2022年度の中学生おすすめアニメランキング 10

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72.9 1 2022年度の中学生アニメランキング1位
かがみの孤城(アニメ映画)

2022年12月23日
★★★★☆ 3.7 (111)
325人が棚に入れました
学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。

ある日突然部屋の鏡が光り出し、

吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。

さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、

「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。

期限は約1年間。

戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。

互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。

そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――

果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?

それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

大人はわかってくれない。

むかし、絶対音感のあるアメリカのジャズメンと飲んでいて、
  ワタシ、日本のブンカは尊重してるんですが、
  カラオケにはまず行きません。
  音酔いというか、
  機械のオンテイが不安定なので気持ち悪くなってしまうんですよ。
  いまは世界中どこにでもカラオケがあって困ったものです。
なんてグチっぽい話を聞かせてもらいました。

拙にはゼッタイオンカンなんて大層なものはなく、
そういうご苦労ははかりかねるのですが、
そいじゃま次は女の子のいる店にしましょうかと言うと、えらく喜んでいました。
(おかげで死ぬほど払わされましたが)

もちろんプロミュージシャンにもカラオケ好きはいますし、
そこんところは人それぞれかと。

ただ、むかしザ・バンドとボブ・ディランがセッションしてた時、
ディランのギターがあまりにも気に障るので、
アンプからプラグをロビー・ロバートソンが引っこ抜いた、
なんて話もありましたよね。
気になる方はやっぱどうしようもなく気になるようであります。

なんでこんなこと書いているかというと、
僕はオンガクに関してはけっこう許容できるんですが、
お芝居に関してはダメだからなのであります。

  ただ『それっぽく』演っているだけのお芝居
  ジブンだったらと考え『役ではなく自分』で演ってるお芝居
  気持ちばかり先行して『技術が追いついていない』お芝居

そういう『予選も通らない演劇部』レベルのお芝居って、
学園祭なんかだと微笑ましく見ていられるんですが、
商業作品になるとマジでダメで、ココロがささくれ立ってしまうんです。


で、本作『かがみの孤城』は、
辻村深月さんの同名小説を原作とした長編劇場アニメですね。
原作は未読なんですが脚本がかなりよく、
すぐれた脚本をつたない芝居でブチ壊している『よくある作品』のひとつです。
(少なくとも僕の耳にはそう聞こえます)

制作はみんな大好きA-1ピクチャーズ。
2022年12月の公開で、
興行収入10億円を突破していますから、
日本語でいうところの『スマッシュヒット』作にあたるのかしら。
{netabare}
  ちなみに『スマッシュヒット』というのが、
  いわゆる『そこそこのヒット』を意味するのはニッポンだけですね。
  英語の『smash hit』は『大ヒット』という意味になります。
  そこそこのヒットは『moderate hit』。
  いわゆる『マンション』と『mansion』の違いみたいなものであります。
{/netabare}
お話は、明確なメッセージ性のあるファンタジーかと。
さまざまな理由で不登校になっている(ひとり違うけど)7人の中学生が、
鏡の向こうにある孤城に集められ、
なんでも願いをかなえてくれる『願いの鍵』を探すという物語です。

少年少女たちは現実世界と鏡の世界をいったりきたりしながら、
ちょっとずつ、お互いに心を通わせていきます。
けっこうリアルで残酷なそれぞれの事情が少しずつ語られ、
無慈悲で理不尽な現実世界に対峙するための『心や勇気』みたいなものが、
そうした交流を通じて芽生えていく。
そんな感じの組み立てが大きな流れになっております。

そう書いてしまうとなにやらセッキョ-くさい作品っぽいですが、
エンタメらしいギミックがあちこちに施されており、
山あり谷ありで飽きさせないまま、ラストまで突っ走っていきます。

  丸尾みほさんによる脚本は、
  原作の良さ(しつこいですが未読です)もあるのだろうけれど、
  秀逸そのもの。

  不登校になった原因の『いじめ』の書き方もそうなのですが、
  そのことによってトラウマを植えつけられてしまった少年少女たちの、
   ・正論を絵空事にしか感じられなくなっている心の歪み
   ・自責・他責にすっぱり線を引けない未成熟さ
   ・自己憐憫と自己批判が渦巻き、極端に狭くなっている視野
  みたいなものが飾らない言葉で切々と描かれています。

  そこがきちんと描けているからこそ、
  彼らの抱えている問題が
    こういうファンタジーが存在しないと解決できなかった
  ということに得心できるわけでありまして。
  (もちろんそれ自体が
   いまの社会に対する強烈なメッセージになっております)

このあたり、さすが辻村深月さんがOK出した脚本だなあ、と。
ほんとこの方から承認とるのは大変なんですが、
それは本筋と外れてくるのでネタバレで。
{netabare}

辻村さんって、NHKから損害賠償の提訴をされたことがあるんですよね。

ことの経緯はこうです。
彼女の『ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。』という長編をドラマ化しようという話になり、
講談社がNHKに対して2011年11月、制作許諾をしました。
ところが、あがってきた脚本に辻村さんからNGが出ちゃったんですよね。
修正協議を繰り返したのですが、
NHKの『部分修正』案と辻村さんが望む『抜本的な検討』が折り合わず、
ついに2012年2月、撮影開始直前に許諾を取り消すことになったのです。

撮影直前ということでNHKは、
役者の手配はもとより美術制作まで終わっちゃっていたわけで、
キャンセル料だの実費だので大損がでました。
で「いくらなんでもきついっスよ」ということで、
NHKが損害賠償請求をしたわけです。その額、なんと約5980万円。

結論は辻村さん(講談社)側の勝訴。
というか、東京地裁でNHKの訴えが棄却されました。

  これ、拙が何度か言ってる著作権のおハナシ、
  『映像化の許諾』と『お話に手を加えることの許諾』はべつのもの、
  ということの典型事例ですよね。
  いくら「映画化してもいいですよ」と言っていたとしても、
  脚本や映像に著作権者からの承認がおりなければ公開できないんです。

  そういうのって版権ビジネスのイロハの『イ』でありまして、
  はっきり言って、NHKの大チョンボかと。
  この損失補填はコクミンから徴収した視聴料で賄われております。
  
でもまあ、法的に担保されている権利とはいえ、
天下のNHK相手に作家ダマシイを貫き通した辻村さんがリッパかと。
なんせこのときは直木賞もとっておらず、
メフィスト賞と吉川の新人賞を取っていただけ、
文壇では『期待の若手作家のひとり』に過ぎなかったわけなんですもの。
(だから「押し切れる」とNHKも思ったんでしょうね)
{/netabare}

というわけで、この『かがみの孤城』は辻村さんのお墨付き、
ふつうに作っていたらたぶん『名作』になっていた作品だと思います。

ところが、ぜんぜん『ふつう』に作ってないんです。
キャスティングがめっちゃくちゃ。
学芸会とまではいいませんが、そのへんの市民劇団レベルではあるまいかと。

実はこの原作、先にオーディオブックが発売されているんですが、
そこからのキャラ替えがハンパありません。
メインどころでいうと、以下みたいな感じですね。
(『声優』という言葉好きくないんですが、あえて使ってます)

 こころ 元:花守ゆみりさん 声優歴9年。主演アニメ30本以上。
        ↓
     當真あみさん。女優。
     (16歳。演劇経験なし。金ドラでちょい出演しただけ)

 アキ  元:伊藤かな恵さん 声優歴16年。主演アニメ30本以上。
        ↓
     吉柳咲良さん。女優。
     (18歳。子役出身。アニメは『天気の子』ヒロインの弟役だけ)

 スバル 元:西山宏太朗さん 声優歴10年。主演アニメ20本以上。
        ↓
     板垣李光人さん。
     (20歳。俳優・モデル。子役出身。アニメ・吹替経験なし)

 マサムネ 元:小林裕介さん 声優歴9年。主演アニメ40本以上。
        ↓
     ◎高山みなみさん。
     (59歳。いわずもがな、アニメ界の大御所)

 フウカ 元:大和田仁美さん 声優歴9年。主演アニメ10本以上。
        ↓
     横溝菜帆さん。
     (14歳。女優・モデル。子役出身。アニメ経験3本)

 リオン 元:島﨑信長さん 声優歴13年。主演アニメ60本以上。
        ↓
     北村匠海さん。
     (25歳。俳優・歌手・モデル。子役出身。ドラマ出演多数。アニメ経験3本)

 ウレシノ 元:堀江瞬さん 声優歴7年。主演アニメ20本以上。
        ↓
     ◎梶裕貴さん。
     (37歳。声優歴16年。主演アニメ90本以上)

 オオカミ 元:東山奈央さん 声優歴12年。主演アニメ60本以上。
        ↓
     芦田愛菜さん。
     (18歳。女優・歌手。子役出身。ドラマ出演多数。アニメ・吹替経験そこそこ)

 東条萌元:千本木彩花さん 声優歴9年。主演アニメ20本以上。
        ↓
     池端杏慈さん。
     (15歳。モデル。演劇経験なし。テレビドラマに一回出ただけ)


高山みなみさん、梶裕貴さんというスゲー方もまじってますが、
基本的には『経験豊富なプロフェッショナル』から、
10代中心で経験値の乏しいキャスティングへと変更されてるんですね。

もちろん『若いから』『経験がないから』ダメというわけではありません。

瀬戸麻沙美さんが『ちはやふる』を演ったのは高校生のときですし、
楠木ともりさんが『GGO』演ったのも18歳。
天才・沢城みゆきさんに至っては、
14歳・演劇経験ほぼゼロで新人オ-ディションに登場し、
僕の知り合いの音監が「いまだに当時のテープを聴いたら鳥肌が立つ」
というぐらい、全ての年代を完璧に演じわけてみせました。

ましてやほとんどのキャストさんが『子役出身』ということで、
花澤香菜さんや悠木碧さんを連想する方も多いかと。

  ただ、子役や舞台・実写演劇に求められる表現技術スキルと
  アフレコのそれは『似てるようでチガウ』んですよね。
  バスケットボールとハンドボールぐらい違う。
  球技大会ぐらいなら無双できても、
  インタ-ハイレベルになるとごまかせなくなっちゃうんです。
  (ここんとこ、一番うしろで『オマケ解説』しておきます)

  そこをアジャストするには、
  やっぱり『相当真剣な練習』をするしかありません。
  基礎があるので習熟は早いですが、
  そこんところもやっぱり人それぞれ違いが出てきます。

  舞台・実写俳優さんで『アジャストするのがうまい』方はおられます。
  アフレコ専業役者さんに遜色ないぐらい仕上げちゃう。
  そういう『おそろしく耳・アタマ・心がまえがいい』方ってほんと尊敬いたします。

で、本作の演技品質の話に戻りますが、
正直言って『学生さんが演劇部に頼んでアフレコした自主制作アニメ』
ぐらいの評価が妥当なところかと思います。

決して棒読みではなく、
それなりに『痛みやつらみ』的なものも伝わってきますから、
あの『竜とそばかすの姫』よりは数段マシです。

オンガクで言うなら『カラオケ上手さんの歌』ぐらいのレベルでして、
こだわりのない方ならば、
  いちいち目くじら立てなくてもよくなくない?
ぐらいに聴こえると思うんですよね。

  ただ……拙にはちょっとキビしかったです。
  元の役者さんが演っていたらどういうお芝居・音源になるのか、
  おおむねイメージできちゃうんですよね。

    そこ違う。もっとはって、背中まで鳴るように大きく。
    いまのセリフ、語尾はもっと消え入るように。
    長いセリフは『立てる』言葉、もっとはっきりメリハリつけて。

  なんてことを視聴中ずっと考えてしまっていて、
  モノガタリに集中しきれなく。
  ああ、脚本がすごくいいのにスゲーもったいない、
  大御所に「真実はいつも一つ」なんて言わせてる場合じゃね~だろこら、
  なんてぷんすか怒りながら視聴していました。

  なんでこんなキャスティングするかなあ。
  オトナってやだわ。


作品としてのおすすめ度は、それでもB+。
声優と音楽、いわゆる『音響系』の評価がひくいので平均点が3.4なんですが、
見る価値のある映画ではあるまいかと。

見る角度や足の置き場によって感じ方が変わってくる作品なんですが、
脚本にしっかりした背骨がとおっているので、
どんな方でもココロに石を投げ込まれるような気持ちになると思います。

  もちろん『いじめ』だの『大人の無理解』だのに、
  明確な解決策なんかあるはずがありません。

  あるはずがないからこそ、
  たまにこういう作品を見ることによって、
  一人一人が一歩ずつでも足を前にはこぶことがダイジなんじゃないかな。

  そんなことを拙は拙なりに愚考いたしました次第です(←日本語おかしい)。


映像は、まあ、きれいかなぐらい。
A-1ピクチャーズだからといって何でもかんでもスゲーわけではありません。
カット割りやアングルは、けっこう実写よりですね。
いいカットは間違いなくいいんだけれど、
クライマックス、言っちゃ悪いけれど、演出がふるくさいかもです。


音楽は、劇伴うるさいです。
かと思えは無伴のシ-ンもけっこうあって、バランス悪すぎ。
ちなみに、
エンディングのクレジットにすら音響監督が明記されてないんだけど、
キャスティング改悪の件といい、なんかあったのかしら?

  あと、エンディング主題歌、狙い過ぎて逆にあざといかも。
  しっかりしろ、アニプレ。


というわけで、音響系はアイタタなんですが、
何度も言うように物語・脚本がすごくよく練られているので、
作品としての価値はけっこうあるんじゃないかと愚考いたします。

ラスト、人によっては『予定調和』みたく感じるかもですが、
すでに述べたように『ファンタジー』だからこそ、
それなりの調和にもちこめたんですよね。

  じゃあ、このファンタジーがなかったら彼らはどうなっていたのか、
  それこそがこの作品のウラ主題みたいなものでありまして、
  政府だのキョーイク機関だのに押しつけてシャンシャンなテ-マじゃないわけであります。

ただまあ、アニメに『いやし』や『もえ』を求める方には不向きな作品ですし、
人によっては虎馬えぐられるかもです。
ココロに余裕があるときに、チャレンジしてみておくんなまし。

  なお、拙と同じくキャスティングにモンダイを感じる方には、
  オーディオブックという選択肢もございます。
  ただ……全部で19時間越えちゃってるんですよね、マジで。

  拙は時間もおカネも集中力もないので、
  すっごく興味あるんですが、サンプルのみ試聴しております。
  評判そのものはイイので、よろしかったら、ぜひど~ぞ♪


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ここからは純然たる『オマケ』です。

拙がおのれを顧みずエラそうに言っている
  『実写』『舞台』『アフレコ』
のお芝居は、具体的にどう違うのか、というおハナシですね。

本編にはほとんど関係ないので、
いつもどおりまるっとネタバレで隠しておきます。
ご興味のある方だけ、どうぞ。
(はっきり言って、スゲー『長い』です。心して読んでね♪)
{netabare}

[設定]
男子Aと女子Bは、文芸部に所属する高校二年生。
わりとなんでも言い合える仲だけれど、付き合ってはいない。
男子Aは草食系、女子Bはやや勝ち気ではっきりモノをいうタイプ。

部活の買い出しで制服のまま商店街にいってベンチで休んでいたとき、
まえを横切った女子大生風のふたりが以下のような会話をしているのが耳に入った。
 「あたし、またムネおおきくなっちゃってさ~。Cだときっついんだよね」
 「わかる~。あたしもこないだDにしたし」
それを聞いて、なにげなく女子Bの胸元に目をやる男子A。
その視線に気づいた女子Bが次のセリフを言う。

「そうよ、Aカップよ。笑えば? あたしが代わりに笑ってあげようか?
 あは、あはあはあは」

[解説]
このセリフ、特に難しいお芝居ではありませんが、
ウケをとるためには『実写』『舞台』『アフレコ』それぞれで、
ハイリョすべきポイントが変わってきます。

まず『実写』ですが、
これは(たいてい)カメラがバストアップ以上に寄ってくるので、
おおむね『顔芸』がダイジになってきます。

  露骨にいかりを顔に出して目をむくのか、
  いわゆる『ジト目』で、冷ややかに言い放つのか、
  自虐・やけくそ気味に、視線を外し正面を向いて言うのか。

セリフそのものは、自分が選んだ芝居に合致していればよし、です。
感情が自然と言葉に乗るので、
発声自体に特別な技術をほどこす必要はキホン的にありません。
(感情の乗っていない『口だけ芝居』は論外です)


次に『舞台』ですが、
これは観客との距離が遠くて細かな『顔芸』が伝わりにくいため、
カラダ全体を使って感情を表現する必要があります。
いくつかパターンをご紹介いたしますと、

  ・自分の胸に手を当てる(役者によっては立ち上がる)。
  ・セリフのまえに、ドン、と足を踏み鳴らす。
  ・「あは、あはあはあは」に合わせて肩や首をリズミカルに動かす。
  ・笑い終わったあと、ストップモーションみたく相手をにらみつける。

こういうお芝居って、
実写で演ると『オ-バ-アクション』に見えることが多いですよね。
セリフの発声には『いきおい』がダイジになってきます。
早口にならないようテンポに気をつけがら、大きく、元気よく、そして強く。
(*同じ発声を実写で演ると『うるさい』です)


最後に『アフレコ』ですが、
これは役者が顔やカラダで関与できる余地がないため、
言葉の立て方や発声に細心の注意をはらいます。

  コトバの立て方というのは、以下のような感じですね。
   「『そうよ』、Aカップよ。笑えば?」
   「そうよ、『Aカップ』よ。笑えば?」
   「そうよ、Aカップよ。『笑えば?』」
  これ、どこにセリフの『山』をもってくるかで印象がガラっと変わります。
  最初のは『ふつう』、二番目は『コミカル』、最後のは『ケンカ腰』。

  続く「あたしが代わりに笑ってあげようか?」でも、
    さいごの「か」の『a音』をはっきりと発声するかしないか、
    語尾を『スパッときる』のか『尻をあげる』のか、
    全体を『フラットにいう』のか『嚙んで含めるように』いうのか、
  そんなところで耳に届く印象がガラリと変わってきます。

  そして最後の「あは、あはあはあは」が個性の出しどころです。
    a.発声練習みたく、腹筋だけで、何の感情もこめない。
    b.「あは、アハあはAHA」みたく『音をバラけさせる』。
    c.最初かわいく、だんだん怒気をふくめる。
  もちろん『発声のスピード』によっても印象が変わりますし、
  役者さんによっては、
  最初の「あは」に小さな「っ」をつけ、間を多くとったりもします。
  
    動画などで役者(声優)さんの台本が映されたとき、
    独自のマークなどが色ペンなどでびっしり書き込まれている、
    というのを見たことがある方がおられると思います。
    それは、そういう自分で考えた指示(実際はもっと細かい)を、
    楽譜みたいに書き込んでいるからなんです。


総じて『役を読み解き、気持ちをつくる』というまでのプロセスは、
実写も舞台もアフレコも、大きく違いません。
ただ『作った気持ちを表現する』ときの力点が違うんですよね。

じゃあ、アフレコ役者さんの芝居が一番いいのか、というと、
それは一概に言えません。
アフレコ役者さんのお芝居をそのまんま実写にあてはめてしまうと、
どこかしら『作った』感じになっちゃうんですよね。
舞台のお芝居を実写でやるみたく『オ-バ-アクト』に聴こえてしまうんです。

  それってやっぱり『視覚効果』の問題なんですよね。

  舞台では、すでに述べたように、
  リアルではありえないような『大きな動きや声』の方が、しっくりきます。
  生身の人間が演じていますから、
  まあ『リアル』っちゃリアルなんですが、
  視覚・聴覚的には『セミリアル』なお芝居が求められることになるんです。
  (逆に、舞台で実写ふうにやると『芝居が小さい』と怒られます)

  これに対し、アニメは視覚的に『リアル』なものじゃないんですよね。

    顔の四分の一とか三分の一が目なんて人間はいませんし、
    ピンクとか緑色の髪の毛なんて、コスプレ以外の何なんだというハナシです。
    背景が闇になったりカミナリが走ったりするエフェクトも独自のもの。
    キャラの顔に斜線入ったり、いきなりポンチ画になったり、
    とにかく『アニメ独自の表現手法』というものがカクリツしているんです。

  そういう『非リアルな映像』だからこそ、
  アフレコ役者さん独特のお芝居が生きるというのがあります。
  ディ〇ニーランドの中を歩いていると、
  おなかの出たおじさんが大きなミミつけて歩いてても違和感ないですよね。
  あれ、区役所のカウンターに座ってたらタイヘンじゃないですか。


それじゃあ、アニメの演出やキャラデを限りなく実写に寄せたらどうなの、
というと、やっぱり『大丈夫』じゃないんですよね。
なぜかというと、
多くの人は『視覚体験』と『聴覚体験』がアタマの中で結びついている、
いわば『パブロフのわんこ』みたいな状態にあるからです。

  たとえば、グランドピアノそっくりのシンセサイザーを作ったとして、
  それでパイプオルガンの音色で演奏したら、
  見ていてめっちゃ違和感を覚える人が少なくないと思うんです。

  それって『グランドピアノ』という視覚から想起される音色が、
  体験的にアタマの中にインプットされているからなんですよね。

  同じように『実写』でアニメ声・お芝居というのも、
  または『アニメ』で実写の声・お芝居というのも、
  視覚と聴覚のギャップに違和感を覚えてしまう現象が生じてしまうんです。


つまるところ結論としては、
実写・舞台・アニメそれぞれ『求められるお芝居』が違っているため、
そこにアジャストしていく必要がある、ということになります。

もちろん作品によってその『求められ方』は違いますし、
実写の『演出』として舞台風・アニメ風のお芝居を取り入れることもあります。
僕が述べていることは、あくまでも『原則・基本論』にすぎません。

ですが『セイユウの芝居は作った感じがする』なんていって、
アニメに実写系の俳優を起用するぐらいなら、
最初っから実写で撮れよ、というおハナシにはなると思います。
視覚情報がコンポン的に違うんだもの。


  テレビ俳優さんも舞台俳優さんもアテレコ役者さんも、
  みんなお芝居の『プロ』に違いありません。
  それぞれが、それぞれのフィールドで、
  視聴・観劇者に『届ける・伝える』ためのお芝居というものを、
  日々、身を削るような精進を繰り返して追及しています。

  まず、そこにリスペクトがないと、おハナシになりません。

  少なくとも『話題作り・マーケティングのため』などと称して、
    Jリーグの選手をプロ野球の公式戦に出したり、
    アイドル歌手をまともなオペラの舞台に上げたり、
    小説家に連載マンガ描かせたり、
  そんなおバカなこと、ふつうはしないじゃないですか。

  それを『鉄火場』であるべき制作現場で実際にやっている、
  バラエティやスポットじゃなく主演級にキャスティングしてるのって、
  ほんとアニメだけなんですよね。


  こういうのって『いじめ』と同じようなもので、
  正論はなんぼでも言えるんですが、
  すべてが丸く収まる解決策なんてファンタジーでしかありえません。

    キホン『大人はわかってくれない』ので、
    いっぽいっぽ、
    地道に声をあげていくしかないんですよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 24
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「テーマ」も「謎」とてもいいですが、なぜオオカミ?なぜルール?

