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「やがて君になる(TVアニメ動画)」

総合得点
82.0
感想・評価
676
棚に入れた
2492
ランキング
381
★★★★☆ 3.8 (676)
物語
3.8
作画
3.8
声優
3.9
音楽
3.8
キャラ
3.9

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やがて君になるの感想・評価はどうでしたか?

ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.5 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

一期だけでは未完成品。二期を強く希望、そして原作を読んで!

視聴後に原作を読みました。

可愛い女の子達が単なるキャッキャウフフするのを見る目的で手をつけましたが予想外なことにとても味のある大傑作でした。

原作読後の感想としては、このアニメは中途半端すぎます。アニメストーリーは原作に忠実で演技や演出は原作を見事にアニメーションにして映像作品として秀逸なクオリティ、アニメだけでもとても素晴らしい作品ではあるもののキャラ達の抱えるしこりが完全に取り除かれておらず不完全燃焼です。

とにかく原作が最高!!!特に一期後の範囲はそれまでの描写が積み重なって描かれる自己確立、それぞれの「好き」、濃厚で多幸感溢れる百合、どれも強いカタルシスを味わえる回ばかりで、ただこなすだけじゃなくそれ以上の哲学的描写を巧みに交えた一本筋の通ったストーリー展開も素晴らしいです。特に38話の佐伯沙弥香回はすこく感動しました。{netabare}沙弥香先輩の持つ「好き」の定義、変化する燈子の「好き」に対する価値観、そして決断。本当に美しい内容だった。1番好きな回です。{/netabare}なんでこれをアニメ化しないのか...年単位でなろうの粗製濫造するくらいならこの作品を数年かけて作り上げてもらいたいです。
ただ一つ文句があるなら{netabare}生徒会劇の脚本があまりにも作為的な点でしょうか。{/netabare}アニメの範囲にも言えることですが、作者側のメタ的な部分が見透けてしまっており、物語的にはとても強引でその手段が作品にとってはノイズになっているように感じました。しかしながらそれ以外は文句なしです。むしろそれ以外に良い部分がとても多く、百合恋愛漫画の金字塔の名に相応しいと思います。あにこれ的評価なら☆4.9〜5.0(出来が良すぎるので5.0でも良いかもですね)。全8巻であまり長くないうえ無駄な引き延ばしなく綺麗にまとまっているのでおすすめ


アニメの範囲での特に面白いところは人物を掘り下げていく内に印象の変わる関係性と、秀逸な心理描写だと思います。キャラを掘り下げていく内に露わになる関係性がうら悲しく絶妙です。そしてキャラ像の掘り下げ方、見せ方がわかりやすく秀逸なため容易に感情移入することができ、キャラ達の内面描写についても感情の機微や感情そのものがとても美しい(劣情がないと言うべきか、とりあえず胸糞な要素がない)。そして文学的でありとても繊細に展開を作り上げていくため、一つ一つの展開の引き締まり方が尋常じゃないです。特に6話は{netabare}好きになった理由の核心を描くシーン、そこから引き出される燈子の複雑な人物像と本当の関係が描かれるという展開は圧巻です。演出も演技もこれまでの流れとしても強烈に印象を残すような{/netabare}神回です。原作読後に気づきましたが、アニメ最終回のアニオリは続編が作れない時のために保険かけてたんだなあと。そのアニオリがうまいこと話をまとめてはいましたが、原作があまりにも完璧すぎてアニメは不完全燃焼だなと思うようになってしまいました。アニメが面白いと感じたなら原作も読んでほしいなというレビューです

投稿 : 2024/10/15
閲覧 : 84
サンキュー:

4

ネタバレ

おおかみ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

意外に良かった

百合系のものは観たことなくて合わなかったらやめようと思ってましたが、爽やか部類のものだったので最後まで観られた、とうよりどう展開していくのか少しドキドキして観られました。
女の子好きな女の子って男と女両方に嫉妬するのかな、とかどういう感覚なのだろうと興味津々であっという間でした。むしろもっと欲してます、、

はっきり言って至って穏やかなストーリー展開ですが何かこの二人目が離せません。。サヤカもどう絡んでくるのかとかも。。

続きあるなら必ず観ようと思います。

投稿 : 2024/05/25
閲覧 : 50
サンキュー:

3

ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6
物語 : 3.0 作画 : 5.0 声優 : 3.0 音楽 : 4.0 キャラ : 3.0 状態:観終わった

「私を好きにならないで」 この百合は桜trickみたいに軽いのか、捏造トラップみたいに重いのか

思えば百合アニメって
もう伸びしろが無いんじゃないかって見ながら思っている
桜trickとかゆるゆりとかはコメディ方面が多い印象があるが、ヴァルキリーみたいにバトルを混ぜながら限界に挑もうっていうのもあるけども
もう流石に有名にはできないだろう...ごちうさやきんモザみたいに
この2者はサービスは無いようなもの
あるとしたら...アレしかねえよな~

じゃあ今度はどうだろう、シトラスはどちらかというと
「もどかしい」印象があったな

主人公は悩んでいる
高校生活、どこの部に入ろうかと

小糸侑=あおっち、鬼瓦輪
七海 燈子=ムギちゃん、六花、サンジェルマン
佐伯 沙弥香=武部沙織、切歌、詠、あまね

槙 聖司(傍観者)=来栖黒悟(カブキブ!)
堂島 卓=伊瀬谷四季

{netabare}生徒会室に向かっていた侑、そこで現場を見た
燈子が告白されていた所を
でも彼女は付き合うつもりは無かった
「恋という気持ち」が分からないからだ

侑も同じだ
中学の卒業式に男から告白された
でも...飛びたいっていう気持ちはあるのに、足は地面についている
どうしてなんだろう?
「特別」という意味が彼女に分からないからだ
向かうは生徒会選挙、そこで侑は何を見る{/netabare}

{netabare}生徒会選挙で侑は候補者として燈子の応援をすることに
はあ...発表文書くの苦労したわ
しかしその前日踏切を一緒に渡った後...
THE WORLD!!の如く...
へ?何でそこで?
記念すべきは唐突なのか!?シトラスと同じく

奪われたのに侑はドキドキしない、心が動かない
手をつないでみたのに「特別に」なれない、燈子に追いつけない
私はずっと海の底でもがいたままなの...?
いや大丈夫
私も恋しないから安心して...

これは「フラグ」なのだろうか...?{/netabare}

3話 これはゆっくりと進む百合
{netabare}燈子は弱くて不器用
それは私が知っている
だから役員になる、それが燈子の助けとなるならば

でも私は知らなかった
この道に行ったならば「諦めなければならないもの」があることを{/netabare}

4話 そして二人は春香と優に...思えばこの二人は周りを確認してたっけ?
{netabare}下手に近づいたら誤解されるから気をつけな燈子
生徒会も体制が決まり、文化祭で劇をすることに
そうか、この高校演劇部無いんだ
で、その帰り際、二人きりになって...
「キスしたい」
でもねえ、意見コロコロ変えていいんですか!?前みたいな不意打ちは無しだからね
そして...
だがその後...あれは...
ノ ゾ キ ミ

でも翌日、筆箱を届けた後の生徒会室
二人だけで職員室に行った帰り
彼は言った「昨日見ちゃったんだ、ゴメンね」と...
見られた...(周りに)バラされる...!と頭によぎった侑

いや周りには言わない。僕は劇場で傍観しているのが好きだ
何故か映像から自分に告白してくる子もいるけれど、彼はスルーを極める
そして劇場から去ろうとしたときあの二人が...

もう侑は燈子を「特別」な扱いとして認めるのだろうか?{/netabare}

5話 まずは中間試験
{netabare}開幕、侑はバイトしていた。お客が持ってくる本で好物が分かるのだが
燈子は...
後日、勘違いwwwタイトルに惑わされるなかれ
試験終えるまで活動は無しね~
で、テスト勉強をするのだが、まだ1週間あるのに動きがはえーな
図書室で勉強してたが、週が進むと込み始めたので、侑の家へ赴くことに
は?槙君が好き?な訳ねーだろ
彼は傍観者(自らモブになりたがる)なんだから

そしてその夜、侑の寝姿が...
あら~^^
でも侑は
心臓が選んでくれたらいいのに...何でドキドキしないんだろう...
六花はマナ達と共に世界救ったのに...{/netabare}

6話
{netabare}データが抜かれている?40代生徒会の分が...
これはあの人が意識して抜いたんだろう、燈子が
いくら劇のためと言ってもこれは...
しかし、姉貴や先生を通じて分かった
燈子には澪という姉がいた
けど交通事故で...
それで演劇はこの年で中止になったと...

その帰り
侑は言う
もう姉と同じことをする必要はないと
しかし燈子は譲らない
特別扱いをずっと続けたい燈子
だからこそ侑は言う
甘えさせて
他の子を好きにならないで{/netabare}

7話
{netabare}実は沙弥香も中学の頃に告白されていた
しかし返事は...
恋の影響で成績も落としてしまった
入学式の挨拶は燈子にとられてしまった
でも燈子が恋してしまったら、私の居場所が無くなって...

そんな中、劇の台本の打ち合わせをすることに

でその次の日
私も小糸さんのこと名前で呼ぼうかなーと沙弥香が言い出したので...
あッ...!?{/netabare}

8話
{netabare}中学の先輩と出会った沙弥香
でももう貴女は好きではない...実は燈子と付き合ってるの~
と、腕を抱いて嘘を見せつけるしかない

今後体育祭で行われる部活対抗リレーに生徒会も参加する模様
しかし侑と沙弥香はうまくいかない...
ってことでマック行くことに、私がここに行くと思う?

次は雨降り
誰かに傘を借りて一緒に帰ろうとしたけども...おらん
まあ友達には譲ったし、生徒会の傘は壊れてるし
やっぱ燈子に電話するしかねえか...と思ったら
やっと来た
その帰り道、雨宿り~
そして寝てしまった燈子、そっとしておこう...
翌日、リレーの練習の合間に一言
「燈子って厄介よね」(プリキュア的な意味で)
「そうですね」(同上){/netabare}

9話 忙しい最中に
{netabare}備品を探しに行った侑、そこに職員室帰りの燈子が...
いい?って言われても...
しょうがないな...と返すしかない侑だった
体育倉庫...CLANNADのLEGENDを思い出すじゃねえか...www
いや待てよ桜Trickでもあったな
でも私は、春香や優とは違うの、魅零やまもりとは違うの
{netabare}ベロ{/netabare}までいかないから止めて!

そして体育祭は始まった
どう転んでも私は人を好きにはなれない
そう槙に言うしかない
しかし...
燈子からじゃなく、私『から』キス...そう頭に過る
生徒会はバスケ部に対抗心を燃やす
部長が負けず嫌いだからね~

それでも健闘した生徒会
そして片づけの後...
駄目...自分「から」だったら一線を超える...
深海から陽の目を見てしまう...!
やっぱり駄目!
い、嫌だった?
やっぱ侑は背負うものが重い...燈子は軽く見えるのはどうして?
心臓の音が速い...{/netabare}

10話 私は姉を超えたいだけなのに
{netabare}おおよそ出来上がった劇の台本
それを一緒に見る二人
あっ嬉しそう...
尚燈子は前回の件を反省してた模様
流石にやり過ぎた...

それとこの劇なんだけど夏休み中に合宿することにしました~
まあ誰かさんが変なことをしなきゃいいけどねー
し、しないわよ!
夏休みに入って数日後
別の高校の友達にあって買い物した侑
侑ってソフトボール部に入っていた頃は泣いてなかった
もう涙を流すことを忘れたみたいに

その夜電話がかかってきた。その相手は...{/netabare}

11話 そして合宿へ
{netabare}この二泊三日の劇の合宿
3人は何を思う
まあ初日は他愛もなく過ぎていき、例の...
あれ?何で恥ずかしがるの私!?なのは沙弥香だった...
これでもドキドキしないのはやっぱり侑、これは「慣れている」と考えていいのだろうか?

寝る前、男二人は思う
あの3人ってどういう関係なの?
槙は内心を知ってはいるが、堂島は...アンタ日常系しか見てねーなwww
その翌日、特別講師が来たため発声練習
そうか燈子の姉に一度会っていたんだ

しかし燈子の頭の中に残っている姉と
その講師が発言した高校時代の姉はまったく違った
だって他の人にまかせっきりだったし、課題も生徒会の人達に手伝ってもらった
私が知らないことをどうして...
それを花火で語るのだった{/netabare}

12話 終了後
{netabare}会えなくなるのは嫌だ
それは侑が合宿後に言ったこと、だからこそ
私の部屋に来てください。好きにも嫌いにもならないから

アイスを食べようとして...
でもそこまでは行かない...
だって燈子は自分のこと嫌いだから...
はーん?それだけで拒むの?バーカ...

