飛行船TVアニメ動画ランキング 15

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の飛行船成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月11日の時点で一番の飛行船TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

75.7 1 飛行船アニメランキング1位
境界線上のホライゾン(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1427)
8581人が棚に入れました
人類が天上から戻った時代。唯一人類が地球上で生活可能な土地を舞台に、改めて人類が天上へ戻ることを目的として過去の歴史を再現する世界。極東と呼ばれる国の独立領土「武蔵」にある学院の生徒たちを取り巻く騒動を描く。

声優・キャラクター
福山潤、茅原実里、沢城みゆき、田村睦心、子安武人、名塚佳織、小野大輔、黒田崇矢、東山奈央、新田恵海、井上麻里奈、真堂圭、斎藤千和、小清水亜美、悠木碧、大橋歩夕、平川大輔、森永理科、又吉愛

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

欲張りだけど洗練された世界観でしたヾ(≧∇≦)〃

■『境界線上のホライゾン』の視聴前に覚えておきたい事(*^-^)
壮大なストーリーなので、大きな流れだけでも知っておいたほうが良いですね♪
ちょっと簡単にわかり易くまとめてみいました!! \_( ・_・)ハイ ココテストニデマスヨー
<其の一>
かつて人類は荒廃した地球を捨て天上へ移り住み、何故か力を失った人類は天上から再び地球に戻って来てしまったのですね!
いったい天上で何があったのでしょうね。。。o(゚^ ゚)ウーン
 
<其の二>
戻ってきたものの、地球に人類が住める場所は「神州(日本)」しかなく、人類が住むには余りにも狭いので、再び天上へ昇ろうと考えるのですけど・・・戻る為には過去の人類の歴史を再現出来れは天上に昇る事が出来るそうなのです( ̄∧ ̄)(_ _)フムフム・・・
 
<其の三>
歴史を再現する間の居住地を確保する為に『重奏世界』という異空間に人の住める居住地を作ったのですが・・・『重奏世界』を維持する為に必要な「神器」が失われた?為、異空間が崩壊し、住む場所を失った人々が「神州(日本)」に進行して来て「神州」が負けちゃったのです∑('◇'*)エェッ!?
そして、「神州」から『極東』って名前になっちゃいました(゚ロ゚;)エェッ!?
 
<其の四>
他国の「神州」完全支配は過去の人類の歴史には無い事なので、世界史と日本史の同時再現をするべく『教導院』と呼ばれる学校が暫定支配するようになったのですよ(>o<")
世界各国の君主と日本の大名が一緒の土地で過ごしてそれぞれの歴史を再現しちゃいましょうねって事ですね!
でも歴史の再現をするのに必要な『聖譜(歴史書)』が1648年までしか記されていないので、その最後の年を向かえた先に待つものはいったい何なのか・・・((((((((o_△_)o サァーシラナーイ
 
って感じの壮大な世界観のファンタジー作品なのですね!
それで、このアニメの舞台の中心になるのが、各居留地で唯一の独立領となっている『武蔵』っていう居留置なのです♪
実はその独立領がなんと・・・空飛ぶ空母なのです!
第一印象はガンダムで言うところの、「ホワイトベース」や「アーガマ」に近い形で超巨大な航空艦なのですよ♪
そのバカでっかい『武蔵』は複数の航空艦が合体して出来ているのですけど、航空鑑ごとに役割が違っているのでちょっと紹介しておきます♪
ちなみに各航空艦の名前は東京都の市町村の名前が付けられているのです(* ̄- ̄)ふ~ん
 
★武蔵の概要★
一番鑑:品川&浅草(両翼前)
 ⇒貨物などが積まれているのです。
 
二番鑑:多摩&村山(両翼中央)
 ⇒この2つの鑑は港が存在して、観光、行政、外交などの玄関としての役割です。
  また、食材や日用品を扱う商店街も存在するのです♪
  パン屋兼軽食屋の「青雷亭(ブルーサンダー)」もここにあります!
 
三番鑑:高尾&青梅(両翼後)
 ⇒工業地区と住居区の役割なのです。
 
中央前鑑:武蔵野
 ⇒『武蔵』全体の指揮系統を司るメインブリッジですね。
 
中央後鑑:奥多摩
 ⇒武蔵野アリアダスト教導院や霊園がありますね♪
 
 
■境界線上のホライゾンと出逢った時の日記φ(・ω・ )かきかき
とにかくキャラクターが多い上にいきなり1話で豪勢に登場させちゃったもんだから、全然覚えられませんねw
しかもキャラの特徴が多種多様で人間ではないキャラもチラホラ♪
何も情報が無いままこのアニメを観たらきっと何がしたいんだろうね(*'ω'*)......ん?ってなっちゃいますね!
膨大な情報量と圧倒的な疾走感が原作では人気だって公式ホームには書いてありましたけど、その膨大な情報を効率よく簡潔にどうやって視聴者に伝えられるかって言う点がポイントになっていきそうですね♪
疾走感については1話観た限りでは十分表現出来ていたと思います・・・ただ追い駆けっこしてただけですけどね(。・w・。 )
限られた枠に中でどれだけ表現することが出来るのか注目していきたいと思います(*^o^*)
 

■総評
今まで観たことのないような圧倒的なスケールとボリューム、更に色んな要素がごっちゃ混ぜのこの作品w
SF・ファンタジー・恋愛・百合・コメディ・戦国武将・世界史・学園・ロボット・アンドロイド・バトル(肉弾・空中・魔法・艦隊)・魔女・微エロ・巨乳・巫女・侍・・・・・・・・・スライムw
挙げ出したらキリがありませんね・・・∑( ̄ロ ̄|||)なんと!?
1話見終わった時は大丈夫かなって心配してたんですけど・・・
なんだか見ているうちに面白くなってきちゃいましたo(*^▽^*)o~♪

異常なくらい膨大な情報量なんですけど、それをしっかり支えていたのは練りに練られた細かい設定があったからだと思うのです!
メチャクチャ自由な作風に見えるんですけど、ちゃんと一定のルールのもとでストーリー展開されてい気がします<(゚∇゚*)>
「ホライゾン」の世界で抑えておきたい設定は『流体』といわれる空間を構成する気のような要素の存在と、『通神』と言う革新的な通信技術ですね!
『通神』で印象的な技術は、必要な時にあらゆる情報を視覚的に見ることが出来るデバイスで、場合によってはテロップの様な使われ方もしていたのが面白かったですね♪
そんなデバイスに映し出される簡単な文字が、複雑な「ホライゾン」の世界を分かりやすく見せるための補助的役割を担っていたんじゃないのかなぁとも思ってます(*^^)v
例えば数々の戦闘シーンでは防御壁、攻撃目標、加速の動因などの演出としても使われてましたね♪
種族も違えば武器も戦い方も違うアンバランスな戦闘シーンに、『通神』を使った共通の演出を組み込む事で、バランスと面白みが得られている様な気がしました♪

それと、主人公の葵・トーリくんの魅力が周りのキャラ達によって引き出されていくように描かれていて、それが作品全体の魅力の一つとなっているようにも感じました♪
トーリくんの第一印象は決して良いものではなくって、ノーテンキで、無駄ににぎやかで、おバカなリーダーって印象でした。
そんなトーリくんが何で人望が厚く、生徒会会長までやっているのかイマイチ腑に落ちない印象だったんですw
トーリくんの魅力って一言でいえば「潔さ」かなって思ってます♪
行動や発言は短絡的に思えるのですけど、リーダー的野生の勘なのでしょうか・・・絶妙なタイミングで登場するので、そんな発言も「潔さ」が武器となって局面を変えてくれるんですよね♪
自分の「弱さ」や「無力さ」を理解しているところも強みなのかもしれませんね(*^_^*)
自分がよく見えてる人は、他人の事もよく見えてるんですよね♪
周りの仲間達もそんな彼を理解してるからこそ助力を惜しまず、自然と仲間が集まってくるのでしょうね♪
母性本能をくすぐる様なタイプですね(*^‐^*)ヾ(^^ )イイコイイコ
仲間との絆をこれだけ多いキャラで描写すると、個は弱くても、みんなで力を合わせればどんな強い敵にも臆せず立ち向かえるって強く印象付けられちゃいましたね♪

1期はホライゾンの感情(大罪武装)を取り戻すために旅立つシーンまでが丁寧に描かれてましたね♪
今流行りの・・・分割2クールなんですけど、この作品に限って言えば大歓迎でした!
ヽ(-0-ヽ)Ξ(/-0-)/ えーなんでー(*'ω'*)......ん?
これまでのストーリーを復習する事が出来ますし、ホライゾンの世界観を理解すればするほど面白くなってくるからです♪ (^▽^)/ジャッジ
用語集もホームページに各話ごとに記載されていますし、最低もう一回くらいは見直したいですね♪
そんな面倒な事したくないよぉーって思う方もいるかも知れませんけど、それだけの価値のある作品だと思いますよw

 
■MUSIC♫
OP曲『TERMINATED』
 【歌】ホライゾン・アリアダスト / P-01s(茅原実里)
 作品の壮大な世界観と疾走感を感じられる小気味よいデジタルサウンドのナンバーです♪
 みのりんはリズム感が抜群に良いのでアップテンポの曲でも安定感抜群ですね(^▽^)/

ED曲『Pieces』
 【歌】AiRI
 アップテンポの曲に乗せたAiRIのハイトーンボイスが頭のてっぺんを突き抜けていく印象です(*^^*)

ED曲『Stardust Melodia』
 【歌】Ceui(セイ)
 女性のシンガーソングライターで大原さやか、ゆかなといった声優さんにも楽曲を提供しているんですよ!
 幻想的で寂しげな楽曲をソプラノの美麗な歌声で聴かせてくれているスローテンポのナンバーです♪

2011.10.06・第一の手記
2012.01.09・第二の手記(追記:■総評)
2012.01.14・第三の手記(追記:■MUSIC)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 92
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

設定が複雑だが面白い雰囲気はある(70点)

全12話。
ラノベ原作。原作未読。

個人的満足点:70点
アニメ系統:SFファンタジー

ちょっと世界観が大きすぎて設定も複雑なため初見でどうにかなるような話ではないかな。
キャラも多くて把握するのがかなり困難。
それでも、このアニメのかもし出す雰囲気はなかなかのもの。
雰囲気だけで面白そうと思える作品はなかなかない。

これはきっと設定把握できれば相当面白いのではと思う。
その設定をいかに把握するかが問題ではあるのだけれども。
Wikiなりを見て世界観や設定、言葉の定義を理解できればかなり面白そう。

終盤辺りになればそれなりに分かっては来るのだけれども、
それまでが何となくの雰囲気で観てしまっていた為
最後の踏み込みが足りない状態になってしまっていた。

もう1度しっかり把握した上で視聴しなおしてみたい。
そう思わせるだけの魅力があるアニメだったといえる。

音楽の使い方はなかなかいい。
もりあがるシーンで流れるOP曲がいい。
こういう音楽の使い方は個人的にかなり好み。
キャラデザはあまり好みでは無いもののまずまずかなと思う。

2期も夏に決定したので、それまでにもう1度しっかり見直してみたい、そんな作品だった。


と、まあ、中途半端なレビューにはなってしまったが
つまり、何が言いたいかというと

「ぬるはち」が忘れられないw



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以下、各話の感想
ネタバレを含むので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
舞台設定に結構驚いたのは所詮序盤。
なんじゃこりゃwwwwwww
キャラが多すぎてまったく把握しきれないがなんだこの乗りはw
吹きまくったwwww
完全に誤解してた。
もっとシリアスなのかと思った。
兎に角突っ込みどころが満載すぎるw
これギャグアニメなのかな?
方向性がよく分からないが兎に角ぶっ飛んでた。
そして、最後に記憶に残ったキーワードは「ぬるはち」w

2話視聴。
何だか未だによくわからん。
シリアスなんだか、ギャグなんだか今一見えない。
そして、今週分かったことは
主人公が「おっぱいソムリエ」だということw
そして、揉んでみないと分からないには同意せざるを得ないw

3話視聴。
未だにキャラの名前を把握できない。
話も全然把握できない。
設定が複雑すぎるのか、私がバカなのか?
ちょっと公式やらwikiやらで補完する必要がありそう。

しかし、ようやく物語が動きそう。
展開もシリアス調にいきそうな気配。
来週に期待。

4話視聴。
設定が複雑すぎるなあ。
原作の設定だけで700ページあるとか。
設定が見えないがなんとなく盛り上がっては来ている。
これ、設定が見えると面白そうな気がする。
バトルはさすがのサンライズか。
いい感じで動いていた。
ちょっと時間作って設定を調べたいところ。

5話視聴。
じじい強ええ。
今一設定が分からないが何となく見てしまう。
これは多分面白い気がする。
なかなか設定を読んでる暇が無いなあ。
これは、設定確認してからゆっくり観るほうがいいかも。


6話視聴。
Aパート話が難しい。
専門用語がガンガン出てきて理解できない。
唯一理解できた難しい言葉は

「小生はロリコンではない(略)若い生命力を尊とむ生命信仰の一種です。」

つまりロリコンということだと理解。
多分あってるよねw

Bパート
トーリお・ま・えwww
ふさぎ込んでいたと思ったら
マスラオゲージ貯めてたってwwwwwwww
ベルさんの感動的な話が台無しじゃねえかw
ちょっとでも感動した俺がバカだった。

全く持ってシリアスとギャグのギャップが極端なアニメだな。

それはそうと、ベルさんなかなか可愛いね。
貧乳だし、貧ニューだし、貧ny-・・・・∑(゚o゚C==(__;バキッ
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

奪われた私の全てを、貴方は取り戻してくれますか・・

今日も街に響く、彼女の歌声
それは、何も変わらない日常の風景・・

彼は笑っていた
いつ、何時も

それは、彼の過去に隠された悲しき真実
心に刻まれた、罪の印

幼き日、失っモノはあまりにも大きく
彼の心に深く、大きな暗闇を作った

しかし、彼は立ち上がった
全てを受け入れる為に

そして彼は決意する
たった一つの切なる願いをこの手にする為・・

彼の名は「葵・トーリ」
「不可能男(インポッシブル)」の異名を持つ

・・世は末世
オワリ ガ ハジマリ
そう、ここから始まるのだ・・ 


えぇっ(||´д`)o=3ゴホッゴホッ・・
この物語は、私の中で未だに全然補完されておりません
超難解アニメ★★★★★だったからです・・
設定だけでA4用紙800ページだか忘れましたがあるらしいのです・・ラノベの太さも半端ナイですしねww

放送開始当初、何も考えずに視聴開始・・
何気に観てましたが、もう途中からちんぷんかんぷん(´σ `) ホジホジ
普通ならそこで止めますよね?そこまでして観ても意味が無いなんて思いますよね?
でも、違ったんです・・この作品。
何故かは分かりません、しかし、すっごく惹き付けられるモノがあったのです。
なので、しっかり向き合おうと再視聴を開始したのです。

始めに・・
□勘違いしないで欲しい事(むしろ、私が勘違いしてた事)□
・【ただのオパーイアニメではありません】\_(*・ω・)ハイ、ココネ、ココ!!
・一見萌アニメのような作画ですが、全く萌えませんΣ(゚Д゚;マジデ!?

まぁ、見た目だけで遠ざからないで!と、言いたいw

そして、本題。
■アフォながらに、大まかに分かり辛いと感じる点■

・作品の舞台(初っ端からめんどくっさい設定なんだ(;´∀`))
・登場人物の多さ(1話から何人出てくんだ~(;゚Д゚))
・用語(【はい、ここ一番難解】\_( ゚д゚) ココ、ヨーチュウイ!!)

並べてみれば、必要なモノが全く把握出来ない状況ですやんw

とりあえず1話観ては、分からない事、言葉をネット検索・・
勿論公式も使用しましたが、他にも初心者には優しいサイトがありました♫
相関図やタイムテーブルなどを見事に作成されてた方も居ましたよ(・∀・)ワカリヤスイ!!
そして、少し把握出来てくる頃に、(私は4~5話辺りだったかな?そしてストーリーが動き出すのがこの辺)
登場人物達のお話によく耳を傾けて下さい♪
何気に上手く説明しちゃってくれるシーンもありますよ!(私は1回目でここにも到達出来なかった・・)
ここまで来れたら、少し努力をすればストーリーには付いていけるようになるはず?!
そして、それぞれのキャラを生かす迫力ある戦闘シーンに夢中になるはず・・なんですがねw

そこまでするかよ?って思う方も居るかも知れませんね・・
でも、私はそこまでしても観たかったんです!!
そして、アニメって こんな楽しみ方もあるんだなって
新しい発見も出来た作品でありますv(´∀`*v)ピース

そして、OP・茅原 実里サンが歌う「TERMINATED」が素晴らしくかっくい~っo(●´ω`●)oワクワク♪
OPを毎回飛ばさず観るなんて珍しい現象でしたw
よく観ると、何となくストーリーになっていますしね!
EDはいい感じに使い分けられてて、涙を誘われたり・・


・・「通りませ 通りませ」
私は歌う、いつもと変わらない日常

見る事、聞く事、みんなと同じなのに
私は何も感じない
喜びも、悲しみも、怒りも

だけど、この 自分の奥底に眠る何か、
何かが叫ぶ・・

それを気付かせてくれたのは
彼だった

彼は私の手を引いた
強く、そして優しく

何故か涙が流れた
私は行きたい、あの境界線上へ・・

彼女の名は「ホライゾン・アリアダスト」
別名「P-01s(ピーゼロワンエス)」

その名に隠された真実を、感じて下さい
貴方にはそれが出来るの出来るのだから・・・・・

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30

64.6 2 飛行船アニメランキング2位
フラクタル(TVアニメ動画)

2011年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (815)
4298人が棚に入れました
舞台は世界を管理する“フラクタル・システム”が完成し、人類が働かなくても生きていける楽園に足を踏み入れてから1000年後の未来。システムはかろうじて稼働していたが、誰もシステムを解析することはできず、ただ維持し続けることが幸せの条件だと信じて疑わなかった。しかし、大陸の片隅ではフラクタルが崩壊し始めていた。漫然と日々を生きる少年・クレインは、ある日何者かに追われ崖の下に転落した少女・フリュネを助ける。少女との出会いに心躍らせるクレイン。だが、フリュネはブローチを残しクレインの前から姿を消した。ブローチに残されたデータには、少女の姿をしたアバター、ネッサが閉じ込められていた。ネッサとともにフリュネを探し旅にでるクレイン。そこで彼は“システム”の秘密を知ることになる―

声優・キャラクター
小林ゆう、津田美波、花澤香菜、井口裕香、浅沼晋太郎
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ヤマカンとあずまんと、時々、マリー

【概要】
 2011年冬。原作に思想家の東浩紀ことあずまん、脚本に岡田麿里ことマリー、監督に山本寛ことヤマカンという豪華制作陣で送るオジリナルアニメ。アイルランドを舞台に繰り広げられるSFファンタジー。放送前の期待値は高かったのだが、結果は撃沈。コミカライズを担当している漫画家から「こんなつまらない作品の連載を続けたくない」と愚痴られて揉めたり、原作のあずまんから「監督が耳を傾けてくれたらいいアニメになってた」と後日批判されたり、作品の内外問わず悪評高い作品でもある。

 駄作といえば「フラクタル」、「フラクタル」といえば駄作。2010年代の有名クソアニメとして必ず名前の挙がる不名誉な作品。クソアニメと言っても最近ありがちな「いもいも」「メルメド」等の作画崩壊系ではなく作画はむしろ良い。(特に第7話は凄いと思う。)でも作画が良いということは裏を返せばそれだけ製作費がかかっているということであり、事前の宣伝も力が入っていたらしく、放送後ヤマカンは最大の戦犯としてボロクソに叩かれたそうだ。

 評判的にもパッケージの売上的にも散々な結果に終わったフラクタル。原作のあずまんは「震災があったのにサブカル批評なんてやってる場合じゃねえ!」と早々に逃亡。マリーは同年「花いろ」「あの花」等のヒットで汚名返上できたのだが、「この作品が失敗すれば引退も辞さない」と事前に決意を語っていたヤマカンのダメージは大きく、カリスマ的な権威は失墜、その後は奈落に落とされるようにして、先日破産にまで至ったのである…

 フラクタルについて、ヤマカンはBLOGでこう語っている。(何を隠そう、僕はヤマカンBLOGの愛読者なのだ。)
 https://lineblog.me/yamamotoyutaka/archives/13018660.html

