2023年度の小説家になろうおすすめアニメランキング 24

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2023年度の小説家になろう成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月10日の時点で一番の2023年度の小説家になろうおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

77.9 1 2023年度の小説家になろうアニメランキング1位
薬屋のひとりごと(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (366)
1258人が棚に入れました
大陸の中央に位置するとある大国。その国の帝の妃たちが住む後宮に一人の娘がいた。 名前は、猫猫(マオマオ)。 花街で薬師をやっていたが、現在は後宮で下働き中である。 ある日、帝の御子たちが皆短命であることを知る。 今現在いる二人の御子もともに病で次第に弱っている話を聞いた猫猫は、興味本位でその原因を調べ始める。呪いなどあるわけないと言わんばかりに。 美形の宦官・壬氏(ジンシ)は、猫猫を帝の寵妃の毒見役にする。 人間には興味がないが、毒と薬の執着は異常、そんな花街育ちの薬師が巻き込まれる噂や事件。 きれいな薔薇にはとげがある、女の園は毒だらけ、噂と陰謀事欠かず。 壬氏からどんどん面倒事を押し付けられながらも、仕事をこなしていく猫猫。 稀代の毒好き娘が今日も後宮内を駆け回る。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

毒にも薬にもなる表裏一体性が心地よい中華風宮廷ミステリー

原作小説、コミック2作とも未読。

【物語 4.5点】
架空の中華風な後宮等を舞台に1話~複数話完結の事件を、
毒と薬の知識が豊富で毒味に目が無いw主人公・猫猫(マオマオ)が、
やたら絡んで来るイケメン宦官・壬氏(ジンシ)の依頼に顔をしかめつつもw
謎解きしていく。

各々無関係に思えた事件が、やがて一つの大きな企てに結びつき、
親と子という全体テーマが浮上して来る。


振り返れば、大事なことは、結構、口で説明せず映像で表現する
飲み込み辛い作品でもあったはずです。
勿論、事件の謎解き等は解説しますが、猫猫や壬氏の生い立ちなど、
特に人間ドラマの肝心な部分については、心情はアニメーションで伝えるから、
後は察して下さいといった感じで割とハイレベル。

ですが例えば序盤から子を想う妃の愛など事件の背景に隠し味として仕込んだ要素が、
終盤の猫猫の親子関係という核心への道標となり、
ストレス少なめで難事件の真相と人物の深層へと誘導される。

それを行き当たりばったりではなく、全体構成から緻密に計算してやっている。
視聴後、この地味な凄さに舌を巻き、さらに加点したくなってしまう上質な構成・脚本だったと思います。


毒にもなる薬、生と死、陰と陽。
表裏一体な性質を掘り下げる中華思想がふんだんに活用されていたのも、
中華風ファンタジーとしてやった意義を感じられ良好。

ラスト(※核心的ネタバレ){netabare} 羅漢は、長年、人の顔が駒にしか見えず不幸を撒き散らして来たが、
最後の最後に“鳳仙花”のような想い人の美顔を誤認して幸福をつかむ。{/netabare}
不幸と幸福もまた表裏一体。余韻を感じる素敵な幕引きでした。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・TOHO animation STUDIO×OLM

コメディーからシリアス、猫顔までカバーした猫猫(マオマオ)の多彩な顔芸などを花開かせた人物作画。
夕焼けだけで10色のパターンを使い分けて心情表現をアシストしたという背景美術。
作画・背景もまた、視聴者の無意識領域に真相へナビゲートする標識を植え付けるだけのパワーを有する。

特に後半、壬氏とすれ違い様にサブリミナル気味に垣間見せた猫猫の鬼の形相。
前半、警告するように広がった真っ赤な夕暮れ。
ここから先は入るな危険と、口で説明する以上に効果的な警告サインに鳥肌が立ちました。


各話の中で作画が強烈だったのが第4話・もああん氏の作画監督回。
いつもとキャラデザが変わった?との違和感が、
冒頭、毒味の所作描写の細かさで払拭され、これは凄い!と背筋を伸ばされ、
そのまま最後まで魅了されまくった忘れ難い回。

正座のまま追い出されてバウンドする猫猫のコミカル描写バンクwによるリズミカルな演出から、
間違った知識で主を危機に陥れた“馬鹿に折檻する”猫猫の闇深な強面まで、
4話は私が猫猫のキャラクターに一気に引き込まれた回でもありました。

キャラデザの一貫性や安定感が評価されがちな昨今のアニメーション作品では、
あまりお目にかかれない個性的な作監のお仕事。
今後、もああん氏が絡んで来たアニメでは、私も鑑賞ギアを一段上げて挑みたいと思います。


【キャラ 4.0点】
“薬屋”猫猫(マオマオ)と美形宦官・壬氏(ジンシ)
共に周りから過度に担がれたり、警戒されたりしないよう猫やら美男子属性やらを被っている凸凹コンビ同士。
どんな女官をも虜にする壬氏のイケメンパワーが、猫猫には悪寒をもたらすだけで、まるで通じないw
でも毒草には猫化して涎を垂らす猫猫w

単に探偵&助手コンビのテンプレートというだけでなく、
人によって薬になったり毒になったりを、お約束のコミカル描写でも好表現するお二人の掛け合いは見ていて楽しかったです。

花街の出で、しばしば矛盾に満ちた社会の影を覗かせる猫猫に、
想いを巡らせる壬氏。完全に恋する美男子なのではw
国家の縮図としての宮中を体現する二人の一面もスパイスとして効いていました。


そんな強烈な個性二人の間で堅実に役割をこなす高順(ガオシュン)や、
筋肉担当?で花街に入れ込み、宮中と花街を橋渡した武官の李白が、
妃たちの駆け引きも渦巻く中で、ある意味、私にとっての癒し?となった男たちでした。


【声優 5.0点】
全体構成から逆算してテーマへと誘導する監督スタッフ方針により、
単純に事件の状況を表現するだけでなく、
後々明かすことになるテーマも織り込んだ多重的な演技を要求するなど、
繊細なディレクションに対応できる修正能力を有した声優を選りすぐったキャスト陣。

特に主演・猫猫(マオマオ)役の悠木 碧さんは、
毒に狂喜するコミカル演技から、「これは、毒です」のシリアス演技まで、
濁声を駆使して作品を制圧していました。

モノローグのオン、オフの切り替え。今のセリフは説明なのか会話なのか。
この演じ分けが当たり前にできるのもまた地味に凄いこと。(※1)
これができないと、例えば量産型2時間サスペンスにて、クライマックス、崖の上で激情と事件解説をゴチャ混ぜにしてぶつけるが如き茶番劇で、興が冷めてしまうわけで。

説明都合丸出しの演技で視聴者に違和感を覚えさせることもなく、
気持ち良く真相へと惹き付けた声優陣。
プロ中のプロの仕事に経緯を表して、私は声優5.0の満点評価を付けさせて頂きます。


【音楽 4.5点】
『<物語>シリーズ』など多彩なジャンルを横断したミニマル・ミュージックで会話劇を演出する神前 暁(こうさき さとる)氏。

『メイドインアビス』などオーケストラによるスケール感溢れるファンタジー音楽を提供する豪州人・ケビン・ペンキン氏。

『呪術廻戦』1期などでも魅せた和楽器対応で東洋成分アレンジに重宝する桶狭間 ありさ氏。

三者三様の劇伴担当による化学反応への期待が私の本作視聴の決め手に。
中でもノッていたのが神前氏。
次回予告でも使用された「薬屋」などの宮廷BGMだけでなく、
挿入歌も多数提供し、掛け合いが織り成す人間ドラマを盛り上げる。



OP主題歌は前期が緑黄色社会「花になって」、後期がUru「アンビバレント」
ED主題歌は前期がアイナ・ジ・エンド「アイコトバ」、後期がWacci「愛は薬」
いずれも事物の表裏一体性や多面性を追求した作品世界に触発された良曲。

前期OP「花になって」は最初は中華風に随分攻めたアレンジするなwと私は苦笑していましたが、
物語の理解が進むに連れて、奥深い歌詞世界が病み付きに。
1クール目放送で流れていた時より、使われなくなった2クール目、放送終了後と、後になるに連れ、私はドハマリしていきました。

「花になって」はOPアニメーションも出色の出来。
猫猫ってこんなに美女だっけ?との違和感も、
{netabare} むしろソバカス顔の方が花街で搾取される美人顔を隠すための化粧{/netabare}
として伏線回収され唸らされ。
華麗な猫猫の舞の方も、ラスト{netabare} 身請けされた妓女の餞に舞として再び披露され{/netabare}
曲もOPアニメもスッカリお気に入りとなりました。


【余談】
YouTubeにて、日本在住中国人による李姉妹chというのがありまして。
アニメ専門とかではない異文化・言語学発信系のチャンネルなのですが、
TVアニメ版『パリピ孔明』の中国での反響などのネタも貴重なのでしばしば覗いています。

『薬屋のひとりごと』の中国での評判についても、
猫猫(マオマオ)の発音は中国語にはない発音なので、あくまで中華風と割り切って見ているとか興味深い話が発信されています。

因みに華流ドラマ界でも宮廷物は定番で、放送中は『薬屋』が実写ドラマ化されたら、
壬氏役はどのイケメン華流俳優が演じるか勝手に予想して盛り上がっているのだとかw

もし調子に乗って実写化とか企んでいる方々がいるとしたら、
取り敢えず、猫猫に悪寒を走らせるwイケメン俳優起用は実写化の絶対条件だと釘を刺しときますw


【参考文献】(※1)animate Times「アニメ『薬屋のひとりごと』は無意識を刺激する計算された一作/長沼範裕監督インタビュー」

投稿 : 2024/06/08
♥ : 29
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ザツになって

拙は好きに仕事を選べるほどエラくも才能があるわけでもありません。
ほんとたいしたニンゲンじゃないので、
やれと言われたらたいていのことはやるタイプなのですが、それでも
  『宦官』だけはカンベンして欲しい
と心より思うわけです。いやほんと、それだけはやめて、お願い。

後宮華やかなりしときは何万人もいて、
チョン切るのに麻酔すらしなかったというのは有名なハナシ。
それなのに自宮者と呼ばれる『志願してなった』若者も多かったそうですね。
なんと申し上げますか、
書きながらついつい内またになってしまうジブンがおりますです。


さて、本作は日向夏さんの『なろう発』ライトノベルが原作で、
人さらいによって後宮に下女として売られてしまった薬屋の女の子の、
推理ありいのサスペンスありいのといったエンタメ作品です。
(いつものごとく、原作未読)

後宮、といっても、中国が舞台ということではありませぬ。
中国に似た感じがする架空の国のおハナシ。
原作者の日向夏さんが
 「考証であれこれ言われるのがイヤ」
だったから、そういう設定になっているんだそうであります。

で、実際にそこまで考証がおかしいのか、
最近知り合った福建省出身の青年(日本在住)に、
いろいろと尋ねてみました。

 〇 猫猫(まおまお=『猫ちゃん』の意)という名前について
   → ジブンの常識の範囲ではありえないっス。
     ただ、中国は人口が多くていろんな部族・風習があるので、
     ワンチャンあるかも知れないっスね。
     それよりも、
     正一品4夫人の名前の方がありえないっス。

 〇 町並みや文化、服装について
   → 三つぐらいの時代がごちゃまぜになってるっスね。
     建物や室内は中国と日本のちゃんぽんっス。
     いちいち突っこんだら負け、みたいな感じじゃないっスか。

 〇 食文化について
   → マツタケはほとんど市場にないし、
     値段はけっこう高いんスけど、誰もアリガタがらないっスね。
     土瓶蒸しってのは聞いたことないっス。
     あのへんの時代の人がチョコ食ってたとか、
     菓子作りにバター使ってたってのは、笑っちゃうレベルっス。

 〇 中国人として、見ててイラっとしない?
   → いやいや、中国制作のドラマでも、
     考証がめんどくさくて適当な国でっちあげるの、あるんスよ。
     ましてやアニメだしエンタメだし、
     それでも気になる人は気になるんでしょうけど、
     ジブンは大丈夫っス。面白かったらいいんじゃないっスか。


みたいな感じでした。大人っス。

ちなみにwikiによると、
リアル宦官というのは声がほとんど女性、あるいは不自然な裏声みたいだったそうで、
そのへんも、リアリティは追及していないですね。

あと、作品にぜんっぜん関係ないチョイネタなんですが、
宦官になってもリビドーは残るらしく、
大量のヘンなものがちょくちょく押収されていたそうであります。
(だから切っちゃダメなんだってば)



というわけで、あくまでも本作はファンタジー。
舞台が中国風というだけで、
考証という意味ではザツの精緻を極めており、
中国の歴史とか文化とかを伝えるみたいな学術的価値はありもさん。
(そこに突っ込んだらアビス行きかと)

じゃあつまんないんですかと問われると、
面白いんだ、これがまた。
僕個人の主観まるだしランキングでは、
今期の新作アニメでは『フリ-レン』に次ぐ堂々第二位ですね。
(ちなみに三位は『アンダーニンジャ』です、ごめんなさい)

  同じファンタジーでも『パリピ孔明』みたいに原典をまったく理解せず、
  これが三顧の礼ダ-とか言って、
  他国の文化を間違って伝える・ウソを伝えるのはよくないと思うんですわたし。

  だけど『一騎当千』みたく、名前だけ借りて遊ぶのは拙的に全然アリ。

  ましてやこの作品は中国の『雰囲気』を借りてるだけですしね。
  異国情緒たっぷりをウリにしている日本の街で、
  ここんところが異国と違う、なんてアラ探しをするのは詮無きことかと。

  もちろん文化・芸術作品なら『いやでもね』なんですが、
  面白さを追求したエンタメ娯楽作品なんだから、
  そこんところはスルーするのが大人のたしなみかなあと愚考する次第です。


で、この作品のおもろしさはそういう『世界観』ではなく、
猫猫役の悠木碧さんを筆頭にしたお芝居と、
脚本・映像・演出の『バランス』にあると拙は思っております。

そもそも『世界観』なんてのはムカシの中国風というだけで、
OPで猫猫がダサいドレス着て踊ってたりして、
綿密に作り上げられた感というのはぜんぜん、まるっきりありませぬ。
ぶっちゃけ、
でたとこショウブでやってたらこうなりました、みたいな感じかと。

で、物語の舞台というか骨組みは、

  かどわかされ後宮の下女として売り飛ばされた花街の薬屋の女の子が、
  薬に関する知識を買われ『毒見役』に昇進し、
  身の回りで次々と起こるナゾや事件を解き明かしていく。

という、面白くも駄作にもなりそうなものであります。

これで『なろう系』だと聞くとイヤな予感する方いるかもですが、
猫猫は転生ものみたいな『チ-ト知識の保有者』ではないんですよね。
あくまでもその時代の薬屋さん。
ちょっとビョ-テキに薬の実験が好きだったりしますが、
その時代レベルでの毒・薬に関する知識が豊富な女の子にすぎません。

ですから、転生ものみたく、
  この薬はこういう化学反応で人体のココにこう作用してあ~だこ~だ、
みたいなウンチクは出てきません。
現代科学・化学・医学のセカイじゃないんです。
  これ、毒ですからこういう症状がでます。こうしたら治ります。
という、『なぜ』をぶっちぎった結果と対処療法のセカイ。
『おばあちゃんの知恵袋』のおくすり版、みたいな感じなんですよね。

  というわけで、言うことがずるくも鼻につくこともありませんし、
  なによりもわかりやすい。
  そいでもってムダなウンチクがない分、ドラマに尺が割けるんです。よき。


で、そのドラマ部分も、ほとんど1~2話完結。わかりやすくてよき。

中華風後宮ものと言えば
  権力・出世欲・愛憎ごちゃまぜのドロドロ系
のイメージですし、実際、その要素がけっこう含まれてたりいたします。
ただ、見ていて『しんどさ』を感じないんですよね。
猫猫のキャラクターが、そういうのを気持ちよく中和しているんです。

  そもそも猫猫って、かどわかされて後宮に売り飛ばされた身の上なのに、
  ぶつぶつモノローグでグチを言うだけ、
  復讐に心を燃やしたり我が身をアイゴ-と嘆いたりしないんです。

  ここ、花街の薬屋、という設定が利いてるんですよね。

  虚栄と色欲と権力とカネに彩られ、
  一歩裏をあるけば犯罪者や落伍者が闊歩する不条理のセカイ。
  そこで薬屋を営むとは、そういう連中とうまく付き合うということ。
  アルプスの少女みたくふわふわなんかしてられず、
  強く、たくましく、そしてしたたかでなければ生きていけませぬ。

  だもんで猫猫も、
  後宮に売り飛ばされた事態を冷静にうけとめ、
  粛々と仕事をこなし、年季が明けるのをじっと待っております。

  かと言って心が死んで感情をなくしているというわけではありません。
    他の下女を恫喝してみたり、
    コミカルな言動で道化回しに徹してみたり、
    乞われて名探偵役をしてみたり。
  ほんと、いい意味で『実践的にかしこい』女の子なんですよね。

  あと、これはまったくの主観なんですが、
  ぜんぜん媚びることのないボソボソした言動が、
  一周回ってすごくかわいいです。

そして、さすがファンタジー世界だけあって、刑罰がやさしいです。
これがリアル古代中国なら
{netabare}
  毒とわかっているおしろいを隠し持って、
  帝の子まで産んだ上級妃に使い続けていたなんて、ふつうにクビちょんぱ。
  (たぶん、一族みんなそうなります)
  兵士が毒で倒れたら、理由なんか調べず村人みんなクビちょんぱ。
  下女が皇帝の妃にいじわるなんかしたら、やっぱりみんなクビちょんぱ。
{/netabare}
そういうリフジンさがないぶん、
現代にもつうじるニンゲン模様的なドラマが成立してるんですよね。
ふつうのヒューマンサスペンスみたく、楽しく見れちゃうんです。

  それでもシリアス展開が続くときは続きます。
  そういうときはSD映像なんか使ってかわいらしくガス抜き。
  たまにある下ネタも、けっこう攻めててよきです。



拙の個人的なおすすめ度は、Aランク。ほとんどSに近いです。
 ・中国マニアで歴史考証絶対主義
 ・バトル・ロボ・アクションこそアニメの神髄
 ・アニメは美少女がキャンキャン声でなんぼ、きゃぴきゃぴしてなんぼ
という方々にはおすすめいたしかねますが、
(アクションなんか『ない』のもいっしょですし)
その他の方々は、楽しい時間が過ごせるのではと愚考いたします。

なろう系にありがちな
 『推理と呼べない推理みたいなもの』
 『局面によって人格がころころ変わるご都合テンカイ』
 『因果関係がはたんしているプロットつなぎ』
といった『作家のひとりよがり性』は、まったく見受けられません。

コミカルな演出でしっかり尺をつなぎながら、
人間ドラマやサスペンス要素がしっかりと描かれております。
しかも、もう終わった話かと思いきや、
次回や次々回でその断片がピタっとつながるなど綿密なプロット構成がすてき。
ストレスフリーなのにホネのあるエンタテインメントかと。


映像は、作監によるブレも少なく、高いレベルを維持しています。

キャラデや作画がちょっとジュニア寄りかなあとか、
演出がときおりムカシふうだなあとか、
そういうところをを感じなくもないんですが、
それはそれでちゃんと一つの『世界観』になってるんですよね。
ですから、あとは好き嫌いの領域かと。

  SDキャラ演出による枚数・尺稼ぎも、
  きちんとした演出として作品の楽しいアクセントになっており、
  うまいこと作ってると拙の目には映ります。

  けっこうタマシイ入った作画もちょくちょく見受けられ、
  剛柔あわせて『良作』と呼べるレベルなのではあるまいか、と。

  ただまあ、動きが少ないっちゃホントに少ないです。
  いやほんと、言いわけ聞き苦しいぞ、と思われるぐらい少ないんですが、
    止め画の連続をパンとセリフとSEでごまかす
  みたいな感じでない限り、僕、気にならないヒトなんですよね。
  口元を袖で隠す碇ゲンドウ式動画枚数節約も、演出として全然アリです。
  (背中向けてしゃべるカットも多いですね)


キャラとお芝居は、猫猫を演っている悠木碧さんが傑出しています。

この作品って、全国の萌えアニファンには大変申し訳ないのですが、
清楚カレンな美少女声でやったら、
すっごくあざとい物語になっちゃうと思うんですよね。

悠木さんって使える音域めっちゃ広い役者さんなんですが、
役柄を考えてトーンを中低音域に絞り、
リフジンな世の中をしたたかに生き抜く少女像を構築しておられます。

  ちなみに、同じ『したたかな女の子像』のお芝居であっても、
  背景にある社会性を考慮して、
  『サクラダリセット』とはまるっきり方向性を変えてるんですよね。
  あの作品で演じた相麻すみれも悠木さんの名演の一つであり、
  機会がございましたら、ぜひ、聴き比べておくんなまし。

そして本作における悠木さん、
喜怒哀楽それぞれで、お芝居のいや細かいこと細かいこと。
いわゆる「ただテンプレにあてて読んでいるだけ」という芝居が一つも、
ほんとうに一つもありません。
このへん、いわゆる『アイドル声優』さんたちにぜひ見習って欲しいかもです。

あと、けっこうスルーされているんですが、
玉葉(ぎょくよう)妃を『フリ-レン』の種﨑敦美さんが演ってるんですよね。
種﨑さん、こんな天然っぽいミセス声もだせるんだ。すごい。

  ちなみに、同じ役者さんが猫猫やってもサブキャラやっても、
  一話あたりのギャラは同じです。
  ギャラって役の軽重関係なく、ランクによって一枠なんぼなんですよね。

  それにしても
  玉葉妃ってドラマCDでは日笠陽子さんがやってた役なんですよね。
  ところが、アニメ化に際し、
    種﨑さん、収録ワク空いてるならぜひ
  ということで無情のキャラ変え(担当役者の交代)になったのかと。

  拙個人としては、正解のキャスティングだと思っています。
  玉葉妃の天然っぽさが物語をカラっとさせて、
  後宮を『大奥』みたいな生臭さから引き上げてる効果、大きいですもん。
  (申し訳ないけど、日笠さんが演ると女オンナしちゃうんですよね)


音楽は、OPが緑黄色社会さんの『花になって』。
MVはなんかちょっとアレな感じですが、楽曲自体はすっごくいいです。
EDはアイナ・ジ・エンドさんの『アイコトバ』。まあまあ。

  劇伴は、神前暁さん、ケビン・ペンキンさん、桶狭間ありささん。
  特に中国宮廷風とこだわっているわけでもなく、
  中華風の楽曲もあれば、現代風オケ、電子楽器もありもうす。
  (誰がどの曲やってるかはぜんぜんわかりませぬ)

  このへんも、考証ぶっちぎったことが良い目にでてる感じですね。
  特に不自然さ・違和感などはありませんし、
  むしろ、いろいろ変化があって楽しいかと。作品に合ってます。



いろいろ書いてまいりましたが、
まだまだ放送中の作品ですから、最終的な評価はできませぬ。
いやほんとできないんですが、
これまで(9話放送段階)のところ、とってもいい感じで回っています。
よっぽどのことがない限り、このままいくんじゃないかしら。

もうそろそろ作品のセカイ観に慣れてきたかな、と思いきや、
9話の猫猫のセリフで
 「ストイックな性格」とか「ストレスも原因になります」とか、
いやもうそれどの時代のどの国の言葉なん?
みたいな単語も飛び出し、
己の想像力の未熟さを痛感させられたりもしてますし。いや奥が深い。

考証ぶっちぎって自由奔放やりたい放題、天上天下猫猫独尊。
そのくせ人間模様やサスペンス要素はきっちりしっかり。
なんかもう、そのテイストが病みつきになりそうな、ならなさそうな。

  とにもかくにも、エンタメとしては一級品。
  見てソンをする作品ではありませんので、
  後宮テイストが苦手で未視聴の方、一度お試しになってくださいまし。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 26
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

宮中に咲く石楠花

中国っぽい宮中を舞台にして、薬の専門家である主人公・猫猫が毒の知識を頼りに宮中で発生する事件を解決していく華やかなミステリーアニメ

同じような展開が続くので飽きる人はいそうですが、最初から最後までちゃんとしたミステリーで葬送のフリーレンと並んで2クールにわたってとても楽しませてくれた作品、文句なしにオススメ!!

まず絵と雰囲気と音楽が美しいですね、マオマオが「化粧をした顔(あえてそう書きます)」とか作中のキャラと同じように見とれてしまって、すごく力が入っているのがわかります
性格の悪い人達がたくさんいて陰謀と策略が渦巻き、一回ミスしただけで死刑になりかねない宮中で、誰にも媚びないマオマオのキャラクターも清々しくて好き
そして周りのキャラクターとの知恵比べにスマートな事件解決が鮮やかで見ごたえありました
作中にも出てくる石楠花の毒、石楠花の花はとても気品があってまるで女王様みたいな美しさがあります。でも毒がある・・・まるでマオマオのよう
過酷な宮中で生き抜くためにはそんな美しさと気高さと毒を持ってないといけないのかもしれません
王氏もただのイケメンじゃなくて{netabare} マオマオとの駆け引きや協力関係が心地良かったし、彼の出自はたぶん高貴な人なのかな?って思っていたけど、そういう印象を受けるのはシナリオ的な意味があって、ちゃんとそういう風に見えるように描かれているのもキャラクターをしっかり作りこんでいて魅力的でした{/netabare}

欠点が本当に見当たらない綺麗な作品でした

投稿 : 2024/06/08
♥ : 24

69.0 2 2023年度の小説家になろうアニメランキング2位
シャングリラ・フロンティア(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (186)
603人が棚に入れました
「クソゲー以外をプレイするなんて、いつ以来だろうな」 ディスプレイを使用するゲームが、レトロゲームに分類されるようになった、少しだけ未来の世界。 この世界では、最新のVR技術に内容が追いついていない、いわゆる“クソゲー”と呼ばれる作品が大量にリリースされていた。 そんな数多のクソゲーをクリアすることに情熱を捧げてきた1人の“クソゲーハンター”陽務楽郎。 彼が次に挑んだのはクソゲーの対極、総プレイヤー数3000万人の“神ゲー”『シャングリラ・フロンティア』だった。 集う仲間、広がる世界。そして“宿敵”との出会いが、彼の、全てのプレイヤーの運命を変えていく!! 最強クソゲーマーによる最高のゲーム冒険譚、ここに開幕!!
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

致命(ヴォーパル)魂を見せてみろ!

