幕末おすすめアニメランキング 25

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの幕末成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月09日の時点で一番の幕末おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

91.0 1 幕末アニメランキング1位
銀魂(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★★ 4.2 (3074)
15121人が棚に入れました
この世界の江戸時代末期、「天人(あまんと)」と呼ばれる異星人達が襲来した。まもなく地球人と天人との間に十数年間に及ぶ戦争が勃発し、数多くの侍、攘夷派志士が天人との戦いに参加した。が、天人の絶大な力を見て弱腰になっていた幕府は天人の侵略をあっさりと受け入れ条約を締結。侍達は廃刀令により刀を失い、世の中に天人がのさばり、幕府は天人による傀儡政権となった。
そんな時代、一人の銀髪の侍「坂田銀時」が、愉快な仲間達と共に奇想天外な生活を過ごしていく物語である。笑えて、泣けて、心温まる、銀さんとその仲間たちの生き様、得とご覧あれ!

声優・キャラクター
杉田智和、阪口大助、釘宮理恵、高橋美佳子、千葉進歩、中井和哉、鈴村健一、太田哲治、若本規夫、石田彰、ゆきのさつき、くじら、杉本ゆう、立木文彦、小林ゆう、三木眞一郎、藤原啓治、坂口候一

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

銀さんの目に移る物が何を表すかは見た目ではなく、魂で決まる。

この作品の世界観は江戸時代末期に「天人(あまんと)」と呼ばれる異星人達が襲来し、そいつらの侵略を阻止をするため20年にかけて天人と戦争をした後地球は天人に負け、開国をしてしまった。そのせいで侍たちは刀を捨て、戦い意思、そして侍魂を失ってしまった世界。けれどそんな世界にまだ侍魂を持った男がいた。その男の名は「坂田 銀時」(主人公)です。

この作品の始まりは「志村新八」っと言うある少年がある天人の喫茶店で働いていますが、そこでは天人に差別されていました。所がそのに銀さんが救いました。そのように銀さんは他のキャラクターたちを救くって行きました。その後どんどん仲間を救い、今は銀さん、神楽、新八 を中心にして話が進んでいきます。

この作品はかなりの量のキャラクターがいて、それだけのストーリーがあります。そして長編があるたびにかなり感動的なストーリーが起こります。はじめはそれほどキャラクターが多くないので、あまり面白くなかったかも知れませんが、ズット見ているとだんだん面白くなっていきます。しかも王道パート(?)見たいになってもしつこく長くなく短めで戦いが終わっていますので戦いパートも楽しんで見れます。

私がこの作品で一番好きな所は銀さんや他のボケのキャラクターがかなり面白い下ネタ系のギャグをしたり、かなり面白いパクリねたをしたりするところです。この作品の世界はサザエさん方式(一生年をとらないっと言う意味)なので年をとるって事はありません。

私が一番好きなキャラクター(?)はジャスタウェイです。たまに出てくるキャラクターですが本当は爆弾ってww それを知った時私かなりショックでした。

オープニング

「Pray」(1~24話)
曲はかなり印象的です。少しキャラクターの説明部分は足りない気もしますが、良い曲です。

「遠い句い」(25~49話)
曲はまったりしたリズムで新八が銀さんに向けてって感じの目線で描かれています。私敵にはあまりこの作品にはあっていないと思いました。

「銀色の空」(50~75話)
最高の曲です。この作品にぴったりの曲でした。 タイトルからしてまさに銀魂って感じがあふれています。

「かさなる影」(76~99話)
のりのりの曲です。曲の始まりが一度頭に入るとなかなかはずせないのが良い所です。

「曇天」(100~125話)
私の中でこの曲は一番です。リズムが良く、画像はかなりかっこよく(特に長谷川さん)全てのキャラがかっこよく出ていました。最高です。

「アナタMAGIC」(126~150話)
はじめに銀さんが強調させている所がこの曲のポイントだと私は思います。もっと曲がながくても良いかと思いました。

「Stairway Generation」(151~176話)
たまに改造版がありましたが非常に面白い曲です。途中神楽の服がピンクな所があるので探してみてください。

「Light Infection」(177~201話)
最後のオープニングです。全てのキャラクターがここに終結しています。机上に良い曲です。 私のおすすめの曲です。

エンディング

「風船ガム」(1~13話)
全キャラクター+他のキャラクターの画像が後ろで流れています。少し私には物足りなかったですが、面白かったです。

「MR. RAINDROP」(14~24話)
桂とエリザベスだけしか主演していません。曲は英語なので分かりずらいですが後ろの画像に合っていると私は好きです。

「雪のツバサ」(25~37話)
良い曲でしたが私はあまり好きではないです。あまりこの作品にはあっていませんでした。

「キャンディ・ライン」(38~49話)
非常に良い曲です。

「修羅」(50~62話)
最高です。私の中で一番好きなエンディングです。曲にぴったり画像が合っていて、キャラクターをものすごくかっこよく描かれていて、そしてな曲が強調されています。もっと長くやってほしかったでうす。

「奇跡」(63~75話)
悲しい曲です。そして本編でもかなり悲しいパートでしたので非常に調合されていた曲でした。

「SIGNAL」(76~87話)
かっこいい曲です。この曲を歌っている人の声がむちゃくちゃかっこよかったです。

「Speed of flow」(88~99話)
かっこいい曲です。この曲を歌っている人の声がむちゃくちゃかっこよかったです。

「sanagi」(100~112話)
一度聞いたら忘れられない。 そんな曲です。

「This world is yours」(113~125話)
神楽が一人で走っているだけですがそれなのに曲にマッチしていました。やっぱ最高。

「I、愛、会い」(126~138話)
全ての銀魂のエンディングをこれにしても良いくらい最高のエンディングでした。

「輝いた」(139~150話)
輝いたぜ・・・

「朝ANSWER」(151~163話)
超、超超超超かわいい画像が後ろに流れています。 超超超かわいいですから是非みていください。

「ウォーアイニー」(164~176話)
いい曲です。 説明は似てしまうのでこれだけにします。すみません。

「ワンダフルデイズ」(177~189話)
すべてのキャラクターが行進していく画像に驚きました。このような世界になってほしいですね!!

「サヨナラの空」(190~201話)
さようなら。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

不真面目な奴らが真面目な一面を見せると案外格好いい奴らなんでは?と思われがち

 銀魂と言えば、パロを駆使した放送コードギリギリのギャグアニメ…
その認識も当然間違っていませんが、シリアス回を真剣に見たことありますか?
 このアニメ、案外シリアス回で痺れるアニメなんですよ!!
 普段とのギャップで惹きつける…作中でも連呼されるジャイアン映画版理論を地で行くアニメなんですよこれが!!キャラがめちゃくちゃ格好いいんですよこれが!!

 以下 ヅラ(馬)が特別好きだけど、銀さんがやっぱり一番格好いいシーン多いなと思いつつ沖田も妙に格好いいと納得しつつ次郎長の渋さも堪らんと考えてる人の必見のお勧め回と感想詳細

(25話:「鍋は人生の縮図である」)
 肉をめぐる万事屋メンバーの攻防戦にヅラやエリ-が加わって…
 個人的にキャラが固まってきたこの辺りからが面白いと思う!

27話:「刀じゃ斬れないものがある」
 初めての?シリアス回って感じがします。割と泣けますし、銀さん格好いいです。

39話:「メニューが多いラーメン屋はたいてい流行っていない」
 これはヅラ好き必見です。ヅラ唯一の恋愛?回です。幾松かわいい…
 アニオリ含め原作より大分演出が良くて、原作ファンも必見だと思います。
 銀魂らしからぬ大人な回ですが、めっちゃ好きです

58~61話:紅桜篇
 鬼兵隊との対立と言うことで、ストーリー的にも外せないシリアス回です。映画化もしています。
 ヅラファンには堪らない戦闘シーンもあります。似蔵メインの51~52話を視た方が楽しめるかも
 EDの「修羅」が絶妙にマッチしています

69~71話:芙蓉篇
 たま登場のシリアス回です。たまは女キャラでかなり好きな方です、相変わらず銀さん格好いい。

72話B:「かもしれない運転でいけ」
 ヅラの天然っぷりが凄まじいw

(76~81話:柳生篇)
 九兵衛初登場回。

83話:「運に身分は関係ない」
 安定の将軍回。将軍がキャバクラ行くやつ。

86、87話:ミツバ篇
 ガチシリアス回…土方の恋の話です。
 泣けます…。

88話:「合コンは始まるまでが一番楽しい」
 九ちゃんの合コンの話。

101~105話:真選組動乱篇
 新選組メインのシリアス回。これの沖田がやばい格好いいです…
 OPの「曇天」が映えるシリアス回です。

110話:「人は皆 自分という檻を破る脱獄囚」
 ヅラの監獄回。鯱初登場回w 攘夷志士タオルのネタを二度いうヅラうざかわいい

111話B:「ほぼ100%の確率でビニール傘を置き忘れてくる自分が嫌い」
 神楽ちゃんの傘の話。万事屋の絆が感じられる神回です。神楽ちゃんも女の子なんです!音だけで見せたり、凝った演出も面白い回です。

112話:「起きて働く果報者」
 たまと銀さんのデート回。ヒロインの中でもたまは心から銀さん慕ってますよね。性格の良さも際立ってる印象。

115~118話:竜宮篇
 浦島太郎的な話。おじいさん演技が杉田さん下手ですww石田さんうますぎますw 笑えて最後はガチで泣ける…いい話でした。

(121~123話:モンハン篇)
 銀さんたちがドライバーになっちゃうやつ

(126~128話:文通篇)
 新八が女の子と文通する話。新八も案外格好いいです

(131~134話:スタンド温泉篇)
 レイが可愛いです…死後に通いたい…

138話:「時には昔の話をしようか」
 現万事屋メンバーの前のメンバーの話。妬む神楽可愛いw笑えますw

139~146話:吉原炎上篇
 月詠と神威初登場回。銀さんの格好よさがヤバい回です。
 戦闘の迫力は過去一ではないでしょうか?とにかく相手が強すぎるって感じがひしひしと伝わってくる回です。これは月詠も銀さんに惚れちゃいますよね?

151,152話:将軍床屋回
 安定の将軍回。将軍可哀そうすぎる…近藤さん気の毒過ぎる…

175話:「幾つになっても歯医者は嫌」
 歯医者に行く話。土方と銀さんの意地の張り合いは最高ですね。

177~181話:月詠編
 銀さんが月詠を救う話。月詠が銀魂ガールズで一番ヒロインしてますね。

182~184話:人気投票篇
 順位に納得しないキャラ達が…

188話:「観察日記は最後までやりきろう」
 マダオ観察日記回。下手したら一番泣いたかも(笑)神回だと思う。

189話B:「ラジオ体操は少年少女の社交場」
 神楽の感動回ははずれなし。神楽の周りは優しい人たちばかり

(195~199話:陰陽師篇)
 結野アナ掘り下げ回。

以上が一期におけるおすすめ回です。結局全部見てほしいですけどね。
 個人的に一番好きな長編は二期の
「歌舞伎町四天王編」なんですけども…一期も凄くいい話が多いです。

 キャラクターや声優はこれ以上ないってレベルですし、OPEDも映像含め、目茶苦茶いい曲が多いです。
 是非改めて見てほしいアニメ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

笑あり、涙あり

一人の怠け侍と地味なつっこみ眼鏡と無邪気で馬鹿力でカタコトな娘の3人を中心としたギャグアニメです。

とにかく笑えますね!番組裏事情からハードな下ネタまで。
ホントに笑えます!おもしろいです!
間や言い方なんかも徹底しているから漫画よりもアニメの方が笑えるときもあります。
音楽や声や効果音が良い方に働くことが多かったのでアニメ化は大成功でした。

まあこのアニメは爆笑ネタだけでなく、どうにもこうにもいかず道を踏み外した人なんかの人助けに、
主人公の銀さんは全力を注ぐわけなんですが、話によってはこれがめちゃめちゃ熱く、心を打ちます。
登場人物たちはみな多くは語らず、ひとりで全部背負い込んでどこかへ行っちまいます。
それが誤解を生みだして週刊連載漫画の引きとして有効に働く一方で、その不器用さがギャップもあることでより大きな感動をもたらしてくれます。
ぶつぶつ文句言いながら助けにくる仲間の素直じゃないとこもこの作品の良いところ。
柳生編ラストのゴリラの結婚式からの逃亡シーンが個人的に一番好きなんですが、
それが映えるのもこういうところあってのことで、まったくため息が出てしまいます。これほど良いシーンってのはあまりありません。

作画はまちまちですね。動きがないときはけっこう酷い。もう音だけでいいやって思うときもあるw
まあどーしようもないオモシロ会話が多いから引きの絵だけで十分ではあるんだけど。
ただ戦闘シーンは手のひらを返したように迫力ありました。
夜王編の阿伏兎戦、鳳仙戦や柳生編のラストの刹那、次郎長戦は、それはもうかっこよかったです。
普段ももうちょっと頑張ってくれればいいのにw

声優は有名な人たちが多かったです。
それにこれまたキャスティングがぴったりなんです。こんな感想を持てるのは稀な気がします。
彼らのおかげで原作の良さを十二分に引き出せていました。
特に神楽ちゃんは釘宮さんのおかげで100倍はかわいかった気がしますw タマも良かった!




銀さんには自分の護るべきものがあって、そこから絶対に反れたりしない。
この1行ではいささか抽象的であり、ありがちで伝わりにくいのですが、
他の漫画にはない、ほかの漫画家には書けない、ひっそりとしているけれど固く、強い意志が描かれていると思います。

坂田銀時は戦によって故郷を焼かれた孤児でした。
詰まれた死体の山に独り、虚空を見つめていた。
自分の周りではり理解できないことが一度にたくさん起こり、ましてや子供の身では感傷に浸ることもできなかった。
ただ冷たい孤独と寂しさだけが彼を包み、茫漠とした意識の中でかろうじて生きていた。
傷口は開いたままで何の施しも受けてはいなかった。
そんなときに1人の男が現れた。導くものだ。
彼の名は吉田松陽。銀時の手を優しく引いてくれた。

時は経て、他の惑星から天人が襲撃してきた。
青年になった銀時は剣を握って戦った。その強さ故に「白夜叉」などという異名までついた。
だが一番大切な人は守れなかった。
幕府はあっさりと天人を受け入れ国を捨て、矜持を捨て、侍を見捨てた。
戦いに命を賭ける者たちへの最大の侮辱だった。恩はあだをもって返された。
そして粛清。異端の者は殺された。先生も何のいわれもなく、そして躊躇いもなく殺された。
体から切り離された首だけがひとつ彼のもとに返ってきた。

世界はあまりにも非情だった。
いったい何をした?どうして先生が?
いくら自問自答を繰り返したところでひとつとして納得できる答えはでなかった。
どれだけ叫んでも誰も答えてくれなかった。聞こえるのは自分のろれつの回らない叫び声だけだった。
仲間の1人は他の星と貿易を始めた。1人は攘夷を心に決めた。1人は、全てを壊すことにした。
銀時は?
親は死んだ。友はそれぞれに行った。先生は―もちろん死んだ。
全てが手のひらから余すことなく水のように零れ落ちた。何も残らなかった。
反乱するか。この星から離れるか。壊すか。それとも死ぬか。
いくらでも選択肢はあったはずだ。やろうと思えばなんだってできた。
でも彼はここで生きていくことにした。
すべてを噛みしめ、心に留め、自分にとって何が大切か、何をするのか、何が先生を殺したこの世界に対する反乱か。
そんなんもん、背筋伸ばして生きていくだけよ。

そんな銀さんに励まされます。まさに「笑いあり、涙あり」の大好きな作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

60.6 2 幕末アニメランキング2位
幕末機関説 いろはにほへと(TVアニメ動画)

2006年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (114)
761人が棚に入れました
時代の転換期に現れ、世に混沌をもたらすと言われる「覇者の首」。それは古来秦より伝わり、覇権を望む者達に争いの火種を遺して来た。時は巡り激動の幕末。異国色が芽吹きつつある横濱の地に、一人の剣士の姿があった。彼の名は秋月耀次郎。霊剣「月涙刀」を有し、彼の首の封印を天命とする「永遠の刺客」と呼ばれる者である。かつては坂本龍馬の用心棒を務めながらも、彼を救えなかった事を深く悔いる耀次郎は、心に癒えぬ傷を負ったまま一人幕末に蘇った「覇者の首」を追っていた。
ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

幕末の虚実交わったラスト・サムライ的な作品

前半各話冒頭に流れるナレーションが、「男が男として生き、その命と信念を一振りの刀に賭けて戦った最後の時代、幕末。」と語る通り、何とも硬派な作品である。

この時代を題材にしたドラマ、ゲーム、アニメは数多くあるが、「幕末の志士」と聞けば、大政奉還前辺りの時期に名を馳せた人物を頭に思い浮かべる人が大半だと思う。
だが、本作はここでのあらすじにもあるように、坂本龍馬が暗殺された後の話となり、物語の本筋に大きく関わってくる歴史上の有名人はあまりいない。
明治維新以降の歴史にも精通している人でない限り、実在の人物が出てきてもピンとは来ないと思う。

とはいえ、主人公を始めとした主要キャラクターは架空の人物なので、歴史再現アニメではないということは理解してほしい。
虚実交えながら、「歴史の裏にこんな『あやかし』が存在した!」という感じのストーリーである。
とはいえ、幕末の歴史を知っていれば、ストーリーに追いつきやすい・楽しみやすいのは事実だろう。

その代り・・・と言わんばかりに、新選組や白虎隊など、「幕末と言えば!」なエピソードを本筋とあまり関係なくても挟んでいたのは、幕末ファンへの気遣いとも取れる。

さて、本作のヒロイン率いる旅一座は、ストーリーに深く関わりつつ、作品に華を添える役割も果たしているが、特にこの芝居のシーンの演出が精巧かつ美麗である。
電気がまだまだ使えないこの時代に、人力でここまで素晴らしい舞台演出が可能であったのだろうか。見ていて非常に興味深かった。

そして、この「芝居」というのが、物語全体のキーにもなっている。立ち合いのシーンなどにもしばしば舞台装置掛かった演出が施されていて、独特の世界観が感じ取れる。

また、作中2回しか流れなかったが、挿入歌が非常にいい。歌が流れるシーンと相まって、運命に逆らえず、本心とは裏腹な道を選ばねばならない人々の悲哀が伝わってきた。

だが最後に不満に残る点を。
物語終盤で{netabare}主人公が対峙した相手の背景・正体が最後まで不明のままであった。一体、何が目的でこのような大芝居を打ったのか・・・それこそがラストの意味に繋がるような気がするのだが・・・{/netabare}

故に、物語評価は★3とせざるを得なかった・・・残念っ!
この点さえなければもっと高評価にできたのに・・・斬りっ!

拙者、確認のために全話観終わった後、一話冒頭を今一度見直してみたが、無駄にござった・・・

切腹うぅっっ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

蒼66 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

わかりにくい…ところが魅力。漫然と観てればわかるアニメではありません

◆こんな人にはおすすめしません◆

・元気な主人公が好き
 主人公の元気度はばりばりのマイナス値からのスタートです。もとは明るい性質も持っていたかも知れないけれど、ストーリー時点では、完膚なきまでたたきのめされた感。心が折れてる主人公。もう、喋ることすら満足にできてません。
しかし礼儀正しさとか、かわいそうな何かをほっとけない性質だけで、表面的ストーリーがうーむいまいちでも最後まで観ちゃったくらいには、個人的には魅力的でした。

・歴史好き 
 幕末に実在した人物がリアルな感じでたくさん登場するアニメですが、歴史好きにはむしろおすすめしません。史実にリアルな部分が多いために、歴史好きな人が観ると、アニメが本来持ってるべきのファンタジックな部分がとてつもなく許せなくなります。そのくらい、史実部分と人物像がリアルです。

・わかりやすい物語が好き
 主人公が喋らないので、わかりにくいことこの上ない。主人公が心情をわかりやすく誰かにぶつけたりなどが絶対ないので、じっくり表情や仕草を見ないといけない仕様です。しかしそれだけに、とても丁寧に描かれています。しかし、世の中の人間、そうアニメキャラみたいにストレートに感情を表現したり叫んだりしてる人はなかなかいないので、ある意味とってもリアルです。最初に主人公の元気度マイナス、と書きましたが、これですら、気がつかなければ気がつかないことも…どことなくボーッとした、覇気のない主人公だなあ…目立たないし、見るのやめよう、となります。

・覇者の首って何よ
 覇者の首とやらが話の中核にありますが、この首対主人公の戦いを中心に見ると、結局本質を見失ってしまう感じです。覇者の首という存在は、きっと、誰もが持っているしがらみとか、自分ではどうにもできない現実をわかりやすく具現化したものだと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3
ネタバレ

ワッキーワッキー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

新約新撰組土方歳三期

ファンタジー要素を含みつつ、歴史の流を再現した今作、
主人公秋月耀次郎(あきづき ようじろう)が覇者の首を封印するという物語ではありますが、幕末の時代の流に沿って、物語が進んでいきます、そして最も関わりが深い人物として、土方歳三が登場しています、新撰組を題材にした作品は多くあるものの、京都での活躍を中心に描かれている事が多く、京都を追われ北上していく姿を描いた作品、とくにアニメとしては珍しいと思われます。
さらに、会津の白虎隊や北海道の五稜郭到達まで描かれているので、歴史に興味がある方や、歴史を勉強している方にはいいかもしれません。

ただし、あくまでファンタジー作品であり、本当の歴史ではないので、幕末の時代の流や登場人物に興味を持つ切っ掛けとしての視聴をオススメします。

私の視聴動機としては、サムライチャンプルーやサムライセブンなどから個人的に時代劇?ブームが到来し興味を持ち始めて視聴しました。

アクションとして殺陣に力を入れた作品であり、本格殺陣指導まで導入しているので、見応えはあったと思います。
また、作画もなかなか綺麗で癖が少なく、あまり抵抗感を感じずに視聴できたと思います。

印象に残ったシーン{netabare}
ラストはかなり超展開となっており、五稜郭が浮上するという奇行まで行った結果、私としては笑いとともに強烈なインパクトを残したシーンとなっています。{/netabare}

今回急にこの作品を思い出したので、レビューを書いてみました。

かなりマイナーな作品となっていますので、あにこれ上位の作品をあらかた観終わってしまって、マイナー作品を探しているという方にはいいかもしれません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

67.1 3 幕末アニメランキング3位
るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (124)
390人が棚に入れました
コミックスがシリーズ累計7,200万部、実写映画はシリーズ累計興行収入193億円と全世界・全世代からの支持を受ける伝説の名作『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-』が、2023年に新作TVアニメシリーズとして蘇る。 和月伸宏による原作は1994年「週刊少年ジャンプ」にて連載開始、1996年には初のTVアニメ化。以降もOVAや劇場映画など数々の展開を経て、現在は『るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚・北海道編-』が「ジャンプSQ.」にて連載中。 満を持しての今作は、最新のアニメーション技術で原作を第1話から再構築し、現在のアニメファンにもアピールしうる、アニメ『るろうに剣心』を目指す。 制作にあたっては監督・山本秀世(『ストライク・ザ・ブラッド』)、シリーズ構成・倉田英之(『メイドインアビス』)ら実力派スタッフが集結。緋村剣心役に斉藤壮馬などキャスト陣も一新して臨む。さらに原作者・和月伸宏が自ら、キャラクターデザインやシナリオなど全編に渡って完全監修する。 連載開始から約30年を経ての新作TVアニメ『るろうに剣心』。色褪せることのない、王道にして普遍的な物語、登場人物たちの苛烈な信念を、今再び鮮烈に映し出す――
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

明治十一年,東京下町――,ここからはじまる浪漫譚

『るろうに剣心』はわたしが子どもの頃ドハマりした作品です。
けど,1996年版本編でアニメオンリーのエピソードが作られるだけでは飽き足らずOVA追憶編や星霜編,新京都編が作られ実写映画化もされました。
オリジナル及び1996年版のアニメ(の原作エピソード)が好きだったわたしからすると擦られすぎた感があって,今作の発表があった時は嬉しい気持ちよりも正直「もうるろ剣のことは放っといてくれ」って思いました。
とってもとっても好きな作品なだけにもう幻滅したくなかったんです。
あまりに好きなので1996年版の方もずっとレビューできていなかったのですが,今作を観終わったのでこちらとの比較レビューをあげました。
こっちのレビューでもこのアニメがリメイク作品である以上比較は避けられないと思うので,そのような性質のレビューとなります。
また,1996年版は前作,新作は今作と表記します。
旧作という表現をあまりしたくないので,新京都編と紛らわしいですが今回はお許しください。

今作は原作者の和月伸宏先生が完全監修するということで,あまり批判的なレビューはどうなのかなと思ったのですが(批判的に思ったとしてもこっちが間違ってる),まぁいつも通りダメなところや好きじゃないところなど言っていこうと思います(笑)。

まずはキャラクターデザインです。
原作者の和月伸宏先生が監修となったら1番はここでした。個人的に。
というのもわたしは前作のキャラデザがとても好きだったからです。
YouTubeでPVを初めて観たときは正直好きになれませんでした。
うまく言葉では言い表せませんがなんか前作よりも面長になってまろ~んとしてる。
前作の方が癖のないキャラデザだったと思います。
でも原作者完全監修と言われたら黙るしかないよなぁなんて思いつつ観ていきました。
正直初めの方はやっぱりPVを観たときと同じ感じで慣れずとても嫌でした。
でも,観ていくうちに慣れたのかそれとも回が進んでいくうちに癖がとれてきたのかむしろとても好きだと思えてきました。
特に剣心。相変わらずめっちゃイケメンだなって(笑)。
最後まで微妙だと思ったのは薫ちゃんです。
薫ちゃんはもっと可愛いキャラクターなのに~って残念でした。
なんかシーンにもよるんですが目がおっきくてキラキラしすぎてる気がします。
あとは鼻が気になる。。

