人類滅亡TVアニメ動画ランキング 17

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67.1 1 人類滅亡アニメランキング1位
Rewrite(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (685)
3473人が棚に入れました
緑化都市、風祭。文明と緑の共存という理想を掲げたこの都市に住む天王寺瑚太朗は、神戸小鳥、吉野晴彦らの友人たちと平凡な日々を送っていた。

そんな平和な風祭市に、年一回の騒がしい時期が訪れようとしていた。

都市を上げての収穫祭。

巨大な文化祭のようなその催しに、瑚太朗は記事のネタ集めのバイトを始めることに。風祭では未確認生物の情報や、オカルトチックな噂がまことしやかに囁かれていたからだ。

同時期、瑚太朗の身に不可解な出来事が降りかかり始める。瑚太朗はオカルト研究会の会長、千里朱音に助けを請い、知り合いの生徒たちをも巻き込んでの調査を開始するのだった。

それは瑚太朗にとって、ちょっとした冒険心のつもりだった。騒がしく仲間たちと過ごしていけるなら、それで良かった。瑚太朗はまだ気付かない。それが誰も知らない“真実”の探求へ繋がっていくことを。

──書き換えることが出来るだろうか。彼女の、その運命を。

声優・キャラクター
森田成一、斎藤千和、篠宮沙弥、喜多村英梨、すずきけいこ、朝樹りさ、花澤香菜
ネタバレ

reath さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

今後が楽しみな作品

原作プレイ済みなので、大体のストーリーの流れは把握してます。
ただ、アニメはオリジナルストーリーになるらしいので、話の終着点とかは予想できません。

非常に伏線が多く、わかりにくい内容になっていますが、まとめ方としては大いに満足してます。

これからどう展開していくのか楽しみです。

さてそれでは各話感想と所々解説みたいなものをします。
もしかすると後々明かされることもあるかもしれませんので、アニメだけで理解したい人、原作をやる予定の人は閲覧注意です。

アニメが分かりにくいから、実際どうなってるんだってばよ。と気になる人は若干のネタバレ交じりになると思いますが、見てみてください。アニメでは端折られている設定を少し書きます。

第1話
{netabare}まず地球の壮大な話から始まり、廃墟の町と篝にリボンで貫かれる夢。ここは原作になかったところです。初めにここを持ってくるのは新鮮でした。その後小鳥の母親から小鳥の捜索をお願いされ、小鳥を公園の中の森まで探しに行きます。小銭の音聞いてゾンビのように突いてくる小鳥可愛いw 原作でも可愛かったですがアニメだと動きも相まって余計に可愛いです。

その後篝に布団もぐり込まれたりするホラー表現。もちろんこれも理由のある行為なのですが、それはまた後程語られるので今はわからなくても問題ありません。

その後ちはややルチア、静流などが登場していき、メインヒロインが続々紹介されていきます。ちはやが力持ちであったり、ルチアが手袋をしているのにもちゃんと理由があって、それは後の個別エピソードで語られるので今は特に気にしないでください。

主人公瑚太郎は、夜な夜な侵入してくる篝(幽霊?)に怯えていて、解決法としてオカ研の魔女(朱音)を探すことになります。
オカ研部室のスイッチや設備なども映像化されてすごいよかった。アニメは結構テンポよく進んでいくので見てて飽きませんね。

瑚太郎がオカ研のアンケートに書く質問の「世界 自分」の二択は、原作では重要な選択肢で、{netabare} ここでルート分岐が決まります。{/netabare}アニメだと多分そんなに関係ない。

その後ちはやに街を案内したりします。{netabare}ちなみにここで小鳥さんが瑚太郎とちはやから距離を置くように描かれているのもしっかりとした伏線です。{/netabare}

ちはやとの案内のあと、魔女様と会うために夜の学園にくる瑚太郎ですが、ここで急に変な空間に放り込まれます。アニメだとわかりにくいのですが、瑚太郎が篝から逃げているとき廊下を駆け抜けるシーンですが、どれだけ走っても突き当りにぶつからないくらい廊下が異様な長さになっており、窓も割れなければ教室にも入れない、異空間になっていて原作でも瑚太郎はそのことを認識しています。

そしてワラワラと現れる謎のモンスターや妖精たち。急にファンタジーになる世界。
実はこれこそがこの作品の核になる要素でして、1話でこのシーンを見せることでリライトは普通の学園ものではないという事を示しています。

わかることは今の主人公では絶対に太刀打ちできない強大な力を持ったモンスターであり、あの時篝に助けてもらわなければ本当に危ないところです。

{netabare}
ちなみにこの場面は原作にもありますが、出てくるのはもっともっと後半のそれも個別ルートに入ってからの展開でして、その時は篝も登場していません。
{/netabare}
ここがアニメと原作の明らかに異なる部分なのですが、本来はもっと色々あってから登場するものだったので、序盤にいきなり持ってこられても混乱するのは当然でしょう。ただ、設定的にはこの時点でこうなることはあり得るので、
特に問題はないでしょう。

ここでよくわからないこの展開に引き付けられるか、ここで分からないといって切ってしまうかが、この作品に合うか合わないかの基準になるでしょう。

1話としては十分に伏線を貼れていると思います。そして最後に朱音の登場で1話終了。

1話を簡単にまとめると リライトはこんな感じの話ですっていうのを示した感じです。要するに日常的な学園生活をしていて突然よくわからない存在や空間に放り出されたりする。そういう謎を瑚太郎と一緒にどんどん探っていく話なのです。

この話に引き込まれるならリライトは十分にあっていると思うので、ぜひ視聴を継続してみてください。

ちなみに原作をやった方がいいという原作プレイヤーがいますが、自分はアニメだけでも十分理解できるものになるだろうと思います。
(まあ細かい点は端折られますが、大筋はまとまっています。細かい部分や設定の深みに触れたいのであれば原作をプレイすべきです。アニメではそこまで表現できないでしょうから。
{/netabare}

第2話
{netabare}2話は一言でいえば、オカ研にみんなを誘う回でしょうか。それぞれのキャラ紹介と共にオカ研に入ってきたりする理由が語られます。式紙効果で篝の夜這い対策もちゃんとできましたね!
主人公が超能力やオカルトに興味があるのは篝の件やモンスターだけじゃなく自分の能力についてもですね。
まあ、おっぱいを揉むことも目的の一つではあるんでしょうが。
結構セリフ一つ一つに意味があって、伏線になっているんですが、それも後々のためにとっておいてといった感じでしょうか。
2話は特に難しい話はないですが、1話で妖精たちと出会った階段下の扉の先は本当はただの物置であんな広大な地下ではなかったことが分かりますね。
{/netabare}

第3話
{netabare}今回はまた色々新たな展開がありますね。咲夜の登場やミドウの登場などですね。第三話も伏線のオンパレードで、なかなかこの時点ではネタバレになるため解説はできない部分も多いのですが、ツチノコの話は釣り糸持っていた人がただ模型を動かしていただけなので、ガセネタということになります。(別にあの人がツチノコを釣ったわけじゃない)
ルチアの地球委員長の環境活動がクローズアップされますが、環境問題もこの物語に関わる重要な伏線ですので、その点も注視してみるといいかもしれません。

その後の犬のシーンで初めて瑚太郎が能力を使いますが、これが主人公の〝リライト〝能力です。
{netabare}ちなみにリライト能力は自分の体を作り変える能力で、筋力アップや視力アップなど行うことができますが魔法のような能力ではなく、体を作り変える能力のため後戻りが出来ません。(自分を元に戻すように書き換えることはできない)そのため主人公はすでに一般人からはかけ離れた身体能力を有しており、それを日常生活で出さないようにしているため主人公は常にへらへらして本気を出さないことに理由づけをしています。
実は幼少期に運動会で早く走るために足を強化してしまい、大騒ぎになったことがあり、それ以来主人公は自分の能力を隠して生活しています。
(原作ではこの時点でこの説明をしているので書きました){/netabare}{/netabare}


第4話
{netabare}ここからは個別ルートに入ります。まずは静流ルート。
{netabare}原作では、個別に入る前に色々皆とオカ研活動をしてある事件を境に個別ルートに入るのですが、そのある事件はシナリオ分岐に大きな影響を与えるため、原作通りではここでシナリオ破綻が起こってしまいます。なので本来もっともっと後に展開されるはずの個別ルートの内容をここで入れてしまうため、ちょっと唐突な印象になり、静流ルートの展開急過ぎてちょっと変な感じがしますね。
また、実はこの静流ルート原作ではルートロックがかかっており、小鳥シナリオを終えてからでないと解放されないため、本来はプレイヤ―が非日常を受け入れた後の話になってくるため唐突感がより強かったのだと思われます。{/netabare}
この物語では静流の過去と能力の話が入ってきます。静流の能力は大きく二つであり、一つは治癒能力。もう一つは記憶を操作する能力。また静流と西九条先生がこの話でとある組織に属してることが分かります。

静流の過去話はあくまで能力の説明のための話なので、過去話は不幸で感動する話っぽく描かれていますが、原作でも別にこの部分で泣ける話ではないのです。そもそもこの話は原作でもあくまで個別の前半部分なので、ルート一つを丸々1話に収めたわけじゃないです。なので無理にここで感動しようとしなくてもいいと思います。

そもそも今回の作品はいつものKEYらしく泣ける場面で泣く、という単純なはなしにはなっていなくて、物語を理解したとき初めて切なさがこみあげてくるような作りになっています。

つまりまだまだ道半ばという感じです。
1クールのため駆け足感が確かに強いですが、駆け足だから感動できないというわけではないだろうと思うので、ここは慎重に見てほしいところです。
{/netabare}」


第5話
{netabare}さて今回は、ルチア編の話です。最初からかなり演出が凝ってます。ルチア編はシナリオライターの竜騎士07さんが得意とする、ホラーミステリー的に進むので、1話としてまとめるにはいい話になっていると思います。

原作だと、ひぐらしのなく頃のような主観と客観を織り交ぜながら、ホラーと謎で展開していく、ミステリー風の作風で、シナリオとしてなかなか読み越えのある面白いシナリオでした。

アニメではそういう叙述トリックが使えないので、映像作品として見せる感じにしてましたが、こういうまとめ方だと犯人モロバレですね。

ルチアはある時点で振れたものを腐らせてしまう毒を持つことになります。
この毒の能力と、窓やガラスを割る能力は実は別で、{netabare}ルチアの本来の能力は超振動という、空気を振動させる能力です。{/netabare}

ルチアシナリオもこれは前半のシナリオで後編はまた展開の変わった話になります。(アニメで表現されるかは微妙だけど)

そしてここにきて、ルチア、静流、西九条先生がガーディアンという組織に属している事が分かります。

また鍵というキーワードやガイアという組織名も出ました。
まだ個別ルートも半分消化してませんが、ここから先は多分大きく展開が変わってくるでしょう。

6話以降どういう風に話を展開していくのかわかりませんがドキドキしながら今後追っていきたいと思います。

{netabare}多分あと1,2話で、この作品の神髄が表れますよ。{/netabare}{/netabare}

第6話
{netabare}
今回は、ルチアデレからのオカ研活動、そして最後は不穏な感じで、っていうこれから動きだしそうな感じで終わってますね。

前半のルチアデレは結構好きですね。実は自分暴力系のヒロインってあんまり得意じゃないんですが、ルチアは、嫌悪感からの暴力>好意から恥ずかしがりの暴力に変わるので、そういう転換の仕方としての表現は結構好きです。(嫌いな暴力の仕方についてはCLANNADの杏のあれなんかはダメですね自分)

オカ研活動は面白いです。原作だと特に笑い袋の話のところで、小鳥がモノマネネタだったり、色々なギャグをかましてくれるので、それがすごく好きでした。

吉野は、原作だと痛すぎてなんか、主人公と合わせて厨二臭さがちょっと苦手だったのですが、アニメだとあっさり目でネタとして結構活かされでいいかもしれませんw

さて、虹川の話では環境問題について色々出てきます。この辺は現在の世界の問題としての問題提起でしょうか。人間はエゴイストな生物(個人単位で見ればいい人もいるが)なので、いざ環境問題と言われて、ハイじゃあ皆で環境のために努力しましょうね といわれてなかなかできるもんじゃないです。(以前環境問題について調べたり、テーマとして研究していたこともあり、人間が意識的に環境問題について考えることの難しさを思い知りました)

それこそ他の星に住む、という発想が生まれるくらい、地球環境は人間には住みにくくなりつつありますね。

ガンダムの話になって申し訳ないのですが、この辺は宇宙世紀誕生の由来とも似てます。結局、人間の数を減らしたり、地球に負担を掛けないようにするには人間の数をまとめてどっか外にやらないとダメなのかもしれませんね。
70億近い人間が文明的な生活をするには地球という星はあまりにも小さすぎるのかもしれません。

ただ、地球は変わったとしても人間などが住みにくい星になるだけで、地球という一つの視点で見れば、一つの時代の変化に過ぎないわけですので、やはり人間が生きるためにどうするか・・・っという点が問題なのでしょう。

その一つは、人間が文明をより発達させ、自然に頼らない生活をできるようにすること。あるいは自然環境をよりよくする発明をすること。(今現在色々な研究がおこなわれています)
これは人間が自ら生きる環境は自らで作りだそうという発想で、今の文明は捨てられないから、より発展させて”人間にとって”より住みやすい環境を目指すものです。ある意味人間(それももしかするとごく一部の人だけ)のために他のすべてを犠牲にしてもいいという発想かもしれません。

逆に人間が衰退し、地球自体が人間以外の生物にとってもいい環境になれるように原点回帰しようという思想もあります。これは今自分たちが享受してる文明を捨てていき、環境を破壊しないレベルまで文明生活のレベルを落とすことを言います。(言い換えてしまえば、弥生時代レベルまで環境をもどすレベルの話)あるいは、すべては自然のまま、自然の流れなのだから人間もあがかずに自然の掟に従って、滅びるときは滅びようというものです。こっちは人間も動物の一種なのだから自然に逆らわずに自然のままで生きようという感じですかね。

こういう哲学的な問答は、今までのKEY作品の麻枝氏のつくりとは明らかに異なり、田中ロミオ氏の考え方や作品のつくり方がかなり色濃く出ています。(なので今までのKEYとはだいぶ毛色の違う作品になっているのですが)

さて、色々謎や伏線もちりばめられ、OPのシーンもちょっと回収され、今後どうなっていくのか気になる展開。

そして最後の新聞部の井上が3日間森から帰ってこない・・・?
次週から本当に楽しみです。

あ、ちはやと朱音の個別がそういえばまだでしたね。小鳥?さてはて。
{/netabare}

第7話
{netabare}
井上失踪事件から、オカ研の活動停止と解散、井上捜索からの魔物の出現とガーディアン、ガイア所属のそれぞれのヒロインの対立。
物語が大きく動きました。原作だとここが共通ルートの最後です。日常は終わり、原作ですとここからそれぞれのヒロインのルートに入っていき、その後の展開を見ていく事になります。

アニメでは瑚太郎は、ガーディアンの事情はちょっとは知ってますが、ガイア側に対しては全く情報がない状態です。

7話の展開で全体的な勢力がはんめいしたので、理解していない人のために補足説明を書いておきます。

●ガーディアン
超能力を持った人たちの組織。所属しているのは 静流、ルチア、西九条先生
目的は世界を破滅へと導いてしまう”鍵”を捜索して何かしようとしている勢力。人類を守るために行動している。
世界の破滅を受け入れようとしてるガイアとは真っ向から対立している。
ガイアが所持する魔物と呼ばれる生物と渡り合うために、超能力と戦闘力を備えている超人集団。

●ガイア
ガーディアンと敵対している組織。詳細は不明(まだ語られていない)所属してるのは、ちはや、朱音、咲夜。
まだ情報は出ていないが、どうやら魔物と呼ばれる生物はこちらの勢力の物らしいことが分かる。
どうやら森で活動していたようだが、何の目的かは不明。
瑚太郎もこれまでに度々襲われている。
小鳥の事も狙ったので、小鳥はガイアではなさそうだ。

でも小鳥はなんだか何かを知ってそうな雰囲気。

とりあえずこんな感じですね。

4話と5話で静流とルチアの個別には触れたのに、6話以降ちはやと朱音の個別には触れなかったことはこの対立があるからでしたね。

7話で、ちはやと朱音がガイア所属とわかったので、多分8話以降はちはやと朱音の個別もちょっとかじるのでしょう。

ちなみに自分が一番好きなヒロインは小鳥ですが、小鳥の個別はちょっと特殊なのでやるとしたら最後かもしれません。

でもメインは篝だとすでに公式でアナウンスされてしまっているため、もしかすると小鳥のシナリオはかなり端折られるかもしれない・・・悲しい。
ともかく、来週はどんどん今までは不明だった異世界が語られていくと思うので、今まで置いてきぼり食らってた人も多少は理解できる話になっていくかもしれません。

ガイア組の話もなかなか面白いですのでご期待を。

{/netabare}


第8話
{netabare}
OPも変わり、いよいよ後半戦という感じですが、今回は篝ちゃん回と、溜め回でしたね。
篝ちゃん部分はアニメオリジナル、それ以外は大体原作の設定にそってストーリーが進行している感じですね。
原作では、篝ちゃんはここまでおしゃべりじゃないので(ファンディスクの篝ちゃんはこんな感じの性格ですが)本編にファンディスクの篝ちゃんが登場した感じですね。
(篝ちゃんの性格が急変したのは、隕石が当たったのが原因なのかな?原作にはないからよくわからない!)

篝ちゃんは覚醒すると本当に謎キャラネタキャラ化するのですが、「しーすー」や「ヒーコー」は定番として、まさか海原雄山ネタを持ち出すとは思わなかったw

篝ちゃんはファンディスクだと大体こんな感じの子のなので、別に個人的に不自然さはないのですが、ファンディスクだからのノリだと思ったら本編でもこのノリでいくのねw

ブランコのシーンもとてもよかった。

さて、ストーリーの方は、井上生還、日本マーテル会でのガイアの集会、ガーディアンの魔物との闘いなどが描かれ、最後森で小鳥が何かしている様子が描かれました。

井上については、かなり端折られてしまってますが、井上は失踪している間、かなり壮絶な経験をし、命の危険にさらされるサバイバルを生き抜いており、精神的にかなりやられてしまいます。記憶が混濁してるのは、精神的にかなりやられてしまったためだったかと思います。

その後記憶を消されたことになってるみたいですね。

井上は自分が残した証としてメモリを瑚太郎に託します。
そこで、ガイアの魔物や不思議な異世界についての情報を残します。

ルチアと、静流をはじめ、ガーディアン勢はいつも通り。
朱音とちはやについてはガイアでの様子がちらっと見えました。
ガイア側も結構色々重要な登場人物がいまして・・・

また色々ややこしくなりそうですが、まあ、ゆっくり見ていくしかないですね。
小鳥に関しては後に色々語られると思うので、今回は触れないでおきます。


アニメオリジナル展開といっても、篝ちゃんは原作ではあまり本編に絡んでこなかったのが、ヒロインとして絡んでくるって感じで、基本的な流れは原作通り進みそうですね。

ただ、原作は各ルート毎に結末がかなり違うので、それをどうまとめるか。
そこが見ものですね。

今後も情報量色々増えてきますが、アニメ初見組の皆さんも・・・頑張ってついてきてくれたらと思います!

{/netabare}

第9話
{netabare}
自分の予測だと瑚太郎今度はガイア組に寄るのかなって思ったけどそんな事なかったぜ。

完全に複数のルートごちゃ混ぜにしながら小鳥ルートを大枠にして進んでる感じですね。
色んな立場から物語を見れるのである意味新鮮です。

さて、今回の解説。
取りあえず序盤、瑚太郎たちをつけていた、ギルパニ、今宮(赤髪眼鏡の人)、チビモス、は其々、ガイア、ガーディアン、ドルイドと3勢力が追いかけている構図になってます。

今回判明したドルイドは、小鳥だけです。小鳥は幼いころ、家族旅行の帰りに事故にあい、瀕死の状態で、ドルイドの記憶に触れ、ある願いを叶えてもらう代わりにドルイドとして「鍵」を守る使命を負わされ、ドルイドの知識とパワースポットの力で、様々な魔物を生み出して結界を張り、隠れて「鍵」を守護しています。

ガイアとの大きな違いは、ガイアは様々な思惑や過激な思想に則った宗教団体で、別に鍵を守ることを絶対の使命にしてるわけではありません。

一方ドルイドは「鍵」を守護するのが義務であるので、それが破られたらどうなるか・・・って部分でしょうかね。

また目的もガイアとは大きく異なります。

魔物は、人の生命を消費することで出現することができます。
そのため最後のシーンは、あの巨大な恐竜を動かすために、多くの人がどんどん人の生命を消費させていっていました。

さて、次回からは多分、色々戦闘シーンが来そうな予感。残り話数も少ないのでどう決着するんでしょうかね。楽しみです!

{/netabare}

第10話
{netabare}
もう完全にアニメオリジナルですね。咲夜をはじめ、オカ研メンバーが集結しつつありそうな展開です。
最初は咲夜との特訓。この辺は、ちはやルートですね。ガイアの組織の話は朱音ルート、咲夜の話はちはやルートなので、一応全ルート踏んでいる感じです。

咲夜は何だかんだで色々面倒見てくれたり助けてくれるので、なかなかいい感じです。小鳥の独学の結界や隠蔽率の強化のアドバイスなどは、原作にもなくて、こうして小鳥が篝や咲夜と仲良くなっているのを見るとすごくほほえましいです。

原作では、かなり辛く悲しい感じに進むのですが、アニメでは全然そんなことなくコメディ調に進んでますね。
ただ、最後ミドウとルチアの戦闘シーンがあり、ルチアも生死不明というシリアスな感じもあります。

原作だと、限りなくリアルな世界観の中に、不自然すぎるファンタジーでかなり恐怖感を煽る文章だったり演出だったりしたのですが、アニメではあんまりそういうのを感じられないので、普通のその辺のバトルアニメになっちゃってますね。

まあ、まだまだ色々と隠された謎はあるんですが、残り2,3話で回収して終わりって感じになりますかね。

見た感じ原作のトゥルールートに行かなくても終わってしまいそうな雰囲気なので、完全に原作とは別と切り離して考えたほうがよさそうです。

のこり2,3話ですが、どういう結末になるのか、観てみたいと思います。
{/netabare}

{netabare}ちょっと全体の感想。
やっぱりただでさえ原作もKEYのなかでもかなり要素の多いRewriteという作品。必要最小限の展開は抑えているとはいえ、逆にいえば必要最小限しか表現してない。多くの人は感情移入や物語に入り込む前に、次の展開次の展開とどんどん進んでしまうため、作品に入り込むことが出来ていない。

4クールあったCLANNADでさえ、かなり駆け足に感じた自分にとってはリライトの本編を1クールにまとめるのは色々無理がある。

このペースだと、アナウンスはされてないが多分二期やると思うが、売り上げが芳しくなくて、二期打ち切りになる恐れもあり、そうなると色々謎と伏線が回収されないままよくわからない作品として評価される最悪の結果となるかもしれない。

考察系の作品はアニメ化するのが難しく、視聴者が訳が分からないまま取り残されてしまい、わからないから駄作扱いされる作品がある。

個人的にはうみねこのなく頃にという作品がそれで、真実の赤字と青字のシステムがあり、悪魔の証明、ヘンペルのカラスなど、一つ一つの事象や謎を考察しながら進めていく作品の性質上、アニメでこれを表現するのは不可能で、結果、ほとんどの初見は訳が分からないで終わり、2期も制作されることがなかった非常に残念な結果になってしまって世間からは忘れ去られてしまった作品がある。

リライトはうみねこほど複雑怪奇ではないが、尺の都合上必要な話しか盛り込めなくなっており、余韻がまったくない。
そのため、視聴者はついていくので精いっぱいで、なかなか作品そのものに入り込むことができない。

7話まで視聴してシナリオは楽しいと感じる人がいても、アニメ作品として評価するとやっぱり微妙で、これはやっぱり尺の都合やアニメ化に向いていない部分も多かったせいだと思う。

リトバスも、野球ミニゲームやバトルミニゲーム。真人と遊ぶ日常描写がおもしろいのが原作人気につながっており、アニメだとそのあたりが全然表現できてなかったため、アニメのリトバスの評価はあまりよくない。

やっぱり何でもかんでもアニメ化するのは、アニメ化に向いてる作品とそうじゃないものがあるから、その辺も十分考えてからアニメ化した方がいいのかもしれない・・・。

まあ、でも何だかんだでリライトのアニメは楽しんでいますけどね。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

混沌を詰めたおもちゃ箱

冒頭の独白シーンからループものである事を匂わせる物語。

key作品については造詣が浅いので、他にも似た作風のものがあるかも知れませんが、主人公の瑚太朗を含め登場人物のほぼ全員が何らかの秘密やトラウマを抱えているように見え、バトルものの要素を除けばクラナドに少なからず似ていると思いました。瑚太朗が中心となり、キャラ達の心を解いていくお話になりそうです。

瑚太朗は色々なものを達観視した態度と少々乾いた印象があり、大きな秘密も抱えている様です。一方で弱者に寄り添う姿勢があったり、かなりのお調子者でもあったりするので、クラナドの朋也と陽平、両者の性質を併せ持つキャラに見えました。どちらかというとギャグ担当の陽平の要素が強いので、いじられ役になったり、バイオレンスギャグの犠牲になったりと中々に多彩な男です。おっぱいとか言うし‥。そんななので委員長キャラの前で調子に乗って余計な事を言ったり、不謹慎な行動をしたりして、必然的にアッパーカットで吹き飛ばされたり、コンボでボコボコにされます。まぁ‥必然というかお約束ですね(笑)

瑚太朗の相棒?の吉野晴彦も中二病に中二病を上書きした様な面白キャラです。現在わずらっている中二病をいじられると怒りますが、過去の中二病時代をいじられると「やめろぉぉ~」と苦しみ出します。瑚太朗と吉野、いじり役といじられ役に、ものの見事にはまってしまっていて事あるごとに笑かされました。1話、ギャグパートの回想シーンに移行する時の画面のゆらゆら表現と効果音も地味に面白かったです。ドラえもんとかの古典的なアニメ表現と似ていて、安心感を覚えるからかも知れません。

本編に関して、初回からおもちゃ箱をひっくり返した様に、次々と不思議なものが飛び出すので、関連性が全く掴めず、頭がこんがらがり、話についていくのが大変でした。読み辛い文体の本とか固有名詞満載の本を読んだ時にも私はこんな状態になりますが、第一話の時間的な長さも相まって、後半はちょっとだけ眠くなってしまいました。

~2話、3話~
{netabare}
2話、3話は登場人物や世界観になじむ為に作られた様な回で、ドラマ的な見所はそれ程ありませんでしたが、おかげでキャラの特長については概ね把握出来ました。それにしても女の子の制服、かわいいけれど学校生活にはちょっと不向きな感じがしました。特に※パゴダスリーブ。

あと2話ラストの「性格が悪いわけでも根が暗いわけでもない」という評価の中に瑚太朗が自分自身も含めていた所には違和感を感じました。(事実がどうあれ)続く「今この時期にしか出来ない事」という台詞については瑚太朗の私見という事で容認出来ましたが‥。

また3話、執事キャラの咲夜が買い物帰りにレジ袋を手に提げているのを見て少し残念な気持ちになりました。エコブーム時にはエコバッグ持っていた人(アニメの中でもちらほら?)が結構いたのに、最近では見かける事が少なくなってしまったと改めて痛感。そもそもエコバッグなど買うものではなくて、ぼろくて着られなくなった古着のすり減ってない部分とかから作ったりするのがベストなのですが、買ってしまった物は最後まで使って欲しいもの。他のアニメでも殆どのキャラが当然の様にビニール袋をぶら下げて歩いているのを見ますが、とても不合理で、高度経済成長期、言い換えれば使い捨て時代の名残としか言い様がありませんので、キャラの知的程度がどうしても劣って見えてしまいます。(個人的にはアイスクリームならアルミ張りの保冷バッグに入れている方が瀟洒で、画としてもカッコ良いと思う。)

エコビジネスとかいううさんくさい言葉と、その資本主義精神にのっとった非情な強欲性の所為で、かえってその危機を疑われてしまった環境問題ですが、大量生産、大量消費という経済のあり方、エネルギー活用の仕方は、森林の減少やそれに伴う野生動物の死滅、大気、海洋、土壌汚染、ゴミ問題へと直接繋がり、自然環境を確実に蝕んでいる事実があるので、地球委員長じゃないけれど、人類一人一人の小さな努力の積み重ねはその打開策として必要不可欠な要素である気がしてならないと思ってしまうブリキ男なのでした。

※:イギリスのヴィクトリア朝中期~末期に散見されたドレスなどの袖のデザイン。肘までは筒型で、手先にいくに従ってスカートの様に裾広がりになっている。とても優雅な印象。パゴダ(pagoda) とは仏塔を指す英単語。
{/netabare}
~4話~
{netabare}
今回は金髪でツインテール、眼帯を付けたオッドアイの少女、静流に焦点が当てられたお話でした。彼女の持つ秘密と過去について触れられています。提示された謎の内、いくつかが形を取り始めた様です。
{/netabare}
~5話~
{netabare}
静流回に続いてルチア回。前回静流の回想シーンにて登場した正義の組織?の正体、その一端が明かされる。さらに"Key"という言葉も‥(ギャグじゃないよ)そしてもう一つの組織"ガイア"とは一体? keyを巡る2者による戦いになるのだろうか? 謎はまだ多く、散らかしたおもちゃの整理状況はまだ半分といった所、本格的な物語の進行はこれからといった感じです。

回を追う毎に謎が氷解していく様は肩の荷が下りる様で嬉しいのですが、謎を担う一人一人のキャラに割く時間がとても短く、急ぎ足であると感ぜられる事も無きしも有らず。クラナドでは一人につき最低でも3話位かけて丁寧に描かれていたので、納得に至る事が出来ましたが、Rewriteではこれまで1話ずつ、ゲームの概略の様にならないか少し心配です。

でも続けて観て行きたいと思います。次回も楽しみです。
{/netabare}
~6話~
{netabare}
前半のだいたいはお約束のハーレム展開と不毛なギャグ、後半は環境問題についてのお話。愉快キャラ吉野も登場したのに前半のマンネリなギャグは上滑り感が強く、悪ノリが過ぎていてあまり楽しめませんでした。

後半、地球環境の汚染に触れていた点ついては中々に貴重な回だったと思います。3話の感想でも少し触れましたが、大量生産と大量消費は経済を回すため(税金回収)の装置(人呼んでルーブ・ゴールドバーグ・マシーンとも言う)でしかない様に私には思われます。これによって生態系が破壊されれば、いずれ経済すら成り立たなくなります。

古くから宇宙船地球号という例えが有りますが、地球という宇宙船の空調とかエンジンが壊れかけていて修理を必要としている時に、乗組員同士で権利争いをしている様な有様では解決されるべき問題だって置き去りにされるより仕方ありません。まぁ、ありていに言えばおばかとしか言い様が無いです。

今回作中で取り上げられた土壌汚染の話(作中では原因はまだ不明)ですが、これも生産性を追及して負のスパイラルに陥った結果、取り返しの付かない様な事態になった似た様な話が現実にもあって、除草剤と遺伝子組み換え植物の利用(レビュー下段参照)による農地およびそれに付随する河川、海など周辺地域への汚染拡大がそれにあたります。汚染は今も着々と進行している様です。

ブリキ男は小さな家庭菜園で野菜やハーブを栽培してますが、肥料は枯葉や枯れ枝、生ゴミなどとお菓子などの乾燥剤に使われている生石灰のみ。無農薬栽培で良質の作物が収穫出来てます。(収穫量は程々ですが)店売りの大きさだけ馬鹿でかい野菜と比べると別の食品と思える程に味が濃くて美味しいです。金儲けの事とか躍起になって考えるのでなければ、化学肥料とか農薬、除草剤や遺伝子組み換え植物など、別の知恵を使えば(アイガモを使って雑草、害虫の駆除とかが出来る合鴨農法とか絵的にも面白い)必要ないのでは?と考えてしまいます。

終幕近くの朱音会長の憤りは分からないでもありませんが、ネトゲジャンキーで不毛に遊びまくっているので、説得力がちょっと足りませんでした。人類死すべし発言やアイス投げるのも良くない。もったいないじゃないか‥。
{/netabare}
~7話~
{netabare}
今回はバトル多め、オカ研解散?という事態も相まって、物語のターニングポイントとも取れる回でした。

ガーディアンとガイア、二つの陣営の顔ぶれ、介入する第三の力が見え隠れし、平和な表層で繕われた緑化都市の舞台裏で着々と進行して来た"何か"がバランスを崩し、動き始めた様です。

それにしても身体能力を何度か書き換えて強化している瑚太朗のダッシュに一瞬で追いつくなど"地球委員長"ルチアさん超人? 超人でした‥(笑)

次回からは急展開となる事が予想されます。刮目してみるべし。
{/netabare}
~8話~
{netabare}
OP、ED刷新され、バトルものの雰囲気を強めた印象でした。初回から登場していた妖怪少女も今回をもって喋り始めます。もっと幼い声を想像していましたが、意外と大人びた張りのある声、名前は自称"かがりちゃん"記憶を殆ど失っているらしい‥。

物語は緊張感を増し、今回もルチア&静流コンビのバトルパートが少し有ります。静流のバトルコスチューム、他作品の金髪ツインテ(正確にはツインテじゃないけど)の誰かさんの衣装に似ている‥。でも静流ちゃん、怪獣に視線誘導は通用しないぞ! ガイアの人たちと戦う時には有効かも知れないけれど‥多分‥。

そしてギャグパート、吉野VSかがりちゃんの※タイマン勝負。孤高の狼、吉野でも、やっぱり相手が悪すぎました。あわれ。顛末は見てのお楽しみ。あと瑚太朗、吉野の優しさに少しは気付いてやって欲しいとか思いました。

小鳥も只者でない事が分かったり、意外な人がガーディアンの一員だったりと、謎が解けていく一方で、新たな謎が提示されるという展開でした。次回も目が離せません。

※:語源はman to manの変形「マン対マン」の上略、「対マン」の様です。

古代中国において"互いに向かい合って憤る"意味とされる「対懣」から来ているというのは作り話らしく(中国語辞典でも検索不可)雑学本由来のしょーもない知識を鵜呑みにした不良少年たちによって広められてしまった俗説だそうです。活字になっているからといって一定の信憑性があると思ってはいけませんね‥。

私の記事にもいくらか誤りはあるかも知れないので、見つけたら指摘して頂けると嬉しいです。
{/netabare}
~9話~
{netabare}
今回も前半はギャグ満載のお話。ギャグと言えば吉野。イイタイミングで登場し、中二病全開台詞で不良を魅了、追跡者を巻く役割も一応果たしてました。今回ばかりは瑚太朗も恩を感じた様で、去り際に小鳥の事を吉野に伝える気遣いもあって、中々よい子ちゃんでした。

6話の森の中のよどみの原因、小鳥と篝ちゃん、ちびモス、ぎるとぱにの正体等も次々と明かされます。さらにkeyが何者なのかも。こういう事は最後に取っておくのがセオリーというものですが、敢えてここでばらしてしまうのには訳があるのかも知れません。まだまだ謎は有ります。

終幕近くではガーディアンOBの面々のお目見えがありましたが、一人だけ違和感を覚える人が‥。スーツ姿にハチマキ頭に巻いて肉まん食べていた人、忘年会とかにいるおじさんにしか見えなかったけど"ガーディアン最大戦力"の一人なんだからやっぱり強いんだろうなぁ‥(笑)

解消された疑問もある一方で、もう一つのおもちゃ箱の中身が散らかされた様な印象を受ける回でしたが、物語が架橋に入った感のあるこの先は、緊張感もテンポも殺してしまうので、私的にはギャグはもう少し控えめにした方が良いような気がしてしまいました。

ただ面白い情報が‥、1話先行上映会の舞台挨拶で瑚太朗役の森田成一さんは「7話は前半中の前半」という言葉を残しているそう。2期があるなら、この運びで問題ないのかも知れません。

それと森田成一さん、アドリブで台詞言ってる箇所も結構あるらしいのです。瑚太朗から感じられる若干のアツ苦しさはその為?‥アドリブの内容はともかく、瑚太朗というキャラを生きたものにしている印象があるので尊敬の念に堪えません。瑚太朗からは、みんなに置き去りにされるのを怖がっている心情が滲み出ているのです。

次回にも期待。
{/netabare}
~10話~
{netabare}
相変わらずギャグ色は消えず、前半は緊張感ゆるゆるでしたが、後半、物語に大きな流れがあります。

ガーディアンとガイア陣営の面々が割れ、それぞれのキャラのそれぞれの陣営での立ち位置も明確になりました。いずれの組織も一枚岩ではない様子、二元論的な価値観を持つ無慈悲な人たちばかりがメンバーでなくて良かった‥。独断で暴走する人もちらほらいて、両者とも組織としての優秀さには欠けますが、もし世界の命運が何らかの組織の手に委ねられる事になるとしたら、※冷酷無比な軍隊などよりもこんな人達のいる組織の方がずっと良いって思ってしまいました。途方も無い話ですけど‥。

終幕近く、フードの男ミドウと対峙するルチアさんの姿が‥。5話にてその片鱗を垣間見せた超絶能力が、戦いの中でその真価を発揮します。強さのスケールが違う、このひと‥。ミドウの"バケモノ"という言葉をかみ締め、自らに架せられた呪いの如き力を解き放っていくルチアさん。その凛として勇ましい佇まいに涙腺が緩んでしまいました。しかし、そんな彼女の優しさから悲劇は起きてしまいます。

風雲急を告げる展開、ルチアさんの運命やいかに!?

※:個人が、ある組織に属しているからその組織の意向に従うという傾向は、機能的、合理的思考を徹底している会社とか軍隊とかの中にはいかにもありそうなものですが、それは何かを殺して何かを生かすという二者択一の選択の上に成り立っているもの‥。例えば某国の海兵隊内では、躊躇なく人を撃てる様に意識改造する事がブートキャンプのメニュー(新兵の訓練プログラム)に組み込まれているという。このケースでは同族殺しを忌避する本能を黙らせて、理性でそれを殺すという事になります。そんな事が出来る、させる人間って恐ろしい‥。
{/netabare}
~11話~
{netabare}
正義の使者ふっかーっつ! 地球委員長ここにあり! ガーディアン、ガイアの境を越えて、友情で結ばれたオカ研のみんなと篝ちゃんのおかげでルチアさんは命を取り留めました。一安心。

でも、相も変わらずこのアニメにはベタなギャグパートがつきもの、瑚太朗は感謝の気持ちをハグで表現する悪癖があったり、都合良く(わざととしか‥)女子達の入浴シーンに出くわすというハーレムものの主人公につきものの特性を十二分に備えていたりするので、かがりちゃんに二度しばかれました。まぁ‥今回も自業自得ですね(笑)

ルチアさんとの戦いで深手を負ったミドウですが"地竜"なる強大な力を手に入れ、さらに二人のフードの男を伴いKey奪還に出撃します。凶暴な男なので何をするのか分からない。トリックスターの役回りになるのかも知れません。

そして過去に生きた同族の思念を受け継ぎ厳格さを強めた朱音会長。しかし迷いの片鱗は見える‥。オカ研会長としての意志を取り戻す事は出来るのだろうか?

