1978年度に放送されたTVアニメ動画一覧 22

あにこれの全ユーザーが1978年度に放送されたTVアニメ動画を評価したーデータを元にランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月02日の時点で一番の1978年度に放送されたTVアニメ動画は何なのでしょうか?
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年代別アニメ一覧

76.9 1 1978年度アニメランキング1位
未来少年コナン(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (444)
2296人が棚に入れました
2008年、核兵器をはるかに上回る威力の「超磁力兵器」による最終戦争が勃発。人類は大半が死滅し、それまで築かれてきた高度な文明の多くが失われてしまった。地形は大きく変化し地軸も曲がり、多くの都市が海中に没した。戦争から20年、コナンは「おじい」と二人、のこされ島と呼ばれる小さな島で平穏に暮らしていた。ある日、海岸に少女ラナが漂着する。ラナはハイハーバーという島で暮らしていたが、科学都市インダストリアの者たちにさらわれそうになり、隙を見て船から逃げ出していた。インダストリアは、前時代の巨大な塔(三角塔)を中心とした都市だが、塔を維持するためのエネルギーが乏しかった。そこで、太陽エネルギーのシステムを復活させるため、その技術を持つラオ博士を探していた。しかしラオが見つからないため、ラオとテレパシーで会話できるという孫娘のラナを狙ったのだ。コナンの奮闘空しく、ラナは再び連れ去られ、おじいは死んでしまう。コナンはおじいを埋葬し、ラナを救うため、そしてまだ見ぬ人々に出会うために島から旅立つ。やがて、多くの仲間を得て、世界征服を目論むレプカに立ち向かうことになる。

声優・キャラクター
小原乃梨子、信澤三惠子、青木和代、山内雅人、永井一郎、吉田理保子、家弓家正、神山卓三、増岡弘、池田勝、若本規夫、水鳥鐵夫、石丸博也、つかせのりこ、宮内幸平、田中秀幸、伊武雅刀
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

アニメ好きなら一度は観るべき

一応原作はあるものの、かなり改変されており、制作しながらも新しいアイディアを多数導入。
宮崎監督のほぼオリジナルの物語です。
言わば、明るく前向きなヒーローエンターテイメント。

<宮崎アニメと自分>
実はこの作品以降の宮崎アニメで絶賛するほど面白いと思ったものはありません。
僭越ながら、仮にコナンを100点とするなら、
この作品以前では、ルパン第一TVシリーズ95点、パンダコパンダ90点。

この作品以降では、カリオストロ&ルパン第二シリーズ宮崎演出回85点、
ナウシカ87点、ラピュタ88点、トトロ80点、千と千尋75点、もののけ姫70点。
それ以外、観たことあるものはすべて70点未満。

シンプル・イズ・ベスト派のあくまで自分の好みなのであしからず。

<自分がアニメ好きになったきっかけ作品のひとつ>
この作品は民放で再放送されてる時に初めて観ました。
もしこの作品とファーストガンダムとハーロックに出会ってなかったら成人してもアニメ観続けてなかったかもしれません。

このすぐ後に、ガンダムで名を馳せる富野氏も絵コンテで参加していて
後に第一線で活躍するアニメクリエイターたちに多くの影響を与えたとされる作品です。

Blu-ray BOX-SET初めて入手したのもこれ。
だから生涯のベスト1アニメと言えばこれだし、コナンと言えば探偵の方ではないんです。



★以下、敬意を込めて語ります
※ 裏ネタの情報源は主にBlu-ray BOX特典の冊子のスタッフインタビューから頂きました。

{netabare}
<認めるべきものだな、若さゆえの情熱と言うものを>
宮崎駿氏当時37歳。30代の体力でしか成し遂げられない入魂の賜物。
この制作に掛かりきった一年間は、深夜2時3時まで仕事しても朝10時には現場入り。
現場が家になってたようで帰宅時の一言は「お疲れ様」じゃなく「行ってくる」
すべての作画、脚本、自ら担当以外の絵コンテにもチェック欠かさず気に入らなければ自ら修正。

高畑勲氏の絵コンテまで手を加え高畑氏から顰蹙も買ったこともあったらしい。
(9,10話のサルベージ船のあたり)
演出は、ともかく面白ければなんでもいい、という主義で一貫。

そのエネルギーが作品全26話すべてに漲っている。

当時のTVアニメ1本分の作画数は世界名作劇場が4000枚目標だった時代。
名劇で高畑勲さんは6000枚は使ってたらしい。
コナンはそれ以上で7000枚以上(8000枚くらいという説もある)。
1978年はセル画の時代、デジタル時代の今とは比べ物にならない苦労が偲ばれる。
初めてのNHKの連続アニメで、スタッフも宮崎さん中心に一丸となりいいもの創るぞ、
とやる気と意欲に満ち満ちて徹夜はあたりまえ。

チーム宮崎のケミストリーがあるからこそ作品に魂が宿った。
作画監督で参加した大塚康生さんは、ルパンなどで気心知れた宮崎さんの最高のパートナー。
この時期、所属会社が違っていたので本来は組めなかったが、
宮崎さんの強い要望で大塚さんの会社が黙認する形で参加できた。

<ヒーローの鑑>
ほとんどがランニングに短パンで裸足姿の主人公、12歳の少年コナン。
ラナや仲間のためなら例え火の中水の中、一寸の躊躇いもなくどこでも飛び込む。
ともかく飛んで飛んで跳ねて跳ねて動く動く。
ひたすら前向き積極的。後悔したり落ち込んだりなんてする暇なし。
逆に単純な衣装で素肌の露出が多いのが幸い。
動きが細かい動画をタイトなスケジュールの中でも生み出すことが出来た。

<面白いから許す!>
コナンはどんな高所から落ちても死なず、腕力、脚力、足の指先の器用さ力技、超人間離れ。
体の丈夫さ天下無双、サイボーグなみ。

<ごまかしの天才、これ褒め言葉>
コナンとそれに引っ張られるジムシーとダイスの活躍ぶり、嘘で嘘を塗り固め、
「そんなばかな」のツッコミも力技で捻じ伏せる。宮崎先生の真骨頂。

<まるでアリが象を倒すが如く>
そんな宮崎マジック最大の見せ場は、ギガントでの対決。
機体の性能差、物理法則、風圧の威力&機体内外の気圧の差なんてどこへやら。
ラナ救出のためコナンたちが乗るレシプロエンジンのファルコは、
飛行中のロケット推進ギガントにたどり着き、自然落下で翼に突き刺さる。
超高速の中、翼を走り回り、外壁破壊と内部潜入成功、破壊の限りを尽くし墜落までの演出は全く目が離せない。
まさに圧巻の一言。「そんなばかな」の嵐。

<NHKだからこそできた奇跡の名作>
放映前に8本納品済だったがスタッフが徹夜しても週一本制作することなど到底不可能。
当然、放映開始と共にストックはじわじわと減少。
民放ならスポンサーもあり毎週欠かさず放送と言うのが鉄則。
しかし、NHKなら特番挟めば調整も可能。
実際、第15話以降次回まで1週間伸ばしが続出した。
そのためストックは最低でも4本はなんとかキープできたそう。
おかげでストーリーもじっくり練り込めたし、宮崎先生のチェックも抜かりなく作画崩壊などとは無縁だった。

<そんな名作を視聴者が放っておくわけがない>
初回放送時は、さほど話題にも上らなかったし視聴率も関東地区で平均8%。
しかし放映終了後、NHKに何万通ものハガキによる再放送の要望が殺到。
すぐに再放送開始。以来、民放含め再放送多発。
人気はうなぎ上りとなり武道館でのイベントも企画され名作の殿堂入り確定。
コナン役の小原乃梨子さんによると、サイン会があると来るのは大学生が多かったらしい。

<元祖ツンデレか?>
ダイスとモンスリー、宮崎監督含め最後ああなるとは誰も思ってなかった。
キャラクターが意志を持ち勝手に成長したかのよう。
モンスリーの「ばかね」は回を追うごとに意味が変わり、まさかの○○。
これにはかなり感動した。
観るたびに注目してしまう人間関係の絶妙な変化。
{/netabare}

何度観返しても面白いので万人におすすめです。
亡父も70代だったけど楽しんで観てました。

絵柄は古臭いと感じる方多いとは思いますが、普遍の名作です。
ご家族そろってどうぞ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

面白さって何だろう

【文章整理】
ここは感想と評価のコーナーなのだが、問題作は、しばしば両者がコンフリクトを起こす。

感想:素晴らしい。数十年にわたり数十回視聴しているが、そのたびに主人公コナンの躍動にワクワクと心揺さぶられる。すでに歴史的ともいえる古い技術であるのに、動きのダイナミックさに古いという言い訳を全く必要としない。アニメの魅力の一部は、間違いなく動きそのものだと実作で証明している。

評価:基本設定とストーリーが衝突し、破綻している。その結果、ハッピーエンドを目指したストーリーは難破して、デストピアとしか言えない暗澹たる未来へ、それと知らぬ登場人物たちが突き進んで終幕する、ストーリーの破綻に終わってしまっている。


敵役である社会「インダストリア」は高度に工業化された社会であり、その複雑なテクノロジーを支えるエネルギー不足のため危機に瀕しており、生き残りをかけたエネルギーの争奪が、ストーリーの一つの柱だ。
この高度文明に対し、野生児コナンの「自然の」パワーの炸裂が、このアニメの見どころであり、この活劇ぶりは、何度見ても飽きることがない。

その大活躍が、今一つの社会「ハイハーバー」の性質にいわば目くらましをかけ、設定上の重大な齟齬を隠蔽する結果となってしまっている。

物語の後半、コナンたちの拠点として、「インダストリア」社会に対抗する、オルタナティブな社会として登場するハイハーバーは、細部まで工業化された「インダストリア」に対し、いわば「田園世界」の外見を持つ。

一見して「自然」的な風景を持つ「ハイハーバー」だが、両社会の描写を見比べると、「インダストリア」と「ハイハーバー」の根幹にある文明原理は、全くの同一のものと気づく。
文明化世界の高度な技術がもたらした破滅的な戦争の反省から、農業主体の文明を選んだかのように見えるハイハーバーだが、その運営は、高度産業社会と全く同一の原理、「人間の利便を高めるための、自然環境の改変とエネルギーの利用」に基づいている。

人間に奉仕する利用可能な資源としての環境とエネルギーという理念は、両都市で共有され、差異は無い。

ハイハーバーの美しい風景を支えているのは、農業という、土地の環境を人間の食糧生産ために改変する技術であり、風車という機械装置で、自然エネルギーを人間に有用な形に変換して使用してもいる。養殖もまた、当然のごとく、生態系と生殖に人為的な改変を加え、有用なものへと生物固有の特徴を改造していく技術にほかならない。

本物の野生児であるコナンやジムシーが初めてハイハーバーを訪れた際、この「技術文明化」になじめず、決裂を予感させるような描写があったことは、製作者が無意識でこの問題を察知していたことを示しているかもしれない。

いってみれば、ハイハーバーは、環境改造が中途半端な、発展途上のインダストリアだ。
おそらくインダストリアでそうであったような、より多くの人口を支えるための効率的な食糧生産の必要からより多くのエネルギーの必要が生じる、というループの手前に位置しているだけの違いしかない。
同じ問題が起これば、同じ経路をたどって、やがてインダストリア化するしかないことは、原理的に避けることができない(風車による風エネルギーも、太陽エネルギーも、原理としては同じ再生可能な自然エネルギーであることに注目)