そして…言及せずにはいられませんね。キャストが一新されました。
正直に申し上げてメインキャストは全員前作の方が良いです。
わたしはアニメから入ったので前作の声がオリジナルになってしまっているのは認めます。
でも,それを抜きにしてフラットに(思い出補正なしに)見てもやっぱり前作の声の方が圧倒的に良い・合っていると感じます。
でもね,それはあくまで前作と比べた場合です。
第1話の声優さんの声の出し方は特にですが,キャスティングした側も声優さんも1から新しい『るろうに剣心』を作ろうとしているのではなく,前作を意識したキャスティングなんだなとすぐに理解できました。
最善ではないかもしれないけど善処しているのが伝わってきました。
今でも原作を読むと頭の中で再生されるのは前作の声優さんの声です。
観ていると「うぅ。前の声優さんの声が聴きたい」と思っちゃうのは否定できません。
でも,このキャストはこのキャストでアリだなと思わされました。
1番コメントしなきゃならないのはやっぱり主役の剣心ですよね。
女性→男性になったのは大きな変更だと思います。
前作の第1幕のサブタイトルが「伝説の美剣士…愛ゆえに闘う男」というなんとコメントしていいのかって感じのものなのですが(笑),涼風真世さんの声は「確かに美剣士だわ」と納得せざるを得ません(笑)。
それに最初の「ん~?」がめっちゃ好きなんですよね。
でも,今回は男性の声とあって,「剣心は男性だし,剣心ってこういう声なのかもな」って思いながら観てました。
なので意外と受け入れられました。
ただ演技はやっぱり涼風さんの方が好きだなぁ。
宝塚ならではのきりっとしたメリハリがある演技というか…。
特に「ただできれば語りたくなかったでござるよ」ってところ。
ここは原作でもフォントが変えてあるくらいだし,前作を観ていても心が痛くなるようなセリフなのになんか普通っていうか…。
さらっとしてたなって印象で残念でした。
あと左之助ですね~。彼はもう左之助がうえだゆうじというよりうえだゆうじが左之助。(←その位シンクロ率高いと言いたい。)
なので後を引き継ぐ声優さんは大変だと思いますね。
あとは宗次郎もシンクロ率高いんだよなぁ。
でも前作ほどではないけど,よく男性で宗次郎っぽい声出せる人探し出してきたなってむしろ感心しました。
唯一はっきり違和感を感じるのは斎藤一ですね。
前の声優さんはもう無理なのは分かっているのですが,今作の声は爽やかすぎると思いました。
なんかどうしても“頼りになるかっこいい先輩”ってイメージの声なのよね(^-^;

あとは音楽。
第1クールの主題歌はOP/EDどちらも好きでした。
正直R-指定は要らなかったかな。。
そしてアニメーションがめっちゃ良いですね。
OPの間は別のことしちゃうことも多いんですが,これはきちんと毎回観てました。
原作らしい画があったり,剣心が立ち上がるところなんかは「そばかす」だ♪って嬉しくなりました。
剣に手をかけて立ち上がるところかっこいいよね♡
そういうところからも原作や前作へのリスペクトが感じられました。
EDもアニメーションはとても好きだし曲調もOPでも良いような曲調だし昔の「るろうに剣心」っぽいなって感じました。
第2クールのOPの曲は有り体に言って好みじゃありませんでした。
なので毎回飛ばしちゃってたんですが,EDは今回の4つの曲の中で1番好きでした。
そしてBGM。前作のBGMがとても印象的で合っていたから今回はどうかなと思ったけど「すごく前作っぽい」って思いました。
前のものほどキャッチーではないけれど物語の雰囲気はそのままです。

それで今作で最も良いなと思ったところ…。
それはやっぱり作画です。
前作と比べて良いと思えるのは作画だけかも(^▽^;)
―なんて言ったら凄い酷評しているように聞こえるかもしれませんが,作画が悪かった前作を思えば,そしてアニメを語る上で作画をかなり重要視しているわたしからすると作画が安定してるってそれだけでもうとっても価値があることなのです。
細かいところで言えば完璧ではありませんが,どのシーンを見てもイケメンの剣心を見れるってのは幸せでした。
(髪がほどける剣心が色っぽくて昔から好きなのですが今回は雷十太のとこでほどけてて斎藤のとこでは結ばれたままでしたね。。)

そして物語。
とても人気作なのでもうネタバレタグとか必要ないくらいに履修済みの方がほとんどなんじゃないかなと思っていますし,わたしも前作を何度も観ました。
でも,先が分かっていてもこれだけ面白いって訳が分かりません。
ニヤニヤしながら観てました。
ほんとに名作だよなぁ。。
特にわたしは東京編が1番好きなので改めて楽しめて嬉しかったです。
黒笠編で薫ちゃんが藍色のリボンを渡すところで「薫ちゃん可愛くないか!?可愛いよね!?可愛すぎる!!」ってきゅんきゅんし,「殺してやるからさっさとかかってこい!」のところでは剣心がかっこよすぎて震えました。
戦いのシーンでは剣心が一瞬にして消えるところもかっこよすぎる(⋈◍>◡<◍)。✧♡
時が経っても子どもの頃と男の好み変わってないのかって自分に呆れます(笑)。
でも演出っていうのかな。薫ちゃんとの恋愛っぽいシーンはかなりあっさりめに作ってあると感じました。
そういえばお風呂場のぞいちゃうシーンもなかったし,斎藤と戦うシーンの前に薫ちゃんが剣心の背中におでこをくっつけるシーンもなかったし,{netabare}別れのシーンも前作のようなドラマティックな描き方はされませんでした。

―にも関わらず,わたしはその別れのシーンの剣心(の中の人の演技)にドキリとしてしまったんです。
実はこれがこのレビューで1番書きたいことです。
どういうことかというと…
わたしはずっと剣心はどこで薫ちゃんを好きになったのか分かっていませんでした。
今もそうです。
でも,勝手な解釈ではあるのですが,少なくとも京都に発つとき薫ちゃんに恋はしていないだろうなってずっと思ってきましたし今もそう思っています。
けれど「すごく嬉しかった」って,あの剣心の声を聞いたら「あれじゃーまるで薫ちゃんのことをもうすでに好きみたいじゃん」ってドキリとしたと同時に情動的に泣きそうになってしまいました。
声優さんの演技に関してあまりどうこう思ってこなかったので,演技でこれほど感じ方が変わると思ってなかったんです。
前作の涼風真世さんのときは戦いに行くと決めたって決然とした感じがしました。
でも考えてみれば,涼風さんが同じような声を出したらほんとに女性っぽくなっちゃいますよね。
でも男性なら思いっきり優しい声を出したとしてもフェミニンにはならない。
そう思ったら今作で男性にキャスト変更されたのは良かったのかもなって思いました。
京都に発つときには剣心はもうすでに薫ちゃんのことを好きだったんじゃないかという意見があるのは知っています。
(薫ちゃんの恋を応援している身としてはそうだったらどんなに良いかって思うけど…。)
なので,これが間違いとは言えないし,それは作者しか知りえないわけで…。
公式に発表されない限りは…。
なので正負や好悪を言いたいわけじゃないのですが,どうしてもレビューで書きたいと思っちゃいました。{/netabare}
また時間があるときに見直してレビューも更新できたら良いと思ってますが…するかな(笑)??

取り敢えず京都編今からとっても楽しみです。
早く観たいよ~。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

幕末の幻影

旧作アニメも原作漫画も知りませんが、昔人気だったのも納得の面白さですね
話は夏秋アニメ通してトップクラスに面白いしキャラクターの生き方がカッコいいし殺伐とした話の中で剣心を見守る薫殿の可憐さがいい感じに癒しです!
これから大きな戦いがはじまるってところで終わったので早く続きが見たい

まずは悪いところから書きます、悪いところっていうか
魅力的な世界観なので要求値が高いだけですが
BGMや効果音はシリアスシーンの緊張感が出せてなくてあんまりよくないかな?
OPは曲自体はいいけどラップの軽快なリズムが世界観に合ってない気がします
作画は可愛い感じでとても綺麗ですが、音も含めていいのか悪いのかわからないけど「軽い」
剣心の抜刀斎への変化の演出が弱い、侍同士の戦いって「間合いの取り方」とか「静と動の駆け引き」が魅力なのかなって思うけど、大技に注目しがちでどちらも曖昧、動きが硬くてアクションシーンが軽く剣戟シーンが安っぽく見える、ただ止まる・暴れる・かわすだけじゃなくて「刃筋とそれを交わす所作」や「静と動」をしっかり描いて欲しいのと、ただ薄暗くしているだけで不気味さがなく、硬派で重い世界観や陰鬱な時代の空気を表現しきれてないように感じます

一方でシナリオはとても重みがあって面白い
明治維新という大変革の陰で犠牲になったものは大きい、明治政府への恨み、殺された家族の仇、ただ戦場を求める性、遂げられなかった武士の本懐
彼らは未だ、幕末の世を彷徨っている

明治政府は長州藩・薩摩藩を中心とした「武士」が中枢を担っていた、武士の本懐を捨てた者達に「刀を捨てろ」と言われて、侍以外の生き方を知らない者達は従えるでしょうか?
彼らはきっと死に場所を求めている、幕末の戦いで「死ねなかった」のは、彼らにとって不幸なのかもしれません

これは生きることか死ぬことか、侍が「武士道」のけじめをつける物語・・・なのでしょうか?

原作も旧作も知らないので、解釈が間違っていたらごめんなさい・・・

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

fluid さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

原作のコミカルな表現が意図的にカットされた残念なリメイク作品

るろうに剣心と言えば、鬼滅の刃のようなコミカルでおもしろい表現とデフォルメされたキャラ演出がヒットした大きな理由の一つですが、このリメイク版ではそれが意図的にカットされてます。
全体的になんかカッコいい感じの演出に作り変えられてて、もはや別の作品ですねこれは。原作の魅力的な部分をほとんど捨ててる感じ。
1996年版を未視聴の人はそっちを見た方が何倍も楽しめると思います。

・まず剣心が敵を見下してる感じ、カッコいいナルシストっぽい感じに表現されてるのが絶望的に原作のイメージに合わないです。そもそも自分の強さを見せつけたり、相手を見下すのは弱い人間がすることです。原作ではそれを一切感じさせずに、どうしようもない状況に追い込まれたときだけ剣を手にするイメージ。名前の由来にもなってますが、とても心が優しく精神的な強さを感じられる人物のはずですが、リメイク版ではそこらによくあるバトルアニメの主人公みたいな安っぽいナルシストにしか見えません。声優も絶望的にあってません。声質がまず絶望的にあってないですし、役をまるで理解してない演技。

・かおるの声優さんは感情表現が嘘っぽくて絶望的に合ってないです。腹から声が出てない感じ。ベテラン声優さんなら言葉一つ一つの感情を考えつつ細かく感情の起伏を付けたりしますが、この声優さんはおそらくシーン単位でまとめてそれっぽい感情を割り当ててるだけですね。セリフと感情の起伏のタイミングが絶望的に合ってない。手抜きしてるのか気が付かないだけのか分かりませんが。もっと言うなら発音と言うかイントネーションの付け方も不自然すぎます。かおるはもっと裏表のない地声でずぼらな性格の演技をしてほしいです。地声と高い声を切り替えるような演技は絶望的に合わないです。役をまるで理解してない。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

66.8 4 幕末アニメランキング4位
REVENGER(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (129)
359人が棚に入れました
むかしむかし、私たちとは異なる歴史を辿った長崎で……。 信じていたものに裏切られ、卑劣な罠にかかり、許婚の父を手にかけてしまった雷蔵。 許されない罪を背負い、自らも絶体絶命の危機に陥ったところを、 町の何でも屋「利便事屋」に救われる。 実は、彼らの正体は力なき人たちの復讐を代行する殺し屋、「REVENGER」だった。 秘めたる信仰に生きる、優雅な蒔絵師・幽烟。 町の人たちに慕われる、元海賊の町医者・徹破。 無邪気さと残酷さを併せ持つ、両性具有の少年・鳰。 酒と博打を愛する、その日暮らしの博打打ち・惣二。 半ば拾われる形で、雷蔵は一癖も二癖もある殺し屋たちの仲間になることに。 生まれも育ちも主義も主張もバラバラな5人の間に、命がけの仕事を通じて奇妙な友情が生まれていく。 やがて、長崎で起きた事件の真相を追う中で、彼らは大きな陰謀に巻き込まれていく——。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

巨星、乙

最終話の細かい演出などを見る限りは光るものを感じますが、それでも
物語全般について考えてみると、特に設定面等で{netabare}大いにやらかした感があることは否めません。

長崎と言えば坂本龍馬の亀山社中でありまして、この工作員に資金提供し
駒の如く裏で操っていたのはジャージン・マセソン商会のトーマス・グラバーでありました。

天下のニトロプラスの大巨匠がこの歴史的事実を知らずして長崎が舞台の物語を描くとは
到底考えられませんが、しかしながら物語の結末は啞然騒然の結果となりました。

人身売買などの悪行を重ねたイエズス会の輩に対し豊臣秀吉はバテレン追放令を発布し
この鬼畜どもを血祭りにあげたわけですが、イエズス会の蛮行をまるで知らないようにして
本作で島原のリベンジがどうのこうのとかいうのにはどのような意図があるのでしょうか?

「サンタマリアの御前に悔い改めよ!」とか言いつつ、殺してます!
殺したら悔い改めできませんし、「汝殺すなかれ」の戒律に反します。
「悔い改め」の意味も知らずに言葉だけパクるのはやめましょう。

ローマカトリック教会にしてみたらすべては自己正当化のためのご都合主義でいいわけですが
彼らのような独特な宗教思想を持ち合わせてない者からしたら歴史的事実を捻じ曲げてまで
「サンタマリア」とかいう謎のオカルト思想植えつけんな!という話でございます。

坂本龍馬を裏で操る武器商人トーマス・グラバー、その背後にいた国際金融資本の陰の実力者
その名は【ロスチャイルド家】であります。

イギリスの【ロスチャイルド家】は維新軍を軍事支援し、仏蘭西のロスチャイルド家は
幕府軍を軍事支援することにより、相競わせ戦争ビジネスで儲けるというというのが
彼ら得意の手法でありますが、{/netabare}その話についてはまた別の機会に譲ることと致します。


現状での最大懸念事項を挙げると以下のようになります。

{netabare}①例のライフルの入手経路が未だ明かされていない。
②アングリアの武器商人と思しきものが未だ出てこない。
③大聖堂とイエズス会の関係性が未だ示されていない。

「アヘン戦争」まで匂わせておいて諸悪の根源たる【英国東インド会社】を描かないとしたら
かなり残念なフィクションに終わるような気がいたします。

元「海賊」の医者にしても「海賊」を深堀りする気ないなら、{/netabare}かなり残念で中途半端な
設定であるということになるでしょう。

●スナイパーライフルの出所

どっちに転ぶかはまだわかりませんが、{netabare}【英国東インド会社】とあのライフルを
どこで手に入れたかについて描かれるか否かで、本作が真の歴史をなぞっているのか
それともただのフィクションであるのかが決まるように思います。

史実によれば坂本龍馬を背後から支援し、コマのように操っていたのは
「アングリアの武器商人」ということになります。

アヘンや【イエズス会】、そしてアングリアという国名まで出しておいて肝心の武器商人の存在を
描かないとしたらかなり期待外れということになりますが、とりあえず今は
「長崎商人」の{/netabare}背後関係に注目したいところであります。


●「マリ」ちゃんは女の子

長崎に暗躍する「唐人街」の正体とはチャイニーズマフィアのように {netabare} 見えて実は
清国のアヘン取締りを指揮する大臣「林則徐」の密命を受けて動く諜報員
であったようであります。

ということは、アヘン取り締りの諜報員の暗殺を指令する「礼拝堂」とは
アングリア側のエージェントということになり、利便事屋とは外国商人などの犬である
ということで、坂本龍馬や長州薩摩藩の話と見事繋がるわけであります。

礼拝堂には「2本の柱」がありますが、これは「2柱の神」を表しており
その真ん中には「聖母マリア」の像が置かれています。
そして司祭様は「デウス」というラテン語を使っています。

これらのものすべてキリスト教とはほぼ関係が無いものなのですが、
「ローマカトリック教会」ではなぜか重宝される小道具だったりします。

「聖母マリア」と言っても「イエス・キリスト」を生んだだけでありまして
何か奇跡を起こしたとか言うエピソードがあるわけではありません。

「ローマカトリック教会」が「聖母マリア」を神として崇めるのには
ローマ帝国の宗教的都合による曲解が背景にあり、よりまともなキリスト教徒
であるところの「プロテスタント」にしてみたら理解不能なある種のオカルト宗教にしか
見えなかったりもします。

あまりに出鱈目な「ローマカトリック教会」の理屈だと【偶像礼拝】もアヘンの密輸も
人身売買も人殺しもすべてが正当化されるという世にも奇妙な宗教観でありまして
こんな組織がキリスト教を自称しているのは無理があり過ぎるため、プロテスタンが
ぶち切れたというのが宗教戦争のいきさつだったりします。{/netabare}

●率直に気持ち悪いので下方修正…
「リコリコ」の二人の父親や「黄金郷」のヴエコ
「不滅のあなたへ」のカハクなど{netabare}同性愛ゴリゴリの例を挙げたらきりがありませんが
それにしても今回の露骨な表現は惨過ぎでありました。

同性愛の糞坊主と言えば密教の「空海」が有名でありますが、密教においてのは性的な秘儀も
修行の内ということになりますので、場合によっては無神論者の中国共産党にとっては
少なくともその弾圧衝動を正統化する口実にはなり得るのかもしれないと思う次第であります。

キリスト教を「自称する」「ローマカトリック教会」においても同性愛的な不祥事事案が
社会問題化しておりまして、身分がお高い方々による修道士に対する性的暴行事案が
それこそ数えきれないくらいに発生しており、「モーゼの十戒」はどうしたのか?と
問い詰めたいところでありますが、そもそもローマカトリック教会とは最初からキリスト教を
真面目にやる気がなかった似非宗教団体であり、「統一教会」と本質的には何も変わらない
ペテン師集団であるというのが実態であります。

イエズス会がアングリア東インド会社と結託してドラッグを捌いていたのは概ね史実で
ありますが、唐人街=チャイニーズマフィアがドラッグの商いに絡んでいたというのは
坂本龍馬が暗躍する幕末の時代のことではなく、日本が満州国建設した以降の
シナ大陸における事案でございます。

昭和の妖怪と評される元総理大臣の祖父などが絡む「満州人脈」による
ドラッグ商いの話がもしかしたら本作で再現される可能性もないとも言い切れませんが
幕末の長崎におけるチャイニーズマフィアの暗躍は{/netabare}ただのフィクション
ということになるようであります。

●突っ込みどころ
①「サンタマリア」の刺青
②「汝、殺すなかれ」の戒律違反
③「神」とは言わず「デウス」と敢えて【ラテン語】で表現する
④「両性具有」の化け物?
⑤元「海賊」の医者・・・


●隠密同心を統べる者?

謎のフィクサー{netabare} 「漁澤様」が登場しますが、作中では色々と難しい用語が飛び交い
視聴者の理解が追い付いていないような印象を受けます。

いつものラスボス級声優が示す通り「漁澤様」は奉行所の重鎮であり
諜報活動の任務を与えられた与力(与騎)という身分のようであります。

清国でアヘンが蔓延した背景には、英国東インド会社の属する商人たちから役人が賄賂を
受け取り取締りの手を緩めていたようなことがあったのかもしれません。

日本ではアヘンの被害はそれほど深刻ではなかったようですが、証人とつるむ役人が
いるとしたらこれに対処するのが与騎という立場にある者の使命でありますから
利便事屋にその処理を押し付けたということなのでありましょう。

そろそろアヘンの密輸でぼろ儲けした某会社が登場する頃合でしょうか?

●「両性具有」の美少年
彼が身に着けている「かんざし」には【✡】が3つ左右に付いています。
【六芒星】は【6】でありますから「3×6」=【18】=【666】
「18×2」=36 

【666】や「36」(「369」)を「ミロク」と表現したりしますが
「ミロク」と言えば【弥勒菩薩】であります。

【弥勒菩薩】とは【サンタマリア】と同じ存在であると個人的には考えていますが
【サンタマリア】なら【女神】でありますから【8】(=8芒星)を表示すべきところを
【666】にしたのは、弥勒菩薩との {/netabare}関係性を暗示する意図が
あったからであると推測いたします。


一見して「必殺コロ助人」のようにも思えますが、あの虚淵氏が一枚噛んでいる作品だとすると
某作品のオマージュではなく別のところに意図があるように思います。

このようにある種の「フェイク」をかましてくるのが某巨匠の食えないところでありますが
やはり作風はシリアスで暗め、そして結末もあれ、な感じでございます。

「コロ助シーン」などの鮮血も生々しく、この辺も人を選ぶ作風であるといえますが
今期の中では、かなり完成度が高いものになるような気がいたします。

いきなり初回から{netabare}【阿片の密売】案件をしかもそれに薩摩藩が噛んでいたとか言うのは
むしろ史実の暴露でしかなく、しかも【サンタマリア】の刺青とか、【イエズス会】であります・・・

【英国東インド会社】による【阿片の密売】で莫大な富を得た勢力の側についていたのは
【サンタマリア】が示す某組織でありますが、そんな話題をいかに暗示的でも初回から
物故んでくる{/netabare}この巨匠は、ある意味厄介な性格の持ち主と言えるのかもしれません・・・

「謎の商人」の「背中」、つまり{netabare}「背後」には【サンタマリア】の刻印が示す「闇の組織」が
いたという暗示でありまして、例えば「坂本龍馬」という名の工作員が用済みになった後
綺麗さっぱりコロ助されたのも、背後に大いなる {/netabare}存在がいたということを
示唆しているものと推測いたします。

実は「利便事屋」とは「仕事人」ではなく{netabare}「海援隊」{/netabare}を暗示しているのであります。
すべてが繋がる「裏歴史」の暴露でございます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

見た目は『必殺シリーズ』の正統なオマージュ作品

本作は、『魔法少女まどか✩マギカ』、『PSYCHO-PASS』などの原作で知られる虚淵玄がストーリー原案・シリーズ構成をした、ニトロプラスと松竹によるオリジナルアニメ。
アニメは、全12話(2023年)。監督は、『終末のイゼッタ』、『怪物事変』などの藤森雅也。制作は、『かくしごと』、『ゆびさきと恋々』などの亜細亜堂。
(2024.4.27投稿)

【あらすじ】
主人公である薩摩藩士・繰馬雷蔵(くりま らいぞう:CV.笠間淳)は、「アヘン戦争」当時の時代背景をモデルとした架空の長崎で、藩命により許婚の父を殺す。しかし、それはアヘン密売の黒幕による嘘の藩名であり、その口封じのために殺されそうになった雷蔵は、碓水幽烟(うすい ゆうえん:CV.梅原裕一郎)をリーダーとする「恨噛み小判」の依頼を受けて復讐を請け負う「利便事屋」(りべんじや)こと「REVENGER」に救われる。
その後、雷蔵は、利便事屋が行う利便事(りべんじ)に協力するうちに彼らの仲間となり、やがて許嫁の父が追っていた事件でもある長崎でのアヘン密売の真相に迫っていくことに…


【見た目は『必殺シリーズ』の正統なオマージュ作品】
本作は、『必殺シリーズ』の配給元である「松竹」が関与していることもあり、池波正太郎の小説を原作とした『必殺仕掛人』に始まる一連の『必殺シリーズ』の正統なオマージュ作品といっていいと思われます。

BS放送などでは現在も放映されているテレビ時代劇シリーズですが、地上波で観ることはほぼなくなっているため補足すると、『必殺シリーズ』とは、金銭を貰って弱者の晴らせぬ恨みを晴らすために裏の仕事を遂行していく者たちを描いた時代劇。主人公たちの多くは、表向きまともな職業についているが、ひとたび依頼を受けると各々の商売道具を使った裏稼業を行う。シリーズ当初は、暗殺よりも依頼人の復讐を代行することが多かったようです(Wikipwdiaの『必殺シリーズ』参照)。

本作も、あくまで金のために殺しを行い、小判に恨みの証である歯型をつけた「恨噛み小判」を貰って、自らは果たすことのできない復讐を代行する「利便事屋」(リベンジャー)の物語となっています。

そのメンバーは、リーダーで秘めたる信仰(背中に彫られた「サンタマリア」)に生きる蒔絵師・幽烟、町の人たちに慕われる元海賊の町医者・徹破( てっぱ:CV.武内駿輔)、無邪気さと残酷さを併せ持つ両性具有の少年・鳰(にえ:CV.金元寿子)、酒と博打を愛するその日暮らしの博打打ち・惣二(そうじ:CV.葉山翔太)。それと後に加わり普段は絵師として生活することになる示現流の達人・雷蔵の5人。


このように本作は、設定などの見た目は『必殺シリーズ』の正統なオマージュといえる作品になっていると思います。ただ、時代劇好きとしては、その中身がどうなんだろう?と思ったので、これから書こうと思います(以下、批判を含むので嫌な人は回避を推奨します。)。


【キャラクター設定と描き方はこれで良かったのか?】
{netabare}本作は全12話で短いということもあってか、各キャラを掘り下げたエピソードがほとんどなく、その見た目と設定からキャラの背景を察するしかないので、キャラクターに厚みが感じられませんでした。


あと、雷蔵の示現流は、舞台が長崎で薩摩と近く、何かとイギリスとは因縁のある薩摩藩、雷蔵のまっすぐな性格の象徴といった面から採用されたのでしょう。だけど、示現流は「二の太刀要らず」といわれ、達人であればあるほど勝負が一撃で決まり、すぐ終わってしまうので「チャンバラ」に向いてない。
例えば、戦闘が長引いた時点で他の流派だと五分ということになるのですが、示現流は時間がかかるほど弱いということになるので、特に遍路の貞(CV. 諏訪部順一)戦では、最終的に無理やり一撃で倒してましたが、その辺の苦労を感じました。

また、徹破の武器が(元海賊なので弓で発射する「銛」なのでしょうけれど)商売道具と関係ないし、幽烟の金箔を顔面に貼って窒息死させる暗殺術も、商売道具とは関係ありますが、かっこよさとか説得力の面でどうなんでしょう(自分で口のところ破くだろ!というツッコミは、必殺シリーズの「お約束」として、してはいけないのかな…)。

というわけで時代劇好きとしては、少し違和感のあるキャラ設定でした。

ただ、利便事屋のメンバーに明確な女性キャラがおらず、恋愛要素もなく、両性具有とか男色とか、キャラクターのビジュアルがリアル寄りなことなどを考えると(ポリコレに配慮?)、もしかすると本作は海外視聴者をメインに想定して作られていて、時代劇の設定に拘りが少ないと思われる海外だとクールなのかも!?とは思いましたが…{/netabare}


【『必殺シリーズ』の魅力を継承しているといえるのか?】
{netabare}『必殺シリーズ』の魅力は、権力や暴力によって言うに言われぬ庶民の恨みを「仕置人・仕事人」たちが代わりに解消してくれるという爽快感。そして、陰ながら悪を討ち果たし正義を執行してはいるものの、あくまで「金」のために殺人を行っており、普段は普通の人を装って生活していて、そのことを威張っていない「ダークヒーロー的なところ」だと思うわけです。

私が本作の「見た目」は『必殺シリース』の正統オマージュと書いた1番の理由は、こういった魅力をきちんと継承しているのかといわれると、ちょっと疑問だと思ったからです。