最初の混沌とした雰囲気から離れ、良くも悪くも正統派なバトルものとして落ち着いてきたRewriteですが、未だ多くの謎を残したまま。今後の展開にも注目して行きたいと思います。
{/netabare}
~12話~
{netabare}
ミドウの憎しみは自らの悲しみを苗床にしたもの。平和を当然の様に享受する"生ぬるい世界"に生きる者達への憤り。悪人は約束を守りませんが、ミドウは朱音会長との約束を守りました。彼をただの狂人、悪人と断じる事など、生ぬるい世界に生きる私にはとても出来無い事でした。

時代を経て受け継がれる憎しみの連鎖は、記録されこそすれ、個人的な記憶からは消えた方が良いのかも知れません。当事者のいない憎しみに振り回されながら、次々と新たな憎しみを生む世界など、悪夢以外の何者でもありません。そんな世界に生き、憎しみにまみれて生きる人生など悲しすぎます。
{/netabare}
~13話~
{netabare}
唐突に訪れる終末を描いた最終回でした。世界は目まぐるしく変わり、滅びの道に転がり落ちていきます。

篝ちゃん一人の命を救うのか、世界を救うのか、2者択一を迫られる展開、他の物語でも度々描かれるテーマですが、無謀で優しい主人公は大抵は二兎を追うもの‥。しかし瑚太朗の選択は‥。嗚咽を飲み込みながら搾り出した瑚太朗の慟哭は愚か者の叫びですが、心の琴線に触れるものがありました。

江坂さんを始めとするガーディアンの人たちが世界の滅びを止めるために篝ちゃんを殺害しようとするのを冷酷に感じる人もいるかも知れませんが、一人の命と世界およびそこに住む全ての命を天秤にかけた時に下される判断としては正当なものであると言えます。「君のためなら世界中を敵に回しても構わない」という台詞はセーフですが「君のためなら世界を滅ぼしても構わない」には優しさが感じられません。自分と目の前にいる人の事だけしか念頭に置かず、他の命を軽んじている響きがあるからです。

いずれにせよ、こんな選択が一人の人間に委ねられるなど、ファンタジーの中だけの話。もし実際の世界でいつか終末の時が訪れるのならば、その滅びは緩慢で目立たず、真綿で首を絞められる様にゆっくりと我々を蝕む事でしょう。誰が選択するという訳でもなく、名も無い人々の無数の選択の積み重ねの必然の結果、いつの間にか後戻り出来ない「ポイント・オブ・ノー・リターン」に達してしまう様に私には思えるのです。

一人か世界かなんて、神さまとかじゃないと考えても仕方の無いテーマですが、ただ単に愛情の大きさを世界を引き合いに出して表現している様なニュアンスも感じられるので、私には誇張の様に思えてしまう事があります。私が冷たい人間だからなのかも知れませんが‥。

幸いこの物語では終末は一幕の終わりに過ぎず、新たな第二幕へと続く様です。願わくば、瑚太朗というたった一人の少年に重荷を背負わせず、思慮ある多くの人々の想いが最良の選択を導き出さん事を‥。

来年公開2期の筋書きの書き換えに期待したいと思います。
{/netabare}


本作の舞台となる「風祭市」は緑化都市という事もあって、作中に登場する"緑を守ろう委員会"とか"地球委員長"とかの語が示唆する様に、環境汚染についても若干ながら問題を提起していくのかな?とか少しだけ期待してます。

総じて謎の多い物語であり、視聴欲をそそられました。どのキャラにもそれぞれの魅力が感じられるので、視聴を続けていきたいと思います。

以下は情報の整理の一助として掲載。

4話までに登場した不思議なもの一覧
{netabare}
夢(ループ前の出来事? 擬人化した式神)
幽霊?妖怪少女(透明になれる。戦闘能力がとても高い。)
森にいた不思議生物。(外見はうりぼうみたい。瑚太朗は見覚えがある?)
鳳ちはや(魔導書らしきものを所持。怪力の持ち主。)
瑚太朗のフラッシュバック(黒いセーラー服姿の神戸小鳥。)
妖精(投棄されたゴミから生まれたと自称する"ぎる"と"ぱに")
巨大怪物1(クトゥルー神話に出てきそうなタコ足怪物。)
式神(朱音の手で紙で作られた依り代)
使い魔(フードの男の使役していた狼の様な姿の怪物)
巨大怪物2(4枚の翼を持つ蛇の様な空飛ぶ怪物)
超能力(身体能力の強化、治癒、記憶操作)
正義の組織?(銃器などで武装。リーダーともう一人は日本刀、斧らしきものを手にしていて異質。)
{/netabare}
登場人物の一覧、補足など
{netabare}
神戸小鳥‥‥癒しキャラ。両耳の上に大きな花を飾っている。「緑を守ろう委員会」の人。
鳳ちはや‥‥頭に飾った羽根とブレザーが目印。力持ちで魔導書?持ってる人。
此花ルチア‥クラス委員長。もとい地球委員長。静流の守り手でアッパーカットの人。極度の潔癖症?
中津静流‥‥金髪でツインテール、オッドアイの少女。さんまと瑚太朗が好き。
千里朱音‥‥オカルト研究会の会長で魔女。絶大なる権力者らしい‥。
鳳咲夜‥‥‥ちはやの兄を名乗っているが? 執事キャラで瑚太朗が嫌い。
江坂宗源‥‥謎多きアンティークショップの店主。片眼鏡のおじさま。エキセントリックな面も‥。
津久野‥‥‥本業はどこかの事務員。副業でUMAハンターをしているという。朱音と面識がある様です。
{/netabare}
~除草剤と遺伝子組み換え植物の関係について~
{netabare}
ベトナム戦争で使用された悪名高い"枯葉剤"の製造メーカーでもあるモンサント社による遺伝子組み換え植物によるビジネスは、除草剤"ラウンドアップ"およびネオニコチノイド系農薬とそれに耐えうる遺伝子組み換え植物の種(主に大豆やトウモロコシ)をセットで販売する事で成立します。除草剤の使用により、植物はほぼ全て死滅し、遺伝子組み換え植物だけは生き残ります。しかし近年では自然淘汰の結果、耐毒性を身に付けた雑草が現れ始め、それを駆除する為、除草剤の使用量はさらに増加傾向にある様です。

ラウンドアップに含まれるダイオキシン類は人体実験が許されていないので、※それ程有害ではないという見解もありますが、動物実験の結果においては催奇形性が確認されており、人体への影響も疑われています。またネオニコチノイド系農薬は特に浸透性、残留性、毒性が強く、昆虫の神経のみならずヒトの脳への影響も懸念されているという。近年話題になっている蜂の大量死もネオニコチノイド系農薬が原因であると、日本では金沢大学教授の山田敏郎氏の研究によって確認されています。

自然分解されない除草剤の成分が蓄積し、汚染された土壌では遺伝子組み換え植物以外の植物の生育が困難になり、種の多様性が失われます。以後その土地では、通常の作物(遺伝子組み換えでない)はほぼ収穫不可能となります。(遠い先の未来には再生するかも知れないが、汚染されていない土地に戻すのは非情に困難で、現時点では不可逆的と言える)また河川や海へ流出して、二次的な被害を引き起こす可能性もあり得るという。

世界全体の作物栽培面積(大豆、トウモロコシ、綿、ナタネに限る)3億5000万ha、それに対して、遺伝子組み換え農業による作物栽培面積は1億7400万haと言われています。(ISAAA発表2013年のGM=遺伝子組み換え作物栽培データ)全体のおよそ半分の土地が汚染されているという事になります。こんなんで地球、人類、動植物たち大丈夫なのでしょうか?

上記の除草剤による汚染に加え、潅漑農業のリスク、塩類集積による塩害も植物の生育出来ない土壌を着実に作っていると言われています。生態系の破壊や食糧問題など心配です。

※:1996年、ニューヨークにてラウンドアップの「土壌に蓄積されない」「人や環境への有害な影響はない」とするモンサント社の主張には「虚偽」かつ「誤解」を招く広告と判決が下されている。

2007年にフランスで起訴のあった、モンサント社の"生分解性できれいな土壌を残す"というラウンドアップの広告に対する裁判でも、フランスの最高裁は虚偽広告と判決している。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

待っていたKey作品…そして終わったあと

Keyの作品は大好きです。アニメだけですが鍵っ子に入るかなと思っています。keyの原作ゲームはすごく良いと言われてますが、ゲームまで手を出したら時間がいくらあっても足りません…。Rewriteは原作内容面白そうだったので、楽しみにしてました。
何でも原作とは少し変えるそうで、どんな話になるのでしょうか。

1話…顔見せ
{netabare}とうとう始まりました。登場人物紹介といったところです。キャラデザインはいかにもkeyっぽくて良い感じです。篝がキーになるようですが、今回は一言も発せず。そういや、中の人は別作品で主役だったな…。
千和さん、この作品は甲高い方でした。そりゃこのキャラでひたぎ声出されてもね…。振り幅広い声優さんです。{/netabare}

2話…式神トモコ大活躍
{netabare}物語に参加するメンバーがオカ研に集まるという話。これが本当のスタートだと思う。なら先週の一時間に詰めておけよと思ったが…。篝の役割がいまいち分からん…。
序盤の日常に細かい笑いを入れてくるあたり、やっぱりkeyっぽい。ハーレムくさいが、ルートあるゲームと違ってアニメだし、単純なハーレムにはならないと思うが…篝のくだりは笑いました。寝っぺはダメでしょ(笑){/netabare}

放送開始前に麻枝さんが退院されたとか。よかったです。大変な病気だったようですね。この作品には原作で絡んだようですが、回復されて新作作ってほしいです。

3話…中二病でも?
{netabare}ダークフレームマスターと邪王真眼が出ていた気がするが…
前半が日常パートで、後半がシリアスパートになる回でした。日常パートはヒロインたちとの戯れとなぜかツチノコ探し。さらに登場人物増え、どれもキーになりそうです。
後半は一気にシリアス展開。胡太郎が能力を使いだします。何が何だかよくわからないまま不思議ワールドへ突入。能力は相当な負担がかかるような感じです。
keyのことなので、ちょこちょこシリアス伏線を張りながら日常の前半を進んで、後半怒涛のこれでもか展開になるのでしょう。
いまだに篝の声がまともに聞けませんね。花澤さんの声はorangeで我慢してね?ということか。{/netabare}

4話…パンの耳は貧乏の定番なのか
{netabare}静流の過去話の回でした。親が親で無くなる…切ない話です。相変わらず篝は「はむ」の一言だけで。
ヒロイン達の過去と能力を明らかにしていくのね。リトバスパターンで進めていくのか。違う話を差し込んで飽きないから良いですけど。{/netabare}

5話…バキューン!!は卑怯
{netabare}作画も良いし、ルチアED可愛すぎです。力入れたな…。
ルチアの能力についての話でした。ホラーっぽくもあり、推理ものっぽくあるという、すごく面白かったです。謎の確信についても少しずつ明らかになってきました。ただ、今回は篝無し。なんか篝出ないのも寂しい…。吉野の何気に良いヤツぶりもキャラづくりが上手いです。

かなり展開が早いようなので、付いていくのが精一杯かも知れないですね。原作を理解していれば違うのでしょうけど。この早さはkeyの特徴でもあるのでkey好きには気になりませんがはたして…。{/netabare}

6話…日常からの核心へ
{netabare}前回の約束事、ルチアのメイド服手作り弁当から入りました。律儀だ。ルチアと静流に挟まれ、ハーレム状態からオカ研活動でお笑い日常。で、オカ研活動で行った森で今後の核心に触れるような出来事が有り、新聞部の井上が森で行方不明に…
さすがはkey。日常と思わせておいて核心に流れが行く。胡太郎の過去、小鳥と朱音の違和感、篝の存在、森の謎、怒濤の後半に向けて流れができてきました。{/netabare}

7話…怒濤の始まり
{netabare}key1クール、後半怒濤の攻撃が始まりました。
森に消えた井上絡みでオカ研が活動停止の憂き目に。井上を探せばオカ研がなんとかなるのでは…とオカ研メンバーで森へ。そこに表れた怪物みたいな物体。撃退して、何だかんだで篝出てきて、小鳥にも篝見えて、会長と千早はルチアたちの敵と分かって…。
もうね、急にファンタジーバトルになった。一気に流れてついていくので精一杯。でも面白いです。{/netabare}

8話…篝がしゃべった!!
{netabare}キーパーソンであろう篝がようやく話に加わりました。ビジュアル的に撫子や天使ちゃんに寄せるのかな?と思っていたら、普通に花澤さんで笑ってしまいました。篝は予想以上に不思議ちゃん。原作を離れたようなので、どんな存在になっていくのか楽しみです。
井上は無事でした。ただ、記憶を消されてしまい、何があったのかも分かりません。胡太郎のことも忘れてしまいました。それでも胡太郎にデータを渡すことだけは意識に残っていたようです。また、小鳥の存在も大きな影響を与えそうです。
オカ研メンバーはバラバラです。でも、静流も朱里もオカ研には思い入れがあるようで、最後はこのあたりが鍵になるき気がします。
物語も核心に入ってきたようで、見逃せないです。{/netabare}

9話…これからの終幕に向けてどう転がす?
{netabare}かなり混沌としてきました。やはりkey名物の1クールすっ飛ばし終結に向かうのでしょうか?
篝は予想以上の不思議ちゃん。key作品の中でもダントツに近い不思議ちゃんではなかろうか?ラストのキーパーソンになるのは違いないと思いますが、小鳥、ガイヤ組、ガーディアン組と分かれてしまった彼女たち三竦みとどう絡んでいくのか気になります。
胡太郎と小鳥の関係も気になります。原作では年齢差が実は…の関係だったと思いますが、原作に沿うのでしょうか。そいうや、胡太郎のリライトの能力についてはまったく明らかになっていないんですよね。さてさて…{/netabare}

10話…ヒーコーは旨いのです
{netabare}安くても旨いものは旨いのです。
サクヤが結界破って侵入。実は朱音による護衛の指示。もはや朱音はガイヤが合わないようだ。
胡太郎はサクヤと特訓。鍵が篝とはっきりし、篝も
なにかを思い出しそう。
ガーディアンも結界の存在に気づいて森へ。ガーディアンの連中が結界破ろうとした瞬間、ルチアが表れ…ルチアぁぁぁぁぁ…な最後。

話がゆるいので進まないのかと思ったら、急にシリアスになります。もうね、この作品はこのパターンで通しそう。ただ、なんとなく先が見えてきたかも。結局は落ち着くところのに落ち着きそうです。{/netabare}

11話…混沌になるのかな?
{netabare}ルチアが生きてました…良かった。
事態はガーディアン、ガイア、小鳥たちと三竦み。小鳥たちにはルチアとちはやが加わり、朱音はガイアの精神に取り込まれそう。ガーディアンも攻撃体制整えて。篝がガイアの歌声とリンクしそう…
ユルいんだけど、まとめると混沌なんですよね。これがこのアニメの不思議なところです。でも、最後の2話は怒濤になるんだろうな…{/netabare}

12話…敵が味方で味方が敵で、ごちゃごちゃじゃ…
{netabare}話をまとめると…ガイアが襲ってきて、ガーディアンがやってきて、篝が破壊しそうな雰囲気出しはじめて、静流がオカ研に加わって、怪物たちが街を襲いはじめて、最終回へ…
もうね、ごちゃごちゃ。やっぱり安心安定のkey怒濤のラスト。こんな話、3話くらい使っても問題ないくらい…というよりは3話使いなさい。ミドウの話とか、小鳥の両親とか、ドルドイの話とか、ガイアの婆さんの話とか、朱音の話とか…待て、余裕で5話行けるぞ。
もはやkey好きでないとついていけません。えっ? はい、key好きです。{/netabare}

最終回…あらあら、混沌トンで終わった
{netabare}一回見ただけではまとめきれないほど、よく分からない流れでした。
怪物はサクヤが変身?したもの、ガイヤもガーディアンももはや存在の意味すらなく、朱音はいつの間にか憑依されて世代交代すんでしまっているし、篝は戻ったり狂ったりしてるし、吉野が頑張って、ルチアが参戦して、篝が木になって、胡太郎は力尽きて、最後はみんな消えちゃうし、地球はなくなりそうだし。そして突然の二期予告。

飛ばしまくったなぁ…サクヤの件も朱音の件も、視聴者の想像任せだもん。一応の伏線張ってあったけど、理解するまでタイムラグできすぎるくらいです。恐るべしkey。{/netabare}

制作決まってものすごく楽しみにしてたんだけど、期待値が高いほど終わった後の表現が難しいアニメでした。世界観が大きいので、とても一期じゃ無理だし、かといって、これでは二期も心配です。ルチア、会長ルートまでは本当に面白かったです。オリジナルがきつかったですね。シナリオもですけど、制作全体に問題あったように思います。どうせ二期なら他のルートも流して二期に繋ぐリトバス方式の方が良かったのではないかなと思います。

かといって二期もあるので、待ちます。リトバスのように一期があってこそ二期が面白くなった例もあるし。世界観が大きいので本当はもっと長く作ってほしいんですけどね…惜しいと言わざるを得ない一期でした。

でも…key は大好きです。念を押すように、念じるように、二期が面白くなりますように。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 53

83.6 2 人類滅亡アニメランキング2位
少女終末旅行(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (969)
3885人が棚に入れました
繁栄と栄華を極めた人間たちの文明が終わりを迎えてから長い年月が過ぎた。人間たちのほとんどが死に絶え、生き物さえもいなくなった終わりを迎えた世界。複雑に建造された都市はまるで迷路のような廃墟となり、整備するものがいなくなった機械たちは徐々にその動きを止めていく。いつ終わってしまったのか、いつから終わっているのか、そんなことを考えることさえなくなった終末の世界であてのない旅を続ける二人の少女。チトとユーリは今日も愛車ケッテンクラートに乗って廃墟の中を彷徨っていた。

終末の世界をほのぼのと生き抜くディストピアファンタジーが今、幕を開ける。

声優・キャラクター
水瀬いのり、久保ユリカ
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

余白に何を思うか

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
あからさまなポストアポカリプス系の作品としては、これまで観てきたアニメの中でも1、2番だったと思う。

このアニメは凄い。メチャクチャ深いような、メチャクチャシンプルなような。考察しがいもあって、気楽にも楽しめる。

個人的には、今期(2017秋)の覇権アニメ。

私は色々考えながら観ちゃいましたが、な~んにも難しいこと考えずに、雰囲気に浸ることも全然OKな作品です。是非みてほしい。

あと、何気にOP、EDも良かったです。耳にも残り、メッセージ性もあって、可愛くて、作風にも合っていて。素晴らしいアニメでした。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(特盛りバージョン)】
{netabare}
「移動」と「旅」の違い。

例えば、A地点からB地点に行くとして、B地点に行くことを目的化している時、B地点で何をするのかが大事な時は、A地点からB地点に行く間は「移動」になる。

一方、B地点自体が単なる場所に過ぎず、その道中を楽しむ姿勢があれば、A地点からB地点に行く間は「旅」になる。

この作品のタイトルは、少女終末「旅」行。

作中、チトとユーリは幾人かの「人」に会う。彼ら、彼女らは、自身の生活(書いてて思ったけど、生活って、生きる活動って書くんだな。活動のない生き方は、生活してるって言わないんだな)になんらかの「生きる意味(目標・楽しみ)」をもっていた。

金沢は、「上層に行く(目標)・地図作り(楽しみ)」。石井は、「別の都市に行く(目標)・飛行機作り(楽しみ)」。ロボットですら、「都市の維持(目標)・魚の育成(楽しみ?)」。

なぜそのような目標、楽しみをもったかというと、「持たざるを得なかった」ということだろう。

最初の話(A地点、B地点)に戻って言うと、B地点に求める何かが確実にあるならば、途中の楽しみはいらない。B地点まで速やかに「移動」し、B地点で楽しめば良いのだから。しかし、B地点に何があるか分からない、ひょっとして何もないかもしれないと思った時、「移動」は意味を失い、消去法的に「旅」が生まれてくる。行った先に何もないのなら、せめて道中くらいは楽しまないとやってられないしね(笑)

この「少女終末旅行」は、まさにそんな、詰んだ世界(ポストアポカリプス)を描いている。

そして、少し飛躍して考えた時、この考え方は人生にもなぞらえることができる。

人生の終着点は、誰しもが「死」ということになる。その「死」にどう価値を付けるかを必死に絞り出したのが、宗教なのだろう(私自身は、無宗教無神論者だが、そのくせ神社ではお願い事をし、お墓を無下に扱う馬鹿者には腹を立てるという、ごくごく一般的な日本人だが)。

仏教でもイスラム教でもキリスト教でも、死後の世界は設定されているし(ユダヤ教はちょっと違うけど)、どうやら良い場所のようだ(確か、{netabare}イスラム教は天国(酒とか肉とか性とか、わりと即物的)で、キリスト教は永遠の安息(宗派に寄って違うけれど、神の元での安らかな日々という、わりと精神的なものが大きい)。仏教だけはちょっと違って、輪廻転生(また現世に戻る。まあ、天国もあるっちゃああるけど、修行しないとね)であり、イスラム教徒やキリスト教徒の方に言わせれば、仏教は宗教ではなく人生哲学らしいと、昔、本(コーランを知っていますか 著 阿刀田高)で読んだ記憶がある{/netabare})。

だから、B地点である「死」が「楽しみ」になる(死後の世界を信じる)と、それまでの人生(道中)は、目標に達するための手段(移動)にすぎなくなる(それがいきすぎたのが、いわゆる過激派というやつですね)。

一方で、「死」を「終わり(終末)」と考える人にとっては、「死(死後の世界)」は目標になり得ないので、その「道中(人生)」を「楽しむ」、「旅」になる。「どうせいつかは死んじゃうんだし、だったら今を楽しまないと損じゃん」という考え方は、前述の宗教的死生観と真逆で、「死」が「(今を楽しむ為の)手段」になっていることが分かる。

これは別に、私自身が、宗教を否定するものでも肯定するものでもなく、ただ、この作品は明らかに後者、「死」を「終わり」と考える立場に立っているということだ。実際、4話では「神」「宗教」に対して批判的な会話が描かれているし、9話では「命とは終わりがあるもの」と(珍しく二人がすぐに同意し)定義付けをしている。

だからこそ、彼ら、彼女らは、「今」に価値を見出だしているのだ。「今」に価値を見出ださざるを得ない世界に生きている、ともいえる。彼ら、彼女らは、(世界、あるいは自分の)「終末」までを「旅」しているのだ。

ちょうど、俳人の松尾芭蕉も、そんなことを書いている。彼は、「おくのほそ道」の中で、「日々旅にして旅を栖(すみか)とす。古人も多く旅に死せるあり」と、「旅」そのものが「家」「人生」である生き方に憧れ、「旅」の中で死ぬことを願っていた。「旅」を「人生」にするには、「結果よりも過程を楽しむ姿勢」「流動性を楽しむ姿勢」が必要になるのだろう。

チトとユーリも、そんな感じだ。一応、「上層に行く」という目標はあるものの、それは目的化されておらず、理想の住みかを夢想したり、雨音の奏でる音楽に興じたり、月明かりでビールを飲んだりする。実に「道中」を「楽しむ」、「旅」をしている。ただ、現実的な意味合いでの「生きる(生存する)」こと(暖をとる、食料の確保)は忘れてておらず、それがファンタジーに深みを与えている点は間違いないだろう。

つまり、金沢や石井にとっての「地図・飛行機」が、「リトとユーリの二人で過ごす全ての出来事(白字で書かれる事柄)」なのだろう。実際に、4話(神様回)で停電し、リトを見失ったユーリが銃を見つめていた描写があったが、あれは「リトがいなくなったら自分も死ぬ(自害)」ということで、二人が楽しみながら気楽に生きているように見えて、実はかなり危うい精神バランスの中で生きていることが分かる。

最終話、リトとユーリ以外の人間が生きていないとした点も深い。金沢や石井、お祖父さんも死んだのかな。リトとユーリと、その他の人間との違いは、独りか否か。人は独りでは生きていけない、生きていてもしょうがないということか。

最終話は、これら長々と書いてきたことを総括するものだった。リトとユーリは、「互いさえいれば、世界の終末すらどうでも良い」「勿論、最上層(月)を目指す。何もないかもしれないけど」「次は、風の吹く方向に行こう」などと言う。毎回のEDで流れる「終わるまで終わらない」というメッセージ。

実に、(哲学的な意味での)「旅」を意識した名作だったと思う。

しかし、これは多分、このアニメの伝えたいことの一部にしか過ぎないのだろう。考えるべき点は、さらいきれないくらい多かった。

みなさんは、この作品に多分に含まれた「余白(哲学的な問い)」に何を思ったのだろうか? レビューを楽しみにしたい。

〈まとめ〉
◎哲学的な問い
○美しい背景と、力の抜けたキャラのギャップ
◎世界観を上手く表現したOP、ED
○クスッと笑えるCパート
◎ラストが納得のいくアニメ
{/netabare}

【視聴終了(小盛り要約バージョン)】
{netabare}
「移動」と「旅」の違いは、「移動=目的地に着いてから楽しむ、移動は手段」「旅=目的地までの道中を含めて楽しむ、移動も目的」だと思う。

本作のタイトルは少女終末「旅」行。リトもユーリも「旅」をしている。

彼女らにも「目的地(上層)」はあるが、それ以上に、「二人で過ごす」「道中」を楽しみ、大切にしている。それは、いつかやってくる「死(終末)」を怖れるより、「今ある生(人生)」を楽しもうという姿勢に感じられる。

この作品に多くある「余白(哲学的な問い)」に私は、そんなことを思っていた。皆さんはどうだろうか?
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
ポストアポカリプス系かな。凄いゆったり進むし、雰囲気だけ出してストーリーを進めないとは、なかなか勇気のある1話目。

2話目
独特の会話だな。少しずつ明らかになる世界観。風呂に入って洗濯して飯食って終了。

3話目
お、新キャラ? 生きる意味、か。出会いと別れを繰り返していくのかな?

4話目
デジタルアーカイブ的なこと? ちーのイタズラ、下手すればユー、自害してたぞ(汗) なんか、ギリギリで生きているんだな。宗教の本質。

5話目
なんか、マッチ売りの少女みたいだな。芭蕉みたいでもある。何が価値を失い、価値を見いだすか。文字通り、雨音。

6話目
絶望と仲良くなろうよw 作風的に、成功するかと思ったけど、失敗か。絶望と仲良くなれた、、、か。夢(別の都市)の結末を見られなかったからこそ、また、夢をみられるという意味の笑みなのか、これで人生諦めがついたという笑みなのか。これ、日本沈没、みたいな話?

7話目
私たちはいつも迷っているようなもんだ。人生に矢印があったらつまんない。ちゃんと料理だけど、発酵を知らず、カリカリになっているのがリアル。糖分は大事だね。

8話目
生きてても死んでても、同じか。人は忘れられたら、死ぬってやつだね。死ぬのが怖くて生きられるかよw 殴るなよ(笑) ビール、月光が溶けこんでいる。酒盛りw 酔っぱらいw すげえ素敵な月見酒。この話が一番好き♪

9話目
生きてるって、何?とか、また、哲学をw ロボット三原則的な問いかな? 命の取捨選択。無常感。命とは、終わりがあるもの。破壊の先の創造、、、共感、環境問題。

10話目
時間の制約に生きる人間。音楽。夕日のさして~あはれ、だね。人間の根元的な感覚。電波を話す生物? アイボみたいな機械の可能性が高いかな、エサとかないし。

11話目
お? これが進化の可能性? 石像のやつに似てるな。本のタイトル、「War and Human Civilization」をググってみると、「War in Human Civilization」という本が出てくる。直訳すると、「戦争と人間の文明(戦争は人類の文明)」。2006年に出版されたらしいね。元ネタかは知らんが。文化の違い。よく分からないものを怖いと思うか、興味深い(知りたい)と思うか。それが戦争になるかならないかということかな。これが、戦争。そりゃ滅ぶわ。原子力ね。

12話目
ターンAのような、エヴァのような。今を生きる人間は、歴史の先端にいるわけだしね。超展開。良いラスト、最終兵器彼女みたいだな。終わるまで終わらない。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 57
ネタバレ

めっちょん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

これが終末世界の日常。生きるか死ぬかの日常。【レビューも中弛みの8話目!】

≪8話≫
{netabare} テーマは、
墓地。螺旋回廊。お酒。

・墓地
これも人々の心理についてのお話
人々の遺品を残してそれをあの石像が見守ってる構図
帰属意識みたいなものか
肉体は土に還り魂は宇宙に還る
結局一人の人間も何かの一部であるというのは本当のことだと思う


・螺旋回廊
螺旋を人生に置き換えるところが深い
食べて寝てぐるぐる回って同じ繰り返し

のようで確実に登ってる
みたいな話

途中で危険な場面に出くわすのもお約束
正直普通ならここで落ちて終了してるところですね
誰でも一度はこんな間一髪の体験あるのではないでしょうか
目の前に鉄骨が落ちてきたとか車が突っ込んできたとか
地震もしょっちゅうあるしね
一本先の電車や飛行機で大事故が起こったなんて経験ある人も多そう
実際毎日のようにこうやって犠牲になってる人もいるわけで
まあこうやって運命をかいくぐって今まで生きてきてるのもまた人間
まさに一寸先は闇
生きてる事自体がミラクルなのです

死ぬのが恐くて生きられるかよ―!
名言(迷言)だなw
まさにその通り
死ぬのが恐かったら何も出来なくなる
常に何らかの危険が潜んでるのが世の中
もし不運に巡り合ったらあきらめるぐらいの気持ちも無いと何も出来ませんね

・お酒
正直意味が分からないw
鼻歌のみのEDもスタッフ酒飲みながら作っただろ!と思うほど意味不明
つまりお酒とはそういうものだという事か
酒飲んで普段のストレス解消してみたみたいな話
ちーちゃんだってたまにはストレス解消したい!

酒の力借りないとやってられない終末世界は現代社会の週末世界そのものではないですか(うまいこと言ったドヤァw) {/netabare}













彼女たちはいつまで生きれるのだろう
いつまで日常を送っていけるのだろう
未来の見えない終末世界の中で
ただ生き抜くために生きて彼女たちは何を思う
その瞳の先にあるのは希望なのか終焉なのか

静かに静かに時は流れ彼女たちをこのまま呑み込んでいくのだろうか
それともいつか彼女たちをここから救ってくれる時がやって来るのだろうか

彼女たちは最後まで穏やかに笑っていられるのだろうか


彼女たちの心の中と行く末がとても気になるアニメです


≪2話まで視聴≫

極寒の中寒さをしのぐ家も無く彷徨うというのは本当にいつ死んでもおかしくない
ケッテンクラートという乗り物がどれほどの頑丈さがあるのか知らないが
もし壊れてしまったら完全に詰む
北海道においてももし吹雪の中車が故障して誰も助けにも来れなかったら確実に死にますね
毎年そんな事故が起こってます
非常に危険ですね

会話の中にも常に死を意識した心情が垣間見れますね
天国がどんなところとか既に私たち死んでるんじゃないかとか
このまま静かに眠るように人生を終えても悪くないとさえ思っててもおかしくない状況ですね

意外と二人は異なる価値観で常に衝突して喧嘩してますね
言葉遣いも荒く攻撃的な口調が多くお互いを牽制し合ってる心情が読み取れる
これも余裕のない環境が引き起こす日常ですね
それでもそれが成立するのは二人の力、影響力がバランス取れてるからです
まあ基本二人は見た目と違ってしっかりしてますね
お互いを一方的に頼る事も無く自分というものをしっかり持っています

しかしここでもいつそれが崩れるか分からないという危なかっしさも感じます


常にどこか緊張感の漂う不穏さが独特の味付け、ピリッとしたスパイスになってる作品です


{netabare}
唐突な魚にはビックリしましたね
いかにもこの世界には似合わない珍しい出来事です
それゆえ魚の描写と合わせてなんだかリアリティーを感じないエピソードでした
まさかホントに夢の世界なのかね

上層部から来たという事は大きな希望ですね
上層部には生き物が生きられる環境がまだ残ってるという示唆ですね

日常ものではありますが上を上を目指す展開はRPGっぽくてワクワクしますね {/netabare}


≪3話目≫
何というかギミック?が素晴らしい
乗り物やら道具やら建造物やら細かくリアルに描いてます

{netabare}カナザワさんには同情した
生きる意味というのは人それぞれ
それを失う事ほど辛い事は無い

チトにとっては本、ユーリにとっては食べ物とお互い皮肉を言い合ってますが
実は二人が一番生きる意味を維持してるのはお互いの存在なんじゃないかとふと思いました
もし一人だったらとっくに生きる事をあきらめてたかもしれません。
それゆえに相手の大事な物に対して嫉妬したり

いろんな事を考えさせられる深いテーマのある作品ですね {/netabare}


≪4話≫
信仰についての非常に分かりやすい説明
光と闇
安心と不安
でもただの石像じゃんw
ちーちゃんが神なのでは?
いや私こそが神だ!w


≪5話≫
{netabare}ユーリ「家って何のためにあるんだっけ。」
チト「家が無かったら暮らしていけないだろ。」
ユーリ「今の私達には家ないけど~。」

なんつー深い会話
こういった暗喩的ないろいろな意味を含む会話がいちいち胸に残る

ユーリは何も考えてないようで相当賢い
その心の中ではいろんな思いを秘めていることが分かる
どちらかというとちーちゃんがやり込められてる事が多いですねw

普段何気無く住んでる家。その家の大切さを語る
こんな普段気付かない事がこのアニメでは改めて考えさせられる

ちーちゃんの夢はやはりちーちゃんの深層心理を現わしてる
ちーちゃんにとってゆぅは大きな存在であり
気をしっかり持たないとゆぅに食われる
ある意味ちーちゃんが弱気にならずしっかり出来てるのもゆぅがいるからだと考えられますね
不思議な二人の関係です

音楽
1つ1つから出る音はそれぞれ違ってそれが合わさって音楽となる
1つの音が挿入歌まで広がっていくラストは良くある海外のCMっぽい
音楽の本質を表現する実に良い演出

挿入歌「雨だれの歌」
歌:チト(CV:水瀬いのり)、ユーリ(CV:久保ユリカ) {/netabare}


≪6話≫
{netabare}イシイさんの希望と絶望回。

キャッチコピーの1つ「絶望と仲良く」
その意味を1つの視点と人物から描いたのかなと思われます

イシイさんには「空を飛ぶ」「隣の都市へ行く」という明らかな希望があった
こんな世界だからこそちゃちなプロペラ飛行機であっても、
空を飛ぶという事はとてつもなく大きな夢であり希望であったと言える
歴史が証明するようにそれは人類共通の夢の代表とも言える

終末世界での最後の夢、希望はしかしあっけなく散ってしまった

地図を作ってたカナザワさんはまた作ればいいさとまだ希望は残ってた
しかし今回は恐らく人類最後の飛行者と言ってたように明らかに希望が1つ失われた話だったと思う
二度と飛行機は作れないし隣の都市という希望も無くなった

残されたのはそう「絶望」です
それこそカナザワさんの時のように「生きてても仕方ない」「死なせてくれ」と呟いてもおかしくない

でもなぜかイシイさんは晴れやかで笑っていた
ユーリは「仲良くなったのかな。」「絶望と。」
と言った

この心理こそがこの作品に終始流れてるテーマ「絶望と仲良く」の意味だとしたら
やはりこの作品には希望というものとは無縁の世界を描いてるのかも知れないですね
希望は持たずともそれでも生きていく事にはやはり意味はある
二人を見ているとそんな気がしてくるのです {/netabare}


≪7話≫
{netabare}ちーちゃんほんと可愛いな
守ってやりたいタイプw

ゆうはいざとなったら頼りになるタイプ
じつはこういう人間が一番強い
人は逆境や極限にいる時にこそ本性が出る
普段どんなに立派な人を装っててもいざとなったら逃げだす人のなんと多い事か
いざという時にこそ動けるそんな人間になりたいと僕は思うのです

だから普段は多目に見てねwテヘッw


高層ビルや高い所に居ても安心出来るのは何故でしょう
足元にしっかり支えてる土台があるからですね
人が高い所に居られるのも土台があるおかげだという事を忘れてはいけませんね
土台が崩れれば一人の人間なんて儚いものです
常にいろんなものに支えられ生きているそれが人間なのです

調理してる時の二人すごい楽しそう
幸せへの過程とはこんな風に幸せなものなのです

締めは「甘いって幸せだよねー。」
これまた深い深い言葉です {/netabare}


OP
ボカロっぽい曲と思ったら作曲毛蟹Pはボカロもやってるっぽい
ミクさんに歌わせたらしっくりくる




※【余談】
スマホを持ってる人は「脱出ゲーム スライドプリンセス」というアプリを紹介しておきます
けものフレンズとも共通する非常に似た世界観を持ったゲームです

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

淡々とディストピアを味わう

終末旅行と言うだけあって人間がほとんどいないディストピアを車のようなものに乗って駆け巡りつつ、起きるとりとめのない作品。

全く人間がいないと思いきや{netabare}地図を作って旅をする人や飛行機を作って遠い世界へ旅立とうとしている人に出会う。前者はエレベーターに乗って落としちゃって精神的にまいりながらもなんとか立ち直る。後者は飛行機は途中までしか飛ばなかった。なんとかパラシュートで脱出したけれども。そんなにがっかりしている感じもなし。{/netabare}

よくわからない石像がいっぱいあったり、戦争の残骸があったり、{netabare}最後のほうは謎のきのこみたいな奴らがでてきたり、{/netabare}
それでもチトとユーリの食事を巡る掛け合いなどが中心で本当に淡々としている印象を受けた。
穏やかに見られた。ただ、キャラデザは独特。


OP
動く、動く 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
ED
More One Night 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
挿入歌
雨だれの歌 歌 チト(水瀬いのり)、ユーリ(久保ユリカ)
フニクリ・フニクラ
ノクターン Op.9-2
主題歌がなんか可愛い。ディストピア感があまりない。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 「星空」「戦争」
文明が崩壊し、全てが滅んでしまった世界で、ふたりぼっちになったチトとユーリは、延々と続く廃墟を愛車ケッテンクラートに乗って旅をしていた。しかし、ユーリのふとした思いつきで建物の内部に入った二人は、そのまま道に迷い、外に出ることができなくなってしまう。陽の光も当たらない暗闇の中で、自分たちがどこにいるのかもわからないまま、時間の感覚すら失い始めた頃、眠りから目覚めたチトはわずかに流れている風に気がつく。

2. 「風呂」「日記」「洗濯」
見渡す限り一面の銀世界をケッテンクラートに乗って走るチトとユーリ。雪はしんしんと降り続き、ケッテンクラートが走ったあとのわだちもすぐ雪に覆われていく。ユーリは荷台でいくつもの雪玉を作っては並べながら、チトにここはどこなんだろうと尋ねるが、答えなど出るはずもなく、徐々にその勢いを増していく雪と風。吹雪の中で本格的に生命の危機を感じ始めたチトとユーリは意識を失いそうになりながら、寒さを凌げる場所を探す。

3. 「遭遇」「都市」「街灯」
巨大な溝のそばで、溝の向こう側に渡るための橋を探すチトとユーリ。しかし、どこまで行っても延々に溝が続くだけで、向こう側に渡れそうな橋は見当たらない。そのときふと煙草の匂いがすることに気がついたチトが匂いの方を見ると、まだ火がくすぶっている吸い殻が落ちていた。警戒して辺りを見回すと雪の上に足跡も残っている。近くにいる何者かを警戒し、銃を手にしたユーリにチトは弾を込めるように指示を出す。

4. 「写真」「寺院」
生まれて初めて見るカメラを手に試行錯誤しながらユーリの写真を撮るチト。何とかピントは合ったものの画面が全体的に白く上手く撮れたとは言い難い。撮影を止め、ケッテンクラートに乗って走り出すチトとユーリだったが、カメラに興味津々のユーリはチトが首にさげているカメラを取り、写真を撮り始める。運転中のチトに声をかけ、写真を撮るユーリに、運転中によそ見をすると危ないと言うチトだったが、時既に遅く石像にぶつかってしまう。

5. 「住居」「昼寝」「雨音」
いくつもの建物が連なった巨大な団地にやってきたチトとユーリ。電気や水道といった設備はまだ動いているが、人は誰もいない。かつてはたくさんの人々が住んでいた家だった場所を探索しながら、家について考える二人。探索を続けるうちにまだドアがついている部屋を見つけた二人が中をのぞいてみると、そこには二つのソファが残されていた。ソファに座ったチトとユーリは背にもたれかかり、一息つきながらお互いの理想の部屋について語り始める。

6. 「故障」「技術」「離陸」
故障して動かなくなってしまったケッテンクラートを修理するチトの横で、仰向けに寝転び、空を眺めているユーリ。板金をしゃぶりながら鼻歌を歌うユーリに、少しは手伝って欲しいと告げるチトだったが、返ってきたのは断りともっと絶望と仲良くなろうよという返事だった。このまま直らなかったらどこにも行けなくなってしまうと溜息をもらすチト。そんなときユーリの視界に空を飛ぶ何かが飛び込んでくる。

7. 「迷路」「調理」
イシイが描いてくれた食料生産施設への地図に従ってやってきた建物の中には大小様々なパイプが縦横無尽組まれた空間が広がっていた。上も下も右も左も前も後ろもパイプしか見えない。そこから先については行けばわかるとしか書いておらず、仕方なくパイプの上を歩きながら進んでいくチトとユーリ。しかし高いところが苦手なチトは、足を踏み外せば命を落としてしまうであろう高さに耐えきれず、その場にへたりこんでしまう。

8. 「記憶」「螺旋」「月光」
視界の果てまで続く広大な敷地の中に整然と並ぶ無数の引き出しがついたいくつもの壁。引き出しは欠落している箇所を除けば、ほとんどぴったりと閉じていて開けることができず、開けることができたいくつかの引き出しも空っぽか役にも立たない価値のなさそうなものが入っているだけ。そして壁の終わりのほうに見覚えのある石像を見つけたチトとユーリは、石像の写真を撮り、カメラをくれたカナザワのことを思い出す。

9. 「技術」「水槽」「生命」
まだ所々電灯がついている薄暗い場所をケッテンクラートに乗って進んでいたチトとユーリ。そんな中、チトが地面に何かが打ち付けられるような音に気がつく。警戒しながら音の正体を探ろうとする二人。連続して聞こえるその音は徐々に大きくなり、次第に地面も音に合わせて振動を始める。暗闇の中から目の前に現れたのは長い足を持つ巨大なロボットだった。ロボットはチトとユーリの眼前を通過し、また暗闇の中へと消えていく。

10. 「電車」「波長」「捕獲」
駅のホームにやってきたチトとユーリは、そこに到着した電車にケッテンクラートで乗り込む。瞬く間にスピードを上げて進んでいく電車の窓の外に広がる巨大なプラントが立ち並ぶ施設に圧倒される二人。電車は施設の上に架けられた高架橋を通り、トンネルへと進んでいく。見るものがなくなってしまったチトとユーリは、暇を持て余し、電車の先頭車両へ行こうとケッテンクラートを走らせる。

11. 「文化」「破壊」「過去」
大穴の中で見つけた猫のような謎の生き物を拾ったチトとユーリ。ヌコという名前らしいその生き物に銃弾を食べさせているユーリを見て、驚くチトだったが、ヌコは銃弾をお気に召したらしく、もっと食べたいとねだる。ユーリが拾ってきた大小様々な銃弾の中でも大きな20mmの銃弾を頬張るヌコを横目に、建物の中に何かを見つけたチトは、ケッテンクラートの進路を変えて、建物の中へと入っていく。

12. 「接続」「仲間」
巨大な潜水艦の中を探索しながら、昔の人々がどんな暮らしをしていたのか知りたいと言うチト。ユーリになぜそんなことを知りたいのかと聞かれるチトだったが、上手く言葉にできない。潜水艦の中で見つけたチョコレートを食べるユーリに、チトがカメラを向けてファインダーを覗くと、そこに何か文字が浮かび上がる。何が起きているのか把握する間もなく、チトとユーリの前に浮かび上がったのは、これまで撮影してきた写真の数々だった。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

84.7 3 人類滅亡アニメランキング3位
ブラック・ブレット(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (2566)
15363人が棚に入れました
突如、現れた異形の寄生生物「ガストレア」。赤く輝く目と圧倒的な力、そして桁外れの再生能力を持つ彼らの侵攻に、人類はなす術もなく大敗を喫する。国土の大半を失った現在、人類は彼らが唯一弱点とする金属「バラニウム」で作ったモノリスで囲われた、狭い「エリア」の中で、ガストレアの脅威に怯え、隠れながら生きることを余儀なくされていた。そんな中、生き残りをかけた人類のささやかな抵抗として組織されたのが、ガストレアへの対抗手段を持ったスペシャリスト集団「民間警備会社」――通称、民警。そのひとつ、天童民間警備会社に所属する高校生・里見蓮太郎は、相棒の少女・藍原延珠と共に、東京を壊滅に追い込まんとする、危険な企みに巻き込まれていく――。

声優・キャラクター
梶裕貴、日高里菜、堀江由衣、黒沢ともよ、小山力也、悠木碧、甲斐田裕子、豊崎愛生
ネタバレ

buon さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ハイスペクタルなチープさ +みんなの感想を見て思い出したこと

店員「安いよ安いよ、うちは何でも揃っている」
客A「お、これもあるじゃん★」
客B「ふざけんなこんなもんに金払えるか!」
客C「にょほほほ、これはなかなかの品質でござる♪」
客D「何で・・・こんな扱いをされているんだ」

客E「結局、何屋さんなんですか?」
店員「何でも屋です」



信念のあるところに道がある。
この主人公たちには道はあるのだろうか。

最初の数話を見て求めてしまったものは、ここにはなかった。

「蔑まされる日常と少女の手が血に染まる戦場」

人間の汚さがドロドロでどうしようもないヘドロの吹き溜まり、
そんな世界を守るために汗と泥にまみれ、血を流すが、涙は流れない、
そんなヘビーな世界を見たかった。

まあ、そこまでは求めていないけど、
一番に戦闘のグロさと派手さを、二番に人間の汚さと強さを堪能したかった。

ぶっちゃけ、微妙だった。


あらすじ省略。
長くなるから。


さて、この作品は要素、ネタが豊富な一方、どれもチープになってしまった。
あんだけの映像美なのに。

ツッコミどころを2つだけあげると、聖天子様護衛隊、れんたろ。
3つ目に戦闘を入れようと思ったが、短く言えば、対ガストレア戦をもっとみたかった。
{netabare}幼女や人間っぽいのとかのバトルの方が多かったし。
★みんなの感想見て、忘れてたけど、幼女ばかりがなんでこんな残酷な目に遭わされているんだ・・・

んで、護衛隊、あいつらの練度・程度の低さはなんだ?
れんたろにトイレで絡む(引っ張り込む?)シーンでは、
「おぃおめぇ、どこ中だぁあ?」
「ぅちのお嬢にタメ口聞いてんじゃねえぞコラぁ!!?」
「これ、見えないのか、バタフライナイフだぜ☆」
「うっひょーあんちゃんかっくぃー♪」
的な声が聞こえてきました。

このシーンでオレの視聴欲を根こそぎ刈り取られてしまいました。
違うだろ。

<オレの理想的なあのシーン1>
ドン(突き飛ばす)
→誰もいない倉庫みたいなところに入れる
→れん「おい何すんだ…」バン!!銃声がなり響く
→そのままダストシュート的なところへ放り込む → 終了
→の予定だったが、1人だけ腕ごとへし折らる
→れんたろが血のにじむダストシュート的なところを見て
 「ろくでもねーやつらだが、聖天子様は守ってくれよな」と立ち去る

≪オレの理想的なあのシーン2☆☆☆≫
トイレでお手て洗い中のれんたろ
→バン!! 後ろから銃声がなり背中から心臓の辺りを打ち抜かれ、流血
→れんたろバタリ、「片付けておけ」「はい」とれんたろに下っ端が近づき担ごうと手を伸ばす
→ガッ、「何!?」れん「そこはバラニウムが埋め込められているんだよ、肉体もあるから痛いもんは痛い・・・」
→下っ端ボスがすぐ頭を狙うがかわされる、れん「見え見えなんだよ」
→れんたろが素早く近づき銃を持つ手首を抑える
→れん「聖天子様の護衛で銃を撃てなくなっていいのか」とミシミシと音を立てるが、すぐさま力を抜き立ち去る

みたいな感じwwwww
とにかく有無を言わず、言わせずにバンとやって欲しかった。

しかも最終戦で、聖天子様の命の危険を考慮せずに嫌がらせを優先するとか、
どんだけレベル低いの??
一応、総理大臣、あるいは政治を行う天皇様のSPみたいなポジションだろ???
最後の最後まで萎えさせてくれたわ。


そして、れんたろ、おま、基本的に戦闘力も意志も弱過ぎww
ボス戦だけ強いって、あれか、そういう特殊スキルか!?
『ボスに強い』ボス戦では力が200%発揮される、ザコだと幼女がいないと力が出ない。

最終戦で演説するとき幼女に撃ち抜かれそうになるとか、
わんちゃんの群れで苦戦するとか、
どんだけ集中力と破壊力がないんだよ。省エネに銃は最高だろ??黒い弾丸なんだろ???

