シリアスで仲間なTVアニメ動画ランキング 37

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のシリアスで仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月08日の時点で一番のシリアスで仲間なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

92.8 1 シリアスで仲間なアニメランキング1位
メイドインアビス(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2272)
9393人が棚に入れました
隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。
どこまで続くとも知れない深く巨大なその縦穴には、奇妙奇怪な生物たちが生息し、今の人類では作りえない貴重な遺物が眠っている。
「アビス」の不可思議に満ちた姿は人々を魅了し、冒険へと駆り立てた。
そうして幾度も大穴に挑戦する冒険者たちは、次第に『探窟家』と呼ばれるようになっていった。

アビスの縁に築かれた街『オース』に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。
そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?

声優・キャラクター
富田美憂、伊瀬茉莉也、井澤詩織、田村睦心、沼倉愛美、塙愛美、村田太志、坂本真綾
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

縛りプレイで挑む高難易度RPG「世界淵の迷宮」

人類最後の秘境、地上にぽっかりと空いた巨大な縦穴「アビス」の謎に迫る、ホラーあり、バトルあり、サバイバルあり、ミステリーありの冒険ファンタジー。

探窟家見習いの少女リコは、アビスの深淵で行方不明となった母親の消息を突き止める為、少年の姿をしたロボット=レグと共に旅立ちます。

先ず目を引くのが圧倒的な画力で描かれた※背景画。どれ一つ取ってみてもそれだけでアートとして充分通用するレベル。漫画版のモノクロ描写に命を吹き込んだかの様な臨場感豊かな色彩表現にも脱帽。目も心も奪われてしまいました。

反してキャラデザはディフォルメ強めのコミカル調。ちょこまかと動くのは良いのですが、背景とのギャップが大き過ぎるので若干浮いている様に見え、わたしは慣れるまで数話の視聴を要しました。こちらについては漫画版の方がやはり調和が取れていた様に思います。物語が進み、暗くくすんだトーンの画が描かれるシーンが増えてくるにつれて、あるいは私自身の物語への興味が増すにつれて、段々とキャラが背景に馴染んでいった感じです。結局の所、違和感はほぼ解消されました。‥慣れって恐ろしくもありがたい(笑)

世界観については、アビスの自然とそこに住まう生物、SFガジェットから探窟ツール、料理、治療の描写に至るまで、どこを切り取っても深みがあり興味深かったです。動植物たちの丁寧な描写には特に目を見張るものがありました。

キャラについては、知識はあるけれど力の無い楽観的なリコと、力はあるけれど知識のない直情型のレグという、2人の主役の行動や言動が直線的で感情の機微に乏しいので、何となく荒削りという印象が付きまといました。
ネタバレレビューを読む
またキャラと言えば忘れてはならないのがアビスの生物たち。※2現実の野生動植物を思わせる習性の細やかな描写は、ただ現れて撃退されるだけのモンスター表現とは一線を画していました。生命力と狡猾さが感じられます。世界観の広がりを見せる役割も、旅の障害としての役割も、いずれも十二分に果たしていたと言えるのではないでしょうか? 神出鬼没の死の運び手としての印象も大でした。

構成については、世界観と冒険の動機の説明に当てられた最初の3話を除き、移動、戦闘、拠点到達、休息の繰り返しという、冒険小説やRPG的な王道パターンを踏襲している様で、ストレス無く物語を追う事が出来ました。ただ地続きの旅ではないという事と、レグのワイヤーアームが便利過ぎるのが相まって、時間は割かれてはいるものの"移動"の部分の描写に関してはかな~り淡白な印象だけが残っています。OPで表示される※3奈落見取り図を初見した時には、最下層に到達するまで何クールかかるんだろう? なんて期待と不安のこもった想像していた手前、案外とサクサク進む展開に拍子抜けしてしまったので尚更(汗)

音楽についてはkevin penkinさんによる壮大かつ透明感ある楽曲全てに満点を送りたいです。一話目のOPで流れたUnderground Riverとアビスの風景の音と絵の調和があまりにも神がかっていたので、それだけで涙腺が緩んでしまいました(笑)メイドインアビスの世界が瞬く間に身を覆う様でした。

2話目以降のOPやEDも絵や動きで色々と楽しませてくれて捨て難いものがありましたが、少年漫画然とした明るさはダークな作風に沿わない印象があり、特に話が重くなる後半になるにつれて本編との隔たりが大きくなっていったように思います。私的には前者の方向から外れずに最後まで一貫した世界観を描き切って欲しかったです。

1~3話までの物語の運びが割とスローペースだったので、古典RPGの※4ウィザードリィの様に徐々に探索範囲を広げ、リコたちがレベルアップ(ダウン?)していく堅実な展開を想像していましたが、予想は良い意味でも悪い意味でも大きく裏切られ、いつしか、先が読めずスリリングな展開に目の離せない、同シーズン中でも取り分け刺激的で気になるアニメの一つになっていました。

今後も更なる過酷な試練がリコ達の行く手を遮る事でしょうが、生きてみんなで地上に帰還する光景を夢想しつつ、2期(もしあれば)の冒険にも大いに期待したいと思います。

※1~4
ネタバレレビューを読む
※:レビュータイトルの「世界淵の迷宮」というゲームは存在しません(笑)「世界樹の迷宮」というゲームの丸っこいキャラデザと美麗な背景の組み合わせがこのアニメの雰囲気とちょっと似ていたので‥。

それともう一つ断っておくと、縛り~は別にやらしー意味ではありません。ゲーム内における設定可能な難易度では満足出来ないゲーマーが、さらに厳しい条件(レベル上げをしないとか特定のアイテムを使わないとか)を自らに課してクリアーを試みるゲームスタイルの事を指します。‥‥なんとまあ、ほぼ同じ意味でした(笑)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 78
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

テンポが遅い(´・ω・`)/4~7話感想追記(8.27)

原作既読/全13話

音響と作画が本当に凄いです!
これからが楽しみ!

※レビューにネタバレはほとんど含みません。
※最新1話のみ各話レビューから外しています。
※星評価の基準は各話レビューのネタバレ内に記載

( 'ω'o[放送前の期待レビュー]o
ネタバレレビューを読む

( 'ω'o[各話レビュー]o
ネタバレレビューを読む

[7話]不動卿/★★★☆☆
ネタバレレビューを読む

( 'ω'o[最終レビュー]o
※後日追記

( 'ω'o[観点事のレビュー]o
※後日追記

総合点数【 】

続編の可能性
※後日追記

投稿 : 2025/03/01
♥ : 71
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

星の羅針盤が指し示す場所は… 胸の鼓動は本物、憧れは止まらない、さぁ!アビスへ!

入院してた時にレトロゲーを大量に買い込んでやったのでそれで例えると…
『トル◯コ』『風来◯シレン』等の不思議のダンジョンっぽいテイストでRPG要素が高いファンタジー作品でした。(地図は変化しませんが)
『グラ◯ディア』要素もあったかな。ナナ……ふわふわのぬいぐるみは『聖剣◯説』のキャラで出てきそう。んなぁ~…。


原作・未読。
アニメ・全話視聴。


簡単に言うと現実世界の平地に世界一高いエベレスト(8848m)+ヒマラヤ山脈の広さの山々を逆にして地下穴(アビス)にしたイメージ、といえば想像しやすいかな?(深さは不明。)
そこをある理由で冒険をするストーリーって感じと受け取って貰えれば。かなり簡単な説明になりますが。
『アビス』は深淵や地獄って意味もありますが、作品的に『大穴』や『奈落』って感じかな?
間違ってたらすみません。


大・満・足!!
もうビックリするくらいハマってしまいました。
絵のテイストが可愛らしかったのであまり期待はしてなかったんですが、視聴を始めてみたらドンドン惹き込まれていき、時間を忘れ全話ノンストップで視聴しました。そんで泣きました!笑いました!感心しました!魅力的な作品でした!
OPは聴き惚れました。EDは紙芝居テイストなのが可愛かった。OPの曲終わりの絵はその時のストーリーに関係あるカットに変わるのもニクい演出でした。(数話後に次のカットって感じです。)
あ、EDも所々変わってます。1番分かりやすいのがある話数からふわふわのぬいぐるみが歌に参加すること。
後は探してみて下さいね。


設定も中々面白かったですね。
単純にして分かりやすいものから、凝っててこの後の展開で明かされるのかな?って物があったりと。

…設定…というかレグの構造といえば2話の頭からレグは災難でしたね。ある意味『拷問』だったのでは?(笑)

話を戻しますが1話から最終話まで流れも良かったですね。主人公の『リコ』『レグ』の位置付けや設定も良く、いい具合に伏線も謎も残している。
これを回収や解決するとなると原作は結構長いストーリーになるかもしれませんね。


ちょっと書きたい事がネタバレ含むので先に書いておきます。
この感想を書いてる前に決まってたのですが、メイドインアビスは第2期決定しました!まだ放映時期は分かりませんが本当に楽しみです。
ただ現在(2018:3/22)出てる原作は6巻。今年中に7巻が発売されると予想しても第2期は1クールが限界だと思います。レグの言葉を借りて「度し難い…」。

冒険系が好き、ドキドキしたい、動きのある作品が観たい方にはオススメ出来ます。
逆に前述したものに興味がない、グロい表現や描写が苦手な方にはオススメしません。結構キツイ表現があります。

2期は嬉しいんです。が、ちょっと試し読みしましたところ、『どうやって表現するんだろう?』ってのもあるので少し不安もあります。
憧れがとまらない2人の旅の続き、楽しみにしたいですね。


これより書く感想はネタバレを含みます。なのでまだ観ていない方はこの先はオススメしません。
まぁ超!趣味書き…好き勝手に書いてます。
ネタバレレビューを読む

Deep in Abyss…、深い深淵(合ってるかな?)
羅針盤はずっと闇を指したまま逃げ場のない方へ…
アビスに臨む者達に祝福を…

to be continued, next 2nd season〜…

投稿 : 2025/03/01
♥ : 23

95.0 2 シリアスで仲間なアニメランキング2位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1696)
7092人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

流行にのってみた

流行にのって視聴。見終えてだいぶ時間が経過して今更のレビュー。

鬼に家族を殺され、妹を鬼にされた竈門炭治郎が妹を人間に戻して敵討ちをするために奮闘する物語。

設定は割とシンプルで見やすいとは思う。
話の分かりやすさと日常的に使いやすい全集中とか~柱(そんなに使いやすくもない?)とかも人気が出た要因の一つかなと思った。
あとはみんな大好き必殺技というか技の名前。
少年マンガにつきものの主人公の成長もあって、やっぱり成長見るの好き。

素直に面白いと思った。流行しただけはあるのでは?
見ていた人多かったから、初対面の人と話すときの話題に困ったときにもしかしたら使えるかもしれない。

何も考えずにボーっと見るのにも良い。

キャラクター達も個性的な設定にしてある。
上半身裸で猪の顔を被った伊之助なんか衝撃的。ご本人の顔とのギャップ。


OP
紅蓮華 LiSA
ED
from the edge FictionJunction feat. LiSA
挿入歌
竈門炭治郎のうた 椎名豪 featuring 中川奈美
紅蓮華やっぱし良いですね。紅白に出るだけのことはある。ずっと聴いていたい。そして、EDの溢れる梶浦由記感。
竈門炭治郎のうたも注目すべき楽曲のようだ。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
時は大正、日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎は、ある日鬼に家族を皆殺しにされてしまう。さらに唯一生き残った妹の襧豆子は鬼に変貌してしまった。絶望的な現実に打ちのめされる炭治郎だったが、妹を人間に戻し、家族を殺した鬼を討つため、“鬼狩り”の道を進む決意をする。人と鬼とが織りなす哀しき兄妹の物語が、今、始まる--!

1. 第一話 残酷
時は大正。竈門炭治郎は、家族とともに山でつつましくも幸せな日々をおくっていた。ある日、町で炭を売りに出かけた炭治郎が山に戻ると、家族は鬼に襲われ血だまりの中で絶命していた。唯一、一命をとりとめていた妹・襧豆子を救うべく、降りしきる雪の中背中に背負い必死に雪山を下りる炭治郎。その途中、襧豆子は突然唸り声を上げ、炭治郎に襲いかかる。

2. 第二話 育手・鱗滝左近次
炭治郎は冨岡義勇の導きにより、鬼になってしまった妹・禰豆子とともに狭霧山を目指す。夜の道中、炭治郎はお堂から血の匂いを嗅ぎつける。誰かが怪我をしているのかもしれないと駆け寄ると、なんとそこにいたのは、人を喰らう鬼。突如、鬼に襲われた炭治郎は、斧でなんとか応戦するが、鬼の圧倒的な力に、たちまち鬼に組み伏せられてしまう。鬼がとどめを刺そうとしたとき、助けに入ったのは--。

3. 第三話 錆兎と真菰
鬼殺隊--古より存在し、鬼を狩る組織。入隊のための試験「最終選別」に向けて、鱗滝左近次による炭治郎の訓練が始まった。様々な罠が張り巡らされた山下り、刀の素振り、滝修行、そして呼吸法……。狭霧山に来て一年、鱗滝は「もう教えることはない」と炭治郎へ言い放ち、巨大な岩の前で、最終選別へ行くための条件を突きつける-。

4. 第四話 最終選別
最終選別の合格条件は、鬼殺の剣士が捕らえた鬼たちが閉じ込められている藤襲山で七日間生き延びるということ。若き剣士と鬼の生き残りをかけた戦いが始まる。炭治郎は、鱗滝左近次のもとで身につけた呼吸法と型で着実に鬼を斬っていく。二年にわたる鍛錬は無駄ではなかった。しかし、そんな炭治郎の前に、藤襲山にはいるはずのない異形の鬼が現れる-。

5. 第五話 己の鋼
朝日が昇り、七日間の戦いの果てに生き残った剣士たちはたったの四名だった。生き抜いた炭治郎たちを出迎えた案内役からは、鬼殺隊についての説明が行われる。それぞれに鬼殺隊の隊服、伝令役となる鎹鴉が支給され、最後に、自身の日輪刀を造る玉鋼を選んだ。そして、鱗滝の家へと帰宅した炭治郎を待っていたのは-。

6. 第六話 鬼を連れた剣士
鬼殺隊の隊服に身を包んだ炭治郎。腰に日輪刀を携え、禰豆子が入った鱗滝特製の木箱を背負い、鬼殺隊の初任務として毎夜少女が失踪しているという北西の町に向かう。そこで炭治郎は、恋人をさらわれ、憔悴しきっている和巳と出会う。たしかに、近くに鬼の匂いを感じるが、鬼の姿はどこにも見えない。不穏な事件に鬼の影を疑う炭治郎は-。

7. 第七話 鬼舞辻無慘
三人に分裂した鬼が炭治郎を追い詰める。そのとき禰豆子が鬼に襲い掛かった。鬼になってしまった妹は守らなければいけないほど弱い存在ではない--。意を決した炭治郎は、分裂した鬼のひとりを追い、地面に広がる沼へ飛び込む。沼の中で待ち受けていたものは。

8. 第八話 幻惑の血の香り
次なる任務の舞台は東京・浅草の町。大正の華やかな都会の街並みに戸惑う炭治郎だったが、そこで鬼の匂いを嗅ぎつける。匂いを追った先で出逢ったのは鬼舞辻無惨だった。鬼舞辻を斬ろうとする炭治郎。だが、鬼舞辻は行きかう人間を鬼に変え、町を混乱に陥れる。必死に事態を収拾しようとする炭治郎の前に、 とある人物が姿を現す-。

9. 第九話 手毬鬼と矢印鬼
炭治郎を助けた者は、珠世と愈史郎という鬼だった。珠世は炭治郎たちを、”目隠し”の術を施した屋敷へといざなう。そこで炭治郎は、珠世との会話から、鬼を人に戻す方法についての活路を見出すのだった。そのとき--炭治郎を追うふたりの鬼が屋敷の場所をつきとめ、猛烈な攻撃を繰り出す-。

10. 第十話 ずっと一緒にいる
炭治郎の苦境は続く。矢琶羽が最期に繰り出した血鬼術”紅潔の矢”を、炭治郎は水の呼吸の型を駆使し、なんとかしのいでいた。一方で禰豆子と朱紗丸の戦いは続いており、状況を危惧した珠世は、自身の血鬼術を使い-。

11. 第十一話 鼓の屋敷
鎹鴉から告げられた次なる鬼退治の地は南南東--。その途上で炭治郎は、最終選別で生き残った同期の剣士・我妻善逸と出会う。炭治郎は、善逸の消極的な態度に手を焼きつつも山の奥地へ向かうと、屋敷の前で兄を連れ去られたふたりの子どもたちに出会う。そこで、善逸はどこからか鳴り響く鼓の音を聴くのだった……。

12. 第十二話 猪は牙を剥き 善逸は眠る
鼓を打つ度に、部屋が回転する不思議な屋敷の中で、炭治郎は善逸と離ればなれになってしまう。炭治郎と別れてしまった善逸は正一を連れ、恐怖に絶望していた。その頃、炭治郎は、屋敷の主である鼓を打つ鬼と、猪の頭をかぶった奇妙な姿の男に出会う。

13. 第十三話 命より大事なもの
屋敷の主・響凱が鼓を打つたびに部屋が回転し、炭治郎は苦戦を強いられる。前の戦いで骨折している炭治郎は弱気になる自身を鼓舞して、必死に立ち向かう。響凱が使う血鬼術による攻撃にも圧倒される炭治郎。果たして、無事に響凱の頸を討ち取ることができるのかー。

14. 第十四話 藤の花の家紋の家
死闘の末、響凱との戦いに勝った炭治郎。屋敷の外へ出ると、先に脱出していた善逸と出会う。だが、禰豆子の入った木箱を抱えボロボロになった善逸、そして二刃の日輪刀を抜いた猪頭を被った男が立ちはだかる異様な状況を目の前にする-。

15. 第十五話 那田蜘蛛山
次なる目的地は北北東。炭治郎と禰豆子は、善逸や伊之助とともに那田蜘蛛山へ向かう。その山は蜘蛛の巣が張りめぐらされ、無数の蜘蛛が蠢く山だった--。怯える善逸を残し、山に入った炭治郎と伊之助は、蜘蛛の糸に絡み取られた鬼殺隊員に遭遇する。

16. 第十六話 自分ではない誰かを前へ
蜘蛛の糸に囚われた鬼殺隊員と戦う炭治郎と伊之助。糸を斬り、蜘蛛の巣を破り、ふたりは山の奥へ。森を進むにつれ、蜘蛛の糸がだんだん太くなり、操られている者たちも人間には不可能な動きをしはじめる。操られた隊士たちを、傷つけずに動きを止める方法も困難になる中、炭治郎がとった行動とは--。

17. 第十七話 ひとつのことを極め抜け
ここには鬼舞辻無惨直属の配下・十二鬼月がいる--。那田蜘蛛山の母鬼を倒した炭治郎は、妹の禰豆子を人間に戻す手掛かりになる鬼が、この森にいることを知る。傷だらけの伊之助とともに、ふたりはさらに森の奥へ。一方、ひとり寂しく森を進む善逸の前に、人面蜘蛛が現れる。

18. 第十八話 偽物の絆
那田蜘蛛山の父鬼と対峙する炭治郎と伊之助。応戦する炭治郎だったが、父鬼の怪力に吹き飛ばされてしまう。川の近くに落下した炭治郎は、姉鬼を痛めつける鬼の少年・累と出会う。恐怖と憎悪で結ばれた関係を「家族の絆」と呼ぶ累に、炭治郎は激怒する。累と炭治郎の戦いが始まる。

19. 第十九話 ヒノカミ
鬼殺隊最強の剣士である柱が那田蜘蛛山に到着した。父鬼を一太刀で切り伏せる水柱・冨岡義勇。 その太刀筋を見た伊之助は己との格の違いに興奮し、戦いを申し込む。一方、全身に毒が回り、瀕死に陥っていた善逸の前にも、蟲柱・胡蝶しのぶの姿が--。

20. 第二十話 寄せ集めの家族
累より放たれた血鬼術により死を覚悟した炭治郎。走馬燈の中で亡き父が舞っていた神楽を思い出し、水の呼吸とは異なる新たな技を放つ。”ヒノカミ神楽・円舞”--、相打ち覚悟で繰り出したその技で、ついに累の頸を斬り落とす。満身創痍の中、傷つき倒れる禰豆子のもとに向かおうとする炭治郎の前に現れたのは--。

21. 第二十一話 隊律違反
倒れながらも禰豆子を庇おうとする炭治郎を見て、累の中で過去の記憶がよみがえる。かつて病弱だった彼は、鬼舞辻無惨に出会い、血を分けてもらうことで鬼になった。だが、鬼になった自分を、父と母は殺そうとする。そのときから彼は家族を探し続けてきた。どうしても手に入らない絆を求めて--。

22. 第二十二話 お館様
戦いを終えた炭治郎は、禰豆子とともに鬼殺隊本部へ連行される。そこでは鬼殺隊の当主・産屋敷と最強の剣士・柱たちによる「柱合会議」が行われることになっていた。鬼を庇うという鬼殺隊にあるまじき隊律違反をした炭治郎を、柱たちは糾弾する。そして風柱・不死川実弥は、禰豆子に刀を向けた--。

23. 第二十三話 柱合会議
鬼殺隊の当主・産屋敷が、ついに炭治郎の前に現れた。彼は、炭治郎と禰豆子の入隊を容認するという。だが、柱たちはその判断をすぐには飲み込めなかった。風柱の不死川実弥は自らの腕を傷つけ、禰豆子の前に血を晒して、鬼の本性を引き出そうとする。

24. 第二十四話 機能回復訓練
傷ついた炭治郎と善逸、伊之助は蟲柱・胡蝶しのぶの屋敷で治療を受けることになった。二週間後--炭治郎と伊之助は機能回復訓練を始める。だが、その訓練は過酷であり、炭治郎たちの心はへし折られてしまう。その厳しさも知らず、遅れて訓練に参加した善逸は、女の子を前にしてひと際やる気を見せるが--。

25. 第二十五話 継子・栗花落カナヲ
蝶屋敷で機能回復訓練中の炭治郎は、全集中の呼吸を一日中続けられるように修行に励む。最初は全く敵わなかった同期の剣士・カナヲとの訓練も少しずつ効果を上げるようになってきた。毎日修行を休まぬ炭治郎を見て、善逸と伊之助も訓練に復帰するが…

26. 第二十六話 新たなる任務
炭治郎たちが機能回復訓練に勤しむその裏で、鬼の絶対的支配者・鬼舞辻無惨により、十二鬼月の下弦が集められ、鬼側もあらたに動き出そうとしていた。訓練も終盤をむかえ、カナヲとの訓練も互角の勝負ができるようにまで成長した炭治郎のもとに、鎹鴉より新たな任務が伝えられるのだった。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


ネタバレレビューを読む




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

ネタバレレビューを読む



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

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2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 105
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

♪強くなれる理由を知った♪~観終わった後の充実感ヤバです!

あらすじはあにこれを参照ください。

放送時間:2019年4月~

◎物語
冒頭から救いのない展開です

大正時代を舞台に家族を鬼に殺され 
唯一の生き残りの妹(禰豆子)も鬼にされ絶望の"炭治郎"が
"冨岡義勇"という剣士に出会い 物語は始まります。

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〇鬼殺隊入隊 1話~5話ネタバレレビューを読む
☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇鬼舞辻との邂逅 6話~10話ネタバレレビューを読む

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇仲間との出会い 11話~14話ネタバレレビューを読む

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

那多蜘蛛山に住む鬼の一家の討伐 15話~21話ネタバレレビューを読む

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇柱合裁判 22話~23話ネタバレレビューを読む

☆゚・*:.。.☆゚・*:.。.☆☆.。.:*・゚☆.。.:*・゚☆☆.。.:*・゚☆

〇蝶屋敷の機能回復訓練 23話~26話ネタバレレビューを読む

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〇キャラ
暗い内容に主人公たちの重い過去
それでも暗くならないのは個性的な彼らのおかげでしょう

幼いのになぜかお父さん目線の炭治郎や
女子大好きな善逸 そして単純な伊之助

そして普段のふわふわしてる態度からは想像できない戦いの顔
このギャップにやられます♪

◎作画
時代背景は大正時代
人物が太く描かれていてかつ背景が落ち着いた配色
凄く丁寧で特に自然現象の表現は綺麗って感じる作画です。

あと この作品で一番好きなのは
夜の闇の背景に華やかで色彩豊かな戦闘シーン!
まるで夜空に浮かぶ花火の様な迫力がある描写はとても優雅です♪

これまでもこういう関係の評価の高かった制作会社ufo
今作は表現に加えて人物の表情が豊かになって凄いと感じました。

〇音楽
OP曲 紅蓮華
ED曲 from the edge 共に歌うのはLiSA安定してますよね
”強くなれる 理由を知った”思わず口ずさみたくなるフレーズです。
ネタバレレビューを読む
挿入歌は中川奈美が歌う”竈門炭治郎のうた”
思わず鳥肌立ちました 何度も見直す場面です。
しかし題名のインパクト凄いですよね 何歌ってるか気になりますよね
ネタバレレビューを読む
映像ばかりに気を取られていたのですが
うん 結構男の子らしい歌詞なんですね○o。.。

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〇観終わって
”禰豆子”を元に戻すために鬼殺隊に入隊し鬼と戦う!
物語の目的しては非常にシンプルで◎

そして鬼との戦いも頭脳戦とか基本無く
力と技のせめぎ合いでこちらもシンプルでわたしは嬉しい。

映像も綺麗ですし流れるような表現の数々には思わず見入ちゃいました
その中でも お勧めしたいのは鬼との戦闘シーン○o。.

鬼殺隊の武器の刀を使った
様々な”呼吸法”による技の表現はまばたき忘れるくらい綺麗!

激しくて荒々しいのもあれば 華やかな中に清々しさがあったりして
背景の黒(鬼は夜しか活動しないので)に広がる鮮やかな色彩は最高!

そして戦闘シーンと日常風景のギャップ

戦いで鬼と対峙して必死に戦ってる彼らも
なんだかんだ言ってもまだ少年 
彼らの会話の掛け合いとても和みます○o。.

まだまだ書きたいことはありますが

映像以外でも声や音などアニメの特色を生かした演出
これらを上手に化学反応させたすばらしい作品だと感じます
どんな変化なのかはその目でお確かめください♪○o。.

原作がマンガで斬新さはあまり無いですが 
それよりも非常に丁寧な作りで観終わった後のこの充実感ヤバです!


そして続きは劇場版 今から楽しみに待っています♪

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。












  











 





 






 



 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 34

89.9 3 シリアスで仲間なアニメランキング3位
彼方のアストラ(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1001)
3948人が棚に入れました
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?

声優・キャラクター
細谷佳正、水瀬いのり、武内駿輔、黒沢ともよ、木野日菜、松田利冴、内山昂輝、早見沙織、島﨑信長
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

SFサバイバルミステリーギャグアニメ

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
なるほど確かに、「全話観た上で、評価を決めよう」という作品ですね。ネタバレなしでは、これ以外は、なんとも(笑)

評価としては、☆4(高評価)に違い、☆3(普通)です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 43
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

判別可能なキャラ達と金太郎飴的な惑星群

原作未読

漫画の評判がいいから、が視聴動機。
全12話ただし初回と最終回が1時間枠だったので実質14話分のボリュームです。
序盤はもの珍しい細谷佳正さんのハイテンション演技を堪能することから。SF興味なくともこの一点で “ 買い ” かもしれません。2~3話経過してからはBパートの引きが良く毎話楽しみながらの完走です。

ざっとあらすじ:子供たちだけでどっかの惑星で5日間自活してこよう!スケール大きめの林間学校に意気揚々と出発したらトラブルに巻き込まれて帰ってこられなくなりました的なやつです。

キャストは多め。性格ははっきりとキャラ毎に別れており、キャラ回というよりキャラパートを設けてあまり尺を使わずにさらっと紹介。それでいて不思議と名前は覚えていられました。
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カナタ・ホシジマ(CV細谷佳正):リーダー 十種競技選手 アツい!
アリエス・スプリング(CV水瀬いのり):天然ドジっ子に見えて意外と有能
ザック・ウォーカー(CV武内駿輔):頭脳明晰鉄面皮 キトリーと幼馴染
キトリー・ラファエリ(CV黒沢ともよ):医者の娘 フニシアの姉 基本ガヤ
フニシア・ラファエリ(CV木野日菜):最年少 キトリーの妹 パペットマペット
ルカ・エスポジト(CV松田利冴):政治家の子 僕っ子亜種「オイラっ子」
シャルス・ラクロワ(CV島﨑信長):貴族出身 なんというかムツゴロウさん
ユンファ・ルー(CV(早見沙織):国民的歌手の娘 超内向的隠れ美人
ウルガー・ツヴァイク(CV内山昂輝):教頭の息子 本人はアウトロー志向

ポリーナ・リヴィンスカヤ(CV生天目仁美):ゲスト ポリ姉


途中経過時点ではおおむね今期多かった中間層上位 ( 自分比 ) の作品という見立て。完走は苦にならずそこそこ面白いが一皮むけてないといった「惜しい!」作品の一つ。
ただしそれは物語の全容が明らかになってくるまででした。起承転結の転から加速しきっちりまとめてゴールイン!一気に観るのがいいと思います。

引っ掛かったところ先に述べとくと、全12話のけっこうな部分を占める各惑星描写についてもっとエンタメに振り切って欲しかったな~ということですかね。


※各惑星の簡易説明

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いきなり遠くの宇宙空間に放り出され、かくかくしかじかで食糧の備蓄量を見据えながら惑星を中継して帰還するという一大作戦決行中の若者たちです。

 未知の惑星にどんなものを持ってくるか?

これがいってみれば想定の範囲内。観てるこちら側の斜め上をいくようなタイプの惑星が登場してたら、

 本当に生還できるのか?

SFサバイブもののドキドキワクワク感はさらに増したことでしょう。
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この引っ掛かり以外は気にならず、中盤までゆるやかに右肩上がりで面白くなっていくストーリーだったと思います。サバイバルという題材と+αの謎ネタバレレビューを読むを早々に提示してくれたおかげで、なにがなんだかよくわからないまま後半に種明かしみたいな不親切設計でもありませんでした。
起承転結の構成も手堅く、転からの終盤はオチも含めて意外性と納得感のある内容。このへん詳細は本編で!

ジャンプ連載だったわりには、下手に引っ張らず撒いた伏線を回収して短くスッキリと終わらせた構成にも好感を持ちました。良作です。



■物語の構成について ※ネタバレ

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■優しい人たち

これは雑感です。人間の善意を信じようという作者の意図が根底にあったのだと思います。
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■(余談)カナタのアストラ

冒頭に戻るわけですがハイテンション細谷佳正さんが個人的にはイチオシです。
アツい!とにかく勢いがあるキャラでした。そして、彼は脳筋一歩手前の絶妙なバランスで好感度を保っていると思しき立ち居振る舞いをします。行動に根拠がある。よって知性も感じる。

モデルは武井壮?と思った人他にいないかしら。

なかやまきんに君でも春日でもないんだよなぁ 
武井壮なんだよなぁ



視聴時期:2019年7月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.09.20 初稿
2020.04.07 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 78
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

期待通りだった

それぞれに悩みや秘密を抱えているキャラクター達が漂流によって成長していくし、ミステリー要素もある作品。ところどころスケットダンスの作者らしいギャグもあってそれがいい感じのスパイスになってる。

後日談もあって登場人物たちのその後まで描いているところも後日談好きな僕は見終わって面白いと感じた。

アリエスの親ネタバレレビューを読むからの愛が半端なくて泣きそうだった。アリエス可愛い。

最後はそうくるかという展開。ネタバレレビューを読む

割と綺麗に完結しているし、裏切る奴がいても最後は呉越同舟ではなく、完全に和解して一致団結する姿も良いなあと。仲間のために自分の身を挺するカナタの存在が大きい。腕の機能面白いし。


OP
star*frost 歌 nonoc
ED
Glow at the Velocity of Light 歌 安月名莉子
挿入歌
Star of Hope
アストラ号の冒険 歌 ユンファ・ルー(早見沙織)
この作品でnonocと安月名莉子の歌が自分に刺さった。彼女達のさらなる活躍に期待。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
宇宙への往来が当たり前になった近未来で、9名の少年少女たちが惑星キャンプへと旅立つ。宇宙旅行に胸を躍らせながら出発した彼らを待ち受ける、予想外の事態とは……!?「マンガ大賞2019」大賞を受賞!『SKET DANCE』の篠原健太が描く大人気SFサバイバルストーリーが待望のTVアニメ化決定!


1. 第1話 前半 PLANET CAMP
生き残れ、宇宙の彼方で 宇宙旅行が当たり前になった時代。ケアード高校の生徒アリエス・スプリングは、初めての惑星キャンプに胸をときめかせていた。同じ班になったのは、宇宙港で顔を合わせたカナタ・ホシジマら計9名。一行は無事に惑星マクパに辿り着つくが……予期せぬ事態が発生する。

2. 第1話 後半 PLANET CAMP
生き残れ、宇宙の彼方で 宇宙旅行が当たり前になった時代。ケアード高校の生徒アリエス・スプリングは、初めての惑星キャンプに胸をときめかせていた。同じ班になったのは、宇宙港で顔を合わせたカナタ・ホシジマら計9名。一行は無事に惑星マクパに辿り着つくが……予期せぬ事態が発生する。

3. 第2話 WILDERNESS
20日分の食料と水を手に入れるため、惑星ヴィラヴァースに降り立ったカナタたち。特異な生態系に翻弄されながらも生存のために協力し、メンバーは少しずつ環境に順応していく。しかし、十分な食料と水が確保できるとわかった矢先、再び謎の球体が現れる!

4. 第3話 METEOR
通信機を壊した犯人がこの中にいる--。カナタはメンバー一人一人に疑いの眼差しを向けるが、証拠となるものは見当たらない。猜疑心に苛まれながら、ついにメンバーに事実を打ち明けるカナタ。誰もが混乱に陥り、疑心暗鬼になる中、アストラ号の壁が突然爆発する!

5. 第4話 STAR OF HOPE
墜落の危機を乗り越え、アストラ号は第2の惑星シャムーアに到着する。犯人を探すことをやめ、全員で生き抜くことを優先するカナタ。惑星探査は順調に進み、食料と水の見通しも立った。色めき立つカナタたちだが、ユンファだけはどこか表情が曇っていて……。

6. 第5話 PARADISE
B5班を救い、メンバーと打ち解けたユンファ。旅の楽しさを分かち合いながら、アストラ号は次なる惑星を目指そうとしていた。一方、ケアード高校にはカナタたちの親が集められ、行方不明の子どもたちを死亡扱いとする失踪宣告の手続きが始まろうとしていた!

7. 第6話 SECRET
ルカの父親マルコ・エスポジトは、ウルガーの仇だった。大切な兄を奪ったマルコに復讐するため、ウルガーは銃の腕を磨き、その機会をうかがっていた。ルカを殺せば、マルコに同じ苦しみを与えられる。その引き金に込められた憎悪に、ルカは……。

8. 第7話 PAST
惑星イクリス到着を前に、B5班に衝撃が走る。シャルスはもともとケアード高校の生徒ではなく、惑星キャンプの直前に転校してきたというのだ。なぜ、シャルスは転校生であることを不自然に隠していたのか? 今明かされるシャルスの出自に、カナタたちは……。

9. 第8話 LOST AND FOUND
アストラ号と同型の宇宙船を発見したカナタたちは、船内でコールドスリープ状態の生存者を確認する。彼女の名前はポリーナ・リヴィンスカヤ。この宇宙船、アーク6号の機関士だったという。さらに、アーク6号の発見によってアストラ号の修理にも一筋の光が差し込む。

10. 第9話 REVELATION
キトリーとフニシアはまったく同じDNAを持っていた。ザックから告げられた衝撃の事実に、カナタたちはとある仮説にたどりつく。そしてこれまでの全ての出来事がパズルのピースを埋めていくように仮説を裏付けしていく。

11. 第10話 CULPRIT
カナタたちの目指す惑星を見て驚愕するポリーナ。次々と判明する新事実に困惑しながらも、B5班とポリーナはお互いの知識、認識をすり合わせ、様々な仮説を立てていく。そして次なる惑星ガレムへの到着を前に、カナタは意を決しアリエスの部屋を訪れる。

12. 第11話 CONFESSION
刺客の正体が明らかになった……! 戸惑いを隠せないB5班のメンバーたち。旅の中で絆を深めてきた仲間が、なぜメンバーの一斉殺処分という使命を背負い続けるのか? 仲間の問いかけに、刺客はその出生の秘密と自身を突き動かすに至ったある事件の顛末を語り出す。

13. 第12話 前半 FRIEND-SHIP
【前半】右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。果たして、この真実をどう受け止めるのか。

14. 第12話 後半 FRIEND-SHIP
【後半】右腕を失いながらも、誰も憎まず今まで通りを貫くカナタ。惑星ガレムを出発する準備も着々と進み、5012光年の旅はいよいよ終着点を迎えようとしていた。そして、故郷への帰還を前に世界の真実を知るカナタたち。果たして、この真実をどう受け止めるのか。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

82.0 4 シリアスで仲間なアニメランキング4位
ぼくらの(TVアニメ動画)

2007年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (1891)
9838人が棚に入れました
政財界の権力者たちは、「子供たちの契約を解く鍵を探す」という建前の元に、ジアースの技術を研究して産業や軍事に利用しようとする。子供の親たちは、子供を救う方向に世論を動かす為に、ジアースの情報公開を目指して協力し合う。しかしその企ても権力者の陰謀によりつぶされ、子供たちはこの地球からも孤立してゆく。

声優・キャラクター
皆川純子、阿澄佳奈、野島健児、三瓶由布子、牧野由依、能登麻美子、浅沼晋太郎、比嘉久美子、宮田幸季、高梁碧、織田圭祐、井口裕香、杉田智和、保志総一朗、阪口大助、東地宏樹、石田彰
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

鬱展開ではあるけど社会風刺でもある

このアニメのOP「アンインストール」を先に知ってからアニメを知りました。
OPめちゃめちゃ好きです!!絶対飛ばせないOPだ…

評判は最悪ですね。
鬱アニメ鬱アニメ。何処行っても鬱アニメってレビューばかり。
もう最高の絶望アニメ。って評価ばっかり。

たまには絶望したいのでこういうアニメは大好物!

