オリジナルアニメーションで陰謀なTVアニメ動画ランキング 7

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のオリジナルアニメーションで陰謀な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年07月06日の時点で一番のオリジナルアニメーションで陰謀なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

88.8 1 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング1位
マクロスFRONTIER[フロンティア](TVアニメ動画)

2008年春アニメ
★★★★★ 4.1 (3906)
18314人が棚に入れました
西暦2059年。「新統合軍」が擁する戦闘艦と一体化した居住艦を中心に、1000万人以上が住まう超巨大宇宙移民船団の一つ「マクロス・フロンティア」(通称「フロンティア」)は、銀河系の中心部を目指す航海の中にあった。
ある日、近隣で航行中の「マクロス・ギャラクシー」船団出身の歌姫・シェリル・ノームが、コンサートのためにフロンティアを訪れる。同じ頃、パイロット養成学校に通う少年・早乙女アルトは、シェリルのステージの一部であるエア・アクロバットに出演することになっていたが、彼女の大ファンだという女子高生・ランカ・リーとひょんなことから出会う。そんな折、フロンティアへ謎の宇宙怪獣が突如来襲。アルト、ランカ、シェリル、そしてフロンティアの人々は、否応無しに宇宙怪獣との戦いに巻き込まれていく・・。キラッ☆

声優・キャラクター
中村悠一、中島愛、遠藤綾、神谷浩史、福山潤、桑島法子、小西克幸、豊口めぐみ、大川透、小林沙苗、三宅健太、田中理恵、平野綾、福原香織、井上喜久子、西村知道、杉田智和
ネタバレ

すばる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

初マクロス、初ロボットアニメ

2008年放送、巨大移民船団マクロスフロンティアへ突如襲来した未知なる敵バジュラとの戦いにフロンティアの人々は巻き込まれていく...

全話視聴

ロボットというよりSFアニメという印象が強いかな。世界観が好みで、戦闘シーン・音楽共にとてもよかったです。音楽で印象に残ってるのが「トライアングラー」「星間飛行」「ライオン」「アイモ」「ダイアモンド クレバス」「ノーザンクロス」
挿入歌の「射手座☆午後九時 Don't be late」「What 'bout my star?」
どれも作品に合っているのはもちろんですが、特に好きなのは「ライオン」「アイモ」と挿入歌ですね。一番は「ライオン」です。戦闘シーンはCGで迫力があり面白いですが、{netabare}後半(特に最後)はそんなにだったかな...{/netabare}
キャラはランカがかわいい(特に歌のとき)し、全体的にカッコいい人が多くて好きですね。
最後は{netabare}終わり方が微妙だった。どっちかを選べという訳ではないんだけど、星に住み着いてからの日常シーンや人々の生活をもっと見たかった... あと2話は欲しかったな~ でもあの人いないのは寂しいかも...{/netabare}

次見るまでにけっこう間が空いてしまうので、忘れないように各話のメモや感想を書いてました。別に見なくていいです... 10話からまとめるの面倒になりました。

9話までの各話メモ・感想

{netabare}

1話
世界観が好きだな、ランカが持ってる緑の生き物?触ってみたい。それにランカがかわいいね
シェリルの歌もいいな

戦闘シーンもかなりいい。
ギリアムはかっこいいのにすぐ死んじゃうんだ...

2話
危機一髪だな、自動修復するのも面白い。
オズマはランカにパイロットであることを隠してるのか。

それにしても、世界観やっぱりいいね。街の機械とか
EDもいいな

3話
ランカは記憶障害みたいだ。解離性健忘症っていうらしい。だから幼いときの記憶はないとのこと。

最後のアルトの言葉はいいね。アルトは民間軍事会社SMSに所属し、ランカは歌手への道を歩み始めるようだ

4話
キャラがすごく好き。表情が細かいのもいいね。
あと、やっぱりCGの戦闘シーンもすごいなー

クラン・クランはゼントラーディなの?
マイクロン化で小さくなれるみたいだけど

5話
ゼントラーディの人たちも普通に生活してるのか
ゼントラーディのショッピングモール行ってみたい
シェリルもかわいらしいとこあるんだな
ランカも相変わらずかわいいし、歌がいいね
松浦ナナセもいい子だ
ミハエルは厳しいけど、ああでも言わないとね...

バジュラが暴走したのはランカの歌声に反応した?

6話
おじさん何か気持ち悪いのに、オズマなんで承諾したの笑 ランカは嫌な予感しかしないけど...