 この記事の後も「フラクタルは名作、ネットの評判に潰されただけだ」「フラクタルは必ず再評価される」など自己弁護的な発言を繰り返しているヤマカン。往生際が悪いにもほどがあるのだけど、彼はフラクタルが失敗作だとは絶対に認めたくないらしい。そこまで意地になるフラクタルとは一体どのようなアニメなのか、気になっていたので観てみた。

【感想】
 結論から言うと作画が良くて、音楽も良くて、世界観も深くて、声優さんも上手くて、それでいて心躍るものがないという、何とも残念な作品でございました。世間の評判と大差ない感想になってしまったんだけど、「つまらない」と言われる原因ははっきりしているように思う。

 1つはフラクタルシステムに関する設定が分かりにくく、最後まで見ても何を訴えたかったのか漠然としている点。もうひとつは主人公のクレインが受け身体質で、理不尽な出来事に巻き込まれながら淡々と話しが進んでいくため盛り上がりに欠ける点。見た目はジブリ風の冒険活劇で、特に「天空の城ラピュタ」を連想させる雰囲気を醸し出しているのにワクワク感や達成感、人物の成長を感じられる場面に乏しく見た目とのギャップが大きい。王道の冒険ストーリーを期待すると失望することになるだろう。

 フラクタルのストーリーのあらすじはこうだ。(公式ページから転載)

 “世界を管理する「フラクタルシステム」が完成し、人類は史上初めて、もはや働かなくても生きていくことができる圧倒的な楽園に足を踏み入れた。それから千年 ―― システムはいまだに生き残り稼働し続けていたが、もはや誰もそのシステムを解析できなかった。多くの人々が、その維持こそが、人類の幸せの条件だと信じて疑っていなかった。物語は、そんな「フラクタル」が崩壊し始めた、ある大陸の片隅の島で始まる。漫然と日々を生きる少年・クレインは、ある日何者かに追われ崖の下に転落した少女・フリュネを助ける。少女との出会いに心躍らせるクレイン。だが、フリュネはブローチを残しクレインの前から姿を消した。ブローチに残されたデータには、少女の姿をしたアバター、ネッサが閉じ込められていた。ネッサとともにフリュネを探し旅にでるクレイン。そこで彼はシステムの秘密を知ることになる”

 要するに典型的なディストピアものであり、ボーイミーツガールである。その定型に従えば、主人公のクレインが世界の危機に勇猛果敢に挑み、一目惚れした少女フリュネを助け出し、フラクタルシステムの再起動を阻止し、デカダンスに陥っている人々の生活に潤いを取り戻す…というストーリーが頭に浮かんでくる。ところがこのアニメは視聴者の予想を見事に裏切ってくれるのだよ。

 {netabare}主人公クレインはフラクタルを否定し昔ながらの生活を是とする集団「ロストミレニアム」と出会うが、彼らは暴力に訴えるテロリストという一面があり全幅の信頼を置ける仲間とはいえない。見続けると、フラクタルシステムに依存する暮らしが当たり前になった世界で、システムを停止させることが正義なのか段々疑わしくなってくる。システムの管理者であり存続を図る「僧院」とシステムの破壊を狙う「ロストミレニアム」の間で板挟みになったクレインは確固たる信念を持って行動できない。そもそも設定上、彼に人々を動かし世界を変えるだけの力は一切与えられていない。見ている側からすると非常にもやもやする。

 フリュネへの恋心はぶれないが、フリュネが「何を考えているかよく分からない」女の子で話も噛み合わず、勝手に行動するから盛り上がるはずの恋愛要素で全く盛り上がらないという状態。{/netabare}

 以上、ヤマカン自身も認めているように本作はエンターテイメント性が希薄で分かりやすい面白さがないんだよね。(そこは認めておきながら、なぜ名作だと言い張るのか…)これでは「退屈」「楽しくない」「何をしたいのかよく分からない」といった感想が並ぶのも致し方無い。僕は嫌いじゃないんだけどね。少なくともハルヒ1期より好きだ。(フラクタル以下ってどんだけハルヒ嫌いなんだよと突っ込まれそうですが)

【考察】
 この不人気アニメの考察を読みたい人がどれだけいるか疑問だし、見たことある人自体少なそうだけど、折角なので書いてみよう。

 ネット上のログを見るに、原作のあずまんは制作の途中で「あなたが入ると話がまとまらない」と脚本会議から追い出され、どうも後半のストーリーは彼の構想とは違うものになったらしい。したがって本来のフラクタルについては勝手に想像するしかないのだけど、あずまんがやりたかったのはトラウマを抱えた可哀想な少女を救うKEY的な物語だったんじゃないかと思う。東浩紀ことあずまんはポストモダンという視点でサブカルチャー批評を行い話題になった人だが、「動物化するポストモダン」や「ゲーム的リアリズムの誕生」を読めば分かる通りアニメよりも美少女ゲームに造詣が深く、とりわけKEY作品が大好きなんだよね。(いわゆる鍵っ子)

 それを踏まえるとフリュネの不幸な境遇、ネッサの純粋無垢な性格はKEYヒロインにありがちだし、フラクタルシステム自体は緻密な設定を構築しておきながら再起動の鍵になるのが16歳の少女という物語の核心的な部分について何のロジックもないというのもある意味でKEYっぽい。美少女ゲームの「運命」や「奇跡」って往々にして理由付けがなかったりする。

 「ゲーム的リアリズムの誕生」によればノベルゲームには「メタ物語的」な構造が見受けられるという。あずまんは自著で「ひぐらし」「AIR」「ONE」などの作品を取り上げ、これらの作品にはゲームのプレイヤーとゲーム内の主人公の視点を同一化させてしまう巧妙な仕掛けが施されていることを説明している。たとえば「ひぐらしのなく頃に」はストーリー自体は一本道で購入者はクリックして話を進めることしかできないのにも関わらず、各編は選択肢に失敗したがゆえのバッドエンドであるかのように錯覚し、プレイヤーは自分の力で物語を正しい在り方へと導くような感覚があるといった具合だ。

 フラクタルが「メタ物語的」な想像力を実践する作品だとすれば、わがままで自分の意のままにならず話の通じない一方、なぜか惹かれてしまうし性的な存在でもあるフリュネは現実の女性の象徴、人懐っこくいつも笑顔で自分の身近にいてくれる一方で、実存しないアバター「ドッペル」でしかないネッサは虚構のキャラクターの象徴だと思えてくる。

 ここに自分を愛してくれるのは実体のない二次元キャラで、本当に愛されたい三次元の女性とは分かり合えないという悲しい構図が見て取れる。あずまんは視聴者をこの皮肉な構図に嵌め込み、男性の不能感(フリュネを救えないバッドエンド)あるいは全能感(フリュネを救うハッピーエンド)をトコトン味わわせて泣かせようという魂胆だったのではないかと予想する。ヤマカンに没にされ小説版フラクタルもなかったことにされた今となっては想像しても詮無き事ではあるが…

 結局フラクタルはヤマカンが作りたいものを作ったことになるのだけど、「アニメ業界批判(藤津亮太)」、「80年代への回帰(宇野常寛)」といった評論家の方々の評価は少し外れているように思う。萌えアニメの台頭によってキャラクターが記号化・パターン化し、客に媚びた作品やストーリーを軽視した作品が増えているという問題意識は当然あるだろう。ヤマカンがBLOGやtwitter(問題を起こしすぎて現在はアカウント凍結されているけど)で度々言及していることだ。でも当時は批判一辺倒ではなく、もう少し前向きな気持ちで作っていたんだと思う。下記の対談記事で語っている内容が一番真意に近いのではないだろうか。

 http://www.billboard-japan.com/special/detail/99

 {netabare}最終回でフリュネはフラクタルシステムを再起動させるという道を選び、クレインもフリュネの決断を止めようとはしない。見せかけの虚構によって人々の心を支配するフラクタルシステムがアニメ業界のカリカチュアであり、仮に萌えアニメを業界から一掃したいという考えがヤマカンにあるならば本システムは唾棄すべきものであり、主人公たちに破壊する道を選ばせるはずなんだよね。でも、そうはしなかった。フラクタルの聖域でフリュネとクレイン、ネッサの三人は「神」なるものの姿を観るのだけど、スクリーンに映し出された神はただの女子高生で、彼女は「ネッサ」と名付けたウサギのぬいぐるみに愛おしそうに話しかける。この演出の意図するところは、アニメの視聴者とアニメのキャラクターの関係を女の子とぬいぐるみの関係にスライドさせ、キャラクターに抱く特別な感情(もちろん萌えも含めて)を人間らしい感情だと肯定しているように僕には思える。

 この後場面は一年後になり、クレインは自炊生活をしながらもドッペルの犬を可愛がっている様子が描かれる。要するにヤマカンは「萌え要素を残しつつも従来のストーリー重視でテーマ性も感じられるアニメを俺は作るから、お前らついて来い!」と言いたくて、これを作った当時はオタクと手を繋ごうという意志がまだあったんだと思うんですよ。だからこそフラクタルを批判されると反撥するし、このアニメを否定されると身を切られるようにつらいのではないだろうか。
 {/netabare}

 以上、長々と語ってきたけど、東浩紀のデータベース消費理論を知らない人にとって、人と社会の関係、消費者と創作物の関係に相似を見出すこと自体無理な話だと思う。(どうしてフラクタルのストーリーとアニメ業界の話が繋がるのか分からないはず)

 このアニメこそヤマカンが散々BLOGで言ってるスノビズムに冒されている作品のようにも見える。こんだけアニメについて熱く表現したところで視聴者からすると「そんなの知らんがな」で終わるような気がするのだけど、僕の思い過ごしですかね?やっぱりポタクの戯言ですか!?

 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21
ネタバレ

シェリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

こんなの間違ってる。

フラクタルシステム。
これにより、この世界の人間には一定額の収入が支給され、ある程度の自由が許されるようになった。
あくせくと働くことをしなくても手元にお金がある状況ができ、大衆は好きなことに好きなように時間の全てを使うことができるようになった。
まさにある種の理想が現実となった世界なのである。人々はその自由に心までどっぷりと浸かっていた。


その世界に生きる1人の少年クレイン。科学技術が進歩し全てがデータとなっている中で
彼はビンテージ(僕らが今使っているコンピュータ)をこよなく愛す、周りからしてみると一風変わった少年だった。
その日クレインはフリーマーケットの帰りだった。自転車に乗り風を切る。とても気持ちが良い午後だった。
あたりは芝生の綺麗ないくつかの丘によって小さな起伏の波ができておりとてものどかな眺めである。
砂利道はまるでフォークを手に持ち力づくに切リ分けたケーキのような崖に沿い、彼の家までずうっと続いている。
クレインは自転車を途中で止め本日の収穫を確認した。手には成り行きで持ってきてしまったデータが一つだけ。
中を調べてみるとそれは教科書のデータだった。期待外れの収穫にがっかりし、空を見上げる。
雲はまるで関係ないような顔をして去っていった。すると急に何かが視界を通り過ぎた。
彼にはそれが最初鳥に見えた。白い大きな鳥。それは何かに追われていた。
でもそれは白い大きな鳥ではなく1人乗り用の飛行機に乗った若い女の子だった。一目見て可愛いと思った。
クレインは急いで自転車に乗り追いかけた。頑張って並走しようとする。彼女とコンタクトをとろうとする。
けれど少女の飛行機は追跡者に撃たれしまった。そのまま飛行機と一緒に少女は崖に沿って下に落ちていく。
落ちていく、落ちていく。いや、すでに堕ちているのだ。



管理社会を扱った作品です。世界観や設定はとても良いです。すごく好きです。
でもあまり面白味がなかったのがとても残念でした。そして評判もあまり良くはありません。
1話から3話くらいまではとても良かったのにそれ以降は回を追うごとに悪くなっていく。
僕が一番感じたのは何人かの登場人物の魅力の無さでした。

まずクレイン。
彼にはフラクタルシステム下で生活していたせいか意志というものが欠落しています。
だから誰かを助ける!とか構うもんか!とならなければならないシーンで熱がない。足りない。ほぼみせかけでした。
他の面で良いところはあるかと探してみても特に見つからず、ぐだぐだとグラニッツというレジスタンスの中にいた印象しかありませんでした。
「彼が何かしたかい? いやいや、ただそこにいただけさ。」

次にスンダ。
彼はレジスタンスである「グラニッツ」のリーダー。しかし頭悪いし、リーダーシップないしで、魅力も0です。
彼とクレインが一緒になることで物語もどんどん面白さを失っていったと思います。
肝心なグラニッツ一家に関してもこっちには何も伝わってきません。やっと分かるのは名前くらいです。

彼らのテロ行為もおかしいと僕は思います。
フラクタルシステムに反抗し、自活することができていればそれはそれで十分に戦っていることなります。
それはジョージ・オーウェルが『1984年』で綴った一文、「抱擁は戦いである」と同義です。
社会のシステムに身を委ねず、魂を売らず、強いられた生活の営みの中に反抗を見い出し、
自らが打ち立てる強い意志を保つことでそれが意味を成し、心の最も大切な支えとなり、剣となるのです。
それを他の人に広めたいのなら他にも手段はあったはずです。もっともこれは例えばの話ですが。
しかし、それを飛び越えて人を殺すことを目的に襲撃するのがスンダの「抵抗」と言うのなら、それはただの殺戮でしかありませんでした。
まったくもって、ただの人殺しです。
それでは世界はなにも解決されなし、誰も救えない。愚か者め。

ストーリーもはっきりしないことが多いです。どこに焦点を持っていっているのかもあやふや。
観ていて状況は分かっても結局なに?だから何なの?という感覚でした。
基本観ていて分かることはあんまりない。理解しようとする努力も水を掴もうとするくらい無駄なものでした。

良いところもたくさんあったのに全て自分達で潰してしまっている、非常にもったいない作品です。


{netabare}

1話は本当に面白かったのに!すごくすごく惹かれました。
でもあのグラニッツの2人組もすごくよかったのに片方を襲撃で殺しちゃうし…



僕がさらにここで書きたいのはフリュネについてです。

彼女は本当に悲惨でした。
彼女が登場した1話から僕は非常に好感を持っていたのであのような状況にはひどく傷つきました。
あの椅子や、あのアホの頬ずりや抱きしめられる姿には本当に胸が引き裂かれる想いでした。
最終話のアホの語りの部分は聞いているだけで頭がおかしくなるかとも思いました。
観終わった後20分くらい体育座りで泣いてましたww 俺も俺で相当気持ちが悪いww
でも本当に傷ついた。泣いた。

どうしてアニメにあんな設定が必要だったのでしょう。なぜフリュネは汚れなければならなかったのでしょう。
悲劇的要素を含ませたかっただけなのであればこれほど悲しいことはないと思います。
生み出され、汚され、自由もなく、そして無に消えいく。
最後のフリュネの姿も見るに絶えません。あんなのありえないでしょう。
道徳観がどうかしているとしか僕には思えません。どうしてあんなに酷いことができたのでしょう。

僕個人の見解としてはフリュネが汚される理由は特に無かったと思います。
ではどうしてこんなことになったか。それは作る側がただただ悲劇を生み出したかっただけだろうと思います。
話(物語と呼ぶには決して値しない)の終盤に向けてなんとか大義名分やら目的やらが欲しかったのでしょう。
単発型の扇情的な描写でしか引く手がなかったのでしょう。筆舌に尽くし難いほど素晴らしい脚本です。
視聴者を傷つけるような雑なプロットに、話は簡単には分からないように作り少しでも好奇心を持たせようというだけを目的としたストーリーはもはや灰に等しいです。


決して現実と虚構が錯綜しているわけではありませんよ!その辺はまともな人間であると自分を信じたいw
ただフリュネに関してはもっともっと掘り下げることもできただろうし、
他のことを通してあの積極的で頑固な性格を生かす手段がたくさんあったのではないかと思うのです。
おそらくこの想像があることも悲劇的運命を受け入れられない一つの理由かもしれません。
どうしてかは分からないけれど彼女にはすごくすごく惹かれました。というか大好きですねw
それも最後まで観てしまった今ではもう。とても悲しかったです。

2度とこの作品を観ることはありません。偏見の強い文章ですみません。

{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

宮崎作品の模倣? もう少しがんばって下さい。

フラクタルシステム確立後、千年後の世界。
ここでの人間は完全管理により幸せな生活をおくれる代わりに人間性を失っている。
この作品は、人間性を取り戻すための戦いを描いた作品である。

雰囲気は、古き良き宮崎作品を彷彿とさせ、ナウシカやラピュタの影響がチラチラする。

途中までは、面白そうな展開であった。
しかし、ストーリーとして洗練されておらず、世界観を十分描き切れていない。
もう少しシナリオを練り込めば、成功作になり得た作品でしょう。

OP曲;なんかハマります。
ED曲;アイルランド民謡、いい感じです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

88.7 3 飛行船アニメランキング3位
進撃の巨人 Season3 Part.2(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★★ 4.1 (699)
3456人が棚に入れました
人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密――。 その真実に一歩近づいた調査兵団だったが、時の王政により反逆者の汚名を着せられてしまう。 しかし、人類はただ飼われるだけの家畜ではなかった。 真実を追い求めるエルヴィン・スミスの執念は兵団のトップを動かし、遂に現体制に対するク ーデターが勃発する。民衆を欺き続けた偽りの王は退き、真の王家の血を引くヒストリア・レ イスが即位。自ら巨人を討ち果たした勇敢な女王のもと、人類は新たな時代を迎えようとして いた。 エレン・イェーガーが得た硬質化の能力と、そこから誕生した対巨人兵器。 着々と反抗の準備を進める人類は、悲願のウォール・マリア奪還作戦を決行する。 人類と巨人、互いの生き残りを賭けた究極の戦い。 その先にエレンは、人類は、はたして何を手にするのだろうか?

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、橋詰知久、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

俺たちの進撃よ お帰りなさいませ!