同じ文明原理の2つの社会の闘争が、それと見えないのは、これは正真正銘の自然の申し子、野生児コナンがハイハーバー側の人物として繰り広げる、圧倒的な魅力を持ったアクションの数々による、あまりに華麗な幻惑効果のせいだ。
このアニメーション=動きの、それこそ原始的な魔力によって、2都市間の、「科学/技術」対「自然」といった根本原理の対立ではなく、同型的な競争相手の勢力争いという構図は、全く意識されない。

{netabare}これを示すように、終幕においてインダストリア難民を受け入れ、過剰人口に陥ったハイハーバーは、対処方法を生み出す必要に迫られる。
人口増に対し食糧生産のバランスの調整が必要であり、突き詰めれば、事実上わずか数日でほぼ自動的に数十万食もの食糧を生産しえたインダストリア型へと向かうことになるだろうが、ハイハーバー段階では、農地=改造して技術化された土地の拡大が必須となる。

最終話で、希望を求め陽気に旅立つ楽しい船出の描写とは裏腹に、孕んでいるのは、生産量の拡大と、そのための「自然」の文明化の拡大と強化のストーリーだ。
残され島が隆起した大陸の発見で幕を閉じるのだが、コナンの晴れやかな笑顔と裏腹に、その先にあるのは、やがてインダストリアへと行きつくだろう、自然の改造と人工化に呪われた技術文明の世界への拡大と強化、そしてコナンが回帰していくべき「自然」の不可逆的な消滅だろう。

このようなストーリーの破たんにも拘らず、今後も、何度もこのアニメを視聴し、楽しむことだろう。それほどアクションの説得力と魅力は圧倒的だ。

まったく問題作というのは、一筋縄ではいかない。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

第8話が《神回》、お姫様だっこ満載のボーイ・ミーツ・ガール古典名作

昔の作品だけに、ところどころ脚本や設定の甘さが気になりましたが・・・第8話はオドロキの胸熱展開!
これ、ラピュタよりずっと面白くないですか?

宮崎駿監督の描くアニメ・ヒロインといえば、『天空の城ラピュタ』のシータ、『風の谷のナウシカ』のナウシカの2人が代表的と思いますが、個人的には、本作の第8話を見てしまったあとでは、本作のヒロイン(ラナ)に、この2人を遥かに超えるインパクトを感じてしまいました。

冷静に考えれば、この回って、少年マンガ・少女マンガの定番みたいな脚本ですが、これをNHKのお茶の間の時間に放送したのがまた凄いと思いました(WIKIPEDIA参照)。
これでは本作や宮崎駿監督に、熱狂的ファンが付いてしまったのも納得です。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


============= 未来少年コナン (1978年4-10月) ============

{netabare}第1話 のこされ島 ☆ コナンとラナの出遭い  ※作画・演出は古いが、EDが気になる曲調(*3)
第2話 旅立ち ☆ モンスリー隊のラナ拉致 ※主人公コナンが脳筋キャラで好感度微妙かも・・・
第3話 はじめての仲間 ☆ ジムシーとの出遭い
第4話 バラクーダ号 ☆ ダイス船長のインダストリア行き船 
第5話 インダストリア ★ 到着、ラナ救出に飛び出すコナン
第6話 ダイスの反逆 ★ 救出失敗、レプカ行政局長の目的 (*1) 
第7話 追跡 ★ ダイス船長のラナ奪取・逃走
第8話 逃亡 ★★★ ※かなりの胸熱展開、なるほどこれが本作の魅力か・・・
第9話 サルベージ船 ☆ コナン&ラナの逃避行、パッチ(サルベージ船のボス)登場
第10話 ラオ博士 × 天変地異の発生 ※パッチが実は・・・は脚本が安直× 
第11話 脱出 ☆ フライングマシンvs.モンスリー隊、再びインダストリアへ
第12話 コアブロック ☆ 三角塔地下の秘密、地下の人々、レプカ隊の攻撃
第13話 ハイハーバー ☆ ラオ博士再びインダストリアへ、ラナの故郷の人々  
第14話 島の一日 ☆ ※珍しい日常回
第15話 荒地 ★ オーロ兄妹との悶着、ラナの母の形見
第16話 二人の小屋 ☆ コナンとラナの約束、インダストリア艦の襲来
第17話 戦闘 ☆ オーロ隊壊滅、村の覚悟、砲撃開始、オーロの裏切り
第18話 ガンボート ★★  麦畑での逃亡、再び囚われるラナ、救出 ※第8話に次ぐ見せ場
第19話 大津波 ★ モンスリーの過去回想、大津波発生、モンスリー隊の降伏
第20話 再びインダストリアへ ☆ 村総出の麦刈り、モンスリーの戸惑い
第21話 地下の住民たち ☆ レジスタンス、ラオ博士の現状、独裁者レプカ、モンスリーの反逆
第22話 救出 ☆ 地下への水責め、ラナ人質に、ラオ博士との再会、モンスリー救出  
第23話 太陽塔 ☆ フライングマシンからのラナ救出、レジスタンス勝ち鬨、太陽エネルギー復活
第24話 ギガント ★ レプカの逆襲、沈船サルベージ、巨大戦闘機ギガント (*2)、翼上の戦い
第25話 インダストリアの最期 ☆ 続き、ギガント炎上、難民船出航
第26話 大団円 ★ コナン救出、ラオ博士の死、結婚式、のこされ島へ向け出航、新大陸{/netabare}
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★★★(神回)1、★★(優秀回)1、★(良回)7、☆(並回)16、×(疑問回)1


OP 「いま地球が目覚める」
ED 「幸せの予感」


(*1)この回(第6話)を見終えた時点では、本作のヒロイン(ラナ)も、ナウシカやシータといった典型的な宮崎ヒロインと共通した気質の持ち主に見えました。
→{netabare}敵役のレプカが、コナンの額にヤキゴテ銃を向けて、「協力しないと、こいつの悲鳴を聴くことになるぞ」と脅しても、「知っていても教えない」とキッパリ拒否{/netabare}
→つまりラナは、自分の大切な人よりも自分の信念・思想を優先してしまうタイプに見えてしまった。
→ただし、この印象は、第8話視聴後は、完全に消え去りました(この回を高評価した理由)。

(*2)たった{netabare}一隻でも世界を滅ぼす力を持つ巨大戦闘爆撃機ギガントの復活{/netabare}。
→この展開って、まるで「ナウシカ」の巨神兵じゃないですか。

(*3)最後に、本作は、ED「幸せの予感」が最初から最後まで印象的でした(OPは音程ズレてて微妙でしたが)。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

72.1 2 1978年度アニメランキング2位
銀河鉄道999-スリーナイン(TVアニメ動画)

1978年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (150)
872人が棚に入れました
舞台は、銀河系の各惑星が銀河鉄道と呼ばれる宇宙空間を走る列車で結ばれた未来世界。宇宙の多くの裕福な人々は「機械の身体」に魂を移し替えて機械化人となり永遠の生を謳歌していたが、貧しい人々は機械の身体を手に入れることが出来ないばかりか、機械化人の慰み者として迫害されていた。そんな中、無料で「機械の身体」をくれるという星を目指して、主人公の星野鉄郎が謎の美女メーテルとともに銀河超特急999号に乗り込む。

声優・キャラクター
野沢雅子、池田昌子、肝付兼太、高木均
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

古き良き迷作

40年近く前の作品で100話の超大作になるので、なかなか手が出せずにいたのですが、さよなら銀河鉄道をみたことをきっかけに視聴を開始しました。

ストーリーは
機械の体を手に入れるために999の終着駅にあるアンドロメダを目指す鉄郎と、初対面なはずなのに鉄郎を良く知っていて、高価な999の乗車券をほぼ無償でくれて、鉄郎が危ない目に合う度に、仕込み武器で鉄郎を助けてくれるサポーターのメーテルさんの道中ぶらり旅って感じです。

もっと高尚な作品なのかと思っていたのですが、意外と俗世的で、毎回人が死んでる気がするし、世界設定のツッコミどころが多くて、迷える名作って言葉がぴったりかな。
観る前のイメージとはだいぶ違いましたが、別の方面で楽しめています。


まだ観始めたばかりですが、ツッコミたい話が多かったので話数毎の感想を

1話 出発のバラード
{netabare}初対面(の、はず)の少年に999の乗車券をあげちゃうメーテルにもびっくりしたんですが、鉄郎が母を殺された怨みで、機械伯爵の邸宅に忍び込み、伯爵および部下を皆殺しにし、家に火をつけるインパクトが半端じゃなかったです。
一瞬これが少年漫画の主人公のやることか!と一瞬引きました。
あ、でも物語の構成は面白くて、結構引き込まれました。
{/netabare}

2話 火星の赤い風
{netabare}
今回は社内で起こる事件でした
機械人間にもいろんな人がいるようで・・・
ガラスの体の人もいるんですね。
ガラスは絶縁体のハズだけどどういう動力で動いているんでしょうか。気にしちゃいけないんですよね、きっと。
最後に出てきたしずく型のガラスは今後の展開に繋がりそう・・・?{/netabare}

3話 タイタンの眠れる戦士
{netabare}この話の意義はやはりハーロックの親友トチローの帽子と銃を手に入れたことですね!
あとメーテルの下着が見れるっていうのも見どころかな。
メーテルは澄ましていてもっと清楚な感じかと思っていましたが、結構体張って頑張っていて好感度が高いです{/netabare}

5話 迷いの星の影
{netabare}冥王星を訪れた鉄郎とメーテル
鉄郎の母親に騙されて墓場の管理人に魂を奪われるところだった鉄郎でしたが、メーテルの隠し武器のおかげで無事帰還を果たします。
鞭に打たれるメーテルの姿が衝撃的
・・・これって、本当に19時台にやっていたアニメだったんですよね・・・?
40年前のテレビ局の無法地帯っぷりが伝わる回でした。{/netabare}

6話 彗星図書館
{netabare}
彗星の巣=コメットステーションを訪れた鉄郎
この星はとても不安定で重力がいろんな方向を向いている空間です。
そんなに重要な話ではなさそうですが、不安定な空間でタバコの火を踏み潰して火を消す男には思わず笑ってしまいました。{/netabare}


重要そうな話だけセレクトして書いていくつもりでしたが、本当に沢山のツッコミどころがあってついここがおかしいよ!と指摘したくなっちゃいますね。もしかしてこの作品の面白さはそこなのでしょうか。

100話見続けられるかどうかは量的に不安ですが、面白いので合間を見つけて見続けてみようと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

くあれ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

良作でした。

何十年前だ…この作品、、、。

銀河鉄道999に乗って、てつろうとメーテルが
冒険する話。

いろいろな星に降り立って
出発時間まではその星を見学していく。
簡単に言えばこれの繰り返し。

この物語を作る側としては
その星でどんな物語が展開できるかが
一番の勝負どころだと自分で考察しました。

実際に観てみると、本当に泣けるお話。

そもそも、この作品に関しては暗い印象が
あるので、そういう要素が強く感じとれてしまいます。

そして、いっつも無茶するのがてつろう。
ホントにひと時の間しか入れないのに
てつろうはいつも、深く首を突っ込んでしまい
問題に直面してしまう。
誰かを救いたいという気持ちもあれば
てつろう自身にも目指す場所がある。

てつろうの心理模写が描かれるたびに
いろいろ考えさせられた部分がいくつもありました。

メーテルにして言えば
かなりダークホース的な印象。
何者なんだ…と観ている最中にずっと思っていた。

今では美人だったという印象しか残っていない。

OPは『銀河鉄道999』
カラオケで歌おうとすると、周りの人は
みんな違う方の銀河鉄道999を想像してしまう。

こちらとしては、少々、その時だけアウェー感の
ようなものを感じてしまうが
それでも、この曲だけは必ず歌う。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

もくぷ~ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

昔のアニメはテンポは良い

テンポは良いけど、超展開な内容が凄く多く正直「えぇ~なんでそうなるのww」
って場面が多かったです。

設定、キャラ、音楽、どれをとってもクォリティーが高く見てて飽きないです。
まるで自分が銀河鉄道に乗ってるような感覚?

