傭兵で教会なTVアニメ動画ランキング 4

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番の傭兵で教会なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.0 1 傭兵で教会なアニメランキング1位
ゼロから始める魔法の書(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (713)
3730人が棚に入れました
魔女がいて“魔術”が普及している世界。その中でも、世界がまだ魔法という技術を知らなかった時代――。世界を滅ぼす可能性を秘めた魔法書“ゼロの書”を探して旅をする魔女・ゼロと、その護衛役として同行する人間になることを夢見る半獣半人の傭兵との交流が描かれていく。

声優・キャラクター
花守ゆみり、小山剛志、大地葉、加藤将之、子安武人

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

職業人という選択

たくましい獣頭の戦士が少女を護衛し、旅をする。
ネコ科の獣頭が絶筆した大河SF小説を思わせるが、二番煎じでも模倣でもないのは明らかなので、まあいいいだろう。

世界の秘密にまつわる冒険譚は、ヒロインの造形がライトノベル的な定型要素の集合に見えるのと同様に、定番的なものに見えるのだが、意外に抵抗なく視聴できるのは、主人公のモフモフの傭兵が、傭兵という「職業人」であるからの様だ。


ライトノベルでは、主人公は「学生」であることが多かったように見受けられる。
或いは「成長途上」にある若者だが、要するに社会的に「まだ何者でもない」という意味では、大きく「学生」とくくっていいだろう。

超現実的な異能力世界観や、ファンタジー的魔法世界観であっても「○○養成学校」のように半ば無理矢理に「学生」を設定しようとするのは、読者層をにらんだマーケティングか作者の信念かは分らないが、いずれにせよ、世界の根本に迫る物語に(社会の成員である大人を差し置いて)「何者でもない」学生を中心的に関わらせるために大きなハードルを抱え込むことになる。

「それが『世界』の意思だからだあ!」という一言で十分な説明になっていると了解する読者/視聴者が多ければ問題はないが、大抵は二重三重の屁理屈で、「学生」が「世界の命運」を左右するさまを社会が傍観することを理屈付けなくてはならなくなる。
「学生」の「承認欲求」の満足と「世界の存亡」を重ねる為には、お手軽な近道は考えにくい。

矛盾なく必然として見せられる表現力や構想力が伴っていればいいのだが、全ての作者/製作者がそのような手腕を持つとは期待できそうもない。
結果、「世界」か「主人公」、あるいはその両方共が「嘘くさく」なって、視聴者を物語から遠ざけてしまうことになり易い。

例えば、「戦士」が主人公であれば「世界」の帰趨を決める闘いの「物語」はスムーズに語れるのに、まだ何者でもない「士官候補生」にすることによって「もっともらしさ」の構築というハードルをわざわざ高くした挙句に、自ら足をとられてしまう。


本作を比較的楽に視聴出来るのは、主人公を「傭兵」にすることによって、「物語」にかかる負荷が低くなっているからだろう。
社会経験を持ち、社会的に承認されたスキルやキャリアを持つことを手形という「公的文書」で証明される「職業人」の主人公は、「世界」に余分な設定を要求することなく、「物語」にかかわっていく事が可能だ。

負荷の少ない事が、本作の「世界」に安定感を生じさせている。
カメラの周囲3kmの外側は書割が途切れた何もない空白であるかのような有りがちな人工感を感じさせることなく、映っていない画面の外側にも「世界」は広がっているのだと自然に感じさせる。
とりあえず「世界」に拒絶感を感じさせられることなく、「物語」を見つめることが可能だ。


意外に年齢が若そうな主人公は、十分に「若者」らしいドラマを演じることが出来るだろう。
若い視聴者の感情移入の為には、特に「学生」が必須であるとは思えない。若い「職業人」は十分に「主人公」を務められそうだ。

物語世界内で、ひとかどの自立した職業人である主人公は、ストレートに物語世界の中心に関わり、視聴にあたってストレスや違和感はない。

が、ビジュアルが追い付いていない印象があり、少し残念だ。

原作については知らないのだが、物語を追うと、どうやらヒロインの魔女は、非常に「美し」く、内面的には(バランスは多少欠いているものの)「成熟した大人の女」であるらしい。
が、ラノベ的な定型要素をマンガ化したようなビジュアル・デザインが、「美しい」「大人の女」であると直観的に把握させにくくしている。

マンガ家の若木民樹は、現代の創作物では「ブス」は背景の「モブ」であってすら存在できない/登場させられない、と指摘していたが、そうした或る種フラットなビジュアル構成が、ヒロインの「美しさ」を突出したものとして表現できない一因であるかもしれない。