だから劇の結末変えよう
過去の3人から選ぶのではなくて...
別の自分を選ぶ
そして燈子を変える...!{/netabare}

13話 そして幕は上が...らなかった、2期に持ち越し
{netabare}この劇が終われば、私は何処に向かう...!?
その前に向かうは水族館
これデートだよね...
それでイルカショーを見終わって一言
矛盾してていいと思いますよ
それは姉とやっていることが違っていても...

水族館の片隅で練習することに
貴女には何もないのか?
そう

「君しか知らない」
それが劇のタイトル{/netabare}

投稿 : 2024/04/30
閲覧 : 580
サンキュー:

21

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

百合の深き薫り。または「君」になる物語。

「私を好きにならないで」


そんな告白の物語。


本作は百合の尊さと、安易な恋愛ものを超えた愛や人間関係の在り方についてまで考えさせる深さが両立している点、「フラグタイム」にちかい。


本作で愛は「特別」と表現されることで、ひたすら肯定される安易な物ではない、それは幾つもの複雑さと微妙さを含んだものになっている。


「特別」に憧れるが、誰も「特別」に思ったことがない。


大切な人の「特別」になれなくて良い。一番隣にいられれば。


「特別」に見える誰かにならなくちゃ、何者でもない私なんて大嫌いだから。私が嫌いな私を好きだなんて言わないで。


これらの絡み合う想いを大袈裟なことなく、静かな緊張と甘やかさを交えてゆっくり進行させる。故に自然に作中のキャラたちと同じように、想いが蓄積していく切なさと愛おしさを味わえる。


本作は過剰にドラマチックな展開は極力排除している。心の変遷を繊細な手つきで丁寧に紡いでゆき、物語を開いたまま余白を残して終わる。


その点は好き嫌い別れるかもだが、「やがて」…そんな願いで終わるほうが本作には相応しいだろう。


それにしても、先生と女マスターが付き合ってることをサラっと普通のことのように描かれてるのが妙に嬉しい。

投稿 : 2024/04/13
閲覧 : 784
サンキュー:

31

ネタバレ

くろわっ3 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 4.0 作画 : 3.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:今観てる

尊さを知った鬱作品

一般にイメージする恋愛は
精神の恋愛+性欲(本能)の恋愛である。

なかなか日常で気付くことは無いが
精神の部分だけでいえば、
それが男だの女だの同性だの
そんなことはどうでもいいことなのである。

その性欲、行為の部分が
汚くさえ見えさせてくれたこの作品は
相当にピュアな作品だと痛感する。
描写が気持ち悪いと評されることがあるそうだが、
それは的確だし意図かもしれない。

相手がどんな風に思っているのかな?
昼は、つい目で追ってしまう・・
夜は、眠る前に考えてしまう・・
気づかないうちに自分は変わってしまったのかな?

物理的に何がしたいわけでもないし
性の対象にも感じていない
そんな恋愛が、確かにあった頃があったかもしれない。
そう思い出させてくれるような
そういう意味で大変尊い作品だった。

ここで言う尊いという言葉は、
キマシタワーみたいな意味じゃないんだわ。
本当に、尊いのです。


ところで、わたしは恋愛ものが好きなのだが、
例外なく登場人物に嫌いなタイプが多い。
キャラ萌えどころか嫌いなのに
そいつに主人公が惹かれたりするから、
イライラが募り、まるで自分がリアルに
渦中にいるような感情移入ができる。
本作品では、先輩もその友人も嫌いなタイプであった。
彼女らのおかげで、鬱作品ならではの深みが増して楽しめたわけだが!

投稿 : 2023/11/21
閲覧 : 141
サンキュー:

5

白毛和牛 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 4.5 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

百合作品としては最高傑作

この作品って原作の方は百合漫画の傑作と言われていた作品でしたが、
率直に本作の感想を述べると百合漫画の傑作という前評判に相応しい面白さが有りましたし、
また個人的にはアニメ終了後に完結までストーリーを見届けたいと思い原作も最終巻まで追い掛ける程に夢中になりました。

改めて本作に付いて言えばとにかく心情描写の丁寧さと奥深さがズバ抜けた物が有り、
ここまで心情描写の丁寧さと奥深さを兼ね備えた百合作品は他に無いかなと。
まあ本作は一見すると地味に見えるけど、でもストーリーが進む度に引き込まれる物が強く有り
特に繊細な心情描写の揺れ動きの部分は目を見張る物が有りました。

後は本作に付いて更に目を惹いたのは全体的に品性の良さが感じられる雰囲気が実に最高だったのと、
そしてキャラに付いても侑や燈子も良いけど、でも個人的には何と言っても第3のヒロインといえる佐伯沙弥香が魅力的で
沙弥香に付いて言えば燈子への報われ無さそうな秘めた想いを抱える所が感情移入出来る物が有ったのと、
また沙弥香に付いては沙弥香を演じてる茅野愛衣さんの声がピタリと嵌ってました。

【評価】

98点・3A級

投稿 : 2023/07/16
閲覧 : 260
サンキュー:

5

ネタバレ

シボ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

もうそれは恋でいいんじゃない?

端的にこの作品?っていうと
小糸侑と1学年上の先輩、七海燈子の百合を描いた物語ってことに
なるのかと思います。

恋をする気持ちがわからないヒロインの小糸侑。

恋してるかどうかの基準って明確に答えってないのかもしれません。
だけど恥ずかしながら
恋をしてるって自覚する時ってもちろん自分にもありました。
人を好きになるって、きっとその人の事ばかり考えてしまったり
ちょっとしたことでドキドキしちゃったりする。
相手にも自分を好きになって欲しいと思ってしまう、そんな気持ち
一つ一つが全て恋なんだと思います。

だから告白されても全くドキドキしない侑にはやっぱり
恋って感情がなかったんでしょう。

そんな侑を好きになってしまった1学年上の先輩。
もう一人のヒロイン七海燈子。

踏切りでの突然の告白、そして突然してしまうキス・・・。
好きを止められない燈子。

次期生徒会長に立候補するくらいの優等生の燈子が侑の前では
恋する乙女って感じで可愛らしくなっちゃうのが微笑ましいです。

そしてそんなデレちゃう先輩を軽くたしなめる侑の上からの態度が
毎回面白いです。
ちょっと悲しいけど
ドキドキしないってことがどれだけ心に余裕を持たせるのかって
侑を見てると思っちゃったりします。
(自分は男だから言うまでもないですけど、綺麗な先輩に迫られたら
普通は舞い上がって冷静な判断出来なくなっちゃいますもん。
たとえ女子でも綺麗で完璧な先輩に迫られたら侑のような対応は
無理でしょうね~)

燈子が隙のない完璧な自分を演じる理由って?
そして自分を特別に思わない侑の前では素でいられる・・・
侑の前では乙女になっちゃう燈子と余裕のある年上の彼氏かのように
包み込む侑の関係性が良いです。

中盤、燈子に亡くなった姉がいたことが明らかになります。
そして誰からも好かれていた優等生の姉の分まで無理をして今の自分を
作り上げ続けてきた事実。

本当でない偽りの自分。誰もがうらやむ自分を実は自分が一番好きでない。
だからそんな自分を好きになる人を寄せ付けない。誰からの告白も
受け入れない。彼女の語る理由は納得するものあります。

じゃあ侑は? 仲のいい家族、友達にも恵まれた環境でどうして
人を好きになれなくなっちゃったの??
終盤までに明らかになるのか気になりつつの視聴でした。

姉が果たせなかった文化祭での生徒会による演劇の復活。
合宿での出来事は三角関係の微妙な空気感とか面白かったです。

お風呂イベント回。
好きな人の裸を意識しちゃう先輩二人を前に
探り合いタイムが発生する前の先手必勝的な発言をしつつの
侑の潔い脱ぎっぷりに思わず笑っちゃいました。

演劇の指導の助っととしてやってくる生徒会OBで
姉の同級生が語る自分が知らない姉の人物像に動揺する燈子。

演劇の台本の読み合わせシーンは圧巻でした。
ぎこちない他の登場者達のセリフが余計引き立たせるのもあってか
燈子の自らの葛藤、気持ちが段々と入っていく姿に生徒会の
面々もだけど観てる自分も息を飲むくらい引き込まれました。

合宿の帰りに燈子を自分の部屋に誘う侑。

「先輩の事を好きにも嫌いにもならない・・
   ・・・先輩も信じて下さい私の事を・」
合宿で燈子に何かあった、微妙な変化に気づいてその理由を
知りたくなる。一緒にいたくなる。
いつの間にかに侑の心が燈子でいっぱいになっている感じが
なんか切ないです。

自分が望む気持ちに侑の心を束縛するかのように語る燈子。
「先輩だって 私の 好きな もののことを嫌いって言わないでよ!」
「先輩のバ~カ~」
侑が燈子を好きって初めて自覚しただろうその瞬間を
ぼやかすかのような演出。
侑が何を叫んだのか何度か見返しちゃいました。

侑が燈子に望む気持ち。
自分と出会ってから育んできた二人の歩み。
過去ではなく現在の
変わりゆく主人公の新たな気持ちを演劇の結末にして欲しいって
こよみに頼みます。
先輩が自分自身を好きになる。そしてそんな自分自身を
侑に好きになってもらいたいって素直に言って欲しい・・・
そんな風に感じました。

百合って要素はもちろんあるけれど
姉を突然いなくなってしまい甘えたくても甘えられなくなって
しまった少女の苦しみ。
姉の変わりを演じ続けることを使命のように背負って生きるしか
無かった少女の苦しみ。
いつの間にか本当の自分がなくなってしまった好きでない自分を
自分よりも理解してくれる。理解しようとしてくれる。
そんな優しくて素敵な恋物語でした。

OP 安月名莉子 / 「君にふれて」
切ない気持ち、想いが迫ってちょっと心苦しくなるような
メロディー、歌声が印象的な楽曲でした。
色々な花が添えられる演出が如何にも意味ありげで芸術的な
雰囲気だし、特に二人が花の台本?で顔を仮面のように覆うシーンの
曲調が二人の微妙な心情を想像させる感じがあって
毎回聴くたびにキュ~って胸にきちゃいました。

Ed ヒロインズ / 「hectopascal」
二人のヒロインが歌うエンディングはOPとは逆に二人だけが
知ってる楽し気なやり取り、雰囲気が歌詞に重なる楽曲でした。
明日は何になる? や~がて君にな~る♪
ボカロのような早口効果音が良いアクセントになってました。

原作はまだ乗り換えの続きがあるみたいですね。
侑と燈子のこの先への歩み。
続きも是非アニメ化して欲しいな~。

投稿 : 2023/06/19
閲覧 : 191
サンキュー:

29

ネタバレ

llil さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

うわぁあぁあぁ

エッチすぎる
2回見てもエッチだ

ストーリーはちょっとグロいんでそこはね…

投稿 : 2023/05/21
閲覧 : 166
サンキュー:

1

ネタバレ

RFC さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

絵で語る 構図・演出が神がかった名作 2期熱望

原作未読。
意味深なタイトルが気になり、前情報全く入れずに視聴開始。


【作品概要】
 漫画やドラマの恋愛のようにときめけない
 (好きが分からない)女子高生小糸侑。
 なんとなく入った生徒会での出会いが
 彼女を変えることになります。
 
【作品に対する感想】
 今期一番一生懸命見ていた作品でした。
 SAOよりがっつり視聴してました。
 この先どうなるんだろうと週末が楽しみでした。

 タイトルにも書きましたが、絵で語る作品です。
 キャラの表情はもちろんですが、
 背景の構図やキャラの距離・立ち位置に意図が込められており
 無駄なシーンが何一つないように思えました。
 心情の描写が凄いです。

 そしてものすごくドキドキさせてもらいました。
 エロ峠もっと堪能したい!
 1クールじゃ足りない!
 キスまでの描写でここまでエロく、
 綺麗に描くのは本当に凄いと思います。

 私にとってこの作品、余程のドはまりになったのか、
 OPのCD買ってみたり、
 外伝のノベルを読んでみたり
 自分でもかなり意外な事になっています。
 原作も非常に読みたくなりましたが、先が読めない、
 落とし所が分からないことにより魅力が高まると思いますので、
 アニメ化されたところ以降は我慢しています。


 というか2クールで最後まで描いて欲しかった。
 この状態で2期を待てと言いますか?
 無理です。
 原作がまだ完結してないので、仕方ないのは分かりますが、
 生殺しで放置されるのはきついです。
 一刻も早く続きを作ってください!(無茶言うな)

 ※この作品ではちょっとえちぃシーンが時々あり、
  スパイスとなっていますが、
  あくまでそれが本筋ではありません。ガチの恋愛劇です。

1)物語
 物語の大きな変化の直前で時間切れ。
 生殺しです。
 だから低めにしています。
 2クールで最後まで描き切ってくれていたら
 問答無用で5点付けたかも。
 (だから無茶言うな) 

 ただ物語自体は非常に面白いと思います。
 1話から衝撃。
 え?まさかの百合?

