国王でラノベ原作なおすすめアニメランキング 32

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの国王でラノベ原作な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月13日の時点で一番の国王でラノベ原作なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.6 1 国王でラノベ原作なアニメランキング1位
転生したらスライムだった件(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (550)
2677人が棚に入れました
「転生したらスライムだった件」は、伏瀬さんによって小説投稿サイト「小説家になろう」に掲載されたWeb小説を原作としたTVアニメ。異世界で一匹のスライムに転生した主人公が身につけたスキルを駆使し、知恵と度胸で仲間を増やしていく異世界転生エンターテインメントだ。2018年10月から第1期が2クールで放送され、第2期は2021年1月から放送となることが決定している。

声優・キャラクター
岡咲美保、豊口めぐみ、前野智昭、古川慎、千本木彩花、M・A・O、江口拓也、大塚芳忠、山本兼平、泊明日菜、小林親弘、山口太郎、福島潤、田中理恵、日高里菜、春野杏、櫻井孝宏
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

第2期もサクサク視聴できる、良く練られた物語①

原作未読。最終話まで視聴。

【第1期に引き続いて優しい物語】
{netabare}第1期に引き続き、主人公が攻められる側という所が面白いです。
主人公一行が、周囲の国々に攻め込むことはない。
主人公一行は、いつも降りかかる火の粉を払うだけ。
その結果として、仲間を増やし、レベルアップしていく。

こんな優しい物語なので、サクサクと視聴できます。{/netabare}

【賛否の分かれる戦場での大虐殺】
{netabare}仲間たちを蘇生させるためとはいえ、人間を1万人も大虐殺しちゃうのは賛否分かれちゃいそうですね。
オーバーロードでも”大虐殺”は賛否分かれましたからね。
この作品の場合、ここに至る過程で、人間のクソっぷりが強調されていたので、個人的には、全く不快感なく視聴出来ました。
このあたりの物語もしっかり練られていて、好感度高いです。{/netabare}

第2期後半も、とても楽しみにしています!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やっぱ好き。。転生スライムと愉快な仲間たちの、爽快な成長物語

 
2期も安定して面白いといいな・・と心配しながら視聴開始。

 原作:KADOKAWAなろう系
 制作:エイトビット
  ヤマノススメ(祝4期決定!)、東京レイブンズ、Rewrite、推し武道・・
 放送:
  第1期 2018年10月~2019年3月
  第2期第1部 2021年1~3月(第24.9~36話の全13話)
  第2期第2部 2021年7月~予定
 視聴:2021年4月dアニメ(注:この時点でネトフリには閑話ナシ)

■エピソード
 説明台詞が入るので、1期を観なおさずともすんなり観られる親切設計。
 1期終了時は、これ以上強くなれるん?と思いましたが・・
 相変わらずの心躍る展開、爽快な戦闘シーン、心温まる言葉・・
~{netabare}
 危機感持てるピンチやそれを解決していく様はやぱり爽快感がありますね。まあホントにシュナが死ぬとは思えませんでしたが、そういう方法とはw
{/netabare}~

 心配は無用でしたw 安定どころか、やっぱ面白いw
 個人的に好きな要素が盛りだくさん。
 新キャラも良かったし初めから最後までワクワク感持てました。


■キャラ/キャスト(ほぼ自分用)
キャラがめちゃくちゃ多いので、少し復習・・
~{netabare}
・リムル/岡咲美保
 岡崎さんも日ナレ出身か。はめふら(メアリ)とかも。
・シュナ/千本木彩花
 大鬼族の桃色髪、二本角の姫。千本木さんかわええ・・甲鉄城のカバネリ(無名)、ガーリッシュナンバー(烏丸千歳)とか・・って、ニジガクもやってるんだ!
・シズ/花守ゆみり
 出て来なかったか。そういえば花守さんでした・・外伝でもいいので出演求ム。
・トレイニー/田中理恵
 樹妖精。田中さんは・・ストウィ(ミーナ)、無職転生(エリナリーゼ・ドラゴンロード)など。
・クロエ/田所あずさ
 不完全召喚されたおとなしい子。田所さん・・ウマ娘(シンボリルドルフ)など。
・アリス/白石晴香
 不完全召喚された最年少のお転婆な9歳。白石さん・・山賊の娘ローニャ(ローニャ)など。
・ソーカ/大久保瑠美
 リザードマン・ガビルの妹。大久保さんもかわええ・・無能なナナ(柊ナナ)、俺だけ入れる隠しダンジョン(ローラ)など。
・フレイ/大原さやか
 天空女王(スカイクイーン)の異名を取る魔王。大原さん・・何といってもARIAのアリシアさん。ありがたや(-_-)
・ミリム/日高里菜
 『破壊の暴君(デストロイ)』のふたつ名を持つ竜魔人(ドラゴノイド)。ツインテ少女だが。最古の魔王のひとり。
・ミュウラン/種﨑敦美
 清楚スリム・・イイw種崎さんは・・ユーフォ(鎧塚みぞれ)、魔法使いの嫁(チセ)、えんどろ〜!(女戦士)、宝石の国(ネプチュナイト)、青ブタ(双葉)などなど。
・ヒナタ/沼倉愛美
 聖騎士団長。つ、つおい( ̄□ ̄;)!!沼倉さん・・SB69(レトリー)、進撃の巨人(車力の巨人/ピーク)など。
{/netabare}~

 声優のギャラはセリフの多さとは関係なく、その人のランクだって話を聞いた事がありますが、としたらこの作品の制作費は大変なことになっていそう。。

 いくつかの女性キャラが日笠さんの声に聞こえてしょうがないw
 

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魔王の定義

この物語では魔物を中心に描かれています。
人間の醜い心が前面に表現されており、人間の欲望により、平和に暮らしていた魔物たちが被害にあいます。

国民の命を守るために、主人公のリムルは魔王になりますが、
リムルの定義する魔王は、私たちのイメージする魔王と大きく違っています。

リムルの定義する魔王とは…、
魔王国の国民の命を守り、国民を幸せにする責任者。
そして国民同士が傷つけ合うことの無いように目を光らせ、お互いに助け合うように日々指導します。
さらに国民が他国の兵隊や勇者から傷つけられたり殺されたりした場合は、容赦なく敵を叩き潰す実行力をもった者。
のようです。

でも、よく考えると、これが正しい姿なのではないでしょうか?

ロールプレイングゲームで、勇者は魔物と戦いますが、それは勇者が魔物たちのテリトリーを侵害してきたから戦うことになったのではないでしょうか?

確かに人間の欲望は、限りなく続きます。
それに引き換え、魔物の欲望は、空腹を満たされれば無くなります。
正義は人間側にあるのでなく魔物側にあるようですね。

そしてリムルは、皆から信頼される立派な魔王です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 31

67.5 2 国王でラノベ原作なアニメランキング2位
聖女の魔力は万能です Season2(TVアニメ動画)

2023年秋アニメ
★★★★☆ 3.4 (129)
445人が棚に入れました
ある日突然「聖女」として異世界に召喚された20代の会社員・セイ。元々の植物好きを活かして薬用植物研究所で働き始めるが、仕事人間ゆえの生真面目さに“聖女パワー”が加わり、セイは効果5割増しのポーションを次々と作り出す。 さらに、魔物討伐では凄まじい威力の浄化魔法を発動し、セイの評価は爆上がり!「聖女」であることも正式に認められ、スランタニア王国の救世主として、人々の尊敬を集めていく。 そんな彼女を見守り支えてくれるのは、研究所のヨハンやジュード、宮廷魔道師団のユーリ、そして、互いに惹かれ合いながらも、いまだ恋人未満な“氷の騎士様”アルベルトだった。 王国の最重要人物となってからも相変わらず研究三昧なセイだが、アルベルトとの仲は少しずつ深まって、恋模様にも新たな展開が――!?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

聖女様の素敵な異世界生活

女性版チート無双アニメかな
最強になって敵と戦う男性主人公に対して多彩な才能で上手に生きる女性主人公のなろう系
結局無双することに違いはないけど、敵とチートで戦うアニメが多すぎて、そうじゃないってだけで少し有利な気がしますね

雰囲気はとてもいいけどスローテンポで単調なのは変わらず、2期になっても変わり映えしない展開に途中で飽きてきたけど
終わり方がとてもスッキリしていて見たかった結末が見れたのは良かった

セイに都合良すぎる感じはあるけど、周りのイケメン達もセイを巡ってガチの争いしたりドロドロしたりしない、聖人君子ばっかりで好きなことをやって優しいイケメン達に囲まれて、時々聖女様の仕事して、親友もできて充実した聖女様生活って感じだった

最初は「お前いたの?」みたいな盾の勇者みたいな不遇扱いされたセイが、すっかり充実した幸せな異世界生活送ることができていて、雰囲気良くストレスなく見れる安定したアニメでした

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

客観的には面白さは…ただ、ファンとしては美しく終わらせてくれてよかった。

 終わりよければすべてよし…とファンの立場からは言いたいところですが、面白さでいえば2期は1期から半減以下になりました。ファンて、何か月かに1度に出版される新作を楽しみにしますので、実際よりも作品を過大評価します。自分でもどこか冷静な部分で面白さが減っていることはわかってるんですけど、感情的にはそう思わないで面白かったと言うでしょう。

 でも、こうしてアニメで見せられるとその現実は明らかです。始まる前からなんとなくわかってましたけどね。

 ただ、ここのスタッフはそれでも演出と作画でがんばったと思います。リズとのお茶会のシーンなど上手く作ってました。そして終わらせてくれたのでなんとなく納得が行きました。

 まあ、これ以上は言いますまい。美しい最終回でした。

 評価は…オール3…で、作画だけ4.5。美しいですが動きに乏しいので。
 


1話 面白さは1期がピーク。それ以降も話のレベルは高いですが…

{netabare}  本シリーズはアニメ1作目の1話ですっかりはまってしまって、原作は小説・コミック・スピンオフは既読です。

 で、先に言えば私にとって面白いのは、1期までの部分です。カイルとアイラとエリザベスの3人の関係性が異世界転生ものの聖女シンデレラストーリー系ではかなり出来がよかったし、聖女の力の設定と物語がマッチしていました。ストーリーとキャラに力があったと言えるでしょう。キャラの心理に深みがありました。

 ですが、それ以降ですね。沼問題以降です。ホークとの関係は安定していますし、設定上ホークエンド以外の違う結論はないでしょう。そして、いい味を出していたカイルが退場していますので、人間関係が非常に単純化されて、その後の話の展開は一般的ななろう系に近づいてゆきます。2期1話目で早速「商会」が出て来たりします。
 そうはいっても、この原作者は筆に力があるのか、それぞれの設定やキャラ、エピソードは良くできているし、面白いことは面白いです。人によっては2期以降の方が見たかったストーリーと言えるかもしれません。
 何よりホークとの結末はわかっていても見たい、見せたいところでしょう。原作はまだ終わってないですが結末にどんでん返しはないでしょう。

 私は本作の2期以降は「魔法使いの嫁」と一緒ですね。ファンとして最後まで続けてもらいたいし楽しませてもらいます。でも、やっぱり1期を越えることが出来ず、つまり原作ももっと早い段階で畳んだ方がシリーズの深みは増したような気はします。その辺は人それぞれでしょう。

 アニメ1話目見ましたが、相変わらず異世界ものとしては非常にいい出来です。空気遠近法というのでしょうか。焦点の使い方が上手いですね。それと構図ですね。特に人の位置関係が秀逸です。

 と言うわけで、ファン心理としてあまり批判したくないけど、批判したい気持ちもあります。というジレンマがある作品なので残りのレビューは最終回後にします。{/netabare}


2話 尺伸ばしが感じられないスピード感がすばらしい。

{netabare} レビューは最終回後といいましたが、一言だけ。原作ストックを気にしない面白さ重視のスピード感と構成に制作者側のレベルの高さが感じられます。「俺ガイル」の原作者でもある渡航氏のシリーズ構成が素晴らしいのでしょうか?
 2期分割のマイナスを感じさせない上手な作品として「陰実」と本作は素晴らしいと思います。{/netabare}


6話 テンユウ編はちょっと気が抜けた?特に6話は構成とセイの顔に違和感が…

{netabare} 今のところテンポ良く話が進んで面白く見ていますが、6話でちょっとセイの顔のパーツのバランスと横顔の輪郭線が結構乱れたように感じました。アップはあいかわらず丁寧な気がしますが、引き画の時です。

 それと構成がテンポがいいのはいいんですけど、ちょっと今話はペース配分はどうかな?と思います。母との思い出を短くしても良かったのでは?

 ファンとして見ているので、いいんですけどちょっとテンユウ編は出来が他の話と比べてん?と感じてました。6話で特に感じたので一応。{/netabare}


6話追記 リンゴとハチミツかあ…まあ、カレーが食べたくなります。ネタ切れ感は隠せないですね。


7話 中間総括。ストーリーはやっぱり良くない。が、演出、構図、止め絵等々で素晴らしいシーンを作り上げました。リミテッドアニメの方向性が見える作品だと思います。

{netabare} 7話前半の女子のお茶会のシーン。良かったです。華やかさもそうですが、見せ方と各キャラの演技がとても良かったです。話の内容は凡庸なんですけど、アニメの力でかなり見られるシーンに仕上がっていました。
 だからと言って、派手な作画でヌルヌル動かしているわけでもエフェクトでごまかしているわけでもありません。そこは非常に良かったです。声優さんの演技も良かったと思うし。

 で、まあ、本作の中間評価ですが、やっぱり1期の話の作りの良さに比べると、尺伸ばしの為に差し込んだエピソード感はすごいですね。私のように本作1期が本当に好きで、且つ、コミックスの美しい作画に惚れて、原作をそろえている人間からしても、レベルダウンは隠しようがありません。

 ただ、この作品、そうはいっても比較的潔く終わるような感じもあります。つまり、シンデレラストーリーとしての結末です。そこを2期で綺麗に見届けられるなら、私としては本望ですので、それで良しとします。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

猫好き さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

セイちゃん、おめでとう♪

なろうの原作未読。異世界召喚物だけど、これ、書いた人きっと女性よね?最終回はホーク様に告白してもらえるところでぐっと来たわぁ♪

それで悔しいんだけど自分がやっぱり女だって思わされた作品。これ見てて楽しかったし、セイちゃんとも友達になりたい!って思った

私は、なろう、ラノベ、少年漫画のありきたりな設定でも女性に対して失礼な表現がない限り抵抗は無いし、バトルロワイアル、転生、俺Tueeeeの無双物とかなありがちな展開も割と見ていられる。だけどこの作品、ずいぶんと傾向が違って昔の少女漫画を読んでる気になった。それが心地よかった

まず、セイちゃんはかなりの無双ぶりで、物語を通じて召喚相手の国に現れた瘴気をほぼ一人で浄化してしまうほど。思い人のホーク様が危険なことになればその力はさらにマシマシ

と、なろうありきたりな無双物な部分はそこまで。そんなすごい能力があるのに本人としてはお役に立ててなにより。そんな能力を使って無双するよりも、周りから感謝される、研究所や兵士たちとよい関係を築いていけていることに重点が置かれているように感じた

それに彼女は感謝されようとして自分の能力を使ってるわけじゃない。良いことをしたら結果的に報われるって感じ。聖女の力だって、ホーク様を思う心が力の源になってる。その点が、あざとさが無い分だけ彼女に好感を感じるところ

無双ぶりと言えば、彼女、恋愛においてもかなり無双だと思う。周りはみんな美青年で、セイちゃんに好意を抱いているのは明白。これが男の人向けの話だとハーレムになっちゃうんだよね。でも、無理にぐいぐい押し付けてくるめんどくさい男はいないし、柔らかにセイちゃんとホーク様を暖かく見守ってくれてるって感じ。そうよ、気になる一人といい関係になって、それ以外からの男女問わずに友達みんなに祝福されたらそれでいいのよ。この点が男の人向けの話と絶対に違うよね

あと見ててストレスが無かったのが、意地悪なことを仕掛けてくる悪意ある人たちが居ないこと。しいて言えば最初のシーズンに出てきたカイル王子がトラブルメーカーだったけど、勘違いで悪意があったわけではない。一緒に召喚されて能力がなかったアイラちゃんとも友達になってお茶会してるくらい。そして召喚してきた王家の人たちも、瘴気の危機が去った後のセイちゃんを心配してくれてるような人達。ほんと、悪い人が居ないお話

そして、国から大半の瘴気を取り除き、最後はセイちゃんの婚約話に入った部分。あはは、まさか自分でもこの部分にはまるとは思ってなかったけど、セイちゃんとホーク様の中学生みたいなやり取り見ては、もっとちゃんと態度にしめすのよ~、とアドバイスをあげたくなる始末w

こんな感じで女子受けする要素を全部詰め込まれた感じ。もっとも、女の望みは地位のある高身長の美青年との結婚なのかい~!!!とか思い抵抗感がなきにしもあらずだったけど、最終回まで二人の関係をドキドキしながら友達として応援していた自分は否定しようがないわね

いずれにしろ、ずいぶんと楽しませてもらったアニメでした

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5

73.1 3 国王でラノベ原作なアニメランキング3位
聖女の魔力は万能です(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (410)
1354人が棚に入れました
ちょっと仕事中毒な20代会社員・セイは、残業を終えて帰宅した夜、突然光に包まれ異世界に「聖女」として召喚されてしまった。しかも召喚されたのは二人!?現れた王子はもう一人の女子高生にかかりきりで、セイのことは完全スルー。それならこっちも自由にやっていいでしょう?と、セイは王宮を飛び出し、元々の植物好きを活かして、薬用植物研究所で一般人として働くことになった。所長のヨハン、教育係のジュードに支えられ、ポーション作りや魔力の使い方を学んでいくセイ。だが、作ったものはすべて効能が5割増しで、思いがけず「聖女」としての能力を発揮することになる。そんなとき、セイのポーションが瀕死状態だった騎士団長・アルベルトの命を救い、次第に、セイこそが本物の「聖女」ではないかという噂が囁かれはじめるのだった……!?

声優・キャラクター
石川由依、櫻井孝宏、江口拓也、小林裕介、八代拓、市ノ瀬加那、福山潤、上田麗奈、梅原裕一郎

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

異世界転生スローライフ物

== [下記は第5話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで観た時点で、このレビューを書いています。原作は未読ですが、コミカライズ版は読んでいます。元々は「小説家になろう」掲載作品で、現在でもなろう版を読むことはできるようです。

女性が異世界転生するストーリーの代表格が「悪役令嬢」だとすると、異世界召喚される方の代表格はたぶん「聖女」なんじゃないでしょうか。

通常は1人しかいないはずなのに余分な召喚者がいるというパターンも増えてきているようですね。また前世の労働が過酷だったために異世界でスローライフを送るという話も増えてきてますね。

本作では儀式により聖女を召喚したものの召喚者は二人いてどちらが本来の聖女か当初は不明であり、儀式の責任者であった王太子である第一王子には無視されたセイは薬草の研究を中心にスローライフを開始するという、要素てんこ盛り的ななかなかに欲張りな作品となっています。

魔物の脅威はあるものの召喚されたスランタニア王国は基本的に治安の良い平和な国家であろうこととか、文化レベル的な物は台詞で事細かに説明するというよりはプロップデザインなどで画として説明されている感じで、その意味では作画的にもシナリオ的にもまあまあレベルは高いアニメだと思います。

派手なイベントは多くなく起伏の少ない話なので、主人公のセイを中心とした人間関係の機微とかに興味を持つことができないと、かなり退屈に感じる可能性は大です。セイ自身が多少照れたりすることはあっても基本的にはあまり恋愛に強く関心を持たないキャラなので、あからさまに「逆ハーレム」的な描写もあまり多くはありません。

ここにハマれればかなり気分良く観れますが、合わない人には「どこが面白いかわからん」的な作品だろうと思います。

あと、本作ならではの描写としてはなろう原作アニメでありがちな「ステータス表示」みたいなものは無しになっています。

コミカライズ版はセイはウインドウ的な表示で自身のステータスを知ることができていたのでたぶん原作も普通のなろう作品的に主人公のセイは自身のステータスやスキルを確認できる設定であったのがアニメで改変されたんじゃないかと思いますが、これが想像通りだとすると個人的にはこれは改変して正解じゃないかと思いました。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.6.23追記:
最終話まで視聴終了しました。結局アニメは現在6巻まで刊行されているコミカライズ版を追い越したようです。スピンオフコミック『聖女の魔力は万能です ~もう一人の聖女~』の描写も取り入れつつ、卒のない出来のアニメ化となったようです。

こう書くと怒られそうですが、ディオメディア制作とは思えない終始安定した作画で、最終話まで安心して観ることができました。

そして主人公のセイがだらけたりむくれたりする表情が大変かわいく、2021年春クールではかなり気に入った作品になりました。

原作を読んでいる人からすると色々なエピソードがオミットされているという声も聞かれますが、原作が継続している1クール作品と考えると「ちゃんと1クール観終わった」と感じられる、なかなか考えられたシリーズ構成だったのではないでしょうか。

社内に兼業ラノベ作家陣を抱える、ある意味ディオメディアの強みを見せた脚本だったと言えますね。

音楽面では「結城アイラ最強!」とでも言うべき出来で、ここもなかなか素晴らしかったです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 41
ネタバレ

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

こんな異世界生活なら、多少強引に召喚されちゃってもいいかも(笑)

安全な所で、高貴な美青年に囲まれて、みんなに大事にされてww

おまけにこの異世界で貴重な、異世界モノお決まりのチート能力を持ってる上に、
異世界召喚効果?でちゃっかり目もよくなって、
さらには容姿までなぜか綺麗になっちゃって。


お話としては、
それだけなんですけど、
それだけで、十分、
羨ましいですよねえ!(*^~^*)

腐ってるって思われてしまっては心外です。
ですが、そう思われたって、このゆったり幸せな感じは、
やめられません(*^▽^*)

もちろん、他人様にはお勧めしたりはしません。


作画が意外と丁寧だとか、
主人公セイちゃんのキャラクターがおっとりしてて親しみやすいとか、
男性の、騎士とか貴族とかだけでなく、同性のお友達もちゃんとできたりとか、
お勧めできるところはいろいろあるのですけど、
やっぱりこういう、まったりした逆ハーレム感、
こっそり楽しみたい世界ですね(#^〇^#)


観終わりました。
{netabare}最終回での魔物との戦いは、この作品の苦手なところみたいで、
ちょっと観ていてガッカリでした。
作品の主旨と違うから?
こんなカッコ悪い戦闘描写だったら、絵にしないで、後方支援に徹しておいてほしかった、かな・・・?

それでも。
逆ハーレム要素満載なのに、
セイちゃんが一途なの、悪くなかったです。
最終回で、やけにセイちゃんの唇のアップが多いような気がしたんですけど、
それもよかったと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

異世界転移モノの秀作

原作未読。最終話まで視聴。

異世界転生・転移モノと主人公最強は、決して相性が悪いとは言えない。
異世界転生・転移モノと中二病は、かなり相性が悪い。
異世界転生・転移モノとハーレムは、主人公が中二病を発症していなければ問題ない。

まあ、個人の見解ですが、おおむね以上の通りかと。
もう少し補足すると、主人公が大人(もしくは元大人)で、その大人っていう設定が活かされてさえいれば、おおむね間違いないように思います。

さて、本作の主人公は大人です。
しかも女性。
大人の女性という設定はしっかりと活かされています。

主人公最強と言えば言えなくはありませんが、それはあくまでも結果的にという話で、いわゆる主人公最強系とは異なります。

逆ハーレムの兆候は見受けられますが、主人公が中二病を発症していないので問題ありません。

ゆっくり、まったりと物語は展開していきます。
これはお気に入りの棚直行ですねぇ(笑)。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 34

69.2 4 国王でラノベ原作なアニメランキング4位
現実主義勇者の王国再建記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (288)
979人が棚に入れました
たったひとりの身内である祖父を亡くした相馬一也は、ある日、突然、異世界に勇者として召喚されてしまう。召喚された先は、まるで中世ヨーロッパのようなエルフリーデン王国であった。勇者どころか、ごくふつうの青年のソーマだが、持ち前の合理的精神と現代知識から、次々と新しい政策を打ち出し、傾きかけていた王国の財政政治体制を立て直していく。ソーマと共に歩むのは、エルフリーデン王国の王女リーシア、王国一の武を誇るダークエルフのアイーシャ、怜悧な頭脳を持つハクヤ、大食いのポンチョ、歌姫のジュナ、動物と意思疎通できる少女トモエなど、多才で個性的な仲間たち。現代知識で窮地の王国を再生する異世界内政 ファンタジー、『現実主義勇者の王国再建記』。いよいよ開幕!

声優・キャラクター
小林裕介、水瀬いのり

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

内政無双のなろう小説原作アニメ(第2部制作決定: 2022年1月より放送予定!)