VRクソゲーマニアである男子高校生主人公・サンラクこと陽務 楽郎(ひづとめ らくろう)が、
神ゲーとして名高いVR-MMO「シャングリラ・フロンティア」に挑む、
同名web小説のコミカライズ版(共に未読)の2クール連続アニメ化作品(全25話)


【物語 3.5点】
前置き。バレは無いですが長い思い出話なのでタグに隔離w
{netabare}
視聴していて、その昔、80年代……ファミリーコンピュータでゲーム機・第三世代の覇者となった任天堂について、
世間のニュースや大人たちが“ファミコンブーム”と評した一件を思い出しました。

つまりファミコンなどと言うものは、大人がプログラムを習得するまでの一過性のお遊びであり、熱狂は長続きしない。
要は将来、必要性のない、一時のブームに過ぎないファミコンばっかやってないで勉強しなさいということなのでありますw
(余談ですが『ドラクエ』発売日の行列周辺で起こる軽犯罪等を殺人事件でも起きたかのように大騒ぎする“マスゴミ”。ホント嫌いでした。)

また数年前、株式市場のちょっとしたトレンドとなった“VR(仮想現実)バブル”
そこでもまたゲームは、これまで不必要であまり注目していませんでしたが、
今後はVR構築の一助として、社会の役に立てる。日本ワンチャン。
などとアナリストに言及されたりしました。そう吹かしていた彼らは一体今どこへw{/netabare}


何が言いたいのかというと、ゲームを必要性とか合理性とかで語っている内は、
人々が何故ゲームに熱中し続けるのかを表現するのは難しいということ。

これを踏まえると、サンラクたちのゲームプレイ動画を垂れ流しているだけの、
テーマも中身もない内容スカスカに見える本作も、
ゲームの魅力とは何かを好表現した快作に思えてきます。

さらにどんなクソゲーでも楽しみ方を見出してしまう主人公設定がミソ。
ゲームクリエイターとは、初心者やライトユーザーにも下駄を履かせてクリアして頂くよう配慮する大衆化路線と、
クリエイター自らが、理解あるプレイヤーにだけ魂を伝えるマニア化路線。
その狭間で常に葛藤している存在なのだと思います。

ゲームクリエイターのインタビューなどを拝見すると、
あなたの作品大人気ですねとか、今後のVR社会の礎となりますねとか褒められるよりも、
自分の作ったゲームの本質を理解してくれたマニアがいたとか、
自分でも思ってみなかった遊び方をしてくれたとか、
プレイヤーとのキャッチボールが成立した件について語る時が一番目を輝かせている印象があります。

その観点からクソゲーハンター・サンラクとは、
クリエイターの意図を汲める“コミュ力”最強の主人公であり、
大衆に称賛された“神ゲー”の裏に仕込まれた、
ユニークモンスターをフラグにしたワールドストーリー。
真に「シャングリラ・フロンティア」を理解し、攻略してくれる待望のプレイヤーの出現。
この歓喜こそが本作のテーマと言えばテーマなのだと思います。


構成は毎話ゲームプレイ風景を描いて、程々な所でキリが付いたら切り上げて、
あとはED後のショートストーリー「<シャンフロ劇場>ミニ」(時に2本立てw)で変態方向にキャラを掘り下げる。
これも尺を稼いでいるだけ?と思われても致し方ない構成ですがw

私はそこもゲームへの熱狂一辺倒でガス欠してしまうのを防止する有効な構成だと好意的に捉えました。
アニメ、ゲーム双方で制作キャリアを積んできた窪岡 俊之氏が監督を務めたこと。
何より、やはり私は筆安 一幸氏の、例えばゲームを描くのならばゲームプレイをひたすら描くなどと、
割り切った構成・脚本のリズムが肌に合うのだと思います。

ただ灰汁の強いキャラ沼である<シャンフロ劇場> を観劇した園児たちの将来は、かなり心配ではありますw


【作画 4.0点】
アニメーション制作・C2C

{netabare} ユニークモンスター・夜襲のリュカオーンの呪いと、
ユニークシナリオ開拓者という有名税回避{/netabare} のため、
半裸&鶏頭という異様な出で立ちとなった主人公サンラクのキャラクターデザイン。

主人公ビジュアルの初見時、私は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド(Swich/WiiU)』のRTA(リアルタイムアタック)動画にて、
半裸のリンクで最速クリアを目指す異様な光景を思い出し、これが視聴動機に。

『ブレワイ』は目に見える壁は全て登れる、料理も奥が深い。
スローライフも満喫できる圧倒的自由度で神ゲーの名をほしいままにした傑作オープンワールド。
それを30分足らずで、クリティカル技、バグ技を駆使して、
忙しなく半裸でバグってカクつきながらwかすっただけでも失敗する最速チャレンジに挑むプレイヤーたちの酔狂。

本作のサンラク。
パロメーターをクリティカル判定に影響する幸運値と素早さに振る極端なビルドと“紙装備”で、
常に綱渡りプレイを愉しむ彼のスタイルに通じる部分があると感じました。


作画はゲームプレイのクライマックスではカロリーを上げてくる安定感。
{netabare} 墓守のウェザエモン戦{/netabare} などは2クール目終盤かつ長期戦でしたが、
ロボット?からアンデット形態にまで多彩に変化する局面にも、
しっかりと対応して魅せて来る辺り、
このスタジオはスタミナがあるなと好感しました。
(ま、総集編で息継ぎはしてましたがw)

かと思えば、クソゲー“フェアクソ”で{netabare} 理不尽クエスト量産ヒロインに仕返しする悲願達成の?殴打シーン{/netabare} や、
クソゲー“便秘”の、伸び~る腕などのバグ技応酬を“前提”とした格闘バトルシーンなど、
笑いも取ってくる楽しいアニメーションでした。


【キャラ 4.0点】
一応のメインヒロイン・斎賀 玲。
サンラクこと陽務(ひづとめ)君ラブだが、直に告白する勇気はないため、
「シャンフロ」を通じてお近づきになりたいと攻略に励む内、
{netabare} サイガ-0(ゼロ){/netabare} として一流の域に達してしまった。
ゲーマーはそんなにもてないだろうwとツッコむ以前に、
このヒロイン、毛筆の恋文も甲冑装備も重たすぎるw
というクセ強な味付けでマニア世界を演出。

サンラク君に一番お近づきになったのが致命兎(ヴォーパルバニー)のエムル。
このヴォーパル一族の元ネタはダンジョンRPGの古典『Wizardry(ウィザードリィ)』のボーパルバニーから。
あのモンスター、“殺人兎”の由来を知らずにいると一見、可愛らしい出歯ウサギと油断させられる。
で、舐めてかかると、首チョンパの即死攻撃を喰らうw

RPGの世界観は高度なファンタジー世界の再現ではない。
時に外面から来る先入観で、裏をかく、クリエイターからプレイヤーへの挑戦状。
或いは常に一撃クリティカルを狙うサンラクみたいな縛りプレイの勇者の待望。
致命(ヴォーパル)魂こそが本作の真髄を体現しているのだと思います。


個人的にグッと来たのがサンラクのご家族。
超絶虫マニアの母に、超絶釣りマニアの父。
趣味に没頭することを全肯定してくる素敵な一家に、
アニメ沼に入り浸る私も勇気づけられましたw


【声優 4.0点】
主人公サンラク役の内田 雄馬さん。
相棒のヴォーパルバニー・エムル役の日高 里菜さん。
遅ればせながら、ご結婚おめでとうございます♪
リアルでも夫婦やる程のコンビなだけあって、掛け合いのリズムも
{netabare} エムルがサンラクに子守唄を歌うシーン{/netabare} もバッチリ決まっていました。

これは斎賀 玲役の和氣 あず未さんも、中々報われないメインヒロインポジから
お二人の間に割って入るのは骨が折れそうですわ(エムルの口癖が伝染w)
ここは兼務したナレーション役から外堀を埋めていくということで。


【音楽 4.0点】
劇伴はMONACAの面々が担当。
勇壮なストリングスから電子音まで広範なジャンルをカバーして、
上々の“ゲームBGM”を提供。


OP主題歌はFZMZ。
前期「BROKEN GAMES」、後期「Danger Danger」共に、
“まだ足らない”と刺激を渇望し続けるゲームマニアのマッドネスな世界を、
ラップ歌詞も交えて千切ってはぶつけてくる快作。

ED主題歌は前期がCHiCO「エース」、後期ReoNa「ガジュマル 〜Heaven in the Rain〜」
激しい戦闘シーンが続く中、女性ボーカルによる爽やかアップテンポナンバーと、しっとりラブバラードで、
ホッと一息付いた所で、Cパートで本番の?<シャンフロ劇場>ですわw


異彩を放ったのが{netabare} ヴォーパルバニーの国「ラビッツ」の長・ヴァイスアッシュ(CV.大塚 明夫さん)の挿入歌「鉄打ち唄」
「神匠」の渋みの効いたボーカルと共に打ち込んだ武器は最強です。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

作り込みは素晴らしい。もっとテンポ良く進めば良作だったかも。

 総括すると前半は素直に面白かったです。設定が目新しいのとほどほどのギャグがあったのが良かったです。ただ、後半になるとちょっと間延び感が出てきましたね。それでも19話までは一つの話の区切りですから集中力が持ちましたが、25話までがちょっと辛かった。

 結末が気になる話ではあります。現実世界の何かとつながっているような、シャングリラフロンティア内で2重構造になっているような、期待させる仕込みはありそうです。ただ、細かいエピソードが多いのとバトルがいちいち長いのが辛いです。

 プロットというか要約というか、シャングリラフロンティア以外のゲームをカットして、半分の長さのダイジェスト版ならものすごい面白い気がします。もっとテンポが良ければ良作認定できたかもしれません。世界観の作り込みは分厚くて、兎の設定とか大したものだと素直に思いまます。

 結論からいうと作画もいいし前半も楽しめたので、悪くない作品だと思います。ですが、もういいかな。結論が出たらあらすじで読ませて、という感じの作品でした。

 と言うことでストーリーは3.5。キャラは4、作画は4.5です。声優、音楽は調整で4と3.5でどうでしょうか。






11話 遅ればせながら現在11話まで視聴。1日でほぼここまで一気見しました。ライト版SAO。面白いが1回楽しめばいいかなという感じです。

{netabare} SAO型のなろう小説原作のフルダイブVRMMO型の話としてはかなり面白いと思います。話もSAOの原作版のプログレッシブから命のやり取りを抜いたライト版という感じです。

 現実世界に戻れる設定ですが、微妙な緊張感があるのが上手いところです。NPCに感情移入できるような作りになっているところや、ユニークモンスターを使って主人公に特別感を出したのが良かったのでしょう。ギャグ要素もあるので、重くなりすぎませんし。ラブコメ?要素もあって、そこも楽しめなくはないです。

 雑誌連載コミックのアニメ化で力が入っているのかアニメの出来もいいです。ただ、前回と同じ場面の使いまわしが多くて、OPと合わせて初めの3、4分尺を使っている感じでそこは何とかすべきでしょう。11話までで1話分くらい削れたのでは?

 で、今のところの評価ですが、面白いことは面白いです…が、どうでしょう?1回でいいや、という面白さです。

 深みがないとかテーマ性がないとかもあるんですけど、例えばSAOの「スターバーストストリーム」とかダンまちのミノタウルス戦とかそういう厨二病的グッとくるものが全くありません。あの場面までの流れをもう1度といって再視聴したくなる何かがありません。「アクセルワールド」みたいな現実のキャラの抱える問題と関連してくるわけでもないですし。

 感情移入できる相手先も不在です。ゲーム好きな変態なだけで彼のモチベーションや感情に乗れません。ゲームが進むことその点でのみ彼とは目的を共有しているだけです。

 ゲーム攻略動画の様だともいえるのかもしれませんが、別に主人公が研究して努力して情報を集めてゲーム攻略するわけでもありません。運の要素とクソゲースキルで…という話ですが、これもSAOのザ・シードのように共通のフォーマットによってMMOが作られているという設定があるわけでもありません。
 そう…設定そのものですが、レベル設定があるので、主人公が無双することに説得力がありません。クソゲースキルが役に立つのは多少でしょう。本作の設定で主人公の活躍はちょっと無理があるでしょう。レベル無しで行けばよかった気もします。

 ということで、結構ご都合主義満載でそれほど深みがある話でも手に汗握る話でもないです。人気はあるかもしれませんが記憶に残る話になるかどうかはこれからでしょう。

 連載漫画として週刊誌で読む。アニメで1回楽しむという分には面白い作品かとは思います。ですが、評価となると…そこまでは…という作品でした。まあ、最後まで見るとは思いますが…一応暫定評価はつけますが、面白い割に点はつけられないかなあ。{/netabare}


14話 話が進まないのがストレス。今のエピドードのイベントは面白いですが。

{netabare} 話が進まない。2クールですよね?ちょっと面白いイベントだなあと思っていたら…

 やっぱりわからないのが、何で他のゲームをやるのが練習なのか?ですよね。これってフルダイブはまだ世の中にはないでしょうけど、MMOだと普通なんでしょうか?

 それとパラメータよりもスキルが優先されるのっていうのも、よくある話なんでしょうか?よく見れば確かにHPとか各種のパラメータはかなり数字が低いので、武器補正とかいろんな工夫でレベル差は縮まるんでしょうけど。

 まあ、ここまで見れば最後まで見ますが、話のスピードなんとかしてほしいなあ。

 ただし、あのセツナですよね。服装と話からいって、2重構造の世界観の気もします。そして、SF的な場所もあるので実は…という話の気もしますが、どうなのでしょう?いずれにせよ長い話になりそうです。{/netabare}



19話 やっとですか。えっと2クールなんですよね?

{netabare} まあ、26話というのは今時ないでしょうから24話とするとあと5話かあ…細かいエピソードと伏線でお終いなんでしょうね。
 とにかく長い。冗長です。バトルが約2話分ですから…今後の展開の仕込みがあるので期待感が無くはないんですけどね。

 2クールでここまで見たし、アニメそのもののクオリティは悪くないので、もちろん最後まで見ます。が、どうでしょう?奥行も展開もかなり初期というか中途半端な感じですねえ。Drストーンみたいに3クール、4クールまでやる感じなんでしょうか?このペースだと心が折れそうだなあ。{/netabare}



 

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜

この作品の原作は未読です。
完走後にレビューを書こうとwikiをチラ見してビックリ…
原作は未書籍化ながら、2023年7月現在で881話まで執筆されているそうです。

普段小説を読まないので詳しいことは分かりませんが、1巻10話で換算すると、80巻分くらい発刊されていることになります。
相当なストックを有している作品、と認識して良いのでしょうか!?


数多の作品を生み出してきた小説投稿サイト「小説家になろう」にて、
2017年より連載中の硬梨菜による大人気WEB小説。

小説の書籍化を待たずしてコミカライズ化された本作は、
第47回講談社漫画賞の少年部門を受賞し、
「週刊少年マガジン」の読者アンケートでは史上初の四冠達成!

誰もが持ちうるゲーム体験を通じ、新感覚の冒険を描く本作は、
かつての思い出に浸る大人たちと、テクノロジーの最先端で生きる若者たちに、
新たな冒険の興奮を呼び覚ましている。

1人のクソゲーハンターが、神ゲーに挑む、至高のゲーム×ファンタジー冒険譚、開幕!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

「葬送のフリーレン」や「薬屋のひとりごと」の様な圧倒的強さを誇る連続2クールの作品が放送される中、個人的には本作品も相当頑張った作品だと思っています。

神ゲーム、クソゲームに関わらず、ゲームで遊ぶのは、それなりの金銭の出費を伴うことになります。
本作品の主人公であるサンラクは、これまで数多くのクソゲーをプレイしてきたとのこと…

そのクソゲーにいくら突っ込んだのかは分かりませんが、相当のお金持ちじゃなければそんな潤沢なプレイは出来ないと思います。
これは自分にも思い当たる節が…

最近ハマっているソシャゲのイベントで、ガチャを回すために気が付いたら結構な金額を課金していたんですよね。
カードの明細見て明らかに遊びの域を超えていたのにビックリ( ノД`)シクシク…
相当自分を戒める必要があると思っていたというのに…

まぁ、金銭の出費という下世話な現実は置いといて、サンラクはクソゲーをやり込んでプレイヤースキルを高めてきました。
この作品における「クソゲー」の定義は、どうやらバグがあることの様です。
バグがあるということは、未完成品なのでは…とツッコミたくなりますけれど…
個人的なクソゲーの定義って面白さが基準だったんですけど、ゲームの世界ではどうやら違っているようです。

ですが、サンラクのゲームスタイルは格好良いの一言…
ぺらっぺらの防御でスピードや力に全振りしているのですから。
このゲームの世界では防御は自身の能力で唯一補うことのできるステータスですから、自身を鍛えるのは理にかなっているんですよね。

また、サンラクはなまじゲームをやり込んでいるので、他のプレイヤーと同じルートを辿らないのも彼の魅力の一つだと思います。
まぁ、傍からみたら滅茶苦茶なんでしょうけれど、視聴する側のワクワク感は間違いなく跳ね上がりましたから。

加えて、日笠さん演じるアーサー・ペンシルゴンと、小市さん演じるオイカッツォと3人でユニークモンスターに挑んでいく構成も鳥肌が立つくらい格好良かったと思います。
サンラクは、とてもじゃないけど人間技とは思えない様な動きをしていましたが、人間の反射の限界を超えている様にしか見えませんでした^^;

後は、サイガゼロの想いが届くことを願ってやみませんが、そちらは未だ相当時間かかりそうですね。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、FZMZさんによる「BROKEN GAMES」と、FZMZ feat. icyさんによる「Danger Danger」
エンディングテーマは、CHiCOさんによる「エース」と、ReoNaさんによる「ガジュマル 〜Heaven in the Rain〜」
ReoNaさんの楽曲が大好きで通勤中に聴いていました。

2クール全25話の物語でした。
本作品は既に続編の放送が決定しており、2024年10月から2nd seasonが放送されるそうです。
今度も2クールだったら全4クールもの大作になります。
きっとこれまで以上に見どころが満載なんでしょうね。
2nd seasonの放送が楽しみで仕方ありません。
しっかり堪能させて頂きました!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

77.2 3 2023年度の小説家になろうアニメランキング3位
無職転生 Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (367)
1584人が棚に入れました
2012年から小説投稿サイト「小説家になろう」で連載が開始されて以来絶大な人気を誇る“なろう系ラノベのパイオニア”『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~』。理不尽な孫の手の著による本作は、多くの作品が生み出されている「異世界転生系ラノベ」「なろう系小説」のまさに先駆者的作品であり、幅広いファンを獲得している当ジャンルの代表作。働きもせず他人と関わりもせず、ただ部屋に引きこもってゲームやネットに明け暮れるだけの34歳のニート男が、ある日交通事故に遭い死亡…したと思った次の瞬間、剣と魔法の異世界に生まれたばかりの赤ん坊として転生!少年ルーデウスとして生まれ変わった男が、前世の記憶と後悔を糧に、出会いや試練に直面しながら「今度こそ本気で生きていく」姿と壮大な冒険が描かれる大河ファンタジー。


声優・キャラクター
ルーデウス・グレイラット:内山夕実
前世の男:杉田智和
フィッツ:茅野愛衣
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

2つの物語

原作未読 全13話(0話を含む)2期第1クール

無職転生の2期第1クールです。第2クールは2024年4月より放送予定です。1期ともし機会があれば番外編(エリスと2期のあるキャラが出てきます。)まで観ることをオススメします。

第1クールは大きく分けて2つのお話に分かれています。泥沼編・学園編(ラノア大学編)です。

泥沼編は、あることで失意の底にある主人公ルーデウスは、あるパーティーに出会って立ち直るきっかけになるお話です。お酒はほどほどにいう感じでしたw

学園編は、1期のキャラが色々とでてきます。あることを解決する(この作品らしい悩みですがw)ためにラノア大学に入学します。紆余曲折ありましたが、良かったねって感じの終わり方でした。
{netabare}
なんといってもシルフィエットの登場ですね。彼女の行動や仕草、表情もゆたかでとても可愛く描かれていました。

終盤まで正体を明かすことに躊躇い、もどかしい気持ちが観ている私にもとても伝わりました。最後は2人が結ばれて良かったですね。
{/netabare}
作画は1期に引き続き綺麗に描かれています。演出も良かったですね。{netabare}(特にルーデウスとシルフィエット2人の場面){/netabare}

重要な鍵になるような人物{netabare}(ナナホシ・シズカ){/netabare}も出てきて、第2クールも楽しみですね。

OP はLONGMANさん、EDは大原ゆい子さんが歌っています。

最後に、神棚は早く処分した方がいいと思いますw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャプテンE.D.

世の中、たいていのことには『良い点』と『悪い点』が混在いたします。
禍福は糾える縄の如し、とはよく言ったもの。
EDのもつ最大の良点は『腹上死する危険性がなくなる』ところかと。

死というものは万人に等しく訪れますが、
その価値は、ほんとそれぞれ。
欧米では『友のための死が最も尊い』とか言われます。

  腹上死というのはたぶん、
  その対極に位置する存在ではあるまいかと。

もちろん『性欲はオレの友だ』と言い張ることもできるにはできます。
キャプツバ的に『リビドーはトモダチだよ』と爽やかに言うこともできます。
ほんとできるっちゃできるんですが、
それはあくまでも『言論の自由』というケンポ-上の話であり、
うんうんそうだね、と言ってくれるヒトは、
早くその話題を終わらせたいから相づち打ってることをお忘れなく。

  実際の話、そういう大往生をしてしまうと、
  残されたご遺族の心境もけっこうフクザツでありましょうし、
  弔辞の書き方にも困ってしまいます。
  さらに、お葬式の雰囲気も微妙なものになってしまいかねませんので、
  オトコがなるべく避けたい往生の仕方の一つと言えるでしょう。

  その心配がゼロになる、というのですから、
  EDというのもなかなか捨てたものではないのかも知れません。
  (自分がなるのはゼッタイごめんですが)


さて、本作『無職転生Ⅱ』第一ク-ルは、
エリスに去られて自己憐憫をこじらせたルーデウスがEDになり、
魔法大学でシルフィと再会してそれを克服するまでを描いたおハナシです。
完全に前作『無職転生』の続きなので、
まだ見ておられない方はまるっとおいてけぼりですね。

今ク-ルはこれまでの血わき肉踊る異世界冒険譚とは趣を異にし、
どちらかと言うとせせこましい、
ぶっちゃけ半日常系みたいな話がちくちく紡がれていきます。

とは言っても、話のすすめ方がザツ、ということはありません。

0話まるっと使ってシルフィが魔法大学に入った経緯を説明してから、
1~4話がいわゆる『泥沼編』。
大切な放送期間まるまる一か月をかけて、
ルディ(ルーデウス)の見事な自己憐憫っぷりからのED発覚、
そして魔法大学入学までを描きます。

  これを『しっかりと経緯や心情を描いている』と評価するか、
  あるいは『展開が遅くてまだるっこしい』と考えるかは人それぞれ。
  きちんと物語を描きたいカントクの意図はわかりますが、
  昨今はやりの『なぜもへったくれもない』展開になじんだ方々は、
  早よシルフィだせやゴラァ、と思うかも知れません。

  まあ実際、
  そんなに面白い・引き込まれるエピソードでもないし、
  鬱モードに入ったルディがうっとうしいし、
  プロットヒロインのサラがええとこなしでかわいそうなので、
  半分の尺でもよかったかな、とは思うところ。

そして5話からがラノア魔法大学編。

基本的に『魔法学校』という舞台設定は、
おなかいっぱいというか、創造力のないラノベ作家が選ぶド定番であります。
あまりにも亜種が多すぎてよくわかんないほどなんですが、
本作は草分け的存在なので、
発表当時はまだ鮮度が残っていたかも知れませぬ。

ただし、ルディが魔法大学に入学した目的が
向学心のためとか祖国のためとか憧れの師匠に追いつきたいためとか、
そういう内面的かつふわっとしたものではなく、
  EDの治療法を探すため
という『はっきりしていて切実』なものなので、サベツ化は充分かと。
てか、ぶっ飛んでいて好きかもです。

で、ここからはおハナシの趣がガラリと変わり、
けっこう既視感の強い、下ネタおおめの異世界学園ラブコメふうとなります。
旧キャラに加えて新キャラもけっこう出てきます。
{netabare}
  ロキシーがパンツしか登場しないため、
  萌えという絶対領域はシルフィがほとんど一人でカバ-いたしております。
  ドワーフっ子のジュリエットもかわいいっちゃかわいいのですが、
  萌えとしては、上級者向けではあるまいかと。
  ケモナ-さん向けにもふたりご用意しておりますが、扱いがリョナ。

  ナナホシという、
  今後の物語展開でキーパ-ソンになりそうな娘も再登場しますが、
  今ク-ルで何かが大きく動くわけではありません。

  ヒトガミとルディの前世姿の登場も、泥沼編の一回こっきり。
  ルディがこまめに肉体を鍛え、
  ふつうのファンタジーヒ-ロ-っぽく、かっこよくなっていきます。

  つまるところ、
  小さなプロットがけっこうあるものの、何をやっても物語の主たる関心が、
    シルフィがいつ身バレするのか
    ルディがどんなふうにEDを克服するのか
  の二点に帰結してしまうという、
  わりとミもフタもない展開のク-ルだったりするわけです。{/netabare}


それじゃつまんないんですかと問われると、
決してそんなことはなく、
熱狂するような感じじゃありませんが、ふつうに楽しく見られます。

個々のキャラの心情もしっかりと繊細に描かれていますし、
『萌え』『笑い』『シリアス』『業』『バトル』
みたいなものがきちんと、しかもほどよく配合されておりまして、
  ヨ-グルトがけグラノーラ、オレンジジュースつき
みたいな、バランスの良い朝食的仕上がりなのではあるまいかと。

  ただし『ED』というクセの強いシードが含まれているため、
  とりわけ女性の視聴者さんにおかれましては、
    えっと……笑ったらいいんですか?
    それとも同情した方がいいのかしら?
  などと、咀嚼に困惑される場合もあろうかと存じまず。

  どうぞ笑ってやってくださいまし。
  そもそもルディの未熟な自己憐憫が原因ですから自業自得ですし、
  同情なんかされたらそれこそいたたまれませんから。


拙的な本作のおススメ度は、
前期を視聴済みという前提でAランクです。
(てか、第二ク-ルから見はじめる人ってあんまいないよね)

前期みたく、
エンタメ性を存分に発揮しながらも『人間の業』に深くえぐり込む、
というキレッキレ感はあまりありません。
もちろん、ヒトガミやナナホシとの会話などで片鱗は見せるのですが、
通して視聴すると、
やっぱ下ネタおおめの異世界学園ラブコメみたいな印象かと。

  なんでそうなるのかとと言うと、
  物語全体の印象というかインパクトを、
  シルフィ(茅野さん)が全部もってっちゃってるんですよね。
  ひさびさの茅野さん無双でありまする。
   {netabare}
  とりわけラスト二話、
  シルフィの身バレとED完治が同時ではなく別プロットになり、
  茅野さんがそれぞれのプロットで披露したお芝居、
  ゴジョ-先生もまっつぁおの領域展開が、インパクトやばいレベルです。
  
  ふつうのアニメだったら、
  身バレでソッコ-完治、愛はEDを救う、みたくなると思うんですよね。
  だけど本作では、
  『それはそれ、EDはED』
  ということで仕切り直し。キビしいです。

  え~~、やっぱあっちとそっちって違うもんなんですか?
  とか女性の方から聞かれても、なったことないからわかりませぬ。

    ほんとわかんないんですが、
    何となくわかるような気がするかも、
    というのがこっち側の大半の意見なんじゃないかしら。

  でまあ結局、ふたりでクスリ飲んでキメ〇ク、という
  かなり身もフタもない解決方法に至っちゃうわけでありまして、
  まさにディ-プインパクト。ぜひもなし。{/netabare}


作画は、相変わらずの高水準ですね。

ただ、前期に比べると粗くなったという声もあり、
そう言われると確かに、
ロングやモブの描き方がザツだとか仕上げがちょっとアレかなあとか、
前期になかった「ん?」は感じますが、
それでも他社との比較論で言うならけっこうなお点前ではあるまいかと。

  今ク-ルから監督が、
  前期まで副監督を務めていた平野宏樹さんに変わっております。
  また、成長したキャラを描くにあたり、
  キャラデの担当者も前期とは違う方になっており、
  そのへんの影響は、やっぱあるでしょうね。


役者さんは、キャラ替えもなく、全員ハイレベルです。

特にルディ役の内山夕実さん。
前期からルディの年齢が変わって肉体的に成長していますし、
おまけにEDという女性には理解がムズカシイ役どころなんですが、
うまく咀嚼して『青年ルディ』を創り上げています。

その他、今期からは新キャラで
上田麗奈さん(アリエル役)や若山詩音さん(ナナホシ役)など、
旬の実力派役者さんも参加していて百花繚乱。
プロットヒロインのサラを演じた白石晴香さんも、
けっこうアシリパ入ってたけれど頑張っておられました。

ただ、そんな中においても、
インパクトという観点においては、
すでに述べたように茅野愛衣さん(シルフィ役)が無双状態かと。

茅野さんって、
最近はご自身のyoutubeでお酒ばっか飲んでるイメ-ジなんですが、
もともと卓越した演技力をお持ちの方なんですよね。

  彼女のお芝居で拙が「マジすげえ」と思わされるのは、
  セリフの『硬度』と『温度』の使いわけです。
  これはもう、天性のものと呼んでいいんじゃないかしら。
   {netabare}
  本作でも物語冒頭、アスラ王国に飛ばされてきてすぐのときは、
  ガチガチに緊張した、バリカタの声ですね。
  それから『無言のフィッツ』として新生活になじんでくると、
  緊張がややほぐれて声の硬度が一段階さがります。
  (それでも初対面の相手と話すときは硬度かために)

  そして、フィッツとしてルディと会話している時には、
  リラックスできるのか、
  まったく同じ話し方なのに声のトーンはやわらかくおだやかに。

  こうした同じ話し方での『声の硬度』の使いわけ、
  『バリカタ』『かため』『ふつう』が自然にできてるんですよね。
  あの『氷菓』伊原摩耶花役でも披露してましたが、
  なかなかマネできない、ものすごい技術だと拙は思います。
  (たぶん、鳴らす場所や緊張させる筋肉を微妙に変えてるんでしょうね)

  で、それに加えて『声温度』の上げ下げができるんです、この方は。

  ナナホシとの会話などでは、声温度かなり低め。
  ルディとの会話でも、
  感情の起伏に伴って面白いぐらい上がったり下がったりいたします。

  そして、今ク-ルで最大の見せ場は、やっぱ最終話。
  ド-ピングの前後で声温度爆上り。
  その温度のまま究極の最終奥義、オトコ殺しの頂上セリフが炸裂します。

    どうぞお召し上がりください。

  これはあかん。
  わりと身持ちのかたい僕ではありますが、耳元でこれは殺られる。
  まさにアルテマウェポン。奥さんほんとごめんなさい。

  というか、マジなハナシ茅野さんって、
  『声バリカタ冷え冷えで』とか『声やわ激アツで』とか、
  どんなオーダ-にも応えられるすごい役者さんだと思う次第であります。
{/netabare}

音楽は、
劇伴は前期と同じく藤澤慶昌さん。
古楽器を駆使した安定した音作りで、世界観もドンピです。

OP/EDは、
前期は大原ゆいこさんが全部やってたんですが、
今ク-ルのOPはLONGMANさんが担当。
わりといいんじゃないかしら、世界観にもハマってますし。

あと、最終話のEDは大原さんの曲を茅野さんが歌唱しております。
ただし、セリフにかぶせてBGM的に使っちゃったので、
印象としてはかなり薄めかと。
(拙は初見のとき気がつきませんでした。お恥ずかしい)



いずれにいたしましても、
見て損をするようなアニメでは決してありません。
他の『なろう系』を見るぐらいならぜひこっちを、という感じかと。

ただ、前期については、
 『異世界転生もののハイエンドモデル』
と評価させていただいたのですが、
今ク-ルについては、さすがにそこまで言えませぬ。

既に述べたことだけど本作品の通奏的なテ-マは
  『人間の業と再生』
みたいなモノだと拙は愚考しているわけです。

そこんところ今ク-ルは、かなり薄味になっちゃってるんですよね。

そして『テ-マ』ではなく『ギミック』の一つである、
ルディのEDが前に出すぎちゃったことで、
なにがしたいのかイマイチわかりづらいク-ルになっちゃったなあ、と。
{netabare}

  もちろん、ルディがEDになったのって、
  エリスの真意をはかりきれないルディの『未熟さ』と、
  それがゆえの自己憐憫をこじらせちゃったのが原因であります。

  前世で死んだのが34歳だから通算年齢ほぼ50歳、
  ええ歳こいたおっさんがそんなんでええんか、自業自得やんかジブン、
  という意味では『業のなせるワザ』と言えなくもありません。

  ただ、その乗り越え方が、
  なんか頑張ってジブンの弱さを克服した、みたくリッパなものではなく、
    クスリでキメたらうまくいったぜキャホホイ
  という、リアルではあるけれどドラマ性のかけらもないものでして、
  え……あ……よかったね、としか言いようがありませぬ。

  人間の未熟さとか腐った性根というものはカンタンに治んないですよ、
  という背骨の部分は前期から一貫しているのですが、
  だからといってこの展開で、
    何かカンド-したり学んだりしろ、
  なんていうのは、さすがにムリ筋に過ぎるかと。{/netabare}


とはいえ、ルディくんの冒険譚は、まだまだ道半ば。
見てくれがいっぱしの青年になったとしても、
いきなり中身までリッパになられては、お話が回せません。

第二ク-ルは来年四月からとの由、
  とりあえず性的に充足したルディくんにどんな冒険が待っているのか、
  おパンツ以外のロキシーの姿は拝めるのか、
  ヒトガミやフィットア領転移事件の謎は明かされるのか、
  いいかげん下ネタを卒業してドラマにシフトしてくれるのか、
いろいろと興味の尽きないところであります。

今ク-ルはちょっとまあアレな感じでナニな出来ばえでしたが、
それでも面白いっちゃ面白いし、
物語自体はよく練られていてすごく興味深いものなので、
次ク-ルを楽しみに待ちたいと思います。

  あと、レビュータイトルがアレなので、
  某所からクレームが入り、
  BANされたらごめんしておくんなまし。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

人生という長い旅路

残念なところとめっちゃ面白いところがあって、トータルでこれくらい

先に残念なことを言うと、生々しすぎる下ネタがストーリーと密接な関係があることですね
恋愛アニメだと最高に感動的な場面で愛よりも性が強調されてしまっていて、せっかくのムードが台無しで好き嫌いが分かれる部分です{netabare}
EDについてはよくわからないけど、サラの反応は疑問でした。
パートナーの女性は自分に魅力がないせい?とか悩んだりするでしょうけど、愛があるなら一度うまくいかなかったくらいで見捨てたりしないでしょう、何度頑張ってもうまくいかないなら愛想尽かされても仕方ないと思うけど・・・
パートナーの欠点や悩みを知ったうえで受け入れて、協力して一緒に直そうとするのがホントの愛だと私は思います。
そう考えると一度うまくいかなかったくらいで「最悪」とまで吐き捨てたサラとEDを知っても受け入れてなんとかしようと考えたシルフィの「愛の深さ」の差が対比されていたと思うのでストーリーはしっかりしていると思うんですが、やっぱりちょっとお下品すぎるネタですね・・・

それから、ルーデウスが前世のトラウマやエリスやEDのことで自信なくしているのはわかるけど、2期1クールは全体的に卑屈ではっきりしないから少しイラっとする
{/netabare}

よかったところはキャラクターと世界観と音楽そして作画
物悲しげな歌詞の主題歌が多いですが、どれも作品のストーリーやキャラクターの心情をよく理解して作られた素晴らしい主題歌でした!

