歴史アニメOVAランキング 9

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの歴史成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月12日の時点で一番の歴史アニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.8 1 歴史アニメランキング1位
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 追憶編(OVA)

1999年2月20日
★★★★★ 4.1 (501)
2910人が棚に入れました
主人公剣心が、“人斬り抜刀斎”になるまでの経緯、雪代巴との出会いから別れ、そして不殺を誓うまでのエピソードが描かれているOVA作品。主人公が技名を叫ぶ等の漫画的な演出は排除され、徹底した脱少年漫画演出が施されている。また、テレビアニメや少年漫画誌では表現が困難と思われる、人が刀で串刺しにされたり、大量の血が飛び散るといった凄惨なシーンも目立つ(DVDでは、最初に「過激なシーンが含まれる」と出てくる)。第1幕 - 第4幕と、追加カットを収録した特別版は、アメリカの年間DVD売上チャートで7位を獲得するという快挙を成し遂げた。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

原作を知らなくても単品で楽しめる!感動の時代劇

るろうに剣心のOVA作品。
海外では、アニメ以外のDVD作品を含めて、7位を取ったこともあるほど人気作だそうです。


もともと熱い少年漫画のるろうに剣心。
そこから「熱さ」を取って、スパイスを加えたら「切なさ」が残りました。

必殺技名を叫ぶような少年漫画チックな部分がなくなり、時代劇を見ているかのような、シリアスな展開が繰り広げられます。

時代は幕末。
長州藩維新志士の裏で暗躍した人斬り抜刀齋の人生を描いています。
歴史上の人物として実在してもおかしくない、そんな「人斬り抜刀齋」の物語。

アクションアニメとしては、一瞬の判断力、体格差をカバーする身のこなしなど、見事な殺陣が見所。
例えば、
{netabare}
・刀を抜かず、鍔で剣を受け、反動を利用して目つぶし、バランスを崩した相手を抜刀で斬り込み、両手を添えて押し斬る
・2人を強襲し、先に剣を抜いた方に斬り込むと見せかけて、横にジャンプ、剣を抜くのが遅れたもう片方を先に斬り倒し、最初に空を斬ったもう1人を後から倒す
・階段を利用し、高所からのジャンプによって、刀ごと相手を斬る
{/netabare}
職業として人を殺す、人斬り抜刀齋の才能と冷徹さが、ひしひしと伝わってきました。

そして、中盤、愛情と憎悪の中で揺れ動く人間ドラマ。
{netabare}
自らの仇に愛情を抱いてしまった巴と、そうとは知らずに巴と夫婦生活を続ける剣心。
{/netabare}
全てを知った人斬り抜刀齋は、何を選ぶのか。
そして、頬に付けられた傷の謎とは?
{netabare}
最後の十字傷を巴が付ける、この改変はお見事。
「生きたい」という執念によって付けられた傷を断ち切るように付けられた2本目の傷。
これは巴の復讐でもあり、許しの証でもあった。
すばらしい解釈の仕方だと思います。
{/netabare}

原作でも出てくるエピソードをうまく調理し、上質なアクション・人間ドラマとして完成された作品です。

もちろん原作に沿ったエピソードのため、一部ネタバレになっているのですが、見たからといって原作の魅力が損なわれるわけではありません。
面白さの方向性が違うので、原作は原作、OVAはOVAとして楽しめます。

原作を全く知らなくても、十分に見応えのある作品です。
おすすめですよ!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

the Fourth Avenue Café

るろ剣の追憶編OVA。しかしこれはもう劇場版と呼んでもいいかなと。
本作は剣心が、心太だった頃から池田屋事件までの歴史の中で、1人の女性:巴と左頬にある十字傷についてメインに描かれている。

るろ剣本編自体好きな作品ですが、こちらの剣心の世界も、原作を超えている位の出来栄え。なによりも音と画が血と切なさを匂わせてくるような妖美な雰囲気だけでも、下手な時代劇よりも見応えがあるし、約1時間の中での時間帯効果は素直にありがとうございます。

巴と婚約していた男を切ったときに出来た傷と、巴を守れなかった時に巴に刻まれた傷が、交差してできた十字傷。ただ、これ原作では巴は小刀を落とし、傷がつくと言う描写で留まっているのですが、本作ではしっかり刻み込む。ここが最大の見所ではないでしょうか。

婚約者の仇討ちを遂行する一方で、剣心の剣客としての辛さを感じながら過ごす日々。悲しい出会いの二人にも少しの安穏と安らぎ。ただ、時代の闇は二人にも訪れる。最期の時、巴「ごめんなさい、あなた」二人の愛する人に・・・縦の傷には復讐。横の傷には愛と贖罪の傷を。そんな風に受け取りました。無駄なのりしろを徹底的にカットしたシナリオ。お酒のお供にどうでござるか

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これぞ名番外編

言わずと知れた、少年ジャンプの人気漫画原作。
明治剣客浪漫譚と銘打たれた、痛快剣術アクションバトルです。
ゴールデンタイムのTVアニメとしても人気を博したのは1990年代のこと。
この追憶編はそんなTVシリーズが終了したあと、OVAとして作成されたものですが、同じ世界観でも全く違った超シリアスな内容です。
本編でも度々触れられている剣心の過去のお話。
明治維新の乱世のなか、暗殺者「人斬り抜刀斎」がいかにして流浪人となったかのエピソードです。

もうすでに懐かしのアニメになってしまった「るろうに剣心」。ですが、近年実写映画化されこれが結構良い出来。
”るろ剣”に再度注目が集まっている今、ちょっとレビューを書いてみようかと思った次第です(^_^)


この追憶編、痛快バトルのるろ剣のなかにあって明らかに異質ではありますが、れっきとした原作準拠。
ジャンプらしいバトル展開の本編も好きでしたが、連載当時にこれを読んだときはなかなか衝撃的で、忘れられないお話となりました。
綺麗事を言って不殺を貫く剣心ですが、それに至るまでの過去。
後付けの設定なんでしょうが、この物語に蔓延している、時代に翻弄された若者達の哀しみがなんともいえず人物に深みを与えていて、原作で一番印象深くて好きなエピソードです。

