京都TVアニメ動画ランキング 35

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年06月07日の時点で一番の京都TVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.3 1 京都アニメランキング1位
有頂天家族(TVアニメ動画)

2013年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (1677)
8063人が棚に入れました
京都には人間と狸と天狗が住んでいる。下鴨神社・糺(ただす)ノ森に暮らす下鴨家。狸界の頭領であった父・総一郎は、ある日何の前触れもなく狸鍋にされたのだが、その経緯は今も謎に包まれていた。残された四兄弟のなかでも偉大な父の「阿呆の血」を色濃く継いだ三男・矢三郎は「面白きことは良きことなり」をモットーに、生真面目だが土壇場に弱い長兄・矢一郎、蛙の姿で井戸にこもっている次兄・矢二郎、臆病ですぐに尻尾を出してしまう末弟・矢四郎、そしてタカラヅカ命の母に囲まれて暮らしていた。隠居中の大天狗・赤玉先生の世話を焼いたり、神通力を得た人間の美女・弁天に振り回されたり、はたまた五山送り火の夜空で宿敵・夷川家と空中決戦を繰り広げる日々の果てに、突如下鴨家を襲う絶体絶命の危機! 父が鍋にされた真相が明らかになるなか、固い絆で結ばれた一家の運命はいかに!

声優・キャラクター
櫻井孝宏、諏訪部順一、吉野裕行、中原麻衣、能登麻美子、井上喜久子、石原凡、佐倉綾音、梅津秀行、飛田展男、西地修哉、畠山航輔、樋口武彦
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

今期一番まとめが完璧だった!(最終話まで

全13話。原作小説未読。

京都を舞台に、狸と天狗と人間が入り乱れて繰り広げる波瀾万丈のハイセンスコメディドラマ!


●関連URL
・番組公式サイト:http://uchoten-anime.com/
・番組公式Twitter:http://twitter.com/UchotenAnime


※相関図
http://p.twpl.jp/show/orig/wjOMs


最初はたぬき合戦ぽんぽこ的なジブリ風のアニメになるのかなぁと想像していたんですが、まさかの四畳半風味!
なんか主人公のセリフ回しが凄く四畳半っぽい。
四畳半凄い好きだったので期待値8/10。
絶対最後まで見る。


原作未読の人向け、ネタバレ無し補足説明

・主人公・矢三郎はタヌキ
 天下の大ダヌキ・下鴨総一郎の息子四兄弟の三男

・赤玉先生は天狗
 4兄弟のもと先生。赤玉ポートワインが好物。弁天にベタ惚れ。昔は名を馳せていた凄い天狗だった

・弁天(鈴木聡美)
 天狗の赤玉先生にさらわれてきた、もと人間
 修行の末、ほぼ天狗になった
 大人になったのか、もともとの性格なのか、先生をほったらかしで遊び回っている

・金曜倶楽部
 京都の重鎮たちのよりあい。月イチで宴会をする。メンバーを七福神の名で呼び合う
 忘年会で毎年タヌキ鍋を食うのがなわらし


○総評
いやぁ実に良いアニメだった。
弁天キャラが全然好きになれなかったので途中で見るのを放置していたが実に良いアニメだった。
この辺で断念した人もいるのではなかろうか?惚れた理由は結局明かされなかったって言うか最初のあれでって事なのかな。
最後まで魅力は感じなかったが。
しかしこのアニメ弁天の話が中心ではない。人間と天狗と狸の三つ巴の話なのである。
主軸は要するに勢力争い見たいな話。なのでちょっと話がややこしいので一気見とかの方がお勧めかも?
キャラの名前や誰が何処の勢力かとか覚えてないと分かり辛い話かもしれない。
簡単に言うと大人版たぬき合戦ぽんぽこ?ジブリ?みたいな感じw
萌え路線のアニメにうんざりした人やジブリ好きにはお勧めの作品です。
あと化物語っぽい会話劇も特徴かな。じっくり話聞いてないとわからなくなる感じがあるかも。


各話感想
{netabare}2話
ママンの話かな。なんで主人公はいつも女装してるんだろう。
アニキはカエルに化けてるのね。
招き猫はさっきの双子が化けたのかな?
何故口が動かないんだ。手抜きなのか化けてるから動かないのか。
虎でけぇ!なんか妖怪大戦争みたいになってきたw
何処噛んでるんだよw
結局オカッパ双子も狸だったのね。
兄さん絶望先生っぽいなwさすが同じ作者のデザイン。
母上なんで狸になっているんだろう。
母上また人間に化けたか。
父上は弁天に食われたのか?金曜クラブに食われたのか?
うーんそのうち鍋にされて食われちゃいそうな予感がしてきた。
弁天はやっぱ敵なんだな。何故惚れたし。


3話
うーーん弁天が本当に良くわからない。なんで惚れたんだ?
なんか漂うビッチ臭が気に入らない。
しかし相変わらず背景の映像が綺麗だなぁ。良くも悪くもジブリっぽい。
クジラのしっぽが引っ張ってみたいとか意味がわからない。

弁天にイラっとしてから見てなかったが再開。


4話
母上はなんでいつも宝塚の格好なんだろう。
先生入り口で何してんだwなんともへそ曲がりなじいさんだw
弁天キャンセル多いなw
ちらし寿司食べたくなってきた。なんとも便利な茶釜エンジン。
たんぽぽくらいの毛玉って随分ちっちゃいんだな。
蔵馬天狗vsヤクシボウ&父上って事か。偽如意ヶ嶽事件。
なんかホント弁天イラっとするキャラだなぁ。
なんという花火戦争w
風神の扇子かなんかなのかな?
貴重な燃料ワインを飲むなw
風神雷神の扇無くしちゃったのか。
逃げの弥三郎w


5話
金曜クラブのトップは弁天なのかな?
お茶飲んでる相手は誰なんだ。今日も牛丼かw
なんで慌てているのか。ダルマに変身したか。
箪笥の引き出しに入ってるのは金角と銀閣の妹だったのか。
あぁそういやあの空飛ぶ家壊したらって約束してたっけ。
ってか胸が口元と一緒に動いてるw
すき焼きうまそうだ。ホテイさんと肉の取り合いw
この集まりは人間の集まりなのか。
この弁天の上から目線な感じがうざいなぁ。
ホテイさん見とれすぎだろw
狸は雑食なのかな?雷を怖がるってもしかして母上か?
食べちゃいたいほど好きなのだ。なんだこの人もかw
弁天ホント嫌なキャラだなぁ。わがまますぎる。まるでバブル女だな。


6話
連れ去っちゃったのかよw師匠となった赤球を蹴り落としたとか何がどうなってんだw
ホテイさん無理し過ぎだろw
父上が食われた夜にホテイさんは惚れたのか。
ん?弁天泣いてるのか?
葉巻のポイ捨てかよ。まぁフィルター無いから問題無いか。
なんで握り飯と酒持ってんだよw
焼きおにぎりはうまいよなぁ。味噌焼きオニギリが好きだ。
一風変わったと言うより一昔前のバブル女じゃないか。
毒の入ったものでも食うもんなぁ人間は。発酵食品だの腐ったもんでも食うしな。
なんか銀の匙みたいになってきた。
狸に食われるのが良いだと?ホテイさん上級者すぎて付いて行けない。
昔そう言った狸がいたって父上か。やっぱりか。
立派な狸だからおいしいって理論はおかしいだろ。
やっぱり母上を救った人だったのね。
キスしただけで惚れたとかって理由なら実に下らないな。まぁよくある話でもあるけど。
弁天はなぜ泣くのだろう?


7話
酒は飲めるうちに飲んでおくことだ。良い事言ったように見せかけてそうでもない罠。
弟可愛いな。先生天狗風を吹かすって天狗じゃないのかw
香水ってファブリーズ?w先生力が無くなってるww
なんともうまい流れを作ったもんだ。ちゃんと風呂行くきっかけを作ったわけか。まるで秘書とか官僚みたいだ。
それでも先生なかなか入る気無いのかww子供か!w
どうしようもないエロじじいだなぁまったくw
おい股の手ぬぐいで殴るなきったねぇww
今度は風呂に使ったら出ないのかよwwまったくどうしようもない大人の子供はこれだからたちが悪いw
何気に弥三郎を気にかけてるのな。
なんだなんだここは両国の風呂なのか?夷川親衛隊とはなんだ?タダ飲みの愚連隊なのか。
まーた金角と銀閣か。相変わらず弱いこの小物感が実に良いキャラしてるw
誇大広告って四文字熟語じゃねぇw前の樋口一代もあれだったがw鉄のパンツってなんだよw
いやいや兄上おまえが風呂に放り込んだんだろwアッー水風呂はやめたげてw
捕まった日誰かとぐでんぐでんになるまで飲んでいたのか。一体誰と…弁天か?
なんとカエル兄貴と飲んでたのか。
もしかしてカエルから戻らないのも責任を感じてとかかな?
酔っ払った父上をほったらかしにしたのか。やっぱりそれで責任を感じて井戸から出ずにカエルから戻らずにいるのか。
生きている限り必ず別れはやってくるからな。ある程度一線置いて事前に受け入れておかないと辛いものになってしまうんだよね。
あれなんか深い話になってきたかな?


8話
おや兄さんえらくゴキゲンの悪い声だ。
元気そうだね阿良々木君、何かいいことでもあったのかい?を思い出した。
京都で一番やる気のない狸とは誰の事だ?カエルの兄様か。
弥三郎の許嫁に恋しちゃったのか。えびす川カイセイ…
父上になんでも相談してたんだな。人間ならそうそう無いだろうなこういうの。父親と仲良くやっている友人を見た事が無い(男限定だが)。
うーむしかし酔っ払っている風ではなかったよなぁホテイさんの話だと。
勝手に勘違いして責任感じちゃってる感じかな。なる程ねぇ。
しかし間々で入ってくる絶望先生風?のMOBがシュールw
乳ではなく父だろw何がそんなにおっぱいに魅力があるのかわからない。おっぱいよりケツだろ!
父上に最後にあったのは先生だったのか?化けられる身ではないとはいかに?
え?死んだ後の話なのか?それとも先生の妄想なのか?それとも死ぬ事を覚悟しての発言なのか?
母上だったのかこの人。変身するとわけわからんな。
カイセイが好きだった事を言っちゃうのか。なんだ母上は知ってたのか。
弥一郎(´;ω;`)ブワッ
「1つの大きなさよならが残された者達をつなぐこともある」名言(/_;)


9話
なんかややこしくなってきた。カイセイの名は父が考えたのか。
ちょwホテイさんバームクーヘンどんだけ重ねてるんだよw
なんという大食いw一口で飽きるわこんなのw
後三週間で狸狩りが始まるのか。
あぁなるほど双子の妹ちゃんがカイセイだったのか。未だ姿を見せないから覚えられない。
弁天の前だと化けれないってどういう事?魅了されちゃってって事なのかな?
さてどちらが後釜になるのやら。師匠に託しちゃうんかいw
女の子はオシリを冷やすと子宮に影響があるからなっておいお前は男だろw
先生相変わらず動かないのなwきっかけ作るんだろうなまたwなんともツンデレであるw言い換えれば不器用ってとこか。
実にうまく交渉したもんだな。
だからなんでそんなシリを温めたいのよwカイセイの声!?いい加減姿を表したらどうなんだ…
なる程女湯から話してたのかw割りと可愛かったw
妹ちゃん兄貴をバカアニキと言いつつも慕ってるんだな。
生天狗か。まぁ狸の天敵だもんな。
元許嫁だったのかよ。今は違うのか。あれ?そういやどっかでそんな話あったような…
謝罪のコメントはなんだったんだろうか。


10話
偽えもんを決める日がやってきたか。
父上に憧れていたのか兄貴。夷川が何か企んでるのか。
父の死んだ日だったのか。兄貴気をつけろよってなんか死亡フラグな気がしてくる…
弟ちゃんまた騙されてるのかよ。やっぱり閉じ込められたか。
ヤジロウはほっとけばいいって完全にフラグだよな。
フライドチキンを食べるカエルってなんかシュールだな。歯が無いのにw
父上の最後の言葉…
何か大変嫌な事が起こりそうなのか。雷神が来たのか。
風神雷神の扇拾った奴は誰なのか。
恐らく金曜クラブに拐われたか…?
鍋にされるのかやっぱ。おじさまを鍋にしたのは私の父だと!?妹ちゃん姿現すの初めてじゃないか。
なる程妹ちゃん変身したまま話聞いてたのか。弁天…
なんで兄弟を売ったんだ。そしてまたこいつの策略か。


11話
弁天は味方になるのか。弁天うぜぇ…
都合よく天狗だの人間だの言いやがって。ツンデレかよ。
淀川教授なんで変身して店員になったんだ。母上まで捕まってたのかよ。
なる程薬を混ぜるためだったのか…って金閣銀閣だったのかよ。
あーあ皆捕まっちまったか。完全に悪代官w
なんだよその鉄のおむつw
そういやカエルの兄さんだけか捕まってないの。
なんだ妹に弱いのかよw
卑怯極まりないな夷川。まるで天狗や人間のする事…
ドナドナドーナードオナー…
おっ妹ちゃん赤色灯に気付いたか。見つかるの早っ!何故巴投げw力つええw


12話
カエルの兄ちゃんまた変身出来るようになるのかな?電気ブランで燃料投下か!?
キタ━(゚∀゚)━!
なんつう酔っぱらい運転w逆に捕まえたかwなんだこいつらが扇持ってたのか。
「おもしろきことはよきことなりー」
自転車は押して歩きましょう。ってのがシュールw
電車の外の背景が永遠ループしてるんだが…やっぱりか。
なっいつの間に電話をしてたんだ!おいおいET並に空飛んでるなw空飛べるのかよwww
そーっと所じゃねぇwwwぶっ飛んだぞw
檻を開ける作画省きやがった。
母上の事か…潜入捜査かよwなんだ弁天さっきの耳打ちで告げ口したのかと思ったら違うのか?それとも…
選挙のほうがせまってきているのか。先生ナイスタイミングwwしかも泥酔状態w間に合ったか。
うわっ金曜クラブも来たのか同じ所に…何か大変なことになりそうだな。
うおー凄い盛り上がり方が良い!遂に次回最終回!


13話
人間と狸と天狗の三つ巴。さてどう結末が着くのだろうか。
むしろ弁天が何を企んでるんだ…
あっそうだ!ホテイさんそういえば母上助けたんだったっけ…鳥肌立った。
遂に鉢合わせたかw
ん?なんでそこまで夷川が母上に固執するんだっけ?
さすがホテイさん!w待ってました!いいぞもっとやれ!w
まぁ矛盾があるのが人間だよな。さぁて弁天どう動く?
っと思ったら師匠www何してんのww浮気の現場wうまいなw
アッー!全部ふっとんだーw先生激おこプンプン丸w
師匠相変わらずちょろいなww
あれそういやカエルの兄さんもう変身戻れるのにw
ヤジロウ兄さんとお母さんの会話でなんか泣けた(´Д⊂ヽ
ホテイさんと話してる時の後ろで弟の仕草が可愛いw
カイセイちゃんマジヒロイン!
最終的にこのセリフに落ち着くな。「おもしろきことはよきことなり」
いやぁ今期最高にうまいまとめだったのではなかろうか?実に良いアニメだった。
本当に面白かった。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 63
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

一つの大きなサヨナラが、遺された者達を繋ぐこともある。

2013年7月放送。
全13話。


【前置き】

原作者は、メディア芸術祭アニメーション部門大賞のアニメ「四畳半神話大系」も書かれた『森見登美彦さん』。
(本作は、森見作品の中では「毛深い子」という愛称で呼ばれていたりするそうですww)
そして制作は、安定と信頼の作画で定評ある『P.A.WORKS』。

『森見登美彦』に『P.A.WORKS』
どちらも、私にとっては名前を聞くだけで条件反射してしまう単語です。
事実、本作の放送が始める少し前、来期のアニメ一覧を眺めていた中で本作『有頂天家族』を見つけた時も、私の…今思えば「阿呆」の血が無性に騒いだのを覚えています。

『うむ。これは、見ないわけにはいくまい。

 これも、阿呆の血のしからしむるところだ。』

なんて台詞、本作を見る前は出る筈も無かったわけですけどね。



【あらすじ】

千年の都・京都。
ここでは古来より、人に化けた「狸」と「天狗」が、人間に紛れ暮らしておりました。

狸一家『下鴨(しもがも)家』の三男であり、偉大な亡き父から「阿呆」という一点の血を受け継いだ主人公『矢三郎(やさぶろう)』も、その中の一人。
狸界では「名家」であることも顧みず、彼は日々をただ面白可笑しく過ごしていました。

しかし周囲では、その偉大な亡き父の遺志を継ぐ、次期頭領を決める「偽右衛門(にせえもん)選挙」で、躍起立つ者(狸)が出始めておりました…。



【論じてみる】
{netabare}
正直、序盤の数話は
「本当にこれから、四畳半の時のようにドンドンと面白くなるのかな?」
と、半信半疑でした。
理由として、キャラの立ち位置や関係性が分かりにくく、どういう風に話が進んでいくのかも明確でないので、続きが全く気になる感じになれなかったのです。
上記のあらすじにしても、第1話の時点ではよく見えてこなかったですし。

第4話「大文字納涼船合戦」にしても、内が見えないキャラクター達がドンチャン騒ぎをしていても一緒に楽しめるワケもなく、ただただ温度差を感じました。
「四畳半神話大系」の実績が無ければ、まず間違いなく切っていたことでしょう。


ただ、P.A.WORKSの作画は流石の一言。
久米田康治さんが描く、角張った特徴的なキャラクターデザインをアニメ的に上手く表現しながらも、緻密に描き込まれた舞台背景は、見ているだけで心地良かったです。

京都という舞台上どうしても人通りが多いわけですが、そのモブも事細かに動きますので、スタッフの職人魂を感じましたね。
退屈な序盤を視聴継続出来た要因としては、この作画は非常に大きかったと思います。


そして中盤より、やっとこさ

「偉大なる父親狸が、狸鍋にされ人間に食べられてしまった。」

というエピソードを元に、徐々にそこに関わっていたキャラクター達が浮き彫りになっていき、少しずつ物語にも魅入るようになっていきました。

ストーリーとキャラの立ち位置が明確になってくると、序盤とは打って変わりの面白さ。
もぅ毎週、楽しみで仕方無くなっていました。

特に第8話「父の発つ日」にある、次男であり蛙でもある「矢次郎(やじろう)」の回想語りは、胸に響きましたね。


『その当時の俺は、厄介な問題を抱えていた…。

 俺は大いに悩み、その想いを父に打ち明け…判断を仰いでいた。


 俺は…、カタのつけようのない恋をしていた…。』


作中ずぅぅっと引っ張ってきた次男坊の本心。
そして、それを軸に語られる偉大な父の死の真相。

あくまで自分の中でですが、数多あるアニメ作品の中でも間違いなく、私にとって数少ない『神回』と言える一話でした。


ラストに関しても、とんでもないドンデン返しはありませんが、良い意味で予想通り気持ち良く楽しく終わっていたので、本作としては丁度良い塩梅でした。
予想が出来てしまい、そのまま予想通りでも、その絵が見たくて楽しみで仕方無い。
そんな気持ちで、ラスト3話は見ていた気がします。
{/netabare}



【偽右衛門 下鴨総一郎】
{netabare}
さて…「毛深い」だけでなく中々「味のある」キャラクターの多い本作。
その中でも、特に魅力的で味わい深いキャラクター、偉大な父親狸『下鴨 総一郎(しもがも そういちろう)』について、じっくり語りたいと思います。

この父親は、まさに「カッコイイとはこういうことさ」と言わんばかりの立ち振舞いでしたね。


山に化けることが出来る程の、非凡の化け力を持っていた父。
しかし突然、狸を食べる会「金曜倶楽部」に捕まった父親は、その人間達に鍋にされ食べられてしまっていました。

中盤、その父を食べた張本人の一人、大学教授の「淀川 長太郎(よどがわ ちょうたろう)」と矢三郎は奇しくも出会うのですが、そこで語られた父の最期は、想像していたものとは随分と違っていたのです。

その淀川は、人間であるから狸を食うのは当然と言いながらも、「食べることは愛すること」とも言い、狸に対し深い愛情を抱いていました。
そんな淀川に対し父は、狸界のタブーを破り…こう言葉を交わしていたのです。


「俺はコレまでにやりたいことは全てやり、子供達も大きくなった。

 末はまだ小さいけれども、兄たちが居るから…あとは助け合って立派にやっていくであろう。

 俺は種をまき、そこそこ育てた。

 一匹の狸としての役目は全うしたんだ。

 残された日々は天恵である。つまりは儲け物である。

 したがって…、まあ…ここであなた方に食われたところで一向に構わない。

 食いたければ食うが良い。」


狸が喋ったことに驚く淀川にも井を返さず、


「貴方ならば喋っても構わんかな…と、ふと思ったのだ。

 我が生涯最後のイタズラと言うべきか、阿呆の血のしからしむるところだ…。」


と、落ち着きながらも…「狸らしい」個性そのままに、それから食べられるまでの時間を、父は淀川と語り合っていたのでした。

父親の最後となったこのエピソードは、はたから見た残酷さとは裏腹に、まるで長年信頼しきった間柄のような会話を見せており、良い意味での違和感を生む演出がなされていました。
しかしまぁなんと潔い狸(おとこ)でしょうね、惚れ惚れいちゃいましたよ。


そんな父を想い返し、矢三郎は終盤前(第8話の最後)に、こう語っておりましたね。


『この世にサヨナラするにあたり、我らの父は、偉大なるその血を律儀にも四つに分けた。

 長兄は、責任感だけを受け継ぎ、

 次兄は、暢気な性格だけを受け継ぎ、

 弟は、純真さだけを受け継ぎ、

 私は……、阿呆ぶりだけを受け継いだ。

 てんでバラバラの兄弟をつなぎとめているのは、海よりも深い母の愛と、偉大なる父とのサヨラナである。

 一つの大きなサヨナラが、遺された者達をつなぐこともある。』


私はこの2つのシーンが作中でも大のお気に入りで、特にこの矢三郎の台詞の一連シーンでは、演出や音楽の挿入も抜群に良かったのも重なり、不覚にもボロ泣きしてしまいました。
正直、今もこの台詞を読み返すだけで、目頭が熱くなってしまう程です…。


下鴨家を始め、本作を彩るキャラクター達は皆どこかで、この父と繋がっていて、良くも……そして悪くも触発されていました。
それほど、この父親狸『下鴨総一郎』は、大きな存在だったんですね。

今もサントラで、このシーンの曲を聴いています。
曲のタイトルは、『一つの大きなサヨナラ』です。

アカン、泣けてきてしまった……。。。
{/netabare}



【総評】

初見では、序盤で人物設定や世界観が掴み辛く、馴染みづらい点は大きなマイナス。
原作ファンや前知識を持つ人でなければ、ここで切ってしまう人も多かったのではないでしょうか。

ですが後半は、そのマイナスを補って十二分に余りのある、大変面白く心動かされる「馬鹿馬鹿しい狸活劇」となっておりました。

しかし、いやはや序盤の悪印象から、まさかボロ泣きに発展するとは……。
これだから、物語は追ってみないと分かりません。
勿論、数多ある原作の中からアニメ化された作品なので、誰が見ても面白くない内容だなんてことはありえない、と思って一応追ってはおりましたが。
(と言いつつも、やっぱり自分には合わないケースがよくありますので、こういう風に覆るケースは珍しかったです。)


私は、ラノベ作品によくあるような、いわゆる萌え系のアニメも喜んで鑑賞します。
付け加えるなら、本作と同時期に放送されていたアニメを見て、「小学生は最高だぜ!」とも言っていた、本当どうしようもない阿呆の萌え糞豚です。

それでも、このような大人の鑑賞にも十分耐えうる、でもそれでいてカッコ付けて高尚ぶらずに面白いものを描く、こういう作品も大好きです。

この作者が描く「阿呆」に、私はたまらなく魅力を感じてしまうんですよね。
それが面白い出来事に繋がり、それが面白い周囲を呼び込んできてくれるのですから。

そして、まさに『四畳半神話大系』がそうであったように、それが周囲を巻き込んだ「良きこと」にも繋がっていくのですから…☆彡


まさに「面白きことは、良きことなり。」でした。

読んでいただき、ありがとうございました。


◆一番好きなキャラクター◆
『下鴨 総一郎』声 - 石原凡さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『夷川 海星』声 - 佐倉綾音さん



以降、獣に当てた駄文なので〆ておきます。
{netabare}
さて…、これまで美少女にのみ、その欲情を露わにしていた私ですが…。


本作を見てからというもの、私は

『美少女』

ならぬ

『美少狸』

にまで、欲情の目を向けてしまいかねないようになってしまいました。

これに限っては、オスだろうが問答無用で手を出しかねない勢いである。


野生の狸は危険? 気性が荒い? 疫病も持っている?

ノープロブレム。

本能の赴くままに行動している時の私の気性の荒さは、野生の狸を凌ぎます。

爪も使います。

歯も使います。

舌も出します。

何より、私もこの通りの病気持ちです。


以降、私が京都に赴いた際は、町に隠れ住む『美少狸』は、決して私に近づいてはいけないと警告しておきます。


もし私に発情期があるとするならば、狸とだけは同時期でないことを願ってやみません。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 43
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

たぬき・天狗・人間 さて、どんな話でしょう。

物語:4.3 作画:4.7 声優:4.3 音楽:4.2 キャラ:4.6 【平均:4.4】                           (82.4)

ジャンル        :コメディ、群像劇
話数          :全13話
原作          :森見登美彦(小説)
アニメーション製作 :P.A.WORKS
監督          :吉原正行
シリーズ構成     :菅正太郎
脚本          :菅正太郎、檜垣亮
キャラデザイン    :久米田康治(原案)、川面恒介
音楽          :藤澤慶昌
主人公声優      :櫻井孝宏
OP           :「有頂天人生」作詞・歌 - milktub / 作曲・編曲 - 宮崎京一
ED           :「ケセラセラ」作詞 - 林英樹 / 作曲 - 佐藤純一 / 編曲・歌 - fhana

参照元        :Wikipedia「有頂天家族」

【あらすじ】
 千年の都・京都。ここでは古来より、人に化けた狸と天狗が、人間に紛れて暮らしていた。糺ノ森に住む狸の名門・下鴨家の父であり、狸界の頭領「偽右衛門」でもあった総一郎はある年の瀬、人間たちに狸鍋にされ、帰らぬ狸となってしまった。遺された息子たち「下鴨四兄弟」の三男で「面白く生きる」がモットーの矢三郎と、それを取りまく狸と天狗と人間たちの奇妙で多彩なキャラクターが繰り広げる奇想天外なコメディドラマ。 Wikipedia 有頂天家族「物語」より

【特徴】
①独特のセリフ回し
②コメディだけどシリアス
③家族、兄弟
④事件の真相
⑤好事家

【長所】
①謎多きキャラの行動が意味深
②微笑ましい家族模様が描かれている
③狸、天狗、人間の関係が面白い
④独特のセリフ回しが見所

【短所】
①日常会話で使われる事の無い語句を多用するため、煩わしく感じる事もある
②一見すると何について描いた物語か分かり辛い

【理由】
{netabare}[ 長所 ]
①作中にしっかりヒントが隠されていました。この謎は物語の引きの強さに寄与していると感じました。
②物語の温か味を感じられる部分です。また、感動する部分は家族関係の話になります。
③3つの種族が狸界の下鴨家と夷川家の争いに深く関わる物語です。この3種族の事情は各個にあり、物語の構成を面白くしていると思いました。 
④本作の目立つ特徴のうちの一つ。特に主人公である矢三郎のセリフが個性的。

[ 短所 ]
①要するに、人によっては何を言っているのか分からないという事になるかもしれません。よって、独特のセリフ回しは長所にも短所にもなると考えます。
②作品のジャンルがはっきりしません。楽しめる事が出来れば大した問題ではありませんが、結局何を描いた物語だったのかが分かり難く感じる事もあると思います。{/netabare}

【総括】
 様々な要旨を題材とした作品です。どの様な作品かという事をはっきり断言出来ませんが、【特徴】【長所】に挙げたような事を描いた作品でした。そして物語は最終話でしっかり締まります。また、上記には挙げませんでしたが作画、音楽共に綺麗で、キャラに至っては扱いも丁寧です。更に、キャラデザインはクセが少なくとても見易いです。尚、笑いを取るタイプのコメディ作品ではありませんが総じてクセが少なく見易いので、万人にお勧め出来る作品だと思いました。



【思った事・蛇足】

●どんな内容?
群像劇、家族愛、その他諸々描かれていましたが
私が思うに本筋は何かと言うと

『下鴨家、夷川家、両狸一族における頭領の座を掛けた争い』

だと思います。
その争いの中で家族愛だったり、種族ごとの群像劇が描かれていました。



●見所が多いと思ったキャラクター

1.矢三郎
  群像劇というよりこの矢三郎メインで進行する物語でした。
  主人公で下鴨家の三男。

2.矢二郎
  カエルから元に戻れなくなった下鴨家の次男。

3.弁天様(鈴木聡美)
  うーん・・・ ちょっと変わってました。
  天狗の妙技を赤玉様に伝授された人間。
  金曜倶楽部メンバー

4.布袋(淀川長太郎)
  大分変わった人でした。
  大学の農学部教授。
  金曜倶楽部メンバー



●好事家
この表現で正しいのか分かりませんが
人生を面白おかしく生きるキャラクター達が多数登場します。

観終えると
人生を面白おかしく生きる方法を模索したくなる!
…かもしれませんw



●阿呆の血のしからしむるところ

意味:アホの血統がそのような愚行を行わせているのだ。

私「あほうのちからしむところ…??」(汗)


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視聴前はタイトルやサムネ画像から作品の雰囲気を想像出来ず
積極的に観たいと思える作品ではありませんでした。
それにジャンルはコメディとwikiに書かれており
笑いのツボに入らなかったら楽しめないかもしれないと
そんな風に思ってました。


しかし
いざ観てみると違いました。


コメディはコメディでも
「笑いを取るタイプのコメディ」ではありませんでした!
コレ重要です!
更には話が進むにつれてシリアス度が上がります。


こんな具合に書くと「堅苦しい雰囲気なのか?」と思うかもしれませんが
そういう訳ではありません。


あらすじにも書かれていますが
ある日、主人公を含む狸一家(下鴨家)の父が人間に食べられてしまうのです。
そして物語は
偉大な父が人間に捕まってしまうという経緯に
徐々に隠された真実が明らかになって行くといった構成になります。
(※勿論明らかになった後も物語は続きます。)
なので
真実に迫るにつれてしんみりする場面や
家族の温もりを感じる場面などがあり
笑いとは程遠い内容だと思いました。


ですが!
描かれるキャラクター達は
わがままな天狗のおじいちゃんだったり
おかっぱ頭の四字熟語を使いたがる双子の狸だったり
はたまたやる気のないカエルだったり。
他にも個性的なキャラクターが登場し
これらのキャラクター達のおかげで堅苦しい雰囲気にならず
最後まで気楽に見ることが出来ました。




総括に書きましたが
兎に角クセが無く見易いので
万人にお勧め出来るのではないかと思います。



●グラフ[物語の転機が分かってしまう可能性あり※閲覧注意]
http://shinbakuns.blog.fc2.com/blog-entry-31.html

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

77.1 2 京都アニメランキング2位
いなり、こんこん、恋いろは。(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1355)
7259人が棚に入れました
伏見いなりは、同級生の丹波橋紅司に片想いをしているが、その想いをなかなか打ち明けられない日々を送っていた。ある日、いなりは宇迦之御魂神の御使いの狐・コンが川に落ちかけているところを助け、そのことをきっかけに宇迦之御魂神から変身能力を授かる[3]。その日から、いなりは友人や神々の助けを得つつ、丹波橋との仲を縮めようと奮闘する。

声優・キャラクター
大空直美、桑島法子、岡本寛志、上田燿司、池辺久美子、佐土原かおり、野水伊織、原紗友里、子安武人、三上枝織、磯辺万沙子、日野聡、花江夏樹
ネタバレ

ギータ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

もったいない

いなり可愛い!うか様可愛い!コン可愛い!墨染さん可愛い!マルちゃん可愛い!京子ちん可愛い!ミヤちゃん可愛い!お母さん可愛い!天照様可愛い!(錯乱)

※結構長文です
【短い感想】
上に書いた気持ち悪い感想を見れば分かる通り、とにかくキャラが可愛いです。
ヒロイン級の二人はもちろんのこと、周りの友達もめっちゃ可愛いので、キャラの可愛さに関してはほとんど死角がないアニメです。
見た目、性格、声、豊かな表情、恋愛模様、趣味(乙女ゲー)などなど、あらゆる面から攻めて来るため、とにかく見ていてニヤニヤしてしまいます。
ニヤニヤ出来るアニメに悪いアニメはない!はず…

あとは、ストーリーも思ったよりも考えさせられるもので、お気に入りの話も結構ありました。
ただ、非常に惜しい、もったいないと思いました。
最近見たアニメで一番もったいないと思ったアニメかも。
扱った内容がかなり多かったため、上手く捌いたり、絡めることが出来なかったかなと。
それぞれが主張しすぎていて、上手くかみ合わない、メリハリがついてなかったとも思いました。
逆に、十分な尺をもって、1つ1つの要素を上手くつなぎ合わせれば、超大作になったかもしれない、そんな可能性を感じさせたアニメでした。
それだけ、面白い素材が揃っていたアニメでした。


【長い感想】
言いたいことが多すぎてどうやってまとめるべきか…
なんというか…どれか1つに絞って展開した方が良い作品になった気がするんですよ。
もちろん全てを捌ききればさらに凄いアニメになってたとは思いますが、確実にどれかに絞って展開した方が安定感のあるアニメになってたのではないかと思いました。

ここからは、どれか1つに絞った場合のこのアニメの可能性と、今回惜しいと思った部分をそれぞれ挙げていきます。

〇キャラアニメ
{netabare}キャラの可愛さについては前述の通りであり、“いなり×丹波橋”と“うか様×兄貴”の恋、そしてマルちゃん、墨染さん、京子ちんの友達のやり取り、わだかまりの解消中心で展開しても、十分作品として成立させられたのではないかと。
神通力については、もちろんやってもいいと思いますが、重くしすぎたり、あまり大きな問題にするべきではなかったんじゃないかなと思いました。
せっかく癒しシーンだったり、温かい話をしても、“うか様消えるアピール”だったり、“いなりを精神的にとことん追い詰める”みたいなことをされると、なんかもやもやしてしまうんですよ。
1話見終わったあとに「イイハナシダッタナー」という気分になれないんですよ。
特に最後の引きが毎回意味深というか、良くないこと起こりそうなフラグみたいな感じで終わるのもそれに拍車をかけてます。
だから、多少は問題(友達とのわだかまりなど)はありながらも、その回のうちに解決して、最後は良い話風に締める、そんなアニメだったら良かったなーと思いました。
1話完結型にして欲しかったなーと。
私としては、とにかくキャラが魅力的で、キャラアニメ感覚でこの作品を見ていたので、ここに書いた感想が正直な気持ちというか、要望みたいな感じですね。
あんまり話を重くして欲しくなかったし、うか様消えるフラグみたいな描写をあまりやって欲しくなかったです。
先に言っておきますが、“うか様消える問題”がこの作品で一番いらなかった話だと思いました。
理由は今書いたことと、後々書くことで補足します。
とりあえず、ひたすら甘ったるい場面を垂れ流しして、ニヤニヤして視聴したかったというのが正直な感想です(笑){/netabare}


〇いなりの成長物語
{netabare}キャラアニメとしての展開が一番の要望ですが、これも中々面白かったので、第2希望という感じです。
いなりが神通力によって色々悩みながら成長していく展開。
主に第7話の話になるんですが、このいなりが神通力で悩む話、かなり面白かったです。
神通力によって文化祭のクジを変えたり、頼まれたラブレターを吹き飛ばしたりと、いなりの都合が良いように進んでいきます。
最初は自分の望みが叶って嬉しがるも、事実を知ったいなりは「ズルは嫌」だと落ち込み、とても悩みます。
面白いですよね。
自分の願いが叶うとしても、それがズルだと嬉しくない、自分の力だから、叶いにくいから願いが叶うと嬉しいんですよね。
カンニングしてテストで100点とっても心から嬉しいとは思えないはずです。
これはなるほどと思いました。

この話を絡めて、いなりが自分なりの価値や幸せを見つける、1つの答えを見つけて物語を終わらせる展開にしても面白かったと思いました。
全話見て、私としてはうか様に神通力を返す理由が、「うか様が消えるから」という1つだけにしか見えませんでした。
でも、この話を絡めて、「自分の力で丹波橋くんと恋人に、そして自分が歩む道を切り開いてみせる」みたいな理由を添えることも出来たと思うんですよ。
それでいながら「本当は神通力は世界中の人に自慢したい素敵な力でした」にまとめると、もう少しこのセリフにも重みが増すと思うんですよね。
さらには、「丹波橋と仲良くなれたのは神通力ではなく、いなり自身の力」というセリフはうか様に言って欲しくありませんでした。
最終的には「人の気持ちを動かすのは能力でもほかの何でもなく、同じ人の気持ちなんだ」的な答えにたどり着いて、それをうか様にいなり自身から伝えて欲しかったです。
だからこそ、この神通力に悩むいなりについて丁寧に展開すればもっと良くなったのでは…と思ってしまうわけですよ。

では、アニメは問題提起に対してどう展開したかと言えば…
{netabare}雑。あまりにも雑です。
と言うより、はっきり言ってまとめられていませんでした。
ラブレターを神通力で飛ばす→私(いなり)、大っ嫌い→桃山さんに変身→「丹波橋くんに告白してくる」???
まぁ、錯乱してしまう気持ちは分かります。にしてもなぁ…
さらに、もっと問題なのは次のシーン。
丹波橋に告白
→「他人の姿を借りればこんなにあっさり言葉に出来る」???
→「私の姿で伝えたかったなぁ」???????
→(伏見さんのことが、好きなんや…)????
→桃山さんに結果報告に行くいなり
さすがにこのシーンを見たときはガッカリしました。
ここで伝えるべきことはこんなことじゃないだろ!!!!
せっかくの神通力問題を全くのないがしろにして、ただ丹波橋にいなりが好きだということを確認させただけ。
まず問題なのは、いなりの気持ちを全く汲み取っていないこと。
先の2つの神通力ズルによって、いなりは自分勝手だったり、自分の都合良く物事を進めてしまうことを嫌がっていたはずです。
そして桃山に変身して告白しに行こうとする。
ここはまだ錯乱しながらも桃山のことを考えているから、話はメチャメチャでもいなりの気持ちに関してはセーフです。
ただ、その後は完全にアウトです。
告白したにはしたけど、桃山の気持ちなんかこれっぽっちも考えない自分本位の告白だったから。
あれだけズルとか自分の都合通りを嫌がったのに、自分の気持ちだけで桃山さんの姿で告白するってアンタ…
いくら気持ちの錯乱とか、丹波橋のこと好きとか理由を並べても、このシーンは擁護できません。
せっかくの悩みながらも成長するフラグを粉々に打ち砕き、「まるで成長していない…」状態にしてしまった告白でした。
丹波橋が他の女子からの告白によっていなりが好きだということに気付くのは少し理解出来ます。
だから、“桃山自身に告白させる”ではダメだったのかなと。
まぁ難しいですね。
正直、告白そのものから変えて欲しいし、他に展開方法は無かったのかなぁと思ったシーンでした。
見事に色々とやってしまったシーンでした。{/netabare}{/netabare}


〇いなり(人間)×うか様(神様)友情物語
{netabare}正直言って、これのせいでこの作品はゴチャゴチャになってしまったと私は思います。
人間と神様では世界が違う、生きる年数も全く違う、だから友情は存在し得ない。
まぁ理屈は分かります。
しかし、イマイチイメージが湧きません。
だから高天原の天照様などのやり取りを見ていると、「そんなに大きな問題か?」と思ってしまいます。
それだけイメージを湧かすことが出来る、うか様に感情移入させられる描写が出来るのならいいですが、無理なら別に取り上げる問題ではなかった気がします。
むしろ他の要素に時間を割いて欲しかったです。
いいじゃん、細かいことは。
いいじゃん、いなりにうか様見えなくしなくたって。
いいじゃん、いなりが神通力使ってうか様消えそうにしなくたって。
これをやるならさぁ、二人が絶対に離れたくない、ずっと友達でいたいと強く描写しないと厳しいと思いますよ。
そういう描写が特になく、最後神通力を渡してうか様見えなくなってしまったから、やけにあっさり終わった印象なんですよ。
時をかける少女並を求めるわけじゃないんですけど、もう少しやりようがあったんじゃないかなと。
兄ちゃん、なんでうか様見えなくしてしまうん?{/netabare}


【最後に】
あーもったいない!
これだけ魅力的なキャラに面白そうな素材が揃ってるのに、微妙な料理になってしまった感じ。
すげぇむしゃくしゃする。
今度SSでいい作品ないか探しに行ってみようかな(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

景禎 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いなり、はよ行かんと、遅刻すんぞ!

漫画原作のアニメ化作品。

舞台は原作者の地元、京都の伏見稲荷大社の近所にある架空の中学校。ジャンルは一応ラブコメのようですが、中学生ということで、ラブといってもそれなり。どちらかというと、女の子どうしの友情を描いている、と言ったほうがいいかもしれません。神様や神使が登場するのでファンタジーのようでもあり。魔法少女もののような、ちょっとエロかわいい変身バンクもあります。ギャグ要素も多めです。

舞台となる伏見稲荷大社(作中では伊奈里神社)は、主神として穀物神の女神、宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を祀る神社です。関西人にとっては、初詣の人出の多い神社として有名ですが、外国人観光客にとって日本で3本の指に入る人気サイトです。その理由が「ほかにこんな場所はない」だそうです。実際、普通の神社とはかなり雰囲気が異なって、異彩を放っている神社です。

本殿付近は普通の神社とあまり変わりませんが、背後にある稲荷山(標高232mの低い山)は、古来から神の降臨する場所とされていて、峰々には妖気を漂わせるような雰囲気を持つ円墳があります。本殿から稲荷山の各峰々をつなぐ参道には、信者の方々によって寄進された数多くの鳥居があり、その数1万基になると言われています。(実際に数えた人がいて、その人によると、人がくぐれるサイズのものだけで約4000本だそうです。)この鳥居をくぐる道の幻想的な雰囲気が神社の特徴となっています。

このアニメには随所に伏見稲荷大社を舞台にした場面があり、神社側の全面的バックアップを得ているため、描写も正確です。特に、後半の神社を掃除する場面以降は本殿から稲荷山全体が舞台になっています。いなりとコンが白狐に乗って奥社奉拝所から四辻を経て稲荷山最高峰の一ノ峰へ、鳥居の道を通り抜けていくシーンがあります。これを見て「ちょっと大げさ。実際こんなに長く鳥居が続いてるワケないだろ?」と思われるかもしれませんが、この表現は少しも大げさではなく(むしろ控え目かも)実際にこの道を歩いて稲荷山を一周すると、大人の足でも1時間かかります。

・・・ところで最近、京都を舞台にしたアニメがけっこう続いています。有頂天家族、京騒戯画に続き、3期連続の京都アニメ。1年前のたまこまも京都の出町が舞台でしたし。しかし、これまでの作品とこの作品の大きな違いは「登場人物のすべて(神を除く)が京都弁で演じらているところ」。

京都に限らず、兵庫や奈良、滋賀といった関西圏が舞台となったアニメは数多く存在しますが、セリフはすべて標準語(つーか首都圏弁)。・・・まあ、声優さんにとって関西弁のハードルはそれだけ高い、ということなんでしょう・・。実際、関西人にとってヘタクソ関西弁で演じられた作品は生理的に受け付けないトコロがあるので、半端にやられるくらいなら、いっそ標準語でやってくれたほうが、実際問題ありがたいです。ハルヒも、たまこまも、中二病も、関西が舞台なのに標準語を使う理由は、関西人に対するそういう配慮があるのかもしれない?

私は京都産の人間ですが、実はおなじ関西弁でも、京都、大阪、神戸、奈良、と、地域が異なればかなり違うのですよ。吉本芸人の方々によってメジャーになったのは大阪弁で、京都弁とは違います。有名な「どすえ」ことばは祇園の営業用なので普通の京都人は使いません。実際に使われるの生の京都弁は意外と知られていないのが本当のところです。

さてこの作品、調べてみると確かに主な登場人物の声優さんにネイティブ関西人が多いですが、京都出身の方はいらっしゃらないようです。でも、見事に私が小さい頃に慣れ親しんだ京都弁に聞こえます。北海道や神奈川出身の方もいらっしゃるようですが、その方もネイティブ関西人に引けをとらないぐらいうまい。いや~、適切な方言指導と声優さんの練習の賜物ですね。方言指導は原作者のよしだもろへさんと、観月さんを演じている西村麻弥さんが担当されたそうです。グッジョブです。

京阪電鉄タイアップ作品です。登場人物の名前は京阪電鉄の駅名になってます。京阪電鉄伏見稲荷駅はOPでも登場します。放映中は、駅名にちなんだキャラの等身大パネルがホームや改札口に飾られていました。聖地巡礼に行かれる際は京阪電車を使ってあげましょう。

さて、
アニメ製作はプロダクションアイムズというところですが、聞いたことがない。それもそのはず、最近立ち上がったばかりの若い会社のようです。この会社にとって、この作品が最初の製作元請らしい。ということでリキ入ってるのかどうかわかりませんが、かなりの出来栄えでした。

私は例によって原作未読ですが、現在連載継続中のこの作品を1クールで一くぎり付けるために、最終話の10話はかなりストーリーを改変しているらしく、原作既読派からは賛否両論あります。ですが、私としては最終回は神回で、とくに、いなりが高天原から人間界に戻ってきたところの描写とか、そのシーンでバックに流れる挿入歌「涙はらはら」とか、もう泣くしかない。

いなりのお使いの子狐コンの人間バージョン。OP動画には出てくるのですが、本編ではついに登場せず、残念な思いをしたのですが、OVAの11話、コンが人間姿でガッツリ登場します。本編ではコンがストーリーに直接からむようなところが無かったのですが、この11話ではしっかりからんできます。本編に比べてギャグ色が強い割りに、最後はあったかい気持ちになれる良いお話しです。

最後にひとこと。
{netabare}いなりは神通力を返したあと、うか様が見えなくなったのに、いなりの兄の燈日(とうか)には、まだ見えているようです。これはきっと、彼が中二病だからだと思いますね。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 54
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

いなり、こんこん、恋する乙女よ幸せになーれ♪

京都・伏見稲荷大社をメイン舞台としたお話。

全10話です。

短いので気楽に観れました^^


● ストーリー
ドジで平凡な中学生・伏見いなり(ふしみ いなり)には
好きな男の子がいる。

同じクラスの丹波橋紅司(たんばばし こうじ)。

川に落ちそうになっていた子狐を助けたことをきっかけに、
いなりは神社に祀られた神様・宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ):うか様と出会い、願い事を叶えてもらう。

それは丹波橋くんの好きな人かもしれない、
同じクラスの墨染(すみぞめ)さんになること。

その出来事をきっかけに、
いなりの中には神様の力“神通力(じんつうりき)”が宿る。


この作品の主成分は、
・中学生のきらきら眩しい恋
・友情
・神様
・不思議な力(神通力)
・中二病のツンデレ兄貴
・妹溺愛の変態兄様

です。
下二つは大事な要素ですよ、私にとっては。笑

初々しい恋のお話も好きだし、
神様のお話も好きだし、

これは最強の組み合わせ!と非常に楽しみに観始めました^^


≪ 好きな男の子に振り向いてほしい ≫

この物語の原点はここです。

丹波橋くんを振り向かせたい!という
いなりの切ない想い。

私もいなりと同じ中学生の時に同じ経験があるけれど、
それってもうどうしようもないんだよね。

もしかしたら振り向いてくれるかも…
なんて期待も持ちながら、
あの子の可愛さにはかないっこないって、下を向いてしまう。

自分は友達ではいられるけど、
恋人にはなられへんのやって、
彼の気持ちを知るたびに思い知らされる。

それでもいい、ただ姿を見ていたいだけやから。
話をして、一緒に笑いたいだけやから。
そしてもしかしたら…
その繰り返し。

あの時は振り回されてばかりで迷惑に思ってたけど(笑)、
今となっては経験できてよかったなと思える特別な気持ちです。

まっすぐで、ごまかすことができなくて、自分で自分に手を焼いて。
ああ青春(*´ω`*)笑


だからいなりの切ない気持ちがすごくよくわかる。
感情移入しすぎてあれこれ余計なこと↑を思い出してしまったもの。笑

肝心のストーリーは恋の動向よりも
うか様との友情の方に主軸が動いたので
その点は個人的にちょっと肩透かしでしたけれど^^;

まあ、その代わりいなりの兄・燈日(とうか)に存分に
萌えさせていただきました(*´Д`)それは後ほど


≪ 雰囲気を添える京都弁 ≫

舞台が伏見稲荷大社ということもあり、
登場人物はみんな京都弁を使って話しています。

京都弁ってほんわかしていてええよなあ。
ついつい口調がうつってしまいますわあ^^


● キャラクター
キャラがみんな魅力的♪


主人公のいなり。

本当に丹波橋くんのことが好きなんだなあというのが、
エピソードの端々からうかがえます^^

7話で「好きって、{netabare} 夢中になること。 {/netabare}」と話すいなりのこの台詞、
とても素敵だなあと思いました。

ちなみに私は「好きって、相手の色に染まっていくこと。」だと思います^^
それは恋愛感情に限らず♪


そしてもう一人の主人公・うか様。

爵位を狙って婚約を申し込む男を信じられなくて、
2次元の世界にどっぷりの神様ww

うか様は、いなりとはまた違う可愛さ♪
話が進むたび、うか様の可愛さにメロメロでした♪

大人の女性の可愛さとはこういうものか…φ(..)メモメモ


2人も大好きですが、
男の子キャラもいい感じで♪

視聴中の私の心情 ↓↓

『爽やか系で優しい丹波橋くんもいいけれど、
 病(中二病)を患っているクール(でも妹溺愛)でイケメンな
 お兄ちゃんも捨てがたいわあ…(*´Д`)』

『素朴でかわいい丹波橋くんも好みだけれど、
 ちょっと大人の色気を漂わせ始めたお兄ちゃんも
 捨てがたいわあ…(*´Д`)』

{netabare} 7話の「俺の方が誘ってるみたいやんけ。アホかふざけんな。」 {/netabare}のシーン。
『なにこのツンデレ!!
 素直じゃない!!
 かわいい!!!!(*´Д`)』

{netabare} 8話のうか様を抱きしめる {/netabare}シーン。
『とーーーーうーーーーかーーーーー!!!
 もうっ!もうっ!もうっ!!!
 赤面だよもうっ!(/ω\)』


というわけで、私がどっぷりはまってしまったキャラは
いなりの兄・伏見燈日(ふしみ とうか)です。笑

中二病という痛い設定を踏み越えてかっこよさを保てるキャラw

ぜひともアニメの続編で燈日たちのその後を見たいものです(*´ω`*)


兄といえば、うか様の兄様・トシ様が強烈でしたwww

もうこやつは登場するだけで大爆笑www


● 音楽
OPもEDもお気に入り♪

【 OP「今日に恋色」/ May'n 】

この曲は初めて聴いたときから大好きです♪

こういう爽やか系アニソンは私の好みドンピシャ♪

『毎日に恋してる このきらめき絶やさないで』の歌詞がぴったりの、
明るくて、走り出したくなる曲♪


【 ED「SAVED.」/ 坂本真綾 】

こちらは優しい曲。

うか様の艶やかさと坂本真綾さんの大人優しい歌声が見事にマッチ♪

なんとも気品あふれるEDです♪


● まとめ
10話という短い話数でしたが、
とてもきれいにまとまっていました^^

お手軽に観られる良作でした♪

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32

88.7 3 京都アニメランキング3位
四畳半神話大系(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (2933)
13597人が棚に入れました
『四畳半神話大系』(よじょうはんしんわたいけい)は、森見登美彦の小説。冴えない生活を送る京都大学3回生の「私」は、期待していたバラ色のキャンパスライフを求めてもう一度ピカピカの1回生に戻ってやり直したいと願う。本当はあったかもしれない学園生活が、4つの平行世界で繰り広げられる。

声優・キャラクター
浅沼晋太郎、坂本真綾、吉野裕行、藤原啓治、諏訪部順一、甲斐田裕子
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

薔薇と桃。

5年ほど前でしょうか。
この作品がレンタルショップに並んで間もない頃、1話だけ視聴したことがありました。その日はたまたま気分的にボーッと視聴したいモードだったのもあって独特のハイテンポのナレーションが頭に入ってこず、「アジカンいいなぁ♪」という印象だけを残しずっと保留してたという同僚のN氏が遅刻した理由(稀にみる赤信号率の高さ)くらいどうでもいい経緯があるのですが、どなたかのピンポンレビューにこの名前を発見し、腰を据えて、集中力の準備をして再トライすることにしました。

で、結論から言うとジョニーもスタンディングオベーション!満場一致でお気に入り直行認定でしたw
あまり、監督で視る作品を決めるタイプではないのですが、本日をもって、目出度く湯浅監督信者と言われても否定できないレベルに到達したように思います。ありがとうございます。

しかし、
ピンポンといいこの作品といい、演出・構成ほかいろんな異質な要素のハマり具合の絶妙さはどうでしょう?言ってみれば独走しない独創性とでもいうんでしょうか、常人の理解を超えないギリギリの独創性とそのバランス感覚が見事と言うほかありません。
思わず心のベレー帽を脱いでしまいます。脱帽です。

正直、キャラは全員異常なまでに立ってたんではないでしょうか。
明石さんの可愛さは言うまでもなく、ひねくれ一般人代表「わたし」も中村氏(イラストレーター)繋がりのせいなのかどことなくアジカンの後藤氏を彷彿とさせる感じ。使い捨てと思われたキャラもどんどん立っていき、樋口、小津に至っては反論の余地なしの完成度である。
小津ではないが、樋口の顎だけで飯3杯は軽くいける。正に顎界の風雲児、世界顎遺産認定である。

「可愛い」という意味でいうとopの樋口のスマイルは間違いなく可愛いいし、作中顎ジェスチャーをする羽貫さんもえらく可愛い。小津の首バンダナ?もいいし、樋口の着物&マフラーコーデは今更ながら真似したくなってしまう。
この分じゃわたし、レイヤーデビューもそう遠くないかもしれない。
そしてどんだけ顎フェチなのか?!

ed作画の間取りデザインも曲の入り方もセンス抜群。
そして京都という独特の土地柄。京都に対する先入観を巧く利用されてしまってる感は否めない。だが悪い気はしない。むしろ望むところである。むしろおかわりはよ!である。

この充実したディテールにあの見事なストーリー。
面白くならない方がおかしい。


【内容】

正直テーマは地味だと思う。それ故の仕掛けと工夫と言い回しのセンスで、結末は想像に近い着地を見せるが、予想を超えて感動してしまった。一切感動の予感などしなかったのにである。自問自答だらけの展開でここまで引き込まれた作品は過去に無かった。正に青天の霹靂。
あえてこのレビューは内容に触れないレビューにしておきたい。
その方がいい気がする。タイトルの薔薇と桃はどうした?!
責任者はどこか!

それはごもっとも。

申し訳ない。内容はあなたの目で確かめていただきたい。
わたしなりに視聴欲を刺激する要素を書いたつもりではいるが、ストーリーについては白紙の状態でいて欲しいのです。

まあ、どちらにしても信者の言うことは話半分で聞くのが鉄則ですしね。

そして、勢い"である"口調になってしまったわたしをお許しください。m(_ _)m

※以下ネタバレ&独演会。

{netabare}

パラレルワールドであるw
もはや検証の類も出尽くしているでしょうから、ざっと言うと、いろんな可能性を"わたし"がやり直している話‥ではなく、いろんなバージョンの"わたし"を視聴者だけに見せてくれている話だったんではと思います。

占いの金額の部分なんかで記憶が繋がっているようなミスリードはあるものの、幾つものやり直しは実際はやり直している訳ではなく、私達視聴者が別のパターンの"わたし"を見直しているにすぎないだけ。という構造だったと受け取りました。

ただ一カ所、最後の無限四畳半だけは"わたし"が視聴者と同じ視点に来るわけです。個人的にはその部分を指して神話というタイトルになったのかなと。正に神の悪戯みたいなものですからね。

そのことによって"わたし"はまるで視聴者のように自分の可能性を俯瞰することになり、無い物ねだりを止めることができたという流れなのでしょう。

「登場人物に共感する」という、物語において重要なファクターがありますが、これに限っては「登場人物が視聴者のような視点になる」つまり、「登場人物が視聴者の感覚に近付く」という状態になっていて、妙な逆転現象と変な一体感が生まれ一緒にクライマックスに突入したような感覚を覚えました。

某シュタゲの某マッドサイエンティストも、視聴者と観測者目線を共有するかたちなのは共通していると思いますが、あちらは現地に赴く観測者であり、当事者でもある。というのが孤独の元凶になっているのに対し、"わたし"は自分自身の別の可能性を局地的に覗いただけ。自分と自分を取り巻くもの達の気配に気付いただけ。という違いがあって、孤独という神の悪戯を経験しただけでした。一時的にだけど作中に流れている世界の当事者でなくなるという部分が、より視聴者的だったと言えると思います。勿論、どっちが良い悪いという話ではありません。

ただこの部分、かなり都合よく出来ていて、今までと違って無限四畳半での経験が最終的な"わたし"に残っているわけです。神目線を残したまま、クライマックスに突入するわけです。
そのせいで、気配は感じても実際には会ったことのない小津や樋口の存在を身近に感じるほどになっていて、「ポジティブになった心境」と「初対面なのに初対面じゃない感じ。という精神的アドバンテージ」を同時に獲得できてしまっているのです。
このオプションが"わたし"への大きな追い風になっていたのは間違いないでしょう。完全に四畳半の神様のサービスだと思います。

冷静に考えればちょっとズルくない?という見方もできるけど全然そんな気が起きないんですよ。
しょうがないですよね。"わたし"と視聴者は同じ既視感を共有していて、言ってみれば同罪にあたるわけですから。

ただ、時間の流れ的にはかなり長いこと学校にも行かず引きこもっていたように思えるのだけど、大学の籍大丈夫か?なんて無粋なことも考えてしまいまったり、「目の前の好機」なんて言われると、

「いやいや旦那、目の前には災厄や不運だってぶら下がってますぜグヘヘ。」

なんて月の裏側の住人のような発想で機会の均等を主張したい衝動にも駆られますが、5年ほど前に手放したかに思えたこの四畳半神話大系という好機を掴めたことが、

思いのほか嬉しい今日この頃なのです。



(申し訳ない‥結局長くなりました^^;)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

小津は魔法使い

貧乏学生の気分を味わいたくて大学生活最後の半年を四畳半のボロ間で過ごしました。
学生にとってモラトリアムの象徴みたいな環境から見えてくる世界ってあったと思うんですよね。
そんな親元離れて下宿暮らしを始めた主人公“私”が幸せを見つけたい全11話。周囲の評価は上々です。

ただ評価が高いこと即ち前のめりとはいかず。自分に合わなさそうなので放置してました。
蓋開けたら手のひら返せたので、私と似たような苦手意識お持ちの方でもよろしければどうぞ!
そんな食わず嫌いの理由をご参考までに共有しておきます。あらすじは省略。

■腰が重い方へ
ひとつは経験則からくる苦手意識。当方あにこれ平均を下回る評価を下すことは稀なのに当該の湯浅作品はこんな感じ↓
(※左があにこれ / 右が自分の評点)
 3.8 3.5 『映像研には手を出すな!』 
 3.8 3.3 『夜は短し歩けよ乙女』 
 3.7 3.9 『夜明け告げるルーのうた』
 3.6 3.9 『きみと、波にのれたら』 
映像研も乙女もわりと好評だったでしょ?ただお肌に合わないのよね。

ふたつめはいわゆる『オタク特有の早口』的なもの。セリフ(情報)量が多く視聴するに集中を強いられる。そして情報量に見合う果実が得られない。モノローグまでが許容範囲で会話となるともう駄目。話者の脳内で完結したものを出してるだけで対手を必要としないコミュニケーションと化してるのが大半だからです。
たぶん『物語シリーズ』に踏み切れないのもここらへんが理由です。

代表作で駄目なら心底相性が合わないのだろう、と諦めもつくなぁくらいの感じでスタートです。どうやら映画やるみたいで地上波でやってました。


それでは本題。

■観終わった方へ(※ネタバレ無し)
好意的に見たポイント3点ほどありました。

(1)お手軽
 全11話です。デフォルト全12話、むしろ第1話や最終話を特別仕様で時間延長して尺不足を補う昨今、メッセージを絞り計3時間ちょっとの尺でまとめられてます。

  {netabare}「好機は何時でもあなたの目の前にぶら下がって御座います」{/netabare}

 選択と集中。絞って繰り返されたのはシンプルかつ普遍的なメッセージ。シンプルだからと冗長にならず、巡り巡りての境地にも辿り着く良きバランス。短い11話に理由のあったことが好感です。

(2)“私”視点
 一人称ってごまかしが効きません。そのため手を出さないか手を出してコケるかなので物自体が希少です。結果は周りの評価をそのまま受け取ってよいでしょう。文学的なかほりが一気に増してちょい重厚な感じがしてきます。台詞回しは台本に負いますのでここは原作の力なんだと思います。 

(3)圧倒的大学生感
 真面目に研究してたり教職とってたりしてた方々には申し訳ない!と言い訳して以下↓

  有り余る時間をいかに真面目に浪費するか?

 クラス単位・部活単位と共通の体験を共有できてそれなりに規格に収まってた高校生とは違い、360度どの方向へも自由に伸ばすことができる大学生の物語なのです。
 それでもって真面目に浪費する目的とは今となってはみんな一緒だったのではないかと思います。

  {netabare}楽しいキャンパスライフ (キリッ){/netabare}

 ふわっとしてて、曖昧で、それ目的で血道をあげるもんでもなくて、と基準がないのが厄介。そんなもやっとした感覚を視覚化したらこんなんできました!って作品だと思います。


作品からなんかしらのメッセージが伝わってくると嬉しくなりますよね。本作がまさにこれ。
その伝え方だって、小難しくて意識高くしてみました!でもなく、暗喩オンパレードのついて来れるやつだけ来いや!でもなく、“繰り返し言葉に出して”ど真ん中に直球投げ込んでくるようなもんでした。
あまりにも素直過ぎる直球なので照れ隠しで周りの装飾(映像表現)を尖らせたように思えなくもない。




※ネタバレ所感

■楽しいキャンパスライフ
{netabare}軽々に言うのも忍びないですが、現在進行形で大学生活を送ってる皆さま(特に今般2022年の3年生)。この後の人生で帳尻が合うことをお祈りします。{/netabare}


■“私”は 私
戻りたいあの頃とは大別すると『インシデントが起こる前』『新たな社会に飛び込んだ時』の二つ。本作は後者です。
{netabare}入学してからの二年間を手を変え品を変えリープしていくのが絶妙ですね。{/netabare}
{netabare}二年経過して三年生(三回生)になると思いますもん。『やべっ、もう就職活動まで一年きってるわ』と。現代はインターンやら学生起業やら早期化してるんでなおさらかもしれません。三年になった時にジワる焦燥感って共感得られませんかね?{/netabare}


■小津 は“私”
いまさらなんで多くは語らず。そういうもんですよ、きっと。
{netabare}・「およそ褒めることはない」と“私”の認識は合わせ鏡
・非モテに引きずり下ろす小津ではなく、ハナから望んでない“私”なのかも
・だいたい最初のテニサーで結託して死ね死ね団やってたじゃん
・最後“私”の顔が小津になってたしね

関係ないけど
・『オズの魔法使い』はカンザスの家(日常)に帰ることができてホッとする話{/netabare}


振り返って
“楽しいキャンパスライフ”も“猫ラーメン”も得体が知れないからいくらでも脳内で補完しインフレするわけでした。そしてインフレには歯止めが効きません。
それは理想とはちょっと違いますね。あくまで果てない妄想。妄想ゆえにたどり着くことはなくただ焦がれてしまうなにか。だからこそ「その味は無類である」ってことなんでしょう。



視聴時期:2022年4月~2022年6月 地上波再放送

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2022.06.18 初稿

投稿 : 2024/06/01
♥ : 33
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

きっと何者にもなれない…それが分かるのはいつなんでしょうか。

 ぱっと見、絶望先生っぽくてシャフトかと思いました。実写パートもありますし。実際はマッドハウスですけど。ノイタミナですね。

 今まで本作は文庫の表紙とかキービジュアルが文学臭やテンプレの考察もの、ノイタミナ的なものをあまりに強調している感じで、避けていました。

 面白いです。もっと早く見れば良かったと思う反面、テーマ性については想像した域を越えなかったと思います。全体の世界観は最後の2話でかなり明確に説明があります。「ぼくたちのリメイク」(アニメ版しか知らないです)と発想は一緒です。つまり類例はいくらでもあります。

 四畳半と神話がなぜ結び付くかは、最終的には分かります。要するに実際の主人公の内面である四畳半の世界がIF=神話として並列して存在するいうことでしょう。だから大系ですよね。

 あらすじがほとんどネタバレですね。説明するとその通りです。ただ、あらすじに記載がある4つの並行世界という説明がちょっと違う?(映画、ソフトボール、英会話、自転車、たわし、秘密組織…等々10パターンくらいあると思うのですけど…4つにまとめられるんでしょうか。だとするとかなりパズルですけど…多分間違いでしょう。あとで確認するかも)

 あらすじを読む限り並行宇宙が公式のようですけど、インナースペースやタイムリープと捉えたってかまいません。一部記憶が残っているところがありますし。

{netabare} 4畳半の並行宇宙の表現がちょっと映画CUBE的ではありますが、あれは現実の装置ですからね。本作は4次元的…3次元の後の4つめの次元が時間ではなく、空間を拡張したようなイメージになっていました。SF的ではありますが思考実験としてはあまり珍しいものではありません。ねじ曲がって連続した空間というのはよくある話です。

 ただ、そういうSF的な設定はさておいて、むしろ、そちらよりもそれぞれの部屋でIFを発見してゆくプロセスが話として面白かったです。

 9話の後半でテーマについての解説があります。「可能性に望みを託すこと」「バラ色の未来」についてですね。「きっと何者にもなれない」…それが分かるのはいつなんでしょうか、という話です。

「何者にもなれない」はネガティブな言葉ではないですよね。NO1ではなくONLY1になれなどという2002年の無茶ぶりの呪いの言葉から解放してくれる言葉です。本作の舞台が多分ですけど京大?なんだとしたら、より本作の意味が深くなると思います。「何者かになる」は優等生にありがちな部分ですからね。

 最終話に至るまでの何を語りたいかの構成が非常に面白かったですね。それぞれの世界の見せ方もキャラの登場のさせ方もうまかったし。

 主人公のキャラ作りが上手いのに加えて、明石さん、羽貫さん(はじめ歯抜きかと思いました)、小津、先輩達などが、大学生時代の知人との類似性で妙に既視感があるようなキャラで非常にうまかったですね。
 主人公の性的に臆病な部分や、痛い行動など自分の若いころを思い出して、ちょっと胸に何かがよぎったりもします。

 なお、私は羽貫さんが良かったなあ…逆に言えば明石さんの魅力が描き切れてなかったかなあ。まあ、羽貫さんはさっぱりして豪快なようで、人情がある感じで、女性が好むキャラですよね。女性作家だなあという感じです。

 ストーリーは、SFあるいはファンタジーっぽい第1話の導入で話に引き込まれます。見せ方がうまいです。

 各エピソードにおいて中身は違っても無駄な2年間という見せ方をしますが、結果的にその2年間が無駄だったわけでなく、友人がいて先輩がいて失敗や苦悩も悪意もありました。そして出会いと可能性がありました。その必ずしも上手くいっていない主人公の大学生活の後で、その思い出がない人生のIFを後から考えさせられるという構造ですね。

 つまり、無為無駄挫折に見える時間も、決して無駄ではなかったということです。何かをやって過ごした時間は大学生活においては宝物になるということでしょう。

 そして友人ですよね。友人に完璧を求める人なんていません。ただ、関わるだけです。それでも友人は友人ですからね。最後は必ずしも道徳的ではない小津に優しくしていました。{/netabare}

 ということでテーマも世界観も説明すると凡庸かもしれませんが、ストーリー全体の構成やキャラ作り、エピソードの積み重ね方が上手くて、非常に面白かったです。もうちょっと難解かと思っていましたが、そうではないですね。私が見落とした行間の部分があるかもしれませんけど。

 ロゴの四畳半の四の字のデザインが素晴らしかったですね。ちょっと畳の並びが不自然ですけど、このロゴのセンスが抜群でした。これって類似例はあるんでしょうか。

 本作って原作は文章で表現してたんですよね?結構話の展開がアニメ的にはいいですけど、文章で理解できるんですかね?10回IFが並ぶ感じ?試しに読んでみようかなあと思います。

 なお、もうちょっとアダルト版ならBSS的NTRが描かれていたでしょうね。そうならなくてよかった半面、それがあったほうが大学生としてはリアルだったかも。
(BSS=僕の方が先に好きになったのにの略。告白する前に誰かの彼女になってしまう。大抵アダルトなのでセックス問題とからんで精神的ダメージが大きいNTR分野です)

 ネタバレ警告を頂戴したので、一部折りたたみます。あらすじがほとんどネタバレなので大丈夫かと思ってました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

77.1 4 京都アニメランキング4位
有頂天家族2(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (440)
2172人が棚に入れました
人間は街に暮らし、狸は地を這い、天狗は天空を飛行する。

京都・下鴨神社、糺ノ森に暮らす下鴨家。
狸界の頭領であった今は亡き父・総一郎の血を継ぐ四兄弟たちは、タカラヅカ命の母を囲んでそれなりに楽しく暮らしていた。

総一郎の「阿呆の血」を色濃く継いだ三男・矢三郎を中心に起こった狂乱の一夜。
次期「偽右衛門」選出も、叔父・夷川早雲の策略も、そして「金曜倶楽部」との一幕も、すべてが一陣の風と共に京の夜空に飛び去ったあの日から季節は流れ、洛中に心地よい香が溢れる若葉の候。毛玉たちは尻の冷えを気にもせず、うごうごと動き出す。

天狗に拐かされ神通力を得た人間の美女・弁天は京を離れ、愛弟子である弁天に恋焦がれる隠居中の大天狗・赤玉先生こと如意ヶ嶽薬師坊は、寂しさと不機嫌を撒き散らしながら相変わらずボロアパートの万年床で、赤玉ポートワインを啜る日々を送っていた。

そんな折、赤玉先生の息子であり、壮絶なる親子喧嘩の末、敗北し姿を消した“二代目”が英国紳士となって百年ぶりに帰朝を果たす。
大驚失色。驚天動地。吃驚仰天。
天狗界、そして狸界を揺るがす大ニュースは瞬く間に洛中洛外へと広がった。

京の町を舞台に、人と狸と天狗の思惑が渦巻く毛玉絵巻第二集、ついに開幕!