ここを乗り越えて、ヒロインが「美しい」「成熟した女性」と了解できるようになれば、会話やストーリーの流れに入り込んで物語を追うことが出来るようになる。
この了解が無いと、ヒロインと主人公の関係が、陰影のない上滑りしたものに感じられてしまうだろう。
が、いったん了解が成立すれば、両者の関係が、幼い「ラブコメ」ではなく、成人の「ロマンス」であるのだとわかる。

「世界」を変える冒険が「契約」に従った仕事であるとすれば、物語は平板だ。
しかし二人の関係が重ねられることで、「物語」はロマンチックな彩りを持った冒険譚として現れてくるだろう。

書いていて些か気恥しいが、これも「若い」職業人を主人公にした成果と言うものか。

中途半端なラブコメがストーリーを邪魔しているように見えたとしたなら、一度「成熟した美女」と「自立した職業人」のロマンスだと頭をリセットして視聴してみるのもいいかもしれない。

余り出来のよくない「ラブコメ」が不自然な抑圧性を感じさせるのは、恋愛に「寸止め」を掛ける物語の作為が権力性を帯びるせいだ。
「学生」が主人公の物語に頻出するようにみえるのは、「学校」の権力的な制度性と照応するからだと思える。

ラストの主人公とヒロインの会話は、二人がラブコメ制度の「コマ」ではなく、「ロマンス」を生きる恋愛ゲームのプレイヤーであることを示しているようだ。

本作の物語が、ラブコメの制度性を離れてロマンチックな冒険へ向かう自由さを獲得しているのは、やはり「学校」を離れた「職業人」の主人公を設定したことによる効果なのだろう。

だが、こうした観方も、ヒロインが「美貌の大人」であるという了解があってのことだ。
繰り返しになるが、ビジュアル表現で直観させられないのは大きな弱点だろう。

物語の途中で、登場人物のセリフで「ヒロインは美貌である」と説明されても映像作品としては無理がある。
そういわれてしまえば1話から、これが「美しさ」を表した描写のつもりだったのか、と思い当たる表現が幾つか思い当りはするのだが。

キャラ絵がかわいらしいというだけでは、作品世界内で「美しい」と了解されている、という表現にはならないだろう。


冒険譚はストーリーだけ抜き出すと、しばしば類型的で平板だ。
語り口やディテールの味付けで、面白さや魅力が生まれる。

ロマンスを絡めた味付けは十分に魅力的で、「世界」やキャラクターの設定とも良くかみ合ってしっかりと構築されて見えるのに、ビジュアル表現の弱さで説得力が減殺されてしまっているのが残念だ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

世間知らずな魔女と獣の傭兵の魔導書ファンタジー

この作品の原作は未読ですが、公式HPを見ると「第20回電撃小説大賞≪大賞≫受賞作」と記載されているので、きっと読み応えのある作品なのだと思います。

私がこの作品の視聴に至ったのは、あんハピ♪の花小泉杏、灼熱の卓球娘の旋風こより、まほいくのねむりんを演じた花守ゆみりさんの名前を見かけたから…
花守さんがこれまで演じてこられたキャラを見ると、大概ほわんとした感じが多いので、この作品のヒロインであるゼロもそんな感じなのかと思っていましたが…蓋を開けたら全然違っていましたね。

この物語の主人公は獣落ちした傭兵で。名前はあるのでしょうけれど結局TVアニメ版では謎のままでした。
これにも理由があるのですが、その理由は本編の中で明らかになります。

そしてヒロインは自らの一人称を「我輩」というゼロ…
彼女は魔女で直視するのもはばかられるほどのぜっせの美女なんだとか…
そして傭兵はゼロと一緒に旅をする事になるのですが、実はそれは異様な組み合わせだったんです。

この物語の世界における獣落ちは「汚れた存在」に位置付けられていて人間から忌み嫌われている上、獣落ちの首や血は魔術の格好の材料なので、獣落ちはいつも命の危険と隣り合わせで生きているんです。

そんな獣落ちが魔女と一緒に旅をするという事は、いつ殺されてもおかしくない状況を自ら作り出していることにほかなりません。
だから獣落ちと魔女の組み合わせは異様なのです。

ですが、傭兵とゼロの組み合わせ…深い部分は本編でご確認いただければと思いますが、決してその様な関係などではありませんでした。
いえ、むしろ真逆といっても過言では無かったほどです。

ずっと独りぼっちだったゼロが、旅のパートナーとして最初に選んだのが傭兵…
白地に黒の縞模様の入った虎の姿の傭兵は、剣の腕が抜群で残忍な所業が噂になるほど…
そんな傭兵もゼロには身体が大きくモフモフで温かく寒さを凌ぐにはもってこいの存在だったのです。

