伝説アニメOVAランキング 5

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの伝説成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年05月12日の時点で一番の伝説アニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

79.8 1 伝説アニメランキング1位
るろうに剣心 明治剣客浪漫譚 追憶編(OVA)

1999年2月20日
★★★★★ 4.1 (501)
2910人が棚に入れました
主人公剣心が、“人斬り抜刀斎”になるまでの経緯、雪代巴との出会いから別れ、そして不殺を誓うまでのエピソードが描かれているOVA作品。主人公が技名を叫ぶ等の漫画的な演出は排除され、徹底した脱少年漫画演出が施されている。また、テレビアニメや少年漫画誌では表現が困難と思われる、人が刀で串刺しにされたり、大量の血が飛び散るといった凄惨なシーンも目立つ(DVDでは、最初に「過激なシーンが含まれる」と出てくる)。第1幕 - 第4幕と、追加カットを収録した特別版は、アメリカの年間DVD売上チャートで7位を獲得するという快挙を成し遂げた。
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

原作を知らなくても単品で楽しめる!感動の時代劇

るろうに剣心のOVA作品。
海外では、アニメ以外のDVD作品を含めて、7位を取ったこともあるほど人気作だそうです。


もともと熱い少年漫画のるろうに剣心。
そこから「熱さ」を取って、スパイスを加えたら「切なさ」が残りました。

必殺技名を叫ぶような少年漫画チックな部分がなくなり、時代劇を見ているかのような、シリアスな展開が繰り広げられます。

時代は幕末。
長州藩維新志士の裏で暗躍した人斬り抜刀齋の人生を描いています。
歴史上の人物として実在してもおかしくない、そんな「人斬り抜刀齋」の物語。

アクションアニメとしては、一瞬の判断力、体格差をカバーする身のこなしなど、見事な殺陣が見所。
例えば、
{netabare}
・刀を抜かず、鍔で剣を受け、反動を利用して目つぶし、バランスを崩した相手を抜刀で斬り込み、両手を添えて押し斬る
・2人を強襲し、先に剣を抜いた方に斬り込むと見せかけて、横にジャンプ、剣を抜くのが遅れたもう片方を先に斬り倒し、最初に空を斬ったもう1人を後から倒す
・階段を利用し、高所からのジャンプによって、刀ごと相手を斬る
{/netabare}
職業として人を殺す、人斬り抜刀齋の才能と冷徹さが、ひしひしと伝わってきました。

そして、中盤、愛情と憎悪の中で揺れ動く人間ドラマ。
{netabare}
自らの仇に愛情を抱いてしまった巴と、そうとは知らずに巴と夫婦生活を続ける剣心。
{/netabare}
全てを知った人斬り抜刀齋は、何を選ぶのか。
そして、頬に付けられた傷の謎とは?
{netabare}
最後の十字傷を巴が付ける、この改変はお見事。
「生きたい」という執念によって付けられた傷を断ち切るように付けられた2本目の傷。
これは巴の復讐でもあり、許しの証でもあった。
すばらしい解釈の仕方だと思います。
{/netabare}

原作でも出てくるエピソードをうまく調理し、上質なアクション・人間ドラマとして完成された作品です。

もちろん原作に沿ったエピソードのため、一部ネタバレになっているのですが、見たからといって原作の魅力が損なわれるわけではありません。
面白さの方向性が違うので、原作は原作、OVAはOVAとして楽しめます。

原作を全く知らなくても、十分に見応えのある作品です。
おすすめですよ!

投稿 : 2024/05/11
♥ : 40

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

the Fourth Avenue Café

るろ剣の追憶編OVA。しかしこれはもう劇場版と呼んでもいいかなと。
本作は剣心が、心太だった頃から池田屋事件までの歴史の中で、1人の女性:巴と左頬にある十字傷についてメインに描かれている。

るろ剣本編自体好きな作品ですが、こちらの剣心の世界も、原作を超えている位の出来栄え。なによりも音と画が血と切なさを匂わせてくるような妖美な雰囲気だけでも、下手な時代劇よりも見応えがあるし、約1時間の中での時間帯効果は素直にありがとうございます。