「面白きことは良きことなり」

声優・キャラクター
櫻井孝宏、諏訪部順一、吉野裕行、中原麻衣、能登麻美子、間島淳司、日笠陽子、中村悠一、島田敏
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

為せば成る 為さねば成らぬ 成る業を 成らぬと捨つる 人の儚さ by武田信玄

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
我ながら、書きたい事が多過ぎてまとまりのないレビューになってしまいました。でも、それがこの作品の魅力だとも思います。

人間、天狗、狸、それぞれの生き方、もっと言えば人生哲学。恋愛、家族愛。他にも、もっともっとテーマ性がありそうで、1度の視聴で全てを理解するのは難しいかもしれません。

難解な作品だけに万人受けはせず、だから覇権アニメにはなれないかもしれませんが、「芸術性」という点では、間違いなく今期(2017春)1番だと思っています。

もっとも、あまり頭を使わず、ただのエンタメ作品として観ても充分に面白いアニメなので、(一期含め)難しさだけで敬遠せず、もっとたくさんの方に観て頂きたいアニメですね♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
レビュータイトルだが、「やれば出来る、やらなければ出来ない、何事も。出来ることを出来ないと捨ててしまうのが、人の儚さだ」という、武田信玄の言葉だ。

この作品のOPの歌い出しは、「為せば成ると 人は言うが 成るがまま 為せば良い」である。つまりは、自然の摂理に従って生きることの肯定。あるいは、「片雲の風にさそわれて、漂泊の思いひまず、海浜をさすらふ(松尾芭蕉)」(自らの思いに正直に、行き当たりばったりに生きる)ような生き方の肯定(おくのほそ道は、作中に何度か引用されてたしね)。

それがそのまま、作品のテーマなのかもしれない。……でも、私は違うことを感じた。

むしろ、その逆。自然の摂理や大勢に逆らうような、はみ出し者の、「阿呆の生き方」の肯定。肯定というよりも、「阿呆の生き方」を愛しく思う、作者の視点。

OPの歌詞だが、「為せば成ると 人は言うが」とあるが、もしかしたらあくまで「人」が言っているだけで、「狸」や「天狗」からしたら、「為せば成る」という考え方は、違うのかもしれない。

出来ないことを、出来るようにしようとするのが、人間。

出来ないことを、出来ないと言えないのが、天狗。

出来ないことを、出来ないと諦めて楽しむのが、狸。

それぞれの生き方、それぞれに生きる難しさがあるのだと思った。そして、そこからはみ出した者は例外なく、阿呆なのだ。

一期のレビューでも書いたが、「阿呆に生きる」とは、「精一杯生きる」と同義だと思う。誰だって現状維持は楽だ。天狗は天狗らしくワガママに、狸は狸の分をわきまえて生きれば、そこに余計な軋轢や苦労はない。

でもそれじゃあ「面白く」ない。だから、波風を立てる。それが「阿呆の血」なのだろう。

人生、どうなるか分からない。分からないから、「面白い」。

確実にあるモノを探すのは作業に過ぎない。A地点からB地点を最短距離で結んだら、移動でしかない。あるかないか分からないモノを探すからこそ、夢であり浪漫である。道中を気ままにうろうろするから、旅である。それは、ツチノコを探すような、人生の楽しみ方だ。


私はこの作品を、「人間を描かないことで、人間を描いている作品」なのかな、とも思っている。もっと言えば、人間の醜さと、尊さの二面性。

この作品に出てくる人間といえば、「金曜倶楽部」の面々。明らかに印象が悪く、明確な敵役である。しかし、本当に彼らは悪人だろうか? 確かに彼らは狸を食うが、彼らからすれば、牛や豚を食う行為と同列であろう。それに醜悪を感じるのは、私達(視聴者)が狸に人格を認めているからで、もし、狸が矢三郎のように人格を有していると分かったら、金曜倶楽部の面々の大半は、狸を食わないのではないだろうか。それでも狸を食うのは、寿老人くらいかな。そもそも彼は、人間ではなさそうだし。実際、狸をただの動物ではないと認めた後の布袋(淀川教授)は、狸食いをやめているわけだし。

人間は、現状を否定できる、珍しい動物だと思う。それまで続けてきた行動(例えば狸食い)も、新情報や真実を知ることによって、アッサリと覆し、より良い生き方を選択できる生き物である(と思いたい)。

そういう意味では、人間を辞めて天狗になった弁天にしろ、天狗を辞めて人間になろうとした2代目にしろ、どうしようもなく人間だった。

「天狗より天狗らしい」と評される弁天も、2代目に負けた2回とも、人間らしい弱さを見せてくれた(そこは萌えたw)。彼女は彼女で、人間としての生き方を否定したくなるような何かが、過去にあったのだろう。弁天はまだ自分の生き方に迷っているのだ。それでも多分、、、そう、焼き切れた髪がまた伸びる頃には、弁天もまた、前を向いて生きているのだろう。狸だからこそ彼女の側で支えられない、とは、やはり弁天が「より強い存在に憧れる」「より強い自分になりたい」からなのかな。

一方、単純な戦闘力では他を圧倒する二代目も、最後には弱さを見せた。百年前の失恋と、父親への敗北で傷ついた自身を否定し、新たに「英国紳士」として生まれ変わった「つもり」であったが、この百年で築き上げた「財産」や「英国紳士としての身なりや物腰」は、全て燃えつき、破壊されてしまった。そして、素の自分にもどった時、彼は自分が天狗であり、どうしようもなく父親の息子であることに気付く。そして、百年前から何ひとつ変われていない、成長できていないことにも。だから赤玉先生は、ひさしぶり父親に戻ったのかな。


この作品の良さは他にもあって、矢三郎と海星のラブコメ(ラストの矢三郎の背中合わせの結婚宣言なんて、メッチャ良かった!)や矢一郎と玉蘭の恋愛要素、相変わらず格好良い矢二郎の生き方、そして、一期からのテーマである「家族愛」。

この作品、家族愛を描くのがメチャクチャ繊細で素敵だ。二代目がズタボロになった時、扇(天狗の象徴)を捨て、一人の父親として向き合った、赤玉先生。あんだけの大悪人なのに、それでも早雲を憎みきれない、海星(そして、海星に被害が及んだ時、欲にまみれた古狸ではなく、一人の父親として激怒した早雲)。雷が鳴ると母のもとに自然と集まる家族(下鴨家)なんて、なんて素敵なんだろうか。

書きたいことはつきないが、そろそろこの辺で。

とにかく、一期からのファンとして、大満足の出来だった。三期(何年後であっても)期待しているので、森見先生、執筆ファイトです(笑)
{/netabare}

【余談 矢三郎のモデルって○○だよね?】
{netabare}
矢三郎のモデルって、坂本龍馬だよね? 色んな勢力に顔を出し、繋いでいこうとする姿勢や、常識にとらわれない発想力に行動力。波風立てる阿呆の生き方。

恵比須川か死んだとき、「英雄も悪党も最後はただの毛玉」と言っていたが、それは、坂本龍馬の名言、「何でも思い切ってやってみることですよ。どっちに転んだって人間、野辺の石ころ同様、骨となって一生を終えるのだから」と酷似しているし、一期のテーマ「面白きこと」も、高杉晋作の辞世の句からきてるだろうし、これは確定かな~♪
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
会話劇、という感じが好き。「化物語」並みに好きなんだよな、あのやり取り。

2話目
天狗とは、天狗になっていること。狸とは、い出し抜くこと。天満屋。ここにもまた、はみ出し者が。芭蕉の引用をサラッと。

3話目
矢三郎の祖母、なんか精霊のようですね。ティーパーティーに豆大福w 雑に扱われる、弁天。新鮮で良いね!

4話目
桃仙が、自分の子供を凄く理解していて、どの子も平等に深く愛していて、時には空気を読めないワガママな母親っぷり、好きだな~。最後、アホには勝てないなw 玉蘭は、小さい頃から矢一朗が好きだったのですね。

5話目
人間、天狗、狸、それぞれの生き方。鴨川の弱々しい弁天は、なかなか良かった。

6話目
地獄にも産業革命って、なんかメッセージありそうだけど、初見だとわからん。恵比須川の、やられっぷり。しかし、英雄も悪党も、最後は毛玉か。坂本龍馬だね

7話目
雷が鳴ると母のもとに集まる家族。素敵すぎる♪

8話目
京都タワーの是非。この男兄弟感、好きだな~♪ なるほど、海星の真実。矢三郎の初めての弱点ですね♪

9話目
矢三郎がOPを歌っているw 矢三郎、波風立ててるね♪ 呉一郎が、良い奴過ぎて、完全に怪しいw

10話目
狸だけの別世界、か。なんかファンタジー&ミステリー。

11話目
熱い展開。矢三郎ならしょうがない、か。人間の傲慢さと、人間より人間らしい、狸、か。

12話目
ラスト、原作改編だけど、良いラストに。海星と矢三郎は、ラブコメとしては、ここ最近で一番好きでした♪ 屋敷でいきなり飲んだくれている二代目だけ、? でしたが。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 35
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

京都の町で阿呆な毛玉が大騒ぎ。面白きことは良きことなり♪

有頂天家族2期です。

話は1期の続きで、
1話にはこれまでの振り返りや人物の説明も一切ありませんので、

必ず1期から観てください♪

1期観てから時間が経っていたので、
私も人物の相関図思い出すのに時間かかりました^^;

全12話です。


● ストーリー
京都の町で暮らす狸たち。

下鴨四兄弟の三男、
下鴨矢三郎(しもがも やさぶろう)。

彼が世話をしている師匠・天狗の赤玉(あかだま)先生のところに
旅に出ていた二代目が帰ってきた。


原作には「二代目の帰朝」という副題がついていることから、
1期と違って目新しいのが“二代目”というキャラ。

英国紳士のような見た目で、
天狗としての実力を十分持ちながらも赤玉先生とは仲が悪い。

しかし、彼が主役になることはありません。
おいしいところは持っていきますけれど。

結局ストーリーを作ったり壊したりしているのは、
矢三郎をはじめとする狸たちですw

普段は人間の姿に化けていて、
まるで人間のように生活している狸たちが主役の物語です。


≪ “日常”を描いた物語 ≫

1期は“亡き父”という謎が軸にありましたが、
2期は何が軸にあるのか初めははっきりと感じられませんでした。

しかし、これはこれでOKなのです。

「有頂天家族」という作品は、阿呆な矢三郎の、
何かが起こり続ける退屈しない日常を描いた物語。

だから2期では、
二代目とか、
狸の将棋大会とか、
赤玉先生がベタ惚れの弁天様(べんてんさま)とか、
地獄から帰ってきたという奇術師の天満屋(てんまや)とか、

いろんな要素が絡んできます。

私達の日常だってそうだものね。
日々、ひとつのことだけを追い続けているわけじゃないものね。

気になる事が解決していなくても他にもしなければならないことがある。
なんなら、次から次へとややこしい問題が降りかかってくることもある。

そう考えると、
この作品は矢三郎のただの“日常”を描いているのです。

いやーなんて騒がしくて落ち着きのない日常だw


≪ 言葉選び ≫

原作が小説なのもあってか、
言葉の使い方が秀逸だなあと思うシーンがいくつもありました。

短い言葉のやり取りであっても、
観ている側は十分意味を察することができる。

こちらに自然と心情を想像させる。

直接的な表現でなく、
どこか遠回しだけど的確な表現。

そういう言葉の使い方が非常にうまい。

例えば7話。
{netabare} 早雲の死に立ち会った矢三郎と海星。
「もう苦しんではいない。」という矢三郎の言葉と「父と二人にさせて。」という海星の言葉。 {/netabare}

言葉のやり取りは多くなかったのに、
状況と気持ちが痛いほど伝わってくる名シーンでした。

う~ん、うまい。勉強になります。

12話の海星と矢三郎とおばあちゃんのやり取りも大好きですけどね~。
{netabare} 「いずれ夫婦になるよ。」という矢三郎の言葉。 {/netabare}

気持ちをストレートに告げたわけではないのに、
テンション上がらないわけがない一言でした。お見事!


● キャラクター
愛すべきキャラはたくさんいますが、
やっぱり主人公の矢三郎が飛び抜けていますね。


◇ 魅力①~阿呆な生き方~ ◇

矢三郎は阿呆で、
フラフラひょうひょうと生きているけれど、

それは彼が決めた生き様でもある。

ひょうひょうとしているのに、
どこか一本の筋を持って生きている。

惹かれるんだよなあ。
魅力的な主人公だよ。


◇ 魅力②~コミュニケーション能力~ ◇

矢三郎のコミュニケーション能力、羨ましい。笑

天狗であろうと人間であろうと、
もちろん狸とも、

すぐに仲良くなって気に入られるのは、
ある意味才能。

まあ、矢三郎と仲良くなって巻き込まれると
大抵ろくなことがないですけどねww


◇ 魅力③~話術~ ◇

コミュニケーション能力にもつながりますが、
矢三郎のうまく立ち回る話術には惚れ惚れします。

こんなふうにペラペラ駆け引きできたら気持ちいいだろうな。笑


◇ 魅力④~ミステリアス~ ◇

主人公なので一番スポットライトが当たるのに、
心の奥底で本当は何を考えているのか、

それがわかりにくいキャラでもあります。

だからこちらも不意をつかれて、
驚く楽しみがあるのです♪笑


◇ 魅力⑤~主人公としての総合力~ ◇

矢三郎が好きだから、
私はこの作品が好きなのだと思います。

この作品は、深く考えるいうより、
おもしろさを感じ取る作品。

矢三郎の魅力も
気が付けばあらゆる場面で感じ取ってしまっている。

この作品の魅力=矢三郎(主人公)の魅力です。
矢三郎が苦手な人は、この作品自体合わないでしょうw



思った以上に矢三郎について語ってしまったw
それほど、私の中ではお気に入りな主人公なのです♪

金閣・銀閣も、
阿呆すぎるところが愛おしいほど好きなのですけれどw


● 音楽
【 OP「成るがまま騒ぐまま」/ milktub 】

1期と同じくmilktubが担当。

milktubの曲とこの作品とは
相性が抜群なので好きなのですよね~。

今回の曲も矢三郎の生き様とマッチし過ぎなぐらいぴったり♪

この曲を聴くと、
「そうそう、これこれ♪」と有頂天家族の雰囲気を思い出せます^^


【 ED「ムーンリバー」/ fhána 】

こちらも1期と同じくfhanaが担当。

OPとは反対に、穏やかで切ない曲です。

矢三郎が弁天様へ秘めている気持ちを歌っている…?


● まとめ
やっぱり有頂天家族大好きです♪
今回も矢三郎が見事にひっかき回してくれて満足^^

12話でまとまるのか不安になるぐらい駆け足な部分もありましたが、
終わりよければすべてよし♪

3期も待ってます~!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19
ネタバレ

ezo さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

帰ってきた阿呆の血

2013年に放送された「有頂天家族」の続編。


1話目感想
{netabare}
櫻井さんの語りはやっぱり良いなぁ。

久々に観たけど雰囲気変わってなくて良かった。

いきなり赤玉先生と二代目の対決とかいうクライマックスだけどどうなるのか。

1話だけだとストーリーが良いのか分からないので物語の評価は保留。

それ以外の評価は下がることはないでしょう。
{/netabare}

2話目感想
{netabare}
天満屋は曲者だなぁ。

矢三郎と天満屋の化かし合いはこれからも続くのかな。

今のところは台詞回しと雰囲気だけで話は期待してたほどでもないかなぁ。

1期8話クラスの神回は来るのだろうか。
{/netabare}

3話目感想
{netabare}
曲者の天満屋でも弁天様には敵わないか。

それにしても天満屋のトリックが気になる。

二代目がアイロンがけをしてる時のBGMが壮大なのは笑った。

今回で物語的にも少し面白くなってきたかな。とりあえず安心。
{/netabare}

4話目感想
{netabare}
将棋大会はめちゃくちゃに。

戦略的撤退をする矢三郎。そして消えた玉蘭は...。

今回はあのBGMを聞けただけでも良かったかな。
{/netabare}

5話目感想
{netabare}
納涼船回は1期と同じくドタバタしてて面白い。

弁天様があっさり負ける辺り二代目はかなり強いのか。

珍しく赤玉先生がカッコいい回でもあった。
{/netabare}

6話目感想
{netabare}
地獄絵の中に落とされた矢三郎。早雲はほんと悪役だなぁ。

弁天様は二代目に負けて落ち込んでると思ってたけど意外と元気そうだった。

今回は弁天様がいたから矢三郎は大丈夫だったけど何だか不穏な感じになってきたような...。{/netabare}

7話目感想
{netabare}
弁天様に金曜倶楽部へと迎えられる矢三郎。

そして早雲が天満屋により銃殺。今作は二代目との話がメインなんだろうし徹底した悪役の早雲はこの辺で退場せざるを得なかったのかな。

早雲がどんなに嫌な奴でも1期からいたキャラが死ぬのは辛い。
{/netabare}

8話目感想
{netabare}
早雲の死をきっかけに下鴨家と夷川家の関係にも変化が。

海星が矢三郎の前に姿を見せなかったのも矢三郎を思ってか。

矢二郎は旅に出ようとしている様子。

矢二郎は海星が好きなんだっけか。

旅に出るというのは矢二郎が色々考えて決めた事なんだろう。
{/netabare}

9話目感想
{netabare}
矢二郎は旅に出てしまったか。

天狗が狸の話に関わってくると途端に頼りにされる矢三郎。

何だかんだで皆から信頼されてるよなぁ。

折角二代目を説得したのに弁天様が来てまためんどくさいことになりそう。
{/netabare}

10話目感想
{netabare}
京都にいる呉一郎は偽者で四国にいる呉一郎が本物?矢二郎の旅がまさかの事実を明らかにさせた。

そして海星と矢三郎はどうなるのか。

続きが気になる展開にはなってきたか。
{/netabare}

11話目感想
{netabare}
2期の話では今回が一番面白かった。

銀閣は根は良い狸なのかな。金閣よりはまともな感じがする。

流石に偽空気銃は二代目にバレるよな。

そして京都の呉一郎は早雲が化けていた姿だったとは。

次回はついに最終回。果たしてどうなるか。{/netabare}

12話目(最終回)感想
{netabare}海星を傷付けられて怒る早雲は何だかんだで父親なんだなぁ。

二代目と弁天様はプライドが高すぎる大人になれない子供。この二人を分かってあげられる赤玉先生はやはり流石。

矢三郎と海星の関係が進展したのは良かった。

2期は全体通して1期より盛り上がりに欠けていた印象はあるものの雰囲気を楽しめたので満足。

物語の評価は3.5にしようか悩んだけど好きな作品なので甘めになってしまう。

続編があるのであれば是非また観たい。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

74.4 5 京都アニメランキング5位
青の祓魔師 京都不浄王篇(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (395)
2528人が棚に入れました
人間の住む「物質界(アッシャー) と悪魔が住む「虚無界(ゲヘナ)」。
本来は干渉することすらない二つの次元だが、悪魔はあらゆる物質に憑依し、物質界に干渉していた。
しかし人間の中には、そんな悪魔を祓う『祓魔師』が存在した―。

魔神(サタン)の落胤として生まれた奥村燐は、己の出自を隠し祓魔師になることを決意。
正十字学園内部に存在する祓魔師養成機関・祓魔塾に通っていたが、地の王・アマイモン襲撃の際、
魔神の落胤であることが露見してしまう。魔神の「青い炎」を恐れ、燐と距離を置く仲間たち……。
そんな最中、学園最深部に封印されていた「不浄王の左目」が何者かに盗まれてしまい、
燐たちは予期せぬ事態に巻き込まれていく―。

声優・キャラクター
岡本信彦、福山潤、花澤香菜、中井和哉、遊佐浩二、梶裕貴、喜多村英梨、高垣彩陽、佐藤利奈、平田広明、神谷浩史、浦山迅、小西克幸、谷山紀章、M・A・O、山路和弘

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

キャッチコピーは「青の炎、再臨。」

この作品は、「青の祓魔師」の続編に位置するものです。物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

原作は未読ですが、2009年から始まった連載は現在進行形で既刊16巻まで出版されているようです。
今回2期となる「京都不浄王篇」は原作の5-9巻がアニメ化されました。
つまり、原作のストックは未だ十分に残っているという事です。

この物語の主人公は高校生の奥村燐…彼は人から忌み嫌われる能力を持ってこの世に生を受けました。
忌み嫌われる能力…もちろん、望んで得た力なんかじゃなく、自分の傍から次々と人が離れていく力…
燐は言葉と態度に改善の余地はあるものの、明るく心根の優しい少年なんです。

善と悪をしっかり判断し、悪魔の囁きに負けないよう心を鍛えてきました。
料理が得意なのも彼のポイントの一つ…
だから最初は友達もたくさんいたんです…
ずっと隠し続けてきた自分の正体…忌み嫌われる力を解放しないと大切な人を守れない局面が訪れるまでは…

だましていた訳じゃない…
これまでの一挙手一投足に嘘や誤魔化しなんてこれっぽっちも無かった…
だけど駄目なんです…本能的に人が怖がってしまうモノだから…
心の傷が…消えない痛みが激しく警鐘を鳴らすから…
こんな状態で2期となる今回の作品が始まるのですが、正直序盤から胸が痛みました。

人は見る目だけじゃなく…態度や言動までもが露骨に変わっていました。
忌み嫌われる者…これって、その人を周りで囲っている人たちが創造の元凶である事を思い知ります。
それでも、これまでと変わらない振舞いを続ける燐…
果てしなく深く暗い隔たりは、これまでとは明確な違和感を感じずにはいられません。

こんな燐を双子の弟である雪男はどう思っていたのでしょう…
雪男は双子なのに…一緒に生まれたのにその能力を持ってはいませんでした。

小さい頃からずっと一緒だったから分かるんです…
差し伸べられる手に纏わる温かさや優しさの違いが…
だから忌み嫌われる能力…これって万人に対して共通ではないんです。

燐は色々と分かっていました。
弟が自分をどう思っているか…友達がどう思っているか…
そして燐は選択します…
きっと色んな選択肢があったんだと思います。

でも、燐が選択したのは目指すゴールが最短のコース…
その険しい茨の道は、徹底的に燐の身体をいたぶります。
その道を真っ直ぐ進んでいけばきっとゴールに辿り着けると思っていました。
ですが、予想外の出来事が燐の行く手を阻むんです…

きっと事態は最悪…
次々と倒れていく仲間たち…
みんな必死に抵抗したんですよ…それでも悪の根源の膨張が止まらないんです。

皮肉なモノです…
みんなあれだけ嫌っていた力に頼らざるを得ないなんて…
でも頼る…なんてとても言い難いのが実情…
だって使えと言われて直ぐに出来る代物ではないのですから…

こういった物語の幹以外では、仲間や家族との向き合い方や自分の律し方といった気持ちの熱くなく一面と、悪魔の囁きは心の弱った隙間に入り込むんじゃない…時としてねじ込んで…引き裂いてでも強引纏わりついてくるモノである事を思い知らされながら物語が進んでいきます。

燐の願いは叶うのか…
みんなの声は届くのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、UVERworldさんの「一滴の影響」
エンディングテーマは、暁月凛さんの「コノ手デ」
お気に入りはエンディングでした。

1クール12話の作品でした。
続編モノとして安定した面白さがあったと思います。
冒頭にも記述しましたが、原作のストックはたっぷり残っているようです。
当然続編も制作されるモノと期待しています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

《僧侶枠》の《異能バトルもの》

因みに、第1期とはシナリオがつながっていません(※こっちが原作マンガどおりの展開)。
今回も第1話からまずまず飽きずに楽しめましたが、やっぱり{netabare}敵ボス(悪魔堕ちした藤堂元祓魔師)が小物っぽかったのと、召喚(※じゃなくて再生)されたその敵の切り札が自分自身の意思が殆ど感じられないただの迷惑な怪物{/netabare}でしかなかったのが、ちょっと残念。
そのせいで、第1期から幾分評点が低くなりました。
やっぱりこのシリーズは{netabare}メフィスト・フェレスが本性を曝(さら)す{/netabare}迄は面白くなりそうにないな。

========== 青の祓魔師 京都不浄王篇 (第2期) (2017年1-3月) =========
{netabare}
第1話 嚆矢濫觴(こうしらんしょう) ★ 悪魔堕ち(藤堂三郎太)、「不浄王の左目」盗難、京都へ
第2話 呉越同舟(ごえつどうしゅう) ☆ 明陀宗の内部事情(竜士の両親、志摩京都出張所所長、「右目」守護)
第3話 疑心暗鬼(ぎしんあんき) ☆ 裏切者捜し  
第4話 背信棄義(はいしんきぎ) ★ 宝生蝮の「右目」略奪、明陀宗座主・勝呂達磨と竜士の喧嘩、青い炎噴出(燐)
第5話 合縁奇縁(あいえんきえん) ☆ 達磨の置手紙、獅郎との出遭い、明陀宗本尊(倶梨伽羅)
第6話 綿裏包針(めんりほうしん) ★ 降魔堂の秘密、伽樓羅使役(藤堂vs.達磨)、不浄王封印解除、伽樓羅奪取(藤堂)
第7話 気炎万丈(きえんばんじょう) ☆ 燐の処刑決定、燐救出、不浄王討伐戦へ
第8話 父子相伝(ふしそうでん) ☆ 烏枢沙摩召喚、竜士の明陀法印継承、藤堂vs.雪男
第9話 雪中松柏(せっちゅうしょうはく) ☆ 続き、胞子拡大阻止戦、雪男の目の青い炎
第10話 不撓不屈(ふとうふくつ) ☆ 不浄王本体出現、藤堂vs.志摩柔造&雪男 ※燐の抜刀までの展開が無駄に長い×
第11話 光輝燦然(こうきさんぜん) ☆ 降魔剣の本領発揮(烏枢沙摩の加護)、不浄王焼却
第12話 虚心坦懐(きょしんたんかい) ☆ メフィストフェレスの計画とシュラの監視宣言、塾生の京都見物、兄弟の絆{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)0、★(良回)3、☆(並回)9、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.7

OP 「一滴の影響」
ED 「コノ手デ」

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

テレビアニメを観ているというよりも、長い劇場版を分割して観ているという感じ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
良い意味で安定感のある、悪い意味で突き抜けたもののない、少年バトル漫画の王道作品。

12話をかけて1つの戦いを丁寧に描いているので、なんだか劇場版を観ているような気分になりました。

良い意味で丁寧で一貫性のあるストーリー。悪い意味で間延びしたストーリー。まあ、人によって捉え方は違いますな。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
「主役は熱血、対役は冷静」「主人公には自分にもコントロールできない悪の力が眠っている」とか、「どこのNARUTO?」というよりは、つまりこれが「少年漫画のテンプレ(王道)」なだけでしょう。類似する作品はと問われれば、「結界師」「鋼の錬金術師」「D.Gray-man」「BLEACH」「CODE:BREAKER」などなど、枚挙にいとまがありません。

いくつかのレビューでも書いていますが、私は基本的に「テンプレ=悪」ではないと思っています。ようは魅せ方です。絵だったり、キャラだったり、台詞だったり、音楽だったり、小ネタだったり。

そういう観点で観たとき、この作品は正に「3中の3」

つまらなくはないですが、すっごい面白いとは言えない感じです。正直、劇場版が作られるなど、あそこまで大ヒットする理由が自分には分からないです。大人達によって作られたヒット作、って感じがします。(いや、普通には面白いんですよ。ただ、ここまでヒットするほどか? という疑問符がついてるだけです)

さて、作品の内容ですが、「不浄王」という古の化け物の遺品(目)を巡る、様々な人物の陰謀などが絵がれています。

序盤は、燐と周囲の軋轢。中盤は、裏切り者は誰だ。そして、燐の救出と復活、不和の解消。終盤は不浄王との対決。

火が司るのは、破壊と再生(死と生)。それが、サタンの子と藤本獅郎の子、兄と弟などの二面性や対立として本作を貫いていて、その部分はよく表現されていたと思います。

最終話のラブコメパートが一番面白かったかな。

OPは、流石に「UVERworld」と言えるクオリティ。歌詞含め、良い曲ですね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

62.9 6 京都アニメランキング6位
京都寺町三条のホームズ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (201)
732人が棚に入れました
「京都寺町三条のホームズ」は京都の小さな骨董品店でアルバイトを始めた女子高生・真城葵が、その骨董品店のオーナーの孫で、周囲から“寺町三条のホームズ”と呼ばれている青年・家頭清貴と、骨董品にまつわる奇妙な依頼を解決していくライトミステリー。

声優・キャラクター
富田美憂、石川界人、木村良平、遊佐浩二、小林沙苗、小山力也、上田燿司、木下鈴奈、堀江由衣

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

絵解きを支えるもの

【蛇足追記】

過去に幾人もの名探偵を生んだ(?)京都の、寺町三条の骨董店で、日常の謎を解く「ホームズ」の探偵譚。
軽いタッチの軽快な謎解きものを期待して視聴すると、肩透かしをくらったような不全感が残る。

なんだか割り切れない視聴感を与えるのは、どうも全体に作画が雑であるからのようだ。
雑というよりも、「絵」についてまともに取り組む意識が足りていないとでもいおうか。

一般的には謎解きには必ずしも美麗な映像は必要ではないように思えるが、しかし、これは映像での推理ものには致命的な問題かもしれない。


謎解きや推理というと、それだけで面倒で理屈っぽいと顔を背ける視聴者もいるだろうが、現実には「推理」は案外と日常に密着している。

たとえば、この何十年ほど名の知れたブランドの定番のコロンを愛用していて、大抵は量販店で購入するのだが、たまに気まぐれで正規の直営ブティックで購入することがある。

先日も、直営店で購入したところ、店員さんが「いつもご愛用ありがとうございます」と言いながら手渡してくれた。
初めての店だったのだが、いい年のオッサンが、定番品の大瓶を指名買いしたので、継続して使用していると見当をつけたのだろう。

まあ、ワトソン君でもわかる初歩的な推理だが、ブランドの直営ブティックでは、店員にこの種の「推理」をするよう期待する、あるいは強制するもののようだ。
おそらく各種の職場でも、大なり小なり同じようなことは毎日行われているに違いない。


普通人の一般的な日常でもこうなのだから、フィクションでは、やはり巧緻な「推理」を期待したくなるのが人情というものだろう。

だが、本作の探偵役の「推理」が一応は型通りの「推理」にはなっているのに、絵に対する配慮の不足がそれを裏切っている。

たとえばの話だが、仮に、推理の手掛かりが「着物の着付けがおかしい」、「書画の筆遣いが稚拙」、「身ごなしが不自然」といった場合、全体に「絵」が雑であるために「おかしい」「稚拙」「不自然」を表しているのか、視聴者には読み取ることができない。

描きこみ量がどうの、という話ではない。
一例をあげれば『サザエさん』の世界では、あの簡素な絵柄で「まともな」着物を「キチンと」着ているのだと表現されている。
何を表現するための「絵」であるのか、という設計が「雑」であるということだ。


だから、探偵役が推理を語った時に、「そうだったのか!」という驚きではなく、「ああ、そういうことなのね」といった印象しか感じられない。

「これは『着物の着付けがおかしい』という表現でした」という雑な絵の説明から入るために、「推理」の全体が、まったく客観性のない詐欺師の口上のように聞こえてしまう。
これでは、「推理」ではなく、雑な作画の解説だ。

謎解きは「絵解き」とも表現されるけれども、「絵」が絵解きの足を引っ張るケースはまれだろう。


ひょっとすると謎解きは全くのアクセサリーで、最優先で描きたいものはほかにあるのかもしれないが、タイトルに「ホームズ」と入れているのだから、もうすこし「推理」らしく見せる工夫がほしかった。

まあ、見せたいものが何にしろ、あの浴衣の着付けの絵で「趣味がいい」とセリフで解説しているようでは期待できないかもしれない。


【追記】

途中で視聴をやめたが、最後まで「推理」はあの調子だったらしい。
出来が悪いだけと言えばそれまでだが、もっと事態は悪いのかもしれない。

奇妙な凶器で被害者が撲殺されるという、有名な探偵小説の古典がある。
犯人は「鈍器」という言葉を知らないために奇妙な凶器を使用したのだと推理で導かれ、「鈍器という言葉を知らない者」が犯人の名指しの決め手となった。

作中では論理的な推理なのだが、論理性は、その舞台となる背景の世界に依存する部分があるのも確かだ。

1930年代のアメリカ上流階級であれば、「鈍器」という言葉を知らない者は限られていた。
しかし、舞台が、内閣総理大臣ともあろう者が「云々」を「でんでん」と読み、「背後」を「せご」と読んで恥ずかしいとも思わない国であったなら、「鈍器」という「言葉を知らない」者は多数派ということもあり得る。
そうした国では、犯人を指し示した「鈍器という言葉を知らない者」という論理性は、成立しなくなるだろう。

まして、誤りを指摘すれば、「云々」という言葉は「でんでん」と読む、と閣議決定しかねない国であれば、論理性はおろか会話も成立しない。
「でんでん」に恥を感じない者の「論理」と、「うんぬん」と読む人間の「論理」の間には、共通の論理性がないことになる。

本作の「論理性」がみられない「推理」を、平然と「推理」として提出してくる描写は、作者や製作者が、「本気で」これが論理的な推理であると感じているからではないだろうか。

閣議決定すれば漢字の読み方という「事実」も変わったことになると信じる総理大臣のように、タイトルにホームズと入れ「推理です」といって差し出せば、それだけで合理性を保証された気になっていると。

こうした言葉を破壊して会話を不能にする事態が、でたらめな「推理」の筋が通っているという或る種の「認知の歪み」を支えているのだとしたら、確かに現実を取り込んでいるとはいえる。
が、こんな「推理」をいくら提出されても視聴者を頷かせることができないのは当然だ。

出来が悪いと嘲笑して済ませている場合ではない。
いくら嘲笑しても恥知らずは辞任したりしないように、認知のゆがんだ製作者には通じないだろう。

視聴者が、はっきりと「おかしい」と批判しなければ、やがて「推理」どころか筋の通った物語自体が創られなくなるかもしれない。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.2

この作品の醍醐味は何ですか?

原作未読。最終話まで視聴。

この作品の最大の欠点は、最終話まで視聴した結果、心に何も残らないこと。
視聴者に何を伝えたかったのか?
何を見せたかったのか?
全く伝わってこない、不思議な作品。

物語は薄っぺらで、ツッコミどころが満載。

目利きを描きたかったのか?
謎解きを描きたかったのか?
それともラブストーリー?
色々な要素を盛り込み過ぎで、結果、ピントがぼけてしまうという悪循環。

終始、作画が乱れがちなのも残念な点。
背景の美しさに対して人物が浮いてしまっている。

【雰囲気だけの物語。薄っぺらな物語】

第1話は良かった。
「ああ、贋作骨董系謎解きの作品なんだ」と・・・。

第2話以降は、何が何やら・・・。
もはや、骨董品は単なる背景。物語には全く関係なし。

依頼者の不自然な言動と、ホームズの強引な推理だけが鼻につく、ツッコミどころ満載の作品。
{netabare}第2話の佐織と香織。
真犯人を知っていながら、親友に罪を着せようとしたり、生け花の作者を偽ったり・・・。
とんでもない、性悪姉妹じゃないですか。
それなのに、斎王代は辞退しないって・・・。
性悪姉妹、性悪母娘の物語としか受け止められないんですけど?

第3話の犯行動機。
納得できた人、いらっしゃいますか?
名作・名探偵コナンも、犯人の犯行動機が微妙な時がありますが、あちらは、トリックの謎解きが一つの醍醐味。
この作品は、何が醍醐味?
『耳』っていわれても、この作画レベルで『耳を見分けろ』と?

第4話に至っては何の解決にもなっていない。
元カレと親友が、友人たちを連れてやってきて・・・。
葵ちゃんがトラウマを解消する、重要な回だと思うんですけど・・・。
ホームズの解決方法では、根本的に、何の解決になっていない。

第5話は、依頼者の目的がよく分からない。
副住職は犯人に心当たりがあったご様子では?

第6話。
まず、香織の厚顔無恥ぶりに呆れる。
そして、意味不明の謎解きシーン。
「もう一度確かめさせてくれませんか?影山さんの宝を贋作と鑑定したあなた方の目利きが本物なのか!俺とポーカーで勝負して下さい。それであなたが負けた時には、影山さんに謝って貰いたい」
どういう理屈?
壺が贋作か否かの鑑定と、トランプのイカサマが同レベル扱い(笑)
それ以上に、トランプのイカサマと、配られたカードの中身がわかるのは別問題では?
ホームズは透視能力か何かの超特殊能力者なのか!?

第7話。
ホームズと円生さんの知恵比べを描きたかったんだろうけど・・・。
とにかく物語が薄っぺらい。
何やかんやと理屈をつけているが、全く知恵比べになっていない気がする。

第8話。
再び厚顔無恥の香織が登場。
この作品の作者は、よほどホームズを特別な存在にしたいらしい。
上田さんのカフェで女性の人だかり&黄色い歓声・・・。
一方、いつもホームズがいる骨董品店『蔵』の周囲で女性ファンがたむろしている描写無し。
黄色い歓声も、『蔵』では聞いたことが無い・・・。
一貫性が見られない。

橘さんはフラれるオチフラれるだと思ったらそうでもないらしい・・・。
第2話の性悪母娘と同じ展開。

第9話。
円生さん回。
どう見てもホームズの圧勝なのに、円生の嘘がきっかけで、円生の勝ちでホームズの負けみたいな雰囲気に?
なんだ?この話?
名探偵コナンの『コナンVS怪盗キッド』は、お互いに『WIN×WIN』となるように、上手く物語が練られている。
こちらのホームズと円生は、いつもホームズの一方的な勝利なのに、円生のハッタリのせいだけで、いつも勝敗がうやむやになっている気がする。
物語に上手さが感じられない、薄っぺらい印象。

第10話。
おばあさんの人形の話。
これは推理でも何でもない。
単に、ホームズの想像でしかない。
それが、たまたま当たっていただけという、陳腐な話。
エスパー・ホームズ再登場の回。

第11話。
今回も推理でも何でもない。
単なるホームズの当てずっぽう。
推理小説作家の話だったから、今回こそは”推理”を期待していたのに・・・。
う~ん・・・。
もしかして、最後まで”推理”ではなく”当てずっぽう”な展開になってしなうのかな?

第12話。
跡継ぎを目利きで決める???
金持ちの考えることはよく分からない。
それ以上に、こんな話を最終話に持ってくる意味が分からない。
恐らく、葵ちゃんの成長を手っ取り早く描きたかったんだろうけど・・・。

この作者は円生さんをホームズのライバルとして描きたいんだろうけど、結局、最後まで足元にも及ばない・・・。
こうなっちゃうと、円生さんを何度も登場させた意味も良く分からなくなってしまう。
{/netabare}

【背景の美しさが目を引く半面、人物の作画が微妙な作品】

{netabare}第2話の謎解きの場面。
木漏れ日が登場人物に当たっているのを表現したかったんだろうけど・・・。
残念だけど、平面図に光が当たっているようにしか見えない。
アニメだからといって、2次元に光を当ててどうする?
こういう手抜きをするなら、しない方が良いのに・・・。

第4話の浴衣。
人物は動いても、浴衣の柄は動かない・・・。
柄は大きくなったり小さくなったり・・・。

第7話。
斜め方向のカットが多過ぎで、目が回りそうになる。
しかも、背景との縮尺がいちいちおかしいので、余計に混乱する。

第10話。
動かない着物の柄、再来!
大きくなったり、小さくなったり変幻自在の着物の柄、再び!

第11話。
割と早い回からそうだったけど、遠めの人物が笑える。
子供の落書きレベル。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

京都を舞台にした恋に古美術、はんなりミステリー

この作品の原作は未読ですが、とみたんこと、富田美憂さんが出演されると知り視聴を決めた作品です。
とみたんといえば、「アイカツスターズ!」の虹野ゆめと、「メイドインアビス」のリコ役が特に印象深いです。
そして作品に関するツイートをとみたんがしてくれていたので、早い時期から視聴の楽しみな作品でした。

京都に移り住んで半年になる高校2年生の真城 葵が、亡き祖父の骨董品を鑑定してもらうために寺町三条の骨董品店「蔵」を訪れるところから物語が始まります。

高校生と骨董品の組み合わせって、普通に考えたらアンマッチだと思います。
でも、今後の物語が展開していく上で、葵と骨董品との繋がりが欠かせないんです。
正確に言うと、骨董品店「蔵」との繋がりなんですけれどね。

この骨董品店で働く家頭 清貴と真城 葵との出会いが最初の物語…
京大の大学院に通う傍ら鑑定士の見習いとして蔵で働く彼の愛称がホームズなんです。
この設定が実に面白い…
私たちが知っているホームズというと、数々の事件を解決に導いた探偵シャーロックホームズが真っ先に頭に浮かびます。
「探偵オペラ ミルキィホームズ」が真っ先に頭に浮かぶ方とは是非お近づきになりたいですけど^^

一方、彼の苗字の家頭も見方によっては「ホームズ」と読めますよね。
彼は、ホームズと呼ばれる所以は苗字が原因と言っていますが、実はシャーロックホームズの様な頭の切れる人なんです。

そのため、彼のところに訪れるのは、純粋に骨董品の鑑定依頼もありますが、彼の探偵としての資質を見込まれた依頼もあるんです。
このホームズの鑑定と探偵のバランスが絶妙なところが本作品の魅力なんだと思います。

私は骨董品の知識は皆無なので、誰の何の作品かと言われてもピンときませんでしたが、もちろん、そんな知識が無くても十分作品を楽しめる構成になっていました。

視聴を進める上で際立ってくるのがとみたんの演技です。
これまで色んな作品を見ているので、自分でもだいぶ色眼鏡で見ているのは十分承知しているつもりです。
でも彼女の演技には引き込まれます。
今回は、葵の一生懸命や、思わず感情を吐露する場面での演技は、こちらも思わず感極まってしまいましたよ。
弱冠18歳の声優さん…これからどこまで大きくなるのか、先の楽しみな声優さんです。

でも、鑑定と探偵ってどの様に結びついたんでしょうね。
骨董品は希少価値の高いモノがあるから、防犯の観点から探偵という職業と結び付いた、とも考えましたが、そんな浅はかではなく、もっと高尚な理由がきっとあるんでしょうね。

タイトルはTVアニメの公式HPから引用しました。
京都を舞台にした恋に古美術…と記載されています。
古美術については相応に物語が展開されましたが、恋と古美術を比較すると恋については未だ比較の遡上に辿り着いていないのではないでしょうか。

確かに恋に纏わる物語はゼロではありませんでした。
でもあれで終わりでは物足りなさを感じずにはいられません。
既刊10巻まで発刊されており、今回は4巻までがアニメ化されたようなので、もしかしたら続編が期待できるかもしれませんね。

京都を舞台にした恋に古美術の物語…
気になる方は、是非本編でご確認頂ければと思います。

本作品のテーマソングは、和楽器バンドさんの「細雪」
オープニングテーマは、A応Pさんの「恋に咲く謎、はらはらと」
「細雪」はエンディングではなく、本作品のテーマソングだったんですね。
楽曲の発売が早かったので、放送開始前から聞いていた曲です。

1クール全12話の物語でした。
現代のシャーロックホームズを十分満喫できる作品だと思いますが、推理探偵モノという固さはないので、肩の力を抜いて視聴できる作品だと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16

68.0 7 京都アニメランキング7位
放課後さいころ倶楽部(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (285)
918人が棚に入れました
とびっきりの「楽しい」を、キミと!いつもひとりでいること—。人付き合いが苦手で引っ込み思案な武笠美姫にとっては、それが当たり前の日常。そんな美姫が、天真爛漫なクラスメイトの高屋敷綾、クラス委員長の大野翠、ドイツからの転校生エミーリアと出会い、ボードゲームを通して友情を深め、少しずつ前に進んでいく。当たり前だった日常が、特別な毎日に変わっていく—。

声優・キャラクター
宮下早紀、高野麻里佳、富田美憂、M・A・O、黒田崇矢
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

軸足が定まらない感じ

京都を舞台に女の子たちがボードゲームを通して友情を深めていく感じ…なのかな?
取り敢えず1話に関してはかなり微妙、というか有り体に言えば面白くなかった

まず京都弁いる?というのが一点
{netabare}京都が舞台だし京都弁もそりゃあっていいと思うけど、モノローグまで含めて無理に京都弁を話させる意味がない
つーか京都を舞台にしたアニメなのに京都弁を話すのが一人だけなので、むしろ京都弁であることが違和感になってしまっている
これが東京を舞台にして京都出身の転校生が主役になるなら分かるけど、京都が舞台だから逆に据わりの悪さばかり目立つ
{/netabare}

キャラの行動原理もストーリーありきでグチャグチャ
{netabare}内向的でクラスの親睦会すら嫌がる主人公というキャラ付け自体は気にならないけどその設定がマイナスにしか活きてこない
クラスメイト相手にまともに話せないまではともかく、ゲームで負けそうになって身動きが取れなくなるってどうなの?と
その割にほぼ初対面の相手に連れ回されて流れで仲良くなるのはゲーム仲間を作るための無理な展開に見える

そしてこの内向的な主人公を引っ張っていく牽引役のツインテも何から何までおかしい
グイグイ迫ってきて道案内を求める…までは分かるけど、「道案内してよ!→迷子ごっこをしよう!」って意味不明すぎる
結果として案内を求めた主人公を逆に引っ張って歩き回ることになるので言動のおかしさばかり目立つ
というか牽引役としてキャラ付けがされているはずなのに本筋のゲームに関しては素人そのものなので、正直存在意義は皆無と言っていい
前半はストーリーを進行させる役割だったのに、後半はストーリーを乱す場面ばかり出てきて単純な役割としても中途半端
もっと純粋にゲームを楽しむ役割とかでも良かったんじゃないの?

ゲーム屋でバイトする委員長と店長に関しては見るべき点もないので割愛
良くも悪くも普通のゲーム進行役って感じ
強いて言えばコワモテの店長ってキャラ付けが「マジで相手をビビらせる店長」となるのはゲーム進行を乱すだけで不要な設定だってくらい
{/netabare}

Aパートの展開が一つも必要じゃない
{netabare}実際のところは主人公と牽引役のツインテの出会いから仲良くなるまでを描いてるから必要なはずなんだけど、本筋を思うと尺の無駄
そもそも、上でも書いたけど道案内を(強引に)頼まれたそばから唐突に迷子ごっこなんて始められて「すごい!楽しい!」となるかって話
特に主人公は内向的で人と同じ楽しみ方が出来ないだなんだと言ってるわけで、そんな人間が一日振り回されただけで変わるかと言うと…

時間を割いてまで描いた二人の交流に説得力がない上に、本筋となる後半のゲーム描写が薄味になっているのでとにかくマイナス
これなら「学校から出た直後に案内を求められる→案内途中に偶々委員長を見かけてゲームの世界へ」くらいアッサリで十分だった
というか導入をどんなに短くしようと違和感は拭えないし、いっそ出会いのシーンはカットでゲームから初めて良かったんじゃない?とすら
{/netabare}

肝心のボードゲームの描写が全然面白くない
{netabare}ゲームのルール自体はちゃんと説明されているので、何をしたいゲームなのかは理解できる
ただ、初めてやるゲームなのに序盤の手探り感も全てカットしていきなり終盤のピンチだけを描写されても、こちらに緊迫感が伝わらない
ルール説明を終えてから少しでも良いので勝ち負けを気にせずプレイする楽しさを描くことは出来なかったのか?

ここまではまあゲームをオマケに皆が楽しむ様子を見せられるなら問題ないんだけど、プレイヤーが全然楽しんでないから雰囲気も悪い
店長が大人気なく一人勝ちしようとするって展開自体は普通に有りがちだから気にならない
ただ、それに対して青髪の主人公が本気で萎縮してプレイを半ば放棄するのは見ていて単純にイライラした
これが罰ゲームがあるような真剣勝負ならまだしも、今回のコレは店長主催のボードゲームお試し会なわけで……
萎縮する理由も無ければ視聴者にそのジメジメした雰囲気を見せる理由なんかもっと無い
観光案内を強要されたシーンでは唐突に仲良くなる癖に、こういうシーンだけ初期設定に沿った内向的な要素を持ってこられても、という感じ
{/netabare}

委員長が介入して主人公を勝利に導くシーンも爽快感がない
{netabare}結局の所序盤中盤がないままいきなり最後だけ見せられても没入できるわけがない
知らないチーム同士の野球の試合を9回から見ているような気分
そして、介入によって得られた勝利を経て主人公はボードゲームの楽しさを知るわけだけど、そこの説得力が全く無い

アニメ的な話で言えば、委員長が介入して勝たせるのはともかく、プレイ中萎縮させる必要はあったか?
ゲームの魅力を感じて少しずつ心を開く様子があるならともかく、プレイ中特に楽しそうにしている様子はない
そんな主人公と負けそうになって文句を言い出すツインテ、勝ちに拘る店長という三人の様子にゲームを楽しんでいる雰囲気は感じられなかった
ボードゲームって皆でテーブルを囲んでワイワイやるパーティゲームの要素が大きいわけで、ゲームの魅力を描くならまずそこだろうと
序盤中盤を丁寧に描いて少しずつ主人公が笑顔になっていって、最後に負けそうになったところを委員長がアドバイス、のほうが収まりが良い

これでは主人公が楽しみを見出だせた理由がただ勝てたから、というだけになってしまう
そんな曖昧な理由で楽しんだところで今後も継続的にプレイしたい!とはならないだろうと
そもそもボードゲームの魅力をテーマにしたアニメなのに楽しさの中核になるポイントを描けない時点で失敗じゃないか?という感じ
{/netabare}

京都を舞台にしたい、女の子同士の友情を描きたい、ボードゲームの楽しさを描きたい、を整理しないで適当に並べただけの展開
そこに繋がりがないから3要素を並べる意味がないし、無理につなげたことでキャラの動きや感情が不自然になっている
京都弁の違和感だったりツインテの声のキンキン感だったりを抜きにしても躓く箇所が多すぎる印象
2話以降はもっとゲームを通した交流を丁寧に描いて欲しい

2話視聴
{netabare}色々酷い

まず開始のモノローグ
絶対あんな陰気な始まりにする必要なかった
周りを見て「楽しいと思えない」とか語りだすと楽しそうに見えない
もちろん直後にノーパンが声をかけてくる所で転機が訪れたってのを表現するためなんだけど、
それなら最初から主人公を笑顔にすれば良いんじゃないの?
理由もなく周りを下に見たようなモノローグで初めて、結局その直後には同じ穴のムジナじゃねーか!…ってジョークにもならないんだが

で、今回初登場の男キャラ
まあ一言でいうと「要らない」
少なくとも、2話で出すキャラクターではない
メインの3人は前日に一回ボドゲを遊んだばかりで、まだまだ人間関係が固まりきってない状態
まずはこの3人(と店長のおっさん)だけでボドゲを進めていって、気兼ねない関係性が出来上がってから入れればいいだろうに
ボドゲ経験ほぼゼロ、友人関係はこれから、という段階で新たな人間を入れても3人の繋がりが薄い以上会話が広がることもない

肝心のゲーム描写
ここがやっぱり酷かった
「ごきぶりポーカー」というゲーム自体は心理戦が主体で面白い要素もある…はず
ただ、肝心の心理戦を行うのがノーパンvs男の間ばかりで、他二人はチュートリアル解説のキャラに終わっている
心理戦だし、女の子3人がトークをしながら害虫当てをするだけで性格の掘り下げもゲームの和やかな雰囲気を見せることも出来たはずなのに…

心理描写に関わる部分は
男→ノーパン「ノーパンは嘘がつけなそう」
青→男「ノーパンに惚れて接待プレイしてそう」
これだけ
委員長はマジでチュートリアルを語るだけのゲーム進行役でしかない

じゃあゲームの描写はどうかっていうと、委員長のゲーム解説と嘘の混ぜ方の注意を終えたあとはひたすら学校の背景を映すだけ
手札やテーブルの推移も見せること無く、階段だの廊下だのを映す画面に「これはゴキブリです」などの台詞だけが挿入されていく
1話でも書いたけど、ゲームの推移を見せないまま終盤だけ描かれても面白くもなんとも無いんだって……

オマケに最後の勝負は「ノーパンが負けないように接待する」っていうゲームの本筋から外れた部分の駆け引きがメインになってしまっている
もうね、ゲームを見せる気がないならゲームしなくていいよっていう
しかも今までのゲームがずっと顔も手元も見えないままだから、視聴者はノーパンが嘘を付いているか否かを想像することすら出来ない

ただまあここまでならまだ許せた
マラケシュと違って分かりやすいルールだし、接待プレイに徹しつつも自分も負けたくないっていう計算があるため多少のゲーム要素も見えたから

問題は結末の部分
ノーパンは勝負に負けて害虫カードが揃って敗北してしまう
ここで、負けたノーパンがマジで泣いて男キャラに詰め寄ってくるのは本当にキツかった
1話の繰り返しになるけど、ここでプレイしてるのはパーティーゲームなわけ
しかも1話同様初見ルールを覚えるための練習も兼ねたお試しプレイ
負けて悔しいのはともかく、それを理由に泣いて詰め寄る様子を見せられても説得力がないし、何よりゲームの印象が悪くなる

で、そうやって泣いたキャラがシーンが変わった瞬間「楽しかった!もう一回やろう!」と言い出すのはちょっと気味が悪い
そりゃアニメの序盤で友情ブレイクなんか出来るわけないのは分かるけど、そうならそうでもっと穏やかにゲームをしろよと

多分作者がゲームを舞台に話を作ることが出来なくて、適当にキャラを泣かせて無理にドラマを作ろうとしてるんだろうな、と
ならゲームをテーマにした話をそもそも作らなければ良かったんじゃないの?という感想しか浮かばないわけだけど

その後の勘違いネタが云々のラブコメもどきはどうでもいい
話の本筋ではないし、その辺が意味を持ち出すのはもっとあとだろうから
ただ、
「ゲームで泣いて空気を壊した挙げ句、男キャラの好きな相手を勝手な解釈で推測し、根拠のない推測をさも真実のように他人に言いふらす」
こんなキャラのどこに好感を持てる要素があるの?というのを作者はもう少し考えて欲しい

暴走キャラが扱いやすいのは分かるけど、ノーパンは1話から通して人の話を聞かず面倒に巻き込んで癇癪を起こしてばかりの最低な正確になってる
主人公もそうだけど、作者の都合で雑なキャラ付けをした挙げ句フォローが出来ないのは下の下だと思う
次回あたりもっとちゃんとしたキャラ設定に変更していて欲しい{/netabare}

4話視聴
{netabare}3話も大概アレだったけど、半ば諦めてたから感想は書かないようにしてた
4話はちょっと我慢もできないくらいキツかったから書いとく
もしかしたら5話途中辺りで見るの辞めるかもだし

生徒会副会長がピンク髪でピアスしてるってなんなの?キャラデザもうちょっと無かったの?
そして文化祭の会議だけど、そもそもなんで内容を大幅に変えようとしてるの?
というか生徒会長は入院していても会話が普通にできる状態なんだし、大枠の方針を聞くくらいしてないの?
文化祭の企画が例年通りになりそうってだけでなんで大ピンチみたいな空気感出してるの?
というか回想での生徒会長の描写、会議をほったらかしてお喋りって流石に不真面目すぎじゃないの?
そしてそんな会長に対して注意して、「校則を守れ」と副会長が言うわけだけど、自分の髪とピアスは何なの?
資料作成を指示する相手が適切じゃなかった、と会長がフォローを入れてるけどそもそもそれらの指示って会長の仕事じゃないの?
一年生で周りの人間を把握しきれてない副会長に仕事を丸投げして、自分は最後に横槍入れて仕事した気になるってむしろ会長は無能じゃないの?

もうね、アホかと
シーンが切り替わる度に違和感が増えていくって何を考えてるのかと
つーかここに挙げた違和感なんてどうでも良くなるくらい以降の展開がおかしいのって本格的にアホかと

いくらバイト申請の管理を生徒会が行ってるからって個人情報を漁るのが当然みたいな描写はどうなの?
そうしてやってきたバイト先に対して「金稼ぎは大学入ってからでいいじゃん」って、バイトしたこと無いのにその発言はどうなの?
そしてバイトしている理由として将来の目標を語った相手に対して、思い切り夢を馬鹿にする発言を繰り返すってどうなの?
拒否をされたから居座って出ていかない、と言うのはただの営業妨害じゃないの?
そもそも自分一人の我儘で文化祭を変えようとしてるのに、事情も言わず無理矢理協力を求めてる点はどうなってるの?

本当に、ただ単純にイライラした
「皆を笑顔にしたい!」とか言ってるその口で、夢を語って実際にそれに向けて努力をしている人間を馬鹿にするって普通有り得ないシナリオ
そしてこれに対する反論を委員長本人はほとんどしない上に、主人公の青髪は引っ込み思案を見せてろくな反論もできない
ボドゲアニメとかそういう諸々を抜きにしても、こんな展開をわざわざ行う意味がわからない
これが仮に委員長が主人公で、副会長がメインのライバルキャラっていう対立構造で1クール進行するならまだ分かる
ただ、副会長はこの回だけ(後半ででるかもだけど)のゲストキャラで、委員長はメインではあっても主人公キャラではない
何をどうしたら序盤のキャラ紹介レベルの回で脇役のギスギスをメインにすることになるんだろう

Bパートからはゲーム勝負
「勝ったらバイトを続ける、負けたらいいなりになる」ってどこの闇のゲームだよ…
再三になるけど、こっちは「ゲーム内の盛り上がり」を見たいわけで、「ゲームの外のいざこざ」ばっかり見せられても楽しいわけがない
そしてルールを聞いてなお馬鹿にした態度を崩さない副会長

最初に軽く3回分カードを並べるシーンを見せられた
ここで数字の小さなカードの利用法を示したり、不用意なカードの出し方が失敗を招くことを見せてくれたのはプラス
ただ、それ以降は恒例のダイジェスト…

結局中盤終盤の展開は数個の台詞だけで示されての結果発表
「放課後さいころ倶楽部」ってタイトルだし勝つのはそりゃ当然、しかも途中の展開が無いから駆け引きの盛り上がりもないただの予定調和
そして当然ながら副会長がビリ…なのは良いけど、負けた副会長が持っているカードを投げ捨てるのは悪印象にも限度がある

というか序盤からカードの出し方に失敗して、その後も一切挽回できずボロ負けしただけ
にも関わらず「このゲームが面白いのも分かった!」と半ギレ口調で言ってしまう副会長
最初からゲームを馬鹿にして空気を悪くして、いざゲームが始まると序盤から一切挽回できずボロ負け

こんな展開を受けて「面白かった!」なんて言われて誰が信じるの?
負けた腹いせに適当言って逃げてるようにしか見えないんだけど
負けた側に「面白い」と言わせたいなら、ある程度拮抗した勝負のなかでゲームの楽しさを感じさせないと駄目だろうと
今回で言えば駆け引きで相手にカードを押し付けるなり、ブラフで出したカードを騙して安全に置くなりやりようはあったはず
そういう「楽しんでいる副会長」という最低限の要素も描かずに、何をどうすればこのゲームの楽しさを描けると思ったの?
正直ここまでの話数ででてきたゲームはすべて印象が悪くなっているとしか思えない

4話は今までのモヤモヤと違って、ハッキリと酷い内容だった
一応メイン3人の人間関係は一通り描き終わったし、こっからはちゃんと和やかなゲーム風景を描くようにして欲しい
ゲームの外で問題を起こして、その問題とギスギスをゲームの内側に持ち込んで地獄みたいな雰囲気でゲームをする展開はもうウンザリ
もしも5話すらゲーム外でシリアスを描くようならいよいよ視聴を辞める予定{/netabare}

結局6話で断念
{netabare}5話は割と面白かったけど、やっぱりメイン3人の「外側」で起こったトラブルがゲームのきっかけになってたので微妙だった
そして6話冒頭で店長とその知人がやっぱり喧嘩腰になってて、ちょっと見てられなくてそこで断念

この回からボドゲ制作っていう新たな軸がでてくるのは粗筋で知ってたんだけど、そこまで見てられなかった
メインキャラの交流が薄味なのにトラブルだけはやけに豊富、そしてゲーム描写も薄味…
ちょっとこのパターンが多すぎかな、と

話をワンパターンにしないためにサブキャラのトラブルを持ち込んでいるんだろうけど、それが足を引っ張っている
トラブル発生→ゲームダイジェスト→なんかいい話風エンドとむしろワンパターン化を起こす主要因
しかもトラブル描写でAパートを使うせいでメインキャラの掘り下げが不十分
オマケにゲーム描写がBパートだけに追いやられ、一話完結形式のためダイジェスト化が免れない

この辺が解消されないまま、なおも店長が発端でトラブルを起こそうとしているのはあまりにも芸がない
シナリオに工夫がないまま紹介されるゲームのクオリティが下がることだけは確実なため、自作ゲーム云々は見ようと思えない
結局、半分近くを見てもテーマどころか「何をウリにしたいのか」すら伝わらないアニメだった{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ボードゲーム楽しい

ボードゲームを題材にした作品。ボードゲームを通して登場人物たちが仲良くなっていく。
作中でも述べられている通り、日本では電子機器でやるゲームのほうが圧倒的に人気でアナログなボードゲームの人気はない。アナログなやつってコミュニケーションツールとして優秀だからもっと流行してほしいと願っている。平成の最後くらいからちらほらボードゲームカフェが増えているということは少しずつ火がついているということなんだろうけど。この作品がアニメ化したのもそこを受けてかな。

アナログなボードゲームの代表格と言えば麻雀かなという感じあるけど、近年では雀荘も減少しているし、する人自体も減っている。それに僕はルールを覚えるキャパシティーがないので、主にカタンしてる。
カタンは結構、運要素があってビギナーズラック狙いやすいし、ルールも割とシンプルで1ゲームにそこまで時間がかからないから参加しやすい。この作品でも触れてほしかった。有名すぎて触れないんだろうけど。
翠が最後作っていたボードゲームはなんかキングドミノに近いものがある。シンプルで毎回異なる自分だけの作品を作りあげられるところも魅力。

1ゲームするのに5時間かかるようなヘビーなものから10分以内で終わるライトなものまであるし、運要素、チキンレース、完全に実力だけで決まるものまで幅広いボードゲームは楽しい。ただ、ネットでやるのはつまらない。人と対面して表情とか会話があるから盛り上がるし、楽しい。一人ではできないけど、そこが魅力なんです。実際、ボードゲームをやれば割とすぐ仲良くなれる気がする。誘うハードルは高いかもしれんけど。

人とあまり関わりたくない美姫でも人と打ち解けていってわけだし、ボードゲームの効力が発揮されている。友達が増えて、悩みがあって励まされて努力してというあたりを単純に楽しめた作品だった。綾は女の子の感鋭い発言からの猛烈な勘違い。恥ずかし楽しい。
なんだかんだ周囲の人間は優しくて見ていてほっとする。マキにもギャップ萌え。

文化祭の催しの良いアイデアにラップバトルが挙げられていたのは見逃せなかった。ラップバトルは人が死ぬ恐ろしいものだから禁止じゃあ!!


OP
Present Moment 富田美憂
ED
On the Board 武笠美姫(宮下早紀)、高屋敷綾(高野麻里佳)、大野翠(富田美憂)


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
いつもひとりでいること--。人付き合いが苦手で引っ込み思案な武笠美姫にとっては、それが当たり前の日常。そんな美姫が、天真爛漫なクラスメイトの高屋敷綾、クラス委員長の大野翠、ドイツからの転校生エミーリアと出会い、ボードゲームを通して友情を深め、少しずつ前に進んでいく。当たり前だった日常が、特別な毎日に変わっていく-。

1. 知らない世界
いつも引っ込み思案で人付き合いが苦手な武笠美姫は、ある日、天真爛漫なクラスメイト、高屋敷綾に声をかけられ、一緒に知らない場所をさまようことに。そんな奔放な綾に戸惑う美姫だったが、初めて人と一緒にいる温かさを感じる。帰り道、街でクラス委員長の大野翠を見かけ、あとを追ってみると、「さいころ倶楽部」と書かれたいかがわしい店にたどり着く。美姫と綾が恐る恐るドアを開けてみると、そこには見たこともない数々の美しいボードゲームが彼女たち待っていた…。

第2話
人付き合いが苦手な武笠美姫は、ボードゲームを通じて高屋敷綾、大野翠と親しくなることができた。ある日の放課後、3人でボードゲームをしようとしていたところに、翠の幼馴染みで、綾の隣の席の田上翔太が教室の入口に…。「忘れ物を取りに来た」と説明する翔太だが、綾に誘われ、ゲームに参加することに…。張り切ってゲームに参加した翔太だったが、なぜかそわそわと落ち着きがない…。それに気がついた美姫の胸に、ある想いが湧く。「もしかしたら、田上くんて…。」

第3話
ある日の休日、美姫は綾の家で遊ぶことになった。美姫が待ち合わせ場所に向かう途中、神社の境内を歩いていると、猫が軒下に隠れてしまって困っている綾の姉、花と出会う。綾の家に着くと、綾、翠、花と、花の友達の牧京子とボードゲームをすることに。見た目が不良風の京子に戸惑う美姫だったが、彼女は美姫と以前どこかで会ったような気がしていた…。ボードゲームを進める中、美姫は京子との出会いを思い出していく…。

第4話
楽しい時間を一緒に過ごせる仲間ができた美姫にとって、一学期はあっという間に過ぎ、文化祭の季節が近づいてきていた。そのころ、生徒会副会長の渋沢蓮は、文化祭の催しの良いアイデアが浮かばず悶々としていた。蓮は中学のときの後輩だった翠に協力をお願いするのだが、「他にやりたいことがあるから」と断られてしまう。諦め切れない蓮は翠のバイト先のボードゲーム店『さいころ倶楽部』に乗り込み、ボードゲームで決着をつけようと持ちかける…。果たして翠の『やりたいこと』とは…?

