成仏した。
・「のっぺらぼうに助けられた」=「一家惨殺をせず、母の言いつけどおりにずっと、良家の妻でいられた」であり、「助けられたと思っているのか」=「そのために自殺と婚礼を繰り返すというのはあまりに救いがないのでは?」ということである。
・ラストは台所に誰もいなくなったことに気づかずに宴会を続ける人々、という終わり方。 {/netabare}  {/netabare}

 この話に関しては十人十色、千差万別の解釈ができると思うので、私のこれは一例にすぎません。ぜひ他の人の見解も聞いてみたいですね!




8話~鵺
 香道、笛小路流は絶えたとされていたが、美しい女性が密かにその道を引き継いでいた。その女性と笛小路流のために婿に名乗りを上げた4人の男。組香という香り当てで勝敗を決することとなった。しかし男たちの真の目的は、笛小路流に伝わる「東大寺」という天下人になれる香であった……。
{netabare}

形(名称):鵺
真(過去の事件):東大寺のうわさを聞きつけて寄ってきたものを殺し、夜な夜な組香を行わせる。
理(行動原理):東大寺という香として、ただの木切れである物の怪の本体に価値を見出してくれる人が必要だった。


総評
 モノノ怪の中では例外的に、物の怪が感情を捨て、悪霊に徹している作品。海坊主とは違った意味での俗っぽさがありますが、私は一番好きな話かもしれない。ホラーとしての完成度で言えば一番じゃないですか?あと、映像美としても一番好きです。香りを風に舞う花や、色の有無で表現したのとか。反面、謎は単純なので、考察はあまり必要ないと思います。


話の流れ
 結局、物の怪の正体は東大寺(欄奈待)という香木でした。この物の怪は笛小路流が続いているという噂に集められた人々を殺し、自分への「人間の執着」を受け続けようという行動原理でした。つまり薬売り以外の人は既に死んでいる幻影。
 ここから先が考察ですが、薬売り以外の3人と、来るはずだった坊主頭は、最初の犠牲者、というか、笛小路流がまだあった頃に死んだ人たち、つまり最古の犠牲者たちだと思われます。坊主頭を侍が殺した、ピエロが瑠璃姫を殺した、というのは「自分が死んだと知らしめるための錯覚」にしてはあまりに唐突過ぎます。よって事実が混じっているのでしょう。
 つまりこの人たちが死んだのは瑠璃姫が生きていた時代。その後、坊主頭の空いた席に一人ずつ招き入れ、殺していった結果、庭が墓で埋まるほどの人を殺すことになったのでしょう。その対象が今回は薬売りであり、逆に成敗されてしまったと。

 ただの木が、見る人が見れば天下を取れる香木になる。そういう視点の違いで価値が変わる様を、鵺という妖怪に置き換えて考えるというのが面白いですね。 {/netabare}



10話~化猫
 地下鉄の新設式典。発車した列車は先頭車両を残して消えてしまった。先頭車両に集められた男女には、一見なんの共通点も見られなかったが、薬売りが話を聞くうちに、ある事件が浮かび上がる……。
{netabare}

形(名称):化猫
真(過去の事件):新聞記者の女性が不遇な死を遂げた
理(行動原理):恨みを晴らす


総評
 時代背景が他と全然違いますが、モノノ怪の中で最もアニメとしての完成度が高い話。総合点でいえば間違いなく一番。ラストに相応しい。まとめると単純な真と理だが、内容を見ればわかるように根深く多面的です。分かりやすくて奥深い。欠点はちょっと長ったらしいこと(笑)これも2話分でよかったんじゃないかなー。


物語の流れ
 女新聞記者の怨念が猫(これが実在の猫なのか、妖としての化猫なのかは不明)に憑りついて、地下鉄道に復讐のための空間を生み出した。下手人(記者)と首謀者(市長)は殺された。目撃者(少年)は目をかゆがり、でたらめな証言をした女の子は口を掻いていた。言い争う声を聴いていた未亡人は逢引をしていたためそのことを証言せず、耳を掻いていた。杜撰な捜査をした刑事と、居眠り運転をしていた鉄道の運転手も怖い目にあった。しかし、下手人と首謀者以外は命を助けられ、反省してその後の人生を送った。運転手はおそらく居眠り運転で逮捕された。
 薬売りは全員助けようとしていたが、下手人と首謀者に関しては化け猫の方がコンマ数秒はやく、復讐を果たした。

感想
 一見共通点のない男女が集められるが、その証言をあつめると忌まわしい事件が見えてくる、というのはすごく面白いですね。
 途中で全員死んだような描写があるんですが、あれは乗客を怖がらせて真実を語らせようとする物の怪が見せた幻覚のたぐいだと思います。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 37
ネタバレ

あずにゃん  さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

.゚+。★『人の愚かさ、醜さ、浅はかさ、それに翻弄された人の無念、恨みは、時代が移っても変わらない。』☆.゚+。

数ある作品の中でも異彩を放っていて、映像美を現出した素晴らしい作品です。
そして、本作は退魔の剣の解き放つために「形・真・理」の三つが揃わなければならない
という謎解き要素があり、2・3話で一つの物語が完結するという形式を用いてます。
彩色豊かな映像美、個性的な台詞回しなど
一話一話、圧倒的な表現力で魅せてくれました
ストーリーは5つのエピソードが語られていて、単なる妖怪達の話ではなく
怨念・愛憎・煩悩などといった『人間の醜さ』を描いています。
伏線を言葉だけでなく背景に散りばめたり、非常に手の込んだ作りです。
滑らかに動くアニメーションではなく、画面上の静止が多いんですが、
すごく映像が綺麗ですので、見ているだけでも楽しめます。
そして何より、薬売り(櫻井)さんの声が素敵過ぎて、ぞっこんです♡
謎めいている所も味があっていいと思いますね。
その他のキャラクターも非常に個性的なビジュアルです。


★★★★☆『座敷童子』1・2話
雨の夜の旅籠を舞台とし、宿の女主人と一人の妊婦を取り巻いて、座敷童子が現れるエピソード
{netabare}『選んでくれてありがとう。』{/netabare}
座敷童子は登場するキャラが、外人っぽかったりします。
妊婦さんにはお勧め出来ないかなw
初見さんは度肝を抜かれると思います。

★★★☆☆『海坊主』3・4・5話
あやかしの海に迷う船を舞台とし、海坊主など海のあやかしどもが現れるエピソード
{netabare}『自分は立派な人間ではない、でも自分にもわかることがある。それは愛される喜び。』{/netabare}
日本の怪談らしい話です。薬売りさんの不敵な笑みも観れました。
2話で纏めれたんじゃないかなとは思いますね

★★★★★『のっぺらぼう』6・7話
とある藩士の下に嫁いだ女を取り巻き、のっぺらぼうが現れるエピソード。
{netabare}『私がこの面を、オモテと認めれば、いとも容易く私の顔となるのです。』{/netabare}
一番好きな話です。演出構成、すばらっです。
非常に話が抽象的で難解で、1回観ただけではわかりづらかったです。
繰り返し見て理解出来きました(-_-;
そして、薬売りさんが喋りまくる回でもありました。

★★★☆☆『鵺(ぬえ)』8・9話
深々と雪が降り積もる京の都の公家屋敷を舞台に組香が催されるなか、鵺が現れるエピソード
{netabare}『この五種類のうち、どれが夾竹桃だったか、分からなくなってしまいました。うっかり、うっかり。』{/netabare}
お香を嗅ぎ分けて勝負。という話。
個人的にちょっとイマイチでした。
でも薬売りさんの黒い部分が観れたような気がします。

★★★★★『化猫』10・11・12話
地下鉄の開通式の初走行さなか、化猫が現れるエピソード。
{netabare}『許・さ・な・い』{/netabare}
地下鉄に乗るわけですが・・・
ある時を境に・・主要メンバーが皆、1車両に集められ・・・・という感じです。
全シリーズの中でも一番、息を呑む緊迫感、見応え、があり、体が強ばったまま魅入ってました☆

怪 ~ayakashi~ 
★★☆☆☆■『化猫』9・10・11話
{netabare}「あんたが殺されようが殺されまいがどうでも良い」{/netabare}
このセリフは好きですね。薬売りさんの天秤1個欲しいと思いました。



内容としてはあまり多くを語らない。想像する余地を残してピリオドを打つ。感じですので、
いろいろと考えさせられて、余韻に浸れる作品になってますよ!絶賛オススメです!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

個性的な映像表現の名作

<2023/3/1 追記>
映画化決定だなんて知らなかったー
クラファンで6千万集めて今夏上映とか
・・・とか喜ぶのも束の間
主役の薬売りの声を務める櫻井孝宏さんが降板の為、延期なのだとか
クラファンで集めたお金も返すかも、だとか
これって下手すりゃ白紙ってことですか?
うわぁ。

既婚を隠して不倫し続けた櫻井孝宏の罪は重いですね。

でも、この作品だけは櫻井孝宏でないと務まらない気もするし

なんかもやもやする
とにかくショックですわ

<2019/12/1 初投稿>
先日「おとめ妖怪ざくろ」のレビュー書いてて、
そう言えば「櫻井孝宏さんと言えばコレ!」という名作のレビューまだ書いてなかったな、と思い出したのでレビューです。

本放送時に観てました。

2007年のノイタミナ枠。
前年に放送された怪談オムニバス作品「怪〜ayakashi〜」で反響を呼んだ9〜11話「化猫」の続編となります。

お話は各エピソードが独立してるのでいきなり「モノノ怪」から観ても良いのですが、「モノノ怪」が面白いかどうかお試し視聴したいという方は「化猫」から入った方が良いかも。

時は江戸時代

主人公は作中「薬売り」と呼ばれる薬箱を担いだ不思議な青年。
口数は酷く少なく、尖った耳と刺青のような紋様が走るその細面からは尋常でないものを感じます。

モノノ怪の「形(かたち)」と「真(まこと)」と「理(ことわり)」を知ることで初めて鞘から抜くことのできる「退魔の剣」

そして、エピソード毎に替わる登場人物たち

彼らは物語の中でモノノ怪たちと遭遇します。
それは苦しみや哀しみ、憎しみや愛情といった人間の中で最も強い感情に溢れたもの。
ある種の怪談ものではありますが、視聴者を無駄に怖がらせようという軽薄な意図は感じられません。

さらに特筆すべきはその映像表現と演出。
少し浮世絵にも似た、個性的ながらも無駄を省いたデザインは普通のアニメとは明らかに異なります。
千代紙のような背景も独特としか言いようがなく。
動きをギリギリまで省くことで「静寂」を感じる視聴者は物語に没入していきます。
そして「動く」シーンでは、「静」と「動」との対比により、より「動き」が際立つ。

声優はもう薬売りの櫻井孝宏さんの魅力というか威力というかが遺憾無く発揮されたのではないでしょうか。
名演。
男の私でもうっかりゾクゾクしてしまいました 笑

音楽は静かで控えめなBGMも優秀なのですが、驚いたのはOP曲。
歌い手はなんとチャーリー・コーセー!
知らない方も多いと思いますが、「ルパン三世」シリーズ第1作EDのあの歌と言えば年配の方は分かるかも。

普通のアニメとは一味どころか百個くらい味の違う、
でも素直に面白いと思える作品。

良くも悪くも個性的なので好みで評価の分かれる作品ですが、私は個性的な映像表現の名作だと思っています。

ところで本作といえば、薬売りをサムネにしていたあにこれ名物レビュアーのあの人。
お元気なんでしょうか

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30

65.4 3 江戸アニメランキング3位
百花繚乱 サムライガールズ(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (573)
3909人が棚に入れました
ときは平誠二十某年、徳川第二十五代将軍慶康の治世。西暦で言えば、2000年を少し過ぎたあたりの大日本国。 霊峰富士の裾野に、広大な敷地を構える巨大学園がある。その名も“武應学園塾”。全ての生徒が武家の子弟・子女と言うこの学園で、生徒たちは勉学に励みながら、ときに自らの命をも賭した戦いに備えて日々を過ごしている。
しかし、一見平和に見えるこの学園にも、不穏な影が迫りつつあった。学園を支配する徳川一門に対する不満、反抗、地下活動。それに対し、生徒会執行部は、反体制生徒たちを“豊臣派”と位置づけ、弾圧を開始。今や“豊臣狩り”の名のもとに、生徒会の横暴はますますエスカレートしていった。 “武應学園塾”に通う高校生にして柳生道場の師範代・柳生宗朗は、徳川家に代々仕える身ながら、“豊臣狩り”という過剰な弾圧に対しては反対の立場にあった。そんな宗朗の前に突如現れる、いにしえの剣豪・武将の名をもつ幾人もの少女たち。それは、果たして歴史を揺るがす大動乱の幕開けなのか、それとも―――。

声優・キャラクター
悠木碧、平川大輔、釘宮理恵、寿美菜子、小林ゆう、後藤沙緒里、小清水亜美、豊崎愛生、水原薫、櫻井孝宏

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

集え!和柄フェチ!

「刀や忍術を使う美少女がいっぱい」
「どっかで聞いたことのある侍や武将の名前」
「授業風景とか先生キャラとか一切無いのに学園モノ」
まずはカンチガイを避ける意味でも覚えておきたい3つのポイント
この辺はツッコミ放題なので画面に向かって存分にセルフツッコミしませう^q^


さてさて、誤解の無きようにお断り願いたいのは、この作品は【和“装”フェチ向けではありません】ということでつ
着物の大和撫子とかを期待している方は「異国迷路の~」をオススメしますのでそっちへGO!まっすぐGO!


戦国~江戸時代の日本文化の様式美がそのまま現代に根付いていて、諸外国との交流は鎖国的にホドホドにしている妙な世界観のため、登場人物達はあまりにも奇抜な【和柄モチーフのコスチューム】を纏っています
その辺はオシャレイズムとかの領域をK点越えで脱してしまってはいるものの【和柄フェチ】には思わずウットリしてしまうものです
そんなこんなで、何よりもデザイン面での魅力が一番に目立つ作品
『ピンクのセーラー服に綱結びと厚底下駄』
『白スク水に振袖』
『長ランに日本刀』
そんな破天荒なデザインのコスチューム達に「あー痛い痛いw」とかいいながらも浪漫とフェティシズムを感じちゃう人にはタマラン作品です^q^


内容自体はベタなバトルもので、『大和魂』とか『忠義』とか日本人らしさ・・・というか、サムライハート的なモノをチラつかせるSome Like It Hotなお話です
バトルしてくれないお話もあったりしますが全12話ですので割とあっちゅーま
記憶喪失なのに相当無理を張って空元気を振りまく、悠木碧ちゃん演じるヒロインの柳生十兵衛(名前www)が漂わせる哀愁なんかに浸ったり、、、
主人公とチューするとパワーアップするとか、そんなお約束な展開をとっととしちゃえばいいものを地味に引っ張ったりしてくれたり、、、
そんなこんなで気付けば最終話に到達出来ることでしょうw


お話自体突出した面白みがそれほど無いとは言え、前述のデザイン面を含め画面の作り込みぶりは秀逸で、作品全体の『和のテイスト』を乱すまいと全体の色調は薄暗め
背景やアウトラインは水墨画を思わせる淡いタッチ
そしてお色気シーンの隠し~竜巻の描写に至るまで、エフェクトの類を【墨】を用いて表現して画面に映える美しい黒の世界を紡いでます
この手のがハマってしまうオイラには「実に俺得」な作品に仕上がっていました^q^


誠実に画面を作り込もうとする生真面目な監督に対して、ガンガンに萌え路線で行こうとする脚本と総作画監督の暴走っぷりが上手い具合に中和されて絶妙なバランスをキープ
コテコテの萌えキャラ真田幸村(名前www)だけでなくて、等身大感のあるイマドキJKな感じに仕上がった徳川千(名前www)なんかも魅力的
オイラのお気に入りは結局ラストまでハブられ続けた直江兼継(名前www)


ただし残念なことに、お話の締め方がこれから始まるであろう壮大なバトルストーリーのプロローグにしか過ぎない、というオイシイところで幕を閉じました;
しかも結果的にはBAD ENDっていう・・・
良いところも一杯ある作品ですので「二期キボンヌ」と言っておきたいけみかけなのですよ

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

和風エロ。なんちゃってチャンバラアニメ

エロの入った和風テイストのバトルもの。一応ハーレムも少々。
徳川将軍家が支配しているという時代劇風の設定ですが時間軸としては現代。舞台の中心は学園になります。
主要キャラは殆ど道場に居るし一般生徒はあまり顔もみせないので、とても学園には見えませんが、一応は学園もの。
コメディ4割、シリアス6割といった作風です。


設定やストーリーは特に目新しさもないです。
人物の固有名詞が戦国武将や剣豪から付けられているのは、もう飽き飽きですが、もはやこういうのはお約束。
主人公とチューする事でバトルの能力を強化するというご都合主義な設定を使い、ハーレム形成していきます。
キャラも小さいのから大きいの、妹属性、メイド、ツンデレ、バカと一通り揃ってます。
衣装がかなりキテレツで、パンツやら尻は普通に見えて当たり前なデザイン。
そこにお風呂とか夜這いとかのイベントを入れてエロを強化しています。

ハーレムといっても、あちこち食い散らかす事はぜず、主人公と契りを結ぶのは3名のみ。
1クールに納めるにはいいバランスだし、”将”とサムライの関係を築くという大義名分で、浮気が容認されるという設定。
バトルはホントにもう面白味もクソもない予定調和ですが、この「絆」の設定には、ちょっとグッとくるものがあります。


それよりも何よりも、本作で特筆すべきは映像。
その作画に大きな特徴があります。
かなり明度の低い色使いに太い線。キャラクターデザインは今風の萌え絵なテイストになっていますが、全体の画風が絵巻や屏風画ような雰囲気です。
”和風”というのはヒシヒシと伝わってきますが、画面が暗くて非常に見辛い。

それに加えて画面の方々で墨を散らす独特の演出。
他では真似できない独自性はとっても斬新だし、インパクトの面では抜群です。
ですが、それをあまりに多用しすぎるため、とにかく画面が煩くなってウザく感じます。慣れてしまって新鮮味がなくなると、画面を部分的に覆い隠されるのにイライラさせるだけで、マイナス面が顕著になってきます。
そうじゃなくても、暗い画面なのに。
面白い演出方法ですが、明らかに使用過多。
人にもよると思いますが、個人的にはストレスを感じまくりのバトルシーンでした。
皮肉なことに、バトルがちっとも面白くないおかげで、このストレス演出を流し観してやり過ごす事ができたのが幸いでしたw


それでも切らずに最後まで視聴できたのは、エロ演出がそこそこ良く出来ていたのと、おバカキャラの馬鹿っぷりが面白かったから。

・裸の描き方の肉付き感が妙に良くできてる。
 ツルペタのチビッコでも、肌の柔らかさが伝わってくる質感の表現がお見事でした。
・兼続というボケ役キャラの残念さと愛らしさ。
 キャラ立ちが異様に良かったです。蔑ろに扱われますが名脇役ウザキャラとして優秀w

この2点は非常に良かったと感じています。

エロとバトルという題材はは珍しくもないですが、なかなか他にはない味わいがある一作です。



【エロ成分】
パンツ  :☆☆☆
おっぱい :☆☆☆☆
裸    :☆☆☆☆
性行為  :☆☆☆
マニアック:☆☆
エロス総評:☆☆☆

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

キャラクターデザインがユニークでかなり楽しめます。はじめは慣れないかと思いますが、おもしろいので、目を通してみてください。

ストーリー

この作品の世界観は元号が「平誠」に改まってから20年余を過ぎた21世紀初頭の日本。鎖国は解かれたものの徳川幕府の治世が続き、慶康が第25代将軍の座に就いていました。

巨大教育機関の武應学園塾では、生徒会執行部が「豊臣狩り」と称して徳川家に対する反乱分子と認定した在校生への弾圧を強め、その横暴に対する不満は強まる一方でありました。

けれど、そんな時に現れたのはこの物語の主人公の柳生 宗朗でした。彼は執行部の豊臣狩りに疑問を抱き武應学園塾に行ってみたくなり、いきましたが、そこで現れた物は真田 幸村と後藤 又兵衛でした。彼女らは服部 半蔵 美成に追われていました。そんな所にいきなり現れたのは空から落ちてくる全裸の少女でした。それに気がついた宗朗は彼女を地面に落とされるのを阻止するため、お姫様抱っこをしました。そしたら、いきなりキスをしました。この後どうなってしまうのか・・・

私の感想。

画質かかなり魅力的で私は気に入りました。私がとくに気に入っている画質の使い方は戦いのシーンです。それぞれキャラクターが強い業を繰り広げると、筆で墨を使ったようなアフェクトを足した所です。このアフェクトのおかげでかなりこの作品の戦いのシーンがぐっとおもしろくなったと私は信じています。

そして、何よりこの作品でよい所はヒロインの属性がかなり多いい所です。めがね、妹、姉、ツンデレ、ドジっ子 などなど、私の好きなタイプな子もいました。けれど、これらの属性が分からなくても十分楽しめます。

そして、この作品に及ぶキャラクターデザインがかなりユニークで少し笑った所もありましたし、萌えたりもしました。そこは本編を見てからのお楽しみです。ここまで言ってしまったら、楽しみが減ってしまうのでねww

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品は本当にキャラクターデザインがユニークです。しかし、この作品はかなりエロシーンが多いです。けれど、ご安心を最後の防衛線はすごい見たこともないような隠し方をしています。その隠し方は墨がこぼれた時にできる水滴のように隠されています。これはおもしろい隠し方でそして男性としては邪魔な白い光よりもこっちのほうがいいです。

オープニング

「Last vision for last」

本編のよさが超出ています。それも超かっこよく。私はかなり好きです。こういうネタバレが少ないけれど、内容が結構わかるオープニング。曲自体もかなりかっこいい感じになっているので、私はかなり気に入っています。

エンディング

「恋にせっせ通りゃんせ」
リズム感が最高に好きです。そして、なにより画像が可愛いです。柳生 十兵衛 三厳の妹バージョンの時のユルキャラバージョンなんてなんて萌えなんだ!! 最高すぎる!! エンディングをみるたびに萌えました。しかし、流石、釘宮理恵さん。最高な歌ありがとうございます。(もちろん他の声優も良いですが、私がかなり気に入っているので・・)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

76.0 4 江戸アニメランキング4位
サムライチャンプルー 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2005年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (612)
3594人が棚に入れました
安芸へやってきた三人組。『昔、世話になった』という道場へ向かったジンだったが、昔日の面影今いずこ。そこは剣術ではなく、タギングに夢中になっている恩師の息子達のたまり場になっていた。一方ムゲンは、字が読めないことをフウに指摘され、一念発起!? 文字を習い始めるのだが……。

声優・キャラクター
中井和哉、川澄綾子、佐藤銀平
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

続き

ギャグ展開多めであった。ギャグとシリアスを交互に挟んでくるあたり、ほんとカオスだけど、こういうの好きだなー。
侍と冒険とヒップホップな感じが融合した、唯一無二と言ってもいい作品。特に、最終回の終わりでは、三人の冒険がまだまだ続くことを示唆する冒険ものとしては王道の展開。


以下はアマゾンプライムビデオより引用したあらすじとと感想。↓

{netabare}18話 文武両道
ムゲンたちは広島に着いた。ジンは昔世話になった道場に行ったが道場主はすでに他界し道場は荒れ放題。双子の息子たちは町のチーマーになりお互い反目しあっているのだった。ジンは二人に跡取りを決めるための勝負を提案する。勝負は二人が得意とするタギング(落書き)。最も危険な所に描いた方が勝ちとなり、二人は広島城の天守閣を目指す。

跡取り争いに加えてフウの取り合いも双子がしていると見せかけて実は連れているペットのほうというオチ。しかも、跡取り争いは字を覚えたばかりで喜びのあまり?天守閣に落書きしたムゲンの勝ち?で終わる。江戸と現代アートの融合したお話し。


19話 因果応報
一人、ムゲン・ジンの帰りを小屋で待つフウ。そこに駆け込んでくる女性、百合。キリスト教の信者で追われているという。百合を匿うフウだったが、追っ手に見つかり連れ去られてしまう。その頃、ムゲンとジンは街道でキリシタン狩りに遭遇。ムゲンがまた問題を起こしかけたその時、颯爽と馬で現れる一人の男。次々と手にした銃で役人たちを蹴散らしていく。「我が名はザビエル三世。あのフランシスコザビエルの孫デース!」

付け鼻やら色々してザビエルの孫になりきっていたただに日本人が悪事を働くお話し。悪事はすぐにばれますね。


20話 悲歌慷慨 其之壱
ある日、雨宿りで立ち寄った居酒屋で、盲目の女旅芸人沙羅と知り合いになるフウ達。意気投合した沙羅とフウ達は途中まで一緒に旅をする事に。久しぶりの美人に浮き立つムゲン、四人の旅は楽しく順調に進んでいく。が、四人の旅最後の夜、フウは沙羅から思いもよらない言葉を告げられ驚く。

沙羅は滅茶苦茶強い。作中最強じゃないかってくらい。続きが気になる展開。


21話 悲歌慷慨 其之弐
村はずれの吊橋が落ちた。村人と共に現場に着いたムゲンとフウはそこで傷ついた沙羅を発見する。ジンも沙羅と一緒に落ちたのだが消息はわからないという。あたりを必死に探すムゲンとフウだがジンは見つからない。そんな夜、意識の戻った沙羅は川原にムゲンを呼び出す。沙羅はムゲンとジンの命を狙う公儀が送った刺客だったのだ。刀を交える二人。沙羅は恐ろしく強い。ムゲンの剣はすべて見切られている。ムゲン万事休す!そしてジンは生きているのか?

沙羅は息子を人質に取られた状態のために戦いを強制されていたのだが、実は死んでいるということを悟り、力を抜き、ムゲンに切られてしまう。今までの話の中で一番切なくて、見ていて辛かった。


22話 怒髪衝天
山道を歩いていたムゲン達三人。ふと木の根元を見ると、松茸のようなキノコが生えている。一目散に駆け寄り、夢中で食べるムゲンとジン。フウが二人をたしなめている最中急に地面が割れ、三人は大きな穴の中に転落してしまう。あたりを見渡す三人。そこは、巨大な発掘現場で、平家の子孫というシゲと名乗るリーダーが率いる無数の人々が、平家の埋蔵金を探し出そうと日夜穴を掘り続けている場所だった。

ギャグ回。穴に落ちてびっくりして、居合わせた見知らぬ人の腕を切ってしまうけど、何気なくくっつけていて、そこから謎展開。どう考えても、周囲の人間は普通じゃない。三人も一緒に作業して埋蔵金探しするけど、食事がわさびだけということにも疑問を持ち始めていたところ、家系図を見つけ、よく見るとシゲが平家と何も関係ないことを発見し、フウはシゲが墓場から死者を復活させているところを目撃。無数の人々は実は死者だったのだ。EDでシゲがぬるっと登場し、ホラーな感じ。でも、笑えたので、個人的には、ギャグ。


23話 一球入魂
佐賀のとある村にたどり着いた3人は食い逃げで捕まってしまう。そこへ影丸という侍があらわれ、明日の野球の試合にでれば代金を払うと言い出す。実は黒船が村にやって来て開港を迫られ野球の試合で決着をつける事になったというのだ。話に乗った3人だが、野球が何かすら知らない。それどころかメンバーは影丸の他は老人や犬しかいない。はたして野球はベースボールに勝てるのか?!

これまた、ギャグ。アメリカ人と野球するお話し。僕の好きなのこぎり万蔵が出ている。分かりやすくバントの指示が出されているのに、フルスイングしかしない。さすが。試合は段々、白熱?していって怪我人続出。ピッチャーの影丸もなんか刺さって重症。ムゲンだけで野球するはめになるも、剛速球を当てまくり、なんとか勝利を収める。一体なんの勝負だよ。でも、日本の平和が守られたので、めでたし、めでたし。


24話 生死流転 其之壱
ついに長崎にたどり着く3人。目的の生月島はもう目の前だ。ひまわりの匂いのする侍に会ってしまえばこの旅は終わってしまう。別れが辛くなったフウはムゲンとジンに買い物を頼み、その間に船に乗ってしまう。置手紙だけ残して。生月島に渡ったフウは島民にひまわり侍の事を尋ねるが皆怯えて逃げていくばかり。途方にくれるフウに3つの影が迫る。ムゲンの命を付け狙う元薩摩藩の凶悪3兄弟である。フウ危うし!そしてひまわりの侍は何処に?

最終話に向けてシリアス展開に突入。ひまわりの匂いのする侍=父の所在に関する手掛かりを掴むが、聞き込みをしても、周囲の人間は良い顔をしない。むしろ、避けている。会えるのか気になるが、不穏な展開。首撥ねあり。


25話 生死流転 其之弐
フウはムゲンとジンを残し、ひとり生月島に渡った。だが、そこでムゲンにうらみをもつ、三兄弟の藤兵衛と馬之介に捕まってしまう。一方、ジンはムゲンを生月島に行かせるため、最強の刺客、刈屋景時を相手にひとり戦うことに。船に乗り、島に急ぐムゲン。だが、そこに三兄弟のひとりである伝鬼坊が現われて、彼に襲いかかってくるのだった。

バトルメイン。三兄弟はコザが出てきた回でムゲンに切られたせいで、人生を滅茶苦茶にされたと恨んでいる。これまた、続きが気になる。


26話 生死流転 其之参
フウを助けるために刀を捨て、馬之介に痛めつけられるムゲン。景時に太刀筋を読まれ、攻撃をかわされるジン。2人にとって、この旅最大の危機が訪れる。ムゲンとジンは、いかにしてこの危機を脱するのであろうか?そしてフウは旅の目的である「ヒマワリの侍」に出会うことができるのか? 旅の結末に訪れるムゲンとジンの勝負の決着は…?

逃がしてもらったフウは探していた父に会えたが、病床に臥しており、母を捨てたと感じていたことから、殴ろうと思っていたが、責めることができない。父も捨てたわけではないと分かるのだが、家族としては、やりきれない。再会も束の間で馬之介に父が殺されてしまう。心が痛い。ムゲンはまさかの車椅子に乗って動けないと思われた長男に撃たれ、重症。ジンは馬之介に切られたが、実は生きていて、最終奥義である自らを切らせるという相討ち覚悟の必殺技でフウを守り、馬之介を倒す。これにて、旅は終わりだが、ムゲンもジンもお互いに戦う気力を失くしたみたい。最後にフウから旅に出る前のコイントスについて出鱈目だったと種明かしされ、三人はそれぞれの道を進む。見終わると喪失感が少し。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ろーど・とぅー・すたーと。

最近何作か再視聴してますがこの作品サムライチャンプルーが1番いい意味での驚きがありました。
それも、物語、音楽、作画の3つの印象が上がるという想像を超えた変化っぷりでした。

そもそも好きだった作品の印象が更に上がった部分を何点か書いておこうと思います。

【音楽】
この作品を語るうえで時代劇×HIP-HOPというアレンジは外すことができないし、実際HIP-HOPベースのBGMが使われている部分が多いんだけど、意外とそれ以外の音楽が各話のテーマ音楽になっていると感じました。

特に作品後半ですが、実際視聴してみるといろんな音楽が効果的に使われているのが解ると思います。
中でも物語性が強い回では日本にルーツがある感じの音楽が使われていて、「普通の時代劇より時代劇らしい」といっても言い過ぎではないほどでした。

作品中盤のムゲンのルーツに纏わる話などでは、琉球を思わせる音楽と自然を描いた作画表現の良さとが相まって、言葉では言い表せないほどの哀しくて美しい‥それでいて力強い世界観が表現されていました。この回などは神回と口走ってしまいそうになるほどのクオリティーだったと思います。
それでいて全体を通しての統一感もあり、巧いなあと感心してしまいます。

1話目のスタイリッシュなイメージが印象に残りがちだけど、それは1話目としての役割、インパクト、あとテンポ感という意味合いが強く、実際は想像以上に江戸時代感がでていたと思います。


【作画】
1stシーズンのレビューでも書いたけど、よく考えられたキレッキレのアクションがこの作品の見所です。コマ送りしたくなるシーンが結構あります。
それに加え背景描写がかなりしっかり描かれている。回によっては「スゴい背景」と思うときもある。けど何より江戸時代の庶民の雰囲気や、自然がしっかり描かれているところが好印象でした。
最終話の作画は集大成といえるクオリティーでかなり見応えがありました。

正直キャラ絵は少なからずバラつきがあって所々不安定ではあるんだけど、全体を通してアベレージはでてるので、個人的にはマイナスポイントにはなりませんでした。

まだ視聴してない人に言えるのは、このアイコンから作画は想像しにくいと思うけど、実際は意外とオーソドックスな間口の広い作画ではないかということです。

【物語】
正直油断してました(笑)
思ってたよりかなり心掻き乱されました。
前半は勢いのあるストーリーに所々物語性の強い話を入れてくる感じ。
後半はその逆で、メインの物語性の強い話の合間にネタっぽい話を入れてくる感じでした。

おそらくサムライチャンプルーは、起承転結を描くタイプのアニメではありませんでした。
旅そのものや各エピソードが、そして苦楽を供にしたムゲン、ジン、ふうの3人が、それぞれの関係に少しずつ影響を与え合い、今まで持っていなかった感情が芽生えていくお話でした。
まあ、間違っても日常系には含まれないでしょうけど、「旅」という学校のような集団生活を経てそれぞれに欠けているモノを得たり、生きる上での強さを身につけたりする成長物語という印象を受けました。
エンディングは凄く気持ちのいい〆になってますが、
それはこの旅で辿り着いた場所が出発点だからではないかと思います。

詳しい描写は避けますが、
たぶん1人1人では辿り着けなかったであろう本当の意味の出発点。

その場所に辿り着く過程でかけがえのないモノを手にし、
そこから、自分の足で1歩踏み出していく。そういう印象のエンディング。

サムライチャンプルーはそういう物語でした。


【最後に‥】
読み返してみるとなんだか全肯定しすぎてる感もありますが、このアニメはお薦めしたい1本です。
よかったらご覧になってくださいませ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ひまわりはオランダが日本に持ち込んだ花

全26話のうち17話までを1期、
18話から26話を2期としている為
この2ndシーズンは18話からのお話。

音楽はHIPHOP中心。
監督は渡辺信一郎氏で、制作はスタジオマングローブ。
綿密に計算されたスタイリッシュなアクションが
テンポよく繰り広げられ、観ていてとても心地良い。

舞台は江戸末期で服装も和服ベースだけど、主人公たちは現代風な着こなし。
「ひまわりの匂いのする侍」を捜し求めている天涯孤独なフウと、
喧嘩早くてめっぽう強いが女には弱いらしいピアス男、ムゲン。
寡黙で冷静沈着、繊細そうな細身のメガネ侍、ジン。
この3人が、ひょんなことで知り合い、フウの人探し旅の用心棒として
旅をしてきて、ようやく壱岐へ辿り着いた。

相変わらず、見事なアクションは健在。
三人の時間を共にした分の絆も感じられ、
何かにつけ言い合いしていた初期が懐かしく感じられたりして。
こちらの2期は全体的にシリアスモードな展開が多かったように思う。

三人それぞれの秘密を打ち明ける焚き火のシーン以降、
24話から26話は映画を2本見たくらいの見応えがあった。
特にカメラワークが秀逸。
緊迫感漂う決闘シーンでの静と動。
水面に映る雲の流れや季節を過ぎてしまった一面のひまわり畑。
目を伏せたくなるような残酷さと、哀しみの中、
フウがようやく逢うことのできた「ひまわりの匂いのする侍」の正体とは・・

やがてすべてが片付いたあとの、メリハリの利いた真夏の空のような、
それぞれの選択が清々しい。いや、清々しすぎるでしょ。
{netabare}
あれだけ命を懸けて守ったフウに対しても、あっけなく、
良き相棒となるかもしれない仲間に、さらりと背を向ける。
まるで、さんざん遊んで満足した子どもが、「じゃあ、また明日な」
とでも言わんばかりの別れ方。
{/netabare}

でも、それがなんともカッコいい。カッコよすぎる。
ベタつくことなく、馴れ合うことなく、だけど確実に
出逢ったばかりの頃よりずっと信じ合えてる。
それがわかるから、納得できた。

なにげないセリフの中に、唸るような教えがあったり、
いろいろ感じ、気づかされ、想うことの多かった作品だった。
こんな素敵な作品に出逢えた事に、感謝です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 50

70.0 5 江戸アニメランキング5位
銀魂゜(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (463)
3364人が棚に入れました
完結篇からのまさかの復活!!

天人(宇宙人)が来襲して、突如価値観が変わってしまった町、江戸。
宇宙人、高層ビル、バイクに電車などなど何でもありの世界で、変わらない“魂”を持った最後のサムライがいた。

男の名は坂田銀時。
通称、万事屋・銀さん。
いい加減で無鉄砲。
でも決めるところはさりげなく決めたりして…。

笑えて、泣けて、心温まる、銀さんとその仲間たちの生き様、とくとご覧あれ!

声優・キャラクター
杉田智和、阪口大助、釘宮理恵

nk225 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

デキるオタクはここで判断している?

