子育てで泣けるなおすすめアニメランキング 7

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの子育てで泣けるな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の子育てで泣けるなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.9 1 子育てで泣けるなアニメランキング1位
さよならの朝に約束の花をかざろう(アニメ映画)

2018年2月24日
★★★★★ 4.2 (655)
3489人が棚に入れました
一人ぼっちが 一人ぼっちと出会った

出会いと別れが紡ぐ永遠の一瞬

少女はその時 愛にふれた

『あの花』『ここさけ』の岡田麿里、初監督作品。

声優・キャラクター
石見舞菜香、入野自由、茅野愛衣、梶裕貴、沢城みゆき、細谷佳正、佐藤利奈、日笠陽子、久野美咲、杉田智和、平田広明
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

時の流れが織りなす母子の愛と別れの物語

世界観:9
ストーリー:8
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:10
合計:44

【あらすじ】
人里離れた土地に住み、ヒビオルと呼ばれる布に日々の出来事を織り込みながら静かに暮らすイオルフの民。10代半ばで外見の成長が止まり数百年の寿命を持つ彼らは、“別れの一族”と呼ばれ、生ける伝説とされていた。
両親のいないイオルフの少女マキアは、仲間に囲まれた穏やかな日々を過ごしながらも、どこかで“ひとりぼっち”を感じていた。そんな彼らの日々は、一瞬で崩れ去る。イオルフの長寿の血を求め、レナトと呼ばれる古の獣に跨りメザーテ軍が攻め込んできたのだ。
虚ろな心で暗い森をさまようマキア。そこで呼び寄せられるように出会ったのは、親を亡くしたばかりの“ひとりぼっち”の赤ん坊だった。少年へと成長していくエリアル。時が経っても少女のままのマキア。同じ季節に、異なる時の流れ。変化する時代の中で、色合いを変えていく二人の絆――。
ひとりぼっちがひとりぼっちと出会い紡ぎ出される、かけがえのない時間の物語。
(公式サイトより抜粋)

【視聴経緯】
特に好きなシリーズとかではなかったものの、あにこれでの評価が良かったので劇場まで足を運んできました。もう少し後ならリズと青い鳥が観れたのにと思ったタイミングでしたが(あまり自由が利かないので)、結果的には本作を劇場で観ることができて本当に良かったです。

【未視聴者に向けて】
個人的にもこの評価点は劇場版の尺での最高値ですし、滅多に超えない4.7のハードルを越えているので、私の評価点に概ね共感を持たれている方は、おそらくは楽しめると思います。なので、特に先入観を入れることも必要なく見ることをおすすめしたいと思います。

【ネタバレなしでいくつか見どころや注意点を教えてほしい方に向けて】
(ネタバレはありませんが、何も情報はいらないという方のために閉じておきます)。
{netabare}作画の水準が非常に高いのがまずは見どころです。ヒビオルの塔の内装、様々なシーンの空と雲や、雪景色、煙の出ている町の風景、などが特に印象に残っています。

映画の2時間の間に、たまに飛び飛びで時が流れます。テロップなどはないので、言葉等で気づく必要があります。国家間の戦争等も描かれますが、中心は主人公マキアと縁あって育てることとなったエリアルとの母と子の愛情、人間関係の変遷がむしろ中心として描かれているのが一番の見どころです。

女性のほうが感動できるかもしれないと思うのと、男女共通で、それなりに人生経験のある大人のほうが感動できると思います。

劇場版となると、観客を笑わすコメディが入ることがありますが、本作は皆無。ひたすらシリアスなので、シリアスが苦手な方は楽しめないかもしれません。

注意点としては、若干、専門用語があります。ヒビオルが代表例でしょうか、織物のことと思って見ていると、違った表現をされたりします。織物にメッセージのようなものを記録できるようで、それが広めの言葉として使われることがあるように思いました。イオルフは主人公の種族(エルフ的な)、レナトは竜のことです。

また、最初は、マキア以外のイオルフのキャラの見分けがつきにくくて混乱するかもしれません。紛らわしいのはレイリア、長老、クリムの3人でしょうか。長老は序盤以降は出てきませんので、女性はレイリア、男性がクリムと思えば多分大丈夫かと。{/netabare}

【ネタバレを含む感想】(視聴した方のみどうぞ)
{netabare}
本作の表面上のテーマはプラスティック・メモリーズに近いように思いました。プラメモはギフティア(人間そっくりのロボット)の寿命のほうが短く、ギフティアとの間で思い出を作る意味があるのか、というテーマでしたが、本作は主人公のほうが何百年の寿命を持つイオルフであり、別れの一族と呼ばれ、人を愛せば本当の独りになるという教えに背いて、人間を愛することに意味があるのか、という話と捉えれば、その類似性がわかると思います。

プラメモは設定が甘すぎで、作品としては泣けるラブコメ萌えアニメ(私はお気に入りですが)といった感じでしたが、本作は壮大なファンタジー世界で重厚さがありました。時代としては中世~近代をモデルとしつつ、大きな破綻は見当たらず、無理なく世界に入っていけました。

ちょうど、今シーズン(2018冬)ではヴァイオレット・エヴァーガーデンが放映されていますが、京アニの大作と比較しても、作画面でも劣っていないどころか、個々の画では上回っていますし、戦争の表現とキャラクターの乗せ方はこちらのほうが自然で成功しています。

外見の成長が止まる(老いない)という点も、声優の声や演技を変えなくて良い、主人公の外見の美しさを維持できるという面で非常に優れた設定と言えるでしょう。

ストーリーは、2時間映画で描き切るにはそもそも大きな物語なので、若干駆け足になったところや、最終盤の東京マグニチュードを想起させる回想シーンは少し強調しすぎだったように思いました。時の流れを使った表現は、P.A.WORKSの得意技で、もちろん良いシーンではあったのですが。

それから、リアリティ面にも響いたのが、レイリアの飛び降りシーン。ようやく我が子と対面して、直前では子供を抱きたいと言ってクリムを拒絶していたこともあったのに、なぜスルーなんだと。竜に助けられたのも見ていた時には全く偶然と思いましたしね。後から考えると、レイリアは「あなたたちのことはヒビオルに織らない」と生きることを前提の発言をしているので、レイリアにはマキアが竜で助けにきてくれたのが見えていたと解釈するのでしょうね。それでも、竜に乗れる保証はない状況で飛び降りれるレイリアは凄すぎです。

母子の愛情は、母からの無償の愛にも感動しましたが、子の側のその受け取り方、成長に応じた関係性の変化なども心情描写とともに細やかに描かれていました。お互いの思いの行き違いで、エリアルは、マキアのことを母親とは思っていないなどと言って、家から出ていってしまいます。そして、仕事に就き、結婚もして父親になるというところで二人は再会。

マキアが何て呼ばれてもいいと言った後の、エリアルが「母さん!」と叫ぶシーンは、本作屈指の名場面だったと思います。母親でいることを貫いてきたマキアにとって、本来は嬉しい言葉ですが、相手は父親になった大の大人。子離れをしなければならないと思ったのか、複雑な表情をして別れを選びます。

情感面の話、実は中盤まではそこまで盛り上がりがありませんでした(ほっこりの状態が長かったのですが、その時点でも近くの男が泣いている様子で、今の泣きポイントだったの? と思っていました←後から考えると2回目とかだったのかも)。しかし、終盤は怒涛の追い上げで、結果的には久しぶりに涙腺崩壊しました。

エリアルの死期に立ち会ったマキアは、いまだ妖精のような美しさで神々しかったです。生活感もしっかり感じさせる地に足をついた物語でしたが、最後に神話になったような、充足感に満ちた作品に映りました。

タイトルの約束の花はタンポポで、タンポポの花言葉には「真心の愛」などあるのですが、綿毛は「別離」。別れは、現在の場所から巣立っていく人に贈る前向きな言葉にもなります。マキアの最後のシーンの言葉にも表れていましたが、別れを力強く肯定することがこの作品のメッセージと受け取りました。

岡田麿里氏の初監督作品というのも話題でしたね。同氏が脚本を手掛けた作品では、あの花、ここさけ、(全話でなければ、)とらドラ!、さくら荘、絶園のテンペスト、凪あす、花咲くいろは、など見てきていますが、個人評価を調べてみると、3.8~4.5と凡作はゼロ、並作すらほとんど出さない優良クリエイターさんです。スタッフに恵まれたことももちろんあるでしょうが、いきなりこのレベルの作品を送り出してくるとは…。今後のご活躍を期待しています。{/netabare}

【ネタバレを含む感想2】(2回目鑑賞後)
{netabare}同じ映画を2度も劇場で見たのは初めてです。自身で高評価をつけながら、調整すべきか考えていたのと、1度ではわからない場所があったので。

情報を何も入れずに見た初回と比べると、かなり理解できました。疑問点や新たな発見について、箇条書きにしてみます。

<なぜレイリアはダイブしたのか>
{netabare}初見時の一番の疑問点でした。直前まで、子供に執着を感じさせる発言をしていたので。
まず、ダイブ直前にマキアが「レイリア、跳んで!」と叫んでいて、建物と思える白壁に大きな影が動く描写がありました。レイリアがそれを確認できていたかはまだよくわかりませんでしたが、それに気づいていて、死のうと思って跳んだわけではないのでしょう。

一瞬のうちにメドメルと別れを選んだ理由は容易に消化できるものではないですが、成長の早さを見て、既に子供の成長過程において、自分の存在が意味を持っていない(ヒビオルに織られていない)ことを悟ったということでしょうか。事実、メドメルは母が飛び去っても泣きもしなかった、そういう関係性になってしまっていたわけで、自分だけが一方的に子供に依存する関係になりたくないと思ったのではないでしょうか。

「私のことは忘れて! 私も忘れるから」と気丈な発言をしながら、レナトの上では忘れられるわけないというマキアの言葉に涙する形で締められていましたから。{/netabare}

<イオルフの一族はどうなったのか、レイリア以外の捕らえられた女性は?>
{netabare}レイリアとマキア以外の女性がどうなったのかは描かれていません。

メザーテ軍が襲撃時に「抵抗するならいっそ切り捨てて構わない」と言っているので、抵抗して殺された者も多数いたのではないかと思います。連れ去られた他のイオルフたちは、あえて描かなかったのだと思います。

エンドロール後に一枚絵で、滅んでいないことを示していました。{/netabare}

<クリムについて>
{netabare}本作で一番救われないキャラクターがクリムでしょう。しかし、時の流れがあらゆる関係性を変えていく本作において、その変化に抗った存在として仕方のない結末でした。初見時にはマキアに恨み節を吐いたり、レイリアと心中しようとしたりする、仲間とは思えないキャラでしたが、2回目では、彼があらゆる手で恋人を奪還しようとしていて(別の作品であれば、イオルフの正義のヒーローとして描かれたでしょう)、美しい悲劇に同情します。{/netabare}

<シーンが飛び飛びでわかりにくい>
{netabare}2回見るとほとんど違和感がなくなりました。初見時はマキアを連れ去ったのが誰なのかわかりませんでしたが、クリムでしたね。でも、そこからマキアの髪を切るまで何をしていたのかはいまだによくわかっていませんが。

初回で全て理解するのは難しいのは減点要素ですが、劇場の尺まで徹底的に無駄を削ったのも、芸術性を重視する私にとっては良かったです。必要なシーンは描けていたと思うので。{/netabare}

<バロウが長老の子どもである説について>
{netabare}「外の世界で出会いに触れたなら、誰も愛してはいけない、愛すれば、本当のひとりになってしまう」とマキアに話していた長老。イオルフの掟だと思っていましたが、レイリアかクリムの言葉では、よく長老が言っていたことという表現だったと思います。

そして、イオルフの集落にいなかったイオルフであるバロウ。彼はマキアのことを知っていて、その後、メザーテでマキアのことを助けてくれ、ラシーヌと呼ぼうとした後に長老と言い直したり、最後にも登場します。

そこで、バロウは長老の子どもという説があります。直接的に描かれている場所はありませんが、裏設定としてその可能性は十分にあると思います。長老の愛した人は悲劇に遭い、子供もイオルフの集落に受け入れられなかったことを想像すると、より深い物語性を感じられます。{/netabare}

<マキアとエリアルの恋愛感情について>
{netabare}これも、人によって全く捉え方が違うようです。私は両者とも恋愛感情に至らなかったと思っています。酔っぱらったエリアルがキスをせがむシーンはありましたが、子どもの頃にしていたのはおでこのキスなので。お互いにお互いの関係性がよくわからなくなってきていたことの表れのひとつと捉えています。{/netabare}

他にも、ラングやイゾル視点でも心情描写がされていたり、2回見ても満足できる作品でした。{/netabare}

(参考評価推移:5.0→5.1)
(2018.3劇場にて鑑賞)

<2018.7.28追記>
遅ればせながら、上海国際映画祭におけるアニメーション最優秀作品賞(金爵奨)の受賞、おめでとうございます!

本作は円盤購入を考えていますが、10月26日発売とのこと。結構引っ張りますね…。
映画のパンフレットがすぐに売り切れになってしまい、後日、P.A.WORKSのネットショップで追加販売されたようですが、私が気づいた時(数日で)には完売とどっぷり嵌ったファンが多数いるようで。かく言う私もその一人でして、円盤購入(縮刷版劇場パンフレット)でゲットしようかなと思っています。

<2019.1.9追記>
2018作品ランキングの1位にした作品で、レンタル開始後に視聴された方の評価を見るに過大評価だったかなと思ったりもしましたが(私は作品の芸術性を評価しているので、物語が完成された作品(短いほうが有利)が点数は高くなりやすい)、やっぱり本作は大好きでして。115分でこれだけのものが創作されたこと、マリーをはじめ制作陣に感服です。

テーマはわかりやすいし、ストーリーも言葉にすれば単純で、ラストがどうなるかもすぐに予測できるものです。しかし、登場人物の人間関係の変化や、マキアとレイリアの対比等を巧みに使った設定があり、演出も全体的に素晴らしいです。

心情描写の好きな方や、シリアスな作品が好きな方におすすめ。私は感動をウリに宣伝するつもりがありません。{netabare}最終盤の回想シーン{/netabare}により涙を強要してくる作品と言われる節がありますが、そんなところは付随的な部分で。

例えば、{netabare}幼児のエリアルに当たってしまい(育児における悩みあるあるです。もぞもぞ虫遊びの使い方も良かった)、出て行ったエリアルを探して見つかった時の安堵(大雨で水嵩が増した水路を映すシーンでマキアの恐怖を共感){/netabare}といった場面だけでも込み上げるものがあります。

初見の方の多くは{netabare}レイリアのダイブが理解不能となっていそうですが、自分が思い続けてきた子の中に、自分が存在しないことがわかる場面なんて容易に想像できないし、仮にあれが身投げであったとしても、説明できなくはないかなと。{/netabare}

ファンタジーが舞台ながら、人間にとって普遍的なもの(「愛」が当てはまると思いますが、尊く重たいもの)を扱っていて考えさせられつつ、視聴後に心が洗われるような作品。いや、あまり視聴のハードルを高めたくないので、むしろ感動できるよ!と軽く薦めるべきなのか(笑)

本作は視聴者が少ないのが残念でもったいないので。

<2019.1.28追記>
今回は、購入していた円盤を最近視聴したことに加え、以下のレビューを読んで思うところがあったので追記します。既に視聴している方は参考に読まれてはいかがかと思います。

「ナナメ読みには最適の日々」
⇒http://ishimori-t.hatenablog.com/entry/2018/03/16/085105

{netabare}私が理解したところを大まかに言うと、本作は「物語についての物語」であり、物語の語り手であるイオルフが語られる側の人間と関りを持つ構造になっている、というレビューなのですが、結構説明できていて、こんな見方があるのかと唸ってしまいました。

本作は物語を創る職業である脚本家の岡田麿里氏が、全てを出してほしいと言われて監督を志願し、創り上げた作品です。物語の語り手を暗に登場させている可能性はあり得ますし、作者は世界の生みの親ですから、それが親子の関係により描かれるのは自然です。ついでに、クリエイター側に共感できる私が惹かれた理由の説明にもなっています。

まず、ヒビオルについて。本作は色々と独創的なモチーフがあって、流し見しようものならすぐについていけなくなる危険があるのですが(このわかりにくさが評価を下げる一因となっている)、その最たるものがヒビオルです。これを削らず、ネーミングも一般的にせず、物語で何度も登場させ、エンドロールでヒビオルを織るシーンを流した作者の意図は考えられるべきでしょう。

ヒビオルは単なる美しい布というだけではなく、言葉を織り込むことができます。縦糸は流れゆく月日(時間)、横糸は人の生業(出来事)ということで、日々を紡いでいくという設定です。初見時の感想において、私はヒビオルをイオルフそれぞれの「日記」(自分史)のようなものと受け取りましたが、これを脚本家(P)それぞれの「物語」と訳してみます。

高値で売れるので、イオルフの民はこの機織りを生業としているように描かれていますが、ヒビオルと同様の織物がイオルフ以外に作れない説明はないですし、教えればエリアルのように人間にも織ることが可能です。

この点、脚本家は物語の語り手であり、物語ることを生業としている。物語の世界とは一線を画し、当然、物語世界の住人よりも長く生きることができると当てはめて解釈することができ、前述のレビューのとおり、禁忌との関係で捉えることも可能です。マキアの神出鬼没さも、語り手側ゆえかもしれません。

マキアはエリアルと出会い、彼を私のヒビオルと言います。初見時の解釈(=日記)ではここを理解できず、大事な物という意味もあるのだろうとうやむやにしましたが、マキアにとっての物語と読むとスムーズです。その後、マキアが織物であるヒビオルを織るシーンは削られておりほとんどなく、エリアルが成長するまでの時間を共に過ごし、終盤手前の再会時に、自分を織りあげたのはエリアルだと言います。

ここを訳すと、マキアのヒビオル=エリアルを主人公とした物語=マキア自身、となり、物語の作者は、自らが生み出した物語によって、作者自身が作り上げられているという関係性を表わしていることになります。岡田氏がそのような意図を込めていたかはわかりませんが、岡田氏にとって自身が創った物語は自身の人生の一片であり、そこに関係した存在(物語世界を含む)への感謝を作品に乗せていることは推察されます。

ヒビオルのエンドロールは、この作品が物語の物語であることの暗喩であるとも、この物語が続いていくことを単に表現したとも、視聴者も各自の物語を紡いでくださいというメッセージとも、自由に捉えられるように思いました。

様々な視点で解釈ができる作品ですね。個人的には、結局のところ脚本家にとどまらず、視聴者自身が自分の人生における物語をヒビオルに当てはめて視聴することを許容している作品だと思います。

ついでにレナトという名の竜について。これも、単に竜などの名称を使わなかったことに意味があるはず。

レナトは、「生まれ変わる、再生する」を意味するラテン語「レナトゥス」に起源を持ち、古代ローマ初期よりキリスト教徒が用いてきた名前から連想され、古代から神聖とされた存在の象徴として命名されたとも考えられます。
{/netabare}

<2019.3.8追記>
今週月曜に有楽町のマルイで開催されているさよ朝展を見てきました。一部、撮影可能だったので美しい背景美術等、カメラにおさめてきました。
劇場では完売していたグッズなどの販売もあって、クリアファイルを購入させていただきました。

さて、ネット上のレビューで私が最も共感したもののリンクを掲載して、取りあえず本レビューは終了としたいと思います。
お読みいただきありがとうございました。(リンク切れだったので修正しました(2019.9.16))

「『さよならの朝に約束の花をかざろう』を観て、「"物語"とは何か」について考えた」{netabare}
https://kakuyomu.jp/works/1177354054886369977/episodes/1177354054886374977
{/netabare}

<2020.3.20追記>[New!]
公開から2年以上経ちましたが、いまだに予告編PVを見たり、Yahooのリアルタイム検索で「さよ朝」を検索しています。遅れて視聴した方の反応は概ね良好で、ドリパス(リクエスト投票数が多くなった映画を劇場で上映するもの→https://www.dreampass.jp/m361183)では今年2月に上映を達成したところ、既にまた7位まで上がってきています。
劇場で鑑賞したい方はお見逃しなく(本作は劇場をおすすめします)。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 78
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

追記。そうか、インターステラーか

24年4月追記

 どうも既視感が強いなあ、何か忘れてるなあ、と思っていました。SF映画のリストを見ていて思い出しました。ラスト場面が「インターステラー」ですね。そういえばインターステラーの最後の場面が本作そのものでした。
 別にだから悪いと言っているわけではなく、含意も若干ズレていますし、多分この作品はSF小説・SF映画からいろいろ題材を持って来て、独自のストーリーを作ってファンタジー風味にしたんだろうなあ、と思いました。こういう作り方ならオマージュもいいんじゃないですかね?