会話面白いね。ミシェルもノリノリなのが意外w
それにしても何なの、あのテーブルは笑 ほしい
シェリルとのこと隠しちゃうんだね... それはダメだよ

ランカは16で来年で成人ってことは17からが成人?
艦長のセクハラでモニカが喜んでるのは笑った
キャサリンはSMSに転属することに
アルトは空が低いの嫌いって1話でも言ってたな。そういえばよく紙飛行機とばしてるな

マクロスギャラクシーってシェリルのとこか
最後は「ダイアモンド クレバス」のロングバージョン(フル?)でいい歌だなと改めて感じた
ここから戦争か... 暗い展開になるだろうな

7話
シェリルはこのライブを最後にフロンティアを離れるみたい
フォールド断層はあんまり理解してない。調べたら何となく分かった。通っちゃいけない壁みたいなものか

好きな歌だー!戦闘シーンも歌と同時でいいね
マクロス・クォーターは変形できるんだ。クォーターの乗組員たちが活躍してるのは好きだ

8話
仕事ってこれかよw かわいいけど、ニンジン...笑
ていうか戦争もう終わったんだな。いきなり明るかったからびっくりした。子供のゼントラーディもいるんだね

ランカは美星学園に転入してきた。その前はお嬢様学校に入ってたみたいだけど
アルトはシェリルのイヤリングなくしちゃったのか
そして、ルカは変な妄想すんな笑

EX-ギア(エクスギア)は扱い難しいんだな。それにしてもあんなにそっと触ったのに卵割れる?笑
あと、シェリルはパンツ1枚で暴れすぎw パンツ持っていったのはランカの緑の生き物だと思ってたけど違うのか

...シェリルも転入してくんのかよ笑

9話
ミシェル、フレンドリー・ファイア
ミシェルの姉のジェシカ

ねこ日記って何?w 歌は歌わないの? ティッシュ配りかと思った。ランカのデビュー曲か

巨人化するには専用の装置がないとできないのかな?
あと、シェリルは自分のこと妖精ってw ダサいな

{/netabare}

10話からの各話メモ・感想(未整理)

{netabare}

10
映画の撮影現場、鳥の人

後半の戦闘シーン雑じゃなかった?

シェリルこの状況でキスする?わざとキスしたんじゃないのか
監督の最後のセリフ恥ずかしくないのか笑
だらしなさそうにみえたのに最後はかっこよかった

ランカとマオには何か関係があるみたいだけど?
プロトカルチャーと人類の映画の内容あんまり分かんなかった。あんまり重要じゃないのかな?

11
インチキ臭そうな人だったのにランカ忙しくなったな

主観時間と客観時間があるのか フォールド断層

ED変わった この歌がねこ日記か

ランカかわいそうだな。シェリルもなぜ誕生日に誘った...

レオン・三島が電話で話してるのは誰なんだろう

12
デカルチャーってランカやインチキおじさんも言ってたけどどういう意味?

階段で食べ物散らかすなw

ゼントラーディの反体制派 緑はいいやつ?
最初悪いやつらかと思ったw

LAI ホールド機関 ルカ

超時空シンデレラってw

聴いたことある歌だー!いい歌だな

この回けっこう好き

13
シェリルは何の薬飲んでるんだ グレイスは知らないみたい
ルカは案外積極的に行動するな
前電話で話してたのはグレイスか。
グレイス・オコナー は何者? 人間なの?
この星壊されるのかよ...
ランカは誰に連れ去られた?
アイキャッチは何w
バジュラはここで作られてるみたいだ
ブレラ・スターンはランカのことよく知らないのか
デカルチャーって何の意味なんw

14
この二人は何やってるんだよw
ルカはかっこいいね ななせちょっとひどいな。
レオンは前からわかってたけど絶対敵側だよな...
グレイスはシェリルに死んでほしかったみたいだけど、そうはならなかったな。
ブレラはホントにマクロスギャラクシーの生き残りなのかな?
戦闘シーンがいいね

15
バジュラとの戦争は終わったんだな。
あんまり理解してないかもしれないからこの話だけもう一回見直そうかな
やっぱりこの歌いいな。
使い回しが多いかな。
アルトいいなー 二人に好かれて
一区切りついたのかな。
キャサリンの父はあの大統領なのか
次はランカが利用されるのか
グレイスたちは何者なんだろうな。
リチャード・ビルラーって聞いたことあるな。
次が気になるな。楽しみ

16
OP変わると思ったら変わらなかったw
ランカの歌が政府に利用されるようになったみたい
エルモ(あのおじさん)と一緒に活動した方がよかったよなって思うね。
アイモはアレンジされたけど、オリジナルの方がずっといいね あんな歌詞だと歌いたくないだろうな。
ランカの歌がバジュラに通じるみたいだね
歌からホールド波っていうのがでてるらしい。
EDは変わった。
シェリルは酔ってたの?w 違うよね。殴るなんてひどいなー笑
ミシェルは何か面白いね
オズマはランカ想いでいいね
プロトカルチャーはビルラーみたいな人たちのことか
フォールド・クォーツとは何だろうね。それを聞いてアルトはやる気になってるみたいだけど。
緑のをアイくんって名付けたみたい