このアニメを見てはいけない人
娯楽を求める人 頭からっぽにして見たい人 考えたくない人
暗い話が苦手な人 鬱病の人

このアニメをお勧め出来る人
考察だったり物語から色々と物事を考えてみたい人
絶望したい人 切ない物語が好きな人

遊び半分でこのアニメを見て欲しくない。
物語としっかり向き合いながら考える事の出来る人に見て欲しいです。


アニメを作った人達への思い↓
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各話の感想↓↓※長文注意
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このアニメが好きな方へお勧めしたいアニメ
「今、そこにいる僕」「喰霊 ―零―」「カウボーイビバップ」「無限のリヴァイアス」「エルフィンリート」

原作もアニメの後に読んだのですがどちらも良い終わり方でした。両方好きです。

感想
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 27
ネタバレ

みかみ(みみかき) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

解釈することが、できないことのこわさ

■意図的な「雑な死」の表現

 「死」の表現が雑な話には二種類ある。
 単に「人が死ねば悲しいだろう」と思ってあざとい感動エピソードとセットにされて、どかどかと人が死ぬ話と、そもそも「死の瞬間」というのが雑な形でしか到来しないという無意味さを描こうとする話だ。
 「あざとい死」がただの泣かせの安っぽい方法論であるのに対して、「乱暴でちゅうぶらりんな死」というのは死そのものを描くことが話の目的になる。死の表現の雑さ、という点においては両者は同様なのだけれども、「死」に対して物語上の意味が与えられていれば前者のような表現になるし、物語上の意味が意図的に放棄されていれば後者のような表現になる。
 この表現は、決してわかりやすいものではない。
 正確にいうと「わかること」ができない。
 人が死ぬ瞬間、というのは、だいたい、たいした理由はない、というそれ自体を描こうとしているわけだから。

■ちゅうぶらりんな死

 いろいろな思いをかかえていた人間があっけなく、なんの理由もなく、理不尽に、ランダムに死んでしまう。そういうかたちで、多くの場合、死は突然にやってくる。「世界をすくうための崇高な犠牲として死を自覚的に選択できる」などというようなことはまず、ない。「ループする世界のはてから脱出するために死を選択する」とか、そういうことも、およそ幸福で稀な事態であると言ってよいだろう。

 鬼頭 莫宏という漫画家は、そういう、理不尽で偶発的な事件が、突如として悲劇としてあらわれてくるような。そういう事態を繰り返し、繰り返し描いている。そこには、巨大な情熱も、巨大な失望も、抱く間が無い。間抜けな形で到来する。


 鬼頭作品は、そもそもそういうタイプの世界の乱暴さを描く話だった。そういう世界の乱暴さばかりを描いてきた作家の仕事としては、『ぼくらの』はやや丁寧に属する部類の仕事だ。設定がこっていて、「死」を迎えるまでの時間が、ほんの短い時間ではあるけれども、ゆるされている。
 だけれども、やはり、その時間は「ほんの少し」だ。しかも、人生で何かをなしとげた人間の時間ではなくて、まだ何もなしとげていない少年少女たちの時間だ。
 死の前の少しの時間の暮らし方は、やはりどう転んでもぶざまだ。ぶざまで、感情移入をするまでには、時間が足らない。時間が足らない、その時間の足らなさ、こそが不気味な表現になっている。
 彼ら/彼女らのなかにある十分な物語を知る時間もあたえられず、ちゅうぶらりんなまま、人がぼろぼろと死んでいく、そういう乱暴な風景こそが、『ぼくらの』の醸し出す物語の怖さだろう。

 エンターテインメントとしてみてみれば、なるほど、描写は不十分ともいえるかもしれない。映画でいえば、絶対にアカデミー賞はとれないだろう。エンターテインメントとしては、ぎりぎりのバランスで成り立っている。わかりやすくないから。
 だけれども、わかりにくいもの、ばかりが世界にはたくさんごろがっていて、そのわかりにくさの、違和感のようなものを、ごろっと露呈させてみせる、その違和感があらわれる瞬間。そこに何かを感じ取ることが可能かどうか、ということが、鬼頭の書く物語を良いと思うか、悪いと思うかということの評価へと直結するだろう。ある人は、その違和感にたじろぎ、ある人は単に雑なものだと感じるかもしれない。


■セカイの生き死に自体がちゅうぶらりん

 ただ、こうした死の乱暴さそのものは、は実は決して知られていなかったものではない。世界の名作文学でも映画でもいい。あるいは、高名な哲学者の議論でもいい。戦争にいったことがない我々でも、そういう乱暴な死が世界中によこたえていることは知っていた。

ネタバレレビューを読む

■作品比較:『イキガミ』『バトルロワイヤル』

 なお、本作とある程度ちかい設定をもった作品としては、『イキガミ』『バトルロワイヤル』などがあるだろうが、いずれも世界の乱暴さを描くという点においては、『ぼくらの』の足元にも及んでいない。

 たとえば、『イキガミ』は、死にいたるまでの、当人たちの「物語」があまりにもきっちりと完結しすぎており、世界はあまりにも残酷ではなさすぎる。死にはきっちりとした意味があたえられ、物語世界はあまりにも簡単に解釈をゆるしてしまう、安易な「いい話」以上のものにはなりえていない。(そもそも心理描写の水準のだめさや、人間観のバラエティがステレオタイプに満ち満ちていて、論外なあたまのわるさ……ということはあるが、それをさておいても、そうだ。)

 また、『ぼくらの』がもし、失敗しているとすれば、やはりエンターテイメントとして作品をみる、という作法以外に作品を見る方法を知らない読者や視聴者層を大量に相手にするマーケットで作品をリリースしているということだろう。そういう視聴者層には、この表現は単に物足りない表現としてしか届かないケースが多い。つまり、『ぼくらの』は失敗している。作品の内容において、ではなく、売り出し方において失敗している。
 その意味では、エンターテイメントとして暴力表現を前面に押し出した『バトルロワイヤル』のほうが、大勢の人への伝わりやすさという点では、『ぼくらの』よりも世間的なインパクトは獲得できている
 しかし、『ぼくらの』の描く死はどうしようもなく中途半端であるゆえに、『バトルロワイヤル』などよりもはるかに残酷な風景を描いている。我々は、恍惚のうちに死ぬことができない。


■漫画版と比較して

 漫画のほうは、まだ全部はよみおわっていないのだけれども、おおむねアニメ版のほうが、見やすかった印象がある。一話完結である程度、はなしの起伏をつけているので。アニメの方がエンタテインメントとしては優れているだろう。
 エンターテインメントとしてではない、評価としては漫画のほうがすぐれているという人も多いかもしれない。
 わたしは、アニメのほうがやや気に入った。単純に映像もきれいだったのいうのもある。

■関連推奨作品:『パルプ・フィクション』『いのちの食べかた』

 なお、アニメでも漫画でもないが、本作が好きな人にすすめたい作品としては、
 まず映画ではもはや、古典ともいえる地位を獲得しているタランティーノの『パルプ・フィクション』は高い確率でハマるだろう。人が乱暴にしんでいく作品としては、まず多くの人が挙げるものだろうと思う。
 また、私個人のおすすめとしては、ドキュメンタリー映画『いのちの食べかた』をぜひおすすめしたい。『ぼくらの』に続けて、このドキュメンタリーをみたひとは、確実にゾッとする体験をあじわえるのではないか、と思う。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 32
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

表の顔は「SFの名作」→本質は「運命に翻弄される少年少女たちの群像劇」/2023/6/28原作読了分追記

【レビューNo.61】(初回登録:2023/5/27)
コミック原作の2007年作品。全24話

(ストーリー)
自然学校に参加した15人の少年少女たちは、海岸にある洞窟で「ココペリ」と
いう謎の男と出会う。そして彼にゲームに誘われる。ゲームというのは、少年
少女たちがロボットを操縦して地球を襲う巨大な敵を倒していき、地球を守る
というもの。
兄のウシロからゲームへの参加を止められたカナ以外の14人は、ゲームに参加
を決めココペリと「契約」を結ぶ。契約すると敵と自分たちの巨大ロボットが
出現し、少年少女たちはロボットのコックピットに転送される。
そう、これはただのゲームではなかったのだ。しかもそれは序章に過ぎず戦闘
を重ねるにつれ、少年少女たちはゲームの真の意味を目の当たりにすることに
なる。

(世界観)
ネタバレになるが、ちょっとこの辺の情報がないと説明しにくいので
ネタバレレビューを読む 
こうやって設定を見るとホント救いようのない作品で、「鬱アニメ」として名
高い所以ですね。

(評 価)
・本質は「運命に翻弄される少年少女たちの群像劇」
 ・一見すると「ロボット大戦メインのSFモノ」のように思いますが、本質は
  パイロットに選ばれた少年少女たちの人間模様を描いた群像劇にあります。
  ネタバレレビューを読む

・巨大ロボットのリアリティのある戦闘描写
 ・この巨大ロボットは昆虫のような黒いボディで全長は500mもあります。
  そしてこの世界のロボットは「ジアース(Zearth)」と名付けられました。
 ・レーザーを発射できるがロボットには効果がない模様で、ほぼガチの肉
  弾戦になります。
  敵はノコギリ状の刃物や触手っぽい武器を有しているロボットもいるが、
  ジアースは殴って、蹴って、相手を押し倒し、力づくで装甲をはぎ取り
  急所を抉り出すというかなり無骨な戦闘スタイルです。
 ・ロボットは3DCGのリアルな映像で描かれ、結構動きが緩慢な点が特徴的
  です。監督曰く
  「全長500mもの巨大物体が俊敏に動けるわけがない(ガンダムで20m)」
  というこだわりからのようで、確かに説得力はありますね(笑)。
  パイロットが操縦に不慣れな点や上述戦闘スタイルと合わせ、リアリティ
  のある戦闘シーンに仕上がっていると思います。

・場外乱闘が凄かったらしい
 私はリアルタイムで観ていなかったので、このレビューのためにいろいろ
 調べていると、
 「監督 VS 原作者他の場外乱闘」
 がかなり凄かったようですね。
 ・アニメ企画時は連載中ということもあり、監督が原作者から続きを聞いた
  うえで自由につくったとのことですが、何かと行き違いがあったようです。
  ・原作は残酷さや性的な描写がもっと過激な「鬱要素」の強い作品だった
   ようですが、監督の好みではなかった。
   ネタバレレビューを読む
  ・上述の戦闘シーンも、原作者は「戦闘の緊迫感を欠き不満である」と漏
   らしている。
  ・で、監督がブログで
   「自分は原作が嫌いだから原作に悪意をった改変を加えている」
   と発言。また
   「原作の魅力はアニメで再現されないから、原作ファンは観ないように」
   と追い打ちw
   → 当然原作ファンは激怒 → 炎上し監督が謝罪する事態に!
     (でも改変はやめないw)
 ・そんな感じでパイロットの順番の違いから始まり、アニメ後半はほぼオリ
  ジナルストーリーとなっている模様です。
  (その他親の職業等いろいろと改変があるらしい)

上述の通りいろいろあったようですが、原作未読の私としてはアニメ版でもか
なり良くできた作品かなと思います。
この年だと以前レビューした「クレイモア」を始め、「天元突破グレンラガン」
「電脳コイル」他見応えのある2クールアニメが結構制作されていたようですね。

OPは石川智晶の「アンインストール」と、アニソンではかなり有名な曲じゃ
ないですかね。
(石川智晶はEDも担当)

(追 記)
この原作も、なんとうちの図書館にあったんだなぁ~これがw
予約も取れたので、来週位から原作も追いかけようかと。

(2023/6/28追記)
原作読了。(全11巻)
たしかに途中まではアニメより「鬱要素」の強い作品ではありますね。
面白いところだと、「ジアース(Zearth)」に搭乗する彼らは、この地球を守る英
雄的存在のはずですが(ホームでの戦闘の場合)この戦闘に巻き込まれて亡くな
った方もいるわけです。
その遺族からすれば、彼らは憎むべき存在であり、彼らの実家に放火するなど過
激な行動に出る遺族も出てきます。
なかなか深い視点ではあります。
あと意外だったのは、終盤になると「鬱要素」は和らぎ、
ネタバレレビューを読む
等結構ハートフルな展開が描かれています。
この辺りはアニメ化以降に描かれたものになりますが、原作者も思うところがあっ
たのかも。

個人的には、(場外乱闘もありましたが)アニメにも原作にもそれぞれの良さがあ
り、どちらも評価できる作品だったなと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

95.3 5 シリアスで仲間なアニメランキング5位
STEINS;GATE 0 [シュタインズ・ゲート・ゼロ](TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1499)
7537人が棚に入れました
いくつもの世界線を巡り、様々な可能性を“なかったこと”にしながら、大切な人たちを守ろうと足掻き続けてきた岡部。その果てに辿り着いたのは“紅莉栖とまゆりのどちらを見殺しにするか”という、ふたつの選択肢だった。苦悩と煩悶の末、岡部は「β世界線」――紅莉栖が自分以外のラボメンと出会わないまま死ぬという運命を選択する。
そして、紅莉栖の死から4ヶ月が経った。再び大学に通い始めた岡部は、真面目に授業に出席し、テニスサークルの合コンに参加するなど、平凡な日常に埋没していく。それでも心の傷は癒しきれず、ラボへ顔を出す機会も減っていった。β世界線上の未来からやってきた鈴羽は、第三次世界大戦が勃発する運命を変えようと岡部を説得。しかし、彼は「世界線の改変は、人間が手を出していい領域ではない」と、運命への介入を否定する。岡部の中で、いつしか白衣をまとったマッドサイエンティスト「鳳凰院凶真」の顔は失われていった。
そんな折、岡部は秋葉原でヴィクトル・コンドリア大のレスキネン教授が主催する、人工知能に関するセミナーに出席する。ふとしたことから、レスキネン教授の助手である比屋定真帆と知り合い、壇上に上がった彼女のスピーチを聴く岡部。その内容は、「人の記憶をデータ化して保存する」という、かつて紅莉栖が提唱した理論と同様のものだった。真帆やレスキネンのチームはその理論をさらに推し進め、人の記憶と感情、そして心を持つ人工知能「アマデウス」を構築していた。

声優・キャラクター
宮野真守、花澤香菜、関智一、今井麻美、後藤沙緒里、小林ゆう、桃井はるこ、田村ゆかり、矢作紗友里、潘めぐみ、山本彩乃、本多真梨子、木野日菜、上田燿司、西村麻弥
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

愛と大義の狭間でゆらぐ世界線のレクイエム

☆作品概要
●原作:志倉千代丸/MAGES

●アニメーション制作
WHITE FOX
ネタバレレビューを読む
☆エピローグ☆

「科学者なら可能性が0でない限り、諦めるという結論はない!」←ロリッ子に説教されちまった(涙)

ゲーム未プレー。
さて、本作の視聴にあたり、1期の視聴は必要条件、2015年に放送された改変23話(β)の視聴は必要十分条件となる。
つまり、無印だけでは取り付く島がなく改変23話は必ず視聴する必要がある。
本来、物語的には1期で完結されているが、ネタバレレビューを読む新たな物語の起点としている。
ゆえに、本作から、視聴してもストーリーが理解出来ないのだ。
また、無印と0の順序を深く考えても仕方がない。
世界線変動に伴う悲劇の始まりは「電話レンジ(仮)」の完成からではあるが、その為に生じた悲劇を巡る物語は、時間循環(相対的時間順序)の設定であり、何が始まりか終わりかを論じてもあまり意味がないのだ。
更に、ゲームをプレーしていれば理解し易いとリアル友人達の助言もあった。
しかし、ゲームまでプレーする気はないので、アニメだけで本作のレビューを記述することとなる。
※長文ゆえたたみます。
ネタバレレビューを読む

前作、無印放送中、理系に携わる方多くの々が考察をし、玉石混交ながら多くのブログ記事があるので、考察はそれらを参考にするとよい。
ここでは、考察の指針として本作のSF設定の主たる意味の学術解説を補足と他の考察では触れられていない事象に留める。
先にも述べたように、本作も設定を理論物理学で説明すると本来、書籍1冊分は軽く必要とするほど濃い内容だが、字数の関係もあり一般向けに可能な限り平易に説明することを御了承願いたい。

【科学設定考察】
《世界線》
ネタバレレビューを読む

《次元の魔力》
ネタバレレビューを読む

《物理学的時間観念と物語設定トリックの考察》10/13追記
ネタバレレビューを読む

以上で本レビューの科学設定考察を最後とする。
本作では多くの科学的事象が設定されているが、先にも述べているように、それらを逐一考察すると文字数がいくらあっても足りないので、他の考察サイトであまり触れられていな事象、科学考察の方向性や、考察に必要な物理の考え方に留めることとする。
理論物理学とは極端な話、妄想こそが発見に繋がる源泉であり、理学者から見た「鳳凰院凶真」はけっして自称するほどマッドサイエンティストではないのだ。
多分、量子論や素粒子論(あくまで触りだが)はここで初めて御覧になられた方も多いと思うが、理論物理学とは何かを感じ取ってもらえるだけでも嬉しいし、光栄である。

【余談】ネタバレレビューを読む

なお、本レビューで触れていない科学考察は、前期無印から数多くの考察ブログやサイトがあるので、そちらを参考にして頂きたい。

①長文であるゆえ、後日の誤字脱字校正を留保。
②この後本作の総評をするに当たり、文字数が不足する場合【科学設定考察】の全部または一部を無印か23話β境界面上のミッシングリンクのレビューへ移行する。
③今回の追記の1週間後を目途に作品総評を行う予定。

2023/7/8一部加筆

投稿 : 2025/03/01
♥ : 57
ネタバレ

ミュンヘン さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

神に抗うラボメン達の執念のエピグラフ

終盤に怒涛の伏線回収をすることでおなじみあにこれでもアニメ評価総合1位と平成に生まれた最高のアニメシュタインズ・ゲートの続編です。

第1期の第23話の再放送(通称第23話β版)にてエンディングにたどり着けなかった岡部倫太郎の話。正当な第23話(通称第23話SG版)にて未来からムービーメールをしてくる2025年の岡部倫太郎の話です。

今作は第1期のような伏線回収していくみたいな話の構成が凄い!っていう感じではないです。どちらかというとキャラクターの魅力を最大限に引き出してる感じです。第1期が孤独の観測者ならこのゼロは皆で協力していくっていう岡部倫太郎以外のキャラクターの存在感というのがかなりあった作品です。第1期が好きだった人はゼロも楽しめるのではないかと思いますね。

シュタインズ・ゲートはタイムマシン・タイムリープマシン・Dメールなどといった時間を跳躍できるアイテムが登場しましたが今作出てくるのはアマデウスというAIです。それも人間に限りなく近いAIです。例えば人間は1週間前着た服装を正確に覚えてるかと言われたら忘れている事もありますよね?このアマデウスもそんな人間っぽさを残してるのが特徴です。アマデウスは人間の記憶をデジタルデータに変換する。つまり、生身の人間のAIを作る事が出来るわけです。そこで今回はシュタインズ・ゲートのヒロイン牧瀬紅莉栖がAIとして登場してきますがこのアマデウスの使われ方や危険性の描き方が流石科学アドベンチャー!という感じでなるほどなぁという感じです。

先程第1期は岡部倫太郎のもつリーディングシュタイナーの力もあってか岡部倫太郎が独りで奮闘するという印象の作品と言いましたがこのシュタインズ・ゲートゼロは話の終盤まで岡部倫太郎はそんなに活躍しない。どちらかというと他のラボメンの活躍が目立つシーンが多いですね。終盤で岡部倫太郎と共に見ているこっちも気付くのですが戦ってるのは岡部倫太郎1人ではない、ラボメン全員が協力してる事に気付くわけです。個人的な話になるのですが自分はこのアニメにおいてに嫌いなキャラクターというのがいないです。最初は個性が強すぎる人達の集まりなので好みはあったと思いますが第1期を見てそしてこのゼロを見ると誰も責めれない自分というのがいたんですよね。世界線を変えることを恐れる岡部倫太郎の気持ちも当然理解できるし未来を変えなきゃダメだという阿万音鈴羽の気持ちも分かる。鳳凰院凶真を待ってるダルやまゆりを中心とした他のラボメン、紅莉栖との差に劣等感を抱きつつもそれでも頑張ろうと進む比屋定真帆の気持ちも分かる。誰の立場になっても責めれないという点で自分はラボメンの皆が好きなのだと改めて思いました。

終盤は怒涛の展開でこの畳み掛けてくる感じがシュタインズ・ゲートっぽいなぁとしみじみ感じつつこの最高に愛してるキャラクターともうすぐ会えなくなるのかと思う寂しさがありました。それだけ自分にとってこのアニメが特別だったのだなと改めて思いました。
(自分の最初に見た深夜アニメがシュタインズ・ゲートなんです)

中盤少し中だるみがありましたが終盤の目まぐるしい展開がそれをカバー出来てたと思います。ゼロは序盤から勢いがあったのも良かったですね。

曲の使い方もよかったですね。シュタゲの曲はどれも意味があるのでその歌詞に合った曲が流れるのでテンション上がりましたね。過去の曲・新しい曲共に素晴らしかったです。

自分は原作のゲームの方をやってるのでアニメがゼロはじめての人と感想も違うと思いますがアニメ版の方がゼロは好きでした。


シュタインズ・ゲートをもう一度アニメで見れるというだけで自分は正直幸せでした。悲しいけど話だけど心が温まるラボメンの優しさがほんと愛せる。やっぱりこのアニメは自分にとって特別な存在なのだと改めて実感しました。放送前はゼロのアニメ化成功するだろうかという不安もありましたがほんとに愛を感じる作品でした。ありがとうございました。 点数97

以下ネタバレを含む見てる時の自分の気持ちです。大変見苦しいと思いますのでご注意を

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第1クール終了時の評価

全23話の為暫定的に半分の11話までの評価になります。

シュタゲはネタバレしないと何も伝わらないので今回はネタバレを含んでいるのでまだ見てない方は見ない方がいいかもしれません



















あにこれでも評価1位のシュタインズ・ゲートの正当続編です。前作23話にて牧瀬紅莉栖を救うことを諦めた世界線という設定です。簡単に言うと23話で岡部にムービーメールを送った未来の岡部の話という事ですね。

シュタインズ・ゲートの魅力を今更語らなくてもいいと思いますがやはり張り巡らされる伏線と毎話毎話引きの良さ。さらに、魅力的なキャラクターですね。それはゼロになっても変わらず毎週気になる所で終わるので次へのワクワクが無くなることがないですし毎週気になるシーンやセリフが出てくるので展開の予想も楽しいですね。

1クール目の中でも話題を呼んだのが8話ですね。α世界線に何故か来てしまった岡部が牧瀬紅莉栖と再開する話です。まゆりやダルなどのラボメンも勿論岡部の事が好きですがやはりこの二人の関係は特別で1番岡部を理解出来てるのは紅莉栖なんだなと思いましたね。そして岡部がβ世界線に戻るシーンで紅莉栖が岡部に自分の事は忘れろというのですが世界線が変動する前にキスをするんですよね。最後まで紅莉栖らしいなぁと思います。話の構成的にも前作22話岡部がβ世界線に戻るシーンで紅莉栖が告白しかけるシーンに上手く肉付けされていました。こんな完璧なものを見せられたらやっぱシュタゲすげぇとなりますよね。

まだ第1クールですし岡部がここからどうやってムービーメールの姿になるのかが楽しみですね。今のところは前作に負けないぐらいに面白いと個人的には思います


6話までの感想

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 23
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

β

紅莉栖を救うことを諦めた世界線でのストーリー。代わりに紅莉栖の先輩、真帆やまゆりを母と慕うかがりが登場。ネタバレレビューを読む諦めた岡部が頑なにタイムリープを嫌がる様やまゆりの葛藤など、ドラマチックな部分もあったが、本題に入るまでが長く感じた。勿論、面白いと感じたが。

前作と違い、タイムリープはあまりしない。ネタバレレビューを読む

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OPはやっぱり、いとうかなこ。癖になる歌声。EDは2つ。Zweiと今井麻美。

1. 零化域のミッシングリンク
いくつもの世界線を巡る無限の彷徨。その過酷な旅の中で、岡部は紅莉栖を死の運命から救い出すことを、ついに諦めた。そして、再び大学に通い始めた彼は、平凡な日常に埋没していく。それでも心の傷を癒しきれず、メンタルクリニックへの通院を続ける岡部の中で、いつしか白衣をまとった「鳳凰院凶真」の顔は封印されていた。

2. 閉時曲線のエピグラフ
ヴィクトル・コンドリア大学のレスキネン教授によるセミナーに出席した岡部。そこで展開された理論は、「人の記憶をデータ化して保存する」という、かつて紅莉栖が提唱したものだった。そして、人の記憶や感情、心をベースに構築された人工知能「アマデウス」のデモンストレーションが行われる。

3. 双対福音のプロトコル
紅莉栖の8ヶ月前の記憶をベースにした人工知能「アマデウス」のテスターとなった岡部。「アマデウス」の反応は紅莉栖そのもので、岡部はまるで紅莉栖が戻ってきたかのような錯覚に陥る。そんな中、まゆりの発案で、彼女のコスプレ友達も交えたクリスマスパーティを開催することになる。

4. 亡失流転のソリチュード
「アマデウス紅莉栖」に接しているうちに、まるで本物の紅莉栖がそこにいるかのように錯覚し始める岡部。そんな彼を見ていられず、真帆は「ここにいるのはアマデウス。牧瀬紅莉栖じゃない」と非情な現実を突きつける。その瞬間、岡部は世界が歪む感覚にとらわれる。それは久しく感じることのなかった、世界線を移動する感覚「リーディング・シュタイナー」だった。

5. 非点収差のソリチュード
鈴羽と共に未来からやってきた椎名かがりの捜索を始める岡部。ダルの依頼でやってきた捜索の専門家は、別の世界線でまゆりを幾度も殺害した「ラウンダー」の桐生萌郁だった。このタイミングで再び目の前に萌郁が現れたことに、岡部は強い不安と疑念を抱く。

6. 軌道秩序のエクリプス
るかがラボに連れてきた、記憶喪失の少女。その姿を見た鈴羽は、彼女こそ12年間行方不明になっていた椎名かがりだと確信する。なぜなら、かがりが「ママにもらったお守り」だと言って大切にしていた「うーぱ」の人形を、その少女が持っていたからだ。だが、少女は何も思い出すことができず、行方不明だった12年間のことは空白のままだった。

7. 振電遷移のエクリプス
ラボで行われているお正月パーティが盛り上がる中、突然「アマデウス紅莉栖」の接続が遮断された。さらにその直後、銃で武装した覆面の男たちがラボを襲撃してくる。かつて、別の世界線で「ラウンダー」の襲撃を受けた際に命を落としたのはまゆりだった。だが、今回狙われたのは……。

8. 二律背反のデュアル
アクセス不能の「アマデウス紅莉栖」から届く、助けを求める声。その直後、岡部は世界線の変動を感知する。気が付くと、握りしめたスマホからは「アマデウス」のアプリが消えていた。そして、彼の前に以前と変わらぬ姿の紅莉栖が現れる。そこは、紅莉栖が生存している「α世界線」だった。

9. 永劫回帰のパンドラ
「α世界線」で紅莉栖と再会し、束の間の逢瀬を果たした岡部。病院のベッドで目覚めた岡部は、再び「β世界線」へと帰還していた。すべてはもとに戻ったかのように思われた。だが、岡部が眠っていた間にも、「アマデウス」の乗っ取りに続き、彼らの身の回りにはいくつかの不穏な事件が起きていた。

10. 存在証明のパンドラ
明晰な頭脳を持つ後輩・紅莉栖に憧れ、尊敬していた真帆。それと同時に彼女は、どうやっても追いつけない天賦の才能に、ひそかに劣等感を抱いてもいた。そんな真帆の元には、紅莉栖の遺品が残されていた。それは生前、彼女が使用し、その思考が記録されているノートパソコンだった。

11. 存在忘却のパンドラ
真帆が紅莉栖のノートパソコンの解析を頼んだ“専門家”とは、橋田至だった。真帆がこれ以上深入りしないよう、岡部はタイムリープマシンの真実を話すことを決意する。しかし、そこへ再び不穏な影が忍び寄る。

12. 相互再帰のマザーグース
ラボに襲撃を受けて以来、かがりの身の回りには異変は起きていない。だが、その記憶はまだ戻らぬままだった。そんな中、まゆりがふと口ずさんだ歌を聴いたかがり。その瞬間、彼女は突如、気を失ってしまう。

13. 回折叙唱のマザーグース
かつての記憶を思い出したかがりは、まるで子供時代に戻ったかのように、まゆりを「ママ」と呼んで甘える。しかし、この時代にやってきた直後、鈴羽とはぐれてから現在までの記憶はいまだに戻らない。肝心な部分が空白のままであることに、岡部は漠然とした不安を覚える。

14. 弾性限界のリコグナイズ
かがりが突然失踪してから数ヶ月。岡部たちはあらゆる手を使って行方を捜したが、何の手掛かりも得られていない。そんな中、ダルと鈴羽はかつて岡部の手で破棄されたタイムリープマシンをもう一度作るため、真帆の協力を得ようとしていた。

15. 漸近線のリコグナイズ
将来、ダルと由季との間に生まれる運命の鈴羽。しかし、現在の「両親」の関係は進展しておらず、最近はあまり連絡も取っていない様子。父のあまりにも消極的な姿勢に業を煮やした鈴羽は、一計を案じるのだが……。

16. 無限遠点のアルタイル
レスキネン教授から研究室に入るよう誘われたのをきっかけに、留学を目指して勉学に勤しむ日々を送る岡部。だが、まゆりは岡部には何らかの秘めた思いがあり、それを表に出さないよう必死に堪え続けていることに気づいていた。一方、ダルは真帆と協力して、破棄された電話レンジ(仮)の再現に挑んでいた。

17. 双曲平面のアルタイル
タイムマシンに残された燃料は残りわずか。これ以上時間が経つと、燃料不足で紅莉栖がこの世を去った日まで辿り着けなくなる。鈴羽が過去に向けて旅立つ準備を進める一方で、まゆりもひそかにある決意を固めていた。

18. 並進対称のアルタイル
タイムマシンの強奪をもくろむ工作員の銃撃で、倒れ伏すまゆり。そこへ、ライダースーツ姿のかがりが現れる。まゆりが血を流して倒れる姿様を見たかがりは逆上し、武装した工作員たちに襲い掛かるのだった。

19. 循環座標のアルタイル
大国の特殊部隊により、秋葉原のビルは戦場と化し、まゆりと鈴羽を乗せたタイムマシンは爆破され、ふたりは生死不明となった。この悲劇的結末を回避するため、岡部は真帆とダルが制作中だったタイムリープマシンを完成させる決意を固める。

20. 盟誓のリナシメント
7月7日へとタイムリープしたはずの岡部。しかし目を覚ましたのは、見知らぬ施設の一室だった。身体中に走る激痛に耐えながらあたりを見回した彼は、自らの置かれた状況に愕然とする。そこは……。

21. 結像のリナシメント
再びシュタインズゲートを目指すと決意した岡部。しかし、2036年から、タイムリープマシンを使って2011年へ戻るためには、3000回以上のタイムリープが必要となる。精神的負担は計り知れないが、岡部は過去に向けて長い旅に出ることを決意する。

22. 投企のリナシメント
現れた攻撃ヘリは、レスキネンたち米国のものではなく、ロシアのものだった。何度やりなおしても、タイムマシンの破壊は回避できないのか。諦めることなく方策を練る岡部達に待っていたのは、ひとつの苦渋の決断だった。

23. 無限遠点のアークライト
過去に向けて「Dライン」を送ることで、「アマデウス紅莉栖」の存在は消失した。これで、ロシアがタイムマシン争奪戦に介入する余地はなくなった。あとは、レスキネンとの対決をいかに乗り切るか--。いよいよ「シュタインズ・ゲート」へと至る最後の戦いが始まろうとしていた。

追加されていた
24. 結晶多形のヴァレンティヌス
バレンタインデーが間近に迫り、それぞれに思いを馳せる女子たち。そんな折、フェイリスの主導で、みんなで手作りチョコを作る「第36回円卓チョコレート会」が開かれることに。彼女たちは、誰にどんなチョコを贈るのだろうか……?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10

83.9 6 シリアスで仲間なアニメランキング6位
86-エイティシックス-(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (673)
2319人が棚に入れました
サンマグノリア共和国。そこは日々、隣国である「帝国」の無人兵器《レギオン》による侵略を受けていた。しかしその攻撃に対して、共和国側も同型兵器の開発に成功し、辛うじて犠牲を出すことなく、その脅威を退けていたのだった。そう、表向きは。本当は誰も死んでいないわけではなかった。共和国全85区画の外。《存在しない“第86区"》。そこでは「エイティシックス」の烙印を押された少年少女たちが日夜《有人の無人機として》戦い続けていた――。死地へ向かう若者たちを率いる少年・シンと、遥か後方から、特殊通信で彼らの指揮を執る“指揮管制官(ハンドラー)"となった少女・レーナ。二人の激しくも悲しい戦いと、別れの物語が始まる!

声優・キャラクター
千葉翔也、長谷川育美
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

外側で戦う少年少女と内側で戦う少女

この作品は内容が結構重いです。
何から書けば良いか上手く纏まりませんが、順番に。

作中に出てくる、サンマグノリア共和国……この国……控えめに言って腐ってます……

まず1つ。
この国では差別があります。
壁の中に住む者達と外に住む者達。

壁の中は平和です。
毎日好きな場所へ出掛けて、好きな物を食べて、好きな事をしている。

壁の外は戦う以外の選択肢はない……1秒後に……1分後に……明日、明後日、自分が仲間が死ぬかもしれない。
それでも戦い続ける86と呼ばれる者達。

壁の中はそんな人達の努力と犠牲の中で成り立っている平和……サンマグノリアは、その為に差別で86と呼ばれる人を追い出して、戦わせている。

壁の中では、今日の戦いの犠牲者は0でしたなんて幻想で真実を隠して、真実を知る者は人が命を落とした事に、無関心であったり、ゲームの様な楽しみ方、命を失うのを見て笑う人まで居ます。

これを見た時、私は、この人達は本当に人間なんだろうか?と思いました。
自分が守られてる事にすら気づけないお花畑の頭な上に、人が死んでいるのに、何も感じないの?と思いました。
その犠牲の上にある平和が続いているのは彼らのお陰なのよ?って…………

でも、こんな腐った人達の中に救いがありました。
レーナ……彼女はサンノマグリアの軍人。
彼女は86の真実を知り、それをどうにかしようと考えて動いている人です。

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戦死者0は無人機が戦っている設定。
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正直、凄くムカムカしますね!
更に、レーナは軍人達の間で戦死者0の裏にある残酷な真実を告げますが、それを聞いた彼ら彼女らの言葉にはショックでした……レーナの言葉は何一つ伝わらない……

でも、レーナは負けません!
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では、同じ国で育ったレーナと他の国民との違いはなんだろうか?
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だからと言って許される問題ではありません。
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でも、一方で、おかしい事に気づける人達がいる。
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勿論、彼らはアルバですが86の人を人間だと知っています。
同じ命の重みを解っていて決して見下さない。
誠心誠意で接して居ます。

でも、それが本心で偽りなくても!
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さて、スペアヘッドとレーナについて。
1個団体と1人を繋ぐのは無線です。
無線しかありません。
映像もデータ上の地形や配置マップくらいで……声しか届かない。

声しか届かない上にアルバと86は基本的には犬猿の仲みたいなものです。
だから、そのイメージが邪魔をして、スピアヘッド部隊にはレーナの気持ちが中々伝わりません。

彼女はスペアヘッドを気遣い。
戦闘の話や何気ない話をしてコミニケーションを図ろうとします。
視聴者側から見ればレーナって凄く優しくて、思いやりがあり他のアルバと比べても凄くいい子だと解ります。

でも、スピアヘッドの皆から見たらどうでしょう?
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でも、レーナに当たっても何も変わらない。

レーナの思いやりが伝わるのが、和解のエピソード。
セオトも自分が言い過ぎたと反省する。
このシーンって凄く救いのシーンなんです。
きっと、心無いアルバの人が相手なら反省しなかったと思います。

反省したって事は、少し……それは本当の本当に少しだけかもしれない……それでもレーナの本心が間違えなく伝わっていたんだって私は本当にそれを感じる事が出来ました。

ライデンは謝罪します。
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そして、「黒羊」がやってくる。
レーナは死者の声を聞いてしまう。
そして、黒羊の残酷な真実。

実はレーナがスピアヘッドを担当する時にハンドラーを壊すと言う話を聞かされて居ました。
担当したハンドラーは退役申請、担当変更、自殺をする者がいる。

私は、死霊の声を聞いた人を情けないと思いました…………
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この世界では2年ほどでレギオンとの戦争が終わり勝利すると言われていたようですが……

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でも、シンとレーナは必ず勝とうと約束する。
この2人は本当に強い。

そして、86の優しさを感じるエピソードがあります。
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でも、86は知っている。
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レーナは真実を知って怒りと絶望を感じる。
そこで、救いを求めたのは親友のアネット。
でも、彼女の言葉は酷いものでした……

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でも、結局、アネットは怖かったのだと思います。
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逆にレーナは見捨てない。
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だからこそ、レーナの言葉や行動に心は締め付けられてゆくのかもしれません。
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一方、最終司令でシンは兄の亡霊と対峙します。
シンは亡霊になったお兄さんを救いたかった。
でも、兄もシンを救いたかった。

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この戦いでレーナは視覚共有を使います。
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でも、そうじゃない。
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で、レーナがシンの兄に不発弾を撃ち込むシーンで、小さい頃のレーナがビンタをするシーンがありました。
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実はレーナは親友であるアネットに協力させていました。
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それがレーナの言葉と行動に隠された優しさだと思います。
否定されても罵られても、やっぱり大切な親友なのかな?って。

そして、戦いの後……
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シンの最後のセリフ「少佐、先に行き(逝き)ます」
レーナは間に合うはずもないのに走り出す。
そうして、外へ出た彼らはレーダーから消え去ったる……レーナだけを残して。

外へ出た彼らは凄く楽しそうに生きていました。
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そして、ファイドの記憶(メモリー)
この子は、見ていたら凄く可愛くて心があるのかな?って思います。
仲間想いで優しくてシン達の必要なものを探してくれたり。

ファイドの記憶を見ているとファイドは皆の人気者の様な子かもしれませんね。
皆と喜びを分ちあって。
沢山の人が人の様に接してくれて、楽しい事や嬉しい事、悲しい事やら沢山の言葉と笑顔を記録して……ファイドの記憶を見るとファイドは本当に皆が好きだったんだって解る。
そして、シンが大好きなんだって。

ファイドの視覚レンズから液体が流れているシーンがあります。
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さて、シン達は廃校に辿り着きます。
これは、少し切なかった。
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道中……シンは敵を発見します。
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一方、レーナは最前線に視察に来ます。
前回の命令違反は謹慎処分で、時間が出来たので訪れた。
彼女は見てみたいと思ったのでしょう。
スピアヘッド部隊が過ごし生きたその場所を……

そこでレーナは彼らのメッセージを受け取ります。
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「いつか俺達が行き着いた場所まで来たら花でも備えてくれませんか」
シン達のメッセージを受け取ったレーナもまた。

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シンはどこかで無事でいる事を信じて自分に出来る全力で戦う決意をする!

