イタリアアニメ映画ランキング 7

あにこれの全ユーザーがアニメ映画のイタリア成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月10日の時点で一番のイタリアアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

86.5 1 イタリアアニメランキング1位
紅の豚(アニメ映画)

1992年7月18日
★★★★☆ 4.0 (1212)
8049人が棚に入れました
舞台は、空中海賊が暴れまわっていた第一次世界大戦中のアドリア海。空中海賊退治で活躍していたのが、紅の豚ことポルコ・ロッソでした。イタリア空軍の英雄だった彼は、ある理由で豚になり、社会に背を向けるようになったのでした。あるとき、二人の女性ジーナとフィオを巻き込み、彼女たちが見守る中、ポルコを倒すためにアメリカから来たカーチスと決闘をすることになりました。・・・・・

声優・キャラクター
森山周一郎、岡村明美、加藤登紀子、大塚明夫

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

何で? どうして? は置いてきた

ジブリ作品。
宮崎駿監督が引退するということで、掘り出して視聴しました。

舞台は20世紀前半のイタリア。
主人公のポルコ・ロッソは、空の海賊である「空賊」を狙った賞金稼ぎ。
彼はなぜか豚になってしまったのだが、そんなことなど意に介さず、我が道を行く。


戦争、世界恐慌、男尊女卑という時代を背景にしています。
言ってしまえば、だれがいつ死んでもおかしくない世界観です。
しかし、舞台を生かしつつも、裏にある暗さを感じさせません。
楽しげな雰囲気づくりに成功しています。


話の主軸は、空賊と賞金稼ぎのけんか。
対立構造を作ることで、はっきりとした起承転結がつけられています。
しかし、明確な悪役というものが存在しません。
むしろ、とらえようによっては悪 vs. 悪です。
ところが、両者ともにとてもおしゃれな姿が描かれています。

そう。
なんといってもキャラがカッコイイ。
出てくる女性はたくましく、男性はお茶目で渋いんです。
それを代表するのが、主人公のポルコ・ロッソと、女性技士のフィオ。
特にフィオは、男性顔負けの大胆不敵さと、女性特有のしおらしさを持ち合わせた良キャラ。
男性優位主義に真っ向から対する立ち位置にいます。
そんな、魅力あふれるキャラクターたちの絡みが見所の作品です。

やや早口で、テンポのいい会話劇も見逃せません。


ただし、細かいことは放置です。
なぜポルコ・ロッソは豚なのか?
飛行機はどういう理屈で飛んでいるのか?
後日談は?
まあ、いちいち気にしていたらキリがないです。
でも、設定に深みを求める人には向いていないのかも。


また、テーマ性がジブリ作品にしては薄いのも特徴ですね。
メリットは、難しいことは考えなくて済むことです。
デメリットは、余韻が少ないことでしょうか。


とにかくキャラの魅力で勝負しているアニメです。
見終わるとすがすがしい気持ちになります。
敵を倒すことでストレスから解放されるからではありません。
登場人物たちのすてきな未来を描いているからです。
したがって、勧善懲悪ものに飽きたときに見るのがいいのかもしれません。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 64

suggest@休止 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ジブリ作品で一番好きです^ ^

賞金稼ぎをして生計を立てる豚の主人公ポルコ。そんなポルコと敵対する空賊マンマユート団がポルコのやる事に頭を抱え、凄腕の飛行機乗りカーチスを雇う!
そしてポルコとカーチスの男の戦いが始まる(^^)


物語としての完成度がとても高いです!
イタリアを舞台として船乗りたちのかっこよさが描かれています。最後の終わり方なんかもとても印象に残るような引き方で、物語全体を引き締めてくれます。
所々で流れるBGMも良くて場面を盛り上げてくれます。

面白いところはつい笑ってしまい、シリアスなとこは涙こそ出ませんが、息を飲んで見守ってしまいます(^∇^)
どのキャラも悪い奴はいなくて観ていて気持ちいいものがあります。

観てなかったら損だと思います(^^)本当にかっこいいです!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 63

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「格好良い」の一言

<2018/11/2 初投稿>
日テレ金曜ロードショーでやってたので久しぶりに楽しみました♪

映画館で観たかったなぁ

というのが感想の一つ目。
初公開された頃はアニメ見る習慣なかったんでスルーしてたんですよね。
勿体無いことした。
(公開後からかなりの年数経ってからテレビで見たのが初見でした)


そして二つ目は
「格好いい」

舞台は第一次大戦後のイタリア・アドリア海

「いい女」
「元気で可愛らしい娘」
そして「格好いい豚」

メインの登場人物はこの三人。

この豚、とにかくカッコいいんですよー。

人間の顔という余分な装飾が無いから、
言葉一つ一つや立ち居振る舞い、心意気
そして男の痩せ我慢。
全てが渋くてハードボイルドな凄腕の飛行艇乗りです。
森山周一郎さんの声の魅力を100%引き出してる史上最もカッコいい豚。