17
オズマかっこいいね。
OPは「星間飛行」に。「トライアングラー」も好きだったから寂しいけど、この歌やっぱり好きだな。
クランかわいい。
愛くん、後々大変なことになりそう。
フォールドクォーツはバジュラの体内で生成される不可能を可能にする石のことだったみたい。シェリルのイヤリングとかビルラーがつけてた石だね。
ルカはフォールドクォーツのことは知ってて、前のホールド機関もこれを使ったのかな?
ナナセも衣装デザインとかでランカの手伝いをするみたい
バジュラは損傷情報を群れで共有して同じ攻撃が通じなくなるみたいだ。
オズマ死ななかったからよかったけど、誰も気付かなかったの?w
シェリルとグレイスはとうとう話し合いになるみたい
EDはダイアモンドクレバスが落ち着いた曲でよかったけど、この曲もいいね。

18
OPは「ライオン」に。この曲は聴いたことある。
これが本OPか。映像もいいね。

グレイス怖いよ。シェリルはスラム街でゴミを漁ったりしてたみたい。それをグレイスが拾った形か。
SMSの人たちも相変わらず好きだな。
ほんとだ。そういえば前回フラッシュバック起こってなかったね
薬の副作用で発熱してたんだ。V型感染症っいうのに罹ってるみたい。その対処と予防の研究にグレイスは関わってたみたいだね。
シェリルは兄弟子の
キャシーもバーゲンセールに参加してるのは笑った。
シェリルは早乙女矢三郎に助けられたけど、アルトも一緒に乗せてやろうよって思った。かんとうされてるから無理なのかもだけど。
シェリルはかなり可哀想だな。

19
前回の超長距離フォールドでバジュラの生息域から抜け出せたみたいだな。
ランカまたゴミ処理の機械につまずきそうになってる。
アルト屋敷の入りかたばれてるじゃんw
ランカは愛くん探してたみたいだけど、ブレラとデート?することに
キャシーとオズマ仲良さそうだなー笑
レオンはグレイスに仕えてる感じだな。
なぜアイキャッチこれを選んだw
矢三郎がシェリルを匿ったのも正しいことだったな。
ブレラも過去の記憶はないみたい。ランカに案外優しい
フライト楽しそう。アルト、ミシェル、ルカの関係いいね。
愛くんはバジュラの幼性みたい。これはやばそう。
レオンはクーデターを企んでたみたいで大統領は暗殺されちゃうのかな。
EDは「トライアングラー」

20
えぇ...ミシェル死んじゃうの...
暗殺には失敗したけど、上からあんなの落ちてきたら怖すぎる。
バジュラをおとなしくさせる効果がなくなるみたいだ。
フロンティアは内外からのバジュラの攻撃で壊滅状態に
ヒェー、レオン嫌な殺しかたするな。逃げ場ないから絶対生き残れないじゃん。
クランは勇気あるなー。みんなの前で。
EDは「ダイアモンドクレバス」アレンジいいね。

21
アイランド3を切り離(パージ)してフォールド爆弾で中のバジュラは倒すみたい
ゼントラーディはどうやってシェルターに入ってるんだって思ったけど、マイクロン化してるのか
歌で誘き寄せるんだけど、ランカはバジュラを狙わないんだよな。でもアルト達は狙われるからね。
グレイスは11年前にもランカと会ってるってこと?
ランカはバジュラが倒されると苦しくなるみたいだけど、関係はあるんだよね。
キャシーとオズマは行方不明ってことになってるけど、レオンが脅してるのかな。
ランカは戦争に利用されるはオズマ行方不明だわで歌えるわけないよな。
なぜアルト自分からランカに連絡しない
ランカは愛くんをバジュラたちのところへ返すためにブレラとフロンティアを出る
EDはまた変わった。

22
ホールド波を封じる。新型弾頭とかを知られないように
バジュラを逃がすために ルカ 裏切った
シェリルからホールド波
おじさんいい人だったんだね シェリルのマネージャーになったのか。
口封じ 姿 隠してた キャシー
アルトもシェリルの病気は知ったみたい。
SMSのオーナー ビルラー 新統合軍に編入される
バジュラの体液中の細菌 V型
シェリルも病気で死んじゃうのか。
バジュラの真の女王はランカのお母さん?
バジュラの星に向かってるのか
レオンの下についたままだと、ダメだろうからね。
グレイスエロいな
ED「ノーザンクロス」やっぱりいいね。

23
ランシェはランカのお母さんか。
アルトとルカはここに残ったみたい。
なぜランカ出られたw 操縦者じゃないと開けられないんじゃないのか?
ランカとブレラは兄妹なのか。
ナナセのデザイン飾ってんのかw
クランも残ったのか
ランカを殺すの...
次から最終決戦か

24
第117調査船団の団長ドクターマオノームが鳥の人でランカが演じた人か
ランシェは最初のV型
全人類をインプラント化ってなんだっけ
プロトカルチャーを越えるため
ドクターマオの孫 シェリル? 娘に送る
アルトは隊長になったのか
まさかアルトも死なないよね...