 他のレビューでも書いていますが、
 基本的に私は恋愛は男×女を視聴したいと思っていて、
 例えばとある超電磁砲の黒子も
 ネタと分かっていてもあまり笑えないです。

 と・こ・ろ・が!

 あまりに丁寧な描写のため、苦手意識を感じる間もなく
 一気に引き込まれました。
 あとはおそらく、二人とも真性百合というわけでなく
 「そうなってしまった」という流れが
 受け入れられたのかもしれません。
 EDでもそういう歌詞になってますしね。

 この物語の終着点はどこなのか。
 {netabare}
 なんとなく劇の脚本が出来たあたりから
 「やがて君になる」とは
 「姉の仮面をかぶろうとしている燈子が
  燈子そのものを受け入れる」
 ということなんだろうかと思い始めました。
 {/netabare}

2)作画
 背景画が何かを暗喩していることが多く、
 非常に印象に残ります。
 特に河原のシーンですね。

 そして唇の描写がエロすぎる!
 侑の「ご褒美」と言った時、
 むにっと唇を人差し指で撫でるシーン。
 燈子の「侑エロい」のシーン。
 ドキドキします。

3)声優
 みんなはまり役過ぎて言うことありません。

 劇の練習のシーンが圧巻です。
 普段の会話と、劇のセリフの声の当て方を
 変えているように感じます。
 
 なお燈子は3種類ですね。
 普通の会話、迫真の演技、普通の演技。 
 後半の「気持がつかめてない」ところは燈子がまだ体感
 していないから普通の演技になってしまうのでしょう。
 それを演じ分けているのが凄い!

 あとエロシーンのささやきがエロすぎてドキドキです。

 キャストさんがどういうことを考えて作品制作に
 あたっていたのか非常に気になり、
 ラジオも全部聞いてしまいました。

4)音楽
 OP/ED飛ばせません。
 何度も聞きたくなります。

 OP「君に触れて」意味深です。
 花を多用していますが、ワンカットワンカットが象徴的で、
 どういう意味だろう?と考えざるを得ないです。
 園芸には全然興味が無いんですが、
 花言葉とか知ってると面白いOPなんだろうなと想像します。
 ちりばめられた花、キャラの距離、立ち位置、顔を隠す仕草…。
 最後の植物にがんじがらめにされて中身が無くなるのは
 何の暗喩だろう?

 {netabare}
 多分燈子は姉に、侑は燈子に縛られ、がんじがらめにされて
 自分を失ってるってことなのかな?
 {/netabare}

 ED「hectopascal」
 燈子と侑の中の人が歌ってます。
 二人の気持ちを素直に歌ってていい感じ。
 仕事中まで浮かんでくるので、放送中は大変でした。

5)キャラ
①小糸侑
 結構ズバズバモノ言う方に見えるんですが、
 でも流されやすいというキャラ設定にやや違和感を感じます。
 小悪魔モードの侑がかなりお気に入り。可愛すぎです。
 また、沙弥香に邪険にされても空気を取り持とうとした結果、
 沙弥香の大人な対応を引っ張り出したところは凄いと思いました。

②七海燈子
 なんというか燈子先輩の普段の品行方正なところと
 欲情モードの扇情的な表情のギャップがたまりません。

     家族   恋人・仲間   級友
 澪   ○     ×       ○
 燈子  ○     ×       ○

 こうみると二人とも近しい仲間には
 ダメなところを見せているようですね。
 燈子の方は「侑だけ」なので、より対象を絞っていますが。
 その分甘え方が澪より凄いことになっているようです。


③佐伯沙弥香
 初期の頃は「私が燈子の一番」みたいなオーラで怖かったです。
 侑の事も当然面白くなく、「この泥棒猫」みたいな感じでしたね。
 「なーんて無邪気に信じてるとでも思った?」はKOEEEE!
  
 この娘も侑の登場で「燈子をただ見守る」立場から
 少しずつ踏み込んで行くようになりましたね。
 彼女のキャラも深掘りされており、彼女は彼女で
 譲れないものがあるわけで、
 決して嫌いになれないです。というか好感持てます。
 
④叶こよみ
 生徒会劇の脚本を担当した際、神がかった物語と
 キャスティングにより生徒会メンバーを戦慄させました。
 おとなしい地味っ娘ですが、
 表情豊かで非常に可愛い娘です。私的にツボでした。

⑤槙聖司
 たまーにこういう傍観者を決め込んでる人いますよね。
 現実にこういう人がいると監視されてるみたいで
 気持ち悪いんですが、作中ではいい味出してたと思います。
 事あるごとに口元を隠していましたが、
 絶対あの裏でほくそ笑んでるんでしょう。

6)好きなシーン
 というか作中に無駄なシーンがほとんどなく、
 選ぶことが困難でした。
{netabare}
 ①「侑、エロい」
  役職的に模範生の方と思われる彼女が、
  こんな言葉を口にするだけで背徳的というか、
  危険な香りが鼻腔をくすぐります。
  ドキッとしました。

 ②侑が寝てる画像に悶絶する燈子
  あかん、この娘可愛すぎる。
  そして姉ちゃん、何かを察した。

 ③河原での語らい
  演出、距離感、色合い…すごくこだわりを感じます。
  橋脚を挟んでのワンカットは強烈なインパクトでした。

  燈子の過去、特別を演じ続ける理由、そしてだからこそ
  侑を好きになったこと。
  侑も燈子への気持ちは「好き」に傾いているように見えます。
 
  でも燈子が侑を好きな理由と、
  侑が自覚した気持ちは相いれないもの。
  侑が燈子を好きになれば燈子からすると侑は特別でなくなる。

  悲しい立ち位置です。
  ホントどうなるんだろう?

 ④名前呼びされて悶絶する燈子
  燈子先輩  燈子先輩  燈子・・・先輩
  ちょっとずつ呼び捨てに近づけるのが上手い


 ⑤名前呼びした燈子先輩に突っ込んだ堂島
  沙弥香の握り拳に噴きました。
  私の中で姑からヒロインに格上げした瞬間です。

 
 ⑥ご褒美に侑からのキスをせがむ燈子
  ホントにしてほしいと思っているのか、
  8話の件があったので侑を試しているのか、
  緊張が走りました。
  燈子の本当に残念そうな表情から察するに、ただそういう
  シチュエーションを望んでただけのようですが。

  9話のキスの描写、侑は最初の方は唇を結んでるんですが、
  最後の方はちゃんと燈子の唇とかみ合わせてますね。
  これで燈子に勘ぐられないか心配です。

 ⑦姉ちゃん「つまらん」
  妹なんやから心配せえよ!(笑
 
 ⑧合宿(初夜)
  三角形の重心…三者三様の距離感と心理描写が良かったです。
  みんな下心ありまくりの3竦み。
  心の中で「3人で良かったー」のシンクロは笑いました。
  あと皆さんの下着が小ざっぱりで
  色気なしなのがよかったです。
  高校生が大人下着だとリアリティの面で
  「ええぇ・・・」ですからね。

 ⑨合宿(劇の練習) 

 ⑩合宿(侑の嫉妬)
  燈子に頼ってもらえなくて嫉妬してる侑が
  可愛くてしょうがなかったです。
  ソフト部の同級生が見たかったのは
  こういういっぱいいっぱいの侑なんでしょうね。


 ⑪侑の部屋で二人きり(2回目)
  侑の方も気持ちの変化が決定的になっていて
  グイグイ燈子に迫ります。
  「好きにならない」と言っておいて、
  それはおかしいだろうと矛盾する言動が散見されます。
  もう燈子も侑の気持ちの変化に気づいてるんじゃないかなと
  思います。覆いかぶさってのキスは、
  それを言わせないために塞いだのかなと。

  二人のウィスパーボイスがもうエロすぎで…。
 
 ⑫脚本変更
  侑の想いが熱すぎてちょっとウルっときました。
  そしてこよみがまた可愛い。

 ⑬デートの帰り
  「先輩…そろそろ乗り換えですよ」
  燈子が歩んできたレールから違うレールに変える…
  そういう意味ではないかと勝手に思ってます。

{/netabare} 

7)やがて君になる 佐伯沙弥香について(追記)
 やが君アニメ本編でもちょっと語られた中学時代のことと
 さらに昔の小学生の頃のことが描かれています。
 沙弥香が燈子を好きになるまでの下地の部分が
 割と淡々と描かれています。
 ただ思ったよりも根が深かったなと。
 
 沙弥香の過去が知りたければ読んでみてもいいかも。
{netabare}
 読んでみた感想ですが、沙弥香がホント不憫です。
 あんな先輩のことなんかとっとと忘れてしまえ!って感じですね。
 沙弥香視点で描かれてあるため、結局先輩は何を思って
 沙弥香に迫ったのか訳が分かりませんでした。
 多分こうだろうという沙弥香の推測は書かれてあり、
 多分その通りだろうとは思います。

 沙弥香はアニメでも割と淡々としたキャラですが、
 中学、小学時代にさかのぼるほど
 ドライにだったという印象です。
 
 
{/netabare} 

8)原作を読んでみて
 あくまでアニメ化されてた部分だけを読みました。
 原作も心の機微を見事に表現した素晴らしいものでした。
 ただ、アニメの方はキャストさんや監督、
 いろいろな方の情熱でより素晴らしいものに
 仕上がっていると感じました。
 やが君は様々な人の力で昇華されている作品と思います。

 だから是非2期を・・・熱望します。

投稿 : 2022/12/10
閲覧 : 571
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44

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4
物語 : 4.0 作画 : 2.5 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

思春期女子の疑似恋愛的な同性思慕は男には理解できません。

 百合モノと言ってしまえば簡単ですけど、女性原作者の場合の作品を見る場合には男の感性ではわかりづらい部分が多くてこまります。

 女性の場合、思春期の疑似恋愛的な同性思慕は頻繁にある話のようで、妄想系のBLと反対概念ではないようです。最近百合ものが多いですが、男原作のなんちゃって百合と女性原作はかなり違う気がします。

 OPでペルソナの問題であることは最後の仮面をかぶった描写でわかります。ツタの絡まり方もちょっと意味がありそうですね。
 また、花言葉に絶対意味があるだろうなあ、と思い検索したらしっかりすべて調べられたブログがありました。
 内容を拝見すると、愛情に関するものがほとんどで考察しなくても問題ありません。ただ、原稿用紙の上のエリンジウムという花だけはちょっと気になりました。そして、本作以降に何か関係する示唆だとしたら考察すると面白そうです。

 作中ではアジサイが異常なくらい描写されているのでこれは調べる人も多いと思います。特に青いアジサイですね。

 本作はもちろん女性同士の恋愛感情の話ではあるんですけど、一つは燈子の姉になろうとする執着です。ここが自分ではない誰かから「君」になる、つまり主体性を持っていくという話になるんだろうと思います。燈子が姉から脱却して自分になる話は劇の内容から想像がつきます。

 燈子に関して言えば、舞台劇の内容と水族館で、後は想像にお任せしますで、ほぼ終わりにしてもいいような感じです。

 で、こういう場合「やがて君になる」はほぼ確実にダブルミーニングだと思うわけです。
 ここで、侑ですよね。侑のことをなぜ燈子が好きになったかです。侑も燈子も人を好きになれなかったのに、燈子は好きになりました。どうも侑の優しさに惹かれたらしいですが、ある意味空虚なイメージがある気がします。つまり侑の主体性の無さ、あるいは感動の欠如などが問題なのかもしれません。

 侑に向けて誰がどういう時に「君になる」と発するのかがポイントでしょう。「君を知りたい」というのが侑の恋愛のスタートでしょう。これからというところで物語が終わってしまいましたけど。
 槙という生徒会の男子はすぐにモブになりましたが、侑と対比がありました。つまり侑は傍観者ではないということでしょう。

 しかし、百合ものはどうしても考察ばっかりになってしまいます。女性は思春期の同性思慕は、感情的感覚的経験的に理解できる人が多いみたいです。潔癖、性欲の未発達、美しいモノへの憧れ…まあ言葉にしたところでさっぱりです。男にとっては永遠に理解できない異世界です。
 ただ、この疑似恋愛である部分をクローズアップしている感じもあります。 2人の関係と、喫茶店の店長と教師の関係とは多分何かの対比になっている気がします。
 普通なら主体性を持った燈子が侑の元を去り、その後、侑の話になるのが美しいですが、原作の掲載誌が月刊コミック電撃大王みたいなので、この場合は百合エンドの可能性はあるでしょうね。