「いい女」もただただ「いい女」です。
気怠げな雰囲気に
さりげない優しさと一途さ。
落ち着いた色気の中に、
いたずらっぽさも併せ持つ未亡人。
最強で無敵の「いい女」
ついでに有能。

「娘」は「元気できっぷが良くて可愛らしい」
明るく跳ねっ返りで奔放、無茶もするけど、
少女らしいあどけなさも。
腕の良い飛行艇技師なんですが、男を見る眼もありますね。まだ若いのに 笑。
つまり有能。
健康的な魅力に溢れた女の子です。

この三人、みんな「カッコ良い」
他の登場人物たちもみんな「粋」

そんな三人を中心に
アドリア海と突き抜けるような青空を飛行艇が駆け巡る。
そんな作品です。


そして、観る側が歳を経るほど、味わい深さが増していくように感じられる作品でもあります。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 43

72.2 2 イタリアアニメランキング2位
茄子 アンダルシアの夏(アニメ映画)

2003年7月26日
★★★★☆ 3.9 (190)
944人が棚に入れました
『茄子 アンダルシアの夏』(なす アンダルシアのなつ)とは黒田硫黄の漫画『茄子』の短編『アンダルシアの夏』を原作として2003年に公開された上映時間47分のアニメーション映画。
【ストーリー】スペインの自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャを舞台に主人公ペペ・ベネンヘリが解雇の危機に直面しながらなおかつ、かつての恋人と兄の結婚という複雑な思いの中にあってもプロ自転車選手として「仕事」に取り組むさまを描く。

声優・キャラクター
大泉洋、小池栄子、平野稔、岡田吉弘、平田広明、坂口芳貞、羽鳥慎一、市川雅敏、筧利夫
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

アンダルシアの猫

アニメーション制作:マッドハウス、
監督・脚本・作画監督:高坂希太郎、
演出:前田敦史、音楽:本多俊之、
原作:黒田硫黄(『茄子』)

『もののけ姫』や『千と千尋の神隠し』で
作画監督を務めた高坂希太郎の初監督作品。
制作はマッドハウスだが、
原作漫画『茄子』の大ファンだった宮崎駿が
高坂監督に作品を薦めた経緯があるなど、
スタジオジブリに縁のある作品といえる。
高坂監督は、浦沢直樹作品とも縁が深く、
『YAWARA』や『MASTERキートン』のアニメ化では、
作画の中心的なポジションで活躍し、
『MONSTER』では浦沢直樹からの指名で
キャラクター原案を手掛けた。
ちなみに最近では『若女将は小学生』の監督も務める。

個人的には2003年の公開時から
作品を知っていて、何となく気にはなっていた。
dアニメストアでの配信が今月いっぱいで
終わることを知って、17年越しの視聴となった。

スペインで毎年9月に行われるブエルタ・ア・エスパーニャ。
ツール・ド・フランス、ジロ・デ・イタリアと併せて
グランツールと呼ばれている、
サイクルロードレース最大のイベントのひとつだ。
私はサイクルロードレースに関して全くの無知だが、
この作品を観て、レース描写に圧倒的なリアリティを感じた。
おそらくそれは、原作者はもちろん、
高坂監督自身がアニメ業界屈指のサイクリストとして
知られることも大きな要因だろう。

レースの駆け引き、チームとしての戦い、
横風が吹いたときの対応、
ヘルメットをかぶるタイミング、
水分補給の仕種、スプリント時の描写など、
真に迫ったものが感じられる。
これは「本物」が持つ何かという感じがする。

サイクルロードレースの繊細な描写とともに
焦点が当たるのが、主人公・ペペと
兄のアンヘル、元恋人カルメンとの関係、
忘れたい故郷のスペイン南部・アンダルシアだ。

アンダルシアはスペイン南海岸を含む自治州で、
観光地として人気のある場所。
ある意味、バルセロナに次ぐ知名度を誇り、
闘牛やフラメンコは、この南部で盛んに行われる。
照り付ける陽光から一瞬だけ隠してくれる
闘牛の看板や結婚式でのフラメンコなどで
その一端を感じられる。
実際に行ったことはないので、偉そうなことは言えないが、
この地方のグラナダにあるイスラム建築の至宝・
アルハンブラ宮殿には一度は訪れてみたい。
まさに芸術品と呼ぶにふさわしい建造物だと思う。

しかし作品内には、そんな観光地は登場しない。
痩せた土地と鋭い陽光が照り付ける田舎町。
{netabare}ペペが生まれ育ち、自転車と女性を兄と取り合い、
兵役が運命を分けた苦い思い出の残る故郷。
レース当日は、兄と元恋人の結婚式が行われる。{/netabare}
ペペにとっては、レースで通り過ぎる場所に過ぎない。
名物の茄子のアサディジョ漬けも
最近は口にしていない。
(実際には茄子のアサディジョ漬けは
アンダルシアの名物ではなく、少し北にある
カスティーリャ=ラ・マンチャ州の名物のようだ)
そんな背景を思い出しつつ、
ペペはスポンサーの意向を汲みながら
チームとしての勝利を目指し、レースに挑むのだった。