25
とうとうマクロスクォーターきたか sms
巨大ランカはバトルギャラクシーだったみたい
アルトは近くに寄ったからわかった。
レオンやばいやん
ルカかっこいいね。操作速すぎw
ブレラいいひと 被弾してとけたみたい
アイモ 他の種族とこうはいするための
バジュラと共存するようになってその星に暮らすようになるみたいだ。

{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 5
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

『初代マクロス』を見ているかどうかで評価が激しく変わってしまいました

(2018.11.19)レビュー全面改訂

◆『初代マクロス』完走前に視聴した時の個人評価(☆ 3.6)と、完走したあとに改めて視聴した時の個人評価(★ 4.3)が余りにも違い過ぎる・・・

初見時の私は、例えるなら、「古今和歌集」を読んでいない人が、いきなり「新古今集」を読んでしまい、頭の中がチンプンカンプンになって、どう評価していいのか分からない状態に近かった?

・・・つまり、本作は、その第1話から終盤の決着のつけ方まで、あるいは主要キャラの配置やメカの設定まで、『初代マクロス』を様々な形で「本家どり」していて、その「本家」の方をきちんと見ていないと、そうした様々なシーンや、主要キャラの行動パターンでさえも、いかにも“ワザとらしい・不自然な”モノにしか思えなくて、私のような一部の視聴者には、本作の全編に溢れるそうしたサービスが、却って意味不明で不必要、場合によっては不愉快なものにすら感じられてしまう作品ではないでしょうか?(もしかして私だけ?)

・・・というわけで、本作の個人評価を大きく変更します。
ファンの皆さん、長い間「マクロスF」をディスってて・・・ゴメンナサイ。

但し、ここで少しだけ弁明するとすれば、このTVシリーズの方は、後半のシナリオが若干甘いと思う(※とくに、後半になって急に存在が大きくなる{netabare}グレースとブレアのキャラ{/netabare}が何だかブレていて、いまいちシックリ来ない点)。

その後、制作された劇場版2本では、この欠点は見事に解消されており、とくに劇場版後編(サヨナラノツバサ)は、TVシリーズとはひと味もふた味も違ったドラマチッな展開で、私の個人評価もかなり高くなりました。

取り敢えず、しばらくして、TVシリーズ→劇場版の順に今度は落ち着いてもう一周して個人評価をキッチリ確定したい作品です。


◆視聴メモ(2回目以降)
{netabare}
・第1話視聴終了時点
展開の速さは◎、但しヒロイン(ランカ)の声演の下手さはやはり気になる。
・第2話視聴終了時点
アルトがランカを可変戦闘機から救助するシーンは『超時空要塞マクロス』で一条輝がリン・ミンメイを救助するシーンのオマージュ。
一瞬ながら大気の希薄な状態に投げ出されてしまったランカが無事だったのは、彼女がゼントラン(ゼントラーディ人)とのクォーターだったから→なるほど上手な理由付けだと感心。
・第7話視聴終了時点
バトル&歌融合回として◎
・第10話視聴終了時点
この回って『マクロスゼロ』をモチーフとしていたんですね。なるほど・・・。
またアルトが歌舞伎の家元の跡取り息子であることがランカにバレる回だけど、シェリルは以前からそれを知っていたらしいことが述べられる回でもある。
なお、ランカを襲った獣(ヒドラ)の原産地・惑星エデンは『マクロスプラス』にでてくる設定。
・第12話視聴終了時点
この回は『超時空要塞マクロス』全体をモチーフとしており、同作のブリタイ/エキセドル/カムジン似のゼントランが登場、またランカ=ミンメイが明確になる回。
・第15話視聴終了時点
ここで、黒幕グレイスによる「プロジェクト・フェアリーは失敗と判断。フェアリー・ナイン廃棄。本作戦はリトル・クィーンという重要な駒を得て新たな段階に進む」という宣言。
・第16話視聴終了時点
『超時空要塞マクロス』第27話の“ミンメイ・アタック”を本家取りした“ランカ・アタック”が描かれる回。
・第17話視聴終了時点
オズマのエピソードに絡めて『マクロス7』の曲が沢山挿入される回。
・第21話視聴終了時点
アイランド3誘き出し作品で使用される爆弾の名称が「リトル・ガール」というのは、いくら何でも安直で脚本家(吉野弘幸氏)のセンスを疑う。
・第24話視聴終了時点
次回予告が実写でアルバムをめくるシーンになってるのは明らかに『超時空要塞マクロス』のEDへのオマージュ。
・第25話(最終話)視聴終了時点
SMSオーナー(リチャード・ヴィルダー)がラスト付近でリン・ミンメイの写真入りのロケットペンダントを暫し眺めて閉じるシーンが入る点、およびその一つ前のシーンで子供時代のブレラ&ランカ兄妹と母親に交じって、『マクロスゼロ』のマオ・ノーム(※シェリルの祖母)が小さく映し出されている点、に注目。
{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作             河森正治/スタジオぬえ
総監督・ストーリー構成 河森正治
監督             菊地康仁
シリーズ構成・脚本    吉野弘幸
キャラクターデザイン   江端里沙、高橋裕一
メカニックデザイン    河森正治、石垣純哉
音楽             菅野よう子
アニメーション制作    サテライト{/netabare}