86は10月に2クール目が放送らしく、これはかなり楽しみですね。

シン達は生きてるのか?死んでるのか?
レーナは、これから救いようのない国を世界を、どう変えて行くのか?
楽しみです!(ˊo̴̶̷̤ ̫ o̴̶̷̤ˋ)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 27
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

やっぱり冗長で差別問題の掘り下げ不足だと思います。原作読後追記です。

原作の第1巻を読みましたので改めてレビューします。2クール目を見終わった後、冗長すぎて2クールの物語として成立していない気がしましたので確認のためです。

 やっぱり、アニメ版は相当引き延ばしがありますね。まったく1巻にないシーンがあります。ラノベは後から話を補ったり整合性を調整したりするために過去編とか補足を入れることがありますから、それを入れたんでしょうか。あの学園での講演のシーンって原作1巻にはありませんでした。スピアヘッドのシーンもアニメ版はやたらと冗長でした。

 話の構造についてはアニメ同様「差別問題」の不足感はありますね。差別問題はやっぱりセリフだけの説明に終始してしまいました。アニメ版の方がシーンで見させれれている分まだ感情的に動く部分がなくはないです。

 なんといってもSF設定として、社会の人口構成とか食料問題とか86の具体的な歴史とか兵器やITの技術レベル、部隊運用が差別とかの必然性が全く描かれていないので、セリフだけで終わってしまいました。差別はリソースの解消が主な理由ですが、86として有色人種を差別するという、その解決方法をとる必然性にまったく納得感がないと思います。
 また、差別の方法についても、自分の首を絞めているような馬鹿さ加減がリアリティを失わせていました。

 というように差別ありきのストーリ展開になっていますが、差別の結果の悲惨さをシンたちを使って描いた部分はわからなくはないですし、5人が生き残る経緯とレーナちゃんとのやり取り、過去の話は悪くはないです。

 で、原作と比較した印象と、アニメ版を改めて振り返って、アニメ版、本作の2話3話と最後数話の逃避行の部分が顕著ですが、そこの引き延ばしが冗長でしたね。

 原作は、SF小説ではなく「ラノベ」だと割り切って、楽しみ方は別にある。レーナちゃんとシンたちの素性の説明だと思えばまあまあかなあ、という印象でした。ちょっと厨2で熟語使い過ぎですがまあ雰囲気でしょう。
 これは原作が1巻に収まったからそう思えるので、1クールかかってやる話ではないです。一般論ですがラノベ原作なら1クールである程度丁寧にやっても普通3、4巻消化しますからね。
 あの設定過剰と言われる魔法科高校の劣等生ですら2クールで6巻分やってます。

 あのアネットの喧嘩と屋敷の実験の話はアニメ版が良かった気がします。あそこがあるから1クール目は成立した気がします。
 そして、最大の相違ですけど、レーナとスピアヘッド…特にシンとの交流が思ったよりも淡泊ですね。確かにレーナを見直してシンとのコミュニケーションはありましたが、それだけでした。

 つまりアニメ版 ネタバレレビューを読む。その点ではアニメ版の方が上手く行ったかもしれません。それとも2巻3巻ではレーナちゃん、アニメよりも沢山でるんでしょうか。

 私に原作を買わせた点においては、アニメは成功?これから2、3巻チェックします。

 ただ、アニメのクオリティ、そして制作する姿勢は数多ある異世界ものより格段に丁寧だし、2クールの視聴に耐える内容はあると思います。
 私はSFには厳しいので酷評する部分もありますが、根本になるレーナちゃんとシンを中心にしたストーリーの出来は良いと思います。

 




以下 再視聴初回完走時の視聴時のレビューです。

 きっかけあって再評価しました。ちょっと面白いかも。

 かなりひどいレビューを以前しましたが、白い砂のアクアトープを見ていたら1クール目でJK館長の無力さを表現していました。で、その時「あれ、ひょっとして86も同じ構造だった?」と思いついて、断念した3話目の最後から視聴しました。

 なるほど、やっぱりそんな感じでしたね。まずレーナちゃんの挫折と覚醒の物語をやったわけですね。3話までのダラダラした展開と、レーナちゃんのミニスカとあまりに無能で独善的で押しつけがましかったのでムカムカして断念しましたが…その意味では以前の私の批評がそのまま演出意図だったのかもしれません。

 初回、2回目視聴時はレーナちゃんがケーキ喰ってるところ見るだけで「お前が死ね」という感じでイライラしましたが、それは自分事になっていないレーナちゃんの甘さの表現だったと。最後の方でアネットちゃんがちゃんと言ってくれたので、スッキリしました。

 で、あのアネットちゃんの話になるわけですね。これ勿体なさすぎます。1話か2話からもっとはっきり伏線這っておけば、興味が持続したし導入部として謎を上手く作れたのに。さらに兄の件もからめた伏線がはれれば結構分厚いストーリー展開になったと思います。(一応王宮の前云々という伏線はありしたね)

 後付けで説明みたいに見せられる感じがして、なんというか脚本の弱さで評価的に非常に損している可能性があります。本作の最大の欠点は1~3話の視聴者を引き込む力が弱かったことだと思います。原作がどうかしりませんが、ここは脚本と構成でなんとかすべきだったかと。

 4話~9話は結構入り込んでみることができました。10話の最後のあのメモリーの部分を演出に取り込んで、スピアヘッドの過去の皆の半年をもっと早い段階で見せれば2話、3話はもう少しうまくできた気がしました。

 ということでSF設定も落ち着いて考察しましたが、やっぱり本作のSF設定は非常に甘いと思います。社会の人口比問題とか、レギオン側の戦略の問題、AIの発展度合い、貴族無能すぎて社会が維持できないだろう、9年でそこまで豚扱いできるの?とか言いたい事はいっぱいあります。
 また、過去の個人の因縁にみんなつながりがありすぎて、おいおいそれはご都合主義だろうというのもありました。

 あのレギオンと脳波が繋がるような設定は、シンは死にかけたからと言っていました。自覚してませんでしたが昔実験した後遺症なんですかね?
 あと帝国って日本だったってこと?で86は帝国と同じ人種で日本人の子孫だったっていうことになるんでしょうか?これは深読みし過ぎですね。2期で確認しますけど。

 ただ、話として、貴族社会で正義を叫ぶ無力で独りよがりな正義感に浸っている少佐と、自分たちの運命を知っている被差別側のスピアヘッドという関係を作りたかったのはわかりました。
 この関係をあまり深く考えず受け入れれば、それなりに面白い話だったといえるでしょう。という意味で先ほどいった1~3話がもったいなかったですね。


 やっぱりアニメは最後まで見て評価した方がいいかもしれません。特にSFとか作り込んだ話は、今後は(なるべく)切らないで最後まで見るようにします。
 言い訳ですが、最近3話以降の結構遅い回から面白くなる作品が増えてきた気がします。まあ、1話のキャッチ―さばっかり気にするとおかしな話になるからいいのですが、3話または9話くらいまでひどすぎる話が多いきがします。

 ということで、2期に期待できる終わりかっただったし、結構面白かったです。批判しすぎました。ごめんなさいと言っておきたいと思います。評価上げておきます。

(追記 あの混血の子の背中の文字ってわかるんでしょうか。見えてるところがaughなので第一印象では笑うlaughなんですが、ちょっと横棒が見えるのでaughtだとするとcaught(つかまった)、daughter(娘)、naught(ゼロ、無い、無価値)あたりでしょうか)

 あと作画はムラがありますが、アベレージで見ると良かったですね。こちらもごめんなさいと言っておきます。





以下 1回目、2回目の途中断念時の視聴時のレビューです。

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 22
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

何もかもがダメ

ラノベ勢からやたら注目されていた作品だが、期待外れにもほどがある。
先に書いておくと個人的に良いと思ったのは9話、作画、声優、ED一曲のみ。

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

85.8 7 シリアスで仲間なアニメランキング7位
ゴブリンスレイヤー(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (1050)
5066人が棚に入れました
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ。」
その辺境のギルドには、ゴブリン討伐だけで銀等級(序列三位)にまで上り詰めた稀有な存在がいるという……。
冒険者になって、はじめて組んだパーティがピンチとなった女神官。
それを助けた者こそ、ゴブリンスレイヤーと呼ばれる男だった…。

声優・キャラクター
梅原裕一郎、小倉唯、東山奈央、井口裕香、内田真礼、中村悠一、杉田智和、日笠陽子、松岡禎丞
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

小鬼の報酬

【視聴完了して改稿】*末尾に追記


RPGでは「ザコ」扱いのゴブリン専門の「凄腕」冒険者の物語。

小物のゴブリン退治専門でいながら「最強」の主人公は、しかし「主人公最強」という決まり文句で語る気にはなれない。

そもそも、活劇は、その本性上、主人公は必ず勝利しなければ成立しない。
活劇において主人公が戦闘に勝利する=最強でなければ、活劇を物語ることはできない。

ようするに、活劇に対して「主人公最強」と言い放っても、それは何も言っていないのと変わらない。

なぜ「強い」のかを説得的に設定していることが、本作の特徴と言える。
なんとなく懐かしいものをまず感じるのは、80年代のアニメファンの「設定ごっこ」の匂いのせいかもしれない。


かつてアニメファンの間では、架空のアニメの設定を作り上げて楽しむ遊びが流行っていて、有名なところでは『機動警察パトレイバー』が、ゆうきまさみ を中心とした仲間内の「設定ごっこ」から誕生したことが知られている。

そうした「ごっこ」遊びでは「パターン破り」が一つの典型になっていて、よくある展開、お約束の描写などを、殊更にひっくり繰り返すことが、ある種の定番だった。
『パトレイバー』にも数々の「パターン破り」が盛り込まれていたが、さすがに才能あるクリエイターの集団だけあって、単純な「逆張り」の受け狙いにはとどまらず、後続作品の新たな「パターン」ともなる独自性に昇華されていた。

本作の「ゴブリン専門でいながら高い等級の冒険者」は、とりあえず機械的に「パターン」の逆をゆく「設定ごっこ」の「パターン破り」を連想させる。
が、逆パターンを足場にした、それこそ、かつての「設定ごっこ」を思わせる設定の突き詰めが、単なる受け狙いの逆張りではない独自性の発揮にまで至っていて、冒険の背景としての扁平な「世界」ではなく、立体感のある「世界」として異彩を放っている。

同期に放映された、「最弱のスライムが実は最強」の能力を持っている「逆パターン」の別アニメが、「逆パターン」を補強する設定が一切みられないのと比較すると、姿勢の違いは明瞭だろう。

TVアニメとしては暴力的な描写を貫いた第1話は、そうした設定を効果的に表現していた。

RPG風の「異世界」では、冒険者は「ギルド」から受けるクエストをこなすことで経験値と金銭を受け取る。
これが「お約束」だ。
たいていの異世界ものでは、こうしたルーチンは当然の前提として、改めて説明されることはない。

しかし、こうした「異世界」の仕組みを無心に眺めると、どうなるだろう。

クエストの成功に対して支払われる「報酬」はどこからやってくるのか。
依頼と支払いの業務を行う「ギルド」、そうした各所の情報を統合して処理する事務員や拠点の維持の、その費用はどこからやってくるのか。
その「世界」の住人であれば、視聴者のように「お約束」で思考停止しているはずがない。

第1話で能天気にゴブリン退治に向かう新米冒険者パーティ、あるいは背景にたびたび登場する陽気な新米たちは、まさに自分たちの「報酬」がどこから来るのか考えてもいない半人前=ルーキーであり、視聴者の分身として作中へ導入されている。


「報酬」が支払われるなら、金銭を「提供」するものがいるはずだ。
冒険者のクエストに金銭を提供するのは、すなわちモンスターやクリーチャーによって「被害」が発生しているからだろう。
そう、金銭を拠出するのが誰であれ、「報酬」を出してまで退治を依頼するのは、報酬に匹敵するほどの「被害」が発生しているからだ。ほかに理由は考えられない。
直接に「被害」を受ける者か、被害を防ぐ義務を持つ行政官か、いずれにせよ「被害」を回避するために「報酬」の金銭を拠出する。
冒険者の苦労に対する「ご褒美」で賞金が出るわけはない。

もしもモンスターによる「被害」が、平均して年に5人の死亡、といったものであれば、規模の大きな村や町なら、そのまま放置しておくこともあり得るだろう。

放置できないほどの「被害」、「報酬」を出してまで、どうしても解決しなければならない「被害」の実態を示すために、まず第1話の描写が要請された。
ゲーム的異世界への逆張りで、安直な「逆パターン」の新奇性を狙ったわけではない。
逆に、これほどの「被害」も無いのに、お気楽な「ザコ」狩りで、どこからともなく「金銭」の支払いが発生するはずはないだろう、という批評性が込められもている。

新米冒険者の「入門」として「定番」になるほどゴブリン狩りが頻繁に依頼されるものであれば、あの「被害」が果てしなく繰り返されているということだ。
妄執にも似た、主人公ゴブリン・スレイヤーの動機と行動は、こうした設定から説得力を強力に与えられている。
この説得力のために、あの第1話はある。


いったんゲーム的・空想的な「異世界」設定に異を唱えた以上、表現の方もファンタジックな架空性から距離が生じる。
原作小説がどのような文体で綴られているか知らないが、なんとなく本作が大藪春彦ふうに感じられるのは、ゴブリンに対して徹底的に非情な主人公の動機が「復讐」で、ゴブリン狩りのテクニックがまさに「狩猟」に近似しているからのようだ。

狩猟で獲物を仕留めたいなら、獲物の生態について学ばなければならない。
行動圏や生殖生態や行動様式を知り、足跡やマーキングや糞の痕跡を追って、ねぐらや移動ルートを見切って追い詰める。

鉄砲を持てば好き放題に動物を殺しまくれるわけはない。まず銃の射程内まで獲物に接近することができないだろう。

こうしたことを学ばずに山に入っても、空手で引き上げるのが関の山だ。
剣や魔法を備えていても、むなしく返り討ちにあう冒険者パーティのように。

小説では、文体を模写するパスティーシュという技法がある。
文体と、その文体で描かれるものとの間に生じるギャップ=「異化効果」の面白さを狙う技法だが、ゲーム的「冒険」を、「狩猟」のテクニックで描く「異化効果」が、「ダークファンタジー」というよりも大藪春彦=「ハードボイルド」ふうの印象を生み出している。

こうした「パスティーシュ」の雰囲気が、「パロディ」が広く浸透していた80年代「設定ごっこ」の印象につながるのだろうか。


ハードボイルドと言えば、別作品のレビューで、ハードボイルドの本質は「社会の外部から侵入した報道カメラの視線」であると書いたことがある。
大藪春彦の小説が、一般的に了解されている「ハードボイルド」風の様式から外れているのに、なお「ハードボイルド」であると感じられるのは、大藪の小説の主人公が、例外なく社会に溶け込むことを拒絶した「異邦人」であるからだ。
日本社会に侵入した「異邦人」の視線と圧倒的な暴力にさらされることで、見慣れたはずの日本社会が異界化してゆく。

本作の主人公が大藪ヒーローを連想させて、「ハードボイルド」の雰囲気をまとうのは、彼が「人間社会」=作中の用語ではヒュームの世界から逸脱した、「外部」の異端者であるからに他ならない。
「外部」にはじき出す原動力が「復讐」への強い執着であるところも、大藪との共通項だ。

「人間」の冒険者からは軽侮されているのに、他種族の冒険者と良好な関係を結ぶ描写が、互いに「人間」社会の外にいる、主人公の「外部」性を示している。

こうしたところが強力にオッサンのツボを突いて引き付けられるのだが、大藪春彦が亡くなって20年以上、最近では作品の流通も盛んではないので、あまり共感はしてもらえないだろう。

しかし、共感はなくとも、ファンタジー「異世界」の「お約束」的な「調和」の限度を超えて振るわれる主人公の暴力こそが、視聴者を曖昧に拘束している「ゲーム的異世界」の「お約束」性を告発していることを感じ取れるはずだ。
人によって、「告発」の衝撃が暴力描写への単純な不快感だと誤解されるとしても。


主人公の「外部」性は、人間「社会」の外部であるのみならず、この「世界」自体に違和する、「世界」への告発者であるのかと予感させる。

もしも主人公が「外部」性に定義されているとしたならば、浮き彫りになるのは、平和な「世界」に「外部」から侵入するゴブリンという異物を、「内部」の主人公が退治しているという物語などではない、という構図だ。
主人公の「外部」性が敵対する対象である以上、「ゴブリン」は、この「世界」に内在する、「世界」に組み込まれた一要素である以外にありえない。
「外国」から押し寄せる外敵を「国内」の英雄が防ぎとめる、といった類型で了解することはできないだろう。


主人公の視界には、この「世界」はゴブリンによる「被害」を「内包」したものであると見えている。
だからこそ、ゴブリンを「世界」から「追放」したり、「侵入」を防ごうとするのではなく、あくまで世界「内」で殺し尽くそうとする。

そんな主人公にとって、世界のすべてはゴブリンを狩るための「手段」の相関として捉えられているようだ。
各種の「装備」のみならず、カナリヤや粉塵爆発の「知識」から、協力する「冒険者」たちまで。

孤独の印象が強い冒頭から、後半には他人と交わるようになったかのように見える展開だが、しかし、その冒頭から、主人公は他者を拒絶しているわけではく、折々にきちんと感謝や謝罪の言葉を述べる様が描かれている。

問題にするのはゴブリンを狩る「手段」としての有効性であり、有効であれば何ものでも受け入れるのであって、あらかじめ何かを排除する姿勢は最初からない。「他人」もまた同様だ。

本作のキャラクターには固有名詞=個人名が与えられていないが、こうした道具的な「手段」の相関として世界をとらえる主人公の視線を反映しているのかもしれない。

「ゴブリン狩り」という動機によって配置される道具の相関。

しかし、「世界の中のモノや人といった存在者を道具的関連の相関として了解する」とは、ハイデガーが記述したダス・マン=ふつうの人の実存そのものだ。

ようするに、いっけん非情で特異に見える主人公は、(ハイデガーが正しければ)視聴者と同じく、神なき時代の「普通の人間」なのだ。

「普通のオトコノコ」が活躍するアニメが、慎重に主人公を無能力化・無個性化することで視聴者に同化させようとする作為に比べ、「普通の人間」がここまで際立つのは、やはり背景=舞台となる「世界」の設定力が優れていることと、その「世界」の外にはじき出された「外部」性のためだろう。


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投稿 : 2025/03/01
♥ : 15
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

途中で断念したにしとく

6話までの感想ネタバレレビューを読む

総評というかなんというかネタバレレビューを読む

追記ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 11
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

彼の何に魅かれるのか考えたとき、人間の本質が見えてくる。

2018年12月30日 記載
子供の頃って、自分は何にでもなれると言う万能感で溢れていました。
根拠の無い自信で、無謀すぎる思考に取り巻かれた世界
叶えたい夢があったなら簡単に叶える事が出来て。
信じたい理想があった時、それは確実に成就出来る。
私自身も、本気でそう思っていた節があります。

勿論、そんな事は有り得なくて、在る訳無くて。
役割が伴わなければ、存在を為せないのはサルトルの言う通り
しかし、その期間は人間として1番強い時期でもあります。
無条件に「夢」や「理想」を信じられる。
「何にでも」にはなれなくても「何か」にはなれる。
全ては叶えられなくても、真に目指したい夢には到達出来る。
全ては成し遂げられなくても、信ずるべき理想には到達出来る。
子供の「思い」と言うのは、人間が本来併せ持っている「強さ」であると、私は感じます。

無知故の強靭、無恥故の蛮勇
そんな風に信じている人を馬鹿者と吹聴する大人もいる事でしょう。
しかし、そう考える事の出来る「強き思い」は何物にも変え難い信念です。
そう考える事の出来る「強き思い」は、決して覆せない覚悟となります。
そこに到達した際の役割を全う出来るだけの「覚悟」と「信念」があれば。
「夢」や「理想」なんて、決して幻ではないのです。

そして、そんな強気さえも浮かばなくなっていた今日この頃、私は本作に出会いました。
主人公は「何にでも」にはなれず、「なりたかった何か」にもなれず、「なりたい自分」が分からなくなっていた人間でした。
だからこそ自然、彼に感情移入して物語を楽しめた次第です。
現在の自分とどこか似通った部分を垣間見て、その際に私は、人間の本質を見つけたような気がします。

本日のレビューでは、少しその事についても書き添えると致しましょう。
今回御紹介するのは、喪失を取り戻す男の話
何も無い自分に「意義」を見出した『ゴブリンスレイヤー』の物語です。




【あらすじ】
これは、ある男の物語
英雄ではなく、勇者にもなれない。
ただ、小鬼を殺すだけの男の話

全てが運と知略で繰り広げられるこの世界
そんな盤上で、1人の男は只管ゴブリンを殺す。
そこにあるのは復讐を超えた義務
そこにあるのは後悔を越えた殺戮

武勇伝や英雄譚はお呼びでない。
そんな華々しい世界は、ここにはない。
小鬼を殺し、殺し、殺し、殺し続けた血の道があるだけだ。
「お前に小鬼が殺せるのか?」
「俺は世界を救わない。ゴブリンを殺すだけだ」

これは、そんな彼が織り成す「世界」の話
英雄ではなく、勇者にもなれない。
ただ、小鬼を殺すだけの男が真に成りたかったモノを、見つけるまでの……
「世界」を超えた『世界』の話だ。




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投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

80.4 8 シリアスで仲間なアニメランキング8位
BANANA FISH(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (555)
2516人が棚に入れました
ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。


声優・キャラクター
内田雄馬、野島健児、平田広明、石塚運昇、古川慎、細谷佳正、川田紳司、福山潤、森川智之、千葉翔也、斉藤壮馬、上田燿司、小形満、村瀬歩
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

どうせみんなホモになる

自分には珍しい原作既読。ネタバレレビューを読む

15話までの感想ネタバレレビューを読む

最終回までの感想ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

キース・へリングやバスキアが生きた時代

2019.01.03記


原作未読


書店で平積みされてたり、学校で女子が話題に挙げてたような挙げてないような。20年以上前の記憶です。
タイトルだけは知っていて中身がどんなか知らないものの、吉田秋生先生でノイタミナでという話題性に食いついてみました。

全24話2クール作品です。
舞台はアメリカN.Y。若くしてストリートギャングのボスであるアッシュ・リンクス(♂)は容姿端麗・頭脳明晰・殺人スキルも無問題の完璧超人。イラクで消息を絶った兄が残した「BANANA FISH」という単語を追って動き始める。
同じ頃、カメラマン助手として日本からやって来た青年奥村英二がひょんなことからアッシュと出会い、BANANA FISHを巡るいざこざに巻き込まれながら友情を育んでいく物語です。
けっこうハードなクライム・サスペンスで、コルシカマフィア、華僑の闇勢力、ストリートギャング、はたまた国家機関も出張ってきての組んずほぐれつ。諸悪の根源はBANANA FISHということになるんでしょう。

設定が設定だけに人が死ぬのはしょうがないとして、これでもかこれでもかと不運がアッシュに降りかかるのが本作の特色でしょうか。
30年前なら『おしん』、20年前なら『家なき子』、最近だと『東京喰種』の金木研ばりに過酷な試練の連続です。どうしようもない沼に嵌りこんでいるアッシュをもうこれ以上いじめないでください、となります。
このアッシュに共感できるなら作品にすっと入れると思います。
対する英二は平和ボケの権化みたいな向こうの人から見た“Tipical Japanese”を地でいく青年です。私は苦手なタイプですが、なぜか完璧超人アッシュにとっては安らぎを得られる存在。
生い立ちから歩んできた人生からまるで違う二人がなぜ共鳴し合えるか?
この友情物語を紐解くカギとなります。


私はけっこうながら見でした。
英二がまぬけというか、いや普通そんなんやったら死ぬで!の局面でけっこう素っ頓狂な行動を取ったりでイライラが募り、ストーリーに没入するのを邪魔します。
アウトローが自分に無いものを求めて無垢な存在に惹かれるというモチーフはよくあるため、逆側の無垢な存在がどうアウトローにシンパシーを感じるかの部分で弱い気がしました。

『だから二人は惹かれ合うのね』

ここがもっと欲しかったかな。男同士、女同士、男女でもそれは変わらないと思います。
クライム・サスペンスと友情物語がリンクする作風の中で、前者がなかなか面白いのは事実なものの、後者がしっくりこないと早々に“腐”認定してとりわけ男性視聴者が離脱してもおかしくないでしょう。
逆に両者がかちっとはまるとめちゃくちゃ面白く感じそうです。私はその一歩手前でした。

とはいえ完走はできました。佳作の域にはあると思います。

※メモ//石塚運昇氏遺作



■余談 
地味に良かったのがN.Yの雰囲気。
1985~1994年連載の原作でベトナム戦争帰りの設定だったのがアニメではイラクだったり、スマホがあったりと現代に合わせた調整はしょうがないとしても、ベースとなったであろう1980年代前半の超凶悪な街N.Yの雰囲気がよく出てたのは良かったです。
今と違って観光客が地下鉄に乗るなんてご法度もいいところで、昼間でもサウスブロンクスを歩けるわけがなく、例えばタイムズスクエア近辺のホテルから地下鉄でヤンキースの試合を観戦しに行くことは「死にたいの?」という世界。・・・だったらしい。なにぶんこの時期ガキンチョだったので見聞きした話です。
一方でアートやファッションはとても魅力的だったり。キース・へリングやバスキア。元は落書きの“グラフィティ”は画集を買ったこともあるし、ヒップホップも発祥はこの頃のN.Y。自分がはまったのはちょっと後の東と西でドンパチしてた頃ですが、私には興味惹かれる場所なり時代だったりします。

作中でも地下鉄でドンパチ普通にやるし、建設中ビルや廃墟などいたるところで銃声が響きます。このやさぐれ感はたまんなかったです。

リアルのN.Yで初の黒人市長が出て警官増員したのが1989年。ジュリアーニの登場が1994年。治安は急速に改善してきました。
私の初N.Yが2001年だったのでその頃はもう快適に過ごせましたね。

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やっぱり、あんな危ないエリアだったりストリートの悪がきがたむろするところを無警戒でほっつき回る英二って“なんだかなぁ”と思う私でした。


■余談2 ※最終回ネタバレ有
国民的愛唱歌『とんぼ』言わずと知れた長渕剛の名曲ですが、元は本人出演ドラマ「とんぼ」の主題歌です。
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2019.06.02追記
《配点を修正》

投稿 : 2025/03/01
♥ : 53

Jacks さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

二人が紡ぐ絆

街の中に紛れ込んだ男。その男の名は誰も知らない。彼は殺しと仲間の為に生き、そして自分の為に戦う。だが、それだけではない。
復讐、償い、親友。これらは彼にとって大きな鍵となっている。特に親友...もう一人の少年は彼を慕っている。二人は互いに強い絆で結ばれた間柄なのだ。
もしその少年と別れてしまったら、彼はどうなると思う?怒りと悲しみ。あらゆる感情に左右され、成すべき事を見失ってしまう。その可能性がある。
出逢いは難しそうで簡単にできるが、別れはすぐにやってくる。死が二人を分かつまで、彼は足掻く。たとえどのような目に遭っても。
彼がその親友と仲間達を大事にする引き金となったのは、彼自身のモットーだ。同時に彼を取り巻く多くの陰謀と黒幕が関与している。
果たして彼は突き付けられた現実を輝かしい未来へと変えることができるのか?それとも、このまま堕ちていくのか...

舞台はアメリカ。本作の主人公であるアッシュ・リンクスはギャングのボス。彼は自らの手を汚してまで今の地位にのし上がってきました。
裏社会という名の犯罪行為は頻繁に起こり、その中でアッシュは生きています。頼れるのは自分の力と仲間達との協同です。特にショーターはアッシュにとってかけがえのない存在。
そして訳あって日本から来た奥村英二(おくむらえいじ)もアッシュの仲間の一人。彼らは次第にお互いを大切に思いやるようになります。
アッシュの本心はこの闘争を一刻も早く終結させ、英二達と一緒に平和で幸せな日々を過ごす事でしょう。それがアッシュにとって非常に望ましいと僕は思っています。
しかし、それを邪魔するのはゴルティネを始めとした極悪非道な連中。アッシュは何度も苦渋を味わい、拷問に近い罰を受け、そして時には利用されることになります。
それでもアッシュは諦めません。何故なら、彼には確固とした信念があります。目の前の敵を躊躇なく殺す。それが強き者の使命であり、宿命です。

本作の魅力は何と言っても非常に作り込まれた登場人物と世界観。MAPPAの美麗で安定的な作画も相まって、鮮明に描かれています。
アッシュは基本的にクールで頭脳明晰。自分が認めた人間を受け入れる寛容さも兼ね備えています。とにかく渋いですね。
英二は世話焼きで心優しい少年。アッシュを友人としても仲間としても意識していて、そこに好感が持てます。
他にも李月龍(リー・ユエルン)という後々のエピソードに登場するキャラもいますが、彼もまた魅力的です。
個人的にシン・スウ・リンも好きですね。声と容姿が僕のタイプだからでしょうか。良い意味で威勢のある好青年です。

僕は原作を読んでいませんが、吉田秋生(よしだあきみ)さんの類まれなエッセンスとストーリーテリングが本作を絶妙に味付けしています。
利口で筋の通った会話の数々、予想の斜め上を行く流れ、スリル満載の怒涛の展開。これでもかというぐらいバラエティに富んでいて、視聴者を飽きさせません。
少女漫画らしからぬハードボイルドな作風が本作の特徴ですが、随所に挟まれる意味深なシーンや柔らかな絵柄が実に優秀です。そこに少女漫画らしさを感じます。
台詞回しも海外ドラマのようなカッコよさですね。現代版ゴッドファーザーと言うべきでしょうか。マフィアものが好きな方はハマること間違いなしです。
比率としては男性キャラが圧倒的に多く、女性キャラは申し訳程度でしか出演しません。そこに好みは分かれるでしょうが、僕は気に入っています。

OPとEDは素晴らしいの一言です。1クール目のOPはこれから壮大な物語が始まる予感を匂わせ、EDはアッシュの葛藤が精巧に描かれています。2クール目も同様です。
Survive Said The Prophetの記念すべき初テレビアニメのタイアップでもあります。歌詞とメロディが本作に合いすぎです。そしてカッコよすぎる。
僕は本作がきっかけで、このバンドのファンになりました。僕の好きな音楽はロックとメタルなので、相性はバッチリですね。
King Gnuも本作のおかげで僕は彼らのファンになりました。ミクスチャーとは思えないほど本作に合った曲調に天晴れです。
声優陣の演技も完璧で、キャラにピッタリです。特にアッシュ!彼の魅力が更に増したのは言うまでもないでしょう。

生々しくて胸が痛くなるようなシーンが多い。これは話の展開上仕方がないかもしれませんが、確実に人を選びます。

人間は窮地に陥っても必ず救いはあります。それを改めて実感させられたアニメがBANANA FISHです。
本作は決して万人向けではありません。遥か彼方の程遠い位置です。それぐらいリアリティがあります。
ですが、僕はこの作品を多くの人々に推したい。理由は単に面白いだけでなく、身近にいる大切な人達のありがたみを再び知ってほしいからです。
僕はアッシュと英二が羨ましいです。二人の関係性は僕と実兄に似ています。それだけ本作に感情移入しています。
原作と同様に後世に語り継がれてほしい名作です。僕は明らかに過小評価だと思っています。もっと観られてもらいたいです。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 1

92.8 9 シリアスで仲間なアニメランキング9位
約束のネバーランド(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1136)
5496人が棚に入れました
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは親がいない子ども達が住むところ。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

声優・キャラクター
諸星すみれ、内田真礼、伊瀬茉莉也、甲斐田裕子、藤田奈央、植木慎英、Lynn、河野ひより、石上静香、茅野愛衣、日野まり、森優子、小澤亜李
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

心臓バクバク

ネタバレレビューを読むびっくりした。鬼ごっこは遊びでしかしていなかったのに、急に命をかけるはめになるのはしんどそう。ネタバレレビューを読むノーマン天才すぎ。ネタバレレビューを読むでも、レイも中々策士。ネタバレレビューを読む

原作未読だから演出と相まっていちいち心臓に悪い。ドキドキしながら見てた。期待以上の面白さだった。
クローネ悪い奴とばかり思ってたけど、可哀想。ネタバレレビューを読むイザベラも賢いし、強い。大人にパワーは勝てん。ネタバレレビューを読む

2期も見るぞ。

OP
Touch off 歌 UVERworld
UVERworldって結構アニソン歌ってらっしゃる。これからもお願いします。
ED
絶体絶命 歌 Cö shu Nie
Lamp 歌 Cö shu Nie
くしゅにえと読むらしい。知らなかった。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
突然終わりを告げた、グレイス=フィールドハウスの幸せな日常。ハウスは農園。子どもたちは、鬼に飼われる食用人間。大好きだったママは子どもたちの監視役。「これ以上、家族が死ぬのは嫌だ…!」そう願ったエマ達は、日常に潜んでいたあらゆる意図を解き明かしていく。鬼vs子ども、命をかけた脱獄計画が始まる

EPISODE.01 121045
グレイス=フィールドハウスは親の居ない子供たちが住むところ。血の繋がりはなくても、ママと38人の兄弟はささやかながら幸せな日々を送っている。11歳のエマ・ノーマン・レイはハウスの年長者であり、毎朝のテストでそろって満点をとる優秀さをほこる。 ある夜、里親のもとへ旅立つコニーを見送った子供たちだが、忘れ物に気付いたエマとノーマンは近づくことが禁じられている門へ向かう。そこで2人は衝撃の真実を目撃する---

EPISODE.02 131045
子供たちは鬼に食べられるために育てられている。大好きなハウスは農園。優しかったママは敵。ハウスに隠された真実を知ったエマとノーマンは、脱獄を計画する。だが、イザベラはコニー出荷の夜に子供2人が門に来たことに気付いているようで……。

EPISODE.03 181045
新たな大人、シスター・クローネが現れ、監視の目が増えたハウス。レイも加わり3人で脱獄の方法を模索するなか、エマは自分たちの身体に埋められている発信器の場所を特定する。そして全員での脱獄に向けた訓練のため、全力の「鬼ごっこ」を始めるが、そこにクローネが鬼役として参加する。

EPISODE.04 291045
子供たちの中に内通者がいる。それは誰なのか、兄弟の動向を気にするエマたち。内通者を特定するため、ノーマンはあることを仕掛ける。一方で、外に出てからのことを考え、ドンとギルダには事情を話すことにする。残酷すぎる真実。そのすべてをありのまま話すことはできなかったものの、新たな協力者2人を引き入れることに成功し、また脱獄計画は進んだと思われたのだが……?

EPISODE.05 301045
内通者がレイであることを突き止めたノーマンは、二重スパイになるよう提案する。レイは脱獄の準備をするために自ら志願して内通者になったことを明かし、全員での脱獄を諦めること、そのためにエマを騙すことを協力の条件とする。翌日、レイが内通者だったことを知り、改めて全員での脱獄を決意するエマ。そしてイザベラの隠し部屋を見つけたことを報告するが、ドンとギルダはエマ達には告げずその部屋に侵入しようとする。

EPISODE.06 311045
ウィリアム・ミネルヴァという人物から贈られた本にはモールス符号で子供たちへのメッセージが隠されていた。ハウスの外に味方がいるかもしれないと希望を持つエマたち。一方、イザベラの隠し部屋に侵入成功したドンとギルダは、エマたちのついた嘘に気付いてしまう。今度こそ真実を語った彼らに怒りをぶつけるドンだったが、自らの無力さを嘆くその姿に、エマは兄弟を信じようと思い直す。しかし翌日、そのやりとりを見ていたクローネが手を組むことを持ちかけてきて……?

EPISODE.07 011145
イザベラからママの座を奪いたいという目的とともに、ハウスの管理システムについてクローネから聞かされたエマたちは、彼女と手を組むことにする。その夜、情報収集のためクローネの部屋を訪れたエマとノーマンだったが、逆に発信器の場所や壊し方に気付いていたことを知られてしまう。子供たちの脱獄計画を本部に訴えるための証拠として、発信器を壊す道具を探すクローネだったが、そんなクローネにイザベラは本部からの通達を突きつける。

EPISODE.08 021145
イザベラに見送られたクローネは、グランマに彼女のミスを訴える。しかしグランマはそのことを全く意に介さず、クローネは鬼に殺されてしまう。その日の午後、エマとノーマンを塀の外の下見へと向かわせたレイは、偽の情報を流しイザベラの注意をひこうとするが、それに気付いていたイザベラはレイを部屋に閉じ込めてしまう。そしてエマとノーマンに対峙したイザベラは、ノーマンの出荷が明日に決まったことを告げるのだった---

EPISODE.09 031145
ノーマンの出荷を阻止するため、逃げたふりをしてハウスの敷地内に潜伏するよう提案するエマとレイ。自分が逃げることでエマたちの脱獄が失敗してしまうと拒否するノーマンだったが、二人の必死の説得を受け入れる。 出荷当日である翌日、逃げるために塀へと向かったはずのノーマンだったが、計画に反して夕方にはハウスに戻ってきてしまった。戻ってきたノーマンから明かされた真実に、エマとレイは驚愕する。

EPISODE.10 130146
ノーマンが塀の上から見た景色によって農園全体の構造が明らかになった。 しかし彼は、自分は逃げることはしないと出荷の覚悟を決めていた。必死で引き止めるエマとレイだったが、ノーマンはトランクに糸電話だけを入れて旅立ってしまう。 ノーマンを失い絶望するエマとレイ。遂に脱獄計画を諦めたかに見えたが……?

EPISODE.11 140146
諦めたふりをしながら、脱獄の準備を進めていたエマとレイ。レイは出荷前夜、用意していた道具で火事を起こし、その隙に逃げ出すことを提案するが、それはレイ自身を火の中に残すことまでも組み込んだ計画だった。しかしすんでのところでそれを阻止したエマは、レイの行動を予期していたノーマンからの手紙のこと、そしてハウスの子供たちと進めてきた準備のことを明かすのだった。イザベラを出し抜き、炎に包まれるハウスを背に塀に向かうエマたち。脱獄は成功するのか---!