キャラは昔のアニメにしては美人が多く、現代のアニメキャラと引けを取らないくらいです。
しかし女性キャラはロングヘアーが多くどれも似たようなキャラだったのが少し残念です。
もう少しいろんな髪型のキャラを出してもよかったと思います。

設定は母親を殺された哲郎が、母との約束のため謎の女性メーテルと一緒にただで機械の体をくれる星に行くという内容なんですが、哲郎自身「機械の体をもらう!」
と言う意思が強いようなのですが、作中機械人間にたいして
「どうして機械の体にしたんだろ?」
という場面がちらほら見えて、彼はアホなのか?と思ってしまいました。

最近もアニメは尺のばしが酷く(海賊王ェ・・・・)見れたもんじゃないものもありますが、999はそういったこともなくとても見てて不快感がありませんでした。

とりあえずTV版を見終わったら劇場版、OVAと見ようかと思っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

70.9 3 1978年度アニメランキング3位
宝島(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (50)
253人が棚に入れました
スチーブンスンの手がけたイギリスの古典文学を、出崎統監督が独自のカラーで演出し趣深い冒険活劇となった。宿屋の息子・ジムは客として知り合った海賊から宝島の地図を受け取った。懇意にしている町の実力者の協力をとりつけ、いざ宝島への船旅に出向するジム。しかしその船内には、宝目当ての海賊が船員に化けて多数乗り込んでいたのだ。到着した宝島を舞台に、ジムたちと海賊との闘いが始まる…。

声優・キャラクター
清水マリ、若山弦蔵、家弓家正、滝口順平、江角英明、黒沢良、野島昭生、肝付兼太、北村弘一、神谷明、吉田理保子、前田敏子

ace さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

わくわくとロマンの冒険活劇!

○いい

・シンプルにおもしろい
ここがどうとかこのシーンがああとか
そういう指摘は難しいが、とにかくおもしろい

・夢を追い続ける海の漢
親しい人々との別れと、これからの危険を覚悟して宝島を目指す主人公ジムの決意
そして一攫千金を夢み、命がけで戦うジムの仲間たち
憧れるわ
ワンピースじゃないけど、ジムももう一人の主人公であるシルバもはっきりと「ロマン」を口にする
やはり男が命をかけて挑む価値があるものは、ロマンだけだ・・・
素晴らしい!!

・2人の主人公の微妙な関係がとても良い
ジム、シルバの二人が主人公なわけだが
この二人は心許せる親友であると同時に宿敵という、とても微妙な関係
その進展と決着が気になり、先が楽しみだった!
親友のために絶対的な「海賊の掟」をも破る大船長シルバ
その後なにが起きるかもすべてわかったうえで大きなリスクをおかし、親友を助ける彼の姿は漢の中の漢

・甘くはない
バンバン人が死ぬ
今では放送できないであろうやばい場面もある


○わるい

・シルバの声が聞き取りづらい
やたら小さい
聞き取りづらいです・・・マジで

・仲間がアホ
ジム一行がアホしかいない・・・
イライラする
ジム一行最強だと思われるグレー(シルバーと対比で色の名前だと思われる)
しかし有能で無双のシルバーの対比のわりに無能すぎる

○総合

・やっぱり昔のアニメはいいわー
とても楽しかった!
未来少年コナンに少し似てる気がした
勇気とわくわくとロマンの冒険活劇!
最後もすっきりしていい最終話だった

とくにシルバーはまさに大海賊の名にふさわしい最強の海賊
かっこよかった・・・
最高でした!!
文句なしの満点だ!!

・最後は・・・
ジムはある一言を、幽霊(?)に言うんです
これ、ワンピースのルフィが最終話に言いそうだ
どんな言葉かは見てみて確かめてくれ!!!
多分「あ、これかぁ!」とピンとくるはず

・というかさ
ワンピ、影響受けてないか?
シルバの熱い海賊魂は、ルフィに通じるものがあるぞ
ワンピは怪物くんやドラえもん(夜の世界の王様だ)
をけっこうパクってるので
十分ありえる・・・

以上!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

とまときんぎょ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

飛べ!フリントよ

オープニングの歌が、とってもいいんですよ。
大仰でロマン溢れ、潔い男気があって。
始めからこのクライマックス感で歌いあげるんですから。あの鐘を鳴らすのはお前か俺か、あいつか?!って勢いで。
ぜひ、YouTubeで聴いて欲しい。
もうこれを聴くと…してなくとも、壮大な冒険が今、幕を閉じる…!そしてまた、新たな挑戦が!!始まるのだ…!みたいな気持ちになりますから。

ただひとつの あこがれ だけーは
どこのだれにも けせは しーーなーーいさーーー♪

ゆく夏、くる秋、ゴーン。

この町田よしと(義人)さんの歌声は素晴らしいですね。感情の盛り上がった一番美しい部分を切り取ったかのようで。
昔のグループサウンズを続けて聴かされたらば飽きてしまいそうですが。
この曲は作品の煌めきを端的に現していて、声の伸びやかな張りといい、力強くも細部に宿る器用さといい、惚れ惚れします。
今は歌手活動を引退されて、海外で暮らされているとか。
(宝島を地でいったのか?!)


お話はジム少年の宝島への道行き。楽しく学びの多い船旅が続く。
やがて気づく、憧れ懐いていた船乗りの男は、実は…!
船長らや少数の仲間と手を手にとって反撃を目論むジム。
許せないあの男は、本当に敵なのか、それとも。
肉体と頭脳と忍耐をすり減らす攻防戦が、宝の潜む無人島で繰り広げられる…
男たちの夢、誇り、意地を賭けて。


悪漢シルバーも男前でしたが、寡黙なグレーがいい奴でした。
(はじめ グレイ って書いたけど、それだとFBIからモルダーとスカリーが…。違います。「ノエイン」の白土三平風なキャラクター似です。)
帰ってきてその十数年後の様子…が、切なかったです。スタンドバイミーの最後のよう。


特典の「夕凪と呼ばれた男」は作風が新しくなってキラキラして、その分過ぎた時間がそこにあるかのようでした。短時間ながら味のあるまとめでジンワリきました。




対決時にナイフを出す時のシャキーン!て音と、プロポーズに結婚指輪を取り出す時のシャキーン!て音に大差が無い所に、ちょっと笑ポイントを見出していました。男気世界はそれでいいんだ、きっと…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人間の魅力って何だろうか?

この物語は、原作の童話では13歳の少年ジム・ホーキンズを主人公として書かれており、世界中で出版されています。
しかし、このアニメでは、誰が何と言おうと、真の主人公は海賊のジョン・シルバーです。

ジョン・シルバーは、極悪人です。盗みも働くし、平気で人も殺します。
しかし、不思議なことに、
この物語で一番の魅力を感じるのは、ジョン・シルバーでした。

彼の男気、彼の勇気、彼の決断力、彼の優しさ 全てが魅力的であり、
他の登場人物は、彼のオーラーの半分も感じない。
おそらく、ジム・ホーキンズも、そう感じているはずです。

だから、このアニメを見て、人間の魅力って何だろう?と考えました。

その答えは、どうやら正義ではなさそうです。
自分に対して優しくしてもらえたら、たとえその人が悪人だろうと、その人を好きになる。
ましてや、その人が、強い意志と勇気と行動力を備えていれば、間違いなくその人に魅力を感じるでしょう。

つまり、人間は、自分さへ危害を加えられなければ、どんな極悪人だって好きになるようです。

最後に、オープニング曲は、夢や元気がもらえる素晴らしい歌でした。
「ただひとつの憧れだけは、ほかの誰にも消せやしないさ」
この歌詞は、心に響きました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

70.6 4 1978年度アニメランキング4位
ペリーヌ物語(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (55)
287人が棚に入れました
「世界名作劇場」第4弾。『家なき子』の原作者エクトル・マロの姉妹編的な作品『アン・ファミーユ』をアニメ化。番組前半は相当の部分がオリジナルだ。写真家の父を旅の途中で失った少女ペリーヌと母マリ。マリは娘の後見を富豪の義父ビルフランに願おうとフランスを目指す。だが衰弱していたマリもまたパリで病死した。一人になったペリーヌは祖父の元に向かうが相手の頑なな性格を認め、素性を隠した上で祖父への献身を決意する。

声優・キャラクター
鶴ひろみ、池田昌子、巌金四郎、黒須薫、村山明、遠藤晴、丸山詠二、銀河万丈、渋沢詩子
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

世界名作劇場であると共に少女のサクセスストリー

この物語は、およそ40年前に世界名作劇場として放送されました。
原作者は、エクトール・アンリ・マロ。「家なき子」を書かれた方です。
日本では「家なき娘」として1942年に岩波書店で出版されました。

あらすじは、
旅の途中で父親を亡くした12歳のペリーヌが、母とともにボスニアからお爺さんのいるフランスのマロクールまで、ロバに家財道具を積み、子犬を連れて旅をします。
もちろん歩いての旅です。1200キロ以上の途方もなく長い道のりです。

アルプスを越え、ようやくフランスのパリまで来たとき、病弱な母が亡くなります。
母の葬式をパリで行ったペリーヌは、ロバと家財道具を借金返済のために売り払い、子犬と共にマロクールを目指し歩き続けます。

そして、ようやくマロクールに着きますが、ペリーヌはお爺さんのもとには行きません。
昔、ペリーヌの父はお爺さんとケンカをし家を飛び出していたのです。
それも、おじいさんが決めたペリーヌの父の結婚相手との結婚を嫌がり、家を飛び出してペリーヌの母と結婚したため、
お爺さんは、ペリーヌの母とペリーヌを凄く恨んでいました。

だからペリーヌは名前を偽り、お爺さんが経営する工場で働きます。
最初の仕事はトロッコ押しでした。1日中働いて、パンの1つか2つしか買えないほどの低賃金です。
ペリーヌは森の中にある狩猟小屋に住み、一人で生活します。

そんなペリーヌに転機が訪れます。{netabare}
イギリスの技師が新しい機械の導入のために工場に来たとき、通訳者が不在でした。
英語ができるペリーヌが通訳をし、経営者のお爺さんに認められます。

お爺さんはペリーヌを大変気に入り、秘書として抜擢するのです。
しかも、ペリーヌが馬車も扱えることを知り、馬車の御者としても指名します。
やがて、お爺さんは自分の家にペリーヌを住まわせます。もちろんお爺さんはペリーヌを実の孫だとは気づいていません。
そして…
{/netabare}

アニメは53話あります。1話から26話までがマロクールまでの旅です。
27話目以降がマロクールでの出来事です。
私は、27話目以降、ペリーヌが自分の知恵と勇気とで出世するところが大好きでした。

絵に癖があるので、好みで無い方も多いと思います。(私も慣れるのに時間がかかりました)

