エイ8 さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 5.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
これが本来の持ち味か
『陰の実力者になりたくて!』(かげのじつりょくしゃになりたくて)は、逢沢大介による日本の小説。Web版は小説家になろうにて2018年1月から掲載されており、書籍版はKADOKAWAより2018年11月から刊行されている。
第2期は2023年2月22日に制作決定が発表され、同年10月から12月まで放送された。原作3巻および4巻の前半(三章までのオリアナ王国編)のアニメ化(wikipedia)
一期の特に前半は本当にヤバイ奴の話にしか思えず見続けるのが苦痛ですらありました。が、色んな方の感想を読んでるとコミックとノリが違うみたいなことを書いておられる方がいて、正直これをどうやってコミカルにするんやって疑っていたんですが、二期を観るとなるほどこういうことかと思いました。
一期の問題点は、主人公のシドをあたかもオーバーロードのアインズのようなダークヒーローのように描こうとしたところでしょう。あっちの作品は売れたので本作もそれにあやかりたいと思った面もあったのかもしれませんが、そのせいでとにかく異常なサイコパスの面が浮き彫りになってしまい賛否両論出ることになったのだと思います。
一方の二期はというと、かなり見事なシュールコメディの様相が強く出るようになってました。一期の時には相当目立った残虐表現も控えめになっており、自分の目には反省を生かして製作されたと感じました。全体的には一期も二期も違いはないのにここまで見え方が変わるのかと正直感心しております。
そう、一期も二期も設定上は大差ないのです。なのでシドの異常性もまた持ち越しのまま、相変わらずサイコパスの暴力性と狂言に人生を呑み込まれる美女たちの話が繰り広げられますw
ほんと、シド君の頭の中はどうなっているのかさっぱり理解できません。一番理解できないのはこの世界の人々が本気で「役割」を演じてると思ってるのかただ嘯いてるだけなのかということ。彼のシャドーガーデンも「おふざけに付き合ってくれてる」という認識らしいのですが物語を見ている限りそれもどこまで本気なのかマジでわかりません。一番わからないのが途中シドはモブの振りして宿を守ろうとヤカラな連中にボコられるのですが、シドは彼等のことをちゃんと悪役に徹していると褒めてます。にもかかわらずその後彼らを惨殺します。彼のやってることってヒール役を演じた「俳優」を、その役柄が悪かったことを理由に殺してるんです。演技が悪かったからではなく演技が上手かったから殺してるんです、少なくとも彼の中ではそうでないとおかしいのです。そしてその解釈が正しいのなら尚更狂ってるんですw
ここが一番サイコパスに見える所以だと思います。おそらく作品的にはシュールコメディとしてやるためにその辺をすれ違わせてるんだとは思います。思うんですが何というか、ほんと絶妙にギリギリアウトな感じなんですよね。真面目に考察すればするほどわけわからんくなってくるタイプですw
それにしても相変わらずシド君は男しか狙わないし殺しません。何ならゾンビに襲われてるのを助けるのも女性だけ。近くにいたヒョロ君なんかは友人なのに助けてもらえず普通にゾンビ化してますw無茶苦茶ですwシドくんが狙った如何にかかわらず普通に殺された女性って今回のローズ・オリアナの母親レイナが初めてなんじゃないでしょうかね。というかこのオカンなんでここまでやばいんでしょう。夫はともかく娘まで殺せとかいうの何か裏設定でもないと自然じゃないですよw
それにしても前期に劣化ルルーシュだなんて揶揄してたら今回マジでルルーシュ役の声の福山潤を使ってくるんですから相変わらず皮肉も効いてますwただジョンスミスと言えば杉田智和やろチョイ役のヴァンパイアに使っとる場合ちゃうやろとおじさん世代なんかは思ってしまったりするわけですw(キョンくん的に)