仲間で花火なおすすめアニメランキング 8

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの仲間で花火な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月25日の時点で一番の仲間で花火なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.5 1 仲間で花火なアニメランキング1位
色づく世界の明日から(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (1141)
4893人が棚に入れました
物語の始まりは数⼗後の⻑崎。⽇常の中に⼩さな魔法が残るちょっと不思議な世界。主⼈公の⽉白瞳美は17歳。魔法使い⼀族の末裔。幼い頃に⾊覚を失い、感情の乏しい⼦になった。そんな瞳美の将来を憂えた⼤魔法使いの祖⺟・⽉白琥珀は魔法で瞳美を2018年へ送り出す。突然、⾒知らぬ場所に現れとまどう瞳美の視界に鮮烈な⾊彩が⾶び込んでくる…。

声優・キャラクター
石原夏織、本渡楓、千葉翔也、市ノ瀬加那、東山奈央、前田誠ニ、村瀬歩

お茶 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

もし既視感があったとしても

率直な感想は綺麗でPAらしい作品で観て良かったです。
ただ、本作は青春らしさを感じさせるには少し恰好付けすぎな部分も否めませんが、
これがPAの作風だと構えていたのでそれはそれでアリなんではないかと思います。

本来このような物語はもう少し均等にキャラを描写したり、思いのたけを青春らしく真っ直ぐ伝える作風が好ましいのではないか、とも思いますが、観ている最中はそこまで気になりませんでした。それは本作の登場人物がとても繊細である意味奥ゆかしいというか、まあ陰キャラなわけです。そのようなキャラ設定から生じる陰にこもってしまうかぜも、本作の味なんだと思います。

グラスリップでのSF要素は中途半端に放置されていたので、あまり好印象ではありませんが、今回のそれはしっかりと物語に汲みされていたので、私は概ね満足ですし、魔法などといった要素は物語のアイテムにすぎないPA風といったところで、観る前の視聴情報で本作の受け取り方が大きく変わってくるとすごく思います。それが観た時に良しとなるか、どうかは作品次第になりますが、最近は特にPAだけに限らず、アニメ会社を意識して観るようになっていますが、観る前に情報を入れなくても、ああこの会社か、と分かるくらいに、アニメーション会社の作風が固まってきている気がします。それと同時に似たような作品になってきてしまっている感が、私の中では否めません。

それでも新しい作品は次々と生まれているのは実感しますし、似ているからといって、それを悪いことだとは思いません。0から1を作れる時代ではありませんし、1´や2を創造し視聴者に魅せることも容易いことではないと感じます。アニメ単体の話題から逸れてしまいましたが、本作の色づきの受け取り方は、キャラクターの性格から鑑みれば妥当な行動で、それが求めていたものと少し違っても、他の作画なりの項目で多くの人が完走できたと考えると、色づく世界であったのだと感じます。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 44
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

こぼれたあの色

P.A.WORKS制作。

色彩を知覚できずモノクロの世界で生きる少女。
彼女は自分に魔法をかけた、
{netabare}わたしは幸せになってはいけないと。
17歳の未来の少女が、
時の魔法で17歳の祖母に出会う、{/netabare}
魔法が日常に存在する青春ファンタジー。

この物語には、小さな魔法があり、
心のサプリや探し物を見つけたりと、
日常にそっと寄り添う形で存在しています。
{netabare}少女はなぜ色彩を失ったのか、
少女に色をもたらした絵を描く少年との出会い。{/netabare}

夕焼け、朝露、夜空の花火と、
色彩の世界を描くだけに風景は美しい。
美しいものを美しいままに描く、
こぼれたことば、こぼれたあの色。
色の溢れる世界を取り戻す、
世界を肯定する物語になればと思います。

最終話視聴追記。
言葉より絵や色彩で魅了する作品です。
{netabare}テーマに沿って上手くまとめたのでは思う。
ただこの主題と絵の表現力があれば、
劇場版の尺で良かったのではと思ったり、
映画なら傑作に成り得たかも知れません。{/netabare}

美麗なOPが記憶に残りますね。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 93
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

アズライト

色が見えない少女がタイムスリップするお話。

1話
{netabare}
主人公の月白 瞳美は色覚異常で周囲と馴染めません。
周囲が夢中になれる風景であったりを共有できない。
人と馴染めない分、周囲のイメージと違って、瞳美は純粋。
本作がテーマとして扱っている「色」について、
色が見えないから、哀しい、と言うわけではなく、
哀しいから、色が見えないように感じました。
母親との別離、年数の経過、友人の欠如、そういったことから色が見えないのかな。

瞳美は魔法なんて大嫌いという。魔法使いという自分の家系に対するものか、「一人でも大丈夫」という魔法を使ってしまう、自分の心の弱さに入り込むからだろうか。
葵 唯翔の絵(デジタルで・・・)により、瞳美の世界に色が戻る。

今作が瞳美の色を取り戻すためには、何が必要であるのか、それを追っていくことは必要でしょうね。
その中で、心が純粋で脆い瞳美の、細やかでいじらしい感情の動きを期待しています。

サブのポイントとしては、自分の元々持つ、魔法使いと言う血筋や、一人でも大丈夫となってしまった現状で友人の存在について、どのように肯定していくのか、と言う部分を重視してます。

それにしても、瞳美の髪が銀色なのは外人の血でも入ったのだろうか。琥珀ばあちゃんもしくは瞳美の親は外人と結婚したのかな(笑)
キービジュでは、色はそんなに銀色じゃなかったから、アニメ的表現だろうか。
{/netabare}

2話【モノクロ】
{netabare}
二話で多用された瞳美のモノクロの世界と色のある世界の一瞬の切り替え。

モノクロ写真は、色、という情報が抜け落ちて、過去の事象(写真の中に収めた物)をみています。
その時、私は、写真を取った時の時間の流れよりも、自分の生きている時間の流れが、はやいような気がするのです。
なので、瞳美の世界は、私の生きる時間とは少し時間の流れが違うような、そういう錯覚を覚える印象を受けました。

また、色のある世界から、モノクロの世界に変わるシーンは、私の感じる世界がこう見えて、瞳美の世界がこう見えてしまうのか、そういうショッキングさが感じられて、瞳美の抱える色覚障害というものが、瞳美に与える影響の大きさを納得してしまいましたね。

{/netabare}

3話【暗示】
{netabare}

今回は瞳美に対して暗示によってどうなるか、というアプローチがなされていましたね。
ポッキーを杖代わりにした時も(ポポッキーとかいってたかな?)、
曾祖母である瑠璃が「初心者はこういうものをつかったほうがやりやすい」
という事を言っていましたね。
つまり、魔法使いのオールドなイメージ、大きな帽子に杖を携えたような、そんなイメージで、なりきった気分になったほうが使えるということかもしれません。
それは、私は魔法が使える、という思い込み、自己暗示を掛けやすくなるための一つの手助けでしょうね。

そのほかにも、水色の星砂を撒いたので水の上を歩けると思い込んだ瞳美の思い込み、
人に色が見えないことを隠す理由にある、他人への思い込み、
モノクロ写真なら自分にもできるかもしれないという、希望のような思い込み、自己暗示。

彼女が色が見えないことや魔法が使えないことは、彼女自身が自分にアレができるコレができると思い込めるような自己肯定によって、解決されるのかもしれません1ね。


{/netabare}

【魔法が解けるとき】
{netabare}
二話で瞳美が「魔法なんて大キライ」という言葉を、前篇と後編で使い、その心境の変化を、表情や声色で表しましたね。
この言葉を自己暗示のように繰り返していた瞳美。
「一人でも大丈夫」という言葉の小さな魔法、思い込みのように、この言葉も小さな魔法なのかもしれません。
それが二話の後半で言った「魔法なんて大キライ」という言葉はどこか魔法が解けかけたような…そんな印象になりました。
{/netabare} 

4話【世界】

{netabare}
一人のか弱い少女のお話と見ていましたが、世界との向き合い方、セカイ系っぽいお話をするかもしれません。
「魔法の力を与えてくれたこの世界に恩返しがしたいの」
そういった60年前のババ…(ゲフンゲフン)琥珀は、瞳美からみて、大人に見える、もしくは先を見ているように見えたでしょう。

琥珀が作品中で悩みであったりとかを抱えるかどうかは、作品の最終回に深く関わってくるでしょうね。

琥珀は世界を肯定しており、作品世界の理の一部である「魔法」を肯定しています。
つまり、瞳美は、世界の理である魔法の力を有していながらにして、否定していることが、色が見えない原因になっているのだと、今回感じました。
潜在的な瞳美の魔法の力が琥珀の魔法によって引き出されたことからも、彼女の心によって色が見えないことを、彼女の中に内在する魔法が作り出しているのでしょう。
でもそれって…少しおせっかいな世界かなと、思いもするんですよね。

また、写真部の皆の恋や物語も平行して進んで言っていますが、一つ一つの物語に意義があり、それぞれの物語が最終的に帰結する場所へ意味があることを期待させて頂きます。

{/netabare}

5話【魚】
{netabare}

今週は写真部の女性メンバーのあさぎの恋を回収する話も絡めてましたね。
あさぎの恋が、あさぎを成長させる要因として作用する方向に持っていったのは素晴らしいと思います。
ただ、主人公である瞳美をあさぎの成長の間接的な原因としたポジションにおいたままだったため、瞳美とあさぎの距離は縮まっていないことが気がかりです。

さて、今回は瞳美が葵に渡した星砂(懐かしい思い出の星砂)、それをつかうことによってあおいが金色の魚を見るという展開がありました。
ひとみが魚をみたときは、あおいのデジタル絵を見たときです。
つまり、星砂が魔法の類であるならば、あおいのデジタル絵は、別の魔法がかかっているのかもしれません。それは、あおいが絵に込めた思いが、魔法として絵にかかっているということであってほしいですね。


{/netabare}

6話【写真】

{netabare}
今回は色々転換点になりそうですね。

まずはあさぎの恋ですが、部長との関係を「小学生時代の関係のままで良い」から、変えたいと思ってあのように部長の手を振り払った。あさぎの拙さが残るコミュニケーション方法にとても青春を覚えますね。

次に、あおいの絵の中に瞳美が入ってしまったことについて。
情報が多いので整理しましょう。
①絵の中に入る時、アズライトがモノクロの世界で光っているように見えた
②絵の中の奥には、死んだ金色の小魚、死んだ大きな金色の魚がいた。
③瞳美が絵の中の奥で立っていた場所は瞳美曰く「荒れた場所」
④絵の中には渦まきが中心にあるような湖(もしくは海)があって魚はそこにながれた。
⑤渦巻きの中心に行こうとする魚を、網のような物を持って捕まえようとしていた人がいた。
⑥絵の中の事を聞かされたあおいは、なにか思うことがありそうだった。

では、内容を考えてみましょう。
まず①については、絵に入ったのは瞳美の魔法によるものであるという事の裏づけでしょうね。アズライトは魔法の力を増幅させるような意味合いを持ち、それを描いたものです。
②について、これについての疑問点は誰の心の内を描いたものであるのかという事。
これはあおいの心の内を描いたものであるのか、それとも瞳美の中なのか。
というのも、⑥のようにあおいは自分の絵に対しての迷いを描いているように見えつつ、後半で瞳美に色が見えるようになるとき、彼女の心の変化によって大きい魚の状態が変化することがあることが、この描写の疑問点です。
この疑問点については保留しておきたいですね。④と⑤を理由として解釈すると、小魚はあおいの心のもの、大魚は瞳美の心のものであるかもしれません。

③番についてですが、瞳美があおいに、瞳美のために絵を描くから見てほしいという言葉で、荒れた場所に色がついたことから、瞳美のポジションを表現したように見えます。

さて、絵の中についてはこれくらいにして、瞳美の世界に色がもどったことについて考えます。
あおいの干渉によって瞳美の心が変化したために色が見えるようになった、ということは、誰が見ても間違いないでしょう。
なぜ色が見えるようになったかについては、色が見えるようになったとき魚が登場したため、色の見える見えないは魔法の関係していることは明らかかと思われます。
色が見えるようになったときに死んだ大魚が金色になり蘇った事については、瞳美の心の中での変化をえがいたものでしょう。
あおいの干渉というのが、「君のために絵を描くから、君に完成した絵を見てほしい」というのですが、魔法を作り出しているのは瞳美であるために、瞳美の心の内がいまどうなっているのか、という事が重要なのです。
色が見えないのは瞳美が世界を肯定できないせい、と以前書きましたが、
あおいの干渉で、瞳美が世界に肯定できるものが出来た、と考えると、
おのずと今後の展開が見えて来るような気がします。

それと、魔法写真美術部が仮装をして写真を取りにいったとき、瞳美が道のブロックの写真を取っていることが非常に印象的に見えました。
その残った写真は他の人が見ればただブロックを取っている物にしか見えないかもしれない。ですが、写真を取った瞳美がその写真を見れば、この時どういう思いで写真を取ったのか、他に心躍るような景色はそこにあったのに、ブロックを取った理由。写真という映像を保存する媒体が、人の記憶や感情を呼び出す装置になるというのが、とても面白い描写でした。

{/netabare}

7話【好き】
{netabare}
今回は胡桃回でしたね。個人的には胡桃に共感をもてた良回のだけれど、進路の話と捉えるととたんに面白くないと感じる方もいるかもしれません。
私は今回は、「好き」を強く意識させられる回だったと感じています。
その「好き」とは恋愛感情におけるものではなく、物事に対しての「好き」ということ。

物語を考える前に、少し胡桃の状況を整理しましょう。
①胡桃は人生をかけるほどの好きなものが無いことに悩んでいる。
②胡桃の姉が好きなものを仕事にしたことをすごいと思いつつ、①の自分と比較して、劣等感を感じている。
③劣等感を感じていた胡桃であったが、千草によって自分の好きをあせらずに見つけることを気付かされた。


私が共感を感じたのは、胡桃の姉への感情。姉へ尊敬を見せていると同時に劣等感にさいなまれている彼女に、未発達な高校生としての悩みとして適当であることを感じました。
物語としてのこの悩みへの解決について、千草という部内でも胡桃に近い存在であり、お調子者的な性格である事が、よい解決を迎えた理由だと思います。

私なんかは胡桃に対し、自分は自分、他人(姉)と自分を比べるな、と、彼女の好きが見つからないことに対する回答とは別の頓珍漢なことを言いたかったのですが(まあそれは、胡桃の姉に対する劣等感に対しての意見なのですが)、千草は、ひとによって好きの度合いは違う、好きなものはいつか見つかる、あせることはないと、いつもの調子で言い、胡桃を救い上げました。これが胡桃の側にいて、そして高校生であり、お調子者である千草の考え方であり、登場人物の性格の提示がとても上手くいっている回だと思われました。


ちなみに「ヴィーナスの重荷」というタイトルから、荷物を置いて、走りだす胡桃や千草のシーンを考えると、ヴィーナス=胡桃であり、胡桃にとって、好きなものがなければならないというような、足かせのような考え方を重荷と考え、それを置いて走り出すことが、胡桃の悩みの解決シーンとしてさわやかさを演出していましたね。

{/netabare}


8話【光】
{netabare}
さて、いよいよ来ましたね。今まで世界を祝福してきた琥珀のアイデンティティを脅かそうとする展開が。

瞳美の「(未来に)帰りたくないなあ、ここにいたいなあ」という発言が琥珀の気持ちを大きく揺り動かしました。

では、琥珀がなぜその発言で動揺してしまったか。
琥珀は、世界を自分に魔法を与えたことを肯定しており、感謝しており、恩返ししたいと考えています。
その恩返しの手法として、魔法で人を幸せにしたいということで、人の願いを魔法で叶えるために、魔法の勉強にまい進してきたわけです。
瞳美に対しても、いつか帰りたくなるだろうと思い、自分が未来から送ったこともあり、その願いを叶えるために、時間遡行魔法の練習を積み上げていたわけです。
しかし、瞳美の今の思いは異なりました。この時間にいたいという瞳美の願いに対して、モノローグとして「私は魔法で人を幸せにしたい、でも魔法で人を幸せにするのは本当に難しい」と語ります。
琥珀の中に流れた感情を整理しましょう。
①瞳美が幸せだと思うことを叶えてあげたい。
②未来に帰すことは瞳美の幸せだと勝手に思っていた(瞳美は未来に帰りたい?という琥珀の問いは、琥珀自身なら帰りたいと思うエゴイスト的質問だった)
③瞳美のここにいたいという気持ちを、全肯定できない。
④瞳美のこの世界に留まらせることは、瞳美のためになるのか、それとも、幸せになるのか
つまり、琥珀は瞳美は元気になったら帰りたいだろうという、琥珀視点で考えていたのですが、そうではなかったため、瞳美を幸せにする方向性が見えなくなってしまったことが、動揺した理由だと見ています。

この状態に入ったことで、琥珀は瞳美の幸せにすることがどういうことか、自分が魔法で人を幸せにしたいと思っていたがその具体的方法を考えるようになるのはかもしれませんね。
その過程の中で、現状魔法写真美術部のグループの中で誰に支えられることなかった琥珀が、グループの中でのやり取りを通して変化していく展開が見られるんじゃないかと期待しています。

そして、その問いの中に、琥珀が上手くいっていない時間遡行魔法に必要なものが存在しているんじゃないかなと、考えるばかりです。


さて、本筋以外の話から読み解きますが、今回では瞳美の取る写真が雰囲気が変わった事を部内の皆に指摘されていましたね。光の意識が出てきたと。
この作品は色づきを大事にすると共に、光による煌きが重要視されていますが、それを強調するのと同時に、光の当たらない闇の部分を見ることもあるということです。

以前の瞳美は、「光なんていらないという写真が多かった」と部内の人間から言われています。では、瞳美がどこを見ているか、という視点で考えると、部内の人に色が見えないことを告白していない時は、彼女は闇を見ていました。それが告白後は、光を見ている。

つまり、瞳美が今の時間にいることで、色が見えるという希望の光に囚われているならば、光の当たらない闇の部分は、瞳美の目に入っていないもの、魔法写真美術部に依存し、彼女の自立という部分の視点が、瞳美には見えていないという指摘が、琥珀の動揺のシーンにはあるのかもしれません。