巴と婚約していた男を切ったときに出来た傷と、巴を守れなかった時に巴に刻まれた傷が、交差してできた十字傷。ただ、これ原作では巴は小刀を落とし、傷がつくと言う描写で留まっているのですが、本作ではしっかり刻み込む。ここが最大の見所ではないでしょうか。

婚約者の仇討ちを遂行する一方で、剣心の剣客としての辛さを感じながら過ごす日々。悲しい出会いの二人にも少しの安穏と安らぎ。ただ、時代の闇は二人にも訪れる。最期の時、巴「ごめんなさい、あなた」二人の愛する人に・・・縦の傷には復讐。横の傷には愛と贖罪の傷を。そんな風に受け取りました。無駄なのりしろを徹底的にカットしたシナリオ。お酒のお供にどうでござるか

投稿 : 2024/05/11
♥ : 32

こたろう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

これぞ名番外編

言わずと知れた、少年ジャンプの人気漫画原作。
明治剣客浪漫譚と銘打たれた、痛快剣術アクションバトルです。
ゴールデンタイムのTVアニメとしても人気を博したのは1990年代のこと。
この追憶編はそんなTVシリーズが終了したあと、OVAとして作成されたものですが、同じ世界観でも全く違った超シリアスな内容です。
本編でも度々触れられている剣心の過去のお話。
明治維新の乱世のなか、暗殺者「人斬り抜刀斎」がいかにして流浪人となったかのエピソードです。

もうすでに懐かしのアニメになってしまった「るろうに剣心」。ですが、近年実写映画化されこれが結構良い出来。
”るろ剣”に再度注目が集まっている今、ちょっとレビューを書いてみようかと思った次第です(^_^)


この追憶編、痛快バトルのるろ剣のなかにあって明らかに異質ではありますが、れっきとした原作準拠。
ジャンプらしいバトル展開の本編も好きでしたが、連載当時にこれを読んだときはなかなか衝撃的で、忘れられないお話となりました。
綺麗事を言って不殺を貫く剣心ですが、それに至るまでの過去。
後付けの設定なんでしょうが、この物語に蔓延している、時代に翻弄された若者達の哀しみがなんともいえず人物に深みを与えていて、原作で一番印象深くて好きなエピソードです。

作品全体の雰囲気は暗く、そして終始重苦しい。
登場しているキャラクターは、確かにあの剣心なのですが全くの別人と思って差し支えないぐらい。
トボけた「ござる」口調もなければ、「おろ~」ってボケることもなく、作品からコメディ要素は一切排除されています。
絵柄も少し頭身を高くして濃くなっています。
戦うシーンもありますが、チャンバラアクションや必殺剣術を振るうバトルではなく、あくまで殺陣。人を斬り殺すための表現で、もちろん大量の流血沙汰となるもので爽快さはゼロ。凄惨なだけです。

お話の内容は暗殺者として虚しく殺伐とした日々を送っていた剣心が、幕府側の追及を逃れるために潜伏生活をしていく過程を描いたもので、とても切なく、もどかしい物語。
顛末を語るネタバレも野暮なので多くは書きませんが、人斬りでありながら誰よりも優しい男が、「抜刀斎」から「剣心」になっていったバックボーンを見事に表現したドラマです。

私個人は、暗い物語や哀しい話は好きではないのですが、これは別格。
この雰囲気、この進行、この演出、この結末。こうでなくっちゃいけないと思っていたそのまんまを、ちゃんとわかってアニメにしてある秀作。
番外編的な扱いですが、TV本編を引きずることなく、良い意味で割り切りができているのが素晴らしい。


1本の短編時代劇として視聴もできますが、やはり、本来のるろ剣を知ったうえでご覧になれば、より一層そのギャップが楽しめる一作。
実写映画で、初めてるろうに剣心に触れた方にもオススメです。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 27

62.1 2 伝説アニメランキング2位
テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION(OVA)

2007年6月8日
★★★★☆ 3.7 (98)
514人が棚に入れました
はるかな昔、世界は邪悪な闇の種族ディザイアンたちの引き起こした古代戦争のさなかにあった。伝説の勇者ミトスは聖地カーラーンで女神マーテルと契約を結び、ディザイアンを封印して戦争を終結させ、世界を救った。
時は流れ、封印されたはずのディザイアンの復活により、世界は衰退の一途を辿っていた。
絶望の中、人々は神託を受けた世界再生の鍵を握るとされる“マナの血族”の末裔、少女・コレットに希望を託す。コレットは選ばれし“神子”として世界を再生するために旅立つのだった…。

NoName さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

色々と欠けている

ゲーム原作。原作のスキットやサブイベント等が全て省かれ物語を辿るのみの内容で、その物語すら省略が多い為原作済みでないと楽しみ辛い。作画自体はOVAだけあり良いが、戦闘は迫力無く、個人的に楽しめた部分も少ない。厳しいが、これを見るくらいなら原作をオススメしたい。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

奈々様 キタ━(゚∀゚)━!