23年9月レビュー

3回目視聴。既視感の正体はアシモフのロボットシリーズとジブリかな?

 スタートですけど、レナトの「ナウシカ」の王蟲との類似性と、トルメキアが谷に攻め込むシーンなどを連想しました。類似性は別にいいんですけど、ジブリからの影響は強く感じました。

 長命のイオルフとレナトです。「以前は長命種は沢山いた」というセリフがありました。つまり「もののけ姫」ですね。同作では「古代の神々から神聖が失われてゆく」プロセスでした。つまり本作においても、イオルフもレナトも人間に関わらなくても結果的に滅びて行くという暗示でしょう。その理由が純血性にあるんだと思います。

 イオルフの10代半ばで見た目が変わらないという設定です。ここばビジュアル的な美少女を描きたいからなのかどうかです。長命であることの意味性は分かりますが「見た目がティーンの少女である」ことの意味性です。もちろんラストシーンのカタルシスの計算もあるのでしょう。
 ここに「モラトリアム」「成長しない現代人」のアナロジーがあるかどうかが深みにつながると思います。子供を産み育てることで大人になる、という物語なのでその点ではいいと思います。
 
 例えば「星界の紋章」シリーズのジントとラフィーヌの関係を初め、それこそ無数にこういう話はあります。アシモフの「ロボット」もののイライジャとグレディアの関係なども同様です。
 そうそう、ヒビオルですけど、このロボットシリーズでダニールにイライジャが語ったのが、まさに人類の歴史を「織物」になぞらえていました。ダニールがこれによりロボット三原則を克服するという重要部分で、その影響はかなり深く感じました。
 そういえば、アシモフの「ロボットシリーズ」は、科学的には圧倒的なスペーサー世界が長命ゆえに人と触れ合わなくなり、いずれ滅びて行くというシリーズですので、本作のそのままです。

 で、この部分が作品を貫くテーマ、冒頭から最後のシーンの「さよなら」です。映画「メッセージ」でもあった、運命論と幸福論です。死別が分かっていても出会い、愛することができるか?ですね。

 この部分、イオルフ設定で「出産の数が減ってきた」という設定があればもっと考えさせる内容だったのに、という気がします。そうなるとエリアルを拾ったときの「母性本能」がもっと生きると思います。
 つまり、社会から赤ん坊がいなくなる、社会で子供を育てようとしなくなるから、個人主義になって行く。適応できない人間が「孤独になる」というマキアの設定に寄り添ってきます。
 また、滅びの原因が純血主義で安寧な生活に慣れてしまったという意味で、日本のアナロジーにもなります。資本主義的な個人主義です。
 もし、人間に攻められなくてもイオルフはいずれ滅ぶというニュアンスが明確に出ていればこのテーマ性が浮き彫りになって分かりやすくなった気がします。もちろん、これは推測ではなくてこの前提は物語の世界観から裏設定として存在すると思います。

 レナトの赤目になってはもちろん王蟲ですが、燃えて死んで行くというのは、憤死ですね。火病と言い換えてもいいかもしれません。自由に生きられなければ滅びて行く。この火病というのはお隣韓国に特有だそうで。もしかしたら、レナト=韓国でイオルフ=日本と考えると辻褄は合います。韓国の方が少子化に苦しんでいますし。

 子どもが母親に恋をし性的な対象になるというのは、発達心理学上極めて自然なことです。そこで父親の不在が大きな意味を持ちます。父にかなわない=母を諦める=女性を外で探す、というのがエディプスコンプレックスの克服です。
 この周辺のシーン。初めての飲酒も含めて軍という共同体がエリアルの成長に果たした役割が描けていました。ここで彼は男になり恋をすることになりました。だから、母の元から去ると言う部分につながります。

 レイリアは無理やり子供を作らせられますが実子です。マキアは子供を拾います。ディサは愛の結果子供を産みます。この3人の母の対比が作品上の骨格ですね。
 なお、レイリアは子供を守るために昔の男を拒絶しますが、ここは母になったことの気持ちの変化もあると思います。母とは共に生きられなくても子供を愛する気持ちに違いはない…けど、男よりも先に成長したレイリアにとっては男はもうどうでもいいのでしょう。そこでは男の未練のみっともなさも描いていました。「秒速5センチメートル」問題です。

 ということで、設定と含意は非常に緻密に繊細に作り込まれていたと思います。が、とにかくテーマが使い古されていて目新しさがないのと、イオルフの見た目がティーン=全員美少女が鼻にいてしまいました。
 上でもいいましたが、イオルフの悲劇性が子供を作らなくなった自業自得の必然だという部分が明確にあって、イオルフ=日本の含意が読み取れれば、子供を産むことの成長がある、逆に言えば、少子化で子供を産まないから成長がないイオルフの子供っぽさという風になったかなあと思います。

 もちろん、制作サイドはそこは意識しているかもしれません。しかしストーリーへの反映が弱く、どこかで見た感じで、下手をすると感動ポルノに見えてしまいます。まあ、尺の問題で母と息子の相互の成長が描き切るために他のテーマは切ったのでしょうけど。

 3回見たのでもうこれで打ち止めにします。可能性は感じる映画ですが、上記のように類似性が多々あってテーマ的には凡庸なこと、感動ポルノ・美少女ものに見えなくはないことがかなりマイナスになっています。

 評価点はやっぱり4はあっていいですね。3回みてもつまらないということはなかったですし、作画技術はやはり素晴らしいと思いました。






 2回目視聴後追記です。運命論と幸福論を母子と言うテーマでかなり上手く描いていると思います。

 子供の成長を見守る母という視点で、エディプスコンプレックスから思春期に達して親離れするところの描写は良かったと思います。悪い仲間からの誘いで飲酒して大人になる。独り立ちして家庭を持つ。嫁姑問題等々です。

 つまり、いろいろ視点はありますが、やっぱり長命の母と短命な息子の避けられない死別=「別れの一族」が主題なんでしょう。タイトルがそもそもそうですし。

 で、ちょっとネタバレにありますが映画「メッセージ」を思い出しました。{netabare}宇宙人の言語を習得した女性が未来を見通せるようになり、子供を産んでもたしか小学生くらいで死んでしまうのがわかっている、という話がありました。
「メッセージ」に限らず似たような話は沢山ありますが「親子で子が先に死ぬ別離」「死と言う運命」を受け入れることが不幸なのか?という課題を正面から扱っている点において共通点を感じます。{/netabare}

 別れの運命はわかってるけど、そこに存在した愛情が本物であれば「別れの一族」であっても、他者と係わることが不幸ではない、ということです。そうなればイオルフという種族の長命種が登場する意味性は出てくる気がします。

 研究として「100日後に死ぬワニ」も見たりしましたが、このテーマはしかし難しいです。難しさの原因はテーマの内容は単純だけど、答えが見いだせないことです。
「運命論」ですねえ。運命を従容と受け入れてその範囲で精いっぱい生きるというのは、当たり前の結論です。「幸福論」もです。短い触れ合いであっても精一杯心を通わせた後の別れは、不幸ではなく幸福だと。

「CLANNAD AFTER」の後半そのものとも言えます。これは間違えると簡単に感動ポルノになる構造です。そこにどれくらい深みを出せるか、です。

 レイリアの存在があるので、構造として「母である」「母になる」という対比がありました。しかも「望まずに」「望んで」も対照的です。結果的に両者とも子への愛情はあるわけですが、その理由の違いが母とは?という事を描こうとしていたと思います。

 それと織物「ヒビオル」です。「日々、織る」から来ていると思いますので、日常=生活=生きるという事。つまり、一生の一日一日とも取れます。その中の時間と出会いが縦糸、横糸という感じで人生のアナロジーなんでしょう。そこにメッセージとして「母さん」と織り込むところが「子を産めば母になるわけではなく、一日一日の積み重ねで母になるのだ」ということでしょう。
(そうそう、イオルフは「不老」「フ、オイル」のアナグラムでしょうね。語感をエルフに寄せたのでしょう)

 こうやって考察していると、なるほどよく考えられたテーマ、メッセージ、物語だなあ、と感心しました。

 ただ、です。やっぱり、ただなあ、と言いたくなります。それは感動、涙が前面に出すぎた作品の作りです。本作は「超平和バスターズ」名義ではないですが、その類似作品を作ろうという意図が気になって冷静に見られません。

 評価としては、上記の様にストーリーは緻密だと思います。思いますが、どうもどこかで見たような話の焼き直し感がぬぐえませんし「お涙頂戴」の意図が露骨すぎます。3.5とします。
 キャラも類型的なところがちょっと気になりますが、配置には無駄がなくよく考えてあるので4とします。
 作画は素晴らしいです。4.5。

 声優・音楽は調整で、3.5を入れます。映画全体悪くないけど、やっぱり意図が気に入らないという意味です。



以下 1回目のレビューです。

感動要素を自己模倣し続けたアニメ業界が生み出した化け物??

 物語の内容は題名と冒頭の数分で分かります。誰と?という部分に意外性はありましたけど。第一印象は「私は何を見せられているのだろう?」という呆然とした無力感でした。

 幾つかの要素です。母になる母になれないという対比、寿命の差による別れ、そして異端のものたちの滅びです。これらが組み合わさってなかなか壮大な壮大な物語を作ったかなと思います。

 ただ、異端であることの意味合いというか何を象徴していたのかが結局読み取れていません。つまり、中心になるイオルフが何かを象徴していたか、物語の根底では何を描きたかったのが読み取れません。

 物語論で感動を作るための仕掛けで終わっている気もします。上にあげた3つはどれも「悲しみ」を作るための「要素」になっている印象があります。演出とキャラデザ、音楽などすべてが泣かしにかかってきています。

 2018年とは思えない「AIR」とか「世界の中心で愛を叫ぶ」的なゼロ年代初頭の手法です。もちろん「あの花」などの要素も入っています。ケータイ小説的な悲惨な要素の押し付けも感じます。

 つまりアニメ界において「受ける感動要素(共感という言い方もできる)」の自己模倣を繰り返し「純化」のプロセスを経て生まれた、奇形というか化け物の様な気もします。
 言い換えると、再帰的に感動要素が独り歩きした結果データベース的に生まれたシミュラクール、つまりオリジナルのない模倣に感じました。

 ですので物語に要素は沢山ありその水準は非常に高いのですが、奥行きがありません。目に見えるストーリーは優れていても、作品の裏にある文脈が見えません。

 批判というより、どう捉えたらいいのか分かりません。第2次世界大戦から始まった現代日本史で生じた現象の社会的なとらえ方から離れて、何に感動するかという要素論、物語論だけで突き詰めた結果のストーリー、作画、演出、音楽の一つの形な気がします。

 例えば最近の新海誠氏の作品は旧来の映画評論で言えば、日本が歩んできた時代性とか私小説的なものバックグラウンドが見えず、日本の評論家の持つ手法は無力になりました。つまり、メジャーな評論家は東日本大震災というパラダイムシフトに対応できていない感じがします。

 それと同じような別の文脈が本作にはあるのかもしれません。ちょっとこの作品のアニメ史的な意味については、少し考えたいところです。実はヴァイオレットエヴァーガーデンの劇場版がなぜ評価が高いのか?が未だに理解できていません。私が古い考えなのか本当に本作やヴァイオ劇場版は浅い話なのか。少し考えてみたいところです。

 作画は素晴らしかったです。キャラデザはいいんですけどそれこそデータベース的最大公約数に見えました。
 一応、以上のような感じで私の感覚だと、意味が不明なので評価せずの意味で作画以外をオール3にしておきます。

 なお、東浩之氏の動物化するポストモダンの真似のような考察にしたのは、氏も震災でアニメの見方が分からなくなったと言っていたと思いますのでその意味も込めてです。


 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

時を越えて君を愛してみた

岡田麿里初監督作品 / 劇場版オリジナルアニメ


ふと映画を観たくなったもので。
『あのはな』地上波再放送中。2019年夏期『荒ぶる季節の乙女どもよ。』でシリーズ構成担当中。新作映画『空の青さを知る人よ』も控えてる。氏の作品の露出が多くなってる最中で手を出してみました。

映画は引き算の作業。TVシリーズと比べ尺の関係で観客に解釈を委ねるものが少なくありません。こちらは想像と妄想の翼をいくらでも広げることができますし、鑑賞にあたってはフラットな視点で楽しむことが肝要かと思います。
とりわけ、「泣ける」「感動した」との評は処し方が難しい。「泣ける」「感動した」は感想を持ちよって共有するのに適していて、鑑賞前の指標とするのはあまり得策ではないと個人的には思ってます。想像と妄想の翼が上手く広がらなくなる恐れがあることが理由です。
なんのことはありません。要はこれまでよく失敗をしてきましたよ!ってことです。ハードル上がりまくってませんか?これw


そして『さよ朝』は劇場版の良いところである “ 説明がうるさくない ”ことを満喫できた作品です。
これからの方は、“めっちゃ綺麗な映像”“物語を邪魔しない劇伴”“キャラに合う声優の選択”。この3点において高いレベルの作品である、を理由に鑑賞の優先順位を上げて良いと思います。


中身はファンタジー。イオルフという長命種族の少女マキア(CV石見舞菜香)とその息子で人間のエリアル(CV入野自由)を中心とした物語です。
親子の愛。愛あるが故の葛藤に心を揺さぶられますが、おそらく監督が描きたかったかもしれない


 “ 時間は有限であるからこその尊さ ”


に説得力を持たせるには齢400年余のファンタジー設定は不可欠でした。ゴリゴリのCG使った実写でも不可能ではありませんが、アニメだからこそ成立し得る傑作といって差し支えないかと思います。

丁寧に親子の感情の揺れを綺麗な映像に落とし込みながら、私達が無為に過ごしているかもしれない“時間”について思いを馳せるところまで踏み込んだ内容となっています。

大切に想う者同士を隔てるもの。それは互いの残された時間の差。


 あなたは先逝く者にどんなことを伝えたいのだろうか?
 あなたは先逝く身としてどんなことを伝えたいのだろうか?
 あなたは残される者として何を自分に留めておくのだろうか?
 あなたは残される者へのどんな想いを胸に抱き旅立つのだろうか?


けっして軽くない題材を扱いながらわりと俯瞰的に捉えた抑えめ演出だったことが意外であり印象に残りました。あの岡田さんがってやつです。


ファンタジー大作。とりわけ実写だとアクロバティックにドラマティックになりがちなわけで、もし『さよ朝』が仰々しい演出全開だったら持ち味がだいぶ削がれてしまったことでしょう。
そんな繊細なバランスの上に成り立った115分。お薦めです。





※以下ネタバレ所感

“ 時間 ”に絞って本編の良かったところ


■機を織る民

{netabare}中島みゆき『糸』。ap bank bandがフェスでカバーしてブレイクしたあまりにも有名なこの曲。映画冒頭で脳裏をよぎった人は私だけではありますまい。
「縦の糸はあなた 横の糸は私」と二人の繋がりを唄い、ハッピーエンドを示唆して閉じる名曲です。
これだけでも深みはあり一本映画ができそうですが、…といってたらホントに2020年に『糸』から着想を得て一本封切られるみたいですw

本作ではさらに

{netabare}「縦糸は流れ行く月日 横糸は人のなりわい」{/netabare}

時間軸の要素を入れて織り成し加減が複雑になります。というより「あなたと私」を見せてさらに「時間と私たち」を見せる仕様。筋が通ります。
長老ラシーヌ(CV沢城みゆき)がメザーテ軍人イゾル(CV杉田智和)に対し「布を織り日々を織る単調な繰り返し」と言ったイオルフの生活はいわば

“縦糸は日々を織る 横糸は布を織る”

とも置き換えられるでしょう。布=人のなりわいです。“ヒビオル(布)”がマキアにとってどれほどの意味を持っていたのか察して余りありますね。
ヒビオルがいろんなとこで暗喩的に使われてました。いいっす。まじいいっす。{/netabare}

そしてよく115分に纏められたなというくらいの壮大さ。



■体感時間の差異

物語のテーマが“流れゆく月日と人のなりわい”だとしたら、その時間と人を描くための主たる要素となったのが“体感時間の差異”でしょう。

{netabare}レイリア(CV茅野愛衣)とクリム(CV梶裕貴)の行き違いなんかがそう。

レイリアの意に反して交わらざるを得なかった人間だ、とのクリムの見立ても間違っていません。同一種族でまた平和なあの頃にと思う彼を責められはしないのです。
レイリアが経験してクリフが経験できなかったこと。それは自分より寿命の短い人間つまり娘メドメル(CV久野美咲)を愛するという体験です。

映画冒頭から劇中の時間はおおむね20年経過してた頃合いでしょうか。イオルフと人間との間には時間の捉え方にずれがあります。
イオルフ、ここではクリムにとっては瞬間であったろう20年間。目の前で最愛の人をさらわれたのはついこの間という感覚のまま、そしておそらくレイリアの心境の変化を理解できぬまま斃れたクリムがただただもの悲しいのでした。
人間のライフサイクルさえ知っていればレイリアへの声のかけ方も違うものになってたでしょう。{/netabare}


{netabare}イオルフのレイリアは人間の子を宿しました。
イオルフのマキアは人間の子を育てました。
人間のディタ(CV日笠陽子)は人間の子を産み育てました。

3つの異なるタイプの母親が登場します。ずっぷり関わったマキア。娘を拠り所に孤独を慰めたレイリア。私たちとおんなじディタ。

異なる体感時間を持ってようが、いくら孤独を恐れようが、母から子への眼差しはとことん暖かいことに普遍性を感じます。
イオルフに感情の起伏がないように見えたのは寿命の長さが関係しているはずですね。時間は限りあるからこそってやつです。{/netabare}



■別れが来るから 情が移るから

{netabare}愛する人を必ず先に見送らなければならない(単身者向け)

我が子を必ず先に見送らなければならない(家族持ち向け)

彼女もいない俺はどうすりゃいいんだー(・。・; ・・・という話ではありません。
出会いがあれば別れがあるわけであります。
そのつらい別れを自分が経験することが確定しているとわかりきってるのに踏み込みますか?踏み込めますか?を突きつけられる作品でもあります。

作品で出された答えは明快です。

 A 踏み込むでしょう!

時間は有限であるからこそ人は一生懸命生きるのだよ、ってね。{/netabare}

{netabare}そのメッセージは明快かつ前向きです。
ハーフのバロウ(CV平田広明)さんの締めが良い!

「(長老は)笑うだろうよ。おまえが苦しいだけじゃない別れを教えてくれたことが嬉しくってな。」{/netabare}





繰り返し観たいと思える作品でした。

 感動したか? 
 泣けたか?

いにしえのドラゴン“レナト”よろしく赤目病に罹ったかのように目を真っ赤にはらしてたかと。
こういった時間という縦軸で魅せる作品に自分はめっぽう弱いのです。






■オマケ
・ヒビオルは高級品に納得

{netabare}エリアルと出会った時に彼を包んだヒビオルを時は流れて看取る時にかけてあげてましたがものすごく耐久性良いですね。{/netabare}


・配役ミス?

杉田さんが出てくると真面目なところもそうでなく見えてしまい残念な気持ちに。沢城さんと掛け合うとさらにその思いを強くしますね~



視聴時期:2019年9月

--------
2020.03.18
≪配点を修正≫ +0.1



2019.09.15 初稿
2020.03.18 配点修正
2021.08.14 修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 74

83.0 2 子育てで泣けるなアニメランキング2位
パパのいうことを聞きなさい!(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (2452)
12557人が棚に入れました
主人公『瀬川祐太』は多摩文学院大学文学部国文科に合格し新生活をスタートさせたばかりの大学一年生である。小学生の頃に両親と死に別れ、当時高校生だった姉『祐理』に育てられるも、中学生の時にその姉がバツ2で2人の子持ちの男性『小鳥遊信吾』と結婚。義兄となった信吾への嫉妬と姉の家庭と幸せを壊したくないという思いから姉夫婦の家庭とは距離を置き一人暮らしをしていた。そんなある日、姉がアパートに突然訪ねてきて半日だけ3人の娘達(『空』、『美羽』、『ひな』)と共に留守番を頼まれる。渋々頼みを引き受けるが、そこで幸せそうな姉夫婦と子供たちの様子を垣間見、下らない子供染みた嫉妬心で姉家族と距離を置いてきた事を後悔し、今までの不義理を返し姉家族との関係を修復しようと決心する。そんなある日、姉夫婦の乗った飛行機が行方不明となり、姉夫婦は消息不明のまま政府発表では死亡したことになってしまう。残された3人の娘達は親族会議の末、全員バラバラにされそうだった所を見かねた祐太は全員自分が引き取ると宣言し、6畳一間のアパートで4人暮らしをスタートさせたのだった。

声優・キャラクター
羽多野渉、上坂すみれ、喜多村英梨、五十嵐裕美、堀江由衣、小野大輔、間島淳司、大原さやか
ネタバレ

ともか さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「家族」であり続けるため、必死に頑張る4人を応援したくなります!

