えりりん908 さんの感想・評価
1.5
釈明に失敗、残念。。。
テレビ放送版「かくしごと」、すごく楽しめました。
いちこ先生の「石原さとみとか?」とか、
「伊豆のバジリコ」とかいったこまかいギャグがすごく面白くて。
でも残念。
劇場版では、こういう楽しいギャグが、全部省かれてしまっています。
そして、決定的に残念なのが、{netabare}
テレビ版のときにも気にはなっていたけれど、
敢えて深掘りすることもないでしょってスルーしていた、
しかし、作品の根幹に関わる問題点。
すなわち、
○○才箱の存在・・・・
これ、テレビ版観ていたときにもチラリと気にはなっていました。
でも作品のノリが軽いギャグだし、
突っ込むところでも無いだろうって思ってはいたんですけどね・・・
制作陣は、きっと、気になっていたんでしょう。
だって、死ぬ予定じゃなければ、
我が子の先々10数年分の誕生日プレゼントを、
でっかい箱に詰めて、しまって置くって、考え難いですよね。
不治の病で死ぬという定めでもなければ!
たぶん視聴者は、みんな分かってて、スルーしてきたと思います。
そこを、必要もないのに辻褄合わせようとして。
お母さんが、色覚を失う。
ひょっとしたら、のちのち視覚自体を失う、
という設定に?
それであの箱?
かえって不自然さがクローズアップされています。
海にクルーザーで乗り出したのが、
まるで覚悟の自死だったみたいになってしまっていて、
不自然きわまりないです。
同じことが、カクシパパの用意した、姫ちゃん向けの誕生日箱にも言えてしまって。
だって、倉庫作業中の事故で意識障害に陥るだけなら、
誕生日箱なんて作らないで、
毎年、祝ってあげればいい訳で。
・・・・・・・・・・・
この作品は、細かいギャグの積み重ねこそが魅力だったのだから、
そこを省いて欲しくなかったし、
みんな温かい眼差しで気にしないで済ませていた「誕生日箱」問題を、
こんな中途半端な形でさらして欲しくはなかったです。{/netabare}
未視聴の方には、
こちらの劇場版ではなく、
テレビ放送版の鑑賞を、
強くお勧めしたいと、思います。