この絶望と高揚

つくづくこの作品は極限下の人間描写が素晴らしい。

進撃の巨人3期Part2は全10話。継続No.ですのでクレジットは#50~#59ということになります。極めて濃厚あっという間の10話でした。今クール(2019年春期)ひいては今年上半期の最優良物件と感じる自分はこうも思ってます。


 “途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


1期#01~#25、2期#26~#37、3期Part1#38~#49、そしてPart2とこれまで間隔を空けながらも足掛け5年は続いている長編物語は未だ道半ばにあります。
Finalと銘打たれたシリーズが2020年放送予定とのことでクール数不明ながらクレジット#70を超える大作として幕を下ろすのでしょう。

本作の良さはこれだけ長く続いているのに物語の整合性が保たれているところにあります。
私は原作組でもありますが、アニオリ入れても本筋から逸れることがない。その本筋は一本の線で筋が通っている。ブレがありません。
1期で提示されたのは未知なる巨人の圧倒的な力に抗う人類の意思でした。2期で巨人は見えない恐怖から見える恐怖に変わり、3期ではPart1&2を通じてこの世界の仕組みに踏み込んでいきます。
2期あたりから、外形的な巨人の恐怖が変わったことを面白くないとみる層が一定数いたのも事実でした。あまりこういうことは言わないのですがもったいないことをしてると思われます。出戻ってここまで辿りつけば報われる3期Part2と言えましょう。

やや説明的な3期Part1を踊り場にして、3期Part2では1期さながらの対巨人バトルが復活。これまでの物語の積み重ねによって闘う意味に極めて重たい理由が課せられた上での死闘が繰り広げられることになります。
さらにこれまでのあの場面に出てきたアレ。この場面でのあのセリフ。綺麗に伏線の回収がなされていきます。そしてFinalに向けての新たな謎撒き。ここまでくると、未回収の謎にもきっと答えを出してくれるのだろうとの信頼をこの作品に寄せることができてます。だからこそあらためて言いたい。


“途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


RevoさんもOPに返り咲きましたし。正直なところ曲単体での魅力は乏しいといいますかあんまりお上手ではない方ですよね。それでも進撃の物語にはしっくり馴染むのです。名曲「紅蓮の弓矢」を転調アレンジした「憧憬と屍の道」って、虎舞竜「ロード第二章」との既視感がハンパありません。
・・・褒めてんだか貶してんだか、こちらの曲は今から加速してくぞ!ついてこいよ!を宣誓する凱歌のように私は捉えておりました。


さて、全く未経験な諸氏向けにはどうか?
59話終わってなお続きが気になる物語です。長丁場は承知の上、Finalシリーズを共に楽しむために予習を済ませておきませんか?と推薦しておきたいところです。



■野球は巨人 対する阪神は新劇いや進撃
こんな危険球は嫌だ!の声が聞こえてきそうです。
※纏められなかったがこのエモさだけは残しておきたい!的な以下。

{netabare}#50~#55までの獣の巨人戦を軸とした戦闘描写は特濃レベルでした。ここまで6話分。辞書に無駄回という語が載っておりません。{/netabare}

観ていて苦しくなります。民族殲滅を目的とした強大な相手に対してどう対処すればよいというのでしょうか?
話せばわかるが通じない相手に非力な側ができることには限りがあり、“家畜の安寧”を甘受しようとも先細っていくのは避けられません。

{netabare}#54と前後の回は本作のピーク。

1.エルヴィン・スミスの諦観
「そして私は真っ先に死ぬ。地下室に何があるのか…知ることもなくな…」
これまで頼れる団長、超絶リアリストだったエルヴィンも事ここに至りて感情のある人間だったという事実に驚く。一呼吸置いてそりゃ人間だもんなの納得感に落ち着く。
「俺は選ぶぞ。夢を諦めて死んでくれ。新兵達を地獄に導け。獣の巨人は俺が仕留める」
#53はエルヴィンとリヴァイのやりとりだけで通常なら神回相当。

2.リヴァイの誓い
「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…」「誓った!」
獣の巨人を仕留めにかかるリヴァイは作画の凄さも相まり冗談抜きで震えがきた。そして何回も観た。
死んでくれ!と自分が言った盟友との約束。死者(この時点では仮だが)との約束は限りなく重い。

3.アルミンの嘘
「エレン…わかってるよね?一緒に海に行くって約束しただろ。僕がエレンに嘘ついたことあった?だから何があっても僕の作戦守ってくれよ!」
「クソ…わかってたハズなのに…」
「わかってた…お前が誰よりも…勇敢なことぐらい…」
大人達から一転エレンサイド。ここまでしないと突破できない絶望的な状況というのがやるせない。エレンも泣き叫ぶでなく静かに咀嚼する。
#54は鋼、超大型、獣と無理ゲー級の負け戦からの大逆転ながらカタルシスはなし。これ凄いことです。

4.そして選択
リヴァイはアルミンを選んだのではなく、エルヴィンを選べなかったのだと思う。
壁の外。地下室に行きたいエルヴィンと海を見たいアルミンとが描く夢は一緒。諦めさせた夢を掘り起しもう一度地獄を見せることは出来なかったのだろう。団長R.I.P(T_T)
何を選ぼうがどれを選ぼうが地獄という世界は残酷この上ない。きっとこの後、“ここに団長がいれば”という展開が予想され、逆でも“ここにアルミンがいれば”となるのは必定な展開が透けて見える。
なにも時間をかけた選択ばかりを指さない。
・獣を足止めして生存者がいないかと逡巡したリヴァイ
・ライナーの取り扱いを巡るジャンとハンジの躊躇
瞬時に最適解が求められる戦場の非情さがものの見事に表現されているのだ。たまらん。

「アルミン、またな…」
リヴァイが団長を選ぶかという時にアルミンを前にしてのコニー。自身の死をも見越した別離の声掛けなんだよね。
#55 気持ち良さがまるでないが目の離せない展開が続きます。{/netabare}

ここまでお涙ちょうだいはないのですが泣けます。



視点を変えて、、、
こんな事態に陥る前に何ができたでしょうか?味方の損失を抑えるために何が必要だったのか? 諸々端折ると、正確な情報(インテリジェンス)が手元にあればということになるんだと思います。

{netabare}ミクロでならライナー達の潜伏位置や作戦内容。いくらこちらが弱くてもこれさえあれば何とかなりますし有能な指揮官なら次善策プランBプランCくらい練るでしょう。
マクロでなら巨人の正体。単に弱点突破の戦術のみならず、そこに係る利害関係者の思惑や力関係までも包括する情報を指します。{/netabare}

極地戦闘だろうが、国防外交だろうが情報をおざなりにして生き残った組織・国家は古今東西あるんでしょうか?答えは否。
戦争を起こさないために、有事に被害を最小限に食い止めるためにインテリジェンスを強化しないといけないのです。ここ無くして交渉もへったくれもありません。
アホが運用したら危険だ。その通りです。ただし仕組みが無ければやられ放題。仕組みを作った上でさっきのリヴァイの1000分の1程度の負担で糞の中からまだマシな者を選ぶ。我々だって当事者なのです。・・・あ、脱線してもうた。


「僕たちは圧倒的に情報が足りない」
アルミンが再三再四指摘していたことは本質を捉えているのです。


本作3期Part.2の後半は、足りない情報が埋められていく話。納得性のある超展開が待ち受けていることでしょう。
そして、来たるFinalシリーズでお会いしましょう。



視聴時期:2019年4月~6月 地上波リアタイ

-----



2019.07.10 初稿
2020.01.31 修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 71
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いつかの少年

原作、諫山創。

進撃史上、最も濃密な全10話、

悲願であるウォールマリア奪還作戦、
エレンの故郷、亡き家族との思い出の場所。
物語の鍵を握るエレン家、地下室の手記、
壁の外を夢見た勇敢なる少年が帰還する時、
物語は悲劇性を帯び壮大な歴史が開示される。

それぞれの思惑が強度を増し炸裂する。
{netabare}ライナー・ベルトルトとの因縁の対決、
アルミンの知恵、ミサカの葛藤、団長の戦略、
そして兵士長リヴァイと獣の巨人の頂上決戦。{/netabare}
心臓を捧げ、疾走する立体機動装置、
シリーズ屈指のエピソードが数多く描かれる。

多大な犠牲のもと選択を余儀なくされる兵士たち。
それは「正義」の遂行であろうか!?
原作でも物議をかもしたリヴァイの決断。
人類生存のわずかな望みと私情の狭間で、
それぞれが葛藤し、それぞれの「死」を問うこと。
大きな決断が、物語を駆動させていく。

メルヴィルの描く「白鯨」のように、
形而上学的・神話的悪魔であった巨人の存在が、
ここに来て、身近な存在へと移行し、
{netabare}民族・宗教を含む文化圏の闘争が始まる。{/netabare}

世界の一切は、やがて移ろい、
私たち自身も遠からず過ぎ行くことだろう。

美しい海が見たい、泣けてくる。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 71
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

壁を超えた先の遥かなる夢

アニメーション制作:WIT STUDIO
総監督:荒木哲郎、監督:肥塚正史、
シリーズ構成:小林靖子、キャラクターデザイン:浅野恭司、
音楽:澤野弘之、原作:諫山創

人類の歴史とともに生まれた壁に囲まれた城郭都市。
エジプト文明や古代ローマの時代から
外敵の侵入を防ぐための「壁」は、建設されていた。
エルサレムの旧市街やクロアチアのドブロヴニクには、
現在でも城郭都市が残っている。
そんな歴史を『巨人』が跋扈する架空の世界に置き換え、
見事なエンターテインメントとして成立させた作品。
いよいよクライマックスを迎え、
多くの謎が明らかになっていくPart.3だ。

シリーズは2010年代を代表する大ヒット作だが、
個人的には評価が乱高下していた。
異質な世界観は面白いのだが、
観ていると、作者の都合の良いように
ストーリーが展開しているように
より強く感じさせられてしまったからだ。
その違和感から冷めた目で見てしまう。
{netabare}特に女型の巨人が生き残る展開から
付いていけなくなり、興味がなくなってしまった。{/netabare}
それは、犠牲者が出るからということではなく、
人間の生きているストーリーとして
リアリティを感じられなくなってしまったからだった。

ところが、Part.3に入って、
様々なことが明らかになるにつれ、
Part.1と2の話が全て伏線としてつながっていく。
死んだ登場人物たちが意味のある存在として
物語のなかで浮かび上がってくるように感じる。
それによって、深く物語に没入することができた。
多くの事象がクライマックスに向けて収斂していく。
リヴァイを筆頭にエルヴィンや主役の3人の
キャラクター造形もいい。原作者が最初から
ほとんどの設定を決めて書いているだけに、
キャラの一人ひとりが、よりくっきりと
リアルな姿形で象られている。
主要人物の過去が語られることで、
それぞれの信念を追体験できるのが、
大きな魅力となっている。

同時にPart.3には、大きな柱がある。
それは全員が巨人たちによって支配された世界からの
脱却を求めているとともに、
各々が叶えたいと思っている夢が表出することだった。

アルミンの夢は、築いた壁の向こう側にある
遥かなる海を見ること。
未知の世界に対する憧れ。
またエルヴィン・スミスは、
世界を覆う未知の謎を知るためだけに、
全てを捨てて本心を隠し続け、偽りの世界に生きていた。
{netabare}そして、遥かなる夢を未来に見る者と、
全てを偽り続けながら真実に近づこうとする者との間で
命の選択が行われる。{/netabare}

本当に大切なものを守るために、
人は自分勝手になってはいけないのか。
戦時中の心情は、単純なものではないだろうが、
それでも利己的な物語のほうが好感を抱く。
大義で動くよりも、もっと個人的なことで
最終的には動いてしまうほうが
人間らしいと思ってしまうのは私だけだろうか。

ふたつの夢が交錯し、一方は潰えてしまう究極の物語。
SEASON3の最大の見せ場だ。

そしてもうひとつファイナルに向けて
示された大きな夢がある。
それは「進撃」を続けなければならない
人の使命とでも言うべきもの。
57話から59話で語られるエレンの父・
グリシャ・イェーガーの物語。
私はこの物語で、アルベールビル・オリンピックの
原田雅彦を思い出した。

スキージャンプ団体戦の決勝で原田は勝利を目前にした
最後のジャンプで大きな失敗をしてしまい、
日本は銀メダルに終わってしまう。
ジャンプが終わった後に頭を抱えて
うずくまる原田の姿は忘れられない。
日本中が落胆した日だった。
しかし、それ以上に脳裏に焼き付いているのは、
帰国した直後のインタビューだった。
そのときに原田は「私はこのことを背負って、
ずっと生きていきます」と覚悟を語ったのだ。
私は子供ながらに、凄い人だと思った。
帰国直後に、彼は全てを受け止めて前に進もうとしていたのだ。
後に長野オリンピックで、その覚悟を改めて示すことになる。

今回のラスト3話でクルーガーが巨人を託す相手として
グリシャを選んだ理由----
{netabare}それは妹を連れて壁外に出たことが原因で、
妹を殺されたからだった。
人は失敗を犯した日の後も生き続けなければならない。
クルーガーが初めて同胞を巨人にして崖から突き落とした日を
絶対に忘れていないことと同じだった。{/netabare}
何かをやり遂げるには、全てを受け止めて、
過ちの日からも進み続けなければいけない。
そんな強い意志が必要なのだ。

歴史は繰り返すと言われる。
しかし、過去を忘れ去ってしまい、
負の歴史を繰り返してはならない。
そのためには「痛み」が継承されるべきなのだ。
ラストに向けて人類の夢は、
どのような形で示されていくのだろうか。
(2020年2月15日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 57

61.7 4 飛行船アニメランキング4位
エスカ&ロジーのアトリエ~黄昏の空の錬金術士~(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (475)
2631人が棚に入れました
ここは何度目かの黄昏を迎え、徐々に終わりの時を迎えつつある世界。
その世界に存在する「黄昏の大地」の 遙か西方にある、かつて錬金術で繁栄した国家が存在した地方。
そこではいつか訪れる「黄昏の終わり」の到来を回避するため、失われた錬金術の発見と再生に力を注いでおり、再生された前時代の技術は「中央」と呼ばれる錬金術研究都市に結集されていた。
主人公は中央から配属された錬金術を研究している青年と、辺境の小さな街に暮らしている少女の二人。

少女の名はエスカ。
人々の役に立ちたくて自前の古い錬金術の知識を使い頑張っているうちに、開発班に配属されることになった。

青年の名はロジー。
中央で最新の錬金術を学んでいたが、とある事情で地方へ異動することとなり配属先の開発班でエスカと出会う。

二人は協力して錬金術の力を駆使し、開発班をもり立てていこうと約束する。
錬金術が紡ぐ、少女と青年の物語。

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

エスカ&ロジーはサーバントサービス

 視聴していておとぎの国に行ったような、しかも心が洗われるような物語が各話とも詰まっています。悪者は出てきていませんし、緊張感伴うようなドラマでもなさそうです。
 それでも私はこの素敵なアニメを支持したいと思います。

 主役のエスカは明るくて元気、ロジーのほうは仕事ができるけど中央での影を引きずりながらもエスカと協力して事に当たる姿、なんかいいなあ。仕事は早く言えば人助け、です。それに仕事仲間をお互いに思いやって、しかも支え合っていて、お互いを必要としている。それでいて周りの人から好かれていて、そんなのは今の世の中には少なくなってきているのに・・・。最近のアニメの逆をついているのではないでしょうか。最近のアニメは物語を面白くするために、裏切りや謀略、偏見や差別、人殺しや戦争と、パンドラの箱から解き放たれたものが多い中で、深夜番組でこのアニメを放送なんて、もったいないなあと思います。

 錬金術士とあるけど、仕事的にはサーバントサービスのように思えます。あ、アニメのサーバントサービスをご覧になった方、あれとちょっと雰囲気似てると思いません?
 
 あにこれでは評価が低いようですけど、私は最終回まで付き合っていこうと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50

にゃっき♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

alchemists in twilight tone

高度な技術を持つ古代文明が滅んだ世界、辺境の街コルセイトを舞台に、支部の開発班に配属された地元のリンゴ農園の娘であるエスカが、本部から派遣(左遷?)された青年ロジーと共に錬金術を使って活躍する物語です。

エスカには尻尾があり何かの拍子に獣耳も生えてくるのを期待しましたが、ただのアクセサリーでした。
作品世界の錬金術とは色々な素材を使って新しく別のものを生み出す技術で、水質の浄化や新薬の合成などに活躍します。錬金術の過程は、レシピにある材料を集めてアトリエと呼ばれる工房にある大きな壺のような錬金釜に入れ、グツグツしながら掻き回せば出来上がりなので、配合に試行錯誤したりする事もなく、誰にでも出来そうにしか見えないのはちょっと残念に感じました。
コルセイトの上空には前時代の未踏遺跡が浮かんでいて、遺跡の調査はコルセイト支部の悲願であり、エスカもいつかは行ってみたいと願っています。知りあった人々の依頼クエストに真剣に取り組みながら、仲間や協力者が増えていくなか、エスカの夢が叶う日は訪れるのでしょうか。

ひとりでは出来ない案件を、多くの人々の協力のもと毎回次々とこなしていきますが、基本的に一話完結なので、かなり駆け足気味に詰め込まれています。
A15とあるようにゲームのアトリエシリーズ15作目が原作であり、ゲーム版の前作や次作にも登場しているキャラを掘り下げる必要があったためか、独立した1クールの作品としては不要に思えるエピソードもあったように感じました。
そこそこ魅力的な女性キャラも少なくないですし、8話目には温泉回もありますが、サービスシーンにはあまり期待しない方がよいです。ちょっと寂しさの残る結末も、ゲーム版では違ったエンディングが用意されているのが目に浮かびますし、この作品からアトリエシリーズ全般に興味を持った方も少なくないと思えますので、ゲームの販促作品としてはこれ以上を期待してはいけないのかもしれません。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

『優しすぎるファンタジー』

世界の辺境の街「コルセイト」に住む少女・エスカは
錬金術を使い人々の役に立つとゆー目標を持つ。
願いが叶い役人として開発班に配属されたエスカと
同時期に赴任してきた青年・ロジー。
この2人を主人公にしたファンタジー作品。

錬金術とゆー事で難しい内容かと思いましたが
実際はほのぼのとした雰囲気のある作品でした(*´∀`*)
可愛らしいキャラ、作画や音楽はアニメの世界観に合っています。
お気に入りはホムンクルスたちです♪

個人的に印象的だったのはエスカとロジーのキャラ。
とても心優しい人物像で描かれており好感が持てました♪♪

ただストーリーが…。
序盤から中盤にかけての錬金術を使い人々を助けて行く展開は
良くもなく悪くもなくといった感じ。
一言で表すと「盛り上がりに欠ける」ですかね…
話しが同じよーなペースで進むので飽きてしまうかも(´▽`; )

終盤はエスカの夢「未踏遺跡への到達」を描いています。
ラストにふさわしいお話だったと思います。

全体を通しての感想は『優しすぎるファンタジー作品』
錬金シーンや冒険シーンが、もう少ししっかりと描かれていれば
スパイスの効いた良作に化ける可能性もあったアニメだと思います。

このアニメ、ゲームが原作だったんですね。
アトリエシリーズの15作目
黄昏シリーズの2作目
なるほどゲームっぽい世界観な訳ですw
少しでも販売数が伸びた事を祈りますw

ファンタジー好きな方にはオススメできる1本ですよ!


《キャスト》
エスカ・メーリエ(CV.村川 梨衣)
ロジックス・フィクサリオ(CV.石川 界人)
マリオン・クィン(CV.植田 佳奈)
リンカ(CV.小清水 亜美)
ウィルベル・フォル=エルスリート(CV.瀬戸 麻沙美)
ニオ・アルトゥール(CV.伊瀬 茉莉也)
ルシル・エルネラ(CV.本田 真梨子)
クローネ(CV.山村 響)


《主題歌》
OP:『アスイロ』/村川 梨衣
ED:『ふゆみどり』/霜月 はるか

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37

65.0 5 飛行船アニメランキング5位
K RETURN OF KINGS[ケーリターンオブキングス](TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (368)
2289人が棚に入れました
現実とは微妙に異なった歴史を歩んだ現代日本。そこには巨大な異能の力を持つ7人の《王》が存在していた。彼らは自らの力を分け与えたクランズマンたちと共にクランを形成する。青く結晶する秩序、荒ぶる赤き炎、白銀に輝く不変、そして、緑に枝分かれする変革。それぞれの属性を持つ《王》たちは今――。青のクラン《セプター4》を率いる《青の王》宗像礼司は多くの重責を担っていた。《黄金の王》國常路大覚の管理下にあった御柱タワーおよび、《王》を生む謎の聖遺物であるドレスデン石盤も、今では宗像礼司の下にある。そして先代《赤の王》周防尊を殺めたことにより生じた《王》殺しの負荷。一方、赤のクラン《吠舞羅》のクランズマンであった櫛名アンナは、緑のクラン《jungle》による御柱タワー襲撃を経て、新たな《赤の王》として覚醒し、《吠舞羅》の仲間たちと再び強固な絆を結んでいた。そして白銀のクランズマン、ネコと夜刀神狗朗は、《白銀の王》伊佐那社の生存を信じ、彼の行方を探している。しかし《白銀の王》を探しているのは彼らだけではなかった。《緑の王》比水流もまた――。活性化する《jungle》の動きをきっかけに、再び《王》たちの運命がより合わさる。

声優・キャラクター
浪川大輔、小野大輔、小松未可子、堀江由衣、杉田智和、興津和幸、櫻井孝宏、福山潤、中村悠一、沢城みゆき、宮野真守、森田成一、名塚佳織、下野紘、津田健次郎、梶裕貴、飯塚昭三、佐藤聡美
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アニオリ作品、大団円感が良かった。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
(主に乙女の方に)人気のシリーズ「K」の完結編。1期(テレビ編)→劇場版→2期と、順番に観てほしいです。

作画は相変わらずのトップクオリティ。時代を考えれば凄いと思います。背景なんか、本当に綺麗です。

基本的には女性向けだとは思うけど、そこまで直接的な腐の要素があるわけじゃないので、ちゃんと男性でも楽しめる作品だと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
劇場版でも書いたけど、やっぱり「緑」のクランが好きでした。少数精鋭な感じとか、時間制限な強さとか、疑似家族的な切なさとか。

第9話の、緑の部屋(ボロアパート)が、実は巨大空間にある映画のセットのようなものだったシーンは、本作屈指の名シーンだと思っています。緑のクランに漂う、微妙にチグハグな、でも心のどこかでは本気で求めている「家族ゴッコ」がよく表現され、そのぬるま湯(仮初めの幸せ)も終わりを告げ、最後の戦いの場に向かう比水流の覚悟も観てとれ、切なさのある、良いシーン、設定だと思いました。最終話の散り際含め、やっぱり緑が一番好きでした。

ここからが、「勿体ない」部分。

Kは、キャラの数は多いですが、結局、王の勝敗=クランの勝敗、というところが残念なんですよね。

八田、猿比古、草薙、世理、ネコ、クロ、御杓神、スクナ……。各クランの2、3番手にも、こんなに魅力的なキャラがいて、それなりに物語は盛り上げてくれました。でも、結局、2、3番手は2、3番手。2、3番同士で戦い、そのバトルがどれだけ熱かろうと、結局、大勢には影響なし。

なんか、相撲の「青白時代」の大関の方々を観ているようでした。大関同士の試合はそれなりに盛り上がりますが、結局優勝するのは、朝青龍と白鵬の直接対決に勝った方だっていう、虚しさ。「幽遊白書」の蔵馬が、「組織戦の勝敗は副将が決める(大意)」と言っていたのを忘れたのでしょうか(サブキャラがちゃんと活躍するのは、名作)。

もっと、それぞれのクランの固有スキルとか、キャラの特性活かして、たまには王に金星あげてほしかった(せめて苦しめるとか)な、と。

Kを観てて思ったのは、(悪い意味で)「BLEACHに似ているな」ということです。BLEACHの護廷十三隊は、そもそも選ばれた時点でエリートで、第8席とかでも出身地総出で祝うくらいの描写があるのに、実際は、隊長格の前ではモブ扱い(一部例外を除き)。クランの面々もそんな感じ。あんなに格好良く抜刀させといて(笑)とか思いました。ザコキャラにも愛が欲しかったです。

他にも「学園島」の設定とか、活かしきれてないモノ、ヒトは山ほどあります。アニオリにありがちですが、設定だけ細かく決めて、シナリオがそれを活かしきれてないんですよね。漫画や小説は、設定考える人とシナリオ考える人が基本的には同じ(一人)ですが、アニメはたくさんの人が関わるために分業制が確立されてて、設定とシナリオに整合性がなくなることがあるんだよね。

最後に一言。最後まで、シロの強さ(どこがどう強いのか)が分からなかったです^_^;
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 23
ネタバレ

愛花 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

迫力あるバトルシーン!