「人から愛されるためには、まず自分が人を愛さなければならない。」
ペリーヌの母がペリーヌに残してくれた言葉です。
ペリーヌは秘書として経営者であるお爺さんに提案し、工場をフランスで最高に福祉設備が整っている工場にしたのです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

Tnguc さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

【お気に入り】 人から愛されるには、まず・・・

~
 簡略にまとめると、この作品は大きく分けて2つの物語に分類される。前半は、主人公・ペリーヌが、ギリシャからフランス(パリ)までの道中をひたすら旅する物語であり、後半はフランスのマロクール村にてお爺さん(ビルフラン)と出会うまでの生活が描かれる。原作は主に後半にあたる部分であり、前半はほぼオリジナルストーリーだ。
 まず、前半の旅路であるが、個人的にあまり面白いとは言えない。放牧的と言えばそうなるが、各話の内容はほぼ同じような展開の繰り返しで、使い捨てのゲストキャラこそは登場するもののあまり物語のスパイスにはなっていないように思える。フランスに近づいている事実はナレーションのみで片付けられるため物語の起伏が感じられず少々退屈。そしてなによりキャラクターデザインが可愛くない。表情も硬く血の気を感じさせないため機械人形のような印象を与える上、主人公役の鶴ひろみはデビュー作ということもあって、かなりの棒読みであり、ペリーヌのイメージをより悪化させてしまった。途中から登場する少年・マルセルはそれ以上に酷い。ペット犬のバロンに至っては存在自体が不快…。
 しかし、後半のマロクールでの物語はとても素晴らしかった。これは原作の地のパワーだと思う。ペリーヌの生命力が前半の旅路で得た経験や成長に基づいて活躍する展開が心地よく描かれていて、その清々しさは昨今の異世界転生モノの主人公を彷彿させるほどであるが、前半の長い旅路の描写のおかげでペリーヌの言動には説得力と裏打ちがある。おかげで前半の物語も救われたような気がした。次第に鶴ひろみの演技にも熱が入り、作画も可愛くなっていくのが分かる。ロザリー家の人たちはとても優しく、ペリーヌは思いやりのある少女へと変貌を遂げていき、全体を通して評価するととても温かみのある作品であることに気づく。
 「フランダースの犬」や「母を訪ねて三千里」などの初期の名劇作品と比べると決して認知度は高くないが、この作品に込められた素朴な幸せの形は今でも色褪せない魅力で詰まっている。パリまでの道中は少々味気のないものだったが、ペリーヌがマロクール村で本懐を遂げた瞬間と立ち会えたとき、私のささくれた心をじんわりと潤してくれた。

個人的評価:★★★★☆(4.5点)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

この作品を超える感動をまだ知りません

家族が世界名作劇場が好きで、私も色々と見せられました。
このシリーズは、物語がよく練られているものが多くて、特に日常ものが好きな方にはおすすめしたいです。

このペリーヌ物語はその中でも一番感動した作品でした。

父親が亡くなった直後から話は始まります。
1400キロ先のフランスの祖父のところまでいかなければならなくて
そこまでの旅費を稼ぐ手段を悩んだ末に、母親の出身のインド衣装を着て
写真屋をしながら旅を続けることにします。

この物語の前半は、この旅の話が大部分ですが、話としてはとても地味で、つまらなくはないのですが、この時点で脱落する人もいるかもしれません。

でも、最終話まで見終わったときに、この地味な旅の話があるからこそ、終盤の感動がとても大きく感じられたと思いました。

{netabare}フランスに着いてから、母親の体調が悪くなり、お金がどんどんなくなって馬車やロバを売ることになって、さらには看病していた母親が亡くなってしまった時は泣いてしまいました。。{/netabare}

{netabare}一人になってしまい、それでもなんとか頑張って祖父のいる村までたどり着いたけれども、祖父が大金持ちで、冷たい顔をしているのを見て、ペリーヌは祖父に孫とは名乗らず、偽名を使って村で働きながら暮らすことにします。{/netabare}

{netabare}後半のここからが、ペリーヌ物語の一番面白いところだと思います。そして自分の努力と才覚で、徐々に認められていきます。
そして、終盤に、ある出来事から、とうとう祖父にペリーヌが孫であることが知られることになります。ここの話はこの作品の一番の名シーンです。{/netabare}
今まで、色々なアニメを見てきましたが、感動という物差しでいうと、この作品を超えるものはまだ知りません。
絵柄とかは古い作品なので、敬遠されがちですが、もっと知られてもいい作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

69.5 5 1978年度アニメランキング5位
キャプテン・フューチャー(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (11)
53人が棚に入れました
NHKにより、未来少年コナンに続く連続アニメ第二弾としてアニメ化され、1978年11月7日から1979年12月18日まで52回にわたり放映された。制作は東映動画(現・東映アニメーション)。原作の1作品分を30分×4回で描く形式で、全52話で13作品、さらにスペシャル版1話を入れると14作品がアニメ化された。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

…っていうか、まだ観られるの?

…ではあんまりなので、作品紹介です。

「時は未来、所は宇宙。光すら歪む果てしなき宇宙へ愛機『コメット』を駆るこの男。銀河系最大の科学者にして冒険家カーティス・ニュートン。 …だが人は彼を『キャプテン・フューチャー』と呼ぶ!」

…オープニング・ナレーションすげ~!
だいたい、合ってる(笑)。

以外、補足。

・コメット号は宇宙船の名前です。

・他のクルーもいます。いわゆる「宇宙人」です。

・コンピューター上に全記憶と人格を移して不死になった(最近でいうところの「電脳化」)、サイモン教授がアドバイザーです。

・主人公のキャプテン・フューチャーがコメット号で宇宙を冒険します。

後、本作について言うべきことはEDでしょうか。「ポプラ通りの家」という曲ですが、これだけ本編と関係ないエンディング曲を私は他に知りません。

観ていた当時は好きだったはずですが、採点してみると大したことなかった。恐るべし、思い出補整…。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

オープニングが好きでした。「子供の頃は、空を飛べたよ、、」

NHKでやっていたアニメですね。
私の中でNHKでやっていたアニメのイメージは
この作品と「コナン」だけです。

「カーティス・ニュートン、
人は彼をキャプテン・フューチャーと呼ぶ」、
主題歌の冒頭にこのコメントが入ります。
フューチャーメンと呼ばれる3人の仲間たち(3人とも
人間ではない)、そして愛機コメット号が宇宙へと
生存圏を広げた人類の悪を駆逐しながら、
冒険をしていく物語ですね。
オープニングが好きでした。「子供の頃は、空を飛べたよ、、」
当時私はバリバリの子供でしたが、飛べませんでした。(笑)
いや、飛んでいたのかな、、、

当時こうゆうSFが流行りました。
確か他局でやっていた実写の「スターウルフ」も
同じ原作者の作品だったはず、、

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

古き良き宇宙アニメ

未来少年コナンの次の番組です。
そのまんまのノリで観てたような気がします。

時は未来。ところは宇宙。
超渋ナレーションに続く主題歌がまた魅力的。
どっちを向いても宇宙♪どこまで行っても未来♪
広大な宇宙を肌で感じたものです。

調べるとなんと52話。
1年も放送していたんですね。
もうしわけない、内容は全く覚えていません。

主人公はむろんキャプテンフューチャー。
沈着冷静・頭脳明晰・運動神経抜群。
そんなスーパー主人公です。
声が広川太一郎さん。
低音渋ボイスの極地です。

エンディングがこれまたいい。
ゆったり流れるメロディーに哀愁が込められています。
目を閉じて聞いてると瞼の裏が熱くなります。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

67.4 6 1978年度アニメランキング6位
新エースをねらえ!(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (31)
125人が棚に入れました
厳しくも暖かい宗方から鍛えられ、めきめき力をつけていくひろみ。しかし彼女は知らない。深い信頼を寄せた彼が病魔に冒されていることを。海外遠征に赴くひろみを想いながら宗方は病室でこう書き残す。“岡、エースをねらえ!”と…。

声優・キャラクター
高坂真琴、池田昌子、菅谷政子、野沢那智、森功至

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

旧エースの改良版かと期待しましたが、どうも劣化版のようです・・><(7話で断念)。

※原作未読です。旧エース視聴済です。

>5話(BD-BOX1巻)まで視聴して
最近のマイブームである”過去名作品のHDリマスター見たい病”が重症化し
やはりどうしても本作関係が見たくなり色々調べてみたところ
TV版としては「エースをねらえ!」と「新・エースをねらえ!」の2作品が
BD-BOX化されていることを知り、どちらを見るか迷いに迷ったのですが
結局決められず、でも特設サイトでの庵野監督のメッセージに後押しされ(←ここ重要)
結局両方とも買ってしまいましたw。

先に届いたのが「新エース」であったため、そちらを先に視聴開始してみたところ
どうも自分が小さかった頃に見た再放送の記憶は
「新エース」であった可能性が高いです(主題歌の馴染み具合から)。
で、気を良くしてそのまま観てたのですが、なぜか、どうもしっくりこない・・・。
なんか低学年向けというか、現代のラノベ作品的(何もしてないのにうまくいく的)というか
なんか視聴者に媚びてる?(言葉悪くてごめんなさい><)ような感じがして
見続けるのが若干苦痛に・・。

 そんな違和感を感じていたところに、遅れて「旧エース」が届き
 ちょうど「新エース」の1巻を見終えたところだったので、どちらを先に視聴するか比較のため
 「旧エース」の1巻も並行して視聴開始してみました!。
 すると「旧エース」にはグイグイ惹きこまれ、一気に見終えてしまいました!!!。
 まずは「旧エース」最高!!と大満足し、でもやはり物語の続きが気になり
 「新エース」のBD-BOX2巻を視聴開始しました!。


>7話(BD-BOX2巻途中)まで視聴して
・・ああ~。やっぱ全然だめです><。
確かに物語はサクサク進んでいくのですが
それらの重さや説得力、惹きこまれ具合が「旧エース」に比べて軽すぎます!。
(ココロが動かない・・)
・・なんか現代の”乱立される増産アニメ”を見さされてる気分になってしまいました><。
・・中身が薄っすいんです。圧倒的に。

作画タッチや表現力等にも、工夫や驚き・・その他を感じとれないんです・・・。
物語の進行も、行き当たりばったり感が・・。
せっかくの素晴らしきキャラ達が、○んでいる感?・・までに。

とにかく現時点で、「旧エース」で得られた多くの素晴らしさとは
まったく異質のものであると感じてしまったため
これ以上の継続視聴は困難であると判断しました><。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

名作には間違いない!(だがツッコミどころ多数)

原作は山本鈴美香原作の『エースをねらえ!』第1部。別にレビューした通り本作は一度アニメ化しており、前半部分はリメイクといえる。

旧作を知らない人もいるかも。

ただ、話数の関係で前作アニメ化された部分は前作よりも少ない話数となっているため本作の方がテンポは良い。

本作のサブタイトルは全話「◯◯と××と△△」という形式を守っている(理由は知らない)。

題材は硬式テニスで、いわゆるスポ根アニメ。

絵柄は少女マンガのそれであり、原作再現性はわりと高い。しばしば止め絵で原作風な作画が用いられたり、コートの両側にいるはずのプレイヤーをカットインで画面の左右から次々と写すなどの作画枚数が少なくて済むわりにダイナミックに見える演出を多用する。

この独特の演出のため「作画が悪い」という印象はあまり感じられない。

キャラに関しては主人公の岡ひろみが一番目立たないのではないかと思うくらい、脇役のキャラが濃い。

あと、今時の高校生からはピンとこないのではないかと思うくらい、メンタルが妙に大人っぽい。緑川蘭子とか、全く高校生らしくない。

ひろみと親友のマキ以外は年齢詐称っぽいキャラばかりである。

またお蝶夫人、藤堂、尾崎などは妙にセレブっぽい。というかセレブ。何故君たちとひろみが同じ学校に通っているのか…。

あと、ひろみの自宅で母親の声がすることはたまにあるが、ひろみの家族が画面に出ることは一切ない(まあ、これは今どきフツウか…)。

ツッコミ出すとキリがないので、努力と根性で乗り切ろう!