この作品の原作は未プレイです。テイルズシリーズのアニメ化作品・・・第5弾です。
ここまでこのシリーズの作品を視聴してきて、キャラデザは少し子供っぽいけど、作画を含めて綺麗で丁寧に作りこまれている・・・という印象を持っています。
次の作品を早く視聴したい・・・そう思える位置付けに昇華した作品だと思っています。

これまでアビスやヴェスペリアには感動を頂きましたが、感動の質は異なっていました。
アビスでは運命に抗うルークとティアに・・・ヴェスペリアではナイレン隊長の雄姿に・・・
これらは物語の進展に伴って現れてくる展開だったので、不意をつかれた・・・とも言える状況でした。

それに引き換えこのシンフォニアは、最初から痛みを抱いていて・・・そこから更なる痛みに向かって歩み続ける・・・そんな作品なので、視聴していて何度も胸が痛くなりました。

物語の舞台は神託の村イセリア・・・世界はかつて封印した邪悪な闇の種族であるディザイアンの再来により、シルヴァラントに住む人々は恐怖のどん底に突き落とされていました。
ディザイアンは、手当たり次第人間を攫っていくからです。
人々は救済を求めていました。
そんな中、主人公ロイドの幼馴染であるヒロインのコレットに神託が降りるんです。
神託が降りたということは「神に選ばれた」という事です。
そして「神に選ばれた」という事は、「人々の救済に応える事ができる」という事です。

少女コレットは考えます・・・今の生活が大切・・・けれど、世界が救えなかったら今の生活だって無くなってしまう・・・
こうしてコレットは自らに課せられた神子としての運命を受け入れ「世界再生の旅」が動いていきます。

コレットの旅は世界各地に点在する4つの封印を解除し、祈りの塔で祈りを捧げる・・・というモノでしたが、正直過酷な旅でした。
世界再生の旅を阻もうとする者・・・
コレットを死に追いやろうとする者・・・
手強いモンスターたち・・・
ロイドが生まれ持つ装着者を進化させるエクスフィアを狙う者・・・
確かに行く道を阻まれたり、生命を狙われたりする危険極まりない旅は過酷であると言えます。

でも、本当の厳しさはコレットが旅を続けることそのもの・・・
封印を解除する度に天使の力を少しずつ授けて貰っていますが、なんの見返りも無く天使が力を与えてくれる筈がありません。

天使はいつもコレットに問いかけます・・・
問いかける、という事は複数の選択肢から一つを選ぶための行為の筈なのですが、コレットに対する天使の問いかけは、最初から選択肢なんかなく、ただ受け入れる事しかできない問いかけなんです。
それをいけしゃあしゃあと「自らの選択で決めた・・・」なんて事がよく言えるモノです。

なんでこんなにも天使を責めるか・・・それは天使の求める見返りがコレットにとって・・・ロイドにとって苦しみ以外の何物でも無いからです。

ですがコレットは代償を支払っても、どんなに激しい痛みがあっても気丈に笑うんです。そして謝るんです・・・
全然コレットが謝ることなんかじゃないのに・・・彼女の心には心配かけたくない・・・その思いが彼女を突き動かすのです・・・

そんなコレットを演じているのが水樹奈々さんです。
たくさんの作品に出演されている奈々様ですが、コレットの繊細な声の役どころを見事に演じきっています。
奈々様だったから、よりコレットに思いが入ったのかもしれません(//∇//)

コレットの姿を見て希望の光を見失わず決して諦めないと誓ったロイドでしたが、事はそんなに単純ではありませんでした。
気になる方は是非本編でご確認下さい。

ファンタジー王道の物語で見応えのある作品でした。
完走して振り返ってみると、コレットに完全に持っていかれたみたいでした(//∇//)