1期、劇場版と続く2期です。

バトルシーンが劇場版よりさらに丁寧に描き込まれていて大迫力です‼︎

作画が少し変わった感じがして…淡島さんやネコの胸・お尻が異常なくらい強調されてますね…笑
男どもばかりだからちょっと女気入れにきたのかな⁇(´・_・`)
光を綺麗に入れていて作画がクォリティーアップしたと思いました(*σ´ω`*)σ

そしてOPは最高‼︎
赤の王アンナ役の堀江由衣さんが歌う「アシンメトリー」、アニメにもあっていてとても良い‼︎
((歌詞中の「赤い(尊い)」ってところ、周防尊のことでもあったのですね、、最終話見終わった後に気付きました、、笑))

EDもカッコいいですね、そして曲とアニメーションとすごく合ってます!

{netabare}
全体として
石盤を手に入れ石盤の力を全人類に与え、人類を進化させようとする緑のクランを
白銀、青、赤のクランが連携して阻止しようとするストーリーのようですね!

世界レベルの問題をまるでゲームをするかのように楽しむ緑のクランと
命をかけてそれを阻止しようとする3クランが対照的。

個人的には白銀の王に跪いていた黄金のクランズマンのうさぎ達が、ニヤリと笑っていたように見えたのが気になるところです。。
そして赤の王が代替わりしたように黄金のクランが代替わりするのはいつになるのでしょうか⁇

{/netabare}

{netabare}
比水流を止めることに成功した白銀・赤・青連合ですが、本命は灰色のクランの王だったことが判明‼︎
まんまと石盤を奪われてしまいます…‼︎

連合内でも険悪な雰囲気になってしまって、伏見が緑に寝返りそうで…‼︎

でもなんだかんだ美咲を想っている(←)伏見のことです、最後の最後でやっぱりこっち側でしたって展開に期待(´・ω・`)

ところで、やっぱり今期のセクシー描写?サービス描写?はやり過ぎで見てて気持ち悪いです。。主にせりちゃんなんですけどね、、
倒れてるシーン、アングル的にそんなにお尻大きくならないでしょ⁉︎一瞬胴体真っ二つになったかと思いましたよ⁉︎⁉︎

{/netabare}


{netabare}

石盤が解放されて、世界中で多くの人が石盤の魔法の力を手にして大パニックに。

白銀、赤、青の王はそれぞれ再び石盤の元へ集結します。

宗像さんと岩さん、クロとみしゃくじ、伏見とスクナ等々、バトルが熱いです‼︎

やはりKはバトルシーンですね( ̄▽ ̄)

伏見のピンチに駆けつける美咲もかっこ良かった…!そしてお互い大好きなくせにすれ違いまくっていたこの2人が和解できたようで、感激しました…‼︎

石盤の力をすべての人にという流とは対照的に、シロの選択は石盤なんてなくてもいい、美味しいご飯があって、それを一緒に囲める仲間がいれば、というものでしたね(*。・ω・`*)
シロらしい、シロたちらしい選択です。

ダモクレスダウンによって石盤を壊したシロ。流は石盤の力で生きながらえていたので、死んでしまいます。それでも、流も予想外の展開を楽しめたようですし、救いのない最期にならなくて良かったです(;_;)

しかし石盤の力で意識が別の身体に入っていたシロは、石盤の消滅とともに消えてしまって。。

そのままED。こんなラストあり⁉︎と思ったら、シロさん、元のアドルフKヴァイスマンの身体で戻ってきました。良かった〜!

最終話EDは1期のOPを歌っていたangela。この1話だけのEDなんて、贅沢。。!そしてとてもよい。。!!

同じ日にファフナー最終話もやっていましたので、もう両方angelaに持って行かれたぜ!って感じです(*σ´ω`*)σ♡

{/netabare}

観終わって。。
1期よりもぐんと作画が良くなって、バトルシーンは本当に迫力がありました!!(^-^)
バトルが多いストーリーだったので作画の巧さが光っていたと思います♪

多分これでKシリーズはお終いでしょうか?続けようがないですもんね?
と思いつつ自分の感想を読み返していたのですが、黄金のクランのところのウサギが薄ら笑いだったの、あれはなんだったのでしょう。。わたしの気のせいだったんですかね、、(笑)
いやはや、どうしても続きを期待してしまいまして(^^;;

楽しめる作品でした(^-^)!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

前期からですが作画がとても綺麗で緻密・・・もう惚れ惚れしちゃいました^^

この作品は「K」の続編に位置する作品です。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方は、そちらと「劇場版 K MISSING KINGS」を先に視聴するのをお薦めします。
劇場版で新キャラが登場するのですが、2期ではそのキャラがいる前提で物語が進むので、1期視聴後にすぐ2期を視聴すると、物語の展開についていけず違和感を感じると思います。

1期から劇場版にかけて、7人のクラン(王)とクランズマン(構成員)を巡る攻防は、熾烈の一途を辿っていました。
クランは大いなる力を宿し、その力にクランズマンが集いその能力を発動させる・・・
一見無秩序に争っているようにも見えるのですが、クランとしての宿命が全ての原動力になっていたのだと思います。

以下に7人の王の特性を整理します(wikiより)
・白銀の王:「不変」の属性と不老不死の能力を持つ。
・黄金の王:「運命」の象徴。人の才を最大限に引き出す力を持つ。
・赤の王 :「暴力」の象徴。この力に属する者は炎の力と高い身体能力を得る。
・青の王 :「秩序」「制御」を司る。この力に属する者は力場を操れるようになる。
・緑の王 :「変革」「改変」を司る。物理法則の改変やコンピューターとの親和性が高い。
・灰色の王:「絶対守護」の属性を持つ。
・無色の王:代替わりごとに児湯の能力を発動するジョーカー的存在。

それぞれの王の属性・象徴と物語を重ねてみると、良い感じで合致していると思います。
これまでは圧倒的な力を持つ黄金の王が、第2次世界対戦以降の経済成長と世の中の均衡を保っていました。
だから1期における赤と青の王のぶつかり合いはとても激しいモノでしたが、まだ保たれた均衡の内側だったんです・・・
そう考えると、均衡が保たれなくなった場合の被害を想像するとゾッとします^^;
でも、黄金の王は不老不死ではありません。
やがてその日を受け入れざるを得ない日が必ずやってくるのですが・・・
その日は決して遠くはありませんでした。

そしてこの機に乗じて「変革」「改変」を司る緑の王が動き出します・・・
王は自分を司る力からは決して逃げ出せないのでしょう。
王が司る力は不変ですが、運命まで不変である事はありません。
知略・・・勇気・・・絆・・・運命に抗う手段はたくさんあります。
絶対的な力が無くても人は勝てるんです。
という事をこの作品は感じさせてくれます^^

この作品は物語の構成以外にも視聴者を取り込む武器を持っています。
それは圧倒的にレベルの高い作画です。
普段の街並み・・・広域から細部に至るまで緻密に描かれています。
1期を視聴した時から作画の綺麗な作品だと思っていましたが、今期も半端ありませんでした。
そしてその綺麗な作画の中で動き回るキャラもよく動いていましたし抜群の出来映えだったと思います。
何より嬉しいのがそのレベルが最後まで維持できた事だと思います。
この作品に対する作り手の愛情と拘りの集大成だと思います。

女性キャラは決して多く登場する訳ではないのですが、紅一点的存在でこの作品に華を添えていたと思います^^
白銀のクランズマンのネコ(CV:小松未可子さん)
赤のクランの櫛名 アンナ(CV:堀江由衣さん)
青のクランズマンの淡島 世理(CV:沢城みゆきさん)

オープニングテーマは、堀江由衣さんの「アシンメトリー」
エンディングテーマは、カスタマイZさんの「解」
最終話のみangelaさんの「KIZUNA」
堀江さんのオープニングが無茶苦茶格好良かったです^^
この曲はアンナの気持ちを歌にしてるんです。

物語の中でアンナは色んな苦しみを背負ってきました。
歌詞の中にそんな彼女が自問自答する一節があるんです。

「怖い(怖くない)辛い(辛くない)迷い(迷わない)寂しい(うん)
寒い(温かい)赤い(尊い)この気持ちは儚き アシンメトリー」

アンナはまだ12歳の子供です。
だから頑張ろうとするんだけどつい本音がでちゃったり赤は尊かったり・・・
彼女の中で先代の赤の王である周防 尊の存在は本当に大きかったんだと思います。

最終話のエンディングにangelaさんの曲が流れてきたときには痺れました。
完全にサプライズ・・・この1話でしか使わないのが勿体無いくらい格好良い曲です。

1クール全13話の作品でした。
物語的には一応幕は閉じましたが、ラストの展開は少々早すぎた様に思います。
それぞれのクランのその後・・・をもう少し深掘りして貰えたら最高だったのに・・・
でもその点以外は総じてレベルの高い作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

68.5 6 飛行船アニメランキング6位
GRANBLUE FANTASY The Animation(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (370)
1478人が棚に入れました
父親の手紙に記された星の島・イスタルシアを目指すため、故郷の島ザンクティンゼルを発つ決心をした主人公は、エルステ帝国から脱走してきた少女・ルリアと出会う。ルリアを帝国から庇い重傷を負った主人公だったが、ルリアが自らの命を主人公の命とリンクさせ、一命を取り留める。主人公はイスタルシアを目指すため、ルリアは帝国の追手から逃れるため、ザンクティンゼルを飛び立った。

声優・キャラクター
小野友樹、東山奈央、釘宮理恵、沢城みゆき、平田広明、田村ゆかり、山路和弘、田中理恵、加藤英美里、杉田智和、伊藤かな恵
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

良い意味で、ソシャゲRPG原作らしからぬ、真っ直ぐで爽やかなアニメ

【文量→中盛り 内容→感想系】

【総括】
2期、視聴開始っす♪

ソシャゲRPG原作らしい作画の良さとキャラデザの格好良さ、音楽の素晴らしさ(特にOP)がまず際立つ。その上、ソシャゲRPG原作らしからぬ、しっかりとした王道のボーイミーツガールのストーリー展開が好印象。キャラも増やしすぎず、きちんと感情移入できるものになっていました。

素晴らしく面白い! とまでは言えませんが、観ても損しない、なかなかに面白い作品でした。

《以下ネタバレ》


【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
※個人的経験と感情により皮肉っぽくなっていますが、基本は、誉めてますよw

私は基本的にソシャゲ嫌い、ソシャゲRPGはアニメに向かない、という考え方です(詳細はチェインクロニクルのレビューに)。

でも、本品は良かったですね。ストーリーこそ目新しさはないものの安定していたし、それ以外はいずれも高いクオリティだったかと(音楽とかすげぇ良かった。OPは今期(2017春)1位かも)。

個人的に一番の高評価は、カタリナのポンコツっぷりでした。3話とか、かなり萌えましたw ラカムもFFにそのまんま出てきそうwで、格好良かったですね。

あと、8話目のダンジョン回好きでした。1話完結でも魅せ所をちゃんと作り(バトル)、普段と雰囲気を変えたラブコメの要素(ルリアのアホ毛レーダーとか笑えたし、砂山を滑ってきてグランに抱きつくかたちになり、照れてるところとか萌えた)。その中で新たな仲間に出会い、新たな武器を手にするという、正道のファンタジー要素も忘れない。かなり優秀な回で、これは脚本が良かったのかな?

私は原作未プレイなので自信はないけど、課金によって得られるのは主に「武器」と「召喚獣」なんですね。だとすれば、アニメにするには都合良いのでしょう(キャラを増やさずにいけるから)。

と、思ったら12話は怒濤の登場人物連続出場でしたねw まあ、ここまでご新規さん向けに作ってきたから、最後に原作ファンへのサービスがあっても良いのかもしれませんね。

そして、ある意味超展開の13話(笑) まさか、ここまであんなに丁寧に作ってきたのに、根底から覆すとわ(笑) まあ、明らかに賛否あるでしょうが、個人的には好きですよ。13話ですし、円盤特典のOVAをタダで観られたと思えばお得です。てか、あにこれならこっちの方が評価上がりそうだと思うのは、私だけでしょうか(笑)

こういうソシャゲ原作なら、今後も観たいですね♪
{/netabare}


【余談1 ~グラブルへの一方的な逆恨み(笑)~】
{netabare}
自分が唯一ハマったソシャゲの運営がグラブルと同じなのですが、グラブルが売れるのと反比例するように、ウチのイベが雑になり、ガチャやゲームシステムも「重課金者から搾れるだけ搾り取ろう」という方向性に。そして、サービス終了。だから、グラブルには恨みしかないんだよな~w そして、それがソシャゲの本質。愛がないっすよ(涙)

ただ、グラブルへの個人的な逆恨みは、本作への評価には関係しておりませんし、グラブル自体が嫌いなわけではないので、悪しからず(むしろ、好きな世界観で興味あるんだけど、サービス終了になった「我がゲーム」に義理を通し、喪に服すためにもプレイすることはないでしょうw){/netabare}


【余談2 ~番組間のCMに物申す(笑)~】
{netabare}
ルリア「ねえグラン! 私たちの冒険がゲームでも出来るって知ってた!?」

……いや、アニメを観ている層で、グラブルがソシャゲだと知らない人って、どのくらいいるのかな?(笑)
{/netabare}

【先行放送 ザンクティンゼル編(自分用メモ)】
{netabare}
王道のボーイミーツガール。

初対面の少女を助けるために、帝国の正規兵と躊躇なく戦うとかw なんかこう、展開が早いというか、キャラに感情移入できないまま、ストーリーが進んでいく。グランはなぜ、ルシアを正しい者だと断言できるのだろうか? 美少女だからか?(笑)

後編、少年時代のグラン……まんまラピュタですやん(笑)

美少女と離れられないだって……!? 御褒美ですやん(笑)

てか、今期(2016冬)、釘宮さんのマスコット役多すぎないかいw
{/netabare}


【本編 各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ん? 先行放送の「ザンクティンゼル編」のまんまかな?

2話目
同上。

3話目
カタリナ、ダメ可愛いw 渋いオッサンキャラは鉄板の格好良さですな。

4話目
なんか、普通のRPGのようにストーリーが流れていて、ここまでは好印象です。

5話目
艦隊戦っぽさもあり、面白かったです。なるほど、これで次のエリアにいけるわけですね(ソシャゲっぽい)w

6話目
シェロの動きは、清々しい程の力業で解決。まあ、開き直られると何も言えないw

7話目
なんか、ドラマをやってたな。悪くはないけど、普通に主人公パーティの話の方が好きだな。

8話目
なんか、ギャグ&日常回? ルリアさんのアホ毛、そんなことできるの(笑) あの剣は、ミッションクリア報酬かな(笑)

9話目
シリアス? ここからストーリーをまとめにいくのかな? オッサン同士の会話は、良いね~。

10話目
カタリナは、ルリアの親代わりなんですね。

11話目
安定してるな~♪

12話目
なんか、いっぱい出てきたぞ~。オッサンがパーティーに二人って、良いね!

13話目
まさかの女性主人公編(笑) まあ、良いんじゃないでしょうか。ファンサービスとして。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 48

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

グラブってる…?(CM三人衆出てきた!「ウェーイ!」)→ ifで締めるだと!(グラン編はファミ通文庫でノベライズ)

私はグラブってません(笑)。
まあ、このアニメは悪くない感じなのでしばらく観てみます。

2017.4.18追記:
ストーリーは、普通にRPGですね。そんなに悪くはないんだけど、パーティーのメンバーが揃うのにはもう数話かかりそうです。

ゲームでグラブっている人にはBD or DVDの特典が嬉しいのか、円盤の予約状況はわりと良いようです。

私は地上波でみられますけど、BSでしか観られない人は神撃のバハムートと放送時間かぶっちゃいますね。それでよいのか、Cygames…。

2017.5.29追記:
街中でイカ焼き売ってる露店の店員として、CMで「グラブってる?」、「ウェーイ!」ってやってる三人衆が出てきました。キャストもCMと同じっぽいです、ってただそれだけ…。

2027.6.25追記:
放送最終回の1話前が事実上の「最終回」でした。最終話は女性主人公のジータを選んだ場合のダイジェストストーリーでしたね。グラン版の映像を流用して、半分総集編みたいな最終話でした。

ただ、最終話を観て思ったのはジータはグランよりもかなり腕が立つように描かれてましたね。腕はSTAR WARSシリーズのジェダイマスター並みです。特殊能力なしでもカタリナより強そう(笑)!

EDもジータ版として背景アニメに若干の変更がありました。全体として、普通に冒険しててグラン版だった本編はけっこう面白かったです。

2017.8.29追記:
ジータ主人公の特別編はさておき、グラン主人公のストーリーはファミ通文庫でノベライズ(現在8巻:Ⅰ~Ⅷが刊行)されています。アニメのストーリーの続きを読もうと思うとⅣ以降になるみたいです。

続編がアニメ化されるかどうかは何とも言えませんが…。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

俺が欲しかったものはたった一つ…ルリアだ!!