まず、話の発端になる恨みを抱く被害者が、特権階級である武家(比良田)、武家の娘(唯)、遊女、男娼(市之丞)、清の役人(劉大人)と一般庶民とはいいがたいところがある。
なので、視聴者が感情移入して、利便事屋が我々の普段のうっぷんを代わりに晴らしてくれるという構図が成立しにくいので、爽快感を持ちにくい。
ただ、この辺は、時代劇が現代において廃れた理由と同じで、江戸時代の庶民の感覚が現代人のそれと共有し難くなってきたという面はあるかもしれないので、一般庶民であってもなくてもそこまで変わらないといえるかもしれません。


次に、設定の話とも重なるのですが、キャラが市井の人として描かれているシーンがほとんどないので、暗殺シーンとのギャップ(それがかっこよかった)がない(本作に似た作品としては、『さらい屋 五葉』があるので、その主人公の政之助と本作の雷蔵を比べると私の言ってることがわかりやすいかもしれません。)。


あと、「礼拝堂」の存在は、黒幕の闇の深さや企ての大きさといったミステリアスな雰囲気を醸し出すことには成功していると思うのです。
しかし、その一方で、「礼拝堂」の存在は、同じ虚淵玄原作の『PSYCHO-PASS』の「シビュラシステム」を思い出させるわけですが、利便事屋が命令に盲目的に従っているだけで自らの意志で悪と戦っているのではないという印象を与える(物語の終盤で、この辺の葛藤が描かれてますが、個人的には、もう少し掘り下げて欲しかった。)。
そうすると、利便事屋の正義には「シビュラシステム」と同じように疑問が生じるわけで、「裏で正義を執行する」という意味でのダークヒーロー的な魅力が弱くなってしまっている。


最後に、これまでの指摘(「側だけ継承して中身は変えた」)をわざとやっている可能性もありそうというお話。
どういうことかというと、時代劇自体が衰退傾向にあるので、時代劇を現代人向けに変えたときに、どうすればいいかを考えた結果として、本作のようになったともいえそうということ。
実際、OPやED曲含めて全体的に現代の若者向けに時代劇を変えているとは思いました(ちなみに、海外のアニメのコア視聴者は若年層らしいです)。

ただ、私を含めた視聴者の反応を見る限り、元となる時代劇が持つ本来の魅力も弱くなっているようにも見えて、その試みが必ずしも成功しているとは言えないとも思いました。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

久々に当たりの虚淵作品

{netabare}
江戸時代末期が舞台の必殺仕事人風アニメ。
最初の方はまあまあぐらいの印象だったけど、後半で上がった印象。。

阿片戦争後、日本にも流入したアヘンを用いた企みを阻止するというのが主なストーリー。
正直アヘンどうこうの話や礼拝堂の話は理解できてないところも多いけど、実際の歴史の出来事と絡めたストーリーは時代劇として面白かった。
大半が個人の恨みの話で埋まっているのでメインの話が動いたのは最後の方だけではあるけれど。
渋めの作風で陰鬱とした感じも出せていて良かった。

アヘンの処理という話がありながらもこの作品の軸となっているのは雷蔵の生き様。
許婚の父を殺した上、ゆいまで自殺に追いやったことへの自責の念を抱えつつの利便事屋への入隊、最後は利便事屋として人殺しを続けていることにも疑問を抱き、絵師への志し、と常に後悔や葛藤を抱えたまま、別の生き方を模索する雷蔵に共感のしやすい話だった。
最後は虚淵作品らしく、主人公の雷蔵が死んでのエンドだったけど、バッドエンドと言う感じはしない。
雷蔵自身ずっと父殺しのことが心残りだったようで、死ぬ時の笑顔を見るに雷蔵にとって悪い死ではなかったのかなと。
ゆいの恨み噛み小判も果たされ、恨みをかったものはいつか報いを受けるという、この作品のコンセプトにも沿っていていい終わり方だった。

物足りなかった点は序盤から中盤の話。
依頼人から依頼を受けてリベンジする...という内容にも関わらず、依頼人の掘り下げが余りない上、ターゲットがどういう悪事をしたかという描写も曖昧でキャラにあまり共感が出来なかった。
軸はバトルアニメではないので、敵が滅茶苦茶強い...というわけでもなく、無力な相手を一方的に蹂躙していくだけで戦闘も特段面白くはなかった。
けど、金箔や花札、雷蔵の厨二衣装とかは個性あって面白かった。

ただ、最初も書いた通り終盤の盛り上がりは良かったので、結果的に見て良かったと思える作品だったことは間違いない。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
物騒な始まり方。まふまふ 騙されて父を殺したってことか?
硬派な方のスパイ教室。1話で親の敵討ちは終わらせるのか。
絶対声が聞こえる。血がバシャバシャ出るのがいい。
ちょいファンタジー? 親の仇ぐらい殺させてやれ。
ちゃんと倒せたしOK リベンジ終了! EDいいな。

2話 ☆7
確かに殺しまくってるな。遊郭編。服脱ぐな。なんか草。
リベンジャーとしての道を選んだのね。金箔使わずに普通に刺せや。
あまり被害者女性にも加害者にもスポットが当てられてない気がする。
被害を説明するんじゃなくて、ちゃんと回想などとして描写して欲しかったな。

3話 ☆6
スラム街? この子供ウザイ。遊郭編。会話ばかりでつまらん。
この吸血鬼みたいな衣装草生える。花札w
アヘンのヤツらへのリベンジ?

4話 ☆6
表ではいい人ぶって裏では人殺しをすることに対する葛藤か。
けど、武士ってそんなもんでは? 坂田の裏にもう一人いたのか。
アズミヤとか坂田に対して印象ないんだよ。
戦闘シーンも一方的に蹂躙してるだけでなぁ。

5話 ☆6
意味わからん。鳰は堂庵出身なの? 戦闘があまり面白くない。
長崎だからカステラ?

6話 ☆7
何者。雷蔵を騙した人らか。唐人街ってほんとに中華系かよ。
金箔から助かったw 肉捨てるな。アヘン隠してなんになる?
まあ本筋は見えてきたな。

7話 ☆6
洗脳? またアヘンか。このBGM雰囲気にあっててめっちゃいいな。
やっとまともな相手出てきたな。2人はハッピーエンドだな。

8話 ☆8
碓心。義父殺しの主人公が絵師としての道に進んでいいのかどうかに葛藤するのがメインの話か。
まあ間接的には殺してることにはなるけれど。
人の時間を奪ってるという意味か。
こっちは小銭さえあればなんでもいいやつか。林則徐?
あっさり撃たれた。

9話 ☆9
アヘン戦争不可避。史実要素。なお処分した模様。
利便事屋としての使命よりも自分の責務を優先するか。こいつが雪梅?
要するに金儲けがしたいのか?

10話 ☆7
会所と劉目的は同じなのか。
要するに恨みさえあればなんでもいいなるようになるって脳死した考えかw

11話 ☆7
小判噛んでそう。恨み相当でかいな。結局身内贔屓でしかないのは確か。
サイコパスかな。

12話 ☆10
金箔を節約するな。そうはならんやろ。†悔い改めて†
碓心になれたか。妻殺しと言う心残りはまだ取れてないのね。
けど、虚淵にしては珍しく誰も死ななかったな。あっ…。
ゆいさんの恨噛み小判も果たされた。
まあ殺しをやってるといつか報いは受けるってことだな。

曲評価(好み)
OP「ダウンタイマー」☆8.5
ED「un_mute」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 6

77.0 5 幕末アニメランキング5位
薄桜鬼(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (991)
5439人が棚に入れました
京で仕事をしている蘭学医の父と連絡が取れなくなった雪村千鶴は、男装をして京の町を訪れる。そこで千鶴はある衝撃的な場面に遭遇し、新選組と出会い、父の行方を共に捜すこととなる。新選組隊士達の間で起こる出来事、自身の出生、交わる新撰組の隠された秘密。幕末を駆け抜ける男達の生きるための闘いが繰り広げられる。

声優・キャラクター
桑島法子、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、大川透、飛田展男、坪井智浩、小林範雄、鈴木貴征、大羽武士、千々和竜策、佐藤広太、石川綾乃、勝田晶子、津田健次郎、山口りゅう、吉田裕秋、伊藤葉純、齋藤龍吾
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

【萌えよ剣】イケメン新選組に囲まれて小娘がヒャッハー!しちゃう(嘘)【逆ハーレム】良作

2010年に分割2期でTV放送され、その後、2013-14年には劇場版も2作制作・公開された大人気の乙女ゲー原作、怪奇ファンタジー込み幕末時代劇アニメ(※ここでは、TV放送1期・2期の両方を併せてレビューします)。

乙女ゲー原作アニメというと、『緋色の欠片』、『AMNESIA』くらいしか観てなくて(しかも『緋色~』は1期だけ)、そんなに面白かった記憶がないのですが、本作は面白かった!
単に面白かっただけでなく、登場キャラに感情移入までして、かなり燃えて萌えました。
男の自分が“萌える”くらいですから、女性視聴者の方々は、本当に、本当に、本作に感動したのでしょうね・・・きっと。
観て良かったです。


◆新選組キャラ(All Stars)

1.近藤勇(局長) ← 爽やか貫禄イケメン
2.山南敬助(総長) ← クール眼鏡イケメン
3.土方歳三(副長) ← 超々イケメン(メイン・ホスト)
4.伊東甲子太郎(参謀) ← オカマ意地悪イケメン
5.沖田総司(一番組組長) ← 死病もちイケメン
6.永倉新八(二番組組長) ← ガチムチイケメン
7.斎藤一(三番組組長) ← 超イケメン(2番手ホスト)
8.井上源三郎(六番組組長) ← 年長癒し系いい人
9.藤堂平助(八番組組長) ← ちょいガキイケメン
10.原田佐之助(十番組組長) ← むっつり実直イケメン
11.島田魁(諸士調役兼監察) ← ゲンコツ頭ガテン系イケメン
12.山崎蒸(諸士調役兼監察) ← 忍者イケメン

※その他イケメン多数


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

================ 薄桜鬼 (2010年4-6月) ===========================

{netabare}第一話 雪華の都 ☆
第二話 動乱の火蓋 ★ 池田屋事件
第三話 宵闇に咲く華 ☆ 続き
第四話 闇より来(きた)る者 ★ 禁門の変(蛤御紋の変)
第五話 相克せし刃(やいば) ★ 伊東甲子太郎入組
第六話 鬼の命脈 ★ 山南さんが・・・(´・ω・`)
第七話 桎梏(しっこく)の運命(さだめ) ☆ 健康診断で上半身裸回(腐女子歓喜!?)
第八話 あさきゆめみし ☆
第九話 修羅の轍(わだち)  ★ 御陵衛士分隊
第十話 絆のゆくえ ★ 油小路の変、平助君が・・・(´・ω・`)
第十一話 零れ落ちるもの ★ 沖田さんが・・・(´・ω・`)
第十二話 剣戟の彼方 ★★ 鳥羽伏見の戦い~大阪城放棄、土方さんが・・・(`・д・´){/netabare}
-------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)7、☆(並回)4、☓(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3


================ 薄桜鬼 碧血録 (2010年10-12月) ==================

{netabare}第十三話 焔の如く ☆ 甲陽鎮撫隊
第十四話 蹉跌の回廊 ★ 甲州勝沼の戦い
第十五話 遠き面影 × 馨君・・・(-_-;)、永倉&原田離隊
第十六話 誠心は永遠に ★ 流山の陣、近藤さん・・•(´;ω;`)
第十七話 玉響の夢 ☆ 宇都宮城の戦い
第十八話 輝ける暁光 ★ 彰義隊の戦い、原田さん&沖田さん・・•(´;ω;`)
第十九話 天道の刃 ★★ 会津の戦い、斎藤さん・・•(´;ω;`)
第二十話 散ずる桜花 × 仙台(羅刹戦)~蝦夷地へ、山南さん&平助君・・•(´;ω;`)
第二十一話 雪割草の花咲きて ★★ 蝦夷地の戦い(松前城、江差)、宮古湾海戦
第二十二話 夢幻の薄桜 ★★ 続き(二股口、函館)、土方さん・・・・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}
-------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)3、☆(並回)2、☓(疑問回)2 ※個人評価 ★★ 4.5


◆メモ

・なぜ「新撰組」ではなく「新選組」なのか、かなり気になる(作中で回収)。

・土方さん(副長)、沖田さん(一番組組長)イケメン設定は新撰組もの作品の定番ですが、近藤さん(局長)、山南さん(総長)までイケメンとは誰得!?
・総長山南敬助(やまなみ・けいすけ)の名字を有職(ゆうそく)読みして「さんなんさん」と呼ばせるのはちょっと新鮮。

・羅刹隊や鬼の一族の話はかなり陳腐→本当に必要な設定だったのか疑問

・第17話で出てくる和歌「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留めおかまし大和魂」は大河ドラマでも出てきた吉田松陰の辞世


◆総評

新撰組ものはTVドラマでも小説でも漫画でも、史実に基づくストーリー・ラインが強い悲劇性を帯びてドラマチックであるために、成功作となることが多い。
本作も、その感動の大部分は、新撰組ものという筋立てに負っている部分が大だと思うが、しかしアニメ独自の良さもあると思う(新撰組メンバーはじめ登場キャラほぼ全員がイケメン設定、怪奇ものだがグロいシーンは極少、など)。

とにかく、本作は、男の目から見ても、“格好いい”男キャラの戦いがふんだんに鑑賞できる良作なので、もっともっと視聴する方が増えて欲しい作品と思いました。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 30
ネタバレ

lEFUg59761 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

幻想時代劇として純粋に楽しめる作品

乙女ゲーの中でもかなりの人気を誇るゲーム、そのアニメ化作品です。
実在人物にファンタジーを合体させるというアプローチは、『遙かなる時空の中で』が確立したと言えるものですが、そのネオロマンス系列に真っ向から切り込んでいった挑戦的な作品とも言えます。
その為、一般的な乙女ゲーに『ありがち』な雰囲気は極力排除されており、アニメ化の際にはそれがより顕著となっています。
それが功を奏したのか、男性である私が観賞しても十分に良作と言える、重厚な内容を見せてくれました。
以下、碧血録まで含めた詳しいレビューです。

■物語……4.0
史実ものという点を生かして、物語の節目が実際の年表とリンクしています。
例えば、各キャラクターの没年や、事件の年号などです。
そこに({netabare}「鬼が本当に存在する」という{/netabare})ファンタジー要素を入れ、細かくつじつまを合わせて作り出されたシナリオは、思わず感心してしまうほど。
また、素晴らしいのが各キャラクターの台詞です。
本当に今、事件が起こっていると思わせるかのようなリアリティがあり、展開が読めてもハラハラさせてくれたり、展開に引き込まれたりします。
人気作品は続編を匂わせる最後になりがちですが、きっちり風呂敷をたたんだのも好感が持てます。
ファンタジー要素( {netabare} 鬼の存在 {/netabare})に違和感を感じるかどうかが評価の分かれ目になってくると思いますが、そこを受け入れることができたら、いじらしく切ない恋物語と出会えるでしょう。

■作画……4.0
特徴的なのが輪郭線の細さ、つまりは原画のシンプルさと言えます。
最低限の線で構成された人物画や背景は、視聴者に余計な情報を持ってきません。
その為、物語に集中できる環境で、心置きなくキャラクターや背景を見ることができます。
制作の体力が少なかったせいか、中割りの少なさが若干気になりましたが、作画に文句が出る作品ではないでしょう。

■声優……3.0
殆どのギャルゲー、乙女ゲー原作アニメに言える事ですが、台詞に乗っかりすぎなインパクトのない演技が多く、それは本作も例外ではありません。
何故そうなってしまうかというと、声優もキャラクターの要素の一つとみなして、人気を獲得しにいくからと言えるでしょう。
つまりは、キャラと声優を同時に感じさせる演技が求められ、声優さんらしさが出ていればOKテイクになってしまいがちで、演技を突き詰めたシーンがなかなか作られないのです。
声優さんとしては、もっと音響監督と煮詰めたかったのでは?と思わせるシーンが、結構出てきます。
実力は疑うべきもないキャスト陣ですが、演技を目当てに観賞する作品ではないでしょう。

■音楽……3.0
音響効果はかなりよく、日常シーンでおかまいなしにBGMを流すと言う事はされていません。
アニメというよりはドラマ的な演出で、音楽もそれに合わせたものとなっており、他の作品とはそういった面での違いを楽しむことができます。
ただ、ここ一番での盛り上がりで使われる音楽が、少々くどいのは確かです。
重厚なテーマに合わせるのはいいのですが、もう少し抑えめの方が作品の雰囲気に合っているのではと思いました。

■キャラ……5.0
この作品を名作にさせている要素が、このキャラクターです。
男性に受ける要素として主人公の千鶴が挙げられることが多いようですが(私も一番好きなキャラはそりゃ千鶴ですが)、男性キャラクターにもかなりの魅力を感じました。
というのも、恋愛ゲームにありがちな「性別のフォーカス」がされておらず、「性格のフォーカス」が絶妙にされており、同性の敬遠する要素がかなり少なかったからです。
アニメがきっかけでプレイした原作のゲームではちょっとあざとい部分もありましたが、アニメに関してはほぼありませんでした。
それ故に、キャラクターに対しての親近感を短い時間で得ることができ、シリアスなストーリーをより刺激的に楽しむことができました。
特に原田、永倉、土方の描写は素晴らしく、血の通った人間であることをひしひしと感じることができます。
このバランス感覚は見事というしかなく、なぜ薄桜鬼が未だに人気を誇っているのかの答えをここに見た気がしました。

碧血録という二期まで含めた評価をさせていただきました。
男性が見ても十分楽しめた良作で、見ていない方にはぜひともお勧めしたい作品です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

“滅べ”の美学はしっかり踏襲

ゲーム原作 2010年の作品


乙女ゲー原作の逆ハーレムと聞くと、嫌忌される向きもあるがそんなことはないと言い切れる作品。
昨今特に男子には不評ないい男わんさかアニメですが、昔はそうでもない!? あくまで一般論と前置き。たぶんここ10年くらいでキャラの所作が様式化されて、男女問わずお約束な萌えシーンが増えてしまい固定客以外はそっぽ向かれるようになったんじゃないかしら。詳しくないので適当です。

Youtubeの期間限定配信に釣られてみました。視聴理由は

1.新選組
2.ヒロイン桑島法子

以上です。池田屋事件から禁門の変がわりとそのまんま出てきて興味を引く一方で、遅れアニヲタな私にとっては物珍しい娘役の桑島さん。蘭学者の娘が新選組と絡むというのもパンチがあってよろしい。薩長(いわゆる官軍)と親和性ありな蘭学者なるお立場の近親者でありながら幕府側(いわゆる賊軍)新選組と行動を共にする面白さ。それを賊軍旧仙台藩ご出身の桑島さんがどう演じられるかが個人的なお楽しみです。幕末仙台藩だと林子平、高野長英、工藤平助、玉蟲左太夫あたりが有名ですが、そのうち一人蘭学者高野長英は桑島さんの隣町のご出身だったりといつもの妄想に歯止めが効きません。

アニメに戻ります。
男だらけなのに安易な腐女子向け仕様でないと感じるのは男対男間でのやりとりに気持ち悪さを一切感じないことが大きい。たいていの男性視聴者はベタついた湿度高めの男同士のやりとりにヒきますからね。安心材料です。
なお幕末舞台で史実もそれなりになぞりながらやることは異能バトルというわけわかめな作品です。
お互い日の本のためという大義がありながら方法論が違うだけといったこの時代特有のやるせなさをうまく作品に取り入れつつ、実際に史実でもぶつかりあってるのをうまいことバトルものにスライドさせた意欲作といえますでしょうか。
タイトルにある“鬼”は心の在り様としての鬼と、読んで字のごとく人外としての鬼を表しております。言い忘れてましたが人外さんのお話です。

1期はお披露目程度なのかこの後続く2期3期に向けて期待感を持たせる終わり方をしてました。
歴史に惹かれ法子さんに惹かれてのあっという間に感じた全12話です。



※閑話休題

現在(2021年8月)あにこれ評価4.0点叩き出してます。2020年代の4.0点台は化物級ばかりなのでそれをイメージして臨むと失敗します。個人的にはそこまで高く評価してません。
それでいてそうは言っても桑島さんはともかく“新選組”強力な釣りワードでイメージする期待値には応えているのが本作高得点の理由かと思われます。どういうことか?

 ハッピー展開期待してないでしょ?

期待値の正体は“滅びの美学”みたいなもの。沖田総司には吐血してほしいし、会津のお城は燃えといてほしいみたいなところあります。そこで輝く一瞬の生命の輝きを感じたい私。
そこにジャパニーズ人外さん。欧米ですとヒトときっちり区切ってモンスター扱いしてくれますが、日本は“お岩さん”みたいに諸般の事情に同情の余地あるのが定番。むしろ準拠してないと日本ではウケないでしょう。言わずもがな『○滅』『呪○』がそうですよね。

どう考えても雲行き怪しい時代に新選組という「あちゃーっ」な素材が持つ良さをそのまま活かし
哀しき人外さんという伝統芸能をこれまたそのまま活かしてるご様子。これがいざやるとなると難しいんですけどね。



視聴時期:2021年7月 期間限定配信

-----

2021.08.01 初稿
2021.11.03 タイトル修正

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

79.8 6 幕末アニメランキング6位
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 追憶編(OVA)

1999年2月20日
★★★★★ 4.1 (501)
2910人が棚に入れました
主人公剣心が、“人斬り抜刀斎”になるまでの経緯、雪代巴との出会いから別れ、そして不殺を誓うまでのエピソードが描かれているOVA作品。主人公が技名を叫ぶ等の漫画的な演出は排除され、徹底した脱少年漫画演出が施されている。また、テレビアニメや少年漫画誌では表現が困難と思われる、人が刀で串刺しにされたり、大量の血が飛び散るといった凄惨なシーンも目立つ(DVDでは、最初に「過激なシーンが含まれる」と出てくる)。第1幕 - 第4幕と、追加カットを収録した特別版は、アメリカの年間DVD売上チャートで7位を獲得するという快挙を成し遂げた。
ネタバレ

大滝政人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

いまさらですが

先に出た無印版と後に出た特別版があります。

無印の方はDVD4枚のバラ売り(OVA1~4話)と、
画質を一部向上したBD1枚(OVA全話入り)があります。

特別版はDVD1枚で全話をつなげたものですが、
再編集され変更点も多く見られます。

内容的には、どちらを観ても問題ないですが、
どちらを良く感じるかは人によって変わるでしょう。

本作の魅力については他の人にお任せするとして、
それぞれの違いを簡単にあげてみます。

 無印版

音声や字幕の変更ができ、お得感がある。

しかし英語で観るのはオススメしない…
とにかく無駄に掛け声や悲鳴が入っていて、
そのタイミングも良いとは言いがたい。
なんせ斬られる前から「ぐわ~」みたいな悲鳴をあげたり、
「俺と同様の影の刺客」って奴とのバトルでは、
「ハイッ!」とか変な声を聞かせてくれます。
それから剣心と沖田の声が気になってしまった。

 特別版

まず限定発売なのでレンタル店には置いてないかな?
中古で買うしかないかと。

パッケージにはビスタサイズなんて書いてあるが、
元の4:3の動画の上下を削ってしまっています。
しかしDVDの無印版よりゴミ等が目立ちません。

終盤には25秒ほどの追加シーンがあり、
メイキング映像も収録されているので、
ファンの人は無印版と特別版、
どちらもゲットする事をオススメします。

特別版について、ここから先はネタバレとしますが、
気づいた変更点を全て言う訳にもいかないので、
私的に、どちらのバージョンでもよい場面は除外します。

{netabare}
所司代御一行を斬るシーンでBGMなし。
犬や虫の鳴き声等が追加され、
斬られる音等も生々しい音に変更される。
私は音楽も好きなので無印版の方が良いです。

剣心がスカウトされる前に木を斬る時に、
画面の回転が速く…と言いますか強弱がある。
私的には無印版の方が自然で良いかな。

巴さんとの出会いの時のBGM変更。
細かく言うと、その前のバトルから。
私はサントラも持っているが、
何でこの曲の、その部分を流すんだ?
って感じでした。
問答無用で無印版の方が良いですね。

2Fで寝てる剣心に巴さんが襟巻きを掛ける前に、
襟巻きを取りに行っていた事が分かるが、
無印版では映像的に分かりにくい。
ここは特別版の方が良いかな。

人斬り抜刀斎として最初の殺しをした時、
狛犬が映っている時間が長い。
無印版では、さっさと流れてしまう。
私的には狛犬を、じっくり見たかった(笑)ので、
ここも特別版の方が良いですね。
神社で人殺しデビューした、
罰当たり者って感じが強くなります。
とは言え狛犬が映る前後にも神社の物が映るので、
気合の狛犬を見せたかったのかなって感じです。

巴さんごと斬った後に剣心が叫ばない。
ここは所司代御一行を斬る時と同じで、
昔から賛否両論でしょう。
私は無印版の方が好きですけど。
普段、剣心は物静かなので、
たまには叫び声とか聞きたいのです。

終盤に追加シーンの有り。
これも昔から言われているが、
シーンを追加したせいで肝心のシーンの時、BGMが…。
当然、無印版の方が良いです。

最後のスタッフロールで、
カメラ固定で実写風景が早送りで流れる。
これはちょっと真意を測りかねる。
どちらのバージョンが良いとかの話じゃない。

全体的に判断すると私は無印の方が好きですね。
特別版の方が良いかなと上記した内容は、
テンポとしては悪くなりますし。
…以上です。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4
ネタバレ

おふとん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

映像とBGMの完璧な融合で魅せる、哀しい「業」の物語。

メジャータイトルのるろうに剣心とはいえ所詮はOVA・・・・

原作・アニメ本編を観たことがある人でもファン以外はOVAまで手を伸ばす人は少なかったり、
逆に原作・アニメ本編未鑑賞の人は本編飛ばしていきなりOVAは観ないだろうし、
発売から14年経って、本編もとっくに終わり、これから観ようという人は更に少なく・・・

そんなこんなで凄く損してる感があるのが本作品。文句なしの名作なんですよコレ(個人の感想です)

私個人で言えば、レンタルビデオ屋でパッケージの絵に惹かれただけの理由で本作を観て以来13年、
未だに原作コミックスもアニメ本編も未鑑賞。今後も観る予定なし。
当時、中学生のなけなしの小遣いで買ったのが、原作コミックスではなく本作のサントラCD・・・
それぐらい、「るろうに剣心」ではなく「本作品そのもの」に魅せられました。

もちろん原作を知らなくても全く問題なし、OVA4話で綺麗に完結しています。
タイトルを、 『人斬りと迷い猫』 とでも改題して、小さく隅の方に「るろうに剣心追憶編」と、
カッコ書きで入れる感じで丁度いいぐらいですよ(個人の見解です)

本作を強く印象付けているのは、内容もさることながら何といっても映像とBGMのシンクロですね。
BGMの種類はそれほど多くなく、メインBGMをアレンジして使い廻している事が多いのですが、
このメインBGMが凄くいい。鑑賞後しばらくは耳・・というより心に焼き付いて離れないですよ、本当に。
主人公とヒロインの出逢いから恋の結末までを、つまりはこの物語そのものを曲で表現するなら
これ以外にありえないと思える程のハマリ曲で、本作の名場面を見事に彩ってくれています。

