おおかみ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
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(C) 2018 仲谷 鳰/KADOKAWA/やがて君になる製作委員会
やがて君になるの感想・評価はどうでしたか?
おおかみ さんの感想・評価
3.4
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
ValkyOarai さんの感想・評価
3.6
物語 : 3.0
作画 : 5.0
声優 : 3.0
音楽 : 4.0
キャラ : 3.0
状態:観終わった
takato さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
「私を好きにならないで」
そんな告白の物語。
本作は百合の尊さと、安易な恋愛ものを超えた愛や人間関係の在り方についてまで考えさせる深さが両立している点、「フラグタイム」にちかい。
本作で愛は「特別」と表現されることで、ひたすら肯定される安易な物ではない、それは幾つもの複雑さと微妙さを含んだものになっている。
「特別」に憧れるが、誰も「特別」に思ったことがない。
大切な人の「特別」になれなくて良い。一番隣にいられれば。
「特別」に見える誰かにならなくちゃ、何者でもない私なんて大嫌いだから。私が嫌いな私を好きだなんて言わないで。
これらの絡み合う想いを大袈裟なことなく、静かな緊張と甘やかさを交えてゆっくり進行させる。故に自然に作中のキャラたちと同じように、想いが蓄積していく切なさと愛おしさを味わえる。
本作は過剰にドラマチックな展開は極力排除している。心の変遷を繊細な手つきで丁寧に紡いでゆき、物語を開いたまま余白を残して終わる。
その点は好き嫌い別れるかもだが、「やがて」…そんな願いで終わるほうが本作には相応しいだろう。
それにしても、先生と女マスターが付き合ってることをサラっと普通のことのように描かれてるのが妙に嬉しい。
くろわっ3 さんの感想・評価
3.8
物語 : 4.0
作画 : 3.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:今観てる
白毛和牛 さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 4.5
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
この作品って原作の方は百合漫画の傑作と言われていた作品でしたが、
率直に本作の感想を述べると百合漫画の傑作という前評判に相応しい面白さが有りましたし、
また個人的にはアニメ終了後に完結までストーリーを見届けたいと思い原作も最終巻まで追い掛ける程に夢中になりました。
改めて本作に付いて言えばとにかく心情描写の丁寧さと奥深さがズバ抜けた物が有り、
ここまで心情描写の丁寧さと奥深さを兼ね備えた百合作品は他に無いかなと。
まあ本作は一見すると地味に見えるけど、でもストーリーが進む度に引き込まれる物が強く有り
特に繊細な心情描写の揺れ動きの部分は目を見張る物が有りました。
後は本作に付いて更に目を惹いたのは全体的に品性の良さが感じられる雰囲気が実に最高だったのと、
そしてキャラに付いても侑や燈子も良いけど、でも個人的には何と言っても第3のヒロインといえる佐伯沙弥香が魅力的で
沙弥香に付いて言えば燈子への報われ無さそうな秘めた想いを抱える所が感情移入出来る物が有ったのと、
また沙弥香に付いては沙弥香を演じてる茅野愛衣さんの声がピタリと嵌ってました。
【評価】
98点・3A級
シボ さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
llil さんの感想・評価
4.0
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
RFC さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
nyaro さんの感想・評価
3.4
物語 : 4.0
作画 : 2.5
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
百合モノと言ってしまえば簡単ですけど、女性原作者の場合の作品を見る場合には男の感性ではわかりづらい部分が多くてこまります。
女性の場合、思春期の疑似恋愛的な同性思慕は頻繁にある話のようで、妄想系のBLと反対概念ではないようです。最近百合ものが多いですが、男原作のなんちゃって百合と女性原作はかなり違う気がします。
OPでペルソナの問題であることは最後の仮面をかぶった描写でわかります。ツタの絡まり方もちょっと意味がありそうですね。
また、花言葉に絶対意味があるだろうなあ、と思い検索したらしっかりすべて調べられたブログがありました。