公式略称は「現国」です。

オーバーラップから原作が出版されています。既刊15巻で、今のところ外伝的な短編集などは出てなくて全部作品タイトル「現実主義勇者の王国再建記」+ローマ数字の巻番号の各巻タイトルで出版されています。

各巻のページ数はそれなりに多いですが、原作はわりとサクサク読めます。さすがはライトノベル(笑)。

アニメはどうやらキャラクターデザインも含めてコミカライズ版をベースにしているようで、トモエなどライトノベル版とアニメでは結構違った感じになっているキャラクターもいます。


さてお話ですが、主人公のソーマ・カズヤ(相馬一也)は両親を失った後に一緒に暮らしていた祖父とも死に別れ、天涯孤独となったところで大学入試合格直後に異世界の王国エルフリーデンに召喚されます。

アニメ第1話での経緯でエルフリーデン国王から王位を禅譲され、暫定国王として財政的に疲弊したエルフリーデン王国を再建するというのが、とりあえずのストーリーとなっています。

召喚勇者にありがちな「戦う上で最強」的な能力はソーマには特になく、主に頭脳労働+(やや強力な)遠隔操作系の能力で、作品序盤では内政強化を基本とする王国再建、それ以降は外交や軍事的な働きで王国の隆盛へと力を揮っていくお話です。

主人公最強系として楽しめる要素はほとんど無く、ある種大河ドラマ的なのんびりと長い話ですが、アニメではたぶん原作既読なら想定できるそれなりに良い区切りで終わると想定できるので、最終回まで観てもそれなりに満足できる最終回を迎えるんじゃないかと思っています。

ただ、7月中放送の5話でも(原作由来の)人によってはしょうもないと感じるかもしれないパロディやオマージュ的な描写が鼻につくかもしれないので、肌に合わないという人も当然出てくるとは思います。

たぶん、流血描写はゼロじゃないけど少なめだとは思います。必ずしもアニメ化向きの話じゃないのかもしれませんが、私は原作が好きなので最終回まで観る予定です。

2021.10.3追記:
最終話で「半端なところで終わるじゃん、どうするつもりなんだろう?」って思っていたら、番組が終わった後に普通に第2部の放送予定のアナウンスがありました。

ロロアがさんざん思わせぶりに出てたことを考えても、普通に分割2クール制作で単純に話数でクール分割したと考えて差し支えない気がします。原作は大好きな作品で、ここからも原作ストーリーは面白いので第2部に期待しています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

物語の趣旨は大変素晴らしいので、もっと深く描いてほしかった

この物語で『原作者の言いたいこと・やりたいこと』は良くわかります。
しかし、それならば、もっともっと深く描いてほしかったです。
この物語は、内容が浅すぎて、都合よすぎる筋書だったのが残念です。

この物語では、現代人の相馬一也が異世界に召喚され、その国の王として傾いた財政を立て直し、国を繁栄させます。

相馬が召喚されたエルフリーデン王国は、無能な国王により財政が傾いていました。
(でも今の日本ほど借金まみれではありません。
 ちなみに今の日本は、先進国の中でもダントツに借金まみれの国家です。
 借金額を日本の人口で割ると、赤ん坊から老人まで一人当たり一千万円ほどの
 借金を抱えており、いつ財政破綻しても不思議ではありません。
 また余計なことを書いてしまいました…)

その財政を立て直すために相馬は、農業改革や人材登用、土木事業など、現実的なことを着実に実践します。
この発想は、凄く共感できます。
異世界で現世の手法を用いることは、画期的であり正しいやり方です。

しかし、物語の内容が浅すぎるのが、このアニメを『素晴らしい』と言えなくしています。
それさえできていたら、きっと素晴らしい物語として長年語られていたでしょう。

例えば農業改革は実施する際に幾多の困難があるはずですが、その困難を全く描いていません。

(実際の例として、江戸時代に膨大な借金を抱えていた米沢藩の藩主となった上杉鷹山が
 財政を立て直す際は、素晴らしい改革を実行しましたが、何度も重役連中に妨害
 されました。
 それでも血のにじむような努力で少しずつ財政を立て直したのです。
 ちなみにケネディ大統領の最も尊敬する日本人が上杉鷹山でした。)

藩主が先頭に立って改革しても妨害があったのです。現体制を変革するのはそれほど大変なことなのです。

それに人材登用で、『先ず隗より始めよ』の諺(ことわざ)を用いたのであれば、
2回目以降の人材登用の様子を描いて多数の有能な者を見いだす描写をしてほしかった。
それが全く描かれず、逆に1回目の人材登用で得た『隗』に相当するポンチョを後半もずっと重要な役につけていました。
これじゃ口是心非(こうぜしんぴ)です。

そして、最も残念だと私が感じたことは、現実主義路線だったにもかかわらず、最後は戦争で問題を解決してしまったこと。
戦争で物事が解決するのであれば、この物語の趣旨が全く意味をなしません。
しかも、その戦いの内容も浅すぎて、都合よく描かれすぎています。

但し、良い内容も多くありました。例えば…
・王様が部下と同じ食事をとり倹約に努めたこと
・博物館に展示されていた勇者の袋を作業に用いて有効活用したこと
・港を建設する際に住民の声を聴き津波に備えたこと
・土木工事の最中に、その人員をすべて災害救助に向かわせたこと 等々


物語の趣旨は大変素晴らしいので、もっと深く描いてほしかったですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 29

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

現実主義はさて置いて、ためになるアニメです。

極めて地味な異世界召喚アニメ。
勇者カズヤが王になり、内政で国を立て直す物語。

まず、勇者の能力がぱっとしない。
そして、派手な魔法も剣技もない。
その上、戦争描写も緊張感がない。
さらに、部下も資源も人材もない。

しかし、何もない中でも地道に国を立て直す。
登用のために人を募集。
食・歌等の娯楽、情報の透明化で人心掌握。
経済再建のため、あらゆる手段で金儲け。
流通のため、道路整備や港湾整備。
果ては、リスク管理まで。
なかなか興味深く視聴させてもらいました。

私がもっとも感心したのは、港湾都市建設地の決定過程です。
伝承や地形を慎重に検討し、災害リスクのより低い場所に立地を変更。
これは、新設のためにもっとも重要なことです。
情報を軽視したことでの悲劇は古今東西枚挙にいとまがありません。

キャラとしては、やっぱりカズヤですね。
王の器ではないにしても、その謙虚で冷静な分析力は称賛に価します。
彼の人を大切にする姿勢は見習わなければなりません。
姫リーシアは何のかんのと言いながら、カズヤを信頼しているよう。
最初はツンだったけど、徐々にデレへ。
いい夫婦になりそうです。

物語はまだ序盤のようです。
様々な国や勢力、そして魔王軍も。
隣国アミドニア公国ロロアや大国グランケイオス帝国のユーフォリア姉妹。
各王女たちが話にどう絡んでくるか気になります。
2期は外交がメインになるかもしれません。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

68.5 5 国王でラノベ原作なアニメランキング5位
精霊幻想記(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (296)
953人が棚に入れました
前世と現世が交錯――二つの記憶を持つ少年が運命に立ち向かう!!幼い頃、母を殺され孤児となったリオはスラム街で必死に生きていた。ある日、幼馴染との再会を夢見て事故死した《天川春人の記憶》と《強大な魔力》がリオの中で覚醒し、剣と魔法の異世界に転生していたのだと気づく。さらに、偶然出くわした王女誘拐事件の解決に貢献したことで、貴族の子女が集う名門学院に入学することに……。階級社会の最底辺から這い上がるリオは、出会いと別れを重ねながら過酷な運命を打ち砕いてゆく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、諏訪彩花、藤田茜、桑原由気、楠木ともり、原田彩楓、鈴代紗弓、本渡楓、金子彩花、浜田賢二、田丸篤志、遊佐浩二、東山奈央、新田ひより、首藤志奈、西明日香

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

現世しがらみ系異世界転生(?)作品 → 最終回:『卒業』(笑)!?

== [下記は第5話まで視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで観終わった時点で、このレビューを書いています。

原作未読です。コミカライズ版はピッコマなどのサイトで無料でけっこう後の方(少なくともアニメ6話以降)まで読めると思います。
(私はけっこう後の方まで読んでしまいました)

異世界のスラムに転生した主人公が、早くに両親を亡くし不遇な幼少期を送りながら、王族絡みの事件に巻き込まれるというわりとありがちな物語の始まりになっています。

しかし主人公のリオは転生前の天川春人としての人生や人間関係にも未練があり、そのことが以降のストーリーにも密接に関わってくるというのは本作の特徴と言えると思います。

レビュータイトルで異世界転生の後ろに(?)付きなのは、主人公は転生なんですけどそうじゃないパターン(異世界転移など)で主人公のいる世界に現れるキャラがいるからです。とはいえ、そういうごちゃ混ぜパターンは他の作品でも使われている気がするので本作のみが特殊ということではないと思います。

取りあえず第1話のバス事故は以後のストーリーの伏線になっているので、後の方の話数を観てから見直すと何か発見があるかもしれません。

本作は、たぶん最終話まで観る予定です。
== [第5話まで視聴終了時のレビュー、ここまで。] ==

2021.9.21追記:
第12話(最終話)まで視聴終了しました。個人的には1クール単品のアニメ作品としては、あまり高い評価は付けられないですね。

尺として1クールしかないところで最終話でのカタルシスを求めて、大胆なエピソード順変更を図った感じがします。たぶん2期目を作る気はなさそう。

じゃあ2期目を作るのは無理かというと、万が一人気が出たら何とか軌道修正は出来そうではあるんですけど、最終話Cパートでいきなりブッ込んできて「え、ここで終わり?」みたいな最終回です。

もし観ていない人がいて観るかどうか考えているとしたら、続編が作られるまで観ないかもしくはアニメは観ずに最初っから原作かコミカライズ版を読むかをお勧めする感じではあります。

余談: テレビで視聴していると提供画面の後でコミカライズ作画担当によるおまけ漫画みたいなのが映るんですが、個人的にはこれが意外と面白かったです。でも、特に一般的にお勧めする内容でも無かった気がします。
(でも、おまけ漫画を配信サイト視聴で観ることはできないようです。)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

時間経過、とは

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生なろう系の、一般的な枠内に収まっている作品だと思います。なんだか色々とテンプレでした。

バトルに恋愛がメインであり、ややダークな要素もあり、設定としては悪くなかったと思いますが、作画がへたってたのと、なんかやたらに説明くさいセリフ回しのせいで、安っぽくなってた印象です。評価は☆2に近い☆3って感じですね(序盤は良かったので)。

レビューでは、作中に見られた時間経過について。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
これだけ、1クールの尺の中で(早送り、もしくはその間を描かない)時間経過がある作品も珍しいのかなって思います。

精霊の民の森で1年、カラスキ王国で1年だったかな。

個人的には、作中で時間経過があるのって好意的に捉えることが多くて、それは、その過ぎた時間の中で「重み」や「成長」を感じられるから。ONE PIECEとかもそうだったしね。

ただ、ONE PIECEの場合、「2年の修行で全キャラパワーアップ」と「2年たっても変わらぬ思いや関係性」を表現するための時間経過であり、再会を楽しく劇的に表現したために、なかなか効果的だったと思う(まあ、尾田さんが家族サービスするための休み期間という側面もあるけどw)。

とはいえ、100巻続く漫画の中で2年と、1クール12話の中で2年だからね。

本作の時間経過の意味は、精霊の民の森での1年は、「ラティーファがサラ、オーフィア、アルマと家族になるまでの時間」という意味では価値があったと思うし、旅を止めてまでそれに付き合うリオにも好感がもてました。

ただ、カラスキ王国での時間は、必要だったのかな? 色々考えても、しっくりくる理由が見当たらなくて。

ということで一勝一敗というか、まあ、時間経過の効果を考えるには良い素材になったかもしれない。

アニメとしては、1話目のスタートは丁寧な描写の中で分かりやすかったし、リオが少年時代の方が見応えがありました。あのまま学園モノでも良かったくらいに。

最終話は残念すぎて笑えました。クソ安っぽい展開に、言い訳がましいダラダラとした念話。崩壊した作画でのバトル。ビックリするくらい中途半端な終わりかた。急展開のCパート。

最近見た最終回でもだいぶヒドイ方だったと思います。

(もしやるなら)2期はおそらく三角関係メインでしょうね。ぜひ、作画は普通レベルくらいでやってほしいですね。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
すげぇリアルな事故シーンだな。転生モノのテンプレートながら、丁寧な作り。

2話目 ☆3
両方の記憶がある系。イケメン(笑) 

3話目 ☆2
崖落ちるとこの作画、ヤバいな。バトル全体、酷いな。

4話目 ☆3
ロリキャラ、味方になったな。

5話目 ☆3
亜人族達の、人間族に対する手のひらの返し方が、ちょいと気持ち悪いな。精霊の話を聞いた後なら分かるけれど。半年以上の時間経過か。

6話目 ☆3
ナウシカ戦法(笑) ワイバーンを素手でボコす。装備その他、パワーアップ。

7話目 ☆3
いきなり着いたな。ウルトラあっさり祖母に会うかい。そして余裕のハーレム。トラウマからのダークモード。

8話目 ☆3
祖父母、人間できすぎだろ。作画はかなりやばいね。

9話目 ☆2
何年経ちました、だけだからな、実質。んで、何したいか不明だな。

10話目 ☆2
面白い部分が見当たらないな。

11話目 ☆


12話目 ☆1
そこでダラダラと念話をするから、説明臭くて美化しすぎてつまんなくなる。やたら中途半端な最終回だし。Cパートの雑さは、ヤバイな(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

わりと好き。

割と好きなタイプの作品でした。

視聴した印象としては、しっかりと作られているなという印象でした。
すべてが見えたわけでは無いですが、メインストーリーは少しぼんやり、その中で主人公の学生生活や、仲間との出会い、世界の広がりが描かれていくタイプ。
このクールでは割とオーソドックスな異世界転生モノのスタイルと言ってもいいかもしれません。

このメーンストーリーに含有されるそれぞれのエピソードが話数ごとにメリハリが効いていて、ちゃんと構成が設計されている感がありました。

ただし、主人公が優れた能力を持っているのは、この手の作品の常なのですが、話が進んでいくうちに、この世界でのお家柄等も明かされていき、どんどん特別な存在であることが明らかになっていきました。
この辺は「あーやっぱりスーパーエリート君的になっていくのかぁ」とは思ってしまいました。

そして・・・、スーパーエリートと言えば、
取り巻きのガールズたちですよねぇ。
こちらでも、スーパーエリートの様で、どんどん、愛されキャラになっていきますねぇ。
今のところ、ベッタベタのハーレム状態とまではいかないものの、コレも、この手の作品の常かぁ・・・と遠い目をしている私です。


ちなみに、この主人公さん、他の方のレビューを拝見した際に散見されるように、とあるソードな作品の主人公さんにえらく寄っていっている気がしますねw。

6話の旅立ちのシーン以降、途端に「何か」に似てきた気がする、とは思っていたのですがw。

メタな話どうやら、中の人が同じなんですかね(調べずに書いています)。
それで、キャラの方向性が似てくるってあるのかなぁ、とも思いながら眺めていました。



物語自体は、このクールではそれほど劇的に進捗した感は無かったですね。
~主人公の表向きの出自~

~学生生活期間での成長、出会い~

~旅立ち~

~冒険中のあれやこれや、出会い~

~精霊の里での交流~

~ヤグモ地方でのあれやこれや、出会い、交流、真の出自の開陳~

そして、学生時にお世話になったセリア先生を政略結婚から略奪(救出)。

ってところでした。

で、最後の最後に所々でカットインされていた、
転生前のかつての思い人(?)との突然の再会っと。

地固めが終わって、さあ、ここからって感じでしょうかね。
どうやら2期クールが既に決まっているそうなので、そこは安心して今後のストーリーを待つことにしたいと思います。


私的には、好みのタイプ。
しっかりと作ってあるという好印象。
各キャラも造形がしっかりしていて安心して観れる。
といった、好印象な作品でした。

機会がありましたら、ご覧くださいませ。
私も2期を楽しみに待ちたいと思っています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

62.3 6 国王でラノベ原作なアニメランキング6位
転生貴族の異世界冒険録 ~自重を知らない神々の使徒~(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (157)
464人が棚に入れました
偶然居合わせたコンビニで、少女をかばい死んでしまった椎名和也。気づくとそこは、夢にまで見た剣と魔法の世界だった! 貴族の三男カイン・フォン・シルフォードとして、転生していた彼は、早速様々なものに興味を持つ。そして迎える五歳の誕生日、慣習に倣い教会で洗礼を受けてみると…… 神々から与えられていたのは数々の加護、更には規格外としか言いようのないとんでもステータスだった! 転生生活はバトルに恋に勉強に、やりすぎくらいが丁度いい!? きっちり頑張るのになぜかきっちり怒られる、カインの異世界はちゃめちゃライフ、始まります!

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

我慢できずにアピールしちゃう

チートなろう系の中でも特に自分アピール強めで苦労することも少なくて、主人公の「僕すごいでしょ?」をひたすら見せられるアニメでした

人間離れしすぎた加護を持ってるから隠さないと大変なことになるって言ってたのに、まったく隠す気なくて力をアピールしないと気が済まないみたい

あれ?僕やっちゃいました?!
カインお前はまた!
ふえーん、ごめんなさーい

このやりとりが何度もあります
もう一つきつかったのはヒロイン2人が顔が可愛いだけで中身ないところ
最初に助けてもらって人目ぼれしたらあとは盲目にカインくん親衛隊するだけでとても残念でした

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20
ネタバレ

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ん~、ある意味正統派?の異世界転生系。

レビュータイトルのとおり、テンプレどおりの異世界転生系。

曰く、
・俺TUEE(スゲー)系
・神様に愛されてる系
・ハーレム要素
・俺なんかうやっちゃいましたか?
・俺またやっちゃいましたか?
・周囲の人に一目置かれる系
・なんか最後に親玉系


うん、立派なものです。
ちゃんと押さえるところは押さえられています!!


ただ「個人的には」ですが、それほど悪い印象では無かったですね。
前にも言いましたが、私は「魔王様、リトライ!」を楽しんで複数回視聴できる男だ!!

という事で、実は割と楽しんで観てしまいました。
(ツッコミどころ、ガバが無いと言う訳ではありませんw)


えーと、そうですね。
物語は基本テンプレですが、
{netabare} 先代勇者が生きていて、神様化 ⇒ 修行をつけてくれる、且つ両親とも縁がある ⇒ しかも、ジャパンからの転生者。
ここら辺、ちょっと日本人心をくすぐられました。
  {/netabare}
と言った点があり、割といいなって思いました。

作画も超イイという事はありませんでしたが、スッキリとした作画で、色使いも割と好み。
あと、全体的なキャラクタも、まぁ好みの方向性にあたっていたのでフツーに観れました。

声優さんも特に破綻は無かったかなと。
(いつもどおりですがw)

音楽も特に悪くは無かった気が・・・。
OP/ED共なんか長く感じた気がしたけどw。

キャラクタは・・・、まぁ、作画の所でも言いましたが、造形も含めて好きな方向性だったので大丈夫だったかなぁ。
主に女性、女子キャラw。
ごほん、ごほんw。


って感じでした。

実際、一番視聴に耐えれた理由というのは、主人公と各キャラクタとの関係性、人間関係が受け入れられたからかなぁ。

ベッタベタな展開ではありますし、これもテンプレ要素満載なのですが、
その展開の仕方が私の中での許容範囲内に収まっていたのが大きいでしょうかね。
感動を覚えるほどの関係性ではないものの、まぁ、「カインならしかたないか」的な、ほどよい信頼関係。
いろいろな展開を笑って済ませる程度の周囲の大人たちとの関係。
驚きながらも、カインの能力を受け入れてしまう周囲の仲間。
そして、何となくながらも仲間(的)な人脈が築かれていく・・・。

あたりでしょうか。

もちろん、どの要素も、私自身のなかで「良かった!!」と思える作品ほどの厚み、熱量は無いのですがね。


でも、まぁ「この手」の作品としてはフツーのレベルには達しているのではないですかね。
機会があったら、ご覧くださいませ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

神々の悪戯

原作未読 全12話

異世界転生もの。現世で亡くなり、異世界に貴族の三男として転生した後、神々にとんでもない加護を与えられ、剣と魔法の世界で活躍していくお話です。

よくある最初から能力が高く強い主人公なのですが、あまりにも凄い能力なので隠蔽しながら過ごしていきますね。

キャラは可愛い感じで描かれています。

1クールに1つある俺強転生ものですね。お話は先々まで覚えている自信はありませんがw期に一つぐらいあればいいかなぁと思える作品でした。

OPは内田彩さん、EDはナナランドさんが歌っています。

最後に、神様たちいくら何でも加護しすぎですw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

66.3 7 国王でラノベ原作なアニメランキング7位
シュガーアップル・フェアリーテイル(Webアニメ)

2023年1月6日
★★★★☆ 3.4 (114)
280人が棚に入れました
人間が妖精を使役し、砂糖菓子が幸運をもたらすと信じられている世界――。 そこで聖なる砂糖菓子を作る特別な砂糖菓子職人は、“銀砂糖師”と呼ばれていた。 一流の銀砂糖師だった母を亡くした少女・アンは、跡を継いで、自らも銀砂糖師になることを決意する。 そのためには、年に一度開催される王都の品評会で、職人としての腕前を認められなくてはならない。 王都へ向かう途中、アンは護衛として戦士妖精のシャルを雇う。 シャルは戦士としての腕は確かだが、口が悪く、人間を信用しないせいで、アンとの喧嘩が絶えない。 けれど、そんなシャルと旅をするうちに、友達になりたいと願いはじめるアン。 種族や立場の違い、そして、困難な状況を乗り越えながら人間のアンと妖精のシャルが、ともに紡いでいく未来とは――?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

夢追う少女と黒いアルテ

見ていてかわいそうになってくる苦しいストーリーだけど、わたしはとても好きです!
アニメでいうと「アルテ」ゲームでいうと「アトリエシリーズ」をドス黒くした感じ

可愛いキャラデザに美しい作画で夢がいっぱい詰まったファンタジーな世界観が素敵ですね!
特に砂糖菓子やシャルの羽の美しさには思わず見とれてしまいます!
それからシャルがカッコ良すぎ!

わたしがこの作品が好きな理由

現実で醜くて理不尽なことっていっぱいあるんですよね
ただ純粋に一生懸命頑張ってるだけなのに、「女だから」「年下だから」っていう安い差別で握りつぶされる理不尽
ただ純粋に信頼できる人と仲良くしてるだけなのに、「媚を売ってる」「どうしてあの子ばっかり」っていう嫉妬される理不尽
一生懸命頑張ってやっとうまくいったと思ったら「ズル」や「陰謀」で横から成果をかっさらわれる理不尽

そんな現実世界であふれているような理不尽にさらされても健気に頑張るアンと、頑張りを見ててくれるシャル達の関係性の尊さでえぐられた気持ちが癒されるけど
とにかく理不尽が過ぎる話で、アンに感情移入すればするほどきっつい
でもそんなえげつない世界で純粋に生きるアンに自分を重ねて応援したくなっちゃいます
恋愛描写もそういうことに疎いアンはコロッと騙されそうなものだけど、上っ面だけで中身のない好意の押し付けに簡単に騙されないところあって、何故だか恋愛面だけは人を見る目があるところがツゴウガイイけど好き
人の醜さが大きい話だから、軽薄な男に次々と騙されそうなものだけどね

世界は醜くて汚いけど、砂糖菓子のように、シャルの羽のように美しいものを美しいと言えるアンならきっと、醜く黒い世界を光で照らしてくれると信じて2期を待ちます!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 26

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

クリエイターとしての制作論と恋愛脳がせめぎあうファンタジー

コミカライズはBook☆Walkerの漫画読み放題で連載誌の『ヤングエース』が読めるので読んではいるのですが、アニメの方が先に進んでいます。原作は角川ビーンズ文庫ですが、こちらは未読です。

ということで冒頭についてはストーリーも知っていましたが、後半はアニメが初見という状態で観ていました。

本作は分割2クールということのようで、後半クールは2023年7月からの放送が予定されています。

世界観的には人間と妖精がいるハイファンタジーで、別に転生者とかはいません。かつて人間と妖精は対等でしたが、主人公アンの時代では妖精は差別され、あるいは羽を奪われて人間に隷属させられています。

そんな中で妖精を対等な存在と考えるアンは周囲との様々な摩擦を起こしてしまいます。

一方で「妖精が好む」とされる砂糖菓子が尊重され、優れた砂糖菓子職人は「銀砂糖師」としての栄誉を得るという社会でもあります。

本作における「砂糖菓子」は一種のオブジェであり、砂糖菓子職人は芸術家としての側面を持っています。本作の良いところとして、作中で「良い作品」とされる物がちゃんとヴィジュアル的に美しく描かれていることです。

これにより作中での品評の描写には極めて高い説得力があると思います。

亡くなった母の後を追い銀砂糖師を目指すアン、そしてそんなアンと出逢い護衛となった戦闘妖精シャル、アンと関わる様々な砂糖菓子職人達、そして王族や貴族などが織り成す美しい物語の世界へあなたも是非!

余談: 本作視聴者の間では、アンと同郷のジョナスに妙な人気があったような気がします。みんな大好き、ジョナス…(笑)?

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

にがーーーーーい!(笑)

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
砂糖菓子職人の少女を主人公にした、ファンタジー×恋愛モノ。

本作においては、砂糖菓子職人は男性ばかりの職業です。そんな中、女性砂糖菓子職人として奮闘する主人公の生き方にも、注目の作品ですね。

世界観はとても美しいのですが、人の心というかが、結構ドロドロしています。そんなことから、レビュータイトルを(本来は砂糖菓子にちなんで)「あまーーい」にしたいところ、「にがーーい」にしました(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
7、8話目、凄く好きでした。

そこには、2つの対照的な愛のカタチが描かれていました。

1つは、アルバーン公爵とクリスティーナの愛。

クリスティーナ消滅後、一縷の可能性、という程にも不確実な奇跡を信じ、生前の姿の砂糖菓子を見つめ続けることにした、アルバーン公爵。

それは、過去に囚われているとも言えますが、私は、彼のそんな愛のカタチを、批判する権利は誰にもないと思います。

もう1つは、シャルとリズ。

シャルが語るリズは、アンとは真逆の人間でした。それを、アンは「自分はシャルの好みではない」と悲しがりますが、、、逆に言えば、ジャルは、リズの代わりとしてアンを好きになったのではなく、アンをアンとして好きになったということの、証明だと思いました。

それは、自らをかばって死んだリズのことを忘れ、アンに乗り換えているとも言えますが、私は、彼のそんな愛のカタチを、批判する権利は誰にもないと思います。

不変の愛を誓ったアルバーン公爵と、新しい愛を見つけたシャル。彼らの愛のカタチは対照的ではありますが、同時に等価値でもあります。そして、有限の生を持つ人間が不変を求め、無限(長寿)の生を持つシャルが変化を求めたのも、非常に興味深かったです。

ラストも、ようやく砂糖菓子職人になれたということで、ハッピーエンド、、、にならず、またしても苦い展開に(苦笑) ホント、意地が悪い(笑)

てことで、2期こそ、「あまーーーーーい!」というレビュータイトルをつけられるように、期待してます(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

73.0 8 国王でラノベ原作なアニメランキング8位
転生王女と天才令嬢の魔法革命(TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (345)
955人が棚に入れました
パレッティア王国王女、アニスフィア・ウィン・パレッティアには前世の記憶がある。 魔法が当たり前に存在する世界に転生し、魔法使いに憧れるアニスフィアが夢見たのは、魔法で空を飛ぶという、破天荒で非常識なことだった。けれど、なぜか魔法が使えないアニスフィアは日夜、キテレツ王女とあだ名されながら、怪しげな研究に明け暮れるはめに。 ある夜、お手製魔女箒で空へ飛び立ったアニスフィア。暴走する箒が飛び込んだのは、貴族学院の夜会。そこでは、魔法の天才と噂される完璧公爵令嬢ユフィリアが、アニスフィアの弟・アルガルド王子から婚約破棄を宣言されているところだった。声もなく流されるユフィリアの涙を見たアニスフィアはそっと手を差し伸べる。 ──この魔法はあなたの笑顔のために。2人の少女が未来を切り開く、「転生×天才」魔法ファンタジー!
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

あなたの笑顔を欲した、その先にあるもの

アニメーション制作:ディオメディア、
監督:玉木慎吾、シリーズ構成:渡航、
キャラクターデザイン:井出直美、
キャラクター原案:きさらぎゆり、音楽:日向萌、
原作:鴉ぴえろ (ファンタジア文庫刊)

王宮百合ファンタジー。

そんなキャッチコピーを知ったのは、
アニメを観始めて3話くらいまで経過したころだった。
個人的には、渡航の脚本ということで期待値を上げて
観始めていたので「百合」と知っても気にならなかったし、
3話まででは、そんな方向に進む雰囲気は全くなかった。

舞台は魔法やモンスターの存在する中世風のパレッティア王国。
そこで、王位継承権を放棄した王族女性の
アニスフィア・ウィン・パレッティアと
王位継承予定の弟、アルガルド・ボナ・パレッティア、
その婚約者であるユフィリア・マゼンタたちの間で起こる、
王位継承を巡る魔法社会を変えるための物語。