{netabare} (1話中盤:剣心が人を斬ったあと昔を回想するシーン 1話ラスト:剣心と巴の出逢いのシーン
2話:新撰組による池田屋討ち入りシーン 3話:剣心と巴絡みのシーン全て 4話:スタッフロール~
~巴の幻影が後ろから剣心を抱きしめるシーン~ラストまで・・・BGMとのシンクロ率は異常です){/netabare}

今まで観てきたアニメ・映画・ドラマの中でも映像とBGMの融合という点で、
本作に匹敵するのは、ハリウッド映画「Glory」ぐらいですかね、あくまで個人的には。


誰もが安心して暮らせる新時代を創りたいと願った人斬りの「男の業」と、
ただ愛する人の幸せを守りたいと思った若い侍の「男の業」が交差したとき、
やがては自らも「女の業」に飲み込まれてゆく1人の女性に訪れた悲劇と愛憎の物語。
QVA4話・120分で末永く心に残る名作ですので、騙されたと思って1度は観て頂きたい作品です。



【要注意事項】

本作品を観るにあたり要注意なのが、1~4話を繋げて少しだけ新カットを加えた「特別版」の存在。

これは修正点はほんのわずかなのですが全然ダメです、はっきりと観ないでくださいと言いたい。
キモになるBGMと映像のシンクロ率が大幅に低下していて、特に本作を代表する名場面である、
ヒロインと主人公が出逢うシーンとラストのスタッフロールシーンが台無しになっています。
「通常版」を観ましょう。

BGMぐらいで大袈裟な、大事なのは内容だろ常識的に考えて、本当の名作なら特にな!
と言われる方もいるかと思いますが、「劇場版ガンダムⅢ」のリマスター版を観てがっかりされた方なら、
この気持ち、ご理解頂けるのではないでしょうか。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これぞ名番外編

言わずと知れた、少年ジャンプの人気漫画原作。
明治剣客浪漫譚と銘打たれた、痛快剣術アクションバトルです。
ゴールデンタイムのTVアニメとしても人気を博したのは1990年代のこと。
この追憶編はそんなTVシリーズが終了したあと、OVAとして作成されたものですが、同じ世界観でも全く違った超シリアスな内容です。
本編でも度々触れられている剣心の過去のお話。
明治維新の乱世のなか、暗殺者「人斬り抜刀斎」がいかにして流浪人となったかのエピソードです。

もうすでに懐かしのアニメになってしまった「るろうに剣心」。ですが、近年実写映画化されこれが結構良い出来。
”るろ剣”に再度注目が集まっている今、ちょっとレビューを書いてみようかと思った次第です(^_^)


この追憶編、痛快バトルのるろ剣のなかにあって明らかに異質ではありますが、れっきとした原作準拠。
ジャンプらしいバトル展開の本編も好きでしたが、連載当時にこれを読んだときはなかなか衝撃的で、忘れられないお話となりました。
綺麗事を言って不殺を貫く剣心ですが、それに至るまでの過去。
後付けの設定なんでしょうが、この物語に蔓延している、時代に翻弄された若者達の哀しみがなんともいえず人物に深みを与えていて、原作で一番印象深くて好きなエピソードです。

作品全体の雰囲気は暗く、そして終始重苦しい。
登場しているキャラクターは、確かにあの剣心なのですが全くの別人と思って差し支えないぐらい。
トボけた「ござる」口調もなければ、「おろ~」ってボケることもなく、作品からコメディ要素は一切排除されています。
絵柄も少し頭身を高くして濃くなっています。
戦うシーンもありますが、チャンバラアクションや必殺剣術を振るうバトルではなく、あくまで殺陣。人を斬り殺すための表現で、もちろん大量の流血沙汰となるもので爽快さはゼロ。凄惨なだけです。

お話の内容は暗殺者として虚しく殺伐とした日々を送っていた剣心が、幕府側の追及を逃れるために潜伏生活をしていく過程を描いたもので、とても切なく、もどかしい物語。
顛末を語るネタバレも野暮なので多くは書きませんが、人斬りでありながら誰よりも優しい男が、「抜刀斎」から「剣心」になっていったバックボーンを見事に表現したドラマです。

私個人は、暗い物語や哀しい話は好きではないのですが、これは別格。
この雰囲気、この進行、この演出、この結末。こうでなくっちゃいけないと思っていたそのまんまを、ちゃんとわかってアニメにしてある秀作。
番外編的な扱いですが、TV本編を引きずることなく、良い意味で割り切りができているのが素晴らしい。


1本の短編時代劇として視聴もできますが、やはり、本来のるろ剣を知ったうえでご覧になれば、より一層そのギャップが楽しめる一作。
実写映画で、初めてるろうに剣心に触れた方にもオススメです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 27

63.3 7 幕末アニメランキング7位
あまつき(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (268)
1721人が棚に入れました
日本史のテストで赤点を取った六合鴇時は春休みに補習として大江戸幕末巡回展に行く事になる。ハイテク技術の詰まった場内を回るもつかの間、奥にあった橋を通ろうとすると突如謎の妖、『鵺』に襲われる。間一髪のところをとある少女、朽葉に助けられるが、気が付くとそこは大江戸幕末巡回展ではなく、元居た自分の世界とは全く異なる場所、雨夜之月“あまつき”であった。

声優・キャラクター
福山潤、遊佐浩二、朴璐美、諏訪部順一、中田譲治、野島健児、森久保祥太郎、小杉十郎太、鈴村健一、松岡由貴、大川透、井上麻里奈、桐井大介、小林ゆう、成田剣、三宅健太、田中敦子、五十嵐麗、宮本充、石野竜三、松風雅也
ネタバレ

あんちょび さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人と妖が存在する異世界“あまつき”

漫画原作による妖ファンタジー作品。全13話。

あらすじ"φ(・ェ・o)
{netabare}鴇時(ときどき)は最先端技術を利用した次世代型博物館・大江戸幕末巡回展を訪れる。
そこはCGとの合体により特殊なゴーグルをかけることで幕末を体験できるテーマパークだった。
ところが散策の途中、鴇時は突如現れた妖や鵺に襲われ幕末に似てはいるが
人と妖が存在する異世界“あまつき”に飛ばされてしまう。
鵺から鴇時を救ってくれた少女・朽葉(くちは)や同級生・篠ノ女紺(しののめこん)と出会い
元の世界へ戻る方法を探す鴇時。その中で“人”の側である姫巫女・銀朱(ぎんしゅ)や
“妖”の側である梵天(ぼんてん)と出会い、鴇時は自らの使命を知ることになる。
元の世界“彼岸”に帰るために “あまつき”の破壊者となるか、
“あまつき”を守るためにその主となるか。
鴇時が取る行動とは――。{/netabare}


妖や幕末を舞台にした話が好きなことから視聴しました。
少しクスッと笑えるところもありストーリーも面白く楽しく観ることができました。
多くの方が仰るようにここからという所で終わっているように思われます。
2期はないようなので原作へということでしょうか…(;ŏ_ŏ)

主人公の鴇時、通称"トキ"はのんびり屋で何事にも真剣にならないお気楽者な性格で。
けれど、あまつきでの出来事から少しずつ変わっていく様子が描かれています。
5話あたりでトキが"白紙の者"ということがわかり話が発展していくのですが
ここら辺から少しややこしくなったような気がします。
少し流し観してたらあやふやになってきてしまって(´-ω-`;)

人、妖、天 それぞれが存在する"あまつき"
これからトキはどの道を選ぶのか…
色々と続きが気になります!
まだ話も途中な所ですし原作を読んでみたいなと思います。



メモ"φ(・ェ・o)
{netabare}
【登場人物:CV】

*六合鴇時(りくごうときどき):福山潤
*篠ノ女紺(しののめこん)  :遊佐浩二
*朽葉(くちは)       :朴 王路美
*梵天(ぼんてん)      :諏訪部順一
*沙門(しゃもん)      :中田譲治
*平八(へいはち)      :野島健児
*露草(つゆくさ)      :森久保祥太郎
*空五倍子(うつぶし)    :小杉十郎太
*銀朱(ぎんしゅ)      :鈴村健一
*真朱(しんしゅ)      :松岡由貴
*佐々木只二郎(ただじろう) :大川透
*鶴梅(つるうめ)      :井上麻里奈
*黒鳶(くろとび)      :桐井大介
*紅鳶(べにとび)      :小林ゆう
*白緑(びゃくろく)     :成田 剣
*蘇芳(すおう)       :三宅健太
*狗神(いぬがみ)      :田中敦子
*今様(いまよう)      :五十嵐麗
*主殿(あるじどの)     :宮本 充
*煤竹(すすたけ)      :石野竜三
*藍鼠(あいねず)      :松風雅也
*夜行(やこう)       :喜多村英梨
*鵺(ぬえ)



【本作における用語】※wiki引用

*あまつき
 鴇時達が飛ばされた帝天に支配されている世界。
 梵天が「雨夜に出る月みたいに有り得ない場所」“あまつき”と呼び始めた。
 あまつきの正体についてはまだ色々とあるようで…

*彼岸(ひがん)
 鴇時達のいた世界。ヴァーチャルが発展した現代の近未来である。
 銀朱が夜行との会話から着想を得、この世界のことを「遥か彼方にある岸辺」“彼岸”と呼び始めた。

*妖(あやかし)
 あまつきの世界における妖怪達。
  ・獣妖(じゅうよう)
    獣や虫に似た姿を持つ妖怪の事。
    樹妖と主従関係を結んで初めて、縄張りを得ることが出来る。
  ・樹妖(じゅよう)
    樹木の精霊。本体とは別の身体で現れる。獣妖よりも霊格が高い。
    本体である樹木を傷つけると樹妖も傷つけられる。

*体と心
 体とは、肉体・物体等の外側の形。
 心とは内側、そのもの自体の情報(運命)が刻まれている、経験や記憶の形。
 帝天から与えられたそれらが集まり世界が作られ、世界にも運命が出来る。

*天網(てんもう)
 帝天が描いたこの世"あまつき"の設計図でありこの世の行く末を描く網。
 またこの世の全てのものの心に刻まれている其々の運命。
 それらが視える者は帝・告・梵・暁の四天と白紙の者である鴇時だけである。

*坂守神社(さかがみじんじゃ)
 全国の神社仏閣の総本山。唯一幕府直属の陰陽寮が肩を並べる。
 前天座である白緑が住む「狭間の森」が人界との壁が極端に薄く、
 彼が人の地へ這い出ることを恐れ、創建された。
 黄泉比良坂の上を守る意味から「坂守」神社。

*陰陽寮(おんみょうりょう)
 幕府直属妖怪退治組織。
 妖怪を重要視する幕府の要人は数少なく、将軍と一部の権力者の断行で作られた。
 江戸に跋扈する妖怪による変事の解決、坂守神社の動向を探りその意図を将軍に伝える役目を主としている。



【主題歌】
 オープニングテーマ
  「Casting Dice」 - カンノユウキ

 エンディングテーマ
  「名まえのない道」 - 引田香織

 挿入歌
  「とおりゃんせ」 - Lynne Hobday{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

練り込まれた設定と世界観を感じる、人と妖が存在する異世界に飛ばされた少年の話。

原作漫画未読。全13話。2008年放送作品。
以前になんとなく見た記憶有り。

主人公"六合鴇時"は、ある日人と妖が存在する"あまつき"という異世界へと飛ばされる。元の世界に戻るため行動して行くうちに、あまつきの謎と自分の役目についてを知ることとなる。
異世界妖ファンタジーストーリー。

なんだか難しいお話でした。時代背景が江戸?っぽくて、現代では無いので、セリフが難しい言葉だらけ、聞き慣れないものばかりですんなり飲み込めなかった。理解しにくい。聞いてて漢字多い。
あまつきという異世界の仕組みについて多く語られていて、この作品の大軸なんだろうけど、専門用語と世界観に最後まであまりついていけなかったです。とりあえず壮大そうってのは分かった。
狐のお話はいい話だった。妖も人も心があるよねって話しでこれは理解出来たし、感動的だった。

作画について、妖と人間が存在する世界で、少しほの暗くミステリアスな雰囲気の中ゆっくりと話が進んでいくので仕方ないかもしれませんが、映像の動きや色彩の豊かさがないので、見てて飽きが来るテンポ感でした。

昔学生時代に初めて梵天というキャラクターを見て、好みどストライクcv諏訪部順一なこともあり、一目惚れして見始めた記憶があります。セクシーで強くて凄くかっこよく見えた事を覚えてる。今は露草くんの方が好き。かわいい

福山潤さん、遊佐浩二さん、朴璐美さん、中田譲治さん、諏訪部さん、森久保さん、鈴村健一さんと当時から超人気の名だたる声優さんばかり出演しています。
ミステリアスな世界観と落ち着いた声色での演技で、終始大人っぽい雰囲気の作品になっていました。

ちゃんと真剣に見ればもっと作品の世界に没頭できたかもしれませんが、イマイチ面白い展開が続く訳では無いのでどうしても1話見るのに飽きた。画の動きも少ないからドラマCDで充分だったんじゃないかとさえ思ってしまった。
独特の空気感が流れてる作品なので、好きな人にはかなり刺さりそう。妖ファンタジーが好きな方は試してみてもいいかもしれません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8

future☆ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

とっても奥が深い作品でしたっ!でも最後の終わり方がものすごく気になりました...!

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

高校一年生の冬、六合鴇時(りくごうときどき)は最先端技術を利用した次世代型博物館・大江戸幕末巡回展を訪れる。そこはCGとの合体により、特殊なゴーグルをかけることで幕末を体験できるテーマパークだった。
ところが散策の途中、鴇時は突如現れた妖(あやかし)、鵺(ぬえ)に襲われ、江戸時代幕末に似てはいるが、人と妖が存在する異世界“あまつき”に飛ばされてしまう。
鵺から鴇時を救ってくれた少女・朽葉(くちは)や、鴇時と同じく幕末巡回展を訪れていたにもかかわらず2年も前に飛ばされていた同級生・篠ノ女紺(しののめこん)と出会い、元の世界へ戻る方法を探す鴇時。
その中で、“人”の側である姫巫女・銀朱(ぎんしゅ)や“妖”の側である梵天(ぼんてん)と出会い、鴇時は自らの使命を知ることになる。
元の世界“彼岸”に帰るために “あまつき”の破壊者となるか、“あまつき”を守るためにその主となるか。鴇時が取る行動とは――。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

六合鴇時:福山潤
篠ノ女紺:遊佐浩二
朽葉:朴 王路美
梵天:諏訪部順一
沙門:中田譲治
平八:野島健児
露草:森久保祥太郎
空五倍子:小杉十郎太
銀朱:鈴村健一
真朱:松岡由貴
佐々木只二郎:大川透


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2008年春アニメ(2008年4月~2008年8月)



.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.

OP「Casting Dice」カンノユウキ
ED「名まえのない道」引田香織


.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「雨夜之月」

2話「狗をよぶ聲」

3話「化け物道中」

4話「犬神と姫神」

5話「暁と目覚め」

6話「澪標」

7話「暁降ち」

8話「薄暮花が眠る」

9話「春昼」

10話「そして、日は陰り」

11話「木の暗茂」

12話「児手柏の両面」

13話「高嶺颪の虎落笛」(最終話)

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

68.5 8 幕末アニメランキング8位
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 星霜編(OVA)

2001年12月19日
★★★★☆ 3.8 (246)
1419人が棚に入れました
TVアニメでは描かれることの無かった人誅編をアレンジし、その後の剣心達の人生を監督が独自の解釈で描いたOVA作品。原作の十数年後(明治26年)の話となり、剣心と薫の出会いから人誅編までを薫の回想という形で描かれ、剣での戦いを終えた剣心は償いのための旅を続けている。神谷活心流メンバー中心のオリジナル内容ではあるが、原作終了後の細かい動向を知ることも出来、また、弥彦対剣路の次世代対決も見ることが出来る。追憶編と同じくテレビとは作画が大きく異なり、ストーリーは暗く、剣心や薫の生き方も原作とのギャップが大きい。この為に評価は真っ二つに分かれるが、キリスト教圏では「罪と償い」と言うテーマがキリスト教的道徳観に符合し、極めて評価が高い。
ネタバレ

yokoryo さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

罪と罰と贖罪と...「愛」 剣心を一人の人間として描いた「剣心と薫の物語」

最初に断っておきますと、自分は原作るろうに剣心のファンです^^

まず、るろうに剣心は自分が知っているジャンプ漫画の中で、最も深いテーマを持っている作品なんじゃないかと思います。
そしてこの作品。評価が低いみたいなんですが、自分は本当によい作品だと思います。
それは、るろ剣の本質と言ってもいい「罪と罰と贖罪」をよりリアルに、そして誠実に描いた作品だからです。

確かにこの作品は、原作とは解釈が異なりますし、原作を前提に視聴していると疑問に思う点や遺憾に思う部分は沢山あると思います。剣心の行動や薫の性格なんか特に。
しかし、この作品は「罪と罰と贖罪」というテーマを「剣心と薫の物語」を通して描いたもので、言ってみれば愛の物語でもあります。
まぁ解釈が違うので同人誌といえば同人誌です。しかし、テーマに関しては原作よりこちらの方がずっとリアルです。
なので原作とは見方を変えてよくよく視聴してみると、実は非常に良くできた作品だと思います。

以下ネタバレ含みます。駄文で、かつ非常に長いので興味のある方だけ。
{netabare}
決して原作批判をするわけではないのですが、原作はやはり少年漫画なのです。
様々な葛藤の中でやっと見つけ出した剣心の答え「剣と心を賭してこの闘いの人生を完遂する」これが原作での剣心の贖罪の答えです。
剣心はもう十分苦しんだ。殺めた人達以上の幸せを守ってきた。それが巴の願いだから。巴はすでに剣心を許している。だからもう罪を贖うことは出来た。
理屈はわかります。しかし、ハッキリと言葉にしていないまでも、これを主張しているのは剣心の仲間達、つまり加害者側なんです。普通に考えたらそれは加害者側が主張することではないと思うんです。被害者側、縁にとってこんな理屈に何の意味があるのか。しかしそれを堂々と主張できるのが少年漫画だと思うんです。
少年漫画ではやはり、ヒーローの苦難とそれを乗り越えるための葛藤、それを支える仲間達、そして乗り越えた先にある新たな道。そういった筋書きが感動できるものでもありますし、面白い。なのでどうしても自然とヒーロー側に肩入れしてしまいます。作者もそのように描いていますし。そのためあまりフラットな視点でストーリーを読み進めることが出来ません。まぁそれが少年漫画の良い部分ではあるんですが。

しかしこの作品は、そうした少年漫画的なヒーローとして剣心を描くのではなく、一人の人間として剣心を描くことで、よりフラットな立場でテーマに向き合える作品なんだと思います。
そのため、原作とのギャップからか剣心があまりに痛々しく見えますし、同じく薫の辛さも痛いほど伝わってきます。
なのでこの作品に関しては原作のヒーローヒロインとしての剣心や薫を期待して視聴するのは望ましくありません。

で、それを前提とした上で視聴すると剣心の行動や薫の行動も納得できると思うんです。とても辛いですが。
剣心が薫を置いて、諸国を旅すること。一見矛盾した行動のようにも感じますが「目に映る人々の幸せを守る」「剣と心を賭して闘いの人生を完遂する」から、実は離れた行動ではないと思うんです。確かに薫を第一に考え幸せにして欲しいと思いますし、それはハッピーエンドの物語として最良でしょう。しかしそれは少年漫画的な安易な終幕だと思います。
人斬りとして数多の人を斬ってきた人間にとっての、「闘いの人生を完遂する」とはそんなに甘い贖罪の答えではないはずです。
普通の人間とは背負っているものが違いすぎると思うんですよね。だから、剣心にとって家庭の幸せを守る以上に、より多くの人々の幸せを守ることの方が辛く厳しい道であるし、そうした茨の道を進んでいくことが「闘いの人生を完遂する」ことだと思うんです。
そしてそれを薫もちゃんと理解している。普通そんな重いもの背負っている人を支えてなんていけませんよ。ましてや一緒になるなんて。。。

だからこそ、薫の姿に胸打たれるわけです。
「巴さんが羨ましい。。。」「剣心にとって、あなた以上の存在になる日が来るとも思っていない。」「私に残ったのはあの人の帰りを待つだけ。」「離れていても共有できる何かが欲しかった。」「それがあれば私はきっと耐えられます。」

こんなにも切ない台詞に自分は完全にやられてしまい、終始うるうるでした。
人斬りとしての贖罪のため「闘いの人生」を歩む剣心。薫はそれを支え、受け入れていく覚悟を決めてきた。しかしそれは薫にとっては剣心にとっての一番になれない寂しさをどうしたって伴うもの。また剣心は不治の病に侵され先も長くはない。剣路も元服し、薫るの下を離れ、弥彦も佐ノ助も恵もそれぞれの道を歩んでいる。そして薫に残ったものは剣心を待つというただそれのみ。そしてその寂しさに耐えるために得たものは剣心の不治の病。
本当に辛かったんだろうと思います。不治の病であろうと剣心と共有できる何かが欲しい。それが唯一剣心と自分とを繋ぐ糸であり、剣心にとっての自分の在り処としたんだと思います。台詞にもありましたが、薫は剣心の十字傷以上の存在にはなれないのです。だから剣心は諸国を回るのですが、薫はどうしても剣心の中に自分の存在があると思いたい。そう思える証が欲しい。
そしてその想いを理解していたからこそ、剣心は薫に病を移したんだと思います。
この病の共有は、薫の剣心への愛でもあり、剣心の薫への愛だと思います。
悲しいけれど、これが二人の愛を示すしるしなんです。。。

そして最後、「やっと、やっと消えたね」の言葉には本当に泣かされました。
剣心にとっても薫にとっても辛く長い贖罪の道のり。ここまでの二人のドラマを考えると涙なしにはいられませんでした。剣心の十字傷そのものがまさに剣心と薫の物語なんです。

また、もう少し書きますと、逆刃刀についてなんですが、
罪から逃げず、正面から向き合う心の強さ。罪の意識に苛まれながらも、多くの人々を守っていく強さ。贖罪の答えを見つけ出し、歩んでいく強さ。
普通背負いきれないほどのものを背負ってきた男の背中。そして逆刃刀。
剣心の背中を見続け逆刃刀を受け継いだ弥彦。真の強さを求め飛天御剣流を極める剣路。脈々と剣心の想いや強さが後世に受け継がれていくことが本当に感動的です。

あと少し、罪と贖罪についてなんですが、縁の主張が自分には強く響いたんですよね。
「大切な人を殺しておいて、その人間がのうのうと幸せに暮らせる道理がどこにある!」という縁の主張の方がリアルだと思ったんです。
「俺の望んだものは、この世の全ての人の幸せなどでない。たった一人の、姉さんの幸せだけだった。それを貴様は摘み取り、踏み躙り、命もろとも消し去った。俺にはもう守るものなどない!」
この叫び、もし自分の立場であったらと考えると、罪を許すことなど決して出来ないと思います。
それほどの罪なんです。剣心の罪は。決して軽いものではない。
だからこそ、この物語が単純なハッピーエンドでないことが正解だと思いますし、剣心と薫の人間味や本当の強さを感じられたと思うんです。
この作品は決して死を美化しているのではないのです。それだけ、罪と罰と贖罪について誠実に、よりリアルに描き、その贖罪の人生を生きた二人の物語を描いているという事だと思うんです。
{/netabare}

要は良い作品だと思います!ということです。

最後に、私もるろ剣は本当に好きで小学生ながらに一生懸命に読んでいた記憶があります。しかしそこはやはり小学生。当時はるろ剣の本質を理解しているはずもありません。大人になり改めて視聴して、るろ剣の深さに驚かされています。

原作ファンの方は是非。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

死が二人を分かつまで、愛し合いましょうどこまでも。

追憶編が巴と剣心の物語で、この星霜編は薫と剣心の物語。

追憶編はまだしもこちらは原作を読んでいないと分かりづらい所が多く、ファン向けの作品ですね。(そもそもOVAなので当然と言えば当然ですが)

例のごとく、長文失礼します。



人斬りとして幕末の世を闘ってきた剣心の人生を最後まで描き切ったことが、この作品の意義でしょう。
原作のラストよりさらに踏み込んだ『その後』、つまり剣心が剣心としての人生を全うするまでの物語、次の世代へ継がれていく剣心の意志の物語は、制作者の方々が原作を読みこんだ上で覚悟を持って臨んだと思うと感心せずにはいられません。



追憶編でも描かれたように剣心は巴との過去、そして人斬りとしての過去を深い傷として背負っていました。
それを単なる罪の十字架としてでなく、自分が背負うべき人々の想いとして生きる糧として受け止められるようになった。これこそ薫が剣心に与えた本当の強さだったのではないでしょうか。


客観的に見ると追憶編の方が星霜編より作品としての完成度は高いように感じます。
しかし個人的には星霜編の方が好きです。それは薫が実に魅力的だからです。巴も原作以上に良く描かれていましたが、薫の明るさと強さはアニメだと非常に映えます。
捉え方によっては悲劇であるこの物語も、薫のおかげで良い余韻に浸れるのです。

タイトルのように、どれほど辛い未来が待っていようとも剣心と添い遂げる覚悟のある薫の姿は、女として妻として実に献身的でありました。正に男冥利に尽きる、ですね(笑)
巴と薫、二人の女性に愛された剣心は間違いないく幸福であったことでしょう。



前述のようにオリジナル要素の多いこの作品、驚くことが多々ありました。

まず、一つ。重要なネタバレです。
{netabare}
剣心が亡くなること。
{/netabare}

これは見た人によって賛否両論でしょう。最後の方の剣心は見ていて痛々しく、こちらまで辛かったです。

しかしここまでやってこそ、真に剣心が目指した『闘いの人生を完遂すること』を成し遂げることができたと言えます。本当の完結だと思います。


原作ではなかった、しかし非常に素晴らしい要素として薫と剣心のやり取りも挙げられます。

こちらもネタバレなのでご注意を。
{netabare}
縁との闘いが終わった後、再び放浪する決心をした剣心。
そして薫に「剣心という名は師匠から付けてもらった名だ。拙者の本当の名は心太(しんた)。もし拙者が帰ってくることができたらその時はこの名で呼んでほしい」というような言葉を残して去っていきます。


放浪の旅を経て死にかけの身体を引きずって薫の元へ帰ってきた剣心。
「ただいま・・・薫」と剣心が呟くと、「おかえり、心太」と薫が返す。薫の膝の上で静かに息を引き取る剣心。