内容を拝見すると、愛情に関するものがほとんどで考察しなくても問題ありません。ただ、原稿用紙の上のエリンジウムという花だけはちょっと気になりました。そして、本作以降に何か関係する示唆だとしたら考察すると面白そうです。
作中ではアジサイが異常なくらい描写されているのでこれは調べる人も多いと思います。特に青いアジサイですね。
本作はもちろん女性同士の恋愛感情の話ではあるんですけど、一つは燈子の姉になろうとする執着です。ここが自分ではない誰かから「君」になる、つまり主体性を持っていくという話になるんだろうと思います。燈子が姉から脱却して自分になる話は劇の内容から想像がつきます。
燈子に関して言えば、舞台劇の内容と水族館で、後は想像にお任せしますで、ほぼ終わりにしてもいいような感じです。
で、こういう場合「やがて君になる」はほぼ確実にダブルミーニングだと思うわけです。
ここで、侑ですよね。侑のことをなぜ燈子が好きになったかです。侑も燈子も人を好きになれなかったのに、燈子は好きになりました。どうも侑の優しさに惹かれたらしいですが、ある意味空虚なイメージがある気がします。つまり侑の主体性の無さ、あるいは感動の欠如などが問題なのかもしれません。
侑に向けて誰がどういう時に「君になる」と発するのかがポイントでしょう。「君を知りたい」というのが侑の恋愛のスタートでしょう。これからというところで物語が終わってしまいましたけど。
槙という生徒会の男子はすぐにモブになりましたが、侑と対比がありました。つまり侑は傍観者ではないということでしょう。
しかし、百合ものはどうしても考察ばっかりになってしまいます。女性は思春期の同性思慕は、感情的感覚的経験的に理解できる人が多いみたいです。潔癖、性欲の未発達、美しいモノへの憧れ…まあ言葉にしたところでさっぱりです。男にとっては永遠に理解できない異世界です。
ただ、この疑似恋愛である部分をクローズアップしている感じもあります。 2人の関係と、喫茶店の店長と教師の関係とは多分何かの対比になっている気がします。
普通なら主体性を持った燈子が侑の元を去り、その後、侑の話になるのが美しいですが、原作の掲載誌が月刊コミック電撃大王みたいなので、この場合は百合エンドの可能性はあるでしょうね。
話の展開はしっかりしていて面白いんですけど、女性的な感性が少ない私にはどうものめり込めないです。頭で見てしまうのでしょう。
それにしても、こういう耽美系にしては作画がイマイチでした。OPはまあ普通だったのでキャラデザは悪くないのでしょうが、後半の作画はちょっとなあ、という感じでした。何とかならないんでしょうか。
yut さんの感想・評価
4.3
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
マーティ さんの感想・評価
5.0
物語 : 5.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 5.0
キャラ : 5.0
状態:観終わった
パンツ さんの感想・評価
3.5
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.0
キャラ : 3.5
状態:観終わった
作画や演出に製作者の力を感じられました。小説みたいな話で少し難しかったですがよかったです。
もっちょん さんの感想・評価
3.0
物語 : 3.0
作画 : 3.0
声優 : 3.0
音楽 : 3.0
キャラ : 3.0
状態:----
なご さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 4.5
声優 : 3.5
音楽 : 4.5
キャラ : 3.5
状態:観終わった
40歳のおっさんが何かに目覚めてしまいそうな作品でした。
作画も音楽もよかった。
残念なのが中途半端なところで終わってしまった事。
2期も無さそうなので残念。
しかし、いろいろな意味で美しい作品でした。
U-yan さんの感想・評価
4.0
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
やっぱ百合って純愛だよね~。いい年のおっさんですが結構好きなジャンルです。一般的な恋愛アニメ(ハーレムラブコメを除く)って主人公が好きな相手を想い悩むといった話が多いですが(*個人的感想です)、このアニメは、「恋をしてドキドキしてふわふわしたい」といった特別な感情になれずに悩んでいる少女を中心としたアニメです。追われる側だけどその相手に対して特別な気持ちになれないんです。学園生活の中で心の変化や距離感の変化などを描いた作品なのかな。と思いました。全体的によくできていて観やすいアニメだと思いました。
STONE さんの感想・評価
3.7
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.5
音楽 : 3.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ねっち さんの感想・評価