追記です。ここからは、琥珀という登場人物について、やはり考えなければだめだろうということを感じています。
私の琥珀に対するイメージは、本音をぶちまければ酷いものですが、
瞳美に対する、私は経験あるからわかるよ感
琥珀の大人びた仕草についているニセモノ感
思春期を経験していないかのような家族との関係
まあ、他にもいろいろ言いたいのですが、それは上記のものと類似事項になりそうなので控えます。
上記のものからもわかるように、琥珀を非常に大人びて見せていますが、素人目にもわかる、うそ臭さ。
この感情を悪いように考えるのではなく、製作者の意図するものだとしたら?
現に8話、あの冒頭で琥珀が「世界にありがとうといいたい、世界に恩返しすることに決めた」なんて、普通の人ならありえないほど世界を最初から肯定するわけです。意図して一般人と乖離、もしくは他の登場人物との差を示しているようにしか見えません。
つまり、この8話から、琥珀の性格が、周りの高校生と乖離しているように見せきったところから、いやいや、彼女にも、弱くて、同年代の子に支えてもらいたい事や変わる事ができるんですよって事を示してくれるんだと、期待しています。
{/netabare}

9話【時間】
{netabare}
今週を告白回と捉えるか、ショウ回と捉えるかそれが問題だ!
はい、ということで、今回はショウ(部長)という人に焦点を向けた回だと思っております。
一番印象深いシーンはあさぎと一緒にショウが撮った写真を見ながら会話するシーンで、ショウが写真で取ったその時間について語っているときです。
日々流れていく人の営みを眺めて、その日常を肯定、愛おしいと思っているのではないかと感じさせてくれます。
同時に、その写真が瞳美と一緒に行きとったものであり、ショウが瞳美を意識していることからも、未来に帰ってしまう瞳美に対する、今一緒にすごしている時間が一瞬かもしれないという辛さを含んでいることも伺えるのかもしれませんね。
{/netabare}


10話【友達】
{netabare}
意外にもあさぎと瞳美のすれ違いはすぐに終わりましたね。
あさぎと瞳美の距離感が埋まっていないことは以前の回に書きましたが、今回の事でかなり近づいた事から、方向性は間違っていません。ただ、物語の構成として、重大なことに見せかけて次の回であっさり解決させてしまうのは、正しいのか、少し疑問です。

さて、今回瞳美の親について、触れられました。
瞳美がショッキングな出来事により色が見えなくなったことは、1話で書いたときにも触れましたし、作品内で瞳美自身が色が見える時期があった事は匂わせていました。
幼少期の瞳美を置いて出て行ってしまった瞳美の母親、ようはネグレクトというものですが、この出来事は母親だけが問題ではないことは、あおいが瞳美を励ます時にいったとおりです。瞳美の母親がネグレクトした原因は、様々な原因に寄るものです。
今回のネグレクトの事案について、琥珀自身はどう考えているでしょうか?
魔法の力を与えてくれた世界に感謝したい琥珀、その琥珀の子供は魔法の力を有さない。という事は、琥珀の子育ては、容易ではなかったはず。
世界に祝福された人間が、祝福されていない人間を育てるようなものです。
どこかで琥珀とその子供の歯車が食い違い、子供の性格に影響を与えたと考えます。瞳美という子供が母親に自分の魔法の力を見てもらい喜んでもらおうとすることに、喜びの感情を得られなかったとするなら、それは瞳美の母親の人格を形成した環境に原因があります。
正しく、いや、100%正しいなんて事象は存在しませんが、もし魔法が使えない母親が、魔法が使える子供が喜んで使う姿を見たときに、その母親が経験してきた、魔法が使えなくて苦しんだ経験を、子供は経験しなくて済むんだと、安堵と喜びを覚えるのが、ゆがんでいない人間です。
そのゆがみがこの瞳美の母親には存在し、周囲の環境、親である琥珀を含め、そういったところからネグレクトの芽は生まれているのだと感じました。
瞳美が色が見えなくなったのが母親のネグレクトだけが原因とするなら、ネグレクトするような母親を作ったのは、琥珀だという事が言えますね。

そしてその話題について、作品内で琥珀に自分の子がネグレクトをする未来が打ち明けられるか?という疑問が出てきます。
シュタインズゲート曰く、世界線の収束により、そのことが伝えられても、琥珀は瞳美へのネグレクトの発生を止めることは出来ないでしょうね。
もしくは、タイムパラドックスの回避のために、そのこと自体が伝えることが出来ないという事になるかもしれません。伝えたらネグレクトが発生しなくなるので、瞳美が過去に来る未来がなくなり、過去にいる瞳美は消滅もしくは帰還するかもしれません。

ラストシーンに瞳美が過去に来た理由を考え始める描写があります。
瞳美は自発的に過去に来ていないという事を含めると、過去の琥珀にその理由を尋ねるところから始まるかもしれません。
しかし、未来の琥珀は「いけばわかるわ」という言葉から、誰かに教えてもらうようなことではないことであるのは明確です。
個人的な考えですが、写真部の人間との会話の中から考えると、この写真の時はこんな事があったよねということを思い出せる、だとか、非常に仲間内での出来事を重要視している事が伺えます。
瞳美が写真部の友達たちと共有した時間の中から、過去に来た答えは瞳美自身により導かれるのではないかな。

それと、今回の見所は、瞳美が泣きじゃくりながら、自分に怒っているシーンですね。ないている内容についてはいいとして、悲しんだり怒ったりする感情の爆発が、瞳美には必要なんだと表現してくれたシーンでした。
つまり様々な感情が彼女の世界の色付きを形成してくれるということなのかもしれませんね。
{/netabare}

11話【琥珀】
{netabare}
他のレビュワーさんのレビューを見る限りでも、良い印象ではない回であることは確かです。
私も、この回について、違和感が感じた事があるのでそれを整理します。

まず、前回までに何も触れていない時間魔法に対する世界の修正力がいきなり出てくる。これは単純にダメですね。
つぎに、前回で過去に来た意味を瞳美が考え始める描写があったが、今回はそれに全く連続性が無い。
これは個人的な感想に入るかもしれませんが、琥珀のおしつけがまさMAX。世界が瞳美を消しちゃうんだからしょうがないといって、グループの意見を納得させることを1話の中で消化するという、急ぎ足で無理やり話をまとめた感を出しています。瞳美の意思と、琥珀の意思がまだ反している演出があるところは、まだ琥珀に期待したいですね。

そして、瞳美とあおいの恋愛については、紙飛行機を追いかけていったら、二人が出会うのはまだわかるけれども(あおいの元へという魔法がかかっているため)、あった瞬間抱き合う、そんな関係まで発展していたっけ?という、物語の急変ぶりにショックを受けました。

この11話で残念なのは、やはり琥珀について、舞台装置化してしまいそうな不安が残ります。
今回の琥珀は、時間魔法が成功させることができるかどうかについてばかり不安にしていて、瞳美の心に気づけていない、瞳美がここに来させた意味を考えていないという描写であればいいのですが。つまりこの回を、琥珀の失敗回と捉えて、来週が琥珀の成長回と期待できなくはないわけです。
もし、本当に琥珀が時間魔法をするだけの存在であり、瞳美の心を考える友達のポジションを持っていないなら、琥珀は物語の舞台装置であるという、残念な役回りしか与えていなかったという評価になってしまうでしょうね。


前回の感想で、タイムパラドックス回避のために、瞳美が消滅・もしくは帰還するかもしれないということは書いたけど、今回とは全く文脈が違います。琥珀がネグレクトを発生させないようにしたら、瞳美が過去にくるか?という文脈で話しました。

今回出てきた世界の修正力は、二つの発生の理由が考えられます。(作り手のご都合というものを排除した場合)

まず、琥珀が過去に行かなくて済む未来になったから働いた、というのが物語を良心的に見た場合の感想になります。

次に、琥珀の言ったとおり、本当に世界が元通りの世界にしようと修正するために発生したという理由。こちらが本当になると、魔法という力に向き合って、変化してきた瞳美の成長を描いてきた物語が、なかったことにすべきという力であるわけですが、この方向で本当に物語を進めるか不安ですね。
好意的に見れば、瞳美の取り巻く世界は瞳美を祝福しているようには見えないわけです。しかし、琥珀は自分に力を与えた世界を感謝しており、瞳美に対してあまりにも残酷な運命を突きつける世界に対して、世界を愛する琥珀が、世界に何を思うのか、それが気になりますね。


{/netabare}

【幸せ】
{netabare}

瞳美の色が戻った時、母親と見たときの花火や、過去に行く直前に見た花火を思い起こさせて、とても色彩のあるシーンでした。

琥珀については魔法の神様に瞳美がもう少しこの時間にいることを神頼みしたり、未来に変える直前に瞳美に謝っていたりと、琥珀の無力感が際立ったいました。
同時に、瞳美の心に生まれた気持ちを、「それって幸せってことなんじゃない?」と、言い当ててしまう辺り、琥珀は大人なのか、それとも若者なのか、微妙なポジションに立っています。

今回、「幸せ」が宿ることで、瞳美は色が見えるようになったような、そういう印象を受けました。母親と一緒に見た花火の時は、瞳美のなかに幸せがあったのでしょう。1話に瞳美が「誰かと見ても楽しめない」といった沈んだ気持ちを吐露する場面を拾ってきたのが幸せを強調していました。
その為、やはりストーリーの中で、瞳美の変化を出した表現というのは、作品を見る人に大きな感動を与えてくれたと思います。

最終回への次回予告が「私の色は何色なんだろう」という一言で、アニメ「PSYCHO-PASS サイコパス」を思い出して、空気も読めずクスリとしてしまいました。

それと、先週から引き続いた瞳美とあおいのハグについて、今週見ればわかるとおり、まだ瞳美もあおいも自分の好意を伝え切れていないように見えました。あのような熱いハグをしておいて恋人関係まで発展しない所が、この二人らしいですね。

最終回を前に少しおさらいといいますか、拾われているかわからなかった描写について。
あおいについて。最初に瞳美があおいの絵の中に入った時、大きな渦の中心に導かれる魚と、それを捕まえようとする影。この描写はあおいの悩みを含んでいたと考えるのが良いでしょうね。あおいの悩みが解決されたと同時に、この描写が示していたことは提示されたのだと思います。
あの金色の魚は、あおいが幼い頃に書いた絵ですが、瞳美との関係は、最終回、明らかにされるのでしょうか?楽しみですね。

それと私がずっとイメージしてきたこの作品の作品像について。
OPの映像で、魔法写真美術部のメンバーが揃って同じ方向を見て並んでいるシーンがあります。同じ時間を共有し、様々な悩みや青春を共に助け合い語り合い経験し、そして繋がりが強くなった友達を得ることが、この作品に求めていたことでした。
だから、琥珀だけが、その輪の中に入りきれていないのが、はがゆかった。
私は、琥珀がもっと魔法写真美術部に、精神的に心をおいてほしかったのだと思います。魔法がうまくいくように、部の皆の協力を得る、ではなく、琥珀自身のメンタルに仲間の存在があって欲しいと思い続けていました。

最終回、どのような物語になっても、私はこの作品を好きでいられると思います。

{/netabare}

13話 【色】
{netabare}
ほぼすべての伏線の回収回なので、非常にすっきりした部分が多いですね。
まず、色について。今作品は陰影による表現を活かしていましたね。光によって照らし出される明るい色と、その光によって生まれる暗い色。明るい色も暗い色も、どちらも併せ持って自分を好きになってほしいと、あおいは瞳美に言い残しました。それは、色とは、瞳美の持つ様々な感情の部分であり、それを肯定することで、瞳美は自分を好きになれる、もしくは母との離別に対する後悔や自責の念に向き合うことができるのだと感じました。

次ですが、未来の琥珀が人生の後悔について語ります。彼女が近くの人を幸せに出来なかったこと、このことについては、琥珀の娘について、魔法が使えないことについて、親族からの目から守ることが出来なかったことや、そして瞳美についてもそれによって色を見えなくしてしまったこと、その後悔が含まれていましたね。
つまり、作品内で17歳の琥珀という人間が成長しない理由は、
60年後にようやく過去の後悔を吐露する未来が決まっていたからでしょうね。
つまり、琥珀が家族に対して省みる力は、60年前の琥珀にはなかった。琥珀が60年前の時点でただの青年であった事を示したのではないでしょうか。

以下、最終話で気になった事。
魔法写真美術のお別れの言葉を言い合うシーンがリアルすぎる。
あおいの絵だけ色が見えることの理由。ずっと好きだった絵本だから、ということなのかな。世界を肯定しているか、の話と絡めると、あおいの絵、または絵本の中の世界が瞳美は幼い頃から好きだったから、色が見えたのかな。

色が見えるようになった理由。これは瞳美の気持ち、世界に色が溢れているという、世界に対して好きになれること、この辺りの問題提起を解決してくれたと思う。
60年後の琥珀が仕掛けた魔法が、琥珀の気持ちを汲み取る魔法であった事。今の琥珀には気持ちを汲み取る力が欠けているので技術的に無理というより人間的に無理なのだろう(ちょっと琥珀に厳しすぎる見方かな?)。



{/netabare}

まとめ
{netabare}
技術的なことや芸術的なことはわかりません。わかりませんというのは、人によって美しいと感じるものは人それぞれだと考えているためです。
特定の色に弱い色覚障害を持った人に、その色を美しいよねといっても、共感が得られない疑問にぶつかってきました。華やかだよね、という言葉ひとつとっても、それぞれの華やかへの定義が違う事に悩んでいました。

この作品において私は、モノクロによって強調された世界であったり、日の当たり方、世界の時間の流れによって作り出された美しいワンシーンであったり、人の感情が抑えきれない時の姿を、直感的に美しいと感じることは出来たと思います。(ただ、私は作品内で色鮮やか、といわれるシーンの一部が、何が素晴らしいのか、よくわかりませんでした。それが人と私の違いだと思います。)
どうやったらこの作品の作画を述べることができるのか、ずっと考えてきました。
ですが、私はアニメの技術的なことは素人であり、直感的に感じた事を、何かしらの言葉にするしかないという考えになりました。それは、美しいと感じた時の感情、喜び、ときめき、わくわく、そういった私の中から生まれる1次的な感情を、性格の違う他人にロスなく伝え、共有したいと考えました。それらの感情を得た時に初めて、作画が良いと、言うことができるのだと私の中での定義ができました。時には、感情が異なりぶつかり合うこともあるけれども、その事象ですら、私はこの作品では悪いものだとは思わなかったです。それは押し付け合いではなく、相互の感情への理解によって生まれるのだと感じています。

この作品は、仲間と共有する時間、時間そのものは世界にある物として、その時間の中で共有した感情の愛おしさを、感じさせてくれる作品でした。

{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 60

87.0 2 仲間で花火なアニメランキング2位
リコリス・リコイル(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1026)
2867人が棚に入れました
東京の下町にある和カフェ「リコリコ」 。 カフェが受ける注文は、おいしいコーヒーにあま~いスイーツ……だけじゃない!? ちょっとそこまでのお届け物から心細い夜道の送り迎え、ゾンビ退治から巨大怪獣…!? なんでもお悩み、相談ください! お客さまの「困った」をなんでも解決しちゃいます! 皆さまをお待ちするのは、いつもスマイル看板娘と、クールで真面目なド新人。働きたくないちびっ子に、結婚を焦るアラサー女子? そして店長は、日本かぶれのナイスガァイ!! どんなご注文(オーダー)も、おまかせあれ♪
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

 再視聴してちょっと思うところです。

 リコリスの理屈です。これは実はたきなで象徴しているのだと思います。国家の利益になるなら法が許さなくても、その行為は許されるというのがマキアヴェリズムですね。リコリス側の理屈です。同じことを実はたきながやっていて、人助けのためなら命令無視も辞さないという姿勢です。1話でたきなは結局失敗するのが、リコリスそのものであり、本作の象徴になっていた気がします。

 一方で、国家の安全安心は国民が自ら勝ち取るものである。間島の理屈です。善悪のバランスをとるために、銃を1000丁ばらまいたと。法の下ではリコリスこそ不法な存在であるという理屈です。法秩序から考えれば偽物の秩序の維持をこわそうという考えです。銃をばらまき破壊行為をすれば単なるテロリズムに見えます。しかし、国家が犯罪を犯している場合、そのテロリズムはテロリズムか、革命なのか。
 銃1000丁は彼はバランスと言っていましたが、国民の善悪の悪の量が少ない部分のバランスをとることが真の正義の実現のために必要という理屈でしょう。

 ここで千束が不殺の意味を考えると「人は人を裁けない」という考えにつながる気がします。ただ、不殺という点ではリコリスと対立関係にあっても、不法行為であってもリコリスの活動そのものには肯定的です。つまり、必要悪による現状維持は認めているということになります。それは社会の平和を維持することが、結果的に人命尊重につながるからとも取れます。
 千束が自分の命がはかないからこそ、人を殺せないというヒロイズムかとも思っていましたけど、それだけではない気がしました。

 で、以前まで私はアラン機関という組織が話が別の様に捉えていましたが、アラン機関の善悪を考えず、才能に投資するという考えはどうでしょう?つまり、秩序の維持ではなく優秀な人間こそ生き残るべきという選民思想に繋がります。そしてその才能を使えと言います。要するに弱肉強食、リバタリアニズムの象徴です。
 その代表が千束と間島という構造の意味ですね。結果的に今回の騒動の原因になりました。

 と、こういう構造があるのかなあと思いながら見ると、なかなか千束、たきな、間島のキャラ配置が組織の構造と関係性、思想のアナロジーになっていて面白いなあと思いました。

 2期は難しいですよね。ここまで作りこんだ関係性を再び動かすと、どうしても話のスケールがパーソナルな問題になりがちです。同じレベルの視点でしかも続編で描こうとすれば、無理無茶がどうしても出てくるでしょう。

 この作品、噛めば噛むほど味が出てくるので、見るたびに評価が上がりますね。過去のレビューがゴチャゴチャしているので後でまとめます。




23年11月 追記 スタンドバイミ―オマージュについて

 最近、スタンドバイミーを見返して、ちょっと感じたのが本作のOPの尻蹴りのオマージュです。

 スタンドバイミーは4人組ですが、特に悪ガキだけど悩んで少年と小説家志望の主人公の少年の2人が物語のメインです。

 この2人。ネタバレですが、{netabare}悪ガキだけど悩んでいる少年は、劇中で銃を持っていますが1度も撃たず、主人公の少年に銃を預けてしまいます。そして主人公の少年は銃をたしか2度使います。
 そして、悪ガキの少年は結末ですが、弁護士になっています。そして喧嘩を仲裁していて殺されてしまいます。

 あと、悪ガキたちが溜まっている秘密の隠れ家は、はしごが付いていています。
{/netabare}

 OPのオマージュ…スタイリッシュだからとか単なる遊びで…うーん、あそこまで露骨にやるかなあ、と思います。やっぱり普通のクリエータなら意味を込めると思います。それは正義と銃と結末だと思います。

 この銃とスタンドバイミーの結末を考えるとやっぱり本来の千束の最後は構想が変わったのかな…と思ってしまいますが、どうでしょうか?だから、名作になり損ねた気もします。ストーリーがよれた感じがするのはそのせいかな、と。まあ、2期があるらしいですが、本来は1期のストーリーなはずですので。 追記 終わり