第5話
夏休みに金沢の海へ旅行に行くことになった、美姫、綾、翠の3人。美姫の叔母が女将の旅館で、美味しい食事や温泉を満喫する。温泉を出ると能登地方に古くから伝わり、今も遊ばれているゲーム、“ごいた”を見つけて、早速みんなでプレイすることに。叔母は、美姫が幼い頃にもこのゲームをやったことがあると言うが、美姫にその記憶はなかった。翌日、水着に着替えて海に行こうとした美姫たちだったが……。

第6話
翠がバイト先の『さいころ倶楽部』で自作のゲームを店長にテストプレイしてもらっていると、そこへ店長の友人で、有名なゲームデザイナーのジョージ・ペレスフォードが現れる。「俺にもプレイさせろ」と言うジョージだったが、翠は「未完成だから」と断った。すると、ジョージはそんな翠に「残念ながらそのゲームは完成することはない」と断言する。

第7話
喫茶店に一人でいた美姫は、突如現れたマキに半ば強引にツーリングに誘われる。風光明媚な山中で無邪気に川遊びを楽しんだあと、美姫のカバンに入っていた、“もんじろう”で遊ぶことに。ゲームの中で〝お互いに相手の悪口〟を言い合って遊ぶ2人。辛辣なマキの悪口にショックを受けながらも負けじとやり返し、次第に心が解放された美姫は「おおきに」とマキに感謝の言葉を伝える。その言葉の意味をマキもわかっていて……。

第8話
文化祭のボードゲームカフェの参考にするために、学校の近くに新しくできたボードゲームカフェを訊ねた美姫、綾、翠の3人は、そこでドイツから来た転校生、エミーリアと出会う。ゲームを通じてすぐに仲良くなる4人。そして文化祭当日、4人がメイド姿で接客するボードゲームカフェは大繁盛するが、それを快く思わない生徒会副会長の渋沢蓮は……。

第9話
美姫、綾、翠と『さいころ倶楽部』でゲームをしていたエミーは、共にゲームデザイナーになろうと約束した友人をドイツに残してきてしまったことを思い出し、思わず涙する。そんなエミーを見て自分と同じ夢を持っていると知った翠は、急に態度が変わってしまう。だが翠と仲良くなりたいエミーは、みんなで“だるまさんがころんだ”がやりたいと言いだすのだが……。

第10話
カメラマンをしている綾の父親、建司が二年ぶりに帰国した。綾はさぞかし喜んでいると思いきや、建司は仕事仕事でほとんど家に居らず寂しい綾。そこで美姫たちはエミーの家で行うクリスマスパーティーに招待しようと提案する。だが建司はその約束をすっかり忘れて撮影の仕事を入れてしまっていた。綾は、これまでの不満が爆発し、怒って家を飛び出してしまう。

第11話
NYの有名ゲームデザイナー、ジョージ・ベレスフォードが開催するゲームコンペに参加することになった翠は、オリジナルゲームのワンルームを完成させることに必死になるあまり、自分を見失いかける。そこでもう一度原点に戻ろうと思い出の場所を訪れる翠。そして遂に完成したゲームを美姫、綾、エミーと4人でテストプレイすることに。果たしてその出来は……。

第12話
終業式の日。美姫は、綾、翠、エミーと出会えたことでとても楽しい一年間だったと振り返る。だが二年生になればクラスが変わってしまう。それが寂しくてずっとこのままでいたいと思う美姫だったが、翠も綾もエミーも将来の夢に向かって歩み始めていた。立ち止まっているのは自分だけと感じた美姫は一人取り残されたような疎外感に見舞われてしまうのだが……。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 16
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

コミュニケーション、イマジネーション、タクティクス、ラック

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
ボードゲームを遊ぶ女子高生の日常アニメ。ゲームを通じた、夢や友情が描かれる。

基本的には、ゲームのルールを紹介して、遊んで、各キャラの成長や交流を描く。

わりと変わったテーマに取り組んでいるアニメだから、たくさんのアニメを観てきて、新鮮さを求める方にオススメですかなね。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
将棋、囲碁、オセロ、麻雀。

日本人に馴染み深く、代表的なボードゲーム。

その醍醐味は、戦略性と駆け引き。ルールがシンプルで奥深いものだからこそ、広く長く、愛され続けているんだろう。

そして、上記のいずれもが、日本において衰退(競技人口の減少)している(と思います)。

なぜボードゲームが衰退しているかと言うと、多分、「人と面と向かってプレイするのが面倒」だから(なんじゃないのかな?)。

ボードゲームは、演出などの面においては絶対にテレビゲームには勝てないと思う。

どんなボードゲームも、テレビゲーム化できないものはないだろうし、許可さえ出れば、「100以上のボードゲームを詰め込んだテレビゲーム」も簡単に作れる。ネットに繋げばいくらでも相手を探せる。

でも、それでもボードゲームに勝てないのは、「生でのコミュニケーション」だ。

勘違いしている人もいるかもしれないけど、ボードゲームは、「ゲームを楽しんでいる」以上に、「コミュニケーションを楽しんでいる」。少なくとも、私はそうだ。

私は、麻雀が好きだ。世界で一番面白いゲームだと思っている。でも、そこまで上手いわけではない。大体、頻繁にやったのは学生時代くらいだし。

私は麻雀自体も好きだが、麻雀中のダベりの方が好きだった。一人で雀荘に行くような強者ではなく、仲間とだけ卓を囲む、軟弱者。部活終わり、スーパーに寄って食材や酒を買いながら、同期の家に集まる。私は料理が得意なので、買ってきた食材で晩飯やツマミを作る(その代わり、食材代金は免除w)。その間、同期はマリカーやウイイレ、スマブラなんかをやりながら時間を潰す。ある程度のツマミが揃ったら、麻雀&飲み会開始。大体点5、時折点1すらある軟弱麻雀。

それでも、たまらなく楽しかった。

基本的には、悪口の応酬(笑) 酔っぱらってくると、うち間違いも多発するけど、それもまた良し。朝までうって、近くの立ち食い蕎麦屋に行って、〆のソバを食って解散したっけ。たまに、罰ゲームがレートの時もあったな。ドンキで買ったスカートで大学行ったバカもいた(笑)

そういう「全部を含めて」が、私にとっての麻雀である(ガチの方は、もっとストイックな楽しみ方をしているんでしょうが)。

そして、本作も、「ボードゲームの良さ」以上に、「ボードゲームをしている時間、空間の良さ」を押し出していると思う。

本作の特徴は、ルール説明やゲームの内容を最低限に抑えているところ。同じくゲームを題材にした「遊☆戯☆王」(のように、バトルを魅せる作品)なんかとは、真逆のスタイル。

それで作った時間(放送尺)で、彼女らの交流や、心の成長を描いていく。

ボードゲームに必要なのは、レビュタイにした4つな気がするけど、それらを非常にバランスよく配置したアニメ化。原作も良いんだろうけど、これはアニメ化に際しての切り取り方も良かったんだと思う。

きっと、日本人が(ドイツ人などに比べ)ボードゲームにハマりきれないのって、コミュニケーションとイマジネーョンが苦手だからだよな。

ゲームの世界にセルフで入り込むのが苦手だから、昨今のテレビゲームはあんなにも美しい映像をしているのかもしれない(と、少年時代にドット絵のゲームにハマった世代として、思うわけですよ)。

さて、最後にちょっとだけ、アニメそのものの感想を(笑)

メインキャラの四人は、それぞれにキャラが立っていて良かったです。個人的には、ミドリの不器用な感じは好みでした。キャラデザ的にはミキが可愛いけど。ただ、主要キャラが(アヤ以外はw)皆、わりと精神年齢高めというか、落ち着きがあり、常識的で、萌えという要素は少な目だったんじゃないかな~と。

なんか、同じ事を「けいおん」のメンバーで観てみたいなと思った、外伝として(多分、めっちゃヒットする)w
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
OP的には、低予算くさいが、まあ、あんまり気にしないし。まず、コンビニかどっかでパンツ買えと(笑) 「今日は迷子になろう」って、なかなか素敵なワード。遊ぶことが下手ってのは、分かるな~。

基本的には、ボードゲームを紹介する日常系アニメなんだろうけど、だからこそ、ここでキャラクターを立たせるのは上手いな。

2話目 ☆3
これ、パスするメリットが少ない気がする。高屋敷とのラブコメは意外だな。

3話目 ☆3
あれは、帰る帰らないの駆け引き、つまり、トーク力も大事だな。ボードゲームアニメで、ギャグにしないでストーリー、成長をいれるのは意外。

4話目 ☆3
ドイツでのゲーム文化、へ~だな。「賭ケグルイ」や「アカギ」とかも、どこかで発想のヒントにしてるのかな?

5話目 ☆3
京都から金沢て、女子高生なのに渋い選択だな(笑) そして、一瞬の金沢(笑) 主要キャラを3人した効果を上手く使ってるね。水着はチラ見せで、ボードゲームか。なるほどね、ばっこ、は鷲巣麻雀に近いな。

6話目 ☆4
日本だと、デジタルゲームが強い、が、ボードゲームの良さがあるということには、同感。確かに、たくさんの人に遊んでもらって、ブラッシュアップしていった方が手っ取り早いやな。「めちゃくちゃ怒ったくせに」て(笑)

家具ゲーム。相手を邪魔するか、自分の部屋を作るかだな。ただの点数稼ぎになって、部屋のコーディネートが出来ないのが難点かな。あと、相手を邪魔できないのがな。

未完成のゲーム、作者が自分で考えたの? だとしたら、えらいな。

7話目 ☆2
あのサイコロのヤツは、なにが面白いのか、? 脱出のやつは、もうちょい尺とって細かにやらんと、魅力が伝わらない。

8話目 ☆3
ゲームを紹介するバランスが良いね。吉岡君の小手、何気にディティールが細かい(笑) ボードゲームカフェ、、、一緒に遊ぶ女の子が可愛かったら流行りそう、、、って、すでにあるかな?

9話目 ☆3
今回はボードゲーム少なめ。ダルマさんが転んだを、ちゃんと分析(笑) 非常に正論。タッチされたら1pマイナスとか、助けるか助けないかの選択が出来たら、さらに面白くなるよな。

10話目 ☆4
上手くゲームとドラマを組み合わせたな。こういうのが、作風だよね。

11話目 ☆4
ミドリのゲーム作り。クリエイターと言われる所以。やりらなければならないことと、やりたいこと 。あとはバランスの問題だな。明らかに「この揃え方が良い」というパターンがあれば、ダメなわけだし。

12話目 ☆3
ここでタイトル回収。最後まで、ゲームより人物メインやったな。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31

71.1 8 京都アニメランキング8位
ぬらりひょんの孫 千年魔京(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (619)
4009人が棚に入れました
主人公・奴良リクオは一見はごく普通の中学生。しかし実は妖怪「ぬらりひょん」の孫。4分の1妖怪の血を継いでいる。家にいる妖怪たちと毎日どたばたと付き合いながらなんとか普通の生活を送っている。 幼い頃、祖父から色々と武勇伝を聞かされ、妖怪とはかっこいいものであると思っていた。しかし、ある日友人との会話から、妖怪が人間から馬鹿にされる存在であることを知ってしまうが……。

声優・キャラクター
福山潤、堀江由衣、安元洋貴、鳥海浩輔、櫻井孝宏、杉田智和、中田譲治、吉野裕行、保志総一朗、間島淳司、矢部雅史、前田愛、平野綾、谷山紀章、阿澄佳奈、平田真菜、柿原徹也、辻親八、新井里美、かかずゆみ、水野理紗、松山鷹志、大塚周夫、遊佐浩二

柚稀 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

わんさか妖怪・百鬼夜行、覚えられないよーうw

原作知らず。ジャンプコミック。
総集編2話を含む25話。ちなみに1期未視聴w
OPはLM.C。ふーん…ってリボーンかと思ったよw

…そんな漫画原作のぬらりひょんの孫ですが、
4分の1妖怪ぬらりひょんの血を引き継ぐ少年リクオが
父の死の真相と京妖怪トップ【羽衣狐】の策略。

ほぼ人間である自分と妖怪である自分との葛藤。

400年前、祖父ぬらりひょんの頃から続く京妖怪との因縁。に立ち向かうというお話~。

とりあえず、人間リクオと妖怪ぬらりひょんの差にびっくりw
別人~(☆∀☆)ずいぶんおっきくなっちゃうのね♪恐るべし、妖怪パワーwww

じいちゃんもべつじーんw何、あの不自然なアタマは…w∑(`□´/)/イモムシみたい…w
つ、つまりはリクオもそのうち、あぁなるのですか∑( ̄Д ̄;)イヤー!!!
それにしても若いころのじいちゃん、ちょーかっけぇっす!!w
そりゃ囚われの珱姫さまもメロメロっすよ(*´∇`*)ボクモボクモw

まぁ、さらっと印象に残ったのはこんな感じですw少なっ!!( ̄□||||!!
あとはありがちの修行→奥義取得!!なパターンを経ての大決戦☆というところでしょうか^^

でも、あの安倍清明はナイでしょう…(;∀;)ナイナイ…。
らしくない…あんなの陰陽師:安倍清明ぢゃないヾ(*`Д´*)ノ"

雪女枠(そんな枠ある?)
つららちゃんはちょっと子供な雪女ちゃんだけどやきもちやきでかわえぇよ(゚∇^*)

妖怪・陰陽師・そして若干の人間w
とたくさんキャラがでてくるのですが、声優陣がかなり豪華です♪(これも完走できた理由の1つかもww)
余談ですが…ずっとしもんぬの黒羽丸登場を待ちわびていたのですが…
後半、ほんっと後半に…累積登場時間約3秒でした………w
。゜゜(´□`。)°゜。ワーン!!思いっきり泣かせてください…w

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

makkotty さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

暗い雰囲気の妖怪バトルアニメ。

 妖怪任侠バトルアクションアニメです。
 見どころはジャンプらしい『友情』『努力』『勝利』の王道を行っているところです。
とは言っても強くなる為の『努力』の意味合いが他のものとは異なります。

 主人公のリクオは四分の一だけ妖怪の血が流れているという妖怪としては中途半端な存在です。
 人間でいる時は妖怪である事にコンプレックスを持っていたりとかします。
 それが故に強大な敵と戦うために妖怪としての力を最大限に発揮できないので、その力を発揮する為には自分が何者なのかを知る必要に迫られます。
 つまり探求をするという修行(努力)を積み自分が持つ強みを活かす戦い方を覚えて成長していきます。

 普通・・・DBとかだと修行の持つ意味はただ単純に強くなるつまり・・・筋肉とか体が強くなって勝つというそういった強さを追い求めてどんどんインフレしていきます。

 この作品の面白いところはそうやって身体能力がどんどん上がって強くなっていくのでは無くて、心の強さが鋭い切れ味の技を作り出していくところにあると思います。
 そして心の強さが一人を強くするのではなく集団を強くしていくという過程が魅力的です。
 
 そんな主人公の葛藤も魅力の作品ですが、ストーリーに筋が通っているところも良いです。
 特にこの二期目は面白いです。
 
 過去の因縁・・・これが二期の見どころです。
{netabare} 
 敵が人間を恨む元人間とか主人公の父親を罠にかけて汚い方法で殺したりした敵とか・・・少年誌っぽくない因縁の対決・・・だからこそこの作品は魅力的なのかもしれない。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

ligame さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魑魅魍魎の主となれ

ジャンプアニメのぬらりひょんの孫の2期です。
1期は途中で断念してしまったんですが原作は読んでるので2期の視聴を決定しましたw
1期よりも作画やストーリーのクオリティがかなり上がってると思います。
スタッフが変わったからよくなったのかな?w
1話の冒頭に原作の1話を持ってきていましたね。なぜ1期でやらなかったんだろうw

妖怪の世界にもヤクザのような組が存在し、その中の関東任侠妖怪総元締の極道一家である奴良組がこの物語の中心です。
その奴良組の総大将ぬらりひょんの孫である奴良リクオが主人公です。
妖怪と人間のクォーターであるリクオが人間としての生活を望みながらも、組のために妖怪の世界と向き合っていくという話です。
内容としては妖怪バトルものみたいな感じです。

声優さんはさすがジャンプアニメということもあってかなり豪華です。
リクオ役の福山潤さんをはじめ、堀江由衣さん、平野綾さん、大塚周夫さん等々。他にもたくさんいます。
2期の中心人物でもある羽衣狐役は能登麻美子さんらしいです。

キャラでは断トツで雪女ことつららが好きです♪
ほっちゃん補正もありますがw
つららちゃんまじ雪女。
どのアニメでも雪女キャラってみんなかわいいですよね。

8話まで視聴したんですが、結局断念しちゃいました。
序盤はよかったんですけど・・・

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

65.0 9 京都アニメランキング9位
クロックワーク・プラネット(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (311)
1643人が棚に入れました
――唐突だが。世界はとっくに滅亡している。
1000年前に一度滅んだ地球を「Y」と名乗る伝説の時計技師が時計仕掛けで再構築した世界。
落ちこぼれの高校生・見浦ナオトは、「Y」が残した自動人形(オートマタ)のリューズ、そして天才時計技師の少女・マリーと出逢う。
彼らの能力が噛み合う時、運命の歯車は回り出す。
破綻と延命を繰り返し、崩壊寸前の地球(「クロックワーク・プラネット」)を修復するクロックパンク・ファンタジー!

声優・キャラクター
南條愛乃、加隈亜衣、大西沙織、松田健一郎、千本木彩花
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

歯車、ラブ。

唐突だが。地球の“寿命”尽きる!
超一流時計技師「Y」は惑星を丸ごと歯車で代替、再構築し、地球は延命。

あれから1000年――徐々に歯車の老朽化も進む中、
人類は、文明の進歩もないまま、惑星の“メンテナンス”に追われる
長い停滞の年月を送っていた……。

時計技師志望の少年主人公が、「Y」が遺した「美少女自動人形(オートマタ)」と
“ボーイミーツガール”して始まる、
同名ライトノベル(未読)のアニメ化作品。


【物語 3.5点】
構成は、1クールで既刊4巻中3巻を使い切った
ということで平均ペースと思われるが、
心情描写については、想像で補う場面もあって、やや飛ばし気味か。

何より、惑星総歯車化という独特の世界観を、専門用語含めて把握できるかが鍵。

想像力が付いて行ければ、メンテナンスが必要なのは部品が傷んだこの惑星だけじゃない。
使えなくなった部分は巨大歯車に乗った都市ごと“パージ”する。
などの野望阻止の攻防などを通じて、
可視化された社会や運命の歯車や、
メンツに囚われ腐敗した組織の歯車まで含めてオーバーオールする。
という本作の醍醐味が堪能できる。

その他、「虚数運動機関(イマジナリーギア)」や、
精密時計機器たる世界で禁忌とされている電磁式機動兵器など、
知的好奇心を刺激する要素(中二病)が歯車と共に凝縮。


ただ、私も終盤の{netabare} 無から新たな歯車を創造するメカニズム{/netabare}は意味不明でした。
凡人には天才の考えていることは良く分りませんw


【作画 3.5点】
都市を構築する歯車。美少女自動人形(オートマタ)の内部構造に敷き詰められた歯車。
CGも含めたソースの多くが無数の歯車に費やされ、時計仕掛けの惑星の異様を演出。

一方で戦闘描写などは、美少女自動人形と巨大兵器の対決など見所はあるが、作画自体は並。
クライマックスでも、ソースは戦闘より修理につぎ込まれ、
破壊をもたらすだけの兵器や、朽ちた組織の大人たちより、
建設的なのは次世代・少年少女の修理技師という作品テーマがソース配分でも主張される。


【キャラ 4.0点】
主人公・男子高校生ナオト……修理技術は三流だが、微かな機械の不具合も察知する
「異常聴覚」を持った感覚の天才。色々な意味でド変態。

美少女自動人形(オートマタ)・リューズ……美人だが、人類くらい平然と虫ケラに例える、
2010年代アニメ屈指の毒舌ヒロイン。

マリー……幼くして一級時計技師となった確かな修理技術を持った主人公とは違うタイプの天才。毒舌。

ハルター……マリーのボディーガードで上記の毒気も多い珍獣共の子守に追われる、サイボーグのおっさん。
{netabare}別の身体に接続されることもありw{/netabare}

以上のアウトローチームが日本中で錆び付いた有形無形の歯車のオーバーオールを試みる。


主人公ナオトは歯車に狂喜する機械マニアだが、
それで盲目になって美少女自動人形をほったらかしにする鈍感少年ではなく、
中盤、{netabare}ロリな美少女自動人形アンクルちゃん合流後は、“パパ”として家族プレイを愉しむ{/netabare}など、
マニアックな萌えにも積極的にガッツく。
但し、ピュアな少年の恋愛感情は少なく、あるのは変態紳士的な萌え消費視点w

いずれにせよ現代人類には時期尚早な
ハイレベルな美少女自動人形萌えに付いていけるか否かもポイントw


【声優 3.5点】
主人公ナオト役は南條 愛乃さん。
男子高校生役の女性キャストがまず稀少な上に、
属性が、おしとやかな美少年とかではなく、
歯車や美少女自動人形(オートマタ)に発情する貴重な元気ボイスも提供w

こういうマニアックな女性声優のキャスティング。もっとあって良いと思いますw

【音楽 3.5点】
OPはfripSideの「clockwork planet」
主演の南條 愛乃さん自らのボーカルで、壊れゆく世界の哀愁を表現。

EDはAfter the Rainの「アンチクロックワイズ」
不穏なピアノサウンドからの、病んだボーカルと歌詞世界が作品にマッチ。

さらに主題歌、劇伴共に、適宜アンティーク感も醸し出し、
ゼンマイを巻く音や、チクタク音もふんだんにアレンジ。

このアニメ、音楽まで歯車に浸食されていますw


【感想】
腕時計などを構築する繊細な歯車の動き。眺めているだけでウットリしちゃう……。
こんな感覚も確かに共有している私ですが、
流石に世界丸ごと歯車!というのは度肝抜かれますw

原作者は『ノーゲーム・ノーライフ』の執筆に忙しいのか、
本作の原作も放置されている模様なので、続編は絶望的ですが、
いつか、世界を歯車にした「Y」の頭の中を覗いてみたい……。
満たされない欲求と共に、
超個性的な歯車都市の景観を記憶に留めて置こうと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「運命の歯車」が回り始める。

この作品の原作は未読ですが、視聴を決めたきっかけは南條さん、加隈さん、大西さん、千本木さんが出演されると知ったからです。
個人的にキャラデザが嫌いじゃなかったのも後押ししていたと思います。

でも視聴を始めて意思を持つ「オートマタ」が登場する事を知り、俄然視聴に力が入りました。
「機巧少女は傷つかない」の夜々などのオートマタ好きな私にとって、格好のカンフル剤になりましたから…

この物語の舞台は地球ですが、私たちが住んでいる地球とは大きく異なっている点が一つ…
それは、私たちの知る地球は既に滅亡しており、歯車によって地球が再構築されている点です。
人類はこの再構築によって滅亡を回避する事ができたのです。

この物語の主人公であるナオトは一流の時計技師を夢見る機械オタクの高校生…
そのオタクっぷりは度を越していて、例えどんなに可愛い子でも人間には全く興味が無く、天秤にかけるまでもなく機械を選択するようなオタクなんです。

でもどんなに好きだからといって必ずしも技術が伴うとは限りません。
ナオトも一流の時計技師という立ち位置からはだいぶ離れた場所にいることは自覚しているものの、絶対諦めない不屈の闘志の持ち主でもあったのです。

そして物語は主人公である見浦ナオトの自宅に一つの箱が落下してくるところから始まります。
その箱の中には超がつくほど綺麗な女の子のオートマタが入っていたのですが、そのオートマタは故障しており動いてはいませんでした。

ナオトは時計技師としては3流以下…
けれど、彼が他の人と決定的に違う点が一つだけあったんです。
それは言葉で表現できないほど耳が良い事…
彼には時計技師としての知識も経験もありません。
ですが、彼は歯車の噛み合う音で何がおかしいか分かってしまうんです。

事実、ナオトは箱に入っていたオートマタ…リューズを起動に成功します。
それは一流時計技師が200年以上挑戦し続けても叶わなかった事を後から知ることになるのですが、ナオトとリューズの出会いによって物語が大きく動いていきます。

世の中全部が機械仕掛けで出来ている…
この発想は面白いと思いますが、物語の展開や台詞の言い回しなど、いかにもラノベ原作だと思わせる作品です。
南條さん演じるナオトに、悔しいや驚きの感情を隠せない大西さん演じるマリーがいて、加隈さん演じるリューズはただナオトに付き従い彼にとってのエラーを排除する…

大筋はこんな感じで、展開が被る事もしばしば…
でもいいんです…だって皆んな格好良いんですもん。

特に加隈さん…リューズの格好良さは正直半端無かったと思います。
でもリューズは格好良いだけじゃありません。
時折めっちゃ可愛い仕草を見せてくれるんです。
リューズにその仕草を強要するのは鬼畜ナオト…でも物凄く良い仕事をしてくれたと彼に感謝しています。

そして、千本木さん演じるもう1体のオートマタ…「撃滅するもの」アンクルちゃんが登場してからは、正にナオトのハーレム状態という感が否めないのですが、このアンクルちゃんもめっちゃ可愛いのでその展開も結果オーライです。

リューズとアンクルちゃん…見た目も個性も全く違いますが共通点がただ一つ…
どちらもツボを心得ていらっしゃる、という事です。
アンクルちゃんに「お父さん」などと言われたらクラクラしそうですが、個人的にはリューズ推しで視聴していました。
リューズ…ちょっと毒舌ですが、付き従う姿勢を含め最大限の魅力になっていたと思います。
思わずコトブキヤの1/7フィギュアをポチってしまいましたよ。

ベタだけど、オートマタの魅力は一級品のこの作品…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、fripSideさんの「clockwork planet」
エンディングテーマは、After the Rainさんの「アンチクロックワイズ」
どちらも痺れるほど格好良い曲です。
今期のアニソンBEST10入りする楽曲だったと思っています。

1クール全12話の物語でした。
「僕たちの冒険はこれからだー」的な終幕の仕方でしたが、気になるのは続きです。
オートマタだって壱のリューズ、肆のアンクルしか登場していませんし…
今回のアニメ化によって原作のストックがどれ程残っているかは分かりません。
けれど、続編を期待する作品がまた一つ増えた…という気持ちでいっぱいです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ぶっちゃけ“売れないアニメ”ぽいけど、舞台設定好きだし、見るかな。

第1話「運命の歯車 ギア・オブ・デスティニー」
絵が00年代のアニメイラストぽいところと、派手なアバンの割には流れが地味な印象すぎたとこがちょっと残念だったところは否めないけど嫌いじゃないかな。例えばリューズがナオト君の右人差し指舐めるシーンのなんとまあエロいことかwそこでちょっとプラスしました。ナオト君がリューズの名前を叫んでリューズが喜ぶ場面、不覚にも”あ、可愛い”と思ってしまいました。
舞台世界が「機械仕掛けの星と街」ってとこも好きだが、そこを生かした話なのか、今後も見ようかなとは思う。

第2話「大支柱崩落 パージ」
短期的解決(=パージ)に暗躍する軍部VS途方もない僅かな勝算に賭けるマリーとヴァイネイ組。地下では存亡の危機というのに、上は技術団上層部が軍とクソな密約かわすわ、ナオトとリューズのイチャイチャパートと、雲泥の差すぎるわこれw案外リューズは表情豊かなヒロインなんだね。ちょい意外(機械少女がヒロインのアニメって、イメージとして無機質で表情乏しい印象だから)。
若がりしころのバトーに続いて(一種の)義体男役・松田さんはこっちのほうがバトーよりも安心感がありますね(バトーがあまりにアイコニックなキャラクターすぎるのと、やはりあちらはイコール大塚明夫氏で成り立ってるので)。
まあリューズの転校展開、予想内でも笑えたし、今期”気楽に見られるアニメ”の筆頭候補になってきたかな。

第3話「真正面突破 コンフリクト」
今回で一気に評価上がった!主要キャラの本格戦闘シリアス回と予想したら、ナオトとリューズのラブコメ回って、見事に一杯喰わされましたwいやあ頷くリューズの可愛さ、あれは現状今期イチかと!!
リューズモードチェンジからの瞬殺、マリー&ヴァイネイのアクション…アクション映画好きとしては、とても見所タップリでした。跳躍が軽やかで、一手一手がテンポよく、爽快感すら感じちゃうほど、素敵なムチャクチャアクションでした(普通の人間じゃ見れない動きを、魅力的に撮ってましたし)。
さて次回はなんかリューズに異変発生っぽい気配が。『アクセル・ワールド』の黒雪姫みたいに一旦昏睡展開?

第4話「虚数運動機関 イマジナリー・ギア」
”第一部完”ですね。ただ展開が早急すぎて、リューズの行動に泣くナオト君の気持ちに共感できなかった。もっと上手い方法ないかな?そもそもTV向けじゃなくて劇場アニメ向けぽくないか?他のラノベも共通だけど、区切りが非常にハッキリしてるし、一度刊行済みの数で劇場シリーズ作ってみては?
ここまで見るとこのアニメは”リューズ”を見るのが楽しいですね。他も悪くはないんですが、やっぱり毒舌からのテレが半端ないリューズを見るのがこのアニメは楽しいです。結局そんな感想かい(笑)

第5話「撃滅するもの トリーシュラ」
派手さは欠けてて、潜入アッサリ。緊張感が足りないところは否めないけどまあまあかな。「アンクル編」は今のところ様子見ぐらいの感想だけど、さすがに今回色々と見所お粗末だったかな。リューズのサービスショット自体も抑えた印象受け取っちゃって、いかんせんやり取りもなんかマンネリ入ってない?
まあ的外れ意見なら嬉しいけれど、ファンはどうなの?原作読んでないからさ、よく分からん。ファン感想は。
あとぼん様気のせいか、この役合ってない気がする。あくまで今のところはね。

第6話「大深度地下層 ディープ・アンダーグラウンド」
違法の証拠をパージで隠滅。果ては悪党潰し合い。人物に深みが一切感じないのは仕方なしか(そもそも深みのあるドラマを堪能できる作品じゃないか)。悪党は悪党で、しかも只の卑小な悪党。人間的なグレーゾーンをまるで実感できなかった。
マリーやハイター、ナオトやリューズ。皆もあまりに善人すぎて(ナオトは自分の欲の為に動いているって節はあるけど)、ドラマに必須なハラハラが今回は薄すぎた。
次で2巻に当たる話は完結っぽいけれど、このままの勢いなのかな?ラストまで挽回なるの?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

77.0 10 京都アニメランキング10位
薄桜鬼(TVアニメ動画)

2010年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (991)
5439人が棚に入れました
京で仕事をしている蘭学医の父と連絡が取れなくなった雪村千鶴は、男装をして京の町を訪れる。そこで千鶴はある衝撃的な場面に遭遇し、新選組と出会い、父の行方を共に捜すこととなる。新選組隊士達の間で起こる出来事、自身の出生、交わる新撰組の隠された秘密。幕末を駆け抜ける男達の生きるための闘いが繰り広げられる。

声優・キャラクター
桑島法子、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、大川透、飛田展男、坪井智浩、小林範雄、鈴木貴征、大羽武士、千々和竜策、佐藤広太、石川綾乃、勝田晶子、津田健次郎、山口りゅう、吉田裕秋、伊藤葉純、齋藤龍吾
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

【萌えよ剣】イケメン新選組に囲まれて小娘がヒャッハー!しちゃう(嘘)【逆ハーレム】良作

2010年に分割2期でTV放送され、その後、2013-14年には劇場版も2作制作・公開された大人気の乙女ゲー原作、怪奇ファンタジー込み幕末時代劇アニメ(※ここでは、TV放送1期・2期の両方を併せてレビューします)。

乙女ゲー原作アニメというと、『緋色の欠片』、『AMNESIA』くらいしか観てなくて(しかも『緋色~』は1期だけ)、そんなに面白かった記憶がないのですが、本作は面白かった!
単に面白かっただけでなく、登場キャラに感情移入までして、かなり燃えて萌えました。
男の自分が“萌える”くらいですから、女性視聴者の方々は、本当に、本当に、本作に感動したのでしょうね・・・きっと。
観て良かったです。


◆新選組キャラ(All Stars)

1.近藤勇(局長) ← 爽やか貫禄イケメン
2.山南敬助(総長) ← クール眼鏡イケメン
3.土方歳三(副長) ← 超々イケメン(メイン・ホスト)
4.伊東甲子太郎(参謀) ← オカマ意地悪イケメン
5.沖田総司(一番組組長) ← 死病もちイケメン
6.永倉新八(二番組組長) ← ガチムチイケメン
7.斎藤一(三番組組長) ← 超イケメン(2番手ホスト)
8.井上源三郎(六番組組長) ← 年長癒し系いい人
9.藤堂平助(八番組組長) ← ちょいガキイケメン
10.原田佐之助(十番組組長) ← むっつり実直イケメン
11.島田魁(諸士調役兼監察) ← ゲンコツ頭ガテン系イケメン
12.山崎蒸(諸士調役兼監察) ← 忍者イケメン

※その他イケメン多数


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得のいかなかった疑問回

================ 薄桜鬼 (2010年4-6月) ===========================

{netabare}第一話 雪華の都 ☆
第二話 動乱の火蓋 ★ 池田屋事件
第三話 宵闇に咲く華 ☆ 続き
第四話 闇より来(きた)る者 ★ 禁門の変(蛤御紋の変)
第五話 相克せし刃(やいば) ★ 伊東甲子太郎入組
第六話 鬼の命脈 ★ 山南さんが・・・(´・ω・`)
第七話 桎梏(しっこく)の運命(さだめ) ☆ 健康診断で上半身裸回(腐女子歓喜!?)
第八話 あさきゆめみし ☆
第九話 修羅の轍(わだち)  ★ 御陵衛士分隊
第十話 絆のゆくえ ★ 油小路の変、平助君が・・・(´・ω・`)
第十一話 零れ落ちるもの ★ 沖田さんが・・・(´・ω・`)
第十二話 剣戟の彼方 ★★ 鳥羽伏見の戦い~大阪城放棄、土方さんが・・・(`・д・´){/netabare}
-------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)7、☆(並回)4、☓(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.3


================ 薄桜鬼 碧血録 (2010年10-12月) ==================

{netabare}第十三話 焔の如く ☆ 甲陽鎮撫隊
第十四話 蹉跌の回廊 ★ 甲州勝沼の戦い
第十五話 遠き面影 × 馨君・・・(-_-;)、永倉&原田離隊
第十六話 誠心は永遠に ★ 流山の陣、近藤さん・・•(´;ω;`)
第十七話 玉響の夢 ☆ 宇都宮城の戦い
第十八話 輝ける暁光 ★ 彰義隊の戦い、原田さん&沖田さん・・•(´;ω;`)
第十九話 天道の刃 ★★ 会津の戦い、斎藤さん・・•(´;ω;`)
第二十話 散ずる桜花 × 仙台(羅刹戦)~蝦夷地へ、山南さん&平助君・・•(´;ω;`)
第二十一話 雪割草の花咲きて ★★ 蝦夷地の戦い(松前城、江差)、宮古湾海戦
第二十二話 夢幻の薄桜 ★★ 続き(二股口、函館)、土方さん・・・・゚・(ノД`;)・゚・{/netabare}
-------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)3、☆(並回)2、☓(疑問回)2 ※個人評価 ★★ 4.5


◆メモ

・なぜ「新撰組」ではなく「新選組」なのか、かなり気になる(作中で回収)。

・土方さん(副長)、沖田さん(一番組組長)イケメン設定は新撰組もの作品の定番ですが、近藤さん(局長)、山南さん(総長)までイケメンとは誰得!?
・総長山南敬助(やまなみ・けいすけ)の名字を有職(ゆうそく)読みして「さんなんさん」と呼ばせるのはちょっと新鮮。

・羅刹隊や鬼の一族の話はかなり陳腐→本当に必要な設定だったのか疑問

・第17話で出てくる和歌「身はたとひ武蔵の野辺に朽ちぬとも留めおかまし大和魂」は大河ドラマでも出てきた吉田松陰の辞世


◆総評

新撰組ものはTVドラマでも小説でも漫画でも、史実に基づくストーリー・ラインが強い悲劇性を帯びてドラマチックであるために、成功作となることが多い。
本作も、その感動の大部分は、新撰組ものという筋立てに負っている部分が大だと思うが、しかしアニメ独自の良さもあると思う(新撰組メンバーはじめ登場キャラほぼ全員がイケメン設定、怪奇ものだがグロいシーンは極少、など)。

とにかく、本作は、男の目から見ても、“格好いい”男キャラの戦いがふんだんに鑑賞できる良作なので、もっともっと視聴する方が増えて欲しい作品と思いました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

lEFUg59761 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

幻想時代劇として純粋に楽しめる作品

乙女ゲーの中でもかなりの人気を誇るゲーム、そのアニメ化作品です。
実在人物にファンタジーを合体させるというアプローチは、『遙かなる時空の中で』が確立したと言えるものですが、そのネオロマンス系列に真っ向から切り込んでいった挑戦的な作品とも言えます。
その為、一般的な乙女ゲーに『ありがち』な雰囲気は極力排除されており、アニメ化の際にはそれがより顕著となっています。
それが功を奏したのか、男性である私が観賞しても十分に良作と言える、重厚な内容を見せてくれました。
以下、碧血録まで含めた詳しいレビューです。

■物語……4.0
史実ものという点を生かして、物語の節目が実際の年表とリンクしています。
例えば、各キャラクターの没年や、事件の年号などです。
そこに({netabare}「鬼が本当に存在する」という{/netabare})ファンタジー要素を入れ、細かくつじつまを合わせて作り出されたシナリオは、思わず感心してしまうほど。
また、素晴らしいのが各キャラクターの台詞です。
本当に今、事件が起こっていると思わせるかのようなリアリティがあり、展開が読めてもハラハラさせてくれたり、展開に引き込まれたりします。
人気作品は続編を匂わせる最後になりがちですが、きっちり風呂敷をたたんだのも好感が持てます。
ファンタジー要素( {netabare} 鬼の存在 {/netabare})に違和感を感じるかどうかが評価の分かれ目になってくると思いますが、そこを受け入れることができたら、いじらしく切ない恋物語と出会えるでしょう。

■作画……4.0
特徴的なのが輪郭線の細さ、つまりは原画のシンプルさと言えます。
最低限の線で構成された人物画や背景は、視聴者に余計な情報を持ってきません。
その為、物語に集中できる環境で、心置きなくキャラクターや背景を見ることができます。
制作の体力が少なかったせいか、中割りの少なさが若干気になりましたが、作画に文句が出る作品ではないでしょう。

■声優……3.0
殆どのギャルゲー、乙女ゲー原作アニメに言える事ですが、台詞に乗っかりすぎなインパクトのない演技が多く、それは本作も例外ではありません。
何故そうなってしまうかというと、声優もキャラクターの要素の一つとみなして、人気を獲得しにいくからと言えるでしょう。
つまりは、キャラと声優を同時に感じさせる演技が求められ、声優さんらしさが出ていればOKテイクになってしまいがちで、演技を突き詰めたシーンがなかなか作られないのです。
声優さんとしては、もっと音響監督と煮詰めたかったのでは?と思わせるシーンが、結構出てきます。
実力は疑うべきもないキャスト陣ですが、演技を目当てに観賞する作品ではないでしょう。

■音楽……3.0
音響効果はかなりよく、日常シーンでおかまいなしにBGMを流すと言う事はされていません。
アニメというよりはドラマ的な演出で、音楽もそれに合わせたものとなっており、他の作品とはそういった面での違いを楽しむことができます。
ただ、ここ一番での盛り上がりで使われる音楽が、少々くどいのは確かです。
重厚なテーマに合わせるのはいいのですが、もう少し抑えめの方が作品の雰囲気に合っているのではと思いました。

■キャラ……5.0
この作品を名作にさせている要素が、このキャラクターです。
男性に受ける要素として主人公の千鶴が挙げられることが多いようですが(私も一番好きなキャラはそりゃ千鶴ですが)、男性キャラクターにもかなりの魅力を感じました。
というのも、恋愛ゲームにありがちな「性別のフォーカス」がされておらず、「性格のフォーカス」が絶妙にされており、同性の敬遠する要素がかなり少なかったからです。
アニメがきっかけでプレイした原作のゲームではちょっとあざとい部分もありましたが、アニメに関してはほぼありませんでした。
それ故に、キャラクターに対しての親近感を短い時間で得ることができ、シリアスなストーリーをより刺激的に楽しむことができました。
特に原田、永倉、土方の描写は素晴らしく、血の通った人間であることをひしひしと感じることができます。
このバランス感覚は見事というしかなく、なぜ薄桜鬼が未だに人気を誇っているのかの答えをここに見た気がしました。

碧血録という二期まで含めた評価をさせていただきました。
男性が見ても十分楽しめた良作で、見ていない方にはぜひともお勧めしたい作品です。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

“滅べ”の美学はしっかり踏襲

ゲーム原作 2010年の作品


乙女ゲー原作の逆ハーレムと聞くと、嫌忌される向きもあるがそんなことはないと言い切れる作品。
昨今特に男子には不評ないい男わんさかアニメですが、昔はそうでもない!? あくまで一般論と前置き。たぶんここ10年くらいでキャラの所作が様式化されて、男女問わずお約束な萌えシーンが増えてしまい固定客以外はそっぽ向かれるようになったんじゃないかしら。詳しくないので適当です。

Youtubeの期間限定配信に釣られてみました。視聴理由は

1.新選組
2.ヒロイン桑島法子

以上です。池田屋事件から禁門の変がわりとそのまんま出てきて興味を引く一方で、遅れアニヲタな私にとっては物珍しい娘役の桑島さん。蘭学者の娘が新選組と絡むというのもパンチがあってよろしい。薩長(いわゆる官軍)と親和性ありな蘭学者なるお立場の近親者でありながら幕府側(いわゆる賊軍)新選組と行動を共にする面白さ。それを賊軍旧仙台藩ご出身の桑島さんがどう演じられるかが個人的なお楽しみです。幕末仙台藩だと林子平、高野長英、工藤平助、玉蟲左太夫あたりが有名ですが、そのうち一人蘭学者高野長英は桑島さんの隣町のご出身だったりといつもの妄想に歯止めが効きません。

アニメに戻ります。
男だらけなのに安易な腐女子向け仕様でないと感じるのは男対男間でのやりとりに気持ち悪さを一切感じないことが大きい。たいていの男性視聴者はベタついた湿度高めの男同士のやりとりにヒきますからね。安心材料です。
なお幕末舞台で史実もそれなりになぞりながらやることは異能バトルというわけわかめな作品です。
お互い日の本のためという大義がありながら方法論が違うだけといったこの時代特有のやるせなさをうまく作品に取り入れつつ、実際に史実でもぶつかりあってるのをうまいことバトルものにスライドさせた意欲作といえますでしょうか。
タイトルにある“鬼”は心の在り様としての鬼と、読んで字のごとく人外としての鬼を表しております。言い忘れてましたが人外さんのお話です。

1期はお披露目程度なのかこの後続く2期3期に向けて期待感を持たせる終わり方をしてました。
歴史に惹かれ法子さんに惹かれてのあっという間に感じた全12話です。



※閑話休題

現在(2021年8月)あにこれ評価4.0点叩き出してます。2020年代の4.0点台は化物級ばかりなのでそれをイメージして臨むと失敗します。個人的にはそこまで高く評価してません。
それでいてそうは言っても桑島さんはともかく“新選組”強力な釣りワードでイメージする期待値には応えているのが本作高得点の理由かと思われます。どういうことか?

 ハッピー展開期待してないでしょ?

期待値の正体は“滅びの美学”みたいなもの。沖田総司には吐血してほしいし、会津のお城は燃えといてほしいみたいなところあります。そこで輝く一瞬の生命の輝きを感じたい私。
そこにジャパニーズ人外さん。欧米ですとヒトときっちり区切ってモンスター扱いしてくれますが、日本は“お岩さん”みたいに諸般の事情に同情の余地あるのが定番。むしろ準拠してないと日本ではウケないでしょう。言わずもがな『○滅』『呪○』がそうですよね。

どう考えても雲行き怪しい時代に新選組という「あちゃーっ」な素材が持つ良さをそのまま活かし
哀しき人外さんという伝統芸能をこれまたそのまま活かしてるご様子。これがいざやるとなると難しいんですけどね。



視聴時期:2021年7月 期間限定配信

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2021.08.01 初稿
2021.11.03 タイトル修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 18

64.9 11 京都アニメランキング11位
京騒戯画(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (339)
2442人が棚に入れました
京都であって京都でない。

独自の発展を遂げた箱庭のような空間、「鏡都」。

ひょんなことからそんな世界に迷い込んでしまった女の子・コト。

謎の坊主に出会ったり、メカオタクの女の子に追いかけられたりと
波乱万丈の日々をけっこう楽しんじゃったりもしていた彼女だが、
知らぬところである計画が動き出しつつあった・・・。

妖怪と人間が入り交じった不思議な街で、今、祭りが始まる!

声優・キャラクター
釘宮理恵、鈴村健一、久川綾、石田彰、中原茂、喜多村英梨、斎藤千和、竹本英史、日髙のり子、白石涼子、矢尾一樹
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

そういうのが、愛だよ

Web版の存在もそろそろ忘れかけてきた頃にやってきたTV版
Web版のトレイラーに有った映像を柱に大幅にボリュームアップされていますが
大体映像として目を引くようなシーンは
それ予告編で見たなぁというようなところが中心で
真新しい驚きは少なかったように思います
ストーリーの説明量は予告編からだいぶ追加されているのに
何がしたいのか何が伝えたいのかという肝心な部分は
むしろより一層わかりにくくなっている始末
「かつて、幾つかの星々が存在し
人と神の境が曖昧だった頃
これは、とある一家を巡る愛と再生の物語である。」
というオープニングのナレーションも全く理解の助けになりません

早いうちに視聴者の心をつかんでおかないと
最後まで見てもらう事さえなく終わってしまうのが
昨今のアニメ事情であることを鑑みれば
この作りは問題があったのではないかと思います

序盤のストーリーは謎に満ちておりそれが終盤に明かされるという流れは
うまく使えばその謎自体がストーリーを牽引してくれるものですが
いったい何が謎なのかすら理解しがたいという状態では
視聴者を繋ぎ止めておくどころか脱落者を増やすだけでしょう
私もちょうど忙しい時期だったのもあって6話で断念しました




下手するとそこで私の中の京騒戯画は終わっていたかもしれなかったのですが
時間に余裕ができたので残り数話を視聴してみると
怒涛のラスト3話でおおよその謎は解決し
同時に作品コンセプトが明確に打ち出されていました
最後まで見終わった上でもう一度最初から見直してみると
色々とまた違ったものが見えてきました
これはまさにOPナレーションどおりの
「とある一家を巡る愛と再生の物語」だったわけです

以下多分にネタバレを含むので視聴済みで時間のある方だけどうぞ

{netabare}
近年日本では核家族化・少子化・未婚化と
「家」というものの概念が大きく変化しています
さらには隣人関係も希薄になってきていて
都会のマンションなどでは隣に住む人の顔を見たことが無い
なんて話もそう珍しいものではなくなっています
その結果、自分の子供以外の子育てに参加する機会などは
ほとんど無くなってしまいました

このアニメと同時期に放送していた「のんのんびより」では
「駄菓子屋」がまだ幼かったれんげのベビーシッターになる話がありましたが
ああいったような経験をする機会は私が子供の頃はまだそれなりに残っていましたが
最近はもうめっきり聞かなくなっています

もっと昔に遡れば義務教育が普及する以前
子供も貴重な労働力と考えられていた時代では
子守りは子供の重要な仕事の一つでした
実の兄弟であったり、親戚や近所の子供であったり
手伝いという形で育児の練習の機会が与えられていた
というか義務付けられていたわけです

そして、たとえ実際に子育てに参加しなかったとしても
家族が多く近所付き合いが活発だった時代は
自分以外に対する育児を第三者として客観的に観察する機会が
今よりもずっと多くありました

そもそも旧来の日本の社会において子育てというものは
二人(場合によっては一人)だけでするものではなく
もちろん両親が子育ての主役なのは当然として
祖父母や兄弟、叔父叔母、近所の隣人までコミュニティ全体で
少しずつ負担しながら行っていくものでした
だからこそ結婚し、子供を作り、家を構えるということは
両人だけの問題ではなかったため
周囲の了解なしでは結婚することも子供を作ることも許されなかったわけです

欧米的な個人主義の広まりとともに
結婚も育児もコミュニティのものからプライベートなものに変化し
生活の単位がどんどん小さくなっていきました
核家族で一人っ子近所付き合いも希薄ともなれば
自分と親の関係が自分の知る唯一のリアルな親子関係の形となり
しかも、自分自身のこととなれば
その親子関係を客観的に育児の手本として認識することはとても困難です
育児の練習の機会が消え、周囲のサポートも受けにくくなったとあれば
子育てが上手くいかないケースが増えるのは当然でしょう
 
さて、話をアニメに戻しましょう

稲荷は創造神(以下祖父)の二男坊でしたが
作った世界に興味を失った祖父はその力を息子たちに預けて雲隠れ
これって一種のネグレクトですよね
よく子は親を見て育つなどと言いますが
祖父は自分の責務を投げ出して失踪し
その息子の稲荷は自分の力をコトと薬師丸に渡して消えることを望み
薬師丸は会ったばかりの生き別れの妹に自分を殺してほしいと願う
親子三代にわたる逃避癖の連鎖は
なんだかんだでこいつらは似た者同士なんだなぁと思わせるものがあります

自分は親に捨てられたと感じていた稲荷が
家族の絆に憧れるのは自然な流れだったでしょう
そうして家長である兄には内緒で鏡都という「家」を作り
そこで歪な家族ごっこをやっていたわけです
周囲の承認もなく、外の世界から隔絶されたところに作られた自分たちだけの世界
これは現代の家庭のプライベートな側面の象徴ですね

でも、自分の「家」を作ったものの父親は失踪し、兄を除けば身寄りのない稲荷には
子供を育て家族を作るための手本にすべき存在が全くありません
だから彼には家族への愛を表現する方法が良くわからなかった
死にかけているところを拾ってきた最初の子供、薬師丸
稲荷は彼に不死の命を与え、兄姉を与え、自分の名を与え、創造の力を与え・・・
稲荷の薬師丸に対する愛情表現はモノを与えること
しかし、自らの死を望む薬師丸を救うことはできませんでした

だから、次の子供コトに対しては
愛をモノのかたちで与えるのではなく
言葉にして伝えることを選びました
しかし、それがただの孤独の裏返しに過ぎないことを
コトにはしっかりと見抜かれており
逆に愛とは何かを自分の娘に諭されることになります

物語は一家が絆を取り戻すと同時に
世界を拒絶し、世界に拒絶されていた「家」が
世界に承認され世界と共存することを選んで大団円を迎えます
親子関係がそのまま世界の命運に直結するあたりは
一昔前にはやったセカイ系の流れを汲んだ作品ともいえますね

この作品の致命的な失敗点はテレビアニメシリーズという土俵を選んだことでしょう
TVシリーズは一話一話が勝負なので
毎週視聴者に来週も観たいと思わせる必要があります
ラストまで見ないと良さがわからない作品はTVシリーズとしては欠陥品です
もし、この作品をもう少し見せ場を中心に圧縮して劇場公開していたならば
これほど低評価に甘んじることは無かったと思います
もっとも内容的に商業的な成功には結局縁遠かった気もしますけど

おまけ1{netabare}

次女とは女の子の中で2番目、三男とは男の子の中で3番目という意味であり
本来ならそれぞれ長女、次男であるべきです
視聴中は何か意味があってわざとそうしているに違いないと思っていましたが
最後まで見ても特にそれらしい理由は見当たらず
まさか普通に間違えてるんだろうか?{/netabare}

おまけ2{netabare}

古都とコトの母娘の会話
コトの目は母と同じ「赤い瞳」
母が手で示す幼いコトのサイズ・・・
生まれたときのコトは人間の姿ではなかったのかな?
ひょっとして母同様ウサギの姿をしていた?
となると漢字だらけの主要人物の中で
ずっとカタカナで表記されていた彼女の本来の名前は
コト=「子兎」なのかもなぁなんて思ったり{/netabare}{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 30
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

勢いが凄い家族再生物語

くぎゅボイスをかなり堪能できて嬉しいの一言。久川綾がママなのもよき。

鳥獣戯画を元にしたような作品で京都が舞台。

話の勢いが凄くてぼやっと見ているとちーとも話が入ってこない。大半はそれほど重要な話でないようにも思えるわけだが。

なんやかんやあって父が消え、母が消え
かなり時間が経過した後に残された長男、次男、長女がなんやかんやしているうちに新たな娘が登場して話が動きだす。

{netabare}焼き尽くされて、絶望して自害したはずなのに生き返らされて息子にされるシーンは印象的。{/netabare}


OP
ココ 歌 たむらぱん
ED
疾走銀河 歌 TEPPAN
挿入歌
The Secret of My Life Aimee Blackschleger


京都であって、京都ではない、鏡都へ、黒い兔を捜し求め、時空の狭間から落ちてきた少女・コト。彼女の前には、液晶の追っ手や妖怪たちが立ちふさがるが、巨大化するアラタマでなぎ払い、式神の阿・吽とともに都を毎日のようにお祭り騒ぎにしてしまう。都を統べる三人議会のひとり、明恵の元に居候するコトたちは、騒ぎの後には決まって明恵に叱りつけられるが、そんな毎日を存分に楽しんでいた。一方、両親との再会を願い続ける三人議会の残りのふたり、巨大ロボ・ビシャマルをはじめとする科学の力を駆使する鞍馬と、妖怪たちの女王として君臨する八瀬は、鏡都のまちで“みやこ様”として祀られ、彼らの母親でもある古都さまを、コトの身を依り代とすることで呼び戻そうと計画していた…。

第0話 予習編
京都であって、京都ではない、鏡都へ、黒い兔を捜し求め、時空の狭間から落ちてきた少女・コト。彼女の前には、液晶の追っ手や妖怪たちが立ちふさがるが、巨大化するアラタマでなぎ払い、式神の阿・吽とともに都を毎日のようお祭り騒ぎにしてしまう。

第1話 ある一家の事情とその背景
京都・高山寺に暮らす明恵上人とその妻・古都と三人の子供達は、世間に気味悪がられ、鏡都に移り住むことになった。一家は幸せだったが、古都が見る夢は将来必ず起こる災いであったため、夫婦は子供たちを置いて鏡都を去った。両親が去り、三人が治める鏡都に、ある日コトと名乗る少女が現れた。

第2話 やってきたのは妹
過去・コトは神社世界で宮司直轄部隊の兵で師匠でもある稲荷と暮らしていた。自分と稲荷が実は本当の親子であること、絵に描かれた黒兎が母ではないかと直感的に気づいていたが、そのことは秘密にしていた。現在の鏡都では、三人議会が母と同じ赤い眼をしたコトを両親帰還の兆しと考えていた。

第3話 長男と愉快で科学な仲間
実質的に鏡都を管理している鞍馬は、コトに自分たちの母が黒兎であることを教えた。彼は幼い頃から知的好奇心が強く、発明を手がけ、父に褒められる事を誇りにし、鏡都以外の場所で自分自身の価値を確かめたいと思っていた。研究所の仲間・ショーコ博士の性格と伏見の素性が明らかになる…。

第4話 次女と素敵な妖怪達
鏡都では、要らなくなったものを捨てる行事・駅開きが始まり、八瀬の大事なカップが捨てられてしまった。母・古都との思い出の品に囲まれて生きてきた八瀬のためにコトはカップを取り戻そうとするが…。鞍馬と八瀬の因縁を解消しようとしたコトに、母とのつながりを感じる兄姉だった。

第5話 若き三男の悩みと始まりと終わり
三人議会をサボっていた明恵。彼は鏡都を楽しんでいるコトに苛立ちを感じていた…。だが、明恵の苛立ちは本当はコトに対してではなく、自分自身、薬師丸と呼ばれていた彼自身の今のありように向けられていたものだった。コトを乗せバイクで禁足地に出かけた明恵は、コトにある提案をもちかけた。

第5.5話 京都実録篇
声優たちが京騒戯画のモデルとなった京都を案内し、本作のモチーフやエピソードが詳しく紹介される 番外編。鞍馬・ショーコ・伏見が住む鞍馬寺や、心象風景として使われた源光庵、実在した明恵上人が創立した高山寺、さらに高山寺が保管する鳥獣戯画・仏眼仏母画などを訪ねていく。

第6話 二人が計画し一人が悩む話
薬師丸は戦火の中、上人の手により拾われ、家族として暮らすこととなるが…。時を経て、明恵はコトが自分達の妹と確信したが、稲荷の写真を見せられ上人との違いを不審に思う。一方、鞍馬と八瀬はコトの持つアラタマのエネルギーを利用し母を召喚すべくビ シャマルと戦わせた 。

第7話 母が帰還してついでに父も帰還した
コトは神社の聖域から母・古都を鏡都に連れ帰る。三兄弟は久々の母との再会を喜ぶが…。コトは母から自分の出生の秘密を聞き出そうとするが、逆に可哀想な父を救うよう言われ困惑し、やり場のない感情を明恵にぶつける。

第8話 あっちとこっちでもめる話
鏡都に衝撃波と隕石が落ちてきて、人々は逃げ惑い、街は崩壊を始める。コトがアラタマを使って強制介入したことが原因だった。神社と宮司も現れ、鏡都の存在について明かされるが…。コトは、鏡都とみんなを助けてくれなければ、すべてをぶっ壊すと宣言する。

第9話 どうしたらいいかみんなで考えよう
「鏡都」という世界の真実を知りたいと言うコトに、稲荷は感動し、この世界の理を話し始め、言い終わるとコトを御神刀で突く。驚く明恵たち。コトのアラタマが炸裂し、世界は崩壊する。明恵は瓦礫の中で鞍馬や八瀬と向き合う…。この都の真の王として目覚めた明恵は世界の終わりを止めるべく走り出す。

第10話 今日を騒がしく戯れ生きる人々の漫画映画
稲荷は、古都に自分が存在する意味を問い、自分は消えるからお前は生きろと告げる。明恵とコトは数珠を使い鏡都の復活を果たそうとするが、二人は天に飛ばされ、「神様」と出会い、新たな鏡都の主になれと言われ る。父・稲荷の真意を確かめ、答えを出すため、コトは聖域で稲荷と対峙する…!

第10.5話 復習編
コト役の釘宮理恵と明恵役の鈴村健一のナレーションでおさらいする復習篇。二人の出会い、鞍馬・八瀬ら三人議会の紹介と役割、母・古都の帰還と父・稲荷の帰還。そして鏡都と神社の関係や、父と子供たちの確執・葛藤を中心にまとめている。神として転生する魂をもつ男の家族の、愛と再生を描いた物語を振り返る。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

半兵衛♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【ネタバレ有】『世界観はもはや“芸術”の域―!! 世界を巻き込んだ、最大スケールの“家族再生物語”―!!』

 
 制作を「ドラゴンボール」や「プリキュアシリーズ」などの、“子供向け大作モノ”で知られる「東映アニメーション」が担当しており、(本作のような)1クール作品を扱っているイメージが無かったので驚いたのだが―、“主人公の主人公たる所以(ゆえん)”がきちんと本作にも受け継がれていて、そういう所がやっぱり東映だなと思わされる―。


 (タイトルにもある通り―)、本作は、“家族”や“愛”といった普遍的な概念について、(作画による)その
“芸術的世界観”と天衣無縫な主人公・“コト”によって、派手に彩りつつ考える、“家族再生物語”である―。

 (何より)テンポが非常に良く、ストーリー関係無しの一話完結エピソードならいくらでも観ていられそうな“ドタバタコメディ”なのだが―、物語の端々に顔を出す“家族愛”について、観ている内に(否が応で
も)考えさせられ、世界観の派手さの中に核となるテーマが内包した“奥深い”作品となっている―。



 (最初に釘を刺しておくが)、本作は決して、全アニメの内“TOP10”に入るような名作・傑作では無い―(いや、TOP100にも入らないだろう…)。なので(当然ながら)好き嫌いが別れる作品なのだが、それを見分ける実にシンプルな方法がある―。

 本作には、“エピソード0(ゼロ)”と称して「予習篇」なるものが存在し、本作の世界観や作風を一話で理解できる内容となっている―。そのため、この「予習篇」を観て「面白そう!」と思えば一話を観、「意味不明…」だと思えば止める事をオススメする―。

 自分は、前者のように感じ続きを観た結果、予想通り楽しめ―、また、観ていく内にこの予習篇がじわじわ“活きてくる”事を感じた―。



 (本作を評価する上で、まず述べなければならないのが―)、“芸術性すら感じるセンスある世界観の描写”だろう―。

 それは(基本的には)“作画”によって創られているのだが―、色彩豊かにポップに表現されつつ、ただ細かく描き込めば良いというものではない事を教えられる“背景描写”―。現実の京都を参考にしているため、実在する多くの神社仏閣が引用されているが―、世界観の独自性とも相まって、“現実と虚構が合わさった”新たなスタイルが確立されている―。


 鞍馬寺の斜塔を手前に置いた構図に、夜の街の光とそれを囲う山々で“色の濃淡”を出し、最奥の空と星によって“奥行き”を持たせたあのシーンなどは―、“一枚画”としても観ていられる完成度であり、
“芸術性”を感じるなと言う方が無理な話である―。

 (他にも、第一話の“明恵上人(みょうえしょうにん)”と“古都(こと)”の…、“悟りの窓”(=丸い窓)と“迷いの窓”(=四角い窓)のシーンなどは、その時の彼らの“心情”とも重なって特段素晴らしかった―。)



 (だがそれらはあくまで付属的価値であり―)、本作の“核”となる部分は、“家族愛”にスポットを当てて描いた主人公たちの“人間ドラマ”にある―。

 主人公こそコトだが、全ての中心には“稲荷(いなり)”(=明恵上人)がおり―、稲荷の(自分勝手とは違う)“身勝手さ”によって、彼に関わる皆が苦労し苦悩する―。勝手に“薬師丸(やくしまる)”に命を与え…
“鞍馬(くらま)”や“八瀬(やせ)”を生み出し…、他の世界に影響を及ぼす“鏡都(きょうと)”なるものを作り出す…。

 そんな事を無責任に身勝手にする稲荷に、(正直言って)怒りすら覚えたが―、一見すると、“命を持て遊んでいる”かのように見える彼の行いも、結局最後、皆が稲荷を求めた事が“全て”なんだと思わされる―。


 ―「どうせそのうち生きてて良かったと思えるよ…」―。

 (そんな稲荷の言葉ではないが…)、最初は嫌だった事でも、嫌々やって、振り返ってみれば案外好きになっている…。(神仏の世界を描いたこの作品だからではないが―)、どんな事も…どんな人生も…、結局のところ「そんなものなのかなぁ…」って思わされたり…。力み過ぎてる人には優しく肩をたたき…、立ち止まってる人には「下を向くな!」とビンタをかます―。

 悩みや苦悩は人それぞれでも、「人生ってそんなもんだよ…」と―、まるで神仏の世界に生きている人と話しているかのように“諭された”気がした―。



 まだまだ、このレビューでは書ききれていない“良さ”が、本作にはたくさんある―。

 (例えばラスト二話の)、地下での明恵と鞍馬とのやり取りやその後の八瀬との会話…、(最後の)“愛”について稲荷に気持ちをぶつけるコトなど…は、観た人それぞれが違う感想を持ち、観た人それぞれに違う感情を抱かせるだろう―。

 だからこそ、(前述あんな事を言ったが…)、本当はもっと多くの人に観てもらいたいし、各々違った風に感じてもらいたい―。

 ストーリーとしては実にシンプルな作品だったのだが―、久しぶりに、観終わってすぐ「もう一周しても良いかも…」と思えた作品であった―。



 最後に―、“八幡(はちまん)”のホントはコトに優しいところ…好きだよ…(笑)。


  (終)


 

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

75.0 12 京都アニメランキング12位
であいもん (TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (303)
897人が棚に入れました
夢を追って上京するも、父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐこ とを決めた納野和(いりのなごむ)。しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・ 雪平一果(ゆきひらいつか)が、納野家に居候をしながら働いていた。 和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に冷た い態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。 京都を舞台に心温まる絆の物語。
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

心地いい時間

タイトルだけみて、ばらかもんの続編だと思ったのは内緒

京都の和菓子屋が舞台で、和菓子屋の居候の少女一果と、上京から戻った和菓子屋の一人息子の和のハートフルコメディ

これは個人的な今期の優しさNo.1アニメです。

原作も読みましたが、殆ど原作通り。
多少変えてあったり時系列を変更されてる部分はありますが、違和感ない。

多くの場合
原作を読んでてアニメ化されたら何かが違うとかあるし、逆にアニメから原作に入るとアニメがかなりカットかれていたりしてショックを受ける場合がありますが、この作品はそれらが一切ありませんでした。
その辺に凄く高評価をした作品です。

【一果と和】

一果の父は彼女を和菓子屋に預けて蒸発。
母は離婚していました。
それでも彼女は父を探し続けながら和菓子屋でお世話になっていましたが……彼女は最初は和を嫌います。
理由は……

和が10年前に店を出ていった事があるからです。
彼には彼なりの理由と意味があったのですが、それを知る前の一果は……和への第一印象は悪くて……彼女はその理由を

{netabare} 「店から逃げて、お菓子から逃げて、好き勝手して、責任放棄して、そんな無責任な大人にウチは負けへん」と考えていたからです。

それはきっと、そんな人間を彼女は知っているから……父親です。{/netabare}
彼女は父親と和が被って見えたのでしょうね。

{netabare} 一果の父は「子供は手間がかかるし役に立たない」と言ったそうなんです。{/netabare}
親が絶対に口にしてはいけない言葉……いゃ、思ってはいけない言葉だと思うんです。
何かに悩んでいた時に出た言葉だとしても許せない言葉だと思う。

それでも、酷い事をいわれても……捨てられても……彼女が父を探す理由が私はずっと気になってました。

{netabare} でも、一果の思い出の中の父は優しい姿が多くもあるし、父を間接的に嫌う?反面、父を探したり父との約束を守ろうとしたり……
やっぱり寂しいのかな?
一果にとっての血の繋がった父って1人しかいなくて……そんな父がどんなに最低でも彼女にとってはたった1人だし、まだ幼いし寂しいのかな。 {/netabare}

ある日、一果はマナーの悪いお客さんを注意したのですが……恐らくその客の腹いせで、大量に注文を受けたのですが、誰も取りに来ないと言うイタズラにあいます。

{netabare} 一果は子供だから気にしないでいいと周りの大人達に言われますが、1人で町に売り込みへいきます。
理由は「責任に大人も子供も関係ない」って理由なんですが、しっかりした小学生ですね。

確かにその通りではあるんですよね。
厳しい言い方すると、子供が何かをしたら大人が責任を取るものだと思うし、子供が気にやまないようにしてあげるのが大人の勤めだと思うのです。
でも、責任って言葉だけを突き詰めたら子供にだって間違えなくあるものです。

でも、彼女が責任に拘る理由はやっぱり父親にあるのでしょうね。 {/netabare}

売り込みに出た一果はお饅頭が売れずに子供扱いされていた所に、和がギターを持って登場して手伝ってくれる。
素敵なシーンですね⸜(๑⃙⃘'ᗜ'๑⃙⃘)⸝


【みつる】

彼女は和菓子屋でアルバイトする学生さん。
ギターが好きな女の子で動画サイトにupして演奏動画を上げて正体を隠して少しづつ有名になっていたけど、正体がバレかけてバイト先にイタズラ電話が増え始める……それを、気にした彼女は……

バイトも辞めて音楽も辞めて曲も削除して……彼女は全てを捨てようとする。
バイトに迷惑もかけたし動画は身元特定されたら怖いからで音楽は……

{netabare} 家庭が大変なのに自分だけが好きな事をするのは申し訳ない……それは彼女が元から持っていた悩みだった。 {/netabare}

それを聞いた和は「どうせ諦めるんやったらその勇気、他の事に使ってみいひんか?」と、言い家まで乗り込んで、彼女の気持ちと自分が両親に感謝している事を伝えて和はみつるの家族に頭をさげる。

{netabare} でも、別に両親は反対してなくて、直ぐに認めてくれて応援してくれた。{/netabare}

もしも、彼女は両親に話さず好きな事をあきらめていたら、きっと後悔していたと思うんです。

それに勿体ないって思います。
伝えずに終われば好きな事を勝手に諦めていた。
反対されない事も、応援してくれる事も知らずに自分であきらめて……

でも、和のアシストで両親と話して好きな事を諦めずにすんだ。
やっぱり大切な事って伝えないと伝わらない。

よく聞く言葉で言いたい事がある人が「言っても無駄」とか「どうせ聞き入れてくれない」って諦める人が多いんですよね。
そうして勝手に自己完結して言わずに終る。

結局、これって毎回思うけど勿体ないよね。
確かに例え結果が見えてても、それって絶対じゃないよね?
もしかしたら、確率低くても聞き入れてくれるかもしれないし、伝える事って、聞いてもらえるし、自分の気持ちや考えを知って貰うって事も含まれてると思うんだ。
少なくとも、僕は私はこう思うって。

だから、このエピソードを見て私は、やっぱり伝える事の大切であったり伝えない事の勿体なさである事を考えさせられるエピソードであると思います。


【一果の母】

突然、一果を迎えに来た母。
最初はね。
今の今まで何をしてたんだ!ってのが第一印象でした。
最低な母親なら追い返せばいいって思いましたが、母の理由を聞いて……これはそうはいかないなぁ〜って…………

{netabare} しっかり頭さげれて、娘を探しだして、無理に勝手に娘に会うこともしない。
母親の言葉には、一果の事を大切に思って居るのが伝わりましたね。

結局、和達が母親に引き渡す事を決めたのも一果への想いが本物で大切に出来ると感じたからなんですよね。

でも、私がお母さんが一果を本当に大切に思っているんだと感じたのは、一果の気持ちを優先した事です。
連れ戻すのが目的だった。

でも、一果と2人で話をして、彼女は娘が和菓子を好きな事をしった。
和菓子をもっと知りたい気持ちを知った。
今が幸せな事を知った。
緑松が彼女の大好きな場所なのを知った。

だから、彼女の気持ちを優先して今の家族から引き離す事はしなかった。
あれだけ、娘を大切に考えていて、離れていた時間を悔やんでいたくらいだから、きっと本当は一緒に暮らしたかったと思う。

それでも、娘が1番大切だから娘の気持ちを優先して、娘が幸せで居られる場所に託す事が出来る母としての強さであり優しさを感じることが出来る人だと思いました。 {/netabare}


【運動会】

和は一果を大切な家族だと思っています。
一果が寂しくないように気にかけて何かがあれば力になってくれる。
彼は一果の父親代わりになれたらと考えてはいるけど、中々一果は認めてくれなくて、それでも、徐々に和にも心を許していく。
それが、目に見えて感じるのは運動会の話で一果から親子競技に誘われるのは嬉しかったでしょうねw

【和菓子教室】

生徒さんの親子教室で母が娘の失敗を笑ってばかりいるお母さんが居ました。
お母さんは悪気はありませんでした。
子供をついつい可愛くて笑ってしまう。

笑う……笑う事って楽しいとか面白いとかいいイメージがあるけど、笑う事が全ていい事じゃないのもまた事実で笑う事で誰かを傷つけてしまう事がある。

それが善意だろうと悪意だろうと、そんなものは伝わらなきゃいけない人に伝わらなければ何の意味もなくて…………
笑う人に悪意がなくても笑われる人が悪意だと思えば、それは悪意で……

和は子供の頃に将来の夢の発表で、和菓子職人になりたいと発表すると友達に笑われてしまいます。
それを、先生が「悪気が無くてもそれが可能性を潰す」と笑った生徒にお説教をします。

和はこの言葉に凄く救われたみたいです。
私はこのセリフを聞いて、確かにそうだよなぁ〜って感じました。

確かに、将来の夢って誰かにとっては笑えてしまうくらいのものかもしれない。
誰かにとって意味不明でも変でも、本人にとっては本当に真剣な夢なんですよね。

悪意がなかろうと、あの時笑われたから、って理由で、夢を持ってる人が、もしも夢を追いかけられなくなったり、笑われたからって辞めようと思わせてしまったら、本当に可能性を潰す事になる。
だから、可能性を潰す事になるって言葉には納得させられました。

お母さんと娘も最後は和解出来たし良い話でした。

【和の過去】

和はバンドをしていました。
それでも芽が出ることもなくて……
だから、無理矢理仲間から解散を突きつけられてしまいます。

{netabare} でも、本当は仲間達は、和が和菓子が大好きで実家の和菓子屋を気にかけていたのを知っていて、このままバンドを続けるよりわって解散したって話は凄く良い話だなぁ〜って。

自分の夢が中々実らなかったとしても……
その場所は……仲間は……居心地よくて壊したくない場所だと思うんです。
出来れば、ずっとずっとこのままでって……私なら思ってしまう。

でも、本当にその場所を大切で仲間を大切にするのなら、その場所を壊してでも仲間の背中をそっと押してあげる事が大切なのだと思いました。{/netabare}
しかも、その事実を和が知らないって演出がまたいいね

【クリスマス】

一果は母からクリスマスを一緒に過ごそうと提案される。
でも、一果は母との約束は怖いといいます。
{netabare} 母は、約束を仕事で毎回キャンセルするから一果にとっては、母との約束は怖いものに変わっていた。

子供も解ってはいるんです。
仕事なら仕方ないって……でも約束の度に毎回毎回約束を破られると、その約束が薄っぺらく見えてきます。
約束してもどうせ意味ない、自分より仕事が大事なんでしょう、など考えてしまいます。

だから、一果にとって母は仕事が1番だと考えてしまう。
でも、今回は約束も守ってくれて本当に嬉しかったんじゃないかなって。{/netabare}

ただ、一果親子のランランは、和の無自覚三角関係により一瞬乱された事を和は知らないのでしたw


【和の元カノの佳乃子】

京都で再会するのですが……

彼女は和がバンドを解散させられて夢を諦めてた頃に父親が入院したと聞いて、実家に帰る決意をします。
別に、別れる理由が何があったわけではありません。

{netabare} 和は「俺……実家に帰って和菓子作るわ、せやし俺と一緒に実家行……」

佳乃子「ごめんね。私洋菓子が好きなの……さよなら」と部屋を出ていく。 {/netabare}

これで、別れてしまう。
実は、これはお互いにお互いを振ったように思ってるのですが、実はお互い振ったつもりもないのてすが、このシーンって、佳乃子の乙女心が凄く現れてるシーンだと思いました。

皆さんは、どちらが振ったように見えますか?
パッと見は私には佳乃子が振ったように見えます。

しかし、佳乃子は和の夢をずっと応援していた。
そんな人がバンドが解散したから実家に帰ろうなんて言い出したら、今まで応援してたのにどうして簡単に諦められるの?って感じて怒ってしまうかもしれません。

そして、さよならは別れではなくて……
少し突き放しただけなんですよね。
和は別れるつもりはなくて一緒に行こうと言いたかった。

でも、佳乃子も解ってて、それでも1人で決めるんじゃなくて相談して欲しかっただけなんですよね。
2人の事だもん。
一緒に考えさせて欲しいって思う。

そして、考え直して追いかけて来て欲しかった。
それか部屋で待ってて欲しかった。
そうしてでも自分の事を選んで欲しかった。

でも、佳乃子が部屋に戻ると和はいなくて……
それってなんか寂しいです。
和だって別に未練ないわけじゃなかったと思う……作中では決意が鈍らないようにと言われてましたね。
そう考えると和に振られたって感じるかな?って……
そうした佳乃子の乙女心がよく現れたシーンだとおもいました。

みつるちゃんと三角関係になりつつあるのですが、恋愛要素もこの作品の見所です。

【誕生日】

一果は和の誕生日に、一果の誕生日に一緒に居られるチケットを送ります。
3月26日……和と一果は出掛けます。

ひらパーです。
であいもんの聖地になりましたねw
{netabare} ひらパーで、一果は迷子の子供を見かける彼女は優しい子だから気になったのもあるけど頬っては置けなかったのは自分と重なったからかな?