EPISODE.12 150146
必ず迎えに来ると約束し、4歳以下の子供たちを残していくことを決意したエマ。そして5歳以上の子供たちは訓練の成果を発揮し、ぞくぞくと崖を渡っていく。一方イザベラは本部に通報し脱獄を阻止しようとするが、崖の向こうにいるエマたちを目にし、ついに追うことを諦める。自分もかつてハウスで育った子供であったイザベラは、遠ざかっていく子供たちの背中を静かに見送るのだった---。脱獄が成功し崖を渡ったエマたちは対岸の森を駆ける。自由を手にした喜びとこれから生きていくことへの決意を胸にしたエマが森を抜けると、そこには彼らを祝福するような朝陽が輝いていた。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生きていくんだ それでいいんだ

それは田園 こちらは農園 ・・・ふっ

・・・あ、ちょっと待って、ネタバレレビューを読むな全12話。


原作も未読であれば、ジャンプももう何年も読んでませんね。週刊少年ジャンプの人気連載作品ということで、子供とTV前で待機。
第1話を観終えて彼らは静かに去っていきました。お子様と一緒に視聴するにはご注意ください。我が家でR12指定となった “ほんとに少年向けなんかいな?” な世界観です。


いやぁ毎週面白かったですね。なにせ間髪入れずもう一周しましたから。
導入良し→つなぎも良し→締め最高、、、と1話1話退屈せず、連載継続中ながら12話の尺で綺麗にまとめたことも好感です。結末を知って価値に気づきがちな序盤~中盤を面白く仕上げてもらってほんとにありがとう。2018年冬期の作品群の中でもトップクラスの出来でありました。
続きのある物語に対し早々に2期が決まったことで、今後の楽しみが一つ増えた幸福感もあります。


幕明けの舞台はグレイスフィールド(GF)ハウスと呼ばれる孤児院から。ママ・イザベラのもとで上は11歳までの子供たち30余名が一緒に暮らしてました。
ロケーションは大草原の小さな家。孤児院と聞けばあしながおじさんや若草物語のようなものを事前には想像してました。違うんだけどね。
そこの子供たちのうちエマ(CV諸星すみれ)、ノーマン(CV内田真礼)、レイ(CV伊瀬茉莉也)の3人が物語の主役。・・・それと彼らのみならずハウスの子供たち全員が主役の物語だったのでは?と思えるお話。
6歳から12歳までの間に里子に出されるとママから聞かされている子供たち。うち一人コニーとのお別れの日。別れを済ませた後、ぬいぐるみを忘れてることに気づいたエマとノーマンがコニーに届けようと後を追って。。。

そこから物語は一転。第1話ラストから最終12話までノンストップな子供と大人の心理戦?サスペンス?スリラー?またはホラー?が展開されます。
詳しくは本編で。農園の意味は早々にわかりますので、そこからハラハラドキドキを楽しみましょう。私的今期(2019年冬)のベストでした。


以下、思ったことを五月雨に。※ネタバレ

■ホラーやスリラーではなく心理戦でした
猟奇的な世界観で色濃く印象的だったのは、エマら子供たちとママ・イザベラ(CV甲斐田裕子)、シスター・クローネ(CV藤田奈央)の大人らとの駆け引きです。この腹の探り合いに集中できたのは不要なホラー演出を削いだからなんじゃないかと思ってます。
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■絶望からの分岐
絶望を知った後にどう分岐していったか?の対比が好きです。
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■イザベラ
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■声優さんの演技
あらためてやっぱり声優さん凄いな~と思いました。
ノーマン役の内田真礼さん。ギルダ役のLynnさん。演技の幅って無限に広がるんですね。
それと短いセリフに込められ感情の豊かさでしょうか。※特定シーンのため閉じます。

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次が気になる展開、裏をかいてまたその裏をかいての緊張感の続く化かし合い。
その根底で「絶望」との向き合い方で道の別れた3人に強いメッセージ性も感じました。
OPEDも作品に合った良いチョイスですね。


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きちんと謎や伏線は残したまま2期へと繋がるわけですが、もやっとした感情は無く、終わり方含めなんともすっきりした全12話でした。


それにしても、、、
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視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

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2019.09.17追記
《配点を修正》 +0.1

その後他のレビュアーさんとのやりとりでもやっとしたとこが解消しました。あざまーす!
2期前提ではあるものの、そこへの繋ぎ方と一作品としてのまとまり具合に嫌みがないこと。他の作品とのバランスを考慮し加点しておきます。



2019.04.13 初稿
2019.09.17 追記/配点修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 83

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

抗え。この世界の運命に。

この作品の原作漫画は未読です。
最初の視聴の理由はノイタミナ作品だったから…
ですが気が付いてみると2019年冬アニメの中でもトップクラスの面白さだったと思います。

母と慕う彼女は親ではない。
共に暮らす彼らは兄弟ではない。
グレイス・フィールドハウスは、親の居ない子どもたちが住むところ。
血の繋がりはなくても、ママと38人の兄妹が幸せな毎日をすごす、かけがえのない家。
しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

公式HPのintroductionを引用させて頂きました。
本当は2ページに渡ってこの作品の概要が記されているのですが、2ページ目はネタバレ要素を含むので1ページ目の紹介にとどめておきます。

レビューのタイトルは公式HPのトップページに記載されている文言なので、きっとキャッチコピーなんだと思います。
このキャッチコピーとintroductionを踏まえると、何等かの事情でこれまでの幸せが無くなってしまう事に対して38人の兄妹が運命に抗おうとする物語…と読むことができます。

言葉を額面通りに受け取ると物事の本質に辿り着けない…そんなミスリードが含まれています。
これもアニメ本編を盛り上げる作り手の配慮なんだと思いますけれど…

確かに、子供たちが背負った運命は過酷という台詞が陳腐に感じるほど、絶望にまみれています。
でも、その絶望は昨日今日に始まった話じゃないとしたら…?
でもXデーは何の前触れもなく突然訪れるんです。

誰もが信じて疑わなかった…
里子としてこのハウスを出たら幸せになれるんだと…
だから手紙の返事が来ないのも幸せ過ぎる日々を過ごしているからだと…
それは本作品の主人公で、ハウス最年長の一人であるエマも一緒…

このハウスには最年長者…11歳の子どもが3人住んでいます。
抜群の運動神経と高い学習能力を持ったムードメーカーのエマ(CV:諸星すみれさん)
優れた分析力と冷静な判断力を備えたハウス1の天才のノーマン(CV:まややん)
ハウスの子どもたちの中で唯一ノーマンと渡り合える知恵者のレイ(CV:伊瀬茉莉也さん)
この3人の学習能力は高く、毎日のテストで度々フルスコアを叩き出している逸材です。

ハウスから里子に出されるのは年功序列という訳ではありません。
もし、年功序列だったら導き出される結末は全く異なっていたと思います。
その日はコニーが里子に出る日でした。
可愛い服でおめかしして、肌身離さず持っている兎のぬいぐるみ…リトルバーニーを抱きしめて明るくみんなとお別れの挨拶を交わしています。

そりゃそうです…
これからのコニーの人生は幸せで満ち溢れているのですから…
きっとこれからの期待で小さな胸を膨らませていたからなのか、コニーはリトルバーニーを忘れてママと一緒にハウスを出て行ってしまったんです。

いつも肌身離さず持っていた大切なぬいぐるみです。
追いかけて届けたいと普通思いますよね。
きっとこれがなきゃ、コニーが困ることもあると思うから…
エマとノーマンが走ってぬいぐるみを届けようとして偶然目にしたのは衝撃の事実…
思えばこれが運命に抗おうと決意した起点…
そしてここから様相が一変しながら物語が動いていきます。

エマたちはフルスコアを叩き出しているとはいえ未だ11歳。
我々の世界では小学5年生という年端のいかない子どもたちでしかありません。
そんな子どもだけの集団において、大人の存在は一際大きいと言えます。
事実、38人もの子どもの面倒を見ているママの存在は絶大でしたから…

でもママは大人…というだけではありません。
頭が切れ、とても慎重…やること全てにおいてソツがなく決して手を抜かない…
加えて幼い子どもたちはママに対して全幅の信頼を置いていますから…
しかもこのハウスがどこにあるか…それすら子どもたちは知らないんです。

この様な四面楚歌の中で、子どもたちはどのような一手を打ってくるのか…
辿り着いた答えは「奇跡の綱渡り」みたいでしたけれど…
正に「神の一手」と言っても過言ではありません。

ここで大切なのは、そこに至るプロセスです。
子どもたちは何を乗り越えてその思考に至ったのか…
勇気、優しさ、信頼に厳しさ…どれかが一つ欠けても神の一手には至らなかったでしょう。

物語ラストのママの顔が印象的です。
ママだってハウス育ち…
幼い頃に思い願ったことに接点の無い筈がありません。
そこに立ちすくんでいたのが幼い頃のママ一人じゃなかったら…
なんて考えてしまいますけれどね^^;
感覚の全てを注ぎ込んで視聴できる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、UVERworldさんの「Touch off」
エンディングテーマは、Cö shu Nieさんの「絶体絶命」と「Lamp」
どの曲も痺れ要素満載なんですけど…
今期のアニソンBEST10のどこまで上位に食い込むかが楽しみです。

1クール全12話の物語でした。
性別・年齢関係なく堪能できる作品だと思います。
でも物語は一つとても大きく大事な伏線を残していますよね。
来年放送される続編でその伏線がどこまで明らかになるのか、正直気になって仕方ありません。
原作を…とも思いましたが、続編の視聴に余計な雑念を入れたくないので我慢…
と思っていたら、いつの間にか我が家に原作全巻揃っているじゃありませんか!
直ぐ手に取れる場所に無いから我慢できると思っていたのに…
まぁ、これも試練なんでしょうね^^;
続編の放送を超楽しみにしています!

だから願わくば原作により忠実であって欲しいと思いますし、極力端折ることなく描き切って欲しいと願っています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 36

88.5 10 シリアスで仲間なアニメランキング10位
盾の勇者の成り上がり(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1187)
5581人が棚に入れました
図書館で出会った一冊の本。そこから勇者として異世界に召喚されてしまった主人公・岩谷尚文。盾を使う能力を持った彼は、陰謀と裏切りに会い、異世界ですべてを失ってしまう。どん底からの成り上がりを描いたヒロイック・ファンタジー!

声優・キャラクター
石川界人、瀬戸麻沙美、日高里菜、松岡禎丞、高橋信、山谷祥生
ネタバレ

フィーロたんlove さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

大人向け名作童話 人間臭い主人公の魅力が光る

総評

バトルシーンを除けば大人向けの童話です。
本編「盾の勇者の成り上がり」、外伝「槍の勇者のやり直し」
を通して読むと、「モモ」、「星の王子様」、「百万回生きた猫」
などに通ずるものがあると感じました。

ただ、大人向けです
この作品は忍耐強さ、誠実さ、気高さ、美しさ、愚かさ、醜さなど
人間の有する善悪両面を真っ向から描いています。

ですのでストレス耐性が少なく、理解力が浅く物事を表層的にしか
捉えられない中学生以下(あくまで一般的基準です)の方にはお勧
めしません。

22話感想
ネタバレレビューを読む

21話感想

綺麗に収まったと思います 
これぞアニメ版というとこでしょうか
特に言うべきことはありません

あと先週の声優さんの特番見ました
ねんどろいど可愛いです
フィーロの出来が良ければ買おうかな

番組を見ていて声優さん、スタッフの方、監督さん、
スポンサーさんなど、この作品がたくさんの大人の
心を動かし、このアニメが出来たことが感じられ
ました




20話感想
雑魚ボス戦での無理やりな盛り上げ方が気になりますね
ネタバレレビューを読む

 

*********
19話感想
尺を合わせるためか残念な展開に
ネタバレレビューを読む

************************
18話感想
ネタバレレビューを読む
かなりWEB(なろう)版と異なるので、コミックス13巻まで
読んでしまいました。読んでわかりましたが、アニメ版は
コミックス版とも若干異なるのですね。脚本演出の方がセリフ
や話をうまくまとめていることがわかりました。
本作品においてバトルはストーリーをうまく転がしていくため
の手段というかつなぎなので、今のようなあっさり目で丁度
よいと思います。あくまで本作品の魅力はストーリーと登場
人物なので。


************************
17話感想
ネタバレレビューを読む
いろいろ重要な情報が開示された回でした

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16話感想
ネタバレレビューを読む
だいぶロリ色が強くなってきて、胃もたれ気味になってきましたが
最後まで視聴します
*********************************

15話感想
ネタバレレビューを読む

改めて感じた本作品の美点は
①キャラが立ってる 
②伏線の撒き方と回収の仕方が天才的
③亜人、魔物が可愛い 動物好きには高評価
④OP(新しい方)が素晴らしい
  雨の中の物憂げな表情の登場人物達
  この時期のストーリー展開にぴったりです
  特にモトヤスの悲しげな表情にぐっときます
  ところで鎌をもってた人は誰だろう
  楽しみにしておきます
⑤挿入曲がすごくあっている
⑥作画が丁寧で素晴らしい
⑦ストーリー展開演出に手抜きがなくて嬉しい

全体的にスピーディーな展開や爽快感は少ないですが、じわじわ来る
叙述的展開がたまりません。違うと思うんですけど、作者は女性なの
かな。

まあ中二病主人公、お手軽俺最強主人公、暑苦しいまでの絆押し付け主人公の作品や、ハーレム作品、主人公はまあいいけど展開が単調な作品などゴミ作品が多い昨今では、希少な本格的なアニメだと思います。


*******************************************

物語設定、テーマ設定、キャラ設定だけで言えば最高傑作
進撃の巨人などのTOP作品よりも群を抜いていると思います

WEB版を通読した限りでは「モモ」とか「星の王子様」とか
「百万回生きた猫」とか童話、寓話に通じるものがあり一貫性を
感じますアニメ版を見ていまいちと感じる方は是非WEB版を通読し
てみることをお薦めします

主人公が逆境を乗り越えて成長していくというスタイルは程度の
差こそあれそこそこあります。しかしこの作品は迫害という程度の
強いものなのでストレス耐性があまり備わっていない若年層には
物語前半は苦痛になるかもしれませんね。そういう意味では大人
向けアニメかもしれません

アニメでもすでに憤怒の盾が出た時点で勇者の中では一番強くなって
しまったのでこれからは比較的楽に視聴できると思います。

ラフタリアとの関係は、「ゼロから始める異世界生活」のレムを
彷彿とさせますね リゼロも秀作だったと思います

槍のやりなおしを読んで、私もフィーロたんloveになってしまい
ましたですぞ

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
ネタバレ

とろろ昆布禿莉緒 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

序盤期待したのに

『盾の勇者の成り上がり』を視聴した感想は面白い。
けど、もっと面白くなっただろうし勿体無い。

良い点
1.序盤の絶望感
ネタバレレビューを読む
2.尚文の戦い方
ネタバレレビューを読む
3.ラフタリアが可愛い
ネタバレレビューを読む

悪い点
1登場人物の知能指数が低い
ネタバレレビューを読む
2.アニメ中盤からのぬるい雰囲気
ネタバレレビューを読む
3.断罪後の数話
ネタバレレビューを読む

序盤でかなり期待しただけあって、本当に残念な作品です。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 2
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.8

最高のリアルが向こうから会いに来ない

4話までの感想ネタバレレビューを読む

19話までの感想ネタバレレビューを読む

21話までの感想ネタバレレビューを読む

23話までの感想ネタバレレビューを読む

25話までの感想ネタバレレビューを読む

総評ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

85.0 11 シリアスで仲間なアニメランキング11位
ダーリン・イン・ザ・フランキス(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1083)
4741人が棚に入れました
遠い未来。人類が荒廃した地上で生き抜くために作り上げた巨大移動要塞都市では、名前のないコドモたちが戦うことだけを教え込まれながら、毎日を過ごしていた。コドモたちの1人であるヒロは、角が生えた謎の少女ゼロツーとの出会いを機に彼女のパートナーとなり、命を懸けた戦いに身を投じることとなる。

声優・キャラクター
上村祐翔、戸松遥、梅原裕一郎、市ノ瀬加那、田村睦心、山下七海、後藤ヒロキ、早見沙織、市川蒼、石上静香、小西克幸、井上麻里奈、堀内賢雄
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【総評】 ストーリーよりも予想や考察で楽しむアニメ

TRIGGERとA-1 Picturesが組んでロボアニメを作ったらこうなるんじゃないかって感じのアニメ。


第1話~第4話 一区切りしたのでレビューしてみた
ネタバレレビューを読む

第5話~第8話 ロボなしのほうが面白かったかも
ネタバレレビューを読む

第9話~第13話 予想通り
ネタバレレビューを読む

第14話~第16話 謎が多すぎる
ネタバレレビューを読む

第17話 556+214=?
ネタバレレビューを読む

色々予想してみた
ネタバレレビューを読む

第18話 痛ッ、が伏線だろう
ネタバレレビューを読む

計算式を考えてみた(196-015=?)
ネタバレレビューを読む

色々予想してみた2
ネタバレレビューを読む

第19話 太い眉毛が伏線か……?
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】遠い未来について
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】謎を解く鍵はミツバチか?
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】コドモは遠い親戚か?
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】予想が難しい三つの謎
ネタバレレビューを読む

第20話 古典回帰に意表を突かれた
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】OPの伏線回収か?
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】第21話の予想
ネタバレレビューを読む

第21話 絵本の結末はどうなるんだ?
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】今後の展開を予想してみる
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】気になる二人の結末を予想
ネタバレレビューを読む

第22話 あれって、飛べるんだ……
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】次回の展開を予想してみる
ネタバレレビューを読む

第23話 結局ラストは『パシフィック・リム』
ネタバレレビューを読む

【考察・予想】最終回を予想してみる
ネタバレレビューを読む

最終話 ほぼ予想通りの結末
ネタバレレビューを読む

【総評】 ストーリーよりも予想や考察で楽しむアニメ
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

船頭居なくて船進まず

2話までの感想ネタバレレビューを読む

余談・園芸ネタネタバレレビューを読む

6話までの感想ネタバレレビューを読む

12話までの感想ネタバレレビューを読む

16話までの感想ネタバレレビューを読む

19話までの感想ネタバレレビューを読む

21話までの感想ネタバレレビューを読む

23話までの感想・ガンダム本編でMS少女は止めろと言っただるるるろおおお!!!?(言ってない)ネタバレレビューを読む

最終回まで見てネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 23
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

少々、天元突破グレンラガンを彷彿とさせる展開

A-1 PicturesとTRIGGERの共同制作オリジナルアニメーション企画。

出会いによって一変してしまう典型的なボーイミーツガール作品であった。フランクスというロボットに男女ネタバレレビューを読むで搭乗し、叫竜と戦うというもの。比翼の鳥という表現がよく出てくる。ネタバレレビューを読む

ネタバレレビューを読むグレンラガンのよう。エヴァンゲリオンぽい所もあったような気がする。

この作品で最も印象に残っているのはネタバレレビューを読む結構、最終回は個人的に好きな展開だった。それなりにハッピーエンドでかつ、家族愛を感じられる展開で。グレンラガンを彷彿させると書いたが、やはり名残はあるが、別物として作られたと感じるので、グレンラガン見たことない人でも楽しめる。途中は単調なバトルが続くが、ネタバレレビューを読む

ミクが表情豊かで飽きさせない。一人は変顔要員必要ね。博士の懺悔やゼロツーがネタバレレビューを読むも印象的だった。ラスト4話くらいが好きであった。

OPは中島美嘉でKISS OF DEATH 艶めかしい歌声。
EDは全てXX:meというヒロインのユニット{ゼロツー(戸松遥)、イチゴ(市ノ瀬加那)、ミク(山下七海)、ココロ(早見沙織)、イクノ(石上静香)}が歌う。
トリカゴは現代のJKっぽい制服を着たヒロインが素敵。
真夏のセツナでは水着を着たヒロインがセクシー。束の間の休息という感じが溢れている。
Beautiful Worldではヒロインたちの仲良し日常生活が描かれる。
ひとり ここはゼロツー(戸松遥)のみ歌唱。ゼロツーの好きな本が絵が描かれる。出会いと別れの切ない物語。ネタバレレビューを読む
EscapeもJK風ファッションのヒロインたちがより憂いを帯びた表情。手を繋いだり、寄り添ったり。そして、たくさん並んだゼロツー。
ダーリン 作品の終わりが近づいているときに流れるので、切なくなってくる。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. 独りとヒトリ
遠い未来。 人類は荒廃した大地に、移動要塞都市“プランテーション”を建設し文明を謳歌していた。そんなプランテーションのひとつ、「セラスス」では、パラサイトたちの入隊式を翌日に控えていた。パラサイト候補の一人であるコード016「ヒロ」は、事前のテストで落第を言い渡され、失意の中にいた。 入隊式の説明会にも出ず森に入ったヒロは、奥にある泉で、見知らぬ少女が泳いでいるのを目撃する。コード002「ゼロツー」と名乗ったその少女の額からは、艶めかしい二本のツノが生えていた。

2. 繋がるということ
ヒロのことをすっかり気に入った様子のゼロツーは、13都市に残ることに。だがヒロは、ゼロツーとストレリチアに乗ったときのことをほとんど覚えていなかった。ゼロツーともう一度乗れることを証明したい。そんな思いを抱えながら、ひとり、訓練に明け暮れるヒロ。一方イチゴは、ゼロツーに、これ以上ヒロと関わるのはやめてほしいと告げる。そんなとき、ヒロの実機での起動テストが行われることになった。テストの結果次第では正式にパラサイトとして選出されると言われ、希望を抱くヒロ。そのテストでのヒロのパートナーに名乗り出たのは……。

3. 戦う人形
起動テストでの失敗のあと、気まずいヒロとイチゴ。ヒロはもう一度ゼロツーと乗られるようにナナやハチに掛け合おうとする。そんなヒロに対し、ゴローがある噂を口にする。「3回以上、ゼロツーと一緒に乗れたパートナーはいない」と。それを知りつつも、他に道はないと答えるヒロ。そんなとき、13部隊がはじめての実戦に出ることに。ただしAPE本部からは、ストレリチアの出撃は禁止とされた。「いいの? あの子たち、みんなやられちゃうよ?」そんなゼロツーの言葉を聞きながら、もどかしい気持ちでヒロが見守る中、13部隊が叫竜と遭遇して……。

4. フラップ・フラップ
先の戦いのあと、ミツルは意識を取り戻したが、肉体には大きなダメージが残った。しかもゼロツーに対して異様なほどの怯えを見せる。「パートナー殺し」という、ゼロツーに付きまとう噂。ゼロツーと一緒に乗ったパートナーは、3回目で必ず命を落とす――その噂のことは、ヒロも何度も聞いていた。フランクスに乗れなければ、いないのと同じ。しかしゼロツーと乗れば、無事では済まないかもしれない。ふたつの感情の間で揺れるヒロ。一方、ゼロツーに対してAPE本部から「13都市を出て前線に戻れ」という通達が届く。

5. キミの棘、ボクのしるし
13都市と26都市のキッシングが行われる。キッシングとは、移動要塞都市同士で接続し、マグマ燃料の受け渡しをすること。しかしそれにより、大量の叫竜を呼び寄せることになってしまう。そこで、13部隊と26部隊が共同でふたつの都市を守ることに。両都市を繋ぐメインパイプの防衛には、ヒロとゼロツーが乗るストレリチアが配置されることとなった。26部隊のコドモたちは、ゼロツーとストレリチアの名を聞いて動揺する。以前にも26部隊はゼロツーと共同作戦を行ったことがあり、その際、ゼロツーの周囲を考えない戦い方のせいで仲間を失っていた。

6. ダーリン・イン・ザ・フランクス
キッシングによるマグマ燃料の受け渡しが続く13都市と26都市。大量に押し寄せてくる叫竜を相手に、フランクス部隊による防衛作戦が始まる。26部隊が見事な連携で次々と叫竜を倒していく一方で、13部隊はうまく戦えず、経験不足を露呈してしまう。そんな戦況を見て、ストレリチアがいよいよ戦場に出る。ヒロにとっては、ゼロツーとストレリチアに乗るのはこれが3回目。圧倒的な力で次々と叫竜を倒していくが、コクピット内のヒロの肉体は限界に達しようとしていた。

7. 流星モラトリアム
13都市は最重要特別監視都市に認定される。ゼロツーとストレリチアは13部隊所属となり、ヒロがゼロツーのパートナーに正式に選出された。ゼロツーの噂に対する疑念も晴れ、13部隊のコドモたちも彼女を仲間として迎え入れる。そんな13部隊に、休暇が与えられる。はじめて見る海を前に、テンションが上がるコドモたち。つかの間の平穏な時間を満喫する。だが、海岸から少し離れた場所に、見たこともない廃墟を見つけて……。

8. 男の子×女の子
13部隊のピスティルとステイメンの間で、大ゲンカが勃発。きっかけは、叫竜との戦いの最中、男子が女子の体をやらしい目で見てしまったことだった。これに堪忍袋の緒が切れた女子たちは、男子との共同生活を拒否。男子も、女子の好きにさせてなるものかとこれに応戦する。ケンカが長引けば長引くほどお互いに意固地になり、後に引けなくなっていくコドモたち。それは一部のコドモに稀に症状として現れる『思春期』と呼ばれる状態だった。

9. トライアングル・ボム
13部隊のコドモたちに、パパからプレゼントが届く。欲しいものを事前に伝えておけば、一年に一度、パパから届けられるという風習だった。それぞれがもらったプレゼントを喜ぶ中、ゴローが髪留めを持っていることに気付くヒロ。だがそれは今回もらったものではなく、昔、イチゴに渡そうとして渡せなかったものだという。そんなとき、叫竜が襲来。戦いの最中、デルフィニウムが叫竜の体内に取り込まれてしまう。ゴローはイチゴを緊急脱出させたものの、自らはコクピット内に取り残されてしまい……。

10. 永遠の街
戦いの活躍が評価された13部隊に、勲章が与えられることになった。授与式は、13都市内で行われる。これまで自分たちが守ってきた都市の中にはじめて入れることになり、はしゃぐコドモたち。中でも、オトナになることに憧れているゾロメは、興奮しすぎて落ち着かない。授与式当日。コドモたちは13都市の市長から直々に激励の言葉を受ける。式そのものは粛々と終わり、その帰り道、ゾロメはひとりはぐれて、都市の奥深くへと迷い込んでしまう。

11. パートナーシャッフル
叫竜との戦いの最中、ミツルが『コドモ熱』にかかり、クロロフィッツは行動不能に陥る。発熱は一時的なものだったが、これまでもあまり安定していなかったイクノとのコネクト値が、実戦投入が難しくなるほどまでに低下してしまう。このままでは部隊全体の作戦行動に影響が出るおそれがあった。そこでナナが打開策として提示したのは、13部隊のコドモたちの中でパートナーを入れ替えるというものだった。

12. ガーデン/始まりの庭
13都市は、通称『ガーデン』と呼ばれるAPEの施設に立ち寄る。そこは、何百人ものコドモたちが幼少期を過ごすパラサイト育成施設であり、ヒロたちにとっても故郷と呼べる場所だった。ガーデンに隣接するラボで、種々の検査を受ける13部隊のコドモたち。ヒロは、この場所に戻っているはずの元パートナー・ナオミに今の自分のことを報告するため、禁止されているにもかかわらず、ガーデンの内部に忍び込むことに。

13. まものと王子様
ゼロツーの肉体に異変が起き始めていた。その影響で精神的にも不安定になり、これまで以上に叫竜への敵意を剥き出しにするゼロツー。パートナーであるヒロの言葉さえも届かなくなりつつあった。そんな戦いの最中、ヒロはゼロツーの意識と深く繋がり、そこから流れ込んでくる記憶を垣間見る。それは幼い頃の思い出。まだ名前もなく、言葉も喋れなかった彼女と、かつて自分は会ったことがある――ヒロはそれを思い出すのだった。

14. 罪と告白
ゼロツーのパートナーとしてフランクスに乗り続けた結果、ヒロの肉体にも大きな変調が起きていた。結果、ヒロは一時的に意識不明の状態に陥ってしまう。ヒロの変調がゼロツーによって引き起こされたものであると知ったイチゴは、ゼロツーをヒロから引き離す。APE本部からも、この状況を受けてゼロツーをAPE直属の親衛隊『9’s』所属に戻すという通達が出された。もう一度話をしたいと願うヒロとゼロツーだったが、お互いに会えない時間が続き……。

15. 比翼の鳥
ゼロツーがミストルティンから去った後、13部隊は、グランクレバスという叫竜の一大拠点を制圧する作戦に参加することとなった。この拠点を奪取できれば、叫竜との長きにわたる戦いは一気に優勢に転じる。APEにとっては重要な作戦であった。他の多くの移動要塞都市、およびそこに所属する多数のフランクス部隊も戦いに投入される。その中には9’sとともに行動するストレリチアの姿もあった。一方、パートナー不在となったヒロは、出撃する13部隊の仲間たちを見送って一人だけ13都市に残る。そこへフランクス博士が現れて……。

16. ぼくたちの日々
グランクレバスでの激しい戦いからおよそ1ヶ月。13都市は壊滅したものの、ミストルティンは奇跡的に破壊をまぬがれており、13部隊はそこでの待機を命じられていた。しかしそれ以降、オトナからの連絡は一切なく、コドモたちを監督する立場のハチとナナも接触しようとしてこない。ミストルティンでは、環境を維持する機能が不具合を起こし、これまでのような快適な暮らしはできなくなっていた。そんな状況でも、自分たちで工夫しながら日々の生活をこなす13部隊のコドモたち。その中には、仲間たちと一緒に笑うゼロツーの姿もあった。

17. 楽園
オトナから一切の連絡がない状況が続く中、ミストルティンに突然、9’sの面々がやってくる。パパから様子を見てくるように言われたという彼らの言葉に、自分たちは見捨てられたわけではなかったと安堵する13部隊のコドモたち。9’sはミストルティンでの13部隊の生活に興味があるらしく、この日は泊まっていくという。その夜、ココロがみんなに内緒で手元に持っている『手帳』が、9’sに偶然見つかってしまい……。

18. 桜の花が咲く頃に
コドモたちとの接触を避けていたハチから、久しぶりに指示が来る。次の補給船が来たらミストルティンを放棄し、13部隊はAPEの施設『トリノス』に移るという。それを聞いたヒロは、ミストルティンにいられるうちに、最後の思い出作りとしてミツルとココロの結婚式を開こうと提案する。式場やドレス、そして指輪。どれも手作りで、自分たちができる範囲で準備をしていく。ミストルティンの森の桜が満開になったその日。コドモたちだけの結婚式が始まる。

19. 人ならざるモノたち
ラマルク・クラブによる13部隊への強引な対応を知らされたフランクス博士は、それを機に、APEという組織に彼自身が招かれたときのことを思い出していた。2025年。博士がまだ、ヴェルナーと名乗っていた頃。きっかけは、クリーンかつ万能なエネルギー源『マグマ燃料』がAPEにより発掘されたことだった。そのエネルギー革新により人類は本格的に不老不死の研究に着手し、ヴェルナーもそれに参加する。しかし、2037年。地中から叫竜と呼ばれる未知の存在が突如出現したことで、人類は苦難の時代を迎えることとなった。

20. 新しい世界
数多の犠牲を出しながらも奪取に成功したグランクレバス。その地下には、スターエンティティと呼ばれる叫竜の超巨大兵器が眠っていた。ニンゲンの手でこれを起動させることができれば、叫竜との長きにわたる戦いに終止符を打つことも可能となる。が、叫竜がそれを許すはずもなく、全戦力を投入してグランクレバスに迫ろうとしていた。フランクス隊が迎え撃つ中、ヒロとゼロツーに対しラマルク・クラブ賢人から別任務が命じられる。ヒロはそんなラマルク・クラブの賢人たちを前に、この作戦が終わったらオトナと決別すると宣言する。

21. 大好きなあなたのために
コード001――叫竜の姫によって乗っ取られたストレリチア。これを鍵として、スターエンティティは叫竜の制御の元、起動してしまう。だがそんなニンゲンと叫竜の決戦の場に、突如として空から謎の存在が降り立つ。VIRMと名乗るその存在を、叫竜の姫は“侵略者”と呼び、敵意を剥き出しにする。叫竜もニンゲンも関係なく無差別に攻撃するVIRM。APEは壊滅し、コドモたちは自分がなにと戦うべきか分からなくなってしまう。一方、ストレリチアを奪われた形のゼロツーは、自身と叫竜の姫との衝撃的な因縁を博士から聞かされて……。

22. スターゲイザー
ニンゲンと叫竜の戦いは終わった。叫竜は“侵略者”であるVIRMを迎え撃つため、次々と地上を離れ宇宙へと上がっていった。その中には、誰も乗っていないはずのストレリチア・アパスも含まれていた。生き残ったコドモたちは、新たな生活を始めていた。あまりにも厳しい環境に放り出されながらも、誰に頼ることもなく懸命に生きる日々。そんな中、戦いの後で抜け殻のように虚ろになってしまったゼロツーに、ヒロは献身的に寄り添っていた。

23. ダーリン・イン・ザ・フランキス
ヒロはストレリチア・アパスに取り込まれたゼロツーとの再会を願い、他のコドモたちとともに宇宙へ旅立つ。叫竜の艦隊は、火星宙域に集結しつつあった。だがそこでは、叫竜の艦隊とVIRMによる、地上で行われていたものとは比べられないほどの大規模で激しい戦いが繰り広げられていた。一方、ミツルはココロに付き添って地上に残り、二人の問題に向き合おうとするが……。

24. わたしを離さないで
仲間たちと別れたヒロは、VIRMとの最後の決着を付けるため、ストレリチア・アパスとともに宇宙の果てを目指す。虚無にも等しい真っ暗な宇宙空間をひたすら飛び続ける――永遠にも思えるその旅路は、やがてヒロの時間の感覚すらも失わせていく。一方、地球では、イチゴたちが宇宙から戻ってきてからすでに数年が経過していた。彼らは幾多の苦労を乗り越え、ようやく平穏な日々を送れるようになっていた。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

80.6 12 シリアスで仲間なアニメランキング12位
86-エイティシックス- 第2クール(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (448)
1514人が棚に入れました
東部戦線第一戦区第一防衛戦隊、通称スピアヘッド戦隊。サンマグノリア共和国から“排除”された〈エイティシックス〉の少年少女たちで構成された彼らは、ギア-デ帝国が投入した無人兵器〈レギオン〉との過酷な戦いに身を投じていた。そして次々と数を減らしていくスピアヘッド戦隊に課せられた、成功率0%、任務期間無制限の「特別偵察任務」。それは母国からの実質上の死刑宣告であったが、リーダーのシンエイ・ノウゼン、ライデン・シュガ、セオト・リッカ、アンジュ・エマ、クレナ・ククミラの5人は、それでも前に進み続けること、戦い続けることを選択する。希望や未来を追い求めようとしたわけではない。“戦場”が、彼らにとって唯一の居場所となっていたのだから。そしてその願いは皮肉にも、知らぬ間に足を踏み入れた新天地で叶うことになるのだった。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

原作読んで総評です。私はもういいかな…原作がちょっと合いませんでした。

 原作読みました…いや、なんとか読み終えました。アニメのレビューサイトなのであまり言いませんが、体言止めと漢字熟語にカタカナルビが多くて辛くて読みこなせませんでした。戦闘シーンが何やってるかわからないし、情景描写もあまりないし、時系列を置き換えている意味がわからないし…読み終えたというか、まあ、なんとかページは最後まで頑張ってめくりました。
 これは私がこのタイプの小説を読み慣れていない、読み方が分かっていないせいだと思います。


 で、アニメについてです。この読めないラノベを画にして見せてくれた功績は大きいと思います。アニメなければ1巻の半分で諦めてます。2、3巻に関してはそのままアニメ化した感じでしょうね。やっぱりちょっと原作を更に水で薄めていた気はしますけど。これはアニメが間延びしているだけではなく、ほぼ原作がそんな感じだったということでした。

 結果的にやっぱりあのロリの王女さまの意味がわかりませんでした。シンと兄の関係をなぞっているだけだし…脳をレギオンが取り込んでいるという説明に厚みを持たせたかったということ?

 うーん。ごめんなさい。私はこのシリーズはもう関わらないかも。アニメで次のシーズンが来たらレーナちゃんが活躍するかの確認はすると思いますが…


 

以下 初回時のレビューです。

 レーナちゃんに免じてぎりぎり及第点。テーマのブレ、長すぎ、読めすぎです。

 結末はこれ以外考えられないでしょうね。そのために2クール目のストレスを耐え忍んだのでそうでなくては困ります。

 本作について構造は「君の名は。」だ、ということでいいと思います。名前も素性も知っているけど直接会った事がない。生死の狭間で相手がどうなったかわからない。そして…ということでした。

 1回目が見終わった後です。

 悪い方からいえば、1クール目の冒頭の部分の冗長な日常描写、SF設定の甘さについては印象が変わりません。
 それでも1クール目は、シンの敵とシンクロできる部分や兄との関係などがありましたし、レーナちゃん覚醒の話なので、1クール目を見終えたときは、まあ、過小評価してたけど面白い部分もあったなあという感想でした。

 そして、2クール目に入って、86というストーリーが戦争もの…それも差別された人種の決死部隊という設定が吹き飛んでしまい、昔の仲間との約束、ロリ王女等々の要素が入り込んできたと思ったら、俺TUEEEの無敵兵士、狂気の自殺願望部隊から、そして「君の名は。」になりました。
 最後のほうの大きな作戦だった、地面効果翼機もなんか出てきただけで、作戦そのものにエピソードとして関心できるところも無かったし、周辺の登場人物の動きも心情も良くわからなかったし…
 テーマも視点もブレブレだったと思います。自分は何を見させられているんだろう、という感じが常に付きまとう展開でした。
 そして、1クール目の最後から2クール目の最後のシーンは完全に予想できました。予想外があるとすれば遅すぎです。

ネタバレレビューを読む

 作画は昨今のアニメ事情からいって、悪い回、動かない回があるのは諦めてます。その点ではがんばって水準は保っていたと思いますし、良い回は良かったと思います。


 総評です。SFなのでもう1回チェックしたいところですが、2回目見るのに勇気がいります。この冗長なストーリーをまた見るのかあと思うと気が遠くなります。原作読んだ方が早いかなあ、という評価です。

 そしてテーマ性。差別問題がなくなりました。途中で平和OR約束も深掘りできませんでした。脳のつながりも謎からエピソードのネタになりました。シンたちのメンバーがもしかしたら誰か欠けるかもというドキドキも2クール目の前半で消えました。
 つまり2クールは細切れのエピソードの集合体になっていたと思います。

 ラストはもちろん良かったと思います。思いますけど、いくらなんでもそれだけかあ…という感想もあります。ただ、レーナちゃんって初めはミニスカの士官なんているかよ、とか能力低すぎだろう、とか騒いでるだけじゃん、ケーキ喰ってんじゃねえ、お前が戦場に行け、と思っていたのに、2クール目では心待ちにしていたのは、まあ、上手く乗せられたなあと思いました。そこは素直に上手く転換させたなあと思います。

 ということで、1回目の印象ですから後で何か発見があるかもしれませんが、レーナちゃんの涙に免じて及第点、だけどぎりぎりかなあ…SFだから評価は厳しめですけどね。






 17話までみました。まず、分割2クールでやったために、1クール目との物語の密度が違い過ぎるのは失敗だと思います。特殊な状況で制作の関係もあるのかもしれませんが。

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 18話。言わないようにしていましたが、被差別民族という部分、ロボットの多脚形態といい、今回の浸透作戦といい、指揮官が同乗するところといい、どうしても亡国のアキトの展開を思い出しますね。

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19話 あれだけ決死の戦闘の前振りだったのに…これだけ?

 待たされた割には…心配した作画乱れはあんまりなかったですが、人が動かないこと…まあ、いろいろ厳しいのでしょうか。

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20話です。残りは3月ですか…。

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22話です。つまり「君の名は」だったと。

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 26
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

Where Have All the Flowers Gone(花はどこへ行った?)