 話の展開はしっかりしていて面白いんですけど、女性的な感性が少ない私にはどうものめり込めないです。頭で見てしまうのでしょう。

 それにしても、こういう耽美系にしては作画がイマイチでした。OPはまあ普通だったのでキャラデザは悪くないのでしょうが、後半の作画はちょっとなあ、という感じでした。何とかならないんでしょうか。





 

投稿 : 2022/12/10
閲覧 : 340
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12

ネタバレ

yut さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

タイトルなし

主人公も先輩も、それぞれ自らの固定観念に縛られているのだが、少しずつ心情が変化していくのがうまく描写されている。先輩がいちいちかわいい。

投稿 : 2022/11/11
閲覧 : 125
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2

ネタバレ

マーティ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

私を 好きにならないで。。。

 全12話。原作は全巻既読。

 結構ハマりましたね。見るごとに魅力を増していくというか。。。続きがなかなか来ないので漫画を全巻買って読んじゃいました。すばらしい結末だったと思います。

 今回のお話は、表は完璧な才色兼備、だけど裏では自己肯定感が低い生徒会長と、「好き」がわからない、けどそれなりに充実した生活を送る女の子が主役。

 単純に百合が好きってところもあるけど、こういう人生の指針がまだ掴めずに心の拠り所を求めて悩む若者のお話って感じですごく好きですね。
 この話は、例えばベルセルクやチェンソーマンみたいに普通の幸せすら望めない、とかそういうものではなくて、燈子と侑は最初からそれなりに充実した人生を送っているわけで、このままでも普通に幸せなんですよ。ただ物質や生活が恵まれている現代日本において本当に「幸せだ」と感じている人はどれだけいるのか・・・共感できないと「いちいちめんどくさいことを考えるな」ですむ話なんですけど、物質的に満たされてるからこそ心の拠り所が大切になってくるとは思いますね。

 アニメでは続きどうするんだろ。尺としては映画か、OVA、独占配信、または1クールという縛りに捕らわれないか、のどれかかな。

 これにて感想を終わります。ここまで読んでくださりありがとうございました。

投稿 : 2022/11/05
閲覧 : 653
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43

パンツ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.0 キャラ : 3.5 状態:観終わった

上品で美しい!

作画や演出に製作者の力を感じられました。小説みたいな話で少し難しかったですがよかったです。

投稿 : 2022/10/20
閲覧 : 240
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4

ネタバレ

もっちょん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0
物語 : 3.0 作画 : 3.0 声優 : 3.0 音楽 : 3.0 キャラ : 3.0 状態:----

投稿 : 2022/10/13
閲覧 : 121
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0

なご さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 4.5 声優 : 3.5 音楽 : 4.5 キャラ : 3.5 状態:観終わった

美しい

40歳のおっさんが何かに目覚めてしまいそうな作品でした。
作画も音楽もよかった。
残念なのが中途半端なところで終わってしまった事。
2期も無さそうなので残念。

しかし、いろいろな意味で美しい作品でした。

投稿 : 2022/09/27
閲覧 : 119
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5

U-yan さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

百合の中でも純粋な話。

やっぱ百合って純愛だよね~。いい年のおっさんですが結構好きなジャンルです。一般的な恋愛アニメ(ハーレムラブコメを除く)って主人公が好きな相手を想い悩むといった話が多いですが(*個人的感想です)、このアニメは、「恋をしてドキドキしてふわふわしたい」といった特別な感情になれずに悩んでいる少女を中心としたアニメです。追われる側だけどその相手に対して特別な気持ちになれないんです。学園生活の中で心の変化や距離感の変化などを描いた作品なのかな。と思いました。全体的によくできていて観やすいアニメだと思いました。

投稿 : 2022/08/28
閲覧 : 130
サンキュー:

7

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STONE さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7
物語 : 3.5 作画 : 3.5 声優 : 4.5 音楽 : 3.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

百合という部分にシフトを置かない百合もの?

 原作は未読。
 いわゆる百合ものなんだけど、シリアス系のこの手の作品の場合、肯定的に捉えるにしろ、
否定的に捉えて悩むにしろ、「同性を好きになる」こと自体に焦点を当てているのに対して、
本作の主軸キャラである七海 燈子にとって自分を特別視しない人が、小糸 侑にとって特別に
感じられたのが、それぞれにたまたま同性だったという感じになっていたのが興味深い。
 逆に佐伯 沙弥香は「同性を好きになる」という部分に対する意識は強そうだったが。
 そういう点ではビジュアル的な面は別にして、殊更百合という部分を押しているわけでは
ないような感があり、逆に言えば燈子と侑のいずれかが男性でも成立してしまう内容かも。

 ストーリー的には燈子と侑の関係を軸に話が進んでいくが、二人の関係性にしろ、燈子の
心情にしろ、そして侑の変わっていく感情にしろ、ある種のジレンマを孕んでいるものばかりで、
モヤモヤした感情を持ちつつ、目が離せない。
 なんと言うか「変わらないといけない」と「今のままでいたい」という矛盾した感情が
同居している感じで、特に燈子の場合は死んだ姉のようであろうとしたという自己の
アイデンティティにも関わる問題だけに、かなり根が深そう。

 あまり話が動くタイプの作品ではないが、とにかく心情描写が見事で、そういう点でよくできた
話だなあという印象。そして、その心情の発露の元であるキャラがこれまた魅力的。
 この心情描写という点では作中でのキャラのいる場所や物理的立ち位置などが、関係性や
心情のメタファーになっていたりする演出がなかなか上手かったりする。
 個人的にはラストの電車のシーンが、侑の「そろそろ乗り換えですよ」というセリフも
相まって、見事な締めという感じ。
 まあ、電車というのは他作品でも一緒に乗る乗らない、乗るべき電車の方向が違う、先に行く、
遅れる、停車中に後からきた電車に抜かされる、など心情を示唆するのに凄く良い
大道具だったりするのだが。

2019/01/06
2022/07/24 加筆・修正

投稿 : 2022/07/24
閲覧 : 275
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11

ネタバレ

ねっち さんの感想・評価

★★★★★ 4.2
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 3.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

わたしを好きにならないで

 これは単なる百合作品ではなく、心情に強く訴えかけてくる作品でした。1から10まで語るとキリがないので良かった点を2点と残念だった点を1点、それぞれ語っていこうかと思います。

 まず、良かった点1点目はセリフの秀逸さです。
 本作は好きを知らない少女が徐々に先輩のことを好きになっていくというストーリーになっておりそれが女性同士だったという取り扱う対象としての珍しさはあるもののテーマとしてはシンプルなもので類似したテーマでやっている作品もいくつかあるとは思います。そういった場合であればストーリー構成やキャラクター性で差をつけていくと思うのですが、個人的に本作が他作品に比べ明らかに秀でていると感じた点はセリフでした。
 その時その時のキャラの感情を言い表す、あるいは本音を隠す際のセリフが本当に綺麗に言い表しているなと感じました。
 またこのタイトルも素晴らしいですね。本作を見てからこの「やがて君になる」というタイトルを見るとその言葉の重みや主人公・小糸侑の七海先輩を好きになりたいけど好きになってはいけないという板挟みの葛藤が伝わってきてグッときました。

 次に、良かった点2点目はキャラクターの心情の変化です。
 先に述べた通り侑は初めのころは好きという感情を持ち合わせておらず自分のことを好きになってくれる七海先輩のことが理解できず何とか先輩のことを好きになりたい、かわいいと思いたいという気持ちでいました。
 しかし、七海先輩と過ごしていくうちに自分の中に七海先輩に対する特別な感情が芽生えてきて、最初それが侑には何なのかわからないのですがそれが少しずつ、ゆっくりと「恋」だとわかっていきます。
 そのあたりの侑の心情の変化も非常に秀逸なのですがそこで七海先輩の「わたしを好きにならないで」というセリフがそれはもう痛いほど効いてきます。
 こういった段階を踏むごとに越えていかなければいけない壁が変わっていくという構成は見事というほかありません。ものすごくキャラクターの感情に持っていかれました。

 とまあここまで完璧な完成度でしたが1点だけ惜しいなと思う点を挙げるとすると、なにも決着していないというところです。
 恐らく2期前提のストーリー構成ですから完結しろだなんて思っていないし2人の関係性に明確な変化を求めていたわけではありません。
 ただ、あまりに何もかも片付かないまま終わってしまったなといった印象です。
 侑や七海先輩に限らずほかの主要人物にも恋心であったり葛藤やらがあったにも関わらずそのどれもに核心をついた進展、変化がなく一期単体として観たときの満足感が薄くなってしまったかなと思いました。
 せめて文化祭の劇を終わらせるところまではやってほしかったです。

 ただ、トータルで見たときの完成度は素晴らしく、早く彼女たちの行き着く先を見たい、そう思える作品でした。

83/100点

投稿 : 2022/03/04
閲覧 : 263
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12

てんてん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

味わい深い

個人的に一番周回してるアニメです。
観るたびに場面場面での主人公侑の表情が違って感じる、心情の変化がだんだん自分の心と重なってくるように感じるなんとも味わいのあるアニメでした。そして続きが気になってしまい結局コミックを購入。大変満足でした。
このクールでは修羅場らしい修羅場もないし見る人によっては盛り上がりに欠けると感じる人もいるかもしれないけど、私にとっては宝物のようなアニメです。

投稿 : 2022/02/26
閲覧 : 248
サンキュー:

3

うぼぼぼ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3
物語 : 3.0 作画 : 1.5 声優 : 3.0 音楽 : 1.0 キャラ : 3.0 状態:今観てる

漫画をアニメに落とし込む作業を怠っている?

原作は読んだことがありませんが、原作があるのであればアニメの表現に落とし込めていない印象です。

なぜなら、キャラの心情を描けていないからです。
表情、仕草、カメラワークなどがキャラの気持ちに寄り添えていないと思います。
代わりにエフェクトや音楽の差し込み方で視聴者に訴えかけてきます。

もしかしたら、漫画の画をそのまま再現してるのではないでしょうか?
漫画より連続した時間軸を表現する中でアニメなりの咀嚼をしなければ、本作のようなキャラの心情描写を繊細に描く作品では、キャラの気持ちを描き切れないでしょう。

投稿 : 2022/02/05
閲覧 : 206
サンキュー:

2

ネタバレ

にゃん^^ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 3.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

「やがて気になる 」?「やがて好きになる 」?

公式のINTRODUCTION
{netabare}
人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、
中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。
そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。
燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──
「私、君のこと好きになりそう」
{/netabare}


スタッフ{netabare}
原作:仲谷鳰(「月刊コミック電撃大王」連載)
監督:加藤誠
シリーズ構成・脚本:花田十輝
キャラクターデザイン:合田浩章
色彩設計:篠原真理子
美術監督:永吉幸樹
美術設定:佐藤正浩
撮影監督:加藤友宜
CGディレクター:井口光隆
編集:右山章太
音響監督:明田川仁
音楽:大島ミチル
アニメーション制作:TROYCA
{/netabare}
キャスト{netabare}
小糸侑:高田憂希
七海燈子:寿美菜子
佐伯沙弥香:茅野愛衣
槙聖司:市川太一
堂島卓:野上翔
日向朱里:寺崎裕香
叶こよみ:小原好美
箱崎理子:中原麻衣
児玉都:森なな子
小糸怜:小松未可子
{/netabare}


1話ずつの感想

1話から6話目までの感想は↓に書いてます。。よかったら読んでね☆彡
https://www.anikore.jp/review/1880001/


第7話「秘密のたくさん/種火」
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
それは何年も前の事、中学生の沙弥香は、ある日先輩から呼び出され告白される。
はじめは女同士なんておかしいと思っていた沙弥香だったが、時を重ねるごとに魅かれていく。
ところが先輩が高校に進学し、何日も何週間も合えない日々が続いた。
沙弥香はこの寂しさを先輩も感じていると信じていたが、数カ月後久々に会い、先輩からかけられた言葉は・・・。
{/netabare}
感想
{netabare}
燈子がまだ中学のとき、先輩の女子に告白されてつき合ってたの

先輩が卒業してしばらく会えなくなって
でも、先輩もきっとさびしいんだ。。って思ってたら
ひさしぶりに先輩が会いに来て
「こんな子供みたいなつき合いやめよう」ってフラれちゃった

それで高校では女子となんてつき合わない、って思って共学にしたのに
自分より優秀な生徒が入学の代表あいさつに立ったの見て
ライバル!って思ったけど、燈子がかっこよくってひとめぼれしちゃった^^
ってゆうおはなしがあって


それから箱崎先生ってゆう新キャラ?が出てきたんだけど
喫茶店で劇の脚本担当のこよみが燈子と沙弥香と侑とで顔合わせしてたら
お店にその箱崎先生が入ってきて
みんなには気がつかないで女店長と仲よさげにしてたの^^

そのあとみんなに気がついた先生は
店長のこと「大学の友だちの児玉都」って紹介したけど
沙弥香はすぐに先生の恋人だ、ってピン!ときたみたい^^


燈子はこよみが侑のこと呼び捨てにしてるの見て
いっしょに帰るとき侑に
「わたしも下の名前で呼んでいい?」ってたのんで
ついでに自分のことも燈子先輩って呼んでもらうことにしたの。。


それまで沙弥香は
コクってフられて燈子との関係をこわすより
「燈子は誰の物にもならない」って信じて
そばでサポートするだけでいいって思ってきたんだけど

次の日
誰にでもフレンドリーだけど、誰も近づかせないようにしてるハズの燈子が
侑と距離をちぢめたことに気がついて気もちがゆれたのかな?