作品全体の雰囲気は暗く、そして終始重苦しい。
登場しているキャラクターは、確かにあの剣心なのですが全くの別人と思って差し支えないぐらい。
トボけた「ござる」口調もなければ、「おろ~」ってボケることもなく、作品からコメディ要素は一切排除されています。
絵柄も少し頭身を高くして濃くなっています。
戦うシーンもありますが、チャンバラアクションや必殺剣術を振るうバトルではなく、あくまで殺陣。人を斬り殺すための表現で、もちろん大量の流血沙汰となるもので爽快さはゼロ。凄惨なだけです。

お話の内容は暗殺者として虚しく殺伐とした日々を送っていた剣心が、幕府側の追及を逃れるために潜伏生活をしていく過程を描いたもので、とても切なく、もどかしい物語。
顛末を語るネタバレも野暮なので多くは書きませんが、人斬りでありながら誰よりも優しい男が、「抜刀斎」から「剣心」になっていったバックボーンを見事に表現したドラマです。

私個人は、暗い物語や哀しい話は好きではないのですが、これは別格。
この雰囲気、この進行、この演出、この結末。こうでなくっちゃいけないと思っていたそのまんまを、ちゃんとわかってアニメにしてある秀作。
番外編的な扱いですが、TV本編を引きずることなく、良い意味で割り切りができているのが素晴らしい。


1本の短編時代劇として視聴もできますが、やはり、本来のるろ剣を知ったうえでご覧になれば、より一層そのギャップが楽しめる一作。
実写映画で、初めてるろうに剣心に触れた方にもオススメです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

63.4 2 歴史アニメランキング2位
ヘタリア Axis Powers(OVA)

2009年1月24日
★★★★☆ 3.7 (181)
895人が棚に入れました
世界中の問題を、各国で協力して解決するための“世界会議”。その席上で、若くエネルギッシュなアメリカがリーダーシップをとる。しかしあまりに個性的なアメリカの提案策をうけ、出席者たちはそれぞれに意見を出しあい、会議は混乱におちいっていく。

声優・キャラクター
浪川大輔、安元洋貴、高橋広樹、小西克幸、杉山紀彰、小野坂昌也、高戸靖広、甲斐田ゆき、笹沼尭羅、武内健、根谷美智子、朴璐美、釘宮理恵、井上剛、髙坂篤志、たなかこころ、増田ゆき、高乃麗、金田アキ、金野潤、郷田ほづみ

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ドイツを応援せずにはいられないw

陽気で憎めない「イタリア」と 厳格で真面目な「ドイツ」を中心に、世界の国々を
擬人化したキャラクター達が織りなす近代史コメディ。1話5分位で全52話。

ショートアニメって普段見ない方なのですが、短いながら勉強になる事もあり
なかなか面白かったです!!

少し極端ではあるんですが、各国の特徴を捉えたキャラクターたちは良いですね。
お国柄がキャラの性格や言動に反映されていて、それぞれの国民性に因んだ
やりとりはバカバカしくて笑えましたw

特に、弱小国イタリアに振り回されるドイツが良かったです。なんか見ていて
不憫でしょうがなかったww

それから、各国の歴史や文化に纏わる話、 国同士の関係性など、話の所々に
解説などが入っていて、当時の世界情勢などを楽しみながら色々知れるって
いうのも良かったかな。

ただ、流石に5分は短かすぎる。 30分もやると確実にグダグタになると思うので、
ショートアニメは正解だと思うのですが、せめて10分位は欲しかったトコロ...
たった5分だとやっぱり物足りなさを感じますね。

でもまぁ、時間以外は不満もそれほど無く終始楽しんで見れましたし、世界や歴史に
目を向けたり興味を持つキッカケなどにも良い作品だなって思ったりもしました。

あと最後に、作品の内容的に他国でも色々と反響を呼んでいたみたいなんですが、
これを見たイタリア人の反応はどうだったんでしょうね!? 少し気になりますw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

輸出できないジャパニメーションです

おもしろいです!
国家を乙女向けのキャラに擬人化したギャグアニメ。
人間関係は近代史の国家関係に準えてありますが、キャラが極端で笑えます。


主人公はイタリアです。
天然でアホ丸出しのイタリアに、つっこみ役の質実剛健なドイツ、勤勉で控えめな日本の枢軸トリオ。
それに連合諸国などが絡むという構成です。
サラッとやってますが、史実と国家の特性をネタにしたギャグなので、かなりなブラックジョーク。
それを限りなく明るくアホキャラ達で笑い飛ばしてます。


面白いんですが、これ、当事国の人が見たらシャレで済むんだろうか・・・・と不安になります。
こんなしょーもないもので国際問題とか嫌だw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 9

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

おもしろい

よくぞここまで。っていうくらい
各国の擬人化がよくできていて楽しい。
その国の人の気質とか、口癖とか雰囲気がそのままで、
時折ブラックジョークも散らしながら、
完結明瞭に歴史や国際情勢も学べてしまうのがいいですね。

だけど、ポーランドの描き方にちょっとだけ違和感。
作者にそのあたりの意図をぜひ、お聞きしてみたいです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

74.7 3 歴史アニメランキング3位
銀河英雄伝説 外伝(OVA)

1998年2月1日
★★★★★ 4.1 (138)
743人が棚に入れました
銀河英雄伝説シリーズの外伝。銀河系宇宙を舞台に、英雄たちの群像劇を壮大なスケールで描く。銀河帝国幼年学校を卒業し酷寒の惑星・カプチェランカに赴任したラインハルトたち。ベーネミュンデ侯爵夫人は彼らの抹殺をヘルダー大佐に指示する。

蒼い✨️ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

銀河の歴史がまた1ページ。

アニメーション制作:ケイファクトリー
OVA外伝第1期 — 全24話(1998年2月 - 1998年)
OVA外伝第2期 — 全28話(1999年12月 - 2000年7月)


銀河英雄伝説本伝の前日談にあたる物語で全部で52話にも及びます。

銀河帝国で後に“金髪の英雄”として知られるラインハルトと、
彼の忠実な腹心にして“赤毛の親友”キルヒアイスが未成年だった頃の話。
彼らが如何に活躍して出世の階段を登っていったのか?

