奴隷おすすめアニメランキング 53

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの奴隷成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月09日の時点で一番の奴隷おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

63.7 1 奴隷アニメランキング1位
魔王の俺が奴隷エルフを嫁にしたんだが、どう愛でればいい?(TVアニメ動画)

2024年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (34)
182人が棚に入れました
「もしかして、これが恋ってやつなのかっ!!!」 孤独な魔術師は一人の少女に恋をした 悪の魔術師として人々に恐れられているザガン。 不器用で口の悪い彼は、今日も魔術の研究をしながら領内の賊をぶちのめしていた。 ザガンは、悪友のバルバロスに誘われて参加した闇のオークション会場で、魔王の遺品として出品された白い髪のエルフの少女ネフィと運命的な出会いを果たす。 全財産をはたいて、ネフィを自身の城へ連れ帰ったが、これまで人付き合いをすることのなかった口下手なザガンは、ネフィにどう接していいかわからないまま、まともな会話も出来ず狼狽えるばかり。 これからはじまる二人の共同生活の行方は如何に―。 口下手な魔術師と美少女エルフのじわキュンラブコメディ。

声優・キャラクター
ザガン:小林裕介
ネフェリア(ネフィ):市ノ瀬加那
シャスティル・リルクヴィスト:菱川花菜
バルバロス:谷山紀章
フォル:美坂朱音
ラーファエル・ヒュランデル:稲田徹
マニュエラ:伊藤彩沙
ナレーション:森川智之

65.7 2 奴隷アニメランキング2位
魔都精兵のスレイブ(TVアニメ動画)

2024年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (107)
312人が棚に入れました
日本各地に、突如として謎の門が出現。 その先の異空間『魔都』には女性にのみ食べた者に特異な能力をもたらす桃が存在し、『醜鬼』(しゅうき)と呼ばれる怪物を退治するため、女性兵による戦闘集団『魔防隊』が組織された。 活躍できる場所を求めていた男子高校生・和倉優希はある日、魔都へと迷い込むと醜鬼に襲われてしまう。そこへ駆けつけたのは魔防隊七番組の美しき組長・羽前京香。京香の能力で奴隷(スレイブ)と化した優希は力を開花させ、醜鬼を見事打ち倒し、奴隷 兼 魔防隊の管理人として醜鬼と戦うことに。 “飼われる少年”のバトルファンタジー、ここに開幕!

ミュラー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

わりとまじめなバトルアニメ

意外でした。
エロ枠かと思いきや、結構緊張感のあるバトルものアニメのようです。
魔都と呼ばれる別世界で発生するシュウキを倒すため、
魔都の護衛隊に奴隷として入隊した男子の話。

結局、よくある異能者同士のバトルの展開。
そこに人寄せとしてエロ要素を詰めた感じ。
女性キャラが魅力的に描かれていて、アクションもなかなかのもの。
見ごたえはあったけど・・。
インパクトという意味ではもう一歩ですかね。
物語の核心に迫るところで、第2期となるようだ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

刮目せよ、奴隷(スレイブ)の生き様。

この作品の原作は未読です。
あかりんが出演すると知り視聴を決めましたが、まややん、麗奈ちゃんらも
出演されていると知り、俄然視聴意欲の湧いた作品でした。


日本各地に、突如よして謎の門が出現。
その先の異空間「魔都」には女性にのみ食べた者に特異な能力をもたらず桃が存在し、
「醜鬼」と呼ばれる怪物を退治するため、女性兵による戦闘集団「魔防隊」が組織された。

活躍できる場所を求めていた男子高校生・和倉優希はある日、魔都への迷い込むと醜鬼に襲われてしまう。
そこへ駆けつけたのは、魔防隊七番組の美しく組長・羽前京香。

京香の能力で奴隷(スレイブ)と化した優希は力を開花っせ、醜鬼を見事打ち倒し、
奴隷 兼 魔防隊の管理人として醜鬼と戦うことに。

“飼われる少年”のバトルファンタジー、ここに開幕!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

桃から能力が受け取れるのは女性のみ…そこから女尊男卑の世界に変わっていったんだそうです。
それはある意味課せられた宿命として受け入れるしかないと思います。
別に男尊女卑の世界が良いとも思わないので違和感はありませんけれど。

でも、そんな世界の中で男子高校生がヒーローを夢見るのは格好良いではありませんか!
きっと道は困難を極め、辿りつけるかどうかも分からない高み…
女尊男卑の世界で男性がヒーローになるということは、そういうことだと思います。

ですが、形は違えど結果的に魔都災害から一般人を守っていることになると思うので、十分ヒーローしていると思います。
今回優希が力を開花させることが出来たのは、血筋なのか、ヒーローへの思いからなのかは分かりません。

でも、魔防隊の一人として戦列に加えて貰えるんです。
そりゃ、頑張ろうって気にもなりますよね。
しかも、頑張った分だけご褒美が貰えるんですから…

命のやり取りをしていて、常に死と隣り合わせ…
常人を遥かに超えた能力を会得したとしても、一瞬たりと気を抜くことはできませんし、きっと傷付いたらメッチャ痛いんだと思います。

でも、それで仲間を救うことができてご褒美まで貰えるんですよ。
しかも、お約束ですが登場するヒロインの皆さんは容姿端麗な方たちばかり…
改めて考えてみると相当羨ましい設定になっているのではないでしょうか^^;?

そして物語中盤から登場する、まややん演じる六番組組長の出雲天花さん。
2回行われた人気投票で共に1位を取るという無双っぷり。
実は私の推しも天花さんだったので、この結果は嬉しいです。

誰より人の痛みの分かる天花さんであることは、物語の中で既に証明されています。
そんな天花さんの愛情を目一杯受け取っているんですから…
まぁ、あかりん演じる京香から「躾」されるのも当然ですよね。

しかもそれだけじゃありません。
どうやら天花さん以外からも優希は好意を抱かれているようなんです。
もしかすると、「社内恋愛の法則」が発動している!?

「社内恋愛の法則」は、私が新入社員だった頃に聞いた法則なのですが、ずっと会社に縛られ続けて新しい出会いが何も無いと、周りの女性の方が何故か綺麗に見えてくる…というモノなのですが、「社内恋愛の法則」を改めてググってみると、さっぱり出てこない!?

私が若い頃は残業時間が半端無かったので、その法則は間違っていないと思った時期もありましたが、急に自信が無くなってきました^^;

wiki先生をチラ見したところ、魔防隊は第十番組まであって、その他に出張組まであるようです。
しかもキャラの人気投票が原作のみなのでしょうか。
まだお目にかかったことのないキャラが人気投票で上位になっていましたので。

きっとこれからバンバン新しい組員が登場するのでしょうけれど、尺にもよりますが、まず間違いなく覚えられないでしょうね^^;
天花さんの様な強烈な個性を持っていれば別でしょうけれど。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニンブテーマは、あかりんによる「夢の糸」
エンディングテーマは、まややんによる「CHA∞IN」

1クール全12話の物語でした。
この作品は既に第2期の制作が発表されています。
そう言えば、第2期のティザー映像が公開されていましたね。
アニメに登場していませんが、人気投票第2位のキャラって誰なんだろうと思っていたら、このティザー映像に出てくる魔防隊を束ねる総組長・山城恋だったんですね。
しかも総組長を演じる声優さんは、香菜ちゃんなんです!!
もう、これは期待するしかないですよね!
しっかり堪能させて頂きました。
続編楽しみにしています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

原作既読。悪くはないです。アクションも良好でちょっとエッチで

原作既読。
まあ普通に面白い作品です。

男が奴隷化するのを喜ぶ趣味は無いのですが、でも多少性癖と違っていてもそれ以上にエッチならまあ楽しめます。
働かせられる代わりにご褒美を与えるというシステムは搾取するだけじゃなくてちゃんと公平で良いですね。

主人公の好感度も悪くないです。

作画もなかなか良くアクションもしっかりしていて良かったです。
このクオリティなら視聴継続… しても良いのですが。

まあ本数は多いので原作を知っているのは切る候補なんですよね…。
考えます。

全話感想
あれこれ切った結果逆に残す余裕が… あったかな? まあ原作好きなんで、ちょっと頑張って残して見ました。
もう一度見ただけになりましたが、なかなか楽しかったです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

79.8 3 奴隷アニメランキング3位
ヴィンランド・サガ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (420)
1637人が棚に入れました
千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。最強と謳われた戦士の息子トルフィンは、幼くして戦場を生き場所とし、幻の大陸"ヴィンランド"を目指す――激動の時代で巻き起こる、本当の戦士の物語(サガ)。

声優・キャラクター
石上静香、上村祐翔、松田健一郎、内田直哉、小野賢章、大塚明夫、安元洋貴
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人生の地図を描くこと

原作幸村誠、WIT STUDIO制作。

風は雄弁に語り、鳥と戯れ、
ロングシップは新天地を求め航海を続ける、
彼の地の名はヴィンランド。

10世紀を前後して、
西欧諸国を恐怖に陥れたヴァイキングですが、
スカンジナビア半島の単なる略奪者ではなく、
新天地や交易を求める商人であったと、
最新の文献では伝えているみたいだ。
永久凍土の大地では農耕に適さない、
家畜の生産性もきっと上がらない、
生きるための必然的選択であったのでしょう。

Aimer、miletの楽曲が静かに心に響く。
壮大な歴史活劇に思いを寄せますね。

17話視聴追記。
{netabare}善悪を超えた場所に戦士としての矜持がある。
まずもって描くべきはその執念であろう。{/netabare}
まとめて観ると物語の見通しが良くなり、
感じることも増えて来ました。

最終話視聴追記。
怒涛の後半戦、お見事。
歴史大河は単話ごとでは評価できない。
{netabare}主人公の復讐劇としては説得力がないが、
アシェラッドの復讐劇、クヌートの変貌が、
序盤の目玉とすれば評価は上がりますね。{/netabare}

命を賭すまで人を動かすものとは、
そして私にはそれがあるのだろうか。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 70
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

2019年秋期マイベスト

原作未読 ※大作。まだ完結してないらしい


NHKでやる以上きっちり進行してくれそう。万策尽きるのを許されなさそう、と勝手に期待してます。
漫画原作。西暦1000年近辺のデーン人(北方ゲルマン人)をメインキャストとしてイングランド侵攻などを描いた歴史ファンタジー全24話。
北欧だからといって神話を絡めた異能バトルが展開されるということもなく、実在の人物や地名を登場させながら史実に寄せつつも創作に舵を切った物語です。

録り溜めていたのを観るにあたって最終話のサブタイが目に入ってきました。

{netabare}『END OF THE PROLOGUE』{/netabare}

心構えができたのでむしろ有り難かったです。

剣はあるが魔法は無い。神々が降臨することも妖精の力を借りることも萌え萌えきゅんもありません。


  歴史フィクション


『アンゴルモア 元寇合戦記』が近いかな。また『キングダム』『蒼天航路』『横山三国志』。男の子が好きそうな系譜です。あまり見かけない路線なのでせっかくなので堪能したい。
“サーガ”って中世アイスランドで成立した古ノルド語による散文作品群の総称らしいですね。こうした発見も面白い。

土地名、人物、年代やイベント。まっさらで臨むのも楽しい。
歴史にまつわる各人の知識との照らし合わせ作業も楽しい。この時代についてはせいぜい

【ふわっとイメージ】
・イングランド地方にヴァイキングが立てた王朝あったよな
・フランク王国ってまだあったっけ?
・ノルマンコンクエストってこの時期だったような

十字軍がイスラム世界からいろいろ持ってくるまで。大航海時代で富をヨーロッパに持ってくるまで。ヨーロッパ地域は地球儀見回しても後進地域。蛮族らが荒ぶってるイメージでした。アニメ作中で答え合わせしてもおおむねイメージ通りです。

【Wiki調べ】
・1016年デンマーク王クヌートによるデーン朝成立
・1066年ノルマンコンクエスト ※混み入るので各自調べて!
・フランク王国は9世紀には滅亡してたみたい


ん?クヌート?それは置いときます。
日本では紫式部が『源氏物語』、清少納言が『枕草子』を描きあげてる頃です。
世界史は縦と横で読み解くと面白いですが脱線が止まらなくなるためアニメに戻ります。



ほぼ馴染みのない時代とエリア。ふわっとした知識背景はあるもののほとんど知りません。

 まっさらで臨むのも楽しい

結果、めっちゃ楽しんでました。歴史ものが好きなら迷わず行けよ!
アニメ的にどうこうは他の方に譲りますが、一言で片付けると


 {netabare}濃ゆい{/netabare}


以上です。

後期OP「Dark Crow」イントロのバグパイプはとってつけた感ありだがMAN WITH A MISSIONはやはりかっこいい。
前期ED「Torches」Aimerさん好き。



2クール長丁場と思いきや、あくまでプロローグ。これで続編なければ詐欺ですよ。
最後に魅力と感じた点について触れておきます。


■死に方

濃い物語ではあるが深いのか浅いのか測りかねてることがひとつあります。

※ネタバレ閉じます

{netabare}トールズ(CV松田健一郎)とアシェラッド(CV内田直哉)の二人の男の死に様がよい。
「本当の戦士に剣などいらぬ」何故? 答えは私にもわかりませんが高潔な志は伝わってきます。
「母の地ウェールズ」執着なり生きる意味を故郷ウェールズに見出してます。
二人とも譲れないものがあって守りたいものがあります。

無駄死にはしません。譲れないものを守るための最善の策を導き出し即座に死ぬ覚悟を決めます。
トールズはアシェラッドに。
アシェラッドはクヌートに。
後続に託すに足る人物を見定め信頼します。トールズにとってアシェラッドは敵ですよ。数回のつばぜり合いと短い会話で相手の本質と意図を見極めてるから託せるのです。そして、アシェラッドが顔を見れば器が分かるとしたのは伏線です。クヌートの人相の変化をもって臣下として殉ずる覚悟をだいぶ前から持ってたのでしょう。

 常在戦場

ですね。二人とも守りたいものを守ることができました。{/netabare}


さてそうなると、釈然としないことがひとつ生じます。


■トルフィン(CV上村祐翔)

{netabare}“本当の戦士は剣を持たない”
この父トールズの教えを省みるシーンがただひとつもない。24話終わって未だ復讐の虜囚である。{/netabare}

{netabare}まだプロローグということで不問にしてますが、いつか向き合う日がやってくるんでしょうか?
最初の村でトールズは素手で短剣を握り血まみれになりながらトルフィンを諭そうとしましたが受け止めきれてなさそうでした。その短剣は父の形見として所持しつつも、父の教えが回想としても流れる場面はありませんでした。
命のやり取りをしたアシェラッドはトールズの意図を深い部分で理解してても不思議ではありませんし、トルフィンをあしらいながら、「お前、親父の気持ちわかってやれよ」の気持ちで接していそうな節もありましたが、明示するシーンはありませんでした。

『復讐からはなにも生まない。剣で生命を奪うのは戦士の務めに非ず。生かすんだ!』

みたいなありきたりでしょぼい結論にならないでほしいと思います。{/netabare}


1.{netabare}そもそも荷に隠れて航海についてきてしっかり足手纏いになった自覚ないだろう{/netabare}

2.{netabare}父をヘタレ戦士でないと確かめたくて戦場についてきたわけで前日夜の父の説教ガン無視じゃん{/netabare}

3.{netabare}青年期に至る長い期間で少しは考えなかったのかなぁ。彼を助けた母娘の悲劇とかに何も感じなかったのだろうか{/netabare}


今のところ致命的にオツムが不自由な男の子にしか思えないわけですが、それも自分が平和ボケして現代の感覚で彼を見てるか答えは出てません。
そしてしっかりサーガしてます。2期があるならきっと観ることでしょう。


占領した地での略奪・虐殺。そしてレ○プは常であったであろう時代の話。
直接描写は控えめなものの、エロとグロの後者の雰囲気は充分伝わってきました。前者はさすがにNHKじゃ無理だったのかもで皆無です。

下手に現代の価値観に寄せなくて成功した例ではないでしょうか。
おそらく原作がそうなんだと思います。
マイナーエリアのマイナー年代を題材にした良作です。



※オマケ

これくらいのキリスト教イジリは海外でもウケそうだが実際どうなんだ?



視聴時期:2019年7月~2019年12月   

------


2020.02.08 初稿
2020.02.27 タイトル修正
2020.07.19 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 58
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

生きる意味

アニメーション制作:WIT STUDIO、
監督:籔田修平、シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
脚本:猪原健太、キャラクターデザイン:阿比留隆彦、
音楽:やまだ豊、原作:幸村誠

高校生のときに夢中になって
想像力を膨らませたのが世界史だった。
200万年前に誕生したヒトの元祖ともいえる猿人。
やがて、直接の祖先であるホモサピエンスが誕生し、
文明が生まれると、長い戦いの歴史が始まる。

私がいちばん魅かれたのは、
ゲルマン民族の大移動だった。
世界史における一大起点ともいえる出来事は、
ヨーロッパ中を席巻し、海岸に辿り着いた一派は
ヴァイキングとなって海を渡り、
アイスランドやグリーンランドに居を構え、
やがてはアメリカ大陸にも足を踏み入れた。
それはコロンブスがアメリカ大陸を発見した時代より
500年も前のことだった。
私は壮大なロマンに思いを馳せ、
このリアルな物語に夢中になった。

『グリーンランド人のサガ』と
『赤毛のエイリークのサガ』の2編の物語。
その総称である『ヴィンランド・サガ』については、
あらましだけは知っていた。
それを『プラネテス』の作者・幸村誠が漫画化し、
連載していることは、頭の片隅にはあったが、
色々な事情からまだ手に取ったことがなく、
アニメ化されるのは嬉しかった。

10世紀に実在したとされる
ソルフィン・ソルザリンが主人公トルフィンのモデル。
{netabare}レイフ・エリクソン、のっぽのトルケル、
スヴェン王、クヌート王などの
実在の人物たちが登場する。
そこにアーサー王の子孫という
架空の人物であるアシェラッドなどを加え、
壮大な歴史ロマンを紡いでいく。{/netabare}

物語の核となるのは、トルフィンの父・
トールズが説いた「本当の戦士」という言葉だろう。
「戦士に剣はいらない」というのが、トールズの境地。
それなら、一体戦士とは、どういう者なのか。
トルフィンは、本当の強さや戦士について、
長い旅のなかで考え続けることになる。

掠奪を繰り返すヴァイキングと行動をともにすることで、
多くの人々を殺めるトルフィン。
{netabare}デンマーク・スヴェン王の息子である
クヌートと出会い、国を統べることを通して
大切なことを学んでいくのだろうか。{/netabare}
24話を費やしたが、物語が今後どのように綴られるのかが、
まだ朧げにしか見えてこない。

トールズやアシェラッドは何のために生きたのか。
自らの想いや願いを別の誰かに託すことこそが
人の生きる意味なのだろうか。
(2020年4月12日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 51

71.6 4 奴隷アニメランキング4位
転生したら剣でした(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (251)
815人が棚に入れました
転生したら剣でした――。 「知性を持つ武器(インテリジェンス・ウェポン)」と呼ばれる”剣“として異世界に転生した彼は、装備者との出会いを夢見ながら、孤独にスキル収集に励んでいた。 ある時、迂闊にも魔力を吸収される「枯渇の森」へ踏み入り、一歩も動けなくなってしまう。途方に暮れる中、奴隷として虐げられていた黒猫族の少女フランに出会う。 フランは巨大な魔獣に襲われ、絶体絶命の危機に陥っていた。彼女は眼前に突き刺さっていた彼を引き抜き、その力で窮地を脱すると、彼を「師匠」と名付けて正式に装備者となるのだった。 冒険者となったフランと師匠は、お互いにスキルを磨きながらクエストをこなしていく。フランは強さの果てにある「進化」を目指すために、師匠は少女の「願い」を叶えるために。 猫耳少女と親バカな剣の大冒険が始まる!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

いつでもそばに

ただフランが可愛いってだけの普通の異世界なろう系だけど、チートだけど無敵って感じはなくて結構戦闘で苦戦するし、戦闘の動きがいいので面白かったです

美少女が無駄にいっぱいでてくるとか、主人公を引き立てるためにわざとらしい展開にするとかそういう余計なところがなくてスマート

無駄にいっぱい美少女はべらせなくても、一人いれば十分ってことがよくわかります
バランスが良くて出来のいい異世界転生アニメ

まるで娘の成長をそばで見守る父親みたいで、フランとししょーのコンビが素敵でした

最初から2期制作が決まっているみたいなのも変な終わり方しないので良いですね

投稿 : 2024/06/08
♥ : 35

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

GWだものテンプレ作品も観ておかないとねぇ。

本日は2024.5.5なり。

地獄の繁忙期を乗り越えやっとのことでGWにたどり着いたぜ。
もろもろ、いろいろなお付き合いもしつつ、いつもの某アベマなTVで一気見シリーズを物色。
これは後で見ようかな、というものは除外し、本作が目につきました。
隙間時間では、既に視聴済みの作品も飛び飛び視聴で記憶を喚起しつつ、本作の一気見を敢行。

う~ん、フランかわええっすねw。

物語は、まぁ、この手のファンタジーものに準じている感じですが、フランの可愛らしさほぼ全振りで視聴していればいいでしょう。
いや、さすがにそこまでは言い過ぎですが、テンプレ的作品を観続けようという大きな求心力になり得たのは間違いないでしょう。
逆に、この幼女的キャラが合わないとなれば、視聴しづらいという方もおられるかもしれませんね。

全体的にフランとスーパーすごい剣師匠との掛け合いを眺めつつ、折々にある障害をフランたちが乗り越えていくカタルシスも楽しみの一つでしょう。
また、バディを「剣」にしたと言うのは、この作品のキーとなる設定でしょうが、話すとはいえヒト型ではなく、無機物と言うところで、より一層フランを引き立てているのかもしれません。


別の視点としては、フランの成長していく様子を眺めるという楽しみもあるかもしれません。
仲間を増やすという意味でも成長しているのかもしれません。
後半で登場してきてPTを組むメンツなどは、どう見てもmob系のキャラなのですが、ミッションをこなしていく中で、なんとなく良い関係が構築されていっているようにも見受けられます。

まぁ、フランも次第に愛されキャラ的な立ち位置に移行していくのですが、フランと師匠、一部の女子キャラ以外は作画的な意味であまり力が入っていないような印象ですね。
声優さんも、少し未熟な方もおられたような気がしています。


アマンダいやママンダでしょうかw。
このキャラが出てきてから、少し賑やかになって楽しくなりましたね。


そして、最後にフランとアマンダの関係性が明らかになりました。
この辺も、匂わせていたものがはっきりと形になっていい終わり方のように思いました。

・・・はて、ここで旅立ちEND・・・。

・・・これなんてエウレカ?ってなシーンもありましたが、ここで終わりって・・・。


と思い、HPを確認に行きますと・・・2期が決定との報が。
へー、なら、この終わり方もいいのかな、と。

個人的には、もう少しクオリティアップしてほしいところもあるのですが、続きがあったら観てみたいと思うほどのフランの魅力がありましたし、師匠との掛け合いも観てみたいものです。


「たぶんすごい黒猫族の子供」と「スーパーすごい剣師匠」の
またの冒険を楽しみに待ちたいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

減点は少なくキャラが加点要素で総じて高評価ななろう原作アニメ

本作の作品タイトルは『転生したら剣でした』であり、つまり転生の主体は異世界転生した「師匠」なんですが、物語としての主人公要素はむしろ黒猫族の獣人少女フランの方にあると言えるのではないでしょうか。

ちなみに「師匠」というのは転生者である「剣」に対してフランが呼びかけにつかっていて、「剣に意志がある」とわかった人たちの間ではそのまま名前として認知されている呼び名です。

魔物を討伐して得た魔石を吸収して「師匠」は魔物のスキルを吸収することができます。そして「師匠」の装備者であるフランは自身のスキルに加えて「師匠」が得たスキルを共有することができます。

当初は「師匠」のスキルに頼りきりのフランですが徐々に自身も強くなってゆくという順当な成長ストーリーですし、フランは「師匠」とはぐれることで危機を演出することもできて、「圧倒的に主人公が強い」というストーリー的な単調さから逃れることができるようになっています。

フランの冒険の旅は適度な爽快感と危機の発生によって、主人公補正による安心感もありつつ楽しめる物になっているように思われます。

終始作画的には安定していましたし、フラン自身がキャラクターデザイン的にかなり可愛く、また周囲を固める人物たちの個性もあいまって特に目立った減点要素はありません。

平凡なストーリーと言ってしまえばそれまでですが、「なろう原作のアニメで手始めに観るなら何が良い?」と訊かれたら本作は充分にその候補たりえる良作だと考えます。

なお、この1期目が終了して早々に2期目の制作決定がアナウンスされました。そのうち続編が観られるだろうという点においても安心してお勧めできます。

余談:「師匠」の転生者としての要素はそれほど目立っていない本作ですが、こと料理という分野においては転生者としての知識が如何なく発揮されており、「師匠」のカレーやハンバーグはフランを虜にしています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

68.5 5 奴隷アニメランキング5位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (297)
956人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

現世しがらみ系異世界転生(?)作品 → 最終回:『卒業』(笑)!?