キャラが良すぎて名作になれなかったのかも、と言う気がします。

 本作は萌え百合として、千束とたきなが余りにも秀逸だったのでしょう。おかげでキャラ萌えアニメのような認識になってしまったのは、かえって不幸だったかなあという気がします。やはり根底にあるのは、生命と使命の問題が一つ、そして正義の実行とは何か、だと思います。

 まず、生命と使命の問題は千束を追うべきなんでしょう。今更ネタバレでもないと思いますが、一応隠しておきます。

{netabare}  千束は心臓の病気を抱えて余命いくばくもなかった。吉松は千束の殺しの才能にほれ込んだ。吉松は千束に人工心臓を提供し助かった。吉松は千束に殺しをしてほしい。千束は助かった命に感謝し、他人の時間を奪いたくない。殺しをしない千束に、吉松は殺しをせざるを得ないように仕掛けて行く。

 千束の享楽主義で無駄に明るい性格は、生命に対する達観だと思います。カフェでおいしいものを食べる時に残された時間について言及していました。
 設定的に、幼い頃に手術を受ける前、塔の事件の時に既に殺しをしないのがいただけないと思います。
 助かった命だからこそ他人の時間を奪えないという千束の性格形成とそぐわない気がします。

 そして、心臓停止までのタイムリミットが出た後です。吉松が代替の人工心臓を自らに埋め込み、吉松を殺さなければ命が助からないと脅します。ここですよね。私はテーマ性を重視し、千束の命=殺しの使命という等価交換から言って、千束は吉松を助けて自らの命を諦めるほうが自然だったかなという気がします。そして、たとえ他人が吉松を殺したのだとしても、アラン機関に対する落とし前として、千束は移植を断るのが自然な気がします。

 無駄に明るい性格なので「助かっちゃった」も分からなくはないですが、あまりに千束が達観しすぎているので、もし助かるなら命への執着をどこかで見せて欲しかったなあと思います。 {/netabare}

 ここが本来クリエータならどうするだろう?と考えたとき不自然だと思いました。つまり初期段階であまりに人気だったので、2期に色気がでて初期の構想を変えたのかなあと。それで千丁の銃と真島が半端になったのかなと思いました。つまり、2期をやるならやり残したここがテーマになるでしょう。
 
 ただ、2期は苦労しているみたいですね。そりゃあそうでしょう。本作の一番の見どころである千束の命の問題が無くなるわけですから、何をやっても本作よりも軽くなってしまいます。


 さて、もう1つ。正義の実行。真島あるいはリコリス・DAの絡みになります。

 こちらについては設定で終わってしまったかなあ、という気がします。リリベルという機関を投入した割にあっさりでしたね。千丁の銃もにおわせで終わってしまいました。本来、こちらもケリをつけたいところです。1話からつながる大事な設定なのに放置ですからね。

 それとリリベルですね。私は初めリリベルって苦し紛れに作った組織かと思いましたが、6話に出てきた組織図で八咫烏という組織の下に君影草=スズラン=リリベルがありましたので、少なくとも構想には初めからあったのでしょう。あと、花葵=ハナアオイという組織もあるみたいです。

 ただ、正義の実行のテーマは難しいですよね。悪法も法なり…なら、コードギアスのスザクみたいなイライラの正論を聞かされるだけだし、そもそもリコリスが非合法だと思いますので。

 2期を作るなら見ている方としては、リコリスが自己否定して解散の流れしかないかな、という気がします。本来このテーマこそ、たきなのDAへの執着が活きてくると思うので、たきなをもっと上手く使えば描けたのにと思わなくはないです。

 この問題は法手続きにより公権力の行使の問題で、デュープロセスオブロウという概念の話になりますので、深掘りしようと思えばかなり深い話になってきますが、やっぱりスザクになっちゃうかなあ。話を作るのは難しそうです。



 ということで、何が言いたいかというと、本作は千束の生命と使命の問題に関して言えば、伏線や細かい演出、セリフなど緻密に作って合って非常によくできた作品だなあと言う印象です。テーマ的には千束の結論にちょっと納得がいかないところもありますけど、心情的にはもちろんよかったとは思います。

 一方で真島の方の話は中途半端だったですね。千丁の銃が話に活きてきませんでした。ここが減点要素ですかね。

 が、総括してみるとエンタメとしての出来がこれほどいいのに、結構重いテーマを入れてきたのは、すごいと思います。
 キャラが良すぎたというのが、ひょっとしたらテーマを描くのに、あるいは読み取るのにマイナスにもなった気がしますが、私の言いがかり…かもしれません。

 とにかく本当に面白い作品だったと思います。初めは萌え萌えのキャラに反発心はありましたが、2回目以降冷静になると楽しめました。


 現在、リアルタイムで視聴しながら書いた各話ごとのレビューや追記など、ごちゃごちゃしている作品をまとめ中です。主旨はほぼ変えていませんが、素その後気が付いたところを書き加えています。
 22年10月までに書いた内容を23年7月にまとめ・追記しました。

 評価は4.0→4.5と上方修正です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 53
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメファンの感性を残酷なまでに問われる惨い作品

日本国の治安を守る秘密組織機関に属するエージェント=「リコリス」と呼ばれる少女たち
「千束と たきな」 2人のバディを描いた物語。

銃撃戦もありますが、最大の見せ場は何と言っても
千束と たきな のバディの関係性の描写にございます。

人気実力を兼ねそろえた完成度が非常に高い超話題作。

エンタメ性も高くキャラも魅力的で評判は上々、一見の価値ありと
自信を持ってより多くの方々にお奨めできるタイプの作品であります。

お気楽吞気で全身脱力系の 千束 と
生真面目で融通が利かない たきな の凸凹コンビが繰り広げる
化学反応の超展開(けつキック合戦の模様を含め)どうぞご期待ください。

●メサイヤ×スクランブル~最終話視聴後の総合評価~
{netabare}総合的に考えると相棒系の物語としてはかなり上質の完成度であったと評価できますが
最終話で、 たきな の活躍が期待していた程ではなかったこと、そして
「心臓」の件は個人的には千束もしくは たきな の決断により解決してほしかったのですが
二人の父親同士の決闘の末、先生の独断?(あるいはすべてを見越した吉松氏の計略?)により
あっさり解決されてしまったのが少しだけ残念でありました。

「彼岸花」が暗示する「死亡フラグ」も吉松氏が全部引き受けることで
一番危うい立ち位置にあった千束、仲間思いの念が強すぎて見境なくなる
という意味で何かやらかしそうだった たきな も事なきを得たようです。

千束の二人の父親、先生と吉松氏のBL関係のごり押しは{netabare}あまりに露骨で悪趣味なものを
感じたので減点の要素としました。

実はエリートと呼ばれる人たちにBL系の人が多いというのは事実であり、ある意味アラン機関の
吉松氏が同様であるのもリアリティがあると言えばその通りですが、主人公の父親がともに
BL系というのはかなり微妙過ぎるものがあるように感じました。{/netabare}

人気・評判・実力の総合評価では今期最高水準であることを証明したような本作でありますので
続編が期待されるのは当然の成り行きでありますし、だからこそ千束や たきな の手によって
命の問題を解決させようとする結末を描かなかったのには理解はできるところもあります。
というのも、原理上、命の代償は命であるのが必然だからであります。

12話の展開の過熱感は限界突破をするほどの熱を帯びているように思えましたが
最終話ではピークアウトを迎え少しだけトーンダウンしたような印象も受けました。

ただ続編への繋ぎということならば、若干ぬるめのハッピーエンドみたいな締めでも
ファンにとっては好印象であったのかもしれませんし
まだまだ物語が続くなら、それを待たずして激辛評価というのも早計でありかつ
期待が持てる終わり方というのも印象は悪くなかったように感じました。
結論は、概ね着地成功という話にございます。{/netabare}

ざっくりレビュー{netabare}
1話 たきな は待機の命令違反を犯しリコリスの仲間を救出
この命令違反を理由に本部から左遷されますが、救世主に憧れる千束には好印象
たきな は仲間思いの「熱い」性格であることが判明します。

2話 千束のマトリクスディフェンス炸裂
カラシニコフは反動が大きいのでかわし易いということなのでしょう。
異常に目がいい千束は射撃手の腕の筋肉の動きから弾丸の起動が読めるというチートであります。

3話 健康診断受診前に飴を食べようとする千束に たきな が注意勧告
甘いものは血糖値を上げるからと正論を放つも実は思いやりがあるというのが たきな であります。
模擬戦煽り合戦で千束吠える!千束も たきな のこととなると熱くなります。名コンビ覚醒回であります。

4話 たきな 用下着の買い出しシーン。ショップで二人の禅問答が始まり
千束の一人乗り突っ込みが冴えわたる。所詮は百合サービスデート回だろうと油断していたら
二人の会話は盛り上がり、思い出話の暴露から信頼関係が強化されていく様子が描かれます。

5話 千束の秘密が明らかになる重要回。
手作りの「旅のしおり」は千束の観光ガイドの依頼に対する本気度が窺えます。
アラン機関によりもたらされた人工心臓、そして千束の使命とは?物語は動き出します。

6話 リコリス襲撃犯テロリストとの対決。千束の弱点、目潰し攻撃で追い込まれるも
たきな のバックアップで難を逃れます。

7話 アラン機関に選ばれた千束と運命の人との再会。
しかし両者のそれぞれの思いにはズレがあるようであります。

8話 たきな 渾身のオリジナルパフェを考案。
絵の才能に加え たきな は決定的にセンスがないことが判明。
旧電波塔事件に関与していた男、真島の正体はアランチルドレンであり
千束との運命的再会は彼にとってはリベンジマッチ千載一遇のチャンスとなるのであります。

9話 人工心臓に細工され千束の余命は数か月に。
先天的心疾患の千束を救った救世主=吉松氏は憧れの人。
千束の生存につながる情報の手がかりを求め本部復帰を決意する たきな。
思い出作りのため たきな エスコートで千束とお出かけ。
たきな らしい生真面目過ぎるデートプランであるも、千束は大満足。
二人の別れのシーンで待望の雪が降るという演出がとても印象的な感動回でありました。

10話 自分のために人生を棒に振ってほしくない千束は喫茶店の閉店を決意。
そしてテロリスト真島覚醒!その本領を発揮します。 {/netabare}

以下長文レビュー{netabare}
●「メサイヤ・コンプレックス」~テロリスト真島について~
{netabare}真島というキャラが魅力的に見えるのは、本人が言うように真島が弱い者の味方であり
現状の腐った政治が蔓延する日本という社会においては過激な改革こそが庶民にとっては
正義であり救いであるというのが真実であるからであります。

テロリストというのはある意味「メサイヤ・コンプレックス」という精神病理に憑りつかれている
ような存在でありますが、この狂った世界に生きていれば誰しもが病みを抱え鬱積した感情の
どろどろのマグマがやがて臨界点を迎えるのも致し方ないことのように思われるわけであります。

本作に登場する都知事が(ノンフィクション作家の著作)「女帝」というタイトルの暴露本で
学歴詐称並び公職選挙法違反の疑念を抱かれる対象の某都知事と瓜二つなのは、偶然ではなく
必然であると考えられますが、その問題の某都知事はジョージ・ソロスという世界的大富豪の
お知り合いという話でございます。

都職員による実績評価は過去最悪級の某都知事でありますが、どういうわけか?選挙にはやたら強く
某独裁与党に所属していた時から大臣などの重要ポストを当たり前のように手に入れてきたという
経歴を持つというなんとも「狐」につままれたような奇妙な話でありますが、政治の世界、
いえ、この世のすべては人脈やコネこそが肝心要であり、
実力やら誠実さやら信頼などは二の次三の次のことなのでしょう。

某与党で重要ポストを得てきた女議員とは、よく見りゃみんなよく似てる
「女狐」であるという笑えないオチであります。

だからこそ真島というキャラの思想性に自分の憧れや理想を重ねてしまうわけですが
テロを起こそうが起こすまいが、ガチガチの完全性で固められている現世界システムは
強固なる鉄壁性を示すのみでありましょう。

ただし、その鉄壁性という性質は我々庶民に対してのものであり
もしも権限ある強者たちが世界を変えると決めた時は、逆に多くの庶民が抵抗したところで
いともあっけなく劇的に変わってしまうというのは何とも皮肉な話であります。{/netabare}

●すり替えのトリック
{netabare}「プリンセスプリンシパル」と「探偵はもう死んでいる」から導き出される
「心臓のすり替え」には、トリックが仕組まれていたことが最終話で判明します。

千束の「代替心臓」は実はケースの中にあったというのが真相ですが、
では吉松氏が人工心臓を自らに埋め込んだという話はただのブラフだったのでしょうか?
個人的推測では、計算高い吉松氏のことですから実際に装着して性能テストをする必要性を感じ
ただろうということと、ただのハッタリでは千束が信じないかもしれないという判断から、
自身に人工心臓を埋め込んだのは真実であると判断いたします。

目的のためには手段を択ばない狡猾なトップエリートであるのが吉松氏の本性でありますが
そんな彼でも、千束には父親としてなんとかして生きて欲しいという願いを抱いて
いたという話であります。

愛娘のような千束を欺き、親友のミカを欺いてでも自分の思いを貫く純粋なる狂信者吉松氏と、
片やそのような一方的で残酷な解決法を望まない千束とは、考え方が真っ向から対立しますが
誰かのために生き、誰かの命を救うために生きることとは、千束にとっては理想的な生き方で
ありそれこそが彼女にとっての「救世主」であったというわけです。

千束としては、吉松氏の一方的なプレゼントとメッセージについてはひどく受け入れ難いものの
ため「これ」を海に投げ捨てますが、そのシーンで彼女が断ち切ったもの、断ち切りたかった
ものとは過去であり、ある意味吉松氏によって与えられた未来には真っ向から向き合って生きて
行く決意を表したような意味合いが、そこには込められていたようにも思えます。

今の千束には救世主に対する憧れはもうありません。
等身大の自分が生きる道、未来につながる道をひたすら歩んで行くだけです。

例え与えられた命でも生きる権利があるのは本人であり、
どう生きるかも本人の専権事項であります。

親がなければ子は生まれませんが、親はなくとも子は育ち、やがて巣立ちます。
未来とは親のためではなく子どものためにあるものです。
そして親とは子どものために、子どもを思い生きる存在であります。
自分の理想を一方的に押し付けるようなことは本来親がやるべきことではなく
もしも吉松氏が本当に千束を自分の子と思い、自分は父親と自覚していたなら
それが間違いであることに当然気づくでしょう。

吉松氏はどちらだったでしょうか?{/netabare}

テロリストの真島もなかなかいいキャラでありますが、いかにもエリートらしい吉松氏の{netabare}
目的のためには手段を択ばない純粋なる狂気っぷり加減もなかなかによい塩梅であります。
自分の信念を純粋無垢に貫いてブレない千束との対比効果が鮮明で個人的には
かなり燃える因縁の対決シーンでありました。

そして仲間思い千束思いの たきな の鬼の形相、必死すぎる表情も上手いこと描かれており
熱量が凄いことになっておりました。

組織挙げてのオペレーションの失敗の責任をすべて部下に押し付けて何事もなかったかのように
トップの地位にのうのうと居座り始末書の処理だけは優秀な楠木司令
この世界で出世し勝ち残り優秀と言われるのはお役所仕事をそつなくこなす方なんですが、
しかしながら要するに、そういう人は無能で信頼もできないし
自己保身が最優先事項なので実は全く使えないというのが真相でしょう。

ハッカーや真島に何度もしてやられて自分の面子や上司からの評価がガタ落ちの状況を
何とか打開しようと功を焦り、真島検挙の手柄を独り占めしようと目論み
自ら現場にしゃしゃり出てきたDA司令官でしたが…取らぬ狸の皮算用の狸が逆に化かされて
失態の上に失態を重ねて、上司激ギレの結果、切り札の千束を使えという鶴の一声のオチであります。

組織人ならば組織の命令や上司の命令に従うのはある意味当然ですが、
しかし上司が無能で組織自体も形骸化しており機能不全起こしてるならば
訓練された無能力集団の命令に従うことほど間抜けなオチはないと言えましょう。

真島やハッカーはそれについて十分熟知しているので
某都知事含めてコケにされているという展開であります。

優秀なる官僚主義である楠木司令も最後の最後で上層部に一矢報い名誉挽回できたようです。
最後の切り札=千束を政治力を駆使して温存していたこともありますが
それ以上に最後の最後でものをいうのは人脈であるということなのかもしれません。{/netabare}

「えんくうぼく」という名の電波塔とは5Gが普及する近未来を端的に示しており、
劇的な変化を遂げ生まれる新世界秩序の誕生を示唆しているようにも思えます。{netabare}

新世界秩序を作り出すための重要な鍵となるプレイヤーは中国とも言われており、
中国が推し進める一帯一路構想と5G建設計画には密接な関係性があるようです。
世界秩序の劇的な変化の反動、反発としてテロが引き起こされるのは
必然であると言えるのはないでしょうか。

第1話における東京で「桜開花の情報」のテロップが「東京」ではなく「関東」に差し替えられていた問題に関して考えられる仮説の一つとして挙げられるのは
情報操作=「情報のすり替え」の暗示があったのだと推測いします。

東京は関東に属しますが、仮に東京の桜が開花したとしても
関東全体が桜の開花したというのは確かに論理の飛躍が惨過ぎますよね。

そういうことがちゃんとわかっている賢明な?視聴者の方々は当然テロップの違いに
突っ込んでますが、本作における東京及び関東に属するような愚民風情の我がニッポン国民とは、
そんな明らかな論理の飛躍=あからさまな情報のすり替えや情報改ざんの類にはまるで気が付かない
間抜けでお人好しな、救う余地がまるでないような程に絶望感が惨過ぎるからこそ、
例えテロリストになってでも真実を伝えようとするような真島の真摯的な
態度には共感以外に言葉はなく、
一方であまりに哀れ過ぎる我がニッポン国民の愚民性をこのような対比でまざまざと見せつけられたら
笑って誤魔化すしか手立てがないとかいうのは、とても皮肉な話であります。

1話に登場した電波塔とは(改ざん可能な)高度情報化社会を象徴するシンボルであった
可能性が濃厚だと感じました。{/netabare}

1話において某作戦の失敗の原因は{netabare} 某リコリスのスタンドプレーによるものとして
組織内部では処理されていますが、要するにただの責任転嫁のしっぽ切りのために
たきな は左遷されたという話であります。
情報操作と虚飾にまみれた組織とそれによって守られた治安のいい?国家=我がニッポン、
そこに住まう意識が高い?国民性を持つ小奇麗な我が家畜たちの間抜けな幻想、
そういうもの一切合切を痛烈に皮肉ってるようなメッセージが胸に突き刺さります。