もちろん、直ぐにこんな関係になれる訳ではありませんでした。
そりゃそうです…だって傭兵にしてみたら自分の命がかかっているのですから…
だからどんなに優しくても時間を積み重ねても、これまで虐げられ命を狙われ続けた時間が長いので身体に刷り込まれた「従来の当たり前」はそう易々と消え去ってはくれません。

トラウマ…きっと誰もが持っているであろう過去の記憶による縛り…言うのは簡単なんですけれど、実際には相当やっかいなモノだと思います。
だって自分の意志とは無関係に突然体が硬直したり、咄嗟に回避しようとどんなに頭で分かっていても身体が勝手に動いてしまったり…心が折れるのを防ぐために勝手に自分に言い訳したり…
本当に自分ではどうしようもないこと…
これが自分の命がかかっているなら尚更です。

ゼロも…自分が魔女じゃなかったらこんなに思いを傭兵にさせる事はないのに…
ゼロの振る舞いは常に気丈…だから普段の彼女からは微塵も感じませんが、そうして自分を責めた事だってきっと一度や二度では無いはずです。
ずっとそんな感じの女の子じゃないと思っていました。
ゼロの涙を見るまでは…ですけれど。
そう…思っている以上にゼロは繊細で優しい女の子だったんです。

傭兵はゼロを護衛しています。
有事の際には彼の腕っぷしが必ずゼロを守ってくれるから…
それじゃゼロは傭兵をどうしているの…?
この答は是非本編でご確認頂ければと思います。
優しさの形ってホントいろいろあるんだなぁ…
これが彼女の決意なんだ…
まさかの展開が待っていてくれています。

オープニングテーマは、たぴみるさんの「発見者はワタシ」
エンディングテーマは、Chimaさんの「はじまりのしるし」

1クール全12話の物語でした。
終盤の展開が少々足早だったのが唯一残念に感じた事です。
原作のストックが無くなったのかと勝手に思っていましたが、既刊は9巻でアニメ化されたのは1巻部分のみなんだそうです。
原作のストックはたくさんあるのに…
設定含めて面白い作品だと思います。
この作品が販促目的だけでなく、アニメで完走してくれる事を期待しています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 23
ネタバレ

kororin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

獣人戦士とロリ魔女・・・いい組合せと思って期待したんだけどなぁ。

昨年、話題沸騰&炎上した「Re:ゼロから始める異世界生活」と同じ制作はWHITE FOX。
アバンで西洋の寓話風の挿絵が印象的。
魔女と人(王国)との諍いが絶えない中世風の世界。「獣堕ち」と呼ばれる人から生まれた(もしくは何らかの理由でなった)半人半獣の人間がいる世界(教会の教えでは前世の業のせいだと言われているが、実は・・・)。

巨漢で白虎の獣堕ちの男。粗暴に見えても実は心優しい『傭兵』と幼女の風体ながら、素振りから見てそれなりの年を重ねてそうな俗世に疎い泥闇の魔女『ゼロ』(お互い真名を明かしてないのでこの呼び名)。
プラス半人前の魔女の男の子・アルバスネタバレレビューを読むが互いの目的の為、世界を滅ぼしかねない魔導書「ゼロの書」を探して旅するロードムービー。

昨今のコテコテに盛り付けられたファンタジー(奇抜なキャラに奇抜な衣装・大層な得物や武具に武器・空飛ぶ奇抜な乗物・多種すぎるモンスター等)から最低限ネタを切り落とし、その分生活感のある設定を抑えている印象があって良いと思います。
ネタバレレビューを読む

「ゼロの書」探索の旅で人間の姿に戻すことを条件に『ゼロ』の護衛を渋々引き受けた『傭兵』。これからどう展開するか期待抑えめで注目してます。

【視聴終了】
なんか「十三番」が出てきてから面白味が失速してきたような感じがしました。あと本作に限らず今期、他の「ラノベ原作物」は総じて世界観のデザインが力量不足気味に思えます。メインキャスト以外『[ファンタジーだからこんなもんでいいだろう]テンプレート』にハマった、背景・建築・小道具類・モブ・サブキャストなどなど・・・ひねりが無くてちょっと残念(ウェニアス王の、貧相で風格の無い事といったら!)。デザイン担当が居なかったのか?未熟だったのか?あまり気にしなかったのか?とにかく(個人的には)気になってました。

部分的に見てみると「結構イイ所」もあるんですが、全体的に見ると「何か」が足りなくて面白味が出せてなく残念に思えました。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21

70.6 2 傭兵で教会なアニメランキング2位
純潔のマリア(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (867)
4500人が棚に入れました
百年戦争の時代に生きる最強の魔女マリア。戦が嫌いで、強力な魔力で戦場を蹂躙してきた彼女は、実は処女。恋はしたいけどその先はちょっと怖いお年頃。でも女夢魔アルテミスと男夢魔プリアポスをひきつれ大暴れしすぎたせいで“天上の教会”に目をつけられ、大天使ミカエルに裁定を下された。人前で魔法を使わぬこと、そして、純潔が失われたとき、その魔力も失うこと。お目付け役の美少女天使エゼキエルも加わって、マリアの制約つきの大活躍は続く!