戦争をモチ-フにしたアニメ作品は、
これまでにイヤというほど製作されておりますし、
これからもイヤというほど製作されることは想像に難くありません。

そして、一口に『戦争アニメ』と言っても内容は千差万別、玉石混合。

んで、僕はそれら『戦争モノ』アニメを個人的に、
大きく三つに分類して視聴したり考察したりしています。
ほんとうに、あくまでも私的かつ便宜的な線引きに過ぎないのですが、
ご参考までに紹介すると以下の通りです。

 ① 戦争は悲惨だアニメ

   戦争被害だの困窮する市民だのにスポットをあて、
   ほらね、戦争ってよくないでしょ?
   みたいなことを啓蒙する、いわば『反戦』アニメ。

   言ってることは決して間違っちゃいないし、
   若い世代に伝えていかなきゃイケナイことではあるのだけれど、
   「だから?」という問いにまったく答えておらず、
   その後の利用のされ方がおおむねアレなのが玉にキズ。

 ② 戦争はニンゲンの縮図だアニメ

   戦争そのものより戦争をモチ-フとして『人間』を描くことが主題で、
   人間の『愚かさ』『傲慢さ』『業の深さ』『狂気』や、
   それに対峙する『強さ・気高さ』『絆』なんかを描くアニメ。
   (もちろん、飲み込まれていく『弱さ』も描かれたりします)

   別の言い方をするなら『戦争ドラマ』になるのかしら。

   中には、かわぐちかいじ氏作品のように、
   軍事力と平和の共生を模索する『現実秩序論』的アニメもありますが、
   社会派ということで、一応この中に入れています。

 ③ 戦争かっけえアニメ

   戦争をモチ-フにした、エンタメ特化型アクション娯楽アニメ。
   前線で戦う兵士を中心にして描かれるのがほとんどで、
    中二成分が入ってみたりみなかったり、
     萌え成分が入ってみたりみなかったり、
      ラブ成分も入ってみたりみなかったり。

   設定はかなり緻密に作られ、
   メカデザインだの演出だのにはタマシイかなり入っているものの、
   言ったりやったりしていることは昔っからだいたい一緒です。

これら①~③に「どれがエラい」という序列なんかありませんし、
もちろん、すべての作品が明確に線引きできるわけでもありません。
それぞれの要素が混じり合っていたり、
何かを足したり引いたり揉んだり伸ばしたり、
それなりの『個性』があるのが一般的なのではあるまいかと。
(なんの『個性』もない寄せ集めアニメも少なくないですが)


で、本作『86』でありますが、
先に放送された第一ク-ルと、この第二ク-ルでは、
作品の色彩が潔いほどガラッと変わっております。

第一ク-ルは②の『戦争ドラマ』的色彩が強かったのですが、
そういうのはほとんどなんもなしです。
ヒトの思惑とかがちょいちょい足を引っ張るものの、
基本的には勧善懲悪の電車道、
③の、ドキハラ楽しい『戦争かっけえアニメ』に仕上がっております。

というか、そもそも『戦争モノ』ですらなくなり、
戦争っぽいSF娯楽アクションアニメ、みたいな感じではあるまいかと。
だってさあ……ネタバレレビューを読む

というわけで本ク-ルは第一ク-ルとうってかわり、
何かを考えさせる・問いかけるような要素はほぼ皆無となっており、
登場人物や戦闘シ-ンを見てもらって
『かっけえ』『すげえ』と思っていただきたい、
そんな作品に仕上がっております。


僕的なおすすめ度はB+ぐらいの感じです。

リアルな『戦争』からは目いっぱい遠ざかっちゃいましたが、
人間の脳を取り込んで増殖する機械兵器など、
シリアスなところはシリアスで、出来のいいバトルアクションアニメかと。

  美少女が『よくわかんない敵』と戦い、
  最後は覚醒だの友情パワーだのでなんだかんだ、みたいな作品よりは、
  遥かに地に足がついた物語に仕上がっております。

  戦地に赴く若者の『覚悟の有無』みたいなものも描けているし、
  ドラマ要素的なものもそれなりに。
  戦略・戦術的なものは強引というかムリあり過ぎですが、
  リアルな戦争ぶっちぎったアクションアニメだからと割り切れば、
  けっこうドキハラしながら楽しめます。
ネタバレレビューを読む

映像はふつうにかっこいいです。
動と静、いずれのシ-ンの描写にも繊細なこだわりが感じられて良き。
無機物・有機物の質感まできれいに表現されています。
アングルにも相当こだわってて、仰角/俯角、引き/寄せの配合が絶妙。
その一つ一つにちゃんと意味があるんだ、これがまた。


キャラクターは、86のメンバーは味があるのですが、
エルンストあたりからちょっと微妙になり、
軍属のほとんどはテンプレの焼き直しがこれでもかと並びます。

フレデリカに至っては、何をかいわんや。ネタバレレビューを読む

  もちろん『そんなこと百もわかって言っている』というキャラ設定なんだけど、
  その自己矛盾を『子どもゆえ』の一言で片づけちゃうというのは、
  ドラマの構成として安すぎるのではあるまいかと。

  おなじようなチビ女帝でも
  共感という意味では『うたわれるもの偽りの仮面』のアンジュの方が、
  背負うべきものをきっちり背負っていて良き、と拙は思います。

キャラが最高に立っているのは、やっぱミリーゼかと。
第一ク-ルの最終話から、その足の置き場が一ミリもずれていません。 ネタバレレビューを読む

  ほんとそれだけ、台詞が「忘れません」しかない25秒ほどの演出で、
  彼女が自分自身に刻み付けたものの『深さ』と、
  それに向き合う覚悟の『強さ』が見事に表現されています。

  これ、絵コンテ描いたの監督の石井さんですよね?
  アニメの専門学校ではなく千葉大の理系出身という変わりダネで、
  アニメ-タあがりではなく制作進行あがり。
  しかも初のTVアニメ監督作品でこの表現力はすごい。すごすぎる。
  まじで、駆け寄って握手を求めたいところそす。


音楽は、OP・EDともエンタメ特化。
とりわけOP曲の『境界線』は(少なくとも僕の耳には)、
平和ボケした日本の若者が
アニメの内容に沿ってドラマチックになるよう歌ってみました感満載で、
一般ウケしか狙ってませんという潔さがありありと。


役者さんのお芝居は、高水準で安定。
欠点と呼べるほどの欠点がほとんど見受けられず、
ほんと安心して視聴できます。

特にミリ-ゼ役の長谷川育美さん、
はじめてのメインヒロインなのにすごくがんばっているなあ、と。
気を張ったときと緩めたときの『声の硬度』の使い分けが絶妙です。

今期だと『ぼっち』の陽キャラ喜多郁代を演っているのでわかるように、
使える音域や芝居の幅が広い役者さんです。
まだまだ若いし伸びしろもありそうで、要チェキの一人かと。
いい役引き続けられれば、大化けしそうな感じです。
頼むから『けいおん』みたくなるのだけはやめておくんなまし。

  あと、フレデリカ役の久野美咲さん。
  キャリアも実力も充分すぎるほどの方なので、
  いいかげん、こういう役どころから解放してあげたいな、と。


とにもかくにも第一ク-ルまでの路線をかなぐり捨て、
前線をガタゴト走る無骨な戦車から
テ-マパークのアトラクションに乗り換えたような作品です。
ネタバレレビューを読む
第一ク-ルを『重い・しんどい・クラい』と感じていた方は、
  「おお、やればできるじゃないか」と満足し、
逆に第一ク-ルの『重さ・しんどさ・クラさ』に惹かれていた方は、
  「う~ん……なんかペラペラでやだわ」と感じちゃう、
まさに『トンネルを抜けると雪国アニメであった。』という感じです。

  あとはもう、雪が好きか嫌いかぐらいしか分水嶺がありません。

ネタバレレビューを読む

そのことの是非は視聴者一人一人が判断すべきことで、
僕ごときがエラそうにあ~だこ~だ言うべきようなことではありません。
(好き嫌いぐらいなら言えますが、言っても詮なきことですし)

ていうか、僕的にはその焼け出されたサンマグノリアの人たちが、
『ケンポ-9条に固執して侵略されちゃった日本人』みたく見えたのですが、
それはまた別の話ですよねえ。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

卓越した演出で理想的なBMGを描く作品

世界観:8
ストーリー:9
リアリティ:7
キャラクター:7
情感:8
合計:39

<あらすじ>
あの別れから半年。軍の迎撃砲を無断使用した咎により、少佐から大尉へ降格となったレーナだったが、シンたちスピアヘッド戦隊の遺志を胸に、新たな部隊で、今も絶え間なく続く〈レギオン〉との戦いの指揮を執り続けていた。そして「特別偵察任務」のなかで、〈レギオン〉との交戦の末に戦地に倒れたシン達。深手を負いながらも意識を取り戻した先で、彼らを待ち受けていたのは……。
(公式サイトより)


第1クールから続けての視聴です。
第2クールは、ネタバレレビューを読む

評価点の推移はこんな感じ。
(12話4.3→13話4.2→18話4.0→22話4.2→23話4.6)
ほとんどの期間、優良水準から落ちてしまっていたのですが、最終2話の巻き返しはなかなかのもので、1話単位での評価点が+4ポイント(特に4点以上からの+4)となることは過去にほとんどなく(まどマギ10話だけ?)、神回と言ってよいでしょう。私はその余韻でもう1周してしまいましたし、最終話は何度見ても涙腺に響きます。1クールを見た方、あるいはまだ1クールも見ていない方に対しても、最終話を見るために、視聴をおすすめしたいくらいです。

最後の出来が良かった点について、本作は最終2話をクール中に制作が間に合わず、約3か月放送を延期したという経緯があります。これには賛否あるようですが、私は時間をかけることでより良いものができるならかけてもらって構わないと歓迎するスタンスです。同じアニメ作品が作り直されることはほとんどありませんので、時間が足りずに中途半端なものが残るよりずっと良いです。時間をかけることでのマイナスは権利者側にはあるかもしれませんが、本作が評価され、関係者が評価され作品も2期に繋がれば、結局はプラスになる面も大きいのではないでしょうか。少なくとも作品自体として制作延期の成功例になったのは間違いありませんので、制作陣が万策尽きた場合にはこのような選択肢もあることを示したのも、本作の意義ではないかと思います。

さて、第2クールの感想を掘り下げていきたく思います。
ネタバレレビューを読む

ということで、久しぶりに世界にどっぷり浸かれた作品でした。
評価点は4.4~4.7の間で彷徨いましたが、とりあえずこの評価に落ち着きました。
第2クールは前述のとおり、最終話を除けば全体的に第1クールよりも見劣りし、良作レベルなのはご留意いただきたいですが、第1クール目の重さに耐えられ、楽しめた方は最後まで視聴すべきと思います。

(参考評価:12話4.3→13話4.2→18話4.0→22話4.2→23話4.6)
(視聴2022.8)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 19

84.3 13 シリアスで仲間なアニメランキング13位
リトルバスターズ! 〜Refrain〜(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1532)
8003人が棚に入れました
深く、どこまでも深く――。
理樹の意識は暗い闇へと沈んでいった。
壮絶な事態が進行する中で、理樹は何もすることができない無力感に苛まれた。
―なぜこんなことになってしまったのだろう―理樹は自問自答し、自分の弱さを乗り越えるために現実に抗うことを決意する。
「この世界の秘密」の真意、願いに応えるために、未来を笑顔に変えるために──。

声優・キャラクター
堀江由衣、たみやすともえ、緑川光、神奈延年、織田優成、やなせなつみ、すずきけいこ、若林直美、田中涼子、河原木志穂
ネタバレ

takoaki さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

友情のリトルバスターズ!2度見てもらいたいアニメ。(2回目視聴する人のための自分なりの解説もあります)

[こんな人にオススメ!]
・リトルバスターズ1期を視聴した人
・感動したい人

[ストーリー&感想]
原作プレイ済みです。総評としては、無難な展開。といったところでしょうか。所々に不満はあるものの前期より制作側の努力が見えましたし、感動もし泣きもしました。やっぱり、リトルバスターズは最高です!
でも、この作品って1回目だと感動が伝わりづらいような気がするんですよね。自分の場合がそうでした。3回目原作をやり直してやっとこの物語のすごさに気付いて、本当の意味で泣くことが出来ました。。アニメは原作の簡略版みたいなものですが、こちらでも十分リトバスのすごさが出ているので、是非とも前期から見直してもらいたいです。(あるいは、refrainだけでも)
そして、もし、途中で断念した人は以下のネタバレ読んででも見てくださればと思います!
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以下には、1回見た人の為への自分なりの解説を書いていきます。
これを読んでさらにリトバスについて知ってもらいたいです。さらに言えば、これを踏まえてもう一度見てもらいたいです。

棗恭介
ネタバレレビューを読む

井ノ原 真人
ネタバレレビューを読む

宮沢 謙吾
ネタバレレビューを読む

古式 みゆき
ネタバレレビューを読む

能美 クドリャフカ
ネタバレレビューを読む

西園 美魚
ネタバレレビューを読む

小毬ルートは特に解説が必要がないと思うので割愛。
来々谷ルートは全ルートの中で一番重要かつ、完成度が高いと評価の良いルートですが、私には難解すぎます。誰か頼んだ。
ハルカルートも特に難しいことはないので割愛。

他に疑問のある方は、メッセージくだされば加筆します。

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第一話感想
ネタバレレビューを読む

第二話感想
ネタバレレビューを読む

第三話感想
 1話より2話が。そして、2話より3話がいいという。JCさんありがとうございます。
ネタバレレビューを読む

第四話感想
ネタバレレビューを読む

第五話感想
ネタバレレビューを読む

第六話感想
ネタバレレビューを読む

第七話感想
ネタバレレビューを読む

第八話感想
ネタバレレビューを読む

第九話感想
ネタバレレビューを読む

第十話感想
ネタバレレビューを読む


第十一話感想
ネタバレレビューを読む

第十二話感想
ネタバレレビューを読む

第十三話感想
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18
ネタバレ

ぴの@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

チーム名は…リトルバスターズだっ!!

2013年秋、放送開始。全13話。
リトバスの続編ということで、いよいよ物語の核心へと迫るみたいですね。
Key作品なので、どのように感動させられるのか期待してしまいます。

個人的には、京アニに作ってほしかったですが…

見たらレビュー更新します\(^o^)/
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めちゃくちゃOP、ED、ともに好きです。すごくうれしいですね。評価はまだまだ変えるつもりです。


感想
【第1話】「それは突然やってきた」
ネタバレレビューを読む

【第2話】「そのときも雨が降っていた」
ネタバレレビューを読む

【第3話】「ずっとここにいたかった」
ネタバレレビューを読む

【第4話】「理樹と鈴」
ネタバレレビューを読む

【第5話】「最後の課題」
ネタバレレビューを読む

【第6話】「逃亡の果てに」
ネタバレレビューを読む

【第7話】「5月13日」
ネタバレレビューを読む

【第8話】「最強の証明」
ネタバレレビューを読む

【第9話】「親友の涙(とものなみだ)」
ネタバレレビューを読む

【第10話】「そして俺は繰り返す」
ネタバレレビューを読む

【第11話】「世界の終わり」
ネタバレレビューを読む

【第12話】「お願いごとひとつ」
ネタバレレビューを読む

【第13話】「リトルバスターズ」(最終回)
ネタバレレビューを読む


全39話、リトルバスターズという物語を駆け抜けていきましたが、本当にいい話でした。いま自分は高校生ですが、こんな学校生活送れたらなみたいな…
もちろん、あり得ませんがねw
1期だけを見たときには、楽しい学校生活にkey特有の感動シーンをつけているだけとか思ってましたが、そんな自分がバカでした…
まさか1期すべてが2期の伏線になっていたとはね…w
そんなわけで2期の伏線回収は半端ないですw

この作品は、どちらかというと大人よりも若い世代に愛される作品だと思います。
大人のひとたちはCLANNADのほうが良く感じてしまうのではないでしょうか?
そんな気がしますね♪( ´▽`)
自分はどちらも大好きですが、しいていうならリトバスをとります。

リトバスはめちゃくちゃオススメできるアニメです!
1期でこれツマラナイやと切ったそこのあなた!是非2期を見てください!
たぶん8割以上の方が評価変わるでしょうw
もし、このレビューを読んでいただけてリトバス見て好きになってくれる方が1人でもいたなら幸いです。良ければメッセにて観た感想くださいなw

ではとても長い長文、失礼いたしましたm(_ _)m



円盤売上表(1期&2期)
○リトルバスターズ! 【全9巻】
巻数   初動    累計    発売日
    BD(DVD)  BD(DVD)
01巻 8,358(1,757) 9,852(*,***) 12.12.26 ※合計 11,609枚
02巻 8,280(1,768) 9,302(*,***) 13.01.30 ※合計 11,070枚
03巻 8,047(1,622) 8,975(*,***) 13.02.27 ※合計 10,597枚
04巻 7,762(1,575) 8,723(*,***) 13.03.27 ※合計 10,298枚
05巻 7,289(1,438) 8,555(*,***) 13.04.24 ※合計 *9,993枚
06巻 7,536(1,505) 8,353(*,***) 13.05.29 ※合計 *9,858枚
07巻 7,344(1,488) 8,176(*,***) 13.06.26 ※合計 *9,664枚
08巻 7,262(1,480) 8,170(*,***) 13.07.31 ※合計 *9,650枚
09巻 7,535(1,514) 8,476(*,***) 13.08.28 ※合計 *9,990枚


○リトルバスターズ!~Refrain~ 【全7巻】
巻数   初動    累計    発売日
   BD(DVD)  BD(DVD)
01巻 8,140(1,561) 9,004(*,***) 14.01.29 ※合計 10,565枚
02巻 7,666(1,440) 8,359(*,***) 14.02.26 ※合計 *9,799枚
03巻 7,406(1,380) 8,308(*,***) 14.03.26 ※合計 *9,688枚
04巻 6,732(1,246) 7,910(*,***) 14.04.23 ※合計 *9,156枚
05巻 *,***(*,***) *,***(*,***) 14.05.28 ※合計 **,***枚
06巻 *,***(*,***) *,***(*,***) 14.06.25 ※合計 **,***枚
07巻 *,***(*,***) *,***(*,***) 14.07.30 ※合計 **,***枚

投稿 : 2025/03/01
♥ : 55
ネタバレ

とろろ418 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ハードルは潜るもの?

【視聴前】ネタバレレビューを読む
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視聴中→ネタバレレビューを読む
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【視聴後】
とありえず上記の文章を読んで1ミリ単位でも期待した方に謝罪を申し上げます。(いないとは思いますが一応)
もう少し見られる作品になると思ってたのですが……。

まとめ(長文かつ駄文です)→ネタバレレビューを読む

総評としては、原作やるのが面倒なら見ても良い、と言ったところです。
前述のゲーム要素もあるので、出来れば原作プレイが良いと思いますが、何せ長いんでね。
(2013.12.29)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

76.8 14 シリアスで仲間なアニメランキング14位
91Days(ナイティーワンデイズ)(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (834)
3959人が棚に入れました
ある誕生日の晩、少年の幸せな生活は突然終わりを迎えた。マフィアの抗争により、目の前で両親と弟を殺された少年アヴィリオ。7年後――差出人不明の一通 の手紙を読み、静かに嘲笑うアヴィリオ。その手紙をきっかけに、彼はローレスの街へと舞い戻る。そして幼馴染のコルテオと再会し、ヴァネッティファミリー に密造酒を卸そうと持ちかけるのだった。

声優・キャラクター
近藤隆、江口拓也、小野大輔、斉藤壮馬、津田健次郎、西山宏太朗、中村悠一、櫻井孝宏、山路和弘
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

もっと評価されるべきアニメだけど……

映画でよく扱われてきた題材なので目新しいものができるかどうか。
すでに冒頭部分は某映画とよく似ている。
能力者が出るようなファンタジーにはならないから、その点は期待できそう。


第1話を観て、手紙の差出人を推理してみた
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第2話の最後のシーンを検証してみる
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第3話~第6話 女性キャラがいないのは夜のアニメとしては致命的だと思う
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第7話 主人公がずるがしこいのも致命的だと思う
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第7.5話 ダイジェストだったので、ここまでの不満点を書いてみた
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第8話 現時点では最終回が面白くなるとは思えない
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第9話 現れた謎の人物に不満だったけど、よく考えると納得
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91Daysというタイトルの意味がわかったかも
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第10話 なぜ、ニワトリ作戦を使わなかったのか疑問
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ロウソクは、やっぱり伏線なのだろう
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オペラの演目を予想してみる
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第11話 すべてはこの瞬間のためだったのか……
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最終回を予想してみる
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最終話 もっと評価されるべきアニメだけど……(感想と総評)
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

シンプルな復讐劇を名作に

[文量→大盛り・内容→考察系]

〈2016夏 個人内ランキング 2位〉

【総括】
近年、稀に見る硬派な作品。萌え要素は0。なのに抜群に面白い。グロい描写はあるものの、テーマが復讐劇だけに許せる。評価5にしようか悩むほど面白かった。アニオリで、1期で、ここまでキチッとまとめている作品はそう多くない。ネタバレは絶対になしで見てほしい。

とりあえず、雰囲気に合わせ、「フォア・ローゼス」をラッパ飲みしながら観てましたw アメリカの酒だし、禁酒法時代前からある古い銘柄で、禁酒法時代にも合法的に製造を続けていたレアな酒ということでw


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 34
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

洋画チックで面白い

1話視聴。
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その後の感想をざっくりと↓
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 34

87.6 15 シリアスで仲間なアニメランキング15位
灰と幻想のグリムガル(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1970)
9474人が棚に入れました
薄暗い森の中、わずか2体のゴブリンを相手に苦戦を強いられている6人の少年少女がいた。
盗賊のハルヒロ、暗黒騎士のランタ、神官のマナト、戦士のモグゾー、狩人のユメ、魔法使いのシホル。
彼らには、ほんの数日前、暗闇の中で目覚めてからの記憶しかない。
自分たちが、どうしてこの世界――『グリムガル』にいるのか、わけもわからないまま、彼らは見習い義勇兵として歩み始めた。
ここで生きるために――。

主人公・ハルヒロがある日突然迷い込んでしまった世界・グリムガルにおいて、“生きるために”過酷な環境や仲間との絆に向き合っていく様を描いた青春群像×ファンタジー作品。

声優・キャラクター
細谷佳正、吉野裕行、島﨑信長、落合福嗣、小松未可子、照井春佳、関智一、浪川大輔、安元洋貴、能登麻美子
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

【鑑賞日記・完】RPG愛、そして……ゴブリン愛に満ち満ちたファンタジーアニメ

原作ライトノベルは七巻まで購読中。

☆総評

かつて『Wizardry~ウィザードリィ~』等の古典的ロールプレイングゲームにおいては、
物語はクリエイターからプレイヤーに一方的に下賜されるものではありませんでした。
自作した様々な種族、職業のキャラクターでパーティを組み、
ヒットポイントの削り合いに一喜一憂しながら、
冒険者たちのストーリーを夢想したものでした。

その為、プレイヤーの中には過剰とも思われる妄想力を膨らませる者も現れました。
『Wiz』についても、例えばゲーム雑誌投稿コーナー「ウィザードリィ友の会」に、
俺達が考えた冒険ネタを持ち寄る猛者達が実在したのです。

単なる数字の増減に過ぎないRPGに、時間を湯水の如く投入するに止まらず、
その上、物言わぬ自作キャラ達の妄想ストーリーを爆裂させる。
さらには個々のモンスターの“人間ドラマ”まで展開する。
端から見れば正気の沙汰ではない、恐ろしくマニアックな試みw
けれど、テーブルトークRPGのコンピュータ上での再現たる、
ビデオゲームのRPGにおいて、妄想こそ王道でもあったのです。

本作はそのスピリッツの継承を存分に感じられる作品です。

正直、これがリアルな青春……だとは私はあまり思いません(苦笑)
24時間ネタ全開の暗黒騎士や、クレッシェンドゥゥゥ!な義勇兵なんて、
現実世界にはあまりいないでしょうしw

ただ、本作にはファンタジー世界に放り込まれた少年少女が、
どんなことを感じ、生きていくか……。
膨大な量の妄想とその成果たる心理描写が積み重ねられています。

その結果として普段あまり冒険に出ない視聴者の中にも、
リアルな人間ドラマという感想を抱く方がいて頂けたなら……。

昨今、進化が著しいロールプレイを重視した海外製RPG等の隆盛と併せて、
あの時、繰り広げた俺達の妄想も無駄でなかったのだなぁ……。
と、妙な感慨に耽ることができるのです。

☆声優に“芝居”をしてもらうためのアフレコ現場改革

本作のアフレコ現場では、まず監督からキャストへの方針説明等から始まり、
その時々のキャラクターの心情や、それを声で表現するため入念な打ち合わせが重ねられ、
声が当てられていったそうです。

……当たり前じゃないか?と思われるかもしれませんが、
これが当たり前じゃないのが、依然、地位向上半ばの声優業界の惨状でして……(苦笑)

基本、台本だけ渡して、一人一人、声当てて、問題なければお終い。
酷い現場になると「テキトーに声当てとけばいいよ」と投げやりな有様w

これだと、声優たちが一発でOKをもらうために、
味付けの濃い萌えイケメンキャラボイスを当てる、反射神経は発達しても、
一人の人間を“芝居”で表現する演技力の向上など望むべくもない。

こうした声優業の現状に対する監督の問題意識が、
本作の声優の“芝居”からは存分に感じることができました。
結果、二次元世界の中に人間を感じることができた。
という視聴者が出てきたのも必然だったと言えるでしょう。

6月のファンイベントでは声優陣が朗読劇を披露する演目もあるとのこと。
声優の“芝居”の力を磨く、大変素晴らしい試み。どんどんやって欲しいです。

☆(K)NoW_NAMEとフィルムスコアリングについて

本作は主題歌、挿入歌、BGMに至るまで(K)NoW_NAMEという一つのアーティスト集団に、
一括して任せる方式を選択。

さらに、あらかじめある劇伴からシーンに合わせてチョイスする
連続テレビアニメで通常とられる方法ではなく、
シーンに合わせてBGMを制作するフィルムスコアリングを採用。

一見、無思慮にフルでごり押ししているだけに思われる挿入歌も、
スタッフから場面の内容と求める音楽の方向性を(K)NoW_NAMEに伝えた上で、作曲されたもの。

そのため、例えば四話挿入歌は二番があれば五分超になりそうなバラードですが、
尺に合わせて一番からそのままラスサビに突入し、三分台にまとめられ、
反対に七話及び八話の挿入歌はアップテンポですが、五分を越えるなかなかの大作に仕上がっています。

この方式を貫くのはかなりしんどかったと思います。
事前にシーンイメージを伝えるためには、作画工程の前倒しが必要でしょうし、
その上、本作はアフレコでも丁寧に時間をかけている……。

序盤、歌だけで声がほぼ消滅したのは、この辺りの工程管理の切迫によるものでは?
という個人的な疑惑が払拭できませんw

私は気が付きませんでしたが、中盤ではキャラがホバー移動する謎作画もあったとか(苦笑)
スタッフのみなさん本当にお疲れ様でした。

音楽担当者ともコミュニケーションを密にして丁寧にアニメを製作しよう
という方向性は評価したいです。

☆声優・落合福嗣について

キャスト発表時は話題作りのネタとしか思えなかった、
三冠王の息子の主要キャラ・モグゾー役起用。

声を当てるのは上手くないですがw
善意で捉えると、濃い口のキャラボイスを提供する既存の声優とは違う、
人間モグゾーと“どーも斬”の表現を追求した結果だとも思います。

もっとも、福嗣さんも声優事務所の振るい落としを兼ねた養成課程に身を置く、
“ちゃんとした声優”のステレオタイプをなぞっていますし……。
単に新人でギャラが安かっただけとも考えられますし……。
或いは、朗読イベントでモグゾー役がリアル世界に出てきた場合、
中の人がマナト役の島﨑信長さんに匹敵するイケメンだった時の
観衆の困惑がスタッフの頭をよぎったのかもしれませんw

ちなみに原作では“若干のろいが頼りになるくま”とキャラ紹介されているモグゾー。
そう言えば、福嗣さんは今期『霊剣山』でも格闘クマ役などで出演されていましたw

男性声優もアイドル化が定番化する昨今……。
体型から違う福嗣さんには世代屈指のクマ声優として生き残る芽があるのかもしれませんw
この声優業……ただの金持ち息子の道楽では終わらないかも。そんな予感もします。


以下、鑑賞日記。途方もなく長いので折り畳みw
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 84
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

愛でることが出来なかった

【最後まで見終えて を追加】

【4話まで見て 4話Bパートが・・・】
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【5話見て 良いんだけど単調】
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【6話見て バカなの?】
ネタバレレビューを読む

【7話見て 古傷、エグってない?】
ネタバレレビューを読む

【8話見て 暗黒騎士の言うとおり】
ネタバレレビューを読む

【9話見て 愛でることが出来ない】
ネタバレレビューを読む

【10話見て 愛でれるグダグダっぷり】
ネタバレレビューを読む

【11話見て 自分の植物知識の無さ】
ネタバレレビューを読む

【12話見て 浸りにくい演出だなぁ・・・】
ネタバレレビューを読む

【最後まで見終えて 心、ここに在らず】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

異世界ファンタジーの日常と厳しさを感じられる作品

世界観:9
ストーリー:7
リアリティ:9
キャラクター:8
情感:7
合計:40

生きるって、簡単じゃない。
目が覚めると、ハルヒロは暗闇の中にいた。
ここがどこなのか、なぜここにいるのか、
そしてどこから来たのかもわからないまま。
周りには自分と同じ境遇らしき数名の男女。
彼らとともに暗闇から踏み出した先には見たことのない世界、
「グリムガル」が広がっていた……。
記憶も、お金も、特別な力も
何もない僕たちが手に入れた現実。
(公式サイトより)

いつか、コメントを頂いた中で異世界物と認識して、作画が良かったこともあり視聴してみました。物語が動き出した4話以降は、一気見に近い速さで、劇場版に特化するしかないと思っていたところ予想外のヒットでした。

異世界物では、ソードアート・オンライン、ログ・ホライズン、オーバーロード、Re:ゼロを見て来ました。今回の世界でも、主人公たちは現実世界からゲームの世界に入ってきたのではないかと推測されるシーン(ゲーム、携帯等の言葉)はありますが、記憶が失われているようで、基本的に異世界を現実と捉えた形で話が進みます。カーソルやウインドウの表示等もありません。

あにこれでの評価点があまり高くないのは、テンポが悪いという批評によるものが大きいのでしょうか。確かに物語の進展は遅めですが、それがこの作品の良さでもあって、私はほとんど気にならなかったですネタバレレビューを読む。むしろ、詰め込みすぎて急にテンポアップされていたら、不快に思ってしまったと思います。このペースで良いので、2期、3期と続いてもらうほうが嬉しいです。

不要なギャグやエログロ要素がないのも特徴(全くないわけではないですがネタバレレビューを読む)。水彩画調の幻想的な色使いの作画と、着る物を縫って使ったり、洗濯したり細かな描写に支えられた世界観、パーティーの人間関係の面倒臭さや個性、等身大の彼らそれぞれの成長を時間をかけて描くことでリアリティやキャラクターを補強しており、先にあげた他の異世界物とは一線を画しています。

端的に言えば、品が良い。恋愛要素も強くなく、それよりも信頼関係を構築するところに重点が置かれていたのが良かったです。ストーリーは重たいですが、ネタバレレビューを読む綺麗なまとめ方だったと思います。

キャラクターは、ネタバレレビューを読む

ツッコミを入れるとしたら、ネタバレレビューを読むとは思う。

ゴブリンすらろくに倒せない序盤のテンポの悪さや重さが合わない人もいるかもしれませんけど、私はお気に入りですね。これを異世界物の最初の作品として出会っていたら、他の作品をそこまで楽しめなかったと思ってしまったかも。2期も期待したいですが、原作を読みたくなりました。

(参考評価:3話4.1→4話4.2→8話4.5→9話4.6→11~12話4.8)
(2017.3視聴)

<2017.3.27追記>
とりあえず、原作の1巻を読んでみました。ライトノベルなので、文章がふにゃふにゃですが、自分がよく理解できていなかった部分が補完されて良かったです。
まず、正規軍と義勇兵の違い。モンスターの侵略に対しては正規軍が防衛をしていて、それだけではジリ貧になってしまうので、モンスターに占領された辺境を奪還する義勇兵が組織されたという話。なので、義勇兵は侵略者のような構図にならざるをえないことになります(見直したら1話でこのくだりは有りました)。
義勇兵にならない選択肢も原作は触れていて、とりあえずの生活費がない状態で、仕事を探さなければならない、それも大変という話でした。(「もし、うまく誰かに雇ってもらえたとしても、雀の涙みたいなお給料できつい雑用とか親方や主人の身の回りの世話からスタートっていうのが相場」)

あと、私がツッコミを入れたネタバレレビューを読む。原作はアニメよりもリアリティが上ですね。

一方、原作ではランタの小物感が強かったりネタバレレビューを読む、キャラ造形はアニメのほうが好きです。1巻まででパンツや洗濯の話がなかったのですが、あれはアニメオリジナルでしょうかね。

<2017.3.30追記>
原作の3巻まで読んでいます。やはり、原作のほうがリアリティは高く、等身大のハルヒロらが描かれています。しかし、アニメではそのリアリティを多少削ってでも魅せたいものがあるという意図も伝わってきて面白かったです。

メリイは、ネタバレレビューを読む

ランタは、ネタバレレビューを読む

ユメは、ネタバレレビューを読む

シホルは、ネタバレレビューを読む

デッド・スポットは、ネタバレレビューを読む

あと、チームハルヒロ以外のパーティーについても、ネタバレレビューを読む

OPもEDも気に入ってきました。OPは6話以降の水着っぽいタイツを着た絵と、少し表情が動くカットが、曲の躍動感とマッチしています。フェティシズムを想起させるシーンが結構ある作品ですが、下品なエロに落とさない姿勢は評価。EDは静止画を動かすだけという省エネ作画でしたが、曲は神回の特殊エンディングによりイメージアップしました。

他の方のレビューを見ていて、昔、私も少々かじったことのあるロードス島戦記やソードワールド(TRPG)を思い出しました。2つのサイコロを振って、「クリティカルヒット!」とかやっていたなぁ。私は自分のゲーム世界を創る方向に走ってしまったのですが、当時の遊びに欠かせなかったサイコロは、10面体、12面体、20面体なども含めてまだ押入れにしまってあります。

原作の著者も、子供の頃から沢山のRPGをやってきていて、新しい世界に没入する楽しさを表現したかったと書いていますが、この作品を読んで、私も久しぶりにその感覚を得られたように思われ、関係者の方々に感謝します。

<2017.5.17追記>
原作を読んでいましたが、最新巻(10巻)は1か月くらいかけて読んだため、ようやく現在地に辿り着きました。
以下は、原作情報を全く入れたくない方は開かないでください。ネタバレはしない形で感想を書きます。

ネタバレレビューを読む

<2020.4.30追記>
グリムガル原作、14巻で挫折してしまい(12巻ぐらいからの中弛み(というか、ネタバレレビューを読む)が酷く、ハルヒロとともに疲労蓄積してしまった感じ)、忘れていたのですが、久しぶりに原作の状況を調べたところ、最新の15巻のAmazonでの評価がとても高く、興味が再燃しました。

ただ、しばらく離れてしまったので、物語をしっかり楽しむためにアニメを1周し、原作を読み直して追い付こうと思います。

アニメの話、改めて世界観や背景がとても良いですね、挿入歌も良い。特に2話、9話、12話が好きですがCD買っても良いかなと思うくらいです。

最終話でネタバレレビューを読む

原作の話、2期をやるとしたら3~4巻までですね。4巻で切るのは微妙と前に書きましたが、もう一度読んだら可能そうです。ただ、そこまでやると3期をやらないと中途半端になるので、手を出し辛い面はありそう。ネタバレレビューを読む

でも、アニメを見直して、3期はやらなくても良いから、とりあえず2期を見たい! と思いました。背景美術を担っていたアトリエブーカの解散なども影響しそうですが、いつまでも待ちますよ。
原作の15巻(以降)についても、読んだらその感想を書こうかと思っています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 75

82.8 16 シリアスで仲間なアニメランキング16位
グリザイアの果実(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1869)
11148人が棚に入れました
──その学園は、少女達の果樹園だった。
外敵から隔離された学園にやってきたのは、生きる目的をなくした一人の少年。
守るべき物を見失い、後悔と贖罪のみに費やされる人生の中で、
その少年に残されたのは首に繋がれた太い鎖と、野良犬にも劣る安い命。
そして少年は、その学園で少女達と出会い、新たな希望を見つけ出す。

声優・キャラクター
櫻井孝宏、田中涼子、田口宏子、水橋かおり、たみやすともえ、清水愛、やなせなつみ、鳴海エリカ
ネタバレ

北山カオル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

待ってましたぁ!

原作プレイしてる時からずっとアニメ化しないかなぁと待っていた作品でした。
恋愛ゲームの中でも特に好きな作品なので期待大です(≧ω≦)
どう構成していくのか分かりませんが、アマガミやフォトカノみたいに全ルート観てみたいとは思うけど特に幸ルートか由美子ルートを観てみたいです。
あと天音ルートも。
個人的な注目する点は蒔菜と幸のコンビの絡みが楽しみです(*`・ω・)ゞ
前半の雄二の濃いキャラと周りのヒロインの掛け合い、後半のグリカジ独特のシリアスな展開どれも他にはない感じです。

このストーリーの主題は罪と贖罪です
主人公の通う学園、美浜学園は生徒が主人公風見雄二を含め6人。
しかも、 そこに 通う生徒は共通して過去に決して許されることのない罪を犯しているという何とも不思議な学園。
例えば生き残ってしまった罪
逆らった罪
生まれてきた罪など…
そんな所に雄二たっての願い「普通の高校生活を送りたい」という願いを学園長の橘千鶴が聞き入れて通うことになる。
ここまで見ると鬱要素満載そうですが序盤はギャグ要素多めだし、ヒロインとのハッビーエンドはどれも感動です。

1話感想
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2話感想

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3話感想
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4話感想
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5話感想
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6話感想
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 20
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

深雪「下ネタもクールに決めるとは、流石です!お兄様♡」→ エロゲー原作にしてはかなり面白い

【レビューNo.123】(初回登録:2024/5/12)
ゲーム原作で2014年作品。全13話。
アダルトゲーム『グリザイアシリーズ(果実/迷宮/楽園)』の第1作目に
あたり、残り2作もアニメ化されています。
(タイトル『グリザイア』は美術用語「グリザイユ」(モノクロームで描か
れた絵画)由来で「灰色」という意味が込められている。)
今ではソシャゲ等の台頭により、エロゲー原作は絶滅した感がありますが。

(ストーリー)
主人公・風見雄二は、裏の世界ではエースナンバーである「9029」の名で恐
れられている殺し屋。
そんな彼のささやかな願い――それは「普通の学校に通いたい」だった。
その願いが叶い、彼は海辺の町に設立された全寮制の「私立美浜学園」に転
入することになる。
しかし、その学園に在籍するのはたった5人の女子生徒で、彼女たちはそれ
ぞれ心に深い闇を抱えていた。

(評 価)
・『劣等生』の司葉兄を彷彿させる、クールで万能な主人公
 涼し気な鋭い眼元が特徴的な整った容姿、常にクールで感情をほとんど表
 に出さず、有事に際には高い戦闘力を発揮する主人公・風見雄二はまるで
 『劣等生』の司葉兄(達也)を彷彿させます。
 しかし彼との決定的な違い・・・雄二はこのキャラで"下ネタ全開"です!
 あの冷静な口調から繰り出される”下ネタ”はなかなかにシュールですw
 物語としては、5人のヒロインたちとの学園や寮での生活をはじめ、各ヒ
 ロインとの関わりの中で、彼女たちのトラウマ克服に協力したり、時には
 彼女たちの危地に華麗なアクションで立ち向かうという、雄二の見せ場は
 多いです。

・多種多様なヒロインたち
 本作に登場する5人のヒロインについては下記の通り。
 ●松嶋みちる(2年)——生きながらの死
  ネタバレレビューを読む

 ●小嶺幸(1年)——逆らった罪
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 ●榊由美子(2年)——その少女は、生まれてきたことが既に間違いだった
  ネタバレレビューを読む

 ●入巣蒔(1年)——誰も守ってなんかくれない
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 ●周防天音(3年)——そして生き残った罰
  ネタバレレビューを読む

 基本ハーレムモノですが、彼女たちが抱えている心の闇が根深いので、かな
 り重い展開もあり”攻めた”作品になっています。

・エログロ描写や鬱アニメ要素もある
 まあ原作がエロゲーということで、パンチラ等は日常茶飯事ですが、いうほ
 どエロよりでもないかなって感じですね。
 エロトークもどちらかと言えばコメディ色が強いですし。
 (インパクトがあるのは失禁シーン位?!) 
 しかし後半の天音回『エンジェリック・ハゥル編』では、鑑賞に堪えがたい
 シーンを一気にぶち込んできます。
 ネタバレレビューを読む
 この辺はかなり視聴者を選ぶところですね。

グリザイアシリーズの第1作目ということで、まずは主人公とヒロインの関係
性を深めることがメインで、彼女たちのトラウマに関する物語が中心に描かれ
ており、主人公の過去などは以降のシリーズに持ち越しという感じですね。
原作ゲームからのカットはいろいろあるらしいのですが、総じて上手く纏まっ
ており、1クールで綺麗に終わります。

コメディ/シリアスのバランスもよく、エロだけでなく心に響くハートフルな
展開やアクション(シリーズの中では一番地味であるが)等の見どころもあり、
上述エログロ描写の好き嫌い以外はオススメの作品ではあります。
最後にグリザイアシリーズはやはり3作をもって完成といえるので、『果実』を
視聴して気に入れば、『迷宮/楽園』も完走していただきたいです。
(近日レビューをアップ予定)

OP「楽園の翼/黒崎真音」
・JPOPとアニソンの融合度合が素晴らしく、私にはドストライクな曲ですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
ネタバレ

kakelu さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

いろいろと惜しかった

◇簡単にまとめると

普通の学校に通いたいと望む少年が過去に大きなトラウマを抱える少女との学園もの。


◇物語構成

物語は3話までは恋愛シミュレーションゲームでいう共通ルートでラブコメ。4話以降は個別ルートになっていて、基本はヒロイン達の過去のトラウマの解決となってます。(ちなみに、みちる→由美子→幸→蒔菜→天音の順です。)
ヒロイン達の過去は全てが悲劇となっていて、中にはなかなかエグイ内容の物も。この悲劇のおかげでラストの感動が増すのですが、エグさに抵抗のある人には厳しいかも知れません。


◇ シリアスが多い分、ギャグが光る!