某「緑の」都知事には思わず苦笑w皮肉が凄いですw{/netabare}

●個人的に気になった用語
{netabare}・リリベル
リリーベルとは和製英語で鈴蘭の花を意味するらしいですが、
より多くの人に頭に焼き付けて欲しいのは「リリベル」という言葉自体
表記自体に重要な意義があるという話です。

・延空木
天空に延びる木なので、世界樹=ユグドラシル(ゼロ活のクジラ回にもあった)のことを
指しているようにも思えますが
「伸びる」ではなく「延びる」の方は時間空間的なものを指して使われるということです。
電波塔は塔ですから「バベルの塔」みたいなものとも解釈できますが、
「バベル」には「混乱」という意味合いがあるらしいです。
「混乱」という言葉には情報(の錯誤)というものが含まれ
結局のところ「延空木」とは情報網の枝が次元に延長されていった結果
構築される世界樹のようにスケールが大きい巨大情報網のことを指すようです。

5Gが実現する世界こそがまさにその状況を示すのだということになりますが、
最も肝心なことは高度情報化社会は既に進行しており、その社会に暮らす一般庶民とは
絶えず押し寄せる情報の海に溺れ漂流し続ける儚い存在でしかないという真実です。
ハッカーによる情報操作に翻弄され無様に踊らされるという本作に登場する愚民たちとは
結局のところ我々無力な庶民の事を示しており、現時点で真実が何であるのか見えているのは
限りなく無に等しいという…非常に残念なお話でございます。{/netabare}{/netabare}

●アニメファンが知らない秘密結社【フリーメイ@ン】
{netabare}感のいい方のお察しの通り本作ではとある「秘密機関」が描写されています。

一つは 【烏】。一つは【梟】。
「SPY家族」の「オペレーション【ストリスク】」、「惑星のさみだれ」の「【梟】の騎士」
そして「後宮の烏」には「【烏】妃」と【梟】が登場します。
これはほんの一例に過ぎず、特に【梟】が(意味深に)登場する作品を探し出したら
きりがないくらいに【梟】は至る所に存在するのであります。

世界の基軸通貨「ドル」の1$札にはさり気なく【梟】がプリントされていますが
恐らくこれはFRB(連邦準備制度理事会)の株主、つまり世界標準として
ドル基軸通貨体制を構築した「陰の実力者」の所属を示す【刻印】
のようなものであると個人的には理解しております。

【梟】が暗示する【メイソン】の情報をネットで調べたらそれこそ腐る程出てまいりますが
所謂「都市伝説系」の人達が積極的に情報発信しているこの手のものは特にフェイクが多く
当方も迂闊にこれに食いついて騙された口でありますが、得られた情報の点と線を地道に
つなぎ合わせるという地味な作業を長年にわたって継続した結果、パズルのピースはかなり
揃ってきたと実感する位までには到達できたように思います。

【メイソン】の話は某アニメ評論家の岡田斗司夫氏もtubeで披露しており
【メイソン】と【錬金術】の関係性を見事に暴露しているのは、核心をついていて
十分評価すべきでありますが、その一方で【ローマカトリック教会】の理解も含め
【メイソン】の本質には今一つ届いていないように思いました。

【メイソン】に関する話が厄介なことになる原因は今の組織が2重構造、ないしは3重構造
になっているからだと個人的には理解していますが、岡田斗司夫氏ご指摘の通り
「近代メイソン」はただの社交クラブ化しているというのは、ある意味
正しい解釈であると思います。

近代になり立ち上がった【フリーメイソン】は「自由・平等・友愛」を掲げる
ただの「社交クラブ」であることは多くの証言からしても事実であると考えられます。
しかしそれは組織の8割9割の部分でしかなく、「ロッジ」によっては【33階級】まである
とのことですが、例えば【33階級】の頂点を極めた重鎮が一般会員と同じように
社交クラブごっこを目的に活動してるのかと言えば、
そんなわけがあり得ないという結論に至るわけでございます。

【メイソン】とは【石工職人】であります。
この【石工職人】は【錬金術】の系譜の末裔であるというのは岡田斗司夫氏ご指摘の通りであり
【石工職人】の影響力が薄れた近代メイソンが社交クラブ化したのも
ある意味事実であるようにも思えます。

「【海賊】王女」で描写された【オーパーツ】的な「不思議な石」はある種の
パワーストーンでありますが、それを鑑定した【石工職人】とは恐らく
【メイソン】を暗示するものだったのでありましょう。

石工職人の系譜と関連深いのは【古代メイソン】であります。
それに対してその影響力が薄れ近代化したメイソンが今の【フリーメイソン】であります。

【古代メイソン】を近代化したのは誰だったのでしょうか?

一説によればその改革者は【イルミナティ】という輩であるとのことであります。

彼らは近代合理主義の洗礼を受け、「自由・平等・友愛」のスローガンを掲げ
革命の旋風を巻き起こした【陰の実力者】であります。

フランス革命を引き起こし、あるいは裏で煽動していた秘密結社が存在していた
という説がありますが、ある説によればそれは【フリーメイソン】であると言われ
またある説では【イルミナティ】であると言われています。

「自由・平等・友愛」とはフランス革命のスローガンでありますが、そもそも
それを掲げたのは【フリーメイソン】の中に暗躍していた【イルミナティ】という勢力
であったというオチであります。

世界史の授業で習いました近代合理主義における「【啓蒙】思想」という聞きなれない
「ワード」、【啓蒙】とは「闇を【光】で照らす」的な意味合いがあります。

【イルミナティ】とは「【光】に照らされたもの」「【光】の洗礼を受けたもの」であります。

早い話が「【啓蒙】思想」というワードの語源は【イルミナティ】であり
「近代【合理主義】」を世に拡散したのも【イルミナティ】であります。

近代革命の旋風に乗って現れた「フランス人権宣言」や「【理性】の崇拝」という奇妙な宗教、
【ギロチン】という悪趣味な処刑装置、すべては彼らの思想と連動しておるわけでございます。

1$札の裏面には【ピラミッド】とその頂点に【光る眼】が描かれていますが
ピラミッドは【石工職人】=【古代メイソン】の仕事であり
頂点に輝く【光る眼】は【イルミナティ】を象徴しております。

【フリーメイソン】や【イルミナティ】と言えば都市伝説扱いの話とされていますが
フランス人権宣言や1$札だけでなくありとあらゆるところにその形跡が
確認出来てしまいます。

アニメの元ネタが「フリーメイソン」という事例も挙げればきりがないほどありますが
さて、アニメ制作者の方々は皆【オカルト】マニアとでもいうことでありましょうか?

秘密結社に関する謎は深まるばかりでございます。{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

青龍 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「ポリコレ」と「日本のアニメ」。(「異世界もの」はポリコレに反する?を追記)

本作は、普段は女子高生を装いながら命令があれば犯罪者を暗殺して日本の治安を維持する秘密組織DA、そこに所属する「リコリス」たちを描いた架空のお話。(※『リコリコ』は、一度全話観たのですが、自分のレビューの基準が出来る前に観た作品なので、作品の評価は保留の意味でデフォルトのオール3としています。ちなみに好きな作品です。)

日本を舞台としているものの、喫茶リコリコの店長ミカは、黒人男性。そこの常連客ヨシさんこと吉松は、金髪の白人男性と思われ。そして、ミカと吉松は、作中で{netabare} 同性愛者 {/netabare}であることを伺わせる描写。千束とたきな以外の脇役のビジュアルが日本のアニメとしては抑え目。

とうとう「ポリコレ」が日本のアニメにも影響を与え始めたかというのが率直な感想でした。個人的には、現状の映像作品における「ポリコレ」は、やり過ぎだと思ってます。ただ、日本のアニメが世界に向けて発信されている以上、この世界的な流れを無視するわけにもいかない・・・。

そこで、今回は、「ポリコレ」と「日本のアニメ」について書こうと思います。本作とは、直接関係のない話ではありますが、全く関係ない話でもない。また、今後、日本のアニメにも多大な影響を与えると思われるので、興味がある方は、ぜひ続きを見てもらえれば幸いです。


【「ポリコレ」と「日本のアニメ」について】
まず、ポリコレ、ポリティカル・コレクトネスとは、『社会の特定のグループのメンバーに不快感や不利益を与えないように意図された政策(または対策)などを表す言葉の総称であり、人種、信条、性別、体型などの違いによる偏見や差別を含まない中立的な表現や用語を使用することを指す。「政治的正しさ」「政治的妥当性」とも言われる。
具体例として、看護婦・看護士という呼称を性別を問わない「看護師」に統合したことや、母子健康手帳という名称を父親の育児参加を踏まえて「親子手帳」に変更したことなどが挙げられる。』(wikipedia)

一般論としてのポリコレに異議を唱えるのは難しいでしょう。言葉を変えたからといって、差別・偏見がなくなるわけではないですが、例えば、看護「婦」が、「看護師は女性の職業」というイメージを助長していたことは否定しがたい。

もっとも、昨今特に問題とされているのは、ゲーム、ドラマ、映画等の映像作品において、設定すら歪めるポリコレに対する過剰とも思える忖度でしょう。

例えば、ディズニーの実写映画『リトルマーメイド』で、主役の人魚であるアリエルは、アニメ原作では「白い肌と真っ赤なロングヘアー」ですが、実写映画では「黒い肌と茶髪のドレッドヘアー」でイメージがぶち壊されたと物議を醸しました。

ディズニーがアリエル(人魚「姫」)にあえて黒人を起用した理由は、ディズニーアニメが基本的に子供向けであり、過去のディズニー作品が世界中の子供に対して「王子様とお姫様(支配層)は白人」(白人至上主義)という価値観の刷り込みを助長してきたという批判があるからでしょう。ディズニーアニメは、世界中で多くの人が観て影響力が強いこともあり、批判の矛先としては絶好の的です。
したがって、ディズニーとしては、その批判をかわすために、わかりやすい形で世界中にそうではないことをアピールする必要がある。そこで、原作の設定をあえて歪めてまで、ポリコレに忖度していることをアピールしていると考えられます。

ここでもう少し考えを進めるなら、ディズニーといえば著作権問題。「ディズニー作品の著作権が切れそうになるたびに保護期間が延長される」といわれています(そのため著作権切れを理由とするディズニーランドができない。)。
著作権切れで自由にディズニー作品が使えるようになると、過去のディズニーの過ちが助長されることになるから、ディズニー作品はポリコレの意識が高い現在のディズニーにこそ管理されなければならない・・・
ディズニーがポリコレに積極的な裏には、こういった理由を建前に保護期間の延長を目論む本音があるのではないかと考えています。

奇しくも、著作権切れで『アルプスの少女ハイジ』を大人向けのバイオレンス描写とブラックなユーモアで大胆にアレンジした映画『マッド・ハイジ』が最近日本でも全国公開されたそうです。ちなみに、その内容の賛否は本筋ではないので置いておくとして、著作権があれば内容の是正を要求して既存のイメージを保つことができます。


もっとも、我々が感じる映像作品におけるポリコレの歪さは、この辺にあると考えています。どういうことかというと、ディズニーは、白い肌の人魚を黒い肌にすることが偏見や差別を含まない中立的な表現だと言っていることになります。しかし、同様の主張をするために同じ作品をリメイクする必要はなく、別の黒い肌の人魚の話にすることでも多様な人魚がいることを表現しているといえます。

では、なぜリメイクするかといえば、既存のコンテンツ(過去作)に依存しなければ、ヒット作を生み出せないからです。しかし、ポリコレ的にそのままリメイクできないので設定を歪めることになる。
要するに、世界的に認知度の高い『リトルマーメイド』という名前を著作権を利用して独占的に使用することで、ヒット作を簡単かつ独占的に生み出したいけれど、そのままじゃ文句を言われるから設定変えましたって話です。


これに対して、日本のアニメも、ディズニーと同様、基本的に子供向けとして作られてきました。しかし、私は、ディズニーと違って、日本のアニメは何か1つの価値観を刷り込むことを助長してきたということはないと考えています。(なお、日本のアニメキャラが白人風であり、「つり目」でなければならないとの批判がありますが、それがそもそも偏見だという批判もあるところです。)

例えば、『アルプスの少女ハイジ』は、スイスの設定を忠実に再現しています(私が直接聞いた範囲で日本人が作ったと思っていない欧州の人がいました。)。また、『アルスラーン戦記』のアニメのコメントで、おそらくイスラム圏の人だと思いますが、かつてイスラム教が広まる前に、我々が住む土地には、このアニメで描かれているような文化を持った人たちが生活していたのであり、それを今や我々は省みることもないのに他国の人間に忠実に再現されるのは複雑な心境だといった趣旨のコメントを見たことがあります。最近では、『ヴィンランドサガ』がヴァイキングを忠実に再現して海外からも賞賛されています。

もちろん、日本のアニメのすべてがそうだというつもりはないですし、全く問題がないとも思いません。しかし、日本のアニメは、基本的に多文化主義であり、何か1つの価値観の刷り込みを助長してきたということはないと思っています。

現に『リコリコ』は、ポリコレに明らかに配慮していますが、ディズニー作品等と異なり、多様性を取り入れたことで設定が破綻しているようには見えませんでした。それは、もちろん製作陣の努力や工夫もあるとは思いますが、過去の日本のアニメ作品が多様な文化に基づく設定を受けいれてきたという下地があったからだと思っています。
例えば、ミカのような男性がマスターをやっている喫茶店は、おそらく日本中を探しても見つけるのは困難なレベルと思われます。しかし、私たちがそれもあり得ると思えたのは、もっとぶっ飛んだキャラの喫茶店のマスターを過去にアニメで見てきたからではないでしょうか(例えば、『シティハンター』の海坊主こと伊集院隼人など)。

そうすると、日本のアニメは、基本的に今までも多様性を尊重し多文化主義でやってきたのですから、ディズニーなどと歩調を合わせてポリコレに過剰に忖度する必要はないのではないでしょうか。
また、ディズニーが過激なポリコレに走っている理由としては、前述したような裏があることも考えられるので、これを額面通りに受け取って、お付き合いするのも危険だと考えています(真面目にお付き合いすると、日本のアニメとディズニーアニメが同様の問題を抱えているように見えてしまう。)。

そもそもポリコレの目的は、名称を改変するなどして表面的に多様性を確保することにあるのではなく(これはあくまで手段の一つなのでは?)、多様な属性を持つ者を相互に尊重する社会にすることにあるはずです。それは、単純に設定を多様化すれば獲得できるという話ではないはずなのに、目的と手段が逆転し、そこに利権が絡むことで歪なことになっているのではないでしょうか。


【日本の「異世界もの」は多様性や多文化尊重の配慮に欠けポリコレに反する?(2023年11月5日追記)】
最近、日本の異世界ものが多様性や多文化尊重の配慮に欠けると海外から批判されているという記事を見るようになりました(もっとも、それだけ多くのアニメが多くの外国人に観られているということでもあります)。

最近だと、「無職転生」の2期でドワーフの女の子を奴隷として買ったことに対して、作者は奴隷制を肯定するのかといった批判があったようです。
他にも、異世界ものは、中世ヨーロッパを基本とする世界観であるにも関わらず、やたらと温泉に入ろうとして日本の文化を混ぜてくるとか(欧米では、そもそもシャワーのみで湯船にあまり浸からない。)、中世ヨーロッパの描写としては、現実に即していないものが多いということのようです。

これらの批判については、私は全くの的外れだと思っています。

なぜなら、そもそも現実には存在しない異世界(フィクション)なのですから、基本的に何でもアリなはずで、西洋ベースなのに日本文化が過度に反映されてるとか自分たちの知っている現実と違うといった批判自体が的外れだからです。だって、そういう世界なんですから(苦笑)。

確かに、自分たちの知っている現実や価値観と違うと共感できないのかもしれませんが、この考え方自体が、そもそも多様性を排除しています。

この手の批判は、文化の違いとかポリコレ以前に、現実とフィクションを区別できない「お子様」なのだと自ら言ってるようなものでしょう。
もっとも、世界的にアニメの視聴者が増えれば増えるほど、この手の批判も多くなることが予測されます。しかし、下手に配慮をすれば、これらの批判を認めたことになりますし、人権を尊重する現代の価値観に反する作品ができなくなったり、現実を忠実に反映した作品しか作れなくなるのて、作品自体がつまらなくなっていく可能性がある。

世界的にみて自分の意見を言わない日本人といわれますが、ここは声を大にして「それは違う」というべきところだと思います。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 11

83.8 3 仲間で花火なアニメランキング3位
86-エイティシックス-(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (667)
2273人が棚に入れました
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。そう、表向きは。本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区"》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)"となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる!