 2回目を見られたので少し感想を整理します。以前のものもそのまま残しています。原作は既読です。

 まずこの作品の特徴として、映画館とパソコンで印象がかなり違います。映画館で見たときはかなり物語世界に入り込めました。が、パソコンで見た方がサラリとしたストーリーの印象でした。ですので、映画組とパソコン組だと評価が分かれるかなあ、という気がします。

 それともう1つ。自分が過去、この問題についてどれくらい関心があって、関連書籍を読んでいたか、考えたか、自分・身の回りで類似例があるか、で印象が変わる気がします。

 もちろん、アニメ作品ですからこんな単純な切り分け以外の評価の要素はあるでしょうが、この2点は実生活に近いテーマなだけに視聴環境による集中度合と、視聴サイドの蓄積で変わる映画=万人向けではない気がします。

 ですので、感想や評価が合わない人がいても、それがこの映画の特徴かなという気がしました。なお、2回目みて、1回目よりも理解が少し進んだ気がしたので、ちょっと評価点をあげています。3.9→4.2です。

 
で、内容です。

 いじめ、不登校というテーマをそれこそ真正面から取り扱ったのはとてもいいと思います。この点では、本当に優れていたと思います。

 決して頭がいいとも思われないグループの理屈で教室が支配される。その中心的な少女の教師への媚びと、面倒をさけクラスの自治を、カーストのトップグループに任せてしまう教師の事なかれ主義、エゴ。
 親の学校に行かないのは「おかしい」という思い込み。仮病ではく本当にどこかが痛くなる少年少女の身体と精神の密接な関係。そして、陰湿ないじめの実態。

 その一方で、どうやってその状況と向かい合うか、打破するかと言う提示もありました。特にまず子供の話を聞くということ、学校がすべてではないということ、学校の他のコミュニティーが十分に子どものコミュニケーションの場になること。

 全体としてこういうことが非常に丁寧に取り扱われており、個々の少年少女の状況も、いじめだけでなく、毒親、性的な虐待、仲間外れもリアルでした。



 やはり引っかかるのが、なぜかがみの孤城なのか?おおかみの意味は?その黒幕の思惑は?ルールはなぜ存在する?というところです。

 まあ、牽強付会なところはありますが、ちょっと考えたところです。ネタバレしないと語れないので隠します。

{netabare} 少年少女の救済の物語と、「狼と七ひきの子ヤギ」の内容です。「オオカミ」=「大人」に「騙されて食べられた子ヤギ」=「社会の犠牲になった子供」でしょうか。
「お母さんが帰って来て、狼から助けてくれる」=「カウンセラー、モノが分かっている大人、あるいは直接お母さん」

 ただ、この図式だと救済者はやはり大人だけになってしまいます。やはり自力救済としての、かがみの孤城の意味が必要になるのでしょう。

 そしてひっかかり、理解に苦しむのが、オオカミそれ自体は、本来は敵になる存在です。そしてルールの存在。

 ルールからはみ出した子供たちを、更にルールで縛ることの意味です。オオカミに食べられるという恐怖は必要か?なにより連帯責任だと不登校の子供にマイナスにならないか?そして、このルールと恐怖はかなり物語のおおきなポイントとなります。

 物語としてのルールの意味は病院の規則でそこしか面倒が見れないような意味があったり、学校に行っている時間と合わせている、という意味はありそうです。あるいは弟が日本の中学生と会える時間に設定したとよめなくはないです。

 が、そもそも病気の少女の弟が学校に行ってほしいという願いが、かがみの孤城を作ったとして、少女自身がおおかみに扮する意味がわかりません。まあ、ヒントが自分自身だよ、というオチことかもしれません。

 ですが、やはり、ルール+城主の少女と子供たちの救済の関係がよくわからないし、この童話の意味性が物語上のアイテムになっている気がします。
 まあ、普通ならそこはよく考えた話だね、でいいのかもしれませんが、そういうレベルの内容ではないので、すべてに意味性が付与されるべきだと思います。


 次に、かがみの意味です。鏡というのは、自分を映すもの。外部からの視点なのか、鏡に入る=内面に入るのか、あるいは両方の象徴なのか。

 孤城は子供だけの閉じたコミュニティは逃げ場である、ということでフリースクールとつながってくる感じです。そこに集まる子供たちはなぜ集められたのか、という意味においては納得なんですけど、孤城です。
 物語的な意味は、ある人物の関係者にまつわる話で、それは分かります。ですけど、少年少女の救済の場としての孤城ですね。


 この城内に自分の生活上で一番関心がありそうなことが設置された個室が与えられます。やはり自分自身という感じはします。自分のやりたいことを見付ける…なら、かがみと合わさって意味性はでてきます。

 ゲームにしても、恋愛マニアにしても、皆かなえたい願いを持っているということもあって、も、まあ、キャラ付けにはなっていますし、彼ららしさではあるんですけど…だったら、鏡というのはそれを見付ける話の方がふさわしい気もします。

 かがみ、そして、孤城。こちらは、物語の舞台としての、雰囲気作りはあるでしょうが、社会から孤立した場所で自分と他の同じ苦しみを背負っている人たちと話し合う場=フリースクールの意味なんだろうなあ、と思います。

 逆に言えば、あのフリースクールは「かがみの孤城でした」という事かもしれません。

 子供が自分のやりたい事、コミュニティが学校だけでない事を理解する、場所が「かがみの孤城」、大人は原因でもあり、助けてくれるパートナーでもある。それが「かがみの孤城」+「狼と七匹の子ヤギ」という意味性はおぼろげながら見えてくる気がします。

 映画館で見た第一印象でもそうでしたが、結局城主ヒロインのオオカミの仮面の意味、病気で死ぬという物語。かがみの孤城という場を提供した理由が弟を救う。そして、狼と七ひきの子ヤギのモチーフがが孤城の仕掛けになっている点で、テーマと物語が綺麗にかさなってこないなあ、という印象は残ります。
{/netabare}

 それと大学教授の娘。あの子の使い方はもったいなかった。結局重大なヒントもくれるし、救済にもなりますが、どちらも物語を回すだけの薄い存在になった気がします。


 で、総評ですが、面白いです。ダレもなく本当に面白い。テーマも深い。謎も面白い。キャラ造形も素晴らしい。作画もいいです。

 ただ、やっぱり、なんで城主は狼でルールがあのルール?そして、かがみの孤城の秘密が〇〇と重なるの?という違和感が邪魔をしてしまいます。

 言葉を変えると、この作品でモチーフ・アナロジーになっている童話は、このテーマを描くのに最適だらか?あるいはテーマやキャラ達の物語を深めるための作品だったか?
 このモチーフの童話は正直万人が知っているとも思えません。集められた子供たちの素性とも関係ないです。よって、仕掛けとしての機能の方が強い気がしました。別に邪魔になっているわけでもないんですけど、やはり城主とルールだけはちょっとノイズだった気がします。
 



以下 一回目のレビューです。


 本作は原作の辻村深月さんはミステリ出身ということもあり、内容に謎とき要素はあります。ファンタジー要素もありますが上手く使ってストーリーを構成していますし画面も良かったです。そして、さすが直木賞を取っただけあって文学的な雰囲気もあります。

 この作品がアニメとして作られたことは非常に頼もしいと思います。2016年の「君の名は」「聲の形」は決して文学的ではないですが、しかしこの両作品の存在がアニメでこういう文学的作品が作られる下地を作ったのでしょう。
 「ジョゼと虎と魚たち」「漁港の肉子ちゃん」を初め文学的なアニメ作品の流れで、本作が作成されたのはアニメファンとしては喜ばしい限りです。

 話自体もとても面白く、2時間はあっという間でした。ですが、正直言えば全体的に消化不良というか映画で描きたかったものが曖昧になっている気がします。

 本作で失敗があるとすれば、謎ときのストーリーとテーマ性が上手く融合していなかったことです。

 イジメというか不登校、親、学校の関係がリアルで、ストーリ-への落とこみやキャラ設定は良くできており、テーマ・メッセージとしては優れています。
 イジメというのは不条理で勝手です。そして教師はイジメのトップに立っている子…特に女の子の組織力を使ってクラスの自治をしようとします。いう事聞く子供がいい子だと思い込みます。
 相手の親と話しても無駄です。そのイジメの張本人と同じ考え方だからです。学校に行かなくれもいい。親が子供の言い分をまずは聞いてあげる。そして担任ではなく校長などと話す。最終的に解決しなければ逃げてもいい。好きな事をやっていればいい。学校など3年…あるいはクラスなど1年で終わる。そういう部分はちゃんと描いていました。

 その一方で、推理・謎解きというか仕掛けの部分については、考察しようと思えば半分くらいで謎が大体わかってくるし、フーダニットやホワイダニットの部分がカタルシスにもなります。そこに至る伏線も流れも設定も悪くはないです。

 ただこの2つの優れた要素である「テーマ」と「謎解き」が上手く融合していない気がしました。謎解きがテーマを補完するような関係ならいいのですが、テーマと謎解きのが上手く融合していないような、バラバラ感がありました。
 
 オオカミさんの正体と意味合いですね。肝心なそこの部分について悪く言えば感動ポルノどまりに感じられる気がするからです。要するにオオカミと7人の子どものアナロジーが、謎の設定とか仕掛け止まりになっていて、テーマを補完するものではない感じです。

 お城のルールの意味わからないですよね。特にルール違反の罰則が意味不明です。そのルールを守ることが7人の子供たちの救済の意味として何だったのかが不明です。 {netabare}不登校たちが集まれるようにという配慮はわかりますが、なぜ食べられる?
 あるいは守らないことが前提なんでしょうか?鍵は1人以外が食べられないと見つからない感じに描かれていました。{/netabare}オオカミさんにとってそのルールを設定する意味や大切さって何だったんでしょう?あるいは不登校の子たちにとってルールを守る意味など。要するにテーマである不登校とお城の謎の設定に乖離がある気がします。

 そしてそれに気が付いたきっかけの近所の女の子。彼女は逆にテーマ的な意味はわかりますが、{netabare} その彼女の家に飾ってあった絵が {/netabare}謎に絡んでくる意味です。そこのご都合主義展開が読み取れなくてポカーンとしてしまいます。

 そうなってくると、むしろオオカミさんの謎がノイズになって、不登校やいじめ問題のテーマ部分とどう重ねればいいのかがわからず、ちょっと頭が思考的になってしまい、文学として「考えるな感じろ」が無くなってしまいました。そしてテーマがある社会派の謎解きとしても、テーマと設定の分離があり、全体的に要素がバラバラな気がしました。

 画面はお城の床の反射のエフェクトがかなりすごいので、それは見どころです。逆にそれ以外はあんまり見どころはない感じです。色彩がどんどんカラフルになって行く気がしたのは、何かの演出家もしれません。
演出も良かったです。暗い部屋で食べる鳥そぼろと鮭と炒り卵の三色弁当を出すセンス。自分の気持、親の気持、少し幸せな時間から孤独な時間。いろんな感情が錯綜する感じが素晴らしかったです。

 総評すると、テーマとそのリアルさ、謎解きの面白さ、キャラ造形の水準の高さ、など非常に良くできた部分は沢山あり2時間退屈しませんでした。ただ「テーマ」「謎とき」が上手く絡んでおらず、要するに頭でっかちで「感じる」部分の文学性が不足して、下手をすればラストの方が感動ポルノに見えなくは無いです。特にエンドロールとおまけですね。ただ、キャラには感情的に乗れるのでカタルシスはありますけど。

 途中であまり盛り上がりはないです。作品の性質上それでいいと思いますが、そういうアニメが好きな人はつまらなく感じるかもしれません。

 ということで、もう1度見ようか原作読もうか迷いって、結局映画の帰りに原作買ってしまいました。読んで思うところあれば追記します。




追記 原作読み終わりました。

 映画化は良くできていた、という結論です。途中若干説明の細かさや構成の違いはありましたがほぼ映像化できていると言っていいでしょう。文字と画面の違いを考慮してうまくアニメ化できていたと思います。と言うか話の内容からいって、映像の方が見やすいしキャラが良く描けていたのでどちらかといえば映画がお勧めです。

 やはり初見レビューで上げた謎とテーマ・メッセージが合っていない感覚は、原作でも同じでした。舞台設定というか「鏡」「オオカミさまの正体の謎」「絵本」などのフレームが機能していない気がしました。

以下 映画の内容なので見る予定の方は気を付けてください。
{netabare} やはり色んな部分が「設定」というか「道具建て」でしかない印象でした。本来アナロジーやテーマ性、関連性などで物語を分厚くする部分が機能していないと思います。ということは推理小説の手法が裏目に出た感じが強いです。
「鏡」が何を表していたか?「オオカミと7匹のひつじ」を作品の舞台にした意味合いは?東条萌とミオ=オオカミ様のつながりは?ミオの学校に行きたいという気持ちがなぜイジメで学校にいけない子たちの救済になったのか?ルールを守ると食べられる意味は?

 特にやるべきだった話として、東条萌の考え方「自分は自分」というか「学校なんて大したことない」という考えが「オオカミと7匹のひつじ」の絵本を通してミオと共有されるべきだったと思います。
 また、喜多島=アキがミオという子のどんな気持ちを通じてイジメ・不登校の救済に立ち上がらせたのかが「病気」軸ではなく他の描き方は無かったのか。病気と不登校の意味はまったく違うのに無理にそこを重ねた感じです。
 そして、ルール破りが「記憶をなくす」という作用の為だけになっている気がします。

 つまり、東条萌、喜多島=アキ、ミオ=オオカミさまを大きく関連付けるものが「鏡」「オオカミと7匹のひつじ」というフレームになっている。そしてミオの悲劇が病気ではなくイジメ・不登校を乗り越える何かになっているという描き方ができれば、本当に説得力がある話になったと思います。{/netabare}

 テーマとメッセージの重さは受け取りました。こころちゃんの救済の物語は素晴らしかったです。ただ、重要キャラ3人が肝心なのにうまく機能していなかったと思います。
 若干評価下げます。ただ、映画として見た場合の満足度はまあまああると思います。

 なお、原作は分厚くて2分冊ですが、文字が大きくて文字数がそうでもないのでそんなに時間はかかりませんでした。つまり今回批判した部分は、本が読める小学生、中学生、読書の習慣がない高校生程度でも読める配慮で複雑にしなかった可能性があります。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

心に疵がある少年少女たち ~1人じゃないよ大丈夫~

キービジュアルで前々から気になって居た作品です。
私は物語って好きで、私がアニメを見始めた原点は多分そこにあるのだと思います。

その好きな物語の中に御伽噺がありまして、第1印象では御伽噺のイメージが強く湧きました。
「鏡の国」「別世界」「オオカミの被り物の少女」辺りが私の作品への興味です。

被り物の少女……昔になるんですが「Doubt」と言う漫画があって、まぁ、シリーズは「JUDGE」とか色々続くデスゲームで、犯人達が動物の被り物をしてて、そのイメージが強く少しグロいイメージもあるのですがw

さて、物語はやはり御伽噺ベースでした。
題材がオオカミであり「赤ずきん」と「七ひきのこやぎ」ですね。

そして、登場キャラクターの共通点は「心に疵を抱えた少年少女達」です。
キャラが中学生の1~3年生と言う事もあり中学生らしい心境やら悩みを表してる作品でしたね。

7人の少年少女が鏡の孤城に呼ばれ、願いか叶う小さな部屋の鍵を探し出すのが目的。
だだし、願いが叶うのは1人だけ……
日本時間17時以降に城に残ればオオカミに食われる。
1人でも残れば連帯責任でその日、城に居た人間全てがオオカミに食べられる。
願いを叶えた場合は全員が城での出来事を忘れる。

願いが叶う。
願いか……皆さんなら何を叶えますか?
彼女達の願いの多くは{netabare} 「誰かを消して欲しい」 {/netabare}
中学生なんてさ、思春期だし悩みも多い年頃よ。
好きな人と上手く行かない、友達と喧嘩した、虐め……中でも作中は{netabare}虐めや嫌がらせ {/netabare}が目立ちました。

主人公のココロは{netabare} 虐め {/netabare}で学校に行けなくなりました。
多分、恋愛の縺れかな?
上手くいかなくなって、元彼が昔好きだった女の子のココロに八つ当たりしたのが始まりかな?

先生が当人同士の話し合いをさせようとしたけど、先生って大半がこれじゃない?「当人同士の話し合い」私はこの当人同士の話し合いって何の意味があるのか、ずっと疑問です。

確かに「話す」事は大事だけど、それは当人同士じゃないでしょう?
当人同士なんて上辺だけですぐに問題が再発します。
「当人同士」とか「先生が注意した」とかさ、あんなの何にも解決しないよ!
そもそも大人達がそんなんだから誰にも相談出来ない子供達がいるんじゃないのでしょうか。

ココロの{netabare} 虐め{/netabare}は酷いですね。
{netabare}大群で家に虐めっ子が押しかけてくるのは怖いよ……
家に籠るココロを卑怯だと言うけどさ、明らかに集団の中から人を傷つけ数の暴力を振りかざすお前が卑怯だろ! {/netabare}と私は思いましたね。

でも、だから、{netabare} 「虐めっ子の主犯が居なくなればいい」って考えるのも解るんだよ。{/netabare}
「{netabare}「ソイツが居なくなれば」{/netabare}全て上手く行く気がするけど……それは多分違う……

{netabare} ソイツが居なくなったら、第2のソイツが生まれてまた新たな悩みが生まれるだけだったりする気はするけど、最終的な願いは私は素敵な願いだと思います。 {/netabare}

でも、私は主人公ココロは本当に勇気のある女の子だと思います。

1つは相談出来る勇気です。
{netabare} 「虐められてる」って一言を言葉にするのは凄く勇気が必要だと思います。
助けをもとめても拒絶されたらどうしよう。
自分が虐められてるなんて言い出せない。
もし相談しても、もっと酷い事になるかも。{/netabare}

理由は様々で私はこの3つがパッと思いつきますが、多分相談出来ない子はもっともっと不安があると思います。
私がココロの立場だと相談出来ない気がする。
だから、勇気を出してお母さんに相談出来て良かったです。
お母さんも力になってくれてたし、彼女が踏み出した勇気の結果です。

お母さんと戦う決断をした事も立ち向かう勇気が素敵ですよね。

2つ目は{netabare} マサムネがリアル世界で皆と学校で会いたいと言って、結果会えないけど、皆が学校へ向かった事です。
きっと、それぞれが簡単に決意出来る事じゃなかった。
きっと悩んだと思う。
嫌な奴に鉢合わせしたら?とか考えたら怖いけど、友達……でいいんだよね?
友達の為に皆が学校に行く、別に行かなくてもいいとは思う。 {/netabare}

でも、友達の為に行動出来る彼らの強さには関心させられました。


3つ目はリオンです。
{netabare} オオカミに食べられそうな時に、普通ならきっと……いゃ、私なら「助けて」って自分の事をお願いしたと思う。
でも、リオンは自分が食べられる直前に「アキを助けてやってくれ」って他人を優先出来る選択肢に強さとカッコ良さを感じました。 {/netabare}


ココロが{netabare} 救った人達が将来的に彼女の味方で居てくれる。{/netabare}
凄く頼もしいですよね。

{netabare} ココロとリオンの再会のシーンは記憶がないココロは誰?状態だけどさ。
大丈夫だよね。リオンがいれば、きっと仲良くなれて学校にも通えるよね。{/netabare}
彼女の未来に少し希望を感じました。

さて、作中に出てくるキャラは全て重要なキャラ達でキャラの配役には無駄がありません。
伏線もかなり良かったです。
オオカミ少女の正体や先生の正体もあきらかになります。

オオカミ少女については、うん、あれだ深くは語らない方がいいかな。
ただ、少し我が強くて私としては余り好きになれない性格でキャラのイメージと声は合わない感じだったりしました。
けど、敢えて伏せるけど○想いな女の子です。
最後まで優しかった。
大嘘つきで○想いで優しい彼の○さん
もしかしたら、{netabare} 火のオオカミ {/netabare}の正体って……

北多嶋先生は……
彼女を私は最初はあまり信用してませんでした。
けど、作中で、こころ、ウレシノ、マサムネが良い先生だと言います。
{netabare} 彼女は何故傷ついた子供に寄り添えるのか、それは最後まで見たら、関係性が解るのですが、それだけではなく、彼女の心が疵ついた事があるからです。{/netabare}

傷ついた事がない人でも勿論優しくは出来ると思う。
でも、傷ついついた事があるから傷ついた人が、どうして欲しいのか、寄り添える。
他人である以上本人の以外はその傷……心の疵を理解出来る事はないのだと思う。

何故ならその痛みも苦しみも体験した本人が1番苦しくて辛いから……だから誰しも心の疵は完璧には理解出来ない……けど誰しもが必ず寄り添う事は出来る可能性を秘めてる。

彼女がこの道を選んだのも同じ様に心の疵に寄り添いたいと思ったからかな?と思いました。

残念だけど、こうした問題は無くならない……多分人類が永遠に抱え続ける課題なんだと思います。

「人を思いやる事」は素敵な長所に入ると思うんですが、個人的に私はその長所が当たり前になって欲しいと思うんです。
誰もが「人を思いやる心をもって欲しい」それが当たり前の世界に、でも現実問題、人を傷つけたり心を疵つける人は世の中に居て、一生、人の痛みや苦しみが解らない人も居て、多分そうした人はきっと解らないままなんだろうなぁ〜って……

けど、そうした事を伝えていく事は大切で、少しでも傷つく人が少なくなればいいと思います。
無くなる事はない問題ですが、周りにそうした人が居れば手を差し伸べたりする事で心に疵を抱える人を減らす事はできるのではないかな?と私は思いました。


この作品は少し暗い部分もありますが、そうしたメッセージ性。
学校には味方が居なくても家には味方がいるんだよ?
周りに味方が居なくても世の中には味方になってくれる人がいるんだよ?
1人じゃないんだよ。抱え込まなくていいんだよ。ってそうしたメッセージ性を作品から感じ取りました。

物語は理解しやすくメッセージは深い作品だと思います。
物語は悪く言えば単調ですがメッセージ性が深いだけに面白さもしっかりあります。
一人一人が結構考えさせられる、考えるきっかけになる?作品ではないでしょうか?