そんな中、一果は和とはぐれてしまう!
彼女の中に恐怖を思い出した。
また、置いていかれたのではないか和がそんな大人ではない事は解っているけど、それでも1人されるのは、やはり恐怖です。
和を見付けた一果は必至に和の服を掴む……二度と逸れないように。 {/netabare}

後は、遊園地で和の事を店員さんにお父さんと言われて否定する一果……
きっと恥ずかしかったんだろうなぁ〜w

{netabare} でも、別のたい焼き屋さんでお父さんと誤解された時は否定しませんでした。
それは多分……一果の中に芽生えた小さな気持が芽を出したのでしょう。

一果「もぅ、面倒やし今日はそれでいいです」と否定しないでいてくれた。

夕方から今日だけ、お父さんの時間。
和はずっとお父さんの代わりになりたかった。
一果の中でホントのお父さんはお父さんで、それでも和なりの父としての優しさが届いた瞬間でした。{/netabare}

誕生日の夜……

{netabare} 和は「お父さんも今がその時やないだけで、会える時はきっとくる」と言います。

何か確信がある訳でもないけど、多分和の中ではそんな気がしてるのでしょうね……いいぇ、そうであって欲しいのでしょうね。


一果「安心できる場所やから私はここで待ててるんです。」

うん、一果って凄く傷ついたと思う。
父に美味しいお善哉を食べようと連れられて来た緑松……彼女は、食べたいと言わなければ父と離れなくてすんだのでは?と考えた事もありました。

確かに、親子が一緒に仲良くいられるのなら一緒が幸せだし、親が子供を見捨てたり…親と子が離れ離れとか、そんな悲しい事はあってはいけない事だしあって欲しくない。

それでも、だからこそ一果には出会えた人達がいて、自分の夢を見つけられて、家族のような存在が沢山出来たのもまた事実。
だから、この言葉を聞いた時に、悲しい事もあったけど、緑松に来た事は彼女にとって幸せだったのだと感じました。{/netabare}


この作品は本当に素敵な物語が多く今期は沢山の良作アニメがありましたが、中でも個人的に上位です。
アニメだけで見ると、ラストはある意味、中途半端に感じる部分がありますが、私は素敵な終わり方だと思いました。

{netabare} 一果のパパと再会が果たせてないので{/netabare}
そう言う意味では半端ですが、私の高評価ポイントがそこで、原作では再会を話してますが、アニメ最終回後〜再会までのエピソードの中に、それぞれの気持ちや意味が見えてくるので深みが出るので、それらのエピソードをアニメ化してないと深みがでません。
{netabare} だから、1クールならここで切り上げて無理に再会させなかった事に安心しました。{/netabare}

後、この作品はホントに悪意がなくて例え意味不な事があってもホントの気持ちを最後に見せてくれるって点も高評価です。

EDもなんか凄く心地いいですね。
作品にあってるし、後EDは止め絵が殆どなんですが、1話から見ていくとEDで1クール分のエピソードのヒントが詰められてるギミックも面白いてすね。
何話で誰が出るとか、何話がこんな感じの話しかな?とかw

1つ悪い所を出すなら1クールである事かな?
2クールで父との再会までして欲しかった。
けど、1クールで凄く出来もいいし、この作品を知れたって事もあるし私として満足な作品です。

是非是非続編をして欲しいですね。
私はこの作品を見てるとなんだか気持が心地よくて、ずっと見られそうな感じがして凄く好きです(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)
レビュータイトルは作品を見た率直な感想にしてみました。

もしも気になってるって人が居たら是非見てみてください。
私の中の人にオススメした作品のリストにも個人的に入ってますw

原作読んでアニメ見てるとなんか、凄い京都弁が移りそうなるw

投稿 : 2024/06/01
♥ : 21
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ばらかもんは一切関係なし

バンドマンで一旗挙げるぞで上京。ありがち。夢破れるのもありがち。
こういうときに親の跡継げる可能性があるというのは有難い。セーフティネット。存続できているか分からんが。

子供だから何も分からんと思って説明もせずに消えるなんて親の責任果たしてないぞ。分かっていないように見える子供でも案外理解できているものよ。一果の場合はアダルトチルドレンみたいなものか。
大人って難しいです。単に年齢重ねただけの人たくさんおる一方で若いのに、しっかり考えていることが分かる人もいる。後者になりたい。
本来は責任果たすのは大人の役目。
この作品見て最初の感想。

2話でバイトしているJK
3話で東京で付き合っていた元彼女。{netabare}あれ洋菓子が好きなんじゃ?別れたんと違うんか。しかも京都に転職なんて。{/netabare}こんな女性おるのか?

タイトル通り出会いを大切にしたいと思える作品だった。
主人公のモテ具合は?なところもあるけど、嫌味がなくて割と好きな作品でした。
一果が可愛い。佳乃子も素敵。


以下は完全に取り留めのないしょうもない感想
{netabare}
催眠術は笑。完全に余計なことしているような気がする
女装が勘違いを招いてちと切ない。
みんな大好きプールでの水着回
片思い中と元カノに挟まれるの気遣うな。お互いに考えていることが笑。女性の怖さを垣間見る。なんでモテるんやろ?にちょい納得
ばあちゃん非常に元気。
地域の運動会。ほんとの親じゃなくても応援は嬉しいよね。生まれより育ち
実の母親が引き取りに来る。でも、娘の幸せを願う気持ちが強いので、そのままいても良いよと。やっぱ父親が糞。お母さんも自分の都合はあったけど、娘の幸せを考えることができる人で良かった。お菓子で和解できたし。
完璧を求めてしまう助っ人の女性職人。愛想が悪いし、ガラスのハート。お客さんもズバッと言うね。店先で口論はまずかった。憧れの人は父と見せかけてもう一人のベテラン職人まささん。和は相変わらず。
元カノは茶道教室に通っている。そこでの話から付き合う以前の過去回想。酔っぱらって気分悪いところを水買って介抱したことで好意を抱き、偶然再会したことを機にお付き合いとは。別れを切り出したけど、愛想をつかしたわけではないと。というかお互いに振られたと思ってるんだね。まだお互いに好意あるのね。憎いなコノヤロー。
それにしても栗の被り物に対する執念が凄い。
一果の誕生日は過ぎてた残念。でも母からクリスマスプレゼントしかも会会うことに。一方で和は誕生日近い。意外と微妙な祖父との柚子にまつわる思い出。美弦も佳乃子もやはり狙ってるな。モテモテ。二人からのプレゼント。ここにもちょっと女性の怖さが…。
10話はお正月。知り合いとしてってことなら練習で作ったお菓子渡すのもセーフ。実はバレてるの笑。次は小梅という元芸者を探す人の話。あの小梅ちゃんおおばあさんだったとは。梅っていいよね。梅干しはしわしわかもだけど、美味しい神食材じゃ。
体調崩した和。憧れのバンド先輩との思い出。美弦が看病。妄想駄々洩れ。佳乃子も見舞いに。同棲時の思い出。体調崩すたびに思い出すんかい。一果も父との微妙な思い出について回想。父親代わりの和とも打ち解けてきたな。
一果の誕生日は和からドライブで枚方パークをプレゼント。企画したサプライズをいつも通り?ぶち壊す。とはいえ、なんだかんだ楽しめているけど、まさかの迷子。一人でも大丈夫と強がるけど、辛いときはしっかり甘えましょう。大人も子供も。和を見つけた瞬間に駆け寄って服の裾をぎゅっと掴んで離さないところに集約されている気がする。父親と勘違いされて嬉しい限りね。良い笑顔も見られて最高です。もしかして一果の実のお父さんって憧れのバンドマン先輩なのかな?
{/netabare}


OP
菫 坂本真綾
ED
ここにある約束 ayahoと曽我淳一によるスペシャルユニット「であいもん」
挿入歌
薯蕷饅頭の歌
オーランドー 栗ManJu 納野和 (島﨑信長)
八重に咲く 堀河美弦(鈴木みのり)
坂本真綾さん出産おめでとうございます。本好きのほうでも主題歌お疲れさまです。しっとりとした始まり方で良き。
ayahoさんのことは存じ上げなかったけど、一部界隈では既に人気を博していたとか。若干19歳くらいだったと思うけど、伸びやかできれいな歌声良いですね。
饅頭の歌は謎。栗へのこだわりがすごい。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
夢を追って上京するも、父の入院を知らされ実家の和菓子屋・緑松を継ぐことを決めた納野和。しかし店には跡継ぎ候補で看板娘の少女・雪平一果が、納野家に居候をしながら働いていた。和は一果の親代わりを任されるも、一度は跡継ぎを断ったことを理由に冷たい態度をとる彼女と働くうちに、ある一面を知ることに…。

1. 和と一果
京都駅前で納野和を行方不明の父親と勘違いしてしまう雪平一果。父親と見間違えたその和が、まさか一果がお世話になっている和菓子屋「緑松」の「跡取り?息子」だったとは。「緑松」で一緒に働くことになった和と一果にちょっとした事件が起きる。

2. 四葩に響く
「緑松」で働く女子高校生、堀河美弦と一果。二人が洗い場で楽しげにしている姿を見て羨ましがる和。 美弦は「緑松」でのアルバイトを家計に足しに大家族を支えている一方で、音楽活動をしていた。 その音楽活動が騒動を巻き起こす。

第三話 夏宵囃子
朝、登校途中、バスに乗り込む父親らしき人物を見かけた一果。 一果もそのバスに乗り込み様子を伺うも、寝入ってしまう。 父親を見失った一果が着いたのは大原三千院。そこで意外な人物と出会う。

4. 風青し 暑気払い

5. 第五話 おしょらいさん
仕事が休みの一果と美弦は街で偶然、和の元恋人、松風佳乃子と出会う。初対面の美弦と佳乃子と一緒にランチをすることになった一果。美弦と佳乃子はお互いに和の話で盛り上がる。二人の微妙な雰囲気に戸惑う一果。

第六話 芋名月

第七話 秋色に舞う

第八話 くり回顧

9. 一陽来復
クリスマスが近づくある日、一果に母からもみの木とメッセージが届く。約束が果たされなかった幼少期を思い出し、母と約束することを怖がる一果だったが、和の言葉に背中を押され、「待ってる」と母に伝える。「柚子羊羹」をきっかけに和は、祖父との会話を思い出しーー

第十話 春待ち偲ぶ
年が明け、正月を迎えた「緑松」では、御菓子「花びら餅」が売られていた。予約分だけの販売だったが、飛び込みで一人の男性がお店にやってきて…男性の亡き母への想いに思い立った和はーーその後、山國神社へ初詣に向かう「緑松」の人々。そこで一果がお祈りしたこととはーー

第十一話 よきかな

第十二話 春暁に鯛

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

和風な群像劇

{netabare}
和菓子屋に戻ってきた和と、複雑な事情を持つ一果との交わりを描いた心温まる人情劇。朝ドラとかでやってそう。

全話通して安らかな空気感が漂っていて、悪意のあるキャラも一切出てこないし人の優しさを描いたような作品。
基本的に一話完結形式だけど、ハズレに感じた回は一度もなく、かなり高水準で安定していたと思う。
それもあってか結構人数がいた気がするキャラ達全員が印象に残ってる。
特によかった回は6話、7話

6話は母が一果を迎えに来る回だが、緑松の皆も一果を引き留めようとはせず、母も一果を無理やり引き取ろうとせず、どちら側も一果のことを一番に考えていてあくまで本人の意思にゆだねるのが本当に良かった。
わざわざ引き取りに来る時点で一果のことを考えての行動だしね。
短絡的な作品なら母を悪として描くんだろうけど、この作品はそんなことはせずに両者共に共感できるようになっていて、この優しさ自体もこの作品のコンセプトに合ってる。
月見団子とぼたもちでどちらであろうと本質は変わりないことを表現するのも良かった。

7話は頭の固いバイトの子と、少し問題のある母親の話。
Aパート、Bパートとも相手が持っている問題点を和が優しく正してあげる回だったが、両パートとも和の過去や経験を活かしてのアドバイスで説得力があった。
Aパート、実際ああいう個人の和菓子店での接客の場面になると、私市のような機械的な対応よりも、和のような柔軟な対応の方が好まれそうだし、一果の指摘も尤も。けど、私市もしっかりとそのミスを反省して次に繋げるし、各キャラの成長が描けていていい。
Bパート、他人の母親相手でもはっきりと指摘出来たり、しっかりとしている部分はしっかりしている和。
過去だけを見るとダメダメだけど、この回に限らず他人のダメな部分には優しくアドバイスをしたり、常に他人のことを考えて行動したり、良い部分の方が沢山あるのでダメ男ながら憎めないキャラだった。

本筋の話、一果の父に関しては解決しなかったけど、そこは2期に期待。
最終回は和が一果にとっての父の代わりのような存在になれたことが仄めかされて終わりと、話に区切りはついていたかな。
二人の仲がより強固になったのが感じられて良かった。
ここまで一果にやさしく接してきたことが功を結んだのか、他人との関わり方と言う点でダメダメな和自身の成長にも繋がっているとも取れるのかな。

それと、主題である和菓子の作品への絡め方が非常に上手かった。
それぞれの和菓子の持つ意味や特徴をストーリーと絡めて描かれるのが話の作りこみを感じられて良かった。
和菓子の細かな知識などが多分に含まれているので、和菓子を扱うアニメ、和菓子屋としてのお仕事モノとしての出来も申し分なかった。
和菓子だけならず、サブタイも毎回本編の内容を抽象的に表せていて細かなところまで作りこまれてる作品だなと。
特に10話、うめかの成長に絡めて、未開紅という和菓子がテーマになっているのも良かったし、春(=梅の開花時期)待ち忍ぶというサブタイも本編に寄り添えていた。

ストーリーもしっかりしてる上に、一果ちゃんや美弦が可愛いので萌えアニメとしても最高でした。
少し小学生っぽくないところもあれば、ちゃんと年齢相応なところもある一果ちゃん好き。
どこか抜けてる和と他人に冷たい一果の会話が面白い作品でもあった。
和の間抜けな行動がギャグにもなっていて純粋に見ていて楽しい作品でもあったかな。
父の話が気になるのでぜひ続編を。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
OPいいな。何アニメなのこれ。和菓子?
やっぱヤニカスってくそだわ。720円...? EDもいいな。

2話 ☆10
今やってるプリキュアにいそう。この子高2? 特定厨さぁ....。
和風な雰囲気でネットが題材奈の面白いな。
バイトの子めっちゃかわいい。一話の完成度が高い。

3話 ☆9
この子小学生なんかよ。小学生なのに随分大人だな。修羅場やんけ。
みたらしめっちゃ食べとった癖に。和菓子に詳しすぎだろ。
洋菓子の方が好きとはw 祇園祭で父と会いそう。

4話 ☆7
このロリコンが。ナンパ 怪しすぎる。女装で草。土用餅好き。
あいつとは遭遇しないのね。

5話 ☆8
年齢差ありすぎじゃねw この家みんな出ていきすぎやろ。

6話 ☆10
小学生らしくないよな。おはぎ入ってる弁当w
まあ引き取りだわな。
両者とも変な引き留めとかせずに一果にゆだねるのが寒い系の作品じゃなくていい。
関東って月見団子も違うのか。
ぼた餅と月見団子の話は家族のことを表してるのね。

7話 ☆10
このダメ男が。頭固い人って接客には向かんな。
おい客の前で喧嘩すんな。いや、和菓子陳腐か?w
てか小学生が良く陳腐とか言う言葉知ってるな。
これ絶対小学生にはむずすぎるでしょ。一回ミスったら終わりそうだし。
マジで難易度高いだろw このママなに。あの言動肯定するの?
ちゃんとよその母に間違いを指摘できる当たりなんだかんだダメ男ではない。
A、Bパートとも自分の経験や過去を活かしたアドバイスで説得力がある。

8話 ☆8
初対面の相手の顔とか絶対覚えられないよな。
あの栗確かに替えがなさそうだw バイバインじゃねーか!!!
日本妖怪のコスプレとかマニアックすぎんだろ。
ここ最近ずっと高水準で安定してるな。

9話 ☆8
誕生日一人の僕はどうすればいいんですか。小学生あるあるの券。
あくまで母と平和な雰囲気なのが本当にいい。年齢差がありすぎる。
そこは和菓子にしろよw 栗かぶれ。

10話 ☆10
物は言いよう。寛容な仏さん。食べるなww ロリは最高。
今回オチは読みやすかった。けどほんと雰囲気がいい。

11話 ☆8
俺かよ。必然とは。だから信頼してた緑松に預けたのか。
子供っぽくない一果。和の方がよっぽど子供っぽいまである。
一果の父の役目を和が担った感じで仲がより強固になったように感じる。2期で再会までやってほしいなこれ。

12話 ☆9
こういうとこだけ小学生っぽいの可愛い。
桜餅って関西と関東で違うんだ。ひらぱーw
父のような存在になれたということを暗示する展開が良き。二期が欲しいな。

曲評価(好み)
OP「菫」☆8
ED「ここにある約束」☆7.5
9話ED「オーランド―」☆5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

69.0 13 京都アニメランキング13位
ハイスクールD×D HERO(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (205)
1270人が棚に入れました
早朝から誘惑してくる朱乃、急接近してきた小猫、そしてますます積極的になったアーシアに、3人への対抗心を燃やすリアス。
歌劇な争奪戦の中心にいる一誠は、幸福なエロエロライフに鼻の下を伸ばすばかりだった。

平穏な日常をマンキツする一方で、オカルト研究部のメンバーばバアル家とのレーティングゲームと一誠たちの修学旅行に向けて着々と準備を進めていた。

修学旅行の行き先は、異なる神話体系が存在する京都。
観光を楽しもうとする一誠たちだったが、到着するやいなやカオス・ブリゲード一派と古都に棲まう妖怪たちの悶着に巻き込まれてしまう。
一誠はリアスの愛する京都を守るため、新たな「可能性」を模索するが……。

声優・キャラクター
梶裕貴、日笠陽子、浅倉杏美、伊藤静、竹達彩奈、野島健児、小山力也、逢坂良太、中村悠一

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

赤龍帝(おとこ) 対 獅子王(おとこ)

この作品はハイスクールD×Dのシリーズ4期目に相当する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

気が付けば4期目…と言う印象が一番しっくりする気がします。
元々は一介の男子高校生だった兵藤一誠は、その身に宿すセイグリッド・ギアのせいで命を落としてしまいましたが、学園一の美少女であるリアス・グレモリーによって転生し、以降彼女の下僕悪魔として生きていく…

という設定で本作品は始まりましたが、気が付いてみると次々と襲い来る仲間の危機を脱する傍らでレーティングゲーム…というスタイルが、今ではすっかり定着したように思います。

今期の作品を視聴して先ず気になったのがキャラデザが変わった点でしたが、wikiをググってみたところ、キャラデザだけでなく、監督を始めとする制作スタッフが一新されていたみたいです。
何故制作スタッフが大幅に変更されたかは分かりませんが、この作品の魅力は損なわれていなかったので一安心でした。

制作スタッフの違いにより、作風がガラッと変わってしまう事は少なくありませんから…
そしてその結果、作品の評価に響くことだってあり得るのも、アニメ業界の厳しさなのだと思います。

wikiをググった際に目に入ってしまったのですが、原作の小説は全25巻で完結し、今後続編が始まるんだそうです。
一方、アニメの方は現在4期まで放送されましたが、原作の第3章(7巻~12巻)の途中までが使われています。
つまり、何が言いたいのかというと、原作のストックは山ほど残っているのでアニメ5期、6期と続いていくことに対する障害が無い、ということです。
これは幸先が良いですね。

気になるのは、一誠がどんどん戦士として強くなっていく点です。
もちろん、強くなるのは悪い事ではありません。
ですが、他の人と比べると強さに対するスピードとスケールが圧倒的に違うんです。
最初は、チェスの駒の一つポーンでしかなかった一誠がどんどん強くなるのは、この作品の見どころであり醍醐味でもあると思うのですが、時折過程をすっ飛ばし過ぎなのでは、と思えなくもないのが正直なところです。
これが赤龍帝の宿命なんでしょうか…?

もう一つの違和感…それは冥界で「おっぱいドラゴン」が子供たちに大人気であるということ…
子供たちに人気があるのは、どちらかといえば良いことだと思います。
ですが、子供たちが一斉に「おっぱい、おっぱい…」と歌いだすのはビックリです。
確かに昔「お母さんと一緒」でも類似の題材を取り上げた歌が無かった訳ではありません。
ですが、小さい子供の情操教育上の問題がある上、そもそもこの作品自体にAT-Xでは視聴年齢制限番組がかけられているにも関わらず、冥界では小さい子供が大勢でおっぱいを連呼することに対して違和感を感じずにはいられませんでした。

更に気になる点を挙げると、一誠によるハーレム化に一層磨きがかかっている点は気になります。
確かに、「ハーレム王に俺はなるっ!」からこの物語が始まりました。
だから多少のお色気は有っても気になりませんし、むしろ一誠のこれまでの活躍の成果だと思っています。
ですが、最近…一誠の廻りの女の子たちは、みんなポンポン脱ぎ過ぎじゃありませんか?

映像が解禁されたからといって、ポンポン人目に晒すのも限度があると思うんです。
元々リアスの露出が一番高いと思っていましたけれど、最近じゃ故意の露出はむしろ控えめ…
それより、アーシアが負けじと露出で奮闘するのは…元々そんなキャラでしたっけ!?
それにこの作品には種ちゃんやまややんも出演しているんですよ…

別に露出が嫌いな訳ではありませんし、豊富なファンサービスである事も理解しているつもりです。
ですが、そろそろ登場する皆さんの恥じらいが恋しくなってきたのかもしれません…
むしろ、露出だけがこの作品の魅力…という風には思われたくないのも本音なんですけどね。

でも原作は相当過激だと聞いたことがあります。
もしかすると、これでも原作には遠く及ばないのかもしれませんけれど…

今回の物語は大きく二つ…
前半は一誠たちが修学旅行先である京都で巻き込まれるトラブルについて…
そしてもう一つは若手最強と称されるサイラオーグ・バアル眷属とのレーティングゲームです。
どちらも手に汗握る展開が繰り広げられます。
そしてそれぞれの顛末…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、Minamiさんの「SWITCH」
エンディングテーマは、たぴみるさんの「モテないくせに(`;ω;´)」
私はどちらの曲も好きでしたよ。

1クール全12話の物語でした。
今回も物語の途中で終わった感がありました。
今は何の情報もありませんが、きっと続編は制作されると信じています。
これまでグダグダだった点にも進展が見られましたし、結果的には良かったのではないでしょうか。
一誠の更なる成長と今後の展開…楽しみです♪

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

7話で断念

5話までの感想{netabare}
一期は面白かったが二期で「あれ?」となって三期で「こりゃ辛い」となりました。
確か三期は途中で脱落したんじゃなかったかな。

特にダメだったのがこの作品の肝になる部分の「オッパイ好き」の扱い。
構造としては“ダッシュ勝平”的なもので良く言えば王道、悪く言えば古めかしい系なんだけど、物語を進めてくウチに段々と「オッパイオッパイ言ってるが、実はそんなに好きではない?」と疑問に思うことがチラホラ。
そんなんね、男だったら好きなのは当たり前で、それとは一線を隔した常人離れして好きであるからこその設定なハズなのに、妙に素に戻るというか常識人ぶるというか…。
「テキトーにオッパイ叫ばせとけばいい」って雑さを感じる、一時期のあかほりさとる作品を見てるような気分。
「〇〇が好きすぎてしょうがない主人公」ってことならちょっと前にネジ好き少年が主人公の“ヘボット”ってのがありまして、あれに比べると好きさ加減はホント弱い。
あとは子猫がデレたことかなぁ、お陰で気持ち悪いキャラにジョブチェンジしてくれましたぞ。
それと英雄派か、末裔のクセになにご本人ぶってんの?ってのは結構キツい(ってか一子相伝なん?)。
まぁ英雄派だけでなく既存の神話や伝承モノをホイホイ出すのがアホ臭い、そういうのに頼らないと「コイツスゲーんだぞ」って表現できんのか。
他にも「う~ん」って点は多々あるけど割愛。

ってなことを思いつつ四期となる今作を見てて、感想も書く気無かったのですが──しまった、むしろ書いておけば良かったか。
5話、懸念してた「本当にオッパイ好きなん?」って問題が如実に表れることに。
ピンチになってエルシャに言われて「あ、自分はオッパイドラゴンなんだ」と気付くって…なんだそれー?
ひと時も忘れないくらい好きだったんじゃないのかよ、ってかだからこそ0話は狂気状態から戻って来られたんじゃないのか。
そこまで好きでもないのなら1話戻ってこれたのは別に大したことではなくなってしまう、逆に0話戻って来れたのを大したことだと扱いたいなら失念(言われるまで気付かない)させるなよと。
こう都合のいい時に設定を出したり引っ込めたりされるのって辛いんですよね…。
どうしようねこれ。

絵が変わってなければ今期見てませんでした。
変わったことで「ノリももうちょいマシになるかな?」と期待した訳で…う~ん、ノリは前からのまんまなのかねぇ?{/netabare}

7話で断念{netabare}
敵が手加減してくれる、都合よく誰かが助けに来てくれる、都合よく新たな能力に目覚める

萎える要素だけど、1個だけならまだしも3つ同時とは…数え役満って感じですかね。
前からそうだったけど、主人公は常に権威に守られてるのはホントもう止めた方がいいと思うぞ。
これ以上見ても文句しか出なさそうだし断念~。
3期まで見たんだけどねぇ…あ、3期も途中で断念したんだっけか。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

原作寄りになったらしい

制作会社がティー・エヌ・ケーからパッショーネに変更されたのに伴い、キャラデザも大幅に変更。原作のイラストに近いものに戻ったとか。

0話は前期が途中からオリジナル展開になったことで{netabare}アーシアが異次元に飛ばされたところから{/netabare}スタート。最初、間違ったのかと思った。そこから原作に沿ったストーリーに戻したようだ。{netabare}暴走したイッセーを鎮めるために、おっぱいドラゴンのうたを流してリアスの乳首を押すように促す。{/netabare}

前半は{netabare}リアス、朱乃、子猫を除くメンバーで京都へ修学旅行。セイクリッドギアの歴代赤龍帝の残留思念との対話。エルシャとベルザードがくれたものが鍵を握るはずだけど、なぜか周囲が性欲を思いのままにぶつけるように。九重の母八坂を取り戻すためにカオス・ブリゲードの英雄派と戦う。曹操たちとのバトルに負けそうになるも、イッセーはリアスを召喚し、乳首を押してパワーアップ。ベルザードが意外とお茶目。最終的に西海龍童(ミスチバス・ドラゴン)と初代孫悟空の助太刀で何とか退けた。{/netabare}

後半は{netabare}魔力がないせいで虐げられてきたが、鍛え上げられた肉体ひとつで戦うサイラオーグとのレーティングバトル。負けられない戦いだが、コリアナ・アンドレアルフスのストリップはさすがにどうだろう?結局、ブラジャーよりも先にパンツを脱ごうとしたことに怒ったイッセーに不飛ばされちゃう。最終決戦はレグルスを身に纏い本気モード(見る人によっては勇者王に見えるらしい。自分は聖闘士星矢だと思った。)のサイラオーグとイッセーの一騎打ち。負けそうになるし、歴代赤龍帝の負の感情に飲み込まれそうになるが、観客のおっぱいコール、歴代白龍皇の一人の協力、リアスへの想いにより、リアスに告白するついでにパワーアップして打ち破る。それと並行してイッセーがリアスを名前ではなく、部長と呼ぶ問題を解決する話も。愛し合うからこそ、しっかり名前で呼んでほしいですよね。「抱こうとする女をここまでしても、部長・・・?あなたにとって私は・・・」というリアスがサウナで良い雰囲気になりそうだったときに放った言葉が頭に残る。イッセーがそこに中々気づかないのは見ていて非常にもどかしいものがあった。気絶しても尚、戦い続けるサイラオーグ、イッセーとリアスの幸せなキス、昏睡状態だったサイラオーグの母が目覚めたことが印象的だった。{/netabare}

おっぱいドラゴンが人気者で、誇り高い赤龍帝が貶められているように感じ、咽び泣くドライグが印象的だった。そして、パイリンガル有能すぎる。
レイヴェルがハーレム要員に加わったのも嬉しい。そして、堕天しそうなイリナ可愛い。ゼノヴィアも好きだなあ。

前半と後半でOP映像が若干違う。

5期が楽しみじゃあ~

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

61.9 14 京都アニメランキング14位
おこしやす、ちとせちゃん(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (45)
140人が棚に入れました
京都に住む子ペンギン、その名もちとせちゃん。
もふもふした愛らしい子ペンギンのちとせちゃんは、
おいしいものや楽しいことが大好き。

人々と触れ合ったり、おいしいものを食べ(させてもらっ)たりーー
好奇心のおもむくまま、京都の街をうろうろします。

清水寺・銀閣寺・祇園 …
誰もが知っている京都の名所をペンギン視点から描きます。
なつかしてくてどこかあたたかい、ほっと心がやすらぐような
癒しのペンギンショートアニメ!

声優・キャラクター
遊佐浩二、小岩井ことり
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

私のPCのデスクトップは、龍安寺の石庭です(笑)

[文量→中盛り・内容→雑談系]

【総括】
ペンギンが紹介する、京都の観光PRショートアニメ。、、、と、それ以外に表現しようがない(苦笑)

スポンサー、京都府なのかな?(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
では私も、京都のPRを(笑)

昔、京都旅行に行きました。目的は、龍安寺(石庭で有名なところ)。まあ、他にも色々行きましたがw

龍安寺には、私が好きなエピソードがありまして。大学の時に講義の中で(余談として)聞きました。それで、興味をもちました。

日本文学、文化の研究者として有名な、ドナルド・キーン氏が、まだ留学生として京都に下宿していた時(1940年代)の話。(「」内はキーン氏の文章)

「或る晩のことです。十五夜で、それはそれはきれいな月の晩でした。 私は大学からの帰り道、その月を見上げて惚れ惚れしながら京都の町を歩いておりました。」

……当時の京都は今ほど観光地化されておらず、龍安寺にも(他の寺にも)拝観料なるものはなく、常に門戸が開かれていたそうです。

「私は竜安寺の門をくぐって本殿に入り、あの有名な石庭を前にした縁側に座り込みました。月光に照らされた石庭の美しさ。私はしばらく身動きができませんでした。」

……私も、本当は月夜の石庭を眺めたかったのですが、17時までしか開いてなかったんで、仕方なく、昼に行きました(笑) 月夜の石庭、一度観てみたいな~。

「三十分、いえ 小一時間ほども私はぼんやりと庭を眺めていました。もう十分すぎるほど石庭に見惚れた後です。ふと傍らへ目をやると同時に私は驚きました。いつの間にか私のそばに、一杯のお茶が置いてあったのです。誰が?いつの間に?どうして?」

「想像するしかないのですが、おそらくお寺の誰かだったのでしょう。外国人の若い学生が石庭に見惚れているのを見て、邪魔をしないように、そうっとお茶を置いていってくれたのです。私は、とても感激しました。」

キーン氏は、「こんな気遣いの仕方ができるのは、日本人だけだ」と言います。曰く、

「我々(西洋圏)も、お客さんにお茶は出す。でも『やあ、良い夜だね』などと声をかけるだろう。しかし、日本人は違う。深い部分で他者を尊重していて、思いやりがある。その思慮深さ、高い教養に、私は日本人が大好きになった。」

……なんか、このエピソードを聞いたとに、素敵だな~。と、思ったんですよね。シンプルに。

ちなみに、キーン氏の留学中っていつ頃だろ?と思ってWiki調べたら、、、昨年の2月にお亡くなりになっていたんですね。享年96歳。最後は、日本に住み、日本国籍を取得し、日本人として亡くなったようです。御冥福をお祈りいたします。

キーン氏は晩年、今の日本社会の在り方に警鐘を鳴らしていました。

「日本社会の強さは、高い教養と共同体意識のはずだ。それが、世界に誇る日本独自の文化を支えている。私は以前、「日本は文化の維持、発展を国是として、アジアのフランスを目指すべきだ」と主張していた。その思いは、ますます強くなっている。急増する外国人観光客が、どこを訪れ、何に関心を持つかを考えれば、日本に何が必要かは明らかだろう。貧しくも豊かだった日本が、豊かだが貧しい国になりやしないか、危機感を持っている。」

……最近、マスコミを賑わす様々なニュース。高い教養と共同意識、思いやりの精神。変化して良いこともいっぱいあるが、忘れたらいけないものもあるよなと思いました。なんか、改めて(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 12

うみの藻屑 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

今期究極の癒し

コウテイペンギンが当たり前のように
京都に現れては人間と接していく、
そんな感じのほのぼの日常ストーリーです。

休日の朝にこれを見ると心が温まります。
キュッキュッという鳴き声ところんとした姿がたまりません///

京都は大阪から1時間弱で行けてしまうので
私も良く行くのですが、しっかり有名どころが描写されていて
「あ、ここ行ったところだ!」とつい口にしてしまうくらい
リアルです。

今の時代こういうまったりな時間の流れが不足している
ような気がして、本作を見ると忘れがちだった日常を
自然と感じさせてくれる気がします。

ちとせちゃんは気ままに京都をぶらぶらしていますが、
ご両親はどこにいるのでしょうか・・・

投稿 : 2024/06/01
♥ : 2

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

凄く可愛いよぉ〜(´艸`)*

ちとせちゃんは可愛いペンギンです(´艸`)*
この作品とても気に入っています^ ^
物語は数分なんですが、ちとせちゃんが京都の町を歩き回る作品でちとせちゃんが本当に可愛くて癒される作品です。
是非是非見てみてください^ ^
私は短編アニメは色々見てきたつもりですが短編シリーズではこの作品は一番好きです!
ちとせちゃんが可愛くて原作も購入しましたがかなり人気みたいで集めるのに苦労したりしましたw
ちとせちゃんは京都で大切にされてるのですが沢山の人から愛されてるペンギンさんで町の暖かさとか優しさとかも伝わるし雰囲気も素敵(´艸`)*
ちとせちゃんの鳴き声も可愛い♪
短編アニメではかなりオススメです^ ^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

68.0 15 京都アニメランキング15位
継母の連れ子が元カノだった(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (204)
645人が棚に入れました
まだお互いに、好き同士。そんな元カップルが――親の再婚できょうだいに!? 第3回カクヨムWeb小説コンテスト大賞受賞の人気ノベルをコミカライズ! 一つ屋根の下で繰り広げられる、ひたすらに甘くて焦れったい悶絶ラブコメ!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

後半にかけて良くなった

{netabare}
最初の方は個人的今期ワーストだったけど、最終的な印象はかなり良くなりました。

最初の方はとにかく主人公とヒロインの口調がラノベ臭すぎてイキリがきつい、というのと、兄弟と認識したら負けゲームとか、パンツがあーだこーだとか、話もとにかく寒くて不快感が強かった。
サブキャラも思考が気持ち悪くて全然好きになれなかったし。

前半の悪いところは口調とノリがきついという点に集約されているのでこれぐらいにして、後半は口調は変わらないとは言え主人公達に普通の人間らしさが出てきて、話も恋愛物としてかなり真面目な雰囲気になって良くなった。
要はこれ、ヒロインだけでなく主人公もツンデレというか、捻くれた者同士の恋愛物だったというか。
主人公の痛いキャラも、他人に対して不信感を持っていた過去がバックボーンとなっているなら、天然ではなく設定上のものであるし共感ができた。
序盤は主人公の、ゆめに対する冷たさとか、本心が全く見えないところが大嫌いだったけど、最終回付近ではちゃんとゆめへの思いが伝わってくる描写が多く、普段はイキってばかりだった主人公の本心が見えて印象が良かった。
何なら、序盤ずっと感情無いですよみたいな感じだったので、そんな主人公が涙してるシーンは、より映えていたようにも思う。

語り口調での心情描写もはまっていて、最後はラブコメではなく恋愛物としてしっかりとしていたのでかなり好みでした。
祭りの過去回など含め、いかにも年相応な恋愛っぽかったのも良かった。
最終回だけで言うなら個人的今期1位か2位。
最初切るか迷ってたぐらいだけど、最終回付近だけでも見て良かったと思えました。終わり良ければすべて良しを体現したような作品。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆2
ラノベ多すぎ。会話しょーもな…。眠い。カッコウかよ。
会話ラノベ臭すぎ…。主人公のイキりきついわ。
しょうもないゲーム、なにこれ。この茶番面白くないわ。
同じ名前なら普通同じクラスにならないよね。
この何もかも見透かしてる感きついなぁ。
しょうもない胸の話今引っ張ってくんなや。会話と展開の一つ一つが臭い。
誘惑しとるやん。mbs遅いから、寝落ちしそう。
いや何しようとしてんだよw

2話 ☆2
きついわこのヤレヤレ系主人公。会話きっつ…。ノリもきっつ。
スポーツテストしてただけやんけ。言葉回しがいちいちキモイ。
普通に付き合えや。不問にってなんやねんその上から目線。

3話 ☆0
きっつ。ほんとにきもいこのアニメ。皆って誰だ? はぁ…。
これ系のラノベ臭すぎ。
行動何もかも見透かしてますよ感きっつい。
このカッコつけた口調ほんときつい。そもそも展開がきつい。
このパンツとブラの話何時までやっとんねん。
アンタッチャブルとかいちいち言い回しが気持ち悪い。
家族間でなんでそんな変なルール作るんだよ展開がラノベすぎる。
寒。Theラノベ展開。何が仲のいい兄弟を演じるとしようだよ、イキんなks
この茶髪友崎か髭にもいなかったか?
家族でこんなきもい会話すんな。
てかどんな関係ならこんなキモイ会話になるんだよ。
ヒロイン思考やばすぎだろ、他人に干渉すんなや。
同じ家族内なのになんで嫉妬して足引っ張ろうとしてんだよ。
ほんとラノベラブコメって寒いわ。いや変装って何がしたいんだよ。
てか、それなら初対面扱いになるはずで、なんでそんな奴を家に上げた。
ほんと展開が頭おかしい。キャラの行動が全員キツすぎる。
体幹1時間。人倒れたって笑い話じゃねーだろ。
このアニメ倫理観どうなっとんねん。見てたら気分悪なったわ切り。

4話 ☆1
デート自体兄弟感ないだろあほなんか?
デートに変な目的があるのがいかにも臭めのラノベ。
そして謎のストーカーも。
これこの南と川波が付き合いたいから引き離そうとしてるパターン?
てか川波も南も完全に唐突に出てきたし印象ないんだよな。
可愛いなの言い方きっしょ。ラノベってこんなんばっかなの?
心情描写が全員イキリ口調なのがほんときっつい。
たんもしと言いこういうくっさい言い回しラノベオタクには受けるの?
こいつらサイコパスかよ。坂口安吾に謝れ。
もう兄弟云々のしょうもないゲームの存在忘れてるよね。

5話 ☆2
クソラノベ読むな。けどこいつらは好きそうなクソラノベ。
なんで上から目線なんだよ。友人家にでも泊まってろ。
は? クソラノベ特有の隣人設定。
ドリンクバーはちょっと面白かったわ。

6話 ☆2
キミ戦w
たんもしとかキミ戦読んでるやつこういうキャラに憧れてそうだな(偏見)
テスト埋めないの意味不明だろw 首席譲るためなんだよw
ほんとこの何もかもわかってますよ感。
他人のテストの点数予測してわざとミスるっていう展開が超ラノベ的。
痛い。ほんと痛すぎる。
浮気現場。はがないw
ほんと痛めのラノベしか出てこない辺りこの作品の読者層がお察し。
けどこの緑の子は可愛いな。
こいつら兄弟だろ何がしたいねん。お前が名前で呼ばなかっただけだろ。
生理の話を公然と平気でぶっ込んでくんのがいかにもラノベ。
デリカシー無さすぎだろ。

7話 ☆5
男おらんかったらあんまり悪くない説はあるな。
こういう主人公監視みたいな謎な流れが臭すぎるんだよ。
ほんとラノベの臭いところを詰め込んだような作品だな。
まあちゃんと振るのは。比較的見られる回ではある。

8話 ☆0
こいつ諦めたんじゃないんか。ダンタリアの書架なっつ。
ほんと思考キモすぎだろ。
なんで他人の性癖とか知りたいんだよ、なんでそれでラノベを調べようとするんだよ。
リアルな女子じゃなくてラノベオタが好きそうって感じの女しかおらんのがほんときつい。どうせキモイ服着させるんだろ。ほんときつい。
ラノベほんときもいわこれ読んでたらドン引きレベル。
この話何回やるねん。ほんとしょうもないラノベばっか出てくんな。
吐き気しかせんわこのアニメ。変なエロ散ら付かせが不快。

9話 ☆9
けどなんかこのアニメ口調マシになってきたな。
一話みたいに何から何まで不快とかではなくなった。
ずっとこの感じでやってくれや…。嫉妬すんなw 浮気ラインが厳しい。
OPのシーン。今回マジで悪くないな。クズ彼氏さぁ…。
そこは祭りでかっこよく登場しろよw BGMいいな。別れるんかい。
過去話の方が面白いわ。

10話 ☆5
意外と悪くない説が出てきたアニメ。Gさん...。
中々にポンコツで草。評論家さん。
ほんとに不快感薄れたけど、慣れなのか?
こいつアニメしか見てなそうなのに。

11話 ☆7
元カノかな? やっぱりなんか普通に見られるようにはなった。
こいつのルーツラノベじゃないんか。
最近主人公に人間らしさが出てるのがいいわ。
最初の方冷たかったのが。露骨な誘導。ただの勘違いかよ。
最後のセリフいいじゃん。

12話 ☆10
なんやかんや後半結女のことを本気で考えてるのも伝わってきて良かったな。
他人に興味がないというのは現在の性格にも少し影響がみられる。
この痛いキャラも設定上のものならまあ許せる。
こいつ今ラノベしか読んでないのに...。
まともに惚れるまでの過程などの内面描写をちゃんとやってていい。
こういう感情無いですよ系主人公が涙してるシーン結構好き。
これ切らなくてよかった。今の所今期の最終回で一番良かった。

曲評価(好み)
OP「デネブとスピカ」☆8
ED「ふたりピノキオ」☆4.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

先行上映会に行ってきました

角川スニーカー文庫のラブコメ作品がアニメ化です
原作未読

角川スニーカーという単語を久々に聞いた気がします
ラノベ界の頂点が電撃文庫なのは言うに及ばず
もう一つの角川系レーベル
富士見ファンタジア文庫にも大きく水をあけられ
GA文庫とかにすら負けているのが
かつて「涼宮ハルヒの憂鬱」で一世を風靡した
角川スニーカー文庫のアニメ事情です

どうやら最近は角川系列の小説投稿サイト「カクヨム」
を使って新人を発掘しているようで
カクヨム→スニーカー→アニメ化
の流れを歩んでいるのは
ひげひろ、スーパーカブに次いで3作品目のようです

先行上映会で1~2話を見た感じは
会話劇が中心の王道ラブコメという感じ
会話に重点が置かれている分
役者の演技力が重要になるわけですが
主人公&ヒロインに
下野紘&日高里菜という安定感のある二人
これは間違いないキャスティングですね!

1~2話を見た限りでは
絵も非常にきれいで
キャラクターの表情が魅力的でした
お色気シーンも結構ありましたw

この手の作品は途中から崩れだすことも多いので
1~2話だけで判断するのは危険ですが
今のところ非常に感触がいいです
このクオリティが続くなら
ぜひ最後まで視聴したいと思います
~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~・~
舞台挨拶レポート(1~2話のネタバレ有)
{netabare}
登壇者は
伊理戸水斗役:下野紘
伊理戸結女役:日高里菜
南暁月役:長谷川育美
川波小暮役:岡本信彦
東頭いさな役:富田美憂

まずは自分の役柄について
(主役級の二人はお互いのキャラについても)

下野:水斗はクールというよりは偏屈
気持ちの表現が得意でないタイプ
結女ちゃんは意地張って強がって
本心を隠し通せてるつもりなのがかわいい

日高:結女はクールなようで
第三者から見たらバレバレ
背伸びしてる感が
守りたくなっちゃう感じ
水斗はクールなので
もっと感情を見せてほしい

2人の意見がほぼ一致してる感じですね

長谷川:こういう小動物系のキャラは初めて演じるので
声のトーンでかわいさを表現していきたい

弱キャラ友崎君(七海みなみ)
86(ヴラディレーナ・ミリーゼ)
恋は世界征服のあとで(禍原デス美)等
最近ぐいぐい伸びてきてる期待の若手ですね
ウマ娘関連のステージで踊ってるのは見たことありましたが
しっかりトークするイベントは今回が初めてだったので
じっくり精査していきたいところ

岡本:自分のことROM専ってリアルでいうやつって・・・
絶対ヤバいやつだよねw

ROM専って言葉自体
もともとねらーしか使わないネットスラングな上に
いまはもうほとんど死語に近い・・・

富田:(1~2話までには)まだ出てきてないですが
かなりの陰の者です
水斗と仲良くなるんだけど
人との距離感がバグってる
あと、何がとは言わないですが・・・大きいです!

大きい!
・・・何が大きいんだろうなぁ(すっとぼけ)

質問:きょうだいがテーマの作品だけど
5人の中で一番兄・姉っぽいのは?

下野:お兄さんっていうよりお母さんっぽいって言われる
日高:あー
岡本:自分もお兄さんって感じじゃないので
長谷川さんとかしっかりしててお兄さんっぽいかもしれない
長谷川:恐縮です
しっかりしてるって意味なら
日高さんがお姉さんっぽいんじゃないですかね
下野:日高は楽屋でお菓子への食いつきがすごかったよ
日高:えー!?楽屋に先に入ってた下野さんが
差し入れのお菓子をおいしそうに食べてて
私にも勧められたんですよ
しかも
「何が入ってるんですか?」
って聞いたら
「わかんないけど美味しい!」
ってw
下野:わかんないものは仕方ないだろ!
日高:だからやっぱり下野さんはお母さんかなw
富田ちゃんはしっかりものだから妹にしたいキャラ
下野:じゃぁ俺がお母さんで岡本がお父さん
残りは三姉妹でいいか

すごい家族が誕生してしまったw

質問:作中のキャラをきょうだいにするならだれがいいですか?

下野:結女を妹にしたいかなぁ
いさなはちょっとアレだしなぁ・・・
富田:え!?・・・え?

日高:消去法だなぁ・・・
小暮が無難かなぁ
水斗は口悪いし

長谷川:消去法で小暮はすごくわかります
あとは私もオタクだったので
いさなが妹ならオタトークで盛り上がれていいかも

富田:私は消去法じゃなく小暮ですね
妹を甘やかしてくれそう
岡本:欲しいのは兄っていうかパシリなんじゃ

岡本:水斗は弟だったらいいかも

下野:正直に言うとね
回想シーンの昔の結女ちゃんが
めっちゃ好みなんですよ
今の結女ちゃんもかわいいんだけど
見た目的には圧倒的に昔!

中学生結女ちゃんがかわいいのは分かるw

ここから配信終了し
上映会で1~2話視聴済みの観客に対して
1話、2話の感想を

1話について

下野:ほぼ二人で話してる
モノローグとナレーションとセリフと
頭いい子たちだから
僕なんかが普段使わないような単語がいっぱい出てくる

日高:頑張ってる結女がカワイイ
お風呂はセクシー
結女だっていさなに負けてないと思う!

2話

長谷川:結女といさなの
「いいもの持ってる」
の会話に参加できないのが残念
日高:でもそういうのも需要はあると思うよ!

富田:二人とも頭いいから
駆け引きみたいなのも見どころの一つ
そのモノローグそのまま口に出せよ!
ってむずむずする

終演の挨拶

富田:いさなは登場したら『やるやん』という活躍を見せてくれる
キュンキュンしながら
時にクスッと笑って
時に切ない気持ちで楽しんでほしい

岡本:モノローグも含めて楽しめる作品
会話のテンポや間が面白さをさらに引き上げている
小暮が主人公2人にちょっかいかけ続ける姿を楽しんでほしい

長谷川:演じていて楽しいキャラクターなので
第3話以降も早く見てほしい

日高:このあとも水斗と結女を中心に濃い会話が続いて楽しかった
少人数で団結して一緒に作品を作っている感も強かった
とにかくかわいくてキュンキュンして切なくもある作品
最後まで応援してほしい

下野:じれったい部分が多いが
そこを楽しむ作品だと思う
若い人だけでなく僕みたいなおじさんも
こんな青春があったらいいなと楽しんでもらえると思う

どうもこのまま会話劇中心のラブコメ
という路線は継続されるようなので
視聴継続していこうかなと思います
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

一つ屋根の下で繰り広げられる,甘くてじれったい悶絶ラブコメ!

初め観る気はなかったのですが,キャラクターデザインが可愛かったのと「たまにはラブコメでも観てみようかな。取り敢えず1話だけでも…。」という軽い気持ちで観始めました。

全て観終わって,なんだかんだ意外と楽しめました★
可愛らしいキャラデザに加えて,物語の全体的なテイストが好みだったことが大きいです。
すぐにくっついちゃってその2人に試練が降りかかる系のラブストーリーがあまり好きじゃなくて,なかなかくっつかずじれったいのを楽しみたい派なので…。
なので大まかなストーリーとしては好きです。
ただその上で,細かなところを見ていくと納得できないところや好きになれないところがこのアニメにはあるのでそれをコメントしていきたいと思います。
主人公の2人は傍から見ると明らかにお互いのことが好きなのにどういうこと!?―というのがまず1つです。
単に“素直な気持ちを伝えられないだけ”―というわけじゃないと感じました。
根本的に主人公2人の性格に問題があると…。
自分の恋心より自分のプライドの方を大事にしている感じ。
特に結女の方は分かりやすいので,水斗は結女の気持ち分かっているだろうし,彼の方も自分が結女を大切に想っていることを自覚しているみたいだから,素直になればいいのに~。
水斗にしても結女にしてももっともらしい理由をつけているだけで,別れたままでいることの具体的な理由はないような気がします。

そして,わたしは水斗が好きになれませんでした。
結女は比較的水斗への気持ちを自覚して,それが表情や言動に表れていて「可愛らしいな」と思うこともままあったのですが,水斗は…。
{netabare}特に#6の水斗が学年1位の座を結女に譲ろうとする件はイライラしました。
ほんとに結女が勝ってくれたらと思ったけど結果は案の定水斗が1位に…。
それだけじゃなく,恋模様でも水斗ははっきりと結女に対して未練があるようには描かれていない上に,中学生の時の告白も結女からだったようだし,キスしそうなシーンでも水斗はヒヨるし,作者による細かな設定がわたしをイライラさせました。
中学生の頃の回想シーンを観ても「あんなんじゃ結女からは何もできなくなっちゃうよな~」って思いました。{/netabare}
第3者から見れば水斗も結女が好きなことは分かるのですが,水斗の態度はツンデレの“デレ”が無い,もしくはあっても極微々たるデレしかないと感じたのです。
特にわたしは♀なので水斗の結女に対する態度に共感や納得ができずイライラしてしまいました。
いくら元カノといえどお互い憎み合って別れたというよりはすれ違いで別れただけなので「男の子は女の子に優しく接してあげてほしいよ~(>_<)」っていうのが常にありました。
結女が水斗に対して「かっこいい~♡」ってなってるシーンがあるのだけど,キャラデザが可愛いものだから「かっこいい…のか(・・?」となりました。
あと水斗は声も合っていないように感じました。
中の人の声は水斗のようなクールなキャラというよりは可愛い感じなので,キャラデザと相まって余計に「かっこいい…のか(・・?」となりました。
一方で結女ですが,彼女は同性なので共感できるかといえば全くそんなことはなく…。
まず少なくともわたしは元カレに「かっこいい~♡」とかきゅんきゅんしたりとかドキドキしたりとかそういうのを感じることができないので結女の気持ちに寄り添って観ることができませんでした。
何でかは分かりませんが,女性の多くは元カレに対して興味ってのを持てなくなるんと思うんですよね。
なのでわたしが結女だったらとっとと新しい彼氏を作ります(笑)。
結女くらい可愛かったらすぐにできそう☆
(でも,結女みたいに水斗に冷たくは接しないと思います。)

作画は終盤微妙だったけど,まぁラブコメだしキャラデザは良いので★は3のままに…。
ただ,キャラが着ている服が20年くらい前の服!?っていうくらいださかったのでなんとかしてほしいです。
原作準拠なのかな??

この物語は単なる元カレ元カノなら特に一緒にいる必要はないわけだし,好きならとっととくっつけば良いのに実体のない理由をつけて(←これは水斗&結女というより作者が―ですかね)前にも後にも引けなくなった男女―という感じがします。
でも,最後はなんだかんだでくっつくんでしょ??と思って観ていたので最後は{netabare}どうにもならずとても残念でした。
第2期までやるようなアニメでもないので第1期で決着をつけてほしかったけど,ここまで観たら最後2人がハッピーエンドになるまで見届けたいです。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

84.6 16 京都アニメランキング16位
ゆるゆり(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2488)
12058人が棚に入れました
旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらく部」の活動(といっても特に明確な活動内容はなし)を続 ける4人組。それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリー。

声優・キャラクター
三上枝織、大坪由佳、津田美波、大久保瑠美、藤田咲、豊崎愛生、加藤英美里、三森すずこ、竹達彩奈
ネタバレ

あずき さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ギャグと日常と百合

<総評>
この作品は、タイトルからもなんとなく分かるように一言でいうとギャグテイストの日常系百合作品で、その面白さは大きく三つに分けて捉えることができる。一つ目は、ギャグアニメとしての面白さ、二つ目は日常系としての面白さ、そして最後に百合物としての面白さである(そのまんま)。

まず「ゆるゆり」をギャグアニメとして観た場合、面白さの基準は無論どれだけ笑えたかになるわけだが、その意味で個人的に貢献度が高かったと思うのはあかりと千歳である。あかりに関しては「主人公なのに影が薄い」というネタ、千歳に関しては京子×綾乃の妄想ネタで終始自分を笑わせ続けてくれた。
もちろん、どちらも何度も繰り返し出てくるネタなので、途中からマンネリ化するにはする。マンネリ化、つまりは視聴者が映像の途中で、ある程度どういうネタが来るかを予想できる、という状態になるわけだが、しかしこの作品はその都度映像上、展開上の工夫で視聴者の予想をうまいこと裏切ってくれるので、マンネリになっても永遠にそのネタに飽きることがない。具体的には、映像面で言うと、{netabare} 3話の冒頭での、教室でモノローグ中のあかりを捉えていたはずのカメラがいつの間に廊下を走る京子を捉えているところとか、8話Bパートでの、いつの間に京子と綾乃を捉えるカメラの映像が千歳の主観映像になっていて、眼鏡がすっとはずされてそのまま妄想に入るところとか。{/netabare} 展開面で言うと、{netabare} 五話の終わりであかりがちなつに強引にキスを迫られたのちにおいてけぼりにされるところとか、八話で千歳の双子の妹千鶴が出てきて以降の、双子タッグでの鼻血、よだれの出し合いとか.{/netabare}
あるいはネタのもう一つの見せ方として、その視聴者の予想を利用して、予想できるところをあえて省くことで、それらをよりハイコンテキストなネタに昇華させるというパターンがある。ハイコンテキストなネタというのは、「視聴者が自らその省かれた部分に気づく、その体験の過程で笑いを生じさせているネタ」であり、もっとざっくり言えば観ていて「あ、そういうことね(笑)」となるネタのことである.具体的には、{netabare} 3話冒頭で、京子が結衣に「忘れそうなものは手に書くといいよ」と言われて、自分の手に「あかりちゃん」と書くところとか、10話Bパートで、綾乃に大根をあーんする京子を見て画面端で鼻血が味噌汁の上に垂れてるとか。{/netabare}
これら大きく分けて二種類のネタが、様々な形をとって、テンポよく、多い時で10秒に一回くらいのペースで入れられているこの作品は、ギャグアニメとしては十分満足度の高い作品と言えるだろう。

しかし、安定して笑いを提供してくれる「ゆるゆり」ではあるが、それでも笑いどころが少ない回というのもある。具体的には9、10、12話あたりだが、でも大丈夫。そういうときは日常系としての「ゆるゆり」を楽しめばいいからだ。

ということで日常系としての「ゆるゆり」についてだが、ここでは日常系とは「おなじみのキャラが、いつも通りの日常を過ごしている様をみることで、癒しを得ることができる作品」であると定義する。重要なのは、日常系を見る目的は癒しを得ることであって、視聴者の予想を裏切ったり、理解するのに頭を使うようなハイコンテキストな表現を使ったりすることは求められていないということだ。雑な言い方をすれば「頭使わずに見れるアニメこそ日常系」というわけである。
そしてここで思い出してほしいのが、上に書いた“ギャグアニメ”における笑いがどういうものだったかということについて。それは視聴者の予想を裏切ること、またあえて途中を省くき、視聴者が省かれたものについて考え、それが何か気づくことで生まれる笑いだった。
ここから分かるのはギャグアニメとしての面白さと日常系としての面白さは反比例の関係にあるという事実である。つまり、ギャグアニメとしての面白さにかける回は、日常系と割り切れば楽しむことができる、キャラクター同士のマンネリの域をでないやりとりに癒しを覚えることができるのだ。
ただここで問題となるのが、その回を視聴者が初見で日常系として観れるか、ということである。言い換えれば、9、10、12話の冒頭に、「この回は日常系として楽しんでください」というようなメッセージが組み込まれているかということだが、その答えは否である。加えて「ゆるゆり」の場合、8話までがギャグアニメとして優秀なだけに、9、10話を同じようにギャグを期待して見てしまう視聴者が大半だろう。その結果抱かれるのは「(ギャグアニメとして)つまらない」という感想だ。
よってまとめると、「ゆるゆり」には確かに日常系としての面白さは十分にあるが、そもそもの“日常系として見てもらうための誘導”が少なく、その面白さを享受しづらい作品になっている、ということになる。
ここで“日常系として見てもらうための誘導”という言葉について補足しておくと、それを効果的に使っているのがあの伝説的日常アニメ、「らき☆すた」である。「らき☆すた」では確信犯的に冗長な画面を作ることで、視聴者の意識をいい意味で引き付けず、マンネリをマンネリとして受け入れさせることに成功している。タイトルコールをはじめ、毎回かなり挑戦的なカメラワークを導入している「ゆるゆり」なので、やろうと思えば「らき☆すた」のような映像を作れたろうにと思えてしまう分少し残念である。

最後に百合物としての「ゆるゆり」の面白さについて。百合はギャグとも日常系とも共存できる要素なので、これまでの議論は忘れてもらって大丈夫である。
百合物の面白さは、ひとえにキャラ同士の関係性の魅力に帰結する。この作品には様々な百合カップルが存在するが、その中でも一番魅力的に描かれていると感じたのは、京子-結衣ペアである。
まずこのペアの魅力に落ちるのが{netabare} 3話のBパート。結衣の家にお泊りする京子の、ふざけたおしてる普段とのギャップがぐっとくる。続いて11話のAパート。幼少期の京子と結衣の関係性が描かれ、昔は真逆の立場だったことが分かり、積み上げた年月の長さにしみじみとする。最後に11話のラスト。結衣が千夏と一緒にごらく部を作ったときのことを思い出すシーンで、結衣が一緒にやると言ってくれて心底嬉しそうな顔を見せる京子の、その一瞬の表情から「ほんとに結衣のことが好きなんだな」ということを想わされ、またその後の結衣の「お前のくれる楽しいが好きなんだよ」で結衣→京子の想いも分かる。完璧である。{/netabare} 各シーンの詳しい流れや演出の妙については下のぜひ<各話感想>を見てほしい。
こんなに魅力的なペアがいる作品が、百合物として面白くないわけがない。ということで「ゆるゆり」は百合物としても十分満足のいく作品といえる

ここまでギャグアニメとして、日常系として、そして百合物としての「ゆるゆり」についてそれぞれ語ってきた。日常系としてはやや惜しいところが見えたものの、その他の部分ではとても高いクオリティの出来となっており、この作品は、総合して間違いなく神アニメと認定できるだろう。
楽しい時間をありがとう。二期も期待しています。

<各話感想>
{netabare}
一話「中学デビュー」
まずは学園もののお約束、主人公の入学式の朝のシーンから。しかしいきなり画面いっぱいに表れる「ピンポン」の文字の嵐でその趣はすぐに崩れる。早速のテンプレはずしは好印象。お決まりの主人公らしいモノローグから、小学生の格好で玄関を飛び出すというところで初笑い。慌てて戻るあかりを待つ間、友達二人は赤座家を散策。パンツネタでお調子者の京子と突っ込み役の結衣、という紹介を済ませた後、京子があかりの姉の部屋をのぞくとそこには大量の妹の写真とパンツが…。物語のはじまりからいきなり不穏な空気が流れる。教室での自己紹介時にてさっそくサブキャラを紹介しつつ、話題はすぐにごらく部へ。場面はごらく部の部室に移るが、その看板には茶道部の文字が…。再び集った最初の三人。茶道部の看板含め、ごらく部の紹介が入ったのち、しかしあかりは「中学生になったんだから、もっと刺激が欲しい」とその活動に不満な様子。刺激的なものと言えば、ということでそこそこの尺を使って高速回転観覧車の話題、恋の話題になるも結局は中学生に夢を見るなという結論に。落ち込むあかりだったが京子の後ろにあるミラクるんの漫画を発見しテンションが上がる。ここで杏子がミラクるんの同人誌を書いていることが判明。そしてタイミングよく、さっきあかりのクラスにいたミラクるん似の生徒が部室の門をたたく。ミラクるん似の生徒、もとい“ちなつ”は茶道目当てに来たそうだが、京子の強引な引き留めと結衣の「守るから」宣言を経て入部することに。なおその際、結衣から「私たち、だらだらしてていいのかな」という作品の根幹にかかわりそうな台詞が。翌日、さっそく部室では案の定京子がちなつに抱き着き、それを結衣が引き離すという予想通りの図が繰り広げられる。そんな中黙ってお茶を飲んでいたあかりは、主人公であるにも関わらず三人から「影が薄い」との指摘を受ける。その後、数分かけて各々が挙げた“あかり改善案”が映像化されて流れる。この映像について、あかりが朝起きるところから始まるあたり冒頭のシーンとの呼応もあってまるで新しいアニメが始まったかのような趣がありつつ、またそこに出てくる要素はどれもごらく部の生徒たちが適当に出した案ということを前提にすることでメタ的な笑いを持たせた映像になっている。無駄に作画コストが高いのも笑える要素。無論どの案も没になり、あかりを慰めるフェーズに入る三人。京子の「特徴がないのが特徴」という究極の台詞が決め手になりあかりは覚醒。ここの豪快に真俯瞰になるカメラワークはあかりがごらく部に来てすぐのところでも使われていたもので、この繰り返し表現であかりの覚醒した様子が際立つが、これはいわゆる「上げて落とす」の「上げる」で、あかりの「それは…」に続く言葉は突然入り込んできた生徒会の生徒に遮られてしまう。やっぱり存在感を発揮できない主人公、というところで締め。
(まとめ)
作画コストがとても高く、これは内容がなくても見れちゃうやつ。事実京子がだらだらと話すところにはらき☆すた的な緩慢さを覚える。キャラ達の奔放な発想を作画と演出であますことなく面白がるという趣の作品か。主人公がぞんざいに扱われているのは個人的に新鮮。

二話「私とあなたと生徒会」
アバンでは前回の最後にあかりの存在感を食った生徒会にスポットが。「なんでいつも二番なのよ…」と頭から血を出しながら苦悶の表情を浮かべるのは生徒会副長、綾乃。一番は前回の展開からお察し、綾乃がいちゃもんをつけていた京子である。京子の天才属性が発覚したのち、綾乃は生徒会らしくごらく部の茶道部室の無断使用について言及。生徒会のもう一人のメンバー千歳の提案で、部室をめぐって勝負することに。勝負と聞いて京子が真っ先に提案したのはお色気勝負。おっさんキャラの徹底ぶりに笑う。意外にもそれに乗っかってきたのは生徒会のもう一人のメンバー千歳。百合物には必須の過激妄想キャラという位置づけか。勝負の内容はテストに落ち着くが、京子は自分が勝った時の報酬として二人の入部を提案。この反応から綾乃のツンデレキャラが確定。舞台は変わって生徒会室、二人が引き続き京子の話題を続ける中、一話であかりのクラスにいた生徒二人(櫻子、向日葵)がその門をたたく。腕章をつけているのを見るに二人も役員らしい。書類整理を任される二人だったが、なんやかんやあってごらく部のみんなも手伝うことに。そうとは知らず京子を探して学校中を歩き回る綾乃と千歳、という構図。作業中終始犬猿の仲っぷりを見せていた櫻子と向日葵だったが、櫻子が転びそうになったところで向日葵が助け、百合演出突入。その後体育の授業では再び胸のサイズをめぐる衝突がありつつも、しかしその帰り道、向日葵はラッピングしたクッキーを櫻子に渡す。デレが早すぎるかつ分かりやすすぎて笑う。なお櫻子の鈍感でつり合いがとれている様子。綾乃が風邪で学校を休んだ日、京子の提案で二年生組みんなでお見舞いに行くことに。寝込んでいた綾乃に千歳がその事実を伝えると顔を真っ赤にして「そんなはずないでしょ」とこれでもかというツンデレっぷりを見せる。目の前で繰り広げられるデレの応酬に妄想がとまらない千歳、帰るよと言われ眼鏡を探すが、「私も探すよ」と歩み寄った京子が速攻で眼鏡を踏みつけて割る。このテンポの良さは癖になる。大混乱の二年生組、というところでカメラはごらく部の部室に移り、そこには一人ぼっちでみんなが来るのを待っている主人公、あかりの姿が…。前回の次回予告通り影の薄すぎる主人公で草。
(まとめ)
それまでの百合作品から考えたら信じられないほど早くて雑なデレの応酬が、テンポよさとはっちゃけた作画でギャグに昇華されている。