あと意志も弱い。
簡単に揺らぐな!! 迷うな!!! せめて5割ぐらいの時間は固い意志を保ってほしい。

何のために戦う???
「オレは、幼女のために闘う!! もちろんえんじゅは特別だ!!!!」
とかロリコンを公言したり、
「オレの守備範囲をなめるなよ! ちゃんときさらさんも入っている!!!!!」
とか女好きを公言したり、する方がいっそ清々しい☆☆☆☆☆

・・・ここまで露骨である必要はないけど、建前ぐらいは揺らぎないものを持って欲しかった。
迷ってもいい、だが迷っていい時は少ない。
ここらへん、意志の微妙なキャラが多いから、タネやんとか女医さんのカッコ良さが引き立つ。


あ、あと民警のパートナー、幼女たちの忠誠心を掘り下げてないのが残念でならなかった。
などなど{/netabare}他にも色々気になる点はあるんだけどね♪

とにかく、世界観として厳しい現実が目の前にたくさん転がっているのに、
その緊迫感が全然伝わらない。
ブラックブレットの世界に飲まれることがはなかった。


文句たくさん言ったし、他にもはたくさんあるけど、
なんだかんだで、そこそこおもしろかったよ~☆


{netabare}最終話のきさらさんとえんじゅは良かったわ。

きさらさん、その点に関しては確固たる決意があるんだな★★★★★
えんじゅ、そう思える人間は少ないんだよ、君は最高だ~☆☆☆☆☆

そしてれんたろ、おまえは平和主義者か? いつまでそれでいられるんだ??
もっとおまえが見てきた呪いを教えてくれ。目指す所は違えど、タネやんと同類の人間なんだろ!?

・・・フフッ、フフフフッ、フフハハハーーーッハッハッハーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!







★今期、2番目に期待していた時の感想{netabare}

物語 : 4.0  作画 : 4.5  声優 : 4.0  音楽 : 4.5  キャラ : 4.0
【2話までの感想『表現力と演出と物語の問題』】

どこかで見た設定の塊だな。

「デガミバチ」的な敵が、
☆「寄生獣」的に現れ人類を侵蝕し、
そいつの影響を受けた妊婦から生まれる子は☆「エルフェンリート」的なスーパー女の子で、
☆「進撃の巨人」的に壁っぽいの建てて安全地帯を作り、
パートナーは「ガンスリンガーガール」並にちびっ子で不幸で強く、
なんか「AKIRA」っぽい終末感、
「幽遊白書」の仙水編的な残酷に扱われる人外とされる子ども、
高校生ながら生計を営む「ハヤテのごとく」バリの貧困生活感覚とちびっ子の組み合わせ、

・・・がんばってもこんなもんかなww
こういう事を言い続けようと思えば、いくらでも言えると思う。

『○○っぽい』をがんばって出してみました。
最初は☆が付いている3つのイメージだったけど、
寄生獣・エルフェンリート・テガミバチ・ガンスリンガーガールを合わせた感じが近いかな。
・・・巨人は観てないからよく分からんしw

んで「どっかにありそうな設定」って言われそうだけど、
ぶっちゃけ似通ってしまう、ってどんな作品・ジャンルでもあり得ることだから気にしないのが吉。

単純に、高校生・バトルで分ければいくらでも「同じような作品」が出てくるじゃん。

つまり何を題材にするか、どんな世界観なのか、設定なのか、
じゃなくて『表現力と演出と物語の展開』次第で評価が変わるんじゃないかな。

その点においてこの作品は、今の所、優れていると思う。

そして今後も優れた作品になると感じられる丁寧なつくりだと思える。

今期で2番目に楽しみにしている作品です♪



・・・ちなみに観始めた理由は『やなぎなぎ』さんがテーマ曲歌っている、
って感想を見かけたからですが、ぶっちゃけアニメ本編の方に引き込まれて、
テーマ曲はどっちも合っているからいいや、って感じですwww

投稿 : 2024/06/01
♥ : 25
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

評価できる点もあるにはあるが・・・

人類は壁に囲まれたわずかな居住区の中に追いやられ
壁の外から襲いくる巨大生物の恐怖におびえながら暮らしている
そして主人公たちは巨大生物を駆逐せんと立ち上がる!

んーどっかで見た設定ね?
っていうかまんま進撃の巨人だね

と言っても別にこれは進撃の巨人のパクリだ!
とか糾弾するつもりは毛頭ありません
作品が発表されたのは進撃の巨人のアニメ化よりずっと前
漫画は既に話題にはなっていたので
ある程度影響を受けてはいるかもしれませんが
そんなことを言い出したら大体の作品は
その源流となるような別の作品に行きつくものですし
そもそも進撃とこれとはだいぶ方向性が違う作品です

でも数あるラノベ作品でこれがアニメ化に選ばれた理由は
進撃の巨人の人気にあやかって便乗して儲けたい!
ってとこだったと思うんですね

主役の里見蓮太郎にエレン役の梶裕貴を持って来たり
OPのコーラスを進撃OPに似せてきたり
まぁ制作サイドが別の作品に想いを馳せて作っているんじゃ
いい作品なんかできっこないので
結局原作関係者もアニメスタッフも視聴者も
だれも得しないアニメ化になってしまったかんじ

原作者の神崎紫電は2007年にマージナルで
第一回小学館ライトノベル大賞大賞受賞
創刊して間もないラノベレーベルだったガガガ文庫
その方向性を決めかねない重要な第一回の大賞に
よくこんなものを選んできたなという内容でした
出来が悪かったとかそういう意味ではなく
かなりイカレたサイコスリラーで
粗削りながらすごい新人が出てきたなという印象でした

彼の作品でマージナルの受賞当時からブラックブレットまで一貫しているのは
人間の二面性を描くことに強いこだわりを持っているところかな?
アニメ最終話の木更さんのくだりなんかは特にらしさが出ている感じ
ただ善と悪の描き方がどうも両極端すぎるというか
オセロの石のようにきれいに純白と漆黒に分かれて過ぎていることに
どうも違和感を覚えるんですよね
実際には竹を割るように真っ二つに善悪の線引きをすることは難しく
白と黒は灰色のグラデーションでつながっているものだと思うのです

まぁでもそういった独特の世界観(原義のほうの)は
たとえそれが受け入れがたいものであったとしても
うまく表現できれば作品として面白かったはずです
でも悪人というよりただおつむが悪いだけの悪役たち
人間の持つ善と悪の二面性が主題なら
そこの描写が雑なのは致命的だよね・・・

結果出来上がった代物は
ただただ愛らしい幼女たちがひどい目に合うアニメ
という以外形容のしようがなく
観ていてしんどいアニメでした

おまけ
{netabare}に偽装した本題

ティナ役の黒沢ともよという声優をご存知だったでしょうか?
おそらくご存じなかった方が大半だと思いますし
ご存知の方もほとんどはアニメ声優としてではないでしょうね

私が初めて彼女を目にしたのは今から6年前
SoundHorizonの『冥王 (Θανατος ) 』のPVにて
当時12歳だった彼女は幼いアルテミシア役として出演していました
しかしまぁ陛下・・・じゃなくて冥王様が神々しすぎたのと
周りの死神さん方のインパクトが強すぎて
ほとんど印象に残りませんでした

その後『Moira』のコンサートでも
アルテミシア(少女時代)を演じていましたが
青年期を演じた栗林みな実と交代するまでだった上
ともよちゃんにはセリフひとつなかったので
私も実際に公演を観に行っていたものの
全くと言っていいほど注意を払っていませんでした

私が彼女のことをはっきり認識したのは
公演の半年後『Moira』のDVDに収録された特典映像でした
サンホラのコンサートは日程によって少しずつ演出やアンコール曲が違います
DVD化された最終日のアンコールでは『Roman』から星屑の革紐が演奏されました
そこでのともよちゃんのパントマイムがやばかった!

もともと『Roman』の楽曲の中でも星屑の革紐は特にお気に入りでした
そもそも私がSHにはまった契機になった曲が澪音の世界だったので
星屑の革紐の澪音とリンクする部分を聞いたときは鳥肌モノでした
でも『Roman』公演の星屑の革紐はプルーがあまりにシュール過ぎて・・・
だから『Moira』DVDで星屑の革紐が収録されると知った時も
ほとんど期待をしていませんでした

それなのに歌姫でもプロのダンサーでもない
ただのモーションアクターの小学生が
まさかあれほどの表現力をもったパントマイムで
盲目の少女と子犬を演じきってしまうとは!
いや、天才子役っていうのはこういう子のことを言うんだね

その次はそれから2年後、つまり今から4年前
彼女が中学2年生の時ですね
SHの次のStoryCD『Märchen』にて今度はアクターではなく歌姫として抜擢されました!
SHの歌姫といっても知らない人にはピンとこないと思います
往年のアニメ歌手やエロゲ界の人気歌手、元宝塚スターなど
メディアが持上げないので知名度はいまひとつながら抜群の歌唱力を持った方ばかり
それがSHの歌姫たちです
そんな錚々たる面子のなかに彼女の名前を見たときは首をかしげたくなりました
たしかに『Moira』での彼女の演技は素晴らしかったのですが
あそこで見せた輝きは歌姫に要求されるものとは才能の質が違います
中学生には荷が重すぎるのではないか?という不安で一杯でした

しかしそんな心配は全くの杞憂に終わり
中学生離れした歌唱力と年相応の愛らしさとを兼ね備えた
すばらしいパフォーマンスを見せ
見事に愛らしい雪白姫を表現してくれました
私はこの時点で完全に彼女のファンになっていました

その後劇団をやめて声優事務所に所属したらしいとか
プリキュアの主題歌を歌ってるらしいとか
モバマスやらアイカツ!やらで声優活動しているらしいとか
風の便りに活躍ぶりを耳にしてはいたのですが
実際に作品に触れる機会はありませんでした

今回アニメ放送に先駆けて日高里奈とラジオを開始したので
久々に彼女の声を聴くことになりました
・・・といっても元々歌だけでトークは聞いたことが無かったので
以前と比較したりはできないでいたのですが
性格は高校生にしてはしっかりしている(相方のちゃんりなが幼いだけともいう)けど
声の感じは高校生の女の子だなぁという印象でした

だから本編でティナのふわふわした声を聴いたときはびっくり
数年間でどれだけ成長したのか楽しみにしていたら
数年前より幼くなっているってどういうことー???
いやまぁ幼女役なんだから幼いのは当たり前だし
色々な役を要求に合わせて演じ分けてるんだから
ある意味成長しているんだけど
こっちの期待していたものとはちょっとずれてるというかw

天誅ガールズの歌う挿入歌を延珠&ティナとしてカバーしているものも
黒沢ともよではなくティナ・スプラウトとして歌っている感じなので
これもやっぱり何か違うなぁという印象

まぁでも歌って踊れる18歳というのは
最近のアイドル化する声優事情にマッチしているように思うので
今後どこかでブレイクしてくれるといいなぁなんて思います

あと最終話直前の12話でティナが画面上にはいるのにセリフが一切なくて
キャストクレジットにもともよちゃんの名前が無かったのはいくらなんでもひどい;;
いったい何のために観てると思ってるんだ!{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 29
ネタバレ

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

幼女不憫萌え(́౪‵) ♡…あなたの是非が…今問われる!!

原作ラノベ 全13話 原作未読


物語の概要―
『ガストレア』という寄生生物(大きな虫..・ヾ(。>д<)シ )
が蔓延る世界に、共存する人類!!

その巨大生物から身を守る為に人類は
“モノリス”という巨大な防壁を築きそれらで囲んだ
安全な地域=エリアにてその驚異から身を守り暮らしていた…


ガストレアに対抗する力を持った”少女” \_( ゚ロ゚)ココ重要!!
「イニシエーター」と、彼女らを指導する「プロモーター」によって
組織された「民間警備会社」⇒略して”民警”とのその戦いを描く物語!!!

                      (あらすじ一部参照)

というまどろっこしい前書きはこのくらいにして
私的に本作をわかりやすくまとめてみるとッ♪


◆ここだけは抑えておきたい! ブラック・ブレッド三大要素◆

①幼女ハーレム計画。.゚+(ヾ(。>∀♡)シ)).:゚+。(冗談ですよw)

②大きな虫さんたち…うじゃうじゃめたこわ恐怖;゙゚’ω゚’):

③人類の驚異と化した↑とのダイナミックアクション!!
(…その戦いの裏に隠された社会の闇…謎、陰謀、悪事、その真実とは?!)


と大雑把に言うとこの三大要素が大いに絡まり合う展開となりますv(´∀`*v)


とまぁえらい偶然なことに
私の大好物(幼女)とVS大嫌い(虫さん)が相まみえるという
なんとも複雑なはぅあぅぅ~な(´Д`;)構図に!
言うまでもなくハラハラドキドキ展開になるのです(´Д⊂ガンバッテ

そしてガストレアという寄生生物という名の大きな虫たち!!
についてですが、虫さん嫌いな皆さま( ´ ▽ ` )ノ

どうぞご安心下さい♪
虫は虫でもその実態があまりにも大きく凶暴な生き物なので
虫さん特有のウジャウジャ感というか、びやーっとした気持ち悪い感は
若干弱めで、ナウシカで言うところのオウムさんや
特撮もののモスラーやモスラーッ♪などが大丈夫であれば
何とか大丈夫なレベルではないかと存じます(`∀´)ゞ


そして、やはりやはり物語や展開その演出は実に巧いです♪
幼女萌えさせるところはしっかりさせ゚+o。ドキュ―(*゚д゚*)―ン。O+゚
ハラハラさせるシリアスモードや鬱展開をかみ合わせ((((;゚;Д;゚;))))カタカタカタタタw
私の心をむさぼりつくすのであります…Σ(゚д´(ω・` )

その演出には大変心揺さぶられ
私かなり熱い思いがこみ上げてまいりました…


ということで私は声を大にして言いたい!!!

本作に登場する”呪われた子供たち”という名の
幼気なその幼女たちへのこの胡散臭い社会の扱いのその酷さに

ほとほと私は遺憾の意を表にせずにはいあられないので
ありますよッヾ(`Д´*)ノ


この世に授かりし全ての幼女たちの笑顔を、
その優しい眼差しを―

ごくごく普通の少女として、みな誰しもが夢見る気持ち、
そのささやかな幸せを、その願いを、想いを、夢を、希望を…
踏みにじり、蹴散らす権利など誰にあるというのだデス!!

そんな社会を是とするならば私はまっぴらごめんであるデスヾ(`Д´*)ノ


仮に私が、100歩譲ってロリコンだったとしよう…
いや譲るまでもなくロリコンなのだが(♥ó౪ò)ヾ(・ω・`

幼女たちの幸せを願うこの気持ちは―
もはや揺るぎようのない人間の生理現象だと思うのですが…?


色々と誤解を招きかねないので伝えておきますが
何も私は幼女たちを●□▲×チョメチョメしたいという訳ではない(`・ω・´)キリッ

何よりも幼女たちの… ぁのあどけない笑顔.*・゚
そう、彼女たちにはいつも笑っていて欲しいのだ
はしゃいでいて欲しいのだ、喜んでいて欲しいのだ、

幸せであって欲しいのだ…

傷ついたり泣いたりした悲しい顔はみたくないのだ
胸が切なくて苦しくては焦がれて堪らないのだ―

幼女たちの幸せをそっと見守り、愛でていたいのだ…

そんな風に思うこの気持ちは間違っているのだろうか…
いけないことなのだろうか… 誰か教えて欲しい…


たとえ世界中の誰もが…
彼女たちを嫌い蔑み滅ぼそうとしたとしても

私だけは絶対に守りぬく…
この身を呈してでも この命にかえてでも―

そんなロリコン人間に… 私はなりたい(o´Д`)Ф_ … 



ぁ、さて散々支離滅裂な内容でお送りしてきましたが、
本作、私はお気に入り棚にぶち込みたくなるほど
大変楽しませて頂きました♪

まず、主人公『蓮太郎』の相棒『延朱』がどーにも
妾(わらわ)可愛すぎであって、天誅ガールズのくだりとか…
大変胸を揺さぶられ…私の涙のダムが決壊し崩壊しました。゚(゚´Д`゚)゚。

さらに金髪ロリのちょー強幼女『ティナ』も魅力満載で
これまた可愛い(◍’౪`◍)♡…

極めつけには、猫耳ロリの『翠』たんまで登場するという
大盤振る舞いときたもんだ♪

ふと見渡せば、そこはあたり一面幼女だらけ…
ここは正しく幼女たちの桃源郷♡


心の奥底にひっそりとしまっておいた計画…

そう幼女ハーレム計画という名の
変態紳士の野望を画策、企てようとやっきに
なってる方々からしてみれば
本作はまさに打って付けの作品となっていること間違いなし!!


うん…しかしながらちょいとばかし心えぐられる展開になるかと思いますが…

沙都子や梨花ちゃま、れんちょんや、八九寺、千冬ちゃんや白たそ好きな
そこのあなたには是非とも視聴に挑んで頂きた作品なのです!!!

物語、声優、作画、音楽、キャラもあにこれで言うところの
かなり高い水準で描かれ、作りこまれた作品であると
私は自信を持ってオススメしたい作品でなのです…

アクションにバトルに何かと臨場感溢れる
演出と…でもまぁ {netabare} 最後は○兄に任せてしまって良かったのかと
些か疑問点は残りますが…w

これも延朱をまた一人ぼっちにしない為と考えれば
致し方ない事の結末だったと受け入れられるでしょう…{/netabare}


ただ1点… 彼女たち幼女たちへの扱いを
不憫萌として受け入れられるのか…
はたまた一切受け付けられないのか…
そもそもロリとか興味ないし(ヾノ・∀・`)なのか…

ココは大きく評価に影響してくるものかと存じます(゚д゚)_。)
ちなみに私はエンターテイメントとしては受け入れられましたが
やはりその方向性、趣向にはNOと言わざるをえず…

なんとも惜しくもお気に入り棚入りを逃した作品となりました(。-`ω´-)ンー
(ま、そもそもお気に入り棚いっぱいぱんぱんでもぅ入る余地がないんですがね…w)

いや心揺さぶられ大変楽しませて頂いた点はふんだんにお伝えさせて頂きますぞ!!


ささ!! そこの幼女ハーレム計画を企てている
そこのあ・な・た!! 幼女エキスが足りなくなったその時には
ぜひぜひこちらに立ち寄って頂きたい! 
私きってのオススメ案件でございます(∩´。♡∀<)⊃ぜひッ!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 64

85.8 4 人類滅亡アニメランキング4位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (757)
3303人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Open the world!

稲垣理一郎さんとBoichiさんによるSF漫画のアニメ化作品。「週刊少年ジャンプ」で現在も連載中。単行本は既刊13巻まで。(放送終了時点で)

原作の稲垣理一郎さんは小学生時代からPCで自作ゲームを作って遊んでいたという筋金入りのゲーマー。漫画連載中でも新型ゲーム機の発売日に店頭に直行した経験もあるそう(笑)。一方で、仕事に取り組む姿勢は心から尊敬すべきもので、作中に登場する科学の料理を一から作って食してみたり、工房や道場へと自ら足を運び生の知識を得たりと実直そのもの。科学的素養充分な方とお見受けした。

作画のBoichiさんは目標に一直線なパワフルな方で、漫画を描く為に大学では物理を、(芸大)大学院では映像を専攻し、また学業の傍ら、一般書を含む膨大量の科学関連書籍を読み漁ったという努力家のツワモノ。「攻殻機動隊」の原作者として今や世界的に有名な士郎正宗先生の作品群に触れ、知識が漫画を面白くする事を学んだそうです。そしてこの方も仕事の鬼^^。ソユーズを生で見るためにロシアまで足を運んだり、土器の蓋のデザインで悩んだりするほど(笑)。作画担当に留まらぬ精緻な仕事振りが光ります。

それではレビュー。

物語の発端は世界各地で発見された石化したツバメ。やがて眩いばかりの閃光が地球全土を覆う。全ての人類は石となり、その活動を停止する。

3700年の眠りから覚めた高校生、石神千空は※1人類が消えた世界「ストーンワールド」で生きる術を模索し、人類文明滅亡の謎を探ります。


一見するとトンデモな出だしですが^^;、娯楽性やドラマ性一辺倒な作品とは一味違い、ファンタジックな少年漫画の皮を被りつつも、芯(サイエンス)は厳格。やたらと高度な最先端科学や新種の造語で、それとな~く知的な雰囲気を醸し出し視聴者を煙に巻く、数多の作品群(ファンタジーとして楽しいので否定はしない)と比較すると、本作の性質は概して真逆。

アニメはあくまでも娯楽なので薀蓄必要無し!もまた真なりですが、それはそれ、これはこれとして、作中台詞の一部を借用させてもらって両者を表現するならば「前者の言葉は羽の様に軽く甘く、後者の言葉は石の様に重く苦い。」となるのではないでしょうか。一見して余計な、この雑味に当たる重さと苦さが、アニメ(物語)という娯楽に深みを与える最高のスパイスになるのです。

作中で取り上げられている「サイエンス」は、汎用性が高く物語に組み込みやすい物理、化学を中心に、その枝葉に当たる、工学、薬学、地学に料理^^と多岐に渡りますが、それら全ての要素が、作中における主人公達の第一目的である"生存"と深く結びついているため、物語を回転させる動力としても、歯車としても、より強く堅実に機能している印象を受けました。科学を利用する必然性があるので押し付けがましさが目立ちません。

物語序盤は、多様性をガバガバ受け入れ、科学の力で奔放に人類の栄華を取り戻さんとする、主人公千空とその仲間達が作る科学王国、徹底した選民思想と独裁、武力による支配、原始の生活を旨とする獅子王司率いる司帝国、両者の対立と抗争のお話。

話は横道にそれますが、15年くらい前になるのでしょうか、当時のNHKで「※2アーサー・C・クラーク氏が舞台設定をした(開拓地の)火星で展開されるドラマを、日本の漫画家やアニメーターが短編アニメ作品として映像化し、それを同氏に見てもらう」という趣向の番組がありました。

正確な引用ではありませんが、完成した作品の一つに対してクラーク氏が与えた評価は「火星を第二の地球にはしたくない。わたしたちにやり直すチャンスがあるはず」といった内容のものでした。氏の残念そうな表情がおぼろげな記憶の中から思い出されます。

欲望のままに生産と消費を繰り返す科学王国のあり様は、一見すると、わたし達の住む世界の写しに見えますが、前者が"無い"から作っているのに対し、後者が"ある"のに作っている点で大きく異なります。ただし裏を返せば、搾取する対象がある限りは安泰でも、敷かれたレールに沿って突き進めば、崩壊前の地球の姿に逆戻りする危険のある楽観に満ちた社会とも言えます。

千空の頭脳に刻み込まれた人類200万年の知識の遺産と父親から受け継いだ優しさと勇気は、人類の新たな希望となりうるのでしょうか? 歴史は決して繰り返しませんが、科学王国がクラーク氏の見た火星の開拓地の様に、わたし達の世界をなぞらないよう切に願いたい。


一方の司帝国は、獅子王司という個人による権力一極集中体制。

霊長類最強の高校生の異名を持つ司というキャラは、一言で例えるなら※3スーパーマン、なのですが、過去の苦い経験から"大人"への深い憎悪、あるいは絶望を抱く、憂いを帯びた人物として描かれています。

多かれ少なかれ、多分誰でもそうですが、わたしも例に漏れず、少年時代に大人の冷酷さや狡さ、理不尽な暴力というものを嫌というほど見てきているので、司の憤りには一部共感出来る部分はあります。…でもですね、何ともはや、大人になってから平たい目で思い返してみると、同世代にも似た様なのがいたんですよね。大勢。ただ大人より小さくて怖くなかっただけで(笑)

司の唱える、"若者は純粋で大人は不純"とする極端な世代間差別は、わたし達の世界をしつこく蝕む人種差別や性差別と同種の、憎悪を下敷きにした一種の思考放棄に当たりますが、集団をあたかも(妄想で肉付けした)人格を持った個人の様に錯覚すれば、ある小規模なグループから始まって、家柄、人種、国、性別、最終的には極端な単純化の過程を経て、とんでもない事に、全人類さえもその様に認識してしまう危険さえあるのです。(こんな世界大嫌い!的なやつ)

この「1を聞いて10を知る」試みは反証可能な科学の分野においては割と有効に働きますが、人を集団として見る時、その判断材料となる有機的かつ情報量膨大な最小単位"ヒトおよび個人"の理解が不十分であれば、せいぜい残るのは穴だらけの統計データ程度のもので、その評価は必然として恣意的なものになってしまいます。ヒトは1単位として数えられるほど単純なものではないのです。

複雑にして複雑な世界に背を向けて、嫌いなものは一括り、括ったものはまとめてポイッ! 独断と偏見とで要と不要を分け、自らの殻に閉じ篭れば、かくて名前の無い怪物の一丁出来上がり、"僕の考えた最強の世界"展開の下りとなる訳です(汗)

妄想という脆い足場の上に居を構えた司帝国は、髪の毛一本で吊るされたダモクレスの剣の例えがぴったりと当てはまります。

科学王国と司帝国、皆さんならどちらの国の住人になりたいですか?


かつて"科学者の良心"と称された※4カール・セーガン先生がそうされた様に、学校で聴きかじった科学を、目に見える形、手で触れられる形へと落とし込み、学問への恐れや不審の垣根を取り去る試み。偏見の解体。

文字情報が先行して「解った」と錯覚する事が容易な現代において、嫌煙されがちになってしまった、手で触れ、耳で聞き、鼻で嗅ぎ、口で味わいながら確かめる、知る事の大切さ。収集、分類、調合、加工、試行錯誤を繰り返し、どこにでもありそうなものから、ありとあらゆるものを造り出さんとする情熱。

仕事も遊びも生活も、あらかじめ用意されたものから選択する事を常とし、釈然としない気持ちを抱えながらも惰性に身を委ね、耐えながら生きる。あるいは飽きたら乗り換える。

完成品の世界の中で、わたしたちは世界の仕組みについてどこまで理解していると言えるのだろう?

本物とはズレた世界に浸かりがちな現代人にこそ、この世界は尽きる事のない磨けば光る宝石、ヤベースゲーモノ(笑)で満ち溢れている事を改めて思い出して欲しい。

そんな願いが込められた作品の様にわたしは感じました。


※1:ジャーナリストのアラン・ワイズマン氏による同名タイトルの書籍がある。様々な分野の専門家の知見を得て、3700年どころか 人類の消えた後の云億年先の未来の地球の風景を映し出す壮大な科学エッセイ。本作(漫画原作)の参考文献リストにも同書の名を確認出来る。

※2:「2001年宇宙の旅」の原作者としても有名ですが、一流の科学者としてテレビ解説者としても活躍。プレステのゲームにも出演してる(笑)静止衛星を使った電気通信リレーの発案者でもある。

※3:アメコミの人ほどではないです(笑)でも素手でライオンの群れを撃退できるくらい強い。加えて頭脳明晰で判断迅速の人。

余談ですが、神話や伝説は別として、紀元前400年頃の古代ギリシャではパンクラテオンのチャンピオンポリダマスが、近代でも1898年にボディビルダーのユーゼン・サンドウ氏がライオンに勝利したという記録がある様です。(後者は爪と牙を封印した状態で)

それでもまぁ、第6話で司が石槍で大木を叩き折る描写はいくら何でもやり過ぎでしたね。槍が折れる^^;。杠の頭のアレとか、スイカのゴロゴロとかと同類の、突っ込んじゃいけない演出だと思うので、てきとーに脳内補完しましょう^^

※4:地球外生命の探査計画でも有名な人ですが、代表作の「コスモス」は天文学、生態学のお話を中心とした、国境や学問分野の垣根を越えた様々な挿話からなる科学エッセイ集。最高の科学入門書の一冊なので老若男女全人類にお薦めしたい!

※:物語5点の理由はシナリオや脚本もさる事ながら、科学考証の緻密さ、設定の素晴らしさがズバ抜けていたため!

ふろく1 石化について(ネタバレになるかも知れないので畳んどきます。)
{netabare}
メカ千空に習ってQ&Aの形で。

Q1:仮死状態とは言え3600年以上もヒトは生きられるの?
{netabare}
A1:千空は3689年158日もの間、脳だけはしっかりと活動させていました。活性状態の脳の寿命は長く見積もっても200年弱なので、結論を言えば不可能です。
{/netabare}
Q2:石化したツバメって一体なんなの?
{netabare}
A2:実験動物だった可能性が大ですが、それならネズミでもよかった様な気もしますし、これについては全く分かりません^^;ヒトとの繋がりは生活圏くらい? もしかしてウイルスキャリア?
{/netabare}
Q3:人類石化ってファンタジーなの?
{netabare}
A3:結論から言うと違うと思います。科学考証のしっかりしたお話なので、物語のキモとなる部分をおろそかにするとは考えづらい気はします。作中で石化と形容されている状態は、どちらかと言うとミイラ状態に近いと思われます。アニメ2話の大樹と千空の危ないキャッチドール^^;は、単なるギャグ演出とも取れますが、杠の軽さを暗示しているのかも知れません。
{/netabare}
Q4:石化した人類が蘇生するってやっぱりファンタジー?
{netabare}
A4:結論から言うと違うと思います(笑)

考えられる理由の一つは石化人類は既にヒトではないという事。

古典的には進化の原因は、交配による遺伝子の組み換えと、自然淘汰、突然変異の3要素という事になっていますが、近年の研究で明らかになった事によれば、第4の要素として後天性の遺伝子変異を可能にするものとしてレトロウィルスの組み込みというものが挙げられる様です。(エピジェネティクスというむつかしい獲得形質もありますが、あまり関係なさそうなので端折ります。)

レトロウイルスと言えば、乳腺に関連するウイルスやHIVウィルス(それとゾンビもののネタ笑)が割と有名ですが、ぐぐって調べてみたところ、ヒトゲノムの約8%がなんと内在性レトロウイルス(ヒトの遺伝子に定着したもの)由来の配列で占められているとのこと。ヒトって92%しかヒトじゃない!(笑)

SF的な想像をするなら、石化は単に外見的な特徴に過ぎず、実際の所は乾燥状態。全人類はレトロウィルスの感染によって不老の肉体と※クマムシの様な性質、それと、つぎのQ&Aにも関連しますが、もしかしたら光合成可能な体質も手に入れているのかも知れません。

※:クリプトビオシスと呼ばれる"乾眠状態"で長期間生存でき、水分が与えられると活動を再開する。蘇生時に体の損傷箇所を修復する種もいるらしい。
{/netabare}
Q5:約3700年もの間、生命活動を維持させ続けたエネルギーって何?
{netabare}
A5:ウィルス感染から肉体全体の変異、そして乾眠状態に至るまで、どれだけの年月が必要かは不明ですが、栄養供給源は作中の説明を素直に受け止めれば、外皮の何か(放射性物質が含まれている可能性あり)、あるいは微生物の類の助けを借りているという可能性も考えられます。前者ならヒトが※放射線を人体で直接吸収して光合成を行なうという単純なからくり。後者なら、例えば外皮の金属?層の内側に封じ込められたゲノム操作済みの微生物(あるいはナノマシン)が、前述の放射線やヒトの代謝物で成長・増殖し、その分泌液や排泄物でヒトを養い畑にして、共生関係を作っているとか。

※:もちろん普通の人体には有害ですが、遺伝子改造された人ならもしかして…。因みに放射線をエネルギー源にできる生物はチェルノブイリ原発事故現場付近で発見されており、地球上に存在する。ゴジラじゃないよ(笑)
{/netabare}
Q6:石化時間に個人差があったのはなぜ?
{netabare}
A6:A5に見落としがありました。脳の使用率によって石化時間が変化するんでした^^;

これを踏まえると、人体が直接光合成を行なっていたという線はあっさり消えてしまいます(汗)表皮の金属層に放射性物質が含まれているとしたら、それはその元素の持つ半減期に従ってほぼ一定の早さで減少していくので。

脳を使えば使うほど表皮を形成する物質の消費が激しいのなら、A5でもう一つの可能性として挙げさせてもらった微生物(あるいはナノマシンに類するもの)が表皮を食べていると考えるのが妥当と思われました。

まとめると

1.脳を稼動させているヒトのカロリー消費は激しい

2.共生関係にあるヒトを生存させるためには微生物はより多くの栄養を必要とする

3.栄養を得たり与えたりする効率を高めるため増殖する

4.微生物の総数が増えれば表皮の消費速度(食べる早さ)も上がる

こんなところでしょうか。

最後に残った疑問は、蘇生に必要な水の供給源。復活液(ナイタール液)が表皮に含まれる"何か"と反応した結果、水が生成された可能性が考えられますが、知識外なので今後のお楽しみにしておきます(笑)
{/netabare}
Q7:人類文明を滅ぼしたのは誰? その目的は?
{netabare}
A7:これについても全くの憶測ですが^^;、首謀者は政治的干渉をある程度無視できる財源潤沢な科学集団で、目的については地球の生態系の回復である可能性が高そうです。現在の地球も砂漠化が進み過ぎてボロボロですが、千空の生きた時代(2049年)はもっと切羽詰った状況だったのかも。前述の集団が強硬手段に訴えなければならなかった背景ドラマなんかも今後描かれたりして…。
{/netabare}
以上全部妄想です(笑)あれこれと思考する機会を与えてくれる、SF(ミステリー)好きには垂涎もののアニメだと思います^^
{/netabare}

ふろく2 4つの力について
{netabare}
電磁気力:光、電気、磁力の事。物に触れたり、燃したり、切断出来たりといった身近な現象の殆どをこの力で説明できる。

重力:質量のあるもの同士が引き合う力。時空の歪みを作る。自由落下、潮汐、惑星運行、星の成長や崩壊に関わる。

弱い力:原子核が自然崩壊する力。原子力発電所の燃料棒や※ラジウムで光る時計の文字版などに利用される。

強い力:原子核を繋ぎ留める力。便宜上の物質の最小単位とされるクォーク同士、陽子と中性子を結びつける。超近距離でしか作用しないため確認しづらい。

11話の回想シーンで小学生千空がここに触れていたシーンには感動させられました。学校で習う科学って、幹から枝葉じゃなくて枝葉から幹に向かうものが殆どで、教える順序があべこべな気がしてたので…。素直にここから学んだ方が勉強のモチベーションも上がるんじゃないかと思いました。

※:危険なので現代では生産されていない(と思う)。現在流通している蓄光素材は半導体の原理を利用しており、これとは別物。100億%安全です(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 43
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメ作品における、「ご都合主義」とは、何を指すかの個人的な定義

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
まず、☆4なので、全体としてはかなり高評価をしているという前提で。

科学アニメ。少年漫画原作らしいワクワクが詰まっています。

私、このアニメかなり好きです。設定だけなら、☆5のチャンスもありました。

でも、とある「ご都合主義」により、評価を下げました。その「ご都合主義」がナニを指すのかは、ネタバレになるので、レビューを読んで下さいっす♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ご都合主義とは、「主人公にとって都合の良いことが偶然にやってくる」ことを指す。では、このどちらがより「ご都合主義的」だと思いますか?