一期のメインキャラのほとんどが2期前半クールでほぼ出番なくてガラッとキャラクターが変わったのに、一期にしか出ないキャラにも2期にしか出ないキャラにもちゃんと愛着がわいてくるんですね、キャラクターの魅力が凄い
なんていうか、ルーデウスの人生の旅を一緒に体験しているような感じ
彼が人生の旅路の途中で出会う人達、中には短い期間だけ濃い付き合いでも別れた後は二度と会うことがないキャラもいるかもしれません、でも二度と会うことがなくても彼らと一緒に旅したこと、笑いあったことはルーデウスの人生にとって大きな意味があったんだと思う
人生ってたぶんそういうものですよね

そんな感じでルーデウスが行く先々で魅力的なキャラクター達と一時的に人生をともにする感じが人生の縮図みたいで、メインキャラが固定されがちな他の作品にはなかなかない魅力だと思う

前世のこと、異世界転生や転移など物語の根幹をなす秘密、それから{netabare} 日本出身のナナホシが無事に帰れるか、それともこの世界を好きになるかっていうサブストーリーや動きが大きそうな王位継承争い {/netabare}も気になるし、4月からの2クール目がとても楽しみです

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

61.7 4 2023年度の小説家になろうアニメランキング4位
夢見る男子は現実主義者(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★☆☆ 3.0 (139)
414人が棚に入れました
同じクラスの美少女・夏川愛華に恋い焦がれる佐城渉は、彼女との両想いを夢見て、めげずにアプローチを続けていた。 しかし、ある日突然、夢は醒める。愛華と自分は釣り合わないという現実を見て、適切な距離を取ろうとする渉。一方の愛華はその態度に呆然。 「もしかして、私、嫌われたの……?」 “両片想い”のすれ違い青春ラブコメが開幕!

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ふわふわした感じ

作未読 全12話

同じクラスメイト(ヒロイン)を好きになった主人公は何度もアプローチしますが、断り続けられてしまいます。あることがきっかけでその情熱は冷めてしまいアプローチをやめたところ、ヒロインは嫌われたと勘違いしてしまいます。逆に気になりだしたヒロインからアプローチを始めるラブコメ作品です。

あることがきっかけと書きましたが、お話には全然関係ない感じでしたw

それから主人公は様々な女の子たちと関り合いを持っていき好意を持たれていくのでハーレムラブコメって感じです。

お話にそれほどメリハリがなく、ドキドキすることもないので、そんなに集中して観る感じではなかったですね。

OPは石原夏織さん、EDは夏川愛華役の涼本あきほさんが歌っています。

最後に、観ていて楽しみ方が分からない作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

ヒロインはキモいストーカー男が好きだったってこと?

 最終話(12話)まで観ました。2023.09.19

 12話も要らなかった様な…。何故か色々と何となく解決して主人公とヒロインが良い感じに…。

 恋愛モノは男と女がお互い了解すればハッピーエンドになるので、まぁ良いんだろう?という感じでした。

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ……わたし達はこの感覚を知っている…、( ゚д゚ )彡そう!時間の無駄遣い…。

 デカい中坊女と自己肯定感の低い女は放ったらかしかぁ…。ちょっとたたみ方が雑じゃね?
………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2023.07.15

 何かダラダラしたラノベみたいです。今更ベチャベチャした会話劇を楽しむのは、コスパが悪い気がします。

 今の所、視聴者に開示された主人公の情報は、悪質なストーカー男だいうことだけなのですが、風紀委員長ほかカワイイ女の子達が構ってくれます。

 何で人気者なの?チートなろう主人公の方が女の子にモテる理由にまだ説得力があるんですが…。

 甘い匂いでも出てるのか?ってくらい美少女が寄って来ます。男子にも人気があります。

 何が面白いのか、良く分かんない話ですねぇ。
………………………………………………………………………
 1話観てのレビューです。2023.07.04

 嫌がる学校イチの美少女に悪質キャッチの如くつきまとう主人公が、なぜか急に冷静になって、もうつきまとわないと反省したら、美少女がなんで私につきまとわないのよー!と拗ねる1話…。

 推しの子でやってた、恋愛リアリティショー中?裏でシナリオが動いているのかな?カメラどこ?

 登場人物全員どこかの組織に雇われているか、メンヘラなのか、まともな人間とは思えません。

 今時の高校生ってこんな感じなの?時代だなぁ!では片づけられない不穏さを感じます。

 新ジャンル、ストーカー養成アニメかもしれません。歯を食いしばって視聴継続です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

たナか さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

夢見る作者はアニメ被害者

スタジオ五組&横手美智子のベテランタッグが贈るラブコメ。のはず。
独特のカオス感と毎度毎度のブツ切り構成がクセになる。

いかにもコテコテなアニソン進行が素晴らしいOP。映像は手癖で作った手抜き感。
いかにもコテコテなキャラソンが大変よろしいED。無駄な聖地巡礼ウリがすごい。

1クールで上手くやるならガッツリ改変して夏川と圭をメインで他はバッサリカットするしかなかった気がする。きららのように4人の内輪劇ならともかく全キャラ消化不良になるのは必然。声優の演技だけはいいのだが劇伴すらもクソダサい。

適当なサブタイトルは多分スタッフがウケた(苦笑した)ワードでしょうか、スタッフが嫌々作ってるのが伝わる。序盤は削るセリフの取捨選択を完全に失敗してて話が飛んでるような違和感がすごい。ただ逆説的に会話の自然な空気感が生まれて脚本セリフを言わされてる感がない。リアルとは言わないが間の空いた会話だからこその高校当時のわちゃわちゃが蘇るノスタルジー感。

終盤まで夏川を魅力的に映さないのは真っ直ぐメインヒロインに向かわないじれったい作風だからこそのストレス管理策なのかもしれない。一ノ瀬や笹木などサブヒロインはゴリゴリなラノベキャラなのに、メインヒロインの夏川の説明描写は終盤までほぼないという思い切りが独特の視聴感を生んでいる。まあ雑とも言えるけど。

12
おすすめはしないがなんだかんだで楽しめたアニメ。
良くも悪くもラノベらしくないしアニメっぽくない。

原作では夏川視点もあるようですがアニメはメインヒロインの描写をギリギリ限界まで削るという独特の作り。それでも夏川は佐城にとっては本命であるという納得感はあり「なんでこっちにしないの?ご都合なの?」みたいな破綻はない点はある意味すごい。でもやはり本作のMVPは圭。あの子の存在でなんとかギリギリ成立してたと思う。

アニメ単体でいうならキャラ多すぎ問題でしかないので最低でも2クールは欲しいところ。ほとんどのキャラが顔見せ程度で終わってしまった。掘り下げガー(笑)。ラノベアニメは小説やコミカライズのCMという観点ならキャラ紹介動画としての役割は全うしたのかな。

ラノベ特有のアクの強さがないぶん見やすかったのだが、人気アニメと比較すると薄い軽い浅いという評になるしかないでしょう。掘り下げガー(笑)。高校生時代に佐城程度に満遍なく女子と会話したりお互いの家に行ったりどこかに遊びに行ったりしてた人なら、このじれったい感じに懐かしさを感じてほっこりすると思う。ラストの無理やり纏めたような締め方のCパートは要らんかった。最後までブツ切りENDで笑わせて欲しかった。

アニメの品質はゴミだと断言できるが作品自体は嫌いじゃない。
金出して小説や漫画読みたいとまではいかないが2期あれば見るってくらい。

最終話の1カット謎背景には笑った。EDのあまり?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

59.6 5 2023年度の小説家になろうアニメランキング5位
人間不信の冒険者たちが世界を救うようです(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (149)
510人が棚に入れました
ディネーズ聖王国に属する都市、テラネ。 一攫千金を狙う冒険者に目端が利く商人、歌い踊る吟遊詩人、貴族に神官、獣人族……。 職業と人種のるつぼ、都市そのものがまるで迷宮であるかのようなその街を人は”迷宮都市”と呼んでいた。冒険者パーティ【武芸百般】を追い出され、恋人にも騙され失意の軽戦士ニックもまた、この街の住人だった。全てに嫌気がさして立ち寄った酒場。不味い飯、周りの楽しげな冒険者たち、相席のパッとしない連中……。うんざりする一切合切を、叩きつけるようにぬるい酒で流し込む……! 「「「「人間なんて信用出来るか!」」」」 思わず、苛立ちや不満は口をついて出た。自分だけの思いのはずが、その声は4人分だった──。 それぞれに傷を持つ彼らの、これが冒険の幕開けだ!!

声優・キャラクター
ニック:小林裕介
ティアーナ:渡部紗弓
カラン:菊池紗矢香
ゼム:土岐隼一
キズナ:小松未可子
アゲート:石原夏織
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

世界を救う前の前日譚

原作未読 全12話


異世界のお話。それぞれの理由で人間不信に陥った者たちがパーティを組み、色々な障害を乗り越えて真のパーティを目指すお話。

異世界お馴染みの中世ヨーロッパのような街並み、魔物や色々な種族が出てくるものの現代とリンク{netabare}(カジノがあったり、アイドルのコンサートがあったり){/netabare}しているような場所やお話もあるのでよく分からない世界ですねw

バトルがメインというよりタイトルから連想されるように、メインキャラのそれぞれの人間関係がメインのお話でした。

作画があまり良くないこともあり、そちらが気になってあまりお話に集中できなかったですねw

俺たちはこれからだー!で終わっています。

世界を救うにはまだまだ遠い感じでしたねw

OPは土岐隼一さん、EDは阿部真央さんが歌っています。

最後に、私的には可もなく不可もないという感じの作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

人生のどん底で出会ったのは――。

この作品の原作は未読です。
なろう系の作品なのでとりあえず視聴を始めてみて…気付いたら視聴の終わっていた作品でした。

主要な登場人物となる4人は、それぞれ人間不信になるような出来事を経て偶然酒場で相席となりパーティーを組むことになりました。

人間不信になるような出来事…ですから、序盤は鬱展開や過去のトラウマに悩まされたりするという暗めの展開が続くので、正直視聴するにはそれなりの体力・気力が必要でした。
何故ならパーティーを組んだからといって、他人を直ぐ受け入れられるような優しい過去を引きずっている訳では無いので、パーティー内でもイザコザが絶えませんでしたから…

一蓮托生の運命共同体であるパーティーの心がバラバラだったら上手くいくモノもうまく行きません。
気持ちは分かるんですけど、何とかならないのかとずっと思っていました。
やっぱりギスギスした関係ばかりを見せつけられても面白くありませんし…

でも、そんなパーティーにも変化の兆しが見えて…物語が動いていきます。


ディネーズ聖王国に属する都市、テラネ。
一攫千金を狙う冒険者に目端が利く商人、歌い踊る吟遊詩人、貴族に神官、獣人族……。

職業と人種のるつぼ、都市そのものがまるで迷宮であるかのようなその街を人は”迷宮都市”と呼んでいた。
冒険者パーティー【武芸百般】を追い出され、恋人にも騙され失意の軽戦士ニックもまた、この街の住人だった。

全てに嫌気がさして立ち寄った酒場。不味い飯、周りの楽しげな冒険者たち、相席のパッとしない連中……。

うんざりする一切合切を、叩きつけるようにぬるい酒で流し込む……!

「「「「人間なんて信用出来るか!」」」」

思わず、苛立ちや不満は口をついて出た。自分だけの思いのはずが、その声は4人分だった──。

それぞれに傷を持つ彼らの、これが冒険の幕開けだ!!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

中盤以降は気を持ち直して割と楽しみながら視聴ができました。
起用されている声優さんの影響も大きかったと思います。

主人公のニックを演じているのは小林裕介さん。
リゼロのスバルや、アルスラーン戦記のアルスラーン、最近では「恋は世界征服のあとで」の相川不動(レッドジェラート)あたりが有名どころでしょうか。

魔術師のティアーナを演じるのは渡部紗弓さん。
「恋は雨上がりのように」の橘あきらが初主演作となります。

竜戦士を演じるのは菊池紗矢香さん。
「戦翼のシグルドリーヴァ」の渡来・園香が初のメインキャラクターとなります。

サバイバーズの5人目の仲間となったのは、みかこし…
みかこしについては絶賛大活躍中なので、敢えて記載する必要はありませんよね。

どの作品も思い入れのある作品なので、繋がりが知れたのを素直に嬉しく思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、土岐隼一さんによる「Glorious World」
エンディングテーマは、阿部真央さんによる「Never Fear」

1クール全12話の物語でした。
ここで終わりますか…
だんだん面白くなってきたのに~。
「サバイバーズの戦いは続く!!!!」って、公式サイトのSTORY紹介欄も
これで締めくくられていますからね。
原作のストックが少ないのかな…?
次の情報を首を長くして待っています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

作画さえ良ければ迷作になった作品

異世界冒険ものとしては、とても異色。
かつて他人に騙されたことのあるメンバー、
ニック、ティアーナ、ゼム、カランがパーティ組んで冒険するのが基本なのだが、冒険やアクションシーンはほどほどに。
ニックはアイドル追っかけ。
ティアーナはギャンプル。
ゼムは女遊び。
カランは美味しいものを食べ歩く。
そして過去回想や、各個人での瞑想シーンが多い。
まるで人生観を語るようなアニメ。
わざとだと思うが、謎シーンが多め。

こういうの、決して嫌いではないのだが、何とも惜しいのは作画面。
とにかく何をしているのか分からないような動きのおかしさは致命的。
全体的にギクシャクしてしまった感じ。
そこさえしっかり作ってくれれば、評価は上がったんだけどね。

エンディングの演出は大好き。本編と何も関係なく、現代の服装を着て
エンディングをみんなでバンド演奏している。
アイドルのアゲートちゃんも入って、とても楽しそうだ。
エンディングだけは最高に好き。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

73.0 6 2023年度の小説家になろうアニメランキング6位
転生王女と天才令嬢の魔法革命(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (349)
966人が棚に入れました
パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。 魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。 ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。 ──この魔法はあなたの笑顔のために。2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あなたの笑顔を欲した、その先にあるもの

アニメーション制作:ディオメディア、
監督:玉木慎吾、シリーズ構成:渡航、
キャラクターデザイン:井出直美、
キャラクター原案:きさらぎゆり、音楽:日向萌、
原作:鴉ぴえろ (ファンタジア文庫刊)

王宮百合ファンタジー。

そんなキャッチコピーを知ったのは、
アニメを観始めて3話くらいまで経過したころだった。
個人的には、渡航の脚本ということで期待値を上げて
観始めていたので「百合」と知っても気にならなかったし、
3話まででは、そんな方向に進む雰囲気は全くなかった。

舞台は魔法やモンスターの存在する中世風のパレッティア王国。
そこで、王位継承権を放棄した王族女性の
アニスフィア・ウィン・パレッティアと
王位継承予定の弟、アルガルド・ボナ・パレッティア、
その婚約者であるユフィリア・マゼンタたちの間で起こる、
王位継承を巡る魔法社会を変えるための物語。

見どころは、現世から転生したアニスフィアの
破天荒ともいえる性格と目指しているものだった。
魔法を使用できなければ王位継承は事実上不可能という
閉塞感のある社会。
そこで革命的な変化を起こすためにアニスフィアは奮闘する。

再度、序盤を観てみたが、やはり面白い。
キャラの特徴がしっかり描けているし、
親子関係やヒロインふたりの憧れを絵で表現できているのがいい。
序盤は、ユフィリアの苦悩するシーンが長く、
あまり気持ちの良い展開とは言えないが、
それを底抜けに明るいアニスフィアが
助けていくところが心地良かった。
アニスフィアにも苦悩があって、
魔法を使えない自分に危機感を覚えながらも
前世の記憶から魔法石を活用した研究によって、
現代的な家電製品を生み出していくのは面白かった。
そして、魔法を使える者でも空は飛べない世界において、
魔法を使えないアニスが、空を飛ぶことに
果敢に挑戦する展開も楽しかった。

ただ、この作品が良かったのは序盤だけ。
{netabare}アニスフィアの前世の記憶が活かされるのは、
家電製品の発明以外はなく、
前世の出来事が現在に関わることは全くなかった。
(原作ではこの後に出てくるのかもしれないが)
また、アニスフィアの弟のアルガルドが反旗を翻した部分に
納得感が全くなかったし、なぜこんな話にしたのかと
首を捻りたくなった。
アルガルドが敵になる展開でもいいのだが、
理由や描写が浅すぎて付いていくことができなかった。{/netabare}
ここまでなら、まだ飲み込めたのだが、
やはりいちばん意味が分からなかったのが、
最終回の締め方だろう。

{netabare}ユフィリアが精霊になって犠牲になることで、
アニスフィアを自由の効く立場のまま研究に従事させるのは、
全くハッピーエンドでも物語として面白いものでもない。
もちろん、魔法が使えない人でも活躍できる
平等な社会を実現したといえばその通りだろうが…{/netabare}
この展開にするのであれば、
ユフィリアの決断における苦悩やマイナス面を
突っ込んで描かなければ、
物語として成立しないとさえ私は感じてしまう。
そもそも、なぜアニスフィアがそれほど平民に対して
心を砕かなければいけなかったのかという部分も
今ひとつ納得することができなかった。
作者は取ってつけたような「百合」を
やりたかっただけなのかとも思える。
また、百合をきちんと描いたのは最終回だけで、
そこまでの過程がないので、観ているほうとしては
唐突過ぎて驚いてしまった。
異世界ものとはいえ、あまりにもリアリティがなさすぎる。

序盤が面白かっただけに、
そのギャップによって、より大きなマイナス印象を抱かせた
典型的な作品といえるだろう。

OP曲の花たん『アルカンシェル』や
ED曲のアニス&ユフィの『Only for you』はお気に入りだし、
千本木彩花と石見舞菜香の演技も良かった。
序盤の脚本の流れや展開もスムーズで面白かったのだが…

この魔法はあなたの笑顔ために―――

しかし、未来を想像したときに
全く笑顔になれないお話だった。
(2023年5月5日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界転生物のテンプレから何処まで自由に飛べるか肝が試される

原作小説は小説家になろうweb版、富士見ファンタジア文庫ラノベ版共に未読。


【物語 3.5点】
ま~た異世界転生物か?テンプレばっかしでツマラナイ。
こうした批判は声がデカくてよく響きますし、私も言いますがw

その実、いざ、お約束と違うことをされて自由に飛び回られても、
惰性で乗れずに、上空からふるい落とされる。

そんな感想がまず残った物語でした。


中盤までは、旧来の異世界転生物のパターンを踏まえて観ても付いて行ける程度に、適度な距離が確保。
今までにあまりない新鮮な異世界転生物だな。いい百合だった。5話で{netabare} ユフィはアニスに何度、愛の告白をするのかw{/netabare}
といった感じで、前半は、転生アニメ乱造を嘆きつつも、新味を期待して、つい観てしまう層に訴求。

ところが、後半に入ると、さらに捻りを加えつつ、新展開へと飛翔。
アニスもシナリオも暴走?と戸惑う方もいたかもしれません。


後半、折り合いのヒントにしたいのが、原作者・鴉 ぴえろ氏が『魔法少女リリカルなのは』の大ファンだということ。
“十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない”を地で行く魔法及び「魔学」の設定、世界観。
何より終盤、{netabare} 泣いてる金髪のあの娘を助けるために全力全開で撃ち倒しに行く件などまんま『なのは』w{/netabare}

結局、異世界転生物のテンプレから自由になって、濃い目の百合で『なのは』みたいな萌え&燃え友情バトル作品がやりたかったのだろう。
というのが私の結論です。


私はアニスがユフィに贈った魔道具「アルカンシェル」を見て、
『なのは』2期の次元航行艦アースラの決戦兵器と同じ名だと嬉しくなる程度には『なのは』厨なのでwこの展開は大歓迎。

ですが理解の拠り所を持たない視聴者のためにも、もう少し伏線、誘導が欲しかったかなとも思います。
例えば終盤の{netabare} アニスの葛藤の裏には転生者ゆえの孤独もあったはず。
そこはテンプレを嫌わずに、折に触れて強調しておけば尚良かったかなと思います。
アニスからユフィだけに伝えた前世の記憶。アニスを娘として受け入れているとの母の涙。
この辺りはもっと感動度が上がったのではと愚考します。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ディメディア。

上々。

掛け合いにリズムを生み出すキャラの各種顔芸。

魔力を持たない転生者アニスが憧れるに値するきらびやかな魔法エフェクト。

魔法の有無により固定化された貴族制、身分制下で荒廃と矛盾を抱えた社会。
それでも、あなたがいる世界は美しい。

これらを作画、背景美術から体感できる水準にあるのは大きいです。


何より箒型の魔道具にまたがった金髪王女に自由の大空へと拉致されていく銀髪令嬢は最高に絵になります♪


【キャラ 4.0点】
アニス&ユフィについては【3話までの感想】で触れたので割愛して、ここでは脇について。

アニスに仕える赤髪の侍女・イリア。
主人のオテンバぶりに釘を刺せるのは、主従の信頼関係あってこそ。
世間と摩擦を起こしてばかりのアニスにとっては、
ユーモアの効いた毒舌が数少ない心を許せる場所だったのではないでしょうか。

そういう意味ではダウナーな呪い探究家・ティルティも、
魔学に理解を示す懐の深さで、アニスに毒づいてくれる貴重な友人でした。

イリアは特殊な事情を抱えるレイニの癒やしとなり、
ティルティはアニスとの関係に悩むユフィに助言を与えたりと、
脇が人間関係を動かす潤滑油として機能していました。

イリアの入れる紅茶。私も一杯頂きたいものです。


【声優 4.0点】
アニス役の千本木 彩花さん&ユフィ役の石見 舞菜香さん。
百合沼に落ちると溶解力が凄まじそうなボイスの持ち主。
実際、{netabare} キスまで昇りつめた{/netabare} 二人は尊かったです。
お二人とも自由を抑圧された苦しさと、自由を得た解放感も、落差のある表現で好演。

アニスの弟でアルガルド王太子役の坂田 将吾さん。
序盤はユフィとの婚約を破棄した無思慮な未熟者。
と油断させておいて、後半は、アニスの王位継承権放棄も含む、王国の諸々の歪みを一手に引き受けた故の狂気も体現。


興味を惹かれたのがレイニ役の羊宮 妃那さん。
ユフィからアルガルドを略奪するポジション。
だが悪役令嬢じゃない。
ここもテンプレ打破を狙った風変わりなキャラでしたが器用に対応。
感心の余り、私はこの春、羊宮さんがヒロイン役を務める『僕の心のヤバいやつ』見てます。

作家のみなさん。どんどん凝ったキャラ作って、羊宮さんに無茶振りしちゃいましょうw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は日向 萌氏。
優雅なオーケストラにより宮廷や空中戦を演出。
百合が深化する場面では、恋愛作品の音楽提供のキャリアも活かし、
アコースティックギターなども交えムードを盛り上げる。

OP主題歌は花たん「アルカンシェル」
ED主題歌は本編終わってもまだイチャつきたいw
メインヒロイン2人によるデュエット曲「Only for you」

自由な空に飛び立つ歌詞世界が心地よい両曲。
EDは終盤になるにつれ、歌詞の真意と百合の味わいが滲み出る内容。




【3話までの感想】破戒と自由をもたらす異世界転生娘

長いので折りたたみw
{netabare}
相変わらず異世界転生、なろうファンタジーの乱造傾向が続く今期アニメ。
加えて今冬は人間不信に陥った主人公がどうこうという筋書きも目立ちます。
対人関係で負った心の傷と向き合う。
異世界転生物、ファンタジーとして真面目で良いとは思います。
が、揃いも揃ってウジウジされてもちょっと……。
人間を信じられないのは分かったから、もう少しパーッと明るい奴はおらんのか?
そこで本作である。


アニス……魔法の才能はないが、魔法への憧憬から奇妙奇天烈な「魔学」にのめり込む変人金髪王女。御自ら素材集めにものめり込み上級冒険者「狩猟の略奪姫(マローダ・プリンセス)」としても畏怖される超問題児。

ユフィ……魔法の才能にも恵まれたエリート銀髪公爵令嬢。将来の王妃となるべく研鑽に励むが、許嫁の王太子から婚約破棄を通告され途方に暮れていた所、アニスに攫われ、魔学の助手になるよう引きずり込まれる。

プロットは破天荒なアニス王女が、生真面目な令嬢ユフィに、道から外れた人生の楽しみ方を教えていく、定番凸凹お嬢様ストーリーのバリエーション。

本作はアニスの自由奔放な生き様の理由付けに、
異世界転生者としての前世の記憶を設定しアップデートを図る。
これが中々イケてる味付け。

伝統的な封建社会において与えられた役割を外されたユフィのような人間。
先もなければ、先を切り開く発想も文化もない。
もう「何もしなくても良い」と父から言われたら心の芯まで固まる他ない。

そこへユフィにもたらされるアニスというインパクト。
近代的自由が潜在意識にまで染み込んだ異世界転生者はタブーを知らない。
才能に基づいた魔法を根拠とした王国を根底から覆しかねない魔学も、
血縁に基づいた王宮貴族社会を解体しかねない百合の波動も、
好きなことを好きなだけやってしまう近代人アニスはお構いなし。

ハチャメチャで明るい作風の本作ですが、
その光源には人は誰もが自由に空を飛べるはずという人間讃歌が輝いているのです。
3話の{netabare} ユフィの涙{/netabare} には説得力があり共感しました。


魔法エフェクトなど作画水準も良好で、コメディ対応も顔芸を始めとして遊び心があって楽しい。
硬派な世界観に偏りがちな今期アニメの中で、希少なギャグ枠としても依り所にしたい作品。

ただ、アニス王女の奇行に振り回される国王陛下の心労が憂慮されますw{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おまえらみんな、真面目かっ!

見た目や言動がストレートにド真面目なマゼンタ公爵家令嬢ユフィリア(ユフィ)はもちろん、一見ふざけた魔道具を作り普段はおちゃらけた言動も目立つパレッティア王国第一王女アニスフィア(アニス)も含めて、彼女たちの親兄弟など主要登場人物のことごとくの根が真面目という、ある意味堅苦しいアニメ作品ですね。

アニスはいわゆる「異世界転生」キャラではあるらしいのですが、具体的な転生描写はなく、転生前の記憶も断片的な物であるようです。いわゆる「現代日本知識で無双する」系のなろう的な異世界転生作品ではありません。

アニメは一応区切りの良いところで1クール終わっていますが、コミカライズはアニメに追い抜かれているため、続きの話を知りたければ現時点だと原作を読まないといけません。

本作のキャッチーな部分はアニスとユフィ、あるいはその他の女性同士のカップリングによるいわゆる「百合」描写が担っているのですが、ストーリーとしては常に「相反するふたつのポリシーの衝突」という軸で作られています。

わかりやすい対立は「既得権益の維持か万人の利便性か」みたいな辺りだとは思うのですが、とにかく衝突する当事者同士は極めて真面目に生きているので、ストーリーにある程度集中しないと置いていかれそうになるアニメですね。

ところで『聖女の魔力は万能です』とかもそうだったんですが、最近のディオメディアってけっこう異世界物を作らせるとイケてませんか?
(そう思ってるのは私だけだろうか…。)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

74.1 7 2023年度の小説家になろうアニメランキング7位
陰の実力者になりたくて! 2nd season(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (222)
873人が棚に入れました
「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、シド・カゲノーとして異世界に転生した。新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する「シャドウガーデン」を組織する。すべては妄想の産物……そのはずだった。ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

3期早く。同時発表しなきゃダメでしょ?追記 やっぱり映画でしたねえ…

 まあ、最後にきてすごい引きでした。世界観の提示とあの方の再登場。途中不満がないわけじゃないですが、上がりの3話が面白かったので、問題ありません。

 そう…物語というのはこうじゃなきゃいけません。伏線とか設定とかエピソードとかそういうのもいいですけど、重要なのは「展開」です。当初は凡百の異世界ワールドかと思っていたら…ですね。1期のOPとかいろいろ仕込んでそうでしたけど。

 本作はテーマ性は薄いですし、シャドウそのものはギャグ・アクション担当です。
 しかし、アルファ、オリアナ、クレア、アレクシア、シェリーなどサブキャラのキャラ造形がとても良くて、そこに感情の部分がはいります。この2重構造が「ワンパンマン」とは違った(いや、似てるか?)究極の俺TUEEEを実現しています。加えて、最終回でこの世界観です。エンタメとはこうでなければ。

 最終回はすごかったですが、オリアナをもう少し描いて欲しかった気がします。

 2期はやっぱり6話のアルファとオメガの対比が一番面白かったかな…単一回の演出というか脚本のうまさでいえばかなり上位に入るくらい良かったです。
 で、スタッフ調べたら、2期は脚本・シリーズ構成が全話加藤還一さん、絵コンテ・監督も全話中西和也さん、総作画監督が1話除いて飯野まことさんという方が担当されたんですね…え、ということは完パケなの?だからクオリティが高かった?

 どうせ人気出るのわかってるなら、同時発表しなきゃダメだろう?と思ってしまいますが…どうでしょう?こういう贅沢な作り方だと3期時間かかるんですかねえ…それとももう準備してるとか…早く発表してほしい。

 続きの発表ないのと、ちょっと面白くない回が2,3話あったので今回はストーリーは満点にしません。4かな。音楽と声優も4。キャラと作画を5とします。
 3期の発表みて、8話を再評価した上でもう1回評価すると思います。え、劇場版かも??考えたくないなあ…


 原作5巻くらいまで読んでて6巻も買ってるんですけど、アニメの方が圧倒的に面白くて途中から寝かしています。もう我慢できないので読みますけどね。



追記 映画かも…といやな予感が走った直後に映画の発表があり、ちょっと落ち込んでます。

 映画…お金はいいんですけど、面倒くさいのと1回だけしかみられないのでコスパと言うより、面白いところを何度もみたいんで…お金取っていいから配信になりませんかねえ…

 それと、テレビだったら見ていた視聴者は離れないんでしょうか?シリーズが下火になって逆効果はないんでしょうか?私は「青ブタ」は面倒になってしまいましたし…せっかく原作ファンだったのに作品そのものから心が離れてしまいます。その辺、マーケティング的な成功失敗は大丈夫なんでしょうか?