2018.07.07記


ゲーム未プレイ

背景画がきれいで、ゲームもこんなきれいだったらいいよなーと思ってるうちにいつの間にか最終回。
RPGならではの仲間を集めていく過程とかイベント(クエスト)をクリアして進めていくところなどは王道といえば王道。いや、とても慣れ親しんだ世界です。

ただし、これ

「ゲームをやっていれば感情移入できるんだろうなぁ」

とはなっちゃいますな。

{netabare}これまで出てきてなかったキャラ達が勢ぞろいしちゃう12話とか、グランどこいっちゃんたの?の最終13話とかはアニメオンリーだと解釈難しいでしょうね。{/netabare}


私みたいな素人でもTHE販促アニメというのがわかってしまうほどの作品でしたが、不思議と嫌悪感のようなものは覚えませんでした。きっと露骨すぎて逆に微笑ましく思えたのでしょう。

なお、BUMPの主題歌はとても良い。


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2018.12.19追記


ルリアのスマホカバーしてる男の子を電車の中で2,3回見かけたことがあります。私は一時期パズドラやってたくらいなもので、ケータイゲームには本当に疎いです。きっとルリアちゃんもめっさ人気があるんだろうな。いい子だったもの。。。



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2019.11.03追記
《配点を修正》 ̟+0.1


※低評価は「そりゃないっしょ?」なオチだったから。
 いろんな作品観た今なら許せるかもしれませぬ。

2期始まりました!なんだかんだ観ます。だってきれいなんだもの…
そして2期の1話観てみたところいい感じで続編感が出てます。

この1期は最終話が別の意味で劇的ではありましたが、それ以外は1クール通して地道なRPGやってました。
無味無臭なのは否めないものの、クセもなく嫌味な感じはしない作品です。



視聴時期:2018年4月~6月 地上波再放送  

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2018.07.07 初稿
2018.12.19 追記
2019.11.06 追記/配点修正
2020.07.21 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 38

73.7 7 飛行船アニメランキング7位
空挺ドラゴンズ(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (301)
1229人が棚に入れました
空の覇者、龍<ドラゴン>。その存在は多くの地上の人々にとっては脅威・災害であり、同時に薬や油、そして食用としての価値がある“宝の山"でもあった。その龍<ドラゴン>を狩る存在がいた。捕龍船を操り、空を駆け、龍を狩り、旅をする。彼らは「龍(おろち)捕り」。これはその中の一艇“クィン・ザザ号"とそのクルー達の物語である。

声優・キャラクター
前野智昭、雨宮天、斉藤壮馬、花澤香菜、諏訪部順一、関智一、櫻井孝宏、鳥海浩輔、釘宮理恵、熊谷健太郎、古川慎、松山鷹志、武内駿輔、上村祐翔、赤﨑千夏、榎木淳弥、井上和彦、佐々木啓夫
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

開店!タキタ食堂

原作未読 +ultra枠

さて問題です。
「テロ等準備罪」を新設した『改正組織犯罪処罰法』が2017年7月11日に施行されてからの変化について次の選択肢より妥当なものを選べ。

1.居酒屋で政権批判をすると逮捕されるようになった
2.“共謀罪”という呼称が浸透し一般化した
3.{netabare}シー・シェパードが和歌山県太地町から退散した{/netabare}

答えは3.穏やかな海が戻ってきたようです。
もともと捕鯨問題を知ったのは『美味しんぼ』。小学生の時だったかなぁ。捕鯨国日本と国際包囲網との理不尽な関係に憤りを覚えたものでした。
本件に限らず、「原発問題」その他社会問題に鋭く切り込む原作者雁屋哲氏もきっと法案成立とその後の動きを喜んでいらっしゃることでしょう(鼻ほじ)。

「龍を守れ~」な愛護団体や環境活動家を登場させても面白かったかもしれませんがそれをしませんでした。英断だったと思います。舞台を穏やかな海から空に移し、喧しい外野の声を極力排除して人間と龍との関係からなにかしらを伝えたかった力作。

本作『空挺ドラゴンズ』についての視点の置き方。

狩猟対象を鯨から龍に置き換えてみて何かを訴えたいのかしら?
タイガーモス号ばりのイカした飛空船で龍の巣に突っ込む冒険活劇を見せたいのかしら?

 前者だったかと。

ポリゴンピクチュアーズさんのごりごりな3DCG眺めて感心することも一興。美術は流麗。
メインテーマ『捕鯨』or『ラピュタ』どっちなんでしょう?
“龍捕り(オロチとり)”“捕龍船(ほりゅうせん)”とネーミングセンスいい感じ。
対して…“空中海賊(くうちゅうかいぞく)”。ラピュタ寄り案件のネーミングにやる気とセンスを感じなかったのが『ラピュタ』を後方に置いた理由です。そこは“くうぞく”でよかろうに。
別に「両方だよ」ってのでかまわないんですけど、主人公らと龍だったり、人間同士だったりの闘いに視点の重きを置いてしまうと後々に見誤ってしまいそうです。
そしてお待たせしました本題。露骨ともいえる捕鯨の比喩で訴えたかったもの。


 いただきます と ごちそうさま


生命をいただくこととは?をシンプルに感じること。
捕獲した龍を解体する場面がよう出てきます。肉・内臓・皮・脂、と余すことなく解体利用されます。
ウチの母親はウナギを捌いてるところと牛の解体を見たかなんかで両方とも食べられなくなったと言ってまして、半世紀くらい前まではそこらで見物できてた風景も町中から消えて久しい昨今。架空の龍を通して生命をいただくさまを拝める機会を得られたってことになるのかな。

主人公である龍を捕る人たち。龍を購入し潤う町の人々。そして狩られる龍。捕食する側される側。食料問題もさることながら、経済問題にも直結するのっぴきならない世界での持ちつ持たれつな関係を自然に描いております。
自然かつシンプルで根源的なテーマのためカタルシスには程遠い。つまり地味ったら地味。だがしかしけっこう後からジワってくる仕様。物語の地味さとバランスを取っての見ため担当は捕龍船“クィン・ザザ号”のデザイン、いろんな顔を見せる空特に雲や風を感じる背景美術、そのへん頑張ってる3DCGということなんでしょう。
原作はまだ続いているようで、それでも全12話で一定の結論を提示してくれたことも親切。

なんか『老人と海』の読後感だったり、『密着ドキュメント!大間のマグロ漁師』の視聴後感にも通ずる捕食者と被捕食者との対話の物語。地味であり滋味に溢れてる感じ。良作だと思います。
日々の営みを切り取っただけのシンプルさを評価してます。



※ネタバレ所感

■+ultra枠ということで

海外向けですから(笑)
レビュー冒頭で「テロ等準備罪」に触れてますが、そのような好戦的な煽りは一切ない本作ですのでご安心ください。
捕鯨で有名なネタだと、油目的髭目的で乱獲してた西欧と余すことなく利用してた日本との対比なんかありますよね。

{netabare}クオーン市で出会う別の龍捕りらの所業がその悪い意味での西欧趣味で興味深い。

 ・生態不明な龍への畏敬の念が薄い
  ⇒傲慢になる
 ・毒を盛って屠る
  ⇒ピンポイント利用の経済目的
 ・町への被害想定への無配慮
  ⇒共存共栄より略奪文化の反映

食文化を理由に捕鯨続行を訴える日本に対して「鯨は人間の次に賢い生き物」の謎ロジックで対抗してきたり、調査により生態系を犯すくらい鯨の頭数が増えていても捕鯨再開にストップかけたりするくらいに感情で動く人たちに向けた作品に期せずしてなってます。{/netabare}

さりげなく毒を仕込んでるくらいでちょうどよい。


■町娘カーチャ

{netabare}唯一といっていいラブ要素良かったです。波止場の娘みたいな。

 「見たかったな、ジローが龍を取るところ」

この世界においては漱石で言うところの「月がきれいですね」ばりの I love you . だと思ってます。{/netabare}



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.03.27 初稿
2020.10.07 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 60

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

タイトルなし

<2020/10/19 追記>
昨日「赤い公園」の津野米咲さんがお亡くなりになられたそうです。
突然の訃報。
・・・ショックです。

津野さんは本作のED「絶対零度」を作詞作曲。
(唄は「赤い公園」)
リードボーカルではないものの、赤い公園の音楽性を支える大黒柱のような方。
曲を聴くと「津野さんだ!」とすぐわかるような個性的でありながらも、心地よく響いてくるメロディを創りあげてこられました。

心より御冥福をお祈り申し上げます。

<2020/1/11 初投稿>
原作未読。
1話観ました。
見始めなので評点はデフォルトの3.0です。

ドラゴンズと言えばやはり「燃えよドラゴンズ!」
とか書こうとしたらすでに他のレビュアーさんが書いてましたね 笑。

でもいいや、書いてしまえ。

1974年中日ドラゴンズ優勝時にレコード売上40万枚の爆発的ヒット、現在まで歌い継がれる名応援歌です。
作詞作曲はヤッターマンシリーズでお馴染み、山本正之さん(デビュー作だそうです)。
歌はマジカルバナナと脱税でお馴染み、坂東英二さん。

当時、イントロが月光仮面の丸パクリで、訴訟沙汰に発展した曲としても有名?です。
丸パクリ問題で一攫千金が夢と消えお金に困った坂東英二さんは、中日球場で選手のサインの入った紙製座布団を売り歩いて糊口を凌いだとかなんとか。

閑話休題。


本作は、ドラゴンを狩る飛空挺のお話。
飛空挺はなんだかタイガーモス号のようです。
特に音。
眼瞑ってるとラピュタと錯覚しそう。

ドラゴンは竜というより見た目「アメフラシ」「ウミウシ」という感じ。
アメフラシとウミウシは海に住むアレです。
綺麗だけどちょっとグロい謎生物。

狩られたドラゴンは、捌かれ、肉は食用、油も日用品として売り買いされます。
昔の紀州や土佐の捕鯨みたいな感じ。

群像劇なんでしょうか。
ミカ(CV前野智昭)とタキタ(CV雨宮天)の二人が中心っぽいですが、そこまでクローズアップされてるようにも思えず。

あと意外と飯テロ。
架空のアメフラシを美味しそうに調理してて、そういうところは「ダンジョン飯」を彷彿とさせます。

EDは赤い公園
最近名前聞かないなーと思っていたので嬉しいですね。
と思いながらWiki調べたらボーカルが替わっていた!
確かに声違う人になっとる(´⊙ω⊙`)
曲調は赤い公園らしさ満開ですけど。


世界観とか空気感の諸々になんとなく惹かれるところはあります。
ちょっと期待したい作品です。

<2020/4/17 追記>
全話見終えました。

・・・楽しかったー!

架空の生物を食材にして飯テロって言うと「ダンジョン飯」が有名ですが、本作はもっと真面目ですね。
そして最後までジブリ風味。

最後の方、龍の子供がテトに見えてきました(ウソ 笑)

↑で書いたようにED曲好きなんですが、話が進むにつれOP曲も中毒に。
春の到来を感じさせる神山羊さんの歌声とメロディがクセになります。

そして他のレビュアーさんも書いてますが、

やっぱり手摺つけようよ。
見てて怖い(´・_・`)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 55
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

大空を駆けるクルーたちの非日常と日常と

アニメーション制作:ポリゴン・ピクチュアズ
監督:吉平"Tady"直弘、
シリーズ構成・脚本:上江洲誠、
キャラクターデザイン:小谷杏子、
音楽:横山克、原作:桑原太矩

フルCGを使用したアニメが増えてきた。
グルングルン回転して、
美麗なポリゴンの絵を見せられると、
やはり普通に驚かされる。
技術的なことはよく分からないが、
キャラがのっぺりしていること以外は、
背景などで魅せられることが多かった。
捕龍のシーンでも十分に効果があっただろう。

勇魚(イサナ)捕りから龍(オロチ)捕りへ。
龍の捕獲法の描写で意識しているのは鯨だ。
手投げの銛を使用した鯨の捕獲は、
古代から行われていた。
作品内で龍を捕獲するときに放つ銛の銃は、
ノルウェー式捕鯨法で使用される捕鯨砲と
ほぼ同じデザインをしている。
銛にロープを取り付けているのも同じ。
鯨捕りの場合、ロープでしっかりつなげていないと、
鯨の種類によっては息絶えたときに
海中に沈んで、回収できなくなってしまうからだ。
最近では、鯨になるべく苦痛を与えずに
即死させる目的で、命中したときに
高圧電流を流せる仕組みになっているという。

個人的には、せっかく空で竜を捕獲するのだから、
もう少し仔細に捕獲法を描いて欲しかった気がする。
ただ、ユニフォームのデザインがナウシカのものと
酷似している点からもファンタジー色が強めなので、
そういうことを重視する作風ではないのだろう。

さまざまな想像が膨らむ作品だが、
いちばん惹かれたのは、クイン・ザザ号乗組員の
仲間意識や団結力、お互いに対する受容についてだった。
船乗りというと、粗野で無骨なイメージだが、
ここの乗組員たちは、女性がいることもあり、
とても和やかな雰囲気。
さまざまなタイプの乗組員たち同士が、
お互いのことを理解し、阿吽の呼吸で仕事を行う。
キャラそれぞれが深掘りされるわけではないが、
皆が明るくいい奴らなので、観ていて心地良い。

ストーリーでいちばん気に入ったのは、
ジローとカーチャの恋物語だった。
何らかの事情で、子供の頃から娼館で働く身となり、
街から一歩も出たことのない境遇のカーチャ。
一方、オロチ捕りとして、
世界中の空を飛び回るジロー。
{netabare}別離の日の朝、ふたりはオートジャイロで一緒に空を飛ぶ。
カーチャが世界の美しさと
大きさを初めて実感するシーンは、
壮大な風景の美しさと相まって心が動かされた。{/netabare}

早朝の街の上空は、空気が澄んでいて、
遥か遠くまで広大な自然が見渡せる。
こんな広い世界で、自分はちっぽけな存在だと
カーチャは強く意識するが、
同時にジローと一緒なら
無限の可能性があるとも感じる。
誰もいないふたりだけの空間で見つめた世界。
{netabare}この光景をずっと忘れない、
とカーチャは心に誓ったのだろう。
その想いをより強固なものとして残すために
ジローの髪を切って、お守りにする。
自分の未来と世界の可能性について、
ささやかな夢を持つことができたのだ。
少女が大切なものを獲得した物語。{/netabare}

一方、ラストを締める{netabare}タキタの稚魚放流の話は、
もうひと捻り欲しかった。
アニメでも『銀の匙』や『ゴールデンカムイ』で、
動物を食べる人間と動物との関係性の部分は、
しっかり描かれてきているので、
どうしても、中途半端に見えてしまう。{/netabare}
やりたいことは分からないではないが、
深い部分で含みを持たせる描写が欲しかった。

しかし、ファンタジーとして割り切れば、
空を駆ける人々のお話として十分に楽しめる。
捕獲した龍を調理して食べるシーンが
毎回入るのも楽しい描写だ。
仲間たちと大仕事に勤しむ非日常のなかで、
ささやかな日常が溶けていく。

クルーたちとドラゴンの日々はこれからも続く。
(2020年4月10日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

69.8 8 飛行船アニメランキング8位
荒野のコトブキ飛行隊(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (320)
1047人が棚に入れました
一面に広がる荒れ果てた大地で、人々は物流・交易を行い、助け合いながら生きていた。雇われ用心棒の“コトブキ飛行隊"は、厳しいが美しい女社長、頼りない現場の指揮官、職人気質の整備班長など個性的な仲間とともに、空賊相手に大立ち回り!今日も“コトブキ飛行隊"は隼のエンジン音を響かせて、大空へと翔けてゆく――。

声優・キャラクター
鈴代紗弓、幸村恵理、仲谷明香、瀬戸麻沙美、山村響、富田美憂、矢島晶子、藤原啓治、吉岡美咲、岡咲美保、島袋美由利、古賀葵、川井田夏海
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

パリ、テキサス

水島努監督×構成横手美智子。

荒野を舞台にレシプロ戦闘機を駆る、
用心棒集団「コトブキ飛行隊」女子の活躍。

20世紀初頭の時代設定でしょう。
街は空路による交易で賑わっている。
そこに現れる空賊との戦闘の数々、
空戦の近景は臨場感があり合格点でしょうが、
空戦の遠景はどこかぎこちない印象です。
音楽と音響効果はさすがの素晴らしさです。

少し気になる点としては、
{netabare}ここまで物語が同じ構造になっていること。
納品依頼→空襲・戦闘→撃退(敗北)です。{/netabare}
ここから先、どれぐらい物語を、
この構造から上手く逸脱できるのか期待しています。

7話視聴追記。
世界設定は砂漠の交易都市のようで、
パルミラやシバーム城塞都市のような雰囲気。
{netabare}物語のグランドデザインが語られ、
少しづつ目的が、見え始め楽しくなる。{/netabare}

最終話視聴追記。
{netabare}うーん…あまり強く印象に残らない物語でした。
この制作チームを考慮すれば、
大きな企画前の助走なのかと勘ぐったり。{/netabare}
世界観は秀逸だと思います。

お時間ある方はぜひ挑戦して下さい。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 63
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

キャラ分布にみられるドーナツ化現象

ゲームちょっと興味出てきた


「競馬の騎手とレイバー乗りは、ちっこい奴に限るってね」
そんな後藤隊長の至言から早30年余。戦闘機乗りにも女性進出でびっくらこいた私。他のは知らん。

視聴理由はレシプロ機(プロペラ機)の響きに惹かれて。
プロペラ機は零戦が有名ですが作中の隼、紫電改も心躍る機体名です。第二次大戦時の主力で、ソ連がジェット機を開発するまで戦闘機の主役でした。
つくづく硫黄島陥落前に橘花が実戦投入されていれば・・・と脱線が止まりませんのでこれくらいで。。。はい。


女性ばかりのコトブキ飛行隊6名がいわゆる主役級。全員が“隼一型 一式戦闘機”に搭乗してます。EDクレジットには“隼”の継承会社であろう立飛ホールディングス㈱の文字。本格的ですね。
砂漠を背景に口笛から始まるOP。これでウェスタンハットでも被って馬に跨れば立派な西部劇の出来上がりですがそうならないのは上記の通り。
海もないし、隼は陸軍機でもあるし、発艦するのは空母からではなく飛行船からという斬新さ。既視感はあまりございません。
もう一つ、水島努監督が手掛ける空戦ものということですが、ガルパン未視聴の私にとってはそのへんの事情は不案内なので語らず。いつか観よう!ガルパン!


全12話。フルCGで毎話空戦が繰り広げられます。
物語らしきものもありますが本格化するのは少し先で、基本的には各話のイベントをこなしていくスタイル。
この空戦、ドッグファイトってやつですね。音なり回旋具合なりカメラワークなり雰囲気が良いのです。本作でなにか挙げろと言われれば外すことは出来ない見どころでしょう。

毎度繰り広げられる空戦もそればかりでは賞味期限を早々に迎えてしまいます。
別の魅力。物語なりキャラなりで引っ張ってほしかったところですが、このコトブキ飛行隊の構成メンバー6人の魅力ってほぼ皆無?顔と名前が一致しない。
一番印象に残ったのがキリエ役のCV鈴代紗弓さんが「おー喋ってるー!」という ww
 ※声優さんが声出してるのに驚くとはこれ如何に?(『ハイスコアガール』参照)

ますます空戦を面白く感じないと厳しい作品であるとの思いを強くします。
むしろお姉さま方、コトブキの元締めマダム・ルゥルゥとその幼馴染みの議員ユーリアのほうがインパクトありました。
逃げられジョニーや雇われ副船長サネアツはもとよりイサオ市長も強烈な個性を発揮。キャラ分布図で言えば中心部、主役たちよりも周辺のキャラがとてつもなく魅力的というドーナツ化現象が起きてます。
これ作品としてどうなんでしょうね?好意的に捉えると “主役を食う勢いの脇役が勢ぞろい” ってとこでしょうか。


物語はわりと早め{netabare}(第6話のキリエ回想回){/netabare}に、ん?と感じるところから徐々に動き出し、{netabare}私たちの現実世界との相関も匂わせながら、{/netabare}綺麗に収めてくれました。
空戦に気を取られながら軸の物語も陰で進行し集約させる着地のさせ方が好感の佳作です。空戦もラストバウトは{netabare}これまでの味気ない砂漠ではなく舞台を市街に移して{/netabare}見ための迫力もスケールアップしてました。ぜひここは観ていただきたいところです。



■エンマ様かっけーっす
{netabare}イサオのラスボス感が堪らない本作において、エンマ(CV幸村恵理)のイサオらに向けた一言がシビれました。

{netabare}「世界のためにみんなのために自由のために って言葉わたくし信用しませんの!」{/netabare}
よくぞ言った!もう充分です(*´▽`*){/netabare}


■声優矢島晶子のお仕事
昨年(2018年)惜しまれつつも27年間演じられてきた“のはらしんのすけ”の役を降板されたのは一般ニュースになるくらい大きな出来事でした。
降板にあたってのメッセージの一部 ↓

 「しんのすけ」というキャラクターとは離れますが、声の仕事には関わっていきます。
  また別の機会に他のキャラクターでの私の演技を受け取って頂けましたら幸いです。」

本作で久々の再会です。
マダム・ルゥルゥ(CV矢島晶子)とやり手の女社長役での出演でした。ダメダメな羽衣丸の雇われ副船長サネアツ(CV藤原啓治)との掛け合いも笑わせてもらいました。

 ん? 藤原さん?

そうです。奇しくもかつての野原家面々の軽妙なやりとりを見てニヤッとできるのもポイントです(^^)



リアタイとしては同クールの『ガーリーエアフォース』と同カテゴリーの比較対象がありましたね。
ハイレベルのライバル対決とは言い切れず、どんぐりの背比べという印象ではあるものの、アプローチの仕方が両作品とも違っていてわりと楽しめましたよ。


{netabare}サブジーって坂井三郎爺さん? 技術者って触れ込みだけど・・・{/netabare}



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2019.09.10追記
《配点を修正》 -0.1


視聴時期:2018年1月~3月 リアタイ視聴



2019.04.04 初稿
2019.09.10 追記/配点修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 57

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

西部劇+戦闘機+少女+[?]=!?(第11話: うお~、震電!)