①クロムが便利な石を偶然にも拾いまくっている。

②大樹と杠が司帝国に行く。

私はこの2つなら、②をよりご都合主義的だと感じる。

①は、「偶然」が成り立つ。勿論、圧倒的に低い確率だが。

一方、②は、「必然」。誰にとっての必然かというと、作者にとっての必然(必要と言ってもよい)。

本作の6話目で、千空は、大樹と杠を司帝国のスパイとして送り込む。その後、コハク達と出会い、抗生物質を作るために、製鉄を行う。そこで、マンパワーを得るためにラーメンを作り、、、となるが、、、製鉄(のマンパワー)は、大樹一人いたら大丈夫だったんじゃね? と思った。

この時の千空にとっての最悪は、「司に自らの生存を知られること」。であれば、まず「出来るだけ遠くに行かなければならない(箱根止まりではなく、関西とか中国地方まで行った方が良い)」。近場の村を見つけても諦め、遠いところまで逃げ、蝙蝠のいそうな洞窟見つけて、人口を1から増やしていき、科学兵器を作りまくる方が、安全である(石神村の戦力はあてにしない)。

また(杠はともかく)大樹は巨大な戦力(体力)であり、司の元に送り込むのは勿体ない。司がいくら復活液のレシピを知っても、アルコールの醸造などは時間がかかるが、大樹がいればかなり時短になる。大樹だって、杠と共にいる以上、働かなければならないし。

さらに、司はバカではなく、大樹はバカで真っ直ぐな性格という設定だ。司も、大樹の人間性は知っている。大樹がウソを突き通せるかということ以前に、「千空を殺した司の軍門に、大樹が自ら下るなど、100億%ない」。百億歩譲って、杠を人質にとられた時、仕方なくといったところか。大樹が司の軍門に下りたいと言ってきた瞬間に、「千空は生きている」とバラすようなもんである。

せっかく、「司が千空を殺した」と思い込んでいる以上、余計なリスクを背負う必要はない。「大樹は死んだ千空を埋葬し、杠と共に逃げ去った」と思わせておく方が良い。

武力サイドがどれだけ兵を増員しても、科学サイドは、毒ガス弾1発作れば勝てる。これはそういう戦いで、時間があれば有利になるのは科学サイド。諜報などは、最終局面で必要になることであり、武力サイドがある程度大きくなり、人員を把握しきれなくなったあたりの方がスパイを送り込みやすい(また、その段階になれば、科学による誘惑で、現代の科学の恩恵を受けてきた武力サイドの人間を簡単に懐柔できる)。

よって、大樹と杠を司の元に出すのも、石神村に滞在するのも、最低レベルの悪手。

こんな簡単なこと、「頭の良い設定」の千空が気付かないわけがない。つまり、この選択は、千空が考えたものではなく、作者が考えたもの。新しい展開(石神村編)を生み出したいがために。

これが、私の思う「ご都合主義」。つまり、「自らの生み出したキャラクターに命を与えず、作者の都合に合わせて信念や発言を曲げる行為」。

選択をミスることも、正しい選択をすることも、「こいつなら当然そうするよな」と思えるかどうか。

例えばONE PIECEで、 {netabare} ルフィに心理描写がないのは、「ルフィなら考える前に行動しそう」 {/netabare}と、尾田さんが考えたから。例えばロードス島伝説で、 {netabare} 作品の途中で、語り部だったナシェルが主人公に昇格したのは、「ナシェルが思った以上に成長し、一人歩きし始めた」{/netabare}と、水野良先生がキャラクターをコントロールしないから。こういう生きたキャラが、私は好きだ。

つまりは、作者が、自ら生み出したキャラクターに負ける、覚悟。器の広さがあるかどうか。

本作の設定は抜群に面白く、科学実験などはドキドキしたし、文明を1から作り上げる過程はワクワクした。1話につき1つ物語が進む(素材ゲットや実験成功など、成果が出る)構成の確かさ。特に終盤は、少し泣けるくらい良い出来。科学の実利の面だけじゃなく、「科学とは、人の生活を良くする、助けるものだ」という力強く温かいメッセージには心震えた。

せっかくの良いアニメなのに、勿体ない。創作物全般において、私はそこに作者の気配を感じると、少し、萎えてしまうのです。

簡単に言うと、「ラッキースケベ(①)は許せても、魅力のない主人公に惚れるチョロイン(②)は許せない」ということなのですw

(とはいえ、☆5に近い☆4。今年観たアニメでも、五本の指に入る面白さなので、当然、2期は観ます♪)
{/netabare}

【余談~ 石化の理由、予想 ~】
{netabare}
私は原作未読なので、すでに答えが出ているのかもしれませんが、一応、アニメしか観ていない立場で、予想を(結果、的外れかもしれないし、ネタバレになるかもしれないので、一応隠します)
{netabare}
まず、石化が人為的なものか、自然現象かという点についてですが、私は、人為的なものだと思います。根拠は、そうじゃないと話が盛り上がらないからです(笑)

まあ、「人間とツバメだけ石化する」というのは、何かしらの実験くさいですしね。

じゃあ、人為的なものだと仮定した時、「動機は?」というと、「地球環境を守る」か、「人類を疫病(バイオハザード)から守る」のどちらかでしょうね。これは、どちらの可能性もあると思っています。

「地球環境を守る」とした場合、人類と燕以外の動物が無事なことにも理由がつくと思います。石化が解けた後、真実に気付いた人類は、「もう2度とこの悲劇を繰り返さない」と思い、科学の力を正しい方向に使っていくラストは、少年漫画、、、というよりは青年漫画らしいですが、話としては成り立ちそうです。

また、「人類を守る」は、悪者がいないので、少年漫画らしい展開だと思います。近い将来、人類が滅亡してしまうようなバイオハザードが起きて、それを回避するための苦肉の策なのかなと。本作の疑問点として、「何千年も脳を使い続けてきた、千空は、そのエネルギーをどこから得たか」というのはありますが、石化の石がエネルギー源になる仕様なら分かります。ただ、石化に伴い、(ビルの崩壊に巻き込まれるとか)必ず死ぬ人は出るわけですし、「だったら疫病のウイルスがいなくなるまで(数年)とかで石化が解けるようにしたら?」というのがあるんで、微妙な気もします(まあ、千年以上しないと死滅しないウイルスなら別ですが)。

他にも、どこかの国が戦争用の兵器を暴走させたとか、宇宙人が攻撃してきたとか、可能性はいくつかありそうですが、なんかそれだと、「物語としてつまらない」なと思います。あくまで、少年漫画ですし。
{/netabare}
さあ、皆さんの予想は? 2期で謎は明かされるのかな?
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
随分と壮大な話だな。なかなか面白い設定。これはちょっと久々に新鮮に楽しめるかな?

2話目 ☆4
お、ちゃんと人体実験したか。なら、ユズリハ復活の選択も納得。武力は危険だよな。ただ、お互いがお互いを必要な間は、身内を攻撃してもしょうがないよな。これ、人口が増えるにしたがって、鬱展開あるだろ。

獅子王はチートだな。このキャラはあまり便利に使うと厳しいが、少年漫画らしい分かりやすさはある。

4つ目の使い道は、火薬かな。

3話目 ☆4
蝙蝠の糞尿=硝酸て、なかなか頭良いよな。大仏の理論、良いね。

4話目 ☆2
狼煙をあげるのは、どう考えても悪手だろ。箱根で隠れて火薬をつくり、獅子王を倒し、その後に狼煙をあげるのが良いだろ。それで会えればよし、会えなければ仕方なし。優先順位の1位は、獅子王でしょ。この作風で、こういう「ミス」はいただけない。

5話目 ☆3
てっきり、狼煙をあげたもう片方が、止めるかと思ったら。銃か何かで、かすり傷ひとつも負わないのかよw 石化の伏線は、なかなか良いね。回想か~。ここでじゃなく、1話前のBパートのが、よくない? んで、首バツーンで、引きを作る。

6話目 ☆2
構成にやや疑問は残るが。考えてた分のエネルギー、なるほど。それが自発的に石化を解く鍵か。ん? なら、脳みそだけはもともと生きてたってことか。なら、脳みそは不老不死にならないか? なるほど、人類を助けるための石化。

いや、スパイよりも、貴重な戦力、労働力を自陣から敵陣に送り込むリスク、あと、司はバカじゃないんだから、生きてることがバレるリスクの方が大きくないか? 合理的に考えて。アルコール作りだって、司の一人の方が時間かかるだろうし。

生き残った人類。血が濃くなりすぎないか? つか、紐の強度が心配。

7話目 ☆3
言語と人種を混ぜてるのか。ギャグが強めに。自力でたどり着いたなら、天才だよな。素材を楽に集める装置。病気を治す科学ね。少年漫画らしくなったといえば、そうだが。

8話目 ☆3
便利な鉱物がたまたまあるとか、こういうご都合のところはもう、見逃さないといかんかね。猫じゃらしが穀物ってのは、初めて知ったな。

9話目 ☆3
電気ね~。一気に文明が進んだな。対照的な2つの国の争いになるが、それを1から創り合うのはおもしろい。

11話目 ☆4
スイカ、顔芸w 眼鏡美少女の誕生は、文句なく、正義だな(笑) 世界がクリアになった後に、涙で再び歪む演出は素晴らしい。科学って、本当に多くの人を救っているのな。。。でも、あれ? 眼鏡美少女は?(笑) 金狼にも眼鏡活かすのか。技術力はな、確かにムズい。SimCityみたいで、ちょっとワクワクする(笑)

12話目 ☆4
火山ガスって、そこまで危険なのか。死にいたるものだとは知っていたけど、1秒以下で死ぬほど危ないのか。少年漫画らしい熱さは嫌いじゃない。

13話目 ☆3
村に初めて降り立つ一歩目を、月の表面風の作画にしたのは、上手い。いやいや、じゃあマントル止めなけりゃ、勝ちやがな。スイカの手助けで金狼を、「勝ちなのに負けにする」ための伏線だろうけど、整合性がないな。

14話目 ☆3
騙し討ちとは、想像以上に卑怯だったな。発火は、あんなに一気に起こるものなの?

15話目 ☆4
科学は、人を幸せにするためにある。根元的なことだけど、忘れがちなこと。

16話目 ☆4
なるほど、宇宙に行ってて、難を逃れたってことか。ロマンだな~。

17話目 ☆3
司らしくないな。自分が単騎で行って、解決やん。とはいえ、違う武器を急に持たせて、どうする? 琥珀以外は、鉄の槍の方がよくないか? 各自の能力をちゃんとフル活用するのは、レベル高い。

18話目 ☆3
3人同時に木から落とすのは、「ちゃんとしていない」。時間差で一人ずつ落とし、安全を確認するべきだろう。スマホか。毒ガス弾とかの方が良くない? ビンにつめて投げようぜ。

19話目☆3
ワタアメに水力発電。常に見張りをつけとかないと、発電所のヤバさが分かる焔に破壊されそうだた。

20話目☆3
だから、焔は何してるのかな? タングステン、まあ、こういうご都合主義は許せるけどね。

21話目 ☆4
素敵な友情話。最後の、木に復活日彫ってたあたりの伏線の活かし方は素晴らしかった。

22話目 ☆3
マグマが仲間に。少年漫画だな~。

23話目 ☆5
あれは、友情だったのか、、、良い話だな~。争いのための科学が人を豊かにする。歌を入れたりして、あきない演出。

24話目 ☆5
レコード。科学は時空を超える。科学の素敵さだな。歌を、文化を残す。1本とられたな。実用だけが科学じゃない。人を豊かにするのが科学。まあ、ここで切るなら、2期の情報流さないと暴動起きるわな(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 42
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

100億パーセント唆るぜ、この作品は!

評価は観終わってからします。
ただ9月位まで色々とあるので作品が観れないのは辛いなぁ。
(2019:07/31執筆)
※(2019:12/14更新しました)

原作・ジャンプ掲載分全て。
アニメ・四話まで視聴済み。(30分アニメ)


うん、期待通りな展開で嬉しいですね。かなり好きな作品なので綺麗に表現してもらいたいです。

超!簡単に書くと…
普通な日々を、学校生活を過ごしていた『石神 千空(いしがみ せんくう)』『大木 大樹(おおき たいじゅ)』『小川 杠(おがわ ゆずりは)』。
そんないつもの日常生活が一変する。原因は分からないが【人類のみが石化する(一部ツバメも)】という事変が起きた。
…そこから数千年の時が流れ何故か『千空』と半年後に『大樹』の石化が解ける。
文明は滅び、建物等は腐って無くなっていた。
「科学は地道な探求」という持論を持つ科学少年『千空』はストーンワールドでどう奮闘するのか!?
…と、簡単ですが。

ここから下は隠してますがネタバレは無いです。視聴前+数話観た感想です。

{netabare}

最初この連載作品を見た時に思ったのが『マインクラ○ト』+『学生時代の理科や化学・科学』+ファンタジーと言ったとこですかね。
ちょっと能力部分だけを例えるなら『ダンガンロ○パの【超高校級の○○】』みたいな感じがありますね。『千空』も『大樹』も『杠』も『獅子王 司(ししおう つかさ)』もそれ以降に出てくるキャラも何かしら凄いです。(全部じゃないですがね。早くメンタリスト出てこい。)

この作品って番組後半にも注意書きが出てますが「やろうと思えば出来てしまう」という事。(危ないやつもあるので自己責任でやって下さい)
科学監修も『くられ』がやっている事。
数千年後なので緯度経度等のズレや人工で作られた自然は無くなってるというリアル表現。

料理も衛生面も武器も現象も全て科学でやってやんぜ!って感じの『千空』が面白く、でも合理的と言いながら甘いとこもあるキャラに惹かれました。


最初この作品を見た時は『大樹』が主人公かな?と思ってました。1話目観ると…ね。

『千空』役の『CV小林 裕介さん』はちょっとウザいキャラが似合う声優さんになったなと個人的に思いました(笑)

ちょっと『司』がキレ者過ぎかな。ストーリーの流れ的に仕方ないけど色々と気付くまでは良いとしても物体・物質等の知識も凄い。記憶力が凄いからか?
『司』の考え方は結構納得しますね。今の世の中の…、老害共が…、と、詳しく書くとつまらなくなるのでこの辺で。
ま、独善的な価値観って感じですね。

アニメではまだですがジャンプ本誌で書いてあった物を試しにやってみました。ある話数で『麺料理』を作るのですがそのレシピを試しに作ってみました。…作って、…(汗)
食用としては問題ないけど味が…、食感が…、薬膳としても…(汗)

ある飲料もいずれは試してみます。


これから科学で発展させたり、謎を解いたりと色々と熱い展開があります。現代社会にあるものがほぼ全て無くなった世界でどう『千空』達が行動するのか!?科学ファンタジーをお好きな方は是非!

個人的にはOP曲もED曲も合って無いかな?と思いました。

{/netabare}
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(2019:12/14執筆)

全視聴しました。ここから先の感想はネタバレ含みます。

{netabare}

いやー、結構楽しめました。
文明が無くなった世界で『マインクラ○ト』に『化学・科学』を駆使し困難を切り開いていく、ってのは子供心をくすぐりますね。

因みに『化学』は物質の性質ならびに物質相互間の反応を研究する、自然科学の一部門。

『科学』は一定領域の対象を客観的な方法で系統的に研究する活動。また、その成果の内容。特に自然科学を指すことが多い。

って感じです。どっちも読みが「かがく」なので分かりやすいように一般的に『化学』は『ばけがく』と言ってます。(千空も作中に言ってます。)


謎がかなり残ってますが1番気になるのは『石化』ですね。『千空(考えていた)』と『大樹(想っていた)』だけでも解け方が違うのに『杠』はもっと違う。『杠』は何も分からないと言ってました。『千空』とは違う。
『司』はすぐ順応してたけど解け方としては『杠』に近い。
さて、一応は『復活液』で石化が解けてますが条件が違う物で石化が解けてます。この謎はまだ原作でも解明されてません。
石化された理由・原理やなぜそうなったのかが非常に気になります!


『司』の考えは結構共感しますね。
権利や税、先に産まれて文明を切り開いた年上だからそれを敬え!って世界が気に食わない、浄化しようという考えは歳が若ければ若い程共感を得られるのでは無いでしょうか?
大体文明を切り開いたお偉い人なんて少数だろうに。

そうなれば意見は割れ、『千空』VS『司』みたいな構図は遅かれ早かれ出てくる争いの種になってるでしょうね。
人間を増やす、増えると考えも様々な物が出る、そうなると…ってね。



この作品は一応現代社会(連載された時は2017年)を題材にして石化しておよそ3700年後に石化が解けてストーリーがスタートしてます。
私は鉱物とか物質の経年劣化とかよく分からないんですが今から3700年後には何も残らないもんなんでしょうか?作中では青銅製の大仏は残ってましたけどどうなんでしょう?
一応前に見た科学ニュース記事では1000年単位の月日が流れるとほとんど無くなるとは見ましたが…。
CDやDVD等はちゃんと保存しないと寿命は20年〜30年って言われるし電子データも『M-DISC』以外はちゃんと管理しないと数十年で劣化・場合により消えます。
データはともかくここまで何も残らないのかな?ま、証明は難しい…というより無理でしょうね。見る事は不可能でしょうし。でもやはり気にはなります。


後は気候かな。現代社会でも計測しだしてから赤道は徐々にズレてるし世界的に気候も変わってます。
3700年後に日本に四季はあるのかな?と、疑問。
日本が気象情報を取り出したのは明治5年(1872年)から。たった150年しか経ってない統計データで異常気象とか言ってる気象予報士ってどうなん?って思うけどそれでも気候は変わってる。
確か現在(2019年)から約2000年後には今の北極星ポラリス(こぐま座α星)は北極星では無くなり、ケフェウス座ガンマ星【エライ】が北極星になります。(科学ニュースより)
そうなると地軸とかは今よりかなりズレてると思うのですが。地球の地軸は約2万5800年周期で微妙にズレてる計算なはずだし…。
ま、高卒の素人の疑問なんでそこまで対した事じゃ無いのかな。
日本であるかは作中の簡単な例で『杠』が石化してた場所で分かります。


個人的に好きだったのは食事ですね。
流石に『ねこじゃらし』を見て「よし、ラーメン作るか!」とはなりませんが(汗)
ただ発想力やこれをネタに持ってくるのは凄いと思います。普通思い浮かびません。
…味は …オェッ
私だったらストーンワールドにある物で味付けを変えるくらいか知ってる調理法で調理するしか出来そうに無いです。

結構食事に関する製品や家電製品って化け学・軍事転用で作ってるの多いんですよね。『レーダー』=『電子レンジ』とか有名なのはナポレオンが採用した『瓶詰め』のちに『缶詰・レトルト食品』が作られる。面白いのはお掃除ロボット『ルンバ』は『地雷探知ロボット』だった等本当に面白い。
だからこそ私はこの作品が好きだし食事のエピソードであの発想力は痺れました。
『パクチー』『炭酸水』『ハチミツ(焦がしたカラメル)』『ライム』で『コーラ』は私も試しましたが『コーラ』でした。
ただパクチーが苦手なのでそこがちょっと(汗)
個人店で料理を出してるとこにはたまに自家製のコーラやジンジャエールとか出してるとこもあるのでこーゆーのは簡単に作れるんですよね。
…今度は『炭酸水』を作るとこからやってみようと思います。

もしこの作品のようなストーンワールドになったらお酒よりコーラとかジンジャエールとかの嗜好品の方が重宝されそうだなぁ。多分。


ストーリーを観て思ったのが70億人の復活は出来るかもしれませんが、1番ムリゲーなのはストーンワールドから現代社会の技術まで復活させられるかどうか。
ほぼ無理だと思います。科学ニュースでも取り上げられたのを見た事があるんですが、鉱石やエネルギーや資源など取りやすい所から取ってしまってる為に作るのが困難なアイテムや不可能になるものが出るそうです。簡単に言えば取り辛いとこまで行かないと行けないからって事です。
『スマホ』が現代社会ではかなり普及してから『砂マフィア』が砂を乱取りして砂不足、枯渇してるそうです。サハラ砂漠の砂を使えば?と思うかもしれませんがサハラ砂漠の砂はスマホやガラス、電子機器や鋳型等を作れません。ある成分が入ってないのと丸くて小さ過ぎるので。

こーゆー問題があるなか『千空』がどうやって復活させて行くのか、楽しみで仕方ないです!
『千空』で完結させるのか、何世代も掛かるのか、どうなるのかな?


{/netabare}



合理的だけど非情では無く甘さのある『千空』、そこは結構人間臭くて好きですね。『コハク』と『クロム』との絡みも良いし『大樹』と『杠』との関係も熱い!バトル部分もジャンプらしい。
次回予告の理科の実験みたいなんはとても良かった。

少し設定に疑問点もありますが全て完璧な作品は無いと思います。

第2期が1期放送後に制作決定が発表されました。
『千空』の言葉を借りて「唆るぜ、2期も」と締めようと思います。
長い感想を読んで頂きありがとうございます。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

71.9 5 人類滅亡アニメランキング5位
Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (295)
1219人が棚に入れました
人理継続保障機関・カルデアは、魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、2017年で絶滅することが証明されてしまった人類史を存続させるため日夜活動を続けている。人類絶滅の原因、歴史上のさまざまな箇所に突如として現れた「観測できない領域」――“特異点"。カルデアに唯一残されたマスター・藤丸立香は、デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトとともにこの特異点の事象に介入することで、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式――“聖杯探索(グランドオーダー)"を遂行してきた。今回、新たに発見されたのは七つ目の特異点――紀元前2655年の古代メソポタミア。不老不死の霊草の探索を終えた、“賢王ギルガメッシュ"が統治し繁栄を誇ったウルクの地は、三柱の女神と数多の魔獣による蹂躙で滅亡の危機にあった。そして、過去への時間旅行――“レイシフト"によってウルクの地に辿り着いた藤丸とマシュが出会うのは、魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線と、脅威に曝されながらも懸命に生きる人びとの姿だった。襲い来る神々と魔獣。そして、それに抗う人類―。そこは人と神が袂を分かつ、運命の時代。六つの探索(オーダー)を駆け抜けてきた二人――藤丸とマシュが挑む最後の戦いが始まる。

声優・キャラクター
島﨑信長、高橋李依、川澄綾子、鈴村健一、坂本真綾、関智一、小林ゆう、櫻井孝宏、浅川悠、植田佳奈、早見沙織、稲田徹、三木眞一郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「Episode 0 Initium Iter」との繋がりを見い出せるのは、プレイヤーだけの特権なんでしょうね…

作品を完走した後にwikiをチラ見して改めて気付いたこと…
それは、2016年からかれこれ4年間も大晦日のテレビ特番が続いていた、ということです。

2016年の特番で「Fate/Apocrypha」と出会い、2017年の特番で「Fate/EXTRA Last Encore」と出会いました。
この作品との最初の出会いは2018年の大晦日でしたね。
そういえば、「ロード・エルメロイII世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-」の第0話が放送されたのも2018年でしたっけ。
そして、2019年に放送された「Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-」の第0話「Initium Iter」を見て心が躍ったのを今でも覚えています。
何故ならエンディングのテロップに「丹下桜さん」や「みゆきち」の名まえが掲載されていましたので…
だからこれまでフェイトを支えてきたキャラの総出演みたいな妄想を勝手に抱いていた訳ですが、残念ながらその予想はこれっぽっちも当たっていませんでした^^;


人理継続保障機関・カルデアは、魔術だけでは見えない世界、科学だけでは計れない世界を観測し、
2017年で絶滅することが証明されてしまった人類史を存続させるため日夜活動を続けている。

人類絶滅の原因、歴史上のさまざまな箇所に突如として現れた「観測できない領域」――“特異点”。

カルデアに唯一残されたマスター・藤丸立香は、デミ・サーヴァントのマシュ・キリエライトとともに
この特異点の事象に介入することで、これを解明、あるいは破壊する禁断の儀式――
“聖杯探索(グランドオーダー)” を遂行してきた。

今回、新たに発見されたのは七つ目の特異点――紀元前2655年の古代メソポタミア。
不老不死の霊草の探索を終えた、“天の楔・賢王ギルガメッシュ”が統治し繁栄を誇ったウルクの地は、
三柱の女神と数多の魔獣による蹂躙で滅亡の危機にあった。
そして、過去への時間旅行――“レイシフト”によってウルクの地に辿り着いた藤丸とマシュが出会うのは、
魔獣の猛攻を食い止める要塞都市・絶対魔獣戦線と、脅威に曝されながらも懸命に生きる人びとの姿だった。
襲い来る神々と魔獣。そして、それに抗う人類―。

そこは人と神が袂を分かつ、運命の時代。
六つの探索(オーダー)を駆け抜けてきた二人…藤丸とマシュが挑む最後の戦いが始まる。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そうなんです…今回の物語は第一から第六特異点を全てすっ飛ばした第七特異点から始まるんです。
これには流石にビックリしましたよ。
それに、いきなり藤丸とマシュの最後の戦いという設定になっているみたいですし…
原作ゲームをプレイされた方なら話は通るのかもしれませんが、私の様にアニメでしか接点を持っていない視聴者は完全に置いてけぼりですよ。

確かに大晦日の特番ではゲームの押し出し感が半端無かったのは記憶に残っているといころですが、まさか、メインストーリーをすっ飛ばされるとは夢にも思わなかったので…
もし、アニメがこういう構成になるなら、せめて第0話「Initium Iter」の物語で幾星霜の展開を垣間見せるのではなく、第七特異点に絞っている説明が欲しかったところです。
そうしたら、妙な期待を抱くこともなかったのに…

この様に作品の在り方については正直残念な思いが強いのですが、一つの作品として捉えると戦闘時におけるキャラの動き、背景の緻密さなど作り手の気合が感じられた作品だったと思います。

やはり往年のキャラの格好良さは半端じゃありませんね。
ギルガメッシュは言うに及ばず…
藤ねぇそっくりで、何故かタイガーではなくジャガーマンが登場した時には吹きましたけれど…^^
CVも伊藤美紀さんでしたし、この設定は完全なウケ狙いですよね^^;?

そして豊穣と戦いの女神であるイシュタル…
CVは植田佳奈さんだったからだと思いますが、私は途中からイシュタルが遠坂凜に見えて仕方無かったですよ^^;
だからキャラ的には初お目見えの筈なんですが、既視感半端無かったのが逆に嬉しかったり…
加えてツンデレの性格まで遠坂凜にそっくりなんですから、可愛さも増し増しでしたよ。
だからかな…イシュタルの姉にあたるエレシュキガルも私の大のお気に入りでした。
俯いた時の表情はどこまでも寂しそうで…でもとても綺麗な笑顔を見せてくれていたのが印象的です。

そして盾の乙女であるマシュ…
りえりーの演技は限りなくマシュの誠実さや真面目さを前面に押し出していてとても好印象でした。
もうりえりーですっかり定着はしているのですが…種ちゃんのマシュも見てみたかったような気がします。
きっとイメージ変わるんだろうなぁ…

そして宿命を背負う少女であるアナ…
彼女を見ていると、時折ライダーとイメージが被ることがあります。
薄紫色の長髪で寡黙というところが似ているのも理由の一つですが、一番の理由は「heaven's feel」の第2章を見たからかもしれません。

こうして振り返ってみると、何だかんだ言いながら毎週の視聴を楽しみにしていた作品だったんですよね。
ですが、2クールの間に総集編が3回入って全21話で終幕って、何かをバッサリ切り捨てたのではと気になっています。
物語の展開的には気にならなかったので、問題はないんでしょうけれど…
でもそれなら順当に放送されていたら3週も早く終わっていたことになります。
3月の初旬に終わることは無いと思うですけれど…真相は闇の中ですね。

オープニングテーマは、UNISON SQUARE GARDENさんの「Phantom Joke」
エンディングテーマは、藍井エイルさんの「星が降るユメ」と、miletさんの「Prover」

2クール全21話の物語+総集編3話という構成でした。
振り返って思うことは、はやみんの出番はそこそこあったと思いますが、最後に登場した碧ちゃんの台詞があれだけって…近年稀に見る出来事なのではないでしょうか!?

そして公式HPのINTRODUCTIONには、本作が「藤丸とマシュの最後の戦い」と記載されていましたが、既にNEXT Orderとして「終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン」の制作が発表されました。
個人的には今回が「藤丸とマシュの最後の戦い」にならなくてホッとしています。
色々思うところもありましたが、総じてしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

Rodion さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.4

誰だねこの企画にOKを出した人は

まず前提として私は型月アンチでもないし、Fateアンチでもない
正直いってなファンくらいには入るとおもう。
映像化されたFate作品ならUBWの劇場版以外全部見ているし
FGOは3年ほどプレイしていて現在解禁されている章まですべてクリアしている
そのこのことをまず念頭において聞いてほしい

「なぜ作った、、。」

本作を一言で表すとこうなる。
正直本作は放送される前から問題を抱えていたのにも関わらず、
アニメとしても完成度が褒められないという悲劇的な出来になっている。
とはいえFGO未プレイだったり、よくこの問題点のわからない方も読んでいると思うので一つずつ解説しよう。

まず放送前からの問題。
これは二つある。
一つは主人公は基本的にイタイことだ。
なにいってんだこいつ状態なのはわかるが説明させてくれ、
FGOがゲームの性質上主人公はほとんどしゃべらないでストーリーが進行する
主人公=プレイヤーのゲームにおいてこれは問題にならないが
アニメとなると話は変わる、第三者視点になるからである。
となると本作の主人公はあんまりしゃべらないし、戦わないし、そのくせ
美少女をはべらせているなろう見たいな状態になるわけだ。
しかも本章は7章ラスボス戦の前の一番盛り上がっていく場所で味方の好感度もマックスなわけだ、、
しかし本作はここから始まってしまう、結果。
イキリ鯖太郎などといわれてしまったわけである。
しかもこれの悲惨なところは主人公=自分になってる歴戦のプレイヤーたちがいるわけで、、、(この先はわかるよね?)
反論の余地のない積んでる状態なわけでこれは明らかに制作陣が悪い。
(余談だけど他Fate作品の主人公がもれなく人格者で割と真面目に英霊になれそうな魅力的人が多いてのも大きいと思う)
さらに問題はある。
二つ目の問題はバビロニア自体が前6章の積み重ねがないと面白くない点だ。
この話を読んだことがある人はわかると思うが正直この章はかなりFGO一部の中でも変化球で、特に聖杯探索というメインの目的さえもかなりひねってある。
その為絶対に初見ではわからない。
せめてこの章より、ひねりは少なく聖杯探索がメインで王道の6章を先に映像化(舞台化は当然だが映像化とは言えないので却下)したらもっと評価は上がったと思うし、まあ見れるかなくらいにはなったはずだ。
一応誤解のないように言っておくと7章はFGO屈指の名シナリオだったと思うし、アンケートには7章と自分も書いた(こんなことになるなら映像化なら映えそうな5章にでも入れればよかった)一人なのでこのストーリーは好きだ。(ただしアニメが面白いかどうかは別)

とここまでアニメ化すると予想された問題がありながら今のところFate作品で駄作は一つもなかったため期待して見たわけだが、、、
結果は酷いものだった
いくつも理由はあるが大きな問題を二つ上げると
絵面の決まらなさとそのままの構成だろう。
絵面の決まらなさというのはどういうことかというと
アニメは原画という作業でカットの絵を決定するのだが、
それがかっこ悪すぎるおそらく原因は戦闘シーンにいい原画マンと期間を取り過ぎたことだと思う。
会話の多い作品で歩きながらしゃべったり、向かい合ってしゃべったりもっと工夫してといいたくなるようなシーンが山のようにある。
他にもウルクがだだっ広い平野にあるせいでどう頑張って兵士が頑張っても陳腐さが目立っところや、明らかにリアリティのない露店など突っ込み出したらきりがないので一番我慢できなかったところをいうと
みんなのママ(ネタバレ回避)がウルクに進軍してくるシーンの怖さや緊張感が待ったくない。
ゲームでは一枚絵でいかに絶望的なのか表現されていたので余計にがっかり感が強かった。
もう一つの問題点である構成はゲームからそのまま移植しただけのストーリーだった、この一言でわかるだろう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

くどい。完結に申せ

序盤 おお

中盤 お?

終盤 ええと

この話は7つ目の特異点(時間の歪み)に突入した話
ジャンルはバトル・神話
まぁかの有名なFGOをアニメ化した話です。実は私FGOやっていないんですよ。が6章までの話は理解しています。ようつべでストーリーだけを上げてくれる優しい方もいらっしゃるらしく結構お世話になってました。バビロン(本作の該当章)ははじめだけ見てましたが飽きてやめました。それからずっとFGOのストーリーは知りません。
さてそんな私ですが、本作はFGOユーザーには歓喜の作品でしょうがFGOを全く知らない方は全くわからないとおもいます。なんせ7章ですから。いきなりなんの説明のないまま始まります。知ってる人からすればほとんどの人はこの章を知ってるので「知ってる文章が実際はどんな動きをしていたのか」を確かめる作業になりつつあるかもしれません。なのでこの作品をアニメだけで楽しもうとする人はあまり多くないかもしれません。それこそ私みたいな中途半端ものでないと。
ないようです。この作品ははっきり言って面白くはありませんでした。序盤に出会い、中盤にバトル、ラストシーンにお涙頂戴。典型的なものだと思います。これが奈須きのこさんの脚本なのか監督の勝手な判断なのか判別が付きませんが、つまらなかったの一言につきます。
改めて説明すると序盤のつかみが悪いです。キャラと声優と作画で成り立っているような薄っぺらさが目立ちます。ほのぼのとした日常をふくめながら舞台背景や時代設定を説明するのですが、悪く言えばそれだけです。それが一話や二話で終われば全然構わないのですが、何話にも渡って説明していきます。キャラに対して共感をもたせるために情報を多くしてるかもしれませんが展開に着目すればとても薄っぺらい展開となっています。中盤はバトルが多くなっていきますが終盤のほうが規模が大きくなります。全22話なので中盤は1クールの終わりなのですが、そこまで大した展開があったかといえばなかったような気がします。ダイジェストを組めと言われれば簡単にできてしまいそうな感じです。終盤ではくどいです。「やったか!?何!?まさか!第二形態だと!?」みたいな感じが出てきます。奥の手を本当に最後しかうってません。最初から打てよ!と叫びたくなりますが、まぁきっと何か事情があったのでしょう(諦め)。
先程も序盤は内容が薄いと言いましたが全体的に薄いです。作画と音楽と声優でなんとか頑張っている感じなのでまじで薄いです。なので見てて退屈します。
キャラは好印象です。はじめて見るキャラもちゃんと魅力が伝わり、途中の回想ででてきたキャラも懐かしさを覚えました。まぁ本作はキャラが目立てばあとはゲームに人が行くので集客的には良いかもしれませんが、どうにも解せません。
正直言ってがっかりです。

原作は奈須きのこさんとTYPE-MOONさん。
監督は赤井俊文さん。初の監督だそうですね。
キャラデザは高瀬智章さん。冴えカノやオカルティックナインのキャラデザをされた方ですね
劇伴は芳賀敬太さんと川﨑龍さん。
アニメ制作はCloverWorksさん。青ブタや約ネバを制作したところですね。

作画は良かったです。戦闘シーンも作りこまれており、かなり好印象です。
opは田淵智也さん作詞曲、UNISON SQUARE GARDENさん編曲歌唱の「Phantom Joke」めっちゃ好き
ed1は藍井エイルさん作詞歌唱、TAMATE BOXさん作曲、TAMATE BOXさんと三谷秀甫さん編曲の「星が降るユメ」
ed2はmiletさん作詞歌唱、miletさんとTomLowさん作曲、TomLowさん編曲の「Prover」
声優さんはとても合っていました。

総合評価 残念

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

63.6 6 人類滅亡アニメランキング6位
GOD EATER(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (429)
2732人が棚に入れました
2071年、極東-此処は荒ぶる神々の領域。
2050年代初頭、突如出現した未知の生命体「オラクル細胞」は、
地球上のあらゆる対象を「捕喰」し始めた。
全てを喰らい、凶暴な生命体として多様に分化を遂げるその存在を、
いつしか人は、畏怖を持って「アラガミ」と呼んだ。
既存の兵器はアラガミの前に一切効果が無く、
都市文明は崩壊し、人類は徐々に生息圏を奪われていった。

そんな人類に一筋の光明がさす。
オラクル細胞を埋め込んだ生体兵器「神機」が開発され、
それを操る特殊部隊、通称「ゴッドイーター」が編成された。
荒ぶる神々に虐げられた世界で、「神を喰らうモノ」の明日なき戦いの幕があがる―。

声優・キャラクター
木島隆一、平田広明、中井和哉、大原さやか、阪口大助、坂本真綾

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「神喰らい・・・」今後の物語の方向性が楽しみです。

2015年の夏アニメとして放送されたこの作品・・・原作はゲームのようですが、PVを見て今回人類が対峙する「荒神(アラガミ)」の迫力をとことん追求している作画に圧倒され、視聴を楽しみにしていた作品です。
アニメーション制作は、「Fate/stay night [Unlimited Blade Works]」を手掛けられたufotableさん・・・
半端ない作画クオリティでサーバント同士の激しい戦いを描き切っていたあの作品は今でも強く印象に残っています。
もう、これは期待するしかない・・・という状態で視聴に臨みました^^;

いざ視聴を始めると・・・作画のクオリティは圧巻の一言でした。
アラガミという謎の生物・・・手も足もたくさん生えているのに・・・よくもまぁ、こんなにヌルヌル動かせるよね^^
でも・・・TVアニメ版でこのクオリティを意地し続けるのが困難だったからなのか、その他大人の事情のせい・・・かは分かりませんが、TV放送は度重なる総集編に加え9話終了時点で「COMING THIS WINTER」というテロップを残しブッツリ切れちゃったんですよね^^;

そのためこの作品のレビューは13話まで放送終了後に書けば良いのかな・・・と思っていましたが、10話以降は「メテオライト編」として新たに作品が登録されているのを知りました。
従って今回のレビューは1〜9話までとなります。

地球上に突如現れた謎の生命体であるアラガミ・・・生身の人間がどれだけ束なって挑んでも瞬殺されてしまうくらい、元々のスペックがまるで異なる生命体なんです。
アラガミを前に人間はなす術もなく殺され、捕食され続いている・・・そんな世界観です。

人類がアラガミに抵抗できる唯一の手段は、適正試験をクリアした一部のモノだけが使用することのできる「GOD EATER」という武器なのですが、適合者不足と質と数で攻めてくるアラガミの前に辛うじて防衛拠点だけは維持できている・・・という状況です。そして、主人公である空木レンカがGOD EATERの適正試験に合格し物語が動いていくのですが、今回改めて一気見して分かったのがストーリーは短いながらもしっかりと作り込まれている・・・良い意味での常識的な観点が主眼になっているのが個人的には高ポイントでした。。

空木レンカがGOD EATERになって最初に取り組むこと・・・それは徹底した訓練です。
大きな剣だけ渡されて「じゃ、あと戦場で頑張って」と言われてもきっと何も出来ないと思いますし、自分の身体の数倍の大きさの敵が一斉に押し寄せてきたらきっそ足が竦んで動けないと思います。
敵の特性把握、戦場での身のこなし・・・瞬間的な判断・・・どのスキルが一つ欠けても即生命を落としかねません。
何しろGOD EATERには生きて帰って貰わなきゃいけないんですから・・・

アラガミに傷つけられた痛みに苦しむ他のGOD EATERを横目に新人に訓練を強い続けること・・・
訓練を指示する側もされる側も特に辛い時があると思いますが、毅然とその姿勢を貫き通そうとする上司の判断は激しく納得です・・・演出的にはきっと一番地味なんでしょうけれど^^;

そして主人公特例も無く徹底的にルールを遵守する・・・これも好印象でした。
優しくて正義感の強い主人公・・・苦しんで困っている人を見逃したりなんかできません。
でも所詮それは一時の感情で、それを受け入れる事は何を意味するのか・・・そしてその先まで責任が取れるのか・・・
一番やっちゃいけないのが中途半端・・・見方によっては残酷に見えるかもしれない・・・非情に映るかもしれない・・・そんな一見理不尽に思える事を正当化し物事を俯瞰して見る機会をくれるのがルールなんじゃないでしょうか^^;?

物事の事態を変えたいなら仲間を信じ、自らしんがりを努め率先垂範の姿勢を示す・・・
言葉にすると一見簡単そうですが、実際の行動に移すのが難しい事だと思います。
いきなり知らない人から助けを求められる・・・その行動は自分の身を危険に晒す・・・そういうハイリスクに対して求められた人は即決できるか・・・というと絶対できないと思います。

アラガミに対し人間は無力である事を刷り込まれている人の賛同を得るにはどうすれば良いか・・・
一番大変なところを自分で引き受け、残りをそれぞれのスキルに応じて適材適所に配置し合意を得る・・・
いくつかある解決方法の一つだと思いますが、こういう何気ない部分がこの作品の熱さの背景にあるんじゃないかな・・・と思いました。

今回改めて視聴して・・・正直作品へのイメージが変わりました。個人的には一気見して良かったと思っています(途中の総集編で気持ちが途切れる事もありませんし・・・^^;)。
引き続きメテオライト編を視聴します。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21

朝霧麻衣 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

作画気合入ってるけど本編9話+特別編3話の構成...