引き続き、「テイルズ オブ ゼスティリア」を視聴したいと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

未完の大器が響き合うRPG原作OVAシリーズ

※2期、3期も含めた評価、感想。

原作ゲームはゲームキューブ版(2003年)をプレイ。

【物語 3.5点】
原作シナリオは『テイルズ』シリーズおよび平成RPGの王道。
広い意味でシリーズ初代『~ファンタジア』に繋がる前日譚でもある本作。
初代もまた勧善懲悪とは異なる、考えさせられるシナリオだったが、
『~シンフォニア』では鬱化に拍車。

ゼロ年代流行の少女一人に世界の命運を背負わせる薄幸&犠牲シナリオを軸に、
差別や腐敗、人命軽視の惨事や、業を背負った各キャラの葛藤も重ねる。

人間不信を世界不信にまで深刻化させた上で、
それでも世界は守る云々の問答をラスボス戦に向けて集約させていく。


1期(2007年)では尺も短く、やや駆け足の原作紹介レベルだったが、
2期(2010年~)、3期(2011年~)では各巻ほぼ中編の尺を確保。

ゲーム名場面焼き直しだけでなく、アニメーション作品として、
しっかりと演出を施した上で、視聴者に世界の価値を問う。


原作組としては、本編では詳述されなかった
事の発端である4000年前の古代大戦の顛末が、
3期で映像化して披露されたのが貴重。
それを踏まえたラストは原作プレイ時より納得感がありました。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・ufotable

背景美術、人物作画共にOVAとしては及第点レベル。
これも特に1期では止め絵も散見され、決して枚数も多くはないが、
CG、デジタル技術も交え立体感を探求してみたり、
雨中の殺陣動画を構築してみたり、
それでも美しいこの世界を川のせせらぎや動植物を差し込んで表現してみたり。
と後年ハイレベルな戦闘動画を作り出すチームの片鱗を見せる。

2期、3期では、ゲームバトルでは体感し辛い空中戦についても、
アクロバティックな戦闘動画が実現。
終盤は各キャラ“秘奥義”も乱発され華やか。


キャラデザは外崎 春雄監督の盟友・松島 晃氏。
原作・藤島 康介氏のデザイン再現よりも、
アニメーションでの演出しやすやも考慮した風味。


意外性はEDのアニメじゃないリアル無声人形劇w


【キャラ 4.0点】
シリーズのエポックとして挙げたいのはジーニアス。
(武器はナントけん玉w)
姉リフィルとの、おねショタ・カップリング。
さらに、{netabare}幼女らしきプレセアちゃんへの、のれんに腕押しな、いじらしい初恋アタックw
同世代少年らしきミトスとの友情。{/netabare}
などなど、今、振り返れば、それはまさに、
『テイルズ』シリーズのショタ枠確立の槌(つち)音であったw

キャラの抱えた業という点では、これも2期以降が本領。
特にプレセア&リーガルの過去は切なく、
ゼロス&しいなのアホ神子(みこ)&強がりくノ一漫才はおもろいですw
(勿論、この二人も相応の物を抱えています)


主人公ロイド&ゼロスから感じる信じることを信じ続ける覚悟。
リーガル&リフィルから感じる差別の視線の捉え方。
などカップリングして響き合うキャラクターも上手くピックアップされている。


リフィル先生の{netabare}遺跡マニアの重症ぶり{/netabare}などの小ネタも再現され好感触w


【声優 3.5点】
主人公・ロイド役の小西 克幸さん。
先輩、師匠ボイスも印象的な声優さんですが、
ここでは理不尽な現実に立ち向かう熱血少年ボイスを提供。

壁として受けて立つのが先輩傭兵クラトス役の立木 文彦さん。
この師弟の掛け合いも本作の一つの軸。
それにしても(※重大なネタバレ)
{netabare}印象深い親子関係でした。
ラストでジックリ描かれた剣戟の集大成。
想いが伝わって来てグッと来ました。{/netabare}