あ、あとひろみの飼ってる黒猫のゴエモンはめっちゃカワイイです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今度は出崎哲(兄)の新編 まだ決定版ではない

出崎統が「宝島」制作のため参加できず、兄の出崎哲などによって造られた「エースをねらえ!」のリメイクバージョン

作画は普通になっています 出崎統氏がいかにアグレッシブだったかがよく分かります
前作から4年半経過してのリメイクであり、24話⇒25話であるが、ひろみが海外に向かうシーンまで描かれます
あの名シーン
「岡!エースをねらえ」と言って宗方コーチがベッドで息絶えるのです

日進月歩のアニメ業界で4年半を経てリメイクなんて普通は考えられませんが、それだけ原作が時代を超えた名作だということです
コミックではコーチ死亡で「第一部終了」となっているので、どうしても合わせたかったのでしょう

前作がややマイナーな放送だったのに対し、こちらはゴールデンタイムに大々的に放送されています 巨人の星 あしたのジョー アタックno1
などと同等です 相当な評判となり中高生のテニスブームにさらに火が付いたのでした

ストーリーは前作とそう変わりはありませんが、各キャラの私生活などを良く描いて青春群像劇になっています

ここで一言言っておきます
エースをねらえ!第一部は3バージョンありますが、全部見てください

それだけの価値がある作品です

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

67.1 7 1978年度アニメランキング7位
野球狂の詩(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (23)
102人が棚に入れました
水島新司のヒット作をアニメ化。原作初期は個性的な選手勢が主役の読み切り編だが、アニメは原作中盤からの水原勇気編からスタート。1時間枠の放映形式も話題になる。セ・リーグで下位を低迷する球団・東京メッツは、左腕投手の補強が必須と考える。メッツの老雄投手・岩田鉄五郎らは無名の投手・水原勇気をドラフトで指名するが、何と勇気は女性だった。球界を騒然とさせながらメッツのマウンドに立つ勇気が入魂の一球を投げる。

声優・キャラクター
木之内みどり、信澤三惠子、西村晃、北山年夫、納谷悟朗、雨森雅司、今西正男、山田康雄、安原義人、増岡弘、仲村秀生、富山敬、作間功
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

サウスポーな女の子

原作は1972年~1976年に渡り少年マガジン誌に連載された水島新司氏の野球劇画、アニメ化は1977年、当初は単発ものだったが翌1978年11月より現代でも珍しい毎週毎回1時間枠ものとして放映された、
あらすじ
{netabare}
架空のプロ野球球団「東京メッツ」に関わる野球狂達の物語、
{/netabare}
という事でメッツ以外の球団及び選手は実名で登場する、メッツに所属する個性的な各選手のエピソードが毎回描かれるのだが、中でも私的にユニークで印象深かったのは水原勇気というサウスポーアンダースロー投手、サウスポーでアンダースロー自体現実でも稀有なのだが加えこの投手、うら若き女の子だったりする、{netabare}
かなりな下手から体と脚のばねを使いフィニッシュスローでのけ反るようにジャンプしてしまう投法も良かったが、そもそも女性がプロ野球に登録可能なのか?その辺りのコミッショナーや各方面説得から描かれててあり得ないけれど面白かった、水原を発掘しとてつもない執念でに入団にこぎ着けたのは岩田鉄五郎、水原入団時既に50超えているが現役投手で200勝400負、水原入団後もずっと水原の面倒を見続ける老トルピッチャー、ある意味この岩田鉄五郎は作品通しての主人公と言えるかも知れない、{/netabare}
女声スキャットで表現されるOPテーマは野球狂達へ捧げる賛歌にも聞こえとても良かった、堀江美都子女史の唄う水原勇気のテーマも評判良かったが「曲の前この物語を野球を愛する全ての女性ファンに捧げる」てのもあったな~、
そういえば余談だが数年前(2008年だったか)アンダースローでナックル決め球にして独立社会人チームに入った女子高生がいたね、水原のドリームボールは揺れながら落ちるという設定だったがナックルもそんな感じで水原勇気と印象被ってて密かに応援してた、

水原や鉄五郎以外にも魅力的野球狂達が沢山登場する本作は架空の球団なれどファンも多かった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

犬神さん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

正統派野球アニメ

作画に関しては時代的なものもあり不満の残る部分もあります。
しかし、それをおぎなってあまりある魅力的な水島マンガのストーリー。
さらには納谷悟郎さんをはじめとしたベテラン声優陣と渡辺宙明さんの素晴らしい楽曲。
一本一時間という長い作品でありながら、サブキャラの話でも十分に見ごたえのある作品となっております。
野球好きな方だけでなく、野球をよく知らない女性にもぜひ見てもらいたい作品です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

敦賀迷彩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

魔球の名は、ドリームボール 、、

ドリームボールは、実際に投げられるモノ、、と、原作者が言っていたのを思い出した。
旧さはありますが、お話しも、登場人物も魅力的です。特に、ヒロインの水原勇気が良いですよ。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

66.1 8 1978年度アニメランキング8位
宇宙海賊キャプテンハーロック(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (42)
225人が棚に入れました
西暦2977年、退廃し堕落した人類の住む地球に、宇宙から材質不明の謎の巨大物体が落下してきた。その物体は黒色で球形をしており、表面にはマヤ文明の象形文字風の意匠が円形に刻まれていた。地球政府が無視したそれは「マゾーン」という宇宙からの侵略者が打ち込んだ、惑星の所有を誇示する「ペナント」であり、その危険を警告しようとした台羽博士や、親友であるクスコ教授は侵入していたマゾーン達によって殺される。辛うじて生き延びた台羽博士の息子・正は、マゾーンに何ら手を打とうとしない地球政府に見切りをつけ、宇宙海賊として知られていたキャプテンハーロックの宇宙戦艦アルカディア号に乗り込む。台羽正という新たな仲間を加え、ハーロック及び40人の海賊とアルカディア号による、謎の侵略者マゾーン達との戦いが始まった。

声優・キャラクター
井上真樹夫、神谷明、小原乃梨子、川島千代子、北浜晴子、八奈見乗児、大竹宏、つかせのりこ、緒方賢一、北川国彦、柴田秀勝

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

堕落した地球(政治)への警鐘か

松本零士の憧れを具現化したのは
宇宙海賊キャプテンハーロック以外には
ないでしょう。古いですが・・・

松本零士自身よく,海賊マークの鉢巻きを
しているところから見ると
相当思い入れのあるキャラクター
なのでしょう。

ここから派生した宇宙海賊キャプテンハーロック
関係のアニメや映画はいろいろありますが

話の一つ一つがつながらないのは
松本零士の遊び心からなのでしょう。

2977年となっていますが,宇宙人マゾーンの地球侵略に
無関心を装い,国防長官に一任という設定や
マゾーンに対して打つ手がない,政治腐敗した政治家を
作品の中で皮肉っています。

まるで某ウィルスになすすべもない
現在の世の中みたいです。
(ちょっと飛躍しすぎか)

さて,宇宙海賊とはいっても彼は地球を
守る義賊です。

他に義賊の海賊というとモーレツパイレーツ
でしょうか。比較すると時代も変わったものだし
コンセプトも全然違って比較すると面白いです。

余談ですが宇宙戦艦ヤマトの原作は松本零士では
ありませんので。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

ハックロー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

男の浪漫

松本零士作品、原作未完。
近未来の地球、発達した科学により人類(首脳陣を中心に)が怠慢なる日々を過ごしていた。
その様な人類(地球)に失望し、宇宙海賊を生業としているハーロックが地球略奪を狙うマゾーンに戦いを挑みながら、希望を探す物語である。

原作に大幅に話を追加しほぼ完結させたアニメ。まゆとゆう追加の中心人物も追加。

キャラクターが非常に魅力的でそれぞれの過去を背負い戦っている。各キャラにまつわる話はどれも感動的でいい。

地球を捨てたにも関わらず、地球を守る戦いを挑む姿はそこにわずかでも希望があるからで、孤独な戦いをするアルカディア一団はかっこいいです。

音楽もシーンつどに哀愁ある悲しいメロディーが流れ、感動的でした。

人間味のある内容で、本当にいい作品でした。
999もいいですが男ならハーロック!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

俺の旗の下で自由に生きろ

この作品を一言で表現するなら「漢のロマン」
(漢(オトコ)とは、男の中の男というような意味)

放映:1978年3月14日~1979年2月13日
毎週火曜日19時00分‐19時30分
テレビ朝日系 全42話

監督:りんたろう
脚本:上原正三(円谷プロのウルトラシリーズも数多く手がける)
山崎晴哉(『巨人の星』『キン肉マン』など数多くのメインライター経験あり)
主題歌&挿入歌 - 作曲:平尾昌晃、編曲:横山菁児、作詞:保富康午(1曲除く)

いつの頃かは忘れたが、夕方16時台の再放送で観たのが初めて。
すごく嵌って長じてからずっと観直したかったが、最近ようやく輸入DVD-BOX入手。

これから視聴して時間かけて追記する予定です。
評価は再視聴で変動するかもです。(2015/4/19)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

65.9 9 1978年度アニメランキング9位
宇宙戦艦ヤマト2(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (31)
206人が棚に入れました
ガミラスとの苦しい戦いが終わって一年後、地球は空前の繁栄の時を迎えていた。しかし、地球はまだ、宇宙の果てからやってくる新たなる災厄である魔の白色彗星の存在を知らなかった。太陽系外周艦隊に配属された宇宙戦艦ヤマトは、地球への帰還途中に正体不明の飛行物体に狙われる。時を同じくして、地球に送られた強力な謎の怪電波、それは地球や宇宙に迫る危機を伝えるメッセージだった。古代はさっそく、防衛会議にこれらの事件の原因究明を進めるべきと説くが、繁栄に酔っている地球の人々は耳を貸そうともしなかった。新たなる危機に備えて、ヤマトは反逆者の汚名を着ながらも、メッセージの発信源のテレザード星に向けて飛び立ったのである。

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

劇場版よりは感動が薄いですが

劇場版「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」が上映された後にTV版の長編アニメとして再制作された作品。
基本的なストーリーは同じものの、劇場版とは違う結末を展開します。
近年のSFアニメにも見られない規模の強大な敵勢力との戦闘が見られて非常に面白い内容です。
またヤマトを終わりにする予定で作られた劇場版よりは感動が薄いですが、ヤマトがこれからも見られる展開に変わった事は非常に嬉しい作品でした。
GOODENDが好きな人はこのTV版、感動できるBADEND?が好きな人は劇場版といった感じです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

Moji さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

OP変わらずはウレシイネ(ただし、イスカンダルへは行きません)