== [下記は第5話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで観終わった時点で、このレビューを書いています。

原作未読です。コミカライズ版はピッコマなどのサイトで無料でけっこう後の方(少なくともアニメ6話以降)まで読めると思います。
(私はけっこう後の方まで読んでしまいました)

異世界のスラムに転生した主人公が、早くに両親を亡くし不遇な幼少期を送りながら、王族絡みの事件に巻き込まれるというわりとありがちな物語の始まりになっています。

しかし主人公のリオは転生前の天川春人としての人生や人間関係にも未練があり、そのことが以降のストーリーにも密接に関わってくるというのは本作の特徴と言えると思います。

レビュータイトルで異世界転生の後ろに(?)付きなのは、主人公は転生なんですけどそうじゃないパターン(異世界転移など)で主人公のいる世界に現れるキャラがいるからです。とはいえ、そういうごちゃ混ぜパターンは他の作品でも使われている気がするので本作のみが特殊ということではないと思います。

取りあえず第1話のバス事故は以後のストーリーの伏線になっているので、後の方の話数を観てから見直すと何か発見があるかもしれません。

本作は、たぶん最終話まで観る予定です。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.9.21追記:
第12話(最終話)まで視聴終了しました。個人的には1クール単品のアニメ作品としては、あまり高い評価は付けられないですね。

尺として1クールしかないところで最終話でのカタルシスを求めて、大胆なエピソード順変更を図った感じがします。たぶん2期目を作る気はなさそう。

じゃあ2期目を作るのは無理かというと、万が一人気が出たら何とか軌道修正は出来そうではあるんですけど、最終話Cパートでいきなりブッ込んできて「え、ここで終わり?」みたいな最終回です。

もし観ていない人がいて観るかどうか考えているとしたら、続編が作られるまで観ないかもしくはアニメは観ずに最初っから原作かコミカライズ版を読むかをお勧めする感じではあります。

余談: テレビで視聴していると提供画面の後でコミカライズ作画担当によるおまけ漫画みたいなのが映るんですが、個人的にはこれが意外と面白かったです。でも、特に一般的にお勧めする内容でも無かった気がします。
(でも、おまけ漫画を配信サイト視聴で観ることはできないようです。)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

時間経過、とは

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生なろう系の、一般的な枠内に収まっている作品だと思います。なんだか色々とテンプレでした。

バトルに恋愛がメインであり、ややダークな要素もあり、設定としては悪くなかったと思いますが、作画がへたってたのと、なんかやたらに説明くさいセリフ回しのせいで、安っぽくなってた印象です。評価は☆2に近い☆3って感じですね(序盤は良かったので)。

レビューでは、作中に見られた時間経過について。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
これだけ、1クールの尺の中で(早送り、もしくはその間を描かない)時間経過がある作品も珍しいのかなって思います。

精霊の民の森で1年、カラスキ王国で1年だったかな。

個人的には、作中で時間経過があるのって好意的に捉えることが多くて、それは、その過ぎた時間の中で「重み」や「成長」を感じられるから。ONE PIECEとかもそうだったしね。

ただ、ONE PIECEの場合、「2年の修行で全キャラパワーアップ」と「2年たっても変わらぬ思いや関係性」を表現するための時間経過であり、再会を楽しく劇的に表現したために、なかなか効果的だったと思う(まあ、尾田さんが家族サービスするための休み期間という側面もあるけどw)。

とはいえ、100巻続く漫画の中で2年と、1クール12話の中で2年だからね。

本作の時間経過の意味は、精霊の民の森での1年は、「ラティーファがサラ、オーフィア、アルマと家族になるまでの時間」という意味では価値があったと思うし、旅を止めてまでそれに付き合うリオにも好感がもてました。

ただ、カラスキ王国での時間は、必要だったのかな? 色々考えても、しっくりくる理由が見当たらなくて。

ということで一勝一敗というか、まあ、時間経過の効果を考えるには良い素材になったかもしれない。

アニメとしては、1話目のスタートは丁寧な描写の中で分かりやすかったし、リオが少年時代の方が見応えがありました。あのまま学園モノでも良かったくらいに。

最終話は残念すぎて笑えました。クソ安っぽい展開に、言い訳がましいダラダラとした念話。崩壊した作画でのバトル。ビックリするくらい中途半端な終わりかた。急展開のCパート。

最近見た最終回でもだいぶヒドイ方だったと思います。

(もしやるなら)2期はおそらく三角関係メインでしょうね。ぜひ、作画は普通レベルくらいでやってほしいですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
すげぇリアルな事故シーンだな。転生モノのテンプレートながら、丁寧な作り。

2話目 ☆3
両方の記憶がある系。イケメン(笑) 

3話目 ☆2
崖落ちるとこの作画、ヤバいな。バトル全体、酷いな。

4話目 ☆3
ロリキャラ、味方になったな。

5話目 ☆3
亜人族達の、人間族に対する手のひらの返し方が、ちょいと気持ち悪いな。精霊の話を聞いた後なら分かるけれど。半年以上の時間経過か。

6話目 ☆3
ナウシカ戦法(笑) ワイバーンを素手でボコす。装備その他、パワーアップ。

7話目 ☆3
いきなり着いたな。ウルトラあっさり祖母に会うかい。そして余裕のハーレム。トラウマからのダークモード。

8話目 ☆3
祖父母、人間できすぎだろ。作画はかなりやばいね。

9話目 ☆2
何年経ちました、だけだからな、実質。んで、何したいか不明だな。

10話目 ☆2
面白い部分が見当たらないな。

11話目 ☆


12話目 ☆1
そこでダラダラと念話をするから、説明臭くて美化しすぎてつまんなくなる。やたら中途半端な最終回だし。Cパートの雑さは、ヤバイな(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 20

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

わりと好き。

割と好きなタイプの作品でした。

視聴した印象としては、しっかりと作られているなという印象でした。
すべてが見えたわけでは無いですが、メインストーリーは少しぼんやり、その中で主人公の学生生活や、仲間との出会い、世界の広がりが描かれていくタイプ。
このクールでは割とオーソドックスな異世界転生モノのスタイルと言ってもいいかもしれません。

このメーンストーリーに含有されるそれぞれのエピソードが話数ごとにメリハリが効いていて、ちゃんと構成が設計されている感がありました。

ただし、主人公が優れた能力を持っているのは、この手の作品の常なのですが、話が進んでいくうちに、この世界でのお家柄等も明かされていき、どんどん特別な存在であることが明らかになっていきました。
この辺は「あーやっぱりスーパーエリート君的になっていくのかぁ」とは思ってしまいました。

そして・・・、スーパーエリートと言えば、
取り巻きのガールズたちですよねぇ。
こちらでも、スーパーエリートの様で、どんどん、愛されキャラになっていきますねぇ。
今のところ、ベッタベタのハーレム状態とまではいかないものの、コレも、この手の作品の常かぁ・・・と遠い目をしている私です。


ちなみに、この主人公さん、他の方のレビューを拝見した際に散見されるように、とあるソードな作品の主人公さんにえらく寄っていっている気がしますねw。

6話の旅立ちのシーン以降、途端に「何か」に似てきた気がする、とは思っていたのですがw。

メタな話どうやら、中の人が同じなんですかね(調べずに書いています)。
それで、キャラの方向性が似てくるってあるのかなぁ、とも思いながら眺めていました。



物語自体は、このクールではそれほど劇的に進捗した感は無かったですね。
~主人公の表向きの出自~

~学生生活期間での成長、出会い~

~旅立ち~

~冒険中のあれやこれや、出会い~

~精霊の里での交流~

~ヤグモ地方でのあれやこれや、出会い、交流、真の出自の開陳~

そして、学生時にお世話になったセリア先生を政略結婚から略奪(救出)。

ってところでした。

で、最後の最後に所々でカットインされていた、
転生前のかつての思い人(?)との突然の再会っと。

地固めが終わって、さあ、ここからって感じでしょうかね。
どうやら2期クールが既に決まっているそうなので、そこは安心して今後のストーリーを待つことにしたいと思います。


私的には、好みのタイプ。
しっかりと作ってあるという好印象。
各キャラも造形がしっかりしていて安心して観れる。
といった、好印象な作品でした。

機会がありましたら、ご覧くださいませ。
私も2期を楽しみに待ちたいと思っています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

82.4 6 奴隷アニメランキング6位
マギ(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1681)
9773人が棚に入れました
秘宝が眠るとされる謎の遺跡「迷宮(ダンジョン)」が出現する不思議な大陸を旅している少年・アラジン。
彼は旅の中で出会ったアリババと共に秘宝を手にするため、「迷宮(ダンジョン)」攻略を目指す。
その中で生じる様々な出会いと別れを繰り返す中で、アラジンは自らの宿命を知ることになる。

声優・キャラクター
石原夏織、梶裕貴、戸松遥、小野大輔、木村良平、櫻井孝宏、細谷佳正、森久保祥太郎、堀江由衣、大久保瑠美、羽多野渉、杉田智和、藤原啓治、水樹奈々、瀬戸麻沙美、花澤香菜、小野賢章、福山潤、森川智之
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

王道冒険ファンタジーだね~^^

原作 週間少年サンデーの漫画 未読

全25話


3話までの感想

アラジンと魔法のランプ自体よく知らないけど、そんな感じの世界感ですかね?

主人公のアラジンは、魔法を使える不思議な子で、まだまだ秘密が一杯ありそう。
アリババも、なんか訳ありで秘密がありそう。
実はどこかの国の元王子?だったっぽいですね。
{netabare}
3話でダンジョン攻略できたけど、これからいろんな冒険が始まりそうです。
{/netabare}
個人的な感想は・・・
そこそこ毎週楽しめそう!
今後の展開に期待です!^^

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

最終話まで見た感想

ストーリーは、王道の冒険ファンタジーですが、世界観は広くて設定もちゃんとしてるし見応えありました。

バトルも、剣術、体術、魔法や金属器など、いろいろな戦いがあって飽きませんでした。

キャラはたくさん出てきて名前覚えられなかったですけどね^^;

原作読んでないから分からないけど、怪力娘のモルジアナ
声優の戸松遥さんが、いい声と演技で、とても可愛く感じました。
{netabare}ラストでは、アリババといい雰囲気でしたけど、二人はくっつくのかな?
(〃ω〃){/netabare}

それと、所々のストーリーで泣けました。q(T▽Tq)
{netabare}
敵となって戦った、アリババの親友 カシムや、
終盤に登場し、堕転してしまったムスタシム王国王女 ドゥニヤなんかには、感情移入して悲しかったです。
(TдT)
{/netabare}

この作品って、アラジンとアリババのW主人公なんですね~^^
自分はアリババ目線で観てました。

原作が少年サンデーの連載だけあって、子供向けアニメですが、大人の自分でも十分楽しめました。

日曜午後5時からのアニメで正解でしたね! ^^
深夜枠では小学生とか見れない子もいるでしょうし。

年齢に関係なく、冒険ファンタジーが好きな人にはオススメです!
!(*^ー゜)b! グッ


今年の秋に2期が決定しているので楽しみです。^^


OP:「V.I.P」歌 - シド
OP:「瞬く星の下で」 歌 - ポルノグラフィティ

ED:「指望遠鏡」 歌 - 乃木坂46
ED:「The Bravery」 歌 - supercell

supercellの曲はいいですね! ^^
「The Bravery」も、勿論CD購入です!  d(>_< )Good!!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 56

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

冒険ファンタジーアニメってワクワクしますね♪♪

このアニメの元になったのは、あの有名な物語集「アラビアンナイト」(千夜一夜物語)です!ヾ(*゚∇^*)ノ

主人公は不思議な笛を持つ小柄な少年アラジン!
もちろん「アラジンと魔法のランプ」から!

もう一人の主人公の迷宮攻略を目指している少年アリババは「アリババと40人の盗賊」から!

その他にも「船乗りシンドバードの物語」のシンドバッドなどアラビアンナイトの世界の登場人物が個性豊かに登場してきます!!

物語もこれぞ冒険ファンタジーと言えるぐらいなストーリーです!!

朝アニメなのでお子様向けと思い気や大人も楽しめちゃうのが良いです d(⌒o⌒)b♪

アラビアンナイトは完全大人向けな映画に出来る物語もあればアラジンのようにアニメ化して楽しめる物語もあったりで、原作も物語次第で更に面白くなると思うのでそっちにも期待です♪

2期制作決定しているのでまた楽しみが増えました♪

投稿 : 2024/06/08
♥ : 56

cross さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

清々しい位に王道な冒険ファンタジー。ここまで王道だと逆に新鮮味すら感じられる。【総合評価:86点】

2012年秋から2013年冬。
全25話、2クールに渡って放送された作品で2013年秋には第二期も決定しています。

放送中には視聴をしていなかったのですが、過去の作品を何本か試しに視聴していてこの作品を見逃していた事に後悔しました。
原作は週刊誌の少年サンデーにて現在も連載中らしく、購入を現在割りと真剣に検討中です。


大まかな概要としては……

『ジンの金属器』と呼ばれる宝を探して大陸を旅をしている少年アラジン。
が出現する不思議な大陸を旅している少年・アラジン。
御者のアルバイトをしながら、宝が眠るとされる謎の遺跡『迷宮(ダンジョン)』を攻略し大富豪になることを夢見ていた青年アリババ。
この二人の主人公が偶然出会い、様々な出会いと別れを繰り返す中で、アラジンは自らの宿命を知り、アリババもまた自分の過去と運命に立ち向かいながら成長していく。

まぁ、大雑把ではありますが、こんな感じです。



この作品の主人公である二人は共に『千夜一夜物語』、俗に言うアラビアン・ナイトの物語から名前が採られている。
そんな些細な所から少しだけ興味を持って、視聴してみると非常に面白くて25話一気に視聴してしまいました。

この作品、世界観は非常に広大で尚且つ設定もしっかりしていますが、正直、目新しさと言うものは無く、悪く言えばありきたりな王道冒険ファンタジーですね。
中途半端に組み込まれた王道は『ベタ』だとマイナスに感じることもありますが、この作品においてはその王道を突き詰めていった感じで逆に好感が持てました。
王道に王道を重ねた冒険ファンタジーは逆に新鮮味があって、単純にワクワクさせられますし、熱い展開も盛りだくさんでした。
物語の進行も、迷宮編、草原編、盗賊砦編、バルバッド編、シンドリア編と全25話の中でテンポ良く進行していたし、物語にメリハリはあって見易かったです。
どのエピソードもそれぞれに見所があり、キャラクターの魅力を存分に引き出せていた印象があり、25話を通して非常に安定感がありました。
一番の尺を使っていたバルバッド編は、アリババが自分の過去と運命に向き合い、全力でもがきながらも成長していく姿が描かれていて非常に良かったと思います。

作画に関しても個人的には結構好きな部類でキャラデザはとても気に入っています。一気に25話を視聴できたのも作画のレベルの高さと言うのは大きかったと思います。
結構な数のキャラクターが登場しますが、それぞれ確りと特徴を持っていて、演じる声優もキャラクターの雰囲気にマッチしていて、魅力的なキャラクターが非常に多かったです。

個人的には主人公の一人であるアリババはお気に入りです。
物語を通して弱さや脆さが強調されがちでしたが、その中でもゆっくりではありますが着実に成長していた本当に好きなキャラでした。
あとは登場回数は少なかったですが、練白瑛(れん はくえい)と練紅玉(れん こうぎょく)も地味に好きでした。

そして、この作品で気に入っているのはOPです。
前半の「V.I.P」、後半の「瞬く星の下で」
どちらもこの作品の王道ファンタジーな世界観に非常にマッチしていて、映像面との融合でかなり素晴らしい出来だったと思います。



中途半端な王道ではなく、王道に王道を重ねた冒険ファンタジー。
このご時勢、逆に新鮮味のある物語で非常に心くすぐるものがありました。
2013年の秋には第二期も決定していますので、興味のある方は今の内から視聴しておいて損は無いと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 46

72.8 7 奴隷アニメランキング7位
ささみさん@がんばらない(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1335)
6834人が棚に入れました
引きこもりの「ささみさん」と奴隷体質の「お兄ちゃん」のささやかな生活に降りかかる、八百万の神々による怪奇現象。
そして、個性あふれる「邪神三姉妹」とのありえないラブコメ。
そんな日常系として描かれる非日常の物語。

声優・キャラクター
阿澄佳奈、斎藤千和、花澤香菜、野中藍、大塚芳忠、沼倉愛美、日高里菜

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ささみさん@がんばったお☆

原作は未読なので最初は全く内容が分かりまでした(笑)

いや...終わってみてもあんまりよく分かりませんでした(笑)

でも1話1話は楽しめたし、シャフト制作ということで作画とか演出はさすがなものでしたヽ(=´▽`=)ノ

あらすじ

いつも引きこもりのささみさんとシスコンのお兄ちゃんとのちょっと変な生活の中に起こる八百万の神々による怪奇現象。
なんだか不思議で個性的なキャラクターたちとの日常?
そんなよく分からない日常で日常っぽくない怪奇ファンタジーアニメです♪


私は神話とか好きなので、そういう面では良かったのかな?

でもやっぱり終始不思議なアニメでした(≧∇≦)☆

投稿 : 2024/06/08
♥ : 58

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

内容の把握にはちょっとがんばる必要があるかも…

まずストーリーは端的に言うと
主人公のささみさんはどこにでもいそうなひきこもりの少女。
だが実は彼女には最高神アマテラスの力を身に宿していた。
その彼女を剣、玉、鏡の三姉妹が外敵から守るというお話。

正直に言うとこのストーリーを把握するのに
結構時間がかかった。
1話を見て、後半の展開が「なんでこうなったの!?」
と急展開すぎてわからなかった。
だけどだんだん話数を見るごとに理解できるようになった。
無論内容が理解できれば、面白い作品だ。

それに作画もシャフトなだけあって
独特な世界をかもし出していて
特に背景が例えるならば「化物語」のような雰囲気
に似ていると思った。

このアニメを見るにあたって
1話を見る前に事前に内容を把握した上で
見ることをおすすめする。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 57
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

イメージと違ってた

原作 ラノベ 未読

全12話

妹を溺愛するお兄ちゃんとやがみ3姉妹による非日常系ラブコメディー

ラブコメ要素って、あったのかな?^^;


前知識なしに見たんだが・・・
タイトルからして、勝手なイメージで、引きこもりの女の子が巻き起こす日常ラブコメかな?って思ってました。

だけど、全然違ってたw

日本神話に関係した、めっちゃファンタジー作品で、正直訳が分からなかった。

映像やキャラデザは綺麗で好みでしたが、ストーリーと設定に魅力を感じれなかったです。

個人的には、勝手なイメージしてた、引きこもりの女の子のドタバタラブコメの方が分かりやすくて面白いのに・・・って、思ってしまいました。
(ファンの方にはすみません。)

ただ、キャラは個性的でよかったですけどw。
{netabare}
お兄ちゃんなんて、いつも顔隠してるけど・・・
あんなんで教師が務まる訳ないじゃん!
何で隠してるのか?
意味分からんし、説明欲しかった。

ささみさんは、すっごい自堕落な生活してるし。
ホントは寂しがり屋で優しい性格の子なんですね。
まぁ、観てる分には面白いけど、自分の娘があんなんだと、ちょっと困りますね。。。
(。-`ω´-) ムムッ
{/netabare}

総評すると、ファンタジー作品として観れば、そこそこ面白いのかな?

その辺好きな人にはオススメですかね?


OP:「Alteration」 歌 - ZAQ

ED:
「浸透圧シンフォニー」 歌 - 月読鎖々美(阿澄佳奈)

毎回変化のあるEDは、歌の上手い下手は置いといてw、飛ばさずに観れてよかったです。
(*^ω^*) ノシ 

投稿 : 2024/06/08
♥ : 44

74.3 8 奴隷アニメランキング8位
アルスラーン戦記(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1088)
5927人が棚に入れました
東西を結ぶ陸路の中心地・エクバターナを王都に掲げ、各地からの人や物資、そして豊かな文化が集まる強国パルス。この国の王太子として生まれた少年・アルスラーンは、幸福のうちに国を引き継ぐはずだった。土煙が舞う平原に、パルスの誇る騎馬隊が葬り去られるその日までは……。パルスの豊かな領土を狙って、異教徒の国・ルシタニアが侵攻を開始。初めての直面する本物の戦いに、不安を隠しきれない"気弱な"王太子・アルスラーン。彼の不安が的中したかのように、戦場には不穏な空気が渦巻き始める。敵の策略にはまり、これまでにない脅威を感じるパルス軍と、混乱する戦況に翻弄されるアルスラーンの父王であるアンドラゴラス三世……。駆けつけた「戦士の中の戦士」の異名を持つ騎士・ダリューンとともに、次々と襲いかかる敵、そして過酷な運命へと立ち向かうアルスラーン。運命という名の嵐が吹き荒れるなか、彼は信頼できる仲間たちとともに"王太子"として最初の一歩を踏み出す!

声優・キャラクター
小林裕介、細谷佳正、浪川大輔、花江夏樹、KENN、坂本真綾、梶裕貴、菅生隆之、田中敦子、津田英三、大川透、安元洋貴、三宅健太、小西克幸、桜井敏治、子安武人、斎藤志郎

ポロム さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

感想

凄く見応えがありました・・!
キャラが美形揃いなのとファンタジーの世界観に
某RPGゲームを想像してしまってとてもワクワクしました。

全25話ですが、これから!ってところでアニメが終わっちゃったので
原作ストック(特に漫画版)追いついちゃったようなので仕方ないですね。
多くの犠牲の上に平和と歴史があると考えさせられた内容でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 48

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

少年は、少しずつ成長していく

原作未読 全25話

原作は1986年からと古く、今回荒川弘さん(鋼の錬金術師・銀匙)が作画をおこなった漫画で復活してアニメ化となりました。

また、原作の田中芳樹さんは、私の大好きな作品「銀河英雄伝説」の原作者の方ということで楽しみにしていた作品です。

この世界の陸上交通の要所で豊かな国、パルス公国の王子であるアルスラーン王子、初陣の戦で大敗しパルスの武将ダリューンとともに戦場を離れ数々の経験をしながら、少しずつ仲間が加わりパルス公国の王都エクバターナを敵の手から解放するために戦いに身を投じることになります。

基本、剣や弓で戦うことから中世のイメージです。人種・身分・宗教と扱っているものが複雑ですね。

アルスラーンに加わる仲間もかなり個性的です。好きなキャラはダリューンとナルサスですね。2人のやりとり好きでした。

お話もテンポよく中だるみもありませんので飽きはこなかったですね。

作画も崩れることなく綺麗です。戦闘シーンも迫力がありました。

世界観は複雑ですが、お話は結構分かりやすいので戦闘シーンが苦手でなければ観ても良いかも知れません。

切りが良いところで終わっていますが、お話としては中途半端に終わっています。モヤモヤしたままなのではやく2期が観たいですね。(一応2016年内に放送予定みたいです。)

OP/ED 前半と後半2曲ずつですが、前半のED藍井エイルさんの「ラピスラズリ」が好きでした。挿入歌のやなぎなぎさんの曲も幻想的で良かったですね。

最後に、宮廷画家を目指したキャラがいましたが、どんな絵を描いているのか気になりましたw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 39
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

王国再興を胸に アルスラーンの旅が始まる!。

あらすじはあにこれを参照ください。
放送時期:2015年4月~9月

アルスラーン戦記の戦記って 何かなって少し調べたら
戦争記録およびそれを題材にした創作ってことなんですね

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△

〇世界観
設定は13世紀頃の中東が舞台 
大陸公路(現実でいうシルクロード?)
の中心地パルスを巡る争いを描いています。

〇物語
戦争により奪われた国パルスを取り戻し復興させる!

これまで城内で温室育ちだったアルスラーン殿下が
外の世界の触れ 民に必要とされる王になるため
様々な事を経験して成長していく物語 

Ⅰ期はアルスラーンの11歳から15歳までの成長記録です。

全体的に
テンポはサクサク進みストレスフリーで気持ちいいです
次から次へとイベント事が発生して最後まで飽きません
どちらかというと 一度見始めると止まらない作品でした○o。.。

。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎

〇注意
作中に戦闘シーンがあります
血が流れたりしてるので 注意してください

時代的に歩兵 騎兵 弓兵が主な武器
他にも象兵などもあって 多彩な戦闘が味わえます
( 地理的にラクダ兵とかあっても可愛いかなって思いました。)

.。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎

◎キャラ〇作画
冒頭のアルスラーン殿下はとても世間知らず
11歳だから当然ですけど 周りに守られて体も心も一切傷無い
そんなイメージを受けました。

そんなアルスラーン殿下を守る
主人公サイドの人材は皆粒揃いで すべてイケメン♪

そんな臣下の者たちが
”今お助けします 殿下!”なんて命を懸けて守ってくれる姿を 
”ニヤニヤ””って もう絶対人様に見せれない顔で観てしまう

わたしは まず”ダリューン”の事が気になりましたね
うん! こういう楽しみ方を探すのもアリですよね♪

戦乱だからと言って屈強な感じの男ばかりではなく
軍師タイプや遊び人タイプなど タイプや年齢も様々
だから 好みのタイプが見つけやすい? そんな所も◎です

世界観が”中東”だから?
この作品の作画 線が少し太いです
だから キャラの顔が女性のように綺麗でも力強く感じました

ちなみに 主人公のアルスラーンは
道中 色々な経験を積み 強く変わっていくのに
最初から持っていた優しい心は変わらない
そんなところ カワイイ♪好きです。

△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼

〇観終わって
王道ストーリーですが
所々パズルのような謎解きがあったりして
{netabare}(血統とか){/netabare}全く飽きませんでいた。

冒頭 アルスラーンが
王族という立場で城下町を歩いていたころは
自国がすべて正しい そういう考えだったのですが

外の世界に触れ 
色々な文化・人と交わることで徐々に変化していきます
 
視聴前は 
アルスラーン戦記というタイトルなので
戦争で領土の奪い合いや殺し合いがメイン
そういうおはなしかなって思っていたのですが

視聴後は 
幼く弱かったアルスラーンが旅を続けていく内に
信頼する仲間と出会い 共に理想の国を描いていく
王道ですが やっぱりここが一番ワクワクしました○o。.。

.。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎*:..。o◎

〇最後に
優しきアルスラーンと魅力ある側近たちが
非情な戦場で今後どう成長していくのか?
Ⅱ期も楽しみです♪○o。.。

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。






 

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

76.4 9 奴隷アニメランキング9位
マギ The Kingdom of magic (2期)(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (911)
5827人が棚に入れました
迷宮ザガンを攻略し、シンドリア王国での宴を満喫するアラジンたち。
そこでアラジンはシンドバッドから、『三人のマギ』について聞かされ、シンドリア王国のマギとしてレーム帝国に行くことを持ちかけられる。
アラジンはその言葉に対し、自分はシンドリアのマギではないと微笑む。

宴の中、アラジンはアリババに、この世界を終わらせないことを誓う。
「……でも、僕はこれからどこに向かって進めばいいんだろう?」

声優・キャラクター
石原夏織、梶裕貴、戸松遥、小野大輔、木村良平、櫻井孝宏、細谷佳正、森久保祥太郎、堀江由衣、大久保瑠美、羽多野渉、杉田智和、藤原啓治、水樹奈々、瀬戸麻沙美、花澤香菜、小野賢章、福山潤、森川智之、松岡禎丞、逢坂良太、井上喜久子、チョー、柿原徹也、日野聡、坂本真綾、阿澄佳奈、高垣彩陽、谷山紀章、宮野真守

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

冒険活劇というより成長物語。 1期2期トータルの感想。

剣と魔法のファンタジー的な世界で、巨大な魔人を操る少年アラジンと
ダンジョン攻略を目指す少年アリババが出会うトコから始まる物語。
1期2期共に全25話です。

アラビアンナイトをモチーフにした独特な世界観が面白いですね。


最初は、絵柄などから子供向けな作品なのかなって思ってたのですが、
見てみると内容はしっかりしてるし、王道のファンタジーって感じで
なかなか面白かったです。

キャラも、アラジン、アリババ、モルジアナ、3人の中心人物や、
ある意味 主人公たちより存在感のあるシンドバッドなど、
魅力的で良いキャラが沢山いましたw


ストーリーとしては、ファンタジー色を活かした明るく楽しい部分だけ
じゃなく、意外に暗い部分もしっかり描かれて良かったと思います。

一期は、酷い国政や身分制度、虐げられてる奴隷なども出てきますし、
二期では、魔道士と人間の間の確執など、少し重い部分もありました。
でもまぁ一期に関しては、暗い部分の描写の仕方が甘めだったり、
アリババに対しての描写が少し残念にも感じたりも...

ただ、暗い描写に関しては、考えてみたらこの作品って夕方放送の
アニメなんですよね。 なら、十分描いてるほうかもw


あと、終盤の展開としては 一期は展開早くてちょっとなって思いましたね。
もう少し上手く出来なかったのかな~って、少しガッカリだったかな...
二期に関しては、無難な終わり方でしたが良かったと思います。

全体的に見ればどちらも良かったけど、自分は1期より2期の方が好きかなw


それから、この作品って原作読んでいる人からの批判がすごい作品ですが、
アニメが初見な立場からすると普通に楽しめた作品でした。
是非とも、3期やって欲しいなって思いますしねw

ですが、原作ファンからのアニメ批判がそこまであるってコトは、
原作も少し気になってきますねw
というわけで、そのうち原作も読んでみようかなって思っていますww

投稿 : 2024/06/08
♥ : 35

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

3期熱望ですヾ(≧∇≦)/″

マギ1期の続編。
2クール・全25話の作品。

1期の視聴は必須になりますのでご注意を。
まだの方は面白いのでぜひ視聴して下さいw

あらすじは飛ばしますね。

1期で行動を共していたアラジン・アリババ・モルジアナが
それぞれ単身旅立ったその後のお話を描いた作品。
続編という事でファンタジーの世界観をそのままに
マギの魅力が存分に楽しめる内容になっていました♪

見所の1つは単身旅立った彼らの三人三様に描かれた姿。
3人での楽しい旅が遠い過去のごとく困難や苦悩する姿
それに立ち向かい、克服していく姿はとても印象的でした。
もちろん1期同様に笑いも随所に取り入れており
コメディとシリアスのバランスは絶妙でしたよ(・∀・)v

新しいキャラも魅力溢れるキャラばかりでした。
味方側はもちろん敵側も個性豊かで魅力的。
物語に引き込まれる1つの要因になりました。

作画や音楽、声優陣も作品の世界観を大切にした
丁寧な仕事をしてくれています。
制作側の力の入れようが感じられました(´▽`)♪

残念に感じたのはモルジアナの出番が少なかった事。
もし続編があるなら、もっと活躍させてほしいです!
そーゆー意味でも3期を熱望します♪♪

1期から合計すると50話と長い作品になりますが
ぜひ視聴して頂きたい心が温まるファンタジー作品です。
たくさんの方にオススメしたい1本です!


《キャスト》
アラジン(CV.石原夏織)
アリババ・サルージャ(CV.梶裕貴)
モルジアナ(CV.戸松遥)
シンドバッド(CV.小野大輔)
ジャーファル(CV.櫻井孝宏)
練 紅炎(CV.中村悠一)
練 白龍(CV.小野賢章)
練 紅玉(CV.花澤香菜)
ジュダル(CV.木村良平)
アブマド・サルージャ(CV.宮田幸季)
カシム(CV.福山潤)
ティトス・アレキウス(CV.松岡禎丞)
シェヘラザード(CV.坂本真綾)
ムー・アレキウス(CV.宮野真守)
ミュロン・アレキウス(CV.高垣彩陽)
マタル・モガメット(CV.チョー)


《主題歌》
OP
『ANNIVERSARY』/ViViD(第1話-第13話)
『光-HIKARI-』/ViViD(第14話-第24話)
ED
『エデン』/Aqua Timez(第1話-第13話)
『With You/With Me』/9nine(第14話-第25話)
                             改No,7

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

魔法の使い方・・・参考になります。

 あ、あの、あ、暁美ほむら・・・です。
 よ、よろしく・・お願い・し・・ます。
 え、メガネ・・ですか?
 はい、メガネ・・・かけてます・・・そ、それがなにか・・・?