原作のゲームは未プレイですが、評判を良く耳にしていたのでPVだけはアップされていた動画で見ていました。ゲーム的にはモンハンに近いのでしょうけどこのゲームを構成する世界観にとても魅力を感じました。

それからこのアニメはまだ完結していません。続編を製作中とのことです。

【あらすじ】
突然出現した「アラガミ」と呼ばれる生物によって人類は激減、唯一の対抗手段として「神機」と呼ばれる武器を手に数少ない人類の拠点を守っている。そんな神機使いの新入りとして一人の少年が入隊する。

【ストーリー】
新入りメンバーを主軸にして、ゲーム未プレイの人にもこの世界の仕組みについて分かりやすく解説してくれるので分かりやすかったです。本編よりも何年前の話かは分かりませんが、アラガミの誕生にまつわるエピソードも各所に織り交ぜられていて、このような世界になってしまった原因について少しずつ解明されていくようなシナリオに引き込まれました。

【作画】
とにかく、戦闘シーンはもちろん登場キャラの表情から基地の内装に至るまでとてもきれいでした。絵については素人なんで上手く言えませんが、今までのアニメに比べると影が多方向から当たるような描写なので、絵から得られる情報量が多く感じられます。加えて作画がとてつもなくキレイなので、要所要所で使われる止め絵から伝わってくる登場キャラの表情が印象的でした。こちらに訴えかけてくるように感じます。他にも、時間の経過を表現する上で、町を一望して昼夜と天気が変化していく実写映画で用いられるような表現も用いられていました。これら全ての表現を用いるために相当な時間と労力をかけたのだろうなと思いました。

【特別編について】
放送中に何度か差し込まれた総集編+作品に関する補足が成されています。これはこれで作品を楽しむ上で見ておいて損は無いと思います。ただ放送中に4回も入るとストーリー展開がテンポよくてもそう感じられない部分がありました(-_-;)

【キャラ】
神機を扱う「ゴッドイーター」と呼ばれる人達は個性的な方ばかりでした。それぞれに抱えてる過去についても少しずつ明かされていきます。詳しく分からない部分についてはこれから続編で出てくるのだと思います。(ゲームでプレイして確認してくださいだけは勘弁して欲しいw)

【まとめ】
このアニメを視聴してゴッドイーターの世界観にとても引き込まれました。詳しい部分が謎に包まれてばかりですが、そこが気になる所でもあります。続編に期待したいと思います(*^_^*)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

うっきー星人 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

作画だけは頑張った作品、だが時間稼ぎ的特番のせいですべて台無し

特番飛ばして一気に観た感じ、過去の評価より面白かったので評価上方修正しました

==========
「特徴」人類滅亡サバイバル系
未知の細胞から生まれたバケモノに地上を支配され、何としてでも生き残ってやるぞ!的な作品
進撃の巨人みたいに壁の中で選別された人だけが生活しています


途中切りかけたがなんとか完走

まず良い点、「作画」は神がかってる、次世代の作画。他アニメも見習ってほしいです

ストーリーは物足りなさもあったけれど設定は良く練られていて、
なかなかに絶望感も出ていてそれなりに良いサバイバル中二作品という感じ
ただ、結局設定をしっかり回収できておらず、俺たちの戦いはこれからだ!状態でシラけた
一応バケモノからすべての人類を守る防空壕的なシェルターを作ろうという設定は出てきているのですが、
何も始まらない内に本編も終了、何やそれw

でも「人が神になるか、神が人になるか」というラストは綺麗だったので2期きてくれたら視聴はします
つか2期がないと何だったの?この作品?というような、ただの普通なゲームの宣伝作品で終わると思う

ゲーム知らんけど、結局中ボス的なの覚醒して倒すだけみたいなよくある感じになっちゃってる
生き残りをかけたサバイバルな世紀末+バケモノという設定は個人的に好きなんだが、これではそこまで記憶に残らないかな

作画:素直に褒めます、頑張ってますね~

声優:ゾロ×サンジ!? やったね!腐女子

キャラ:全員中二病、どっかで見た感半端ない。
ただヒロインの下乳だけ気になってしょうがないペロペロ


「問題点」はやはり特番、計画性の無さにあったと思います
原作好きは嬉しいのか知らんがこれが勢いを完全に殺してる
この手のやり方は必ず視聴者の反感を買います、作画にチカラ入れ込み過ぎて仕事間に合ってないのかな?
原作全く知らないせいか興味湧くまえに冷え冷えになってた
2周目で特番飛ばして一気見してはじめてそこそこ面白いかな、という感じになった

こんなザマなら次のシーズンに放送すべきだったと思いますよ、素材は良かったので勿体無い
うまくやればもっと成功していたであろうに、結局ややクソアニメになりかけな残念な子という印象

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

61.9 7 人類滅亡アニメランキング7位
アズールレーン(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (195)
683人が棚に入れました
物語の舞台は、我々の知らない、地表の71%が水で覆われた青き星。異世界より突如現れた、異形の敵「セイレーン」。圧倒的な力を有する外敵に対抗するべく、人類は4大陣営を中心に世界的な連合組織「アズールレーン」を結成した。自由を敬う「ユニオン」栄光を重んじる「ロイヤル」結束を讃える「鉄血」羈絆を尊ぶ「重桜」そんな人々の英知を結集した「キューブ」を用いて誕生されたのは、鋼鉄の艨艟(もうどう)たちの力を有する少女たち。時に勇壮、時に美しく、時にダイナミック――陣営の垣根をも乗り越えた彼女たちの活躍により、セイレーンの侵攻が食い止められ、その勢力がほぼ撃退されたように見えた。しかし「セイレーンの力を用いるべきか否か」という理念の違いからか、はたまたフネではなく、ヒトとしての彼女たちの思いからか――「重桜」と「鉄血」に代表された一部の勢力が「アズールレーン」から離脱し、「レッドアクシズ」として活動を開始した。そんな「レッドアクシズ」の動向を監視するため、「アズールレーン」は大洋の中で新たな基地を新設し戦力を集結。状況は一触即発。少女たちの運命はまだ誰も知らない……

声優・キャラクター
石川由依、堀江由衣、中原麻衣、大地葉、長縄まりあ、山根希美
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

観終わった

8話までの感想{netabare}
2話で視聴止まってて…武器破損して「しまった」「もらった」「まてい」「なにい」って終わり方で爆笑しつつもめっさ脱力してしまってのう。
で、おっと見とかないとなぁと3話を見始めたけど挫けそうw

意味が分からん

人型だけど船という体で進めたいのか、船と人型は明確に別のものなのか、そこからもう分からん。
なんでサメに襲われてヒーヒー言ってるんだろ?コイツら首切り落としても生きてるor修理できるんじゃないの?
艦コレみたいにヘタ打つとバイド化するってことも無さそうだし。
キャラが多くてもはや説明するつもりも無さそうながら、“タクティカルロア”では広報担当としてあんなに頑張ってた中原麻衣があんな役やってるってのはちょっと感慨深い。

とダラダラと見続けての6話、やっと楽しみ方が分かってきた気分。
幼稚園児風な駆逐艦達が登場して加賀にぶつかってどうこうって話なのだけど…いや待って、コイツら死ぬまで幼稚園児?
まず不思議に思ってるのはこれなんだ、5話にしてもエンタープライズの登場で撤退したワケだけど、艦のクラス=強さだとして、それは変化することはあるの?
駆逐艦をなだめた赤城にしても「私も幼い時はああだった」みたいなこと…言いそうにないじゃん?
駆逐艦も「将来空母になりたい」って…言えなさそうじゃん?
生まれた時から空母は空母、駆逐艦は駆逐艦として変化しないと思うんだ。
成長しても変化しない、というか生物学的な成長は無いんじゃない?、要は過去も未来もない今現在の姿をずっと維持するだけの存在なんじゃないの?と。

まずお前らの生活史(生物)を教えろ

これが分からん限りとても人間だとは思えないワケで。
…。
けどこれ、ワザとやってる気がするんだよなぁ~、ツッコミ入れさせることで注目集める、みたいな。
その一方でベルファストが人間たらん振る舞いがどうたらとご高説垂れてて、これがそういうツッコミを誘ってる気がしてならない。
ポケモンやけもフレ世界で「あー肉が食いたい」と言わせちゃう様な危なっかしさを感じる。
また、重桜の大本営?らしきシーンもあって赤城が中央にお伺い立てるようなことをするのだけど、そこにいる連中も結局は艦娘という…。
人間がどうこう言ってるけど人間が出ない、命令下す人間どこ?
でもって6話後半は風呂シーンでどうたらこうたら言うのだけど、皆それぞれ違うと量産型を否定してひどい矛盾を感じたのだけど…これもツッコミ待ちなんじゃないかなぁ、と思ってしまったり。

それとラフィーの存在、これも計算して…じゃないかなぁ?
起源説を語る気は無いけど“エヴァ”の綾波レイってキャラは当時一大ブームになって、その後それの類似キャラは次々と作られた。
寡黙ジト目ロリってことになるかな?
“ナデシコ”の星野ルリは散々綾波綾波言われたし“アキハバラ電脳組”の大鳥居つばめは散々ルリルリ言われたし(中の人綾波なのにw)、“ゼロ魔”のタバサは“ハルヒ”の長門長門言われたし。
そんなことを経て現在ではすっかり綾波系ってのは一ジャンルとして確立して…アレンジが加えられ続けてバリエーションの違いは多少あるけどね。
で、ラフィーは“閃乱カグラ”の柳生か“バトガ”のあんこをロリにしたような見た目で中身は“メイドラゴン”のカンナ…が近いんじゃないかな?中の人同じだし。
いわゆる綾波レイの系譜で、それがよりにもよって重桜の綾波(艦これの島風似)と「仲良くなりたい」って…あはは、なにこの原点回帰w
メタ的にはラフィーにとって綾波は母親みたいなものじゃん?
これはやっぱ狙ってやってるんじゃないかなー?結構ふふっとなっちゃいます、「お前が綾波なンだよ」って感じで。
艦娘ってことで違和感無く綾波って名前のキャラを出せることを最大限利用した、みたいな。

ということで長くなっちゃったのでまとめると、
・テメーら人間じゃねえ、だって成長しないじゃん、そうでないなら幼い頃の思い出言ってみて
・綾波キャラが綾波と仲良くなろうとしてるw
の2点を突っ込みながら見ると結構面白い。
参ったね、面白いのか…正しい楽しみ方かどうかは知らんけど。
ここら辺の見方が分からない段階の3話くらいまでが鬼門かと。


あ、ストーリー?ストーリは凄い簡単、他の方も指摘してたけど6話までが総集編15分で説明収まっちゃう程度。
艦娘の最終目標「セイレーンを倒す」は一致しつつもその「手段」の違いから勢力がアズールレーンとレッドアクシズとで二分。
バイドを倒せるのはバイドのみってノリでセイレーンを利用する道を選んだのが重桜を含むレッドアクシズってことなので、単純に重桜が悪役って判断は拙速な気がする。
ま、まぁアズレン側がキレイ事ばかり言ってるので対比すると悪者に見えちゃうんだろうけどさ。
ただ、セイレーンのテクノロジーを利用するだけじゃなくて内通までしちゃってるのが赤城で、それにより立案?されたオロチ計画にはなにやらウラがありそう(姉貴の復活?)。
まぁその…赤城はセイレーンにまんまと利用されてましたってオチになるんじゃないかな?
また、ラフィー達は敵対勢力に属す綾波と仲良くなりたがってる、と。
そんな折、軍事機密だったセイレーンとの内通現場を目撃してしまった明石が口封じされそうになり、スパイで潜入してたメイド組と共にオロチ計画で重要なパーツらしきメンタルキューブを持ち出して逃亡。
追っ手を振り払ってなんとかアズレン陣営に着けました、ってところまでで6話。

7話からは持ち出されたメンタルキューブを巡ってアズレンとアクシズで戦闘。
と思ったら赤城がマクー空間へ引きずり込んで、かと思ったら赤城も知らない更なる別空間へ転送。
被弾したエンタープライズがなにやら暴走だかダーカー因子だかに飲まれた模様。
赤城も被弾して死んだと思わせといてーの、まだ利用価値があるとセイレーンに捕まってーの。
でもってラフィー達は綾波と仲良くなれました、ってところまでが8話。
一応エンタープライズは過去になにかあって、それで捨て鉢な性格になって、それじゃイカンもっと人間らしくなれとベルファストがメイドに付いたって話ではあるのだけど、あんまりキャラ立ってないような?

明石は捕虜扱いなの?にしては待遇良くて、メンタルキューブを手土産にした亡命扱いなのかね、おちゃらけた性格で国への帰属意識は薄い模様。
その前に救助した東煌のニンハイ・ピンハイを自由に遊ばせてるし、アズレンは割かしオープンなのかね?
それ言ったらあっさりメイド隊の潜入を許した重桜も重桜なんだけどさ。
ここら辺、明石をもっとガチガチの日本帝国軍人みたいなキャラにして赤城の企みに葛藤する方が自分好みだった気がするが、それやっちゃうと色々マズいと判断したのかな。{/netabare}

10話までの感想{netabare}
9話、「更に謎空間に吸い込まれて戦闘は続く」で8話を〆たと思ってたら、どうやらあの裂け目は元の空間に戻るものだったらしい。
ってことで戦闘終了~、暴走したと思ったエンタープライズも素に戻って、結果的には赤城が落ちた重桜の方がダメージデカいっぽい。
でもって捕虜扱いの綾波が待遇の良さに困惑して…と、それより以前にアズレン陣営へ逃げ延びた明石が自由気ままに暮らしてるのを見て「なにやってるの?」と、そりゃそうだw
ってかよう、こういう系の作品だったらよう、身体検査のシーン無いのかよと、円盤の特典か?買わんぞ?
10話、「私ヤバいかも」と思いつめてたエンタープライズにベルファーストが発破をかけーの、そんな折セイレーンの襲撃でメンタルキューブ奪われーの。
一方重桜では赤城を失った加賀が先帝の無念を晴らすとばかりにオロチ計画を強行しーの。
オロチ計画なるもの(※)の存在自体は知られてるけどその中身を知る者は重桜の者でもそんなに居ないっぽく、同盟の鉄血も知らないっぽい。
ってことで実際どんなんなの?と思ってたら…本当にオロチ(大蛇)じゃねーかw
作戦名は比喩みたいなもので(そうだなぁ、「空母赤城」と言って群馬県の赤城山な見た目なワケないじゃん?)、まさか見た目そのまんまを出してくるとは思わなかったwww
ただでさえ人か船かよくワカラン世界観で、そこにオロチ号だけ名前通りなのは…これはウケを狙ったんじゃないかな?実際爆笑しちゃった。


言わない様にしてたけどさ、これって“ストパン”のウォーロック計画みたいなもんちゃう?
コアコントロールシステムの重要パーツがメンタルキューブとかそんなんじゃない?
ただストパンよりもネウロイもといセイレーンは精神干渉してくるみたいで、ストパンとは違う決着のつけ方をどう見せてくれるだろう?と結構楽しみにしてたら…放送延期wwwwww
予想では赤城か加賀がオロチに取り込まれて…ストパン2の坂本やポケモンXYZのハリさんやクエイサー2のツバサや星刻のナントカのエーコやデジモンテイマーズの加藤さんや初代ゾイドのフィーネみたいになりそう。
…この例えで通じてるか不安、もっと最近の有名な作品でもあった気がするけどパっと出てこないや、余りにもありすぎていちいち気に留めてないせいで。
ってことでそんなベッタベタで手垢でヌルヌルしてそうな展開が来そうで爆笑する準備してたのに、来春までお預けかぁ~…PSO2に先越されちゃうぞ?{/netabare}

最終回までの感想{netabare}
アマギの復活?を目指してセイレーンと密約を交わしたアカギが倒れて、アカギを信奉してたカガがオロチ計画を強行するも、それまで対立してたアズレン・レッドアクシズが手を組んで阻止。
カガ自身、アカギが自分を可愛がってくれるのはパーツにアマギを使ってるからという負い目があって、その負い目のせいでアカギへの信奉っぷりが強固だった、らしい。
確か実際の軍艦の加賀も改装が多かったんだっけ?そのエピを落とし込んだんだろう。
一方のセイレーン、予測演算で未来の兵器…ICBM?をこさえてて、オロチ計画ってのはそれ撃って敵地を焦土にすることだったらしい。
あいや、アカギ的にはミサイル撃つつもりだったかは不明、本命はその未来のテクノロジーで防衛するつもりだったっぽい、アマギを救う(復元技術を期待した?)のもそれに含まれてる感じか?
「オロチ計画って具体的に何?」は気になってたし、それを明かしてくれて内容もガッカリするものでなかったのは有難い。
とはいえ…え、そっち行っちゃうの?
今現在は置いといて兵器開発の沿革としてはSDI構想が入って「お船」からは大きく離れてしまうような…ディフェシブハーフ(セガのSDI)でもするのか?
やろうと思えばもっと超未来兵器を出して艦娘を殲滅できそうだし、セイレーンはワザと手加減してる?ってかワザと戦争させてる?
「未来の兵器ありまっせ」と言われたらコロっと靡いちゃう艦娘はアカギに限らず多かろう。
ここら辺はゲームをゲームとして成立させるために騒乱を用意しないといけない原作への皮肉…なのかなぁ?

って、エンタープライズ!お前戦闘機に乗って良いのか!?これは爆笑ポイント?未来兵器よりよっぽど未来未来してない?もしくは艦娘の居る世界は分岐世界線なの?
とビックリドッキリシーンはあったものの、結局最後は対セイレーンの名目を元にアズレンとレッドアクシズが和平結んでお終い。
いやそれで和平結べるなら反目しないだろ。
もっとこう、セイレーンって何?艦娘って何?そもそも人類は居るの?まさか艦娘って人類滅亡後に指令を律儀に守ってるだけの存在だったりして?とかその辺の掘り下げ期待したんだけどなぁ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
1話の段階で「ナンダコレ」、その感想が3話くらいまで続いて途中から「あれ?実は面白いかも?」と思わせて、最後は「悪くはないけどこんなもんかな」で終わった感じ。
TV版しか見てないけど“艦これ”がアニメ化する際「そこはおかしい」ってポイントに気付かない振りをして突き通したのに対し、こっちは「ですよねー、おかしいですよねー」と認めた上で作り上げた、そんな印象。
で、どこがおかしいかと言えば、コイツら成長しないじゃん、生まれた時からその姿形でしょ。
成長しないというのは幼少期が無いということも意味する。
それでいて本作品は「昔なにかあった」を匂わすシーンがちょくちょくあって…エンタープライズがトラウマ持ったらしい過去やら、重桜の3姉妹の思い出やら。
当然その回想では幼くなってないし、一方で幼稚園児のような見た目のキャラが混在していて妙に混乱して…その混乱も意図的なものじゃないかと邪推してしまう。
普通だったら触りたがらない「腫れ物」をわざわざ触りに行ってる様で、そのマゾっ気に魅かれたというか、じゃあどこまでその腫れ物をいじり倒すか見物だなぁ、と。

と、制作者の実際の意図は知らないけど私はそう感じてしまって「実は面白いかも?」と思うようになったものの…最後はああやっぱりって感じ。
「強大な第三勢力の登場でそれまでいがみ合ってた二勢力が手を組む」って物語は多いものの、そういった王道に対して余りにお粗末。
そもそもそんなことでアズールレーンとレッドアクシズが手を組むなら最初から袂を分かつことも無たっかんじゃないの?
なんで対立してたの?その解決はされたの?が、無い。
ここでいう解決とはセイレーンのテクノロジーを使うの?使わないの?、使うのを許容できるの?辺り。
許容する限りは「それはアカン」と判断した核だか弾道ミサイルだかが配備されるのも時間の問題かと。
どちらかというとアズールレーンとレッドアクシズの対立はセイレーンの甘言にほだされた(ああ、だからセイレーンなのか)「一時の気の迷い」レベルで、本編はそれが元の鞘に戻っただけ。
じゃあもう誘惑に惑わされないぞと決意を新たにしたかと言えば…ビスマルクとか危なそうw
結局は何をしようがセイレーンの掌の上感が拭えない。
「なにか脅威が存在しないと人間(人間じゃないけど)はお互い殺し合いを始める戦争が大好きなクソ連中」ってことを描いた作品もこれまた多いけど、そういった皮肉めいたメッセージは感じられない、ストパン未満。

なによりホンモノの人間が一切登場しない。
艦娘達は人間の生活を守るために戦ってるらしいのだが、じゃあ人間側から労われたり横断幕で見送られるというシーンがあるかというと、無い。
これも意図的なんだろうけど、じゃあその意図の中身は何なんだろう?
捻らずに考えればセイレーンはゲーム感覚で艦娘に戦闘させるために人間がこしらえたアクティブモンスター、つまりは人間が一番の黒幕(人類の兵器をマネた兵器を使うのもこれで説明がつくかと)って設定。
これまたホントによくある話だけど、先人のそういった作品に比べるとやっぱり描写が弱い。
ってかセイレーンにベラベラ喋らせるなよw「得体の知れなさ」が最後には消し飛んじゃったぞ。

以下自分語り{netabare}
“ストライクウィッチーズ”ってアニメがありまして、これがまた強大な第三勢力たるネウロイが人類の兵器をマネた兵器で人類を襲って、対抗すべく各国が手を結んで~って話でして。
が、いつまで経ってもネウロイを撃退なり殲滅なり共生なりすることなくダラダラとシリーズが続いてて「いい加減ネウロイ関連を解決して」と個人的には思ってるのだけど、ファンのリア友は「ネウロイが居なくなったら今度は人類同士が戦争始めるだけだし」と言ってまして。
うん、そんなことは分かってるんだ。
製作がお金を回収できる限り「解決」させる気が無いというのも分かってる。
それでも作中のキャラが「ネウロイって一体何だろう」と興味を示すことが無くなった(一期はあった)のがどうにももどかしくて。
嫌いじゃない、むしろ好きなんだ、好きだからこそ完結して(結末を見せて)欲しいのだが、作ってる側は締めるつもりは無さそう。
完全解決でなくても、キャラと一緒に「一体何なんだろう」と考えるヒントを残しつつ引っ張ったっていいじゃんと思うんだけどねぇ。
と、そんな愚痴を別のリア友に話したら「解決させたってその方法はどうせモスピーダのインビットみたいなモンだろ」と吐き捨てるように言われました…。

身 も 蓋 も ね ぇ !

希望は無いんですか?
確かにモスピーダのオチは「は?それでいいの?」ってヤツで、あんな終わり方をするのなら未完結のままダラダラ続く方がマシ…なのか?そうなのか??
と、そんなことが最近ありまして、そう考えるとアズレンも「結局セイレーンって何だよ?」を考えるのは虚しいだけのような気がしてきたり…。
ああ、こうやって大人はアニメから卒業していくのか?{/netabare}

総評としては、最初ムチャクチャ、途中期待させといて最後はよくある凡作止まり。
「次期には記憶に残らない」と予言した人が居るけどその通りだと思う。
いや、それでも話のネタとして今後使うことはあるかもしれない。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

神谷 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

感想!

 アズールレーン レビュー

 これは感想になります。

 まず一言いうと、中国でもオタク文化というものがあり、これは艦隊コレクションの影響もあり、その影響でこういった中国版のアニメもできるようになったということがある。
 では、中国ではアニメ事情はどうなってるかというと表現規制が進み、ONE PIECEや PSYCHO-PASSなどが見れなくなっているというのが現状で思想一致機構というものが存在しているというのが現状です。
 なのでこういった作品というのは、主に言えばお隣の国ではあまりよろしくないという風潮になっているということながら、日本に輸出されているという現状になります。
 また中国で放送のビリビリ動画では初音ミクが人気になり、日本から初音ミクが輸出されているが、中国では児童ポルノという扱いではなく、初音ミクは受け入れられているということになっています。
 ただ向こうではONE PIECEやPSYCHO-PASSも規制されていて萌えに対して寛容なものの向こうの国ではそういうものが進んでいるので、こういった美少女といったものの矢先立たされるのは時間の問題では?と筆者は感じています。

 そんな中で中国は日本のコンテンツに似たコンテンツをもう既に作ろうとしている。そうなりますが、その中でもう既に、中国はシャドウバース、第五人格、原神などでもう既にゲーム市場を席巻しており、ソーシャルゲームでは優位に立っています。
 アメリカではtiktokが規制されており、安全保障上の問題からこれらのゲームも日本で規制される可能性があります。

 はい、でここからになりますが、日本のアニメ業界としてはいくらこういう作品を作っても基本的にファン向けで、キャラクターを知ってる人が躍動感の溢れる作画を見たいためにこういうアニメを観て、それでファン内のみで楽しむというのが主な楽しみ方であり、キャラクターは知ってる前提で作られるものが多いです。
 無論、そうでない作品も存在してますが全体的に日常描写が多い傾向にあります。
 それでどれだけ教育上宜しくても、やはりこういったテーマ性を持たせる表現を発展させるのは、自由な市場で制限しないことが発展に必要不可欠であり、今現在の閉鎖的な中国の体制では中国でアニメが流行るのは難しいと感じています。全体的にレベルが低いです。
 無論、原神であるように、日本のコンテンツにとって金のある中国というのはやはり魅力的で、中でも原神は開発に十億円をかけたというくらい金がある。チャイナマネー。
 なので経済的な合理性を考えれば金の出る中国と衰退気味のアメリカとでは中国に媚を売った方がいい思いができるというのは考え方の一つとしてあり得るでしょう。
 なので日本の会社なのが、中国の会社などに合併をされ、アニメーターたちが刈り取られるというのはあります。まあとにかくそれでいいと思いますが、ここで政治的なことは書きませんが、日本アニメ業界がこれを見習うところはあるでしょう。

 表現規制派の肩を持つわけではありませんが、日本のアニメを世界に受け入れるにはある程度その民族にあった価値観や通俗など、勉強して売り出すことが必要不可欠であり、その土壌がないと日本の作品は受け入れられないでしょう。
 私が学生の時に目にした評論ではけいおんを制作した京都アニメーションのことを批判していた人がいるのですが、その内容が萌えアニメは国内でしか受け入れられずガラパゴス化しているという内容でした。
 主に批判の対象になっていたのがらきすたなどの京都アニメーションの作品であります。
 その批判とは違いますが、現在の萌えアニメというのはガラパゴス化、詳しく書くと島国特有の大陸と一切関わらなかった文化とされており、日本独特の価値観が滲み出ているといっても過言ではないでしょう。
 もちろん、それが悪いこととは書きませんが、中国やアメリカなどに輸出しようと思ったらその青少年の通俗が崩れると言われ、否定されるのは目に見えており伝統的な倫理観に従った批判がなされることでしょう。
 そういったことを避けるべきに、まず私が提言したいことがあります。
 
 まずワンピースが規制された理由を考えてみます。まずワンピースというのは海賊が、仲間を作り敵を倒していくという内容です。
 これを海軍出身だと変えてしまい、共産党を賛美する内容に変えてしまうなどのことをしてみます。

 これは一案ですが、完全にアニメ、漫画、ゲームから隔離してしまうよりかは、ある程度コネクションのような物を持っていた方が、コミュニティの形成に大きく関わってきますので後々有利になります。

 では、続きの話をします。
 まずそもそもアニメを広めるといっても世界的な流れで言えば、表現規制の流れは顕著であり、その流れは変えられません。
 しかし初音ミクはビリビリ動画で人気とあるとおり、中国でもファンはいるわけです。
 原神の絵柄を見れば分かる通り、原神は萌えの絵柄で中国で配信されています。つまりその通り、向こうにも分かる人がいるということになります。

 向こうでアニメが好きな人が増えるということは体制の崩壊につながるために、危機意識を持って回収すべきでしょう。
 今することはアニメが好きな人、大人でもアニメを見る人を増やすことが大事になってきます。
 これは私が考えた造語になりますが、アニメ大人主義で、これからの時代はアニメは大人が見るという価値観になります。
 サウジアラビアの王子になりますが、あの人もアニメが好きで無論萌えアニメのことではないですが、アニメを導入しようとしています。
 
 そこでまずは文学のアニメを先行して行います。これは反対意見もあると思いますが、文学的な物、世界の児童文学や文学というもので、ライトノベルを浸透させるということになります。

 なぜその方針を掲げるかというと、絵をかけても小説を書ける人はいないのでラノベの概念さえできてしまえば、あとなんとかなります。

 そうして増やす、何らかという言葉でその人々呼称を固定化するという感じが必要になります。それがオタクです。

 もちろん、オタクというの差別用語になりますがそういった人々がいること。そして、とにかくその国の漫画やアニメ量を増やしていくことが必要になります。
 それができた時に、世界は変わると思います。

 ステップとしてはこうです
 その体制にあった、通俗にあったアニメを作る
 そしてその人々を固定化する呼称を変える
 
そして最後はそのコネクションを活かして、その人々を全員日本に連れて行けばゲームクリアです。そのための方法論として挙げるのは、ヴァーチャル日本構想になります。

 ヴァーチャル日本構想とは?どういうものかというと、

 ヴァーチャル世界に国家を作り出して、そこにアニメや漫画、ラノベ、Vtuberノベルゲームなどオタク的な物を集めます。それを移民する人々には無料にして、それを与えます。そして人を集めます。

 ここまでが私が提言する指針になります。



 そのためにアニメ浸透させるには、世界的な名作をアニメ化することが必要になっています。もちろん遠回りになってきますが、そうすることで国外に進出させることになります。
 そして重要なのはアニメによる経済効果があることと、それを海外に輸出して、各国でとにかくジャンプでもいいからアニメ好き作り出すことになります。そうすることで自分の国でもこういうのを作りたいという人が増えるからです。

 ヴァーチャル国家を建設することでアニメやゲーム、漫画、ラノベ、Vtuberが人を集めるものだと認知されればなかなか規制できないです。奴隷解放のように、人を集められるものだと認識させるのがゲームクリアまでの道筋です

 私の感想は以上になります。よろしくお願いします。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

碧き航路に祝福を…

この作品の原作がゲームであることは知っていましたが未プレイです。
昨年の秋頃に秋葉原に行った際、この作品が様々な場所でPRされていたのを見て「これがこの作品への期待の表れなんだろうなぁ…」と思ったのを覚えています。
正直、艦これの2番煎じ感は否めませんでしたが、監督が天衝さんと知り視聴意欲が俄然高まりました。

でも、艦これの2番煎じ感を感じたのは私だけじゃないはず…と思いましたが、完走してwikiをチラ見してみると、やはり「艦これ」のことも記載されていました。

以下はドワンゴ取締役の栗田穣崇さんのコメントです。
「艦これで泣くことはあってもアズールレーンで泣くことはなさそう」
「アズールレーンは艦これをよく研究して作られているだけに楽しいことは間違いないが、艦これが持つ悲壮感は全く持ち合わせておらず、単なる艦隊モチーフのアイドルアクションゲームだと思った。
艦これの持つ最大の魅力は日本海軍の悲哀なんだよなあ」
なるほど、この様な視点で見ると両者の違いを見い出すことが出来るんですね。
その感覚はありませんでしたが、何となく腑に落ちた気がしました。


物語の舞台は、我々の知らない、地表の71%が水で覆われた青き星。
異世界より突如現れた、異形の敵「セイレーン」。圧倒的な力を有する外敵に対抗するべく、
人類は4大陣営を中心に世界的な連合組織「アズールレーン」を結成した。

自由を敬う「ユニオン」
栄光を重んじる「ロイヤル」
結束を讃える「鉄血」
羈絆を尊ぶ「重桜」

そんな人々の英知を結集した「キューブ」を用いて誕生されたのは、
鋼鉄の艨艟(もうどう)たちの力を有する少女たち。
時に勇壮、時に美しく、時にダイナミック――陣営の垣根をも乗り越えた彼女たちの活躍により、
セイレーンの侵攻が食い止められ、その勢力がほぼ撃退されたように見えた。

しかし「セイレーンの力を用いるべきか否か」という理念の違いからか、はたまたフネではなく、
ヒトとしての彼女たちの思いからか――
「重桜」と「鉄血」に代表された一部の勢力が「アズールレーン」から離脱し、
「レッドアクシズ」として活動を開始した。

そんな「レッドアクシズ」の動向を監視するため、
「アズールレーン」は大洋の中で新たな基地を新設し戦力を集結。
状況は一触即発。少女たちの運命はまだ誰も知らない……

「アズールレーン」の少女たちは、
世界の外より訪れた謎の敵「セイレーン」の大攻勢を退けた。

しかし、戦いはいつの世も変わることはない。

かつて人類が海の覇権を争ったのと同じように、
理念の違いから「アズールレーン」と「レッドアクシズ」は対立。

そして時は流れ――


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品は2019年の秋アニメとして放送されましたが、第11話と第12話の放送がそれぞれ2020年3月13日(金)、3月20日(金)に変更されました。

視聴を楽しみにしていただけに放送の延期は残念に思いましたが、第11話と第12話の放送を見て遅れたのにも納得しました。

きっと目指していた高みは遥か彼方だったんだと思います。
ですが、物語を見ていたらそれがどんなに困難な道程であったかは一目瞭然です。
あの数のキャラをぬるぬる動かすのは限界への挑戦以外のナニモノでもありませんよ。
だから時折刺さり込んでいた止め絵についてのコメントは差し控えたいと思います。

もし、これがNETFLIX作品だったとしたら…?
もしかすると怒涛の如くキャラの動き回る史上稀に見る作品に昇華していたかもしれません。
でも作り手の精一杯がしっかり感じ取れた作品だったと私は思っています。

この作品を完走して思ったこと…
やっぱり良い意味で「艦これ」の2番煎じだと思いました。
確かに艦これは日本海軍の悲哀を魅力にしているのかもしれません。

ですが、エンタープライズを始めとする海外の艦船にだって悲哀はあるでしょう…
それに、日本の艦船だって山ほど出てくるんですから、そもそも悲哀とは切っても切れる筈がないんです。
でも、私は「艦これ」の2番煎じであることは悪いことでも劣っていることでも無いと思っています。
世の中に輩出された順番がたまたま艦これの方が早かった…
ただそれだけのことだと思います。

そして嬉しいのは、どちらの作品も登場する艦船をとても大切にしていること…
きっとゲーム・アニメ作り手もプレイヤーも…そしてアニメの視聴者だって、自分なりの思い入れや拘りを持ってそれぞれの作品に接すれば良いのだと思いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、May'nさんの「graphite/diamond」
エンディングテーマは、鹿乃さんの「光の道標」
加えて、この作品を下支えしているのがたくさんのキャラソンです。
キャラクターソングシングルがVol.1~10まで、バディキャラクターソングシングルがVol.1~5まで存在するようですので…
(レビューを書いた3月21日時点でバディキャラクターソングシングルのVol.4とVol.5は未発売です)

1クール全12話の物語でした。
序盤から中盤まで物語が難解だと思っていましたが、完走するまでにほぼ謎は解き明かされるので、見終わったあと、妙にすっきりした感が味わえたのは良かったと思います。
何にせよ、無事に完走することが出来て良かったと思いました。
しかも、続編に繋がりそうな意味深な場面もチラホラ見えたり…
これは続報からも目が離せませんね♪

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

65.9 8 人類滅亡アニメランキング8位
終末のワルキューレ(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (151)
534人が棚に入れました
今、700万年続く人類の歴史が、幕を閉じようとしている──。 1000年に一度、全世界の神々が一堂に介し、天界で開催される「人類存亡会議」。 人類が冒してきた愚かな行いにより、全会一致で「終末」の判決が下される直前、半神半人の戦乙女<ワルキューレ>の一人、ブリュンヒルデが異議を唱える。 「ただ滅ぼすのでは芸がない。人類を試してみては?」 彼女が提案したのは、神 vs 人類最終闘争、通称「ラグナロク」 全世界の神々と、歴史上の全人類から選ばれた代表者たちが一対一のタイマン勝負をする。全13番勝負、先に7勝した方が勝利となる。 しかし、人類が神に勝つことなど絶対不可能。神々が嘲笑する中、ブリュンヒルデはなおも挑発する。 「もしかして、ビビってるんですかァ?」 その言葉は神の逆鱗に触れ、怒りのままに、神々はラグナロクを承諾。かくして、ブリュンヒルデたちは、700万年の人類史から最強の13人を選びラグナロクへと挑む。 果たして人類は神を超え、終末を阻止できるのか? 超絶怒涛の真剣勝負<ガチンコ>バトル、開幕!

声優・キャラクター
沢城みゆき、黒沢ともよ、関智一、緑川光、高木渉

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

死力を尽くす英雄の雄姿と遊び半分な神々の戯れ

【紹介】
人類の滅亡を決定しようとした神々に対し、人類滅亡の可否を賭けて一対一で戦う人類。
人類が誇る豪傑たちと神々のバトルアニメ

【作画】
十分綺麗ですが、原作の絵が上手すぎて、それと比べるとかなりスケールダウンした感じ。

【キャラクター】
人類の代表も神々の代表もすごいネームバリューのあるキャラクターばっかりで圧巻ですね。
それどころか、人類の代表の応援団のメンツが凄くて笑えますね。
代表になった英雄の上司だったり、宿敵だったりするので、応援団も英雄が勢ぞろい。

神達の圧倒的なラスボス感と、英雄たちの英雄たる所以である圧倒的なカリスマ性。
どちらもバトルを演出する要素としてとても魅力的で、これでもかってくらいに上げてきますね

人類代表の英雄が神々よりなぜか神々しくて、英雄感あるところはいいですね。
それに引き換え神々に神々しさが全然なくて、俗物が多いのが好み別れるかもだけど、北欧神話とかギリシャ神話の神々って意外と俗物っぽいところあるのでそこまでイメージと違うってこともないのかも。

ここまでのキャラクターだと、呂布、トール、アダム、シヴァ、小次郎が好きです。
やっぱり武人系キャラクターは潔さと気高さがあっていいですね。
敵の神々はともかく、ブリュンヒルデ達はほぼただの美女なのでもう少し神々しさが欲しいかも。

【シナリオ】
このアニメに限らないけどCMでネタバレやるのやめてほしい。

細かいことはどうでもいいから早くバトルやろうぜと言わんばかりの脳筋シナリオで、人類の未来がかかった聖戦なのに開催が決まってすぐバトルがスタートするところはいっそ清々しいと思いました。
大抵のアニメは決戦に向けて戦略会議やったり、仲間集めやったり、修行やったり、水着回やったりするのに。
ただ、戦闘開始前に人物のキャラ掘り下げを全くやってないので、戦闘開始してから一撃一撃攻撃をするたびに入る回想シーンがバトルのスピード感を損ねているのはさすがに気になるかも。

【バトル】
このアニメの華なのでさすがに力入っていますが、思ったほど派手じゃないのは残念かも。
神と英雄の戦いで攻撃の破壊力が桁違いなのに、コロッセオみたいな闘技場に押し込めてしまったせいでちょっと吹き飛ばすだけで観客に当たりそうだし、すごい窮屈そう。
せっかく神の力があるのだから、戦闘用のフィールドを創造して観客は防御壁で覆うなり何かしらできたのでは?

ナレーションもアゲアゲですね。
これでもかこれでもかとどんどん期待値を上げてくスタイル。

絵は綺麗だし、演出もいいんですが、バトル中に静止しすぎですね。
一発攻撃するたびに回想、攻撃を受けるたびに回想、立ち上がるたびに回想。
さすがに早く攻撃しなさいよって何度も思った。

それでもバトル中の演出の数々が熱くて、一進一退の攻防が見ごたえ十分でした。

【音楽】
バトルを演出するBGMがいい感じですね。
OP「KAMIGAMI-神噛ー」マキシマムザホルモン
歌詞がまったく何言ってるかわからないけど、作品の雰囲気ととても良くあった曲
EDテーマも心たぎる戦いの後のむなしさみたいな英雄の心境を歌っているようで視聴後の余韻として心地よく、好きです。

【総評】
バトルアニメ好きと歴史好き、神話好きに刺さる内容で、視聴者によって興味あるかないか大きく分かれるジャンルなので、視聴するかどうかの判断はしやすいと思います。
単純明快でわかりやすい作りなので視聴もしやすく、楽しいアニメでした。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

camuson さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

印象度:96

netflixのオススメに出て来て、ふと見てみたら、
面白くて見るのがやめられなくなり、一気に見終えてしまいました。
(その後、原作漫画も11巻一気読み)


人類の存亡をかけた
「神(多神教)VS 人類」のタイマン13本勝負!!!
7本先取した方が勝利。
人類が負ければ人類滅亡、勝てば次の1000年は存続。
タイマンで負けた(死亡した)選手は魂が永遠に消滅。


まずは、
神と人類を1対1で対決させるという発想の勝利で、
これはおそらく日本人にしかできない発想だと思います。日本人誇らしい(笑

神をあまり侮辱しない範囲での遊び心が満載で(あくまで日本人的感覚の範囲ですが)、
アトラスの女神転生シリーズのように、
古今東西の多神教をゴチャマゼにしたいい加減さ、神の概念のいい加減さがいい具合。

人類側の闘士たちも、これまた何でもありのゴチャマゼっぷりですばらしい。

人類側の出場者は、故人の魂を呼び出して、実体化させるという、
「魔界転生」的な設定なので、
人類側の出場者個人(故人)にとっては、
選ばれて神と闘える機会を持てることは、武人として幸運であり、名誉でもあり、
戦いに敗れて魂が消滅したところで失うものはほとんどなく、
永遠の命を持つ神とは命の重さがバランスしないという問題があります。

このアンバランスを解消しているのが、
タイマンで人類側が敗れると、
半神半人のワルキューレが道ずれに消滅するという設定です。
神とのパワーバランスの調整という名目で、
命の重さのバランスまで調整しているのが見事な仕事だなと。

見かけは「神 VS 人類」であっても、
リスクをかけて闘っているのは、実は半神ワルキューレ。
「神 VS 半神」。半神による神への謀反という構造。

この構造を無理なくつくり上げたのが、もうウルトラC級のアイデアです。
原作者すばらしい。


1戦につき4話ずつ。長くなく、短くもなく、ちょうど良い塩梅です。

この物語は、戦闘の物理的なテクニックの対決というよりも、
キャラクターが背負うバックグラウンドのぶつかり合いなのだということ。

よって当然のごとく、キャラクターの背景が過剰なまでに説明され、
それによって視聴者はキャラクターに感情移入ができるし、
勝負の結果に心動かされるわけです。


高校野球で、各県で1敗もすることなく勝ち上がったつわもの同士の闘いなのに、
ふるさと紹介せずしてどうする?
応援席から中継しないでどうする?