原作ノベル未読、「妹系キャラが可愛い」という予備知識で視聴。
作品タイトルの略称は『パパ聞き!』。

観終わってからネタバレを読んだのですが、
「普通の大学生が、いきなり血のつながらない3姉妹を引き取ることに!?
ハイテンション同居系アットホームラブコメ!!6歳差の恋は、実る以前に始まるのか!?」
というのが、この作品のキャッチコピーだそうですw

アニメ版も、見事にキャッチコピーどおりな仕上がりでした^^

「設定に無理がある」という声が聞かれます。
{netabare}3人の娘の両親が事故死してしまい、
まだ大学生の主人公が他の親戚たちの反対を押し切って、
みんなの面倒を看るとか、普通じゃあり得ないでしょ。。{/netabare}
といった具合で、ここを受け入れられるかが、
評価を分ける1つ目のポイントになりそう。


まず物語面、
この手の作品は往々にして物語など皆無でキャラを楽しむだけ、
パパ聞き!も きっとその類だろうと思って視聴しました。

ところが意外、
大学1年生の主人公、瀬川祐太(せがわ ゆうた)を中心として
周りの助けを得ながらも4人で全力を尽くしながら
苦しい生活・困難に立ち向かっていく姿がよく描かれています。
見守りたくなるような気持ちが湧いて、
観ながら いつしか応援していました!

たしかに「キャラ重視」寄りの作品であると思います。
ただ、気に入った作品を庇うつもりではありませんが、
個人的には「ただの萌えアニメではない!」と言いたいです。


次にキャラの面。
中2/14歳の長女、小鳥遊空(たかなし そら)にスポットが偏っている、
と書いている方が居られましたが、
それもそのはず、彼女が本作のメインヒロインです。
デレのほうが多めのツンデレといった感じ。
私にとってまさにストライク!でしたww(///;)

小鳥遊空というキャラを気に入る事ができるかどうか、というのが、
この作品の評価を分ける2つ目のポイントとなりそうです。

{netabare}彼女は祐太のことを異性として意識しており、
祐太のことを3姉妹のうちただ一人「お兄ちゃん」と呼びます*^^*{/netabare}

小5次女の小鳥遊美羽(たかなし みう)、
3歳末っ子の小鳥遊ひな(たかなし ひな)
を合わせて、本作の4人暮らしとなる3姉妹です。
みんな可愛いです♡*´∀`*

つまり「萌えアニメ[でもある]」と言えます、ハイ^^;


主要キャラの人数が少なくて、
紛らわしさが全く無く、とても分かりやすかったです。

同時に、作中の誰かを気に入ることができれば
そのキャラが登場する頻度が高く、見れる機会も多いことになります^^


さらにサブキャラたちまで含めて個性的で面白い。
そして主人公らを応援してくれる良い人たちです。



作画もきれいで、次回予告後に数秒間だけ出る
有名イラストレータ陣による絵まで含めてとても良かったです。


声優の演技力もなかなかのもので、
中でもひなの舌足らずな話し方を演技する五十嵐裕美さんが流石です!
あと、「主人公の声がおじさん過ぎる」というコメントをどこかで見かけましたが、
私個人的には「普通の大学生」だと思いました。


音楽は喜多村英梨によるOP曲『Happy Girl』がとても気に入りました☆
聴く人に「明るくHappyになってもらいたい」という気持ちで作られたんだそうで、
私も連続視聴にもかかわらず毎回飛ばさず、OP映像も併せて聴き入ってましたw


キャラ目当てで視聴したら、それだけでなく物語まで楽しめて、
個人的には最高の結果でした!

まぁ、この手の作品は万人ウケは無理という宿命を背負っているでしょうが(^_^;A
可愛い妹系少女(&幼女)と仲良く楽しく過ごせる点はもちろん、
観ていて応援したくなるような作品をお探しの方にも
オススメできると思います。


もし2期や番外編などが出たら、必ず観たいと思います^^



↑《レビューここまで》↑

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以下、視聴中の自分用メモ。
あのシーンは第何話だった?と思い出すために残しておきます。

{netabare}
1話:第一印象は多くの方が言うように、
  設定や状況が飲み込めない。。
  両親が「都合により」当分帰らないという設定
  「よよよ」の人(オダ ライカさん)…2年
  主人公セガワ ユウタ…1年
  とりあえず妹系キャラたちが可愛いので視聴を続ける。

2話:ひな3歳、
  みう10歳5年生(悪戯好き)、
  そら中2(人見知り・無愛想)
  彼女いないと聞いてほっとするような仕草
  デームに勝ってしまい、ひなを泣かせてしまう
  「都合」=まだだった新婚旅行と判明
  「今からパパって呼びまーす」みう
  宿題・片付け・ゲーム全部、にぎやか
  「幸せ」とは何か→一緒に居られることでは?
  「家族は一緒に居なきゃダメなんだ!」
  という台詞には心打たれるが、
  両親なぜ死んだし??ありえねーだろ。。とか言っちゃダメww
  結局ユウタが親戚たちの反対を押し切り、強引に3人を引き取る

3話:みんなユウタのアパート部屋へ移動
  状況をよく分ってるそら、きわどいみう、ワケが分かっていないひなw
  観ていて微笑ましい、にんまり
  「次回予告(?になってないw)」もGood!

4話:出オチ回w 目覚まし時計止めようとしてるのに体が動かない…
  なぜなら、まだ眠っているそらに抱き着かれてるから^^;
  「いってらっしゃい」言ってくれる子(みう)がいるのも嬉しい
  そらは恥ずかしがりだけど皆の事を思ってくれる良い子

5話:忘れたスマホ(らしきもの)をそらが電車利用してまで届けてくれる
  ツンデレ要素持ってるけど、デレ多めかも
  みう「デリカシー」が口癖のようである
  幼少期のそらが見れる回(おじちゃんは当時中学生)
  そら、わりとドジっ子でもありそうw
  ってか、3人の中でも一応メインヒロイン扱いなのか?
  「呼んでもいいですか?おにいちゃん…」
  「俺もそっちのほうが嬉しいな」
  ほぼ「そら回」であった
  …オレの智花に強力なライバル登場です!w

6話:街中でのひなの人気がすごい!おまけしてもらえる。
大切なものを取りに戻るため、小鳥遊家に一時的に戻る。
川の字で寝る。
最近、おじさんではなく、「お兄ちゃん」
微笑ましすぎる!主人公、俺と入れ替われ!
ED曲、ノリは特徴的だけれど、
ボカロを思わせるような演奏と声で、歌詞がほとんど聞き取れない…

7話:親戚のおばさんに「思ったよりしっかりやってる。
もうしばらく様子見にする」と認めてもらえる。
部活のみんながユウタの部屋に来る
3歳にして大袈裟な芝居が得意
ライカさん、口数少なめで変わってるところも多いけど、
料理をすすんで教えてくれるなど、良い人
4人で暮らす事は契約違反、と言われ立ち退き令が出されたところで次回へ続く

8話:新しい物件探し
サブキャラ(部員)たちみんな変わった個性を持ていながらとても良い人
「緊急地震速報」(リアルに)表示されっぱで1分くらい画面の半分近く見えないorz
厳格な(当然ではあるが)「大家さんの娘」に対し、
運よく大家さんが便宜を図ってくれる。そしてこれまでどおり暮らせることに。

9話:あまりにも微笑ましくて、OP・ED毎回飛ばさずに観てしまうw
  学区?…ってことはそら・みう共に私立なのか?
みうの学校生活
ミムラさんに会う⇒なぜかデート?に
彼なりの気遣いなのかも?
靴をおごる→気持ちだけで充分↓
なんて良い子で気配りできて精神的に大人なんだ!
靴修理で済ませる、これなら気兼ねしないだろ?ミムラ
完全に「みう」回だった
次回予告後のイラストレーターの絵「蒼樹うめver」

10話:前回に対して、今回は「そら」回?
  そらは勉強時間減って成績下がってる
みうは貧血で体育の時間に保健室で休む
歌好きだからこそ、けじめをつけるために退部
生活の両立の難しさに悩んでいる
「好きでやってることを辞める」ことについて
「迷惑をかけあう事は助け合うということ。
家族ってそういうことなんじゃないか?」

11話:ライカさんと そら
苦しい生活を送りながらも、みんなで力を合わせて
学校生活も両立させながら乗り切っていく。

設定だけは無理があるが、この作品にそのツッコミはもはや禁物!
ただ楽しく生活送ってるだけでなく、意外とシリアスな展開も含んでいる
可愛いは正義!byライカ
そらは夢(幻覚)を頻繁に見るようになっている

12話:ひなは強い子 「ひなはもう泣かない!」とぬいぐるみに話しかけてた
血が繋がっていなくても家族!
[/netabare]

投稿 : 2024/06/01
♥ : 33

癒しフランキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

いじらしさの極みを見れる物語。是非ハンカチのご用意を。

【おおまかなあらすじ】
幼少の頃、両親を亡くし、大好きな姉、祐理により育てられた祐太はちょっとシスコンだけれどとっても優しい少年。2人の子連れの男、小鳥遊信吾と結婚した姉、祐理の仕合せを思いやる祐太は、思いやるがために一人暮らしをしていた。祐太は大学入学したて。そんな祐太のもとに突然押しかけてくる祐理に3人の娘(信吾の連れ子である空と美羽、信吾と祐理の子ひな)と留守番を頼まれる。引き受けた祐太は仲良しの3人の娘たちと一緒に1日を過ごす中で、今まで感じたことの無い仕合せを感じ、今まで抱いていた信吾への嫉妬心を抱いていた自分が本当にちっぽけだったと懺悔し、これからはみんなと仲良く過ごしていこうと心を改める。しかし、ある日、信吾と祐理の乗った飛行機が行方不明になるという痛ましい事故が起こる。姉夫婦は消息不明のまま、政府の発表では死亡という発表された。親戚に散り散りに育てられると親族会議で決まったが、三姉妹が離れ離れに孤独に過ごして暮らしていくことになるのかと、3人の未来を心配し忍びなく感じた祐太が4人で生活を共にすると宣言し、六畳一間のアパートでの4人暮らしを始めることになった。

【物語】
まだ成人もしていない18歳のいち大学生がこれほどの覚悟と、家族を大切に思えるものだろうか。なんという心力の持ち主だろうかと感じさせてくれる物語。このアニメ作品を視聴した後原作も読ませていただいたのですが、原作を自宅以外で読むことをお勧めできない作品と言えます。なぜなら、涙がとまらなくなってしまうから。この作品の見所は本当に沢山あると思います。多少オタクが好むロリ要素やシーンが多くあるものの、現実世界にあり得る話であるからこそ、一般受けもされる要素も沢山ある。思春期の空の祐太への感情や2人の姉がまだ小さいひなを一生懸命育てて、家族みんなを護っていく祐太のひたむきな姿がとても心を打つ作品だと思います。この作品は祐太の言動、そして想い、姿で語る姿勢、そこを意識してご覧になって頂きたい作品です。2周目見るときは空の気持ちや想いに意識してご覧になると、さらにこの作品が感動する作品になるのではないかと思わせていただきます。


【声優】
全体を通して、まるでホームドラマを見ているようなそんな錯覚に陥りました。きっと全キャストの方の演技力が物語と融合していたからだと思います。ひな役の五十嵐裕美さんの演技、『~だぉ!』という舌足らずな演技がとても可愛かったと思います。個人的な意見ですが、可愛すぎて恥ずかしくなっちゃうくらいでした!また、織田 莱香役の堀江さんですが、やはり、さすがですね!いつ聞いても迫真の演技力だと思います。とらドラ!みのりん、フェアリーテイルのシャルル、フルバの透、全員まったく違った個性をこれだけ引き出せるなんてすごい声優さんです!

【キャラ】
この作品を通してすべてのキャラにいえる事が『人にとって大切な部分』を持っているということです。特に祐太、空、美羽、ひな、に言えることですが、一人一人に持っている優しさと強さを種類は違えど持っているということです。また共通して持っているものもあるのです。それは4人ともが全員一生懸命であり、ひたむきだということです。ここが、キャラとい着眼点で一番感銘を受けたました。また、祐太の友と打ち解けていく三姉妹の心情の描写がすばらしかったです。

3人のために一生懸命すぎるほど頑張る祐太の強さ。長女として一番確りしなきゃならなくて、でもそれを表に出そうとしない空の健気ないじらしさ。本当ならもっともっと親に甘えていたい年頃なのに、そんな気持ちをひとつも出さない、すごい大人の目線をもつ、美羽の冷静かつ見守る心力。みんなが大好き、自身もみんなを大好きで、大人が忘れてしまいがちな大切な素直さで皆の心を癒す、ひなの一生懸命さ。言葉は少いけれど、人一倍人の心を理解する力をもっている莱香の優しさ。ただの女好きではない、義理人情に厚い、仁村の鼻に付かないさりげない温かさ。この作品は8割以上がこのキャラで出来ているのだと思います。非常な生活環境にも負けないこの4人の物語をそれを支える、路上観察研究会の仲間の温かに触れて、人として大切な『つながり』をご覧になって頂きたく存じます。


【作画】
やはり、桜の花びらが散るシーンで、『綺麗だな』と思い、これは最後まで見てみたいと思ったほどでした。全体を通してホームドラマをみているようでした!

【音楽】
これといってインパクトがあったようには思えませんが、12話立て続けに自然に見れたのは耳からも心地よかったからだと思います。アニメ作品は耳で聞くことも大切な部分ですものね!

【最後に一言】
今第1期だけ放送された作品の中でいぬぼくに並び、この作品の2期が見たいと思っています。これからご覧になる方、ぜひ、祐太を応援してあげてくださいね^^祐太のような友達がいたら、私もぜひ支えになりたいものです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

温泉の効能通り、肩こり・腰痛に効きなさい!(酷評成分、多めですが・・・)

主人公の大学生・瀬川祐太(せがわ ゆうた)の姉夫婦・小鳥遊祐理(たかなし ゆり)と小鳥遊信吾(たかなし しんご)には、長女の小鳥遊空(たかなし そら)・次女の小鳥遊美羽(たかなし みう)・三女の小鳥遊ひな(たかなし ひな)の3人の娘がいる。
小鳥遊夫妻が飛行機事故に遭ってしまい、小鳥遊姉妹がバラバラになるのを防ぐため、祐太が3人を引き取る事となる。


自分の意見としては、現実感のある箇所と現実感が感じられない箇所を都合良く使い分けていると感じました。


※現実感がある箇所

・場所について

小鳥遊家の家がある池袋や祐太が一人暮らしをしていた立川という場所は現実にあります。
立川にあるモノレールを使って通学をすると、ある程度モデルになる大学が特定できます。
立川から池袋方面に行くと満員電車の通学になり、かなり疲れます。痛学ですね。

・金銭面

大学生がバイトをして生活費を稼ぐのは、一人暮らしをするのには必須です。
まして、子供とはいえ家族が増えると、さらに生活費がかかるので、バイトを掛け持ちするのは仕方が無いです。


※現実感が感じられない箇所

・住む場所

ワンルームのアパートと一戸建て・・・
小さい子供だとしても4人いると、ワンルームでは厳しいですね。
子供達の通学面を考えても普通は池袋の一戸建てを選びます。

ワンルームは狭いです。
ベッドを片づけて布団で寝るのは理解ができるのですが、その布団を収納するスペースはどうなっているのかな。
例え布団を収納できたとしても、4人の衣服はどこに収納するのでしょうか。
3人学生だとすると教科書やノートの類もたくさんあると思うのですが、置くスペースがあったかなあ~。

まあ、モデルルームのようなワンルームや一戸建てに現実感が感じられないのは当たり前なのですが・・・。

・金銭面

飛行機事故で両親を亡くしているという設定ですが、その場合は多額の保険金が加わった遺産が残るでしょう。
未成年が相続人なので後見人を立てると思うのですが、大学生が後見人になるのは裁判所が認めないと思います。
親類縁者の反対を押し切って、多額の保険金を受け取る資格のある子供を引き取る・・・
何だか犯罪の香りがするのですが。

バイトで生活費を稼ぐのは分かるのですが、学費がかかります。
奨学金という設定なのかな。

・生活面

両親を亡くしたからといって、いきなり家族をバラバラにするでしょうか。
この点に関しては、話の大前提になるので仕方が無いのかな。

コインランドリーを利用する場面がありますが、アパートの玄関先に洗濯機が置いてあります。
何で洗濯機を使わないのか不思議です。

調理を失敗する場面が多々見られますが、毎回失敗するのかな。
卵焼きにこだわっていますが、ゆでたまごや卵かけご飯にしたほうが調理は簡単だと思います。

アパートからの立ち退きを迫られますが、これも引っかかります。
同じサークルの仁村(にむら)さんが居る時には何も言わないで、3姉妹と同居した時にだけ契約違反というのは、都合が良すぎます。
大家の立場で考えてみても、立ち退きを迫った時期が夏休み明け。
引越しシーズンが3月ごろだという事は分かっているので、アパートから居なくなってしまったら、その分家賃収入が無くなります。
キチンと家賃が支払われているのなら文句は言わないでしょう。

三女・ひなの保育園が、すぐに見つかりますが、この点は微妙です。
首都圏では、待機児童が多く保育園が見つからない、という問題があります。
こんなに簡単にタイミング良く保育園が見つかったら、世の中の親御さん達は仕事か家庭かの選択を迫られることはないですね。


他にもツッコミ所があると思いますが、三女のヒナタンを愛でる作品と考えれば四角い問題もまあるく収まります。

というローズ相談員の意見でした。続いては上沼相談員・・・・・


【補足】
水着回・温泉回のテレビ未放送分・13話目がありますが、深夜アニメのお約束回なのかな。
DVDの最終巻で観る事が出来るので、興味のある方はレンタルか購入で。
(自分はレンタル派です)
三女のひなが莱香(らいか)さんに対する行動は・・・・・グッジョブですw

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

84.9 3 子育てで泣けるなアニメランキング3位
おおかみこどもの雨と雪(アニメ映画)

2012年7月1日
★★★★☆ 3.9 (1827)
9958人が棚に入れました
いまや全世界が待望する、細田守監督の最新作は「母と子の物語」。おとぎ話のような不思議な恋をした女性・花は、おおかみこどもの姉弟、"雪"と"雨"を育てることになる。「親と子」という普遍的なテーマを、人間とおおかみの二つの顔をもつ ≪おおかみこども≫ というファンタジックなモチーフで描く。いまだかつて誰も見たことがない傑作が誕生する。

声優・キャラクター
宮﨑あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門、林原めぐみ、中村正、大木民夫、片岡富枝、平岡拓真、染谷将太、谷村美月、麻生久美子、菅原文太
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

細田監督の良さがふんだんに!(補足追記)

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 2回目でした。2時間くらいの現代ファンタジー。
 1回目は、ながら見だったせいもあってか、あまりよくない印象を持っていたと記憶しています。今回きちんと見て、この作品の魅力にやっと気付けました。好きかどうかは意見が分かれる可能性がありますが、表現が非常に細かく、圧倒的な情報量が込められた傑作だと思います。私は非常に楽しめました。(補足を追記しました)


伝聞形式:{netabare}
 この作品は、オープニングでもエンディングでも、語っていたのはユキでしたよね。つまり、この物語は、語り手のユキの視点で描かれたものだったと言えます。この作品を、第三者の視点で描かれた家族の「ドキュメンタリー」として見てはいけませんでした。あくまでも、ハナから伝え聞いた話にユキ自身の体験を盛り込んだ、ユキの「思い出」のストーリーとして見る必要がありました。
 この辺を誤解するとやや説明不足に感じるかもしれませんね。この作品の世界が、ユキの中で再構成されたものであることを理解した上で視聴する必要がありました。

 オオカミ男がどのような生活をしていたのか、なぜ受講していたのか、なぜ死んでしまったのか。これらが不明なのは、第三者による俯瞰の視点がないからです。
 アメについてももちろん同様です。アメの単独シーンではセリフがありませんでした。すぐ話せるところにハナやユキがいないとアメのセリフは分からない、ということです。
 ニラサキのおじいさんの隠された思いも、嵐の日になぜユキとソウヘイだけが置いて行かれたのかも、ハナやユキがいないから不明である、というだけでした。