片や“エル・ファシルの英雄”となったヤン・ウェンリーが新たな任地に赴任し、
事件に巻き込まれたり、後の人生で関わることになる人達との出会いがあったり。

本伝では歴史を眺めるといった具合なのに対して、
外伝では登場人物の更なる掘り下げが行われている気がします。

本伝では既に艦隊を所有して、更には元帥府を開き、
後には最高権力者にまで登りつめてしまうラインハルトしか観られないので、
艦長やら司令官やら上官に敬礼する中間管理職なラインハルトが新鮮ですね。

そこでは下級兵士など様々な立場の人間に直に接することにより彼らの気持ちを知ることもあり、
孤高ではあるが、足もとを疎かにして前を向いて走ることしか知らなかったラインハルトが、
帝国の腐敗と問題点を認識する上で中々に重要なエピソードなのかもしれません。
(ラインハルトの圧倒的な才能と最高のパートナーのキルヒアイスの補佐で危機を切り抜けられますけどね)

にしてもオリジナルエピソード3部作は波乱万丈な気もしますがw

アニメオリキャラの美幼女伯爵令嬢(CV.大谷育江)が出てきたり、
某侯爵の娘(CV.榎本温子)が美少女だったり、
銀英伝にも萌えの時代が来たのか?という驚きが…w
ふたりとも、碌でもない父親に似てなくて良かったですねえ。

おおよそ、原作外伝に存在しているエピソードが中心なのですが、帝国サイドが殆どですね。
なかでもいちばん嬉しいのは本伝では第1部で退場したキルヒアイスの出番が主役並に多い事ですね!
本作品の中では人気の高い魅力的な人物であり、キルヒアイスファンにはたまらないことかと思います。
実際にキルヒアイスが主役のエピソードもありますしね!

逆に残念だったのは富山敬さんが亡くなられて、主役の一人のヤン役が変更されていることでしょうか?
二代目の声優の郷田ほづみさんも十分に実力のある方ですし、郷田さんの声も好きですけどね!

そういえば、ヤンが主役の捕虜収容所のお話以外ではヤンの出番が少なかったような?

同盟サイドではシェーンコップの出番が多かったですね。陸戦部隊の出番が多めですので、
コンバット物が好きな人には、ちょっと嬉しいかもしれませんね。

とりあえず本伝110話を視聴済みで、こっちをまだ観てない方には是非とも観ることをおすすめします。
時系列順に各話の関連性がありますが、それぞれを独立したエピソードとして楽しむことが出来ますしね。


これにて感想を終わります。
読んで下さいまして、ありがとうございました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

白銀の谷('16.5.2視聴) 第三次ティアマト会戦('16.5.5視聴)そして壮大なる叙事詩の幕が上がる・・・

銀河英雄伝説の視聴にあたって
(視聴とレビューの方針を1作目の「螺旋迷宮」に代表して記載しています)
https://www.anikore.jp/review/1475830/

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
⇒(2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
 (7) 「朝の夢、夜の歌」
 (8) 「千億の星、千億の光」
 (9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
 (11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」

前作OVA「螺旋迷宮」は、自由惑星同盟のヤンを主人公として物語が描かれていましたが、本作「白銀の谷」は、銀河帝国のラインハルトが主人公の物語です。
これで自由惑星同盟と銀河帝国の主人公がそれぞれ出揃った訳ですが、両者がぶつかるのはもう少し先の事のようです。

ラインハルトは元々下級貴族の長男として生まれ、5歳年上の姉であるアンネローゼがずっと面倒を見てくれてきました。
ラインハルトは友達を作りませんでしたが、それでも隣の家に住むジークフリード・キルヒアイス(以下、キルヒアイス)がラインハルトの唯一無二の親友でした。

清楚で気品があり、そして優しく温かい微笑みを二人に向けるアンネローゼは、二人にとってとても大切な存在・・・アンネローゼの作ってくれるおやつは絶品で、こんな時間がずっと続けばいい・・・きっとみんなそう思っていたのだと思います。

でも事はそう上手くは運びませんでした・・・アンネローゼが皇帝フリードリヒ4世の後宮に召されてしまったんです・・・
皇帝を激しく憎悪するラインハルト・・・精神的ショックで打ちのめされたキルヒアイス・・・
これまで何もかもが上手く回っていた歯車が音を立てて崩れ去ったよう・・・

ここで二人は誓い合います・・・現王朝を倒し帝国の現体勢を変えてアンネローゼを取り戻す事を・・・
二人はその誓いを最短で叶える事のできる軍人への道を選び・・・物語が動いていきます。

現王朝も帝国軍も規律から大きく逸脱していたのが実態で、元々下級貴族の生まれであるアンネローゼが皇帝に見初められたこと・・・皇帝の後宮を姉に持つラインハルトが特別待遇で少尉から軍歴を始めること・・・これら全てが面白く無い、と思う輩も少なくなかったのです。

今は150年にも渡る戦乱の真っ只中・・・優先事項は限られている筈なのですが、何故人間は面白くないと人の足を引っ張るのでしょう・・・^^;?
思いがけない出世を羨む事はあって良いと思います・・・同じ目標に進んでいるライバル同士なら尚更です。
でも、そこで迷惑をかけて恩恵を受ける人なんて、ひと握りだけなんです。
そのひと握りのために尊い犠牲を厭わないんじゃ、勝てる局面も勝てなくなってしまいます。

そんな渦中に放り出されたラインハルトとキルヒアイスですが、どんな逆境にも毅然と立ち向かいます。
彼らには誓いがありますから・・・それを成就するまで負けられませんから・・・
二人の行動と事の顛末は、是非本編をご覧下さい。
約束と純愛が随所に感じられる作品だったと思います。

視聴前のキャラデザから、個人的にはヤンの方が好みかと思っていましたが、この作品を視聴して軍配がどちらに上がるか、全く分からなくなってしまいました^^;

OVA全4話の物語でした。
もう少し視聴を進めたらキャラに対する見方に深みが出てくる事を期待しながら、次作の「叛乱者」を視聴したいと思います。

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あにこれに作品が登録されてなかったので、第三次ティアマト会戦のレビューをここに記載します。