== [下記は第1話視聴時レビュー: 以下、追記あり。] ==
第1話を観たら、面白かった(少数意見)……ではなくて(笑)。

オリジナルTVアニメ作品ですね。放送前から西部劇・戦闘機・少女の要素についてはPVや各種メディアなどでも明らかでしたが、第1話終了時点でもまだ明確でない[?]な要素がありそうです。

作中世界は現代の我々の知る歴史とは過去的にも未来的にも何かしらの断絶がありそうです。

そういう意味での「世界観」は謎なのですが、とりあえずアメリカ西部開拓時代みたいな空気感で、でも飛行船やレシプロ機はあって、空賊=無法者・味方の飛行隊=用心棒といった役割でいわゆる「西部劇」的な筋立てのストーリーが進んでいくようです。

飛行機に関しては第二次世界大戦当時の実在機体がベースであるらしく、味方の飛行隊に関しては日本の陸軍機体である隼、紫電などに搭乗していました。

本作のウリの一つであろうドッグファイト(空戦)の描写に関しては、空中カメラ視点の他パイロット視点の映像がなかなかダイナミックな感じで良かったです。

[?]要素はさておき他の3つは水島監督他、制作スタッフの趣味が色濃く反映されているような気がします。特に問題になりそうなのが西部劇要素で、これは現在の主な深夜アニメ視聴者層には馴染みがないしウケないんじゃないでしょうか?

まあ、戦争映画要素が上手く活きたガルパンの例もあるので断言はできませんが、明らかに不安要素ですよね…(笑)。

余談: 撃墜数ですが、気になって『大空のサムライ』の著作で知られる坂井三郎氏について調べてみたところ敵方のアメリカ側での公式認定が28機だそうです。本作とは直接比較は難しいですし本作では自己申告や僚機の認定なので数は大目になっているでしょうが、それでも40機台は相当な数だろうと思われます。
== [第1話視聴時レビュー、ここまで。] ==

2019.2.18追記:
第6話を視聴終了。ほぼ、クロエ回想回。第1話に出てた墓碑っぽい石の主が判明。…何、「ユーハング」だと!?

きっと我々の良く知る場所のことですよね。我々の現実世界との繋がりを仄めかし、ようやく作品世界の核心が少しずつ見えてきました…。

2019.2.25追記:
第7話まで視聴終了。陰謀の臭いとスパイの影が見えてきましたね。キリエとケイトのコンビでの活躍は見ものでした!

2019.3.25追記:
第10話の富嶽に続いて、第11話で震電キター(笑)!
さすがにジェットエンジン搭載モデルではなかったけど…。

そしてサブじいが何者かが、ついに語られましたね。

2019.4.1追記:
第12話(最終回)まで視聴終了。全体を通して、とても面白かったです。この最終回だと続編は作れなくもないですが、とりあえずは4月からアプリおよびYouTubeでの公開がアナウンスされたスピンオフ作品が気になっています。

第12話個別の話では、F-86Dセイバードッグ(F-86セイバーの改良機体)が出てきてビックリしました。機銃はなく、ロケット弾しか武装がないトンデモ機体(笑)。レシプロ機同士での機銃でのドッグファイトしか想定していない中で、ジェット機で近接信管付きロケット弾を撃ってくるのはかなりのチートですよね。

出撃前にコトブキ飛行隊の面々がいろいろなものを食べていましたが、キリエが食べていたミニパンケーキの缶詰みたいなのはキリエのパンケーキ好きのブレなさを感じさせて良かったです。

ところで「死の間際に記憶が走馬灯のようによぎる」というのが良く出てきますが、あれは生存の危機にあるときに、過去の経験の中から生き残りへのヒントをさがしているのだという説があるそうです。今回キリエが見聞きしたのはそういう物だったのかもしれませんね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 47

60.5 9 飛行船アニメランキング9位
NORN9 ノルン+ノネット(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (197)
1026人が棚に入れました
列強各国が海外に進出した時代。長らく続いた閉鎖された時は崩壊し、革命と自由主義が世界中に広がっていった。新しい価値観はやがて新たな衝突を人々の中に生むのか…。魂と大地が病めるその時、空に光る球体が現れ、世界の囲いを取り去る、あなたは自分という輪の内側と外側どちらが大切ですか?

声優・キャラクター
藤村歩、梶裕貴、下野紘、佐藤拓也、高垣彩陽、小野大輔、斎賀みつき、遊佐浩二、瀬戸麻沙美、杉山紀彰、杉田智和、吉野裕行、阿部敦、市来光弘、浜田賢二、やなぎなぎ

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

綺麗で緻密・・・溜息しか出ないほどキャラデザに惚れ惚れしちゃました^^;

この作品の事で知っていたのはオトメイトさんの作品である・・・という事だけです。
オトメイトさんの作品は、これまでAMNESIA、BROTHERS CONFLICT、DIABOLIK LOVERSと視聴してきて、これが4作目の作品になります。これらの作品には共通点が2つあると思っています。
一つ目主人公は女性でたくさんの男性に囲まれている・・・しかも男性はみんなイケメン・・・これは所謂逆ハーレムというやつなんでしょうか^^;?
純情可憐で儚げ・・・風が吹いたら飛ばされてしまいそうな弱さと脆さを併せ持つ女性・・・
逆ハーレムの主人公は、ハーレム主人公の無双系とは対極に位置するんですね^^
男性を対象としたハーレム作品があるのだから、その逆もあって然るべきだと思います。
そして共通点の2つ目はどれもキャラデザが半端無く綺麗・・・という事です。
キャラデザだけで魅入ってしまいそうな作品・・・がオトメイトさんの作品に対する私の印象です。

でも、この作品は先の3作品とは少し異質です・・・なぜなら登場する女性キャラが一人じゃないので・・・^^
この作品では11人の少年少女が「ノルン」という空飛ぶお城の様な乗り物で世界を旅する物語です。
11人の少年少女はそれぞれ「特異能力」の持ち主でもありました。
彼らは同じ特殊能力の仲間を集めながら旅を続けてきました・・・まるで運命に導かれるように・・・
そして最後の一人である「こはる」がノルンに乗り込み・・・物語が動いていきます。

一つの場所に集まった11人の少年少女・・・彼らは見ず知らずの人達だけで構成されている訳ではなく、中には消えない確執をお互いの胸に刻みあった同士や、幼い頃に交わした約束を忠実に執行していたり・・・そのため、相手によってお互いの関係がとてもいびつに歪んでいるんです。
その関係が物語の進展と共にどの様に変化していくかが見どころの一つだと思うのですが、正直この作品は尺の足りない系の印象です^^;

主要登場人物が11人・・・それが3人の女性を軸に物語が回りだすという展開は悪くありませんでしたが、この展開で11人を描くなら間違いなく1クールでは短かったと思います。
制作側もそれを意図して特にスポットを当てるべきキャラを重点的に描いていたのは理解できます。
でもそれぞれ背負ってきた過去・・・そしてこれから紡ごうとしている物語は当然一つじゃないので、規模の拡大した物語をしっかりと受け止める事で物語が流れていくのだと思うのですが、この作品ではそこに尺の限界があったように感じました。

それに11人以外にも物語の中で鍵となるキャラも出てきてましたし・・・
こうして振り返ってみると、ゲームって物語の内容がアニメより深いんですね^^;
でも、ゲームでは3人の女性を攻略する内容の様ですが、アニメを見た限りだと攻略する・・・は個人的に路線が違うように思いました。
攻略って、相手から何かを攻め取ったり相手を打ち負かすこと・・・じゃないですか。
彼らの抱えていた確執は攻略したら払拭できる・・・そういう類のモノでは無いと思っていたので。

尺の足りなさによる説明不足は否めませんでしたが、それでも毎週結構視聴を楽しみにしていたのは、惚れ惚れするようなキャラデザと声優さんの演技・・・そしてサプライズがあったからです。
そのサプライズが気になる方は是非本編をご覧下さい。
エンドテロップを見たら・・・きっとビックリすると思います^^
一度知ってしまったら、もう気にせずにはいられません・・・^^;
毎週の出番が楽しみでした^^

オープニングテーマは、やなぎなぎさんの「カザキリ」
エンディングテーマは、織田かおりさんの「ゼロトケイ」
どちらも発売当日に購入しちゃいました^^;
やなぎなぎさんの曲は抜群の安定感・・・思い切り身を委ねながら聞いています。
今期のアニソンBEST10に入る事間違いなしです。
ゼロトケイも私のツボに入る曲でした。

1クール12話+総集編1話の作品でした。もし総集編ではなく本編として描かれていたら・・・とも少し考えましたが、この物語をしっかり描こうとするときっと+1話くらいじゃ足りなさそうですね^^;
こういう作品がしっかりと尺を取って制作されると視聴者としてはとても嬉しく思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16
ネタバレ

空知 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

想像以上にスケールの大きな物語に圧倒されました

乙女ゲーム原作。原作未プレイ。

鑑賞を始めてから、話がなかなか見えてこないため、どうしようか迷った作品でした。
ゲームプレイ組でないと話が分からないのだろうかとも思いましたが、結果的に最後まで観てよかったと感じています。途中で視聴断念した方の気持ちもよく分かります。
視聴には集中力が必要ですし、観ようという決意がないと完走できないと思います。
未プレイ組には、一度観ただけでは分からないほど複雑です。私の場合、もう一度見直したくらいです。2度目には見落としの部分も発見し、ようやくストーリーが掴めたものの、今なお不明の部分があります。

作画は、キネマシトラス×オレンジ。とても綺麗です。

話自体が謎謎のようになっているため、私の場合は、全貌を知りたいという好奇心が視聴意欲に拍車をかけました。
ミステリーではないのですが、ストーリー構成自体が謎に満ちた仕掛けになっており、「最後まで観て話が分かるのなら、この謎解いてやろうじゃないか」という好奇心旺盛な方にはおすすめです。

乙女ゲームらしく、男子は当然イケメン揃いですが、女子3人がとても魅力的なキャラクターです。

本作では、メインヒロインが「こはる」になっていますが、ゲームでは七海、深琴ルートもあるようです。
個人的には、七海が好み。どことなく綾波的で、謎めいた感じがよかったです。
まあ、アニメ化するに当たっては、こはるをメインヒロインにするのが一番無難だったと納得。

絵も綺麗、音楽良しですし、実に丁寧に作られており、予算をかけているんじゃないかと思います。
ストーリーもしっかりしていて見応えのある作品です。

一点だけいただけなかったのは、{netabare}一組の男女がイチャイチャしすぎで、あれではバカップルです。ただ、孤独が長かった彼女には、それほど相手を深く想う気持ちのわけも理解できます。{/netabare}しかし、せっかくの壮大な世界観なのですから、恋愛を控えめにすれば観やすかったのにといういう思いが残ります。

ラストも恋愛で終わったのは仕方ない幕引きですが、もう一工夫あればと残念。ただ、全体的には良作だと評価は高めです。

OPは、やなぎなぎの「カザキリ」。謎めいた歌詞で、曲の雰囲気も幻想的でストーリーにピッタリ。
やなぎなぎは、作品の中で声優としても活躍しています。

EDは、織田かおりの「ゼロトケイ」。この曲にはハマリました。
素晴らしい曲で、この壮大なストーリーにピッタリの曲であり、2016冬のアニソンでは一番好きになりました。
ダウンロード版を購入したほどお気に入りで、個人的には、べた褒め状態です。


ストーリー:ネタバレ注意です!

!いつか視聴予定のある方は、以下を読まないでください!

【ノルン+ノネットは、ネタバレしてしまうと全く楽しめなくなるほどネタバレ厳禁の作品です】


{netabare}人類は世界大戦のような悲惨な戦いを防ぐためにリセットという操作を行ない戦争を回避してきたという歴史ループ作品です。登場人物たちが生きている世界は大正時代になっていますが、実際は3度目の歴史の中にあり、西暦8075年になります。リセットを行なうためには、愛音というアンドロイドが必要であり、そのアンドロイドがノルンという船に集められた9人の能力者の力を使う必要があります。船に乗っている能力者の能力は、

こはる:火で全てを焼き尽くす
久我深琴:結界を張る
不知火七海:記憶を消去する
結賀駆:緑を操り、植物の生育を促す
宿吏暁人:水を操る
遠矢正宗:過去を見る
二条朔也:未来を見る
加賀見一月:人に睡眠時の夢を見せる
乙丸平士:テレパシー能力

鈴原空汰という小学生は能力がないため、どうして船に乗っているのだろうかとずっと謎だったのですが、後半になってその謎が明かされます。彼は愛音を作った天才科学者のDNAを持った人物なのです。

歴史を操作する側の集団を「世界」といい、この「世界」がノルンに乗船している9人の能力者にリセットするかどうかを確認します。全ての能力者の同意があってリセットが行なわれるのですが、リセットに同意すると、自分の記憶が失われてしまいます。

ここで、「こはる」と「駆」の恋愛に絡んできます。
二人は船の中でお互いを想うようになるのですが、いざリセットを行なうかどうかにあたり、こはるはリセット後の世界がどんなものであるかを見ることになります(理由は不明)。

そのとき、こはるは、「駆くんのいない世界なんていやあーーーーー!いやぁ!!いやぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!!」と絶叫し(ここは笑うところではないのですが、私は笑ってしまいました)、能力である火を放ち、なんと船を燃やしてしまうのです!
こはるの駆を思う愛のすさまじさに圧倒されてしまいます w|;゚ロ゚|w
可愛い顔して、こえーな ∑(゚□゚;)

船から能力者達は逃げることに成功するのですが、駆だけが不明となります。こはるは駆を探しに後日船に戻り、半年後に駆が無事帰ってきます。
駆が「俺の名前、もらってくれない?」という場面で話が終わります。

このほか、「旅人さん」という「こはる」を船に乗るように言って去っていった男性(実は、駆の父親)や、深琴がいるノルンの「世界」とは対立していた側の男子との恋?、宿吏暁人と弟の関係、そこにまつわる不知火七海との過去などは、話が長くなりすぎるので省きます。{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

やっぱり女性&原作組向けかも

8話までの感想はそのまま残して、視聴後の物語の感想を続きに書きます。

やっぱり視聴途中でコメントを書くのは止めといた方が良いかも...と思ったり。。

この辺は今後どうしようか、難しいなぁ。



乙女ゲーム原作のアニメ化作品、ということで当然女性向けなアニメなんでしょうが、

とりあえず興味本位で視聴開始。

雰囲気は幻想的な感じで、悪くない。

こういう雰囲気はいわゆる「男向けアニメ」ではあんまり見られないですね。


☆物語☆

「能力者」と呼ばれるイケメン男子9人と、可愛い女子3人が「船」という球体型の空飛ぶ乗り物に乗って、

どこかに向かっている...というくらいしか分からないまま謎だらけ。「世界」とは何なのか?

キャラクターの過去、回想なんかもちょこちょこと出てきてはいるが断片的で、

いったい物語とどのように繋がるのか、人物関係含めてなかなか読み取れないまま、

男女がいちゃつき出したりして...こりゃぁ切る人続出だろ(男は)、と思いつつ観てましたが、

ようやく8話で世界観の説明があり、物語の本筋が見えてきた感じ。

なるほど、そう来たか、と。

後半一気に伏線が繋がって盛り上がってくるか、期待したいところ。


☆声優☆

女性向けアニメ、に相応しい男性人気声優たちの起用に抜かりはない感じだが、

なかなかバリエーション豊かなんじゃないかと思う。

OPを歌っているやなぎなぎさんが、声優としても参加しているのは興味深いけど、

最終話観て納得した。


☆キャラ☆

謎が多くあまり掘り下げも無いので、なかなか魅力が伝わりにくいところだと思うが、

女性からすればイケメン揃いの男子の中で、お気に入りが見つかれば良いのでは、と言う感じ。

主人公?のコハルはちょっとアホっぽいというか、ぽわっとした感じのキャラだが、

印象としては、うたプリの主人公とかとかぶる感じ。

女性向けアニメでの女主人公って、だいたいこういう我の強くない、

空気っぽい感じのキャラが多いように思うけど、これはある意味お約束なのかも。


☆作画☆

背景がなかなか味があって、全体的に淡い色使いが雰囲気を作り出すのに効果的に作用していると思う。

キャラデザインもクセがなく、男女とも綺麗に描かれているといった印象で平均以上かと。

CGはオレンジが担当、こちらも違和感のない作りでよくできてる。

正直あまり馴染みのない制作会社だなと思っていたけど、大手と何ら遜色ない出来で驚いた。


☆音楽☆

OP、ED共に本作の世界観によく合っていて、しっとりと聴かせる趣きのあるもの。

EDを歌う織田かおりさんは2007年の「バッカーノ」以来のアニメとのタイアップ曲みたいだが、

かなり良い歌い手さんですね、もっとアニメの曲歌ってもらいたいと思った。

EDの歌詞は8話を観た後だと、よく作品にリンクしているなと実感できた。

作中のBGMもムードを大事にした感じは好印象。



---8話以降の物語の感想---

なかなか物語の本筋が見えなかったんだが、8話でようやく目的が理解でき、

乙女ゲームっぽくないSF設定に良い意味で裏切られ、その後を期待したんだけど、

やっぱりと言うか、乙女ゲームの範疇の予定調和内に収まってしまったような展開には少々残念。。

簡単に言うなら、とにかくSFを恋愛要素で綺麗にまとめてみました、的な感じ。


男は過去の女に未練がましく囚われる、と言うのは、女性と違ってそういう生き物だから、

ある意味仕方ないし、自分もこれは共感できるところなんだが、

カケルのオヤジ...いつまで引きずってんだよ(笑)

これ、女性から見て嬉しいの?ヒクの?どっちなんだろう。。


で、人類の未来や大転換を左右する決断(リセット)が、能力者のさじ加減と恋愛感情で決まっちゃうって...

結果はああなったけど、これはちょっといくら綺麗に描いてるといえども雑かなぁ。。

ていうか、自分だけかもしれないんだけど、そもそもコハルがカケルにそこまで惹かれる理由が、

イマイチよく分からないんだよなぁ。。

これは女性なら共感できるところなんだろうか、自分が鈍いだけなのか。。


最後は恋愛モノとして綺麗過ぎる感は感じるものの、うまくまとめた感じだけど、

前半の解り辛さやリセット関連のくだりとイケメンキャラたちの掘り下げ具合などを観る限り、

原作やってる人向き、もしくはゲーム買ってくれってことなんだろうな、というふうに感じた。

まぁ原作ファン&プロモーション的な意味合いでは、決して失敗していないと思える仕上がりかと。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

70.7 10 飛行船アニメランキング10位
乙女ゲー世界はモブに厳しい世界です(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (279)
918人が棚に入れました
『モブからだって、成り上がってやる――。』 とある剣と魔法の“乙女ゲー”世界に転生した社会人・ リオン。そこは超女尊男卑な世界で、例外はゲーム内で攻略対象だった王太子率いるイケメン軍団のみ。 しかし、虐げられ絶望するリオンにはある一つの武器があった。それは前世で妹に無理矢理攻略させられていたこのゲームの「知識」。 モブとして田舎でのんびり過ごすことを目標にしていたリオンだったが、ゲームの知識を使い、やりたい放題の女たちとイケメン軍団に図らずも反旗を翻してしまうのだった――。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

たとえ物語が君を見捨てても

【紹介】
タイトルに乙女ゲームって入っていますが、どちらかと言うと男性向けです
(作品のキービジュアル見てもらえれば美少女が中心なのでわかると思いますが)

【感想】
作画など気になるところは多かったですが、面白かったです
盾の勇者の成り上がりin乙女ゲームってところでしょうか? 