見どころは、現世から転生したアニスフィアの
破天荒ともいえる性格と目指しているものだった。
魔法を使用できなければ王位継承は事実上不可能という
閉塞感のある社会。
そこで革命的な変化を起こすためにアニスフィアは奮闘する。

再度、序盤を観てみたが、やはり面白い。
キャラの特徴がしっかり描けているし、
親子関係やヒロインふたりの憧れを絵で表現できているのがいい。
序盤は、ユフィリアの苦悩するシーンが長く、
あまり気持ちの良い展開とは言えないが、
それを底抜けに明るいアニスフィアが
助けていくところが心地良かった。
アニスフィアにも苦悩があって、
魔法を使えない自分に危機感を覚えながらも
前世の記憶から魔法石を活用した研究によって、
現代的な家電製品を生み出していくのは面白かった。
そして、魔法を使える者でも空は飛べない世界において、
魔法を使えないアニスが、空を飛ぶことに
果敢に挑戦する展開も楽しかった。

ただ、この作品が良かったのは序盤だけ。
{netabare}アニスフィアの前世の記憶が活かされるのは、
家電製品の発明以外はなく、
前世の出来事が現在に関わることは全くなかった。
(原作ではこの後に出てくるのかもしれないが)
また、アニスフィアの弟のアルガルドが反旗を翻した部分に
納得感が全くなかったし、なぜこんな話にしたのかと
首を捻りたくなった。
アルガルドが敵になる展開でもいいのだが、
理由や描写が浅すぎて付いていくことができなかった。{/netabare}
ここまでなら、まだ飲み込めたのだが、
やはりいちばん意味が分からなかったのが、
最終回の締め方だろう。

{netabare}ユフィリアが精霊になって犠牲になることで、
アニスフィアを自由の効く立場のまま研究に従事させるのは、
全くハッピーエンドでも物語として面白いものでもない。
もちろん、魔法が使えない人でも活躍できる
平等な社会を実現したといえばその通りだろうが…{/netabare}
この展開にするのであれば、
ユフィリアの決断における苦悩やマイナス面を
突っ込んで描かなければ、
物語として成立しないとさえ私は感じてしまう。
そもそも、なぜアニスフィアがそれほど平民に対して
心を砕かなければいけなかったのかという部分も
今ひとつ納得することができなかった。
作者は取ってつけたような「百合」を
やりたかっただけなのかとも思える。
また、百合をきちんと描いたのは最終回だけで、
そこまでの過程がないので、観ているほうとしては
唐突過ぎて驚いてしまった。
異世界ものとはいえ、あまりにもリアリティがなさすぎる。

序盤が面白かっただけに、
そのギャップによって、より大きなマイナス印象を抱かせた
典型的な作品といえるだろう。

OP曲の花たん『アルカンシェル』や
ED曲のアニス&ユフィの『Only for you』はお気に入りだし、
千本木彩花と石見舞菜香の演技も良かった。
序盤の脚本の流れや展開もスムーズで面白かったのだが…

この魔法はあなたの笑顔ために―――

しかし、未来を想像したときに
全く笑顔になれないお話だった。
(2023年5月5日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

異世界転生物のテンプレから何処まで自由に飛べるか肝が試される

原作小説は小説家になろうweb版、富士見ファンタジア文庫ラノベ版共に未読。


【物語 3.5点】
ま~た異世界転生物か?テンプレばっかしでツマラナイ。
こうした批判は声がデカくてよく響きますし、私も言いますがw

その実、いざ、お約束と違うことをされて自由に飛び回られても、
惰性で乗れずに、上空からふるい落とされる。

そんな感想がまず残った物語でした。


中盤までは、旧来の異世界転生物のパターンを踏まえて観ても付いて行ける程度に、適度な距離が確保。
今までにあまりない新鮮な異世界転生物だな。いい百合だった。5話で{netabare} ユフィはアニスに何度、愛の告白をするのかw{/netabare}
といった感じで、前半は、転生アニメ乱造を嘆きつつも、新味を期待して、つい観てしまう層に訴求。

ところが、後半に入ると、さらに捻りを加えつつ、新展開へと飛翔。
アニスもシナリオも暴走?と戸惑う方もいたかもしれません。


後半、折り合いのヒントにしたいのが、原作者・鴉 ぴえろ氏が『魔法少女リリカルなのは』の大ファンだということ。
“十分に発達した科学は魔法と見分けがつかない”を地で行く魔法及び「魔学」の設定、世界観。
何より終盤、{netabare} 泣いてる金髪のあの娘を助けるために全力全開で撃ち倒しに行く件などまんま『なのは』w{/netabare}

結局、異世界転生物のテンプレから自由になって、濃い目の百合で『なのは』みたいな萌え&燃え友情バトル作品がやりたかったのだろう。
というのが私の結論です。


私はアニスがユフィに贈った魔道具「アルカンシェル」を見て、
『なのは』2期の次元航行艦アースラの決戦兵器と同じ名だと嬉しくなる程度には『なのは』厨なのでwこの展開は大歓迎。

ですが理解の拠り所を持たない視聴者のためにも、もう少し伏線、誘導が欲しかったかなとも思います。
例えば終盤の{netabare} アニスの葛藤の裏には転生者ゆえの孤独もあったはず。
そこはテンプレを嫌わずに、折に触れて強調しておけば尚良かったかなと思います。
アニスからユフィだけに伝えた前世の記憶。アニスを娘として受け入れているとの母の涙。
この辺りはもっと感動度が上がったのではと愚考します。{/netabare}


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ディメディア。

上々。

掛け合いにリズムを生み出すキャラの各種顔芸。

魔力を持たない転生者アニスが憧れるに値するきらびやかな魔法エフェクト。

魔法の有無により固定化された貴族制、身分制下で荒廃と矛盾を抱えた社会。
それでも、あなたがいる世界は美しい。

これらを作画、背景美術から体感できる水準にあるのは大きいです。


何より箒型の魔道具にまたがった金髪王女に自由の大空へと拉致されていく銀髪令嬢は最高に絵になります♪


【キャラ 4.0点】
アニス&ユフィについては【3話までの感想】で触れたので割愛して、ここでは脇について。

アニスに仕える赤髪の侍女・イリア。
主人のオテンバぶりに釘を刺せるのは、主従の信頼関係あってこそ。
世間と摩擦を起こしてばかりのアニスにとっては、
ユーモアの効いた毒舌が数少ない心を許せる場所だったのではないでしょうか。

そういう意味ではダウナーな呪い探究家・ティルティも、
魔学に理解を示す懐の深さで、アニスに毒づいてくれる貴重な友人でした。

イリアは特殊な事情を抱えるレイニの癒やしとなり、
ティルティはアニスとの関係に悩むユフィに助言を与えたりと、
脇が人間関係を動かす潤滑油として機能していました。

イリアの入れる紅茶。私も一杯頂きたいものです。


【声優 4.0点】
アニス役の千本木 彩花さん&ユフィ役の石見 舞菜香さん。
百合沼に落ちると溶解力が凄まじそうなボイスの持ち主。
実際、{netabare} キスまで昇りつめた{/netabare} 二人は尊かったです。
お二人とも自由を抑圧された苦しさと、自由を得た解放感も、落差のある表現で好演。

アニスの弟でアルガルド王太子役の坂田 将吾さん。
序盤はユフィとの婚約を破棄した無思慮な未熟者。
と油断させておいて、後半は、アニスの王位継承権放棄も含む、王国の諸々の歪みを一手に引き受けた故の狂気も体現。


興味を惹かれたのがレイニ役の羊宮 妃那さん。
ユフィからアルガルドを略奪するポジション。
だが悪役令嬢じゃない。
ここもテンプレ打破を狙った風変わりなキャラでしたが器用に対応。
感心の余り、私はこの春、羊宮さんがヒロイン役を務める『僕の心のヤバいやつ』見てます。

作家のみなさん。どんどん凝ったキャラ作って、羊宮さんに無茶振りしちゃいましょうw


【音楽 3.5点】
劇伴担当は日向 萌氏。
優雅なオーケストラにより宮廷や空中戦を演出。
百合が深化する場面では、恋愛作品の音楽提供のキャリアも活かし、
アコースティックギターなども交えムードを盛り上げる。

OP主題歌は花たん「アルカンシェル」
ED主題歌は本編終わってもまだイチャつきたいw
メインヒロイン2人によるデュエット曲「Only for you」

自由な空に飛び立つ歌詞世界が心地よい両曲。
EDは終盤になるにつれ、歌詞の真意と百合の味わいが滲み出る内容。




【3話までの感想】破戒と自由をもたらす異世界転生娘

長いので折りたたみw
{netabare}
相変わらず異世界転生、なろうファンタジーの乱造傾向が続く今期アニメ。
加えて今冬は人間不信に陥った主人公がどうこうという筋書きも目立ちます。
対人関係で負った心の傷と向き合う。
異世界転生物、ファンタジーとして真面目で良いとは思います。
が、揃いも揃ってウジウジされてもちょっと……。
人間を信じられないのは分かったから、もう少しパーッと明るい奴はおらんのか?
そこで本作である。


アニス……魔法の才能はないが、魔法への憧憬から奇妙奇天烈な「魔学」にのめり込む変人金髪王女。御自ら素材集めにものめり込み上級冒険者「狩猟の略奪姫(マローダ・プリンセス)」としても畏怖される超問題児。

ユフィ……魔法の才能にも恵まれたエリート銀髪公爵令嬢。将来の王妃となるべく研鑽に励むが、許嫁の王太子から婚約破棄を通告され途方に暮れていた所、アニスに攫われ、魔学の助手になるよう引きずり込まれる。

プロットは破天荒なアニス王女が、生真面目な令嬢ユフィに、道から外れた人生の楽しみ方を教えていく、定番凸凹お嬢様ストーリーのバリエーション。

本作はアニスの自由奔放な生き様の理由付けに、
異世界転生者としての前世の記憶を設定しアップデートを図る。
これが中々イケてる味付け。

伝統的な封建社会において与えられた役割を外されたユフィのような人間。
先もなければ、先を切り開く発想も文化もない。
もう「何もしなくても良い」と父から言われたら心の芯まで固まる他ない。

そこへユフィにもたらされるアニスというインパクト。
近代的自由が潜在意識にまで染み込んだ異世界転生者はタブーを知らない。
才能に基づいた魔法を根拠とした王国を根底から覆しかねない魔学も、
血縁に基づいた王宮貴族社会を解体しかねない百合の波動も、
好きなことを好きなだけやってしまう近代人アニスはお構いなし。

ハチャメチャで明るい作風の本作ですが、
その光源には人は誰もが自由に空を飛べるはずという人間讃歌が輝いているのです。
3話の{netabare} ユフィの涙{/netabare} には説得力があり共感しました。


魔法エフェクトなど作画水準も良好で、コメディ対応も顔芸を始めとして遊び心があって楽しい。
硬派な世界観に偏りがちな今期アニメの中で、希少なギャグ枠としても依り所にしたい作品。

ただ、アニス王女の奇行に振り回される国王陛下の心労が憂慮されますw{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おまえらみんな、真面目かっ!

見た目や言動がストレートにド真面目なマゼンタ公爵家令嬢ユフィリア(ユフィ)はもちろん、一見ふざけた魔道具を作り普段はおちゃらけた言動も目立つパレッティア王国第一王女アニスフィア(アニス)も含めて、彼女たちの親兄弟など主要登場人物のことごとくの根が真面目という、ある意味堅苦しいアニメ作品ですね。

アニスはいわゆる「異世界転生」キャラではあるらしいのですが、具体的な転生描写はなく、転生前の記憶も断片的な物であるようです。いわゆる「現代日本知識で無双する」系のなろう的な異世界転生作品ではありません。

アニメは一応区切りの良いところで1クール終わっていますが、コミカライズはアニメに追い抜かれているため、続きの話を知りたければ現時点だと原作を読まないといけません。

本作のキャッチーな部分はアニスとユフィ、あるいはその他の女性同士のカップリングによるいわゆる「百合」描写が担っているのですが、ストーリーとしては常に「相反するふたつのポリシーの衝突」という軸で作られています。

わかりやすい対立は「既得権益の維持か万人の利便性か」みたいな辺りだとは思うのですが、とにかく衝突する当事者同士は極めて真面目に生きているので、ストーリーにある程度集中しないと置いていかれそうになるアニメですね。

ところで『聖女の魔力は万能です』とかもそうだったんですが、最近のディオメディアってけっこう異世界物を作らせるとイケてませんか?
(そう思ってるのは私だけだろうか…。)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 25

59.7 9 国王でラノベ原作なアニメランキング9位
異世界はスマートフォンとともに。第2期(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★☆☆ 2.9 (99)
362人が棚に入れました
神様の手違いで死んでしまった望月冬夜は、異世界で第2の人生をスタートさせる。 冬夜にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。 様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。 古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、個性豊かな女の子たちと共に彼はのほほんと世界を巡っていく――。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

へぇー、スマートフォンって何でもできるんだねぇ・・・(棒)

巷ではどうして2期が出来たんだって言われてるとか、言われていないとか。


たしかに、そう言われても仕方がない様子が見受けられます。


今作を観ての感想は・・・。

お嫁さんが増えていくアニメだねぇ(棒)。

以上でした。


キャラクタは・・・まぁ、テンプレ的な女性キャラが続々と増えていく感じ・・・。
観ていて楽しい子が見つかれば、観ていてもいいんじゃないでしょうか。


やおい小説の件が少し面白かったかな、他は・・・う~ん・・・あ~~・・・。
どうなんかなぁ・・・。


って感じでした。
1期は私の暇さ加減がプラスに働いたのかぁ。
今作は、個人的には何故今観たんだ、と思っています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13

ninin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

お話が大きくなりすぎた2期

原作未読 全12話

異世界でスマートフォンを使える主人公が活躍するお話の2期です。

まさかwの2期ということで、1期を視聴済だったので観てみました。

お話は相変わらず薄い内容で、どんどん女の子が増えてきて大ハーレム状態ですね。

作画もあまり褒められたものでなく、魅力的なキャラも私的にはいませんでした。

何とか最後まで観ましたが、やはりオススメできない作品でしたね。

OPはGemstone7さん、EDはこの作品に出てくる女性キャラたちが歌っています。

最後に、1期と同じくストレスフリーな作品ですが、3期があれば観ないかもしれませんね〜

投稿 : 2024/05/11
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

人々と出会い、大切な仲間を得て いつしかこの世界の秘密を知る…

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
最近、週末に色々と予定が入ってレビューはおろか、アニメの視聴もままならない状況が続いています。
レビューも前回書いたのが1/14なので、もう1ヶ月も放置していたことになりますね^^;

最近の大きなイベントとは、やはりワンフェスに初めて行ったことかな^^
きっと一人だったら行かなかったと思いますが、友人に声を掛けて貰って行くことに…

主には商業ブースを中心に見て回りましたが、最近のフィギュアって総じてクオリティが高いです。
クオリティに比例してお値段も高くなっていますけれど…^^;

良きフィギィアがたくさんありましたが、中でも私のお気に入りは「スピリテイル」さん。
前回買いそびれた「デート・ア・ライブIV 時崎狂三~ランジェリー水着ver.~ 1/7スケールフィギュア」と再びお目見えすることができました。
それに監修中でしたが、「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件 」の椎名真昼の1/7のクオリティも半端ありませんでした。
椎名真昼といえば、昨年「小悪魔Ver.」が発売されましたが、1/6というサイズ感が他のフィギュアと合わずに購入を断念しましたが、これは食指が動きそうです。

そしてもう一つ…
「豚のレバーは加熱しろ」のヒロインであるジェスのフィギュアも展示されていました。
ジェスのフィギュア自体は既にTENITOLさんから発売されていますが、そちらとは異なっていると思います。
既に販売済のジェスは受注終了になっていましたから…

元々出来の良いジェスがあったらと思っていたので、そこは希望が叶ったんですけど残念ながら撮影禁止だったので記憶にしか残すことは出来ませんでした。
ネットをサラッと見てみましたが、未だ情報は解禁されていないようです。
今後の続報が楽しみです…^^

って、思いきり脱線してしまいました^^;

この作品は典型的な主人公がチートのハーレム作品ですが、第2期ではハーレム度が従来より増しましになっていました。
そして、そのハーレムはここで留まらないということまで分かりました。
今回から…かは忘れてしまいましたが、主要ハーレムキャラに加え、準ハーレムキャラも着実に増えていきましたので^^;
でも、ここまえくると逆に嫌みも感じませんね^^;

シリーズ構成と脚本に赤尾でこさんが参画されていたからでしょうか。
のんびりとした異世界ハーレムライフですが、視聴を始めたら割とあっという間に視聴が終わった感じがしました。
結構楽しみながら視聴できていたようです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

そう言えば、本レビューのタイトルはPVから引用させて貰いましたが、「この世界の秘密を知る」と記載されていました。
まだ、私たちの知らない秘密が隠されている、ということなんでしょうね。

オープニグテーマは、Gemstone7さんによる「リアルダイヤモンド」
エンディングテーマは、ヒロインたちによる「イセカイジュエリー」

1クール全12話の物語でした。
どんなハーレム大国ができるのか…個人的には楽しみなので、続編を制作して貰えると嬉しいです。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

83.0 10 国王でラノベ原作なアニメランキング10位
アウトブレイク・カンパニー 萌える侵略者(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (2105)
12066人が棚に入れました
異世界交易の切り札は『萌え』だった!? 高校中退状態の慎一が、セッパつまったあげくの就活で得たのは、ファンタジー世界で、おたく文化を伝導するという仕事!? ほとんど騙された形で連れて行かれた場所は、ドラゴンが宙を飛ぶ、まさに異世界だった! が、このあまりにも異常な状況と展開でも、生粋のおたく育ち・慎一は苦も無く適応!! マジで、ハーフエルフの美少女メイドさんや美幼女皇帝陛下とラノベ朗読で親交を深める萌え展開に。だが、世の中やはり甘くない。慎一の活動に反感を持つ過激な勢力がテロを仕掛けてくる。さらに、その慎一の活動そのものにも何やらキナ臭い裏が!? 『萌え』で、世の中を変革できるのか? それとも『萌え』が、世界を破滅に導く!?

声優・キャラクター
花江夏樹、三森すずこ、渕上舞、内田真礼、上坂すみれ、藤原啓治、三木眞一郎、一条和矢

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

自衛隊とファンタジー

これは中々の傑作だと思います

オタク文化で侵略、最初は「へ?」だったけど、こういう設定もアリですね

幼女にメイドにエルフ、萌えましたか

残念ながら個人的には萌えなかったけど、ストーリーは良かったかな。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 70

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

萌え萌えキュ~ン! (@´▽`@)

原作 ラノベ (2011年12月現在 既刊8巻)未読

全12話

ジャンル:オタクファンタジー


現代の日本に住むオタク主人公が、異世界で漫画やアニメのオタク文化を布教するお話。


1話観て嵌りましたw 

話の設定とか、いいアイデアだと思います。

笑える所もあるし、萌える所も勿論あるし!^^
ラスト2話は、急にシリアスだったしw

キャラでは、皇帝で幼女体系のペトラルカも可愛いけど、
自分はメイドのミュセルが愛らしくて好きでした!
惚れてまう(●´ω`●)ゞ


いろんなパロディーもあり、笑えます! ^^

中でも空鍋のパロでは、ミュセルが同じヤンデレ気質を伺えました^^
あれ、どれだけの人が『SH〇FF〇E!』の芙〇楓だと分かったのかな?^^;

自分は、今期で2番目に好きな作品でした。(1番はゴールデンタイム)
殆どミュセル目当てw (〃ω〃)

原作が続いている割には、綺麗な終わり方してました。
2期 観たいですね  ^^


OP:「ユニバーページ」歌 - 三森すずこ

ED:「私の宝石箱」 歌 - ペトラルカ・アン・エルダント三世(渕上舞)


OPの曲のCMで、三森さんが出てますが、あの決めポーズが 何だか可愛いですねw
ニャハハ(*^▽^*)
CD購入しました。 ^^

投稿 : 2024/05/11
♥ : 68
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ブルー・レイとはどんな女なのじゃ<追記;オープニング>

異世界ファンタジーと萌文化、異色のコラボです。
日本国国益のため、萌文化を武器に異世界と交流。
そのために、オタク主人公を日本国が採用。
面白い設定でした。

内容は軽いラブコメ、ストーリーは正直微妙。
{netabare}シリアス部分はあまり必要なかったかな。
ラストのお安い政治家?役人?必要ありませんね。{/netabare}

作中背景にアニメ作品が多数登場します。
そのほとんどがわかる自分が楽しい(悲しい?)です。

私は、皇帝ペトラルカ派です。
ペトラルカの容姿・性格・口調、お気に入りです。
ED曲には癒されます。
個人的にはアキバのペトラルカを見てみたいです。

ペトラルカ「ブルー・レイとはどんな女なのじゃ」(CMです)
この言い回し、かなり好きです。

<追記;オープニング>
ふと、昔聞いた曲が心に止まることがある。
OP「ユニバーページ」がそんな曲。
テンポの良い爽やかで優しいメロディーです。

異質に触れて変化する。
それは一種の恋愛ですね。

ラストのポロン、ダブルヒロインの足チラ挨拶がかわいい。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 58

72.1 11 国王でラノベ原作なアニメランキング11位
魔弾の王と戦姫(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (1016)
6440人が棚に入れました
中央から遠く離れた辺境の若き領主であるティグルヴルムド=ヴォルンは、
ある日、国王の命によって隣国との戦争に出向く。
敵の総大将は竜より超常の武具を与えられし七戦姫の一人、
エレオノーラ=ヴィルターリア。
弓使いの少年と銀髪の美しき戦姫が出会うとき、
後世まで語り継がれる《英雄》の伝説が幕を開ける!

声優・キャラクター
石川界人、戸松遥、上坂すみれ、井口裕香、伊瀬茉莉也、茅野愛衣、小松未可子、小林ゆう、原田ひとみ、興津和幸、飯島肇、菅生隆之、木村良平、松本大、東地宏樹、小杉十郎太

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ストーリー展開早ッ(゜ロ゜;)

辺境の地「アルサス」を統治する伯爵・ティグルと
7人の戦姫を中心に描かれるバトルファンタジー。
全13話。
原作はライトノベル。


隣国同士で巻き起こる激しい戦を主人公・ティグルが
仲間たちと共闘し生き抜いて行くストーリー。
バトルファンタジーの「王道」って感じですかね(´∀`)

ハーレムやサービスカット、可愛いキャラデザなど
いかにもラノベらしい演出もちらほらw
その反面、戦場の描き方は特徴的でしたね。
工夫された戦況説明の巧さ、CG、騎乗シーンと
駆け足気味に進む戦場を上手に描いていると思います。

ティグルの武器が「弓」。 まぁ、地味ww
ピシュッ!グサグサグサ。 まぁ、地味ww
ただ、その分、戦姫たちが激しくも美しく
戦ってくれてますのでご安心を(ゝω・)

戸松遥、茅野愛衣や井口裕香など人気の女性声優陣と
ベテラン男性声優陣はバランスが取れいて安定感あり。
しかし、石川界人もよく出るねぇw


チラッと上にも書きましたが
疾風のごとく駆け足でストーリーが進行しますw
この辺りが作品評価の分かれ目になるかと。
個人的には予想より楽しめましたが♪

魔弾の王たる片鱗しか見せていない主人公
一部、未登場のままで終わった戦姫と
続編に期待せざるを得ないところですね。

領民を想う気持ちを強く持ち
領地を守るため必死に立ち向かう
ティグルの姿は勇敢で熱いです(*´∀`*)ノ




《キャスト》
ティグルヴルムド=ヴォルン(CV.石川界人)
エレオノーラ=ヴィルターリア(CV.戸松遥)
リュドミラ=ルリエ(CV.伊瀬茉莉也)
ソフィーヤ=オベルタス(CV.茅野愛衣)
ティッタ(CV.上坂すみれ)
リムアリーシャ(CV.井口裕香)
レグナス(CV.藤井ゆきよ)
バートラン(CV.菅生隆之)
マスハス=ローダント(CV.飯島肇)




《主題歌》
OP
『銀閃の風』/鈴木このみ
ED
『Schwarzer Bogen』/原田ひとみ
『竜星鎮魂歌』/鈴木このみ(第10話のみ)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 62
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

千の声、万の夢を踏み越えていく英雄の物語

この作品も2014年のお気に入りの1つになりました。

特にOPの鈴木このみさんの「銀閃の風」は、とっても好きな曲で、この物語の勇壮さ、人のはかなさ、激しさを想像させてくれました。それにしても鈴木このみさんの声量、ほんとうに素晴らしいです!