キャラの背景や人物描写がしっかりしているため、
物語にすんなりと入っていける。
あくまでも中心はサイクルロードレースだが、
そこに主人公や周囲のやり取りが
小気味よく挟まれ、観ていて飽きない。
動きや心情表現は、ジブリからの影響を感じさせる。

何かを赦したり、マイナスの感情を
乗り越えたりするのは難しいものだ。
ひとつの出来事が単純に作用するとは限らず、
重層的に心に染み入っていき、
徐々に和らいでいくことが多いのではないだろうか。
それは時間の経過や劇的な環境の変化、
偶然が重なることもあるだろう。
ひと言では表現できないようなものが
ゆっくりと、しかし確実にもたらす状況。
この作品は、46分間という限られた時間のなかで
心の動きを上手く表現している。
ある1日の出来事に過ぎないが、
さまざまな感情が入り込んでくる。

人々の熱狂とアンダルシアの陽光のなか。
男の故郷への想いと未来の希望が溶けていく。
(2020年6月20日初投稿)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 45

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

無駄のない仕上がり

なんだか作品名からして、自転車ロードレースものだとは思わなかった。

本作は非常にカラッとした出来栄えになっております。砂漠のような大地の中央に道があり、スタートからゴールまでを単純に映した尺構成。尺だけではなく、セリフ、映像なども、無駄なモノを一切省いたご様子。これでけを見ると精巧、でもなんだか薄いと感じたら、それは昨今のお楽しみ要素に慣れ親しんだ習慣かもしれません。このコンパクトさは成功だと感じる。

まぁ単純にスタートからゴールまでの流れなんすけど、最初はどんなアニメを見ても、ここら辺がすごいな、とか思うわけで、本作においては主にレースにおける無線のやり取りや、水分補給などの観てる側ではなく、走ってる側の模様の描写が面白かった。照り付ける太陽の中の息づかいや、心拍数まで自転車に表示されているし、風やコーナーに対してチームでカバーし合いながら盾役になったりする描写だけで魅せてくる。セリフ数はほんと少ない。だからその一つが際立つ。作画にしても背景が砂漠+空だけで、こういう単純さが背景に目を配る必要がなく、焦点に集中できる。

レースものの弱点として、勝つと分かっているところをどう魅せるかが宿命で、本作において序盤チームの別の選手を勝たせるための役回りだった主人公。そこからどうのこうのなって、主人公の地元のレースだからとか、でも地元が嫌いだからとか、でも今日は特別な日だからとかを、サッと脳裏をよぎるように映像を割り込ませる。競馬で言えばセイウンスカイのようにガンガン逃げまくる、追ってくる猛者ども、というのが大体のところでしょうか。

本作で感動したのは上にも含まれますが、主人公がどのような思いで走っているかを、ほんと遠回しで映している点。本人は逃げレースの中ひたすら前だけを進んでいる。セリフが極端に少ない。その間地元仲間で応援してる者たちがあれこれと主人公の話をしたりしてるけど、彼はいたって孤独。もろもろの絵で心情を表現するモンタージュをはじめ、その孤独の中の彼の心境変化から勝利に至るまでの、これまた無駄を省いた演出の技は本作ならではでしょう。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 39

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アンダルシアの熱い夏

冒頭シーンに登場する「茄子のアサディジョ漬け」
これ、最初聞いたときはてっきり
「茄子の浅塩漬け」って言ったように聞こえた。
で、調べたところ、アンダルシアにはこのような漬物、実際にはないらしい。

物語の舞台はスペインのアンダルシア。
スペインの自転車ロードレース、ブエルタ・ア・エスパーニャを中心に、
主人公 ペペのかつての恋人と自分の兄が結婚することへの複雑な想いや、
ロードレーサーとしてのプロの世界を描いている。

ロードレースには詳しくないのだけれど、
アンダルシアの風景や、主人公 ぺぺの明るくて面白いキャラをはじめ、
人情豊かな登場人物たちのおかげでけっこう楽しめた。

声の出演は、主要な役柄に俳優やタレント、
実際のアナウンサーや元ロードレーサーなど起用されているせいか、
賛否あるようだが、個人的には、アナウンサーを起用したのは正解だったかなと。
実写映画を観ているような感覚で、特に実況中継のシーンがすごくリアルだったし、
終盤のゴールのシーンはいつ見ても手に汗握ってしまう。

ちなみに、EDの「自転車ショー」という歌は
ご自身も自転車が趣味だったという忌野清志郎氏が歌っています。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 39

67.5 3 イタリアアニメランキング3位
LUPIN THE IIIRD 次元大介の墓標(アニメ映画)

2014年6月21日
★★★★☆ 3.9 (155)
838人が棚に入れました
今回の主役は孤高のガンマン・次元大介。ターゲット奪取作戦、強敵との対決、そしてルパンと“相棒”になっていく男の生き様を、ハードボイルドかつダンディズム満載のアクションで描く。
秘宝「リトルコメット」を狙い東ドロアに潜入したルパン三世と次元。東ドロアは自国の歌手クイーン・マルタが、隣国・西ドロアで暗殺され、この事件を契機に、西ドロアと一触即発の緊張状態が続いていた。「リトルコメット」奪取に成功したルパンと次元。だが、逃走中に次元が狙撃されてしまう。次元を狙ったのは誰か?