これは原作にはない描写ですが感動しました。あり得ない、とは感じませんでした。それほど自然な道筋だったので一つのifストーリーとして十分にありだと思います。
剣心が出かける前の晩二人が愛し合う場面などもあり、薫との通じ合いは原作以上の密度です。
脚本の吉田玲子さんは繊細な心理描写を得意としている方なので、薫に関しても新しい側面が見えたような気がしました。


ただ勘違いしてほしくないのは、剣心が死んだ意味はお涙頂戴な安易なオチではないことです。そうではなく、剣心は最後まで自身の過去と向き合い続けて、死ぬことで人生を全うした。
再び放浪に旅に出る展開は少々理不尽だったかと思いますが、剣心にとっての過去の清算は死んでやっと終えることが出来るという解釈はおかしくはないはずです。
{/netabare}


原作では剣心と弥彦の打ち合いがありましたが、あれは世代交代の始まりにすぎませんでした。
この星霜編では・・・ネタバレです。
{netabare}
成長した剣心の息子「剣路(けんじ)」も登場します。
丁度、原作ラストの弥彦位の年齢です。原作あとがき通りの成長をした剣路の姿は新鮮でした。
彼は剣の強さこそ最上であり、そのために必要なのは神谷活心流でも不殺の意志でもなく最強の流派・飛天御剣流であると考えていました。

しかし剣心の意志を継いだ弥彦は彼の過ちを正すため、剣心が弥彦にそうしたように、剣路と打ち合いをし逆刃刀を手渡します。
剣路が剣の強さだけでなく心の強さこそ剣の道であると気付いたとき、ようやく剣心から剣路への意志の継承が果たされたのでした。


・・・原作の構想では、この先さらに剣路と心弥(弥彦と燕の息子)がライバルとして競い合う展開もあったようですが、OVAでもそこまでやってほしかったなと思います。
{/netabare}

そう、原作では剣心の意志は完全に引き継がれてはいませんでした。これで剣心の二つの物語は無事完結です。



後半のオリジナルに尺を割いたせいで、剣心の過去にまつわる『人誅編』がおざなりになったのは残念なところです。

出てくる人物を剣心と薫と縁だけに絞ったまでは良いのですが、あそこまで端折ってしまうと剣心が見せる覚悟に説得力がなく、縁という男との因縁を解き放つカタルシスもさして感じられません。

オチの部分は救いがあって良かったと思います。
{netabare}
縁は剣心への殺意を失い、剣心が今後どのように一生を終えるか見届けると言葉を残し去っていく。原作では廃人状態になり落人群で父と出会って終わり。
{/netabare}

どちらが良いでしょう。原作の方が良かったという方も多そうな気がします。とりあえず人誅編に関しては消化不良でした。



《その他》
追憶編同様、岩崎琢さんの手がける音楽はこのリアルな世界にとてもマッチしています。闘いの激しさと日常の静けさと。流れる空気に合わせた雰囲気作りが最高に良かったと思います。
強い主張がなく、しかし欠かせない要素としてまさしくBGMにふさわしい。

笠原弘子さん歌う主題歌「愛しさの糧」も非常にこの作品に合っていました。曲を流さず音楽だけでも良かったですが、この曲は上手く雰囲気に溶け込んでいる感じで邪魔に感じません。
笠原さんはこういうしんみりした曲だと相性が良いと思います。良曲です。



作画は言うまでもなく素晴らしいです。追憶編よりさらに微細に描き込まれたため、あまりにリアルすぎてアニメではなく実写と見間違うほど。
ここまで行くと本格派時代劇と大差ない迫力ですね。そう、剣劇の際響く効果音はそのまま時代劇のものでした。あそこまでリアルな作りはアニメだとそう見られないと思います。



見た後心にジーンと響く、原作同様素晴らしいものがありました。
るろ剣のアニメはバトルがクローズアップされ子供向けな印象があり今まで避けていたのですが、このOVAは非常に素晴らしかったです。
TVアニメ、OVA、実写映画それぞれ別々の方向性で面白みが出せるのは、それだけ原作漫画に色々な面白みが詰まっていたからだと思います。

改めてるろうに剣心最高!燕ちゃん最高!と一言残してレビューを終えたいと思います(笑)
・・・星霜編の燕ちゃん、本当に可愛かったですよ?これは見ないと損です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

star7 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

追憶編とセットで見るべき作品

追億編と併せて人によっては原作以上の名作になり得る作品
原作の少年誌向けの軽い雰囲気が好きな人、それを壊したく無い人にはお勧めできない

追億編が物語の始まり(起原)を描き、星霜編が終わりを描いている
追憶編での誓いを剣心が生涯貫き通した末の結末を描いているため、セットで見るべき作品です
作品としては原作以上に筋を通した結末を描き切っています


結末に賛否両論ある作品ですが、個人的な願望や感情を抜きにしたら
追億編を肯定して、星霜編を否定するというのも繋がり方からして出来ない作品だと思いますし

批判される理由としては
原作の少年誌的な軽い作風とのギャップ、剣心の最期を描く事自体を好しとしない、結末が個人的な願望にそぐわない
というのが大方の理由だと思います


原作からの設定やキャラ背景、追憶編からの繋がりをキチンと把握した上で作品を見たなら
作品の結末としては筋が通っていて決して否定できる物では無いと思います


{netabare}
評価に関して

薫の病気に関しては剣心との絆の深さを表し、より一層話の雰囲気を重くしてラストを感極まる物に演出してきましたが
結末を描く上での必然性は感じなかったため物語の評価で若干マイナス

採点が難しい所ですが、キャラの掘り下げが原作ありきながら原作とは異なる作風のため、キャラ評価もさすがに満点は付けれないですね


感想としては

原作からして設定や背景は重い物(剣心の背景、明治という時代背景、生死に関わる戦い等)
そして始まりは剣心の償いの人々を救う旅、意志を貫き通すならどこかで妥協なり自己満足しない限りは死ぬまで終わりが無い程漠然とした目的
意志を貫き通した剣心の物語を最期まで描き切った作品として非常に納得の行く物でした。
逆に薫と二人幸せな余生を過ごしつつも誓いを貫く行いをし続けた、と言ったような中途半端なハッピーエンドを見せられたら
原作からある重い設定や過去背景とのギャップも酷く、物語の起原でもある誓いの終着点が描かれて無いためよっぽど違和感を感じたと思います

ラストの薫とのやり取り、剣心のトレードマークとも言える十字傷を使った表現は見事で、かなり心に来ました。
救いが無いと書いてる方も居ましたが、死ぬ=救いが無い なんて事は決して無いですし
十分に救いのある最期の迎え方だったと思います。
自分の中ではるろうに剣心という作品の評価を上げた素晴らしいOVA作品でした
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

68.9 9 幕末アニメランキング9位
薄桜鬼 雪華録(OVA)

2011年8月5日
★★★★★ 4.1 (232)
1314人が棚に入れました
原作ゲームの重厚なストーリーと世界観を再現し、2010年4月より放送されたTVアニメ『薄桜鬼』『薄桜鬼碧血録』は、ハイクオリティな映像が大きな話題を呼んだ。豪華キャスト・スタッフが再集結したOVAは、各キャラクターをフィーチャーしたエピソードで、それぞれの魅力が存分に堪能できる「キャラクターOVA」とも呼べるファン必携のDVD!慶応二年十二月、京――。新選組と行動をともにする雪村千鶴は、新選組襲撃を画策する不逞浪士の噂を聞き、芸妓に化けて島原に潜入することになる。のちに時代とともに激動してゆく新選組の、京での活躍の日々が描かれる。

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

千鶴はやっぱり可愛いですね~

幕末、動乱の都を守る男達の物語再び!

◆この作品の内容は・・・
OVA全6話。
新選組が京都で活躍していた時期(伊東一派が離隊する直前)のサイドストーリーです。
新選組襲撃をたくらむ不逞浪士の噂を聞きつけ、雪村千鶴が芸子姿に紛争し島原に潜入するお話で、各話ごとにそれぞれ「沖田総司」「斎藤一」「原田左之助」「藤堂平助」「土方歳三」「風間千景」からこの島原潜入事件を見る視点でストーリーが展開します。

◆第1話・・・
沖田総司編です。
正直なところ、この第1話は物足りない感がおもいっきりありました。
沖田は優男で新選組一の剣術の達人というイメージがあります。
しかし、史実からもわかる通り新選組隊士の中でも一番悲劇の人物かもしれない。
実際、薄桜鬼2期の彼の姿は壮絶なものでしたよね。
その内容からもこの沖田編は期待していたのですが、ちょっとガッカリ・・・と思っていたのですが、最後まで見るとこの内容でもなんかいいなと思いました。
新選組が行き着く過酷な運命を考えると、この沖田の話は切ない気持ちと共に温かみも感じられました。
戦乱の前の一息といったところでしょうか。
沖田の様々なセリフが、この後の沖田の儚き運命を思わせて心に沁みました。

◆第2話・・・
斎藤一編です。
斎藤一といえば新撰組の中でも特に重要な人物であり別アニメ「るろうに剣心」でもメインキャラとして登場するほどです。
常に冷静で任務に忠実な人物なのですが、まさかあんな一面を見せるとは・・・。
このエピソードの見せ場は、雪村千鶴が芸子姿になり、その姿に新撰組隊士達がおもわず見とれてしまうというところ。
男装して新撰組に入っている千鶴が綺麗な芸子姿になるのはとても嬉しいシーンです。
男所帯の新撰組に「芸子姿の千鶴の美しさ>任務」というちょっとニヤニヤな展開が楽しめました。

◆第3話・・・
原田左之助編です。
前々から思ってたんですけど、この原田左之助・・・史実で伝わる原田左之助と薄桜鬼の原田左之助では全然イメージが違うと感じるのは私だけ?
まぁ、この作品が女性向けのアニメだから美化されたキャラデザインになっているのでしょうけど。
さてこのエピソード、疑わしきは過剰に厳しく取り締まるという正しさが通らないこの時代、その不条理に割り切れないまま従うものの、熱い原田左之助が見られます。
そしてラストシーンの彼のセリフ・・・(*゚∀゚)カッコィィゼ!!

◆第4話・・・
藤堂平助編です。
このアニメでの藤堂平助は新撰組のムードーメーカーとも言うべきでしょうか。
他の隊士と比べても子供っぽくて無邪気な印象が強く、このエピソードでもまるで先生に怒られる生徒のような描写を見せます(`□´)コラッー!
またこの回でも雪村千鶴が華やかな芸子姿を見せますが、その彼女に絡むある人物との面白いシーンも見どころでした。

◆第5話・・・
土方歳三編です。
雪が積もった新撰組の屯所、血塗られた戦いとは無縁のように隊士達がはしゃぐシーンから始まります。
新撰組の鬼の副長と恐れられる土方歳三。
男ならこうでありたい!!
女ならこうされたい!!
そんなシーンを彼が見せてくれます!!
キャーq(≧∇≦*)(*≧∇≦)pキャー(*゚∀゚)ヒジカタサンホレタゼ!!

◆第6話・・・
風間千景編です。
新撰組の宿敵にして、種族維持の為に千鶴をさらおうとする風間千景。
このエピソードでは例え彼に千鶴が奪われても悪くないんじゃないか?と、そんな印象を受けました。
女の子の口説き方について説教をくらってしまう意外な風間の姿から、千鶴に対するちょっとお茶目な態度や紳士的な態度。
種族維持の為に千鶴を狙っていても、本当は優しくてただ不器用なだけ?
さすが土方歳三が命をかけて戦う相手なだけあります^^
風間千景が本当はどういう人物なのか、それがよく描かれていたエピソードでした。

◆曲について・・・
やっぱり薄桜鬼の曲はみな素晴らしいですね!
OP曲は「夢ノ浮舟」という曲ですが、ED曲は各話ごとにそれぞれ違う曲が用意されています。

OP 『夢ノ浮舟』 歌:吉岡亜衣加
沖田編ED 『夢幻 -a true love tale-』
斎藤編ED 『風花 -The whisper of snow falling-』
原田編ED 『蘭 -The end of struggle-』
藤堂編ED 『光 -I promise you-』
土方編ED 『真実 -The light lasting-』
風間編ED 『比翼 -Contract with you-』   歌:黒崎真音(ED6曲とも)

◆総評・・・
全6巻見て感じましたが、メインであるはずの島原潜入の話はもはやメインではないです。
隊士たちが無邪気にはしゃぐ姿やカッコイイ姿。
それぞれの胸の内にある想い。
芸子に扮した千鶴の美しさと千鶴にボーっと見とれてしまう隊士達のデレっとした姿。
はたまた風間千景とのニヤニヤな展開など。
新撰組やその周りの人達の何気ない一面や熱き想いなど、この後に本編で待っている過酷な運命の前のひとときを描いたような作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 28

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

美青年軍団「新選組」、それぞれの目線で~(・∀・)ニヤニヤが止まらない~

ご期待通り2周目しました、はい!
全シリーズ2周しました、はい(*ノ∀`)アハハ
(1期・12話+2期・10話+総集編1話+OVA・5話)X2=56話・・ガンダムシリーズ観れましたねw

今回は原作ゲームでの攻略キャラを務める5人、それぞれ各1話づつで話は進みます♫
中心になる話は、島原(京都の遊郭)で
新選組の屯所を襲おうとしている浪士達が居るという情報を聞きつけ、
千鶴に芸妓として潜入捜査をさせ、浪士を捕まえようとする様子を5人の視点から描かれてます!
えーっと、本編でいうと、伊東が新選組から抜ける少し前位なので、
その出来事の裏情報なんかも観れますよ( `・∀・´)ノ
まぁ、でも薄桜鬼ファン?いや、キャラファン?の為のお話だと思うので、
新選組の史実は今回お休みです、というか
薄桜鬼はこれで一旦お終いです。゚(゚´Д`゚)゚。 ww
この作品が大好きで、お気に入りのキャラがいれば是非是非オススメです♫
一人一人の良さが十分堪能出来る作品ですよ(・∀・)ニヤニヤ

では一人づつ解説しませう!
またmanaの暴走ですのでスルー推奨です(∀`*ゞ)テヘッ

●沖田総司●~玄野の白雪~
そーじの意地悪がたくさん詰まってる物語ですΣ(*´∀`*;)ドキッ!!
少し大人気ない部分もありますが、彼は彼なりに色々悩んで葛藤してて、
でもそれを決して人に見せない様にして・・まぁ、その表現も意地悪なんだけどねw
彼にとって、新選組・・いや、近藤勇という人物がどれだけ大きい存在なのか、
どれだけ慕ってるかがよく分かりますよ(*´ω`*)

●斎藤一●~冬の埋み火~
個人的にMVPな作品(・∀・)ニヤニヤ
あの斎藤さんがデレます、ちょー(・∀・)ニヤニヤもんですw
いやいやいや、斎藤さんの刀への想いがすごく詰まった話・・
いやぁ、斎藤さんデレます( ゚ω゚):;*.':;ブッ もう完全にそれしか印象に残ってないw
斉藤さん、真面目で天然で最高に笑えましたw
ちなみに・・えっと、潜入捜査の様子が一番よく分かる話だと思います!
ちなみに、山崎さん(新選組諸士調役兼監察)が大活躍☆個人的に山崎さん好きです(●´ω`●)ニマァ

●原田左之助●~空割く槍~
主な話は、潜入捜査後で少し話がズレます!新選組が幕府から検問の仕事を命じられるのですが・・
この作品は左之さんの「男らしいさと、かっこ良さと、優しさ」が詰まってます!
あぁ、やぱ左之さんかっこ良いわぁ (*´∀`*)
そしてライバルの不知火さんが超良い人!こういう友情?の形は素晴らしいと思います!
もう2人共男気全開っすよw
まぁ、でも切腹なんて何回もしちゃだめよ、左之さんw

●藤堂平助●~揺蕩う舟~
「魁先生」及び「切り込み隊長」、藤堂平助ここにあり!ってな作品w
潜入操作なのに、最初から最後までへーすけのドタバタコメディでしたよ(*ノ∀`)アハハ
個人的にへーすけの、「困ったにゃ」のポーズがツボでしたw
やんちゃばかりしてて、土方さんに怒られまくってましたが、
正義感が人一倍強くて、自分の気持ちに真っ直ぐなんですよね!
新八っつぁんとのやり取りに注目♫

●土方歳三●~天明の風~
初っ端の近藤さんが面白過ぎるwって土方さんの話でしたね(;´∀`)
やはり土方+千鶴を見てると(・∀・)ニヤニヤします!この掛け合わせが一番好き♥
千鶴を守る土方さん男前過ぎでしょ~・・しかし!
この作品で土方さんは句を何句かお読みになってたんですが、
耳を澄ませば、句なんて全く分からない私でも分かる位の単純な俳句・・
それに満足する土方さん・・まさかこの人まで天然?Σ(゚Д゚)
良い意味で「鬼の副長像」が崩れました!w

最後は、すごく笑顔がこぼれるようなシーンでしたが、
何か色々思い出したら、泣けちゃいました・・。゚(゚´Д`゚)゚。
この時がこの作品にとって一番良い時だったんだな~って思います。

OPは1期から引き続き、吉岡さん(省略)もち、良曲♫
EDがこれまた1話につき1曲と豪華!!
歌詞と曲調が1人1人に重なっちゃったりしました(*´∀`)

沖田編は、そーじの様に儚く切なく・・
斉藤編は、斉藤さんの様に、ピュアで・・
原田編は、佐之さんの様に妖艶で・・
藤堂編は、へーすけの様に前向きで・・
土方編は、土方さんの様に強い信念で・・

全て心打たれる素晴らしいEDでした。キャラを歌で感じれるのはすごくいいですね~♪

最初も言いましたが、本当最初は食わず嫌い?で、よく知りもせずに
イメージだけで、少し変な目で見てましたが、
全シリーズ通してとても満足行く作品でした(ノ´∀`*)


最後に作画キレイなのに☆3の理由は・・
「新八っつぁんの眉毛、太過ぎだろ!!ε=(。・`ω´・。)プンスカプン!! 」 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

個人的には風間千景の意外な一面が見れて満足

慶応2年の12月から1月の京都が舞台。
ヒロイン雪村千鶴を中心に、新撰組の日常編とも言うべき全6話のOVA。

1話・・沖田総司編
2話・・斉藤 一編
3話・・原田左之助編
4話・・藤堂平助編
5話・・土方歳三編
6話・・風間千景編

新選組襲撃を企てる不逞浪士の噂から、
雪村千鶴が芸子に扮して島原に潜入する話をベースに
上記の各人物視点で展開する1話完結型で
シリアス展開よりコミカルタッチなシーンが多いのが特徴。

また、ED曲も各人のキャラをイメージした雰囲気の歌という、
ファンの方々には嬉しく、『薄桜鬼』をあまり知らない方には
登場人物のキャラや関係がわかりやすいので、良いかもしれない。

個人的には、風間千景のちょっと純情っぽい貴重なところが見れて満足(笑)
この人にもこんな一面があるんだねぇ・・と、ちょっと笑えた。

話の内容はハッキリ言って、たいしたものじゃないのだけれど、
作画はとても美しく、きめ細かい。
日本古来の侘びさびを感じさせる、様々な雪の情景が特に素晴らしかった。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 21

56.5 10 幕末アニメランキング10位
幕末Rock(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (183)
926人が棚に入れました
時はのちに幕末と呼ばれる時代、天歌泰平(ソングオブピースフル)――。
徳川幕府の「天歌(ヘブンズソング)」により民の心が奪われた泰平の世。
「天歌」を歌う「最高愛獲(トップアイドル)新選組」。
その歌声は町娘の心(ハート)を射貫き、その「雷舞(ライブ)」は世界を震撼させる。
幕府は「天歌」以外を歌う者を捕らえ愛獲の力「天歌」による泰平化により支配を完璧な物としようとしていた。
一方で、「天歌」による幕府の支配を快く思わない者たちもいた。
自由とロックを愛する男、坂本龍馬もその一人。彼はギター1 本とロック魂を胸に立ち上がる!
果たして、その熱情(パッション)で民の魂(ソウル)を解放させることができるのか!?

声優・キャラクター
谷山紀章、鈴木達央、森久保祥太郎、森川智之、小野賢章

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

「おまえら、わしのうたを聴くぜよ〜っ!」 by 坂本龍馬

この作品の原作はアドベンチャーとリズムゲームを合わせたゲームだったんですね^^;
原作未プレイ、事前情報無しで本作品の視聴に臨みました。

物語の舞台は幕末・・・新選組が幕府のお抱えアイドルとして君臨しており、彼らの歌う天歌(ヘブンズソング)が大流行していました。
そんな中、富士山と海の荒波がデザインされたエレキギターを持ち、ロックの熱いパッションを伝えるために、これまで主人公である坂本龍馬は一人奮闘してきたのですが、相手が幕府・・・ということもあり、理解者が中々現れません^^;
そんなとある日、坂本龍馬は師匠を同じくする高杉晋作と桂小五郎と出会い、物語が動いていきます。

新選組に幕末の藩士たち・・・これまでも色んな作品に登場していますが・・・
アイドル歌手やロッカーというブッ飛んだ設定は、恐らく初めてなのではないでしょうか^^;

お約束ですが、主要登場人物は皆んなイケメンです・・・そして「髷+羽織袴+脇差」という幕末における正装の概念を180度変える出で立ちを皆さんお召しになっています^^;
最初は正直違和感がありました・・・これも途中からは感じなくなっていましたけれど^^;

物語の展開上、坂本一派は路上でのゲリラライブを突如行ったりと、パフォーマンスが派手で見栄えもするのですが、突然現れるドラムセットを始めとする楽器の数々・・・
明らかに電源の無さそうなところで、エレキギターやベース、キーボードなどをじゃんじゃん使っているし、お城の周りにはたくさんの照明が・・・そもそも江戸時代に電気がある事自体有り得ないのに^^;
この物語の舞台設定が幕末である必要性は正直あまり感じられませんでした。

と、ツッコミどころは満載なのですが、違和感を違和感として認識せず雰囲気を楽しめば、細かい部分は気にせず視聴できると思います^^;

思いを受け継いで・・・その思いを貫く・・・
バラバラだった仲間の気持ちを一つにまとめ上げる・・・
ロックの根幹でもある熱いパッション・・・は感じられたように思いますが、どちらかというとサブキャラが頑張った回の方が印象に残っているような気もします^^;

1クール12話の作品です。決して面白くなかったわけではありませんが、9/25にゲームソトの第2弾が発売されることを踏まえると、ゲームプレイ者に向いた販促意識の高い作品・・・のようも思えてしまいました^^;
主要登場人物の中でお気に入りのキャラや声優さんが居る方は、是非チェックしておいた方が良い作品だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 19

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

ロックはパッションぜよ!♪

幕府直属の新選組による“天歌”(へブンズソング)で支配された幕末の世。
幕府の行動に疑問と憤りを感じる志士(ロッカー)達は“Rock”の力で革命を起こそうとする…。


尊皇と左幕、攘夷と開国のせめぎ合いで絡む人間模様が楽しめる幕末ドラマは好み。
この作品ではポップとロックになっているようですが比喩としてそのテイストを感じます。

一見して女子向きだしまともに見ると守備範囲の外なのですが、
この「喩え」がどう表現されるのかがシュールな笑いとなりそうな気もします。
女性を中心とした視聴者とは見方が異なるとは思いますが
歴史観と重ねてもう少し観てみようと思います。
この作品での「薩長同盟」や「桜田門外」、「池田屋事件」が
観られることはあるのでしょうか?