私は歴史ものが好きで、特に馬がたくさん出て来る映画を見るのが好き。本作品では馬が走るシーンが結構あるんですけど、本物の馬が走るように細部にわたって動きがいいなあと思えます。opのエレンが馬上の人となって滑走するシーン、大好き。

馬ばかりではなく、英雄ですとアレキサンダー大王やジュリアス・シーザー、ハンニバル、そしてグスタフ・アドルフが好き。グスタフはスウェーデンを発展させた英雄ですが、その称号が「北方の獅子王」で、17歳で王様(ティグルやエレン、リュドミラもほぼ同じ年齢)となって、王妃の名前がエレオノーラ。ライバルがヴァレンシュタインという名前なんです。戦姫のエレンやヴァレンティナなど似たような名前だけど、2人は将来 {netabare}争うと思えることから、ちょっと驚きです。

ティグルとエレンとの出会はとても印象的。エレンを射殺しようとして失敗、捕虜になるのに、物語が進むにつれてかけがいのないパートナーになっていくのがとっても素敵。
でも、いっしょになって戦ったのは、エレンよりもリュドミラのほうが多かったみたい。戦争終結後にティグルとリュドミラが寄り添って寝てたし。
ティグルにとって、エレンは先生の立場みたい。 リュドミラはティグルととってもお似合いと思えたのは気のせいでしょうか。

戦争中心でお話が進むので、内容は人命軽視ですけど、中世の戦争っていろんな本を読んでもこんな感じだったと思うし、エレンに兵を借りたティグルが多くの兵の死者を出したことに謝罪するシーンもあったことから、これも許せるかなと思います。{/netabare}

不満だったのは、あまり時間がなかったこと。2期でやってほしかったと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 59

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ついついリムの胸に・・・

剣と竜で象徴されるファンタジー戦記もの。
アニメタイトルとおり、「魔弾の王」と7人の「戦姫」の物語です。
ただし、魔弾の王は本領発揮していないし、戦姫も一部未登場。
いまだ導入部といったところかな。

戦争描写が残酷で、モブたちが容赦なくバッタバタ。
一方、戦姫や竜がやたらと強く、戦争としてはアンバランスです。
でも、ナレーションとチェス状解説は、戦況を把握する上で良い試みでした。

私のハマりポイントは、ティグル・エレオノーラ・リュドミラの三角関係。
軽い修羅場が結構楽しみでした。
ティグルは超優良鈍感キャラなので、いたしかたあるまい。

私のイチオシキャラはエレオノーラの副官リムアリーシャ。
冷静な振る舞いとお堅い性格はおくゆかしいです。
そのいでたちで顔を赤らめるとは・・・。
最大の萌えポイントです。
こら、ティグル、毒を吸い出す時に胸を持つんじゃない!
いくら持ちやすいとは言え・・・。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

88.1 12 国王でラノベ原作なアニメランキング12位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1169)
5464人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

憎しみの連鎖

アニメーション制作:キネマシトラス
監督:阿保孝雄、シリーズ構成:小柳啓伍
総作画監督:鈴木 豪、山本由美子
キャラクターデザイン、総作画監督:諏訪真弘
原作:アネコユサギ

異世界系アニメは嫌いではない。
パーティーを組んでモンスターを倒すという
今では誰もが知っている物語自体に
不思議と惹きつけられるからだろう。
しかし、物語の骨格が共通のため
誰もがストーリーを作りやすいこともあり、
作者の嗜好が分かりやすく伝わってくる。
そのため、私にとっては好みがはっきり
分かれるジャンルの作品でもある。
物語が目指しているものが見えたときに
感じたのは、『盾の勇者の成り上がり』は、
私が好きな異世界ものだということだった。

20歳の大学生、岩谷尚文は「四聖武器書」という
本を読んでいるときに異世界に召喚されてしまう。
そこには、剣、槍、弓、盾の4人の勇者が揃い、
尚文は盾の勇者として召喚されていた。
4人の勇者は定期的に訪れる「災厄の波」に
対抗するために呼ばれた存在。
しかし、なぜか盾の勇者である尚文だけが
召喚したオルトクレイ王やその娘・マインから
迫害されてしまうのだった。

序盤を乗り切れるかどうかが
いちばんのカギになるかもしれない。
主人公の尚文が周りの人々から騙され、
迫害され続けるため、観ていてストレスが溜まるからだ。
個人的にはフィーロとドラゴンのレースでの
マインのやり方があまりにも滑稽で笑ってしまい、
そこから、安心して観られるようになった。
尚文が迫害されることが、この物語の核心の
部分なのだろうと思ったからだ。
おそらく盾の勇者についての本当の秘密は、
物語の最終段階にまで来なければ、
明かされないのではないだろうか。
そもそも尚文だけが「盾」の勇者ということで、
武器ではなく防具だというのは変な話で、
攻撃を受け続けることを示している。
それによって、憎悪の炎が蓄積されていき、
強大な力を持つ話になっている。

結局、何千年も続く人類の歴史で
戦争が終わることのないのは、
憎しみが連鎖するからだろう。
これを断ち切らない限りは、
私たちはいつまでも破滅の危機と
直面し続けなければならない。

マチュー・カソビッツ監督の『憎しみ』という
映画があるのだが、フランスでの
有色人種たちが差別を受け続け、
悲劇を生んでしまう様をモノクロの映像で
スタイリッシュに描いている。
フランスというとサッカーの
ジダンやアンリなど有色人種のスター選手が
多いイメージだが、反面、差別が根強いと聞く。
国粋主義者が一定数以上いて、
スラム街のような場所も存在する。
フランス国内の暗部が描かれた、
とても心に残った作品だった。

『盾の勇者の成り上がり』を観ていて、
そんなことを思い出したのだが、
この作品は、テーマや教訓を込めた童話。
明らかに西洋の童話がバックボーンにある。
だいたい、マインや教皇、ほかの勇者の行動が
あまりにも常軌を逸しているわけで、
明確な目的をもって物語が紡がれていく。
そのため些か、極端な展開になっていて
好みが大きく分かれるだろう。
例えば、先述したように盾の勇者は、
攻撃を受け続け、憎悪の炎で自らと
世界を滅ぼすほどの力を備えているように見える。
それを助けるのが奴隷商で売られていた
タヌキの亜人のラフタリアと
神鳥と呼ばれるフィーロである。
本心から信じてくれる大切な人が近くにいることが、
人を憎悪の念に縛られることから救ってくれる。

また、「災厄の波」に際して、
モンスターを退治していくのと同時に
一般の村々が被害を被り、
モンスターの死骸が周辺地域に
災害をもたらす話もある。
勇者たちがモンスターを倒すことで
後始末をしないと被害が拡大していく発想は面白い。
そんなときに尚文が人々を助けるのだが、
必ず報酬を要求する。
つまりは「ギブ&テイク」の精神だ。
人と人との関係というのは、いくら親しい間柄でも
「ギブ&テイク」を忘れてしまうと、
簡単に関係性が崩れてしまうことがある。
一方が与え続けているだけの関係性は、
いくら口では「気にしないでいい」と
言われたとしても、長続きすることはない。
これは親子であっても同様だ。
誰もが頭では分かっている、人と人との関係性の常識を
物語でしっかり伝えているのは好感だった。
この常識は最近の社会では忘れかけられていると思う。

そして、物語に一貫して流れているのは、
「信じる」とは、どういうことかということ。
盾の勇者は、ほかの使い物にならない勇者たちと
共闘しなければならないことをフィロリアルの王から
課される。人を信じたり、託すことによって、
初めて未来が拓けることを示す。
{netabare}勇者たちには、それぞれ特殊能力が設定されており、
他の勇者のことを信じることで、
その能力を全員が使えるようになっている。{/netabare}
おそらく、この物語では、人が持たなければならない
いくつもの大切なものを身につけなければ、
「災厄の波」に対抗することができないのだろう。

物語全体としては「なろう系」らしく、
設定や物語の粗が散見され、
主人公以外の頭が悪すぎてイライラする。
タイトルもこの作品が内包するテーマとは
かけ離れていると思うし、失敗だと感じる。
おそらく編集者がつけたのだろう。
しかし、キャラが魅力的で、
やりたいことがはっきりしている。
最後に仲間に加わるのも、樹のチームから
追い出されたキャラということで徹底している。
作画は安定していて、顎のとがった造形が特徴。
美術面もなかなか興味深く、
ローマやマヤ文明の遺跡を参考にした
絵作りが好感だった。

別の異世界から訪れたグラスやラルク、
そして、勇者たち全員が
それぞれ別の世界の現代から召喚されたこと、
盾が抱える暗い秘密など、
気になる点はたくさんある。
2期と3期の制作が決定したということで、
続編を楽しみに待ちたい。
(2019年11月10日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 70

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人間の醜い心に嫌気がし、人狼や神鳥の美しい心に癒される物語

この物語はドラゴンクエストのような立派な勇者が登場する素晴らしい物語ではありません。
人間の醜い心が思いっきり表現されています。
このアニメで美しいバトルを期待されている方は、見ない方が良いでしょう。
でも、人間でない人狼のラフタリアや神鳥のフィーロが私たちを癒してくれるので、この物語は何とか見ることができます。


この物語では、顔も見たくないほどの嫌な人間たちが登場します。
その嫌な人間たちから盾の勇者である尚文(なおふみ)は、何度も何度も濡れ衣を着せられて酷い目にあいます。

そんな嫌な奴らからの迫害をバネにして、尚文は少しずつ成長します。しぶとく、たくましく生き抜きます。
そんな尚文の生き方に、思わず感情移入してしまいます。
ドロドロして美しくないけど、大好きです。共感が持てます。

そして、尚文の仲間である人狼のラフタリアや神鳥のフィーロは、この物語では天使のように純粋です。いつも尚文を守ってくれます。

人間の心が醜く、獣や鳥の心が美しい、それが嫌というほどわかってしまう物語です。


この物語は、まさに人生の縮図のようなものです。
嫌な奴に屈服して日陰のような人生を送るか、それとも嫌がらせを跳ね返してしぶとく生き抜くか、その選択を迫られることが人生には割とあります。
私たちも盾の勇者のように、しぶとく生き抜きましょう。

エンディングは 藤川千愛さんの「きみの名前」 と 
               「あたしが隣にいるうちに」
2曲ともこの物語にふさわしく、心の叫びが聞こえてきます。魂の叫びと言っても良いかもしれません。
決して美しくないですが、心に響く名曲です。
       

投稿 : 2024/05/11
♥ : 69
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

デブチョコボが全てを救う

キネマシトラス制作。
異世界×ファンタジー。

図書館で1冊の古書と出会った主人公尚文は、
世界を救う盾の勇者として異世界に召喚された。
召喚された勇者は彼を含め4人である。
次元の渦・亀裂から大量に魔物が湧き出し、
世界は「波」と呼ばれる現象で破滅の道を辿る。
世界の救出を国王から託され彼らの冒険が始まる。

労働の対価として報酬を要求する勇者たち、
英雄譚としての勇者像からは乖離した設定である。
この設定も、物語後半で効果を上げる。
{netabare}地道に任務をこなし民の信頼を得る主人公と、
どこかゲーム感覚で勇者ごっこをする、
他の勇者との対比が顕著な形で表される。{/netabare}

お約束のハーレム展開も少しずらされている。
根拠のない愛情が、先行するのではなく、
信頼が先行しているため過度な嫌味とならない。
{netabare}身寄りのないものたちの疑似家族なのだ。{/netabare}
デブチョコボのフィーロが全てを救う。
なんて愛嬌のあるキャラクターでしょう。
ニコニコと荷馬車を引く姿がとても可愛い。
彼女の功績は、個人的に大きいです。

地道に戦闘し、レベルを上げ、
その対価で食料と武具を購入し旅を続ける。
気が付けば民の信頼を集め仲間を得る。
このこともまた物語後半で効果を上げる。
{netabare}召喚直後に、嘆き泣いた「盾」の性能も、
戦闘報酬で様々に派生しその効果は絶大である。{/netabare}
このあたりも丁寧に描かれていますね。

主人公尚文は、物語終盤になり、
{netabare}壊滅した仲間の故郷の再建を願い町を作る。
それは彼にとっても新たな旅の拠点である。{/netabare}
様々な旅での出会いが彼を成長させたのだ。
生き方を見つけ、ここからまた始める。

新たな冒険の始まりに期待するばかりだ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 68

83.9 13 国王でラノベ原作なアニメランキング13位
オーバーロードⅢ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (825)
4405人が棚に入れました
TVアニメ第1期が2015年7月~9月に放送された第1期が「最凶ダークファンタジー」の名にふさわしい圧倒的なスケール感と、クオリティの高い映像に多くのファンを魅了、2017年には劇場版総集編(前編・後編)が公開。TVアニメ第2期「オーバーロードII」が2018年1月~4月にかけて放送された。「オーバーロードIII」は7月より放送開始。

声優・キャラクター
日野聡、原由実、上坂すみれ、加藤英美里、内山夕実、加藤将之、三宅健太、千葉繁、東山奈央、五十嵐裕美、小松未可子、沼倉愛美、瀬戸麻沙美、佐倉綾音、真堂圭、東地宏樹、楠見尚己、雨宮天、石井康嗣、安野希世乃、逢坂良太、白熊寛嗣、遊佐浩二、小清水亜美、斉藤貴美子、花守ゆみり、石上静香、富田美憂、嶋村侑、櫻井孝宏、土師孝也
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

本格的に世界征服へ?

原作未読。第1期、第2期は視聴済み。最終話まで視聴。

いよいよ、”ナザリックVS人間”の構図で物語が描かれます。
ナザリック(アインズ様)サイドに肩入れすれば、爽快なんですけど・・・。
人間サイドに肩入れしちゃうと、結構グロい作品かも知れないです。
{netabare}対フォーサイト戦や、対ガセフ戦{/netabare}など、少し心が痛みます。

オーバーロードのもう一つの魅力はコメディパート。
第1話の、アインズ様や守護者たちの日常は、かなり面白かったです。
それ以降も、デミウルゴスに対する、アインズ様の知ったかぶりとか、定番ネタも面白かったです。

第4期を期待して待ちたいと思います。



《以下、各話レビュー的何かです》
{netabare}
【第1話】
OP、EDが、いつもながら、とてもカッコいい。
OxTとMYTH&ROID、OPとEDの担当が1期、2期から入れ替わっている。
こういう変化は、ファンには格別の御褒美ですよね。

ナザリックの日常回。
さりげなく、第2期のおさらい。
さりげなく、新キャラ登場。
このさりげなさが、とても良い。

コメディ回であり、サービス回(?)でもある。
しかし、アインズ様の{netabare}入浴シーン{/netabare}って、需要ありますか?

【第2話】
相変わらずデミウルゴスに振り回されるアインズ様。
思わず声が出るほど、ウケた!

カルネ村編。
恐らく本編とは大きく関わらないであろう、カルネ村の日常が丁寧に描かれる。
第2期のリザードマン編とも通じる、丁寧な作風が嬉しい。

【第3話】
カルネ村編のつづき。
エンリの大変な一日。
そして、恐らく、アインズ様にとっても大変な一日(笑)。

いちいち説明がなくとも、エンリの背後でアインズ様が暗躍している様子がうかがえる。

ルプスレギナ。
エンリに絶妙なアドバイスとしたかと思えば・・・。

【第4話】
はい!ルプスレギナちゃん叱られました(笑)。
「ほうれんそう」は組織の基本ではありますけどね(笑)。

アインズ様はアウラを連れて、巨人と魔蛇のもとへ。
しょせん、ハムスケと同レベル。
結果はおのずと・・・。

【第5話】
巨人の群れがカルネ村を襲撃。
前話との繋がりから、アインズ様の指示を受けた魔蛇が、陰で糸を引いていることは容易に想像が出来る。
ルプスレギナちゃんも無事にテストをクリア。

エンリとネム、ンフィは、アインズ様の招待でナザリックへ招かれる。
甘味に目覚めたエンリが可愛い!

【第6話】
捕らわれのデスナイトから始まる、バハルズ帝國編。
皇帝役は櫻井孝宏さん。
パンドラズ・アクター役の宮野真守さんの時も思ったけど、有名声優さんの贅沢使いは人気作ならでは。

デミウルゴスの提案を受け入れ、アインズ様も動く。
冒険者とは異なる組織。ワーカー。
フォーサイト。
この後の話の中心になるんだろうな。

【第7話】
ワーカーたちがナザリック地下大墳墓に、盗掘目的で忍び込む。
いうまでもなく、これはアインズ様たちの企て。
次々と排除されるワーカー。

恐怖公の声優さんは神谷浩史さん。豪華声優の贅沢使い。これも人気作ならではですね。

ガゼフに匹敵するともいわれる天才剣士・エルヤーがハムスケに一蹴される。
三人のエルフの奴隷に見捨てられた末路は惨めでした。

【第8話】
この回は純粋に面白かったですね。

{netabare}アインズの「仲間」というキーワードからフォーサイトのリーダー・ヘッケランが導き出した答え・・・。
『ナザリック地下大墳墓にいるアインズに宜しく』
一見、間違っていない。
しかし、第1期から視聴している視聴者なら分かりますよね?
{netabare}至高の四十一人のメンバーなら「アインズ」ではなく「モモンガ」と呼ぶ。
守護者なら「アインズ様」と呼ぶ。{/netabare}
仲間の名を語った嘘にアインズ様が激怒するのも無理はない。

クレマンティーヌ戦と同様、はじめは戦士として戦うアインズ様。
理由は、{netabare}恐らくあの首輪{/netabare}?

次にマジックキャスターとしての力を見せつけるアインズ様。
アインズ様が魔力探知阻害の指輪を外した途端、アルシェが嘔吐。

『タッチオブアンデス』
超位階魔法保有者のアインズ様にとっては恐らく下位の魔法。
だけど、フォーサイトの面々には目にしたことのない高位の魔法?

イミーナを庇い犠牲になったヘッケラン。
自らの命と引き換えにアルシェを逃がすよう懇願するロバーデイクとイミーナ。
そこでアインズが導き出した答えは・・・。
{netabare}シャルティアに対して『苦痛なく慈悲深く殺せ』と。
「そこのどこに慈悲があるというのですか!」
『教えてやろう。このナザリックにおいて死は、これ以上の苦痛を与えられないという意味で慈悲である』{/netabare}
ひえ~っ!
まあ、実験材料にされたり、拷問を受けたりetc・・・。
そんなナザリックでは、苦痛の伴わない死は慈悲なのかも知れない(笑)。

アルシェとエントマの{netabare}声優さん{/netabare}が同じ理由がここにあったんですね。

Cパート。ドラゴンとともにアウラとマーレが王宮を襲撃。
まず先に相手に手を出させておいて、それを口実に、後から相手の本陣に乗り込んで、相手を屈服させる。{/netabare}

【第9話】
ジルクニフにとっては恐怖の一日だったでしょうね。
{netabare}居城に乗り込んでこられたら、目の前で大量殺戮。
ナザリックに呼びつけられたら、デスナイトの出迎え。
玉座を間を一望しただけで把握できるであろう、圧倒的な財力と武力。{/netabare}

ジルクニフ一同が帰った後の玉座の間のくだりは、とても面白かった。
アインズ様の心の叫びと守護者たちの過大評価!
これぞオーバーロードの真骨頂!

ラストの演出はとても良かった。
アインズ様の圧倒的な魔力を目の当たりにした{netabare}フールーダの{/netabare}声の上ずり方。
興奮と歓喜が否応なしに伝わってくる。
{netabare}フールーダの方を見向きもせずに前を通り過ぎるジルクニフとそれを見送るフールーダ。{/netabare}
言葉が無くても、お互いに察し合ったことが伝わってくる。


【第10話】
王国と帝国の戦争が近づく。

レエブン公は第2期ぶりですね。

第1王子のおバカぶりが笑える。

【第11話】
エンリ将軍が誕生し、第1王子のおバカな行動が、笑えない事態を巻き起こす回。
そもそも、情報収集に行くだけなのに、{netabare}5000人もの{/netabare}兵士を引き連れて行けばどうなるのか?
情報収集すらまともにできないおバカぶり。

数で押し切ろうとしたら、逆に数で押し込まれて、撤退・・・。
おバカ丸出し・・・。

アインズ様が動揺するさまも面白い回でした。

【第12話】
アインズ様の超位階魔法に王国サイドも帝国サイドも圧倒される回。

ところで、アインズ様が言っていた、『3人いや4人の殺してはいけない人』って誰と誰なんですかね?
{netabare}クライムとガゼフは決定でしょうね。
クライムには、ラナー王女から目立つ鎧を身に着けるように指示がありましたからね。
これは、デミウルゴス辺りからの入れ知恵でしょうね。
大勢の中で間違えて殺されないように、目立つ鎧を身に着けろ、と。
ガセフも、この後アインズ様からスカウトされましたからね。
まず間違いないでしょうね。{/netabare}
残りの2人は、今、戦場にいるのか?いないのか?で意見が分かれちゃうかもしれないですね。
今、戦場にいる場合なら{netabare}国王とレエブン公かな?{/netabare}
今、戦場にいないとすれば、{netabare}ラナー王女とザナック第2王子かな?{/netabare}

【第13話】
{netabare}アインズ様を殺せるほどの武器の存在。{/netabare}
シャルティアの精神支配のくだり以来の重要な話となりそう。

パンドラズ・モモン登場(笑)。
{netabare}『トウッ』って・・・。{/netabare}
思わず{netabare}『お前』{/netabare}って言っちゃった、アルベドが可愛い。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 61
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

喝采せよ

以前、オーバーロードの真髄は、
コメディにあると宣言しましたが、
ナザリック面々の日常で始まるなんて、
これですよ、楽しい初回でしたね。
2期より格段に楽しくなってきた。
その後、世界征服に向けて、
着々と歩を進めることになるのでしょう。

しかし原作を知らない私は、
隣国がどこなのか、どの方向に進軍しているのか、
登場人物も多く名前もわからない始末。

ウィキを調べては頑張っていますが、
何と「五大最悪」なるものを発見しました。
それぞれが領域守護者とのことですが素晴らしい。
今期で出てくるのでしょうか?
その名もニューロニストペインキル。

最終話視聴追記。
{netabare}やはり壮大なファンタジーは、
アニメでは難しいのでしょうかね。
シンプルな構造を取れませんから。
魔導国建国、いよいよ歴史の表舞台へ。
当初の目的を忘れそうになりますが、
きっとこれで良いのでしょう。{/netabare}

活字ではより面白いのでしょう、率直な感想です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 60
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

株式会社ナザリックの世界戦略

2期から1クール置いての3期です

続きものですので1期からお願いします。
よくよく振り返ってみましょう。本を正せばデミウルゴスがアインズ様の深謀を忖度して上申したネタが発端です。
それを「お、おう」となし崩し的に追認したことで史上稀にみる惨劇に見舞われる人類を憐れむ第3期。

安定してはいますね。
飽きもきてますけど、人間の敵アンデッド視点の斬新さも手伝って賞味期限をまだ迎えておりません。
ここまで3クール費やしてます。完結する素振りもなく今回もそれなりに区切りをつけた俺たたEND。
個人的には2期までで生じた“これどうなるんだろう?”がほとんど進んでなかったので肩透かしを食らった格好ではありますが、そこは大きな減点になりませんでした。ちなみに“これ”とはこんな感じ↓

{netabare}・他のプレイヤー(至高の御方々)は存在するんだろうか?
・アインズ様(至高の御方)に異議申し立てする部下(守護者やメイド)は出てくるだろうか?{/netabare}

伏線っぽいのは未回収。
そして冒頭述べました通り、ナザリック勢の大々的な地上侵攻が始まるわけです。このへんが3期の事実上のお楽しみポイント。もしくは楽しめるかどうかの分岐点ですね。
人間を蹂躙していくことが予想されるとは思いますがこれまで以上に残酷度はパワーアップ。作者の狙い通りなんでしょうけど人間の視点で観るとつらいものがあるかもしれません。こちらもなんでしたらアンデッド視点で臨むことをオススメいたします。


いったん原点戻りましょうか。。。

老舗VRMMORPG「ユグドラシル」の有力ギルド「アインズ・ウール・ゴウン」の長モモンガさんが本作の主役なわけですが、シンプルにこの人そこらへんにいるネトゲ廃人なだけ。この前提を忘れないようにして楽しく視聴しております。
ギルドは出入りしながら述べ41人在籍していたようです。サービス終了の理由はユーザー減少だったかはうろ覚えですが役割終えたゲームってところなんでしょう。ボーナスほぼ全額注ぎ込むほど依存度強かつ名残惜しげに最後まで執着しちゃうようなモモンさんの中の人。なんかしらネジがぶっ飛んでるんだろうな~と思って観るとアインズ様のズレ気味な行動もけっこう許容できるかなぁ。それに現実世界で居場所が無かった独りの男の物語でもあり哀しき現実逃避第二章(※第一章はオンラインプレイ時)プレイ中と捉えると味わいが増してきます。

私にとっての『オーバーロード』現在地。4期あったらきっと観ます。



※余談

■きちんとフラグ

あれ!?なんか胸騒ぎしかしないんだけど?と不思議に思い繰り返し観てみたら露骨でした。

{netabare}「我が子よ お前に命じる。カルネ村に向かい村人たちから話を聞いて参れ」
「王命であるならば従うほかありません」
→第一王子用。カルネ村に手を出してはいけません。

「とはいえ働きづめですので、この戦争が終わり次第 数ヶ月は領地に引き篭もらせていただくと先に宣言しておきます」
→レエブン候用。なんと明快な“この戦争が終わったら…”的なやつ。

「男3人で話をするのも悪くないと思っただけさ」
→ガゼル用。普段と違うことしちゃダメ

「王都には美味い飯を出す酒場がある。この戦争が終わったらそこで打ち上げをやるか」
「戦勝を祝してだと嬉しいもんだな」
→ガゼル・ブレイン・クライム用。もうわざとしか思えん{/netabare}


■密かに期待…

最強であるが故に
{netabare}アインズ様が墓穴を掘って身を滅ぼす自滅エンドにやや期待してます。

ミスリードなんでしょうか?

Ainz Ooal Gown 文字を入れ替えて own goal

を想像できる語の並び。
どう落ち着かせるんでしょうね。まだよくわかりません。{/netabare}



視聴時期:2020年10月 

-----

2020.11.18 初稿
2021.09/04 修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 54

71.8 14 国王でラノベ原作なアニメランキング14位
異世界はスマートフォンとともに。(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (972)
4051人が棚に入れました
神様の手違いで死んでしまった主人公は、異世界で第2の人生をスタートさせる。
彼にあるのは神様から底上げしてもらった身体と、
異世界でも使用可能にしてもらったスマートフォン。
様々な人達と出会い、大切な仲間を得ていく中で、
いつしか主人公はこの世界の秘密を知る。
古代文明の遺産を受け継ぎ、お気楽な世界の王たちと力を合わせながら、
彼はのほほんと世界を巡っていく−

声優・キャラクター
福原かつみ、内田真礼、福緒唯、赤﨑千夏、高野麻里佳、山下七海、上坂すみれ、甲斐田ゆき
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

【酷評注意】異世界転生+主人公最強+ハーレムラブコメ=どうしてこうなった?