声優・キャラクター
金元寿子、日笠陽子、小松未可子、花澤香菜、小野賢章、加隈亜衣、一城みゆ希、小野友樹、島田敏、小島幸子、三宅健太、櫻井孝宏、花江夏樹、能登麻美子、井上喜久子
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

神は情緒的な博愛・平和主義には寛容だが、ガチの設計主義は許されなかった模様

※AKIRAをつい更新してしまったので、こっちも更新しておこう(長文注意)。

私は、アニメという表現媒体は、その原作となることがある小説・漫画、あるいは類似した表現媒体である実写映画・ドラマなどと同じく、

(1) 人の感情推移を巧みに表現できる点にその最大の長所があると思っていて、
(2) 逆にいうと「正義」とか「平和」とか「真理」といった抽象的な概念の論理的表現には殆ど向いていないと思っています。

そして、こうした (2)抽象的概念は、より妥当な答えを求めようとすれば、論理的な図表や数式等を援用しつつ、分析的および総合的に考察する必要があると思うのですが、
上記のように、(1)感情的・情緒的な表現に強みがあるアニメ・実写ドラマや、小説・漫画といった媒体で、こうした概念を表わそうとする場合、
 <1> 視聴者の側がそうした媒体の特徴を自覚していない限り、
 <2> 制作者の側が意図した通りの、どちらかというと感情論レベルの(=論理的というよりは感情的・情緒的な)結論が、一方的に視聴者の側に押し込まれてしまう、という結果になりがちだ、
・・・と考えています。
→表現媒体のプロパガンダ的利用の危険・・・昔から「プロレタリア文学」とか「反戦映画」とか、その逆の「戦意高揚」目的の映像作品とか、過度に扇情的に特定の問題を訴える「ヤラセ番組」とか、その例は色々ありますね。

そうした意味で、本作は事前情報からは、「平和」(その裏返しとして「戦争」)とか「正義」といった、(2)抽象的概念の是非を扱うタイプの作品に見えたので、余り自分の好んで見たい作品には思えず、放送時は視聴を敬遠していたのですが、本サイト等での評判が良かったこともあり、ひとつの経験として全話視聴してみて、できる限り「哲学的」に(つまり真面目に論理的に)その感想をまとめてみることにしました。
→その結果として、聞きなれない専門用語が多い、アニメの感想としては余り適切ではない読み難いガチガチの考察レビューになってしまうことを予めお詫びしておきます。

※そう前口上を述べつつ、実は私は、自分のニックネームを「ピピンの寄進(西暦756年)」から採っているくらいの重度の西洋史マニアなので、本作のような史実を交えた中世ファンタジーは、十分以上に愉しめてしまいました。
※本アニメ公式サイトの「なぜなに中世事情」(第9~最終話)も何気に非常に充実していましたし。
http://www.junketsu-maria.tv/special/nazenani.php


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

================ 純潔のマリア (2015年1-3月) ==============
ネタバレレビューを読む
----------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)6、☆(並回)4、×(疑問回)0 ※個人評価 ☆ 3.9

OP 「Philosophy of Dear World」
ED 「ailes」


◆視聴直後のナマの感想
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◆本作最大の注目点(第9話)

《ベルナール(B)とマリア(M)の牢獄での会話》
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《上記会話の含意》
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◆本作で示される結末ないし結論

通常の作品ならば、私の場合、意識的に作中人物の何人かに焦点を当てて、その心情を推し量る形の「感情考察」型レビューを書くことが多いのですが、本作の場合は、登場キャラの心情推移ではなく、上記のように「抽象的概念の論理的是非」がテーマとなっている(ように私には思われた)ので、ズバリ、本作で示される結末だけを書くことにします。すなわち、

ネタバレレビューを読む

ここで問題は、この結末が妥当かどうか、です。
結果から先に言うと、私はこの結末は意外と妥当だと思いました。

"意外と"というのは、私の事前の予想では、例えばマハトマ・ガンジーの唱えたようなガチガチの「非暴力反戦主義」みたいな考え方が視聴者の側にゴリ押しされるような結末だったら、何だかとても嫌だな・・・という感覚があったからです。
でも幸いなことに、本作の結末はそういうことにはならず、そういう点で、堅実で良質な造りになっていると評価できるのではないかと思いました(私とは全然別の感想を持つ方も何人もいらっしゃると思いますが)。


◆では、何故その結末が妥当なのか?