 アラジンさん、憧れちゃいます。
 その、えと、魔法の使い方とか・・・参考になるし、
 あーでも、私の魔法は、あんなにかっこよくなくて、
 アラジンさんの魔法とは比べ物にならないですけど。
 私もあんなふうに戦えたら・・・
 む、無理ですよね・・・
 お、お友達がたくさんいるところも、凄いな・・・って。
 誰とでも仲良くなれるなんて・・う、羨ましいです。
 でも、女の人のむ、胸を触るところは・・・でも、子供だから
 いいのかな・・・?
 モルジアナさんにヤムライハさんに白瑛さん、それに紅玉さん・・・
 他にも素敵な女(ひと)がたくさんいて、
 こんな女たちとお、お友達になれたら・・・
 モガメットさん・・・難しいですね・・・みんなが幸せになるのって・・
 私も頑張りたいです。なんとか・・見つけたいです。
 みんなが幸せになれる方法を・・・
 ワルプルギスの夜・・・?よりも強力かも・・・
 や、やっぱり、みんなで協力しないと倒せない?
 あーでも、私には、アラジンさんみたいに仲間がいないから・・


 と、とてもハラハラして、ドキドキも・・・
 少しつらいところもあるけれども・・・いい話です。
 みなさんも是非ご覧になられるといい・・・かな。


 
 

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

88.2 10 奴隷アニメランキング10位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1170)
5474人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

憎しみの連鎖

アニメーション制作:キネマシトラス
監督:阿保孝雄、シリーズ構成:小柳啓伍
総作画監督:鈴木 豪、山本由美子
キャラクターデザイン、総作画監督:諏訪真弘
原作:アネコユサギ

異世界系アニメは嫌いではない。
パーティーを組んでモンスターを倒すという
今では誰もが知っている物語自体に
不思議と惹きつけられるからだろう。
しかし、物語の骨格が共通のため
誰もがストーリーを作りやすいこともあり、
作者の嗜好が分かりやすく伝わってくる。
そのため、私にとっては好みがはっきり
分かれるジャンルの作品でもある。
物語が目指しているものが見えたときに
感じたのは、『盾の勇者の成り上がり』は、
私が好きな異世界ものだということだった。

20歳の大学生、岩谷尚文は「四聖武器書」という
本を読んでいるときに異世界に召喚されてしまう。
そこには、剣、槍、弓、盾の4人の勇者が揃い、
尚文は盾の勇者として召喚されていた。
4人の勇者は定期的に訪れる「災厄の波」に
対抗するために呼ばれた存在。
しかし、なぜか盾の勇者である尚文だけが
召喚したオルトクレイ王やその娘・マインから
迫害されてしまうのだった。

序盤を乗り切れるかどうかが
いちばんのカギになるかもしれない。
主人公の尚文が周りの人々から騙され、
迫害され続けるため、観ていてストレスが溜まるからだ。
個人的にはフィーロとドラゴンのレースでの
マインのやり方があまりにも滑稽で笑ってしまい、
そこから、安心して観られるようになった。
尚文が迫害されることが、この物語の核心の
部分なのだろうと思ったからだ。
おそらく盾の勇者についての本当の秘密は、
物語の最終段階にまで来なければ、
明かされないのではないだろうか。
そもそも尚文だけが「盾」の勇者ということで、
武器ではなく防具だというのは変な話で、
攻撃を受け続けることを示している。
それによって、憎悪の炎が蓄積されていき、
強大な力を持つ話になっている。

結局、何千年も続く人類の歴史で
戦争が終わることのないのは、
憎しみが連鎖するからだろう。
これを断ち切らない限りは、
私たちはいつまでも破滅の危機と
直面し続けなければならない。

マチュー・カソビッツ監督の『憎しみ』という
映画があるのだが、フランスでの
有色人種たちが差別を受け続け、
悲劇を生んでしまう様をモノクロの映像で
スタイリッシュに描いている。
フランスというとサッカーの
ジダンやアンリなど有色人種のスター選手が
多いイメージだが、反面、差別が根強いと聞く。
国粋主義者が一定数以上いて、
スラム街のような場所も存在する。
フランス国内の暗部が描かれた、
とても心に残った作品だった。

『盾の勇者の成り上がり』を観ていて、
そんなことを思い出したのだが、
この作品は、テーマや教訓を込めた童話。
明らかに西洋の童話がバックボーンにある。
だいたい、マインや教皇、ほかの勇者の行動が
あまりにも常軌を逸しているわけで、
明確な目的をもって物語が紡がれていく。
そのため些か、極端な展開になっていて
好みが大きく分かれるだろう。
例えば、先述したように盾の勇者は、
攻撃を受け続け、憎悪の炎で自らと
世界を滅ぼすほどの力を備えているように見える。
それを助けるのが奴隷商で売られていた
タヌキの亜人のラフタリアと
神鳥と呼ばれるフィーロである。
本心から信じてくれる大切な人が近くにいることが、
人を憎悪の念に縛られることから救ってくれる。

また、「災厄の波」に際して、
モンスターを退治していくのと同時に
一般の村々が被害を被り、
モンスターの死骸が周辺地域に
災害をもたらす話もある。
勇者たちがモンスターを倒すことで
後始末をしないと被害が拡大していく発想は面白い。
そんなときに尚文が人々を助けるのだが、
必ず報酬を要求する。
つまりは「ギブ&テイク」の精神だ。
人と人との関係というのは、いくら親しい間柄でも
「ギブ&テイク」を忘れてしまうと、
簡単に関係性が崩れてしまうことがある。
一方が与え続けているだけの関係性は、
いくら口では「気にしないでいい」と
言われたとしても、長続きすることはない。
これは親子であっても同様だ。
誰もが頭では分かっている、人と人との関係性の常識を
物語でしっかり伝えているのは好感だった。
この常識は最近の社会では忘れかけられていると思う。

そして、物語に一貫して流れているのは、
「信じる」とは、どういうことかということ。
盾の勇者は、ほかの使い物にならない勇者たちと
共闘しなければならないことをフィロリアルの王から
課される。人を信じたり、託すことによって、
初めて未来が拓けることを示す。
{netabare}勇者たちには、それぞれ特殊能力が設定されており、
他の勇者のことを信じることで、
その能力を全員が使えるようになっている。{/netabare}
おそらく、この物語では、人が持たなければならない
いくつもの大切なものを身につけなければ、
「災厄の波」に対抗することができないのだろう。

物語全体としては「なろう系」らしく、
設定や物語の粗が散見され、
主人公以外の頭が悪すぎてイライラする。
タイトルもこの作品が内包するテーマとは
かけ離れていると思うし、失敗だと感じる。
おそらく編集者がつけたのだろう。
しかし、キャラが魅力的で、
やりたいことがはっきりしている。
最後に仲間に加わるのも、樹のチームから
追い出されたキャラということで徹底している。
作画は安定していて、顎のとがった造形が特徴。
美術面もなかなか興味深く、
ローマやマヤ文明の遺跡を参考にした
絵作りが好感だった。

別の異世界から訪れたグラスやラルク、
そして、勇者たち全員が
それぞれ別の世界の現代から召喚されたこと、
盾が抱える暗い秘密など、
気になる点はたくさんある。
2期と3期の制作が決定したということで、
続編を楽しみに待ちたい。
(2019年11月10日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 70

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人間の醜い心に嫌気がし、人狼や神鳥の美しい心に癒される物語

この物語はドラゴンクエストのような立派な勇者が登場する素晴らしい物語ではありません。
人間の醜い心が思いっきり表現されています。
このアニメで美しいバトルを期待されている方は、見ない方が良いでしょう。
でも、人間でない人狼のラフタリアや神鳥のフィーロが私たちを癒してくれるので、この物語は何とか見ることができます。


この物語では、顔も見たくないほどの嫌な人間たちが登場します。
その嫌な人間たちから盾の勇者である尚文(なおふみ)は、何度も何度も濡れ衣を着せられて酷い目にあいます。

そんな嫌な奴らからの迫害をバネにして、尚文は少しずつ成長します。しぶとく、たくましく生き抜きます。
そんな尚文の生き方に、思わず感情移入してしまいます。
ドロドロして美しくないけど、大好きです。共感が持てます。

そして、尚文の仲間である人狼のラフタリアや神鳥のフィーロは、この物語では天使のように純粋です。いつも尚文を守ってくれます。

人間の心が醜く、獣や鳥の心が美しい、それが嫌というほどわかってしまう物語です。


この物語は、まさに人生の縮図のようなものです。
嫌な奴に屈服して日陰のような人生を送るか、それとも嫌がらせを跳ね返してしぶとく生き抜くか、その選択を迫られることが人生には割とあります。
私たちも盾の勇者のように、しぶとく生き抜きましょう。

エンディングは 藤川千愛さんの「きみの名前」 と 
               「あたしが隣にいるうちに」
2曲ともこの物語にふさわしく、心の叫びが聞こえてきます。魂の叫びと言っても良いかもしれません。
決して美しくないですが、心に響く名曲です。
       

投稿 : 2024/06/08
♥ : 69
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

デブチョコボが全てを救う

キネマシトラス制作。
異世界×ファンタジー。

図書館で1冊の古書と出会った主人公尚文は、
世界を救う盾の勇者として異世界に召喚された。
召喚された勇者は彼を含め4人である。
次元の渦・亀裂から大量に魔物が湧き出し、
世界は「波」と呼ばれる現象で破滅の道を辿る。
世界の救出を国王から託され彼らの冒険が始まる。

労働の対価として報酬を要求する勇者たち、
英雄譚としての勇者像からは乖離した設定である。
この設定も、物語後半で効果を上げる。
{netabare}地道に任務をこなし民の信頼を得る主人公と、
どこかゲーム感覚で勇者ごっこをする、
他の勇者との対比が顕著な形で表される。{/netabare}

お約束のハーレム展開も少しずらされている。
根拠のない愛情が、先行するのではなく、
信頼が先行しているため過度な嫌味とならない。
{netabare}身寄りのないものたちの疑似家族なのだ。{/netabare}
デブチョコボのフィーロが全てを救う。
なんて愛嬌のあるキャラクターでしょう。
ニコニコと荷馬車を引く姿がとても可愛い。
彼女の功績は、個人的に大きいです。

地道に戦闘し、レベルを上げ、
その対価で食料と武具を購入し旅を続ける。
気が付けば民の信頼を集め仲間を得る。
このこともまた物語後半で効果を上げる。
{netabare}召喚直後に、嘆き泣いた「盾」の性能も、
戦闘報酬で様々に派生しその効果は絶大である。{/netabare}
このあたりも丁寧に描かれていますね。

主人公尚文は、物語終盤になり、
{netabare}壊滅した仲間の故郷の再建を願い町を作る。
それは彼にとっても新たな旅の拠点である。{/netabare}
様々な旅での出会いが彼を成長させたのだ。
生き方を見つけ、ここからまた始める。

新たな冒険の始まりに期待するばかりだ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 68

83.4 11 奴隷アニメランキング11位
賭ケグルイ(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (961)
4668人が棚に入れました
舞台は、日本政財界有力者の子女が集う名門・私立百花王学園。この学園でもっとも重要な能力は、勉強や運動ではなく「駆け引き」「読心術」「勝負強さ」――つまりギャンブルの強さが全てを決める。学園はギャンブルによる階級制度(ヒエラルキー)で支配され、その頂点には絶対的権力を誇る「生徒会」が君臨。賭けるモノは「大金」「カラダ」そして「人生」。そして、本作の主人公となる謎多き転校生・蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ)の登場により学園の階級制度に異変が起きていく。

声優・キャラクター
早見沙織、田中美海、徳武竜也、若井友希、奈波果林、伊瀬茉莉也、芹澤優、杉田智和、鵜殿麻由、福原綾香、沢城みゆき
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

狂気のゆくえ

MAPPA制作。

伝統と格式ある名門、私立百花王学園。
独自の階級制度を採用している。
生徒は将来を約束されたエリートばかりで、
この学園では勉強や運動の成績が評価されない。

将来「人を使う」立場になる彼らにとって、
それほど重要ではないとの考えからです。
大切なのは心理戦、駆け引き、読心術、
勝負強さ、つまりギャンブルの強さである。
{netabare}ヒエラルキーの最下層は家畜扱いで、
名前は男ならポチ、女ならミケとなる。{/netabare}

とにかく言葉も表現も過剰な作品。
オリジナルギャンブルの数々が出て来ます。
{netabare}ただ賭けるモノまで過剰になっていき、
この過剰さで好みが分かれるでしょう。{/netabare}

原作者そこそこ病んでいますね。
キューブリック監督の戦争映画的な病み方。

演出・音楽・声優の熱演など、
癖がありますが印象に残る作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 84
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

お淑やかな美少女が実はギャンブル狂

原作未読。最終話まで視聴。

【物語】
イカサマや策略を張り巡らせた相手に対し、主人公が人並外れた洞察力、記憶力、交渉術など駆使して挑む物語。
しかし、最後の勝負所だけは{netabare}運を天に任せていることも多々あり{/netabare}、視聴者をドキドキさせます。

ある意味、主人公最強系と言えるかも知れない・・・。

【作画】
こういう物語の場合、細かな感情の変化を表情で表す必要があると思いますが、とてもうまく表現されていたと思います。
もちろん、”顔芸”も含めて良かった。(笑)

【声優】
主人公を演じた早見沙織さんと生徒会長役を演じた沢城みゆきさんはとても良かったです。
そういう意味で、最終話はとても見ごたえがありました。

【音楽】
OP、EDとも作品のイメージに合っていたと思います。

【キャラ】
「物語の性質上」ってことかも知れないけど・・・。
かなり「イッちゃっている」人が多いです。(笑)

【最後に】
{netabare}イカサマの無いギャンブルってないのかな?
生徒会役員って言っても、イカサマばかり・・・。
威勢の良い、カッコいいことを言っていても、結局イカサマばかり・・・。
イカサマで成り上がった生徒会役員が、偉そうにしている所がとても笑えた。

もしかしたら、大物ぶった小物をあざ笑う作品なのかも知れない。{/netabare}

{netabare}その点、イカサマではなく策略で勝負を挑んだ生徒会長は、もしかしたら本当にすごいのかもしれないと思った。
(本当は、多少イカサマめいたことはあったかも知れないけど・・・?)

まあ、そんな生徒会長相手に、運だけで”引き分け”を引き寄せた夢子(と鈴井)も大概だけど・・・。{/netabare}

第2期制作決定しましたね。
今から楽しみです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 74
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

酒と賭博と男と女(酒抜き)

原作未読 全12話


2019年冬クールの第2期を前に予習です。

良家のご子息ご息女が通う学園私立百華王学園。人を統べるにはギャンブルが強くないとネ、の校風でギャンブルの強さが学園内での処遇に直結。ヒエラルキーのトップに立つは生徒会長。底辺は奴隷扱い。そんな学園に転校生 蛇喰夢子(じゃばみゆめこと読む)がやってきて一波乱。学園を舞台にギャンブルに興じる高校生たちのドラマ!?です。

さすがギャンブル大国日本ですね。切った張ったの一寸先はわからないあの緊張感は当事者はもちろん、傍目から眺める分にも面白いものがあります。
『哭きの竜』あたりを祖に“酒”“賭博”“女”が絡んでやさぐれ感満載の劇画タッチ麻雀漫画が主流だった時代から、2000年代あたりからの『LIAR GAME』『嘘喰い』と知能ゲームに軸足を置いたものが市民権を得てきた分野です。
本作もそんな潮流に沿った原作を基にしています。年齢設定から“酒”要素は望めないものの“女”要素は表に出ていて、OPとEDの淫靡な雰囲気に表れてるように、豆生田楓(まにゅうだかえで)の言葉を借りれば“王道”の系譜にあたるギャンブル作品の佳作にあたるでしょう。

本作については、ギャンブルというか賭博の持つ毒は薄めではないかと思います。オサレなのです。
本編で展開されたゲームはあまり印象に残らず、親の金で好き勝手やってもなぁと一歩引いて見てたこともあり、大博打での一発逆転や人生一発アウトの緊迫感の描写にリアリティを感じられず、ギャンブルものとしての評価はあまり高くありませんでした。{netabare}なんだかんだ親が翻意してしまえば救われますからね。{/netabare}
どうしようもない輩が身を滅ぼしていく中で、神憑り的な天才性を発揮する主人公が活躍する旧来のギャンブルものから得られるカタルシスを期待していたのかもしれませんね。先入観といってよいでしょう。


「顔芸」 「イカレたキャラ」 「美少女もの!?」


賭博の毒を抜いた別物として、知能ゲーム+上記のなにかを楽しむ作品と理解しました。


好印象なのは以下、

・最終話しっかり纏めたこと
・{netabare}序盤第3話西洞院戦でヒロインの敗戦を描いたこと。また生志摩戦でゲーム勝利は何かを再定義したこと。と単純な勝ち負けに終わらなかった点。{/netabare}
・パートナーの鈴井くんの凡百な視点。イカレキャラばかりだと食中りを起こしてしまいます。

登場人物名の漢字がほぼ読めないのはツッコミどころでいいのかしら。
キャラの中では生志摩妄(いきしまみだり)がお気に入りでした。名は体を表すというか、いきは“イキ”で、しまは“締”“沁”で、みだりは“乱”“淫”と二重三重の掛詞がハマるJK!!
さらに声優さんイカレ感を出してくれれば良かったのにと思うものの、ヒロイン以外で唯一、人生全振りしてるなコイツと思えたキャラでした。


あまりにも「顔芸」で名を馳せてしまったために、キャラものの印象が強い本作ではありますが、1話あたりの構成は地味に良かったと思ってます。

・基本1話完結
・対戦相手がイカサマを仕込んでる。
・対する夢子はそれを見破る。

日常→ハプニング→対戦→決着→後日談、の大筋の流れがあり、そこでのトリック(イカサマ)ネタ明かしが毎回の楽しみだったりしました。

これは江〇川コナンくんや金田〇少年と一緒ですね。たぶんやらないしやる必要もありませんが、脚本家を複数用意できれば、延々と続けられる鉄板の構成です。
それに夢子が無双なので水〇黄門のような安心感も得られたりします。ギャンブルものとしてはどうかと思われるこの安定度合いがむしろ作品を支えていました。2期があるのも頷けます。


旧来のギャンブルものとして観ると肩透かしを食らう。
キャラを堪能するならレベルは高い。
ギャンブルの特性(不安定さ)と手堅い物語構成(安定さ)とのバランスの良さ。


独特な輝きをもった実に興味深い全12話でした。実家の資産食い潰すだけでしょ?のひっかかりがなければもっと評価を上げてたことでしょう。
また、パ〇ンコ屋や一時期の消費者金融の「私たち社会貢献してます♡」TVCMの胡散臭さを感じようものならむしろ評価を下げてたことでしょう。


人としての均衡はお世辞にも保たれてるとは言えない面々が織りなす非常にバランスの取れた作品ということになろうかと思います。
OPもEDも良いですね。狂気とエロスは表裏一体だぜーっ!を上手いこと表現できてました。


■余談
酒がもっと絡めばな~(しつこい)



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2019.09.06追記
《配点を修正》 -0.1


視聴時期:2019年2月 配信



2019.02.24 初稿
2019.09.06 追記/配点修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 68

80.8 12 奴隷アニメランキング12位
魔法使いの嫁(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (969)
4360人が棚に入れました
羽鳥チセは15歳の少女。
彼女は帰れる場所も、生きる理由も、そのための術も、何も持ち合わせていない。
ただひとつ、生まれ持った特別な力を除いて。

そんなチセを弟子として、そして将来の花嫁として迎え入れたのは、
異形の魔法使い・エリアス。
自然と寄り添い、悠久の時を生きる魔法使いの暮しの中で、
チセは大切な何かを少しずつ取り戻していく…。

これは、世界の美しさを識る為の物語。

声優・キャラクター
種﨑敦美、竹内良太、内山昂輝、遠藤綾
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

夜の愛し仔

WIT STUDIO制作。

身寄りもなく生きる希望も術もない、
15歳の無口な少女、羽鳥チセ。
彼女を闇の競売会で買ったのは、
人為らざる魔法使いエリアスエインズワース。
魔法使いの弟子として、将来の花嫁として、
彼女の英国での生活が始まる。

前日譚である、OVA「星待つひと」では、
エリアスのキャラ造形に適度な緩さがなく、
堅物であまり好きになれませんでしたが、
こちらではコメディ演出もあり好感が持てそう。

魔法使いとして大きな資質を持つチセ、
{netabare}それゆえに迫害を受け無気力になる。
自然と寄り添い、幻想世界の住人と交流することで、
彼女が生きる活力を取り戻した時、
世界は美しく見えるのかも知れません。{/netabare}

魔法が日常の中にそっとある、
幻想世界が私たちの世界のすぐそばにある。
このアプローチがほんとに素敵です。

最終話視聴追記。
{netabare}中盤あまり動きがなく停滞した印象ですが、
静かな世界観を壊すことなく、
過去と向き合い、それを乗り越え、
人生を、自然の摂理を教わるのです。
最後は前向きに終わり良かったと思います。{/netabare}

よくある魔法使いものとは違い、
どこか文学的な香りがする作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 103

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

まあ、エリアスったらウッカリさん(笑)!→ 気に入りました。でも世間でウケるかどうかは知りません…。原作コミック第10巻(「学院編」開始)発売中!

……エリアスの「ウッカリ」がシャレにならないレベルでチセの危険が危ない!

もうちょっと、何とかならんのかいとツッコみたくなるレベルの序盤4話なのですガ・ガ・ガ…。

ちなみに同タイトルのマンガが原作です。アニメ化前から書店店頭で見かけていて気にはなっていたのですが、未読のままアニメ視聴開始。

「この世のもの」ならざるものまで見えてしまう少女羽鳥チセと魔法使いエリアスとの出会い、それは人身売買オークションであった…。

なかなかショッキングな導入で始まる本作品ですが、世界観は素晴らしいです。というわけで、レビュータイトルの「ウッカリさん」だけにはツッコまざるを得ませんが、とても楽しみに毎回観ています。

また、詳しいレビューは(たぶん)視聴終了後に。

2018.3.26追記:
3/23の時点でMXで最終話の先行放送があり、そちらで視聴完了でした。

結果的には原作漫画を全巻読むことになり今後も最新巻を追おうという気持ちになるくらいまで気に入った作品です。原作が女性作者ということもあるのでしょうが、絵柄的には少女漫画寄りでアニメのキャラクターデザインもそちらに準拠したものでした。私的には大変好みの絵柄です。

物語の構造的には『夏目友人帳』などとも類似点はあるんじゃないでしょうか。「見える人」と「人外」の交流という意味でも、「見える人」に対する理解がある人(本作品では魔術関係者)がいるという意味でも。

結局最後まで「チセの危険が危ない!」(笑)展開は変わることがなかったのですが、その中で毎話微妙に変わっていくチセとエリアスのお互いの相手に対する心情みたいなものが本作のウリだと思います。

なので、おそらく「少女漫画的素養」を持っていないと本作を楽しむのは難しいでしょう。なので、爆発的な人気になったりはしないと思うのですが、原作の方は「学院編」などの新展開を予定しているみたいなので、地味に長く続いていきそうな気はします。

2018.3.27追記:
ふと思ったのですが、チセとエリアスの距離感って恋愛結婚よりはお見合い結婚の夫婦の感じに近いのかも…?

共に暮らすことで生まれる愛もある。

2018.11.29追記:
今更ですが、9/10にコミック第10巻(学院編: アニメの続き)が発売されています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 72
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

イングランドで魔法という安心感

<2018/5/13追記>
先日よーやく観終えました。

後半の感想を一言で言うと
「腕がゴッドハンド洋一」

全般的には良かったです。
{netabare}ダメ人間(ダメ骨頭?) {/netabare}のエリアスを
結局気がついたらチセが{netabare}尻に敷いてる{/netabare}というか。

大団円なんだろうか?
よくわからないけどあの{netabare}花嫁姿{/netabare}は少し泣けました。
これは{netabare}娘の嫁入りを見守る父{/netabare}の気分か?

個人的には前半最後の{netabare}火の鳥{/netabare}になって帰って来るとこが1番!!!

良作だと思います。

<2017/10/15初レビュー>
原作未読。
今期期待の作品の一つでしたが今のところ期待どおり。
魔法が魔法っぽいところが良いですね。
ヨーロッパの御伽噺な感じのところは好みです。

{netabare}オークションに出品された{/netabare}日本人の少女チセが犬の頭骨みたいな頭の魔法使いエリアスに{netabare}500万ユーロで競り落と{/netabare}されるところから物語は始まります。
エリアスがチセを{netabare}落札{/netabare}したのは{netabare}弟子兼嫁{/netabare}にするため。

これから面白くなりそうな雰囲気が満載です。

ところでなんとなくですが赤髪の白雪姫を思い出しました。
他の方も書いてますが、チセは白雪をとことんネガティヴにした雰囲気。
髪が赤いというのもありますが、物語全般に漂う「お姫様と王子様」感が・・・。
これからの展開次第なのでしょうが1話を観た印象は「魔法使いの白雪姫」でした。

<2017/11/19追記>
評価デフォルト3にしてましたが、今期も半分超えたので評価値付けてみました。
魔法が黴臭く感じるところ、好きです。
お話もお姫様的なものだけではなく、成長を描いているような。
そういうところも好きです。
何よりやはり雰囲気が好み。
今期は豊作です♪

<2018/1/2追記>
2クールの折り返し地点ということで追記です。

次回予告気になりましたね。
チセがエリアスの手の届かないところに行ってしまうかのような前フリがなされてました。
感覚的には「会社の後輩の女の子の面倒をたくさん見ていろいろあって{netabare}その子と社内結婚したはいいけど気がついたら俺より出世{/netabare}してるやんΣ(゚д゚lll)」という感じのせつなさでしょうか?(異論は認めます)

まあ、あのままだと{netabare}恋愛{/netabare}というより唯の{netabare}共依存{/netabare}という感じもしますし、ここら辺で大転回は望むところです。
年明けから期待大です。

ところで予告のチセの手。
モンスターエンジンのゴッドハンド洋一みたいになってましたけど大丈夫なんでしょうか?笑
まさかチセがこないだおじいちゃんの蔵でブレスレットを見つけたわけではないと思いますが。
なんか重いことあったんでしょうね。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 60

80.3 13 奴隷アニメランキング13位
異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (800)
3976人が棚に入れました
「ゲームで魔王やってたら、異世界に召喚された!?」MMORPGクロスレヴェリにおいて坂本拓真(さかもとたくま)は、他プレイヤーから『魔王』と呼ばれるほど圧倒的な強さを誇っていた。ある日、彼はゲーム内の姿で異世界へと召喚されてしまう。そこには「私こそが召喚主」と言い張る少女が2人いた。拓真は彼女たちから召喚獣用の奴隷化魔術をかけられる――しかし固有能力《魔術反射》発動!奴隷と化したのは少女たちで……!? 魔王(演技)が絶対的な強さで突き進む異世界冒険譚、開幕!