声優・キャラクター
栗田貫一、小林清志、沢城みゆき、山寺宏一
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

あばよ、次元

小池健監督作品、原作モンキーパンチ。
ハードボイルドな大人のルパン。
キャッチコピー「あばよ、次元」

舞台はヨーロッパ、
東西に分断されているドロア。
秘宝「リトルコメット」を狙い、
東ドロアに潜入したルパンと次元。
歌姫クイーンマルタが西ドロア領内で暗殺され、
両国は一触即発の緊張状態が続いている。

ルパンと次元、まだ出会って間もない頃の話。
ハードボイルドへの原点回帰。
世界観が徹底されていて気持ち良い。
コントラストを強調した絵が素晴らしい。
シケモク、ボルサリーノ、コンバットマグナム。
粋なガンマンの浪漫が詰まった作品。

次元らしいセリフが聞けて嬉しい。

ラストはファンサービスでしょうか。
{netabare}有名なあのキャラ出て来ますよ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/08
♥ : 39

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

『~峰不二子という女』から『1stルパン』へ・・・新シリーズ幕開けの序章か!?

2012年春期に27年ぶりのテレビシリーズとして放送された『~峰不二子という女』でキャラデザを務めた小池健が監督
監督とは『REDLINE』でタッグを組んだジェイムス下地が音楽を担当


物語の7日前
緊張関係にある隣国に平和活動のため訪れていた歌姫、クイーン=マルタから個人的にボディガードを依頼されていた次元大介
だが彼女は凄腕の殺し屋、ヤエル奥崎によって狙撃され絶命してしまう
謎に包まれたプロフィール、やけにフォーマルで奇妙な出で立ち、サイコロで出た目に従って殺害までに使う弾数を決めるという銃の腕前
ヤエル奥崎がクイーン=マルタの次に標的したのは、なんと次元大介だった・・・


原作漫画や『~峰不二子という女』の作風を意識し、現代ではなく1970年代が舞台
お馴染みのテーマ曲は流れずハードボイルドなストーリー、アダルティな描写、グロテスクな描写が絶えず、とにかく人がバンバン死ぬアクションスリラー的な要素も含んでいます
みどころはガンマン同士の対決ってことでモチロン銃撃戦
アルファロメオGTVとマセラティ・ボーラのカーチェイス
それと【ぬるんぬるんのローションの中でもがく“全裸”の不二子ちゃん】(´∀`)b
ルパンシリーズというよりは『~峰不二子という女』がお好きだった方には特にオススメしたい1作です
かくいうオイラも前作がとても好きだったので今作には満足b


前作では本筋と並行してルパン一味の出会いが描かれていましたが、今作では「次元、死す」等と大袈裟なキャッチコピーを掲げておきながら、ルパンと次元が如何にして“相棒”となったのかが描かれるバディものとなっております
ちなみに五右ェ門は出ません


原作や初期シリーズに習って、表立って社会に報道されている“悪”の裏には必ず“真の悪”が潜んでいて、それらとルパンが対峙する・・・という単純なストーリー
オチが『007』的なガジェットってのは良い意味でも悪い意味でもルパンらしい
しかしながら25分×2の短い時間の中でよく魅せてくれたものだと拍手です
尚且つラストに待ち構える“ある男”の登場によって
『峰不二子という女』

『次元大介の墓標』

「初期ルパン作品」
という時間軸を成立させ、旧作シリーズファンへのサービスもこなしてみせました
(ココで言う「初期ルパン作品」とは監督が『1stルパン』と明言してますが、今後ありうるやもしれない旧作のリブートという意味でしょう)
今後は『VSコナン』のようなファミリー向け路線と並行して、こういったアダルティーな新生ルパン三世シリーズも展開していくと見受けられます


しかしまぁ、単館1週間限定上映ってのはいくらなんでもナメてる気がしましたけど;(延長はされましたが・・・)
これはOVAなのか?映画なのか?オイラにはワカリマセン┐(´~`)┌


最後に一番のお気に入りのシーン、寡黙で冷酷なヤエル奥崎がやたら美味そうにステーキを頬張る場面が好きですw
久々に画面の中の食べ物にヨダレがw

投稿 : 2024/06/08
♥ : 22

紫煙の心 by斑鳩 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

時の流れは残酷

劇場版『カリオストロの城』以来このシリーズからは遠ざかっていたが
本作『次元大介の墓標』を視聴してみた。
私のとってはルパン役が栗田貫一さんに変ってからはじめてのルパン3世であり
また不二子や今回は出番が無かった五右衛門の担当声優が変ってはじめてのの作品。