1話 話が分からない人は置いて行く潔さが爽快。期待以上です。

{netabare} 2期になってレベルが上がって帰ってきました。この作品を楽しもうと思わない人を置いてけぼりにする展開のスピードが潔くて素晴らしい。登場人物の説明もないです。「死にたくなければ逃げろ」「月が赤い」が気に入って、言いたくなってついでに人助けしている、というのは本作を理解している人に説明は必要ありません。そこが分からない人は1期から見てください、2期なんだから分かる人だけ見ればいいという感じです。
 この作品のクオリティに自信が感じられる無駄を省いたテンポがいい演出が素晴らしい。この制作陣には信頼がおけます。変な課金も独占もないし、風格すら感じられます。

 この超悪乗りでご都合主義の展開が面白く爽快なのは、原作の面白さをちゃんと理解し、マインドをそのままあるいはそれ以上に再現しているからでしょう。
 数多の作品が2期でクオリティを落とす中、大満足の1話となりました。このまま突っ走って欲しいです。{/netabare}


4話 通貨についてかなり面白い話です。
 
{netabare} 信用の本質はやはり感情です。貨幣に疑いが起きればハイパーインフレと取り付け騒ぎになります。そして紙幣の発行は国だけが出来るというのは法律があるからで、その法律が無ければ自治体や私企業でも紙幣は発行できます。その点では本作の今話のやり取りは正しいです。というか、その点を取り上げたのは面白い視点です。複数の紙幣が混在している状況でニセ札による信用のダウンはなかなか物語として理屈が通っています。

 そして、結構鋭い話なのに、相変わらずすっとぼけと真面目が混在して非常に面白かったです。導入の3話のあとで雰囲気が変わらないか見届けました。今期も安定のクオリティですね。{/netabare}


5話 本編が面白いというレビューはもういいでしょう。EDが良いですねえ。癖になります。

{netabare}  5話のEDテトリス花嫁オメガ…よかったですねえ。まあ、そこまでキャラには萌えないのですが、センスといか見せ方というか、とにかくいいです。クセになります。前期のアルファがかなり良かったので、2期はちょっと落ちるかなと思ってましたが、5話で認識を改めました。

 曲ですが、ドラムと管楽器の使い方が面白く、不思議なリズム感がものすごい引っ掛かりがあります。ただ、メロディーを思い出そうと思っても思い出せないという現象で、また聞いてしまうという感じです。
 この難しい歌を平然と…かどうか知りませんが、歌い切る声優さんは本当にすごいですねえ。

 本作はこういうところまでレベルが高いです。原作06巻も届きましたのでしばらくは楽しめそうです。{/netabare}


6話 あれ?信用創造じゃなかったっけ?兌換紙幣なの?俺TUEEEが生み出す歪な構造が、かえって色んな視点の物語を構成している。

{netabare} あれ?換金っていってますが、兌換紙幣だとすると、信用創造の問題じゃない気がするのですが?信用創造の場合は貸付と貸出の規模を裏付けなく「信用」だけで増やすから、取り付け騒ぎが起きるんであって、換金する「金(キンのほう)」があるならその金の範囲でしか、紙幣って発行してないからそもそも取り付けが起きようがない気がするのですが。

(追記 ちょっと調べました。話を追うと金の預かり証としての紙幣の性質と、信用創造をごっちゃにしているみたいですね。信用創造を始めた段階で金本位を止めないと、そりゃあ破綻します。これはニセ札関係ないです。そもそものミツゴシ銀行のやり方が詐欺みたいになってます。金との交換に応じるなら、紙幣と金の量をそろえないと…ドルで言えばそれがアメリカの中央銀行の地下金庫にあったと言われている金の備蓄です。たしか「007ゴールドフィンガー」に出てきた気がします。)

 それはともかく、面白いです。デルタとアルファの戦闘シーンが非常に良かったです。

 そして、俺TUEEEの歪さを逆手にとって立場による違いが非常に興味深い物語の構造になっています。デルタとアルファの知能の差によって、その構造が上手く表現されていました。
 ワンパンマン的ではありますが、本作はアルファ、オリアナそしてシャドウ等々いろんな立場がエピソードで途切れるのではなく、ストーリーの本筋になっているのが秀逸です。6話はそこにデルタが加わったのがいい対比となりました。無条件の信頼の対比ですね。
 1つのストーリーなのに様々な視点から状況を俯瞰するような展開が非常に面白いです。

 アニメの出来も含めやっぱり出色です。6話も非常に満足しました。


追記 デルタとアルファという対極ともいえるけど、もっとも強い2人のキャラとの戦いを1話に入れて、対比を見せるのが工夫したなあと思います。

 そして、その映像化の迫力が凄い。デルタが列車に迫ってくるシーンは鳥肌もので、一方で待ち受けるアルファ。性格が表れています。戦闘シーンも他では見ない丁寧で工夫があるバトル映像でした。

 そしてどちらもシャドウの正体に気が付きますが、その反応の違いがまた良い。
 ストーリーというより演出、画面作り、声優さんの演技も含め、コミカルでもありシリアスでもある見事な映像化でした。{/netabare}


7話 アルファの美しい涙すらギャグにする2重構造が素晴らしい。

{netabare} 本作の面白さが良くでてましたね。シャドウの思惑は矮小で目先の金が欲しい。それ以外のシャドウガーデンや大商会連合は真面目に経済戦争をやります。七陰はシャドウの考えが読めずシャドウの思惑の曲解で一喜一憂している。

 この2重構造が生み出すギャグを端的に見せたような話がこのニセ札編でしょう。
 それはまさにアルファとデルタの対比であり、本編と「かげじつ」の関係でもあります。

 まあ、ちょっと強引ではありますけどね。シャドウというよりはアルファのキャラ性が優れているからこそできる構造でしょう。原作をビジュアル化するときにこの2重性が胆であり、そこを強く意識したんだと思います。それが6話の2つのバトルだったんでしょう。原作にほぼ準拠しているのにアニメの方が各段に見せ方が上手かったです。だから、7話でのアルファの感動の涙がギャグになるということになるんだと思います。 {/netabare}


8話 くだらなすぎて草。逆説じゃなくて本当にくだらなかった。

{netabare} アニオリで期待してたのに…正直あの2人は普段から邪魔だったので、もう出さなくていいです。{/netabare}


9話 少しシャドウの出番を減らして真剣なパートを描いて欲しいかな。

{netabare} オリアナの深刻な想いと、シャドウのいつものフィクサー芸ですね。面白いし、演出はさすがという水準ではあります。

 が、シャドウのコミカル面よりそろそろ女性たちの物語中心に描いていいんじゃないかなと思います。シャドウパートは清涼剤としてコミカル担当で、もうちょっとじっくりオリアナとか他の女性を描いて欲しい。

 まあ、新エピソードのスタート回なのでしょうがないですが、6話のアルファとデルタの対比が素晴らしかっただけに、少し緊張感のある掴みが欲しいですね。{/netabare}


10話 9話よりかなり面白かった。視点なんでしょうか?

{netabare} 9話よりも圧倒的に面白かったです。オリアナ、七陰等の真面目な行動が相対的にギャグになるから、視点をシャドウに合わせない方が面白いということでしょうか?

 そしてギャグと同時にオリアナのシリアスストーリーにも感情移入ができるので、本当に不思議な作品です。 {/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 21
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「月が赤い……暴走が始まる……もう時間がない」

引き続き原作未読で視聴継続。

【物語 4.0点】
全体構成は1期の2クールから2期では1クールに。
その中で「無法都市編」「偽札編」「オリアナ王国編」3つのメインエピソードを展開する。

内容は相変わらずシャドウ様が転生異世界にて、
陰の実力者プレイ時々モブムーブを満喫。
シャドウ様が最強過ぎて周りが深読み、翻弄されるループ。
シャドウもレビュタイに拝借させて頂いたお気に入りの決め台詞を何度も繰り返し、
ロールプレイをエンジョイされているようで何よりですw

とは言え、そろそろこのパターンも2期でさらに3ループもすると飽きてくる頃?
と思い始めた矢先の最終回。
(※核心的ネタバレ){netabare} 異空間転移を経て元の世界に戻ってきたシャドウ様。
彼が転生後サイバーパンク気味に崩壊した故郷という{/netabare} 衝撃的なシナリオ転回からの、
続きは劇場版「残響編」で。

これまで私はシャドウの陰の実力者妄想に現実が追い付く物だと思っていましたが、
転生にまで突き抜ける彼のロールプレイ願望そのものが次元レベルの崩壊や新生をもたらす特異点なのでしょうか?
私にとっては近年でもかなりワクワクする続きは劇場版で!の“叡智”の提供を心待ちにしております。

本作は2期1クールというより1クール+劇場版≒2クール相当の企画として捉えた方が良いのかもしれません。


「偽札編」にて信用創造が“陰の叡智”として転生異世界にもたらされ、経済戦争を巻き起こす件。
異世界転生界隈でもこうした経済ネタが提供、消費される素地があると分かったことが収穫でした。

無自覚に世界を振り回す主人公最強同士として『オバロ』のアインズ様とコラボすることが多いシャドウ様。
ここは同じくKADOKAWAが今年4月の新作アニメ放送から再起動を目論む『狼と香辛料』のホロ様との絡みも見てみたいです。
「偽札編」ではケモ耳も多数供給されたことですしw
ジョン・スミスとロレンス中の人同じですし。


【作画 4.0点】
アニメーション制作は引き続きNexus

バンパイアあり、列車上でのワイヤー武器による高速バトルありとバトルアニメーションは変わらずリッチ。

そんな中、作画の力を感じたのは最終回でのデジャヴを狙った対比。
(※核心的ネタバレ){netabare} 崩壊した現実世界にて、1期1話と同アングル、構図を多用して、{/netabare}
1期からの伏線も回収しつつ視聴者にカタルシスを与えたり、{netabare} バール最強{/netabare} のトラウマをほじくり返したりするw絵作りが巧妙でした。
視聴者の記憶を呼び覚ますには、説明都合のセリフや文字情報を長々と垂れ流すよりも、
映像で刺激した方が効果的であることを再認識させられました。


息抜き回となった8話のアニオリ水着回。
巨乳(一部虚乳)揃いのシャドウガーデンの美女たちの水着姿も眼福でしたが、
私が嬉しかったのは1期OPの白スーツの彼女たちの躍動が本編でも見られた事。

あの1期OPは現実世界の高校にヒーローとして身を潜めるシャドウガーデンというネタ映像かと思っていましたが、
2期を完走した上で見返すと、
シャドウが異なる宇宙の自分を観察している感もあって何とも意味深に感じちゃうんですよね。

そんなこんなで2期OPで描かれたシャドウ様の半生振り返り映像風にも、
何かヒントはないかと深読みしてしまう私。
完全に掌の上で踊らされていますw


【キャラ 4.0点】
私が1期で今後一番注目したいと思っていたオリアナ王国の王女ローズ。
「オリアナ王国編」でピックアップされ、おまけにドエム・ケツハットの陰謀も再提供され、
金髪や姫の転落ネタが好物の私は大満足。
シャドウ様はローズに闇の覇王覚醒ルートなどをご所望のようですが、
私は姫にはもう少しピュア路線寄りで救済と幸福をつかんで欲しいと願ってはいます。

もう一人私が1期で、またいつか見てみたいと思っていたヒロインの(※核心的ネタバレ){netabare} 西野アカネ。{/netabare}
意外と早い供給かつ、戦う黒髪美少女という、こちらも好物に再加工され提供され、望外の喜び。
そういう意味でも新作劇場版「残響編」の鑑賞は私にとってマストです。


1期では名前すら把握しきれない内にいつの間にか増殖していた感のあったシャドウガーデンの美女たち。
私は誰が推しかは未だ目移りしたままですが、一緒にいて安心できるのはデルタかなとは思いました。

シャドウに崇高な哲学があると信奉して真剣に迫ってくる絶世の巨乳美女ばかりだと肩が凝りそうでw
それよりはご主人様~♪とペットみたいに懐いて来るデルタ辺りとアホな掛け合いを繰り広げながら、
埋蔵金を発掘したりしている方が楽しいかなとw


【声優 4.0点】
主人公シド・カゲノーことシャドウ役の山下 誠一郎さん。
モブから最強までの振れ幅をカバーする彼の演技をさらに補完するゲストもスパイシーな本シリーズ。

今回は「偽札編」でシャドウが変装したジョン・スミス役に福山 潤さんを起用。
シャドウ様の特徴も捉えつつ、シャドウと既知の中であった狐も騙す変装の説得力も押さえる流石の演技。


“血の女王”エリザベート役に早見 沙織さん、教団第9席モードレッド役に子安 武人さん、強そうだったのにあっという間に退場した{netabare} CV.杉田 智和さんw{/netabare} など、
対峙する勢力の要所に実力者を配しキャスト陣は豪華。
シャドウ様も暗躍しがいがあります。


一方でヒョロ・ガリ役の松岡 茉優さんは、引き続きジャガ・イモ役の松重 慎さんとのタッグで、
アフレコで突如アドリブで{netabare} 「シドくんお金~♪」{/netabare} と高らかに歌い出すwなど、
届かぬ美女ナンパと一攫千金の夢を追い掛けるお約束のモブムーブを磨き上げる。


【音楽 4.0点】
OP主題歌はOxTが「grayscale dominator」で続投。
これまた複雑なピアノ伴奏にテクニカルに裏声を交える、カラオケで歌えなさそうな難曲でして(苦笑)
余人が立ち入れない世界観を構築し、『オバロ』と比肩するOxTの異世界転生アニメシリーズ主題歌提供は続きそうです。

『オバロ』方面からの刺客と言えば偽札編をバラード曲「Everything is Changing」で締めくくった前島 麻由さん。
楽曲提供は作詞・川田 まみさん、作編曲・中沢 伴行さんの夫妻。
まみさん歌手引退後もこうして音楽活動が続いていることを確認できると私も嬉しいです。


ED主題歌は引き続きシャドウガーデンのヒロインズが持ち回りで「Polaris in the Night」を歌唱したり。
最近知って衝撃的だったのが、ED担当順は監督がサイコロ振ったりして適当に決めていたという事実。
一見ランダムに思える順番にもきっと意味があるはず?と考察しかかっていた私w
やはり私はシャドウ様の言動を深読みし過ぎて踊らされるタイプの凡俗のようでw

そんな単純な私が、ラスト、最終話タイトル回収と共に挿入された{netabare} 1期OP「HIGHEST」{/netabare} で舞い上がったのは言う間でもありません。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
そういえば、スピンオフである「かげじつ!」と「かげじつ!せかんど」は未視聴でした。
今度時間作って視聴しなければ^^


「陰の実力者」に憧れた少年は、道半ばで命を失い、
シド・カゲノーとして異世界に転生した。

新たな世界で「陰の実力者」設定を楽しむことにしたシドは、
陰に潜み、陰を狩る者――シャドウを演じ、
付き合いのいい配下の少女たちと闇の教団に対抗する
「シャドウガーデン」を組織する。

すべては妄想の産物……そのはずだった。
ところが世界の闇たる「ディアボロス教団」は実在し、
シドの知らぬところで「シャドウガーデン」は教団との抗争を繰り広げていた。

次なる舞台は「血の女王」「妖狐」「暴君」の三勢力が統治する無法都市。
そこは、ならず者がはびこる弱肉強食の世界だった。

吸血鬼たちの支配者「血の女王」の討伐のため、姉のクレアに連行されてきたシドは、
またとない「陰の実力者」ムーブの機会に心を躍らせるのだが……。

「血の女王」を巡る陰謀が動き出し、無法都市は三つの勢力が入り乱れる。
さらに姉のクレアも騒乱に巻き込まれ、シャドウガーデンも独自に行動。
混沌を極める中、シドは人知れずシャドウとして暗躍しようとする。

赤き月は昇り、覚醒の刻は来た――!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この物語って破綻していると思いませんか…?
主人公と主人公を取り巻くヒロインの会話が微妙に成り立っていませんので^^;

あ、破綻しているからと言ってダメだと思っている訳ではありません。
実際メッチャ面白かったですよ。
過去作で山ほど未視聴の作品があるにも関わらず、毎週の視聴が楽しみにで仕方なかった作品ですので^^

物語は破綻していますが、ノリと勢い…それに圧倒的チートの主人公の格好良さと、七陰を始めとするヒロインのクオリティが半端無く素晴らしいので、例え物語が破綻していたとしても許される作品だと思っています。
寧ろ、微妙に噛み合っていない点も長所と捉えることができるくらい秀逸な作品です。

後はモブの描き方も素晴らしく、作品の魅力をしっかり引き立ててくれています。
もっとも、主人公がモブになりたいと姿格好を真似てみても放つオーラが本来のモブとは異なるので、そこは無理がありますよね。

そしてモブはしっかり主人公やヒロインの引き立て役に徹しているのも、個人的にはこの作品の魅力だと思っています。
特にオーバーアクションでは…?と思うこともありますが、寧ろそのくらいがこの作品にとっては丁度よいのかもしれません。

そして最終回の圧倒的な熱量を持つ展開に加え、まさかのラストシーン…
まさか夢落ちとかそんな事無いよね…と思っていた矢先、劇場版の制作が決定するという情報が発信されました。

破竹の勢いとはこういう事を言うのでしょうね。
もう勢いの止まる気配がありません。
これは嬉しいサプライズです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、OxTさんによる「grayscale dominator」
エンディングテーマは、シャドウ ガーデン ナンバーズによる「Polaris in the Night」
シャドウ ガーデン ナンバーズは、λ ラムダ(長谷川育美さん)、ν ニュー(まややん)、τ カイ(南真由さん)、ω オメガ(前川涼子さん)の4人で構成されたユニットになっています。

1クール全12話の物語でした。
物語の破綻した作品がこんなにも面白いなんて…^^
もちろん、最初からディスるつもりは微塵もありませんでしたので、しっかり誉め言葉になっていたら嬉しいです。

そう言えば「陰の実力者になりたくて! 2nd season」の最終話放送記念生放送が12/28(木)21:00~YouTubeで放送されたので、先ほどアーカイブを拝見しました。
これまでの振り返りと劇場版に関する情報…と言っても未だそんなに情報は無いのですが、第1期1話と第2期最終話に登場した西野アカネ役を演じたほっちゃんからメッセージが届けられていましたよ。
劇場版…俄然盛り上がってきたのではないでしょうか。
今後の情報を楽しみにしています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

68.4 8 2023年度の小説家になろうアニメランキング8位
異世界のんびり農家(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (224)
707人が棚に入れました
ブラック企業で体を酷使し闘病の末に命を落とした青年・火楽(ヒラク)が神様に授けられた「万能農具」を手に、異世界で吸血鬼や天使、エルフなどと出会いながら、第二の人生を送る農業ファンタジー。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

スローライフもだけど内政物として観るととても楽しいなろう原作アニメ

ただし「のんびり農家」なのは3話くらいで、どちらかというと「農村」ないしはほぼ「国家」と言った方が正しいかもしれません。

『転生したらスライムだった件』のスピンオフ『転スラ日記』にも通じるところがあるかも。

「小説家になろう」での原作は読んでいて、コミカライズもかみさんが購入しているのでそちらを読ませてもらっていますが、商業出版されているライトノベルは未読です。

お話としては生前はオーバーワークが原因で結局病死してしまった街尾火楽(まちお ひらく)が異世界の創造神さまの力で転生し、そのときに転生ボーナスとして病気にならない健康な身体と「万能農具」を授かり、「死の森」と呼ばれる危険な秘境を開拓して「大樹の村」を作って仲間を増やしていくというものです。

なかなかヒラク以外の男性の住民が増えずにハーレムっぽくなっていく「なろう転生ファンタジー」的なところはあるのですが、このアニメ化ではヒロインの一人であるルールーシー・ルーを中心として演出などでハーレム感をマイルドに表現していて、忌避感を下げていると思います。

またルー中心に描くためのエピソード順の変更や登場キャラクターの整理(原作には出てくるがアニメでは登場しないキャラがいる)ということが生じているのですが、私見としては原作のエッセンスは大きく損なうことなくうまく処理できていたと思います。

あとはいくつか特筆すべき点を挙げるとすると:

[作画]
動きとかで作画枚数を多く割いたりはしてないけど、SDキャラの使い方が最高に上手い。

[声優]
作中で様々な状況により外見年齢や心情の変化が多いルーの、状況による演じ分けが素晴らしい。

[音楽]
第6話でのワイン造りのために収穫したブドウを踏むときに初出だった挿入歌が名曲で、後のエピソードでも様々なアレンジで使用されます。
(ただし、歌詞はまったく意味わからんですが。)

[キャラ]
ヒラク以外のキャラの多くが、大樹の村の内外を問わずけっこう経済的あるいは政治的な合理性に基づいて行動するのでストレスがたまりにくいです。ここまでみんな有能に描かれるなろう作品は少ないかも。

[ストーリー]
ヒラクが感じることと、むこうの世界の常識が微妙にすれ違っていてそこから生じるコント的なやりとりが面白いです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ウラ設定がヤバい、DASH(it)村

いきなり私的な嗜好のハナシで恐縮なのですが、
基本的に僕は『ハ-レムもの』というのがキライであります。
最近だと、完走した作品はほとんどありません。

  だってさあ……

  なんだコイツ、とか思っちゃうような主人公に、
  よりどりみどりの美少女が次々寄ってきてキャッキャウフフ。
  ねえよ、と言いたくなるご都合テンカイに世界観がムンクの叫び。

  でもって、その美少女たちが、
  リアル女子なら一発でカエル化しそうなクサいセリフに感動し、
  好きよ好きよのがぶり寄り。
  優柔不断な主人公をめぐって押し合いへし合いせめぎ合い。
  ラッキースケベもたっぷりあるでよ皆の衆。

  と、DT乙、としか言いようがないハナシが目白押しなんですもの。


本作『異世界のんびり農家』も、見る前はその系統かと思っていました。
あいかわらず原作は未読なんですが、その原作が、
  なろう系
  +異世界転生もの
  +ハーレムもの
  +スローライフもの
なんて、ほとんどマンガン確定じゃないですか。
ですからまあ「Aパ-トぐらいは見てもいいかな」ぐらいのつもりで、
点棒8000点ぶん握りしめて視聴を開始しました。

  結果はというと……みごとに完走。
  ためいきもストレスもなく、楽しく見ることができました。
  けっこう、というか、かなり好きかもです、これ。

  そもそも、妄想ラブ要素が満載の『ハ-レムもの』じゃなく、
  いわゆる『環境ハ-レムもの』でしたしね。
  アレな方には物足りないでしょうが、拙にとっては実によき。

  あにこれの評価を見る限り、けっこう厳しめの意見が多く、
  完走しなかった方、ハナから相手にしてなかった方も多そうですが、
  モノづくり的にも『かなり興味深いトコロ』があるんですよね。

  というわけで、ほとんどの方にスル-されるのを覚悟しつつ、
  製作的な見どころも踏まえたりしながら、
  ちくちくと本作を語ってみようかと思う次第であります。


おハナシは、神さまの手違いで過酷な人生を強いられたという、
主人公の街尾火楽(まちお ひらく)39歳が、
つぎの人生では人のいないところでのんびり農業でもしたい、
という願いを聞き入れてもらい、
健康なカラダと『万能農具』を与えられ、森の中へ転生したところから始まります。

この森、実は『死の森』と呼ばれ、
魔物がめっちゃ徘徊していて人が寄りつかない(寄りつけない)という、
おおよそ『のんびりと農業を営む』には全く適さない過酷な場所でした。

ただ、与えてもらった『万能農具』がスグレモノ。
あらゆる農具(それも超高性能)に変化するというだけでなく、
  ・どんなに作業を続けても疲れない。
  ・念じて使うだけで、種がなくても願った作物がすぐに芽をはやす。
  ・ドラゴンすら倒す武器にもヘンシンする。
という、リアル農家の方々が逆上しそうなチ-トグッズであるわけです。

この『万能農具』のおかげで、
テレビでしか農業を知らないヒラク君もなんとか体裁を整え、
柵で魔物を防止しつつ、孤独な自給自足生活をスタートさせることができました。

やがて、一人、また一人と、
同居する『村人』が増えていきます。
(ヒトではなく、吸血鬼や天使、エルフなどの亜人ですが)

最初のころの村人は「追われてる」「住むところがない」など、
ワケありの、そしてけっこうな、いや、かなりの美人さんばっか。
ところがこの村人たち、建築や道具づくりなど村づくりに有用なスキルもち。
しかもなかなかにパワフルかつワイルドで、
居住区は少しずつ、健全かつ文化的に発展していきます。

こうなると移民希望者が増え、雪だるま式に人口が増加。
リザードマンだの鬼人族だのも移住してきて、
ワインなんかも作れるようになり、そこそこの『農村』へ進化します。

近隣の町や村、さらに魔王なんかと物々交換による『交易』もはじまり、
ついにはじめての赤ちゃんも産まれたりして、
のびのびと、明るく楽しい農村ライフが続いていくのでした。

 ……とまあ、リアル農家の方々からはジト目でにらまれそうな、
   ある程度はリアルだけど、かなりのご都合主義、
   アニメだからこそ許される『楽しい農村づくり』物語なのであります。


僕がこの作品を『よき』と評価しているのは以下のポイントです。

  ① ロリっ子がでてこない。
  ② ラブ要素・恋のさやあてみたいな部分が一つもない。
  ③ 女の子が『守るべきもの』でなく『たくましきもの』として描かれている。
  ④ ラッキースケベみたくチープな演出がない。
  ⑤ 主人公のヒラクくんがオンナにハァハァしない。

まず①『ロリっ子がでてこない』ですが、これ、ダイジですよね。

  このテの作品って『ロリ成分命』みたく考えてる方が少なくありません。
  開拓初期に非労働力のロリはいらんだろ、
  という極めてまっとう、というかイッパン常識的な考察に対しても、
   『見た目はロリだけど実は300歳』
  なんて使い古された手で強行突破してきますしね。

  その点、本作にはロリ成分がほとんどありません。
  物語後半、移民の中にショタだのロリっぽいのが混じりますが、
  あくまでもモブで本筋にカンケイなし。実によきです。

次に②『ラブ要素・恋のさやあてがない』のもグッジョブかと。

  村にやってくる美女たちは、
  みんなヒラクくんに『好感』はもつけれど『好感どまり』なんですね。
  あくまでも『いい村長さん』であってレンアイ対象じゃありません。
  (繁殖の『種馬』にしたいとは思ってますが)
  {netabare}
  そもそもヒラクくんは第一村人のルールーシーに、
  誤解と勢いでプロポーズをして、OKされているんですよね。
  ですから、
  最初っから『他のオンナのだんなさま』ポジションですので、
  ラブの対象としては外れているんです。
{/netabare}
  そんなわけで、実にケンゼンにのびのびと、
  明るく楽しく農業に従事しているところが実によき、であります。

そして③『女の子がたくましきものとして描かれている』ところも好感度大。

  ラノベ系の作家って女の子を『守りたい』傾向があるっぽくて、
  どんなツンデレだろうが女騎士だろうが、
  最後はオトコに守ってもらって目がハート、というのがお約束かと。

  その点、本作のキャラには『男性依存』の傾向がみじんもありません。
  ヒラクくんってチ-ト武器のおかげで最強なんですが、
  本作においては、それと『目がハ-ト』は別モンダイになっております。

  開墾・土木・建築などの力仕事も自分たちでこなしますし、
  『自分のチカラで生きる』という姿勢が身についているんですよね。
  丸の内の有能OLみたく、しっかり働き、しっかり飲み、しっかり遊び、
  いやほんと、みんなかわいいクセに、たくましい。
  オトコがなんぼのもんじゃい、と。

  こういう自立性、というかたくましさって、
  なんかあったら『政府・世間のせい』にする男連中にも
  ぜひぜひ見習ってほしいものであります(←差別発言)。


さらに④『ラッキースケベみたくチープな演出がない』ところもよき。

  というか、みんなワイルドかつたくましいし、
  そもそも亜人ですからジョ-シキも我々とは違うのであります。
  ハダカ見られたぐらいで赤面して、
   「ばっ、バカっ、あああ、あっち向いてなさいよっ」
  なんて定番のセリフ吐くヤツ、いないんですよね。

  男の子みんな大好き『モジモジ・うじうじ・テレテレ』演出もなし。
  混浴も平気で、ヒラクくんの方がモジモジだし、
  脱衣麻雀も大喜びでやって「脱~げっ、脱~げっ」の大合唱。
  
  で、そういう設定だからサービスカット大満開の章かと思いきや、
  全12話で、お風呂シ-ンが一回あるだけ。実によき。
  おさわり厳禁オトナの社交場、がきんちょはお帰りくださいまし、

最後の⑤『ヒラクくんがオンナにハァハァしない』もポイント高し。

  環境的には、美女にかこまれウハウハのハ-レム状態。
  そしてその美女たちのほとんどが『繁殖』をしたがっているわけでして、
  その気になればアラブの王様みたいな暮らしもできるわけです。

  でも、しない。奥さま一筋。
  だからといって、べつに草食系をこじらせているわけでもなく、
  奥さまとの間には、きっちり子どもを作っております。

  いやあヒラクくん、アンタ男だよ。


とまあ、ここまでがアニメに描かれているハナシ。
なかなかにケンゼンな『環境ハ-レム村』だと思うじゃないですか。
で、その方向でレビュ-しようかなと思い、
下調べとしてウィキペディアで原作情報を見てですね……思わず

  Dash it!(なんてこった、ちくしょうめ)

と叫んじゃった次第です(あ、いえ、実際には叫んでませんが)。

で、ここからはウィキで調べた原作情報・ウラ設定。
正直『反転術式かよ』と思うぐらい作品を見る目が変わっちゃいますので、
まるっとネタバレで隠しておきますね。
  {netabare}

 原作では、第二村人のティアって、
 入村当初からヒラクくんの『第二夫人』なんですね。
 ルールーシーの策略でティアもヒラクくんと「励む」ようになって、
 なりゆきで二番目の妻になっているそうなんです。

   アニメでルーが「わたし一人じゃカラダがもたないのよぉ」なんて、
   なにそのオモシロ掛け言葉、みたいな台詞いってましたが、
   実際は掛け言葉でもなんでもなく、マジでガチなアレだったわけです。
   (ヒラクくんが転生の際に神さまにもらった
    『健康な身体』がゼツ〇ンだったみたいですね)