否、しない道理がない、する。
って話なわけです。

そういう作品構造を熟知した上での、
アニメーションのクオリティーは非常に高く、拍手を送りたいと思いました。

作画に関して、一部で炎上騒ぎがあるようなのですが、
本質と少しずれたところで作品を楽しめないのは、随分不幸だなと感じました。

ひさしぶりにマキシマム ザ ホルモンの書き下ろしたアニソンを聞いたけど、
さんざんキャーキャーうるさい後の、ナヲのパートに震える。
哀愁に満ちたエンディング曲もよい。コロシアムの廃墟。兵どもが夢の跡。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

イムラ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魁!!ラグナロク

<2021/12/4 初投稿>
原作未読。
漫画好きのお笑い芸人、ケンコバさんだったかな。がアメトークかなんかで本作推してましたね。

物語を1行にまとめると
「人類の存亡を賭けて、世界数多の神々に人類がタイマン勝負を挑む!」

いざ見てみると、なんか既視感ある。
なんだろう?
と思いつつ10話まで見て
「ああ、『魁!!男塾』だ、これ笑」

荒唐無稽なキャラクターたちが、
劇場で繰り広げる架空のバトル。
ファンキーな必殺技を延々と交互に繰り出し続け、
決着はなかなかつかない。
もっともらしい架空の生い立ちと架空の蘊蓄でキャラクターの背景や必殺技に厚みを持たせようとする。

まさに「ワシが男塾塾長、江田島平八である!」でお馴染み『魁!!男塾』です。

そのうち民明書房出てくるんじゃないか 笑

評点は10話までの中間評価です。

<2021/12/18 追記>
最終話まで視ましたよ。

飛び交う必殺技!
二転三転する戦況!
架空の蘊蓄を尤もらしく語り出す解説役!
そして煽り盛り上げるモブども!

やっぱり「魁!!男塾」
もしくは「キン肉マン」
の様式美 笑

ところで神様たち。
ギリシャ神話から多めなんですね。
ゼウス、ポセイドン、アフロディーテ、ヘルメス、アレース、そしてヘラクレス。
アポロンとかアテナとかはいないのがちょっと不思議、

それはそれとして、闘うのはみんな多神教ばかりのようですね。
一神教の神さんは強すぎて御出馬させられなかったんだろうな。
ちなみに「聖☆おにいさん」は担当編集が作者に『イスラム教だけは絶対出してはダメ!』と言ったとかなんとか。
本作も当然そんなやばい宗教は出てきません。

ただ、キリスト教の世界観はアダムとイブ御一家として出てきます。
だったらキリスト教も神様陣営に参加させてもよかったのでは?と思ったり。
神様そのものは無理としても天使なら闘わせられそうだし。
そして天使の相手、人間側はエヴァ初号機で!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

69.3 9 人類滅亡アニメランキング9位
宇宙戦艦ヤマト(TVアニメ動画)

1974年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (155)
804人が棚に入れました
西暦2199年、地球は謎の異星人国家・ガミラス帝国の侵略を受けていた。ガミラスは冥王星に前線基地を建設し、西暦2192年より、地球に対して遊星爆弾による無差別攻撃を加えていた。海は蒸発し地球は赤茶けた姿に変貌し、放射能汚染で地上の生物は死滅する。人類は地下都市を建設し、地球防衛軍を結成して抵抗を続けていたが、科学力の差の前になす術もなく、地下にも放射能汚染が進行し、人類の絶滅まであと一年余りと迫っていた。最後の地球防衛艦隊が、冥王星空域でのガミラス宇宙艦隊との交戦で壊滅し、人類生存の希望は完全に潰えたかに見えた。しかし、この海戦の最中に外宇宙から飛来した一隻の宇宙船が火星に不時着、通信カプセルが回収される。その中にはイスカンダル星から、「放射能除去装置・コスモクリーナーDを受け取りに来るように」との救援メッセージと、航海に必要な波動エンジンの設計図が納められていた。

声優・キャラクター
富山敬、納谷悟朗、仲村秀生、一龍斎春水、青野武、伊武雅刀、小林修、平井道子
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヤマト革命

時に西暦1974年9月、日曜ゴールデンタイムのTVCH覇権は妹に奪われ、
私は台所隅の小型モノクロ受像機で細々と「侍ジャイアンツ」最終回を迎える身であった、
かの名作アルプスの少女ハイジを擁し母親を味方に付け、
中学生にもなってテレビマンガ(当時はアニメという語源すら定かでなかった)、
エエ加減卒業セイ!等という理不尽な父親の目線、
ビデオ録画機一般家庭普及まだまだ先の話し、そんな時代、
そのアニメは放送された、

宇宙戦艦ヤマト
1974年2クール 企画原案 西崎義展 監督 松本零士 音楽 宮川泰 SF設定 豊田有恒 
メカニックデザイン スタジオぬえ アニメーション制作 オフィス・アカデミー


旧日本海軍最大級の戦艦、戦艦と言えば大和、
実力発揮することもなく悲劇的末路辿った戦艦である事は何となく知っていたが、
宇宙戦艦?戦艦が空でも飛ぶのだろうか?

タイトルバック、土の中から現れる船、艦首の穴?はナンダ?OP男声のアカペラ、
さらば地球よ、旅立つ船は、、、
白黒小型画面だけどいきなり魅せられてしまった事は覚えてる、
印象的だったのは劇中サーシャやEDイメージのスターシャ等の女性キャラ、
松本零士氏描く女性キャラは「男おいどん」から既知だったがとにかく独特で、
アニメで描かれたの初めてじゃなかったかな、
アニメにし辛い画だというのは当時ですら想ったけど、
{netabare}
遊星爆弾なるものが地球に降り注ぎ枯れ果てた海に埋もれた、{/netabare}

遥か昔の沈没船旧日本海軍戦艦大和の残骸、、、
再生?蘇り?二話で語られるのは戦艦として生まれてしまった大和の悲劇、宿命、
沈没船鉄屑大和から残骸削ぎ落とすように蘇ったヤマトは、
ノアの方舟?人類の希望?
ヤマトという艦名、当時(今でも)これはとても重要な事に感じた、
菊の御紋艦首に掲げ日本表す同義名与えられた日本の象徴船、
戦艦としての運命は悲劇だった大和がヤマトとして蘇り、
一縷の望み携え人類の存亡かけて十数万光年(←当時よく解ってない)だかの遥かな旅に出る?
こうしちゃおれん、物語佳境入りしたハイジに夢中な妹を、
人類の存亡がかかっとる!というもっともらしい理屈で(←どこが)押しのけ、
毎週家族の白い目線ものともせず視聴に至る、
波動エンジン?光の速度超える超次元航法ワープ?
波動エネルギー充填120%?タキオン粒子?電影くろすげ~じ?
艦首の穴の理由、船体そのもの砲身にするってか?なんじゃそりゃ!?
当時同時期放映されてたアニメとは明らかに異質であり謂わば画期的、衝撃的で、
とにかく毎回夢中で観てた、
音楽も素晴らしく、
破滅間近土気色地球憂う如く或いは希望というにはあまりにも果てしない、
そんな宇宙イメージそのものを詠う様な女性スキャット、
{netabare}
ヤマト発進阻止せんと目前迫る大型ミサイル主砲一閃、{/netabare}
爆炎の中旅立つヤマトBGM等涙物だった、
数年後改めオーケストラにて再録されたBGM集、
アニメ楽曲ものの草分けだが名盤だと想う、
本作低視聴率だった事もあり2クール終了という事らしかったが、
物語そのものはきちんと完結してた、

本作がヤマトブーム、ヤマト革命とも呼ばれるセンセーション巻き起こすことになるのは、
後の再放送が基端、日本全国各地でファンクラブなるものができ、
アニメ専門誌なるものが次々発刊され声優や制作サイド或いはかつての名作にも光があたる、
テレビマンガと呼ばれてたものがアニメとして一種市民権得たようなそんな時代だった、
本作TVアニメフィルムの再利用だったが1977年劇場版も公開される、
当時劇場でのアニメと言えば東映まんが祭りとかゴジラ映画の付録みたいなものばかりだったが、
本作起点に様々な長編劇場アニメも次々公開されるようになった、
本作自身もその後描き下ろしで劇場版二作三作、、、
或いはTV版ヤマト2、3等続編も制作されたが、、
商業的思惑等も垣間観えあまり触れたくないのが本音、

聞く処によると本作ハリウッドにて実写映画化決定だそうだが、
ヤマトが大和と引き離しイメージできない私にとっては、
私的残念な結果に終わった邦実写版以上に??なのが正直な処、
日本の象徴船戦艦大和の悲劇は歴史、
同戦艦からイメージされ希望の象徴として描かれた宇宙戦艦ヤマトは、
架空の産物なれど一種カルタシス的感慨懐かせる作品、
アニメ宇宙戦艦ヤマトはアメリカでも「Star Blazers」という名で放映されたそうだが、
大和でもなくヤマトでもYAMATOでもないものならやめてほしいのが正直な処、

余談的だが「宇宙戦艦ヤマト」、
ヤマトから派生したアニメブームまっただ中で制作された「機動戦士ガンダム」、
そして「新世紀エヴァンゲリオン」、
これら時代を著しく変えたと言われる革命的3作品いずれも、
初回放送時視聴率は散々殆ど話題にすらなってない、
理由?きわめて単純だが(人知れず)つまり観られてなかった知られてなかったが故、
その作品に偶然であれ何であれ、
触れ魅せられた人々(ファン)の口コミ、投書、反響、
作品本来の持つ魅力やパワーの正統認識の重要性、
「これスゲ~面白いんだけど誰も知らないんだよね~」
人知れずそのまま消滅あれば勿体ない話、
という事であにこれレビュー寄稿皆様に改め感謝な今日この頃。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 42

norimeru さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ヤマト、発進せよ!・・・・・予備の第3艦橋も忘れずにね

木村拓哉主演で実写映画にもなった「SPACE BATTLESHIP ヤマト」。
その原点がここにあります。

裏が「ハイジ」と「パトラッシュ」だったのは後付けの知識。
(カルピス劇場は1月~12月の放映で、ヤマトは10月~3月でしたから。)
でも、男の子ならヤマト観なくちゃ。

シリーズの第1作というだけでなく、「999」や「ガンダム」へと続くブームの先駆け。
偉大な作品だったわけです。

第1回目の放送、オ-プニングが伴奏なしの男声コーラスで始まるバージョン。
重厚な感じで、とっても印象に残っています。
何回目からか、お馴染みの「チャーンチャーカチャー チャララ チャッララー」に変わりましたけど。

物語はというと、地表には海すらなくなっている赤茶けて荒廃した地球。
ガミラス星の前線基地、冥王星からの遊星爆弾による攻撃にさらされています。
人類は地下に居住都市を作りますが、放射能による汚染が進み滅亡まであと1年!。

西暦2199年になっても、放射能は怖い設定になっているのかと妙に納得。
でも、あれだけ広大な地下都市作れる科学力があるのに・・・とみんなが思ったはず。
地下の人類がヤバい設定で、地表のヤマトを改造できるなら、放射能怖くないじゃん。

訓練学校を出たばかりの古代進と島大介が、さっそく戦闘班長と航海班長になる不思議。
まあ、荒廃した大地を割って浮上するヤマトの前では、そんなこと些細な出来事なのでした。

目の前に迫りくる遊星爆弾、ヤマト大ピンチ!!。
沖田艦長、「主砲発射!!」、・・・見事「ヤマト発進!」。

冥王星前線基地を破壊、ロンメルならぬドメル将軍率いる艦隊も正々堂々撃破!。
そういえば、はじめてワープしたときは、森雪さんの姿にドキ♡ドキ♡しました。

14万8千光年先の大マゼラン星雲にやっとの思いで到着。
な、何と、ガミラスとイスカンダルが双子星だったとは。
希硫酸の雨と濃硫酸の海もなんのその、ガミラス星の戦いも勝利したヤマト。
やっとの思いで、イスカンダルにたどり着きます。

楽園と思われたイスカンダルも、崩壊のときが近づいています。
コスモクリーナーDを受け取り、スターシャと古代守を残し、いざ、地球へ。

最後のデスラー総統との白兵戦。
ガミラス星人は、放射能を含む空気でないと生きていけません。
コスモクリーナーDの起動、ガミラス兵は艦内から撤退したものの森雪は・・・。

ついにその姿を見るまでに地球に近づいたとき、沖田艦長が目を閉じます。
それに気づいた飲んだくれの佐渡酒造、直立不動の敬礼は、子供心に印象深いものでした。
艦橋で森雪を抱いて喜ぶクルーたちと佐渡先生の対比も、ジーンときたシーンです。


あとのシリーズもいろいろ観ましたが、やっぱりこの作品が原点で頂点です。

それにしても、死んだと思っていて生きていたデスラー総統。
シリーズが進むにつれ、「あれ、この人生きてたの?」という設定が多いのもご愛嬌。

特筆すべきは、「不滅の第3艦橋」。
幾多の戦いでぼろぼろになり、ドメル将軍共々ぶっ飛び、硫酸で溶け落ちても・・・・
次の週にはピカピカに復活!。

この技術力だけで、大マゼラン星雲まで余裕でいけるかもしれません。

アニメ史上、避けて語れない作品ですね。
(第3艦橋とは関係なくですぜ)



(文章の間違い訂正しました)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

日本SFアニメに様々なビジュアルと設定を残した古典作品。構造はスパロボですけど。

 あと2年で50周年ですね。今なおリメイクされています。「ヤマトよ永遠に」以降で続編になっていない…発展していないというのは寂しい限りです。権利関係でもめたりしていろいろあるみたいですが、主題歌は今なお歌い継がれています。

 作品そのものの世界観の発展はないですが、その後のアニメ界に与えた歴史的な作品です。庵野秀明監督がナディアで発進シークエンスを完全にオマージュしているのを初め、艦橋のビジュアルのカッコよさや沖田艦長や森雪の制服、アナライザーなどが後発に与えた影響は計り知れません。

 地下都市に逃げる、ワープという概念をメージャーにした功績、波動エネルギーという光子力やゲッター線とは違ったそれっぽい設定、14万8千光年という銀河外まで旅をするという発想。既存の英米系のSFではあったかもしれませんが、日本に知らしめた功績は計り知れません。放射能汚染を奇麗にするというのは時代性を感じます。

 あとはスターシアなどのビジュアルのイメージと音楽性ですね。過去の日本アニメとは一線を画しています。

 構造はスーパーロボットかもしれません。1隻で結果的にはいくら撃たれても沈まないし、無限エネルギーだし、必殺技の波動砲もあります。これはガンダム以降を待たないといけません。水の補給はしてましたっけ?
 ただ、それをSFと呼べる水準に昇華したました。地球滅亡まであと〇〇日は非常に緊迫感がありました。
 そして、キャラたちの造形も含め、対象の年齢層を一気に引き上げた感じです。

 ストーリーは先ほども描きましたが、スーパーロボットのメソッドです。が、ヒューマンドラマを重ねたこと、SF設定やキャラ、敵キャラの魅力などで1話1話は面白いと思います。若干昭和アニメ的なご都合主義と子供っぽさが無くはないです。
 あと、ドリルミサイルとか設定だけ見るとちょっと笑ってしまいますが、実際アニメで見るとあの迫力はすごかったですね。森雪が腰砕けになるのが最高でした。

「さらば」になると更にストーリーが洗練されますが、この初代TV版ヤマトは今見たときに感心する部分は多々あるものの、やっぱり昭和アニメです。歴史的な意義はトップクラスにあることは間違いありません。

 古典的価値を認めるのにやぶさかではありません。が、本作を過度に褒めるのはノスタルジーでしかない気がします。同時代性がある人が本作の素晴らしさを語るのはいいと思いますが、SFアニメはガンダム、ナウシカ、マクロス、そしてエヴァ、攻殻機動隊と進化して行きます。やはりガンダム以前は古典でしょう。

 作画も古いし、私はエンタメとして見るなら2199を見るかなあ、と思います。


 

 

 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

68.8 10 人類滅亡アニメランキング10位
宇宙のステルヴィア(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (306)
1668人が棚に入れました
西暦2167年、地球はみずへび座ベータ星の超新星爆発によって引き起こされた強力な電磁パルスと放射線によって壊滅的な打撃を受けた。だが人類はそこから見違えるほどの復興を遂げた。そして、かつての災厄より189年後に訪れるとわかっていた第2の災厄、すなわち超新星よりの衝撃波の到来に対し、全人類を挙げての防御体制を築き上げていったのである。
そして2356年。遂に衝撃波セカンドウェーブが太陽系に到達しようとしていたその年、人類の生活圏を守る大計画グレート・ミッションのため作られたファウンデーション(宇宙ステーション)の1つ「ステルヴィア」内の宇宙学園に主人公たちが入学するところから本作は始まる。


声優・キャラクター
野中藍、水島大宙、松岡由貴、折笠富美子、田中理恵、斎賀みつき、うえだゆうじ、陶山章央、広橋涼、豊口めぐみ、岸尾だいすけ、檜山修之、進藤尚美、藤原啓治、堀勝之祐、田中正彦、根谷美智子、屋良有作、小杉十郎太、笠原留美、朴璐美

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

心地よい余韻に浸れるアニメ…

はっきりとした色使いのアニメだなぁ…この作品の第1印象はこんな感じでした。
作画もキャラデザも嫌いじゃなかったこの作品の視聴を後押ししてくれたのが野中藍さんの初主演作品だった事です。
野中さんの愛称である「あいぽん」もこの作品の主人公である「しーぽん」が由来になっている事からもお互いに結びつきを強く感じます。

この作品の物語の舞台は西暦2356年…約189年前に地球はみずへび座ベータ星の超新星爆発によって壊滅的な打撃を受けました。
そしてその超新星爆発から189年後の今年…セカンドウェーブと呼ばれる衝撃波が太陽系に向かって到達しており、全人類は総出で未曾有の危機に対処を進めていたのです。

人類はセカンドウェーブに対処すべく宇宙ステーションの一つであるファウンデーションを建設していたのですが、この物語はそのファウンデーションの一つであるステルヴィアにある宇宙学園に新入学制が入学してくるところから始まります。

ここで入学してきた新入生の一人が片瀬志麻…通称しーぽんと呼ばれる女の子…
彼女は宇宙パイロットを夢見てこの学校に入学してきたのですが、最初のうちの成績はほぼ底辺…
それでも色んな人々との触れ合いの中から学び…知って…そして成長していく様が描かれています。

この作品…兎にも角にもしーぽんが輝いている作品だと思います。
顔は可愛らしいですが、スタイルは人並み…口数は多くないのですが時折テコでも自分の考えを曲げない頑固親父の様な一面を持っていて…
人に相談する事は決してなく口を開く時にはもう自分の中で決定している事を告げるだけ…
何より人に対して素直になれない意地っ張り…

こんな風に彼女の性格だけを列記すると、あまり良いところが見当たりません。
それでも彼女は輝いているんです…

それじゃ何が彼女をそんなに輝かせるのか…
それはいつも一生懸命頑張っているから…

必死で考えて…誰よりもたくさん計算して…
負けた時には悔しいといってポロポロ泣いて…
大切な人と同じ目線で物事を見るために歯を食いしばって頑張って…
有事の時には自分の事など厭わず身を挺する事のできる彼女…
そんな彼女の一生懸命に何度も胸を打たれて…何度も涙で前が見えなりました。

間違いなくしーぽんは良い子だと思います。
でもこの作品の良い子はしーぽんだけではありません。
しーぽんを取り巻く同じ予科生の仲間たち…
みんなの立ち位置が抜群なんです。

同じ予科生…という事は仲間であると同時にライバルでもある訳です。
特にこのステルヴィアでは成績の優秀な人とそうでない人との格差がどんどん開いていくんです。
優秀な人は学生であるにも関わらず大切なミッションに参加させて貰えるのですが、そんな選ばれる人間はほんの一握りだけ…
難しい授業にも厳しい訓練にも耐えられるのはそのほんの一握りになりたいから…

でも人って気付いてしまうんですよね…
どうしても越えられない壁がある事に…
どんなに頑張っても絶対追いつけない人がいるって事に…
もう心の中はグチャグチャです…

確かに予科生の仲間同士…全てが順風満帆ではありませんでした。
でもここで彼らはまた気付く事になるのです…
仲間の存在が何より大切である事に…

この作品で繰り返し使われた台詞も印象的でした。
「自分にできる事をやるだけ…」
「ここを次に世代に残すのは我々大人の役目…」
しっかりと見据えるべき物事が眼中に入った台詞だと思います。

この作品は2003年に放送されたものなので、もう14年も前の作品ですがそんな古さを微塵も感じさせない作品だたと思います。
SFというジャンルの好きな方…或いは好みの声優さんが出演されているなら是非チェックして頂きたい作品だと思います。

オープニングテーマは、「明日へのbrilliant road」
エンディングテーマは、「綺麗な夜空」「The end of the world」「Dear my best friend」
全てangelaさんが歌っています。
この作品のオープニングを始めて聴いた時、恰好良すぎて鳥肌が立っちゃいました。
挿入歌としても使用されているのですが、この曲が流れた途端テンションも上がりまくりでした。
絶対に覚えたい曲です。

2クール26話の作品でした。
物語としては綺麗に纏まっていたと思いますが続編があってもおかしくない
展開だったと思います。
この作品もしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15
ネタバレ

ガムンダ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

リトル アストロ アカデミア

22世紀半ば過ぎた頃、人類は太陽系に進出し、予測された超新星爆発による宇宙風に備える為「ファウンデーション」と呼ばれる宇宙ステーションを多数運用していた。
ファンデーションにはそこで働く職員を養成する為の学校があり、その予科生に進学した主人公と仲間たちのお話。
SF(風)設定の、学園もの、恋愛もの、成長もの、と言ったところです。
尚、戦争ものではありません。


結論から書くと、惜しい!
SF考証が甘い。学園ものとしても甘い。シナリオが甘ーい!!
企画として良かったのに詰め切れなかった印象です。

【SFとして】
「ファウンデーション」とかもろアシモフだし、全体にハインラインの「宇宙の戦士」にも似てますし、作者はSF好きなのかな?
にしては宇宙で起こる現象が全然リアリティがありません。
{netabare} まずおよそ200年前(丁度現代ごろ)超新星爆発による宇宙線で地球は壊滅的な影響を受けたんだそうで、そこから予測された第2波に備えるのが前半の話なんですが、第2波は宇宙線のみならず、物理的に隕石も多数飛来するそうです。
まず超新星爆発したのがどの星なのか言及ありませんが、太陽に最も近い恒星アルファ・ケンタウリですら、近いと言っても4光年離れています。
そこから何かが放射されてこの密度で降り注ぐって…有り得ないですよね。

第2波処理の「グレートミッション」を概ね計画通り成功させたファウンデーションですが、今度は土星付近に謎の脅威が現れこれが後半のストーリーとなりますが、これが科学考証が全っ然で、対処として一体何をやっているのかが全く分からないので入り込めないんです。

クラークの名著「宇宙の旅」シリーズは科学現象としての宇宙航海と、未知の脅威への対処を楽しむ作品ですが、それは科学的に合理的だから読んでいて楽しいんです。

「ステルヴィア」はそこの所全然及びません。
結局謎の宇宙蝉の正体も不明なままですし、
子供騙しのオカルト現象を描いているだけです。 {/netabare}

まあシンプルに「SFビッグ3」に迫る力量あるアニメ作家などそうそう居ないって事なんでしょうね。残念ながら。


【学園ものとして】
前半はまぁまぁ良かったが全体としてまず凡庸。
それからミッションに私情を持ち込むな!(笑)
{netabare}後半は酷いもんです。
主人公女子と彼氏くんに人類の存亡がかかりますが、そんなストーリーにしなくても良かったと思うんです。
正直地球人類のトップ2がコレかよ!と嘆きたくなります。
2人とも個人の悩みで任務に支障を来しています。
結果的に乗り越えたし、そういう成長ものなんでしょうが、高校生と言うより小学生みたいでした。
話し合おうとするたんびに「もうほっといて!」とか言いながら走り去るの何回やるねん。
ガンダムもそうですが、お子様に人類の命運背負わすのやめて欲しい。
{/netabare}

キャラ評価4にしましたが、これは実際居そうな深みのあるキャラを多数配置してくれた事への評価で、正直ウザキャラが多めでした。


訓練生が成り行きで活躍しちゃう似たストーリーに「ストラトス4」がありますが、そちらの方が成り行きに説得力がありますし、活躍の度合いや任務に注ぐ情熱の点で見応えがあります。
キャラもサバサバしてて魅力的ですし、ビジュアルも迫力ありました。
まだでしたらコレより先にそちらをお勧めします。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

旧作の魅力を話したい(長文)

野中藍さんの出世作
舌足らずな独特な声は幼さのなかに芯がありますよね
あいぽん演じる片瀬志麻とその仲間たちが、助け合いときにぶつかって
宇宙規模の災害にむかっていく壮大なストーリーでした

今後視聴される方のために
舞台設定についてかみくだいて記します

地球圏からはるか遠くで星が爆発。
その爆発衝撃波が地球に到達して過去に壊滅的被害をもたらします
しかしこの災害はおわっておらず
爆発の第2波がくることが観測されており
対策として地球圏にバリアを建設しております
そのバリアのメンテナンスや、バリア通過した隕石の回収をする人材育成施設が
ファウンデーションと呼ばれる宇宙ステーションにあるんです

ステルヴィアとは第2ファウンデーションのなまえです。
西暦2356年のお話なのですが途方もない未来というより
生活の描写からごくごく先の未来の物語の印象をうけます。

では見所について語ります
まずはキャラクターの魅力
脇役が光る作品です。名作とされる条件は脇役が個性的であること
脇役の心理描写がしっかりなされていることが必須かなって考えております

主人公志麻の親友4にん
志麻の理解者であり、ステルヴィア入所から一緒のアリサ
ほんわかした人柄ながらくらい影のあるやよい
ツンデレ担当優等生ながら努力の人晶

ふだんは仲良くたわむれているんですが心に秘める
「嫉妬」「焦り」「不安」「孤独感」などがしっかり描写されています
高まった感情をぶつけあって喧嘩に発展することもありますが
罵りあえる仲間こそ本物の仲間であろうし
そして彼女たちのわだかまりが解消されて
真のともだちになって行く姿に感動を覚えます

学生を見守る側である教官のおとなたちも味があります
大人が重要な役どころである点はポイント高いです
やるときはやるって大人らしい姿にしびれます
子供しかでないアニメだとどうしても出せない味ってありますよね

ストーリーの魅力
登場人物が同じ目的にむかっていますので
一本道なシナリオで破綻がないんです
主題としてあるのが少女達の成長を描くことでありますので
別の方向をみていた子たちの心が一つになってく過程が
ストーリーをなぞりながら伝わってきます
結末をうやむやに終わらせず納得のできる〆かたにしたのも
気持ちよいですね

ものたりない点
①キャラデザは正直太いな・・・って肉感的ともいえるのでしょうか
丸顔で首もふとい。萌え絵の部類ですが
SFアニメなので、求めるところが違うんでしょうか

②最大の見せ場で迫力に欠ける
史上最悪の災害に立ち向かう過程の描きかたは手にあせにぎるんです
確実性にかける高出力レーザーに最後をたくして
それを発射。
まっすぐ飛んでいって
命中。消滅

こういうシーンって一回回想いれたり
お願いって祈ったりしてたりするメインキャラのカットとか普通
いれませんか?
だらだらひっぱるのもどうかと思いますが
あっけないのもさみしいのです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

67.8 11 人類滅亡アニメランキング11位
伝説巨神イデオン(TVアニメ動画)

1980年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (121)
520人が棚に入れました
西暦2300年代、地球から惑星ソロへと移民した人々は、第6文明人とされる先住民の遺跡を発掘する。丁度そのころバッフクランという別の地球の調査隊もソロ星(バッフクラン側から見れば、ロゴダウ)に現れる。バッフクランの調査隊に同行した軍事総司令の娘カララは、異性人に対する好奇心から調査隊から離れて見学に向かう。総司令の娘の身に間違いがあってはならぬと、バッフクランの捜索隊は地球人を攻撃し始める。地球人は逃げ惑いながら発掘中の遺跡にあった巨大メカ「イデオン」に乗り込む。するとどうしたことか、今まで全く動かなかった遺跡『イデオン』は地球人の意思とは無関係に動き出す。圧倒的な力を見せ付けられたバッフクランの捜索隊はイデオンに総攻撃を加えるが全滅してしまう。ここから、地球人とバッフクランの『イデ』を巡る戦闘が始まるのである。戦闘は憎しみを増幅しながら、イデオンとソロシップは宇宙への放浪の旅に出て行くのである。

声優・キャラクター
塩屋翼、田中秀幸、戸田恵子、井上瑤、白石冬美、松田辰也、井上和彦、塩沢兼人、佐々木秀樹、よこざわけい子、山田栄子、林一夫、一龍斎春水、石森達幸、加藤精三、木原正二郎、鵜飼るみ子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

ガッカリ長編アニメ3~精霊会議というか「幽霊」会議ですね、もはや笑

以前視聴した水島努監督の良作『SHIROBAKO』の中に、「イデポン宮森発動篇」(第6話)というエピソードがあり、その中で“伝説巨大ロボットイデポン”という作品がアニメ業界の人たちの共通の話題になっている描写があって、その元ネタが、本作『伝説巨人イデオン 発動篇』らしい・・・ということを知りました。

そしてその後も、色々な方面から「これはアニメファン必見の名作だ」という声を聞くので、やっぱりキチンと見ておかなきゃイケナイ作品なのかな?と思って、作画や演出の古さを我慢して、TVシリーズそして劇場版へと視聴を続けたのですが・・・

◎劇場版後編(発動篇)視聴終了後の率直な感想

久々に酷い作品を見てしまった(※以前みた『BLOOD-C』より更に数倍酷い・・・)。
シナリオ崩壊というか、もはや物語の体を成していませんね、これは。
死亡したはずの主要キャラが最終回で唐突に復活して、ご都合主義もいいところの意味不明のハッピーエンドを迎えるゴミみたいなアニメ作品を揶揄する言葉として、「精霊会議」という表現をよく聞きますが、本作の場合は、{netabare}“精霊”どころか、文字通りの「“幽霊”会議」{/netabare}で終わっていて、視聴料返せ!!!!と叫びたくなってしまいました。


◎絶賛する意見も多い作品なので、視聴は自己責任で

上記の『SHIROBAKO』に限らず本作を名作と推す意見も強いので、私としては、あくまでバランスを取る意味で「少数意見・感想」として本レビューを挙げておきます。

※追記
すぎやまこういち氏の手になる音楽だけは印象的でした。


◆視聴メモ
{netabare}
・合体ロボットもの!キャララデザもメカデザも凄くレトロでちょっと興味深い。
・クラン clan は「氏族(共通の祖先を持つ一族)」という意味なので、バッフ・クランは「バッフ氏族」という意味になる。
・第14話視聴終了時点
主人公ユウキ・コスモが、『機動戦士ガンダム』のアムロ・レイと相似した性格と判明(ちょいマザコンぽいところ&結構な気分屋で変に怯えてるかと思うと急にうってかわって激高して凶暴になってしまう点など)。
・第26話視聴終了時点
2クール目ラストのこの回でようやく話が動き出した感じ。
それまで(第15-25話)が余りにも話に進展がなく視聴に難儀してしまったのが残念。
・第39話視聴終了時点
3クール目でようやく盛り上がるかも?と期待したのも束の間、何でもかんでも「イデの力」の発動で片づけるな!とドつきたい気分。
流石にこの終わり方はないだろう・・・ということで、問題の劇場版へ。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作         矢立肇、富野喜幸
総監督        富野喜幸
キャラクターデザイン 湖川友謙
音楽         すぎやまこういち
アニメーション制作  日本サンライズ{/netabare}


◆作品別評価

TVシリーズ(計39話)    × 3.1
劇場版(接触篇・発動篇)  × 2.5
------------------------------------
総合               × 2.9


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============== 伝説巨神イデオン (1980年5月-1981年1月) ============
{netabare}
第1話 復活のイデオン ★ 西暦2300年、殖民星ソロ(異星人文明遺跡)、バッフ・クランとの交戦、イデオン起動
第2話 ニューロピア炎上 ☆ イデの伝説の巨神探索、カララ迷い込み、バッフ・クラン隊壊滅
第3話 激震の大地 ☆ カララ捜索隊侵入・交戦・撤退、巨大宇宙船(第2の遺跡、ソロシップ)出現
第4話 ソロ星脱出せよ ☆ バッフ・クラン隊の巨神合体阻止作戦、反物質エンジン起動
第5話 無限力(むげんちから)・イデ伝説 ★ 亜空間ドライブ、ギジェのカララ救出作戦失敗、イデ(無限エネルギー)の伝説、親和の発生、無条件停戦
第6話 裏切りの白い旗 ☆ 挑戦の合図(白旗)、ダミド隊の攻撃、カーシャの攻撃、停戦の旗、カララの意思
第7話 亜空間脱走 ☆ 見捨てられたカララ、マヤヤ死亡、カララ強制尋問、亜空間での戦闘
第8話 対決・大砂塵 ☆ 恐竜のいる星(ザウルス星)、異星人との決闘、サムライの戦い方
第9話 燃える亜空間 ☆ ガイラ星域クリスタル星到着
第10話 奇襲・バジン作戦 ★ カララの姉ハルル登場、アバデデ死亡
第11話 追撃・遺跡の星 ☆ ルインズ星到着、ハルル指揮部隊の偵察攻撃
第12話 白刃の敵中突破 ★ ハルル&カララ姉妹再会、カララ辱め、ジョーダン・ベスの蛮勇、恋情の発生
第13話 異星人を撃て ☆ アストロベルト(小惑星帯)の戦い、武人グハバ・ゲバ戦死、バンダ・ロッタの恨み
第14話 撃破・ドク戦法 ☆ ブラジラー最前線基地、コスモの怒りと嘆き(カミーユ・ランバンの仇)
第15話 イデオン奪回作戦 ☆ シェリル母船離脱・人質化、コスモ機転、離脱の責を被るカララ ※会話だけで話を進めていて分かり辛い点が駄目×
第16話 必殺のダミド戦法 ☆ 亜空間のハーケン攻撃、ダミド戦死、コスモ&カーシャの命令違反・独房入り 
第17話 激闘・猿人の星 ☆ ギジェ隊のソロシップ追撃、ルーのはしか発病
第18話 アジアンの裏切り ☆ 殖民星アジアン到着、バッフクランのアジアン脅迫、廃墟と化すアジアン星
第19話 ギャムス特攻指令 ☆  
第20話 迫撃・双子の悪魔 ☆ 巨神とソロシップの自己防衛機能(自身の意思の存在?)
第21話 敵戦艦を撃沈せよ ☆ ハルル搭乗艦への襲撃、イデの謎の力
第22話 甦える伝説 × ※総集編(新規シーン僅少で見る必要とくになし)
第23話 戦慄・囮の星 ☆ 殖民星キャラルからの救難信号、ダラム隊の待ち伏せ、小型核爆弾
第24話 潜入ゲリラを叩け ☆ 武器補給難行、ギジェ隊ソロシップ侵入・撃退、私設戦闘部隊?
第25話 逆襲のイデオン ☆ ソロシップ側からの攻撃、コスモ重傷、キッチ死亡、バッフクランの「地球」
第26話 死闘・ゲルの恐怖 ★ 対巨神用新兵器、キッチの幻影、地球へ
第27話 緊迫の月基地潜行 × 流星、ムーンランドへのブッフクラン侵攻、ダラムに見捨てられたギジュ、イデの「無限力」 ※シナリオが分かり辛い
第28話 波導ガンの怒り × 地球連合軍との接触、ダラム隊の猛攻、新兵器 ※シナリオ色々残念
第29話 閃光の剣 ☆ イデオンの新しい力(イデの発現?)
第30話 捨て身の狙撃者 ★ 地球からの救難信号、ガラン艦轟沈、ガラン死亡
第31話 故郷(ふるさと)は燃えて ☆ 地球連合軍のソロシップ&イデオン引き渡し要求、ジョーダン・ベスと両親の再会・決別
第32話 運命の炎のなかで ☆ 地球連合との和解、土星軌道の戦い、ルクク艦隊全滅、太陽系離脱
第33話 ワフト空域の賭け ☆ イデの力発現確定 
第34話 流星おちる果て ☆ 辺境の惑星ドウモウ星の戦い
第35話 暗黒からの浮上 ☆
第36話 さらばソロシップ ☆ ソロシップ廃棄失敗、地球連合艦隊壊滅
第37話 憎しみの植民星 ☆ アジアン星の罠、リン(シェリルの妹)死亡
第38話 宇宙の逃亡者 × バッフクランの「地球」壊滅、ギジェ死亡 ※シナリオ拙劣
第39話 コスモスに君と × カララと父ドバ・アジバ(バッフ・クラン宇宙軍総司令)との再会・脱出、イデの力発動 ※シナリオ支離滅裂でこれは流石に酷過ぎる {/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)6、☆(並回)28、×(疑問回)5 ※個人評価 × 3.1

OP 「復活のイデオン」
ED 「コスモスと君に」


============== 劇場版 伝説巨神イデオン (1981年7月) ============

接触篇 ☆ {netabare}TVシリーズ中盤までの総集編{/netabare} ※1時間24分
発動篇 × {netabare}TVシリーズ終盤~結末だが、ラストが余りにも安易でシナリオ崩壊している{/netabare} ※1時間38分
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)0、☆(並回)1、×(疑問回)1 ※個人評価 × 2.5

主題歌(接触篇) 「セーリング・フライ」
主題歌(発動篇) 「海に陽に」

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

デリダ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アニこれを始めなければ出会うことのなかった怪作

始めに言っておくと、私はTV版→発動編の流れで視聴したので物語の精査はあまりできていないのが現状です。

アニこれを始めて細々とレビューを書いていた際出会ったfumiさんにおすすめされ視聴に至りました。
私はまだ大学生でしかも趣味程度でしかアニメに触れていなかったので古いアニメには正直疎いのですが
最近初代マクロスや銀河英雄伝説を視聴して本当に自分の守備範囲の狭さを恥じるばかりです、笑

前置きはこれくらいにして、イデオンのレビューを書いていこうと思うのですが、
正直に言って難解です。見終わって数ヶ月経ちましたが未だに消化不良です。
(なので私の☆の評価もあまり気にしないでください、決して悪い作品ではないです)
しかしこれ以上の時間を空けてしまうと記憶も薄れてしまうので書こうと決断した次第です。

しかし実際この作品をどれだけのほどが理解でき、なおかつどれだけの人が語る琴ができるのか、、、
この作品が写した物語を正確に文章で正確に描ける自信が全くないです、笑

ネットでざっと調べたり、他の方のレビューを読む限りだとタイトル意外にもいろいろ伝説的でアニメ界の巨人のような立ち位置の作品みたいですね。
第六文明設定のくだりとか、、、
これについては既に他の優れたレビュアーの方々が書いてくれているのでここでは割愛させていただきます。


未視聴の方に向けて、この物語をざっと説明すると

人類が移民のため訪れたソロ星という惑星で、人類は偶然異星人の遺跡を発見する。
しかしそこにはバッフクランという人類とは別だがとても似た見た目の異星人が探索に来ていた。
その目的は、バッフクランに伝わるイデの伝説に語られている無限のエネルギー。
この星でこの二つの文明は出会うことになる。
そしてお互いの無理解から起こってしまった小さな衝突は、大きく膨れ上がり、もはや誰も止めることのできない人類とバッフクランの戦争に繋がってゆく。
コスモたち主人公は、生き延びる為に、バッフクランがイデとよんでいる遺跡で見つけた強力だが正体不明、用途不明の人知を超えた機械イデオンとソロシップに乗り込み、終わりの見えない逃避行を始める、、、、。

つかみは多分これでおおよそ伝わると思います。


のちにアニメの一分野を築くロボットSFもののはしりであるこの作品、群像劇で、悲劇なのですが、
これを見ていてすぐに記憶に昇ってきたのが私が高校三年生の頃読んで衝撃を受けた本、
本橋哲也氏のポストコロニアリズム(脱植民地主義)での著者の語り方で
コロンブスが新大陸を見つけてから始まる原住民との悲しい争い、奴隷や支配の歴史を、
人と人との出会い損ないと語ったことです。

当時の私の世界史の理解ではヨーロッパにおける近代の華やかな時代の幕開けでもあり、
一方確かに顔と顔を合わせて異種族同士が確かに出会ったこの瞬間を、
著者は出会いそこないと語ったのです。
あたかもどっかの道ですれ違っただけのような、まるで出会えてなかったかのような言い回し非常に印象的でした。


今でも私の記憶に鮮明に残る序文にある一文なのですが、このアニメを見ている時強く思い起こされました。
うまく言い表すことができないので人の言葉を借りてしまいましたが、この作品はそういうものです。
コロンブス自身まさか自分が原住民と出会ったことが、そして、その接し方が、後の何百年にも及ぶ(まだ終わってはいない)世界サイズの悲劇の幕開けだったとは夢にも思わなかったでしょう。

少なくともアニメ史上そんな作品は他にありません。
そういった意味でも間違いなく怪作という名がふさわしい作品です。
wikiで富野監督にとってイデオンデザインそのものが障壁だったと語られているような偶然の出会いがなければ間違いなく生まれてこなかった作品です。
一見の価値は間違いなくある作品です。


少しずつ書き溜めてはいるのですが、いかんせんやはりこの作品書くのが難しい!
のでネタバレを踏まえた誰得な語りはまた随時追加していきます。取り急ぎ今はこの辺で一旦の終わりとさせていただくことをご容赦ください、、、
20171112

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

この伝説の名作はテレビ版から入ってください

1980年~1981年放送のテレビアニメ 全39話 途中打ち切り

原作監督 冨野由悠季 制作 日本サンライズ

前年の機動戦士ガンダムはストーリーの途中で打ち切り、劇場版の制作となったが、
続くこのイデオンも結果的には打ち切り、続きは劇場版になりました。

このテレビ放送版も伝説の名作と言っていいと思います。
人類のテクノロジーをはるかに凌駕するロボット兵器イデオン。
見た目はおもちゃですが・・・

wikiによるとイデオンのデザインのあまりのひどさに冨野監督が怒って複雑怪奇なストーリーにしたと、冨野さんが言っていたとあります。
もともと、トミーの肝いりで作られたのにもかかわらず玩具は売れず、ガンプラの影響でプラモデルがヒットしたという結果に。
39話は最後の2分が改変されただけの途中打ち切りとなりました。
大不評みたいなんですが、この2分がすごくいいんですよね~
ただのマニアですけど。

イデの無限力とは
第六文明人が精神の一部をエネルギー化するシステムを開発したが、暴走によって第六文明人は絶滅した。

第六文明人とは
イデオンのデザインを見た冨野があきれて、こんなもの第六文明人でもなければ思いつかないだろう、と言ったことから。

反物質エンジンの超光速航法で大宇宙を駆け抜けるソロシップ。
20世紀のアニメファンの夢いっぱいの迷作ではなくて超名作。

ただ、これと発動編では繋がっていないんです。
発動編は接触編の続編でありこれの続編ではないというめんどくさい関係です。
テレビ版(これを面白いと思える人は限られるのだろうか?)→接触編(総集編にしても時間が足りなすぎ)→発動編
と、観なければ完璧ではない。
細かいことは気にしない人なら、接触編を飛ばしたほうがいいと思うけど。

所詮は因果地平に消えていく人々の「信頼できない語り手による物語」として、
深く考えずに発動編に突入すれば、いまだかつてない感動が待っている。
この作品は王道であるとともに異様であります。
他に比べるべき作品も無い孤高の物語として心で感じてもらえれば、
後のエヴァやまどマギの理解にも関わると信じています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 33

60.9 12 人類滅亡アニメランキング12位
URAHARA(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.1 (104)
404人が棚に入れました
原宿。そこは文化・オシャレ・カワイイが集まる街。りと、まり、ことこの女子高生三人は、その街で『PARK』という期間限定ショップを展開している。
ある日地球に宇宙人がやって来て、人間が生んだ文化を奪い去っていってしまう。そこにみさと名乗る不思議な少女が現れ――。大好きな原宿を守るため、三人の女の子が立ち上がる。

声優・キャラクター
春奈るな、上坂すみれ、石見舞菜香、天野心愛、松本保典、飯田里穂
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「いいね!」って何? 食べられるの?