TVシリーズ第一作の時、視聴率が振るわず途中からテコ入れとして参加した
宮崎駿が改変して作ったコミカルな宮崎色が強いルパン3世が原型のストーリーに
慣れ親しんだアニメ「ルパン3世」のファンにはとても違和感があるであろう
歴代のアニメ『ルパン3世』とは違いどちらかと言えばモンキーパンチが書いた
原作に近い雰囲気の全編ハードボイルドな物語と渋いキャラデザで
実に私好みの作品でしいた。

作画は手間を掛けたであろう丁寧な仕上がりで、アクションシーは俗に言う
ヌルヌル動く作画と迫力のある画面構成が相まってとても満足できる絵が
良かった。
ストーリーも歴代の作品のように突飛なご都合展開にならないストーリーが
とても満足できるストーリーだったが、いくら次元がメインの物語とはいえ
五右衛門が出てこないのはちょっとさびしいな。

そして本作で惜しむのはキーマンである「次元大介」の担当声優である御年81歳
の小林清志さんの声の衰えかな、本作で次元大介の第一声を効いた時の感想は
「おじいちゃん」としか思えず、しかも滑舌も悪いのでさらに老けて聞こえて
しまっているのは残念。
TVシリーズ第一作製作時に担当声優が変更になった旧レギュラー陣とは違い
旧レギュラー陣の中でも一番古くパイロットフィルムから関わり、ルパン担当
声優だった故山田康雄氏などと作ってきたキャラクター像には敬意を払うが
そろそろ担当声優の交代も考えた方がよろしいのではないかな
事実、不二子や五右衛門、銭形は高齢を理由に交代している。
栗田貫一さんが演じているルパンを始めて見たが、もう代役のルパンではなく
立派なクリカンのルパン3世なっていて、また不二子役を交代した沢城みゆきさん
の演技も他の担当している役とイメージが多少かぶってしまう事は否めない
けど満足できるものでした。

本作は2012年に放映された『峰不二子という女』の流れを汲んでいるらしい
ので、当時はスルーしていたが改めて視聴してみようかと思う。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 16

73.1 4 イタリアアニメランキング4位
ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow(アニメ映画)

2019年1月4日
★★★★☆ 3.9 (153)
583人が棚に入れました
浦の星女学院のスクールアイドルとして参加する最後の「ラブライブ!」で見事優勝を果たしたAqours。新たな学校への編入の準備を進める2年生、1年生の前に、想定外のトラブルが連発!?さらに、卒業旅行へ向かった3年生が行方不明に!?離れ離れになって初めて気づく、お互いの存在の大きさ。新しい一歩を踏み出すために、Aqoursが辿り着いた答えとは——?みんなで目指した輝きのその先へ!未来へはばたく全ての人に贈る、最高のライブエンターテインメント・ムービー!

声優・キャラクター
伊波杏樹、逢田梨香子、諏訪ななか、小宮有紗、斉藤朱夏、小林愛香、高槻かなこ、鈴木愛奈、降幡愛
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

サンセットモードを発動したく候

スクフェスとは無縁


ここまで、μ’sのラブライブ1期2期劇場版とAqoursのサンシャイン1期2期を視聴済みです。
普段交流のあるレビュアーさんからは意外に思われるかもしれませんね。好んで観るやつではないのは確か。視聴動機は、

・紅白出たり世間騒がしてたよね
・当時の新卒くん(20代前半)のお薦め

てところですが、なにより深夜アニメに興味を持って観始めてから間もない時期。観るものすべてが新鮮。これまで馬鹿にしてたキモオタの嗜好物を覗いてしんぜよう!くらいの心持ちでした。
想像してみてください。これまでアニメと無縁のアラフォー既婚男。ドルオタ経験なし。十代の学生でもあるまいし、二次元アイドルグループのアニメを視聴すること自体どれだけハードルが高いものか?

結果、

 意外とみれる

なにより知らなかった世界の新鮮さが先行してましたし、μ’sのライブ映像で心から感動した私です。


あれから二年
アニメと知り合った頃は新鮮でした
一緒に居るだけでなんとなく幸せでした

あれから二年
ずらが口癖の娘からはズラかりたくなり
ヨハネにはもう用はね~となってしまったのです


賞味期限が切れました。ビギナーズなんとかの鮮度が落ちたことを実感します。ゲームしてなかったり声優さん達のライブをチェックしてないのも関係してるのかもしれません。
もともと1クールでの1期2期を経ての劇場版。1年生~3年生の構成を余儀なくされるためオリジナルメンバーでの活動は一年限定。シリーズをリセットしてメンバーを入れ替えれば継続可能でしょうがマンネリは避けられません。視聴歴を重ねていけば自ずと経験値も上がっていきます。
Aqoursに話を戻せばメンツ変われどμ’sと構造上一緒なわけで、推し感覚があれば別の展開も望めたでしょうが免疫のないおっさんにはつらいものがありました。至極当然の結果なんだと思います。

ただーし、
TV版でもセイントスノー理亞とルビィのエピソードは大好きだったこともあり、彷彿とさせるエピソードがあってそこだけは俺得でした。
{netabare}※理亞の一番の理解者がルビーってところです。{/netabare}