 さらにウィキペディアによりますと、
 ヒラクくんは二人の妻でマンゾクしているのですが、
 種族繫栄のための『種馬』リクエストにお応えするカタチで、
 たいていの女の子とカンケイをもち、
 次々に子どもをこさえていくそうであります。

   アニメと同じく正妻であるルールーシーの子どもが一人目ですが、
   原作ではそれ以降、10人以上も、
   別の女の子との間に子どもを作っちゃうんだそうです。

   ちなみに原作の時系列では
   アニメ最終回のすぐあと、同じ年の秋にティアが出産するんだとか。

 え? そんなに原作改変したの? よくカ〇カワが許したなあ、
 なんて思って再視聴してみるとですね……

   『してる』描写は一つもないけれど、
   『してない』とはヒトコトも言ってない。

 ということに気づくわけです。
 まいった、完全にやられた。
 おまえ『シックス・センス』かよってハナシです。
 いや、確かにこれ、カ〇カワも文句言えないわ。
 原作改変(専門用語で言うと『翻案』)してるわけじゃないんだもの。

   まあ確かに、原作に描かれていることをそのまま表現していたら
     ご都合満載の『農村ゼツ〇ン物語』
   みたくなっていたことが容易に推察できるわけです。

   それはそれで別のリアリティなり需要なりはあるかもですが、
   少なくとも僕は、あんまり見たくないかな。
   そんなもん、大枚はたいてアニメ化する意味がわからんし。
 
 というわけで本作は、
 なんかちょっとかなりアレな原作を改変することなく、

   『健康的で楽しい農村づくり』

 にベクトル変換するという、レベル5級の能力が発揮されているのであります。
 製作的には、菓子折りもいらず大助かり。えらい、スゴい。
 倉谷涼一監督、グッジョブです。
{/netabare}


で、本作の拙的なおすすめ度は、
あまり深く考えずまったり楽しむ、という前提でAランクです。

万能農具のチ-ト性能もさることながら、
物語の中盤あたりからかなりのご都合テンカイで村が発展していくので、
そこのところにツッコむと一歩も前にすすめません。

本作の視聴ポイントというのはそこではなく、

  健康的でたくましく、おまけに相当きれいな女の子たちが、
  元気に、明るく楽しく農村づくりをしていくさまを、
  ちょい鼻の下をのばしつつ、にこにこ笑いながら健全に楽しむ。

という、かなりマニアックな楽しみ方に限られるわけなのであります。


そのぶん、見るだけでも楽しめるよう、映像にリキ入ってます。
制作はゼロジ-さんで、
これまで『悪くはないけどクセがあって微妙』なイメ-ジだったんですが、
本作は『健康的できれいなおねいさん』の作画に大成功。
ほとんどのキャラが、姿勢がよく、リッパな谷間をおもちです。

キャラデだけでなく動画さんもがんばってまして、
なめらかな人体曲線やタブりの多い洋服デザインがけっこうあるのに、
動かすべきところはきっちり動かしています。
OP、ル-ル-シ-がジャンプしてくるっと一回転するところなんか、
ちゃんとジャパニメーションしていますもの。

そして、人物作画にリキいれるだけでなく、
畑・森・農作物などもていねいに描き込まれており、
質感や空気感まで表現できていて、世界観が心地よく伝わってきます。

  こんなにいちいちリキいれてたら予算合わないだろ、
  というような心配は、SD演出の多用でカバ-。

  このSD演出、ただ単に枚数稼ぎになっているだけでなく、
  ちゃんとカワイイうえに、メリハリが効き、
  シ-ンに応じた『演出』として立派に成立しているんですよね。

  わりとよく見る枚数稼ぎの手法であり、
  キメツでもしょっちゅうやってたりするわけなんですが、
  あっちは『箸休め』的な扱いなのに、
  こっちは本編進行と連動していて、しかも違和感がありません。
  倉谷涼一監督、本作に限って言えば、かなり有能です。


キャラクターの作り込みも、けっこう繊細にできております。
みんな『きれいなおねいさん』であるだけでなく、
『チ-ト的能力もち』『しっかりした自立心もち』『ウジウジしない』
という共通項をもっているのに、
しっかりと性格付けができていてキャラかぶりがありません。

  とりわけスゴイと思うのは、
  関西弁も廓言葉もにゃんにゃん言葉もボクっ娘もおかしな語尾もなく、
  みんな基本的にきれいな言葉遣いをしているのに、
  個々のキャラが書き分けられ、きちんと立っているところ。
  これ、作家を目指すワカモノたちにぜひ見習って欲しいかも、です。

  それだけでなく、同じキャラが同じ内容の話をするときも、
   「ラスティって呼んでください」
   「ラスティって呼んでね」と、
  相手との位置関係で自然に言葉が変化しているんですよね。
  こういう『キメ言葉にせず会話の自然さをダイジにしてください』という指示、
  脚本家的にはとてもウレしいものなのでありますよ。


キャラに生命を吹き込む役者さんたちも、いい仕事しています。

本作って、難しくとんがったキャラがいない分、ぶっちゃけて言うと
大手事務所に正所属できるレベルの役者さんなら
  『誰でもそれなりにできる』タイプの作品なんですね。
正直、駆け出しの若手や預かりレベルの役者さんをずらりと並べても、
ふつうの視聴者さんなら、良し悪しが判別できないテイストかと。

それだけに、違いを生んだり声の表情をつくったりするのがムズカしい、
手を抜こうと思えばいくらでも抜けるけど、
役者の根性見せたんよ、と思えばかなり難易度が高くなる作品であります。

  で、根性見せてくれたのが、物語序盤メインのお三方。

     下地紫野さん(ルールーシー役)
     洲崎綾さん (ティア役)
     Lynnさん(リア役)

  「わかったわよ」「え? ここにですか?」「皆さん、張り切って働きますよ」
  なんて、個性の出しようがなさそうなセリフにも徹底的にこだわって、
  実に活き活きとした人物像をつくってくれました。

  先行役者がいいお芝居をすると後続が『燃える』のが役者の性質であります。
  その例にもれず、中ほどから出てくる役者さん、
  藤井ゆきよさんや日岡なつみさん、伊藤かな恵さん、岡咲美保さんなどが、
  少ない出番でなんとか自分の爪痕を残してやろうと、
  テンプレふうでありながらも実はすごく細かいお芝居を披露しています。

  おかげさまで、同系統の『なろう系』作品に比べ、
  かなり耳ざわり・聴き心地のよい作品に仕上がっております。実によき。
  (それにしても洲崎綾さん、相変わらずスゴい声してますよね)


音楽は、OP・EDともに、耳に楽しい素敵な曲かと。
とくにOP、
この曲に下地さん・洲崎さんの二人をあてるのは、反則級のキャスティング。
劇中の、葡萄ふみの唄もいい感じ。
劇伴は……ごめん、なんにも耳に残っていません。



というわけで、作り手側はかなり頑張って、
あちこちに強い『こだわり』を見せている本作なのですが、
ショ-ジキ言って、視聴者の琴線に触れそうなところは少なめです。

のんびり農家、というわりにけっこう新展開が多めでせわしなく、
たとえば『のんのんびより』あたりと比べると、
ぜんぜん、まるっきり『のんびり』感が足りませんしおすし(←死語)。

  既述のように、ロリっ子もラッキースケベもなんもなし。
  ついでに言うと、リアル農家につきまとうJAとのしがらみもなし。
  ほんと、あっちこっち流用されているキャッチコピー、
    『なにもない、がある』
  みたく、田舎のやけくそ集客作戦が似合いそうな作品であります。

ただまあ、ムネの谷間と自然とおいしそうなごはんはたくさんあります。
そして最終話、出産前後の村人たちを見ればわかるように、
ヒト(亜人ですが)の本能に基く日々の営みが、ていねいに描かれています。

おすすめ度Aと書きましたが、
それはあくまでも『拙はスキ』という主観まみれの評価でありまして、
決して万人にすすめられるタイプの作品ではありません。
ですが、粗製乱造のおおい『のんびり系』において、
細部まできちんと気を使って作り込まれた『良作』ではあるまいかと。

女性の方が見られても
 『男の子ってホントこういう話、好きよねえ』
なんて感じにはならないと思います(たぶん、ですが)。


  ちなみに、脱サラ・定年退職してあこがれの農村生活を始めたものの、
    思ってたのとチガう、
  なんていろいろご苦労なさっているハナシをよく耳にします。

  まあ、あたりまえですよね。世の中そんなに甘くありません。
  都会には都会の、イナカにはイナカの、
  いろんなしがらみだったりアレだったりがあるのが人の世かと。

  都会であくせく働く方々にとっては、
  こういうかなり非ゲンジツ的なアニメをたまに見たりして、

    農村っていいなあ、自然っていいなあ、

  なんて思ってるのが『ほどよい生き方』なんじゃないのかなあ、
  と、愚考する次第なのであります。ゆめゆめ、
    あいてます、あなたのNOSON♪
  みたいな誘い文句には、カンタンに乗らない方がよろしいかと。

  いやほんと『となしば』というのは、
  言い古されているようでいて、
  いつの時代もけっこう真理だったりするんですよね。

    むかし隣の家で飼ってた豆芝は、ガチで可愛かったんですが。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

頭空っぽにして見るアニメ

異世界で農業しながら楽しく生活するアニメ
村って言うなら美少女ばっかりよりも、いろんな人がいたほうが温かみがあって好き
お話も設定も農業もテキトーで、すっごくお気楽だから見ているとたまに現実に帰ってきて「いったい何を見てるんだろう・・・」ってむなしくなったりするけど、村の人達がみんなのんびりまったりしていて、とにかく楽しそうで雰囲気がいいから、細かいことはまーいっかってなるアニメ

頭空っぽにして気軽にまったり見るのがいいかな

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

58.2 9 2023年度の小説家になろうアニメランキング9位
レベル1だけどユニークスキルで最強です(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (134)
389人が棚に入れました
「小説家になろう」で日間・週間・月間・四半期1位を獲得した人気タイトルが、待望のTVアニメ化! ブラック企業に勤めるサラリーマン・佐藤亮太は、ある日ふと気がつくと、見知らぬダンジョンの中にいた……! そこは、あらゆるものがモンスターからドロップされる不思議な世界だった。 偶然出会った少女・エミリーの助けで自身のステータスを確認するも、体力や魔力などのステータスはすべて【F】(最弱)! さらにレベルは固定で【1】(最低)! 絶望の淵に立たされた亮太だったが、最強のユニークスキル【ドロップスキル・オールS】の持ち主であることが判明!! はたして亮太は、この不思議な世界で生き延びられるのか!? 最弱で最強の冒険が、今始まる──!

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

まごうことなきB級、一流の「2.5流・・・いや3流なろう系」なんだけど・・・。

実は、割と楽しんで流し見をしてしまいました。

くどいようですが、私は「魔王様、リトライ!」を楽しんで複数回視聴をできる男だw。

・・・なんでこの作品をベンチマークにしてしまっているのかは謎ですがw。


って事で、この作品。

物語は・・・あるかなぁ。
主人公:佐藤亮太がブラック企業での嫌な記憶を、異世界で生きなおして・・・。
いや、そんな真面目な話でもないかー。
概略はそんな感じなんですが、まぁ、暇つぶし、時間つぶしがてら流し見あたりでも大丈夫なのかなー。


と言いながらも、フツーに楽しんで観ていたんですけどね。
もう一回観るかどうか、ってなると少し困ってしまうかもしれません。
観てもいいんだけど、時間つぶすなら競合作で、もう少しマシなのが他にもあるかなって感じです。
・・・え、ちょっと毒ありましたか?悪気はないんですがw。


私の持病「他作とと比べる」を発動しますと、どっかの竹林竜馬くんに近い印象を受けましたね。
悪人があんまり出てこないので、そこらへんの雰囲気も似ていたかもしれません。
そういう意味では、平和に視聴できましたかね。

ただし、設定やギミック類、または作画などなどは、だいぶツッコミどころがあります。
ファンタジーと呼ぶには、はばかられるレベルでしたね。
節操がないと言うか、統一感もありません。


ほめるとすれば・・・、ダンジョンで全てのものが取れる(実際描かれていたのは、多く見積もっても10~15品目程度でしたが)という設定をガバリながらも最終話まで見せ続けていた事でしょうか。
ある意味、活かしきったのかも・・・w。
これは、逆に立派だったかもしれませんw(ホントウにそうか~w?)


キャラクタは全体的に幼い方向へ振っていましたかね。
エミリーがタラちゃん口調ではありましたが、まぁ、馴染みやすかったですかね、あとはウサギきゃらのイヴのキャラが立っていたところが印象に残りましたかね。

私の好きな仲間が増えていく系ってところも、ガバガバでしたが、まぁお気に入りポイントとしておきましょう。

音楽はOPが意外とイイ感じでした。


えーと、えーと・・・。


う~ん。


とりあえず、そんな感じかな。

3か月後には「あー見た見た、どんなだったっけ?」って言う可能性も捨てきれませんが、とりあえず、そこまで悪印象では無かったです。




・・・ちなみに「評価できない」ってレビュワーの皆さんのご意見も否定はできませんな。
わかりみが深いですw。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

何でもドロップ!

原作未読 全12話

現世でブラック企業に勤めいた主人公、会社で仮眠を取っていると異世界に転移してダンジョンの中でヒロインに起こされます。転移した異世界は、ダンジョンで魔物を倒すとニンジンやもやしなどの食料や他にもモンスターよって色々なものがドロップできる世界、ドロップした物を換金して生活をしているヒロインともに沢山のものをドロップして生活していくお話です。

主人公の特殊能力で収穫がスムーズになり、収穫されたものが品質が良いらしく、それでヒロインが増えていきますねw

主人公が色々と工夫して収穫していくところが見どころという感じでしょうか。

お話は、波もなくほのぼのとはしていませんが、気楽に観れる作品です。

OPはノラ from 今夜、あの街からさん、EDは宮川愛李さんが歌っています。

最後に、魔物によってドロップされるものが違うのは分かりますが、魔物を倒してモヤシが出てきてしかも量が少ないのは割りに合わないですねw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

こいつはヤバい…。今期ワーストなろう筆頭!映像化したら駄目な奴ですね。

 最終回(12話)まで観ました。2023.09.24

 最後までゴミでした。モンスターを倒してもアイテムがドロップしない…世界の危機や〜!亮太の活躍で解決しました。ハイおしまい…。

 いつもどおり、説明が一切ないまま事件が起こり、すぐに解決します。今回は、何故か着物を着た女性がボスで、何故か強くて、我らが亮太さんも少し苦戦します。

 そのまま殺されてしまえば良いのに…と、思った視聴者も多いと思います。少なくても再起不能位にボコボコにしてもらわないと、話の帳尻が合わない感じです。

 結局、後出しジャンケンで倒しましたが、誘導弾がそんな使い方出来るなんて今まで言ってた?

 しかも、観念したボスを銃による処刑スタイルで倒します。二匹目のハグレモノゴリラもそうですが、猟奇趣味のスタッフでもいるのか?殺し方がグロいです。

 ツッコミ所が多いお話でした。全てのエピソードが何かおかしいという、狂いっぷりはクソアニメ史に残りそうです。

 歴史の証人となれたことを喜ぶべきでしょう。完走した皆様、お疲れ様でした。

 これから観る方は、阿羅漢並の修行レベルに達してないと、魔に飲まれそうです。
  
………………………………………………………………………

 9話まで観ました。2023.09.04

 仲間にウサギと火炎使いが加入して、男一人に女が三人のハーレムパーティーに。キモいデスネ〜!

 お金もドロップアイテムらしいです。もう、めちゃくちゃです。誰が価値を保証しているんでしょうか?金属貨幣だけでなく、紙幣もドロップするんですか…。

 食物や武器、衣服等のアイテムと違い、直接的な利用価値のないモノが流通しているんですね。キレイな宝石ならまだ分かるんですが。

 こういう所が、なろうの薄っぺらさなんでしょうね。世界がある日突然始まった感丸出しの所が!

 誰がドロップした得体の知れない金属製の円形板や印刷物を貨幣にしようと言い出したんですか?

 社会を社会たらしめる前史が全く無いので、主人公のための、都合の良い世界でしか無いのです。

 流石に視聴者を馬鹿にしすぎです。深夜アニメを観ている様な奴は、経済や社会機構の何たるかも分からないと思っているんでしょうか?

 良くこんな話を恥ずかしげもなく放映出来るなぁと、驚きを隠せません。恥的レベルMAXですね。

……………………………………………………………………… 
 
 7話まで観ました。2023.08.26

 今期は、設定がイカれているアニメが多いですが、本作は群を抜いています。

 あまりの酷さにしばらくレビュー出来ませんでした。「てぶくろ」さんのレビューがとても面白いので、細かいツッコミはそちらで!

 基本的に人間以外の生物は存在せず、全てモンスターからのドロップ品で成立している世界…。村や街の外には果てし無い荒野が広がっている…ディストピアですね。

 ゴミもハグレモノになる、しかも強いとか…。人間の屎尿とかもハグレモノになるんでしょうか?

 そもそもこの世界、物質循環が上手くいっていません。植物も無いのに、酸素とか何処から供給されてるんでしょうか?水もどうやって浄化されてるんでしょうか?

 中途半端に加工品もドロップしますが、武器とか誰が作ってるんでしょうか?冶金するのにも燃料が必要なはずですが…。

 武器も全てドロップ品なら、最弱武器の鎖鎌しかドロップせず、モンスターを倒せない事態に陥りそうです。

 原作小説は脳内補完するから、まだ何とかなるんでしょうが、映像化するとクソみたいな矛盾が噴き出しています。

 こんな映像化に不向きなゴミをアニメ化しなくてはならないアニメ制作スタッフの皆様には同情いたします。

 仕事が選べない…、主人公より社畜ですね。

………………………………………………………………………

 3話まで観ました。2023.07.26

 適当な話ですねぇ…。拳銃ゲットで専用の弾もドロップするなんて、どういう了見なのでしょうか?

 ドロップアイテムを放って置くと、ハグレモノになるのもイケませんね。アイテムの備蓄が不可能な世界って…。  

 裸でモヤシや人参しか食べないで生きられる人物しか生存出来ませんね。キャラクターの服に見える物は、外骨格かなんかなのでしょう。
 
 家や家具も、動かないモンスター、家モンや家具モンなのでしょう。

 こんな狂った話をアニメ化させられる制作スタッフの皆様が可哀想でなりません。
………………………………………………………………………

 2話まで観ました。2023.07.16

 人参ジャンキーウザうさぎ来襲!良いですね。ダンジョン物資モノカルチャー経済下、人参しか食わない狂人の登場には妙な説得力があります。もちろん、面白くは無いですよ?

 むしろ、人参ともやししか食べない位にしないと、整合性がとれませんね。ダンジョン内でおかずの沢山入った弁当食ってんじゃねーよ!

 主人公は都合の良いダンジョンでどんどん強くなります。作画の悪さも含めて狂った世界が視聴者の目の前に顕現しています。

 怖いもの見たさで視聴継続です。コレであなたもクソアニメハンターだ!

………………………………………………………………………

 1話観てのレビューです。2023.07.13

 初見の感じは、神々に拾われた男っぽいアニメです。何となく凶気をはらんだほのぼのアニメと言う感覚です。

 ダンジョンでモンスターがドロップするアイテムに資源を頼っている世界…。設定が狂ってますねぇ。

 もやしや人参なんて、2、3日で駄目になるようなものを、取引して経済回しているなんて、フィクションでも良くこんな世界を設定出来るとなぁと驚愕しかありません。

 せめて、ドロップアイテムは保存のきく貴金属にするべきです。これ、生産地(ダンジョン)と消費地の関係、どうなっているんでしょうか?もやししか食べない地域とかありそうです。

 まぁ、小学生でもおかしいと分かる社会構造の物語を上手く回せる訳がないので、早々に破綻すると思われます。

 確実に時間の無駄になりそうなので、視聴中断もやむ無しかもしれません。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

69.1 10 2023年度の小説家になろうアニメランキング10位
最果てのパラディン 鉄錆の山の王(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (104)
352人が棚に入れました
死者の街を出てから二年が経ち、ウィルは数えで17歳になっていた。領主として「灯火の河港」を発展させ、徐々に「獣の森」には人々の営みと笑顔が戻ってきた。しかし、季節外れの花が咲き乱れ、森の異常が発覚する。この問題を解決するべく森の奥に向かったウィルたちは、森の王から不吉な予言を受ける。「鉄錆の山脈に、“黒き災いの火"が起こる。火は燃え広がり、あるいは、この地の全てを焼きつくすであろう」滅びしドワーフの都である「鉄錆山脈」に眠る災いとは…!? 新たな出会いと共に再びウィルたちの冒険が始まる!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

地味で硬派でマジメなちゃんとしたファンタジー

一期に引き続き、マジメなファンタジーアニメ、派手さはないけど普通に面白くて、私は好きです
でもとにかく地味で無骨で硬派でマジメすぎて、イマイチ人気出ないのもわかる
主人公は仏様?ってくらいいい人すぎるし

迫力のある戦闘、驚くような展開、変わった設定、イケメンに美少女、ラブロマンス、サービスシーンそういったわかりやすい魅力は何もありません
でもそこがいいんですよ、作りこまれたハイファンタジーな世界観とキャラクター一人一人にしっかりフォーカスした丁寧な作りが好き

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

丁寧な世界観が心地いいハイファンタジー

[12.28見終わって]
面白かったですよ♪
異世界ファンタジーが溢れてますけど、ファンタジー風味やなんちゃってファンタジーがほとんどで、こういう真面目にファンタジー世界を描いてくれてる作品は貴重なのかなと思いました。
世界観が丁寧でしっかりしてるところは高評価でした。
エルフやドワーフの性格の違いや、精霊を使うエルフの呪文、魔法を唱えるときにちゃんと字幕が出たり・・
キャラが話す言葉も独特の言い回しが多かったりして、字幕があったらいいなと思ったり。。でも雰囲気好きです。
ドワーフの王の末裔ルウの成長物語でもありましたね。最終話ではいい表情してました。
調べてみたら原作の第3部まで今回アニメ化されて、第4部もあるみたいですけど、後日談的なショート集みたいです。
機会があれば読んでみようかな。

[初回感想]
3人の不死者(アンデッド)に育てられたウィルが成長し旅立ち、最果てのパラディンと呼ばれる英雄になるお話。
これは2期になります。

世界観や人物相関の把握・理解のためにできれば1期からの視聴をおすすめしますが、2期から見ても楽しめると思いますので、試しに2期を見て気に入ったら1期を後追いで見てもいいと思います。

原作は小説家になろうで連載され文庫化されたライトノベルになります。
実は主人公は転生したみたいで、俗にいう異世界転生ものではあるんですが、同系統の他の作品よりもファンタジーの世界観がとても丁寧に描かれていて好感が持てます。

一方、世界観にこだわった結果、独特の言い回しがあったり雰囲気が地味だったりするところがあって苦手な人もいるかもしれません。

同時期にやってる葬送のフリーレンもハイファンタジーの良作ですけど、あれも結構落ち着いた雰囲気で好きなんですが、フリーレン好きな人にはぜひこちらも見ていただければなと思ったり。

個人的には良作だと思ってるんですがあまり人気がないみたいなので紹介も兼ねて感想を書こうと思いました。

1話「聖騎士と詩人」
{netabare}ウィルの声が変わりましたね。1期から2年たって声変わりしたそうです。私的にはこっちのほうが好みかな。
ウィルと吟遊詩人のビィのちょっとした冒険いいですね。
ビィの名もなき英雄の話、彼女が吟遊詩人になったきっかけ。いい話でした。ねーのよのしゃべり方もツボりましたw{/netabare}

2話「狂える森」
{netabare}デーモンや森の王のキャラデザいいですね。
相変わらず口が悪いバグリー神殿長wでも実はいい人なんですよね。
ハーフエルフのメネル。ウィルが亡くなった後も墓を守るって話、フリーレンを思い出しました。{/netabare}

3話「最後の王」
{netabare}くろがねの山に住んでいたドワーフたち。
デーモンとドラゴンに追われ、流浪の民となったドワーフの王の末裔ルウと最果てのパラディンの出会い。
ウィルの従者になるルウの決意の言葉とドワーフの老戦士ゲルレイズの若は死んだことと思うとの渋い言葉。
ん~。こういう真面目で渋い感じのファンタジー、いいと思います。{/netabare}

4話「勇気の意味」
{netabare}この作品、渋キャラ多いかも。
ドワーフのゲルレイズさんとか、寡黙な戦士レイストフさんとか。
レイストフさんの言葉も相変わらず渋くてかっこいい。
勇気とは何かと考えているうちはその答えは分からないだろうとか・・渋い。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

こういうのが見たかったんです!!

2024/01/21 初投稿

久しぶりに視聴を終えてすぐに、感想を書きたいと思うような作品でした!

感情の爆発や
わちゃわちゃ騒いだり、笑いの要素もありません
お色気(死語?w)要素は皆無です
むしろ2期を終えても相変わらずヒロインすら不在です

まあ、地味って言えば地味なのかも^^;

作品の大半は静かな会話や思考で進んでいた印象です
でもそれがいい
言葉一つ一つに深さや重み、登場人物の信念などが感じられます
しかも、鼻につくようなことも無く
ウィルは誠実で
自分の強さを鼻に掛けるでも無く
その力をみんなのために使おうとしていきます。

終盤もちろん強敵との戦闘があり山場となるのですが、流石にそこでは叫び声とかもありますが、戦闘自体が必要最低限必要以上に引っ張ったりせず必要最小限むしろあっけない位の印象もありました。
{netabare}ただし、一度倒したかと思ったけどやはり違ったって言うのは、1期でもあった二番煎じにも感じました^^;{/netabare}


ところでこれって原作「なろう」だとか
セリフの味わい深さとかむしろ純文学のイメージに近く感じます
「なろう系と一括りに侮ることなかれ」ですね!!

しかもこれってなろうの中でもテンプレ中のテンプレ異世界転生物ですよね?(2期ではほとんど転生の設定は生きていないような気もしますが・・・)

何故これほどの作品が異世界転生ものなのか?
やはり人間誰しも人生いくつもの後悔を抱えて
「あの時ああしておけば・・・」という思いがあり
人生をやり直すという設定が心の琴線に触れるのでしょうか?
ウィルも1期では前世の自分への後悔の思いを抱いている描写が時折描かれていたような記憶があります。

ところでウィルの設定17才と言うことで、それにしては人間できすぎているよなと若干嫉妬を覚えたりするのですが・・・
転生前の人生を含めると精神年齢はかなりプラスされるのでしょうね
そういった意味で、根底では転生の設定が生きているのかも知れません。

まとめると、
全体的に地味なので好き嫌いは分かれるでしょうが

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

71.8 11 2023年度の小説家になろうアニメランキング11位
とんでもスキルで異世界放浪メシ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (286)
949人が棚に入れました
ある日突然異世界へと召喚された普通のサラリーマン、向田 剛志(ムコーダ)。 異世界の住人となった彼の固有スキルは 『ネットスーパー』という一見しょぼいものだった…。 落胆するムコーダだったが、 実はこのスキルで取り寄せた現代の食品は異世界だととんでもない効果を発揮して……!?