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
初めにことわっておきますが、「私は」「絶賛」しています。が、普通に考えて、そこまで面白いアニメでもないとは思っています(苦笑)

独特の作画と設定の中で繰り広げられる、女の子達の不思議な会話がメインとなるアニメです。ダークホースというか、1話視聴時からの伸びでいけば、これまで視聴してきたアニメの中でもかなり上位です。面白いアニメでした。

パッと見、雰囲気アニメ。むしろ、ク○アニメ。でも、違います。実はかなりメッセージ性が強いアニメです。

グロい描写は皆無ですが、エグい角度でえぐってきますよ、(若者達の)精神を(笑)

かなり哲学的な内容というか「芸術とはなんぞや? 」「個性って何?」「クリエイティブってどんなこと?」な~んて、小難しいことを色々と考えさせてくれるアニメでした。「私は」オススメしますw

(あぁちなみに、レビュタイですが、別にあにこれのサンキューを否定してる訳じゃないっすよ。サンキューに明確な定義はないけれど、私個人は「レビュー読ませて頂き、あざっす♪」の意で使ってます。自分もレビューなんて書いてる以上、当然誰かに読んでほしいわけで、だからサンキューも、ないよりはあった方が嬉しいわけです笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
スクーパーズ=ゼントラーディという解釈でOK(笑)?

7話から、違うアニメになります(笑)

7話は、自分的に凄く好きな回。個性とは、芸術とはなんぞやという、問題提起がガチンと入っています。

彼女(りと)らが「文化」「個性」だと思い込んでいたものは、実は単なる物真似に過ぎないと知ったとき。彼女らのハリボテのアイデンティティがグラリと傾きます。

「個性」に関して、私の好きな言葉。

「みんなと同じになりたくない、という、みんなと同じ言葉」

「派手な色も勿論個性的。でも、淡い水色だって薄いピンク色だって、やっぱりみんな、個性的」

「全てのオリジナルは観察と模倣の上に成り立つ」

「個性とは、皆と違うことをするのではなく、皆と同じ事をしていても生まれる僅かな違いを指す」

、、、。私は、世の中に個性的じゃない人間はいないと思ってます。個性的とはつまり、その人らしいということ。

例えば、道が二又に分かれていて、多くの皆が右側の道を選ぶとき。そこであえて左側に行く人や、もしかしたら道なき道を掻き分けて進むような人を、世間は「個性的」と評するかもしれません。勿論、個性的です。でも、他の人に流されて右側の道を行く人も、私は個性的だって思います。だって、「つい周りに流される人らしい」行動じゃないですか。「周りに流されない人」が個性的あるならば、「周りに流される人」だって個性的です。そういう弱さだって、その人らしくて素敵。そう考えたら、どこに「個性的じゃない」人がいるのでしょうか?

私はむしろ、「へっ、皆が右側の道ばかり選びやがる。じゃあ俺はあえて左側の道をゆくぜ~。個性的だろう?」なんて思っている人は嫌いです。そもそも、他の人が○○だからと思った時点で、真似するのも真似しないのも等価値です。だのに大衆的、一般的、普遍的なものをバカにするなんて、バカみたいだなと。

それ以降も、かなりえぐってきます。10話の「みんな妄想」もヤバイですね。

例えば、インスタグラムをアップして、イイねをもらう。認めてもらった気がする。ハイ、妄想。例えば、こんな服がトレンドだよ、センス良いんだよ、なんて自慢気にオシャレを気取る。ハイ、妄想。

パンケーキなんて、ただのホットケーキじゃねぇか。正直、マカロンよりどら焼きの方が旨いと思う。カフェのテラス席、寒くね?

とか、そんな感じ。みんな、「誰かが作った価値観を、自分の価値観と疑わずに、胸を張っている」

スゲェ風刺的だなと。原宿を舞台にしているくせに、原宿に集うような若者のアイデンティティにクリティカルヒットを食らわしている姿に、オッサンは胸のすく思いですw だって、このアニメがえぐっている部分、オッサンにはノーダメージですから(笑)

最終話、スーパービーズ猫ちゃんを創る時は、ちゃんと既存のアイディアを流用していました。

アーティスト(芸術)とエンターテイナー(娯楽)の違いは、「自分の為に作ってるか」「誰かの為に作ってるか」だと思います。純文学と娯楽小説の違いもそうですね。純文学には、どこかに自己救済が含まれていると思っています。

自分(剣道部)には好きなエピソードがあるのだけれど、歌手の倖田來未さんが、ある番組で「アーティスト」と紹介されたときに、(やんわりと笑いを交えながら)「自分はアーティストやなく、エンターテイナー。そして、エンターテイナーであることに誇りをもってやっている」と答えているのを観て、ああ、この人はしっかり考えてるんだな~と感動したことがありました。

実際、作中でも、例えば りと は、8話では「一人で描いて一人で眺める。それは嫌」と発言していて、この時点では、「クリエイティブ」とか言っておきながら、「エンターテイナー」だということが分かります(他人のイイねが欲しい)。しかし、12話では、「初めて猫の絵が上手く描けた時、誰も見てくれなくても嬉しかった。そういうのが好きってことなのかな。それからずっと好きで描き続けている」と言っています。ここで初めて「アーティスト」とは何ぞやと分かったのでしょう。

これは別に、アーティストの方がエンターテイナーより上だとか下だとか言いたいわけじゃないんです。ようは、「自覚してるか無自覚か」ということです。

私自身、巷に溢れる「アーティストずらしたエンターテイナー」があまり好きではありません。「エンターテイナーずらしたエンターテイナー」は好きです。(歌手を例にとり)極論を言えば、誰かの作ったカワイイ曲を、誰かの作ったカワイイ衣装と振り付けで演出し、マシンで声をいじってカワイくしているのに、「個性的」と言われて(演じて)いる「エセアーティスト」より、カラオケボックスで一人カラオケでストレス発散しているオバチャンの方が、よっぽとアーティストだって思うわけですよ。

そういう、日々の小さな引っ掛かり、私の「持論」にピッタリと合う作品だったので、☆4です。ですから多分、この監督と私は、少なくとも「クリエイティブ」というものについての考え方が、かなり近いんでしょう。一緒に酒飲んで、色々と世の中の不平不満悪口愚痴を言い合い、ぶった切りたい(笑)

よって、私達(笑)と認識が合わなければ、ただの説教臭くて低クオリティなクソアニメなんだと思います。その人にとっては。それで良いとも思います。

最終話は、そんな「監督の?持論」がてんこ盛りでしたね。

例えば、4人でパフェを作るシーンで、りとが、「これは妄想じゃないよね」と言ったのに対して、まり が「当たり前でしょ。私達の私達による私達の為のパフェなんだから」と言って、みさが「素敵なんですな~」と答えるクダリ。これは前述の「自分の為に作品を作るのが芸術家」という考え方に合致します。芸術なんて、基本的に自己満足ですから。

次に、アマツハラで出来た上空のオブジェ(自分達の妄想を具現化する装置)を破壊する理由を、「新しいものをみんなで作るって楽しいもの」と、まりが答えたクダリ。この中で一番、「承認欲求が強い人物(イイね欲しい)」だった まりが、「自力」が「楽しい」という理由で行うところに変化が見られました。例えば、自分の部屋をオシャレにしようと思うとき、「オシャレに思われたい」なら、雑誌とか見てそのまんま真似すれば良いし、(商業スペースとかなら)プロに任せちゃえば一番良いと思います。でも、「インテリアとか揃えるのが楽しい、好きだ」という理由なら、自分の足でショップを巡って、気に入った家具を揃えていけばいいと思います。好きや楽しいは、(他人に迷惑をかけなければ)誰に認められるものでもなければ、否定されるべきものでもないはずです。

と、ここまでは、いわゆる「原宿のカワイイ文化」に否定的な立場をとってきた本作が、最後に「本物の(カワイイ)猫」を発見するのが、また良いんですよね。そこで りとが、「妄想の中にも真実はある」という事実を発見し、まりがそれを、「何かを大切に思う気持ち」と定義し、ことこが、「夢をみたり、想像したり、妄想したって良いことだよね」と光明を見いだします。それを聞いたみさは、何かを納得したような表情をし、「スクーパーズの星を原宿のようにしたい(物真似したい)。それが自分の夢」と言い、旅立ちます。だから最後に、ことこが「研究材料に(すでに完成された)UFO欲しい」と思うわけですね。つまり、物真似することは悪いことではない=原宿に集う(雑誌の切り抜きが歩いているような)若者達の肯定 を行っているのですね。

私自身も、原宿や原宿の文化は「嫌い」「苦手」ですが、「悪い」とは思っていませんし。

更にだめ押しで、りとが「物真似や模写を繰り返しているうちに、段々アイディアが生まれてきて、オリジナルの絵が描けるようになってきた」と話し、ことこが「流行も大事だけど、その中で自分が本当に好きなものを見つけ、物を作っていきたい」と話し、最後に、「私達3人で好きなものを楽しくクリエイティブしていこう!」と誓います。

彼女らは完全に、(現状と今後の方向性を)「自覚」したわけです。これが、作中で描かれた成長かと。

ほんっっとうに、「私は」納得できました。自分的には、(作中で考えてきたことの)「答え合わせ」みたいな最終回でした。

このアニメ、完全に原宿の文化(象徴的な意味合いであり、原宿という一地域を指すものではなくて、他人の評価に一喜一憂したり、承認欲求が強かったり、殊更に個性的であることに固執している若者文化)に一石を投じようとしてます。

原宿や、そこに集う若者達を「ただの物真似」「創造性なんて皆無」「妄想の世界で生きている」と全否定し、その上で「でも、良いんだよ。その物真似や妄想の上に、創造が生まれてくるんだから」と、全肯定する。

つまりは制作のメッセージは、「踊らされていることを自覚して楽しめ。そしていつか、自分の本物にたどり着け」なのかなと。

もうここまで皮肉臭い作風だと、「作画とか色々と低クオリティな部分」ですら、「そんな見た目とか既存の価値観だけで評価してるなんて、原宿で踊らされている人みたいだね」と、ウチらアニメ好きにもケンカ売っている、いや、問題を提起しているのかと疑うほどです(単に低予算の可能性の方が高いw 私自身、作画は悪いより良い方が良いと思うし、声優も、下手よりは上手い方が良いと思います。一般的な意味でのアニメのクオリティが低いことは事実で、前半なんかクソつまらなかったし、だからこんなにベタ誉めしているのに、☆5はつけられないんですよね~)。

「URAHARA」というタイトルは、「裏原宿」ではなく、「原宿の裏側にあるモノ」だったのかな? 自分的には凄く納得のいく作品でした!

〈まとめ〉
×前フリだとしても前半はクソつまらない
△作画など、色々と低クオリティ
◎メッセージ性の強さ
◎自分(剣道部)の考え方にドンピシャ
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
前半は雰囲気アニメ。中盤以降の哲学的な内容(個性とは何? クリエイティブってどんなこと?)が、見処。

「誰かが作った価値観を、自分の価値観と疑わずに、胸を張っている」「何かを表現したいのではなく、イイねがほしいから表現しているだけ(承認欲求)」の「原宿的若者」へ、現実を突きつけようというアニメ。

作画や声優など、アニメとしてのクオリティが低いのは残念だが、かなり深い、尖ったアニメ。私は大好き。
{/netabare}

【余談~ 洋服が、人に着られてやって歩く街、原宿(偏見) m(_ _)m ~】
{netabare}
自分は、オシャレでもなんでもないし、東京のシャレオツな場所(笑)は大抵苦手(好きなのは池袋とか上野、神保町とかw)なんだけど、裏原だけは、不思議と好きな街でした。買い物にもよく行ったし。原宿(竹下通り)は苦手なんだけどね。

裏原は、路地感というか、秘密基地感というかが良くて。住宅とショップが混在しているのも面白いよね。あと、大っぴらに看板出してない店も多いから、入ってみないと分からない怖さとかw

そういう意味では、本作も「秘密基地感」は良く出ていました。もともと、家賃高すぎて竹下通りには出店出来ないけどやる気だけはあるみたいな、いわばベンチャー企業的なショップが裏原を作ってきた歴史があり、(作中の)「PARK」みたいな店は、確かに多いかも。その点では、裏原に目をつけたのは面白いと思う。

が、メジャーかマイナー(インディーズ)かという違いはあれど、「PARK」の服自体は、なんとなく原宿(竹下通り)っぽくて、この辺は、アメリカのアニメが原作?だから、まあ外国人には分かりやすい(KAWAIIを表現する)ようにディフォルメしてるのかな? と思ったり。

原宿を愛している皆さん、余談のタイトルはごめんなさいm(_ _)m でも、素直にそう思うんです。

勿論全員とは言いません。が、東京に住んでた時に何度か行きましたが、服に着られてる人がたくさんいるな~と思ってました(まあ、私がオシャレとはなんたるかを知らないだけかもですが)。

個性的なファッションって、奇抜なファッションとイコールではないっすよね。たとえそれが白Tにジーパンでも、自分が本当に好きな格好なら個性的なわけで。例えば二人が同じ服を着ていても、個性はあるわけで。偏見ですが、あの街を歩いていると、個性的と言われる服を着ることで、人格的な個性を失っているように思うんですよね。

これは、茶道にヒントを得た私の持論ですが、「個性とは他人と違うことではなく、他人と同じことをしても僅かに生まれる違い」だと思うんですよね。茶道なんて、しきたりや手順が色々決まっていて、みんな同じことをしてるはずなのに、そこには確実に違いが生まれます。それこそ、個性だと思ってます。

そしてそれは、7話でことこが言った、「情報を仕入れ、流行りを取り入れることで作り出した自分達のクリエイティブは、スクーパーズと変わらないのではないか」という問題提起にガッチリハマっています。

あっ、オシャレさんに対するただのヒガミの可能性もありますので、悪しからず(苦笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
なんかこう、なんて形容して良い分からないアニメだな(笑) マクロスだよな(笑) バトルなの?

2話目
ことこ、意外と冷静。なんかこう、展開が気になるアニメ。

3話目
歩く作画、ヤバイな(笑) 落書きは犯罪ですw クオリティとは、なんぞや?

4話目
う~ん、分からんw ことこ の優しきマッドサイエンティスト感は良かったかな。

5話目


6話目
怪しいな、裏原で裏切りw

7話目
スクパーズ食べるのも伏線だったのね。ことこ、本質。Wikiで検索してコピペ。原宿の文化がスクーパーズと変わらない。いや~、私が言いたいこと、言ってくれた。しかも、そこで食べるのは、伝統和菓子、桜餅ね。味の違い、個性の融合、桜餅。人形のような笑み。貪るようにスクーパーズを食う二人。☆、ひとつ上げようかな?

8話目
さよみんまで、怖~。フォロワー依存。友達依存。お~、とことん責めるね。過去のトラウマ、さよみんを殺し、パークだけが守られ、街の皆から責められ、二人は狂っていく。一人で描いて一人で眺める。それは嫌。アーティストとエンターテイナーの違い。りと まで、堕ちたか。

9話目
私もっと食べ続ける。食べなきゃ、、、可愛くならなきゃ? イイねが欲しい人々。りと、その通りだと思う。なぜ、マリとことこは、正常サイドに? 絵を描くことが目的から、可愛いと言われることが目的に。最初は、リト本人を可愛いと言ったんだね。

10話目
本当に欲しいのは、素敵なものではなく、素敵な自分。良い話にしそうにしといての、、、、まだ、落とすんかい。いや~、性格悪いわw みんな、妄想。自分を認める人は全部妄想の産物。全てが自作自演、乙。

11話目
う~ん、良い話にもっていくの? 綺麗事もハッピーエンドも好きだけど、この作品に関しては、綺麗事にしてほしくないんだけどな。

12話目
私達の私達による私達の為のパフェ=妄想じゃない。お手軽にクリエイティブを叶えてくれるアイテムの破壊。妄想の中にも真実はある。夢も妄想もOK。ようは、自覚的か無自覚かということ。ウラハラは、裏原宿じゃなくて、原宿のウラガワだったのか。好きだから描く、そのシンプルさが芸術。真似と模写の後に、オリジナルがある。流行も大事だし、その中で時分が本当に好きなものを見つけたい。全くもって、その通り。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 29
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

やっぱりレモンピープルじゃないか

1話感想
{netabare}自分はこの手のタイプってレモンピープルとかハーフリータとかペパーミントとか(アットーテキは読んでない)、あそこら辺の雰囲気を感じて「めっちゃ懐かしい」と思ってしまうのだが、賛同者は居なさそう。
アニメで言えばゆめいろバニーというかなりすスクランブルというか…もしくは時代ズレるけど伊魔崎斎っぽいと思う一方、ぢたま某臭くもあるなぁと思ったら充電ちゃんにソックリなんだ“りと”が。
いわゆるロリコンブームの頃(それよりちょっと経ったくらい?SF流行ってた頃)の有象無象時代の1ジャンルというか、まぁとにかくスゲー懐かしい。
ノリも吾妻ひでおっぽいというか…中途半端にSF(宇宙人襲来)突っ込む当たり“らんぽう”みたいというか…。
と思って公式見たら納得、エロの有無に限らずやっぱりそっち系じゃんコレ、似た方向に収束すんのかね?サブカル系っていうのん?
で、そういう系を見て思うのは前期放送された18ifもそうだけど「今これやってウケるの?」って疑問。

どうなってるんだろうね実際、大してウケなくてもいいから好き勝手作らせて万が一ウケたら万々歳ってスタンスなんですかね?
あ、自分は好きですよこういうの。
ただ、充電ちゃんに似てるのだけはどうにかして欲しい。{/netabare}

3話までの感想
{netabare}改めて1話冒頭見直してみたんだけど、3話でちょこちょこ出てた皮膚の変色?…これって侵食されてんのか?
ファフナーみたいな…原宿をバリアで囲った段階でそれっぽいかも?と思ったのだが、そ、そっち系行くのか!?
それにしても、壁に絵を描くのとペンタブで描くのとでは勝手が違うんじゃ?と思うのだが実際はどうなんだろう(これは天使の3Pでも思ったが)。
亜土ちゃんみたいに描くこと自体をパフォーマンスにはしないのかな…なんてことを思って水森亜土で検索してたら“せきやゆりえ”ってのを発見。
あああ、居たなぁ(ヤフオクで園芸関係を見ることがあるんだけど、そこでテンプレ使ってる人が居たので存在は知ってたがすっかり忘れてた)、やっぱり今でもこういうのってあるのね。
ってか具体例見付かってこの作品を飲み込みやすくなった…気がする。{/netabare}

4話感想
{netabare}スライムに凍結弾撃つために誘導する先は映画館だと思ったらそうでなくて驚き。
「血が」「血が」言ってて、ゆる~い感じの作品に思わせといて結構リアル寄りなんだろうか?(ナイトブラッドよりも「血」ってワード多く出てる気がする)
前回のクレープ屋も要は「炊き出し」だし、何気に背景の端々に荒廃した感じを描いていて不穏さが増している。
方向性がよく分からない…ひょっとしたら化けるかも?{/netabare}

5話感想
{netabare}正式名称知らないんだけど、絵を描くこと自体をパフォーマンスにするのってなんていうんだ?
↑の感想で「そういうことやらんのかのう」と思って水森亜土を出した訳だけど、うおお今回それが来た。
予想が当たった…とはちょっと違うな、当てるつもりもなくなんとなくで言ったこと、どちらかというと願望が的中して驚きというか嬉しいというか…作ってる方分かってるねぇ、って感じ。
欲を言えば歌いながら描いて欲しかったが、そういやこれって外資系の作品になるのかい?
日本の声優のキャラソン推しは考慮してないのかも、と思ったり(スポンサーのレコード会社が強い発言権持ってたら歌わせてたと思う)。

本編はみさの謎を謎めかしてる段階、謎解きはまだ先か。
前回の血液検査の一連は最後の偽装で一旦幕引きって形だったのか。
まりとことこの会話のやり取り(「冗談んですよ~」)は海外ドラマを目指したのか?って感じだが本家発のRWBYに比べるとどうしても軽快さに劣る。
本場では野暮ったいって思われそうな予感がするが、むしろそれが良いって受け入れられるのかね?{/netabare}

7話までの感想
{netabare}6話最後、ファフナー的な流れになって「遂に来た?」と期待しつつ7話を待ったワケですが…。
キター!ってか予想を上回る出来。
まさか本気でクリエイター論に迫るとは思わなかった。
「好きだってだけでそれのみでいいの?」とか「所詮自分たちのやってることってパクリでしかないんじゃないの?」とか、ヤッホイ、これだよこれ、自分が聞きたかったクリエイター論はコレだ。
てっきり「みんなで楽しくやれればいいじゃない」程度しか掘り下げないもんだと思ってたので、これは本当に意外。
特にビビっと来たのがまり。
「態度デカいけど気が小さい」って描写は今までもずっとされてきて、個人的に一番人間らしいキャラだなーと思ってたのだけど…。
人間でなくなった上に「パクりでしかないんじゃないの?」って疑問からアイデンティティが揺らぎフォロワーが減ってくこと(これは幻覚に思える)に恐怖し、そこから逃げるように、成功体験にすがりつくように賞賛依存症に走る流れは…ああもうタマラン。
最後はすっかり気が狂ってスクーパーズを貪るシーンとか、もう最高。
賞賛が得られるならスクーパーズなっても、いいよね?(評価されない恐怖に耐えられない)ってなもんで、この心の折れっぷりは興奮すら覚える。
単に凶行に走るだけならちょくちょく見るけど、ここまで理由(経緯・説得力)がしっかりしてるのは珍しいんじゃないかな。

別にクリエイターでなくても、自分の才能をウリにする業種であるなら壁にぶつかって(アイデンティティに疑問を抱いて)気が狂いそうな思いに至ることって少なからずあるもんじゃないの?ってのは常々思ってまして。
(最近安彦良和のインタビュー読んだせいもあるかも?「食うために業界の門戸を叩いただけで夢を抱いて踏み込んだわけではない、なので今まで続けてこれた」って内容。夢を抱いて入った人の方が苦労してるって話)
クリエイター系作品(主人公がラノベ作家とか)って最近多いけど、どうにもそこら辺の追及が甘く感じて物足りなさを覚えてたところでして…そこにこの作品がやってくれて、もうズキューンですよ、ズキューン。

…と褒めまくったワケだけど、最後は結局日和って「好きだったらいいじゃない」で終わる可能性は捨てきれない。
ここまでやってくれただけでも評価はかなり高いけど、どうしても不安がねぇ。{/netabare}

8話感想
{netabare}ああもうタマラン、ほんとタマラン(歓喜)。
ことこがハイライトの消えた瞳でスクーパーズ貪って「おいしー」言って涙浮かべる所なんか、もう…。
「りとちゃんの人殺し!」とか、ああ、もう…。
見てる最中ずっとニヤニヤしてました、こんな状態になれたのは“まとい”のゆまちん激怒回以来か。
あんまり語るとこの場では不適切な気がするので程々にしとくけど、これって…エロマンガやん。
使われてる小道具を入れ替えると姫騎士系のソレになると思います…やっぱりレモンピープルじゃないか!
どこまで語っていいのかなぁ…手塚治虫が死後にエロ原稿発掘されちゃったやん?それなんか良い例でクリエイトとエロは切っても切れないと思ってます。
娯楽の根源突き詰めるとそこに至っちゃうっていうか。
富野好きなら通じると思うんだけどなー、どうかなー。{/netabare}

9話感想
{netabare}りとが一番感情を表に出さないキャラだと思ってたが、心の闇は3人の中で一番深かったっぽい。
そのせいか薬キメたらその変容ぶりに、先にキメてた2人がドン引き、素に戻る。
くっそwなんだこの「目の覚め方」ww
そしてカブトボーグのように唐突に出てくる「思い出の品」、ってか回想シーンはずっとカブトボーグ見てる気分だった。
いつも泰然としてる感じのりとも初々しい時代があったんだねぇ。
でもって3人の絆でもって全員元に戻る、お前らキスしろ。
これは今まで抱えてた悩みが吹っ切れたってことでいいのかな?
…さゆみんは一体何者だったんだろう?アマツマラによって作り出された幻影?

7・8話の盛り上がりに対し、ちょっと肩透かし感はあるけどまぁこんなもんでしょう。
まだ一波乱あるのか、単純に「クリエイトたーのしー」だけになるのか、先の展開がサッパリわからーん。{/netabare}

10話感想
{netabare}おほお、やっぱりもう一波乱来たって感じ?
外は滅亡してるのか、妄想世界に閉じ込められてるだけで無事なのか、どっちか分からないが少なくともドーム内のスクーパーズ以外(人間含む)は作り物だったらしい。
まゆのフォロワー減ってくシーンが顕著に「それっぽいなぁ」と思ったけど、まさか全員だったとは。
スクーパーズ退治して声援浴びたのは無意識下で行った自演、壁の絵を誉めて貰ったのは無意識下に行った自演、善き理解者だったさゆみんも、さゆみんのクレープ炊き出しも自演だった、と。
「自分を褒めてくれる人は自分が作り出してた妄想」って…うわああキッツ(歓喜)。
本当にあるかどうか知らんけど、集計操作や自社買いへの皮肉にも思える。
よし、もし3人以外人類滅亡してるのなら女同士で繁殖だ。
って冗談は置いといて、これってオチはネバーエンディングストーリーやハイドライド3みたいな感じになるんかのう?
その…こじつけレベルの考察をすると↑でも指摘に挙げた、ことこの「冗談ですよ~」ってのはまさか「はははっ、ジョークです」のパロだったりして。
「言ったでしょ?不思議が当然裏原宿ってね」で〆たら自分感動して泣きますぞ。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

原宿よくわかんない

アメリカ合衆国アニメ配信サービスのクランチロールにて連載中の小説PARK: HARAJUKU Crisis Team!を原作としているらしい。

女子高生の須藤りと、白子まり、綿紬ことこは、春休みに原宿で期間限定ショップを開店してたけれども、突然地球に現れたスクーパーズとかいう宇宙人的なものが世界各地の建造物を奪い、原宿にも向かってくる。
そこへロケットが墜落、中から丸野みさとエビフリャーが出現。りとたちはみさにもらったアマツマラで戦闘スタイルに変身してスクーパーズを撃破。
あとは、りとたちは繰り返し襲ってくるスクーパーズに亜空間「URAHARA」を展開して戦い、お菓子に変えて食べる。というお話し。

{netabare}
スクーパーズを食べ続けた3人はスクーパーズになりつつあるらしい。そんでもってみさは自分がスクーパーズであると明かした。
原宿で孤立し、自己承認欲求を満たせないまり、いつまでも3人でいたいと願うことこはスクーパーズを貪り喰う。りとは2人を止めようとしたが、結局、りとはスクーパーズを食べ始め、苦しみだし原宿の街を破壊しはじめた。まりとことこに絵を褒められたことを思い出し正気に返り、3人はスクーパーズの言いなりにはならないと宣言。アマツマラを捨てると体も元に戻ったのも束の間、エビフリャーは捕獲機で3人を宇宙に連れ出そうとするが、みさはそれを拒否し、今の原宿は3人の妄想であると明かされ、さらに激怒したエビフリャーは4人を追い回し、巨大化。
みさはアマツマラと反応し、大量のビーズを出現させる。りとたちのアイデアで「スーパービーズ猫ちゃん」を出現させることに成功、ついにエビフリャーを倒す。りとたちは空中に浮かんだパフェを壊し、妄想の原宿を消滅させる。みさはエビフリャーとともに地球を去る。廃墟となった現実の原宿でりとたちは再び創作活動を始める。
{/netabare}

楽曲はまあ良かったんだけど、あんまり話が面白いとも思えなかった。ぼーっと見る分にはいいかもしれないが。

OP
アンチテーゼ・エスケイプ 歌 上坂すみれ
ED
KIRAMEKI☆ライフライン 歌 春奈るな


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 第1話 「ドーナツクライシス」
原宿。そこは文化・オシャレ・カワイイが集まる街。りと、まり、ことこの女子高生三人は、その街で『PARK』という期間限定ショップを展開している。ある日地球に宇宙人がやって来て、人間が生んだ文化を奪い去っていってしまう。そこにみさと名乗る不思議な少女が現れ--。大好きな原宿を守るため、三人の女の子が立ち上がる。

2. 第2話 「ポップコーンパニック」
みさに貰った想像したものを具現化する物質・アマツマラを使い、宇宙人・スクーパーズを撃退。原宿の街をまるごとバブルで包み込み、なんとか守ることに成功したりと、まり、ことこ。みさとそのペットのエビフリャーは三人に協力し、一同はバブルの探索を開始する。しかしその時再びスクーパーズが襲来して--。

3. 第3話 「クレープクレービング」
バブルの中に、自分たち以外の生存者がいると知ったりと達。その中の一人・さゆみは、原宿の人々に店の手作りクレープを配り、人々を笑顔にしようと行動していた。そんな彼女に触発され、PARKの営業再開を準備し始める三人。しかし思ったように絵が描けなくなってしまったりとは、以前街の壁に描いた絵を見に行くが……。

4. 第4話 「アイスクリームフィーバー」
ことこの様子がおかしい。いや、いつもの事だけど……。それにしても髪の毛を抜いたり、注射器を持って徘徊したり、そんな事はしなかったはず。不審に思うりととまりだが、ことこは「ひとりぼっちになっちゃう」と事情を話したがらず、ついにりとの描いた絵を破いて倒れてしまう。しかしそんな日にもスクーパーズは現れて--。

5. 第5話 「グミグミダミー」
原宿がサファリパークになっちゃった!?キリンやワニ、シマウマなど、動物型のスクーパーズがいつの間にか街中をうろうろしている。その時PARKに一羽のハチドリが飛来。追い払おうとするみさだが、その目の前でなんとビーズの色が奪われてしまう。慌てて追いかけるりと達。しかし街のいたる所で、色は奪われてしまっていた。

6. 第6話 「コットンハート」
壁に描かれた二つの絵。少女の横に新しく描かれたのは、かつてりとが両親と暮らした思い出の家だった。みんなに絵を好きと言われ、感極まるりと。しかしやってきた強力なスクーパーズに、少女の絵が奪われてしまう。落ち込む3人を見て、みさはみんなで作って楽しくなろうと、初めてのビーズアクセサリー作りに挑戦する。

7. 第7話 「サクラモチブルー」
力の暴走、体に現れる異形化の兆し。「もう、人間じゃない」と告げられ、突きつけられた現実を受け入れられず、りと、まり、ことこは激しく衝突してしまう。そのショックで打ちのめされたりとを、優しく励ますさゆみ。そして仲直りするべく土砂降りの雨の中、りとは原宿の街を走りだす。2人がどうなっているのかも知らずに。

8. 第8話 「ファビュラスクレープ」
お菓子をむさぼり食べるまりとことこの姿を見つけ、愕然とするりと。そこに現れたのは、いつも三人の味方をしてくれるさゆみだった。三人に食べてもらいたいと持ってきたのは新作クレープで--。どんな願いも叶うというそれを、食べるように薦めるさゆみ。彼女の身に起こった異変に、りとは一人ブレードを握りしめる。

9. 第9話 「ビターキャンディー」
一気にスクーパーズ化が進むりとの体。無我夢中にお菓子を食べ続ける彼女に安心するまりとことこだったが、彼女は突如として苦しそうに呻きだす。暴走状態に陥るりと。それを止めるため、必死に対峙するまり、ことこは、ついにりとへ武器を向ける。その時二人は彼女の涙を見て、PARKのスタートに至った思いを振り返る。

10. 第10話 「マルノミクィーン」
意を決しアマツマラを破壊したりと、まり、ことこ。元に戻っていく体に安堵したのもつかの間、怒れるエビフリャーは彼女たちを捉えようと、ついに自ら動き出す。しかしそれを止めようと立ちはだかったのはみさで--。語られるみさの憧れとクリエイティブへの思いに、深く共感する三人。そして彼女は驚愕の事実を口にする。

11. 第11話 「エビフライランナウェイ」
この原宿は全部妄想だった。その事実に強いショックを受けるりと達。絵を褒めてくれた人も、お客さんも、さゆみすらも?真っ青になって立ち尽くす三人の心情を理解できず、戸惑うみさ。本当の世界じゃないと、意味がない。しかし偽物の中にも本物があったのだと4人は気付く。一方、激昂したエビフリャーは敵意を剥き出しにして--。

12. 第12話 「グッバイパフェ」
「みさがお姉さんたちを守るんですな!」強い決意とみさのクリエイティブに、アマツマラが反応を示す。作り出されたのは雨のように降り注ぐカラフルなビーズ。エビフリャーとの最終決戦、りと、まり、ことこにみさが加わり、4人のクリエイティブが対抗手段を生み出す。彼女たちは妄想の世界の中で、少しだけ成長し、その決断をする。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

70.6 13 人類滅亡アニメランキング13位
宇宙の騎士テッカマンブレード(TVアニメ動画)

1992年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (67)
397人が棚に入れました
連合地球暦192年。謎の宇宙生命体『ラダム』が突如として地球に来襲、人類の宇宙進出の夢を懸けて作られた軌道エレベータ基地・オービタルリングを瞬く間に占拠し、地球侵略を開始した。地球製兵器では傷つけることすらできない強靭無比のラダム獣に対し、唯一対抗し得る兵器であるオービタルリングのレーザー砲を奪われた人類には対抗する術がなく、その侵攻をただ黙って見ているしかできなかった。そんなある日、地球上のラダム獣や地上に根付くラダム樹の調査・分析をしている外宇宙開発機構の前に、正体不明の記憶喪失の青年が現れる。

声優・キャラクター
森川智之、松本保典、林原めぐみ、横山智佐、鈴置洋孝、飯塚昭三、中原茂、子安武人、水谷優子、小杉十郎太、島香裕、横尾まり、飛田展男
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

オービタルリングを描いた数少ないアニメ ~ランタノイドとアクチノイドを覚えられる?替え歌歌詞付き~

作画は他の方も指摘されている様に、回によっては見慣れているはずのキャラが別人の様に見えたり、ガッチャマンに登場する人みたいに見えたりする事がある為(実際にカメオ出演している回もあるがこれは別として)違和感を禁じえない部分があります。しかしメカや背景については緻密に描かれている部分も有り、これらの点は当時としては水準以上だったのではないかと思います。

一方で人物の内面の描写はかなり複雑かつ丁寧であり、声優の鬼気迫る演技も相まって、旧来のアニメで提示されてきたステロタイプのキャラとは明らかに一線を画していた様に思います。(相羽兄弟は別格として、脇役のフリーマン、レビン、バルザックなども風貌といい振る舞いといい強烈な印象でした。)その後のアニメキャラに繋がる橋渡し役を担っていたのではないでしょうか? 