【総評】
うわー歴史関係なかった!(笑)
欲しかったのは幕末の志士達のイメージ。
陽気でバイタリティー溢れる竜馬や華奢な美少年剣豪沖田等々
パッと連想できるイメージを取り込んで取っつき易くしています。

剣をマイクに代えて攘夷派と左幕でバチバチと戦うのを想像しましたが
そんな事もなく、攘夷の「攘」の字も出てきません。
そして歴史背景関係なく仲良くバンド結成!
みんなで正義のロックを歌い悪のヘブンズソングに立ち向かおうぜ!
という感じの分かりやすい勧善懲悪展開。

…歴史好きには正直まさかの展開でしたが敷居や概念関係なく
アニソンやイケメンボイスが楽しめる仕様になっているのでアリといえばアリ。
個人的な好みとは全く外れてしまいましたけどね…。

声優さんは豪華ですし、声やキャラに好感を持つ人には楽しめる作品だと思います。
いや、寧ろそういう人向けの作品かな。
個人的には桂の声がしっくり来ないままでしたが皆さんイイ声なのは良く良く分かります。
演奏シーンではヌラヌラ動くし、むやみやたらと上半身裸になるので笑って観てしまいました。
CDやらの売れ行きで二期もありそうな終わりなのも商魂逞しさを感じます。
きっと裏で弥太郎動いているぜよ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

ローズ さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.7

お金儲けのための宣伝作品【酷評注意】

京都では天歌(ヘブンズソング)を歌う新撰組が大人気。
坂本龍馬はロックの可能性を信じて高杉晋作・桂小五郎と共に熱いロックを歌うのであった。

まず、鼻につくのが宣伝臭。
CM中にライヴ・ゲーム・舞台の宣伝が多数あります。
作品を売る事に熱心なのは分かりますが、金儲けのための作品と言われても仕方が無いでしょう。

音楽については色々と言いたい事が……。
アンプ無しにギターの音やボーカルの歌を大音量で流す事はできません。
本作品の歌や曲がロックですか。
自分には、声優さん達を使い歌わせて金稼ぎのためとしか考えられません。
実際にライブをするらしいですが、作中と同じようにギター・ベース・ドラムを演奏しながら歌うのでしょうね。
もしも違えば詐欺行為だと思います。

あと、勝手に幕末の有名人を集めた事に対しても不快感が。
坂本龍馬達と新撰組が手を組みますか……。
作品の作り手がキャラ作りを放棄して安易な考えに走ったとしか考えられません。
もっと頑張って作品を作りましょう。

一番、力を入れているのは作中の楽曲。
ご丁寧に歌う場面では字幕で歌詞が出てくるサービス付き。
よほど宣伝して売りたいのでしょうね。

視聴するのであれば宣伝と割り切ったほうがいいでしょう。
本作品に熱中できなかったという理由もありますが、自分には音楽を金儲けするためとしか考えられないので、とても不快です。
最近のCDでは握手券のようなおまけをつけて売る手法があります。
アニメのBD/DVDの特典にもイベント優先購入抽選券(?)のような物がついている作品が多くなっていますが、イベントに行けない人にとっては無用の長物。
アニメ界にもA○B商法が流行ってきている事が残念でなりません。
宣伝するのは構いませんが、自分は二度と視聴したくないと思わせる作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 23

66.7 11 幕末アニメランキング11位
劇場版 薄桜鬼 第一章 京都乱舞(アニメ映画)

2013年8月24日
★★★★☆ 4.0 (109)
719人が棚に入れました
監督はテレビアニメ版、OVA版も手がけたヤマサキオサムが担当。脚本の藤澤経清、キャラクターデザイン・総作画監督の中嶋敦子も、同じくテレビ版、OVA版から続投する。アニメーション制作はスタジオディーン。キャストも同様に、千鶴役の桑島法子を筆頭に、三木眞一郎(土方歳三)、森久保祥太郎(沖田総司)、鳥海浩輔(斎藤一)、吉野裕行(藤堂平助)、遊佐浩二(原田左之助)、津田健次郎(風間千景)ら、ファンにはおなじみの顔ぶれが並んでいる。

声優・キャラクター
桑島法子、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、津田健次郎

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ラストでの「土方推し」に基本構造の無理が残るものの映画としての再構築の成功に賞賛を

乙女ゲー原作史上、稀に見る豪華スタッフに支えられた傑作シリーズを改めて劇場版としてリブートさせた第1章


テレビアニメシリーズで言うところの第1期シリーズ全12話に当たる部分をよくある“総集編”というカタチではなく完全な新作として作り直しております
設定も原作やテレビシリーズとは多少異なっております


○元治元年三月、雪村千鶴が新撰組と初めて会った時点で既に山南さんが左腕を負傷している
○池田屋事件では四国屋にいる土方へと伝令に走った千鶴でしたが今作では直接池田屋に向かっている
○原田と不知火が初めて戦うのが公家御門ではなく池田屋
○千姫さまが未登場(当然ながら君菊さんも)
○平助が御陵一派から新撰組へと復帰する油小路事件を一部カット
○雪村綱道が早くも登場、変若水と羅刹の真相をあらわにする
○南雲薫に唆されて変若水を飲むことになる沖田ですが今作では自らの意思で羅刹となることを選択する


とまあ、ざっと目に付いたところでは以上の点がテレビ版とは異なります
全12話、劇中の時間にしておよそ4年弱
千鶴と新撰組の出会い~鳥羽・伏見の戦いに至るまでの膨大なエピソードを見事90分強という尺にまとめあげたことは大変素晴らしいと思います
『なのは』や『スタドラ』は少しこーゆー作品を見習うべきです


完全新規の映像もまた、テレビシリーズの特に第1期で顕著だった不安定な作画やぬるい色彩を改めました
特に「鬼の視点から視た世界」なる灰色掛かった背景描写、羅刹や鬼がその本性を発揮する際のオーラのエフェクト等はクオリティが高く、世界観を美しく彩っています


それにしても劇中での藤堂平助の扱い
これは恐らく最も賛否の分かれる所かもしれません
千鶴と歳が近いこともありトモダチ感覚で「千鶴」、「平助くん」と呼び合う仲の二人は恐らく今作で最も近しい距離感です
油小路事件など、視聴者のカタルシスを揺さぶり易いエピソードもある平助はどうも監督もお気に入りのようで、かくいうオイラも『平助ルートでいいんじゃね?』とすら思うこともありました
ですがそれだと後半で新撰組の責任を一手に背負ってしまうことになる土方の立つ瀬が無い
今作でもやっぱり最後にオイシイところを持っていくのは土方
メインキャラ(この場合パッケージキャラとも)の魅力がサブキャラに負け気味というのはどうもいただけません
こればっかりは薄桜鬼というシリーズの基本構造上どうしても脱却できないジレンマみたいなものだと思います


いやまあしかし、薄桜鬼シリーズに限らず新撰組を題材にした作品群の本質ってのは【イケメン達が敗北し続ける】哀愁感と【散り散りになりつつも仲間を信じ続ける】絆の強さにあるとオイラは思ってます
第2章は来春とのこと、率直に楽しみであります


EDテーマはシリーズではお馴染みの吉岡亜衣加
今作も素晴らしい新曲を携えてスクリーンに歌声を響かせていますよ

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12

koaki さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

総集編ではないです。

ストーリー的にはTV版1期と流れは大筋で同じですが
12話を映画の時間枠に収めたのはあっぱれでしょう。
総集編という作り方ではなく、新しいシーンを入れて
うまく折り合いをつけているのは見事です。
何より映像がきれい。
そして好きな人には申し訳ないのだけど
TV版の千鶴にイラっとしてたんですよ。
でも不要なシーンをカットしすることによって
千鶴の苦悩が濃く表現されていたのがよかったです。

鬼の能力を見せる場面とか、戦闘シーンもカッチョイイ。
新選組達の和むシーンがバッサリ切られてたのは
ちょっと寂しい気もしますが、それはしょうがないですよね。

個人的には、風間VS土方。不知火VS原田。天霧VS斉藤の
敵なのに好敵手を見つけたって感じで向かい合うところが
好きだったんだけど、ほとんどなかったのは寂しい。
そしてお気に入りの山崎烝の出番がほとんどない(ノ◇≦。)
でもTV版のような最後だけは勘弁してほしかったので
それがなかっただけでも救いなのかなぁ~

TV版を観た人でも十分に楽しめます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

にゃろろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

一味違う薄桜鬼(*´ω`*)

TVアニメのリメイク版という感じです。
ストーリーの流れは、まるまる1期と同じでした(*^^*)

映画の尺に上手くまとまってはいましたが
その分シリアスさが増したかなと思います。
TVアニメの1期は、新選組の和気あいあいとしたシーンも見所だったので
それが全くと言っていいほど無くなったのは、ちょっと残念です(;_;)

しかし、新しいシーンが多々あったり
それでいてTVアニメの名シーンなんかはそのまま残っていたりして
それなりの見応えはあったと思います(*´∀`)♪

なにより戦闘シーンが格段とカッコよくなってます!
躍動感があり凄い迫力を感じます!
千鶴の腕試しをしたときの斎藤一とか
最後の風間千景と土方歳三の戦いとか
めっちゃカッコよかったです(*´ω`*)

薄桜鬼ファンなら見ても損はないと思いますよ!

映画館で見るともっと感動できたんだろうなぁ。
第二章も楽しみです(^^)/

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

50.4 12 幕末アニメランキング12位
風雲維新ダイショーグン(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★☆☆ 2.8 (142)
653人が棚に入れました
江戸後期、海外からやって来た黒船により未曾有の危機に立たされた日本。日本に古代から存在する巨大ロボット・オニガミにより、黒船は見事打ち払われ、攘夷は成されてしまう。維新の起こらなかった日本で、物語は始まる!

声優・キャラクター
柿原徹也、川澄綾子、田村ゆかり、荻原秀樹、沢城みゆき

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

キャッチコピーは、「童貞だから、天下一の男になれるんだ!」

この作品は、事前情報無しで視聴を始めた作品です^^;
原作も未読・・・かと思ったらオリジナル作品でした。

物語の舞台は江戸時代末期の長崎・・・日本には古来から存在する巨大ロボットが黒船来航による開国を阻止したことから、明治維新が起こらず徳川の時代が続いている・・・そんな世の中です。

そして、この物語の主人公は、長崎の湯屋で育った徳川 慶一郎(とくがわ けいいちろう)。
喧嘩好きの慶一郎は、毎日喧嘩に明け暮れた結果・・・喧嘩では誰からも相手にして貰えなくなっていました。
そんなある日、慶一郎はメインヒロインである服部 霧子(はっとり きりこ)と出逢います。
彼女はくノ一で、ある人物を探して長崎まで来ていたのです。
一悶着あるのですが、霧子が探していた人物が慶一郎であることを知り・・・物語が動いていきます。

タイトルに童貞というワードが出てきましたが、レビュー冒頭で出てきた巨大ロボットは①徳川の血筋を引いていること、②童貞であること、が搭乗の絶対条件になっています。
慶一郎がこの2つの条件を満たしていることが判明し、霧子は一転して慶一郎の童貞を守護する立場になるのですが・・・
血気盛んな青少年・・・ましてや考えるより先に身体が動く慶一郎に言い聞かせて守らせることなんてできません^^;
でも、慶一郎には残念な体質の持ち主・・・それは、女性に触れると蕁麻疹を発症してしまうのです^^;
個人的には美人だし、スタイル抜群の霧子で全く問題無いように思うのですけれど、それでも慶一郎は蕁麻疹を発症すると分かっていながらも、家でジッとしていることはありません。

そうこうしているうちに、可憐な少女の姿をした「ちはる」と出会います。
彼女は妖狐と人間とのハーフである事から長いあいだ日かげの生活を余儀なくされていたのですが、慶一郎に出会い、変わっていく様が非常に可愛らしいキャラでした。

また、父の敵を討つために旅をしていた男装女剣士の浅井 兵庫(あさい ひょうご)もいつの間にか慶一郎の周りに集まり・・・女性の比率が一挙に高まってきます。

でも、登場人物で一番ビックリだったのが、法光院(ほうこういん)という女性が出てきた時です^^
物凄く色っぽい声色なので、それだけでも十分なのですが、演じている声優さんが沢城みゆきさんなんです♪
一声聞いて分かりましたが、この作品に出演していることを知らなかったので、このサプライズには感謝でした^^

そして、ロボットによる戦いなのですが・・・慶一郎の搭乗する巨大ロボットはスサノオというロボットなのですが、搭乗する女性によって形が変わるんです。
誰が乗るか・・・どのように変わるのか・・・因みにスサノオに搭乗できる条件は女性にもあるのですが・・・
内容の詳細については本編を視聴してのお楽しみです^^

坂本龍馬や女性新選組も登場します・・・明治維新が起こらなかった時点でもう歴史上の作品ではないので、パラレルワールドにて起こっている物語・・・として見ると時代考証含めて気にせず視聴することができました^^

終盤、物語の佳境への一気に駆け上がる感じでストーリーが展開していきます。
そして、慶一郎がどの様な行動を取るのか・・・途中から雰囲気は感じていましたが、最後まで楽しめたと思います^^

1クール12話の作品・・・あにこれの中でも未だ視聴数は少ないようですが、
綺麗な女性と色っぽい声はしっかり楽しめた作品でした^^;

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

日本の駄作ぜよ

維新の起こらなかった日本で、巨大ロボ・スサノオを駆り天下一をめざす男:慶一郎の物語。

【総評】
駄作の本格派。本当につまらない。

序盤は妖艶な和風エロスと主人公達の三枚目路線で「くだらなさ」を武器に関心を引き
後半は大真面目に
「力を求める重義に愛と義を持って立ち向かう」という構成にして
遊び心と義侠心を合わせ持つ慶一郎の生き様を描いているのだが
融合に失敗し上手くかみ合っていない。

序盤の時点でふざけ過ぎて既に誰も後半を真剣に捉え観ていない…そうさせてしまっている。
私自身は真剣路線は何かのギャグなのか?という嘲笑に似た気分で観てしまっていました。
三流なら三流として作品を全うすれば見所はあるのに余計な高見を目指してしまったようだ。

また幕末とロボットの融和も取れておらずその存在が浮いてしまっていている。
「カッコ悪い」という致命的な問題もあるが異質すぎて時代の雰囲気を壊してしまっている。
相手が宇宙生命体という設定ならば話は分かるのだが…。
もう少し日本らしいの文化も取り入れカラクリ風にできなかったものだろうか?
もっと言ってしまうとロボットを出す必要性すらあったのか疑問で人対人で描いた方が
人間関係を掘り下げられたと思ってしまう…。
折角竜馬やら新撰組も出ているのだし…。
まぁそれを言ってはこの作品全否定になってしまうか。

ラストも最終決戦かと思えば単なる前哨戦。
これ以上の発展性もなく続きをやる気もないくせに往生際が悪い。
それと霧子は{netabare}あれで何故生存してるのだろうか?{/netabare}
ご都合主義と言う言葉では片付けられない程の描き方だった。

バトルに関してもハッキリ言ってショボい。動きやアングルにも工夫がない。
恋愛にしても演出不足だし雑で魅力に欠けてしまっている。
何で好きになっているのか伝わらない。
百助とちはるのやりとりの方がまだマシだった。

良い点を挙げるとすれば沢城さんの妖艶ボイスと
丁髷リーゼント位かな…下らなくて良かったと思う。

本当に駄作らしい駄作で「駄作を観た~!」と堂々と言える作品。
駄作マニア垂涎かも知れません。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 25

ローズ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

また幕末か……もうどうでもいいや

巨大ロボが存在する江戸時代後期。
黒船が来航したのだが、巨大ロボがいたために明治維新が起こらなかった。
喧嘩ばかりをしていたら いつの間にか長崎を制圧してしまった徳川慶一郎(とくがわ けいいちろう)。
服部霧子(はっとり きりこ)という女性と出会い、最終的には殺人犯に仕立てられてしまう。
服部が犯人だと思った慶一郎だが、真犯人は法光院という女性。
徳川の血を引き童貞であるという条件によって巨大ロボ・スサノオを動かし戦うのであった。

まずオカシイ所は童貞でなければスサノオを動かせない事。
どういうからくりなのか理解できません。
将軍の血を引く人間しか動かせないのであれば、血を絶やさない為にHな行為はしているはずです。
それに大人になれば童貞も卒業しているはず。
いくら若者を主人公にした設定であっても無理があります。

黒船が来航しても明治維新にならなかったという設定ですが、これも少し違うように思います。
確かに巨大ロボがあれば外敵から日本を守る事ができるのかもしれません。
しかし、薩摩や長州などの力のある列藩がいるので政治の実権が変わる事は歴史の流れを考えても当然なのではないでしょうか。
幕府にしか巨大ロボがあるとは限らないですから。

個人的に魅力があるキャラは、ちはるという名前の妖狐の血を引く少女でしょうか。
九州弁の田村ゆかりさんの声は、「波打際のむろみさん」でも使われていますが、綺麗な方言を使っています。
胸の大きいキャラが好きな人には不人気なのでしょうが、性格が明るく声と容姿が上手く合っているように思えます。

あまり画を動かさずに声だけを合わせるのは新しい手法なのでしょうか。
確かにアニメの制作現場は過酷だと聞いたことがあります。
画の動きが変なのは仕方が無いのでしょう。
違和感を感じる作画なので、少し慣れが必要になりますね。

ストーリーと時代設定はメチャクチャ。
エロも中途半端。
無理をして視聴するような作品ではないです。
好きなキャラがいたら見てみようか、という軽いスタンスで見たほうがいい作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

65.0 13 幕末アニメランキング13位
活撃 刀剣乱舞(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (148)
635人が棚に入れました
審神者により宿された付喪神――刀剣男士。
和泉守兼定は、歴史を改変すべく現れる時間遡行軍からとある積荷を奪取するため、初陣の堀川国広とともに幕末の世に出陣する。
辛くも任務を成し遂げた二振りに下されたのは、新たな指令。『文久三年のとある城下町に、新たな時間遡行軍現る』と。
わずかな情報を頼りに、現れる遡行軍を迎え撃つ和泉守と堀川。しかし数で勝る遡行軍には二振りだけでは太刀打ちできず、窮地に陥ってしまう。そんな二振りの前に現れたのは、彼らの主“審神者”だった。

声優・キャラクター
木村良平、濱健人、榎木淳弥、山下誠一郎、櫻井トオル、斉藤壮馬、皆川純子、永塚拓馬
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

もう、映画じゃん!

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
活劇(立ち回りなど動きの激しい場面を中心とした映画・演劇。アクションドラマ)と銘打つだけあり、内容的には、前作(花丸)の日常系からガラッと作風を変え、シリアス&バトルになりました。

内容(ストーリー)も悪くないですが、とにかく素晴らしい作画を観るだけでも価値があるアニメだと思います。特にバトルと背景は、ホントに綺麗です。

原作未プレイ&花丸(前作)視聴済み


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
刀(物)としての矜持や責任感と、人(刀剣男子)としての自由や、やりがいの中での葛藤。今の主(歴史を守る任務)と前の主と(坂本龍馬や土方歳三などを歴史をねじ曲げてでも救いたいと思う)の狭間で悩む葛藤を描くのが本筋の物語だと思います。

また、前作(花丸)との違いは、「前の主(歴史上の持ち主)」の性質や関係性を大きく持ち込んでいることですね(花丸でも多少はあったけど)。例えば、「和泉守兼定(土方歳三)」と「陸奥守吉行(坂本龍馬)」の対立なんか分かりやすいです。刀剣男子自身ではなく、「前の主(新選組)」をバカにされたことで激怒する兼定など、熱かったです。

前作は日常系ゆえに登場人物を増やし、ファンサービス&販促を狙った感じでしたが、本作はストーリー重視のために、かなりキャラを搾っていましたね。基本ですが大事なことです。

歴史的な解説も、かなり詳しくなりました。坂本龍馬の逃げる経路や細かいエピソードなど(歴史に疎いので、史実かは知りませんが)、楽しく観られました。

あと、Wikipedia程度の情報ですが、土方歳三が死の間際、少年兵に渡したのは写真と毛髪であり、刀(兼定)という情報はないみたいですね。現存する兼定も、土方が持っていた物とは長さが違うらしく、その出所は謎なのだとか。だから、土方歳三の最後を、国広だけが見ていて兼定は見ていないというのは(かなり重要なエピソードだけど)、アニメスタッフの創作になるのかな? 私は歴史に疎いので良くも分かりませんが、きっと歴史好きな方なら、こういう僅かな違いとかも楽しめるんでしょうね♪

これは不満というほどのことではないのですが、最大公約数的には人気があるので、幕末や戦国時代をメインに据えるのは理解できるのですが、やはり見飽きた感はあるので、どうせなら南北朝時代とか、あまりアニメで扱われないあたりを観たいな~と思ったり。

さて、この作品、なんか一部の人にスッゴい批評されてますね。原作レイプ? と言われても、私は原作をやってないし、特段、本シリーズに深い思い入れがあるわけではないから分かりません。

でもまあ確かに、(勿論許可はとっているだろうけど)ずっと謎だった「主」を1話目からサラッと出したのはやりすぎだったかな? とは思いました。「主」は、いわばプレイヤー自身だと解釈していますが、それを具現化されると怒る人もいるのでしょう。私も基本は「RPGの主人公は喋らない」方が好きですし(自分を投影できるから)。

原作好きな方が怒るのであれば、原作付きアニメとしては、確かに良くはないですよね。

とはいえ、やっぱり高クオリティのアニメであることは否定できないと思います。少なくとも作画は。

個人的に不満があるのはOPかな。折角、シリアスで格好良い作風なんだから、ああいうアイドルソング的な感じではなく、もっと和風だったり、格好良い感じの曲の方が良かったな~と思いました。
{/netabare}

【余談1 ~剣道部的、刀の用法について~】
{netabare}
バトルの作画は前作に比べて格段に良くなったが、刀の用法としては、少し雑だった印象。例えば、刀を刀で(キン、キンって)払うとか、実際はほとんどやらないしね。折れるし、刃こぼれするし。

例えば、剣道の段審査で行う「日本剣道形」は、各古武術の流派(つまり日本刀古来の使い方)からきているが、七種類あるうち、刀と刀が接触するのは、三本目(突き返し突き)、四本目(突き返し面)、五本目(面擦り上げ面)、六本目(小手擦り上げ面)の四種類。その中に刀を刀で払う動作、例えば切り落としや応じ返しという動作は一切含まれない。四種類全て、「鎬(しのぎ)」という、刀の上部(峰と腹の間)で刀を擦るようにして、相手の刀の軌道を変える(そらす、受け流す)動作になる。残りの三種類は抜き技なので、相手の攻撃をかわして攻撃する動作だ。

ここからも分かるように、刀は基本的に、相手の攻撃を弾いたり受け止めたりしするようには作られていない。そういう「打ち合う」動作は、竹刀が開発され、剣道という競技になってから生まれている。

真剣での勝負の防御は、基本的に「避ける」か「そらす」。刀を大切にしているアニメだけに、そこまでリアルに作画出来れば、剣道部的には更に満足だった。まあ、それやると迫力には欠けるけど。

というのは、難癖ですよw 本当は書かなくて良かったんだけど、剣道部、という名前を使っている以上、キャラ付けの為にもなんか書かなければと思い、無理矢理、重箱の隅をつついてみました(笑)
{/netabare}

【余談2 ~ 作品の成分に個人的には違和感が ~】
{netabare}
……にしてもアニメ成分に作為的なものを感じるのは、私だけでしょうか……。マイナス要因が多すぎるし、それぞれの成分にほぼ同数の票が入っている不自然さ。(&少しでもポジティブな成分入れると、即座に-連打されて消されるって……)。

てか、原作改悪はまあ(本人の捉え方だし、主観の要素が強いから)あっても良いとして、「作画悪い」って、この作品で作画が悪いと言われたら、世の中の大半のアニメはクソ作画ということになるとは思うけど……。

作品に対しての賛否は自由。絶賛も酷評も好きにやって良いと思ってます。本作が気にくわないなら、ガンガン叩いても良いと思います。

でも、「一人一票」ってのは大切だと思うんだよな……。

(勿論、これが完全に私の邪推で、本当に多くの方が批判しているのなら、何の問題もなく、正当な行為だと思います。何が正しい(真実)かなんて分からないから、結局は各々の判断ですかね)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
まず、作画がヤバイ。劇場版やん。前作(花丸)とはガラッと作風を変えてきたね。人助けするなと言って人助けする兼定が良いね。え~! 「主」出して良いのかな? 蜻蛉切り、メジャーどこが来たね~。

2話目
持ち主やら由来やら、丁寧に説明するのは、華丸になかった特徴ですね。

3話目
ピンチからの増援。ワルくはない。実に王道だ。

4話目
なんなもう、映画だな、完全に。蜻蛉切り、折れはしないだろうけど、かなりシリアスな展開。

5話目
シリアス継続。いよいよ本丸に。

6話目
へ~、2205年の設定なんだ。全体を守れても、個の犠牲を悩む、良いシーンでしたね。

7話目
三日月、強いな~。第一部隊、一軍って扱いなん?

8話目
ちょっと良い話。なんか、前作(花丸)みたいでしたね♪

9話目
前の主のことを嬉しそうに語る刀剣男子、良いね♪ ちょっと腐のかほりはするけどw

10話目
いや、煙の描写とか凄いだろ、これTVアニメだぞw 幕末は盛り上がりますな~。蜻蛉切りがあれだけ苦戦した大太刀を、わりとアッサリ。

11話目
背景からキャラが浮いている感じは、ある意味ゲームっぽいので、これはこれでアリかな。なるほど、土方歳三以上に、土方歳三を本当は助けたい兼定の為に動くのか。

12話目
いや、本当に良いのか? 微妙に歴史変わらないか? 1000って、ムリゲーじゃね?

13話目
背景は、本当にキレイだな。人の動きはちょい変だけど、それは贅沢言い過ぎか。ラストのバトルは単純に熱かった。にしても、やっぱり千体は無理だったんじゃ? 100で良かったんじゃないかとw
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13

瀬名 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

刀剣乱舞が好きな人には良い

花丸のほんわか日常系とは違い、戦闘&シリアスな展開をメインにしたバージョンですね。

一応書いておきますが、登場人物の背景はこんな感じ。

和泉守兼定→土方歳三の愛刀
堀川国広 →同じく土方歳三の愛刀。和泉守兼定の相棒的立ち位置。
陸奥守吉行→坂本龍馬の愛刀
蜻蛉切  →本多忠勝の槍。天下三名槍の一振り
薬研藤四郎→織田信長の短刀(でもこの設定は出てこない)
鶴丸国永 →平安時代からある太刀。伊達家との縁が深め

ちょっと出てくる登場人物

三日月宗近→平安時代に作られた太刀。天下五剣の一つでもっとも美しいとされる
大典太光世→同じく天下五剣の一つ。
髭切   →源氏の重宝。
膝丸   →同じく源氏の重宝。
骨喰藤四郎→足利尊氏に献上されたり、豊臣へ献上されたりした刀。元は大薙刀の脇差。

こういった刀が出てくるので、歴史上の人物に興味があるなら試し見して観るのは良いかと思います。

ゲームの刀剣乱舞自体では、刀剣たちの物語に関する掘り下げはほぼないので、というかボイス自体が少ないので、ファンにとっては格好良い殺陣が見られて喋ってくれるだけで喜ばしいかと思います。

作画はufotable。fate/zeroなどを製作したところなので、作画に対する期待値は高かったかと思います。
実際、良かったです。
序盤なんて映画っぽく観えるほど手が込んでいた気がする。
戦闘時の躍動感も格好良かったし。
爆撃とか海とか、なんかリアルすぎて、アニメ作画の人物が浮くほどでした。
そこはなんか、バランス面でもっとアニメっぽくして良かったのではとは思うけれど。

肝心の物語ですが、まぁ基本はゲーム刀剣乱舞をプレイした人が観ること前提なのでしょうね。
初見にとっては、まず設定についていくのが大変かと。
正直、ゲームをやっていても理解しきれない設定とかはあるので、初見はさらに「?」という部分があるかと思います。

アニメなどでは、基本的に敵側には黒幕やらボスやらの存在が背景にあるのがお決まりですが、これに関しては時間遡行軍ってなんぞや?って感じですしね。
黒幕とかそもそもいないし。
妖っぽい、どんな思想や理念を持っているかもよくわからない時間遡行軍という名の敵が絶え間なく淡々と出続けるのみ。

そういった曖昧な設定が根本なので、わかりやすい敵設定がないんですよね。
なので、他の作品らとは根本的な物語背景が異なり、わかりにくさや感情移入のしずらさはあると思います。
もう、そういうものなんだと割り切るしかないw

ただ、今回のメイン出演キャラが新撰組や坂本龍馬の刀だったということもあり、物語的には初見でも入り込めるように工夫されていた感はあります。

刀の擬人化の話で、主と刀の関係性を見せてくる場面は感動しました。
坂本龍馬を思う陸奥守吉行のストーリーはとても良かった。
この話が一番初見でもわかりやすかったのではと思います。

それ以降はずっと新撰組ターンでしたね。
堀川国広が不穏な動きをする流れは、正直観ているのがしんどかったです。
ゲームをプレイしているファンからすれば、裏切り行為を働きそう…という不穏なキャラが出てくること自体、嫌なんですよ…。

でも、そこを自分の為にではなく、相棒の和泉守兼定のためだったという理由だったというところで救われます。

なので、刀剣乱舞を知っている視聴者としては、十分に楽しめる内容ではありました。
ただ、OPとかで本能寺の火の中にいる薬研とか出てきていたのに、本編では少しも触れず、織田信長が元主だったということさえ伏せられていたので、謎でした。
なら普通の戦闘シーンを挟んでおけば良かったのでは?と。

映画化が決まっているそうなので、その辺で触れるのでしょうか?
うーん、謎w

今回は第一部隊と第二部隊の12人しかほとんど出てこず、キャストを絞りに絞ったのは良い選択だったと思います。


音楽の部分では、何だかすごいufotable〜って感じが個人的にしましたw
でも良かったです。


と、個人的な評価は高い活撃刀剣乱舞。
ただ、初見の人がどう思うかは本当にわかりません。
刀が好きであれば、結構楽しめるのかもしれないし、擬人化と世界観の設定についていけずに意味不明で終わるのかもしれない。