そのことを誰かに話したかったみたいで
この前の店に1人で行って都に先生とつき合ってるのか聞いたの。。

都は「理子にはナイショにして」って言いながらみとめて
沙弥香にも好きな女子がいるか聞いてきて
沙弥香は名前は出さなかったけど、燈子への思いを都に打ち明けたの。。

「今の関係をこわすくらいなら、必要としてもらえる友人のままでいい。。
そばにいるためにホントの気もちをかくすのはヒキョウでしょうか?」
って聞く沙弥香に、都はコーヒーをもう1杯出して
「あなたいい子だから。。サービス」って。。

「その子の願いが友だちのままいることだってわかって
自分の思いよりそれをかなえるって決めた沙弥香はいい子だ」
って言ってくれたの


次の日、小テストで燈子に負けた沙弥香だったけど
都さんに思いを聞いてもらったせいかな?ちょっとうれしそう^^

そのあと燈子から
「沙弥香がライバルでいてくれるから、気を抜かないで理想の自分に近づける」
みたいなこと言われて
いつかかくしきれない時が来るかもだけど、今はまだこのままでいい
って思ったの。。それで今回はオシマイ


先回の感想で、燈子は勝手だ。。みたいなこと書いたけど
沙弥香もこのままでいい、って思ってるんだったらこのままでいいのかな?

ただ、先回の終りに燈子が
(どうか侑、私を好きにならないで)って思ってたけど
侑が燈子を好きになったときが心配だよね。。
{/netabare}
{/netabare}
第8話「交点/降り籠める」
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
ある日、家に遊びに来る燈子を沙弥香が駅の改札付近で待っていると、突然声をかけられた。
それは偶然通りがかった、沙弥香が中学時代に好きだった先輩で・・・。
また、後日体育祭の部活対抗リレーに出場する生徒会メンバーは、皆でバトンパスの練習をしていた。
ところが、侑と沙弥香のバトンパスだけうまくいかず・・・。
{/netabare}
感想
{netabare}
アバンは沙弥香が自分のこと捨てた先輩にばったり会って

「自分のせいで沙弥香を百合の世界に引きずりこんじゃってゴメン。。
マトモになってるといいけど。。」みたいなこと言われてキレて
ちょうど来たカッコイイ燈子に抱きついて先輩に見せつける
みたいなおはなし^^


「おまえがそれゆうか?」みたいなおはなしだよね?

「一方的にフっちゃってゴメン。。」だったら分かるけど
沙弥香がふつうになってても、百合のままでも、よけいなお世話。。

でも、沙弥香が燈子に抱きついて先輩に見せつけようってしてたけど
これって先輩も百合のままだったらくやしがったかもだけど
そうじゃないから
「けっきょくあの子ってマトモじゃないんだな」って思われ大変だけかも?


あと、ちょっと百合百合しすぎになってきたかなぁ。。って
先回も別の百合カップルが出てきたし

にゃんの高校は共学だったけどクラスは女子ばっかりで
いつもくっついてる2人はいたけど、ふつうそんなに目立たないと思う。。

BLでも百合でもいいんだけど
みんながそればっかりだとちょっと引いちゃうかも?

朱里とバスケ先輩のおはなしはあったけど
槙クンと堂島クンの相合傘とかも出して
バランスよくしたらよかったんじゃないかな^^


Aパートは生徒会のリレーの練習で
沙弥香と侑のバトンパスがうまくいかなくって
侑が気をつかって沙弥香をお茶にさそうおはなし。。

おたがいに燈子のことが好き、ってたしかめて
もし、燈子がお姉さんみたいになろうってするのやめたら

沙弥香は「燈子に好きだと言えるのかしら?」
侑は。。「わたしはどうなるんだろ?」って思ったところでオシマイ

アジサイの好きな色を聞くところは
アバンでもあったけど色が白、青から白、ピンクに変わってたけど
アジサイの代表的な花言葉は「移り気」で
白いアジサイの花言葉は「寛容」

青~青紫色のアジサイの花言葉は
「冷淡、無情、高慢、辛抱強い愛情、あなたは美しいが冷淡だ」で
ピンク~赤紫色のアジサイの花言葉は「元気な女性」だって。。
これって沙弥香(白)と燈子(青)と侑(ピンク)のことなのかな?


Bパートは
雨にふられてこまってた侑に燈子が声をかけて相合傘で帰るおはなし。。

侑はたよりにしてた朱里を先輩といっしょに帰らせて
お姉ちゃんはデート中、ってゆう「リア充爆発しろ」ってゆう中で
燈子に声をかけられてうれしかったみたい^^

どっちが傘を持つか?とかでイチャイチャケンカしたり
雨宿りで燈子をふいてあげたり
侑は燈子といると楽しくなってきてる。。

それで頭をふかれながら
「侑が面倒見がいいから甘えすぎてないかちょっと心配。。
本当はガマンして付き合ってくれてるだけかもしれない。。
きらわれたらどうしようって。。大丈夫?」って言ってくる燈子に

「大丈夫。。面倒見てるなんて思ってませんよ
今日だって先輩が来てくれて助かりましたし、それにうれしかった^^」
って言ったとたん燈子が「そのうれしいって。。どういう意味?」
ってコワイ顔。。ちょっとドキッてしちゃった^^;

顔色読んだ侑が「あ。。いえ。。
今日はいろんな人に置いて行かれたりフられっぱなしだったから
先輩が来てくれて安心したというか。。それだけで変な意味じゃないですよ」
ってかくしてごまかして燈子もふつうにもどってたけど、こわかった^^;

それでベタベタしてくる燈子に「温かい。。」って思った侑は
「分けて欲しい」って思ったけどきらわれるのがイヤで
「いいか。。このままでも」って手をにぎるのあきらめたみたい。。

アジサイは赤と青になってたね^^

さいごは侑と沙弥香のバトンパスがうまくなって

「2人ともやればできるじゃない!本番もガンバろうね!」
ってむじゃきに笑う燈子を見て

「ほんと燈子ってヤッカイよね。。」「同感です」って
沙弥香と侑が共感するところで終わりだったけど
この2人がつき合ったほうがいいんじゃない?ってちょっと思った^^



燈子ってホントにヤッカイだよね^^
自分は好きでいたいのに、相手には好きにならないでほしい、なんて。。

今回の、侑が燈子をタオルでふくところで思ったけど
燈子ってお姉さんがほしいんじゃないかな?って。。

でも、お姉さんだったら燈子のこと好きだと思うけど
燈子の思ってる「好き」って「好きだから何かしてあげたい」じゃなくって
子どもが親に「何かしてほしい」ってゆうみたいな「好き」なんじゃない?

自分は人から何かしてもらいたいけど
人には「私に何も求めないで」って言ってるんじゃないかな?って

だってそれはお姉さんが死んで、まわりの人から
「お姉さんみたいになってほしい」って言われつづけてきて
そのためにがんばってきた「好き」だから。。


まわりの人は燈子を「お姉さん」にしたがって
燈子はがんばってまわりの人の「お姉さん」になろうってしてきたけど
燈子には今まで「お姉さん」の代わりになってくれる人がいなかったから
侑を「お姉さん」の代わりにしたいんじゃないかな?
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第9話「位置について/号砲は聞こえない」
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公式のあらすじ
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体育祭が近付き、生徒会のメンバーは忙しい日々を送っていた。
沙弥香から去年使った横断幕を探すように言われた侑は、一人で体育倉庫に向かう。
ふと、ここ数日忙しくて燈子と話が出来ていない事を思い返していると、ちょうど書類を手にした燈子が体育倉庫にやってきた。
侑は横断幕を手に外に出ようとするが、遮るように燈子が中に入って来て・・・。
{/netabare}
感想
{netabare}
あらすじのおはなしからはじまって
侑が体育倉庫で燈子に抱きつかれてキスされて
体育祭が終わったら、侑のほうからキスする約束させられるの。。


それから侑は廊下で槙クンに
「七海先輩に相手してもらえなくて寂しいんじゃない?」
って聞かれて「私は誰も好きにならないから。。」って言ったら
槙クンも「誰のことも好きにならないからおなじだ」って言って

「おんなじ」ってゆう話題で、おたがいのこと話しはじめたけど
別れるとき槙クンが侑を見ながら

(君は僕とは違うと思うけどな。。
だってさっきのはさびしくない人のする顔じゃないよ。。)
ってホントは思ってた。。

それから侑も、燈子にキスする約束のこと思い出して
ちょっとナーバスになったみたい。。


体育祭の日。。

侑は部活対抗リレーでアンカーを走る燈子に見とれて
それからぼんやりすることが多くなったみたい。。


片づけが終わった侑と燈子はまた体育倉庫に入って
燈子は侑に、約束のキスのおねだり^^;

でも、キスしようってした侑は(ダメだ!)って思ったの

何がダメかはよく分からないケド
ここを越えちゃイケナイってゆうことだけは分かる。。

それで「やっぱり私からするのは違う気がするんですけど。。」
ってことわったの
「だって好きでもないのにするとかちょっとどうなんだろうって」って

そしたら燈子が
「でも約束をやぶるなら代わりに私の好きにするからね」
って、おとなのキスをしてきて、びっくりした侑がちょっと引いたら

「ごめん!侑がイヤならもうしないから。。」って言ってきたけど侑は
いや別に。。イヤではないです。。
とゆうか。。どっちかっていうと気持ちいいし。。」って^^;


さいごは侑のモノローグで
「見返りのいらない好意を与えられること、優しくされること。。
サラサラの髪や長いまつげ、いいにおい、柔らかいこと。。
それらを心地よいと感じるのはただの当たり前で、特別なんかじゃないはず

心臓の音がする。私のじゃない先輩の音だ
だってこれじゃ。。早すぎるから。。」



今回は、燈子の「大人のキス」と侑の「気もちいい」で
いっきに大人のおはなしになっちゃったみたい^^;

これが燈子が男子で、侑が「気もちいいし。。」
なんて言ったら、もう見る気がしなくなっちゃうくらい。。


おはなしは、侑が燈子のことイシキしてきて
とうとう「好き」ってゆう気もちに変わったところだったと思う。。

ただ、それを一生けんめい見ないようにして
早すぎる心臓の音は自分のなのに「先輩の音だ」ってごまかしてる。。

だって燈子を好きになるときらわれるのが分かってるから。。

。。って、だんだんメンドくさくなってきたみたい。。
このあと、燈子が侑からはなれてくおはなしが待ってそうで。。


自分を好きになってくれる人から受けてたまってくプレッシャーを
燈子が侑に甘えてへらそう、ってしてるだけなんだけど
侑が燈子のこと好きになったら、プレッシャーがふえるだけ
ってゆう、燈子のメンドくさい性格のせいだよね^^


侑も、燈子に共感したから好きになったんだったら
槙クンのことを好きになってもいいハズなのに
甘えられたい、ってゆう気もちが勝ってるのかな?