【銀河英雄伝説の時系列】
 (1) 「螺旋迷宮」
 (2) 「白銀の谷」
 (3) 「叛乱者」(宇宙暦791年/帝国暦482年8月〜)
 (4) 「決闘者」(宇宙暦792年/帝国暦483年1月〜)
 (5) 「黄金の翼」
 (6) 「奪還者」(宇宙暦792年/帝国暦483年12月〜)
 (7) 「朝の夢、夜の歌」
 (8) 「千億の星、千億の光」
⇒(9) 「第三次ティアマト会戦」
 (10)「わが征くは星の大海」
 (11)「汚名」
 本編 第1話「永遠の夜の中で」
 ※ 「新たなる戦いの序曲」 (1) 「螺旋迷宮」

この物語はタイトル通り第三次ティアマト会戦が描かれた作品です。
「ティアマト会戦」は特に自由惑星同盟軍にとっては、思い入れのある戦いです。

ブルース・アッシュビー・・・士官学校を主席で卒業し、たくさんの輝かしい戦績を残した彼が僅か35歳の大将として挑んだ戦いが、先の第二次ティアマト会戦だったんです。
ですが、ブルース・アッシュビーはその戦いで自艦に被弾して戦死してしまいました。
生きていれば36歳で元帥という過去に類を見ない早さで昇進する筈だった彼は、今でも英雄として称えられています。

3度目のティアマト会戦・・・この戦いがどういう意味を持つか・・・国民が期待しているのは何か・・・
幕僚関係者には分かりすぎるくらい理解しています。
これまで帝国軍と同盟軍の戦いは一進一退の繰り返し・・・150年という戦争の歴史が、戦争の目的自体を「相手に勝利する」事ではなく「戦争を続けること」に変わってしまったのでは・・・と思えるくらい膠着状態が続いているんです。
そんな中、国民の苦しい生活を強いられているのでしょう・・・そんな国民が抱くのは「英雄の再来」による明るい希望そのもの・・・

でも、そんなにポンポン英雄が出て来る事なんて有り得ません・・・ブルース・アッシュビーが没してまだ4,50年しか経っていないんです・・・
それでも、同盟軍の荒ぶる獅子のごときポーランド中将がティアマトでの作戦を提案し・・・通算300回目の幕が上がっていきます。

第3次ティアマト会戦・・・ここでの教訓は、集団行動を行う時には仲間と蜜に連絡を取りつつ、常に余裕を持った行動をする事・・・だったと思います。
文字にすると、子供でも分かる簡単な事です。

でも、世の中にはその判断を鈍らせるトラップが張り巡らされていて、得てして気付けない時があるんですよね・・・^^;
「予想以上に上手く事が運んでいる時」なんかは最も典型的だと思います。
物事が一番見えていないのは当事者自身で、事が上手く運びすぎるとつい自分を過信してしまう・・・それが敵の罠かもしれないのに・・・
これを常に肝に銘じておき、人の話をちゃんと聴く耳を持っていればそんなトラップには引っかからないのですが・・・

今回の会戦で一番得をしたのは、殆ど働いていないラインハルトでした。
戦いにおけるポイントをしっかり押さえた結果だったので当然と言えば当然ですが・・・
第三次ティアマト会戦の具体的内容については、是非本編でご確認下さい。

OVA全2話の作品でした。そろそろラインハルトとヤンの直接対決の雰囲気が色濃くなってきましたが、一方で外伝と劇場版も残すところあと僅かです。
もしかしたら二人の真剣勝負は本編に持ち越しなのかもしれません・・・
OVAとしての続編は「汚名」になるようですが、時系列的には間に劇場版「わが征くは星の大海」が間に入るようなので、次は劇場版を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

よっしゃー。これでコンプリート?

本編を観た勢いでこちらもコンプリートなう!
いやー、長かった、長かった。外伝なのに何時間あるんだよ…

■アニメとしてはこっちのほうがベタな意味では出来がいい

 アニメとしては、こちらのほうが「普通」のアニメになっていたな、というように思います。というか、キャラクターの人格表現や、話の盛り上げ方とかは、こっちの外伝のほうが、オーソドックスな意味ではよくできいた、と言ってもいいように思います。基本的に2話~12話完結の短編がオムニバス方式で並べられているものなので、起承転結が短いターンでよくできてたな、っていう印象が残りました。
 ラインハルトとか、もはやただのツンデレじゃないかとか、キルヒアイスとラインハルトはどんどんとやおいネタ一直線じゃないかとか……まあ、そういう配慮もこちらでは前面に押し出されつつ。
 ラインハルトや、ヤン・ウェンリーの人格的な統一性は、こっちをみたほうが本編をみる前にはよかったね。

■本編の異質さがあらためて際立った

 なんか、こっちを観たことで、逆に本編の話の構成のさせ方の異質さがあらためてきわだって感じられた、という気もしました。
 本編のほうって、ヤン・ウェンリーとかは「名言」がとても多いのだけど、それが物語構成上のクライマックスにはなってないんですよね。つまり「民主主義における軍隊というのは云々~」とか、いくつかの名言は、物語においてクライマックスが登場したあとに、解説のようにして付け加わる。
 でもこれって、ベタな物語作法から言えば、クライマックスを盛り上げるために、主人公たちがどういうジレンマを抱えているかを先に書いたほういいわけですよ。
 本編ではいくつかのジレンマがあるけれども、ジレンマがクライマックスにいたる前の「仕込み」として、ジレンマ状況を説明するための認識って示すのが普通なわけですよ。でも、クライマックスが終わったあとに「解説」として言葉を付ける。何なんだ、これが、ということを思うわけです。
 一応図式化しておくと

 【ジレンマ状況の説明】→【対立のクライマックス】
 
 というのが普通の物語作法。この方法によって、クライマックスのときに、登場人物たちが何に歯ぎしりしているのかを視聴者は共感して見ることができるわけです。

 【対立のクライマックス】→【ジレンマ状況の説明】

 という形を、銀英伝の本編はとっています。

■銀英伝は、物語作法ではなく、論説文の作法を採っている

 まあ、クライマックスの前の説明がないわけじゃないんだけれども、クライマックスが終わった「後」の解説がふつうの物語よりもかなり多いのですよ。
 この「ジレンマ状況の説明」が「ヤン・ウェンリーの名言」なのですよ。これは、けっこう不思議な構成で、物語のなかのポジションとしては、エピローグみたいなところに入るのが普通でしょう。これって。なんだけれども、エピローグに入り込ませられるべきものが、本編のなかの途中途中で、入り込むことになっています。
 「ジレンマ状況の説明」を、クライマックスの前ではなくて後にもってくるという作法は、物語作法というよりも、エッセイとか論説文を書くときのノウハウ。物語を最初に紹介することで、そのあとに続く抽象度の高い議論を理解するための補助線にする、というのはエッセイとかではよくやる技法です。
 これは、ヤン・ウェンリーが歴史学者としての側面をもっているキャラだからこそ…というのもあるのでしょうけど、物語が終わった「後」に説明をするからこそ、何か抽象度の高い議論にもみえるし、銀英伝は分析的な思考をかきたてるのにも、面白い物語になっているのでしょうね。