 ユキとハナの二人が知らない事柄や、ユキがハナから聞いていない事柄は、ユキの「思い出」の中では語りようもなかった、ということですね。説明に不足しているのではなく、伝聞形式を採用しているために説明ができなかったのです。
{/netabare}

ハナとユキの母親像:{netabare}
 まず、ハナにとっての母親とは何なのかを探ってみます。
 ハナが父親と写っている写真が出てきますが、その写真にハナの母親は写っていませんよね。写真のハナはかなり幼いですから、物心がつく前に母親を亡くしている(又は離婚している)可能性が高いです。社会から隔離されたオオカミ男と両親を失った孤独なハナが恋に落ち、家族(子供)を求めたのは何ら不思議なことではありませんでした。
 ハナはオオカミの育て方について「知らない」と言っていますが、母親による人間の子供の育て方も把握していなかったのです。親はみんな子育ての素人だという概念以前の問題で、母親という存在を知らないんです。

 では、ユキにとっての母親像とは何なのか。
 ハナは「辛い時でも笑っていれば乗り越えられる」を信条としています。また、ユキの誕生に際して「辛い思いをしないで元気に育ってほしい」と願っています。
 このことから、ハナはユキに対して、自分の辛さを一切伝えずに、笑顔であったことを伝え続けたのだと思われます。これがユキにとっての母親像を「強く優しい笑顔の母」に固定化しているというのは否定できないところでしょう。ただ、それが悪い方へ傾いているのではなく、ハナとユキの間にある愛情についての表現だったと言えます。ユキがそこに疑いを持たないために、あたかも理想像のように見えるのです。

 母親を知らないハナと母親を理想的に見るユキですから、この作品には現実的な母親と言うのは事実上存在しないことが分かります。そして、私たちはユキの「思い出」に影響され、ハナに対しては「強く優しい笑顔の母」というイメージを持ってしまいます。ただし、実際にハナがそのように描かれているかというと必ずしもそうでもありませんよね。

 例えば、子育て中のアパートでは、部屋は汚れ、ポストは郵便物であふれています。本に頼る姿も頻繁に出てきますが、結局のところ、ハナを救っていたのは本ではなく、周りの人々です。子供の親離れにも気付いていませんでした。ハナのイメージは「強く優しい笑顔の母」なのですが、周辺の描写を踏まえると一般的な母親と同様に弱さを見せていました。
 子育てに苦労するシーンでは、ツバメやクマが子連れで登場しています。動物との対比でも苦労を垣間見ることができました。本に頼る描写は後半ではありませんし、理想像のように見えるハナ自身も成長していたのです。

 ちなみに、花はハナの精神状態のバロメーターでもあったようです。分かりやすいのは花瓶で、オオカミ男が亡くなった直後やアパートでの育児中は、部屋に飾る花瓶の花は減っていました。花壇が充実している描写もかなり後半にならないと出てきません。
 笑顔以外のハナを知るには、周囲の描写に注視する必要がありました。
{/netabare}

ユキと二面性:{netabare}
 ユキとアメは、人間とオオカミの選択という作品のメインテーマを背負っています。家の前の分かれ道も、小児科と動物病院も、左が人間で右がオオカミとして描かれていました。ユキとアメが並んで立つシーンも、ハナによる手書きのユキとアメも、左がユキで右がアメと統一されていたようです。常に左側が人間で右側がオオカミだという、方向性の統一が描かれ続けていました。

 ユキを知るためには、この左右の選択に、鏡を加えなければなりません。どこかのレビューで書いたのですが、鏡や水面などの姿が写るものは、二面性の象徴として使われます。

 ソウヘイとのトラブルの前、鏡の前で口論が行われます。
 この時のユキは、現実のユキと鏡に写ったユキの両方が描かれています。そして、左側の階段を下りて、一旦右に振れるも、すぐさま左にはけて行きます。人間とオオカミ(左と右)に揺れているユキが、人間(左)側に行きたいという描写です。二面性を象徴する鏡と、左右のどちらからでも降りられる階段という舞台、そしてハナから聞いた人間でいるためのおまじないを使って、人間とオオカミに揺れるユキの心情と人間側への希望を強く描いていました。
 その時のソウヘイは階段の右側を下りますが、下りきることはありません。その後に「一匹狼」を自称するとしても、下りきれないのは当然のことです。

 一方で、嵐の夜の鏡の前では、ユキは鏡に映った姿しか描かれていません。アメとのケンカに負けた後ですし、それ以外でオオカミの姿にはなっていませんので、鏡の前だとしても二面性を描く必要がなくなっていたのです。人間であることへの強い意志を感じ取ることができます。
 このときのユキのセリフは「大人になりたい」です。このセリフは思春期に入った子供の特典のようなものです。オオカミの成長スピードならこの段階で大人になることも考えられますが、人間であることが確定したユキがこの段階で大人になることはあり得ませんので、あくまでも人間の思春期の真っ只中として描かれていました。なお、思春期への入りの描写は「匂い」(※)でした。

 なお、最後に二面性が描かれる人物は、ユキでもアメでもなく、ハナでした。アメを見送った後の水たまりに写る二人のハナです。かなりくっきりと写っています。人間とオオカミを独り立ちさせたというハナだけのエンディングです。最後に「大丈夫」と言われるのも、ユキやアメではなく、ハナでした。
{/netabare}

 上記以外にも、重要なシーンに合わせるような瞳の揺らぎや光の描写、動物の姿など画面の隅までまで見どころがたくさんありました。家の修繕を進めていくうちに、細部の美しさに気付いていく描写は、家の柱を介して子育てにリンクされるなど、素敵な表現だったと思います。時をかける少女やサマーウォーズと同様に、人間を肯定的に捉える細田監督の特徴は出ていたと思います。

対象年齢等:
 10代くらいから見ても大丈夫だと思います。性に関する描写も10代なら問題ない程度のものです。宮崎駿作品のように、見るたびに理解を深めていける作品だと思いますので、長い期間を通じて楽しんでいきたいですね。


(※)「匂い」の補足{netabare}
 ソウヘイはユキに「獣臭い」と言っています。なぜこの「匂い」がユキの思春期入りの描写になるのかについて、補足を入れておきます。

 このセリフは、表面的には「オオカミ臭い」という意味を持っています。これがユキの受け止め方であり、その後のストーリー展開に直接的な影響を及ぼします。ただ、描写的には、全く別の意味を持つことが分かるようになっていました。

 単に「オオカミ臭い」ことを表現するのならば、この「匂い」は、オオカミが気付かずに人間が気付くものでなければなりません。すなわち、ユキ以外の生徒たち全員が気付く「種族の匂い」のはずです。しかし、ソウヘイ以外の女子生徒たちは、その「獣臭い」には気付いておらず、気付いていたのはソウヘイだけでした。

 つまり、実際の「獣臭い」は、人間かオオカミかを判別する「種族の匂い」ではなかったということです。女子生徒が気付かずにソウヘイだけが気付くという、女性と男性を判別する「性別の匂い」だったのです。端的に言うと、「生理の匂い」「血の匂い」という意味でした。これをソウヘイは「獣臭い」と表現していたのです。

 初見時には、ソウヘイの臭覚や感性が他の人より鋭くて、「種族の匂い」に気付けたのでは?と思ってしまったのですが、そう言い切ることはできませんよね。ソウヘイに関して、そのような描写・エピソードは用意されていませんから。その結論を出してしまうと、先入観や思い込みで解釈をしていることになってしまいます。
 このシーンでは、ユキに女子生徒と男子生徒を絡ませることで、<オオカミのユキ⇔人間の女子生徒&ソウヘイ>という対比に基づいた「種族の匂い」ではなく、<女性のユキ&女子生徒⇔男性のソウヘイ>という対比に基づいた「性別の匂い」を演出していたということしか見えてきませんでした。

 したがって、このときのユキは、ユニセックスな子供時代を終え、男性が意識する女性へと変わっていたということになります。それゆえに、「匂い」でユキの思春期入りが描かれていた、と言えるのです。ユキの内面からではなく、他者の視点からこれを見せていました。ユキは、オオカミの血にコンプレックスを持っていますから、過敏に反応し過ぎて誤解をしてしまった、とも言えますね。ユキの内面的な思春期は、そのあとの描写で描かれていました。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

短い時間でたくさんのことを考えさせられた映画

見どころが半端ないくらい多いです。

{netabare}
子育ての大変さ、我が子への母親の愛とそれによる頑張り、近所の人の助け、子どもの成長による心境の変化、親への感謝、人生の自己決定、我が子と離れる寂しさ、子育てに終わりはない
{/netabare}

正直、挙げだすとキリがないですが、これだけのことを2時間くらいの映画で取り上げるのは本当にすごいです。
子どもが成長していくだけでも構成はかなり難しいのに、伝えたいこともしっかり入っていて、言いすぎかもしれませんが、clannadを2時間にまとめたレベルの作品だと思います。

パンフレットに書いてあった細田監督のインタビューで「おおかみ子どもは私たち自身である」また、脚本の奥寺さんの「セリフがないところが名場面になる」という言葉があまりにもこの映画をとらえているため、読んでいて鳥肌がたちました。


「おおかみこどもは私たち自身である」
{netabare}
作中では、雨がおおかみとして、雪が人間としてそれぞれが自分で生き方を決め、歩んでいきます。でも、それは人間である私たちも同じことで、自分の生きる道は自分で選んでいかなければいけません。後悔しないようにかつ、責任を持った選択を迫られます。映画の最後で雨が別れるシーン、雨はすごい、言葉に表せないような心境だったと思います。これまで母親にべったりで、すごくお世話になって、母親から「まだ何もしてあげられてない」なんて言葉をかけられて。自分がそんなことを言われたら絶対泣いてしまうし、雨も心はかなり揺れ動いていたと思います。それでも雨は別れておおかみとして生きていくことを決意したのです。感謝の気持ち、寂しさ、すべての感情を背負って別れることにした雨の選択は本当にすばらしいものであり、自分もそんな選択ができる強い人になりたいと感じました。
人の生き方には無限の選択肢があると思います。でも、その選択には大きな決断が伴うこともあるのです。それは今回の映画のようにおおかみとして生きるか、人間として生きるかということと同じであり、「おおかみこどもは私たち自身である」という言葉は、そんな思いから発せられた言葉なのでしょう。
{/netabare}

「セリフがないところが名場面になる」
脚本の奥寺さんは「この映画は映像でなければ伝わらないところもある」というようにおっしゃっています。
{netabare}
まずは映画中盤、雪の中で遊ぶシーン。あのシーンはセリフなしで、音楽とアニメーションの二つによって、自然の雄大さ、花たち家族の楽しさ、疾走感が伝わってくる場面です。記憶が正しければ、笑い声すらなかったように思います。しかし、すごい伝わってくるものがあるのです。思わずすごいと思ってしまうシーンであり、短い映画の中でも、毎日楽しく過ごしてきたんだなと、映画の中の時間に入りこんだ気持ちになりました。
そして、映画終盤、またも雨の別れのシーン。やはりたくさんの見どころはあるものの、このシーンの力の入れ具合から、一番伝えたいのはこの場面なのかなと思います。このシーン、雨は何も話しません。そして、花もいくつかセリフを言った後、しばらく何もセリフがないシーンになります。雨が何も言わないのはおおかみとして生きていく覚悟の表れかなと思います。セリフがないこのシーンは、私はいろんなことを考えました。花の気持ちや雨の気持ち、そしてこの人に考えさせるのがねらいなのかなとも思いました。単に受け身として映画をみるのではなく、自分で想像を働かせ、今花たちは何を思っているのかなと考えさせるなど。あえてセリフをつけないことによって、より感情移入させようとしているのかなとも思いました。だからこそ、その後の雨の遠吠えにより感動を覚えたのかなとも思います。
→追記で
雨の別れのシーンは思ったよりもセリフなしのシーン短かったですね。それでも雨が何も話さないものの表情で揺れ動いていると分かる描写はとても印象的でした。

{/netabare}

奥寺さんの言い分とは少し違うかもしれませんが、想像力を働かせるというのは、小説などの文字媒体に比べ、受け身になりやすいアニメや漫画にとって大切なことだと思います。それに関連して私の中で印象に残っているものが2つあります。
違う作品の紹介になるのであえて隠します。読みたい人だけ開いてください
{netabare}
1つはスラムダンクのラスト1プレー、もう1つはもののけ姫のエンディングです。
スラムダンクは、漫画でありながら、そのラストシーンは全くセリフがありません。しかしそのシーンは、私が読んだ漫画のシーンで№1だと思います。もののけ姫のエンディングは主題歌と音楽を流し、画面は真っ黒のスタッフロールのみです。しかし、私はこのエンディングこそ今まで見てきたどのエンディングよりもすばらしいと思うのです。この2つはここでは言及しませんが、言いたいことは、このおおかみこどもの考察とだいたい同じようなことです。もののけ姫は、また少し違うのですが。
{/netabare}
BDの発売が待ち遠しいです。早く見たいし、みなさんも見てない人は一度、見た人ももう一度視聴されることをおすすめします。


追記:BD届きました!
間違いなく一回目より二回目の方が来るものがあります。次にどんな場面になるか、どんなセリフが来るか分かっている方がつらいものがあったり、泣きそうになるものがあります。
改めてみても、本当に見どころ伝えたいこと満載で、二回目も感動しました。
一つだけ追加の考察を

前から思っていましたがジブリ作品と共通するところがあると思います。私がジブリ作品に魅力を感じたのは、小さい頃に見た時と高校、大学で見た時、同じ作品を見ているのに違う感想を抱いたこと、つまり自分の成長と考えの変化を実感できたことが挙げられます。
おおかみこどももおそらくこのような感想を抱くような作品であると思います。まぁ去年の映画であるため、本当にそうなるかはあと何年かたってからでなければ証明はできませんが。
この考察をさらに続けるとこの作品にはジブリと違う点があり、そしてそれがジブリを越えるものではないかと思うのです。
ジブリ映画は視点がほぼ主人公かヒロインです。私たちはその主人公の成長や感情の動きを感じ取り、そしてそれは見る年齢によって感想が違ったりしています。
おおかみこどもの視点は花と雪と雨の三人であり、しかもそれぞれ年齢が違い、子ども、親というように全く違う視点から見ることができます。さらに付け加えると、作中でみんな歳をとり、成長しているため、もっと多くの視点で見ることとなります。
私も子どもの頃は雪や雨のようなやんちゃな時があったり、分からなくて悩んだときがあったり、あのときこんな感じだったなぁと懐かしみ、二人の行動、そして過去の自分を受け入れました。もしかしたら、私が小学生でこの作品を見たらそうは思わなかったかもしれません。
それ故に花の行動はすごいと思っても、自分はそういう行動をとれるのかなと疑問を感じさえしてしまうのです。これは大人に、そして親になった時に今より分かるようになるかなと思います。
以上から、この作品は自分の年齢、立場から感想がかなり違うものになると私は思います。そして、歳を重ねればジブリよりも直接的に違うことを感じる作品にこれからなっていくと思います。
願わくは、小さいころからこの作品を見る人が増え、成長していくたびにこの作品からいろんなことを感じ取り、より感動出来ればなと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 20
ネタバレ

nico81 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

劣等感と自己肯定の物語

考察を繰り返した結果、断言しても良い。
これは子育て奮闘記でもなければ母子の絆の話でもない。
細田守監督自身のコンプレックスの投影と自己肯定という、極めて個人的な内容だ。

さも母が中心かのような広告を打ったのは、そのほうが売れると踏んだからかもしれない。
しかし、母の物語だとすると各要素の必然性が全くなく、あまりにもお粗末な作りだ。
子育てや生活そのものについての批判が多くあり実際その通りだが、おそらくそれらはすべて見当違いだ。

この物語の主軸はあくまでもタイトルにある通り「雨と雪」という2人の子供たちであり、彼らが自分たちの運命(異形であること=劣等感の具現化)と対峙し葛藤することである。
母の存在は物語上の手段として必要だっただけに過ぎない。第一にはコンプレックスの象徴としての狼人間をこの世に産み出すために。第二にコンプレックスを抱えた子供らと監督自身を「(異形のものと承知で)産み、育て、愛し、許す」=「肯定する」ための"聖母"のような役割として。彼女の言動やとりまく環境や出来事は全て聖母として存在させるためであり、そのための宮﨑あおいである。つまり制作側の意図以外には何もない。
そう考えると色々合点がいく。矛盾があろうがなかろうがどっちだって良いのだ。


そして、聖母の救済を必要としたのは {netabare} 弟の雨だ。
彼こそが監督の自己投影の対象だろう。
―母の理想にはなれなかった。母のもとにも居られない。それでもそんな自分をあるがまま受け止め、認めてほしい。それで良いのだと背中を押してもらいたい―
そんな深層心理の表れだと考えるのは深読みのしすぎだろうか?
人でもなく狼でもない中途半端な存在としての劣等感。周囲となじめずに深まる孤独感。母の求める理想に近づけない後ろめたさ。そうして殻に閉じこもり、アイデンティティを求めてもがきさまよう。
やがて、母の属す社会の外側に居場所を見つけてひとり旅立つ。そんな彼を母は泣き笑いで受け入れる。そのままで良いのだと、無言のうちに肯定してやるのだ。彼は希望と許しを同時に手にして、自由へと駆け出していく。
鏡のように対比された姉の選択によって別の可能性も示されるが、彼女もやはり他者からの許し(秘密の共有)を必要とする。

一見、彼らの自己肯定と再出発は成功したかに見える。
しかし、姉の決意には諦念が見え隠れするし、弟は傍目には逃避という言わば後ろ向きの選択だ。しかも全て強引な自己完結で、アイデンティティを獲得したのではなく捨てたようにしか見えない。根本的解決をしていないにも関わらず、それを他者に認めさせることで得た自己肯定は独りよがりに映る。
もっと言えば、そもそも聖母であるべき母こそが狼人間という異形(=劣等感)を生み出すというパラドックスに陥っているわけで、実はこの時点で監督の自己肯定は既に失敗している。
{/netabare}


どこまでが意識的なのか無意識なのかは分からないが、各エピソードの生々しさは高木正勝の聞き心地良いミニマルミュージックによってオブラートに包み、アン・サリーの歌で母性を強調し、姉の独白で視点をずらし、狼人間の姿形を借りて非現実を可視化することで何とかファンタジーの形態を保っているような……つまり計算づくで、ちょっとあざとい。

引き画の多用についても監督は「客観性を保つため」と語っているが、対象が曖昧にぼかされて主題も散漫になっている印象のほうが強い。第一、どうしたって感動系にしかならないプロットにわざわざ客観性を組みこむ必要があったのか。実際、ここ引き画にしちゃったら観客は感情移入しにくいんじゃないかと思う場面が多々ある。劣等感にフォーカスされて物語が過剰にセンチメンタルに転ぶことを嫌ったからでは? もしくは自分の隠された本心を暴かれることを恐れているのでは? などと斜めな見方もできる。

いずれにしても、この「ひどく個人的な心理を覆い隠して普遍的テーマの体裁を取り繕った感じ」にどうしても違和感が拭えず共感も感動もできない。(がしかし、私の同族嫌悪も多分に含んでいる)


サマーウォーズも面白かったけど何かもやもやと違和感があって、それもこの考え方でいけば納得できる。体裁だけはファンタジーなのにどうしても舞台やエピソードが現実的なのは、監督自身が生きる場所であって解決すべき問題ともがきがそこにある(しかも解決していない)から。
だとすると、この人にジブリのような異世界での冒険譚は多分描けない。

しかし、このままではいくつ作品を作っても形を変えて繰り返すだけじゃないのかなぁ…
他者に依存し続ける限り他者を言い訳に使うことも可能で、いつか行き詰る。他者の助けは必要だけど、本当の意味で「自分という人間を受け入れ、自分の人生を請け負う」覚悟をするとき、許しを与えるのは自分自身以外にないのだから。


※だいぶ以前にUP済みだったが、推敲と加筆・訂正を繰り返していまに至る。ここまでの考察は滅多にしないし長文も避けているのだが、どうしても無視できずに自分のために書いた。
自分と似通った業を抱える監督への歯がゆさと、ここまでしてもその業から解放されていない様への苛立ちと落胆を覚えている。きっと「バケモノの子」でも繰り返しているだろうと容易に想像できるのだが、いずれ見届けなければなぁとぼんやり考えている。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

77.9 4 子育てで泣けるなアニメランキング4位
甘々と稲妻(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (924)
4597人が棚に入れました
ひとり娘と二人で暮らす高校教師が、ふとしたきっかけから教え子の女子高生と三人でごはんを作って食べることに。三人とも料理はまったくできないけれど、美味しいごはんはとっても大好き! あったかくって楽しいひとときが、きっとあなたを夢中にさせる!