そして、2話〜5話くらいまでの印象が正直とても薄い。
初見を引き込める内容を意識したのだろうか?と思うほど、初見バイバイな気がしました。

序盤こそもっと見応えのある内容にした方が良かったような気がしますね。
坂本龍馬が関わってくる話が良かっただけにもったいない。

よくわからないうちに物語はトントン進んでいき、置いてけぼりを食うような感覚。
刀剣乱舞を知っている人ならばついていけますが、初見はまずこの辺りで観るのをやめるのではないでしょうか。

なので、こんなダラダラと書きましたが、初見向きではなく、刀剣乱舞ファンならば観ると楽しいアニメだと思います。

イケメンがたくさん出てきて声優も豪華というビジュアル面で言えば、初見でも楽しめるのかも。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ufotableが贈る剣劇活劇譚、開幕。

この作品の原作ゲームは未プレイですが、2016年の秋アニメで放送された「刀剣乱舞-花丸-」は視聴済です。
でもこの作品は前作との物語上の繋がりは無いので、この作品から視聴しても十分に堪能できると思います。

ですがこのシリーズは刀剣を擬人化した作品…刀剣は常に主の懐にその身を置き、主の危機から身を挺して守り抜く存在…
だから戦闘時における激しい主の息遣いも、時には目を覆いたくなるような惨状ですら受け入れざるを得なかった…
そんな自らの忠義を尽くす存在が最も身近で、常日頃からその温もりを感じているが故に背負ってしまう悲しくも儚い刀剣の運命をしっかり堪能したい方は、是非前期の視聴もお勧めします。

戦国の世を渡り歩いてきた刀剣たちの今度の敵は、時間を遡り歴史に介入して史実の改変を試みる時間遡行軍…
そして今回時間遡行軍の歴史改変のターゲットは、徳川15代の歴史が激しく揺れ動いた幕末…

刀剣たちに課せられた使命は「歴史を守る事」
そんな時間遡行軍から歴史の改変を阻止するために派遣された刀剣部隊は、新撰組の土方歳三の愛刀とされる和泉守兼定と堀川国広
坂本龍馬の愛刀として知られる陸奥守吉行
「切れ味は抜群だが主人の腹は切らない」言い伝えが残る薬研藤四郎
本多忠勝が愛用した事で知られる天下三名槍である蜻蛉切
平安時代の刀工、五条国永の作である鶴丸国永の6振りからなる混成部隊…

物語が始まって直ぐに感じられるのは、主に対する刀剣たちの思いです。
楽しい思い出…ばかりじゃありません。
むしろ辛く悲しい…無念の思いの方が強かったのではないでしょうか。
それでもどれだけ時を重ねても主への忠義は薄れるどころか増すばかり…

私たちは刀剣ではありません。
ですが、大切な人への思いを貫く気持ちを持ち合わせているのはお互い様…
だから主に対する思いは嫌というほど伝わってくるのです。

何故物語の時代は幕末なんだろう…
でもその答えは痛みと涙に直結している事が直ぐに分かりました。

おかしいじゃありませんか…
そもそも土方歳三と坂本龍馬の愛刀がどうして同じ舞台に配属されているのか…
土方歳三は攘夷派で、坂本龍馬は開国派で思想が真逆なんです。
永遠に交われない人同士が一緒にいても、きっと報われないと思います。
そしてそれは当人だけではありません…当人を慕う人もまた然りなんです。

だから思います。
幕末から明治にかけて多くの血が流れました。
本当に私たちの先輩の辿り着いた答えはその一つしか無かったのでしょうか…?
若しくはどうしてもう少し欠けたピースを集める事ができなかったのか…?
例えば白虎隊…本当に会津の城が炎上していたのか、確認できなかったのでしょうか。
もし手前の城下町が炎上していただけ、と知る事ができたなら、飯盛山で19人もの若い命の華を散らす必要も無かったのに…

史実に忠実であり続けること…
時にはそれが残酷なほど厳しく、身を焦がすほど苦しいこと…
和泉守兼定率いる第2部隊が何を見て何を感じたのか…
そして第2部隊に課せられた天命や如何に…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

ufotableさんらしさである躍動感が半端ない作画に後押しされたこの作品…
視聴するまではただの女子向け作品だとばかり思っていましたが、それは大きな勘違いでした。
男性が視聴しても十分に感動できる作品だと思います。

オープニングテーマは、斉藤壮馬さんの「ヒカリ断ツ雨」
エンディングテーマは、Kalafinaさんの「百火撩乱」
Kalafinaさんの曲…相変わらず素晴らし過ぎです。

1クール13話の物語でした。
幕末での第2部隊の役目はひと段落しましたが、直ぐに次の任務が言い渡されていました。
そう…第2部隊のこれからの活躍は劇場版で見る事ができるそうです。
今後の続報が楽しみです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

62.8 14 幕末アニメランキング14位
PEACE MAKER[ピースメーカー] 鐵(TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (79)
550人が棚に入れました
時は幕末。京都では名高い新撰組に一人の少年が門を叩く。彼の名は市村鉄之助。
何者かに殺された両親の仇を討つために新撰組へ入隊する。そこで彼を待っていたのは今まで経験した事のない非日常の世界だったが、局長・近藤勇の力強い言葉、一番隊隊長・沖田総司の優しさ、友人である監察方の山崎烝の檄、そして“鬼”と恐れられる副長・土方歳三の導きと兄・辰之助の存在に支えられ、人として隊士として成長していく。
ネタバレ

千秋 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

幕末の史実や人や団体名を借りた完全なるフィクション作品。

設定は、ワンパク少年+幕末+ちょっとコメディ要素+微妙に陰陽師(と言ったら陰陽師に失礼かも)

10話目までが恐ろしく地味!!主人公も絵柄もキャラも展開も。
ちょっとコミカル要素は入ってるのだけど幕末でこの地味さは逆に先が気になった。
少年がどのような展開を迎えていくのかと。
11話目からコメディ色も少し濃くなり面白くなって来たけど、アニメだし改変は別に良いとは思いますが、新撰組の話が主体ではないからその辺りの作りが非常に中途半端で、新撰組じゃないと思うこれ。非常にサラッと史実を準えてるような、、まさにタイトル道理の印象でした。完全なるフィクションだってテロップでも流れてたけど。

新撰組だから豚って…。
マスコットなデザインの子豚がイメージにそぐわなすぎてコミカルバランスが悪かった。
グロについては時代劇なら普通程度。
むしろ、肝心な残酷なところは省かれて描かれている所が多くソフトな表現。

ピースメーカーは平和を作り出す人になれ!って事だったけど、それならもっと坂本龍馬と絡んでく所があるならその辺もアニメにしてほしかった。ピースメーカーにはもう一個理由があるらしいけど謎のまま。原作は続きがあるらしく、そちらでは明かされたり更なる展開もあるのでしょう。

あらすじは…
{netabare} 主人公、市村鉄之助は15歳のわんぱく少年で目の前で父母が殺された事により深いトラウマを抱えている。無念を晴らすため兄と共に新鮮組に入隊し強くなろうとする。
(実際に兄弟で新撰組に入隊していた人物で設定同様、土方の小姓もした。)
幕末頃の15歳と言えばもう少し中身が大人な気がするけど、見た目共に幼くワンパクってだけで他は普通の少年だ。{/netabare}

結局こんな話…
{netabare} 彼の強くなりたかった理由は復讐の為ではなく、守れなかった自分が憎かったと気づく。そして体の成長がとまるほどのトラウマを克服できるまでの少年の物語でした。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

ネロラッシュ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

大目にみてあげよう

原作が女性漫画家なのでイケメンだったり、時代にあっていないキャラもいるし、アニメはアニメでオリジナルストーリーもあり、はぁ?で、池田屋までというのも消化不良気味なんだけど、GONZO贔屓だから大目にみてあげよう。

18、19話のアユ姉は辛いっす号泣っす・・・

ドラマにしろアニメにしろ幕末物をみると、普段眠っている長州憎しがふつふつと・・・
それはどうしようもないな。
俺の先祖の敵っすから(笑)

幕末最強は庄内藩だ!!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

AKIRA さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

途中から鬱なかんじに

途中まではまぁ見れると思います

21,22あたりは結構グロイです

終盤が意味不明なのと暗くなるのが残念なかんじでした

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

53.7 15 幕末アニメランキング15位
幕末義人伝 浪漫(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (131)
539人が棚に入れました
「助け屋」として京の人々の生活を助けている漫次郎には、不当に奪われた大事なものを盗み出して取り返す「還し屋・浪漫」という裏の顔があった。

キャラクター原案は「ルパン三世」のモンキー・パンチ。原作はパチンコ「CR元禄義人伝 浪漫」で、舞台を元禄から幕末に変更して展開される“痛快空想時代劇アニメ”。

声優・キャラクター
中井和哉、喜多村英梨、鈴村健一、内田真礼、松山鷹志、緒方賢一、須藤沙織、二又一成、三浦祥朗、安元洋貴、宮本佳那子、立木文彦、檜山修之、鈴木千尋
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

二面性を楽しんでみよう

舞台は江戸末期幕末の京都。
普段はちょっとドジな助け屋、裏では義賊:ねずみ小僧2世の浪漫が活躍するお話のようです。

頭から離そうとしてもどうしてもルパンのイメージが。
義賊と言っても変身ヒーローや秘密道具(源内さんいるので)の要素もあるようです。
ありがちな要素集めた凡作の可能性もかなり高いんですけどね…。

ストーリーは勧善懲悪パターンで多少は幕末の動きと絡めそうではありますが、
そんなに深い広がりを見せそうもありませんので気楽に楽しめそうです。

幕末と言ってもあまり時代考証しちゃいけない様です。
そういうの気にするとキリがないのでつまらなくなります。
ルパンにはない平民と泥棒の二面性を楽しもうと思います。
※2話感想{netabare}
同心や見廻組が居るなら先週、勘定吟味が出張るのおかしいじゃん
…とか思っちゃ行けないアニメでした。

今回は鈴木孫一さん中心のお話。
時代考証も…しちゃいかんアニメでした。
名前の通り銃が出てきましたね、しかもカラクリ銃です。
2丁拳銃だとレビィ思い浮かんじゃいます。
こちらも何かの暗殺組織が絡んでいる様子で二面性があります。
なかなか骨のある男で浪漫のライバルになりそうです。
少しはストーリー性も楽しめる作品なのかな。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
今度は阿国さんの二面性が露わになりました。
キャッアイみたいでセクシーです。
兄弟関連で世の中に恨みがあるご様子。
勧善懲悪かと思ってたんですがそうでもないみたいです。

異人さんとの戦争も絡んで来ましたしストーリーとしても楽しんでいます。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
サービス回ですね。
ツッコんでもツッコミ切れないので頭を空にして観ました。
お約束の展開で久々に空中泳ぎが観られました。
サルのうんてい力が凄いです。
毎回偉人が出るシステムなのかな。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
浪漫の辛い過去の屈辱と背負っている物を見せてくれた今回。
「義賊」って個人的には正しいとは思っていないんですが、
浪漫は少し応援したくなりますね。

最後に意味深い飾り箸が…この紋所は…。
ひょっとしてこの兄妹、血が繋がっていないのかな…。
この先の兄妹愛展開によっては泣ける話になる予感もして来ました。

コミカルな中にいろいろ盛り込んでくれて楽しめてます。
あと、ハンス先生何言ってるのか良く聞き取れません。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
ハチャメチャでちょっとシュールなコメディ回でした。

孫一と阿国が互いに「コイツやるな」と思う伏線を作った回でした。
ロマンは気付かない感じでしたが、どうなんでしょう?

その他は気にせずロマンのボケっぷりを楽しみました。
幻覚とはいえ、なぜ唐突にシジミ美女だったのか解りませんでしたが、
シュールさに笑ってしまいました。

そしてハンス先生は相変わらず何言ってんのか解りません。
誰か通訳して。(^_^;)
{/netabare}

※7話感想{netabare}
ロマンが過去に救えず後悔していた少女は阿国さんでした。
カツラなのに良くスグ分かりましたね。
手を離したことで彼女は絶望し、世の中を恨むようになってしまったんでしょうか。

伏線回収が始まりいよいよシリアスに突入して参りましたね。
姿を消したロマンは今後どう動くのでしょうか。
楽しめる展開になってきそうです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
ロマンが生きる屍になっていましたが、
あかねと言う少女の優しさで自分を取り戻したようです。
陰気臭いのは似合わないのでまぁ良かった。

回想にも小春は登場していなかったので、やはり兄妹ではない感じです。
犬のサクラの方に秘密が隠されている線もありますが、
どちらにしろ一話で「春桜を守る」とか言ってたのが掛かって来そうです。
奏が事情を知っていそうですが次回を待つとします。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
読み易いけど変に懲りすぎてなくて、なかなか良い話になりそうです。
サクラは忍犬だとは思わなかったですがどうりで利口だったわけだ。
何とも悪そうなペリーでしたので、
まだ心配だけど孫一も阿国も小春の事を気にしていたので
最後には笑顔になれる様な気がします。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
阿国さんの過去も分かりました3話で妹を気にしていた訳も分かりました。
ハッピーエンドに向けてみんなが力を合わせて立ち向かっていきそうです。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
ラストバトルもコメディ感が強いです。
シリアスと入り混ぜる作風は最後までブレないようです。
江戸方面に向けレーザー砲みたいなの発射してしまいましたが、
まさか犠牲者出てないよね?
ハッピーエンドが待ってるとは思いますがちょっと気になっちゃいます。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
色々と犠牲者が出てしまいましたね。
この作風なら一般人の死者出さずともやって行けた気もしますが。

浪漫と小春の兄妹愛で締める形は好感を持っています。
この先もいつものやり取りが長く続くと良いですね。

阿国さんは浪漫を許して仲良くするのかと思えばライバル関係は続くようです。
彼女なりに義賊っぽい事をやり出したのでしょうかね?

無骸の者、死して骸を残さずの通り孫一はコンティを道連れに亡くなったようです。
(他の見解もあるかもしれませんが)
最期に小春の笑顔を思えたのがせめてもの救いでしょうか。
見廻り組のお頭も気の毒ですが悟っていたようにも思えます。

父のねずみ小僧は生きていた様で驚きです。
阿国さんとも会っているし、外套も残していましたが気付かないものですかね?

ハンス先生は相変わらず何言ってるのか解りません。
「それでもひんだらでめでめお」きっと名シーンなんですがね。
「んあ!?」っと聞き返したくなりました。
人形たちが身を挺して上手く砲撃を止めてくれたのは感動的ではありますが、
ここで散るのなら事前にもう少し目立たせるお話があっても良かったかな。
愛着があり気持ちが入っていたらもう少し感動できていたかも。
{/netabare}
単なるパロディ物にとどまらず、
想像以上にしっかりとしたストーリーで楽しむことが出来た作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 20

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

人々から奪われた物はどんな手を使ってでも取り返す。それが二代目鼠小僧 浪漫 の指名だ! 

ストーリー

時代が変わる少し前、夜の町にある影が現れました。それはとはなんと裕福な人間からお金盗み盆棒な人々にお金を分け与えるそんな義賊。その存在は二代目鼠小僧の浪漫でした。けれどその存在の本当の姿は誰も知らない。なぜなら普段は 「助け屋漫次郎」という偽名で便利屋稼業しているからです。この物語はそんな二代目鼠小僧とその仲間たちが依頼人から受けた物を取り返す「還し屋」の物語です。

私の感想。

パチンコが原作のアニメだなんて初めてではじめはどうなるか心配でしたが、非常におもしろかったです。

キャラクターデザインが非常に魅力的でした。流石「ルパン三世」などの作品で知られるモンキー・パンチの作画です。かなりかっこいい作画です。この作画のおかげで3~5倍この作品がおもしろくなりました。なんと言うのでしょうか、髪の毛やアクションの描き方がすごく独特なデザインなので、かなり楽しめました。

そして、この作品の世界観も楽しめた理由もひとつです。もちろん過去の日本をメインとしたアニメはたくさん見てきましたら、この時代はあまり見た事は無かったので、新鮮でした。そして、この作品のこの時代は結構イベントが多いいですし、有名な人も多いので、最高に楽しめました。

私がこの作品で一番気に入ったキャラクターはもちろん主人公の浪漫です。あのひげや胸毛が最高です。この時代にもこのような革命を起こしそうな人間がほしいですね。

しかし、この時代にあんな超強い武器や装備があるのかはいまだに謎ですね。けれど、その武器はかなりかっこいいので、ゆるします!(なにをだよww)

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

何度も言いますが、この作品のキャラクターデザインはかなり個性豊かなので、気に入っています。ですので、是非キャラクターデザインを気に入ってください。

オープニング

「RanTiKi」
かっこいいオープニングです。はじめは博打をメインとしている感じを出していますがその後かなりかっこいいキャラクター紹介が出ていて最高です。ネタバレも少ないですし、そして、オープニングでのストーリー紹介も最高でした。いいですね~

エンディング

「ツァラトゥストラ」
曲もかっこよくていいですし、画像も個性豊かでいいのですが・・ え~と このエンディングってどう発音すれば良いのでしょうか・・・ 良い曲なんですよ!! でも・・ 名前が発音できない。 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

GUN道じゃねぇよ!浪漫さんだよ!豪華キャストにパロディギャグ、そしてセックス&バイオレンス!って良い子は観ちゃダメwオ・ト・ナの為のミッドナイト時代劇!

まずモンキー・パンチ先生とパチンコメーカーが手を組んで作られたCR機が原作と聞いてなんかもうアニメとしてのやる気ないんじゃ?GUN道の二の舞なのか?と、不安を抱いたことを正直に告白しましょうw


幕末という時代設定にも関わらずミニスカ着物の町娘が登場、ロボットやパワードスーツ等クロックパンクを通り過ぎてオーバーテクノロジー過ぎる源内の爺さんの発明品・・・
さらに時折見せる無意味なお色気やらニコニコ動画のパロディやら、ホントなんでもありのカオスティックコメディなのか?
と、思いきや中盤以降の本筋ストーリーはかなり暗くて血生臭いモノ
ベッドシーンや暴力描写もヘボ作画ながら大量に挿入される為、純粋に大人向けな
いわばアダルティックな作品だったことに度肝を抜かされました;


特に弱きを助け強きを挫く「義賊」という裏家業に誇りを持つ主人公、浪漫さんの渋い生き様は中井和哉さんの熱演も相まって観ていて気持ちが良いですね
さらに第5話では浪漫さんの過去に秘められた悲しいエピソードが語られますがこれがまさかの【鬱展開】
人買いにさらわれた幼女を救い出したはずが逆に追い詰められてタコ殴りに遭い、幼女も奪われるっていう悪夢のような過去を経験しとるんですよ(T_T)
この第5話までは最低でも粘っていただく必要があると思います


そして第7~8話以降はもう勢いに身を任せて頂きたい
はいは~い、幼女にトラウマを抱いて廃人化し、今度は幼女に救われるアニメはココですよ~^q^
最終回ではスクライドばりのアツい殴り合いもありますw


癖のある濃いキャラクター達を実力のあるベテラン豪華声優陣がノリノリで演じてくれるのだからきっと最後まで辿り着けるはずです
緒方賢一の源内、安元洋貴のペリーもさることながらハンス先生wなに喋ってんのか解んねぇよ!w
あと内田ちゃんの役からオイシイところを全部かっさらってく葉山いくみさんの上手いこと上手いこと;


後半では本家本元の『ルパン三世』を手掛けたスタッフも合流(といっても近年のルパンですが)
奏さんの「変身」や「乳揺れ」がやたらと拝める11話辺りはギャグとしてもメチャクチャ面白いですし


とにかくエッチシーンはあるわ、人は盛大に死ぬわ、主題歌はカッコイイわ、エンディングの作画はスゲェわ、最後は全部笑い飛ばすわと大忙しな作品
そう、大盤振る舞いってよか大忙しな作品ですよね


それにつけても小春ちゃんの可愛さは異常やでw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

56.0 16 幕末アニメランキング16位
るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚- 新京都編(アニメ映画)

2011年12月17日
★★★★☆ 3.3 (94)
446人が棚に入れました
TVアニメ化15周年記念の完全新作アニメ誕生。緋村剣心と志々雄真実の死闘を描いた人気の「京都編」を大胆リメイク。新たな時代を築こうと激しく衝突するふたりの姿を御庭番衆・巻町操の視点で描く。TVシリーズの監督を務めてきた古橋一浩が続投し、15年を経て成長した当時のファンだけでなく、シリーズ初見の人も楽しめる1作を作り上げた。
ネタバレ

ひげ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

脱力要素が斜め上からきやがった・・・

ゲームなんかで懸念していた声優さんの劣化が・・・目立たない。
だってただの時代劇にしちゃってん。トーンが落とされ叫びもしない。そりゃ劣化もくそもない。追憶編ならまだいいのよ。幕末だし・・。これ京都編よ・・・。

必殺技やら演出やらに加え、剣心の特徴であるジャンプとアメコミばりの武器とかアクションがまったくない。しかも単調・・。
これは剣心といえるのかどうか・・。そこらへんが分かれるところ。少年漫画、アメコミ、渋い時代劇、さまざまな捕らえ方ができる作品なわけで。
特に原作京都編は最終回にしたかった話しだし、作者、ファンとも剣心らしさがらうまくでたと評判の名作。このままだとみんなしってる牙突ゼロスタイルもフタエノキワミーもでないぞ・・・・。
せめて技名の漢字だけでもバシっと。。。。

ストーリー構成もあまりにもやっつけすぎて起承転結、山も落ちもありゃしない。突然はじまり勝手に進む。
原作読んでれば理解は可能。それにしてもひどい。
これならフラッシュバックとかつかっちゃたりで原作既読済み前提でつくればよかったのに・・。


前編
{netabare}

逆刃刀=剣心の心情、ポリシーなわけですから、そこだけちゃんと描くだけでも違ったと思うよ。るろうにと人斬の書き分けがされてない。=志々雄との対比構造にならない。
瀬田に負ける、あの刀が折れるということが彼にとってどいう意味なのかまったく表現せず。
操と絡みとか余計なモンもっと削ればよかった。
赤空とのエピがないのがわかってなさすぎ。
やっぱり齋藤→瀬田→赤空の回想の流れがないと剣心のドラマとして成立しない。奥義習得の前提、使用条件が満たされない。
まぁこのままだとでてこなそうだけどさ・・天昇龍閃・・
しかし最終戦に向けて抜刀術を極めるとするならば、剣心の成長と決意の証である真打に関してはちゃんと描かなければいけない。

逆に操のラブストーリーにするにはちょっと無理がある尺とお話。

後編視聴

やはり出てこなかった必殺技の数々。ゼロ式のみ。
時代劇なのかファンタジーな少年アクションものなのか非常に中途半端。戦闘シーンもあいかわらずおもしろくない。タメがないす。

シシオさんのキャラとかは良かったと思う。
アオシが・・・w前編ほとんどいらねーよってくらい立場がない。師匠戦いらん。
で、剣心シシオを明らかに殺してないか・・。


実写映画のついでに借りてきたんですけど、
あっちはよくできてますね。
佐ノ助とか。
封がしてあって刀すらぬかない剣心、最後までなかなかぬかない。なぜ抜刀斎なのか、飛天御剣流とはどんなものなのか。
原作知ってる人間は終始ニヤニヤ、抜刀術の構えキター!
エンターテイメントとしてなかなかのリメイク。
竜馬伝の延長な雰囲気もすてきだった。セルフオマージュパロディにもなってる。一部評判わるいキャストとかワイヤーアクションはまぁ・・予算ですよ。逆にすごくよいキャストだったとおもうぜよ。







{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9
ネタバレ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

なんかもう良くも悪くも同人誌レベルのお祭りアニメ(笑)

まず以下は前編のみの時点で書き記したもの


90年代ジャンプファン
特に女性層から圧倒的支持を得たあの「るろ剣」が再リメイク
前後編に分けたOVAを映画館でイベント上映する最近流行のスタイルで発表されました


お話はいわゆる京都編を原作に沿う形で再編
剣心と志々雄真実一派との激闘が描かれます
ただし細かい部分は片っ端からしょっぴぃて改編されてる部分も多少入ってきてますね


特にハッキリと違うのは“心眼の宇水”こと魚沼宇水が斉藤一とは戦わず、志々雄真実との因縁の一騎打ちを果たしてることですね


・・・んで、率直に言って感想は最悪でした(爆
御庭番衆のくのいち、操ちゃんの視点で物語が進みますが、片っ端から入る大量のモノローグとテンポ感無視の畳み掛けるような説明ゼリフの嵐がひでぇ


具体的には
「ば、ばかな!今の間を一瞬で!?」
っていう感じのくっちゃべりがバトルシーンの間中延々と続きます
いくらなんでもアレは安っぽ過ぎる
るろ剣の【厨二臭さ】が強烈に前で出しゃばってくれてる感じです


作画もディーンの精鋭が揃ったものの、特別に良いというわけでもなし
テレビシリーズの繰り返しショットを多用したバトルシーンの方がまだ迫力あったんじゃないか?と思うところも多々・・・;


追憶編や星霜編と同じスタッフなので弥彦の表情デフォルメも控えめ、だから可愛らしさ的な面も皆無


唯一の救いは涼風真世さん、藤谷美紀さんを筆頭にしたキャスト陣がまったく衰えていない、というところぐらいでしょうか


後編になれば面白くなると信じたいですが、とりま今年最悪の映画
ということにしておきます
以下後編へ










{netabare}2012/7/11 後編視聴後の追記


前編にくらぶれば俄然面白くなってます
そして、ドンドン原作とは違う方向へ進んでいきますwww


見所は【斉藤一VS志々雄真実】、そして【緋村剣心VS瀬田宗次朗】
あれ・・・?剣心VS志々雄は???って思った方^q^
その辺は本編でのお楽しみってことでw


宗次朗は得意技の縮地を再現してか、加速装置を使った某サイボーグみたいなキャラになってしまいましたw
さらにそれに追い付く剣心ww
完璧に人外の戦闘ですなwww
だけどカッコイイから許す!


そして宗次朗、志々雄の2連戦で消耗しきった剣心にもはや卑劣とも言える最後の刺客はなんとまさかの四乃森蒼紫www
もはや復讐鬼に成り下がった蒼紫ですがw剣心はなんとコレを瞬殺w(いえいえ;殺してはいませんよw)
蒼紫どんだけ弱いんだと^^;


前編から問題視してましたがいくらなんでも内容詰め込みすぎです


一ファンが好きなキャラだけ揃えて夢のオールスター共演させた同人誌、みたいな作品になったというのが良くも悪くも適当なところでしょう


ちなみにみんな大好き天翔龍閃も二重の極みも出ませんw
(会得するシークエンスがそもそも無いため)
だけど牙突・零式だけはちゃんと出ますよ^q^{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15
ネタバレ

鰻Monkeys さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

強ければ生き、弱ければ死ぬ・・・

良く言えば、ダイジェスト版。

悪く言えば、スカスカ。

ですが、なにより評価に値するのはこの作画と声優陣!!