本作の結末を妥当だと「思った」だけなら、それは単なる私の「感情」に過ぎず、例えば「本作の結末は妥当ではない」と思う他の人の別の「感情」とせいぜい「同等である」としか主張できないでしょう。
だから、ここで、私が自分の思いの妥当性を主張するためには、何よりも、本作の結末を「論理的に見て妥当である」と説明することが必要となります。

<1> まずマリアの結末から ~ 個々人の価値観は多様であることが保障されねばならない《価値多元主義》
ネタバレレビューを読む

<2> 次にベルナールの結末から ~ 組織が一見理詰めであり"唯一絶対"と思われる設計主義に盲進することは許されない《設計主義の否定》
ネタバレレビューを読む

・・・

以上で、本作で示された <1> および <2> の結末(ないし結論)が、論理的にもまずまず妥当と考えられることを、不完全ながらも一応示すことが出来たと考えます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 56
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

想像してたよりもずっと良かった!

 あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 凝った演出とかはあまりなかったように思えるのですが、テーマ的には結構面白かったです。
 2015年の冬アニメらしいのですが、全然タイトルに聞き覚えがありませんでした。ややマイナーだったんですかね? まぁ私の情報収集力はお察しレベルなので一概には言えないんですけど、あまり評価が伸びていないところを見るとそんな気がしました。

 「排斥されるべき魔女であるマリアが、神聖視されている処女だった」というところに端を発する物語なんですけど、これについて「下ネタが・・・」という意見もあるようですね。個人的にはこの程度でどうこう言うタイプでもないので、ほとんど気になりませんでした。戦争や宗教を隠れ蓑にした個人の価値観のぶつかり合いこそがこの作品の魅力であって、中でも主人公マリアが社会性を獲得する話、というのが本質なんだと思います。


世界観:ネタバレレビューを読む

ジョセフ:ネタバレレビューを読む

ミカエル:ネタバレレビューを読む

雑記:ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
ネタバレ

ゆう。 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

戦いの嫌いな魔女と人の心理を描いた話。

戦争絶えぬ中世・百年戦争中のフランス[注 1]。戦を嫌う処女で聖母の名をもつ魔女・マリアが夜な夜な戦場にサキュバスを遣わし、戦争をかき乱す。

戦争が嫌いなマリアが繰り広げるファンタジー物。

1話感想
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2話感想
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3話感想
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4話感想
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5話感想
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6話感想
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7話感想
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8話感想
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9話感想
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10話感想
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11話感想
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12話感想
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

63.3 3 傭兵で教会なアニメランキング3位
オルタンシア・サーガ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (171)
385人が棚に入れました
イエペタス半島に700年の歴史を誇る大国――オルタンシア王国。その豊穣な土地を狙う周辺国によって幾度となく侵略の脅威に晒され続けるも、王国に仕える二大公国――オリヴィエ公国とカメリア公国が剣と盾となり、長きに渡って戦禍を免れてきた。しかし、聖王暦767年12月5日。オルタンシア王国に対し、カメリア公国が突如反旗を翻す。カメリア公国の反逆、そして反乱と時を同じくして現れるようになった魔物によって、オルタンシア王国に混迷の時代が訪れようとしていた……戦乱の世で、様々な運命に翻弄されていく騎士たち。悲劇から始まった宿命の継承と戦いが、動き出す。

声優・キャラクター
細谷佳正、堀江由衣、津田健次郎、上田麗奈、内田彩、梅原裕一郎、小林ゆう、柿原徹也、子安武人、乃村健次、江口拓也、大坪由佳、堀江一眞、池田秀一
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

認めたくないものだな。自分自身が、「○○サーガと○○戦記は、無条件で観てしまう病」だということを(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
ジャンルはファンタジー。ゲーム原作。

ファイヤーエンブレムとかティアリングサーガみたいな世界観ですかね。

スマホRPG原作ということで、ストーリーが弱く、内容や台詞は安っぽい。作画も良くない。決してオススメできるアニメではありません。

Q:じゃななぜ完走したの? 
A:病気だから仕方がないんです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む


【各話感想(自分用メモ)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

全て、守り抜け

この作品の原作はゲームみたいですね。
2015年にサービスが開始されたそうですが、こちらは未プレイです。
ほっちゃんと麗奈ちゃんが出演されると知り視聴を決めた作品でした。


イエペタス半島に700年の歴史を誇る大国――
オルタンシア王国

その豊穣な土地を狙う周辺国によって
幾度となく侵略の脅威に晒され続けるも、
王国に仕える二大公国――
オリヴィエ公国とカメリア公国が剣と盾となり、
長きにわたって戦禍を免れてきた。