4.2
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 3.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
てんてん さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
個人的に一番周回してるアニメです。
観るたびに場面場面での主人公侑の表情が違って感じる、心情の変化がだんだん自分の心と重なってくるように感じるなんとも味わいのあるアニメでした。そして続きが気になってしまい結局コミックを購入。大変満足でした。
このクールでは修羅場らしい修羅場もないし見る人によっては盛り上がりに欠けると感じる人もいるかもしれないけど、私にとっては宝物のようなアニメです。
うぼぼぼ さんの感想・評価
2.3
物語 : 3.0
作画 : 1.5
声優 : 3.0
音楽 : 1.0
キャラ : 3.0
状態:今観てる
原作は読んだことがありませんが、原作があるのであればアニメの表現に落とし込めていない印象です。
なぜなら、キャラの心情を描けていないからです。
表情、仕草、カメラワークなどがキャラの気持ちに寄り添えていないと思います。
代わりにエフェクトや音楽の差し込み方で視聴者に訴えかけてきます。
もしかしたら、漫画の画をそのまま再現してるのではないでしょうか?
漫画より連続した時間軸を表現する中でアニメなりの咀嚼をしなければ、本作のようなキャラの心情描写を繊細に描く作品では、キャラの気持ちを描き切れないでしょう。
にゃん^^ さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
ひろたん さんの感想・評価
4.8
物語 : 5.0
作画 : 4.5
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
オープニングがとてもすばらしい。
曲のタイトルは「君にふれて」と言うこの作品テーマに通じるもの。
学生時代や青春を思い出させるような懐かしい感じがするメロディーライン。
このメロディーにのせて、美しい絵が映し出される。
才能あふれる多感な美術少女が青春の時にしか描けないような美しくも闇がある絵。
まるでそんな絵のキャンバスが並ぶ美術教室に入ってしまったような感覚。
そこはまるで自分の心が作品によって静かに切り裂かれるような不思議な空間。
そんなオープニングである。
この物語は、女の子が女の子を好きになってしまう話。
でも、好きになって何が悪いのってさえ思えてくるほど清純な恋愛に思える。
観ているこちらも百合に対する偏見が浄化されてくるようにも感じる。
とても澄んだ空気感が作品の中に流れている。
特に序盤の踏切のシーン・・・。
なんて表現してよいか言葉が見つからないが、この空気感は特別だと分かる。
この作品は、登場人物の心の内面、気持ちを丁寧に表現している。
また、その結果として目に見える動きの部分もとても丁寧に描いている。
やはり、人の仕草や表情、行動は、気持ちの表れなんだと再認識させられる。
一人称視点やモノローグで、主人公の心情にグッと引き寄せる表現をする。
そうかと思ったら、ちょっと引いてその心情を冷静に見せる表現もする。
「心」と言うものを内からも見せるし、外からも見せる。
主人公に感情移入させるのではない。
視聴者をグッとその「心」に引き寄せ主人公の中にいるもう一人の自分に仕立てる。
そして、一緒になってその「心」を冷静に見つめさせる。
結果として、主人公が抱える課題を一緒に紐解き1つずつ丁寧に整理していく。
この作品は、登場人物の「心」だけではなく、まわりの「空気感」をも描いている。
特に心情描写は、登場人物のセリフや表情、仕草だけにとどまらない。
まわりの背景さえも比喩的に使っている。
木漏れ日、風に舞う木の葉、窓から差し込む光、そのすべてが心情描写の一部だ。
まるで美しい文学作品を読んでいるような・・・、そんな感覚にさえなる。
自分は、この作品がとても好きだ。
それは、「心」と真摯に向き合っているからである。
自分は、この作品を人に勧めたくない。
言い換えれば、自分のものだけにしておきたい。
それだけ人に触れられたくない「心」の内面の繊細さを描いているからである。
OPの歌詞で例えるなら「鍵をかけたガラスの箱に隠しておきたい」作品なのである。
貫通 さんの感想・評価
2.2
物語 : 1.5
作画 : 2.0
声優 : 3.5
音楽 : 2.0
キャラ : 2.0
状態:観終わった
HAL9000 さんの感想・評価
4.7
物語 : 4.0
作画 : 5.0
声優 : 5.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
オープニング背景、キラキラ、手を伸ばすが届かない、本で顔隠し、に鳥肌。
全身が強烈になにかに共振した なんだこれは! 天才か!