声優・キャラクター
水中雅章、芹澤優、和氣あず未、原由実、大久保瑠美、加藤英美里、種﨑敦美、森嶋優花、千本木彩花、置鮎龍太郎、石田彰、大塚明夫

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

最後までしっかりと楽しめました

原作未読。最終話まで視聴。

異世界転生+主人公最強+ハーレム+微エロ+コメディ。
異世界転生で主人公最強でハーレムというと、大ハズレの予感しかしなかったけど、意外と楽しめました。

取り巻きが無駄に増えないのと、主人公が最強なのに意外とヘタレなのが功を奏していると思います。
この作品といい、オバロといい、このヘタレモードが魅力の一つだと思います。

第2話の微エロ展開で、正直ドン引きしましたけど、第3話でしっかり挽回。
以降も、コメディとシリアスのバランスの良さは高評価です。
ただし、第10話のエロシーンは評価が分かれちゃうかも知れないですね。
明らかに”微”の域を逸脱していましたからね。

あと主人公が、ゲームとこの世界の違いを確認しながら、慎重に事を進めている所も高評価です。
主人公の心の声が、私のような原作未読者にも、分かりやすく世界観を説明してくれますからね。
(この点もオバロに似ているかも)

主人公役の声優(水中雅章)さん。ほぼ初見なのですが、良い声優さんですね。
魔王バージョンとヘタレバージョンの演じ分けが、とても良かったです。

脇役ですが、何故か女性陣がピンチになると駆けつける、エミール・ビュシェルベルジェール。
憎めない好キャラで、大好きです。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 57

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

一般人に生活感が溢れる良作

原作は未読でしたが、8話目辺りで追いついて、その後既刊分(1~10巻)を読み終えています。下記は4話目を観終わった辺りでのレビューです。

また、その後に最終回まで観終わっての追記があります。
==
原作ライトノベルは未読です。

大まかにどんなお話かという点ではあにこれの「あらすじ」が「だいたい合ってる」という感じで良くまとまっているので、作品の説明に替えて第4話まで視聴を終えた時点での登場人物などを中心にここまでのインプレッションなどを書いてみたいと思います。

ディアブロ(本作品の主人公): 作品の舞台となっている世界とそっくりなMMORPG「クロスレヴェリ」での豊富なプレイ経験を持ち、本作品中では他のキャラクターを圧倒する力を持つ自称「異世界の魔王」。

神などの作為を自覚できるような転生・転移のプロセスを経ていないせいか行動は意外と慎重。行動原理はソロプレイで培われている点はあるにせよ、人物的な好感度は比較的高めかと思います。

シェラ・L・グリーンウッド(ヒロイン枠): 巨乳エルフ。もう一人のヒロインであるレムと比べると智謀的には劣る印象。ムードメーカー的なところがあります。

レム・ガレウ(ヒロイン枠): 貧乳の獣人(猫っぽい)。話のキーになりそうな宿命を抱えているせいか、影のあるキャラ。そこそこ強い筈のわりには、シナリオ的にはピンチに陥りがちな感じがします。

セレスティーヌ・ボードレール: 魔術師協会会長。比較的思慮深い常識人枠。ここまでの登場人物の中では、おそらく一番物を知っていそうな人。

シルヴィ: 通称「ギルマス」(ギルド・マスターの意味?)で、ディアブロたちが拠点にしている街ファルトラの冒険者協会会長。ディアブロの実力を、測れないなりに一番理解できているっぽい人。いでたちはほとんど痴女(笑)。

エミール・ビシェルベルジェール: ファルトラの冒険者の一人でディアブロを除けば恐らくは最強クラス。「すべての女性の味方」を自称し、チャラいところはあるものの愛すべきバカ。

他にも名あり、モブキャラ含めて多くのキャラクターたちが登場しますが本作品の長所として各キャラに良い意味で生活感が感じられる点があると思います。

戦闘で犠牲者が出れば弔い、街が破壊されれば皆で協力し合って復興にいそしむ様子が作中で描かれており、私としては作品自体に好印象を持っています。

ディアブロも含めて死んだら「死ぬ」のであって蘇生という概念はなさそうで、実力差はあっても相応のMP消費などもあって、本当はダメージがあっても「やせ我慢」で無双キャラを演じるなどの心理戦要素もなかなかの見どころになっていますね。

ディアブロの極大魔法が橋を吹き飛ばした後で川面が完全に割られた後に水が吹き戻して渦巻くなど、意外と場面描写も丁寧だったりします。

実はかなり面白いんじゃないでしょうか。ということで今後の展開も楽しみにしています。


2018.9.21追記:
最終回の12話まで観終わりました。まず、ライトノベル原作のアニメ化と考えるとなかなか良いアニメ化だったと思います。原作は続いていますが話の区切りとして中途半端な感じがなく、仮に2期目以降があった場合でもこのやり方を踏襲するならシリーズ構成的な失敗はなさそうです。

原作の1巻をアニメの4話のペースで構成していて、12話でおよそ原作3巻分の話がアニメ化されました。ただし原作では毎巻引きがあって次巻に続く構成になっている(例えば3巻だとエルデガルドとアリシアの脱出で終わる)ので、アニメでも一部4巻の内容が含まれます。

原作でアニメの続きを読むということなら4巻からで良いと思います。

キャラクターデザインについては原作イラストと別人とまではいきませんがけっこう変えてきてますね。ただ原作イラストのキャラクターデザインはアニメで動かすのは不向きと思われ、キャラデザ変更は良かったと思いました。

OP/ED主題歌はともに出演声優が歌う形になってますが、特にOPは背景アニメの出来も含めてどちらも作品内容に沿った良曲だったのではないでしょうか。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 49

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ほかの転生ものと大差がなかった。。。はずなのだが

アニメのみ。原作知らず。

とても楽しめた。素敵な物語として綺麗にまとまった秀作だと思う。

タイトル見る限りよくある異世界転生ハーレムものかと思ったし、OP映像を最初に見た際にはきわどい描写で数字稼ぎかと少々嫌悪感も持ったし(ま、それは実際にその通りだったわけだが)、当初は期待値を下げた状態で見ていた。

お話しはシンプルで、特にひねりも何にもないと思う。主人公の設定はちょっとおもしろいかもと思ったが、基本的に転生先では「最強」の存在になっている。そういう意味では、これまで何作か見てきた転生ものと大差がなかった。。。はずなのだが(クルム風味)。

最後まで魅せられた。

メインヒロイン格の二人が、クールクレバーと天真爛漫お馬鹿という組み合わせなのも、お話し全体が落ち着く良い構成だと思った。無論、この二人がこの作品において大きなウェイトを占めているのは間違いないのだが、僕が個人的に好印象を持ったのは主人公ディアブロの描き方。

主人公が安っぽいCheaterではないというのがこれまで僕が見た他の異世界ハーレムものとの違いかと思う。

まず賢い。情報をちゃんと取りに行くし、取り入れるだけの賢さが描かれている。戦闘の機微を知っているし、戦略を立てられる。
次に、その方向性は迷子と言わざるを得ないのだが、相当の努力家である。召還される前のゲームにおいて、彼はチートなどせず努力(と、おそらく課金)を重ねて実力を付け、「既に魔王となっていた」。だからこそか、召還後の彼の振る舞いは、戦闘に限っては自信に裏打ちされているし、経験に基づく判断にも揺るぎがない。また、それを不自然に感じずに済む(これが重要な気がする)。
そして、優しい。この点は引きこもりコミュ障という設定からは少し外れる気もするのだが、ディアブロのにじみ出る優しさが他者への配慮として普通に表に出ている。
その上で、自分の弱さや希求するものを分かっているし、それらに対して話を追うごとに素直になっていく。レムやシェラという存在が自身を形作っていることをちゃんと理解している。

他者とのインターフェースにかなりの難があるものの、この最強魔王な主人公、好青年。めったに見られないレベルの好青年。

物語を通して、ディアブロの内面の成長が描かれていて、自然と応援したくなっていた。張りぼての魔王の外面なんて、レム・シェラの二人にはたぶんとっくに見破られていて、それでも二人に好意を寄せられている描写もまったく嫌みに感じない。うまく作ってくれたな、という感想です。

7話は、そんなディアブロの中身が前面に出ていて、かつ、それをレムが受け入れディアブロの存在を認める、個人的にお気に入りのエピソード。シェラがいなくなってから6分間のディアブロ、レム二人の対話は、何度も見返してしまう。

最終話、アリシアを説得するディアブロに「俺がそうだった」と言わせたのは、安っぽくも感じるが、僕としては肯定的に捉えたい。

ギャグはエロに頼ることが多く、こういうのが苦手な方には嫌悪されるんだろうなと思う。先述の通り、お話しそれ自体は単純なのでそれが物足りないと思う方も多いかな。

作画は全体的に丁寧と思う。
BGMは、それぞれしっかり作られていたように思う。
ディアブロ始め、CVはとても良かったと思う。

ただ、OP曲だけはちょっと受け入れがたい。
なんか、歌詞の最後の一音が気になるんです(不協和音っぽい感じ?)。

[2018/10/10 v1]
[2019/10/22 v2 配点調整・文言修正]

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31

74.6 14 奴隷アニメランキング14位
デスマーチからはじまる異世界狂想曲(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (785)
3844人が棚に入れました
デスマーチ真っ最中のプログラマー“サトゥー”こと鈴木一郎。仮眠を取っていたはずが、気が付くと異世界に…!?
視界の端には、仮眠前に作っていたゲームを思わせるメニュー画面。

レベル1の初期状態。ただし初心者救済策として実装したばかりの「全マップ探査」とマップ殲滅ボム「流星雨」×3付。目の前には蜥蜴人の大軍が!
助かるために「流星雨」を使用したサトゥーは、その結果レベルが310となり莫大な財宝を手に入れる―。
夢か現か、ここにサトゥーの旅が始まる!

声優・キャラクター
堀江瞬、高橋李依、河野ひより、奥野香耶、津田美波、悠木碧、早瀬莉花
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

スマホ太郎とは雲泥の違いじゃん!

原作未読。最終話まで視聴。

【視聴前に・・・】
『異世界転生と同時に主人公最強系』といえば・・・。
個人的に高評価なのは『オーバーロード』
逆に、かなり低評価なのは『異世界スマホ』

個人的な見解ですが、『異世界転生と同時に主人公最強系』に「ハーレム要素」を”単純”に加えると失敗するんだと思う。
ハーレムラブコメが成立するためには、『主人公に対する視聴者の愛着』が必要不可欠だからだ。
『異世界スマホ』はこの部分が大きく欠けていた。
視聴者が主人公に対してどれだけ愛着を持てるか?
『主人公の苦悩や苦労を、どれだけ描かれているのか』がポイント。

さて、本作はどちらに転ぶでしょうか?

【視聴後の感想】
スマホ太郎より全然マシな作品だった。

『主人公は、外見は15歳だが中身はアラサー』という設定が生きていた。
主人公が冷静に、大人の対応に徹しているのがとても良かった。
そういえば、「オーバーロード」の主人公も社会人だった。

この作品の問題点は2点。

まずは、敵キャラが弱すぎること。(というか、主人公が強すぎ?)
バトルが全く盛り上がらない。
まあ、日常系だと思えば、面白い作品だったと思う。

あとは、OPとEDが少し残念・・・。
う~ん・・・。

【以下は、特に面白かった回・気になった回のレビュー的な「何か」です】(笑)
{netabare}
【第1話】
{netabare}30歳手前で、現実社会でそれなりに苦労している主人公。
おお、良い設定じゃない!

で、異世界転生!

えぇっ!15歳に若返った!?
『異世界スマホ』の主人公(名前忘れた)も確か15歳の高校1年生だったような・・・。{/netabare}
嫌な予感がしつつも、今のところハーレム要素ゼロ。
大丈夫。まだ見れる・・・。

【第3話まで視聴】
大丈夫だ!まだまだ全然見れる!

『主人公は、外見は15歳だが中身はアラサー』という設定が生きている。
主人公、大人の対応だ。
うん。まだまだ大丈夫だ・・・。

ただ、少しずつ{netabare}ハーレムの臭いが{/netabare}・・・。
ただし、{netabare}ゼナにとって、サトゥーは命の恩人。
リザ、タマ、ポチにとっても、サトゥーは命の恩人。
こういう、理由がはっきりしているハーレムなら、{/netabare}まだ見れる。

【第6話まで視聴】
大丈夫だ!まだまだ見れている、・・・のだが。

少しずつ粗が見えてくるなぁ!

いつまで経っても、冒険が始まらない。
未だに、仲間集め(というか、勝手に集まってくるのだが)の話ばかり・・・。
迷宮探索の話とか面白かったのに・・・。

【第9話まで視聴】
ここまでくれば大丈夫かな?
『主人公は、外見は15歳だが中身はアラサー』という設定が生きている。
主人公が冷静に、大人の対応に徹しているのが成功している。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ゲーム会社勤務のプログラマーが迷い込んだRPG異世界での気楽な冒険談

2018年放送中のテレビアニメ

原作 愛七ひろ 監督 大沼心 構成脚本 下山健人 制作 SILVER LINK×CONNECT

今期のなろう系枠のようです。
タイトルで嫌な予感がして0話切りしていたんですが、
大沼監督✖SILVER LINKと知り、慌てて3話まで一気見しました。
この制作チームであれば好き嫌いはともかくゴミは無い、という判断です。

非常にありがちな異世界転生ものですが、
今回の特徴と言えば主人公がオンラインゲームのプログラマーであり、
転生した異世界がファンタジーロールプレイングゲーム世界であると言うこと。
序盤でチートなレベルを手に入れ無敵状態でRPG世界の観光旅行を始めると言うものです。

スキルやメニューの設定は本格的RPGゲーム内のもので、
当然主人公は危険もなく気楽に観光を楽しむという状態が3話まで続いています。

今のところ先は読めず、ゲーム内世界に親しみを持てれば地味に楽しめる作品にはなっています。
ハーレムになるんでしょうが、どんなものかはまだ分かりません。

丁寧な作画と構成でまあまあ楽しめる、異世界転生日常アニメですね。
今のところは。

流石の敏腕大沼監督もなろう系の妖しいパワーに押されているような気がしてきました。
なろう系は読者との双方向創作なので一筋縄ではいかない引力があります。
なんでもハーレムと言うのが最も目立ちますが、
それ以外でも、とにかく頻出する願望の量が半端ないので、
物語が荒れますが、その中から選ばれた作品ではあるので作りようによっては名作化すると言うわけです。
過去のなろう系アニメの成功も失敗も読者の願望をまとめられるかにかかっています。

観終わりましたが、ほとんど記憶に残らない作品になりそうです。
異世界観光旅行に徹したなら見どころもあったと思いますが、
主人公のチートを見せる場面での表現力の弱さが目立ってしまいました。
なろうの異世界系であれば魅力のない主人公が普通なのですが、
この主人公は喜怒哀楽が分かりづらく感情移入を拒否しているように見えます。
もっと尺を取って丁寧に描いたとしても観るのが時間の無駄のように感じてしまいました。

主人公役の声優が今一つ引っ張れていないので、実力派の女性声優陣もイマイチの印象でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 38

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

方便だったはずの「旅商人」という設定が案外ハマっている気がする。

商業出版される前は小説投稿サイト「小説家になろう」に載っていたらしいライトノベルが原作です。私個人はなろう版、カドカワBOOKS版ともに未読です。

ちなみに「デスマーチ」要素ですが、主人公がゲーム開発中に過労でぶっ倒れて昏睡したかもしくは亡くなったと考えられる冒頭部分のみに関係しており、その他ストーリー中ではデスマーチはまったく関係ありません。

物語冒頭を観た限りでは本当に異世界RPG内の世界に入ってしまったのかただの昏睡中の夢なのか(笑)、そこは定かではありませんが「ゲーム内に入った」という方が夢のあるお話で良いんじゃないかと思います。

で、実は私はこのアニメはそんなに嫌っておりません。というか、普通に毎回観て次回をそれなりに楽しみにしていた気がします。というか、何で嫌われてるの…?

確かに主人公はチートなスキル持ちかもしれない。やたらゲームプレーが有利になる称号を持っているし、また何かと称号を付与されるかもしれない。独りだけマップが使えたり離れた敵を感知できたりするかもしれない。

でも所詮ファンタジー系RPGなんて、NPCから見たらプレイヤーは程度の差こそあれある種のチートな存在なので、それを極端に表現してみたと思えば別に腹は立ちません。それに作中で何が起きても「まあゲームの世界の話だし」で気楽に流せてしまいますしね。

で、特に魔王を倒そうとか世界を統一しようとかしませんけどそれはそれで良いんじゃないですかね。普通に旅商人を自称して世界を見て回っていますけど、なんというか「東方見聞録」ならぬ「異世界見聞録」的なアニメとして楽しんでいました。

逆に「主人公のパーティーは絶対に危機を乗り切る」というある種の安心感というか正しい「俺TSUEEEE」な気がします。こういうのを観るのがストレス発散になるという向きにはお勧めですよ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30

75.8 15 奴隷アニメランキング15位
ゼロから始める魔法の書(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (712)
3705人が棚に入れました
魔女がいて“魔術”が普及している世界。その中でも、世界がまだ魔法という技術を知らなかった時代――。世界を滅ぼす可能性を秘めた魔法書“ゼロの書”を探して旅をする魔女・ゼロと、その護衛役として同行する人間になることを夢見る半獣半人の傭兵との交流が描かれていく。

声優・キャラクター
花守ゆみり、小山剛志、大地葉、加藤将之、子安武人

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作、読んでいません…。(普通にファンタジーでした)

いまや電撃文庫の超有名タイトルだというのに。
第20回電撃大賞<大賞>受賞作品です。

アニメ観て、よほど面白そうだったら原作も読みます。なので、それを決めるために本作品を観ます(笑)!

ちなみに電撃大賞ですが、私は大賞受賞作品との過去の相性はあまりよろしくありません。大賞じゃない受賞作品の方が気に入ることが多いですね。『はたらく魔王さま!』(第17回 銀賞)とか…。

ちっともアニメのレビューではなくて、読んでいただいた方には大変申し訳ありません。もしアニメが面白かったら、観終わった後でまともなレビューを書かせていただきます…。

2017.6.27追記:
とりあえず最終話まで完走しました。原作1巻分を13話1クールでアニメ化ということで、お話区切りとしては良かったですし、特に尺が足りてないといった問題も感じませんでした。

実はライトノベルっぽい要素はあまりない作品で、これの原作が電撃文庫から出るとか深夜アニメとして放送されるとかいうのは、単に近年の業界の事情という気がします。

たぶん小学校高学年くらいからなら見せても問題はなくて、角川つばさ文庫でも驚かないし、深夜じゃない時間帯に放送していてもビックリしない感じの内容でした。

中世ヨーロッパ的な世界で魔術あるいは魔法というものが出てくる古典的なファンタジーです。それほど派手なバトルのシーンはそんなにはなくて、ある意味で地に足の着いた感じの、電撃大賞という新人賞への応募作っぽくはないわりと良くできたストーリーだったと思います。

良作だとは思いますが、原作のシリーズを買おうというモチベーションにはつながりませんでした。たぶん教科書的な作りであまりストーリーに意外性がないせいだと思いますが、続きがアニメ化されるようなことがあればたぶん観ると思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 46
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

中盤までが良かったので、終盤が少し残念だったかな?

原作未読。最終話まで視聴。

しっかりと時間をかけて積み重ねてきた物語が、8話で大きく動き出した感じ。
終盤までは、「上手いなぁ」っていうのが率直な感想でした。

だけど、11話で少し失速。
{netabare}{netabare}13番が寝返っちゃうと、{/netabare}誰が誰と戦っているのか?途端に分かりにくくなった。
{netabare}孫娘や狼が混乱するのもよく分かる。{/netabare}
むしろ、傭兵がすんなり納得してるのが良く分からない。
{/netabare}
ただまあ、『終わり良ければ』で・・・。

ゼロと傭兵の関係性が最後まで絶妙で面白かった。
もう少し続きを見てみたいかも・・・。

作画は、特に悪いわけではないのだけど、ゼロはもう少し可愛くても良かったかな?
設定では「絶世の美女」っていうことになっているんだし・・・。
(まあ、見慣れれば十分可愛いんだけどね!)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 45
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

獣の傭兵と魔女が繰り広げる愛ともふもふのファンタジー!白狐の制作技術が揺れまくり!

原作全巻既読/全12話

真面目系の王道ファンタジー。
全体的に楽しめたけど少しテンポが遅かったかな?

※レビューにネタバレはほとんど含みません

( 'ω'o[総括レビュー]o
※後日追記

( 'ω'o[観点事のレビュー]o
{netabare}
[物語]/4.0★★★★☆
壮大な設定を生かしたいい物語でした。
ただ、少し強引過ぎたかな?

[作画]/3.0★★★☆☆
悪くはないんですが、戦闘シーンがひどかったです。魔法がぐにゃぐにゃ動いて、少し不快でした。
後、13番のイラストが原作で想像していたのと違う……

[音楽]/4.0★★★★☆
OPが明るすぎるのは置いといて、
EDが物凄く気に入りました。
あの静かで可愛い感じ、好きです。

[キャラ]4.0★★★★☆
個性的でいいキャラが揃っていたと思いました。
ただ、アルバスだけは魅力がなかったかな……?{/netabare}

総合点数【71点】

[続編の可能性]
{netabare}
※上の方が優先度高めです
※あくまでも個人的な意見です
※オリジナルアニメの場合は原作ストックは評価対象に入りません

※総評星評価の基準
---------------- 8×キリトリセン ----------------
★★★★★/80%~100%
★★★★☆/50%~79%
★★★☆☆/30%~49%
★★☆☆☆/15%~29%
★☆☆☆☆/15%未満
---------------- 8×キリトリセン ----------------

[円盤売上]/★☆☆☆☆
400枚位の予想です
※後日追記

[原作ストック]/★★★★★
※原作1巻分消化/9巻まで刊行中(10巻完結)
3巻(2、3巻は上下構成)で続編制作可能と仮定した場合、すぐに続編制作が可能です。

[終わり方]/★★★★☆
※大きな区切りはついたものの、
まだ2人の冒険は終わっていません!
続きがみたいです。

[作品評価]/★★★☆☆
※多数のサイトで普通評価

[制作会社]/★★★★☆
※『WHITE FOX』
2作品の続編を制作しています。

[総評]/★☆☆☆☆
※原作がもうすぐ完結+円盤3桁では続編は難しいでしょう。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30

58.7 16 奴隷アニメランキング16位
ゲド戦記(アニメ映画)

2006年7月29日
★★★★☆ 3.2 (514)
2608人が棚に入れました
多島海世界のアースシーでは、聖なる生物の竜が共食いを始め、農民は田畑を捨て、職人は技を忘れていくなどさまざまな異変が起こり始めていた。やがて人々が魔法を信じることができなくなったとき、大賢人ゲドは世界のバランスを崩す者の正体を突き止めるための旅に出て、国を捨てた王子アレンと出会う。
(シネマトゥデイより引用)

声優・キャラクター
岡田准一、手嶌葵、田中裕子、香川照之、風吹ジュン、内藤剛志、倍賞美津子、夏川結衣、小林薫、菅原文太
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ジブリ史上最高クラスの主題歌(しか記憶に残ってないw) テルーの歌の歌詞のレビューですm(__)m

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
ストーリー1、歌が5で、合わせて3です(笑) 意外と酷評ではないです。だって、ゲド戦記以外の角度からのレビューですもん(笑)

今回は、ゲド戦記のテーマソング「テルーの歌」の詩の解釈をメインにします。

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
結論→テルーの歌は、萩原朔太郎のこころのパクりとは言えないのではないか。というレビューです。

この「テルーの歌」ですが、ネット等でも話題になりましたが、(100年程前に活躍した詩人)萩原朔太郎の「こころ」が元ネタになっています(監督&作詞の宮崎吾朗さんも公式に認めてますね)。

ゲド戦記公開当時は大学生で、たまたまゼミで朔太郎をやっていたので、これでレポート書いた記憶があるので、載せてみます(笑)

※ここからは、テルーの歌を「」で、朔太郎のこころを『』で書きます。

テルーの歌もこころも、ともに3つの連から成る詩です。テルーの歌の第1連の「夕闇迫る雲の上 いつも一羽で飛んでいる鷹」は、雲の上、というのがミソです。つまり、地上の人々からは見えないということ。「音も途絶えた風の中 空を掴んだその翼 休めることはできなくて」……だって、休むと落ちちゃうもんね(笑) この部分は、こころの第2連『こころはまた夕闇の園生のふきあげ』に対応しています。夕方の公園の噴水って、(昼間は子供達に人気だったのに)回りに誰もいなくなって、それでも休むことなく水を吐き出し続けています。吾朗さんは、その噴水の様子を鷹に置き換えた訳ですね。と、いうことで、第1連のテーマは両作とも「孤高」だと思います。

テルーの歌第2連の「雨のそぼ降る岩陰にいつも小さく咲いている花」は、こころの第1連『こころはあぢさゐの花』に、対応しています。朔太郎は、アジサイという、寂しげで多彩な花で、こころの移ろいやすさや儚さを表現しています。が、テルーの歌ではそのような主題は排され、「愛でてくれる手もない」と、やはり「孤高」を表現するにとどめています。

第3連は、詩的には、テルーの歌で一番上手いところだと思ってます。「人影絶えた野の道を 私と共に歩んでる」は、「人影絶えた」「私と共に」と思いっきり矛盾した表現です。この矛盾を解消できる答えは、「私の影」ということになります。

映画ゲド戦記は、小説ゲド戦記シリーズの第3巻を元ネタにしていますが、小説ゲド戦記の第1巻は、「影との戦い」というタイトルです。さらに、テルーの歌では「あなたもきっと寂しかろう」と続けています。「も」ですから、私と私の影は対等の価値をもっていると考えられ、つまり、「影の受容」です。これは、ゲド戦記の大きなテーマですね。

こころの第3連は、『こころはまた二人の旅人』と、はっきり二人と書いてます。そして『されどみちづれの絶えて物言ふことなければ わがこころはいつも かくさびしきなり』から、『出会ったがゆえの別れ』『幸せを知ったからこそ感じる不幸せ』などがテーマになり、テルーの歌とは大分違います。なので、ここの部分は、作詞した宮崎吾朗さんのアレンジの上手さが光っていると言えますね。

総じて、テルーの歌は、こころ→孤高 という主題が強く、朔太郎は、こころ→多彩で感傷的なもの という 主題が強いです。

私は、テルーの歌は、こころのパクりとは言えないと思っています。主題が全く違うので。確かに下敷きにはしているのでしょうが、両方の詩をしっかり読解せず、字面だけ見てパクりというのは、ちょっと、吾朗さん、可哀想^_^; そもそも、ジブリ自体が、完全オリジナルは少ないわけですし。

以上。書きながら、あにこれのレビューか? と、自分でも思いましたm(__)m 吾朗さん、頑張れ♪
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 29
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

偉大な原作をなぜ脚色したのか

世界観:4
ストーリー:3
リアリティ:5
キャラクター:4
情感:3
合計:19

原作のゲド戦記は昔から好きな児童文学です。
最初は幻想的な暗闇が舞台となる2巻が好きでしたが、自分と向き合うようになった頃に1巻が好きになり、社会人になってから見直したら3巻が好きになりました(あまり話さない印象のゲドが喋る喋る)。何度読み返しても、新たな発見のある物語で、そういう創作物があることを強く印象付けられた思い出の作品です。

という結構なゲド戦記ファンなので、このタイトルを付けられた上では評価が厳しくなってしまっているかもしれません。

「人は自分の行きつくところをできるものなら知りたいと思う。だが、一度は振り返り、向きなおって、源までさかのぼり、そこを自分の中にとりこまなくては、人は自分の行きつくところを知ることはできんのじゃ。川にもてあそばれ、その流れにたゆとう棒切れになりたくなかったら、人は自ら川にならねばならぬ。」(byオジオン師匠)

言葉だけを見るとちょっと説教臭いところもあったりしますが、これは1巻のゲドの行動を通してその意味が描かれているので、後で読んで深さを理解できるのです。

{netabare}が、映画版は原作のどこのストーリーを描くでもなく(一応、3巻部分をメインにしていますが、5巻まで含まれています)、アレンが父親を殺すという原作には全くない所から始まり、「真の名」や「均衡」などの概念を言葉だけで語らせ、最後にはラスボスを倒してグッドエンディングみたいな。

ジブリなので作画は綺麗ですし、テルーの歌がはまっていますので原作を知らない方はあるいは気に入るかもしれませんが、アレンの父親殺しやテルーが竜になること等にも説明がなく、表現が足りないという問題があり、その上で原作が非常に大事にしている(本当の意味での)均衡の世界観が欠落しています。

{/netabare}これはゲド戦記ではない何かですので、原作を読まれることを強くおすすめします。

<2019.1追記>
家の本棚から久しぶりにゲド戦記を取り出してみると、ページの外側にいつの間にか年季が入った日焼け色がついてしまっていました。

この映画は3巻が舞台との設定だったはずですが、3巻の終わり、{netabare}黄泉の国でのクモとの戦い、魔法の力を使い果たして岩の扉を閉じたゲドをアレンが庇いながら帰還し、最古参の竜カレシンの背に乗ってロークに戻る{/netabare}シーンを読み直し、死と対峙することの重さ、躍動とリアリティに満ちた、これらのシーンが原作通りに描かれなかったことの無念を感じました。
落ち着いた時に、原作をまた読むとします。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 27
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

退廃的な雰囲気と行先のない描写

父親を殺した1人の少年のお話。
国を治め、民のことを第一に考える理想の王のようだった父親を少年は殺した。
彼が1人になったその瞬間を狙って背後から迫り短剣で一突きお見舞いしてやった。
簡単なことだった。その後すぐに父の腰に差してあった刀を奪いその場を去った。

少年は肉親を殺したことや人の死に触れたこと、罪の意識に囚われることはなかった。
ただひたすら"それ"を恐れた。
道徳観と倫理観は真っ白に燃え尽きた炭のように死に、徹底的にスポイルされた少年の目はどこも見てはいなかった。
やる気も気力も削がれ生きていく意志さえ持てなかった。生きた屍そのものだ。
道中でゲドに逢い、手を引かれる。ゲドは何も聞かず、何も求めなかった。

世界は大きく変わりつつあった。ちょうどその過渡期だった。
スピリチュアルなものの地位は衰退した。魔法もそしてモラルもその価値は失われ、有形物に対する物欲だけが膨らんでいた。
そんな人間の浅ましさはなにを喜ばせることもなく、鬱屈とした空気だけが漂っていた。龍も彼らを見放した。
この世の終末が実際に目の前にあった。

崩壊の最中にある世界で少年はこれからどうするのだろう。
殺人を犯し逃げてきたはいいけれどするべきことも特別なにかしたいことも見つからなかった。

ただ"それ"を恐れた。自分の中に眠る抑えきれない、望むはずのない欲望を。
普段"それ"は目に見えない。暗闇の中でおとなしく死んだように眠っている。
"それ"が目を覚ますのに周期もきっかけも条件もない。
ただ突然、自分の中でバタバタと激しく悶える。絶対不可避の生理現象に近い。
心の闇は、闇の中にある"なにか"は醜い。しかし、惹く。
殺人の動機なんてものは持ち合わせていなかった。ただ殺した。それだけだった。