ヒロイン・コレット役は水樹奈々さん。
薄幸美少女の健気ボイスは良好。
ただ段差の無い所で躓く貴重なドジっ娘属性ボイスについては、
もう一声欲しかったですw


【音楽 4.0点】
劇伴はZIZZ STUDIO。
ニトロプラスのゲームBGMなどで実績のある音楽制作チーム。

神秘的なコーラスも交えて、世界を呪詛しつつも立ち上がろうとする、
ダークファンタジー風の心情曲も手慣れた物。

主題歌は1期OPの河井 英里さんや、3期ED等の志方 あきこさん等が、
幻想的な楽曲でスケール感を付与。

2期ではヒロイン役の水樹奈々さんが、
3期ではゲーム原作主題歌を歌唱したmisonoさんもMe名義でOPを提供。


ただ原作組とすれば、ゲームの桜庭 統氏のBGMや、
ヒロイン&主人公の気持ちをジャストミートした傑作主題歌を
差し替えてまでやる必要があったかと言えば……。

但し、奈々さん歌唱の挿入歌「うちへ帰ろう」等はプラス要素として評価。



【余談】
外崎 春雄監督×キャラデザ・作画監督・松島 晃氏。
制作プロデューサー・近藤 光社長が率いるufotableのスタッフ。
と言えば『鬼滅の刃』の制作チーム。

よく出来たゲーム原作OVA程度だった本作が、
日本映画史上に残るヒットを飛ばした彼らがかつて、
技と絆を高め合った足跡として振り返りたい作品になってしまうとは。
よもやよもやだw

本来1期だけで終わる予定だった本シリーズを、
自身の強い要望により、5年かけて完結させた外崎監督。
これ!と決めた作品への半端ない執念が、
今後『鬼滅の刃』でどう発揮されるのか?楽しみでなりません。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 12

66.2 3 伝説アニメランキング3位
極主夫道(Webアニメ)

2021年4月8日
★★★★☆ 3.3 (115)
473人が棚に入れました
“不死身の龍"と恐れられ、いくつもの組を潰した伝説も持つ、龍。しかし極道から足を洗い、結婚。専業主夫の道を極めるため、毎日の家事を一生懸命こなしている。掃除、洗濯、買い物に料理。町内会の付き合いも欠かさない。朝から晩まで会社で忙しく働いている妻・美久のサポートも龍の役割だ。町内会婦人部の面々や、スーパーでパートとして働くヤクザの姉御など、個性的すぎるキャラクターたちが登場し、龍のクスっと笑える日常を描くギャグコメディ。

声優・キャラクター
津田健次郎、伊藤静、興津和幸

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

最強主夫は、元極道!?

この作品の原作は未読です。
NETFLIXのオリジナルとして配信されていた作品です。


"不死身の龍"と恐れられるも、極道の世界からこつ然と姿を消した伝説の男がカタギの世界に現れた。
家族を守り、忠誠と仁義を尽くす専業主夫の道を極めるために。


NETFLIXの作品紹介の一部を引用させて頂きました。
因みに、この作品はテレビドラマが先行して2020年の10月~12月に「日曜ドラマ」枠として放送されていたようです。
こちらのテレビドラマは未視聴ですけれど…

お互い全く関連性の無い「極道」と「主夫」という組み合わせ…
この相反するギャップがこの作品の魅力であることは、おそらく視聴しなくても分かると思います。
私もその点は想定範囲内でした。

ですが、主夫が極道の気概を持ったまま主夫道を貫き通す様は、例え想定範囲内であったとしても見ていて面白いと思いました。

龍は、小さい子供が見ただけで泣き出すよな「極道そのもの」の風貌をしているにも関わらず、何故かそういうシーンは殆ど皆無なんですよね。
そう、見た目の恐さをお菓子の味覚や可愛らしさで帳消しにしてしまうほど、龍は女子力のスキルが半端無いんです。
この女子力の高さには正直脱帽でした。

近所の奥さんたちとも馴染んでいましたし…
何より、龍より奥さんの美久(CV:伊藤静さん)の方がよっぽど怖かったような気がしました。

しかし、最近「主夫」という単語が広く認知されていますよね。
本当に耳が痛いと言うか、肩身が狭いというか…

厚労省の纏めた平成30年の「厚生労働白書」等によると、専業主婦の世帯は約33%なんだそうです。
1980年頃は約65%であり、1995年頃を境に割合が反転している結果になったんだとか…
つまり、約7割の家庭は共働きなんですよね。
もう、仕事だけやっていれば良い時代は終わってしまったのかもしれません。
因みに、2015年の国勢調査によると、専業主夫世帯の割合は全体の5%も占めていて、近年増え続けているんだとか…
龍さん、時代の最先端を驀進しているんですね。