まるでカブトムシ初めて聴いたときの戦慄
見終わってからだいぶ時間が立ってるにも関わらず、深く印象に残っている作品。
クズの本懐でも男に決して描けない心象風景の描写力に愕然としたのを思い出す。この作品ははもっと清々しく青くさくて、とてもはかない美しさがあってまさに青春小説。
胸がいたく、いかにもありそうな一瞬のカットが美しすぎて目が眩みそう。アニメでこんな綺麗なものが描けるなんて、まさに信じられない。
本来、私みたいなおっさんがクラクラするようなジャンルではない(てか百合の学園生徒会初恋心理描写もの)けれど、一話試し見したら引き込まれ続けてとうとう途中切りなんて全く考えられずとうとう最後まで心乱されまくりながら見てしまった。なんて幸せなんだ。。
※皆さんのレビューを読んで感動。。ありがとう
また完全に記憶が飛んだころに再視聴してみよう
さざなみ さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.0
キャラ : 5.0
状態:----
退会済のユーザー さんの感想・評価
3.8
物語 : 3.0
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 4.0
状態:観終わった
両思いが嫌なことを強調しすぎです。そんなに念押しする必要は皆無だったと思います。あと作画の癖が強いのとたまに雑です。良い所は綺麗ですが雑なとこがあり余計目立ちます。メインキャラへのモブキャラからの百合感情も絶対要りませんでした。悲しくなることが確定してる百合は絶対に要らない。やってはいけないタブーですね。そしてもちろん男も要りませんでしたね。ただ基本はしっかりした百合です。男の加わり方はギリギリ許容範囲といったところです。
CiRk さんの感想・評価
4.3
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 5.0
キャラ : 4.0
状態:観終わった
他人が好きになれない燈子と他人に興味がない侑の百合アニメ。
↓めっちゃネタバレしてます。
{netabare}
ほとんどの人が言っている通り、この作品のいいところは心理描写がめっちゃ丁寧なところ。百合とか関係なく、普通の恋愛アニメでもこれほど前に丁寧な心理描写をしているアニメはないと思う。
最初は他人が好きになれないはずの燈子が侑を好きになってしまうところから始まる。そして、最初は嫌々ながらも燈子と付き合う侑だけど、物語が後半になるにつれて、燈子のことが好きになっていってしまう。
この過程がめっちゃ丁寧に描かれていて良かった。こういうアニメって唐突に惚れあったりすることが多いけど、このアニメはそんな風に感じなかった。
急に好きになるわけじゃなくて、中盤では侑は燈子のことが好きになっているということを心の中で否定しつつ、最後は好きになっていることを自覚するという流れがほんと良かった。
そんな中で問題が発生する。燈子が侑を好きになった理由は、侑が他人に興味がないからで、燈子が他人に告白されても振っていたのは燈子が嫌いな人(自分)を好きになる人が好きになれないからということが明かされる。
だから、侑は燈子に好きだってことを伝えられない。
ここでの侑の、私の好きな人(燈子)を嫌いって言わないでよ、っていうセリフはめっちゃ印象に残ってる。
そんな燈子を変えようとするってところで、最終回が中途半端に終わる。
最初は燈子はキスしか考えてない薄いキャラだと思っていたけど、終盤になってやっと好感の持てるキャラになった。
恋愛描写のことしか書いていなかったけど、他にこのアニメはどんな内容をやっているのか、というと文化祭で生徒会劇をやろうとしている。