鉛色のベタからカンブルーのつや入りになって少しカッコ良くなったヤマト。
しかし、乗組員の規律は最低で、およそ軍隊ではない。
正義感丸出しの軍紀無視は、さすが松本零士(ホメてます)。
というわけで、都合よく物語は進んでいくので、ラストもちょっと不満かな。
26話が面倒な人は「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」でどうぞ。
と、いうより「さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち」の方がお勧め。
「物語の評価 3.0」は低めですが「1」との差をつけたかったので(本当は3.3くらい)。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

天神 羅愚羅 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

・・・そういえば、あったなぁ(゜-゜)

「超弩級」って言葉を知ったのはこの作品からです(゜-゜)
 
超弩級戦艦に、拡散波動砲のアンドロメダ・・・
登場兵器なんかは覚えてるけど、作品については何一つ覚えていません(゜-゜)
 
このレビューも、前作のレビューを書いて「2」だってことに気付いて削除して書き直し・・・(゜-゜)
 
どうやら、私の中で「ヤマト」は前作一作だけになってるみたい(^_^;)
 
ってなことで、状況は「観たい」にして、機会があったら観なおしてみます(゜-゜)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

64.9 10 1978年度アニメランキング10位
無敵鋼人ダイターン3(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (34)
144人が棚に入れました
火星開拓作業のためにサイボーグとなった者たちが、自らを「メガノイド」と称して人類に対し反乱を起こした。メガノイドを生み出してしまった破嵐創造博士の息子である破嵐万丈は、巨大ロボット「ダイターン3」と大量の金塊を奪取して地球に脱出した。万丈は金塊を元手にシン・ザ・シティに居を構え、執事ギャリソンとパートナーのビューティーと共に、メガノイドの人類支配阻止のために立ち上がる。

声優・キャラクター
鈴置洋孝、井上瑤、水野カコ、白石冬美、北村弘一、信澤三惠子
ネタバレ

柴犬→柴猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【大胆なチャレンジャー】はじめての簡単・・・ではない「ダイターン3」入門【カムヒア!】

【視聴メモ】
サンライズがガンダムの前年に作ったロボットアニメ。
中の人をガンダムキャラで言うとブライトさんが主役。
セイラさんがヒロイン役でミライさんが相棒の子供役。
そしてシャアとマチルダさんがこの作品で声優デビューを飾っている。
BGMにガンダムっぽい曲が多く、SEもガンダムで馴染みのあるものが聞ける。
・・・などと無理やりガンダムとの繋がりを挙げなくても、この作品は十分に面白い。
というか色々とおかしく、そして何だか良く分からない^^;

人類支配の野望を抱くメガノイド(元々は火星開拓作業のためのサイボーグ)に対抗する主人公たち。
その主人公は破嵐万丈(はらんばんじょう)。
ふざけた名前だが、中々格好良いヤツだ。
身体能力も高く、生身の格闘戦も平気でこなす。
そして『噂の男』である。
何がどう噂になっているのかは分からないが、敵のコマンダーがほぼ毎回言う。
「お前が噂の破嵐万丈か?」と。
そしてここから毎回お決まりの展開となる。

格闘戦で敵ソルジャーを圧倒

しかし巨大メカ、デスバトルが出てくるとアッサリと
「ダイターン、カムヒア!」と叫びダイターン3を呼ぶ
「世のため、人のため、メガノイドの野望を打ち砕く、ダイターン3!
この日輪の輝きを恐れぬなら、かかってこい!」(決めセリフ)←ここ重要!

デスバトルを難なく打ち破る

業を煮やしたコマンダーが巨大化してメガボーグになる

ダイターン3、手持ちの武器をいくつか使った後勝負を決めにいく
「日輪の力を借りて、今必殺の、サン・アタック!!」(渾身の決めセリフ)←ここ超重要!

1話~39話まで本当に毎回これである。
これだと途中で飽きてきてしまいそうだが、そうはならない。
それは個性豊かなコマンダーたちのおかげだ。
彼らの性格がそのままその回の色となる。
シリアス回であったり、ギャグ回であったり。
ギャグ回では戦闘すらギャグに塗れる。

話は一話完結で全体としてのストーリーはちっとも進んでいかない。
しかし40話で急に物語は終わりを告げる。
そして全てが終わった後、万丈は呟く。
『{netabare}僕は・・・嫌だっ・・・{/netabare}』
状況的には中々理解し難いセリフだが、有力な解釈が2つある。
{netabare}ひとつは『自分はメガノイドにはなりたくない』という意味。
もうひとつは『自分がメガノイドであることを知られたいくない』という意味。
私は後者の説がいいと思っている。
それだと万丈の身体能力の高さや怪力ぶりに説明がつく。{/netabare}
そしてもうひとつの謎。
結局{netabare}ドン・ザウサー{/netabare}って一体何者なのさ?
これにも諸説あるらしいのだが、最終回でこんなに大きな謎を残されると落ち着かない。
実は1話~39話のくだらないギャグの中にヒントがあったんじゃないかと思うと益々落ち着かない。
だからといってまた最初から見直すのはちょっとキツイ作品である。
各話の面白さのバラつきが大きいし(ツマラナイ回は本当にツマラナイ)、
この時期の作品としても作画は悪い方である。
だから正直、万人にお勧め出来る作品ではない。
しかし運悪くこのレビューを読み、
魔が差して観てみたいと思った大胆なチャレンジャーがひとりでも出てくれると嬉しい。
そしてその奇特な方は第1話を観てこうつぶやく筈だ。

『これが噂の破嵐万丈か』

【各話評価:平均4.62点】
1→40
◎○□○○◎○□☆☆◎○○□□○○□○◎◎◎◎☆☆神◎☆○◎☆◎◎□○○□○◎☆

【神回】
第26話「僕は僕、君はミレーヌ」
{netabare}ダイターン3が土下座した辺りから笑いが止まらないww{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

coldikaros さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

日輪の輝き

この作品は本当に凄いですね。
ザンボット3の後の作品ということもあって、大分鬱加減は抑えて作られてます。おそらく何かしらあったんでしょうね^^;
この作品はガンダム以前の作品なので、スーパーロボットアニメということになりますが、ちょっと舐めてましたね。
主人公である破嵐万丈がキャラクター的に出来上がり過ぎてます^^;
常に凄まじいまでの存在感でそれ以外のキャラはすべてサブだと一瞬で分かるレベルです。まさにスーパーヒーロー。
敵側にも人間的な部分があり、憎めない奴がいるのもいいですね。
後のガンダムにつながっているものがあります。
ですが、このアニメといえば間違いなく最終回が話題に挙がると思います。
この最終回の出来が非常にいいです。演出も凄まじいものがありますし、主人公の声優さんにも鬼気迫るものがあります。
それにラストシーンの暗示性の高さ。本当に素晴らしい。
このアニメは最後まで明かされなかった謎がいくつもありますが、どれもが魅力的でずっと考えていたくなるような謎ばかりです。
本当に驚かされました^^;
やはり作品というのは古いか新しいかではないですね。自分が未熟でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

そろもんのよげん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ロボットアニメ版バットマン!?

主人公が巨万の財を持ち、万能な執事と各種特殊メカを使い敵と戦う 設定的にはバットマンほ彷彿とさせるが、全般的にはコミカルで随所にパロディなども登場する。
反面、主人公が時折見せる葛藤が、最終話のストーリー、ラストのせりふに集約される。
メインの5人のキャラだてもうまく、特に執事のギャリソン時田は物語の要と言ってもいいほどのキャラの強さ。
このアニメの成功が、「ガンダム」を生む事となり、実際、ホワイトベースやハロ等の設定はこのアニメからの流用である。
もし可能ならば、平成版リメイクなど見てみたい。
大好きなアニメです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

64.6 11 1978年度アニメランキング11位
闘将ダイモス(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (23)
100人が棚に入れました
バーム星人と地球人の通商交渉は、バーム側の代表団員が会食の席で何者かに毒殺されるという暗殺事件によって決裂した。バーム側はこれを地球側の陰謀であるとして人類に報復宣戦し1999年、リヒテル提督率いる戦闘ロボ軍団が攻撃を始める。巨大変形ロボ・ダイモスを駆ってバームのメカ戦士と戦う竜崎一矢は、戦いの中で記憶喪失の少女エリカと出会う。いつしか二人は恋に落ちるが、実はエリカはバーム星人であり、リヒテルの妹だった。

声優・キャラクター
神谷明、上田みゆき、曽我部和恭、勝田久、栗葉子、井上瑤、大木民夫、市川治、飯塚昭三、弥永和子、麻生美代子

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

平和外交、テロ、そして戦争…。

オリジナルTVアニメ。

コンバトラーV → ボルテスファイブ → 闘将ダイモス(本作)と続いた3作続いたロボットアニメ放送枠(通称:「長浜ロマンロボシリーズ」)の最期の作品ですね。

故郷の星を失ったバーム星人が小バームと呼ばれる巨大宇宙移民船で放浪する中で地球を見つけるという、ウルトラマンのバルタン星人あるいはウルトラセブンのペガッサ星人みたいな展開でお話がスタートします。
(いやまあ、こんな風にたとえられても若い人はどっちも知らんよね…。)

実はバルタン星人もペガッサ星人もいきなり地球に攻撃してきたわけではなくて、最初は交渉(バルタン星人では移民受け入れ、ペガッサ星人では居住用巨大宇宙船と地球の衝突回避)をもちかけてはいるのですが、いわゆる「ロボットアニメ」で地球侵略前に普通に外交交渉しようとする異星人は本作の前には記憶にありません。

そんなバーム星人ですが地球との和平派の国家元首自ら会見に赴くも会食中に毒を盛られて暗殺され、これを地球側の謀殺と断じた強硬派の主導にバーム星人と地球人は交戦状態となります。

和平交渉時に同行した娘のエリカは混乱で地球からの帰還に失敗し、気を失って助け起こされた時には記憶喪失。自分を助けてくれた主人公の竜崎一矢と恋に落ちるも、記憶を取り戻した時にはパーム星人と地球人は既に戦っていて、敵同士…。

…ということでストーリープロット、脚本は優れていると思うのですが、あんまり子供向けではないようにも思われます。

そしてトレーラーからの変形ロボであるダイモスが出てきますし、敵の戦闘ロボもありがたいことに律儀に1体ずつ攻めてきてくれます。たぶんそのように作らないとアニメを作らせてもらえなかったのでしょう。

OP主題歌はダイモスを操縦して戦う一矢の視点、ED主題歌は愛する人の出身である地球との和平を希求するエリカの視点ですね。このあたりのバランスは優れていると思います。

普通にロボットアニメとして見た場合に、操縦が機械式モーショントレースなのは個人的にプラス加点要素です。主人公が「空手が得意」という設定が活かされていますね。

ということで、ロボはさておき面白いです。頑張って40話以上見る気力があれば当時のロボットアニメとしてはお勧め。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

宇宙を舞台にしたラブロマンであり、正義とは何かを問うアニメ

このアニメはロボットアニメですが、内容がしっかりしています。
44話あるので見るのが結構大変ですが、お勧めします。

物語には地球人とバーム星人とのラブロマンもありますが、
主人公をはじめとする地球人や敵対するバーム星人それぞれの立場で、正義とは何かを問い、悩みながら物語が進んでいきます。

物語は、母星を失くし宇宙の放浪者となったバーム星人10億の民が地球への移住を求めるところから始まります。
地球人との会見の席で、バーム星人の元帥が毒殺され、地球とバーム星人との戦争がはじまるのです。
そのとき、バーム星人のエリカは、逃げ遅れます。
彼女は記憶を失い、主人公の竜崎一矢に救われます。