でも、それだったら中学の同級生の男子でもよかったハズ。。
なのにフっちゃったのって
もともと女子のほうが好きだった、ってゆうことなのかも?
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第10話「私未満/昼の星/逃げ水」
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公式のあらすじ
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教室で、原稿を取り合うように引っ張り合っている侑とこよみ。
いよいよ生徒会劇の台本の草稿が完成したのだが、こよみは結末もまだ迷っていてあまり自信がない様子。
侑は、それであれば皆の意見も聞いてみようと、コピーして生徒会のメンバーへ配りに行く事にした。
燈子を見つけた侑は早速台本を手渡すのだが、原稿を覗き込む燈子との距離に少し戸惑い・・・。
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感想
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はじめは燈子と沙弥香とクラスメートでお昼を食べてて、燈子が
現実に起こったことそのままの夢を見ることがあるか?ってゆう話をはじめて
みんな、あるとかないとかってゆうんだけど、沙弥香はその夢が
「昔のことを思い出してる今の自分を夢に見ている」んだってゆうの。。


それから劇の台本ができたんだけど、こよみはあんまり自信なさそう^^

あらすじは、記憶喪失の少女が入院してて
そこに、弟、同級生、恋人が来て少女との思い出を話してくるんだけど
みんな言ってることが違くて、元の自分になりたいのに
誰の言ってる自分が元の自分か分からなくって悩むの。。

その台本の配役がとってもするどくって
みんな読んだだけで、だれがどの役か分かっちゃうくらい。。

燈子はそれを読んで
「誰かにならなければ私には何もないのに。。
叶さんこわいなぁ。。何もない少女の役か。。」ってつぶやいたの


それから生徒会は夏休み合宿で劇の練習することになって
燈子に勉強教えてもらいながら侑は
合宿で燈子が迫ってくるんじゃないか?みたいなこと言ってみたら

「沙弥香もいるのに何かするわけないでしょ」ってゆうから
「ガマンできるんですか?」って聞いたら
「できるようになる!もうちょっとおさえなきゃ、って思ったの
侑にきらわれたくないから。。」って

でも、侑も、燈子のこと名まえで呼べない。。
好きなお菓子を取られても文句も言えない。。
ただ「先輩ってズルい」って思うだけ


あと、箱崎先生が「市ヶ谷君」ってゆうOBの人に
合宿の劇の指導をたのんでたけど
主役が七海、って聞いたとたん向こうからいろいろ聞いてきたの。。
もしかして、燈子のお姉さんの恋人だった人だったりするのかな?


それから夏休みになって、燈子から電話も来ないしこっちからもかけにくいし
で、侑はちょっとさびしい思いをしてたら
ジョギング中に中学のソフトボール部でいっしょだった菜月に会って
買い物につき合ってもらうことにしたの。。

買い物をすませて入った喫茶店はこの前のところ。。

そこで侑は菜月から
「生徒会の話に出てくるのその七海先輩ばっかりじゃん」って言われたの。。

菜月は、中学のときの侑は何でもちょっと冷めてたみたいなのに
燈子のことで頭がいっぱいみたいなの、感じたっぽい^^


それから燈子はお父さんから
「生徒会の劇のこと、ムリしなくってもいい」って言われて
(私はやりたくてやってるだけなのにどうしてそういうこと。。)
ってイライラ。。

とうとう侑に電話をしてきて、いつものそっけない返事に
(侑は私が何をしてもしなくても、きっと本当は興味なんかないんだ。。)
って安心したみたい、さっきまでのイライラが嘘みたいに消えてったの^^

だけど侑は、燈子と話すと心がザワザワして、
イヤな感じじゃないのに気もちがいっぱいになっちゃうみたい。。


Cパートで燈子は、
お姉さんが自分とジャンケンで負けて、おつかいに行った帰りに事故に会って
帰ってこない、ってゆう夢を見て、目がさめるの。。

それから「私はなるんだ。。お姉ちゃんに」ってつぶやいてオシマイ。。



そんなおはなしで
侑は燈子のことが好きになってきてるんだけど
それを燈子には言えない、ってゆうイライラが出てきてるみたい。。

燈子が、自分のイライラを侑に押しつけてるだけ、みたいな気がするけど
侑はそれがイヤじゃないんだったらいいかな。。

でも、いつまでその思いをかくしていられるのかな?


あと「やがて君になる」の意味が見えてきたみたい。。

燈子は自分が記憶喪失の少女みたく
「誰かにならなければ何もない」って思ってて
今は「お姉さんになろう」ってがんばってるけど
「やがてホントの自分になる」おはなしなんじゃないのかな?


記憶喪失の子のことだけど
みんなが思ってる自分って、きっと自分のかけらの1つだけで
それだけだとよく分からないからロールシャッハのシミみたく
それぞれの人がかってに「これだ」って思い込んでるだけだって思う。。

それでかってに「これだ」って決めつけて期待して
それがただのインクのシミだって分かると、がっかりするか、怒るかだから
そんな人たちの期待にこたえようってがんばる燈子って
ほんとに記憶喪失の子みたいだって思う。。
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第11話「三角形の重心/導火」
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公式のあらすじ
{netabare}
夏休みになり、人気のない学校に集まった生徒会の面々。
生徒会劇の練習の為、いよいよ二泊三日の合宿がスタートした。
台本の読み合わせも進む中、こよみは未だ結末に悩んでいる様子だったが、他には特に大きな問題もなく合宿は進んでいった。
夜になり、侑と燈子はお風呂に沙弥香を誘う。
合宿棟の風呂が大浴場だった事に思い当たった沙弥香は躊躇するが・・・。
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感想
{netabare}
前半のおはなしは「三角形の重心」

合宿がはじまって。。
3人でおふろに入って、3人でおんなじ部屋で眠る。。

燈子をはさんで侑と沙弥香のバランスのおはなしだから
三角形の重心ってゆうより
たぶん、シーソーの重心のほうが近いんじゃないかな?って


燈子は侑に、侑と沙弥香は燈子に、もっと近づきたいって思ってるけど
おたがいに気をつかってるからそれ以上近づけなくって
ぎったんばっこん、バランスよく動いてるけど
どっちかが燈子と近づきすぎると、止まっちゃうシーソーみたいな関係かも?


おふろはさいごに入ると先に入ってた人から見られそうだから
侑みたくサッと脱いでさっさと入った方がいいかも^^

消灯前はビミョーだった空気が
写真の取り合いでちょっと明るくなったみたいでよかった^^


さいご、とうとう市ヶ谷先輩が参加して
沙弥香が心配そうな顔してたけど、どうしたのかな?

「導火」

市ケ谷さんの練習がはじまってすぐ、燈子を見てた市ケ谷さんが
「生徒会長っていうのは
もっと人を動かして自分はノンキにしてるもんだと思ってたよ。。」
って謎のコメント。。

気になってた燈子は帰りかけた市ケ谷さんを見送りながら
お姉さんのことを聞いたの。。

それは、燈子が思ってた澪さんとぜんぜん違くて

生徒会の仕事は他の役員にまかせっきりで
そのくせ演説なんかはかっこよく決めるから
知らない人たちからは"会長さんカッコいい"とか言われてたけど
夏休みの課題が終わらなくって役員全員で手伝ったこともあった。。とか

でも、まわりは振り回されてばっかりだったのに
澪さんは不思議とみんなに好かれてたんだって^^

それで燈子が「私が知ってる姉は。。
何でも自分で完璧にこなせてあこがれでした。。
そんな姉の姿は知らなかった。。」ってゆうと

「そっか。。あれで案外、妹の前じゃミエはってたのかな?
オレには逆に完璧な澪なんて想像もつかない^^
君の方がリッパに生徒会長してるよ。。
そうだなぁ。。姉妹の割には澪と七海さんはあんまり似てないな」って

それを聞いてた燈子は、帰ってく市ケ谷さんをボーっと見送ってた。。


それから、先生の差し入れで、みんなで花火をしたんだけど
はしゃぎながら自分のこと呼ぶ侑を見て、燈子は
(優しいな。。甘えてしまいたい☆彡だけどどこまで許されるんだろう?
その優しさを使いつくしてしまうのがこわい。。)って

そのころ堂島クンと槙クンがいっぱいの花火を見て
「こんなにたくさんあるんだからドンドン消費しないと終わらねぇぞー!」
「別に全部やる必要はないんじゃないの?」
「いやいや、花火は全部いっきにバーッてやってこその花火っしょ!」って

何だか燈子の思いに気づいたようなセリフだったけど
「優しさを使いつくすのがこわい」なんて言わないで
バーッとやっちゃった方がいい、ってゆう作者の人からのメッセかな?


1年生3人がすすき花火で遊んでるとき
燈子と沙弥香は2人で線香花火しながら
市ケ谷さんから聞いたお姉さんの話をしてたんだけど
沙弥香は前に調べて知ってたみたい。。

それで「ごめん」ってゆう沙弥香に燈子は
「沙弥香ならいいよ。。心配してくれてありがとう」って。。

そんな2人を、侑が横目でにらんでるところでオシマイ。。


家で家族と話すときと、近所の人と話すとき
話し方がちがうって当たり前だけど
きっと、どっちもその人だって思う。。

お姉さんはまわりからは完璧な人って思われてたけど
生徒会の人はそんなことない、って知ってた。。

燈子は生徒会の人からは完璧な人って思われてるけど
侑とか沙弥香は、そんなことないって知ってる。。

どっちだって、そんなに変わらないみたいだけど
燈子にとっては大きな問題だったみたい。。


侑は前に燈子の心配をして、燈子がキレたことあったから
今回は心配させてもらえなくって、さびしい思いしてるのかな?


燈子はこれから、どんな燈子になるの?ってゆうおはなしと
燈子と侑が、これからどうなるの?ってゆうおはなしになってきたみたい。。
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第12話「気が付けば息も出来ない」
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
合宿もいよいよ最終日、生徒会メンバーは台本を手に皆で読み合わせをしていた。
慣れない演技に苦戦する槙をはじめ、どこかぎこちない面々。
しかし燈子は読み合わせを進めて行くうちに、周りを圧倒するほど演技が白熱して行く。
その理由に気付いた沙弥香は休憩を提案し、コンビニへ買い出しに行く事に。
沙弥香に同行した侑は、釈然としない様子で・・・。
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感想
{netabare}
元の自分をさがすお芝居のセリフを読む燈子がすごい上手で
たぶんホントの自分の気もちといっしょなんだろうな。。って

だけど後半、恋人に対する自分になろうってするところのセリフには
気もちがのってなかったみたい。。

きっと燈子は、そんなオチを受け入れたくないんじゃないかな?

それがこよみが、この台本に感じてた違和感で
今回のおはなしって、侑がそのことに気がつくおはなしだったのかも?



いっぱい書きたいことはあるけど
長くなると入りきらなくなっちゃうから短めにw


合宿が終わって、侑が燈子を自分の家にさそうんだけど
燈子は今の自分がキライで誰かにならないといけないって思ってて
それで目指してたお姉さんが自分が思ってたのとホントはちがうかも?
って気がついて悩んでることを打ち明けたの。。

それで侑には「私のキライなものを好きっていう人のこと好きになれないから
私がキライな私のこと好きにならないで☆彡」ってゆうんだけど

駅まで送ってって燈子と別れた侑は
(先輩だって私の)「バカ」
(好きなもののこと嫌いって言わないでよ)「先輩のバーカ!」
って。。

「バカ」にかくれて聞こえなかったところは「好き」だよね^^

それで自分のことがキライだから、お姉さんになろうってしてる燈子を
今の自分を好きな燈子に変えようって決めたみたい。。


それで、まずは劇の台本のオチを変えるところから
って思った侑は、いそいでこよみのところに行って
「3つの自分のどれか1つの自分になろうって思って悩んでる主人公を
今の主人公がなりたい自分にならせたらいいんじゃないか?」って

この劇だったら、今の自分をさがして、いろんな人の話を聞いて
そうじゃない、って思ってる主人公かな?

それって、悩んでる主人公がホントの自分、ってゆうことかな?って。。


ホントの自分って決めちゃったら、ガチガチにしばられて動けなくなって
動けないって、死んでるのとおんなじなんじゃないのかな?

変なたとえだけど
「自分はやさしい人だから、誰も、何も傷つけたくない」って決めたら
犬や猫はもちろん、Gでも殺せないし、ゴミも捨てれなくって
Gがいっぱいのゴミ屋敷に住まなくちゃいけなくなりそう。。

いつでも、相手がだれかを考えながら
この人(物)にはどうゆう自分だったらいいのかな、って
悩むのが生きてくってゆうことなのかな?って

さっきも書いたけど
「自分はこうゆう人だ」って、決めるのって死ぬのとおんなじで
もし、燈子がお姉さんとまったくおんなじになりたいんだったら
お姉さんが死んだ歳で、自分も死ななくっちゃダメなんじゃないかな?
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第13話「終着駅まで/灯台」
{netabare}
公式のあらすじ
{netabare}
合宿も終わり、生徒会メンバーは各々夏休みを過ごしていた。
家族で墓参りに訪れていた燈子は、墓石の前で立ち尽くしたまま物思いにふけっていて・・・。
一方、侑は生徒会劇の台本の変更作業を進める為、こよみと共に喫茶店へやってきた。
作業を進める中で、こよみは侑に「一緒に考えて欲しい」と、あるお願いをする。
{/netabare}
感想
{netabare}
こよみが侑にたのんだのは劇のタイトルで
ラストパートを変えようってしてて看護師役の侑のセリフがふえるみたい。。


それから、理子先生の恋人の都が
合宿に理子の友だちの男の人が参加してた、って沙弥香から聞いて
帰ってきた理子に「理子は男と女どっちが好き?」って聞いてきて

理子から「私、別に女に興味ないんだけど」って言われて
ちょっと、落ちこんでたけど

「女の人にあんまり興味は無いけど今こうして付き合ってるのは都なわけで
例外というか特例というかその。。」って言われて
「というかその?」って、からかってしつこく聞いてたけど
理子はテレて「都だから好き」って言えなかったみたい^^

このおはなしってBLものでよくある
「お前が男だから好きになったんじゃない!お前だから好きになったんだ!」
ってゆうセリフがピッタリ^^

調べたら元ネタって、樋口可南子ってゆう女優さんが不倫記者会見で言った
「妻子ある人を好きになったんじゃありません
その人にたまたま家族があっただけです」で
もともとはLGBTとかのセリフじゃなかったみたい^^


アバンでお姉さんのお墓参りに行った燈子が
「お姉ちゃんの代わりに、お姉ちゃんができなかった劇をやる」って誓って
そのあと「そうしたら私は。。」って。。

Aパートのとちゅうでも、またそのことが出てきたけど
燈子はそのあと、どうゆう自分になったらいいか、悩んでるみたい。。

それで悩みつかれて侑に会いたくなった燈子のところに
侑のほうから「遊びに行きません?」ってメッセが届いて
次の日は水族館でデート^^
ってゆうか、最終回なのにデートで終わっちゃったみたい^^


でも、その中で「好きってゆうと安心する」ってゆう燈子が
「ほかが全部ニセモノでも、私の侑のこと好きな部分は私だって言い切れる
だから安心かな?」って言ってたけど
燈子がキライな燈子って、ニセモノの燈子のことじゃないのかな?