原作未読。最終話まで視聴。

異世界転生、主人公最強、ハーレムラブコメ。
人気ジャンルを組み合わせた結果、どういう訳か、全く面白くなくなってしまったという、とても残念な作品。

ただし、物語自体が軽くサクサクと進むので、ブツブツとツッコミながら最終話まで視聴しちゃいましたけどね。(笑)
ガバガバな設定にツッコミながら視聴するコメディとしては、もしかしたら需要有りなのかも知れないです。(笑)

無駄に声優が豪華なところと、EDを日替わりにする工夫など、一応、高評価すべきところは高評価してます(笑)。
EDに関しては、曲も良かったし・・・。

【以下、酷評のため一応隠しておきます】

{netabare}この作品が面白くなくなってしまった一番の原因は、主人公最強ではなく、単なるチートなこと。

『異世界転生~冒険』までは流れとして良いけど、主人公がチートでは面白味が無くなってしまう。

「主人公最強系」とは「結果として最強」なのであって、その過程では苦戦や苦悩、努力がつきものである。
その苦戦こそが面白く、主人公の苦悩や努力を見て、視聴者に主人公に対する思い入れ、愛着が生まれるのだと思う。

チート能力を何の努力も無しに神様から与えられるという展開では、主人公に対する思い入れや愛着は全く湧かない。

思い入れや愛着の無い主人公のハーレムラブコメを見せられても、視聴者には苦痛でしかない。
そもそも、興味が湧かない。
人気が出る訳がない。

原作がこうなのか、アニメの演出でこうなったのか知らないけど、どちらにしても勉強不足が過ぎる。
視聴者を馬鹿にし過ぎ。

----------------------------------------

もう一つの問題はタイトルにもある、本来、最重要アイテムであるはずのスマホの存在。
結論から言うと、『異世界ではスマートフォンがお荷物に』が、この作品の正しいタイトルではないかと・・・。

物語の割と早い段階で、スマホの役割がマップとカメラ、神様との通話だけになっている。

マップに関しては、魔法にも同じような物が存在するが、スマホの方が表示エリアが広いというだけ。
カメラについては、写真を現像する魔法があるのに、カメラが存在しないという矛盾について、まさかの説明なし。
神様との通話は、そもそも電話である必要がない。

要するに、無理矢理に役割を与えているだけで、スマホが全く有効利用されていないのだ。
『タイトルに「スマートフォン」って付けっちゃったから、無理矢理にでも役割を考えなきゃ・・・』
こんな思いが見え隠れしてしまう。
浅はかでお粗末な印象しか感じない。

----------------------------------------

バトルシーンは静止画+効果線のみ。
作画は手抜き過ぎ。{/netabare}

あえて、ツッコミどころ満載のガバガバな設定にして、『ツッコミながら視聴するアニメ』を狙ってやっているのなら、原作者、アニメスタッフは天才である。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 75
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

何でも出来ることは、何にも出来ないことに等しい

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
とにかく、「主人公がなんの努力も苦労もせずにチートクラスに強く、無条件で可愛い娘からウハウハされる」のが楽しめるんなら、観ても良いアニメかと。

まあ、気楽な作品ではあり、最後まで「ツッコミ」を楽しみながら観るには最適なアニメでした。私はやってないけど、ニコ動やアニメ実況なんか好きなら、最高の素材じゃないかな?(知らんけど)w

まあ、そんな邪道な楽しみ方しか出来ない抵クオリティアニメとも言えますが。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ガチで何でも出来る人をアニメにするのと、ガチで何にも出来ない人をアニメにするのって、どっちが面白くなるのかな? まあ、どっちも面白くならないだろうね。「強くてNEW GAME」って、2周目だからまだ楽しめるんだよね。

ストレスフリー(超ご都合主義)は、逆にストレスになるということも、本作で学んだw

この作品、「異世界にスマホ」は良いとして、「身体能力、魔力適性、その他諸々パワーアップ」がいらない設定だったんだろうな、と。

しかも、「スマホが異世界使用」もいらない設定だったかな。

「異世界の常識やルールに右往左往する貧弱主人公が、現実世界の情報をググって応用し、ギリギリ乗り越えていく話」で普通に良かったと思う。

それこそ、科学的な話から歴史的な話、工学や建築学、格闘技の知識、なんなら怪談やトリビアを話すとか、何でもかんでもググって解決していく話。

(しかもそれが、実際にあるサイトとかでも調べられて、視聴者もスマホ片手に観るとか……まあ、権利がムリだろうが)。

例えば、1話目のアイス作るクダリなんかが良いイメージに近い。でも、あれでも接待ゴルフしすぎ。例えば食材にしても、卵とか牛乳の味が違ったり、ない食材があった方が良かったと思う(てか、バニラビーンズとかあったのかな)。

んで、時には「ググってもなんともできないこと」も当然あったり、「ネットの嘘に踊らされて」みたり。そこで初めて「検索も万能じゃないことを知る」で、良かったんじゃないかな~と。

他にもツッコミ所多数(長いからたたみます)、{netabare}例えば、1話で冬夜の服が「珍しい」という理由で売れたが、だったら異世界人の服のキャラデザを、もっとオリジナリティあるものにせんと。つか、九重八重がどう見ても、サクラ大戦の「真宮寺さくら」やん。つか、感覚強化で血の臭いを感じたなら普通は逃げる(回避する)やん。つか、スマホより有用な無属性&全属性魔法とかあれば、スマホいらんやん。つか、文化や風習、倫理観など現実世界と共通しすぎていて、異世界である意味あるの? つか、回復魔法の呪文がリカバリーって、英語かい。オリジナルのネーミングくらい考えろよ。つか、2時間後に宿に集合って、4000万もってて少しも奢らないんかい。つか、主人公、たまには現実世界を懐かしめよ。つか、主人公チート級の戦闘力あるくせに、ポジション司令塔って。つか、敵が人外なのに内緒話する意味は? つか、能力がチート過ぎて推理にならんよ。つか、拭き取っただけで毒を除去できるとなぜわかる? つか、ユミナ姫、人の本質を見抜く看破の魔眼なんて便利なもんもってるなら、バルサ伯爵の本質を見抜けよ。父親殺されかけなくてすんだやん。つか、この世界の常識は分からんが、普通は男性の王族の方が王位継承権上じゃね? つか、別に悪くはないが、琥珀って普通は茶色だけどね。つか、スライム、本の紙だけ溶かして革表紙を溶かせないなら、革製の衣類を着ていけば良いんじゃね? 建物が燃えるかもって、石造りやん。つか、今度は探索系のチート魔法かい。つか、シャボン玉があるなら普通真っ先にイメージするやん。つか、どこまでチート重ねるんだい。つか、船酔い患者をおんぶって更に酔うやん。つか、「こちらの様子を伺っていた何者か」で検索かければ良いやん。都合に合わせて出来ないこともあるんやね。つか、シャイニングジャベリンは氷を貫けないんかい。つか、竜の牙、なぜ村長は上から目線? つか、気になるなら「この剣の持ち主」で検索しろや。つか、王とのバトルで致命傷可って。つか、アクセルを使えるのは良いとして、その状態で切り合うって、アクセルは動体視力も上がるの? つか、銃へのプログラムかなり複雑やん。いや、自転車って、ゲート以外の交通手段が必要かい? ゲートの発動条件が、行ったことある場所から、行った記憶がある場所に、微妙に変わってるやん。つか、母上若すぎ。つか、バイオハザードやん。つか、プログラムまで瞬間で組むんかい。つか、殲滅魔法強すぎ。つか、山本勘助って信玄の忠臣だろ。つか、スティールで心臓とか奪えよ。つか、信玄が二度死んだのに四天王あっさり過ぎるだろ。つか、王族みんなヒマなのか、働け。つか、全員水着の面積狭すぎ、恥女か。つか、つか、これ朱雀も青龍も出る流れね。つか、永続魔法って、MPはどうなってんの? つか、ディフォルメ化して浮けるなら、それでスリップ回避してから元に戻れば良いやん。つか、これ以上戦力増強してどうするん? つか、王族になれば一夫多妻すらOKかい。つか、ユミナ正妻は確定かい。つか、何の悩みもなくハーレムエンドまっしぐらとか楽なアニメだな。つか、ただのクズ男やん。つか、ガラスの仮面かい。つか、USBポートの規格が合うんかい。つか、次は未来予知に巨大ロボかい。つか、深く考えなくてよいっていう神のアドバイスは、視聴者に向けたものなのか? つか、恋愛神って、名前のヒネリなしかい。つか、神様のクダリは必要か? つか、責任もてないって理由なのに婚約はできるんかい。つか、いよいよスマホ関係ないな、純粋な意味でのハーレムアニメだな。{/netabare}

あ~、ツッコミ疲れたw でも、このへん、なんか(アホくさ過ぎて)ニクメナイんだよな~という感じで少しは楽しめたんで、評価1は付けませんw


さて、ネタではなく、ここからガチで酷評です。

まあ、簡単に言うと、主人公を「何でも出来る」という風にデザインしたのに、都合に合わせて「出来ない(やらない)ことがある」から、変になる。

「何でも出来る」なら、本来ピンチや困ったことにはならないはずなのに、作者の都合に合わせて、ピンチを演出している。キャラ自身が、そのキャラなりの思考回路やおかれた状況の中で考えて行動しているのではなく、作者が自分の都合の良いように、駒のようにキャラを動かしているタイプの作品に感じた。キャラが生きていない。

(「ロードス島戦記」の作者、「水野良先生」とかはその辺が凄いよ。「キャラが動いてくれないと書けない」「キャラが動き出したら全部書き直すこともある」と公言されてるし、それは読んでいても感じる。だから、出版が遅れる遅れるw)

つまり、根本的な問題として、作者に、登場人物を愛し、共に苦労して冒険しようという気概を感じないんだよね。

本当に良い作品というのは(それがファンタジーであれ恋愛であれスポ根であれ何であれ)、「作者が登場人物をリスペクト」しているように感じる。例えば、自身が産み出したキャラクターをストーリーの都合上どうしても殺さなくてはいけなくなった時、本気で悩み、泣きながら描くような、そんな姿勢だ(「キングダム」の「原泰久先生」は、あのシーンやあのシーンなんか、本当に泣きながら描いてました。「尾田栄一郎先生」もそうだそうです)。

きっと、そういう作者の思いって、読者(視聴者)に伝わると思う。

登場人物が、作者の「妄想」を具現化させるだけの「単なる道具」なら、多分、人は泣けない。それを、自身の「夢」を具現化させるための「相棒」にまで昇華できれば、多分、人は泣ける。やってることは近いんだけどね。

とはいえ、「小説家になろう」原作ということで、原作者はセミプロ?みたいなものなのかな。小学生の時、「RPGツクール」で作ったゲームのシナリオを思い出した。それでもまあアニメ化されるくらいには注目されているということなんで、(原作者の)今後の動向(成長)には期待して注目していきたいと思います♪
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 39

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

駄作、そしてサンドバッグ。

クソアニメは単なる駄作の通称ではなく一種のジャンルになってて、
好んでクソアニメを見る愛好家も存在するらしい。
そんなネットの悪ノリを利用する形で、
わざとクソアニメに仕立てることもまれにあるらしい。
予算や原作のクオリティー、その他諸々の事情を考えて、良いものがつくれそうにない。
だったらわざとひどく作って話題を集めようと。

そうして作られたアニメで有名なのが「クソアニメのハードルを押し上げた」と称される

 「聖剣使いの禁呪詠唱(ワールドブレイク)」

そして、今季新たなるクソアニメが爆誕。その名は

 「異世界はスマートフォンとともに」

聞いただけでつまらなそうなタイトルだなと思うでしょう。
ご心配なく。ちゃんとつまらないです。
あにこれの点数は現在3点割れ。まーひどいっすよこのアニメは。
もう叩かれることを前提にしたいわばサンドバッグ・アニメ。
楽しみ方は配信サイトや実況スレで見ながら突っ込みコメントを書き込むのが基本。
ニコ生のコメントが面白いと聞いて試しに見てみたけど
「まるで将棋だな」と「は?www」がコメントの9割を占めててあまり面白くなかった。
それよりは面白いコメント拾っているまとめサイトを見る方が良いかもしれない。
いずれにせよ、アニメ単品で楽しむようなもんじゃないですね。

全体的にチープなつくりなんだけど、クソアニメとしての最大の特徴は超高速展開。
とにかく問題が起きてから解決するまでが異常に早い。
冗談抜きで、お湯をわかしている間に次の場面に進んでいたりする。

最近の異世界ものは主人公を最初から最強にして俺TUEEEをするのが流行っているらしい。
これってソシャゲの影響なんですかね。
本作も開始5分で神様から間違って死なせてしまったお詫びとして破格の能力を得る。
異世界に行くついでにスマホを持ち込むのだけど、このスマホはほとんど活用せず
神様からもらったチート能力であらゆる障害を克服し、
あとはお決まりの美少女モテモテハーレムパーティーを築き上げる。

そんな原作に対する皮肉なんだろうか、話のストックだけは豊富にあるのをいいことに、
わざとしか思えない乱暴な進め方でどんどん話を消化していく。
テンポがいいとか、サクサクとかいう次元じゃないです。
たまに「原作ではもっと丁寧に書かれている」という擁護コメントも見かけるけど、
「大差ない」という意見もあります。

イセスマはシュールギャグ作品と思われます。
タイトルのスマホは全然活躍しない、
強そうな敵が出てきても無属性魔法で瞬殺、
ヒロイン達はどんどん増えてすぐ主人公に惚れる、
そういうおかしな状況を楽しむアニメなのでしょう。
しかし「ツッコミ役がいない」という致命的な欠陥があります。
それに対して手抜き作画やら高速進行やらで「おかしさ」を増長させたうえで
「視聴者にツッコミ役をやらせる」というのが本作最大のギミックであり、
それに皆が乗せられた形になっていたわけです。
視聴者参加型アニメと言えばまともな作品に聞こえるから不思議。

ところが後半から徐々に物語の進行が緩やかになり、最後は普通のアニメとそう変わりません。
ひどかった作画も第10話くらいから改善されてきます。

結局この制作会社はお金がなかったのだと思います。
原作が面白くないのも分かっているけど、人気作を元請で作れらせてもらえるような状況でもなく
なんとかこの作品で社員を食わせないといけない。
苦肉の策で、イチかバチかのクソアニメ化作戦に出たのだと思う。
結果として炎上商法は成功しています。
配信サイトの視聴数は多いし円盤も健闘しているようです。
クソアニメとして話題を集め、収益の見込みが立ってから通常進行に戻す。
実にしたたかなやり方です。
では、本来の姿になった本作は面白かったのでしょうか?

前半の方がまだマシだったと思えるほどにつまらない。当然のことですね。
世界観を作りこむ、キャラクターの魅力を表現するという基本の基本を
蔑ろにしてきた作品が面白いわけがありません。
クソアニメとしてのアイデンティティを失った後半は
粗悪なハーレムアニメでしかなく、何一つ面白くなかったです。
特にヒロインの顔がハンコ絵で変り映えしないのはハーレムものとして致命的です。

盛り上がったネットの書き込みもみんなでクソアニメ、クソアニメと叩いていたうちは
奇妙な連帯感があったけれど、後半になると面白い派と面白くない派の言い争いになり
随分と荒れていましたね。
最終回を見る限り制作会社は二期やる気満々のようですがみんなが大好きな将棋に例えると
盤上はすでに詰んでいますので、投了された方が宜しいかと思います。

こんなアニメが生まれてしまう背景には
深夜アニメが供給過多になっている現状があるんだと思う。
つまりはアニメの原作になるコンテンツが枯渇気味で、
冲方先生の言うところの「大砲はあれど砲弾がない」状態なのでしょう。

アニメ好きを自認されている方は1話だけでも見てみるといいかもしれません。
色々と感じるところがあるのではないかと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 38

80.9 15 国王でラノベ原作なアニメランキング15位
ナイツ&マジック(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (775)
3962人が棚に入れました
凄腕プログラマーにして重度のロボットヲタクの青年が転生したのは、巨大ロボット『幻晶騎士=シルエット無いと』が大地を揺るがす騎士と魔法の異世界だった!?
エルネスティ・エチェバルリアとして生まれ変わった彼は、豊富なメカ知識とプログラマーの才能を活かして、理想のロボット作りをスタート。
だが、その行動が予期せぬ自体に発展して…!?

ロボットヲタクの野望が、異世界を変える!!

声優・キャラクター
高橋李依、大橋彩香、菅原慎介、内匠靖明、興津和幸、伊藤静
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ロボアニメが苦手な私でも最後まで視聴できました!

原作未読。最終話まで視聴。

異世界転生ロボット&魔法アニメ。
舞台設定が”中世”で、”ロボアニメ”なのに”魔法”がある、という設定が面白い。

【はじめに】
私はロボアニメが苦手です。

2足歩行の意味が分からない。(足にダメージ食らったらお終いだよね?)
手に武器を持つ意味が分からない。(そもそも、腕はともかく手の必要性ってありますか?)
顔が存在する意味が分からない。(逆に、顔が必要な理由ってありますか?)

科学的なのか、非科学的なのか、はっきりして欲しいのです。
こんなことが気になって、心地よく視聴できないのです。

ところが、この作品は最後まで視聴できました。
物語の舞台設定を”中世”としている点と、”魔法(魔力)”の概念が取り込まれていて、『科学的?非科学的?』とか、考える必要が無かったためです。

もちろん、それ以前に、物語として面白かったというのが、一番の理由ですけどね!

【物語】
この作品の一番の魅力は、『展開の早さ』だと思う。
しかも、展開が早くても、物語を見失うことが全く無い。

第1話だけでも、時間軸で考えれば、かなりの時間が経過しているのだが、物語を全く見失わない。
このスピード感は、本来ならば、原作未読組を置いてきぼりにしそうな勢いだけど、その心配は全くない。

それは、ナレーションが完璧に補完してくれるから。
ナレーションが物語を過不足なく説明してくれる・・・。
原作未読組に、とても優しい作品だと思いました。

【作画】
ロボのデザイン等に関しては私は良く分からないです(笑)。
ただし、動きはとても良かったと思います。
人物も個性豊かに、魅力的に描かれていたと思います。

【声優】
主人公役の高橋李依さんの演技がとても良かった。
ヒロイン役の大橋彩香さんも良かった。

【音楽】
OP、EDともとても良かった。
OPは作品に勢い与え、EDは主人公に想いを寄せるヒロインの心中を綴った名曲。

【キャラ】
主人公の性格は賛否が分かれるかも。
個人的には、いつでも、どこでも、常に前向きな主人公は高評価です。

ディートリヒ。{netabare}最初の登場で、単なるカマセキャラかと思いきや、最後まで大活躍した{/netabare}好キャラの一人。
味方のキャラを最後まで大切に扱っている点は高評価。

【最後に】
ハーレム物にしなかったのは高評価。
{netabare}アディはエルに、エレオノーラはキッドに、ヘルヴィはエドガーにと、{/netabare}各々がそれぞれに思いを寄せている所がリアル。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 69

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

1話放送直後にコメンタリー特番っていうのは珍しい、かも…? ちょっと駆け足だったかも…?

実はTVでの第1回オンエア直後の時間帯に特番「『ナイツ&マジック』第1話 大事なことなのでもう一度放送しますスペシャル!」というのが放送されていました。

内容的には円盤のオーディオコメンタリー的な内容で、出演は主演の高橋李依さん、山本裕介監督、メカデザインに関わった天神英貴さん(エル君パパのキャストでもある)です。

作品世界観の説明や山本監督、天神さんのロボットやロボアニメへの思い入れなどなかなか良い内容だったので、見損ねたという向きでまだ観られる方はぜひご覧になってみてください。

そしてこの特番中でも名前が挙がりましたがコンセプトデザインに「宮武一貴」という名が!
これは素晴らしいおっさんホイホイ…。

さて、本編の方ですがこれを書いている時点では1話目のみ視聴済みです。原作のライトノベルは未読です。

1話目のツカミは、中々に心踊るものがありました。

プログラマーでロボット好きだった主人公が異世界に転生して、「ロボマニアだからロボに乗りたい&作りたい」という手段と目的がひっくり返ったような動機でシルエットナイト(作中の魔導ロボ)に憧れ、ナイトランナー(ロボの操縦者)を目指すっていう身も蓋もない流れが好みです。

もちろん、これがダメという人もいるとは思いますが。

「魔法とプログラミングが似ている」って話は『魔法科高校の劣等生』でも出てきていましたし、『ゼロから始める魔法の書』の呪文の概念もそんな感じなので、今後は主流になるかもしれませんね。

2017.8.19追記:
夏アニメ7月末時点ベスト10のコメントにも書いた通り、シルエットナイトの開発がPDCAサイクルに沿って行われているのが今風です。それと、エルくんの仕事はあくまでもコンセプトデザインと試作までで、実用機への改良と量産はラボの仕事っていうところも面白いですね。

2017.9.19追記:
全話視聴終了。スタッフ(宮武氏)的にも設定(魔獣がロボットの部品になる)的にもキャラクター(エルくん、オラシオ = ショット・ウェポン)的にも『聖戦士ダンバイン』を連想する点は多々あるのですが、本作の主人公は異世界転移ではなく異世界転生であるため、ダンバインのような世界間の移動は(原作は読んでいませんがおそらく)発生しないのでしょう。

主人公機を1クール内に出して山場を作らなくてはならないため、尺的にはかなり詰めてストーリーを進めた様子は見て取れましたが、それでも原作への興味は持てる内容でした。

2期目が作られることがあれば恐らく観ると思います。面白かったです。

2017.9.21追記:
レビュー内容と鑑賞状況(「観終わった」になっていた)についてメッセージボードでご指摘をいただきましたが、その指摘の通りで本作は全13話です。

というか、次回予告で「サヨナラが僕を呼ぶ!」って言ってたのでもう一回あるのは認識してたはずなのにおかしいな…。ご指摘ありがとうございます。

2017.9.25追記:
全話観終わりました。駆け足気味でしたがキリ良く終わって良かったです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

好きはクオリティを超える ~なろうの功罪~

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
違うんすよ、夢と浪漫なんすよ(汗)

作品のクオリティとか整合性とかテンプレ感とか厨二感とか行き過ぎたパロとか「どこの幼女戦記?」とか、まあ色々あるのは重々承知です。それは私も不満でしたし。客観的にみて、65点くらいの作品でしょうか。

でも、そんなことよりも、ズバッと胸に突き刺さった、ハイファンタジー感。騎士、ロボ、剣、魔法、戦記、全部大好物なんですもん。しょうがないじゃないですか!(なぜか逆ギレ風)w

この間、あるTV番組でカンニングの竹山さんが言っていました。

「こんなナリした俺が言うのもなんですが、、、恋って、止まらないぜ!」

、、、。

ということで、贔屓で、評価は5です(笑) すごく「好き」なアニメです♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
なんでもかんでもカテゴライズするのは決して良いことではないのだろうが、(あにこれ内では特に悪名高き)「なろう原作アニメ」というのは、もしかしたら、「私達(素人)の安易な妄想を叶えてくれる作品群」なのかもしれないと思った。

(なろう作品の原作はひとつも読んでません。あくまで、アニメ化された作品の中ではということです)

本作を含め、「なろう原作」(とりわけファンタジー)に今のところ共通しているのは、「既成の世界観」+「ワンアイディア」という構成だ。

例えば同期(2017夏)でいくと、「異世界はスマートフォンとともに」も「異世界食堂」も、「指輪物語」や「ダンジョンズ&ドラゴンズ」などから始まり、日本においては「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」、(「ロードス島戦記」)などが広めてきたファンタジーの世界観を「間借り」させてもらっている。そこに、「スマホ」「食堂」という1アイディアを加えたものに過ぎない。本作で言うなら、「プラモデル(技術者+趣味)」であろうか。

既存の世界観を流用するメリットは、「楽だ」という点。これは、「作者が考えるのが」の意味もあるし、「視聴者が受け入れるのが」の意味もある。

勿論、既視感があるというデメリットも大きい。

本作も、「技術者」という色はあるものの、基本的には他のなろう系と同じく、主人公最強系であり、ストレスフリーだ。(一応主人公に努力の描写があり、ハーレムじゃないという違いはあるものの)「じゃあクオリティ的に、異世界スマホと何がどれだけ違うの?」と言われたら、ハッキリは答えられない(異世界スマホは☆2)。

違いは多分、好き嫌い、いや、「自分がどんな妄想をしてきたか」だと思う。私の厨二的要素の根底にあるのは「ガンダム」「銀河英雄伝説」「ロードス島戦記」だ。初めて観た深夜アニメは、「天空のエスカフローネ」。だから、「ロボ」「騎士」「英雄譚」は大好きなのだ。よって、恥ずかしながら本作のような「妄想」をしたこともある。そんな、「自分の妄想」をアニメ化してもらったような、妙な嬉しさを感じながらの視聴だった。

「なろう系」には、良くも悪くも「気軽に観られる底の浅さ」があるように思う。生姜焼きのような親しみやすさと、カプレーゼのように誰でも作れる安易なオシャレ感だ。

勿論、自分には思い付かないような世界観の中で翻弄される楽しみもある。同期なら「メイドインアビス」などはその系統か。でも、AKBが「会いに行けるアイドル」としてヒットしたように、反対方向の良さもあるのだ(別にAKBのファンではないけれどw)。

ただ、☆5ながらもお気に入り棚にならなかったのは、やはり「深み」が足りないからだ。終盤の「ガンダム」「ダンバイン」のパロも不要だった(ギャグならまだしも、熱さをパロで補うのは嫌い)。1期でサクサク進むのも悪くないが、2期をかけて、苦戦や人物描写をじっくりと描いてくれれば、なお良かった。

ということで2期、絶対期待っすよ♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
声とキャラデザ、合ってるの? 作画、気合い入ってる。ロボ=騎士 という作風、大好物なんだけど♪ 最近は、「異世界から現実世界に戻りたい」って作品、ないね。みんな、そんなに現実世界に不満があるのかな。

2話目
なんかこう、気持ちが良い方の主人公最強系だね。

3話目
ガンキャノンだねw ディートリヒみたいなキャラが後半に活躍すると、胸熱。

4話目
老兵の嫉妬、しかし、根本にある忠誠心。規格外の天才をどう受け入れるか。

5話目
騎士団の新設とか、胸熱。

6話目
大事な回だね。幼女戦記にも似た回があったな。モビルアーマー作ってるの? サービス回w 鍵も専用機もメリットはあるけど、互換性と汎用性がな。

7話目
ディートリヒ、格好良いな。ラボとも敵対しない、素晴らしい結末。熱いし格好良いな。ナウシカ?

8話目
いつの間にか、みんな中隊長に♪ THE・ファンタジー♪ オリジナル機体は、もっと丁寧に作ってほしかったな。

9話目
う、ウェスタングランドストームだって!? 、、、ダサいw 航空技術は強いよね。鎖で吊るして降下させるあたり、他の技術との整合性がとれてて良いね。ここまでガチガチのロボバトルは、ちょっと違うんだよな~。

10話目
そこにもラブコメか。もうちょい苦戦しても良いな。

11話目
ほとんど、ガルマだな(笑) どんどん新兵器が登場するね。竜型の兵器か、ラスボス?

12話目
いや、ガンダムパロはもういいよ。台詞遊びはいらないかな。戦う動機が、「ロボットを戦場の中心におきたいがために、戦艦をロボットで倒す」は面白い歪み。

13話目
今度はオーラバトラーですか(汗) そういうのはいらんのですよ。いや、ニュータイプの共感とかさぁ。逆シャアもやり過ぎかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 42

65.7 16 国王でラノベ原作なアニメランキング16位
棺姫のチャイカ AVENGING BATTLE(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (605)
3226人が棚に入れました
航天要塞ソアラでの戦いから1ヶ月後、亡き父・禁断皇帝の遺体を求め、チャイカ、そしてトールとアカリ、フレドリカの一行は旅を続けていた。
次なる遺体の所持者は、皇帝を討伐した八英雄のひとり、クローディア・ダッジ。
彼女は優秀な魔法師(ルビ:ウィザード)であったが、いまや広大な葡萄園とワイナリーを経営する女主人となっていた。遺体をかけて勝負を挑むチャイカだったが、その圧倒的な実力差に、なすすべもなく完敗。
「完璧なる敗北…」落ち込むチャイカに、クローディアから意外な提案が……!?