たぶん興味ない方はノーマークなんでしょうが、アイドル系ジャンルの中では良い方なのでは?と想像してます。それほど本数こなしてないのであくまで想像。現実のライブ活動など展開していることが理由です。キャラソン作ってお終い!とは違う大きなお金が動くので雑すぎる仕事はお断りでしょう。一度は食べて判断したいジャンル。

小原鞠莉が作った煮込み料理みたいなもんかもしれませんね。曰く“シャイ煮”。
見た目アレでも一口めは美味い。おかわりしたいかは本人の嗜好ということでお願いします。なかなか貴重な経験ありがとうございました。



■イタリアン

{netabare}パック旅行なのかマリーがいるから安心という判断なのか。

高校卒業旅行でイタリアってふつうやるの?
ヴェニス→フィレンツェ→ローマの黄金ルートだけど危なくないかなぁ。

『ローマの休日』のヘップバーンばりにジェラート頬張りながらまったりしたいスペイン広場で、すでにジェラート売りが消えて久しいことは有名です。
そんな観光地ど真ん中を占拠して歌って踊れるかみたいなツッコミをする人はもはやいないでしょう。{/netabare}



■感想戦

μ’sか?Aqoursか?で喧々諤々するほどでもないですが、例の後輩クンとは振り返りました。
物語はμ’s、曲はAqours、だそうです。自分は逆でしたから面白いもんだと思いました。

{netabare}スペイン広場で踊って歌った「Hop? Stop? Nonstop!」

この映画でのキメの曲でライブでも盛り上がるのだろうことは想像がつく良曲でした。{/netabare}



ライブとセット。キャラないし声優さんの成長物語に身を委ねたもん勝ち。
そしてμ’sとはまた違う結論を出したAqoursの子らにも注目ですよ。



視聴時期:2020年3月 

-------


2020.03.06 初稿
2020.04.22 タイトル修正
2020.09.25 修正

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

なぜ日本の作品は意味なし海外渡航をしたがるのか?。

 正直ストーリーやミュージカル演出とかはあんまり…です。海外に行った意味って…ですし。


 ただ、ちゃんと揃いの衣装を決めて繰り出すライブシーンだとやはり高揚感があるし、なにより普通のシーンでのアクアの面々の活き活きとした百面相の楽しさは間違いない。CGモデルもずば抜けてはいないが、だいぶ手描き部分と差異が目立たなくなってきている。


 アクアのみんなが大好きな人ならそれだけで十分だろうが、私はもっと強欲なので物足りない。それにしてもラブライブもガルパンもいい加減に動機の部分を適当にご都合でやるの辞めればいいのに。


 ちなみにアクアのメンバーなら私は曜ちゃんが良いですね。少年的なスッキリ爽やかさがええ。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 19
ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

相当Aqoursが好きじゃなければ見なくていいかな…

あけましておめでとうございます。2019年も何卒よろしくお願いします。

さて、前作に引き続き今作も公開初日に見てきましたのでレビューしていきます
2019年一発目のレビューはこの劇場版ラブライブ!サンシャイン!!にしようと前から決めていましたw
ちなみに前提として、私はμ'sに魅了されたラブライバーです
サンシャインはライブに行ったりするくらいには好きだけど、アニメ他の出来には正直全く納得していない…どうしてもμ'sのラブライブと比較してしまう…というような面倒臭い感じですw
(前作劇場版レビュー:https://www.anikore.jp/review/1262366/)
(サンシャイン1期レビュー:https://www.anikore.jp/review/1549253/)
(サンシャイン2期レビュー:https://www.anikore.jp/review/1750356/)


内容はサンシャイン2期最終回の完全な続編です
また各キャラの状況や今後についての話が中心となりますので、TV版の視聴は必須だと思います
(まあ前作も同様でしたが映画からハマった人もいたので、ハマる人はハマるんでしょうけど)

それでいて驚くような展開も無ければ感動的な場面も特に無く、大きな山も谷もなく無難で平凡
視聴にあたってハードルを下げていた私でも「まあこんなもんかな」と思ってしまうレベルのものでした
よく言えばキャラたちの小さく確かな成長が描かれたんですが…悪く言えば大きなことは何も無かったんです
{netabare}3年生が卒業した後も「浦の星女学院」の名を残すためAqoursを続けていく…3年生抜きでもちゃんと頑張る…というのがストーリーの主軸でした。これは3年生卒業とともにきっぱり終わったμ'sと対照的で、1期12話で決意したようにAqoursがμ'sとは完全に別の道を進んだという一つの形でした。ただ、Aqoursの目的を考えたらそれほど驚きも無かったわけで…キャストもことあるごとに「Aqoursは続いていく」って言ってましたし。{/netabare}
余程Aqours(サンシャイン)に入れ込んでる人でなければ感動はできないと思います
それか、部活動を本気でやっていた人とかなら刺さるかもしれません