■各シリーズごとレビュー

螺旋迷宮:★★★☆
ヤンがエル・ファシルの英雄として帰還してからの14話。某老人の人格描写はちょっとおもしろかったかな。

白銀の谷:★★★
極寒の地で生き延びろ!ラインハルト少尉!のはなし。お前ら強すぎだろう。

叛乱者:★★★★
宇宙船からの生還だ!ラインハルト中尉!の巻。これは、クライマックスの作り方がうまかった。物語技法的には、一番ベタにしっかりとしていた。銀英伝そのものの良さとは別方向だけれども、エンタメとしては出来がよかった。

決闘者:★★★
今度は決闘だ!ラインハルト!の巻。なんかハウス食品劇場もののアニメを観ているような気分になった。ラインハルトせんせい、つよすぐるよ…w

奪還者:★★★☆
今度はスパイだ!ラインハルト!の巻。これは外伝全体のなかでは三番目ぐらいによかったかな。こういう話は比較的好きですよ。

朝の夢、夜の歌:★★★
今度は探偵だ!ラインハルト大佐!の巻。なんかベタな探偵物だった。

千億の星、千億の光:★★★
今度は地上戦だ!ラインハルト少将!の巻。銀英伝らしいかんじのはなし。これは本編の雰囲気と比較的連続性がたかいと思う。

第三次ティアマト会戦:★★★☆
今度は艦隊船だ!ラインハルト中将!
これは、本編+αといえる内容。組織の無能なやつへのいらだちの表現とか、よかったですよ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

63.1 4 歴史アニメランキング4位
ヘタリア Axis Powers 第2期(OVA)

2009年7月18日
★★★★☆ 3.7 (104)
591人が棚に入れました
世界中の問題を、各国で協力して解決するための“世界会議”。その席上で、若くエネルギッシュなアメリカがリーダーシップをとる。\nしかしあまりに個性的なアメリカの提案策をうけ、出席者たちはそれぞれに意見を出しあい、会議は混乱におちいっていく。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

耳に残る

EDがやたら耳に残るのは、一気に観たからでしょうか(笑)
相変わらずの面白さです。

上品なおぼっちゃまっぽいオーストリア、
質実剛健だけど根は優しいドイツ、
礼儀正しく控えめながら、実は芯が強い日本、
ちょっとナルシストで世渡り上手?なフランス、
けっこう細かい部分も描かれているわりに、
かる~く観れてしまうのが良いです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

lemonade さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

国際交流のために見るアニメ

内容はあまり面白くないです。というかつまらないです。

ただ、外国人の思考パターン、関係とかいろいろ分かるのでそこは面白かったです。

5分アニメですぐ見れます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5

御黒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ふわふわっと世界史のお勉強

世界史すきにはたまらない!
アニメ好きはこれで世界史を勉強したのでは?みたいな

私自身現在留学中なのですがへたりあの描く国民性っていうのがとっても分かる気がします 
残念な事にイタリア人の友人はいませんが…

腐向けとか気にせず男性にも是非みてもらいたいです

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4

62.4 5 歴史アニメランキング5位
ヘタリア World Series(OVA)

2010年3月26日
★★★★☆ 3.7 (92)
529人が棚に入れました
世界中の問題を、各国で協力して解決するための“世界会議”。その席上で、若くエネルギッシュなアメリカがリーダーシップをとる。\nしかしあまりに個性的なアメリカの提案策をうけ、出席者たちはそれぞれに意見を出しあい、会議は混乱におちいっていく。

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

世界の国々を擬人化した歴史コメディ

日丸屋秀和による漫画を原作にしたアニメ作品。

まず、「ヘタリア」というタイトルの語源は、
第二次世界大戦におけるイタリア軍の惰弱さを評して
「へたれなイタリア」の意で用いられたのがはじまり。

よくぞここまで。っていうくらい各国の擬人化がよくできていて、
中には、こんな扱いして良いのだろうか?と心配になりつつも、
ストーリーには無駄がなくて面白い。
それぞれの国の持つ気質とか、国民性や口癖、雰囲気などがそのまま。

例えば日本なら、物静かで真面目、趣味は空気を読むことと機械いじり。
見た目は若くても年配だったりするところや、
長い間の鎖国は「長い間引きこもっていた」と表現され、
自分の意見や感情をあまり表に出さないものの、
食べ物や二次元のオタク話には身を乗り出して豹変する・・といった具合。

世界の歴史が得意な人にはさらに現実味を帯びて楽しめるはずだが、
なにも歴史など知らなくたって、キャラそれぞれの日常も描かれ、
オリジナルエピソードもいっぱいなので、充分楽しめると思う。

また、時折ブラックジョークも散らしながら、
簡潔明瞭に歴史や国際情勢も学べてしまうのがいい。
だけど、ポーランドの描き方にちょっとだけ違和感。
作者にそのあたりの意図をぜひ、お聞きしてみたいところ。

そしてEDがやたら耳に残るのは、一気に観たからか(笑)
相変わらず、中毒になりそうな面白さ。

上品なおぼっちゃまっぽいオーストリア、
質実剛健だけど根は優しいドイツ、
礼儀正しく控えめながら、実は芯が強い日本、
ちょっとナルシストで世渡り上手?なフランス、
けっこう細かい部分も描かれているわりに、かる~く観れてしまう。

イタリア人が観ても喜んで笑ってくれそうなキャラ設定。
特にイタリアの南と北の関係とカラーの違いには、
昔から映画などでもよく語られることなので、ニヤニヤしてしまう。

