タック二階堂 さんの感想・評価
3.4
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
異世界転生して「信長の野望」やってみた件。
詳細は略。もしあれなら、コーエーテクモ『信長の野望』でもやってみてください。
というぐらい、これは『信長の野望』です。
はい、なろう。
制作は「ありふれ2期」のstudioMOTHERです。
サラリーマンが突然死によって、なんのクッションもなく(いつもなら神様に会って転生特典を与えられてチートで転生)、いきなり弱小領地の領主家の嫡男に生まれ変わるという話。
んで、ここからが『信長の野望』なんですが、主人公・アルスが持つチート能力は、いわゆる「鑑定スキル」。それも、対象のステータスが数値化されるというもの。たとえば「武力」「知力」「統率力」などなど。
はい、これが『ノブヤボ』能力。
で、初回は差別されている奴隷のマルカ人の少年を、プレイヤーであるアルスが発掘。その優れた能力値に「はわわ、まるで信長のステータスだ!」と、すり寄って飯を食わせ、豪勇の父と模擬戦させて配下に加えるところまで。
まあ、言うて『ノブヤボ』ですから、そういった戦国シミュレーションゲームが好きなら、そりゃ面白く感じるわけです。
そして、話が進めば進むほど気づくと思うのですが、そうやって配下を在野から発掘したり、おそらく敵国から将を寝返らせたりしていけばいくほど、プレイヤーの存在が薄くなっていくわけです。戦国シミュレーションは、いかに家臣を上手に配置し、敵国へ的確に攻め入ったり、外交戦を繰り広げるかということになるので。
どうせこのあと、黒田官兵衛みたいな軍師の才のあるキャラを引き抜いたりするんでしょ。わかりますよ。でもまあ、しばらくは追ってみます。
=====最終話視聴後、感想です。
{netabare}
コーエーテクモ「ノブヤボ」と「三国志」を混ぜて、異世界モノにしたような本作。ただ、懸念していたようにプレイヤーであるアルスの存在感が希薄になっていくということもなく、あくまで領主(君主)として家臣にするキャラクターを口説き落としていく様子は、なかなか観ていて楽しかったですね。
最終盤に出てきたミレーユも、三国志で言えば呂布奉先のような武勇と野心があり、与えられた仕事が自分には物足りないと、酒ばかり飲んでサボる智将という点は龐統士元を連想させますね。
このように「三国志」や「信長の野望」をプレイしたことがあり、それぞれの原作に関してもそれなりに造詣があれば、さらに楽しめる作品に仕上がっていましたね。
それでいて、意外とストーリーの骨格もしっかりしており、話に破綻がないのも高ポイント。ま、ここから戦略的に大きな動きがでてくるところでしょうから、1クールの終盤を模擬戦で締めざるを得なかったのは痛し痒しといったところでしょうか。
作画も必要最低限ではありましたし、声優も達者な方が多い布陣。既定路線の分割2クールですし、秋からの続編も楽しみですね。
{/netabare}