ライブシーンは計6回
前作劇場版はCG混じりのいつものライブシーン3回+全手描き作画3回でしたが、
本作は全て手描きとCGの混ざったものでした
CG技術が進化し、大画面での視聴に耐えうるものとなっていましたからね
ただ楽曲もイマイチで…そもそもCMで流れてた曲(Hop? Stop? Nonstop!)がコミカルな曲でしたからねえ
前作の「Angelic Angel」や「僕たちはひとつの光」のような感動できる曲はありませんでした
強いて言えば{netabare}Saint Snowのライブシーン{/netabare}は良かったです

また不満点として、聖地推しの下手さがあります
物語の舞台は大きく分けてAqoursの地元・沼津と、劇場版恒例の海外・イタリアの2つです
で、イタリアはヴェネツィアとフィレンツェがしっかり魅力的に描かれてる一方で、ローマがかなりやっつけ気味に挟まれるんですよねw CMでも分かる通り、イタリアライブの舞台はローマ・スペイン広場なのに!!
μ'sはちゃんとNY観光をしっかりしながら舞台を吟味していたのに、本作はいつの間にかローマにいていきなりスペイン広場でライブを始めるんですよね…これは残念でした
また最初のライブシーンを始めとした沼津推しがちょっと強すぎるかな、と
実際の沼津でラブライブを推してくれてる店や施設が、これ見よがしにフィーチャーされるんですよね
中には実在の店員・従業員さんが描かれていたりして…
TVシリーズではAqoursは廃校阻止のため地元アピールをする必要があり、そのため作中の沼津推しにも必然性があったんですが、本作は特に意味もなくリアルな実在店舗・施設が描かれるため違和感がありました
これも聖地巡礼するような熱心なファン向けのサービスなんでしょうね…

じゃあ見どころは?と言うと、キャラの私服と髪型アレンジが多かったところですかね
この作品、Aqoursメンバーは場面が変わる度に服装・髪型が変わるんですよね
これはTVシリーズと違い、劇場版では視聴者の大多数がキャラを完全に把握していて、服装・髪型が変わった程度で「誰?」とはならないからこそできる遊びですよねw
特に1年生は大人びた髪型、服装になっていることが多く、成長が感じられて可愛かったです!


総じて、かなり入れ込んだファン向けの作品になっていたかと思います
作品の導入にもならず、中途半端なファンでは感動もできないと思われるため、初見の方やTVシリーズを何となく見ていただけの方なんかはわざわざお金を払って見に行くほどではないかと思います
まあ劇場特典その他でコアなファンから絞れるだけ絞り取るのが目的でしょうから、それが正解なんでしょうが…

投稿 : 2024/06/08
♥ : 13

59.0 5 イタリアアニメランキング5位
銀幕ヘタリア Axis Powers Paint it, White(白くぬれ!)(アニメ映画)

2010年6月5日
★★★★☆ 3.5 (43)
304人が棚に入れました
諸君、緊急事態だ!ある日、世界中で謎の怪事件が発生し、人類は滅亡の危機に直面した。アメリカは緊急の国際会議を開き「俺の指揮下で世界を救おう」と熱弁する。ところが、いつものように、会議にあつまったフランス、イギリス、ドイツ、日本、ロシア、イタリア、(カナダ)の足並みはそろわず、バラバラに動きだしてしまう。世界平和を望む気持ちは変わらない。しかし、怪事件の裏に動く強大な存在を前に、それぞれの力はあまりに小さく、無力だった。彼らの運命やいかに!そして、彼らは世界を救うことができるのか?

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ヘタリア 映画

2020.10.4 視聴完了。

のっぺらぼうタイプの宇宙人に侵略され
世界各国が協力する話。

せっかくの長編アニメなのに、合間で通常の四コマっぽい
ギャグネタが入ってきて、話に集中しにくかった。
(ギャグは面白いが)

投稿 : 2024/06/08
♥ : 6

にゃにょ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

残念

アニメ放送シリーズが大好き(いつもほっこり笑わせてもらって癒されて…)だったので映画版も期待して観てしまいました。
物語…せっかくの映画版なのでもっとしっかり作って欲しかったです。
作画…せっかくの映画版なんだからもっと…。
アニメ放送シリーズからの使い回し多すぎます…。
大雑把すぎて何とも…。
繰り返しますが私ヘタリアの大ファンです。
だからこそとても残念に思いました。

※期待しすぎて観てしまったのが敗因だと思います^^;
映画館でお金を出して観たから後悔してしまいましたが、お家でまったり観る分にはいいかも?

投稿 : 2024/06/08
♥ : 2

えり さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

ファンだけれども・・・!

微妙でした。
映画館にいったらがっくりだっただろうなぁ。
DVDで見る分にはよいと思います。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 2

67.8 6 イタリアアニメランキング6位
名探偵ホームズ 劇場版(アニメ映画)

1984年3月11日
★★★★☆ 3.7 (34)
196人が棚に入れました
1984年『風の谷のナウシカ』と同時上映された、宮崎駿監督による冒険活劇『名探偵ホームズ(劇場版)』。
ホームズをはじめ、ワトソンなど、すべてのキャラクターを犬に置き換え、ギャクあり笑いあり、スリルとサスペンスの詰まった作品。

suggest@休止 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

コメディ系推理アニメの最高峰!