2015年秋アニメも出そろいましたね。しかし、度胆を抜かれたというか……想像していた方向とまったく異なっていたのが「おそ松さん」ではないだろうか。初回の放送がスタートしてからカオスなネタと相次ぐパロディの連続に、ネット界隈を中心に「なんなのこれww(褒め言葉)」状態に。

その一方で「銀魂の監督とスタッフなのか。だったら納得」「監督の過去の作品からすると当然の展開」といった声も。うーむ……どうやらコアなアニメファンは監督などからも事前に情報を得て、放送開始前から内容を想定しているようだ。

【藤田陽一氏】
2015年秋放送:「おそ松さん」
過去に関わった作品(例):「銀魂」シリーズ(監)/「貧乏神が!」(監)/「ラブライブ!」(第2期)

とにかく各種パロディ&ハイテンションな演出で我々を楽しませてくれる藤田監督。2016年にはEテレで放送予定の「クラシカロイド」でも監督として携わるとのこと。Eテレと藤田監督……これは見逃せない。

揺れる長髪が魅力的!?アニメファンが選ぶ「もっとも長髪の似合う男性アニメキャラ」
第1位には、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』から、反幕府勢力『攘夷党』の党首「桂小太郎」が選ばれた。黒い長髪が特徴の整った顔立ちをした細身の青年で、「狂乱の貴公子」「攘夷志士の暁」「逃げの小太郎」の異名を持つ。ちなみに、「ヅラ」のあだ名で呼ばれ、それに対して「ヅラじゃない桂だ」と返すのが定番のやりとりとなっている。

「誰得のシリアス」「涙なしでは観れない」アニメ『銀魂』、ついに「将軍暗殺篇」突入でファンのテンションが…
今月3日、公式サイトで“12月2日より「将軍暗殺篇」に突入!”と伝えられたTVアニメ『銀魂゜』(テレビ東京系)。“待望の映像化、将軍暗殺篇、いよいよ開幕!!”とも謳われているのだが、ファンの反応は決して芳しいものではないようだ。

「週刊少年ジャンプ」で連載されている空知英秋氏の『銀魂』(共に集英社)。同作は、2006年~10年に『銀魂』、11年~13年に第2期&延長戦『銀魂’』と TVアニメ化し、今年4月より第3期『銀魂゜』を放送している。来月からスタートする「将軍暗殺篇」は、基本的に短編のギャグメインで展開される『銀魂』とは違い、シリアスな長編もの。

ざっと物語を紹介すると、第14代征夷大将軍・徳川茂茂の暗殺未遂事件から始まり、茂茂の護衛を任された松平片栗虎は、陸路(真選組)、海路(服部全蔵)、江戸城に御庭番の影武者(万事屋一行)を配し、本物の茂茂は海路を行く貨物船に潜ませるという安全策を計画。しかし、全蔵の裏切りにより茂茂は殺害され、さらに陸路には伊賀衆、海路には神威・高杉晋助が率いる春雨&鬼兵隊の連合艦隊が迫り……といった流れである。

『銀魂』の節目にもなるシリアス長編「将軍暗殺篇」。同編のアニメ化に際し、坂田銀時役・杉田智和は「コメントを控えたくなる位話に集中したいところ」、志村新八役・阪口大助は「我々の精神はシリアスに耐えられるのか」、神楽役・釘宮理恵は「スタジオの中はいつもと同じ顔ぶれなのに、『将軍暗殺編』はいつも以上にピンとした緊張感が張り巡らされているのを感じました」と、それぞれが重めなコメント。

とはいえ、今後の展開に大きく関わる「将軍暗殺篇」がアニメ化されるとあらば、その後のアニメ化すら約束されたようなものだとも思うが、ファンはあまり喜んでいない。当然、「シリアスなときほど傑作」「今回は欠かさず観るぞ~」「これは早く観たい」といった声もあるが、多くのファンは「もう!? 覚悟できてないよ」「遂に始動しちゃうんだ…」「この日が来てしまった」「無理無理無理、泣くもん」「涙なしでは観れない。つうか、すでに泣きそう」という望まぬ声が見られる。なお、これは同編の結末に起因する反応だ。

また、放送回数を気にするファンからの「何話でやる気?」「ダラダラ延ばすのはやめてほしい」「“さらば”(真選組)と半々くらいでやるのか?」「“さらば”は、『将軍暗殺篇』の様子見てからじゃね」といった声や、ギャグ好きからの「観なくていいかな」「笑える箇所がないんだよな。無駄に引っ張るし」「シリアスでいくならパス」「シリアス回何話かやってギャグ回に戻るパターン好きだから、シリアスだけで長い話は嫌だな」「誰得のシリアス」「ギャグ回は好きだったよ!今までありがとう」などの声も上がっている。

なんだか否定的な声が多く見られる「将軍暗殺篇」。しかし、すべては傑作長編として名高く、『銀魂』ファンならアニメ版を進めていく上で、いつかは乗り越えなくてはならない壁だからこその反応だろう。さあ、将ちゃんの男気を見届けようか。

声優・釘宮理恵のハマり役アニメキャラ
ツンデレを演じさせたら右に出るものはいない、「ツンデレの女王」として君臨している声優・釘宮理恵。くぎゅの愛称で親しまれている彼女の演技に惚れこんだ人も多いのでは?

『銀魂』のキャラクター《神楽》
アニメ『銀魂』は週刊少年ジャンプの人気漫画を原作としていますが、常に放送倫理ギリギリを攻めるアニメとしても有名になりました。放送開始初期には「釘宮さんにあんな下ネタを言わせていいのか」と、ファンから心配の声があがったほど。《神楽》はファンにとって、いろいろな意味で印象深い役になっているようです。

『ゼロの使い魔』のキャラクター《ルイズ・フランソワーズ》
釘宮理恵の声が好きで好きでたまらなくなるという通称「釘宮病」、その感染源のひとつとされるキャラクターであり、未だに根強い人気を誇っています。

【アニメキャラの魅力】ミントン、カバディ、あんぱん?目立たないけど実はデキル男「山崎退」の魅力とは?
江戸時代末期、地球に襲来した天人(あまんと)と侍たちのギャグ、シリアス、バトルの入り混じる物語『銀魂』。そこに登場する真選組の監察方「山崎退(やまざきさがる)」。主要キャラと呼ぶには地味過ぎ、モブと呼ぶには目立ちすぎる・・・。今回はそんな中途半端(?)な存在「山崎退」の魅力についてご紹介したいと思います。

■多すぎる趣味
『銀魂』の「山崎退」と言われてまず思いつくのが、「ミントン」「カバディ」「あんぱん」というキーワードでしょう。

山崎は物語に登場した当初からミントンをしています。花見の回で場所取りをしているはずの山崎。仕事を放置してミントン・・・。沖田さんの「山崎ならあそこでミントンやってますぜ」の言葉から、土方さんに追いかけられるシーンはとても印象的でした。他にも政府のお偉いさまの護衛をさぼってミントンをしたり、みんなが素振りしている横でミントンをしたり・・・と、うっとうしいまでのミントン押し。

カバディの登場は少ないですが、「ミントンじゃないの?」「カバディってなんだ?」と興味をそそられます。カバディについては・・・いまいちルールが分かりません(笑)山崎の謎が深まります。

その二つの後に登場したのが「あんぱん」です。監察方である山崎は、“張り込み”の仕事をすることが多いです。その張り込み中には「あんぱん」と「牛乳」しか口にしないというのが山崎の信念。なんだその間違った頑張り方は、というのが本心ですが、そんなところも可愛らしいです。最近ではあんぱんを敵に投げつけるという攻撃法まで登場し、“山崎=ミントンorあんぱん”という図式が完成しました。

■土方さんとの掛け合い
「土方十四郎」は真選組の副長、主人公「坂田銀時」のライバル(?)です。監察方という裏の仕事をしている山崎は、明るく快活な局長の近藤さんではなく、土方さんの命令で動くことが多いです。ゆえに二人セットでの登場が多く、その掛け合いはなかなか魅力的です。

仕事を放ってミントンをしたりカバディをして土方さんに殴られるシーンはもはやお決まり。沖田さんの「山崎ならミントンしてますぜ」からの土方さんの「山崎ぃぃぃいいいいい!」という流れに毎回にやにやします。張り込みが長引きすぎてあんぱん生活に疲れた山崎が、土方さんにあんぱんをスパーキングしたシーンには声をあげて笑うこと必至です。

そして不意に訪れるシリアス回。ミツバ編で土方さんと唯一情報を共有しているのが山崎だった時には、二人のその信頼関係に感動したものです。真選組動乱編では、殺されそうになりながら土方さんたちに情報を伝えようと這っていく姿。今までの間抜けな姿と全く違い、思わず涙が・・・。

■案外できる男
ギャグシーンが多く、他のキャラクターと比べて弱そう(主要キャラたちのように戦闘シーンが出ないので、強いイメージが付きにくい)な山崎ですが、監察方としての能力はピカイチです。お通ちゃんが人質に取られる場面では、人質の女性に扮した山崎が犯人グループの隙をついてお通ちゃんを救出しました。

山崎が情報収集をする場面が描かれることは少ないですが、要所要所で土方さんに情報を伝えるのはいつも山崎の仕事です。どこでその情報を得ているのかを考えると、描かれていないだけで実はしっかりと仕事をする優秀な男なのだと分かります。潜入捜査での変装など、地味だからこそ出来る事。たくさん描かれるギャグシーンと、時折垣間見る優秀さのギャップがまたたまりません。

もっと活躍シーンが見たいような、いつまでも地味でいて欲しいような、微妙な思いを抱えてしまう・・・そんな「山崎退」。『銀魂』を見たことがない人も、既に見ている人も、ぜひ「山崎退」にスポットライトを当ててみてください。面白い『銀魂』がさらに面白く感じられると思います。

【アニメキャラの魅力】全てをぶっ壊す!ミステリアスな魅力満載テロリスト「高杉晋助」の魅力とは?
江戸で繰り広げられる笑いあり涙ありのコメディアニメ『銀魂』に登場する、鬼兵隊総督「高杉晋助(たかすぎしんすけ)」。事件の黒幕だったりする事も多く、江戸を破壊しようとしたりと色々やらかします。突っ込みどころだらけの銀魂キャラの中で、全くボケたりツッコみもしない唯一のシリアスキャラなのですが・・・。今回は、そんな独特の異彩な雰囲気を放つ「高杉晋助」の魅力についてご紹介いたします。

■ド派手でミステリアスな外見
まず目を引くのは大きく胸のはだけた着物。鎖骨や胸元が丸出しで寒くないのかと思うほどにはだけた着崩し方は、大人の色気ムンムンでちょっとドキドキします。着物の柄はとにかくド派手。高杉の、“派手な事や祭が好き”というキャラクター性が如実にあらわれています。そして、そんな格好で三味線を引いたり煙管を吸う彼の姿はとてもセクシーなのです。『銀魂』OPに出てくる彼の立ち姿は、かっこいいを通りこして“美しさ”さえ感じます。

そして一番のキモは、左目にまかれた包帯。とてもインパクトがあります。この包帯によって、更に彼のミステリアスさは増しています。彼の包帯の下はどうなっているのか・・・、とても気になるところです。

■破壊主義
高杉の魅力は外見だけにとどまりません。言動、行動理念全てがとても魅力的です。

「俺はただ壊ただすだけだ・・・この腐った世界を」
「すべて壊すだけさ。獣の呻きが止むまでな」

このような台詞からでもびしびしと伝わってくる彼の破壊衝動。アンニュイささえ漂います。“攘夷志士の中で最も過激で最も危険な男”とまで言われているほどです。「腐った世界」や「獣の呻き」など、厨二病溢れる単語をよく使いますが、そんな台詞も恥ずかしげもなくさらりと言ってしまうかっこ良さ。独特の笑い方も相まってゾクゾクしてしまいます。

そして、彼は銀さんや桂の恩師でもある、「吉田松陽(よしだしょうよう)」先生をなくしてしまった世界に復讐するため、あの手この手で江戸幕府を破壊しようとします。とにかく破壊を追い求める姿、そのストイックさにキュンキュンします。

■ギャップ萌え
高杉はただシリアスなだけではありません。過去の彼は銀魂キャラらしく少し抜けたところも。高杉は銀さんに比べて身長が低いのですが(参考:銀さん177cm、高杉170cm)、銀さんたちと共闘していた攘夷戦争時代には、銀さんから「チビ」などとからかわれて銀さんを殴ったり・・・。他にも、銀さん、桂、坂本たちと缶蹴りに興じたりするノリの良さがあったり、異様なほどヤクルトに執着したり・・・と、実は意外と可愛い一面もたくさんあるのです。そんな彼がやさぐれてしまったのは、やはり恩師であった松陽先生を失ってしまった事が大きいのでしょう。

■銀さんとの関係
高杉は銀さんの最大の宿敵といえるでしょう。攘夷戦争後の再会時、銀さんの後ろから斬りかかろうとしたり、共闘していた攘夷戦争時代にも遊女の事で喧嘩して、お互い1ヶ月も口を利かないほど・・・。しかし、高杉と銀さんは、ただ仲が悪いというわけではないのです。

紅桜編の高杉は「岡田似蔵(おかだにぞう)」に対して、「二度と俺達を同志なんて呼び方するんじゃねェ。そんな甘っちょろいモンじゃねーんだよ俺達は」などと、意味深な台詞を言っています。銀さんは銀さんで、再会時に高杉に斬られそうになっても、木刀を抜かずにグーで殴ったところを見ると、何か思うところがあったのかもしれません。きっと高杉と銀さんはどこかでお互いを気にかけているのでしょう。2人の間には見えない強い絆があるのではにないでしょうか。

原作ではもっと深く高杉と銀さんとの関係が掘り下げられていますので、2人の関係が気になる方は是非原作もお読み下さい。「高杉晋助」の今後のさらなる活躍、楽しみで仕方ありません。

入れ替わって何する!?アニメファンが選ぶ「一日だけ入れ替わりたいアニメ・漫画の同性キャラ」
女性が選ぶ“入れ替わりたい女性キャラ”の第1位には、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』から、本作のヒロインでもある「神楽」がランクイン。もちろん彼女のような自由奔放な生活を体験してみたいという思いもあるのだろうが、どちらかというと彼女の周りにいる魅力的な男性キャラクター達との楽しい生活を夢見る、そんな女心が反映された結果と言える。

この子だけには気をつけろ!?アニメファンが選ぶ「怒らせたらもっとも怖い女性キャラクター」
第1位には、実写映画化も話題となっている、圧倒的な力を持つ巨人に抗う人間たちの戦いを描いたファンタジーバトル漫画『進撃の巨人』から、主人公の幼馴染で同作のヒロイン「ミカサ・アッカーマン」が選ばれた。女性で2位、男性で3位と、男女ともに多くの票を集め、性別関係なく誰もが認める「怒らせたらもっとも怖い女性キャラクター」となった。ちなみに同キャラは、以前キャラぺディアにて発表した「もっともカッコイイと思う女性キャラクター」でも堂々の1位を獲得している。

続いて第2位に選ばれたのは、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』から、江戸一番の美少女であり、志村新八は実姉でもある「志村妙」。実際に戦う描写は多くないが、拳の一撃で人間を10mほど吹き飛ばし、飛び蹴りで巨大なゴリラ型宇宙人をなぎ倒すなど、全体的にその戦闘能力は高い。女性を中心に多くの票を集め、女性ランキングでは1位となっている。

そして第3位には、川原礫によるライトノベルが原作の人気アニメ「ソードアート・オンライン」から、ヒロインである「結城明日奈(ゆうきあすな)」がランクイン。良家の令嬢でありながらSAO最強クラスの剣士、また数少ない美しき女性プレイヤーである。総合1位の「ミカサ・アッカーマン」同様、「もっともカッコイイと思う女性キャラクター」では2位を獲得。その他のランキングでも常に上位にランクインする人気キャラクターである。

【アニメキャラの魅力】ボクっ娘か百合キャラか!?悩み多き名家の跡取り「柳生九兵衛」の魅力とは?
幅広い世代に人気の『銀魂』は、万事屋を営む「坂田銀時」を中心に、ギャグとシリアスが絶妙に混じりあうSF時代劇人情コメディです。今回は、悩み多き剣術家「柳生九兵衛(やぎゅうきゅうべえ)」の魅力についてご紹介いたします。

■複雑な生い立ち
整った顔立ちに眼帯、長い黒髪をポニーテールにして自らを「僕」と言う柳生九兵衛。一見男の子のようですが、実は女の子です。剣術の名家・柳生家に生まれ、嫡男として育てられたため、体は女でも心は男となってしまいました。更に、男性が苦手で、触れると「僕に触るなァァ!」と将軍さえ投げ飛ばします。セレブ侍ながら多くの悩みを抱えて葛藤する九兵衛は、他のキャラにはない魅力が満載なのです。

■「堅物クソ真面目キャラ」(by桂)
自分の性別に対してコンプレックスを持っている彼女は、女性にも男性にも憧れがあります。悩みが悩みだけに『銀魂』では下ネタに直結し、「堅物クソ真面目」という性格も災いし、本人はいたって真面目ながら過激なギャグになってしまう事もしばしば。また、合コンに鎧と馬で現れるなど、育ちが良いせいか世間知らずで人を信じやすく、そこがまた面白くかわいい魅力です。

寿限無回でもその性格が災いし、さるお方に「寿限無寿限無ウン(略)ビチグソ丸」という、とんでもなく長い名前を付け、毎回それを律儀に呼んでいました。アニメは面白かったものの、本当に大変だったと思います(声優さんが)。

■お妙が大好き
そんな九兵衛は「志村妙」と幼馴染で、幼い頃にお妙を守るために左目を失明しています。強く優しいお妙が大好きな九兵衛。最初はお妙を強引に嫁に取ろうとしましたが、今では親友に。ただ、九兵衛の愛情表現は“友人以上”のことも多く、「近藤勲」とは恋のライバルの様相を呈しています。しかし、幼い頃からずっとお妙を慕い、尾美一篇では近藤と共にお妙の幸せを第一に願っており、恋か友情かはともかく、九兵衛のお妙への思いは誠実なものなのです。

■実は美少女
普段は男装の九兵衛ですが、女性らしい服もモジモジしながら着ています。ツインテールに二―ハイソックス。小柄ながらスタイルも良く、まごうことなき美少女です。世話役の「東城歩」は「若はゴスロリが似合う」とゴリ押ししており、彼の普段の変態性にはドン引きですが、そこだけは大いに同意できます。特に2年後(イボ)篇で登場した時は、それはもう衝撃的な可愛いさでした(余計な物が付いていましたが)。男女逆転篇では超イケメンに変身していましたし、九兵衛は、素晴らしい容姿的素質を持ったキャラなのです。しかも美乳。

■特徴は多いがキャラは迷走
そんな九兵衛ですが、ジェンダーの悩みは常につきまとい、自分でも「本当になりたいのは男なのか女なのか」「百合キャラなのか僕っ娘なのかキャラもブレブレ」と言っています。そして訪れた試練が前出の「男女逆転篇」でした。見た目のインパクトに話題が偏りがちですが、このエピソードは「男とか女ではなく、自分らしく生きよう」という『銀魂』らしい素敵な結末を迎えています。九兵衛の抱えている悩みは複雑で、おそらく今後も悩む事があるでしょう。しかしもう彼女は、それさえも“自分らしさ”として受け入れて生きていけるのだと思います。

自分の生い立ちには納得しつつも、自分の性に関してはいつも葛藤し暴走する「柳生九兵衛」。しかし、そんな悩みを抱える人間らしさが、逆に彼女を魅力的にするのです。強くて可愛い「九ちゃん」が、ありのままの自分を好きになれることを心から祈っています。

【アニメキャラの魅力】こんな大人になっちゃダメ!?マダオこと「長谷川泰三」の魅力とは?
原作の連載もアニメ放送も長期に渡り、いまや国民的人気を博す『銀魂』。これだけ長いとキャラも沢山いるわけですが、今回は、原作で第二訓から登場している作品一不運な男マダオこと「長谷川泰三(はせがわたいぞう)」の魅力をご紹介いたします。

■まるでダメなオッさん、略して「マダオ」を世に知らしめる
サングラスがトレードマークで、段ボールを小脇に抱え、人生を彷徨っている38歳無職「長谷川泰三」。今では本名より「マダオ」と呼ばれることが多くなっています。なお「マダオ」には沢山のパターンがあり、「負けないダンディな男」「マイケルダグラスみたいな男」など、作中でしばしば新作が現れます。また、「マダオ」という言葉は、今や『銀魂』以外でもネットを中心にかなり使われており、“銀魂はよく知らないけど「マダオ」の意味は知っている”という人さえいるのではないでしょうか。この言葉をこれだけ世に浸透させたのは、『銀魂』と長谷川さんによる功績(?)が大きいでしょう。

■人生が転落するほどキレが増すギャグ
長谷川さんは元々下級武士の出身で、高級官僚の娘ハツと結婚し、入国管理局の局長というエリート街道を邁進していました。しかし、一時のテンションに身を任せてハタ皇子を殴り飛ばし、転落人生を歩み始めます・・・。最初の頃こそ職を転々としていましたが、今やホームレス、もしくはただの“グラサン掛け機”になりました・・・。しかし、堕ちれば堕ちるほどキャラは際立ち、目は闇となり、メインのギャグ回も増えました。個人的に大好きな、アニメ136話のマンション探しの回は、テンポと間が最高で長谷川さんのツッコミも冴え渡り、何度見ても笑えます。

■親しみやすく憎めない人柄
局長時代と違い、今ではすっかり人の良さが溢れ出ている長谷川さん。銀時とは良い飲み仲間です。生活がイマイチ安定しないダメっぷりが似ている事もあり、二人は気の合う間柄なのでしょう。長谷川さんの気取らず誰とでも仲良くなる、憎めない人柄も大きいと思います。彼は桂や近藤とも親しく、子供たちにも意外と人気があります。今は家を出ていってしまったハツも、きっと彼のそんな所に惹かれたのでしょう。ハツは名家のお嬢様ですが、長谷川さんの為に時にはボロを身に纏い土下座をし、別居をしている今でも長谷川さんを気遣っています。長谷川さんも時折連絡を入れたりと、2人の仲の良さを感じさせます。

多くの主要キャラが人間離れした強さを持ち、ヘビーな過去を背負っている中で、どちらかというと普通で、いつまで経ってもうだつの上がらない、しかしそれ故に親しみを感じさせるのも長谷川さんの魅力だと思います。

■愛すべきマダオ
そんな長谷川さんですが、実は何度か脱マダオの機会がありました。しかし、例え「クイズマダオネア」で一千万円を手に入れたり、就職できるチャンスがあっても、人が良過ぎるため、他人の幸せの為に自らそれを譲ってしまうのです。

長谷川さんはダメな大人の代名詞のように言われています。しかし、そのダメさは時に自分よりも周りの人の幸せを優先する、素晴らしき優しい“ダメさ”なのです。大事なところで人として真っ直ぐに生きる、人情味あふれる長谷川さんは、つい応援したくなる愛すべき「マダオ」なのです。誤解を恐れずに言えば、長谷川さんは『銀魂』という作品と同じで、「(い)なくてもどうにかなるけど(い)ないと寂しい」というキャラだと思います。そんな親しみやすく目の離せない「長谷川泰三」。これからも力一杯応援していきたいと思います。

【アニメキャラの魅力】残念なドМ美女!?始末屋さっちゃんこと「猿飛あやめ」の魅力とは?
男性にも女性にも大人気の作品『銀魂』。今回は、主人公「坂田銀時」に対して、過激すぎる求愛行動をとる「猿飛あやめ」の魅力についてご紹介いたします。

■黙っていればナイスバディのクール風美女
猿飛あやめ、通称「さっちゃん」は、元は幕府の隠密・御庭番衆の“くノ一”で、現在は始末屋として正義の暗殺稼業をしています。紫色のロングヘアに、忍び装束でナイスバディな身を包み、メガネを掛けた一見クールな知的風美女。泣きボクロがチャームポイントの彼女は、口を開けばその変態っぷりが炸裂する“残念な”美女なのです・・・。また、忍の腕は超一流なものの、ド近眼ゆえメガネを落とす度に窮地に陥ります。

■銀さん大好き!な変態
始末屋の仕事中に出会った銀時に恋心を抱き、ついでに己の変態性にも目覚め、いまやドМになってしまったさっちゃん・・・。自らを「メス豚」と呼び、縛られ吊るされ、しかし本人は大変嬉しそう。『銀魂』全キャラの中でも「東城歩」と並ぶ変態キャラに成り上がり(下がり?)ました。ちなみに、М属性は銀時専用のようで、他のキャラへはむしろS気味です。

銀時へのアプローチは激しく、万事屋に忍び込むことは勿論、室内をこっそり改造して銀時を観察するようなストーカーと化しています。元は超一流のくノ一ですから、ストーキングもお手の物です(ほめてません)。そしてその変態さに、より磨きをかけているのが中の人。声優「小林ゆう」さんの素晴らしい演技で、さっちゃんの変態性は大きく増していると思います(ほめてます)。

しかしそんな過激な行動さえ実は照れ隠しでは・・・?と思われるフシが。なぜなら、普段あれほど積極的にも関わらず、いざ正攻法で迫るとなると、恥ずかしくてテンパってしまうのです。また、銀さんから初めてプレゼント(?)を貰った時も、片時も離さず喜んでいました。その行動の極端さゆえに霞がちですが、さっちゃんは、基本的にとても可愛い恋する乙女なのです。ただそれが、少しだけおかしな方向に表現されてしまうだけで・・・。

■素直ではない友情
さっちゃんは、「志村妙」や「月詠」を一方的に恋のライバルとして見ています。しかし、そこに「柳生九兵衛」も加えて、4人で一緒に行動したり協力して敵と戦ったりする事もしばしば。また、劇場版第2作では、病に倒れたお妙に対して、叱責のような励ましをしてその友情に涙を誘いました。なんだかんだで彼女たちは良き友であり、素直でないさっちゃんの“憎まれ口の裏に垣間見える優しさ”にグッときてしまうのです。

■服部全蔵との腐れ縁
忍者学校で一緒に学び、御庭番衆頭目だった「服部全蔵」とは、いまでも仕事で連絡を取り合う仲です。付き合いの長い二人は、クールな仕事仲間ではありますが、それとなくお互いの近況を気にしている様子です。そんな二人の関係が、がっつり語られるのが「将軍暗殺篇」。まだアニメにはなっていませんが、シリアスモード全開の本エピソードは、さっちゃんの忍としての強さと格好よさはもちろん、彼女の仲間を思う気持ちや、正義感がひしひしと伝わってくる良作です。早くこのストーリーをアニメでも観たいと思っているのは私だけではないはず・・・。

ギャグ要員としても欠かせない、さっちゃんこと「猿飛あやめ」。美人でドMで恋に一途な彼女の迫力に、最初は驚かれる方もいらっしゃると思います。しかし回を重ねるごとに、だんだんそれが快感になってきて、彼女の魅力に引き込まれること請け合いです。さっちゃんの突き抜けたギャグと女性らしい素敵な魅力が、皆さんにより伝わることを願っています。

【アニメキャラの魅力】ムラムラし過ぎなストーカー!?最高のリーダー真選組局長「近藤勲」の魅力とは?
いまや国民的人気作品と言っても過言ではない『銀魂』。本作で、主人公「坂田銀時」率いる“万事屋”と人気を二分する組織が “真選組” です。今回は、個性的すぎる隊士たちをまとめる真選組局長「近藤勲」の魅力についてご紹介いたします。

■自然体でギャグを量産
立派な体格に黒髪短髪、顎には薄く髭をたくわえ、黙っていれば威厳がありそうな近藤。組織の長と言えば、品行方正で隊士の模範・・・なんて人物像が定番ですが、近藤は違います。銀時たちにはゴリラと呼ばれ、下ネタ満載で、時には体中にハチミツを塗りたくり、裸でお尻にネギを刺され、裸でバイクになり・・・。知らない人には何を言っているのかわからないとは思いますが、近藤はそんな存在自体がギャグのようなキャラなのです。

しかしそれが近藤の大きな魅力の一つ。銀魂では一部で「将軍回にハズレ無し」と言われていますが、将軍はたまに出てくるからこそより光るのであり、レギュラーで当たり前のようにギャグを量産しているのは近藤といえます。彼がいなければ、銀魂のギャグのキレはここまでにならなかったのでは・・・とさえ。

■恋い焦がれるあまりストーカーに!
近藤の代名詞と言えば、そう、「ストーカー」。なぜ警察組織である真選組の長が犯罪者に!?と思う読者もおられるでしょうが、仕方がありません。近藤はストーカーなのです。新八の姉「志村妙」を慕い、ストーキング。その仲を誤解した銀時とは決闘までおこないました。“お妙のいるところ常に近藤あり”というほど神出鬼没に現れるので、当初はツッコミが入っていましたが、最近はもう当たり前の光景と化しています。ここまできたらストーカー冥利に尽きるのではないでしょうか(あくまでも犯罪です)。

行動はもちろんアレですが、しかし近藤の想いは本物。お妙のことを心から大事に思い、一途に尽くす近藤の姿は、実は理想の恋人像なのかもしれません。

■大将としての器
問題行動ばかりの近藤ですが、もともとは剣術道場の跡取りで剣の腕もたち、隊士からの信望も厚い男です。性格はおおらかで大変なお人よし。沖田には「アンタの悪い所は人が良すぎるとこだ」「誰でも信じて疑おうとしねェ」と言われるほどです。

そんな近藤の魅力がよく現れているのが、「真選組動乱篇」です。このエピソードは土方や沖田の見どころも多く、真選組ファンとしては見逃せない一篇です。しかし、近藤にフォーカスを当ててみると、本当に彼の人柄と慕われ方がよく分かるのです。近藤は土方に言います。「俺は一度としてお前達を家来だと思ったことはねェ ~ 俺達ゃ五分の同志(なかま)だ」と。そして、「謀反を起こされるのは大将の罪」と、自分の命を狙った伊東鴨太郎さえも助けようとするのです。そんな近藤だからこそ、土方に「あんたは真選組の魂だ」とまで言われ、多くの隊士が命を預けるのでしょう。

誰をも受け入れ、自分のポストの重要さを知り、責任を取ろうとする。大将として、これほど大きな器を持っている人がどれだけいるでしょうか?近藤に変なプライドは似合いませんし、本人がその言葉を使うことも無いような気がします。しかしあえて使うならば、近藤のプライドとは、自分の為にではなく常に周囲の人々の為に向けられ、「護るべきものも護れんふがいない男にだけは絶対になりたくない」という姿勢とこだわり。それは、銀時や『銀魂』という作品にも通じる漢気だと思います。

普段どんなにバカで下ネタばかりでも、いざという時は人間として大きな器を見せる「近藤勲」。女性にはイマイチモテませんが、あのくせ者の土方や沖田がついていくくらいですから、その魅力は計り知れません。ギャグもシリアスもこなす振り幅の大きな「近藤勲」の活躍をこれからも期待しています。

将来はあのキャラのように!?アニメファンが選ぶ「自分の子供に付けたいアニメキャラの名前」
第1位には、川原礫によるライトノベルが原作の人気アニメ「ソードアート・オンライン」から、ヒロインである「結城明日奈(あすな)」が選ばれた。同キャラクターは【もっとも恋人にしたいキャラクター】【水着姿が似合う(見たい)キャラクター】【手料理が食べてみたい女性キャラクター】【クラスで隣りに座って欲しい学生キャラクター】でも全て1位を獲得。いずれ子供が出来たら彼女のような女性に育って欲しい。そんな思いの込められた男性票を中心に、堂々の総合1位獲得となった。

続いて第2位に選ばれたのは、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』から、真選組一番隊隊長「沖田総悟(そうご)」。飄々とした江戸っ子口調が特徴の「毒舌」「ドS」なキャラクターで、「サディスティック星から来た王子」と称される事も。圧倒的な女性票により、総合でも上位に食い込む結果となったが、女性ランキングでは1位となっている。

今好きな漫画家は誰!?アニメファンが選ぶ「好きな漫画家ランキング2015」
第1位には、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』の作者である「空知英秋(そらちひであき)」さんが選ばれた。独特のギャグセンスとキャラクター、さらに感動を誘う人情話、バトルなどによるシリアスな展開など、視聴者の想像を越えていく様々なストーリーに魅了されたファン達の投票により、堂々の1位を獲得することとなった。

続いて第2位に選ばれたのは、「週刊少年ジャンプ」にて連載される、冒険・友情をテーマに掲げた海洋冒険ロマン『ONE PIECE』の作者である「尾田栄一郎(おだえいいちろう)」さん。たくさんの魅力的なキャラクター、絵のクオリティ、感動的なストーリー展開など、投票理由も多岐に渡る結果に。特にそのキャラクターそれぞれにこだわった魅力を評価する読者は多い。

そして第3位には、「週刊少年ジャンプ」を中心に、『Dr.スランプ』『ドラゴンボール』などの大人気作を生み出し、1980年から90年代の「ジャンプ黄金時代」を支えた立役者「鳥山明(とりやまあきら)」さんがランクイン。作品の魅力はもはや言うに及ばず、若い世代が中心の同ランキングにおいて、総合3位に食い込む人気はさすがの一言。ちなみに男性ランキングでは堂々の1位を獲得している。

本音はどこにある!?アニメファンが選ぶ「もっともあざといと思う腹黒キャラクター」
第1位には、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』から、真選組一番隊隊長「沖田総悟(おきたそうご)」が選ばれた。飄々とした江戸っ子口調が特徴の「毒舌」「ドS」なキャラクターで、「サディスティック星から来た王子」と称される事も。作中では読者すら騙そうとする事もあり、あざとい腹黒キャラのトップに選ばれるのも十分に頷けるのではないだろうか。

春は年間を通じてもっとも多くのアニメがスタートする季節。1クールアニメはもちろん、半年や1年にわたってオンエアされる作品も揃っている。
ヒット作・話題作を振り返って、これからの展開に期待していこう。

「宇宙戦艦ヤマト」以来の伝統に乗っ取って、アニメ「銀魂」が2年ぶりに復活。初回のラストでは「ドラゴンボール」のキャラがほぼそのまま登場するなど、過激なパロディはいまだ健在。カット割りまでオリジナルと似せる気合の入れようで、いい意味で変わらない新シリーズを満喫できそうだ。
「銀魂」はこれまでも「ドラゴンボール」をネタにすることが多かったが、今期は現時点で何度も登場している。まるで終わることが許されないアニメとしてシンパシーを感じているかのよう。初回にアニメ化されたのが、時の流れを止めてしまう三千世界時計のエピソードだったのも何やら示唆的である。今夏スタートする「ドラゴンボール超(スーパー)」とともにジャンプ原作アニメを追いかけていきたい。

“性的表現がひどすぎ”疑惑のアニメ『銀魂』 ネット民はむしろ歓喜!?
現在放送中のアニメ『銀魂』(テレビ東京)に対し、放送倫理・番組向上機構(BPO)へ意見が殺到しているようだと、ネットを中心に話題となっている。

BPOの公式サイトでは、青少年委員会に寄せられた意見として、「夕方のアニメ番組で性的な話題が取り上げられたことについて多くの意見が寄せられた」と紹介。抜粋された意見には、「夕方6時台のアニメ番組での性的表現がひどすぎた。疑似性交用の人形のようなものや、いわゆるSMプレイに使う道具などが露骨に描かれ、使用されていた」というものも。

ネット上では、このアニメ番組は、毎週水曜18時より放送中(一部放送局を除く)のアニメ『銀魂』だとされている。というのも、4月29日に放送された第269話「エロ本隠して○○○隠さず」では、主要キャラクターが亀甲縛りにさせられたり、SM嬢、三角木馬、鞭、ボールギャグなどが描かれていたりと、BPOに寄せられた意見の情報と一致する部分が多い。先の意見では「放送局はいったい何を考えているのか。まだ、小学生が視聴するような放送時間帯である」と、指弾されている。

アニメへの意見がBPOに寄せられるのは、今回に限ったことではない。そのたび、こうした批判的意見に対してファンから反発する声が上がることはままある。ところが、今回の騒動では、BPOに寄せられた意見に対する批判の声よりも、「『銀魂』はこれが通常運転」「『銀魂』は苦情が入るまでがネタ」と、この騒ぎをネタとして楽しむ声が多数上がっている状態だ。

以前にもアニメ『銀魂』は民主党の蓮舫議員のパロディネタが原因ともいわれている放送中止騒動があったり、今シーズンの初回放送でも野々村竜太郎・元兵庫県議会議員のパロディネタを繰り広げたりと、“お騒がせ作品”としてネットを沸かせてきた。原作マンガと共に、その“高い自由度”で人気を博しており、ネットからは「いいぞwもっとやれww」と、期待する声までもが上がる。

「まったく こりない 悪びれない」というフレーズでも知られるアニメ『銀魂』だが、今回の騒動も「我が意を得たり」といったところだろうか……。

もっと人間らしい仕事がしたい――年収110万円「アニメーター」の実態をどう見るか
若手アニメーターの平均年収は110万円――。アニメーターなどでつくる業界団体「日本アニメーター・演出協会」(JAniCA)が4月下旬に発表した「アニメーション制作者 実態調査報告書 2015」で、若手アニメーション制作者が厳しい労働環境に置かれていることがわかり、話題になっている。