そして主人公とバーム星人のエリカとが恋に落ちるのですが、その恋は苦難に満ちたものになります。

一方、エリカの兄リヒテル提督は、毒殺された父の敵を討つべく地球に対して攻勢をかけます。

私はリヒテル提督の正義感に結構共感しました。
そして彼の周りにいる友達も大変魅力的でした。

もし彼の父が毒殺されなかったら、彼は地球人にとって最も頼もしい存在となったことでしょう。
最終話でリヒテルは、けじめをつけるためにある行動をとります。
その姿がとても悲しかったことを記憶しています。

また、エンディングソング「エリカのバラード」は、大変美しい歌です。
歌詞が優しく心に染み入り、曲で癒されます。
是非一度聴いてみてください。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

宇宙の中心で愛を叫んだロボットアニメ

子供にとってこの作品は難しすぎた
しかも長い間ソフト化されず、観る機会を失ってしまった
スパロボ参入によりダイモスの戦い方は思い出したもののラストの、木星への小パーム落下の意味が不明のまま
実はここで打ち切りエンドだったんですね

原作 八手三郎 監督 長浜忠夫 キャラデザ 聖悠紀 は前作ボルテスⅤと同じ
ヒロイン エリカは長浜三部作連続ヒロイン役の上田みゆき
その兄リヒテルはライディーン、ボルテスに続き 市川治が演じた
主役の竜崎和矢は神谷明

打ち切りと言っても44話と約4クール この先も大分長い構想だったらしい

星間を超えた純愛を描いたSFロボットアニメとして今でも語られることは多いが、ここのレビューを見ても内容を覚えている人は多く無いようだ

いつか再視聴してまともなレビューを書ける日を信じてここまでとなります

女優の東ちずるが高校生の時、ダイモスの同人を書いていたという そんな時代の作品

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

63.3 12 1978年度アニメランキング12位
はいからさんが通る(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (57)
231人が棚に入れました
のちに南野陽子主演で実写映画化もされた、大和和紀の大ヒット少女漫画をアニメ化。前半のキャラクターデザインは『ちびまる子ちゃん』の監督・芝山努が担当。大正時代。軍人の娘でおてんばな花村紅緒は型通りの令嬢生活に飽きたらず、女性としての自立を目指す。だがそんな紅緒が心配な父は独断で、有望な若手将校・伊集院忍を彼女の婚約者とした。怒る紅緒だが、自分の真情を理解する忍の優しさに、段々とその心根が変化していく。

声優・キャラクター
よこざわけい子、森功至、杉山佳寿子、増岡弘、峰あつ子、永井一郎、肝付兼太、鈴木れい子、山田礼子、宮内幸平、井上真樹夫、安原義人

photon さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

弾避けの始まりとある種の制約

最近また観賞の機会があったので改めて振り返ると、この頃から既にレディ・ファーストという言葉が使われていたことが印象的だった。
元々この言葉が有名になったのはアメリカの西部開拓時代にガンマンが弾除けの為に女性を先行して歩かせたことによるもので、欧州ではこの言葉自体あまり根付いていないなんてことを知り合いの投資家から聞いたことがある。ちなみにwikipediaにも起源を説こうとして騎士道について記しているけれど、求められるだけで具体的な資料を挙げていないことから根拠は無いと言っているに等しい。騎士道に関する文献もいくらか読んだことはあるけれど一度もそれらしい表記を目にしたことがない。時間があれば原文も取り寄せてようと思うけれど、恐らくその時代の本には見当たらないだろうと個人的には予想している。
これがいつ頃日本に渡ったのかは話に出ていなかったと思うのだけれど、明治期では無いだろうと個人的に察する。明治期の和書は学術書、純文学、大衆小説とそれなりに読み重ねてはいるけれど、一度もその言葉を目にした記憶が無い。加えて初めて辞書に登場したのも1930年(昭和5年)ということなので、そんな外来語が根付いているわけも無いだろうし、そう考えると本作品の時代設定は甘いようにも思う。

但し、ストーリーは割と練られているように感じた。ギャグに関しては当時の流行に影響を受けているようだけれど。

当時よりも昨今の方が表現の自由だなんだと言っている割に言葉の自由度は当時の方が広い。1946年以降、1981年の常用漢字制定に至るまでは占領政策に基づいた当用漢字が定められていたそうだけれど、表現に関して言えば、そんな時代よりも今の方がとても窮屈に感じる。
以前、どこだかの大学で教授だった人が純文学はヨーロッパの19世紀頃が特に優れた作品が多いなんてことを言っていたけれど、その理由は当時の動乱にあったのではないかなんて考察していた。つまり、動乱の結果として設けられた何らかの制限・制約があったからこそ知恵を絞った或いは絞ることができたんじゃないかということらしい。
本作品に、それに相当する面白味があるとは思わないけれど、上記のようなことを想起したのはその片鱗みたいなものを感じたからかも知れない。

アニメは当初、更に10話が放送予定にあったそうだけれど急遽打ち切りになっている。個人的にはあの部分を削る削らないで一悶着あったんじゃないかなと思う処はあるけれど、想像の域なので明記しない。
原作の最後までアニメ化されていればストーリーについてもう少し評価できたけれど、原作ではなくアニメ作品への評価としてはもう少し低くても良いかも知れない。

OPとEDを歌っている人の名前をどこかで聞いたことがあると思ったら最近バーで映像を観せて貰った伝書鳩のメンバーだったとは知らなかった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

近頃、劇場版アニメで話題の本作ですが…。

原作は大和和紀先生作の同タイトル少女マンガです。

この時代のマンガ原作TVアニメは連載と同時進行も多くて、そう考えると本作はけっこう珍しいと思うのですが、本編連載が完結してからのアニメ化だったはずです。

つまり完結した原作から逆算したシリーズ構成が可能だったはずなのですが、にもかかわらず本作では原作最終回相当のエピソードに到達していません。

特に関係者という訳でもなく真相は知りませんが、話数から考えると、1年間の放送予定であったものが打ち切りをくらったものと思われます。

物語は主人公の花村紅緒(はなむら べにお)が女学校の生徒だったとき(大正中期)から始まり、冗談社という出版社に勤めることになり、原作では最終的に関東大震災の後くらいまでのお話ですがアニメ最終回では震災には至りません。

そこそこのカタルシスはあってのアニメ最終回ですが、原作のラストを知っていると「最後までアニメ化して欲しかった」と思うでしょうね。

カテゴリーは広い意味で「ラブコメ」であり作中でコミカルな描写もたくさんありますがストーリー的にはそこそこシリアスで、具体的な展開を知らなければそこそこハラハラドキドキすると思いますので、あえてネタバレはしません。

恋愛ドラマ的な観点はもちろん、いわゆる「大正デモクラシー」の雰囲気と当時の社会世相をそれなりに描けている名作だと思います。この時代のアニメを何本か選んで観るなら、そのラインナップに入れても良いんじゃないでしょうか。

ちなみに作品画像のもう一人の登場人物である伊集院忍(いじゅういん しのぶ: 陸軍少尉)はマンガ・アニメ的に黒髪のはずが金髪というわけではなく、作中設定上もドイツ人とのハーフで金髪です。

紅緒の幼馴染の藤枝蘭丸(ふじえだ らんまる: 歌舞伎の女形)も紅緒と子供っぽい喧嘩をしたり紅緒を気遣ったりで良いキャラでしたね。

主題歌はOP『はいからさんが通る』、ED『ごきげんいかが? 紅緒です』のどちらも主に作品前半の雰囲気を歌にした感じで覚えやすく名曲です。

本放送が打ち切られたっぽいのにそのわりとすぐ後には平日の夕方に再放送されていたので、それで観たという方も多いんじゃないでしょうか。まあ、年代を代表するような有名タイトルではあると思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

当時としてはかなりなオサレ路線

 コレとベルばらの二つは、当時としてはちと他とは次元が違うレベルの作品だった気がするんですよね。優しくてイケメンの少尉さんと快活な紅緒さんの大正浪漫な感じの恋物語ですね。私は原作は当然未読です(汗)
アニメは余り視聴率が良くなくて打ち切りだったらしいですが、ラストは馬賊となって記憶をなくしてしまってた少尉さんが気球で迎えに来てくれるんですよね~。素敵すぎw

 放送当時は妹と二人で観てましたが、少女マンガ原作ってのもあって無垢な少年だった私にゃこんな恋物語は妹の脇では照れ臭くて観てられなくてね。でも気持ちはすごく見たかったんですよ。
んで、実は中学に上がった頃に実は他の男共も同様な気持ちだった作品だった事知りましてね。
コレの再放送の話で盛り上がる中学男子という光景は、今考えるとスゲェ気持ち悪い(汗)

 コレとベルばらの話題で身近なオッサン達に探り入れると意外と面白い反応が有るかもしれませんので、関係に軋轢が入るの覚悟で話振ってみると面白いかもw

そういえば軍人絡みといえば炎のアルペンローゼとか言うのも有った気がしますが、こっちは覚えてないなぁ。気になる。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

62.8 13 1978年度アニメランキング13位
100万年地球の旅 バンダーブック(TVアニメ動画)

1978年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (13)
37人が棚に入れました
日本テレビ夏期の特別イベント「24時間テレビ・愛は地球を救う」。その第一回目(1978年)の目玉企画となった長編TVスペシャルアニメで、漫画の神様・手塚治虫が原案・構成・演出・作画まで行なった話題作。 爆発する宇宙旅客船から脱出した地球人の赤ん坊は、ゾービ星に漂着。その星の王子バンダーとして養育された。やがてたくましい若者に成長したバンダーは、ゾービ星の辺境で朽ちた宇宙カプセルを発見。自分の素性と宇宙船爆破の事実を知ってしまう。自分の故郷が地球だと自覚したバンダーだが、そんな彼にはある男との出会いが待っていた。 生涯をかけてアニメーション制作に情熱を傾けた手塚治虫が、1971年の『ふしぎなメルモ』以来、久々に本格的に担当したアニメ作品。手塚ロマンらしい起伏に富んだ筋運び、「過去は変えられないが未来は変えられる」というメインテーマ、そしてブラックジャックを初めとする手塚スターシステムなど、多くのケレン味が大きな反響を呼んだ。80年代に盛況だったTVスペシャルアニメブームの火付け役的な作品でもある。

62.2 14 1978年度アニメランキング14位
SF西遊記 スタージンガー(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (10)
48人が棚に入れました
1976年に小説『SF西遊記』を著した作家・石川英輔の監修のもと、東映動画(現・東映アニメーション)が製作した宇宙冒険SF。前番組『ダンガードA』の流れを汲み、原作として松本零士が銘記されている。

銀河系宇宙の中心にある大王星から放たれるギャラクシーエネルギーが弱まりつつあった。この影響でさまざまな惑星の宇宙生物が恐ろしいスペースモンスターと化していく。
地球のキティ宇宙科学研究所でこの危機を知った月の王女オーロラ姫は、エネルギーを元通りにさせるべく、大王星へと向かう決意を固めた。
研究所のキティ博士は、助手のドッジ助教授が作った強力なサイボーグのジャン・クーゴをオーロラ姫のおともにつけることを提案。
最初はいやがったクーゴもオーロラ姫の美しさを見て考えを改め、彼女のために戦うと誓う。道中で出あったサー・ジョーゴやドン・ハッカを仲間に、一行は大王星を目指す。