しかし、聖王歴767年12月5日。
オルタンシア王国に対し、
カメリア公国が突如反旗を翻す。

カメリア公国の反逆、そして反乱と時を同じくして
現れるようになった魔物によって、
オルタンシア王国に混迷の時代が訪れようとしていた…

戦乱の世で、
様々な運命に翻弄されていく騎士たち。

悲劇から始まった宿命の継承と戦いが、動き出す。


公式HPのプロローグを引用させて頂きました。

完走して思ったこと…
キャラデザや作画全般がとても綺麗な作品だと思いました。
アニメーション制作はライデンフィルムさん。
今期4作も制作しているにも関わらず、このクオリティが出せるのは素直に凄いと思いました。

主人公のアルフレッド・オーベル役は細谷さんで、主人公の従者である見習い騎士のマリユス・カステレード役がほっちゃんという配役…

マリユス・カステレードは男の子なのですが、ほっちゃんとの相性が抜群…
もともとほっちゃんは、リトバスでも男の子役を演じて違和感が全くありませんでしたが、今回も違和感を微塵も感じさせない演技は流石としか言いようがありません。

一方、物語の方ですが終わり方以外は展開含めて悪くなかったと思います。
でも、終わり方が…
大きな謎、というか展開が大きく変わったところで物語は終幕するのですが、正直説明して欲しいことが山ほどありました。
ですが説明は一切無く、今後の展開の危うさがサラッと示唆されるに過ぎなかったのです。
きっと「あれっ? これで終わり?」と思った方も多いのではないでしょうか。

続編があるならまだしも、これで終わったら中途半端な感じが否めません。
アニメーションとしてのクオリティが高かっただけに残念に思います。
続きが気になるならゲームで…という感じなのでしょうか^^;?
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、MY FIRST STORYさんの「LEADER」
エンディングテーマは、まふまふさんの「夜想と白昼夢」
どちらも格好良い曲です。

1クール全12話の物語でした。
細谷さんとほっちゃんの掛け合いが気持ち良い作品でした。
もし続編が制作されるなら是非視聴したいと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11

がおー敦煌 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

戦物は好きなので一応見ているが。

これは結構ひどい作品だと思う。
まー個人的に 斧 剣 槍 弓 とか昔の武器だけで戦う漫画アニメゲーム映画は好きなので一応は見ていますが、正直メイン声優が細谷じゃなかったら切っていると思います。

いい所は先ほどもいった昔の武器で戦う事です。
正直近代兵器を使う作品も見ますが、やはり鈍器とかで戦う描写の方が私は好きなのでそこは私の好みです。


悪い点は敵を切る直前に無駄にアングルを見えないようにする。

部下の知力指数が低すぎる。

作画が崩壊。


等々ありますが、部下の教育が余りにもひどい。
主人公は領主で民を一番に考える力をもっていますが、なぜか部下が馬鹿。

戦で戦えるようなので無能ではないのですが、主人公の領土に拾われ家臣になって4年という歳月を暮らしながら学問は何も学ばなかったのか?
っと思う。
一般兵ならわかりますが、領主直属の部下ならば最低限の学問は学んでいるはずです。

なのにこの部下は7話を見てもらえばわかりますが本当にひどい。
全部が自分だけの感情でしか動かない。
この行動をとったら領主の立場、民の立場等々を一切考えない。
言われなくてもわかるだろって言う考えを持ち合わせていない。
など領主の側近なのにペラペラな話の展開でちょっと見てて辛い。

作画もひどい。一話に何回作画崩れるねんって言うレベルで崩れます。

正直見ないことをお勧めします。アニメ見ててストレスはためないほうがいいです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 4

63.7 4 傭兵で教会なアニメランキング4位
魔法使い黎明期(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.1 (171)
585人が棚に入れました
僕は、思い出せずにいる。 自分が一体、何なのか――。 魔法学校の生徒セービルは、入学以前の記憶がない。 自分がなぜここにいるかもわからないまま過ごす学校生活はどこか空虚で、努力の方法も分からないまま、成績は常に最下位だ。 そんなセービルに、魔法学校の学長・アルバスは、突如危険な特別実習を言い渡す。 「魔女狩りのある地域で、魔法の有用性を広めてほしい」 魔女と教会の戦争が終結して数年――世界はまだ、魔女と魔法を完全に受け入れてはいなかった。 時は魔法使い黎明期。 これは、何者でもない少年が、心に傷を隠した仲間たちと、自分を見つける物語。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「もっと評価するべき(いや、べきではなく、してほしいなぁ)