これがこのアニメの軸になってる話。燈子の姉の死によって、七年間行われていなかった生徒会劇を燈子は復活させようとしており、アニメ範囲では台本がほぼできあがり、練習するところまで描かれる。
生徒会劇を実際にやる所までは行かないけど、この生徒会劇の内容がかなりいい。
記憶喪失になった少女が他人の記憶をもとに過去の自分になろうとするけど、その他人(家族、友人、恋人)の言う過去の自分が全然違い、誰の言う自分が正しいのか、と悩んだ挙句、自分を一番本音で話せているであろう恋人の言う自分を選ぶ話。
この劇の主人公は侑(ほんとの自分)と生徒(姉の真似)の前で別の自分を演じている燈子か、燈子(かっこつけた自分)と生徒会メンバー(ほんとの自分)の前で別の自分を演じていた姉か、もしくは両方を表しているのかはわからないけど、どっちにしろ興味深いいい話だった。
ただ、この劇は作中でも言われてたし自分もそう思ったけど、最後のオチにどこか違和感がある。一人を選ぶのはほんとに正しいのか?って思った。
書いた本人であるこよみも結末を変えようとするけどなかなか思いつかない、そんな中、侑がこよみに劇の結末を、過去から選んでその自分になろうとするんじゃなく、今の自分を基準に考えるというオチにしようと提案する。要するに過去の自分じゃなくて今の自分を大切にという結末。
ここの訂正するシーンはほんとにすごいと思った。ほんとに言っている通りだと納得できる。
自分は他人の言う過去の自分全員を参考にするという無難な結末にするのかなと思ったけど、言われてみれば侑の言った結末のほうが全然いい。
この生徒会劇のタイトルが、やがて君になるなんだろうなと思ったら、予想を裏切って、「君しか知らない」というタイトル。劇で伝えたいことを綺麗に表せている最高のタイトル。
アニメの中の人物だけがこの劇をいいと思っているという、他のアニメでもありがちなものではなく、視聴者もこの劇を良いと思えるのが、この作品がよくできていると実感させられる。
この漫画の作者ほんとにすごいと思った。
最終回の最後のセリフもめっちゃいい。「終着駅まで」というタイトルでラストは「そろそろ乗り換えですよ」というセリフ。たぶん、姉になろうとする自分は捨てて、ほんとの自分になろうという意味なのかな。
注意してみれば細かい伏線とかも沢山散りばめられていて、ほんとに素晴らしい作品でした。
ただ、最後がかなり中途半端だったので、二期か映画で続編やってほしい...。
{/netabare}
フリ-クス さんの感想・評価
4.4
物語 : 5.0
作画 : 4.0
声優 : 4.5
音楽 : 4.0
キャラ : 4.5
状態:観終わった
ずっと昔、国際ジャーナリストの落合信彦氏が、
アウン・サン・スー・チー氏に
「愛とは何ですか」と質問したことがあります。
スー・チー氏はそれに対し、間髪入れず、こう答えました。
「与えることです。惜しみなく与えることです」
すっごく衝撃的でした。
同時に、自分の若い頃が恥ずかしくなりました。
だって、それとは真逆のことばかりしていましたから。
好きだから、いつでも一緒にいたい、癒してほしい。
好きだから、料理やお弁当を作って欲しい。
好きだから、えっちがしたい・心も身体も繋がっていたい。
それってつまるところ『求めることばっかり』ですよね。
もちろん相手を喜ばせることは、
それなりにしていました。
だけどそれは、今にして思えば『愛情の発露』なんかじゃなく、
相手に求めることへの『対価』あるいは『免罪符』
であったような気がしてなりません。
いやあ、若気の至りってほんとこわいわ。
てか死ぬほど恥ずかしい。
さて、本作の話ですが、端的に言うと
この作品は『求める者』と『与える者』のお話です。