闇に救いはなかった。導き手もいなかった。そもそもそれがいてどうこうなる問題ではないのだ。
魂の冷たくなった彼は砂嵐を避けながらどこまでも歩き続ける。目に映る景色は色彩を失い、すべてはすべてを失った。
ただ"それ"からは逃げた。それも死にもの狂いで。

他に僕にやるべきことはあるのだろうか。ゆっくりと空を見上げる。―ああ、なにもないのだ。


この映画は殺人を犯した少年が「その後どうするのか」を物語るものである。


「面白くない」と評判の『ゲド戦記』。
僕も初めて観たときは「ホントつまんねーな」と思いました。
でもストーリーが示唆するものを完全には受け切れず、いつまでも腑に落ちないまま頭の片隅でひっかかっていました。
そして2年の時を経てもう一度観てみました。

ストーリーは平易に見えて分かりにくい。演出は平凡。声優はダメと、まああまりパッとしないアニメ映画です。
工夫しようとして苦心した形跡は認められてもそれが良い方向に転ぶことはありませんでした。
たびたびかかる「壮大な」音楽は耳障りで、いかにも「アニメ」的な引きや場面展開、さらに同様のオチには飽き飽きしてしまいます。
あまりにも「普通」なアニメ映画でした。みんながみんなして観るような作品ではありませんでした。
村上春樹がスコット・フィッツ・ジェラルドのいくつかの短編を訳した『マイ・ロスト・シティー』の冒頭に書いたエッセイでこう言っていました。
「トルーマン・カポーティ―について言えば、彼はまさに100%の作家である。その作品は完璧であり、魅惑的であり、そこには読者のつけこむ隙は殆んどない。具体的に言うなら、他の作家にも『無頭の鷹』のような小説を書くことはできるかもしれないが、誰にも『無頭の鷹』を書くことはできない、そういうことだ。」
本作も、もっと言えば他の宮崎駿臭のする作品も同じことで、
宮崎駿監督作品のようなものは作ることができるかもしれないが、宮崎駿監督作品を作ることはできないということ。
真似はできてもそれは必ず本元に準ずるものでほとんど何も成しません。せめて自分のためになったということくらいでしょうか。

題材は、本当はラディカルなものであったけれど、そのほとんどはあまりにも後ろ向きなものを扱ったために、
さらにその結末も未熟で、本質の追及とはほど遠いものとなったために、あまり良い反響は得られませんでした。
それにぽかんとしてしまうストーリーに観る人は驚きを隠せません。なんだったのだろうという悪い感触だけが肌に残ります。

さらに詳しくはタグの中へ→{netabare}

それは人の心に潜む闇でした。
その圧倒的な強さを描く一方で、逃避を計る人の怠惰な面も表出しました。
前者については考えたことのない人にとってとても理解しがたいものであると思いますし、とてもこの映画だけでは分かりません。
本作では伝えるのではなく、描くことだけしかしませんでしたから。
僕は村上春樹の『1Q84』や『海辺のカフカ』でこれに似たものについて触れたことがあるのでなんとなくは分かります。
でも説明しろと言われても正直、その100%を理解してもらうまで上手く説明することはできません。
自分の中にその存在をはっきりと認めることはできても言葉にするの至難の業です。
でも少しならできるかもしれません。やってみましょうw
男性なら中高生のときに何の脈絡もなく「今、目の前のこいつをぶん殴ったらどうなるんだろう」とかものすごく腹立つ奴をこうやって痛めつけてやりたいなんて考えながら体の内側が熱く、血沸く感覚がありませんでしたか?実際にそんなことはしないのだけれど、想像してしまうすごく暴力的な自分。本作で語られたものはこれよりももっと闇の奥にあり、それは無差別でなによりも暴力的な暴力。純粋なそれです。おそらくアレンはストレスの捌け口が見つからなくなってこういう状況に陥ったのではなく、もっと根本的な部分で病んでいて殺人でしか自分を救えなかったのでしょう。僕らは日常生活の中でそれを色んな形で発散させています。それができなくなっていくと次第に心を病み、さらに沈めばアレンのようになる可能性を秘めていることは言わずもがなです。つまり、"それ"は僕たちから遠くにあるように見えてますが、おそろしく近いところで影を潜めている、どんなにもがいても抗えぬ闇です。これは決して他人事ではなく、限りなく自分自身のことについて語られていたように思えます。
 そうは言っても、前者の方はピンと来ずとも、とりあえずそういうものとしてどこかに置いておけばいい話で、どちらかというと後者がこの作品をどう感じるかを大きく左右するのではないかと僕は思います。なぜならその大半が意志を欠き、人として決定的になにかを失ったアレンの姿を中心に描いているから、観る人はその退廃的な空気を上手く自分の中に取り込むことができないと、それはただ本当に退屈なだけだからです。なんとか音楽や「アニメ」的な引きで物語を進めているように見せてはいたけれど多くの人が不満を口にしたことから、その努力はあまり実らなかったように思えます。そのせいもあってかアレンがテヌーによって救われるまでの岡田准一さんのぼそぼそとしゃべる演技には悪態をつきたくなっても不思議ではありません。
 
 ある作品で描かれる負の面というのものは少なからず人の共感を呼ぶのが常です。それが特にアニメーションであれば、全体は喜劇的に描かれ、大方その結末はハッピーエンドで結ばれ、その回復をもって幕を閉じます。そして、それを観た視聴者には感動と、苦難をくぐり抜けた登場人物と共にした仮体験による気持ち良さが後に残ります。
 しかし本作で描かれたアレンの姿はズタズタにモラルを引き裂かれ、行き場のない死体そのものでした。もっと言えば死を求めていた彼にはこの世界は本当に無価値であり、何も存在しない永遠と続く浅瀬だけが広がる海のように映ったはずです。絶望を通り越した完全な喪失でした。その質は明らかに異形なモノで僕らが簡単に触れられるものではありませんし、またコミットするにはあまりに危険を孕んだモノです。それに堕ちるところまで堕ちた彼にどうやって世の中の多くの人がこぞって共感できるというのでしょうか。まず無理な話です。

{/netabare}


これから観るのであればぜひ、
「みんなが嫌うものを観てなんとか1つでも良いところを見つけ出してやろう」くらいの気概を持って観て欲しいです。
僕はいつもこうして観てます。若さゆえの反骨心です。悪く言えば捻くれ者です。
「ジブリ」に感動を委託して、頼ってしまうのではなく、自ら探して欲しいです。残念ながらそうでもしない限り楽しんで観ることは叶いません。
実際には欠点はたくさんあっても、悪いところばかりではないというのが本作です。

僕は、今回の2度目の視聴では本作をほんの少しは楽しめたと思います。
この退廃的な雰囲気は好きだし、主人公に共感できます。
ただやはりところどころ描写が不十分であったり、的外れであったために一作品として成立しているとは言い難いです。
そのため受け取ることができたのも、書くに値しないほど本当にごくわずかでした。
どう観るか、何に注目して観るか、自分のスタンスはどこか、何を許容し、どう解釈するか。
別に作品が伝えたいことを受け取るだけが観ることの意味ではないと思います。また義務でもないと思います。
拾えるところだけ拾って、また拾いたいところだけ拾って「E.T」がガラクタを集めて作った間に合わせの通信機のような、不完全の塊みたいな解釈だけでも自分の中に持てればそれでいいのではないでしょうか。
だから面白くなければそれで良い。わざわざフォローする必要もない。1つの作品なんてそんなもんだと僕は思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19

79.4 17 奴隷アニメランキング17位
魔女の旅々(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (721)
2594人が棚に入れました
あるところに一人の旅人がいました。彼女の名はイレイナ。若くして魔法使いの最上位「魔女」となった才女です。幼いころに読んだ旅の物語に憧れて、流されるように気ままな長い旅を続けています。この広大な世界を自由に渡り歩き、わけのわからない可笑しな人や、誰かの美しい日常に触れながら、彼女は旅人として、これといった目的もなく、色々な国や人との出逢いを繰り返します。そして同じ数だけのーー「構わないでください。私、旅人なものですから。先を急がなければならないのです」そんな魔女イレイナが紡ぐ、出逢いと別れの物語…。

声優・キャラクター
本渡楓、花澤香菜、黒沢ともよ、日笠陽子
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

良い記悪い記普通の記

原作未読

これいいやつ(笑) 旅行記の根っこを掴んでます。…と思いきやリリースしてたりやや私が混乱気味。

中世風&魔法の世界での“旅”をテーマとしてます。『旅々』の名に恥じぬ“旅×2”しっかりロードムービーしてるなーという仕上がりっぷりだったと好意的に受け止めております。
その髪の色から“灰色”…じゃなかった“灰の魔女”と呼ばれるイレイナ(CV本渡楓)が文字通り世界を回る物語。1話オムニバスタイプ全12話。

たしか1話終了時点でイレイナのデザインと作画がいい感じと注目株扱いでした。もちろん美麗なグラフィックも牽引役のひとつ。それに加えて序盤にブーストがかかり楽しみながら完走した感じです。

■ブーストについて
{netabare}第3話です。AパートBパートで別の話かつ両方とも鬱々としたやつ。=視聴継続決定!

{netabare}花に取り込まれそうなお兄ぃを傍観してたのがすこぶるいい。{/netabare}だって旅の途中ですからね。手遅れだったのかもしれないしそうじゃないのかもしれない。
{netabare}Bパートでの村長息子が無邪気な善意をふりまくのもよい。{/netabare}
“地獄への道は善意で舗装されている”を地でゆくエピソードでした。

実際、貧困国を巡っていると下手に施しをする残酷さについて実地で体感できます。こっちは去っていく者ですからね。ガンジス川で死体が浮いてても気にならなくなってくるのと似てます。
おにぃは手遅れだったろうし、仮にそうでなくて一命を取り留めても花の毒に誘われ同じことに。なにしろ妹に会いたがってましたからね。今後も監視し続けていくことは去る者には不可能なことです。

奴隷のニノちゃん初登場時に服はだけてましたしね。村長は小児性愛者だったのかもしれません。また彼女は親に売られたのを知っているのかもしれません。
そこに幸せな親子の映像を見せるとは傷口に塩を塗る以上の残酷な話。あの村長息子が父に刃向かう覚悟でもあればワンチャンあるかもしれませんが…ないでしょうね。{/netabare}


順風満帆なら思い出作りとして終了。それはそれで。。。
あのポスターでも有名なチェ・ゲバラは学生時代に南米縦断の旅で貧困を目の当たりにし革命家に転じたそうです。
イレイナのもなんかしらNEXTの行動を促すような良き旅をしてるように思えます。

作品そのものも道中のちょっと心温まるお話でオムニバスを作っても一定の支持を得られたことでしょう。グリム童話のような啓発的なものもちらほら投入されたところにロードムービーのリアルを感じる意欲作ってところでしょうか。



※ネタバレ所感

■ニケの冒険譚

ニケと聞いて真っ先に思い浮かぶのが“サモトラケのニケ”。教科書にも載ってるヘレニズム時代の有名な大理石像です。スポーツメーカーNIKEの語源と言ったほうが通じるかしら? 勝利(VICTORY)の女神ということでギリシャ語だったかではヴィクトリアと呼ばれてたはず。

{netabare}『星屑の魔女』フラン(CV花澤香菜)、『夜闇の魔女』シーラ(CV日笠陽子)のお師匠さんのお名前がヴィクトリカ(CV伊藤静)ということでなんか関係してくるんでしょうか?{/netabare}


■おかんの小言と冷酒は後で効く

前述の通り。加えて一点。

{netabare}「ただし三つ約束してほしいことがあるの。一つ。危険な目に遭いそうなときは逃げること」
「二つ。自分が特別な人間だとは思わないこと。他の人と同じだということを忘れないでね」
「三つめ。いつか必ず帰ってきて私達に元気な顔を見せること。守れる?」

旅の本質を意外とついてるのでは?{/netabare}

{netabare}おそらく第9話のイレイナの涙って、自分を特別な人間だと思いかけてる節があったタイミングで発生しています。母の戒めから離れて引き起こした事態への悔恨も表れてる涙なのではないかと思います。{/netabare}


■紀行モノでこれはちょっと…

{netabare}1クールで主人公(旅する主体)がほぼ登場しない回があるのは良し悪しよね。旅の先々での出会いやイレイナの心の動きだけ追ってほしかったところ。ご長寿シリーズなら回想やキャラ回もありでしょうが短尺でぶちこむのはNGではないかと思う私です。指摘した回は師匠の師匠に繋がる重要な話ではあるのですよ。これは完全に好みですね。{/netabare}

それと{netabare}本渡さんが15役だったか16役やったのは蛇足。というより奇策。一人○役の“ギネスに挑戦”みたいなもんかしら。「アフレコ大変そう」とか「演じ分け凄い」とか話題さらったのかもしれませんが、物語に必要だったかは微妙。その各々ネーミングセンスと合わせてEDクレジットに本渡さんの名前がずらっと並ぶのは面白かったんですけどね。{/netabare}


全体としては好み。完走してから第1話を観ると感慨深いアニメでもありました。
旅とはいつか終わるもの。{netabare}ニケさんの正体を気づいてて気づかないふりしてたりする理由も含めて、{/netabare}終わった時に何を彼女は得られているのか大変興味があります。

2期ありそうな雰囲気あるしやらないかしら? お待ちしてます。



視聴時期:2020年10月~12月 リアタイ   

------


2020.12.20 初稿
2021.09.22 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 62
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

スプリンター・リフトバック

原作GA文庫、C2C制作。

魔法が存在する中世世界を舞台とし、
その世界で旅する魔女イレイナが、
様々な場所や人を訪れるロードファンタジー。

お勧めし易い作品ではありますが、
気になるのはオムニバス形式となると、
情報量に制約があるアニメでは、
かなり上手くやらないと記憶に残りづらい。
私的には背景に大きな物語が欲しいです。

世界への冒険、探求、出会いと別れ、
多様な世界観を提示して欲しいと願います。

タイトルはゴダイゴの名曲から、
そよ風と光と希望に満ちた旅をしよう。

5話視聴追記。
寓意的な物語で現実を投影する。
冒険譚にはお手本のような設定ですが、
{netabare}主人公が物語の内にいるのか外にいるのか、
その距離感で印象が変わってくるのだ。
傍観者であることへの不満の声も多い。{/netabare}

最終話視聴追記。
期待していたほどではありませんが、
中盤以降の方が好印象を持ちました。
{netabare}イレイナの感情の動きがよくわかる。
これは旅の供がいると、
また違った感想が持てるかも知れません。{/netabare}
映像・音楽は最後まで美しいです。

寓意的な旅のアニメでしたら、
カイバやソマリも並べてお勧めします。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 60

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

絶世の美しい魔女とそうでない魔女と、あなたはどちらを選びますか?

綺麗で可愛いくて魔力がすごい魔女イレイナが、世界のいろんな場所を旅する物語です。

イレイナは確かに可愛くて美しい。そして強い魔力が魅力的です。
おそらく、多くの男性は、イレイナのような美女を恋人にしたいと願っているでしょう。…
でも、見終わった後、なぜか感動は残りません。
優しさも暖かさも残りませんでした。
それはイレイナが冷たいわけではないのですが、話の内容が…
それに、自分で自分のことを『美人』と呼ぶのはちょっと…避けたくなります。


同じ魔女でも、ふらいんぐうぃっちの木幡 真琴とは真逆の存在です。
木幡 真琴は綺麗でもなく、魔力はほとんど弱く、見ていて危なっかしい魔女です。
でも、真琴と一緒にいると、なぜだか心が安らぎます。
もし結婚するのならば、イレイナよりも木幡 真琴のほうが断然良いです。
ぜいたくな暮らしはできないけど、彼女とならば、お互いよぼよぼの爺さん婆さんになったとしても、いつも笑って幸せに過ごせると思います。


もし結婚するとしたら、あなたは、どちらの魔女を選びますか?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 53

65.5 18 奴隷アニメランキング18位
07-GHOST[セブンゴースト](TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (344)
2084人が棚に入れました
ラグス戦争終結から十数年後、バルスブルグ帝国の第1区で軍に入隊するためエリート生として過ごしていたテイトは、ある日、失われた記憶の一部を取り戻し、自分がラグス国王の息子であることを思い出す。
記憶を取り戻したテイトは軍を脱走し、第7区のバルスブルグ教会の司教たちに助けられた。しかし、彼の運命はすでに動き始めていた。

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

女性向けかも。でも、内容がイマイチなので女性にもオススメはできない...

あらすじは他の方に任せて感想いきますw 全25話です。
一度は途中で切った作品ですが、なんとなく見直してみました。

世界観や設定はわりと好みだったんですが、
話の展開が遅くて見る気が無くなりました...

話を引っ張りすぎでテンポが悪かったです。頑張って最終話まで見てみたんですが、
最後も中途半端な終わり方だし、なんかイマイチって感じでした。

『友情の美しさ』とか、描きたかったのかな~とか思うのですが、
狙ってる感があからさまで、わざとらしくて少し気持ち悪かったです。

あまり共感できないし、なんか友情ごっこにしか見えなくて感動とかは皆無でした。
主人公が親友とか言葉にすればするほど、薄っぺらい台詞にしか聞こえない。
途中から見る気を無くしてたのでそう感じたのかもですが....

まぁタイトル通り、女性向けなのかな!?って感じの作品です。
格好良い男性がいっぱい出てくるし、BL要素もあります。
女性というかそういうのが好きな人向けですねw

自分は別にBL入ってるのが見れないって事はないのですが、
この作品はBL抜いても内容に飽きてしまってダメでした。

もう少し、サクサク進んでくれたら感想も変わっていたのかもですが、
個人的にはあまり楽しめなかった作品です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 23

柚稀 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

俺は、失ってばかりだった…けれど…。

全25話。
キャラ、イケメンわんさか(*゚▽゚)ノ   
描かれる、熱い友情☆
シスターに死神☆司教、カストル様!(ナイスメガネ☆)ラブラドールくん(可愛い♪)
そんでバトル、またバトル!!
これは、きっとおもしろい!!((o(>▽<)o))

…………………………!?!?!?Σ(゚д゚;)

ってあれ??www
こ、こんなはずでは…(´・ω・`)が25話観た感想。。。。。


スクラー(戦闘用奴隷という意味らしい)から、
軍隊へと入隊したテイトには生まれながらに課せられたおっきな運命があって、
紐解かれる記憶と復讐の思い、
そして親友であるミカゲの想い、を胸に戦う。
のですが…

…ですが。
前半というかはじめの数話の展開は、テンポよく、
いい感じにバタバタとしていて、観ていて気分良かったのだけれど、
それ以降のスロー、超スローな展開にはちょっと残念。。。。。

いつ攻め込んでくるんだ?どうなんだ?
と結構楽しみにしていた、テイトを追う軍側、アヤナミが率いる敵さん部隊の登場も少なめで、
5,6人いる敵さん達の名前もいまいち覚えられずw

能力もそれぞれ、使用する武器もそれぞれ、なので、
敵さん達の戦闘シーンも期待していたのですが、
思ったほど、さほど描かれることはなく。

僕の期待とは裏腹に物語は進んでいきましたとさwwwww

そんで25話終了後、気付いたのは…
これは今後の物語へ続く、プロローグにしか過ぎない。
ということでしたwww

…まだ、あるんすか?
あんたけスローだったんだから、何とか25話に収まらなかったのですか…??

モヤモヤとした問いかけだけが残りました(〃゚д゚;A

ただ、声フェチとしての目線wでいいましたら、
イケメンキャラ揃いだけに“いい声”がたくさんしました(*´∇`*)

福山潤・浪川大輔・入野自由・諏訪部順一・宮田幸季・岸尾だいすけ・朴璐美・斎賀みつきなどなど♪

特にテイトの声、斎賀みつきさんは“カナリヤ”という曲を聴いてから、男性ばりにかっこよすぎる歌声に惚れましたd(>_・ )グッ!ww

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

peko さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

緋色のカケラ~♪

原作で号泣してください!
アニメで主人公を見守ってください!
という作品です。

1話がちょっとドタバタ展開なのですが、数話すれば回想シーンも入り、落ち着くので安心してください。
25話ありますが、まだ主人公テイト=クラインが駆け出した1歩で、完結には程遠いですが、内容的には、笑いあり、バトルあり、涙ありでかなり楽しめます。
私もアニメから入って原作を買いだした人なので!
あと音楽にも注目して観て欲しいです。
迫力大・癒しの聖歌が素晴らしく、バトルの時のサントラには圧倒されます。

私が大好きな原作とアニメなので、ネタばれなしで書くとこんなけしか書けませんが、是非!観て欲しい作品です。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆追加◇◆◇
サントラをニコ動で聞きなおしてみました!
これは!!!!!!!!!
なななななんと!★

心洗われるようなサントラだと改めて思いました。
アヤナミ登場シーンでのサントラが緊迫しつつも美しい旋律、そして穏やかで悲しいものであるのに気付かされた今日この頃です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 15

75.9 19 奴隷アニメランキング19位
ハッピーシュガーライフ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (527)
1964人が棚に入れました
松坂さとうには、好きな人がいます。その人と触れ合うと、とても甘い気持ちになるのです。きっとこれが「愛」なのね。彼女はそう思いました。この想いを守るためなら、どんなことも許される。騙しても犯しても奪っても殺してもいいと思うの。戦慄の純愛サイコホラー。

声優・キャラクター
花澤香菜、久野美咲、花守ゆみり、花江夏樹、洲崎綾、石川界人、井上喜久子
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

にがみのエッセンスが醸し出す「フロイト」的な世界観が気に入った!!

作品概要
▼原作:月刊ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
▼原作者:鍵空とみやき
▼アニメーション制作:Ezo'la(ディオメディア)
▼話数:全12話{netabare}
▼総監督:草川啓造(ディオメディア)
・実績
(監督)
『魔法少女リリカルなのはA's以後のシリーズ』『迷い猫オーバーラン!』『ロウきゅーぶ!』『艦隊これくしょん』『風夏』『アホガール』他
▼監督:長山延好
・実績
(監督)
僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件
▼シリーズ構成:待田堂子
・実績
(シリーズ構成)
『らき☆すた 』『ティアーズ・トゥ・ティアラ』『おおかみかくし』『THE IDOLM@STER』『Wake Up, Girls!』
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『はるかなレシーブ』他多数
▼キャラクターデザイン:安田祥子
・実績
(キャラクターデザイン)
『銃皇無尽のファフニール』『sin 七つの大罪』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』
▼音楽関係
音楽:亀山耕一郎
OP曲:「ワンルームシュガーライフ」(ナナヲアカリ)
ED曲:「SWEET HURT」(ReoNa)
挿入歌:「カナリア」(ReoNa)第9話
▼キャスト
【声優】項へ{/netabare}

原作未読
リアルタイム視聴済

☆エピローグ
普通のアニメは見飽きたぜ!糖質サイコホラーはドツボだ。
清々しいほどのバッドエンドや、スクイズやヨスガが大好物な私にとって、やっぱねーっ!これぐらいサイコパスで頭逝ってる作品がないとアニメはつまんねぇw
王道や名作、勧善懲悪ばかりじゃ肩が凝るもんね。
本作は世界線やら異世界やらと物理学分野のSFフアンタジー全盛なトレンドに対し、精神医学を世界観の基軸に据えた稀有な作品だ。
したがって、擬似リアリズムであっても、健常な精神感覚では一切のカタルシスを承認しない作品である。

異常心理に興味があったり、最近では『フリップフラッパーズ』を理解できる方々には面白いかも。
本作はストーリーが安定しているから分かり易い。
『ガリナン』もだが、アホアニメ制作会社の評価が定着して社会的には評価が厳しいディオメディアだが、たまに私のツボに入る作品を出すから、目を離せないw

主要キャラでマトモなのは「しょうこ」だけ。
他のキャラは悪い意味で個性が凄まじく、心の闇という健常と異常の行き交う「境界線」の想像どころではなく、真性の「精神病疾患者」であり、ペドフィリア、エフェボフィリア、パラノイア、火病、発達障害etc全員閉鎖病棟の患者でも不思議ではないような連中が繰り広げる異常人格者による基地外純愛群像劇(草)
共感できるキャラが見事に誰もいない稀有な作品ゆえに、様々な矛盾も精神異常が織りなす現象と見ているので許容の範囲であり、作中何が起こっても感情移入が生じることなく、エンタメとして割り切り楽しむことができた☆

タイトルの「フロイト」は精神医学の始祖。
世界的な心理学者「ユング」や「アドラー」の師匠でもある。
原作者はフロイト入門書の『精神分析入門』や『夢判断』を読んでいるな。
フロイトを読むと、読んだ側も精神をやれかねない危険物。
本作も視聴すると、そうなる方向性で演出されている。
異常心理の描写が精神医学的に考察されて「超自我」のメッセージがしっかりプロットされている。
さすがに1クールで精神医学界の巨匠フロイト的世界観を表現するのは厳しいのだが、そこに挑戦したことは評価されよう。
精神分析学的視点に立った考察はメンドクサイし、レビュー読まれる方々の気分を害するからしない。(いや、でも、気が向いたら追記をするかもw)
キャラ設定のベースがフロイト的価値観だから、基地外とは何かを問うているのと同様で、そりゃ陰鬱な世界観にもなるな。

とにかく可愛いOPや絵柄に騙されてはいけない。
マトモな神経では視聴できない作品だから、そこは覚悟した方がいいデス。はい。

それにしてもジエンコって『serial experiments lain』以来、この手の一風変わった作品のプロデュースが好きなんだな。
提供にバップもあったが、ジエンコ+バップ、あーあれか!w

ところで、最近ディオメディアはいろんな名義を使っているね。
「doA」に続いて今度は「絵空」か。
『BEATLESS』は綱渡りだったし、万策(略)に備えて、リスク分散でもしているのか?