また当時のSFアニメの中ではテクノロジーの描き方が白眉と言えるもので、ブルーアース号の飛び立つ、天に向かって湾曲したジェットコースター状のカタパルトや、軌道エレベーターの発展型である、土星の環の如く地球を取り巻くオービタルリングなどは今見ても衝撃的です。

音楽については作中BGM、オープニング、エンディングテーマも含め、全て作品の世界観と合致しており素晴らしいです。特に後半opテーマ「永遠の孤独」と挿入歌「マスカレード」は主人公Dボゥイの悲壮感をストレートに表現しているという意味では限り無く完璧に近い曲、歌詞だと思います。

以下は永遠の孤独のメロディに乗せたランタノイド、アクチノイドの覚え歌。自分の為だけに昔作ったものです。テッカマンブレード好きならすぐに暗記出来ます。トイレとかに周期表を張りましょう。学生の方などのお役に立てればと思い、僭越ながら公開させて頂きます。いつかボカロに歌わせたい。
{netabare}
1
血まみれの  この指先  止められるのは
ラーンターン セリウーム プラセオージムー

2
何もかもが  終わるときだけ
ネーオジム  プロメチウーム

3
狂った    運命(デスティニー)
サマーリゥム ユーロピゥーム

4
迷い込んだ     永遠の    孤独さえ
ガードーリニゥム  テルビウム  ジス、プローシウムー

5
心の     どこかで笑う     戦いだけが   自由
ホルミウム  エルビウムツリウム イッテルビウム ルテーチゥム

6
これ以上   失う    ものなどーもう無いからー
アクチニウム トリーウム プロトーアクチーニウムー(ウラン)

7
どこまでも  追い求め   取り戻せ     未来を
ネプツニウム プルトニウム アメリーシウムー キュリーウームー
8
この地球(ほし)に いつかは     魂 帰るだろう
バークリウム    カリフォルニゥム アインースタイーニウムー

9
この体     バラバラに    たとえ 砕け   散っても
フェルミウム  メンデレビゥム  ノーベーリウムー ローレンシゥーム

10
WOO MY DESTINY  WOO MY DESTINY
ランターノイドー アクチーノイドー


※重要:6は7、7は8、8は7の節回し(メロディ)で歌う。
{/netabare}
以下はイメージの連なり。かなりテキトー
{netabare}
ランタンの競市でプラモ作りのセオリーを説明される

新型GMのプラモを使って

プロメテウスは夏のヨーロッパでガードする 照りつける太陽を

これプロシウム

ホルマリン持ってエルビスが釣りに行った

言ってるビーム 流転します

悪それはトールが壊した最たる悪

ウラノスはポセイドンとハデスのおじいちゃん

アメリカへ渡ったキュリー夫人

ハンバーグをバクバク食べ

カリフォルニアから来たアインシュタインに

フェルミオン砲をぶっ放す

メンデレーエフ先生はノーベル賞がもらえないので

ローレンス先生にやつ当たり


※上記人名含む固有名詞は全て実在のものとは何の関係もありません。
{/netabare}
ランタノイドとアクチノイド以外の元素についてはアニメ「エレメントハンター」のEDテーマ「スイヘイリーベ~魔法の呪文~」で覚えましょう。こんな曲、子供時代に聴きたかった‥。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

作画は不安定だが、とても見ごたえのあるSFヒーローもの

この作品は、1975年に放送された『宇宙の騎士テッカマン』
を元に制作されたオリジナルアニメである。

私は、この作品の後に宇宙の騎士テッカマンを知ったため
詳しくはコメントできないが、一部の設定を除き、全く
異なる作品として作り上げられているようだ。
別物として、考えた方がいいだろう。

作品のジャンルとしては、復讐劇としての要素が非常に強いSF
ヒーロー物だが、1990年代の作品の中でも特にハードで、主人公が
最初から最後まで報われない鬱展開に仕上がっている。少なくとも、
近年のテレビアニメでは中々お目にかかれない卓越したストーリー
展開であることは間違いない。

一時的に暴走したのを機に戦意を完全に喪失したり、自分の目的を
達成するために、後半では寿命を削ってでも肉体を強化しようと
試みるのだが、今度は脳に障害を起こす等とことん負のスパイラルが
連鎖していくのだ。最終的には平和をもたらすことに成功したものの
その代償はあまりにも大きいものだった。
今までの事を考えると、あの終わり方が彼にとって一番幸せ
なのかもしれない。切ない。耐性がない人は視聴しないほうがいい。

それを可能にしたのは、主人公の憎むべき敵であり、全ての
元凶ともいえるラダムの凶悪さにある。いわばキャラクター設定だ。
なぜ、ラダムがオービタルリングを占拠したのか、
どうして主人公以外のテッカマンが存在するのか、
ラダム獣が植物化してラダム樹へと変化すると何が起きるのか
こういったことは作中できちんと説明されるので安心して欲しい。
ラダムの凶悪性が把握できている頃には、主人公がなぜあそこまで
ラダム討伐に力を注いでいるのか分かってもらえると思う。
(ここまで行くともはやいじめの領域に達しているような
気がしないでもない)

ラダムだけに関わらず、主人公を支えるブルーアースのメンバー
やラダム側のテッカマン達にもきちんと焦点が当てられているため
そういった点にも抜かりはない。

個人的に思い入れのあるキャラクターが非常に多く、選び出すと
キリがないだが、ここではあえて劇中屈指のネタキャラとして
愛されているテッカマンランスを挙げていこうと思う。
彼はラダム側のテッカマンの一人であり、戦闘力も高いのだが、
やたら自信家な人物として描かれている。

単独行動を取り、先にブレードを仕留めようとウキウキな気分で
立ち向かっていたのだがタイミングが悪かったのか、たいした
活躍を見せずに消えてしまったなんとも哀れな奴だ。
要はただの咬ませ犬である。

まあ、別の見方をすれば自らの命を犠牲に
死亡フラグを丁寧にレクチャーしてくださるありがたい教師ともいえる。
彼を象徴する代表的な台詞と言えばやっぱりこれ。

「フッ、いくら進化したと言えど、この至近距離からの
ボルテッカではひとたまりも……なにっ!?」

文字だけ見ても、典型的な咬ませ犬のテンプレそのものだ。
そりゃあ、テッカマセランスと呼ばれても仕方ないわな。合掌。
(他のラダムテッカマンと比較しても存在感はかなり薄い方だったので、
ぶっちゃけいなくてもいいんだけどね。)

作画に関してだが、非常にムラがあり、とても不安定な点はぬぐえない。
キャラクターの顔が多岐にわたっているのは勿論の事、
一部のシーンは色塗りがされていなかったり、使いまわしている
場面も多い。

原因は、予算や時間の都合によるものだというのは納得していたが
流石に48話のエビル作画だけは非常に目についてしまった。
なんせ顔だけでなく、髪の色がまるっきし違うのだ。
「あいつこんな色してたっけ?」と自分に問いかける始末。
もう少しで話が終わるのでせめて色だけはきちんとして欲しかった。
勿体ない。声優の演技に救われたのは言うまでもない。

作画はそこまで気にしない、濃厚なストーリー展開を好む
SF好きの方にはオススメ。但し、これでもかといわんばかりの鬱要素が
詰まっているのでそこだけ注意して欲しい。

個人的には、名作の域に入っても不思議ではないと感じるほど
とても面白かった。 名作だと思う。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「仮面の下の涙を拭えっ!!」

1992年タツノコプロ製作。
『宇宙の騎士テッカマン』(1975年 未見)から設定・世界観を一新し、
ハードSFアニメとして再構築した4クール作品。

【物語 5.0点】
悲壮。過酷な宿命を背負った主人公“Dボゥイ”こと“テッカマンブレード”が、
宇宙からの侵略者にひとり立ち向かう。
仲間の協力も得ながら徐々に心を開いていくが、
そこへ襲い掛かるさらなる悲劇と絶望のフルコース。
それでもヒーローは、男は、燃え尽きるまで戦い続けねばならないのだ。

プロット自体は変身ヒーロー物の王道だが、
主人公に課せられる試練が心身共にアニメ史上屈指のベリーハード。
キャッチコピー「仮面の下の涙を拭えっ!!」は伊達じゃない。

運命に立ち向かう男の生き様に魂が震える。


【作画 2.5点】
不定形。本作唯一の弱点。

作画そのものは実はそんなに悪くはなく、
むしろ戦闘シーンのメカニック描写などは上々。

ただ作画担当によってキャラデザ?何ソレ?
と言わんばかりに大きく変動する人物描写は、
声優さんの演技がなければキャラ判別困難。


【声優 5.0点】
主人公Dボゥイ役の森川 智之さんVSライバル・テッカマンエビル役の子安 武人さんによる
宿命バトルには単純な演技を超えた鬼気迫る物がある。

そして、{netabare}その決着を受けて、大トリを務めるラスボス役・若本 規夫さんの煽り文句は圧巻。{/netabare}

さらにはヒロイン役を務めた林原めぐみさんだけでなく、
クールだが秘めた情は厚い司令官フリーマン役の鈴置 洋孝さん
オカマなメカニック役の中原 茂さんら、
脇を彩るボイスも濃厚。
あとは{netabare}ミユキ役の水谷 優子さんとか。{/netabare}

本作はフリーマン視点で物語を俯瞰する脚本であり、
ナレーションも務めた鈴置さんの沈着冷静なナビゲートが
ハードな展開をいっそう引き締める。
(上記のキャッチコピーはフリーマンによる次回予告の締め文句でもあり、
彼が語ってこそ味わいが出る)

90年代アニメの中でも、本作の魂が籠もった熱演は別格かつ伝説級。


【音楽 5.0点】
極上。総勢60余名のオーケストラ編成に
勇壮な混声コーラスをアレンジしたメインテーマなどの迫力のBGM。
繊細な弦楽が、ロボットとも有機生命体ともつかないテッカマンの神秘性も内包しつつ、
地球圏に跨がるSFバトルを大いに盛り上げる。

OP&ED主題歌は前後期4曲とも小坂 由美子さん。他に挿入歌もあり。
確かな歌唱力に裏打ちされた、伸びのあるビブラートが、主人公の哀しみと共鳴。


【キャラ 5.0点】
悲運が積み重なった主人公には“Dボゥイ”ほか様々な名前、異名があり、
そのこと自体が彼の過酷な運命を象徴している。

ここでは本作の徹底した悲劇設定から生まれた主人公名言だけ引用しておきます。

{netabare}「Dボゥイも相羽タカヤも今ここで死んだ。俺はテッカマンブレードだ」{/netabare}


【感想】
“隠れた名作”としての悲劇が語られることも多い本作。

よく見るのが『セーラームーン』の裏番組で埋もれてしまったとか、
テレビの自主規制で表現萎縮が進む中、
ハード過ぎる描写故にろくに再放送もされなくなっていったとか。
(エロ面でも、一応、一部変身シーンで乳〇が見えるアニメでもありますしね)

けど都会の人気アニメが放送後回しにされる北陸在住の私には無関係(苦笑)
本作も『セーラームーン』の裏ではなく、
全国放送終わった少し後の夕方16時台~17時台の枠で観てました。
因みに後の『エヴァ』何かも、私は旧劇公開に合わせた夕方再放送を視聴してました。
後回し地方民も悪いことばかりではありませんね。

夕方、帰宅してすぐにグロエロ不問でハードなアニメを自主規制なしで楽しむ。
あの頃は良い時代でしたな~(遠い目)
(もっとも、帰宅しなくてもスマホの動画見放題サービスで本作を視聴できる
今もまた良い時代ですが)


本作は私が“神アニメ”と呼べる数少ない傑作の一つ。
今世紀実現した『スパロボ』参戦後も依然埋もれているようなので、
一人でも多くの人に掘り起こして欲しいと願います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

59.7 14 人類滅亡アニメランキング14位
キスダムR -ENGAGE planet-(TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (22)
115人が棚に入れました
「キスダム -ENGAGE planet-」に作画修正や新作カットの追加を行いリメイクされた作品。人類の前に現れた未知なる変異生物「ハーディアン」。彼らの攻撃に対抗すべく結成された国際防衛組織N.I.D.F.は、戦闘機ヴァイパーをはじめとした数々の兵器を開発し、来るべき戦争に備えていた。一方、主人公の哀羽シュウをはじめとするヴァイパーのパイロット候補たちはハーディアンや、その出現に関係する「死者の書」を調査していたが、ある日、突如ハーディアンが人類に総攻撃。シュウは致命傷を負ってしまう……。そんな時、シュウの恋人の流姫那由乃は「死者の書」の力を使い、シュウを生き延びさせる作戦に。見事、傷は回復したのだが、シュウは人並み外れた力を得てしまうのだった――。河森正治がメカニックデザインを手がけた本格ロボットアクション。制作はサテライトが担当している。

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

また守れなかった 失格 → BDbox限定発売 ご・・合格だ

キスダム(面倒なのでこの表記)は2007年 2クール放送された

制作 サテライト 監督 長岡康史 → 佐藤英一 シリーズ構成 不明
副監督 神戸洋行 脚本 沢山の人 キャラデザ すしお

クトゥルフ神話(ニャル子さん)の死者の書がカギとなる物語かもしれない
人類を滅亡させるほどの大災害が起こったようだが、主にハエ(ベルゼブ)の集団による攻撃で相当数の人間が死んだと思われる

よく分からないが第一話で主人公の哀羽が死亡して、第二話で人類が滅亡して、第三話で失格の人が不気味な顔で現れて、第四話が総集編
ここで打ち切りでは、と騒がれた

ストーリーは完全に仕切り直しとなり、死者の書で生き返った哀羽さんが三人のしもべヴァルダ、ヴァイレ、ヴァラール(天使のような女性達)を引き連れて、人類最大の敵であるハーディアンと戦うはずが、裏返った(笑)元仲間たちとの戦いが延々と続く
NTRとかいろいろ悲しい運命にもてあそばれた哀羽さんだが、
ヴァルダとの別れ(泣いたー)を経て、ネクロワールドでのラストバトル(号泣したー)とか何とかで終わったらしい超人バトルアニメらしい

ところが、ファンが多かったらしくネットにも声の大きい人がいて(私とか)、なんと翌年にリメイク完全版がATXで放送されるという奇跡が起こった!!!!!!!!!
ストーリーはなんとからしく見えるようになり、ヴァルダちゃん(明坂聡美)は女神のように美しく「失格」「失格」「失格だ!」でファン歓喜
私などはテレビの前で何度涙を流したことか 二回だけど

絵が綺麗になった分、裏返ったロキさんや七生さんの不気味さは落ちたがあの名セリフは健在「また守れなかった」
総集編がカットされた分、意味不な最終回が追加されたがもうなんでもいいって感じ

伝説のアニメ「キスダム」現在は有料配信サイトでいつでも見れるらしい

これを見てあなたもネクロダイバーになってみませんか

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

ウィラード さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

自分的には良作

自分的には近年まれにみる良作だった
荒廃した世界観が好きだからかもしれない
キャシャーンsinsみたいな作品が好きな方にはぴったりかも

キスダムの魅力は
世界を放浪する所

伏線回収より
世界観・設定に浸ってる作品なのかな
凝ってる訳でも無いけど雰囲気がメインとなっていると思う


シンプルに語られる描写が好きなのかは分からないけど
キスダムは自分の中では高評価アニメ

最終回まで凄く感動していって見てた
1話の時点でクライマックスな展開で
その後は放浪みたいな感じ

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

きよたか さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

タイトルなし

パニック映画みたいな怒涛の1話にやられた。

作画は安定してないけど主人公の目的が
はっきりしてて展開も「?」になんなかったから最後まで楽しめた。
心理描写は淡白だから人によっては同じような展開で
飽きちゃうかもだけどそこは倍速で観たりでこう勢いで、ね。

主人公側に女キャラ多いの苦手なんだけど恋愛描写が
ないから気になんないのも好かったな。

あと人以外のデザインが奇抜で面白いよ。
ネクロダイバーのキャラデザ大好き。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

64.3 15 人類滅亡アニメランキング15位
ヒプノシスマイク Division Rap Battle Rhyme Anima(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (96)
334人が棚に入れました
西暦××××年。第三次世界大戦により世界は人口の3分の1を失った。人類滅亡を危惧した権力者たちは武力ではなくディベートによる戦争回避を目指した。――しかし愚かな男たちは武器による争いを止めることはなかった。そして西暦最後の年――……。既存の世界は女性の手により終わりを迎える。H歴。武力による戦争は根絶された。争いは武力ではなく人の精神に干渉する特殊なマイクにとって代わった。その名も「ヒプノシスマイク」。このマイクを通したリリックは人の交感神経、副交感神経等に作用し、様々な状態にすることが可能になる。H歴3年。人々はラップを使い優劣を決する。男性は中王区以外のイケブクロ・ディビジョンヨコハマ・ディビジョンシブヤ・ディビジョンシンジュク・ディビジョン等の区画で生活することになる。各ディビジョン代表のMCグループがバトルをし、勝った地区は決められた分の他の領土を獲得することができる。兵器ではなく言葉が力を持つことになった世界で今、男たちの威信をかけたディビジョンバトルが始まる。

声優・キャラクター
木村昴、石谷春貴、天﨑滉平、浅沼晋太郎、駒田航、神尾晋一郎、白井悠介、斉藤壮馬、速水奨、木島隆一、伊東健人、小林ゆう、たかはし智秋

砂粒と嵐 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ストーリー付きMV

マジで世界観が謎!こういう作品に対してそこを突くのは野暮なんだろうけど、ストーリーはともかく世界観についてはキャラ設定と不可分なので大事なはずだし、ちゃんと考える。
中央区の女たちが、明らかに男のやり方で世界を独裁支配しようとしていて誤解を生みそうなフィクションだなーと。「愚かな男たち」とか言わせてて明らかに悪女(魔女)の描写だったけど、男体消費が主目的であれば、視聴者の女たち、そういうの気にならないんか?
「女尊男卑」幻想みたいでキツかった。


「マイクで殴り合いをする」という発想そのものは作り手も受け手もギャグであるとわかったうえでやってるはずなので遠慮なく笑わせてもらった。
「言葉が力を持つ時代」というキャッチコピーはなんとなくかっこよく聞こえる。
テロリストが爆弾みたいにマイクを大量に腰に巻き付けてるとこでは流石に大爆笑した。

瞳の色が上下で2色使われているし、とにかく絵柄は華やか。
劇版もわりとうるさくて、あの「日常パート」で流れるBGMもかなり濃い音楽で耳に残る。

池袋はウエストゲートパークの世界観だろう、横浜はギャングのイメージ、渋谷はすることがないからって渋ハロネタみたいなストーリーやってて、割とどれも安直。
街への憧憬というのは強いから、街の色とキャラ設定のリンクみたいな発想はわりと好き。
渋谷とか池袋とか「知ってるこの風景」というのがあって楽しい。

飴村は白井でしかなくて、ものすごいうざいけど癖になる声。
斉藤壮馬は逆オファーで幻太郎になったらしい、みたいな話をどこかで読んだ。最初はもっとロリ系の役がきていたらしいけど何役だったのかな?飴村?

山田兄弟の長男への変な崇拝も、横浜の任侠的な世界観も、新宿の二等辺三角形みたいなパワーバランスもちょっと気持ち悪くてソワソワするので「ポッセ」である渋谷が好き。声優が全部わかるのが渋谷しかないから、というのもあるけど。

あの絵から木村昴の声が出ているというのが、どこまで見進めても慣れなかった。イケメンボイスじゃないとこが、いいですよね。
それにしても、さまときさんみたいな男を好きな女の心理、ほんと理解できないなー。

アニメではかなり独歩がフィーチャーされているように感じたが、どう考えても脇役のキャラ付けなのにこの不便萌えの感じ、ぜったい人気ある、、、と思って調べたら一番人気だったので度肝抜かれた。一番人気じゃあダメなんだよ!ああいうのって「イケメンでもないしモテないけど修学旅行の夜に好きな人をみんなで発表したら意外とめっちゃ名前あがる」のタイプだし、アイドルみたいな華はないけど自分が彼氏とか推しとして選ぶなら安パイをいくみたいな心理から推された結果意外と人気投票でいい線まで行く、みたいなタイプなんだから、、、
中盤からはあまりにも独歩が主人公ムーブをかますので、いやいやさすがに違うだろ、という気持ちしかなくなった。
アニメ前から人気があったからああいう構成にしたのか、あのアニメの主人公ムーブゆえに人気が加速したのかどっちなんだろう?
しかし独歩を引き立てるためだけに登場した同期の男キャラのシーンで興ざめした。あれこそ不憫すぎる。あんな雑なモブキャラ下げで独歩を上げられても、ファンからしてもいい気持ちしないんじゃないか??

ああやってどのキャラにもファンがつくようにデータベース的消費を狙ったコンテンツにしてるのに、きちんとバトルで勝敗がつく、というのは新鮮で驚いた。しかも明らかに物語の中に勝敗に関する必然性はないけど、どうやって決めてるんだろう?と思ったらCDの売り上げという人気投票によって決めてるようだったので、なおのこと面白いと思った。ああいうコンテンツであれば、そういう決め方は逆に健全だと思う。ファンとしては散々な心境でしょうし、ファン間にいろいろな軋轢を生みそうではあるが。

とりあえず物語パートは話半分で見ても大丈夫、それぐらいの内容しかない。
ライブの描写の華やかさのためにアニメ全部が存在している感じ。
そもそもリリックをあのようなビジュアルで表現するということ自体が面白いし、こういうアニメがあってもいいのかなと思う。

ストーリーつきの音ゲーみたいにストーリーがついたPVといったところだろう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

いきなり歌うよ~w 何度も歌うよ~w 本気で歌うよ~w

[文量→小盛り・内容→感想系]

【総括】
銃や刃物等、人を傷つける武器がない世界。代わりに「ヒプノシスマイク」という、歌によって相手に様々な影響を与える武器でラップバトルを繰り広げるイケメン達の物語。

多分、女子向けなんでしょうが、男にとっては完全なるギャグアニメ。てか、女子の皆さんはこれ観て、笑わないんでしょうか?(笑)

まあ、くだらな過ぎて結構笑えましたが、ずっと観て(ストーリーなどを)楽しむのアニメでもないんで、ここらで切りますかね。今期は観るアニメ多いし。

私の中ではかなり珍しいのですが、「好意的な途中切り」です。レビューでは、その辺の理由を。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(3話まで)】
{netabare}
とんねるずの、「細かすぎて伝わらないモノマネ」は、いいところで落ちるから面白い。あれをダラダラ延々と見せられるとつまらなくなってくる。コメディの場合、「ハケかた」って、それだけ大事だと思う。

本作もそんな感じ。1話目や2話目は、出落ちというか、いきなり歌い始めるバカバカしさが楽しかった。が、これ、ずっと見続けていくと、どんどんつまらなくなっていきそうなので、「まだ楽しいと思えるうちに切る」のもアリかなと思って、3話目で切りました。

ちょっと真面目な話をすると、「武器がなく、言葉が力を持つ世界」になろうと、それは、「手にする武器を持ち変えただけ」で、結局、人は悪事を犯す。問題は、武器ではなく、それを扱う人である、というテーマはあるんだと思う。

てか、あのマイクがどこまで流通して、どこまで効果がある(何ができる)かが分からないけど、一般人が他人の精神を操作できる世界って、かなり危険だよなと思う。あと、包丁とかメスとか、刃物はあるだろうけど、それを武器としては使用できないのかな?

にしても、本来メインであるラップが始まると、とたんに眠くなるという、矛盾が(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
女子向けって感じだな。まあ、ギャグアニメだな(笑) 2回寝落ちしたな~。歌を歌われると眠くなるw

2話目 ☆3
銀行強盗すら、歌が上手い世界(笑)

3話目 ☆2
脳ミソの少ない動物(笑) マジ死体? まあ、このへんが潮時かな。

4話目 ☆


5話目 ☆


6話目 ☆


7話目 ☆


8話目 ☆


9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

星野 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

女性向けに留まらない良さがある

友人からの紹介がなかったら恐らく一生観なかったであろうアニメ。
この作品の詳細(アニメになる前のこと)はよく知らないし、ラップのこともよく分かりません。そのことを了承の上読んでいただければ…と思います。

絵柄からして女性向けに作られたんだろうと推測。アニメを観ていくとわかるんですが、女性向けに留まらない良さがあると感じます。詳細は後述。
作画は綺麗です。キャラが歌っている最中の背景(タイポグラフィー)もどんどん展開していくので、目は飽きません。
戦う時はマイクで…など、独自の世界観や設定がありますが、あまり深く考えなくても大丈夫だと思います。
ラップの出来に関しては、日本語の限界なのか声優さんの限界なのかは分かりませんが、ちょっと無理があるなあと感じる場面が少々ありました。ただ、次々と打ち出されていく言葉の勢いには圧倒されます。

ラップで歌うと、相手が「うわあああ!」とダメージを受ける。歌い終わるまでラップは続く。歌っている最中は誰も邪魔しない。

このアニメの肝となるラップバトルが、シュールという意味で面白いです。ギャグアニメとして観るとかなり面白い部類に入るのではないかと思います。そういう目で見ていないという方がいたらすみません。私は笑ってしまいました。これを狙ってやったんだとしたらすごい。まんまと…という感じです。

ギャグアニメとして面白い、だけでは終わりません。このアニメのジャンルはバトルものに入ります。「バトルする」という部分も良かったのか、白熱していて、気づいたら13話観終わっていました。ただ歌っているだけだったら途中で切っていたかもしれません。終盤は燃えました。

音楽・女性向けという点で共通している、巷で有名になってしまったダイナミックコードを思い出しましたが、あちらとはまた別の面白さがあります。

ストーリーは続きがあるような終わり方で、先が気になります。是非、2期もやって欲しいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 0

67.6 16 人類滅亡アニメランキング16位
世界の終わりに柴犬と(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (19)
83人が棚に入れました
終末世界で、しゃべる柴犬とかわいい女子高生があてどなく旅する4コママンガです。

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

SFの匂いのする、JK生足がまぶしい、柴犬あるあるギャグ。

 この作品がアニメなのかと言われると、セリフ付きコミックという感じです。口は辛うじて動きますけど。ユーチューブに無料公開+切り抜き版がいっぱいあるので、混乱しますが現状45話(22年11月6日現在)で数日毎に1話ずつ公開しているみたいです。

 60万回以上再生されている話もあるので、4コマの才能がある人なら収益化に挑戦しても悪くない手法です。切り抜きOKなのでそちらもかなりの再生数でした。動いてないのでAIの判断が不安ですけど、画面が結構切り替わるし独自性があるので大丈夫なんでしょうね。

 あまり4コマ漫画が好きではない私も、非常に見やすいしショートアニメ感覚…極主夫道みたいに楽しめますので、4コマ動画という新しい媒体と言えるでしょう。スマホ視聴にも適しているのではないでしょうか。
 たとえば同人サークルとかで女性がいれば声優さんもいるし、ボカロ等音声合成でも全然OKだと思います。

 こういう成功例が出てくると、今後増えるでしょうね。ただ、数が増えるとやっぱり質の問題もそうですけど、キャッチ―なサムネイルとかSNS連携ということになるんでしょう。

 作者は多分乱読派の物知りなんでしょう。そして、動物好きで、ユーチューブで「mugumogu」さんの段ボール猫を見ているのでしょう(もちまる日記と書いていましたが間違い)。
 ひょっとしたらひきこもりのご経験もあるかもしれません。なにより女子高生が好きで柴犬が好きと言う感じです。
「ご主人」こと、女子高生はちょっと性格きつめのS系美少女、生足派なのでそういう性癖もちょっと感じます。つまり作者が柴犬になりたい?

 内容ですが、世界が滅んでいますけど、これは異星人に滅ぼされたとみることもできるし、多元宇宙と見ることもできそうです。そこは世界観ありきで、話の主題にはならなさそうです。
 不条理系ともいえるし、柴犬、犬いろいろ、タヌキ、猫、オカルト?その他のあるあるともいえるし、哲学ともいえます。
 私はオウム(サトリ)が面白かったかなあ。あと白いシバ犬(メス)と、シベリアンハスキー、タヌキなどが面白いキャラでした。

 ふと地球最後の人類ということで物悲しい感じをほんの少し感じることが初めの方にはありますが、後半は登場人物が豊かになるのでそういう感じはありません。
 黒シバが途中でいつの間に女の子になるのですが、別犬でした。

 普通に面白いです。隙間時間にちょっと視聴するより、総編集版で45話1時間半を2回にわけて半分ずつ見きってしまいました。ステータスはうーん、多分「今見ている」が正しいんでしょうね。

 声優・音楽は評価しません。作画はアニメではないという意味で評価しません。ストーリーは無いようなものですが、発想と面白いので3.5点、キャラは秀逸なので4.5点という感じです。



追記 気が付いたらアニメが終了して3ヶ月経ってました。(23年5月現在)本作の行き着く先は「少女終末旅行」と一緒で人類の滅亡なんですけど、動物やその他しゃべれる知能がいる生物が残っていますので、地球の未来は他の生物に置き換わるという継続感がある分、まだ、雰囲気は柔らかいです。

 ですが、どちらにしても人類は名前の無い「ご主人」でおしまいですから、過度に想像を巡らせると悲しくなります。それを感じさせないいつまでも続く感じで救われてたんですけど、終わりを迎えるとなると結構感情に来ますね。ただ、明確な終了を感じさせないですけど「ホタル」の話を持ってきて、しかも「光」のギャグで締めくくるのはセンスを感じます。

 ほんのり面白く絵も奇麗だしご主人の生足も良かったです。いい作品でした。




 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「動物のお医者さん」に少しだけ雰囲気の似たショートコント

<2022/9/4 初投稿>
原作漫画はTwitter発、KADOKAWAのWebマンガサイト、ComicWalkerに掲載、単行本も出てるらしいです。
ComicWalkerは「異世界おじさん」とか「見える子ちゃん」とかのとこですね

今年8月からYouTubeでフラッシュアニメが公開されています。
昨日、YouTubeのおすすめに出てきて、うっかり見てハマりました。

ジャンルは秀逸なショートコント
日常でもあり、変なほっこり感もあり
なにより時には哲学的な要素までも交えながら豊富な知識と緻密(?)な論理に基づいて組み立てられたバカバカしい笑いがテンポよく繰り出されていく様は心地よいです。

人間が全て滅んだ世界を唯1人生き残った人間のご主人(JK:CV内田真礼)と、飼い犬のハルさん(柴犬:CV田村陸心)
終末を迎えた世界をあてどもなく旅する一人と一匹が主人公です

と言ってもロードムービーって感じはないですね。
ショートショートなので。

悲壮感も全くございません。
ゼロ
コントなので。

この世界ではなぜか犬も他の動物も喋れます。
ただし、動物が人間の言葉を喋る理由も、世界が滅亡した理由も気にする必要はないそうです。
そういう前提だから、ということらしい笑

絵はきれいです。
フラッシュアニメなので動きは無いのですが、ハルさんたち動物がリアルに描かれており、
またご主人(JK)もかなり可愛らしい、といっても萌えに媚売る感じではない可愛らしさの造形となっています。

笑いの内容が割と偏ってないのと、
猫派の私でも楽しめてることから、
いろんな方におすすめできそう。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17

metabo さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

会話の掛け合いがおもしろい

短編で手軽に観られる良い作品です。

表情が良いからアニメのようにたくさん動いていないのだけれども脳内でかってに補完されて他のアニメ作品と同じようにたくさん動いている印象を受けます。

柴犬のハルさんとご主人の関係性が観ていて飽きません。

狸もハスキーのメス柴犬も個性を良いように活かしています。

ちょっとしたスキマ時間に何度も見返しちゃいます。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

66.8 17 人類滅亡アニメランキング17位
ヒロイック・エイジ(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (376)
2864人が棚に入れました
はるかな未来、宇宙に進出した人類は、先に宇宙に進出した「銀の種族」に滅ぼされようとしていた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出す事に成功する。人類のノドスであるエイジは、「銀の種族」を退け、人類を救う事ができるのか?

声優・キャラクター
矢崎広、石川由依、近藤隆、清水香里、松山鷹志、田村ゆかり、釘宮理恵、新井里美、織田圭祐、千葉進歩、佐藤利奈、小清水亜美、加藤将之、鈴木千尋、沢城みゆき、世戸さおり、岡本寛志、安元洋貴、久嶋志帆、ゆかな、岸尾だいすけ、吉野裕行
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

真の英雄を知りたい方に【3.8】

物語:3.8 作画:3.8 声優:3.8 音楽:3.8 キャラ:3.7 【平均:3.8】                          (54.5)

ジャンル        :SF
話数          :26話
原作          :冲方丁(ストーリー原案)
アニメーション製作 :XEBEC
総監督         :能戸隆
監督          :鈴木利正
シリーズ構成     :冲方丁
キャラデザイン    :平井久司
メカニックデザイン :大塚健、鷲尾直広、久我嘉輝(メカコンセプト)
音楽          :佐藤直紀
OP           :「gravitation」作詞 - atsuko / 作曲 - atsuko、KATSU / 編曲 - KATSU / 歌 - angela
ED           :「Azurite」作詞 - SHUMA / 作曲・編曲 - YUPA / 歌 - 浦壁多恵

参照元        :Wikipedia「ヒロイック・エイジ」

【あらすじ】
 遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕することとなる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らのために生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。 Wikipedia「あらすじ」冒頭

【特徴】
①宇宙
②戦艦、艦隊、ロボット、超能力
③サイエンス・ファンタジー+ヒロイック・ファンタジー
④粛然とした雰囲気、シリアス

【長所】
①意図的に背景説明を分けて放送し、難解にしている
②用語の説明とキャラクターに関する設定の説明が無い
③考察の余地が有る

【短所】
①戦闘シーンが多く、飽きが来る。また、戦闘に緊張感は無い。

【短評】
{netabare} 物語の背景を理解した上で視聴しないと難しく感じると思います。また、用語の説明やキャラクターに関する設定の説明が省かれている為、調べる手間の掛かるアニメでした。

 まずは長所ですが、本作は凝った背景を見せる事に重きを置いた作品だと私は思いました。何故ならば①のように分かり難く放送する事で話を難解にし、考察する事を促していると感じたからです。また、②についても同じ理由から考察を促していると思いました。これらの分かり難い内容以外の長所を探しましたが特に見つけられず、①②に共通している③の考察要素が本作最大の長所だと感じました。

 次に短所です。鉄の種族である人類は、銀の種族、銅の種族、エイジ以外の英雄の種族(ノドス)4人と敵対関係にある為に絶え間なく戦闘を繰り返します。主要な人物に関するシーン以外が殆ど戦闘描写となり、飽きが来ます。しかも、エイジは設定上他のノドスより強いので人類が窮地に立たされてもエイジに必ず救われます。同様にエイジ自身が窮地に陥っても絶対に助かってしまうと予想出来てしまい、緊張感を感じず飽きが来ます。{/netabare} 

【総括】
 派手なバトルシーンやアクションシーンに重きを置く作風ではなく、凝った世界観と物語を理解しながら観る作品です。尚、作画、音楽、声優、キャラは落ち度が無く良質な作品だと思いました。物語の内容は考察するポイントが複数あり、考えながら視聴したい方にお勧めです。



【思った事、及び蛇足】

以前、冲方丁の関係する作品を観て
とても楽しめたのでヒロイック・エイジを視聴するに至りました。


本作の厳密なジャンルは分かりませんが
スペースオペラなんだと思います。
ですが西洋ファンタジーと似ているように感じました。
英雄(エイジ)は敵と戦い
王女(ディアネイラ)を守る
この2つが西洋ファンタジーらしく感じさせる要因なのかもしれません。


序盤の数話冒頭は世界の背景を人類の王女であるディアネイラが説明するのですが
これがとても重要でした。
その説明で黄金の種族は現宇宙を去る事が語られているのですが
現宇宙を去った理由は語られていません。
また、去る前に英雄の種族に契約を課す訳ですが
これもまたとても意味深で
現宇宙に残された種族に混乱をもたらし
互いに争うようにさせてしまうのです。


こんな具合に「何故黄金の種族は~」という形で話が進み
話の根幹には黄金の種族が関係する物語でした。


●設定の説明
ヒロイック・エイジ公式サイトより「世界」の項目で補足説明されています。
視聴中不親切に感じたらここを閲覧する事をお勧めします。
ただし、一番下の「星の道と黄金の種族」はネタバレに繋がる恐れがあります。
尚、用語の説明も載っています。
こちらは気になったら見るぐらいで良いと思います。
視聴前に見るとネタバレになりますし。


※因みにWikipediaは完全にネタバレを含む記述でした。


●成分タグ「主人公最強」について
そもそも本作に主人公は居ないような。
エイジを主人公とした場合
彼は拳で星を破壊出来るほど強大な力を持っていますが
エイジの無双を楽しむ作品では無いです。


●成分タグ「もっと評価されるべき」について
恐らくですが
[以下ネタバレを含みます]
{netabare}主要キャラが誰一人死なずに大団円を迎えた事だと思います。
しかも感動を与えてくれる後味の良い終わり方です。
それに、死人が出ない作品は珍しいと思います。{/netabare}
よってもっと評価されるべき事なのだと思いました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7
ネタバレ

びふぃずす菌 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

姫様かわゆす!感動有!最高傑作!

数々のアニメを見てきている私ですが、この作品は上位に入ると思います。

感動があり、恋愛があり、他のキャラの心情の変化が多数あり、戦闘もあり、あぁ…もう良作ですよ!


銀の種族の会話のシーンは正直退屈でしたが、
戦闘シーン、主人公と姫様との会話のシーンが一番好きでした。

あぁ、姫様可愛いよ姫様(*つー`*)エヘッ

あのですね、皆さんにも共感してもらうために
何回も見直してる変態こと「第四真祖」が選んだ最高の場面を紹介したいと思います。

1話:{netabare}これはもう後半全部ですね!鳥肌がやばかった{/netabare}

2話:{netabare}エイジの歓迎パーティーでエイジが男性恐怖症の姫様に近づくとこ!それからエイジの「猿」みたいな行動に唖然とする姫様の顔がプリティーです。ハァハァ…それからそれから、隔壁を破壊して宇宙に出たエイジと姫様との会話です{/netabare}

※なんかもう、姫様が可愛すぎる場面が多すぎるので大まかにまとめます。

1.姫様とエイジの会話場面!これはどの話でも視聴必須です。自分は何回もリピートしました(*´’Д’):;*.’:;カハッ

2.イオラオスの心情の変化にも注目

3.姫様の口癖が「{netabare}エイジ{/netabare}」であること。←{netabare}姫様がエイジを心配しているとこが可愛すぎてニヤニヤが・・・w。{/netabare}

<観かた>あくまでも薦め
・1回目は全部見てください。(そうすると、話が大体つかめます)
・2回目は話がつかめてない人は全部。ある程度つかめた人は、姫様が出る場面、主人公が出る場面、自分が気になる場面を視聴。
・3回目は1話~数話、15話の後半、最終話の後半。

姫様可愛すぎて…変態になってしまいました。

※↑は、あくまでも2回以上全話観た方のみでお願いします。そうしなければ姫様の可愛さが半減してしまいます。


すべてよくできた作品です

{netabare}15話と最終話の挿入歌がまた感動です!{/netabare}


<キャスト>
エイジ →矢崎 広
ディアネイラ →石川由依
イオラオス →近藤 隆
アネーシャ →清水香里
モビード →松山タカシ
テイル→ 田村ゆかり
メイル →釘宮理恵
ビー →新井里美
パエトー →藤田圭宣
ロム →千葉進歩
プロメ →佐藤利奈
ユティ →小清水亜美
カルキノス →加藤将之
メヒタカ →鈴木千尋
レクティ →沢城みゆき
ヘスティア →世戸さおり
タキウス →岡本寛志
キリス →安元洋貴
イオーダ →久嶋志帆

結構豪華でしょうヤッタ(b´ω`d)ゼィ♪


<内容>
遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。

星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕する事となる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らの為に生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。

しばらく後、惑星オロンと呼ばれる星に一隻の宇宙船が墜落する。黄金の種族によって船は救われるが、その時には船員は赤ん坊一人だけが残されていただけであった。黄金の種族は英雄の種族の中でも強大な力を持つ\"ベルクロス\"をその赤ん坊の内に宿し、彼に赤ん坊を守るように命じる。また、赤ん坊の属する種族を最後の進出者「鉄の種族」と名づけ、彼らに「人類へ―――ここに、お前たちの運命を握る子供がいる」とメッセージを送った。後に黄金の種族はこの宇宙を去り、別の宇宙へとまた旅立っていった…。

黄金の種族が去った後、銀の種族は他の種族を支配し、鉄の種族=人類を敵と定め、彼らを滅ぼす事を決めた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出す事に成功する。人類のノドスであるエイジは、銀の種族を退け、人類を救う事ができるのか?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

司狼神威 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

蒼穹のファフナーのスタッフが送る・・・

ファフナーは感動作品だったけど、これはモラルや、秩序、歪み、憎悪、信頼、友情、愛情、すべてのものが感じられる作品だと思う。


主人公最強とタグがあるが・・・・別に・・・いうほどではない・・。
確かに強いですが、「最強」という言葉はどうかなと・・・。
どんだけ圧倒的な力があるのかと思いきや・・そうでもない・・。
苦戦もするし、怪我も負う、みんなの力をかりて勝つ場面もある・・・
はっきりいって、最強ではない!!!
最強というのは「日比野ハレルヤ」並みに周りとはケタが違うというものだ・・・。

だが、主人公エイジはそこまでではないw

結構レビューを見てて「スカっとしたい人にはお勧め」なんてレビューを見るけど、全然スカっとするほど強くない・・。

むしろこのアニメは物語のほうが素敵だ。
戦闘アクションよりも、人間にあるべき姿、望むべき理想の形を描いている。
とても温かい物語だ。

いろんな視点から物語を見てほしいと思う。
一つのことでも視点を替えれば違うとらえ方ができるw

これは色んな種族が個々の歴史、想いに添って物語が展開していくので、ぜひいろんな種族の立場になって物事を考えてみてほしいなと思う。


あと・・・ヒロイン「エイジ」言い過ぎw
ちょっと数えたくなるくらい「エイジ」って言いますwww

あと専門用語が沢山出てくるw
そして物語上で説明は一切ないw

ただ、物語を通して言葉の意味が分かるので、あえて説明しなくてもいいかな・・・みたいなw
あ、別にめんどいからとかじゃないおw


とりま、あらすじだけでものっけときますw

遠い未来、宇宙には自らを「黄金の種族」と呼ぶ者達がいた。

星々を創り、未来を知る彼らはまだ未熟な他の種族に呼びかける。「いでよ―――」と。後に宇宙には、それに応えた「銀の種族」「青銅の種族」「英雄の種族」が現れ、惑星をも容易に滅ぼす力を持つ英雄の種族はやがて争いを起こし、結果多くの種族が滅びに瀕することとなる。黄金の種族が戦いを諌めた時には英雄の種族は5人にまで減っていた。黄金の種族は彼らに「自らより弱い種族に宿り、彼らのために生きるという」罰を与える。英雄の種族を宿した者は"ノドス"と呼ばれる、宇宙の命運を握る存在となった。

しばらく後、惑星オロンと呼ばれる星に一隻の宇宙船が墜落する。黄金の種族によって船は救われるが、その時には船員は赤ん坊一人だけが残されていただけであった。黄金の種族は英雄の種族の中でも強大な力を持つ"ベルクロス"をその赤ん坊の内に宿し、彼に赤ん坊を守るように命じる。また、赤ん坊の属する種族を最後の進出者「鉄の種族」と名づけ、彼らに「人類へ―――ここに、お前たちの運命を握る子供がいる」とメッセージを送った。後に黄金の種族はこの宇宙を去り、別の宇宙へとまた旅立っていった…。

黄金の種族が去った後、銀の種族は他の種族を支配し、鉄の種族=人類を敵と定め、彼らを滅ぼすことを決めた。人類の若き王女ディアネイラは、戦闘母艦アルゴノートにて、人類の最後の希望=ノドスを捜索し、ついに見つけ出すことに成功する。人類のノドスであるエイジは、銀の種族を退け、人類を救う事ができるのか?

まぁ、参照ですがw
こんな感じですw

いちお、ロボットアニメなんでwwww
主人公はノドスでまぁ、、、生物兵器みたいなもんですがw

ファフナーのスタッフが作ってるって感じがもろ分かると思うのでファフナーが好きな人には断然お勧め!!!
ごり押しですw

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1
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