この調査は、日本のアニメーション制作者の実態を把握するために、文化庁がJAniCAに委託して実施した。仕事内容や就業形態、平均作業時間、年間収入などが項目にわけて調べられている。調査期間は2014年8月1日から9月30日で、759人から回答があった。

●「アニメ業界は一度滅びたほうが良い」
報告書によると、回答者全体の年間平均収入(2013年)は332.8万円だった。若手が担当することが多い「動画」(原画と原画の間の動きを作画する担当)は平均111.3万円と低い水準だった。また全体で、1カ月あたりの作業時間は平均262.7時間にのぼり、うち15.9%が「350時間を超える」と回答した。

過酷な労働環境を受け、自由記述欄には「もっと人間らしい仕事がしたいです」「とにかく忙しい。ごはんが食べれない(時間がなくて)」「アニメ業界は一度滅びたほうが良い」といった言葉が並んだ。こうした結果に対して、ネットでは「やりがいの搾取の典型だ」「『クールジャパン』とかいう前にアニメーターの劣悪な待遇を何とかすべきではないのか」といった声もあがっている。

今回のアニメーション制作者の実態調査について、アニメや漫画などへの造詣が深い専門家はどう見るのか。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)の客員研究員で、現役官僚でもある境真良氏に聞いた。

●「最低賃金」を下回る若手アニメーターの過酷の環境
「日本アニメーター・演出協会(JAniCA)の実態調査は、2008年に続き、今回で2回目です。こうした実態調査が行われるようになったこと自体は、極めて歓迎すべきことだと思います。

しかし、内容は決して歓迎できることばかりではありません」

境氏はこのように切り出した。どんな点に注目したのだろうか。

「調査によると、アニメーション制作の仕事そのものは増加しており、回答者の半数が常に仕事がある状態となっています。

それは素晴らしいことですが、反面、1カ月の平均作業時間が262.7時間、回答者の15.9%が350時間を超えるという非常に過密なものになっています。

また、それだけ働いても、平均年収は332.8万円です。しかも、これは『監督』(648.6万円)や『総作画監督』(563.8万円)など、企画や統括担当者を加えての平均です。現場作業の末端である『動画』では111.3万円、仕上げは194.9万円、原画でも281.7万円と、決して高くはありません。

特に『動画』については、労働時間によっては東京都の最低賃金ベースでの月給試算を下回る状況です。社会保険の加入状況などと組み合わせて考えてみると、おそらく、雇用契約ではなく、報酬額が最低賃金に縛られない『業務委託契約』を結んでいるのではないでしょうか」

●状況を改善するには、アニメの制作費自体が増える必要がある
どうして、そんな厳しい労働環境が生まれているのだろうか。

「アニメを作るという仕事の魅力は、アニメの現場に人を集めます。そのため、労働市場的に『供給過多』となり、収入も低くなりがちです。

しかし、労働市場の均衡点がどこにあろうと、最低賃金は満たすべき最低の基準であり、それを迂回するために『業務委託契約』という形態をとっているとすれば、批判は免れないでしょう。

ただ、こうした状況が、優秀な技能者を集め、育む環境として決して望ましくないことは、現場の経営者もさすがにわかっていると思います。それが問題意識のレベルに留まっていることは残念ですが、彼らだけを責めることはできないのではないでしょうか」

どのようにして、こうした状況を改善していったらいいのか。

「状況を改善するには、アニメの制作費自体が増えなければなりません。それには、海外展開のようなワンソースマルチユース的な収益の開拓も重要ではありますが、なにより、制作資金を決める資金提供者からアニメにお金を支払う消費者まで、広くアニメそのものの価値に対する理解が不可欠であると思います。

政府にも、制作費自体の増加を促す制度的枠組みを望みたいところです。そうすることで初めて、私たちは、アニメを日本の『文化』や『産業』として認めているといえるのではないでしょうか」

境氏はこのように述べていた。

優しさ?厳しさ?それとも指導力?アニメファンが選ぶ「もっとも上司にしたいアニメ・漫画のキャラ」
第2位に選ばれたのは、大人気の人情時代劇コメディー『銀魂』から、主人公の「坂田銀時」。「万事屋銀ちゃん」という何でも屋を営んでいる銀髪天然パーマの侍である。基本的に無気力かつだらしなく適当ではあるが、内心は人一倍正義感が強く、情に厚く仲間思いでもあり、仲間を救うためならどこであろうと駆け付け、多勢に無勢の状況でも臆せず立ち向かう。仲間=部下であるなら、こんなに頼もしい上司はいないかもしれない。

円盤が売れないと、なぜ続編が作れない? アニメ監督のツイートでも話題の“深夜アニメのビジネスモデル“とは
4月7日、アニメ『銀魂』シリーズの監督などで知られる高松信司氏が自身のTwitterでアニメのビジネスモデルについてツイートし、話題になっている。本稿では高松監督の発言を踏まえ、改めてアニメ(主に深夜アニメ)のビジネスモデルについて、紐解いていこう。

ことの発端は、先日最終回を迎えた『美男高校地球防衛部LOVE!』の第二期放送を希望するファンの声を受けての高松監督のツイート(@takama2_shinji)だった。以下、主要な部分を引用しよう。

(引用者補足:アニメの)継続の決定は製作委員会がするものだけれど、主な要件はBlu-ray DVDの売り上げです

深夜アニメの制作費はその全てが委員会の持ち出しなので、確実に黒字になるという目算が立たないと二期にはGOが出ない

1クールのアニメを作るのに、ざっくり1億5千万から2億くらいかかるので、それを円盤の利益だけで埋めようというのは、けっこう無茶なビジネスモデルですが、今の深夜アニメはほとんどこの形態ですね。

「良質なアニメ」や「面白いアニメ」が、円盤が売れなかったというだけで葬り去られていくのは忍びないなあ…何かもっと他のビジネスモデルはないんだろうか?

(以上、高松監督のツイート(@takama2_shinjiより引用)

まず、現在のアニメの製作においては“製作委員会方式”が主流といわれている。“製作委員会方式”とは、制作費や許諾料といった、アニメの制作から放送などにかかる費用をさまざまな企業からの出資で賄うスタイルだ。出版社やゲーム会社、テレビ局、レコード会社、広告代理店、配信会社やビデオメーカーなど、“製作委員会”に名を連ねる出資社は多岐にわたり、多くの企業が出資をすることによって、出資リスクを分散する狙いがあるとされている。高松氏が言及するように、現状の深夜アニメにおいては、製作委員会の資金回収はBlu-rayや DVDといったパッケージ販売に依存しているのが一般的だ。つまり、基本的に深夜アニメの“商業的な意味での成功”とは“パッケージが売れる”ことであり、そのため、ある程度“パッケージが売れる”≒“商業的に成功する”作品でないと続編の製作などは難しいというのだ。

また、1クールの30分アニメを制作する場合、1話あたりの制作費は1000万円程度で、12話前後の1クールだと約1億2000万~2億円とされる。また、制作費に加えて、放送枠料金もかかってくる。深夜アニメは、こうした膨大な出資をほぼパッケージの利益で埋めている状態だ(そのため、アニメのパッケージ商品は高額になりやすいとされる)。

こうした「パッケージに依存するビジネスモデル」に対する危機感はかねてより存在し、すでに「新たなビジネスモデル」も模索されている。例えば、2月に放送された『クローズアップ現代』(NHK)では、現在二期放送中のテレビアニメ『シドニアの騎士 第九惑星戦役』を制作しているポリゴン・ピクチュアズが、海外向けに動画配信をすることで利益を上げたと紹介。ほかにも、昨年放送された『神撃のバハムート GENESIS』は深夜アニメにもかかわらず、ゲーム制作会社・サイゲームス一社による製作ということでも話題となった。先日、本サイトで行ったサイゲームス・アニメ事業部のインタビュー(参照:http://otapol.jp/2015/04/post-2713.html)にて新たな挑戦への意気込みを語るなど、さまざまな形で「パッケージ依存のビジネスモデル」からの脱却が図られているのが現状だ。

今回、高松氏のツイートで改めて注目を集めた、アニメのビジネスモデル。今後もその動向を注視していきたい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ギンタマよ永遠なれ!

制作、サンライズじゃなくなったんですね。
BN Pictures、聞き覚えのない会社だったので調べてみると
株式会社バンダイナムコ ピクチャーズと言い、サンライズの分社だそうです。
監督も変わっていました。
今度の監督は宮脇千鶴さん
銀魂’監督の藤田陽一さんは監修へ
1期から監督・監修を務めたおなじみ高松信司さんは、今作では音響監督ですか。
いいですね、人材育成でしょうか。
大々的に変わってはいないようなので一先ず安心しました。

1話「一時停止はうまい具合には止まらない」
{netabare}
野々村議員の謝罪会見パロディから始まるとは、流石、やってくれますね!
始めは相変わらずの止め絵にちょっとした変化と音で笑わせてくれます。
CMを挟み、同じ絵面から再開。
しばらくして銀さんが七三分けにして登場します。最初は一体何を狙っているのかよく分からなかったのですが、いきなり号泣し始める銀さん。
忘れた頃合いだったので、唐突なパロディに対して順応できず吹き出してしまいました。

謝罪会見が終わり、本編へ入ります。

絵が止まった時は一瞬、お得意の間に合わなくて動かせませんでしたネタかなと思いましたが、今回はこれが話の本筋のようです。
考えてみればSHIROBAKOで得たにわか知識からすると、1話から動かないは流石に無いですねw

今日のタイトルは「一時停止はうまい具合には止まらない」
はい。あるあるです。
まとめサイトを見ていると綺麗にキャプチャされていますが、凄い技術だと思います。

本編は謝罪会見のインパクトで印象が薄れてしまいましたが、CMを飛ばした後、いきなりナメック星の方が出てきて、5分しないうちにEDに入った時は驚きました。相変わらず斬新な構成で今期も期待が持てました。{/netabare}


銀魂゜シリーズを通して

作画
戦闘描写が抑え目になり、心理描写を中心に描いていますね。
キャラクターはちょっと可愛い感じになった気がします。

音楽
OP今期のOPはシャレオツなものが多いですね。個人的には「遠い匂い」のような哀愁を感じる曲の方が銀魂には合うかなと思っているので評価が低いです。
EDは「あっちむいて」印象が薄いです。
今のところ、銀魂の主題歌では曇天がNO1かな。

物語
今期は12月からの将軍暗殺編、そしてクライマックスに向けてのさよなら真選組編とシリアスな話が立て続き、これって銀魂だよね?と困惑することが多くありました。
原作自身もクライマックスに向けて話がどんどん収束しているようで本当に終わってしまうんだ…と寂しい気持ちでいっぱいです。

タイトルをなぜ万事屋でも銀魂でもなくギンタマにしたか。
長く愛され続ける宇宙戦艦ヤマトシリーズにあやかりたかって2199とかフルCG映画とか作られるような作品になって欲しいという願いを込めて

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

fatin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

銀魂 / 男の色気

「銀魂」、漫画は単行本でしか読まないけど最近面白い
アニメについては、あまりにも「銀魂」の存在が当たり前過ぎて
評価するのが難しい
だって、今更、「キャラの評価」とか「声優の評価」って・・・
物語も漫画読んでるから・・・

「キャラの評価」で言えることは
何と言うのだろう・・・最近、アニメの銀さんがとっても色気が凄い
色っぽくてかっこいい・・・いや、前からなんだけど
最近見るたびに「いいわ、銀さん・・・かっこいい・・・」と
思ってしまう。なんだろうこれは?
土方さんは前から色っぽいとは思っていたけど・・・
何だろうなぁ?前よりマッチョになった(作画が)。
細マッチョ。凄く素敵なフォルムをしていらっしゃる・・・。
胸囲の辺りが逞しくなられた?
新選組の隊服はストイックで色っぽいんだけど
銀さんの衣装も胸板とか強調されて色っぽい・・・

強いし、大人の男の魅力が満載

にしても、「銀魂」はアニメファンの中にしっかり定着してるよなぁ。
以前、仕事帰りに渋谷の駅で銀魂のDVDのポスター見かけたときなんて、もう疲れてぼ~っとしてたのに、顔をあげて銀さんの顔が目に入ってきたら
「あ~、銀さんだぁ♡」って、近所のお気に入りのお兄さんに出会ったようなリアクションしてしまったもん。そのくらいもう親しみがあるというか
もうサザエさん以上だよ。だって、サザエさんみて「あ~、サザエさん~」って近所のお姉さんに合ったようには反応しないもんね。
そのような反応は私だけでしょうか?きっと違うと思うんだなぁ。

みんな銀さんや土方さんや桂や近藤さんみたいな人が居て欲しいと思うと思う
あぁいういざというとき頼れる大人、男性に居て欲しいと思うと思う
人間性に親しみを持ち、強さに憧れを持てる大人の男たち
今の日本に、いや、近所に居て欲しい
みんな、神楽や新八や総悟になって一緒にバカをやりたいと思う大人の男たち

素敵すぎる・・・

確かに今更なんですが、キャラには満点を差し上げます

空知先生、素敵な銀さんたちをありがとう・・・
アニメスタッフさん、色っぽい男たちをありがとう・・・

(あまりアニメの評価になってないけど・・・)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

67.5 6 江戸アニメランキング6位
さらい屋五葉(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (379)
2000人が棚に入れました
『さらい屋 五葉』(さらいや ごよう)は、オノ・ナツメによる日本の漫画。『月刊IKKI』(小学館)において2006年より連載。

田舎から江戸に出てきた侍である秋津政之助は、ひょんなことから誘拐組織「五葉」の頭目である弥一の用心棒をしてしまう。弥一に剣の腕を見込まれ、自らの意向とは逆に五葉の一味にされてしまう政之助だったが…。


声優・キャラクター
浪川大輔、櫻井孝宏、緒乃冬華、高塚正也、内田夕夜、木下浩之、高梁碧、宝亀克寿
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

揺蕩おうとも水は流るる

原作は作者情報のみ、あとは知らず。
オノナツメ原作の時代物。

大いに楽しみました。ほぼ一気観でした。
じっくりと展開される心情描写と謎解き、あるいは、人情時代物がお好きなら、是非ご覧いただきたい逸品です。


==物語
時代フィクション、捕り物+人情物の雰囲気が濃く現れています。(僕が思う)メジャーなところだと池波作品に似た雰囲気ですが、それよりもさらに落ち着いた、場合によっては陰湿さに似た雰囲気を持ち合わせています。

全12話を余すことなく使い、じっくりと描写される人情、心情の変化とドラマは観応え十二分でした。


==作画
オノナツメの独特なキャラ造形を、ある意味でさらにオノナツメ風に尖らせたキャラクターデザインに感じた。同原作の他作品はACCAしかしらないが、それと比べると、より「オノナツメ風味」が強く感じられるように思う。この、独特なオノナツメ風味のキャラデザインが苦手な方も多いと思うが、(そもそもアニメ全般にいえることですが)そのうち慣れるはず。

キャラクターデザインに関することを除いて、静止画としてもアニメーションとしても上質と思う。とても丁寧という印象。視線、姿勢のちょっとした変化での演技もみられる。月明かり、蝋燭明かりに照らされた人物、特に顔の陰の描写は本当に丁寧に描かれていると感じた。全体的にカメラワーク(視点の置き場所、焦点の置き場所)が独特で、おもしろかった。


==音楽・劇伴
OP・EDは、本編の雰囲気とはまるで違う明るい曲。不思議とこれがよく合う。

OP映像は、後退する視点から映す江戸の町並みや登場人物。影絵のようで、でも立体感を感じる。丁寧だけど、シンプルだなぁ・・・と思って観ていたら、曲の終わりでバチコンと音ハメしてきやがった({netabare}落ちる五葉のスピード変化と曲終わりのコーラス{/netabare})。思わず背筋が痺れた。

劇伴は全体的に良かったとおもう。


以下、ネタバレ込みの雑感

==粋: タイトルコール(サブタイコール){netabare}
各話のサブタイトルは、そのエピソード中のセリフ。
このセリフとサブタイ提示がなかなか格好良い。格好いいというより、小粋というべきか。{/netabare}

==粋:次回予告{netabare}
各話ED後の次回予告は「某国民的日曜午後6時半の海鮮類でございます」のスタイルを踏襲している。次回予告の入り方から、次回予告での語りの内容も。
それ自体すでに面白いのだが、僕が気に入ったのはその次回予告担当の人選。個人的に気に入っている次回予告は、3話予告(2話末)の梅(語りの内容)、4話予告の八木、6話予告の"あねさん"、11話予告の仁(人選も内容も)。その中でも極めつけは、最終話予告(11話末)。まさか、”あれ”が担当するとは。本家では絶対に出来ないことをやっちまったよ。すげー(笑){/netabare}

==粋・・・じゃないやつ{netabare}
主人公・政は絶妙なキャラだったと思う。およそ主人公らしくないこともまた良い。登場人物中、ただひとり「粋」のかけらも持ち合わせていないthe野暮天。だからこそ、必要な情報を視聴者に提供できる「聞き役」「見役」として十分に機能したと思う。

ちょっとね、あまりに頼りなくてね、苛ついたけどね(笑)。{/netabare}

==↓完全なネタバレ
{netabare}==座り直す弥一
最終話前半、八木につきあわされて弥一が酒を飲んでいるシーン。八木が酒のおかわりをもらいに行く間に、弥一が座り直すシーンがある。この描写が凄く印象に残った。

作中、徐々に「過去にとらわれる」ことが強くなる弥一。あねさん曰く、政と会ってから「おかしく」なっていったとされる。そんな弥一が「誠之進」であることを自分自身に認めたのだろうか。具体的なことはわからないが、何かしらの変化、あるいは決断が感じられる良い描写に思った。
{/netabare}


[2020/10/24 v1]
[2020/12/26 配点調整]

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ハグレモノたちの安息の場所。

【本作の紹介】
2010年のノイタミナ枠。原作漫画は『ACCA13区監察課』などのオノ・ナツメ。大きな黒目や左右に大きく開いた口にオリジナリティを感じる特徴的な絵柄。

あらすじは、時は江戸時代、人さらいを稼業(「さらい屋」)とする主人公の浪人・政之助(政)、頭目・弥一(一)、美女・おたけ(たけ)、居酒屋の店主・梅造(梅)、飾り職人で元盗人・松吉(松)の5人組(「五葉」)のお話。
雰囲気は、テレビ時代劇『必殺仕事人』が近いけれど、完全な義賊ではないし、殺陣はほとんどなく人情ドラマが中心。

主人公の政以外は、それぞれ人には大っぴらにいえないような過去をもち、言いだしっぺの頭目一に、何らかの恩義を感じ断ることができず巻き込まれる形で、身代金目的の誘拐稼業の犯罪集団「五葉」を始めることに。

そこに、剣の腕は立つが気が弱くおよそ侍らしくないことを理由に藩から暇を出され、自らを鍛え直すために江戸に来た浪人・政が一によって五葉に巻き込まれるところから話は始まる。
普通の人がその感覚を持ったまま犯罪者になっていくという点は、主人公が同じ声優(浪川大輔)の『ブラックラグーン』のロックと近いかもしれない(ただし、展開は全然違う。)。

全12話で前半は、五葉の仕事内容やメンバーの紹介が中心。7話以降の後半は、「五葉」を作った弥一の過去の秘密に主人公が迫っていく。
前半は、ゆったり、後半は、ラストに向けて加速していく感じのストーリー展開なので、できれば前半で切らないで…。


本作の魅力は、端的にいうなら、「社会のはみ出し者たちの擬似家族」、もう少し言葉を選ぶなら、「ハグレモノたちの安息の場所」でしょうか。説明は、ネタバレを気にせず書きたいので後述。

あと、本作は最後の次回予告まで必見!言ってる内容が物騒だけど同じフジ系列の国民的家族アニメのオマージュで秀逸。

時代劇の人情ものが好きなら、本作もオススメです。


【音楽】
時代劇なのにOP・ED曲が現代風の曲調ではある。もっとも、私は『無限の住人-IMMORTAL-』のOP「SURVIVE OF VISION」(作詞・作曲・歌:清春) が好きだし雰囲気にも合ってると思ったので、これも雰囲気に合ってて有り。


【ネタバレ有りの本作の魅力、感想など】
{netabare}本作の様々な事情から過去に裏社会に堕ちた登場人物たちは、根っからの悪人ではなく、人の情けで表社会に戻っては来れたものの、一度裏社会に身を置いた引け目からか表社会がどうも眩しくて居心地が悪い。そうかといって昔に戻りたくもない。

いつか五葉から足を洗わなければと後暗い気持ちを持ちながら、かといってもう他のメンバーに情が移ってしまって放ってもおけず、なし崩し的にさらい屋稼業を続けている。

そこに、侍らしくないという理由で浪人となった政が五葉に入ってくる。最初はそんな政を侮っていた五葉のメンバーたち。

しかし、自分たちは、上手く嘘をついて世渡りベタで不器用ではないフリをしていたけれど、思ったことをつい言ってしまうような嘘をつけない自然体の政と触れ合う中で、不器用でいい、少なくとも五葉では自然体の自分でいいのだと思い始める。

「過去にとらわれず、目の前の日々を楽しむ」(それを一番出来てない奴が言っちゃいけねぇ。)

最終的に、お互いの過去を詮索せず(それは野暮ってもんよ)、今を前向きに生きるために五葉という犯罪組織を自分たちの居場所として前向きに受け入れることに。


だから、裏稼業の人たちの擬似的な「家族の話」(そういう意味で誰がサザエで誰がカツオかと言われると困るけれど(笑)、『サザエさん』要素もあると思う)かなあと。
もう少しカッコつけていうなら、「さらい屋五葉」とは、「ハグレモノたちの安息の場所」でしょうか。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

時代劇ならではの情緒溢れる作品です^^

この物語は、江戸時代の江戸が舞台の時代劇です。
主人公の通称:政(マサ)は、お侍さんなのですが、酷いあがり症の性格が災いして仕事が上手くいかず、明日食べるものにも困るような生活を送っていました。
そこに、ある日弥一(通称:イチ)という2枚目の男性と知り合い、成り行きからマサはイチの用心棒を引き受けることになります。
当面の生活費が稼げた・・・とマサは思っていましたが、イチは誘拐組織「五葉」の頭目だったのです。

この作品では、実直が性分のマサが五葉の人々に接して揺れ動く気持ちと、マサに触れて変わっていく五葉の仲間を描いたものになっています。

視聴を始めて思ったのが、作画もSEも江戸時代という時代背景が、しっかり練られて描写されている作品だと思いました。

登場するのは殆どが大人・・・それもワケありの・・・^^;
なので、皆さんの口数は極めて少ないです・・・それでも、会話の間、目線やちょっとした指先の仕草などで、ただの「間」ではなく、人情味溢れる「間」が感じられます。
口数が少ないながらも、雰囲気と合わせて会話が楽しめる作品でした。それを思うと、まるで実写のような感覚で視聴でき作品・・・と言えるのではないかと思います。

この作品を見て、江戸時代の階級は「士農工商」と明確に分かれていましたが、「自活する」という現実においては、武士も相当大変だったのだろうなぁ・・・と思います。
学校の授業では習いませんが、マサのように性格上武士としての仕事が苦手な人もいたでようし、病気や怪我で武士として働けない人だっていたかもしれません。そういう中で「士農工商」という枠組みは、時としてプライドを捨てきれず逆に苦労した人も多かったのかもしれません・・・^^;
そう考えると、現在の仕事事情は江戸時代よりもだいぶ恵まれているよなぁ・・・などと考えながら視聴していました^^;

そして、この作品を通して考えさせられるのが「人への干渉の仕方」です。普段はあまり気になりませんが、中には人との接触を苦手とする方もいらっしゃいます。
過度な接触は不要かと思いますが、時には心の奥底で助けを求めている場合もあるかもしれません。そういう信号をちゃんとキャッチできるくらいの日常的な触れ合いは必要だと思うのですが・・・^^;

1クール12話の作品です。終始静かな作品ですが見応えは十分でした^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

63.3 7 江戸アニメランキング7位
あまつき(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (268)
1721人が棚に入れました
日本史のテストで赤点を取った六合鴇時は春休みに補習として大江戸幕末巡回展に行く事になる。ハイテク技術の詰まった場内を回るもつかの間、奥にあった橋を通ろうとすると突如謎の妖、『鵺』に襲われる。間一髪のところをとある少女、朽葉に助けられるが、気が付くとそこは大江戸幕末巡回展ではなく、元居た自分の世界とは全く異なる場所、雨夜之月“あまつき”であった。

声優・キャラクター
福山潤、遊佐浩二、朴璐美、諏訪部順一、中田譲治、野島健児、森久保祥太郎、小杉十郎太、鈴村健一、松岡由貴、大川透、井上麻里奈、桐井大介、小林ゆう、成田剣、三宅健太、田中敦子、五十嵐麗、宮本充、石野竜三、松風雅也
ネタバレ

あんちょび さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人と妖が存在する異世界“あまつき”

漫画原作による妖ファンタジー作品。全13話。

あらすじ"φ(・ェ・o)
{netabare}鴇時(ときどき)は最先端技術を利用した次世代型博物館・大江戸幕末巡回展を訪れる。
そこはCGとの合体により特殊なゴーグルをかけることで幕末を体験できるテーマパークだった。
ところが散策の途中、鴇時は突如現れた妖や鵺に襲われ幕末に似てはいるが
人と妖が存在する異世界“あまつき”に飛ばされてしまう。
鵺から鴇時を救ってくれた少女・朽葉(くちは)や同級生・篠ノ女紺(しののめこん)と出会い
元の世界へ戻る方法を探す鴇時。その中で“人”の側である姫巫女・銀朱(ぎんしゅ)や
“妖”の側である梵天(ぼんてん)と出会い、鴇時は自らの使命を知ることになる。
元の世界“彼岸”に帰るために “あまつき”の破壊者となるか、
“あまつき”を守るためにその主となるか。
鴇時が取る行動とは――。{/netabare}


妖や幕末を舞台にした話が好きなことから視聴しました。
少しクスッと笑えるところもありストーリーも面白く楽しく観ることができました。
多くの方が仰るようにここからという所で終わっているように思われます。
2期はないようなので原作へということでしょうか…(;ŏ_ŏ)

主人公の鴇時、通称"トキ"はのんびり屋で何事にも真剣にならないお気楽者な性格で。
けれど、あまつきでの出来事から少しずつ変わっていく様子が描かれています。
5話あたりでトキが"白紙の者"ということがわかり話が発展していくのですが
ここら辺から少しややこしくなったような気がします。
少し流し観してたらあやふやになってきてしまって(´-ω-`;)

人、妖、天 それぞれが存在する"あまつき"
これからトキはどの道を選ぶのか…
色々と続きが気になります!
まだ話も途中な所ですし原作を読んでみたいなと思います。



メモ"φ(・ェ・o)
{netabare}
【登場人物:CV】

*六合鴇時(りくごうときどき):福山潤
*篠ノ女紺(しののめこん)  :遊佐浩二
*朽葉(くちは)       :朴 王路美
*梵天(ぼんてん)      :諏訪部順一
*沙門(しゃもん)      :中田譲治
*平八(へいはち)      :野島健児
*露草(つゆくさ)      :森久保祥太郎
*空五倍子(うつぶし)    :小杉十郎太
*銀朱(ぎんしゅ)      :鈴村健一
*真朱(しんしゅ)      :松岡由貴
*佐々木只二郎(ただじろう) :大川透
*鶴梅(つるうめ)      :井上麻里奈
*黒鳶(くろとび)      :桐井大介
*紅鳶(べにとび)      :小林ゆう
*白緑(びゃくろく)     :成田 剣
*蘇芳(すおう)       :三宅健太
*狗神(いぬがみ)      :田中敦子
*今様(いまよう)      :五十嵐麗
*主殿(あるじどの)     :宮本 充
*煤竹(すすたけ)      :石野竜三
*藍鼠(あいねず)      :松風雅也
*夜行(やこう)       :喜多村英梨
*鵺(ぬえ)



【本作における用語】※wiki引用

*あまつき
 鴇時達が飛ばされた帝天に支配されている世界。
 梵天が「雨夜に出る月みたいに有り得ない場所」“あまつき”と呼び始めた。
 あまつきの正体についてはまだ色々とあるようで…

*彼岸(ひがん)
 鴇時達のいた世界。ヴァーチャルが発展した現代の近未来である。
 銀朱が夜行との会話から着想を得、この世界のことを「遥か彼方にある岸辺」“彼岸”と呼び始めた。

*妖(あやかし)
 あまつきの世界における妖怪達。
  ・獣妖(じゅうよう)
    獣や虫に似た姿を持つ妖怪の事。
    樹妖と主従関係を結んで初めて、縄張りを得ることが出来る。
  ・樹妖(じゅよう)
    樹木の精霊。本体とは別の身体で現れる。獣妖よりも霊格が高い。
    本体である樹木を傷つけると樹妖も傷つけられる。

*体と心
 体とは、肉体・物体等の外側の形。
 心とは内側、そのもの自体の情報(運命)が刻まれている、経験や記憶の形。
 帝天から与えられたそれらが集まり世界が作られ、世界にも運命が出来る。

*天網(てんもう)
 帝天が描いたこの世"あまつき"の設計図でありこの世の行く末を描く網。
 またこの世の全てのものの心に刻まれている其々の運命。
 それらが視える者は帝・告・梵・暁の四天と白紙の者である鴇時だけである。

*坂守神社(さかがみじんじゃ)
 全国の神社仏閣の総本山。唯一幕府直属の陰陽寮が肩を並べる。
 前天座である白緑が住む「狭間の森」が人界との壁が極端に薄く、
 彼が人の地へ這い出ることを恐れ、創建された。
 黄泉比良坂の上を守る意味から「坂守」神社。

*陰陽寮(おんみょうりょう)
 幕府直属妖怪退治組織。
 妖怪を重要視する幕府の要人は数少なく、将軍と一部の権力者の断行で作られた。
 江戸に跋扈する妖怪による変事の解決、坂守神社の動向を探りその意図を将軍に伝える役目を主としている。



【主題歌】
 オープニングテーマ
  「Casting Dice」 - カンノユウキ

 エンディングテーマ
  「名まえのない道」 - 引田香織

 挿入歌
  「とおりゃんせ」 - Lynne Hobday{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

練り込まれた設定と世界観を感じる、人と妖が存在する異世界に飛ばされた少年の話。

原作漫画未読。全13話。2008年放送作品。
以前になんとなく見た記憶有り。

主人公"六合鴇時"は、ある日人と妖が存在する"あまつき"という異世界へと飛ばされる。元の世界に戻るため行動して行くうちに、あまつきの謎と自分の役目についてを知ることとなる。
異世界妖ファンタジーストーリー。

なんだか難しいお話でした。時代背景が江戸?っぽくて、現代では無いので、セリフが難しい言葉だらけ、聞き慣れないものばかりですんなり飲み込めなかった。理解しにくい。聞いてて漢字多い。
あまつきという異世界の仕組みについて多く語られていて、この作品の大軸なんだろうけど、専門用語と世界観に最後まであまりついていけなかったです。とりあえず壮大そうってのは分かった。
狐のお話はいい話だった。妖も人も心があるよねって話しでこれは理解出来たし、感動的だった。

作画について、妖と人間が存在する世界で、少しほの暗くミステリアスな雰囲気の中ゆっくりと話が進んでいくので仕方ないかもしれませんが、映像の動きや色彩の豊かさがないので、見てて飽きが来るテンポ感でした。

昔学生時代に初めて梵天というキャラクターを見て、好みどストライクcv諏訪部順一なこともあり、一目惚れして見始めた記憶があります。セクシーで強くて凄くかっこよく見えた事を覚えてる。今は露草くんの方が好き。かわいい

福山潤さん、遊佐浩二さん、朴璐美さん、中田譲治さん、諏訪部さん、森久保さん、鈴村健一さんと当時から超人気の名だたる声優さんばかり出演しています。
ミステリアスな世界観と落ち着いた声色での演技で、終始大人っぽい雰囲気の作品になっていました。

ちゃんと真剣に見ればもっと作品の世界に没頭できたかもしれませんが、イマイチ面白い展開が続く訳では無いのでどうしても1話見るのに飽きた。画の動きも少ないからドラマCDで充分だったんじゃないかとさえ思ってしまった。
独特の空気感が流れてる作品なので、好きな人にはかなり刺さりそう。妖ファンタジーが好きな方は試してみてもいいかもしれません。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

future☆ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

とっても奥が深い作品でしたっ!でも最後の終わり方がものすごく気になりました...!

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

高校一年生の冬、六合鴇時(りくごうときどき)は最先端技術を利用した次世代型博物館・大江戸幕末巡回展を訪れる。そこはCGとの合体により、特殊なゴーグルをかけることで幕末を体験できるテーマパークだった。
ところが散策の途中、鴇時は突如現れた妖(あやかし)、鵺(ぬえ)に襲われ、江戸時代幕末に似てはいるが、人と妖が存在する異世界“あまつき”に飛ばされてしまう。
鵺から鴇時を救ってくれた少女・朽葉(くちは)や、鴇時と同じく幕末巡回展を訪れていたにもかかわらず2年も前に飛ばされていた同級生・篠ノ女紺(しののめこん)と出会い、元の世界へ戻る方法を探す鴇時。
その中で、“人”の側である姫巫女・銀朱(ぎんしゅ)や“妖”の側である梵天(ぼんてん)と出会い、鴇時は自らの使命を知ることになる。
元の世界“彼岸”に帰るために “あまつき”の破壊者となるか、“あまつき”を守るためにその主となるか。鴇時が取る行動とは――。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

六合鴇時:福山潤
篠ノ女紺:遊佐浩二
朽葉:朴 王路美
梵天:諏訪部順一
沙門:中田譲治
平八:野島健児
露草:森久保祥太郎
空五倍子:小杉十郎太
銀朱:鈴村健一
真朱:松岡由貴
佐々木只二郎:大川透


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2008年春アニメ(2008年4月~2008年8月)



.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.

OP「Casting Dice」カンノユウキ
ED「名まえのない道」引田香織


.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「雨夜之月」

2話「狗をよぶ聲」

3話「化け物道中」

4話「犬神と姫神」

5話「暁と目覚め」

6話「澪標」

7話「暁降ち」

8話「薄暮花が眠る」

9話「春昼」

10話「そして、日は陰り」

11話「木の暗茂」

12話「児手柏の両面」

13話「高嶺颪の虎落笛」(最終話)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

66.3 8 江戸アニメランキング8位
薄桜鬼 黎明録(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (270)
1615人が棚に入れました
母親を病で亡くした龍之介は、生きる支えをなくして、あてもなくさまよっていた所、京に向かう尊皇攘夷派の浪士に襲われ、金品を奪われた。食料も金もなく、ただ餓死するのを待つだけだったところで、浪士組として上洛する途中の芹沢鴨と出会う。芹沢に拾われる形で、不本意ながらも彼と行動を共にすることになった龍之介。
当面の住処となるそこは、後に「新選組」と呼ばれる人斬り集団の拠点だった。生い立ちのせいで「武士」を毛嫌いしている龍之介だが、そこには敢えて武士を目指すものたちがいた。彼らと接し、彼らが目指すものや抱く夢を知っていくことで、頑なだった龍之介の心に変化が訪れる。彼らが目指す「武士」とは何か。自分が目指す「道」はどこに在るのか。これは、幕末の動乱の中に埋もれていた、名も無き少年の物語である――。

声優・キャラクター
関智一、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、中田譲治
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

美青年軍団ではあるが、まだ「新選組」・・にもなってない彼等の原点ここにあり!さぁ、ここから始めようぜщ(゚д゚щ)カモーン

文久3年、1863年 将軍・徳川家茂上洛の際の前衛という目的で、
庄内藩・清河八郎は江戸にて新選組の前身、浪士組を結成。
その上洛途中、道に倒れていた主人公「井吹龍之介」は
浪士組の「芹沢鴨」の助けにより一命を取り留める…。
これが彼の運命を変える出会いだった事は
まだ、誰も知らない・・(最後の方、適当(´∀`*)ウフフ)

時系列的には1期+碧血録よりも前の話になるので
この作品から始めるのも悪くないと思います!
むしろ、今から観る方だったら私はそっちの方をオススメするかな?
新選組の歴史を一回終えてしまった私としては、
とても複雑な心境で観るはめになっとります(´-ω-`)
一応、本編が始まる前に「放送直前スペシャル」という、
1期+碧血録の総集編なんぞを放送してましたが、
これから観る方は観ないで下さい!余計なネタバレになりますんで!

※追記【八木邸・前川邸を訪れたmana(・∀・)ニヤ】
我慢出来なくなり行っちゃいました!
江戸から上洛し、彼等の屯所となった「八木邸」。
まさに今彼等が住んでいるおうちの事です♫
昔の家屋はあれ程天井が低いのか?という位に天井が低かったです・・
実際150数cmの私でもそう感じた位なので、
当時の彼等はどう過ごしていたのか、疑問です(;´∀`)
これから出て来るであろう「粛清現場」の部屋で当時のお話も聞き、
沖田総司が残したとされている(真実は闇の中・・だそうです)
「刀傷」もしっかり観てきました(゚∀゚)
ちなみに、前川邸は思ったよりだいぶ狭かったです。
・・自分の足で歩き感じた事ですが、京都の見廻りをしていた彼等には、
この屯所、確かに繁華街から少し離れ過ぎていると思いました!
(軽く2駅分位あるんじゃねーか?)
そんなmanaの新選組に触れた旅でした♪
興味のある方は是非!八木邸はオススメでーす!!