三話「ウチくる⁉…いくいくっ!」
毎回恒例かと思われたあかりの「はっじまるよ~」でふざけ始めた。三話にて再び教室にいるあかりのモノローグから始まる本編。しかし手前に座るちなつであかりカメラから遮られたところで雲行きは怪しくなり、案の定焦点は次第にあかりがいる教室の前の廊下を横切った京子の方へ…。遠ざかっていくあかりのモノローグの声が笑いを誘う。ダッシュのおかげで遅刻を回避した京子だったが代わりに宿題を忘れる。放課後部室で結衣に「忘れそうなものは掌に書くといい」というアドバイスを受けて掌に「あかりちゃん」と書く。理解に一拍必要とするメタギャグ。
ごらく部らしくだらだらととりとめもない話をしながら時間をつぶす四人。そんなか結衣が突然一人暮らしを始めたことを告白。舞台は結衣の新居に移り、そこに宿題を手伝ってもらおうと京子がやってくる。二人のやり取りの中、京子の発言の絶妙な適当さが癖になる。そこにあかりとちなつも加わって結局いつものごらく部に。食材を買いに行った後、みんでお昼ご飯を料理する。なお一人だけ何もしていない京子にまず笑う。味噌を買いに行くと見せかけてインターフォンに目のドアップの天丼でまた笑う。そこからは主に、ちなつにくっつこうとする京子、それを拒否し、結衣に熱視線を送り続けるちなつ、京子を抑え込む結衣、の三要素くらいで会話がぐるぐると回る(相変わらずあかりの印象薄い)。そんなこんなで時間は過ぎ去り、あかりとちなつを見送りにマンションのエントランスまで下りる結衣。「今日は楽しかったね、また明日」という空気が漂う中、しかし部屋に戻ると案の定京子がまだ残っていて、さらに布団敷いて泊まる気満々、というオチ。
しかしシーンは続き、先ほどのテンポの良いかけあいが打って変わって、ゲームをする二人の会話はぽつりぽつりと真面目トーン。「結衣、結局追い返さなかったんだ」と気づくところでまず萌える。手前にある布団に枕が二つあるところに気づいてまた萌える。ゲームの進行の仕方についての簡単な会話があったあとで、少し間をおいて結衣が「ほんとにとまってくの」と京子に聞く。そしてその次のカット、ゲーム画面をぼんやりと見つめる二人が、一言二言また言葉をかわす。その内容は本当にとりとめのないものだが、ここのかけあいの間の取り方や口調に、二人のこれまで積み重ねてきた関係が凝縮されているのが分かり、ギャグパートとのギャップも相まって完全にやられる。時刻は22時を回り、電気を消して同じ布団に入る二人。布団のにおいをかいで「結衣のにおいがする…」というところまではテンプレだが、そこで「おなかすいた」となるのが京子節。即席ラーメンを食べてから二人は再び布団に戻る。ここからは正真正銘百合パート。京子が結衣に「ほんとに泊めてもらってよかったの」と聞くところは、いつもの京子のふざけ散らかした様子とのギャップで落ちる。続く「結衣は昔から寂しがり屋だからなあ」という京子の台詞で、結衣は家に京子が来る前の自分を思い返す。ここで、この場面の冒頭にあった“一人で本を読む結衣の長回し”が生きてくる。そして最後は、「宿題忘れてたー!」と京子が飛び起きるというオチ。完璧すぎる。翌朝、遅刻しそうになりながらごらく部の四人仲良く走って登校。この締め方、ここまではゆるゆりがどんなアニメかを伝える序章で、キャラ紹介の終わったこれからが本番なのだ、というような期待感を与えてくれている。
(まとめ)
テンポの良いギャグ調の百合としっとりとした百合とのギャップで視聴者を落とす、これがゆるゆりの力か…。その切り替えどころの映像センスも抜群である。これは神アニメですわ

四話「夏の大収穫祭」
またタイトルコールであかりいじり。「カメラさん、大丈夫ですか」でフレームが上下に揺れるところ、氷菓の万人の死角的な面白さがある。案の定挨拶は途中でカット。生徒会室にて、近づいてきた定期試験にやる気を燃やす綾乃だったが、それを見た千歳は「負けてもいいんじゃない」と妄想ワールドに入る。それに対し綾乃は、今回は一度デレを挟んでからつっこみ。綾乃のデレを引き出す要因として千歳は有能。
一緒に登校中のごらく部四人、夏が来たということで話題は七夕。京子は「ちなつとチューしたい」と短冊に書くが、そんなちなつは「結衣先輩とチューしたい」と先に短冊に書いていて、京子の怒りの矛先が結衣に向く。そして結衣がそれに答えちなつの額にキスしたことで京子はまた怒る。後者は結衣に対するデレと見ていいだろう。三人でわちゃわちゃしている中、またまた「そういえば居たな」状態のあかり、短冊には案の定「目立ちたい」と書いていた。その後しばらく風に舞う短冊を使ってシーン変え。定期試験の結果は綾乃が一位。京子の方は「同人誌の締め切りと被った」と散々な点数で、綾乃は「勝負はどうしたのよ」と当然怒るが、京子がここで七夕の話題を出し、「そういえば短冊に書いてあった綾乃が仲良くしたい人って誰なの?」と聞いたことで勝負はうやむやに。短編の詰め合わせと見せかけてつながりがあるのはいいよね。
綾乃の誘いで生徒会+ごらく部で海に。千歳がわざわざ京子と綾乃の前に出て行って妄想のために眼鏡とるの笑う。そしてどこからともなくティッシュが差し出されるまでがテンプレ。アバンで千歳が「海か~」と言ったあとで意味深にティッシュを取る手が映りこんだのはこのための伏線か。水着に着替える際、恥ずかしがる他の面子を見て、綾乃は得意げに上着を脱ぎながら「私みたいに家で水着を着てくれば安心、アンコールワットね」といつものよく考えれば全然係っていないダジャレを。ここ、台詞の前に綾乃の背景がフライングでアンコールワットになっていることで笑いが。千歳がスイカを切り分けたところではまた謎のもう一人ネタが。メンバーは八人のはずなのにスイカは9切れあって、一つ残ったのをしれっとその誰かが取る。その後も何度か画面はじで映り込むもう一人さん。遊び終わって着替えるとき、綾乃はさっき京子に「パンツ忘れたりしてるんでしょ」と言ったにもかかわらず、自分がブラを忘れたことに気づく。「そっちがあったか」と思ったらパンツも忘れているという二段構え。浴衣での花火を楽しんだ後、綾乃が千歳に「今日は千歳のおかげで楽しかった」と感謝するというしっとりシーンに。ここで綾乃の短冊に「成就」の判子が押されるというAパートの演出の反復。続いて「私こそ」と千歳が言ったところで千歳の「豊作祈願」の短冊にも判子が押され、「そういう意味か~」となる笑いが。最後はあかりがまた風に舞う自分の短冊をおっかけるところで締め。
(まとめ)
一話を通して短冊という軸が通っているところに構成の綺麗さを感じる。謎のもう一人ネタは、視聴者がミッケ的な感覚で映像に参加できる要素。10秒に一回くらいの頻度でネタか百合演出が入り全く退屈しない。

五話「あかりとかミンミンゼミがなく頃に」
深夜、京子に呼び出されちょっとそわそわしながら待ち合わせ場所でまっていた綾乃。しかし遅れてきた京子の後ろには千歳と結衣の姿が。そして訳が分からないままバス、電車を乗り継いでついた先は東京ビックサイト、「いや、京子のコミケ手伝い要因だったんかーい」というオチ。テンポよいカット並びの中で東京駅や東京タワーなどのランドマークをしっかり映すあたり映像的に気持ちいい。
というわけで二年生組でコミケ回。同人誌だけでなくコスプレ衣装も作れるというハイスペックさを見せる京子。謎のまるっこいちびキャラのコスチュームを着た千歳が、その頭の蓋をとって腰を振るというサザエさんパロディを見せる。また会場をめぐる際もその恰好のままで、妄想要員である千歳が体張って笑いとる感じ好き。後半は同人活動を楽しむ京子を綾乃が微笑ましく思うというしっとり展開。
夏休みの宿題をしに向日葵の家に来た櫻子。宿題の手伝いをさせるため、櫻子は向日葵の妹を連れてきて人質にとる。しかし向日葵妹は動揺することなく、櫻子に抱えられながら「悪いのは社会のひずみ、私が犠牲になることでみんなが幸せになるなら…」と一人だけスケールの違うことを言って櫻子をビビらせる。こういう癖の強いキャラが使い捨てのように一瞬出ては引っ込むというテンポの良さは癖になる。生徒会選挙の話になり、そういえばと向日葵は櫻子に生徒会に入った理由を聞く。櫻子は「陰でみんなを支えるってかっこよくない?あかりみたいな」と答え(この時点ですでに、「それ主人公の評価としてはどうなんだ…」という笑いはある)、そこからは櫻子によるあかねVSちなつの妄想劇場。あかりは一話で出てきたネタ、お団子髪ロケットをちなつにお見舞いするがあっさり防がれ、さらにちなつにスケスケになる魔法をかけられてしまう。「透明になってお団子もなくなったら、誰だかわからないよ」と嘆くあかり。その通り過ぎて笑う。向日葵が「私も赤座さんみたいにみんなに優しくなりたい」とうまくまとめたところで、櫻子が「じゃあ宿題手伝って」と返し、それに向日葵が「くたばれ」の反復でツッコんだところで締め。
場面は変わってちなつの家。くしゃみしたあかりが「誰かにいっぱい噂されてるのかな」と言うと(実際その通りだったわけだが)、ちなつは「そんな冗談をおいといて」としれっと言外に「影の薄いあかりが人の話題にのぼるわけないでしょ」というディスをいれる。本題は結衣の話で、しばらく、結衣にガチ恋のちなつと何も知らないあかり、という対比が続くが、キスの流れからちなつがあかりに百合を教育する展開に。ここ、急にちなつの口元のかきこみが増えて「おっと、この流れは…」と視聴者に予想させる。逃げ惑うあかりだったがついに玄関先で押し倒され、呼び鈴が何度かなるものの、ちなつはそれを全く意に介する様子もなくいきおいそのままあかりの唇を奪う…。その瞬間にカメラがQ.T.Bで夏空を映すのもなんか草。そしてカメラが地上に戻ると、屈服したあかりに開かれる玄関の戸。その先には結衣と京子二人の姿が。しばらく時が止まったように見つめ合う二人とちなつ。その間に流れるセミの声が笑いを誘う。お取込み中失礼しました、と帰ろうとする二人に、「違うんです結衣せんぱ~い」とちなつが追いすがる中、一人取り残されたあかりは床に転がされたまま絶望の涙を流す…。
(まとめ)
“主人公をないがしろにするネタ”に磨きがかかってきた。お団子髪との合わせ技や、同級生の今んとこ唯一の友達であるちなつに「夏休みは結衣先輩と仲良くなろうと思ってたのに、なんで私はあかりちゃんなんかと…」と言われたり、ちなつが結衣に他の人とキスしているのを見られる、というネタの中で雑に唇を奪われたり。あまりにかわいそうな扱いを受けるあかりだが、でも全員が百合してる世界の中で一人だけノンケなんだから仕方ないよね、うん。

第六話「あーと☆あーたー☆あーちすと」
タイトルコール時、あっかりーんと呼ばれて出てきたのはあかりのお面をつけた京子。そのパターンがあったか。「私の唯一の仕事うばわないでよ」とわたわたするあかりに、京子は「アニメも折り返し地点だし、気分転換したいよね」と“一発芸”と書いたフリップをカメラの前に置く。そしてカメラが切り替わるとそこはごらく部の部室に、という、メタ視点のまま本編突入するというネタ。なお続くメッタメタな顔芸はまじでわけわからん(誉め言葉)。
二年生の教室にて、京子は後輩から絵の上達のコツを聞かれ何かをひらめく。そこからしばらく京子が結衣にラブレターを渡すという純粋百合展開が進み、いつまでたっても結衣のツッコミが入らないのでおかしいと思ってたら京子の紙芝居だったというオチ。その後の結衣をめぐるちなつとの紙芝居対決では、ただただちなつの闇が明らかに。あかりは白目をむいて気絶し、結衣はちなつの紙芝居をとめるためちなつに抱き着くという強引な手にでる。それでも止まらなかったため京子が「ねんどやろうぜ!」とこれまた強引に話題を転換。ここ、いやさすがに突然すぎるだろという京子特有の笑いがある。なお一応芸術の秋ということでつながってはいる。
各々好きなねんどを作りながら、順々にネタを披露。中でもあかりがちなつの作ったもの(モザイク)におののくところ、京子がミラクるんをM字開脚するちなつに作り変え、ちなつが「やめてください!私がM字開脚を見せるのは結衣先輩だけです」というところ好き。前者はあかりの主人公的純粋属性の応用、後者はちなつのやばさの突き抜けの笑い。修学旅行の話が途中から出てくるが、これによって結衣の餃子→餃子→八つ橋という三段落ちや、M字開脚に怒ったちなつがお土産に木刀を頼むというネタが生まれている。M字開脚したちなつは結衣の家に置こう、という流れから結衣の家にいくことに。ここからは結衣の親戚の幼女(まり)とちなつの絡み。話題のM字開脚ちなつはまりの掌の上に。ここ、幼女にそんなもん持たすなというネタであり、かつまりがミラクるん好きという伏線。ちなつを本当のミラクるんだと思ってしまったまりのために、ちなつはついにミラクるんのコスプレをすることに。しかし「魔法出して」と言われて困った挙句ステッキを折り、「魔法使えなくなっちゃった(満面の笑み)」と言い放つ。再びちなつの恐ろしさにおののいた三人は、無理やりにちなつをまりとお散歩に行かせることに。衆人環視に晒されさらにストレスをためながらも、結衣先輩に好かれるためと耐えていたちなつだったが、まりに「(折れたステッキの)代わり」と麩菓子を渡されほっこり。少しは仲良くなれたのかな、と思ったのもつかの間。家に戻り、まりがトイレに行ったところでいつもの腹黒ちなつに戻る。それを見たまりが人生を達観しはじめたところで締め。最後のワンカットはポーズがコマネチに変った粘土ちなつ。
(まとめ)
初めてのごらく部オンリー回。ちなつの黒さがひたすら光った。あとメタいネタが増えた。あと今更だけど各話あらすじもそれぞれのキャラが持ち回りでその回を紹介する形をとっていて面白い。それにしても大久保留美さんと竹達さんの声似てるな。ゆい先輩ゆい先輩言ってるあたり特に()。

7話「クリ済ませり」
いつもあかりいじりを済ませたあと、ごらく部の部室に京子がサンタの格好してやってくる。何を言い出すかと思ったら、生徒会メンバーを交えてのシャッフルクリスマスデート。いつぞやのあかり改善のときに使ったボックスで抽選。それぞれが胸の内で期待と不安をふくらませる中、あかりだけ「私のだけ番号が書いてなかったりしないかな」と全く別の心配をする。
OP明け、最初のカップルはまさかの綾乃と結衣。なじみのない組み合わせに、案の定「気まずい」と胸の内で漏らす二人だったが、個人的にはこういう見たことないカップリングはわくわくする。そこから順々に抽選結果の開示。京子ちなつペア、向日葵櫻子ペアは予想通り。あかり千歳ペアは予想外だが意外に相性がいい様子(お互いノンケだからか…)。その後のシーン回しもそれぞれのペアを順番に。中でも面白いのがミラクるんの映画を見て、意外にも楽しんでいるちなつと何とかボディタッチをしようとする京子のペア。なおこのシーン、京子の奮闘を映すのと同時に、映画の内容も音で伝えるという高度な映像となっており、ミラクるんとライバるん(名前の安直さ好き)のコント調の会話劇が楽しめる。一方依然きまずい空気が流れる綾乃結衣ペアだったが、綾乃が「どうしよう東照宮」とつぶやいて結衣が笑ったとこで、少しだけ希望が見えはじめる(そういえばそんな関係あったな)。
今まで触れてこなかったアイキャッチについて、いままで見た萌えアニメの中で一番凝ってるような気がする。そして今回新たに登場した千歳のアイキャッチに爆笑。こんなにティッシュのイメージつけられる萌えキャラこいつ以外にいないだろうな…
Bパートに入っても、やはり一番関係が進展したのは京子とちなつ。京子はちなつが物欲しそうに見ていたぬいぐるみを覚えていて、ゲームセンターに言った際にクレーンゲームでとってあげる。その後、意を決して「手、つないでもいい」と言った京子に、ちなつは「今日だけは、いいですよ」と返す。一方結局集合時間まで何もしなかった綾乃結衣ペア。結衣がこの企画の発案者、京子への愚痴をこぼすと、綾乃もつられて千歳についての愚痴をこぼす。お互い、癖の強い友達を持ったねと若干の仲間意識の芽生えがありつつ、「私たち、あの子たちがいないと駄目ね」と実感したところで締め。場面は変わって新年の赤座家。あかりがちなつからの年賀状を見てまた白目をむいたところで、カメラはちなつの家へ。ここであかりの姉とちなつの姉が友達という意外な事実が明らかに。ちなつが結衣の年賀状を手に取ったところでカメラは今度は結衣の実家に。結衣とまりのほのぼのとした絡みが見られる。最後はいつも通りごろ寝中の京子。ラストカットは気絶中に親戚たちにあそばれるあかりの図。
(まとめ)
各キャラ、各ペア平等にカットが振られた回。それゆえその一つ一つではあまり進展が見られなかったという印象。ただし京子とちなつは例外で、割にベタな百合展開だったが結構ときめいた。やっぱり自分は百合がそもそも好きなんだと改めて実感。あかりいじりの面白さは健在。

八話「エイプリルフール」
今回のタイトルコールはあかりとちなつで。二人は「二人の出番はここまで」と言われて透明になる。「あっかりーん」が透明になるときの効果音と化してるの草。
新学期を控え、生徒会室にて備品の整理をする綾乃と千歳。その最中、千歳が嘘をつき、京子がそれをあとで指摘するというゲームをする。明らかに嘘と分かる嘘をつき続ける千歳だったが、片づけが終わった後で「嘘をつく、と言ったことが嘘」とネタバラシ。その中で明らかになった「うち、双子やねん」を次のシーンに持ち越し(ほかの嘘も後回収)。場面は変わって、春休みの宿題をしに近所の図書館に来た京子と結衣。二人は本を読む千歳を見つけるが、千歳(?)は京子が何をやっても反応を示さない。二回目に京子が無視されるあたりで、視聴者はその子がくだんの千歳の双子だと察する。綾乃と千歳が図書館に来たところで、正式に双子の妹(千鶴)だったとネタバラシ。
Bパート、メインスポットは無論この千鶴。放課後千歳、綾乃と廊下を歩いている途中で、不意に眼鏡をはずし千歳×綾乃で妄想を始める。いやお前もかい。しかも流すのはよだれ、絶妙に汚い。その対応に追われる綾乃が、「マーライオンみたい」とのんきに笑っている京子につっかかると、その様子を見ていた千歳はすかさず眼鏡をはずして鼻血を出す。これもう収拾つかねえな。図書館での一件以来千鶴は京子のことを真っ向から嫌っている様子だが、京子は「ツンデレ?」と全く真面目に取り合わない。京子のこういうずうずうしさ好き。二人一緒に帰宅した池田姉妹。宝くじと漬物の嘘をさらっと回収したのち、先ほどシーンでの会話にもあったように、千歳の入っているお風呂に千鶴も入ろうとしたところでセクシー下着の嘘回収。この不意打ちは笑う。最後千鶴が千歳のベッドに入ってきてほっこりしたところで締め。ついでに綾乃の家でもちゃっかりお泊り会が開かれており、久々の綾乃×京子萌え。
(まとめ)
二年生+千鶴回。千歳の嘘の仕掛けは面白かった。なので嘘が回収される後半のたたみかけは良かったのだが、前半の嘘を張る下りと図書館での下りは弛緩していた印象。

9話「今年の夏はこわくない」
今回はごらく部雑談回。夏ということで、綾乃と千歳を対象に肝試しをしようと計画するごらく部。おばけ屋敷って本物いるのかな、という話題になったところであかりが「怨念はおんねん、みたいな」と、たぶん今回初めて自分から話に乗っかってくるが激すべりする。
クーラーを求めて、また怪談話をしながら生徒会室へ向かう一行。京子が「ほら、ドアを開けたら亡霊が、みたいなのよくあるじゃん」と生徒会室の戸を引くと、その奥には本当に少女の亡霊が…。慌てて逃げ帰るごらく部、しかし視聴者にはそれが今までようとして姿をみせてこなかった生徒会長だと分かっている(2話で出てきた生徒会の写真にいた)。その後再び会長一人になった生徒会室に、ぼろぼろの白衣を着た先生が来る。仕事のことを聞きにきた綾乃との会話にて、会長が声がめちゃくちゃ小さいキャラと判明、その声を唯一聞き取れるのが西垣先生、ということらしい。校長に追い出されたとかで生徒会室で何やら危ない実験を始める。逃げる途中で転んで離脱したあかりを探して生徒会室に戻ってきたごらく部。扉の前で綾乃、千歳と再会したところで中から爆風が。先生と綾乃に介抱される会長を見てごらく部の誤解は解ける。そして千歳の口から、会長が去年の夏の海旅行の際にも来ていたことが判明。あのときの謎のもう一人は会長だったと。あかりに影薄いキャラの強力なライバル登場である。最後はさっきまでごらく部にいたあかりは生霊だった、という怪談オチ。「怨念はおんねん」がまさか伏線とは。
(まとめ)
らき☆すた的緩慢さが如実に表れた回。笑いを求めてみると少々退屈。らき☆すたがあれで許されているのは、映像のあまりの冗長さに作り手の確信犯的な意図が感じられるからではなかろうか。それと比べると、ゆるゆりに見られる緩慢さは中途半端という印象を受ける。

10話「修学旅行というが、私たちは一体何を学び修めたのだろう」
タイトルコールにて一年生組の出番終了。京都に向かうバスで京子がリバース。大量に持ってきたライオンの巾着袋がさっそく役に立つ。二年生組で集合して京都観光。笑いどころとしては千歳の鼻血ネタ。結衣が大浴場で失血死しそうになる千歳を想像したり、夕飯のシーンで京子が綾乃に大根をあーんするとき画面はじで千歳の鼻血が味噌汁の上に垂れたり。なお夕飯を食べ過ぎて京子が再びリバースする際にはまたライオンの巾着袋のイメージが挿入される。枕投げのシーンで綾乃が「男言葉禁止!」というルールを追加したときにもじもじしている結衣可愛い。最後は枕投げで出た汗を流すためにまた大浴場に。修学旅行中に「こんな日々がずっと続けばいいなあ」と言うボケを投げる京子だったが、「いまだけはいい気分だから」とみんなツッコまずにしみじみと空を見上げる。
(まとめ)
修学旅行という非日常の中で繰り広げられるのは、いつも通りのマンネリ。今回も笑いどころとしては少なかったが、いつも以上にはっちゃけている京子を見ているのは楽しいし、京子の一挙一動に顔を赤らめてツンデレを発動する綾乃は可愛いしとオタクはそれだけで満足。

11話「わたしたちのごらく部」
まさかのタイトルコールなし。あかり、京子、結衣のおさななじみ組の過去シーンから。これまたまさかだが、昔は結衣が元気っこで京子は泣き虫っこだったことが判明。
部室で結衣の持ってきたアルバムを見るごらく部四人。京子がその中の一枚を指して「このときは喧嘩したんだよな」と言うところから回想スタート。幼女姿のあかり、京子、結衣が公園で何して遊ぼうかと話していると、ちょっと待ちなさいよともう一人の幼女が割って入ってくる。その声の主はまさかのちなつ。そこから三人対ちなつで公園の争奪戦が始まる。タッチしたら菌が移るとか、地球が何回回った日とか、台詞の節々に幼女みが感じられるのが可愛い。特にちなつと結衣で悪口を言い合い、ついに殴り合いに発展かと思いきや互いの鼻をつまみ合う、というところ、意外性とあるあるが相まってとても微笑ましい。各キャラについては、泣き虫京子には今とのギャップが効いた可愛さがある一方、男勝りな結衣は、一見今とは正反対という印象を受けるが、前回の枕投げの際に女言葉を恥ずかしがっていたのが記憶に新しく、口調だけは昔から変わっていないんだなと分かちじーんとくる。あかりも昔から一人だけテンションのずれたことを言って周りを引かせていた様子。ちなつに関してはいわずもがな。回想が終わり、「許せません、その悪ガキ」とちなつが怒るとこまでがテンプレ。あかりだけが写真の奥に移るちなつに気づき、アルバムを閉じると同時に悲しい真実にそっと蓋をする…。
部室でだらだらとくつろぐ京子を見て、昔の方がよかったと口をそろえて言う三人。それに腹を立てて相変わらず訳の分からない捨て台詞を吐いて部屋を出ていった京子だったが、翌日、再びごらく部の部室に来た京子の様子は一変していた。まるで別人のように清楚で知的な雰囲気をまとった京子。なにやら難しそうな本を開いて「フェルマーの最終定理、奥が深いなあ」とつぶやく(とりあえずフェルマーとか言っておけば頭よく見えるだろという発想が安直すぎて笑う)。ドン引きする三人が京子の後ろに回ると、その後頭部にはでっかなたんこぶがあり、ここで京子がおかしくなった原因は階段で転んで頭を打ったからと判明。どうすべきか悩んだ末とりあえず生徒会室に京子を連れていく三人。綾乃が京子の豹変ぶりに動揺する中、結衣は千歳から「叩いたら治る」とハリセンととんかちとバーベルを授けられる(ここ、「いやこれで叩いたら死ぬだろ」という笑い)。部室に戻り、「京子ちゃんは私たちの中心にいてくれなきゃ!」と思いを伝えるあかりだったが、京子に「私はあかりちゃんに中心にいて引っ張っていってほしい」と言われて気持ちが揺らぐ。いや草。そういえば、とごらく部が茶道部の部室を無断使用していることを問題に思い始めた京子。どうするべきか考えなきゃね、と不穏なことを言い出す。その後は、いつもと違う京子に他メンバーがコレジャナイ感を露わにしていくパート。中でもあかりが「(いつもみたいにないがしろにされないと)影が薄いっていう役割もなくなっちゃうみたいで」と危機感を覚えるところ笑う。そんなツッコミどころはありつつも、映像はだんだんとしんみりとした空気を帯びていき、そして最後には京子がついにごらく部を廃部にすると言い出すというこれ以上ないシリアス展開に。茶道部の部室を無断使用しそもそもの活動実態もない、そんな部活があってはいけないと言う京子。それを聞いて、結衣は京子と一緒にごらく部を立ち上げたときのことを思い返す。ここの回想のときの、結衣に「しょうがないなあ京子は」と言われたときに見せる京子の笑顔好き。結衣にそういわれて一瞬心の底から嬉しそうな表情をした後、いつものような無邪気な笑顔になる。神演技。そんな京子のことを思い、廃部なんてやだ、戻ってよ京子と結衣は泣きつく。ここの結衣の「お前がくれる楽しいが好きだったんだ」という台詞が染みる。好きは好きでも、あなたと一緒に過ごす楽しい時間が好き。友達でも百合でもない、“ゆるゆり”という関係性の一つの答えがここにあるという気がした。そんな結衣を見て、あかりとちなつも京子に戻ってきてほしいという気持ちをぶつける。最後に結衣が「そういうわけだから」と言ったところでシーンが切れ、視聴者としては「ついにあれを使うのか…」というお察し状態。日が変わって、一話と同じようにごらく部の部室に綾乃と千歳が乗り込んでくると、京子は「お、勝負か!」といつも通りの反応を見せる。あれ、無事もとに戻ったんだと思いきや、カメラがその背後に回るとたんこぶが二つに増えている、というオチ。知ってた。一件落着のムードが流れる中、いままでいなかったあかりが「あっかりーん」の掛け声とともに勢いよく飛び出してきて机の上に乗る。その明らかにイッてしまっている目をみて、お前もかよ、というツッコミと、やっぱり主人公の扱いが雑過ぎる、という笑いが入ったところで締め。
(まとめ)
過去回想あり、廃部の危機ありと最終回っぽい一話。いままでで一番のシリアスだったが、笑えるところも十分にあった。ここぞとばかりに気合の入った作画も、かなり効果的に働いてくれていたと思う。

12話「みんなでポカポカ合宿へ」
最終回も変わらずないがしろにされるあかり。タイトルコールの役割さえも幼女のまりちゃんにとられる。本日は6話の時点で予定していた合宿回。京子の持ってきた着ぐるみパジャマを着たり、生徒会組と退学をかけて勝負したり、ドラム缶のお風呂に入ったり、チョコを食べてキス魔と化した千歳をとめたり、早朝あかりが自分の身を挺してみんなを爆発から守ったりといつも通りのテンションではちゃめちゃな一日を過ごしたごらく部であった
(まとめ)
前回の最終回っぽい回を受けての日常回。日常系はやっぱりこういう終わり方がいいよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 4

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ゆるゆり さん☆ハイ!放送開始記念 第12話「みんなでポカポカ合宿へ」視聴。

笑われればいいと思うよ。

旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらく部」の活動(といっても特に明確な活動内容はなし)を続ける4人組。
それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。
愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリー。

第1話「中学デビュー!」
えへへ、みんなこんにちは。
『ゆるゆり』主人公の赤座あかりだよ!
この春、あかりは中学生になりました! わ~い♪
新しい環境に胸がドキドキのあかりを迎えてくれたのは、幼なじみの京子ちゃんと結衣ちゃん。
あかりは、そんな二人が作ったごらく部に入部したんだけど、そこに思いもかけない子が現れたの。
あ、あなたはまさか……!?
さあ、あかりと愉快な仲間たちのゆるゆるっとした日常が、はっじまるよ~!

第2話「私とあなたと生徒会♥」
ちぇすとー!
おいどんがごらく部部長、歳納京子でごわす!
てへっ、なんちって★(パチンッ←ウインク)
いやあ、せっかくのアニメ化なんだし、ここはバッチリとキャラを作っておかないとね!(よけいなことせんでいい。 by結衣)
さあ、2話からは急展開だぞ。
学園を影から支配する生徒会がついに動き出しちゃったからね。
よーし、学園アニメらしく生徒会と戦うぞ!
結衣とあかりは私についてこい!
そしてちなつちゃんは、私の胸に飛び込んでこーい!

ゆるゆり vol.1(Blu-ray Disc)
映像特典
•番組宣伝ご当地SPOT(計4種)
TV TOKYO(ごらく部)15秒 ver.、30秒 ver.
TV OSAKA(綾乃&千歳)15秒 ver.、30秒 ver.
•BD&DVD宣伝SPOT 「やかまCM」
•未放送!別予告、かけ合い漫才バージョン

第3話「ウチくる!? …いくいくっ!」
どうも、船見結衣です。
ところで、これを初めて見る人に言っておくけど、2話のあらすじは嘘八百だから信用しなくていいよ。
それにしても、あかりやちなつちゃんといった後輩ができたのに、今日も宿題を忘れてきたりして、京子は全然成長しないな。
まあ、せっかくの日曜だし、京子のことは忘れてのんびりとするかな……って、なんでおまえがうちにいる!?
やれやれ、あかりにちなつちゃんも加わって、どんな日曜になることやら。

第4話「夏の大収穫祭」
結衣先輩だいだいだ~い好きな吉川ちなつです。
きゃっ、私ったらこんなこと大声で言っちゃって恥ずかしい~!
さて、期末テストも終わって夏休みなんだけど……はあ、学校がお休みだと結衣先輩に会えなくて寂しいなあ……。
もう、夏なんてつまんない!って思ってたら、なんと結衣先輩からお誘いが!
きゃ~ん、嬉しいよ~。
昼は海で泳いで夜は花火がしたいです!
結衣先輩の水着……!
結衣先輩の浴衣……!
よっしゃあ、夏最高!

ゆるゆり vol.2(Blu-ray Disc)
映像特典
•番組宣伝ご当地SPOT(計4種)
TV AICHI (あかり&ちなつ)15秒 ver.、30秒 ver.
TV SETOUCHI (櫻子&向日葵)15秒 ver.、30秒 ver.
•未放送!別予告、かけ合い漫才バージョン

第5話「あかりとかミンミンゼミとかなく頃に」
七森中学校生徒会副会長の杉浦綾乃です。
まったくもう、一学期は歳納京子に振り回されて、ホ、ホントに散々だったわ!
夏休みの間は顔も見なくてすむかと思うと、すごく、すっごく、気が楽……あら、電話?
えっ、歳納京子!?
わ、私を急に呼び出すだなんて、な、何を考えているのかしら……(ドキドキ)
ま、まあ、仕方ないからつきあってあげる……って、どこまで連れて行く気よ~~~~~!?
夏休みまで歳納京子に振り回されるなんて、もう、勘弁カンベンカンボジアなんだから!

第6話「あーと☆あーたー☆あーちすと」
生徒会の池田千歳いいます。
皆さんにはいつもお世話になってますなあ。
さて、歳納さんたちは芸術の秋ということで、何か面白そうなことしとるみたいやねー。
芸術かあ。
せっかくだし、綾乃ちゃんも一緒に芸術すればええのになあ。
たとえば歳納さんが綾乃ちゃんをモデルに、絵を描いた(ブバアッ!)り、彫刻を彫っ(ブッシャアッ!)たり、二人の恋物語を書いてみ(ボタボタボタ)たりとかどうやろ?
うふふ、最高や、芸術の秋……(バタッ!)。

ゆるゆり vol.3(Blu-ray Disc)
映像特典
•ちなつ特製紙芝居「どうして☆止まらない☆トキメキ☆ドキドキ☆パラドクス☆エターナル」完全版
•番組宣伝ご当地SPOT(計2種)
TV HOKKAIDO (京子&結衣)15秒 ver.、30秒 ver
•未放送!別予告、かけ合い漫才バージョン

第7話「くり済ませり」
みんなよく聞け!
私が生徒会次期副会長、大室櫻子だぞ!
杉浦先輩の後継者は私しかいなーい!
さて、早いもので今年ももうすぐ終わり……って、あれ?
生徒会選挙ってやったっけ?
……まっ、べつにいいか。
今日は楽しいクリスマスだしね。
今年こそサンタが来るまで寝ないで、プレゼントをごっそりいただく!
でもその前に、生徒会とごらく部の合同ドキドキシャッフルデートがあるんだよね。
私の相手はあかりちゃんかな?
それともちなつちゃ……って、おまえかよ!? ちっ!

第8話「エイプリルフール」
皆さん、櫻子にだまされてはいけませんわ。
生徒会次期副会長の座は、櫻子ではなくこの私、古谷向日葵のものです!
さあ、季節は春。
新しい出会い、新しい生活、新しい自分の始まりですわ。
私も新一年生として……って、新しい……スタート?……まあ、べつにいいですわ。
それよりも、次期副会長となるためには、しっかり仕事をやりませんと。
あっ、池田先輩、ちょうどいいところに。
この書類なんですが……って、あら? 池田先輩……ですよね?

ゆるゆり vol.4(Blu-ray Disc)
映像特典
•BD&DVD宣伝SPOT 「やかまCM第2弾」
•未放送!別予告、かけ合い漫才バージョン

第9話「今年の夏はこわくない」
池田千鶴……。
千歳姉さんの双子の妹……。
暑い夏だけど、姉さんは泣き言ひとつも言わずいつものように真面目に生徒会の仕事。
さすがは姉さん。
立派。
仕事はもちろん、杉浦さんと一緒。
どんなに暑くても、二人は一緒……(ダラ~) あっ、姉さんが杉浦さんと楽しそうに笑ってる……(ダバー)……む?……ちっ、またあいつが来た。
どうしていつも、姉さんと杉浦さんの邪魔を……って、こっちくんじゃねえ! おまえが爆発しろ!

第10話「修学旅行というが、私たちは一体何を学び修めたのだろう」
…………………………。
『生徒会長の松本りせです。よろしく』と言ってるぞ。
ああ、ちなみに私は理科教師の西垣奈々という。
爆友、年中無休で募集中だ。
…………………………。
なに? 『二年生の後輩が修学旅行中で生徒会室が静かで寂しい』だって?
よし、それなら私がかわりに騒いでやろうじゃないか。
…………………………。
いや、お茶なら私がいれよう。
なに、たまには実験以外で調合するのも悪くな――ドッカアァァァァァァァァァァンッ!

ゆるゆり vol.5(Blu-ray Disc)
映像特典
•未放送!別予告、かけ合い漫才バージョン

第11話「わたしたちのごらく部」
歳納京子です。
ごらく部の部長を務めさせてもらっています。
今日もごらく部にはみんなが勢揃い。
結衣がいて、あかりちゃんがいて、ちなつちゃんがいて、そして……私。
う~ん、みんなと一緒にいるのはとても楽しい時間だけど、やっぱり遊んでばかりじゃ駄目ね。
それに、そもそもここは茶道部の部室なんだもの。
ルールはちゃんと守らないといけないわね。
……よし、決めたわ。
みんな、聞いて。
このごらく部は、今日を限りに――

第12話「みんなでポカポカ合宿へ」
ええと……どうもこんにちは。
『ゆるゆり』主人公の赤座あかりです。
……主人公でいいんだよね?
もう最終話だけど、ちゃんと自信をもって主人公って言ってもいいんだよね!?
ううう、一話の時は胸を張って言えたのになあ……シクシク。
ううん、くじけちゃ駄目だよ、あかり!
自信を持って、あかり!
なんといっても今日は全員集合の合宿。
あかりの存在感を見せつけるにはバッチリの舞台なんだから!
さあみんな、あかりの輝きをしっかり目に焼きつけて!
そう、またいつか会えるその時まで!
それではまた会う日まで……あっかり~ん。

ゆるゆり vol.6(Blu-ray Disc)
映像特典
•これが幻の、七森中♪りさいたるCMだ!
•未放送!別予告、かけ合い漫才バージョン

「ごらく部」活動再開! テレビアニメ『ゆるゆり』第3期の制作が決定
このたび、テレビアニメ『ゆるゆり』第3期の制作が決定しました! それに伴い、キービジュアル第1弾も公開です!

現在、「コミック百合姫」にて好評連載中の『ゆるゆり』は、2011年にテレビアニメ『ゆるゆり』(第1期)が放送開始。続けて2012年にテレビアニメ『ゆるゆり♪♪』(第2期)が放送。そして2014年にOVA『ゆるゆり なちゅやちゅみ!』が劇場上映され、人気を博しました。

そしてついに、2015年テレビシリーズ第3期の制作が決定したのです!
アニメーション制作が動画工房からTYOアニメーションズへ変更

ひるしゃすめもりーず
ACE2012で限定発売された「プレシャスメモリーズ」のパロディカード。そのため、「プレシャスメモリーズ」のデッキに組み込むことはできない。
「ひだまりスケッチ」とのコラボであり、赤座あかりと「ひだまりスケッチ」のゆのが収録された。
名付けて「ひるまり」と題し、ACE2012会場内にてコラボグッズが発売された。

『ひだまりスケッチ』は、蒼樹うめによる日本のストーリー4コマ漫画『ひだまりスケッチ』を原作とし、TBSほかで放送されたテレビアニメ作品。2007年に第1期が放送され、その後、第4期まで製作・放送された。

七森中の「ごらく部」に所属する女子中学生4人と、それを取り巻く生徒会の女の子たち。彼女たちの時に笑いあり、時に百合ありのまったりとした日常生活を描く。個性的な登場人物たちの中にあって存在感の薄さを理由にいじられる主人公を据え、軽い同性愛にも見えてしまう女子校の気風の中のちょっとした笑いや、片想いが連鎖する人間関係、たまに起こる本気度の高い同性愛感情によるハプニングなどが、緩やかな空気感の中で扱われている。

『コミック百合姫S』連載当時、同誌掲載作品の中では百合色が薄い作品にもかかわらず、当初から読者アンケートではダントツの1位だったという。また、1話12ページながら、一誌で3話 - 8話掲載しており、さらにはアニメ化決定後の2011年5月から7月にかけては、3か月連続で単行本の刊行がなされた。

作中において登場人物は年をとらない設定で、次の年になっても進級しないが出来事は引き継がれる。

第1期は2011年7月から9月まで、テレビ東京ほかにて放送された。全12話。キャッチコピーは、「笑われればいいと思うよ。」。

第1巻が発売した時点で女子校出身のプロデューサーの目に留まり、そのことがアニメ化のきっかけになったという。テレビアニメ版のキャスティングは、ごらく部メンバーを演じる声優には主に新人を配し、生徒会には人気声優を配するという方向性で行われた。テレビアニメ版では、原作では男性教師が登場していた場面を女性教師に差し替えるなど、基本的に端役も含めて女性しか登場しない作品として描かれている。1話分の構成は、複数の原作エピソードを繋げた形になっている。
各話アバンタイトルは主人公、あかりによるタイトルコール(本人曰く「唯一の仕事」)から入る構成となっている。第2話以降ではこのタイトルコールをハプニングで台無しにされたり、そこであかりの出番が終わったりするという趣向が施されており、あかりの影が薄く、不遇という設定が反映されている。
CM前後のアイキャッチは個々のキャラクターの走り姿や様々な表情に焦点を当てた内容で、10秒と長めに作られている。アイキャッチのBGMには登場キャラクターのキャラクターソングの、オフヴォーカル版が用いられている。

オープニングテーマ
「ゆりゆららららゆるゆり大事件」
サビの最後の「大事件」というフレーズが「愛知県」と聴こえることがネットコミュニティ等で話題になった。 アニメ制作側もこのネタを好意的に受け止め、愛知県名古屋市で行われたファンイベントのタイトルを 『ゆりゆららららゆるゆり愛☆知☆県♪』と名づけている。

エンディングテーマ
「マイペースでいきましょう」

投稿 : 2024/06/01
♥ : 50

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

正直、OPしか記憶にない

緩すぎて見た直後から内容を忘れてしまう。何も考えたくないときに見たいアニメかも。すごく面白いっていうわけでもない。だからこそのゆるゆりかなと思う。

かなり主人公の扱いが酷い。本当に主人公なのかってくらい存在を忘れられてしまう。見ていた僕も忘れているときがある。そこをネタにしている作品ではあるのだが。

ゆるゆりのアニメ1期って2011年放送だったんだな。時の流れって恐ろしい。


OP
ゆりゆららららゆるゆり大事件 歌 七森中☆ごらく部
ED
マイペースでいきましょう 歌 七森中☆ごらく部
挿入歌
魔女っ娘ミラクるん♪ 歌 魔女っ娘ミラクるん(竹達彩奈)

OPのインパクトが兎に角強い。この主題歌を聴くためにこのアニメを見たようなもの。
ゆりゆららららゆるゆり大事件って!!カラオケで歌おうと思ったけど、噛んでしまうし、難しい。2番の歌詞の早口っぽくなるところもつい引っかかってしまう。悔しい。
アニメ関係ないけど、安元洋貴が歌ったものもありまして、衝撃を受けた記憶がある。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
旧・茶道部の部室を不法占拠して勝手に「ごらく部」の活動(といっても特に明確な活動内容はなし)を続ける4人組。それに目をつけ、ちょっかい(?)を出し続ける「生徒会」。愛が溢れまくりで明日から元気に生きていけること請け合いのまったりストーリー。


1. 中学デビュー!
えへへ、みんなこんにちは。『ゆるゆり』主人公の赤座あかりだよ!この春、あかりは中学生になりました! わ~い♪新しい環境に胸がドキドキのあかりを迎えてくれたのは、幼なじみの京子ちゃんと結衣ちゃん。あかりは、そんな二人が作ったごらく部に入部したんだけど、そこに思いもかけない子が現れたの。あ、あなたはまさか……!?さあ、あかりと愉快な仲間たちのゆるゆるっとした日常が、はっじまるよ~!

2. 私とあなたと生徒会
ちぇすとー! おいどんがごらく部部長、歳納京子でごわす!てへっ、なんちって★(パチンッ←ウインク)いやあ、せっかくのアニメ化なんだし、ここはバッチリとキャラを作っておかないとね!(よけいなことせんでいい。 by結衣)さあ、2話からは急展開だぞ。学園を影から支配する生徒会がついに動き出しちゃったからね。よーし、学園アニメらしく生徒会と戦うぞ! 結衣とあかりは私についてこい!そしてちなつちゃんは、私の胸に飛び込んでこーい!

3. ウチくる!? …いくいくっ!
どうも、船見結衣です。ところで、これを初めて見る人に言っておくけど、2話のあらすじは嘘八百だから信用しなくていいよ。それにしても、あかりやちなつちゃんといった後輩ができたのに、今日も宿題を忘れてきたりして、京子は全然成長しないな。まあ、せっかくの日曜だし、京子のことは忘れてのんびりとするかな……って、なんでおまえがうちにいる!?やれやれ、あかりにちなつちゃんも加わって、どんな日曜になることやら。

4. 夏の大収穫祭
結衣先輩だいだいだ~い好きな吉川ちなつです。きゃっ、私ったらこんなこと大声で言っちゃって恥ずかしい~!さて、期末テストも終わって夏休みなんだけど……はあ、学校がお休みだと結衣先輩に会えなくて寂しいなあ……。もう、夏なんてつまんない!って思ってたら、なんと結衣先輩からお誘いが! きゃ~ん、嬉しいよ~。昼は海で泳いで夜は花火がしたいです! 結衣先輩の水着……! 結衣先輩の浴衣……! よっしゃあ、夏最高!

5. あかりとかミンミンゼミとかなく頃に
七森中学校生徒会副会長の杉浦綾乃です。まったくもう、一学期は歳納京子に振り回されて、ホ、ホントに散々だったわ! 夏休みの間は顔も見なくてすむかと思うと、すごく、すっごく、気が楽……あら、電話? えっ、歳納京子!?わ、私を急に呼び出すだなんて、な、何を考えているのかしら……(ドキドキ) ま、まあ、仕方ないからつきあってあげる……って、どこまで連れて行く気よ~~~~~!?夏休みまで歳納京子に振り回されるなんて、もう、勘弁カンボジアなんだから!

6. あーと☆あーたー☆あーちすと
生徒会の池田千歳いいます。皆さんにはいつもお世話になってますなあ。さて、年納さんたちは芸術の秋ということで、何か面白そうなことしとるみたいやねー。芸術かあ。せっかくだし、綾乃ちゃんも一緒に芸術すればええのになあ。たとえば年納さんが綾乃ちゃんをモデルに、絵を描いた(ブバアッ!)り、彫刻を彫っ(ブッシャアッ!)たり、二人の恋物語を書いてみ(ボタボタボタ)たりとかどうやろ?うふふ、最高や、芸術の秋……(バタッ!)。

7. くり済ませり
みんなよく聞け! 私が生徒会次期副会長、大室櫻子だぞ! 杉浦先輩の後継者は私しかいなーい!さて、早いもので今年ももうすぐ終わり……って、あれ? 生徒会選挙ってやったっけ?……まっ、べつにいいか。今日は楽しいクリスマスだしね。今年こそサンタが来るまで寝ないで、プレゼントをごっそりいただく! でもその前に、生徒会とごらく部の合同ドキドキシャッフルデートがあるんだよね。私の相手はあかりちゃんかな? それともちなつちゃ……って、おまえかよ!? ちっ!

8. エイプリルフール
皆さん、櫻子にだまされてはいけませんわ。生徒会次期副会長の座は、櫻子ではなくこの私、古谷向日葵のものです!さあ、季節は春。新しい出会い、新しい生活、新しい自分の始まりですわ。私も新一年生として……って、新しい……スタート?……まあ、べつにいいですわ。それよりも、次期副会長となるためには、しっかり仕事をやりませんと。あっ、池田先輩、ちょうどいいところに。この書類なんですが……って、あら? 池田先輩……ですよね?

9. 今年の夏はこわくない
池田千鶴……。千歳姉さんの双子の妹……。暑い夏だけど、姉さんは泣き言ひとつも言わずいつものように真面目に生徒会の仕事。さすがは姉さん。立派。仕事はもちろん、杉浦さんと一緒。どんなに暑くても、二人は一緒……(ダラ~) あっ、姉さんが杉浦さんと楽しそうに笑ってる……(ダバー)……む?……ちっ、またあいつが来た。どうしていつも、姉さんと杉浦さんの邪魔を……って、こっちくんじゃねえ! おまえが爆発しろ!

10. 修学旅行というが、私たちは一体何を学び修めたのだろう
…………………………。『生徒会長の松本りせです。よろしく』と言ってるぞ。ああ、ちなみに私は理科教師の西垣奈々という。爆友、年中無休で募集中だ。…………………………。なに? 『二年生の後輩が修学旅行中で生徒会室が静かで寂しい』だって? よし、それなら私がかわりに騒いでやろうじゃないか。…………………………。いや、お茶なら私がいれよう。なに、たまには実験以外で調合するのも悪くな――ドッカアァァァァァァァァァァンッ!

11. わたしたちのごらく部
歳納京子です。ごらく部の部長を務めさせてもらっています。今日もごらく部にはみんなが勢揃い。結衣がいて、あかりちゃんがいて、ちなつちゃんがいて、そして……私。う~ん、みんなと一緒にいるのはとても楽しい時間だけど、やっぱり遊んでばかりじゃ駄目ね。それに、そもそもここは茶道部の部室なんだもの。ルールはちゃんと守らないといけないわね。……よし、決めたわ。みんな、聞いて。このごらく部は、今日を限りに――

12. みんなでポカポカ合宿へ
ええと……どうもこんにちは。『ゆるゆり』主人公の赤座あかりです。……主人公でいいんだよね? もう最終話だけど、ちゃんと自信をもって主人公って言ってもいいんだよね!? ううう、一話の時は胸を張って言えたのになあ……シクシク。ううん、くじけちゃ駄目だよ、あかり! 自信を持って、あかり! なんといっても今日は全員集合の合宿。あかりの存在感を見せつけるにはバッチリの舞台なんだから!さあみんな、あかりの輝きをしっかり目に焼きつけて!そう、またいつか会えるその時まで!それではまた会う日まで……あっかり~ん。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

66.3 17 京都アニメランキング17位
薄桜鬼 黎明録(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (270)
1616人が棚に入れました
母親を病で亡くした龍之介は、生きる支えをなくして、あてもなくさまよっていた所、京に向かう尊皇攘夷派の浪士に襲われ、金品を奪われた。食料も金もなく、ただ餓死するのを待つだけだったところで、浪士組として上洛する途中の芹沢鴨と出会う。芹沢に拾われる形で、不本意ながらも彼と行動を共にすることになった龍之介。
当面の住処となるそこは、後に「新選組」と呼ばれる人斬り集団の拠点だった。生い立ちのせいで「武士」を毛嫌いしている龍之介だが、そこには敢えて武士を目指すものたちがいた。彼らと接し、彼らが目指すものや抱く夢を知っていくことで、頑なだった龍之介の心に変化が訪れる。彼らが目指す「武士」とは何か。自分が目指す「道」はどこに在るのか。これは、幕末の動乱の中に埋もれていた、名も無き少年の物語である――。

声優・キャラクター
関智一、三木眞一郎、森久保祥太郎、鳥海浩輔、吉野裕行、遊佐浩二、中田譲治
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

美青年軍団ではあるが、まだ「新選組」・・にもなってない彼等の原点ここにあり!さぁ、ここから始めようぜщ(゚д゚щ)カモーン

文久3年、1863年 将軍・徳川家茂上洛の際の前衛という目的で、
庄内藩・清河八郎は江戸にて新選組の前身、浪士組を結成。
その上洛途中、道に倒れていた主人公「井吹龍之介」は
浪士組の「芹沢鴨」の助けにより一命を取り留める…。
これが彼の運命を変える出会いだった事は
まだ、誰も知らない・・(最後の方、適当(´∀`*)ウフフ)

時系列的には1期+碧血録よりも前の話になるので
この作品から始めるのも悪くないと思います!
むしろ、今から観る方だったら私はそっちの方をオススメするかな?
新選組の歴史を一回終えてしまった私としては、
とても複雑な心境で観るはめになっとります(´-ω-`)
一応、本編が始まる前に「放送直前スペシャル」という、
1期+碧血録の総集編なんぞを放送してましたが、
これから観る方は観ないで下さい!余計なネタバレになりますんで!

※追記【八木邸・前川邸を訪れたmana(・∀・)ニヤ】
我慢出来なくなり行っちゃいました!
江戸から上洛し、彼等の屯所となった「八木邸」。
まさに今彼等が住んでいるおうちの事です♫
昔の家屋はあれ程天井が低いのか?という位に天井が低かったです・・
実際150数cmの私でもそう感じた位なので、
当時の彼等はどう過ごしていたのか、疑問です(;´∀`)
これから出て来るであろう「粛清現場」の部屋で当時のお話も聞き、
沖田総司が残したとされている(真実は闇の中・・だそうです)
「刀傷」もしっかり観てきました(゚∀゚)
ちなみに、前川邸は思ったよりだいぶ狭かったです。
・・自分の足で歩き感じた事ですが、京都の見廻りをしていた彼等には、
この屯所、確かに繁華街から少し離れ過ぎていると思いました!
(軽く2駅分位あるんじゃねーか?)
そんなmanaの新選組に触れた旅でした♪
興味のある方は是非!八木邸はオススメでーす!!

■総評■
結果から言えば、一期、碧血録に比べれば一番面白くは無かった。
でもそれは仕方ないし、分かっていた事。
始めにも書いたように、碧血録で新選組の歴史を一度終えている私にとっては
穴埋め的な作品でしかなかったから…
だから、この作品から観れる方はすごく羨ましい。
終わり方も一期にきれいに繋がるように仕上げられているから余計に。
しかし、この作品から観ていたとしたら
土方さんや総司はとても悪い人に見えてしまうのかな?
なんて思いつつ、鬼の副長になりきれたのも、
むしろ、新選組があそこまで大きくなれたのも、
芹沢の存在無くしてはあり得なかったのだと思いしらされました。
確かに傍若無人だった。
でも、それが無ければ残せなかった功績も確かにあった。
一般的に悪い印象な芹沢ですが彼も彼なりに、全てを見越していたのかな?なんて思いました。
史実の芹沢鴨はどうだったかは知りませんが、
この作品を通して彼に対する見方がとても代わった気がします。

それで、です!そこの終わりはOKなんですが、
龍之介と小鈴ちゃんさ、もっとこう男女のあれがあっても良かったんでない?w
もうちっと、manaをドキドキさせて欲しかったよ(´Д`)=3
ちょー期待していた2人でしたが、
この作品には色恋沙汰は必要なかった、という事でしょうかね?

OPは歌い手が変わり、黒崎真音さんの「黎鳴 -reimei-」。
イメージ変わっちゃうんじゃないのかな?なんて不安に思ってたのも一瞬、
聴いたとたんにそんな想いは覆されました!
音楽はもちろん、歌詞がぴったり過ぎる!!
是非歌詞まで堪能して下さい♫
EDは変わらずmaoさんの「花のあとさき」。
やっぱりこの方の歌声はしっくり来る♪
今までとは違い爽やかな曲で、涙は持ってかれる事もないのでご安心を・・(誰に?w)

作画ですが、始めは最悪です・・
でも後半にかけて落ち着いて来るのでご安心を。



↓↓※マニアックな各話レビュー(ノ∀`)タハー

{netabare}
■最終話「大いなる黎明」■

ついにこの日がやって来た。
文久三年九月十六日、芹沢鴨は暗殺されました。
この十二話は、その日をこと細かに再現し、
尚且つ薄桜鬼らしさを残した話となりました。
まるで数百年前のその日を観ているかのような緊張感。
そして、そこに史実は居なかった龍之介の動揺。
暗殺を知らされていなかった永倉の葛藤。
それを食い止めようとする斎藤。
結果は分かってるけれど、観てるこっちがハラハラするような展開…
そして、その日は史実通りに雨が降っていた。
足音を雨音で隠し、忍び寄る土方、沖田、山南。
そこに居たのは全てを理解し、全てを受け止めていた芹沢。
お梅は芹沢の手により殺害。
これも芹沢の優しさじゃなかったのかなんて思います。
しかしまぁ、芹沢が若変水を呑むとは思わず
「えー?マジで(ll゚Д゚ノ)ノ」と声を出しちゃいましたw
もうとっくに死ぬ覚悟だったのでしょう…
それが切なく感じました。だが、龍之介には「生きろ」と言った芹沢…
思えばあの日、龍之介を救った日から芹沢は自分が先長くない事を知っていた。
だからこそ、龍之介を救い生きていく強さを与えたのではないのでしょうか。
その意志を継ぎ、彼は強く生きていく事でしょう…。

今回、芹沢の最後の晩餐での新八っつぁんの
「尻で箸割ります!」宣言…おい、それは稲中前野必殺「おてもとサーブ」ではないか(。・`Д・´)
なんて思いつつ、最後の印象的なシーンをそんなお下品なシーンにしたくないので突っ込みだけw
といっても、今回は終始印象的だったな。

そして栄えある最終回のMVPはもちろん、
地獄の鬼にでもなってやる宣言をした、土方歳三様....φ(・∀・。)カリカリッ!!

3ヶ月おつかれした!!

~終~

■十一話「百花月夜」■
羅刹の研究をしていた雪村綱道の診療所が不審火により消失・・
それと共に行方知れずになる綱道。
ぞくぞくと1期に繋がるシーンが増えて来ましたね!
この1ヵ月後、綱道の娘 千鶴が現れる事になるとは・・
そしておまけに新見まで脱走Σ(゚Д゚)
もう世に羅刹が姿を現すのも時間の問題か?

それより今回は芹沢さんですよ、貴方!
悪役?ならそれを通して欲しかった (´・ω・`)
そんな話されたら心動かされちまうだろっ!
はい、どんな暴れん坊でも彼はやはり人の子でした。
こういう人ってこういう生き方しかできないんだよね~
それが分かった所で会津のお偉いさんは許してはくれません!
だって、考えてたもの土方さん。
次回はきっと・・雨の夜の・・

尊攘派の浪士が土方さんに切りかかった時、
腕を掴み 後ろに押してそのまま斎藤さんが刺したシーンがありましたが、
素晴らしい連係プレイだと感心しちゃいましたヮ(゚д゚)ォ!不謹慎ですが、ねw

十一話MVP・実は女々しいところがあった芹沢鴨((φ(-ω-)カキカキ

■十話「紅蓮の烽火」■
今回は史実盛り沢山で個人的に久々面白かったです!
まず「相撲興行」。
これは、以前 六・七話で出て来た芹沢・沖田がお相撲さんを切っちゃった事件がありましたが、
あの事件をきっかけに協会と繋がりが出来、行なわれる事になったようです。
まぁ、結局は資金稼ぎだよね。(近藤さんは、ああ言っていたけど)
でも、これで壬生浪士組の評判も少しは良くなるはずだったんですが・・
その裏では、また芹沢が事件を起こします。
(相撲興行で稼ぐなど武士のする事ではない!と思ったのがきっかけらしいですが)
「大和屋焼き討ち」。
これは大和屋(生糸問屋)が不正に生糸を買占め、
高値で売りつけている という事を表の理由に、
実は、天誅組(尊皇攘夷派)に資金提供をしているという噂を聞きつけ、
芹沢が押し借りに行ったのですが、
それを断られたので、腹癒せに火を放ったという事件です。
これで、壬生浪士組は またもや評判を下げます。

・・この事件をきっかけに芹沢の立場は一層悪くなった事は言うまでもありません。
ですが、この作品の芹沢は重い病にかかっているもよう。
どういう末路になるのかは、まだ分かりません。

そんな最中、「八月十八日の政変」が起こります。
これは、尊皇攘夷派の長州を京から追い出そうと 
会津・薩摩藩が手をとり起こしたクーデターです。
(この事件をきっかけに、1期で起こる「禁門の変(蛤御門の変)」へと繋がる事になります。)
ここで護衛に参加しようと出陣した壬生浪士組ですが、
やはり名の知れない者には、簡単には護衛すらさせてもらえない・・
まぁ、なんてったって御所ですからねw
しかし、ここで芹沢の一喝により成果を上げる事が出来、
会津に認めてもらい、ようやく【新選組】の名を頂戴するわけです。

と、今回は長くなりました(・ω・`;)
うん・・何か解説になっちゃいましたね・・

それよりそれより・・風間様キタ━━━━ヽ(゚∀゚*)ノ━━━━!!!!
無理矢理出した感が否めませんでしたが、
芹沢に絡めて来るのなら話はちゃんと繋がりますねw
黎明緑では、風間様にはお目にかかれないと思っていたのでテンション上がりました!!
登場時間は1分位?とかだったけど、存在感が違いますねww
もう、印象的なシーンもMVPも貴方に捧げます!風間千景様....〆(゚д゚*)テイネイニメモメモ
(別に特に好きな訳ではないですがねw)

■九話「放たれる剣閃」■
何でいきなり龍之介と小鈴ちゃんは大接近している?
まぁ、初々しい2人を観て(・∀・)ニヤニヤでしたが・・
manaとはうって変わって、山崎さんはヽ(`Д´)ノプンプン
何かもう、殴り合い観て笑っちゃいましたねw
でもそこは男同士。後腐れない感じで良かったです!
あれですね、この時代の人ってすごく「武士」に憧れてる人
多いんですね。龍之介曰く「時代錯誤も甚だしい」らしいですがw

そして、実際居たと伝えられる「新選組隊士・美男五人衆の佐々木 愛次郎」。
(美男五人集って、薄桜鬼なら神ファイブっしょ?
この中なら佐々木も霞んじゃうわw)
一緒に居たのは、こちらも史実で伝えられる恋仲の「あぐり」。
史実通りと思いきや、うまい事使われちゃったね(;´∀`)

今回は龍之介の変化が大いに観れました!
精神的にも成長して来ましたね!

誰も気に留めなかったと思いますが、
大坂で土方さんが芸子に泣き縋られる場面の2人があまりの
美男美女で(君菊さんのが美人だけど)目を奪われました!!

九話MVP★貴方のそんな姿は初めて観た!山崎烝..φ(゚ω゚=)メモニャン

■八話「修羅の枷鎖」■
京では芹沢の粗暴な行為により、
壬生浪士組の皆様は、京の人達に恐れられるようになっていました。
そんな芹沢のやり方に不信感は積るばかり。
そろそろ新見さんにフラグが立つ頃でしょうか・・

そして、EDで気になっていた、美人登場!
ほうほう、あれは菱屋の「お梅」さんだったのか!!
って事は、史実通りにいくと・・って事になるのか(´∀`*)ウフフ

それにしても今回は、龍之介が可愛すぎましたね♥
特に佐之さんとの絡みは兄弟のようでナイスです(・∀・)ニヤニヤ
あんなかっこいくて優しい兄ちゃんmanaも欲しい!!
おっと、思わず本音がΣ(゚Д゚)
特に最後の佐之さんと、新八っつぁんが
龍之介を見て微笑んだシーンは最高にお兄さん目線だったw

とりあえず、今回は龍之介が素直になって来た事が印象に残りました。
新八さんに「頑張って鍛えてもらえよ」って言われた事に対して
はにかみながら「あぁ!」と答えたシーンが好きでした♫

八話MVPは悩みましたが・・一見適当に見えて、
しっかり人を見ている長倉新八っつぁん“〆(^∇゚*)カキコ♪


■七話「草颯の誓い」■
本物の「武士」とは・・
そんな想いが交差した回となりました。
大坂(現・大阪)での事件をきっかけに芹沢に更に不信感が募る土方。
しかし、完全には芹沢を拒絶できない彼(土方)も居る。
そんな時突きつけられる現実。
農民の生まれでは、本物の武士にはなれないのか・・
その想いは近藤と過ごした過去へと繋がる。

影で進む若変水の研究。
罪亡き人を人ならざるモノへと変える。
しかし羅刹だろうと元は人。
そんな人を無心に切る訳も行かず躊躇する平助。
今回は平助の最後の一言が堪らなく切なかった。
「いつかこういう事に、慣れちまうのかな・・」
それでも彼が選んだのは武士の道である。
平助はこれからどう成長していくんでしょうね?

近藤さん、土方さんが話していた川のせせらぎがとても穏やかで、キレイでした。
彼等の生まれ故郷「多摩」と重なりとても印象的なシーンでしたね。

今回のMVP、2回目ですがこの人にあげるしかないっしょ?
藤堂平助く~ん..._〆(・∀・@)


■六話「闇よりの咆哮」■
うお~っ!今回はかなり薄桜鬼らしさが出ていた回で興奮しましたヾ( ゚∀゚)ノ゙
ってか、今まで島田さん・山崎さん居なかった事にも気付いていなかったという・・w
(むしろ居るもんだと思ってた)
若変水の真実も明かされ、きっとここから面白くなる!と確信|゚Д゚)))コソーリ!!!!
「若変水=羅刹」こそ薄桜鬼の代名詞ですからねぇ!
それに関わってしまった龍之介。
自分が何も出来ない事を悩み苦しみ、
彼なりに答えを出し成長してくれそうな予感?
しかし、総司は悪くなる一方ですね・・何だか嫌いになりそうな程。
そして、次回お相撲さんを切りつけた事件は実際あった史実ですが
あの時の総司の楽しそうな顔といったら・・幻滅....φ(・ω・` )

土方さんがお姉様の手紙を読んでる時の源さんとの会話のシーンが印象的。
後に「鬼の副長」と呼ばれる彼ですが、あーやって弱みを見せたりするんですね・・

という事で、今回のMVPは井上源三郎さん((φ(・д・。)メモメモ
土方さんに言った「重い荷物は共に背負う・・」その台詞に源さんの優しさが染み出ていたので。


■五話「蒼穹のきざはし」■
芹沢と意見が合わなかった、土方さんでしたが
筋の通っている芹沢の意見には文句が付けられない土方さんは
悶々としておられました。そんなお顔もお美し・・(ヾノ・∀・`)ソンナコトチャウチャウ
まぁ、最後は柔軟に対応されてましたね!
今回は新選組といったら「浅葱色の隊服」←これが出て来て
私も若干テンションあがりました♫
最後のみんなのドヤ顔も良かったですねww
あと忘れちゃいけないのが、「小鈴ちゃんと龍之介」。
そっち方面の(・∀・)ニヤニヤはこの2人の行く末にかかってますからね(・∀・)ニヤニヤ
龍之介はだんだんと性格が良くなって来たし、
芹沢も何だか悪い奴でもないんじゃないか?
なんて思わされた回でした!

今回印象的だったのは、小鈴ちゃんに頬を触れられ
顔を赤らめた龍之介(´∀`*)ポッ
それと、作画が今回から安定してキレイになって来た印象☆
安心して観ていられました!

五話MVP★女心をしっかり把握している原田佐之助様"φ(*‘ω‘ *)ィャンメモメモ
 

■四話「血塗られし刃」■
今まで深く語られなかった、近藤と総司の出会い。
今回その事実を観て、碧血録で総司が
最後まで土方さんを許さなかった意味が分かった気がした。
血の繋がりもない、赤の他人の2人だけど
強く強く、繋がっていたんだね…
そして、それは近藤さんも同じだった。
その描写が後半にありましたよね…
「総司はただの弟子では無い。例え甘いと言われようとも、
俺はあいつに仲間殺しの汚名などきせたくは無かった」
この言葉が全てを表してましたね、、、
って、甘いんですがね。甘々ですよ。
(あれ?何か思わず正直な気持ちが…w)
今回ばかりは芹沢の意見に賛成です(*ノ∀`)アハハ
そんなら法度なんて作るんじゃねーよ!ってねw
そして今回思った事は、何だかんだで龍之介、
「お前良い奴だな(・∀・)ニヤ」

前半部分はとても印象的。
その中でも、血まみれの小さな総司を近藤さんが抱きしめた
シーンは感動でした(´;ω;`)

四話MVP★もちろん、幼少の沖田総司((φ...(-∀-*)メモメモイヒヒッ・・
ちなみに説教部屋行きは、大人の沖田総司タイ━||Φ|(|´|Д|`|)|Φ||━ホ!!
※戻って来たときの一言が超絶格好悪かった為。


■三話「群狼の掟」■
ついに出ました、「局中法度」。
もう、史実通りの内容ですよね「法度に従わないものは、皆切腹」
これ以降、色々と波紋を呼ぶ法度ですが、
そもそもの原因は芹沢だったんですよね。・・と、話を三話に戻します!
今回、正式に会津藩お預かりになりましたが、
史実とは違い、裏で芹沢が動いてる事は確か。(前作を観てる方はお分かりでしょうが・・)
そうとも知らずに浮かれまくりのいつものメンバーv(´∀`*v)ピース
お祝いに、いつもの角屋でパーティしてたら
強気の芸子「小鈴」ちゃん登場(゚∀゚)オンナノコキター!!
でもこれ、きっと龍ルートだよね?楽しみが1つ増えた♫
そして、今回は総司の様子がすこぶるおかしい・・
多分、まだ人を(不貞浪士を)切った事のない総司は、
自分だけ尊敬する近藤さんの役にたててないのが歯がゆいのだろう・・
そして、いつも近藤さんの隣に居て出来る男の土方さんの事が
羨ましくて仕方ないんだろう・・
そんな感じで次回総司やばい事になりそうだ|ω・`)

今回はまだ作画はキレイでしたが、画を引いたりした時は
まじ最悪。何?あの変な顔。ギャグ?
今回印象に残ったのは佐之さんが龍之介の頭をヽ(゚Д゚ )ヨチヨチしたシーン♥

三話MVP★(毎回吹っ飛びまくりの)井吹龍之介....〆(・ω・。)


■二話「導かれし運命」■
前回居なかった斎藤さん八木邸に現る!これでメンバー揃いましたね(*´∀`)
今回より本格的に京の見廻り(勝手に)もスタート!
そこで、不逞浪士につっかかり龍之介ピーンチ!!
そこに助けに入った・・・時の佐之さん、槍じゃなくて刀!!珍しいわ~刀姿も素敵やわぁw
龍之介は何故、刀を持ちながら刀に怯えているのか・・?
その隠された過去が「私、気になります!!(。◕‿◕。)」
そして今回は薄桜鬼、目玉商品の「若変水」+幕府のお偉いさん+綱道さん登場!
ほうほう、こういう風に絡めていくのね・・
これは、どの順番で観ても面白くなる感じが( `・∀・´)b グッジョブ
そして、家茂公が入洛しウハウハの近藤さんを筆頭に、
それに付いてく壬生狼達、何だか恥ずかしいw
おまけにそのペースにのせられる龍之介は今回も芹沢さんのパシリ (´・ω・`)

う~ん、今回も悲しい位 作画崩壊が目立ちませんでした?
前回同様、龍之介はキレイでしたが・・
今回印象的だったのは、総司の「ゆうぼう、どうしたの?」という台詞♪

二話MVP★斎藤一((φ(-ω-)カキカキ


■一話「天武の暁」■
上洛後、八木邸で目を覚ました龍之介と、
まだ新選組はおろか、壬生浪士組にもなっていない彼等との出会い。
そして、初登場にも関わらず登場後から傍若無人たる粗暴行為の数々の「芹沢鴨」。
そんな芹沢に運悪くも拾われてしまった龍之介は一体どうなってしまうのか…
ほぼ史実通りで進んで来たこの作品ですが、「井吹龍之介」は存在しない架空の人物。
それを史実とどう掛け合わせて行くのかが楽しみの一つ!
でも、きっと良い方向には進む気がしません( ー`дー´)キリッ 

1話(約5回視聴w)はやたらと龍之介の作画だけがブレずにキレイだった印象。
そして、最後の前川邸?の表を歩いてる後ろ姿が印象的でした。

そしてそして、登場人物男のみΣ(゚Д゚)

一話MVP★藤堂平助“φ(・ω・。*)カキカキ
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 28

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

新しい主人公、一体どんな人なんでしょうね(・・*)。。oO(想像中)

まずは真っ先に一言言いたい・・・千鶴ちゃんがキャストに入ってないんですけど(・ω・`)≡(´・ω・) キョロキョロ

◆この作品の内容は・・・
タイトルの「黎明」、これは「新しい事柄が始まろうとすること」という意味。
つまりは新撰組がこれから結成されるという頃のお話です。
「薄桜鬼1期」の前に当たるお話で、江戸から浪士達が京都に来たばかりの時期のお話です。

◆新主人公が登場です・・・
彼の名は「井吹龍之介」。
一体どんな人物なのでしょう?
剣の腕前は?
あんまり強そうではないですが、何やら武士を毛嫌いしているみたいです。
彼はこの先の1期2期の話にその姿はありません。
井吹龍之介はこの新撰組の中で何を見て何を感じ、そしてどのような運命がまっているのでしょうか?