個人的には、スイス、オーストリア、リヒテンシュタインの中欧編が好きで、
ハンガリーとイタリアの関係には、親近感が湧いてみたり、
北欧の5国の関係はなんだか、友達関係の裏側を見たような気もしてww

1期から3期へと回を追うごとに登場する国々も増え、
把握するために何度も公式サイトを行ったりきたりしながら
本編を観ていたが、人物が多いわりにはちゃんと楽しめた。
ちなみに、登場人物が多い分、声優陣もかなり豪華です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

擬人化から擬ホニャララ化へ…完全なキャラ遊び

本サイトでは「Axis Powers 第3期」となっているが、実際は3期・4期に当たるヘタリアWorld Seriesのことだと思うので、こちらにレビューを書くことにする。

前期Axis Powersでは、「戦争を笑いのネタにすることには抵抗を感じる」旨のレビューを書いたが、本作では戦争色はかなり薄くなったという印象を受ける。

だが、本来こういう「国」を擬人化したのなら是非描いてほしい、過去の様々な歴史的出来事から現代に脈々と続く「へ~、そうだったんだ~!」的な各国の関係性だとか、風習などを描くエピソードもまた、残念なことに薄くなってしまったように感じる。

では結局、何が最も印象に残ったのかというと、それぞれ個性の異なるキャラクター達が、何やかんやとじゃれ合ったりする様子や、擬人化を通り越して遂に「擬ネコ化」までさせることで、明らかに女子ウケを狙ったな…ということである。

国を擬人化させるというアイデアと、1話5分で「何気に世界の歴史が学べちゃう」と、ストーリー次第では非常に有意義なコンテンツになれそうな作品だけに、一部の視聴者に媚びたような内容になってしまったのは残念の一言に尽きる。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5
ネタバレ

annabanana さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

安定の面白さ

前期に引き続き、安定のおもしろさ(笑)
私は国籍豊かな環境で育ったので、こういう国民性を風刺したジョークをとても身近に感じるうえ、実際あるあるな特徴ばっかりなので、ヘタリアは全作品非常に気に入りました。

一部の大人のお姉さんはキャラクターのカップリングでこの作品をエンジョイしてるので、ホモ作品と言われがちですが{netabare}(実際原作でもちびたりあのストーリーは明らかにホモだし){/netabare}、その要素なしでも十二分に楽しめると思います。

あと、私はあんまり世界史に詳しくないので、これでちょっとだけ勉強させてもらってるっていうのも評価のポイントです(もちろん焦点が偏っていることも、正史の表層しか触れていないことは十分承知です)。
実際これを見て、世界史に興味を沸いたのは事実ですし(笑)
BASARAといい、歴史上の人物とかをイケメンにすると勉強する気が起きるのはなんででしょうか(笑)

ただ今期からキャラクター(国)が増えたので、そこのところはちょっと戸惑いました。
個人的な意見ですが、顔の書き分けがあまり上手じゃないので、非常に似ているキャラが多く(特に主人公級ではないヨーロッパ諸国)、国名とキャラの顔が一致しないことも多々ありました。
でもまあイケメンだから全て許す。

個人的に好きなキャラはロシア、ドイツ、日本です(*^ω^*)

5期の製作が決定しているので、とても楽しみにしています♪

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

66.0 6 歴史アニメランキング6位
紺碧の艦隊(OVA)

1994年3月1日
★★★★☆ 3.5 (56)
202人が棚に入れました
 荒巻義雄原作の人気小説をOV化。監督は「機動戦士ガンダム 第08MS小隊」で有名な神田武幸。第二次世界大戦を舞台に大日本帝国海軍が欧米列強よりも強い戦力を保持していたら……という架空戦記。太平洋戦争が勃発し、満を持して戦いを挑む高野五十六は連戦連勝の快進撃を繰り広げる。

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

仮想戦記の元始作

90年代、書店の新書版小説コーナーには「○○の艦隊」と名のつくものが、雨後の筍のごとく沢山並んでいました。
今でこそ廃れてしまいましたが、いわゆる「IF戦記」「仮想戦記」「空想戦記」と言われるジャンルです。
紺碧の艦隊は、その先駆けとなった小説。
小説のヒットにあやかって、徳間書店から、当時としてはまだ珍しいメディアミックス戦略が展開されました。
ゲーム化、コミカライズ、そしてこのアニメ作品化。
かなり刊行を重ね、アニメだけでも32話も作成されています。

ストーリーの大綱は、第2次世界大戦で戦死した英傑達が、パラレルワールド 『後世』 に記憶を持ったまま転生し再度歴史をやりなおすというもの。
これから起きる戦争の記憶があるわけですから後出しジャンケンも同然。周到な戦略&戦術と、新基軸の兵器で敵さんをボコボコにします。
国土を焼かれて無条件降伏という辛酸を舐めたあの戦争を、
もっとマシに戦うには?他にやり様が無かったのか? あそこで勝っていればどうなった? あの爆弾がなかったら?
と、政治的・軍事的にシミュレートするのがIF戦記と呼ばれる所以。
大国を相手に一歩も引かずに戦い抜いた先で、果たして日本は平和で秩序ある世界に貢献できるのか。
・・・・そんな事を想起して楽しむ作品です。
(そんな単純に上手く行くものか!って野暮な突っ込みはナシです)


で、このアニメですが、内容の半分は戦闘シーン。
第二次大戦当時の航空機、戦艦、巡洋艦、潜水艦の戦いです。
戦闘機が機銃をを打ち、戦艦が艦砲射撃を行い、潜水艦が魚雷で艦船を沈める、至極真っ当な戦争を描いています。
SFチックな超兵器はありません。(終盤は原作者がトチ狂って そういうのも一部出てきますが)
ちょとだけ優秀な兵器で、愚直に職業軍人として作戦行動を行うオッサン達の物語。ただそれだけです。

ちなみに、「紺碧艦隊」は潜水艦で構成される隠密艦隊。
噴進弾(トマホークミサイル)、酸素魚雷(航跡の出ない魚雷)、ワルター機関(電池を必要としない推進機関)など、色々な秘匿装備があります。
飛行艇も搭載できる潜水空母でもあります。・・・・・むむっ、結構超兵器かもw


反戦の倫理観や歴史的な正当性などを抜きして正直に申しますと
日の丸をつけた艦船や航空機が活躍するのは、やっぱりイイ!