■総評■
結果から言えば、一期、碧血録に比べれば一番面白くは無かった。
でもそれは仕方ないし、分かっていた事。
始めにも書いたように、碧血録で新選組の歴史を一度終えている私にとっては
穴埋め的な作品でしかなかったから…
だから、この作品から観れる方はすごく羨ましい。
終わり方も一期にきれいに繋がるように仕上げられているから余計に。
しかし、この作品から観ていたとしたら
土方さんや総司はとても悪い人に見えてしまうのかな?
なんて思いつつ、鬼の副長になりきれたのも、
むしろ、新選組があそこまで大きくなれたのも、
芹沢の存在無くしてはあり得なかったのだと思いしらされました。
確かに傍若無人だった。
でも、それが無ければ残せなかった功績も確かにあった。
一般的に悪い印象な芹沢ですが彼も彼なりに、全てを見越していたのかな?なんて思いました。
史実の芹沢鴨はどうだったかは知りませんが、
この作品を通して彼に対する見方がとても代わった気がします。

それで、です!そこの終わりはOKなんですが、
龍之介と小鈴ちゃんさ、もっとこう男女のあれがあっても良かったんでない?w
もうちっと、manaをドキドキさせて欲しかったよ(´Д`)=3
ちょー期待していた2人でしたが、
この作品には色恋沙汰は必要なかった、という事でしょうかね?

OPは歌い手が変わり、黒崎真音さんの「黎鳴 -reimei-」。
イメージ変わっちゃうんじゃないのかな?なんて不安に思ってたのも一瞬、
聴いたとたんにそんな想いは覆されました!
音楽はもちろん、歌詞がぴったり過ぎる!!
是非歌詞まで堪能して下さい♫
EDは変わらずmaoさんの「花のあとさき」。
やっぱりこの方の歌声はしっくり来る♪
今までとは違い爽やかな曲で、涙は持ってかれる事もないのでご安心を・・(誰に?w)

作画ですが、始めは最悪です・・
でも後半にかけて落ち着いて来るのでご安心を。



↓↓※マニアックな各話レビュー(ノ∀`)タハー

{netabare}
■最終話「大いなる黎明」■

ついにこの日がやって来た。
文久三年九月十六日、芹沢鴨は暗殺されました。
この十二話は、その日をこと細かに再現し、
尚且つ薄桜鬼らしさを残した話となりました。
まるで数百年前のその日を観ているかのような緊張感。
そして、そこに史実は居なかった龍之介の動揺。
暗殺を知らされていなかった永倉の葛藤。
それを食い止めようとする斎藤。
結果は分かってるけれど、観てるこっちがハラハラするような展開…
そして、その日は史実通りに雨が降っていた。
足音を雨音で隠し、忍び寄る土方、沖田、山南。
そこに居たのは全てを理解し、全てを受け止めていた芹沢。
お梅は芹沢の手により殺害。
これも芹沢の優しさじゃなかったのかなんて思います。
しかしまぁ、芹沢が若変水を呑むとは思わず
「えー?マジで(ll゚Д゚ノ)ノ」と声を出しちゃいましたw
もうとっくに死ぬ覚悟だったのでしょう…
それが切なく感じました。だが、龍之介には「生きろ」と言った芹沢…
思えばあの日、龍之介を救った日から芹沢は自分が先長くない事を知っていた。
だからこそ、龍之介を救い生きていく強さを与えたのではないのでしょうか。
その意志を継ぎ、彼は強く生きていく事でしょう…。

今回、芹沢の最後の晩餐での新八っつぁんの
「尻で箸割ります!」宣言…おい、それは稲中前野必殺「おてもとサーブ」ではないか(。・`Д・´)
なんて思いつつ、最後の印象的なシーンをそんなお下品なシーンにしたくないので突っ込みだけw
といっても、今回は終始印象的だったな。

そして栄えある最終回のMVPはもちろん、
地獄の鬼にでもなってやる宣言をした、土方歳三様....φ(・∀・。)カリカリッ!!

3ヶ月おつかれした!!

~終~

■十一話「百花月夜」■
羅刹の研究をしていた雪村綱道の診療所が不審火により消失・・
それと共に行方知れずになる綱道。
ぞくぞくと1期に繋がるシーンが増えて来ましたね!
この1ヵ月後、綱道の娘 千鶴が現れる事になるとは・・
そしておまけに新見まで脱走Σ(゚Д゚)
もう世に羅刹が姿を現すのも時間の問題か?

それより今回は芹沢さんですよ、貴方!
悪役?ならそれを通して欲しかった (´・ω・`)
そんな話されたら心動かされちまうだろっ!
はい、どんな暴れん坊でも彼はやはり人の子でした。
こういう人ってこういう生き方しかできないんだよね~
それが分かった所で会津のお偉いさんは許してはくれません!
だって、考えてたもの土方さん。
次回はきっと・・雨の夜の・・

尊攘派の浪士が土方さんに切りかかった時、
腕を掴み 後ろに押してそのまま斎藤さんが刺したシーンがありましたが、
素晴らしい連係プレイだと感心しちゃいましたヮ(゚д゚)ォ!不謹慎ですが、ねw

十一話MVP・実は女々しいところがあった芹沢鴨((φ(-ω-)カキカキ

■十話「紅蓮の烽火」■
今回は史実盛り沢山で個人的に久々面白かったです!
まず「相撲興行」。
これは、以前 六・七話で出て来た芹沢・沖田がお相撲さんを切っちゃった事件がありましたが、
あの事件をきっかけに協会と繋がりが出来、行なわれる事になったようです。
まぁ、結局は資金稼ぎだよね。(近藤さんは、ああ言っていたけど)
でも、これで壬生浪士組の評判も少しは良くなるはずだったんですが・・
その裏では、また芹沢が事件を起こします。
(相撲興行で稼ぐなど武士のする事ではない!と思ったのがきっかけらしいですが)
「大和屋焼き討ち」。
これは大和屋(生糸問屋)が不正に生糸を買占め、
高値で売りつけている という事を表の理由に、
実は、天誅組(尊皇攘夷派)に資金提供をしているという噂を聞きつけ、
芹沢が押し借りに行ったのですが、
それを断られたので、腹癒せに火を放ったという事件です。
これで、壬生浪士組は またもや評判を下げます。

・・この事件をきっかけに芹沢の立場は一層悪くなった事は言うまでもありません。
ですが、この作品の芹沢は重い病にかかっているもよう。
どういう末路になるのかは、まだ分かりません。

そんな最中、「八月十八日の政変」が起こります。
これは、尊皇攘夷派の長州を京から追い出そうと 
会津・薩摩藩が手をとり起こしたクーデターです。
(この事件をきっかけに、1期で起こる「禁門の変(蛤御門の変)」へと繋がる事になります。)
ここで護衛に参加しようと出陣した壬生浪士組ですが、
やはり名の知れない者には、簡単には護衛すらさせてもらえない・・
まぁ、なんてったって御所ですからねw
しかし、ここで芹沢の一喝により成果を上げる事が出来、
会津に認めてもらい、ようやく【新選組】の名を頂戴するわけです。

と、今回は長くなりました(・ω・`;)
うん・・何か解説になっちゃいましたね・・

それよりそれより・・風間様キタ━━━━ヽ(゚∀゚*)ノ━━━━!!!!
無理矢理出した感が否めませんでしたが、
芹沢に絡めて来るのなら話はちゃんと繋がりますねw
黎明緑では、風間様にはお目にかかれないと思っていたのでテンション上がりました!!
登場時間は1分位?とかだったけど、存在感が違いますねww
もう、印象的なシーンもMVPも貴方に捧げます!風間千景様....〆(゚д゚*)テイネイニメモメモ
(別に特に好きな訳ではないですがねw)

■九話「放たれる剣閃」■
何でいきなり龍之介と小鈴ちゃんは大接近している?
まぁ、初々しい2人を観て(・∀・)ニヤニヤでしたが・・
manaとはうって変わって、山崎さんはヽ(`Д´)ノプンプン
何かもう、殴り合い観て笑っちゃいましたねw
でもそこは男同士。後腐れない感じで良かったです!
あれですね、この時代の人ってすごく「武士」に憧れてる人
多いんですね。龍之介曰く「時代錯誤も甚だしい」らしいですがw

そして、実際居たと伝えられる「新選組隊士・美男五人衆の佐々木 愛次郎」。
(美男五人集って、薄桜鬼なら神ファイブっしょ?
この中なら佐々木も霞んじゃうわw)
一緒に居たのは、こちらも史実で伝えられる恋仲の「あぐり」。
史実通りと思いきや、うまい事使われちゃったね(;´∀`)

今回は龍之介の変化が大いに観れました!
精神的にも成長して来ましたね!

誰も気に留めなかったと思いますが、
大坂で土方さんが芸子に泣き縋られる場面の2人があまりの
美男美女で(君菊さんのが美人だけど)目を奪われました!!

九話MVP★貴方のそんな姿は初めて観た!山崎烝..φ(゚ω゚=)メモニャン

■八話「修羅の枷鎖」■
京では芹沢の粗暴な行為により、
壬生浪士組の皆様は、京の人達に恐れられるようになっていました。
そんな芹沢のやり方に不信感は積るばかり。
そろそろ新見さんにフラグが立つ頃でしょうか・・

そして、EDで気になっていた、美人登場!
ほうほう、あれは菱屋の「お梅」さんだったのか!!
って事は、史実通りにいくと・・って事になるのか(´∀`*)ウフフ

それにしても今回は、龍之介が可愛すぎましたね♥
特に佐之さんとの絡みは兄弟のようでナイスです(・∀・)ニヤニヤ
あんなかっこいくて優しい兄ちゃんmanaも欲しい!!
おっと、思わず本音がΣ(゚Д゚)
特に最後の佐之さんと、新八っつぁんが
龍之介を見て微笑んだシーンは最高にお兄さん目線だったw

とりあえず、今回は龍之介が素直になって来た事が印象に残りました。
新八さんに「頑張って鍛えてもらえよ」って言われた事に対して
はにかみながら「あぁ!」と答えたシーンが好きでした♫

八話MVPは悩みましたが・・一見適当に見えて、
しっかり人を見ている長倉新八っつぁん“〆(^∇゚*)カキコ♪


■七話「草颯の誓い」■
本物の「武士」とは・・
そんな想いが交差した回となりました。
大坂(現・大阪)での事件をきっかけに芹沢に更に不信感が募る土方。
しかし、完全には芹沢を拒絶できない彼(土方)も居る。
そんな時突きつけられる現実。
農民の生まれでは、本物の武士にはなれないのか・・
その想いは近藤と過ごした過去へと繋がる。

影で進む若変水の研究。
罪亡き人を人ならざるモノへと変える。
しかし羅刹だろうと元は人。
そんな人を無心に切る訳も行かず躊躇する平助。
今回は平助の最後の一言が堪らなく切なかった。
「いつかこういう事に、慣れちまうのかな・・」
それでも彼が選んだのは武士の道である。
平助はこれからどう成長していくんでしょうね?

近藤さん、土方さんが話していた川のせせらぎがとても穏やかで、キレイでした。
彼等の生まれ故郷「多摩」と重なりとても印象的なシーンでしたね。

今回のMVP、2回目ですがこの人にあげるしかないっしょ?
藤堂平助く~ん..._〆(・∀・@)


■六話「闇よりの咆哮」■
うお~っ!今回はかなり薄桜鬼らしさが出ていた回で興奮しましたヾ( ゚∀゚)ノ゙
ってか、今まで島田さん・山崎さん居なかった事にも気付いていなかったという・・w
(むしろ居るもんだと思ってた)
若変水の真実も明かされ、きっとここから面白くなる!と確信|゚Д゚)))コソーリ!!!!
「若変水=羅刹」こそ薄桜鬼の代名詞ですからねぇ!
それに関わってしまった龍之介。
自分が何も出来ない事を悩み苦しみ、
彼なりに答えを出し成長してくれそうな予感?
しかし、総司は悪くなる一方ですね・・何だか嫌いになりそうな程。
そして、次回お相撲さんを切りつけた事件は実際あった史実ですが
あの時の総司の楽しそうな顔といったら・・幻滅....φ(・ω・` )

土方さんがお姉様の手紙を読んでる時の源さんとの会話のシーンが印象的。
後に「鬼の副長」と呼ばれる彼ですが、あーやって弱みを見せたりするんですね・・

という事で、今回のMVPは井上源三郎さん((φ(・д・。)メモメモ
土方さんに言った「重い荷物は共に背負う・・」その台詞に源さんの優しさが染み出ていたので。


■五話「蒼穹のきざはし」■
芹沢と意見が合わなかった、土方さんでしたが
筋の通っている芹沢の意見には文句が付けられない土方さんは
悶々としておられました。そんなお顔もお美し・・(ヾノ・∀・`)ソンナコトチャウチャウ
まぁ、最後は柔軟に対応されてましたね!
今回は新選組といったら「浅葱色の隊服」←これが出て来て
私も若干テンションあがりました♫
最後のみんなのドヤ顔も良かったですねww
あと忘れちゃいけないのが、「小鈴ちゃんと龍之介」。
そっち方面の(・∀・)ニヤニヤはこの2人の行く末にかかってますからね(・∀・)ニヤニヤ
龍之介はだんだんと性格が良くなって来たし、
芹沢も何だか悪い奴でもないんじゃないか?
なんて思わされた回でした!

今回印象的だったのは、小鈴ちゃんに頬を触れられ
顔を赤らめた龍之介(´∀`*)ポッ
それと、作画が今回から安定してキレイになって来た印象☆
安心して観ていられました!

五話MVP★女心をしっかり把握している原田佐之助様"φ(*‘ω‘ *)ィャンメモメモ
 

■四話「血塗られし刃」■
今まで深く語られなかった、近藤と総司の出会い。
今回その事実を観て、碧血録で総司が
最後まで土方さんを許さなかった意味が分かった気がした。
血の繋がりもない、赤の他人の2人だけど
強く強く、繋がっていたんだね…
そして、それは近藤さんも同じだった。
その描写が後半にありましたよね…
「総司はただの弟子では無い。例え甘いと言われようとも、
俺はあいつに仲間殺しの汚名などきせたくは無かった」
この言葉が全てを表してましたね、、、
って、甘いんですがね。甘々ですよ。
(あれ?何か思わず正直な気持ちが…w)
今回ばかりは芹沢の意見に賛成です(*ノ∀`)アハハ
そんなら法度なんて作るんじゃねーよ!ってねw
そして今回思った事は、何だかんだで龍之介、
「お前良い奴だな(・∀・)ニヤ」

前半部分はとても印象的。
その中でも、血まみれの小さな総司を近藤さんが抱きしめた
シーンは感動でした(´;ω;`)

四話MVP★もちろん、幼少の沖田総司((φ...(-∀-*)メモメモイヒヒッ・・
ちなみに説教部屋行きは、大人の沖田総司タイ━||Φ|(|´|Д|`|)|Φ||━ホ!!
※戻って来たときの一言が超絶格好悪かった為。


■三話「群狼の掟」■
ついに出ました、「局中法度」。
もう、史実通りの内容ですよね「法度に従わないものは、皆切腹」
これ以降、色々と波紋を呼ぶ法度ですが、
そもそもの原因は芹沢だったんですよね。・・と、話を三話に戻します!
今回、正式に会津藩お預かりになりましたが、
史実とは違い、裏で芹沢が動いてる事は確か。(前作を観てる方はお分かりでしょうが・・)
そうとも知らずに浮かれまくりのいつものメンバーv(´∀`*v)ピース
お祝いに、いつもの角屋でパーティしてたら
強気の芸子「小鈴」ちゃん登場(゚∀゚)オンナノコキター!!
でもこれ、きっと龍ルートだよね?楽しみが1つ増えた♫
そして、今回は総司の様子がすこぶるおかしい・・
多分、まだ人を(不貞浪士を)切った事のない総司は、
自分だけ尊敬する近藤さんの役にたててないのが歯がゆいのだろう・・
そして、いつも近藤さんの隣に居て出来る男の土方さんの事が
羨ましくて仕方ないんだろう・・
そんな感じで次回総司やばい事になりそうだ|ω・`)

今回はまだ作画はキレイでしたが、画を引いたりした時は
まじ最悪。何?あの変な顔。ギャグ?
今回印象に残ったのは佐之さんが龍之介の頭をヽ(゚Д゚ )ヨチヨチしたシーン♥

三話MVP★(毎回吹っ飛びまくりの)井吹龍之介....〆(・ω・。)


■二話「導かれし運命」■
前回居なかった斎藤さん八木邸に現る!これでメンバー揃いましたね(*´∀`)
今回より本格的に京の見廻り(勝手に)もスタート!
そこで、不逞浪士につっかかり龍之介ピーンチ!!
そこに助けに入った・・・時の佐之さん、槍じゃなくて刀!!珍しいわ~刀姿も素敵やわぁw
龍之介は何故、刀を持ちながら刀に怯えているのか・・?
その隠された過去が「私、気になります!!(。◕‿◕。)」
そして今回は薄桜鬼、目玉商品の「若変水」+幕府のお偉いさん+綱道さん登場!
ほうほう、こういう風に絡めていくのね・・
これは、どの順番で観ても面白くなる感じが( `・∀・´)b グッジョブ
そして、家茂公が入洛しウハウハの近藤さんを筆頭に、
それに付いてく壬生狼達、何だか恥ずかしいw
おまけにそのペースにのせられる龍之介は今回も芹沢さんのパシリ (´・ω・`)

う~ん、今回も悲しい位 作画崩壊が目立ちませんでした?
前回同様、龍之介はキレイでしたが・・
今回印象的だったのは、総司の「ゆうぼう、どうしたの?」という台詞♪

二話MVP★斎藤一((φ(-ω-)カキカキ


■一話「天武の暁」■
上洛後、八木邸で目を覚ました龍之介と、
まだ新選組はおろか、壬生浪士組にもなっていない彼等との出会い。
そして、初登場にも関わらず登場後から傍若無人たる粗暴行為の数々の「芹沢鴨」。
そんな芹沢に運悪くも拾われてしまった龍之介は一体どうなってしまうのか…
ほぼ史実通りで進んで来たこの作品ですが、「井吹龍之介」は存在しない架空の人物。
それを史実とどう掛け合わせて行くのかが楽しみの一つ!
でも、きっと良い方向には進む気がしません( ー`дー´)キリッ 

1話(約5回視聴w)はやたらと龍之介の作画だけがブレずにキレイだった印象。
そして、最後の前川邸?の表を歩いてる後ろ姿が印象的でした。

そしてそして、登場人物男のみΣ(゚Д゚)

一話MVP★藤堂平助“φ(・ω・。*)カキカキ
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

新しい主人公、一体どんな人なんでしょうね(・・*)。。oO(想像中)

まずは真っ先に一言言いたい・・・千鶴ちゃんがキャストに入ってないんですけど(・ω・`)≡(´・ω・) キョロキョロ

◆この作品の内容は・・・
タイトルの「黎明」、これは「新しい事柄が始まろうとすること」という意味。
つまりは新撰組がこれから結成されるという頃のお話です。
「薄桜鬼1期」の前に当たるお話で、江戸から浪士達が京都に来たばかりの時期のお話です。

◆新主人公が登場です・・・
彼の名は「井吹龍之介」。
一体どんな人物なのでしょう?
剣の腕前は?
あんまり強そうではないですが、何やら武士を毛嫌いしているみたいです。
彼はこの先の1期2期の話にその姿はありません。
井吹龍之介はこの新撰組の中で何を見て何を感じ、そしてどのような運命がまっているのでしょうか?

◆ここに注目・・・
今回のお話では芹沢鴨その人が非常に気になります。
新撰組結成前の大きな出来事といえば、近藤一派VS芹沢一派の構図。
このアニメでの芹沢鴨はどういう人物で描かれるのか?
ただの傍若無人な人物なのか?それとも一癖も二癖もある人物なのか?
今回の薄桜鬼はここが大きな見どころですね^^

◆声優陣は・・・
井吹龍之介 : 関智一(Fate/Zeroのアーチャー)
土方歳三   : 三木眞一郎(ガンダム00のロックオン・ストラトス)
沖田総司   : 森久保祥太郎(ペルソナ4の花村陽介)
斎藤一    : 鳥海浩輔(ガンダムAGE(第3部のアセム・アスノ)
藤堂平助   : 吉野裕行(true tearsの野伏三代吉)
原田左之助 : 遊佐浩二(アルカナ・ファミリアのジョーリィ)
近藤勇    : 大川透(ひぐらしのなく頃にの富竹ジロウ)
山南敬助   : 飛田展男(Ζガンダムのカミーユ・ビダン)
永倉新八   : 坪井智浩(ゼーガペインのシマ)
芹沢鴨    : 中田譲治(Fate/Zeroの言峰綺礼)

◆総評・・・
制作者のインタビューで『何故今回、無名の主人公が抜擢されたのか?』というお話がありました。
その解答は『新撰組の内面に迫る内容にしたかったから』というものでした。
新撰組には名の知れないまま消えていった隊士達がたくさんいます。
成り行きで新撰組にやっかいになる事になり、ここになんの為にいるのか?隊士になるのか?出ていくのか?と悩まされながらも、近藤一派VS芹沢一派の構図に、どちらにも属さないという立場の井吹龍之介。
井吹龍之介をこの視点の立場に置くことで、新撰組の内情をより深く描く事ができる内容になっていました。
新撰組の辿った歴史は決して明るいものではありません。
ですが彼らには最後の武士と言われた誇り高き志があります。
幕末の動乱の最中、新撰組が揺らぐ中での彼らの生き様をぜひともその目に焼き付けて下さいませ^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

パセラン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

また彼らに逢いたい方へ、

シリーズの前章となる位置付けで、時間の流れからいうと
黎明録(3期)→新選組奇譚(1期)→碧血録(2期)となっており、
新キャラを加えて各隊士たちの過去が描かれている。

■ あらすじ ■
道端で行き倒れていた井吹龍之介は、浪士組局長・芹沢鴨に命を拾われる。
だが龍之介に待っていたのは芹沢に小姓として”犬”扱いされる日々だった。
「武士」を目指し志を同じくする者が集う浪士組。
しかし浪士組の中でも、近藤勇と共に名を上げるべく死力を尽くす土方歳三と
組のために動きながらも自分勝手な振る舞いを行う芹沢鴨は
「武士」の在り方への考えの違いから、なにかと対立していた。
龍之介も浪士組の頓所で過ごすうちに自らの執着のない生き方に疑問を抱くのだが・・

1・2期と違って今回は男の子が主人公となります。
見どころは手ぶらの状態からいかにして新選組の土台を作っていくか、と
それに伴って成長を迫られる隊士たちの「覚悟」の変化です。

新旧含めたキャラのなかで一番魅力的に感じたのは芹沢ですね~
一見傍若無人な悪者に見えますが、
最終的に自分を斬らせ「それでいい」と言った真意は
隊士たちにこの先新選組として生き抜いていけるだけの
「覚悟」を持たせるためだったのではと。
俺の屍を越えてゆけ!じゃないですけどw
きっと誰よりも新選組の未来を案じていたのだと思いました。

それに比べていつまでも煮え切らない龍之介には何度ため息をついたことか・・
なかなかのヒロイン体質で感情移入が困難でした。
最後は心機一転したので安心しましたがね、

正直全体を通して”魅せる”演出が少なく
軽いタッチで済ませているなあと感じました。
まあ前章なので山場は残しておいたんでしょうが・・

黎明録[出発]新選組奇譚[栄華]碧血録[衰退]という印象です。
今年2部作の映画も放映されるらしいので薄桜鬼ブームに乗るのもいいかと ^^
自分は男ですが「原作は乙女ゲームで元は女性向け」と割り切れば
時代劇ものとしてなんということなく観れました。
でもやはりキャラ得するなら女性向けだと思います。
ぜひ自分に合う作品を見つけてみて下さい!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

60.6 9 江戸アニメランキング9位
ムシブギョー(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (201)
1374人が棚に入れました
常住戦陣!
“死ぬまで勝ち続ける武士”を目指す月島仁兵衛は、江戸「蟲奉行所」でのお勤めを志願する。
人々の平和を守るため、強烈個性の仲間——孤高の天才剣士・無涯、発破のくノ一・火鉢、人斬り・春菊、陰陽師・天間——と、仁兵衛の戦いが始まった!

声優・キャラクター
KENN、明坂聡美、大久保瑠美、寺島拓篤、江口拓也、芹澤優、宮野真守、小山力也、福山潤、潘めぐみ、下崎紘史、関智一、高城元気、羽多野渉、クロちゃん、佐々木睦、俊藤光利、三木眞一郎、好川貴裄

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

セブンアークス規制解除 江戸時代ver 相手は人でなく蟲です。これゴールデンなのに放送ギリギリだった...

なのはやDOG DAYSでは空中機動がメイン
セキレイは地上戦がメインだった
じゃあ時代劇にしてやってみよう。元はサンデーでやってます。相手は蟲です

主人公の月島仁兵衛は「宇宙兄弟」の南波日々人をやってます。これも息が長いです
無涯は有馬哲平じゃんwww
春菊は比企谷八幡か、2期決定の
天間はルーキーズ
火鉢はミューズさんか(セブン・アークスとプリキュアは中の人でどうしても切っても切れないんですよ、作品内で必ず一人以上いるから)

OPはガガガさんが歌ってるのか。GITADORAにあったぞ。ADVでもまあまあムズい
後半はFREE蛇'Mさんという見知らぬアーティストではあるがスルメ曲だったwwwwww

初回
江戸に来たら来たらで迷ったwwwまあ初めてだからお約束だ
というよりも春さんの胸揺らして大丈夫か!?⇒大丈夫だ、問題ない
いやこれ問題あるって!!
あと白い液体もあったけど大丈夫なのか!?教育上の問題にならなかったのか!?

2話~ 皆の過去を暴く&カグラの如く衣服破壊はお約束
素振りはともかく覗くな馬鹿wwwwwwwwwwwwww
そして汚ねえ花火だ、しかも2回www

6話
長福丸ってルルーシュじゃないかwww
無駄遣いしていいのか!?www
それと人の話は最後まで)ry

7話
あんま胸見せちゃアカンって春さん!!これでも大丈夫の部類なんだろう
蟲奉行さんの声プリンセスさんじゃないか!

8話
やっと敵さん蟲狩のお出ましだ
とりあえず誘惑担当は蜜月っちゅうルーキーです
色気にウナギは定番www
たかだか水かけられた程度で対抗意識を燃やすなwwwwwwww
そしてふんどし脱ぐなwwwwwwwwwwww

10話~ 覚醒
蟲奉行さんの髪を咥えたら覚醒しただと...?
蟲狩を撤退させ最初のミッションは完遂した
謎解きはこれからだ&幸村達のお出ましだ

12話
親父いいいいい!!会えてうれしいぜ!!ちなみに声は冴島さん
どうやら覚醒中は記憶が途切れるようだ

13話
2クールでたまにある総集編です。でも何で風呂場でやるwwwwww

15話~ 真田十勇士 蟲ver.の推参
親父から過去の話を聞きました。
よしゃ紀州に行くか、奴らを叩くために
戦闘中に下着の露出は御遠慮頂きたいのだが...これでも大丈夫なレベルなのかwww
霧隠よ
アンタの幻術見極めさせてもらった
例え馬鹿だろうとそれを活力源として人は本気を出せるんだよ

22話 ジャスティスとは
そんなんねーよ。だって全がら全部正しいから。それを法で捻じ曲げても法自体正しいとは限らないから
あるのは悪故に性悪説だ
言い換えると「人は弱い」生き物だ
生きているからこそ必死で足掻いているのではないか?
生きることも戦いの一つだから

依存は自分を見失う
故に依存される人にならなければならないのか?物や人に頼っていてはいけないのか?
しかし、どの道を辿ろうと希望も絶望もないんだよねー
故に誰だって主人公になれるし、キャラをそう扱ってくれるかどうかは製作者次第なんだ(アニメの世界では)
人が正義や悪を掲げるのは勝手で構わない。それで話が面白くなれば尚更だ
人を思うからこそ、心に燃え上がるものがある。忘れるな

23話~ 蟲奉行の過去とラストパーリィ
蟲を助けたことにより呪いがかかり、家臣たちを殺した
それが忌まわしき過去だ
でも小さき蟲だろうと助けることは正しい
故に「蟲を否定する」っちゅう世界がおかしいんだ

さあラストパーリィを始めよう・・・
ああ、これもうマジや・・・何も言うことないわwwwww
でも火鉢の技の名前にツッコミが欲しかったwwwwwこれ絶対規制かかるってwwwwww

やっぱセブンアークスええわ

「死ぬまで勝ち続ける」
刻ませて貰った。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

どこまでも素直でどこまでも真っ直ぐな根性が彼を成長させる。

ストーリー

時代は江戸時代。巨大な虫、通常「巨大蟲」を江戸の町と将軍を守る仕事の蟲奉行所に新たに所属し始めたのが主人公の月島仁兵衛でした。彼は元々彼の父親がスカウトされていたのですが、父は足を悪くしてしまい息子の仁兵衛が代わりに蟲奉行所に行くことになりました。この物語は仁兵衛が蟲奉行所の先輩たちと成長していき巨大蟲を倒していく物語です。

私の感想。

正直言って面白かったですが、気持ち悪かったです。登場するキャラクターはかっこよかったり、可愛かったりと良いできなんですが・・・・敵がね・・・ どの敵も虫、虫、虫で本当にかっこいい敵がまったくいませんでした。普通こういう戦い系の作品となると敵がかっこよくてなんだか知らないけど、敵のほうが主人公よりも人気が高かったりするんですが、今回はそんな事は一生ないだろうと思うほど敵が虫だらけと言う謎のハーレム状態でむかつきました。こんなハーレムは無視しましょう。虫だけに。

けれど、戦闘シーンは充実していましたし、努力が本当にすばらしく見られる作品でした。常日頃から仲間に信頼されるように強くなろうとする心意気や根性は本当に私には信じられないほどすばらしかったです。努力はすばらしいですね。

そして、この作品に登場するキャラクターは人間はかっこよかったです。どのキャラクターも一つや二つ癖があり、その癖が友情をもっと強くしている気がしました。特に主人公の服装は実に江戸って府陰気をだして最高です。私がこの作品で気にいているキャラクターは月島仁兵衛の母親です。あまり登場して来ませんが、なんだかキャラクター自体が濃くて本当にぶれない感覚です。

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品に登場する火薬を使う火鉢さんはパッと見た所巨乳に見えますが、実際はCカップと言う中途半端な胸の大きさなのです。

オープニング

「友よ」
実にこのオープニングの歌を歌と読んでいいのか分からないほど原曲に合っていないセリフに笑えました。歌とはほど遠いそんな曲です。実際、この曲な我々に何を伝えようと子弟いるのかがまったく分かりませんでした。まあ、友は最高と言う気持ちを伝えたかったのでしょう。(タイトルから見て。)しかし、画像は結構かっこよかったです。

「伝心∞アンチェインド」
登場するキャラクターが両サイドに登場していくというシンプルなオープニングですが、表情がそれぞれ仁兵衛へ送られる感じなのではんだか感情移入しやすいです。そして曲も結構脳内侵食度が高く、非常に人々に愛されやすいオープニングの一つとなるでしょう。
エンディング

「イチズ」
少々この作品には合っていない曲でしたが、画像は落ち着いている平和な江戸を描いていてなんだか見ているこちらが平和になってきました。

「Through All Eternity 〜縁の絆〜」
蟲奉行さんが静かに花蓮に踊りを踊るおしとやかなエンディングです。私的にはこの作品のエンディングはもっと派手でテンションが上がる曲のほうが良いと思いましたが、こういう落ち着いた曲も良かったです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

星の子チョビン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作漫画の大ファンですがアニメ版の綺麗に纏めた最終回は大満足です。

【鑑賞状況は?】
2013年の4月8日にアニメ放送開始から今週の第26話の最終回まで欠かさず観てましたが感動のフィナーレを無事迎えて感無量でございます。

覚醒した月島仁兵衛、記憶を失った蟲奉行様、抑えていた力を解放した真田幸村、井戸へ駆けつけた市中組の面々と熱くなる展開。
放送前は原作が終わっていない作品をアニメ的にどう落とし所をつけるのか?不安でしたがいざ放送したら夕方アニメらしい爽やかなラストで最高でした。
約半年の短い期間でしたがこれだけ素晴らしい内容と美麗な作画でアニメを製作したスタッフ陣には感謝しきりです。
ムシブギョーは原作漫画も面白い作品なので続編や再アニメ化の機会があればファンとしては嬉しいです。

【物語の評価は?】
夕方の子供向けアニメという事もあり際どい描写は薄まっちゃうかな?と思ってましたがしっかりと原作通りの流れで嬉しい。
それにアニメ版は現在週刊少年サンデーで連載中の常住戦陣ムシブギョーと、月刊時代の少年サンデー超のムシブギョーのストーリーを合わせた良いとこどりでファンとして満足な出来です。

【作画の評価は?】
作画は毎週安定していてキャラクターの表情の変化を観ているだけで楽しいですね!OPやEDの力の入れようもですが本編の戦闘であれだけ動いていて作画も崩れないとなれば最高評価をせざるを得ない。

【声優の評価は?】
キャストに関して今の夕方子供向けアニメで数多くの主役を務めるKENN氏を初めとする若手〜中堅の声優が占めていて大変若々しく、ムシブギョーという作品のフレッシュさと相性が合ってますね。
今週の放送で蟲奉行様を少年役のイメージが強い藩めぐみ氏が演じてましたがキャラクターの性格や雰囲気の作り方が上手く意外でした。

【音楽の評価は?】
OPテーマはガガガSPの元気な曲でこれから始まるぞ!と観ているこっちのテンションが上がって、EDテーマはi☆Risがしっとりと歌い上げもう今週はここで終わりなんだと実感し、劇中曲はあの織田哲郎氏が担当していて場面場面に合った曲作りで映像に自然と溶け込んでます。

【キャラの評価は?】
王道の熱い少年漫画が原作で夕方子供向けアニメといったら兎にも角にも主人公の月島仁兵衛が好きで好きで裏表のない天真爛漫な性格と身分や立場は関係なく困ってる人がいれば助ける彼の行動力にいつも助けられてます。
その為か周りの個性的な蟲奉行所他の同心達もスポットが当たりながらも次第に心を開いて行く様は観ていて気持ちが良いものですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

56.5 10 江戸アニメランキング10位
幕末Rock(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (183)
926人が棚に入れました
時はのちに幕末と呼ばれる時代、天歌泰平(ソングオブピースフル)――。
徳川幕府の「天歌(ヘブンズソング)」により民の心が奪われた泰平の世。
「天歌」を歌う「最高愛獲(トップアイドル)新選組」。
その歌声は町娘の心(ハート)を射貫き、その「雷舞(ライブ)」は世界を震撼させる。
幕府は「天歌」以外を歌う者を捕らえ愛獲の力「天歌」による泰平化により支配を完璧な物としようとしていた。
一方で、「天歌」による幕府の支配を快く思わない者たちもいた。
自由とロックを愛する男、坂本龍馬もその一人。彼はギター1 本とロック魂を胸に立ち上がる!
果たして、その熱情(パッション)で民の魂(ソウル)を解放させることができるのか!?

声優・キャラクター
谷山紀章、鈴木達央、森久保祥太郎、森川智之、小野賢章

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

「おまえら、わしのうたを聴くぜよ〜っ!」 by 坂本龍馬

この作品の原作はアドベンチャーとリズムゲームを合わせたゲームだったんですね^^;
原作未プレイ、事前情報無しで本作品の視聴に臨みました。

物語の舞台は幕末・・・新選組が幕府のお抱えアイドルとして君臨しており、彼らの歌う天歌(ヘブンズソング)が大流行していました。
そんな中、富士山と海の荒波がデザインされたエレキギターを持ち、ロックの熱いパッションを伝えるために、これまで主人公である坂本龍馬は一人奮闘してきたのですが、相手が幕府・・・ということもあり、理解者が中々現れません^^;
そんなとある日、坂本龍馬は師匠を同じくする高杉晋作と桂小五郎と出会い、物語が動いていきます。

新選組に幕末の藩士たち・・・これまでも色んな作品に登場していますが・・・
アイドル歌手やロッカーというブッ飛んだ設定は、恐らく初めてなのではないでしょうか^^;

お約束ですが、主要登場人物は皆んなイケメンです・・・そして「髷+羽織袴+脇差」という幕末における正装の概念を180度変える出で立ちを皆さんお召しになっています^^;
最初は正直違和感がありました・・・これも途中からは感じなくなっていましたけれど^^;

物語の展開上、坂本一派は路上でのゲリラライブを突如行ったりと、パフォーマンスが派手で見栄えもするのですが、突然現れるドラムセットを始めとする楽器の数々・・・
明らかに電源の無さそうなところで、エレキギターやベース、キーボードなどをじゃんじゃん使っているし、お城の周りにはたくさんの照明が・・・そもそも江戸時代に電気がある事自体有り得ないのに^^;
この物語の舞台設定が幕末である必要性は正直あまり感じられませんでした。

と、ツッコミどころは満載なのですが、違和感を違和感として認識せず雰囲気を楽しめば、細かい部分は気にせず視聴できると思います^^;

思いを受け継いで・・・その思いを貫く・・・
バラバラだった仲間の気持ちを一つにまとめ上げる・・・
ロックの根幹でもある熱いパッション・・・は感じられたように思いますが、どちらかというとサブキャラが頑張った回の方が印象に残っているような気もします^^;

1クール12話の作品です。決して面白くなかったわけではありませんが、9/25にゲームソトの第2弾が発売されることを踏まえると、ゲームプレイ者に向いた販促意識の高い作品・・・のようも思えてしまいました^^;
主要登場人物の中でお気に入りのキャラや声優さんが居る方は、是非チェックしておいた方が良い作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ロックはパッションぜよ!♪

幕府直属の新選組による“天歌”(へブンズソング)で支配された幕末の世。
幕府の行動に疑問と憤りを感じる志士(ロッカー)達は“Rock”の力で革命を起こそうとする…。


尊皇と左幕、攘夷と開国のせめぎ合いで絡む人間模様が楽しめる幕末ドラマは好み。
この作品ではポップとロックになっているようですが比喩としてそのテイストを感じます。

一見して女子向きだしまともに見ると守備範囲の外なのですが、
この「喩え」がどう表現されるのかがシュールな笑いとなりそうな気もします。
女性を中心とした視聴者とは見方が異なるとは思いますが
歴史観と重ねてもう少し観てみようと思います。
この作品での「薩長同盟」や「桜田門外」、「池田屋事件」が
観られることはあるのでしょうか?