【音楽】
OP曲はとてもインパクトがあり癖になる電波ソングだ。
不詳私、DLをいたしました。
OPの作画と楽曲『ワンルームシュガーライフ』で本作の世界観をしっかり視聴者に伝えた(伝わったかは別にして)好演出だ。
ED曲『SWEET HURT』は『GGO』の神崎エルザの曲を歌ったReoNa。
彼女のなんとも言えない切ない声質が、本作の無情で悲惨な末路を暗揄していてなかなか良い。これもDL。
EDの作画は折しも同じ精神異常系の『フリップフラッパーズ』と同様の演出。
「さとう」と「しお」が抱えている闇と二人の関係性を1分30秒でしっかりと表現している。
{netabare}「さとう」の幼少期から現在の描写、そこに「しお」が現れて、二人で城に向かって歩く。
ハッピーシュガーライフの描写と、スキップしながら城から旅立ち、二人で躓いたところで「さとう」が消える(さとうの死)でも「しお」の心には「さとう」が生きている、とこんな感じでEDはこの物語の顛末を分かり易い暗喩で演出している点は視聴者に優しい。{/netabare}
{netabare}しょうこが殺される{/netabare}9話の挿入歌『カナリア』も歌詞に込められたメッセージがそのシーンの演出にしっかりと映えていて良い曲だ。

{netabare}本作、9話は「しょうこ」の恋もあり内容が濃く相当の字数が必要だが、割愛して、挿入歌まで用意された「しょうこ(小鳥)」は本作にとって、さとちゃんの狂気を強調する意味でも重要なキャラだったし、彼女の存在が無ければ、ただの基地外ドラマで終わったな。
(7話の展開が殺される伏線だが)さとちゃんと向き合うタイミングを逸したとはいえ、幼女を「彼氏」として拉致しているさとちゃんの素顔を知った「しょうこ」がとった選択は極めて常識的だが、基地外相手には通じず、理不尽な結果となったが{/netabare}共感シーンが皆無な本作にとって唯一の救いだった。

【物語とキャラ】
キャラは本作一番の問題提議点だろう。
{netabare}よくもまー、あるゆるタイプの基地外を設定したものだと感心した。
しかし、「さとう」の叔母と「しお」を除き他のキャラのサイコパスの根源は抑圧され無意識下に封印された記憶、いわゆる「トラウマ」だ。
「さとう」、「太陽」、「あさひ」は過去エピソードの描写があるから分かり易いだろう。
今では「トラウマ」という言葉は普通に用いられるが、その概念を提唱したのがフロイトだ。{/netabare}
現在フロイトの【精神分析学】はポパーの科学定義にぶった斬られて【非科学】とされているが、なお、その研究は医学のほか哲学としても各方面に多大な影響を与えている。
因みに「トラウマ」と似た概念で「PTSD」があるが、こちら医学的な診断名、つまり科学。
医学的なフレームで論じるのが「PTSD」であると理解したらいいだろう。
そして、この三者の異常行動は明確に「PTSD」である。
「さとう」叔母は「トラウマ」の過去描写がないので、その異常性の因果関係は判別しないが、他人への関与が異常な博愛が動機である点から、所謂「離人性人格障害」であることは確かだろう。
{netabare}「しお」は年齢的に幼くまで認知能力が完成されてはいなから、母親との関係や「さとう」の死をきっかけとし「PTSD」を発症するのは想定内だろうし、「さとう」の狂気の正統後継者となるだろう。{/netabare}
基地外の成長物語を望むか望まないかは視聴者しだい。私は(怖いもの見たさで)今後も観察してみたいものだが。

以上、キャラの性格設定を多少考察したが、個人的に気になっているのはネーミング。
ここ突っ込んだレビューが少ないだよね。
物語と主人公とヒロイン?他女の子キャラのファーストネームの関係だが、「さとう」と「しお」。
これは、第三者視点で物語を俯瞰したときに醸される、二人のイメージなんだろう。
{netabare}さとちゃんの心が至福に満たせるときは「あまーい」、ストレスを感じたら「にがーい」と味覚で心理描写をしているのも本作の特徴だ。
これは丁度可知差異(物理学用語)が「フェヒナーの法則」による感覚量でも定式化されており、物理でメシを食っている私の心を擽った直喩だ。
「しお」の存在を「さとちゃん」から見た場合は「あまーい砂糖」だが、第三者視点ではさとちゃんに試練を与える文字通りの【塩】な存在。
自らの「あまーい生活」を守るためにさとちゃんは、せっせとバイトで生活費を稼ぎ、脅迫、傷害、詐欺、挙句の果てには殺人までやってのけた。
ある意味、これほどの純愛ドラマはスクイズ以来かもね。
これが、「しお」が【塩】である所以である。

そして「さとちゃん」の光に立候補し、人の道に戻そうとした「しょうこ」は「胡椒」の捩りで、そのお節介は、さとちゃんにとっては「辛い」味覚、はた迷惑で排除すべき存在として描かれているのではないのだろうか。{/netabare}

次に、苗字についてだが、「神戸」と「飛騨(飛騨しょうこ)」に共通するのは高級和牛ブランド。
さとちゃんの苗字「松坂」を「松阪」とすると、やはり高級和牛だが、これは作者の誤字なのかな?
他にサブキャラの宮崎すみれ、但馬みとりも高級和牛ブランド。
本作と高級和牛の相関関係は謎だが、キャラネーミングには法則があるようだね。

で、本作のキャラ設定だが、精神疾患と異常心理の掘り下げに作者の知識の限界からか詰めの甘さが残るが、これだけの基地外キャラをクリエイトし、物語をプロットした点は評価されよう。

{netabare}最終回はオリジナル展開だが、さとちゃんを「あさひ」に殺させ、それでも「しお」に切られ、自殺を図る展開も悪くないと思ったが、さとちゃんを死なせて、「しお」を生き残らせ、「あさひ」を切った展開は前述のとおり、{/netabare}これからの「しお」の異常人格発揮を十分妄想できる余韻を残した意味でも評価できる。

あと「しお」の失踪だが、{netabare}物語の通り捨て子であっても「しお」は小学生だ。
失踪すれば、社会的に何らかにリアクションがあるはずだが「あさひ」が述べたように警察で相手にされないのは不自然すぎる。{/netabare}
欠席が続けば「しお」の担任教師が家庭訪問をするし、親に不審な点があれば、児相とも連絡を取り合い世間にバレるはず。
その過程で事件性があれば警察が動くが、事件性はないとする裏設定でもあるのかな。
「しお」の境遇を考えると、無戸籍である可能性もあるが、視聴者が納得できる線で簡単にでも触れておくべきだったろう。

【作画】
全般的にディオメディアクオリティであり、動かす場面も少ないから、ボロも出ず可もなく不可もなくといったところだが、シャドーの用い方、基地外の表情など、サイコホラーとしての演出は頑張っていたと思う。
ただし、9話は{netabare}本作の神回であるにもかかわらず、作画が演出についていけていない。
挿入歌とナレーションを背景にCVを入れずに「さとう」と「しょうこ」の葛藤シーンが描かれた。
前述したとおり、演出は素晴らしかった反面「しょうこ」の表情が「棒」であり、迫力が全く伝わってこなかった。
基地外表現の作画に手一杯で、健常者の必死の訴えの表情演技まで手が及ばなかったようだ。
CVなしで映像表現のみを用いて視聴者へ訴えるのは、自信と相当の作画センスが要求される。
試しに、スクイズとの見比べで「誠」殺害後の「言葉」と「世界」の葛藤シーンを音声なしで視ると分かるが、迫力が全然違う。
ディオメディアの作画センスの限界が、この素晴らしい演出を削いでしまったと思うと残念でならない。

ただ、小鳥の演出を含めてだが「さとう」が文化包丁を「しょうこ」の首に突き刺し殺す描写は、頸動脈からの血飛沫には違和感を感じつつも、「さとう」を引っ掻き断末魔に喘ぐ描写や小鳥の死を比喩した痙攣描写など殺人過程はしっかり描ききっている。
ただし、グロ描写を強調し過ぎたことで視聴を打ち切った方々を出したという負の作用もあったが、{/netabare}これを斟酌して私的には高い評価をしたいと思う。

【声優】
原作を読んでいる方々には花澤さんはミスキャストだとの意見も多いが、原作を読んでいない私にとって可もなく不可もなしだ。
寧ろ、客寄せパンダ役も兼ねて、演技力が要求される「さとちゃん」役には適任だったのではないだろうか。
個人的には「しお」役の久野美咲さんの演技が輝いていた。
『WIXOSS』や『LOST SONG』でも思ったが、主役よりも準主役や重要キャラをやらせると巧いタイプかもしれない。
さとうの叔母役の井上喜久子さん。
『らんま1/2』から活躍しているだけあって、ベテランらしく味のある演技でサイコパスを演じていたのが印象的だ。
難しいキャラの「三星太陽」を演じた花江夏樹氏も好演だった。

ゆえに総じて高評価とする。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 62

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ヤバい、面白い…。

語彙力ぅ!

そういえば天狼のレビューを書いたときにこいつの存在を忘れていました。

2018年7月期で原作付きの大物。観ますっていうか、観てますってだけで情報量ゼロです、すみません……。

2018.9.29追記:
とりあえず、虐待に傷ついた二人の少女が真実の愛を求めてあがいたあげくに、犯罪レベルの奇行に走るお話。

第12話(最終回)まで観終わったので、少し真面目に書いてみます。

まず、一見して松坂さとうが主人公のようで物語の中心は神戸しおですよね。それと「作中の登場人物が(飛騨しょうこを除いて)異常な人物ばかり」に見えはするんですけど、「罪無き者のみ石を投げよ」っていう感じで、みんなちょっとした行き違いや不幸(ちょっとしてないのもある)がきっかけでたまたま異常に見える行動が発現してしまったというだけの話で、メインキャラには理解不能レベルなことをやっている人物はいなかったです。

自分がはっきり嫌いと言えるのはしおちゃんの父親と、次点でさとちゃんの叔母さんくらいかなあ。

まあとにかく、他の人物に関しては共感まではいかないにしても理解は及ぶ感じでとても良く書けたお話だったと思いました。漫画原作ですけど小説っぽいストーリーでしたね。最終話、しおちゃんの言動によって受けたあさひのショックはいかばかりか想像を絶する…。

……って、これかなり面白かったけどウケないだろうなあ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 52
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

胸糞キャラのケーキバイキングなのだがペロリと完食

2018.09.30記


原作未読


サイコだねぇ
サイコだねェ

サムネと内容とにものすごい乖離のある作品でした。

主人公は容姿端麗JK松坂さとう。愛を求め男を漁ってた過去を持ち、しおと出会って本物の愛を知る。
サブヒロインに8歳の幼い少女神戸しお。同居するさとうに幼子らしい愛を振りまく。
二人はもともと赤の他人。血縁でもありません。

どうして二人は一緒に暮らしているのか?

最初のハテナが視聴者に提供され、しおを探している家族、さとうを怪しむ高校やバイト先の友人・知人などが絡む仕掛け。
この甘い幸せに満ちた、でもどこか歪で危うい共同生活を守ろうとするのはさとう、といったところから物語は進行していきます。


JKと年端もいかない少女との共同生活と、その設定自体がイカれてる(褒め言葉)し、出てくる面々がモブ以外は頭のネジの何本かどこかへいってしまったような人たちばかりのサイコでスリラーなサスペンスといったところでしょう。
そしてヒロインさとうを演じる花澤香奈さんの怪演が光る一品。
今夏は観る作品ざーさんのヒット率が異様に高かった気がします。そのどれもが主役・準主役級だったりと、ちょっと働き過ぎなんじゃないですかね。本作も、「はたらく細胞」「Phantom in the Twilight」「パンドーラ」「メジャーセカンド」「シュタゲゼロ」のアフレコ後、変なテンションかゾーンに入ったような状態でアフレコしたんじゃないかと。
それぐらい松坂さとうのヤバい感じが出ておりました。この一点でも観る価値はあります。


サイコ、サイコと言ってもとってつけたようなサイコっぷりだとただの感じ悪い作品で終わりますが、本作では普通だった人間が壊れていく経緯だったり、壊れざるを得なかった生い立ちだったりを割ときっちり描いているため、胸糞の中にキャラへの同情にも似た共感を覚えることもあろうかと思います。
ふんわりとしたキャラデザインは、ハッピーでシュガー(甘い)なライフ(生活/人生)を表現するにはちょうど良かったかも。

人間の狂気を描いた作品が好き!という方には薦められる佳作だと思います。


■ネタバレ所感
作品の面白いところを語ろうとするとどうしてもネタバレは避けられないので畳んどきます。
{netabare}飛騨しょうこ殺害あたりを起点に、綻びが出始めていた歯車の狂いが加速していきます。それまで狡猾だったさとうに焦りが見えて行動や言動が純化していきます。それと反比例してほんわか天使しおちゃんがこれまで見せてなかった自我を発動していく。それも悲劇的な顛末が予想されるかたちで、といった終盤の展開は良かったですね。{/netabare}
{netabare}結局残されたしおちゃんがこれまた救われない。理想のバッドエンドでうまい感じに締めました。{/netabare}


それにしても砂糖と塩の示唆することは何だったんでしょうか?
同時利用可能な調味料は共生できるという意味なのか。
白は何にでも染められるという意味なのか。
相反する味覚の刺激は対立という意味なのか。

同質で異質。矛盾したものを内包したのが人生だよん、という至極真っ当で浅い考えしか思い浮かびませんでした。

陳腐だねぇ
陳腐だねェ



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2019.03.10追記
《配点を修正》


レビュー初稿書き上げた後のレビュアーさん達とのやり取りで、「登場人物はブランド牛の産地だ」「OPムービーのアレはこうで」…その他考察やこう思うといったネタがけっこう出てきた作品でした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 50

69.0 20 奴隷アニメランキング20位
機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ Ⅱ(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (477)
1820人が棚に入れました
大仕事を成し遂げ火星に帰還した鉄華団は、テイワズの庇護の下、ハーフメタル利権に由来する豊富な資金を元に、地球に支部を置くほどの大企業となる。一方、彼らの活躍によって少年兵の有用性が示されたことで、戦場に駆り出される子供やヒューマンデブリの数は激増し、世界の治安は悪化の一途を辿る。エドモントンでの戦いから2年後のある日、アドモス商会の社長となったクーデリアからハーフメタル採掘場の視察の護衛を依頼された鉄華団は、サンドバル・ロイター率いる宇宙海賊夜明けの地平線団の襲撃を受ける。テイワズ本部からガンダム・バルバトスルプスを受領した三日月の活躍で撃退に成功するも、地平線団は主力艦隊を投入して鉄華団を殲滅しようとする。鉄華団と協力関係を結んでいたマクギリスは、部下の石動・カミーチェ率いる援軍を派遣するも、そこにマクギリスを警戒しているアリアンロッド司令のラスタル・エリオンが派遣したイオク・クジャン率いる第二艦隊が介入し戦況は混迷を極めるが、三日月がサンドバルの身柄を抑えたことで戦いは終結。彼らと手を結んでいた活動家団体テラ・リベリオニスも三日月たちによって粛清される。その頃、アーブラウでは防衛軍の発足式典が行われるが、その最中に蒔苗を狙った爆弾テロが発生する。やがて、この事件はSAUの関与が疑われ始め、両者の間では戦争の機運が高まる。

声優・キャラクター
河西健吾、細谷佳正、梅原裕一郎、内匠靖明、村田太志、天﨑滉平、田村睦心、斉藤壮馬、寺崎裕香、金元寿子、櫻井孝宏、大川透
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

歩く速さの違い

火星や“ヒューマンデブリ”の底辺から這い上がろうとする「鉄華団」の少年たち。
深すぎるドン底からの反骨心を燃料に、時に己の肉体の改造をも辞さず、
命を削り、生き急ぐように駆け上がる。
スピードそのものがアイデンティティになっていく彼ら。

そんな「鉄華団」の急上昇に古の伝説を見出し、革新を目指して寄ってくる急進派。
或いは駆け上がる彼らをサポートし、一層アクセルをふかす自信を与える任侠じみた面々。


対して世界をもっとゆっくり動かそうとする穏健派。
少年たちに本当の家庭、教育、農業・生産活動など、あとは{netabare}子作りとか、{/netabare}
世界をゆっくり生きる術を与えて、クラッシュを回避しようとする女性たち等。


本作はこれら人生の急アクセルとブレーキの鋭利な表現が突き刺さる、
実にトゲトゲしい『ガンダム』でした。


地味に好きなエピソードは{netabare} タカキの物語。
「鉄華団」火星本部の仲間から隔絶された地球支部にて、
意味の分らない、終わりなき紛争に翻弄され、
すり減っていく姿が、心に刺さりました。
でも最後、妹という守りたい家族があったからこそ、ゆっくり生きることを選択できた。
ブレーキや途中下車もまた人生と感じた渋い好シナリオでした。{/netabare}


賛否ある少年たちの行く末についても、
生きるスピードの緩急に着目していたからか、私は理解はできました。

最後、あれで例えば、{netabare}主要キャラが全員生き残ってハッピーエンドとかだったら
私は不自然だと感じたと思います。
拙速に上り詰めようとする「鉄華団」のブレーキ役として強調したキャラから、
退場させたり、まさかのおっさん整備士との色恋で骨抜きにしたりしておいて、
これで少年たちがアッサリ勝ち抜いたら、そりゃないよと酷評したと思います。

また、例えば、死に様が華々しくてもズレていると私は感じたと思います。
戦場に命の糧を求める或いは求めるしかない人間たちの悲しき性を強調した、
本作の場合は、無意味な犬死にの方が話の筋道から考えれば、むしろ正解ではあったのでしょう。{/netabare}

では、展開を受け入れられたかと言えば、
確かに私の願いとは違う流れも多かったとは思います。
本作はこうしたままならない苦味を視聴者にも与えていくスタイルだったのでしょう。


これを『ガンダム』でやる意義があったかと言えば、
これまた賛否が分かれそうで、私も判然としません。

でもふと『ガンダム』本流である「宇宙世紀」を俯瞰してみると、
本作は『ガンダム』をスタッフなりに咀嚼して、
生み出された物語だとも思います。

「宇宙世紀」も大雑把に捉えると、ニュータイプ思想などに人類の革新を見出し、
武力行使により急進的な革命実現を目指す動きがあった。
その激流の周辺でぶつかりあい、生き急ぐ戦士たちの物語。
これらの急流を、論拠となっている思想や伝説ごと解体し、堰き止めようとする旧秩序……。
こうした解釈も可能かなとは思います。

{netabare}一年戦争~宇宙世紀U.C.0100辺りまで、ずっと健在だったキャラ……『オルフェンズ』並に少なかったな……。{/netabare}

ただ、消化した『ガンダム』の再構築に関しても、本作は急進的だったのだと思います。
例えるなら“ファーストガンダム”から『逆シャア』或いは『UC』辺りまで続く
長大なシリーズの要素を、4クールに組み替えて押し込むような突貫工事ぶり。
しかも私には「宇宙世紀」をかなり斜に見ていたようにも感じました。

私はそういう構成も含めたアクセル全開のアブナイ部分に本作の魅力を感じていましたが、
視聴者の中にはブレーキが壊れた作品が
クラッシュしたとの感想が出てきても無理はないと思います。


バトルシーンでは効果音が印象的。

設定からビームサーベルも含めたビーム兵器を傍流に押しやった上で……。
分厚い装甲に覆われたモビルスーツや戦艦が、実弾兵器や鈍器でゴンゴン殴り合う、
まるでヤクザのどつきあいの如き、ゴツゴツした鉄サビ臭い戦場が実現w

鈍い打撃音と共に、無残にひしゃげるモビルスーツを眺めながら……。
やっぱりこれ、本作がアニメ初心者にとって最初に見る作品になり得る
夕方の時間帯にやる『ガンダム』じゃないよな……。
と苦笑しつつも、生き急ぐ少年たちのアブナイ疾走から来る高揚感に私は酔いしれるのでした。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 35

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

戦場じゃあまともな奴から死んで行くんだよ!この滅びの美学を見よ!

2016年~2017年放送のテレビアニメ 全25話
 
監督 長井龍雪 構成 岡田摩里 音楽 横山克 制作 サンライズ

基本ストーリーは長井龍雪が決め、設定に鴨志田一、キャラ原案に「皇国の守護者」の伊藤悠が当たった。
脚本は岡田摩里と鴨志田一が交互に、さらに一部をベテランの吉野弘幸、黒田洋介など。

最も不満だった点はメインの舞台であるテラフォーミングされた火星の描写がほとんど無いこと。
遠くに見えるはげ山は現在の火星の想像図でありテラフォーミングされて数百年後とは思えない。
過去作から監督と脚本はSFと無縁の人のようですが、
本格SFロボットアニメである以上、最も気を使ってほしい部分であり、
機動戦艦ナデシコやARIAなどの過去作より劣る結果になりました。

第二期のストーリーは歴史ファンなら一目瞭然、「源家物語」です。
歴史ファン以外の人に説明すると、
平家と源氏、なぜ家と氏なのか考えてみてください。
源平合戦の前半、保元平治の乱で源家は滅びたのです。
源氏とは諸国に散らばった源家の関係者を指し、平家とは平の一家を指します。
富士川の戦いは平清盛の派遣した軍と平氏の分家北条氏の戦いです。
「源家物語」とは書かれなかった源義朝と源家の滅びの物語のことです。

本作における長距離決戦用兵器ダインスレイブは当時の新兵器弓を指し、
平治物語で機動力に奢った源氏武者が平氏の弓一斉攻撃の前に総崩れになるシーンがネタ元と思われます。

源家と鉄華団の主人物を照らすと、
オルガ・イツカ→源義朝(京の戦いに敗れ本拠地関東に逃走中に暗殺される)
三日月・オーガス→悪源太義平(義朝の死後も平家に戦いを挑み戦死する)
ノルバ・シノ→鎮西八郎為朝(新兵器強弓で平清盛を狙い失敗する)

クーデリア・バーンスタイン→後白河法皇
マクギリス・ファリド→崇徳上皇
ラスタル・エリオン→平清盛

源家物語とは平家物語の10数年前の歴史であり、日本人で詳しい人は多くない。

滅びの美学をすでに知っている人にとっては間違いなく傑作物語であるが、
吉川英治の「新平家物語」でも読まないことには分かりづらいネタでもある。

このストーリーの意味が理解できない場合、本作の後半はストレスが溜まるばかりかもしれない。
幸い自分は何度も読んだ物語のため、第二期後半は非常にすんなりと観ることが出来たため、
相当な名作として評価できました。
もっとロボや使用武器などを研究して説明したいところですが、
長大になるため興味がある人は説明本を読んで何度も視聴すれば人生の糧ともなる、
素晴らしいアニメ作品であると私は判断できました。

元ネタとして滝沢馬琴の「椿説弓張月」12年のNHK大河ドラマ「平清盛」
古書「保元物語」「平治物語」「源平盛衰記」
吉川英治作「新平家物語」NHK大河ドラマ「新平家物語」は消去
任侠系については、やや後の時代の大河ドラマ「草燃える」が元ネタ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 35
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

命、燃やせ!

全25話(1期と合わせて全50話) キャッチコピーは「いのちの糧は、戦場にある」

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの2期なので1期から観ることをオススメします。

この2期は1期で起こった様々な事態を収束するお話ですが、とても悲しい出来事が続きましたね。{netabare}(オルガ、三日月、昭弘、ノルバ、ハッシュ、マクギリス、名瀬、アミダなど、主要キャラが亡くなるのが多すぎましたね。ラフタの件はショックでした。){/netabare}

狡猾さや駆け引き、裏切られたり裏切ったりしている大人たちの世界で生きる少年たちのお話でした。ちょっと後味が悪かったですね。{netabare}(最後、三日月がバルバドスのリミッターを解除して宇宙に飛び立ち、ラスタルを打ち大逆転するようなお話を期待していましたが全然違いましたね〜){/netabare}

何が失われ何を残したのかスッキリしない終わり方ですが、最後は何とか纏まっていました。{netabare}(アトラとクーデリアが一緒に三日月の忘れ形見である暁と一緒にいるところは良かったですね。){/netabare}

OP・EDは2曲ずつ、EDの2曲が作画とともに好きでした。

最後に、結局この世界の最強の武器はモビルスーツでもモビルアーマーでも戦艦でもなく{netabare}銃{/netabare}とは思いませんでしたw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 25

67.2 21 奴隷アニメランキング21位
超人高校生たちは異世界でも余裕で生き抜くようです!(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (372)
1442人が棚に入れました
飛行機事故に巻き込まれた七人の高校生。彼らが目を覚ますとそこは魔法や獣人の存在する異世界だった。突然の事態に彼らは混乱― ― することもなく( ! ? )電気もない世界で発電所を作ったり、ちょっと出稼ぎに出ただけで大都市の経済を牛耳ったり、あげく悪政に苦しむ恩人たちのために悪徳貴族と戦争したり、やりたい放題! ?そう。彼らは誰一人普通の高校生ではなく、それぞれが政治や経済、科学や医療の頂点に立つ超人高校生だったのだ!これは地球最高の叡智と技術を持つドリームチームによる、オーバーテクノロジーを自重しない異世界革命物語である!

声優・キャラクター
小林裕介、桑原由気、日高里菜、日岡なつみ、金元寿子、金子彩花、石上静香、間島淳司
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

現実世界においては結果こそ評価されるが、空想世界においては過程こそ評価される。

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
いわゆる、「なろう系」の異世界転生モノ。前期に乱発したものよりは、やや見処(面白さ)はあったと思う。

が、「ムダなエロ」でマイナス1。「やっぱりなろう系じゃん」でマイナス1。ってところですかね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作は、「異世界で(民主主義の)革命を起こす」「建国する」ということをテーマにしている。この点は、とても良いと思う(好きな内容です)。

また、一人のチートに頼るのではなく、異なる才能を持つ7人が、それぞれの得意分野を生かしていくのも、良い展開だと思う。

が、やはり所詮は「なろう系」と酷評せざるをえない。

「なろう系」(と酷評される、異世界転生モノ)に共通しているのは、(作家自らが創造した)異世界に対する、リスペクト、愛情がないという点。

「なろう系」の異世界(転生先)は、現実世界(転生元)に生きる我々に蹂躙されるためだけに存在する、低次元、低レベル、低生活水準の世界である。

現実世界の「当たり前」を披露するだけで、「無双」できてしまう。だからこそ、現実世界では冴えない自分でも、活躍できるという簡単なロジックを用いる(本作は、現実世界でも超人だが)。

よって、その「異世界」で暮らしてきた住人達の意思や努力、積み重ねてきた歴史、人々の生活の息吹は全て、「取るに足らないもの」と一笑に付される。

この点を不愉快に感じる視聴者は多いのではないかと思う。少なくとも、私はそうだ。

それは、作品に愛を感じないから。

作者を親とするならば、転生者(勇者)は子供。愛情をもって当然。でも、敵役もモブも、役割は違えど、基本的には子供じゃないの? 転生者だけが可愛いの?

自由民権運動も良いし、産業革命も良いけど、それらは全て、「転生先の世界の理」の中で行われるべきで、「転生元の世界の理」を引用してはならない。

本作で唯一良かったのは、2話でノイツェランド商会を潰したあたり。(忍者が市長を脅すという反則技が残念でしたが)ある程度は相手の土俵で、この世界の経済体系の中で戦っていたし、結局は、ノイツェランド商会のこれまでの悪行(独占市場)による信用のなさが決め手になった。マヨネーズも、原材料があればなんとか作れそうな範囲だし。

つまり、創作物においては、「結果」より「過程」が大切であるということ。

創作物において、作者は、神に等しい。

PCのキーをひと叩きするだけで、世界を救えるし、世界を滅ぼせる。どんなショボい奴でもハーレムを築けるし、夢も幻も現実に出来る。

何でもできるからこそ、自らを規制しなければならない。どうやら、「なろう系」と酷評される作者は、このブレーキがぶっ壊れているらしい。

今作で言うと、林檎が一番顕著な例。ミサイルもバリアも作るのは良いけど、どうやって作ったかはオールカット。「天才(超人)だから」で全て解決。きっと、作者は、マヨネーズの作り方は知っていても、ミサイルの作り方は知らないのでしょう(まあ、私も知らんがw)。

今期、私が一番感心した作品は、「本好きの下剋上〜司書になるためには手段を選んでいられません〜」。詳しくは他作品のネタバレになるから書けないけど、「転生先の世界の理の中」で、「自らに枷を設けて」、世界の改革を行っていく。この作品がやらなかったこと、やれなかったことを完璧に行っていた。

また、偶然だろうが、同期に「サルファ剤」を作るアニメがあったが、あちらは「科学」で「じっくり」。こちらは「魔法」で「あっさり」。物凄い分かりやすく、作者のレベルの差を感じた(そういえば携帯電話も、こちらは5秒で作っていましたね)。

最終回も、「え? 最終回なの?」という、肩透かしラスト。。。

う~む。重ねて言うが、他のなろう系に比べれば、楽しくなりそうな要素はあったんだよな。それだけに、残念感が残ったかな。
{/netabare}

【余談~ CMにモノ申す(笑) ~】
{netabare}
自分、このアニメはBSで観てましたが、アニメの後に流れる栄養ドリンクのCMが、「高麗人参や生薬で取り戻す、男の元気、活力」って。

旦那にも自信が~とか、長持ち~とか、いやいや、このアニメ観てるのを、オッサンだと決めつけて提供してるがな(笑)

まあ多分、かなり当たってはいるんだがwww
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆2
高校生である必要性がよく分からんが。科学者、剣豪、医者、実業家、マジシャン、ジャーナリスト、政治家。つか、コイツら全員いなくなったら、日本、大変そうだけどな。

なぜ、ディープ? みじん切りにしろや。

じゃがマヨ。まあ、卵と酢と油だからな。携帯の改造、、、どうやって? 小型原子炉? 総理大臣、なぜ強い?


2話目 ☆3
ノイツェランド商会が全く同じやり方をしてきた場合、資本力の差で負けそうだけどな。もしかしたら、これまでの信用の差で負けるかもしれないけど。

3話目 ☆2
医療は一番、マジかと思う。衛生状況とか、大丈夫か? タネがあればマジック、なければ魔法。タネを提示できないなら、魔法。

4話目 ☆2
う~ん、これ、文明を進めたくないなら、超人達だけ、少数精鋭で攻めたら良かったんじゃね? レールガン的なやつ作れるなら、サブマシンガン持たせて、忍者と侍に突っ込ませれば、なんとかなるじゃん。結局、市民革命やりたいだけだな。

5話目 ☆2
出た出た、「現代の通常生活を見せるだけで、ショボい異世界では無双しちゃうぜ☆展開」。こうなると、一気につまんなくなるんだよな。マジックと宗教の結び付きは、悪くないけどね。この短期間での狂信的なまでの支持は、気持ち悪いな。宗教ってことは、教えや戒律があったりする? そこを具体的に欲しいな。教え=民主主義、なのかな。

バーナード、わりと、あっさり。

6話目 ☆2
死刑て、政治的な不正で?

7話目 ☆2
たらふく食わして動けなくして、、、薬を混ぜる方が、高くつくのかな? ミサイル迎撃て(苦笑) だったら、長距離ミサイル作って、先制攻撃かけて、ギュスターブを殺せば良いじゃん。

8話目 ☆2
ミサイルの速度で走れる人間は、ミサイルよりも強いと思う。バカみたいで笑えたけどw

9話目 ☆1
ただの蹂躙に、ムダな一騎討ちに、イミフなエロ。

10話目 ☆2
りんごとのデート回。なぜそこで、「私のため」になるんだろう? 状況的には、「りんごを利用して修理費を稼いでいた」だと思うんじゃない、普通。あそこで、「なぜいつも壊れた機械ばかり買うんだい?」「友達に、、、夢を見つけてほしくて」とかってやり取りが必要なんじゃ?