声優・キャラクター
千葉翔也、長谷川育美
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

やっぱり冗長で差別問題の掘り下げ不足だと思います。原作読後追記です。

原作の第1巻を読みましたので改めてレビューします。2クール目を見終わった後、冗長すぎて2クールの物語として成立していない気がしましたので確認のためです。

 やっぱり、アニメ版は相当引き延ばしがありますね。まったく1巻にないシーンがあります。ラノベは後から話を補ったり整合性を調整したりするために過去編とか補足を入れることがありますから、それを入れたんでしょうか。あの学園での講演のシーンって原作1巻にはありませんでした。スピアヘッドのシーンもアニメ版はやたらと冗長でした。

 話の構造についてはアニメ同様「差別問題」の不足感はありますね。差別問題はやっぱりセリフだけの説明に終始してしまいました。アニメ版の方がシーンで見させれれている分まだ感情的に動く部分がなくはないです。

 なんといってもSF設定として、社会の人口構成とか食料問題とか86の具体的な歴史とか兵器やITの技術レベル、部隊運用が差別とかの必然性が全く描かれていないので、セリフだけで終わってしまいました。差別はリソースの解消が主な理由ですが、86として有色人種を差別するという、その解決方法をとる必然性にまったく納得感がないと思います。
 また、差別の方法についても、自分の首を絞めているような馬鹿さ加減がリアリティを失わせていました。

 というように差別ありきのストーリ展開になっていますが、差別の結果の悲惨さをシンたちを使って描いた部分はわからなくはないですし、5人が生き残る経緯とレーナちゃんとのやり取り、過去の話は悪くはないです。

 で、原作と比較した印象と、アニメ版を改めて振り返って、アニメ版、本作の2話3話と最後数話の逃避行の部分が顕著ですが、そこの引き延ばしが冗長でしたね。

 原作は、SF小説ではなく「ラノベ」だと割り切って、楽しみ方は別にある。レーナちゃんとシンたちの素性の説明だと思えばまあまあかなあ、という印象でした。ちょっと厨2で熟語使い過ぎですがまあ雰囲気でしょう。
 これは原作が1巻に収まったからそう思えるので、1クールかかってやる話ではないです。一般論ですがラノベ原作なら1クールである程度丁寧にやっても普通3、4巻消化しますからね。
 あの設定過剰と言われる魔法科高校の劣等生ですら2クールで6巻分やってます。

 あのアネットの喧嘩と屋敷の実験の話はアニメ版が良かった気がします。あそこがあるから1クール目は成立した気がします。
 そして、最大の相違ですけど、レーナとスピアヘッド…特にシンとの交流が思ったよりも淡泊ですね。確かにレーナを見直してシンとのコミュニケーションはありましたが、それだけでした。

 つまりアニメ版 {netabare}レーナちゃんとの再会というか邂逅を2クール目のカタルシスに持ってきましたけど、原作ではその意図はもうちょっと違った感じです{/netabare}。その点ではアニメ版の方が上手く行ったかもしれません。それとも2巻3巻ではレーナちゃん、アニメよりも沢山でるんでしょうか。

 私に原作を買わせた点においては、アニメは成功?これから2、3巻チェックします。

 ただ、アニメのクオリティ、そして制作する姿勢は数多ある異世界ものより格段に丁寧だし、2クールの視聴に耐える内容はあると思います。
 私はSFには厳しいので酷評する部分もありますが、根本になるレーナちゃんとシンを中心にしたストーリーの出来は良いと思います。

 




以下 再視聴初回完走時の視聴時のレビューです。

 きっかけあって再評価しました。ちょっと面白いかも。

 かなりひどいレビューを以前しましたが、白い砂のアクアトープを見ていたら1クール目でJK館長の無力さを表現していました。で、その時「あれ、ひょっとして86も同じ構造だった?」と思いついて、断念した3話目の最後から視聴しました。

 なるほど、やっぱりそんな感じでしたね。まずレーナちゃんの挫折と覚醒の物語をやったわけですね。3話までのダラダラした展開と、レーナちゃんのミニスカとあまりに無能で独善的で押しつけがましかったのでムカムカして断念しましたが…その意味では以前の私の批評がそのまま演出意図だったのかもしれません。

 初回、2回目視聴時はレーナちゃんがケーキ喰ってるところ見るだけで「お前が死ね」という感じでイライラしましたが、それは自分事になっていないレーナちゃんの甘さの表現だったと。最後の方でアネットちゃんがちゃんと言ってくれたので、スッキリしました。

 で、あのアネットちゃんの話になるわけですね。これ勿体なさすぎます。1話か2話からもっとはっきり伏線這っておけば、興味が持続したし導入部として謎を上手く作れたのに。さらに兄の件もからめた伏線がはれれば結構分厚いストーリー展開になったと思います。(一応王宮の前云々という伏線はありしたね)

 後付けで説明みたいに見せられる感じがして、なんというか脚本の弱さで評価的に非常に損している可能性があります。本作の最大の欠点は1~3話の視聴者を引き込む力が弱かったことだと思います。原作がどうかしりませんが、ここは脚本と構成でなんとかすべきだったかと。

 4話~9話は結構入り込んでみることができました。10話の最後のあのメモリーの部分を演出に取り込んで、スピアヘッドの過去の皆の半年をもっと早い段階で見せれば2話、3話はもう少しうまくできた気がしました。

 ということでSF設定も落ち着いて考察しましたが、やっぱり本作のSF設定は非常に甘いと思います。社会の人口比問題とか、レギオン側の戦略の問題、AIの発展度合い、貴族無能すぎて社会が維持できないだろう、9年でそこまで豚扱いできるの?とか言いたい事はいっぱいあります。
 また、過去の個人の因縁にみんなつながりがありすぎて、おいおいそれはご都合主義だろうというのもありました。

 あのレギオンと脳波が繋がるような設定は、シンは死にかけたからと言っていました。自覚してませんでしたが昔実験した後遺症なんですかね?
 あと帝国って日本だったってこと?で86は帝国と同じ人種で日本人の子孫だったっていうことになるんでしょうか?これは深読みし過ぎですね。2期で確認しますけど。

 ただ、話として、貴族社会で正義を叫ぶ無力で独りよがりな正義感に浸っている少佐と、自分たちの運命を知っている被差別側のスピアヘッドという関係を作りたかったのはわかりました。
 この関係をあまり深く考えず受け入れれば、それなりに面白い話だったといえるでしょう。という意味で先ほどいった1~3話がもったいなかったですね。


 やっぱりアニメは最後まで見て評価した方がいいかもしれません。特にSFとか作り込んだ話は、今後は(なるべく)切らないで最後まで見るようにします。
 言い訳ですが、最近3話以降の結構遅い回から面白くなる作品が増えてきた気がします。まあ、1話のキャッチ―さばっかり気にするとおかしな話になるからいいのですが、3話または9話くらいまでひどすぎる話が多いきがします。

 ということで、2期に期待できる終わりかっただったし、結構面白かったです。批判しすぎました。ごめんなさいと言っておきたいと思います。評価上げておきます。

(追記 あの混血の子の背中の文字ってわかるんでしょうか。見えてるところがaughなので第一印象では笑うlaughなんですが、ちょっと横棒が見えるのでaughtだとするとcaught(つかまった)、daughter(娘)、naught(ゼロ、無い、無価値)あたりでしょうか)

 あと作画はムラがありますが、アベレージで見ると良かったですね。こちらもごめんなさいと言っておきます。





以下 1回目、2回目の途中断念時の視聴時のレビューです。

{netabare}
 2回目挑戦して結局断念しました。少し冷静にレビューしたいと思います。
 
 断念の理由は、1つは、ヒロインの日常生活時の描写が戦場で戦っている人間を想っているようには見えないこと。人間として扱っていないのはヒロインじゃないか、とも思いました。結局は86という制度を肯定している、といいましょうか。
 もう1つは、本当に戦う人間が必要な状況なら誰かが戦わなければなりません。戦争ですから。誰をチョイスするかで、人種差別があってはいけませんが、死そのものは避けられません。ヒロインはそれを忘れてしまっているように見えました。じゃあ誰が変わりに死ぬんだ?他の貴族に行けって?なら、代わりにお前が死地に赴けよ、と。

 さらに、SFをやるなら「取材」「研究」「教養」「想像力」が不可欠です。なんといってもサイエンスのフィクション、ですから。Fがファンタジーならいいですけどね。
 SFをするなら裏で相当頑張って脳みそを働かせないと、いい物はできません。異世界転生ものや、VRMMO、日常ものなどなら、テンプレ設定でそこそこ面白い話が描けても、このSFの世界はその点は甘くありません。まして、差別とか戦場での死とかをSFで主張するなら、なおさらです。そこの不足感が相当ありました。世界観、兵器、社会制度、AIのテクノロジーの度合い、等々です。

 SFに挑戦しようとする意気込みは買います。が、やはり、取材不足でSF作品、戦争作品として成立していない気がします。
 途中で断念したのでこの辺りの説明があったらすみません。


以下 視聴中のレビューです。

 原作等全く知りません。レビューもあらすじも見てません。それくらい楽しみにしておりました。

 第1話からヒロインの作画の同一性が厳しいですね。場面によって別人に見えます。髪の艶、背景など低予算の感じですね。ディスプレイの映像や光の演出などでがんばって雰囲気はだしていますが。

 女性の制服、いい加減ミニスカにするのやめられませんかね。他の良作アニメの女性の服装のリアリティはどんどん上がっています。安っぽく見えますよね。せめて学校の制服とは区別してよ、と。
 少佐が無能力なティーンですか。貴族特権ですよね。他人の批判する前に自分の能力を磨いたほうがよろしいのでは?

 第1話でヒロインサイドにコミカルな雰囲気は必要なし。そのくせエピソードも演出も陳腐ですし。
 第1話は状況の厳しさ、命の軽さを嘆くヒロインの心情や人柄、または舞台や技術設定などにフォーカスすべきでしょう。やっているつもりなら全然できていません。

 戦闘シーン、兵器のCGはなかなかいいのが救いです。

 「壁の中の貴族」が差別階級に戦わせる。設定は、亡国のアキトとかマージナルオペレーション的ななにかの雰囲気ですね。でもハンドラーの役割の意味がちょっとわかりません。

 科学技術の差が大きすぎます。少数の人間の犠牲で持ちこたえるには不自然でしょう。銀髪軍団たちは、無気力の極みですし。一人優秀な人間がいたから何とかなってたんですか?1国を滅ぼした戦闘機械軍団なのに?なら、それほど脅威じゃないですよね。

 情報の伝達方法をハンドラーがいきなり間違うとかそれは軍隊の最低限のルールでしょう。
 相手がAIに滅ぼされているので、AIは使えないという設定なのですかね。それにしては研究所らしきところではコンピュータ使ってましたが。戦闘記録は人力で作成するレベルらしいですね。

 まあ、どこかでいろいろ説明があるのかもしれませんが、ちょっとこの辺りを考察する気力もなくなってきました。
 何かを主題にして、それを軸に、というのが3話くらいまでに読み取れるなら、ここまで設定とか作画、演出にこだわらなくていいんですが、世界観もヒロインの目的もなにも提示できていません。言葉で「命は大切」って言ってるだけで、お前主体的に何かしたのかよって言いたくなります。演出が上手くて引き込まれるわけでもありません。

 ああ、いい言葉が見つかりました。クリエーターの気持ちが伝わってきません。

 楽しみにしていたのでちょっと辛辣になりました。お好きな方には申し訳ありません。残念ながら第3話の延々とつづく日常シーンで心が折れましたので、視聴は継続しないと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 22
ネタバレ

とろとろとろろ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

わたし、ホントは凄いんです(笑

第9話まで見た。
{netabare}主人公のレーナとシンは少々キャラクターが古臭く感じる。
もちろん絵的な意味じゃなくて。
第8話まではグダグダ感満載だったが、第9話でようやく大きく動いた。
2クールなのかな?
ここからが本番だと信じたい。{/netabare}

・第11話まで
2クール目への繋ぎとしてはなかなか。
アニメとしての見せ方が上手いのは感心する。
今後のヒロインの覚醒に期待!(笑

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あなたはゲームと戦争の違いを知っていますか?

この物語では、『あなたはいつも、他人を自分と同じ人間として尊重していますか?』と、問いかけています。
そして物語の中では、人間の強欲さや軍隊の理不尽な振る舞いが多く描かれます。
あなたはいつも、他人を自分と同じ人間として尊重してられますでしょうか?

この物語の背景では、大国ギアーデ帝国が完全自立無人戦闘機械(レギオン)を用いてサンマグノリア共和国などの諸国へ侵略を行っています。
サンマグノリア共和国も無人戦闘機械を用いて防戦をしているように国民へ公表しますが、その実態は第86区にいる少年少女たちを戦闘機に乗せて戦わせていました。

サンマグノリア共和国では、第86区に住んでいる人たちを人間として認めていません。その理由は『髪の色も瞳の色も違うから』 ただそれだけでした。
だから戦闘が発生しても戦死者はいつもゼロ。たとえ第86区の人たちが何人死んでも、戦死者はゼロと公表されます。

サンマグノリア共和国に住む16歳の少女レーナは、指揮管制官(ハンドラー)として第86区の精鋭部隊・スピアヘッドの指揮を執ることになります。
他の上官や同僚は、『第86区のものは将棋の駒と同じ』と考えているので、どんな犠牲を払おうとも気にしません。
でもレーナは第86区の人たちが人間であることを知っています。髪の色や瞳の色が違っても同じ人間であることを理解しています。

だから彼女は悩みます。
彼女の指令一つで何人もの人間が死ぬことを彼女は理解しています。
彼女は、指揮管制官となるには優しすぎる心の持ち主でした。

レーナは、理不尽な軍のやり方に憤りを感じます。でも、どんなに抗議をしても、軍の冷酷な命令は変わりません。
だから彼女は、隊員たちの命を守るために、あらゆる手段を講じます。
彼らを守るためならば卑怯者と呼ばれても気にしません。軍法違反も覚悟のうえです。

彼女が行ったことは確かに軍人としては問題ですが、人間としては大変立派な行動でした。レーナは部下を人間として尊重していたのです。
そんな彼女を私は尊敬します。


ところで、この物語を見て、ふと思い出したことがあります。
以前、米軍の戦闘機が敵とは無関係の建物を破壊したり、民間の人たちを殺戮したりしている映像をドキュメンタリーで見たときのことです。

数年前から中東やアフガンで戦う戦闘機の操縦者は、実はアメリカの米軍基地で操縦しています。
つまり、リモートで無人機を飛ばして地球の裏側の戦闘をしているわけです。
どんなことがあっても自分の安全が保障されているので、まるでゲームをしているように、「殺せ!、殺せ!」と戦闘員が叫んでいたのが忘れられません。

こうした愚行をする人はほんの一部であり、大部分の人は正常であることがわかっているのですが…
ゲームと戦争の違いが判らない人たちが戦争するのは、困ったものを通り越して恐怖です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 49

72.9 4 仲間で花火なアニメランキング4位
魔入りました!入間くん(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (204)
851人が棚に入れました
ようこそ、楽しい魔界へ!!頼み事を断れない、お人好しの少年・鈴木入間は、ひょんなことから魔界の大悪魔・サリバンの孫になってしまう!溺愛される入間は、彼が理事長を務める悪魔学校に通うことに…。人間の正体を隠しつつ、平和な学園生活を送りたいと願うも、なぜか入間はいつも注目の的。エリート悪魔にケンカを売られ、珍獣系(?)女子悪魔になつかれ、さらに厳格な生徒会長に目をつけられてしまう!次々に起こるトラブルを入間は持ち前の優しさで乗り越えていく!

声優・キャラクター
村瀬歩、木村良平、朝井彩加、早見沙織、小野大輔、佐藤拓也、黒田崇矢、斎賀みつき、東山奈央
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

悪魔世界の学園コメディ

不幸な毎日を送っていた入間くんがふとしたきっかけで悪魔の孫になって学園生活を送るコメディアニメ。
全然期待しないでなんとなく見たんですが、これ意外と面白いかもです!
すごく弱そうな入間くんが悪魔の世界で成り上がっていく話になるんでしょうか?
設定は変わってて面白そうなので、今後の話の展開に期待したいです。
最終話まで見ました。こういう肩の力を抜いて見れる作品はいいですね。
途中ちょっと中だるみも感じましたが、全体的に気軽に見れるコメディって感じで面白く最後まで見ることができました。
来春の2期が楽しみです♬
以下、各話のレビューです。

1話
{netabare}なぜいきなり中学生がまぐろ漁船で働いてるの(・_・;)
で、なぜか悪魔に魔界に連れてこられた入間くん。
いきなり悪魔サリバンの孫になってくれと言われて。。なんか超展開すぎる(-_-;)
断れない入間くんは孫になって悪魔の学校に通うことに。
サリバンは学校の理事長で、その権力を使って生徒代表の挨拶を強引にさせられることに!
禁忌の呪文を言わされる入間くん。なぜかみんな大喝采。なんか面白いなこれ。
これを面白く思わないアスモデウスと決闘することになるけど、なぜか入間くんがジャーマン技で勝利!
今期のコメディ枠はジャーマンネタが多いな(-_-)で、心服して入間くんを認めるアスモデウス。{/netabare}
2話
{netabare}なぜ入間くんが悪魔サリバンにこんなに可愛がられるのか謎だ。
アスモデウス、すっかり入間くんの下僕になっちゃってる(-_-)
今日は使い魔召喚の儀式があるみたい。
入間くんを嫌うカルエゴ先生が担当みたいだけど、大丈夫かな?
アスモデウスが龍みたいなすごい使い魔を召喚して、次の入間くんのハードルあげてるしw
入間くんが召喚したのは・・え?なぜにカルエゴ先生が召喚?(゜o゜)あはは笑った(^○^)
で、モフモフ鳥みたいなのになった先生。1年は契約解除できないみたい。
緑髪の子も含めて今後色々新キャラ登場しそうな気配。うん。やっぱりこれ面白いな。{/netabare}
3話
{netabare}クララ、不思議ちゃん枠?でも何でもポッケから出せるからパシリにされてるみたい。
そんなクララに入間くんは何もいらないと言って懐かれて友達に。
入間くんすごい大食漢(・_・;)
クラス分け会議で入間くんたちは問題児を集めたクラスにされたみたいだけど。。次回から問題児クラスの面々との話になるのかな?{/netabare}
4話
{netabare}クラス発表の日。入間くんたちの問題児クラスは普通の教室じゃなくて洞窟の地下にあるし(・_・;)
クラスのメンバーも癖のありそうな人たちばかり。
そして担任がカルエゴ先生。。なんとなくそうかなと思ってた(-_-)
最初の授業でいきなり始まったランク決めテスト。レースみたいだけど、飛べない入間くんどうするんだろ。
いきなりカルエゴに崖から突き落とされてしまうけど鳥に運ばれて峠の主の巣に落ちる入間くん。
峠の主の子供の傷を治して懐かれて、またどこかへ運ばれるけど・・・
入間くんて不思議な力があるみたいだし、サリバンもそれを知ってて孫にしたような気がするんだけど・・{/netabare}
5話
{netabare}峠の主と戦うサブノック。必殺技とか使うけど、強すぎて全然敵わなくて。
サブノックは子供の頃から魔王になれと言われ続けてきて、それが自分の夢になってるんだね。
死ぬ!と思った時、入間くんが助けに来てくれて、峠の主たちを大人しくさせたのを見て入間くんを自分と同じ魔王を目指すライバルと認めるサブノック。
結局ビリで到着してしまったけど、ランクフクロウから変な指輪をもらう入間くん。。
中には凄いのが住み着いてるみたいだけど、大丈夫?
結局ランクは最低の1に。でも入間くんってランクとか関係なく凄い奴と周りから思われてるから意味ないかも。{/netabare}
6話
{netabare}人間の入間くんには魔力が無いけど、前回もらった指輪の力で魔法が使えるように。
植物の芽を大きくする授業で入間くんの芽は桜の大木に(゜o゜)
それを見ていた生徒会長のアメリは、以前から入間くんが人間ではないかと疑っていて。。
悪魔って人間を食べるとかいってたけど、普通の悪魔たちは人間って見たことないんだね。
アメリも見たことなくて、家に伝わる書物で人間のことを知ろうとするけど・・これって少女漫画だよね?
入間くんと偶然廊下でぶつかったシチュエーションが漫画とそっくりで動揺してしまうアメリ。
次回もアメリとの話が続きそうだけど、アメリに好かれちゃうのかな?{/netabare}
7-8話
{netabare} 初恋メモリーって300巻もあるんだね(-_-;)どんな長い初恋なのか気になる・・
アメリは入間くんに初恋メモリーを読ませたくて度々会ってるみたい。
アスモデウスとクララは入間くんがどこに行くのか気になって尾行することに。
この二人っていいコンビだね(*^_^*)で、アメリと会ってるのをクララは面白くなくて。
入間くんをメロメロにさせようと色々と頑張るけど、色気2%判定はちょっとかわいそう。。
クララがうざいなーと思うか、面白いキャラと思うかでこの作品の評価が変わるような気がする。。
私はちょっとうるさいと思うけど、面白いキャラとも思ったりしてます。意外と家族思いだし。
アメリの言葉がきっかけで、自分のランクをあげようとする入間くん。{/netabare}
9-10話
{netabare}入間くんはランクを上げるために昇級試験を受けることにしたんだけど
これってどう見てもドッヂボール(>_<)
よけるのは得意だけど、キャッチして相手に投げられるように特訓する入間くん。
試験が始まった・・けど、なんかだらだらした試合運びだね(-_-;)
結局、アスモデウスと入間くんの二人が残って、対決することになって。
全力で投げたアスモデウスの球を受け取って投げ返して、勝利!
おかげでランクが1つ上がった入間くん。{/netabare}
11話
{netabare} 使い魔授業の新任教師バルスがみんなの使い魔を召喚させて心の交流をさせようとするんだけど・・
入間くんの使い魔がカルエゴ先生だと知らないバルスは召喚させてしまい・・
カルエゴ先生の普段の性格とモフモフ使い魔のギャップが面白いです♪
バトラという部活みたいなものに次回は入ったりするんでしょうか?{/netabare}
12話
{netabare}上級生によるバトラのルーキーハント。
自分たちのランクを上げるために必死に勧誘してるんだね。
悪魔たちにとってランクの持つ意味は思ったよりも大きいみたい。
入間くんの指輪が突然何かに引き寄せられて・・そこにいたのは魔具研究会の人で・・
この流れは入間くんは魔具研究会に入るのかな?{/netabare}
13話
{netabare}偶然、魔具研究バトラを見学することになった入間くん。
部長のキリオは体が弱くて魔力も弱いので、魔具開発をするようになったみたい。
魔力が少なくてもハイレベルの悪魔と渡り合えるようにしたいとのキリオの想いに共感する入間くん。
アスモデウスとクララと一緒に魔具研究バトラに入ることに。
一生懸命に飾付けして入間くんを待ってたアメリ会長かわいい(*^_^*)
悪魔界の幹部たちの会合が始まって、誰を魔王にするのかでもめてるけど・・
精霊主パイモンのずーずー弁に萌えた(*^_^*)
人間界へ渡航した疑いで捕まるサリバン!入間くんが人間だってバレる?{/netabare}
14-18話
{netabare}後半に入りました!OP・EDとも変わりませんが、これでいいのかも。
次回予告前のスキ魔が何気に楽しいです。
魔具研究バトラに入った入間くんたちが、バトラパーティーで特賞を狙って
花火を打ち上げる計画をするんだけど・・
何話もひっぱるし、キリオ部長もいまひとつ魅力を感じず、中だるみかなぁと思ってたんですが・・
18話でキリオ部長の本性が明らかになって、それに対する入間くんがかっこいい!って思いました。
うん、いい話でした。最後でうまく話をまとめましたね。ラストの隕石がちょっと気になったけど・・{/netabare}
21-22話
{netabare}やっとEDの子が登場しましたね!
名前はクロム。正体はあの子。だから悔しがってたんですね。
入間くんたちが寝込んでしまったクロムの代わりにアクドルになって歌って踊るシーンは笑いました(^O^)
やっぱ入間くんは面白いな。肩の力を抜いて見れる良コメディだと思います。{/netabare}
23話
{netabare}最終話っぽい雰囲気だなーと思ったらホントに最終話でした(゜o゜)
アズアズとクララのコンビの料理対決が楽しかったですね。ほんといいコンビ。
ラストどうまとめるんだろって思ったら、入間くんが悪い子に変容?え?と思ったら・・
来春2期確定の告知が!さすがNHK。来年が楽しみです♪{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