そして『与える者』である侑の足の置き場が、
少しずつ『求める者』である燈子に引き寄せられていく様が、
緻密に、そして美しく描かれていきます。
{netabare}
そして、引き寄せられるほどに突き付けられる、
絶望的なパラドックス。
燈子は『誰のことも好きになれない』侑だからこそ好きになり、
「私を好きにならないで」と侑に言い放ちます。
だから、侑が燈子に好きでい続けてもらうためには、
好きになっちゃいけない、
好きになってもその気持ちを伝えちゃいけない。
このパラドックスは、ある意味『地獄』です。
ロミジュリなら生まれた血筋とか社会のせいにできます。
血のつながった家族なら『倫理』、
親友の恋人とかなら『友情』、
とりあえず二人の間にある障壁を共通の課題として、
余計にもりあがることすら可能です。
だけどこのパラドックスは、誰のせいにもできません。
それどころか、
二人で一緒に悩むことすら許されない。
自分の気持ちを殺して与え続けることでのみ、
維持できる関係性。
そこにもがき苦しみながらも、
侑は燈子を「変えたい」と願います。
それは、一つには侑の『自分のため』でもあります。
本人もそれを『傲慢』『わがまま』と称していますしね。
だけどそれ以上に、
自分の好きな燈子のことを燈子自身に好きになって欲しい、
という純粋な気持ちが侑を突き動かしています。
つまり、ここでも侑は、
自分から進んで『与えよう』としてるのです。
恋愛とは『求め合う』ものだという概念を飛び越え、
全く新しい天秤の形を創造した原作者の仲谷鳰さんに、
心から敬意を表したいと思います。
ストーリーがいいから、当然、脚本もよくなります。
そして、脚本がいいと、役者のお芝居もよくなります。
特筆すべきは、侑役、高田憂希さんの基礎声質のすばらしさ。
五話冒頭、店番しているシ-ンのモノローグなんか、
特別な芝居は何もしていないのに、ぐいぐい惹き込まれます。
燈子を演じた寿美菜子さんも、好演でした。
そして、なんと言っても
沙弥香を演じた茅野愛衣さんがどハマり役です。
言葉の温度というか、寒暖のつけ方がほんとうにすごい。
さらに言うなら、OPの映像美にも思わず息をのみます。
女の子、花、学校、それだけの単純極まりないモチ-フなのに、
ほとんどアートと呼べる域にまで達しちゃっています。
ほめどころ満載の本作品で唯一残念なのは、
おそろしく『続きが気になる』ところで終わっていること。
いまのところ二期決定の報もなく、あんまりだ。
ただ、それを考慮しても、本作は『お薦め』の一本です。
ハ-レム大好きロボメカ大好きという方にはお勧めできませんが、
それ以外の方、
繊細に『人』を描いたドラマ好きな方なら好適かと。
全部見終わった後でコ-ヒ-を淹れ、
『愛とはなんぞや』みたく、
青臭いテ-マに思いを馳せてみるのも一興かと存じます。
*********************************************
ところで、この作品はいわゆる『百合アニメ』に属しています。
僕は、好きになった相手が『たまたま』同性だっただけで、
女同士であることは作品の本質に関係ないんじゃないか、
そんなふうに考えていたのですが……
[燈子が『男』だった場合]
いわゆるイケメンで文武両道のスーパ-生徒会長さま。
そんなやつが後輩になに甘えとんじゃ、という話になりそう。
僕を好きにならないで、とか言いつつ侑にキスするとか、
外道街道まっしぐらすぎる。
[侑が『男』だった場合]
根が寂しがり屋の美人生徒会長に翻弄される淡泊美少年。
それはそれでアリな設定かも知れないけれど、
少なくとも世界観はまるっきり別のものになっちゃいます。
てか、それってレディコミの設定じゃね?