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

75.1 2 2022年度の中学生アニメランキング2位
よふかしのうた(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (378)
1281人が棚に入れました
「初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。」 女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。 さらには、夜に眠れない日々が続いている。 そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。 夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。 そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる。 彼女は、夜の住人・吸血鬼。 コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。 「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」 夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。 「俺を吸血鬼にしてください」 ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは…… 「人が、吸血鬼に恋をすること!」 果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!? ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる__
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

他の吸血鬼がでてから急に面白くなくなりましたね。

1話 夜とは大人の世界。少年がどう成長するんでしょうか。期待枠です。

{netabare}  情報が無くても分かる「だがしかし」の作者の絵柄です。ということは、この作者の最大の特徴は「女性の内面は描けない」ということです。「だがしかし」でほたるはしゃべるだけしゃべりますが、結局内面を見せません。あのグルグルの目は、ほたるの時からおもっていましたが、内面がない非人間性なんだと思います。

 セックスの話は顔を赤らめないで、恋愛の話は恥ずかしい。14歳なのに女性がわからない、性に興味がない。非常に現代的ですね。これは痛い人には痛いと思います。世代が近い人からは共感を得るんでしょうか。
 ノイタミナ枠ですから、この辺りにテーマ性は見出せそうですね。夜の世界とはすなわち「大人の世界」のアナロジーです。新橋的な酔っ払いも出ていましたね。あのシーンがつまり自分たちは大人とは違う側にいるということでしょう。

 つまり、大人の世界を少年が知る話なんでしょう。吸血姫は成長はしません。「だがしかし」の結末は知りませんが、ほたる同様少年の前を通り過ぎるだけでしょう。ちょっとフリクリのハルコの雰囲気もありました。

 それにしてもいい夜空、背景でした。少年が見る夜の世界は不思議な色がついています。それは現実でもあり現実ではない世界で未知の世界ということでしょうか。空を飛ぶというのは飛翔でもあり、また地に足がつかない不安でもあります。

 ナズナさん、肉体はエロかったです。だけど、内面がないのでエロく感じない。それはあの瞳のせいなのか、言動のせいなのか。

 本作の結論がどうなるにせよ、いいところに目を付けましたね。令和の14歳はエヴァのシンジと違い、性に興味がもてない。自己肯定感がないのではなく、自分自身が理解できない感じです。さてどういう話になるか楽しみです。実は成長を否定したりして。それはそれで面白そうです。 {/netabare}



2話 吸血=〇ックス。EDに多分全部何かを込めている。

{netabare} まあ、セックスとか伏字にするようなものでもないですが、題名なので慎みました。

 あれ、化物語?という感じでスタートしました。ちょっとメタ的な虚構感を出したいんでしょうか。EDとか見るとそんな感じもあります。

 それは良いとして、なるほど吸血はセックスのアナロジーという感じなんですね。年上のビッチ女…というより食事のためなら「パパ活女」という感じでしょうか。いや、EDとかみるともっと直接ですね。風俗嬢的です。恋愛には照れてしまうという感情が非常に納得できます。

 私はどうも魅力的な売春婦キャラにメチャメチャ弱いので、ナズナさんが一気に気に入ってしまいました。照れると急にナズナさんがエロく見えるのが不思議です。

 EDはすごかったですね。ちょっと信じられないくらいのクオリティでした。美術面でもそうですけど、テーマ性がフルフルで込められている感じです。
 EDではナズナのエロをあえて強調しています。「泡」はソープ嬢的ともいえるし、直接そうでなくてもそういった場面を連想させます。ナズナの本来の生き方を表しているのでしょう。ペットボトルやグラスが溢れでていましたね。露骨なアナロジーですね。

 レモンは何でしょうね。甘酸っぱさの象徴でしょうか。レモンの花子言葉は「誠実な愛」らしいです。それがグルグル回っていたし、レモンから汁が溢れています。
 ナズナさんが、作り物の街を破壊する存在なのはわかりました。イスは普通は権力の象徴ですけど…どうでしょう。光が当たっているのでそういう意味はありそうですが、あまり権力的なイスにも見えません。この辺りが思いっきり何かを象徴していましたね。単純に見れば既存の社会、価値観の破壊者ですが、どうでしょうね。今後どうなるかちょっと楽しみです。


 で、売春婦との恋愛ドラマは悲恋が多いですよね。まあ、吸血姫は直接売春婦ではないですが、住む世界が違う…うーん。少年マンガだからどうでしょう。子供になって遊ぶというのも無邪気に見えて欠落や寂しさですからね。しかもその遊び道具がトランシーバー…おもちゃのコミュニケーションツール…まだまだ気持ちの伝え方が子供だ、ということでしょう。

 いずれ少年が成長すると、やっぱりフリクリみたいに目の前を通り過ぎて行くんでしょうか。他の女性キャラも出るみたいだからどうでしょうね?

 あおりと俯瞰の画面がある作品は作画技術に自信がある証拠でしょう。安心して見られます。
 で、新キャラでましたね。彼女と最後くっついてナズナとは…になるとまさにフリクリですがどうでしょうね?

 とにかく2話、素晴らしいストーリーと演出、EDには感動しました。視聴は決定ですね。 {/netabare}


3話 生々しすぎて正視に堪えない、という人がいても不思議じゃない感じです。

{netabare}  改めてOPじっくり見ると、OPのイチジクの葉ですけど、恥ずかしいものを隠すの意味があります。りんごは禁断の果実でもあり、誘惑でもあります。まあ、そういう話ですね。吸血で友達の前でそういうのやめてとか。いつもやってるの?とか。EDもそうでしたが、本作は全編にわたってアナロジーがちりばめられています。
3話の副題が「いっぱい出たね」ですし。

 アキラと再会した後の、ナズナとの布団のシーンもまさにその行為のアナロジーですし。女の友達と数回あうだけで、俺の事好きとか思春期過ぎるでしょう。なんでもラブ。セリフの通りですね。主人公はナズナを好きになるために一緒にいたのに、アキラにも期待する。主人公のマインドはやはり幼いです。

 で、友達とは何か、なぜ連絡を取らなかったのか、か。そして、学校の存在意義…か。やっぱり既存の社会に対する価値観もテーマなんでしょうか。吸血姫は異質な存在…すべて破壊するもの。夜とは反社会。セックスは隠すべきもの。

 なぜナズナが怒っているのか想像ができない。友達の定義。解答が言葉にならないと何も理解できない主人公。ゼロかイチかの解答を必要とする。現代的ですね。思春期の肉体と精神のモヤモヤに解答が欲しい。そして誰かとつながりたい。生々しすぎます。本作に本能的感情的に反発する人も出てくるのでは?

 これは難しい話ですね。テーマを深掘りするほど訳がわからなくなる沼にはまりそうです。どう展開しどう畳むのでしょうか。

 それにしてもアキラちゃん、ふくらはぎ…腓腹筋、ヒラメ筋が発達しすぎですね。3:42を見てください。ナズナが夜の女でなよっとしているのとは対照的です。スポーツやっている設定かな。この辺りの対比にテーマ性を集約して絵で見せたのだとすれば作画はものすごく優秀ですね。

追記 あれ?肩幅も広いし…アキラって名前って…ひょっとして男…にしては胸あるよね???ただ、髪型とか、顔の造形とか…んん?腰から下の骨格と子供のころの足が内股なのは女性的なんだけど…ただ、瞳と睫毛がなあ…

 幼馴染の性別は疑えの原則が発動?名前が中性的だし…うーん。ブルーピリオドの1話ではちょっと騙されたしなあと思ったら声優さんが??? {/netabare}



4話 今のところずっと言葉遊びです。アキラが出てきたので飽きてはいません。が、単調になりつつありますね。


{netabare} なんか「14歳すぎ」ですね。見ているのがすごく恥ずかしいです。思春期のモノローグ。キスがどうとか性行為とか好きとか嫌いとか。手が触れるだけで恥ずかしいとか。

 遊ぶとか寝るの意味をどうとるかとか。少年誌だから暗喩で終わるんでしょうけど、問題は内面にどこまで踏み込めるかです。ナズナさんは舞台装置なので、もちろんコウの内面です。アキラまで行ければなおいいですね。
 せっかく恋愛と性行為の対比をしているわけですけど、今のままだと寸止めドキドキで終わるんでしょうか。少年誌だから限界あるし、そのための吸血姫ですからね。
 
 とはいえ、朝井アキラちゃんを出すことで設定の理解は進んでいます。結局、朝井アキラちゃんは思いっきり巨乳少女そのままでしたね。男だったら面白かったのに…と思いつつも、アキラが求めているのは友情問題、孤独などはあるみたいですね。

 恋愛ゲームのシーン面白かったです。プレステだし。萌えをメタ的にギャグにしているし…

 視聴継続して、また新キャラが出てきたり方向性が分かってきた辺りでレビューすると思います。 {/netabare}


5話 エロすぎ笑った。なお、彼女に元カレとの〇〇〇について聞いてはいけません。聞きたくても我慢しましょう。

{netabare} あるいは彼女が風〇嬢だったらどうしますか?それで生活していたんだけどなあ、と言われたら。

 いや最高でしたね。「楽しいのもストレス」というのも良かったし、なんかNTR…ではないですけど、彼女の昔の性体験を聞くようなドキドキ感。それが風俗勤めとか…

 男心と思春期の性欲。すごい話です。なんとなく思春期に引き戻されたような感覚がとてもいいです。

 あとナズナちゃんのエロさって肌の色?{/netabare}


6話 非日常とはなにか?変性意識状態を良く描けていました。

{netabare}  会社員の日常のしんどさ。会社の仕事が日常生活に精神的に喰いこんできます。さらに白河さんの場合深夜の呼び出しがありました。彼女に必要なのは非日常でした。

 その非日常の最たるものがナイトプールですね。プールというのは水が大量にある、というだけで不思議な場所です。そこに深夜、半裸の男女がいて、妖しい照明に、更にお酒も入って…さらに塩素の匂いなども相まって、普段の意識とは全く異なる世界です。これは催眠にかかっているようなものですね。

 そこでナンパをしていた男2人が思いのほかいい人というか普通の人というのも注目ポイントでしょう。解放によって性格が変わるんでしょう。また、解放することが苦手なコウ君がナイトプールで一人だけ日常から抜け出ていなかったのも描写として優れていました。

 そして、学校のプールに真夏に忍び込んで遊ぶ。これもまた、中学生くらいのときにやる非日常です。中学生のコウくんにとってナイトプールは場所が異質すぎて解放感よりも警戒感なんでしょうね。むしろ中学校のプールくらいのほうが、コウくんの非日常にとっては、リラックスできるのでしょう。ナズナちゃんと2人きりになれますし。

 思春期のコウくんと白河さん、そしてナイトプールの2人組。それぞれの日常と非日常。ストーリー展開も見せ方もとても素晴らしかったと思います。

 これを見ると本作のいう夜更かしは「変性意識状態」についてを描いているということがわかります。変性意識状態というのは、ググって貰えればわかります。(ウィキの説明はたいしたことがないので、変性意識-盆踊りとか変性意識-音楽、変性意識-登山とかでググってみてください。)

 意図してか図らずもなのかわかりませんが、非日常の中に身を置くと自己肯定感につながるそうです。その一方で宗教的なトランス状態に陥り、洗脳にかかったりもするみたいです。要するに薬物ですね。
 そういうところを掬い上げたこの6話は、非日常の大切さ、人間というものが非常に良く描けていました。

 レジャーや遊び、そして違う人と話すこと。これの有効性も表現できていたと思います。

 つらい現実もあり、NTR的なモヤモヤ、エロスもあって、何か人の心をざわざわさせる回でした。かなりの人の心に刺さるのではないでしょうか。生々しすぎて正視できない人がいても不思議ではないですね。

 なお、アキラちゃんはもう出てこないとなると、それぞれのキャラはゲストキャラ?となるとゲストで1テーマがあるんでしょうか。アキラちゃんの回では友情と男女…と短絡的に読み取っていましたが、描かれている内容はもう一度確認しておいた方がよさそうですね。


追記 「変性意識」ですが、ググり方は「変性意識-ハレとケ」…でもいいですね。ハレとケ…つまり共同体も祭りもなくなった現代人が生き残るためには?という、非日常という生存戦略をアニメという形で見せてくれている感じがあります。

 それとナズナちゃんの家がいわゆるミニマリスト的な感じなのも含意がありそうですね。モノを持つこと、持たないことの意味も考えたほうが良さそうです。 {/netabare}


7話 あー展開してしまいましたね。ストーリの進行を慌てた感じです。これはちょっと嫌な予感がします。

{netabare} 人間が増えて行く分にはよかったんですけど、吸血姫かあ…答えが全部ではないですけどセリフで語られてしまいましたね。せっかくの文学的なモヤモヤがあったのにちょっともったいないですね。
 吸血鬼同士の会話に女のテクニック的なものがありましたけど、やっぱり実際にコウくんを外で順番にナンパ(死語?)してほしかったなあ。

 ちょっと作者があきちゃったんですかね?それともこの退廃的な雰囲気が少年マンガでは受け入れられないので、分かりやすくしちゃった?
 最後の感じだと吸血鬼化にタイムリミットがあるんでしょうか。

 それにしても、不思議な街だなあとおもってましたけど、今回って海浜幕張?の幕張メッセ周辺?まあ、いろいろお世話になった場所なので何となく記憶にあります。
 あれって京葉線の高架っぽいですよね。で、ラウンジ的な場所の背景にあったのはメッセの国際展示場に見えました。あの最後にいた場所は近隣のホテルのラウンジかスイートルームの一部かなにか?
 ただ、初めの喫煙所ですけど、駅は海浜幕張ではないと思いますので、隣の新習志野辺りなんですかね?確認してませんけど。{/netabare}



8話 感覚的情緒的なものが、思考的観念的になった?

{netabare} 1年っていうのは、どうでしょう。受験までの日数のアナロジーでしょうか。中学生の大人になるまでの悩みですから、当然タイムリミットはあるでしょうね。となると、本作はやっぱりフリクリエンドな気がしてきました。

 ナズナちゃんが「好きになる」という気持ちがわかったらどうでしょうね。旧来の価値観だと目の前からいなくなるのが正解です。つまり、最後の事件としてあの吸血鬼との抗争の末、吸血鬼になれなくても命は助けるけどみんないなくなるとか記憶をなくすとか?
 期限がついたということは、ナズナちゃんは彼を眷属にしないし、彼の前から去ってゆくのが一番濃厚ですね。

 ナズナちゃんは、おいしい血をすう…つまり、メリットがあるから近くにいます。いっぽうでコウくんは現状から逃げたいのでナズナちゃんにすがります。この関係が崩れないと成長がないです。既存の価値観を崩すということで、工夫がある終わり方になると面白いのですが、どうなるんでしょうか?

 キャラ的には「だがしかし」の焼き直しになりそうな配置になってしまいました。原作者は多分女性の描写が苦手なんでしょうね。ホタルちゃんほどではないですけど、ナズナちゃんの内面も非常に単純だし、他の吸血鬼はステレオタイプのビッチあるいは婚活女子だし。
 となると「だがしかし」の最終回のがっかり感を再現するんでしょうか。少年向けだからしょうがないとはいえ、唐突というか無理やりすぎでしたね。

 全体的な構造が非常にわかりやすくなってしまいました。極めて思考的観念的になって行きつつあります。夜更かしの感情的感覚的情緒的な話から、どんどんわかりやすく思春期の悩みを見せてしまっています。特に7話以降で当初の幻想的な訳の分からない話の中のモヤモヤ感が急速に薄れつつあります。

 話展開させないで、最後突然ナズナちゃんがいなくなる、みたいな感じがよかったかなあという気もします。まあ好みの問題ですけど。{/netabare}



最終話 他の吸血鬼が出てから、急に面白くなくなったと思います。 

 吸血鬼になると人を殺すか眷属にするか、あるいは我慢するという設定が足枷になって、畳めなくなった感じですね。原作がどうなっているのかしりませんが、アニメ版のオープンエンディング、つまり今後の事は視聴者に委ねる、というのは、狙った結末ではなく畳めなくなったのでなんとかソフトランディングを狙った風に見えました。

 コウくんの吸血鬼になる=人を殺すか渇望に耐えるという悩みがどこかに行ってしまいましたね。物語を展開させるために吸血鬼の部分をクローズアップさせたのが、破綻を生んだ気がします。

 前半は、吸血鬼になるには恋愛というきっかけが必要で、なった後は、他人の性や欲望が無ければ生きられない、という大人の世界=夜の世界のアナロジーで、酔っ払いとか会社員のおねーさんとかで大人の世界の厳しさと、アキラちゃんで友情などもかなりいい感じだったと思います。
 うまく思春期を描いていたのに、物語の中心が吸血鬼設定に移行したことで、視点がブレた気がします。

 他の吸血鬼が出てから、急に面白くなくなったと思います。狙いも演出も悪くなかっただけに竜頭蛇尾感がすごくて、残念な結果でした。




 

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

「QK月」一般理論とノイタミナちゃぶ台返しして、ドテンして墜ちて逝く

「予測不能のラブコメディ?」というのはどこかで聞いたような話ですが
ノイタミナ枠の本作にも当てはまりそうな雰囲気がそこかしこに漂っております。

主人公が純情中学生ということからして、ラブコメ方向に進むのは妥当とも思えますが
ヒロインがQK月という設定が吉と出るか凶と出るかは、最終結末を見ないことには
判断できないのかもしれません・・・

ただ、今更手垢にまみれたQK月ヒロインの物語を繰り返したところで
恐らくは今までにない斬新な展開を描くことは困難を極めるものと予想せざるを得ないのが
宿命であるように思われます。

●ダンス・ウイズ・バンパイアソング
{netabare}クラスメイトとのちょっとした人間関係のもつれから不登校になり
夜の街に繰り出す主人公でありましたが、このように中学生にありがちな要素に対して
多くの視聴者は共感するところ大いにあったのであろうと予測できます。

廚二病を患う頃合の中学生にとって夜の街に繰り出すことは特別な意味があり
それ自体が神秘的でファンタジー溢れるものであったのでしょう。

本作における夜の街の情景がやたらと煌びやかだったのは、そんな廚二病的心理の立ち位置から
見える世界観を反映しているからなのかもしれませんし、またそういう
廚二病的ファンタジーの世界ならばヒロインが吸血鬼でも不自然さはなく
むしろその世界観に合っていると言えないこともないように思われます。

ただそのような廚二病ファンタジーをノイタミナ枠で押し出され、かつ
遥かに年上の大人がそのすべてを肯定的に受け止められるかと言えば、
そういう感受性も所詮は子どもの発想にしか思えず、むしろネガティブなリアクションが
帰ってくるのが必然であるように思われます。

また別の解釈として、ヒロインの吸血鬼が(エンキスで示されたように)堕落の象徴であり
ある種の堕落論的救済により主人公並びに現代人を救い出そうという意図も垣間見られますが
堕落論だけで万事解決という発想は安易であり、子供騙しにしか思えない
というのが正直なとこであります。

日々の学校生活にだるさを感じたり、夜遊びに興味津々になったり、異性に興味が出たり、
異性のことがわからず思い悩んだり、日常というレールから無性に逸脱してみたくなる衝動に
駆られたりだとか、その程度の気持ちならば理解はできますが、そこから突然?
何故吸血鬼に恋して、吸血鬼の眷属にならねばならないとかいう発想は飛躍が惨過ぎです。
あまりに発想がぶっ飛び過ぎで、理解がまるで追いつきません。

吸血鬼から見たら人間の文化や社会様式などあらゆるものがおかしいということになるのかも
しれませんが人間の価値規範とはズレ過ぎている吸血鬼のものの見方が本当に正しいのかと言えば
あまりに極端すぎて人間一般が受け入れられるものではないでしょう。

このような吸血鬼と人間の価値観の違いからくる対立関係は、
吸血鬼が存在する限りどこまでもついてくるものだと考えられます。

結局のところ人間と吸血鬼とは相対立する立場にあり、
軽いノリで互いが結ばれるものではないのが一般的セオリーであります。

恋愛のハードルが上がれば上がるほど盛り上がりもしますが、
高いハードルを越えるのにはそれなりの理由なり動機なり
強い思いがなければ不可能であるはずなのです。
問題の主人公のノリが軽すぎだけでなく説得力ももまるでないとしたら
もはやこれは設定の失敗と言わざるを得ないでしょう。

吸血鬼設定によりロミオとジュリエット的効果を狙ったのかもしれませんが
その路線で見事にまとめ上げた「Vampire in the Garden」には遠く及ばず
またラブコメの「月とライカと吸血鬼」と比べても見劣りし
更に別路線ではありますが「寄宿宿舎のジュリエッタ」と比べても
恋愛面での盛り上がりが今一つで見所も少ない本作最大の問題点は
中途半端な設定に中途半端な主人公の性格があるのではないのかという
結論に至る次第であります。{/netabare}

●悪夢的デジャヴは繰り返す
{netabare}ラブコメ展開からシリアスに急転しつつも結局最後はぬるいラブコメで終わる・・・
これは「エンキス」や「ヴェルメイユ」と同じようなパターンでありますが
更に付け加えますと本作含めすべてエナジードレイン系ヒロインという点も共通しています。

普通のラブコメに興味がない当方としましてはノイタミナ作品らしくこの展開を
華麗にぶった斬ることに密かな期待を抱いておりましたが
最後は元の鞘に収まるという結末ならば、期待が失望に変わってしまうのも
当然の帰結であると言わせていただきましょう。

純愛が悪であるとは言いませんが、吸血鬼との純愛、あるいは共存関係が
そう簡単には成り立ち得ないのは必然であり、それが大前提にあるからこそ
あの探偵というキャラが割り込んできたと考えるべきであり、
そうであるからこそ、警察という強制力に対して無力である中学生の少年が
人間社会の道理を遥かに超越しているような双方の(存在を隔てる)障壁を
いとも簡単に乗り越えらるという話にはそれなりの説得力が必要であると
いうことになるように思います。

恋には障壁があった方が盛り上がるのはその通りですが
それで吸血鬼をヒロインにするのは安易かつ既に使い古された手であり
しかもヒロインだけでなく他の吸血鬼も異常に人間に寛容というなら
主人公とヒロインの二人だけの「特別な関係性」というのも意味は薄れ
結局ただのぬるいラブコメに終わってしまうわけですが、そうであるならば
途中でシリアスな展開を挿入したことはむしろ逆効果ではなかったのか
という気がいたします。

結末の説得力の無さの背景にはもしかしたら致命的尺不足があったのかもしれませんが、
本編を見終えた個人的な印象としましては、オチに納得できない{/netabare}というのが結論でございます。



@avexの野望と計略 ~音楽についてのお話~
{netabare}ここで音楽の話をしようと思ったのには理由が2つあります。
一つは「パリピ孔明」が「あにこれ」ユーザーに好評だったこと
次に本作のOPEDを担当する「Creepy Nuts」の曲に対しても好意的な意見が予想外に多かった
という事情を鑑みそのように思い至った次第であります。
「Creepy Nuts」とはMC/R-指定とDJ/松永からなるヒップホップ系音楽ユニットです。

「ヒップホップ」の語源についてですが、
「ヒップ」にも「ホップ」にも弾ける、躍動するという意味合いがあり
それを受け作られた言葉が「ヒップホップ」ということであります。
「ヒップホップ」をもの凄く簡単に言うなら米国の黒人文化が由来の音楽やダンス、
またはそういうものを複合的に組み合わせたパーティーであるということになります。
ヒップホップとは、ラップ・DJ・ブレイクダンス・グラフィティ(お絵描き)から成るらしいですが
ここではラップ・DJ・ブレイクダンスの3つについて言及してまいります。

要するにヒップホップ音楽について焦点を絞っていこうという話ですが
ヒップホップ音楽とは何なのか簡単に言いますとダンスパーティーために
演奏される音楽ということになるのかと思います。
クラッシック音楽のようにただ演奏に聴き入るのではなく、音を体で感じながら踊るということが
重視されるという傾向があるのがヒップホップ音楽ということなのだと思われます。

「パリピ孔明」の「パリピ」とはパーリィピーポー(=Party People)のことであり
ダンスパーティー参加者を意味するのだという話になりますが、
そのパーリィに使用される音楽は当然ヒップホップということになるわけです。

パリピ孔明には「KABE太人」なるラッパーが登場しますが、もしかしたらその元ネタは
「Creepy Nuts」のMC担当R-指定その人なのかもしれません。
KABE太人はMCバトル選手権で3連覇を果たしていますが、同じようにR-指定氏も
「ULTIMATE MC BATTLE」で3連覇を成し遂げています。
R-指定氏の性格について触れますと、どうやら(病的なまでに?)神経質なところがあり
そういう意味ではKABE太人に通じるものがあるようにも思われます。

ちなみにMCバトルの「MC」とは要はラップのことを言うわけですが、
非常に大事なのがその語源で「master of ceremonies」であるということを
是非とも頭に焼き付けて頂きたく思います。
簡単に言えば司会者のことを意味しますが、お喋りという意味もあるらしいです。
また「MC」には「microphone controller」という意味合いもあるという話ですが
いずれにしてもそのマイクパフォーマンスが示すものは
ラップでありラップをする者ということになるかと思います。

MCと言えばMCハマーであり、M.C.A.Tが思い浮かびますが
MCとはラッパーを意味するものだということが再確認できるわけです。
MCハマーとか随分昔の話になりますが、
アニメ「おぼっちゃまくん」ED曲が実は彼の楽曲でありました。

MCハマーとM.C.A.Tの曲を単純比較して言えることは、MCハマーの方は歌の要素が皆無のただのラップにすぎず極論を恐れずに言えば、リズムに合わせてお経を読んでるのと変わらないのに対し、
M.C.A.Tの「Bomb A Head」などはラップの要素と歌の要素を
何とか両立させようとしてるふしがあるように思えます。