【総評】
うわー歴史関係なかった!(笑)
欲しかったのは幕末の志士達のイメージ。
陽気でバイタリティー溢れる竜馬や華奢な美少年剣豪沖田等々
パッと連想できるイメージを取り込んで取っつき易くしています。

剣をマイクに代えて攘夷派と左幕でバチバチと戦うのを想像しましたが
そんな事もなく、攘夷の「攘」の字も出てきません。
そして歴史背景関係なく仲良くバンド結成!
みんなで正義のロックを歌い悪のヘブンズソングに立ち向かおうぜ!
という感じの分かりやすい勧善懲悪展開。

…歴史好きには正直まさかの展開でしたが敷居や概念関係なく
アニソンやイケメンボイスが楽しめる仕様になっているのでアリといえばアリ。
個人的な好みとは全く外れてしまいましたけどね…。

声優さんは豪華ですし、声やキャラに好感を持つ人には楽しめる作品だと思います。
いや、寧ろそういう人向けの作品かな。
個人的には桂の声がしっくり来ないままでしたが皆さんイイ声なのは良く良く分かります。
演奏シーンではヌラヌラ動くし、むやみやたらと上半身裸になるので笑って観てしまいました。
CDやらの売れ行きで二期もありそうな終わりなのも商魂逞しさを感じます。
きっと裏で弥太郎動いているぜよ!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

ローズ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

お金儲けのための宣伝作品【酷評注意】

京都では天歌(ヘブンズソング)を歌う新撰組が大人気。
坂本龍馬はロックの可能性を信じて高杉晋作・桂小五郎と共に熱いロックを歌うのであった。

まず、鼻につくのが宣伝臭。
CM中にライヴ・ゲーム・舞台の宣伝が多数あります。
作品を売る事に熱心なのは分かりますが、金儲けのための作品と言われても仕方が無いでしょう。

音楽については色々と言いたい事が……。
アンプ無しにギターの音やボーカルの歌を大音量で流す事はできません。
本作品の歌や曲がロックですか。
自分には、声優さん達を使い歌わせて金稼ぎのためとしか考えられません。
実際にライブをするらしいですが、作中と同じようにギター・ベース・ドラムを演奏しながら歌うのでしょうね。
もしも違えば詐欺行為だと思います。

あと、勝手に幕末の有名人を集めた事に対しても不快感が。
坂本龍馬達と新撰組が手を組みますか……。
作品の作り手がキャラ作りを放棄して安易な考えに走ったとしか考えられません。
もっと頑張って作品を作りましょう。

一番、力を入れているのは作中の楽曲。
ご丁寧に歌う場面では字幕で歌詞が出てくるサービス付き。
よほど宣伝して売りたいのでしょうね。

視聴するのであれば宣伝と割り切ったほうがいいでしょう。
本作品に熱中できなかったという理由もありますが、自分には音楽を金儲けするためとしか考えられないので、とても不快です。
最近のCDでは握手券のようなおまけをつけて売る手法があります。
アニメのBD/DVDの特典にもイベント優先購入抽選券(?)のような物がついている作品が多くなっていますが、イベントに行けない人にとっては無用の長物。
アニメ界にもA○B商法が流行ってきている事が残念でなりません。
宣伝するのは構いませんが、自分は二度と視聴したくないと思わせる作品でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23

71.7 11 江戸アニメランキング11位
鬼平(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (248)
921人が棚に入れました
時は江戸後期。暴虐の限りを尽くす盗賊たちが、「鬼」と呼んで畏れる男がいた。「鬼の平蔵」こと火付盗賊改方・長谷川平蔵その人である。火付盗賊改方とは、一種の特別警察。江戸市中内外の犯罪を取り締まるだけでなく、他国に出て犯罪者を捕らえることもできる機動性の高い組織。しかし平蔵は職務に忠実なだけの固い男ではない。時として罪を犯した者にも情けをかけることがある。平蔵が許さないのは、非道。《盗人三箇条》――殺さず、犯さず、盗まれたら潰れるような店からは盗まない――から外れ、人の道に背く者には一切容赦はしない。

声優・キャラクター
堀内賢雄、朴璐美、浪川大輔、岩男潤子、千本木彩花、岡本信彦、水内清光、浜田賢二、木内秀信、飯塚昭三、細谷佳正、田中秀幸

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

原作力の次元の高さを窺い知れる、極上の大人向きオムニバス作品

☆物語&感想☆

原作&実写ドラマがあまりにも有名な鬼平犯科帳のアニメ版ですが、
自分は原作はおろかドラマも殆ど観たかどうかの記憶がなく、
内容はほぼ知らない状態でアニメを観始めました。
(結果的にこれが本当に幸いでしたね、ドラマのイメージが強いとアニメはアニメ、別ものとして観れないでしょうから)

で、視聴前に時代劇のイメージで思い浮かべていたのが、
昔観た「水戸黄門」「遠山の金さん」「必殺仕事人」なんかの勧善懲悪もの。
ぶっちゃけ言うと、年寄りってなんであんな毎回ワンパターンなものを観て面白いんだろうな、
なんて以前は思ってて殆ど実写ドラマの時代劇なんかは観ずに生きてきましたが、
敢えてこの時代に時代劇をアニメ化する意味あんのかな!?
と懐疑的な目とほんの少しの好奇心で、とりあえず1話だけでも観てるか、と視聴開始してみた結果...

何これ...全然自分が思ってた時代劇のワンパターンで古臭い勧善懲悪ものとちゃうやん。。
1話終了し、由紀さおりのエンディングを聴いてる時点で、もうどっぷりこの作品に惹き込まれていました。
そして、13話終了した現時点で、もう鬼平が観れないと言う喪失感が半端ない状態でこの感想を書いてます。

とにかく1話完結の13話、全く捨て回が無いと言うより、むしろ神回しか無かった。。
正直なところ「1話完結のオムニバス形式」のアニメで、
ここまで深くカタルシスを喚起させる作品は滅多にお目にかかれないんじゃなかろうか。
そりゃ当然、1時間のドラマで描いているものを、20分ちょっとで纏めるんですから、
尺が短く間も充分には取れないし、多少の改変もやむを得ないところでしょうが、
逆に言えば、非常にテンポ良く上手く纏められていると感じましたね。

まぁオムニバス形式で、これだけ外れがないということは、
如何に原作が優れているか、っていうことでしょうが。。
自分みたいにアニメから入って物語に惹き込まれた人は、
後で原作読んだりドラマを観たりするきっかけになると思いますし、
それだけでも充分にアニメ化する意義はあったんではないでしょうか。

どういう話かを簡単に言うと、江戸を舞台に鬼平こと長谷川平蔵
(今で例えるところの特別警察の長官みたいな役職)が主人公の捕物帳、ということになるんですけど...
これだけ単純に書くとやっぱり只の勧善懲悪ワンパターンものじゃないか!と思うかもしれないけど、
実際はそうじゃなく、罪を犯す側が単なる「悪人」と言う扱いじゃなく、しっかりとドラマがあるんですよねぇ。
で、時には平蔵が実に懐の深い一面を見せる。。

各話内容の方は具体的には触れませんが、どのエピソードも秀逸なオチが用意されていて、
毎話エンディング時には深い余韻を味わうことが出来る、まさに大人が愉しめる物語です。
「人間だもの...」この一言が実に良く似合う芳醇で極上な人間ドラマ。
鬼平の名言とも言える台詞が深すぎるんだよなぁ。。

やはり哀しくやるせない人間の生き様や業を描いたエピソードが秀逸で涙を誘いますが、
「谷中・いろは茶屋」や「大川の隠居」「盗法秘伝」のようなユーモア&機知に富んだエピソードもあり、
シリアス一辺倒ではなく、ちゃんとバラエティも考えて選ばれてるのは素晴らしいの一言。

☆声優☆

豪華すぎるやろ!とツッコミを入れたくなるキャスティング笑
オムニバス形式ならではでしょうが、
各話出てくるキャラに重鎮の声優を起用していたり、
アニメではなかなか聞く機会のない声優さんたちの演技はやっぱり巧い。
演技が上手いからこそ、キャラの心情が痛いほど伝わります。

たまにあれ?って感じの人も居るには居ましたけど、
他の人たちが上手すぎるからそう感じるだけでしょうね。

☆キャラ☆

平蔵に関して言うと、正直アニメと言う媒体で、
ここまで人間的な魅力に溢れた主人公って滅多に居ないでしょうね。。
まさに男が惚れる男の中の漢、とはこういう人物ではないでしょうか。
度量の広さ、器の大きさ、知的で機知に富み、逞しさと優しさを兼ね備えているにも関わらず、
時にはやんちゃさえする性格は観ていて惚れ惚れ。
毎話ここぞの決め台詞がまた深くて痺れる...もう最高としか言いようがない。
あれだけ格好良いとため息しか出ません笑

他にも各話登場する、罪を犯す側の人間のドラマも尺や間が短いながら、
声優さんの演技の力も大きいでしょうが、非常に観ていて伝わってくるものがありますね。

☆作画☆

ドラマのイメージを持っている人からすれば、平蔵の「コレジャナイ感」はあるかもしれませんが、
自分はろくに観ていないので、全く先入観なく見れました。
結果的にやや若めのイケメンな平蔵ではあるものの、むしろアニメ的にはこれで良いんじゃないかと思います。

しかしながら、制作費の問題からか原画や動画を殆ど海外に委託している回が多く、
CG含めて全般的なクオリティ面では美麗な作品が多い昨今のものと比べると、少々見劣るかも。。
尺の関係もあって殺陣シーンは少ないながらもアニメならではな印象を持ちましたが、
予算が十分あって、I.Gとか辺りが制作してたらもっと...まぁ贅沢でしょうかね。。

☆音楽☆

まずOPのインパクト、格好良いですね~お洒落で渋い!OPのアニメーションとも相性バッチリ。
OPをインスト曲にしたのは大正解ですね、たぶんどんな人が歌っても合わなさそう。。
また、尺の関係も考慮してでしょうね、通常はOPは大体1分30秒ですが、このOPは1分くらいなんですよね。

で、EDの由紀さおりの歌唱が...心に染みる。。毎話涙腺を刺激されました。
毎話秀逸なオチを付けたあとの、あのしっとりとした艶のある楽曲は最高の選曲でしょう。
歌詞もまた良いんだなぁ。。

また、作中のBGMも実に心地いい。
落ち着いた大人なBGMがスッと入ってきて、シリアスシーンでの聴かせるところはしっかりと聴かせる。
それとは正反対に時代劇でしかなかなか聞けないような軽妙なBGMと効果音にはテンション上がります。
BGMのセンスは非常に良かったと思います。


この作品は視聴候補にも入ってなくてスルーしている人が多いと思われる作品ですが、
ハッキリ言って自分のような時代劇への固定観念を持っている人にこそ観てもらいたい作品ですね。
本作同様に、オムニバス形式で大人向けな作品の「ジョーカー・ゲーム」や「デス・パレード」
「カウボーイ・ビバップ」なんかが好きなら、間違いなく観て損はないと思います。

それにしても、1クールで終わりって勿体無さ過ぎる。。
原作ストックいっぱいあるんだし、つくづく続編を切望する作品です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

悪党にも悪党のルールがある。それを踏み外せばただの外道に堕ちるのみよ

視聴終了しました。
基本的には、勧善懲悪の時代劇で、主人公の鬼平は賊を取り締まる側の人間です。
ルパンで言うなら銭形視点で悪党を取り締まっているような話なのですが。
時代背景的に法整備も裁判もそこまで整ってはいませんし、悪党の裁き方は基本、鬼平の裁量に委ねられているようですね。
で、盗人がすべからく悪かと言われるとそうでもない。
当時、裕福でない家は厳しかったでしょうし、生きるためにやむを得ずやったという人にはある程度情状酌量の余地を汲んでいるように思います。
その線引きをどうするかについては、おそらく作中にも出てくる盗人三箇条〈女は犯さず、殺さず、貧しい家庭からは盗まず〉が軸になっているんでしょう。そこが本作の特に面白いと感じた所でした。

そこで、各話の内容を並べてみますが……。
{netabare}1話。昔は盗みの三ヶ条を守っていたが、時間が経つとすっかり人が変わっていた悪党。てめぇのような奴は偽者だ! 同時期に鉄血を見てたので「綺麗なオルガだな」と思いましたw
2話。またしても押し込み強盗。昔は綺麗だった人が、札付きのワル女になっていた。どっちかが告白してたらこんな悲惨な事にならなかったのかな。
3話。剣に生きた凄腕の暗殺者が、今を女と共に生きようとするが返り討ちにされる。不意を付いても正当防衛になるかは、今だと結構微妙な気がする。
4話。盗みで人を殺す輩。女を犯す輩は問答無用で斬り捨てる。
6話。劣悪な輩に捕まった二人を救出する過程で盗みに加担する。役人がこんな事やっていいんかーいw バレたらかなりヤバいのではと思いました。
7話。DV親を殺害。境遇故の仕方ない行動だが、やむなく処罰。
8話。鬼平からキセルを盗む、なんとお咎めなし。
9話。これは回想なのですが、先生と認めるほどの男が盗みを働く境遇だったというのは、時代の辛さ故でしょうか。これは鬼平の人間性に影響を与えた話の一つと言う風に感じました。
10話。息子と育ての親を殺した小津屋の証文を破り捨てて復讐。この時、駆けつけるタイミングをわざと遅らせる。
11話。悪人から誘拐された娘を救出。妻の最初の男らしいが、それがどうした!
12話。同じ境遇だと思った罪人を助ける。罪人は逃亡するが、相棒(殺人犯)を捕えて戻ってくる。その後釈放。
13話。1話と違って人が変わってなかった。兄の理想と弟の現実がぶつかり合うかと思いきや、女を交えた三角関係だったというパティーン。畜生働きはいかんけどこれは弟の言い分もわかる気がするなぁ。{/netabare}
+αはあるんでしょうが。基本は、三箇条を破るか否かが判断基準になっているんでしょうな。
その上で、粋な結論に持って行かせる鬼平の心意気が毎話毎話とても面白かった。
無常観、救いのない話もあるでしょうが、その上で何を支えに生きるか。何を信じるか。当時の時代背景の中、生きる人達の心情を深く掘り下げてあって中々に興味深かったです。

ですが、作画に関しては当初褒めちぎっていたのに手の平返したくはないですが…。途中から落ちてきたなと感じました。
背景美術、キャラデザ、諸々素晴らしいのですがね。
作品の目玉と思われた殺陣作画が4話以降あまり見られなかったのは、ホントに痛いなと思いました。(1話の殺陣はマジに神だった。あのペースは流石に続かないか
脚本はどれも力を抜いているとは思えないですし、今クールではけもフレに並んで素晴らしいと思いました。(これとけもフレの脚本を比べるなんて、我ながらすごくおかしな話だと思いますが)
この手の勧善懲悪時代劇が嫌いじゃないなら迷わずおススメできる作品だと思います。

以下は視聴中の感想。
{netabare}時代劇も漫画も見てるわけじゃないんですが、鬼平犯科帳と言えばさいとうたかを絵のイメージがあったもので(笑
このキャラデザ、見た目はイノタケ(井上雄彦)っぽい感じですね。
いいんじゃないんでしょうかね~。流石に原作準拠のゴルゴ顔だと、アニメ視聴者層には受け入れづらいと思いますし、全然アリな路線かと思います。

江戸後期、主人公の長谷川平蔵を中心とした、盗賊をひっ捕らえる痛快劇。かつ、その中で描かれる人情系ドラマといった感じですか。
軽い気持ちで見たのですが……。これが中々どうして、面白いですね。

4話視聴。
いや~いい!本当にいい!
何がいいって、まあ脚本もですけど殺陣作画の良さですね。
この演出は確かにドラマじゃあ不可能ですね。
「斬られたァ~!」「ギャァ~!」とは言ってみても、あくまで芝居で、人がやってるから斬ってるふりしかできないというのは難しい所です。
しかしこのアニメは! アニメだからこそ表現しきれるところがあるッ! 飛び散る血飛沫ッ! 切られて吹っ飛ぶ腕ッ! 命の獲り合いとしての臨場感は抜群です。
しかもその作画を、自由自在のアングルから魅せられるってんだから堪らない。時代劇マニアじゃないですが、嫌でも魅了されちゃいます。

時代劇はドラマでやってろだの何だの言ってるトンチキは、まずこの殺陣作画を見てから言って欲しいものですね。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「年月は人を変える。まるで別人のようにな。」

いわずと知れた池波正太郎による原作の時代小説『鬼平犯科帳』は、『文春文庫』(文藝春秋)で刊行中(全135話、作者死亡により未完、原作未読)。
アニメは、1話完結のオムニバス形式で全13話(2017年)。監督・キャラクターデザインは、『僕らはみんな河合荘』、『怪獣8号』などの宮繁之。制作は、『PLUTO』などのスタジオM2。放映はテレビ東京系列。
(2024.4.25、上記概要を追加)

あらすじは、時は江戸時代後期頃(老中・松平定信による「寛政の改革」の頃)、実在の人物である火付盗賊改方長官・長谷川平蔵を主人公とする捕物帳である。

本作は、定番の時代劇を良くも悪くも、そのままアニメ化した感じの作りになっている(詳しくは後述)。


物語を貫く魅力の一つは、孔子の教えでもある「罪を憎んで人を憎まず」だろう。

「犯した罪は憎むべきだが、その人が罪を犯すまでには何か事情があったのだろうから、罪を犯した人そのものまで憎んではいけない」(ピクシブ百科事典)。

まっとうに生きていた者が、何かをきっかけとして転がり落ちるように犯罪者となる。

「年月は人を変える。まるで別人のようにな。」(CV.細谷佳正)

現代と比べて、人権などないし、人の命ももっと軽い時代の話である。人の人生を大きく変えてしまうような理不尽な出来事には事欠かない。

人が罪を犯すに至るまでの人情話は、1話完結とはいえ、しっかり描写されているし、とても魅力的だ。むしろテンポよく、飽きることなく観られると思う。


他方で、年月が人を悪人にすることもあれば、昔悪さをしていた者が年月を経て改心することもある。
「鬼平」こと長谷川平蔵もかつては放蕩息子であったが、作中のとある人物との出会いをきっかけに役人の跡取りとしての自覚を持つに至る。

「いいことをしながら悪いことをする。悪いことをしながらいいことをする。」(CV.堀内賢雄)

この単純な善人でないところが、「鬼平」の人としての度量の大きさ・魅力だろう。

また、単純な善悪では語れない、清濁併呑という点では、本作に登場する「人を殺めぬこと、女を手込めにせぬこと、盗まれて難儀をする者へは手を出さぬこと」という盗みの三ヶ条を守る義賊も同じ。


もっとも、鬼平がやっていることを現代的な基準で考えると、「犯罪者をわざと見逃すとはえこ贔屓だ!」、「拷問とは違法捜査だ!」とマスコミに叩かれ、一度くらいの懲戒免職では済まないだろう(笑)。

そんな現代的な事情もあり…、本作は、次第に薄れゆく古き良き日本の時代劇のまっとうなアニメ化作品である。


あと、各話でキーとなる役のゲスト声優が特に豪華(林原めぐみさん、関智一さん、三木眞一郎さん、山寺宏一さんなどなど)である。


【定番時代劇のアニメ化】
本作は、上で書いたように、良くも悪くも定番の時代劇をそのままアニメ化した感じの作りになっている。

これは、池波作品の初アニメ化ということもあり、既存のイメージを崩さないよう、キャラクターデザイン、雰囲気作りが配慮されたのだと思う。

したがって、もともと時代劇が好きな人は、本作も面白いと思う。

もっとも、そうなると気になるのは、テレビ時代劇として定番化している「鬼平犯科帳」を今さらアニメ化する理由である。

アニメ化によって、両腕を切り飛ばすシーンなど殺陣の描写は、よりリアルに描けると思ったし、もしかすると制作費もフルセットを要する映画やドラマよりシーンの制限なく安くつくれるのかもしれない(例えば、でかい鯉の出てくる話などはアニメの方がつくりやすいだろう。)。

ただ、それだけでは、既存の時代劇ドラマのファンがあえてアニメを観る理由としては弱いだろう(想定した視聴対象は一体誰なのだろうか?)。

そこで、本作の監督とキャラデザを担当された宮繁之さんが、本作を「今の若者が抱える悩みや現状をクロスさせたシナリオ」にしたというコメントが気になってくる。
仮に、アニメ化によって海外(ちなみに海外のアニメ視聴者層は若年層が多いとされる。)や日本の若者など新規の視聴者を開拓しようとしたのであれば、彼らに向けたアピールの仕方として、キャラデザや雰囲気が本作のままで良かったのかには、ちょっと疑問が残る。

確かに、「鬼平」は、既存ファンのイメージが既に形成されているし、フィクションだと断っているにも関わらず忠実に史実が再現されていないと騒ぐ「歴史警察」が出てくることからすれば、現代に受け入れられやすいように変えるのは難しいのかもしれない。

しかし、時代劇というジャンル自体が縮小傾向にあって、仮に、その一つの突破口として「鬼平」をアニメ化したのだとすれば、程度の問題はあるにせよ、現代に受け入れられやすくしようとした他の時代劇アニメの工夫が参考になるように感じた。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

63.2 12 江戸アニメランキング12位
怪~ayakashi~Japanese Classic Horror[アヤカシ](TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (197)
921人が棚に入れました
本作はそれまで少女漫画原作のアニメ(「ハチミツとクローバー」など)を放送していたノイタミナ枠の路線とは打って変わり、日本古来の怪談の中から著名な三話『四谷怪談』、『天守物語』、『化猫』を元に、俊英クリエーター達が原作を独自に解釈、あるいは新規にストーリーを書き起こして現代的な視点・様式を加味し、原作既読者も新鮮な感覚で視聴できる前衛風味の強い異色作となった。(その後のノイタミナ枠作品は、再び少女漫画原作ものアニメ路線に戻った、)
それぞれの三話はオムニバス形式として制作され、それぞれの作品にストーリー上の繋がりは特に無く、制作スタッフも別チームが行なった。この事により、各作品は全く別の作風に仕上がっている。作画もまったく異なる。
ネタバレ

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

全体としては悪くないと思います

全て見終えたので更に追記

四谷怪談
定番の怪談で有りますし、殆どの映像化が不幸なお岩さんへの同情と無念を晴らしての成仏で作品として組み立てててる筈です。
私も、この作中の四谷怪談もその方向で泣かせに来ると思ってたんですよね。
でも、それにしてはチョット心情に訴える部分がイマイチだったもので、天野善孝デザインが売りでは有るもののありきたりな凡作だなと思ったんです。そしたらこのエピソードの語り部である東海道四谷怪談の原作者鶴屋南北が語る訳です。
{netabare}
これは創作物語であると。
しかし初演以降、現代に至るまでこの作品に携わった方々を不幸が襲う。これは呪いである。
では誰の呪いなのか?
作中の鶴屋南北は、この作品を観た者の呪いだと結論付けるんですよね。
お岩さんへの観客たちの同情は、物語の中の伊右衛門の復讐の完結だけで納まらず彼女への共感として今も影響を与えているんだと言う訳です。

来ましたよ、ミーム説w
lain観てる最中にこう来ると、俄然評価UPの自分の浅はかさ嫌になります。また難しい概念に翻弄されちゃう俺、踊らされ過ぎ(汗)
{/netabare}
という事で、途中退屈なんですけどラストで ほぇ? となって中々でした。

んで、天守物語
まぁ・・・以前も感想描いてるのでw
30分4話に無駄に広げなくて良かったのにと今でも思います。
どうせなら、高野聖か天守物語+夜叉ヶ池で4話使えばよかったのにとか。

んで、化け猫
 も前に書きましたのでね。
モノノ怪が好きな方は是非~という事で。

結局総体で観るとまずまずの四谷怪談とイマイチな天守物語が、素晴らしい出来の化け猫の足を引っ張った感じで微妙かなと思います。



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 そういえばモノノ怪の原型であった化け猫の部分をまだ視ていなかったなと思い出したので視聴しました。
モノノ怪の方の最終エピソードの化け猫と違って、こちらの方は海坊主とかのっぺらぼうの様な悲しくて泣ける話ですね。私は泣いちゃいました。
とてもイイと思います。
 まだ四谷怪談は観てませんが、確かに制作側がこの化け猫という作品をこのままで終わりにしちゃ勿体ないと思ったのも納得のクオリティです。
オサレアニメとかホラーだとか、そういう色眼鏡でコレを観ないでおくのは絶対勿体ないです。この化け猫の部分だけでも観る価値有ります。
この化け猫だけの評価なら私は4つ星以上付けたいです。
・・・天守物語がちと残念な出来ですしねw
とりあえず暫定で評価上げます。

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他の方のレビューで、この作品の中盤が天守物語をアニメ化してると知りましてソコだけ見ました。
泉鏡花が好きなもので、ちょっと期待してたんですが・・・まぁ天守物語原案と言う程度で別物ですね。

 原作の天守物語はもっとシンプルで短いお話ですが、30分×4話にするが為に話広げてます。
私の原作のイメージって、表現難しいんですが原作ってもっと富姫とお付の者ものんびりした怪異というか人間臭いイメージなんですけどね。冒頭は遊んでたりしますし。このアニメだと面妖且つガッツリ殺す気満々な雰囲気でして。まぁここら辺は読み手側のイメージの話ですので、アニメの様な表現でもいいんでしょうけど。

 んで、違和感有るのがヒロインの富姫が原作は"夫人"な訳ですが、どうもアニメの富姫は"婦人"に思えるんですよね。まぁ実際富姫は神様みたいな古よりの存在ですから実年齢は高いんでしょうし、まぁ長い年月には色々とアレもあったんでしょうが。
でも泉鏡花が夫人って書いてるんだから、そこ位はアニメも準拠すればいいんじゃないのと思うんですが・・・そこはアニメとしてヒロインは夫人ではイカンという政治的判断だったんでしょうかね。

原作レ〇プと言われても仕方ないかなと思う作りですが、原作から離れて見て見る分にはオッサンの中の乙女心くすぐる恋のお話で御座いますw
ただ正直に言わせてもらえば、せっかく30分×4話ならば高野聖をアニメ化した方が良かったんじゃないの?と思います。

全12話で1~4が四谷怪談で9~12話が化猫という事ですが、似たような作りならばちと表現も雑そうであまり食指動かないかなという感想です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

四谷怪談6点、天守物語5点、化猫9点

※採点は10点満点

初期ノイタミナ。3つの怪談話によるオムニバス形式の作品。


●四谷怪談(全4話)

怪談話としてメジャーだが、最低限の知識しかなかったので新鮮な気持ちで観れた。
{netabare}終盤で四谷怪談に纏わる歴史を語る方向に話はシフト。
「観客自身が祟る事を望んでいる」という台詞には、なるほど、と唸らされるものがあった。{/netabare}
ただ、尺の大部分を四谷怪談の物語そのものに費やしていて
いかにも低予算で作った感のあるヘボ作画や
チープ感が漂う演出(一部、恐怖を煽る演出は良かったけど)含め、正直微妙な出来。
本作の内容をよく知る人にとっては、アニメ化の意義を感じられないという感想を持つかも。


●天守物語(全4話)

愛し合ってはならない人間と神、異種族間の悲恋を描いた物語だが
その定型フォーマット通りの展開で、やや物足りなさを感じた。
四谷怪談同様、作画も演出も低調。
心理描写が不足しているためか、メインの男女に全く感情移入できない。
ただひたすら身勝手で傍迷惑な2人だなーとしか思えなかったです。


●化猫(全3話)

散々言われてるけど、これは凄すぎる・・・別格。
質感たっぷりの和紙に浮世絵を描いたような、独特で美的センス溢れる背景。
カット割やカメラワークも印象的で、思わず画面に釘付けにされる。
特に化猫目線によるカメラワークは秀逸で、とてつもない緊張感を醸し出している。

物語の内容や構成もよく練られているし、ミステリアスで色気のある薬売りのキャラも良い。

陰鬱な空気を吹き飛ばすクライマックスの殺陣シーンがまた素晴らしく
ありえない程よく動くしエフェクトも派手で見栄えたっぷり。思わず何度も見返してしまった。

物悲しくも救いを感じさせる結末含め、全てにおいて文句なしの出来栄え。
アニメーションの持つ多様性を示してくれた傑作です。


なお、3作に通じて言えるのは声優陣の豪華さ。
特に四谷怪談でのお岩さん演じる小山茉美の恨みのこもった演技や
天守物語での桑島法子、化猫での櫻井孝宏による艶やかな演技は絶品。

そしてOPの謎ラップ・・・hey yo チェキラ!的なノリに最初は戸惑ったけど
化猫に関してはマッチしていると言えるかもしれない。(単に慣れただけ?)
hey hey yo yo! 魑魅魍魎!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32

潜水艦トロイメライ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

人生で一番好きなボーイミーツガール!!!

四谷怪談
怖い。理不尽。胸糞。最後の現代編までゾクッとさせる。フランダースの犬しかり名作はなぜこうもイヤーな終わり方なんですかね。お岩様が可哀想過ぎるし、主人公も声優がいいせいでクズぶりがますます際立つ。日本史選択の受験生は鶴屋南北がぱっと出てくるとめちゃくちゃ気持ちいいので見るのはおすすめです。
天守物語
もう好きー!!!好きになる過程とかどうでもいい!姫川図書之助に感情移入できないけど富姫がもう!!!こういう神話的な日本的なボーイミーツガールすごい刺さるんですよねなぜか!富姫とのラブシーンなんてどのアニメよりもキュンキュンしまくりでこれを超えるキュンは多分存在しない。などと思っているのは多分私だけです。妖怪たちもみんな魅力的!やっぱり泉鏡花って演劇よくわからない自分からすると、演劇も見てないのに原作読んで、あんまり面白さがわからないことなんて普通だと思うのです。実際この原作もデウス・エクス・マキナが出てきてみんな幸せってエンドは無理やりだし、ロマンスが足りてない感が否めない。でも花の名を持つ女性たちや舌長姥のキャラ付けなど、設定がしっかりしてて、白鷺城だって実在している。アニメに昇華されて初めて私はその幽玄さや日本的素晴らしさを感じました。アニメの振り切ったオリジナリティと壮絶な彼らの行末を見ていると心が締め付けられるし、これは絶対リメイクして美麗なイラストで内容はそのまま焼き直ししてほしいと思いました。もっともっと話題になってしかるべきです。とはいえ、富姫のキャラデザ超可愛いし結論非の打ち所が無いんですが。
化猫
多分このアニメシリーズの視聴者100人に聞いたら100人がこれ目当てだと思います。モノノ怪が流行って、化猫ってそういえば見てないなくらいで私も見始めました。絵柄が好みだし、不安を煽る禍々しさも素晴らしい。今よりも薬売りがたくさん喋るのには違和感だけど、此処から始まったのかと思うと感慨深い。何年経ってもまだ新しいプロジェクトが動いている作品なんてそうそうないと思うけれど、そう思うとこの作品のポテンシャルは高いですね。ことこれに関してはあまりに悲惨すぎて嫌悪感のほうが勝るイヤーな話でしたが、おすすめです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

72.1 13 江戸アニメランキング13位
無限の住人 IMMORTAL(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (138)
600人が棚に入れました
武士というものがまだ存在していた江戸の世——。百人斬りと呼ばれた【不死身】の男がいた。その男の名は「万次」。万次は、父母を殺され復讐を誓う少女「凜」と出会う。凜は万次に、復讐の旅の用心棒になってくれないかと言う。初めは断る万次だが、凜に亡くした妹の面影を見た。一人では危うい凜の姿に、仕方なく手を貸すことに決める。しかし凜の仇は、剣の道を極めんとする集団——逸刀流。それは、不死身の万次すら追いつめる凄絶な死闘の始まりを意味していた。

声優・キャラクター
津田健次郎、佐倉綾音、佐々木望、鈴木達央、花輪英司、咲野俊介、桑島法子、ふくまつ進紗、秋元羊介、小原雅人、中田譲治、林真里花、白熊寛嗣、奈良徹、小林親弘、関智一、真山亜子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

MUGE・ん…異能っぽい

原作未読 Netflixもの

なんですけどなんとなく

 なんかタイトル知ってる~

三池崇史監督でキムタクの実写版が遠くない過去にやってましたね。それでみたいです。マンガそのものは1993年から20年ほど連載し完結。これはきっとブックオフで見かけてますね。実物に触れるのはこのアニメが初です。


 限り無き世界の住まい人


のお話。八百比丘尼より不死を授かったおっさんを主役に据えた時代劇全24話。ちなみに終始物騒なアニメ作品ですよ。痛快さとはほど遠く『カムイ伝(白戸三平)』『どろろ(手塚治虫)』の世界観に寄せたような感じがします。自分は無条件で好きなタイプな作品なので抵抗はなくそのまま完走。おそらく第1話からして雰囲気はばんばん伝わってくることでしょう。

まあけっこう身も蓋もないのがいいんですよね。生命は限りなく重くそして軽い。

 {netabare}『この奥方は好きにしていい。ただし娘の方には構うな』

平気でこんなこと言っちゃってる世界だったりします。{/netabare}

エロ・グロ注意表現がテロップで流れますので推して知るべし。主役のおっさんを津田健次郎さんが演じられてるわけですが、朝ドラでツダケンを知って「あら、アニメもやられてるのね?」とうっかり迷い込んだ奥さまが卒倒するグロレベルではあると思います。
声優さんに触れておくともちろん名の知れた方もいるわけですが、そんなこと以上に、セリフの多い主要どころに無名な声優さんがけっこう配置されてるのが特筆すべき点でしょうか。“代表作無し:主役級無し”な声優さんがわんさかいます。それがいいです。人知れず生まれ人知れず死んでいく儚さをキャストから感じたのは私だけでしょうか。

そして理不尽な理由で生命を落とすなんてことはザラな物語です。それを具現する尸良(CV奈良徹)みたいなキャラもおりますが、その点でなによりウケたのはOP曲by清春ですかね。傍若無人なエピソードに事欠かないアーティストさん。その頃SNSがあったら日々炎上しまくってただろう方のお声を冒頭に聴けるのは幸せでした。あれ!?よくわかんないですか!?僕だけに響いてる感じでしょうか。 くすんだ色調のアニメの中で鮮やかにここだけ色づいてましたね。
なおEDはものすごく好きです。毎度変わるというのも良いのですが、作品世界を見事に表現してるといっていいでしょう。贔屓の引き倒しみたいになってきた(・_・;)


少しだけ具体的なところも。
ヒロインは浅野凜(CV佐倉綾音)。町道場の師範の娘だった彼女は目の前で父を惨殺され、母を凌辱された末に行方不明という憂き目にあう。犯人は勢力拡大中の一門“逸刀流(いっとうりゅう)”で面も割れてるところでヒロインが仇討ちを誓いスタート。道中「用心棒が必要じゃろうて」との婆(八百比丘尼)の助言から、万次(CV津田健次郎)と接触し助けを乞うみたいな導入です。そこに万次の不老不死という設定が絡んでくるわけです。
だいたいこういうのも暗黙の境界線みたいなのがあって、

【仇討ちもの】
 並:仕留めたぞ!ヒャッハー
 上:憎しみを超えたなにか
 下:{netabare}憎しみを超えたなにかに挑戦した似非ヒューマニズム{/netabare}

【不老不死もの】
 並:ゲットしてハッピー
 上:そう良いことばかりではない。むしろ…
 下: …

シンプルに夢見てウヒャウヒャする“並”は場合によっては清々しさが際立つ良作だったりします。そんな物事は単純じゃないのよってのを巧みに見せてくれると“上”。さらに「そうきたか!」と驚きのようなものがあると“特上”になるんだと思います。“下”は書くつもりありませんでしたが、“上”に挑戦したもののツメが甘くてうすら寒い作品の山が横たわってる現状を憂い一応書いときました。本作でもヒロインが正義感溢れる一本気気質だったので一歩間違ったらドン引きする展開が待ってたと思いますよ。でもまあそうはなりませんでした。ちなみに不老不死ものはあまりハズレを引いたことがない気がするので“下”相当は該当なしとしてます。

 ・死ねないことの苦しみ哀しみ
 ・寿命差で生じる死に別れの悲哀

あたりがお約束でしょうか。本作は“上”を狙って“上”を獲得した作品だったといえます。雰囲気や見た目もしっかりと世界観に合わせながら、変化していく仇討ちの意義を見つけようと凛が迷い悩み答えを出していく過程は納得感を得られます。不死である万次の諦観みたいなものには“もののあはれ”すら感じた私です。
難点は少しばかり雰囲気勝負だったところ。けっこうな登場人物数を回しきれたかも微妙なところ。おそらく詰め込んだ部分もあるのだろうと思われます。それでも破綻したとはならないのは、物語のエッセンスをきちんと抽出し省略せずに我々に提示してたからだと思います。しっかりと堪能しました。



※ネタバレ所感

■万次さんのここが良い

強くないところです。万次さんいつも殺されてるのに自信満々なんですよね。それが強がりだとわかってくると深みとコクが増してきます。

{netabare}どこだったかで「こんな(身体)になる前に100人斬ってんだぞ」と言ってたような。不死身の肉体なんて妖(あやかし)ないし化け物扱いです。だから無敵なんだよという目を向けられたのに反して出た万次の一言。人間の頃から強かったんだぞ!と叫んだわけです。
正しくは不死身ではなく死ぬこともある万次さんの肉体に本人はとうに嫌気がさしている。でもどうしようもない。自嘲気味ながら自分の体を呪う手前みたいなスタンスで己に向き合ってたかと思います。そんな諦観めいたある種の達観した境地までいったおっさんのように見えて実はそうでなくて「人間の頃の良かった自分」への憧憬めいた感覚が残っているところが面白い。{/netabare}

{netabare}剣術も最強ではない。おそらく“町(村)レベルで強い!”くらいなもんだったんでしょう。
手練れがわんさか登場する時代劇です。熟練の剣客同士の手に汗握る熱戦を主人公を主語にして展開されればわかりやすかったのかもしれません。
同時に流れるような達人の剣技を作画で魅せてくれれば拍手喝采だったでしょう。

だがそうではありません。最初私はそこが不満でした。気持ちよくない。
しかしながら、そこらへんにいる腕自慢のおっさんがひょんなことから不死を得てしまった悲哀を表わすにはベストな選択だったような気がします。最強剣士が不死になる設定なら不老不死の意義や意味なり目的がわりとはっきり見えやすいとなるはずのところをそうではなくしてるわけです。
死んだと油断させといて不意打ちするみたいなとこあるので、バトルとして見たら消化不良もいいとこですがこれはこれで良し。流麗な剣技は他の人に任せてるところあるのでそっちで満たしましょう。{/netabare}


■日本の風景

欧州を舞台にした作品だと100年前200年前と遡っても街の景色がそう変わらないことは多々あります。橋だったり教会だったり平気で築400年とかあって、この前観たルネサンス期を描いた作品では舞台のフィレンツェの観光名所ともなってる有名な橋がそのまま描かれてたりもしました。

 石造と木造の違い

日本とヨーロッパの違いです。日本は戦争で主要都市が焼け野原になったこともあり、文明開化や大正浪漫はたまた戦時を描いた作品での街の風景は今と異なり当時の建造物はほぼ残ってません。またそのことを特に違和感なく当たり前のことと受け止めてきました。

 切り取った時間軸で風景は変わる

{netabare}それが何話だったかの“白川郷”。江戸を抜けて金沢へ向かう道中ということで道程も合致する。作品で描かれた白川郷がそれこそ観光で訪れた景色そのまんまでいたく感動しました。なにせ時代劇において今現在見てる景色そのまんまという経験がなかったもので。歴史の縦の糸が繋がったかのような稀有な体験でした。{/netabare}


■いっとうりゅう

最終話でサラッと…

{netabare}時が流れてましたね。

「土佐で魚釣ってたらアメリカ船に連れてかれ」
「萩で牢に入れられ」
「京都で久々にいっとうりゅうの名を聞く」

ってそのまんま竜馬さんじゃないですか(笑) 投獄されたかは知らんけど萩行ってますしね。吉田松陰に会ったり新撰組連中と親交があったことを伺わせる最終回です。なんか歴史の影に万次あり!みたいな。これ個人的には微妙でした。歴史の本流にはかすりもしないところで徒花のように生きた人達の物語だと思ってたところがあったのでなんとなく腑に落ちなかったです。
※注)ジョン万次郎説もあるとのご指摘あり{/netabare}



万次と凛の仲の描き方もあれで良かった。
ごちゃごちゃ言わんでも目と目で通じ合うくらいの信頼関係はできてたんだと思います。実写版でキムタクを起用したのはそういうメタファーなんですよ(嘘)。



視聴時期:2020年4月~9月 リアタイ

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2020.09.16 初稿
2020.10.30 修正
2021.06.11 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 40
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

本当の強さってなんだと思いますか?