◆ここに注目・・・
今回のお話では芹沢鴨その人が非常に気になります。
新撰組結成前の大きな出来事といえば、近藤一派VS芹沢一派の構図。
このアニメでの芹沢鴨はどういう人物で描かれるのか?
ただの傍若無人な人物なのか?それとも一癖も二癖もある人物なのか?
今回の薄桜鬼はここが大きな見どころですね^^

◆声優陣は・・・
井吹龍之介 : 関智一(Fate/Zeroのアーチャー)
土方歳三   : 三木眞一郎(ガンダム00のロックオン・ストラトス)
沖田総司   : 森久保祥太郎(ペルソナ4の花村陽介)
斎藤一    : 鳥海浩輔(ガンダムAGE(第3部のアセム・アスノ)
藤堂平助   : 吉野裕行(true tearsの野伏三代吉)
原田左之助 : 遊佐浩二(アルカナ・ファミリアのジョーリィ)
近藤勇    : 大川透(ひぐらしのなく頃にの富竹ジロウ)
山南敬助   : 飛田展男(Ζガンダムのカミーユ・ビダン)
永倉新八   : 坪井智浩(ゼーガペインのシマ)
芹沢鴨    : 中田譲治(Fate/Zeroの言峰綺礼)

◆総評・・・
制作者のインタビューで『何故今回、無名の主人公が抜擢されたのか?』というお話がありました。
その解答は『新撰組の内面に迫る内容にしたかったから』というものでした。
新撰組には名の知れないまま消えていった隊士達がたくさんいます。
成り行きで新撰組にやっかいになる事になり、ここになんの為にいるのか?隊士になるのか?出ていくのか?と悩まされながらも、近藤一派VS芹沢一派の構図に、どちらにも属さないという立場の井吹龍之介。
井吹龍之介をこの視点の立場に置くことで、新撰組の内情をより深く描く事ができる内容になっていました。
新撰組の辿った歴史は決して明るいものではありません。
ですが彼らには最後の武士と言われた誇り高き志があります。
幕末の動乱の最中、新撰組が揺らぐ中での彼らの生き様をぜひともその目に焼き付けて下さいませ^^

投稿 : 2024/06/01
♥ : 15

パセラン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

また彼らに逢いたい方へ、

シリーズの前章となる位置付けで、時間の流れからいうと
黎明録(3期)→新選組奇譚(1期)→碧血録(2期)となっており、
新キャラを加えて各隊士たちの過去が描かれている。

■ あらすじ ■
道端で行き倒れていた井吹龍之介は、浪士組局長・芹沢鴨に命を拾われる。
だが龍之介に待っていたのは芹沢に小姓として”犬”扱いされる日々だった。
「武士」を目指し志を同じくする者が集う浪士組。
しかし浪士組の中でも、近藤勇と共に名を上げるべく死力を尽くす土方歳三と
組のために動きながらも自分勝手な振る舞いを行う芹沢鴨は
「武士」の在り方への考えの違いから、なにかと対立していた。
龍之介も浪士組の頓所で過ごすうちに自らの執着のない生き方に疑問を抱くのだが・・

1・2期と違って今回は男の子が主人公となります。
見どころは手ぶらの状態からいかにして新選組の土台を作っていくか、と
それに伴って成長を迫られる隊士たちの「覚悟」の変化です。

新旧含めたキャラのなかで一番魅力的に感じたのは芹沢ですね~
一見傍若無人な悪者に見えますが、
最終的に自分を斬らせ「それでいい」と言った真意は
隊士たちにこの先新選組として生き抜いていけるだけの
「覚悟」を持たせるためだったのではと。
俺の屍を越えてゆけ!じゃないですけどw
きっと誰よりも新選組の未来を案じていたのだと思いました。

それに比べていつまでも煮え切らない龍之介には何度ため息をついたことか・・
なかなかのヒロイン体質で感情移入が困難でした。
最後は心機一転したので安心しましたがね、

正直全体を通して”魅せる”演出が少なく
軽いタッチで済ませているなあと感じました。
まあ前章なので山場は残しておいたんでしょうが・・

黎明録[出発]新選組奇譚[栄華]碧血録[衰退]という印象です。
今年2部作の映画も放映されるらしいので薄桜鬼ブームに乗るのもいいかと ^^
自分は男ですが「原作は乙女ゲームで元は女性向け」と割り切れば
時代劇ものとしてなんということなく観れました。
でもやはりキャラ得するなら女性向けだと思います。
ぜひ自分に合う作品を見つけてみて下さい!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 7

69.7 18 京都アニメランキング18位
舞妓さんちのまかないさん(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (74)
189人が棚に入れました
青森から舞妓をめざして京都にやってきたキヨとすみれ。ところが、ひょんなことから キヨは屋形(やかた)のまかないさんに。花街(かがい)を舞台に、舞妓たちの毎日の食事を作るまかないさんとなったキヨ、舞妓として『百年にひとりの逸材』と将来を期待されるすみれ、そして一緒に共同生活を送る舞妓たちの日常が、おいしいごはんを通してほっこりと描かれます。

声優・キャラクター
花澤香菜、M・A・O、高山みなみ、松田颯水、片貝薫、小山力也
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

やりたい仕事と向いてる仕事

※ショートものは配点一律3.5点にしてます

1話9分で全36話。
中学卒業後。舞妓さん志望で上京(京都)した二人の娘さん、野月キヨ(CV:花澤香菜)と戸来すみれ(CV:M・A・O)を軸に、屋形(置屋)でのお食事を巡るあれやこれやを描写したショートアニメ。タイトルそのまんまです。
お食事風景と合わせて花街のお作法なんかも織り込まれていて一粒で二度美味しい感じもあります。なお『三丁目の夕日』の堀北真希ちゃんしかり二人は青森出身。地方から出てきて奮闘するヒロインで理想の出身県アンケート取ったら確実に上位に食い込むだろう鉄板の自治体です。
中身も良いんですけど印象に残ったのは一話毎視聴後感の良さ。短いわりに過不足なく感じました。

【構成】
1.つじあやのさんのオープニング
2.本編
3.不定期挿入のコーナー『本日のまかない』
4.30秒弱の歌無しエンディング

あくまで奮闘記じゃないのでシャウト系としないチョイスが1。本編2は割愛。京都-青森間に偏らないよう別枠で全国各地ネタも散りばめたりの配慮が光る3。30秒弱&歌無しで情報量抑えてと下手に引っ張らない4。バランスが良い。
物足りなさもなければ過剰でもないのでスイスイいけちゃうのがおすすめポイントです。一話の尺といい話数といいやってることや放送局といい“朝ドラ”といって差し支えない風情かと思います。
なお、その日の気分に合わせるなど何かしらのテーマと提供されるまかないがリンクするのは本作に限らずのお約束。エッセンスとなる花街のお作法もプロに聞いたらそれほど乖離もありません。ぐらつかないほど土台がしっかりしてるためそれだけで無駄な装飾がいらず9分で話として成り立ってました。


中身にも触れときます。
余所行きでも豪勢でもない普段使いのまかないが主題のため、関わる人らもどこかしら素に戻ったやりとりが繰り広げられる食べ物アニメです。
とある理由で舞妓志望から屋形の食事担当となった主人公キヨが提供する食事には至る所に相手への思いやりがこもっており嫌味や外連味とは無縁でもあります。トーンが終始一貫してるため2~3話試して駄目ならスルーでよろしいかとも思います。

そもそもお名前がキヨってのが一周して斬新ですね。カタカナ二文字名前の女性って大正ないし昭和初期以前の佇まいです。高度経済成長期の金の卵だと良い意味での野心の塊でしたでしょうし、現在だと“自分らしく”“自己実現”がキーワードになる頃合い。それよりはるか以前だと

 置かれた場所で咲きなさい

舞妓になってどうこうとか舞妓諦めてなんやかんやに一切触れてはいないのです。本人もそのことで気持ちの浮き沈みがありません。幼少期からの祖母の手伝いって日常をこなしながらの延長で周囲から請われて“まかないさん”の立ち位置にいるキヨさん。彼女だけでなくすーちゃんはじめ周囲の人たちも余計なことは言わない。野暮というもんです。
本作から受ける心地よさの正体はそんなところにあるのかもしれません。本家の朝ドラですら時折意識高かったりしますので失われた朝ドラの神髄がこのアニメにあるのかもと勝手に思い込んでます。


※ネタバレ所感

■郷土食

全国津々浦々から集った舞妓さんという特質上、故郷の味の話に発展しやすいのはあったと思います。
京都と青森の範囲に留まらない仕掛けがあったのは前述の通り。それ以外の地域の方でもどこかしら故郷を想起させる仕掛けが施されておりました。
{netabare}とりわけ地域差が出るなぁと実生活でも感じていたのが“お雑煮”ですね。彼女彼氏だったり結婚されてる方だと思い当たるフシありませんか?
普通ならお正月回なんて一話くらいなのに三話くらい使っていたのはこの作品がどこに力点置いてたのかが透けて見えます。

個人的には味噌の焼きおにぎりがおふくろの味ですね。一時期それっぽいのコンビニで売ってましたけど焦げがないんですよ焦げが。あれはいかん。それに“ひっつみ”ははうちの地方では“すいとん”でした。岩手と青森なんて隣同士と思いきや、南部藩(北上以北)と伊達藩(北上以南)は微妙に違うのです。他にもお汁の作り方は出汁をしっかりとってからが基本の京都と醤油酒みりんのみであとは具材から味が沁み出るだろうの違いなんかもありましたね。塩分取り過ぎの我ら北東北民からしたら味しないだろ?ってのはありました。そういえばこっち(首都圏)では“くるみだれ”見かけませんね。全国区となって久しい“ずんだ”と同等の市民権を地元では得てたりします。
全国津々浦々。旅先のスーパーで食材の違い見るの楽しかったりするので皆さんにもおススメです。{/netabare}

{netabare}そんな郷土食で郷土色に焦点当ててやいやい盛り上がってるのを横目にさらっと「そういえば地元(青森)帰っても京ことば抜けんかった」と一人呟くすーちゃん。
単なる地元万歳や懐古趣味に留まらずに、今と未来の居場所を大事にするとなれば徐々に故郷が薄まっていくほろ苦さなんかも平気でぶち込んできてました。{/netabare}


■ピックアップキャラ三名

CASE1:キヨのおばあちゃん
{netabare}うちの妻を大正生まれの祖母に合わせた時に通訳が必要だったことを思い出した。いやー懐かしいイントネーション。 CV高谷智子さんは青森県青森市出身とのことで納得。{/netabare}

CSSE2:幼馴染の少年
{netabare}二世代くらい前の少年役といえば田中真弓さんと双璧をなした高山みなみさんご登場。おおかたコナン君のイメージでしょうが、世代的には『ミスター味っ子』です。食アニメに登場されるのが滋味深い。{/netabare}

CASE3:つる駒ねえさん
{netabare}ねえさんあっての本作でした。力のある脇役との評に異論はないでしょう。{/netabare}

番外:ざーさん
{netabare}主に青森方面の方言がちょっと…{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 22

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この数年でTVアニメNO1。2期は作らないでほしい。キャラも話も題材も絵も音楽も全部素晴らしい。

 初めの数話をまとめて見て以降、毎週楽しみにしていました。ということで半年以上の間、お付き合いしたということです。アニメってこれが大事な要素でもありますね。

 とにかくその期間それを見た、という充実感、満足感とともに喪失感があります。この感情ってゼロ年代くらいまではちゃんとあった気がします。
 物語の始まりがあって、展開してそして結末がある。その盛り上がりと満足感。すべてとはいいませんが、今の1クール尻切れトンボアニメ、分割2クールのマルチメディアアニメにはそれがありません。

 本作は盛り上がりがあったわけでも、完結というわけではないですが、本作の内容上、逆に日常生活をずっと見続けただけに、ここで終わりと言われるとそれでいいのだと思います。が、寂しさはひとしおです。

 古都京都という私にとっては非日常で、しかも舞妓さんの置屋というタイムスリップしたかのような空間。それなのになぜか郷愁をそそるような感じの素晴らしい作品でした。

 NHKという特殊な放送局だからこそ作れたのかもしれません。今後もアニメによる伝統文化と歴史の発信を期待します。


 本作についてですが、どうしても幼馴染の中途半端な存在が気になってWIKIで確認したところ、話の展開があるみたいですね。私はアニメについては結果的にそこに行かなくて正解だと思います。

 料理、舞妓、置屋の世界、キヨとすみれの2人に焦点をあてたからこその作品だと思います。それを美しい作画と美術、落ち着いた演技の声優さん、そして音楽が素晴らしいと思います。

 とにかく半年以上にわたり楽しませてもらいました。非常にいい作品でした。ロスになるかといえば不思議なことに満足度が大きいので、落ち着いて最終回を迎えられました。満足故に寂しさを受け入れられるということでしょうか。
 見たくなったら、また折を見て再視聴すると思います。できれば2期以降は作らないでほしいなあ。日常が続くならいいですけど。

 気持ち的に満点以外つけられないので、本サイトの評価の主旨とはズレますが、満点でお願いします。


追記 一点だけ書き忘れてました。34話のショートコーナーの最後に出てきた「おかゆライス」ですが、ゆうきまさみ「究極超人R」でR田中一郎が食べてましたね。



以下 30話くらいで書いたレビューです。


 本作については毎週NEWが来るとすぐに見ています。この数ヶ月一番楽しみな作品となりました

 伝統文化の世界を美しい作画で魅せてくれる本作には本当に癒されます。もちろん芸舞妓さん遊びは、芸能の世界で「大人の遊び」であり、旦那が少女と遊ぶ世界です。大金も動きますからいろいろあるとは思いますが、思いっきり毒を抜いて完全に性善説で見せてくれたのが奏功しています。(京都の舞妓さんは基本的に〇〇活的なことは一切ないそうですけど。その辺はいわゆる温泉芸者さんとは一線を画しています。今は旦那不足とかで大変みたいですね)

 料理もおいしそうで、本編後の寸劇の出来がよくて感心することもありますが、少女たちの他愛のないお喋りが本当に癒しとなりました。

 少女たちの作画も動きませんが、表情が良かったですね。そして料理の作画は手と作業も含めて良かったですね。何をしているのかが良くわかります。限られた予算の中でうまく作ったなあと思います。

 もう少し舞妓の世界深掘りがあるとよかったなあ、という気がしていますが、先ほど言ったとおい大人の世界でもありますからね。華やかな面だけでいいのかもしれません。幼馴染の男の子が登場した意味が不明で癒し系にするならきっぱりカットしても良かったかなあ、という気もします。

 とにかく京都の町の絵、特に夜の絵の光が美しかったですね。それとあのタイルが張られた台所を初めとした置屋さんの建物ですね。見たことがないですがノスタルジーを感じる不思議な風合いの絵が素晴らしかったです。

 それと音楽…OPですね。まあヒット曲になりそうにもないし、アニメソングとしても派手さはないですが、素朴な曲と歌声が作品世界と非常にマッチしています。

 総評…はまだ早いかもしれませんが、29話時点でひょっとしたらテレビアニメとしては2022年ナンバー1に推すかもしれません。平家物語も絵が良かったですが、こういう作品があるうちは、日本のアニメにはまだまだ存在意義があるなあ、と思えました。

 素晴らし作品だと思います。

 なお、途中で書いたレビューはゴチャゴチャしたので全面書き換えです。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 23
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

京都の舞妓さんたちが食べるまかない

原作未読 全36話 1話10分枠のショートアニメ

普段は深夜の作品ばかり観ているのですが、この作品は朝放送の作品でキャッチされている方の情報を読んで観てみたいと思いました。

主人公の野月 キヨ(のづき きよ)と幼馴染の戸来 すみれ(へらい すみれ)は青森から京都に舞妓さんになるために上京してきました。

キヨは舞妓の才能のなかったため、キヨが京都でお世話になっている舞妓さんたちが住む屋形に「まかないさん」として働くようになりました。

キヨを中心に「まかない」を通して舞妓さんたちと触れ合うお話です。

舞妓さんたちが食べるまかないといっても普段皆さんが食べている家庭料理と一緒ですが、舞妓さんということもあって色々と工夫されています。
{netabare}
食べるものをお化粧が汚れない小さくするとか、匂いがきつい素材は使わないとか結構気遣いが大変ですね。
{/netabare}
1話に1品のまかないに関してのエピソードがあり、1話完結なので観やすいです。でも美味しく描かれていますので食べたくなりますねw

録画して深夜に観ていたので大変でしたw

内容は結構ほのぼのしてますが、幼馴染のすみれを通して舞妓さんという大変な仕事を紹介していますね。
{netabare}
芸の練習、コンビニやスーパーには行けない、カメラで撮られる等ありましたが、髪が毎日洗えないというのは私には耐えれませんw
{/netabare}
毎話終盤に、その話で出てきた「まかいない」を題材にした紹介があります。基本はキヨとすみれが紹介していますが、同じ屋形で先輩のつる駒姉さんが出てきてからアクセントになって良かったです。

ほのぼのとした優しい感じ作品です。最後もこの作品らしい終わり方でした。癒されたいときに観るといいかもしれませんね。

OPはつじあやのさん、EDは坂部剛さん作曲のインストゥルメンタルです。OPは優しい感じの曲で、EDは美しく感じる曲で京都の背景に合っていましたね。

最後に、主人公のキヨ役は花澤香菜さん、幼馴染のすみれ役はM・A・Oさん、キヨさんのセリフの後の語尾「~です」とすみれさんの京都弁に癒されました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

70.6 19 京都アニメランキング19位
弱虫ペダル NEW GENERATION(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (296)
1442人が棚に入れました
インターハイでの激闘を終えた、総北高校自転車競技部。

1年の小野田坂道は、同級生の今泉や鳴子と共に、ニューバイクに乗り換え、3年生が抜ける新生チームとしての新たな闘いに向けて走り出していた。
総北の新キャプテンに任命された手嶋も、盟友の青八木と共に連覇を目指し動き出す。そんな中、坂道は憧れの先輩である巻島から、ある事を告げられる...。

声優・キャラクター
山下大輝、鳥海浩輔、福島潤、岸尾だいすけ、松岡禎丞、宮田幸季、諏訪彩花、諏訪部順一、潘めぐみ、安元洋貴、森久保祥太郎、伊藤健太郎、代永翼、阿部敦、野島健児、宮野真守、下野紘、羽多野渉
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

なんか顔が少女漫画みたいに!? 内容は変わってないから物語重視なら問題なし。

1話の感想 ★★★★ 4.0
インハイ後
{netabare}
顔変わりすぎw
今泉は顔尖ってて、なんか前よりブサイクになってる。
2年の先輩とか原型留めてないレベル。
目かな?目が大きくなったのがアカンのかな?
でも、景色とかはより綺麗になってていい感じ。
バイクも新しくなり、これから新たなスタートなんだが…
小野田の調子はイマイチっぽい。{/netabare}

2話の感想 ★★★☆ 3.5
不調の小野田
{netabare}
凹みすぎたろ、小野田。
どれだけ巻島先輩が心の支柱だったんだ…
でも、手嶋先輩のおかげで少しはマシになったかな?{/netabare}

3話の感想 ★★★★ 4.0
ヒルクライム大会
{netabare}
手嶋、キャプテンらしいことするじゃん!
実力でではなく、ガッツでみんなを率いるタイプか!
おかげで、小野田が息を吹き返した!!{/netabare}

4話の感想 ★★★★ 4.0
優勝は…
{netabare}
小野田の完全復活だな!
あんなんだが、才能は手嶋さん以上ってのが信じられん。
3年生たちはこれで引退…
金城さん、田所さん、精神的な支柱が居なくなることが与える影響とは…
来年、1年生は何人入るかな?{/netabare}

5話の感想 ★★★☆ 3.5
泉田の考え
{netabare}
確かにインハイでは、クライマーの片鱗も見せたが、鳴子からスプリンターを取るのは酷じゃないか…
鳴子はスプリンターだからこその鳴子だろう。
{/netabare}

6話の感想 ★★★★☆ 4.5
スプリンターの意地
{netabare}
御堂筋の進化により負けてしまった鳴子。
鳴子ってあんがい負けっぱなしよな。
鳴子の悲しんでる姿には心揺さぶられた。
こっちも泣けたよ…
鳴子には元気になってほしい。{/netabare}

7話の感想 ★★★★☆ 4.5
走行会
{netabare}
アブの筋肉が増えてた!!
今回は背筋か〜
アブは先輩を超えたな!
なかなか熱いばとるだった。
次は、山岳が先輩を超える番だな!{/netabare}

8話の感想 ★★★★ 4.0
来年こそは
{netabare}
今回はシルバーの髪の人が1番熱かったな。
山岳もこれで前に向ける。
みんながみんな、3年生たちは立派すぎ。
こんな立派な人、大学でもそういないぞ?{/netabare}

9話の感想 ★★★☆ 3.5
新年度
{netabare}
今年は新入生が大量だな。
全員が残るわけではないと思うが、それでも多いよな。
やはり優勝のおかげかな。
杉本、なんか雰囲気変わってるやん。
ギャグ要員から脱却なるか。{/netabare}

10話の感想 ★★★★☆ 4.5
杉本の力
{netabare}
あの杉本がかっこいいだと!?
泣きそうになったんだが。
吠え方のダサさが身近に感じる。
もし自分があの高校にいたら杉本くらいのポジションなんだろうな。{/netabare}

11話の感想 ★★★★☆ 4.5
決着
{netabare}
杉本、惜しかったな…
今回はとてもかっこよく見えた。
杉本も2年になったんだな〜
小野田も2年らしく1年をリードできる走りが出来るじゃん!
去年の巻島さんの登りを見た時と同じような反応をしてたな。{/netabare}

12話の感想 ★★★★ 4.0
インハイ予選
{netabare}
ほぼ周回遅れを巻き返して、トップとは凄すぎ。
そりゃ、観客も燃えるわ。
仲間の大切さを教えるのかと思いきや、結局は仲間にも負けたくないって気持ちを教えることになったな。
確かに、そっちの方が総北っぽい。{/netabare}

13話の感想 ★★★★ 4.0
合宿スタート
{netabare}
鏑木は意外と体力とかは普通だよな。
走りは早いが。
鏑木は手嶋と青八木コンビみたいに、2人で真の力が出せるタイプか。
確かに、酷だが頑張れ。
それより、ここに来ての新キャラが登場!{/netabare}

14話の感想 ★★★★☆ 4.5
古賀さん
{netabare}
絶対に古賀さんを入れるべきだろ!!
みんなのこと知ってるし才能あるし!
でも、手嶋も頑張って来たからな〜
こういうのを監督やキャプテンは決めなあかんのか…
難しい仕事だ。{/netabare}

15話の感想 ★★★★ 4.0
ようやくゴール
{netabare}
古賀さん…
あんたの涙は忘れへん!
御堂筋に負けて以来、鳴子は成長したな。
気合が違う。
鏑木はまだ自分の方向性に気づかず。
はよ、気づけアホ!{/netabare}

16話の感想 ★★★★ 4.0
2度目のインハイ
{netabare}
おいおい、鏑木よ〜
いきなり敵の精神攻撃に動じてどうする!!
まぁ、1年だからしゃーないのか?
でも、先が不安だ。{/netabare}

17話の感想 ★★★★ 4.0
スタート前
{netabare}
スタートまでが長いよ。
ようやく始まったなインハイ!
小野田は単純で扱いやすいな。
しかも、ムードを良くしてくれる!
いいね、あんな人が1人いるだけで全然違って来るからな。{/netabare}

18話の感想 ★★★☆ 3.5
スプリント始め!
{netabare}
まだ鏑木は自分の脚質分かってないんかい!
先輩方、教えたってーな。
でも、才能は飛んでもなさそう。
恐ろしいな〜
アブは健在で嬉しいよ。{/netabare}

19話の感想 ★★★★ 4.0
銅橋
{netabare}
はみ出していると色々あるんだな〜
性格がアレだから良かったが、小野田くんみたいなのなら地獄だよ。
引きこもりになっても、不思議じゃない。
そういう意味では銅橋は適任だよな〜{/netabare}

20話の感想 ★★★★ 4.0
スプリント結果
{netabare}
ようやく神様の正体が分かっ…てないな。
気づけよ!!
しかし、スプリンターの才能は半端ないな。
スプリンターの自覚を持ってもっと努力すれば化けるぞ。{/netabare}

21話の感想 ★★★☆ 3.5
箱根の戦略
{netabare}
箱根がそんな作戦でくるとは。
やはり王者して何もをしてでも勝たないといけないって事なのかな。
小野田は、呑み込まれることなく入れるのか?{/netabare}

22話の感想 ★★★☆ 3.5
ゼッケン1の宿命
{netabare}
周りからの妨害、あれいいの?
確かにしゃーない気もするがまったくフェアじゃないやん!
自転車って、ローカルルールが多い気がする。
真波の愛され自慢には素直にムカついたw{/netabare}

23話の感想 ★★★★ 4.0
小野田の反撃
{netabare}
流石、小野田ちゃん!
1なだけあるな〜
今回、また新しい曲になったな。
正直、前回のヒメの方がよかった。
しかし、小野田の鼻歌クライムってw
ダサいな。{/netabare}

24話の感想 ★★★★☆ 4.5
手嶋の全力
{netabare}
手嶋さん、めちゃくちゃ頑張るやん!
手脚が限界に達してからの持久力、パないな。
この人、十分凄いと思うけどな。
他の小野田や真波が才能ありすぎなだけ!
こりゃ、ワンチャン行けるか?{/netabare}

25(最終)話の感想 ★★★★ 4.0
1番に山に登るのは
{netabare}
最後は小野田が決めちゃうと思ってたんだけど、来なかったな。
手嶋さんは真面目だね〜
待たなくても誰も文句なんか言われなかったのに。
初勝利を目前にして、敵を待つとか普通無理だよ。
いい人だよな〜
手嶋を助けた小野田には、やはり主人公かと思わされたね。
今期はここまでか…
1期のように1日目は終わるかと思ってたけど、終わらんかったな。{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

あの熱い夏(インターハイ)が、来る。

この作品は、シリーズ第3期の作品になります。
物語の内容に繋がりがあるので、前期を未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

メンバー全員が力を振り絞って挑んだ激闘の末、インターハイの頂きを制した総北高校自転車競技部。
金城、田所、巻島先輩らの底力と不屈の闘志をひしひしと感じさせてくれた3年生も世代交代の波には逆らえません…
代替わりした新生総北高校自転車競技部が始動するところから今回の物語は始まります。

今期の作品を見てまず感じたのは2年生…とりわけ主将となった手嶋純太の著しい成長っぷりです。
物語はずっとインターハイをなぞってきたので、実際のところその裏側は描かれていないので、大会に出場できなかった選手が何を思い、何を考え、何に打ち込んできたのかは正直分かりません。
ですが、手嶋の言動を見ていれば分かります…
人一倍努力してきたこと…そして金城先輩の後釜としてチームを引っ張って行くと決めた並々ならぬ決意を…

ですが、彼がもし独りぼっちだったらきっとここまで成長していなかったと思います。
時に良きライバル…そしてお互いに支えあえる同級生の青八木が並走してくれたからにほかなりません。
でも改めて思うのは3年生の偉大さと存在の大きさです。
精神的支柱が無くなると人はどうなるか…少し考えれば答えは容易に想像できると思います。

そこで何を選択するか…どんなに些細でもきっかけに気付いて前に進めるかで、その後の生き方は大きく変わってきます。
迷い…落ち込み…色んな事がありましたが、メンバーの気持ちが一つに重なり物語が動いていきます。

「目指すはインターハイ連覇!」
大会に出場する総北のメンバーは特にこの気持ちが強かったと思います。
だって、金城さんたちが抜けたから勝てなくなった、なんてきっと死んでも言われたくないから…

でも先輩たちの抜けた穴ってやっぱり大きい…
ただの先輩じゃないんです…
高校生の中では指折りのオールラウンダー、スプリンター、クライマーなんです。
田所さんに至っては、最速通貨者の称号であるグリーンゼッケンを取ってしまうほどの実力の持ち主なんです。
戦力ダウンが否めない状況の中、主将である手嶋はチーム構成に相当悩んだのではないでしょうか。
物語の中では手嶋の悩んだ素振りは殆ど見られませんでしたけれど…

しかしどれだけ悩んでも時間は待ってはくれません。
チームの中でも紆余曲折ありましたが、現状できうる中で最高のチームを編成しインターハイに臨んでいきます。
改めて感じるのは、総北以外の学校は軒並み戦力アップしていることです。

昨年優勝争いをした箱根学園のチーム構成なんて正直半端ありません。
前回も相当強いと思いましたが、正直今年は昨年以上の実力の持ち主で構成されているように思います。
箱根学園は自転車競技における常勝強豪校なので、インターハイでてっぺんを狙うには最短の近道です。
でも、総北だって昨年優勝校なのだから、もう少しメンバーが揃っても良さそうなのに…
なんて思っていましたが、レースが始まり視聴を続けていくうちに新生総北の見方が変わったのは事実です。

1年生の鏑木にもセンスは感じるものの、一番ビックリしたのは2年生の底力です。
どれだけ努力を積み重ねてきたんだろう…と思います。
だってスポーツって上達が目に見える競技ではないから…
1年間…前回優勝したインターハイから今までの時間…
きっと自転車に自分の全てを費やしたんだと思います。
その必要性を肌身に感じていたのは2年生の二人…

だってレースに出なきゃいけないから…
レースに出るという事は偉大な先輩の抜けた穴を埋める、という事だから…
3年生との力の差は歴然で新しく入った坂道ら3人にレギュラーの座を譲った二人…
速さを追い求める競技だから速いヤツが出場する…
こんな道理は最初から分かっています。
だけど、チームの事を思う気持ちは坂道らより少なくても1年分は勝っているんです。
世の中が道理で動くことばかりでも心底納得できたか…と考えるときっと答えはクエスチョンだと思います。
だから2年生は何度も下唇を噛み締めた1年間だったと思います…
レースに出れない悔しさだってきっと半端なかった筈です。
でもその悔しさが成長のバネになったから今の手嶋らがあるんだと思います。

レースはまだ序盤…
でも目に見えないレースは既にデットヒートを繰り返しています。
そして物語の進展に合わせて手嶋純太の熱さを身体全部で感じることになります。
私なら絶対できないこと…それをいとも簡単にやってのける手嶋…
喉から手が出るほど欲しいモノは天秤にかけるモノなど無いはずなのに…
それくらい手嶋の覚悟が本物だった…という証だったなと思います。
そんな手嶋の言動が気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、夏代孝明さんの「ケイデンス」と「トランジット」
エンディングテーマは、佐伯ユウスケさんの「ナウオアネバー」

3期は2クール25話の構成でした。
1期38話、2期24話とこれまで合計87話も放送されてきたのに全然尺が足りない…
昨年よりネジを2,3本外さないときっと欲しいモノには手の届かない物語が始まったのだと思います。
そして既に4期の放送が2018年の冬アニメからと決まっています。
この熱いデットヒートが今後どの様に展開していくのか…これからもしっかり見守っていきたいと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

四畳半愛好家 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

スポーツマンシップって難しい…。

 なんて思わせてくれるエピソードがありましたね…今回の3期。
 基本的には、人気の名シーンなんでしょうが…個人的には複雑な気持ちになりました。あの行為についての感想は下記の「物語評価」に書かせていただきます…。

 とにもかくにも、3期まで全部で7クール分も観たわけですが、相変わらず熱くて面白い!!

 最初はあまり好かなかった主人公の小野田君ですが、3期まで来ると一番応援しているキャラだったりします!「小野田がんばれ!」って気持ちで視聴しました。

 中途半端なところで終わりましたが、4期決定したらしいんでファンの皆さんは安心してくださいね。


●以下項目別感想詳細

物語:3.5
 相変わらず熱い。個人的には部内のレギュラー争いが特に熱くて面白かったです。ただ、試合の展開とかはどうしても似たものになるので、飽きっぽい人だと、そろそろ飽きちゃうかもしれません…。

 それと手嶋先輩の「スポーツマンシップ行為」について…{netabare}

 真波のチェーントラブルに付き合い、手嶋は「待つ」という行為を選び、結果的に負けます…。
 あの手嶋の行為はある種美しい行為かもしれませんが、個人的には少し残念でした。自分を「凡人」と自負するなら、ロードレースがチームスポーツだっていうなら、あそこは勝ちに行くべきでは?と思ってしまいます。御堂筋じゃないけど、スポーツなら勝ちにこだわるのが自然だし、汚いとは思えません…。

 ただ、1日目の「山岳賞」でしかない??(それを言ったら元も子もありませんが)ので、スポーツマンシップをないがしろにしてまで勝利に執着すべきではなかったのかも…。これが3日目のゴールシーンだったら怒りますよね…。

 そもそもこのスポーツに詳しくないので、違和感を感じているのかもしれません。自分がやってきたテニスだったりサッカーならば、相手が負傷しても自分のプレーに集中するのみですし、厳しい状況なら相手の怪我を逆に利用する戦法に徹するでしょう…。ロードの世界はそういったスポーツとは一線を画しているのかも知れません。

 ともかく手嶋さんは格好良かったです。最後まで「待っていた」ことを否定する気遣いとかが特に。周りも手嶋自身も凡人って連呼するもんだから、手嶋=弱い と思ってましたが、真波の登りに食らいつけるとか…全然凡人じゃないじゃん!(少し真波が弱体化した印象もありますが…。)

(てか小野田君めっちゃ追いついてたし、もう小野田君が山岳賞で良いのでは?と思ったり…。)
{/netabare}

声優:4.0
 相変わらず豪華ですし、演技も安定しています。

キャラ:3.5
 前期と比べると少し低めで。
巻ちゃんを初めとする総北の魅力的な先輩方が消えたことも悲しいですが、その分面白い後輩は入りましたし、杉元や小野田の成長もあって、総北のキャラ達には問題なし。

 問題は箱学の小粒感。個人的に好きだった新開さんと荒北がいなくなった穴がなかなか埋まりません。真波はなんか弱くなった気がするし、少し感じ悪くなった気がする…。泉田なんてボスを張れるほどの選手には見えないし、感じわるk…(ry。葦木場は好きだけど、穴は埋まらんわなぁ…。ほかのキャラに期待しています。

 京伏の御堂筋は相変わらず面白い!が、石垣がいないのも寂しい…。

作画:3.5
 特に作画が変だと思ったことはありません。文句なしですね。

音楽:3.5
 OP、EDは毎作恒例のさわやか系。個人的には特に好きでもない感じです。

総評(平均):3.6
 安定して楽しい作品だと思います。総北の2年生たちの見せ場はきっとこれからでしょうし、4期に期待しています!!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

68.1 20 京都アニメランキング20位
もののがたり 第二章(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (87)
274人が棚に入れました
歳を経た器物は、やがて“心”を宿し、付喪神となるーー 塞神より力を授かり付喪神と対話し、常世へ還す生業ーー”塞眼”。 塞眼御三家の一つ・岐家の次期当主、岐兵馬は大切なヒトを奪われ付喪神を憎悪する。 千年の都、京都で暮らす長月家の当主、長月ぼたんは”家族”として愛する六人の付喪神と共棲する。 過去に囚われ、力ずくで付喪神を封殺し続ける兵馬に、祖父造兵は「彼らの声を聞き、導くこと」を指し示す。 祖父が出す条件は今一度、付喪神を見極めるために居候として長月家で家族と共に過ごすこと。 付喪神へ正反対の想いを抱く兵馬とぼたん。二人は出逢い、一つ屋根の下で暮らすこととなる。 人と付喪神。縁を紡ぐ付喪ノ語り。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【最終】2期は始めからアクセル全開でかなり面白かったが・・・そこで終わっちゃうのか。

【レビューNo.83】((最終レビュー)初回登録:2023/9/19)
コミック原作で2023年作品。全12話。
1期のレビューを書いたので、2期も継続して書いてみようかなっと。

(ストーリー)
憎しみをもって付喪神と対峙する兵馬の考えを改めさせるために、付喪神と共棲
している京都・長月家にお世話になることになった兵馬。
そこでぼたんや付喪神との共同生活や共闘を経て、次第に兵馬は考えを改め成長
を見せていく。
しかしその裏では、兵馬の兄・姉の仇である唐傘の付喪神が、ぼたんを狙って動
き始めたのだった。

(評 価)
1期であまり進捗の見られなかった
・ぼたんとの恋愛模様
・兵馬は兄・姉を殺した「唐傘の付喪神」を追っている
・兵馬の人間としての成長 (後半伸び悩み)
が2期でどの程度進むに注目ですかね。

・第1話:冒頭で「2人の恋物語」とはっきりいっちゃったよwww
 {netabare}・ぼたんとの恋愛模様
  ・冒頭のナレーションで
   「これは付喪神に彩られた2人の恋物語」
   ってぶっ込んできたのは驚きでした!!
   ってことは、それなりに恋愛をガッツリやるってことだよね?!
   こんなこといっちゃって大丈夫なんでしょうか。
  ・今回を観る限り、周りは2人をくっつけようという動きが見られ、1期に
   比べそういう方向性は色濃く出てましたが、肝心の2人は色気なしですねw
   まあ、冒頭の言葉がどれだけのものか今後に期待ですね。
 ・兵馬は兄・姉を殺した「唐傘の付喪神」を追っている
  ・今回は回想がメインですが、「唐傘の付喪神」のバックには、術師のような
   存在がついている描写がされていた。
   (兵馬の兄・姉はその者が張った「術返しの陣」に誘いこまれた模様)
  ・そして今回のラストには唐傘をさし、兵馬を見つめる不気味な女の姿が・・・
   正直前半は退屈な感じだったので、今後の進展が期待できそうないい引き
   だったのでは。第1話としては悪くないです。
 ・兵馬の人間としての成長
  ・今回、「雅楽寮」という京都三大付喪神の一角が登場。祭りの最中に現れた
   付喪神を鮮やかに封殺しました。それに対し兵馬はその実力を評価し、礼を
   述べるなど、付喪神との付き合い方を心得てきた模様。
   (「付喪神=憎むべき存在」は大分改善された模様)
   この「雅楽寮」は暫く京都に留まるようで、今後の絡みも楽しみです。
  ・そして兵馬は京都塞眼「門守家」に出稽古するなど、周りとも上手くやって
   いる描写が見られました。
   こちらの方は少し大人になったのかなって感じですかね。

 冒頭は兵馬の来る前の前日譚のドタバタ劇を見せられるなど、不安がよぎりま
 したが、後半盛り返し第1話としては悪くなかったかなっと。
 しかし作画が1期に比べ、かなり劣化している気が・・・
 ぼたんの可愛さが半減しているし、京都の大祭りのはずがめっちゃチープな感
 じでこの先大丈夫かって感じですね。
 今回あの2人の恋愛がどう進んでいくのかは、楽しみになりそうですね。{/netabare}

・第2話:これは納得!→作品の核心に触れた重要回
 {netabare}>「これは付喪神に彩られた2人の恋物語」
 どれほどのものかと思いましたが、結構ガチできてますねw
 ・前半パートから恋愛街道まっしぐら。
  ・まず「兵馬×鏡」で「デート指南」&「ぼたんへの想いリサーチ」
   修行三昧でデートのことなどまるで分かってない兵馬に、鏡がショッピング
   ・食事・ボーリングといった疑似デート体験でレクチャー。
   そして兵馬のぼたんへの想いを探っていきます。
  ・そして次は街中で「兵馬×夏希、恵(ぼたんの親友)」が遭遇。
   そのまま2人は兵馬をゲット!!
   「遠い親戚」ということになっている兵馬とぼたんのことを、ぐいぐいと追
   及していきますw

 ・しかし、本番は後半の「長月代表(羽織、匣)×雅楽寮」の会談でした。
  ここで「雅楽寮」が「兵馬×ぼたん」の結婚の真の狙いを推理します。
  → ぼたんに宿る「稀人」を封じるため。
    ・以前、人間不信から「稀人」が一時的に顕在化「現人神」となった。
    ・人間を愛することで「稀人」を眠らせ続けることができるのでは?!
  ここに来て、ようやく「結婚」と「妖モノ」が繋がりました!!
  これがこの作品の核心のようで「2人の恋物語」は単なる作品の彩ではなく、
  重要な意味を持っていたようです。
  そして長月家の付喪神達は「婚礼調度の付喪神」!!
  なるほどこれは納得です。
 ・そして兵馬の評価は、「雅楽寮」曰く
  ・障害を乗り越えられる塞眼の力
  ・ぼたんの秘密を知っても偏見を持たない度量
  ・成し遂げるための強い意志を持ち合わせている
  超優良物件のお墨付きじゃねーかwww

 ・最後に「雅楽寮」が京都に戻ってきた理由
  → 新たなる「指定付喪神」の捜査
    「そやつは唐傘をさしておる」
  1話に続き、今度はぼたんを見つめる不気味な女の姿が・・・
   
 1期後半は仕込み的なところがあり、なかなか話は進みませんでしたが、2期に
 入ってアクセル全開!!観ていて非常に面白いです。
 こういうのを観るとやっぱり「連続2クール」でやって欲しいとつくづく思い
 ますね。
 作品の核心に触れ「2人の恋物語」からますます目が離せなくなりましたし、
 「指定付喪神」もめっちゃ気になる、これは予想以上の作品となるかも。{/netabare}

・第3話:まだ3話なのにこんなの飛ばして大丈夫?!(褒め言葉)
 {netabare}・Aパートは「百人一首同好会」の暗躍w
  ・ばたんと親友の夏希、恵が所属するのが大学の百人一首同好会。
   「男手がいる」と兵馬を呼び出すと、ぼたんを授業に出席させ、その間に
   同好会員全員で兵馬に迫ります。
   兵馬には逃げられましたが、「あの2人をくっつけるぞ!!」と結束を固
   める彼女たちwww
  ・グダグダ感は拭えなかったですが、兵馬とぼたんの2人のシーンを描いて
   も「業務連絡」みたいな会話しかしそうにないので、周りから恋愛感を
   盛り上げていくという描き方は、作品としては正解かなと感じましたね。
   まあ本当に「2人のため」なのか「野次馬根性」なのか微妙なところもあ
   りますが、今後の彼女たちの奮闘に期待w

 ・Bパートではついに唐傘の付喪神が牙をむきます。
  ・ばたんと夏希、恵を自らの結界に閉じ込めると、ぼたんを調べ、内に宿す
   「稀人」を覚醒させるために、夏希、恵に危害を加えようとします。
  ・そこへ結界を破り兵馬が参上!!一緒にきた「雅楽寮」の吹枝に彼女たち
   の護りを任せると、兵馬は臨戦態勢に・・・
  ・唐傘の付喪神曰く「私たちが必ずあなたを解き放ってあげます・・・主様」
   ということで
   ・唐傘の付喪神陣営は複数人いる模様
   ・そしてぼたんに宿る「稀人」は、彼らにとって王的な重要な存在
   そういえば1期で「大具足・挂」が「唐傘の付喪神が動きだした原因は、
   ぼたんにある」と言ってたな。
 
 Aパートで、1期の兵馬の言葉「自分はぼたんを守り通す」に対するほたんの返答
 が「『守る』はどこから来たのさー?!」と混乱をみせた様が描かれてました。
 そこにきて、Bパートのこの流れ!これでぼたんは「守る」の意味を理解したで
 しょう。
 → これ、ぼたんに一気に恋愛フラグが立ちそうやん!!
 まだ3話なのにこんなに飛ばして大丈夫か?!って位面白いなw
 ただ折角の兵馬登場のシーンの作画がちょっと・・・見せ場だけにもう一頑張り
 して欲しかった。
 そこだけは惜しかったが、ここまで予想以上の展開で今後も楽しみです。{/netabare}

・第4話:思った以上にいろいろと構想が練られている
 {netabare}・前回唐傘の付喪神の結界を破り、ぼたんたちを助けに入った兵馬。
  ここに匣以外の長月家・付喪神と雅楽寮も集結し、大立ち回りを繰り広げた
  末、どうにか女の唐傘の付喪神の封印には成功した模様。
  (この唐傘は雅楽寮預かりに)
 ・しかし唐傘の付喪神の真の狙いは、長月家で一人留守を預かる匣だった。
  匣は普段から
  ・屋敷への結界
  ・ぼたんの心身への結界(彼女に宿る「稀人」が表に出ないよう)
  とまさに「守りの要」だったのだ!
 ・とりあえず京都塞眼「門守家」の元に身を寄せることになった長月家一同。
  ・匣はとりあえず無事な模様
   ・死の直前に自らの魂を器に封じ込めた(疑似封印状態)
   ・その器も破損しているが、その器を修復すればまた復活できるがそれが
    いつになるかは不明。
  ・今までは匣の結界のおかげで比較的自由を与えられていたぼたんですが、
   匣がいない今、それなりに「制限」と「干渉」が激しくなる模様
   
 >これ、ぼたんに一気に恋愛フラグが立ちそうやん!!
 前回お気楽にこう書いていましたが、それどころじゃなくなりましたね。
 (現在ぼたんは気を失い、門守家で療養中)
 ・唐傘の付喪神の挑発に乗り、守ることよりも唐傘の付喪神を倒すことしか考
  えられなくなっていたことを省みる兵馬
 ・「制限」は受け入れるが「干渉」は内容次第では、と異を唱える長月家・付
   喪神
   → そちらの出方次第では敵に回ることもあると釘を刺してきた門守家
 いやー恋愛模様だけでなく「妖」も方もしっかり話に深みが出てきて、予想を
 上回る展開になってきました!!
 そして上述の通り落ち込む兵馬に「そんなことはない!」と自分を守ってくれ
 たことをきちんと理解しているぼたん。目が覚めると兵馬に対する思いに変化
 が出てくるのかこちらも楽しみです。{/netabare}

・第5話:兵馬の成長を改めて振り返る、今回も良回
 {netabare}>・ぼたんとの恋愛模様
 >・兵馬は兄・姉を殺した「唐傘の付喪神」を追っている
 >・兵馬の人間としての成長 (後半伸び悩み)
 2期開始時に挙げた見所で、上述2つは結構描写が多かったですが、今回
 はここまでの兵馬の成長を振り返るという感じでしたね。
 ・兵馬自身は唐傘の付喪神の挑発に乗り、自分を見失ったことを反省して
  いましたが、周りの評価は
  ・今までなら唐傘の付喪神を倒すことに気を取られ、一も二もなく飛び
   出したところを、きちんとぼたんの安全を最優先に行動していた。
  ・そして力をつけたい理由も憎しみ(付喪神を封殺)から、愛する者を
   守るために変化してきている。
  京都に来て、着実に変わってきていると好意的に見ているようです。
 ・そのこともあり兵馬の父は、
  ・今まで憎しみを忘れないように、亡き兄と姉の「引手」で戦っていた。
   → 今こそ本来の力を引き出すために、自分の「引手」を使う時では?
  とアドバイス。
  兵馬も自分と向き合う覚悟をして、自分の「引手」を封印を解きます。
  ブランクが長すぎたため、使いこなせるようになるまで時間が必要なよう
  ですが、パワーアップした兵馬が見られるのか今後が楽しみです。

 >匣がいない今、それなりに「制限」と「干渉」が激しくなる模様
  ・ぼたんについては京都塞眼「門守家」に軟禁状態(大学も暫く休学)
  ・「婚礼調度の付喪神」については「八衢家」からの呼び出し
  ここで塞眼界について少し語られます。
  ・御三家を頂点にした組織体制の模様
   ・岐家 → 管理下に「婚礼調度の付喪神」
   ・辻家 → 管理下に「大具足の付喪神」
   ・八衢家 → 管理下に「雅楽寮の付喪神」
  という構図になっているようです。
  ぼたんを置いて呼び出しに応じることに難色を示していた「婚礼調度の付
  喪神」達でしたが、「八衢家」が「雅楽寮」を護衛によこしたことで渋々
  呼び出しに応じることに。
  ぼたんについてはその特殊な存在ゆえ表向きの「危険」という以外にも、
  御三家の思惑なんかも絡んできそうで「八衢家」のことがどの位描かれる
  のか今後に注目ですね。

 >目が覚めると兵馬に対する思いに変化が出てくるのか
  目覚め後のぼたんと兵馬のコンタクトもありました!
  さすがに「即落ち」とはいきませんでしたが、ぼたんの根深い問題「人間
  不信」については、明らかに以前より兵馬に心を許したとみれる描写がな
  され、今後の進展を期待させる良い流れだったと思います。

 ここまでアクセル全開だっただけに、一休み的なところもありましたが、
 ・兵馬のここまでの成長と今後の進む道。
 ・ぼたんをとりまく複雑な環境。
 といったものを再整理して、しっかり本作の世界観を提示した良回だったと
 思います。{/netabare}

・第6話:いいと思うのだが、イマイチ人気ないのかな
 {netabare}・今のお前はぼたんを託すに値する存在か?
  拳で語り合う「薙×兵馬」。
  演出としては古いですが、2人のキャラを活かしたいいシーンでした。
 ・「ここまでロック魂を持っていたとはなあ」
  一方「門守家」での軟禁生活が始まったぼたん。その特殊さゆえに周りか
  ら「異端の者」という厳しい目を向けられるわけですが・・・
  自らお手伝いを志願等積極的に交わりをもつぼたん。
  その思い切った行動力に「雅楽寮」も大絶賛!!
  ・単にぼたんの成長を描いただけでなく
  ・その踏み出す勇気をくれたのが「兵馬の生き様」
   → ぼたんの中で「兵馬の存在がどんどん大きくなっていく」という心
     の変化にまで触れたこちらも◎

 2期はどの回もよく出来ていて、本当に面白いんだけどなあ。
 イマイチ人気ない感じなんだよな。
 ・全体に古臭さがあり、主人公の武器も引手とか地味で映像映えしない?!
 ・やっぱ作画にもうひと踏ん張りほしい。
 まあ私自身も2期始まった時は、そんなに期待してなかったですしね。
 ここまで化けるとは思ってなかったなあ。何だかんだいいつつ今期一番楽し
 みにしている作品かも。
 で、5,6話で兵馬やぼたんの成長等を描きつつも、ラストは「八衢家」の呼
 び出しに応じ東京へ向か合っている「婚礼調度の付喪神」を襲撃する「唐傘
 の付喪神」が・・・
 またこの機にぼたんを狙う輩も出没しているようで、次週はまた激しい展開
 となりそうな感じですね。{/netabare}

・第7話:これはロックな生き方なのか?!
 {netabare}5,6話は兵馬やぼたんの人物描写メインでしたが、物語が動き出しましたね。
 ・「八衢家」の呼び出しに応じ東京へ向か合っている「婚礼調度の付喪神」
  を襲撃する「唐傘の付喪神」。
  「唐傘の付喪神」はこちらに3人と全部で4人いる模様。
  強力な結界内に「婚礼調度の付喪神」と封じると、彼らは身動きできない
  模様。
 ・京都では野良の付喪神が大量発生で、「門守家」の塞眼達はその対応に追
  われ、そのため「門守家」本部は手薄になります。
 ・その隙をついて、ぼたん強奪を狙い敵の本隊が・・・
  その首謀者は「雅楽寮」だった!!
  で、「雅楽寮」に以前封印された女の「唐傘の付喪神」も復活しており、
  ここに合流とまさに絶対絶命のピンチ!!
  (「雅楽寮」とは最初からグルだった)
 
 ・首謀者の「雅楽寮」は、
  「ぼたんを大人しく引き渡せば、事を構えるつもりはない。」
  と交渉を持ちかけますが、兵馬も「門守家当主」も他の塞眼達も「No!!」
  と、ぼたんのために戦う姿勢をみせる展開が熱いです!!
  特に「門守家当主」の大樹は、普段は狸親父で油断ならない存在ですが
  ・ぼたんは「人間」である以上「人外の脅威」から守る義務がある。
  ・このような手段を取る輩にぼたんを悪用される恐れがある。
  「ぼたんを守ることは、門守家の総意である」とピシャリと言い放ちます。
  「さっくん」という謎の(京都塞眼)マスコットグッズで一山当てようと
  ズレたところも、これで許しますw

 ・で、首謀者が「雅楽寮」ということは、黒幕は「八衢家」でしょうか。
  ・ぼたんについては塞眼界でも見解が分かれており、排除や悪用目的等で
   暗躍するのは理解できる。
  ・でも「唐傘の付喪神」と手を組むってどういうこと?!
   → ここについてどう説明をつけるのか?
  ちょっとこの点が引っ掛かりますね。
  (まあ「部下が勝手に暴走した」というトカゲの尻尾切りで煙に巻かれる
   可能性もありますが)
  またこの関係はいつからというものあり、1話で書いた
  >「唐傘の付喪神」のバックには、術師のような存在がついている描写
  >(兵馬の兄・姉はその者が張った「術返しの陣」に誘いこまれた模様)
  実はこの頃からズブズブの関係だったとかなら、中々の外道っぷりで逆
  に清々しい感じもしますがwww
  ただ尺の都合もあり「八衢家」についてはどの位明かされるか、ちょっと
  不透明な部分もありますね。

 「雅楽寮」のまさかの裏切りで、事態は大きく動きましたね。
  ・所詮はご主人さまの「犬」で、こんなのロックな生き方じゃない!!
  ・私情を捨て、大義(?)のためにプロの仕事に徹するのがロックな生き方。
 今回は「門守家当主」の大樹が、一番ロック魂を見せつけたって感じでしょうかw{/netabare} 

・第8-9話:椿さん「ベルセルク」と化すも・・・
 {netabare}「雅楽寮」の策略で「門守家」の塞眼達も分断され、兵馬とぼたんは「雅楽寮」
 爪弾と「唐傘の付喪神」時雨に狙われ絶対絶命のピンチに・・・
 ・「ベルセルク」椿さん降臨
  ここに現れたのが「門守家の秘蔵っ子」椿さん。有事に際しいろいろ根回し
  してたようで、登場が遅れたようです。
  椿さんは「塞眼の責務」というより、己の快楽のために恍惚の表情を浮かべ
  ながら2匹の付喪神を圧倒していきます。
  この狂戦士(ベルセルク)ぶりがなかなかグッときます!

 ・「雅楽寮」の狙い
  爪弾よりぼたんを狙う目的が明かされる。
  ・「雅楽寮」の行動原理は「自分たちの音楽をより多くの者に聴かせたい」
   という衝動に基づく。
  ・ぼたんは現世と常世の境目に立つぼたんは、その両世界の扉を開ける「鍵」
   のような存在。
  ・この両世界を繋ぎ混沌状態を作り出し、より多くのギャラリ―が集まった
   中で自分たちの音楽を聴かせることが彼らの狙い。
   それがロックな生き様だと!!
  え―――――っ、これで納得しろと?!
  黒幕の「八衢家」(「婚礼調度の付喪神」を呼び出している時点で無関係で
  はないでしょう)の真の狙いを悟らせないフェイクの可能性もありますが、
  この大騒動の理由がコレだとすると、なんだかなあって感じですね(๑╯ﻌ╰๑)

 ・形勢逆転 → ぼたんの中の「稀人」が目覚めるのか?!
  椿さんの見事な狂いっぷりに戦況は有利かと思いきや、ここに他の「門守家」
  の塞眼達を倒してきた「雅楽寮」吹枝・鼓が合流、更に「婚礼調度の付喪神」
  を結界に閉じ込める任務を終えた3匹の「唐傘の付喪神」も登場と形勢は一気
  に逆転。ちなみに「唐傘の付喪神」4匹は
  → 凩・吹雪・天日・時雨とのこと。(この中に兵馬の仇がいる模様)
  わざと兵馬と椿を痛めつける様を見せることで、ぼたんの心に揺らぎを与え
  覚醒を促すという策略に、ついにぼたんの中の「稀人」が・・・

 ここ2話は戦闘シーンがメインでしたが、そんな中でも
 ・ぼたんの「(守り通すと言った)兵馬を信じる」絆の物語
 ・ついに「仇の付喪神」が現れても、我を忘れず「ぼたんを守る」ことに専念
  してる兵馬の成長
 等意外と細部もしっかりしていたのは高評価でしたね。
 ただ「雅楽寮」のよくわからん狙いは、どう受け止めたらいいんや?!
 それに門守家当主の大樹、お前も負けたんか・・・
 そして折角の見せ場の戦闘シーンの作画がやっぱり弱いんかなあ。
 
 この逆境からどんな逆転劇を描いていくのか、次回を刮目して待て!{/netabare}

・第10話:さあ役者はそろった!
 {netabare}・ぼたんの内に宿る「現人神」がついに覚醒
  その力は強力で、 
  ・付喪神たちは顔を上げることすらかなわず、跪いたまま動けない。
  ・大樹との一戦で傷ついた「雅楽寮」鼓を「見苦しいので廃棄」とあっ
   さりと葬る。
  ・「何かの目的で顕現させたらしいが、思い上がるな!私がどうあるか
    は私自身が決める」
   ぼたんの成長とともに「現人神」の人格も強く形成されているようで
   「雅楽寮」たちも制御できないようです(誤算だった)。
 ・「誰がこやつを止めらるものか・・・」
  その時立ち上がったのが、やはり兵馬!!「彼女を返してくれ。」
  そしてぼたんの心の声を聴くと、ついにぼたんを抱きしめます!!
  更に叫びます。「意地を見せてみろ!婚礼調度!!」
  ・疑似封印中だった匣が復活!
   → 彼の力で「現人神」を封印、ぼたんが帰ってくる。
  ・唐傘の封印から他の婚礼調度も脱出、ここに勢ぞろい。
 ・唐傘で顔を隠していましたが、付喪神の1匹「天日」の顔が晒される。
  → 兵馬の兄・隼人の顔!!(体を奪っていた模様)
   → 兵馬の仇は天日の模様。
 
 「婚礼調度の付喪神」も封印から脱出、「漢の約束」を果たした兵馬と薙
 のやりとりが、ベタですが少年誌漫画っぽく熱いです!
 やっぱこのコンビ最高だわ!!
 それに兵馬の仇も天日だとわかり、本当に展開が熱いです!!
 そして兵馬もついに自然な形でぼたんを抱きしめるという・・・
 こちらもバトル終了後の進展が楽しみです。
 さあ役者はそろいました。ラストに向けてどんな物語をみせてくれるのか。
 次回も期待大!!{/netabare} 

・第11-12話:一応一区切りついたということでいいのか?!
 {netabare}・婚礼調度の付喪神VS雅楽寮(爪弾・吹枝)
  ・雅楽寮の攻撃も復活した匣がシャットアウト。さすが守りの要です。
   婚礼調度の連携プレイで雅楽寮を封殺!!
  ・「苦境の中、己の意地を通そうとしたお主こそがロックじゃった。」
   と兵馬に賛辞の言葉を贈り、散っていた雅楽寮。
  敵ながら最後まで憎めない奴らでしたね。

 ・兵馬VS唐傘の付喪神(天日)
  ・婚礼丁度たちの激を受け、(憎しみではなく)ぼたんを守り通すために
   戦うと宣言した兵馬。兵馬の成長が感じられますね。
  ・引き手の力を引き出し、渾身の一撃を放つも封殺しきれず。
  ・そこへ当主・大樹を始め門守家一門が駆けつける。しかも「大具足・挂」
   までスタンバイの模様。
   → 唐傘の付喪神まさかの撤退www
  え————っ、今期で決着付くんやないんかい!!

 ・門守家恒例の慰労会他
  ・2日間眠っていた兵馬が目覚め、舞台は門守家恒例の慰労会へw
   → 主役は兵馬だと思ったら、匣だったというwww 
  ・今までは唐傘の付喪神を倒すことは、自分1人の問題だと思っていた兵馬
   ですが、これまでの戦いを経ていろいろ気づきがあったようで・・・
   決意を新たにする兵馬。
  ・後日ぼたんは親友の夏希、恵とお茶会。相変わらずの野次馬ぶりですw
   そこに傘を忘れたので兵馬が迎えにきますが、相変わらずもどかしい距離
   間です。
   でも最後はぼたんの方から手を取って・・・

  最初に挙げた(3つのポイント)
  ・ぼたんとの恋愛模様
   → 目に見える成果はなかった。それでも
    → 兵馬:ぼたんを守り通すという意味を改めて理解
         (そこに恋愛感情があるかは不明だがw)
    → ぼたん:人間不信からは前進。兵馬の存在は確実に大きくなった。
  ・兵馬は兄・姉を殺した「唐傘の付喪神」を追っている
   → 仇の名は「天日」と判明。彼の強さも知った。
     (兵馬の戦いはこれからだ!)
  ・兵馬の人間としての成長
   → 戦う理由が憎しみ(付喪神を封殺)から、愛する者を守るために変化。
   → 自分と向き合う覚悟をして、自分の「引手」を封印を解いた。
   → 今までは自分1人の戦いだと思っていたが、仲間の存在等1人じゃない
     ことに気づいた。
  ということで、兵馬の人間的成長以外は、決着付かずで余韻を残す終わり方に
  なりましたね。
  まあ丁度一区切りといえば一区切りなところではありますが・・・{/netabare}

(最 終)
(1期後半のテンポの悪さに比べ)2期は始めからアクセル全開という非常に面白
い展開が続き、「2期で完結するんじゃない?!」という期待大でしたが、そうは
いきませんでしたね。
しかも1話冒頭のナレーションで
「これは付喪神に彩られた2人の恋物語」
と、ぶっ込んできたにも関わらず、この進捗状況はちと期待ハズレかなっと。
でも2人のキャラを考慮すると、ここまでの歩みだけでも十分と言えるのかも。
個人的には恋愛の部分だけでも、もう1話入れてアニオリエンドでもよかったの
では?と思いますが、最近はアニオリエンドへの風当たりが強いとも聞きますしw
(まさかの3期を考えてるとか?!)
総評としては
・作画(特に戦闘シーン)はいろいろ残念だったが
・兵馬の人間的成長は魅力的に描かれていた。
・2人の恋愛・結婚に、物語の上で大きな意味を持たせた作りは◎
 (これがあっただけに、2人の恋愛にはもう一声といいたいが・・・)
・「兵馬×薙」のベタな少年誌漫画っぽい熱さも◎
・雅楽寮や門守家一門のキャラも結構好きだった。
で、何やかんやと今期一番楽しめた作品でしたかね。
(正直視聴前はここまで化けるとは思っていなかったw)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

登場人物達が「家」に囚われて脳外思考をしている感じ…。何か怖いです。

 最終話(12話、一期から24話)まで観ました。
 2023.09.19

 まぁ、面白かったとは思います。歯切れが悪い感想ですみません。m(_ _)m

 兵馬さんは、復讐のためより女のために戦うことを選びました。ただ、これは手放しに成長と言えるのかは疑問を感じます。

 どうも、キャラに主体性が無い感じがします。付喪神も人間も、「家」に所属しているからでしょうか。

 他のレビューアー様も書いてましたが、兵馬もぼたんも人間性が希薄で、状況に流されているだけの感じがします。

 本作品のキャラは全て「〇〇家」に属しており、ネジが緩んだ奇人集団、破壊衝動と目立ちたいだけでロックに生きる雅楽寮や野良付喪神以外は、みんな「家」の都合で動いています。

 兵馬とぼたんも、恋愛というよりは家同士の結合、婚姻にみんなでもって行きたいようでしたし、婚礼調度も「家」の象徴たるぼたんに仕える家僕みたいな奴らでした。

 兵馬の戦う理由も、仇を討って「家」の恥を注ぐという家父長的使命感ですし、ぼたんのために戦う理由も、それが「家」の役割だからという点で、家制度から一歩も出ていません。

 最初の頃の、付喪神皆殺しだ!というギラギラした兵馬の態度も、何となく「家」に取り込まれていつの間にか丸くなってしまいました。最初より弱くなった印象もそのせいでしょう。

 今後、「家」の呪縛からの解放のために戦う展開になるのかどうかは原作を読んでいないのでわかりませんが、2期まで観ても、兵馬達登場人物が「家」に疑問を感じる様子はありません。

 「家」は非常に強固で、人間の思考と行動を束縛します。現代日本でも家父長制的「家」制度は法的に否定されていても、封建的残滓として時代に合わせて再編されて生き残っています。

 どうも、物語に小規模感及び、跳ねない感じがあるのは、「家」秩序内の話に終始しているからでしょう。

 「家」とは人間の自由と主体性を束縛する鎖ですが、秩序の担保でもあります。そのため、物語にカタルシスをもたらす装置としては作用しません。

 少年誌的バトル漫画には、危険過ぎる設定だった気もします。やはり、バトルモノは、自由に暴れまわるキャラが見たいです。

 家族的感じもこの作品の魅力なのかも知れませんが、呪縛や因習をぶっ飛ばす系の主人公が好きな方には合わないかもしれません。
………………………………………………………………………

 7話まで観ました。2023.08.26

 キャラも良いし、バトルの迫力もあり、作画も悪くないんですが、どうしょうもなく話が小規模です。

 〇〇家とそれに仕える付喪神達が話の中心で、周りの人を無制限に巻き込まないのは良心的なのですが、終始内輪で完結しています。

 ぼたんが化物だとしても、別にえーやん感しかないので、何となく続きが気になりません。恋愛ものとして観ると違うのかもしれません。

 ただ…、ぼたんがあまりにも人間離れしているので、主人公以外の男とくっつく可能性が低いので、恋愛面でも緊張感が無いというか…。

 もう少し盛り上がっても良いと思うのですが、原作の連載も終わっているので、袋小路にはまっている感じです。

………………………………………………………………………
 2話まで観ました。2023.07.13

 兵馬とぼたんをみんなでくっつけようとしてるんだよ!と、いう説明回でした。

 2期から観る、もしくは1期を忘れている視聴者にとって、作品の目標を説明するのは良かったと思います。

 今の所派手なバトルはしていませんが、今後の展開に期待大です。

………………………………………………………………………

 1話観てのレビューです。2023.07.04

 いやいや…、すぐに古い物が化物になりますねぇ。古本屋や図書館、博物館は地獄になりそうです。

 付喪神設定が、やっぱり恣意的ですね。1期でそういう世界だと分かって無いと、ハードル高そうです。

 映画、ナイトミュージアムみたいに、古い物等が悪さする時間と場所の制約が無いので、荒唐無稽な感じを新規視聴者は受けそうです。

 1話は、過去と現在の時系列が混在してますが、少し分かり難いのでは?

 サッサとバトルするのが良いと思います。バトルすれば百難隠すってことですよ!

投稿 : 2024/06/01
♥ : 5

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

交差する、憎しみと誓い。激動の第二章、開幕。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。
TVアニメ第1期の時は、みゆきちボイスが心地良くて少しおざなりにしてしまいましたが、ヒロインの長月ぼたん役を、「NEW GAME!」で主人公である涼風青葉を演じた高田憂希さん、婚礼調度の結を麗奈ちゃん、そして門守 椿役をさおりんが演じているんですよね。

最近、さおりんの演技が気になって仕方ありません。
と言っても、ストライク・ザ・ブラッドでラ・フォリア役を演じた時から接点はあったのですが、その当時は声優さんの事を良く知らなかったので、声優さんにまで思考が至りませんでした。
だから、レビューを書く際に声優さんもサラッとググるのですが、過去にどんな作品を演じているかは、毎回チェックしています。
点と点が線で繋がる瞬間がメッチャ気持ち良いので…^^;

って、すっかり脱線してしまいました。


歳を経た器物は、やがて“心”を宿し、
付喪神となる──
塞神より力を授かり付喪神と対話し、
常世へ還す生業──“塞眼”。

塞眼御三家の一つ・岐家の次期当主、
岐兵馬は大切なヒトを奪われ付喪神を憎悪する。

千年の都、京都で暮らす
長月家の当主、長月ぼたんは”家族”として
愛する六人の付喪神と共棲する。

過去に囚われ、力ずくで付喪神を
封殺し続ける兵馬に、祖父造兵は
「彼らの声を聞き、導くこと」を指し示す。

祖父が出す条件は今一度、
付喪神を見極めるために
居候として長月家で家族と共に過ごすこと。

付喪神へ正反対の想いを抱く兵馬とぼたん。
二人は出逢い、一つ屋根の下で暮らすこととなる。

人と付喪神。縁を紡ぐ付喪ノ語り。


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

TVアニメ第1期を視聴した際、主人公である岐兵馬には正直色々思うところはありましたが、今ではそんな思いもどこへやら…

兵馬がぼたんを守ると誓ったのは、これからの何よりの最優先事項…
これが如実に感じられる展開だったと思います。
そう、忌み嫌うことを原動力にするのではなく、プラス思考を推進力にしているので見ていて実に気持ち良い…

この様に兵馬が変わると、前々から兆候はありましたが婚礼調度の存在がどんどん大きくなっていくんです。
ぼたんを守るというこの1点にかけて、この第2期の婚礼調度の格好良さは半端ありません。

徐々に歯車が噛み合ってきました。
きっと敵はまだまだ強大で、現状の兵馬と婚礼調度の全力全開でも、全然届かないのかもしれません。
それでも兵馬の本懐が遂げられるのを願ってやみません。
兵馬、ぼたん…本当に良かったね。
というエンディングがアニメで視聴できるのを期待しています。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、メガテラ・ゼロさんによる「誰が為」
エンディングテーマは、田所あずささんによる「プライベート・ルーム」

1クール全12話の物語でした。
wikiをチラ見して気付いたのですが、原作は全16巻で完結しているようです。
ということは、物語のラストまでアニメで描くこともできる、ということですよね。
続編、制作されたら絶対視聴したいと思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 8

85.7 21 京都アニメランキング21位
中二病でも恋がしたい!戀(REN)(TVアニメ動画)

2014年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (2681)
15655人が棚に入れました
色々な事情が重なり、一緒に暮らすことになった勇太と六花。
付き合い始めた二人にとってはどきどきな内緒の同棲!
なはずが…
普通の女の子とも付き合ったことのない勇太には、中二病の彼女はハードルが高すぎた!?
恋愛をどう進めていけばいいか悩む勇太。そして1つ学年が上がってパワーアップした丹生谷、くみん、凸守たち。
さらには十花に六花との同棲がばれて……
またまたドタバタな生活が始まる!