その違いの背景にはダンス音楽の文化と聞くための音楽文化の差があるのだと推測いたしますが
聞くための音楽文化に属する日本人としては音が単調なラップの音を延々と聞かされても
途中で飽きたりげんなりするのはやむを得ないことのように思われます。

@avexの音楽には個人的にはあまり興味がなかったのが正直なところですが、
このような文化の違いを踏まえて改めて考えてみると例えばTRFやgloveなどの小室哲哉が作ってきた
音楽も、ヒップホップ的なダンスミュージックを聞かせる音楽として巧いこと再構築しているという
点を考慮するならば、狙いは悪くないという結論になるのかもしれません。

@avexという企業はヒップホップなどの黒人文化やダンスミュージックに敏感に反応する若者層向けの音楽作りに的を絞り活動してきたようですが、現状日本の若者にとってラップがここまで身近になった
ことを考えたら彼らの戦略は概ね当たりだったということになるのでしょう。

4年くらい前の話になりますが、何気に赴いた音楽フェスにてオレンジレンジが「上海ハニー」を
披露した場面でそれを聞きながら若者たちが楽しそうにひたすら踊っているのを見かけました。
その時は少しばかり不思議な光景を見てるような気がしましたが、
今にして思うとパーリィピーポーはその時既に
日本に蔓延していたということを意味していたのでしょう。

ジャネットジャクソンの影響をもろに受けた安室奈美の頃から、ラップが邪魔にしか聞こえなかった「m-flo」の「come again」、それと同じような構成のアニメ「Z MAN」OPソング「Dots And Lines」やエウレカセブンOPソング「FLOW」の「DAYS」そして
無職童貞ニジウラセブンのテーマソング「HOME MADE家族」の「少年ハート」、何から何まで…
当時はダンス系ミュージックやらラップありきの音楽について深く考えることはありませんでしたが
気が付けば日本において黒人文化とその音楽が蔓延しており
だからこそEXILEというダンスパフォーマンスユニットが話題になり
三代目 J Soul Brothersなどが若者に注目されるということになるのでしょう。

ヒップホップやディスコ(今のクラブ)ブームはかつて廃れたはずでした…
結局のところヒップホップ音楽は聞くためには向いてなく音が単調ですぐに飽きられ
ブームは下火になったのですが、他の様々なジャンルの音楽に影響を与えたり、逆に影響を受けたり
相互作用を受けながら進化を遂げ、聞くに値する音楽性を兼ね備えたより複合的で奥深い
ものとなって今に至るわけです。

リズム&ブルースやらジャズやらオルタナティブロックやらそいう類の小難しい話を明快に説明できるほど音楽についての詳しい知識があるわけではないのでざっくり言いますが、
かつてヒップホップ音楽やラップソングが単調で聞くに値しないと言えても
現在のヒップホップ系ダンスミュージックが同じように単調であるとは言い切れず
聞くに値しない音楽と決めつけることも無理があるというのが正直な意見であります。

「Creepy Nuts」の楽曲がヒップホップ系以外の人から広く支持されるのも
それを物語る事象を表しているのだと思います。
「夜更かしの歌」はラップの傾向が強いですが、それと比べると「堕天」の方は歌の方向に比重を置いている感が強く聞く音楽として十分成立しているような気がします。
かつてのMCはラップができればそれでよく歌が下手だったり、歌えなくても問題なかったのですが
今時の音楽シーンにおいてはそれではヒップホップ系のファン以外からは
支持されるのは不可能ということになるでしょう。

歌えるラッパー、あるいは歌うようにラップができるのがR-指定氏の最大の強みでありますが、
そのプロトタイプとはそもそも伝説の天才シンガーマイケルジャクソンであったのだと思います。
マイケルジャクソンの音楽といえばやはりダンス系ミュージックですが、歌の才能恵まれた彼の歌は
聞かせる音楽としても十分過ぎるくらいのクオリティーがあり、
その抜群のリズム感でラップも当然器用にこなすのであります。

彼のような天才は永遠に二度と現れないであろうと思えましたが、
実に世界は広く、二人目の天才が見事に誕生するのであります。
その人の名は「Bruno Mars」、マイケルジャクソンの生まれ変わりと称されるアーティストです。

https://youtu.be/SDPITj1wlkg
DJマークロンソン&ブルーノマーズ&ビヨンセ(スーパーボール・ハーフタイムショー)

個人的にはラップというのはお経にしか聞こえず興味が持てなかったのですが、
(マイケルっジャクソン同様)Bruno Marsのラップ系ソング聞いた時は
別次元の衝撃を受けました。歌が上手いラッパーのラップは歌と区別できないくらいメロディアスで
全然別ものというのが結論でございます。

https://youtu.be/2XWq-RhjYIg
「Uptown Funk」はDJ/Mark RonsonとBruno Marsのコラボ楽曲ですが
ヒップホップ系ミュージックではDJというのが当たり前のようについてきます。

「DJ」とはディスクジョッキーのことをいい、
ダンスクラブのBGM=レコードなどの円盤を掛ける人を意味します。
今のクラブがかつて「ディスコ」と呼ばれていた由来がディスクやディスコティーク
(レコード演奏による踊り場)だということですが、現在のDJは打ち込み系音楽機器を
操作するのが主流になりつつあるようです。
小室哲哉と言えばどちらかと言うとテクノやハウス系の音楽の傾向が強い印象がありますが、
発生がヨーロッパかアメリカかの違いがあっても、打ち込み音源を基本とするダンスミュージック
という点ではスクラッチなどが特徴的であるDJプレイも、大きな意味での音楽性については
今となってはそれほど差異がないような気がいたします。

打ち込み系音源については敬遠する人もいるようですが、例えば「堕天」という曲のように
ジャズのテイストを加えたり音楽を簡単にアレンジできたりするのは、作曲側としては
大きなメリットがあると言えるのかもしれません。
そもそもヒップホップやクラブミュージックは生演奏を前提としていないと言われたら話は
終わってしまいますが、それでもヒップホップ系ダンスミュージックの躍進は
恐らく今後も止まらないだろうということだけは間違いないようです。

今時では学校の授業科目にダンスがあるのが当然となりました。
生徒も先生も踊るのが当たり前のパーリィ時代とは、
@avexにとっては笑いが止まらない状況であるのかもしれません。 {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

楽曲が結構印象的だったなと

この既視感のあるデザインは?と思ったところ、やっぱりだがしかしの作者コトヤマさん原作なのね。
だがしかしと同様にボーイミーツガールな作品。そして出会う女性は破天荒。違うのはいちいち発言がエッチな感じなところか。なのに、恋バナは苦手なギャップ。
思春期の葛藤・夜更かしの背徳感・ちょっとしたラブコメを詰め込んだ作品。夜の背景にも力が入っている。美術さんありがとう。

可愛らしい女の子の告白を断って他の女子から色々言われた挙句の不登校と。女の子の告白を断ったくだりのせいで主人公に一切共感できないんだよなあ。
頑張って女性を好きになろうとするっていう発想が凄い。アセクシャルってわけでもないのか?

夜に誰もいない場所を歩くのが快感なのは分かるが。特に、誰もいない夜の公園でブランコは楽しい。ですけど、何に遭遇するか分からない夜は怖いものだ。
友達がいないわけでもなく、かけがえのない人が2人もいて心強い。アキラちゃん良い娘すぎて泣けてくるよ。

男の娘もいるが他の吸血鬼との交流や恋バナ。不穏な感じだったり、ちょっと協力したり。一応、なずなちゃんとコウの関係進展に寄与している。
吸血鬼退治する探偵の女はなんか嫌いですわ。顔見たくないが彼女もまた、コウが吸血鬼になりたい気持ちの葛藤を引き出すために、必要だったのだろう。

最終話のキスは情熱的でエロい。

ラブコメとして見てしまった自分がいけないのか頑張って好きになるというあたり共感できず、モヤモヤしてしまった。それを除けば分かりやすくて良いのだが。


OP
堕天 Creepy Nuts
ED
よふかしのうた Creepy Nuts
挿入歌
ロスタイム Creepy Nuts
堕天は歌詞が流れながら映像が進行していくのが印象的。一旦、小休止して楽曲が終わったのかと見せかけてサビを流す印象的な編集。背徳的な歌詞でまさに堕天していた。リンゴっていうのがアダムとイブの原罪を表現しているのかな?
よふかしのうたのED映像でなずなちゃんがジオラマをやりたい放題ぶっ壊すのが印象的。歌詞の中身も夜更かしをしだして始めた背徳感溢れる内容。作品の雰囲気にぴったりだった。本家のMVも見たが、オードリーが流れているのはなんか笑。
いつも思うけど、R-指定てどういう経緯で付けたんだろうね?


「初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。」女子がニガテな中学2年生の夜守コウはただ今、なんとなく不登校中。さらには、夜に眠れない日々が続いている。そんなある日、コウは初めて夜に、誰にも言わずに外に出た。夜風が気持ちよく、どこまでも自由で、昼間とちがう世界。コウは夜に居場所を見つける。そこに突如、謎の美少女・七草ナズナが現れる。彼女は、夜の住人・吸血鬼。コウに、夜の楽しさを教えてくれるナズナ。「今日に満足できるまで、夜ふかししてみろよ。少年」夜に、そしてナズナに魅了されていくコウは、彼女に頼み込む。「俺を吸血鬼にしてください」ナズナは吸血鬼になる条件を教える。照れながら。それは......「人が、吸血鬼に恋をすること!」果たして恋を知らないコウは、ナズナと恋をして、晴れて吸血鬼になれるのか!?ふたりぼっちの、特別な「よふかし」が始まる__


第1夜 ナイトフライト
“眠れない”中学2年生・夜守コウは、初めて夜に誰にも言わずに外に出た。昼間とは異なる雰囲気の町中を歩いていると、フードをかぶった年齢性別不詳の人物に声をかけられた。それが吸血鬼・七草ナズナとの出会いだった。

第2夜 てかラインやってる?
吸血鬼になる方法…それは「人が、吸血鬼に恋すること」 コウは、夜の住人・吸血鬼になるため、そしてナズナに恋をするため、今日も夜中にひとり外に出た。ナズナに会うため街を彷徨う。

第3夜 いっぱい出たね
「夜守、何してんの」 ナズナとの夜ふかし帰りに、幼馴染のアキラに遭遇したコウ。学校に来なくなったコウを心配していたと話すアキラ。再会以降、ナズナと遊んだあとにアキラと会うことが習慣になっていく……。

第4夜 せまくない?
ナズナからキスされた!キスは好きな人同士がする行為…ということは僕はもう、ナズナちゃんのことが好きなのでは!?つまり“吸血鬼を好きになる”という目標は達成された? コウは意気揚々とした気持ちでナズナに会いに行く。

第5夜 そりゃ困ったやつですね
ナズナが“添い寝屋”を営んでいることを知ったコウ。正式な衣装だというナース風コスプレ姿のナズナからマッサージを受ける。意外にもツボなどを心得てるナズナのマッサージにリラックスし始めてきたところに、呼び鈴が鳴る……。

第6夜 楽しい方がいいよ
毎日同じだと飽きちまう!おもしろい遊びを考えた結果、2人でナイトプールに繰り出すことに。 “大人の世界”にのまれ気味のコウをよそに、ナズナは“お酒が飲める!”とテンションが上がり……。

第7夜 眷属作り
急な雨に降られ、高架下で雨宿りをしていたコウ。近くの喫煙所でサラリーマンが女子高生に声を掛け、振られる姿を見かける。コウの視線に気づいた女子高生は「今見てたっしょ?」と声を掛けてきた。

第8夜 どいつもこいつも
ナズナ以外の吸血鬼、セリ、ニコ、ミドリ、ハツカ、カブラと知り合ったコウ。そして、初めて血を吸われてから1年以内に吸血鬼にならなかった人間は、一生吸血鬼になれないということを知り……。

第9夜 ずるい
セリとカラオケに行くことになったコウ。セリは最近、恋愛感情を拗らせた通称ダル男に付きまとわれているようで、カラオケ中もドア越しに中を除く人物が現れる。ダル男の存在が面倒になったセリは、殺そうと決意するが……。

第10夜 盗撮画像を拡大して見る
ミドリに頼まれ彼女の勤務先のメイド喫茶でバイトをすることになったナズナ。コウは客としてナズナの動向を見守っていたが、とある盗撮事件の犯人探しをすることになって……。

第11夜 吸血鬼って知ってるかい?
ナズナに促され、添い寝屋の客引きをしていたコウ。疲れていそうな女性に声を掛け、2人で喫茶店に入る。ふと、その女性の煙草や手袋が気になり、コウは女性に職業を尋ねる。差し出された名刺には“探偵”の文字が……。

第12夜 今日ウチ親いないんだ
10年間、血を吸わなかった吸血鬼が餡子によって殺された。餡子に「君は吸血鬼を何も知らない」と言われ、悩み始めたコウ。真昼からは「吸血鬼になって何がしたいんだ?」と問われ、悩みは深まるばかりで……。

第13夜 よふかしのうた
警察から逃げていたところをハツカに助けられたコウ。ハツカに吸血鬼を殺せる人間がいることを話し、さらに今、吸血鬼になるかならないかで悩んでいることを打ち明けた。一方、ナズナは、ニコ、ミドリ、セリに会っていて……。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 16

73.6 3 2022年度の中学生アニメランキング3位
ダンス・ダンス・ダンスール(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (131)
429人が棚に入れました
ダンスール・ノーブル――それは王子を踊る資格のあるバレエダンサー。中学二年の村尾潤平は、幼い頃バレエに魅了されるも、父の死をきっかけに「男らしくならねば」とその道を諦めていた。だがある日、彼の前に転校生の美少女、五代都が現れる。都にバレエへのあこがれを見抜かれ、誘われた潤平は、都の幼馴染である森流鶯と共に、本格的なバレエダンサーへの道を歩みだす。「俺がそこで日本人初の『ダンスール・ノーブル』になるわ」すべてを犠牲にしたものだけが、立つことを許される、美しくも厳しいクラシックバレエの世界。完全な初心者である潤平の運命は!?大人気漫画家・ジョージ朝倉、初のテレビアニメ化!MAPPA(制作)×境宗久(監督)が挑む、バレエダンサー達の熱き青春バレエストーリー!!
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

Dance in the mood.

【感想】
とても面白かったです! 今期でも1・2を争う作品だと思います
欠点はこれからもっと面白くなりそうってところで終わったところと、いじめシーンくらいかな
絶対2期作って欲しいです!

見どころはバレエの動きの綺麗さと、キャラクターの気持ちの表現、表情の緻密さ、演出の素晴らしさ、そういった映像コンテンツの完成度の高さに目を引かれました {netabare}
序盤は話は面白いのにあまりにやりすぎな集団いじめと主人公のひねくれ方が見ていて気分悪かったけど、バレエにちゃんと向き合ってからは話がスッキリしてさらに面白くなりました
最初から最後まで面白かったけどこれからさらに面白くなりそうでとても先が気になりますね {/netabare}

【作画】 {netabare}
作画はとても綺麗ですが瞳に入っている横の白線は慣れるまで時間がかかりました、慣れてしまえば表情の変化が緻密でとても良い仕事をしていると思います
このアニメの作画の凄さはただ動きが滑らかなだけじゃなくて、表現力が抜きんでているところです

まずはとても綺麗で手足の先までピシッと決まった美しいダンスが見どころ!ダンスシーンだけでも見る価値ありです
気持ちの昂りをうまく視覚化した演出も素晴らしくて、動きや表情に感情がしっかり乗っていてホント素晴らしい表現力だと思いました
演技ってやっぱり表情と表現力が大事ですからね、演技に一番大事なものをここまでリアルに描いたこの作品は革新的で映像技術の進歩が凄い
{/netabare}
【キャラクター】 {netabare}
潤平があれこれ葛藤する姿には、中学生らしさが感じられてとても良いですね、なかなか一つのことに専念する道を選ぶのは簡単じゃないと思うのでこうやって色々悩むのは仕方ないと思います
男らしさに憧れる潤平が、ヒロインと王子の求愛ダンスよりも迫力のあるジャンプを好んでロットバルトに興味持つのもキャラクターに合ってると思う

好きなことに一生懸命打ち込んでるキャラクターは魅力的に映りますね
でも、流鶯は引きこもってスナック菓子ばかり食べててどうやって綺麗な身体を維持しているのでしょう?

私は潤平と都の関係が好きだし、流鶯を選ぶにしても同情心から選ぶのはちょっと違うんじゃないかなって思うので流鶯を支えられるのは都しかいないからそばにいてあげてっていう言葉にはちょっと共感できないけど、都も同情や使命感だけで流鶯を選ぶことはないと思うので続きがあるなら見届けたいと思いました
ただ私の予想だと、都は流鶯に恋愛感情を持つことはないと思います
{/netabare}

【シナリオ】 {netabare}
本当はバレエが好きなのに「男らしくない」「サッカー部がある」「友達付き合いがある」など理由をつけて向き合おうとしない主人公と、都と都の母が主人公の才能を見出してバレエの世界に引っ張ろうとする序盤
流鶯が壮絶ないじめにあっているところを目にして助けに入った勢いでそれまで大事にしてきたことすべてを捨ててバレエに向き合う覚悟を見せた中盤
ライバルの高い壁に腐ることなく上を目指そうとする前向きな姿勢、それを目にして引きこもりから脱出し刺激を受けるライバル
競技でも恋愛でもライバルとして意識する二人と、二人の才能に憧れやら恋心やら嫉妬やら同情やら使命感やらが混ざった複雑な感情を持ちながら見守る都、
惹かれあう潤平と都の関係が凄く良くて、順調に栄光への階段を上っていくかと思いきや生川の登場で3人の関係も大きく変わりました、話のメリハリがよく最初から最後まで主人公と周りのドラマがしっかりしていて面白かった

白鳥の湖の演技もとても良かったですね、二人が互いを意識している様子や現時点での潤平と流鶯の力の差やダンスに賭ける想いが表現されていてとても見ごたえのあるシーンでした
それと対になるシーンがラストの海のダンス、このシーンはダンスに向き合ってから潤平にとって一番大切なもの「都」、それから彼にとってかけがえのない「五代スタジオ」「アドリブ」そしてぬるま湯である「居心地の良さ」そういったものとの決別をする象徴的なシーンでした
でも彼が都をどれだけ好きに思っているか、それは彼の表情やダンスでの表現から伝わってきます、本当に都のことが好きだと
アドリブや居心地の良さを捨てるだけなら、今後のバレエ人生を見据えての決断としてよく決断したねで終わりだけど、
大好きな都への想いまで捨てたのは、単に流鶯が都を想う気持ちの強さを見て同情して譲ったというよりは恋愛よりもダンスを磨いていくことを選んだからだと思います
理由は、あれだけこだわっていた男らしさや父の跡を継ぐことや友達付き合いを捨ててまで好きなこと「ダンス」を選んだことと今回の都への想いを捨てたことはたぶんリンクしてると思ってて、そもそも想いの強さが負けたくらいで都をあきらめるとは思えないですし、それは大好きな都よりももっと大好きなダンスを選んだということだと私は思います

都もそんな彼のバレエへの純粋すぎる情熱に惹かれていたのではないでしょうか?
それは潤平と同じようにバレエを大事にしていても、バレエを純粋に愛しているわけではなくてむしろ憎んでさえいるまるでダンスの呪いに取りつかれたような流鶯とは対照的で、バレエへの情熱は潤平に遠く及ばないように思うんですよね
そんな彼に都も危うさを感じているわけで、それが支えないといけないって気持ちになって、才能のない自分が才能のある流鶯の唯一の拠り所になっているという自覚から流鶯から依存されることに依存しているんだと思うけど、都も流鶯もいつまでもそんなことしてるキャラクターには見えないので
流鶯は都に支えられながら成長していって、いつか一人でもやっていけるようになると思うんですけど、そこで都が成長した彼を好きになるシナリオよりも
もう都なしでも流鶯は大丈夫だよ!ってなって一人で世界を目指すシナリオのほうが好きだし、そうでないと都への想いを捨ててバレエに向き合った潤平と対等にはなれないと思ったので
流鶯が一人で立てるようになって依存しあう関係が解消された後にようやく本当の恋愛が始まるとおもいますが、そこで流鶯を選ぶと依存から発展した恋愛ってホントに依存から脱却できているのか微妙ですし、やっぱり最後には純粋にバレエを愛する人に惹かれるんじゃないかな?
※アニメ最終話時点で思ったことなので、今後急展開で変わることは十分あるのでわかりませんけど、流鶯には死亡フラグも感じるのでそっち方面にいったら結構ショックですねー

これから3人がどんなバレエ人生を歩んでいくのか、とても気になります、続きあるなら生川も関わってきてもっと複雑になるのかな?
{/netabare}
【いじめシーン】 {netabare}
・流鶯は学校での態度は最悪だし、スマホを壊して謝らないのは流鶯が悪いのでいじめられるのも仕方ないと思うけど、いじめがかなり陰湿で気分が悪いです
ただ流鶯の態度は不自然でまるでいじめてもらうために行動しているように見えました、
払いのけるだけの気骨があるなら言い返したりやり返したり逃げたりすればいいのになんでやられ放題なのでしょうか?
・流鶯へのクラス全員からのいじめが全校からのいじめに発展して最低な学校だと思った、担任は事前に気づかなかったのでしょうか?{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

青春の衝動が,今,ぶつかり合う

放送開始前にSNSでたまたまキービジュアルを見て「観てみようかな」と思ったのがこの作品との出会いです。
ただその後キャラクターデザインが好みじゃないことを知って,物語と同じかそれ以上にキャラデザ重視のわたしはそのクールのアニメ視聴リストから外しました。
でも,バレエに少しだけ興味があったことと,キャストコメント動画で声優さんが「原作漫画がとにかく面白くて胸が熱くなる」とおっしゃっていたこと,流鶯のキャラクターが気になったこと(影のあるキャラが好きなので),あとオープニングテーマがYUKIということなど細かな部分が塵積で結局観てみることに相成りました。
「まぁそりゃキャストは“面白い”って言うよな」って思ったけど最低でもOPは観ようと…。

で,観始めて確かに物語は悪くないと思いました。
ただやっぱりキャラクターデザインに癖があると感じたし,物語もわたしが期待していたはずの流鶯が出てくるなり暗くなってくる。。
{netabare}おばあさまが登場する回想シーンやいじめのシーンは見ていて気持ちの良いものではなかったので{/netabare}途中で断念―とまでは言いませんが,他のアニメ優先って感じになってちょっとストップしてしまいました。
けど,あにこれの住人(?)の方達におすすめされたのもあって続きを観ました。
そしたらおすすめされただけあって後半面白くて最終話まで一気に観ました☆
最終話まで観終わってみると,物凄くとまではいかないまでも確かに面白かったと言えます。
でも,上記のような重いシーンがあったり物語の成り行きや主人公のキャラクターがあまりわたし好みじゃないことなどから★4はあげられないなってことでこうなりました。
キャラクターデザインについては作画とキャラクターどっちで評価していいのか分からず両方で0.5ずつ下げてあります。