【リアルな最強(※本作の紹介のつもり)】
本作の主人公である万次は、天下無双の剣の使い手ではないけれど、例え腕や足を切り飛ばされても、不死身の身体(IMMORTAL)で最後にその場に立っている。

そんな「最強」とは、「勝ち続けることではなく、決して負けないこと」という「リアルな最強」をわかりやすく体現したのが本作の主人公。

例えば、ボクシングの世界チャンピオンは、勝ち続けることで最強の称号を手に入れる。しかし、いくら史上最強のチャンピオンであっても、いつかその座を譲る時が来る。チャンピオンを維持するには、勝ち続けなければならない。

他方で、「負けない」というのであれば、勝負から逃げたっていい(※勝ち続けるだと勝負になった時点で逃げられない)。そうやって自分に不利な状況をどうにか凌いでいる間に、相手の油断なり隙なりを待つなり作るなりして、確実に勝てる状況をつくりだす。相手と正面から向き合わず、相手の力をいなす、受け流す、状況に合わせて自分を変化させる。
正々堂々とは程遠いので、決して格好よくはないのだけれど、勝負に対するすごく泥臭い考え。

わかりやすい例でいえば、宮本武蔵と佐々木小次郎の巌流島の戦いで、武蔵が大遅刻したことを卑怯と捉えるか、勝負に徹した狡猾な作戦と捉えるか。

本作は、時代劇ということで敵をバッタバッタと切り倒す殺陣を期待しているのなら、期待外れになるかも。しかし、どちらかというと実戦重視の武道をかじったことがある身としては、不死という設定はリアルではありえないものの、勝負に徹する「最強」に対する泥臭い考えには共感できる。

というわけで、本作の主人公は、一般的な格好いいとはちょっと違うかもしれません。


【武術の終焉(※本作のネタバレ有りの感想)】
剣術、柔術といった武「術」は、古来、もっぱら人を殺すための技「術」として発展してきました。

それが戦国時代という戦乱の世から江戸時代という泰平の世を迎え、暗殺術が流布すると治安上危ないという幕府の意向から、華道や茶道といった芸事と同じ「道」を探求する剣道、柔道(まとめて、武「道」)に変わっていったといわれています(先人は、武術のエッセンスを何とか残すため、何でも有りから礼儀作法や形式を重視することで、その危険性が弱まったことをアピールして、やむを得ず変化することを選んだともいえます。)。

最終話で、逸刀流統首天津影久は、{netabare}「逸刀流、何不自由ない泰平の世に武の隆盛と剣の再生を掲げて暴れたその剣によって、ほんのわずかでも何かが変わったのか。それを誰かに見届けて欲しかった。」と言っています。

とにかく相手を倒せばいいのだという逸刀流の剣術は、既に泰平の世である江戸時代において必要とされていなかったし、そのような殺人剣はこれからの世においてもない方がいい。
だから、凛は影久に対して復讐心から個人的な恨みを晴らしたというより、「そのような剣術を影久で終わらせる」(武術の終焉)という意味で彼を刺したのでしょう。
もっとも、影久自身も「ほんのわずか」と言っていることから、自分が分の悪い勝負を挑んでいることに気づいているし、本当に何かを変えられると思っているのなら見届け人も不要なので、敗北することも覚悟していた。
影久は、時代の流れに抗い、剣術の再興を夢見て江戸中の道場破りで一世を風靡するものの、やはり時代の流れには抗いきれず、儚く散っていく運命にあった。

彼とは対照的に、凛は、逸刀流に道場破りされた父親の道場を再建している。彼女は、親の敵である影久を追いかけるうちに、自分と同じように先祖の無念を晴らそうとする影久に自分の姿を見たのか、復讐心に囚われなかった。
時は、敵討ちが周囲から称賛され思考停止でその期待に応えて生きることが求められる時代である。その空気に流されることなく、彼女は、敵討という「生きている自分の人生」を「既にこの世に存在しない者」のために犠牲にすることの虚しさに気づいて立ちどまる強さを持ち合わせていた(現代においても復讐の連鎖はなくなってはいないけれど…)。
結局、生き残った者、最後まで立っていた者が強いを体現した一人。

最後に、幕府の役人である吐鉤群(はばきかぎむら)も、影久と同様に剣術の腕は作中最強格。世が世なら、侍大将として大いに活躍したことでしょう。しかし、残念ながら剣の腕で出世できる時代では既になかった。異常なまでの彼の出世欲は、生まれる時代を間違えたという焦りの裏返しなのでしょう。
もっとも、時代にあわせて変化することをよしとせず、あくまで武士(もののふ)としての生涯を貫き通そうとした鉤群もまた、その家族とともに滅びる運命にあったのではないでしょうか。


まあでも、影久と鉤群は、生まれる時代を間違えた者同士、対立はしていても内心この状況を楽しんでたんじゃないかと思うんですよ。
泰平の世に、殺人剣の使い手なんて、ただの危ない人でしかなく居場所なんかない。しかし、居場所を無理矢理作ろうとすれば、社会から拒絶される(彼らがやったことを見ればわかる)。それをわかっていて、変化するのではなく己を貫き通した。周囲は大迷惑ですけどね(笑)。


さて、影久たちの生き方には、日本人特有の無常観、常なるものはなくあらゆるものは儚く滅びる運命にあるという美学がありますが、これは破滅的な思考と表裏一体です。
確かに、影久や鉤群のように時代の流れに真正面から立ち向かうことも強さでありましょうが、万次や凛のように時代の流れを柳の木のように受け流すこともまた強さといえましょう。
時代が流転するならば、自分もそれに合わせて流転すればいい。

そんなリアル最強の万次が、純粋なゆえに時代にあわせて上手く変われなかった不器用な人たちの最期を見届け、死なない彼が彼らを思い出すことで弔う、そんなお話であったと思うのです。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

滅びゆくものたち

アニメーション制作:ライデンフィルム、
監督:浜崎博嗣、シリーズ構成:深見真
キャラクターデザイン:小木曽伸吾
音楽:石橋英子、原作:沙村広明

単行本が発売されて間もない頃から
20年ほど追いかけてきた。
初めて読んだときは、常識を覆す
大胆なストーリー、仇討ちと剣術に対する
哲学的思考、そして筆を用いたことによる
血なまぐささを感じさせるような
独特なタッチの絵柄に夢中になった。

『波よ聞いてくれ』を観た人なら分かると思うが、
沙村広明の作品は、キャラクターの魅力が秀でている。
主人公の万次はもちろん、天津影久や黒衣鯖人、
凶戴斗、乙橘槇絵、川上新夜、百琳など、
序盤に登場する面子と出会うだけでも気持ちが高ぶる。
カッコ良いし、奥深さを湛えているのだ。
それに加え、尸良や山田浅右衛門吉寛のような
狂気の人物が、読者を心の底から嫌な気持ちにさせる。
それも、また作者の特徴のひとつだ。

作品でいちばん惹かれたのは仇討ちに対して
主人公の浅野凜が何度もその正しさと
どうしようもない恨みの感情によって苦悩するところだった。
映画ファンだった私にとって、
仇討ちは西部劇やカンフーものの影響で常識的な思考。
ところが凜は、その正しさについてずっと自問自答する。
仇討ちを目指すのが万次ではなく、
女性である凛であるからこそ行き着いた
とてもよく分かるストーリー展開だった。
それが明確に表れているのが6幕の川上新夜の話。
敵討ちの連鎖を断ち切るために凜が苦悩するさまは
とても心に残り、普通にはない時代劇を感じさせてくれた。
この頃の物語の繊細さは、藤沢周平が思い浮かぶ。

凜が仇討ちをしようとする相手は逸刀流のメンバー。
彼らにも大義といえる理屈がある。
個人の想いと武術に対する志。
敵も人間であって、自らの信じる道を歩んでいるのだ。

型にこだわらず、本質にのみにこだわる。
それが逸刀流の美学。
武術の重要性が薄れつつある江戸時代において
真の力を追い求める者たちの究極の考え方。
それは人の命よりも重い。
「強さ」以外の理由で後継ぎになれなかった
父を見てきた影久の無念と恨みが滲み出てくる。

信じた道を突き進む天津影久は逸刀流を結成し、
江戸における道場破りを繰り返し、力を誇示していく。
しかし、それによって恨みが連鎖する。
所詮は烏合の衆である者たちゆえに起こる
下衆の行動と蹂躙によって、
被害を受けた者たちは怒りに燃える。
そのひとりが凜なのだが、
自分の追っている逸刀流の危機を目にするたび、
そして党主の天津影久という男を知っていくたび、
凜の心は揺れ動き、自分のやるべきことに
ためらいを感じるのだった。
また凜と話をすることで天津の心にも変化が生じる。

凜に手を貸すのが不死の運命を背負った万次。
旗本の不正を許せなかったことが原因で
100人斬りとして知られるようになった男は、
1000人の悪党を葬ることで罪滅ぼしを目指す。
その思考はとてもシンプルなものだった。

アニメのストーリー展開としては、
{netabare}1~12幕…凜の仇討ち、天津影久との2度目の出会いまで
13~19幕…万次捕縛&不死虐殺実験&救出まで
20~終幕…逸刀流vs. 吐鉤群の六鬼団と
分けることができる。{/netabare}

単行本のことを思い返して、改めてアニメを観た感想としては、
個人的には1~12幕が断然好きだ。
剣士としての矜持や生き様を感じさせてくれる。
しかし、それ以降はただの殺し合いになっていく。
好みの問題なので、そこが好きな人も多いと思うが、
私としては引き延ばしの感があった。

特にいちばんうんざりしたのが、
途中から作者が尸良に思い入れすぎて、
誰のための物語か、焦点がぶれてしまっていること。
また尸良の凄惨な過去がほとんど語られないため、
ただの殺人鬼が好き放題に暴れまわる
展開になっているのが少し残念。
これをやるのなら、尸良の過去をもっと
深く掘り下げ、しっかりと描かなければならない。
また、それは吐鉤群についても同様で、
幕臣である彼が剣士を排して、
平和を求めていたようには感じられない。
何を考えていたのかは、ほとんど見えてこない。

作画については崩れることもあり、
特に瞳阿の絵は安定していなかった印象。
この作品のなかではあまり重視されていなかった。
また最も重要と思われる斬り合いのシーンに
迫力がなかったのもマイナスポイント。
漫画のほうは、かなりこだわっていた部分なので、
そこも物足りなく思えた。
ただ、物語の構成は30巻分もある原作を
2クールでとても上手くまとめていた。
全体のバランス感覚が素晴らしかった。

ほとんどの侍が死滅した世界。
{netabare}万次だけは、江戸時代が終わっても生き永らえている。
滅びゆくものたちを間近で見ていた万次。{/netabare}
その目に映る世界は美しかっただろうか。
(2020年10月24日初投稿)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 36

53.7 14 江戸アニメランキング14位
幕末義人伝 浪漫(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (131)
539人が棚に入れました
「助け屋」として京の人々の生活を助けている漫次郎には、不当に奪われた大事なものを盗み出して取り返す「還し屋・浪漫」という裏の顔があった。

キャラクター原案は「ルパン三世」のモンキー・パンチ。原作はパチンコ「CR元禄義人伝 浪漫」で、舞台を元禄から幕末に変更して展開される“痛快空想時代劇アニメ”。

声優・キャラクター
中井和哉、喜多村英梨、鈴村健一、内田真礼、松山鷹志、緒方賢一、須藤沙織、二又一成、三浦祥朗、安元洋貴、宮本佳那子、立木文彦、檜山修之、鈴木千尋
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

二面性を楽しんでみよう

舞台は江戸末期幕末の京都。
普段はちょっとドジな助け屋、裏では義賊:ねずみ小僧2世の浪漫が活躍するお話のようです。

頭から離そうとしてもどうしてもルパンのイメージが。
義賊と言っても変身ヒーローや秘密道具(源内さんいるので)の要素もあるようです。
ありがちな要素集めた凡作の可能性もかなり高いんですけどね…。

ストーリーは勧善懲悪パターンで多少は幕末の動きと絡めそうではありますが、
そんなに深い広がりを見せそうもありませんので気楽に楽しめそうです。

幕末と言ってもあまり時代考証しちゃいけない様です。
そういうの気にするとキリがないのでつまらなくなります。
ルパンにはない平民と泥棒の二面性を楽しもうと思います。
※2話感想{netabare}
同心や見廻組が居るなら先週、勘定吟味が出張るのおかしいじゃん
…とか思っちゃ行けないアニメでした。

今回は鈴木孫一さん中心のお話。
時代考証も…しちゃいかんアニメでした。
名前の通り銃が出てきましたね、しかもカラクリ銃です。
2丁拳銃だとレビィ思い浮かんじゃいます。
こちらも何かの暗殺組織が絡んでいる様子で二面性があります。
なかなか骨のある男で浪漫のライバルになりそうです。
少しはストーリー性も楽しめる作品なのかな。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
今度は阿国さんの二面性が露わになりました。
キャッアイみたいでセクシーです。
兄弟関連で世の中に恨みがあるご様子。
勧善懲悪かと思ってたんですがそうでもないみたいです。

異人さんとの戦争も絡んで来ましたしストーリーとしても楽しんでいます。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
サービス回ですね。
ツッコんでもツッコミ切れないので頭を空にして観ました。
お約束の展開で久々に空中泳ぎが観られました。
サルのうんてい力が凄いです。
毎回偉人が出るシステムなのかな。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
浪漫の辛い過去の屈辱と背負っている物を見せてくれた今回。
「義賊」って個人的には正しいとは思っていないんですが、
浪漫は少し応援したくなりますね。

最後に意味深い飾り箸が…この紋所は…。
ひょっとしてこの兄妹、血が繋がっていないのかな…。
この先の兄妹愛展開によっては泣ける話になる予感もして来ました。

コミカルな中にいろいろ盛り込んでくれて楽しめてます。
あと、ハンス先生何言ってるのか良く聞き取れません。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
ハチャメチャでちょっとシュールなコメディ回でした。

孫一と阿国が互いに「コイツやるな」と思う伏線を作った回でした。
ロマンは気付かない感じでしたが、どうなんでしょう?

その他は気にせずロマンのボケっぷりを楽しみました。
幻覚とはいえ、なぜ唐突にシジミ美女だったのか解りませんでしたが、
シュールさに笑ってしまいました。

そしてハンス先生は相変わらず何言ってんのか解りません。
誰か通訳して。(^_^;)
{/netabare}

※7話感想{netabare}
ロマンが過去に救えず後悔していた少女は阿国さんでした。
カツラなのに良くスグ分かりましたね。
手を離したことで彼女は絶望し、世の中を恨むようになってしまったんでしょうか。

伏線回収が始まりいよいよシリアスに突入して参りましたね。
姿を消したロマンは今後どう動くのでしょうか。
楽しめる展開になってきそうです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
ロマンが生きる屍になっていましたが、
あかねと言う少女の優しさで自分を取り戻したようです。
陰気臭いのは似合わないのでまぁ良かった。

回想にも小春は登場していなかったので、やはり兄妹ではない感じです。
犬のサクラの方に秘密が隠されている線もありますが、
どちらにしろ一話で「春桜を守る」とか言ってたのが掛かって来そうです。
奏が事情を知っていそうですが次回を待つとします。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
読み易いけど変に懲りすぎてなくて、なかなか良い話になりそうです。
サクラは忍犬だとは思わなかったですがどうりで利口だったわけだ。
何とも悪そうなペリーでしたので、
まだ心配だけど孫一も阿国も小春の事を気にしていたので
最後には笑顔になれる様な気がします。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
阿国さんの過去も分かりました3話で妹を気にしていた訳も分かりました。
ハッピーエンドに向けてみんなが力を合わせて立ち向かっていきそうです。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
ラストバトルもコメディ感が強いです。
シリアスと入り混ぜる作風は最後までブレないようです。
江戸方面に向けレーザー砲みたいなの発射してしまいましたが、
まさか犠牲者出てないよね?
ハッピーエンドが待ってるとは思いますがちょっと気になっちゃいます。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
色々と犠牲者が出てしまいましたね。
この作風なら一般人の死者出さずともやって行けた気もしますが。

浪漫と小春の兄妹愛で締める形は好感を持っています。
この先もいつものやり取りが長く続くと良いですね。

阿国さんは浪漫を許して仲良くするのかと思えばライバル関係は続くようです。
彼女なりに義賊っぽい事をやり出したのでしょうかね?

無骸の者、死して骸を残さずの通り孫一はコンティを道連れに亡くなったようです。
(他の見解もあるかもしれませんが)
最期に小春の笑顔を思えたのがせめてもの救いでしょうか。
見廻り組のお頭も気の毒ですが悟っていたようにも思えます。

父のねずみ小僧は生きていた様で驚きです。
阿国さんとも会っているし、外套も残していましたが気付かないものですかね?

ハンス先生は相変わらず何言ってるのか解りません。
「それでもひんだらでめでめお」きっと名シーンなんですがね。
「んあ!?」っと聞き返したくなりました。
人形たちが身を挺して上手く砲撃を止めてくれたのは感動的ではありますが、
ここで散るのなら事前にもう少し目立たせるお話があっても良かったかな。
愛着があり気持ちが入っていたらもう少し感動できていたかも。
{/netabare}
単なるパロディ物にとどまらず、
想像以上にしっかりとしたストーリーで楽しむことが出来た作品でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

人々から奪われた物はどんな手を使ってでも取り返す。それが二代目鼠小僧 浪漫 の指名だ! 

ストーリー

時代が変わる少し前、夜の町にある影が現れました。それはとはなんと裕福な人間からお金盗み盆棒な人々にお金を分け与えるそんな義賊。その存在は二代目鼠小僧の浪漫でした。けれどその存在の本当の姿は誰も知らない。なぜなら普段は 「助け屋漫次郎」という偽名で便利屋稼業しているからです。この物語はそんな二代目鼠小僧とその仲間たちが依頼人から受けた物を取り返す「還し屋」の物語です。

私の感想。

パチンコが原作のアニメだなんて初めてではじめはどうなるか心配でしたが、非常におもしろかったです。

キャラクターデザインが非常に魅力的でした。流石「ルパン三世」などの作品で知られるモンキー・パンチの作画です。かなりかっこいい作画です。この作画のおかげで3~5倍この作品がおもしろくなりました。なんと言うのでしょうか、髪の毛やアクションの描き方がすごく独特なデザインなので、かなり楽しめました。

そして、この作品の世界観も楽しめた理由もひとつです。もちろん過去の日本をメインとしたアニメはたくさん見てきましたら、この時代はあまり見た事は無かったので、新鮮でした。そして、この作品のこの時代は結構イベントが多いいですし、有名な人も多いので、最高に楽しめました。

私がこの作品で一番気に入ったキャラクターはもちろん主人公の浪漫です。あのひげや胸毛が最高です。この時代にもこのような革命を起こしそうな人間がほしいですね。

しかし、この時代にあんな超強い武器や装備があるのかはいまだに謎ですね。けれど、その武器はかなりかっこいいので、ゆるします!(なにをだよww)

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

何度も言いますが、この作品のキャラクターデザインはかなり個性豊かなので、気に入っています。ですので、是非キャラクターデザインを気に入ってください。

オープニング

「RanTiKi」
かっこいいオープニングです。はじめは博打をメインとしている感じを出していますがその後かなりかっこいいキャラクター紹介が出ていて最高です。ネタバレも少ないですし、そして、オープニングでのストーリー紹介も最高でした。いいですね~

エンディング

「ツァラトゥストラ」
曲もかっこよくていいですし、画像も個性豊かでいいのですが・・ え~と このエンディングってどう発音すれば良いのでしょうか・・・ 良い曲なんですよ!! でも・・ 名前が発音できない。 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

GUN道じゃねぇよ!浪漫さんだよ!豪華キャストにパロディギャグ、そしてセックス&バイオレンス!って良い子は観ちゃダメwオ・ト・ナの為のミッドナイト時代劇!

まずモンキー・パンチ先生とパチンコメーカーが手を組んで作られたCR機が原作と聞いてなんかもうアニメとしてのやる気ないんじゃ?GUN道の二の舞なのか?と、不安を抱いたことを正直に告白しましょうw


幕末という時代設定にも関わらずミニスカ着物の町娘が登場、ロボットやパワードスーツ等クロックパンクを通り過ぎてオーバーテクノロジー過ぎる源内の爺さんの発明品・・・
さらに時折見せる無意味なお色気やらニコニコ動画のパロディやら、ホントなんでもありのカオスティックコメディなのか?
と、思いきや中盤以降の本筋ストーリーはかなり暗くて血生臭いモノ
ベッドシーンや暴力描写もヘボ作画ながら大量に挿入される為、純粋に大人向けな
いわばアダルティックな作品だったことに度肝を抜かされました;


特に弱きを助け強きを挫く「義賊」という裏家業に誇りを持つ主人公、浪漫さんの渋い生き様は中井和哉さんの熱演も相まって観ていて気持ちが良いですね
さらに第5話では浪漫さんの過去に秘められた悲しいエピソードが語られますがこれがまさかの【鬱展開】
人買いにさらわれた幼女を救い出したはずが逆に追い詰められてタコ殴りに遭い、幼女も奪われるっていう悪夢のような過去を経験しとるんですよ(T_T)
この第5話までは最低でも粘っていただく必要があると思います


そして第7~8話以降はもう勢いに身を任せて頂きたい
はいは~い、幼女にトラウマを抱いて廃人化し、今度は幼女に救われるアニメはココですよ~^q^
最終回ではスクライドばりのアツい殴り合いもありますw


癖のある濃いキャラクター達を実力のあるベテラン豪華声優陣がノリノリで演じてくれるのだからきっと最後まで辿り着けるはずです
緒方賢一の源内、安元洋貴のペリーもさることながらハンス先生wなに喋ってんのか解んねぇよ!w
あと内田ちゃんの役からオイシイところを全部かっさらってく葉山いくみさんの上手いこと上手いこと;


後半では本家本元の『ルパン三世』を手掛けたスタッフも合流(といっても近年のルパンですが)
奏さんの「変身」や「乳揺れ」がやたらと拝める11話辺りはギャグとしてもメチャクチャ面白いですし


とにかくエッチシーンはあるわ、人は盛大に死ぬわ、主題歌はカッコイイわ、エンディングの作画はスゲェわ、最後は全部笑い飛ばすわと大忙しな作品
そう、大盤振る舞いってよか大忙しな作品ですよね


それにつけても小春ちゃんの可愛さは異常やでw

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

62.1 15 江戸アニメランキング15位
無限の住人(TVアニメ動画)

2008年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (94)
527人が棚に入れました
「剣道とは勝つことへの道」を標榜する剣客集団・逸刀流。彼らに両親を殺された少女・凛は仇討ちを遂げるため、不死の肉体を持つ男・万次に用心棒を依頼する。

声優・キャラクター
関智一、佐藤利奈、野島裕史、中井和哉、江原正士、小西克幸、浪川大輔、能登麻美子、豊口めぐみ、森川智之、三木眞一郎、坂本真綾、菅生隆之、関俊彦
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

そうなんだ。。新作が好きなら観てもいいかも

 
原作は未読。
新作『無限の住人 IMMORTAL』 は視聴済み。

だもんで・・
 ↑
 ちなみにこれって静岡なまりらしいですね・・
 自分は静岡出身じゃないですけど

どうしても比較して観てしまうのは必定・・
ってことで・・

OPがちょいエロw

■エピソード
一話目、万次の妹のエピソードは新作にはなかったですね。
新作で万次が「死んだ妹に似てるよお前」と言っていた背景が初めてわかって良かったです。
~{netabare}
ニ話からは新作と同じようなエピソードでした。
中身のエロさは新作の方がずっとすごいけどw
{/netabare}~

エピソードそのものは、原作が同じなので惹かれる部分はありますね。

■作画や演出
絵のインパクトは、まあ比べるべくもないかな。
演出は映像に頼らずとも心情描写ができていて悪くないような気がします。
まあ古い作品なのでそこは加味しないとですが。

■キャラ/キャスト
ヒロインの燐は声が良かった。
要所でのカットはやはりカワイイ。
これは視聴モチベとしては充分でした。
~{netabare}
万次:関智一
 はじめ細谷さんかと思った。
 関さんは・・
 エヴァンゲリオン(鈴原トウジ)
 フルメタル・パニック(相良宗介)
 Fate/stay night(ギルガメッシュ)
 Fate/Zero(アーチャー)
 PSYCHO-PASS サイコパス(狡噛慎也)
 鬼滅の刃(風柱:不死川実弥)
 呪術廻戦(パンダ)
 めちゃくちゃお世話になってましたw

浅野凜:佐藤利奈
 佐倉さんと声似てる・・
 新作であやねるが選ばれたのは必然かな。
 利奈さんは・・
 ネギま!?(ネギ)
 とある科学の超電磁砲(御坂美琴)
 アマガミSS(棚町薫)
 咲-Saki- 全国編(臼沢塞)
 シドニアの騎士(田寛ヌミ)
 すのはら荘の管理人さん(春原彩花)
 エガオノダイカ(レイラ・エトワール)
 劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン(リュカ)
 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編(産屋敷あまね)
 ARIA The CREPUSCOLO(アテナ)

 え・・ARIAで川上さんを引き継いだ方だったんですね・・
 今こうして知ることになったのも必然かな。

乙橘槇絵:能登麻美子
 頭巾を取ると美しい・・
 能登さんのお色気シーンが貴重。
 ま、最近はゴールデンカムイなんかも
 やってますが、CLANNADやってた頃を
 知るものとしては・・ねw
 ちょいとおさらいしてみましょうかね・・
 CLANNAD(一ノ瀬ことみ)
 大正野球娘。(宗谷雪)
 花咲くいろは(輪島巴)
 地獄少女(閻魔あい)
 宝石の国(ユークレース)
 はたらく細胞(ナレーション)
 ゴールデンカムイ(インカㇻマッ)
 かくしごと(姫の母)
 君に届け(黒沼爽子)
 リゼロ(エルザ)
 うん。

百琳:豊口めぐみ
 今作ではキャラは無事なままでした ^^
 豊口さんは・・
 咲-Saki- 阿知賀編(渋谷尭深)
 転生したらスライムだった件(大賢者)
 エグゼロス(ギタイ蟲)
 魔女の旅々(ローズマリー)
 ふむ。

町:坂本真綾
 万次の妹?
 即死キャラにマーヤさんとは・・
 出演紹介はありすぎて断念w
{/netabare}~

てか、尺があるとはいえ、ソコで終わったら・・
消化不良でしょやw

たしかインタビュー映像で、原作者は再アニメ化の話があった時、前例があって迷ったとか言っていたような。まーこういう作り方、終わり方されたんじゃ分かる気もしますね。

新作、二期としてではなく作り直してくれてありがたいです。

でも自分は、これはこれでなかなか楽しめました。
新作を観たからこそかも知れませんが。

 原作:沙村広明(講談社「アフタヌーン」連載)
 監督:真下耕一
 キャラデザ:山下喜光
 制作:BeeTrain
 制作協力:Production I.G
 放送:2008年8月
   (新作は2019年10月)
 視聴:2020年11月 dアニメストア

実写版はなんか観る気がしないなぁ・・w
 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

刮目せよ! 凶気の宴、ここに開幕!

この作品の原作は未読ですが、2019年の秋アニメで「無限の住人-IMMORTAL-」が放送されることを知り、是非先に視聴しておきたいと思い、この作品を手に取りました。
本当はもう少し早めに見終えたかったのですが、リアタイ作品の視聴に追われ今まで時間を要してしまいました。


「勝つ事こそ剣の道」と断ずる逸刀流統主・天津影久に両親を惨殺された
少女・凜は、身に血仙蟲を埋め込み不死身となった100人斬りの男・卍を
助っ人とし、仇討ちの旅に出る…!