私がこの作品で最も気に入った所は、合間合間にある裕二とヒロイン達との掛け合いですね。無表情キャラの裕二からでる、いろいろと際どいセリフや心の声が面白くて笑ってしまいました。


◇エロゲ原作としてこれはしょうがないのかな?

私がこの作品でマイナスに感じた部分は、物語進行の早さです。尺の都合上仕方が無いのかもしれませんが、尺が短いため個別ルートでの展開が早く、少々おいてけぼりにされた感が否めません。その為、あまり感動できず、「可哀想」といった印象しか残りませんでした。


◇エロゲーの魅力はやはりヒロイン!

当たり前と言えば当たり前ですが、ヒロインはみんな可愛いです。ちなみに、私は定番ですが天音がイチオシです(笑)
少し絵は変わっていると感じましたが、数話見れば慣れました。18禁エロゲ原作ということで、一部Hな描写やグロ描写が含まれてます。Hな描写は裕二のフォロー(?)で見ていられましたが、グロはそのままグロでしたw苦手な人は要注意!


◇綺麗な音楽

物語の内容とは裏腹に、OP・EDは思った以上にどちらも綺麗な曲で良かったです。特に、EDの方は画像の影響とマッチしていて、とても良かったです!!


↓↓各話の感想↓↓

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 29

87.7 17 シリアスで仲間なアニメランキング17位
オッドタクシー(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (673)
2278人が棚に入れました
平凡な毎日を送るタクシー運転手・小戸川。身寄りはなく、他人とあまり関わらない、少し偏屈で無口な変わり者。趣味は寝る前に聞く落語と仕事中に聞くラジオ。一応、友人と呼べるのはかかりつけでもある医者の剛力と、高校からの同級生、柿花ぐらい。彼が運ぶのは、どこかクセのある客ばかり。バズりたくてしょうがない大学生・樺沢、何かを隠す看護師・白川、いまいち売れない芸人コンビ・ホモサピエンス、街のゴロツキ・ドブ、売出し中のアイドル・ミステリーキッス…何でも無いはずの人々の会話は、やがて失踪した1人の少女へと繋がっていく。

声優・キャラクター
花江夏樹、飯田里穂、木村良平、山口勝平、三森すずこ、小泉萌香、村上まなつ、昴生、亜生、ユースケ、津田篤宏、たかし、村上知子、高井佳佑、フェニックス、浜田賢二、酒井広大、斉藤壮馬、古川慎、堀井茶渡、黒田崇矢、汐宮あまね、神楽千歌、METEOR
ネタバレ

TAKARU1996 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

We Are The (Odd) World

「羊の皮を被った狼」という言葉があります。
物事は見かけによらない事を唱えた慣用句で、古くは『新約聖書』のマタイ7章15節を起源と据えた、由緒正しき文言だそうです。
この遥か昔の厳しき時代から、人間は全ての事象を容易に分かった振りする行為程、愚かな事はないと伝えてきました。おばあちゃんをも超越させた昔昔の知恵袋。最早開闢の始祖レベルの処世術です。


当時、その事実を初めて知った僕は何だか妙に感心したのを憶えています。
へえ、そんな古くから大切な事を伝えていたんだなあ。騙されない為に、傷つかない為に、殺されない為に。狼の食餌から逃れられるよう心しておけ。
先人達もずっと同じ事を大事に大事に伝えてきたんだ。大切な教えってヤツは色褪せないんだなあって、のほほんぼんやりと考えていました。
でもね、物心ついてから思ったんですよ。感心している場合じゃねえぞって。他人事みたいにそ知らぬ振りしてんじゃねえぞって。その時確かに強く感じたんです。


『オッドタクシー』とは有体に申せば、そんな危機感による「想起」を僕等に植えつけてくるアニメと言えます。
『アクダマドライブ』程ではないにしても、テレビ東京以外ではAmazon Prime Videoでしか無料配信されていなかった(U-Nextでは有料配信)ので、初めてその名前を聞く人も多いんじゃないでしょうか。
『オッドタクシー』が凄まじいのは第1話を観て頂けると充分分かると思うんですが、恐らく観た方の誰もが口を揃えてこう語るでしょう。

本作は、此元和津也氏による「脚本」が兎角素晴らしい。

登場人物達が綴るセンスの塊会話劇に加えて「練馬区女子高生失踪事件」と言うサスペンス要素を取り入れ、先の展開を期待させる雰囲気構築が実に上手いです。
そして何より群像劇、会話劇、推理劇。どこへ着目してもお釣りの来る深みが齎されます。絶妙に上手くキャラが絡んでくる矢先、新しい関係を一部描写でチラッと人知れず提示してきます。掛け合いを聞いているだけでここまで面白可笑しく進行していくリアリスティックなアニメはあまり観た事がありません(映画やドラマなら結構あるんですがね)
特に「会話劇」が紡ぐ面白さってのは、アニメで初めて拝見出来たような気がするんです。聞いていて違和感のない、アニメだなあと良い意味で思わない台詞の数々、会話の節節。無駄にハイテンションだったり、話し合いに違和感を覚えたり、実際こんなヤツいねえだろと思わせてきたりするモノはどこにも居ません。皆が僕等の住む世界に人知れず居そうな。姿形が動物ってだけの、実に人間らしい奴ばかりが多く登場してくるんですね。
そしてその中でも際立っているのが「キレのある台詞」です。此元和津也氏が綴るキャラクターの口調は、その動物達が生きているように感じさせる程、人物を見事に上手く立たせています。
-----------------------------------------
「俺は質問されると選択肢が5つ位出てきて、その中からどれがベストか、そして誰も傷つけてないかを考えるから時間がかかるんだ。あんたは思いついた事を何も考えずにぱっと応えるから早いだろうけど」
「早速傷つけたじゃん」

「気持ちわりい。スタバで原稿って言う謎のクリエイターアピールも余計だし、面白い現場を見たのみならずそれをこんな端的に伝えちゃう私、マジセンスの塊っしょ!っていう隠しきれない自惚れ感も気持ちわりい」
「物凄い嫌悪感露わにするじゃん……」


『オッドタクシー』1話 小戸川・樺沢
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例を挙げるなら、第1話の小戸川と樺沢の会話……ファーストインプレッションが重要な物語において、捻くれたキャラクター性に溢れる主人公の魅力が存分に発揮されており、掛け合いの中で「この主人公は絶対好きになれるヤツだ」と、数分で確信出来ました。


しかしそもそもにして、名作を冠するに余りあるトップスタートだったと、今でも強く感じるんです。
不思議な悪夢を見て飛び起きたタクシードライバー、小戸川の描写から幕を開け、偶々つけたラジオではホモ・サピエンスってお笑い芸人がラジオで不満を綴る中、様々なキャラがしれっと登場。そして流れるミステリーキッスの『超常恋現象』と言う第1話冒頭の場面から、僕は既に惹き込まれていたと言えます。「このアニメ、本気で来てるな」と強く感じてから、小戸川と剛力の「ブルース・スプリングスティーン」が突入してきて、見事に笑ってしまったので、視聴継続を確定しました。
そして、そんなキャラ達が紡ぐやり取りの中で、1つの大きな軸となっているのが冒頭で語られる「練馬女子高生失踪事件」です。繋がりを推理する想像の面白みを与え、キャラクターそれぞれの行動原理も考えさせる奥深い構図と成っています。Youtubeにて投稿されたオーディオドラマも証拠に据えて、樺沢のTwitterなんかも見たりして、女子高生の行方と犯人を突き止めようと考察していく過程が堪らなく面白かった次第。リアルタイムで放送を追えた事に深く感謝したいなあと、深く思えた時間でした(因みにアニメ内だけでも証拠は揃っているので考察可能なり)


要するにこの『オッドタクシー』と言うアニメは、そういった「魅せ方」と言うのを心得ている製作陣のセンスの良さを、非常に色濃く感じるんですね。
特に脚本家もしくは物語を書く人に、特に観て欲しいアニメと言えます。気になっていた主要の伏線を全て回収する手際の良さは然る事ながら、その中に展開の盛り上がりを据えて丁寧な帰着、その後凄まじい引き際を見せつけて、先の行方を是が非でも観たくなる着地構成は、多くの方が参考にして欲しい名展開と化しました。
「会話劇」だけならただの色物コメディとなっていたかもしれない所に、物語性の基盤となる「群像推理劇」をもう1つの基軸に据えて。会話だけで面白くさせながら展開を進めていく脚本を、魅力溢れる動物が紡いで。キャッチーな魅力に溢れた演出や音楽で引っ張っていく、油断も隙もない作品です。
決して可愛い動物達が紡ぐ子供向けアニメなんかじゃない。令和を象徴する傑作アニメと全13話観終えた直後に確信出来た、大傑作のプロフェッショナルアニメでした。



最後まで観て思った事
ネタバレレビューを読む



だからこれは「羊の皮を被った狼」
『オッドタクシー』を簡単に纏めるとするなら、これはそんな物語。文字通り、一生忘れられない物語です。
「何このアニメ、知らない」って思った迷い人の貴方、今からでも遅くありません、即刻観ましょう。孤独な街の片隅で車を走らせるタクシードライバー小戸川と、彼を取り巻く動物共の会話劇サスペンスに酔いしれましょう。
誰もが心に空虚感の中で交わされるやり取り、退屈凌ぎの群像劇も作中に彩を添えて、つまらん現実を刺激的に楽しませてくれました。練馬区女子高生失踪事件の犯人は誰か。考えながらオーディオドラマと合わせて視聴してみると、更に面白い事確実でしょう。
間違いなく、今期どころか今年のアニメを代表する作品です。多くの人に観て欲しいなあと感じた全話終了後の喪失感でした。



そしてどうか視聴の際は、覚悟を抱いてお臨み下さいますように。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

しっかりと交錯した人間関係から事件が起こる一級品のミステリー

人間社会の”ジャンクション”であるタクシーと運転手。
そこを起点に世間の闇や、起因する事件を暴きつつ巻き込まれて行く、
ミステリー要素を盛り込んだ1クールのオリジナル群像劇。


【物語 5.0点】
事件は社会を映す鏡である。
よくニュースのコメンテーターが不可解な事件の解説でお茶を濁す時のセリフ。
が、本作の事件は本当に社会を映し出すような説得力がある。


社会にひしめく他者と折り合い、
呼吸するために吐き出したどーでもよい掛け合いに込められた皮肉など、
ホントあるわwと共感してしまうセリフ回し。
これを接着剤に構築した人間関係に惹きつけられるハイセンスな脚本。

事件の法的責任は確かに犯人にある。
だが無関係に思われる市民が支持したお笑いやアイドルのトレンドとか、
スマホゲームとか出会い系とか。
時代が孕んだ空気が巡り巡って事件発生の土壌を形成する様に何度も首肯させられる。

たった1人の狂人のみで事件が完結するはずはないが、
時代は悪を一手に引き受けるヒールという単純な勧善懲悪ストーリーを渇望する。
本作はネット動画やSNSを通じて、スケープゴートを求める集団心理や、
それを焚きつけるSNSの承認欲求依存までも事件の背景に組み込んで来る。

時代を映しとる。その解像度の高さに目を見張る。


【作画 4.0点】
アニメーション制作はP.I.C.S.とOLMの共同。

細密でリアル志向のシナリオとは対照的に、背景、作画はデフォルメ重視。
混線しがちなミステリー人物相関図を把握するには、
記号として有用なアニマル顔のキャラデザは鉄板。
例え人名把握が追いつかなくても、性格含めてスルスル入って来ます。
ホントこれで皆なんで人探すのが苦手なのか不思議ですw

これは密度を抑えた背景から整理しやすい日時や場所、
デザイン簡略化された小物から発見しやすいキーアイテムも同様。

それでいて表情描写は心情を深く反映し、
アニマル顔が単純な記号に留まらないことを証明。
最終話のキャラ描き分けについては、私は驚きよりも、
内面から人物描写していたんだなと確認できた納得と喜びが上回りました。

一方、CGで構築されたタクシーはチェイスシーン含めて凡庸。
但しクライマックスネタバレレビューを読むは中々のインパクトw


【キャラ 4.5点】
主人公のタクシー運転手・小戸川。
デ・ニーロの『タクシードライバー』ほどやさぐれてはいないが、
偏屈で他人と関わりを持ちたくない人物。
が、社会に出ていれば、ましてタクシーなどという交差路にいれば、
何気ない言動が事件に関わったりするし、
思いがけず、誰かを不幸にしたり、幸福にしたいあの人を想ったりもする。
小戸川自体にも謎が多く、その興味も視聴動機となる。


緻密な人間関係の描写から、
これは一人ひとり掘り下げたら相当深い人間心理を見せてくれるのではないか?
その手応えは「田中革命」、ある人物の半生深堀りで確信に変わる。
この一撃があったことで、ますます人物の掛け合いに実在感が増す好循環。
事件のアリバイやトリックよりも、そのキャラの動機や真意を知りたい。
振り返れば、この時すでに、タガは外れていたんだと思うw


【声優 4.5点】
揃いも揃って特徴的。
主人公・小戸川役の花江 夏樹さんの屈折を含んだおっさんボイスなど、
中毒性が高い声が飛び交う。

想定以上の作品好評を受け、YouTube公式にアップされた幕間ボイスドラマ。
そこで声を聞いただけで、セイウチやらイノシシやらの顔が浮かんで来るのはお見事w

キャストは基本声優陣だが、
漫才コンビの「ホモサピエンス」役には実際にM-1に挑んだお笑いコンビ・ダイアンを起用するなど、
適宜、本物の声にこだわる。

その流れで変化球だったのはラッパー・METEOR(メテオ)の参加。
軽快に韻を踏み、自己を押し通す危険なヤマアラシ・ヤノ役を熱演。


【音楽 4.0点】
劇伴はPUNPEE氏らHIP HOPシーンのアーティストが担当。
普段は会話劇を邪魔にならないフレーズの繰り返しで下支えする、
ミニマル・ミュージックに徹する。
が、ヤノが韻を踏んだり、アルパカがカポエイラを披露するシーンでは前に出てノッテくるw

OP主題歌もPUNPEE氏が澤部 渡氏のソロプロフェクト・スカートとコラボして制作した「ODD TAXY」
HIP HOPにアコースティックギターやサックスも絡んだ、猥雑な夜の街を思わせる、混沌とした構成に、
哀愁漂うハイトーン男性ボーカル。
OPアニメのチョークのかすれ字の如きテロップと合わせて何とも言えない渋味を醸し出す。

ED主題歌は作中で地下アイドル「ミステリーキッス」センターも演じた三森 すずこさんの「シュガーレス・キッス」
みもりんも、どうやって歌い分けているのか不思議なくらい多彩なボーカルを発する声優アーティストですが、
本作ではポップなナンバーに合わせて“甘い嘘はいらないわ”などと萌える高音の虚像を飛ばして視聴者を幻惑。


【感想】
今春4月1日に公開予定の劇場版『オッドタクシー・イン・ザ・ウッズ』
鑑賞者は何を目撃させられるのか?
この濃厚な人間描写ならTVアニメ版を別角度で描いても、
その上で新展開を続けても、例え、大嘘を見せられても面白そう。

今年のエイプリルフールは楽しくなりそうです♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 44
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アメリカ的な種の混沌

アニメーション制作:P.I.C.S.、OLM Team Yoshioka、
監督:木下麦、脚本:此元和津也、
キャラクターデザイン:木下麦、中山裕美
音楽:PUNPEE、VaVa、OMSB

絵の雰囲気、話の流れなど、
観るまでのハードルが高い作品かもしれない。
しかし、観始めると良質なシナリオと
連続する謎によって視聴者をグイグイ引っ張る。

登場人物たちが全員動物というのが、
普通のミステリーが得意でない人にも、
新鮮な気持ちにさせてくれる。
まさに私がそうだった。
正直、私はミステリー作品に完全に飽きているので、
そもそも、ほぼ興味が持てないし、
よほど良質なものでないと、
余計な思考ばかりが頭を巡って作品を楽しめなくなってしまう。
しかし、この作品の場合、動物のキャラクターが
そういうミステリー作品鑑賞時の弊害を
ある程度、無効化してくれるのだった。

この作品に興味を持ったことのひとつが、
アメリカの犯罪小説に影響を受けていると
想像できることだった。
日本の昔の犯罪小説やハードボイルドものだと
横溝正史や江戸川乱歩、京極夏彦たちに加え、
大藪晴彦や西村寿行、森村誠一、大沢在昌あたりが挙げられるが、
その影響は皆無に思える。
ところが、ハメットやチャンドラー、ロスマクなどの
アメリカのハードボイルド作品の雰囲気は感じられる。
それは主人公が内省的で気難しいところと、
多種多様な動物たちの絡み合い方に、
アメリカの小説っぽい雰囲気があるからだ。

登場人物がバラエティに富んでいるのも
アメリカっぽい。主人公はタクシー運転手で、
そのほかに看護師、医者、ヤクザ、ヤクザのボス、
悪徳警官、アイドルグループ、そのマネージャー、
キャバクラの店員、お笑い芸人、目立ちたい大学生、
頭の狂った犯罪者などなど。

これだけ多くのキャラについて
それぞれきちんと背景を見せながら、
物語に絡ませて、理由も描いていくのは、
いかにもアメリカの犯罪小説によくある展開といえる。

そのキャラのなかでも面白いのは「ドブ」という存在。
ヤクザの幹部であるゲラダヒヒという動物なのだが、
彼の生き方がとても興味深いし、この「ドブ」という名前が
いかにも社会の底辺をよく表している。

「ドブ」は、昔は街のなかにいくつもあった。
整備されていない下水溝のことで、
ゴミや汚水がいつも垂れ流されていたのだ。
社会の位置づけとしては肥溜めに近い。
最近は全国的にインフラが整備されたため、
「ドブ」は見なくなったのだが、
そんな名前のヤクザの幹部が重要な役割を果たす。
しかも、彼はヤクザとして、男として矜持を
持っているような部分が見え隠れする。

アメリカのブルースの巨星に「マディー・ウォーターズ」と
いう人物がいる。アメリカ音楽が好きなら
ほとんどの人が知っているほどの有名人だが、
彼の芸名を直訳すると「泥水」だったことをふと思い出した。
ボトルネックギターと体の奥底から響いてくるような
太く独特なヴォーカルが一度聴いたら忘れられないほどの
強烈なインパクトを残す。
昔よく使われていた音楽における「アーシー」という言葉は、
まさにマディのためにあるように思える。

私の勝手な想像では、
この作品はアメリカ的な要素に彩られている。
主人公が太っていて、理屈を話すときには
説得力があるのだが、いざ行動すると、
あまり役に立たないのも
アメリカハードボイルド小説の主人公像だったりする。

何だか関係のないことばかり書いてきた気もするが、
この作品は、そういう混沌を広げてみせながら、
緻密な伏線を張り巡らせて、それを1本の線に
上手くまとめていく面白さがある。
常にいくつかの謎が横たわり、想像力を刺激してくれる。
登場人物たちの過去を丁寧に掬い上げ、
ストーリーに組み込んでいく手法も優れている。
おそらく多くの人々がシナリオの展開の妙に
引き込まれていくだろう。

ネタバレレビューを読む

人種の坩堝を表現しているような作風だけに、
反面、キャラへの描き方が浅く感じられるのがマイナス点。
ミステリーとしては捻りが足りないし、
そこのキャラの心情表現も描写不足を感じた。
特にドブとの決着については、
私が気に入っていたキャラということもあるが、
あまりにも簡単にまとめようとしているように
見えてしまった。

とは言え、多くの人々を魅了した作品であったことは事実。
4月には事件の裏側と続編を描いた映画
『オッドタクシーイン・ザ・ウッズ』が公開予定。
ローカル局とネット配信だけだった作品だが、
それだけ話題になったのは間違いない。

混沌の先に広がっている景色に着目したい。
(2022年2月5日初投稿)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 50

82.1 18 シリアスで仲間なアニメランキング18位
アルドノア・ゼロ(第2期)(TVアニメ動画)

2015年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1695)
9778人が棚に入れました
西暦2016年、アセイラム姫暗殺事件から約1年半後。地球生まれでありながら火星騎士の地位を得たスレインは、専属の部下を従えて、地球軍との戦闘に参加していた。一方、新たな戦地へ赴くべく、修理を終えるデューカリオン。そこに続々と、かつてのクルーたちが戻って来る。

声優・キャラクター
花江夏樹、小野賢章、雨宮天、三澤紗千香、小松未可子、村田太志、加隈亜衣、大原さやか、中井和哉、鳥海浩輔、茅野愛衣、嶋村侑、水瀬いのり、大川透、平川大輔、夏川椎菜、興津和幸、千葉進歩、竹内良太、豊永利行、生天目仁美、三宅健太、木島隆一、逢坂良太
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なんだかんだで楽しめました

ヴァース皇帝レイレガリア・ヴァース・レイヴァース役、小川真司さんの冥福をお祈りして。
【最終話まで見て、を追加】

【13話を見て、アルドノア・ゼロ、分割の後期スタート。】
ネタバレレビューを読む

【14話を見て。対比も邂逅もベタだが良い。】
ネタバレレビューを読む

【15話を見て、引き続きのベタな描き方。だが、良い】
ネタバレレビューを読む

【16話を見て、スレインの立ち位置確立】
ネタバレレビューを読む

【17話を見て、十人十色な「籠から出る」】
ネタバレレビューを読む

【18話を見て、物語のオチはここかな、と思ってました】
ネタバレレビューを読む

【19話を見て、ここまでの積み重ねから、動き出した物語へ】
ネタバレレビューを読む

【20話を見て、ハークライトが読めないなぁ】
ネタバレレビューを読む

【21話を見て、スレイン、どこまで腹をくくってるんだか】
ネタバレレビューを読む

【22話を見て、やっぱオチはここなのかな、とか思いながら】
ネタバレレビューを読む

【23話を見て、肝っ玉姫様】
ネタバレレビューを読む

【最終話まで見て、総括しながら】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 24
ネタバレ

Etzali さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

「アセイラム姫の為なら、僕はどんな非難も受け入れる覚悟はできています」 byスレイン

(2015.1/15 13話)
遂に2クール目が始まりました!どれだけこの時を待ち望んだか!! ネタバレレビューを読む


(2015.1/22 14話)
ネタバレレビューを読む


(2015.1/29 15話)
ネタバレレビューを読む


(2015.2/5 16話)
ネタバレレビューを読む


(2015.2/14 17話)
ネタバレレビューを読む


(2015.2/19 18話)
ネタバレレビューを読む


(2015.2/26 19話)
ネタバレレビューを読む


(2015.3/9 20話)
ネタバレレビューを読む


(2015.3/18 21話)
ネタバレレビューを読む


(2015.3/25 22話)
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

止まらぬ侵攻再び!?

地球人VS火星開拓移民の戦いを描いた物語。
あれから19ヶ月後、再び戦争の足音が近づいて来る…。


1期は気になる所で幕切られましたので待ってましたの続編です。

※13話感想ネタバレレビューを読む

※14話感想ネタバレレビューを読む

※15話感想ネタバレレビューを読む

※16話感想ネタバレレビューを読む

※17話感想ネタバレレビューを読む

※18話感想ネタバレレビューを読む

※19話感想ネタバレレビューを読む

※20話感想ネタバレレビューを読む

※21話感想ネタバレレビューを読む

※22話感想ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 33

83.5 19 シリアスで仲間なアニメランキング19位
アカメが斬る!(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (2075)
11394人が棚に入れました
帝都の悪を斬る非情の殺し屋集団ナイトレイド。
その一員である黒髪赤目の少女アカメ。彼らと出会った少年タツミは、ナイトレイドの一員として、帝都の悪に立ち向かうことを決意する……。 「つよきす」「真剣で私に恋しなさい!」などの大ヒットゲームクリエイター・タカヒロによるダークアクションファンタジー!!

声優・キャラクター
雨宮天、斉藤壮馬、田村ゆかり、浅川悠、能登麻美子、松岡禎丞、小西克幸、水野理紗、明坂聡美、花澤香菜、細谷佳正、大橋彩香、成田剣、竹本英史、間島淳司、中田譲治、生天目仁美、勝杏里、名塚佳織、浅沼晋太郎、木村良平

fluid さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

国の悪政に立ち向かう殺し屋集団のバトルアニメ

幼い皇帝を操り重税で私腹を肥やす大臣、そして国に反乱する殺し屋集団ナイトレイド

バトルアニメとしては面白いのにしゃべらせると頭が悪い、という印象を受けるアニメでした(悲)
少年の心のままならそんなの気づかないで楽しめたんでしょうけど、薄汚れた社会の現実が心にオーバーライドされた今となってはこの作品の主張はちょっと物足りない感じ。

主義主張や正論、善悪を語るシーンが多い割にセリフが薄っぺらいかな。
薄っぺらいというよりは、言葉の意味を考えずに思い付きでよく使いそうなセリフが多い感じ?
そんなの気にせずに楽しんで視聴していた方には申し別けないですが、ちょっとだけ酷評を。

このアニメ見て【善悪】や【増税】に思うところがあったので、それについても考察してみました。

■仲間が沢山死にます
あにこれの評判はそれほど悪くないので前向きに視聴してみましたが・・・
仲間がポコポコ死んでいくことで視聴者を引き付ける、の繰り返し。ワンパターン。
まあそれは良いんですけど、、仲間が死んだ直後に普通にはしゃぐシーンが入るのは何なんでしょうか・・・
口先では忘れるわけないだろ!と言いながら、あのはしゃぎ方はさすがに無いなぁと思いました。記憶力はニワトリ並みですか!とツッコみたいところ。

それでも前向きに視聴し続けましたが・・・仲間の生首晒されてる描写を見て諦めました・・・この作者なに考えてるんだろうな、と。。。
中の人、名塚佳織さんドンマイです(悲)
物語を面白くする為だとしても【死】に対する扱いがひどすぎでしょう。倫理観はどうなってるんだろうか、という感じでした。死人を思いやる描写が少なすぎ。
グロ系はアニメ実写問わず見飽きてますがこの作品の死人の扱いはひどすぎですね。こういった作品に耐性が無い人にはそれが分からなくて普通に面白く感じるのかもしれませんけど。

知識不足や人間の心理に鈍感なせいで戦闘シーンや会話にツッコミどころが多くなるのは許容できますが、【死】の扱いはもっと慎重になってほしいところですね。
例えるなら、iPodで音楽聞きながら葬式に参列するくらいの暴挙ですよ。

■なんのために戦ってるのかな?
やっぱり一番は【なんで最初から大臣を狙わなかったのか】ですね。
1話目で大臣のせいで国がおかしいのは常識だと言ってますし、2話ではナイトレイドの目標は大臣を倒すことだとも言ってます。
帝具なんてなくてもスナイパーが大臣を射殺すれば済む話なのではないでしょうか・・・
それが無理だとしても宮殿に潜入して暗殺するなり手段はいろいろあるはずなんですよね。
まあ、そこはアニメなんだから良いんですけど、、、

暗殺しても次々と補充される帝国軍の一兵卒を狙ったり、【レベルアップ??】すると言いながら筋肉トレーニングしたり、、目的が見えてこないんですよね。
重いもの持てるような筋肉つけても体が重くなるだけで暗殺に不向きな体になると思うんですが・・・全身ムキムキなマッチョが暗殺者?なんてイメージ沸いてこないですよね。

そもそも人を暗殺するだけなら、普通の拳銃やナイフ一本、むしろ素手でも良いわけです。
難しいのは、誰の犯行なのかばれずに逃げ切ること。

肉体をレベルアップ?すること自体的外れですけど、せめて訓練するなら回避能力とか反射神経とか命中精度なんじゃないのかな。

■あれ、おかしいぞ?と思ったところ
「帝具使い同士が戦うと必ずどちらかが死ぬ」というセリフ、意味ありげに言ってましたけど、単にお互い戦うのをやめないから死ぬだけなんですよね。
どういうことなのか期待してたのに・・・お互い死ぬまでやめないなら帝具なんか無くても素手でも同じことでしょうがー!とツッコみたかったです。

感情の高ぶりでパワーアップする銃、パンプキンって何の意味があるんだろう?・・・
暗殺するだけなら普通の弾丸で十分なんだから必要なのは照準精度なんじゃないのかな?
スコープすら覗かずに遠距離射撃するのはホントありえなかったです。

秒単位で気になる点が浮き上がるので書くときりが無いですけど、まあアニメですしね^^
それにしても、このアニメはツッコミどころが多かった・・・過去最多かもしれません。

■キャラが面白い
面白いキャラが沢山登場するのは良かったですね。
兄貴が最高でした(笑)
さわやか筋肉キャラかとおもったら実はゲイだったという。

■善悪
このアニメに登場する悪党ってホントにものすごく酷い悪人なんですよね。
「正義」とか「本当の悪党」というセリフが目立ちますし、理解してないなぁという感じ。

敵にだって家族や恋人がいるでしょうし、相手は相手なりの自分の正義で行動してるわけです。
その結果、お互いの利害関係が一致せずに争いになる。それが本当の善悪。
この世に絶対的な【悪】は存在しません。見る人によって善悪が入れ替わるだけの話です。

世界に絶対的な悪党が居るみたいな描写を見ると、世界をそんな風に見つめる人は自分中心に物事を考えるタイプなんだろうな、ということが予想できます。
単に、アニメの演出として意図的に敵の人間的な側面を省略してるだけ、という場合もあるんでしょうけど。これって現実にはあり得ない描写なので視聴者、とくに子供に悪影響ありそう。
まあアニメには良くある描写なので悪くは無いんですけど、最近のアニメにしてはちょっと古いかな。

逆に、この善悪の概念が理解でる人ほど他人からの被害に対して寛容になれるんじゃないかな。
「コードギアス」のシャーリーの名言「許せないことなんてないよ、許さないだけ」
まさに、そういうことです。

このアニメでも帝国軍のドラマを見せることで善悪の描写を見せようと努力してる感じはしますけど、善悪ってそういうことじゃないんですよね・・・おしい!

ポイントは誰から見ても悪人に見えるような人は現実には存在しない、ということです。

■感想
酷評ばかりになってしまいましたが、それを差し引いても楽しめるバトルアニメでした。

でも、あにこれの評価はそんなに悪くないんですよね。
たぶん実際を知らずにアニメの違和感に気が付かない人の方が楽しめるんじゃないかな?
鉄道に詳しくない人の方が鉄道アニメを楽しめたり、書道に詳しくない人の方が書道アニメを楽しめるのと同じ原理?

心理描写にしても実際に使いそうなセリフと他人目線で期待するセリフは異なるわけです。
実際ならそんなセリフやリアクションありえないでしょうと感じる人が居れば、逆になんの違和感も感じない人も。
人間観察や心理描写を読み取るのが好きな自分には、今回その性格が裏目に出たみたいですね(笑)
一つ良い教訓になりました。

このアニメって「マギ」にちょっとだけ似てるかな?マギは素晴らしいアニメなのでお勧め。

殺し屋アニメとしては「ファントム」がクオリティ高いのでお勧めです。
人の命を奪うのが日常になると自分の命すら軽く感じるようになり、どこか感情が欠落したかのような人間に成り果てる、そんな描写が素晴らしいので。

悪政に苦しむ描写が好きな人には「十二国記」というアニメがお勧め。
古いアニメなので絵が綺麗ではないですけど内容が素晴らしい作品なので。


■重税と聞くと・・・
重税って今の日本と似たような描写ですよね。
政治家がこのアニメの悪役大臣とかぶって見えた人も少なくないんじゃないかな?

でもね・・・ホントに悪いのは税金でもなければ政治家でもない、資本主義を続ける限り不景気になるのはあたりまえな結果なんですよね。

お金って頑張って稼げば稼いだ分みんなが豊かになるイメージありませんか? むしろ自然な考え方ですよね。
でも実際は真逆!Σ
まあ、考えてみれば当たり前な話で頑張って前より多くの商品やサービスを提供する行為はそっくりそのまま競合他者への圧力となり、同じ商品、同じサービスは頑張れば頑張るほど限界まで価格が下落する。
自分が稼げば稼ぐほど他人のお財布事情がさみしくなる、それが現実(悲)
そしてさみしいお財布では買うことが苦しくなり、売る側は売り上げが下降気味に。
そんな負の連鎖がお互いを限界まで追い込むことになる。
頑張り競走スパイラルですね。

みんなが頑張れば頑張るほど、お互い首の絞め合いになる・・・
みんなが頑張れば頑張るほど、蹴落とし競走になるわけです。

大げさな話、全日本人が頑張りを今の半分にすれば、みんな半分の苦労で同じ生活ができる。
にもかかわらず、みんな気づかずに限界まで働いている、そんな感じです。
不景気は言わばその頑張り競走(弱肉強食)が生み出す歪ですね。

実際には、食料や物資などの現実の資源に限りがありますから、下限はそれに依存します。が、上限は今の社会構造が続く限り人間が働ける限界状態が続くことが予想できますね。
働き過ぎに注意しましょう(笑)

弱肉強食の社会構造は暮らしを便利にしたり新しいものを生み出したりするメリットがあるので、それ自体は悪くないです。
何が悪いかというと、おそらくその頑張り競走にブレーキが無いのがいけないんでしょうね。
現状は何がブレーキになってるかというと、頑張り競走の最下位で走るランナー達の苦労が歯止めとなってるわけですね。
そのすれすれの苦労を吸収しきれなくなると何が起こるか? 倒産や多発する自殺行為、いろいろありますね。。。これが弱肉強食の闇。

最下位ランナーが他人事のように感じる人も多いでしょう。
ですが、今以上に頑張る行為はそっくりそのまま最下位ランナーの首を絞める行為となり、そのランナーが姿を消したら最後・・・
次の最下位ランナーはあなたになるかもしれません。

これが資本主義社会の真実です。

一般市民がこれに気づかないのは無理もない話なんでしょうけど、政治家の中にもこれが分からない人が多数いるのが日本の残念なところですね。
この問題を解決する良い案も浮かばないのに増税に反対するだけの単細胞な演説を聞くと、あんたホント何もわかってないのね、と、日本の現状に絶望します(笑)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 35
ネタバレ

ぺし さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

死亡フラグ建築アニメ

主人公タツミが最強の殺し屋集団ナイトレイドの一員となり、帝都に蔓延る悪を裁いていく勧善懲悪的な物語。

まず敵味方問わず人がバンバン死ぬんでね、好きなキャラだと悲しいです(-_-;)
グロいのや人が死ぬアニメが嫌いな人にはお薦めしません。

・良い点
敵味方共に魅力的なキャラが多いですし、主人公のタツミも素直で好感が持てます。武器のバリエーションも豊富で楽しいです。(個人的にはマインの追い込まれる、ピンチになるほど威力の増す銃が好きです)
恋愛面が一種の清涼剤になっている←自分にとってはですが(笑)

・悪い点
成分タグにもありますが、「盛り上がりに欠ける」、「悪い予感しかしない」っていうところは往々にしてあると思います。
せっかくキャラが良いのに感情移入できないままに死んじゃったりするので、新キャラが出るたびに「悪い予感しかしない」んだと思います。

好きなキャラ
エスデス(Sです) マイン タツミ ラバック ウェイブ

気になる点
あの~これタイトル詐欺だと思います。アカメがなかなか斬らないに変えた方が良いかと(笑) そんだけ(/--)/

少し酷評気味に見えるかもしれませんが自分はけっこう好きな作品です(*^^*)
最初は物語に期待して見てたんですけど、Sデスとマインとタツミのラブコメ部分を楽しむ路線に切り替えたら、すんなり楽しめるようになりました(笑)

まだ見ていない人、もし序盤で切ってしまった人、もしくは切ろうと思っている人がいたらSデスがタツミにデレるまで待って決めて下さい←それでもダメならこの作品は合わないという事で仕方ないと思います(-_-;)

20話視聴…
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21話視聴…
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22話視聴…
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23話視聴…
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24話視聴…
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20話と21話で、俺の視聴意欲が著しく削られました…
上でなんか、楽しそうにオススメしてるけど、懐かしいなぁ…
矛盾してるけど、オススメできなくなった…

ここまで途中で評価が悪い方に変わったアニメは初めてに近いです。
まぁ、でもエスデスという良いキャラが見れたので良しとします(笑)
良い部分もあるけど、悪い部分が目立ち過ぎて霞んじゃいました(*_*)

最後にこのアニメ好きな人酷評すいませんでしたm(__)m

投稿 : 2025/03/01
♥ : 50
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

タツミが斬る!