声優・キャラクター
福山潤、内田真礼、赤﨑千夏、浅倉杏美、上坂すみれ、長妻樹里、天野由梨、福原香織、設楽麻美、保志総一朗、井上喜久子、仙台エリ
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

経験値を溜めて恋から戀へ進化…まではしてないな。

現役中二病感者:六花と元中二病感者:勇太の恋の行方と
それを優しく見守る仲間達の日常コメディ。

特に意識してたつもりはなかったけど、OP聞いたら意外とワクワクしていました。
結構楽しみにしてたみたいです。(^_^;)

一期終了時と恋の距離は変わらずですが環境が激変し二人きりのほぼ同棲生活がスタート。
「今更、父の仕事の都合」や「祖父が誤って退去手続き」等強引過ぎるだろっ!
とは思ってしまいますがご愛敬。
1話分くらい勇太の家族の物語も観たかった気もしていたので残念さも少々。
その分二人の淡い恋の物語が色濃く味わえる内容になってくれると思うので
期待して観たいと思います。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※1話感想{netabare}
同棲という大きな設定変化がどう生かされていくんでしょうか?
強引に変えたのですから親が居ては少々ヤボったくなるエピソードが待っていそうです。
一話では設定固めでストーリーはこれからという感じでした。
…ので、感想の代わりに各キャラの見所を少々。

淑女モードの森夏…その内めんどくさくなって元に戻りそうな気がする。
なんだかんだで面倒見の良い彼女の優しさが好きなので
今期もそういう所が観られると嬉しいです。

一色君は相変わらずモテたい魂が空回り。
また坊主フラグが立ってしまいましたし彼の恋は進むどころか始まりが見えない。

凸守は遂に高校生デビュー!
寂しがり屋の彼女にも今期はよい想いをさせてあげて欲しいです。
森夏との師弟愛(?)のエピソードもまた増えそうです。

相変わらずのマイペース癒し系のくみん先輩は受験勉強よりお笑い道…
実は一番心配なのは彼女かも。

十花さんは保護者的立場で苦労も多そう…
彼女の目線や心理でも物語が観られればストーリーが深く感じられるかも?
でもでも!勇太の妹がいれば同棲OKはアリなんですか!?

そして共同生活が始まる六花と勇太。
お互い不器用ながら相手を大切に想う気持ちをどう伝えるのかが見所ですね。
{/netabare}

※2話感想{netabare}
森夏はしれっと髪型が元通りに。やっぱめんど臭くなったんでしょう。
自分で気づいてない様だけど対戦格闘の動きしちゃうのは中二病ですよー。

手つなぎデートは初々しくて可愛らしく中二病の思考や言動も上手く取り入れられ
二人ならではの自然なデートが微笑ましかったです。

一色の存在はかんなぎさん以下に…坊主も復活で南無。

そして新たな中二病患者が。
クミンは買いませんでしたが恋の方には刺激がありそうです。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
六花は中二が悪化してますね。観る分には楽しいけど勇太は大変そう。

六花以外も中二色が強くなっている中、そこに中二師匠・七宮が加わり
かなり濃くなっている気がします。…いや確実に濃くなってます。
二期ではこの子が色々と巻き起こしてくれそうです。

恋愛的にはジェラシー要素がプラスされちょっとハラハラさせてくれます。
ちょっと不満&不安顔の六花も可愛くこういう細やかな表情は流石京アニクオリティーです。
{/netabare}

※4話感想{netabare}
ついにモリサマーが本物だと分かり凸守との関係に進展が!
…っと思ったんだけど結局は元通りの関係に戻ってしまいましたね。
でもまぁくみんの言う通りこちらの方が落ち着きますし
いつまでもマスターのサーバントで居て欲しいのでこれでハッピーエンドですかね。
深読みすると本当はもう凸守は森夏の正体に気付いた上で元通りに接しているのかな…
っとも考えられますが今はそんな事考えず楽しんだ方がお得かな。
何れにせよ森夏と凸守の優しく可愛い良い所が観られた今話でした。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
くみん先輩を中心とした昼寝回。
「極東魔術昼寝結社の夏」も無茶苦茶な同好会ですが
この学校の同好会って他もろくでもなさそうですね。

中二病がひどいのも困り物ですが一日中眠そうなのもかなりマズいです。社会的に。
でも六花達の居場所を嗅ぎ付けたり結構鋭い所も有るので
上手く生きて行けているのでしょう。

昼寝と中二病バトルの融合は作画の良さもあり楽しめました。
勝敗とかルールとか良く分かりませんが
くみんのこの場所を守りたいという気持ちが勝利を引き寄せたのでしょう。

完全にサイドストーリーで本編進んでいませんが
くみんが六花達の理解者である事が微笑ましく寝顔が可愛く癒されました。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
暗視ゴーグルでテンション上がるのは分からなくもないけど、
かな~りお気に入りでしたね。

修学旅行が始まり恋の歯車も動き出してきました。
なんとも初々しいほっぺにチューでした。
相変わらず六花の仕草が可愛らしく優しさ溢れる勇太も健在でした。
一方、森夏は溢れる中二病が止められなかったみたいですが…。
もう過去バレしてるし、周りの友達もそうゆうのに寛容なんだから
無理に否定しなくても良さそうなものですが。

次回は二人だけの思い出が出来そうです。
6/12って誕生日なのかな?
{/netabare}

※7話感想{netabare}
二人きりの時間かと思えば、智音とバッタリ遭遇。
気兼ね無く接する勇太と智音を眺める形となってしまった六花。
積み重ねた時間にまだ差があって六花が切なく辛くなってしまいましたね。
コインについて【ちょっと考察】{netabare}
智音の持つコインには大切な思いが込められ
(1話でノートから落ちた)メモにはその事が書かれていたんでしょうか。
六花の「勇太は契約の事忘れている」という台詞はこちらにも掛かっていそうです。
サヨナラを言わなかったりしているので
再会とか一緒にいるというおまじないが掛かっているのですかね?
上の階に越して来たり、遠く鹿児島で出会ったりするのは偶然ではなく
『中二病の想いの力』なのかも知れません。
智音が魔法魔王少女であるかぎり勇者と共に居られる
という事になっているのではないでしょうか。
{/netabare}
今回は上手く仲直りが出来てお互いの距離が縮まる結果になってまずは良かったです。
六花には笑っていて欲しいですしね。

ただ、この先も色々と恋の波乱はありそうですし
中二病と現実、どう折り合いを付けていくのかも問われていきそうです。
そして本当に偽モリサマーが現れてしまいこちらの方も気になります。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
森夏の古傷をエグる様な新モリサマー登場。
中二病バトルで信頼を得るって展開はこの作品ならではのノリなので乗っかって楽しみました。
上辺の凸守を愛するモリサマーに対し
等身大の自分を見てくれているモリサマーの方に心は傾いた様ですね。
何だかんだで互いを理解しがっちりと友情が伺えました。

…んでも、結局偽サマーは誰で何処からマビノギオン学んだとか詳細は謎なのかな?
やや消化不良な点はあるのでまた出て…来なさそうだな。(^_^;)
キルラキルと対極な小清水さんが聴けたのは良かったですが。

後、ついに一色くん登場せずでした。
二期ではぞんざいに扱って笑いの種なんですがバカでも優しい面がまた観たいです。
二期中に一度くらい照明を当ててあげて~!
{/netabare}

※9話感想{netabare}
現実の恋が膨らみ中二病の力が隅へと追いやられる六花。

確かに現実の恋なら中二病の力を失うかも知れないけど
勇太とは特別でオンリーワンな関係を築けると確信し復活を果たしました。
絶対的な「この人となら」と思える恋、
互いを理解し受け入れ信じ合える二人の関係が眩しく感じました。

智音は恋も中二病も捨てない選択をした六花を見て
「あの時、恋しても良かったのか?」と
自身の選択の後悔と共に恋心が再燃してしまった様子…。
でも、前半ならいざ知らずここまで来ると既に付け入る隙がないですよね…
失恋の道しか見えず恋心を押し殺したとしても告白しても傷つくのは智音の気が。
傷つくのも青春かも知れないけど可能性が無い恋を観せられるのはちょっと辛いかも。

六花が力を失いかけていた事や取り戻していた事と
勇太が気づかなかったハズの事をナレーションしていて振り返っている感じだから
やはり色々と告白され想いをブツケられる流れになるのかな。
{/netabare}

※10話感想{netabare}
出口どころか入口すら無い智音の恋。
感情豊かな表現は流石京アニの真骨頂。
でも後付け設定のキャラなのであまり感情移入出来てなかった模様。
可哀想にと思いつつグッと切なくならなかったな…。
続きは次回に跨いだけど
ちゃんと告白してちゃんとフられないと諦めきれないんじゃないかな?
{/netabare}

※11話感想{netabare}
智音は中二病なりのやり方で正面から告白してフられるのかと思ってたけど、
暗に恋心が伝わった後に暗炎竜と戦い吹っ切れる形でした。
誰も余り傷つかない決着となり良かったような気もするし
これで吹っ切れるものなのか?とも思ってしまいました。
ただ六花と勇太の愛情の深さを目の当たりにしたら
叶わないし幸せになって欲しいとも思うでしょうからその辺りがケジメに繋がったのだと思います。

六花と勇太の愛情エピソードや智音を気遣う森夏などなど
今回は良いシーンが多くちょっと感動してしまいました。
六花と勇太は本当に良いパートナーになってますね。
{/netabare}

※12話感想{netabare}
最終回はちょっぴり胸キュンな暖かい終わり方でした。
上級契約(キス)出来なかったのはこの作品らしいと言えばらしいけど、
しちゃった方が締まったと思います。
精神的な繋がりは更に強まってるし、二人の恋愛の形に口出すのも差し出がましいけど
恋の成長や進化を観せた作品の区切りとしては必要だったかなとは思います。
不満と言う程ではないけど、ここまで引っ張って「しない」となるとハードル上げ過ぎてます。

この調子だと三期もありそうな気配なので気長に待ってみます。
{/netabare}

【総評】
中二病を前向きに楽しく描いていますし、また丁寧に作られているので安心して楽しめました。
恋の初々しい表情や仕草その他の機微に至るまで京アニ作画と相性が良く引き立っていました。
ストーリーとしても中二病を活かしたやりとりが絡み良く出来たラブコメに仕上がっています。

ただ「安心」って裏を返すと「無難」でもあるので
驚きやハラハラする展開にはなっていなかったです。
10話のみ話を次回に引きましたが他は1話完結しているので喧嘩やトラブルがあっても
すぐに解決で良かった良かったとなっていますので、
1期のように「どうなっちゃうんだろう?」と言う引きは弱まってしまっていました。
2期全体を通して冒険はせずファンに寄せてきた印象もあります。

智音に関しては掘り下げも甘くエピソードも不足しキャラが弱く感じました。
普通の作品なら面白いキャラかも知れませんが
中二病が当たり前で個性的なキャラが多いこの作品の中では平凡。
後半の展開になる前にもう一押しして他メンバーと対等に感情移入できる存在になっていれば
一気に面白味が増したと思います。
また、いかにもな後付けなので中学の頃の勇太のストイックな筈の設定も
壊してしまっていて残念です。
もう少し上手く加われ無かったものでしょうかね。

それと一色の不遇さはちょっと気の毒に感じました彼の優しさが伝わる
エピソードもちょっとは入っていて欲しかったかな。

ともあれ、全体的にはみんなの暖かさの伝わる納得の出来ですし
毎週楽しませてくれたこの作品が終わってしまい寂しく感じています。
また暫くしたら続きが観られることを期待しています。

コメディ強めですがラブコメとして楽しく観られる良い作品でオススメできます。
無論、1期観ていて楽しめた人は引き続き楽しめると思います。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 59
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

涙で滲むED

原作知らず。1期視聴済み。

痛々しい子たちが、少しずつ変わりゆく自分と向き合う、素敵で切ない恋の物語。

1期のような大きなストーリーはありません。その分深い物語が展開されたと感じています。1期をみたなら、できればオープンな心で観てほしい珠玉の一作と思います。

作画は一期同様でデザイン、アニメーションともにこの上ない出来。工夫された構図も楽しいし、相変わらず「仕草で語る」アニメーションは健在。声の演技はいまさら何かを言う必要がなく、新キャラも「必要十分にうざい(賞賛)」。

作品全体の構成はおおざっぱに切れば、序盤=単発日常もの+終盤に向けてのSetup、6話から後半=物語の本流という形になっています。キャラ配置的には、一色君の完全なMOB化、凸守がサイドストーリー担当としての役割が濃くなるなど、若干の違いはありますが、基本的には必要なピースを必要な場所にうまく配置していると思います。

なんなんでしょうかね、アイディアと技術を詰められるだけ詰め込んだこのOP映像は。見入ってしまいます。EDはEDで、こちらも女性陣の魅力にあふれています。OP/ED曲もよいですし、劇伴も繊細に作られていて、見事と思いました。

以下、個人的見解・感想{netabare}

1期に対する2期の位置づけをどう捉えるかで、評価が分かれると思う。僕はこの2期を「1期の物語を前提とした、でも独立な、並行する2つの恋の物語」と解釈した。なので、1期と2期のどっちが良いか悪いかを比較する気がおきない。

独立の物語として受け入れた分、六花も七宮も等しくヒロインであると思っている。だからこそ、相反するものと知りながらも、六花の恋も七宮の恋も叶ってほしいと思わざるを得なかった。

全て勇太の不始末という見方もある。それはそれでその通りだけど。。。これに尽きるかも。

――抑えきれない感情の発露(11話ED中の僕)
{netabare}ばか(グス)。お前。。
自分に素直になっていいのに(エグッ)
。。。なれよぉぉお(ワーン)

最初はしっとりと、次第に抑えられなくなって、最後は普通に泣いてました。
暗炎龍との戦いを何とかこらえきったと思っていたのに、とんでもない締め方しやがって・・・くそぅ。ばかゆーた。

七宮が闘ったのは、気付いていたけど気付けなかった恋心・憧れの象徴。吹っ切るため、「ただの魔法魔王少女」な自分であるために、恋になる前のユーシャとの関係を願って。そして勝った。はずだった。

だのに、ユーシャは自分すらも気付いていなかった連環天則の真実を指摘してしまう。自分をわかってくれるユーシャ。同じ恋がまた巡ってくる環の中にいる自分自身。魔法魔王少女はユーシャが認めてくれた魔法魔王少女であり続けるために、自らのルールに則りその環を断ち切る。バイバイ。

もちろん、全てが語られているわけではないので、僕の理解が間違っている部分も大きいでしょう。でも、僕は7~11話をこう受け取りました。そう理解しちゃったんだもん、泣くしかねーわこんなもん。

ほんと、ばかゆーた。{/netabare}


――ビデオテープなら擦り切れる
{netabare}第6話の終盤、ゆーたの頬にキスした後、ひょこひょこ後ずさりする六花がもう。もぅ・・・・。もーーーーー。なにあれ。なんなのあれ。{/netabare}

――12話の構成・最終話の位置づけ
{netabare}正直なところ、12話構成はすこし長かったと思います。あいだの1話分くらい。

最終話の見所(不評も含めて)は人それぞれとおもうけど、僕としては六花が七宮の闘いの意味を理解し、その思いをわかった上で「上級契約」を望んだという描写にぐっと来た。もちろん六花はかわいらしい。悶えるわ。脈絡も何にもないディープキスよりも、この2人の頬キスの方が遙かに悶える。苦しい。並行していた恋の物語を1つにあわせ、ちゃんと物語を閉じた。良かったと思う。

一色くん、お幸せに。

にしても、モリサマたちが想像した「上級契約」をキメラがしてたとはね。海の家だろうかね(笑)。動物たちの求愛行動には吹いた。{/netabare}

{netabare}{netabare}{netabare}京アニ、エスキモーキス好きよね。六花と七宮の間で交わされたエスキモーキス(鼻ぽち)も良かったなぁ・・・・鼻ぽちは出来る相手がいるなら、してみた方がいい。彼氏彼女、奥さん旦那さんでも、親子でも。{/netabare}{/netabare}{/netabare}

{/netabare}


[2020/06/29 v1]
[2020/06/30 ちょっと修正]

投稿 : 2024/06/01
♥ : 26

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

勇太の闇の炎に抱かれたい!! …消えたくはないけどネ。

ここでは、1期と2期のレビューをまとめて書くことにする。
とは言っても、1期と2期では特にストーリー面において評価がかなり異なる。
他作品においても言えることだが、続編が初期版を上回るか、あるいは同等の評価を得ることの難しさを改めて感じた作品だった。

「中二病でも恋がしたい!」というキャッチーなタイトル、そして過去に患っていた中二病を黒歴史として封印し「普通に」高校デビューを果たしたい男子と、絶賛中二病罹患中の女子という組み合わせという時点で、かなり強力なツカミだ。
しかし、それは裏を返せばスタートダッシュこそ良くても、序盤の新鮮さを維持できずに徐々に失速していくスタイルになりかねない、という危険性を秘めている。

そのリスクをうまく回避し、最後まで瑞々しさを失わずにストーリーを描き切った1期は素晴らしかった。
勇太と六花が少しずつ互いに惹かれあい、恋に落ちていく様子は、演出や脚本等による「見せ方」が秀逸で、初恋の甘酸っぱさや初々しさが嫌味なく描かれていて非常に好感が持てた。
おせっかいな周囲のキャラクターの存在も、場合によっては出しゃばり感がうざったく感じることもあるが、この作品の1期に限って言えば、恋愛に不器用な主人公達を上手くアシストしていたという印象。
また1期における重要なキーとなる、六花が頻繁に口にする「不可視境界線」が真に意味するものが徐々に明らかになっていく辺りのシーンなどは特に、ドラマチックに心情に訴えかけてくるものがあった。

そのような感じでハッピーエンドで幕を閉じた1期に続く2期、当然ハードルは上がる。
既に恋人関係になった2人のイチャイチャ映像を延々ワンクールやるわけにはいかない。となると当然、2人の絆を試すような危機が訪れるのは見る前から容易に想像がつくわけで。
新キャラ・七宮が登場し、OP映像で派手に六花とバトルを繰り広げている様子から、2期では彼女が大暴れするのかと思ったが、期待した程の「活躍」はなし。
時々サブキャラクター達の単話モノのエピソードを挟みつつ、ドタバタラブコメに落ち着いてしまった感で終わったのは残念である。
1期における「不可視境界線」と同じく、2期では「暗炎竜」という中二ワードが暗喩的に出てくるが、これのネタ明かしも1期に比べると弱かった。
終盤は正直11話を最終話としても良かったのではないかと感じたが、あと残り1話で何をやる…?あ、そうか「アレ」がまだだな…と思っていたら、その通りの内容だったので、ここは予想を裏切って欲しかった。

恋人ができると、よく「リア充」などと揶揄されることがある。この作品でも「恋愛=リアル」であるが故に、独自の妄想世界に浸る「中二病」とは本来相容れないもの(両立できないもの)という考え方がある。
その辺りの矛盾と、その矛盾に葛藤する六花や七宮の描写は良かった点か。

作画に関しては文句のつけようがなく★5である。
特に、中二病全開のバトルシーン(妄想)の描き方が、完全にそこいらのファンタジー系バトルアニメのそれを凌駕している。日常系ラブコメ作品にはもったいないくらいの壮大さと美しさ、お見事!

確かに中二病は痛い。リアルを否定し、自分の思い描いたファンタジックな世界に自身を閉じ込めて悦に入るシンドロームだ。
しかし私は思う。この作品の中で実は最もリアルに程遠い存在、それは主人公の「勇太」ではないかと。
考えてもみて欲しい。彼にとって封印したい筈の過去の中二病設定を無理矢理掘り起こそうとする六花は、本来なら避けたい相手ではないのか。
なのに勇太は出会いの段階から既に、呆れつつではあるにせよ六花の中二病にキチンと付き合っている。
そして恋人になる前も、なった後も、彼は六花の突飛な言動にまるで保護者のような目線で相手をし続けている。高校生にして、なんて器の大きな男だろう。
さらに妹たちや母親にも優しく、進学校に通っているということは、勉強もデキる。家事全般もこなせる。あの料理スキルの高さ、私がお婿さんに欲しいくらいである。

なかなかここまで良スペックな男性とは出会えないものだ。六花が羨ましい。ああ、どこかに勇太落ちてないかなー…

投稿 : 2024/06/01
♥ : 11

75.9 22 京都アニメランキング22位
無彩限のファントム・ワールド(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (1212)
6641人が棚に入れました
人間の脳機能に変異が生じた近未来。

人は幽霊や妖怪の類を認識できるようになり、それらを「ファントム」と呼ぶようになった―――。

ホセア学院の高校1年生、一条晴彦はファントムに対抗しうる特殊能力をもち「五行の氣」で戦う先輩の川神舞、『ファントム・イーター』と呼ばれる能力をもつ和泉玲奈、ファントムと孤独に戦う水無瀬小糸と共に苦しくも楽しい〈煩悩溢れる〉学園生活を送っていた。

そしてある事件をきっかけに彼らはこの世界の真実を知ってしまう―――

声優・キャラクター
下野紘、上坂すみれ、早見沙織、内田真礼、田所あずさ、久野美咲、井上喜久子
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ファントムという現象

【2016/3/31視聴完了して追記】

広範に発生した脳機能の障害によって、かつては非実在であった幻想が認識され、「ファントム」として人々の「現実」に侵入してきた世界。

キャラの胸の描写に注目が集まったようだが、それよりも、美少女の顔がひょいと変形してファントムを吸い込む描写の方が、アニメならではの独特の映像表現として特徴的であるように思う。
(それにしても、あの程度の描写を「エロい」と本気で感じる人はそんなに多いのだろうか?)

脳機能障害という疑似科学的設定で「ファントム」を登場させているが、SF的に機能障害によって引き起こされた結果としての世界を描出するのではなく、この「ファントムのいる世界」を実現するため、理屈付けとして使用しているようだ。
「ファントム」のいる「世界」を支えるため、疑似科学外の不備を補うようにソシュールやヴィトゲンシュタインまで持ち出されてくるのだが(それにしてもソシュールが「残念知識」の一言で一蹴されるとは。大学から人文学部を廃止しろという暴言がまかり通るわけだ)、むしろこの「世界」を成立させているのは、フッサール現象学の認識論に近しい気がする。

ファントムを現実に存在するものとして認識している主体にとっては、ファントムが脳機能障害の産物であると説明されたところで、それを確かめる手段はない。
機能障害の幻影であるという説明を心から納得したとしても、認識している当人には、その「説明」が真であるか「確かめる」ことは不可能で、自身の「ファントムは現実にいる」という確信を無いことはできない。「懐疑」することは、「確信」の否定として、原理的に事後的にしか生じることができないからだ。

この点で興味深いのは、たまたま同じ製作会社が『中二病でも恋がしたい』を映像化していたことだ。
『中二病』の主題歌に「理想も妄想も現実も同じものだ」といった歌詞があり、ある意味で現象学の核心を把握していると言える。
主観の認識に現れてくる現象自体は妄想も現実も区別がなく、「それ」は現実であるという主体の「確信」が、「現実」かそうでないかを基礎づけている。

『中二病』ヒロインと姉の間で戦われる中二妄想的な「異能バトル」は、姉から見るとお玉と傘でポカポカ殴りあっているだけのことで、異能の飛び交う光景はヒロインの意識の中だけに存在する「現実」=他者にとっての妄想だ。
が、凸守との「バトル」においては、異能バトルの「現実」を共有する事により、他者が見て床の上を転がってじゃれているだけに見えようとも、当事者同士は「現実」の異能バトルを戦っている。
異能バトルは二人にとっての「現実」で、二人してゴロゴロ床を転げ回っているだけという認識は他者による外部からの観察に過ぎない。

このとき、観察者が、二人の「現実」を共有したとしたらどうだろう。この異能バトルが「現実」であるという「確信」と「信憑」が伝播したとしたなら。

「確信」は、意思的に選択する態度ではない。「それ」が主体にとって「疑えない」直観として「与えられる」という事だ。
事後的に、こんな異能バトルなどあるわけがないと懐疑しようとも、まず異能を「現実」として認識してしまう事をどうやっても止めることはできない。

このとき、観察者の前にも、視聴者が観ていた二人の主観的な異能バトルが「現実」として展開することだろう。


本作の「ファントム」のいる「世界」は、「確信」の共有がさらに広範に広がった「世界」だと看做す事が出来る。

確信の共有は、何もフィクションに限った話ではない。
目の前に赤く灯った信号機が確かにあるという自分の「現実」が他者にも同じく共有されていると「疑えない」からこそ、車の運転をすることができる。
信号機とまったく同様に、そこに「ファントム」が在ると共有されている状態、それが本作の「世界」だ。

ファントムのいる「世界」は、「言葉」と共に日々変化して更新されていく、という作中の描写が、本作が主題化しているのが認識のフレームとその共有という問題であることを示しているだろう。

いや、認識にまで問題を深めなくとも、もっと一般的に、思考のフレームのメタファーであるのか。
明らかに眼前のテーブルやコップと存在性格の異なる「ファントム」が、それらと等しく「現実」として区別なく人の意識に投影される「世界」は、自分自身のものとして自明であるはずの私の思考に、知らずに「同化」して当たり前の「事実」として一方的に紛れ込んでくる「もの」を表現しているのかもしれない。
何かを考えるとき、当たり前の前提であるかのようにとらえている「それ」は、「ファントム」のようにどこからともなく入り込んで「現実」のような顔をして居座っているだけなのではないか、と。

言葉が重要なものとして描写される表現は、そのことをよく示しているようだ。
そして、それは「日々に更新されている」

「自己責任」「グローバル化」「等価交換」「成長」「空気を読め」などなど、思考の中にいつの間にか侵入して共有「させられて」いる「ファントム」は種々あるようだ。

「現実」から「ファントム」を排除する主人公たちの愉快なアクションは、思考の前提にしている「それ」は「ファントム」ではないのかと立ち止まってみることを勧めてくる。

妖精が存在する世界という、言葉にすれば子供じみている「世界」に違和感なく入り込んで楽しく視聴できるのは、疑似科学的な設定が支えているからだけではない。
フッサールを参照しているとは思わないが、このような「人文知」を背後に見出すことも可能であるせいだろう。


上述のような解釈を挑発してくるものは、「ファントムのいる世界」を成立させるために「理由付け」を土台に置こうとする、本作の創作姿勢だ。

この「世界」は、なぜ、このような姿として存在しているのか。

世界を創るためには「それ」を描かねばならない、という創作姿勢が、現実世界の理解のために生まれた様々の解釈を招き寄せる。

現実的世界に「異能」や「ファントム」の類似物を登場させ、原理的な説明などないままに物語が進行するアニメ作品は多い。いや、最近では、大半がそうだろう。
まさしく「妄想」が共鳴して「現実」と感じられる視聴者だけを相手にするような「世界」創りに対して、「理由づけ」を設定しなければならないという姿勢は、広く「世界」を共有させようという意思が垣間見える。

はたして物語は「ファントム」は「何」であると結論付け、主人公はどう向き合っていくのか。
楽しみに見定めたいと思う。


【追記】

「ファントムのいる世界」を広く共有させることにはどうやら成功したように見える。
が、作品全体を貫く物語らしい物語が生まれない世界観に、不満の声も多いようだ。

原作については何も知らないが、この世界観はアニメ製作者の「解釈」によるものに思える。


主人公たちの属するクラブの様な物として登場する「対策室」は、これは原作からそのまま導入されたものだろう。

【脳機能「エラー」「対策」室】というネーミングは、ファントムのいる世界が、「現実」が侵されている、本来的な状態ではない、訂正されるべき「エラー」であると含意している。
「現実」を回復するために「対策」が必要であるのだと。

このような面倒な言葉遣いではないにせよ、同じような印象を直観した視聴者は多かっただろう。
だからこそ、一向に「エラー」を根絶する「対策」が描かれないことに違和感を感じていたのではないか。

だが、この「ファントムのいる世界」を成立させる「理由づけ」があるのだと明瞭に示しながら、キャラクターの視線が「理由」に向かう事を執拗に回避する物語が繰り返される。

映像表現上でも、「ファントム」に時折ブロックノイズの入る描写はコンピュータ映像を連想させて、ファントムがARのように「現実」に重ねられた、位相の違う存在だと示す意図があるのだと窺わせるのに、キャラクターの意識が「日常」から踏み出して「エラー」の根源に迫ることの無いよう慎重に進行させる語り方が貫かれる。


最終エピソードでは、{netabare}企業が人為的に引き起こした事件が描かれる。

「黒幕」の企業が、「裏」でファントムという「世界」の根幹に位置する存在を操作し、具体的な組織構造があいまいな対策室の「上層部」に働きかけて、根拠のよく分らない「権力」で事件を支配しようとするエピソードは、あまりにも幼い「陰謀論」の図式通りで、いかにも安直だ。{/netabare}


物語全体を、このような「理由づけ」に関わる「陰謀論」として描き出すことは、可能ではあっただったろう。
「エラー」「対策」室の活躍として、違和感なくスッキリとはするに違いない。
(このネーミングから推測して、おそらく原作では「陰謀論」的な物語進行ではないかと想像できる)
が、それは安直に過ぎると製作者は「解釈」したのではないだろうか。

認識や思考のフレームにまで類比可能な「ファントム」を、陰謀に基づく単一の原因を取り除けば排除できるという世界観では、いくらなんでも安易に過ぎると。

あるいは、「ファントム」はエラーなのだという「説明」で「確信」を覆すことは、人間存在の了解作用に矛盾していて物語を支えきれないのではないか、と。

キャラクターの心性が「日常」に固定されていて、「日常」を形作る「世界」の構造を「よく分らない」物として関心を向けない描写は、世界の仕組みを「陰謀」というブラックボックスに入れて「よく分らない」と思考停止する陰謀論の裏返しと言える。

わざわざ裏返したのは、より「この世界」を現実世界に類比させるための仕掛けのようだ。

主人公の語る広範な知識は、作中の「日常」を生み出す「世界」の「理由」に迫るために不可避の手続きであるはずなのに、常に「残念」や「無駄」という冠をつけられて一蹴される展開が繰り返される描写は、知性を積極的に投げ捨てて身を遠ざけようとする現実世界の反知性主義的気分を反映したものに見える。

「残念」知識、という言い方は、アニメの視聴において、込み入った描写や分りにくい展開に出会ったときに、「難しい」という言葉を選択して表現してしまう視聴者の知的感性にもシンクロするもので、より現実にひきつけた形で作品世界を作り上げようとする意図を想像させるものだ。

この、思考のフレームに侵入する「ファントム」を排除するのが困難な「現実世界」に引き寄せて世界観を構築していることが、本作がすっきりとしない印象を与えている大きな原因のようだ。
いや、排除してすっきりとしたカタルシスを与えることを回避しているようにすら見える。

モヤモヤした不全感を生み出す大きな要因として、もう一つ、ファントムを排除する基準が「迷惑」であるかどうかである、という点が挙げられるだろう。
現実に寄せようとする意図から導入されたものであるのか、あるいはこの「基準」を作中に設定したから現実世界にシンクロすることになったのかは不分明だが、現実では他者の行動を制御する基準として「迷惑」は支配的な概念であるように見える。

が、「迷惑」は、自分の道徳的な行動律にするには立派で有用なものだが、他者を排除したり、行動を「禁止」という形で「コントロール」する「基準」として用いようとすると、機能不全を起こす。
迷惑「だから」しては「ならない」、という命題は、常に、迷惑で「ない」からしても「よい」、という命題と切り離せないからだ。

秩序という観点からのみ見るならば、「基準」には「理由づけ」があってはならない。
前近代の「村の掟」のように、理由なく問答無用で順守されなければ十分に機能しない。

もう何年もの間、鉄道駅の構内には車内マナーの向上を訴えるポスターが貼られ続けているのに一向に効果が見られないのは、「この場合は」迷惑で「ない」、「今は」迷惑になって「いない」、という言い訳が成立する余地を排除できないからだ。

現実世界で「基準」が機能不全である不安定感が、そのまま本作の「ファントム」退治のモヤモヤ感に反映されている。
その場その時で「基準」がブレる曖昧性が、「ファントム」を排除したりしなかったりのストーリーの曖昧性にダイレクトに表れて、視聴者に割り切れなさを残す。
根拠が不明なまま見逃されるファントムや、そもそも「ルル」や「アルブレヒト」が排除の対象から当然のように除外されている事が、物語の地盤を恣意的で一貫性のない不安定なものに感じさせる。
巨大化するヌイグルミに恐怖した幼児が蒙ったトラウマという「迷惑」のために、アルブレヒトを排除するべきか決断を迫られる、という展開は決して描かれることはないだろう。

が、これは製作者が恣意的に設定を曖昧化しているからではない。
繰り返すが、現実世界に寄せようとする「解釈」が、必然的に現実の曖昧性を作中に導入させるのだ。

誰もが理由なく共有するリオタール流の「大きな物語」が消滅したという事態が、「理由づけ」を必要とする不十分な「基準」を導入せざるを得ない現実の不安定さを生むのだろう。
本作の「理由づけ」を根底に置く「世界」が、地盤の不安定な曖昧さを引きつけるのは必然とも言えるかもしれない。

陰謀論的なすっきりした架空世界ではなく、ファントムを一掃しないモヤモヤした「日常」に定位しようとする作品世界は、むしろ「現実」に向き合おうとする製作者の視線の現れではないだろうか。
安易に思考のフレームから「ファントム」を切り離せない現実世界を、真摯に考察していることの現れでは。


物語それ自体というよりも、このような解釈を挑発するものとして、楽しく視聴した。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13
ネタバレ

keylove さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なにこれ可愛い!作画は京アニクオリティー。でもそれだけって感じしましたけど。

京アニでこういうテンプレってありましたっけ?
僕の記憶ではなさそうなんだけど、ハルヒでもないし。


まず一言目に言わせてください。

和泉 玲奈ちゃん可愛すぎです^^ ^^ ^^
この子を愛でるために前半はあるんじゃない?
はやみんの声もはまりまくりだし、おっきな口を開けてるの可愛らしすぎでした^^
にやにや・・・


ということで
さて、テンプレにもいろいろあるというか、おそらく思い浮かべるのが主人公最強ハーレム学園異能ラブコメじゃないでしょうか。

これ、それに近いのは近いです。

ただ、別に主人公最強で進んでいくわけじゃなくて、むしろ主人公は能力としては地味ですよね。


はい、この作品は異能、学園、ラッキースケベ、戦いって要素があります。
ラブコメっていう要素は少なかったので(まあこの手のテンプレってあまりそれを描いてない気がしますけど)それは一応おいておきます。


設定としては、人類と未確認な生態やお化け、怪物のような類が少なからず同じ世界で合いまみれて暮らすことになった世界。

この作品の定義で言えば、もともとそういうものは同じ空間に存在していたのだけど、それを認識するすべを人間は持っていなかった。

だけど、ある会社で研究していた遺伝子組み換え施設にテロがあり、特殊なウイルスが蔓延してしまった。

ゆえに今まで架空とされていた謎の生物やUFOや怪物などほとんどなんでもありなものが見えるようになってしまった。
というもの。
その架空だったものを総称して、ファントムと呼ぶようになった。

そして、そのウイルスが影響して、子供たちの中に特殊な能力を持つものが現れる。

それは異能として、様々なタイプの能力を発揮し、それによってファントムに対抗することができるようになり、悪いファントムを封印したりという措置がとれるようになった。


というものです。


まあ、初期設定は悪くありませんでした。

ただ、一話からそのファントムと異能の力を持った学生たちの戦い?
がバカらしくて、その時点でストーリーに期待するのはあきらめました。

その一話の段階から押してたのが、おっぱい。
これ、評判良いのやら悪いのやら。

プルンプルン揺れてました(笑)

これが一応、メインヒロインなんですよね。

で、お決まりなんだけど、主人公の男子生徒は女子たちの中で一人。
他にも男子生徒はいるんだけど、この特殊能力者たちを集めた部活のこのチームの中では、いわばハーレム状態ってことになっていきます。


で、各お話なんだけど、これは良かったって思ったのが。

それぞれのキャラをきちんと掘り下げている。
というかそのキャラ一人のエピソードが一つのお話になっていました。

だからキャラを好きになるには充分な演出だったと思います。


ただですね、どこに向かってメインのストーリーが進んでるのかっていうのは曖昧というか、ほとんど描かれてなかったように思いますので、そういう意味では別に可もなく不可もなくって感じでしたね。

ラストの畳み込みもなんだかなー、でしたし。


でもキャラについてのエピソードに関しては割と良いお話なので、それには期待してもいいんじゃないかと思います。


とにかく、可愛いみんなの素敵なエピソードを楽しみましょうってアニメだったんじゃないかな?

二期があれば展開していくかもしれませんが。


で、各お話の前に主人公によるちょっとした前振りがあるんですよね。
なんというか、科学的だったり雑学的だったりで、これから始まるお話はこういう趣旨に基づいたものだよーって。

それが今までとちょっと違う演出ではありました。
妙に無駄な知識をひけらかしてる感がないではなかったですが・・・。


さて、魅力的なキャラを紹介しておきます。
{netabare}
一条 晴彦(いちじょう はるひこ)-下野紘さん
本作の主人公で異能の部活のチームで唯一の男子。
体力や戦闘力はまったくなく、無駄に広い知識と絵の才能を応用した能力で、戦うというよりはファントムを封印する役回り。
少年の晴彦がめちゃ可愛かったです。
あれは良いお話だったね。
cvの下野紘さんは、ef - a tale of memories.進撃の巨人、デュラララ!!×2 承、など多数で大活躍されています。


川神 舞(かわかみ まい)-上坂すみれさん
武道系の能力の持ち主で、戦闘専門で戦う女の子。
このメンバーの中では一学年上のお姉さんで、とにかく巨乳。
男勝りな性格ではあるけど、容姿は端麗でスタイルが良いので人気。
cvの上坂すみれさんは、中二病でも恋がしたい!、パパのいうことを聞きなさい!、ガールズ&パンツァー、など多数で大活躍されています。


和泉 玲奈(いずみ れいな)-早見沙織さん
ファントムイーターという能力を持つ、封印型。
見た目も何もかもお嬢様でありながら、大食漢で信じられないほどの食欲の持ち主。
この子が何より可愛らしくてたまりませんでした。
癒し系の話し方で、天然なところがあり、はやみんの声が天使に聞こえるほどでしたね。
そのcvの早見沙織さんは、セキレイ、そらのおとしもの、赤髪の白雪姫、など多数で大活躍されています。


水無瀬 小糸(みなせ こいと)-内田真礼さん
他の能力者とは一線を画すほどの実力を持つ能力者で、チームには属さず一人でファントム退治をしていた女の子。
声で攻撃する特徴を持つ、ツンデレな女の子。
この子を一言で言えば、ラブライブの西木野 真姫ちゃんだと思います。
同性に対しても自分を素直に表現できなくて、でもいじらしくて。
cvの内田真礼さんは、咲-Saki- 全国編、ご注文はうさぎですか?、中二病でも恋がしたい!、など多数で大活躍されています。


ルル-田所あずささん
このアニメオリジナルキャラクターらしいですけど、それにしては物語に要すぎる存在でしたね。
主人公といつも一緒にいるファントムで、妖精のように小さくて空を飛んで、おてんば。
明るいキャラが素敵でした。
cvの田所あずささんは、アイカツ! 、響け! ユーフォニアム、言の葉の庭、など比較的新しい作品で活躍されています。


熊枕 久瑠美(くままくら くるみ)-久野美咲さん
このさくひんの舞台であるホセア学院の初等部の4年生。
特殊能力を持っているものの、幼いために戦うという観念をもともとは持っていなかった。
戦い方もちょっと特殊です。
小学生ってことなので、まあめちゃ可愛いです。
cvの久野美咲さんは、俺の妹がこんなに可愛いわけがない、デュラララ!!×2 承、彼女がフラグをおられたら、などで活躍されていますが、もっと活躍しても良さそうな新しい声優さんです。
16年の出演の仕方からして、これから大活躍されそうですね。
{/netabare}

ここまでにしておきます。


最後に、猫ちゃんのエピソードではもう可愛らしすぎて我を失いそうになりました。

王道ラノベテンプレっていうより、可愛いものを見たい人にならおすすめできるんじゃないでしょうか?

投稿 : 2024/06/01
♥ : 32
ネタバレ

かさい さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

面白くない。

素直な感想。これに尽きる。

京アニの作品作りに対する姿勢や、スタッフも大好きだし、映像としての仕上がりやクオリティも流石だと思う。
それらを踏まえて尚、全く面白くない。
エスマ文庫なので、他の会社云々を言ってしまうのはお門違いかも知れないが、京アニだからなんとか成り立っているように見えるものの、他の会社がやっていれば即視聴断念するアニメであることは間違いない。

前作のユーフォで絶賛した筆者だが、今回は最後まで見るわけには行かないと思い、視聴を断念。
巷でも評判を聞くが、ツイッターや2ちゃんでもボロクソ言われている始末。
好き嫌いがはっきり分かれそうな作品だが、なぜ万人に受けないのかを真剣に考える必要がある。
尚、今回のレビューでは前作のユーフォとの違いと差を比較する形態もとる。
※未視聴なので未評価

良かった点。
・キャラクターデザイン
池田和美さん。石原さんとのコンビは中二恋以来。
各キャラ非常に可愛い。ただ、目の中に更に各色をいれるハイライトはファントムでは見られなかったものの、髪のグラデーションや頭を立体的に見せるハイライトなど、他のアニメではあまり見ない試みをしていた印象。
サブキャラやモブにもしっかりとした拘りが見え、どのキャラも満遍なく可愛い作品。
特に久留美ちゃんに関してはひたすらに可愛い。あの髪型に関しては、澤さんも言っていたように石原監督は天才だと思う。

・CGエフェクト
京アニ初の試みである、3D監督を配した作品。
1話からルルの鱗粉っぽいエフェクトや晴彦の家のモザイク処理、ファントム戦でのエフェクト等、エフェクト中心に撮影処理が施されていた。
前作のような画面のディティールアップよりも、何かを付け足すことに重点を置いていた気がする。
4話の異世界での処理は、今までに見たことのないいい味が出ているタッチになっていた。
処理は3Dの山本さんなのか、撮影の中上さんなのかは曖昧。

・作画
前作と大きく違う作画。
ユーフォは一つの仕草や芝居、表情はかなり拘っていたが、ファントムではおばけ等を多用した大胆なカメラワークやアクションが特徴的。表情も崩れるしギャグタッチではある。ファントムには色トレスを使い、ファントムが光っているように見せる処理もされている。大きいファントムも全て手描き。迫力もあり、カッコ良かった。
舞先輩の格闘アクションは奥行きを意識したレイアウトになっていたし、キャラが立体的に動く作画は流石だった。
9話では、モブの一人一人の姿勢や表情がとても細かく描かれている。

・7話Aパートに見た可能性。
河浪さん回。非常にリズミカルなカット割りで、セリフもシンプル、作画もはっちゃけた感じでメリハリがありとても楽しかった。


次に断念した原因を幾つかの要因としてまとめてみる。
断念した要因。
・内容
断念した要因の半分以上はこれが占めている。
シリーズ構成は志茂さん。担当は最近では甘ブリが最後か。
原作未読なので控えめに言うが、これは原作が面白くないのではないかと思う。
内容面ではまず設定。
各所で設定がめちゃくちゃやらグダグダやら散々言われているが、一体どこが悪くてそのように言われているのかを真剣に考察したかったが、バカバカしいので妥協。

・要素
さて、このアニメは何アニメなのか。
学園コメディーか、ラブコメか、ギャグアニメか、萌えエロアニメか。
それを考えると、どれにも当てはまっているように思えるが、実は何にも属し切れていないアニメなのではないだろうか。何もかもが中途半端なおかげで、1話で見せた舞先輩の大胆な乳揺れ作画などでかなりの視聴者はエロ路線も来るのかと期待したはずだが(実際にニコ動1話の再生回数で伺える)、それ以降は8話の温泉回くらいか。
コメディーとしては、かなりバカバカしくて頭を空っぽにすれば楽しめると言っている視聴者もいるようだが限度がある。
特に9話に関しては、構成も脚本も滅茶苦茶過ぎて見るに耐えない。
ただ、バカバカしいノリのコメディー全振りなら救いはあったかもしれないが、微妙なシリアスも加えてくるのでもう救いようがない。
キャラに関しても、玲奈ちゃんも小糸ちゃんも可愛いが、キャラとしての魅力は皆無に等しい。前半はキャラ集めにほぼ話数を費やしているので、最終的なまとめ方も、かなり怖くなってくるレベル。
まぁ、もし定義付けるのであれば、『妖怪学園コメディー』といったところだろうか。

・構成 {netabare}
キャラ集めに6話。
伏線としては、荒屋敷社関連と晴彦が拾った端末か。
面白そうな展開になるとは到底思えない上に、残り3話程度でどれだけの内容が出来るのか。9話まで1話完結を貫いたが、果たして吉と出るか凶と出るか。 {/netabare}

・主人公 {netabare}
一条晴彦(CV.下野さん)
残念知識をベラベラとアバンで披露。本編でも事件の解決に貢献。ラッキースケベでハーレム環境。特質した能力は無し。状況説明。
魅力的ではないな...。
更には舞先輩が少し晴彦を意識してしまっている?終盤にこの展開を持ってきたら相当つまらなくなるはず。 {/netabare}



個人的な不満点。
・演出
前作のユーフォでは演出してるぞ!というスタッフの演出面での拘りをものすごく感じることが出来た作品だったし、全編通しても、山田さんを感じることが出来るアニメになっていたと思う。
一方、ファントムでは、アクションが目立ってしまうせいであまり演出面での魅力を感じることが出来なかったが、3話の藤田さん回や6話の山田さん回はらしさを凄く感じることが出来たし、挑戦的な演出も見れて女性スタッフ回は個人的には好み。
また、スケジュール的な関係もあるのだろうが、小川さんや三好さんをコンテではなく、演出のみでの参加は残念でならない。

・ルルという圧倒的に邪魔なキャラ。
個人的に田所さんというキャストの声の張り方や演技が気に食わないという点もあるが、邪魔にしか感じれない。存在の有り難みを感じれない。
シナリオ上、今後ファントムとして重要な役割を担っているのか。

・舞先輩のプレッシャー {netabare}
メンバーが少ないからとは言え、小学生を巻き込むのはあんまりではないか。その辺りの設定(ファントム排除専門部隊・警察など)はどうなっているのか。学生に倶楽部としてやらせていいことなのだろうか。
舞先輩のナチュラルなお誘いによって久留美ちゃんは過度なプレッシャーを感じてしまう。なんともいたたまれない。 {/netabare}


総括
京都アニメーションは大好きな制作会社の一つだということは揺るぎのない事実。
しかし、面白くないアニメを面白くないとい言えないアニメファンにはなりたくないし、いつまでも京アニ補正はかけられない。
しかし、京アニなので腐ってもアニメーションとしては十分魅力的で手が込んでいるのも事実なので、撮り溜めして気が向いたら見ようと思う。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

72.8 23 京都アニメランキング23位
薄桜鬼 碧血録[へっけつろく] 第2期(TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (556)
2903人が棚に入れました
幕末、文久三年から物語は始まる。主人公・雪村千鶴は江戸育ちの蘭学医の娘。父・綱道は京で仕事をしており離れて生活をしていた。ある日、父との連絡が取れなくなり心配になった千鶴は、男装をして京の町を訪れる。そこで千鶴はある衝撃的な場面に遭遇し、新選組と出会い、父の行方を共に捜すこととなる。新選組隊士達の間で起こる出来事、自身の出生、交わる新撰組の隠された秘密。幕末を駆け抜ける男達の生きるための闘いが繰り広げられる。

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

美青年軍団「新選組」~旅立ちと別れ・・そして終焉~

~壱・前置き~
始めに言わせてもらうと、1期は新選組の「栄光」、2期の碧血録は「退廃」といった感じで涙無しでは観られませんでした。
皆様のレビューを拝見させてもらいましたが、「恋愛色」が強くなって萎えた方も多いみたいですね。
でもそればっかりは仕方ないですよ、原点に帰ってみて!
しつこいですが、これはあくまで【乙女ゲーム目線の新選組】です\_(*・ω・)ハイ、ココチューモク!!
ガチの 新選組が観たい方は違う作品を観た方がいいと思います。
なので、と言うのもおかしいかもしれませんが、「乙女の私」は見事にハマっちゃいましたねヾ(*´∀`)ノ
歴史モノは堅苦しくて、ちょっとぉ・・という乙女にも全然観やすい作品だと思います♫
はい、もちろん1期に引き続き連続2周視聴です!(ちなみに1期は12話、碧血録は全10話ですよ)
そして、ずっと泣いてました。
2周目でも号泣してました、MADとか観て号泣してました。゚(PД`q*)゚。 ww
こんなに泣いた作品久しぶりですねー、あ〇花以来ですかねぇ?碧血録は涙無しでは観られませんよ!

~弐・物語~
ストーリーは1期に引き続き史実を忠実に。
鳥羽伏見の戦い後~五稜郭の戦い(らへん)まで描かれてます。
そして、今更ながらですが土方を中心にした「新選組」を描いた事はこういう事だったのかと思いしらされました、まじで今更ですが(。・`Д・´)
近藤中心だったら流山で終了しちゃいますもんね(確か大河ドラマがそうだった)
そこにうまい事千鶴を絡めて恋愛モノで、感動モノにしていったなぁーと思います。
あたかも、歴史上に「雪村千鶴」という人物が居たかのようでしたよ(実際居たら大変なことになりますがね、色々と)
さらーっと調べてみましたが、本当歴史と色々一致するんですよね。すごい細かい言動とか、設定とか。1期にも同じ事が言えますが。
wikiとか読んでると「うは(゚∀゚*)あそこのシーン!」とか興奮しちゃいますw

~参・登場人物とか、声とか、manaの暴走とか~
で、タイトルから読み取ってもらえると思いますが
みなさん、旅立たれます、色々な意味で。
とりあえず、隊士の生き様が凄まじく格好良かった!(顔じゃないよ?まぁ、顔も好きですがw)
声ですが、みなさん30代後半以降の方を起用されてます。
また若手とは違う雰囲気で演技の素晴らしさが際立ってました!

史実通り労咳を患っていた、沖田。碧血録になると寝込む事が多く、出番が極端に減りますが、宿場町を1人で守る そーじはとんでもなく格好良かった!やばいわぁ、仁王様!惚れるわぁ、白髪萌えるわぁ (*´∀`*) w
声は、森久保祥太郎さん。うーん、今まで何気によく聞いた声だったけど、その中でも一番素敵に演じられてました!(NARUTOのシカマルも好きですが)そーじの意地悪な感じがよく出てました♫

こちらは微妙に史実通り?
新選組を離隊し、永倉と共にするのかと思いきや、原田は江戸に残りライバル?不知火と共にとある計画を鎮圧。左之さんは最後まで人を思いやれて、優しくて、素敵過ぎやろ(*´ω`*) すげー包容力を感じた!やばいっ!惚れたっw
声は、遊佐浩二さん!遊佐さんのキャラは好きになる事多いんですよ(*´ω`*)大人の男で、優しい左之さんが遊佐さんなんてなんてmana得ww

こちらは史実通り、会津戦争中勝てる戦ではないと判断し、大鳥圭介と共に仙台に渡る新選組でしたが、会津に残った斎藤。
約束を守り、誠の旗の元 刀を振りかざす斎藤さん、やばいわぁ、男やわぁ(●´ω`●)ニマァ
声は、鳥海浩輔さん。冷静沈着で物静かな斎藤さんにぴったりでした!
鳥海さんが決めた事らしいですが「何故(なにゆえ)」と「副長」しばりで斎藤さんらしさを表現されたそうです。

こちらは史実とは違い、薄桜鬼独自の話。山南と藤堂。
山南さんはよく分からん人やったな。史実通りだったら、脱走して切腹だったけど薄桜鬼の山南さんは色々やらかしたけど、結局最後も頭脳派で良い人やった(/∀\*))キャハ♪"
声は飛田展男さん。山南さんの謎な感じ(いつも何か含みのあるしゃべり方)+落ちついた感じがよく出てました!

藤堂は、史実通りだったら油小路事件で切られてましたが、
薄桜鬼のへーすけは、愛嬌あってやんちゃでちっちゃくて一見manaの好きなタイプやったなw最後まで、何者にも臆さず一番に敵に立ち向かい、笑顔をたやさんへーすけは可愛・・
否、格好良かった(*ゝω・)b
声は吉野裕行さん。いつも明るくて、元気なへーすけにぴったりな子供っぽい声でしたねっ♫拗ねたりする所が特に良かったっす!w

最後、土方。もう何も言えねぇw
「土方ルート」で描かれた作品だけあって、土方さんが素敵過ぎました!
新選組という、とてつもない組織を背負いながら最後まで誠の信念を貫き通していた土方さん。鬼の副長でしたが、優しさも持ち合わせて、結構史実とも重なる部分が多かったのではないでしょうか。
声は三木眞一郎さん。もぉね、この方本当演技うまいっすよね!怒鳴ったり、叫んだりする所がすさまじく威力がありました。土方さんは三木さんにしか出来ないですよ( `・∀・´)b

忘れてはいけない、千鶴。
実際居た人物ではありませんが、本当に強くて、芯が通ってて、一途で。だけど少し抜けてたりして。そして、恋する千鶴は、めっちゃ可愛いかったですよ(*´ω`*)
声は桑島法子さん。千鶴のほわーんとした雰囲気とかがよく出てました。とにかく可愛いかったんです♫

~肆・音楽~
またまたOP・EDが素晴らしく良い!はい、今回も飛ばさず、むしろ今も1期の曲と共にリピートしまくりです♫
OPは、疾走感があるけど、和テイストで薄桜鬼の世界感に合った曲です!
歌い手は、1期に引き続き「吉岡亜衣加さん」この方の歌い方もまた和テイスト♪
EDですがね、こいつが厄介なんですよ!
まぁ、私の涙は半分EDに持ってかれたってのが真実です(´;ω;`)
こちらも1期に引き続き「maoさん」・・え?ドラえもんOPの人だと!ちゃちゃ入れんじゃねぇよww色々と台無しじゃねぇか!っと、とある情報筋からのおふざけは\(・д\)(/д・)/オイトイテ

私が思うに1期のEDは碧血録のEDだった方が良かったんじゃないかなって思いました。歌詞がまるで碧血録の最終回のようで・・脳内変換して観てたら、もう嗚咽モノでしたよ。ゴミ箱に大量のティッシュの山でしたΣ(゚Д゚)
かと言って碧血録のEDも最高に泣かせますから、是非ティッシュは箱ごと用意しましょうね!

~伍・最後に~
今回、和装から洋装にフルモデルチェンジです(*´∀`)
いやぁ、洋装いいっす!髪の毛とか切っちゃうし、美青年に更に磨きがかかりま・・Σ(゚Д゚)
って、ちゃうちゃう(ヾノ・∀・`)新選組と言ったら、浅葱色の羽織やろ!!
う~ん、難しい選択・・・・・・

えっと、切実にすいません、書きたい事が多過ぎて無駄に長くなりました。
が、当初抱いていたイメージはかなりの勢いで覆された事は確かです。
それは私が女子だからかは分かりませんがね。

夏から始まる「黎明録-れいめいろく-」ですが、どうも主人公が変わる模様。しかも男。
まぁ、碧血録で色々と完結しちゃったんでまた新しい世界観になる事でしょう!

夏楽しみ(・∀・)ニヤニヤ・・・・ 

H24.6.4

投稿 : 2024/06/01
♥ : 17
ネタバレ

ありっさ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

言うほどおもしろいかな?

レビューとかを見ていて、なんだかすごく好評なので見てみましたが、
感想は、かっこいい男性たちが沢山出て来て戦いまくり、
強くないのにやたらと前に出てくるヒロインが危なくなると、
守られまくりの萌え?シチュエーションが多いアニメかなと思いました。
新撰組の話をベースにファンタジー的要素を含ませたフィクションだとは
分かっているのですが、歴史が好きで、新撰組の本を持っている私にとっては
キャラクターがあまりにも元より美化されすぎていて、逆に笑えました。
ヒロインに関してはネタバレでも書いていますが、うじうじ考える割に、最終的には恋愛がからめば他なんて関係ない的な路線なので、出てくる男性キャラが特に好きというわけではなくてもイラっとくるかもしれません。女性キャラはヒロイン+2人くらいしか出てこず、カラミも少ないので、逆にそれが話をつまらなくさせているかなと思います。
全体的な設定に関しては、発想は悪くないものの、全体的に浅い、、とって付けたような感じがします。もう少し掘り下げるべきだったと思います。

{netabare}
内容に関してはヒロインが鬼っていうところまでは悪くなかったけれど、
鬼である必然性が薄く、鬼の存在感も結局”羅刹”止まり。
鬼は何なのか、どんな掟やポリシーがあるのかなどが全然わかりません。
それに加え、ヒロインがひどい。
簡単に実の兄を見捨て見殺しにする、ずっと父を探していたはずなのに、いざ父の事情を知ると「そんなことは間違っている、私は新撰組にいる」という勝手な持論を展開し、父が殺されそうなシーンでは「お父さんは下がっていて」と刀も持たずに敵の前にたち、切り掛かって来た敵を打つ訳でもなく逆にお父さんにかばわれる(お父さんは死亡)、あまりにもお粗末なヒロインで感情移入もできず、一体何がしたいのかと。
まあ、「恋は盲目、恋に落ちたら父だろうと実の兄がどうなろうと知ったこっちゃないわ!」とここまで振り切ってくれれば逆にスカッとするのですが、変に良いちゃんでもやもやーっとした気持ちを拭いきれませんでした。
最終回に近づくに連れて、土方とヒロインがラブラブになってきますが展開が早くて、急にラブラブし始めた感が否めませんでした。
もうちょっと前から予兆みたいなものを描いてほしかったな。

あと土方の最後に関しては、泣かれた方も多いようなのですが、
新撰組を任されて最後武士として新撰組局長として果てる!とかではなく、
因縁のあった鬼と戦い、仲間が待っている戦場そっちのけで死ぬので、
「オイ!!お前の新撰組への想いはどこいった!ってかそこで死ぬのかよ。お前守って死んでった仲間はどうするんだよ、、」と突っ込まずにはいられません。
そしてそこでただ涙を流すヒロイン(ただ土方と鬼の戦闘を見ていただけ)。
こっちは、違う意味で泣きたくなります。
せめて函館の五稜郭で旧幕府軍が敗退した後でやってほしかったな。
あそこで鬼と命がけで戦う理由がまず「???」状態なので。
こんなので、死ぬんだったら近藤局長の最後をもうちょっとしっかりやった方がよかったのではと思いましたが、、まあ萌えアニメだからね、しょうがない、、うん、、とどうにか自分を納得させました。
{/netabare}

色々書きましたが、言うほどおもしろいアニメだとは思いませんでした。
何故こんなに評価が高いのか、理解できません。
特に内容自体は非常に薄く(歴史史実にかなり助けられている)、
戦闘シーンも迫力があるわけでもなく、
ただ単にヒロインがイケメンばかりの新撰組守られて、一緒に激動の時代を歩んで行くという話なだけなので、イケメンのお気に入りのキャラがいるから!ヒロインが好きだから!とかの理由でアニメが見れる人以外は、おすすめはしないですね。
もっとも新撰組のことを全く知らなければ、その世界に浸れるかもしれませんが。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 1
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

福島の桃は変わらず美味い

ゲーム原作 2010年の作品


…と1期と変わらず1クール。3か月置いての本編ですから今でいう分割2クールみたいなもん。この後3期4期と続いており各々2012年2016年とやや間を置いての放送だった模様。

Youtubeの期間限定にそのままついていってる感じですが、そもそもOVA発売記念みたいですね。
乙女ゲー原作なのに男も楽しめるイケメンわんさかアニメの第2期です。ゲームのタイトルよく見たら

 薄桜鬼〜新選組奇譚〜

サブタイトルにあるように奇譚なんですよ奇譚。今更ですけど…
さんざん俺TUEEEしてた鬼さんが薩長側なもんですから、その鬼さんとはどうしても敵対せざるを得ない新選組の隊士たち。背後に列強がいてさらに人外さんもつかれた日には幕府軍にとって無理ゲーもいいところなわけでございまして、それでも誠を貫く新選組さんに震える本作。
京都でのいざこざが1期でしたら、いよいよ宮さまが新政府軍につき名実とも賊軍となった旧幕府軍の敗走が2期では描かれます。
ほら鳥羽伏見の戦いから始まる戊辰戦争的なやつ。歴史上薩長(鹿児島と山口)イメージ強めな新政府軍ですけど、会津攻めは土佐藩も出張ってきてましたね。土佐藩士板垣退助が攻め入ってきてましたもん。

歴史で言うなら新選組案件の終着点って{netabare}五稜郭{/netabare}になりますよね。きちんとキリのいいところで2期は終了してました。
戊辰戦争前後の新選組ですから主要キャストがバッタバッタと斃れていくのは既定路線です。それが安っぽくなってなければよい。及第点でした。

そしてここで中締めです。キリのいいところまでやった手前、今後の3期4期へ続く場合のイメージがわきません。北海道に留まり爺さんになるまでアイヌの金塊探しでもするつもりでしょうか。

中締めとしては丁度よく一区切りとなる2期でした。
アフターは気になるは気になるんですけど、前のめりになるほどの代物ではないので悩みます。



※閑話休題

■愛しき日々

会津ががっつり敗れたのがとどめとなり奥州諸藩も白旗をあげた経緯もあって、ひそかに「会津よゴメン」と思わなくもない旧仙台(伊達)藩出身の私。
ついでにうちら東北が賊軍呼ばわりされるのも少し気に障るのよね。禁門の変なんぞ、御所(皇居@京都)に発砲して狼藉働いたのは薩長じゃねーの?と不敬を無問題にしていることに違和感を覚えます。
さておき、体を張って“誠”を示した会津は誇り高き民であり末裔の福島県民にもきっと受け継がれていることと思われ敬意を払いたい方々です。よって、、、がんばれ!福島!

時節柄(2021年夏)、福島が注目されてる国際的なイベントやってますが今度は討ち死にとならないように全面支援したい心持ちだったりします。
有ること無いこと攻撃してくるわかりやすい敵国もあれば、「あなたのため」と言って平気で刺してくる国内一定層の存在も頭痛いところ。150年経っても内憂外患の構図は変わらず。

そんな150年くらいの年月なら人外さんぴんぴんしてるのできっと「こいつら変わんねーな」と往時を思いだして呆れてるかもしれません。
ただし今度の会津は討ち死にしなくてもよさそうですけどね。「桃うまい」と言ってくれたソフトボールの監督さん(米)サンキューです。※2020東京五輪ネタ

{netabare}桜と桃だからって、意見の違う方々に『人間失格』と言うつもりはないのであしからず…{/netabare}



視聴時期:2021年7月 期間限定配信

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2021.08.01 初稿
2021.11.03 タイトル修正

投稿 : 2024/06/01
♥ : 14

64.2 24 京都アニメランキング24位
彼女と彼女の猫 -Everything Flows-(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (205)
906人が棚に入れました
ある夏の一番暑い日、彼女と、彼女の飼い猫である"僕"の暮らしが始まった。彼女は通っている短大の卒業を控え、就職活動に追われる毎日を送っている。いつも頑張っている彼女にとって、"僕"と過ごす時間は、互いにひと時の安らぎを感じられる、とても大切なものだった。

声優・キャラクター
花澤香菜、浅沼晋太郎、矢作紗友里、平松晶子

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

結末を知っている2回目の視聴で、より泣ける感動作

新海誠の自主制作作品が原作で、4話にわたって放送されたショートアニメ。

作品の制作などに新海氏が携わったりしているわけではないが、

もはや今となってはお家芸とも言える空気感や雰囲気、詩的な世界観は、

映像は違えど、まさに新海誠の原点、魅力を感じさせるに十分なものになっていると思う。

「言の葉の庭」が好きな人には是非オススメしたい作品。


物語は彼女と猫(ダル)がマンションで同居しており、
(ルームシェアしていた友達が出て行ったところから始まる)

ダル視点で語りが入り、彼女を描くといった内容。

原作とは彼女と猫、という構図は同じだが物語は全く別ものになっている。

ダルは彼女の抱えている悩みや問題を詳らかに把握しているが、

自分としては何かしたくても、してあげられる事がない。

しかし、年老いた老猫は「最後」に小さな奇跡を起こす(涙)


物語自体は非常にあっさりとしたものでありながら、
(ペットを飼っている人には、より共感、感じるものがあるかもしれない)

過去の新海作品のように、繰り返し視聴したくなる(視聴に耐える)魅力が備わっており、

ショートアニメだが心温まる、感動できる内容で、こういう作品は個人的に大歓迎。

時間が長くても、得るものがない、伝えたい事がよく解らないような作品を観るよりも、よほど価値がある。

こういう詩的な作品の良さを噛みしめる事ができるのは、ある程度の年齢になってからだろうとは思うが。


作画に関しては、30分作品と比べて予算は少ないながら、手抜き感を感じさせない作りになっている。

また、音楽はゴージャスな音作りでないのは明らかだが、効果としては文句無しの仕上がり。

OP,EDは印象的で、作中のBGMもピアノとギターの旋律が非常に耳障りが良く、聴き応えがある。

花澤さんが演じているので、どうしても「言の葉の庭」を想起させるけど、

やはり作品の雰囲気には合っているな、と思う。

また、ラストシーンでは新海誠自主制作の原作を視聴した人なら気付くと思うが、

猫の語り手が代わっている。

これは新海誠への最大限のリスペクト、粋なキャスティングと言えるだろう。

短くても非常に感動できた作品なので、評価は全体的に普段より+0.5点加点させてもらいました。


このウルトラスーパーアニメタイム、という枠は、「旅街レイトショー」なども観たが、

新進気鋭のスタジオやアニメーターが作品を提供する場になっているのだろうか。

個人的には売れ筋を意識しないような作風のものなどを提供してくれる場として好印象で、

今後とも注目していきたいな、と思う。


個人的なことですが、自分の家でも全く同じ黒猫の老猫を飼っている(うちに来て10年近く経つ?)

どこからともなくやって来た迷い猫なんだけど、

家から離れようとせず、飼い主を探すも見つからず結局飼うことに。

自分は猫アレルギーなんで、自分の部屋には絶対に入れないですが(汗)

うちの猫は餌くれ、遊んでくれ、外に出してくれ、と赤ん坊のようにやたらニャーニャーうるさいですが、

我々飼い主の内面を洞察しているのだろうか、と本作を観て思ったり。。

いや、それは無いだろうな(笑)

投稿 : 2024/06/01
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「ダル・・・ずっと一緒だよ・・・」

今回のアニメの基になったのは、1999年に新海監督が個人で制作した5分弱のモノクロアニメーションだったそうです。
そして今回TVアニメ用としてオリジナルストーリーの作品が制作されたんだそうです(wikiより)。

この物語の主人公は、彼女(CV:花澤香菜さん)・・・彼女は社会人を目指して目下就職活動中でした。
そんな彼女の傍に付き添っているのは一緒にルームシシェアをしてくれた小学校からの友人と・・・幼い頃から飼っていたネコのダル・・・
でも友人が一足先に部屋から出て行ってしまい・・・彼女とダルとの生活が始まり、物語が動いていきます。

この作品・・・ネコのダルの視点で描かれているんです。だから物語の語り手もダルという事になります。
ご主人様が外に出かけて・・・帰ってくるまでの間、家でお留守番しているネコは何をしているんだろう・・・
何を考えているんだろう・・・
ご主人様が帰ってきた時・・・どういう気持ちで迎えに行くんだろう・・・

日常に忙殺されて中々考えられない事があります・・・
でもふと我に返って考えてしまう時があります・・・

気が付けば手の届く所にいて、ビロードの様な滑らかさと温かさを感じさせてくれる・・・
いつも、貰ってばかりだ・・・
私はダルにご飯をあげているけれど、私はダルから自由を奪っている・・・
大概こういう事を考えるときって、心が弱っているサイン・・・

社会に出るのは厳しい事だ・・・
それは分かっているけれど、未だ足りないんだ・・・
結構頑張ってるつもりなんだけどな・・・

ネコって、ご主人様のそういう心情の変化に敏感だったんですね。
ネコなので難しいことは分かりません・・・
だけどご主人様のために出来る事・・・それは存在を感じて貰うこと・・・
だからネコはご主人様の傍に寄り添うのだと思います。

でも、どんなにご主人様の事を思っても・・・老いには勝てません。
ゆっくりと静かに・・・でも確実に出来ることが少なくなって・・・
思い起こすのは幼かったあの日・・・笑って楽しく過ごせればそれだけで良かった・・・
思い出したご主人様の顔は・・・笑ってたな・・・
最近、ご主人様のあんな笑顔を何時見ただろう・・・

それでも彼女とダルは世間の荒波に向かって藻掻き続けます・・・
一人と一匹が辿りついた先には・・・
ここから先は是非本編でご確認下さい。

これまで綴ってきたのはこの作品から感じた事です。
自分なりに咀嚼しているので、作品が本来意図している内容と異なる部分があるかもしれませんが、そこはご了承願います。

新海監督の作品って・・・ホントあったかくて大好きです。
ラストは・・・やっぱり泣けてしまいました^^;

1話8分で計4話の作品です。
カラカラに乾ききった心が満たされた様な気持ちになれる作品でした。
不定期でも構いません・・・また新海監督の作品に触れる事ができたら・・・と思っています。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 31

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

どうして猫が人間になれないんだ?

全4話、計32分で紡がれる人間と猫のお伽噺

舞台は現代、世界は現実

ではどこに不思議の要素が隠れているか?