声優・キャラクター
安済知佳、間島淳司、原優子、斎藤千和、佐藤健輔、野水伊織、幸田夢波、森嶋秀太、山本和臣、藏合紗恵子、勝沼紀義、ブリドカットセーラ恵美、金尾哲夫、大空直美、村瀬歩、櫻井孝宏

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

全10話モノタリナイ(´・_・`)

「ふと眉」「カタコト」ヒロイン・チャイカが
棺を背負って戻ってきましたねw
2014年春に放送されたファンタジー作品の続編。
2期にあたる作品です。
全10話。


1期からの順道な続編に当たるストーリー。
コメディありの前作から一転、ラストまで
シリアス展開が続くのがこの2期の特徴かと。
話の本筋、キャラの魅力等掴む為には
やはり1期からの視聴がオススメですかね。

10話という短い話数でしっかりと
まとめたという印象を受けた反面
駆け足感も否めなかったですね(´∀`;)
物足りなさが残ったのも事実です。

1期では明かされなかった最大の謎
チャイカの正体、存在理由が描かれます。
チャイカの奪われた悲しい記憶、そして運命。
この辺りは重要な核心部分だけあって
より丁寧に作られていると思います。

バトルシーンはスピード感、迫力ともに
前作同様のレベルの高い仕上がり。
なので、作画や声優陣などは前作と同等の評価。


全体的に遊び、余裕が感じられず
1期で見られたチャイカの可愛さは半減。
物語の性質上、仕方ないとしても
ふと眉、カタコトファンとしては残念無念w
物足りないぜ(/´Д`)/

1、2期通期でまとまった物語になっていると
思います。
まだ観てないという方には1、2期全22話を
連続での視聴がオススメです(・∀・)/″




《キャスト》

チャイカ・トラバント(CV.安済知佳)
トール・アキュラ(CV.間島淳司)
アカリ・アキュラ(CV.原優子)
フレドリカ(CV.斎藤千和)
チャイカ・ボフダーン(CV.藏合紗恵子)
チャイカ・カズマ(CV.丹下桜)
レイラ(CV.牧野由依)
アルベリック・ジレット(CV.細谷佳正)
ニコライ・アフトトル(CV.佐藤健輔)
ヴィヴィ・ホロパイネン(CV.野水伊織)
ズィータ・ブルザスコ(CV.幸田夢波)
マテウス・キャラウェイ(CV.森嶋秀太)
レオナルド・ストーラ(CV.山本和臣)
ギイ(CV.村瀬歩)



《主題歌》

OP
『漆黒を塗りつぶせ』/野水いおり
ED
『ワタシハオマエノナカニイル』/Coffin princess


【2015 02/28 レビュー投稿】

投稿 : 2024/05/11
♥ : 57

ato00 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

チャイカ、いっぱい。

チャイカ・トール・アカリ・フレドリカの四人組。
遺体探索継続中。
チャイカ、成長、顕著。
呪文詠唱、短縮、実用的。

アカリ、真面目な冗談、不十分。
その分、バトル、大半。
戦闘シーン、満載。
スピード感、緊張感、いっぱい。
手に汗握る展開、極めて緊迫。

チャイカ、複数存在。
1期、白チャイカ、赤チャイカ・青チャイカ。
2期、半チャイカ、黒チャイカ、双子チャイカ。
最終話、チャイカ、いっぱい。
どのチャイカ、何チャイカ?

ラスト、衝撃の結末?
否定、ややあっさり、残念。
その分、スッキリ。
さらなる延長、推奨。
ウィ、喜劇調OVA、私、所望。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 49
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

出来事 あった とても大事、心残り 肯定、疑問 解決 感謝 心から、うぃ

原作未読 全10話

棺姫のチャイカの2期です。1期(全12話)から観ることをオススメします。

戦乱の世、元凶である魔法帝国「ガズ帝国」のガズ皇帝が8人の英雄に打ち倒されて戦乱が終息なり平和な世となった世界。自称ガズ皇帝の娘というチャイカ・トラバントとサバターであるトール・アキュラ、アカリ・アキュラ兄妹、後で仲間になるフレドリカと共にその英雄が持ち帰ったとされるガズ皇帝の遺体を探すために旅をするバトルファンタジーです。

10話と短いので、果たして伏線が無事回収して終わるのか不安でしたが、きちんと終わっていて良かったです。

短いので仕方がありませんが、終盤は駆け足状態だったのでもう少し丁寧に余韻が残ると良かったですね~{netabare}(全部終わった後のお話がエンドロールだけではなくてもっと観たかったですね){/netabare}

バトルは結構アッサリなのでそれほどではないですが、危機をみんなで乗り越えるところが面白かったです。

気まぐれなフレドリカがお気に入りですw{netabare}(不死身なところもw){/netabare}

これから視聴される方は、1期と2期を一気に観る方が良いかもしれませんね。

OP・EDは1期と同じくOPは野水いおりさん、EDはチャイカトリオが歌ってます。

最後に、トールの{netabare}「我は鋼なり。鋼故に怯まず、鋼故に惑わず。一度敵に会おうては、一切合切の躊躇なく、これを討ち滅ぼす凶器なり。」{/netabare}セリフが好きでしたw

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37

70.6 17 国王でラノベ原作なアニメランキング17位
賢者の孫(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★☆☆ 2.9 (602)
2565人が棚に入れました
ある青年が事故をきっかけに、異世界に赤ん坊として転生。そんな彼を稀代の魔術師・マーリンが拾い、シンと名付ける。シンはマーリンの孫として育てられ、魔術も学ぶ。だがマーリンは、常識を教えるのを忘れていた……。

声優・キャラクター
小林裕介、小松昌平、本泉莉奈、若井友希、屋良有作、高島雅羅、森川智之
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

他者の存在しない異世界

アニメーション製作:SILVER LINK.
監督:田村正文、シリーズ構成:高橋龍也
キャラクターデザイン:澤入祐樹、原作:吉岡剛

ラノベ業界では、異世界転生ものが大人気で
未だに次々と新しい作品が発表されている。
RPGをバックボーンにして、
様々なシチュエーションを考えれば、
それほど細かい設定を考えなくても
作品として成立するからだろう。
しかし、そのため物語について、
深く考えなくても、いわば一発芸のような発想で
ストーリーを生み出せるのではないかと感じてしまう。

私にとって、これらの作品は
好みがはっきり分かれてしまう。
RPGをバックボーンとした世界観は
作者の嗜好がダイレクトに反映されやすく、
根幹に漂う気持ちの悪い欲望を感じてしまうからだ。
RPGは、主人公のレベル上げが終わった後に
世界中を巡るのが、とても楽しい。
自分が世界最強で、何をやるのも思いのまま。
なろう系のなかには、そういう方向性で
ストーリーを考えているのではと思える作品がいくつもある。
そこでは他者に対しての視点が決定的に欠けており、
自分だけの都合でストーリーが進んでしまう。

異世界ものでは『異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術』が
個人的には似たような評価だが、
向こうは基本的にエロ描写がウリの作品で、
少しこの作品とは方向性が異なる。
『デスマーチからはじまる異世界狂騒曲』も
呆れるところは多々あるのだが、
この作品よりは、まだ観られたという印象。
ちなみに世間で低い評価を受けている
スマホは未視聴なので、比較できない。

私にとって異世界転生ものや魔法を使う物語において、
俺Tueeeeかどうかというのは全く問題ではない。
むしろ、そのジャンルにおいては、
ほとんどが主人公最強の物語といっていいだろう。
(『灰と幻想のグリムガル』も同様)
このタイプの作品においては、
一体何を目指して、物語ろうとするのかというのが
いちばん大切になると思う。
そして重視するのは、人間をどこまできちんと
描けているかということだ。

賢者の孫は、現代で死亡した主人公が、
異世界に子供として転生して賢者に拾われたことで、
最強の力を手に入れていくことになる物語。
作者が考えたなと思えるのは、
「賢者の孫として育てられた」という部分だけで、
そのほかは、他作品の劣化コピーといえる。
例えば、常識を超えた発想によって魔法の力を
増強させるという部分では、
『ロクでなし魔術講師と禁忌経典』のほうが、
よほど考えられていて面白いし、学園内で魔法で
無双するのは『魔法科高校の劣等生』の
超劣化版ともいえる。
新しい発想で考えられたと思える部分は、
皆無といって良いだろう。

しかも、この作品が良くないと思えるのは、
キャラクターの思考がとても浅く、
他者について、ほぼ何も考えていないと
思えるような展開になっていること。
{netabare}例えば、最初に魔人となった同級生を殺した事件において、
周りはシンを「凄い、凄い」というばかり。

この同級生の魔人を殺した件から後は、{/netabare}
シンを英雄だと持ち上げるだけで、
他校との訓練など同じような展開で物語は進み、
陳腐なシシリーとの恋愛話から、
魔人討伐へと旅立っていく。
一緒に戦う同級生は何人も登場するのだが、
きちんとキャラとして描かれているのは、
主人公のシンとアウグスト殿下だけ。
おそらく作者自身は、このふたりのキャラに
分かれて世界を形作っているのだろう。
ほかの人物は覚える必要もないし、
シンをもてはやすモブでしかない。
もはや他者の存在しない異世界だ。

{netabare}また1話を使ってオリバー=シュトロームが魔人になった
理由について回想されるわけだが、
この物語があまりにもひどすぎる。
中学生が考えたのかとも思える
お粗末さに呆れかえってしまった。
あれだけの城を持ちながら、
側近やまともな兵士は誰一人いない。
また城を長期間留守にするのに、
シュトロームは何も備えをしていない。
この展開をやるのはいいとしても、
もう少し中身を考えて欲しかった。{/netabare}

そして、シンがほとんどひとりで解決してしまうため、
{netabare}最終回でシシリーが奮闘しているシーンでさえ、{/netabare}
ただの茶番にしか見えないことを
原作者や制作陣は考えないのだろうか。
ここはシンが「俺スゴイ」とやるのではなく、
シシリーが自分のやり方で解決するか、
もしくはシンと共同でやり遂げて
成長を見せる場面だろう。

VTUBERの棒演技や物語と全く関係のないED、
このすばからの使いまわしの屋敷などもひどいものだが、
それすらも些細な問題と感じてしまうのが、
この作品の突き抜けたところ。
唯一の良い点といえるのは、アクションシーンの
動きということになるのだろうが、
作画の手抜きの目に付く点を考えても
相殺されるようにしか思えない。

シルバーリンクは近年たくさんの
作品を製作しているが、
「デスマ」や『サークレットプリンセス』など、
低評価の作品を連発していて、
作ればいいという流れになっている。
この作品で、また新たな悪いイメージを
重ねてしまったのではないだろうか。
(2019年7月7日初投稿)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 76
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

良くも悪くも量産型の一つ

原作未読


リアタイ放送中作品のレビューを書くことも読むこともほぼしない私なのですが、、、
それでもこの『賢者の孫』については、アップされてるレビューのタイトルやら、「最近投稿されたレビュー」欄の低い配点やらを横目で見てても酷評花盛りであることは伝わってきました。

自分ですか?
恥ずかしながらけっこう楽しんでました。主人公については「お!強えーじゃん!」「イキってないしいい奴じゃん!」とまあこんな感じです。
例によって転生ものです。生まれ変わってイェイ!ないつものやつです。このテのニーズってどこから生じるんでしょう。そんなに現状不満な人が世の中には多いんでしょうか?欲張りすぎじゃないっすかね。


「ぶっ飛ばせ常識をー」このOPのわいわいきゃっきゃしてるのが自分は苦手です。
あからさまに嫌だったのがこれくらいで、あとは可もなく不可もない内容でした。あらすじは省略。


私からは意外と大丈夫でないかい?との立場で以下作品紹介のみ。

■チートの理由
名の知れた大賢者マーリン=ウォルフォード(CV屋良有作)とメリダ=ボーウェン(CV高島雅羅)を義理の祖父母として主人公シン=ウォルフォード(CV小林裕介)は英才教育を受けることになります。この時点で看板に偽りなし。
マーリンもメリダも人間国宝級の扱いということで王家とも親交が深く、剣術指南も一線級の師範がいてと師匠に不自由はしません。それに本人も努力してましたよ。
授かりスキルではないよね、って点で及第点です。

■ハーレムちゃう
わりと早い段階でシシリー=フォン=クロード(CV本泉莉奈)が正ヒロイン確定し、まわりは応援する立場にまわります。
女子も男子も恋慕の情というより能力に対する尊敬の念が強そうです。

賢者に育てられて強くなったわけだし、人里離れて暮らしてて常識知らずってのも、あっちこっち手を出さずに一途だってのも、まあまあよろしいんじゃないでしょうか。
{netabare}水着回で、お祖母ちゃんの水着が最もセクシーだったのが笑えます。周囲の耳目を集める有名人は、体型管理に余念がないということかもしれません。{/netabare}


そして可もありません。
2期あっても観るかどうかわかりませんが、たぶん続編のほうが面白くなりそうな気配がある作品です。
{netabare}シンくんが世間に知られるに従って、シンくんその人自身や国宝級の魔導具その他強大な力の政治利用という観点が入り込んできそうです。
アルティメットマジシャンズという同期の仲間が出来たということは裏を返せばその別れも描かれることになるでしょう。{/netabare}
お披露目の本作は正直なところドラマはぺらっぺらでしたが、そっちは期待したい。ただ2期はなさそうだなあ。。。

{netabare}俺たたENDも続きが無ければ単なる凡庸な作品の一つということで終わりそうです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~6月

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2020.01.30
《配点を修正》-0.1



2019.06.30 初稿
2019.07.23 修正
2020.01.30 配点修正

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

スマホやデスマよりは・・・(これって誉め言葉?)

原作未読。最終話まで視聴。

【まず褒めよう!】
主人公が強いので、安心して視聴できる。
主人公が強いので、サクサク物語が進む。
主人公が強いのに、ハーレムじゃない。
主人公が・・・、・・・。ああっ!もう思いつかない!

要するに、ハーレムじゃないってことだけでも、スマホやデスマよりは数段マシだと思います。

【まずは軽めにツッコもう】
せっかく主人公を社会人出身にしたのに、「常識が無い」とはこれ如何に?
これでは、主人公を社会人出身にした意味が無い。

強いて言えば、『魔法詠唱が恥ずかしい』ってところは大人っぽいかな?
せいぜいこの程度。
異世界スマホの「スマホ」と同じくらい、後々お荷物になっちゃう初期設定。

【最後は強めにツッコんでおこう】
{netabare}この作品を視聴していて一番感じたこと。
それは「この作品の原作者は、本当に大人なのか?」ってこと。

物語が稚拙過ぎる。
どこかで見聞きしたエピソードがテンプレ通りに延々と続く。
どこかで見聞きしたくだりの詰め合わせという印象。

恋愛表現が稚拙すぎる。
第8話。「まあ、そんな訳でシシリーと恋人同士になりました」
野次馬の多さはコメディだとしても、このセリフはないでしょう。
こんな斬新な報告、聞いたことが無い。

『原作者は中学生』って言われると、妙に納得のいくレベル。{/netabare}

{netabare}なんか、酷い声優さんがいるなぁって思っていたら、素人のVTuberさんでしたか。
意味不明なEDと共に、この作品の評価を大きく下げちゃいましたねぇ。

別に、VTuberさんを否定するつもりはないんですよ。
ちゃんと演技が出来るのならば・・・ね。
プロの声優さんの中に、演技が出来ない人が1人混じるから、滑稽なことになっちゃう。
しかも、作品とは全く関係のないED。
アニメファンを敵に回すつもりなら、大成功だったんじゃないかな{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 50

70.5 18 国王でラノベ原作なアニメランキング18位
彩雲国物語(TVアニメ動画)

2006年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (399)
2293人が棚に入れました
架空の国、彩雲国を舞台に筆頭名門紅家直系長姫ながら貧乏生活を送っているヒロイン紅秀麗があるきっかけで「官吏になりたい」という一度諦めた夢を追い求め叶えようとする物語。

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

縁は異なもの味なもの

1期最終回のタイトルがすべて表していると思えました

主人公、紅 秀麗の苦労と夢、成長していく姿が1期のすべてでしたね
恋愛模様もあるけどスパイス程度で作風にあったものと思ってます
ただ、血の口づけは引きました ^^;

十二国記と違ってファンタジー要素が少ないのと内政だけで彩雲国以外の国はまったく出てきません
原作を知らないので2期でどうなるか、国王 劉輝の関係は進むのか気になります

39話と長めですが一気に見れる作品でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

……keniee…… さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

心洗われる作品です 是非みなさんに観ていただきたい秀作

まだ あにこれ さんにお世話になってないころ
逆ハーレムという言葉を知り
検索して出てきた作品です

ハーレムという言葉で敬遠しないでください

イケメン男性が主人公のまわりにたくさんいる

という解釈で 敬遠せずに観ていただきたい
ストーリーは まったくハーレム系ではないです(^.^)


架空の国(古代中国)彩雲国で
つきすすんでいく女性(17歳)が成長していく物語です
ほっこりする場面なども もちろんありますし
難しいお話ではありません

一言でいうなれば 心洗われる
自身はそんな印象をもちました

そして
突き進んでいく主人公を
影で支える強き(力の面でも心の面でも)
人たち(性別問わず)

    素敵です

この 一期 では
主人公の女性と
関わる男性の心の動き
なども興味深いところです


主役を囲む男性たちは 
みな不自然なほどイケメンです
何度も申しあげちゃいますが
決して逆ハーレム的な内容ではないです (#^.^#)

ラブコメではなく 純粋な・・・

ご覧いただけたら 後悔はしないと思います


ストーリーは長いです

2期もあります 
1期 39話、2期 39話

1期でいちど完結いたします
1期のみでも問題ありません

きっとのめりこんで 2期も続けて観たくなります (*^_^*)

お時間のない方には大変かもしれませんが
決して 長いストーリーが苦痛にならない
そんな作品です

もっと続いてほしいです

本日2期が観終わってしまい
とても寂しく思っています

大人から子供まで
みなさんに観ていただきたい


年齢問わず観て頂きたい
素敵な素敵な作品です

投稿 : 2024/05/11
♥ : 18

めじな さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

感想

全39話。恋愛・架空歴史・ファンタジー・逆ハーレムもの。

この作品のキャラなんですが、逆ハーレム設定ということもあり、
主人公の秀麗の周りにはイケメンばかり登場しますw
これがまた優しくて性格の良いキャラばかり。
そして個性派揃いでもあります。

主人公の秀麗もそれなりに可愛いですし、性格も良く誰にでも好かれる感じで好感が持てます。

あらすじ
架空の国、彩雲国を舞台に名門紅家の長姫ながら貧乏生活を送っている
主人公の紅 秀麗を中心に一度諦めた夢をあるきっかけで再び追い求め夢を叶える物語。

前半からキャラ中心の伏線も多くあり、それなりに先が気になる展開が続きます。
主人公の秀麗が次第に自分のやりたいことに目覚めて成長していくのですが、
その前向きな姿勢や行動力に魅力を感じます。

最初は無邪気なだけでしたが、
様々な経験を重ねるにつれて次第に意志と責任感を持つよう
になります。

逆ハーレムものなので沢山のイケメンキャラが出てきますが、
秀麗を暖かく見守りながらときには手助けしたり。

恋愛描写もそれなりに上手く描かれていたので良いのですが、中々じれったいですね。
特に二人の心が移ろいでゆく様を細かく描かれていたのは中々でした。

またギャグとシリアスのバランスが良く、コメディもキャラが生きていて良いですね。

全体的にいえますが、終始ほのぼのとした感じで物語は進んでいきます。
中盤からは新キャラ登場で恋愛模様にも変化が生まれ楽しめる。
後半は少しファンタジー要素がありました。

OP、ED曲とも中々良い曲でした。

ツッコミ所は結構ありましたが、それなりに面白い作品だったと思います。
それにどちらかというと女性向けの作品でしょうか。
2期があるので、また観てみたいと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17

68.7 19 国王でラノベ原作なアニメランキング19位
スクラップド・プリンセス(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (271)
1769人が棚に入れました
ラインヴァン王国の王女だったが、マウゼル神より下される預言により“16歳になった時世界を滅ぼす猛毒”と告げられた幼い王女は秘密裏に処分されるはずだった…。
しかし、助けられ15歳にまで成長していた。パシフィカと名付けられた王女は、生存を知った王国軍と教会に狙われることになり、血の繋がらない兄・シャノンと姉・ラクウェルと共にあての無い旅に出る…。

声優・キャラクター
折笠富美子、三木眞一郎、大原さやか、近藤隆、川澄綾子、水島大宙、水橋かおり

えんな さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ラストが切ない

WOWOWで放送されてたせいか、いまいち知名度がない感じですかね?
個人的に隠れた名作と思っていますが

基本ファンタジーです、剣と魔法の世界。
主人公の廃棄王女ことパシフィカが兄と姉と共に刺客から逃げる物語
基本、天真爛漫なので明るい話が続きますが、後半に向かってシリアスになっていきます
世界の秘密、狙われる理由、ラストに・・・・

ファンタジーの王道ではありません、後半にあれれ?的な展開になります

ファンタジー好きな人にも楽しめると思います
パシフィカのcvである折笠富美子さんをこの作品で好きになりました^^

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

トナマク さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

姫さんのポジティブさが好きです^^

ストーリーを簡単に説明すると、
16歳になったときに世界を滅ぼすと予言されたお姫様が、周りの人に助けられながら逃亡生活を送るというお話です。

お姫様の性格で、この作品の好き嫌いが別れると思います。

お姫様はとても天真爛漫で、まるで命を狙われていないかのようです。
「疲れたぁ~!」とか文句を言ったり、人に敬意が無かったり、お兄ちゃん使いが荒かったり、周りの人に守ってもらって姫さん自身は戦わなかったりするのを見てどう思うかが好みの分岐点です。

自分はそれでもいいと思いました!
だって命を狙われていると言っても全然実感湧かないと思うし
敬意が欠けてるかもしれないけど、まだ15歳だし
そんな少女に戦えって言っても剣も教えてもらってないのに出来るわけないし
…それに作中でも言ってましたが、人にはそれぞれの闘い方があるんです!
きっと姫さんも心のなかで必死に闘っていたはずだと自分は思います。

個人的にはこの性格はよかったと思います。
逃亡していても楽しそうだし、くよくよしたりもせず、見ていて元気を貰えました!

そして展開はどんどんファンタジー方向へと向かっていきます。
これがまた難しい話で、頭の悪い自分には理解不能でした(゚д゚)ン?
なんかよくわからないけど、とにかく壮大な話でした…。
ファンタジーはそんなに求めてなかったです。
出来れば王都の悪い集団の陰謀とかに留めて欲しかったかな。

なんて色々言いましたが、とても面白いアニメでした♪
ファンタジー好きにオススメですd(`・∀・)bグッ
よかったら見てみてください!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 19

おみや さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

パッピーエンド作品とはこういうこと。(満足)

あらすじはパス。

感想
最初は主人公のパシフィカが自分の生い立ちを知らぬ状況から
始まりますが、いつまでも平和な生活が続く訳もなく、
追手に追われることになります。

この先どうなるのかなぁと思っていましたが、世界を滅ぼす存在
と言われただけあって、ストーリー展開はどんどん大きくなって
いきます。

後半の内容的にはもうSFの物語になっちゃっています。
それでも、その背景の説明もあってなるほど、、、。

ラス前、超展開です!(全く読めなかった)
それで最後はそれも含めてうまくまとめてくれました。

いやー、やっぱりこういう終わり方、王道かもしれないけど
満足です!

ハッピーエンドが好きな方にはオススメの作品ですね。



おまけ
OP
作詞、作曲 景山ヒロノブさん(作詞は共作だけど)
こういう曲も作れるってすごいなぁ。
ただ歌ってるだけじゃないのね。


Jam Project
なんかローゼンメイデンの印象強いので意外でした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

77.4 20 国王でラノベ原作なアニメランキング20位
オーバーロードIV(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (374)
1438人が棚に入れました
TVシリーズ第4期

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ラナー様、万歳!(← アインズ様じゃないの…(笑)?)

オーバーロードの4期目で、全13話の1クールです。

1~3期目を全て視聴済みか、もしくは該当部分の原作を既読でないと本作だけを観たのではまったく意味不明と思われます。というわけでまだの方はここでさようなら…。



オーバーロードというお話自体は、私自身としては特定の登場人物に共感して観るというよりは大河ドラマ的に第三者視点で楽しんでいます。いわゆる「戦記物」としての楽しみ方でしょうか。

アインズ自身はかつてのゲームとしてのユグドラシルを懐かしみつつ、他のプレイヤーやワールドアイテムを探しているのが本筋であって、世界征服はそのついでにやっているみたいなところがあるので、そういう見方をされるのは不本意なのかもしれませんが。

さて、そんなアインズ様の覇道は3期目まででナザリック大墳墓をベースにアインズ・ウール・ゴウン魔導国を設立し、リ・エスティーゼ王国からカルネ村と要衝の都市エ・ランテルを割譲されるに至っています。

そんな4期目では前半では主にドワーフたちとの関りを発端とする一連の出来事、後半では主に王国と魔導国との関係性の変化に関する出来事が語られます。前半はコメディ―成分多めな感じで、個人的には後半がより楽しめました。

ラナー様は王国の王女殿下ですが、3期目からしばしば活躍するラナー様の見せ場が多くて大変面白かったです。

ザナック王子も素晴らしかったですが、私は自分勝手な目的のために暗躍するラナー様が好きでした。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 26
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

君主は国家第一の僕

【紹介】
来年公開予定の劇場版は4期の前半と後半の中間のお話みたいです

【感想】
アインズ様たちの残虐なところがどうしても好きになれないけど、毎回話が面白くてクオリティも高くて良くできたアニメだと思います
4期は特に話が濃くて見どころが多かったのでシリーズのファンは満足するんじゃないでしょうか?