オープニングテーマは、「シュフノミチ」
エンディングテーマは、「極・夫婦街道」
どちらも、打首獄門同好会さんが歌っています。

1クール全5話ですが、1話にショート作品が6話入っていたので合計30話の物語でした。
NETFLIXの作品なので、もしかすると続編があるかもしれないと期待しています。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 10

三毛猫メリー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

専業主夫

2021.6.9 視聴完了。
コミック既読。

元極道が専業主夫をしているというコメディーな話です。

内容はライフハック的なものもあってまあまあですかね。

アニメではないけど津田健次郎さん実写の
PVが秀逸なので、そちらを見てほしいですね。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 6

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

動かないですが、極道もののパロディの演出としては良い。

 設定そのものが出落ちではありますが、話は非常に面白いです。20話くらい(動画でいえば3本程度)までは新鮮にみられます。
 以降、登場人物が増えていくと、面白いがちょっとマンネリ化します。4コマ漫画と一緒で、小分けに見たほうが鮮度が続きそう。

 2巻を読んだことがありますが、ほぼ、同じですね。ただ、万人がマンガ版を全部読んでいるわけではないので、下手に改編するよりそのもののほうが良いでしょう。

 動かないことについては、動くと恐らく極道のイメージが薄れるのでしょう。極道マンガは決めポーズの「止め絵」が命、みたいなところがあるので、動かすと間抜けになる、と判断したのでしょう。これは原作の良さを殺さないための演出の工夫だと思います。
 むしろ、どうせ止め絵ならもっと線を多くして迫力を出したほうが、より極道と主夫のギャップの面白さが際立ったのでは、と思います。

 アニメ版のほうが、奥さんが生き生きして、可愛らしさやドジな感じがいいですね。声もあっています。モブの迫力が少し原作のほうがいいですかね。主人公含め、声優はすばらしいです。

 気合いを入れて「さあ、見るぞ」という作品ではなく、肩の力を抜いて、「プッ」っと小さく笑う楽しみ方をする分には、良質な作品かと思います。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

58.1 4 伝説アニメランキング4位
MUNTO ムント(OVA)

2004年2月26日
★★★★☆ 3.3 (27)
185人が棚に入れました
『MUNTO』(ムント)とは日本のアニメ制作会社である京都アニメーションが自主制作したOVA作品。
【ストーリー】ユメミとムントがもたらした力(アクト)により、ふたつの世界は救われた。
しかし、神の力を取り戻した天上の王達は、賢者の知恵を否定し、次々と連合を離脱。それぞれの野心赴くまま、因縁ある国へ戦を仕掛け、天上の秩序は失われる。神々の戦は天と地と震わせ、その影響は時空を越えて現代世界へも及ぶ。世界各地で天変地異が頻発し、現代は未曾有の危機に陥った。
すべての未来が逃れようのない死を目前にした時、ムントは再びユメミの前に立った。魔導国へ襲い来る天上の王達。未来を懸け闘いながら、ユメミ召還を急ぐムント。異空の力を得るため、沈下する異下界の引き上げを敢行するグンタール。局外者としての使命を放棄したガスを襲う、呪われた異変。
理解を超えたユメミの行動に困惑しながらも、共に走る事を決意するイチコとスズメ。はたしてユメミは遥かな時空を渡り、ムントの待つ地へ行くことが出来るのか。
異空世界を巻き込んだ巨大な破滅が迫り、世界の未来は少女達に委ねられた。

Smog さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

京アニの黒歴史。オリジナルが心配されるのがよくわかる作品。【酷評注意】

京都アニメーションのオリジナル作品。
OVA2話+アニメ全9話+劇場版。
OVA1作のみのレビューです。

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酷評となってしまいましたので、ご承知おきいただいた上で先を読んでいただければと思います。
断るまでもありませんが、あくまで個人の感想です。
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不思議な力を持つ少女と、異世界の王が世界を救うというファンタジー。
京アニ大好きだから見ておかねば!と思い視聴を決意した作品です。