11話目 ☆1
奇しくも、サルファ剤を作るアニメが、同期(2019秋)にあったけれど、その過程を見せるレベル差がエグい(笑) あっちは「科学」、こっちは「魔法」だもんな(苦笑) 作者も、(同じ事をさせてるだけに)自分とのレベル差を感じたのだろうか? 頭のいじるって、医療で、しかも、あの設備で可能なのか? 催眠術(も広義では医療といえるから)で良かったんじゃない?

12話目 ☆2
ミサイル攻撃。まあ、武力がないと交渉にならないのはそうだろうな。でも、その武力がお手軽チートだからな。民主主義国家の旗揚げ。演説の中でいきなり「責任」と言われても、民主主義の概念すらないなら、意味不明だろうな。え? 終わり? というラスト。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

scandalsho さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

あぁ、今期の酷評枠かぁ(笑)

原作未読。最終話まで視聴。

世界最高の政治家の御子神司
世界最高の実業家の真田勝人
世界最高のマジシャンのプリンス暁
世界最高の剣豪の一条葵
世界最高の発明家の大星林檎
世界最高の医者の神崎桂音
世界最高のジャーナリストの猿飛忍

彼たちが異世界において、産業革命を起こし、民主主義革命を起こし、建国していく物語。
マジシャン?ジャーナリスト?
少々微妙な人選ではあるが、面白そうな初期設定だと思う。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この作品最大の問題は、彼らが『全員日本の高校生』だという点。
なぜ、彼らが『日本人』である必要があるのか?
なぜ、彼らが『高校生』である必要があるのか?

司は総理大臣なんだそうだ。総理大臣=衆議院議員=被選挙権は25歳以上
『日本人』で『高校生』だと、さすがに無理がある。

これ以外の面々に関しても、『世界最高の』の冠がつくと高校生では無理が生じてしまう。

少なくとも、この点に関しては(強引なこじつけでも)説明が必要だと思う。
この部分の説明を避けたいのであれば、『日本人の高校生』という現実離れした設定は諦めるべきだ。
初期設定の段階で破綻していて、視聴者の理解が得られないからだ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

この作品の最大の不幸は、同期に『Dr.STONE』と『本好きの下剋上~』があった点。

その作品が『何に重きを置くのか?』という根本的な問題はさておき、『発明』という点においては、上記2作品に軍配が上がるだろう。
それも圧倒的に・・・。

原材料の入手から製造過程まで、丁寧に描いた2作品に対して、落差が半端ない。

色々なモノをすっ飛ばして、『世界最高の』をアピールしたいのか?とも思ったけど、恐らく、原作者の知識の問題なんだと思う。
知識がないから過程が描けない。
もっと言えば、調べてもよく分からないとか・・・。
そういう作者の浅はかさだけが浮き彫りになってしまう悲しさ。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

いかなる理由があっても、相手国に武力攻撃を行う政治家、核攻撃を決断し、実行した政治家を『世界最高の』と謳ってしまう原作者の思想は、断じて許してはならない。

少なくとも、この点だけはもっと厳しく断罪されるべきだ。
こんな作品をアニメ化した制作陣の人格も疑わしい。

世界で唯一の被爆国である日本人の発想だとは思えない。
この主人公たちが『日本人の高校生』であるという設定は、日本人に対する最大の侮辱だ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

すべてが蛇足

[2019/10/05 v1 「そこで」の物語ではだめですか?]
[2020/03/30 v2 すべてが蛇足]

原作知らず。

1話切りをしていた本作ですが、皆様のレビューを拝見するにつれ、ちょっと見てみようかと思い直した本作です。v1は1話切り直後の、v2は最終話まで(一応)観ての感想となります。

― v1 「そこで」の物語ではだめですか?
{netabare}
(久しぶり(?)に口汚くなってしまった・・・・ごめんなさい)

冒頭のご紹介、ありがとうございます。おなかいっぱいです!

高校生にして「世界最高」の政治家、ビジネスマン、マジシャン、医者、剣豪、発明家、そしてジャーナリストですか。なるほど。

大変興味深いです。
高校生にもかかわらず総理大臣に指名されるまで(再選らしいから、中学生で?)、政界の狐狸たちを相手に立ち回る物語、どのような頭脳戦が展開され、そしてその絶大なカリスマはどのように獲得され、発揮されてきたのか。大河ドラマ級の物語があってしかるべきかと思われます。

深いドラマが見え隠れします。
高校生の身でありながら人の生死に関与せざるをえない身の上ときっとその中で培われてしまった医術の神技、剣術の妙技。何かを捨てざるを得なかった生い立ち。人を殺めることへの葛藤と救うことの喜びが織りなすドラマ。これは名作のかほりがします。

Drスト〇ンなんか目じゃないです。
あっちは37世紀巻き戻った世界だけど、こちらは今の先の世界で、発明家はさらにその先「数世紀」を行く。どんな科学マジック・発明マジックがでてくるのか。小型原子炉ですものね。もうガン〇ムやら旧設定のネコ型ロボット待ったなしです。手回しダイナモなんて目じゃないです!

とても面白いと思います。
高校生でありながら、世界の富の3割に関与するまでのサクセスストーリー。本宮先生が歯噛みしちゃいそうです。世界の富の3割に関与するビジネスリーダーがドバイのヘリポートに降り立ちながら百億円の追加融資にあんな反応するんですね。融資される側なんですね。ところで関与とは?いやいや興味深いです。

わくわくしそうです。
高校生でありながら世界最高のマジシャンと呼ばれる人物のトリック、心理操作術や仕掛けと、それを考案していくまでの物語。

にんにんうるせーよ。espionage=journalismなのか。そうですか。
(飽きた)

っていうかですね。↑みたいなのじゃだめですか?
なんでことさらに別の世界にツアー旅行するのでしょう。

すでに「そこ」が異世界じゃん。年端もいかない子供に他人の命はおろか国家人民を背負わせることができる、我々の住む世界とは全く相いれない倫理観をもち、すでに宇宙ステーション(重力あり)があり、その他もろもある異世界じゃん。で、かつ皆様それぞれに「世界最高の」方々じゃん。
そこでの物語でよいのでは?十分に異世界俺TUEEEできるじゃんか。

すでに「超人」としてアドバンテージありありの人たちなのに、周囲・周辺にこれでもかのディスアドバンテージを付加し、極限まで差を広げないとお話紡げないものでしょうか?ケモミミエルフなきゃだめなんですか?開幕べろちゅー必須ですの?(っていうかあのシーンは純粋に吐き気)


きっとそういう方が書かれたお話なのだろう、おそらく僕にはつらいだろう、ということで今期初の状態確定(見ない)となりました。ありがとうございました。

「世界最高の」という形容がどうにもなんていうか、、、浅いというかな。{/netabare}

― v2 すべてが蛇足
{netabare}
通しで観てみようと思ったきっかけは、皆様のレビューを拝見して知った「大量殺戮兵器({netabare}作中ではそれがなんであるか明言していない、念のため避けたということかな?{/netabare})」の存在です。皆様のレビューでも批判のやり玉に挙がっているこの兵器がどのように、なぜ登場したのかにちょっと興味がわきました。その兵器の投入は最終話だったのですが・・・・視聴、しんどかったです。

一話を見た段階で思っていたことが覆ることも、逆により強くなることもありませんでした。何かが刺さることもなく、うすーくのばしたなにかの中を淡々と過ぎていく12話でした。

展開としては、
- 登場人物顔見世興行(1話)
- 市場経済(2~3話)
- リルル奪還・蜂起(3~4話)
- 神権政治・貴族の官僚化(5~6話)
- 対ギュスターヴ(7話~)
- 圧政と貧困・カニバリズム(7話)
- 兵装の近代化・司さんパネェっす(9話)
- 司さんパネェっす・惚れるっす(10話)
- ハイ出たーサルファ剤だー・桂音さんすげぇっす(11話)
- どっかーん・エイブラハムの真似事・司さんパネェっす(12話)

いやー。高校の政治経済の教科書まるごと詰めたんすかねー。でも、教科書すらちゃんと読んでないかんじだなー。サービスシーン満載の12話アニメに。。。そりゃぁ、薄くなるわけだ。2~3話の展開にもいろいろあるけど、経済は得意ではないので他の皆さんにお任せ。後半の「兵器」と「立国宣言」について中心に。

―― 大量殺戮兵器の件
{netabare}「平和のためには軍事力を放棄すべき」という思想には全く賛同できない人間です。平和を維持するための軍事力(抑止力・抵抗力)に対して、現状においてはほかに選択肢がないから肯定派です(当然、自衛隊も必要であるという立場)。以下、こういう思想の人間が書いた内容ですよ、と前置きをしてから。

司さんの考えには、基本的に賛同できません。大きな理由は以下二つ。

―――この兵器、および軍事力に対する司さんの考え方が、浅い
{netabare}国家は「軍事力」を必要とする、という発想自体は嫌いではありません。しかし、その手段たる軍事力を必要とする「目的」に同意できません。

「国家として対等な交渉の席に着くために、他者と同等以上の軍事力が必要(12話)」という司さんの考え方では、お近くにいらっしゃる北の将軍様率いる国のやってることと大差ありません。軍事力の効用は次の3つ。強制力、抑止力、抵抗力。{netabare}「平和のためには軍事力を放棄すべき」を主張する方々に面と向かって聞いてみると「軍事力=強制力(のみ)」と考えている方が多くみられる(自分の経験なので一般的にはどうかは知らない)。{/netabare}そして、司さんの物言いは、軍事力を背景とした強制力を意図しているように聞こえる。

違うだろ。国家が国民との契約履行(あるいは履行状態の維持)のために国家外から国家・国土・国民に向けられる強制力を抑制する、抵抗する手段というのが近代以降の軍事力の位置づけだろうが。こういうお話を書くんだったら、多少は勉強しろよ作者さん。{/netabare}

―――この兵器を選択し、実用化した意味が分からない
{netabare}作中で明言はされていないものの、まぁあの兵器はアレでしょうねぇ(原作では明言されているそうですが)。なぜそれ?林檎君の開発力をもってすれば、違うもので対応できたはず。どうせご都合主義てんこ盛りなんだから、そういうのでいいじゃない?何でアレなの?しかもその直後に領土併合って、そこまでやるんだったらなおのことアレはだめでしょうに(自国土化予定地にコントロール困難なダメージを負わせるって{netabare}(僕は一応、科学信奉者なので「コントロール不可能」とは言いたくない){/netabare}、、、あほなの?)。
{/netabare}{/netabare}

―― 政治的な変遷の件
{netabare}
作者さんの勉強不足が思いっきり露呈していて、ちょっと悲しくなりました。

それとは別に、これは完全に僕個人の主観なのですが、日本人的発想って民主主義を啓蒙するには不向き(日本人は民主主義を語る存在としては不適格)だと思っていて、その片鱗が最終話に至るまでの政治的変遷、司さんの言動にちょいちょい見えた感じがします。勘違いされたくないので言い足しますが、「日本的民主主義」自体は、これはこれでアリだと思っています。でも、アメリカやフランスにおける「民主主義」とは、違うんじゃないかなぁと思います。

以下、12話の司演説について。

―――「そのために必要なものが、国家だ(ドヤァ)」 ( ゚Д゚)ハァ?
{netabare}おいおい、その直前に「七光聖教は*、*、*領、すべての統治権を獲得したことになる!!」っておっしゃってますが。。。統治権を獲得し(統治権を獲得=統治権を行使する存在がある)、かつ、それがいかなる他の統治権にも属さない時点でそれ既に国家では?ドルト何とかの街をちゃんと統治しているわけでしょ?マジシャン(我々のお殿様とどこかで呼ばれていたはず)を頂点にいただく、立派な君主国家じゃん、すでに。{/netabare}

―――「一人一人が国家の主であり、国政に関与・・・共和国だ(ドヤァ)」 ← せめて民主共和国で。
{netabare}なんていうか、作者さんはもう少し政治体制に関するお勉強をしてからお話書いてほしかったかな。辞書くらい引いてほしい。

共和国(共和制)って、君主を持たない政治体制全般を指す言葉です。過去から今日に至るまで王・皇帝は君臨せずとも一党独裁・一集団独裁の国家って、軒並み「共和」してたじゃないですか。ソビエト社会主義共和国連邦、とか。形の上で「君主」を名乗らなければ、総じて共和国です。定義上、国民が全て市民である必要もありません(万民平等に沿わなくとも共和できる)。

「せめて民主共和国で」って書きましたけど、この時点で司さんたちが立国を宣言した「国」の政治体制って、どうやっても君主制なんですよ(いいとこ立憲君主制)。完全に「教団」主導で統治が行われ、その教団が仰ぎ見るもの=神(マジシャン)が実在の存在としてそこにいますんでね。これ君主以外の何物でもないです。確認したところ、バチカン市国は立憲君主制に区分されていますね。神そのものではなく、教皇がトップという違いはあるものの、司国家はほぼこれと同等なのでは(仮に天司の誰かが代表となったとしたら、なお一致)。{/netabare}

――― 「七光聖教は、エルム共和国の立国を宣言」( ゚Д゚)トドメの一撃だな
{netabare}なぜ、実在する神(=マジシャン)を有する「教団」が共和国立国を宣言するのか。

仮に「共和国」が正しくて、本気でかれが言うような民主主義的なことをしたいんだったら、同時に議会の制定と選挙実施の宣言がなければだめだろうに。立国の宣言と同時に、天司たちの正当性が失われるはずだしな(その時点の統治機構全て)。これと同様の問題・矛盾は、6話あたりの「身分制度の廃止」も同様。{/netabare}

――― 余談:個人的な日本の民主主義観・個人的な経験に基づく、かなり偏った一意見として
{netabare}仕事のうえで海外の方々とも話をするのですが、そんな中の一人に数年前(10年くらいは経つか・・・)、「日本って、民主的な封建主義ですね」と言われたことがあります(日本語でw)。ちなみにその彼も君主制を敷いている国のひとです。ショックでした、曰く「日本は僕の国よりも、君主制が強い感じする(原文ママ)」、「政治に対する闘争心が感じられない(主観的要約)」とのこと。僕も最後には「なるほどな」と思ってました。

なんていうか、日本的民主主義って、民主主義の綺麗なところだけ寄せ集めてる感じがします。とくに、政治の面における綺麗なところだけ。でも、民主主義やそれの前提となる市民革命ってものすごくドロドロとした生存権をめぐる闘争が土台にあって、もちろん最大の闘争相手はその時の権力者だったわけだけど、すぐ隣に次の敵である「自分たちとは異なる市民」が控えていたんですよね。そういう実際に起きた対立や、対立の芽に対して、それでもなんとか(比較的)平和裏に妥協し合うための仕組みとして試行錯誤された結果が民主主義である、ともいえるわけで、その成り立ち自体とても平和的とは言えない代物だと思っています。ここら辺の感情的なものは、さすがに当事者じゃないからわからないけど、いわゆる市民革命を経験した国では市民の端々までその観念がいきわたっているのだと聞きます。

翻って我々日本人、多分そういうの無いですよね。ある程度試行錯誤が済んだ段階の「民主主義」っぽいものを大正期に輸入のような形で取り入れ始め{netabare}(自由民権運動は特権階級同士の闘争という認識です){/netabare}、戦争突入で抑圧・沈静化し、そして敗戦後に現体制をトップダウン的に採用していったわけで、日本は市民革命を経験することなく「民主主義国家」になってるわけで。

およそ、欲求に基づく権利の主張とか、自然発生的に起こった革命ってものが、日本にはなじんでない気がします。{/netabare}

――― で、司さんだが
{netabare}最終話で語る彼の「民主主義」が完全に日本式トップダウン型民主主義に思えるのです。
「神託」というかたちで語りだすのは、下策中の下策ではないだろうか。これは「市民の自発的独立意識」とは言えない。最低限、神を背負わない、「我々の中の一人」という立場で語るべき。
次に彼は「万民平等という正義」を語るのだが、これも微妙。神権政治からの脱却において万民平等はそれ単体ではお題目たり得ない。なぜなら、民がすべて平等であることは、神権政治であっても実現可能だから。すでに、マジシャンを頂点とする宗教が存在しており、神=マジシャンの前ではみな平等をその段階で実現できていないというのならば、神権政治という過程を経た意味がよくわからない。。
そして、神と天司さまたちに依存する気満々の市民たち(The 本末転倒)。

一応、司演説の中で自然権・生存権に類する話も出てはきたが。。。繰り返しになるけど、それは教団・権力をバックに語ってはだめなものなんだよな(「まおゆう」のメイド姉の演説の本当に表層だけをまねた感じですね)。{/netabare}

――― 余談:超個人的な歴史教育観
{netabare}これ、日本の教育の敗北案件だと思っています。

なぜ日本の歴史教育は、伝承の時代から始まり、近代手前で終わってしまうのか。あるいはせいぜい、滅茶苦茶な詰込みスピードで近代~現代を突っ走るのか。同僚の話ですが、高校一年間をメソポタミアだけで終わらせた「歴史」の授業を受けたことがあるそうです。シンフォギア視聴にしか役立たねぇw

思想史・哲学史と政治史、時代を問わず薄くないですか?「考え方の変遷」を覚えろと言われて、なぜこんなことをしなければならないのかと思いませんでしたか(思っていませんか? to 現役世代)?

歴史教育って「今ある我々の社会が、どういう理由・必要性があってこうなっているのか」を知る場だと思っています。だとすれば、現在からさかのぼる形で授業や教科書が進んでいったって良いと思うのです。少なくとも、「今」に直結する近現代、とくに思想史・哲学史と政治史はしっかりこなしてほしいと思います。

なんて偉そうに書いてますが、僕自身もかなりの部分を社会に出てから(というより、先の海外の方の発言をうけて)自学した口です。はっきり言って、思想史とか哲学史は歳食ってからはどうにもならんです。

海外の方って(全員とは言いませんが、結構多くは)酒飲み話とか、仕事以外の話題で自国の「歴史」「政治」「宗教とその派生を含む文化」「思想」について突っ込んで聞いてきます。それに対して曖昧なことを返すと次第に相手にされなくなるってのも聞いたことがあります。仕事の都合で、それなりの頻度で国外の方と話すので、せめて砕けた酒の席でくらいは話し相手になれないと、と思っていろいろ読み漁りました。ごくまれに、バーカウンターとかでたまたま隣り合った外国からの旅行客さん相手に、結構盛り上がることもできます。ツボにはまれば(そもそもこういう感じの方は日本に興味があって来ていることが多い)。もちろん、アニメ談義もハマるとかなり盛り上がります。{/netabare}
{/netabare}

―― その他思いつくままに(あふれ出る。。。)
{netabare}
・結局シノビ頼りだよね
・結局リンゴ頼りだよね
・結局マヨネーズなんだね
・さ る ふぁ 剤 (笑)
・圧政と貧困にカニバリズムまで追い立てられた人たちって、そうでない人たちと共に暮らしていけるのだろうか。相当な闇だと思うのですが。それなりのアフターケアをしないと、物語としても闇を残すよ。ちょっとインパクトを、みたいな軽い気持ちで盛り込んだのかな?バカなのかな?
・桂音藪医者説:全く同意でござるよにんにん
・マジシャン超能力者説:全く同意でござるよにんにん
・侍意味不明説:全く同意でござるよにんにん
・司非凡人説:全く同意でござるよにんにん
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 30

68.6 22 奴隷アニメランキング22位
クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル(アニメ映画)

2000年4月22日
★★★★☆ 3.8 (190)
1311人が棚に入れました
しんのすけや幼稚園の子供たちも夢中になっている『アクション仮面』の映画最新作「南海ミレニアムウォーズ」が公開される。アクション仮面の敗北を示唆する予告にしんのすけはどぎまぎし、野原一家・風間と風間のママ・ネネとネネのママ・マサオとマサオのママ・ボーちゃん(いつも通り親は不在)は、映画の完成を記念した豪華客船ツアーに参加し、船の旅を満喫する。一方、いつもの春日部は、しんのすけ達がいなくて一部はのんびりしたり、少し寂しかったりする人達もいたのであった。そして夜。待ちに待った船上試写会が始まった。だが、その試写会の途中で上映が突然ストップ。謎のサル軍団が現れてツアーに参加している全ての大人達とアクション仮面役の郷剛太郎を南の島へ拉致し、子供達だけがとり残されてしまった。しんのすけ・風間・ネネ・マサオ・ボーちゃんの5人から成る"かすかべ防衛隊"は、大人達を助けに行こうと、豪華客船に置いてあったジェットスキーを暴走させ、南の島へと上陸。さらに、ひまわりとシロも彼らを追って船を飛び出す。

声優・キャラクター
矢島晶子、ならはしみき、藤原啓治、こおろぎさとみ、真柴摩利、林玉緒、一龍斎貞友、佐藤智恵、玉川砂記子、萩森侚子、大塚智子、川澄綾子、立木文彦、高田由美、富沢美智恵、三石琴乃
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

『正義の味方は、タマタマも丈夫なんだね♪』 『当然だ!』

劇場版クレヨンしんちゃんの第8作。
2000年公開。


【前置き】

原恵一さん、脚本&監督作品の第4弾。

前作に引き続き、公開前の予告とは異なる内容から(私の中で)物議を呼びましたが、じゃあ今回も面白くなかったかと言われると、そうではなく。
実際、1作目以降ずっと下り気味だった興行収入も、本作で初めて右肩へ上がったそうです。

さて、第6作が「ぶりぶりざえもん」の映画だとすると、この第8作は「アクション仮面」の映画です。
こう言うと、第1作の「アクション仮面VSハイグレ魔王」が既に…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、本作ではヒーローとしてのアクション仮面ではなく、俳優としての「アクション仮面=郷 剛太郎(ごう ごうたろう)」がメインの作品なのです。

勿論、しんちゃんも大活躍しますけどね。



【あらすじ】

『アクション仮面』の映画最新作の公開を記念して開かれた豪華客船ツアーに参加した、野原一家とカスカベ防衛隊の家族一同。

アクション仮面を演じる「郷 剛太郎(ごう ごうたろう)」と顔見知りのしんちゃんは、特別ゲストとして客船に来場した彼と挨拶をした後、客船で公開される映画を楽しみにしていました。

しかし放映の途中、突如客船に乱入した猿に大人達が捉えられ、近くの無人島に連れ去られてしまったのでした……。



【論じてみる】
{netabare}
まず本作は、これまでどこかしかで表現があった魔法的なファンタジー要素が、一切無い作品です。
故に、しんちゃん達カスカベ防衛隊の、地力が見れるのがポイントですね。

常識人の風間君、泣き虫のマサオ君、博識のボーちゃん、そして…回を重ねる毎に暴力性を増すネネちゃん、。
猿に連れ去られた大人達を探しに行こうと、無人島へと突き進むこの5人の活躍は、少々尺稼ぎ感のようなエピソードもありましたが、総じて小ネタが一杯で楽しめました。

今作で一番笑わせてくれたのは、「マサオ君」でしたね。
本編で、お嬢様の「酢乙女あいちゃん」に恋をしたマサオ君は、今作ではピンチの度にその名前を出され、乗せられることで性格が豹変し、奇想天外な行動の数々を見せつけてくれました。
初期から比べると、なんとも濃いキャラになったことで……。

しかし頭の中が あいちゃんで一杯のマサオ君は、崖で手を差し伸ばしてくれたネネちゃんに対し、ふいに

「ありがとう、あいちゃん!」

と言ってしまい、思わず手を離されてしまう場面も……。
「いけない!」と言っていたネネちゃんでしたが、その本心が故意でないことを願ってやみません。


後は、その5人を追いかける「ひまわり&シロ」の奮闘も良かったですね。
ひまわりも勿論ですけど、いやはやシロの万能っぷりが凄まじかったです。
一家に一匹ですね、この綿飴犬は。

ひまわりが皆に追いついた時、しんちゃんを見て緊張が解けたのかふいに泣きだしたシーンは、少~し目頭が熱くなりました。
その涙を優しく舐めるシロも、また優しいんだからもぅ。

そうそう。
ここで、ひまわりから貰った哺乳瓶を回し飲みするシーンの、風間君にも笑かされました。

しんちゃん「トオルちゃん、ママのオッパイ美味しい?」

風間君「うん、美味しいよ、ママ!…………………あっ………。」

誰一人笑うことなく、一同の目が風間君に集中した瞬間でしたね。
しんちゃん、なんというトラップを……www



さて、本作のボスキャラ、無人島で猿達を従える「パラダイスキング」。
これまでのボスキャラと違い、仲間は猿のみなので、総じて本作のオリジナルキャラはパラダイスキングのみ。
そう考えると、少し作品の色が薄い印象ですね。

実際、彼のエピソードとしても、日本を飛び出し無人島に住もうとした動機など無明瞭な部分があり、どことなくキャラ立ちが不安定です。
子供達に人気のアクション仮面を屈服させることの意義はまだしも、大人達を連れ去った理由が無理矢理アニメーターにして自分の自伝を作らせる為というのは、ちょっと首を傾げてしまいます。
見た目だけで言えば、ファンキーなアフロヘアーにダンサーのような奇抜なコスチュームが見栄え良いのですけど。

ただ、生傷だらけになりつつも猿を従えた実力は、正真正銘の本物。
ファンタジー要素が一切無い作品だけに、その格闘術や猿のような身軽な動きは、見ていて非常に格好良かったです。

そして、「貴様、まともじゃない!」と言い放つ郷 剛太郎に対し言い放った台詞

『まともじゃ王様は務まらねぇ。

 王様ってのは欲張りで、気まぐれで、残酷で!!

 ……退屈してるんだ。』

は、その残忍さが際立っていて、とても印象的でした。
{/netabare}



【アクション仮面を演じる、郷 剛太郎の咆哮】
{netabare}
ファンタジー要素が一切無い作品だけに、無人島で皆が助けを求めるのは、やはり俳優でありアクションスターである、郷 剛太郎さんでした。
ただ、本人が言う通り、アクション仮面とは架空の特撮ヒーローであり、彼はそれを演じているに過ぎないワケです。

しかし、子供達を人質にとられ、彼はアクション仮面としてリングの上で、パラダイスキングの言いなり通り、決闘をさせられてしまうのでした。
子供達の夢と、自分のプライドを懸けて……。


「柔道三段、空手三段、剣道ニ段、他にムエタイ、少林寺、サンボ、骨法、ブラジリアン柔術等…、カポエラも少々。」

っと、これだけの格闘技経験を持ち合わせている剛太郎。
しかし、ルール無用のジャングルで培ったパラダイスキングの変則的な攻撃は、それを上回るものでした。

「テメェみてぇなガキ相手のインチキヒーローとは、わけが違うぜ!」

この台詞に激情してしまった剛太郎の気持ちは、同じ男として…なんだか分からない気がしなかったですね。
だからこそ、心配しリングに近付いて来たしんちゃんに、うつ伏せのまま

「やぁ、しんのすけ君…。ごめんよ、カッコ悪くて…。」

と、言うことしか出来なかった彼を見るのは、とても胸が痛かったです。


ただ、涙ぐみながらも「アクション仮面」は絶対に悪者に負けない、と言い放つしんちゃん。
それに呼応して、子供達は勿論、大人達もリングに揃い

「ヘッ、まるでサルだな。」

と、皮肉めいた台詞を吐かれながら、皆で剛太郎を「アクション仮面」として応援していくのです。
それに涙した剛太郎が、空へ

「ウオォーーーー!!!!!」

と吠え、奮闘するこの一連のシーンは、曲の効果も合わさり劇中一番の名場面です。
勿論、ここで特上の蹴りをお見舞いした後に言い放った

「カポエラも使うと言ったハズだ。」

も、忘れられない名台詞です。



勿論、格好良いだけでなく、クレヨンしんちゃんらしいコミカルな要素も、しっかりこなしてくれますしね。
クライマックスで、しんちゃんが彼の「キン●マ袋」にしがみついたシーンが、それを物語っています。

しんちゃん「正義の味方は、タマタマも丈夫なんだね♪」

アクション仮面「当然だ!」

素敵ですね。
子供のこういう台詞に、平然とこう答えられる大人でありたいと、私は常々思います。
{/netabare}



【総評】

「アクション仮面」というキャラクターを最後まで演じ切った、「郷 剛太郎」の活躍と心情が何より魅力的な作品でした。

放映当時は、前作に続いて尺稼ぎ感のある中盤が鼻についたり、パラダイスキングという存在が不明瞭な点からも、そこまで評価はしていなかったのですが…。
今、まさに剛太郎の年代になって見返すと、彼の心情に深く共感してしまい、涙腺が崩壊しちゃいました。

シナリオ的には「んんっ?」っと思うところもありますが、それを補って余りある彼の奮闘は作中と同じく、子供だけでなく大人の心もバッチリ掴むのでは?と思いました。

ではでは、読んでいただきありがとうございました。


ちなみに、彼が吠えるシーンで流れる音楽「アクション仮面の闘志」は、劇場版でも個人的には3指に入る名曲です。
この曲を超える上位2曲は、次の作品の、あの2つの名シーンの音楽しかないでしょう。

次回作は、第9作「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」です。


◆一番好きなキャラクター◆
『アクション仮面 / 郷 剛太郎』声 - 玄田哲章さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『野原ひまわり』声 - こおろぎさとみさん



以下、ひろしの痔について。
(※例の如く、どーでもいい話なので〆ます。)
{netabare}
作中、しんちゃん考案の「尻歩き」により並み居るサル達を屈服させる大人達でしたが、ひろしだけは持病の痔を気にしていましたね。

ここで思い出しましたが、いつぞや本編でしんちゃんが、ひろしの痔を周囲に話す際に、こう言うシーンがありました。


「オラの父ちゃん、長男なのに痔なんだぞ。」


一瞬何を言ってるのか分かりませんでしたが、このダジャレに気づいた時、ここまで頭の回る5歳児に、私は憧れすら抱いたものです。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 21

メア さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

猿サル猿サル猿サル

「しんのすけが主人公としてメインで活躍する作品を作る」
という方向で制作された作品らしいのです!w(゚o゚*)w

野原家加えて、多くの家族が豪華客船ツアー(『アクション仮面』の映画完成記念)にて、映画を視聴中に突然映画が止まってしまい、サルの軍隊(?)が襲ってきて、親たち(アクション仮面役含め)を連れ去ってしまうのです。
そして残された子供たちの中、かすかべ防衛隊のメンバーが救出に向かっていき、(後にひまわり&シロも)親たちを救出。そして、サルの統率者であるパラダイスキングの野望であるアクション仮面打破を防ぐのです。

今作はなかなか「おふざけ」と「シリアス(的な展開?)」がよく入り混じっていた。
 悪く言うと中途半端ですが、面白い作品でした。

縛られた親たちがしんちゃんの案で行う「大行進」は、昔見たとき真似した記憶が(出来なかったんですけどね・・・)あって懐かしく、これを必死でやったり熱く語る大人たちが面白おかしかったですねヾ(・ω・o) ォィォィ

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

いつさ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

アクション重視

設定や戦闘シーンもよかった。ラストもしんちゃんっぽくて良い(笑)
あと猿が若干怖い・・・

投稿 : 2024/06/08
♥ : 2

68.7 23 奴隷アニメランキング23位
盾の勇者の成り上がり Season2(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (347)
1242人が棚に入れました
立ち止まるな──災厄は、想像を超える。
『盾の勇者の成り上がり』シーズン2

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生、内田真礼、井上喜久子、原奈津子

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

残念ながら響くものが見当たりませんでした

このタイトル「盾の勇者の成り上がり」は一期ではまさにそのとおりで、心に強く響いたのですが…
残念ながら二期では、響くものが見当たりませんでした。

なぜ一期が人気があったのかというと…
主人公の尚文(なおふみ)がどん底まで追い落とされて、必死に這い上がろうとしても何度も邪魔されてしまう。
それでもめげずに、しぶとく生きる術を学びとり、ようやく這い上がったからではないでしょうか?