声優・キャラクター
中村悠一、遠藤璃菜、早見沙織、戸松遥、関智一、新井里美、茅野愛衣、久我心麦、安藤紗彩、鶴翔麒
ネタバレ

カボチャはんたー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

娘がほしくなる作品ですw

つむぎちゃんの声のイメージが少し違ったけど…
かわいいから問題ない(*'ω'*)

とってもあったかくなれる作品です。
ご飯は家で誰かと食べたいですよね~

1話{netabare}
思ってたつむぎちゃんの声じゃないけど…
つむぎちゃんかわいいなლ(╹◡╹ლ)
武蔵境か舞台!!近場ではないか!!

教師やって幼女育てるとか大変そうだなぁ~
おとさんいいな~朝からアニメもなかなか( ・∀・) イイネ!
お弁当作るのやっと慣れてきたって感じだなぁ

犬塚先生に絡む体育教師桃屋先生鬱陶しいな(笑)
つむぎちゃんの見たことない顔を引き出すとかwww
なかなか複雑な家庭環境なんだなー
そして家に帰ってきたら仕事、娘はコンビニ弁当か…
お花見に行くことに…その前に家の掃除掃除♪

ジャージ姿でひとりでお花見してるうら若きJK見たら泣いてて困るわな
美味しいから泣いちゃう女の子wwwかわいいwww
つむぎちゃんも食べたかったのね~w
ひとりで二人前当たり前のようにペロリ(沙*・ω・)
ずっとコンビニ弁当じゃ飽きるよな~
あったかい御飯も食いたいわ!!炊きたての!!

幼女にキスされたら元気出そうううううううう
いやー教師って大変だよなー
テレビにかぶりつく幼女かわいい
だけどなんか泣けてきた…美味しい御飯食べさせたくなるわ!!
希望の光にマジカルマジカル♪

おっと母親がいなくて本当は休みだったパターン…だけど
美味しい御飯はあるらしい
JKが作ってくれるらしい!!それは美味しいはず♪
土鍋ご飯ヽ(*´∀`)ノ誰かがご飯つくってくれるって幸せだよな~

JKめっちゃ困ってるやんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
澄ましてるJKもまたかわいい(*´`)
つむぎちゃん大人しく待てていい子だなぁ

一緒にご飯食べるの久しぶりなのね~…
案外大人は気づいてないのね
そしてJKは受け持ちクラスの子でした(笑)
小鳥ちゃんかわいくていい子だなぁ

土鍋で炊いたご飯めっちゃうまそうだなぁ~wwwww
ご飯だけで食べるパターンに(笑)
小鳥ちゃんそれだけでもいけちゃうのねw
つむぎちゃんが喜んでくれればそれでいいのかもって思えちゃうくらい
つむぎちゃんかわいい(*´`)

小鳥ちゃんから一緒にご飯を作るお誘いが…
{/netabare}

犬塚 公平(いぬづか こうへい)
高校教師で担当科目は数学。半年前に妻を亡くし、今は娘のつむぎと二人で暮らしている。つむぎの幸せを第一に考え掃除洗濯などの家事全般を一人でこなすお父さん。だが、もとっもと少食で料理は苦手。食生活も偏り気味。

2話{netabare}
JKに一緒にご飯作って食べませんかって言われたら「はい」って
言っちゃいそうなカボチャです(*’ω’*)
つむぎちゃんはすごい喜んでるけど…
つむぎと小鳥の組み合わせは反則だなー

おとさん朝から弁当作って朝ごはん作って大変だなぁ~
つむぎちゃん朝から素材の味を堪能してるw
つむぎのお弁当少しずつよくなってくと(・∀・)イイネ!!
小鳥ちゃんとつむぎにお願いされちゃーなー…
めちゃくちゃ悩んでるなおとさんw

つむぎの描いた絵は独創的だな(笑)
ご飯が美味しいっていうのは幸せなことだよな
小鳥ちゃんとスイートブールって似合うな(笑)
すごい急だな~今夜家に来てご飯食べてってくださいw

椅子の上に土下座してる小鳥www
女の子の流れには逆らえないおとさんである。
材料とレシピがあるので作るのは3人

小鳥ちゃんはいっぱい食べる子なのねw
マッシュポテトも作ってあげて
先生が野菜切る担当にw
つむぎちゃん大根もらって喜んでる…かわいい
味見担当の小鳥ちゃんであったw
小鳥ちゃんは包丁が苦手なのかね…?

誘導するうまさは先生だなー
小鳥ちゃんもいい子だなぁ
悪いことしたらちゃんと謝る…
利害の一致なら乗せられてやろうじゃないかってね

つむぎちゃん…ふぁいと!!
料理って大変なのよねー
分量は目安…自分好みにできたらいいよね

ハンバーグにはたどり着けなかったけど…豚汁でご飯タイム♪
つむぎちゃんが美味しいって言ってくれたら…嬉しい

小鳥ちゃんは食べてる時が一番輝いてるなw
先生も楽しくなっちゃったしつむぎが喜ぶなら次も♪
{/netabare}

犬塚 つむぎ(いぬづか つむぎ)
公平の一人娘で育ち盛りの幼稚園児。元気いっぱい食べ盛りでもあり美味し料理はもちろん大好き。のびのび素直に成長中。テレビアニメの「マジガル」に夢中で、登場キャラクターガリガリさんが大好き。

3話{netabare}
小鳥ちゃんは小鳥の目覚まし時計を使ってるのね
メガネかけてる小鳥ちゃんも好きよ~(*’ω’*)
朝から大盛りのごはんがまたカワ(・∀・)イイ!!

小鳥のお母さん朝から生放送とかすごいな(=゚ω゚)ノ
お母さんの格好wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

うおっ…朝からインパクトの強いおかず(=゚ω゚)ノ
朝からがんばってるなおとさん料理頑張ってください
お味噌汁はうまく作れたみたいねw
ちゃんと新聞も取ってるのね~食べたお皿を流しに持ってくとかエライねつむぎちゃん

つむぎちゃんにトラブル?喧嘩したのねw
つむぎの引きこもり方独特だなー(笑)
みきおくんのお母さんw強いなw
こういう時なんて言ってあげたらいいか悩むな~…
いやーお父さんしてるな~w

つむぎちゃんかなり落ち込んでる模様
ハンバーグで元気だしてもらう作戦
煮込みハンバーグにするらしい
玉ねぎのみじん切り…だと…
目は守らないといけない…

まず皮を剥かないとwwww
お母さんのレシピの絵wwww
怪我するの前提のみじん切りwww
飴色とか言われても悩むよねwww
ハンバーグにキウイだと…ふんわり焼きあがるの?本当?(/ω\)

つむぎちゃん元気ないなー
袖を引っ張る小鳥ちゃんかわいい
ちゃんと頑張って子どもの声を聞いてあげるのも大事

つむぎちゃんみたいな娘ほしくなる…
ハンバーグの上に目玉焼きとか最高だな
小鳥ちゃんのごはんのよそり方www
お父さんの誕プレ作ろうとしてたのねつむぎちゃん♪
粘土ハンバーグw

小鳥ちゃん決死のプレゼント(笑)
断られる(笑)
{/netabare}

飯田 小鳥(いいだ ことり)
高校生で、公平が担任を務めるクラスの生徒。母親が料理研究家のため料理についての知識は豊富なのだが、自分では料理を作れない。公平・つむぎとひょんなことから出会い母親が営む小料理屋(現在は休業中)を借り、三人で料理を作ることに。

4話{netabare}
野菜をおすそわけされる先生、さらにお届け物の追加野菜攻撃☆
つむぎちゃんに栄養のあるものを食べさせなくてはなw

つむぎちゃんは肉が食べたいのねwww
今日のごはんはピーマンの肉詰めwそのときのつむぎのかお(=゚ω゚)ノ
絶望と諦念の顔wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwわかるよー
未知のものを食べたときのよくわからない感じ…よく頑張りました
ピーマン苦いもんな、先生昔の苦い記憶思い出してるしwwwww
ピーマンにうなされるつむぎ(笑)

小鳥ちゃんの家は食にはスパルタだったのねw
ムリに食べる必要ないはないよねー
美味しいと思ったのを共有したかったのかね?
わさびって野菜?いや薬味w

小鳥ちゃんどんだけ食べるんだよ(笑)
がちゃがちゃした友達きたなー(笑)
しのぶちゃんねwwwどんなおにぎり食ってるんだよw
おうちそれぞれ(笑)つむぎ…また野菜を怪訝な目でwww
よけちゃうのもまた世の常w

グラタンなら小さく切り刻んで混ぜちゃえばよくわからない作戦w
つむぎは手ごわい子☆
ピーマンに対する拒否感(笑)
ピーマンの器でジュースを飲むのだ~

小鳥ちゃんの誘導の仕方達者だなぁ(*’ω’*)
カボチャは菜箸で攻略可能
野菜はなるべく小さくね☆

つむぎ料理を真剣に見てるなぁ~(/ω\)
とりあえず見た目は色鮮やかねん♪
つむぎグラタン天才職人どや顔w
ベシャメルソースとホワイトソースの違い?

だまにならない呪文かわいすぎだろカワ(・∀・)イイ!!
どうしよう娘ほしいwwwwwwwww
だま消えてベシャメルソース完成

カボチャ野菜嫌いだけど…美味しく見えるから
グラタンってすごいのかもしれない♪
ベシャメルソースすごいなーwww
野菜ちゃんと言えてないつむぎかわいいカワ(・∀・)イイ!!
こうやって娘は成長していくんだな~www
ピーマン嫌いはしょうがないwww
つむぎちゃんあざとかわいすぎだろwww
{/netabare}

5話{netabare}
小鳥ちゃんおしゃれしてるかわいいカワ(・∀・)イイ!!
映画よりポップコーン(笑)ワッフルにドーナツ(笑)
つむぎちゃんと知らない金髪のおじさんが歩いてる…wそりゃ怪訝な目で見るよな(笑)

小鳥ちゃん追跡劇(^-^)
アイスにふんわり揚げバクバク(^-^)
ドーナツはおやつには難しい、食べ過ぎはだめー
小鳥ちゃんは状況把握できずw
八木さん、先生の高校の同級生w

先生って友達いるんだ(笑)
ギャル語っぽい言葉に心配するおとさんw
ドーナツを作ることに(^-^)明日のおひるごはんにドーナツ☆彡
照れて「うん」って頷くつむぎ可愛すぎだろ(´◉◞౪◟◉)八木ちゃんww

ドーナツを一から作るのは結構時間かかるみたい
つむぎ力をためてこねこね
つむぎからのプレゼント(笑)
ゲーセンに興奮するお年頃なのね

悪い男と甘いお菓子は魅力的w
先生、掃除似合うな~
みんなでゲーセンw

つむぎの方がゲーセン詳しいww
おとさん形なしwww
油を使うときは細心の注意で

焦げたドーナツオールドファッションみたい(笑)
揚げたてのドーナツ旨そうだな
ミスドに行きたくなった(笑)

つむぎの言動にまた涙するおとさんであったw
可愛すぎるだろ
{/netabare}

八木 祐介(やぎ ゆうすけ)
公平の高校時代からの友達。公平たちの暮らす街でカフェバーを営んでいるので、料理はお手の物。公平が都合の悪い時につむぎの面倒を見てもらうこともあり、つむぎにはとてもなつかれている。

6話{netabare}
ことりの友達しのぶちゃんついに登場ヽ(´▽`)/
つむぎにお出迎えされたいwww

なんかことり追い詰められてるww
しのぶって結構傷つくことも平気で言うのね(沙*・ω・)w
つむぎパーティーって響きに弱いのね(笑)
つむぎテンション振り切ってるな~ヽ(´▽`)/

ごめいわくをかけるのはよくない…けどつむぎは友達を呼んでパーティーしたいのね
パーティー2回でテンションMAXw
餃子ではなくハートw
つむぎは食いしん坊に育ってます
ことりもつむぎと同レベルですw(沙*・ω・)ノ
餃子は燃えるらしい(笑)

なんて面倒見のいい子なんだろうしのぶヽ(*´∀`)ノ
つむぎ可愛い子に育つんだろうなww
突然の八木ちゃん出現www
餃子って手作りできるのな

レシピ通りじゃないと不安にになるおとさんとことり
そして八木ちゃんとしのぶの手際の良さwww
がんばれおとさん!!
二入の手際の良さぱないなー(笑)
つむぎちゃんかわいいな ξ(✿ ❛‿❛)ξ

しのぶちゃんと気も使えるいい子なのね
天然記念物は守りたくなるものらしいw
八木ちゃんはこういう役回りになることが多いヽ(*´∀`)ノ

餃子パーティーキタ━(゚∀゚)━!
いやーいい会でした…いい回でしたw
{/netabare}

小鹿 しのぶ(こじか しのぶ)
ことりの友人で同じ高校に通うが、クラスが異なるために公平の授業は受けてない。家は小料理屋と同じ商店街の青果店。兄弟もいるので小さい子の面倒みもよく、何かと気が回る。料理も上手。

7話{netabare}
公平主婦の皆さんに心配される( ゚Д゚)
そして油断すると熱とか出しちゃう人なのねw

つむぎ心配なんだろうな(*´▽`*)
うつしたくはないし…
あれー冷蔵庫の中にあるはずのゼリーもなく…
つむぎちゃんくらいの年頃だとアニメの影響力甚だしいよなw

つむぎを決意を固め…一人でお買い物にいくつもりか!!
帽子かぶったつむぎ可愛いなカワ(・∀・)イイ!!
初の一人での冒険?wさめに気を付けろシャーク!!
おい最近のジャージ着たJKはいい子たちだな

プテラかーw飛行機なwさらにわんこ来襲w
洞窟まで進んじゃって~つむぎ大冒険だな
つむぎちゃんみたいな子絶対いないだろうなー
おっと自転車の恐怖に夏の暑さがつむぎを苦しめる…

おっと公平さんが起きたときにはつむぎはいなくて…これは親なら焦るマジで
知り合いの小鳥の家に来たけれど誰もいなくて…
よかったーいてくれて小鳥ちゃん
つむぎ健気すぎてこの時点でカボチャ泣きそう

風邪の時は桃缶、並びにハウスみかん♪
そりゃ怒っちゃうよな~
つむぎの暴れ方独創的すぎだろww

小鳥ちゃんも気を遣うよな~(*´▽`*)
小鳥ちゃんファイト(*´▽`*)
親子の問題は親子で解決しないとな…

五平餅とか小鳥よく知ってるな( *´艸`)
今日は小鳥ちゃんのオンリークッキング♪
頑張れつむぎちゃん♪たれの焦げの匂いとかたまんねぇ

つむぎちゃんの幸せな顔見れて今週も満足(*‘ω‘ *)
{/netabare}

8話{netabare}
犬塚先生は今日は休み?小鳥ちゃんなんて大胆な早弁www
あー普通に保育園で授業参観なのねwww

先生は忙しいのね~( *´艸`)
つむぎちゃんは独創的な子に育ってるな
烏賊くコ:彡
すごいママさんもいるのね~手芸できるとかいいね
バックは毎年作ったり作らなかったり買わなかったり…まぁ気になっちゃうよな

小鳥ちゃん引っ込み思案なとこは相変わらずだな
みきおくん大変だなぁwwwwww
つむぎ優しい子だな(*´▽`*)
まさかのう○こ待ちwwwwwwwwwwwwwwwww
みきおくんの関西的精神すごいなw
先生…嬉しそうだなwお嫁のこととかもう考えなきゃいけなくなるかと思うとなw

つむぎの気持ちわかるよ
いいなぁ娘とじゃれつきたいな
烏賊とイモを煮たやつw
小鳥ちゃん心配も一段落

犬塚家のレシピはもう…
どんだけつむぎちゃんは烏賊好きなんだよw
みきおくん将来もつむぎのこと好きそうだなw

烏賊のマネするつむぎかわいすぎるだろう(*´ω`*)
同じ味を再現するのは難しいのなー
先生ぬめぬめ苦手なのねw
つむぎも烏賊初挑戦wwwトラウマだなww

つむぎ動物と目が合うと彼らの世界に引き込まれてしまう能力持ちw
ひらめきタイプなのねつむぎちゃん(笑)
さといもの剥き方は上から下なんだな

小鳥は包丁でケガするトラウマがあるのね…
料理は計画して作るもの効率大事
見た目超旨そうだな( *´艸`)
つむぎが満足してくれるならそれでいい感あるよな

烏賊には王冠があったのね
煮物の味はどこの家も同じになるのかな?
作るの初めてでも懐かしい味がする
みんな笑顔で(・∀・)イイネ!!
{/netabare}

9話{netabare}
おとさんは白線書くのが上手いらしい
夏休みお泊り会♪つむぎが包丁を持って切った~(‘ω’)ノ
子供用包丁はいいかもね
うんめぇ~おいしい~(‘ω’)ノ

おうちカレー食べたいのかつむぎ
これはカレーが食べたくなる回だな~(‘ω’)ノ
あー娘いなかったら先生どんどん老けていきそうw
寂しくて泣いちゃうどころか爆睡のつむぎちゃんw

おとさんカレー作る気まんまんだなww

ことりちゃんかわいいよな
ジャージ姿でもこんなにかわいい(*´▽`*)
つむぎがいろんなものにただいまっていうの好きだわ
レシピノートあったのねwでも3ページだけw
おうちカレーテンション上がるわなつむぎちゃん♪子供ならみんなかな
まぁでもちょっと寂しくなっちゃうな

犬塚家用のおうちカレーを♪
ことりちゃん…子供用の包丁じゃなきゃダメ
ぶーたれたつむぎちゃんかわいいなカワ(・∀・)イイ!!
ニンジン切るのに緊張wwwwwww

みじん切り得意なのねおとさん
つむぎに負けたことりちゃんw落ち込んでるw
ピーマンも入れるのか…つむぎちゃんが唯一克服できなかったピーマン…いいっすか?w
おうちカレーならピーマンもOKらしいwカレーは魔法

お母さんちゃんと考えてたんだな~いいお母さんだな~
カレーは家によって違うよな~
嫌いな野菜でもカレーなら食えちゃうものなのよね~魔法~

お母さん超絶美人だな
ご飯は思い出も復帰させるのな
ちょっと泣きそう
まぁさみしさもな…気持ちっていうのはどうこうできるものじゃないからな
{/netabare}

10話{netabare}
お!今日はお出かけかな?海だ~(‘ω’)ノ
つむぎは今猫になってるみたい(=^・・^=)
海は大切な思い出の場所なんだろうな~

小鳥もしのぶも35℃の中よく頑張るな~
飛び跳ねた小鳥かわいいw
アジ釣りたてとかすごいな~w
小鳥ちゃんの食モードすごいなw

最近(=^・・^=)だから甘えてもいいの~w
しのぶ小さい子に慣れてるのな~w
小鳥ちゃんの笑顔の破壊力やばいな(‘ω’)ノ
八木ちゃん珍らしくってw

とっても簡単魚の3分で降ろせる講座♪
先生魚を降ろす流れにw
ここはたしかに頑張りどころ(‘ω’)ノ
つむぎに心配されてる(笑)

アジといえば…おさしみ、たたき…ってことは焼き魚にフライ
小鳥ちゃんwww魚のハンバーグにすることに♪

なんだろう勉強になる(‘ω’)ノ
魚の解体ショー…つむぎめっちゃ感情豊かw
つむぎ頭が気になるみたいw
内臓とか慣れてないとえぐいよなw
つむぎあーいうの興味深々でも大丈夫猫だから♪

三枚おろし…難しそう
しのぶすごい気を遣える子
そして先生一生懸命だな~

小鳥ちゃん味見したくてしょうがなかったのねw
すごい笑顔かわいいw
生魚つむぎも挑戦♪お口にあったみたい
つむぎテンションあがったw猛烈に興奮してるw
つむぎ姉さん(‘ω’)ノw
笑顔なのはいいことだよな

踊ってるつむぎちゃんかわいすぎだろ
しのぶちゃんの主婦スキルすごいな~
ダンシングつむぎちゃんの体力なw
おー八木ちゃんwwいーれーてーw

アジいいよな~
アジフライが至高だけどこういうのもいいかもしれないw
好奇心旺盛なつむぎちゃん最強だな♪

八木ちゃんなんでも作れるのなw
先生と八木ちゃんの関係気になるw
骨せんべいおいしそうだなw
{/netabare}

11話{netabare}
お遊戯会とかw
つむぎちゃん独特の感性らしい
変とか言われると傷つくよな~
なんで?とかなるよな

美味しそうにご飯食べてる小鳥ちゃん見てるだけで幸せ
高校でも文化祭みたい…クレープうまいよな~
文化祭めっちゃ話し合ってるな~w
小鳥ちゃんに注目が…やめてあげて~w
めっちゃ見られてるwww

今食べたいクレープは…何種類あるんだよw
食のことになると強いな小鳥ちゃんw
つむぎにクレープ食べさせてあげたくなってしまった親ばかなおとさんであるw

つむぎも機嫌が悪いけれど…クレープでは…女の子の話?
女の子は合わせる社会だからな~w
保育園からそういうのあるのかー
もうつむぎもいっぱしの女の子だなぁw
女の子って難しい…のな( *´艸`)

みんなでクレープづくり
喜んでるつむぎかわいい(*´▽`*)
クレープパーティーサツマイモクレープ♪
八木ちゃん我慢できないのねwwさすがwww

全部やっちゃうのはダメよな~
つむぎが歌い始めるとなんかいいよな~
そればっかりはしょうがないなw
八木ちゃんいい人だな~

つむぎのお父さんはいい人だぞ~
少しずつ包丁のアドバンテージがw
マッシャー☆彡

みんなで作るのって案外悪くないな( *´艸`)
初クレープ堪能してるな~
つむぎが幸せならそれでいい感あるよな

ガリガリさんの衣装を作ることに
うまくいかないこともあるけれど何かできることはある
つむぎちゃんのひたむきさは尊敬

がりがりさんつむぎかわいいな
心配な気持ちあるよなおとさんw
よかったよかった

大抵の女の子はさつまいもに弱いw
魔女が似合う小鳥さんなのでした( *´艸`)
美味しいクレープあります☆彡

泣きそう…よくがんばりました。
{/netabare}

12話{netabare}
しのぶと小鳥で新宿でお買い物~
おっと人込みに見知った顔が…
一年経つのは早いってことなのかな?