ストーリーは主人公の潤平がクラスメイトの都にバレエに誘われるところから始まります。
バレエを始めた彼の前に現れたのは天才の流鶯。
彼らがお互いに影響を与えたり受けたりしながら物語を進めます。
物語にはバレエだけじゃなく恋模様も絡んできます。
潤平はバレエを始めたばかりで基本もなってないのにダンスール・ノーブルになるとか宣言しちゃうようなやつです。
でも,真っ直ぐできちんと努力できるタイプでもある。
一方流鶯は幼い頃から英才教育を受けてきたせいで天才と思われがちだけど,実は天才肌なのは潤平の方で,流鶯は努力型なんですよね。
流鶯が天才に見えるのは幼い頃から厳しく教え込まれてきた貯金があるから…。
そういったキャラの描き方はうまいなと思いました。
{netabare}でも,流鶯が幼い頃から受けてきた体罰に近いような教育や学校でのいじめなどを知る視聴者からすると潤平みたいにお調子者の癖に一朝一夕で認められちゃうみたいなタイプはちょっと鼻につくといいますか…。
それに流鶯がいじめられてた時,潤平はなんですぐに助けてあげなかったの!?
ただの良い子ちゃんキャラじゃないんだよってことを表現したかったのかな??
わたしは主人公であるからには流鶯を助けてあげてほしかったし,結局自分が言いたいこと言っただけなのでは…!?ってなりました。
とにかくわたしは潤平より流鶯を応援したくなっちゃう。
なので第7幕のピルエット勝負のときは流鶯の凄さがよく表れてて1番スカっとしました!!
恋模様も,潤平→都→流鶯という流れがずっと続いて第1期では特に大きく動いたりはせずに終わるんだろうなと思っていたし,そのなかなか進まない恋模様をもどかしい気持ちで楽しめると思っていたので,あっさり潤平と都がくっついちゃった時は拍子抜けしてしまいました。
もう少し三角関係を楽しんでいたかったよ~。
なんだかますます流鶯が可哀相な展開に…。
でも,第8幕で「何言ってんの?都。組むの,僕とでしょ?」「都は僕のお姫様になってずっと守ってくれるって言ったじゃないか?」とか「ありえない。都は僕のことが好きなんだ」とか流鶯が謎に独占欲発揮してくるところは好きでした。
“謎に”って書いたけど,それが何でかわたし達は第10幕で知ることになります。
恋模様は後々夏姫も絡んできたりするのかな??
彼女はまだ小学生だけれど…(^-^;{/netabare}
ストーリーは終盤でやっと動き出したって感じなので第2期是非やってほしいと思います。

キャラクターデザインは置いといて,作画はとても良かったです。
特にバレエの動きの部分はモーションキャプチャーですよね!?
モーションアクターの方が演技されてると知りこだわってるなと思いました。
そういえば,こちらの制作会社は「ユーリ!!! on ICE」の制作もしてましたね。
「ユーリ!!!」の制作がこちらの作品でも活きてると感じたし,そういえば流鶯とユーリ・プリセツキーは中の人同じだし何か通じるものを感じる。。
振り返り動画ではヴィクトルの中の人がナレーションをされてましたね。
それに,オープニングテーマは「坂道のアポロン」の時と同じYUKI。
「坂道のメロディ」もとっても良かったけど,今回の曲も良い曲だと思いました♪
「坂道のアポロン」にしろ「ユーリ!!! on ICE」にしろ,この「ダンス・ダンス・ダンスール」にしろ“動き”においてはほんとに得意な(こだわってる)制作会社さんですね~。

声優さんにおいてはバレエのシーンはプロのバレエダンサーの方にアフレコスタジオに来てもらって,どんな息づかいをしているかということをレクチャーしてもらってって取り入れたとか。
声優さんとして良しとされる息遣いと違うから大変だったとかおっしゃっている記事を読んだ記憶があります。
作画も声優さんの演技も色々と気合いが入った作品なんだなと伝わってきました。
それだけに(重ねてになりますが),やっぱりキャラデザで損をしている感は否めないかな。
原作があるのでしょうがないのだけど…。

このアニメで好きなところはメインキャラ3人のキービジュアルがファンタジックで可愛いのと,流鶯が幼い頃住んでいた家がヨーロッパの古いお家みたいで素敵だった点です。
{netabare}流鶯にとってはあまり良い思い出はないのかもしれないけど…でもどうなのかな。
都と出会えた場所でもあるし…。{/netabare}

レビューはこんな感じです。
第2期をもしやるようなら必ず観るつもりです☆

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ダンスダンスはレボらない

原作未読

元はスピリッツなのね。やはり少年誌ラブコメと比較しても一段ギアが上がる感じ。バレエを頑張る少年少女のお話です。
なお、ダンスダンス…ときたらレボリューションと答える私。当然の如くモテツールのヒップホップに健康男子のベクトルは向かうのです。ダンレボに『白鳥の湖』『ドンキホーテ』があるとは寡聞にして知りません。男の子がバレエなんて…とクソガキな私だったら躊躇なく冷やかしてそうな気もします。実際そんな被害に遭って憧れに蓋をした子が思春期を迎え幼少期の情熱が蘇る流れ。

題材が美を求める性質のものとなると、精緻な動きをアニメーションで表現することが期待されます。『プロ野球スピリッツ』と『パワフルプロ野球』どちらのビジュアルに需要あるかというと圧倒的に前者。…と冒頭から妄言全開でそろそろ叱られそうですがそういうことです。たまには後者的なアプローチも面白いと思いますが本作はまごうこと無き前者のアプローチ。モーションキャプチャーばりばりだと放送前特番でしっかりとアピールしてました。

・少年誌ラブコメより踏み込んでいる情愛描写
・普通の男の子がバレエに食指が動くということ
・手足の指先までの踊りの再現度

土台となるのはバレエの再現度すなわち成果物の魅力なんだと思います。体軸のブレや手先の表現についてべた褒めセリフかましてもそう見えなければまるで説得力がありません。まずはこちらクリアー。
目に見えるものが良ければ次の段階ではそこに乗せるセリフの魅力でしょうか。モーションキャプチャーだけ頑張ったアニメと言われないようにするためにはこれも肝心です。こちらもクリアー。
特定の競技を扱いその競技描写が優れていて、そこに携わる人たちの想いが乗ってくればさらによい。ここで初めて好みが別れるんじゃなかろうかと思います。私は“冷やかされて諦めてそれでも悶々としていた”主人公の想いがどう変化してくるかに序盤の尺を使ってたことを評価してます。理由は後述。
もちろん競技者(表現者)のバレエに向き合う態度から想いを推し量るにせよ一人じゃなく複数人いるわけです。分かりやすいとこだとラブ要素なんですけど、そりゃ少年誌より“性”を意識しますよね。最後にこちらもクリアー。

好み別れるとこはしゃーないのですが、わりと基本というか王道を踏まえていて、最低限素材の良さを堪能できる良品なんじゃないかと思います。



※ネタバレ所感

■村尾潤平(CV山下大輝)
冷やかされた恥ずかしさで一度は諦めるも已むに已まれぬなんとやら。

{netabare}洋舞祭りでの独断専行を一つの例にしてもこの主人公は自己顕示欲のかたまりなんですよね。分のわきまえなさって一線級の活躍するような頭一つ抜けた人は多かれ少なかれ持ち合わせてる資質ですけど、実際近くにいたらわりと困る。そんな主人公。
ここで幼少期の断念話に戻ります。いざバレエやると決めるまでの曲がり道がけっこう長かったです。リミッターは森流鶯(CV内山昂輝)に解除されるわけですが、その後の浮かれっぷりときたら。
先天的なものである“性格”を環境因子いわば後天的なものである“我慢からの解放”でブーストさせました。“骨格”至上みたいなとこ作中で説明されるくらい先天的要素重視なバレエにおいても後天的というか積み重ねや行きがかり上のものがうまく絡み合って今がある!みたいな展開が良かったと思います。{/netabare}


■一対一のキャラ相関がせつない
見てると各キャラ自分に足りないものや欲しいものを他の誰かが持ってるなんてことがザラでした。

{netabare}例えば主人公クラスなら“華のある”潤平と“華のない”流鶯。
逆もしかり。高さがあって正確な流鶯と低くて粗削りな潤平。
母から見放された千鶴は日本トップクラスのプリマとなり、寵愛を受けた真鶴はバレエとは別の道へ。
その子供たち。孫の五代都(CV本渡楓)と流鶯とでは呪縛のかかりっぷりが対照的。そして共依存。
プリマに向いてない五代都(CV本渡楓)と対照的な生川夏姫(CV福圓美里)。こちらも身長で逆転現象が。

『才能』『考え方』に留まらずいろんなものを、誰かスーパーワンな存在が総取りするのではなく、各キャラに凸凹上手く分配しているようでした。
それなりに主要キャラ多めな数ある作品の中でもAさんとBさんとの対比がところどころになされ過ぎていることはこの作品の特筆すべき点かもしれません。{/netabare}


最後に、男子が少ないゆえの希少価値。そんなよりどりみどりにガキの頃から気づいていたら私もモテ人生を歩めてたかも、と妄想ダンス。
…なーんてことを思いつつ、下心全開の本作主人公くんと干支何周りしてる私も似たようなもんだと目を細めるのでした(違っ)。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 22

75.9 4 2022年度の中学生アニメランキング4位
からかい上手の高木さん③(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 4.0 (323)
967人が棚に入れました
「からかい」が縮める、二人の距離――。 2022年、見守りたい初恋が、ここにある。 とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに、何かとからかわれる男の子・西片。 高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。 どうにかして、高木さんにひと泡吹かそうと奮闘する日々…。 移ろうものは季節だけではなく、西片の心にも…? 一方、優勢とみられた高木さんにも、ゆらぐ事態が―? スキを見るか、スキを見せるか― ニヤキュン指数100%の「からかいバトル」、 いよいよ最終ラウンドに…!?


声優・キャラクター
高木さん:高橋李依
西片:梶裕貴
ミナ:小原好美
ユカリ:M・A・O
サナエ:小倉唯
中井:内田雄馬
真野:小岩井ことり
高尾:岡本信彦
木村:落合福嗣
浜口:内山昂輝
北条:悠木碧
田辺先生:田所陽向

薄雪草 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ウィークポイント・ゲッター

自尊心 VS 自負心。

からかいは、気負い過ぎるプライドをチクリと突いて、ウイークポイントをストロングポイントに切り替えるハイテクニック。
そこにはちゃんとしたルールがあって、ちょっとだけ自尊心をくすぐり、ちょっとだけ自負心を軽くさせるのがセオリーです。

間違っても、容姿をあげつらったり、悪意を滲ませたりするのはミスリード。
そんな思惑は、高木さんレベルの手にかかれば、西片くんの横にも立てない破目になるでしょう。


~     ~     ~     ~


髙木さんにとっては "ハンカチ王子" にも見えた西片くんなのですから、なおのこと "上手を気を揉むからかい" だったはずです。

それを乙女心とひとくくりするなら、西片くんへの恋心をじっくりと観察して、男ぶりを磨き上げてほしいと思います。

二人がくりだすあの手この手の応酬は、キモチをグイっと乗せたり、ヒラリと躱(かわ)したりしながら、恋へと成就させていくさわやかなキャッチボール。

3クールにわたる高木さんの変化球は、西片くんをどれほど色めき立たせ、ストライクゾーンを広げたことでしょう。

それは、実のところ・・・髙木さんのリードのままは悔しいし、変に気遣われると、そこはプライドとしてどうなのか?と・・・。

とは言いつつ、いったいいつになったら、高木さんの構えたミットに燃えるストレートを投げ込むのかな?とヤキモキしながらの観戦はとても楽しかったです。

そんなわけで、西片くんのとんでもなワイルドピッチにも、サイン違いの逆ダマにも、神業対応するのが高木さんのキャッチング。

頭脳的な配球術も、軽やかなフットワークも、西片くんの球筋があんまり魅力的すぎて、どんなふうにでも応えますってキモチなんでしょうね。

 
~     ~     ~     ~


西片くんのリアクションが、予想外のファインプレーを見せる時に限って、髙木さんにはカウンターパンチならぬジャイアントキリング級のサプライズが訪れます。

それは、時を止めておきたいhappinessと、時を進めてみたくなるdesire(おねだり)とが、一瞬同居したかのような表情になる高木さんですからすぐに分かります。

西片くんは、どうしてそんな乙女心の萌(きざ)しにも、今ひとつ核心のコースを攻めきれないじれったいピッチング。
そもそも「100%片想い」が愛読書では、コーチングに全然役立ってないんじゃない?と勘ぐってしまいます。

だって、高木さんのプレイングは、漫画の主人公とは真逆をいくタイプなんです。
ゲームプランのしたたかさを見れば、片思い路線のままでは、イメージトレーニングには結びつきませんよね。

でも、右往左往するゲーム展開があるから、攻めどきの逆転満塁ホームラン(それともせめてポテンヒット?)の期待値をあげてしまう髙木さんなのでしょうね。

こんなにドキドキさせられるバッテリーには、球場いっぱいに陣取ったサポーター(視聴者)のリアリティをグイグイと刺激するはず。

ペナントレースの最終ゲーム、9回の裏ツーアウト満塁の場面で、ピッチングマウンドに立つ西片くん。
正面に構える高木さんのミットに、どんな球を投げ込むかと、ファンならなおさら目が離せませんね。


~     ~     ~     ~


からかいあって想いに触れ、からかわれて思いを重ねてきた西片くんと高木さん。
二人を見守るサブプレーヤーたちも、彼らを優しく見守るグラウンド装置も、とても素晴らしかったです。

1期のOP、大原ゆい子さんの「言わないけどね」には惹き込まれました。
EDもたくさんの楽曲が歌われて、工夫も凝らされていました。
高橋季依さんの涼やかな声に中てられた方も多かったのではないでしょうか。

からかい上手とは "好きこそものの上手なれ" の気持ちです。
何事も、好きであってこそ上手になる。
いまは遅々と感じても、ときに未熟だと凹んでも、本当に好きならばゲームの流れを捉える熱量は尽きないはず。

西片くんへのからかいを上手にと努めてきた高木さんのスタンスは、まずはそこがスタートなんですね。
目の前の勝ち負けよりも、口に語らい、手のひらを重ねるひとつ一つのサインの交換に、シンパシー(共感)とエンパシー(思いやり)に心をときめかせていたのでしょうね。

いつか、二人のからかいがからかいでなくなる "ここぞの勝負どころ" が巡ってきます。
ゲームセットの日は、晴れて紳士淑女なステディを始められる記念日にきっとしたい二人なはず。

からかいの先に見えてくるのは、二人だけの世界に通じていく "好き上手" 。
そのときのお作法は、からかいとは違う言葉で表現するのが相応しいでしょうね。

もしも4クールがあるのなら、新しいゲームプランがトッピングされていることでしょう。
ペア&パートナーになった二人もほんわかとしたイメージで微笑ましいのですが、トリオ&ファミリーになっていく彼らもにぎやかで楽しそうです。


~    ~    ~    ~


二人の初々しさがブーストする瞬間にきゅんageするのは、実は西片くんのリアクションにトキメクからなんです。
西片くんは、本当はからかい下手じゃなくて、ちゃんとしたからかわれ上手なんですね。

女心を漏れなく下からすくい取る西片くんの絶妙なハンドリング。
万一トンネルしちゃっても、最後までフォローに奔走する西片くん。
男性の方、この意味、分かっていらっしゃいますよね?


もちろん、忘れてはいけないことなのですが、実は、高木さんにもウィークポイントはちゃんとあります。
それは、そもそも最初に惚れたのは高木さんのほうだということ。
その弱みを西片くんに隠しながら、隠しきれないところです。


西片くんの愛読書「100%片想い」は、当然、高木さんも読み込んでいるわけで・・・。
漫画に憧れていた恋バナを、「100%両想い」へとステップアップしていく二人のやり取りは、観ていて本当に楽しかったです。

私はそれを見届けたいがために作品を追いかけてきたようなものです。
劇場版で一区切りとなった本作ですが、コミックには「その後の二人」が描かれています。

はたしてどんなシーソーゲームを魅せてくれるのか。
ご興味のある方は是非 getして、お読みになってくださいませ、ね。


PS

ウィークポイント・ゲッターの意味は、弱みも引け目も負い目も全部ひっくるめて自分のもの、お互いの絆にするという意味です。

西片くん、グッジョブ!
髙木さんも、グッジョブ!

投稿 : 2024/05/04
♥ : 13
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ホップ ステップ そんでステップ

原作未読


3期めということでご新規さんは1期からどうぞ。
私個人としてはちょい飽きました。若干修正変化はあるものの、ホップ→ステップ…ときて次ジャンプかしら?と思いきやもう一回違う足でステップした感じ。
CMで毎度やってた公開ネタバレの影響あるかもわかりません。

 1 (元)高木さん…と二人の未来がわかっている
 2 今夏(2022年)劇場版公開…とピーク後ろ倒しがわかっている

結末(未来)提示されてるので“付き合う(ピーク)まではいかないんけど進展くらいはあるやも”との勝手な期待値をもって臨んだ3期。そういう作風だと言われりゃ反論はできませんが。
中継ぎでいくら良い仕事をしても年俸で先発・抑えに適わんのと一緒ですね。評価は1期(3.7点)2期(4.0点)ときて3期(3.7点)としてます。野球でいえば試合を壊してないし、アニメとして物語的に上積みもある。興行の実行計画としても正しい。導き出せるのは

 この世界観を気に入ってるか否か

中学生男女の微笑ましいやりとりでほっこりするなりニヤリとするを楽しむ日常劇を3期まで観ておいて「飽きた」というのも無粋この上ありませんがそういうことです。
以下は3期めの気づき箇所です

【季節感】
 ざっくり2期は夏で3期は冬。季節ならではの盛り上がりイベントがありました。ただしそれは予想の範囲内。違う足でステップしたと評した理由です。

【土地勘】
 特定の地名が出てきました。瀬戸内の持つイメージが良い方向に働いてます。海が見える教室で机並べて同じ月日を過ごしてる二人も良いのですが、隣町に遠征する校外イベントもちらほら出てきます。
きちんと一年生二年生と年次を重ねて行動範囲が広がっていることがわかります。


別作品で瀬戸内を物語の舞台に選んだ理由を“懐かしさを呼び起こす土地柄”とされてたアニメ監督さんのコメントを聞いたことがあります。西片や高木さんに在りし日の自分が見えるかもしれません。
その昔。夏と冬の間に置かれた春と秋って中途半端だけど知らないうちに心動いちゃう季節だよね~って曲がありました。夏冬の盛り上がりイベントを経て桜舞う季節に3期は幕を閉じました。

 {netabare}このころはなんとなく 心楽しくて
 知らないうちに 誰かを
 好きになったりします{/netabare}

となるかどうか、続きは劇場版で! 私は配信待ちかなぁ。



※ネタバレ所感

■今期のおうた

もはや風物詩となった毎話の名曲カバー。今回のラインナップはこちら↓

{netabare}① 夢で逢えたら/大瀧詠一(1976年)※いろんな人がカバー
②③Over Drive/JUDY AND MARY(1995年)
⓸⑤ひまわりの約束/秦基博(2014年)
⑥ 学園天国/フィンガー5(1974年)※いろんな人がカバー
⑦⑧じょいふる/いきものがかり(2009年)
⑨ サンタが町にやってくる/スタンダード曲
⑩⑪スノーマジックファンタジー/SEKAI NO OWARI(2014年)
⑫ 花/ORANGE RANGE(2004年){/netabare}

第1話のエンディング曲は予想とビンゴでした! だがそこまで。以降は外しまくりです。

{netabare}なお選曲について自分にはイマイチでした。大ヒットナンバーに隠れて、そのアーティストのファンが歓喜しそうな選曲だった1期。2期はヒット曲ばかりでイマイチだったんだけど思い入れのある曲がきて轟沈したのと1期EDを持ってくる変化球を評価。
実際に1期のレビューでジュディマリ『Over Drive』ではなく『自転車』持ってくるセンスがナイス!と激賞しといたから3期第2話ではしご外されましたよ。自分自身もセンス抜群とは言いませんが今回の選曲ぶりとは相性悪かったみたいです。救いはセカオワっすね。
なんと言いましょうか。ラブソングで「好きだ」「I love you」を連発したらつまらないじゃない。直接ではないけどどう見ても好きなことがわかる言葉回しがオサレなのよ。そもそもそういった作風じゃん。今回ので言えば文化祭回で⑥『学園天国』ってありきたり過ぎるチョイスってことなんです。今度3年生になる二人ですが卒業で『3月9日』持ってきたらきっと残念がると思います。{/netabare}


■今期のご両人

{netabare}“銀座No.1が転生したら…”が高木さんとは以前とあるレビュアーさんが言っていて頷いたものです。タイトルにもある高木さんその人をまずはご紹介といった趣きの第1期。2期は西片もしっかり出張ってきてラブ要素増えましたよ、っと。
ほぼ100%相手の考えてることわかっているとなにかと楽でしょうね。そこふまえて西片への好意を持っている高木さんですから選球眼は良いのでしょう。いい娘といい坊やだから我々も安心できます。
そんな高木さんでもほぼ100%相手の行動を制御できない(しようとしない)ので物語に嫌味はないですね。不可抗力要素が残ってますからたまにキュンとなれます。{/netabare}

{netabare}着目したいのは攻守ともレベルの高さが見える高木さんでしょうか。1期のサムネ(2022年4月現在)にも代表されるあの首の角度と上目遣いは攻撃力高めです。よくよく見ると西片にしか使ってないのでライバルへの魔除けにもなりますし、これ重要なんですが女子の敵を作りません。
3期では高木さんと西片以外のクラスメイトとの絡みも増えてました。気さくに対応しつつも嫌味なく一線を引けるポジショニングも秀逸ですね。つくづく思います。なんでこの娘中学生なんだろう、と。{/netabare}

{netabare}西片は一歩ずつ大人の階段登ってる感じ。男女の性差で精神年齢女子上めなのはしゃーないしそこ突っ込むのも無粋ではありますがこういった関係性の作品多いですよね。
中学生なら手探りながらでももう少し恋愛や性欲模索するでしょうに。どうも未成熟な♂を甘やかしてくれる理想の♀的な構図が世に溢れていて食傷気味です。マッチョ志向流行らんのかな。{/netabare}



視聴時期:2022年1月~2022年3月 リアタイ

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2022.04.16 初稿

投稿 : 2024/05/04
♥ : 36
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

応援したくなる初恋

途中から見ても楽しめますが、必ず1期から見てください。

個性的なキャラは何人か出てきますが恋愛関係は髙木さんと西片の二人だけの世界ですし、シリアスな展開とか修羅場とか浮気とか全然ないピュアな恋愛模様なので安心してみていられますね。

3期もとても良かったです。
相変わらず高木ちゃんの表情変化がとても生き生きしていて力入っているのがいいですね。
特に不意に嬉しいことがあったときの間のとりかたと、直後の表情がすごく良くて、喜びをかみしめている感じが出ているのが可愛くていいなあと思います。

西方も相変わらず反応が可愛くていい!
全然進歩しない子だけど、根が優しいのがすごくよくわかるエピソードも多くて、高木ちゃんが好きになるのもわかる。

3期見て思ったんですが、男子中学生ってこんなに恋愛に疎いもんなんですかね?
クラスの男子がみんなあまりにも恋愛に無関心すぎるような気がしたけど、私の感覚がおかしいんでしょうか?
西方はありえないくらい鈍いですが、クラスの男子の中では数少ない女子を意識している男子ですね。

あと、細かいことですが1期はほとんど西方以外と絡まなかった高木ちゃんが、2期3期と他の女の子と仲良くしているシーンが増えたのは良かったと思う。最初は友達いないのかなこの子?って思っていたので。

マンネリじゃないの?って意見はその通りだと思いますが、私は二人の恋愛模様をもっと見ていたいのでとても満足しています。

【1期~3期までの高木さんの変化と恋愛模様】
{netabare}
一期からやっていることがほとんど変わらないように思われるかもですが1期2期3期とこのアニメを楽しむポイントは少し変化していて、

1期は西片視点で話が進んでいて髙木さんの心理描写がないので、ラブコメなのはわかるけどどういう方向に進展するのかわからなかったんですね。
そうしたら一期後半でだんだん髙木さんの気持ちが描写されるようになってきて、最後は実はずっと西片を一途に思っている髙木さんの絵を見せて締めていました。
髙木ちゃんこんなに西片好きだったんだ、なにこれかわいい、これからどうなっていくんだろう?ってところで終わった1期。
2期はそんな髙木さんの気持ちがわかって見ているから、普通のラブコメのつもりで髙木さん積極的でかわいいって思いながら見てました。
でも髙木さんの核心が良くわからないところは一緒で、髙木さんはどういうつもりでこういう関係を続けているのかがわからなかった。

1期から髙木さんには好きな気持ちを隠す気がないのは一緒だけど、1期のときはまだ西方が恋愛を意識していないのは明白でした。
2期になるとはたから見たら完全に付き合ってるようにしか見えないくらい親密になっていて、なんで付き合わないの?って疑問もありましたが、髙木さんが友達以上恋人未満の関係が心地よくて、今の関係を続けたいからこれ以上の距離に踏み込まないのかなって思っていました。

でも3期でそれはちょっと違うんじゃないかって思った。

西片との思い出を積み重ねるたびに少しずつ髙木さんのアプローチにも変化がでてるんですよね。
3期見て髙木さんはただ西片の気をひこうとしているわけじゃなくて、西片が大人になって女として自分を見てくれるまで待っているんじゃないかって思った。

西片が髙木さんを友達以上に見ているのは髙木さんもわかっているでしょうし、高木さん主観でも好きって告白すればOKもらえそうな関係ですよね。
でも西片はまだ子供っぽいところも多くて、恋愛がなんなのか良くわかってない。
そんな西片に告白して強引に大人のステップに進むよりも、西片がそういうステージに上がるまで待っている感じがして

髙木さんは積極的にアプローチするタイプだから、普通の女子中学生なら「好き」って言いたくてうずうずしていると思うんですよ。
好きって言いたいけど勇気がでないか、勇気出して言っちゃうかの違いはあっても、積極的にアプローチしておいて伝えずにいるのは結構しんどいと思う。
でも髙木さんはすごく心に余裕があって、「好きって言いたいのにもどかしい」とか「西片気づいてよ」とか「見ているだけでドキドキしちゃう」とかそういう惚れた弱みが全く見えなくて
ずっと西片をてのひらの上で遊ばせてるような感じが、なかなかできることじゃないと思う。まるで熟練の夫婦のような余裕なんですよ。
しかも周囲の目気にせずアプローチすることで他の女子が寄ってこないようにしているところが上手い!