声優・キャラクター
石丸博也、富田耕生、富山敬、杉山佳寿子、小原乃梨子、増山江威子、八奈見乗児、銀河万丈、中谷ゆみ

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

主題歌とか、何気にすごかったです。「ジャンドンサー!」

「西遊記」を題材にした松本零士原作の
SFアニメですね。
確か「マジンガーZ」と同じ系列で、
等身大ヒーローと宇宙と言う
別路線で挑んだ作品でした。
実際それなりに人気も有ったと思います。

子供向けに3人の部下をデフォルメし、三蔵法師を
女(姫)とした設定でのロードストーリー。
ジャン・クーゴの髪型と
3人の部下のバトルスーツ(宇宙戦闘服)が
子供の私には斬新でした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

58.7 15 1978年度アニメランキング15位
科学忍者隊ガッチャマンⅡ(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (14)
88人が棚に入れました
総裁Xが宇宙に去ってから約3年の年月が流れた。マントル計画も順調に進み、地球は平和を取り戻した。国際科学技術庁が科学忍者隊の解散を決定した矢先、総裁Xが火の玉となって南太平洋ギルバード諸島後方100キロの海上に襲来。そこを航行中だった豪華客船クイーンマーガレット号(第50話では船名がエリザベス・ムーア号とされている)は沈没してしまう。総裁Xはそこに乗り合わせていた子供を特殊な装置に掛け、3か月程度で大人に成長させる。そしてその子供をギャラクター司令官・ゲルサドラとして仕立て上げギャラクターを復活させ、再び地球征服を狙い始めた。

声優・キャラクター
森功至、ささきいさお、杉山佳寿子、塩屋翼、兼本新吾、大平透、井上瑤、上田みゆき、池田勝、田中信夫、仲村秀生

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

やはり、ジョー

ガッチャマンⅡですが、
この作品のポイントも
やはりささきさんのジョーですね。
復活を果たすのですが、、
どうやら幾つか問題と言うか
謎が満載なのを演出として見せびらかしていました。
そして、その秘密と共に
その体内にはとんでもないものが
隠されているが終盤明らかになります。
そして、ジョーと共にやはり外せないのが
ベルクカッツェの後任、ゲルサドラ。
彼は生い立ちと言うか出生の謎が
えぐくて終盤はとてもせつないのですが、
ファーストでのカッツェの影響が強すぎたのか
そのイメージを踏襲してしまった為に
2番煎じになっていました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

うにゃ@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

グワシにして突撃

ガッチャマン2作目。しかし天野画は…大鷲の健は18歳…
ベルク・カッツェに代わるゲルサドラ
1作目との違いはゴッドフェニックスが合体メカから空母に変わた所が大きいかな。
ゴッドフェニックスの学忍法火の鳥は子供心に強烈でグワシにして突撃させて遊んでいた。
2作目から上記キャラデザが天野&高田明美という、すげーっって思う。

100点中68点

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

AKIRA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

このころの続編の中では良かった

前作が大人気でそのあおりを受けて製作されたので

最初はあまり期待していませんでしたが、意外と楽しめました。

まぁジョーがあんな形で帰ってくるのかって所とゴッドフェニックスが前作よりかっこわるくなったところがイマイチでしたかねぇ

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

57.9 16 1978年度アニメランキング16位
魔女っ子チックル(TVアニメ動画)

1978年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (10)
43人が棚に入れました
小森チーコは今度の新学期に小学5年生に進級する女の子。ある日、ただ一人の親友であるミヨちゃんが北海道に引っ越すことになった。チーコは自分の誕生日にお別れのパーティーを開くことをミヨちゃんと約束した。しかし、誕生日の前日に断りもなくミヨちゃんは北海道に行ってしまった。このことにショックを受けたチーコは、ふと通りがかった本屋に立ち寄ったところ、綺麗な絵本が店頭に置いてあった。チーコはこの本を欲しいと感じたが、本屋の店員によれば、その本は既に売れてしまい、今朝男の人が代金を払ったとのことだった。チーコが帰宅し、父の冬吉、母の春子、妹のヒナとの家族四人で誕生パーティーを祝っている時に、冬吉から誕生日プレゼントとして手渡されたものこそが、チーコがさきほど本屋で見つけた絵本だった。店員が言った「男の人」とは父の冬吉だったのである。

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マハールターマラフーランパ! おかしな二人

魔女っ子シリーズの代表格ですね。
この作品で特出すべきは、確か永井豪とダイナミックプロが
手がけていた事。キューティーハニー絡みだったと記憶している。

絵本の中に閉じ込められていた魔女チックルを、偶然その本を読んでいたチーコが助け出し、チックルがチーコと「双子の姉妹」と言う設定の魔法をかけることで、始まる物語。
特にチックルは男勝りの勝気な性格に対して、チーコは優しく控えめな性格という設定が、「ラッキーペア」(←これは製作サイドの決めた言葉で、OPにもしっかり歌われている)だと思えるから不思議。特に控えめなチーコがチックルに対してだけは大胆なのが、良かった。
正確には覚えていないが、最終話は悲しかった記憶がある。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

計測不能 17 1978年度アニメランキング17位
一球さん(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (5)
36人が棚に入れました
巨人学園野球部の代理監督・岩風は忍者の末裔とささやかれた男・真田一球たちを入学させる。その目的は現・野球部の大改造にあった。野球がはじめてという一球を入部させた岩風に対し、エースの大友らは不信感をいだく。だがそんな感情をよそに、一球は生まれながらの俊足で活躍するが……。

声優・キャラクター
水島裕、曽我部和恭、川島千代子、野島昭生、永井一郎、古川登志夫、古谷徹、滝雅也、飯塚昭三、木原正二郎

計測不能 17 1978年度アニメランキング17位
星の王子さま プチ・プランス(TVアニメ動画)

1978年夏アニメ
★★★★★ 4.5 (2)
24人が棚に入れました
サン・テグジュペリの代表作「星の王子さま」のアニメ化作品。

計測不能 17 1978年度アニメランキング17位
宇宙魔神ダイケンゴー(TVアニメ動画)

1978年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (4)
22人が棚に入れました
鳥海尽三らタツノコプロの文芸部出身のスタッフが集まった鳥プロによるヒロイックSFロボットアニメ。本作の主人公ライガーと彼を陰から助ける謎の男ブライマンの関係など、タツノコプロの名作『マッハGoGoGo』を連想させる要素も見られた。銀河の掌握を企てるマゼラン皇帝がロボレオン将軍以下侵略軍を派兵。このため銀河連盟の主星エンペリアスは王子ザムソンを失い、劣勢に追い込まれてしまう。兄の死に悲しむ第二王子ライガーの怒りに応えるごとく、エンペリアスへ彗星“魔神の星”が950年ぶりに接近し、惑星の守護神ダイケンゴーを覚醒させた! ライガーは星を第三王子のユーガーに任し、仲間たちと一緒に打倒マゼランのため宇宙への旅路につく。本作の物語は架空の星系を舞台に展開。これは当時のロボットアニメでも珍しい試みだったが、途中で地球も登場している

声優・キャラクター
石丸博也、堀江美都子、西尾徳、井上瑤、青野武、友近恵子、銀河万丈、納谷悟朗

kuroko85 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

印象が何故か、堀江さん

この作品に関しては、
もう堀江美都子さんの印象です。
主題歌から声優までこなしていました。
(主題歌の声の伸びは流石です)

確か、設定は政治色が強く、複雑なのですよ。
ただ、考え抜かれたデザインなのか、
主人公などのコスチュームや、ロボットデザインも
奇抜ではあるが、決して新しくはなく
子供心に【チンケ】だと感じていたくらいです。
敵ロボットが、恐竜の骨なのですよね。
これが、おどろおどろしいデザインなら
まだ良かったのですが、
少し残念な感じで、、、、

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

計測不能 17 1978年度アニメランキング17位
ピンク・レディー物語 栄光の天使たち(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (6)
20人が棚に入れました
ピンク・レディーのサクセスストーリー。ともに静岡市出身の増田啓子(後のケイ、現:増田恵子)と根本美鶴代(ミー、現:未唯)の中学時代の出会いから芸能界デビュー、そして人気アイドルになるまでを描いている。ほとんどが実話というが、一部スタッフによるオリジナルエピソードがある。

計測不能 17 1978年度アニメランキング17位
まんがはじめて物語(TVアニメ動画)

1978年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (6)
16人が棚に入れました
子供達に身近な物事の起源や歴史といった「はじめて」をドラマ仕立てで紹介する内容で、1978年5月1984年3月まで放送されました。
実写映像とアニメの2つの表現方法を混用しいて、物語の導入部と結末はフィルムカメラにより収録され、核となる時間旅行シーンはアニメで表現しています。
当初、おねえさん役はうつみ宮土理でしたが、病気の治療のため第19話で急遽降板となり、2代目おねえさんとして岡まゆみが出演し、本人の当たり役となりました。

計測不能 17 1978年度アニメランキング17位
大雪山の勇者 牙王(TVアニメ動画)

1978年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (2)
10人が棚に入れました
動物文学の第一人者・戸川幸夫が1958年から執筆した代表作のひとつ『牙王物語』を原作にしたTVスペシャルアニメ。 ヨーロッパ狼と樺太(カラフト)犬の血を引く5匹の子犬たち。だが母狼のデビルは大雪山の山中で、人食いグマのゴンに殺された。子犬の一匹は牧場の娘・早苗に救われてタキの名を授かる。そして猟師親子のカネトとヨシトに養育されるが、狼の血を引くタキは人間になじめず大自然の中に戻っていた。やがて幾多の試練を経たタキと仲間たちは、大雪山の主と化したゴンと宿命の対決に及ぶのだった。 制作は日本アニメーション。1978年秋分の日の特別番組として放送されたTVスペシャルアニメで、原作細部を若干だけ脚色しながらも、ほぼ忠実に映像化。物語性に富んだ原作の魅力を良く活かした長編アニメとなった。

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

真面目な動物文学が原作のアニメ

北海道の大雪山を舞台にした野生動物とそこに暮らす人々を描いた作品です。
以前から気になっていたのですが、先日時間ができたので視聴しました。
原作未読のため、視聴前は動物が人の言葉を話す擬人化アニメを想像していましたが予想は外れ、動物はあくまでも動物として描かれていました。
本作は人間と野生動物の関係性や身勝手な人間の行動など、今でも解決できていない課題を扱っており、どちらかと言うとドキュメンタリー寄りですね。
あくまで私の感想ですが、娯楽性は皆無なので面白いとか楽しいという気分にはならず、視聴後は気持ちが沈み込む作品です。

この作品は1978年の秋分の日に特別番組としてTV放送されたそうですが、いったいどの辺の層をターゲットにしたアニメなのか疑問です。
普通に考えれば子供向けなんでしょうが、子供向けだとすると重いですね。
思い起こせば昭和時代は子供向けアニメでも暗く悲しい話とか、何かしらテーマ性のある作品が結構あったような気がしますが、いつの間にかそういう作品がほぼ無くなりましたね。

ところで私の聞き違いでなければ、作中に「しもかわまち」という地名が登場していました。
大雪山から北に100kmほどの所に下川町(しもかわちょう)という町があり、また大雪山の麓には上川町や東川町など地名に「川」のつく町があるので、どこの町をイメージして「しもかわまち」という地名にしたのかは少し気になりました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
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