◆作品別評価

(1) TVシリーズ (全25話) ★  4.4 (2008年4-9月)
(2) 劇場版1(虚空歌姫)  ★★ 4.5 (2009年11月) ※119分
(3) 劇場版2(恋離飛翼)  ★★ 4.7 (2011年3月) ※115分
-------------------------------------------------------------
  総合          ★  4.4 (25話+劇2≒35話相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回


============== マクロスFRONTIER (2008年4-9月) ==============

 - - - - OP「トライアングラー」、ED「ダイアモンドクレパス」他 - - - -
{netabare}
第1話 クロース・エンカウンター (最接近) ★ 移民船団マクロスF(西暦2059年)、歌姫シェリル公演、バジュラ来襲・SMS出撃、市街戦 ※ED「アイモ」
第2話 ハード・チェイス (猛追撃) ★ 続き、バジュラ撃退・再襲来、三人の鉢合わせ(早乙女アルト/シェリル/ランカ)
第3話 オン・ユア・マークス (位置について) ★ 閉じ込められた三人、オズマ負傷、アルトSMS入隊志願、ランカ歌手志願
第4話 ミス・マクロス ★ 入隊最終試験、ランカのミスコン参加、アルト初戦果、三角関係の始まり ※挿入歌「私の彼はパイロット」
第5話 スター・デイト ★★ 巨人都市、歌い始めるランカ、鹵獲バジュラの目覚め
第6話 バイバイ・シェリル ★ 非常事態宣言・マクロスギャラクシー救援作戦開始、キャシーSMS着任、戦闘艦SMSマクロスQtr(クォーター)発進 
第7話 ファースト・アタック (最初の急襲) ★★ シェリル・サヨナラライブ、バジュラ母艦VS.マクロスQtr、アルトのルカ救出戦、謎の機体(ブレラ・スターン搭乗) ※ED「アイモ」
第8話 ハイスクール・クイーン ★ ランカ美星学園1年転入、シェリル来園騒動、幼生バジュラとの出遭い、シュリル学園転入
第9話 フレンドリー・ファイア (誤射) ★ 狙撃手ミッシェルの迷い、バジュラの巣、謎の敵との遭遇戦
第10話 レジェンド・オブ・ゼロ ★★ ランカ&アルトの映画『鳥の人』出演、アルトの個人事情、ブレラのランカ救助、ランカ大抜擢(マオの気持ち、海中撮影) ※ED「アイモ〜鳥の人」
第11話 ミッシング・バースデー (失われた誕生日) ★ アルト誕生日(3つの選択肢)、アルトの選択(シェリル護衛)、振られたランカ ※ED「ねこ日記」
第12話 ファステスト・デリバリー (最速の移送) ★★ 惑星ガリア4慰問、シェリル体調不良・ゼントラン暴動、ランカ熱唱、不時着・旧世代型マクロス発見 ※ED「愛・おぼえていますか」
第13話 メモリー・オブ・グローバル (グローバル号の記憶) ★ 第117調査船団旗艦、バジュラの巣、囚われたランカ、グレイス豹変・ガリア4崩壊 ※シナリオの大味さは×
第14話 マザーズ・ララバイ (母の子守唄) ★ バジュラ大群来襲、マクロスF船団防衛戦、ランカの歌とバジュラの混乱、ブレラのランカ救出、バジュラ壊走、リトル・クィーンの涙 ※同上×{/netabare}

 ^^^^ 物語の便宜的な折り返し点(※ここでこれまでの総集編的な種明かし回が入る) ^^^^

{netabare} 
第15話 ロスト・ピース (失われた欠片)※半総集編 ☆ オペレーション・カニバル(黒幕の策謀進行)、三島レオン主席補佐官のランカ召喚、SMSオーナー(リチャード・ヴィルラー)のアルト召喚 ※ED「ダイアモンドクレバス50/50」
第16話 ランカ・アタック (ランカの攻撃) ★ ランカの新任マネージャー&ボディガード、魔法の石フォールドクォーツ、バジュラ殲滅成功、戸惑うランカ ※ED「ノーザンクロス」{/netabare}

 - - - - - - - - OP「星間飛行」、ED「ノーザンクロス」 - - - - - - -
{netabare}
第17話 グッバイ・シスター  ★ 義兄オズマの想い、常に進化する生物、オズマ負傷、シュエリルのグレイス問い詰め{/netabare}