それはこの物語の語り部が「猫」だという事

「人間」から見た「猫」と「猫」から見た「人間」

どちらも同じ観点から、視点から、世界から相手を見ているのだろうか?

それとも…


動物が何を考えているのかというのは、私自身子供の頃に動物を飼っていたので、よく考えていた事でした。
それは私だけでなく、先人たちも同じなようで…
『吾輩は猫である』を筆頭に、『シートン動物記』『ジェニィ』『カモメのジョナサン』『山椒魚戦争』等々、動物視点の本を数多く生み出してきました。
人間達は彼らの思考を想像という唯一の武器で表現してきたのです。
そんな人々が紡いできた表現作品にまた1つ、新しい物が誕生しました。
新海誠監督の処女作を基に新しく生まれ変わった本作『彼女と彼女の猫 Everything flows』
今作の魅力は何と言っても「彼女」と「猫」の関係性
これに尽きるでしょう。
不完全な世界に生きる「彼女」
そんな「彼女」を優しく見つめる「黒猫」
1人と1匹の重なり合った世界は温かく安らかで居心地の良い物
しかし、人間の「彼女」だけが知る外の世界は不条理かつ不合理で苦しい物
様々に折り重なった世界でも、それぞれ見ている物は違います。
同じ物を見ていても、恐らく、感じ方は同じじゃない…
この作品からは多種族との認識共有の難しさを感じました。

人間の見る世界と猫の見る世界
人間以外の動物は言葉を喋れません。
それは脳に言葉を扱う領域がないから…
人間のように「猫」が言葉を話せるようになるには、人間の脳を持つしかありません。
そうなれば猫は「世界」が世界である事を知る事が出来るようになる。
そして、人間が持つ「認識」という物を理解出来るのでしょう。
もし、主人公の黒猫が喋れるようになったならば、彼は彼女の経験する、辛く苦しい世界を共有する事が出来ます。
逆に、人間語を喋れない猫にとって、人間世界に対する理解は不可能に近いのかもしれません。
しかし、その可能性は本当にゼロと言えるのでしょうか?
その歩み寄って感じようとする過程が、例え喋れなくてもお互いがお互いを理解しようとする軌跡があるならもしかすると…

彼女には彼女の世界があって、黒猫には黒猫の世界がある。
それは重なり合っていても決して交わる事のない物
これは主人公の「黒猫」がそんな決して交わる事の無い「彼女」の世界と必死に交わろうとする物語
「黒猫」はこれからも「彼女」の意思を汲み取る努力を怠らないでしょう。
例え、世界が変わっても
例え、「黒猫」が「白猫」になっても
その結果、全ては創造主の描いた原点へと立ち返っていくのです…

レビュー読んで下さりありがとうございました。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 9

67.7 25 京都アニメランキング25位
トータル・イクリプス(TVアニメ動画)

2012年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (813)
4010人が棚に入れました
1973年、地球に襲来した異星起源種「BETA」によって引き起こされた戦争は、人類を滅亡の淵へと追いやった。圧倒的な物量で迫るBETAに対し、人類は対BETA戦、人型兵器「戦術機」を実用化して戦線に投入、世界規模の抵抗を試みた。しかし、押し寄せるBETAに劣勢を強いられた人類は、ユーラシア大陸の大半を失うことになる。以降、30年近くも攻防は続くが、BETAとの戦いに光明は見えず、人類は未だ泥沼の中でもがいていた。2001年、極東の最前線を支える日本帝国では、次期主力戦術機の開発が問題となっていた。そこで、国連軍の「プロミネンス計画」における日米共同の戦術機改修計画が提案される。帝国斯衛軍に籍を置く篁唯依は、計画責任者の任を与えられてアラスカへと向かう。それと同じ頃、米国軍の若き衛士ユウヤ・ブリッジスもまた、アラスカの地を目指していた。その出会いが運命を大きく変えることを、このときのふたりはまだ知らずに――。滅亡の危機に瀕した地球を舞台に、対"BETA"戦の要である人型兵器"戦術機"の新型開発をめぐる、熱き人間たちのドラマを描いたロボット・アクション作品!
ネタバレ

柴犬→柴猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

全ては稲垣前監督の思い付きから始まった・・・

【総括】
稲垣前監督の思い付き・・・第1話から武御雷を出したい。
彼は『オルタ』が好きで、武御雷への思い入れもあったようです。
しかし普通に『TE』を始めてしまうとそれは難しい。
そこで考えられたのが『帝都燃ゆ』です。
だからあれは『TE』ではなく『オルタ』のテイストで作られているのです。
しかもアメリカでの試写があったのでかなり力を入れて作られました。
(実際に渡米の直前まで作画の修正作業をしていたらしい)
こうしたことが第3話以降の制作スケジュールをタイトにした原因となったことは明らかです。
また、ストーリー的にも『帝都燃ゆ』と『TE』本編では温度差が大きいので、
初めて観る方に過度の期待とその後の大きな落胆を与えてしまいました。
未完とはいえどこに向かっているのかが分からないストーリーの弱さはもちろん原作の問題です。
私は放送前のレビューで『本編や他の外伝と比べると切迫感や燃える展開がやや不足気味だから、
うまいアレンジを期待したいところです』と書きましたが、残念ながらそうはなりませんでした。
ストーリーの流れはほぼ原作通り。
ただ日本やソ連内部の主導権争いといった部分をほとんど削ってしまったので、
ますます温くて良く分からないストーリーになってしまいました。
結局のところ、私を含めた『マブラヴ』ファンにとっては『ぬるぬる動く戦術機が見れて良かった』、
その程度の記憶しか残らない作品となってしまったことは非常に残念です。
それでも2期が作られそうな感じはあります。
(根拠は第24話のレビューをご覧ください)
個人的には『TE』の2期よりも『マブラヴ』の本編、
そして同じ外伝でも『TE』より遥かに面白い『シュヴァルツェスマーケン』や、
『THE DAY AFTER』のアニメ化を期待したいところです。
『TE』は『オルタネイティヴ第一計画』と銘打ってますので、今後の展開はこんな感じでしょうか。

第二計画:マブラヴ・エクストラ
第三計画:マブラヴ・アンリミテッド
第四計画:マブラヴ・オルタネイティヴ
第五計画:シュヴァルツェスマーケン
第六計画:THE DAY AFTER

これはあくまで『マブラヴ』オタである私の希望でしかありませんがw
でももし実現出来るなら、その時はきちんとした準備をしてからにして欲しいと願って止みません。

【各話レビュー】
{netabare}
【第24話】《最後まで頑張って観た人の感想「結局何がしたかったの?」・・・だよねw》
最後ヒヤヒヤしながら観てしまいました。
唯依がいつ狙撃されるのかと・・・。
そう、原作では最後に彼女が何者かに狙撃されて終わるのです。
それにしてもBETAとの戦いも戦術機の開発話も中途半端で一体何なの?と思ったはずw
原作だとこれで全体の1/3くらいに当たる第1部が終了したところです。
アニメの終わり方は2種類用意していたようで、
ひとつは完全に完結させる終わり方だったらしいのですが、
放送されたものを見ると2期を作りたそうな感じですね。
実際に出来るかどうかはわかりませんがw
ではこの先、話はどう展開されるのか?
・・・私も知りませんw
続きは2月発売予定のゲームでどうぞw
そうそう、テロの黒幕であるマスターが投げたナイフが地図の日本に刺さりましたが、
あれは『オルタ』のあの事件の黒幕が彼であることを暗示してるのだと思います。
実は他にも『オルタ』との関わりがあるシーンが原作にはあったのですが、
あれは削らないで欲しかった・・・。
とにかく無事に最終回に辿り着けて良かったですw
いろいろと問題点が多かったアニメ版TEですが、その教訓を今後に生かしてもらいたいものです。
何といってもこれは『オルタネイティヴ第一計画』なのですから・・・。

【第23話】《『我々は勝利した!』・・・選挙速報☆当選確実☆》
いや~、予想はしていたとはいえ凄いテロ(ップ)の嵐でしたw
せっかく出来のいい回だったのについてないですね~、本当に。
さて、今回のテロを起こしたのは難民解放戦線とキリスト教恭順派である訳ですが、
恭順派の方が一枚上手だったようで、難民解放戦線のメンバーは悲惨な末路を迎えてしまいました。
一方、戦術機の戦いの方はというと、実に良く動いてました。
演出も良かったし、ストーリーの面白さとは関係なしで楽しめる回だったのでは。
そのストーリーですが、相変わらず原作と同じ流れで進みつつも、違う部分が多くなってきました。
一番の違いはビェールクトが動いていること。
原作ではクリストファーはファルクラムに乗ってるんですよね。
で、最後に登場した変な装置も登場しません。
あれは何なのでしょうね?
次回でちゃんと分かるといいですが・・・。
その次回はもう最終回です。
やっと盛り上がってきたのにw
無駄を省けばもっと面白く出来たはずという思いもありますが、
『終わりよければ全てよし』という言葉もありますから、綺麗に終わらせてもらいたいものです。
もしも原作通りの終わり方をしたら・・・見た人の反応が怖いですw
『えっ、一体何なの?』っていう終わり方なのでw

【第22話】《こんなところにも日中関係悪化の影響が・・・イーフェイの運命は大きく変わったw》
イーフェイは原作では瀕死の重傷を負うのに・・・。
今中国人キャラを酷い扱いにするのは得策でないと判断したのか?w
ここまでの流れは全体としては原作通りですが、細かい部分に違いが出て来ました。
イーフェイが怪我をするのも、イーニァとクリスカが会うのももう少し後。
それと細かい描写が結構省略されていて、ちょっと残念です。
さて、インフィニティ―ズが攻撃していた施設はソ連のG弾研究所なのだそうです。
レオンの口から『G元素』なんて言葉が出てましたが、
『オルタ』をやってない人には何のことだかさっぱり分からない筈。
簡単に言うとBETAが持ち込んだ地球外物質のことで、
そのひとつから作られるのが『G弾』という強力な爆弾です。
『G元素』はハイヴ(BETAの巣)にあるので、
国内に10個ものハイヴを抱えるソ連はこの戦争が終わりさえすれば、
そうしたBETAの置き土産を大量に獲得することが出来るのです。
ちなみにハイヴ内での鹵獲物は国連が管理するとの条約がありますが、
カムチャツカのことを見てもソ連がそんなものを守る訳ないですよねw
BETA大戦後には世界的な資源獲得戦争が起こる。
それがこの世界の未来。
もちろんBETAに勝てれば・・・ですが。

【第21話&BD3巻】《何というか・・・おっぱいでけ~って感じの作画だったw》
中原さん、生天目さん、能登さんの3人によるコメンタリー。
「1巻、2巻、武道館!」はインパクトがあってズルい~というのと、
能登さんが「打ち上げはアラスカで!」と言っていたのが印象に残りました。
あ、BD3巻の感想です。
本編はテレビver.とほとんど変わりませんでした。

では21話。
今回のテロ、難民解放戦線の後ろにキリスト教恭順派がいることが分かりました。
マスターというのがリーダーの模様。
彼らの主張は
『BETAは神がもたらしたもの。だから抵抗(戦争)はやめ、運命(死)を受け入れよ』
というもの。
多くの難民を生み出すBETA戦争を悪とする難民解放戦線と一応利害は一致しているのですね。
そしてさらにその後ろにアメリカがいるというのがサンダークの考えな訳ですが、
確かに今回のインフィニティ―ズの行動は怪しさ満点でしたw
実際はどうなのでしょう。
さて、BETAのいる研究施設のようなところのシーンで『酵素の注入停止』と言ってましたが、
あれはBETAの活動を鈍らせる酵素のことです。
ならばそれを兵器に使えと言われそうですが、
大量生産が難しいという都合のいい設定があるので無理ですw
ということで次回はBETAさん大暴れか?w

【第20話】《また急にシリアスモードに・・・ああ、何というジェットコースター・アニメ》
前回までのことがまるでなかったかのように真面目な話になりましたw
OP、EDも変わって別のアニメのようですw
ということでテロ編スタートです。
いや~、一時はテロ編はやらないのかと思ったくらいに空気が緩んでましたがホッとしました。
ただ原作とは少し話の進行が違いますね。
アニメのオリキャラであるナタリー絡みの話は原作にはありませんし。
ここから先、ほぼ原作通りに進んだとして残り4、5回でちゃんと収まるのかが心配です。
さて、難民解放戦線が出て来ましたので、この世界について少し補足します。
BETAが支配しているのはユーラシア大陸。
ユーラシアを追われた人々はBETAのいない南北アメリカやオーストラリアに逃れ、
難民収容所などで生活しています。
戦争特需で経済的に潤っている国での貧しい生活。
こうしたことが難民解放戦線などの組織を生む背景になっているのです。
しかしこのテロ、サンダークは起こることを十分に予測していた節がありますね。
サンダーク自身がテロ組織と関わりがあるとは考えにくいですが、
これを利用して何かしようとしている可能性は十分にあります。
あとはBETAがどう絡んでくるのか・・・。
その辺が今後の注目ということになるでしょう。

【第19話】《これは今後の悲劇的な展開を際立たせるための演出だ・・・はぁ~、言ってて虚しくなってくる》
はい、温泉回です。ネタ回です。ギャグ回です。
大胸筋回です。激辛回です。百合回です。
も~何なんだ今回は。
今更エロで釣ろうって言うのか。
本当に意味が分からない。
あんまり面白くないと思っていた原作が神に見えてきましたよw
前半の水着回とは違って完全なアニメオリジナルの話でしたが、
何の意味もありませんでしたよね~。
『エウレカセブン』のフットサル回を思い出しましたよw
残りあと6話くらいか・・・。
本当にどういう終わり方にするつもりなのか?
仕方ないから次回に注目・・・と思ったらまた『特別編』という名の小休止w
もう本当にどこまでネタを提供すれば気が済むのかなw
既に私の中では『アニメ版TEなんて最初からなかったんや~』となりつつあります。
まあ最後はそうした気持ちを覆すような締めを期待したいところですが、期待薄かな~。
いや~、今回も愚痴ったな~。
レビューを読み返すと最初のうちはまじめに書いてるな~w
でも最近は愚痴ばっかり。
それがこの作品の現状を端的に示していると思います。
マブラヴシリーズ、初のアニメ化。
どうしてこうなった・・・。
今日は何回『本当に』って言っただろう?
いや、本当に呆れてます・・・。

【第18話】《キレがあるのにコクもある・・・最近飲み屋のシーンばっかりだなw》
あれ、OPが変わってない・・・だと?
11月から新OPだと聞いていたのにどういうこと?
はぁ、前回に引き続き今回も作画が酷い・・・。
EDクレジットにずらりと並ぶ外国人の名前を見て納得w
内容も相変わらず。
元々TEは原作からして微妙な話だったりするんですが、
アニメ版はそれに輪をかけて微妙のような・・・。
原作だともうこの辺から○○編が青旗編と並行して始まってるのに、そんな気配が全くありません。
どうもサンダークが何か企んでるっぽいので、もしかしたらここからはオリジナル展開?
今回もユウヤの過去話を含めて大部分がアニメオリジナルでしたし。
もはや原作を読んでいる私にも話がどこに向かっているのかも分からない状態です。
今更ながらもっと全体の構成をしっかりして欲しいな~。
同じマブラヴシリーズの『シュヴァルツェスマーケン』の爪の垢でも煎じて飲んで欲しいくらい。
あちらはあんなにも面白いのに。
『シュヴァルツェスマーケン』とは1983年頃の東ドイツを舞台にしたラノベで、
最近第4巻が出たばかりです。
こちらは絶望感と緊張感に満ちていますので、ぜひ読んでいただきたい作品です。
さて、TEに話を戻すと、来週は温泉回・・・だと?

【第17話&BD2巻】《マスター、もう一杯・・・ほろ酔いのオレンジジュース》
まずはDB第2巻が届いたので感想を。
作画がかなり修正されていて、クオリティが上がってます。
ただ作画はこの後更に酷くなってくるのでまだまだ安心はできませんがw
4話5話でたくさんあった『湯気』がなくなり、見晴らしがとても良くなってます^^
コメンタリーは3話のみですが、ユウヤ、唯依、クリスカの3人なので、1巻よりも内容があります。
(第1巻のコメンタリーには2話でお亡くなりになった女の子たちが登場。
作品への思い入れがないせいか、殆ど画面無視でガールズトークに終始。
たまに画面見て「あ、私死んでる~」とか言ってるような感じだったのでw)

では17話。
ひとつの話としての構成は悪くない。
しかし内容が大して面白くないし、作画は酷いし、手抜き感はあるし・・・。
何ともコメントのしようがない回ですねw
アバンはオリジナル。
あとは大体原作通りですが、場所が違ったりしてますね。
いや、本当に書くことがないw
個人的には青旗編が一番嫌いなので、早く終われという感じですw
この後の○○編はツッコミどころも多いけど、まあそれなりに面白いとは思います。
取りあえず来週はもっと頑張って欲しいな。
あ、来週からOPが変わります。

【第16話】《ワタシ中国人アルヨ・・・中国人キャラに「アル」とか言わせるなんて昭和時代のアニメじゃあるまいし》
とりあえずサイボーグ006を思い出してしまいましたw
でも今回気になったのはそれくらい。
作画はここ最近では一番安定していたし、戦術機は相変わらず良く動くし。
このくらいのクオリティでずっと作れればいいんですけどね。
さて、対人模擬戦の青旗がスタートした訳ですが、早速それぞれの国の思惑が見えてきました。
日本はXFJ計画の存続を賭けた戦い。
アメリカとソ連は他国を従わせる為に圧倒的な勝利を目指した戦い。
他国を従わせるということは自国主導でBETA大戦を終結させるということ。
それは戦後の世界でどの国が主導権を握るのかということでもあります。
そもそもラプター自体が戦後の対人戦争を睨んで開発された戦術機な訳ですが、
それはまたラプターが動いた回にでも。
今回はイーフェイがいろんな意味で堕ちてしまいましたw
着々と進むユウヤの『ユーコン・ハーレム化計画』。
本人は戦術機LOVEで全く自覚がないのが困ったのもです。
そして次回はとうとう難攻不落と思われたクリスカまでもが・・・。
ところでこの話、どうやって終わらせるつもりなんだろう?
原作は第一部終了で止まっているのですが、
アニメでは流石にあんな終わり方はないと思うんだけど・・・。

【第15話】《美味い、美味いよ、参ったぜ・・・唯依の肉じゃが大作戦》
作品解説・・・のような何かを挟んで再開です。
そしてブルーフラッグ編スタート。
相変わらずヌルヌル動く戦術機、カクカク動く人w
取りあえずひとりだけ作画がやたらといいイーフェイはスタッフから愛されてるに違いないw
今回からはシャロンも登場でますますハーレムのようになってきましたが、ユウヤは戦術機に夢中でw
そのユウヤはアラスカに来てから変わったと本人も自覚し始めたようですが、
そこで彼の米軍時代を知る男・レオンの登場です。
ユウヤが本当に変わったかどうかが試されることになる筈です。
ところで何でアメリカは他国に情報を収集される危険を冒してまで青旗に参戦して来たのか?
アメリカの思惑は一体どこに?
それは次回以降に明かされる・・・と思いますw
思惑と言えばこの期に及んで日本国内の国産に拘る勢力の話が出て来ましたが、
ならばプロミネンス計画への参加や、
レールガンの持ち出しに関するエピソードも描くべきだったのでは?(原作にはある)
その辺の構成がどうも中途半端で気になります。
そして最後にラプター登場!
(レオンさん、そんな所にいたら危ないだろw)
真打みたいな戦術機だけど、あんまり好きじゃないな~・・・。

【第14話&BD1巻】《1巻!2巻!武道館!!・・・光線級大活躍!》
まずはBD1巻を見たのでそのことについて。
作画の修正が数カ所ありました。
また、テレビ放送時に黒く塗り潰されていた所は・・・、
簡単に描写すると『内臓モグモグ』『生首ゴロゴロ』って感じでしょうかw

それでは14話。
Aパートは中々熱かったです。
やっぱり光線級が出てくるだけで状況が大きく変わってしまうんですね。
その光線級(今回はCMにも登場!)。
出来れば前回倒した要塞級の中からワラワラ出てくれば最高だったのにw
そして光線級吶喊(レーザーヤークト)も見たかった。
でもそれは『シュヴァルツェスマーケン』がアニメ化された時の為に取っておくべきか・・・。
熱かったAパートに比べるとBパートはアッサリ気味。
まあ原作でもそんな感じでしたけど。
とにかくこれで『カムチャツカ遠征編』が終了。
相変わらずこの世界の人類は表面上はともかく、心の奥底からの団結はしませんね。
でも実際にこういうことは起こり得ることだと思っているので、
この大戦を『団結しない人類』がどう戦って行くのかが気になります。
さて、この後は特別編とかいうもので一息入れて、その後青旗編~○○編へと進む筈です。
ストーリーが原作とは少し違うものになるかもとの情報もあるので楽しみです。

【第13話】《ええい、帝国軍の戦術機はバケモノか!?・・・不知火弐型頑丈過ぎw》
普通突撃級と壁の間に挟まれたら大破しそうなものですが、
あれだけ頑丈ならそれだけでも戦術機として十分な価値がありますねw
まあ、実際は主人公補正という目に見えない『機能』が働いたんでしょうが・・・。
アバンでは今回も過去話。
で、取りあえずこの人誰?って感じだったのでは?w
あれは崇宰(たかつかさ)恭子様です。
苗字からも分かるように五摂家の方で、青い武御雷に乗ってらっしゃいました。
私もそれ以上のことは分かりませんがw
さて、今回は結構面白かったです。
戦術機もBETAも良く動いてました。
ただ、ユウヤと唯依の会話になると時間が止まってしまうのがな~。
せっかくの緊迫感が台無しです。
でも唯依姫のデレが可愛いので許すw
中原麻衣さん、本当に上手いですね。
そうそう、要塞級BETAが出て来たのにあっけなく倒されて拍子抜けした人もいるのでは?
元々要塞級はただ大きいだけで、それ程脅威度の高い敵ではありません。
ただ十分な武器や弾薬を持たない状況で対峙した時は強敵ですし、
倒した後も注意しないといけないのですが、次回にそのシーンがあるといいな~。
とにかく今回は超・俺得ステラさん大活躍で満足でした!
・・・結局そこに落ち着くのかw

【第12話】《山本伍長・・・君は天才ですか?》
オリキャラ・山本伍長の登場で原作とは少し違った展開になりました。
原作では唯依がひとりで数体の戦車級BETAと戦いながらレールガンの破壊を試みます。
これがなかなかの激闘で、
『ふん、私を喰らいたいのか・・・だがな、私は些か高く付くぞ』
みたいなカッコイイセリフもあったのに・・・。
テレビ版の方も悪くはありませんでしたが、少し疑問も。
まず、足の遅い兵士級BETAが先行してあんなにたくさんいるのはおかしいのでは?
また、そんな状況でユウヤが戦術機から降りたのも疑問です。
原作では唯依をコックピットに収容して応急処置してたのに・・・。
あのシーンのせいで何か緊迫感が薄れてしまったような気がします。
ところで山本伍長がコアモジュールのプロテクトを突破してしまいましたw
『悪名高き横浜のプロテクト』と本人が言っていたようにあれは破られないで欲しかった・・・。
なにせ国連軍横浜基地の天才科学者・香月博士(『マブラヴ』本編の登場人物)が作ったものですから。
ちなみに原作ではコアモジュールと冷却モジュールに挟まれたフレームの隙間に入ろうとします。
さて、レールガンの持ち出しを諦めて次回はどうなりますか。
最後に一言・・・ステラさん可愛い^^

【第11話】《事件は戦場で起きてるんじゃない。基地で起きてるんだ!・・・踊る大謀略戦「軍事機密を死守せよ!」》
とうとう姿を見せたソ連の謀略。
彼らの描くシナリオはこんな感じでしょう。

BETAを基地に導く

国連軍には全てを放棄して退避させる

ミサイルや空爆、戦術機によってBETAを殲滅

基地に戻りレールガンを接収

国連軍には全てBETAに破壊尽くされ、何も残っていなかったと報告

欲しいのはレールガンの技術情報でしょうから、使える状態じゃなくても構わないのでしょう。
だから多少の破損は覚悟したこんな作戦に出た訳です。
しかし本当にこんなにうまくいくかどうか・・・。
BETAの行動を人間が完全に予測するなど不可能だということを忘れていませんか?
さて、今回は派手な戦闘シーンこそなかったもののテンポも良く、なかなか楽しめました。
ほぼ原作通りでしたが、レールガン付きの伍長はオリキャラですね。
しかしこの手のキャラは大体運命が決まっているような・・・w
唯依姫は久々の戦車級BETAとのご対面です。
ここで2話のシーンを活かすのかな~、そうだといいな~。
一方、相変わらずどこか浮いた存在のクリスカとイーニァ。
『突撃砲ってあんまり面白くないよね』ってw
そしてやはり気になるラトロワ中佐。
次回はそれぞれのキャラがどう絡んでくるのか?

【第10話】《同志マブラヴスキー、貴様の父は誰だ?・・・我が偉大な祖国、ソビエト連邦です!ナシュ・ウラー(祖国万歳)!》
今回は興味深いシーンの多い回でした。
まずはレビュータイトルにあるような儀式。
これは中央から派遣されている政治将校向けの一種のショーみたいなもの。
内心ではそうしたエリートロシア人を酷く嫌っている訳ですからね。
それにしてもロシア人でありながら最前線にいるラトロワ中佐がやはり気になります。
次にブリーフィングのシーン。
3者の思惑がぶつかり合って面白かったです。
どうにかして不知火やユウヤを出撃させたいボーニング社のハイネマンやソ連のサンダーク中尉。
そこに何かを感じて思い通りにはさせまいとする唯依やイブラヒム。
そんなこととは関係なしにユウヤの希望を叶えようとするアルゴス試験小隊の面々。
最後は命令という形で決着が付きましたが、果たしてそれがどういう結果を導くのか・・・。
そして久々の登場となった巌谷中佐。
帝国軍内の描写は3話以降では初めてですね。
実は原作ではもっと多いのです。
しかも会話の中身がもっと濃い。
しかしそれは『オルタ』を前提にしていることも多いので、
アニメ版ではその辺のさじ加減が難しいのかもしれませんね。
さて、地中侵攻によりBETAが基地近くに出現。
これはソ連の思惑通り・・・なのか?

【第9話】《とあるツンデレ娘の電磁投射砲・・・唯依姫?いつの時代の方ですの!?》
実戦試験が始まりました。
と同時に護衛部隊は非協力的だし、参謀たちは何やら企んでいたりで直ぐに劣勢に。
いや~、実にソ連らしくていいw
そして今回初登場になるソ連の試験部隊を率いるサンダーク中尉が実に胡散臭くていいw
今後の活躍を期待してますよ!
今回のハイライトはレールガンの発射シーン。
素直に良かったと思います。
ただそこに資金を集中したせいか、他の戦闘シーンで止め絵が使われていましたね。
前回のレビュータイトルじゃないけど、何が起きても変じゃない!
今後もいろんな面でハラハラさせてくれそうですw
今後といえばクリスカとイーニァにはどんな秘密があるのかにも注目したいところです。
さて、今回は原作とは少し違う展開だったんじゃないかと感じて読み直してみましたが、
ほぼ原作通りでした。
違うところといえばレールガンの射線から退避する場面でラトロワ中佐のモノローグが入ったこと。
あれは『まだ』なくても良かったような。
でもないと行動が分かりにくいかな~・・・。
最後に白井黒子さんから一言。
「三下の『背中に気を付けろよ』みたいなセリフは死亡フラグですのよ!」
・・・実に分かり易いフラグ、ありがとうございましたw

【第8話】《何が起きても変じゃない・・・カムチャツカ遠征編始まる》
前回のバカンスムードから一変して最前線へ。
しかもソ連領内。
子供の頃のイメージのせいか、あの国の中では何が起きても変じゃないという気がしてしまいます。
そして早速そんな雰囲気を醸し出している回でした。
さて、せっかくソ連に行ったのならあの国の状態について誰かに説明セリフを言わせて欲しかったです。
国土の殆どを失い、シベリアの東の端で何とか踏ん張っていること。
アラスカの一部をアメリカから借り受けて政治機能はそこに移転したこと。
これらが分かっていると『ロシア人はアラスカに逃げた』という少年兵のセリフも理解しやすいのに。
しかし最前線の少年兵たちは荒んでますな~。
まあ、ロシア人じゃないというだけで最前線に送られてしまっては仕方ないのでしょうか?
あの世界でもソ連の民族問題は健在ということですね。
そしてそんな彼らが恐れている(?)ラトロワ中佐の存在が今後の鍵を握りそうです。
そうそう、今回は戦車隊が登場!
ロボットものはどうしてもロボットだけが戦っているようになりがちですが、
あの世界は総力戦ですから、ああいう描写はちょっと嬉しかったです。
ただ、最初に出てきた戦車級BETA、大き過ぎです。
本当はもうちょっと小さいw

【第7話】《水着美女とキャッキャウフフ♪・・・君も国連軍においでよ!》
水着回終了。
やはりただのサービス回でしかありませんでした。
ユウヤと唯依やクリスカの関係を描きたいなら水着である必要はないですし。
ちなみに最後のシーンは前回言われていたように広報用の素材撮影です。

切りがいいのでここで3話~7話の総括を。
原作を読んでいても物足りない部分でしたが、アニメでもそれは同じでした。
『マブラヴ』に必要不可欠な『絶望感』や『燃え展開』が圧倒的に不足しています。
演習は唯依の言うように所詮『ごっこ』でしかありません。
番外編である2話であれ程のものを見せてしまったので、余計にそう感じてしまいます。
あとサービスカットを入れる余裕があるのなら、
カットしないで欲しいシーンがたくさんあったのですが・・・。
全体的に説明不足が目立ちます。
さて、次回からはまた『マブラヴ』らしい話になります。
原作で一番好きな部分です。
だから余計なサービスカットなど入れずにしっかりと作って欲しいな~と強く思います。
予告で声が聞けた○○○○さんの登場、今から楽しみです。

最後に7話で印象に残ったことを。
唯衣姫のケツがエロ過ぎる!
あの作画に全てを注いだんじゃないかと思うくらい、いい絵でしたw
・・・ああ、真面目に書いた総括が台無しに。

【第6話】《夏だ!海だ!水着だ!・・・無人島ツアーもあるよ》
今回は『環境耐久試験』が行われるカリブ海に浮かぶ島が舞台。
環境耐久試験とは熱帯や極寒の地で戦術機の性能がどの程度落ちるのかを確認するものです。
忙しいのは主にメカニックの人たちでパイロットはそれ程やることがありません。
なので完全にリゾート気分。
いや~、見事に水着回ですねw
これがアニメオリジナルだったりしたら怒りも感じるのだけど、しっかりと原作にある話です。
だからもう仕方ないと諦めるて楽しむしかないw
戦術機がもっと見たいぞ!とか、2話の雰囲気が懐かしいぞ!という人は、
そろそろ切ろうかなと思う頃かもしれませんが、早まってはいけません。
8話からは面白いと思います(原作通りなら)。
なのでもうちょっと辛抱しましょう。
それにしても後方はのどかですねw
最前線の悲惨さが嘘のようです。
BETAは空を飛ばないし、ミサイルのような遠隔地を攻撃する手段もありません。
だから後方が急襲される恐れはないんですよね。
さて、話の方はなんだかんだで無人島に辿り着きました。
美女ふたりに囲まれたユウヤが羨ましいw
この3人、いったいどうなるのでしょう?
次回予告からすると一線を越えてしまうのか!?
・・・って言うか、予告狙い過ぎw

【第5話】《ユウヤの異常な愛情・・・ または彼は如何にして反抗するのを止めて94セカンドを愛するようになったか》
ユウヤの目が怪しい・・・。
『不知火弐型』を見つめる目がw
ハーレムには目もくれず、彼はこのまま戦術機LOVEな男になっていくのでしょうか?
さて、ユウヤVS唯依の第2ラウンド。
今回はユウヤの方に味方したくなります。
だってベースになっている機体が『不知火壱型丙』ですから。
唯依が語ったように現場からの要求に答えて思いつくままに改修を重ねた結果、
とんでもなく反応がピーキーで燃費も悪くなってしまったという曰く付きの機体。
そのせいで100機くらいしか生産されませんでした。
だから『ベテラン衛士しか乗りこなせない』とユウヤが言ったのはほぼ正解。
そういえば第2話で唯依たちを助けに来た教官が乗ってましたね。
さすがにうまく乗りこなしてましたが・・・。
で、これをアメリカの技術でアップグレードしようというのがXFJ計画。
今回登場したのは『不知火弐型フェイズ1』。
外見は壱型丙とまったく同じ。
中身の部品をより性能のいいアメリカ製に変えているだけです。
『フェイズ1』という名が付いていることからも分かるようにこれはまだ完成形ではありません。
『フェイズ2』の登場はもうちょっと先になります。
さて、来週は○○回か・・・。

【第4話】《やっぱりアラスカは寒いね・・・という訳で湯気多め》
さあ、始まりました。
ユウヤと唯依の言い争いがw
知ってはいましたがアニメで見てもいい感じはしませんね、やっぱりw
でも序盤は主人公に共感しにくくするのはアージュ作品では普通のことです。
最初から魅力的な人間であるとこはほとんどない。
そしてここからいろいろな人に出会い、様々な経験をして成長していくことになるのが常道です。
この先ふたりの行く先には何が待ち構えているのか?
とりあえずは観る側も今の状況に辛抱しながら見守ることが重要です。
さて、本編が始まって2話目。
おかしなことに気付きました。
チョビが可愛いw
原作ではただギャーギャーうるさいキャラでしかなかったのにw
何か作画もいいし、もしかしてスタッフに愛されてる?w
ロシアっ娘たちの作画もいい。
他が総じて微妙なだけにこの待遇の差は目立ちます。
そういえば第1,2話で頑張り過ぎた影響は第6話まで出るらしいです。
ということは第7話からはクオリティアップが望めるのか?
ま、期待しないでおきましょうw
今のところ原作から大胆なカットが行われてます。
話の繋がりとしては十分だと思うのですが、
今後の展開を考えると残しておいた方が良かったのでは?と思うところがあり、わたし気になります。

【第3話】《拝啓、大原さやか様・・・僕はあなたの声を聞いているだけで》
本編開始。
舞台はアラスカに。
分かってはいましたが、全く違う話になりましたw
BETAに侵略されていない地域のどこかのんびりとした雰囲気は、
第1話前半の京都の様子と似てますね。
ただこちらは軍事基地。
集まっているのは各国のエース級衛士と敏腕メカニック。
ぬくところではぬいて仕事はキッチリという感じでしょうか。
原作既読者としてはやや緊張感に欠ける展開が続く序盤の出来が心配だったのですが、
活字で読むよりもアニメの方がずっと面白く感じます(ストーリー自体の面白さは別として)。
ということで今後にも大きな期待をしたいところなのですが、
3話にして監督が交代してるんですよね。
アニメスタッフの中では稲垣さんがもっとも『オルタ』の世界に詳しかった為、
いろいろと負担が大きくなり過ぎたというのが表向きの理由らしいです。
現場を離れるわけではなく、脚本や絵コンテに専念するということですが、
序盤でのこうしたゴタゴタはあまりいい感じはしませんね。
さて、主要キャラの声には殆ど違和感がありませんでした。
というか大原さやかさんの声が好き過ぎるw
この人の声を聞いているだけで昇天しそうな私がいる。
何でうちのかみさんはああいう声じゃないんだろう・・・。

【第2話】《いい『オルタ』だった・・・来週からは新番組『トータル・イクリプス』をお送りします》
『帝都燃ゆ』が終了。
最初は1話くらいの分量で作る予定だったこのプロローグ。
しかし出来上がった初稿のシナリオは何故か4話分。
さすがにプロローグとしては長過ぎだろうということで2話に縮めたらしいです。
ちょっとエピソードにブツ切り感があった(特に前編)のは、
この辺に原因の一旦があるのかもしれません。
戦術機のCGは相変わらず低予算の割りには良く頑張っています。
可動兵装担架の展開とか見ていてワクワクしました。
そして武御雷の登場シーンはただただ神々しかった。
BETAの動きは大体思った通りで良かったです。
あの圧倒的な物量で迫ってくる怖さを理解してもらえたはず。
ただ光線級の描写に不満が。
短いインターバルでレーザーを放ち、殆ど外すことがないというのが光線級の脅威。
それなのに演出の都合なのか結構外しまくってました。
こうした設定は兵器の開発が戦闘機から戦術機へシフトするきっかけとなった重要なものなので、
もうちょっとしっかりと描いて欲しかったものです。
さて、いよいよ来週から本編が始まります。
原作通りなら今回のようなグロシーンは今後殆どないはずです。
それを安心と取るか、物足りないと取るかは人それぞれだと思いますがw

【第1話】《始まった・・・けどこれは『オルタ』だよね》
いきなり原作にはないアニメ・オリジナル話。
まあ、原作通りに始めたら話がさっぱりわからないでしょうから、
主人公のひとり『篁唯依』の過去を見せながら世界観の説明をするのは良かったと思います。
それでも『オルタ』初体験の方には疑問だらけだったと思いますがw
とりあえずは30年以上も地球外生命体『BETA』と戦争をしていて、
『戦術機』と呼ばれるロボットが兵力のひとつとして使われている世界だと分かればそれで良いのでは。
・・・と言いつつも、もうちょっとうまいやり方があったのでは?と思わざるを得ないです。
これでは掴みとしては弱すぎますし。
そもそも試写会では2話まで続けて見せているんですよね。
だったら初回は1時間でやった方が良かったのでは?・・・
一方で、動く戦術機がカッコイイ!
もともと戦術機のデザインが凄く好きだったわけですが、
アニメで見て改めてその造形の良さを認識しました。
戦術機見たさに5回も続けて観てしまったw
次回は京都防衛戦!
戦術機大活躍!の回だといいのですが、違うだろうな~きっとw
いずれにしても楽しみです。
最後に一言・・・人物作画、もう少し頑張ろうw
アップの絵はいいんだけど、それ以外がなあ~・・・。
{/netabare}

【放送前レビュー】《戦術機開発をめぐるアラスカでの熱き戦い・・・敵はBETAか人類か》
{netabare}
かつて、アメリカのレーガン大統領は国連でこう演説しました。

『恐らく人類を一致団結させる為には、外的な、宇宙の脅威が必要なのです。
もしこの世界が外からやってくるエイリアンの脅威に直面したならば、
世界的な差異などというものはあっという間に消えてしまうだろうと私は考えています』

あれから25年、エイリアンは現れず、
その間私たちは絶えず人類同士の紛争を目の当たりにしてきました。
もし今、人類の共通の敵… もっと見るである宇宙人が攻めて来たとしたら、
世界は本当にそれぞれの利害を捨てて一致団結することが出来るのでしょうか?

ここは人類に敵対的な地球外起源種・BETAと30年以上も戦い続けている『地球』。
そこには存亡の危機に瀕してもなお、一致団結出来ない人類の姿があります。
この『地球』の姿を見たら、レーガンはいったい何を思うのでしょう?

さて、『トータル・イクリプス』は『マブラヴ・オルタネイティヴ』の世界観を活かした外伝です。
ほぼ独立した話なので本編の内容を知らなくても大丈夫。
(しかしこの世界の歴史を軽く知っておくとより一層楽しめます)
何故外伝を先にアニメ化したのかというと、本編のアニメ化にはいろいろと障害があるのです。
長編である、口うるさい濃いオタがいる、政治や思想が絡んでいる(ように見える)、
エロゲである、避けて通れない強烈なグロがある・・・などなど。
アニメ化の話は8年くらい前からあったようですが、
こうした理由により制作決定とまではいきませんでした。
そこで今回の『トータル・イクリプス』のアニメ化です。
この作品は『マブラヴ』シリーズの中では最もアニメ向きの作品だと言われています。
確かに可愛いキャラが多いし、登場する戦術機の種類も豊富で、
映像ソフトのみならず、フィギュアやプラモといった立体物の展開もし易いかもしれません。
一方、ストーリー面では激戦の連続である最前線の話ではないということもあり、
本編や他の外伝と比べると切迫感や燃える展開がやや不足気味で、
物足りなさを感じるという声が濃いオタの間にあることは事実です。
しかし今回のアニメ化に際しては単に原作をトレースするだけの作品にはせず、
『アニメのトータル・イクリプス』を作りたいと言っているようなので、
その辺でのうまいアレンジを(不安もありますが)期待したいところです。
もっともマブラヴオタとしては、
ぬるぬる動く戦術機やBETAがようやく見られるというだけでも十分幸せなのですが・・・。

物語は国際協調をスローガンに戦術歩行戦闘機(戦術機)開発の
情報・技術交換を目的とした計画(プロミネンス計画)が進められているアラスカが舞台。
それぞれの国がそれぞれの事情を抱えてここに集って来る訳ですが、
徐々に兵器開発をめぐる参加各国の政治的介入や、兵器メーカーの思惑、
更にはこの世界に生きる人々の思想や信条などが絡んでいき、
テストパイロットたちはそれに翻弄され始めることになります。
そんな中テストパイロットとして、衛士(戦術機のパイロット)として、
そして人として成長していく若者たちの姿が原作では描かれています。
はたしてアニメではどういう『トータル・イクリプス』になるのでしょうか、とても楽しみです。
放送はテレビ東京系で7月1日深夜スタート。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 36
ネタバレ

わざ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

ネットで見た疑問に対する解説(世界観・設定について)

ネットで見た、いろんな疑問に対する解説をしていこうかな、と思います。
ネタバレを避けるために、深くまでは解説しないつもりです。
「分からないところがあってネットで調べたいけど、ネタバレが不安!」っていう人に役立つと思います。
ちなみに私は、マブラヴ(エクストラ~オルタ)プレイ済みです。トータルイクリプスは、漫画を読んでるだけなので、詳しくは知りません。
よって、世界観などマブラヴ作品に共通する部分などの解説です。

{netabare}
・一話:帝都燃ゆ 前篇
{netabare}
Q:BETA(ベータ)って何?
A:簡単に言うと、異星生命体です。どういう目的があってか地球に攻めてきて、人類は非常にやばい状態です。

Q:なんでロボット(戦術機)で戦うの?
A:BETAには様々な種類がいますが、その中で一番厄介なBETAが、光線(レーザー)級と呼ばれるBETAです。その光線級のレーザーの性能は「380㎞離れた高度1万mの飛翔体を的確に捕捉し、30㎞以内の進入を許さない」、だそうです。とりあえずものすごいってことです。これによって、戦闘機、爆撃機などの航空戦力が無力化されたために、高機動力の陸戦兵器である戦術機が使用されているというわけです。

Q:なんで首都が京都なの?
A:この作品の日本は、第二次世界大戦で、1944年に条件付き降伏をしているため、原爆を投下されていません(かわりにドイツに落とされました)。そして、無条件降伏をしていないため、権力のある皇帝が存在し続け、京都が日本帝国の中心となっているからです。

Q:なんで女ばっかなの?
A:男もいます。いますが、とっくに男は徴兵され、前線に送られています。

Q:なんであんなにエロいパイロットスーツなの?
A:このアニメの原作は、小説ですが、その小説の原作がエロゲだからです。一応、羞恥心をなくすため、という設定があります。

Q:日本以外の国は?
A:ユーラシア大陸の国はほぼ壊滅状態といってもいいでしょう。ヨーロッパもかなり押されていたはずです。

Q:核使わないの?
A:使ってます。使ってもこれだけ苦戦してます。
{/netabare}

・二話:帝都燃ゆ 後篇
{netabare}
Q:主人公(唯依)以外死んじゃったの?
A:そのようです。というか唯依は主人公ではありません。まだ未登場のユウヤ・ブリッジスという日系アメリカ人です。

Q:いろんなBETAが出てきたけど詳しく!
A:あんまり長いとあれなので簡単に。
・緑色で硬い甲殻のようなものを持っているBETAが突撃(デストロイヤー)級です。攻撃方法は突進。後ろからの攻撃には弱い。
・大きな腕を持っている白いBETAが要撃(グラップラー)級です。攻撃方法は腕による打撃。顔に見えるものは尾節にある感覚器官です。サソリに近い感じです。
・少し小さめで赤色のBETAが戦車(タンク)級です。攻撃方法はまとわりつき、かじる。物量で押されなければ戦術機の脅威とはなりません。ですが、このBETAに数多くの戦術機が破壊されています。
・黄色く、巨大なBETAが要塞(フォート)級です。攻撃方法は尾節による打撃攻撃など。動きは遅いですが、要塞の名のとおり、高い防御力と攻撃力を兼ね備えています。
・白く、人より少し大きい程度のBETAが兵士(ソルジャー)級です。攻撃方法は、打撃や咀嚼?です。BETAのなかで一番弱いです。また、このBETAにトラウマを持っている方も多いですw
・光線級は、1話のときに解説したので割愛します。
2話まで登場したBETAは、これらだと思います。まぁ、まだいろんな種類がいるんですけどね…

Q:戦術機とか明らかにハイテクなものが存在するのに、戦艦が現役ってどうなの?
A:相手は、人間ではなく航空兵力のないBETAですから戦艦の艦砲射撃は有効なのです。二話では、戦艦が活躍していましたね。ちなみに、この世界では第二次世界大戦で大和級戦艦が沈没しておらず、数度の大規模改装を経て、現役となっています。また、史実では建造中止となったアメリカのモンタナ級戦艦も存在しています。

Q;艦砲射撃が有効なら遠距離射撃をずっと行ってたほうがよくない?
A:無理です。光線級は飛んでくる砲弾をも正確に撃ち落とします。今回、艦砲射撃が有効だったのは戦術機が光線級の数を減らしてくれていたからです。

Q:唯依を助けにきた青い戦術機は何?
A:唯依も言っていましたが、「武御雷(たけみかづち)」という戦術機です。唯依らが搭乗していた「瑞鶴」の後継機であり、最新鋭の戦術機です。
また、日本帝国には「五摂家」(史実で存在した五摂家とは別物です)という政治の中心となっている武家があり、五摂家の者は青い戦術機に搭乗します。(ガンダムでいうシャア専用の赤いMSみたいなものです)
今後、よく登場する機体なので覚えておきましょう。

Q:青い武御雷には誰が乗っているの?
A:これはTE本編にはおそらく関係の無い疑問だと思います。一応、答えておくと、五摂家のうちの斑鳩家の当主が搭乗していたと思われます。彼は、京都防衛戦で斯衛第16大隊の指揮官をやっていたそうなので。

Q:京都攻められて、いきなり3年後に飛んだけどあのあとどうなったの?
A:京都が壊滅したので、遷都し、首都は東京になります。その後も、BETAは侵攻を続け、東京直前まで攻められ、そして膠着状態に。状況を打破するため、とある新兵器が使用され、押し返す。といった流れで3年経ちます。詳しくはマブラヴオルタ本編で説明されます。

Q:次回予告で「ラプター」って出てきたけど、戦闘機じゃないの?
A:現実世界では戦闘機ですが、マブラヴ世界では戦術機の名前となっています。1970年代には戦闘機が全く役に立たないことになってますからね。ラプター以外にもストライク・イーグルやラファール、タイフーンなど世界各国の戦闘機の名前が戦術機につけられていますね。
{/netabare}

・三話:錚々たるユーコン
{netabare}
Q:アラスカのユーコン基地は何してるところなの?
A:国連軍ユーコン基地は、BETAに対抗するため、各国の相互協力などを目的とした基地です。トータル・イクリプスではXFJ計画という日米協同の計画を軸にストーリーが進んでいきます。

Q:輸送機や戦術機が高く飛んでいたけど、光線級に撃ち落とされたりしないの?
A:ユーコンから一番近いハイヴ(BETAの基地か巣みたいなもの)は、ソ連領マガダン州エヴェンスクのハイヴですが、ここからユーコンまでかなりの距離があるので、光線級の射程外のようです。

Q:XFJ計画って何?
A:日本帝国の戦術機「不知火」(二話で教官が乗っていた機体)の改良を目的とした計画です。

Q:模擬戦で戦術機が派手に動き回っていたけど、あんな動きできたの?
A:まず、前回までとは戦術機が違います。二話まで主に登場した機体は、「激震」と「瑞鶴」の二つです。三話で登場したのは「F-15E ストライクイーグル」と「F-15ACTV アクティブイーグル」です。前者の二つは、第一世代機といって、機動力よりも装甲を重視しているのですが、後者は第二世代機であり、装甲を減らし、機動力を重視した機体となっているため、第一世代機よりも遥かに高機動なのです。あとは衛士の操縦技術の差でしょうか。

Q:対人訓練って意味あるの?
A:対人訓練でも、戦術機の操縦技術向上には効果が得られます。また、ブリーフィング中にイブラヒム中尉が言っていた「CASE:47」は、対テロリスト用の演習プログラムです。このような世界情勢ですし、各国政府に不信感を抱いている人も少なくはないでしょうから、対人訓練もある程度は必要だと思われます。

Q:唯依はユウヤの操縦のどこに失望したの?
A:これは、次の話で明かされると思いますけど、ユウヤが突撃砲をパージした後のタリサの近接攻撃をよけるところを見直せばわかると思いますよ。
{/netabare}

・四話:朧月の群れ
{netabare}
Q:吹雪って?
A:1997年に配備された高等練習機であり、不知火の多くのパーツを流用しています。主機出力は低めですが、武装化すれば、実戦での使用も可能です。

Q:イーニァとクリスカが乗っていた戦術機は何?
A:ソ連の「Su-37UB チェルミナートル」ですね。ソ連の第二世代機「Su-27 ジュラーブリク」を準第三世代仕様にアップグレードした戦術機です。二人が搭乗しているのは、複座型コックピットを搭載したもので、前席(イーニァ)がガンナー、後席(クリスカ)がドライバーです。

Q:今回出たBETAってシミュレーションかなにか?
A:今回の戦闘は、JIVES(ジャイブス)というシステムを使ったシミュレーション訓練でした。JIVESは、戦術機の実機を使います。また、弾薬消費による機体重量変化など実戦におけるあらゆる状況をシミューレートすることができ、より実戦に近い訓練が可能です。

Q:ユウヤはなぜ日本の戦術機を乗りこなせないの?
A:戦術機は開発した各国の運用思想によって、特性が変わってきます。
日本の場合は、起伏の多い地形があり、そのような環境の中での運用を考慮して急激な加減速にも耐えうる設計がなされています。また、頭部の大きなセンサーマストなど日本機は突起物が多いですが、その突起物を利用し、機動制御を行います。これは、稼働時間向上のための工夫であり、日本製戦術機の大きな特徴です。
それに対し、アメリカ製戦術機では、機動制御を跳躍ユニットだけで行なっています。ユウヤは、日本を毛嫌いしていることもあり、日本製戦術機の特性を理解しようとせず、アメリカ式で無理矢理に吹雪を操縦しているため、乗りこなせていないのでしょう。

Q:ユウヤは実戦経験がないの?
A:ありません。
ユウヤが特別というわけではなく、米軍衛士は対BETA実戦経験がない衛士が多いです。なぜなら、アメリカ大陸は、1974年にBETAユニット(BETAの宇宙船みたいなもの)が落着しましたが、一年前の中国の惨状(1973年に中国にBETAユニット落着)を見ているため、BETAユニット落着とほぼ同時に戦術核を集中運用し、BETAを殲滅しました。それ以降、地球に飛来してくるBETAユニットは、核兵器で迎撃しています。

Q:最後に出てきた戦術機は?
A:XFJ計画の主役である「不知火 弐型」です。次回に期待しましょう!
{/netabare}

・五話:正しき資質
{netabare}
Q:冒頭の訓練の洞窟みたいなの何?
A:あれがハイヴ内部です。ハイヴへの侵入に成功した場合、あのように横坑(ドリフト)と呼ばれる通路を通り、最深部の反応炉へ辿り着き、破壊することが、ハイヴ攻略の目的です。

Q:今BETA何やってんの?
A:BETAは常に進軍しているわけではありませんし、前線では、一生懸命BETAの侵攻をこれ以上広げないように、間引き作戦を行なっています。

Q:二話は、青い武御雷だったけど、唯依の武御雷は色違ったけどなんで?
A:作中で「インペリアルロイヤルガード」って出てきましたね。帝国斯衛軍のことです。武御雷は、斯衛軍用の戦術機なのですが、武御雷及び瑞鶴の色は、衛士の出身の家の格によって変わります。
最上位が、「紫」、政威大将軍が搭乗。
次が「青」、五摂家の者が搭乗。(二話の最後で登場)
次が「赤」、五摂家に近い有力武家出身が搭乗。(一、二話の小隊長)
次が「山吹色」、譜代武家出身が搭乗。(唯依)
次が「白」、武家出身が搭乗。(一、二話の訓練兵らなど)
最後が「黒」、武家以外の一般衛士が搭乗。
基本的に上位の機体のほうが性能が高いです。
{/netabare}

・十一話:BETA進撃
{netabare}
Q:重光線(レーザー)級って?
A:中国の実験小隊のメンバーが「重光線級」と言っていましたね。トータル・イクリプスではまだ未登場です。今後登場するか分かりませんが、一応解説しておきます。
簡潔に説明すると、名前のとおり光線級の強化版みたいなBETAです。光線級、重光線級の二つをあわせて「レーザー属種」とも呼ばれています。
全高は21mと戦術機より大きく、レーザーの威力も光線級よりかなり高いです。レーザーの発射インターバルは36秒。このように強力なBETAですが、生産コストが高いBETAのようで量産はされていないようです。

Q:電磁砲を爆破できないなら、BETAに喰わせればよくね?
A:確かにそうすることでソ連への情報流出は防ぐことができますが、その代わりに、BETAに情報を明かすことになってしまうのです。
BETAはああ見えても学習し、対策をしてくることがあります。例えば、BETAは当初、地球に来たときは、光線級が存在しませんでした。よって、航空戦力を用い、戦局を優位に進めていた人類ですが、航空戦力に対抗した光線級の出現によって、航空戦力が無力化されたのです。このように電磁砲への何らかの対策をとってくることが考えられる以上、BETAに最新鋭の兵器の情報を与えるのは危険なので、最後の手段にしたいですね。
{/netabare}

・十五話:追い縋る十字架
{netabare}
Q:最後に出てきたラプターって何?
A:アメリカが開発した第三世代戦術機で、高いステルス性が特徴の機体です。ステルスなのは実在するラプター戦闘機と同じですね。
また、ラプターは、ステルス性能が高いだけではなく、他の第三世代機を圧倒するほどの機動力も兼ね備え、正に最強の戦術機といえるでしょう。
しかし、非常に高価なのも特徴で、脚部の設置樹脂のみで第一世代機と同等の価格だそうです。
また、劇中に登場した紺のカラーリングのラプターは先行量産型で、通常型は灰色です。
{/netabare}

・十七話:仄暗き追憶
{netabare}
Q:ラプターのステルス性能ってBETAに効果あるの?
A:BETAに対してラプターのステルス性能は「全く効果ない」です。
それなのに何故ステルス性能なんてついているのか。
それは、アメリカがBETA大戦後の人類同士の戦争を見越しているからです。
BETA大戦が終結すれば、BETA特有の希少資源や枯渇した食糧や資源を求めて、各国同士で戦争になるとアメリカは予想しているのでしょう。
{/netabare}

・二十四話:白い闇
{netabare}
Q:結局BETAとの決着はつかないの?
A:つきません。
TEは戦術機開発の物語であって、BETA戦争が話の主題ではないですから。
二話のような対BETA戦を見たい人は、「マブラヴオルタネイティブ」をプレイするか、オルタがアニメ化するのを待てばいいと思いますw
{/netabare}

・原作ゲーム「マブラヴ」について
{netabare}
アニメを見て、「原作ゲームにも興味が出た!」っていう人はいると思うので少し原作について書いておきます。
トータル・イクリプスはゲーム「マブラヴオルタネイティヴ」(以下、オルタ)のスピンオフ作品です。
トータル・イクリプスでは、戦術機開発に関する物語でしたが、オルタでは、BETAとの戦争が本筋となっていて、トータル・イクリプスのような人類同士の啀み合いはそれほどありません。(対人戦が全くないわけではありませんが)

「それじゃあ、オルタっていうやつをプレイすればいいのか」と思った人! まだ早いです。
オルタには、「マブラヴ」という前作があります。マブラヴには、EXTRA編とUNLIMITED編というものがあります。(最初はEXTRA編しかプレイできません)
EXTRA編は、BETAが存在しない平和な私たちが住むような世界が舞台で、よくある学園モノのエロゲーです。朝は、幼馴染の女の子が起こしに来て…みたいな感じの。
UNLIMITED編は、EXTRA編で特定キャラのルートをクリアするとプレイすることができるのですが、「平和な学園生活を過ごしていた主人公が朝目覚めると、人類とBETAの戦争が起きている世界に飛ばされていた!」という始まり方で、主人公は、変化した世界に戸惑いながらも、BETAとの戦争に巻き込まれていく…というストーリーです。
この飛ばされた世界がトータル・イクリプスと同じ世界であり、トータル・イクリプスよりちょっと後の時間軸です。
大体の登場人物は、EXTRA編からオルタまで同じで、ストーリーも繋がっています。
よって、オルタをきちんと楽しみたいのなら、前作「マブラヴ」からのプレイをお勧めします。
また、オルタには、同じくアージュより発売の「君がいた季節」、「君が望む永遠」のヒロイン達も登場します。
マブラヴとオルタは18禁版と全年齢版がPCにて発売中。
PS3、Xbox360にて両作品とも発売中。
PCの18禁版では、エロ・グロともにあり、その他全年齢版ではエロカット・グロ修正あり、だったと思います。
最後は、宣伝っぽくなっちゃいましたが、原作ゲームに興味を持った方は、ぜひやってみてはいかがでしょう。
{/netabare}


完璧に調べてから書いているわけではないので、間違いがあったら指摘お願いします。
{/netabare}

投稿 : 2024/06/01
♥ : 19

月夜の猫 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

恋敵だそうです 解ったげて・・

2012年7月1日 - 12月23日TV放送された。全24話。
「マブラヴ オルタネイティヴ」(ギャルゲ)を元にスピンオフ
のメディアミックス展開として制作されたTVアニメ作品。

本編が2001年10月22日を基準にしたSF設定なので平行世界か
時代改変モノとなるのかな。

第1話と第2話は世界観を説明する、TVアニメ版オリジナルの
プロローグとなり、シリーズの特徴である残虐シーンも盛り
込まれていが、テレビ放送では真黒に塗りつぶされている。

1話は世界観とヒロイン達のセイラー服姿での描写があり、
京都斯衛軍衛士養成学校に通う訓練生時代が描かれている。

2話は訓練生だったヒロインが前線に駆り出され・・この戦
いで親友や恩師を失い、たった一人生き残ったという悲惨な
経験をする・・如何にも不気味なクリーチャーが親友を喰う
シーンや頭部が転がる描写が有る。

"グロが苦手な人は絶対に視ない方が良い!"TV版は真黒処理
とはいえ、何が起きているかは"容易に想像できるグロ映像"
等が戦闘の随所に含まれている。

ヒロインが居た部隊はヒロイン以外全滅。その後直ぐに京都
がBETにより陥落崩壊・・此処までがエピローグ。

3話以降は、それから3年後の世界を描く。
※2話で最終回説の強い作品。


日米共同新型戦術機開発チーム"アルゴス試験小隊"に配属に
なった"ユウヤ・ブリッジス"小尉と"篁 唯依"中尉の二人を
軸にしてテストパイロットやメカニック達による熾烈な戦い
や非情で残酷な戦場が描かれる。

序盤は此処のプライドやコンプレックス等の兼ね合いで良く
あるバラバラで歪な人間関係などが描かれる。

因みに映画やアニメで多少誇張があるが・・上官に初対面で
あからさまに不快感ではなく敵意剥き出しなのはアニメ的。
的確に御託を並べる感覚があれば"唯依"に言われて当たり前
の事を上官で開発者としてそのまま言われているだけ・・

ユウヤ・ブリッジスは質の悪い厨二みたいだ・・精神が12歳
~15歳程度にしか感じない・・エリートとは到底思えない。
ディスティニーのシン波のワースト。年齢がシンより上なら
ユウヤがNo1確定。 後は後半に蟠りが消え成長する可能性
の分だけはシンよりマシ程度。
グロ等もそうだけど終始過剰な演出でピーキーに煽る傾向。
そういう如何にもな誇張や人のグロ精神が苦手な人も注意。

キャラデザは萌系でやや綺麗系とロリ系のMix。デティール
はやや高めで個性や表情も良く出ている感じ。 メカデザは
それなりに個性があって動きも良い感じ。カット割等演出は
矢張り基本的にピーキーな雰囲気を煽るアングルなども含め
作風としては一貫性があるかなと思う。

その分兵士の休日的な余暇はこれ又底抜けに陽気でアメリカ
のミリタリー映画っぽいイメージ。トップガンの見過ぎか?

国家間のイニシアチブの取り合いや連合してても他国の兵器
がボロクソにやられると「ざまみろ」我が国こそ先進国で優秀
な「民族!!」的な表現も多い。

似た傾向の作品は結構あるし特別なものは無いのでグロ映像
やピーキーで厨二な主人公が浮いて印象に残る様な感じ。
それでも主人公中心に収束する辺りが如何にも元エロゲ風。

敵の進撃が常にワンパターンの描写で何とも言い難い・・
1クール丸々成長しない世間知らずのお子様主人公と同じ。
13話でまた調子ブッコキのドヤ顔でラブコメとかギャグ。

内容だと視聴層は小学生向け。総合的には中学生だけど・・
一部表現や映像は高校生にもどうか?疑問符。大人には・・
稚拙過ぎて見処が映像や音など世界観中心になりそう。
そのバランスだと矢張りグロとバカ台詞が際立ってしまう。

折り返しは敵との人類存亡をかけた劣勢で悲壮な戦況の最中
で思想だの政治だの人間同士の醜態の王道展開の中でユウヤ
が全ヒロインに惚れられて・・色んな死を見ても成長しない
ユウヤを皆が「変わった」「成長した」「何かを期待させる」等の
テンプレ大絶賛・・その周囲に居るメインがクライマックスに向かって我こそ主役だとカオス展開。2期でもやる気か?

結局着地できず。



良くも悪くも「音楽制作 - avex entertainment」
ハードなSF風メカ系(ロボ兵器)バトルアクション等世界観に
良く馴染んでいるように感じた。倖田來未は結構聴いた。


OP「Go to the top」作詞・歌 - 倖田來未 (2話~19話)
※第1話ではエンディングテーマとして使用された。

OP「Doubt the World」歌 - 栗林みな実 (2O話~24話)

ED「signs 〜朔月一夜〜」歌 - 栗林みな実 (2話~19・24話)

ED「スノウメヰデン」歌 - 美郷あき (17話) 
※第24話では挿入歌としても使用された。

ED「Revise the World」歌 - ayami (20話~23話)

挿入歌
「NO PLACE LIKE A STAGE」 歌 - GRANRODEO (第3話/第16話)
「True 4 Eyes」 作詞・歌 - 栗林みな実 (第4話)
「Apocalypse of Destiny」 歌 - ayami (第5話、第23話)



ユウヤ・ブリッジス:小野大輔
アメリカ陸軍戦技研部隊からアルゴス試験小隊に転属
少尉。コールサインは「アルゴス1」。米日人のハーフ。
幼少時に受けた差別から日本に異様憎しみと差別観が有る。

篁 唯依:中原麻衣
アルゴス試験小隊配属。日本の譜代武家出身の女性士官。
日本帝国斯衛軍装備実験部隊「白き牙中隊 中隊長で中尉。
「XFJ計画」日本側開発主任。新型戦術機の開発に関わる。
戦術機操縦技能も極めて優秀で、徒名は「ユイ姫」

タリサ・マナンダル:野川さくら
陽気で活発で喧嘩っ早い気性の荒いネパール陸軍の少尉。
コールサインは「アルゴス2」勇猛な山岳民グルカ族出身。
童顔で小柄な体形であることから徒名が「チョビ」と定着
戦術機操縦は非情に優秀だが勘と感覚に頼った操縦を行う。

ヴァレリオ・ジアコーザ:浜田賢二
アルゴス試験小隊所属。イタリア共和国陸軍の少尉。
コールサインは「アルゴス3」小隊の潤滑油的な役割の存在。高い機動性や状況判断能力でベテラン衛士以上の腕を誇る。
ラテン系特有の軽いノリで女好きだが、面倒見が良い。

ステラ・ブレーメル:大原さやか
コールサインは「アルゴス4」スウェーデン王国陸軍の少尉。
的確な判断力と高い狙撃能力を持つテストパイロット。
彫刻を連想させるようなナイスバディの巨乳を持つ美貌。
穏やかな性格で茶目っ気も有るが、茶化されると怒る。

ヴィンセント・ローウェル:杉田智和
国連軍戦術機実験評価部隊配属。アメリカ陸軍の軍曹。
メカニック担当。世界でも屈指の非情に優秀な技能を持つ。
快楽主義で女好き。人に対する細かな気遣いを忘れない。
実は努力家。不知火・弐型の整備主任を務める。

イブラヒム・ドーゥル:小山力也
アルゴス試験小隊率いる指揮官。トルコ共和国陸軍中尉。
元トルコ陸軍の精鋭・第94戦術機甲大隊「コブラ」の衛士。
元アルゴス1。常に部下の安全を最優先に考えている。


クリスカ・ビャーチェノワ:生天目仁美
ソビエト連邦陸軍の実験部隊・イーダル試験小隊に所属
Su-37UB「チェルミナートル」搭乗テストパイロットで少尉。
ユウヤ達アルゴス試験小隊の面々とライバル関係にある。
排他的で交流がない精神的に不安定な部分を垣間見せる。

イーニァ・シェスチナ:能登麻美子
ソ連軍イーダル試験小隊所属テストパイロットで少尉。
クリスカとともに“紅の姉妹”の異名で呼ばれている。
幼い外見から想像できない高い戦術機操縦能力を秘めてる。
熊のぬいぐるみ「ミーシャ」を大切にする等、幼さもある。

イェジー・サンダーク:斧アツシ
イーダル試験小隊の指揮官。ソ連戦術機開発を率いてる。
エリート部隊の中央戦略開発軍団に所属の中尉(大尉相当)
極めて有能で冷徹で目的達成のためなら手段を厭わない。

フィカーツィア・ラトロワ:本田貴子
ソビエト連邦陸軍精鋭部隊・ジャール大隊を率いる中佐。
歴戦の勇士で特にロシア被支配民族の人々の英雄的存在。
愛機はSu-37M2「チェルミナートル」既婚者で息子がいる。


レオン・クゼ:羽多野渉
アメリカ陸軍第65戦闘教導団"インフィニティーズ"少尉。
ユウヤと同じハーフで「日系人としての誇りを持っている」
日本人を侮蔑するユウヤの元同僚で非常に険悪な間柄。

シャロン・エイム:田中理恵
アメリカ陸軍少尉。「山猫」の異名を取る凄腕の女性衛士。
ユウヤの元同僚で元恋人。現在レオンと恋人関係にある。
鋭い洞察力を持つ。陽気で世話好きであるが勝ち気な性格。

ガイロス・マクラウド:竹内良太
アメリカ陸軍少尉。特務隊"インフィニティーズ"の一員。
筋肉質な体格で無骨かつ寡黙だが気遣う余裕も併せ持つ。

キース・ブレイザー:松本忍
アメリカ陸軍中尉。特務隊"インフィニティーズ"小隊長。
沈着冷静冷徹な人物。癖の強い部下を纏める。

フランク・ハイネマン:津田英三
「プロミネンス計画」技術顧問。謎めいた部分が多い人物。
ユーコン基地出向中のボーニング社戦術機開発部門重役。

崔 亦菲:石原夏織
統一中華戦線の中尉。暴風試験小隊長。殲撃10型に搭乗。
中華民国国籍。戦術機の射撃/近接戦等操縦技能が優秀。
凶暴で強気で強引な性格。指揮官としての能力も高い。
王 霞鳳(潘めぐみ)李 玲美(赤崎千夏)慮 雅華(三宅麻理恵)
といった部下たちを率いている。

甲斐 志摩子:高橋美佳子
京都斯衛軍衛士養成学校訓練生で、唯依の親友の1人。
嵐山補給基地防衛任務中、BETAにより機体ごと大破死亡。

石見 安芸:藤村歩
京都斯衛軍衛士養成学校訓練生で、唯依の親友の1人。
嵐山補給基地防衛任務中、BETAにより機体ごと大破死亡。

能登 和泉:金元寿子
京都斯衛軍衛士養成学校訓練生で、唯依の親友の1人。
嵐山補給基地防衛任務中、BETAの襲撃で機体を失い死亡。

山城 上総:植田佳奈
京都斯衛軍衛士養成学校訓練生で、唯依の親友の1人。
嵐山補給基地防衛任務中、BETAに包囲された所を唯依に
発見され喰われる前に撃ち殺してくれと懇願するも・・
唯依が躊躇う間に目前でぐちゃぐちゃに喰い千切られる。


指導者(マスター):鈴村健一
「真の平等と人類皆の平等なBETAによる救済」リーダー。
キリスト教恭順派をまとめ上げ、高いカリスマ性を有する。

少佐(クリストファー):稲田徹
元軍人だけで構成された部隊を率いる壮年の男性。
東欧連合試験小隊から奪ったSu-47「ビェールクト」を駆る。

ヴァレンタイン:櫻井浩美
難民解放戦線の実働部隊リーダーを務める女性。

ジゼル・アジャーニ:佐倉綾音
ヴァレンタインの妹。テログループの一員。
国連軍警備部隊の格納庫を襲撃し、兵器などを強奪した。

ナタリー・デュクレール:柚木涼香
ユーコン基地の歓楽街にあるバー「Polestar」の従業員。
幼少期にフランスからカナダへ疎開してきた難民。

リダ・カナレス:ayami
XFJ計画専任オペレーターの1人で、スペイン出身。

ニイラム・ラワムナンド:日笠陽子
XFJ計画専任オペレーターの1人で、インド出身軍曹。
唯依を肴として女性同士の性的な妄想を楽しむり百合傾倒。

フェーベ・テオドラキス:高森奈津美
XFJ計画専任オペレーターの1人で、ギリシャ出身。

投稿 : 2024/06/01
♥ : 3
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