一番の見所は、作画でしょうか。
キャラデザ、カメラワーク、レンズ効果、光の加減など、2003年公開の視聴済他作品と比較して、遜色はなかったと思います。
リアルタイムで見られていればまた違った感想を持ったのかもしれませんが、作画の演出には工夫が見られました。
そこに京アニの原点を見た気がします。
ただし、はっきり言って他に楽しめる点は全くありませんでした。

ストーリーについて、終始抽象的な展開です。
本当に登場させる必要があるのかどうかわからない登場人物や、それにまつわるエピソードなど、非現実的すぎてついていくことができませんでした。
ファンタジーとして、いろいろ文言を並べて解説しているセリフが多くありますが、少しも魅力的ではありませんし、納得できません。
「視聴者に投げる」という演出はよく見られる手法ですが、投げるための材料が少なすぎ、また材料が何かもさっぱりわからないような状態ですので、視聴者が考える余地が全くないと感じました。
唯一感じられた感想としては、「某ジブリ作品っぽい演出を取り入れたかったのだろうか」というものでしょうか。
それすらも明確ではありませんでしたので、結局何を伝えたいのかさっぱりわかりませんでした。
55分弱のアニメですが、終始疑問符が浮かんで回収されないままの作品でした。

音楽について、特筆すべき点はありません。
BGMや効果音の演出に違和感はありませんでした。
音楽も某ジブリ作品っぽい演出を狙った印象がありました。

声優さんについて、OVA1作に限って言えば、ほとんど棒読みです。
京アニは新人を起用することで有名だと思いますが、この頃から京アニの新人発掘精神が培われていたのでしょうか。
そうだとしたらすばらしい文化形成としてとても評価できます。
しかし、単に予算の問題だとしたらとてつもなく残念です。

自分は感情移入しやすいタイプだと思いますし、京アニは大好きな制作会社です。
個人的に酷評するくらいならレビューは書かない方がいいと思っていましたが、今や一定の評価を得ている京アニだからこそ、また本作のレビュー数が少ないようでしたので、酷評気味でも書かせていただきました。
酷評したからこそ、OVA2作、TVシリーズ9話もきちんと完走したいと思います。
ただ、良い方向に軌道修正されない限り、レビューは投稿しませんし、更新もしないつもりです。
さりげなく☆評価のみ投稿されていたらお察しいただければと思います。

「京アニオリジナルは大丈夫なの?」と不安視される理由がよくわかりました。
京アニにもこんな歴史があったということを知りたい方のみ見ていただきたい作品です。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 30

Baal さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

短いから、話がとんでいる時があるけど仕方ないね・・・

京都アニメーションの自主制作されたファンタジーアニメ

である。内容は二つの世界が裏と表として

存在し、天上世界で危機が迫っていて

その影響で人間世界にも危機が迫る可能性がある

という状況で一人の少女がこの二つの世界を

救えるかも知れないとして・・・とまあそんな感じです。

約60分ほどなので展開がかなり急な

ところもありますがまあまあいい作品だと思います。

10/21 星評価、コメント変更

投稿 : 2024/05/11
♥ : 11

イカちゃん☆休止中 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

☆京アニ第1弾

天上の魔導王ムントと中学生のユメミちゃんが
主人公のファンタジーです☆

京都アニメーションの初々しい歴史的なアニメですね♪

とくに問題なく楽しめました(*^^*)

監督/木下益治

キャラクターデザイン/荒谷朋恵

製作-京都アニメーション

2003.3.18発売


主観的評価(B)


追記欄_

投稿 : 2024/05/11
♥ : 3

67.3 5 伝説アニメランキング5位
火の鳥・ヤマト編(OVA)