 - - - - - - - - OP「ライオン」、ED「ノーザンクロス」他 - - - - - - -
{netabare}
第18話 フォールド・フェーム (折りたたまれた名声) ★ グレイスの実験体、シェリル凋落、超長距離フォールド作戦開始・成功、ランカの腹部激痛 ※挿入歌「愛・おぼえていますか」
第19話 トライアングラー (三角関係の者達) ★★ 美星学園ランカ公演、告白の決心(ランカ)、クーデター計画発動、屋上の鉢合わせ ※ED「トライアングラー」
第20話 ダイヤモンド・クレバス(ダイヤ 形の亀裂) ★★ 幼生バジュラ襲撃、大統領暗殺、絶望の中で立ち上がる歌姫、クラン告白、ミッシェル戦死 ※ED「ダイアモンドクレバス」
第21話 蒼のエーテル ★★ レオンの全権把握、アイランド3誘き出し作戦成功、アイ君の脱皮、ランカ告白、ブレラとの旅立ち ※ED「蒼のエーテル」
第22話 ノーザン・クロス (北の十字架) ★ シェリルの新しい可能性、新大統領就任演説、マクロスQtr離脱、バジュラ母星
第23話 トゥルー・ビギン ★ シェリル&アルトの共同生活、バジュラの習性判明、ランカの記憶回復、バジュラ母星侵攻計画開始
第24話 ラスト・フロンティア ★★ グレイスの謀略進行、最終決戦、シェリル絶唱、ランカの本当の力、アルト機被弾 ※挿入歌「愛・おぼえていますか」{/netabare}

 - - - - - - - - - - OP(なし)、ED「トライアングラー」 - - - - - - - - -
{netabare}
第25話 アナタノオト (貴方の音) ★ マクロスQtr来援、バトルギャラクシー出現、バジュラの女王乗っ取り(グレイス)、バジュラとの意思疎通成功、クィーン融合グレイス殲滅 ※挿入歌「アナタノオト」他{/netabare}
---------------------------------------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)7、★(良回)16、☆(並回)1、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4


=== 劇場版 マクロスF 虚空歌姫 〜イツワリノウタヒメ〜 (2009年11月) ===

全1話 ★★ 4.5 ※TV版前半を再構成、シナリオ改変・新規映像も多い ※119分


==== 劇場版 マクロスF 恋離飛翼 〜サヨナラノツバサ〜 (2011年3月) ====

全1話 ★★ 4.7 ※完全新規映像のアナザーストーリー ※115分


============== 娘クリ Nyan×2 Music Clip (2010年12月) ============

全1話 ★ 4.0 ※シェリル&ランカ両者のインタビュー付きミュージック・クリップ、映像は2/3新規&残り1/3は「マクロスF」及び「マクロスゼロ」より流用

投稿 : 2024/07/06
♥ : 40
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

曲がとにかく最高

「マクロス7」から14年後の世界を描いたらしい。今作では菅野よう子が大量に曲を用意していて、耳が幸せ。曲が結構頭に残るので、歌ってた。中でも射手座☆午後九時 Don't be lateが好きだった。中島愛の歌声もすごく好きだった。オーディションでかなりの倍率を勝ち抜いただけはある。星間飛行の前奏時のみんな抱きしめて銀河の果てまでというセリフ最高。

今作でもしっかり三角関係。自分はシェリル派かな。ランカも可愛いけど。{netabare}まさかどっちも選ばないなんて。残念。{/netabare}

端的に述べるとバジュラという謎の生命体が攻め込んできて、謀略めいたものが散見され、それと戦う話。感情移入していたので、主要な登場人物が死ぬときが非常に辛くてたまらない。


OP
トライアングラー 歌 坂本真綾
星間飛行 歌 ランカ・リー=中島愛
ライオン 歌 May'n、中島愛
ED
愛・おぼえていますか -デカルチャーエディションsize- 歌 ランカ・リー=中島愛
アイモ 歌 ランカ・リー=中島愛
ダイアモンド クレバス 歌 シェリル・ノーム starring May'n
アイモ〜鳥のひと 歌 ランカ・リー=中島愛
ねこ日記 歌 ランカ・リー=中島愛
ダイアモンド クレバス50/50 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
ノーザンクロス 歌 シェリル・ノーム starring May'n
真空のダイアモンドクレバス 歌 シェリル・ノーム starring May'n
蒼のエーテル 歌 ランカ・リー=中島愛
トライアングラー (fight on stage) 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
挿入歌
射手座☆午後九時 Don't be late 歌 シェリル・ノーム starring May'n
What 'bout my star? 歌 シェリル・ノーム starring May'n
超時空飯店 娘々 歌 ランカ・リー=中島愛
突撃ラブハート 歌 FIRE BOMBER
ダイアモンド クレバス〜展望公園にて 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
SMS小隊の歌〜あの娘はエイリアン 歌 SMSのみなさん
私の彼はパイロット - MISS MACROSS 2059 歌 - ランカ・リー=中島愛
宇宙兄弟船 歌 徳川喜一郎
What 'bout my star?@Formo 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
インフィニティ 歌 シェリル・ノーム starring May'n
ニンジーン Loves you yeah! 歌 ランカ・リー=中島愛
母と子ランカのアイモ 歌 ランカ・リー=中島愛、坂本真綾(蘭雪)
Welcome To My FanClub's Night! 歌 シェリル・ノーム starring May'n
インフィニティ #7 歌 ランカ・リー=中島愛、シェリル・ノーム starring May'n
アイモ O.C. 歌 ランカ・リー=中島愛
MY SOUL FOR YOU 歌 FIRE BOMBER
TRY AGAIN 歌 FIRE BOMBER
シェリルのアイモ 歌 シェリル・ノーム starring May'n
アナタノオト 歌 ランカ・リー=中島愛
ボビーのニンジン等。 歌 ボビー・マルゴ=三宅健太
妖精 歌 シェリル・ノーム starring May'n
ブレラと子ランカのアイモ 歌 ランカ・リー=中島愛
愛・おぼえていますか〜bless the little queen 歌 ランカ・リー=中島愛
アイモ〜こいのうた〜 歌 坂本真綾(蘭雪)
娘々(ニャンニャン)サービスメドレー 歌 シェリル・ノーム starring May'n、ランカ・リー=中島愛、坂本真綾(蘭雪)