声優・キャラクター
ムコーダ(向田 剛志):内田雄馬
フェル:日野聡
スイ:木野日菜
ニンリル:内田真礼
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

冒険と美食の旅

MAPPA制作。

突然異世界の勇者召喚に巻き込まれた、
至って平凡なサラリーマン向田、
異世界の住人となった彼の固有スキルは、
一見して地味なネットスーパーなるものだった。

主人公向田の冒険と美食の旅、
目新しさも劇的な展開も少ないですが、
のんびりと楽しむには良いコメディである。

役に立たないと思われた固有スキルも、
{netabare}調達した食材を料理をして与えることで、
仲間のステータスを上げるチート能力、{/netabare}
冒険で起こる数多くの困難を助けていく。

嫌味もなくまずまず楽しいです。

最終話視聴追記。
{netabare}便利すぎるネットスーパーを使い、
仲間と旅を続け、お約束で食事を振る舞う、
物語は大きく崩れることなく安定していますが、
ある意味、平和な世界に終始しています。
大冒険とはいきませんでしたが、
お気楽に楽しむには良いかも知れません。{/netabare}

お時間のある方は、ぜひ試して下さい。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「退屈」にほんのわずかなスパイスを振り掛けると「癒し」になる

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生×料理×冒険。

類似する作品はいくつか思い付きますが、本作には「ネットスーパー」というユニークスキルがあり、○バラ焼肉のタレ等、現実に存在する調味料を使っていくあたりが、オリジナリティかな。

これが原作由来か、アニメ化に際してかは分からないけど、AEONの全面協力で、かなり制作費も出しているのだろうと思う。「TIGER & BUNN」でもそうだったけど、個人的には、色んな手段で金を集め、アニメのクオリティ上げてくれたり、アニメーターさん達の給料が多少でも上げてくれるなら、賛成ですね。

まあ、特に何かが飛び抜けている作品ではないけれど、主人公の性格や行動、音楽、作画など、様々な要素により、なんだか癒される作品になっていて、ダラダラと見続けられました。

個人的には、良い作品だと思いますよ♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
やっていることは、1パターン。フェルが狩ってきたモンスターを、ムコーダが料理し、スイとフェルが食レポする。

それだけっちゃあそれだけのアニメなんだが、本作の場合、ムコーダの思慮深さが、良いスパイスになっている。

まず、異世界転生された時、大した能力をもたない(と勘違いされた)故に放り捨てられる作品はいくつかあるけれど、

呼び出した側の王様の豪華な服装や傲慢な態度を見て、即座に「この国はヤバい」と見限ったのは、素晴らしいなと思った。サラリーマン時代に培った、「人を見る目」なのだろう。ワンマン社長だけが利益を独占するブラック体質の企業に、先は無いと見抜いたか。そうなると、まだ若い勇者一向が、相手を見定められず、浮かれて勇者になるのにも説得力がある。

他の部分もそうで、(同期の「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」の酷評レビューには書いたけれど)思慮が足りない作者ならば、現実世界のプラゴミや容器が異世界に及ぼす影響に関してはスルーするだろう。それを、「スイ」というキャラクターによって解消し、シャンプーはきちんと瓶に詰め替えて売る。スライムがスライムである理由もあるし、こういうさりげない配慮がいくつか見られ、素晴らしいと感じた。

それに、ネットスーパーにアイテムボックスに鑑定スキルは、異世界転生主人公にしては、抑えている方だろう。あくまで「スーパー」だから、重火器の類いは買えないと思うし。

本作の展開としては、実は1話の最初が一番好きで、ネットスーパーを生かした貿易で貯めたお金をなんとかやりくりし、傭兵を雇い、旅をし、様々な人と出会っていく。

そういう、「狼と香辛料」みたいな方が、自分としては好きだったので、フェルとの獣魔契約が、全ての難易度を下げてしまい、「緊張感」のある、本格ファンタジーにはなれなくなった。それは残念ポイント。

ただ、その代わりに得られた「安心感」により、気軽に観られる日常系にはなれている。これはこれでまあ、1つの作風かと思っている。

さて、2期となると、流石に少し展開を変えてマンネリを防ぐ必要が出てくると思うので、そこを楽しみに待ちたい。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

うまいメシは、種族を越える。

この作品の原作は未読です。
視聴前の評価は、キャラデザや作画に特筆すべき点が無く、キャラ的に華も無さそうなので全てにおいて普通と、それほど高くありませんでした。

従って、視聴を継続するかは複数話見て判断しようと思っていましたが、視聴を始めたら中々面白く、気付いたら完走していた作品です。
リアルタイムで視聴できる作品数が減っている中、この作品はちゃんと追えていましたので。


ある日突然異世界へと召喚された
普通のサラリーマン、向田剛志。

異世界の住人となった彼の固有スキルは
『ネットスーパー』
という一見しょぼいものだった…。

落胆するムコーダだったが、
実はこのスキルで取り寄せた現代の食品は
異世界だととんでもない効果を発揮して…!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

断言しましょう。
これまで数々の異世界転生作品を視聴してきましたが、間違いなくトップクラスの秀逸なスキルだと思います。

向田は勇者召喚で異世界にやってきました。
ですが勇者としての戦闘スキルが乏しかったことから一般人として生活することになるのですが…

突然知らない場所に召喚されて異世界の魔王を倒せと言われて2つ返事で了解する人は居ないと思います。
どんな世界か、或いは相手の戦力だって未知数なんです。
だから、道半ばにして倒れるリスクだって十分あるんです。

だから、出来ることなら平和で穏やかに暮らせる選択肢があるなら、絶対そっちの方が良いと思います。

そして召喚者に与えられる特殊な固有スキルのオマケつき。
「ネットスーパー」とは、異世界で通信販売ができるような感じ…
だから、向田は「冒険している」というより「キャンプに遊びに来ている」感覚の方がメッチャ強いんです。

何せ、適当に散策しお腹が減ったり疲れたりした時、そこで必要なモノを頼んだらあっという間に荷物が届くんですから…
ある意味現代のキャンプより勝手が良いかもしれません。

何より毎回美味しいご飯が食べられる…これほど嬉しいことはありません。
勇者という名声のため、危険な戦闘や不味いご飯を食べ続けるよりどれだけ良いことか…
異世界転生モノって、現実ではあり得ない設定が多く、視聴していて感動はするけれど「やってみたい」とは思いませんよね。

例えば、リゼロのスバルの持つ「死に戻り」なんかが良い例です。
何度もの死に戻りを乗り越えた先に、大天使レムりんと涙無しでは見られない超絶感動シーンが待っていてくれました。
ですが、その過程は悲惨そのもので決してスバル役をやってみたいとは思いません。

その点、向田さんだったら、それは「有り」かもしれないと思えるんです。
勿論、過酷なこともたくさんあるのだと思いますが、欲しい時に欲しいものがパッと手に入る利便性ってナニモノにも代えがたいと思いますし、それがピクニック気分で味わえるなら、「有り」という気がするんですよね^^;?
まぁ、アニメとネットの環境が整っているのが、そもそもの大前提になるんですけれど^^;
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Van de Shopさんによる「贅沢な匙」
エンディングテーマは、内田雄馬さんによる「Happy-go-Journey」

1クール全12話の物語でした。
完走して振り返ってみると、この作品も今期の「癒し枠」だったのでしょうか。
登場するキャラを見る限り、癒し要素は微塵もありませんが、ほのぼのとした雰囲気が何気に心地良い作品だったと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

68.2 12 2023年度の小説家になろうアニメランキング12位
最強陰陽師の異世界転生記(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (207)
684人が棚に入れました
強いだけでは幸せになれない。たとえ、最強の陰陽師だとしても。 並ぶ者のいない天才と称された陰陽師・玖峨晴嘉は、朝廷からの裏切りにあい、命を落とそうとしていた。 次の生でこそ幸せになりたいと決意し、自ら生み出した秘術・転生の呪い(まじない)によって異世界に転生する。 そして、セイカという名と新しい人生を手に入れた。 「前世の自分に足りなかったものは狡猾さ、今世では上手に立ち回り幸せな生を手に入れる――――」 最強の陰陽術と強力な妖怪たちを従え、彼の進む先に待ち受けるのは、望んだ平穏か、それとも・・・。 いまだ誰も目にしたことのない、最強の陰陽師が挑む異世界ファンタジーが始まる。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

陰の実力者になりたくなくて

私は結構好き

話は面白くないし、最初は主人公の人を見下した態度があまり印象良くないけど、物語が進むうちに主人公の印象も良くなってきて、見ていて退屈とか嫌な気持ちになる作品ではなかったです

【見どころと欠点】
{netabare} 主人公以外のキャラの魅力を描こうと頑張ってるけど、主人公が全部美味しいところ持っていくのでヒロイン達の見せ場が足りないところは残念かな?
特に勇者なんてこの設定だと話の軸になるはずなのに、全然目立ってなくてただのハーレム要員Aになっちゃってるので物語の軸が弱い

でも、人間の権力者と魔族側が争いの火種を消したいから勇者と魔王を邪魔に思っているということが終盤わかって、主人公が自分の強さに酔ってるだけのイメージから、親しい人を放っておけないイメージが強くなっていく物語の展開の仕方が良かったし、安っぽいシリアスシーンを使わずにそれを描けていたので、終わってみれば満足感のあるストーリーでした

{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 18

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

和風?(陰陽師ってことで和?でいいの?)の味は出ていたか。

なんか最近の視聴が「この手の作品」に偏っているのはなぜだろうw。
期間別ランキングを参考に観ているはずなのだけれど。

さてと、この作品も特に刺さる点は薄いのだけれども、何故か観れてしまった。
某アベマなTVで休日に一気をやっていたのが大きいだろうか。


正直を言いますと、この主人公のセイカは私のお好みではなく、どちらかというとあまり刺さらないタイプの主人公でした。
あと、作品内で奴隷というワードが何度か出てきて、そこが効果的に私のネガティブな感情に刺さりましてあまり得意では無かったです。
なので、どちらかというと、苦手な要素が多い作品だなぁ、と思いながらの視聴だったのです。


そんな中、視聴を継続できたのは、サブキャラの魅力でしょうかねぇ。
何故だかわからないし、それ程容姿やデザインが刺さった訳ではないのですが、何人かのサブキャラに行く末や、今後の行動を観ていたいというキャラが何名かおりまして。
そのサブキャラ達の魅力で視聴を継続できたという点が大きいです。


それ以外は、それほど「俺つえー」系のテンプレを脱してはいないのですが・・・。

それにしても、主人公のセイカには何となくですが「神達に~」のリョウマ的な要素も感じてはいたのですが・・・、どうしても好きになれないw。
なんでなんでしょうか。
本当に不思議でした。

あと、残念だったのは、最終盤ではそれほど築いてきた人間関係が発揮されませんでした。
仲間感は発揮されず「俺」でほぼ片付いていしまいました。


個人的にあえて言うならば、数名のサブキャラの魅力で観れた作品でしたw。
まぁ、そういう作品があってもいいかなとは思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

狡猾に 策を巡らす 怨霊の 掴みし幸は 花霞かな

原作小説『最強陰陽師の異世界転生記〜下僕の妖怪どもに比べてモンスターが弱すぎるんだが〜』はweb版、ラノベ版共に未読。

【物語 3.5点】
シリーズ構成・脚本・待田 堂子氏。
私が好相性を感じている書き手の一人。
伏線の強調の仕方が、しつこ過ぎず、分かりにく過ぎず。
私にとって丁度いい塩梅なのが心地良いです。

終盤、主人公セイカ・ランプローグが(※核心的ネタバレ){netabare} 魔王{/netabare} でしたという件にしても、
道中セイカはチョットやばい奴だぞ?という布石が、
アンテナ張っていれば捉えられる程度に、さりげなく置かれていたので、
唐突感なく受け入れられました。

ラストの(※核心的ネタバレ){netabare} 勢力均衡を保つ人間界と魔界。
魔王を倒す勇者伝説など疎ましい。{/netabare}
この世界の大局提示も上々でした。


世界観・設定によるシナリオ明快化もまずまず。

主人公最強な転生者の陰陽道が、洋風ファンタジー世界にインパクトを与える構図。
和と洋。設定のコントラストで展開が捉えやすかったです。

転生者の主人公は前世で力を持ちすぎた陰陽師として忌避されハメられた反省を元に、
現世では狡猾に立ち回り幸福を掴むことを人生の目標に据えている。
けれど狡猾に掴んだ幸せなど虚しいものではないか?
元の優しいセイカのままでは幸せになれないのだろうか?
葛藤のテーマも明確。

ただ、テーマについては前世、狡猾以前にセイカが、力がなければ幸せになれないと悟ったいきさつ。
そもそも前世で謀殺された詳しい経緯。
過去の掘り下げは持ち越され、やや不完全燃焼。


私は脚本家や和洋折衷な世界観を始め、気になる要素が多数あったので美味しく頂けました。
ですが、お話自体は、量産型の異世界転生物。
結末も、やっと基本的な方向性が示された所で終わる俺たたENDの典型。
オススメ度となると、お暇でしたらどうぞ位の学園系の異世界転生アニメです。


【作画 3.0点】
アニメーション制作・スタジオブラン

凡庸。

洋風モンスターたちの描写。
いくら原作タイトルで弱過ぎると酷評しているとは言え、
この作画では、ちょっと倒しがいがない感じw
特に初回、巨大モンスター出現!と期待したら、
{netabare} ただのドでかいオオサンショウオ?{/netabare} だった件はズッコケそうにw

一方でセイカ配下の妖怪たちなど和風モンスターについては、
襖(ふすま)が開いて召喚される中々の演出で魅せる。


それにしても魔法学校の学生服デザイン。
スカートの丈が短くて実にけしからん(笑)

普通、魔法学校の制服と言えば『ハリポタ』ホグワーツのロングローブや『まほよめ』2期学院のハーフパンツにロングコート辺りが定番でしょう?
あんなミニスカじゃ下位の風魔法演習とかでパンツ見えちゃいますよw
と私はツッコミながらも、ついヒロインズの絶対領域に目がいっちゃうわけですがw


【キャラ 4.0点】
ヒロインズ。
セイカの奴隷だが精霊魔法使える金髪ロングのイーファ。
今世代の勇者でセイカとは冒険仲間意識が強い赤髪ショートのアミュ(八重歯、下ネタ付)。
色々隠し事が多そうなクール系な後輩赤髪ショートのメイベル・クレイン。
あとは予言系の聖皇女とか。

色恋沙汰には興味なさそうな前世陰陽師の少年の周りに、
恋人ポジションからは微妙にズラして美少女を配置する。
鈍感ハーレム人物相関のバリエーション。

ただ、どういう都合なの?との疑問や違和感には、答えを用意しているキャラ設定ではある。
何でイーファは奴隷なのに凄い魔法適正があるのか?
→{netabare} エルフの血筋でした。セイカから離れろ展開。{/netabare}
何でメイベルまで赤髪ショートなのか?アミュと被ってるじゃん。
→{netabare} 地毛は青髪。背負った宿命も背筋が凍る凄惨さ。苦手のお勉強で高飛車を崩される。ただし私は赤髪のメイベルの方が好きです。{/netabare}


もう一匹ヒロインズとも言えそうな狐妖怪ユキ。

前世からの縁で、セイカが転生者であることを知る数少ないキャラ。
現世では狡猾に生きると言うセイカに、目立ち過ぎでは?あの娘に肩入れし過ぎでは?などと進言したりする配下。
要所でセイカの葛藤を整理、言語化することで、主人公を拡張しテーマも深める献身ぶり。


【声優 4.0点】
主人公セイカ役には花守 ゆみりさんを指名オーディションで起用。
この手の転生者の役には、外は少年、中身はおっさん。狡猾に子供を使いラッキースケベをいなす。
といった難解さが付きまといますが花守さんは好演。

大人の中身が滲み出る主人公モノローグも、前世の陰陽師ボイス担当の梅原 裕一郎さんではなく花守さんが全対応。

さらに陰陽道独特の詠唱呪文もこなし、果ては月下で短歌を詠みながら敵を始末し、寒々しい和風ムードを演出する万能ぶり。
私も感心のあまり僭越ながらレビュタイで一首詠んじゃいましたw

花守さんの転生少年ボイス。もっと聞きたいです。


異母兄弟のセイカにつっかかるランプローグ家の次男・グライ役には上村 祐翔さん。
良く吠える噛ませ犬ボイスで主人公無双を引き立てる。
その後も続くグライの人生。価値観の変化もカバーする。
この手の波乱万丈の乗りこなし方はお手の物です。

その他、ヒロインズだけでなく、敵、モンスター、妖怪役にも実力者が配されキャスト陣は安定。


【音楽 3.5点】
劇伴担当は桶狭間 ありさ氏。
その名の通り古戦場出身で、和風と洋風の往復をカバーする守備範囲の広さが魅力。
今後も共作で参加が決まっているアニメ版『薬屋のひとりごと』など東洋風サウンドに期待したい劇伴作家です。

OP主題歌はangela「RECONNECTION」
デビュー20周年。32ndシングル。確立した音楽観を持つベテランユニット。
エレクトロ成分と和風サウンドを混在させても崩れない安定度で世界観を支える。

ED主題歌はヒロインズ3人による「リンク」
個別キャラ回のソロ歌唱にも対応したバラードソング。
EDアニメのセイカ+ヒロインズのパーティー編成で気ままに冒険する穏やかな日々。
本当の幸せはまだまだ遠そうです……。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

67.7 13 2023年度の小説家になろうアニメランキング13位
解雇された暗黒兵士(30代)のスローなセカンドライフ(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (187)
623人が棚に入れました
「解雇ですか……?」 魔族で魔法が使えない無能といわれ、突然の解雇宣告を告げられた魔王軍の暗黒兵士・ダリエル(30代)。 故郷を追放され、偶然、森で助けた村娘・マリーカとの出会いにより、人間族のラクス村に流れ着く。 魔族ではパスできないはずの冒険者登録に受かってしまい、手のひらには人間族にしか使えないはずのオーラが宿る!? 駆け出し冒険者ダリエルとして、のんびりできないドタバタなセカンドライフがいま始まる。

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

お手軽ファンタジー

「追放されたけど実は有能でリベンジ人生」「スローライフ」最近見た設定ばっかりだけど、これだけなろう系いっぱいあると被るのは仕方ないかな
なろう系って作者の願望が形になった物語だと思うけど、ファンタジー作品が好きな人の願望はだいたい似たような感じなのかな?

冬アニメは異世界ファンタジー多すぎて個性弱いけど全体的に悪くない感じ
良い意味でも悪い意味でも軽いファンタジーアニメで、まったり見れて面白かったです
ただ、なろう系飽きたって人は見なくていいかな?

欠点は、暗黒騎士とスローライフがどっちもタイトルに入ってる割に要素が弱いしアクションシーンの動きも少なめ
主人公いい人で好感持てるけど、胸とかスカートの中とかいつも真顔でじろじろ見ててキモい

魔王軍の人達に威厳や脅威感がまったくなくて、むしろヒロインのほうが強そう・・・

タイトルの印象通り手軽に見れる良さはあるけど、ハラハラドキドキさせられる緊迫した戦闘とかには期待できないのは賛否分かれそう

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

超ハイスピード・スローライフw

2023/05/31 初投稿

今回も,何も考えず寝転がりながらのんびり楽しめるB級作品を求めて視聴しました。

最初からハードルが下がった状態で見始めるからでしょうか?
この頃「当たり」が多いように感じます。

この作品も予想以上に楽しめました。
というか,相当面白かったです!!

タイトルとは逆にダリエルのセカンドライフはハイスピードに展開していきます。
中盤6話は最終回でもいいのではと言うような展開が・・・前半の6話でここまで来るとはかなりハイスピードです。(マリーカのタックルはさらにハイスピードですがww)

とにかく全体的にスピーディーでドラマティックでした。

個人的には10話はかなり感動しました。
しかも,その後にさらに2話もあるとか,得した気分ですw

この作品に最高評価付けてる人はそんなにいないと思うけど・・・
大満足だったので★5つですw
最近評価甘過ぎでしょうか?f^^;

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

スローではないセカンドライフ

原作未読 全12話


魔王直属の四天王に仕え補佐していた主人公、四天王の一人が変わった時に解雇されてしまいます。アテもなく彷徨っているところ森の中でモンスターに襲われる人間族の女性を助けます。その女性の好意により女性が暮らす村で過ごすことになります。村の一員となった主人公は、その村で色々と魔族との接点を持ち、時には争いごとがあり、時には友好的なこともありと、さらにこの世界の勇者をも巻き込む村のお話です。

タイトルに「スロー」とか「のんびり」という言葉かつく作品は、主人公は全然スローな生活ができていませんねw

結構コミカルなシーンも多く、終盤まではそれほど危機的なお話はなかったと思います。

でも後半は主人公について色々な事実が分かりますね。{netabare} (前勇者の息子だったことなど) {/netabare}そのことから争い事が起こります。

最後は、その争いもきちんと解決して終わっていますね。

OPはHisanoさん、EDは鬼頭明里さんが歌っています。

最後に、この作品の結論は母は強し!というところでしょうかw{netabare} (グランちゃんは可愛かったですね) {/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

68.9 14 2023年度の小説家になろうアニメランキング14位
盾の勇者の成り上がり Season3(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (178)
618人が棚に入れました
四聖獣「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。 復活間近の新たな四聖獣「鳳凰」との戦いに備えようとするが、霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。 今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。 救いを求める亜人たち、心砕けた三勇者、そして暗躍するヴィッチことマイン。 それぞれの思惑が交錯する中、尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

冒険はつづく―― 新しい出会いとともに 世界に破滅が迫るとき 勇者が立ち上がる

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期~第2期は視聴済です。

…今期の感想って少し難しいかも^^;
第2期では霊亀打倒という大きな目標があったので、それに邁進してきました。
でも今回は、次の波が押し寄せる前までなので大きなイベントは無いんですよね。


四霊のひとつ「霊亀」を討伐した盾の勇者・岩谷尚文は、
別の異世界で霊亀復活の元凶であるキョウを打ち倒し、メルロマルクへ帰還する。

復活間近の新たな四霊「鳳凰」との戦いに備えようとするが、
霊亀騒動で失態を演じた三勇者は行方不明、
尚文の持つ領地も戦力に不安が残る状況だった。

今後の戦いに備えて、散り散りになった旧ルロロナ村の住民を取り戻そうと考えた尚文は、
住民が奴隷として売られたというゼルトブルを訪れ、
救出の足がかりとして、ラフタリア、フィーロと共に地下賭博闘技場に参加する。

救いを求める亜人たち、
心砕けた三勇者、
そして暗躍するヴィッチことマイン。

それぞれの思惑が交錯する中、
尚文は自らの信じる道を突き進めるのか――。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、三勇者のチグハグさ、マインのやり口の狡猾さは相変わらず…
普通、「あ、この言動間違ってる」って気付くと思うんですよ。
最初の頃ならまだしも、完全にこじらせているではありませんか。

それでも、己自身と向き合おうとしない姿勢には正直ガッカリしましたよ。
正しい道を進んでいると考えたい気持ちは分かります。
だけど、いつも正しい道ばかりを選択できるとは限りません。

横やりが入ったら、人間って簡単に逸れちゃうんですよ…
でも、それでも良いと思います。
だって、間違ったと思ったらそれを認めて、戻って正しい道に乗り換えれば良いんです。
人間にはその失敗を受け入れられる寛容さがありますから…
もちろん、失敗に応じた代償は必要になります。
だからこそ、早めに気付いて修正すれば傷も浅くなるんですよね。

という心境に四聖勇者が達して力を合わせるのは、もう少し先になるんでしょうかね。
個人的にはマインを何とかすべきではと思います。
もう、害悪以外のナニモノでも無いではありませんか。

一方、今期新たに加わった仲間は頼もしく、若しくは将来有望な方たちでした。
ここちゃん演じるアトラ、小清水さん演じるサディナは今後の展開の楽しみなキャラだと思っています。
あとは、ラフタリアに纏わる新たな展開が出てきましたね。

振り返ってみると、ラフタリアって意外性の塊みたいな存在だったのではないでしょうか。
後から様々な属性が付与されていますので…
今後、更なる属性が付与されたら、一体どうなっちゃうんでしょうね^^;
それはそれで楽しみですけれど…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MADKIDさんによる「SIN」
エンディングテーマは、藤川千愛さんによる「好きになってはいけない理由」
今回気付きましたが、オープニングとエンディングの歌い手さんは固定だったんですね。

1クール全12話の物語でした。
今回もしっかり堪能させて頂きました。
いよいよ波がやってきます。
まさか、ここで打ち切りなんてこと、ありませんよね。
期待値MAXで続報を待っています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

タイラーオースティン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

繋ぎの3期という印象

序盤での奴隷たちを助けるために尚文たちが奔走するあたりから、らしさを感じるものがありましたね。シリーズ通して悪者が一貫してクズばかりなのが特徴的で、それを成敗していくところに爽快感がある一方、魅力的な悪役不在というのが本作の欠点であるかなと思います。

周りから裏切られてどん底からのし上がっていくストーリーが面白かった1期、魅力的なキャラたちとの共闘等を楽しめた2期と比べると、この3期はなんとなく繋ぎといった印象で1期からインパクトがいくぶんかダウンしてる印象だったかな。

正直なところ自分は三馬鹿勇者やアバズレが苦手でこいつらが出ていない話は楽しめる一方、出ている話はストレスの溜まるものがあり外れ回扱いするほど。

4期もあるのでしょうが、スッキリ完結させて欲しいですね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

原作のいい加減さがついに炸裂!アニメは悪くありません!原作が悪いのです。

 12話(最終話)まで観ました。2023.12.23

 1期から観てきましが、ついに原作ファンからも離脱者が出始める部分まで来てしまいました。

 霊亀編も大概でしたが、原作のいい加減さが我慢ならなくなってきました。原作ファンの友人の話だと、これから加速度的に詰まらなくなるそうです。

 小説やコミック版ならまだ何とかレベルですが、映像で観ると無理矢理感がキツイです。

 最終話でイキナリ、ラフタリア関連の新しい展開がありますが、世界の破滅を賭けた戦いをしているのに、別の世界の勇者とかなら分かりますが、同一の世界の他勢力が刺客を送り込んでくるなんて、どんな舐めプよ?

 今まで放って置いたくせに、王位継承争いとかおかしいだろ。このまま行くと世界が波で破滅するんじゃないの?波と異世界との戦いが最優先事項じゃないの?そんな戦力あるならさっさと出せよ!波とか茶番だってこと?

 なろうに限らず、人気が出るとラノベは露骨に延命を企てて世界観が崩壊し、ファンが逃亡、誰もラストを知らない状態で終わるかフェードアウトするのを繰り返してきましたが、盾の勇者よお前もか!と、いう感じです。

 傷が浅いうちに、僕の中で盾の勇者は死んだですぅと、見切りをつけた方が良いかもしれません。損切り大事よ?これ真理!と友人も言ってました…。

 原作はもう死んでいる…。どんな会社がアニメ化しても、もうダメだなぁと感じたSeason3でした。どんだけファンから搾り取る気だよ!٩(๑òωó๑)۶

投稿 : 2024/06/08
♥ : 7

70.9 15 2023年度の小説家になろうアニメランキング15位
ティアムーン帝国物語~断頭台から始まる、姫の転生逆転ストーリー~(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (190)
604人が棚に入れました
「首が…ある!? 幼く…なってる!?」 大国・ティアムーン帝国で“わがまま姫”と蔑まれた20歳の皇女ミーアは、民衆の革命によって断頭台で処刑された。 はずが、目覚めると12歳の頃にタイムリープしていた! どうやらここは、やり直しの世界――彼女の枕元に置かれていたのは、処刑される前に自らが綴った血染めの日記。 第二の人生を歩み始めたミーアは、帝国の立て直しを決意。 帝国の未来のため? 民衆を飢饉から救うため? 内戦により命を落とす多くの兵士のため? じゃない! すべてはギロチンの運命を回避するため!! 「こ、これぐらいわたくしにかかれば簡単ですわ!」 小心者で、保身上等&自己中最強のポンコツ姫が、自分のために大奮闘。わがまま姫様の行動がまさかの奇跡を巻き起こす、歴史改変ファンタジーが始まる。
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

今期のダークホースでしたわ~♪

[12.29見終わって]
とっても面白かったですわ♡
自分ファーストが揺るがない帝国の叡智ミーア姫の活躍?に毎週とても楽しませていただきました♪
途中で原作のラノベも気になり、読み始めたらこちらもとても面白くて最新刊(15巻)まで読んじゃいました。
アニメは第1部まででしたが、原作は第8部まであって、ぜひアニメ2期やってほしいですけど第2部はたぶん2クールは必要なお話だと思うので難しいかもです。。
とはいえ物語としては第1部は序章でここからというところなので、キノコミーアをアニメで見れる日を待ちたいと思います。

[初回感想]
革命が起こりティアムーン帝国のミーア第一皇女は3年の幽閉を経てギロチン処刑された・・はずがなぜか8年前、12歳の頃の自分に戻っていて・・で始まる物語。

原作は小説家になろうで投稿後、書籍化されたライトノベルでコミカライズもされているようですが未読です。

これも悪役令嬢ものにはなるんですが、いつものゲームなどの世界に入るんじゃなくて、世界はそのままで過去にタイムリープして人生をやり直す感じで進みます。

旗もった人とかギロチンとか、フランス革命思い浮かべますね。
最初にシリアスシーンを持ってきたのは良いと思いました。
これ見せることでミーア姫が必死に回避しようとする気持ちがわかるし感情移入できるから。

基本、明るいコメディタッチでテンポ良く物語は進むんですが、たまにじんわりするシーンもあったりしてそういうとこも好きです。

ギロチンを回避するために必死に頑張るミーア姫は、いい人ではあるんだけど打算的というか自分のために頑張るところもいいw
そんなミーアの行動に勘違いしてどんどん株が上がっていくところはベタだけど面白いです。
あとミーアの変顔もいい味出てますw

OPがノリが良くて作品の雰囲気にすごーくあってます♬ですわ、ですわ、ですわ~🎵が耳に残りますねー。好きです♡
EDもいい歌でこちらも好きです♪

今期は面白い作品が多いですけど、これはダークホースになるかもですわ♪

以下、印象に残ったシーンです(不定期更新)

1話「断頭台から始まるお姫様」
{netabare}ミーアのお世話を最期までしてくれた優しいアンヌを思い出して専属メイドにするところ、ちょっとじんわり。{/netabare}

3話「ミーア姫、種をまく」
{netabare}アンヌの脳内会議が可笑しい。。はめふらはそれぞれ意見があったけどアンヌのはみんな同じ意見なのがw{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 24
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

断頭台から社交界へ

今期お気に入り、はめふらと大筋は一緒なのではめふらが好きな人はこれも楽しめそう、作画は時々気になりますが・・・
姫様がぽんこつで可愛いから応援したくなる、恋愛もただ姫様が前世の記憶を利用してうまくいくずるさじゃなくて、恋愛を狙ってない行動の結果、自然と進んでいくのがなんかいいなって思った
思ったより可愛らしくて好きな作品です
この作品の面白いところはまず他の破滅フラグ回避作品と違って確かにまだフラグ回避できてなさそうって思えるから姫が必死なのはわかるし
姫様がチート的に変化するわけじゃなくて、ちょっと考え方を改めてみんなの印象が良くなっただけなんです
好感度の変化がいい方向に転んでいくのが自然な感じがして面白いし、{netabare} 前世で敵だった人の好感度がとっくに上がってるのにいつまでもトラウマでビクビクして避けようとする姫様が天然でかわいい
そんな感じで姫様は好感度の変化に気づいてないので、ずーっと見当違いな打算を続けるのが面白い{/netabare}

元ネタのマリーアントワネットの設定ほぼそのままな作品は珍しいし
別人が悪役令嬢に転生する話は最近多いけど、悪役令嬢本人が主人公の話は新鮮ですねー

最初は「処刑されたって言ってもここまで性格変わる?」って思ったけどそうでもなかった
前世のミーア様が冷酷で残虐な悪役令嬢じゃなくて、かなりぽんこつで残念で可哀そうな人なのでアニメを見ていくとそこまで嫌な人でもなさそう
処刑で改心して急に何もかもできる聡明な姫になる・・・なんてことはなく、元が残念な人なので残念な考え方は変わらなくてチート感がない
ギロチンされたらこれくらいは変わりそうって思えるのが絶妙な具合です
姫様は人当たりがとてもよくなったんだけど、ぽんこつなので自分の処刑回避のことしか頭になく、残念な考えしか浮かびません
姫様のしょうもない打算が思いがけない方向にいって、なんかみんな勝手に深読みして姫様の評価が上がるのがコントみたいで面白い
{netabare}
恋愛も元の世界でモテモテだった男ではなく、残念だった男に近づいて仲良くなっていくのも、姫様だけじゃなく他の人も失敗した人生をリベンジしてる感じでイイ!

一つ残念なとこは、後に彼女は姫様の活躍を本にして、飛ぶように売れたみたいなモノローグが結構序盤で流れるのでギロチン回避が確定してしまってることかな?
これじゃあ何のために何度も日記を見て「ギロチンはまだ回避されていませんわ・・・」のくだりを入れるのかわからなくなります
大活躍して人気者になったけど結局ギロチンされました・・・もありえなくはないけど
話の流れからしてハッピーエンドになりそうだけど、結末は曖昧にしてほしかったかも
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 15

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

断頭台のミーア

「ミーア、自戒しろ」
「あり得ない(デスわ)、この私が」

と言うことで、お姫様の本性は変わらぬまま、周りの人々の自戒の賜物。
そんな楽しく、意外とハラハラさせるストーリー展開が素敵であった。

魅力的なキャラデザは大好きな大塚舞さん。
最近でも“のんのん”や“まちカドまぞく”と、コメディキャラをとても上手く動かされる方だなぁ、と。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

64.5 16 2023年度の小説家になろうアニメランキング16位
老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (203)
585人が棚に入れました
『⽼後に備えて異世界で8万枚の⾦貨を貯めます』の、原作は⽇本最⼤級の Web ⼩説投稿サイト「⼩説家になろう」で累計 1 億 2,000 万PV 超えした⼩説。18歳でありながら中学⽣に⾒られてしまう童顔⼩柄な少⼥・ミツハが両親と兄を事故で失い天涯孤独になるところから物語が始まる。 ショックによる⼤学受験失敗、両親の保険⾦を狙う輩、進学か就職か、家の維持費や⽣活費など数々の出費・・・これからの⽣活に悩んでいたミツハはある⽇、謎の存在から「こちらの世界」と「異世界」を“⾏き来”できる能⼒を与えられる︕ そこから彼⼥が思いついた将来設計とは、⼆つの世界で10 億+10 億の合計 20 億円<8 万枚の⾦貨>を貯めるというもの︕ そう、頼れる者のいない彼⼥の安泰な⽼後のために︕!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

便利なものはてきとーに使ってもなんとかなる

面白かったけど、かなり力技な感じが惜しい

便利なものをあまり考えもせず雑に頼ってなんとなく成功する感じで「成功」に説得力がなくて、もっとよく考えてから動けば「運よく成功」って印象にならないかな?