先生とつむぎちゃん空腹で…(笑)
たまには外食もいいよな( *´艸`)
ファミレスって気分でもないし…お好み焼き♪
つむぎちゃんお好み焼き初挑戦♪

出来上がって来ちゃったな~
自分で混ぜ混ぜじゅうじゅうしたかったのね( *´艸`)
つむぎちゃん自分でやりたいお年頃w
お!ついに小鳥のお母さんも

先生喧嘩というかなんというかw
今度のご飯会はお好み焼き♪思い出は塗り替えられる♪
怒られたこと気にしたりしてなかったり…
つむぎさんの機嫌は難しいのうw

つむつむ~
めちゃくちゃしのぶちゃんに懐いてるな
小鳥ちゃんもたまにはすごい(*´▽`*)するのなw
仕事のせいでまたいないらしいw

八木ちゃん巻き込まれ体質よなw
だまにならない呪文かわいいなカワ(・∀・)イイ!!だまだまの踊り
先生切るの早くなったけど八木ちゃんの見たらw
上手な人の手さばきは楽しいからなw

小鳥ちゃんかわいいところあるな
ないがしろにしてるわけじゃないけど余裕がなかっただけだったり
大事に思ってるほどやるのは難しい
親の心子知らず…でもそれくらいがちょうどいいwww

つむぎちゃんもやりたかったんだもんな
怒られるのは嫌だけど…怒るのも嫌なもの…
叱り方にも上手下手あるよなw
まぁ素直に話すのが大事な時もあるよな

お好み焼き旨そうだな
お母さん遅れて登場
腰の低いお二方w
お母さん若いなw
八木ちゃんはミーハーなのねw

お母さんとんでもないなwwww
結構恥ずかしいこともさらっと言えるのなw
つむぎはおいしいの真理にたどり着いたw

泣いちゃうぞ( *´艸`)
ほんとにいいアニメですな
{/netabare}

こんなに見ててほっこりする作品はないですよね(/・ω・)/
もはやつむぎが幸せならそれでいい感w
いやー…娘っていいなって思う作品です。

あと、いっぱい食べる女の子はやはりかわゆい!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

子供の笑顔に和めるごはんアニメ

半年前に妻に先立たれた高校教師、犬塚公平と、その娘つむぎ、その生徒小鳥さんが主人公のごはんアニメの様です。

公平は大切な人を失った悲しみで常に元気が無く、無気力状態。そんななので、ある生徒の顔を覚えてなかったり‥。それでもつむぎを大切に思う心だけはしっかりと守り、無理しつつも頑張っている優しい人という印象を受けました。

つむぎも5歳という幼さでありながら、公平のこしらえる※1冷凍食品主体のお弁当にも我慢して、※2おとさんを悲しませない様に一生懸命な様子です。とてもけなげです。

そこに現れたのが小鳥さん。彼女のおかげで公平とつむぎ、二人だけの食卓に明かりが灯った様でした。料理屋「恵」で振舞われたご飯だけの食事、その次(第2話)にはご飯にとん汁も加わって、ささやかながら愛情のこもった料理を、みんなおいしそうにほうばっていました。3人にとって夢の様な一時だった事でしょう。

これにて公平、つむぎ、小鳥の楽しいご飯生活が始まりました。

一つ気になったのは、公平が授業を担当するクラスの生徒の顔(小鳥の事)を覚えていなかったという点ですが、これは副担任という立場上仕様が無いのかなという気はします。でも感傷的な見方をすれば、奥様を亡くされて色々な事に目が回らなかったのでは?とも取れました。不幸中の幸いと言うべきか、小鳥さんは公平に恋している様なので、一応許せてしまった様です。むしろ恋していたからこそ、覚えられていなかった事を残念に思ったという見方の方が正しいかも知れません‥。

※1:毎日お弁当を作る事はとても大変な事なので利用しても全然構わないと思います。アニメはあくまでも理想を描くものなので‥。でもやっぱり手作りのお弁当は子供にとって嬉しいものだと思います。

※2:つむぎは公平をこう呼ぶ。

以下は各話の感想。

~3話~
{netabare}
つむぎが幼稚園で男の子とけんかしてしまう。怒ったり悲しんだりした子供は、うずくまったり隠れたりして、泣き顔を見せまいとしてしまう傾向がある様です。子供が怒った時の反応を見事に表現していました。でも公平と小鳥さんの優しい接し方と、目玉焼きのせ煮込みハンバーグのおかげですっかり元気が戻りました。子供にとって目線を合わせて寄り添ってくれる大人がいるというのは幸せな事だと思います。
{/netabare}
~4話~
{netabare}
つむぎの好き嫌いのお話。食べ物の好き嫌いは大人でもあると思いますが、味が受け付けなくてダメなら仕方ないと思いますが、食べず嫌いで選り好みするのは勿体無い事です。料理の仕方がまずかったり、テレビとかの影響をうけたりして野菜嫌いになってしまう子供も中にはいるのではないでしょうか? そんな場合は美味しい料理で食材に対する印象を更新してやる必要があると思います。料理の仕方次第では、まずいと思い込んでいる食材も美味しく食せる事も多々有りますので‥。

作中でもあの手この手を使って、つむぎにピーマンを食べさせようと公平と小鳥さんが頑張ってました。2話以降はつむぎにも毎回料理のお手伝いをさせる場面が描かれている点も良かったです。自分も大人たちと一緒に作ったという印象は、子供にとって大きな自信になるのではないかと思います。

私にも好き嫌いがあるので、誰に対しても好き嫌いは"ダメ"とはとても言えませんが、色々なものが食べられるというのは料理のレパートリーを広げ、視野を広げ、延いては思考の柔軟性を高める助けになると私は信じます。
{/netabare}
~5話~
{netabare}
今回はドーナツを作って食べるお話。事件らしい事件も起きず穏やかな回でした。物語に新たに加わったキャラ八木さんはこわもてだけど良い人そうです。料理についてもかなりの玄人と見た。うーむ、この人の料理も見てみたい。

それにしても公平とつむぎと小鳥さん、いつもながらに幸せそうに食べます。この三人が家族になったら、それはそれは楽しい毎日になる事でしょう。そんな風に思ってしまいました。
{/netabare}
~6話~
{netabare}
前回登場の八木さんとちょくちょく登場していたしのぶさんがご飯仲間に加わり、楽しく餃子作り。焼き餃子、水餃子、手羽餃子、おいしそうですね。今回の料理かなり本格的です。餃子のあんを作るのは当然として、何と皮まで作っちゃいます。私、料理好きの癖にこれはやった事ありませんでした。小麦粉、強力粉、塩だけで出来る手軽さ、パンよりもはるかに簡単です。八木さんとしのぶさんの料理スキルが高くて初期ごはん仲間の3人も感心しっぱなしの様でした。相変わらずつむぎの仕草がかわいいです。

小鳥さんにとっては3人のままの穏やかな空気のままでも良かったのかも知れませんが、つむぎにとってはごはん仲間が増えてとても嬉しい様です。公平もつむぎの事を第一に考えているので楽しそう。料理の途中、小鳥さんの気持ちを察したしのぶさんの行動は良かったと思います。裏口から出て小鳥さんと二人で話す事で、お互いの気持ちの確認が出来てわだかまりも無くなりました。

最後はみんなで楽しくお食事タイム。八木さんの「あービール欲しい。」よ~く分かります。餃子が食べたくなる回でした。
{/netabare}
~7話~
{netabare}
つむぎがおとさんの為に頑張るお話。過労の為か熱を出してしまった公平の為、つむぎは一路「※恵」を目指します。道すがら、つむぎの興じる"落ちたら負け"的な遊びは多くの方が子供時代に経験されている事と思います。幼少期の私も、落ちたらマグマとか、亡者のいる巣とか、結構おっそろしい事を想像して、こんなゲームに興じていた時代がありました。ルールさえ決まれば自ずとゲームは始まるもの‥。つむぎを通して童心に帰った気持ちで一緒にゲームに参加出来ました。

後半、勝手に家を出て行ってしまったつむぎに対して声を荒げてしまう公平でしたが、ちゃんとお話をして仲直り。つむぎが素直な子で良かった‥。

ブリキ男も過去に親戚の子を預かって面倒見た事が何度もあったので、公平の気持ちがよ~く分かりました。小さい子供はよく動くし、言いつけも厳しく守らないので、勝手に傍から離れていなくなってしまう事がたまにあります。特にお出かけ先とかで、子供の姿が一瞬でも見えなくなってしまう事が一番の恐怖。不覚な事にも私にはそんな経験何度かあります。毎度の事、肝を冷やしたものです‥。自分の子でも他人の子でも、殆ど同じ気持ちになるのではと思います。私の場合、見つかった時に怒られたのは大人の方でしたが‥。お子さんのいる方はよくよく気をつけましょう。

ともあれ、ごはんパート。公平とつむぎ、二人が仲直りする様子に見とれていた小鳥は炊いていたごはんをちょっと焦がしてしまいました。でもお見事! 機転を利かせて上手く別の料理に作り変えてしまいました。五平餅、とてもおいしそうでした。

失敗した料理や飽きた残り物の料理とかを、何とかして美味しいものに作り変えるという試みは私はかなり好きです。頭を使って味のバランスを整えて、見事な料理に生まれ変わった時に得られる充足感、それはきちんと材料を揃えてレシピ通りに料理を仕上げた時の喜びに勝ります。

毎回の如く、つむぎの子供らしい動作がとてもリアルでに描写されており(5歳にしては少し幼い感じがしますが)目が離せず、夢中になってしまうアニメです。来週も楽しみ。

※:つむぎにとっては多分"小鳥ちゃんのいる家"おとさんの為に助けを求めに行ったものと思われます。
{/netabare}
~8話~
{netabare}
小鳥さんの包丁への恐れについて、料理好きで工作好きのブリキ男にはよ~く分かります。指先を傷付ける程度ならへっちゃらなのですが、深く傷付けた場合、対処が遅ければ遅いほど、そのいや~な記憶は長く残り、刃物全般への警戒心を強める事になります。その対処というのは刃物と仲直りする事です。

刃物を遠ざける事を選び続けると、なおの事恐れが増すので、対処が必要なのです。将来も刃物と仲良く付き合いたいならば、仲直りは早くすべきと僭越ながら助言させて頂きます。人が誰かに謝るタイミングを躊躇するのと大体同じ感覚です。仲直りは早ければ早いほどよろしいのです。

でも小鳥さんみたいに刃物なんてキライッ、コワイッ、ていう気持ちが強くなって長らくの間触れる事さえなくなったら、仲直りは難しくなるかも知れません。包丁が使えるに越した事は無いけれど、いっそうっちゃっても構わないとも私は思います‥。人には得て不得手があるものですから。それに、代わりに切ってくれる人が近くにいれば即解決する問題なので、皆が皆、包丁を使える様にならなくても良いのではとも思った次第。幸い小鳥にはそんな人が近くにいました。よかったですね。

相変わらず、つむぎの声とか仕草がかわいい‥次回も楽しみです。
{/netabare}
~9話~
{netabare}
前半はつむぎの保育園でのお泊りのお話。

園児達みんなで作ったカレーでしたが、つむぎはそれを"普通のカレー"と言います。つむぎの言う"おうちカレー"とは?

私、このお話を観るまで、ドライカレーとカレーピラフを明確に区別しておりませんでした。キーマカレーは作った事があるので、作中で描かれる様な、とろみの無いカレー風味の具と食すタイプのものがある事は知っていましたが、野菜をふんだんに使ったものは初めて知った次第。

作中で描かれたドライカレーには、煮込む野菜の中に、玉葱やトマトの他にもピーマンも含めるので、スペイン料理の※ソフリトにカレー粉を加えたものという印象を受けました。なすの代わりにズッキーニとか使ってもよさそう‥。美味しそうなのでいつか作ってみたい。勉強になるアニメです。

見事に再現されたおうちカレー(ドライカレー)にご満悦なつむぎでしたが、そのレシピを書いたお母さんの事も思い出してしまいました。大切な人の記憶はいつまでも残り続けるもの‥。でも、子供の適応力は大人よりも高いはず。いっぱい泣いて、いっぱい暴れて、いつかつむぎの明るさが、悲しみを受け入れられる時を作る事でしょう。公平にも強くあって欲しいと応援したくなるお話でした。

※:トマト、にんにく、たまねぎ、ピーマンにオリーブオイル、香辛料(胡椒、唐辛子)などを加えて作る万能調味料。パエリヤとか煮込み料理に良く使われる。ピーマンの苦味が加わっているのでイタリアンな風味とは一味違います。ピーマンの苦味は若干の苦味のあるカレー粉と相性抜群と思います。木の葉を隠すなら森の中という感じですね。
{/netabare}
~10話~
{netabare}
冒頭の小鳥さんとしのぶさん、35℃の気温の中、エアコンも扇風機も無しに宿題に取り組むというのは酷というもの。せめて開いて無い側の窓にはカーテンをかけた方が良いのです。

一方、前回のお話でお母さんの事を思い出してしまった事が原因なのか、ねこさん(甘えん坊)になってしまったつむぎ。そんな不機嫌そうな様子を見て、暑いのかな?と思って気を使ったり、ねこになってつむぎの気を引いたりするしのぶさん、良いお姉さんでしたね。つむぎの機嫌もすっかり直ってお料理パートに続きます。

今回はあじを捌いて色々な料理を作ります。※なめろうにさんが焼き、あじからだしを取った味噌汁に骨せんべい。色々出来るんですねぇ。わたしは料理好きの癖に生の魚を捌いた経験などいくらかしかなく、こしらえたのも刺身だけ‥そんななので今回の料理パートはいつも以上にじっくりと見入ってしまいました。

魚を捌く過程は結構グロテスク。でも子供が興味を持ったものを、大人の感性でむやみに遮る事をしなかった判断は良かったと思います。子供が新しい認識を獲得する手がかりになるのですから‥。それに大人の権威に任せた理不尽な言動や行動はいつだって子供を苦しめるものですし‥。

終幕近くに八木さんも加わって、みんなであじづくしの料理に舌鼓。

台所をよごすイメージのある魚料理ですが、作中の数々の料理に魅せられ、嫌煙せずに進んで魚に触れてみたくなる気持ちにさせられる、目からウロコのお話でした。

※三枚おろしにした身に調味料を加えてミンチにして作る料理。まぐろのなめろう丼とかもある。名の由来は皿まで舐めたくなるほどおいしいという所から来ているらしい‥。さんが焼きはそれを焼いたハンバーグの様なもの。山河焼きと書く事も‥
{/netabare}
~11話~
{netabare}
子供時代の他者との衝突は避けられないものですが、優しい大人が近くにいれば、その解決も円滑に進むというもの。昔から子供同士のケンカに大人は口を出さないという風潮がありますが、そうして解決されなかった問題は、いずれ当事者達の心に傷を残し、心にわだかまりを作る原因になる気がします。小鳥さんの包丁の話ではないけれど、人との仲直りを望むなら早ければ早いほど良いですね。つむぎくらい素直な子ならきっと簡単です。

お料理パート、今回のお題はさつまいもマッシュと生クリームのクレープ。今回は八木さんとしのぶさんも加わって賑やかな雰囲気でお料理。クレープは私も随分前に作った記憶がありますが、作中で描かれる様にひっくり返さないで片面だけ焼いていた気がします。フライパン内のクレープ生地の縁を指先でつまんで素早くひっくり返す動作、難しそうでした。公平はかなり器用です。

最後はクレープにマッシュと生クリームを、定番の三角じゃなく四角に包んで出来上がり。甘くて美味しいクレープにみんなして舌鼓、八木さんはマッシュにラム酒を加えた自分用のクレープをこさえてご満悦。職業柄やっぱりお酒好きなんですね~

ピンクのひつじぶた?"ガリガリさん"のお遊戯衣装を着たつむぎ、可愛かったです。見てくれは"ガリガリさん"というより"ふわもこさん"? お遊戯回当日には3匹に増えていました‥(笑)

今回も子供の事、料理の事、丁寧に描いた充実のお話でした。
{/netabare}
~12話~
{netabare}
最終話は怒る立場、怒られる立場のお話。

自分の怒りや焦燥を子供にぶつけるのと、「よく無い事をしたんだよ」とサインを送る為に子供を叱るのは全然違う事なので、公平が反省してつむぎに謝るのは当然の事だったと思います。でも子供がはしゃいでボールのキャベツをひっくり返したくらいでいちいち怒っていたら、子供は萎縮してしまうかも‥。私だったらつむぎに手伝わせて一緒にキャベツをボール(洗うのならざるに)に戻すだけで許してやると思います。罪の大きさにも多分色々あって、つむぎのは罪とも言えないほどちっぽけな失敗と捉えて問題ないのではないでしょうか?

そもそも座卓にぶちまけたキャベツなんか、私だったら気にせずそのまま料理に使っちゃいますけどね(笑)

料理パート、結構豪華な具剤を用意したお好み焼き作りの様子が描かれていました。少しお行儀が悪いですが、お好み焼きは焼き上がった順に熱い内に食べるのが吉、焼き手は最後に自分のやつを焼くのです。八木さんがそう注意していたのに、何故か全て焼き上がるまで誰もお好み焼きに手を付けていない? 作画とか演出とかのミスだろうか?