作画は美少女だけはなんとか頑張ろうとしてましたが全体的にかなり悪いし、不自然な流れも多いけど話はとても面白いです
作画以外はとても良かったです

【乙女ゲームっぽいくない世界観】{netabare}
どうでもいいと思われそうですが、これはかなり気になった部分です
・乙女ゲームの主人公の女子の胸があんなに大きいことはまずないと思う
・明らかに容姿が悪いモブ女子が出てくること
※プレイヤーは女性なので、主人公が胸の大きな美少女でモブがブサイクだと結局は外見が良くないとダメなの?ってなって萎えさせるんじゃないかな
・イケメンの性格も最初は残念でした、ポンコツなうえに人を見下す男を好きな乙女ゲープレイヤーは多くないでしょうね、ただ、ひどかったのは最初だけで主人公とかかわるうちに成長も見られてなかなかいいキャラになりましたポンコツなのは相変わらずですが!
・乙女ゲーム=悪役令嬢というイメージはどこからくるのでしょうか?たぶん乙女ゲームに悪役令嬢とかいじわる伯爵令嬢とかこんなにいっぱい出てこないと思うんですよね、これの悪役令嬢は報われなさ過ぎてむしろ悲劇のヒロインに見えてくるけど
・ギャンブルやレースやロボバトルや戦争など女子ウケが悪い要素が多い、特にロボはデザインも悪くカッコ良くないから何のために入れたのかなー
・女に都合がいい世界なのは当然にしても、いきすぎた女尊男卑は人を選ぶとおもう

もう少し乙女ゲーらしさを出して欲しかった
{/netabare}

【シナリオ】
{netabare}
主人公は権力者に恵まれない人達を代表して立ち向かうダークヒーロー的なところが魅力で、リオンとオリビアの信頼関係、アンジェリカとの関係も素晴らしくて、この3人の絆がもう一つの魅力です

主人公はモブだからと遠慮せず王子たちに卑劣なことやっているのに、物語を変えちゃいけないことにこだわってモブの自分は本来愛される対象じゃないと言ってオリビアやアンジェリカから身を引こうとしていてもどかしさがある一方で彼の人の良さも感じられて一気に好感度が上がりました、
ここで転生前のゲームを攻略していたという設定がとても生きてきて、ヒロインの座を奪われたオリビアが物語の筋書きから外れたならモブである主人公と結ばれてハッピーエンドでも良かったのに彼は元々の物語を、ヒロインとしてのオリビアの気持ちを守ろうとした、それに対して原作では不幸な末路をたどる悪役令嬢は物語を変えてでも救ってあげたいと考えてて、そういうところが不器用で、自分の気持ちを抑えてオリビアの原作での気持ちを大事にしてあげようとするやさしさが良くて、でも最後はちゃんとオリビアの気持ちに向き合っててとても素晴らしかったです
発言と行動は卑劣でも、自分よりもヒロインの気持ちを優先するとても良い主人公でした
物語を破壊して自分が一番になろうと考えたマリエと、大事な人の手を取りたい気持ちと物語を守りたい気持ちに揺れ動くリオンの対比が良かった
モブという設定をうまくいかしたシナリオで、最後まで見て満足感が高かったです

主人公は最初から最後まで全然モブらしく振る舞えてなかったですね
でも、モブっていうのは役割じゃなくて生き方や行動に対する客観的な評価だと思いますから、最初に理不尽な仕打ちに反抗することを決めた瞬間から彼はモブではなくなったのでしょう

マリエをはじめいい意味で不快なキャラクターがいっぱいいて、彼女達がいたからこそ面白い話になったと思います

シナリオで一つ残念なことは、オリビアがリオンやアンジェリカの気持ちを伯爵令嬢の言葉に惑わされて疑ったことかな、気持ちはわからなくもないけどヒロインとしてはちょっと意思が弱すぎるかなって思った

{/netabare}

【世界観】{netabare}
世界観は滅茶苦茶です、浮遊する島プラス中世欧州っぽい世界設定なのにガンダムみたいなのが出てくるとかそういう目立つこと以外にも
建築様式と内装、キャラクターの服装、それから文明レベルの統一感がなくて、ベースとなる世界の設定はかなり適当なようですが、
それらはたぶんつまらないゲームっぽさを演出するためにわざとやっていると思うことにしました {/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

乙女ゲー世界はモブに厳しい世界ですが、僕はモブではないので関係ありませんのアニメ

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
設定は「はめふら」に似ていますが、まったく違うアニメです。

だいぶダーティな主人公。意外とバトル要素が強い。

作画クオリティとか酷いですし、決して面白いわけではないんですが、なんか最後まで観ちゃいましたね(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まあ、主人公の人の悪さを眺めるアニメですね(笑)

ストーリーを知っているというアドバンテージと、課金アイテムのチートで無双していきます。

全然モブじゃないし(苦笑)

キャラとしてはルクシオンの淡々としたツッコミが1番良かったな。また、ルクシオンなしでどこまで出きるか、というのを観てみたかった。女尊男卑の乙女ゲーム世界という設定を生かし、何をしても認められない主人公を、もっとコミカルに描ければ良かったと思う。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

いつもの、よくある、異世界ものとちょっと違いましたw

原作未読 全12話 

前世の記憶を思い出したら、クリアした女尊男卑の乙女ゲームの中にモブとして転生したことが分かりました。そこからゲームの知識を駆使して様々な苦難を乗り越えていくお話です。

主人公は捻くれた性格で自分はモブだと開き直っているところ面白かったですね。

イケメンVSモブの図式も面白かったです。

逆にモブだと自覚が本来のヒロインを苦しめることになりましたが、最後はいい関係になって良かったです。

女性キャラの目のデザインがちょっと苦手でした。

作画は褒められたところはありませんが、お話は面白かったですね。

OPは伊東歌詞太郎さん、EDは安月名莉子さんが歌っています。

最後に、はめふらとは全然関係がありませんw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

62.7 11 飛行船アニメランキング11位
二十面相の娘(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (97)
627人が棚に入れました
義父母に命を狙われる孤独な日々を送っていた美甘(みかも)家の令嬢・千津子(チコ)は、世紀の怪盗・二十面相にいざなわれて、未知の冒険の世界へと旅立つ。初めて触れる自由な空気、新しい仲間に囲まれ、自分の居場所を見つけたチコは、少しずつ変わっていく。
 “二十面相の遺産”と呼ばれる巨大な謎をめぐって起こる、数々の奇怪な事件。それにまつわる人々の哀しい思惑。チコは、それでも前に進まなくてはならなかった。その先に、さらなる数奇な運命が待ち受けていたとしても…。

声優・キャラクター
平野綾、内田夕夜、松風雅也、佐藤利奈、新井里美、浜田賢二、竹田雅則

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

意外に掘り出しモノなのかもしれない。

大戦から復興しつつある日本を舞台に、世紀の怪盗・二十面相によって外の世界に
連れ出された少女・チコの冒険と成長を描いた物語。全22話。

作品のタイトルから、江戸川乱歩の「怪人二十面相」に関連する 探偵や推理モノを
想像していたのですが、始まってみると予想外のストーリー展開にビックリ!!
実際は、戦時中に開発された秘密兵器に纏わる話をメインにしたストーリーで、
ミステリーというよりは SFやアクションの要素の強い作品です。

物語としては、序盤の二十面相や盗賊団の仲間たちと世界中を旅していく話は面白く、
徐々に成長していくチコの姿など、なかなか引き込まれる内容で良かったです!!

ただ、序盤の展開から一転。中盤から物語が本筋を走り出したとたんトンデモ展開に... 
SFファンタジー色が強くなり過ぎて、一気に現実離れした感じがします。
別にSF展開も悪くはないのだけど、正直、この展開いる?って疑問に思ったり、
そのせいで世界観が壊れていったのは少しもったいなかったかな。

前半が予想外に良かっただけに 余計に後半のグダグダ感が目立ってましたw

でもまぁ、ラストもしっかり終わっていますし 全体的に見れば最後まで飽きる事なく
何気に楽しめた作品なんですよね~ 予想外に面白い部分は沢山ありましたし。

少なくとも、主人公の成長物語として見るには なかなか面白い作品だったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

レトロな質感、乙女の自立

叔母に毒殺されそうになった令嬢のチコが二十面相に助けられ二十面相一味になる
っていう出だしからしてどこか古臭いですが、絵的にも内容的も敢えて古さを意識して作ってる作品かなと思います。原作も結構好きだったのですが、アニメもなかなか面白かったですね。

もちろん江戸川乱歩の「怪人二十面相」がモデルなのですが、あまり・・・というか全然人物像が一致しないです。「二十面相」ではあるけど「怪人」ではない、かっこよくてダンディだけど結構しょーもない男です。ガンダムで言えばシャア(笑)諸悪の根源みたいな男ですね。

そんな彼を一途に慕い続ける主人公チコの物語です。
タイトルから「二十面相の娘」がキャッツアイみたいに盗みをする作品と思われるかもしれませんがそうではなくて、二十面相を神聖視するチコの心を変化を見守るような、そんな感じの作品。
しかしエンターテイメントとしてもそこそこよく出来ていて、前半と後半で一気に転調させたりするところなんかも悪くない。人造人間とかなんだかよく分からない科学の怪しげな産物が出てきたり(笑)ツッコミどころが多数ありますが、ちゃんとアニメはアニメで纏まっています。アクションは結構凄い動きをします(笑)

まぁ長所でも短所でもあるんですが、演出が少し地味。
前述の通りツッコミどころ満載なんですが、かなり手堅く作られていてNHKで放送されていてもおかしくない。キャラの造形もそうなんですが、この古臭さで好み分かれるかも。

結論としては・・・全体的に地味だけど、シンプルかつよく出来ている良作かなと。
人気ないみたいだけど、期待しすぎなければ十分楽しめると思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17
ネタバレ

入杵(イリキ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

レトロな作風から今のアニメには無い哀愁が

本作は小野愼司の「二十面相の娘」(コミックフラッパー)を原作に製作された。江戸川乱歩の「怪人二十面相」から着想を得ており、江戸川乱歩の孫の許可を得て書かれた。
世界観に合わせる為敢えて古臭くレトロに描かれている。
作品名から錯覚する方が多いだろうが、二十面相の娘が、二十面相の様に神出鬼没に登場し、鮮やかに盗みを働くと言った様な作品ではなく、二十面相に憧れるチコの環境や心情の変化にスポットが当てられた作品である。
明智小五郎と二十面相の力関係は逆転し、平気で拳銃を使用し人を殺害したり、ターゲットを中傷したりと紳士的で洒落の利いた少年探偵シリーズの二十面相の面影は無い。
平野綾演じる主人公チコがとても可愛らしい。
ファンによる非公式略称は「メンムス」。


あらすじ

{netabare}
日本が大戦の惨禍からようやく復興し、繁栄を謳歌しはじめていたころ、富豪の令嬢・美甘千津子(チコ)は幼いながら生きることに疲れ、新しい世界を夢見ながら生活していた。チコの両親は既に他界し、彼女は叔父夫婦と共に生活していたが、財産の独り占めを狙う叔父夫婦は日々の食事に毒物を混入し、チコを毒殺しようと企んでいたのだ。聡明なチコはそのことに気がつき、叔父夫婦が勧める食事を口にしないようにしていたが、体は衰弱するばかりであった。そんなチコを見かねたのが、巷を騒がす怪盗・二十面相だった。二十面相は美甘家の紅玉を盗み出すために美甘家に潜入していたが、「一番の財産は千津子くんだ」と紅玉とともにチコを盗み出したのだった。
{/netabare}

感想

全体的に、主人公チコの成長記としての側面が非常に強い作品だ。
インパクトに欠けるストーリーであるが、安定して視聴出来る良作である。
{netabare}
中盤から登場するオーバーテクノロジーや、終盤の柿島耕平の陰謀など、SFサスペンス的側面が序所に強くなってきて引き込まれるように観終わった。
ただ、ご都合主義感が否めず、チコが病気持ちの癖にとたんになんでも出来るようになる展開や、終盤のオーバーテクノロジーや陰謀などの暴走展開も「成長記」に必要とは思えず、
「ぐだぐだ」な展開へと収束した。中盤の衝撃的事件から作品がカオス化した印象だ。
世界観や背景、事件などに説得性がほぼ無く、極めて残念である。
序盤から柿島の陰謀の伏線を張ったり、チコの子供らしさを含んだキャラ設定、必要な描写の挿入、説得力のある世界観、綿密に練られたストーリーがあれば大変良い作品に仕上がったと思う。
{/netabare}

総評

世界観は独特だが考察には値しない滅茶苦茶な設定だった。
主人公の成長記としての側面も終盤は微妙である。
しかし、突っ込み所が満載な作品であることもまた、作品の魅力である。深いことは気にせずに楽しんで視聴することを勧める。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

65.7 12 飛行船アニメランキング12位
ラディアン(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (104)
470人が棚に入れました
トニー・バレントさんのマンガが原作で、魔法使い見習いの少年が、世界を救うまでの活躍を描いた冒険ファンタジー。友情や努力、絆、出会いと別れなどを通して少年が成長する姿や強敵とのバトルが描かれる。

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、朴璐美、小市眞琴、遊佐浩二、子安武人、山口勝平、吉野裕行、東山奈央、三宅健太、寺島拓篤、早見沙織、佐倉綾音、緒方賢一、木村良平、稲田徹、速水奨

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

NHK王道冒険ファンタジーの遺伝子は?

地上波夕方ヒロアカの後は逆転裁判…
えぇまたこれかと思ってたら

裏番組のEテレで放送

監督:岸誠二(瀬戸の花嫁、月がきれい、あそびあそばせ)

声優
主人公セト:花守ゆみり
ヒロイン:悠木碧
他、豪華声優人多数…

異世界魔法ファンタジーかな?王道アニメに期待です!


4話まで視聴
思った以上にゆっくりした展開、ようやくヒロイン登場&冒険スタートって所かな?
ヒロイン役に悠木碧さんだった理由が分かる回でした。
さすが何種類も声出せる悠木碧さんにピッタリのヒロイン設定。

私的にNHK冒険ファンタジーアニメで思い出されるのが未来少年コナン、ふしぎの海のナディア
NHK名作冒険ファンタジーアニメの遺伝子は引き継がれてるのかな?

視聴完了
最近では珍しい2クール近い話数なのに安定した面白さは流石、NHKでした。
意外と政治的な主張があったり、モダンファンタジーアニメだった。
ファンタジーの割りに若干ワクワク感が足りないのがマイナスかな…
それは今期残した謎を解決してくれる2期に期待。

主人公セトを演じた花守ゆみりさん、少年役に違和感なくって最大の発見かも。
色々声出せて多くのキャラ演じれるのは悠木碧さんと思ってたけど、花守ゆみりさんもこれから少年役増えそう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 21

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

ユーロ・マンガ

フランス語圏の漫画の名称を「バンドデシネ」と言う。

英語圏は「コミックス」であり、日本語は「漫画」である。

フランスでは漫画は芸術として幅広く受け入れられ、アメコミはもちろんのこと日本の漫画もかなり読まれている。

中でも、フランスやアメリカで人気なのはアニメ調のデフォルメされたキャラクターが活躍する超能力モノであり、昨今はアメコミ映画ブームやアニメブームも相まって全世界的に人気である。

この「ラディアン」はそんなフランスのオタク(元々はバンドデシネ作家だった)トニー・ヴァレントが日本のアニメや漫画に影響を受けた形で制作された「ユーロ・マンガ」という新しいジャンルである。

内容は「ドラゴンボール」はもちろんのこと少年ジャンプ系の超能力や萌え要素などを取り入れてかなり最近のマンガに近い作りである。

ヒーローアカデミアなどのアメコミ系漫画作品やマーベルの人気により、さらに拍車のかかる世界的オタク化の流れが顕著になっている。

日本の声優が増えたことや、ハリウッド一流俳優や監督がこぞってアニメや漫画原作の映画を撮るあたりに、世界的な流行の最先端としてあるのかもしれない。

1、2話視聴:岸誠二監督作品だそうで、「あそびあそばせ」から考えるとスムーズな王道少年漫画への移行だといえる。ギャグ作品をいくつか受け持つことで少年漫画における児童向けの「ギャグセンス」を大の大人が描くにはあまりにも拍子抜けしてしまうところを補おうとしたんだろう。
原作はそこまでギャグマンガしていない(やはりそこは欧米人だからかもしれないが)ので、ほどよく子供向けにさじ加減している。ただ、原作が好きだという人にはかなり悪態を突く可能性はあるかもしれない。

13話まで視聴:後半でヨーロッパで今実際にある魔女狩り、移民排斥運動、ポピュリズム政治に対しての批判を盛り込んでいるのでタイムリーな作品になっているところも良いと思います。

21話視聴:NHKは本当に良い仕事してると思う。ちゃんと第2シリーズ制作は決定していて、打ち切ることなく、アニメ会社にとっても非常に良心的で波に乗る形にしてくれている。さすがに民放とは違って視聴率で左右されないのは作り手として安心感があるだろう。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 15
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

NHK製冒険ファンタジー

原作はフランスの漫画なんだそうです。
もちろん未読です(笑)。
第1期最終話まで視聴。
第2期の制作も決定しているようです。

Eテレの夕方アニメということもあって、正直、子供向けかとも思いましたが、大人でもしっかり楽しめる作品。

少しネタバレになっちゃいますけど・・・。
{netabare}この世界には『ネメシス』と呼ばれる怪物がいて、『ネメシス』は街を、人々を襲う。
『ネメシス』と唯一対抗できるのは、『魔法使い』だけ。
だけど、『魔法使い』も穢れた者として、人々に嫌われていた。
治安維持を司る『異端審問官』なる存在が、『魔法使い』に弾圧を加えることも多々ある世界。{/netabare}

単なる冒険ファンタジーの要素に加えて、『差別・排斥』という、重い要素も複雑に入り混じった作品。

前半はコメディ要素多め。
後半は、かなりシリアスな展開に・・・。

メリとミスター・ボブリーの可愛さも魅力の一つ。
ドクの巻き込まれ体質も魅力です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

66.8 13 飛行船アニメランキング13位
ラディアン 第2シリーズ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (51)
256人が棚に入れました
カッコいい大魔法使いになることを目指す少年・セト。空からやってくる怪物・ネメシスを倒すため、毎日魔法の特訓に励むが、うまくいかずトラブル続き。村人たちに迷惑をかけ、育ての親・アルマからも叱られてしまう。そんなとき、超巨大ネメシスが村を襲う! 世界を救うためネメシスの根絶を決意したセトは、ネメシスの巣があるという伝説の地“ラディアン”を探す旅に出る。新たな仲間との出会いや、強敵との戦い、待ち受ける困難に立ち向かうセトの冒険が今、始まる!