「偽物語」で貝木さんが「偽物の方が圧倒的に価値がある。。
そこに本物になろうという意志があるだけ、偽物の方が本物より本物だ」
って言ってたけど

本物は何もしなくっても本物だから
燈子のお姉さんが、生徒会役員にいろいろ押しつけて
おいしいとこ取りしてたって本物のお姉さんだったけど

お姉さんになろうってしてる燈子って
お姉さんになろうって努力してる分
お姉さんより本物(価値がある)なのかな?って思う。。

たぶん、みんなが燈子のこと好きな理由って
(燈子の思い出の中にいる)お姉さんみたいにカンペキだからじゃなくって
燈子が本物になろうってがんばってるからだって思う。。

だったら、本物の燈子って、ナマケ者なのかな?

燈子は「お姉さんみたいになりたいくせに
自分を確認して安心するなんて、矛盾してる」って言ってたけど

たぶん人でも車でも
ずっと走りつづけてたらこわれちゃうから、休まないといけないときもあって
にゃんは、それって矛盾じゃなくってどっちも本物の燈子だって思うな。。


デートのとちゅうで、侑は劇の練習はじめちゃったけど

たぶん「誰かにならなくっちゃ!」って思う燈子に
「選ぶ必要があるの?
私は今のあなたしか知らないけどあなたのいろんなことを知ってる
そのあなたでいいんじゃない?」って言いたかったんだと思う。。

でも、燈子の答えは
「私は誰かを選ばなきゃいけない、だって私には何もないから」だった。。

侑は「でも。。」って言いかけてやめちゃって
そのあとまた、楽しいデート^^


どうして燈子は「わたしには何もない」って思ってるのかな?
燈子には「本物になろうという意志がある」のに。。


帰りの電車で侑がこよみに
タイトル案の「君しか知らない」って送ろうってしてたけど
タイトルはやがて「やがて君になる」になるんじゃないかな?ってw


そのあと、もたれかかって眠っちゃった燈子に侑が
「先輩、そろそろ乗りかえですよ」って言ってたけど顔が近い^^

たぶん燈子って、お姉さん行の電車から
ほかの行く先に乗りかえなくっちゃいけないところに来てるんだよね?

眠ってる燈子を起こして、ちがう行先の電車に乗せるのが侑の役目みたい^^



あと、2人のデートが楽しそうだった
とくに水がどばっ!ってかかるところ^^
ビチャビチャでも笑ってられそう♪

水族館のクラゲって、ほんとにきれいだよね^^
にゃんは水族館にほかの人がいなかったら、1日中でも見てられる^^


それから、終わりのほうに
槙クンと堂島クンがからんでるところがちょっと映ってたけど
堂島クンが槙クンのイジワルなところを変えてくれたらいいな☆彡
{/netabare}
{/netabare}


見おわって。。

百合の恋愛+少女の成長物語みたいなおはなしで
気もちを景色とかで表すところとか
気もちが伝わってきてよかった☆

絵もきれいだったし、声優さんもよかったけど
終わらなくってザンネン。。
終わってないから物語の☆は3.5だけど
でも、ムリにまとめようってしなくって、よかったと思う。。

2期が楽しみ☆彡

投稿 : 2021/12/13
閲覧 : 929
サンキュー:

86

aderia さんの感想・評価

★★★★★ 5.0
物語 : 5.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 5.0 キャラ : 5.0 状態:観終わった

無理

評価し得ない 好きすぎておかしくなる

投稿 : 2021/12/05
閲覧 : 192
サンキュー:

1

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.8
物語 : 5.0 作画 : 4.5 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

美しい文学作品を読んでいるような・・・、そんな感覚。

オープニングがとてもすばらしい。
曲のタイトルは「君にふれて」と言うこの作品テーマに通じるもの。
学生時代や青春を思い出させるような懐かしい感じがするメロディーライン。
このメロディーにのせて、美しい絵が映し出される。
才能あふれる多感な美術少女が青春の時にしか描けないような美しくも闇がある絵。
まるでそんな絵のキャンバスが並ぶ美術教室に入ってしまったような感覚。
そこはまるで自分の心が作品によって静かに切り裂かれるような不思議な空間。
そんなオープニングである。

この物語は、女の子が女の子を好きになってしまう話。
でも、好きになって何が悪いのってさえ思えてくるほど清純な恋愛に思える。
観ているこちらも百合に対する偏見が浄化されてくるようにも感じる。
とても澄んだ空気感が作品の中に流れている。
特に序盤の踏切のシーン・・・。
なんて表現してよいか言葉が見つからないが、この空気感は特別だと分かる。

この作品は、登場人物の心の内面、気持ちを丁寧に表現している。
また、その結果として目に見える動きの部分もとても丁寧に描いている。
やはり、人の仕草や表情、行動は、気持ちの表れなんだと再認識させられる。

一人称視点やモノローグで、主人公の心情にグッと引き寄せる表現をする。
そうかと思ったら、ちょっと引いてその心情を冷静に見せる表現もする。
「心」と言うものを内からも見せるし、外からも見せる。
主人公に感情移入させるのではない。
視聴者をグッとその「心」に引き寄せ主人公の中にいるもう一人の自分に仕立てる。
そして、一緒になってその「心」を冷静に見つめさせる。
結果として、主人公が抱える課題を一緒に紐解き1つずつ丁寧に整理していく。

この作品は、登場人物の「心」だけではなく、まわりの「空気感」をも描いている。
特に心情描写は、登場人物のセリフや表情、仕草だけにとどまらない。
まわりの背景さえも比喩的に使っている。
木漏れ日、風に舞う木の葉、窓から差し込む光、そのすべてが心情描写の一部だ。
まるで美しい文学作品を読んでいるような・・・、そんな感覚にさえなる。

自分は、この作品がとても好きだ。
それは、「心」と真摯に向き合っているからである。
自分は、この作品を人に勧めたくない。
言い換えれば、自分のものだけにしておきたい。
それだけ人に触れられたくない「心」の内面の繊細さを描いているからである。
OPの歌詞で例えるなら「鍵をかけたガラスの箱に隠しておきたい」作品なのである。

投稿 : 2021/11/08
閲覧 : 470
サンキュー:

31

ネタバレ

貫通 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2
物語 : 1.5 作画 : 2.0 声優 : 3.5 音楽 : 2.0 キャラ : 2.0 状態:観終わった

イレギュラー百合です。

百合を題材にしている、かつ少なからず百合の発展に貢献したところは感謝です。
作画は基本綺麗ですが、目と輪郭に癖があり気になります。そして展開が身体的より心理的というのはなかなか珍しいと思います。最終話も中途半端なところで終わったのであまり好きではないです。さらにキスに関しても両思いではないので、百合としてのキスと思えずあまりよろしくなかったです。
心理描写が細かいという評価が多いようですが、そう思えませんでした。どちらかというとぼかして心理を表していて、何から何まで基本から外れた百合でした。

投稿 : 2021/08/25
閲覧 : 319
サンキュー:

3

HAL9000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7
物語 : 4.0 作画 : 5.0 声優 : 5.0 音楽 : 4.5 キャラ : 5.0 状態:観終わった

男脳には決して描けない、成長期の少女特有の感情と細やかな機微、

オープニング背景、キラキラ、手を伸ばすが届かない、本で顔隠し、に鳥肌。
全身が強烈になにかに共振した なんだこれは! 天才か!
まるでカブトムシ初めて聴いたときの戦慄

見終わってからだいぶ時間が立ってるにも関わらず、深く印象に残っている作品。

クズの本懐でも男に決して描けない心象風景の描写力に愕然としたのを思い出す。この作品ははもっと清々しく青くさくて、とてもはかない美しさがあってまさに青春小説。

胸がいたく、いかにもありそうな一瞬のカットが美しすぎて目が眩みそう。アニメでこんな綺麗なものが描けるなんて、まさに信じられない。

本来、私みたいなおっさんがクラクラするようなジャンルではない(てか百合の学園生徒会初恋心理描写もの)けれど、一話試し見したら引き込まれ続けてとうとう途中切りなんて全く考えられずとうとう最後まで心乱されまくりながら見てしまった。なんて幸せなんだ。。

※皆さんのレビューを読んで感動。。ありがとう
また完全に記憶が飛んだころに再視聴してみよう 

投稿 : 2021/05/23
閲覧 : 322
サンキュー:

11

ネタバレ

さざなみ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 4.0 キャラ : 5.0 状態:----

百合作品にとどまらず恋愛作品としても大傑作

「やがて君になる」という作品を味わう上でまず大前提として抑えないといけないのは、橙子先輩はこれまで幾度となく告白されてきて全て断っているということ。普通の恋愛じゃダメなんですね。
というのも橙子先輩は周りの人から見れば容姿端麗・頭脳明晰の完璧人間ではあるものの、本当はプレッシャーに弱い小心者で周囲が思い描く理想とのギャップを努力で埋めているだけの人物であることが描写されています。
これは姉が亡くなったことを自分のせいだと思い込んでいる橙子が「私が姉の代わりにならないと」と考えているからです。
そして橙子は姉の仮面を被って生きている臆病で凡庸な自分のことを嫌っています。
つまり橙子にとって「好きだと告白されること」は姉の仮面を被った自分に好意を寄せられることであり、本当の自分に寄せられた好意ではないんですね。
彼女にとってこれまでの告白は仮面を脱ぐことを許されない束縛でしかなかったということです。

逆に相棒ともいえる佐伯先輩には自分の弱みを見せている訳ですが、仮面の下の本当の橙子を好きになるということは、仮面を被り姉のように振る舞うことに全てを捧げてきたこれまでの人生の全てを否定されることになります。
ここの部分は6話ラストで小糸侑への「私のことをどうか好きにならないで」に繋がります。

そこで他人からの好意がそれぞれ仮面の自分と裏の自分を否定するものでしかないという橙子が出会ったのが、「好きを知らない主人公・小糸侑」です。
橙子は他人への好意を知らないかつ自分のことを無責任に否定してこない侑に惹かれることになります。
ここから物語がスタートしていく訳です。

またラストが微妙だと頭ごなしに否定する人もいますが、そうではありません。
最後の「先輩、そろそろ乗り換えですよ」という台詞は電車の乗り換え的な意味はもちろん、未だに姉の仮面を被ることに固執し、そんな自分を嫌っている橙子に「自分を変える時だ」と語りかけているようにも見えました。
またこの時はまばゆいばかりの黄金色で包まれていましたが、13話の前半で「劇が終わってしまったら私はどうなるんだろう」と考えながら一人で電車を待つ橙子の様子を暗い色彩で描いていた対比にも注目したいところです。

このように例を挙げるとキリがないですが、台詞のみならず風景描写の一つ一つに意味があり、こちら側が気を抜くことを許してくれません。

投稿 : 2021/05/22
閲覧 : 318
サンキュー:

6

退会済のユーザー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8
物語 : 3.0 作画 : 3.5 声優 : 4.0 音楽 : 4.5 キャラ : 4.0 状態:観終わった

期待はずれ

両思いが嫌なことを強調しすぎです。そんなに念押しする必要は皆無だったと思います。あと作画の癖が強いのとたまに雑です。良い所は綺麗ですが雑なとこがあり余計目立ちます。メインキャラへのモブキャラからの百合感情も絶対要りませんでした。悲しくなることが確定してる百合は絶対に要らない。やってはいけないタブーですね。そしてもちろん男も要りませんでしたね。ただ基本はしっかりした百合です。男の加わり方はギリギリ許容範囲といったところです。