ただ、恋愛って早い者勝ちなところあって、両想いでも他の人から告白されたらあっさり付き合っちゃうことってよくあることで
髙木さんのこの恋愛スタンスはかなり危うくて、じっくり関係を進めているうちに好きな人を泥棒猫にとられて後悔することもありそう。

それでも西片の気持ちが自分に向くのをじっくり待っている感じがとてもいいなって思いました。
CMのキャッチフレーズで「応援したくなる初恋」ってありますが本当にその通りだなと思いながら二人を眺めていました。
{/netabare}

【3期で気になったこと】
{netabare}
不思議なのは、高木さんがお姫様で王子様役を決めた時に西方以外の男子が高木さんを意識している感じがなかったことかな。
何人か照れて赤くなる子がいてもおかしくないと思うけど

西方と高木ちゃんの娘が出てきましたね。外見が高木ちゃんで性格は西方似かな?
でも娘ちゃん西方以上にちょろそうで、西方が娘離れする日も早そうですね。

高木さんが宮沢賢治の春と修羅を読んでいましたが、何か意味があるんでしょうか?
結構この作品そういうの意味があることが多いけど、私は読んだことないのでわかりませんでした。
そのうち読む機会あったら確かめてみたいと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 35

74.1 5 2022年度の中学生アニメランキング5位
モブサイコ100 III(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (202)
712人が棚に入れました
何かが「100」になったとき、爆発する少年・モブ。 外見はいたって普通だが、実は強力な超能力の持ち主。 師匠であるインチキ霊能力者・霊幻新隆が営む霊とか相談所で厄介な依頼を手伝う日々の中、フツーの青春を願うモブに平穏な日は訪れるのか? 青春を原動力に超能力が暴走する! 世界が待望するシリーズ第3期鋭意制作中!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

正直蛇足だけど最終回のラストは良かった。

{netabare}
2016年から続くアニメだけど、これにて完結ですね。
3期は2期までのような激しいバトルはなく、キャラの日常などに焦点を当てた話が多め。
正直蛇足感が強い三期だったけど、最後の話だけは良かった。
1期を85点としたら、2期が90点ぐらいで、3期は65点ぐらい。
言いたいことも色々あるけど、まあ満足ではある。

最初のエクボの展開は今更敵対展開やります?って感じであまり乗り切れなかったし、だからエクボ退場の回も神回と言われてたけど個人的にはあまり刺さらなかった。
2期の最上戦や爪との決戦の辺りでエクボは利己的な野望を捨て去っている印象だった。
モブに関しては、一切周りに流されずに、自分の判断で世界中全員が洗脳されていると判断して立ち上がった点においては成長を感じられて良かった。
結局エクボが洗脳を行った理由には全く共感できなかったけど、最後力ではなく説得で終わらせるのは、力がすべてじゃないことを謳っているこの作品としてはよくできてるなと思った。

それで、モブが事故に合うところから始まる暴走展開。
いつかあると思ってた展開だけど、偶発的な事故きっかけに持って行くのはえぇ...ってなってしまった。
ただ、そこを除いて最後の方の展開は良かった。
今までモブとの戦闘などを通じて改心したキャラたちが今度はモブを救うために立ち上がる素直に熱い展開。
特に花沢と鈴木は印象的。
民を救った後の「今回は僕の勝ちかな」の決め台詞はかっこいい。
モブサイコで二番目に好きなシーン。
鈴木の話は、自分の大切なもののために無謀な勝負を続けずに撤退するのが状況や自分の力を俯瞰できていてかっこいいなと思った。
霊幻のシーンも良かったには良かったけど、2期の7話と比較してしまった。

そしてラスト。
エクボ生きてるんかいとか、モブ無罪放免かよとかいろいろ言いたいことはあったけど、そう言う細かいことはまあいいかな。
最終的に大団円オチ、それぞれがそれぞれの道を行くエンドで各キャラの成長をしっかりと描き切れていたと思う。
3期までずっと無感情だったモブが最後に笑うシーンはぐっと来た。
ケーキをあえてよけずに師匠にちょっとしたいたずら?をするのも、年相応の中学生感があっていい。
大き目の話以外だと宇宙人回とかあったけど、その辺はあまりいいと思えず。

作画に関しては言うまでもなく。
このアニメの戦闘シーンの構図は本当にセンスの塊。
ただ、OP映像は正直よう実2期OP並みにダサい。1期から順調に落ちてる感がある。
曲自体は相変わらずED曲の方が好き。
モブのEDは全部ハイレベルだから甲乙つけがたいけど。

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
歌詞OP嫌い。1期から順調に落ちていくOP映像。
いいとも悪いとも言えんな。てかこっから何やるんだろう。
そういや中学生だったか。
高校入試なら決めんくても。自分のせいだろw
1週間後には元通りになってそう。子供おじさん ED今までで一番かも。

2話 ☆7
てかもうやることやり切ったよねこの作品。
てかこのおっさんでも野良相手だと十分強すぎてもうモブいらんくねw
一瞬で流される文化祭。

3話 ☆7
リア充アピ 宗教の教祖とか逆に引かれそう。ロゴでよくばれないな。
日輪まだおるんかよw これ本人?

4話 ☆6
いかにも怪しい宗教の糞商売って感じだなw 洗脳最強。
これエクボ? エクボ敵対展開やめて欲しかったわ。糖質になりそう。
霊幻も洗脳されてそうだな。

5話 ☆6
サイコヘルメット信者になることでのメリットを語れよ。
結局幸せを感じさせてるってそれ思考操作してるじゃん。
まあ、序盤に比べて自分一人の意思を貫いている行動しているのは成長を感じるけど、偶然今回は自分の考えが正解なだけで、それで能力振りかざすのはちょっと怖いな。
こういう対立は両者の意見が理解できないとあまり面白くない...。

6話 ☆6
まあテーマ的にはこういう説得展開もありなのかな。
エクボ死なないよね? 思い...出した!

7話 ☆6
正直モブサイコはもっと派手なバトルをみたい。
てか自称超能力者とか罵倒してるけど、爪との戦い目の当たりにしてきたよな? アーニャじゃん。
今期心読める超能力者多すぎだろw
へとへとなのにかっこつけた立ち方してるの草。糖質かな?

8話 ☆5
OPほんとダサい。これ何しに来てるんだっけ。怖い。
確かに感染の心配ありそうだな。怖い。ゲーム機だけ価値が違いすぎるw
宇宙編マジ? なんかなぁ。充電切れたらどうすんねん。
いや今回で完結かよ。5億年ボタン見てた気分だわ。

9話 ☆6
引越し前に告白してどうなるw 脳筋思考 花沢久々だな。
つぼみさんって割とストーリー上空気じゃない? 電話で告白かよw
あのなんかあのw 確かに花屋向きだなこいつ。
今どき3DSやりやがって。車じゃなくて猫を動かせよ危ない。
止まるんじゃねぇぞ…。事故多すぎ。
超能力者って体強化はされてないの…?

10話 ☆5
誰得展開だよこれ…。
暴走展開はいつかやるとは思ったけど、持っていき方が適当すぎん?
よう生きとるな。ここまでモブが滅茶苦茶やる展開全く望んでなかった。
えぇ…。僕の勝ちかなという遺言なのはかっこいいけど。
迷走しとらん…?

11話 ☆10
こんな災害起きてるのに学校で会議してたんかよw
鈴木が主人公でもモブがラスボスみたいだw
幾多の衝撃に耐えてる花束が最強説。作画神。逃げるんかよ。
まあ逃げも大事だな。いつも噛ませの肉体改造部。
歩くだけのシーンなのに構図と作画が凄くいい。今回は最高だった。

12話 ☆10
友達としての関係あったのか。まあ霊幻がモブを特別扱いしてたのは事実。
作画流石だわ。やっぱりこの作品においてモブの相方的存在は霊幻なのか。生きとったんか。
良いけど、2期の7話を越えられないなぁ。街はどうするし。
振られるんかよ。死者おらんのか?
モブが感情を得た。まあ、結局満足な作品だった。

OP「3」☆6.5
ED「コバルト」☆7.5
4,6話ED「Exist」☆9
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 2

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

脅威的な作画と内容ですが…ツボミのキャラが消化できません。

 結局ツボミちゃんの2面性ってなんだったんでしょうか?彼女だけが唯一の聖女であるということではなさそうですけど…2期のシーンから言って何か能力があるの?そこが分かりませんでした。もう一回考えてみますけど。
 ツボミちゃん2期で告白すべきか?という質問に納得してましたし、メス顔してたので自分からモブに告白したいから断ったということ?塾云々はなんでしょう?未来予知?

 霊幻もツボミちゃんもその他の友達も結局一緒にいるということは重要なポイントかなあと。エクボを含めてもいいでしょう。理由はどうあれ長時間一緒に活動して言葉を交わした人間との人間関係です。特にこの3人がそうですけど、その関係性の描き方に不思議な説得力があります。

 モブの2面性とか承認欲求、モテ期(勘違い)の増長、抑圧されたコンプレックス要するに暗黒面とかまあ人間の心理の問題をテーマには入れていました。が、そこははっきりと言葉で説明があります。
 自分は自分…だけどそれを言い過ぎるのもちょっと違いますよね。幾つも自分がいてその全部が自分だと。ただ、それにしてはやっぱりツボミちゃんなんですよねえ…不思議なキャラを配置しましたねえ…

 UFOのところはなんでしょうね?目の大きさ、ミニスカで手足が細いキャラ造形は2次元萌えキャラのカリカチュアなんでしょうか。UFOはフィクションのアナロジーですよね?
 卒業してゆく部長の物語なので、なんとなく思春期の妄想というか2次元を否定的な意味で描いているのではない気もしますが、どうなんでしょうね?部長と部員の関係もまた関係性の話でした。

 そう言えばブロッコリーってキノコ雲を象徴しているのかと思ったら、なんでしょうね?「ラピュタ」オマージュがしたかっただけ?UFOのところと一緒で2次元(特に駿氏)になにかいいたいのでしょうか?
 ブロッコリ―が宗教のシンボルですねえ。一時猫も杓子もブロッコリーと騒いでいた時期がありましたので、そういう根拠のない風説によるSNS的な洗脳を言っているのでしょうか?

 モブサイコ全体を通じて、宗教や開発セミナーのようなものをずっと描いています。人間の弱さを描くというにはあまりにも頻繁に描かれます。ちょっと闇も感じてしまいますが「ワンパンマン」のヒーロー協会の無能も描いていたので、そういう人間の絶対権威的なものを相対化したかったのでしょうか?

 まあ、まだ噛めば噛むほど味がでそうなので、しばらく考えたらまた見るかコミックスを買うかすると思います。それにしても3期よくアニメ化してくれたと思います。コミックスの絵柄のハードルが高いので助かりました。

 正直、目に見えるテーマ性で言えば2期がピークだったとは思います。2期の評価はあげたいですが、3期ですねえ…表面的なテーマは凡庸なんですけど、やっぱり霊幻・ツボミ・エクボとの関係性、宗教、2次元に対する何かはよく考えたいなあ。


 で、作画です。最近興味をもって作画のクオリティの評価の仕方を研究中ですが、すごかったです。「ワンダーエッグプライオリティ」「おにまい」「DO IT YOURSELF」「チェンソーマン」などとは違った種類ではありますが驚異的な作画だと思います。
 ちょっと前に無料公開中の「機動戦艦ナデシコ」を見て、90年代中盤のオタクアニメの作画の凄さを体感しましたが、違った種類の進化はあるな、と思います。

 ということであらゆる点で高水準のアニメでした。現状では2期よりも消化不良なので若干点は下げますが、すごいアニメでした。何か気付きがあれば再評価します。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 8
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

モブがモブでなくなった日

【紹介】
モブのような冴えない外見、感情が薄くてちょっとサイコパスな内面
モブ・サイコな少年が、インチキ詐欺師と出会い、一緒に死闘を生き抜き、お互いに心を通わせながら本当に大事なものは何か?「たしかなこと」を見つけていくハートフルコメディ完結編

【感想】
期待が大きすぎて、途中「え?」ってなるところも多かったけど最後はいい感じで終わったので良かった

3期で最高だったのは霊幻師匠のカッコ良さ
{netabare}
それから、ずっと無表情だったモブが最後に笑顔になるシーンに思わず涙が出ました
今までのバトルもドタバタした日々も、全部この笑顔のためにあったんだなあって思う

【モブからの卒業】
最初はどうしようもない詐欺師だった彼は、自分が凄い能力者だと嘘をついてモブをだまして金稼ぎの道具にしていて、バレたら商売ができなくなってしまうとビクビクして本当の自分を隠してきました、でも無感情だったモブが自分の中に生まれてくる人間らしい「負の心」と「正の心」との間で葛藤しているのを見て今まで必死に隠してきた秘密を打ち明ける

何を今さら・・・
本当は霊幻に力なんてないことくらい、モブはとっくに気づいている
でも彼にとって一番大事な秘密を、誰にも知られちゃいけなかった秘密を、
霊幻の口から明かされた・・・それは真の友情の証なのだと、気づかないほど今のモブはもうにぶくない
無感情だった昔の自分だったらきっと気づけなかった・・・でも霊幻はモブに人間らしい感情をくれた
はじめて生まれる悪い心・・・それも人間らしい心なのだと気づかされたモブはやっと本当の意味で人間になれました
それは、嘘の自分を明かしてくれた師匠の想いが届いたから・・・

【片思いからの卒業】
ヒロインのつぼみはずっとお話のなかでそんな重要な感じでもなくて、モブが片思いしてるのがとってつけたような蛇足感あったけど、最後ちゃんとモブの気持ちを受け止めたうえでふられたっていうのはシナリオ上も、モブにとってもすごく意味のあることだと思います
ふられるのは当然なんですよ、だって彼はまだ自分の心の形に気づいたばかりなのだから

最初、感情がほとんどなかったモブがだんだん人間らしくなっていったけど、彼が人間になれたのはモブの超能力を怖がらず普通に接してくれて見た目かわいくて高嶺の花で憧れのつぼみへの片思いのおかげじゃなくて、だらしなくて冴えなくて残念な詐欺師・・・霊幻師匠やえくぼとの真の友情だったってことだと思う

だから1期も2期もつぼみはヒロインポジションなのに扱いが軽くて存在感がなかったんだと思う
恋愛って遠くから一方的に見つめるだけでは成立しないから

【モブがモブでなくなった日】
でも霊幻師匠と心の底から認め合って、自分の負の気持ちとも向き合ってやっと人間になれたモブになら、つぼみも「その他大勢のモブ」ではなく、ちゃんと正面から向き合って「一人の男として」見てくれるでしょう、付き合えるかどうかはこれからのモブしだいだけど

モブの人生はまだスタート地点に立ったばかり
これから彼にはヒトとしての人生が待ってる
きっと不器用な彼はいろいろ苦労し、思い悩み、また暴走することもあるでしょう
でも、きっと彼が悩んだ時には弟とえくぼ、そして師匠が助けてくれる
もしかしたら、つぼみが支えになってくれることもあるかも

モブ・霊幻・えくぼ・・・それぞれが人として成長して未来に向かって歩いていく姿が良かったです! {/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 26

75.3 6 2022年度の中学生アニメランキング6位
劇場版 からかい上手の高木さん(Webアニメ)

2022年6月10日
★★★★☆ 4.0 (112)
366人が棚に入れました
とある中学校、隣の席になった女の子・高木さんに、何かとからかわれる男の子・西片。
どうにかして高木さんをからかい返そうと策を練るも、いつも高木さんに見透かされてしまう。
季節はめぐり、3年生に進級した2人。
周囲は将来を考え始め、不安と期待が入り混じる中、高木さんと西片の距離は未だ変わらぬまま。
そして、中学最後の夏がはじまろうとしていた――

夏休みが始まる前日、2人は帰り道で偶然ちいさな子ネコと出逢う。その子を「ハナ」と名付け、神社の境内で母ネコを見つけるまで面倒をみることに…。
徐々に懐いてゆくハナを見守りながら過ごす2人。このかけがえのない時間は、ずっと続くものだと思っていた・・・。
そして、このちいさな出会いをきっかけに、新たな想いが芽生えはじめていく――。
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

劇場版 からかわれ上手の西片くん

人気アニメの劇場版です。
正直、見に行くか悩みました。
若干3期あたりから西片くんのパターンに飽き飽きし始めていたからです。
私の高木さん3期レビューに目を通して頂いた方は知ってると思いますが、あまり高評価に踏み切れない星とレビューになってしまってました。

でも、私が劇場に足を運んだのはここまで来たら最後まで見届けようではありませんか!
と、劇場版くらい西片君は男を魅せて欲しいと思ったら!
と、飽き飽きし始めただけで冷めてる訳じゃないし、この作品の良さも沢山の人が作品を愛する理由を知ってるからって3点です!

さて、物語は高木さんと西片君の過ごした3年最後の夏休みが舞台です。

見ていて感じたのは懐かしさでしょうか?
グリコのゲームなんて懐かしいですね。
小学生の頃に学校の階段でしてました。

いじりも、グリコの中や水中の中に授業中など少し入っては居ますが、西片君のたまに出る卑怯な手的なのはありませんでした。

後は猫の話も。
野良仔猫を神社でお世話する話、私も昔やりました。
私の場合は、子犬でしたね。
後、弱ったモグラも保護しましたが、最後はそちらは何も出来ずでした‪(͒ ⸝⸝•̥𖥦•̥⸝⸝)‬

そうした、自分も昔していた様なエピソードが詰め込まれていて、懐かしさをかんじました。

後、中学3年の最後の夏休みってのもポイントですね。
私は何をしてたかなw
ただ、なんだろ?中学3年ってなんか凄く楽しかった気がします。

だから、作中に出てきたあの切なさは凄く伝わる物がありました。
卒業してもずっとこのままでいられるか解らない。
だから後悔する夏休みにはしたくない。

アニメでは、西片君が少し卑怯で狡くてその上で結局高木さんに敗北する。
そんな西片君に私は呆れてしまって居たのですが……夏休みの西片君は頑張っていました。

{netabare} 友達が好きな人と一緒に過ごせる夏休みの僅か1日に虫送りのイベントの手伝いに借り出される事になるのですが、西片君は嫌な顔1つしないで変わってあげるのです。{/netabare}
そこに友達に対しての優しさを感じる事が出来ました。

後は虫送りのイベントで妖怪を怖がり駄々っ子の女が怖がらないように優しく説得する姿も凄くよかったです。
子供と会話する時にしっかり屈んでしっかり目を見て安心させてあげる所も、しっかり子供目線になって考えてあげられる人なんだと関心しました。

後は、からかい貯金。
{netabare} 高木さんに負けた時に戒めとして貯金をしていたのですが、その時のお金を仔猫の餌に使ってあげたりと素敵です {/netabare}

私はアニメで西片君を見る目は厳しめなので、貯金してもいつかは自分の為に使うんでしょう?なんて考えていました。
{netabare} そしたら、全額猫ちゃんの為に(⸝⸝⸝´꒳`⸝⸝⸝) {/netabare}

後、2人が猫ちゃんの里親を探すのですが中々見つからず、両親を説得した高木さんが飼うことになったのですが、猫が行方不明。

{netabare} 見つけ出した時は見知らぬ親子に連れられて居て、親子に連れて帰られてしまう……
話を聞くと、前に飼ってた亡くなられた猫ちゃんにそっくりだと子供達は嬉しそうに話している。
正直、あそこまで飼いたい理由をあんな大声で……
あれは高木さんと西片君が聞いてるのを気づいているのでは?ってくらいの策士ファミリーですw

だけど、西片君は仔猫を返してもらおうと走り出すけど、高木さんは手を掴み止めます。

多分、猫を返して貰ったら、あの子供達は泣いてしまう。
一度飼い猫に涙してるのに、再び猫で涙を流させてしまう。
そして、あの家族なら猫を大切にしてくれると感じたのでしょね。
猫の幸せと子供達の気持ちを考え優先した結果の判断ではないでしょうか。 {/netabare}

でも、彼女は、よかったと泣いてしまう。
{netabare} 寂しさか、悲しさか、飼い主が決まった安心感か、涙の本当の意味はわかりませんでしたが、彼女の流した涙はなんだか…… {/netabare}

でも、そこで西片君が高木さんを元気づける言葉一つ一つを必死に繋げていく。
{netabare} 高木さんも幸せになるよ。高木さんを幸せにするよ」彼の精一杯の告白……もしかしたら西片くんには告白ってよりも、ただただ高木さんに元気になって欲しかったのかもしれません。 {/netabare}

でも、そんな西片君はカッコ良かったです。

劇場版では、その辺に西片君の良さが凄く出て居て、高木さんが西片君を好きになった理由が解った気がする劇場版だったと思います。

EDもナイスチョイスな曲でした。

そして、EDの後に、{netabare} 結婚して家族になって虫送りのイベントに参加してる、西片ファミリーの姿がありました。
父と母と娘{/netabare}

実はあの夏の虫送り。
{netabare} 2人はホタルを見たくて参加したのですが虫送りの期間は時期的にホタルが少なくなってる時期なんだそうで見えませんでした。

家族になって参加した虫送りは西片ファミリーを祝福する様にホタルが沢山光っていました。
そして、家族がもぅ1人……いいぇ、家族がもぅ1匹。{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 11
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