原作未読。

田舎から、立身出世?を目指して帝都へ到着したタツミ。
色々と帝都で、お勉強した後、とんでも就職へ…

一応、タツミ視点で進んでいくけど、アカメが主人公でOKなのかな?
気になってwikiで確認したら、タツミが主人公なのね…
タイトルアカメじゃん。

15話から、OP/EDが変わった。EDがOPぽい。

21話辺りから、色々と残念…
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24話感想
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23話感想
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22話感想
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21話感想
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20話感想
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19話感想
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18話感想
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17話感想
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16話感想
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15話感想
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13話~14話感想
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12話感想
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11話感想
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10話感想
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9話感想
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7話~8話感想
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6話感想
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5話感想
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1話~4話感想
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

86.0 20 シリアスで仲間なアニメランキング20位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1021)
5292人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

次シーズンを待つ

1話~13話がビギニング編。14話~20話がライジング編。21話~24話がユナイティング編。

キリトがあんまり俺つええしてなかった。いつも最強だったら飽きちゃうからね。ネタバレレビューを読む

アスナの代わりにユージオがパートナー。ネタバレレビューを読む題名的にアリスをパートナーにするかと思ってた。ネタバレレビューを読む

ネタバレレビューを読む

坂本真綾がアドミニストレータ役としてはまってた。

まだまだ、やり残しがあるようなので、気になる。最初のほうに襲ってきた奴に関することもまだ残っている。ネタバレレビューを読む

OP
ADAMAS LiSA
RESISTER ASCA
ED
アイリス 藍井エイル
forget-me-not ReoNa
挿入歌
虹の彼方に ReoNa
まずは欠かせない2人が歌ってくれて感謝。2クール目ではOP映像に途中変化ありでも、最後のキリトとユージオのグータッチとかハイタッチは変わらず。ASCAはどこにそんなパワーがあるの?と思わされる力強い歌声。


第1話 アンダーワールド
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。

第2話 悪魔の樹
絶命の危機にあるキリトが目を覚ますと、そこはファンタジーゲームを彷彿とさせる謎の世界の中だった。記憶が曖昧なままログアウトを試すも、現実世界に戻ることはできない。キリトが途方に暮れながら散策していると、やがて巨大な樹の下にたどり着く。そこで一人の少年と出会う。その少年の名は、ユージオといった。キリトはこの世界について話を聞き出そうとするが、ログアウトの方法はわからない。そしてユージオは、かつて自分の幼馴染だったアリスという少女のことについて語りはじめる。

第3話 果ての山脈
《アンダーワールド》人界の中心・央都へ旅立つことを決めたキリト。そのためにはユージオの協力が必要で、彼を天職から解放するためにギガスシダーを倒そうと決意する。交代で斧を振るうキリトとユージオだが、そのさなか、ユージオはかつて北の洞窟で見つけたという青薔薇の剣をキリトに差し出す。この剣なら、ギガスシダーを倒せるかもしれないと考えるキリトだが……。一方、アリスの妹・セルカは、アリスが公理教会に連れ去られて以来笑わなくなってしまったユージオを心配しており、そんな胸の内をキリトへと明かす。

第4話 旅立ち
セルカが《果ての山脈》へひとりで向かったに違いないと考えたキリトとユージオは、彼女のあとを追う。だが洞窟の中で《ダークテリトリー》からやってきたと思しきゴブリンに遭遇、戦うことになる。キリトは剣を構えゴブリンたちと渡り合うが、ユージオは初めて見る《闇の存在》に身体が硬直し、立ちすくむ。果敢に戦うキリト。だがゴブリンの反撃が、彼に仮想世界では想像できない激痛を生み出し、恐怖で起き上がれなくなってしまう。窮地のキリトに、続けざまにゴブリンの刃が振り下ろされたそのとき……。

第5話 オーシャン・タートル
《アンダーワールド》内で央都を目指すキリト。一方、現実世界での桐ケ谷和人は依然意識不明の状態にあった。菊岡の申し出によって設備の整った病院へ転院するも、明日奈と直葉が和人の見舞いに行くと、回復するまでは面会謝絶だと言い渡されてしまう。不審に思った明日奈たちは、和人のアルバイト先であり、《ソウル・トランスレーター》の研究をしている《ラース》に彼がいるのではないかと予測する。明日奈たちは手分けしてラースの調査を始めるが、しかし和人の行方にたどりつくことはできず……。

第6話 アリシゼーション計画
《ラース》の研究施設である《オーシャン・タートル》へと潜入した明日奈は、和人の安否について菊岡を厳しく問い詰める。菊岡は観念したように、和人がこの《オーシャン・タートル》内の《ソウル・トランスレーター》で治療していることを明かす。一安心する明日奈だったが、明日奈と共に潜入した凛子は、何故自分を《オーシャン・タートル》に招いたのかと菊岡に疑問をぶつける。そして、菊岡が語りだした《ソウル・トランスレーター》の開発には、想像を絶するほどの壮大な目的があった。

第7話 剣の学び舎
キリトとユージオが《ルーリッドの村》を出て2年の月日が経っていた。央都セントリアへとたどり着いた二人は、目的であった《北セントリア帝立修剣学院》の入学を果たしていた。修剣士として腕を磨き、整合騎士になり、そしてアリスの行方を捜すべく、修練の日々を送っていた。キリトは学院次席のソルティリーナの《傍付き》として仕えていたが、彼女は稽古を重ねるなかでキリトには隠された本当の強さがあることを見抜いていた。ソルティリーナに頼まれたキリトは、彼女に自分が持っている全てを見せると約束する。

第8話 剣士の矜持
学院の主席であるウォロ・リーバンテインと実剣による手合わせをすることになったキリト。観衆たちの好奇の目にさらされるなか、ソルティリーナからの激励を受けて、キリトとウォロの立ち合いが開始された。ウォロは開始早々から秘奥義の構えを取り……それを見たキリトは、縦斬り四連撃バーチカル・スクエアで対抗する。2人の力は相応に思えたが、ウォロが背負うリーバンテイン家の祖先の戦士たちの《イメージ力》が強い剣圧となってキリトを凌駕する。

第9話 貴族の責務
キリトとともに《上級修剣士》となったユージオだが、自分が強くなるためには剣にどんな《想い》を込めればいいのかわからず、日々悩んでいた。そんなとき、日ごろからあまりいい印象を抱いていない学院の主席ライオスと、次席のウンベールに絡まれたユージオは、2人の強さを確かめようとウンベールからの立ち合いの申し込みを受けることにする。剣を交わす二人。はじめはユージオが優勢だったものの、ウンベールの剣に込められた《巨大な自尊心》の力の前に、次第に押されていき……。

第10話 禁忌目録
キリトとユージオの《傍付き》であるロニエとティーゼの帰りが遅い。2人を捜そうと部屋の窓から外に飛び出すキリト。それと入れ違いでユージオの元にやってきたフレニーカは、自分がウンベールにされた屈辱的な行為と、その行為についてウンベールたちに抗議に行ったティーゼとロニエがいまだに戻らないことを打ち明ける。嫌な予感に駆られたユージオは、急いでウンベールの部屋へと向かうが、そこでは最悪の事態が今まさに始まろうとしていた。

第11話 セントラル・カセドラル
《禁忌目録》に違反し罪人となったキリトとユージオの前に現れたのは、整合騎士のひとりであるアリス・シンセンス・サーティ。彼女は間違いなく、かつて処罰された幼馴染の少女、アリス・ツーベルクであるはずなのだが、キリトとユージオと暮らした時のことは記憶になく、まるで別人のようだった。困惑するキリトとユージオだが、2人は重罪人として《セントラル・カセドラル》の地下牢へと投獄されてしまう。一方、現実世界の《オーシャン・タートル》では、治療を受ける和人を見守る明日奈の前に一台の奇妙なロボットが現れる。

第12話 図書室の賢者
キリトとユージオは、地下牢の脱獄に成功するも、アリスの命令により待ち伏せていたエルドリエ・シンセシス・サーティワンに行く手を阻まれる。戦闘状態になる三人。キリトとユージオは先へ進むため、キリトがエルドリエの操る鞭を防ぎ、その間にユージオが撃ち込むという作戦でエルドリエに挑む。しかし、エルドリエの氷の鞭は蛇のようにうごめき、そして分裂して襲い掛かってくる。難敵に苦戦するキリトとユージオ。だが、ふとユージオは、エルドリエの顔に見覚えがあることに気づく。

第13話 支配者と調停者
《セントラル・カセドラル》の大図書室に隠遁する少女カーディナルに助けられたキリトとユージオ。彼女の正体は仮想世界《アンダーワールド》の秩序の維持を司る自律型プログラムだった。アドミニストレータの過去をはじめ、《公理教会》や《禁忌目録》の成り立ちをキリトに語り始めるカーディナル。驚きを隠せないキリトだが、更なる事実--《アンダーワールド》に迫る恐るべき危機を聞かされる。

第14話 紅蓮の騎士
カーディナルから世界の命運を託され、キリトとユージオは、《セントラル・カセドラル》の最上階を目指す。中途では武具保管庫に置かれた膨大な武器の中から奪われた愛剣を無事に見つけた2人だが、そこに整合騎士デュソルバート・シンセシス・セブンの弓矢が襲い掛かる。彼の操る神器《熾焔弓》から放たれる無数の矢を辛くも弾き切った2人だが、矢を使い切ったはずのデュソルバートの弓にとある変化が起きる。

第15話 烈日の騎士
キリトとユージオが《セントラル・カセドラル》を上り続けていると、リネル、フィゼルと名乗る2人の少女と出会う。なぜ子どもが? といぶかしむキリトとユージオは、とっさの隙をつかれ、整合騎士という素性を隠していたリネルとフィゼルの毒剣による麻痺攻撃を受けてしまう。身動きできないキリトとユージオが連れられた先には、整合騎士副騎士長ファナティオ・シンセシス・ツーが待ち構えていた。

第16話 金木犀の騎士
キリトは満身創痍の中、《武装完全支配術》をどうにか発動し、整合騎士ファナティオとの戦いは決着を迎える。再び《セントラル・カセドラル》の最上階を目指すキリトとユージオは、奇妙な昇降機の前にたどり着く。《昇降係》の少女の案内によって80階《雲上庭園》まで足を踏み入れた2人の前に現れたのは、ユージオが追い求める少女であり、神器《金木犀の剣》を持つ整合騎士アリス・シンセシス・サーティだった。

第17話 休戦協定
《雲上庭園》でキリトの剣とアリスの剣の《武装完全支配術》がぶつかり合った結果、破壊不可能であるはずの《セントラル・カセドラル》の壁が砕け、キリトとアリスは外へと放り出されてしまう。直後、キリトは外壁の隙間に剣を突き立て、落下するアリスも救ってみせる。しかし敵同士の二人は、絶体絶命の状況下でもお互いの信念をぶつけ合う。やがてキリトは、塔の内部に戻るまでの休戦をアリスに提案する。

第18話 伝説の英雄
ユージオは《セントラル・カセドラル》の90階にたどり着く。そこは熱い湯気が沸き立つ大浴場だった。困惑するユージオは、湯の中で長旅の疲れを癒している整合騎士ベルクーリ・シンセシス・ワンと邂逅する。落ち着いた佇まいながらも底知れぬ迫力を持つベルクーリに圧倒されながらも、単身戦いを挑むユージオ。一方、キリトとアリスは《セントラル・カセドラル》の壁を上り続けていた。

第18.5 話 リコレクション
天界から召喚されたはずの自分に妹がいる--。セルカという名前を耳にし、動揺する整合騎士アリス。そして、キリトは覚悟を決めた。彼女の奪われた記憶を取り戻すと。アリス・シンセシス・サーティがアリス・ツーベルクであったことを思い出させるため、そして彼女が整合騎士となった本当の理由を伝えるため、キリトはユージオと共に歩んだこれまでの旅路を語り始める。ただの村人だったユージオが、キリトとの出会いを機に幼馴染のアリスを救いたいと願ったこと。二人で騎士を目指して央都へと旅立ったこと。やがてその旅路は知らず知らずのうちに、この仮想世界《アンダーワールド》に隠された真実へと近づいていったことを……。要するに総集編。

第19話 右目の封印
キリトがふとした会話の中で口にしたセルカという名前。それを聞いたアリスの様子が一変する。その様子を見たキリトは、整合騎士の真実を彼女に告げる。しかし、キリトから語られる言葉を受け入れることができないアリスは激しく動揺する。そのころ、ベルクーリとの死闘の最中に意識を失ったユージオは、元老長・チュデルキンの手によって最上階へと連行されていた。そこでユージオを待っていたのは……。

第20話 シンセサイズ
右目の封印を打ち破ったアリスと共に90階の大浴場にたどり着いたキリト。そこには、チュデルキンの手によって石化された整合騎士長・ベルクーリの姿が--。アリスは師の悲惨なさまに涙するが、意識を取り戻したベルクーリは朦朧とした中で力を振り絞り、2人にユージオの行方を告げる。それを聞いたキリトは捨て置かれた青薔薇の剣を背負い、チュデルキンの後を追う。そして向かった先の元老院で、キリトは驚くべきものを目にする。

第21話 三十二番目の騎士
キリトとアリスの前に立ちふさがったのは、《シンセサイズの秘儀》を受け入れ整合騎士となったユージオだった。動揺するキリトだが、アリスの叱咤を受けてどうにか彼と全力で戦うことを決意する。互いにアインクラッド流の剣技を繰り出しながら、キリトとユージオの斬り合いは激化していく。戦いの中でも、キリトはユージオに懸命に語り掛けるが……。

第22話 剣の巨人
《セントラル・カセドラル》の最上階。キリトとユージオとアリスは、ついにアドミニストレータの許へたどり着く。しかし、神聖術によって巨大なピエロへと姿を変貌させたチュデルキンが三人に襲い掛かる。アリスは《金木犀の剣》でチュデルキンの放つ炎を防ぎ、その隙にキリトとユージオは連携し斬りかかる。そんな様子を、アドミニストレータはつぶさに観察しながら、キリトたちに問いかける。

第23話 アドミニストレータ
数百年にも及ぶ因縁の相手・アドミニストレータと決着をつけるべく《セントラル・カセドラル》の最上階に現れたカーディナル。秩序の維持を司るプログラムである彼女の本懐、アドミニストレータの抹消を果たさんと動き出すが、倒したはずのソードゴーレムが起き上がり行く手を阻む。そしてアドミニストレータの言葉を聞いたカーディナルは、ソードゴーレムに隠された真実に気付き激昂する。

第24話 ぼくの英雄
カーディナル、ユージオ、そしてアリスの想いを身のうちに宿し、キリトは再び立ち上がる。《人界》最強の存在であるアドミニストレータを倒すため、キリトが心意で強くイメージしたのは、かつて《SAO》を攻略したトッププレイヤーである《黒の剣士》の姿だった。この世界で出会ったすべての人の想いを胸に、二本の剣を携えたキリトはアドミニストレータとの一騎打ちに挑む。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

良質なアニメ化作品……ですが、映像作品ならではの表現をもう少し望みたいです。

原作小説はライトノベル版本編を18巻まで購読。

アリシゼーション編は正直、アニメ化、大変だろうな……と思っていたので、
分割4クールでたっぷり枠をとって、映像化してくれていることは嬉しいことで、
この秋から始まる後半戦も楽しみな作品です。

ただ、いざアニメ化が実現して満足してしまうと、
さらに高望みしたくなるのが視聴者の性と言う物でして(苦笑)


私の場合はテーマを伝達するための映像を
もっと活用して欲しいという要望がまず残りました。

原作ラノベ版既読組の私にとっても、
“フラクトライト”などの仮想世界における魂創造に関する基本設定については、
イメージしきれていない部分も多々あって、
アニメ化によって、設定理解を深めるための映像素材などが、
多数、提供される物と秘かに期待してました。

なので、設定説明に関わる会話シーンで、イメージ画像も交えずに、
会話をそのまま喋らせるだけで終わる場面が続いたのには、
プレゼンはプリント棒読みだけじゃなくて、
スライドやパワーポイントも使ってやって下さいよ~。
といった感じで悪い意味で驚かされました。

これ……原作未読組に、現実世界と仮想世界の境界の希薄化、
仮想世界の魂が現実(リアル)の人間に追い付いていく、
といった作品テーマがちゃんと伝わっているのでしょうか?
とチョット心配になります。


シナリオ構成についても、特に、2クール目以降、塔で連戦が続く辺りが、
テーマ理解が追い付いていない視聴者にとっては難所になるかも?
と私は懸念していました。

これもテーマがある程度掴めていれば、連戦が長引く中でも、例えば、
ネタバレレビューを読む
といった感じでテーマの深化に手応えも感じながらの視聴になると思うのですが……。

ここは、仮想世界内部での戦いを描く一方で、
適宜、“外部”の現実世界での出来事や襲いかかる陰謀も、
前倒して同時平行して描くことで、
アスナの出番を渇望するファンもなだめつつ、
外部からの俯瞰によるテーマ整理も交えながら視聴者に伝達していく、
と言うラノベ版とは異なる構成も一手なのかな?とも感じながら私は視聴していました。

ただ……これだと、仮想世界への没入度が低下して、
キリトがユージオら仮想世界の住民に入れ込む、
現実世界の常識から見れば酔狂な主人公感情への
共感度も低下する恐れがあるんですよね……。
う~む、難しい。


こうした観点から見て、先日、放送された前半戦総集編「リフレクション」は、
外部の現実世界のアスナ視点も交えて作品内容を補完、再整理するなど、
かなり有用な特番だったと思うのでオススメです。

これくらい内容がある説明を本編のアバンや
17話の振り返り回とかでやっておけば良かったのに……。


私が基本設定のイメージ表現不足に不満を抱く一方、
作品テーマや、仮想世界AIの覚醒を目論む“プロジェクト・アリシゼーション”
が提示するテーゼに対するアンチテーゼについては、
キチガイ揃いの敵やボス役の狂気に託して存分に映像化することで、
気持ち悪いくらいwよく体現できていたと好感します。

1クール目は……ネタバレレビューを読む

2クール目は……ネタバレレビューを読む


今週から再開する物語でも、仮想世界やそれを利用しようとする現実世界の良心を
過信するなと諫めるような、グロテスクな悪意が提示されていくと思われますが、
案外、本作については、テーマを理解しようと眉間に皺を寄せるより、
悪役が体現する反論の逆をイメージした方が、
上手く作品と折り合えるのかもしれません。



以下、視聴前のコメント

【期待】仮想世界に魂を発生させる試み

長いので折りたたみw

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 40
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

勧誠懲ゲスを主張する作品

世界観:8
ストーリー:6
リアリティ:6
キャラクター:7
情感:6
合計:33

<あらすじ>
《ルーリッドの村》で育った少年・キリトは、幼馴染のユージオとともに巨大な黒樹・ギガスシダーを倒すという天職を背負っていた。今日も巨木を倒すべく斧を振るっていると、幼馴染のアリスが手作りのパイを差し入れにやってくる。昼食のさなか、3人はおとぎ話にでてきた《果ての山脈》の洞窟へと遠出することを決める。世界の掟である禁忌目録に違反しないか不安がるユージオに、キリトとアリスは大丈夫だと口々に言い、出発の日を迎える。
(公式サイトより)

SAOは原作勢によればアリシゼーション編の評価が高い(原作はファントムバレット編まで既読)ようでしたので、制作が決まって嬉しかったのですが、アリシゼーション編は長編のため2クールでは到底収まりきらず、3クールでもきついと言われていて不安もありました。しかし、4クールの1年間と発表され、美しいPVを見て、安堵とともに期待も高まったところです。

通常は全て視聴してからレビューを書くのですが、1年ともなると最後にまとめて書くのは大変で、気づきも忘れてしまうと思いますので、タイミングをみつつ更新していくこととします。

<1話>
初回は1時間スペシャルでした。冒頭から半分までは幼少時代のキリトネタバレレビューを読むのファンタジー世界の物語。

ネタバレレビューを読む

後半はGGOから現実世界へ、エギルのお店で前半部の説明がなされます。
新しいフルダイブ機であるソウル・トランスレーター(STL)は、フラクトライト(人間の脳神経細胞内の、その骨格たるマイクロチューブルという管に存在する光量子=人間の心=魂)を読み取ったり、短期的な記憶(ニーモニック・ヴィジュアルデータ)を書き込み体感させることができる。ダイブ中の記憶は現実世界に持ってこれないが、数分間で長時間の仮想世界を体感する機能(フラクトライト・アクセラレーション=FLA)はあり、リアルな夢のようなもの、と、こんなところでしたか。

SAOの面白さは今後拡大・発展していくであろう仮想現実、それに影響を受ける世界のことを考えさせてくれる点にもあります。人間の心のありかがわかれば、それを基に心を作ることが理論上は可能というのも理解できますし。

さらに、ネタバレレビューを読むメインのストーリーを進ませつつ他の要素も盛り込んでいて色々と今後が楽しみになる1話だったと思います。

作画は劇場版かと思うくらい力が入っていましたし、ラストに流れたOPも良い感触でした。

SAOは合わない方も多いようですし、自分もアニメ全般を楽しめる人間ではないですが、SAOは幸いにもこれまでかなり楽しめているので、これから1年、少年の心をワクワクさせ、大人の目でツッコミを入れながら視聴していきたいと思います。

※評価は3話終了後、暫定で更新していきます
※原作では9巻の187ページまでを1話(45分程度)で進行(やはりアニメは楽だなぁと)

<2話>
2話も含めて既に3回見ていて、結構はまっています。作画(緑が多くて癒しにもなる)も音楽も良いのでついつい流している状態^^ ひと昔前のアニメとはレベルが違うなと感じます。

それから、TVが見れない所では、OPのLiSAさんの「ADAMAS」はYoutubeのドラムカバー※を視聴したりですね。
※Drumstickさんのとか

ストーリーも、ネタバレレビューを読む

<3~5話>
長丁場なのでポイントのみ。
4話は、ネタバレレビューを読む

<12話まででの追記>
ここまでで衝撃的な回がありました。
改めて、SAOの悪役はとことん下衆だなと思わされたところですが、ここまでくると、SAOシリーズの物語作りにおける作者の意図があるように思えてきました。

SAOはわかりやすい勧善懲悪ものの側面があると思われますが、ネタバレレビューを読む悪とまで言えないキャラもいるので、誠実か不誠実かという観点のほうが適当のように思います。文字にすると、「勧誠懲ゲス」?(笑)

SAOの魅力は「誠」のほうにもあって、ここに青臭さや嘘臭さといった抵抗感を受けずに視聴できる純真さと、士道や正義への共感力の高い方に響くのではないかと思います。

ネタバレレビューを読むなど、まだまだ見どころが沢山ありますね。

<2019.4.2追記>
本作は24話終了で2クールを終え、後半は10月からの始動となりました。
1クールの途中まではゆったりなテンポながら、内容のあるストーリーとなっていて楽しめましたが、ネタバレレビューを読む

後半2クールを楽しみにしています。

<2022.8追記>
ユージオの最期のシーンでうるっときましたが、それ以外に感動シーンを思い出せず、情感を6点に下げました。

(参考評価推移:3話4.1→4話4.0→6話4.1→7話4.0→8話4.1→9話4.3→11話4.2→13話4.1→14話4.0→16話3.9→18話3.8→23話3.9→24話4.1→調整4.0)
(視聴2018.10~2019.3)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 41

85.0 21 シリアスで仲間なアニメランキング21位
SSSS.GRIDMAN(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1005)
4066人が棚に入れました
1993年から放送されたTVシリーズ「電光超人グリッドマン」。
まだパソコンが一般家庭に普及する前に制作された作品にも関わらず、 現代における「インターネット」「コンピューターウイルス」といった概念を先取りした内容で人気を集めた。

そして2018年秋「SSSS.GRIDMAN」が放送決定!
アニメーション制作は、2015年日本アニメ(ーター)見本市で公開された 「電光超人グリッドマン boys invent great hero」を制作したTRIGGERが担当する。
監督は、同作でも監督を務めた雨宮哲。
あの時の未来が現実になった2018年、グリッドマンがアニメーションの世界で蘇る――。

声優・キャラクター
広瀬裕也、緑川光、斉藤壮馬、宮本侑芽、上田麗奈、高橋良輔、小西克幸、悠木碧、松風雅也、鈴村健一、稲田徹、新谷真弓、三森すずこ、鬼頭明里
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ベイビダンダン輝け

2話までの感想ネタバレレビューを読む

3話感想ネタバレレビューを読む

6話までの感想ネタバレレビューを読む

7話感想ネタバレレビューを読む

8話感想ネタバレレビューを読む

10話までの感想ネタバレレビューを読む

最終回までの感想ネタバレレビューを読む

追記ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21
ネタバレ

バンバン さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

この世界、どうなってる?

グリッドマンシリーズに触れるのは今作が初めてだったが、とても引き込まれた。アクションシーンもさることながらドラマパートも高校生っぽさがよく出ていてとても良い。キャラデザも良い。
1話ラストを見るに、この世界もコンピューターの中ということなのかな?今後の展開にとても期待できる1話でした。


2話
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3話
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4話
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5話・6話
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7話
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今回地味に重要なのは誰かと一緒に食卓を囲むという行為の意味かと。アカネが一緒に食事をする相手を求めているらしいのは今回で明らかだと思いました。彼女の家庭環境が影を落としていそう。次回が楽しみ。

8話
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9話
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10話
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11話
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

退屈な日々にさよなら

1993年~1994年にかけて放映された、円谷プロ制作の特撮テレビ番組「※1電光超人グリッドマン」のリメイク(あるいは続編?)作品。

記憶喪失の少年、響裕太が浅い眠りから目覚めたのは、同級生の宝多六花の自宅兼ジャンクショップ兼喫茶店「絢」のソファの上。店内に鎮座するレトロPC"ジャンク"から聞こえる声に導かれ、裕太はハイパーエージェント"グリッドマン"と出会う。

「思い出してくれ、君の使命を! この世界に危機が迫っている!」

90~2000年代のヒーロー特撮&ロボットアニメのテイストをふんだんに盛り込んだSFアニメ。アニメーション制作は、ダイナミックな構図の取り方や、緩急にメリハリの効いた動き、ビビットな色彩表現に定評のある、お馴染み※2TRIGGER。

構成は、前半のドラマパート、後半のバトルパートと、ウルトラシリーズに代表される特撮ものや、同じく一話完結型のヒーローもののセオリーに従った堅実なスタイル。物語については、古典的な勧善懲悪ストーリーからはやや遠く、大別すれば「新世紀エヴァンゲリオン」を皮切りに90年代半ば辺りから流行り始めた、サスペンス色や人間ドラマに重きを置いた作風です。
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怪獣を造る少女(少年)、ジャンク、アノシラス、スペシャルドッグ(笑)など、オリジナルの「電光超人グリッドマン」の設定を踏襲している箇所もいくつかあり、※3世界観についても何らかの繋がりがある模様。
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※1:一貫してリアル世界を舞台にしてきたウルトラシリーズとは異なり、主にコンピュータワールド(電脳空間)内で繰り広げられる戦いを描いた特撮ヒーローもの。主人公の少年少女、敵役の少年はPCを介してグリッドマンや怪獣をサポートする。

※2:「天元突破グレンラガン」の製作スタッフとして活躍していた演出家の大塚雅彦さん、今石洋之さん、プロデューサーの舛本和也さんの3人を中心に、2011年8月22日に設立された。元ガイナックス所属のスタッフが多く参加している。

※3:続編として企画された「電撃超人グリッドマンF(ファイター)」に登場する予定だった、響裕太、新条アカネ、アレクシス・ケリヴなどの名も見られる。幻の企画が25年の時を経て姿を変えて復活! …感慨深いですね。


作画について、トリガーらしい振り切った表現は多く見られるものの、破天荒さは控えめで、円谷プロが描き続けてきた特撮ヒーローもののイメージを崩さない様に細心の注意が払われている事が伺えます。オマージュシーンも満載。※4バンクシーンの使い回しが若干あるもののそれもまたよし(笑)

3Dパートを制作しているのは※5グラフィニカ。スピードや手数の多さで魅せるのではなく、特にグリッドマンと怪獣の戦闘シーンでは、一挙手一投足を丁寧に描写する事で、動作に重みを持たせており、実写特撮張りの迫力と重量感が再現されています。ネタバレレビューを読む

音楽について、ストレートな歌詞に懐かしさを覚える大石昌良さんとTom-H@ckによる主題歌「UNION」は、挿入歌として用いられた時の効果も絶大。重厚なオーケストラサウンドと共にバトルシーンを大いに盛り上げます。

エンディング曲は、昨年放映されたテレビアニメ「クジラの子らは砂上に歌う」のOP「その未来へ」でメジャーデビューを果たしたばかりの、RIRIKOさんが作詞・作曲を担当された「youthful beautiful」。青春時代のほろ苦さを内田真礼さんの優しい声音が爽やかに歌い上げます。

以下は校内シーンにて、合唱コンクールの練習?で歌われている曲の一覧。(7話まで)
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キャラについて、記憶喪失ゆえか、脅威の順応性で非日常を次々と咀嚼していく頼もしき主人公の裕太くん、ウルトラシリーズなら~が口癖の、特撮大好き、熱血純情メガネ男子の内海くん、冷めた態度は常識人の証!母性溢れる博愛の人、六花さん、理想と現実のギャップに苛立ち、ストレートな怒りと殺意を暴走させるアカネちゃん、どのキャラも魅力的です。
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実写版から続投でグリッドマンの声を演じる緑川光さんの本作への参加も嬉しい限り。


冗長な展開とは無縁の、捨て回無しのスマートな構成、話数を重ねる毎に着実に丁寧に展開されていく謎、様式美を極めた活劇ものとしてのカタルシス。完成度の高さは豪華スタッフの顔ぶれを見れば一目瞭然、まさしく折り紙つき。

子供向け番組のイメージが強いゆえに特撮ものを嫌煙されている方、食わず嫌いの方に、特にお薦めしたいアニメです。

Amazonプライムにて、本作に加え、前作「電光超人グリッドマン」も配信中なので、ご興味が沸いた方は是非そちらもどうぞ。


君も一緒に、アクセーース・フラッシュ!(笑)


※4:変身や必殺技シーン等で使い回される映像の事。本作では90年代ヒーロー(ロボット)アニメのパロディとして、敢えて使っている様にも(笑)

※5:アニメ制作会社ゴンゾのデジタル部門。ガンダムやマクロスシリーズ等の作画監督、ウルトラマンネクサス以降のウルトラシリーズのCGディレクターを務められた事でも名高い、板野一郎氏がアドバイザーとして在籍。板野氏は本作第7話に登場する怪獣ヂリバーのデザインも手掛けている。


『SSSS.GRIDMAN』ボイスドラマ情報

本編放送後(毎週土曜25時30分~1週間だけ)Youtubeのぽにきゃんチャンネルで期間限定配信されている『SSSS.GRIDMAN』ボイスドラマの第1.1回~第7.7回が、11/24~12/1まで?一挙配信決定! コメディタッチですが、本編を補完する側面もある内容なので、聴き逃してしまった方はこの機会に是非どーぞ!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 56

81.3 22 シリアスで仲間なアニメランキング22位
鬼滅の刃 遊郭編(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (522)
1948人が棚に入れました
無限列車での任務を追えた炭治郎たちの次なる任務を描く『遊郭編』。鬼殺隊最高位の剣士《柱》の一人、音柱の宇髄天元とともに炭治郎たちが向かうのは、鬼の棲む遊郭。

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、小西克幸
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

遊郭編が一番面白かった。

↓無限列車編感想
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↓遊郭編感想
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2022/2/16 投稿
2023/1/19 訂正(文章が酷すぎたため)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あなたと越えたい 梅妓越え

原作未読


まだ見ぬ作品を発掘し視聴の参考にする目的としてはレビュー不要な気がする程の有名作品。名前くらい聞いたことあるでしょうし、アニヲタ界隈だけに留まらない現代用語の基礎知識です。

“不倫”の語意は人の道に背くというのが本来の意味らしく、そんな修羅の道を進む男女の情愛を表現した稀代の名曲よろしく餓鬼道に堕ちた兄と妹が今回の敵さん。いったん劇場版を挟んでのシリーズ3本目となる第2期全11話となります。物語の背骨が“鬼にされた妹を連れた兄”の構図であるため、今回の敵さん兄妹との対比も楽しめれば良いってところでしょうか。『遊郭編』の主だったキャストはこちら↓

 ・宇髄天元(CV小西克幸):音柱
   ネタバレレビューを読む
 ・堕姫(CV沢城みゆき)
 ・妓夫太郎(CVネタバレレビューを読む)←驚いた!

変わらず隅々まで豪華なメンバー。劇中で続編に繋がる新キャラも登場して耳が幸せとの表現がしっくりくる布陣です。職業声優さん以外をねじ込みたい事務所あったろうに今回もナシでした。無駄なハレーションを避ける英断の裏に、作り手有利だったことが推察されます。
“作品としての内容の良し悪し”もさることながら“ビジネス的にどうだったん?”の文脈で語れる稀有な作品ってことになりましょう。


■作品としての内容の良し悪し

いかにも少年漫画的な善逸と伊之助がさほど気になりませんでした。あるいは慣れたか。
キャラに語らせて説明過多に陥るのは今回もそれなりに。ただし本流部分ネタバレレビューを読むはアニメーションで魅せてましたね。大事なところは画で語るスタイル。
なお、作画素人の私でも凄いことがおきてるくらいはわかります。なんかで聞いたことあります。同じ動かすでも無地と柄ものでは手間がン十倍違うとか。全11話通じて柄ものしか動いてませんでした。

かれこれ所作は決まってきて、強い鬼登場→当番の柱参戦→成敗→鬼の履歴書 みたいな流れが今後も続きそうな予感はします。
そんな勝ちパターンの繰り返しと捉えるだけでは“作画の凄さを前後比較してみる”と“YOUは何しに鬼になったの?”の2点を見届ける作業ゲーになっちゃいそうなのですがどうなんでしょうか。実際はきちんと積みあがってる感じはします。

 ネタバレレビューを読む

無限列車に乗り込んだ炎柱が見せたのは“ノーブレスオブリージュ”人と鬼との価値観の違いでした。
花街に乗り込んだ音柱が見せたのはそれよか身近なものへの責任でしょうか。兄妹愛の傍らで地味に咲く夫婦愛みたいなもの。

実力者である先達(柱)らは似てるようで各々異なるメッセージを送ってくれてます。
それと並行して、音(痕跡)を消す忍者の特性と音を駆使して闘う音柱とでは一見相反してるようにも見えるのですが、こちらはこちらで環境やらイベントやらでアップデートした結果だったことが示唆されているんですよね。やはり鬼とは違うんだよなぁ。

音の粒を拾って集めて譜面が完成したら無双の力を発揮する音柱よろしく、我々もビジュアルに目が行き過ぎて音の粒(物語の積み上げ部分)を拾い損ねたら譜面完成しないかもわからんと思われ、だったら“漏れ”に気を付けようと意識した『遊郭編』でした。


■ビジネス的にどうだったん?

これは今後わかることでしょうから結果待ち。
予算と時間は潤沢だったように思えるのと、あとは深夜帯常連のプロヲタではない一般人向けの親切設計なのを目の当たりにして、如何に自分が深夜アニメのお作法に染まっているか自覚しました。誇っていいのか凹んだらいいのか微妙…



映画『無限列車』のレビューでがっつり書いたのでここでは割愛しますが、我々って多かれ少なかれ鬼だったり人だったりあるいは行ったり来たりする存在なんだと思ってます。

 ・俺は俺の責務を全うしているのか?
 ・迷わずに利他的な行動を選択できるだろうか?
   ネタバレレビューを読む

とてもじゃないが俗物な私にはできてる気がしません。なので本作を見てショボい自分を省みるようにしております。明日から頑張ろう!



※閑話休題

■遊郭が舞台

吉原大門っぽいの出てたしまあ日本一有名な花街がモデル。
ちっちゃい子にも大人気なコンテンツで遊郭ってどうなん?と思わなくもないけど別にいいんじゃね?ってところでしょうか。
行為のみ海外の娼窟と日本のとは趣きがだいぶ違うので外人さんイメージ湧くのかしら?


■ある種のリアル

派手派手言うわりには相反して地味で堅実さが見受けられる第2期でした。細かい部分で一例挙げると↓
ネタバレレビューを読む

ポジに捉えりゃエンタメ性の優れた作品。ネガに捉えりゃ子供だましの作品。と視聴者の分母が大きくなれば両意見出るのが世の常でしょうが足元けっこうまともです。



■プロヲタと一般人の境界線

“ビジネス的にどうだったん?”とリンクしますが深夜アニメ常習者と一般視聴層を繋ぐ配慮が所々になされてたと思います。
まず目立つのが物販。『デフォルメシールウェハース』『PS4ソフト』『全集中パッド(漢検)』『フィギュア』『AUとのコラボ(鬼滅アプリ)』『楽曲』『折れた日輪刀(ボイス付き)8,800円』。お馴染みのから普段は日曜朝でしかご縁のなさそうなものがあれやこれやと洪水でした。異例ですよね。
その他一般層への配慮と思しきものは以下↓
ネタバレレビューを読む

きちんと配慮しながらヲタ世界への誘導が図られてましたね。職業声優さんばかりのキャスティングや力のある制作会社の本気というのもさることながら↓
ネタバレレビューを読む


制約やルールあってのコンテンツにおいてとりわけクローズアップされるのは品質と納期のバランスです。このへんは某ドラクエや某ジブリが脳裏に浮かびますが、リリースしたらある意味手の離れるものと違って地上波でやりきったところにTVマンの意地みたいなのすら感じました。
ネット全盛もけっこうですが、独占状態になってきたら地上波以上に制限加えたりするのが始まっているのよね。SNSや動画コンテンツがそのへん先鞭をつけてますが映像配信だって潮流からは逃れられないでしょう。チャネル多いに越したことないので地上波も頑張ってね。
今回みたいなチャレンジは歓迎です。



視聴時期:2021年12月~2022年2月 リアタイ

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2022.04.10 初稿

投稿 : 2025/03/01
♥ : 46
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

構造は子供向けですね。思想的にもアニメ史的にも革新はなかったと思います。

 本作についての印象はやっぱり子供向け、なんですよね。確かに敵役も完全な悪ではなく過去の因縁がありました。鬼とは人の負の感情の象徴のような描かれ方をしているので、キャラの造形そのものはそう単純ではありません。

 ですが、やっぱりストーリーの構造そのものは勧善懲悪から脱しきれていないと思います。いくら敵になんらかの事情を見たとしても、鬼たちが価値観を逆転するような話はなく、人間性を取り戻して死んでゆくだけです。

 つまり、このエピソードそのものに感情論として感動することはあっても、ストーリーに深さがありません。その点において子供向け感が非常に強かったです。

 知識を持っている人が、あるいはこの作品に意味性を見出すかもしれません。エピソードとキャラが上手くできているので逆にありもしない深さを見出す可能性はあります。あるいは牽強付会的に解説することは出来ると思います。それは知識を持っているがゆえに個人的に作品に自分の思想をフィードバックするだけのような気がします。

 本作で深さと錯覚する人情噺は、炭次郎、襧豆子というキャラを正義…というより「いい子」の側に置いておくための理屈だと思います。この2人が鬼という「人」を殺すことを正当化するためには「鬼」として死ぬのではなく、人間性を取り戻す=殺すことは救いだ…という形にするため、と言えばいいのかもしれません。

 この炭次郎、襧豆子を正当化する構造が、子供向けに感じてしまいました。むろん、子供向けでも面白い場合もあります。が、やっぱり鬼滅が面白かったのは、兄妹が絶望の中でもがき苦しんで死に物狂いで解決に向かっていく部分ですね。もうちょっと「正義」のチューニングが相対化できればよかったんですけどね。

 ですので、いくら興行収入が良くても、発行部数、視聴率が驚異的でも思想性を生み出すことはなかったし、アニメ史の中で何か歴史的な転換も無かったと思います。
 その点で鉄腕アトム、ヤマト、ガンダム、エヴァ、ハルヒ、まどマギ、宮崎アニメ、新海アニメ等々と並べた時に比較にならないなあ、と感じる所以です。
 これは数字ではなく、歴史が証明してくれると思います。数年たって省みられる何かを生み出したとは思えません。

 遊郭編そのものは、技術的には感心したし、まあまあ面白いかなあと思いましたが、それだけですね。再視聴はしないと思います。



以下、途中のレビューです。

 驚異的な作画と動きが素晴らしい。こういうのがアニメだよなあ…

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 27

76.6 23 シリアスで仲間なアニメランキング23位
ダーウィンズゲーム(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (509)
2293人が棚に入れました
平凡な高校生である須藤要のもとに見知らぬアプリ「ダーウィンズゲーム」の招待メールが届く。アプリを起動させてしまったカナメは、プレイヤー同士が異能を駆使して戦うゲームに巻き込まれてしまう。わけもわからぬまま、襲い来る強力なプレイヤーとのバトルを切り抜け、カナメは生き残ることが出来るのか!?

声優・キャラクター
小林裕介、上田麗奈、大森日雅、八代拓、花守ゆみり
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

観終わった

1話感想ネタバレレビューを読む

6話までの感想ネタバレレビューを読む

11話感想ネタバレレビューを読む

総評(これだけ読めばいいかも)ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

燃えよダーウィンズ!

原作未読


言いたいことだけ言おうかしら!?
注)読み手無視します。悪しからず。


【高校の同級生's】

 須藤要(CV小林裕介)
 京田浩之(CV小林千晃)
 篠塚ヨウタ(CV落合福嗣)
 ハマダ(CV広瀬裕也)


着ぐるみ『バンダ君』がどう見ても『ドアラ』にしか見えない件
背番号は“1994”ならぬ“666”ってオーメンですか?

バク転せずに包丁持って今日も新人狩りしてます。まずはハマダが…

おいおい!うちのドアラになんてことさせてんだ!ったくもう


ん!?京田を新人狩り?

川上憲伸以来のうちの新人王になにしてくれてんだ!オラ


2011年の優勝以来、守道が継いだ翌年を除きずっとBクラス。ちょっと気が立ってました。すみません。

その優勝決定の横浜スタジアムはバックネット裏に居た私です。
岩瀬でなく浅尾でのゲームセット
優勝監督インタビューの後に現役時代のチャント


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あの甘美な一瞬をもう一度味わいたい
背番号“666”じゃなかった(^_^;) “66”よもう一度!