って言うのが私の感想でした。

視聴し終わって早々、他の人はどう思っているのかなぁと、他の方の評価を見に行ってみると・・・。

・・・あれま、意外と評価が低い方が多いのですね、中には大変辛辣な方も・・・。

そっかぁ、まぁ、それはそれとして是非も無し。
合う合わん、好みはありますでしょうから。

とは言え、そこに忖度してしまったりすると、あにこれに書き込んでいる意味がない!という事で~~~~~。

個人的には、なかなかに面白かったです!!。
★点については上記のとおりなのです。


それで、他の方の評価を観ていると「ゼロから始まる魔法の書」という作品の名前違いの続編との事。
私はこの前作を観ていないし、知らないので、この作品オンリーでの評価となっているのですが。


まずもって、制作側の力の入れようが伝わってきました。
全体的な作画のクオリティ、キャラデザも割としっかりとしていたと思います。
とは言え、どこかで見たことのあるようなキャラがいるのは、この異世界系、ファンタジー系の飽和状態の中ではやむを得ない気もしますねぇ。
ちなみに、私は獣人系のキャラデザが割と苦手で(ただし、愛でる系はその限りではないのですがw)、トカゲと犬と猫はどれもフラットな目線で観ていたのですwww。

また、スタッフロールも結構な頻度で本編にかぶせてきていましたし、メインのストーリーをできるだけ描こう、あるいは、オーソドックスなOP/EDの差し込みに変化をつけよう、というところにカロリーを使っているのが伝わってきました。
ともかく、制作側の気迫が伝わってきたような印象をうけました。
気のせいかもしれんけど・・・w。

物語も、多くは語らないけれど、しっかりと主人公グループの成長を描いていたし、周囲の優しさや思いが良く描かれていたと思いました。
大筋としても、整然と進行していき、落としどころもコンパクトにしっかりとまとまっていたと思います。
また、エピソードのいくつかでは、内包するテーマも割とシビアで「赦し」「罪を犯したものをどう扱うのか」的なポイントが問いかけられていました。
これは結論の出ない話なので、なかなかにイジイジするのですが、物語の中ではキャラの選択を受け入れるしかありませんね。
自身の中でどう消化するかは、一考してみるのもありかもしれません。

物語中では「教会」と「魔女」側の対立もベースの一つとして描かれていました。
私見ですが「教会」の中に存在する「悪」や「悪意」、「タブー」を扱った作品は映画等では問題作も多いと同時に、大変面白い作品も多いのですよ。
これは、他意なく、あくまでも物語上の事だとお断りをしておきますが、ここを舞台装置の一つとして扱っているのは、個人的には「むむっ」と思いました。

そして、各キャラクターの関係性も感情面も含めて、繊細に、素直に描かれていたと思うんですよねぇ。
逆に今の時代では、それがウザいと感じられる一面もあろうかとは思いますが、アニメという素材の中では数多い場面で描かれていたと思いました。


作画は、
これは大変丁寧に描かれている部類の作品だと思いました。
前述の制作陣の気迫を感じた、に通じるのですが、この作品で、ここまでカロリーを使った理由って何なんでしょう。
少なくとも、私にとっては無名と言ってもいい作品だったのですがw。
とにかく、キャラクタほかを含めて、この作品に及ばない作品は多数ある事でしょう。
良いクオリティだったと思います。

声優さんも、いつもの評価になりますが、
特に違和感を感じませんでした。

音楽は、らしい感じのOP/EDでした。
わたしには特に刺さるところは無かったのですが、悪くはなかったと思います。
あえて言えばOPの入りがうるさかったですw。

キャラクタは・・・、そうですね、あえて言えばクセがあるとしたら、ここかもしれませんね。

主人公のセービル:
あまり好かれるキャラでは無いかもしれませんねぇ。
そういう風に感じる視聴者が多いとしたら、割と理解できちゃうかもしれません。
物語上、そういう役になっているのですがね。
系で言うと、プリコネのアホの子(ユウキ)的立ち位置なのかもしれませんが、いかんせん愛嬌がね。

ロー・クリスタス:
私は割と好きなキャラでした。
ヤカマシイですが、生徒たちへは優しさが感じられましたね。
また、言っていることも割と含蓄があった気がしています。
本人は暇つぶしがしたいから・・・的な、っぽい事を言っていますが、実際はどうなんでしょうね。
子ども系キャラなのか、大人キャラなのか見た目もあって、紛らわしかったですね。
最終的には「おかあさん」っぽいのかも知れません。

ホルト:
明るいキャラで、観ていて楽しかったです。
途中、自身の心の中での折り合いをつけるシーンで苦しい事もありましたが、何とか前に進んでいます。
ですが、葛藤を続けている点。とても人間らしい感覚が共感できました。
私の中ではですが、異世界食堂のアレッタさんとダブっていましたw。

クドー:
トカゲで、しかも野郎には興味が無いです。
が、まぁ、チームメイトとして頑張っていたとは思います。

泥闇の魔女:
こちらも、割と好きなキャラでしたね。
口調(語尾)は好きでは無かったんですが、落ち着いたしゃべりと、意味深な物言い。
いいキャラだったと思いますねぇ。
最終的には叔母さんキャラに落ち着いたのでしょうかw。