それじゃ二期はどんな苦渋があったかというと…
また別の異世界に飛ばされてラフタリアやフィ―ロと一時、離れ離れにはなりましたが、その間も新しい仲間がいたので尚文は孤独ではありませんでした。
それに、すぐにラフタリアやフィ―ロと再会できたので、苦労と呼べるほどのものではありません。
しかも、女性の仲間はどんどん増えてゆくし…、まるでハーレムみたいになってしまいました。


私は一期のエンディング 藤川千愛さんの歌が大好きです。あの歌は物語を端的に表現した心の叫びのようでした。
藤川千愛さんは歌の作詞もされています。
きっと藤川さんは物語を何度も何度も読まれたからこそ、心に響く歌詞をつくられたのだと思います。

しかし、二期の藤川千愛さんが歌うエンディングは、残念ながら私の心には響きませんでした。
歌が悪いわけではないのです。歌詞が悪いわけでもないのです。
物語に響くものが見当たらなかったため、歌を聴いても感じないのです。

アニメと歌とは最高のパートナーだからこそ、物語の評価が歌にも影響するのでしょうね。

一期が大人気だったからといって、安易に二期をつくるのはどうかと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

盾の勇者が成り下がる

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生、なろう系の中では、かなり面白かった方の部類に入る、1期。

を、引き継いでの2期。正直、う~ん。なんか、普通のなろう系になっちゃったな~という感じ。

本シリーズは、もっとダーティーで際どいところを突いて欲しいんだけどな。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作で、唯一、「おっ!」と思ったのは、ナオフミとキョウの立ち位置の違い。

リアルのナオフミは、転生後と変わらぬ容姿(わりとイケメン)。大学生であり、ゲームはあくまで趣味のひとつ。楽しく人生を過ごしていた。

リアルのキョウは、デブのキモヲタ。引きこもり。ゲームの中では無双して崇められる。チャットを荒らしていたのがバレて、自殺。

これ、普通の「なろう」なら、キョウが主人公ポジションですよね。そして、イケメン強キャラに生まれ変わり、心を入れ換えて世界を救い、美少女にウハウハされ、元リア充を駆逐していく。

しかし、本作では、キョウが悪役。転生前の弱者(悪者)が、転生後もそのままクズとして描かれるのは、強烈なアンチテーゼ。ある意味、なろうを破壊している。

この対比は新しかった。ここをもっと掘り下げて欲しかった。

他のレビューでも書いているけれど、私は「転生前に悪人だった人が、転生してチートになったら善人になる」という展開には疑問をもっていて。

悪人に、法も抑止も及ばない力を与えたら、更なる悪を働くだけでは? むしろ、善人だって、悪を成す確率の方が高いと思う。少なくとも、もし私がその立場になったら、、、あ~んなことや、こ~んなことは、しちゃうと思う(笑)

大体、ネトゲの戦力なんて、=課金額×(インできる時間+ゲーム知識)+頭の良さ、であり、本質的な人間力とは比例しないことも多い。なのに、強い人は確かにチヤホヤされるからね。転生後の世界で、それをまた「リアル」に味わいたいという気持ちは分かる。

転生前の勝者が、変わらず勝者で、転生前の敗者が、変わらず敗者であるという、救いようのない現実。

この作品は、そういう「タブー」に挑戦してこそ、魅力的になると思っているのだが、キョウの過去から死亡まで、わずかの1話。かなりもったいなく感じた。

この設定以外は、正直、ただのなろう系。ナオフミ、ダークヒーローが格好よかったのに、ただのヒーローになっちゃったら、もうダメですよ。賢者タイムなのかな?

まあこれが、(その展開は流石に望まないが)例えば、ラフタリアが惨殺されて、更なる闇堕ちの前フリだとしたら、アリだと思うんだけどね。どうだろ?

3期は、、、あるのか? このままナオフミがただの勇者になっていくなら、あんまり観たいとも思わないけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 28

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

作中最強のヘイトを集めるキョウさん

1期目が2クールあったのに対して今回は1クール。

まあ、アニメの終わりはコミカライズ版の進展具合とほぼ同じ辺りで話の区切りとしてはちょうど良かったんじゃないかと思います。

2期目から観ようって人はあまりいないとは思いますが、1期目を未視聴な方はここでとりあえずさようなら…。



さて、1期目の第2クールで「波」が複数の世界で共有されている現象であることがグラスなどの言により判明していますが、今回は「世界間の利害関係」みたいな話がフォーカスされます。

それとこのSeason 2を盛り上げてくれるキャラとしてはオスト・ホウライとキョウは外せません。

オストさんは世話焼きな感じでありがたい人でしたね。

キョウについては、三バカ(尚文以外の四聖勇者3人)は単なるバカなのに対してキョウは一身にヘイトを集めてくれるわかりやすいキャラでした。

話の軸はわかりやすいですが同じクールに本作以上に楽しめる作品があったため個人的にはインパクト低めな感じでした。

ただ、前作を観ていたなら今作も観といて良いんじゃないかなとは思います。あ、ラフタリアの変化はちょっと意外性があって良かったかな。あと、リーシアが最初と最後で別人(笑)。(← 良い意味で)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 28

60.4 24 奴隷アニメランキング24位
百錬の覇王と聖約の戦乙女(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★☆☆ 2.7 (301)
1239人が棚に入れました
戦乱の黎明世界「ユグドラシル」に迷い込んだ現代の少年、周防勇斗。弱肉強食、幾多の氏族が覇権を争うこの世界で、勇斗は現代知識を武器にわずか十六歳で数千もの軍勢を率いる宗主(パトリアーク)にまで昇り詰めていた!異世界で王になった少年と、盃の契りを結び彼に絶対の忠誠を誓う麗しき戦乙女たちが織りなす、爽快無双ファンタジークロニクル‼

声優・キャラクター
酒井広大、末柄里恵、伊達朱里紗、河瀬茉希、船戸ゆり絵、内田彩

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

いろいろと「不自然」で、いまいち気乗りしない感じ?

原作ライトノベルは未読ですが、アニメ化のせいではなくておそらく原作から色々と問題はあるんだろうなとうかがわせる感じの作品です。

そう言いながら、なぜか観てるんですけれども。ただ、同時期に放送されている『異世界魔王~』と違って原作への興味はまったく湧きません。

とりあえず異世界転生ではなくて、転移なんだか召喚なんだか良くはわかりませんが現代の地球とは違うどこかに主人公の周防勇斗(すおう ゆうと)が飛ばされた模様。

勇斗はスマホ(バッテリー切れ問題は魔力的なほにゃららで解決されている?)を持っていて、それを使って現代日本に残してきた幼馴染の美月(みつき)と連絡が取れる他、連絡の維持のための回線使用料を支払ってもらっているらしい。

『異世界はスマートフォンとともに。』(以下、「イセスマ」)とも似た設定ですが、イセスマの望月冬夜(もちづき とうや)とは違って戦闘力的な意味合いではほぼほぼ無力に近い存在で、結局のところ「狼」という部族の王、つまりは為政者という形で世界と関わっていきます。

例えばイセスマでは(ストーリーや登場人物への好みの問題はさておき)冬夜の実力が他者を圧倒していることは明らかで、周囲に認められたりハーレムを形成したりするのはある意味自然だと言えますが、本作では主人公がその身の上にも関わらず族長に据えられたプロセスが良くわからず不自然な感じがします。

(アニメ化はされていませんが)同じタイプの主人公としては『現実的勇者の王国再建記』(以下、「現国」)などもあって、こちらでは「国王」になる過程や主人公の知識レベルについてはそれなりに気を使って書かれています。

ということで本作は「イセスマ」ほどの爽快感もなく、気遣いも「現国」以下ということでお話としてはイマイチなんじゃないでしょうか。

2018.9.24追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。回線使用料の支払いが維持されないとスマホでの新たな調べ物はできなくなると思うのですが、そこら辺どうなんですかね?
(「現国」でもそうですが、現地の優秀な技師(本作ではイングリット)の存在は重要ですね…。)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 34
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

異世界スマホの第2期!?

と思ったら、異世界スマホをはるかに下回る駄作でした。
以下、かなりの酷評です。

原作未読。最終話まで視聴。

【この作品からは原作者のキモさしか伝わってこない!】
{netabare}この作品が原作通り忠実に描かれているとしたら、原作者は相当気持ち悪い人だなぁ・・・と。
(原作未読なので間違っていたらスミマセン)
この作品を見る限り、原作者が主人公に自身の理想像を投影していることは安易に想像できる。
安易な形で得た知識をひけらかすだけで、女の子たちにモテモテになりたい。
それが、原作者の欲望。希望。理想。
自分で考えよう、自分が苦労しようとは思わない。
あくまでも安易な受け売りだけで女の子にモテモテになりたいって・・・。
ウワッ、キモっ・・・。{/netabare}

【アニメ化するなら、もう少し原作を吟味しましょうよ・・・!】
{netabare}制作サイドにも問題があると思う。
何故、現役中二病患者が書いたとしか思えないような駄作をアニメ化しようと思ったのか?
もう少し、慎重に原作を吟味するべきであると思う。

更に致命的なのがキャラデザがイマイチなこと。
第1話から作画がとても不安定なのもマイナス要素。
戦闘の場面には全く迫力がない。
背景と人物の縮尺が度々おかしい。

主人公の声優さんのON/OFFの演じ分けイマイチなのもマイナス評価に拍車をかけてしまう。

異世界スマホは笑えるところもあったけど、この作品については笑い所すらない。{/netabare}

【主人公に苦労や苦悩のない作品は、絶対に視聴者の共感を得られない!】
{netabare}この作品に関わった大人たちが少し工夫をすれば、それなりに見れる作品になったと思うんですよ。
鉄の試作に成功。原材料の安定供給方法を確保。鉄の量産に成功。そして日本刀の試作、性能向上・・・。
このあたりを丁寧に描くとか。

「主人公最強」なら面白い。
「ハーレム」なら面白い。
「異世界」なら面白い。

いえいえ、それは間違いです。視聴者を馬鹿にし過ぎです。

大切なのは、主人公の苦労と苦悩。
これが無いと、絶対に視聴者の共感を得られない。{/netabare}

【本作が駄作である「異世界スマホ」をはるかに下回る”超駄作”である一番の理由】
{netabare}それは、主人公が何もしないこと。
異世界スマホの主人公は、少なくとも自分が先頭に立って戦った。
ここの主人公はいつも高みの見物。

第9話ラストの、酒場で揉め事のシーン。
酔っ払いに両肩を掴まれた主人公。
ところが、事態を収拾したのは、なんと、取り巻きの女の子。
「このお方をどなたと心得る・・・」
いやいや、酔っぱらいくらい投げ飛ばしなさいよ(笑)。
いちいち肩書と身分を明かさないと何も出来ない主人公。
カッコ悪い・・・・・・・・・{/netabare}

《以下、気になった回の”酷評”です》
{netabare}【第1話】
第1話から作画が酷いとか、今時、ありえないよね・・・。
更に致命的なのはキャラデザがイマイチなこと。 

ここの主人公も、異世界でスマホを使う。
しかも、本家よりもたくさん使うようだ(笑)。

異世界+主人公最強+ハーレム。
まさに異世界スマホの第2期。

ただし、この作品の舞台は「異世界」ではなく、『過去の地球』なんだそうだ・・・。
そうか、昔の人は首の後ろに紋章みたいな物が浮かび上がったんだ・・・。
知らなかった!
は~っ。バカバカしい・・・。

今期の酷評枠の作品になりそうな予感しかしない。(笑)

【第6話】
イマイチなキャラデザの女性陣の入浴シーンを毎回毎回見せられた挙句、ここにきて温泉回。
目的が分からない。
まさか、サービス回のつもりか?

「異世界スマホ」のレビューでも書いたけど、思い入れや愛着の無い主人公のハーレムラブコメは、視聴者にとっては苦痛でしかない。

【第8話】
ついに、現在の社会問題でもある「いじめ問題」にまで足を踏み込んだ・・・。

あのね・・・、おかしなたたみ方をするくらいなら、最初からしなきゃいいのに・・・。
いじめ問題について、真剣に考えるつもりがないなら、省くべきエピソードだと思う。
制作サイドの無能さ丸出しの回。

【第11話】
「守られてばかりじゃカッコ悪いから・・・」
自分のことをカッコ悪いって自覚があったんだ!
「誰も死なせたくはない!」
あなた、今まで何人の人を殺してきたの?まさかの自覚無し?
「剣術の稽古を怠っていた訳じゃない!」
で、最後は体当たり?はぁ?

【第12話】
スマホを使いこなすとは、やるな古代人(笑)。

こっちじゃ「ニート」、あっちじゃ「宗主」。
だからあっちへ行くんですぅ・・・、って、単なる現実逃避じゃねーか!。
何だ?このラストは?{/netabare}

徹頭徹尾、ダメダメな作品でした。
カッコ良かったOPとEDの無駄遣いアニメ(笑)。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 33

のか さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

な、なるほど。途中断念する人が多い理由が分かりました^^;

原作未読 全12話

あらすじ
突然、古代に飛ばされた少年がスマホを使って生き抜くお話し


では感想を
確かにこれはきつかった(苦笑)
正直、個人的によく完走出来たなって感じです^^;

他の人のレビューを見たら(途中で断念した)って人が多い理由も分かりました。
うん、面白くないwww(個人的感想ですよ)

盛り上がりに欠け、色々と説明不足のままアニメが進む。
そして目につく作画崩壊もあるし、色んな成分が中途半端。

あくまで個人的感想ですが(なぜアニメ化したの?)って思うぐらいです。
原作を知らないので何とも言えないですが、ツッコミどころがありすぎです。

「アニメだから許しましょうよ~」って私はよく言います。
でもこれ、許されるレベルを軽く超えてますよwww

ネタバレになってしまうのであまり詳しくは言いませんけど^^


作画は先にも言いましたが崩壊アリ。
首が長くなったり、目の位置がおかしかったり、太ったりと・・・
こんな作画を見せられると冷めますねwww

声優さんはメインは若い声優さんでしたね。
もう少し頑張ってほしいかなってwww
決して下手ではないんですけどね。

音楽は印象なし。
まあいつものラノベ風アニメって感じの曲です

キャラはキャラデザはなんとなくどこかで見た事あるかなってwww
別に個性的でもなく(あっそ)としか見れなかったです


転生、ハーレム、軍略、恋愛・・・
色んな成分がありますが、すべて中途半端。

もう少し何とかなったんじゃないかなって思いまくりです。
萌え系に徹すれば(異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術)ぐらいにはなれたと思います。

まあ、あっちはかなりえっち~成分がありますけどwww

良かった点は12話で無理矢理まとめている点ぐらいですかね。
まあ、終わり方にも不満はタラタラですけどねwww

お薦めはしません。
この作品は「面白いから見てください」とは言えないです。

どの角度(成分)から見ても、面白い部分が見つからない。
これから視聴する方。心を折らぬよう、祈っておりますwww

あくまで個人的意見なのです。
このアニメのファンの方、すいません。
でも、アニメは好み&主観なので許してください。



では最後に一言
絶望した~!まさか異世スマ、デスマを下回るラノベ系アニメに絶望した~!
いいんですか、この出来で?いいんですか、この内容で?
どうせ原作無視か、原作大幅カットなんですよね?
こんな作品でTV放送する制作会社、監督に絶望した~!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

71.4 25 奴隷アニメランキング25位
神撃のバハムート VIRGIN SOUL(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (260)
1147人が棚に入れました
ここは、《人》《神》《魔》あらゆる種族が入り混じる神秘の世界ミスタルシア バハムート復活による世界崩壊を免れてから10年─── 新たな《人》の王は《神》の神殿を襲い《魔》の国を攻め落とした 壊滅寸前だった状況からの復興と更なる発展 王都は《人》に富をもたらす 王都復興の糧として奴隷となる《魔》 消えゆく信仰心により力を失った《神》 均衡を失っていく世界で《人》《神》《魔》それぞれの正義が交錯する―――

声優・キャラクター
諸星すみれ、梅原裕一郎、吉野裕行、井上剛、森田成一、沢城みゆき、岩崎ひろし、森久保祥太郎、潘めぐみ、坂本真綾、間宮康弘、小野賢章
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ファンタジーの衣を被ったガチめのラブストーリー

ゲームはしてない


1期に続いて2期を観たという流れです。1期が面白かったので特に抵抗なく。。。

1期全13話(総集編的なの1話込み) 2014年10月~
2期全24話(こっちは総集編無し)  2017年4月~

掘り出し物です。

Cygamesさんの数少ない一社提供のうち一つ。肝いりの2クールの割には話題にならなかったのかな? その頃アニメ観てないのでよう知りません。
レビュー・感想数207件(2019.02.06時点)は同期の作品の中でもTOP20にも入り込まないながらも、得点では地味に8番手くらいにつけてるというあにこれの評価です。同期に『月がきれい』『エロマンガ先生』『進撃の巨人2期』とあるなかで健闘してるように見えます。
観た人はそこそこ満足したと思われる客観評価。私も同様でした。
さて、、、、

・ゲーム原作かよ?
・〈神〉?〈悪魔〉? ファンタジー系はちょっと・・・
・1期逃してるのでスンマセン

安心してください。

“ファンタジーの衣を被ったガチめのラブストーリー”

でした。・・・いや・・・まあファンタジーなんだけどさ。ラブストーリーであり冒険活劇であり成長物語であったりと毎話Bパートの引きの良さもあって、2クール分一気に観せる力のある作品でした。
ソシャゲ原作特有のグダグダなところもなく、主人公が1期と変わるので、2期から参入しても問題は無さそうです。

1期でのファバロ、カイザル、アーミラ、リタを中心とした物語から10年後。ダークな世界観はそのままに2期の主人公をニーナ(CV諸星すみれ)にバトンタッチして、話は進んでいきます。
このニーナ、これあくまで私の思い込みですが、ヲタ受けしないヒロインさんです。少々イケメンならすぐ赤くなる恋愛体質に見えてしまう彼女は早々にビッチ認定されてしまいそうww
それも数話経てば霧散することでしょう。どんな娘かというとあれです。寝ちゃいけないって思うと眠くなっちゃう的なアレ。こちらは本編でお確かめください。彼女については表情が多彩というか喜怒哀楽で何パターンあるんだというくらい作画班が良い仕事してます。

繊細な“心情”を描写してのラブストーリーとは毛色が違う、“感情”を全面に出したり押し殺したりの全力投球ヒロインはとても好印象でした。
ちょっと脱線すると、全力投球ヒロイン設定は意外とリスクって高いです。さじ加減を間違えると

1.躁鬱の“躁”状態に見えてしまう
2.一歩間違えればコミュニケーション障害
3.ドジっ子空回りキャラみたいな型にはめたくなる誘惑に勝てずブヒる層以外が離れてく

この手の女の子でおバカっぽく見えないようにキャラ設定を組んだ製作陣の勝利だと思います。


そんな彼女のラブストーリーの行方と、“成長”物語が、けっして能天気じゃない世界で繰り広げられることになります。

能天気に見える女の子が能天気じゃない世界で能天気のままいられるのか?
能天気でいられないならどんな覚悟を決めたのか?

前半のほっこり回が進んでいる中でも忍び寄る不穏な影が徐々に濃くなっていく中盤あたりからはニーナの笑顔も違った意味をもってきます。このへんは親目線ですが、彼女の成長が頼もしくそして周りの救いとなってくるのです。
そして最終話を観終わると、序盤うっとうしく思った(かもしれない)彼女の能天気さを思いだし、

能天気が能天気でいられる世界がいいよなぁ・・・平和が一番!

ひと回りして“アリ”な娘さんと思える満足の全24話でした。くどい。。。


肯定的に捉えた本作の世界観については1期レビューで触れてますのでよろしければそちらを。


2期からOK!とのたまいつつ、物語を深掘りするならやはり1期からの視聴をお薦めします。1期は1クールと手に取りやすいしこちらも単体で楽しめる仕上がりですよ。
とりわけ重要局面で取った選択。旧主役ファバロと2期主役ニーナとの対比は“なにが正解か誰にも分からない”この世の真理を露わにしてました。やはり主役は主役でした。
ここでは触れてない脇役たちにも主役を食う魅力的なキャラに事欠きませんのでお気に入りをぜひ見つけてみてください。


物語は1期より複雑です。〈神〉〈悪魔〉の二項対立の末、「そうきましたか・・・」の1期だとすると、
2期は〈神〉〈悪魔〉の上に人間が立っちゃったかも、という斬新な種族相関からスタートします。
現実世界でもパワーバランスが崩れた時に戦争は起こるもので、まさに2期の舞台がそれ。極限の状態で人(※本作の場合神も悪魔も)は試されそして輝きを放つのです。


OPは1期から続くラウド系ロック。EDは米津玄師とのコラボで名の売れたDAOKOを配置。前半ED「拝啓グッバイさようなら」は地味ながらクセになる良曲です。

 
ソシャゲ原作の中では群を抜いて完成度の高い本作。言われなければゲームが母体とは気づかないでしょう。あらためて思います。

逆宣伝になるような粗悪品を濫造するくらいなら、しっかりアニメアニメしたものを作ってほしいな。よっぽど宣伝になるはずです。



※オマケ

■ジャンヌダルクは蜘蛛が苦手
ちやほやされた後は落とされる。本邦マスコミの得意技ですが、これをどさらにどでかいスケールでやられちゃったのが歴史上のジャンヌダルクであります。
{netabare}10話の母息子回の余韻が冷めない11話で、{/netabare}蜘蛛が苦手というエピソードを挟んできました。史実ではジャンヌを登用したシャルル7世の跡継ぎルイ11世のあだ名が“蜘蛛”だったとかなんとか。
王室に対しては恨み骨髄でしょうねww


■ジ○リっぽいと言えなくもない
表情筋がよく仕事をする巨匠の作品と似てるな~と思っていたら、{netabare}12話トロッコの脱走劇。{/netabare}どこぞの有名冒険活劇で見たことあるアクションシーンを堪能できます。


■声優“野沢雅子”のお仕事
2クールめ初っ端の14話に登場しました。人間国宝にしてよいと思う。


■サブタイトル“Virgin souls”
本作タイトルを冠した{netabare}第17話の{/netabare}サブタイトルです。
「次会えたら私のなすべきことを伝えよう」この回からクライマックスに向けてエンジンが吹かされる重要回です。
なんですが、ニーナが洞窟池の中に入ってって身を隠してから竜に変身してましたね。みだりに変身すると着ていた物を破壊しちゃうから、律儀に彼女は見えないところで衣服を脱いで変身したんだろうと妄想。
こういった恥じらいは大事です。気にも留めない振りをする男側の度量も試されます。


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2019.08.20追記
《配点を修正》 +0.2


視聴時期:2019年2月頭

続編で面白さが継続しているのはたいしたもんだ。それも主人公を変えてたりするのに。
ダンスシーンはこれまで観たものの中でもトップクラスでしたね。



2019.02.07 初稿
2019.08.20 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 39

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「脚本: 大石静」だと…?→ 1クール目はまずまず順調

「神撃のバハムート」はとても有名なスマホゲームのタイトルです。タイトルからしてそれが原作のアニメなんだと思うんですが、『神撃のバハムート GENESIS』(前シリーズ…?)は観てませんしゲームもやったことありません、すみません。

「脚本: 大石静」という、もうこれだけで観てみようかなと思ってしまいました。ちなみにドラマ脚本ではとても有名な人です。私がちゃんと観た脚本作品はNHKドラマが多いですが、『ふたりっ子』、『オードリー』、『功名が辻』あたり。

あんまりちゃんと観ていなかったけどタイトルは知っているという感じなのは『おとなの選択』、『長男の嫁』、『ガラスの家』、『セカンド・ラブ』、『コントレール〜罪と恋〜』など。

家族ドラマ、恋愛ドラマの脚本に強いというイメージ。アニメの脚本は初じゃないすかね…?

脚本といい、作画といい、なんかお金かかってそうだなあ…。とりあえずGENESISを観ていなくてもついていけそうなので、視聴継続。

2017.7.4追記:
キャラクターデザインやストーリーはシリアス寄りなのに、殴り合いの描写やトロッコアクションなど随所にマンガ的な演出が光る意外と侮れない作品です。

1クール目でキャラクターはほぼ出そろったと思うので、2クール目以降の展開(人間 vs 神々 vs 悪魔 & 主にニーナ周辺の恋愛ドラマ)に期待します。

2017.10.5追記:
観終わっていたのですが、更新を忘れていました(笑)。

「大石静(おおいし しずか)力いかばかりか」という点で注目だった本作でしたが、『神撃のバハムート』のファンタジー的な世界観・設定にうまくなじめなかった印象です。

重要人物を殺すことに意外と躊躇がないのは、さすがにドラマ畑出身の脚本家という感じでした。展開的にアニメ視聴者層には違和感があったかもしれないです。

元々ニーナの恋愛脳はかなり前に出てきていたと思いますが、これをもっと前面に押し出した感じなら、そもそも2クール必要はなかった気もしますね。

つまらなかったわけではないですが、やや凡作感はありました。が、シリーズのファンなら観ておいて良いのではないでしょうか。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 37
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

10年に1度、「???」が大暴れする街?住みたくねぇ~

最終話まで視聴。前シリーズも視聴済。

【物語】
大石静が脚本ということで、かなり期待していたけど、終盤がちょっと・・・。
{netabare}終わってみたら、何か普通っていうか、期待外れっていうか・・・。

{netabare}王の目的が「バハムートの復活ではなく、バハムートの討伐だった」ってところが見せ場だったんだろうけど・・・。{/netabare}

バハムートのパワーが前作より落ちてる?
アーミラの登場が唐突過ぎて、驚いた。{/netabare}

【作画】
見事としか言いようがない。
非の打ち所がない。

【最後に】
前シリーズからリタ推しだった私には大満足の作品でした。
最初から最後まで出っぱなしだったし、終始、大活躍だったし・・・。
何だかんだ言って、『亀の甲より年の功』って事でしょうか?
{netabare}カイザルの死は可哀想だったけど、ラストでゾンビ化したカイザルを見てホッとした。
これからはカイザルとずっと一緒にいられるね!{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 31
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