小さな想いが育まれる素敵なひと夏

【物語 4.0点】
TVアニメ版では毎回複数エピソード構成で原則冒頭にタイトルが示されたが、
本作では中3最後の小さいがハートフルな、ひと夏を描いた73分の長編ワンエピソードの形式を取る。
タイトルで概要告知されない『高木さん』ってドキドキしますね。

西片VS高木さんのからかいバトルや中学生生活はこれからも続いていくのでしょうが、
鑑賞後はいい最終回だったな~という余韻が残りました。
今後、スピンオフのアニメ化等もあるのかもしれませんが、
本編アニメはこれで完結でも綺麗で良いかなと感じました。

尚、エンドロール終わるまで立ってはいけない映画は多々ありますが、
本作は特に最後まで見守らないと後悔すると厳重注意しておきます。


【作画 4.0点】
アニメーション制作は1期以来のシンエイ動画が続投。

背景、作画で劇場版クオリティの恩恵を一番感じるのが水の表現。
光の反射により多彩な表情を見せる水面が、
たった一度の忘れられない中3の夏の風景を強く刻みつける。
だから、{netabare}木村くん等に一生残る卒業アルバム用写真を画像加工したりするな{/netabare}と注意した
田辺先生は教育者として筋が通っていて尊敬します。

1~3期にかけて、成長なのか、原作尊重なのか、少しずつ等身アップしてきたキャラデザ。
クライマックス{netabare}「幸せにする」{/netabare}と誓った西片は男前でした。
かと思えば{netabare}スク水着て水中で「好き」と疑われる一言を発した?{/netabare}高木さんはまだまだ低等身なあざといロリですし。
大人っぽさと、まだ子供の落差、成長のグラデーション。
高木さんの手元、口元の動きから醸される心情の揺らぎに加え、
キャラデザの揺らぎにも幻惑されドギマギする中3の夏。

シンプルな画面の中で明示された小物による誘導も分かりやすく、
この首輪は、からかい貯金箱(笑)はどう回収されるのか?
キュンキュンしながら楽しめます。

【キャラ 4.5点】
時折、意外とカッコいい所を見せて来た西片。
今回は中3にして、妖怪のともだちを自称して怖がる女児をあやすなど高度な父性を披露。

ついでに高木さんの母性の萌芽を探ってみると、
拾った子ネコの命名法に子育て方針の一端を感じて貴重でした。
可愛かった頃のことを覚えていたいから可愛らしい名前を付ける。
元高木さん娘の名前推理の重要なヒント?です。

子ネコという小さな命に真剣になれる西片&高木さん。
このお二人もういつでも子育てできそうです。

それと西片って実はここまで{netabare}中学皆勤{/netabare}なんですね~。見直しました。
これも、高木さんにからかわれた戒めに続けて来た腕立ての成果なのでしょうかw


3期では西片&高木さんに加え、中井くん&真野ちゃん、浜口&北条さん。
三組三様の大人への階段の進捗をキャラ比較して、
西片らの現在地を確認する構成が多かったのですが、
今回このカップル二組の出番は控え目。
{netabare}北条さんに夏休みのサマースクールでカナダに旅立たれ、{/netabare}
中3最後の夏に干からびていた浜口が不憫でしたw
加えて“キュン子”も出番はなく、主役二人によりフォーカスした構図。

一方、ミナ、ユカリ、サナエ仲良し3組には、この夏、重大な転機が?
一度きりの青春の価値を高める良好なサブキャラを保持。


【声優 4.5】
西片&高木さんが拾った白い子ネコ役には水瀬いのりさん。
みゃーみゃーと庇護欲をそそる鳴き声で二人を命と想いを育む共同作業に誘う。

ペットショップに鎮座していた、新からかいキャラ?のオウム・カツオ役には福島 潤さん。
お調子者ボイスでオブラートに包まないツッコミを繰り返す。
{netabare}「いい夫婦だな~」{/netabare}とか、みんなが思っていても口に出さないことをズケズケとw
くすぐったいので、このオウム、CV共々異世界に飛ばしてもよろしいでしょうかw

私は今回は何と言ってもペットショップ店員・太田役の戸松 遥さん。
動物たちや、命を見守る西片&高木さんの顛末を包み込むように見届ける。
演技にも優しさが溢れていました。


あとは、西片役・梶 裕貴さんが放つ「高木さんめ~」などのエコーがかかった心の声。
劇場だと、とてもよく響きましたw


【音楽 3.5点】
劇伴も1期以来の堤 博明氏。
冒頭いきなりショパン入りのピアノで来た時は、劇場版だから大真面目なのか?と身構えましたが、
からかいが興に乗るに連れ、笛がとぼけ始め、徐々に本領を発揮w
ただ総じて感動系の楽曲が多目の構成だったと思います。

OP主題歌は大原 ゆい子さん「はじまりの夏」
お馴染みの青春ソングも、夏を前に、
挿入歌と合わせて、ギターもウキウキと弾み気味♪

高木さんが歌うED主題歌は何と週替りに4曲も用意w
劇場への集客を狙った、あの手この手の特典商法にこんな手があったなんて。高木さんめ~w
因みに私が鑑賞した初週EDは{netabare}川嶋 あいさんの「明日への扉」{/netabare}
各曲には尺の違いもあってか、EDアニメには余白が生じる。
そこを毎週劇伴で埋めて微調整するのも堤氏の手腕。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 18

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

原作全部買いました。改変の好例ですね。で、実写…どうすんの?

24年3月に追記です。原作全部買ってしまいました。で、実は2人の未来の話って、公式だったんですね。(元)だけかと思っていました。ですので、映画のEDで勝手に未来を見せるな、というのは濡れ衣でした。ただ、公式でも私は未来は見せて欲しくない派なんですけど。

 で、原作の中で時折みせる未来の話で、その中で20歳の時に2人ってカッコイイ石比べで、タイムカプセルを開けに来たという説明がありました。実写版のあらすじを見て「おいおい、違う世界線か?」と思いました。

 それはいいとして、このストーリー原作にはないんですね。良くここまで膨らませました。高木さんの感情表現を見るためだけの話の気もしますが、本筋に絡む原作改変としては、とても良くできていたと思います。
 改変というかちょっとエピソードを付け足したと言った方が正確か。小豆島の風景を上手く使っていると思います。

 良心的で上手い改変の好例ですね。あらためて良かったと感じました。評価3.9ですが、4.0にあげておきます。




以下 24年1月のレビューです。

しめくくり?蛇足?面白いし感動もありますが…ED後の評価は…

 以前のレビューではTVシリーズを劇場版につなげることに文句のレビューを書きました。それについては見解は変わらないです。が、今回少し時間がたって作品そのものを冷静に見られました。

 作品そのものをレビューすると、今回初めて高木さんの感情が見られたのと最終学年・卒業の雰囲気で少しエモい話になっています。しめくくりに来て高木さんがいつもと同じでは困るのでもちろんそれで良いと思います。

 しかし、あのグリコの時の高木さんの戦略の見事さ。自らチョキを出すことで西方がグーで高木さんが負けてもキスゲットだし、西方がパーで勝てばジュースが手に入る。そして西方がチョキで引き分けなら西方がキスを望んでいることになります。高木さん…恐ろしい子…でした。

 で、卒業時期がテーマでしたが…私の感覚だと高校に行くのは楽しみでしかなく、親しい友人と離れる寂しさはありましたが、ああいう季節の終わり的なノススタルジーは感じませんでした。そこが女子の成長の速さなのか、今時の子の繊細さなのか。当時は成長したくて仕方がなかったと記憶していますので、そのマインドにはちょっと私には記憶がない気がします。

 それは西方・高木さんのカップルのマインドも同様で、同じ高校に行くならむしろ明るい未来のような気がするのですが…物悲しい感じの雰囲気と彼らの今まで描いてきた生活とが少しずれている気はしました。高校に置き換えるとちょっとわかる気もしますけど。

 棚田とか港の描写は良かったですねえ…いつにまして小豆島感が出てました。有名か知りませんが、棚田は観光スポットという感じではなく絶景ではありませんがものすごく風情のある場所でした。

 猫ですねえ…わざわざそういうドラマにしなくても…と思わなくはないですが、今まで非人間的だと感じていた高木さんが3期で少し内面が見えてきて、劇場版で…です。そこがカタルシスなんでしょう。

 で、そこからつながる、ED後の最後のシーン、恥ずかしながら前回見逃してました。いいんですよ…いいんですけど、それを見せない方が良かったのではないかなあ…という気がしなくはないです。

 余韻というかどんな未来かわからないからこそのラブストーリーであって、そこを見せてしまうと味わいが…もう(元)の存在を認めてるからいいのかなあ…私はこの点が最近の作品の嫌いなところで、中学・高校で付き合ったカップルがまるで結婚するのがいい未来だ、という結末が多すぎる気はします。

 「オトナプリキュア」に期待したのはそこだったんですけど…作品が好きならそれを望むという気持ちはわかりますけどね。何より原作者が描きたいのかもしれません。

 ED後の存在を知らないほうが、作品には深さを感じた気はしましたが、ハッピーエンドで良かったという気持ちにはなりました。

 評価は…しめくくりとしていい話です。キャラ愛としては満足だけど、長いシリーズの締めくくりとしては不満な要素もありました。そして本作の面白さの本質はむしろ1期2期で、3期で一応終わりが見えていただけに、蛇足感が無くはないです。3期の連続でテレビシリーズでやればまだ納得感があったと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

59.5 7 2022年度の中学生アニメランキング7位
ラブライブ!スーパースター!! 第2期(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★☆☆ 2.8 (175)
277人が棚に入れました
澁谷かのん:伊達さゆり
唐 可可:Liyuu
嵐 千砂都:岬なこ
平安名すみれ:ペイトン尚未
葉月 恋:青山なぎさ
桜小路きな子:鈴原希実
米女メイ:薮島朱音
若菜四季:大熊和奏
鬼塚夏美:絵森彩
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「私を叶える物語」

【物語 3.5点】
「みんなで叶える物語」……『ラブライブ!』シリーズ伝統のコピー。
加えて『~スーパースター!!』では「私を叶える物語」を提示。
さらにLiella!ライブ開演前の円陣では「ソングフォーミー!ソングフォーユー!ソングフォーオール!」と気勢を上げます。
みんなも大事だけど、まずは私から。これが『~スーパースター!!』の特徴なのです。

従来作ではラブライブ!こそが夢であり、スクールアイドルで結果を出すことこそが夢の実現というシナリオ。
一方で『~スーパースター!!』ではラブライブ!をキッカケに自分の夢を叶えるという傾向も強い。
その象徴が、スクールアイドル活動を通じて、諦めていた音楽の夢を再び追いかけ始めた澁谷かのんなのです。


全体構成は、道中キャラ回に脱線しつつも、終盤まで割りとラブライブ!大会を無難にこなしていく。
で、最終盤に{netabare}かのんのウィーン留学?→{netabare}結局、中止!?{/netabare}{/netabare}と急展開。
面喰らう方もいるとは思いますが、ファンとしては上記コンセプトを押さえていれば、
最終盤も、あぁ、ここで、ラブライブ!と夢、どちらを優先するのか?という核心に踏み込んで来たかと首肯できる内容でした。

ただ、1期を観て、テーマをNHK Eテレ向けに一般層にも噛み砕いていけば、
より普遍的な青春アニメとして化けるポテンシャルも感じていただけに、
ラブライバーむけに内向したような脚本は、少々、勿体ないなという気持ちもあり。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・サンライズ

日めくりカレンダーや落ち葉でワイプして場面切り替え。
各話タイトルは画面切り替えを挟まずに、レタリングを駆使して背景に埋め込み視聴者の興味を持続。
テンポアップのための映像編集の工夫は2期でも継続。

ここはキャラを動かして楽しませると決めた所には、ソースを集中させる配分も相変わらず良好。
その点から面白かったのが『ラブライブ!』恒例の花田脚本カオス回?とも目された第七話「UR 葉月恋」
{netabare}葉月家の大型犬・チビの早送り動作で一日中ゲームにハマる恋を表現し、
Liella!メンバーの顔芸だけでゲームの興奮を伝える。
アバンみたいにゲーム画面を見せようと思えば見せられるのに、
敢えてゲーム画面は描かず魅せる辺りにキャラクターアニメの意地を感じました。{/netabare}

振り返ると今回あんましメインストーリー進まなかったなw
という日でも、満足できたのはテンポの良い映像による部分が大きいです。


【キャラ 4.0点】
Liella!には新メンバーの2期生4人が加わり計9人に。

・桜小路きなこ……素朴な田舎娘。まずは、きなこから新メンバー加入の流れを作る無難な立ち上がり。『ラブライブ!』と北海道の縁も継承。

・米女メイ……{netabare}近視{/netabare}により目つきが悪いが怒っているわけじゃない、さそり座の女。同級の親友・四季だけでなく、高レベル・ラブライバー属性によるクゥメイの共鳴。まさかのメイれんの禁断!?と1期生との絡みも上々。

・若菜四季……多機能ゴーグルや{netabare}二人三脚強制ギプスw{/netabare}など科学部所属という前説明以上の発明王ぶりwメイたち2期生がスクールアイドルに挑戦する背中を押す役。

・鬼塚夏美……自称・株式会社オニナッツCEO。フォロワーとゼニが欲しいハラグロ?動画配信者。{netabare}日経平均全面安{/netabare}くらいしか印象に残らなかった序盤はどうなるかと思いましたがw実はオニナッツが一番、自己実現に飢えた『~スーパースター!!』らしい新キャラでした。{netabare}「初めての一等賞」{/netabare}は感動しましたし。Liella!加入後も炎上芸に闇落ちしそうになる危なっかしさは変わりませんがw

1期で、作詞・かのん、振り付け・千砂都、ステージ&衣装デザイン・可可など、
役割分担含めて5人のLiella!が完成されていたので、ここに割って入るのは難しいのでは?
と思っていましたが、むしろ、1期生と2期生で被る属性を接点に、絡みを展開して溶け込ませる。

2期生一辺倒になるかと思いきや、後半では、恋の意外な趣味、クゥすみの深掘り、そしてかのんと色々覚醒したちぃちゃんと、1期生も結構、掘り下げてバランスを取ってはいましたが……。
スクールアイドルとしては9人がシックリ来ますが、
1クールアイドルアニメとしては、やはり窮屈な印象。


新ライバルキャラとしてウィーン・マルガレーテが出現。
{netabare}ウィーン関連で、かのん{/netabare}と絡む意外性。
前作のライバルユニット・サニパ。よもやの結末に愕然。


μ'sの裏の、ひふみトリオ。Aqoursの裏の、よいつむトリオ。
Liella!の裏の、なやこトリオ。
『ラブライブ!』伝統。スクールアイドルを縁の下で支えるナンバリング優秀モブトリオの系譜。
その内の一人に、ついにフルネーム設定が!
{netabare}新・生徒会会計・七草ナナミ氏。就任{/netabare}おめでとうございます♪


【声優 3.5点】
・桜小路きなこ役・鈴原 のぞみさん……1期生一般公募オーディション落選組からの抜擢。かのん役・伊達 さゆりさんとは接点があり、2期で感動の再会。その点を踏まえて観る序盤。かのきな、尊いです。

・米女メイ役・薮島 朱音さん……嵐千砂都役・岬 なこさんに続く第二のお団子。生放送等では時折ネタにオラオラ~って感じで絡んで来ますが、キャラ同様、怒っているわけではなく、多分緊張しているだけと思われるので、温かく見守りましょう。

・若菜四季役・大熊 和奏さん……生放送で、突如、お団子をドアノブに見立てて回すなど、鮭を捕獲する熊の如くネタに対する喰い付きが俊敏なLiella!の猛獣。

・鬼塚夏美役・絵森 彩さん……元・アイドルグループ経験者。「オニナッツ~♪」と、なこさんとは対照的な四角い顔立ちでネタに絡んで行く振る舞いも手慣れた物。

おっとりした鈴原さんを除けばネタに薪をくべてややこしくする新入りばかりなので、
結局ネタにツッコミを入れて事態を収拾するのは、なこさんだけという構図は変わらずw


作中でも、新人にネタの千本ノックを浴びせる鬼の音響方針は相変わらず。
ライバル・マルガレーテ役の結那さんも元ガールズバンド・ボーカルの歌唱力を期待しての起用で、演技はたどたどしい面も。


【音楽 4.0点】
Liella!の新曲。テクノポップな「ビタミンSUMMER!」
大江戸?お祭りソングの「Chance Day, Chance Way!」
と変化球のインパクトはまずまず。が直球のインパクトはもう一つなのは1期と変わらず。

むしろライバル・マルガレーテによる妖艶なミュージカル風の勝負曲「エーデルシュタイン」の方が直球で良かった印象も。

Liella!の楽曲パワーについて思うに、コロナ禍の影響が挙げられると邪推します。
今、“2.5次元”ライブ会場でも、コールが禁止され、クラップ(手拍子)で代用するヲタ芸が定着。
楽曲もコールを煽るより、合いの手を促す編曲傾向が2期でさらに強まっている感があります。
特にクラップをアレンジしたOP主題歌「WE WILL!!」などは顕著です。

クラップ曲もアガるんですが、やっぱりコール曲のテンションには勝てないんですよね……。

Liella!にも一度で良いからコールで思い切りブチ上がるステージで歌わせてあげて頂きたいです。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

"あなた"の私を叶える物語――。

この作品のTVアニメ第1期は、もちろん視聴済です。

この作品は、ラブライブシリーズの第4作目に位置する作品なんだそうです。
「ラブライブ!」、「ラブライブ!サンシャイン!!」、「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」、「ラブライブ!スーパースター!!」がシリーズの変遷になっています。

シリーズ構成は一貫して花田十輝さんが続投していますが、無印の監督だった京極さんがこの作品に再登板してくれたことが個人的に嬉しかったりします。

無印で社会現象が起きました。
サンシャインも悪くはありませんでしたが、悪く言うと、無印の焼き直し感が否めませんでした。
ニジガクにおいては、第2期のラストの落としどころこそラブライブっぽさを感じましたが、そもそもラブライブという冠名が相応しいかの見極めが難しい状況です。

言い方は厳しめですが、私は基本的にラブライブシリーズの作品をしっかり堪能させて貰っていますので、アンチでは決して無いことを予めお断りしておきます。

そして満を持して京極監督の再登板して貰ったこの作品…
個人的にはこれまでのシリーズの中で一番好きかも!


私立結ヶ丘女子高等学校、
表参道と原宿と青山という3つの街のはざまにある新設校に2回目の春が訪れた。

スクールアイドルグループ Liella!を結成した澁谷かのんたちは新入生を迎え、
新たに4人の少女が"スクールアイドル"として走り出す!!

思ったんだ。新入生と一緒に頑張りたいって――。

新たなメンバーを迎え一番星を目指すかのんたちとの「みんなで叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)」。
はばたけ!私たちのラブライブ!


公式HPのストーリーを引用させて頂きました。

実は今まで知らなかったのですが、この作品に出演している「Liella!」のメンバーは、この作品のためだけに声優になった方ばかりだったんですね。
第1期に登場した5人は、殆どこの作品以外の作品には出演していないようなので…

そうは言っても、りーちゃんことLiyuuさんは歌手として既にデビューしていて、「100万の命の上に俺は立っている」のエンディング曲を歌っているので、少し前から知っていましたが、他のメンバーの方は正直知らない方ばかりです。

逆に、そこまで極端だと好感が持てます。
何故なら、歌って踊るアイドルに全力全開で立ち向かっているのですから…
自分の力を全てこの作品に注ぎ込んでいる、と考えると中々勇気のいる判断だと思います。
これは、クオリティが高いのも納得ですよ…

一方、物語の方は苦難の連続です。
一見順調層に見えるのですが、結果に繋がらないのです。
きっとシリーズの中で最も主人公力の低い作品だと言っても過言ではありません。

得てしてこういう作品は、物語の構成上、良い結果が出て次に進むのがお約束です。
所謂これが主人公力…
ですが、この作品ではこの点における甘さは一切無いんです。
それどころか、勝ち上がることの厳しさのハードルを目一杯上げているんです。

でも、この現実っぽさがこの作品の最大の魅力なんだと思います。
優勝とか、一番になるって並大抵のことではありません。
しかも、周りは競争相手だらけで、隙を見せたらあっという間に蹴落とされる世界です。

勝利に対する一切の妥協や常套の無い厳しい点と、可可やすみれを始めとするメンバーが繰り広げる日常とのギャップと、少しずつ見えてきた「Liella!」であり続けるための難しさが絶妙なハーモニーを奏でているので、厳しい世界ながらもギスギス感が全く無いのがこの作品の良きところなんだと思います。

もちろん、学校のみんなの優しさも決して忘れてはいけない要素の一つです。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「WE WILL!!」
エンディングテーマは、「追いかける夢の先で」
どちらもLiella!が歌っています。

1クール全12話の物語でした。
ラブライブ!シリーズのテレビアニメ作品で、初回放送がNHKなのはこの作品が初なんだそうです。
だからなんでしょうね…
シリーズ初の第3期に突入するんですから!
これまでのパターンを踏襲しないスタイルに期待大です!
第3期もしっかり堪能させて頂きたいと思っています。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

おっと。。定番進行ながら、新キャストが粒ぞろい

一時、オンライン限定ライバーとなった自分ですが、Liella!のとあるライブを観て以降、少し距離を置いていました。

まあ、μ’sからシリーズを観てるんでアニメを観ないという選択肢はないワケで。

■ストーリー
意外性は意識しているようですがさすがに定番化してますねえ。。
Liella!から入る人もいるでしょうし、そこがいいというファンもいるででしょうけど自分にはさすがに新鮮味が。。
でもまあ、ウルっとするシーンはあったかも。
(歳のせいかな。。)

■楽曲
OP曲もED曲もさすがにLoveLive、悪くない。
でも悪くない程度じゃ物足りないのがシリーズファン心理かな。
特に作中曲はあまり刺さるものはなかったような。
(歳のせいかも。。)

■キャラ/キャスト
モレ聞こえてくる情報で、キャストが増えるのは知っていましたが。。
2期全話が配信されたタイミングで視聴を始め、キャストもチェック。。

まあ、皆さんおかわいいことww

伊達ちゃんや青山アナと同じく一般公募オーディションを受けた鈴原さん。
波留さんに似てるカンジで女優でもいけるのではと思えたり。
この三人は所属事務所も一緒のようですね。
演じるキャラは北海道出身。スペシャルウィークを思い出しましたw

一見ギャルなキャラを演じる籔島さんは役に寄せてはいるけど人の良さが滲み出ている感じ。

クール系リケジョを演じる大熊さんは見た目清楚っぽいけど動画を観るとけっこう肝が据わってそうw

で、金髪マウント女子って・・ペイちゃんとキャラかぶるやんw
と思ったのが、絵森さん・・とてもGirly。ふるまいに余裕も感じる。
それもそのはず、元アイドル活動をしていたようで(そこもペイちゃんとかぶるw)、所属は相武紗季さんやAqoursの小宮有紗さんが所属する事務所。

正直、キャラについては刺さるほどのインパクトは感じませんでした。
(きっと歳のせいw)

でもキャストは。。やはり応援したくなるかも。
もう少し動画を観て見極めないとw

既に3期も決定し、一般公募も始まるらしいですね。
う~ん、このコンテンツぐいぐい押してきますね。
個人的にはもっと虹ケ咲に期待したいところですが、それはまた別の話。。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

59.3 8 2022年度の中学生アニメランキング8位
東京ミュウミュウ にゅ~♡(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★☆☆ 2.9 (48)
142人が棚に入れました
ごく普通の女の子・桃宮いちごはある日、密かに憧れていた学園のアイドル・青山雅也とデートをできることに! 待ちに待ったデートの日、突然まぶしい光に包まれ、猫が体の中にはいってくる夢を見て以来、猫の耳やしっぽが出てきたり、行動もなぜか猫っぽくなったりして……!? なんとそれは「エイリアン」が寄生した生物「キメラアニマ」から地球を救うためにイリオモテヤマネコのパワーを使える「ミュウイチゴ」に選ばれたため!ほかの4人の仲間を探し出し、地球の環境を汚染しようとするエイリアンを止め、青山くんを、みんなを守らなきゃ! 合言葉は……「地球の未来にご奉仕するにゃん♡」
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

無難な女児アニメ

{netabare}
皮肉でも何でもなく深夜のプリキュア。
当時朝アニメで見てた層に向けてるから深夜放送なんだろうけど。
(それでも新規層獲得のために朝に放送しても良かったのではと思わなくもない、最近女児アニメが少ないし)
旧作未視聴だからよくわからないけど、多分ストーリーも旧作をなぞっているのかな...? 少なくともキャラは同じで。

ノリは古め、完全に女児アニメのノリ、作画も一世代前ととにかく流行からずれているような作品だけど、どこか懐かしさがあって嫌いじゃなかった。
ストーリーは薄め。毎回日常パートをやったあとに敵が現れて全員で倒して終わりのワンパ。だけど、女児アニメだしそれで良し。
プリキュアも含め、女児アニメの戦闘シーンはさすがにそんなに面白いとは思えないけどお約束だしね。それに戦闘パートよりもどこかぶっ飛んでる日常パートや恋愛パートに主に尺が割かれていたから基本的に大人が見ても退屈しない作りで良かったと思う。青山くんの頭のおかしさ好き。

敵自分たちの星がだめになったから地球に侵略に来た設定だけど、その部分の回収はまだ特になく。
絶滅生物というテーマを扱った作品でもあるのでその辺りを上手く回収してくれるとストーリー性があって評価したくなるけど、その部分は2期に回す感じかな。だから、2期の最後のまとめ方には期待してる。

これ好きな人はプリキュアも見た方がいいと思う、いや、これ見てる人はさすがに見てるか...?

