タック二階堂 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
日本一の中学生バッテリーが弱小都立へ進学?
詳細は公式でも。
集英社『少年ジャンプ+』連載中の、みかわ絵子さん原作コミックのアニメ化作品です。制作はMAPPA。
シニアで全国に名を馳せた天才バッテリー、清峰葉流火・要 圭の2人。だが、なぜか有名私立校ではなく、野球部すらない弱小の都立小手指(小手指は埼玉っすけどね)に入学。
そこに集ったシニアで清峰、要バッテリーの心を折られて野球を諦めた少年たちが野球部を作り、成り上がっていく、いわゆる「下剋上球児」みたいな話のようです。
やー、さすがMAPPA。
野球って、かなりアニメにするの難しいと思うんですよね。結局「タッチ」だって野球シーンはイマイチな気がするし、「球詠」を観ればわかると思います。
それでも、そこはMAPPA。ピッチングシーンもキャッチングシーンも迫力あって、さすがMAPPAと思わされました。
そして、野球が好きな人なら誰しも空想する、弱小の公立高校が強豪私立に下剋上していくというストーリーも、王道中の王道だけど面白いに決まっているんですよね。
これは期待できますね。もちろん継続視聴決定です。
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
いやあ、なんていうか、お話の作り方が上手だったなぁというのが感想の第一声です。
野球マンガというカテゴリにおいて、やっぱり野球ってのが軸になると思うんですね。「ドカベン」だって「Major」だって、やっぱり野球シーンを描くのが主になるわけです。唯一例外なのが「タッチ」のあだち充先生。人間関係の物語を主に置いているからこそ、あれだけ老若男女に受け入れられているわけです。
その意味では、かなりあだち充先生イズムを感じさせる作品。
もちろん、根底には野球というものがあって、そこを起点に話が広がっていくのは間違いないのですが、それを感じさせない話の転がし方が見事でした。
中学最強バッテリーと恐れられた清峰・要バッテリー。だけど、要の記憶喪失を機に、野球部のない公立高校に進学し、偶然にも2人に心を折られた元野球部員たちと同級生になり、大好きな野球を始めてしまうストーリー。
いいじゃないですか。
そして、それをシリアスタッチに描かないのもうまい。全体的に軽めなタッチで描きつつも、各々が抱えるトラウマなどの問題を、それぞれしっかりと掘り下げました。
なんだろう。うん、完璧な1クールだったんじゃないでしょうか。
要は本当に記憶喪失なのか、とか、清峰の掘り下げがなかったとか、2期への課題もたくさん残して終了。今んとこ2期制作の発表はないですが、これは続編も来るでしょうね。やっぱりMAPPAはすごいなと感じさせる1作でした。
{/netabare}