Eテレの隠し玉? 今期の大穴?

土曜日の夕方というとても恵まれた時間帯で放送されている、採算度外視みなさまのNHKがお送りする少年向けマンガ原作のアニメです。第4話まで視聴時点でこのレビューを書いています。

原作は読んでいないのですが、ここまで観たところでのストーリーの方向性としてはファンタジー風味の学園コメディーということになるでしょうか。

なお、11/2(土)の昼間に1~4話の再放送があるので、興味を持たれた向きはご覧になってみると良いかも。

お話としては、主人公のことを一切気に留めないクズ両親のせいで魂を悪魔に売り渡され魔界で暮らすことになったという入間くんのお話です。

入間くんが魂を売り渡された悪魔サリバンは魔界の貴族であり、入間を気に入って自身の孫として育てようという荒唐無稽なことを考えます。

入間はサリバンが理事長を務める魔界の学校に入学しますが、人間であることがバレてしまうと悪魔に食べられてしまうかも?

そんな危機と隣り合わせな学園生活を入間は知力・体力・時の運で乗り切れるのか…(笑)?

最弱系主人公が有能な仲間に出会いつつのし上がってくギャグ・コメディー作品というのは漫画だと『とっても!ラッキーマン』とか『カメレオン』とかいくつかありますが、私にとっては何気なく観始めてなんとなく目が離せない作品になっています。

作画面でも決して「超絶作画」とかではないですが作風には合っていると思うので、私は観ていて特に気にはならないです。ただ、こういう感じが苦手な人というのもいるとは思いますけれども…。

2020.3.9追記:
最終話まで視聴終了。それほど嫌味でない範囲で軽くハーレムラブコメなどを交えつつ、終始安定して面白かったと思います。けど、良くこの原作を見つけてアニメ化しようと思ったな(笑)。

最終話Cパートで何やら不穏かつ尋常でない雰囲気を漂わせつつ、しっかり続編制作のアナウンスもあったのでこれはこれでアリですね。続きを楽しみに待っています!

投稿 : 2024/12/21
♥ : 34

アニメ好き さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

意外と変わった設定で1話そこそこ面白かった

最初オープニングの作画酷くて、本編も手抜きシーンが多く5分くらいで切ろうかなと思ったんですが、

悪魔が来てからの展開が意外な感じで見たことがなかったので見ることに。
そこからはわりとベタな展開でしたがギャグ少年漫画みたいな感じで、マガジンあたりでやってそうなストーリー

オープニングの歌は変でダサい歌でした。
エンディングも静止画ばかりでとことん低予算なアニメのようですが、NHKのアニメだったのでこれからほのぼのギャグアニメとして進んでいくんだろうなー
2話からはよほど暇なら見るかといった感じ

関係ないけどNHKは立花たかしに早くぶっ壊されればいい

得点
69点

投稿 : 2024/12/21
♥ : 4

74.4 5 仲間で花火なアニメランキング5位
ハナヤマタ(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1077)
5111人が棚に入れました
容姿も普通、頭も普通、美術や体育……何だって普通。そんなフツウだらけのぱっとしない14歳、関谷なる。おとぎばなしに出てくるような“ヒロイン”に憧れて、いつかこんな世界から連れ去ってくれる誰かを待っていたが、中学2年生になった今も、あいかわらずフツウの毎日。そんなある日、なるは月光の下に和装で舞う金髪の少女に出逢う。「私と一緒に、よさこいしませんか?」 突然の出来事に戸惑うなるだが、異国の少女ハナに導かれ、次第に『よさこい』という非日常の世界へと踏み出していく。まだ子供だけれど、ちょっぴり大人。花々しい少女達の物語が今、幕を開ける――。

声優・キャラクター
上田麗奈、田中美海、奥野香耶、大坪由佳、沼倉愛美、豊口めぐみ、小山剛志
ネタバレ

Appleモンキー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

いろはにほ♪ぱーっとぱーっと晴れやかに♪

OPがいい!!^^
そして、よさこい踊るために、目標に向かって動いていく
なる達にとてもワクワクします。

ハルの声いいなぁ^^

■なんで「ハナヤマタ」?
{netabare}
・・・って思ったけど、主要なメンバーが

・ハナ・N・フォンテーンスタンド
・関谷なる
・笹目ヤヤ
・常盤真智
・西御門多美

・・・で、それぞれの名前を一文字ずつ取ると・・・

・ハナ・N・フォンテーンスタンド→ハ
・関谷なる→ナ
・笹目ヤヤ→ヤ
・常盤真智→マ
・西御門多美→タ

ってことなんですかね??これって仲間が増えていく順番にもなるのかな??
{/netabare}

■第3話
{netabare}
店長さんノリがいいですね~^^
後半の見どころは、ハナ×ヤヤでした。
生徒会長さんは・・・DQNですね(笑)
{/netabare}

■第4話
{netabare}
これ、もう完全に告白(笑)
もう結婚しちゃえよ~^^

セリフはもっとシンプルな方がいいですね
今回は結構クサイセリフオンパレードでした(笑)
{/netabare}

■第11話
{netabare}
コミュニケーションしなさすぎ・・・
ちゃんと話せば解決できるのに
というツッコミが満載でしたが、ハナちゃんがいない状態で
来週一体どうなる!?どきどきです。
{/netabare}

■第12話
{netabare}
最終回はOPなし
よさこいでOP回収してました^^
ナルが合流するタイミング、EXCELLENTでした♪

ストーリーは茶番ちっくなところは否めませんね。
とくに第11話はナルが普通に親と会話してればこういう展開はまず
あり得ないし。

部員集めも話数を取りすぎてしまいました。。。
肝心のよさこいは、OPでの踊りシーンが一番GOODで
残念ながら本編ではOP以上の踊りは観ることができず。。。

とはいえ、OP、EDはぶっちぎりで今季No.1でした^^
DLできるのが何か月も前から楽しみでした。
歴代でも、かな~り良いOP、EDです♪
サビ部分は超アツイ!
{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 58

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

ぱぁーっと♪ぱぁーっと♪晴れやかに♪ハイ!ハイ!

原作もよさこい踊りも事前情報無しで、何となく見てました。

よさこいの踊りって事だったので、てっきり高知が舞台のバリバリ土佐弁アニメ…
「おんしゃら~よさこい、やろうぜょ」的な…「極妻」か「鬼龍院花子」学生
かと思いきゃ鎌倉舞台、普通の学生でしたw

話はサクサク進んで見やすい、まんがきらら的な百合要素はあるけど変に笑に振ってない。
真面目によさこい踊りに取り組んで感動出来る場面もあって良かったです。

成分要素の1位が神OP
OP動画のよさこい踊りのシーンと曲があっていてクセになる感じ良いです。

イチオシのキャラはアメリカからの留学生ハナちゃんかな。
小学生みたいなキンキン声で印象にのこります、ちなみに今期の賭ケグルイの早乙女芽亜里役、田中美海さんが演じてますね。

NEWGAMEやろこどる、ろんぐらいだぁす等の真面目な萌え?アニメ好きならお勧めかも。

いかにもマイナーB級感ありますが、萌えと和の融合アニメ楽しめました。


追記
ノーゲームノーライフ、宇宙よりも遠い場所のいしづかあつこさん監督作品
何見ようかとお探しの方にお試しにどうぞ~です。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 32

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

演出そこそこ頑張ってるのに報われない(?)アニメ…

いわゆる「きらら系」、マンガ原作があるお話です。原作は読んでいません。

舞台は中学校(女子校)で、出てくる先生も女性です。「あなたもよさこいしませんか?」ということで身も蓋もない言い方をすると、少なくともテレビアニメ化された範囲では「メインキャラ5人がよさこい部を作って、地元開催のコンテストに出る話」です。

男性でまともに出てくるのはよさこいグッズを売っているショップのおっちゃんくらいのもので、ひたすら女の子推しなのは昨今の深夜アニメにありがちですね。

ただストーリーとしては「熱血スポ根もの」のフォーマットにそって、ある意味無難に、ある意味熱くきっちり仕上げている感じですね。

作中の中の人が実際にチーム“ハナヤマタ”というユニットで、作中キャラの衣装で主題歌(OP)「花ハ踊レヤいろはにほ」を歌い踊るのも今風です。あ、この曲の出来はかなり良いと思いますよ。

で、本作ですがよく見るとメインキャラ5人にはその人のシンボルになる花が割り当てられているのですよ。見間違いでなければ:

関谷なる(主人公): 桜(サクラ)
ハナ・N・フォンテーンスタンド: ブルースター
笹目ヤヤ: 薔薇(バラ)
西御門多美: 百合(ユリ)
常盤真智: 向日葵(ヒマワリ)

終盤に羽織るよさこいの衣装は上記の花をあしらったものなのですが、実は序盤の冒頭にそれぞれのシンボルの花がアップで写ることで、誰メインの話かわかるようになっていたのです(観返せる方はどうぞ)。

まあわかりやすいのは上記の例ですけれども、演出は各キャラの設定を踏まえて、意外と丁寧にやっている印象です。でもそれは地味だしわかりやすくないので、誰のレビューを観ても特にそれに言及するようなものがありません。ちょっと可哀想…。
(ざっと見た限りなので、見落としがあったらごめんなさい。)

あと、作画は地味に良いです。「キャラが崩れた」とか「動きが変」とかは思わないで観ていた記憶があるので…。

ということで、このアニメが放送されたクールの中ではけっこう好きだった作品なので、ちょっとしたレビューを書かせていただきました。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38

85.6 6 仲間で花火なアニメランキング6位
かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★★ 4.1 (602)
2032人が棚に入れました
秀才たちが集うエリート校・秀知院学園 その生徒会で出会った副会長・四宮かぐやと生徒会長・白銀御行 誰もがお似合いだと認める2人の天才は、すぐに結ばれるのかと思いきや高すぎるプライドが邪魔して告白できずにいた!! “如何にして相手を告白させるか”という恋愛頭脳戦に知略を尽くしてきた歴戦の2人は各々、心の内にとある決心を固める…… 秀知院高等部の文化祭“奉心祭”の最終日までに、2人の恋愛模様は大きく動き出す事に!? 恋が天才をアホにする!! 新感覚“頭脳戦”? ウルトラロマンティックなラブコメ、再々始動!!


声優・キャラクター
四宮かぐや:古賀葵
白銀御行:古川慎
藤原千花:小原好美
石上 優:鈴木崚汰
伊井野ミコ:富田美憂
早坂 愛:花守ゆみり
柏木 渚:麻倉もも
大仏こばち:日高里菜
柏木の彼氏:八代拓
ナレーション:青山穣
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

UR-ハーサカ・愛

【物語 4.0点】
「恋愛は告白した方が負けである」と逡巡するうちに、
ライバル候補?が増えたり、周囲で他の色恋が花開いたりして、
{netabare}恋愛自粛ムードの懸念{/netabare}など、事態がさらにややこしくなっていく3期目。

前作、打ち消し線で消滅の危機に瀕したサブタイトル『〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』も
『-ウルトラロマンティック-』に取って代わられ、
白銀会長の{netabare}スタンフォード大学合格{/netabare}という区切りにより決着に向け動き出すが……。


前半戦はいつも通り生徒会周辺で方々に脱線して色々グダグダやってる感w
が新キャラや、既存キャラの新形態?などを、笑って楽しんでいるうちに、
恋は盲目。例えば藤原書記から見たら{netabare}死んだアルパカ{/netabare}みたいにダメダメな白銀会長でも、
恋に落ちた、かぐやには良い所ばかり見えるなど。
いつの間にか恋愛に関する視点の補強が下味として仕込まれて、
終盤、最終回1時間SPにはコクのある美味しい紅茶を頂ける。

徹底的な伏線の管理。目的のあるネタの扱い。
恋バナの上で悶え踊るような乙女心。ムズキュンな一言を絞り出す創意工夫。
作品に染み付いた愛ある仕事。間違いない。これは一流のラブコメだ。
(文化祭ネタ拝借。失礼致しましたw)

この辺りが、安定して面白い本作の隠し味でしょうか。


【作画 4.0点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

毎度、キャラ1体につき、何パターンのデザイン用意するんだ?
というくらい多彩なタッチを使い分けるギャグ対応力は健在。
最後の『サザエさん』タッチも交えたオチもズッコケポイント高しw

表情別に様々な形態が発見されて来たヒロイン・かぐや。
恋により豊かになってきた彼女の心模様を逆に実感するのが、
終盤前9話に挟まれた過去話「1年生 春」
“氷のかぐや姫”と評されていた頃の無表情。

赤~紫系の光による撮影処理も引き続きムード向上に貢献。
肌色率が高いわけじゃないのにドキドキするのは、
光源がエロいのもあるかと思いますw


【キャラ 4.5点】
四宮家の従者・早坂愛。
かぐやとの主従関係も含めた秘密保持のため、
校内ではクール系JKに擬態するなど、涙ぐましい努力で滅私奉公して来た早坂。
そんな彼女が見せた普通の乙女心が、前半戦で私のガードを崩した先制パンチでした。
これがあったからこそ終盤、かぐや様を応援する早坂の当たり前の忠誠心も映える。

成績学年3位のモブから、かぐやの周辺に出没し、準レギュラー格に浮上して来た、遠い親戚の四条眞妃。
(再従祖叔母(はとこおおおば)とか初めて見ましたw)
“おば様”のかぐやと似て高飛車?と警戒する間もなく、
秒でデレて自己完結する、不完全なツンデレw

一方で2期の過去話でキャラが立った石上の元には、子安つばめ先輩という春の予感が?
かぐや同様、竹取物語(「燕の子安貝」)がモチーフの学園のマドンナは高嶺の花ですが、
かぐや&白銀会長のロマンスと並行、共鳴するラブコメの波動でクライマックスを彩る。


【声優 4.0点】
恋愛頭脳戦を実況、解説するベテラン・青山 穣さん。
『かぐや様』?3期?もういいでしょう?と躊躇していても、
「ウソである(含み笑い)」などと抑揚が巧みな青山さんのナレーションを聴くと、
安心して結局、完走してしまいますw

早坂愛役の花守 ゆみりさん。
かぐや役の古賀 葵さん並に諸形態への対応力が求められた3期でしたが、
対F仕様の{netabare}ハーサカ君{/netabare}も含めてお見事でした。

出番がわずかでも、要所と見れば実力者をキャスティングする本気度も高ポイント。
白銀会長を生徒会に引き込んだ前会長役にも島﨑 信長さんを起用し、転機を印象付ける。

チョイ役に人気声優と言えば、
{netabare}伊井野ミコが“癒しBGM”として聴いていたイケメンボイスに
梅原 裕一郎さん&斉藤 壮馬さんをねじ込んで来たのもゴージャス。
両耳をイケボで挟まれて「君は偉いよ。とても頑張ってる」などと囁かれたら
男の私も危うく堕ちそうになりますw{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴担当は1期以来の羽岡 佳氏。
相変わらず往年のトレンディードラマや科捜研?情熱大陸?
と想起させられるパロディぶりで多彩なギャグを追撃。