1993年、アフタヌーン誌上に登場するや、その圧倒的な画力・大胆な演出、
斬新な殺陣…等々により「時代劇」というジャンルを一躍エンターテインメントの
主流へと蘇らせた[ネオ時代劇] 遂にアニメ化…!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

本作が放送されたのが2008年なので今から10年以上前になります。
確かに若干の古さは感じましたが、キャラデザなんかは今でも十分通用するほど綺麗だったと思います。

少し気になったのが放送期間です。
全13話であるにも関わらず、7月から12月までの2クール分を使って放送されていたんです。
これも大人の事情が関連しているのでしょうか。

それと起用されている声優さんは、今でもバリバリ活躍されているベテランの方々です。
主人公の卍が関智一さん、ヒロインの浅野凜がサトリナ、これに能登麻美子さんまで出てくるのですからテンションは上がりまくりです。

そして一番気になったのは何故全13話だったか、ということです。
それは、全13話で物語が完結していないからです。
アニメの放送期間が2008年の7月~12月で、漫画の連載が2012年の12月まで続いたようなので、アニメが連載に追い付いてしまったからでしょうか。
妙なアニオリエンドにしてしまうと作品のイメージを崩しかねないから、途中で終わらせたのかもしれません。
それなら何故続編が制作されなかったのでしょう。

親の仇打ちの旅…
それは仇討ちが決して楽な旅じゃないことを思い知る旅でもありました。
何度も心が折れそうになりました。
確かに凜は無天一流当統主の一人娘です。
ですが、統主の子供が必ず強いという訳ではありませんし、ましてや凜は非力女の子なんです。

そし相手は仮にも統主…力の差は歴然としています。
だから卍の力を借りたんです。
自分の使えるものは全て使って倒す相手が親の仇…
ようやくそう前を向くことができたというのに…
ここで終わってしまったら、ただの販促作品になってしまいます。

だから、10年もの時を経て今回アニメが制作されたのかもしれませんね。
「無限の住人-IMMORTAL-」は未だ視聴していないので、物語がどこからはじまるかが物凄く気になります。
本作の続きでも構いませんし、10年間に進化した技術を駆使して物語の初めからでも良いと思います。
でもせっかくなら個人的には後者であると嬉しいですけど。

そういえば、AパートとBパートのアイキャッチ画像がやたら現代風でした。
本作は時代劇であるにも関わらず、アイキャッチ画像には高層ビル群が描かれていましたから…
両者がどの様な関係があるのか…最後まで視聴しても分からなかったのが少し残念です。

オープニングテーマは、枕草子さんの「赤いウサギ」
エンディングテーマは、GRAPEVINEさんの「wants」

1クール全13話の物語でした。
思いのほか堪能できた作品でした。
そしていよいよ「無限の住人-IMMORTAL-」を視聴したいと思います。
今度は物語が完結するまで描かれることを期待しています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

不死設定が活かせておらず。全体にマイルドな印象です。

 原作の沙村広明氏は、どちらかといえば短編に印象的な作品が多いです。同じくアニメ化された「波よ、聞いてくれ」も5巻しかありませんので、29巻というかなり長い連載ものは異色です。原作既読なはずなんですけど、不思議なほどラストの記憶がないですが、本作の部分まではしっかりと覚えていました。

 なお、2020年にリメークされているのをいまレビューを書こうとして初めて知りましたので、見ようと思います。

 本作原作は、仇討ちが本筋で一貫したストーリではありますが、エピソードエピソードで途切れており、短編のストーリーテラーらしい構成になっています。アニメはほぼ原作通りです。一部構成が違います。

 剣客ものですので基本殺し合いです。江戸ということで女性の人権の扱いはひどく性的な要素もありますが、アニメは原作に比べて表現は抑えているので直接的ではありません。

 ヒロインが仇討ちをしながらも、敵との戦いを通じて、強くなるとは?剣技の流派とは?仇討ちの意味は?などを自問自答しながらエピソードが進んでゆきます。ちょっとツンデレで可愛いところがあるので、悪くはないですがヒロインとしては作りすぎな感じがします。

「八百比丘尼」関連ということで「人魚の森」や「虚構推理」「火の鳥」などでおなじみの不死ものです。本作の不満点は、その不死設定として、死ねないという意味が弱く、そこを期待していた割には期待外れという気がします。単なる俺TUEEE設定と言えなくはないです。

 夜鷹の剣客の話が、一番沙村氏的な雰囲気がありました。剣客である意味の問いかけなどで、なかなか深みがあるキャラ造形ができていました。
 氏はやはり女性性を扱ったほうが、向いている気がしました。それをかなりマイルドに抑えたのは、月刊アフタヌーン連載だからかも。また、同様に考察・哲学・グロ・不条理などの要素を薄めるよう調整したのかもしれません。

 なお、アニメ版の12話の「斜凛」は10話の「變面」の前に置いてしまうと、あの屈辱的な草鞋のシーンの意味が読み取れなくなる気がしました。ヒロインの内面的にかなり重要なシーンなので、この構成は首を傾げました。
 あとは妹の部分をカットして良かったのかなあ?と思います。主人公の動機に関わる部分ですから。ただ、テレビアニメだと厳しいエピソードですね。

 作画は原作と違いスッキリとした作画で見やすいです。ただ、キャラデザとのバランスが悪くなってしまい、あまりアニメ絵としてキャラに魅力が無くなってしまった気がします。
 バトルシーンが少なく物足りない気もしました。演出でなんとかしていましたけど。

 ということで、作品は原作自体が、沙村氏のわりにマイルドな感じがする話です。不死設定も扱いあぐねている感じがあります。アニメは構成が違うもののほぼ原作通りですが、原作通り過ぎです。これだったら原作の方が画を楽しめる分良い気がします。

 ちょっとアニメ作品としては、あまり高い評価が付けられる作品ではないかなあ、という気がします。

 2020年版確認してみます。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

68.0 16 江戸アニメランキング16位
つくもがみ貸します(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (122)
523人が棚に入れました
江戸は深川、仲町にて損料屋・出雲屋を営む、お紅と清次という姉弟がいた。 損料屋というのは、日用品から骨董品、そして美術品とありとあらゆる品をいく らかで客に貸し出す商いのこと。
ただこの出雲屋が取り扱う道具たちが、他の店のものと一味も二味も違うのは、 作られてから百年以上が過ぎ、魂を宿した「つくもがみ」という一種の妖のような ものになってしまっているところ。
お客の元に貸し出されては、色々な話を聞いて来て、噂話を繰り広げる 「つくもがみ」たち。人が良く情け深いお紅と清次は、そんな「つくもがみ」たちの 力を借りながらこの町で起こる大小さまざまな騒動を解決していく。
江戸の町に花開く「つくもがみ」と人間たちとが織り成す悲喜こもごもの人情噺、 骨の髄までとくとご堪能あれ―――。

声優・キャラクター
榎木淳弥、小松未可子、櫻井孝宏、奈良徹、仲野裕、平川大輔、明坂聡美、井口裕香、片岡愛之助
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

浦沢義雄が関わってるってのは前もって覚悟しといたほうがいい

1話感想{netabare}
ふう、“あそびあそばせ”もそうだけど、やっぱりナレーションは落ち着いてる方がいいですね。
悪くない。
悪くないからこそ気になって仕方ないのが一点。

夕暮れ時にアサガオが咲いてる

な、なんだこれ…。
園芸警察する気は無いけど、これだけクオリティある作品でなんでこんなことが…って思うと頭がクラクラしてくる。
釣りシノブでもホオズキでも良かったのになぜアサガオ。
実写作品だったら撮影の時おかしいと気付けたハズだけど、ひょっとして意図的なものなのか?
付喪神が存在する世界なので、こうやって頭クラクラさせて御伽の世界に誘う、みたいな。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
2話は江戸版“おもちゃのちゃちゃちゃ”。
やっぱりがくや姫ってのは男を惑わす魔性の女になるのかw
ツクヨミは使いにくいだけの駄物か?と思わせてからの、実は玄人向けの由緒ある掛け軸だったと判明。
気難しいのはそこら辺からも関係してるのか。
で、暫くはこんな感じでメイン付喪神の紹介が続くのかな?ってことで3話は櫛のうさぎの話。
まぁここまでは良かった…良かったっていうかまだ「あれ?」と感じる違和感が薄くて済んだ。

4話、キセルは出ても紫煙をくゆらすシーンはさすがに無理かー。
自分的にはキセルといったら「も~おこんなに有名よ~」と歌いながらドロンジョがドクロ型の煙吐き出すか、時代劇で親分が囲炉裏にタンタンと打ち付けるイメージなんだけど、どっちも吸ってないと絵にならなくて…NHKではあれが限界だったのかな。
ここまではいい。
あれだけシャイな幸之助が茶屋の娘に好意を寄せてるってバレてスラスラと喋り出したのに違和感。
清次も妙に心が狭くて、これは脚本上の都合(主に尺)か?
5話は朝日新聞のサンゴ事件…はいいとして、相手の気持ちを聞かずに縁談の話を進めるのって自分はどうにもイラっと来る。
でもって6話はわらしべ長者。
交換してくれる相手を探すのが一番大変なワケで、そこを付喪神にやってもらったってのは良いと思う。
もしこれが私腹を肥やす目的だったら付喪神は協力しないんじゃないかな?って思えばその手段で大金持ちになってないことにも合点がいく。
ただ、お紅は「お前なんかアイデア出せ」ってせっつくだけで何もしてないよね?
ってか川に落ちたって聞いても一切心配する素振りも無く朝食が冷めたことにふくれっ面って…。
ってか川に落としたって聞いて「何を?」とその場で聞かないって…。
う、う~ん?
拾ったものを「これはオレのもんだ」って言い張るのは…まぁ江戸だし?ってことでこれはいい。
ただどれだけ治安が今とは違うかの解説は欲しかったかも?
サブタイトルの碧瑠璃って言葉は園芸で有名な植物があるので知ってたつもりだったけど、ああ、本来は水や空の色を指す言葉だったのね、ってのはググって知った。
サブタイは大川を指してるのか。
で、ググった理由は別に碧瑠璃を知りたくてってことではなく、オチが分からん!から。
いやホント全然分からん。
落語や歌舞伎の演目に元ネタあるのかな?と思ったがそうじゃない?
イワシの頭も信心からってこと?(かなり自信無い)
な、なんなんだこれは…誰か解説求む。

じわりじわりと「そうじゃなくね?」って感情が膨れつつあります、この先挽回できるかな?{/netabare}

11話までの感想{netabare}
↑の6話の意味不明さ(弘法のありがたいお話とオチがどう繋がってるのか不明)が8話で再び炸裂、オバケ煙突がオチにどう繋がってるのかサッパリ分からない。
なんだこれー?と思ってたら…スタッフを見て納得。

脚本:浦 沢 義 雄

なぁ~~~~~~~~んだ、そういうことか。
浦沢義雄って素でヤク中起こしてる人で、作品の内容を深く考えることは無意味です、キチの考えることは常人には分かりません。
文句じゃなくてね、アーティストとかよく薬やってんじゃん?あれと一緒、考えるな感じろの作風。
心得てはいたハズなんだけど、これってちゃんと原作あるんでしょ?まさか浦沢節が炸裂してるとは露にも思わなんだ。
いやぁこれは自分が悪かった。

ってことで、この作品をあれこれ考えるのはどーでも良くなりました、文句じゃなくてね。{/netabare}

最終回まで観て{netabare}
普通に終わった。
最後の最後にのっぴきならぬ事情で禁を破る(野鉄がお紅と話す)って王道展開にはやっぱりアツいものがある。
散々人に迷惑かけといて男の意地(面子)優先でお紅の気持ちを考えようともしなかったサタローがフラれたのもザマァって感じで爽快。
…。
けどなー、だからこそなぁ…浦沢義雄の回が邪魔。
↑では言わなかったけど「祈祷師何だったんだよ!」とかね。
wikiってみたら各話スタッフが書かれてたので確認してみると、5・6・8・10話が浦沢義雄脚本回。
確かに5・6話の二連続はちょっとした障壁、4話までに形成された雰囲気がガラっと変わって「あれ、この作品ってこんなノリだったっけ?」と戸惑うことに。
もしこれから観てみようかって方が居たら浦沢義雄回は見ないほうが良いって言いたいトコロだけど…そうすると半助が「なんだこの京本政樹みたいなキャラは」ってことになっちゃうのか、ぐぬぬ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

江戸の町に花開く「つくもがみ」と人間たちとが織り成す悲喜こもごもの人情噺…

この作品の原作は未読です。
でもキャラデザ…特に女性のキャラデザが好みだったので一目で視聴を決めた作品でした。
みかこし、明坂さん、井口さんの出演も背中を押してくれましたけれど…

物語の舞台は江戸…
江戸の深川で「出雲屋」という損料屋を営む「お紅」と「清次」という姉弟の物語です。

損料屋とは、ありとあらゆるモノを有料で貸し出す商いのこと…
この物語の見どころの一つは、この出雲屋で貸し出される道具たちそのもの…
実は出雲屋で取り扱っている道具の中には、作られてから百年以上経過したモノがあるんです。
長い年月が道具にもたらすモノといえば…?
そう、ここには「つくもがみ」を宿した道具が貸し出されているんです。

面白いのはそれだけではありません。
道具は様々なお客様の元に貸し出されていくのですが、行った先々で聞いてきた色々な話を肴にした噂話談義に毎回花が咲くんです。
でもつくもがみには幾つかルールがあって、つくもがみは人間と直接会話ができないんだそうです。
だから、いつも会話は一方通行ばかり…
でも、その一方通行が功を奏することもあるんです。
お紅と清次は、舞い込んでくる様々なトラブルをつくもがみの力を借りながら解決していく…そんな感じの物語になっています。

とは書きましたが…
トラブルの解決も確かに面白いのですが、一番の見どころは胸に秘めた淡い想いの行方かもしれません。
私がこの作品を毎週待ち望んでいた一番の理由は、みかこし演じるお紅の可愛らしさが半端無かったから…
大きな蝶のような鮮やかな髪留めが、彼女の可愛らしさに彩りを添えています。
でもそれは見た目の話…実際には明るく優しい性格を兼ね備えているんだから堪りません。

そんな可愛い姉と四六時中一緒に居る弟の清次…
淡い想いを抱いても仕方ないと思います。
彼は、そういう想いを懐いて良い間柄でしたから…
でも、お紅は彼女なりの矜持があって清次はそれを知っているから、どんなに慕っていてもその気持ちが言葉になる事はありません。

寧ろ、清次はいつだって彼女の想いを成就させる事を何よりも優先させるんです。
例え、それが姉が自分から遠ざかってしまう結果だと分かっていたとしても…
一生懸命表情を繕おうとしていますが、心が荒れているのが手に取るように分かります。
だって、もし自分が清次の立場だったら…間違いなく心は荒れるでしょうから…

そんな二人を結果的に影から支えているのが「つくもがみ」たちなんです。
彼らの外で見聞きしたネタを肴に他愛の無い世間話を聞いていると心が和みます。
昔は実際に見聞きする以外、情報を得る手段が無かったのだから当然ですけれど…

でも、お紅と清次を取り巻いているのは「つくもがみ」だけじゃないんです。
wikiにも、公式HPのキャラクターにも載っていませんでしたが、お互いに支え合う仲間がちゃんといるんです。
「困ったときはお互い様」
完走して振り返ってみると、この言葉通りの良い関係だったのではないでしょうか。

様々な思いが交錯します。
でも、基本的に優しくて正直な人ばかりなので嫌な気持ちになる事はありません。
こうなると気が気でないのはお紅の言動だったんですが…
優しさには色んな形がありますが、この作品でもまた違った形の優しさを見ることができました。
温かさが溢れていたからでしょうか…
私にとってのストライクな展開だったと思います。

オープニングテーマは、MIYAVI vs シシド・カフカさんの「Get Into My Heart」
エンディングテーマは、倉木麻衣さんの「今宵は夢を見させて」
個人的に好きなのはオープニングでしたが、倉木さんはデビュー当時によく聞いていたので懐かしい感じがしました。

1クール全12話の物語でした。
7月の後半から放送が開始されたこと、物語的にもっと続いてもおかしくなかったことから、てっきり秋アニメでも継続して放送するとばかり思っていましたが、どうやら違った様です。
でもさすがはNHK…しっかり堪能させて貰いました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 27
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

じわじわくる感じでお勧めは一気見です

<2018/10/15>
最終話見終えました。
素直に良かったです。

一話一話はお話の盛り上がりが感じられず平坦な印象のとこもありましたが、全12話通して観ると全てが最後の盛り上がりに繋がっていて非常に楽しめました。

結局は{netabare} 清次の独り相撲{/netabare} というか、{netabare} 「清次、しっかりしなさい!」{/netabare} というか。

お紅の{netabare} 各話での佐太郎や蘇芳{/netabare} に対するリアクションや表情をよくよく見てると、お話の帰結は最初からわかってたようなもんですが、でも予定調和というものは大事なものです。

お紅が最終話で清次とそこには居ない佐太郎に怒るシーン。
「え?なんでなんで?」となる清次の気持ちがよくわかります。
男って無自覚に{netabare} 好きな女性にはええカッコしたいもの。それが「筋を通す」{/netabare} という行動に現れるわけです。
それにブチ切れるお紅の反応も{netabare} 「あー、そうそう。女性にとって大事なとこはそこじゃないんだよなー」{/netabare} って納得。

これ、アニメで見てるからそう思うけど自分のことの時は全くわかんないんですよ、男は 笑

最終話ではさらにお紅の可愛さが増していきます。
{netabare} 自分のことを「姉さん」と呼び続ける清次にブチ切れるお紅。
「お前、もういい加減にしろや」という積もり積もった、伝わらない好意の裏返しの怒り。{/netabare}
めちゃくちゃ可愛いですね

そして最終話のクライマックス!
{netabare} 心配して駆けつけたお紅が清次に抱きつくシーン。
お紅の可愛さが炸裂した瞬間。{/netabare}

これを見るために全話を用意してるような作品です。

あんなお紅を見れただけで私は満足です。。


<2018/7/23初投稿>
原作は未読です。
まだ1話観ただけなので評価はデフォルトの3

NHKのアニメはちゃいちょい良い作品があり蔑ろにできないのですが、これはノーマークでした。

感想からいくと「これはいい」
妖怪的なものを題材とした落ち着いた雰囲気の作品には好きなもの割と多いのですが、これは自分が大好きなやつでした。

時は江戸時代、損料屋、つまり古道具を貸し出す商いを営む清次とお紅の姉弟が主人公の推理モノです。

二人が貸し出す古道具は人に愛され使い古され「付喪神(つくもがみ)」となったものばかり。
そんな付喪神たちが{netabare} 貸し出されるという態で情報収集に走り・・・{/netabare}

というお話なんですが、まずこの付喪神たちと姉弟の関係性がいいですね。
最初「まさかポケモンみたいに使役するのか?"ゲットなんやぜ"しちゃうのか!」とか思って観てましたが全然そんなじゃなかった。
姉弟との距離感は・・・それは観てのお楽しみということで。
ちなみに付喪神はみな楽しい個性がありキャラが立ってます。

あと謎の方ですが変にテクニカルに走ってないのが良い。
「真実は一つ!」みたいにやられたら興ざめ(いや、それはそれで面白いのか?笑)でしたが全然そんなではなかったです。
一話完結のようですが、謎解きというより問題解決というか、そう。
「神様の御用人」に近い感じでしょうか。

あと清次とお紅は{netabare} 血は繋がってないそうです。
阿良々木暦君なら「義理の姉なんざ・・・萌えるだけだろうがぁっ!」とか名言発射しそうですが、清次さんはもちろんそんなことは言いません。
つか言ったら世界観ぶち壊し。{/netabare}

この二人には他にも謎があるようで、そこら辺も含め今後楽しみです。

というわけで、まだ一話しかみてませんが。
自分の中では「今季一番気になる作品」に躍り出ました。

<2018/8/7追記>
3話までみました。
原作読んでないですが1話は端折った印象が拭えず少し不安あったのですが、2話以降話の進み方も落ち着いてきた感じします。
時代考証もしっかりしてるようでそういう意味でもNHKらしい。
少し淡白にも感じますが今期他に見てるのが濃い味のが多いので助かります。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 36

62.0 17 江戸アニメランキング17位
京極夏彦 巷説百物語(TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (79)
514人が棚に入れました
妖怪小説の大家、京極夏彦作品初のアニメ化。
時は幕末、「百物語」の開板を目指す物書き志望の若者、山岡百介は、旅の道中で、又市、おぎん、長耳という妖しげな3人組に出会う。
彼らは、さまざまな罪を犯した者たちをその手で裁く『闇の仕掛け人』だった…。

声優・キャラクター
中尾隆聖、小林沙苗、若本規夫、関俊彦

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

何せ画面に占める「黒」の割合が多い

作画が独特で、墨で塗りつぶしたかの如く画面に黒色が占める割合が多く、本作品のおどろおどろしい雰囲気を十分すぎるほど表してくれているが、それだけに…

コントラストのある「赤」が出てきたときに感じる、恐怖感。

グロ注意。赤の割合も黒の次くらいに多い。ザ・グロ注意。

有体に言えば、妖怪退治の話なのだけれども、先述のとおり作画が独特で、人間のモブキャラが、ひょうたんみたいな顔をしていたり、鼻が無かったり、耳が尖っていたり、目が一本線だったり…と、既に妖怪のような風貌なので、もう何が何やら・どいつが妖怪なのか…な感じである。

ある意味、世界観にはマッチしているのかもしれないが、紛らわしいのも事実。
「妖怪とは人の心に棲まう者」…と考えれば、この妖怪然とした人間たちの描写も理解できなくはないが…逆に言えば、ちゃんと「人」の姿をしているキャラクターが各話のキーパーソンの可能性が高いと類推できてしまうので、若干台無しな感じもする。

グロい妖怪ものが好きな方にはお勧めできるが、そうでもない限り、描写に気を取られ過ぎてあまり物語は頭に入ってこないと思う。

ジャズシンガーであるケイコ・リーさんの歌うOP/EDは、時代モノと一見マッチしていないように思えて、逆に大人の雰囲気漂う、ミステリアスかつムードある楽曲なので、これは非常に良いと思った。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

もちすい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

つるりとした白面の男

人間の業、心の闇を怪異に見立てて裁く、必殺仕事人風の怪談ものです。

原作とはかなり内容が違っちゃってますが、別物と考えれば、これはこれでありだと思います。
結構好きなアニメで、自分でもその良さを把握しきれてないのですが、とても雰囲気がよく、この雰囲気作りにはスタッフの美学を感じます。

ホラーや怪談といった、この手の物語とアニメって、すごく相性がいいと思うのです。
アニメというメディアが苦手とする細やかな心理描写というものは、怪談の怖さを演出する上では、そこまで弱点になりませんし、逆に利点である自由な色調や構図などは、ものすごく効果的に生かせるのではないでしょうか。
スタッフは、そのことをよく熟知した演出をしているように思えます。

そのように、とにかく心理描写が少なめで説明も断片的な上にテンポが結構早いので、内容がすごくわかりづらいです。
物語を論理的に把握して、じっくり感情移入するという観方には向かないと思われます。

かなり人を選ぶ作品だとは思いますが、独特の雰囲気がありますし、もう少しメジャーになってもいいような気がします。

しかし、最終話までの3話分は、ひどいです。
無理して山場作ってまとめようとしてるので雰囲気ぶち壊しで残念です。。。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

★☆零華☆★ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

去年観たのに印象に残っていないホラー作品

ホラーベスト10作るのに、いざレビュー書こうと思ったら、全然内容覚えてなくて困った。。。


悪い事をした人間に対して、3人組みの妖怪?が成敗を下すお話だった気がします。
ほんとにうる覚え。笑
そして、3度の飯より怪奇現象の話が大好きという変わり者の
山岡百介(主人公)が、視聴者視点で話に混ざって絡み合う感じです。


{netabare}この作品は妖怪や幽霊の仕業に見えるけど、人の心の闇が妖怪や幽霊の仕業に見える様になっているだけで
実際は幻影みたいなものです。{/netabare}


一つだけ印象に残っている話を挙げれば、柳の木で全身真っ二つのシーンかな?
話というよりシーンでしたね。笑


オープニング、エンディングなどの楽曲が良いわけでもなく、キャラクターも地味。
仕舞いには物語も地味でうる覚えなので、お勧めしないホラー作品ですね。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

58.0 18 江戸アニメランキング18位
バジリスク ~桜花忍法帖~(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (132)
474人が棚に入れました
慶長の世に起きたる三代将軍世継ぎ争いは、甲賀、伊賀の忍法殺戮合戦へと飛び火、それは凄惨を極めた。散り行く花弁たちの中にあり、愛に生きようとした男と女もまた、儚くも美しく散った――が、しかし。伝え聞くところ、服部半蔵が継子・響八郎の手によって、つかの間か、永劫か――二枚の花弁は生を与えられ、忘れ形見をまた2つ、残したという。甲賀八郎、伊賀響。それぞれに父、母に良く似た眼を持って生まれた宿命の子供たち。
時は寛永、太平の世。忍びはもはや無用の長物、行く末は陰り行くのみ。“血”と“力”によってなんとかその礎を磐石なものにせんと、甲賀、伊賀の者達は八郎、響にあることを望んだ。
“契り”――実の兄妹にして、二人は契りを結ぶ宿命を背負わされていた。
宿命に翻弄され、迷い生きる八郎と、己の深き真情に従い、愛に生きる響。二人が織り成す生の先には、未知なる現象“桜花”が生まれ、其処に乱世の影がにじり寄る…

声優・キャラクター
畠中祐、水瀬いのり、桐本拓哉、山口りゅう、藤翔平、チョー、さかき孝輔、茶風林、櫻井トオル、落合福嗣、市来光弘、三木眞一郎、早見沙織、上田麗奈、佐倉綾音、名塚佳織、豊永利行、土田大、佐々木梅治、堀江由衣、土師孝也
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

謎の叢雲城

15話までの感想{netabare}
序盤の幼少編って別に要らないような気がするけど、スポンサー的には「〇〇リーチ」って時の映像素材として必要だった…のかな?
とりあえず大人達は皆殺しにされちゃったー!ってだけ知ってればいいので飛ばしていいと思う、無理して見ようとすると脱落する。
あー、あと八郎と響の術は「混ぜるなキケン」であることは押さえといたほうがいいか。

それよりも、だ。
青年編?になってからの「くノ一茶屋」、くそう、これだけで1クールやったほうが面白いんじゃないか?と思ってしまった自分は“きらら系”に毒されてる?
そして突如生えてきた謎の村雨城もとい叢雲城…どっちかというとドラキュラ城っぽい。
最後は崩れ落ちる叢雲城をバックに立ちションするエンドだったら「IGAAAAA」と叫んで評価★1個上乗せするつもりだったけど、14話で崩壊しちゃった。
いや、崩壊したんじゃなくて姿を消しただけ?また再びどこかでニョキっと生えてくるのかな?

肝心の忍術、特にジョウジンシュウのはどうでもいいです、どうせ負ける時になったら勝手に弱体化してくれるし。
忍者マン一平も目ン玉飛ばしだけでなく音声まで運べる(通信できるっぽい)らしくて「!?」だし、気にしたら負けかと。
ってか自分なんで忍者マン一平知ってるんだ!?見てた記憶無いです、結構CMやってたっけ?(オンキリキリバサラウンハッタのほうは見てた記憶アリ){/netabare}

17話までの感想{netabare}
際立って面白いってこともなくダラーっと見てたのだけど──
17話、ゴロネ(メカニック担当)が何やら思わせぶりな態度をしつつデカい機械出して姿を消すことに。
ま、まさかこれ、巨大ロボットを駆って再登場するフラグか?
結構苦労して大砲を逆流させることで一度は破壊したかと思われた叢雲城がアッサリと復活してしまいました。
じゃあパワーアップした叢雲城をどうやって攻略するんだろ?まさかまた大砲逆流なんて同じ手は通用しないだろうし…。
って感じで次なる攻城手段は気になってたトコロで、それに繋がる行動なんじゃないかなー、と。
なんかそんな予感かしてオラワクワクが止まんねぇぞ。
犀防具なんてまるっきり民明書房だったし、結構ソレ系なんかなーって思い始めてるせいもあるのかな。
もしこの予想が的中してゴエモンインパクト戦(もしくはマリルイ)やってくれたらこの作品見直します。
ってかそれやられたらキービジュ的になってる切腹シーンがスポーツに…{/netabare}

22話までの感想{netabare}
あちゃー、覚悟はしてたけど酷い方向へ進んじゃいました。
↑で一瞬期待した巨大ロボット説もスパイラルフロー(エルガイム)止まりで終了。
ゴロネが死ぬ最後の最後までドッキングする希望を捨てずに居ましたが、う~ん、この説はさすがにダメでした。

んで、ゴロネが死んじゃったらハチスとシキブはお先真っ暗なワケで…ハチスは銃が調達できなくなってただの人になるだけだけど、シキブは犀防具を調整してくれる人が居なけりゃどっちみち死ぬしかない。
ってことでその二人をスタッフはアッサリ殺すワケですが、その手段たるや雑としかいいようがない。
「女相手だったら任せろーバリバリ」って勢いのシチゲンが、鏡に気を付けろと散々言われてたのに女術師のヤシャイタルの技を食らって裏切って、それでハチスとシキブが殺られる。
お、おう…。

ジョウジン衆が駿河大納言を誘惑するためにあれこれするって話は何話も要したハズだけど、結局は駿河様の意思なんて関係なく信長復活の依代としてそのボディが必要でしたってだけのオチ。
なら説得or誘惑回要らねーじゃん、って思わずには居られない。
更にはハチローとヒビキのファック汁もしくは血液でもって信長復活するって話だったけど…そもそも幼少編で殺さなかったのはファック汁目当てってことで納得できたのに、血液でも良いってなってそれも台無し。
更には実はそんなのを使わずともジョウジンの血液で良かったという展開。
まぁそれは良い、ジョウジンがただ者ではないってのは散々書かれてたし、特別なナニかを持ってたって不思議じゃあない。
(ひょっとしたら復活した信長も、ジョウジン血では不完全体だーって展開があるのかも知れないし)
けどなぁ…肝心のジョウジンを追い詰める方法、なんじゃこりゃあ。
これまた散々ハチローの瞳術は効かない効かない言わせて、それでもハチローは果敢に歯向かって行って。
けどジョウジンを追い詰めたのはそんなハチローの努力なんてまったく無意味だったというオチ。
ウツツとルイによる幻覚で不意を突いたヒビキが技かけて、信長復活はジョウジンでもイケると気付いた蘭丸が背中から刺したってだけ。
ハ、ハチロー何もしてねぇwwww
じゃあもう「ヌシの瞳術は効かぬ」ってシーン要らないじゃん、何話無駄にした?
もしくは信長がジョウジンの能力引き継いでてハチローの瞳術効かないとか…あるのかなあ?
とりあえずワザが無効のヤツにどう立ち向かうのかってのが見所じゃないのかい、と。{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
最終2話は超展開…って言っていいのかなぁ、あんまり超展開超展開言いまくるのもなんか嫌。
復活した信長は依代にしてた駿河様の意思が残ってて自殺。
ああ、これで今まで散々駿河様を誘惑するのに要した時間は無駄には…いや、やっぱ無駄だろー。
そして敵側の「混ぜるなキケン」技でハチローとヒビキはパラレル世界へ移動。
“プロギアの嵐”のエンディングよろしく仲間の亡霊の導きによって飛び出した世界は、ジョウジン衆が健在で、だけどハチローやヒビキのことを全く知らない。
それをいいことにハチロー「これで勝てる」って…お前「勝てる世界を用意してもらってやる気満々」って小物すぎて吹いたw
なんだろこれ、異世界転生モノへの皮肉なんかね?

でもって最終回。
小物の申し子ハチローが小物らしく不意打ちでジョウシン衆を倒し、桜花(ハチローとヒビキの混ぜるなキケン技)がある限り一緒には居られぬってことでヒビキが目を潰す。
が、倒したと思ったジョウジンは伝説の死なない忍者テンゼンのボディで復活。
いや確かに序盤テンゼンの話はあったけどさぁ…前作の人気キャラなんだっけ?
「目がー目がー」言ってるヒビキを庇ってハチロー斬られてーの、瞳術はジョウジンには効かないけどテンゼンには効いてジョウジン3度目の死亡。
でもって瀕死のハチローが消えたんだけど…うん?これは??

んでもって時は経ち、のどかな幼少時代の再現世界でのほほんとしてたヒビキの前にジョウジン登場。
が、そこでハチローの亡霊?が現れて切り殺してエンド。

えーっと…頑張って考えてみよう。
パラレル世界のジョウジンはハチロー・ヒビキを知らなかった。
ってことは信長復活を企んでない世界?と思ったけど蘭丸が居るし違うか。
江戸を火の海にして、駿河様ボディに将軍もしくは天海の血で信長復活を企んでたとか?
なんかドえりゃあ力を持った人間の血であれば信長復活できるみたいだし、とりあえずハチロー・ヒビキ以外での復活の見込みがあったんだろう。
天海とジョウジンが通じてるってことは無さそう。
で、そうなるとハチロー・ヒビキが大人になるのを待つ必要(ファック汁が必要)も無く、江戸侵攻計画は元居た世界より前倒しだったのかも。
ってことで最後幼少期の風景に繋がったってことかな。

亡霊化したハチローは次元の狭間に迷い込んで、居る・居ないの境界が不明瞭な存在になった?
ジョウジンがそもそも不死的存在なので、ジョウジン絶対殺すマンと化したハチローはジョウジンが復活するたびに現れて斬り殺すってことかも知れん。
そんなやりとりがこの先何十年何百年繰り返される…ってことにすりゃあ続編も作りやすかろう。
とはいえその力、結局はハチローの力じゃないよなぁ…桜花で時空が歪むシーンでもあれば別だけど、無かったよね?

ってかジョウジンが異様にしつこくて、途中から“カムイの剣”の天海を彷彿とさせた。
なのでチャンバラシーンはもっとパワフル(テンゼンの力もあるんだし)に見せて欲しかったがそれは無し。
なんか肩透かしの連続、IGAAAAと叫べるシーンも無いし。
パチ素材的に城の崩壊シーンっておいしいとおもうのだが、そんなの要らないってことかな。{/netabare}

総評{netabare}
パチンコの素材用ってだけで作られたと思われる、内容はないよう。
作ってる側も決して面白い話を作ろうと思って作ってはいないと思う。
ネトゲの経験値稼ぎ動画(実況ナシ)を見るのといい勝負。
クライマックスから逆算して以前の回を思い返し「あの回って何だったんだ?」と考えて虚しい気持ちになりたい人にオススメ。
ただ、虚しいだけで不快感は無いので糞アニメと断ずるのもなんか悪い気が…。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

仇怨よ、いざ葬り去らん…

この物語は、「バジリスク 〜甲賀忍法帖〜」から10年後の舞台が描かれています。
物語は直接的な関わりは薄いですが、前作における伊賀と甲賀の「在り方」が本作の設定に強く表れています。

本作における伊賀と甲賀のそれぞれの忍びの立ち位置、思想や言動など、前作を視聴していた方がより理解できると思います。

本作の見どころはもう一つ…
前作のヒロインは、伊賀の女棟梁である朧…CVは奈々様でした。
そして本作のヒロインである伊賀響のCVはいのすけ…
いのすけが奈々様の大ファンであるのは周知の事実…
時を超え、同じ立ち位置のキャラを演じられるのは、いのすけのとって感無量だったのではないでしょうか。

だから勿論、いのすけの演技には注目していた訳ですが…
この作品、はやみん、あやねる、に名塚さんや上田さんなど旬の声優さんが次々出てくるんです。
そしてほっちゃんや奈々様も…改めて振り返ると凄い顔ぶれが揃っていますね。

10年前…徳川の下命により繰り広げられた伊賀と甲賀の忍び達の壮絶な忍法合戦…
その顛末もまた壮絶だったと言っても過言ではありません。

当時の棟梁は甲賀卍谷衆が弦之介、伊賀鍔隠れ衆が朧…
実力が拮抗していた甲賀と伊賀は、それぞれの棟梁が対峙することとなり、運命に抗いながらも宿命に翻弄された二人の言動…私は納得することしかできませんでした。

それから10年後がこの作品の舞台…
本作品の棟梁は甲賀五宝連が八郎、伊賀五花撰が響なのですが、二人とも先代から引き継いだ「瞳術」の使い手だったんです。

驚くのはそれだけではありません。
八郎の瞳術は瞳に映る相手の敵意を返す『矛眼術』で、これは弦之介の瞳術と瓜二つ…
そして響の瞳に映る相手の敵意を無くす『盾眼術』は、朧の見るだけであらゆる忍法を強制的に破る「破幻の瞳」にそっくりなんですよね。

そう、まるで弦之介と朧の生まれ変わりのように八郎と響が見えてしまうんです。
でも今回は10年前と決定的な違いがありました…
八郎と響が血を分けた兄妹だということです。

10年前は甲賀と伊賀の繋がりの深化を目指してお互いの棟梁同士を婚姻させようとの動きがありましたが、実の兄妹ならそれも叶いません。
それでも忍びの者たちは、同じ轍を踏まないよう共に暮らしていたのですが、成尋衆なる忍びの者たちの不穏な動きをきっかけに、悲しみへと物語が動いていきます。

忍びや暗殺者…陰で暗躍する人を描いた作品はそれなりに制作されていると思います。
どれにも共通しているのは、ハッピーエンドの結末が見えないこと…
忍びになったきっかけは人それぞれ…
ですが、もしまっとうな生活を送っていたら、生粋の忍びの家系以外でこの道を選択する可能性は限りなくゼロに近いと思うんです。
それでも選ばざるを得なかった…そんな彼らにもっと救いの手があっても良いのでは…?
と思ってしまうのは私だけでしょうか。

みんな年ごろの男女じゃありませんか…
色んな思いの錯綜を垣間見てきました。
淡く、吹けば飛び去ってしまいそうなほど小さく燃ゆる心の火…

お互いの身を案じながら…一生懸命手を伸ばし続けて…
でも、有事の時には我先にと決して何をも厭わない決意…
仲間のために必ず一矢報いようとする気概…
そして最後まで仲間を思い続ける強い気持ち…

もし巻き込まれさえしなかったら、彼らの人生は確実に違っていたと思うんです。
だから一生懸命であればあるほど、胸が苦しくなります。
今回はどんな結末を迎えるのでしょうか。
そして忍びは報われるのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、陰陽座さんの「桜花忍法帖」
エンディングテーマは、奈々様の「HOT BLOOD」と「粋恋」
どちらの楽曲も作風にピッタリ合っていて好きでした。

2クール全24話の物語でした。
完走して一つ思ったこと…
この作品を視聴する前に、やはり前期を視聴しておくべき、ということです。
特にラストの展開なんかは前期を見ていないとチンプンカンプンだと思います。
総じて堪能させて頂いた作品になりました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

2クールというのは、シナリオが「バッチリ」決まってないと、冗長になるという「リスク」もあるよね(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
いや~、(ダジャレ的にも)苦しいレビュータイトルだな~。「バッヂリ」「リスク」(笑)

私のレビューで、こういうしょうもないレビュータイトルになる時は苦しい証拠です(自爆) あまりに見処がないというか、掘っても掘っても何も出てこなかった故の誤魔化しというかw

一応、忍者モノなんですが、ただの戦国異能バトルで、忍者らしい格好よさを感じられませんでした。

まず、忍べよ、と(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
基本的には、私はグロとか死とか苦手なんだけど、それが「忍」や「侍」、「兵士」なんかだと大丈夫です。戦いが仕事だし、殺す覚悟、殺される覚悟があり、腹を括っているしね。

だから、本作のグロさは大丈夫でした。よって、「グロいから苦手」というアビリティは発動していません。

その上で、言います。

シンプルニツマラナイ(笑)

なんだろうね? 忍術がトンデモ技(もう、忍術というより魔法)ばかりなのもつまらなかったし、忍者なのに非情じゃないとか、仲間を大切にとか。「忍者モノ」というより、「人情モノ」(苦笑)

例えば「仲間を大切に系」だと、NARUTOは少年漫画だし、むしろそこが売りだから良かったけど、バジリスクは違うでしょ。もっと、陰謀とか裏切りとか色仕掛けとか色仕掛けとか蜥蜴の尻尾切りとかが無いと、物足りない(笑)。良さがない。

終盤の超展開で、視聴者をビックリさせるというのは良いのですが、その終盤まで、視聴者がどれだけ残っていたんだろう? 「そうか辛抱」が「超」必要だったのか(「桜花忍法帖」、、、いや、ダジャレはもう良いってw)

最後まで頑張って観た感想は、わずか6文字。

ワケワカランw

なぜ、この作品が2クールでなんだろ? 他にもっと2クールにしてほしい作品なんて、いっぱいあるんだけどな(ドラマ性を廃して、それこそ十二大戦のように、1クールでスッキリ忍術バトルの方が面白かったと思います)。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
う~ん、まだ、話がつかめない。前作のストーリーは頭に入ってるけど、キャラがあやふやだな~。

2話目
前作のおさらい回。少しの謎を残して。やっぱり、メインっぽいのも、アッサリ逝くねw

3話目
う~ん、ワケわからんな(笑) 術があまりにも突拍子が無さ過ぎるとね。

4話目
忍術が派手になるのは良いけど、あまりにもファンタジー過ぎてな。車イス、飛んだ(笑)

8話目
感想かいてたけど、保存してなかった(笑)

9話目
目なのに声も聞こえるの? 普通にスナイパーが一番格好良い(笑)

10話目
理不尽な遠距離射撃。

13話目
術って、そういうメンタル的なことなの?