ここでお好み焼きの作り方についての豆知識、お好み焼きに入れる定番の野菜と言えばキャベツですが、作中で描かれる様に全て千切りにするよりも、半量は千切り、半量はざく切りにするのがお勧めです。骨組みが出来て生地に空気が入るので軽い仕上がりになります。広島風お好み焼きなど高さのあるお好み焼きを作る際にはとりわけ役に立つ方法です。揚げ玉や天かすについては、無い場合はパン粉を使いましょう。代替品として十分な役割を果たしてくれ、ふっくらと焼きあがります。

良く料理をする人は、良く小麦粉を使うもの、お好み焼きは余った小麦粉の有効利用の方法として、この上なく手軽で便利な活用法でもあります。天ぷらやフライをした後、打ち粉などの余りは冷蔵庫に取っておいて、翌日のおやつとか夕飯とかにご活用あれ。ちょっとした節約になるのです。

最後は最終話らしい、料理が美味しいのは愛情をたくさん込めて作ったからという小鳥お母さんの言葉で締め括られます。使い古された表現で、人によってはファンタジーとか誇張とかに聴こえるかも知れませんが、意外とそうでもなくて、好きな人に料理を作る場合、失敗したくないとか、美味しいものを食べさせたいとかの気持ちが強くなって、作業の丁寧さが増したり、注意力が研ぎ澄まされたりする事があります。出来れば、えこひいきとかせず、誰にでも自分にもいつでも美味しい料理を作りたいものです。

全12話、あっという間に終わってしまったという印象を残す、とても楽しいアニメでした。

公平とつむぎの未来に幸あれと願わずにはいられない、優しさと希望に満ちた終幕に感謝。
{/netabare}
既にごはん仲間となった3人に、今後小鳥さんのお母さんとかも加わって、皆で仲良く食卓を囲めるアニメになれば良いなぁと期待しつつ、続けて視聴していこうと思います。


※:タイトルについて。稲妻とは稲の妻の意。この語は電光が稲を実らせると言う民間信仰に由来するそうです。古代より妻という語は男女別無く用いられ、稲妻における妻は男を指すという‥。稲を実らせる妻は公平なのかも知れません。甘々の部分は特別な意味は無い様なので何となくというニュアンスで受け止めて良いかと思われます。

作中に登場する料理の役立つ補足(まだ二つだけ)

[失敗せずに簡単に出来るベシャメル(ホワイト)ソースの作り方]
{netabare}
フッ素加工のフライパンか小鍋に多めのバターを溶かし小麦粉を入れる。ゴム(シリコン)べらでダマをつぶす様に、鍋肌に擦り付ける様にして弱火で炒める。粉にバターがまんべんなく浸透して黄色みがかり、十分に火が通ったら、牛乳を少しずつ入れて伸ばします。これだけで出来ちゃいます。木べらで混ぜるとダマをつぶしにくいし、フライパンや鍋のコーティングに傷を付けてしまうのであまりお勧め出来ません。

少量の小麦粉でもかなりたくさん作れますので、料理に使って余ったらタッパー等に入れて冷蔵庫で保存しましょう。1週間位はもちます。作中で描かれている様なグラタンを始めとしてドリア、シチュー、カルボナーラなど色々使えますので、かなり便利です。
{/netabare}
[泣かずに玉ねぎを切る方法]
{netabare}
玉ねぎを切ると目にしみるのは、切り口から放出される辛み成分「硫化アリル」の為です。ほぼ無色透明で目に見えないので分かりづらいのですが、玉ねぎの細胞が押しつぶされると酵素の働きで次々と生成されます。

これを防止する最も簡単で効果的な方法は、良く研いだ切れ味の良い包丁(ナイフ)を使うという事です。包丁の扱い方もとても重要で、押し切る感じで切ってはいけません。下方への力は最小限に抑え、刺す場合も引く場合も玉ねぎの表面を滑らす感じで撫で斬りするのです。押しつぶされて破壊される細胞の数が少なければ「硫化アリル」の生成を抑えられます。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 45
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

萌えはなくとも癒しがある! OPは2016夏アニメ屈指の中毒性♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
料理アニメというより、料理をひとつの触媒にした、あったかホームドラマ。今までにないタイプのすごく素敵な、心あったまるアニメでした♪ なんか、子供がほしくなるな(苦笑)

タイトルだけ観たときは、「エクレア(パティシエ)アニメ?」と思いましたが、全く違いましたね(笑)
私は料理(主に独り呑み用のつまみw)が趣味なんで、料理が出るアニメは好きです♪ OPは耳に残る可愛い感じで、脳内再生率は2016夏アニメ一番ですね♪

[2016夏 個人内ランキング 5位]

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
いや~、良いアニメでした。癒し度としては、「のんのんびより」以来でした。

この作品のキモは、つむぎや公平が、基本的には「不幸を背負っている」部分だと思います。多分この親子は、「何もしないとマイナスに向かってしまう(闇落ち的な)」という境遇なんです。それを阻止しようと取り組んだのが、「料理」。だから、公平も必死なんです。必死で親子の絆を繋ごうとしてるし、母親の代わりをしようと「戦っている」。その姿が、他の「日常系」とは違うのだと思います。

「日常系」アニメで主人公になるのは、大抵が小中高生。それは、「何もしなくても生きてはいける」という気楽さが、「日常系」に適しているからだと思います(勿論、学生ならではの悩みもあるし、リアルの学生は下手すれば社会人よりハードだけど、親の庇護にはあってるんだし)。

泳ぎ続けなければ死んでしまう回遊魚のような危うさと必死さ、でもそれを悲愴感で魅せるのではなく、あくまで前向きに明るく、癒しをもって表現していこうという部分に感銘をうけました。

また、その表現の一助になっているのが、あの名OPですね。テンポが良く明るく可愛らしい音楽と映像で助走をつけ、作品の世界に飛び込むことで、癒しを生み出し、時折のシリアスを際立たせます。
{/netabare}


【料理の蛇足だらけの各話感想w】
{netabare}
第1話
切なあったか寂しい気持ちかな。なんかこう、視聴者を選ぶ気もする。平和で癒される反面、自分の心の内の普段触れずに過ごしている部分をさらけ出される、独身三十路の午前1時w

第2話
こんな小料理屋に、十五代(十四代のパロ)があるん?w 豚汁&米&漬物って、最強! 幸せなごはんって、ああいうことだよね♪ フルコース? イタリアン? なんじゃぁそりゃ~!w

【蛇足】ちなみに、個人的にNo.1の日本酒は、田酒という、青森の酒ですw うちの豚汁にもジャガイモ入るけど、むしろ、他の家は入らないの?

第3話
この親子、将来、親離れは出来ても子離れはできなそうw 実際、親に依存する子供も多いけど、子供に依存する親ってのも多いよね(汗) つぐみが結婚するとき「婿養子しか認めません!」って言いそう(笑)

【蛇足】煮込みハンバーグは、ハンバーグ初心者としてはベターな選択。でも、最近は調理家電の進化がパナイから、ノンフライヤーやオーブンレンジで、分量と時間守れば、誰でも凄い旨いハンバーグができますよ♪

第4話
しのぶの登場シーンは良かった~♪ あれだけ明るくボッチをイジられるのは良いね! つむぎの「ピーマン嫌がる顔」は、可愛らしかった。1話目に比べ、つむぎの表情が豊かになってきたのが、嬉しい! 「ウケる~!」は、ウケたw

【蛇足】お~、ピーマンの肉詰め(実はフライパンで作ると生焼けになりがちで難しい)とは、公平も成長したな~♪ 教育論的には小鳥の言うことが一般的で、無理矢理食べさせるのではなく、親が美味しそうに食べ続けることが大切というのが常道らしいですね。初心者が炒め物を失敗なく作る一番のコツは、1回1回フライパンから取り出して最後に合わせること♪ グラタンは、意外と難しい料理です(汗)

第5話
つむぎの泣かせる一言の、破壊力がすげぇw 日本はやっぱり、食事に対して少し価値を低く設定してるのかな? ヨーロッパとかは、毎日の食事をイベントのようにとらえてるわけだし。日曜に食事をしっかり作るとか、やっぱり大事だよね。

【蛇足】
発酵系って、あんまり上手くいったことないな、温度管理が難しいって。それはともかく、ドーナツ二個では昼めしに足りないw

第6話
つむぎと公平の寝てるダブルベッド、昔はお母さんと3人で寝ていたと思うと、少し切ない……。つむぎ役の声優の子、抑えた演技もできるようになり、成長率がエグい(笑) 小鳥の、「公平と(つむぎと)自分だけの時間を邪魔されて、ちょっと嫌な感じ」になるのが、良い♪ しのぶ、気の遣える良い子♪

【蛇足】
日本ではいつの間に、「餃子パーティー」「たこ焼きパーティー」が一般的になったんだろうw ちなみに餃子は「酢とラー油だけ」で食べるのがオススメ。または「バルサミコ酢」だけで食べるのも美味しいよ♪

第7話
だ~れにも内緒で、お出かけなのよ~♪ と、脳内再生w 子供らしい、色々な感情や行動。つむぎが公平を蹴る場面の体が弓なりになる感じとか、子供らしい動きでリアルだった。

【蛇足】
ウチはモモ缶よりミカン缶派でしたw 小学生の頃、下校中に胡桃をアスファルトに叩きつけて割って食べてたな~(田舎者ならではの食べ歩き)w ちなみに「クックパッド」で「失敗したご飯」を検索するとトップに五平餅が来ます。はっ、まさか作者もww

第8話
つむぎは将来、なかなか素敵な女の人になりそっすね、上げておいてスパッとフルとか(笑) ママので良いぃ……涙腺破壊させないで下さい(涙) つむぎも公平も成長してるんだから、小鳥も成長しないとね。「ママが作ったのに、お父さんも参加して良いかな?」……(涙) なんか今回、初めてEDがしっくりきた。物語から続けて聴くと、良い曲だな~と♪

【蛇足】
イカと里芋の煮物、彩りなら普通はインゲンだよね。オクラだと、里芋との食感にあまり違いが出ないんじゃないかな? つぐみがいるからしゃーないけど、絶対にイカのワタは入れた方が旨いよね。

第9話
子供用包丁って、①グリップが小さい。②刃先と刃元が切れない。 以外は普通の包丁だよね? 安全ってこたぁ~ない。てか、園児に人参切らせる保育(幼稚)園なんてないから。せいぜい、プラスチックの包丁使って、バナナくらいだよ。亡くなった奥さんのレシピを見て無言になる公平、背中に抱き付きなぐさめるつむぎ(涙)。そうだよね、大人だから我慢しているだけで、付き合いの長さからいけば、本当は
つむぎより、公平の方が悲しいのかもね。初めて、オープンにママの話をする二人。少しずつ、受けとめられてきたってことかな。

【蛇足】
キーマカレー(マタール)とドライカレーは、厳密には違いますね。キーマはインド料理、ドライカレーは日本料理です。ちなみに、数あるインドカレーの中でも、キーマ(挽き肉)カレーは、かなり手間隙かかるんです。私は一切水を使わず、フレッシュトマトと玉ねぎ、ヨーグルトの水分だけで作ります(酸味が強いキーマが好きなんで)。水分が全部とぶまで、最低40分は弱火で炒めましょう。ドライカレーは、炒めた野菜や肉類、米なんかにカレー粉かけるだけだから、楽チン楽チン♪ インドカレーは、具材を炒める前に香味油を作るのが味の秘訣(特にキーマは)。とりあえず、低温から、カルダモンシードとクミンシード、鷹の爪なんかを炒めておけば、お手軽に美味しくなります(この組み合わせを考えていくのが、カレー作りの醍醐味)♪

第10話
つむぎの「猫だから良いの」……破壊力バツグンw 「人は食べたもので出来ている」ってCMありましたね♪ ラストで、つむぎが「海も楽しかった」と言っていて、こちらまで安心しましたよw

【蛇足】
鯵は小さいとさばきにくいよね。あのサイズなら問題ないけど、あれ、大きくて結構良い鯵だね。魚はさばけるけど家ではほぼやらない。生ゴミ出るの嫌だし。まあ、やってもゴミの日の前夜くらいかなw

第11話
小鳥が一口で食べる鮭の大きさが半端ないのだがw にしても、つむぎの仕草(カーディガンの中に潜り込むとか)が娘的可愛さが止まらない(笑) ヤギチンが空気読めず、しのぶに睨まれるw 食育って、食べ物の(栄養学的)勉強だけじゃなく、食事を通して学べる全てのことなんだよね♪ 主役が複数いるって、ホントに今時の幼稚園(苦笑)

【蛇足】
お菓子作りは守備範囲外。甘いの、(酒を飲み、年を取ると)ホントに食べなくなったな~。甘いものは好きだから一口目は上手いんだけど、量を食べられなくなったんだよな~。

第12話
つむぎが、ただ可愛いだけでなく、ちょっとしたことで駄々をこねたり悪い子になったりする部分、公平も優しくて完璧な父親じゃなく、間違ったり迷ったりすることがある部分(子育てのリアルさ)も、この作品の魅力ですね。

日本人にありがちだけど、周りの目を気にして子供を怒っちゃうことあるよね。子供の為に叱るのではなく、自分の躾(教育力)がなってないと周りに思われたくないから叱る。子供って、そういうのに意外と敏感。昔アメリカに行った時、公共の場で子供が泣きわめくのに皆(社会全体が)が寛容だったのに驚いたな~。「子供だから仕方ないよね♪」って感じで、親すらも特に焦る様子がなくてビビった(笑)

ラストは、良い台詞はあったものの、これといった結末があったわけではなかった。でもまあ、いつも通り幸せな気分になれました♪

【蛇足】
お好み焼きは大阪風でしたね。私は広島風が好きだな~、キャベツの甘みをダイレクトに味わえるので。いや、家で作るときは大阪風ですけどね、鉄板ないし。家で作る時のオススメの具材は「かっぱえびせん」w 天かすの代わりになるし、エビの風味は鉄板です♪
{/netabare}

【蛇足2 相田みつを】
{netabare}
この作品を一言でまとめるならば、この詩がある。「子どもがいるから、親になれる。子どもがいなければ、いつまでたってもただの年寄り」 みつを
{/netabare}

【超蛇足3 原作者の名前ってw】
{netabare}
原作者の雨隠ギドって、NARUTOに登場しそうな名前だよね(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 59

66.0 5 子育てで泣けるなアニメランキング5位
ウィッチブレイド Witchblade(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (321)
1747人が棚に入れました
近未来、東京。
そこには「最強の武器」を求める二つの巨大組織があった。 最強兵器の開発を目論む導示重工。遺伝子操作により優秀な人間を造り出そうとするNSWF。
彼らが欲するのは、最強の威力を持ち、選ばれた女(モノ)だけが手にすることが出来るという「ウィッチブレイド」と、それを自在に扱うための力。
震災から6年経った東京に、天羽雅音、梨穂子親子の姿があった。二人での暮らしを夢みて児童福祉庁の施設を抜け出してきた二人。
しかし、彼女達を待っていたのは、ウィッチブレイドを取り巻く闇の力と、過酷な運命であった...。
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ドラマチック 母の勇姿をその目に焼き付けろ!!

物語:3.8 作画:3.6 声優:4.1 音楽:4.0 キャラ:3.8 【平均:3.9】                           (62.9)

ジャンル        :変身、SF
話数          :全24話
原作          :マイケル・ターナー(アメリカ・トップ・カウ・プロダクション)
アニメーション製作 :GONZO
監督          :大橋誉志光
シリーズ構成     :小林靖子
脚本          :小林靖子、吉村清子、井上敏樹
キャラデザイン    :うのまこと
音楽          :宅見将典
主人公声優      :能登麻美子
OP           :「XTC」作詞・作曲:YOFFY / 編曲:大石憲一郎 / 歌:サイキックラバー
             :「Dear Bob」作詞・作曲:AKIO / 編曲・歌:KOOLOGI
ED           :「あしたの手」作詞・作曲・編曲:橋本由香利 / 歌:能登麻美子
             :「靴ひも」作詞:asami / 作曲:山沢大洋 / 編曲:武藤星児 / 歌:山本朝海

参照元         :Wikipedia「ウィッチブレイド (アニメ)」
公式ページ      :http://www.gonzo.co.jp/archives/witchblade/

【あらすじ】
 天羽雅音と娘の梨穂子は震災から6年後の東京で児童福祉庁の目から逃れながら住まいを探していた。しかし、雅音は震災直後より選ばれた女だけが手にすることが出来るという最強の武器「ウィッチブレイド」を身に着けており、最強の武器を開発する2つの巨大組織「導示重工」と「NSWF」が彼女を捕縛しようとする。雅音は力のことを梨穂子に隠しながら給料を稼ぐが、夢のマイホーム生活に憧れる2人にとってあまりにも過酷な運命が待っていた。公式ページ「STORY」参照

【特徴】
①親子愛
②企業間事情と社内事情
③ホームドラマ的側面
④親子愛に主眼を置き、ドラマチック。バトルもの、アクションものとは異なる。

【特徴の補足】
①本作は親子愛をメインテーマとした作品である。そのため天羽親子の愛情を感じ取れるストーリーとなっている。様々な設定に関しては感動的なストーリーを導く為の設定という印象が強い。
②親子愛に加えてドラマ性を高めている要素。導示重工とNASWFは根深い関係があり、絶妙なバランスの上に成り立っている企業であり、物語の謎はこの2大企業に関することが多い。
③天羽親子は奈月ビルで暮らすことになるが、この雑居ビルに住むキャラクター達が天羽親子の味方となる。また天羽親子を含むキャラクター達のコミュニケーションが愉快であった。
④ ①の補足。アクションシーンに使う尺をあまり割いておらず、バトルの片は直ぐにつく。その反面ドラマ性は高くなっており、濃密である。

【総括】
 親子愛を感じられる物語で感動出来ましたが、それ以上に物語は次々に進展して行き、先々でどうなってしまうのか気になる展開となり飽きとは無縁の作品でした。しかし、幾つかの事柄は明らかにならず消化不良を強く感じ、粗削りに感じさせてしまうストーリーを少々残念に思いました。ですが、キャラクター達の個性は際立っており非常に魅力的でした。また、普段の雅音と変身後で見事なまでの演じ分けをする能登麻美子さんには感銘を受けました。


【思った事・蛇足】

ここまで紹介しておいてなんですが
面白いのに強くお勧めすることが出来ない作品だと思いました。
不本意ではありますが実際その様に思ったのだから仕方ない。


理由は消化不良や不満が多かったこと。
(不満に関しては必要に感じないキャラクターなどその他諸々)
そしてなにより最終話。
消化不良だけならまだ良かったのだが
終盤の展開がお座成りに感じた。

{netabare}
結末は中盤に差し掛かる前辺りで大方の予想が付き
結果その通りになったが
故意に見せない演出が個人的には裏目に出ている様な気がしました。
その為かあっさりし過ぎていてキャラクターの気持ちを読むことが出来ず
自分自身でキャラクターの気持ちを想像する必要があった。
もう1話分も必要ないが30秒程度の後日譚があってもいいような気もします。
{/netabare}

結末には肩透かしを食らってしまったのですが
物語の展開は非常に面白かった。
非常にです。
キャラクターも「後々こんな事になるとは思ってもみなかった」という人物が何人か居ました。
故に結構予想を越える事態になることが多かったので大変楽しめた。
また
一貫して最後までブレずに母の愛情を描きったことは良いと思う。


「面白い?」と聞かれれば迷うことなく首を縦に振るが
「良かった?」と聞かれれば少々間を置いてから横に振ってしまうであろう
かなり評価に困る作品でした。


しかし
人によっては涙が止まらず最高でしたという感想を持っている方もいらっしゃいますし
記憶に残るであろうインパクトのあるストーリーであることは間違いありません。
なんとも歯切れの悪い感想になってしまいましたが
作品の良し悪しは観て頂くよりほかないと思いました。



●天羽雅音 声 - 能登麻美子
普段はがさつで子供っぽいところが目立ってしまう少々不出来な母親。
導示重工の鷹山局長とは対照的で垢抜けていない。
プロポーションは良い(?)
変身後の荒々しい性格と共に変化する口調が鋭くカッコイイ。
時には梨穂子に一方的な愛情を注いでしまうこともあったが
なにより娘を第一に想う気持ちは母親そのものであり魅力的。
梨穂子は果報者。



●グラフ[物語の転機が分かってしまう可能性あり※ネタバレ注意]
http://shinbakuns.blog.fc2.com/blog-entry-41.html

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
ネタバレ

蟹チャーハン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

最後はなんなんだ!? どうなったんだ?! 全24話も付き合ったのにそれはないっしょ!

くぅーーーーーー!
途中だれてきたところもあったけど我慢してみてきて、ラストに向けての伏線回収しながら
だんだんと緊張感もあって、いよいよラストを迎えたというのに! のに!