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
1. #01 クロース・エンカウンター
アイドル・シンガーであるシェリル・ノームがコンサートのため、「フロンティア」船団に来艦した。中華料理店「娘々(にゃんにゃん)」でアルバイトをする女子高生のランカ・リーは、憧れているシェリルのコンサート会場に急ぐ途中、パイロット養成コースの高校生である早乙女アルトと出会い…。

2. #02 ハード・チェイス
突如現れたバジュラから逃げ遅れたランカ。アルトは無我夢中で「VF-25」に乗り、彼女を救出する。戦いの後、検査で軍病院に連行されたアルトは、私設特務軍事機関「S.M.S」の隊長であるオズマとS.M.Sへ行くことになる。だが、そこで突然警報が鳴り響き…。

3. #03 オン・ユア・マークス
展望公園でランカとシェリルに再会したアルト。だが、再びフロンティアはバジュラに襲われ、とっさに3人は展望公園の待避壕へ逃げ込むも、中に閉じ込められてしまう。なんとかオズマたちS.M.Sがバジュラを撃退し、救出されるアルトたち。だが、戦いの中でオズマが負傷したことを知ったランカは…。

4. #04 ミス・マクロス
S.M.Sへの入隊を決意したアルトは、ミハエルたちにしごかれる毎日を送っていた。一方、アルトの助言によってミス・マクロスのオーディションを受けることにしたランカは、その予選を通過して最終選考で歌うことになった。そんなランカを見守るべく、最終選考が行われる会場に駆けつけたアルトだったが…。

5. #05 スター・デイト
再びアルトの前に現れ、失くしたイヤリングを探すためにマクロスフロンティアの中を案内するように命令するシェリル。一方、歌手になる夢をオズマに否定されたランカは、思わず家を飛び出してしまう。そして、美星学園の校門でアルトを待っていたランカは、オズマにランカを探せと命令されていたミシェルと出会い…。

6. #06 バイバイ・シェリル
芸能プロダクションにスカウトされたランカ。仲間たちにも祝福されるが、ショッピングモールでの出来事が気になっていた。その頃、大統領府からの緊急声明でバジュラがギャラクシー船団を襲ったという一報がフロンティア内を駆けめぐる。

7. #07 ファースト・アタック
マクロスギャラクシーの残存艦を救出に向かったアルトたちは、バジュラ相手に優勢に戦っていた。だが、そんな彼らの前に出現したバジュラの巨大空母に、アルトの後輩であるルカの乗る機体が飲み込まれてしまう。ルカを救出するために敵空母内へと潜入したアルトは、そこで謎のバルキリー「VF-27」と遭遇して…。

8. #08 ハイスクール・クイーン
芸能活動のためにランカが転入し、シェリルまでもが来訪してきたために大騒ぎとなってしまった美星学園。そんな中、シェリルのパンツが何者かに盗まれてしまい、学園はさらに上へ下への大騒動となってしまう。一方、仕事のために学園を離れたランカは、自分の記憶の中の歌を知るという謎の少年と出会い…。

9. #09 フレンドリー・ファイア
敵も女も狙った獲物は一発必中を豪語するミシェルが戦闘時に狙いをはずしてしまい、アルトに当たりそうになった。帰艦後、その誤射をめぐってアルトとミシェルは殴り合いの喧嘩となってしまう。彼らの喧嘩を見ていたS.M.Sのピクシー小隊に所属するクランは、そんなアルトにミシェルの悲しい過去を告げて…。

10. #10 レジェンド・オブ・ゼロ
ミス・マクロスのミランダが主演する映画で、端役を手に入れたランカ。しかし、その撮影現場で彼女を待っていたのは、撮影協力のS.M.Sの面々とシェリルだった。演じることが初めてなランカから相談されたアルトは、嫌っていたはずの父親の言葉をつい口にしてしまい…。