しかしそれは二度と叶わぬ夢。親会社の紙面ばりに見当ハズレなことしかせん球団首脳に辟易ですわ。


それにしても福嗣クンのキャスティング狙ってませんかね?
スタッフの中に重度のドラキチがいるに違いません。


我ながら見事な考察。もう今シーズンの仕事はやり切りました。


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主題歌はASCAの『Chen(チェン)』…じゃなかった『CHAIN』

内容にも少し触れとくと、主人公カナメはどうやら新人ながら特別な力を持ってミラクルを起こす模様です。まるでウォーリー与那嶺みたいですね。
彼が率いて巨人のV10を阻止したナゴヤ球場になんと私のリアル父親は居たそうです(マジ)。血は争えません。残念ながら球場の中には入れなかったらしいですが(笑)



ダーウィンっていうくらいだから種の進化的ななにかを期待してました。
例えば父には果たせなかった優勝の瞬間を球場の中で迎えるコツみたいなのをです。
蓋を開けてみたらただのデスゲームでしたね。巻き込まれ型のやつにストーリーを望むべくもありません。食傷気味です。

渋谷を舞台に多人数参加のデスバトル始まりましたが見るべきはちらっと映ったセンター街入口の大盛堂書店でしょうか。創業者は言わずと知れた“不死身の分隊長”船坂弘元軍曹であります。
興味あったらお調べください。このデスゲームが屁に見えるくらいの戦地アンガウルで、このアニメに出てくるどのキャラも鼻糞に見えるほどの生き残りの執念を見せた軍人さんです。


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■結局最後まで観てしまった

ドラゴンズ&渋谷への愛着の残り香と全11話で短めなのもあってまあいっかと最後まで。
結局デスゲームっていくら主人公が足掻いたところでゲームを作った人を超えるにはなりにくい。破滅願望あるゲームマスターならワンチャンありそうでもそうなるとしらけます。それこそ「殺されるために殺す」みたいなね。

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ストーリーへの期待を捨ててバトルっぷりを楽しむという作品です。



■僕は気づいてしまった

思った以上に、シュカ(CV上田麗奈)がイカれてて良かった。

で、アニメに感じる物足りなさの話になるんですが、カナメとの濡れ場がない不自然さ。
これ以外にもいくつか作品を鑑賞してきてアニメ作品で濡れ場がないことにすっかり慣れてしまいました。しかし湧き上がる違和感。

 グロ と ○○

 ヴァイオレンス と ○○

対になるであろう ○○ に入る単語ってあまり求められてなくって僧侶枠でやれば?くらいの扱いなのかしら、と思います。
マスではそうかもしれませんが、きちんと描かれてる作品は総じて自分の評価は高い。『虐殺器官』『PERFECT BLUE』あたりがそうでした。


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いややっぱり違う。昂ぶれば行為に至る。「リオのカーニバルベイビー」「楽園ベイビー」。名作『クラダルマ』主人公の出生タイミングも災害下緊急事態に種の保存本能が働いたからだし。

何処がダーウィンやねん!?
種の保存より断絶に向ってることにも気づいてしまった僕は続編あっても観るかは微妙です。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----
2020.04.28追記


ドラゴンズ元ネタ詳細 注)ダ:ダーウィンズ ド:ドラゴンズ

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皆さんいくつ見つけられたでしょうか?



2020.03.21 初稿
2020.04.28 追記
2020.10.09 修正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 53
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

わりと普通に能力バトルで面白い。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルは、デスゲーム・バトル。グロいシーンはそこそこあります。

ただ、レビュータイトルにあるように、どちらかといえばバトルがメインで、精神的にくるようなシーンはあまりないので、グロ苦手な私でも完走できました。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 38

71.6 24 シリアスで仲間なアニメランキング24位
キズナイーバー(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (780)
3716人が棚に入れました
舞台は、埋立地に作られた街・洲籠市。

かつては未来型都市として栄えたこの街に住む高校生・阿形勝平は、なぜか痛みを感じない不思議な身体を持っていた。

夏休み目前となったある日、勝平は謎の少女・園崎法子の手引きにより、痛みを共有する仲間「キズナイーバー」の一人に選ばれてしまう。

そして、同様に「キズナイーバー」として繋がれたクラスメイトたち。

しかし、彼らは本来なら仲良くなることのない別々のグループに属していた。

園崎は言う「これは、争いに満ちた世界を平和に導くための実験なのです。」

その言葉とともに数々の試練が彼らに降りかかる。

互いの傷を背負うことになった、少年少女たちのひと夏の物語がここから始まる!

声優・キャラクター
梶裕貴、寺崎裕香、島﨑信長、久野美咲、山村響、前野智昭、佐藤利奈、西山宏太朗
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

強制的に突き崩される『ハリネズミのジレンマ』

いきなりですが『ハリネズミのジレンマ』って言葉、
実は『ヤマアラシのジレンマ』というのが大元らしいですね。
心理学で言うところの『Porcupine Dilemma』。

それが新世紀エヴァンゲリオンの三話でリツコとミサトに語られ、
さらに四話「雨、逃げ出した後」のサブタイトルに、
「Hedgehog's Dilemma(ハリネズミのジレンマ)」ってついていたことから、
日本にハリネズミが定着したとかしないとか。

ただし、英語圏では
『Porcupine Dilemma』『Hedgehog's Dilemma』どちらも用いられていて、
(実際、WIKIにはHedgehog's Dilemmaで載ってました)
『Hedgehog』ならハリネズミで正解じゃん、との声もあり、
この辺になると僕ごときの語学力では何が真相なのかちっともわかりません。
  誰かわかる人教えてくださいませ。

閑話休題。

さて、本作はTRIGGER制作、岡田麿里脚本というビックカップルの作品です。
そして僕が個人的に思うには、
あにこれで最も過小評価されているTRIGGER作品でもあります。

これまでTRIGGERが制作したアニメで
ショ-トアニメ『宇宙パトロールルル子』を除くあにこれ総合順位は
  キルラキル            171位
  ダーリン・イン・ザ・フランキス 282位
  SSSS.GRIDMAN          282位
  リトルウィッチアカデミア    325位
  異能バトルは日常系のなかで   701位
  BNA ビー・エヌ・エー      905位
  SSSS.DYNAZENON         914位
  本作              1217位
と、ぶっちぎりの最下位。まさかの「ベスト1000落ち」です。
いやよくここまで嫌われたもんだ。

もちろん人さまの評価をあれこれ言うつもりはありませんし、
そんな資格など誰にもないわけですが、
僕は個人的にこの作品を、TRIGGERの代表作の一つに位置付けています。

物語は、とある実験都市で、
自分または他者の痛みを公平に分配して共有する仕組み、
『キズナイーバー』の手術を無理やり施された七人の高校生たち、
そしてそれを推進する謎の美少女高校生を含めた
八人の群像劇として進行していきます。

  まず、この設定が示唆に富んでいて抜群に面白い、です。

自分の好きな人ともっと親しくなりたい、距離を詰めたいという思いは、
誰にでもあるものだと思います。

だけど相手との距離が近づけば近づくほどに
  見せたくないものを見られ
  見たくないものを見せられ
というリスクが少しずつ膨らんできます。

それは、言葉を変えて表現するなら
  自分が傷つきたくないという身勝手な気持ち
  相手を傷つけたくないという思いやりの気持ち
が綾のように折り重なっている状態です。
それにより人は、人と距離を詰めることに二の足を踏んでしまいます。 

ところが本作『キズナイーバー』では、
外科手術により、まず『身体の痛み』という領域で、
このジレンマが強制的に取り払われます。

  一人の痛みを数人で分配し、分かち合う。
  これによって一人が受ける痛みの量は軽減されますし、
  他人の痛みを知ることもできます。
  こんなに素晴らしい、
  人と人が仲良くなれる画期的システムは他にありませんよ。

そういう、新興宗教の戯言みたいな考え方によって、
七人の若者が強制的に手術を施されて繋がれ、
さらに、様々な『仲良くなるための課題』に取り組まされるわけです。

もう、この段階で、
「友だちとの絆がいちばん大事」「みんながいるからがんばれる」
なんて言ってる安物アニメへの強烈なアンチテーゼになっています。

  同じ部活だから、同じ魔法少女だから、
  そういう『たまたま一緒になった』ことが絆を築く理由になるのなら、
  『たまたま手術で繋げられた』もアリだよね、と。
  痛みを分配して分かち合っているぶん、
  むしろこっちの方が『絆』は最初から深いわけで。

もちろん本編では、繋がれた七人は、そんなことに納得はしません。
夏休みが過ぎたらキズナが解除されるということで、
いやいや、しぶしぶ、計画にお付き合いすることになります。

そして、なんのかので関係性が深まっていくうちに、
その刻まれたキズナの効果に、
思いもよらなかった画期的な変化が生じます。

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そして、物語が後半に近づきキズナ計画の真相が明らかになるにつれて、

  そもそも人と人とのキズナとはなんぞや、

みたいなことにお話がフォ-カスしていきます。


通常生活において他人との『絆』を見い出せず、
キズナシステムへ狂信的に傾倒してしまう園崎法子。
そのキズナシステムが解除サされ、
改めて『絆』というものへフラットに向き合い、
おそるおそる足を踏み出す被験者たち。

最終話では双方が激しくぶつかり合い、せめぎ合います。
ネタバレレビューを読む
事件後、ほのぼのとしたエピローグの中で、
最後の最後に見せた法子の笑顔は、
悔しくなるぐらい素敵な、魂の込められたラストカットです。


ちなみに原作の岡田麿里さんは、
小学五年生から高校卒業まで筋金入りの不登校児でした。
集団生活の中で自分を動かす『絆』を見いだすことができなかった、
まさにリアル園崎法子だったんですね。

だから言葉が鋭い。まさにキレキレです。

被験者たちを『七つの大罪』に例えてこきおろすところなんか、
ああ、岡田さんにはクラスメイトがこんなふうに見えていたんだなあ、
そう思わせるだけの圧倒的なリアリティがあります。

そんな岡田さんだからこそ、この作品が書けたんじゃないのかな、と。

同じ学校、同じクラスに押し込められる。
そんなのは『キズナ』であって、決して『絆』なんかじゃない。
  じゃあそれを『絆』に昇華させるにはどうしたらいいんだろう?
  私は学生のとき何を見誤っていたんだろう?
そういう自戒と過去の自分への決別がこの作品の原点であり、
同時に根底に流れるテ-マであるのかな、と。

もちろん、そんなのをストレートに書いても鬱アニメにしかならないわけで、
いろんなギミックを仕込んでエンタメ作品に仕上げてますが、
それにしてもこんな難しいテ-マ、よく1ク-ルでまとめたもんだなあ、と。

ただ、他の方のレビューを読ませていただくと、
ギミックが強烈過ぎてテ-マが全然伝わっていないという、
残念作品の典型みたいになっちゃってますが。


作品のおすすめ度としては、僕の趣味嗜好が入ってますが、Aランクです。

よく練り込まれ、メッセージ性に富んだ脚本。
トリガーさんらしい、ちょっと荒いようで実は繊細な作画。
動と静のメリハリが見事で、見せどころをきっちり魅せる演出。
世界観をしっかり織りなす劇伴とOP、ED。
欠点らしい欠点が見当たりません。

  ただ、ギミックに目を奪われ過ぎると何も見えてこなくなるので、
  しっかりお話を楽しみながらも、
  ちょっと俯瞰的な視点を持つことが必要かも。

キャラ、お芝居という観点からは『秀逸』の一言です。

痛覚がなくなったことで感情の起伏を失った主人公の勝平と法子。
この二人は「起伏を失った」だけで、
綾波レイみたいに感情を「知らない」のではなく、
個人としての感情は、動きにくいだけで、残っているんです。

この難しい役どころを、
梶裕貴さん、山村響さんがしっかり演じきっています。

この二人が『静』のキャラである分、
天河、仁子の二人がややデフォルメ気味な動的キャラに描かれ、
しっかりメリハリがついているのも、さすがだな、と。

そして『凡人』キャラの千鳥と由多が物語にリアリティを持たせ、
さらに『変態』キャラの日染が、一歩高い位置で全体を俯瞰しています。
素晴らしいキャラ構成ですし、
それぞれの役者さんが期待された役割をきっちりこなしています。

そして、なんと言ってもレールガンこと佐藤利奈さんのお芝居がすごい。

ク-ルを装いつつ見事によじけた穂乃香というキャラが、
佐藤さんの力で何ランクもパワーアップしています。
ネタバレレビューを読む

話は変わりますが、ED曲の『はじまりの速度』って、
作詞は岡田麿里さんなんですね。
ほんと名曲です。個人的に何回聞いたかわからないほどに。

この曲、三月のパンタシアのメジャーデビュー曲ですね。
それ以来気にかけてはいるのですが、
いまだにデビュー曲を越えられないでくすぶっているようです。

なんとかがんばって欲しいです。
てか、
いまさらじん君の曲なんか歌わないで欲しいんですけど。個人的に。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17
ネタバレ

westkage。 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

どこか次世代のアニメを感じさせる作風は高く評価したい。但し独特すぎる部分も多くアニメ初心者には理解されにくい為、多くの支持を得られないという課題を抱えた作品☆

本作は「キルラキル・ニンジャスレイヤー」などを手掛けた「株式会社トリガー」によるアニメ作品です。キャラクター原案にPSP専用ソフト「セブンスドラゴン2020」のキャラ原案なども担当した‘三輪士郎’を起用。 各作品で絵コンテや演出などを担当してきた経歴を持つ‘小林寛’の初監督作品となりました。2016年の4~6月において全12話が放映されています。


あらすじ…主人公の阿形勝平は「身体の痛みを感じない」という特異体質の持ち主であった。そしてその特異過ぎる体質のせいで、幼いころから同級生たちに殴られ放題の文字通り「サンドバック」のような扱いを受けていた。
ある日彼が通う「私立洲籠高等学校」から勝平を含む男女6人が謎の組織に拉致監禁される。何らかの手段で意識を失わされていた6人は目を覚ますと1つの部屋に集められ、少女「園崎法子」と対面する。そして困惑する勝平に彼女は告げた。
「これはお祝いです。貴方がたは何よりも強い傷の絆で結ばれた。」
「この世界は争いが絶えません、我々には自分以外の他者の痛みを知りようが無いからです。他者の痛みを、苦しみを、自分の事のように考え譲り合う事が出来たら争いなど起こりようが無い。けれど人の想像力には限界がある。」
園崎は意識を失っていた6人の身体に手術を行い‘キズナシステム’という処置を施した事を説明した。キズナシステムとは「一人が受けた痛覚を同じシステムにリンクしている他者に等しく分配する」というシステムである。余りに突飛過ぎる話に困惑する6人だが、勝平が園崎にスタンガンを浴びせられた衝撃を5人全員が同時に受ける事で、この話が事実である事を確信する。
そして園崎は高らかに宣言する。
「キズのキズナで結ばれた仲間と数々の難関に立ち向かっていく。そう、今日から貴方がたは、キズナイ―バーなのです!」


この作品の評価に移る前に一つ語っておきたい事があります。それはこの作品の主題歌を担当している「BOOMBOOMSATELLITES(ブンブンサテライツ)」についてです。彼らは1990年に結成されたロックバンド。だが彼らを‘ロックバンド’と一言で括るのは余りにも失礼、それほど偉大なミュージシャンでした。狭義としては「ビックビート」と言われるテクノから派生したジャンルに属します。ジャンルで言われてもピンとこない方は代表格である「ケミカルブラザーズ」や「プロディジー」と聞けば解るだろうか。テクノとロックを融合させた彼らの音楽は聞く者を魅了し、海外でも高い評価を受けています。
そんな彼らが2016年5月、26年に及ぶ音楽活動に終止符を打ちました。そして彼らの最後の作品となるのが本作の主題歌「LAY YOUR HANDS ON ME」です。勿論私自身も若い頃から大好きなミュージシャンの一人でしたので活動終了は残念に思いますが、最後に彼ららしく素晴らしい曲を聴けたなと感じました。
実はキズナイ―バーを視聴する前に彼らが主題歌を担当している事実を知らなかったので、最初に聴いた時は鳥肌が立ちましたね。こう言うアニソンがもっと増えれば良いのに、と心から思います。


総評として…「どこか次世代のアニメを感じさせる作風は高く評価したい。但し独特すぎる部分も多くアニメ初心者には理解されにくい為、多くの支持を得られないという課題を抱えた作品。」と言った感じです。難しく言えば「抽象絵画のような作品」。簡単に言うと「ふわふわしている作品」という表現になるでしょか。アニメーションや漫画の様に空想的な世界を表現する作品は「どこまで空想を取り入れるか」によって分類されると考えられます。
レベル1(全てありうる)=ちびまる子ちゃん・サザエさん・クッキングパパなど…いわゆる大衆アニメ
レベル2(世界設定が有り得ない)=ドラゴンボール・ワンピース・ガンツ・進撃の巨人など…準大衆アニメ。世界設定に空想が入るが、登場する人物の内面的な部分には共感できる部分が多く、感情移入が誰にでも見込める作品。
レベル3(内面的なキャラ設定が有り得ない)=我々が愛するほとんどのアニメ…「こんな人間が現実に居る訳無い」と考える人にとっては感情移入しづらいため、受け入れられる人口が限定される。外見では無く、あくまで内面である事に注意。
レベル4(キャラクターの行動原理が理解できない)=本作はここに位置します。理不尽な要求にも関わらず、本作の登場キャラクター達は意外と素直に展開を受け入れます。また、途中で何度も襲われる敵キャラクターに関しても「既に身内である事が明らか」になっているにも関わらず真面目に応戦します。悪く言えば「とんだ茶番」ですよね。


上記では4つに分類しましたが、もっと細分化する事も可能だと思います。ただ余りにも長くなるため割愛しました事をご了承ください。ひとつ言える事として、アニメと言うものは「?」が増えるたびに「受け入れられる人口の絶対数が減少していく」という構図が存在する事は理解頂けたと思います。つまり有り得ないが多すぎて‘ふわふわしている’と言う事ですね。


さて、どうもここまでの解説では「本作を酷評」しているようにも思えますが、決してそんな事はないのです。上記分類では「レベル4」と位置付けましたが、本来「行動原理が理解できない作品」は「駄作」と紙一重なのです。ですが本作を決して駄作とは思いません。では本作と駄作は何が違ったのでしょう?
答えは「アニメを形作る‘外枠’がしっかりしている」という事だと考えます。つまり眼に見える部分がしっかりしていると言う事です。キャラクターのデザイン・アニメーションの作画・構成・音楽がしっかりしているからこそ、この作品は中身がふわふわしているにも関わらず外側でそれを漏らす事がなかったのです。これは非常に高いレベルを維持しないと実現しない事だと思いますので、その点に関しては監督の力量を伺えた作品であったと評価したいと思います。


一言でまとめますと「一部のマニア受けはするものの一般的な人気を確立出来ない」作品ですね。ただトリガーの作品はどれもそう言った作品が多いので、これは社風なのかもしれません。‘気の合う仲間たちが集まって自分達のやりたい事をやっている’というべきでしょうか?そう言った社風は「クリエイティブな活動」が可能となるので、当たり外れはあれど‘新しい物を作っていく’という原動力に満ちていると思います。そこがこの作品に感じた‘次世代のアニメ’という印象なのかもしれませんね。新しい物は反論も多くなる、これはもはやアニメに関わらず宿命かもしれません。ただ‘自分達のやりたい事をやる’という事は一般的な同人誌の活動と根本的な所では同じです。トリガーが「革新的な作品を生み出して皆をあっと言わせる会社」になるのか「いつまでも利益を追わない作品ばかりで世間に見放されていく会社」になるのか、今後の活動に期待したいところであります。


*以下はネタバレを含むため閲覧注意です!

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 43

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ユニークかつ興味深い設定と巧みな脚本構成で描き切った青春群像劇

原作TRIGGER&岡田麿里による1クール、オリジナルアニメ。

タイトルの「キズナイーバー」とは一見意味が解りませんが、
内容を観ていくと、「キズ(傷)」「キズナ(絆)」「ナイーブ(繊細な)」な「バー(~な者達)」
という4つの単語を組み合わせて作られたものだということが解ります。
そして、タイトルロゴの「ナ」の部分だけ赤字で(ネタバレになるので書きませんが)ここも凝ってますね。


世界平和を目指すという崇高な目的の名のもとに、
キズナの会によって選ばれた、本来なら出会う事も仲良くなることもない7人のクラスメートが、
キズナシステムで強制的に「痛み」を分け合うキズナイーバーとして繋げられ、
夏休みが終わるまでの間、課されるミッションをクリアしていく事になる...といった感じのあらすじ。


☆物語の見どころ☆

最初は純粋に「肉体的な痛み」を分け合うだけだったキズナイーバーたちが、
ミッションをクリアしていくなかで、分け合うものが変化、増加していく過程。

キズナ実験の真の目的とは?

キズナイーバーの中でもひときわ閉鎖的な(ホノカ)が抱える心の闇、トラウマとは?

痛みを感じない、感情に乏しい主人公(カツヒラ)がなぜそのような体質になったのか?

(ノリちゃん)が頑なにキズナシステムで繋がることに拘る理由とは?
(カツヒラ)と同じく感情に乏しく見える(ノリちゃん)が抱えている秘密とは?
この二人の過去&「12年前のキズナ実験」が明らかになる終盤は特に観ごたえがあり、
物語はクライマックスへと向かいます。

キズナイーバー達の男女間に芽生える恋愛感情、
純粋に恋愛物語としてもキャラクターたちの心情が細やかに描写されており、充分楽しめると思います。


☆感想☆

1話観ただけではちょっと地味で面白そうにない!?と感じるかもしれませんが、
観終わってみれば、前半から終盤までよく練られた構成で、各エピソードの繋がりがスムーズで、
尺が足りないということもなく無駄がない。

そして尻上がりに物語は盛り上がっていき、最後はとても綺麗に纏まっていて、
ここ最近の作品の中では、シリアスでありつつ、かつユニークで興味深いテーマ&設定で、
ここまで巧く描き切った本格的な青春物語は稀だったように思います。

本作は同じく岡田麿里さんの手がけた作品「あの花」と比較してみても面白いと思いました。
「あの花」は過去に繋がっていた友人同士の絆を再び取り戻す事を目的とした物語でしたが、
本作は強制的にシステムで繋げられた、「作られた関係」から、
登場人物たちがお互いをさらけ出し、感情を理解&共有することを経て、
システムに頼らない本物の絆、友情で繋がっていく過程を描いた物語。

恋愛面や各キャラの内面の描き方など、なるほど同じ人が作ってるなぁというのがよく判ります笑
「あの花」ほど泣きの演出が全面に押し出されていなかった事もあり、
分り易い感動や泣き、というのは得られ憎いかもしれませんが、
こちらはジワジワと来るものがあり、
テーマ&設定の妙、シナリオの完成度的には勝るとも劣らないくらいによく出来ていると自分は思います。


自分はまずキズナシステムが目指したもの、コンセプト自体が非常に興味深いと思いました。
第一話で「争いが絶えないのは他者の痛みを知りようがないから」「人の想像力には限界がある」
とは(ノリちゃん)が語った言葉ですが、まさしくこれは的を得ていると思うし、深い言葉ですよね。

他人が受けた「痛み」はいくら「共感」することが出来ても、
その人が受けた痛みと同じだけのものを感じることはどう頑張っても出来ない。
所詮は他人事なんですよね。。

でも他人事だからこそ、痛みを感じることが出来ないからこそ、
如何に接し振る舞うべきなのか、「他者への思いやり」と言ってしまえば軽いですが、
人間としての生き方や本質に関わってくるところですよね。。

また、一話(ノリちゃんの)「みんな誰かと繋がっていたい」というのもよく理解できるところ。
自分含め皆さんが「あにこれ」を利用しているのも、きっと誰かと繋がりたいから、なはず。
昔に比べて社会での人間関係、地域でのコミュニティが希薄化してきつつある現代においても、
やはり人は誰かと繋がっていたいんですよね。
だからこそ、SNS等様々なツールを使って繋がろうとする。
そんな現代に則したようなテーマと内容は興味深く、また観るべき意義のあるものでした。

本作では友情という絆で繋がっていく青春物語の方向へ物語が向かいましたが、
キズナシステムが世界中に広がった後の世界、を描く社会派SF作品、
という物語でも非常に面白い壮大なスケールの作品が作れそうな気がしました。


☆声優☆

個性豊かなキャラクター一人一人に合わせたキャスティングが見事にハマってますね。
人気や経験だけじゃなく、キャラクターのイメージを第一に考えて選んだんだろうな、というのが本当によく判ります。
もちろん個々の演技も感情を豊かに表現するキャラの演技、
逆に感情の起伏を極力現さないキャラの演技はとても良かったですね。

中でもニコを演じた久野美咲さんは、キャラ的にもとてもハマっていましたが、
演技自体もこれまで観た作品の中でも特に上手く演じられてたなぁと思いました。


☆キャラ☆

登場人物個々の特徴や個性が非常に豊かでありつつも、かつ多すぎないので、
1話観ればほぼ全て覚えられますね。
そして、各キャラの抱えている想いや苦悩といったものも、丁寧に掘り下げられており、
視聴者に解りやすく共感ができるように描かれているのは好感が持てます。

TRIGGERの「熱さ」、岡田麿里さんの「繊細さ」、
この組み合わせの相乗効果がよく表れている描かれ方のように思います。

突拍子もない不思議系でありながら、ここぞという場面で重要な役割を果たす(ニコ)、
変態的な性癖を持ちつつも、実は周りの状況を一番冷静に俯瞰で見ていた(ヒソム)、
この二人のキャラが居ることで、作品がシリアス一辺倒にはならずに、
ユーモアにも溢れた絶妙のバランスを保つことに貢献していたと思います。

「あの花」に出てきた(あなる)と本作の(ちどり)の描かれ方なんかは、
主人公との関係性も含めて、凄く似てましたね笑


☆作画☆

TRIGGER作品以外では殆ど見られないようなキャラクターデザインが特徴的で個性的。
一人一人の特徴を解りやすく捉えて区別して描かれていますね。
また、色彩感覚がとても美しく鮮やかなのも印象的で、
作画全般良い仕事をされてるなと思いました。


☆音楽☆

OPは幻想的かつ浮遊感のある楽曲で、個人的に春アニメでは一番お気に入りの曲だったので、
最終話までOPを省かずに流してくれたのは嬉しかったですね。
英詩ですが作品の内容、OPアニメーションとの相性も抜群でした。

EDの方が楽曲的にはOPよりも個人的には印象は薄いんですが、
こちらは脚本の岡田麿里さんが歌詞を手がけているんですよね。
さすがに作品そのものの世界観をずばり歌われてて、この点はアニソンとして高く評価するべきでしょう。

OP,EDの出来に比べると、やや作中のBGMは盛り上げ方が少々地味だった気もしますが、
(音量がちょっと小さいかも?)、
逆にあまり入ってこないくらい集中して観ることが出来たのかも知れませんね。


「オリジナルの1クールアニメ」としては、派手さも控えめで馬鹿でも楽しめるようなエンターテイメント性も薄く、
正直爆発力は無いとは思いますが(唯一惜しい点)、非常に真面目な作風で好感が持てます。
声優、作画、音楽などのクオリティ面も優れており、完成度の高い作品に仕上がっていると思いますね。
なんとなしに観るんじゃなく、最後までじっくりと作品を観れる方にはオススメしたいですね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

86.1 25 シリアスで仲間なアニメランキング25位
Dr.STONE(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (774)
3395人が棚に入れました
全人類が、謎の現象により一瞬で石化して数千年――。超人的な頭脳を持つ、根っからの科学少年・千空が目覚める。「石器時代から現代文明まで、科学史200万年を駆け上がってやる!」。絶体絶命の状況で、千空は仲間を探し、世界を取り戻すことを決意する!

声優・キャラクター
小林裕介、古川慎、佐藤元、中村悠一、市ノ瀬加那、沼倉愛美、前野智昭、村瀬歩、上田麗奈、高橋花林、河西健吾、麦人
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Open the world!

稲垣理一郎さんとBoichiさんによるSF漫画のアニメ化作品。「週刊少年ジャンプ」で現在も連載中。単行本は既刊13巻まで。(放送終了時点で)

原作の稲垣理一郎さんは小学生時代からPCで自作ゲームを作って遊んでいたという筋金入りのゲーマー。漫画連載中でも新型ゲーム機の発売日に店頭に直行した経験もあるそう(笑)。一方で、仕事に取り組む姿勢は心から尊敬すべきもので、作中に登場する科学の料理を一から作って食してみたり、工房や道場へと自ら足を運び生の知識を得たりと実直そのもの。科学的素養充分な方とお見受けした。

作画のBoichiさんは目標に一直線なパワフルな方で、漫画を描く為に大学では物理を、(芸大)大学院では映像を専攻し、また学業の傍ら、一般書を含む膨大量の科学関連書籍を読み漁ったという努力家のツワモノ。「攻殻機動隊」の原作者として今や世界的に有名な士郎正宗先生の作品群に触れ、知識が漫画を面白くする事を学んだそうです。そしてこの方も仕事の鬼^^。ソユーズを生で見るためにロシアまで足を運んだり、土器の蓋のデザインで悩んだりするほど(笑)。作画担当に留まらぬ精緻な仕事振りが光ります。

それではレビュー。

物語の発端は世界各地で発見された石化したツバメ。やがて眩いばかりの閃光が地球全土を覆う。全ての人類は石となり、その活動を停止する。

3700年の眠りから覚めた高校生、石神千空は※1人類が消えた世界「ストーンワールド」で生きる術を模索し、人類文明滅亡の謎を探ります。


一見するとトンデモな出だしですが^^;、娯楽性やドラマ性一辺倒な作品とは一味違い、ファンタジックな少年漫画の皮を被りつつも、芯(サイエンス)は厳格。やたらと高度な最先端科学や新種の造語で、それとな~く知的な雰囲気を醸し出し視聴者を煙に巻く、数多の作品群(ファンタジーとして楽しいので否定はしない)と比較すると、本作の性質は概して真逆。

アニメはあくまでも娯楽なので薀蓄必要無し!もまた真なりですが、それはそれ、これはこれとして、作中台詞の一部を借用させてもらって両者を表現するならば「前者の言葉は羽の様に軽く甘く、後者の言葉は石の様に重く苦い。」となるのではないでしょうか。一見して余計な、この雑味に当たる重さと苦さが、アニメ(物語)という娯楽に深みを与える最高のスパイスになるのです。

作中で取り上げられている「サイエンス」は、汎用性が高く物語に組み込みやすい物理、化学を中心に、その枝葉に当たる、工学、薬学、地学に料理^^と多岐に渡りますが、それら全ての要素が、作中における主人公達の第一目的である"生存"と深く結びついているため、物語を回転させる動力としても、歯車としても、より強く堅実に機能している印象を受けました。科学を利用する必然性があるので押し付けがましさが目立ちません。

物語序盤は、多様性をガバガバ受け入れ、科学の力で奔放に人類の栄華を取り戻さんとする、主人公千空とその仲間達が作る科学王国、徹底した選民思想と独裁、武力による支配、原始の生活を旨とする獅子王司率いる司帝国、両者の対立と抗争のお話。

話は横道にそれますが、15年くらい前になるのでしょうか、当時のNHKで「※2アーサー・C・クラーク氏が舞台設定をした(開拓地の)火星で展開されるドラマを、日本の漫画家やアニメーターが短編アニメ作品として映像化し、それを同氏に見てもらう」という趣向の番組がありました。

正確な引用ではありませんが、完成した作品の一つに対してクラーク氏が与えた評価は「火星を第二の地球にはしたくない。わたしたちにやり直すチャンスがあるはず」といった内容のものでした。氏の残念そうな表情がおぼろげな記憶の中から思い出されます。

欲望のままに生産と消費を繰り返す科学王国のあり様は、一見すると、わたし達の住む世界の写しに見えますが、前者が"無い"から作っているのに対し、後者が"ある"のに作っている点で大きく異なります。ただし裏を返せば、搾取する対象がある限りは安泰でも、敷かれたレールに沿って突き進めば、崩壊前の地球の姿に逆戻りする危険のある楽観に満ちた社会とも言えます。

千空の頭脳に刻み込まれた人類200万年の知識の遺産と父親から受け継いだ優しさと勇気は、人類の新たな希望となりうるのでしょうか? 歴史は決して繰り返しませんが、科学王国がクラーク氏の見た火星の開拓地の様に、わたし達の世界をなぞらないよう切に願いたい。


一方の司帝国は、獅子王司という個人による権力一極集中体制。

霊長類最強の高校生の異名を持つ司というキャラは、一言で例えるなら※3スーパーマン、なのですが、過去の苦い経験から"大人"への深い憎悪、あるいは絶望を抱く、憂いを帯びた人物として描かれています。

多かれ少なかれ、多分誰でもそうですが、わたしも例に漏れず、少年時代に大人の冷酷さや狡さ、理不尽な暴力というものを嫌というほど見てきているので、司の憤りには一部共感出来る部分はあります。…でもですね、何ともはや、大人になってから平たい目で思い返してみると、同世代にも似た様なのがいたんですよね。大勢。ただ大人より小さくて怖くなかっただけで(笑)

司の唱える、"若者は純粋で大人は不純"とする極端な世代間差別は、わたし達の世界をしつこく蝕む人種差別や性差別と同種の、憎悪を下敷きにした一種の思考放棄に当たりますが、集団をあたかも(妄想で肉付けした)人格を持った個人の様に錯覚すれば、ある小規模なグループから始まって、家柄、人種、国、性別、最終的には極端な単純化の過程を経て、とんでもない事に、全人類さえもその様に認識してしまう危険さえあるのです。(こんな世界大嫌い!的なやつ)

この「1を聞いて10を知る」試みは反証可能な科学の分野においては割と有効に働きますが、人を集団として見る時、その判断材料となる有機的かつ情報量膨大な最小単位"ヒトおよび個人"の理解が不十分であれば、せいぜい残るのは穴だらけの統計データ程度のもので、その評価は必然として恣意的なものになってしまいます。ヒトは1単位として数えられるほど単純なものではないのです。

複雑にして複雑な世界に背を向けて、嫌いなものは一括り、括ったものはまとめてポイッ! 独断と偏見とで要と不要を分け、自らの殻に閉じ篭れば、かくて名前の無い怪物の一丁出来上がり、"僕の考えた最強の世界"展開の下りとなる訳です(汗)

妄想という脆い足場の上に居を構えた司帝国は、髪の毛一本で吊るされたダモクレスの剣の例えがぴったりと当てはまります。

科学王国と司帝国、皆さんならどちらの国の住人になりたいですか?


かつて"科学者の良心"と称された※4カール・セーガン先生がそうされた様に、学校で聴きかじった科学を、目に見える形、手で触れられる形へと落とし込み、学問への恐れや不審の垣根を取り去る試み。偏見の解体。

文字情報が先行して「解った」と錯覚する事が容易な現代において、嫌煙されがちになってしまった、手で触れ、耳で聞き、鼻で嗅ぎ、口で味わいながら確かめる、知る事の大切さ。収集、分類、調合、加工、試行錯誤を繰り返し、どこにでもありそうなものから、ありとあらゆるものを造り出さんとする情熱。

仕事も遊びも生活も、あらかじめ用意されたものから選択する事を常とし、釈然としない気持ちを抱えながらも惰性に身を委ね、耐えながら生きる。あるいは飽きたら乗り換える。

完成品の世界の中で、わたしたちは世界の仕組みについてどこまで理解していると言えるのだろう?

本物とはズレた世界に浸かりがちな現代人にこそ、この世界は尽きる事のない磨けば光る宝石、ヤベースゲーモノ(笑)で満ち溢れている事を改めて思い出して欲しい。

そんな願いが込められた作品の様にわたしは感じました。


※1:ジャーナリストのアラン・ワイズマン氏による同名タイトルの書籍がある。様々な分野の専門家の知見を得て、3700年どころか 人類の消えた後の云億年先の未来の地球の風景を映し出す壮大な科学エッセイ。本作(漫画原作)の参考文献リストにも同書の名を確認出来る。

※2:「2001年宇宙の旅」の原作者としても有名ですが、一流の科学者としてテレビ解説者としても活躍。プレステのゲームにも出演してる(笑)静止衛星を使った電気通信リレーの発案者でもある。

※3:アメコミの人ほどではないです(笑)でも素手でライオンの群れを撃退できるくらい強い。加えて頭脳明晰で判断迅速の人。

余談ですが、神話や伝説は別として、紀元前400年頃の古代ギリシャではパンクラテオンのチャンピオンポリダマスが、近代でも1898年にボディビルダーのユーゼン・サンドウ氏がライオンに勝利したという記録がある様です。(後者は爪と牙を封印した状態で)

それでもまぁ、第6話で司が石槍で大木を叩き折る描写はいくら何でもやり過ぎでしたね。槍が折れる^^;。杠の頭のアレとか、スイカのゴロゴロとかと同類の、突っ込んじゃいけない演出だと思うので、てきとーに脳内補完しましょう^^

※4:地球外生命の探査計画でも有名な人ですが、代表作の「コスモス」は天文学、生態学のお話を中心とした、国境や学問分野の垣根を越えた様々な挿話からなる科学エッセイ集。最高の科学入門書の一冊なので老若男女全人類にお薦めしたい!

※:物語5点の理由はシナリオや脚本もさる事ながら、科学考証の緻密さ、設定の素晴らしさがズバ抜けていたため!

ふろく1 石化について(ネタバレになるかも知れないので畳んどきます。)
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ふろく2 4つの力について
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 43
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメ作品における、「ご都合主義」とは、何を指すかの個人的な定義

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
まず、☆4なので、全体としてはかなり高評価をしているという前提で。

科学アニメ。少年漫画原作らしいワクワクが詰まっています。

私、このアニメかなり好きです。設定だけなら、☆5のチャンスもありました。

でも、とある「ご都合主義」により、評価を下げました。その「ご都合主義」がナニを指すのかは、ネタバレになるので、レビューを読んで下さいっす♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
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【余談~ 石化の理由、予想 ~】
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【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 42
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

100億パーセント唆るぜ、この作品は!

評価は観終わってからします。
ただ9月位まで色々とあるので作品が観れないのは辛いなぁ。
(2019:07/31執筆)
※(2019:12/14更新しました)

原作・ジャンプ掲載分全て。
アニメ・四話まで視聴済み。(30分アニメ)


うん、期待通りな展開で嬉しいですね。かなり好きな作品なので綺麗に表現してもらいたいです。

超!簡単に書くと…
普通な日々を、学校生活を過ごしていた『石神 千空(いしがみ せんくう)』『大木 大樹(おおき たいじゅ)』『小川 杠(おがわ ゆずりは)』。
そんないつもの日常生活が一変する。原因は分からないが【人類のみが石化する(一部ツバメも)】という事変が起きた。
…そこから数千年の時が流れ何故か『千空』と半年後に『大樹』の石化が解ける。
文明は滅び、建物等は腐って無くなっていた。
「科学は地道な探求」という持論を持つ科学少年『千空』はストーンワールドでどう奮闘するのか!?
…と、簡単ですが。

ここから下は隠してますがネタバレは無いです。視聴前+数話観た感想です。

ネタバレレビューを読む
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(2019:12/14執筆)

全視聴しました。ここから先の感想はネタバレ含みます。

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合理的だけど非情では無く甘さのある『千空』、そこは結構人間臭くて好きですね。『コハク』と『クロム』との絡みも良いし『大樹』と『杠』との関係も熱い!バトル部分もジャンプらしい。
次回予告の理科の実験みたいなんはとても良かった。

少し設定に疑問点もありますが全て完璧な作品は無いと思います。

第2期が1期放送後に制作決定が発表されました。
『千空』の言葉を借りて「唆るぜ、2期も」と締めようと思います。
長い感想を読んで頂きありがとうございます。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12
12
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