このラストはなに?! ケツメイシのサクラ舞い散るなんとかでも唄った方がいいのか?
うっはー ちょっと悶絶してしまいましたw

あれで分かれというなら、ここまでベタすぎる展開でゴリ押ししてきたのに、
最後の最後にきれいに終わらせようとし過ぎ!
新海誠のようなシーンにしちゃうなんてズルくないですかと。秒速ですかと。
嘘でもいいからパターンにしてほしかったなぁ~。(見た人にしかわからないと思います)

物語としては、前提がツッコミどころ満載すぎるので割愛というか、気にしない方向でお願いします。

一度着けたら絶対に外れない腕輪を右手に身につけたシングルマザーが主人公。
東京を襲った大災害により記憶を失っており、かろうじて手元に残された母子手帳から
幼い娘の母であることが確認できるだけ。

娘を取り上げようとする児童保護局から逃げ回る毎日でしたが、腕輪の謎を知る某企業から
研究に協力してくれないかとの誘いがあり、それにOKしたことが最終的に悲劇につながったような…。

たしかにお給料もいいし、稼がなければならいしで、やるっきゃないんですけどね。
まだ夜のお仕事の方がよかったのかもしれない。。。

彼女の請け負う仕事というのが、街に放たれたままになっている機械ロボを発見次第倒す
というもので、近寄ると腕輪が光ったりするんで便利なんですが、それと同時に
どこからともなく戦う闘志がみなぎってきて魔モードになってしまうんで、これがいいとも悪いともいえず~。

さらにその後、話が進展することで、とても重大な秘密が明かされます。
これが悲しいのなんの。

記憶を失っていたというが、いまある身分や記憶は本物なのか?
すべてはここに帰結します。

とにかくドラマが満載。
韓国ドラマじゃないかと思うくらいに大逆転?明かされる真実がぞろぞろでてきますw

そんなキャラの中でも、腕輪の謎を知るひとりで彼女の雇い主にもなる某大企業の
研究開発局長の鷹山というキャラが実にいい味を出していましたね。
兵器開発が仕事だからほめられたものではないのかもだけど、
彼女たちにとっては最後の良心とでもいうべき存在か。

それだけにラストは壮絶ぽく見えないけど壮絶!であったと思います。
うぉー。こんなラストは認めないぞーーっとw

追伸
若干、気になるところがあるとしたら、OPがひどすぎw
そして主人公の彼女は娘のことを簡単に諦めすぎ!
母親であると思い、守りたいと思うなら、もっと執着してくれないと~。

以下、ネタバレでツッコミどころ談義
{netabare}
・小学生低学年相当の娘は学校どうした?いかないのか?
・てか、娘どこからきた?
・あのママンは偽造母子手帳つくる暇があったのか?
・なぜ突然腕輪が光るようになった?
・あの刑事無能すぎじゃね?
・ファーザーは子種ないのにどうやって姉妹を増やせた?
・死体を使った兵器というが何度考えても意味がわからない
・正直、手首を切り落とすという選択肢はなかったのか
 腕輪はマリアナ海溝にでも沈めてしまえばいい
・一件あたりのギャラ200万もらってたけど、もらいすぎじゃね?
 その割りに最後の月の家賃は滞納したままENDとか
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

しこたまけんぴょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

あたたかい母親の胸の中

ストーリー
古より女性にしか扱えない最強の武器の伝説があった。闘う事、ただそれのみを求めるソレは意思を持って装着する女を選び、選ばれた女は、ある者は女傑と讃えられ、またある者はソレの命ずるまま、肉体が壊れるまで戦い、滅んでいったという。近未来の東京。6年前、この街は“大震災”と呼ばれる災厄により壊滅的なダメージを受けたが、人々はようやく立ち直り、復興への歩みを始めていた。そんな街に今、1組の母娘─雅音と梨穂子─が船でやってくる。2人はかつては東京にいたが、ある事情で児童福祉庁の施設に隔離されており、この度、遂に施設を脱け出す事に成功したのだ。だが、児童福祉庁の職員は即座に母娘を捕捉。今度は娘である梨穂子だけを“法律改正による措置”と称して引き離そうとする。母娘の抵抗も空しく、遂に職員に拘束され、車で連れ去られていく梨穂子。雅音は娘の危機に激し、思わず傍のパトカーを奪って職員の車を追うが、慣れない運転でパトカーは横転し大破し奪還失敗。更にパトカー窃盗損壊の罪を問われ警察に収監されてしまった。留置場の中で、絶望の淵にたたずむ雅音。突如留置場に破壊音が響き、瓦礫と煙の中から“怪物”と呼ぶしかない物体が現れ、雅音に襲いかかる。絶体絶命の危機に陥る雅音!その時、彼女の腕のタトゥーが怪物に呼応する様に突如光を放ち、全身を覆う。そして彼女もまた、全身が武器と化した、異形の“モノ”に変容を遂げた。
このタトゥーこそ、6年前から彼女の体内に棲み付き、覚醒の時をうかがっていた最強の武器“ウィッチブレイド“だったのだ。雅音は怪物を一閃のもとに斬り捨て、警察を脱獄。だが、闘いの気配が消えたからか、それとも何者かが発射した麻酔弾の為か、雅音は元の体に戻り、崩れ落ちるかの様に気絶し、倒れてしまう。だが消えゆく意識の中でも、愛する梨穂子を守りぬきたいという強い想いだけは彼女から失われることは無かった。

感想

最初はおっぱいサービスとアクションのアニメだった。でも最終話に近づけば近づくほどにシリアスになって最終話に近くなり始めて初めて感動物だときずいた。このアニメは俺の嫁ー!見たいなアニメじゃなく、ただ最終話で涙が出てしまう終わり方(感動)だったお。ちなみにいつものまさむねじゃなくて覚醒か後のまさむねちゃんが一番好きだお、可愛い。
エンディング3曲とも、歌詞に「手」が含まれているのが興味深い。一番最初のオープニングのXTCがお気に入り。
親のぬくもりをとても感じるすばらしいアニメ(最後まで見たからこそ思う)だったと思う。

オープニングテーマ
XTC(第1話 - 第13話、第24話)
作詞・作曲:YOFFY 編曲:大石憲一郎 歌:サイキックラバー

Dear Bob(第14話 - 第23話)
作詞・作曲:AKIO 編曲・歌:KOOLOGI

エンディングテーマ
あしたの手(第1話 - 第12話)
作詞・作曲・編曲:橋本由香利 歌:能登麻美子

靴ひも(第13話 - 第23話)
作詞:asami  作曲:山沢大洋 編曲:武藤星児 歌:山本朝海

鼓動 -get closer-(第24話)
作詞・作曲:YOFFY 編曲:大石憲一郎 /歌:サイキックラバー

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

65.1 6 子育てで泣けるなアニメランキング6位
愛してるぜベイベ★★(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (201)
1070人が棚に入れました
高校生・片倉結平が、従妹の幼稚園児・坂下ゆずゆの保護者役となり、蒸発してしまった母・都の代わりに面倒をみていく。そこに恋愛が入り混じったホーム&ラブドラマ。主に心とゆずゆにある苦悩を結平が解決していく。

声優・キャラクター
黒葛原未有、藤田大助、遠藤久美子、鈴木真仁、尾小平志津香、木内秀信、原史奈、緒乃冬華、齊藤真紀、川瀬晶子、植木誠、鈴木達央、本城雄太郎、悠木碧、平野智恵
ネタバレ

ポロム さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

原作と比較しての感想

「りぼん」(集英社)で連載された少女漫画
アニメは全26話。原作は全7巻。
少女漫画にしてはちょっと珍しいプレイボーイ系の男の子主人公。
ジャンル;子育て、ハートフルラブドラマ
{netabare} いじめ・虐待・親の蒸発など家庭・社会問題を題材にしてるので
若干欝要素もあります。明るい中に淀んだ暗い雰囲気が漂ってます。
キャラクターの苦悩に共感しながらも、ラストはハッピーエンドです。 {/netabare}

4年前に原作の漫画を見る機会があり
ラストに感動したものの、ストーリーを殆ど忘れていたため
アニマックスで再放送されたので視聴しました。

作画が古いのと主人公結平の声がイメージと違っていたのでくじけそうになりましたが、
視聴してるうちに忘れてたストーリーを少しずつ思い出すことができたので良かったです。

感想{netabare}
高校生に5歳の保護者役任せて幼稚園の送り迎えなんて無理あり過ぎて
どうなんだろう・・と当時思いました。
幼稚園ではなく預かりの時間の長い保育園にするか
子供に子供を見させないで両親や祖父母が面倒見たらいいんじゃないかと思いましたが、それぞれの事情があるんでしょうか。

子供と手をつないで歩くとき安全面から車道側を歩いたり
小さい子供の体の目線に合わすように屈んで話したりした方がイイとか、
結平君には色々ツッコミ所が多かったですが、
幼稚園のお弁当も徐々に料理の腕を上げたり
文句言ったり決してゆずゆに当たらずに
学校生活送りながら最後まで面倒見るという覚悟が垣間見えて素晴らしいと感じました。{/netabare}


Wikipediaにはなかったアニメ版との違い
超絶ネタバレなので開く際は気をつけてください。{netabare}

アニメ版はゆずゆの都ママの気持ちもよくわからないまま
ゆずゆが結平の家で今まで通り過ごすかのような日常エンド。
全く原作とは正反対の最終回を迎えてしまった。
りぼん系のアニメは最終回がアニメと漫画では連動しないというのを聞いたことがあるがまさにそんな感じ。

漫画版はその後に結平の彼女の心が妊娠したというエピソードがあり、
(実は妊娠してなかった事が判明)悩みがあるということで
片倉家に引き取ることになった。
そして「ゆずゆの6歳の誕生日に迎えに行く」と手紙が来て
ゆずゆは無事に引き取られ、高校生になったゆずゆの回想で終了でした。
原作自体ラストが無理矢理っぽいですが、
結平のゆずゆへの愛情に感動を覚えました。 {/netabare}

評価低めなのは配役と作画。原作と正反対のラストが理由ですが、
隠れた良さもあり、育児と子供の成長も感じられる作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25

スガル72 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

異常な作品

【愛してるぜベイベ】は、りぼん連載の少女漫画をアニメ化したもので、ゴールデンタイムに放送されました。
内容は感動的で、誰にでも優しい平和主義的な男子高校生きっぺいと、彼の家庭で暮らすことになった従姉妹の幼稚園児ゆずゆとの心温まる物語です。
きっぺいはゆずゆの面倒を押し付けられますが、彼はゆずゆのお兄さんがわりでも、お父さんがわりでもなく、母親のように接しているように見えます。
この作品の中で理想の男性像として求められているものは、父性的なものではなく、明らかに母性的なものです。
この作品に登場する様々な親のタイプは皆歪(いびつ)で、伝統的な日本の母親像や父親像とはかけ離れています。
そこでは子供のために命をかける優しい両親の姿はなく、児童虐待の母親、育児放棄の母親、妻が死ぬと我が子を外で生活させて、すぐに再婚生活を楽しむ父親等、問題のある親ばかりで、物語の中でそれに対する平和な家庭の典型のように描かれる、きっぺいの両親でさえ、我が子に対する愛情が、他人の子も我が子も変わらないような、おそらくペットに対しても我が子に対しても変わらないような、遠い距離感を保っています。
この物語の世界は、日本が舞台なのに日本的なものではなく、欧米のような社会問題が普通になった社会を描いているように見えます。

私は作者がこの作品で伝えたかったであろう、愛の大切さという部分には共感も感動もしますが、その表現形態はかなり異常です。
幼稚園児のゆずゆの世話をする男子高校生のきっぺいは、学校の校舎の中で、恋人でもない女友達と普通にキスをし、普通に抱き合って胸をもみます。
それはギャグ漫画的な表現ではなく、普通の高校生の日常として描かれます。
少なくともこれが少女マンガ誌で連載されるのは異常です。
女性誌でやるべきです。
これがゴールデンタイムに放映されたのも異常です。
深夜アニメでやるべきです。
逆に、家族で安心して見られるような作品が、深夜に放送されていたりするんですよね。
本当におかしい。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

らしたー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

キルミーベイベーとは関係ない。

ていうか、これある意味、反則でしょう。
あんなちょこまかしたのが健気に生きてる姿見せられて可愛いと思わないわけねー。
『フルハウス』のミシェルを眺めているようなもん。
なんかずるいんだよ。

ゆずゆ役の声優さん、wikiによると2013年時点で18歳てことは、アニメ制作当時は10歳満たないくらいですか。いい仕事したってレベルじゃないですね。作品価値のほぼすべてを支えてるといっても言い過ぎじゃないでしょう。

そして声の出演といえば遠藤久美子。エンクミですね。片倉家の長女の声をあててます。自分の年代だとガチアイドルでしたが、意外に演技うまくて驚きます。
ちょっと蓮っ葉な感じのお姉さまキャラをうまく演じていました。つか、作中キャラで唯一まともな大人の感覚を持ってるのが長女だと思ってるので。

お話は結局のところ、原作が『りぼん』連載てこともあって、コッテコテの少女漫画文法に支配された世界です。ターゲットからはずれてる人間にはかなり厳しい。あと『うさぎドロップ』あたりを期待しても敗北必至でしょう。
貶めるつもりはまったくないのですが、しょせんは「女の子が妄想するおままごと」の域を出ていないというのが正直な感想。すみません…。


主人公の学校でのホレたハレたはバッサリ削って、最悪のすけこましだった主人公が育児に粉骨砕身する「だけ」のお話にしたほうが、まだブレがなくて良かった気がします。それを今の半分のボリューム(1クール)で描ききる、と。

毎日お弁当作って、送り迎えして、一緒に遊んであげて、安全と健康に対して責任を持つって、本来ならそういうことだから。学校行って恋愛も楽しんで、その片手間にやれるようなもんじゃない。
子供ってのは可愛いだけじゃないからなあ、マジで。

…少女漫画を微塵も理解していない人間の戯言ですね。

まあ、そんな感じで、さすが『りぼん』っすよねー、てところに感想は落ち着くわけであります。悪くはなかったけど。

ていうか、この主人公、同性の友達はいないのか。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

76.0 7 子育てで泣けるなアニメランキング7位
劇場版ポケットモンスター ココ(アニメ映画)

2020年12月25日
★★★★☆ 4.0 (42)
184人が棚に入れました
ポケモンに育てられた少年ココ。
この夏、ポケモンと人間の、新たな絆が生まれる。


人里から遠く離れたジャングルの奥地。

そこに、
よそ者が足を踏み入れることを許さない、
厳しい掟で守られたポケモンたちの楽園、
オコヤの森があった。

その森で、幻のポケモン・ザルードに、
ポケモンとして育てられた少年ココ。

自分のことをポケモンだと信じて疑わないココは、
ある日、サトシとピカチュウに出会い、
初めての「ニンゲンの友達」ができる。

自分はポケモンなのか?
それともニンゲンなのか?


オコヤの森に危機が迫った時、
ポケモンと人間、親子の愛が試される。

声優・キャラクター
松本梨香、大谷育江、林原めぐみ、三木眞一郎、犬山イヌコ、堀内賢雄
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

少年はポケモンとなる

本当の親子って?育てるって何だ??ポケモンと人間の、ちょっと変わった親子の物語。人里から遠く離れたジャングルの奥地。厳しい掟で守られたポケモンたちの楽園、オコヤの森があった。そこで仲間たちと暮らしていた頑固者のザルードは、ある日、川辺で人間の赤ん坊を見つける。「ニンゲン、これが・・・」見捨てられないザルードは、森の掟に反して、赤ん坊をココと名付け、群れを離れてふたりで暮らすことを決意する。ポケモンが人間を育てる生活が始まって10年。ココは、オコヤの森にやってきたサトシとピカチュウに出会う。初めてできた「ニンゲンの友達」。自分のことをポケモンだと信じて疑わなかったココの胸の中に、少しずつ疑問が芽生え始める。「父ちゃん、オレはニンゲンなの?」自分はポケモンなのか?それとも人間なのか?悩むココだったが、ある日、招かれざる人間の足音が森に近づいてきて、平穏な日々が一変する―。というあらすじ。


コ↑コ↓って本人も発音していたし、作品には失礼なことが頭に浮かんでしまったのだが、個人的には感動して思わず涙した作品だった。

作品は昔あった狼に育てられた少年にあるのだろうか。他にも野生児いるみたいだけど、割とそんな感じかな。
人間界に溶け込めない。勿論、人間の言葉話せない。
自分のことをポケモンだと思い込むし、育ての親もそう思わせるように育てているわけだが、実際の体の構造の違い、身体能力の限界などが明らかに違うことを教えるという葛藤。
{netabare}ザルードの技を使えて、育ての親を助けることができ、最後はポケモンになれた。前頭葉が弱いので、泣けました。{/netabare}

最後は親元を離れるけれども、馴染むことはできるだろうか?
実際の野生児は大変苦労したみたい。人間というよりヒトだから。

{netabare}
親に捨てられたわけではなく、実は作品の中で事件の首謀者となる男(やはり山寺宏一さんの出番)が親を事故死に見せかけて殺していたというね。
子供を守るため、仕方なく森の中で避難させた。
ポケモンの世界で殺人なんて滅多にないことだったから、これも衝撃だった。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

ねるる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ポケモンファンでなくても家族で見てほしい名作!ポケモンに育てられた少年ココのお話。

劇場版ポケットモンスター第23作目
2020年公開、上映時間約100分。

幻のポケモン、ザルードに育てられた少年"ココ"のお話。

最新作なだけあって映像も格段に良く、ストーリーも泣けるしでとっても素敵な作品でした。

ジャングルが舞台。ポケモンに育てられた少年と育ての親となったザルードとの親子関係の話がまあ泣けた。既視感はめちゃくちゃあるし、ほぼターザンなんだけどやっぱり泣けた。最後の盛り上がりの部分、親の気持ちを語るところがボロ泣きでした。
今作の敵キャラは、今まで見た劇場版の中で1番悪い奴で、やってきた事も極悪だし最後まで改心しなかったのもなんだか新鮮でした。そんな奴に皆で協力して立ち向かう姿良かった。

今作の主人公ココと父ちゃんザルードはどっちも良いキャラでした。お互いが大切でぶつかり合って本音で離す姿。父親と息子という関係性だからこそ描けたのかもしれません。父親目線からの子育てから巣立ちまでが、とっても熱かった。
既存キャラのロケット団について、いつのまにコジロウあんなにインテリになったんだか、驚きました。有能すぎた。

作画は総じて素晴らしく、蔦を使ったワイヤーアクションも迫力があったし、ジャングルの背景、夕暮れや花火などの光の作画は特に良かったです。映画館で見たかった。

音楽は挿入歌はイマイチでしたが、エンディングの『ただいまとおかえり』は良かった。作品に登場したポケモンが踊る後ろで、視聴者から応募された絵が流れるという割とシンプルなエンドロールでしたが、子供から大人までたくさんの人が見てて、それぞれの思いが詰まってる歴史と愛が積み重なってる作品だなと感じました。いい映画だなと思わざるを得ないエンドロールで凄い良かった。

ポケモンで育って親になった世代が沢山いる時代にこの作品はかなりささりました。大人でもとっても楽しめる作品になっていると思います。ぜひ親子で見て欲しい。
ポケモンファンでなくても充分楽しめるので、ファミリー向け作品としてオススメいたします。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

二足歩行したくない さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

先の読める展開でしたが、良い映画だった

アニメ"ポケットモンスター"の劇場版23作目。
本作でメインで描かれるのは、幻のポケモン"ザルード"で、前売り券購入で色違いセレビィと共にGETしました。
ストーリーはアニメシリーズとは関連しないスピンオフとなっています。
サトシとピカチュウ、ロケット団や個性的なポケモン達は当然ながら登場しますが、アニメシリーズやゲームは追いかけていなくても視聴する上で問題ないと思います。
ただ、ポケモンは多数登場するので、そもそもポケモンを知っていないと面白さは半減すると思います。
ホシガリス、ウッウ、タイレーツ、ワシボン、カジリガメなどが活躍しましたね。

ザルードに拾われ、ポケモンとして育てられた少年"ココ"が、街でサトシとピカチュウに出会い、自分の種族がニンゲンだと気づく。
彼の出生の秘密が隠されていると思われる打ち捨てられた研究所から手がかりを得て、彼を知ると思われる研究機関"ビオトープ・カンパニー"のゼッド博士のものと訪れる、という展開です。
どこかで見たような先の読める展開でしたが、親子の絆の描写は丁寧で、後半は盛り上がりました。
テンポもよく、途中退屈することも無かったです。
まとまっていて良かったと思いますが、CMの「とーちゃんだー」がせっかく良い作品なのに感動ポルノのような感じを匂わせてしまってマイナスに思いました。
本編でも「とーちゃんだー」が出てくるので、せっかくいいシーンなのにやめて欲しいと思いました(私だけでしょうか)。
あと、凄い身体能力を持つココが女の子の声で、柔らかそうな体つきなのが不自然でした。
肉体バッキバキで自信に充ちた兄貴声にしろとは言わないですが、境遇を考えると声優は男性がよかったなと思いました。

声優と「とーちゃんだー」を除けばアクションシーンの作画も良く、ロケット団の"らしい"行動も良かった。
テーマもわかりやすく、いい作品と思いました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3
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