本音を中々言えない本編とは対照的に、
主題歌では昭和歌謡曲風のメロディに乗せて、
先攻・白銀、後攻・かぐやで心情を吐露する構成も恒例。

OPは鈴木 雅之 feat.すぅ「GIRL GIRL」
“愛を 愛を 愛を 打ち明けてくれ"
"GE・N・KA・I・DA!DA!DA!DA!”
と語句を反復強調して熱を込めていく歌唱が熟練の味。

EDは鈴木 愛理さんの「ハートはお手上げ」
内容は素朴なラブソングなのに、流れるED映像は壮大なスペース・オペラw
『かぐや様』アニメも劇場版実現の暁には是非、
幕前10分で良いので短編冒険アニメとして制作上映しましょうよ。


5話特殊EDにまでエスカレートしたラップバトルも印象的。
ただ白銀会長。いくら歌が下手だからって、ラップでボエボエとはならんでしょうw

投稿 : 2024/12/21
♥ : 38
ネタバレ

カミタマン さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「ささ~げよ ささ~げよ! 心臓を捧げよ♪」

2022/09/10 初投稿
同日 お気に入りに追加
2022/09/12 ちょい足し
2022/10/01 さらにちょい足し

3期です!色々積み上げてきた物がさらに深化・拡充した感じです。
まず,キャラクターが出来上がってきて,各自生き生きと動き青春群像劇を描き始めました。数の上でも,適度にキャラクターが増えてそれぞれ活躍していました。欲を言えば男のキャラクターがもう一人くらい活躍してもいいかと思いました。意外と白銀と石上のハーレムっぽく無くも無いのでw
舞台的な広がりも見られ1期では生徒会室のシーンが中心でしたが,3期は校内のいろいろなところが舞台になっていました。特に校舎を外から描いたシーンと弓道場は美術的に,夜の町並みや校舎,キャンプファイヤーは演出的に美しいと感じました。

あとは,自分のちょっと苦手なナレーションは少し減って,登場人物の心中でのツッコミによって補完される場面も多く,いくらか見やすくなったと感じた反面,若干のキャラクターのぶれにも感じました^^;

ストーリー面では
伊井野がキャンプファイヤー実現のため奔走する話は率直に青春物として感動的でした。
また,第8話「四宮かぐやについて②」の終盤で{netabare}かぐやが白銀への思いを早坂に伝える場面の後は13話終了まで全編クライマックスに感じました。{/netabare}
全体的にほぼ,甘酸っぱい青春群像劇という路線でした。
いやー,高校時代懐かしい♪
自分の所はキャンプファイヤーは体育祭の後だったなぁ~(*´д`*)
文化祭はクラスの出し物以外は,いくつかの出し物に頭を突っ込んでいたけど,全部男子だけだった^^;

音楽・OP・ED的な面
後半ストーリーの盛り上がりに合わせてエモイ曲が多くなって良かったです。
挿入歌も昔のアイドルソング的(?)な「わたしのきもち」とかツボでした。
5話の特殊EDはとにかく,口角が自然に上がりまくります。アニメーション的にも元ネタは分かりませんが,アメコミ調の全然似ていないけど誰だか分かるwキャラクターデザインが秀逸でした。

通常EDのアニメーション既視感があると思ったら「スターシップ トゥルーパーズ」なんですねwそれと1期から登場している羽の生えたかぐやはスタジオジブリ制作のChage & Aska の「On Your Mark」のPVネタかと思っていたのですが単に秀智院の屋根に乗っている彫刻なのかも知れませんね^^;

マスメディア部取材終盤のナレーションからTG部までの流れなど,ちょいちょい押井守の影響を強く感じる場面が見られます。自分は好きですw

気になった点
やはりナレーション自分はこのナレーションがどうにも合わないのです。
そして謎のトレス線周りの白い部分。昔のダビングを重ねたビデオテープのような感じです。「86」でも気になったんですけど同じA-1Picturesですよね。CGなどでの技術的問題なのか?社内の流行なのか?とにかく自分はすごく見難く感じました。
この二つで0.5ポイント減点です。

突っ込み。作中かぐやが我慢したと思われる突っ込みの一つ
奉心伝説について
秀智院学園は東京都港区三田付近(つまり周知院は慶應義塾ですね。)だと言われているらしいのですが,「風土記」には東京に当たる部分は残っていません。念のためググると


現存するものは全て写本で、『出雲国風土記』がほぼ完本、『播磨国風土記』、『肥前国風土記』、『常陸国風土記』、『豊後国風土記』が一部欠損した状態で残る[4]。その他の国の風土記も存在したと考えられているが、現在は後世の書物に逸文として引用されるのみである。ただし、逸文とされるものの中にも、本当にオリジナルの風土記の記述であるか疑問が持たれているものも存在する。
ウィキペディア日本語版より
つまり,奉心伝説は誰かの創作ですよねw
そして,心臓を捧げるって・・・「進撃の巨人」を元ネタとして創作されたなんちゃって伝承では?w

2022/09/12 ちょい足し部分
5話 ラップ回に出てきた 「Mother 〇uker」 って言葉ラップぽすぎてすごく笑っちゃいました(笑)

2022/10/01 さらにちょい足し部分
後夜祭の時の白銀会長
「死神坊ちゃんと黒メイド」を見た後だと,坊ちゃんにしか見えない(笑)

投稿 : 2024/12/21
♥ : 33

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

最後まで好きだとお互いに言っていないのでは?

これはかぐや様は告らせたいの第三部です。
今までのいきさつを知らない方は、先に第一部である「かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜」のほうを見てください。

この第三部では、ついに四宮 かぐや(しのみや かぐや)と白銀 御行(しろがね みゆき)との恋愛戦に決着がつきます。

かぐやは第一部の最初の頃に比べると、遥かに乙女チックに、そして可愛くなりました。
昔の氷のように美しく冷たく研ぎ澄まされていた瞳は、いつの間にか初恋に胸がときめく少女のようなつぶらな瞳に代わったようです。
そして、いつの間にか多くの友達と話ができるようになりました。

これはまぎれもなく人間としての成長です。
昔みたいに何でもできるけど友達が千花一人しかいなかった頃のかぐやとは、まったく違います。
これからは御行と共に幸せになってほしいと願います。

でも、よく考えると、かぐやも御行も、好きだと告白していないような…
言葉でなく既成事実で付き合い始めるとは…。結構大胆ですね!


また、この第三部は、かぐやや御行以外にも、いろんな人の魅力が表現されています。

まずは早坂 愛(はやさか あい)。
彼女は四宮家に仕える使用人でかぐやの侍女ですが、彼女の変装能力や性格を切り替える素早さは驚くべきものがあります。そして彼女の女性らしさは大変魅力的で、彼女のしぐさを見ていたら思わず鼻の下を伸ばしてしまいそうです。
早坂にその気があれば、御行を自分の彼氏にできたのではないかと、つくづく感じます。

そして石上 優(いしがみ ゆう)。
彼は子安 つばめ(こやす つばめ)先輩に恋しています。そして勇気を奮い起こしてデートに誘いますが…、
実は彼は、いつも犬猿の仲である伊井野 ミコ(いいの みこ)を陰でサポートしています。彼女が危険な目に会わないように、彼女が涙を流さないようにと…
石上はミコの前では気取らずに何でも気兼ねなく話せます(そのために、いつもケンカになるのですが…)
彼はもしかして、恋に恋しているのかもしれません。自分にとって最も大切な人が誰なのかを気づいていないのかもしれません。

そして伊井野 ミコ。
彼女はいつも正しいことをします。それは確かに正しいことなのですが、あまりにも厳しすぎるので、周りから誤解を受けます。(でも、いつも石上が助けてくれます)
今回、彼女の奮闘努力でキャンプファイアーが実現できました。
おそらくキャンプファイアーを楽しんだ人たちは一生忘れられない思い出ができたでしょう。それはとてもステキなことです。
いつかミコは、いつも石上が守ってくれていたことに気づき、石上を好きになる…そんな気がしてなりません。

そして藤原 千花(ふじわら ちか)
彼女はかぐやの親友であり5か国語を使いこなす天才少女。そして天才ピアニスト。
この物語で天才と呼べる人は彼女しかいません。(かぐやや御行は秀才です)
そして空気が全く読めなく、いつもとんでもないことをしでかす少女。
私は登場人物の中では千花が一番好きです。
千花が友達ならば、いつもとんでもない目に会いますが、悩みなど吹き飛びます。
でも今回は、今迄よりも千花の出番が少なかった。
それが残念でなりません。
もっともっと千花を活躍させてほしかったですね。


エンディングは鈴木愛理さんが歌う「ハートはお手上げ」
とても素敵な歌と描画でした。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 46

73.7 7 仲間で花火なアニメランキング7位
ラブライブ!サンシャイン!!(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (850)
3403人が棚に入れました
「学校」で「アイドル」!!!
輝きを目指して立ち上がる9人の少女たちの青春学園ドラマ、スタート!

私たち、輝きたい!

声優・キャラクター
伊波杏樹、逢田梨香子、諏訪ななか、小宮有紗、斉藤朱夏、小林愛香、高槻かなこ、鈴木愛奈、降幡愛

すもらー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

μ'sとAqoursこの二つの違い

私はラブライブ!が大好きです。だからこのアニメはじまった時思ってしまったことがひとつあります。それはμ'sになって欲しくはないと。二番煎じになってはいけない。そんな気持ちで始まった1話は正直に言うとμ'sの時の1話と同じだと思ってしまいました。

ですが、3話を見てこの作品に対する見方がちょっと変わりました。それはサンシャインではスクールアイドルはみんなに知られている親しまれてるものだとそしてその理由こそがμ'sのおかげなのだと。

だからこの作品は決してμ'sとは全く違う作品ではないと思います。あの3話のライブでμ'sとAqours全く違うSTART:DASH!!をきったけどそれはスクールアイドルの認知度が違うということもあったのかもしれません。

彼女達は12話でようやくμ'sの凄さ、高坂穂乃果の凄さを知りました。そして、彼女達を追ってはいけないことに気づきました。Aqoursはμ'sとは違ってやっぱり厳しい環境にあるんです。だから、彼女達の目標は0を1にするという小さい目標でした。でも、それでいいんです。Aqoursの道は始まったばかりですから。あるであろう2期にきたいします。

μ'sが好きすぎてラブライブサンシャインを見れてない方もいるかもしれません。

それでも、ラブライブ!を観た人はラブライブサンシャインを是非見て欲しいです。

ラブライブ!サンシャイン!!現在放送中です。スクールアイドルのいまを是非見てください。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 7
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

嗚呼、素晴らしきμ’sマニアたちの競演♪……但し、最終回演出には大いに苦言を呈したい。

現実のμ’sが活動を一段落した後を受けてアニメ化された『サンシャイン!!』
もっとAqours(アクア)のみの世界観を展開していくものと思っていましたし、
実際、{netabare} μ’sの出演はありませんでした。
例えばシャイ煮だのうちっちーだの、
三次元のAqoursが展開したCDのドラマパートやラジオのネタもメディア横断的に紛れ込みましたし(笑)
1stシングルのC/W「Step!ZERO to ONE」は本作の裏テーマ曲と言っても過言ではありません。{/netabare}


でも個人的には思っていた以上にμ’sを意識した内容になった印象。
最初{netabare}μ’sに入れ込んでいるのは言い出しっぺの千歌ちゃんくらいで、
どうせ彼女が一人で台風の目になるのだろう。そう思っていましたが違いましたw


アニメ世界のμ’sは現実世界以上に大きなムーブメントとなっていたことを私は甘く見ていましたw
思えば劇場版なんかでも{netabare}NY遠征大成功でμ’sは
サングラスで変装しなければランナウェイできない位の人気者でしたしw{/netabare}
ラブライブ自体も本作では夏の甲子園を越える参加校が集うビックイベントに成長して、
2代目王者μ’sはスクールアイドルのレジェンドとして多くの人々の胸に刻まれています。

特に黒澤姉妹のμ’sとスクールアイドルに対する想いは火傷しそうな熱さ。
生徒会長ダイヤ様が放つ“一般教養”(笑)μ’sマニア過ぎて半端ないですw{/netabare}

μ’sの影を乗り越えてAqoursをどう確立していくか……。
μ’sの後を受けた三次元のAqoursの活動も意識させながら物語は展開。

メインストーリーのメンバー集めも、話の内容はμ’sを知らなくても理解はできます。
ただTVアニメ1期等の予備知識があればより深く感動できる内容だったことは確か。

例えば1期では{netabare}留学しそうになった人を止めようとするエピソードがありましたが、
本作ではこう来たか……。と心情を比較しながら感慨に耽るとより楽しめます。 {/netabare}

Aqoursを追いかけて来てよかったなと言うより
『ラブライブ!』を追いかけて来て良かったと思った続編アニメでした。


キャラでは果南推しとして視聴し始めましたが、

最初{netabare} あまりにも出番が少なくてヤキモキしましたw

アニメ以前の設定では果南は三年生ですが千歌の幼なじみ。
同じく幼なじみの曜と一緒くらいに何も考えずに
Aqoursに飛び込んでくれるものと信じて疑っていませんでした。

ところが、始まってみたらメンバー入りどころか、登校すらしてくれない有様w
しかも何か色々思い詰めているようですし……。
本作は天候などに心情を映す演出が多用されましたが、
果南はたまに出てきても雨やら汗やら海水やらでいつも濡れて悲しそうだし……。

犬のしいたけより出番が少なかった時は、本当にどうにかなりそうでした(泣)

でも最後はマリーとハグして、仲間になれて良かったです♪ {/netabare}


最終回演出について……。長文かつ、かなり辛辣。

{netabare}最終話Bパート。ラブライブ地区予選にて。
Aqoursの総集編ミュージカルからのライブ。観客席を離れて押し寄せたファンの熱狂。

個人的には全く合わない演出でした。

これまでもアニメ『ラブライブ!』は随分、無茶苦茶やってきました。
いきなり車道に飛び出して歌ったり、ワープしたり、アルパカも一緒に歌い出したりw
歌のパワーで現実など軽く飛び越えて来ました。

けど今回はラブライブ地区予選というカッチリした現実の枠があり、
そこで事前許可なき者はパフォーマンスに参加できない。
観客がステージに近付いて騒ぐのも禁止という現実の強調がありました。

そして、長々と続くミュージカル風の振り返り。
そこで私は現実世界に地に足がついたまま、
夢の物語世界へ飛び立つきっかけを失いました。

こうなってくると本作の現実とリンクする要素も絡まって、
偏屈なリアリストの野暮な考えが夢から覚めた頭に巡って来ます。

三次元世界の『ラブライブ!』ではライブ等イベントの規模が大きくなるにつれ、
ごく一部の素行の悪いファンがトラブルを起こすようになっていました。

それをさせまい。ファンには楽しんで帰ってもらおうと
メンバーやスタッフの皆さんは毎回大変心血を注いでくれています。

端から見ればラブライバーなんてハメを外して
オタ芸で馬鹿騒ぎしている狂気のサイリウム集団に映るのかもしれませんw
でもファンの大多数は、イベントでは席から離れて騒がないし、
公式から告知されたルールを律儀に守っています。
しいたけみたいなブサカワ犬がペットでも、会場に持ち込んだりはしませんw

本作も現実の活動とのリンクを多用した『ラブライブ!』らしいアニメでしたが、
最終回脚本の時だけ、都合良く現実を忘れたのでしょうか?
それとも、二期でAqoursがルール違反で失格になり、
またゼロから1を目指す構想でもあると言うことなのでしょうか……。

横浜アリーナでの開催が決まったAqoursの1stライブ。
「MIRAI TICKET」の公演時、一万人以上のファンが集まれば100人くらいは、
席から離れてハッチャけることを是とした本作の再現を考えると思われますが、
スタッフのみなさんや他のラブライバーたちの心労が思いやられます。

こんな野暮な考えが浮かぶくらい、物語世界へ誘う魔法が不足していた、
私にとっては非常に相性の悪い最終回でした……。 {/netabare}


色々と文句も並べて来ましたがw
本作はズラだのピギィだの、keyのギャルゲー並に語尾や鳴き声?も豊富な、
キャラたちの掛け合いが楽しいアニメでした。
歌もどれも良曲で、ライブシーンのCGにも一層の進化が感じられました。

『サンシャイン!!』が放送されていた3ヶ月は、
私にとってもお祭りみたいな楽しい時間でした。

尊氏には早くもPADS(アニメ燃え尽き症候群)の所見がw
……さて、症状緩和に有効な秋アニメでも探しに行きますかw


以下、放送前のフライングレビューw長いので折りたたみw

静岡県産スクールアイドル・Aqours(アクア)爆誕!!
{netabare}
μ'sへの憧れで静岡県沼津市にほど近い、浦の星女学院にて誕生した
新たなスクールアイドルの特徴は、ご当地、海、元気。

参加メンバーのキャラクター自体は、
私……ごく普通だけどとか、地味だとか、恥ずかしいとか、
他に可愛い娘いるからとか、何にも考えてないとか、
幸せ過ぎて今ここで死んじゃってもいいくらいとかw
えらく謙遜?しておりますがw

中の人に関しては、
歌手デビュー経験者だの、民謡全国大会覇者だの、
特命戦隊ゴーバスターズのイエローバスターだの、
歌の声量、パワー、元気についてはかなりのガチ勢が集結。

μ'sで例えるなら、穂乃果ちゃんが9人で叫び続けているような暑苦しさ(笑)

既に何作かリリースされているCD等でも、
真夏の太陽の如く、熱のこもった全力全開の歌唱、激しいコール、
そして斜め上のネタを絶賛大放射しているのであります(笑)

パワーヒッター、剛速球投手が揃っている一方で、
μ'sでも猛威を振るった、ことりやかよちんのような甘いボイス。
脳トロ成分が不足しているのでは?との
中毒・禁断症状にも似た(苦笑)懸念?も……。

ただことりやかよちんも、何も最初から、
一声でラブライバーを昇天させる絶技を体得していたわけではありません。
μ'sでもアニメを通じて覚醒した属性?が数多くありました。

『サンシャイン!!』でも、こうしたキャラの隠れた才能?の発掘に期待。
果たして誰が脳トロ・スピリッツを継承するのか?
それとも誤って?芸人魂を花開かせてしまうのかw
(中の人の芸人魂については、既に開花しすぎて手遅れという説も有りw)

堕天使に夏風邪をうつされたりしないように、心して視聴したい。
ラブライバー期待の夏アニメです♪ {/netabare}

【一話感想】これも長いので折りたたみw
{netabare} 冒頭からAqoursの9人が秘める新たなキャラクター性、ネタが開拓された、
ラブライバーにとっては楽しい初回でした♪

一方で、9人が大事か、ストーリーが大事か……。
そんな捻くれた考えも浮かびましたw

東京だけでなく、ご当地・静岡のテレビ局を始め、
現存するほぼ全ての動画配信サイト、
果てはLINE LIVE、AbemaTVなどの新興サービスに至るまで……。
全方位展開されている本作。

そこで本作で初めて『ラブライブ!』に触れるご新規さんにとって、
9人の顔と名前が一致して初めて堪能し尽くすことができる、
この初回の構成はしんどかったかも?とも思いました。
……というよりスクールアイドルとは何か?ラブライブ!とは何か?
この回だけではよく分からなかったのではないでしょうかw

何かいきなり歌って踊り出すし(笑)初心者にとっては予備知識無しに、
インドのボリウッドムービーに遭遇した衝撃があったかもしれませんw

そんな方には、最初はこんなもん。顔も名前もそのうち覚える。
大波に乗っていれば何とかなる。「諦めちゃダメなんだその日が絶対来る」
とアドバイスしたいと思いますw


追記:μ’sがいた音ノ木坂学院のアルパカ役・麦穂あんなさんに出番はあるか?
個人的に大きな関心事でしたが、無事に犬役として転生を果たしたようですw
お祝いついでにアルパカで不動だった尊氏のサムネもついにチェンジw{/netabare}

投稿 : 2024/12/21
♥ : 39
ネタバレ

らいむぐりーん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

週刊連載「サンシャインについてボヤいてみた」 7月24放送 第4話 追記~

視聴途中の為、未評価。

2016.07.02 22:30~
ついにラブライブの正統続編「ラブライブサンシャイン!」始まったよ-
これで毎週土曜がwkwkできます。うん。
静岡県沼津を舞台としたスクールアイドル作品。
先代が東京ドーム公演-紅白歌合戦出場と、夢を現実化させる大成功。
誰が見ても「ハードル上がりすぎて一体どうなることやら...( 一一)」
と、危惧していますが、ぶっちゃけ自分もその一人です。
たた、ダクション側からしたらこんな儲かるビッグコンテンツに育った以上、
続けない理由はない...やろね~( 一一)w


人気作の続編はコケるというのが世の通説です。
ただ、これはラブライブです。輝きたい子たちのサクセスストーリーなんです。
応援する方が最初からテンション下がってたらダメですよね-( ゚Д゚)ダーメダメヨ
でも、作風改革に失敗して闇歴史にしてしまうことだけは....いえ愚問でした。
監督が京極さんから変わってますが、シリーズ構成は据え置きの花田十輝さん。
王道テイストでもいいから、それも交えながらサンシャインならではの新しい味も是非組み込んで欲しい!