声優・キャラクター
花守ゆみり、悠木碧、大畑伸太郎、渕上舞、遊佐浩二、子安武人、朴璐美、小市眞琴、ゆかな、石谷春貴、熊谷健太郎、白熊寛嗣、青山穣、木下浩之、千葉繁、根谷美智子、利根健太朗、小原好美、山崎たくみ、吉野裕行、東山奈央、稲田徹、三宅健太、緒方賢一、佐倉綾音、早見沙織、黒沢ともよ、木村良平、小野賢章、井上喜久子、島田敏、速水奨
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったけどまだまだ先は長そう

2019年秋アニメ。第2シリーズです。全21話(第1シーズンと合わせて42話)。

【あらすじ】
魔法使いとして幼少時に差別された経験を持つセトは、人間と魔法使いが一緒に暮らせる世界を作りたいと願い、「ラディアン」と呼ばれるネメシスの巣を探す旅に。1期ラストではランブル・タウンでの騒動は収まったものの、正体不明の自分の力が暴走したことを憂いて、セトは友人メリを残してアルテミス学園を去ります。
2期1話にて、魔法騎士の本拠地「カスラーン・マーリン」に「スペクトル・ネメシス」と呼ばれる今までと違うネメシスが現れました。


【第1話感想】
{netabare}
まず新しいOPEDがかなり好みでした。4クールアニメの後期OP・EDっぽくて良い。
あまりJPOPは聞かないのでHaloat四畳半さんは初見(?)だけど「ナラク」良い曲だと思ったし、映像もとても良かったです。
EDはNakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」。うっわ嬉しい…!ちょっと切ないメロディ、しかも歌詞少な目なのが余計にしんみりさせる。どんなタイプの曲も作っちゃうなあ…。映像も凝っていて、爽やかだけど少し寂しげでとても合ってる。

これまでのお話!みたいなパートを入れることもなく、普通に22話目のように始まりましたね…。
半年も期間が開いているので少し不親切では?と思ったらyoutubeで「1分でまるわかり」というのを公式がやってた。そっちを見てね!ということかあ…。総集編とかもなんのかんのと楽しむ自分はちょっと寂しいです。

セトが沈んだ様子なのがなんか悲しいというか、元気出してよぉ!って思ってしまう…。
アルマは相変わらず偉大な師匠で母。セトには試練が多くて独り立ちはまだ先でしょうか。
ドグラノフ隊長今度はどんな貧乏クジ引…もといどんな奮闘ぶりを見せてくれるのか、楽しみにしてるw

それにしても、何だか無性に明るいメリが見たい…。
私がこの作品に求めてるのは癒しなのかも知れない。

1期の時には不安要素も少しあったし、続きを凄く楽しみにしてたつもりは無かったんですよ。でも雰囲気やキャラクターはもうわかっているので、2期には不安要素はほぼ無く、それが気持ち的にとてもありがたい。もう少し展開がハイテンポでも良い気はしますが。
なので物語がきちんと進めばのんびり楽しめるかなと思ってます。{/netabare}
(2019.10.3)


【視聴終了感想】
相変わらずエンドカードが凝っていて楽しかったです。
OP、EDがたまに変わったり、凝った挿入歌もあったり。
それぞれのキャラクターも深まりましたし、守るべき人や国が描かれたのがとても良かったと思います。

1期に比べてストーリーの連続性が高くなり、4クールアニメの後半という感じで良かったけど、やっぱり展開はゆっくりめ。まだ色んな謎が残っていますね(というか、謎が増えたw)。
私は謎が明かされることよりドラマ性がきちんとしていれば良い人間なので十分楽しみましたが、これは3期以降がないと勿体ないなあ。多分原作のストックも溜まっていないでしょうし、3期があるとしたら大分先になるかも。
{netabare}

今作は人間ドラマに見所が多く、セトとメリの関係は特に良かったです。
メリ、オコホ、アルマ、ジル、クイーン・ブーディカと、やっぱり女性が強い作品。
クイーンを怪しませるミスリード演出として、オコホに同じ女性としての忠告シーンを入れているのも良い。クイーンからすればオコホを評価しているからこそだけど、視聴者からすると怪しく見えるようになっていましたね。

呪いや差別が人間の意識の問題という描写になっているのがとても良いと思います。
呪いを宿す住人が多いカスラーン・マーリンの中でも結局差別があるのは変わらないんですよね。外見的に目立つ呪いを持っていると魔法騎士になれないというのが、すごく差別的。男社会でオコホがなかなか認められないのもそう。

ラディアンの発見は原因を特定したり理解を深めることにはなると思うけど、ネメシスが悪ではない可能性を1期で提示した以上、ラディアンもネメシスも諸悪の根源みたいなものでは多分ない。
今後のラディアンの扱いによっても、差別や拒絶を超えての共存が描かれたら良いですね。

17話でセトはドラグノフに「それはお前自身が考えて本当に正しいと思ったことなんだな」と問いかけています。以前アルマに「自分の頭で考えて正しいと思ったことをしな」と言われたから、セトは愚直に考え続けてきました。それに加えて、人間の社会だけではなく妖精たちの世界も知ったことがセトの視野を広くした。
1期では世界を俯瞰して見ていたドグラノフが、冒険を通して視野を広げてきたセトに、自身の視野の狭窄を指摘されるのは良かったです。

毎週楽しかったんですけど、個人的には現在のオコホ・モルドレッド・サグラモールのエピソードが序盤に一つ欲しかったかな。それがあれば後半の3人のドラマもさらに良くなったと思うので。
でも子ども時代の3人は描かれていて、可愛くて好きでした。

1期で「ネメシスは必ずしも凶暴なものばかりじゃない」という問題があったけれど、それは次回作以降かな。セトの暴走の制御・解決の物語が先ということでしょうね。
今期の内容は物語の起承転結の「承」の部分だった感じです。
{/netabare}


【気になることメモ】
先が長そうなので、思い出しやすいようにちょっとだけメモ。
{netabare}
グリムは世界から距離を置いている、という発言。グリムの正体。
「アヌマテック」と呼ばれるもの、書庫の大魔法使いの記憶の石のコレクション。その中の「マゴジア」という女魔法使いの記憶の石がグリムの手に渡る。「記憶の石」は持ち主の魔法使いの経験を記録する。
ピオドン、ディアバルはじめセトの兄弟たちのこと。セトの暴走は侵入してくる闇のせいで、感染者の呪いではなく人為的なもの。魔法使いを産める魔法使いである可能性。ディアバルはセトの迎えが間に合わず姿を消してしまった。ピオドンは結局ディアバルをどうしたのか?兄弟たちに侵入してくる闇は何か?
{/netabare}
(2020.3.5)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

その手が導くのは破壊か、創造か

言わずもがなですが、本作はラディアンの続演に相当します、
物語の内容に繋がりがあるので、前作未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

岸誠二さんが監督で、主人公のセトを演じるのがゆみりんという、私にとって凡そ最強と思われる組み合わせであるこの作品…2期の放送をとても楽しみにしていました。


魔法使い少年・セトは、
怪物ネメシスを倒すため冒険の旅に出た…。

道中、魔法使い少女・メリや情報屋・ドクと仲間になり、
魔法使いの天敵・異端審問所と衝突!
激戦の末、辛くも勝利を収める。

伝説とされるネメシスの巣"ラディアン"の手がかりを握る
魔法使い騎士団の本拠地へと到着したセトだったが、
ラディアンを探していたのは昔のことだと言われてしまう。

魔法騎士志願者の少女・オコホとの出会いや、メリ・ドクとの別れ、
セトを追う異端審問官、新たな敵・商人男爵との激突など、
セトの冒険はますます盛り上がっていく!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

どうして異端審問官はセトら角の生えた少年を執拗なまでに追い回すのか…
そして魔法使いを目の敵にするのか…
恐らく物語の核心の一つに相当すると思うのですが、実はこれが未だ良く分からないのですが、異端審問官が「奇跡の人」を投入して本気で魔法使いに戦いを挑んだらどうなるか…
その顛末が痛いほど伝わってくる展開であったことだけは間違いありません。

魔法使い…今回の場合は魔法騎士団になるのですが、彼らだって指を咥えて黙って見ていた訳でも一方的にやられた訳でもありません。
シファンディールを治める、麗しき巨大な女王であるクイーン・ブーディカを先頭に、空気中のファンタジアを操り勇猛果敢な突進を何度も何度も繰り返したんです。

ですが、異端審問官のやり方は魔法使い側からの視点で見ると周到で狡猾…
まるで、魔法使いの心と身体を同時にへし折る方法を熟知しているかのような場面が待っていましたから…

この様な大惨事が起こる前、とある事情で満身創痍だったセトは自らを森の妖精だと明かしたミルに「カイルトの森」という場所で一命を救って貰っていたんです。
そこにはミルの伴侶であるジルが暮らしていて、まるで家族にように接してくれたんです。
それだけじゃありません。
ミルは魔法を生み出す源であるファンタジア使い方…特に制御の仕方をセトに指南してくれたのです。
ミルとジルが育んできた森です。
セトにとって空気が優しくてとても居心地が良い場所だったに違いありません。

異端審問官の仕打ちが目の前で武器を取る騎士団に対するモノだったら…
降りかかる火の粉は払わなければならないのは理解できます。
ですが、彼らが引き起こしたのは目を覆う様な惨状だったんです。
怒りと悲しみに我を忘れたって全然おかしくありませんでした。
もちろん、私も涙で前が見えなくなりましたよ。

ラストの展開に少し希望の光が見えたのが唯一の救いでした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Halo at 四畳半さんの「ナラク」
エンディングテーマは、NakamuraEmiさんの「ちっとも知らなかった」

2クール全21話の物語でした。
物語は何度も急転直下しましたが、制作がNHKなので作品は安心・安定していたと思います。
原作は既刊12巻まで刊行されてるようですが、2期までで原作の10巻までが使われたようです。
せいさくがNHKなので続編はきっとあると思いますが、ストックが貯まるまで少し時間が掛かりそうですね。
ですが、しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

37111 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ちゃんと作ってんだけどさぁ。。。

1話視聴後感想と今後の期待度
一言コメント:2期目です。原作が国産じゃないんでしょ?
期待度:★★★

俺たちの戦いはこれからだ!エンドかな。

すべてにおいて既視感のある展開。ノリはワンピース的なジャンプアニメ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

63.9 14 飛行船アニメランキング14位
DTエイトロン(TVアニメ動画)

1998年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (23)
141人が棚に入れました
2187年、強い紫外線が降り注ぎ荒廃した地上。ドーム都市データニアでは、子供達が感情を制御され巨大建造物「パイル」での作業に従事させられていた。そのうちの一人、主人公の少年シュウは海への憧れから脱走し、アンドロイド「エイトロン」をあやつる少年たちと出会う。彼らは、データニアの子供たちを解放しようとするレジスタンス、「リターナー」だった。シュウは彼らととも、にユートピアといわれるもうひとつのドーム都市「アモーロート」を探して旅発つ。一方、シュウ達が高い環境適応能力を持つ「DT(データトランスフォーム)保有者」である事を知ったデータニアは、捕獲のための部隊を送り出す。

声優・キャラクター
保志総一朗、夏樹リオ、矢島晶子、諏訪部順一、川澄綾子、山口勝平、神奈延年、辻谷耕史、遊佐浩二
ネタバレ

lZQnV50529 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

雰囲気を味わうアニメ

これを、SFの面白さを追求という観点から見たらつまらないでしょうね。これは完璧に雰囲気を味わうアニメ。たとえば、第15話のラブソング。 {netabare} 輸送手段を失って歩いて移動していた一行が、風力発電を見つけ、人が住んでいる村を見つけますが、この村は、世界の人々が歌を歌う習慣がなくなったので、歌を皆で歌って世界に歌を流している村だったというお話です。人々が練習のために歌う歌をBGMにして、お話が進んでいくところはさすがだと思いました。 {/netabare}
深夜放送時間帯で、ちょっと仕事に疲れてぱっとテレビをつけたらとてもよかったという感じのお話が多かったと思います。OPの歌はとても好きな歌詞で、お話の展開とも符合しています。幸せな時代に生まれたことを感謝して生きていきたい。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

Chika さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

DTエイトロン

この時代の名作
素晴らしい作品です!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 1

90.8 15 飛行船アニメランキング15位
とある科学の超電磁砲[レールガン](TVアニメ動画)

2009年秋アニメ
★★★★★ 4.2 (10376)
41238人が棚に入れました
総人口230万人、東京都西部のほとんどを占める巨大都市。その人口の約八割が学生ということから、「学園都市」と呼ばれるその都市では超能力の開発が行われているんですの。学生たちが能力の強さに応じてレベル0~レベル5にランク付けされるこの都市で、7人しかいないレベル5の第3位に位置する能力者、御坂美琴お姉さまが本作の主人公となる。この物語は、彼女が通うお嬢様学校、常盤台中学校とそれを取り巻く仲間たちの平和で平凡でちょっと変わった能力者の日常を描く物語ですの。

声優・キャラクター
佐藤利奈、新井里美、豊崎愛生、伊藤かな恵、阿部敦
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

キャラクター配置が絶妙。日常ものとバトルものがうまくかみ合ったアニメ

原作未読。
「とある魔術の禁書目録」は1期だけ視聴済み。
そのスピンオフにあたる作品です。

超能力開発のために作られた「学園都市」と呼ばれる巨大な町。
そこで生活する、クセのあるキャラクターたちの、日常とバトルを描いています。
テーマは「個性」そして「あこがれ」。
誰一人かけてもこの話は成り立ちません。

キャラクター立てが重要になっていますので、主要人物の紹介。


【御坂美琴】
本作の主人公で、努力でのし上がった人。
学園都市で最強クラスの能力を持っています。
性格上、突っ走ってしまうところがあり、危険に身をさらすこともしばしば。
日常シーンでは、見た目と趣味のギャップがポイント。
バトルシーンでは、その能力を遺憾なく発揮。
作画や演出も相まって、本当にかっこいいです。

彼女がいなければ事件は起こらず、また、解決もしません。


【白井黒子】
美琴のルームメイトで、後輩。
「風紀委員」という役職に就いています。
誰もが欲しがるであろう、便利な能力持ち。
美琴を日頃から慕っており、美琴が突っ走ってしまうのを結果的に防いでいます。
日常シーンでは、やりすぎた黒子に美琴の鉄槌が下るのがお約束で、大きな見所です。
バトルシーンでは美琴との連携がお見事!

1人で他のアニメのキャラ全員をくってしまいそうなほど、超個性的なキャラです。
見ていて飽きません。
日常パートの主人公と言っても過言ではないです。


【初春飾利】
黒子と同じく風紀委員。
能力は地味ながら、情報収集能力が抜群。
日常シーンでは天然で癒しキャラ。
バトルシーンでは、その情報収集能力で大活躍。

また、立場上、各キャラクター同士を繋ぐ架け橋となるキャラクターでもあります。

日常でもバトルでもバランス良く活躍する人。
作品に花を咲かせてくれます。
{netabare}頭の飾りが本体です。{/netabare}


【佐天涙子】
初春のクラスメイトで親友。
能力は持っていません。
これがキャラクターと視聴者を結ぶ、とても大切な役割を果たしています。
彼女に感情移入した人も多いはず。

一番地味ながら、ある意味一番大事な人でしょう。


キャラクター配置が絶妙で、日常学園ものと、バトルものがうまくかみ合っている、完成度の高い作品です。
また、恋愛要素がほとんどないので、すっきりと見ることができます(百合表現はありますが、完全にネタ扱い)。

テーマ曲「only my railgun」「LEVEL5-judgelight-」のかっこよさもポイントですね。

「とある魔術の禁書目録」のスピンオフなので、そちら側のキャラクターも出てきます。
知っていればより楽しめると思いますが、見なくても大きな問題はありません。

欠点をあげれば、ストーリーがベタなところでしょうか。

「日常→事件→解決→日常→事件→解決」

というように、良く言えば王道展開、悪く言えば凡庸な作り。
起こる事件もそれほどひねりがあるわけではありません。

それでも、それを吹き飛ばすほどのキャラ立て、笑いの質、演出のレベルが高い作品です。
個人的には本編よりずっと面白いと思えました。

2期が放映開始されましたが、こちらにも期待です!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 119

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

スピンオフ作品でこの存在感!!

とある魔術の禁書目録のスピンオフ作品。

※世界観だけ先に。
舞台は超能力が科学によって解明された世界で、能力開発をカリキュラムに組み込む総人口230万人の8割が学生の巨大な学園都市。そこでは学生全員を対象にした超能力開発実験が行われていて、全学生はレベル0(無能力者)からレベル5(超能力者)の6段階に分けられ、様々な能力を開花させている。 


主人公は学園都市に7人しかいないレベル5(超能力者)の内の1人、とある魔術の禁書目録ではヒロインである「御坂美琴」。
電撃を操る能力から「超電磁砲(レールガン)」の通名を持っている。
今作はその御坂美琴とその友人、白井黒子・初春飾利・佐天涙子を主にして、学園都市で起こる様々な事件を解決していくお話です!!

禁書と違い、魔術は登場せず、科学の力がメインになっているお話でもあります!

禁書が魔術サイドや科学サイドなど出てきて、設定の世界観も世界を巻き込んだかなり壮大なものになっていますが、今作は美琴やその友人達との学園での日常生活などマッタリとした部分も多数あり、禁書に比べてはのんびり見れるのではと思います。

ですが、醍醐味である能力を使った戦闘シーンもしっかりとあるので全く飽きるということはありません!

あくまでもスピンオフなので禁書の世界観を少なからず把握していることが必要かもしれませんが、この作品から「とあるシリーズ」に入っても問題ないように今作は構成されているので大丈夫だと思います!

むしろこの作品を見て、禁書の方にも興味を持ったという方も多いのでは??(ノ´∀`*)

このシリーズの見所はなんといっても学園都市をメインにした世界観ですが、登場人物も多く、各々能力が違う分毎回戦闘シーンも迫力が違います!!

その上、結構複雑な物語だったりするので飽きは来ませんね(ノ´∀`*)

ですので禁書を見たい方の為に多少、見やすくなっているのが今作だと思います!!

原作の売上もアニメの人気も結構なものなので、期待して見てもらっていいと思います!!(*´ω`*)b


4年ぶりに2期も放送開始されたので、まだ見ていない方はこれを機に視聴されてみてはいかがですか?(*^。^*)



※私は多分レベル0です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 118
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

LEVEL5の面白さ‼︎

{netabare}
「とある魔術の禁書目録」を視聴していたのですが
最初の数話でちょっと行き詰ってしまい、気分転換の
意味で禁書目録の外伝、御坂美琴ちゃんに焦点を当てた
作品という事で視聴し始めた当作品。

禁書目録での各キャラのイメージが殆ど無いまま
見始めたのですが、

凄いです、面白いです!
見始めたら止まりません!

スピンオフ作品という位置付けとは思えない作品で
5点満点をつけたいくらいでしたが、今の私の中では
最高レベルの面白さです。

可愛くてカッコいい女の子にギャグ・萌え要素も豊富で
日常系とバトル系が好きな方には超オススメです!

登場人物がとにかくか可愛くてカッコいい。
(ちょこっと見た禁書より可愛いくなってるような…)
女の子がこれだけの信念と強さを持った世界観が
大好きです。

お話としては、学園都市で生活する女子中学生の日常を
描きつつ、事件発生、解決というある意味では王道なの
かもしれませんが、その一つ一つの描き方が凄く丁寧で
最後に繋がっていきます。

美琴ちゃんを取り巻くキャラの立て方もみんな細い設定
がなされていて、一人一人それなりの掘り下げ方もあり、
最後見終わった後、登場人物とストーリーの一体感が
とてもありました。
よくある観終わってからのあの人誰だったんだっけ?
というのがないんです。
一人一人が凄く印象に残るんです。

私のアニメを視聴した後にとても面白かったと印象に残る
条件としてあるのが、作画や脚本、音楽の良さはもちろん
あるのですが、作品全体を通してそれぞれの登場人物と
ストーリー全体の一体感、絡まり具合なんです。

この作品ではそれが見事になされていたと思います。

この物語の中心をなす4人の登場人物。

学園都市で7人しかいないLEVEL5の能力者の1人、
常盤台中学のエースと呼ばれ電撃姫の異名を持つ
御坂美琴(CV:佐藤利奈さん)。
バトルの時は強烈な超電磁砲(レールガン)を放ちますが、
普段は友達思いで優しく意外と可愛い物好き。
ハスキーで中性的な感じからのデレが可愛いです。

そしてこの物語のコミカルな部分の中心的な人物。
白井黒子(CV:新井里美さん)。
もう最高です!
黒子ちゃん無くしての美琴ちゃん、いや、レールガンは
考えられないくらいです。
普段はただの美琴お姉様大好き変態娘ですが、ここぞの
黒子ちゃん最高です‼︎
新井さんの演技がもう本当に凄いと思います。

頭に花飾りのある初春 飾利(CV:豊崎愛生さん)。
この4人の中でも癒し系のキャラ、豊かな表情と豊崎さん
の声に日常系大好きな私は撃沈でした。
でもいざという時の芯の強さは美琴ちゃんを凌ぐものが
あります。

そして4人目の佐天 涙子(CV:伊藤かな恵さん)。
ある意味私はこの佐天さんがLEVEL0の無能力者で
ありながらこの物語の核をなす重要なキャラだったと
思います。
伊藤かな恵さんの元気の出る声がとても素敵で初春ちゃん
とのコンビがとても楽しいです。

その他にも同じ常盤台中学の婚后 光子(CV:寿美菜子さん)、
湾内 絹保(CV:戸松遥さん)、泡浮 万彬(CV:南條愛乃さん)
のトリオをはじめ、ジャッジメントの固法 美偉先輩
(CV:植田佳奈さん)、などなど個性的なキャラがいっぱい。

若手からベテランまで、えぇ〜ここでぇ〜って感じで
素敵な声優さんが多数出演されてますので、声優さん
好きな方にも楽しめる作品かなぁって思います。

OPの「only my railgun」「LEVEL5-judgelight-」
共にアニソンランキングで上位にいるのも納得です。

バトルのクライマックスで流れる両曲はベタであろうが
王道と言われようが、心熱くなる事間違いなしです。
松岡修造さん的な「もっと!どうした、もっとこい!」
みたいな感じ?
ごめんなさい、上手く伝わるかな?
とにかく熱いという事です。

この作品の大きなキーポイントとなる14話の佐天さんの
回と最終話の木山先生と子供達のシーンに涙腺が弱ってる
所でED「Dear My Friend -まだ見ぬ未来へ-」が流れた時はもう涙が…
ここで持ってくるかぁって感じで…
最後の美琴ちゃんの笑顔がとても素敵でした。

やっぱりこの作品のキーワードは立場や境遇に左右され
ない信じ合い頼れる「友情」だったと思います。

時折出てくる禁書目録のキャラにも「お〜っ」
見た事あるって感じで、断念しかかっていた禁書目録に
また興味が湧いてきました。
最初にこちらの作品から視聴して禁書目録に行くのも
良いかもしれませんね。
禁書目録を見てなくても全然楽しめます。

日常系の笑いから、癒し、スリリングなバトル、
そして感動。
恋愛要素はほぼありませんが私の好きな要素がここには
詰まってました。
全24話というのを全く感じさせない良い意味でのまったり
感とスピード感。

文句無しの「LEVEL5」です!
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 112
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