投稿 : 2021/04/29
閲覧 : 493
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.3
物語 : 4.5 作画 : 4.0 声優 : 4.0 音楽 : 5.0 キャラ : 4.0 状態:観終わった

丁寧な心理描写

他人が好きになれない燈子と他人に興味がない侑の百合アニメ。

↓めっちゃネタバレしてます。
{netabare}
ほとんどの人が言っている通り、この作品のいいところは心理描写がめっちゃ丁寧なところ。百合とか関係なく、普通の恋愛アニメでもこれほど前に丁寧な心理描写をしているアニメはないと思う。

最初は他人が好きになれないはずの燈子が侑を好きになってしまうところから始まる。そして、最初は嫌々ながらも燈子と付き合う侑だけど、物語が後半になるにつれて、燈子のことが好きになっていってしまう。
この過程がめっちゃ丁寧に描かれていて良かった。こういうアニメって唐突に惚れあったりすることが多いけど、このアニメはそんな風に感じなかった。
急に好きになるわけじゃなくて、中盤では侑は燈子のことが好きになっているということを心の中で否定しつつ、最後は好きになっていることを自覚するという流れがほんと良かった。

そんな中で問題が発生する。燈子が侑を好きになった理由は、侑が他人に興味がないからで、燈子が他人に告白されても振っていたのは燈子が嫌いな人(自分)を好きになる人が好きになれないからということが明かされる。
だから、侑は燈子に好きだってことを伝えられない。
ここでの侑の、私の好きな人(燈子)を嫌いって言わないでよ、っていうセリフはめっちゃ印象に残ってる。
そんな燈子を変えようとするってところで、最終回が中途半端に終わる。
最初は燈子はキスしか考えてない薄いキャラだと思っていたけど、終盤になってやっと好感の持てるキャラになった。

恋愛描写のことしか書いていなかったけど、他にこのアニメはどんな内容をやっているのか、というと文化祭で生徒会劇をやろうとしている。
これがこのアニメの軸になってる話。燈子の姉の死によって、七年間行われていなかった生徒会劇を燈子は復活させようとしており、アニメ範囲では台本がほぼできあがり、練習するところまで描かれる。

生徒会劇を実際にやる所までは行かないけど、この生徒会劇の内容がかなりいい。
記憶喪失になった少女が他人の記憶をもとに過去の自分になろうとするけど、その他人(家族、友人、恋人)の言う過去の自分が全然違い、誰の言う自分が正しいのか、と悩んだ挙句、自分を一番本音で話せているであろう恋人の言う自分を選ぶ話。
この劇の主人公は侑(ほんとの自分)と生徒(姉の真似)の前で別の自分を演じている燈子か、燈子(かっこつけた自分)と生徒会メンバー(ほんとの自分)の前で別の自分を演じていた姉か、もしくは両方を表しているのかはわからないけど、どっちにしろ興味深いいい話だった。

ただ、この劇は作中でも言われてたし自分もそう思ったけど、最後のオチにどこか違和感がある。一人を選ぶのはほんとに正しいのか?って思った。
書いた本人であるこよみも結末を変えようとするけどなかなか思いつかない、そんな中、侑がこよみに劇の結末を、過去から選んでその自分になろうとするんじゃなく、今の自分を基準に考えるというオチにしようと提案する。要するに過去の自分じゃなくて今の自分を大切にという結末。
ここの訂正するシーンはほんとにすごいと思った。ほんとに言っている通りだと納得できる。
自分は他人の言う過去の自分全員を参考にするという無難な結末にするのかなと思ったけど、言われてみれば侑の言った結末のほうが全然いい。
この生徒会劇のタイトルが、やがて君になるなんだろうなと思ったら、予想を裏切って、「君しか知らない」というタイトル。劇で伝えたいことを綺麗に表せている最高のタイトル。
アニメの中の人物だけがこの劇をいいと思っているという、他のアニメでもありがちなものではなく、視聴者もこの劇を良いと思えるのが、この作品がよくできていると実感させられる。
この漫画の作者ほんとにすごいと思った。

最終回の最後のセリフもめっちゃいい。「終着駅まで」というタイトルでラストは「そろそろ乗り換えですよ」というセリフ。たぶん、姉になろうとする自分は捨てて、ほんとの自分になろうという意味なのかな。
注意してみれば細かい伏線とかも沢山散りばめられていて、ほんとに素晴らしい作品でした。

ただ、最後がかなり中途半端だったので、二期か映画で続編やってほしい...。
{/netabare}

投稿 : 2021/04/18
閲覧 : 600
サンキュー:

5

ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.4
物語 : 5.0 作画 : 4.0 声優 : 4.5 音楽 : 4.0 キャラ : 4.5 状態:観終わった

求める者と与える者との繊細なラブストーリー

ずっと昔、国際ジャーナリストの落合信彦氏が、
アウン・サン・スー・チー氏に
「愛とは何ですか」と質問したことがあります。

スー・チー氏はそれに対し、間髪入れず、こう答えました。
「与えることです。惜しみなく与えることです」

すっごく衝撃的でした。
同時に、自分の若い頃が恥ずかしくなりました。
だって、それとは真逆のことばかりしていましたから。

好きだから、いつでも一緒にいたい、癒してほしい。
好きだから、料理やお弁当を作って欲しい。
好きだから、えっちがしたい・心も身体も繋がっていたい。

それってつまるところ『求めることばっかり』ですよね。

もちろん相手を喜ばせることは、
それなりにしていました。
だけどそれは、今にして思えば『愛情の発露』なんかじゃなく、
相手に求めることへの『対価』あるいは『免罪符』
であったような気がしてなりません。

いやあ、若気の至りってほんとこわいわ。
てか死ぬほど恥ずかしい。

さて、本作の話ですが、端的に言うと
この作品は『求める者』と『与える者』のお話です。
そして『与える者』である侑の足の置き場が、
少しずつ『求める者』である燈子に引き寄せられていく様が、
緻密に、そして美しく描かれていきます。
{netabare}
そして、引き寄せられるほどに突き付けられる、
絶望的なパラドックス。

燈子は『誰のことも好きになれない』侑だからこそ好きになり、
「私を好きにならないで」と侑に言い放ちます。
だから、侑が燈子に好きでい続けてもらうためには、
好きになっちゃいけない、
好きになってもその気持ちを伝えちゃいけない。

このパラドックスは、ある意味『地獄』です。

ロミジュリなら生まれた血筋とか社会のせいにできます。
血のつながった家族なら『倫理』、
親友の恋人とかなら『友情』、
とりあえず二人の間にある障壁を共通の課題として、
余計にもりあがることすら可能です。

だけどこのパラドックスは、誰のせいにもできません。
それどころか、
二人で一緒に悩むことすら許されない。
自分の気持ちを殺して与え続けることでのみ、
維持できる関係性。

そこにもがき苦しみながらも、
侑は燈子を「変えたい」と願います。

それは、一つには侑の『自分のため』でもあります。
本人もそれを『傲慢』『わがまま』と称していますしね。
だけどそれ以上に、
自分の好きな燈子のことを燈子自身に好きになって欲しい、
という純粋な気持ちが侑を突き動かしています。
つまり、ここでも侑は、
自分から進んで『与えよう』としてるのです。

恋愛とは『求め合う』ものだという概念を飛び越え、
全く新しい天秤の形を創造した原作者の仲谷鳰さんに、
心から敬意を表したいと思います。

ストーリーがいいから、当然、脚本もよくなります。
そして、脚本がいいと、役者のお芝居もよくなります。

特筆すべきは、侑役、高田憂希さんの基礎声質のすばらしさ。
五話冒頭、店番しているシ-ンのモノローグなんか、
特別な芝居は何もしていないのに、ぐいぐい惹き込まれます。

燈子を演じた寿美菜子さんも、好演でした。
そして、なんと言っても
沙弥香を演じた茅野愛衣さんがどハマり役です。
言葉の温度というか、寒暖のつけ方がほんとうにすごい。

さらに言うなら、OPの映像美にも思わず息をのみます。
女の子、花、学校、それだけの単純極まりないモチ-フなのに、
ほとんどアートと呼べる域にまで達しちゃっています。

ほめどころ満載の本作品で唯一残念なのは、
おそろしく『続きが気になる』ところで終わっていること。
いまのところ二期決定の報もなく、あんまりだ。

ただ、それを考慮しても、本作は『お薦め』の一本です。

ハ-レム大好きロボメカ大好きという方にはお勧めできませんが、
それ以外の方、
繊細に『人』を描いたドラマ好きな方なら好適かと。

全部見終わった後でコ-ヒ-を淹れ、
『愛とはなんぞや』みたく、
青臭いテ-マに思いを馳せてみるのも一興かと存じます。


*********************************************


ところで、この作品はいわゆる『百合アニメ』に属しています。

僕は、好きになった相手が『たまたま』同性だっただけで、
女同士であることは作品の本質に関係ないんじゃないか、
そんなふうに考えていたのですが……

[燈子が『男』だった場合]
いわゆるイケメンで文武両道のスーパ-生徒会長さま。
そんなやつが後輩になに甘えとんじゃ、という話になりそう。
僕を好きにならないで、とか言いつつ侑にキスするとか、
外道街道まっしぐらすぎる。

[侑が『男』だった場合]
根が寂しがり屋の美人生徒会長に翻弄される淡泊美少年。
それはそれでアリな設定かも知れないけれど、
少なくとも世界観はまるっきり別のものになっちゃいます。
てか、それってレディコミの設定じゃね?

[どっちも『男』だった場合]
特定の方々御用達。アニメ化すんなよ。

という結論に至りましたので、
やっぱり『百合』であることは必然ではないかと。
というか本作って
絶対に『百合でしか描けない世界』なんですね、
納得です。う~む。
{/netabare}

投稿 : 2021/04/18
閲覧 : 317
サンキュー:

24

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9
物語 : 4.0 作画 : 4.0 声優 : 3.5 音楽 : 3.5 キャラ : 4.5 状態:観終わった

とても不思議な作品だった

なんとも不思議な印象を受けた作品。
大別すると百合系の作品という事なのだろうけれども、あまり違和感を感じなかったというか、なんというか。

浅く観れば百合の三角関係崩れみたいな感じなのだろうけれども、それだけではなく、七海燈子という少女のアイデンティティを探る物語という一面をも持つ。

そして主人公?である小糸侑もまた何かをさがしている・・・、
感情・・・、いや恋とか愛とかいう気持ちをかな。

この二人を中心に百合系のストーリーが展開されていくのだけれども、それほど嫌な感じがしなかったのは、侑がえらく飄々としていたからなのか、先輩であるはずの七海燈子がそっち方面ではえらく幼く、かわいらしく見えたからか・・・。

物語の内容自体は燈子の姉の話が深掘りされたり、色々な要素はあったのだけれどもやはり「雰囲気」で楽しめてしまったというところが大きいように思う。

それぞれのキャラクターの感情面も細やかに表現されていたのではないかな。

アニメ作品としての終わり方は大幅に余韻を残す終わり方で、ちょっと特徴のある終わり方だったかな。
物語を深く丁寧に解釈していれば終わりとしてある形をうっすらと観ることが出来る気がしたけど、あまり考えないで観ていると「あれ?これで終わり?」となる人もいるかもしれませんね。

ひとクセある作品ではあるものの、ここがクリアできるならぜひ見て観てもらいたい作品だと思いました。

投稿 : 2021/04/14
閲覧 : 287
サンキュー:

25

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やがて君になるのストーリー・あらすじ

人に恋する気持ちがわからず悩みを抱える小糸侑は、中学卒業の時に仲の良い男子に告白された返事をできずにいた。そんな折に出会った生徒会役員の七海燈子は、誰に告白されても相手のことを好きになれないという。燈子に共感を覚えた侑は自分の悩みを打ち明けるが、逆に燈子から思わぬ言葉を告げられる──。「私、君のこと好きになりそう」(TVアニメ動画『やがて君になる』のwikipedia・公式サイト等参照)

ティザー映像・PVも公開中!

放送時期・公式基本情報

ジャンル
TVアニメ動画
放送時期
2018年秋アニメ
制作会社
TROYCA
主題歌
≪OP≫安月名莉子『君にふれて』≪ED≫小糸侑(CV.高田憂希)七海燈子(CV.寿美菜子)『hectopascal』
挿入歌
安月名莉子『rise』

声優・キャラクター

高田憂希、寿美菜子、茅野愛衣、市川太一、野上翔、寺崎裕香、小原好美、中原麻衣、森なな子、小松未可子

スタッフ

原作:仲谷鳰(「月刊コミック電撃大王」連載)、監督:加藤誠、シリーズ構成・脚本:花田十輝、キャラクターデザイン・総作画監督:合田浩章、色彩設計:篠原真理子、美術監督:永

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