物語は志々雄編の話です。

物凄い中途半端なところから始まりますw

正直、アニメ版か原作知らないと付いていけないと思います。

{netabare} ~
非常に残念だったのが、刀狩の帳の愛刀「薄刃乃太刀」が無かった事・・・

敵では帳が好きだったんでもっと見せ場が欲しかった!!(´・ω・`)


そして、魚沼宇水が殺された事はビックリしました!?Σ(゚Д゚)!?

宇水「ティンベーで守り、ローチュンで刺す!!」 

フラグばりばりのセリフが好きだったのに・・・w

~ {/netabare}
ですが、やはり評価すべきは声優がほとんど変わっていない事!

昔のリメイク版となれば声優陣が一掃され新キャストでやる、ということがされていない。

新井赤空の息子の声優ですら変わっていないとおもいますw

斉藤一の声優さんが変わっていたことは仕方がありませんが・・・(-∧-)


そして、作画は今風になっていいてとても見やすかった。

ですが、前のイメージとは変わった感じがあまりせず、すんなり受け入れられました。



続きがとても気になりますね(゚Д゚)b

斉藤一は誰と戦うんだろうかw 蒼紫?宗次郎?気になるなぁw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

63.2 17 幕末アニメランキング17位
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 維新志士への鎮魂歌-レクイエム(アニメ映画)

1997年12月20日
★★★★☆ 3.4 (72)
437人が棚に入れました
幕末、薩長同盟の締結場所・鈴屋に「人斬り厳達」と呼ばれる剣客ら数人が襲撃してきた。護衛に当たっていた緋村抜刀斎は「人斬り厳達」と斬り合い、葬ることに成功する。その後、同盟は成立、そして時世は新時代と突入するのだった。時は過ぎて明治11年。新しく建設された洋館を見物するため、陸蒸気で横浜に向かった剣心達一行(なお左之助はアニメでは陸蒸気を極度に恐がっていたが、なぜかここではとても興奮していた)。その帰路、酔った外国水兵が器物破損等の迷惑行為を働いている現場に遭遇する。直後、一人の女性が水兵に悪行三昧を止める様に説得するが彼らの矛先は彼女に向かってしまう。そこに時雨滝魅という男が現れ剣心と共に水兵に立ち向かう。時雨はその剣腕で水兵の持つ武器を一瞬で破壊するが遅れてやって来た警官隊から身を隠すため、剣心とある寺に向かう。

AKIRA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

青空は高くどこまでも澄んでいなければならない

じつはるろ剣唯一の劇場版作品だったりする

剣心が天翔龍閃を会得していたり左之助が二重の極み!を使ったりしているあたりから京都志々雄真実編の後くらいと推察できます。

最初の厳達と剣心の戦闘シーン、後半途中まで何度も回想されるのでややうっとおしかったですが、一応終盤の伏線になっていたので納得。

ストーリーの方は剣心の過去にも触れつつ彰義隊や白虎隊の幕末要素もとりいれつつといった感じなのですが、どうもよくある時代劇チックな展開でこれならわざわざ劇場版にしなくても…といった印象でした

OPがL'Arc〜en〜Cielの虹だったのが一番驚きましたね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

紅椿白式 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

やっぱ戦争はだめだよね・・・・。

明治維新のつらく切ないストーリーだった・・・・。
なんでこんなことがあったのにまた戦争をしたのかなと思った

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

しげ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

え~

兄を殺された女と剣心がニコニコ話し合ってるのが非常に不自然だと思った。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

56.8 18 幕末アニメランキング18位
龍 -RYO-(アニメ映画)

2013年3月2日
★★★★☆ 3.3 (41)
179人が棚に入れました
慶応2年(1866年)尊皇攘夷、倒幕、佐幕さまざまな思想・主義に日本が揺れていた時代。恩人である坂本龍馬と中岡慎太郎を護れなかった事を強く悔やむ少年・RYOは、嵐の蝦夷・江差沖にて座礁した五稜郭政府旗艦・開陽の傾く甲板で土方歳三と対峙する。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「ラスエグ」、「ドルアーガ」ファン必視!?ゴンゾ作品精鋭スタッフが再集結の幕末史アニメは、ショタとシャモが見どころ???

アニメミライ2013年度の1作として一時期は経営不振によって元請作品が全く無くなるという事態に陥ったあのGONZOが復権を込めて渾身の作品制作に挑みました


監督に千明孝一、キャラクターデザインに高岡じゅんいち、音楽に黒石ひとみ
といった具合に近年のGONZOの代表作たる「ラストエグザイル」や「ドルアーガ」のメインスタッフが再集結してます


舞台の始まりは幕末の京都
『坂本龍馬』とその妻『お龍』は京都の寺で藩士を志し武芸に励む孤児の中から『白』と呼ばれる一人の少年を引き抜き、本当の名が無かった彼に『RYO』という名前を授けた
お龍を残した晩年の龍馬が、お龍の代わりに付き添わせたのが実はこのRYOという少年だった・・・という架空の歴史モノです


物語のクライマックスとなるのはズバリ龍馬が暗殺された近衛屋事件の真相
しかしながら、わずか25分間の中に詰め込んだ数年分の史実とエピソードで展開はかなり早足気味
肝心のオチも少し力不足に感じ、物語としての出来栄えは正直ヨロシクナイでしょう


アニメタ育成が名目の企画であるため、もちろん殺陣のシークエンスは見どころではあるものの
作中では龍馬の好物だったという『軍鶏鍋』がキーアイテムとして度々登場し、それがナカナカ美味そうに描かれているのが気になりました^q^


それに高岡さんデザインによるRYOをはじめとするショタ顔キャラのかわいいことくぁわいいことw
RYOを演じるのは少年役はナント初挑戦となる悠木碧ちゃん
これまでの碧ちゃんの演じてきたキャラクターとは全く異なる寂しげでシリアスな演技には注目したいです(ぐへへ


作品全体を見てしまうとハッキリと期待外れ感の強い今作ではありますが、毎年アニメミライにはほぼ必ず1本なにかしら「やらかしてる」作品があり、個々のアニメタにとって良い経験となっているのであればそれでいいんじゃないか
と、個人的には考えていますのでええショタが観れたのでコレはコレでまあよかったんじゃないか(爆)と感じていますw

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

境界線の観測者 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

エピソード0

アニメミライ2013の一作として公開されたGONZO製作のアニメ映画作品。

幕末を駆け抜けた者たちを描く幕末剣客アニメーション。

当初の企画ではテレビアニメ化を念頭に、
坂本龍馬を暗殺をしたのは誰かという謎に、京都・江戸・会津・函館と
仇を討つ旅をする物語となっていたらしい。

幕末という舞台設定を生かし切れていない。
登場人物も魅力的に描かれているとはいいがたい。

キャラクターの想いや信念、生き様を描く時代物との
相性の悪い短い時間制限の中の作品とはいえとはいえ凡作以下に収まるだろう。

時代物はテーマやキャラクターの信念、結末までもが
焼きまわしになりがちで目新しさが無くなってしまう。
奇抜な作品がいいとは言い方が、それにしても実に地味な作品だった。

アニメーション、作画の質は一定以上を保っている。
ストーリー展開、演出も平凡。
やりたいこと、伝えたいこと、描きたいことを
短い時間に収められなかったという印象を受ける。

機会があれば視聴しておいいかもしれない程度の作品。

自分用メモ

{netabare}

「龍馬」と「拳銃」を魅せるシーンはせめてもう少しひねってほしかった。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

まっこと、日本は小さいぜよ。

アニメミライ2013の作品。
25分の歴史アニメです。

明治維新、坂本龍馬物語。
大河ドラマ的なものを短編とするわけだから、無理があります。
詳細を描き切れていないので、話に入り込めません。

主要人物は、龍馬・おりょう夫妻と少年兵龍の3人。
皆、龍関係だからこのアニメタイトルなのかな?

龍の声が悠木碧さんのため、視聴したようなもの。
やさしい凛々しさがありました。
茅野愛衣さんはおりょう役。
破天荒女性を大胆に演じられています。
龍馬は藤原啓治さん。
のほほんとしたおおらかな語り口がはまっています。

ストーりーは推して知るべし。
演出も今一歩。
作画の美しさだけは評価できます。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

63.0 19 幕末アニメランキング19位
冬の蝉(OVA)

2007年2月23日
★★★★☆ 3.7 (29)
144人が棚に入れました
時は幕末、激動の時代に徳川の幕臣・秋月景一郎と長州藩士・草加十馬は出会い、そして二人は互いに激しく惹かれあった。しかし、徳川と長州は敵と味方に分かれ、二人を激しく引き裂いた…。

かっちー2525 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

その唇を吸いたいと思ってる・・・|||||/( ̄ロ ̄;)\||||||| まじ~~?

BLをよく理解しないまま、この作品に突入!!!
声優さんは・・・森川智之さんと三木真一郎さんかぁ
o(`・д・´)oウン!!薄桜鬼の土方さん好きだったもんね~
と、ミーハー丸出しで見てしまいました

幕末から明治維新にかけて、
幕府軍と長州軍に分かれて戦う主人公たち
男どおしだけどとても惹かれあっています
たぶん生き様とかを好きになったんじゃないかな~
本当に二人ともメチャカッコいいんですよ
絵も綺麗だし、せつない表情なんかもう゚*。最 (*゚д゚*) 高。*゚

話も、激動の時代を生き抜こうと頑張る主人公がしっかり描かれているし
ヘ(≧▽≦ヘ) きゃーーん♪と見ていると・・・

「その唇を吸いたいと思ってる・・・」
とうとうBL展開へ突入キタ─wヘ√レvv~(゚∀゚)─wwヘ√レvv~─!!

ちょっとは戸惑いとかないのかね~と思っていると
「身体の奥に火をつけてくれ!」
セリフ((;゚д゚))ス、スゲェ

しかもBGMがなんだか壮大で、
こんなもんなの?格調高いな~!とΣ(・ω・ノ)ノ!びっくりっ!

でもでも、なんというか美しかったですよ
。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆ very d(*⌒▽⌒*)b good 。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆
美青年が絡み合うとこは正直ちょっとむせたけど
すごく綺麗に描かれていました

♂♂の場面が凄かったので
感想がソチラ方面に偏ってしまいましたが
ストーリー自体が素敵でした

敗戦で心も体も深く傷ついた秋月に、生きていてほしいと願う草加
二人の心情がとてもよく描かれていました

最後に二人が選んだ道は
「こんな時代でなければ・・・そんな時代が来るまで眠り続けていよう」

BLであろうとなかろうと号泣モノです

ちなみに・・・
絡み合うシーンは本当に濃厚でしたチ───(´゚ェ゚`)───ン

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

時代は幕末 基本ベースは「あらしのよるに」

幕末という激動の時代に出会った徳川の幕臣・秋月景一郎と
長州藩士・草加十馬を主人公に、敵対する立場にあった2人の
激しくも切なく、熱くも哀しい純情と生き様を描いた全3話のOVA作品。

声の出演は、森川智之、三木眞一郎、森久保祥太郎


原作は新田祐克氏の同名漫画。
本来この物語は、『春を抱いていた』という物語の主人公2人の
前世を描いたものだそうで、そちらは未視聴。

今までまだそれほど多くは観ていないBL作品の中で、
この作品は特に自然体で新鮮だったというか・・
親友同士になるまででさえ多くの障害があった2人が、戸惑いながらも
ゆっくりと惹かれ合い、距離を縮めていく過程のドキドキ感が
リアルに伝わってきて、とても初々しく微笑ましく感じた。

とはいえ、これはシリアスな悲恋。
決して軽いノリでは観られないものがあった。
時代が幕末でなければ、きっとまったく違った人生だったのだろうなぁ。
でも、激動の幕末だったからこそ出会えた、とも言えて。
それだけに、衝撃的な2人の行く末を見せる後半は、胸が苦しかった。
痛々しさを覚えるほどの秋月の清冽さと純情、武士としての誇り高さ。
それまで刀を抜くことがなかった草加の、壮絶で皮肉な決心。
そんなふたりの生き様、死に様は美しく、せつない。

また、草加と同じ長州藩士で彼の友人だった相沢正之進の
スタンスもまた、実はけっこう深かったりで、
彼の最後の表情には、観終えた後、特に余韻が残った。

キャラデザには好みが分かれるかもしれないけれど、
シナリオは、BLとか関係なく、
幕末ドラマとしてもなかなか良かったなと素直に思う。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 17

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

身体の奥に火を付けてくれ・・・アボルダージ!

幕末を舞台にしたBL時代劇です。全三話。
徳川の幕臣・秋月景一郎と長州藩士・草加十馬の悲劇的恋愛を描いた作品。
開国だのなんだの引き裂かれる二人の切ない切ない物語。

まぁ1話で良い感じかも・・・と思ったが完全に油断してました。
2話3話で強烈な絡みがあったので、ぐはっっと衝撃を受けてしまった。
そこまで不自然な流れじゃないけど(?)、OVAのせいか想像以上に生々しくやっちゃってましたなぁ
当然凍り付きましたが、案外はまりそうな自分が怖い、怖すぎるw

とまぁ、それさえ耐えきればなかなか雰囲気は悪くない良作でありましたが
想像してたより情緒的というか、コッテリとした悲劇的ドラマでした。
男同士の悲恋を描いたということで、「衆道」ではなくあくまで「BL」だと思います。
数えるほどしか見ていないBLものの中では、比較的見応えはあったと思いますが
とりあえずBL初心者向けではないな・・・これは・・・・w
原作を知らないので何とも言えないが、もうちょっと尺があれば良かったかもしれないですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 14

58.1 20 幕末アニメランキング20位
BAKUMATSU(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 2.9 (30)
128人が棚に入れました
時は幕末。日の本の未来を憂い、各々の信念に従い突き進む志士たちが魂を燃やす時代。長州の風雲児・高杉晋作は、相棒の桂小五郎とともに徳川慶喜率いる幕府海軍船に潜り込もうとしていた。目指すは「刻(とき)を操る力」があるという伝説の秘宝、“時辰儀"。他ならぬ幕府がその力を我が物にせんとしていると耳にした高杉は『そんなやり方、つまんねぇ!』と時辰儀の破壊を企てる。一度は時辰儀を手にする高杉らだったが何者かに奪われ、追って向かうは慶喜のいる京の都。だが、そこで目にしたのは異様な姿で君臨する“巨城スサノオ"だった。自分たちが知る様相とは全く異なる町並み、民たちの様子に戸惑う高杉たち。そこは、仮面の将軍・無限斎に支配された、「もう一つの幕末」だった。本当に守りたいものは、刻を超えても変わらない――。熱き心を持った男たちによる全力の“イキザマ"を描く物語が今、幕を開ける!

声優・キャラクター
中村悠一、江口拓也、三木眞一郎、松岡禎丞、佐藤拓也、代永翼、多田啓太、鈴木達央、八代拓、武内駿輔、中島ヨシキ

pooki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

<40> 歴史改変に並行世界を足したイケメン チャンバラ アクション。

歴史改変に並行世界を足したイケメン チャンバラ アクション。
女子向け、と言ったら女子に失礼な気がする、粗めで慌ただしいアクション。歴史改変してる時点でもう十分パラレルなのに、そこへまたパラレルてどうなん?恋愛とかカレシ要素は見当たらなかった。
視聴終了。B パート視聴中に誤って削除しちゃったんで、中途半端な感想ですみません。事故だから。ほんとだから。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

ゆん♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ラストでちょっとびっくりした!

タイムスリップで幕末のある事をやり直す話w

高杉cvゆうきゃん♪目当てで録画してもらってたやつ。ようやく見た。

無限斉…え?そうだったの?なラスト。

みんなの髪のツヤがそれぞれの家紋?で可愛かった^^

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

37111 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

全体的にひどい。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:まーた新撰組。まーた並行世界、まーたホモ。げんなーり
期待度:★★★

これってなんかのスピンオフ?続きもの?
作画も内容もまったくだめ。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

65.5 21 幕末アニメランキング21位
機巧奇傅ヒヲウ戦記(TVアニメ動画)

2000年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (21)
101人が棚に入れました
『機巧奇傳ヒヲウ戦記』(からくりきでんひをうせんき)は、幕末から明治維新期の日本を舞台に、主人公・ヒヲウらが巨大からくり人形『炎(ほむら)』を操り乱世を駆ける冒険劇を描いた、TVアニメ。
 昔々、日本には機巧(からくり)の技術を伝える“機の民”と呼ばれる人々がいた。だが、彼らはからくりを戦に使われることを嫌い、姿を隠したという……。
 時は流れて、幕末。三河の国、蓬莱村には機の民が住む里があった。そこで育ったヒヲウは、好奇心旺盛でからくりが大好きな少年。村に伝わる巨大な山車からくり「炎(ホムラ)」を動かしたくて、ホムラが御神体として置いてある村はずれの神社へと向かう。そのとき、謎のからくり忍者集団が村を襲った!
 ヒヲウは、まだ誰も動かしたことがないというホムラを必死に起動させようとするが……。

k-papa さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

幕末ロボット物? NHKらしい時代背景が丁寧な作品

メインキャラは元気な男の子でいかにも王道なアニメであるが、時代背景とメカが凝っている。
大きなカラクリ(大きな神輿ほどの大きさ)で旅をする姿は
ユニークです。
しかもロボットに変形とはマクロスみたいなのかしら・
この変なロボットは神様ドゥルズみたいな感じもしますが、
あちらのような意思?はもっておりません。
その点鉄人28号ぽいのかな?
そのカラクリにも地域により宗派があって争うところは
忍者ぽいような。

純然たる日本の文化的な話だけではなく
当然幕末なので西洋からの圧力があったりと
歴史的背景を盛り込んだ贅沢な物語をなっています。

キャラクターデザインの逢坂浩司さんは既に44歳で
亡くなられてます。
大変残念です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

Aic さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

意外とない気がするからくりロボットアニメ

小学生の時にみたんですけど、ED曲が印象的に今でも覚えています。やさしい感じの静かなな曲でこのアニメにすごいあっていて、この歌でまたこのアニメが良くなってる気がします。
主人公はよくある感じの設定ですけど、内容もわかりやすくて見やすいアニメだと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0

56.5 22 幕末アニメランキング22位
サムライガン(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (13)
95人が棚に入れました
幕末を迎えようとする1800年代の日本のような世界。この荒んだ時勢に暗躍する謎の集団があった。連発銃などの武器を装備し、鉄仮面の如き武装のもと、常人とはかけ離れた行動をとるその集団はサムライガン。彼らは、「光の下 影のもと その悪を討て」という使命を受け、善と悪との戦いを繰り広げていく。

声優・キャラクター
森久保祥太郎、茅原実里、中井和哉、小西克幸、氷上恭子、杉田智和、てらそままさき、高橋広樹、清水香里、子安武人、金尾哲夫

ソーカー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

サムライガン参上(笑)

ヤングジャンプの漫画が原作
舞台は幕末の日本のような世界
サムライガンと呼ばれる者が悪しきものと戦うダークヒーローもの

まぁピストルだかショットガンだか忘れたが
とりあえず何でもありな侍ヒーローもので、
内容は勧善懲悪で結構硬派で暗めです。少々残虐描写あり。
時代考証を敢えて滅茶苦茶にした内容が売りで
もう内容には突っ込みどころしかありませんw
ネタとして見るならアリかも。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 4

61.0 23 幕末アニメランキング23位
BAKUMATSUクライシス(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (19)
90人が棚に入れました
やり直しの利かない運命(アンリセッタブル・クライシス)――。“もう一つの幕末(BAKUMATSU)"を舞台に、原案ゲームとは異なる切り口で12人の志士たちの生き様を描くオリジナルストーリー。

声優・キャラクター
中村悠一、江口拓也、三木眞一郎、松岡禎丞、佐藤拓也、代永翼、染谷俊之、多田啓太、鈴木達央、八代拓、武内駿輔、中島ヨシキ、真堂圭、山下七海、木下浩之、緒乃冬華、羽多野渉

65.7 24 幕末アニメランキング24位
陽だまりの樹(TVアニメ動画)

2000年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (22)
80人が棚に入れました
19世紀後半、欧米が市場を求めてアジアへ進出した世界状況で、日本の安全保障を確保するには天皇の権威を背景に江戸幕府を中心とする体制再編により国体強化が必要であるとした東湖だが、幕府の内部は慣習に囚われた門閥で占められて倒れかけているとして、これを「陽だまりの樹」と呼ぶ。
閉塞状況を打開するものは青年の行動力以外にないと謳いあげた東湖のアジテーションは憂国世代の心を大きく揺さぶる。関東小藩の藩士であった伊武谷万二郎の胸にも熱い思いが刻まれる。無骨で真面目な万二郎は退屈なお勤めに疑問も抱かず登城のマラソンもいつも一番。平時の武士として見本のような男であった。一方、もう一人の主人公である蘭方医の手塚良庵は医師の家に生まれて大坂適塾で医師の門をくぐったエリートだが、江戸に戻っても放蕩ぶりが父の良仙に厳しく戒められるほどの遊び人。江戸っ子らしく間口は広いが封建的で権力闘争に終始する医学界には批判的であり、また人間らしく生きたいとする夢想家のノンポリとして時代を眺めている。対照的な万二郎と良庵だがなぜかウマが合う。
万二郎はアメリカ総領事タウンゼント・ハリスへ幕府側からの護衛として派遣され、友人となる通訳ヘンリー・ヒュースケンと出会う。一方良庵は幕府の西洋医学への寛容化から提案された種痘所開設に仙庵と共に尽力することになるのだが、西洋医学を嫌う御殿医達に様々な嫌がらせを受ける。やがて軍制改革により農兵隊の隊長となった万二郎は幕府への忠誠だけでなく、自分が本当に守りたいと思う人々との出会いにより銃を取り戊辰戦争の戦場の煙の中へ消えていく。

声優・キャラクター
山寺宏一、宮本充、折笠富美子、永井一郎、松本梨香、納谷六朗、大木民夫、堀越真己、幸田直子、三石琴乃、沢海陽子、根谷美智子、家中宏、関智一

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

祝ドラマ化、手塚治虫原作の本格時代劇

2012年4月からBSで実写ドラマ化もされる手塚治虫原作の本格時代劇。
緻密な時代考証に基づいた幕末ドラマです。
アニメ自体は2000年放送なので少々古いですが、非常に丁寧に作られている印象。

無骨で直情的な武士・伊武谷万二郎、遊び人の蘭方医・手塚良庵
対照的な二人の視点から織りなされるストーリーは起伏に富んでいて実に見応えアリ。
中井貴一のナレーションが好印象で、美しい旋律の音楽も心地良い。

史実に沿った形で物語は進展し、二人の波乱に満ちた生涯を描いています。
天然痘が大流行していた時代、手塚良庵ら蘭方医達は予防及び治療に奔走する。
しかしながら蘭方医の立場は弱く、種痘所の設立にも困難を極める。
一方、伊武谷万二郎は幕府の腐敗しきった内情を憂いつつも、幕府に忠誠を尽くすのだが・・・
時代に翻弄をされつつも己の信念を突き通す二人の姿には、心打たれるものがある。
ちなみに「陽だまりの樹」とは藤田東湖が幕府の内情をシロアリに食い尽くされた木に例えた言葉。

地震やコレラ大流行と色々ありすぎて25話ぎっちり詰め込まれすぎてたかもしれませんが、
一話一話区切りよく進むので、じっくり時間をかけてみればいいかも。
しかし、時代が時代なだけに男性中心に話が進むのは仕方ないが、出てくる女性が皆不憫すぎる。
色々と内容が真面目すぎるのですが、幕末のお勉強にもなる見応えのある良作だと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

彰義隊の成り立ち

手塚治虫のお爺さんモデルにした漫画が原作すね。
opが綺麗で美しい曲で好きでした。
正直年齢的にアニメから離れてた時期ですが、コレは見てました。
俳優の中井貴一がナレーターでしたし、気合入れて作られた作品だった筈ですが意外と人気は無かったようで。

アームストロング砲で幕軍を砲撃し「これからは大砲の時代」と言う大村益次郎を西郷隆盛が「何時の時代も歴史を動かすのは人」と諭し、万次郎が「武士なら刀で勝負しろ」とむなしい叫びと共に突撃するのが被さった最終話は皮肉過ぎて泣けました。いい作品だと思うんですが。

大河ドラマをアニメで見せてるという作品じゃないので、こういうの抵抗ない方は見た方がいいと思うんですけどね。ちと評価低すぎだと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

手塚先生の地味めな長編がアニメ化されていたとは…。

 手塚先生の晩年の方の結構長編だけど地味めな本作、が2000年にマッドハウスでアニメ化してたとは寡聞にして知らなった。山ちゃんを始め声優さんは豪華だし、マッドハウスだけに手堅い仕事(mappaの丸山さんがまだいる)だが、如何せん原作が地味めなのと2クールでは少し駆け足に思えた。


 手塚先生の作品は以外に映像化は難しいけど、現在の1クール体制でも短めなやつこそアニメ化して欲しい。手加減なしな「mw」をNetflixでとか、「アラバスター」なんかも良いなぁ〜。ダークな手塚作品こそ今はやるべきだと思う。それして、山田玲司先生に批評して頂きたい。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 3

71.4 25 幕末アニメランキング25位
PEACE MAKER 鐵 想道(オモウミチ)(アニメ映画)

2018年6月2日
★★★★☆ 3.9 (13)
80人が棚に入れました
慶応三年――――幕末動乱の時代。将軍徳川慶喜による大政奉還がなされ江戸幕府が解体に追い込まれようとする中、幕府と討幕派の対立は日に日に激しくなっていた。近藤勇・土方歳三率いる新撰組は、油小路事件を経て大きな傷を負いながらも、慶喜に忠義を尽くす覚悟を決めようとしていた。そんな中、帝による討幕の密勅が薩摩藩・長州藩に下され、次いで王政復古の大号令が発令された。朝廷により徳川幕府の終了が宣言されたのだった。これを承諾した慶喜は大阪へ下ることとなり、新撰組もまた“浪士の集団"ではなく“幕臣"として戦いに備え、伏見奉行所へ屯所を移すことになる。新撰組隊士・市村鉄之助は、かつてより親しくしていた少女・沙夜を想いながらも、副長・土方歳三の小姓として、隊医で親友でもある山崎烝、兄の辰之助らと、新撰組として運命を共にしようとするが……。武士になることを望み、京へと旅立った若者たちは、懐かしき故郷にその錦を飾るため、戦いへと突き進んでいく。その果てに悲しき別れが待ち受けていようとも……。

声優・キャラクター
梶裕貴、小林由美子、中田譲治、斎賀みつき、櫻井孝宏、うえだゆうじ、山口勝平、鳥海浩輔、乃村健次、松山鷹志、岩崎征実、土師孝也、高橋美佳子、立花慎之介
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