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆9
ファッとして桃源郷みたいな曲名だな。
やっぱ女児アニメのノリ好きだわ。絶滅危惧種題材の作品とは珍しい。
急にセリフのIQが50ぐらい上がってそう。
そうはならんやろ。生身で避けられるのすごい。見た目より重いw
ゆっくりかな。

2話 ☆7
勝手にそんなもん注入されるの怖いな。この古臭いノリ好き。
自分の分もある辺り完全なパシリではない。
レタスって虐められてそう呼ばれてるかと思ったが本名か。
人も乗っ取れる? 話はこれ系のテンプレなぞってる感じだな。

3話 ☆8
こいつらも宇宙人か? はよ付き合え。良くも悪くも女児アニメだなこれ。
絶妙に可愛くない子来たな。きっしょ。
こいつらもうそんな雑魚キャラ扱いなのね。
結構恋愛要素いい感じでは。

4話 ☆6
古臭いノリだ。ホモ。この少女漫画感w てっぺんか?
演技審査主人公不合格だな。猿芝居やめろ。歌あんまりだな…。
演技もだけど。帰るのはっや。
割り込み参加して歌い出したり優しいんじゃないのかよw
まあ狼だから一匹狼なのね。
「うざいわ」の言い方、声のトーンがガチすぎるんだよw

5話 ☆6
ぷりん嫌い。結構ガチで投げてるの草。
声優どう考えてもみんとの方が上だぞ。
ミュークルかな? ざくろだけ仲間になるの遅いなw
この緑男ほんとキモいわ。

6話 ☆7
このうざいわ聞くたびに草生えるからやめろ。
出前誰も頼んでなかったらどうするw 道連れ成功じゃん。
とうとうばれた?

7話 ☆6
ブンドルブンドルー! 何の成果も得られませんでした!
正体バレない世界かw ざくろ怖いわほんと。
エイリアンは絶滅させる。バレる世界観なんか?w
バレても言うて困ることないやろ。
今回はデータ収集だけが目的で倒す気はなかった?
いや引っ張らなくても…もうバレてることにしろよw
いちごどこ行ってんってなるやろ。

8話 ☆6
東京湾で泳ぐのか…。浮気するな。
レタス抜けたキャラなのかしっかりキャラなのかよくわからんな。
失敗とは。ザクロの顔めっちゃ崩れてたな。これ死ゾ
よぅわからん覚醒 ナルホドネ データ系キャラは無能
最初のカマが1番強そう。粉塵爆発って知ってるか?

9話 ☆7
確かに忙しそうだけど学校行ってるイメージは無い。
留学の話どこ行ったし。青山くんw 荒ぶる工事員
なんで二人がかりやねんこの役 敵久々にこいつだな。
そろそろバレろや。青山くん骨何本か持ってかれてそう。
そろそろ正体ばらせ。酸欠早くね?青山くん鈍感すぎや。

10話 ☆5
浮気現場。青山くんとかいうやべーやつ。これ隠喩か?w
無責任な白金くん、サイコパス。やましいことありますよ感満載。
ヤッパリアノコガイナイト なんで服着た状態に戻るんだよ!
どうでもいい引きやめろ。

11話 ☆7
前回もこんな展開だった気がする。オマタセ 地球への警告か?
結構食らってて草。青山くんのライバルの猫
サンドイッチなんか食ってないではよいけ。
自分の星の代わりを地球に求めるのに大気汚染起こすって何がしたいん?
こいつらに都合のいい環境とは違うってことか?はい信号無視。
からの不法侵入 最後の盛り上がりは良かった。
こんな状況で外出禁止指示でてないんかよw

12話 ☆8
モスラかな? ミュウアクアってなんだっけ? 無能3人組。
いつもきわめて小さい事象起きてそう。
二人の関係についてはいい感じにしまったな。

曲評価(好み)
OP「Cat!! してSuperGirls」☆5.5
ED「トキメキ☆イチゴいちえ」☆8
6話挿入曲「私を呼ぶ声」☆5
12話挿入曲「my sweet heart ~にゅ~♡Ver.~」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

地球も、恋も、夢も、全部あきらめない!

この作品の原作は未読です。
完走後にwikiをチラ見して知ったのですが、2002年4月~2003年3月までTVアニメ化もされていたようです。
当時は4クール全52話で放送されたようですが、こちらは未視聴です。
というか、過去アニメの存在はたった今知ったところです^^;


ごく普通の女の子・桃宮いちごはある日、
憧れていた学園のアイドル・青山雅也とデートをできることに!

待ちに待ったデートの日、突然まぶしい光に包まれ、猫が体の中にはいってきて……!?

なんとそれは「エイリアン」が寄生した生物「キメラアニマ」から
地球を救うためにイリオモテヤマネコのパワーを使える「ミュウイチゴ」に選ばれたため!

仲間と共に、地球の環境を汚染しようとするエイリアンを止め、青山くんを、みんなを守らなきゃ!

合言葉は……「地球の未来にご奉仕するにゃん♡」


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

wikiには「美少女戦士セーラームーン」の流れを汲む、5人で戦う美少女戦隊ものの作品と記載されていましたが、どちらかと言うとプリキュア系の作品の方が近しい気がします。

一応深夜枠の作品なんですよね…
個人的には週末の朝に放送していても何の不思議も感じなかったと思います。
と思ったら、2002年版は土曜日の朝8時~放送されていたみたいですね。

本作品は、INTRODUCTIONにも記載されていましたが、環境汚染をテーマとしているそうです。
うーん…環境問題としてはあまり見れなかったかな^^;

エイリアンは、目についたモノや生き物を手あたり次第に凶悪な化け物に変化させて地球に襲い掛かります。
その現場に東京ミュウミュウが登場。
序盤は苦戦を強いられるものの、必殺技や連携プレイで撃退します。
エイリアンは「これで勝ったと思うなよ~」的な感じで逃げ帰る、というのがお決まりのパターン。

そういえば、必殺技のネーミングや技の繰り出し方はセーラームーンに似てたかも…
ですが、この作品ならではのオリジナルティはちゃんと存在しています。

それは動物の遺伝子と合体してミュウミュウに変身する力を得たことにも依存しています。

桃宮 いちご:イリオモテヤマネコの遺伝子と合体。
藍沢 みんと:ノドジロルリインコの遺伝子と合体。
碧川 れたす:スナメリの遺伝子と合体。
黄 歩鈴:ゴールデンライオンタマリンの遺伝子と合体。
藤原 ざくろ:ハイイロオオカミの遺伝子と合体。

動物の共通点は、それぞれが絶滅危惧種に指定されているところでしょうか。
絶滅危惧種といっても、国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価は、Extinct (EX) - 絶滅からNot Evaluated (NE) - 未評価まで9段階に分かれており、レッドリスト (絶滅の危機に瀕している世界の野生生物のリスト) には、現在1万6,000種程の野生生物が指定されているんだそうです。
日本でも、イリオモテヤマネコ、トキやヤンバルクイナなんかは有名ですよね。

確かに絶滅危惧種と環境は主要因ではないかもしれませんが、間接的な繋がりは否定できないので、この点を環境事案として捉えるなら納得できなくはありません。

まぁ、プリキュアを視聴するつもりで見ると、それなりに違和感無く視聴できる作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Cat!!してSuperGirls」
エンディングテーマは、「トキメキ☆イチゴいちえ」
どちらも、主要登場人物5人で結成された「Smewthie」が歌っています。

1クール全12話の物語でした。
あにこれでは未だレビューが少ないようですが、既に第2期が2023年春に放送されると告知されています。
それなりに需要のある作品なんでしょうね。
もちろん、第2期もしっかり視聴させて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

昔の女子向けアニメ

【紹介】
プリキュアとはだいぶ雰囲気が違うけど、日曜日の朝にやってそうな女児向け魔法少女アニメ
昔やっていたアニメのリメイクみたいで、作りが昔のアニメって感じするので昔のファン向けなのかな?

【感想】
大事なものを守るために変身してイケメンの悪役と戦う王道の女児向けアニメで意外とこういうアニメ少ないしプリキュアなど最近の少女向けアニメのようなキラキラした華やかさがないのも逆に新鮮で良かったです

絵の描き方とかエフェクトとか展開とか昔の女児向けアニメって感じ
作画と声優は少し残念ですが絶滅危惧種の動物の力を使って地球を救う設定が面白い

いちご達は女子高校生にしては幼すぎるかなー、男性キャラが変質者多めなのも気になるし、ネコ耳やメイド服など男性が好みそうな設定が多い
でもちゃんとみんな私服が毎回違うので、女性作者が男性ウケも期待して作ったのかなーって思いました
作者のかたは最近お亡くなりになったみたい、せっかくリメイクされたのに放送が見届けられなくて悲しいですね・・・

【僕の猫になって】 {netabare}
青山君がいちごに鈴付きの首輪つけて「いちごは僕の猫だから」
これはさすがにイケメンでもきつい、これでキュンとなる女子はいちごだけなのでマネしちゃいけません {/netabare}

【昔のアニメとの比較】 {netabare}
サブスクで昔のアニメも視聴できたので比べてみたら、声優と作画の質は昔のほうが良さそうでざくろの声優も棒読みじゃなかった
演出や色使い、デザイン、主題歌は今のほうが好きかな

リメイク前は2002年のアニメの割に同時期の少女向けアニメと比べてデザインや色使いがかなり古く見えました
90年代の女子向けアニメと比べてもかなり古く感じるので、昔も低予算だったのでしょうね
{/netabare}
【声優】 {netabare}
メインの女の子がほぼ全員新人声優なので仕方ないかも
特にざくろの声優はもう少し頑張ってほしい
{/netabare}
【作画】 {netabare}
・制服のスカートがゴワゴワしていてあんまり可愛いデザインじゃないかも
顔が頻繁に変わるし、身体のパーツや服が歪んでること多いし、コマごとに形や大きさが変わるなど作画はかなり悪い
・口の動きと声があってないこともあって気になった
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

60.5 9 2022年度の中学生アニメランキング9位
おにぱん!(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★☆☆ 3.0 (38)
114人が棚に入れました
「鬼は悪者」 そんなイメージはもう古い。今では人間ともすっかり仲良し。—…昔々のヤンチャのせいで、誤解されたりいじられたりすることもあるけれど。 これは、人間と鬼が共に生きる世界で、3人のおにっ子が鬼のイメージアップのために奮闘する物語。 鬼ヶ島から東京の中学校に転入、そして…時に人助け、時に町おこし、時に学校行事へ飛び込み、時には…アイドル活動!? キーアイテムは、鬼族に伝わるぱんつ ―…その名も「おにぱん!」どんな能力が秘められているのか、それともいないのか!? さらには桃太郎や一寸法師の子孫も登場して…!? 大忙しのおにっ子たち、たまに失敗して落ち込むこともあるけれど、今日もめげずにひたむきに頑張ります!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

鬼っ子たちによる日常モノ

{netabare}
結構いいアニメですよこれは。
声優が棒なのでそこでの脱落者は多そうだけど、そこが特に気にならなければ。
自分はガル学で慣れたのでそんなに無理と言うことはなかったかな。

内容自体は虚無系の日常アニメ。鬼っ子たち3人が色々な出来事に振り回されて行くという内容。
深夜アニメっぽいノリもありながら、朝アニメらしくどことなく狂気を感じるネタもあり、両者の中間をとったみたいな作品だった。
おにぱんを手に入れるために訳の分からない試練を受けたり、わけのわからない部活の手助けをしたり、色々ぶっ飛んでて面白かったかな。
のりりん辺りは朝アニメにしては服装もエロくて少し深夜っぽいw
まあおはスタ枠って斉木楠男もそうだけどこういう作品多いしね。

日常系なので他に書くことはないです。

{netabare}
1話 ☆8
ビジュアルが自分の好きそうな雰囲気。棒読み。
ガル学で耳が慣れてる。主人公が一番下手という。
パンツ要素? ちゃんと脱いで履け
これ結構好きかもしれん。移動シーン気合入りすぎだろ。

2話 ☆8
どう見てもお母さん。おい、声優上手いせいで浮いてるぞ。
ピーチボーイ 要するに中二病
割と深夜っぽい雰囲気だけどこれ朝なのね。
桃園可愛い。草。

3話 ☆8
定番ジョーク。腰が...。
シャッター通り見るとほんと悲しい気分になるわ。
最近朝アニメでもめっちゃSNS出てくるな。
都合よすぎるけど面白かったよ。

4話 ☆7
結構狂気めいたアニメだった? メカ部じゃなくて?
滑ってるぞ。
ドローンよりも牛乳パックの穴にストロー差すメカの方が技術力必要だがw 入らんのか―い。

5話 ☆8
今期のもも3人とも可愛いな。桃太郎たちの方が可愛い子多いな。
八十亀ちゃんみたいなノリだな。変身の意味あった?

6話 ☆9
くそかわいい。2億はねーだろw
性格変わりすぎだろプリパラかよ。怖い。
子供トラウマになるぞ。小学生のボキャブラリじゃない。
おにぱん要素消滅 ちょっと太くね?
服装がえっちすぎる。ヒーラーガールで見たEDへの入り

7話 ☆8
隙あらばさざえさん。これほんとなんで朝にやってるの? ED変更

8話 ☆8
おにパンってまじで姿変わるだけだよな。
喋れない設定もっと徹底しろw 試練なのに運ゲー…
これは3人力合わせたら最強だな。

9話☆8
民草 謎の部活 またメカ部かよw プリキュアかな。

10話 ☆9
えぇ…。いや、麺多すぎだろw わさびの比にならん。
クマは食べられるオチじゃないのかよw ほんとに?身体で釣ろう。
子供へのネット教育かなw子供トラウマになるぞ。
子供が見てるかは疑問だが。最後の引きなんだよw

11話 ☆9
結局アイドルなのかよこれ。ツンデレかな? わざとらしすぎる。
これは不合格。逆ドッキリで草。無能。
聞いてるうちED2の方が好きになった。

12話 ☆8
暗黒生徒会w
可愛いと思ってヤツらがおばさんってわかった時のショックやばそうだな。カメラワーク

曲評価(好み)
ED1「おにパパパン!パン!」☆6
ED2「鬼ヤバッ!」☆8
6話挿入曲「ときめき♡ワンダーランド」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/05/04
♥ : 1

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

これは、愛と友情と、ぱんつの物語である!

この作品はオリジナルアニメだったみたいですね。
ショート作品なので録り貯めて一気見しました。


「鬼は悪者」
そんなイメージはもう古い。
今では人間ともすっかり仲良し。

―…昔々のヤンチャのせいで、誤解されたりいじられたりすることもあるけれど。

これは、人間と鬼が共に生きる世界で、
3人のおにっ子が鬼のイメージアップのために奮闘する物語。

鬼ヶ島から東京の中学に転入、そして…
時に人助け、時に町おこし、時に学校行事へ飛び込み、時には…アイドル活動!?

キーアイテムは、鬼族に伝わるぱんつ ―…その名も「おにぱん!」
どんな能亮kが秘められているのか、それともいないのか!?

さらには桃太郎や一寸法師の子孫も登場して…!?

大忙しのおにっ子たち、たまに失敗して落ち込むこともあるけれど、
今日もめげずにひたむきに頑張ります!


公式HPのあらすじを引用させて頂きました。

視聴して最初と最後の印象が大きく変わる作品だと思います。
おにっ子とそのキャラ演じる声優3人は以下の通りです。

つつじ:野崎結愛さん
ひまわり:根岸実花
つゆくさ:野中ここな

そして、あらすじにも記載されていた桃太郎と一寸法師を演じる声優さんは以下の通りです。

桃園 桃(桃太郎の子孫):かおりん
一寸 法子(一寸法師の子孫):とみたん

かおりんととみたんが出てきた瞬間からもしや…と思っていましたが、今回起用されている声優さんは、全員アミューズ所属の声優さんなんです。
まぁ、企画協力にアミューズが参画しているので、この様な状況も起こり得るんでしょうね。

おにっ子を演じる声優さんの3人は、本作品がデビュー作品みたいです。
なので、良くも悪くも新人声優さんっぽさが感じられました。

ですが、かおりんととみたんが登場してから印象が一気に良くなりました。
これが実績の差なんだなと改めて思い知らされた感じです。

一方、物語の方は日常系でふわっとした感じですが、
第5話の「激闘! モモロワイヤル!!」や第6話の「アイドル伝説のりりん」などは、少し趣向が違っており楽しめた回でした。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

主題歌は主要キャスト3人(野崎・根岸・野中)によるユニット「おにぱんず!」で「おにパパパン!パン!」と「鬼ヤバッ!」
挿入歌は、とみたんの「ときめき♡ワンダーランド」

1クール全12話の物語でした。
アニメーション制作は、WIT STUDIOさんだったようです。
私にとって総じて楽しませて貰った作品でした。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 10

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

地味に良作でもっと評価されていい

dアニメストアで視聴。
元々は「おはスタ」で放送されていた作品なので子供向けかもしれませんが、大人が観ても楽しめる良作だと感じました。
ウィットスタジオ制作だけあって、日常系コメディ作品であっても完成度の高い作品となっています。

物語
脚本が良い。ギャグを交えながら物語がテンポよく進むので、退屈することなく視聴できました。
個人的にツボだったのが立ち飲み屋に行く「クマ」。熊王という酒を抱えながら歩いている姿や、すっかり立ち飲み屋の常連になっているところが笑えました。
所々パロディーも含まれているし、細かいところまで抜かり有りません。
   
作画
素晴らしいです。日常系作品にはもったいない高レベル。

声優
ここで損してます。メインキャラであるおにっ子の声が声優初挑戦の3人で、お世辞にも上手とは言えないレベルでした。
しかし初めに感じた棒読みは回が進むにつれ上達し、最後の方はキャラに声が馴染んでいたように思います(単に私が聞き慣れただけかもしれませんが)。
声質は悪く無いので、これからも声優を続けて欲しいです。

音楽
本作の魅力の一つが、おにっ子の声を演じた3人によるユニット「おにぱんず!」が歌う主題歌です。
1クール目は「おにパパパン!パン!」2クール目が「鬼ヤバッ!」で、どちらもキャッチーなメロディーで、一度聞くと頭から離れない中毒性のある曲でした。お気に入りです。

キャラ
イラストレーターのトマリさんによるキャラはとても可愛らしいですね。
一番のお気に入りキャラはクール系の「つゆくさ」です。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 9

69.3 10 2022年度の中学生アニメランキング10位
ちみも(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (43)
105人が棚に入れました
「ちみも」、それは、変幻自在に動き回る12匹の謎の生き物たち。 彼らは、<地獄の使者>と名乗る鬼の形相をした「地獄さん」と共に人間界に現れた魑魅魍魎(ちみもうりょう)のこと。 ちみもと地獄さんがやって来た目的はなんと、人間界を【地獄】にすることだった! 人間界地獄化計画を実行するため、その目的を隠しながら、「むつみ」「はづき」「めい」の三姉妹が暮らす鬼神家に居候することに。 コロンとした見た目の謎の生き物・ちみもたちと、見た目はこわいけどちょっと間抜けな地獄さん、強烈キャラの三姉妹が繰り広げる、笑えてほっこりする日常。 果たして、人間界地獄化計画はどうなるのか!?

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

地獄さん、地獄から地獄へやってきた

【紹介】
人間界を地獄にするために地獄から鬼が眷属を連れてやってきて生きづらい人間界でのんびり三姉妹と一緒に生活するゆるふわ日常ギャグアニメで、夕方に放送されてそうなアニメ

【感想】
クスリと笑える感じのギャグが心地よく、とてもかわいくて面白かったです!
ゆるいアニメ見たいならオススメ!

見た目は子ども向けのゆるふわだけど、ネタは大人向けなので疲れた大人向けの癒し系アニメかな?
慣れない人間界の暮らしに四苦八苦して三姉妹におびえる地獄さんが面白い

このアニメみてると人間界って理不尽なことだらけで、地獄とは何か?を考えさせられます
仏教の教えで「四苦八苦」この世はあらゆる苦に満ちているという話がありますが、もしかしたら現実こそが地獄なのかも?
そういう世の中のおかしなことをゆるーく風刺されていて、面白いアニメだと思いました

投稿 : 2024/05/04
♥ : 12
ネタバレ

pikotan さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ちみも役の声優に驚かされた

面白かったです。ほのぼのとしてとても心温まる作品でした。
内容的に深夜帯よりも、NHKのEテレで夕方に放送した方が良さそうですが。

可愛い物好き、マスコットキャラ好きの私にとって、本作を気に入った一番の理由はちみもの存在です。
特に第8話のちみもがお気に入りで、助けた子猫を匿うために猫の形に変形したり、必死に頑張っているちみも達が可愛くて可愛くて。
もし主要キャラが三姉妹と地獄さんだけだったら、そこまで気に入ることは無かったと思いますが、ちみもがいたことで私の評価はかなり上がりました。ちみもグッジョブです。

それから本作で衝撃的だったのが、ちみもの声優ですね。
てっきり女性声優のどなたかと思っていましたが、まさかの {netabare}諏訪部 {/netabare}さん。
特番でこの事実を知った時はマジで驚きました。
プロ声優さんって本当に凄いですね。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 5

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

子供向けですね。なぜ深夜に…?

ほんわかしたキャラクターの織りなすハートフルコメディーでしょうか。
ちみもというのは魑魅魍魎の略だそうです。

可愛らしいキャラクターの子供向けっぽい内容ですね。
ほんわかして悪くないですが…。
なぜ深夜に?
よくわかりませんが、今のアニメは録画、ネット配信も当たり前ですし時間帯を気にする必要は無いのかもしれませんね。

ジャバウォックさんが現代社会で苦労するところはちょっとおもしろかったですし、決して悪くはなかったですが、ほんわかするだけの内容なら一話切りかな。

三姉妹と同居生活とか、絵柄が魅力的なら見たと思いますが。

投稿 : 2024/05/04
♥ : 0
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