このアニメは毎回悪さをするモリアーティ教授とそれを阻止するホームズとの頭脳戦を子供に分かりやすい内容で描いていますね。なのに大人が観てもとても楽しめます。その理由の一つに毎回起きる事件の犯人であるモリアーティ教授の考える悪さのトリックがシンプルかつコミカルな事だと思います^ ^
人が死ぬような事件は一つもなくあらゆる箇所で笑ったりしてしまいます。
ただ嫌なやつなだけでないモリアーティ教授からの目線で見てもまた楽しめます(^∇^)

楽しい、賑やかなアニメであることに間違いはありませんが、稀に見せる心の優しさなどに子供にも大人であっても引きつけさせる力があります。


最近だとこのような推理アニメなのにシリアスではなく面白おかしく観れる作品が少なく感じます…
そんな中このアニメは昔ながらのアニメらしいアニメといった感じで人々の心に深く刻まれること間違いないでしょう(^∇^)
私自身この作品は本当に好きな作品であり、面白いので多くの人の目に触れて欲しいです!

投稿 : 2024/06/08
♥ : 32

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

昔の子供向けアニメは贅沢でした。女性に宮崎駿の性癖が…

 宮崎駿ファン、アニメオタクならルパン2期の「死の翼アルバトロス」「さらば、愛しきルパンよ」と並んでチェックする作品でしょう。正直面白くはありません。が、アニメのクオリティの高さはすごいと思います。子供向けアニメがこういうクオリティで作られた時代の贅沢さ。素晴らしいです。

 ナウシカの同時上映作品って、ナウシカも2時間たっぷりありますからかなり長いです。間に休憩とかってあるんでしょうか。今は同時上映作品なんてほばないですからよくわかりませんが。

名探偵ホームズはTV版もあります。当時アニメといえば朝かゴールデンタイムだと思いますので、対象年齢層は小学生くらいでしょうか。中学生だともう辛いかもしれません(かいけつゾロリよりはちょっと上の年齢層でしょうか)。

 TV版の主題歌は優しい雰囲気のなかなかいい曲でした。1話がユーチューブでチェックできますので、興味があれば。声優も違いますし。

 本作について。恐竜型の飛行機や飛行船、クラッシックな車に、19世紀のイギリス海軍、潜水艦と宮崎駿が好きそうなメカ満載です。

 ストーリーはコナンドイルのシャーロックホームズを全部覚えているわけではないですが、本作のオリジナルでしょう。推理というより冒険です。
 そもそも本格推理を愛好する人はシャーロックホームズを推理だと思っている人はいないでしょう。ギャグにか見えません(「氷菓」の摩耶花の反応ですね)。ドラえもんでのび太が読んでいましたのでその程度です。だからまあ子供向けアニメの素材として丁度いいのかもしれません。シャーロキアンの反論はあるかもしれませんが。

 キャラです。犬にしたのも子供を意識したのでしょう。宮崎駿はケモナーではないと思います。
 男キャラは遠慮なく犬顔で色も多彩ですが、宮崎駿は普通に人間のロリコンですから女性キャラの描き方の顔は主要キャラになるほど人間に近く平らですね。髪も女性は人間のような生え方です。スタイルも普通に女性ですし。
 宝石の方で出てきたスリの少女とか。飛行船でワインを貰った女性とか。特にエリソン夫人はほぼ人間ですよね。鼻は申し訳程度に犬にしまいした、という感じでした。

「夫人」なので「エリソンさん」という旦那がいるはずなのですが、出てきませんね。未亡人とかなんでしょうか。それにしては明るいですが。結構年齢が…?ただ、25歳より上には見えませんが。
 TV版ではコナンドイル原作がクレジットされているのでハドソン夫人と原作準拠で、映画版は違うのでエリソン夫人なのでしょうか。別人…ではないと思います。(モロアッチ、モリアーティも同様です)

 ということで、今は宮崎駿史、アニメ史の一つとしての見方以外には難しい作品ですが、子供に見せる分にはかなりの良作です。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 4

Moji さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

イヌキャラ

最初イヌキャラには引いてしまったが、慣れるとケッコウイイ。
「青い紅玉の巻」「海底の財宝の巻」の2本立て。同時上映「風の谷のナウシカ」。
青い紅玉=サファイアという突っ込みは有名な話。
アクションシーンがコミカルによく動いて思わず笑ってしまう。
観ていると、いろいろなシーンで宮崎アニメの他作品と重なってくる部分があり興味深い。

投稿 : 2024/06/08
♥ : 1

61.7 7 イタリアアニメランキング7位
ルパン三世 ベネチア超特急(アニメ映画)

1977年11月21日
★★★★☆ 3.4 (17)
108人が棚に入れました
ヨーロッパ横断超特急には犯罪組織のボス、ドン・マルチーノと盗み集めた名画や宝石が乗っている。これらを全て強奪しようと計画したルパンであったが、それを知った銭形警部も列車に乗り込んでくる。果たしてルパンはお宝を強奪できるのか?
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