綿密な計画を立てて慎重に進めて成功するための道筋をしっかり示していれば面白くなりそうなのに、困ったらお手軽に便利な能力や便利グッズを利用するだけで、もったいない作品

ミツハの考え方や趣味があんまり女の子っぽくないのも残念、これならお兄ちゃんが主人公で良かったような

でも、ありきたりな異世界転生アニメと違うものをやろうとしたのはいいと思うし、ちゃんと最後まで楽しめました

【いろいろと適当で残念なところ】
{netabare}
・雑貨屋オープン初日に人が誰も来なかったのは何で? 
急に新しい店ができたら誰かしらくるんじゃないかな?

・ブティックの店長のキャラとかミツハとのやりとりもなんかテキトーで、あんな店長と仲良くしてるなら、なんでミツハはあんなファッションに無頓着なんでしょうか?
ミツハのお金儲けに必要だから作られたキャラって感じがすごくします

・最初にお店に来た3人とか、噂を聞いてやってきた伯爵家の皆さんにミツハは大サービスしてチャンスをつかもうとしました、それはいいと思うけど、絶対失敗できない重要なチャンスで、ミツハは「料理は得意なのよね♪」って自称してるなら、なんでレトルトに頼ったの?
いくら昔の人って言っても貴族だったらレトルトではごまかせないかもしれないのに・・・

・ミツハのプランって結構危うくて、貴族令嬢のプロデュースとかわざわざ失敗するリスクを増やしてるようなこと多かった
・現実世界で銃の訓練したり、傭兵雇ったりするのも微妙に思ったし、あんなにうまくいかないと思う

{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

何でもありの「なろう系」をもうひと山ふた山超えた感。

レビュータイトルの件ですが、まぁ、見始めた直後の所感となります。

曰く、例えばミステリに「ノックスの十戒」のように、鉄則というか広く知られた「らしい」定義があるとすれば、「なろう系」にも何となくそんなルールがあるという錯覚に陥っていた私のアタマを軽く小突かれた感じがした。

真剣に考えたことがないので、解りやすくまとめろと言われても難しいのだけれども・・・、

転生系だと、

・主人公が転生前のリアル現代で得た知識やスキルを異世界に持ち込み活躍する。

・主人公が転生時に神との邂逅ほか、特異な事情でスーパースキルを付与され俺TUEEE的大活躍。

・基本的に行ったっきりで、転生世界での活躍がメイン。

ってな、印象があったんだけど・・・。

それで、だからこそ「異世界おじさん」の様な戻ってきた系が変わり種として斬新な印象を受けるのでは?などと思っていたのですが、
この作品は、転生後の異世界と転生前のリアル現代を任意で行き来できるという・・・。

「なんでもアリの異世界系の枠をもう一枠とびこえてるんじゃね?」

という所感を現したのがレビュータイトルとなります。
さらに、グッズ、アイテム、人、物ありとあらゆるものを持ち込み可という・・・。

持ち込まれた側の文化や生活はガン無視、老後のための資金を稼ぐという超利己主義がエネルギーの源泉となっています。

客観視するとなかなかにひどいお話です。
いろいろな配慮や品性をぶっ飛ばしたようなお話です。
少々、お子様チックですかね。

なんてことを書いていたら、私の好きな「GATE」シリーズも任意で異世界とリアル社会を行き来できてたわ!という事実を思い出し「・・・」って感じですw。
ま、あちらは思想的にはだいぶ抑制を効かせ、文化ギャップの上位にいるものの品性も感じられましたかね、と下駄をはかせておきましょう。


さてと・・・、ちょっとイヤな事を書きましたが、実は割と楽しく観てしまいました。
いつもの私の文脈ですなぁwww。

ま、私は数々の低評価の「なろう系」を楽しく観てしまうというスキルを持つ男らしいので(一部の作品は除きます)。

う~わ、なんでもありやなぁ。
ベッタベタな展開やなぁ。
う~わ、無理やり決めゼリフで浪花節感だしとるなぁ・・・。

なーんて思いながら、テキトーな展開やベッタベタなカタルシスを楽しんでおりました。
所々に挟まれる「セリフ的パロディ」も楽しませていただきました。


多くのスキがあり、ガバがあり、品性も少しだけ足りず、ひっでーと思いながらも楽しめたのは、まぁ、解りやすかったからですかねぇ。
あまり、ストレスを感じることもなく、文化的俺TUEEEを堪能させていただきました。

んでもなぁ・・・、両方の世界で老後を暮らせるだけの資金をためたいって言うなら、リアル社会の方のお話もあってもよかったんじゃないかなぁ・・・。
まぁ、めんどくさい事になりそうだけれども、コメディ要素というかドタバタ要素のタネにできて、幅が広がりそうだけれども・・・、ま、構成が大変になっちゃうか。

この作品を名作だ!というつもりは毛頭ないのですが、悪くはなかったように思っています。


機会がありましたら、ご覧くださいませ。
ただし、ガバガバが許せない方、何でもアリが許容できない方には向いていない作品かとw。

以上ですw。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ちょっと面白い。ポテンシャルは感じますが作品は中途半端でした。

1話「何をやりたいか」でなく働く前からFIRE狙い…寂しい時代です。

{netabare}  18歳であまりの夢の無さにちょっと涙がでます。働く前からFIRE狙いですか。異世界への妄想の設定と合わせてあまりの現実の辛さがダイレクトに反映しすぎでしょう。寂しくなりますね。

 利殖も考えないで10億円+10億円をためるって…税抜きで100歳まで年収1000万円以上という発想が、世間知らずというかなんというか…「何をやりたい」という夢ではなく、苦労しない隠遁が今の夢なんですね。わからなくはないけど…シビアすぎます。

 異世界ものとしては、今期題名に興味もって狙ってた作品です。内容は珍しく行き来できるんですね。ちょっとアニメの作画と演出が安っぽいのが心配ですけど、ストーリー…というよりブラコン娘のキャラに興味がでました。ただ、1話見た限りでは期待値は低めにしておいた方が良さそうですね。 {/netabare}


2話 あれ?かなり面白い…かも。ミツハの行動力が良いです。

{netabare} 設定にいろいろ無理はあります。民間軍事組織が武器調達とか金の裏換金とかやるとも思えませんが、ヒロインの行動力と交渉力で全部「有りだな」になります。

 老後に備えてFIRE狙い…ではあるんでしょうけど、いろいろ計算して異世界と現世の行き来能力と遺産を利用して、時間、金、労力を投資してるのが面白いです。というか、やっぱりキャラですね。まあ、魅力的なキャラをつくりましたね。EDはメチャメチャ可愛いし。

 怪力幼女もちょっと笑いました。あと近所のおばさんが心配しているところとか演出もいいですね。

 1話目ではFIREマインドがちょっと寂しかったですけど、想像以上に行動的で、スローライフやチート能力、商会でマヨネーズ売るだけじゃないので結構面白そうですね。
 
 製作委員会の「ろうきん」というセンスもいいので、期待枠に昇格です。{/netabare}


3話 うーん。微妙ですね。設定と全体のストーリー、ヒロインはいいんですけど。

{netabare}  いいような悪いような。まず、お兄ちゃん出すぎですね。ブラコン設定必要ありますか?必要ならいいんですけどキャラデザの関係で画面が見苦しいのかテンポが悪くなるのか。

 現代と行き来するのは斬新でいいんですけど、なんというか「本好きの下剋上」のイージーモードチート武器付きみたいな感じですよね。
 いや、決してそれが悪いわけじゃないんですけど…なんででしょう。エピソードはいいけど説得力が今一つなのとアニメ演出かなあ。
 どうやって儲けるか、異世界を生き抜くかが大切な部分なのでそこの表現が不十分なのかもしれません。他の設定はある程度でいいですが、この金と生存の部分は勢いでごまかさず丁寧にやらないから乗れないのかもしれません。

 2話は良いと思ったんですけど、領主の家に来てからかなあ。ちょっと言語化するのが難しくて自分でも何といえばいいかわからないですが、キャラとストーリーは良いのに微妙に出来が悪く感じてしまう。不思議なアニメです。{/netabare}

4話 ポテンシャルは感じるが、エンタメが弱すぎます。

{netabare}  ミツハはいいですけどね。特にOPとEDのミツハは本当に可愛いです。もう少しぶっ飛んでると思いましたが、比較的普通でしたね。
 いきなりシャワーとかドライヤーとか…なんでもありですねえ。風呂屋やったほうが儲かる気がしますけど。
 とんでもスキルもそうですけど、レトルトととか食わせたら塩分過剰でおいしいわけはないと思いますが、そこはいいでしょう。そこは言いにしても、普通?

 まあ、保留かなあ。もうちょっと丁寧に作ってくれれば銃とかシャワーとかポテンシャルはある気はするのでが、丁寧な設定、笑い、驚き、感心、ワクワク、エロ…そういうエンタメがかなり弱いです。
 もう少し話数が進んでぶっ飛んだ展開なら見るかもしれません。キャラが可愛いだけに残念です。一旦休みます。

 4話なので点数は入れます。 {/netabare}


10話 なんかちょっと面白くなってきました。

{netabare} 軽い感じでアニメが見たかったので、一旦切りましたが再視聴してみました。10話を見たら面白かったので、遡って見ました。ミツハの無双を見る分には結構面白くなってきました。

 ミツハが本格的に活躍するのが6話くらいからなので、それ以降がいいですね。設定がやっとここで落ち着いたからでしょうか。
 ミツハはキャラデザは可愛いし面白い娘なので、なかなか目新しいです。全体的に作画、美術が安っぽいのでもったいない気もしますが、話がゆるーい感じなので、あまり気になりません。

 脚本、構成、演出そして作画。悪くない設定・キャラ・展開なのでほんの少しずつレベルアップしてもらえれば、もうちょっと人気が出たのでは?と思います。

 OPのアニメは本当にいいですね。本編よりかなりいいです。画面のエフェクトでノイズっぽいのが入っている意図がわかりませんが、何かの伏線?まあ、考えすぎですか。 {/netabare}


最終話まで。ポテンシャルは感じますが作品は中途半端でした。

 行き来できる異世界もの、あるいは現代の技術が使える異世界ものの典型例ではあります。キャラの魅力と老後に備えるという方向性、軍事プロバイダを使って俺TUEEEにしなかったところが面白かったです。

 作品としては中盤の設定の説明が一段落してから、要するに王族と係わってからが面白くなり始めたかなあという感じでした。最後の4、5週は毎週ちょっと楽しみでした。

 評価的にはアニメ全体の要素、作画・キャラデザ・演出・ストーリー…ちょっとずつ水準に足りていなかったですね。組み合わせで考えると相乗効果でかろうじて及第点の作品にはなっていた感じ、という印象のアニメでした。

 キャラ造形や設定にポテンシャルは感じるんですけどやっとこれからと言うところで終わってます。設定の説明が面白いアニメではあるんでしょうけど、そこの出来が兄の登場とか1回登場した森の家族とかを切ってしまっているので、尺の使いかたがもったいなかったです。
 戦闘や緊迫感がある部分と店のパートとがなんとなくバラバラな印象もあります。

 それとストーリーの方向性が金儲けですから、よほど話を作り込まないと凡百の作品の展開になることが予想できます。マヨネーズかリバーシとかまあそう言った展開でしょう。戦闘が主体の「GATE」みたいにそっちを主流にするほうがまだ面白いかもしれません。

 ということで、まあまあ、と言う言葉がぴったりのミツハありきのアニメでした。ミツハの点でキャラだけ4にします。声優さんもキャラにあっていたので3.5にしました。





 









 

投稿 : 2024/06/08
♥ : 20

64.9 17 2023年度の小説家になろうアニメランキング17位
自動販売機に生まれ変わった俺は迷宮を彷徨う(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (159)
504人が棚に入れました
交通事故に巻き込まれた俺が転生したのは……なんと
「自動販売機」だった!?
白い四角形の体に、出てくるのは機械音声のみ。
自力では動けず、会話もまともにできない危機的状況の中、
元・自販機マニアとしてのアツいサービス精神に火がつく!
コーラ、おでん、カップ麺……異世界住人の胃袋を掴むうちに、豊富な知識と奇抜なアイデアで、冒険にも参加することに!?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

自販機は見た

タイトル通りファンタジー世界に自販機として転生して人々のサポートをする異世界ファンタジーコメディ

他の作品にはない個性があって、自動販売機っていう制限された状況から話に介入していくのが毎回よく考えられていて面白かったです

ストーリーやキャラクターは薄くシンプルですが、この作品の場合はそれがかえって手軽に見れて良い感じ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

「いらっしゃいませ、ありがとうございました、残念〜、お釣りが出たらもう一本」で会話が成り立つお話。

原作未読 全12話

現世で自動販売機が大好きな主人公が事故に合い、異世界に転生したら自動販売機になっていたお話。録音された一辺倒の会話(そのかわり心の声が多い)しかできませんが、それを理解して一緒に行動を共にすることになったヒロインのラッミスと共に異世界の迷宮で起こる様々ことを解決していくお話です。

人間以外に転生するお話は沢山ありましたが、まさかの自動販売機w

なぜ電気のない異世界で自動販売機が存在できるのか、商品の補充は?と色々とツッコミたくなりましたw

説明はありましたが、よく分かりませんでしたねw

商品などの補充はどちらかと言えば「とんでもスキルで異世界放浪メシ」的な感じでしょうか。

自動販売機という不利な点(自力で動けないこと、会話が一辺倒)はありますが、有利な点(色々な自動販売機に変われること)で機転を効かせてラッミスと共に解決していきますね。

非常にユニークな作品でした。

OPはBRADIOさん、EDはPeel the Appleさんが歌っています。

最後に、2期制作が発表されました。この後の展開が全く読めないですねw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

よこちゃん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

アイデアはすごく良いと思う

まず自動販売機(以下じーはん)に斬新さを感じたのと、珍しく配信で放送直前特番が視聴出来て、推し声優の本渡ちゃんを堪能したので期待したんですが。

うーん、普通と言うかじーはんを主人公にしたのは本当にナイスアイデアだと思うので、物語点はおまけしました。しかしチートなのは別にいいです、でも商品売ってポイント貯めるシステムがすぐ適当になり、何でもありになった感あります。

さらに残念だったのは作画で、戦闘シーンも止め絵ばかりだし、全体的に話すだけでキャラがあまり動いてない印象です。主人公はじーはんだから動かないのは分かりますが。それと敵キャラがダサいように思いました。題名に入ってるダンジョン感もあまりないです。

でも見れちゃうんですよね私は。だって中世みたいなよくある異世界にじーはんあったら便利だし浪漫があるじゃないですか。なのでおまけで物語点は4.0にしました。ちょっと雑な所が多いですが変わった主人公なので試しにどうでしょうか。

2024年2月22日

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

60.2 18 2023年度の小説家になろうアニメランキング18位
冰剣の魔術師が世界を統べる(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (176)
487人が棚に入れました
―――世界最強と謳われる“冰剣(ひょうけん)の魔術師”――― その称号を受け継いだ少年・レイ=ホワイトは強大すぎる自身の力に苦悩し、極東戦役を収めたのを最後に、深い心の傷と共に戦場から姿を消した……。 時は流れ、3年後。 世界中からエリート魔術師が集まるアーノルド魔術学院に入学したレイ。学院始まって以来、初めての一般家庭出身(オーディナリー)である彼を待っていたのは、貴族出身の魔術師からの侮辱と軽蔑の眼差し。そして、学院で出会ったかけがのない仲間をも巻き込む数々の陰謀だった。 今、最強魔術師の友情と波乱に満ちた学園生活が幕を開ける。

声優・キャラクター
レイ=ホワイト:榎木淳弥
アメリア=ローズ:佐伯伊織
エリサ=グリフィス:春村奈々
レベッカ=ブラッドリィ:和氣あず未
クラリス=クリーヴランド:本渡楓
アリアーヌ=オルグレン:関根明良
リディア=エインズワース:種﨑敦美
アビー=ガーネット:森なな子
キャロル=キャロライン:内田真礼
エヴィ=アームストロング:梅原裕一郎
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

作画崩壊も限界突破すると天下をとれる?

驚くほど低クオリティすぎて逆にネタとして面白い作品
だけどこの作品の一番ダメなところは作画崩壊じゃなくて、序盤の雑なキャラ紹介です
途中からキャラの掘り下げが丁寧になってくるけど最初がやっぱり肝心なので、ペース配分を間違ったかな?
ストーリーはシンプルだけど内容も悪くなくて序盤は酷いけど中盤から面白くなってきます
いいネタアニメだったけど、原作ファンは激おこでしょうね

作品の設定は{netabare} 魔法科高校の劣等生 {/netabare}の丸パクリって言われても仕方ないくらい似てる

作画崩壊がかなりひどくて、わざと下手に描いてるの??っていうくらい不自然に歪んだ絵がたくさんあります
顔が頻繁に崩壊するのは当たり前で、絵の塗りが途中??になっている放送事故もありました
でも酷すぎる作画崩壊が逆に楽しくなってきた

どうしても合わなかったのが、1~2話で主人公が美少女達を薄っぺらいキザな言葉で次々と口説いていってみんな秒で好感度MAXなので、ヒロイン達が安っぽく感じるところです
ここ、ちゃんと尺使うべきとこでしょう
アルバートとか主人公を見下しているモブ達がとってつけたようなガヤで安っぽいし目立ちすぎているのも気になりました
でもそれは序盤だけで、中盤以降はちゃんとキャラクターを丁寧に掘り下げていてとても良かったです

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

点数を付けると微妙としか思えないんだけど意外と面白い?

「小説家になろう」発のライトノベルが原作らしいですが、アニメで観るまで知らない作品でした。

ちなみに本作でもいわゆる「なろう主人公」っぽい最強要素はあるんですが、我々の世界からの転生者とかいう設定は特になくて普通にファンタジー作品です。

主人公レイ=ホワイトが幼少期からエリート魔法師によって編成される部隊に所属する職業軍人であったという前歴を隠してアーノルド魔術学院に入学する、といったあたりが「なろう」っぽい要素です。

お約束のハーレムラブコメでもあり、何か「ここがウリ」みたいな物が特には感じられない作りではあるのですが、気がついたらけっこうちゃんと観ていて意外と面白いなと思っている自分がいたという謎アニメでした。

まあ、無制限に強力な力を揮えるわけじゃなくてある程度制約っぽいものが演出されているのはプラス査定ポイントかもしれないです。

ただ作画的には余裕がありそうに思えるEDの作画が微妙っていうのはどうなんだ、これ…?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

世界最強と謳われる"冰剣の魔術師"

この作品の原作は未読です。
事前情報も無く、数話みて継続するかを判断しようと思い…結局完走していた作品です。
いざ、始まってみると佐伯さん、和氣さんや本渡さんが出演されており、俄然視聴に気合が入りましたよ。

アニメーション制作は「クラウドハーツ」さん。
恥ずかしながら初めて目にした会社だったのでググってみると、「Lapis Re:LiGHTs」や「天才王子の赤字国家再生術」を制作した「横浜アニメーションラボ」さんから2021年に分社化して設立された会社だそうです。
そして、この作品が元請としての第1作目になるとの事でした。


世界最強と謳われる"冰剣の魔術師"

その称号を受け継いだ少年・レイ=ホワイトは強大すぎる自身の力に苦悩し、
極東戦役を収めたのを最後に、深い心の傷と共に戦場から姿を消した……。

時は流れ、3年後。
世界中からエリート魔術師が集まるアーノルド魔術学院に入学したレイ。

学院始まって以来、初めての一般家庭(オーディナりー)出身である彼を待っていたのは、
貴族出身の魔術師からの侮辱と軽蔑の眼差し。

そして、学院で出会ったかけがえのない仲間をも巻き込む数々の陰謀だった。

今、最強魔術師の友情と波乱に満ちた
学園生活が幕を開ける。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

まず、視聴していて違和感を感じたのは世界中からエリート魔術師が集められた学院であるにも関わらず、一般家庭から生徒を受け入れるのがレイが初めてと言うこと…

魔力って、そもそも貴族だけが持つものではありません。
それじゃなければ、極東戦役そのものが成立しなくなるからです。

一方、この魔術学院にはこれまで貴族しか居なかった。
ということは、魔力を持った一般家庭に生まれた人は、これまでどうしていたのでしょう。
中には稀有な才能を持つ人だっていたと思うんです。

実際、学院の生徒の魔力についても雲泥の差があり、確かに凄い魔力を持った方もいれば、全然たいしたことない生徒がいたのも事実です。

貴族とそれ以外で入学可否を決めていたのであれば、ちょっと寂しいなと…^^;
まぁ、きっとそんなことは無いと思いたいですけどね。

主人公のレイ=ホワイトは、れっきとした「すけこまし」といって間違いないでしょう。
どうして、あのような歯の浮くセリフがポンポン出てくるのか…
もう称賛に値するレベルだと思います。

ですが、その言葉を受け止めるヒロインの皆さんに不平不満は無かったので、きっと結果オーライなのでしょうね。

そのヒロインですが、今のところ学院内に4名ほど…
佐伯さん演じる「アメリア=ローズ」
春村さん演じる「エリサ=グリフィス」
和氣さん演じる「レベッカ=ブラッドリィ」
本渡さん演じる「クラリス=クリーヴランド」

アメリアとレベッカに纏わる物語なので、この二人はレイとの接点が多めに描かれていました。
4人に共通して言えるのは、どのヒロインも嫌みが無い点だと思っています。

個人的にはアメリア推しかなぁ…
4人の中で一番一生懸命な姿を見たからでしょうけれど。

キャラデザは普通…
ですが、キャラクター原案は、「銃皇無尽のファフニール」などを手掛けた梱枝りこ先生です。
公式サイトのトップページに原作紹介のバナーが貼ってありましたが、そちらののクオリティは文句なしでした。
まぁ、このクオリティをぬるぬる動かそうと思ったら、それはそれで大変なんでしょうけれど…

でも、「銃皇無尽のファフニール」はキャラデザに違和感はありませんでした。
こちらの制作は、「転生王女と天才令嬢の魔法革命」や「聖女の魔力は万能です」などを手掛けた「ディオメディア」さん。
実績がクオリティに関係するかは不明ですけどね…^^;
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Sizuk、歌 - AYAME(from AliA)さんによるDystopia」
エンディングテーマは、まややんによる「ラウドヘイラー」
まややんの楽曲を久しぶりに聴く気がするのは私だけでしょうか…^^;?

1クール全12話の物語でした。
総じて面白かったと思える作品だったと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

65.3 19 2023年度の小説家になろうアニメランキング19位
実は俺、最強でした?(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (148)
483人が棚に入れました
「チート能力を授けて、異世界に転生させます! 第⼆の人生を謳歌してね!?」突如女神にこう告げられ、所謂引きニートだった俺は、異世界の王子の赤ちゃんとして目覚めたのだった。魔力が絶対的なこの世界、圧倒的な魔力と王族の地位を得た俺なら「悠々自適の引きこもりライフが満喫できるじゃないか!」と思った瞬間。あっさりと、遠くの森に捨てられた…。いきなりの大ピンチを迎えた、俺の目の前に現れたのは、とある勘違いから俺の従者になるフレイムフェンリルの「フレイ」と、辺境伯の「ゴルド・ゼンフィス」だった。それから9年、拾われたゼンフィス家で何不自由なく育った俺は、可愛い妹「シャル」をはじめ、前世では考えもしなかった家族というものに囲まれて、再び引き籠もりライフのための計画を図るのだが…。最強!?の俺に、平穏な生活は果たしていつ訪れるのでしょうか?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

実は俺、引きこもりでした!

私は異世界転生アニメ嫌いじゃないので、結構楽しめました
ストーリーは中身ない妄想の話で全然面白くないけど、キャラクターが可愛くてのほほんとしているので異世界ファンタジーが好きならまったり楽しめるアニメだと思いました

やる気がない、ゆるい感じの異世界なろう系チートアニメ
働きたくない、努力したくない、楽がしたい、可愛い子と仲良くなりたいっていう願望が詰まっています、しょうもない妄想ですねー

いいから働いて!!Σ\( ̄ー ̄;)

主人公は引きこもりたいばっかりでしょうもない人だけど、ただ楽をしたい、身の周りの大事な人を守っていればいいくらいの毒がない人なので嫌な感じはあんまりしないです

投稿 : 2024/06/08
♥ : 20

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

実は俺、最強です!

原作未読 全12話

現世でいじめに遭い、引き篭もった生活をおくっていた主人公が女神にもの凄い魔法能力を与えられ異世界に王子として転生、魔法能力が凄すぎて魔力測定が出来ず逆に魔力のないものとして、森に捨てられ、不憫に思った貴族に拾われ、成長してその能力を隠し、裏で様々な問題を解決していくお話です。

主人公本人は全然やる気がなく部屋で引きこもりの生活したいのですが、巻き込まれ体質らしく不本意ながら様々問題に関わり合うことになります。

特に目新しさもない作品ですが、主人公が強いため危機的状況は起こらないので、お気軽に観ることができますね。

お話は切りがいいところで終わっています。

OPはLezelさん、EDはStar★Shiμʼne!!!さんが歌っています。

最後に、私も何方かと言えば怠惰な生活に憧れていますが、現実ではそう甘くありませんねw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あにうえさま!

この作品の原作は未読です。
事前情報無しで視聴に臨みましたが、思った以上に楽しめた作品だったと思っています。


「チート能力を授けて、異世界に転生させます! 第二の人生を謳歌してね!?」

突如女神にこう告げられ、
所謂引きニートだった俺は、
異世界の王子の赤ちゃんとして目覚めたのだった。

魔力が絶対的なこの世界、
圧倒的な魔力と王族の地位を得た俺なら
「悠々自適の引きこもりライフが
満喫できるじゃないか!」
と思った瞬間。
あっさりと、遠くの森に捨てられた…。

いきなりの大ピンチを迎えた
俺の目の前に現れたのは、
とある勘違いから俺の従者になる
フレイム・フェンリルの「フレイ」と、
辺境伯の「ゴルド・ゼンフィス」だった。

それから9年、
拾われたゼンフィス家で何不自由なく育った俺は、
可愛い妹「シャル」をはじめ、
前世では考えもしなかった
家族というものに囲まれて、
再び引き籠もりライフのための計画を図るのだが…。

最強!?の俺に、平穏な生活は
果たしていつ訪れるのでしょうか?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品には、基本的に心の底から腐っている系のキャラは登場しません。
主人公はチートですが、「いかにぐうたら生活を満喫できるか」、に言動が終始しており、嫌みの無い性格なので、チートに微塵もいやらしさを感じません。

でも、ここぞという時…暴力で物事を推し進めようとする輩や、自分の大切を守るために、正義の鉄槌を振るえる主人公でした。

そう…主人公はこんな感じなのですが、この作品を何倍にも面白くしているのが、妹のシャルロッテ・ゼンフィスの存在でした。

このシャルには、主人公のハルトも振り回されてばかり…
まぁ、その原因を作ったのはハルト本人なので、まぁ自業自得だと思いますけどね^^;

シャルの最大の能力は、ハルトの身になにか起きた場合は「面白そうなことが起きている予感」がする能力と言って過言はないでしょう。
与えられたインフラ環境を駆使してハルトの雄姿を見守る…
だけじゃ飽き足らず、色々と画策をするようにもなっていましたっけ^^;

そう、シャルはメッチャ頭が良いんです。
ペンネームで魔法の新理論に関する論文を学会に送りつけ、謎の天才学者という称号を貰ってみたり…
そして、シャルで一番ビックリしたのは、演じているのが種﨑さんだったということです。

正直テロップを見るまで全然気付けませんでしたよ。
流石、種﨑さん…
2023年の第17回声優アワードにて、史上初となる主演声優賞&助演声優賞のダブル受賞を果たす実力をお持ちなだけのことはあります。

他にもハルトの従者であるフレイムフェンリルのフレイや、ブリザードドラゴンのリザなど、個性的なキャラが決して私たちを飽きさせることがありません。

主人公は、基本的に怠けたいだけなので、このやり取りだけでは絶対物語が間延びしてしまいます。
シャルや周りのサブキャラたちが良いスパイスになってくれていました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Lezelさんによる「リセット ライフ?」
エンディングテーマは、Star★Shiμʼne!!!さんによる「ひみCHU★プリラブマジック」

1クール全12話の物語でした。
この作品も「レベル1だけどユニークスキルで最強です」と同様に、安心して視聴できる作品だったと思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

63.9 20 2023年度の小説家になろうアニメランキング20位
神達に拾われた男2(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (125)
411人が棚に入れました
「やさしさに包まれる、異世界スローライフをもう一度」 神々によって子供の姿で異世界へ転生したリョウマは、ジャミール公爵家をはじめとしたあたたかい人々との出会いを経て、異世界ライフを謳歌していた。 前世での経験とスライムたちの能力を駆使して開業したクリーニング店「バンブーフォレスト」は業績も上々で、ある日別の街での「2号店」出店の話が持ちかけられる。 はじまりの街・ギムルを離れ…リョウマに旅立ちの時、来る!? ひろがる世界の先に、新しい出会いと挑戦がリョウマを待っていた。まったり異世界スローライフファンタジー、シーズン2開幕!

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

神の視点で観るか、孫をみるじぃじの目で観るかw

まー確かに変り映えしない2期ですよねー。

特にエキサイティングな出来事がある訳でもなく、物語の進捗もそれほど起伏がある訳でもなく「リョウマ的日常」という表現が的を射ているのではないでしょうか。

他の方のレビューを拝見するに・・・、
酷評されておられる方もチラホラと散見されます。
確かに、確かにw仰るとおり、なかなか否定はできないポイントも多くあります。

「なんで2期つくったし!(つくれたし)」というご意見、

なるほど、なるほど、何となくわかります。


でもねぇ、私的には割と楽しく拝見しているのです。
主人公のリョウマをはじめとして、ほとんど悪人というか、悪意を持った人が登場してこない「やさしいっぽい世界」。
通常モードの私なら、「うっわ!気持ちわるー」って言うところなのですが、何故か、この作品はフツーに生暖かく拝見をしているのですw。

だいぶ年を食ってきて「じぃじの目線」で観るようになってしまったのでしょうか?それとも達観し過ぎて「神達の視点」で観るようになってしまったからなのでしょうかw?