18話目
マシンに乗って特攻。忍術?(笑)

22話目
どんどん死んでいくな~。ガンダムか。

23話目
信長、生命力MAX! まさかの超展開w

24話目
ネタバレしてなけりゃ、めっちゃ強い(笑) 結局、天膳。庇うより切れば? また、ビターエンド? 最後までよくわからん(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

60.7 19 江戸アニメランキング19位
天保異聞 妖奇士(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (77)
447人が棚に入れました
時は天保14年。マシュー・ペリー提督の黒船が来る10年前。江戸の町には、異界から来たと思われる、骨肉を持った獣「妖夷」(ようい)が人々を襲っていた。それに立ち向かうは「蛮社改所」(ばんしゃあらためしょ)と呼ばれる組織のメンバー達、コードネーム「奇士」(あやし)と呼ばれる者だった。

声優・キャラクター
藤原啓治、川島得愛、三木眞一郎、新野美知、小山力也、折笠富美子、うえだゆうじ、若本規夫
ネタバレ

銀くじら船ブリキ丸 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異界でいいじゃない

江戸時代。年号は天保。
人々は貧しさや差別などで現世を悲観し、異界に憧れを持ちます。
異界とは突如現れる異次元空間です。
人々の苦悩が異界を呼び寄せるのか、彼らは別世界へ引き込まれます。
主人公・往壓(ゆきあつ)が彼らを悟します。言葉は響き、彼らは正気に戻ったりします。

往壓は40のオッサンで、仲間は数名。侍、 {netabare}身分の低い人、性別怪しい人、 {/netabare}美少女も数名居ます。
彼の仲間も同様に、 {netabare}異界にひかれたりします。理由は人それぞれです。
彼らを連れ戻す {/netabare}エピソードも数話あったりします。この辺が作品の見所でしょうか。

また異界には妖夷(ようい)という怪物が居てバトルになります。
往壓が漢字を唱えて武器にするとか、巨大な怪物が不気味に動いたりします。
バトルは正直かっこ悪いんですが、映像的な迫力はあるかもしれません。

それから異界の中を入ってみると、幻想的な光景で美しいです。
もちろん一人で行っちゃ駄目です!!! (^_^)
という感じで、おもしろい作品じゃないでしょうか。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

gkc さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ゴーストバスターズ江戸時代版

時代物が好きで、のんびりした性格の方にはおすすめ。

お話の内容的な事はタイトル通りでもいいと思います。
ただ、お笑い系ではないのですが、決して殺伐とした感じだけではないです。

お侍さんたちが多数でてきますので、刀や様々な武器を用いての戦闘シーンは中心的にありますが、グロテスクというものではないですよ。普通に見れます。

お侍さんもお目目がくりっと大きくまつ毛が長い方もおられます。

退治するモンスターはちょいグロテスクなのもいました。

物語の内容にちょい戻りますと、僕は無駄に長く感じました。この内容なら12~13話位でも充分と感じました。

あと、愉快だったのはこの主人公と仲間たちの「食」に関してです。ドン引きしつつ笑えました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

土6枠にしては人気がない

江戸時代の妖夷と呼ばれるバケモノ退治の話だが、バトルメインではなく、
漢字からその本質を取り出し武器にする主人公の心情がメインになっている。
漢字の成り立ちの話は興味が湧くし、そんなに退屈な話でもない。
ただ、妖夷がデカすぎてアクションが今ひとつだったのと、時代設定が悪いのか、
ジミな印象を与える作品になってしまっている。
なぜ妖夷が現れるのかを表現すればもう少し深い話になっていただろう。
OPに「いきものがかり」や「ポルノグラフィティ」を使っていただけにこの知名度は残念。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

61.6 20 江戸アニメランキング20位
大江戸ロケット(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (56)
313人が棚に入れました
天保十三年・初夏──。
時の老中・水野忠邦の発した天保の改革によって、華やかなるもの贅沢なるものが御法度となった江戸の街。花火職人の玉屋清吉は、そんなご時世にあってもなお、まだ誰も見たことのないドデカイ花火を作ることをあきらめてはいなかった。江戸の片隅で花火を打ち上げては、役人から逃げ回る研究の日々──。
ある夜、二匹の人外の獣が目付黒衣衆によって、捕らえられようとしていた、青い獣は撃ち取ったものの、白い獣は闇の彼方へ逃げ去ってしまう。白い獣を逃したきっかけとなったのが、誰あろう清吉の打ち上げた花火であった。

声優・キャラクター
沢海陽子、藤村知可、山寺宏一、朴璐美、釘宮理恵、川島得愛、早水リサ、てらそままさき、橋本じゅん、山田きのこ、鈴木清信、ふくまつ進紗、佐藤智恵、小西克幸、佐藤ゆうこ、若本規夫、真堂圭、小笠原亜里沙、納谷六朗

pikotan さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

隠れた名作

劇団☆新感線による演劇作品が原作で、音楽も軽快で最後まで楽しめました。
テイストの全く異なるキャラデザインが混在しており最初は驚きましたが、キャラの性格と合っているので、特に違和感はなかったです。
コメディーなので、こういうのもありだと思います。
ストーリーも面白く、隠れた名作だと個人的には思います。
最近は大江戸ロケットのような、遊び心のある作品が減ったのが残念です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

右を向く亀 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

痒いところに手が届きそうで届かない

世界観は良いしストーリーもわかりやすくて悪くない、なにより脇を固めるキャラ達が素晴らしい。コミカルに動く長屋の住人達とシリアスなパートとのギャップが楽しい
ただ主人公の魅力が全く無い、完全に脇役に喰われてしまっている。江戸っ子の花火職人って物凄く良くなりそうな設定なのにキャラデザインから性格まで主人公だけが本当にダメな子になってしまっていた

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

OK! さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

タイトルなし

2021/03/16 終了

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

63.2 21 江戸アニメランキング21位
擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (98)
260人が棚に入れました
時は、明治64年。舞台は、徳川慶喜が絶対権力を維持し続けている、もう一つの日本。国家は、独自のエネルギー源、"龍脈"を整備し、江戸時代と科学が混ざり合う、独特な発展を遂げた。しかし、そんな華やかな都市の裏で、革命の炎をくすぶらせ、政権打倒を目論む、反体制派組織クチナワが、うごめく。その駆除を任された、徳川政府の闇組織、「鵺」。幼い頃、家族を殺された雪村咲羽は、「鵺」の処刑人となり、その仇、蛇埜目を探し続けていた。

声優・キャラクター
三森すずこ、蒼井翔太、Raychell、伊藤彩沙、小林親弘
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

何がしたかったの?

江戸幕府が存続した世界線の日本が舞台。
最初の方はリアル基調の諜報員や特殊部隊系かと思って面白いなと思ってたが、途中から異能バトル、ファンタジーになって微妙になった。
{netabare}
世界観も良くわからない。
江戸幕府といっても龍脈という存在のおかげで現代以上に科学が進んでいるように見える世界。
それなのに町はいかにも江戸時代。
武器も、銃が主流になってるのかと思いきやなぜか剣で戦う盗賊がいたり...
色々と中途半端だった。
龍脈設定も科学進んでる設定も別に要らなかったのでは?
なんなら徳川幕府という存在もこの物語において必要ない。

最初にも言ったけど、途中から完全にファンタジーになってしまったのもガッカリ。
主人公は最初から覚醒できてたしいいとして、唐突に他のキャラまで薬飲んで変身とかしだして何でもありになった。
体から金属みたいなの出す意味の分からない人も出てきたし。

序盤の目標であった蛇の目の撃破もあっさりで拍子抜け。
キャラも良くわからない理由でを裏切りしまくって、行動原理がわけわからないし感情移入もできない。
特に月白はあさひと主人公が平穏に暮らせるように色々と画策してたのに、唐突に隠れ家がある村を襲ったりあさひを殺したり(生き返るが)意味が分からなかった。
戦闘から遠ざけるために色々してたのに、主人公が戦闘に興味がなくなったという理由で襲うという...。
死んだと思ったキャラが実は生きてました、蘇生できましたっていう展開も2回ぐらいあって意味が分からないし盛り上がりに欠ける。

後半からあさひと主人公との関係を描く話にシフトチェンジしてしまったのも微妙。
あさひとの、もう戦わないという約束もあんまり意味をなしてなかった。

あと、序盤から終盤にかけてかなり引っ張られてたあの金庫番が握ってた秘密ってなんだったんだ。
月白がめっちゃ探してた奴。
見逃してただけなら申し訳ないけど回収されてないはず。


まあこういう雰囲気のアニメはやっぱり地雷だなと。

↓一話毎メモ
{netabare}
一話
江戸幕府が存続した状態で産業革命が起きた世界線の日本舞台?
暗殺を生業としてる雪村と真琴が主人公?とりあえず一話は完璧。
怪獣っぽいのもいる世界観かな?。主人公もなんか変身?した。

2話
現実的な設定なのに、傘で縦断防いだり漫画的な意味不明戦闘。現代よりも技術が進んでる世界か

3話
こういうリアル基調の暗殺系のアニメ面白くて好き。

4話
なんかいきなり話がよくわからなくなった。相手は蛇の目のボスなのか?四話なのに
リアル基調じゃなくてファンタジーっぽくなって微妙。一貫性がない中途半端な作品。復讐の目標達成したけどこの後はどうなるんだ。

5話
英語下手すぎる。金髪が死亡フラグ立てたと思えばやはり死んだ。

6話
薬は死を偽装できるものだった、なんだその薬。
待っとけって言われたのに逃げたら怪しまれて墓掘り返されるのでは。

7話
月白の目的は雪村を自由にすることなのか。だから徳川政権を潰そうとしてる?
月白が変身して豹変した。アサヒ退場させるのか...。いや月白何がしたかったの?結局主人公もまた戦うし。
月白は戦争から離すために主人公を辺鄙な場所に行かせたのに、戦争を嫌がってるのが主人公っぽくないって理由であさひを殺すっていう。

8話
あさひ殺す意味あった? 殺すならあの薬で主人公を眠らせる展開とかなんだったんだよ。 
月白何がしたかったんだ。もう何もかも茶番に見えてくる。Blood C見てた時と同じ感覚。たまにああほらしくなってくるアニメ。
エレーナは生きてたみたい。主人公と同じで脱退するためかな。

9話
サラリーマンみたいな服の奴いんぞ
手からめっちゃ長い金属の出てくるキャラ。もう何がしたいんだか。能力バトルものかよ。

10話
裏切りばっかだなこのアニメ。

11話
効果音付きOP この男は拷問には屈しないってなんだよ。ほんとにただの異能バトルものになってしまった。龍脈の影も薄いな。
実は生きてましたオチう酷すぎる。しかも後付け設定かのような感じで復活。これじゃあ結局理由なしにアサヒとの約束破って戦うことになるじゃん。
なぞの出産シーン...。出産したばかりなのに髪の毛めっちゃ生えてて笑った。 

12話
何でみんな薬飲むんだよw 謎変身するし。行動原理が意味不明だな。うーん微妙。大人の二人可愛い。結局この物語は何が軸だったんだ。
この終わり方だとアサヒとの関係が軸だったように見えるけど序盤そんな感じじゃなかったし
結局月白が手に入れたものってなんだったの?途中まで物語の核になってた気がするが...。徳川の秘密が書かれた書類みたいなやつ。
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

大気の流れの内の大きなスケールの現象に対して、時間とともに刻々と変化する小さなスケールの大気の乱れ…

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
みもりん、Raychell、そして『BanG Dream!』の「Poppin' Party」のメンバーとしてキーボードを担当している市ヶ谷有咲を演じている伊藤彩沙さんが出演されていると知り視聴を決めた作品です。

伊藤彩沙さんのプロフィールを見ると、2013年に放送された「ふたりはミルキィホームズ」の主人公・明神川アリス役で声優デビューされたと記載されていました。
もう8年も前になるんですね…懐かしさを感じます。
そして少しビックリしたのが、明神川アリスと一緒に「ミルキィホームズ フェザーズ」を結成したもう一人の主人公常盤 カズミのCVがあいみんだったこと…

今でこそ二人とも「Poppin' Party」のメンバーとしてブレイクしていますが、お二人の接点がまさか「ミルキィホームズ」あるとは想像していなかったので…
お二人はもう随分と長い付き合いになるんですね。


時は、明治64年。

舞台は、徳川慶喜が絶対権力を維持し続けている、もう一つの日本。

国家は、独自のエネルギー源、”龍脈”を整備し、江戸時代と科学が混ざり合う、独特な発展を遂げた。

しかし、そんな華やかな都市の裏で、
革命の炎をくすぶらせ、政権打倒を目論む、反体制派組織クチナワが、うごめく。

その駆除を任された、徳川政府の闇組織、「鵺」。

幼い頃、家族を殺された雪村咲羽は、「鵺」の処刑人となり、その仇、蛇埜目を探し続けていた。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

擾乱…初めて目にする単語でしたが、ググってみるとwiki先生に記載されていました。
レビューのタイトルにも記載しましたが、「大気の流れの内の大きなスケールの現象に対して、時間とともに刻々と変化する小さなスケールの大気の乱れ」のことを擾乱と言うんだそうです。

擾乱とは気象上の用語というより、私たちの人生そのもの、と言っても過言ではないと思いました。
私たちは常に大きな流れの上で生活しています。
数日前より始まった東京オリンピックも一つの大きな流れだと思いますし、社会や経済の在り方についても同様のことが言えると思います。

一方、自身の身の回りの生活を見てみると、大きな流れに乗ってはいるものの、各個人や家庭環境の差によって、日々の生活は千差万別です。
日々の生活を積み重ねる上で発生する微かなうねりが、正に擾乱と言えるのではないかと思いました。
時に流され…時に抗って…そしてこれこそが「生きている証」なのではないでしょうか。

そう考えると、主人公である雪村 咲羽(CV:みもりん)の思考と行動は常に一貫していました。
生まれながらにして特殊な能力を持つ一族に生まれたが故に翻弄されましたが、目標を持って、物事に筋道やケジメを付けながら進めようとしている様は、規模や結果こそ異なりますが、まるで私たちの仕事と同じじゃありませんか…

完走して振り返って思うこと…
雪村 咲羽や中村 浅陽の生き方にもしっかりと擾乱が感じられたように思います。
最終話で葛原 仁の在り方に一抹の疑問を感じましたが、それがラストの浅陽への布石と思えば納得でした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「EXIST」
エンディングテーマは、「Embrace of light」
どちらもRAISE A SUILENさんの楽曲です。

最近、『BanG Dream!』の皆さん、大活躍なのではないでしょうか。
RAISE A SUILENさんは、2020年秋アニメとして放送された「‎アサルトリリィbouquet」のオープニングも歌っていましたし、21年夏アニメでも「Poppin'Party」の楽曲が主題歌に採用されていますよね。
元々アニメの作品の中だけじゃ勿体ないと思っていたので個人的には喜ばしい傾向です。

1クール全12話の物語でした。
処刑人を題材とした作品なので、華やかさこそありませんでしたが、じっくり腰を据えて視聴できる作品だと思いました。
個人的にはもっと咲羽と浅陽の仲睦まじい姿を見たかったですけどね…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ストーリーで持っていく感じ(キャラデザは最近のはやりのそれではありません)

== [下記は第3話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第3話まで視聴終了時点で、このレビューを書いています。

とりあえずここまでの3話では毎話誰かしら死んでますね。流血場面もけっこうあるので、その意味ではバイオレンス作品です。

舞台となる時代とかまったく違うんですけど、キャラクターデザインとか世界観とかはちょっと「バジリスク」シリーズを彷彿とさせるものがあります。キャラデザは個人的な好みからは離れているので当初視聴意欲は低めだったのですが、別に作画がダメということもなくストーリーもけっこう面白く感じたので観続けている状況です。

バジリスクは「忍術」の名の下に「そんなハズあるかい!」と突っ込みどころ多数な様々な技や謎のオーバーテクノロジーが披露されていましたが、本作では「龍脈」と「青い血」がそれを担っている感じです。明治維新を迎えずに徳川慶喜の治世が続いているらしいですが、そこは概ねの時代感覚の目安ぐらいに思ってあまり真面目に考えない方が良いかもしれないです。

とりあえず徳川慶喜の世をひっくり返そうとする反体制派組織「クチナワ」があって、逆に体制維持のために暗躍する「鵺」という秘密組織があります。主人公の雪村咲羽(ゆきむら さわ)は「青い血の一族」の者で、ある目的を果たすために「鵺」に所属して処刑人として働いているといった感じのお話です。

話の柱は「青い血の一族」に関する謎と、徳川幕府の行く末といったところでしょうか。またストーリーのあちらこちらで「敵討ち」的な構図もできています。そんなわけで、今後の話も楽しみになってきました。
== [第3話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.6.26追記:
最終話まで視聴終了してましたが、更新が遅れていました。地味な話だったなあ。私はわりと好きですけど、人気はたぶん出ません。

終盤で出てきた竹道凛子さんが一番ヤバい人でした。
History repeats itself.(歴史は繰り返す)

余談その1:
雪村咲羽(ゆきむら さわ)
月城真琴(つきしろ まこと)
花風エレーナ(はなかぜ えれーな)

鵺(ぬえ)の処刑人の三人で雪月花。きっとみんな本名じゃないんでしょうね。

余談その2:
密かにブシロード関連情報会社所属の声優が多くキャスティングされていて、主題歌はRAS(RAISE A SUILEN)が歌っていました。

とはいえ、WEISS SCHWARTZ「擾乱ブースターパック」とかが出ることはたぶんありません(笑)。いや、絶対にない!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

53.4 22 江戸アニメランキング22位
落語天女おゆい(TVアニメ動画)

2006年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (33)
141人が棚に入れました
現代に住む少女の月島唯は、日本橋学園に通う高校2年生。落語が好きで理想の男性は桂歌丸という江戸っ子娘。そんな彼女がある日突然目の前に現れた宝珠によって幕末の江戸へと召喚されてしまう。

幕末当時、江戸や京では妖魔や妖怪が跋扈しており、邪なるものが世を支配せんと狙っていた。そうした悪に対し天女たちや実在の人物たちが戦っていたのである。

そして、唯は宝珠の力によって天女として覚醒、言葉を武器として戦う「落語天女」になる。そして唯と同じく現代からやって来た飛鳥山雅、谷中妙、小石川鈴、千石涼、内藤晶の5人も天女として、唯とともに戦うのであった。

声優・キャラクター
後藤沙緒里、小島幸子、沢城みゆき、清水愛、小林ゆう、野田順子、堀内賢雄、てらそままさき、加瀬康之、真殿光昭、石田彰、小島めぐみ、富沢美智恵、桂歌丸、三遊亭小遊三

アルカット さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ある意味王道のタイムスリップ物。

当然ですが、「じょしらく」を観る前に視聴していました。

なので、キャストの関係で後藤沙緒里さんは応援しちゃいます(笑

確か、落語協会全面協力の元、作られたそうです。アニメ内にも何人か有名な落語家さんが友情出演で出て下さります。

それと、声優界でも落語好きで有名な小林ゆうさんも出演してます。


で、肝心のストーリーはというと、主人公が冴えない落語女子高生で、女の子何人かと一緒に江戸にタイムスリップして、元の世界に帰るまでに、妖魔を倒すといった感じだったかな。俗に言う”王道タイムスリップ物”です。

こんな感じですみませんが、観て後悔する程では無かったのは確かです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

小森 きなこ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

うーん。

途中までしか見てないので、何とも言えませんが。
普通に変身モノだったと思います。
最後まで見てもよかったんですが、なんとなく途中で見るのをやめました。

最初、主人公の独特な話し言葉にちょっと抵抗がありましたが、見れないことはないと思います。

あんまり長くないし、時間がある時にでも続きを見てみようと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

落語と美少女バトル

本作は落語と美少女バトルを合わせた作品だけど、
正直に言って落語としても美少女バトル作品としても中途半端なのと、
また作画の方も平凡レベルで全体的にチープな印象の作品でした。

【評価】

50点・1B級

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

64.5 23 江戸アニメランキング23位
キャッ党忍伝てやんでえ(TVアニメ動画)

1990年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (17)
107人が棚に入れました
タイムボカンシリーズ等で人気の高いタツノコプロが制作。悪役が最後自爆するという、同シリーズを彷彿とさせるストーリー展開に、時代劇やアクションヒーロー物、巨大ロボット作品等で視聴者に人気のお決まりのパターンが数多く詰め込まれている作品。アニマロイドが平和に暮らすエドロポリス。しかし、その影では幕府老中コーン守とその手下幻ナリ斉がエドロポリスを自分のものにしようと徳川幕府転覆を企んでいた。しかし、それを阻止しようと老中ワンコー守は幕府隠密ニャンキーを組織。はたしてニャンキーはコーンの守の陰謀を阻止する事ができるのだろうか!?

声優・キャラクター
山口勝平、折笠愛、小杉十郎太、塩屋浩三、こおろぎさとみ、水谷優子、山寺宏一、沢木郁也、龍田直樹、川村万梨阿、堀内賢雄

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

説明しよう!

またまた説明せねばなるまい!

懐かしシリーズ、その3かな。

こちらも、かなり昔の作品となります。
覚えている人はいるでしょうか。

前にレビューした「疾風!アイアンリーガー」と似たような感じなのですが、こちらは動物型のロボットキャラクターが登場する作品となっています。
「アニマロイド」と呼ばれていました。

時代劇(?)風の作品となります。
舞台はエドロポリス。

主人公のヤッ太郎、スカシー、プルルンの3人+おタマ;犬山ワンコー守
が秘密忍者隊ニャンキーとして、悪の組織(的な)狐塚コーン守+カラカラ一族と対決するのが、大まかなストーリー。

とは言え・・・基本的にはギャグアニメに類するもので、基本的に単発エピソードの集合体と考えても差し支えないかと。
時代劇風という事もあり、ある種「様式美」と化していた点もありましたし。

しかし、その内容が当時からぶっ飛んでいて、アドリブ満載というか、そうとしか考えられないセリフが多数あり、事実、声優さんたちもやりたい放題だったという話も漏れ伝わってきている。
そして、その声優さんたちが、やはり今となってはレジェンド声優ばかりなのですよ!

特に悪役側のコーン守(沢木郁也)、幻ナリ斎(龍田直樹)、カラ丸(山寺宏一)のカラミは秀逸でした、今見ても噴き出す自信がありますw。
この他にも、悪乗り的なシチュエーションは数知れず、ある意味伝説的なアニメと言われていました。

さらに、この作品は「Samurai Pizza Cats」の名称で海外でも放映され、忍者好き、アニメ好きのファンから大変な人気を得たそうです。


そして、このアニメが伝説と言われたのは、別の理由がありました。
国内でも、それなりに人気となり、海外でも人気だったにもかかわらず、
長らく、メディア化されていなかったんです。
懐かしきVHSビデオでは発売されてはいたのですが、途中で販売が打ち切られ、長らく、本当に長らくの間全話を見ることは不可能とされていたのです。
そして、その理由が実しやかにささやかれていました・・・「マスターテープが紛失したのだ」と。
この噂により、ファンは「もう全話放送、メディア化は無理なんだ・・・」とあきらめていたのです。

ところが、です。
オンタイム放送から20年の時を経て2012年に全話DVD-BOXが発売されたのです。
いったい、あの噂は何だったのか・・・と、ファンは訝しみまがらも再び全話を目にすることが出来ることに大いに喜んだのです。

ちなみに、同じタイミングで、公式ファンブックも発売されています。
こちらは、今探すととんでもない価格になっていますので、その人気がお分かりいただけるかと思います。

さて、話は少し戻りますが、
このキャラクター達、動物型ロボット=アニマロイドと言いましたが、
これらのキャラクターがとにかく、かわいいんですよね(主に女性キャラ)。
私はプルルン(折笠愛)が好きで見ていたのです色っぽ可愛い。
折笠さんのお声は本当に独特でした。

ニャンキーのサポート役のおタマ(こおろぎさとみ)もかわいかったですね。
ミサイルぶっ放すおミツ(水谷優子)は少し目が怖くて苦手でした。
あとウサ姫(川村万梨阿)もかわいかったですね、起こるとすぐに「島流し」にされるという・・・w


あと、もう一つ言っておかなければいけないのは歌の良さでしょうか。
OP「おっとどっこい日本晴れ」はキャッチーで楽しげでちょっと和風で楽しい名曲ですし。
ED「To be Yourself」これは屈指の名曲だと思います、多くは語りません、
今であれば、動画サイトなどで聞けちゃうかもしれないので聞いてみて下さい。
さらに、挿入歌も名曲が多いです。
そして、これら名曲を声優さんたちが歌い、ドラマを演じたCDが二つ発売されています。

・キャッ党忍伝てやんでえ 猫座第一回公演
ミニドラマを中心に、OP、EDのフルコーラスやMIPPLEの唄う『YASU-けくナイ!』などを収録。

・キャッ党忍伝てやんでえ 猫座千秋楽公演
OPのウサ姫ver.やEDのプルルンver.をはじめ、挿入歌やキャラソンを収録しているアルバム。

私は2枚とも持っているのですが、本当に楽しいCDです。
特にキャラVer.のOP/EDは今でも好きです。
ドラマも声優同士の悪乗り感が伝わってきます。


だんだん、支離滅裂になってきたので閉めますが、
この作品は今をもってしても、独特の振り切った魅力を持つ作品だと思います。
キャラもそうですし、正に「ノリ」があの時代特有のものだと思います。
今のネットの時代だと叩かれちゃうかもしれませんね、ふざけ過ぎだ、悪乗りし過ぎだ、なんて。



今ならばDVD-BOXで全話(54話というボリュームです)観ることができる。
20年を超える間、観たいと、ファンが待ち望んでいたものを
いともたやすく観ることが出来るのです。


ぜひ機会がありましたらご覧くださいませ。
きっと楽し可愛いと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

キリン  さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ネコメカ忍者好き

放送当時、私の周りでは
「中学生にもなって
こんな感じのアニメはちょっと・・・・」
という心の声を肌で感じずにはいられない
雰囲気がありましたが、
私は家でハイテンションで視聴しておりました。

舞台は『エドロポリス』という
過去と未来が混ざったような世界

そこで暮らす『アニマロイド』達
何となく想像付くと思います。
動物型アンドロイドってことですね。
しかし動物型と言っても
二足歩行で人間の言葉を喋り
人間のような暮らしをしています。


エドロポリスを治める『徳川イエッイエッ』(パンダ型)
そのエドロポリス幕府の老中『コーン守』(キツネ型)と
カラカラ一族の頭領『幻ナリ斎』(カラス型)が
密かに幕府転覆を企てます。
幻ナリ斎は同一族の『カラ丸』(カラス型)に
その任を命じます。
お目付役の『ワンコー守』(イヌ型)はコーン守の
悪企みに気付き
秘密忍者隊『ニャンキー』を組織し対抗します。

このニャンキー実働部隊のリーダーが
主人公の『ヤッ太郎』(ネコ型)で
タイトルからもお分かりのとおり粋なヤツです。
仲間に『スカシー』(ネコ型)と
『プルルン』(ネコ型)がいて、
この3人(匹?)は普段『ピザキャット』という
ピザ屋さんで働いていて、そのお店自体が
ニャンキーの秘密基地だったりします。

各話は、タツノコプロの真骨頂と言いますか
『タイムボカンシリーズ』みたいな
お決まりの流れですが、
細かくシャレのきいた設定が
だんだん世界を広げていき飽きること無く
視聴できました。

ネコ好き メカ好き 忍者好きの方が
好きになるか
「こんなのネコじゃねぇぇ!!!」
となるか分かりませんが、
ライトな感じで観ていただけたらと思います。


友人の家に遊びに行った時
部屋に『てやんでえ』のすごろくが転がってて、
コイツとはより友情を深めることが出来ると思い
「あっ、俺も『てやんでえ』好きー!!」
と言ったら
「それ弟のなんじゃけど・・・」
と言われました。


「あ・・・・・俺も・・・」←何がっ!?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ただいまより、美味しい宅配ピザの店『ピザキャット』名物、特急便が発射されまぁす!!

あかほり&タツノコ な傑作よん。
まぁ構成なのでどこまであかほりさんが入っているか分からないが。
彼の関わった作品ではかなり好感が持てる部類。

タイムボカン、時代劇、喋るロボットの主人公といろいろ混ぜてみましたな作品。
ストーリーなんてもんはない。普段はピザ店員なカメじゃなくて猫な主人公たちが事件があれば、ニンジャ隊に変身。まいど同じ名乗りをあげて同じように悪を成敗。でも毎度同じじゃなくて良くお約束をはずす。そこがいいの。

かっこいいのがコイツらの出撃シーン。どこかでみたことあるというあなた!そうですサクラ大戦のネタ元・・。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 10

65.7 24 江戸アニメランキング24位
陽だまりの樹(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (22)
80人が棚に入れました
19世紀後半、欧米が市場を求めてアジアへ進出した世界状況で、日本の安全保障を確保するには天皇の権威を背景に江戸幕府を中心とする体制再編により国体強化が必要であるとした東湖だが、幕府の内部は慣習に囚われた門閥で占められて倒れかけているとして、これを「陽だまりの樹」と呼ぶ。
閉塞状況を打開するものは青年の行動力以外にないと謳いあげた東湖のアジテーションは憂国世代の心を大きく揺さぶる。関東小藩の藩士であった伊武谷万二郎の胸にも熱い思いが刻まれる。無骨で真面目な万二郎は退屈なお勤めに疑問も抱かず登城のマラソンもいつも一番。平時の武士として見本のような男であった。一方、もう一人の主人公である蘭方医の手塚良庵は医師の家に生まれて大坂適塾で医師の門をくぐったエリートだが、江戸に戻っても放蕩ぶりが父の良仙に厳しく戒められるほどの遊び人。江戸っ子らしく間口は広いが封建的で権力闘争に終始する医学界には批判的であり、また人間らしく生きたいとする夢想家のノンポリとして時代を眺めている。対照的な万二郎と良庵だがなぜかウマが合う。
万二郎はアメリカ総領事タウンゼント・ハリスへ幕府側からの護衛として派遣され、友人となる通訳ヘンリー・ヒュースケンと出会う。一方良庵は幕府の西洋医学への寛容化から提案された種痘所開設に仙庵と共に尽力することになるのだが、西洋医学を嫌う御殿医達に様々な嫌がらせを受ける。やがて軍制改革により農兵隊の隊長となった万二郎は幕府への忠誠だけでなく、自分が本当に守りたいと思う人々との出会いにより銃を取り戊辰戦争の戦場の煙の中へ消えていく。

声優・キャラクター
山寺宏一、宮本充、折笠富美子、永井一郎、松本梨香、納谷六朗、大木民夫、堀越真己、幸田直子、三石琴乃、沢海陽子、根谷美智子、家中宏、関智一

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

祝ドラマ化、手塚治虫原作の本格時代劇

2012年4月からBSで実写ドラマ化もされる手塚治虫原作の本格時代劇。
緻密な時代考証に基づいた幕末ドラマです。
アニメ自体は2000年放送なので少々古いですが、非常に丁寧に作られている印象。

無骨で直情的な武士・伊武谷万二郎、遊び人の蘭方医・手塚良庵
対照的な二人の視点から織りなされるストーリーは起伏に富んでいて実に見応えアリ。
中井貴一のナレーションが好印象で、美しい旋律の音楽も心地良い。

史実に沿った形で物語は進展し、二人の波乱に満ちた生涯を描いています。
天然痘が大流行していた時代、手塚良庵ら蘭方医達は予防及び治療に奔走する。
しかしながら蘭方医の立場は弱く、種痘所の設立にも困難を極める。
一方、伊武谷万二郎は幕府の腐敗しきった内情を憂いつつも、幕府に忠誠を尽くすのだが・・・
時代に翻弄をされつつも己の信念を突き通す二人の姿には、心打たれるものがある。
ちなみに「陽だまりの樹」とは藤田東湖が幕府の内情をシロアリに食い尽くされた木に例えた言葉。

地震やコレラ大流行と色々ありすぎて25話ぎっちり詰め込まれすぎてたかもしれませんが、
一話一話区切りよく進むので、じっくり時間をかけてみればいいかも。
しかし、時代が時代なだけに男性中心に話が進むのは仕方ないが、出てくる女性が皆不憫すぎる。
色々と内容が真面目すぎるのですが、幕末のお勉強にもなる見応えのある良作だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

彰義隊の成り立ち

手塚治虫のお爺さんモデルにした漫画が原作すね。
opが綺麗で美しい曲で好きでした。
正直年齢的にアニメから離れてた時期ですが、コレは見てました。
俳優の中井貴一がナレーターでしたし、気合入れて作られた作品だった筈ですが意外と人気は無かったようで。

アームストロング砲で幕軍を砲撃し「これからは大砲の時代」と言う大村益次郎を西郷隆盛が「何時の時代も歴史を動かすのは人」と諭し、万次郎が「武士なら刀で勝負しろ」とむなしい叫びと共に突撃するのが被さった最終話は皮肉過ぎて泣けました。いい作品だと思うんですが。

大河ドラマをアニメで見せてるという作品じゃないので、こういうの抵抗ない方は見た方がいいと思うんですけどね。ちと評価低すぎだと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

手塚先生の地味めな長編がアニメ化されていたとは…。

 手塚先生の晩年の方の結構長編だけど地味めな本作、が2000年にマッドハウスでアニメ化してたとは寡聞にして知らなった。山ちゃんを始め声優さんは豪華だし、マッドハウスだけに手堅い仕事(mappaの丸山さんがまだいる)だが、如何せん原作が地味めなのと2クールでは少し駆け足に思えた。


 手塚先生の作品は以外に映像化は難しいけど、現在の1クール体制でも短めなやつこそアニメ化して欲しい。手加減なしな「mw」をNetflixでとか、「アラバスター」なんかも良いなぁ〜。ダークな手塚作品こそ今はやるべきだと思う。それして、山田玲司先生に批評して頂きたい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

計測不能 25 江戸アニメランキング25位
佐武と市捕物控(TVアニメ動画)

1968年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (6)
36人が棚に入れました
石森(石ノ森)章太郎の時代劇コミックを原作とした、国内では本格的な初の大人向けTVアニメ。時は江戸時代。北町の岡っ引き・佐平次親分の手下として働く下っ引きの青年・佐武。彼はおはぐろ長屋に暮らす年上の親友・按摩の市とともに、人情の機微や犯罪者の情念がからんだ多くの事件に挑んでいく。彼らの武器は佐武の明晰な頭脳と行動力、それに市の鋭いカンと仕込み杖を活かした居合い斬りの技だ。東映アニメーション、スタジオゼロ、虫プロと三つの制作会社が連携して製作。『銀河鉄道999』『幻魔大戦』の監督りんたろうの演出分野での躍進作としても有名。

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

いくぜ市っつあん!あいよ佐武やん

罪は憎いが憎まぬ人を切るも縛るも人の為、
闇を切り裂く男意気、朧月夜の佐武と市

耳を澄ましてお聞き 寂しい笛の音を
人の心の闇をしぶく悲しさ嘆くうた
空を見上げて 佐武と市
花のお江戸 月冴える

夜に閃くものは、鋭く伸びる縄
抜けば血の花が咲く稲妻の仕込み杖
にっこり笑う 佐武と市
花のお江戸 風渡る

原作 石森 章太郎氏 1966少年サンデー1968月刊ビッグコミック
アニメは1968年10月より約一年間、
全52話でアニメ番組としては異例の夜9時より、とのことだけど、
私は当時沼津に居てその地域での放送は日曜の午前中だった、
東映動画と虫プロ及びスタジオゼロの合作で、
モノクロで制作されてた、

岡っ引きの更に下役の下っ引き十手持ち佐武と、
盲目按摩士で居合の達人市の、
江戸を舞台とした友情と活躍の物語、

いくぜ市っつあん!あいよ佐武やん、はOP冒頭の掛け合い、
二番歌詞に注目してもらうと其々の技が謳われてる、

佐武やんは縄繋ぎ十手投げつけ悪人捉える捕縄名手、
市っつあんは座頭市だね、
仕込み杖からの超速逆手居合抜きで稀に二刀流、
かっこよかった、男気もあってね、

各話けっこう本格時代劇的内容だったと想うけど、
これは監修さんの力も大きかったんじゃないかな、
松田 定次氏、時代劇にこの人は欠かせないってくらいな方で、
戦後娯楽時代劇映画大ヒットシリーズ数多く手がける監督さん、
時代劇「風」(←大好きだった)等当時TV時代劇の監督もされてたけど、
アニメに関わったのは本作のみらしい、

音楽は山下毅雄氏でモダンジャズ的センスは有名だけど、
本作みたいな時代劇のテーマも抜群、
大岡越前のテーマにも繋がる感じ、

本作なかなかきちんと目にする機会ないけど、
三社合作という事でその後のアニメ業界代表者も数多く関わってる本作、
全話通しもう一度じっくり見てみたいな。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

☆石ノ森章太郎先生の原作

当時としては多分めずらしい大人向けのアニメだと思います。

江戸の雰囲気が良く出てますけど、ちょっと絵が動かない感じです。

予算の関係なのかモチーフからなのかよくわかりませんけど
リメイクしたら観てみたいです。


制作:虫プロ 、東映動画 、スタジオゼロ


1968年

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2
12
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