[どっちも『男』だった場合]
特定の方々御用達。アニメ化すんなよ。
という結論に至りましたので、
やっぱり『百合』であることは必然ではないかと。
というか本作って
絶対に『百合でしか描けない世界』なんですね、
納得です。う~む。
{/netabare}
take_0(ゼロ) さんの感想・評価
3.9
物語 : 4.0
作画 : 4.0
声優 : 3.5
音楽 : 3.5
キャラ : 4.5
状態:観終わった
なんとも不思議な印象を受けた作品。
大別すると百合系の作品という事なのだろうけれども、あまり違和感を感じなかったというか、なんというか。
浅く観れば百合の三角関係崩れみたいな感じなのだろうけれども、それだけではなく、七海燈子という少女のアイデンティティを探る物語という一面をも持つ。
そして主人公?である小糸侑もまた何かをさがしている・・・、
感情・・・、いや恋とか愛とかいう気持ちをかな。
この二人を中心に百合系のストーリーが展開されていくのだけれども、それほど嫌な感じがしなかったのは、侑がえらく飄々としていたからなのか、先輩であるはずの七海燈子がそっち方面ではえらく幼く、かわいらしく見えたからか・・・。
物語の内容自体は燈子の姉の話が深掘りされたり、色々な要素はあったのだけれどもやはり「雰囲気」で楽しめてしまったというところが大きいように思う。
それぞれのキャラクターの感情面も細やかに表現されていたのではないかな。
アニメ作品としての終わり方は大幅に余韻を残す終わり方で、ちょっと特徴のある終わり方だったかな。
物語を深く丁寧に解釈していれば終わりとしてある形をうっすらと観ることが出来る気がしたけど、あまり考えないで観ていると「あれ?これで終わり?」となる人もいるかもしれませんね。
ひとクセある作品ではあるものの、ここがクリアできるならぜひ見て観てもらいたい作品だと思いました。
退会済のユーザー さんの感想・評価
4.4
物語 : 4.5
作画 : 4.0
声優 : 4.0
音楽 : 4.5
キャラ : 5.0
状態:観終わった
やがて君になるのレビュー・感想/評価は、ユーザーの主観的なご意見・ご感想です。
あくまでも一つの参考としてご活用ください。 詳しくはこちら。
やがて君になるのレビュー・感想/評価に関する疑問点、ご質問などがございましたら
こちらのフォーム よりお問い合わせください。
人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──。「私、君のこと好きになりそう」(TVアニメ動画『やがて君になる』のwikipedia・公式サイト等参照)
高田憂希、寿美菜子、茅野愛衣、市川太一、野上翔、寺崎裕香、小原好美、中原麻衣、森なな子、小松未可子
原作:仲谷鳰(「月刊コミック電撃大王」連載)、監督:加藤誠、シリーズ構成・脚本:花田十輝、キャラクターデザイン・総作画監督:合田浩章、色彩設計:篠原真理子、美術監督:永
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ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2009年秋アニメ
優等生の村雨純夏は中学からの友人、風間汐に想いを伝えられず、悶々としていた。\nそんな二人のまわりには、食欲旺盛なブラスバンド部員・鳥追きより、少女ファッション誌読者モデルの朱宮正樹、蓮賀朋絵と当麻みやこの仲良しカップルなど、個性豊かな面々が集まっていく。\nある日「放課後を女の...
ジャンル:OVA
放送時期:2008年5月2日
とある双子の何気ない日常のお話―― いつになく、そわそわする奏。何かを待っている奏の不自然な行動に気付く雪乃と、その影で咲夜のたくらみが…。 都内某所の高校に通う双子の高校二年生、櫻井姉妹の周りで起きる学園コメディー。
ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2011年夏アニメ
旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらく部」の活動(といっても特に明確な活動内容はなし)を続 ける4人組。それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリー。
ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2004年秋アニメ
『剣神天群雲』(ケンシンアメノムラクモ)が眠る、今は朽ちて誰もその存在を知らない月の社から物語りは始まる…。 まほろばの村にある私立『乙橘学園』に通っている普通の女子高生『来栖川姫子』、学園のアイドル『姫宮千歌音』、姫子に想いを寄せるもう一人の学園のアイドルで幼馴染の『大神ソウ...
ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2009年冬アニメ
男性恐怖症で同性愛者 (百合趣味)の女子高生・宮前かなこは、運命の相手(女性限定)との出会いを求めて、天の妃女学院附属中学高等学校に編入する。そこで出会ったのは、1年 下の祇堂鞠也。その可憐な美少女ぶりに舞い上がるかなこだったが、ひょんな事から鞠也が実は男であることを知ってしまう...
ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2019年夏アニメ
手品が大好きだけど、アガリ症のせいで失敗率は100%!? そんな「先輩」に、無理やり奇術部に入部させられ、あげくに「助手」扱い…。大道芸姉弟の「咲ちゃん」と「まーくん」、それに化学部の「斑さん」まで巻き込んで、先輩は、今日も元気に、ちょっぴりエロスに大失敗! 見てられないけど、見ていた...
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放送時期:2018年秋アニメ
思春期症候群―― 多感で不安定な思春期だけに起こると噂される、不思議な現象。 たとえばそれは、 梓川咲太の目の前に現れた野生のバニーガール。 彼女の正体は、高校の上級生にして活動休止中の女優、桜島麻衣先輩だった。 魅惑的な彼女の姿は、何故か周囲の人間の目には映らない。 謎...
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放送時期:2018年秋アニメ
いつもの朝。いつもの音楽。いつもの自分。 7人の少女たちの安寧は、突如崩壊する。 死して蠢く、ゾンビによって…… 否応なく踏み込んだ世界、そこは“最高×最悪のゾンビワールド” 少女たちの願いは、たった一つ。 「私たち、生きたい。」 これは、少女達が起こす奇跡の物語サガ。
ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2018年秋アニメ
スライム生活、始まりました。 サラリーマン三上悟は気がつくと異世界に転生していた。 ただし、その姿はスライムだった。 魔物種族と仲間となり、獲得したスキルを駆使しながら、 さまざまな問題を解決していくスライム創世記。
ジャンル:TVアニメ動画
放送時期:2018年秋アニメ
物語の始まりは数⼗後の⻑崎。⽇常の中に⼩さな魔法が残るちょっと不思議な世界。主⼈公の⽉白瞳美は17歳。魔法使い⼀族の末裔。幼い頃に⾊覚を失い、感情の乏しい⼦になった。そんな瞳美の将来を憂えた⼤魔法使いの祖⺟・⽉白琥珀は魔法で瞳美を2018年へ送り出す。突然、⾒知らぬ場所に現れとまど...
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放送時期:2018年秋アニメ
「ここは……どこだ……?」 気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。 ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。 そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。 「僕の名前はユー...
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放送時期:2018年秋アニメ
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」 その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。 冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。 それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。
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放送時期:2018年秋アニメ
1993年から放送されたTVシリーズ「電光超人グリッドマン」。 まだパソコンが一般家庭に普及する前に制作された作品にも関わらず、 現代における「インターネット」「コンピューターウイルス」といった概念を先取りした内容で人気を集めた。 そして2018年秋「SSSS.GRIDMAN」が放送決定! アニメ...
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放送時期:2018年秋アニメ
人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げら...
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放送時期:2018年秋アニメ
イタリア、ネアポリスに住む青年ジョルノ・ジョバァーナは、 ジョースター家の宿敵・DIOの血を継ぐ息子である。 幼少時代に迫害を受けて荒んでいた彼は、一人のギャングの男を 救った事をきっかけに、「人を信じる」ことを学ぶ。奇妙なことに、 恩義を忘れず、敬意を持って自分に接するギャング...
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放送時期:2018年秋アニメ
北の大地・北海道に渦巻く野心!! アイヌから奪われた金塊を巡る生存競争サバイバル、新章突入ッッ!! アイヌの埋蔵金を求めて旅を続ける、「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一とアイヌの少女・アシリパ。 だが、埋蔵金の在り処を示した刺青を持つ24人の脱獄囚を追う中で、...