アインズ様たちは目的のためなら脅迫も偽計も強奪も拷問も虐殺もします
敵対する相手から見たら悪なので見ていると嫌な気持ちになる
4期はこれまで以上に酷い話でどんどんアインズ様は狂っていっているように見えて、敵対する人間たちは愚かどころか生き方がカッコいい人が多くてどうしても人間達のほうを応援してしまいます

{netabare}普通の物語なら主人公は悪を倒す側になります、でもこの物語は普通の物語でいうラスボスが主人公
ラスボスの目から人々を見ることで、巨大な悪と対峙するいろいろな人々のドラマを見ることができるんです
たとえばある者は祖国を裏切って悪に魂を売り渡し、ある者は大切なものを守るために剣を握り、ある者は領民を生贄にして命乞いをし、ある者は強者との戦闘を求めて立ち向かってくる
そんな人々の人生をかけた必死な生き方がたくさん見られて、他の異世界ファンタジーと一線を画す面白さがありました
{/netabare}
4期で好きなキャラはザナック王子

【今期の魅力】
{netabare}
世界観や設定がとても緻密でしっかりしていて味方だけでなく敵も魔導国という脅威に対し知恵を振り絞って対抗しようとするキャラクターが多くてとても魅力的
圧倒的な力を持っているから力づくでも征服できそうだけど、征服した後のことも考えてじっくり着実に侵略していくし、敵もただやられるだけじゃないところが面白いです
作画は3期と比べてだいぶ良くなっていました

アインズ様はヒトから見たら悪だけど実はいいひとなんて都合のいい話でもなくて、敵対する者は容赦なく潰す、必要なら侵略する
4期でも他国に言いがかりをつけて虐殺したりクアゴアの群れに1万以内になるまで同族同士で殺しあいを要求したりとかなり残虐なことをしていて、アインズ様も部下も強すぎて戦争とか侵略っていうより一方的な蹂躙・・・
フィリップの個人的な暴走をよく確かめもせずに王国の反逆と一方的に見なして大量虐殺をはじめたことはどう言いつくろっても悪だと思います
ヒトや魔物たちから見たらアインズ様は魔王にしか見えなくて、ゲームだったら勇者パーティに討伐されるラスボス、これは魔王の視点で進む侵略物語

ナザリックの強さが圧倒的すぎて人間では勝てるわけなくて、他の作品だったら人間の王族や強者が民衆を見捨てたり自分の保身に走る愚者として描かれることが多いけど
それぞれが善意もあれば悪意もあって、正義や王族としての誇り、民を思う気持ち、野心や欲望があってキャラクターが生きている感じがして
一方的に蹂躙される弱者をただ黙って征服される人達にしないことが4期の面白いところだと思っています

クアゴアの王ペ・リユロや帝国の皇帝ジルクニフ、王国のザナック王子、冒険者のラキュース、イビルアイ、アズスなど魔物の王や人間たちもキャラが立っていて魅力的で
4期では特に慎重に戦局を見極めようとしているペ・リユロの立ち回りとか、ジルクニフの皇帝としてのふるまいが良かったし
見た目はダメ王子っぽいザナックの有能な采配やアインズ様との会談で見せた豪胆な立ち居振る舞い、
絶対勝てない相手が王国民を皆殺しにするつもりだと気づいているのに逃げ出さずに王族として最後まで戦う姿勢を崩さなかったことなど
賢い王としての動きがとても良くて、ザナック王子は一気に好きになりました
いい王なのに失ってしまったのが残念です

{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 24
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

キャバクラナザリックからの脱却

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
説明不要の人気シリーズの4期。かなりストーリーが動いた印象。残酷な描写も多い。

個人的には、4期≧3期≧1期>2期ですかね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
付き合いで何度かキャバクラに行ったけど、どうにも苦手だった。

1つは、私の性格。どちらかといえは相手を喜ばせたい性格なので、サービス受けてるはずなのに、キャバ嬢を楽しませようとサービストークをしてしまい、疲れる(苦笑)

もう1つは、絶対的に優位な状態。こっちは客だし、向こうはプロだし、自分の話がどんなにつまんなくても笑ってくれるし、ノッてくれる。

それがとてもつまらなかった。

やっぱり、彼女だったり友達だったりの、忖度のない応対の方が、気持ちが良い。つまんないならつまんないとハッキリ言われるから、笑いを取れた時はちゃんと嬉しい。

この辺、アインズも似たような感覚なのではないだろうか。

彼は本来「絶対君主」だが、NPCにも敬意を払い、気に入られようとしている。そして、彼が求めているのは盲目的な絶対服従ではなく、自分で考え、決断できる、あくまで「仲間」という対等な存在だ。

それは、ゲーム世界に1人残された寂しさを埋めるため、というのも1つはあるだろう。

しかし、彼はあくまでプレイヤーであり、これまで何度もコンピューター制御された敵を倒してきた人物である。命令しか守れない、コンピューターの限界を知っている。だから、NPCを「人」にしようとしている。

当然それは、自分以外の敵対プレーヤーが出てきた場合に備えてだ。

それから、各階層守護者は、あくまで「創造主」である、至高の御方々が不在だから、アインズに忠誠を誓っているのであって、アインズ個人の配下ではない。それを、アインズ自身が気にしていて、万が一にも逆転現象が起きないように、自分個人に忠誠を誓わせるような工夫をしているという側面もあると思う。

やはり、この作品は設定が秀逸だ。

以前のレビューでも書いたが、「No.1ギルドの後衛でまとめ役」という立ち位置が絶妙で、これをそんじょそこらの「なろう系」だと、No.1プレイヤーや、ソロ最強、初心者なのにチートなんて極端な立ち位置から物語を始めてしまう。だから、ストーリーが画一的になってしまう。

アインズの立ち位置、そして、配下のNPCにすら勝てないという力の無さが、主人公最強系の爽快さと、とことん戦力増強に動くサクセスストーリーを両立させている。

やっぱり稀有な作品だ。

ちなみに私は、敵国の王子が殺された後、怒って敵の配下を「本人が望むまで決して殺すな」のクダリが好きでした。ナイス、ダークヒーロー♪
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 22

54.5 21 国王でラノベ原作なアニメランキング21位
Lance N’Masques(ランス・アンド・マスクス)(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (258)
1343人が棚に入れました
僕の名は、花房葉太郎。現代社会の片隅で、人知れず続く騎士団の末裔だ。小さい頃からの「特訓」のせいで、ピンチの女性を無意識に助けてしまう「騎士道体質」を刷り込まれてしまった…! 普通の生活を求めて逃げ出したあの日、僕は、彼女と出会った。その子の名前は、鬼堂院真緒。大きな屋敷に、たったひとりで暮らしていて、助けてくれた仮面のヒーローに憧れる、ちょっと不思議な6歳の女の子。──でも、さっきキミを助けたのは、仮面を付けた僕なんだ。騎士と淑女の、ヒミツの!?共同生活が始まる!

声優・キャラクター
山下大輝、小澤亜李、沼倉愛美、三森すずこ、諏訪彩花、M・A・O、花守ゆみり、田中あいみ、Lynn、竹達彩奈、内山夕実、小山茉美、石田彰
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

石田彰さん、沼倉愛美さん素敵! 白姫ちゃん、かわいいです

ランス・アンド・マスクス、見終わりました。とても面白い作品と思いました。

物語の前半は、主人公の葉太郎くんの一生懸命な姿と、その思いがもたらず常識とのずれを描いていました。とても可笑しかったです。

中盤から後半にかけては {netabare}バトルが多くなって、葉太郎くんとまきおちゃんのふれあいが少なくなって、すれ違いの描写が・・・。でも、最終回、葉太郎くんとおとうさんの戦いの中でまきおちゃんが叫んだ、すれ違いの理由。{/netabare}

そうか、正義の味方って、正体が知られたら、消えるんだ・・・

好きな人の正体がわかった瞬間、{netabare}に葉太郎君が自分の目の前から消え去る運命と思い込んだその時から、まきおちゃんが葉太郎くんに取り始めた距離感、{/netabare}最後まで見ないと解らないと思います。

最終回、まきおちゃんの母親の騎士だった、葉太郎くんのお父さんの悲しい過去、CVの石田彰さんの演技でもう、うるうるでした。

この作品、よく見ると、監督は「4月は君の嘘」のイシグロキョウヘイ、制作はあのStudio五組でした。OPは三森すずこさんで素敵な歌声でした。

キャラで好きだったのは、葉太郎くんのお父さん(CV石田彰♥)、とても強くてあこがれた依子さん(CV沼倉愛美、タカオだよぉ)、そして白姫ちゃん、とってもかわいいっ!!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 36
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

騎士道ロマンか?と序盤に期待した分、温泉回以降の展開にはガッカリ。

第6話(温泉回)まで見て「何か期待していたのと違う・・・」と思って以降、長らく放置していた本作ですが、ようやく完走しました。
・・・が、ほとんどタイトルに書いたとおり。
「ぷりゅぷりゅ」と喚(わめ)く白馬くらいしか印象に残らなかったような・・・どうしてこうなった?
ヒロイン真緒(まきお)(※御年わずか{netabare}6歳{/netabare}!の御令嬢)が、可愛いといえば確かに可愛いので、そういうブッ千切った年少ヒロイン設定が好きな人にはお勧めできる作品かも知れません。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== ランス・アンド・マスクス (2015年10-12月) ================
{netabare}
第1話 本物の騎士なのだ ★ 葉太郎と真緒(まきお)の出遭い
第2話 その覚悟があるのか ☆ 葉太郎vs.金剛寺鎧
第3話 お待たせしました、レディ ★ 続き、聖槍ロンゴミアント
第4話 パーパ ☆ 森羅学園編入、騎士部創設(のり先輩、シルビア、冴etc.)、ユイフォンとの出遭い
第5話 今日から家族だ ☆ ユイエンの冴誘拐、ユイフォンvs.依子 ※ラスト微妙だが笑えるので○
第6話 今日だけは特別だからね! × 温泉回(騎士部夏合宿) ※シナリオが色々安直
第7話 オレのものになれよ ☆ ドルゴンの襲撃、蓬莱島へ、現世騎士団東アジア区館長スンの思惑
第8話 勇気をください ★ シルビア離反(シルバーランサー)、サニーランサー、館長vs.ローズタンサー(依子)
第9話  突撃 ★ 続き
第10話 なりたい自分になれ ★ 葉太郎vs.ドルゴン、葉太郎アークナイト昇格
第11話 騎士道 ☆ 葉太郎・真緒の異変、アフリカ区館館長ラジヤの接触 
第12話 それが僕の騎士である意味なんだ ☆ ※森と結真(ゆうま)の過去を音声だけで済ませたのは×{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)5、☆(並回)6、×(疑問回)1 個人評価 ☆ 3.5

OP 「Light for Knight」
ED 「Little*Lion*Heart」

-------------------------------------------------
※以下、以前 (2015年秋の放送当時)のレビュー

中世騎士道の華といえば、第3回十字軍を率いて、はるばるエジプト・シリアまで遠征しアラブの英雄サラディンと死闘を繰り広げた、12世紀末のイングランド国王リチャード獅子心王(Richard the Lionhearted、リチャード1世)ですが、本作のEDのタイトルが『Little*Lion*Heart(小さな獅子のハート)』となってて、ちょっと良いなと笑。

また、OP『Light for Knight(騎士の光)』の作画を見る限り、本作のヒロインは、{netabare}小学一年生(6歳)の何やら重大な秘密を背負った令嬢{/netabare}のようですが、そこは深く考えないことにしましょう(同じStudio五組制作の『織田信奈の野望』が楽しめた人なら十分楽しめるはず)。
主人公の騎士は一応、{netabare}高校生ですし、ちゃんと同級生のサブヒロイン?{/netabare}も登場するので。

それから、Studio五組にしては作画や演出がイマイチという意見もありますが、『結城友奈』『織田信奈』の作画・演出が良過ぎただけで、個人的には本作も問題なく楽しめる範囲だと思います。

あとは、ラノベ原作ということなので、シナリオがそこそこ確りしていれば、なお良いのですが(そこが一番問題かも笑)。
暫定評価は期待を込めて、少し高めの点数にしています。


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

========== ランス・アンド・マスクス (2015年10-12月) ================

{netabare}第1話 本物の騎士なのだ ★
第2話 その覚悟があるのか ☆
第3話 お待たせしました、レディ ★
第4話 パーパ ☆
第5話 今日から家族だ ☆

OP 「Light for Knight」
ED 「Little*Lion*Heart」{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「それが僕の騎士である意味・・・」

この作品の原作は未読ですが、柔らかい感じのキャラデザに惹かれたのと、小澤さん、沼倉さん、三森さんにあやちが出演される知り即視聴を決めた作品です。

この作品の主人公は花房 葉太郎(はなぶさ ようたろう)という16歳の少年です。彼は幼い頃から困っている女性を助けずにはいられない「騎士道体質」を徹底的に叩き込まれているため、そんな女性を見ると反射的に身体が動いてしまい、結果的に後悔を繰り返す日々を送ってきました。

そんな彼の願いは「普通の生活」を過ごすことでした。
しかし、とある偶然から一人の幼女の危機的状況に遭遇してしまうのです。
これまでから脱却したい・・・と心は願っていても、長年身体に染み付いた習性はそう簡単に矯正されるものではありません。
次の瞬間・・・彼はもう一人の自分である仮面の騎士に変身して幼女を危機から救い出すのです。

たまたま彼が救った幼女・・・鬼堂院 真緒(きどういん まきお)はヒーローに憧れを抱いていた事もあり、自分を助けてくれた仮面の騎士に憧れの対象が移っていきます。
こうして紆余曲折を経て、葉太郎は自分が仮面の騎士である事を悟られないまま、これまで生活を共にしてきた仲間と真緒の家で暮らすこととなり・・・物語が動いていきます。

心機一転新しい生活を・・・過ごし始めようとする葉太郎達でしたが、過去のしがらみとは中々縁を切れないのが世の常・・・である様に、葉太郎の周囲には様々な思いを巡らす輩が次々に現れます。
葉太郎への執着・・・或いは葉太郎の仲間に向けられた刺客・・・
騎士として最下位ランクの葉太郎は、苦戦の連続です・・・
時には大切な仲間が傷つけられた事もありました。
仲間を危険に晒してしまったこともありました。

ですが、どんな絶望的な状況でも葉太郎は決して諦めません・・・
それは騎士として約束を交わしているから・・・
騎士として自分が必要とされているから・・・

こうして危機的状況を紙一重で躱しながら物語は進んでいくのですが・・・
どの様な形であれ、自分の存在意義を他人から認めて貰って力を発揮する・・・
という事は他人から認めて貰えなければ力が発揮できない・・・とも言えると思います。
本当に芯の強い人は自分の存在価値は自分で切り開くんだと思います。

きっと「騎士道」には人それぞれの様々な道があるのでしょうね^^

葉太郎の視点のみでは分かり辛いですけど、仲間であるアリス、シルビア、ユイフォンの言動の変化を見ると良く分かります。
特にユイフォンなんて劇的な変化です。
最初は何も受け付けず、唯一心を開いたのは恩師と同じ匂いのする葉太郎だけ・・・
でも人の温もりと家族の温かさを知り・・・気が付いたら仮面騎士ですから^^;
キチンと目標を持ち、それに向かって進もうとする姿勢は立派ですし、葉太郎の周りにはそういうタイプの人間が揃っていたのも相乗したのだと思います。

今回物語は一段落を迎えましたが、葉太郎は己の弱さを知り・・・周りをもっと見渡す事ができるようになると、まだまだ強くなれそうです^^
今後の活躍が楽しみです^^

オープニングテーマは、三森すずこさんの「Light for Knight」
エンディングテーマは、あやちの「Little*Lion*Heart」
どちらもお気に入りの曲です。
この前カラオケでオープニングにチャレンジしました。
今度はエンディングにチャレンジしてみたいと思います。

1クール12話の作品でした。レビューでは触れませんでしたが、大切な時ほど自分のやるべき事・・・その時自分にしかできない事をちゃんとやろうとする姿勢は好印象でした。
色々な大人の事情はよく分かりませんが、個人的には楽しませて貰った作品でした^^

投稿 : 2024/05/11
♥ : 24

70.3 22 国王でラノベ原作なアニメランキング22位
くまクマ熊ベアー(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (362)
1247人が棚に入れました
悠々自適な引きこもりライフを満喫する美少女ユナは、
VRMMORPG『ワールド・ファンタジー・オンライン』の廃ゲーマー。
ある日いつものようにログインしてみると、なにか普段と様子が違う。
もしかして……ここってゲームの中? それとも異世界?
そして、その地に降り立ったユナの装備は
『クマの服』『クマの手袋』『クマの靴』で固められていて――んん?
くま……? クマ……? 熊……? ベアー……?

「なんじゃこれはーーーーーーっ!?」

クマっ子、爆誕!
しかもこのクマ、ただのクマじゃない。
世界最強クラスの魔法とスキルを秘めた、
とんでもなくスーパーなクマだったのだ!
そんな、世界征服だってできちゃいそうな
強大な力を手にしたユナの目的――それは!?
この世界でも、ひたすら楽しく自由気ままに生きること!

最強無敵なクマっ子による、クマな冒険とクマな日常の物語、始まります♪

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

私は世界を救わない。だが幼女だけは救う

くまの着ぐるみを着た美少女が異世界の子ども達のヒーローになる話。
特に面白いってわけじゃないけど、気軽に視聴できて癒されて、いいアニメでした。

ユナは世界を救うなんて大それた目的はなく、自分の気の向くままに好きに生きていて、ゴブリンスレイヤーの言葉を借りるなら
「私は世界を救わない。だが幼女だけは救う」

主人公のユナ、最初は冷たくぶっきらぼうで感じが悪かったけど、子ども好きで子どもの世話を焼くのに熱心なところがいいですね
ユナは15歳なので、大人相手だと斜に構えているのに相手が子どもだとお人
よしになるのは、思春期の大人への反抗心なのかも?

キャラが可愛いしまったりのんびりしていて好きかも

投稿 : 2024/05/11
♥ : 37
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

なろう系主人公を女にして、熊の着ぐるみを着せただけ

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
うん、なろうです。ちょっと違うかな~と思って観てみたけど、うん、なろうです。

レビューでは、本作を含めたなろう系作品の特色や、本作に見られる問題点などを指摘しています。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ONE PIECEでルフィの能力を何にするかを、尾田さんはめちゃくちゃ考え抜いたそうだ。

残酷に見えないように、斬撃系ではなく打撃系。構図として、ページを目一杯に使える技を使える。且つ、強すぎる能力にせず、子供に身近なもの。など、様々な理由が考えられているが、一番は、「どんな緊迫した場面でも少しふざけられる」というものだと、SBSで尾田さん自身が言っていた。

それが、愛をもってキャラクターを創造するということ。私は、それが作家にとってとても大事なことだと思っているが、本作にはそれが見られない。

だってこれ、「ねこ猫ネコキャット」でも、「サル猿サルモンキー」でも、なんでも良かったじゃん。

軽い、浅い。

というのは、なろう系と侮蔑される作品に共通する事項だろう。

なろう系の作者は、半分素人。

どんな世界でも、アイディアの一発勝負なら、素人がプロに勝つこともある。しかし、地力というか、実力は、その道のプロには絶対に勝てない。(大ヒットアイディア商品の開発で、普通の主婦が考えたとかあるじゃん。でも、その主婦が本職の商品開発部の人のように、何年にもわたり、たくさんの商品を安定的に開発することは出来ない構造に近い)。

小説の場合の実力とは、文章力やストーリー展開力、設定の作り込みなどだ。

だからなろう系には、1発のアイディア勝負の作品が多く、1話目や2話目は個性的で面白いが、回を重ねるごとに、似たり寄ったりの話になって、失速していく作品が多い。

例えば、「現代の一般的な知識や技能で、異世界(ゲーム世界)では無双する」という展開には本当に辟易とする。

本作でも、ハンバーグでどや顔、ピザでどや顔。

料理にしても科学知識にしても、本当の意味で深い見識があればもっと面白いものが書けそうだけど、そこを勉強して作品に生かそうという努力は感じられない。

だって、なろう系作者にとっては、転生した主人公にとっては、転生先の異世界(ゲーム世界)は、現代に比べれば下等で、蹂躙すべき対象でしかないから。別に努力なんかしなくたって、「現状で無双できる」のが、異世界に転成するメリットなのだろうから。

先日、「日本の素麺を世界中で食べてもらう」という企画をテレビでやっていたが、香りやソースを重視するフランスでは、めんつゆの鰹の香りを好意的に捉えて美味しいと感じる人が多く、パスタにアルデンテを求めるイタリアでは、素麺のコシの無さや、そもそも冷たい麺というのが受け入れられず顔をしかめる人が多かった(冷製パスタって日本発祥らしいです)。

地理的にはあんなに近い国なのに、これだけ違うのが面白かった。

料理1つとってみても、それまで食べてきたもので、これだけ良し悪しの基準が変わる。そこを描くことは、他の文化に対するリスペクトである。

例えば、「ログホライズン」や「本好きの下剋上」など、この点を大切にしている、異世界転生やゲーム世界系は面白い。

1つ例を挙げると、5話目の孤児院のエピソード。「単に金をあげるのではなく、職を与え自立させる」というのは、「本好き2」にも似たような展開があった。ただ、ほんのわずかな違いを感じた。

例えば、熊の方は、職は与えるが設備投資などは全部持ち出しという甘やかしっぷり。それから、もしこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるのか」という差別とも戦うエピソードが本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う(本好きの灰色巫女は一応神職にあたるし、本だし販売も考えてないが、本作は「食品」であり、流通や衛生面など越えるべきハードルは高い)。

ピザ話にしても、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育や研修を受けていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。

まあ、本作がそういう作品でないことは、かなり早いうちに分かっていたけど、それでも見続けたのは、「プラスワン」がないかと期待していたから。

本作の主人公の、リアルは不登校&株で大儲けの世捨て人。少し変わった設定でもあるし、死んで異世界転生ではないから、現実に戻ることもあるだろう。そこのリアルとの繋がり、リアルでの変化や成長を知りたくて、視聴を続けていた。

しかし、それすら(少なくともアニメの中では)なかった。

というか、作者はその設定を活かす気があるのだろうか?

「ゆな」って当然、生前(ゲーム世界に入る前)は、恵まれない子供達に寄付とかしまくってたんだよね?

本作の主人公「ゆな」は、異世界では、自分の労力を厭わず、無償で多くの人助けをする、めっちゃイイ人である。でも、だったらなぜ、現実世界で「世捨て人」になっているのだろう? 熊装備ほど無双状態でなくとも、株で大儲けしてるのに、選んだのは、「慈善活動や寄付」ではなく、「引き込もってゲーム三昧」という、最高に利己的なもの。

いや、それを否定しているのではなく、そういう人物なら、転生先でももっと自分の利益や快楽に貪欲になるはずではないだろうか? これは他の異(ゲーム)世界転生作品でもそうだけど、彼らはなぜか、転生すると急に聖人君子になるようだ。

私だったらまず、エロ方面に全力疾走し、飽きたらついでに世界を救うかもしれない(笑) どうでしょう?「転生したからにはエロいことをしまくるぞ」という小説は(笑)

私は何も、なろう系全般を否定的に観ているわけではない。大好きななろう系作品もある。本作には、今のところ全く良さが見つけられないというだけだ。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ゲームログイン系か。どこまでゲームを楽しむのかと、リアルとの繋がりがポイント。熊装備とか、気楽な感じは良い。作画も謎の頑張り(笑) リアルは不登校&株で大儲けか。未来ある青少年には、あまり観てほしくないな(笑)  株で失敗して課金できなくなって、という展開なら別だが。

2話目 ☆3
結局、異世界転生? まあ、チートだから、底は知れている。解体屋とのパートナー契約は良いけど。

3話目 ☆3
食物連鎖の頂点(笑) ゴブスレさんに怒られるぞ(笑) 出た、現代知識でお手軽無双。

4話目 ☆1
イメージで魔法。回復に、病気まで。あまりにお手軽過ぎる。

5話目 ☆3
この辺、「本好きの下剋上」との違いだな。向こうは技能をつけ、職を与え、自立を促す。こちらも職は与えるが、設備投資などは全部持ち出し。例えばこの話をやるなら、「孤児が育てた卵を市民が食べるか」という差別とも戦うエピソードが、本来必要で、本好きはそのあたりもかなりちゃんとやってると思う。

補助金のクダリは、先生が悪用していると思ったけど、貴族の着服か。いや、補助金は貰おうぜ。

反省するのは、まあ、良いかな。

6話目 ☆2
再婚は、特に子供にとっては、そんな簡単に喜べるものではない。こんなところも、なろう。

7話目 ☆2
ハンバーグで無双。異世界ちょろい。料理も、我々現実世界人より下。ハイハイ。

8話目 ☆2
チートが無双して謙虚に格好つけて。

9話目 ☆2
そもそも、あのキャパに対して調理のプロが1人ってのが。んで、従業員の9割が、まともな教育を受けてきていない、飲食未経験の子供達で回そうって、商売なめてるよね。流石、なろう。

10話目 ☆2
同じ雪山を扱っても、俺100万と大分違うな。携帯も楽勝。

11話目 ☆2
クラーケン撃破、楽勝だぜ!

12話目 ☆1
ハイハイトンネルね、驚かない驚かない。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「私TUEEEE」なのは、平穏な生活のために。

これは、
よくある感じの、
異世界転生/召喚系、日常アニメなんですけど、
ほかの同じ系列のアニメと違うのは、
主人公が異世界で、
達成する目標(魔王討伐とか異世界制覇とか)がいっさい無いんですね。

そして、
ここがキーポイントだと思うんですけど、
普通は
ほかの同種作品って、
現世で死亡して、とか、異世界の神に召喚されて、
物語が始まるんですけど、
ここがポッカリと抜け落ちているんです。

つまりは主人公ユナちゃんは、
ひきこもりの凄腕デイトレーダーで、
VRMMORPGに入り浸ってる子なんですけど、
ある日VRゲームにログインしてみたら、
突然、運営側の勝手なプレゼントで
クマのチート装備を強制的に持たされて、知らない冒険マップに飛ばされて・・・

ってこれ、召喚でも転生でもなくて、
異世界スリップ、ですよね?

で。
ここから始まる物語が、すごくノドカで、
穏やかなんです。
圧倒的に強くて無敵なユナちゃんは、どこかに旅立つのではなくて、
最初に来た街に、居ついてしまいます。
そこで、友達をつくったり、
友達の母親の病気を治したり、
貧困にあえぐ孤児院を救済したり、
商売を始めたりしながら、
仲間を増やし、理解者や支援者も増やしていきます。

クマの着ぐるみを着ていないと無力になってしまうという縛りはあるけど、
これはコスチューム姿が恥ずかしいってだけで、
何かクマの着ぐるみを巡る騒動とかも起こらないし、
ユナちゃんの希望通り、平和な日々が続きます。

日常系の究極進化版(笑)

私が、この作品で気に入っているのが、
ユナちゃんが現実世界では、ひきこもりの成功者=デイトレーダーとして大儲けしてる→だから、学校に行く必要もないし、そのつもりもない。ちゃんと生活しろ、と説教してくれるのは離れて暮らすおじいちゃんだけで、
ユナちゃんの両親は、ユナちゃんの経済的成功に便乗して、
おそらく仕事もやめてしまって、
ユナちゃんからたんまりと小遣いを貰って、遊んで暮らしてる、
いわば不健全な家族の典型として描かれているところ。

そんなユナちゃんを心配して、
神様が、運営側のフリして、
ユナちゃんを別の世界に行かせたのだと思います。

で、神様の目論見どおり、
ユナちゃんは異世界の街で、友達を作り、仕事に励み、仲間を増やし、社会貢献までしていくことになります。

お話はこのまま終わってしまうんですけど、
お話が終わったあと、現実世界に帰って来たユナちゃんは、
社会とか、世界とかについて、ちゃんと理解できるように、
成長できていると、いいなって思ってしまいましたねー。

楽しくにぎやかに、平和に暮らせるパワーがあるっていいなあって、
ニマニマしながら、毎週楽しい30分を過ごさせてもらいましたww


※あにこれ内に2つサイトがあります。共通の感想をアップしておきます。
https://www.anikore.jp/review/2107213/

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

68.7 23 国王でラノベ原作なアニメランキング23位
盾の勇者の成り上がり Season2(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (347)
1235人が棚に入れました
立ち止まるな──災厄は、想像を超える。
『盾の勇者の成り上がり』シーズン2

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生、内田真礼、井上喜久子、原奈津子

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

残念ながら響くものが見当たりませんでした

このタイトル「盾の勇者の成り上がり」は一期ではまさにそのとおりで、心に強く響いたのですが…
残念ながら二期では、響くものが見当たりませんでした。

なぜ一期が人気があったのかというと…
主人公の尚文(なおふみ)がどん底まで追い落とされて、必死に這い上がろうとしても何度も邪魔されてしまう。
それでもめげずに、しぶとく生きる術を学びとり、ようやく這い上がったからではないでしょうか?