柏崎星奈のCV-伊藤かな恵さんが本作からキャスティングされてます。
チカちゃんのお姉ちゃん役なんかな?
先代は妹にと-やまんや、あやねる起用でしたので、違った感じでまた楽しみです(/・ω・)/

OP初見の印象
なんかアイマスっぽくなっちゃった感が..あるっちゃない?|д゚)
画面いっぱい埋め尽くす観客らのペンライトがカットインしますが、
どことなく「うぉぉぉ----!!」みたいな声が聞こえてきそう( 一一)
ただ、始まりをイメージした賑やかなアップテンポは完全に俺好みw
渡辺曜ちゃんは、ことりちゃんを意識して顔だけフレームインしたんかな?w
またライブ行きたくなる症候群絶賛発症済み。

ここで疑問.....
サビ前にチカが、スポットライトの逆光で照らされた数人のシルエットに
楽しそうに走っていきますが、
このシルエットがどことなく先代に見えるっちゃんね-( 一一)
(仮説素材1)-ミューズに憧れているチカの設定から、彼女らに向かって追いつき追い越すイメージに合致する。
(仮説素材2)-シルエットのヘアスタイルで、アウトラインがアゴ上の子が2人いるので
この時点でAqoursやない可能性示唆?(りんぱな?)
ツインテールも一人見えますが、長さがルビィより部長っぽい...?
気になる方は是非検証してみて下さい。

あくまで仮説ですが、気になりますね.....( *´艸`)

こっから各話毎にボヤいていこおうと思います。

#1 輝きたい!
{netabare} 第一話ということなので、キャラの紹介で1話使っちゃいましたね。
ま-問題ないと思います(^^)/
むしろ先代の第一話より見やすくて好きですね。
スタダを起用した製作陣。手放しで称賛してやるよ。泣きそうなったやねーかコラ。
花丸ちゃんとルビィちゃんの登場シーンで、ルビィちゃんのジト目可愛かった。うん( ̄▽ ̄)
この2人が、りんぱなポジションの可能性有り。(1年生やしね)
そしてヨハネは上から降ってきた!厨二病キャラがどんな風にAqoursを掻き回してくれるか既に気になるんだがw
ただ、このヨハネのシーンで表情とCVの声量に、少し違和感を感じました。
イメージでは小鳥遊六花のようなハツラツとした元気系厨二病を想像してたのもありますが.....
ま-これはこれで有でしょう(´・ω・`)
3年生のダイバー果南ちゃんとポンコツ会長ダイヤは、スクールアイドルに対して何かしらの過去がありそう...
この伏線の回収が楽しみやな-。
この過去が払拭できたとき、きっとAqoursに電撃加入するんかな?(^^♪
イタリア人ハーフまりちゃんは「二年ぶ-りデスカ」ってヘリからボヤくだけで試合終了。
まだ何もアピール出来とらん!もったいない!|д゚)
(二年前になにがあったんでしょう....?)
そして音の木坂出身梨子ちゃんは、中庭で「決めたよHand in hand!」を一緒に歌ってかーら-のまさかのアイドル部拒否!w
....「え?いま一緒歌っとったやんw」ってなりましたが、細かいことは気にしない大らかな子なんでしょうw
PVシーンのクオリティは言うまでもなし。最高。
これから出てくる曲が楽しみで仕方ありません(´・ω・`)フムフム
挿入歌「決めたよHand in hand」
{/netabare}

#2 転校生をつかまえろ!
{netabare} 「前途多難すぎるよ~」
千歌ちゃんの口ぐせなんでしょうね。部員集めに奮闘する回。
(そりゃそうか。まだ曜ちゃんとの2人だけやしね。やることはやってもらわんとw)
そしてポンコツ会長ダイヤさんは実はミューズの大ファンやったことが判明。それも結構ガチの。
「ミューズは生命の源ですわよ」とかまで言っちゃっとーし( ̄▽ ̄)
好きすぎて、にわかの千歌に向けていきなりの出題。(こんなのたまにおるなーマジでw)

問、1 ミューズが初めて9人で歌った曲の名は?
問、2 第2回ラブライブ予選で A-RISEと一緒にステージに選んだ場所は?
問、3 ラブライブ第2回決勝、アンコールで歌った曲の名は?
EX、その曲のパートをスキップしている4名は誰?

ラブライバーの知識が試される部分も盛り込まれています。
なんだか遊び心があるストーリー構成な印象(/・ω・)/
(EX問題、全員答えれませんでした。ちくしょう....(/ω\)小声)

ただ、梨子ちゃんが海の音を聞くシーンは露骨すぎるというか、もしかしたらいらんかったかも。
サンシャインなので、夏らしい海のシーンということ。ただそれだけって感じ。
(潜っとったら聞こえるわけないやんフツーw)

ずら丸ちゃんは図書委員さんらしい。そんな図書室あったら行きまくる。行かん理由ある?
ヨハネは、自己紹介でスベッて教室から疾走(アラレちゃん走り)
唯一の脳トロVoice候補ルビィちゃんは相変わらずの超人見知り。
果南ちゃんは、音の木坂のミューズは知らない発言。なんで?(´・ω・`
(これはミューズの世界から何年後の話なんやろうか?それとも違う世界線?んなわけあるかw)
梨子ちゃんはンミチャ的なまじめな性格設定。曲がったことが嫌いっぽい。
そして過去にピアノとの難しい葛藤がある模様。
曜ちゃんは、いつでも千歌ちゃんの味方で(・8・)的な幼なじみポジション。

梨子ちゃんが千歌ちゃんちの隣という、とらドラ状態に草生えましたw
あのシーンの千歌ちゃん(タオルターバン編)可愛すぎました。
そして無事(?)スクールアイドルすることを了承(?)することになった梨子ちゃん。
(ぶっちゃけ、このシーン無理やりすぎてあまり入って来んかったw)
EDも初披露。「ユメ語るよりユメ歌おう」
挿入歌「ユメノトビラ」梨子ちゃんPiano Ver.

ユメに満ちた第2話でした(´・ω・`)
{/netabare}

#3 ファーストステップ
{netabare}梨子ちゃんは千歌ちゃんと指先でETタッチしたので
そのままスクールアイドルとして活動を始めたみたいです。
浜辺でレッスンしている3人ですが、前回は浦の星の中庭でレッスンしてました。
つまり、現段階ではレッスン場すら確保できとらん不安定極まりないスタート。
あとは、ファーストライブがどうなることやら...そこが危惧されます。
(まさかμ`sの展開と丸被り...?それやったら二番煎じまっしぐらやな( 一一))
金髪鞠莉ちゃんはどうやら3年生兼新理事長というぶっ飛んだ設定。
(これは....アリなのか?(。-∀-)あまりにも無理強い感ハンパないが)
期待のにこ枠ヨハネちゃんは学校サボって沼津駅を散策してます。(変装)
ルビィちゃんとずら丸はいつも一緒のワンペアなんで、りんぱな枠ほぼ当確でいんじゃね?
ただ、ずら丸ちゃんのお買い物エコバックがまさかの江戸っ子仕様の風呂敷!!!
これは...素直にかわいかった( ̄▽ ̄)やるじゃん
町の公共放送使ってラジオ宣伝する千歌ちゃん曜ちゃん梨子ちゃん。
名前は「Aqours」に決まり、後はファーストライブ。
(名付け親が不明という伏線残しは初代とモロ被りw)
体育館を満員にできなければ、即時解散。
そんな中始まったファーストライブは、満員には程遠い数人の観客入りでスタート。
悪天候の影響で音響設備が一時ダウン。復活とともに多くの観客が来場。
理由は千歌の開催時間の伝達ミス.........(´・ω・`)
(なんかちょっと....違う気が....)
3話でファーストライブという流れはμ`sと重複してます。
ただ中身がなさすぎる!
サンシャインは9人の存在が放送前から多くのメディアで露出してましたので、
いざ放送となると、彼女たちのキャラ紹介に尺を使わざるを得なかった感が強い。
ことほのうみだけだった初代は、その分3人に十分スポットを当てた展開だったので
ファーストライブのシーンは、感情移入できる素晴らしいものでした。
3話段階では、サンシャインはまだまだ取り返さないといけない部分が多いです。
でも可愛さはハンパないとよ?そこは間違いない。
ずら丸やべーよまぢ( ̄▽ ̄)図書っ子アイドル花丸ちゃん!!!

挿入歌「ダイスキだったらダイジョウブ!」
{/netabare}

#4 ふたりのキモチ
{netabare} ずら丸ちゃんとルビィちゃん回です。
ずら丸ちゃんはルビィちゃんの夢の為に、
自分の夢を叶えるエピソードです。いいわ。うん
完全りんぱなの残像がありますが、そんなもん関係ないw
そして千歌の部員勧誘の決め文句が「悪いようにしないから~」
まるまる穂乃果なトコに草wwwwww
無印からのラブライバー向けの小ネタ感満載。
でも、ポンコツ生徒会長ダイアさんは、既定路線通りエリーチカ推し。キャラ設定も類似?
かよちん推しルビィちゃんとの回想シーンは微笑ましかったな....
(実際の、μ`sファンのスクールアイドル目線での描写が多い気が)
純粋にμ`sを追いかける彼女たち。
ただ、
これ以上μ`s μ`s言いよったらそれこそ二番煎じ。もう辞めとこうや。お腹一杯です。
もう十分こっちには伝わったから( ̄▽ ̄)
そろそろサンシャインのオリジナル感観てみたい(´・ω・`)
でも、
散らかった部室に書き残されてた歌詞は、過去に活動があった暗示?
3年生組は過去にスクールアイドルの活動をしよった....?(仮定)
ルビィちゃんの体験入部を皮切りにスクールアイドル感アリ。
ずら丸ちゃんのルビィちゃん思いなエピソードは見どころ満載|д゚)
ずら丸とルビィ推しが確実に増えたであろうハートウォーミング回でした。
5000組登録されてるスクールアイドル界に最下位から新規参入したAqours。
次回はお待ちかねの厨二病の申し子ヨハネ回ですw
{/netabare}

#5 ヨハネ、堕天

投稿 : 2024/12/21
♥ : 31

62.1 8 仲間で花火なアニメランキング8位
スケートリーディング☆スターズ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (59)
173人が棚に入れました
「君は一生僕には勝てない。」ライバル・篠崎怜鳳からのその一言に、フィギュアスケートを辞めた前島絢晴。数年後、高校生となった前島は持ち前の運動神経をいかし、様々な部活の助っ人をしながら、何かに打ち込むことのない日々を過ごしていた。ある日、前島はライバルだった篠崎がシングルからスケートリーディングへ転向するという記者会見を目にする。そんな前島の前に流石井隼人と名乗る少年が現れる。彼は前島が以前シングルで活躍していたことも知っている様子で、「俺には、お前が必要だ」とフィギュア団体競技・スケートリーディングの世界へ誘うのだった。

声優・キャラクター
内田雄馬、古川慎、佐藤元、梅原裕一郎、土田玲央、千葉翔也、日野聡、前野智昭、花江夏樹、神谷浩史、竹田海渡、小野友樹、斉藤壮馬、野島裕史、野島健児

mimories さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

スポ根かと思ったら…二次元アイドルPVだった

 
スケートリーディングという架空のスポーツなのは挑戦的で良いと思う。
が、スミマセン観ててあまり面白くない。華やかそうだが競技の魅力が全然伝わってこない。作品がキャラ偏重になってるせいじゃないだろうか?

で、そのキャラは個性を出そうと必死なのはわかるが、やりすぎて逆シナジーになってるような。序盤からみんな主張が強すぎて鬱陶しい上に焦点がバラバラになり、結果として浅くなってるように思う。

キービジュアルを見てのとおり、人が多すぎる。アイドルをグループで売り出して、その中で推しを作ってもらいグループのファンになってもらう…みたいな手法と同じだろう。

自分はキャラのファンになろうと思って観てるわけじゃないんで、内容が軽薄に見えればもう終わり。5話目の途中まで頑張ってみたが脱落。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 3

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

女性向けですが、男が見ても面白そう。クオリティが高そうで興味深い

イケメンが多数出てくる、女性向けの内容ですね。
でも時々クオリティが高いのがあるので欠かさず見ています。

ただまっとうにスポーツモノとしても見られるなら、男性が見ても面白いはずです。
ホモ描写さえなければ、スポーツアニメの少年向けと女性向けは、大して変わらないんですよ。キャラのビジュアルが美形かそうじゃないかだけの違いだと思います。

本作はクオリティが高そうで、男が見ても面白そうすね。
女性向けだけれど見てよかったという、当たりです。こういうのがあるから対象外でも0話切りとかできないんですよ。

スケートリーディングというのはオリジナル競技でしょうか。
フィギュアスケートをチームで行うと。危険そうで現実にできるかはわかりませんが、現実にあっても面白そうに思えます。
まあペアがあるんだからチームがあっても良いのでは? とも思いますね。それとも既にあるのでしょうか。

ポジションの名前がちゃんと決まっていて、リード、ウイング、ガードが1人ずつ居れば他の編成は自由と。これはチーム毎に様々な特色が出せそうなところは面白そうに思いました。
主人公とライバルの関係性、コーチの少年との関係性など興味深いです。
女性が見てもエモいのでは。

チームメイトは、まだ露出は少ないのにそれぞれ特徴的に思えました。
寡黙で実直そうなキャプテンや、クールメガネやらお調子者やら、それぞれ主人公を認めていたりいなかったり、関係性が面白そう。

他の質の悪い女性向けアニメでは、ちゃんとキャラ紹介したはずなのに、全然特徴とかが見えず覚えられないのに、こう、さりげない描写でキャラの特徴を掴ませるのはさすがですね。
しかし人数がやけに多いですが…2チーム作るのかな?
それとも様々な編成で演技を見せようというのでしょうか。

スケートの描写もかなり高品質。
ユーリON ICEほどクオリティが高くは無いでしょうけれど、スケートものはまたクオリティが高いな、と思わせてくれる良い出来です。
監督谷口悟朗だからというのもあるでしょうか。
やはりアニメの出来は監督の存在が大きいですね。

これは視聴したくなります。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 1

agito さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.4

すべてが中途半端

スケートアニメなのにスケートシーンがほとんど無いし、わちゃわちゃがメインかと思ったら主人公の「俺が俺が」に引っかき回されて不愉快が先にくるし。「他の選手を監禁して自分がリンクにあがる」とか相手の振り付けをパクって勝つとか、スポーツ部の話なのにスポーツマンシップを馬鹿にしてるし(よく『谷口悟朗だから胸糞展開はあり』って言われるけど、これ高校の部活の話なんだけど? 反則上等のアングラスポーツならまだ分かるけど?)、何より登場人物が多すぎで描写する時間が無いの当然だし。

さっきも言ったけど主人公が「俺が俺が」で団体競技が何か学ぶ気が無いし、でもいつのまにかみんなと仲良くなって見てる方は「?」。主人公にくっついてる策士気取りの相棒がむしろ主人公なんじゃないかって作り手側の贔屓も感じて心証は良くないし。

そもそも、わざわざ『スケートリーディング』というオリジナルスポーツを作ったのか分からない。せっかく設定したウィングやガードは言葉だけで、結局主人公の4回転ジャンプが必殺技になるとか、ワイドショーレベルのフィギュアスケートの知識を適当に当てはめてるだけだし、なんなんだこれって感じ。作ったけど実は単なる思いつきで、設定を活かす気なんかさらさら無いのが丸わかりでげんなりする。

だいたいスケートの作画がどれだけ大変か『ユーリ!!! on ICE』を引き合いに出すまでもないのに、それを理解した上でフィギュアスケート、しかも1チーム5人も登場させるとか正気の沙汰じゃないよね。本当に何を考えて作ったんだろう。

分かるのは「何年か前に流行ったスケートアニメにして、流行してる漫画家にイケメンわんさか描かせて、流行の声優に喋らせとけば腐女子は釣れるだろう」って思惑。そういう制作会社の考えも含めてがっかりなアニメだと思う。

投稿 : 2024/12/21
♥ : 2
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