リーリ:
ネズミw
そこはかとなく、かわいらしかった。
お料理上手なところもポイント高し。
が、ライスが頭に浮かんで、浮かんでw。


あと、ハルスフル先生。
意外と印象の残るキャラだったけど、HPのキャラリストにはないんですねぇ。
暴虐との今後が気になるところですが、この先生も芯がシッカリしつつ、優しさが感じられるキャラでした。
ちょっと謎めいたところもありましたが、ここは私の印象だけかもしれません。




色々と書き連ねてきましたが、
やっぱり、総合的にみて、さらに内容も考慮すると、もう少し評価されても良い作品だと個人的に思うのですが・・・。

どなたかは申し上げませんが、私が一目置いているレビュワーさんの評価も観てみたいと思い、何名かの棚を見に行きましたが、残念ながら棚には入っていませんでした。


個人的にですが、
もし、機会がありましたら、ぜひご覧くださいませ。
合う合わないはあると思いますが、割と力のある作品ではないかと思っています。

ああ、作品中にちょっとキツイ描写(手や足が・・・的なイタイ表現です)があったりしますので、この点、苦手な方は、若干の注意が必要かもしれません。
ご注意くださいませ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

茶番アニメ

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 3
ネタバレ

♡Sallie♡☆彡 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

僕は,思い出せずにいる。自分が一体,何なのか――。

タイトルに“魔法使い”とあるせいで,ファンタジー好きホイホイに引っかかり(?)観てしまいました。
結論から言えば,観なくても良かったかな。。
こちらはライトノベルが原作だそうで,まさにそんな感じに溢れた作品になっています。

主人公のセービルは魔法学校の生徒なんですが,入学前の記憶がありません。
その上,成績も悪くいつも最下位。
そんな彼が学長に呼び出されるところから物語が始まります。
学長室の前で,見た目幼女でありながら何百年も生きている魔女ロー・クリスタスに出会い,更には“魔女狩りのある地域で,魔法の有用性を広める”という特別実習を言い渡されます。
他の実習生ホルト&クドー,そして引率の先生を申し出たロー・クリスタスとともに実習に向かうのでした。
―というあらすじです。

初め,絵はとてもきれいだと思いました。
中世風の町並みや魔法学校の背景が素敵です。
キャラクターデザインはロス先生,泥闇の魔女&アルバス学長が可愛くて好きでした。
なのに,キャラクターの作画が3話4話くらいかな。
けっこう序盤に崩れてしまいます。
せっかくキャラデザ良いのにそれが残念でした。
作画が9話10話くらいに崩れちゃうアニメはけっこうありますが,前半でもう崩れちゃうのがな…。
それにロス先生の頭身おかしくないか!?ってしばしば思いました。
そして彼女の服装もスカート履き忘れたの!?って感じです(;'∀')
でもキャラデザが好みということで,そこまで評価は下げてません。

肝心の物語はあまり面白くないです。
そこまで悪くもないのだけど,爆乳のキャラが居たり安定のお風呂回があったりとどこにでもあるラノベ原作アニメっていう感じ。
異世界転生モノではないというところだけがせめてもの救いかな😅
このアニメで1番嫌なところは何気にグロテスクだという点です。
キャラデザとのギャップがあるなと思いました。
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あと,名前の付け方が独特で分かりにくいです。
傭兵とか神父とか暴虐とか十三番ってのは固有名詞じゃないですよね??
それに,ロー・クリスタス=ロス先生=黎明の魔女で,泥闇の魔女=ゼロ,アルバス学長=詠月というのが瞬間的に理解できなくてちょっとストレスでした。
“獣堕ち”や“災厄の残滓”というネーミングも聞いていて「何ぞや?」ってなりましたし…。
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キャラクターもあまり魅力的なキャラがいません。
初め,泥闇の魔女がアバンで出てくるので彼女がメインヒロインなのかと思いましたが,メインヒロインはロス先生でしたね。
ロス先生は既視感があるキャラだなと思ったら「物語シリーズ」の忍と「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか」のヘスティアを足して2で割ったようなキャラでした(^▽^;)
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そもそも主人公っぽいキャラじゃないんですよね。
モブなのかっていうくらい薄味のキャラで魅力を感じません。
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良いなと思ったのはアルバス学長の声かな。

主題歌はOP/EDともに特に何とも思いませんでした。
特にOPはよくあるラノベ系アニメのオープニングテーマって感じ。
でも,このアニメで1番好きなのはEDのアニメーションです。
絵本のようなファンタジックな作画が可愛くて気に入りました★

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7
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