1987年8月1日
★★★★☆ 3.7 (23)
117人が棚に入れました
 漫画の神様・手塚治虫のライフワークである傑作『火の鳥』の一エピソード「ヤマト編」のOVA化。時は日本の古墳時代。父の密命を受けたヤマト国の王子オグナは、勢力を拡大中のクマソ国の首領・川上タケルの暗殺を図る。だが傷を負ったオグナは、偶然にタケルの妹カジカに救われた。双方の間に淡い思慕の念が芽生え、二人の思いは、カジカの婚約者イマリをオグナが排斥したことでさらに強まる。そんな彼らの前に出現するのは、その血を飲めば永遠の命が得られるという伝説の「火の鳥」だった。オグナの男子としての器量を認め、カジカとの婚姻さえ認めようとするタケル。オグナはカジカへの想いと英傑タケルへの敬意、そして父から託された使命の狭間で深く苦悩するが……。 本作の前年1986年に劇場アニメとして公開された『火の鳥 鳳凰編』に続くアニメ化企画の第二弾で、今回はリリース形態を変えてOVAとして発売された。監督は前作のりんたろうから、『ユニコ』の平田敏夫に交代。1時間弱の時間枠の中に、手塚ロマンの秀作を手堅くまとめている。
ネタバレ

lZQnV50529 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

日本的なアニメで、外国人に紹介できる

 ちょっと古いアニメで、当時は美しいと言われていた本作も、最近の基準では作画(特に人物描写など)はあまりよくないということになりそうです。ただ、お話の展開や全体に流れる「日本的な」雰囲気から、私としては、日本的なアニメといえば本作をまず紹介します。
 火の鳥というのは、永遠の命を持つ鳥で、手塚治虫のライフワークとも呼ぶべき壮大なシリーズです。宇宙編とか未来編とか○○編という形でお話がつくられており、その中でヤマト朝廷が栄えていた時代のお話がこのヤマト編というわけです。ただ、このアニメを鑑賞するには、さしあたってそういう背景知識は不要です。
 ヤマト朝廷は、日本全国に支配領域を拡大しつつありましたが、九州のクマソの国(多分、現在の熊本、鹿児島、宮崎)は、ヤマト朝廷と対立していました。ヤマトの王子である、オグナは、父から命じられて、クマソの長である、川上タケル を殺害すべく単身、クマソに旅に出されます。 {netabare} クマソの国では、川上タケルの妹であるカジカと恋仲になりながら、見事川上タケルの殺害に成功します。しかし、逃亡中、カジカとクマソの軍隊に追い詰められてしまいます。ここで、火の鳥が登場し、オグナにはまだ使命があるのでここで死んではならないと言ってオグナを助けます。オグナをとり逃してしまったカジカは、軍をクマソに返して、単身 兄の敵を撃つべく、オグナを追いかけます。ヤマトに帰ったオグナは、兄たちから、父は既に他界していること、実は、オグナはヤマト朝廷に征服された一族の女に産ませた子であるのでいつか自分の血に目覚めて歯向かうのではないかと恐れられ、むしろ死んでもらうために単身クマソに旅に出されたという事実を、知らされ、愕然とします。さらに、父の墓所建造に際して、奴隷・侍女などの中から、多数の殉死者(その中には、オグナを追ってはるばるヤマトにやってきたカジカが含まれる)を出す計画であることを兄から聞かされ、その牢獄に入っている殉死予定者を助け出そうとします。しかし、牢獄を解放することに失敗し、兄たちにバレてしまい、オグナも殉死予定者に加えられてしまい、牢屋に入れられてしまいます。そこに、火の鳥が再び登場し、殉死予定者に命のエキスを振りまき、ヤマト朝廷の殉死の慣習をやめさせることが使命であると告げます。翌日、オグナ、カジカら、殉死予定者は予定どうり埋葬されてしまいますが、火の鳥のエキスを浴びているので、土の中で生きています。墓から、死んだはずのオグナの笛の音が1年にわたってときどき聞こえてくるので、兄たちは気が狂いそうになります。その後、ヤマト朝廷は殉死の慣習をやめたというお話です。{/netabare}
お話の展開は古事記をベースにしているせいか、いかにも日本的で、美しい背景、笛の音など上手くマッチしており、それなりの世界観を形成しています。
日本的なアニメを探しておられる方に紹介してあげてください。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 5

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

巨匠のライフワーク2

このヤマト編は
日本国内が大和の国、クマソの国などと呼ばれ
領地を求めて争っていた古代が舞台です。
古代の因習と互いの立場に縛られながら
惹かれ合う二人。
そう言えばその作品には
火の鳥の主人公猿田が出てないですね。

あの独特の鼻に人間の業を背負う
猿田がでていないぶんだけ
灰汁は強くないですが、
それでも巨匠のエグさは十分堪能できます。

投稿 : 2024/05/11
♥ : 1
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