それじゃ二期はどんな苦渋があったかというと…
また別の異世界に飛ばされてラフタリアやフィ―ロと一時、離れ離れにはなりましたが、その間も新しい仲間がいたので尚文は孤独ではありませんでした。
それに、すぐにラフタリアやフィ―ロと再会できたので、苦労と呼べるほどのものではありません。
しかも、女性の仲間はどんどん増えてゆくし…、まるでハーレムみたいになってしまいました。


私は一期のエンディング 藤川千愛さんの歌が大好きです。あの歌は物語を端的に表現した心の叫びのようでした。
藤川千愛さんは歌の作詞もされています。
きっと藤川さんは物語を何度も何度も読まれたからこそ、心に響く歌詞をつくられたのだと思います。

しかし、二期の藤川千愛さんが歌うエンディングは、残念ながら私の心には響きませんでした。
歌が悪いわけではないのです。歌詞が悪いわけでもないのです。
物語に響くものが見当たらなかったため、歌を聴いても感じないのです。

アニメと歌とは最高のパートナーだからこそ、物語の評価が歌にも影響するのでしょうね。

一期が大人気だったからといって、安易に二期をつくるのはどうかと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 33
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

盾の勇者が成り下がる

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界転生、なろう系の中では、かなり面白かった方の部類に入る、1期。

を、引き継いでの2期。正直、う~ん。なんか、普通のなろう系になっちゃったな~という感じ。

本シリーズは、もっとダーティーで際どいところを突いて欲しいんだけどな。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
本作で、唯一、「おっ!」と思ったのは、ナオフミとキョウの立ち位置の違い。

リアルのナオフミは、転生後と変わらぬ容姿(わりとイケメン)。大学生であり、ゲームはあくまで趣味のひとつ。楽しく人生を過ごしていた。

リアルのキョウは、デブのキモヲタ。引きこもり。ゲームの中では無双して崇められる。チャットを荒らしていたのがバレて、自殺。

これ、普通の「なろう」なら、キョウが主人公ポジションですよね。そして、イケメン強キャラに生まれ変わり、心を入れ換えて世界を救い、美少女にウハウハされ、元リア充を駆逐していく。

しかし、本作では、キョウが悪役。転生前の弱者(悪者)が、転生後もそのままクズとして描かれるのは、強烈なアンチテーゼ。ある意味、なろうを破壊している。

この対比は新しかった。ここをもっと掘り下げて欲しかった。

他のレビューでも書いているけれど、私は「転生前に悪人だった人が、転生してチートになったら善人になる」という展開には疑問をもっていて。

悪人に、法も抑止も及ばない力を与えたら、更なる悪を働くだけでは? むしろ、善人だって、悪を成す確率の方が高いと思う。少なくとも、もし私がその立場になったら、、、あ~んなことや、こ~んなことは、しちゃうと思う(笑)

大体、ネトゲの戦力なんて、=課金額×(インできる時間+ゲーム知識)+頭の良さ、であり、本質的な人間力とは比例しないことも多い。なのに、強い人は確かにチヤホヤされるからね。転生後の世界で、それをまた「リアル」に味わいたいという気持ちは分かる。

転生前の勝者が、変わらず勝者で、転生前の敗者が、変わらず敗者であるという、救いようのない現実。

この作品は、そういう「タブー」に挑戦してこそ、魅力的になると思っているのだが、キョウの過去から死亡まで、わずかの1話。かなりもったいなく感じた。

この設定以外は、正直、ただのなろう系。ナオフミ、ダークヒーローが格好よかったのに、ただのヒーローになっちゃったら、もうダメですよ。賢者タイムなのかな?

まあこれが、(その展開は流石に望まないが)例えば、ラフタリアが惨殺されて、更なる闇堕ちの前フリだとしたら、アリだと思うんだけどね。どうだろ?

3期は、、、あるのか? このままナオフミがただの勇者になっていくなら、あんまり観たいとも思わないけどね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 28

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

作中最強のヘイトを集めるキョウさん

1期目が2クールあったのに対して今回は1クール。

まあ、アニメの終わりはコミカライズ版の進展具合とほぼ同じ辺りで話の区切りとしてはちょうど良かったんじゃないかと思います。

2期目から観ようって人はあまりいないとは思いますが、1期目を未視聴な方はここでとりあえずさようなら…。



さて、1期目の第2クールで「波」が複数の世界で共有されている現象であることがグラスなどの言により判明していますが、今回は「世界間の利害関係」みたいな話がフォーカスされます。

それとこのSeason 2を盛り上げてくれるキャラとしてはオスト・ホウライとキョウは外せません。

オストさんは世話焼きな感じでありがたい人でしたね。

キョウについては、三バカ(尚文以外の四聖勇者3人)は単なるバカなのに対してキョウは一身にヘイトを集めてくれるわかりやすいキャラでした。

話の軸はわかりやすいですが同じクールに本作以上に楽しめる作品があったため個人的にはインパクト低めな感じでした。

ただ、前作を観ていたなら今作も観といて良いんじゃないかなとは思います。あ、ラフタリアの変化はちょっと意外性があって良かったかな。あと、リーシアが最初と最後で別人(笑)。(← 良い意味で)

投稿 : 2024/05/11
♥ : 28

68.6 24 国王でラノベ原作なアニメランキング24位
天才王子の赤字国家再生術(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (282)
881人が棚に入れました
覇権国家の脅威に晒される弱小国家・ナトラ王国。 若くして国を背負うことになった王子・ウェインは、補佐官のニニムに支えられながら、才能を活かした見事な手腕を発揮し始める。 でも、この国……めちゃくちゃ詰んでる! 内政に手を入れようにも金がない。 よそから奪おうにも軍事力がない。 まともで優秀な人材は他国に流出してしまう。 「早く国売ってトンズラしてえ」 ウェインの願いは、とっとと隠居して悠々自適の生活を送ること。 大国に媚びを売り、国を売れば夢が叶うはず。 しかし、外交も軍事も予想外の方向へ転がってしまい……!? 知恵と機転で世界を揺るがす 天才王子の弱小国家マネジメント、ここに開幕!
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

天才ではないが人間としての大切な点はわきまえている王子かも

この物語は父親が急病のために16歳で急遽、摂政として国政を任されることになったナトラ国の王子、ウェインの物語です。
真面目に見ようとすると呆れますが、気楽に見ると、けっこう楽しめます。


ウェインは国政に興味ありません。国を売却してそのお金で余生を過ごすことのみ考えています。
隣国との戦が起きた際は、ちょこちょこと小競り合いをした後で休戦協定を結ぶ目論見でした。
しかし、予想に反して勝ってしまった。部下たちが予想以上に頑張ったためです。

部下たちの多くは、この勢いに乗り進撃すべきだと主張し続けます。
戦が好きでないウェインは、部下たちに撤収を発言させるため、絶対に勝つ見込みが無い金鉱脈を次の目標とします。
これで部下たちが猛反対して軍を撤収する目論見でした。
しかし、部下たちはこの目標を決めたウェイン王子を『先見性に優れた王子』と尊敬し、この金鉱山を攻略するのです。結果として勝利して自国の領土と資産が拡大します。

こんな感じで、この物語では、楽してどんどん領土が拡大していきます。
『天才王子』とありますが、そんな天才ではありません。仲の良い妹の行動すら予測できない平凡な王子です。

第一話や第二話は、稚拙な戦の話なので笑うことはできますが、頭脳戦を期待されている方は、内容を知ると呆然とするでしょう。

しかし、
ウェインは、人間としての大切な点をわきまえています…多分(^_^;)

一つは5千人もの兵士の顔と名前を憶えている点です。
一兵卒の部下の名前を呼び、気さくに話しかけます。
王子から名前を呼ばれて話しかけられた兵士は、おそらくそれだけで感激するでしょう。
王子のために精一杯頑張ろうと思うはずです。
ナトラ国の兵士が強い理由の一つは、これだと思います。


私達は学校や職場で、どれだけの人の顔と名前を覚えるでしょうか?
おそらく、200人程度? でしょうか?
名前を呼んで相手の顔を見て話しかける。これは基本中の基本ですが、私たちは、つい見落としがちのようですね。

そしてもう一つ、ウェインは友達を大切にしています。
ウェイン王子の側近にニニムというフラム人の女性がいます。ニニムはこの物語のヒロインなのですが…
フラム人は多くの国々で差別を受けており、奴隷としてこき使われたり、娯楽の対象として狩りで殺されたりしています。
しかし、ウェインはフラム人を差別しません。それどころかニニムの頭脳と優秀な剣技を認め、側近として雇っています。

ウェインがカバリヌ王国を訪問していた時、その国の王が「狩りをするためにフラム人を提供してほしい。一緒にフラム人狩りをしよう」とウェインにもちかけます。
このとき、ウェインは{netabare}怒りに任せてその王を殺します。{/netabare}
その話を後で聞いたニニムは、呆れます。
確かにウェインがしたことは、王子としてあるまじき行為でした。
でも、ニニムは心の中では凄く嬉しかったはずです。自分をこんなに大切にしてくれていると感じたはずです。

ウェイン王子とニニム、この二人はお互い愛し合っていますが、身分・血統などのしがらみで決して結ばれることはありません。しかし、ウェインはニニムを誰よりも大切にしています。


また、この物語は後半になると多くの登場人物が個性を発揮します。
その一人がウェインの妹のフラーニャ。
フラーニャは幼くてとても可愛いのですが、すごい頑張り屋さんです。
{netabare}兄のウェインに代わって特使として他国へ趣き帝国の王子たちに挨拶したり、商都ミールタースの市民議会に何度も足を運び、その仕組みを学んだり、戦乱に巻き込まれたミールタース市民を一人の死傷者も出さずに避難させたりと…、{/netabare}
もしかして兄のウェイン王子よりも凄いのでは?と思ってしまいます。

確かにフラーニャには兄のような知識がありません。しかし、覚えようと懸命に努力する姿は、思わず応援したくなります。
それは私達も見習うべきですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 28
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ご都合主義を気にしなければ、結構好みな戦記モノ

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
弱小国家の王子が、一見無気力を装いながら、内政、外交、軍事に手腕を発揮し、国を大きくしていく物語。

本作を批判するならばおそらく、「そんなに上手くいくわけない」なんだけど、まあ、それはそうだけど、何の策もなく上手くいきまくる数多のなろう系に比べれば、マシだと思いました。

作画が大分酷いので、総合点は上がらないと思いますが、☆4に近い☆3です。個人的には結構楽しめました。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
最初は、「天才」というタイトルから、逆に、ダメダメな王子が女の子に助けられながら無双する話かと想像していたけど、ストレートに天才でしたね。私は天才よりは秀才が好きだけれど、これはこれで面白かったかな。

まず、私が戦記モノが大好物なのはあるけれど、内政、外交、軍事の全てをきちんと扱うアニメは珍しく、ひとつひとつ一応の筋は通っていて、楽しく観られました。

それから、ラブコメもちゃんとしていました。5話で狼狽するロアとかちゃんと可愛かったし、ニニムとウェインの夫婦漫才は安定して面白かったです。

あと、ウェインが「ニニムを愚弄されたら、他の何より優先し、相手を殺す」という線をちゃんと守っていたのは良かったです。

二期ありそうな流れだったので、楽しみに待ちたいと思います。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
お、本当に優秀なのか。無能王子が女の子に助けられまくって無双する流れかと思ったのに。流すところはあっさり流すね。にゃん会話、緩急が結構好き。

2話目 ☆3
まあ、エンタメだとすれば、許容か? 随分と安易ではあるけれど。

3話目 ☆3
こういう策謀みたいなのは、なかなか楽しい。

4話目 ☆3
ちょっと面白くなってきた。

5話目 ☆4
皇太子の事故死からの流れは、なかなか面白いし、最後のロアの狼狽えっぷりは可愛かったw

6話目 ☆3
色んなことが上手くいきすぎてはいるが、ここから、面白くなるかどうかだな。

7話目 ☆
信用のクダリは一理はあるが、デメリットが大きすぎるし、仮に信用が成り立ったとしても、得られるメリットが小さいならば意味ないよな。

8話目 ☆3
ニニムを愚弄されたら殺す、という筋は守るんだな。

9話目 ☆3


10話目 ☆3
そんなに大したことは言ってないけどな。

11話目 ☆3
血の尊さ云々は、まあそんなに大したこと言ってないけどな。顔が好みでない(笑)

12話目 ☆3
二期ありそう。観たいな。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

凡人王子の賞賛動画再生会

【紹介】
同期に放送している現実主義勇者の王国再建記2と設定ほぼ同じで、主人公が凡人で周囲がみんなダメなのも一緒。
同時期に似たようなのぶつけないといけない決まりでもあるんでしょうか?

絵は綺麗だしテンポはいいのでそれなりに楽しめました。

【キャラクター】
キャラデザがかなり良くて、絵が綺麗。

王子様が天才ってわけじゃなくて、味方も敵も天才に見せるために都合よく動いてくれているだけなのが残念です。
王子様を天才に見せるために国の人をダメにして、活躍させるために敵将をダメダメにしています。
まるで王族崇拝プロパガンダ用の自作自演映画みたい。

【シナリオ】
序盤の話の展開がかなり急で、面倒な部分はさっさと終わらせたいって感じがした。
こういう話では、後出しで実はこうだったとか、こんなにすごいと思いませんでしたってセリフはNG
自分の戦力と相手の戦力をちゃんと知っていないと、行き当たりばったりの思い付きに見えて天才には見えないです
この作品はそれができていない王子様を天才に見せるために、敵をわざわざ王子様の戦術にはまりにいくように動かしているのが酷い。
優秀な人は他人と比べて優れているから優秀って言うけど、天才な人は他人と比べなくても優れているから天才なんです。

【感想】
タイトルに「天才」ってつけなきゃ良かったですね。

現実主義勇者と比べると、絵やデザインはかなり綺麗で見た目はこっちの勝ちですが、キャラクターはより無能になっています。
話はつまらなくないけど、大したことない王子様を無理やり天才にしようとして失敗している感じ。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 20

61.7 25 国王でラノベ原作なアニメランキング25位
失格紋の最強賢者(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 2.9 (233)
786人が棚に入れました
世界最強の魔法使いと謳われながらも、生まれ持った紋章の性能に限界を感じていた【賢者】ガイアス。 その彼が己の紋章を変えるために取った手段――それは転生によって新たな体を得ること! 彼は遥か未来の世界に転生し、求めていた「魔法戦闘に最適な紋章」と、マティアスという名を手に入れた。 しかし、その紋章はこの時代ではなぜか「失格紋」と呼ばれていた……! 時を経た今世では、魔法が衰退し低レベルな魔法理論が跋扈してしまっていたのだ。 魔法戦闘最強の「失格紋」と、賢者の知恵を併せ持つ少年マティアスは、世界の常識を次々と打ち壊していく! 異世界紋章ファンタジー、ここに開幕!!


声優・キャラクター
玉城仁菜、鈴代紗弓、白石晴香、井澤詩織
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

マティアスのマティアスによるマティアスのための劇場

【感想】
なろう系好きな私でも全然面白くなかった。
不自然な会話や設定が目立ち、敵味方モブの行動や言動、設定などすべてが主人公の凄さを見せるために仕立てられた舞台でした。

主人公マティアスの一人劇場がきつい。
人がしゃべっている間も全然話聞いてなくて他事考えてるのも感じ悪いし
主人公がモノローグであまりにも長々としゃべりすぎ。
長い説明するなら、せめて会話しましょうよ。

相手を持ち上げておいてそれを軽く倒す俺すげーっていう遠まわしな自画自賛ばっかりでうんざり。
仲間の活躍も主人公の活躍のための前座でしかないみたいです。
他のバトルアニメだと敵の攻撃を見切って攻撃しているものをこの主人公は分析・計算してかわしているんですが賢者ってそういうことじゃないと思うんですよね。

【キャラクター】
主人公のいつも不敵な笑みを浮かべて敵味方すべてを見下した態度が好きじゃないです。
声優のしゃべりかたも少年声ですごく偉そうで、しかも淡々としゃべるから不快感2割増し。

「前世で俺が」って何回モノローグで自慢すれば気が済むんでしょうか?

ヒロインは可愛くていい感じなんだけど主人公に盲目すぎて、主人公もヒロイン達を下に見ているのが残念。

初対面でいきなり主人公に一目惚れして、彼氏いないですアピールするヒロイン。チャームの魔法でも使ったの?
大したきっかけもなくまるで付き人のようにマティアスにいつもついていくヒロインズ。
学園から出て旅するときも何故か特例で一緒に出ていくことを許可されます。

ハーレムでもいいけど、好きになる過程は大事だと思う。
それがないままだからマティアスを絶賛するために用意された人形のようです。

魔族も中ボスか?ってくらい薄っぺらいデザインと性格で威厳がないから脅威感がない。

【作画 声優】 あまり良くない
【音楽】fripSideのOPは良かった。

【シナリオ】
展開が早すぎるし説明もない。
会話の間の間とか、戦闘中の間とかが極端に短くてなんか倍速再生みたいにどんどん話が進むんですよね。
なのに主人公が長々と心の声を喋り続けるから主人公の独り言を聞くアニメになってしまっている。
主人公が不遇なわけでもないので下剋上する爽快感もないですし。

話の展開が大きく2パターンしかなくて、主人公の一人舞台か、マティアスチルドレンの発表会のどちらか。

{netabare}
主人公か周りのキャラが困難で難しい状況だということを説明して、こんなこと無理ですよって前振りしてからの
主人公が余裕な感じで敵の攻撃をよけながらモノローグで一つ一つ状況を解説しつつ分析していって
解説が終わったら主人公の分析通りに事が進んで、ちょっとピンチになったりするけど、それも計算通りの展開でこの程度かこれならこれくらいで十分かって手加減してあげる余裕と手加減した攻撃にまで丁寧にモノローグで解説がつくおまけつき。ピンチになることなく一方的に横綱相撲で勝利。
これくらい当然だと自分の強さに酔いしれたあと周りが凄い凄いと絶賛しても照れることもなく他事を考える主人公
難易度高いアピールしてあっさり勝って賞賛されるっていうパターンがずっと繰り返されるだけ。

主人公が賢いわけじゃなくて、周りが主人公の分析通りに動いているだけで賢さを感じない。
頭良くない主人公を天才に見せるには、周りを愚かにするしかなくて、茶番にしか見えなくなります。

マティアスチルドレンは、主人公にちょっと教えてもらっただけで一瞬で強くなって、今回はお前たちでも倒せるからやってみろみたいに主人公に言われて、えー無理無理って言いながらあっさり倒して、私強くなっちゃいましたーとはしゃぐプチマティアス化していきます。
弟子達の活躍を高みの見物してすごいすごいと褒めてからの、満を持してマティアスはもっとすごいってところ見せて、やっぱり主人公最強って言いたいだけ
{/netabare}

最終回も酷い
{netabare}
最終回は軽く魔族倒して王様から褒美もらって宝物庫物色して、まだ魔族の敵は他にもいる!って危機感だけ煽って終わり。

こんな退屈な最終回なかなかないです。
最後の最後まで「前世の俺が」って言ってて本当に自分大好きな主人公ですね
{/netabare}

【設定について】
{netabare}
無詠唱魔法が廃れた理由に説得力がない。
マティアスが教えたら全員すぐ使えるし、禁止されてもこっそり使う人いると思うし、禁止されているわけでもないのに魔法の修行している人がこっそり試さないわけないし、そんなお手軽で便利なものが廃れるわけない。

主人公の舞台を整えるために魔族が何百年もかけておぜん立てしているようにしかみえない。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 17
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

失格なんて嘘だ紋

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
なろう系です。最弱は最弱じゃないし、劣等生は劣等生じゃないので、当然、失格紋は失格してないです。以上(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
作画はかなり酷く、バトルはヤバいくらい面白くない。下手に「俺の戦術凄くね?」感を出しているのが逆に超ダサい。基本、ただ性能でごり押ししているだけのように思う。

本作の個性と言えば、4種の紋章があることだろう。作品内では説明不足も感じたので、一応wiki見て補足を。

栄光紋【天性前のマティアス&ルリイ】
魔法付与などの補助特化。直接的な戦闘には向かない。

常魔紋【アルマ】
火力特化。反面、連射性に欠け。剣より弓に乗せて放つことが多い。

小魔紋【   】
連射特化。反面、威力に欠ける。掃討戦を得意にする。

失格紋【マティアス】
常魔紋の火力と小魔紋の連射性能を併せ持つ。反面、射程が短く、剣などと併用して近距離で戦う必要がある。

だそうです。

本作でかなり不愉快だったのは、マティアスが栄光紋をバカにし過ぎなこと。なろう系作品で駄作と呼ばれるものに共通しているのが、「その世界の人々の歴史や文化を一瞬で無にする」こと。転生者の常識や考えこそ素晴らしく、転生先の世界は、転生者によって駆逐されるための下劣な世界でしかない。

魔族によって歴史(紋章の価値)をねじ曲げられたのは面白い設定だったが、間違った歴史とはいえ、長い間をかけて真剣に研究してきた栄光紋を、その歴史を、(さくさくっと教えただけの)無詠唱魔法で、一瞬にして駆逐する。

そもそも、マティアスだって栄光紋でも最強にまでなれたんでしょ? 要は使い方の問題で、優劣ではないんでしょ? ちょっとくらい栄光紋(第一学園)の生徒も生かしてあげてほしいし、栄光紋の良さもちゃんと評価してほしいんだよね。

閑話休題。

ということで、生前は栄光紋だったマティアスは、「最強」ではあるものの、更なる強さを求めて転生し、失格紋を手に入れた。

、、、と、ここでいくつかの疑問が。

まず、マティアスの人間性。転生理由から伺えるのは、「利己的で探究的な性格」。言い換えるなら、「ワガママでこだわりが強い」。でも、転生後のマティアスはどうだろう? 他者のために労を惜しまず、細かいことにはこだわらないおおらかな性格。

これが例えば、転生後の人格に引っ張られているなら分かるが、ご丁寧にイリスの存在によって否定されている。どうやら、姿かたち以外はガイアスと変わらないようだ。

もし、ガイアスがマティアスと同じ人間だったら、「強くなりたい」という理由で転生なんてするだろうか? それはある意味、「その時に共に生きていた人々を見殺しにする」行為である。自らが真の最強に成れない葛藤を抱えながら、人々の為に尽くしそうなもんである。

それから、仲間を作る必要性。転生前のガイアスは、「孤高」という感じで、仲間を必要としているように思えない。マティアスは、「力が戻るまで」とか言っているが、はっきり言って足手まといでしかない。イリスは別にして)マティアス一人で戦った方が明らかに効率良い。

もし、「力が戻るまでの場繋ぎ」というなら、いつでも切り捨てるくらいの冷酷さがないといけない。(盾の勇者のように)その冷酷さの中で次第に愛情が芽生えてくるなら分かるが、本作にその深みはない。もしあの2人がピンチになったら、マティアスなら自分の身が危険になっても助けそうな気がする。

2人を育てながら勝てる程度の強さの魔族しか襲ってこなかったのは、結果論に過ぎない(自作自演感)。

他にも、魔法学園に入学する意味ないよなとか、同じ栄光紋ならぺーぺーのルリイが作った剣よりも、昔、自分が作った剣を使った方が絶対に良いだろ。

とまあ、矛盾だらけだが、元々そんなにちゃんと考えて作っていないんだろう。「元々最強が転生して更に最強になった話ってま無くね?」「転生したからには当然、美少女に囲まれながら世界救っちゃうっしょ?」という安易な発想で書いているだけな気がする。まあとにかく、なろうらしいなろうだなと。

それが、本作を観た感想。んで、レビューを書くためにwikiを確認していたら、「ガイアス」の紹介として、次の文があってびっくりした。

(長いからたたみます)
{netabare}
魔法戦闘に不向きな第一紋持ちでありながら、千年以上の時を生き賢者や戦神と称されるほどの圧倒的な力を持つに至った。しかし、本人は現状の強さに満足しておらず、新たな戦術や魔法の開発・魔剣や魔道具の作成・紋章の書き換えなど更なる強さを目指してあらゆる研究を進めたが、以前自身が封印した神滅の巨龍との戦いを経て、自身の成長の限界を悟り、やがて来るであろう宇宙にいる更なる強敵に対して、どう足掻いても力不足になると考えた。それ故に、魔法戦闘に最も不向きな第一紋を捨て、もっと魔法戦闘に適した肉体を手に入れることと、ぼっちで共に戦える仲間がいなかったことも改善できることを願い、独自に編み出していた転生魔法を発動して数千年後にマティアスとして生まれ変わった。現在の世界では、魔術の神として信仰されている他、自身の開発した魔剣や魔道具が遺産として時折各地で出土しているが、どれもガイアスとしては中途半端な出来であったり、何故そんな機能を付けたのか覚えていなかったりするものがほとんど。
{/netabare}

いやこれ、めっちゃ大事な設定じゃないの? だとしたら、私の疑問の半分くらいは解決する。

まあ、私も途中から流して見てたから自信はないけど、アニメの中でこんな説明あったっけ? あったらちゃんと観てない私が悪いんだけど、無かったらそれは、アニメ化する際に削っちゃいけないことだと思う。

もしかしたら途中で明かされるのかもしれないけど、途中で種明かし出来るほど引きが強いアニメじゃないから、数話で切られちゃうのかなと。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
タイトルだけで「なろう」っぽいよな(苦笑) 魔族が人間の弱体化を狙う。人間を滅ぼせるほどの絶対数が少ないのか、人間を滅ぼせない理由があるか。

2話目 ☆2
これ、マティアスが魔族と疑われないといけないよな。つか、だったら王国最強の戦士とパーティー組めや。

3話目 ☆2
とにかく、うっすい展開だな。

4話目 ☆2
作画悪いし、バトルもコメディもストーリーもうっすいな。

5話目 ☆2
マティアスの転生の狙いと行動のズレ。栄光紋に配慮なし。

6話目 ☆1
な、な、な、なんてつまらないバトルなんだろう(苦笑) 

7話目 ☆2
コメディタッチにしたところで、笑えないよな(苦笑) 凄い人が凄いことをやっても凄くない。

8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/05/11
♥ : 16

シャベール大佐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

よくある普通のなろう系異世界ファンタジー

最強賢者が数千年後に転生して大活躍する異世界ファンタジー。全12話。
内容的には、いかにも普通のなろう系という感じ。作品タイトルに「失格紋」とありますが、主人公の持つ魔法の紋章は最弱と思われているけれど、本当はいちばん強いんだよ、みたいな設定になっていて、この手のジャンルではよくあるパターンですね。ぶっちゃけたいした意味はありません。物語についても、これといって特に語るべき部分は思い浮かばないのですが、そもそも深い内容を求めて観るようなタイプの作品でもないですし、とりあえず、ストレスなく気楽に眺めて完走することはできたので、まあこれはこれでいいんじゃないでしょうか。
作画は、別に崩れたりはしないけれど、あまり動かなかったかも。音楽は、OPがfripSideの曲でしたが、これが南條愛乃ヴォーカルでのラストシングルらしいですね。声は、イリスの井澤詩織が目立っていました。キャラは、主人公のマティアスは戦闘のときなどは自信満々なのに、ヒロインのルリイとの関係においては意外と純情だったりもして、あまり不快感はなかったです。あと、どうでもいい話ですが、ルリイのアーベントロートという苗字は、ドイツ語でアーベント(abend)は夕方、ロート(rot)は赤ということで、アーベントロートで「夕焼け」の意味となり、日本でも登山用語として使われているそうです。往年のドイツの名指揮者にヘルマン・アーベントロートという人がいて、昔読んだクラシック音楽のガイドブックに、空を赤く染める夕日を連想させるような美しい名前だ、みたいなことが書いてあったのを思い出しました。
最後まで観終わって、なろう系の異世界ファンタジーとしては、可もなく不可もなし、というような作品でした。事前の期待を上げすぎなければ、それほど失望することはないと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14
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