いずれにしても、年を食ったのは否定できん案件だわねぇ・・・。


さて、冗談なのか、マジなのか不明なボヤキは置いておきまして、
この作品、のんびりと観るには悪くない作品かと思えるのですが、若い方たちには刺激が足りないんでしょうかねぇ。

「おとぎ話」としては、リョウマの善なるお人好しさ加減、相手を気遣う心の独り語りも、周囲の人へ優しい行いも、そして帰ってくるお返しの優しさも気持ちよく眺めていられるのですがw。
また、お互いを気遣い、誠実なお付き合いの中で広がっていく人間関係も、こうであったらいいよねぇ、と心地良いものです。

そして、リョウマとエリアリアの淡い恋心、手紙をやり取りする中で尊敬し合い親愛の情を深めていく様は、正に孫を観る「じぃじの視点」ではないですかねw。
(ま、かたいっぽうの中身はオジサンなんですけど)

どっかの芸能人の世を騒がせるような交換日記よりも、よっぽど爽やかでしょw。(2023.6)
おっと、またいらぬことを書いてしまいました。


って感じで私は割と好感触、静かにこの日常生活を眺めていたのです。


また、登場するキャラクタもいい人ばかりですしね。
野郎の方は、何となく手抜き感というか、造形が雑だけど、そのまま突っ切っている感じがして、それほどでもないのですが、女性キャラの方はなぜか割と一生懸命造形されていますよねぇ。

2期では「ミヤビ」がお気に入りキャラになりました。
猫人族のミーヤも相変わらずの賑わし役として楽しかったですし、
カルラとカルムもこういった優秀な補佐役、私もほしーいって思いました。

そもそも論として、私のレビューの中で繰り返し書いてきた「仲間をつくる系、増やす系、信頼関係を深めていく系」である事から、好みの作品パターンであるという高下駄をはかせているので、そこはお含みおきをいただきたい点ではあるのですけれども。

ああ、もう一つ言い忘れました、エリアリアの学園生活。
ここでの、エリアリアに仲間ができていく様子も私は好きでしたねぇ。
よき生き方をしていれば、良き友が集まる。
キレイ事かもしれませんが、観ていてとても心地よく、素直によかったなぁと思えました。
エリアリアは結局、このシーズンではリョウマと直接会うシーンは無かったと思いますが、手紙のやり取り、学園での生活を描いた上で、ラストシーンでは少し大人っぽく描かれていました。
この辺、ちゃんと成長したことを考えて描かれているなぁと感心しましたね。

こういった事を丁寧に描いている作品はちゃんと評価されてほしいな、と個人的には思っています。

まぁ・・・、今の世の中、または自分のおかれている環境に、こういうエッセンスが少ないので、こういう作品を観て癒されているのかもしれませんなぁ・・・(遠い目)。


こういったスローな作品があっても、そして、驚きをもって迎えられたとしても、こういった作品が期を重ねていくことがあってもいいと思います。


私は、待っているクチです。
3期があるなら、ドンとこいです、また観ますよ!きっと。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

順風満帆な洗濯屋さん

異世界転生クリーニング屋さんアニメ2期

良いところは平和で優しい世界観
一期でやりたいことはやりきったみたいで、エピローグをずっと見ているような感じで笑いも不快も感動も驚きも何も起きないのんびりしたアニメ
2期があると思ってなかったので、そこだけ驚いた

オススメはできないけど、たまにはこういう毒のない作品を見てもいいんじゃないでしょうか?

作画はかなり残念
顔はよく崩れてるし、みんな棒立ちで口元しか動いてないし、動きがぎこちない
ほとんど何もない背景にただ人を並べただけな絵が多くて、絵に華やかさがありません

投稿 : 2024/06/08
♥ : 14

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

商売繁盛!

原作未読 全12話

神達に拾われた男の2期です。1期から観ることをオススメします。

異世界転生もの。現代でなくなり三神の御加護で現世の記憶を持ったまま異世界に転生することなり、公爵家と出会い、出会う前のスライム研究が元で商売して、冒険者登録をして冒険者としても活躍していくことを描く作品です。

1期と同様、主人公が出会う人のほとんど方が良い人ばかりなので、あまり波風は立ちません。

主人公が転生前と転生後の知識を合わせて、色々なことを発明?する点も他の異世界ものと変わりませんね。

バトルメインのお話ではないので、のんびり異世界もの観るにはいいかもしれません。

OPは、MindaRynさん、EDは主人公役の田所あずささんが歌っています。

最後に、この作品には大量のスライムが出て来ますが、あまり可愛くなかったですねw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 11

64.5 21 2023年度の小説家になろうアニメランキング21位
おかしな転生(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (124)
395人が棚に入れました
貧乏領地・モルテールン領の次期領主として期待される少年・ペイストリー。 幼くして類まれな才能を発揮する彼の前世は、将来を約束された天才菓子職人だった!! 「お菓子で笑顔を作ってみせる」 変わらぬ決意を胸に、転生した世界でもお菓子作りに励むペイストリー。 だが、若き少年に数々の苦難と試練が降りかかる。 領地を襲撃する盗賊に、一癖も二癖もある腹黒貴族たち、さびしい懐事情に、水も乏しく枯れ果てた土地と前途多難……。 立ち向かう武器は、持ち前の知略とお菓子作りへの愛情。果たして、ペイストリーは幸せ溢れる領地を作れるのか!? 甘くておかしな王道スイーツ・ファンタジー開演!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

いつお菓子作るの? まだでしょ!

なろう系の中では割と話がまともなほうで、まあまあ面白かったです

このアニメを見ている人ならだれもが思うこと
「いつになったらお菓子作るの?」

主人公がずーーっと「お菓子作りたいなあ・・・」って妄想しながら異世界の政治でうまく立ち回る話
職業パティシエじゃなかったの?

お菓子は全然出てこないけど政治はちゃんとやろうとしている感じはあった
でも、期待していたのはそれじゃない・・・
タイトルとサムネでお菓子を前面に打ち出していなければ、そこそこ面白いなろう系って評価できそうですが
異世界でパティシエする話、なんか面白そう!って思っただけにとてもガッカリでした

投稿 : 2024/06/08
♥ : 17

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

パティシエが異世界に転生したら

原作未読 全12話

現世で事故で亡くなったパティシエが、剣と魔法の世界の辺境の貧乏領主の息子として転生して、お菓子と機転の良さで活躍していくお話です。

滅茶苦茶強くはありませんが、ある能力を使っていて色々な事件や争いごと次々と解決していきます。

お菓子がメインのお話だとは思いますが、もう少しお菓子のバリエーションがあってもいいかもと思いました。

キャラクターはみなさん可愛いですね。

危機的な状況もいくつかありましたが、早く解決してしまいます。

お話は切りのいい所で終わっています。お幸せに〜

OPはsanaさん、EDはYuNiさんが歌っています。

最後に、この作品を観ていたら久しぶりに〇〇○飴を食べたくなりましたw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

これは、天才と言われながら志半ばで命を落とし、異世界の貧乏貴族の息子として転生したパティシエが、お菓子と笑顔で満ち溢れた世界を目指す、厳しくも甘~い甘いスイーツな物語である。

この作品の原作は未読です。
2023年冬アニメの視聴も終わっていないと言うのに、もう2023年夏アニメのレビューに手を付けるなんて…
後から見直した際に、いつ放送された作品かが絶対分からない自信が湧いてきました^^;

まややん、本渡さん、日笠さんが出演されると知り。物語の内容は分からずとも視聴を楽しみにしていた作品でした。


貧乏領地・モルテールン領の次期領主として期待される少年・ペイストリー。

幼くして類まれな才能を発揮する彼の前世は、将来を約束された天才菓子職人だった!!


「お菓子で笑顔を作ってみせる」

変わらぬ決意を胸に、転生した世界でもお菓子作りに励むペイストリー。


だが、若き少年に数々の苦難と試練が降りかかる。


領地を襲撃する盗賊に、一癖も二癖もある腹黒貴族たち、

さびしい懐事情に、水も乏しく枯れ果てた土地と前途多難......。


立ち向かう武器は、持ち前の知略とお菓子作りへの愛情。

果たして、ペイストリーは幸せ溢れる領地を作れるのか!?


甘くておかしな王道スイーツ・ファンタジー開演!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

いさかいが全く無い訳ではありませんが、救いようの無い悪が存在しないので、終始平和で、ほぼストレスレスで視聴できる作品でした。

最近、この作品の様にゆる~く視聴できる作品のリアタイで視聴する比率が上がっているような気がします。
感動モノの作品が好きな私にとっては、物語の起伏はメッチャ大切なんですけれど…

最近仕事が忙しくて自分に余裕が無いからなのかな…
って、自分の事を客観的に見れるうちは、未だ大丈夫ですね^^

天才お菓子職人が転生して、お菓子の力で平和を引き寄せようと努力する…
この設定も中々斬新なのではないでしょうか。

ですが、物語はきっと未だ序盤だと思うので、ペイスの考え方が世の中に浸透していないため、戦う武器はやはり剣とか槍などの相手に直接ダメージが入る武器が主体でした。
ペイスは現世において決して叶わない夢を異世界で叶えようとしているんですよね。
そう考えると、完遂のハードルの高さはきっと半端ないのでしょう。

だって、お菓子で世の中から戦争を無くそうとしている訳ですから…
現実のこの世界では、今も戦争が続いています。
戦争している国家主席の顔を思い浮かべると、お菓子じゃ世の中は絶対に変わらないと思いますが、そこは発想の勝利…ということで良いと思います。

それと、主人公のペイスを演じた村瀬さん。
幼い子供のハイトーンボイスに微塵も違和感が感じられなかったんですけれど…
よく回想シーンなどで主人公の幼い頃の描かれることがちょいちょいあると思います。

この場合、幼い頃の主人公役を女性の声優さんが演じることはよくあることですし、違和感だって感じません。
例えば、中田譲治さんや小山力也さんが演じるキャラの幼い頃を、そのまま演じたらどうなるか…
メッチャ渋いと思いますが、あまりの渋さにキャラが子供であることを忘れてしまいそうです。

だから幼少期を女性声優が演じるには普通だとばかり思っていましたが、村瀬さんはどちらもこなしちゃうんですよね。
しかも相当高いレベルで…

プリキュアに男性プリキュアが加わったと風の噂で聞いたことがありますが、この唯一無二のキャラに命を吹き込んでいるのも村瀬さんなんですよね。
声優さんの演技の幅の広さって、やっぱり凄いですね!
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、sana(sajou no hana)さんによる「Brand new day」
エンディングテーマは、YuNiさんによる「風味絶佳」
個人的にはオープニングが大好きで、現在進行形で通勤時に聴かせて貰っています。

1クール全12話の物語でした。
こういう肩の力を抜いて視聴できる作品の大切さを改めて感じさせて貰った作品になりました。
原作のストックはあるようなので、続編が制作されるなら絶対視聴します。

ペイスの年齢は確か9歳だったと記憶していますが、本渡さん演じる婚約者のリコリスとの行く末や、ペイスは9歳ながら女性からの人気がかなり高いので、もしかすると第二婦人みたいなのが出てきちゃったり…!?
などと思わず想像してしまいます。
その答え合わせがアニメでできると嬉しく思います。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 9

65.1 22 2023年度の小説家になろうアニメランキング22位
くまクマ熊ベアーぱーんち!(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (127)
391人が棚に入れました
ひょんなことから、自称神様の手で異世界に送られた引きこもりゲーマー少女、ユナ。そんな彼女がどうなったかと言うと―― 最強アイテムのクマさん装備によるスーパークマパワーとスーパークマ魔法、現代世界の知識、頼れるパートナーのフィナ、そして異世界程度で揺るぎようがないクマメンタルのおかげで、すっかり馴染んでいた! 異世界で出来た友達と遊んだり、おいしいものを食べたり作ったり、ゴロゴロしたり、たまに冒険したりと、自由気ままな日々を送るユナ。 しかし、のんびりまったりだけじゃいられない。 友達のピンチ、魔物の襲撃、悪者たちの企みなどなど、様々なトラブルがユナを放っておかないから。 「OK、いくよ、くまゆる! くまきゅう!」 「「くぅ~ん!」」 「必殺! クマぱーんち!」 そんなわけで、全部まとめてユナにおまかせ! 必殺ぱーんちで片付けて、異世界ライフを楽しもう!

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

原作を裏切らないアニメ化

今期、かみさんと観たアニメその1。
(ちなみに「その2」は『天国大魔境』)

クマの着ぐるみをきた女の子ユナちゃんが剣と魔法と格闘で無双する「なろうファンタジー」のアニメ化2期目です。

ユナちゃん自身もストーリー開始当初で15歳といった若さですが、そんなユナちゃんがフィナ・シュリの姉妹を始めとしてユナが住むクリモニアの領主の娘ノア(ノアール)、王女フローラ、ノアの幼馴染みの貴族の娘ミサ(ミサーナ)といった幼女の面々を次々と侍らせていく(笑)、というなかなかに荒唐無稽なストーリーとなっております。

原作シリーズは20巻にも及び、なお完結していない大作ですね。投稿サイト「小説家になろう」でもほぼ毎週更新が続いています。

原作からしてどんなにシリアスな背景を持つエピソードもユルく最強に乗り切ってしまう主人公ユナさんなのですが、そんな原作のユルい空気をこのアニメは作画でもストーリーでもかなりうまく再現しています。

この「ユルさの再現」という評価軸だと、1期目よりも2期目の本作が上回っていると思います。

何も考えずに爽快に暴れまわるユナちゃんとそれに振り回される周囲の面々を楽しむ感じでしょうか。


余談: 本作の背景にはレンズ撮影時のハレーションみたいな謎のカラフルな六角形がところどころに散りばめられています。どことなく「絵本の世界」を感じる演出なんですが、1期目からこうでしたっけ?
(見直してみないとわからない…。)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 20

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

森のくまさん、ファンクラブができる

評価低いけど可愛くて好き

ただマイペースに生活しているだけなので話は全然面白くないけど、
このアニメのウリは面白さじゃなくて可愛さ、ゆるい雰囲気に癒されますねー
1期とだいたい一緒で無気力系主人公が気まぐれに小さい女の子助けてゆるゆるまったり無双して女の子達の人気者になって異世界生活を楽しんでいます
助ける相手が美少女でもイケメンでもなくて小さな女の子ってところがなんかいいですよね
子どものヒーローに悪い人なんていません!
「スローライフ」ってタイトルに入っているアニメよりよっぽどスローライフしている気がします

わたしがもし異世界転生してチートするなら、権力も名声も財産も爵位もいらないからこういうまったりした生活がしたい

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

お気に入りの作品なので・・・w

お気に入りというか、好きな作品なので評価は下駄を履いていると思います、悪しからず。

1期のレビューの最後で「2期どんとこい!」と書いていたとおり、何気に待っていた作品です。

物語は、くまの嬢ちゃんことユナが転生後の異世界でスーパー装備「クマぐるみ」を纏って活躍するという・・・。
いや、ちょっと違いますが、まぁ、何となくは合っているかもしれませんw。

物語はあるようで、無いようで・・・。
どちらかというと、ユナとゆかいな仲間たち的な日常モノに近いニュアンスはあるかもしれんせんね。
今のところは全体をとおしたような「物語」や目的、仕掛けは特に見受けられないかな。
1~数話で完結する、日常含むショートエピソードの集合体と言ったところでしょうか。

それでも、もともと好みの作品、という下駄を履かせている私にとっては、それで十分楽しんでしまいました。

1期でキャラクタも馴染んでしまっていますし、ちょっとしたヘイトを集めるキャラを登場させてからの、ありがちなカタルシス。
これも、よくあるパターンのものなのですが、ユナがクマ姿で活躍しているのを見て良きかな良きかなwって感じです。

周囲のキャラクタも割と丁寧に描かれていますし、かわいらしいキャラや美人さんも多いですし、馴染んだお貴族様たち(国王含むw)との関係も微笑ましい限りですw。

このレビューを書くにあたってHPのキャラクタ欄を観てみると・・・、意外と登場人物多いなwとビックリ。
39(+2)人も載っていますね。
ちょっと出のキャラもいますが、割としっかりと交通整理されているので混乱することもなく視聴出来ていたのは上手だと思いましたね。


私的にはユナの周囲に集まっているキャラクタ達との人間的つながりを面白く観ています。

私が良く言う「仲間感」が何となく伝わってくるのが好きなんですかねぇ。
とんでもないスペックをを持っているユナに対して「もう慣れた」「ユナだから仕方ない」的なあきらめと言いましょうかw、
「ユナだから~」という信頼感といいましょうか。

ま、「認めてもらっている感」かなぁ。
存在、居場所を認めてもらっているという承認感というか。

色々頼られて、信頼されているのは間違いないっぽいですしねぇ。


とにかく、そういった空気感の中で、お気に入りのキャラ達がわちゃわちゃしている所が好きみたいです。


若干、パターンニズムに陥りかけている気配もありますが、もう少し、観ていたいという気持ちもありますので、次も期待したいところではあるのですが、どうかな~。


くまクマ熊ベアー「ぱーんち!」の次は「ダブルぱーんち!!」かなぁ、それとも「きーっく!!」かなぁ、
なんなら「くまクマ熊ベアーぱーんち!もういっぱーっつ!!」かなぁなんてバカな事を考えながら、楽しみに待ちたいと考えているのですがw。
どうなりますやらw。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

57.9 23 2023年度の小説家になろうアニメランキング23位
真・進化の実~知らないうちに勝ち組人生~(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (79)
289人が棚に入れました
いじめられっ子の高校生・柊誠一は、ある日突然「異世界」へと送り込まれてしまう。 そこで謎の果実『進化の実』を食べたことで、奇跡が起きた。デブでブサイクだった彼が、なんと超イケメンのチート体質になったのだ! カイザーコングのサリア、冒険者のアルトリア、ロバのルルネ、暗殺者のオリガ……数々の美女を虜にし、異世界で勝ち組人生を突き進んでいく誠一。 そんな彼に新たなる転機が!名門・バーバドル魔法学園に教師として招かれたのだ。誠一の使命は学園の救世主となること。…が、そこで待ち受けていたのは、美人教師に曲者揃いの生徒たちだった! そして、遂に動き出す魔神教団!魔神復活のため暗躍する、恐るべき異能力者たち。かつてない強敵との戦いの火ぶたが切って落とされる! 果たして誠一は学園を、異世界を、そして放送コードを守ることが出来るのか!? 今、『進化の実』が真・進化する!! でもヒロインは、今回もゴリラです♡

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ギャグのセンスが合うなら?

【紹介】
テンプレな異世界転生アニメだけど、主人公も敵もシリアスシーン突入して秒でふざけ倒すギャグアニメ

【感想】
一期に比べると良くなったけど、あいかわらず微妙な作品

一期よりはデキがいいし、一期の序盤は特に酷かったので一期よりはマシかな?

話はそんなにつまらないわけじゃないけど、ギャグのセンスとか、ノリとかがあんまり人と関わるのが得意じゃなさそうな人の妄想って感じ
現実でうまくいかない人が、何も努力はしたくないけど、強くなって美少女からモテモテになって勝組になりたいなー、こうなったらいいのになーっていう妄想を形にしたような話なので、共感できる人は限られてくるかな?

他国との相関図とか、解説とかあるし意外と丁寧なところあるけど、なんか適当で安っぽいので、寒いギャグアニメなのにちゃんとしてる雰囲気を出そうとするのが、逆にちょっと面白い

ジョジョネタも、たまに面白かった

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

愛をください

原作未読 全12話

進化の実~知らないうちに勝ち組人生~の2期です。1期から観ることをオススメします。

今回は魔法学園に講師して招かれ、変わった生徒ばかりのクラスを担当することになります。

そこで起こる様々なことを描く作品です。

1期よりお話が良くなったという感じですが、ギャグで笑うことはありませんでしたねw

今回ちゃんとした敵が出てきましたが、バトルは相変わらず迫力がありません。

ヒロインのサリア以外は1期のキャラの活躍はほとんどありませんでしたね。

といって2期でサリアに対抗できるキャラが出てこなかったです。(主人公 誠一の幼なじみの華蓮さんも物足りない感じでした)

主人公 誠一とヒロイン サリアのラブラブなところを見せつけられる作品でしたw

OPはナノさん、EDは山崎エリイさんが歌っています。

最後に、主人公役の下野紘さんとヒロインの花澤香菜とのラブラブな感じより、下野紘さんと稲田徹さんと方がラブラブ度が強い感じがしましたw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

進化の実が、進化する。

この作品の原作は未読ですが、改めて公式サイトを覗いてみるとseason2は「2023年1月放送開始」と書いてありました。
正直、この作品が放送されてから、もう1年経っているということに改めて驚いてしまいました。
他にも視聴の終わっていない作品が山の様にあるというのに( ノД`)シクシク…


今、『進化の実』が真・進化する!!

いじめられっ子の高校生・柊誠一は、ある日突然「異世界」へと送り込まれてしまう。
そこで謎の果実『進化の実』を食べたことで、奇跡が起きた。
デブでブサイクだった彼が、なんと超イケメンのチート体質になったのだ!

カイザーコングのサリア、冒険者のアルトリア、ロバのルルネ、暗殺者のオリガ……
数々の美女を虜にし、異世界で勝ち組人生を突き進んでいく誠一。

そんな彼に新たなる転機が!名門・バーバドル魔法学園に教師として招かれたのだ。
誠一の使命は学園の救世主となること。
…が、そこで待ち受けていたのは、美人教師に曲者揃いの生徒たちだった!

そして、遂に動き出す魔神教団!魔神復活のため暗躍する、恐るべき異能力者たち。
かつてない強敵との戦いの火ぶたが切って落とされる!
果たして誠一は学園を、異世界を、そして放送コードを守ることが出来るのか!?
今、『進化の実』が真・進化する!!

でもヒロインは、今回もゴリラです♡


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

良くも悪くも下野さんと香菜ちゃん独壇場の作品だったという気がします。
しかし、香菜ちゃんのサリア役…ハマっていましたね。
いや、これは稲田さんとの絡みが最高だったというべきか…

サリアは元々メスのゴリラで、ゴリラの時の声優さんが稲田さんで、赤髪の少女に進化した形態のキャラを香菜ちゃんが演じています。
コロコロと変身するので声優さんの入れ替わり頻度が高いんですよね。

一方物語の方はドタバタの中にオマージュが含まれている感じの構成になっており、「ミルキィホームズ」系の作品と言えば、イメージの湧く方も多いのではないでしょうか。
でもそれは対戦相手との立ち位置についてです。

こちらの作品は基本的に下野さんのハーレム状態…というかハーレム祭りを見せつけられたという感じです^^;
まぁ、最近の世の中は物騒ですからね…
リアルでも気を付けないと…とうより、気を付ける場面に遭遇する確率が限りなくゼロなので私には関係無い設定でした^^;

物語のラストの展開は結構シリアスな感じ…
でも無かったか^^;
何だかんだ言ってラストはゴリラ姿のサリアが色々持っていきましたっけ。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ナノさんによる「Evolution」
エンディングテーマは、山崎エリイさんによる「Adore me」
そう言えば、当時アニメは未視聴でしたが、ナノさんの楽曲は聴いていました。
思い返すとこの頃から主題歌先行になっていたようです。
いつか追い付きたい…

1クール全12話の物語でした。
まぁ、可もなく不可もなくといったところでしょうか。
推しの声優さんが登場するならチェックするのも悪く無いと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

56.8 24 2023年度の小説家になろうアニメランキング24位
異世界召喚は二度目です(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 2.6 (121)
375人が棚に入れました
かつて異世界エクレールへと召喚され、戦乱を収めて平和をもらたしたセツ。 しかし戦いの後で元の世界へと転生、二度目の人生をやり直すことに。 そして高校生になったセツは再びエクレールへと召喚されてしまう。 エクレールでは五年が経過し、世界は再び戦乱の兆しを見せていた……

レオン博士 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

人生に二度目はありません

面白いところが見つけられませんでした
思いついた設定をとりあえず詰め込んだだけって感じ

仲間との出会いは2周目だから雪と相手で勝手に盛り上がってるから置いてけぼりになるし、あんまり意味のない設定多いし、掘り下げたほうがいいキャラクターを放置してどんどんキャラクター増やすし、会話のやりとりとか戦闘の展開とかがなんか雑というか、ちゃちゃっと終わらせて話を無理やり先に進めようとしている感じがして、1クールで完結しているから尺の関係でいろいろ削ったのかな?

召喚は雪と夕陽だけでいいような
クラスメイトなのにまったく絡みなくて、何のために出したの?
これって、クラスメイトみんなから「雪君、すごーい」って思われたいだけじゃないのかな?
仲がいい人他にいなさそうだし、この作品はクラスメイトとろくにコミュニケーションとらない人の承認欲求が形になったものなのかなって思うと、話がつまらないのも仕方ないかなって思いました

人生に二度目はありません、異世界召喚を夢見るよりも、今の自分を大事にしたほうがいいと思います

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

これは・・・キビシイです、まともに見れません。

これは合う合わないがあった可能性もあるのすが・・・。

まずもっての作品のベースとなる部分が弱く、物語はペラッペラ。
作画も最悪とは言わないまでも光るところがほぼ無い。
声優もしかり、声優さんが悪いのか、声優さんが光るだけのキャラを用意できていないのか・・・。


とにもかくにも、全てが、ペラペラな印象の上に、頼みの綱のキャラクタにも個人的に全く魅力を感じることができず・・・。


「途中で断念した」にしようかとも思ったのですが、何か・・・、何かないかと観たのですが、時間の無駄でした。


私としては、最初からふざけているような作品をボロカスに言ったこともあったかもしれませんが、ちゃんと作ったテイの作品で、ここまでひどいと思った事は無かったかもしれません。



しかし、一人ぐらい、かわいいとか、気に入ったとか、ここだけは好きと、とかいうキャラが出てきそうなものだけれども、残念だったなぁ。


酷評ご無礼します、って感じです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

ガバガバ設定は気にするな!ってこと?

 12話(最終話)まで観ました。2023.06.25

 全てトウマが悪いって事で、戦争も終結して平和になりました。

 なんでトウマを倒すと戦争が終るのか?部下が四人しかいないような陰キャですよ?色々牛耳っていたような感じなのに、あんまりです。

 トウマの悪事も呪われてたからって事で解決しました。めでたしめでたし!

 クラスメイトも無事に帰還出来ました。それもスゲー簡単に…。無駄に異世界で命を危険にさらしただけでした。戦力的にも?でしたし…。

 セツさんがもっと早く帰してあげれば良かったのでは?説明が無いので今まで出来なかった理由が不明です。
 
 トウマは少なくても強制送還すべきでは?バトル中はガチで殺し合いしていたのに、赦して良いんでしょうか?また、闇落ちしない保証があるんでしょうか?
 
 夕陽は異世界に残るようです。全然活躍してないのに、ヒロインの座をゲットしていますが、他のヒロインはコレで良いんでしょうか?

 ワンクール観ても、説明不足でガタガタな物語でした。はっきり言って、駄作です。

 ただ、細かい設定なんか全く考えて無いなろうをアニメにするには仕方無いかなとも思います。

 偉大なるテンプレから逸脱した、危険ななろう作品のアニメ化はとても大変だったと思います。関係者の皆様、お疲れ様でした。

 それでも希望はあります。( T∀T)

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 11話まで観ました。2023.06.19

酷いバトルシーンが続きます。トウマ配下のクソ雑魚四天王はやっぱり雑魚でした。

 この四天王、変な実験で虐待され、強化されて化物になってしまったために、世の中に居場所が無いんじゃあ〜とか言っていますが、他のキャラ達も戦闘能力の差以外に特徴など無いので、そのへんのやつらとの違いが良くわかりません。

 制作側に上手くバトルを盛り上げる演出能力が無いため、敵も味方もキャラクターとしての深みが無く、因縁のある相手もあっさり殺します。全員サイコパスなの?

 しかも、キャラが多すぎて画面上に描ききれておらず、リヴァイヤとかもどこかへ行ってしまっています。

 いつの間にか魔族と人間の戦争も有耶無耶になっています。おかしくない?さっきまで殺し合っていませんでした?

 トウマの部下はどちら陣営だったのかも曖昧になっています。そもそもセツも後から登場するため、戦争の最初から参加しているクラスメイトと女騎士達以外、トウマも含めて主要キャラがどちら陣営なのか不明確です。

 原作がそうなのか、アニメ制作の演出が狂っているのか、非常に物語の流れが悪いです。

 最終話、どんなクソ展開になるのかとても楽しみです。

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 8話まで観ました。2023.06.02

 やっとボスキャラ登場!「梨花」さんや「たくすけ」さんが書かれているように、ヤバいサイコ野郎です。

 異種族は滅ぼすぞコラ!と、イキっていますが、部下が人外ばっかりだったような?

 転生チート主人公が異世界の体制側に加担する話、「賢者の孫」とかでもそうですが、敵が革命勢力だったりして主張に一理あったりすると、テンプレ頼みで世界観設定を真面目に考えていない、なろう系原作者の実力では、上手く処理出来ません。

 チート主人公が革命勢力を叩き潰す話では、鬱展開すぎるので、反体制派の敵対者はだいたい話の通じない魔物か、サイコパスな悪者に設定されがちです。

 所詮テンプレなので、魅力的な悪者にはなりません。残虐で、皆殺しだ!とか言うだけの悪ボスに誰がついていくのか…。

 どうせしょうもないことになるでしょうが、クソすぎて目が離せません。

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 6話まで観ました。2023.05.16

 皆様のレビューにあるように、ある意味衝撃の6話でした。私、あまり作画を気にしない方ですが、かなりヤバくなっているのは分かります。

 顔見知りにそのへんで遭う展開は、一回目の出がらしを観ているような感じです。

 もっと、一回目の人脈を活かせば、効率良く立ち回れそうですが、なんか…主人公の思慮が浅いです。

 もう、挽回は不可能でしょうが後半に期待します…。

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 4話まで観てのレビューです。2023.05.04

 主人公の昔の知り合いがそこら中にいる中で冒険します。せっかく二度目の人生プラス異世界なのに、意味があるのか不明です。

 1から異世界で人間関係を築いていくのに耐えられない、早く俺tueeeeeeeeee!を観たいせっかちさん向けなのかな?

 今の所、1から関係を築いていくよりも、キャラクターの情報が少ないため、主人公もあまり大活躍してない様な…。

 5話以降も旧知の人物を訪ねる旅を続けるようですが、全然俺tueeeee!ショートカットになっていません。

 普通に一回目から作った方が面白い様な気がします。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6
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