万人には決してオススメしませんが、兵器好き、軍事モノ好きにはたまらない作品です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 12

ひげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

架空戦記の決定版

某艦娘アニメが萌えアニメと悪魔合体させようとしたものがこちらです。

連合艦隊長官 山本五十六が後世と呼ばれる『照和』に転生します。
そこは『昭和』とまったく同じ戦前に日本。違うのは自分の苗字。
五十六さんは同じく転生者がいること知り同士を集め戦争回避に努めます。
しかし元乗艦の艦娘と同じように『逆らえないなにか』的なものの存在を感じながら開戦日を迎えてしまうのです。

ですが2週目の人生、前世の教訓を生かし電探開発、震電改的航空機、大和型の予算であのイオナ、しおいちゃんこと『伊400型』を大量に生産します。
通商破壊こそ正義!まさに『オリョクルいってこい』です。

その潜水艦艦隊の名前が作品名となっています。


前半は『戦闘機の制空権の取り合いは物量負けする』という長官の超理論の元、魔改造された戦艦比叡がレーダー+ショックカノンで米軍機を全滅させたりはしますが比較的『真面目な架空戦記』です。

後半になるとナチスドイツ、ヒットラーやフリーメーソン、ライフル協会みたいな悪の組織と戦うエンターテイメントに!


敵がドイツになるわけですので二次大戦潜水艦モノの傑作映画『Uボート』へのリスペクトみたいな演出があったりしますが、比べるのが失礼なブっとび具合。
馬鹿馬鹿しいと思うかこれくらい頭が悪いほうが割とありと思うかは視聴者様次第。

島田兵ならぬ飛田兵が大活躍します。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 8

alpine さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

日本軍無双

山本五十六がブーゲンビル島上空で戦死するシーンから始まるのですが
死んだはずの山本五十六は、38年前の執務室で目が覚めます。
それから、過去の日本の過ちを正すべく、大日本帝国軍を掌握する工作を始めるのだった・・・。

本作品は潜水艦隊「紺碧艦隊」と司令官の前原を中心にストーリーが進みます。

まあ、良い意味でも悪い意味でも日本軍無双のアニメです。
史実の人物も出てきますし、概ね第二次大戦に沿った流れとなっています。
と言っても、日本軍有利の戦局が続くので、大局はかなりオリジナルになっていますが・・・。

開戦の時点から現実の終戦間近の試作兵器が投入されており、後半になるにつれてカオスな状況になってきます。
戦闘シーンも派手なので、気持ちいいぐらいの日本軍圧勝ストーリーを拝めます(笑)

中盤以降はストーリーもグダグダですので、見たい人だけどうぞ的な作品です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

58.0 7 歴史アニメランキング7位
ヘタリア The World Twinkle(Webアニメ)

2015年7月3日
★★★★☆ 3.4 (31)
163人が棚に入れました
Webアニメに始まり、今やコミック、アニメ、ゲームというような展開を見せる、大人気の国家擬人化コメディ「ヘタリア」シリーズ(作:日丸屋秀和)。すでに5期にわたってアニメ化されているが、本作はその6期目となる。主人公のイタリアと枢軸国の仲間を中心におりなされる、ほのぼのタッチのドタバタコメディ。

声優・キャラクター
浪川大輔、安元洋貴、高橋広樹、小西克幸、杉山紀彰、小野坂昌也、高戸靖広、甲斐田ゆき

ヒガセ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

まさかの六期

【物語】知らなかったが、もう六期目になるのか。というか、そんなにやっていたのか!作者、儲かってるんだな…。
国の擬人化コメディアニメ!海外の人達には不評そうだが、時事ネタを含め(割と危険)歴史が分かる少し勉強にもなるので良いと思う。とにかくギャグ色が濃いため、面白く笑える。

【声優】前と変わらず、同じ声をだせているのでOK

【キャラ】一話は猫だったが、人ver.もちゃんとできているといいなぁと思ったり。

【作画】期待

【音楽】で、でた~wwwキャラソンみたいなEDww面白いからいいだけどな!w

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

63.2 8 歴史アニメランキング8位
時空の旅人(OVA)

1986年12月20日
★★★★☆ 3.4 (33)
104人が棚に入れました
17歳の女子高生、早坂哲子はカメラマンの兄の撮影につき合うため、ロケ用のマイクロバスに乗り込んでいた。兄が車を離れたすきに、奇妙な少年が運転席に駆け込んで、持っていた機械をバスにセットしスイッチを入れた。たまたま居合わせた哲子の同級生、信夫、真一、教師の北もバスに乗り込み、タイムトリップしてしまう。彼らは1945年の東京大空襲のまっ只中に到着した。哲子は戦火の中で救ってくれた学生服の若者に心魅かれた。バスは再び超時空に飛び出した。少年はアギノ・ジロと名乗り、自分の住んでいた未来が嫌になり、過去へ逃亡してきた未来人だと告げた。しかも、バスに仕掛けたタイムマシンは過去にしか行けず、二度と逆戻りはできないと言う。その時バスのエネルギーが切れかかり、江戸幕末に不時着。燃料を補給してホッとした彼らを、未来からジロを追って来た逃亡者ハンター、クタジマ・トシトが急襲してきた。

声優・キャラクター
村田博美、戸田恵子、岩田光央、熊谷誠二、青野武、津嘉山正種、井上真樹夫、堀川りょう、阪脩、金内吉男
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

古い作品には古い作品の良さがある。

タイムマシンで逃れてきた未来人。
それに巻き込まれ、現代人がともに過去へ。
東京大空襲→幕末?→関ケ原の戦い→本能寺の変。
シンプル&ベタな時間遡行もの古典的アニメです。

80年代の作品だから、古いです。
絵柄もストーリーも声優さんの演技も。
ヒロインの娘なんて、今のアニメで慣れている眼にはほぼ化石状態。
ツッコミ所は多々ありますが、ストレートな物語には好感がもてました。

{netabare}未来は究極の管理社会。
ゆえに、それを変えたい気持ちが過去への干渉を決意させるんでしょう。
過去は過去で使命に燃えた人々がいたり。
その化学反応を興味深く感じました。{/netabare}

SF小説界の大物眉村卓さん原作。
有名漫画家萩尾望都さんキャラデザ。
未来からの少年のc.vが戸田恵子さん。
と歴史掛っていますが、意外と楽しめました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

ゼルミナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

そら飛ぶ○○がタイムマシンだった…(絶句)

タイトルは一応ネタバレ回避(笑)
つか、そのまんま飛ばなくても良いじゃないか…せめて変形してくれよ…ちなみに自動車の事ではありませんぞ!

2020再鑑。
いやぁ往年の角川映画だなぁと懐かしむしかない(笑)

「えっ?」と思わせるOPから、全編に渡って繰り出される隙の無い画作りは流石のマッドハウス。
タイトルの「旅人」からうかがえる通り、主人公たちは様々な時代を行き来するのだが、それぞれの時代の画が良いんだ、これが。

クオリティの高い画に対して、数冊分を詰め込んだ物語は90分の尺に対して明らかに過積載でうーん。
クライマックスは敵味方の関係がくるくる変わるギミックを活かせずに消化不良気味。
まあ、当時のアニメ映画、OVAには珍しくないという気はするが…(笑)

結局のところ、竹内まりやの歌が最も印象的だったというのが、ン十年たって見直しても変わらぬ感想。
リアタイで見に行った時は、「信長は本能寺で死んだのか⁈」というCMに反して、信長が中盤まで出ない事に文句を言っていたのも良い(?)想い出よ。

あ、子供の頃は気が付かなかったが、本能寺の変における明智光秀の動機について、本作なりの「仮説」を提示してるのは「へえ」と思いました。
あとは島左近な。ガキの頃はその名も知らんかっただよ(笑)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5

◎TARGET さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

【SF】タイムスリップした先は1945年東京大空襲の真っ只中だった…

❏総評

 1986年の作品。正直古いし期待してなかったのだが楽しめた。

 ジャンルはSF。

 ネタバレしない程度に、あらすじ。(導入部分)

 時は未来、場所はNEO TOKYO、少年アギノ・ジロはとある追手から
 逃げていた。しかし逃げても逃げても追手をふりきれず、
 時間調整装置を使って過去へ逃げたのだった。

 時は現代、17歳の女子高生、早坂哲子と同級生と先生がたまたま
 居合わせたマイクロバスに、突如、奇妙な少年が乗り込んできた。
 その少年(アギノ・ジロ)は持っていた機械をバスに取り付け、
 スイッチを入れた。

 そしてバスは
 1945年、東京大空襲の真っ只中にタイムスリップしてしまう…

 追手は何故ジロを追っているのか?
 少年アギノ・ジロの真の目的は?
 そしてジロと追手に巻き込まれた哲子たちの運命は?

 そして最後に衝撃の事実が…


❏戸田恵子

 ジロは男の子なのだが、声優はなんとあの戸田恵子さん。
 ジロ以外の主役級のキャラが軒並み残念なので、
 タダでさえイケてる戸田さんの巧さが際立ちまくり。
 (先生役の青野武さんもよかったけどね。)

 その他マイクロバスチーム以外の脇役の声優さんは
 言うことなしかな。


❏1986年の割にはイケてるサントラ

 サウンドトラックは中々よかった。同時代の作品でいうと
 坂本龍一の「オネアミスの翼」のサントラとまでは言わないが
 単体でも聞けるレベルの音が創られてる。

 通常のBGMトラックだけでなく挿入歌とエンディングテーマも
 力が入っている。なんと80年代を代表するシンガー
 「竹内まりや」が歌ってる。

 結構アニメの挿入歌とか正直微妙なのばっかりなのだが
 ばっちりハマっててよかった。


❏惜しい

 ・音楽に予算取られて、声優に金がまわらなかったのかな?
 ・もうちょいマイクロバス組のキャラを生かして欲しかった。
 ・ストーリーの骨格はいいけど、ディティールの詰めが粗い。


❏最後に

 こんなにレビューが少ないのが意外。

 80年代の作品なので最近のアニメよりは粗いとこもあるが
 しょーもない作品とかではない。

 見ても損はしないと思う。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 4

63.8 9 歴史アニメランキング9位
信長の忍び 第0話(Webアニメ)

2016年3月26日
★★★★☆ 3.6 (34)
94人が棚に入れました
「AnimeJapan 2016」のトムス・エンタテインメントブースにて公開される。

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

本編登場人物を兼ねたPVのようなもの

本編『信長の忍び』はヤングアニマル連載4コマ漫画が原作のTVアニメ作品。

この「第0話」は、ニコニコ動画やYouTubeなどで視聴可能です。

原作コミックスは持っていませんが、連載でアニメ化部分については読了。元々本編は放送前から期待していましたが、この「第0話」を観て期待はますます高まりました。

本編未視聴で視聴を検討している方は、本編の作画や音楽のクオリティの指標として本編視聴前にぜひ見ておくと良いと思います。

もちろん、もし本編観はじめちゃっていても今からでもお勧めです。歴史をある程度知っていれば、登場人物紹介で本編がどの辺りまで進むか見当もつくでしょうし。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

hidehide さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

全てはここから

この『千鳥』の声優さん、水瀬さんの上手さで
声優、千鳥、そしてこの作品が好きになりました。

※声優を追い掛けた結果、
『ダンジョンに出会いを…なにがし』という作品に
たどり着き、そして結果、それも◎だった訳で。

全ての始まりが、千鳥が溺れていた、とは(笑)
作者の先生は、歴史の先生だそうで。
忍びの目から見た織田さん、だとか、
且つ、割と史実に忠実なのだ、と何かで見ました。

後に、戦乱の世に身を投じ、
可愛く、抜けてて、けれども強く、
そして、悲しみにも直面して…

アニメキャラ上、寸法は変わらないのですが、
それでも、千鳥が成長を遂げていく姿が、
コミカルに描かれていると思います。

是非ここからの全ての始まりから、
一気観をオススメしたいですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

えくいてぃ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

序章ですね^^1話がとっても短いですw

1話3分!オープニング除いたらもっと短いよ~

こういうの最近増えてきましたね~
4コマ漫画っぽくて、
ちょっと笑えて、それなりに楽しめましたw

0話は始まりの物語ですw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 2
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