11. #11 ミッシング・バースデー
映画出演により、注目され始めたランカは、忙しい毎日が続いていた。一方、アルトの前には、兄弟子の矢三郎が突然現れる。アルトの父である嵐蔵が倒れたので、家に帰るようにとアルトを諭す矢三郎。そんなことは露知らず、ランカとシェリルは、それぞれアルトの誕生日を祝おうと計画する。

12. #12 ファステスト・デリバリー
公演のために惑星ガリア4へ降り立ったシェリルとアルト。だが、シェリルの体調不良で公演が中止となり、それに不満を抱くゼントラーディ人による暴動が起こってアルトたちは人質として捕らわれてしまう。一方、マクロスフロンティアではファーストライブに緊張するランカを、ナナセ、ミシェル、ルカが励ましていて…。

13. #13 メモリー・オブ・グローバル
機体の不調により、ガリア4に不時着したアルトとランカ。久しぶりにゆっくりと会話を交わす2人は、なんとなく良い感じだった。一方、体調が回復したシェリルは、ミシェルと共に2人を探しに行き…。

14. #14 マザーズ・ララバイ
アルト、ミシェルに続きルカも戦場に向かうことに。ルカはナナセに気持ちを打ち明けようとするが…。そして母の子守唄に秘められたランカの記憶。その記憶が指し示す真実とは? バジュラやブレラとランカの関係は? 謎が謎を呼ぶ。

15. #15 ロスト・ピース
体調がなかなか回復しないシェリルに、グレイスは治るまで仕事はすべてキャンセルすると告げた。ランカの人気がますます上がっていると聞き、なんとなく不安を感じるシェリル。そんな時、アルトとランカが彼女の見舞いに訪れて…。

16. #16 ランカ・アタック
S.M.Sのオーナー・ビルラーの屋敷に突然呼び出されたアルト。そこでビルラーは、自らの夢をアルトに語ってみせる。シェリルは病院を抜け出し、アルトへと会いに行く。一方、ランカはブレラがいつも自分の歌を聞いていてくれたと知り…。

17. #17 グッバイ・シスター
ガリア4事件で延期になっていたランカのファーストライブ。オズマはランカに、ライブを絶対に見に行くと約束していた。しかし、ライブ直前にバジュラが襲来し、オズマは出撃することになってしまう。オズマはランカの天空門ファーストライブに間に合うのか…!

18. #18 フォールド・フェーム
フロンティアではバジュラの攻撃により物資が不足していた。エネルギー供給を制限され、食料や水もすべて配給制となる。一方、体調がなかなか回復せず、ますます不安になったシェリルは、アルトを探しに出かけるが高熱で倒れてしまう。それを救ったのは…。

19. #19 トライアングラー
いなくなった“あい君”をブレラと一緒に探すランカ。ブレラの「誰のために歌う?」という問いかけに対して歌うことに疑問を感じ始めていたランカは、自分の本当の気持ちに気づく。一方、見舞いに訪れたアルトに対しシェリルはもう歌は歌わないと告げる。

20. #20 ダイアモンド・クレバス
美星学園でのランカのコンサートで顔を合わせたランカ、シェリル、アルトの3人。それぞれの思いが交錯する。そして再びバジュラの攻撃が開始された。誰もがいつ死ぬかわからない状況の中、想い人との心の絆を確かめようする。

21. #21 蒼のエーテル
バジュラとの戦いが続く中、ある者は愛する者を失い、ある者は憎しみを増幅させていた。三島の陰謀が大きく動き出す中、自分が人々の悲しみと憎しみを背負い「歌う道具」になることを拒んだランカは、一大決心をする。

22. #22 ノーザン・クロス
フロンティアの人々のバジュラへの憎しみが一気に燃え上がる。アルトやルカも自らの憎しみを抑えきれず、新型兵器を使用しバジュラを全滅させることのみを考えていた。しかし、三島の陰謀を探るオズマは、真の敵が何かに気づき始める。そしてシェリルは以前とは違う気持ちで再び歌を歌い始めた。

23. #23 トゥルー・ビギン
フロンティア船団内の資源は、いよいよ窮乏してきた。食料は配給性になり、酸素は低下しつつあった。そんな中、アルトはV型感染症をわずらうシェリルに手料理をふるい、つかの間の安らぎの時を過ごす。だがその直後、アルトはビルラーと三島からバジュラの生態とランカの歌の秘密を聞き…。

24. #24 ラスト・フロンティア
かつての第117調査船団の事故の秘密をつきとめたマクロス・クォーターのメンバー。そこにはグレイスの野望の影が。一方、船団の存続を賭け、バジュラとの決戦に臨む決意のフロンティア軍部。アルト、ルカ、クランもそれぞれの思いを胸に、船団はバジュラの星に向かう…。

25. #25 アナタノオト
バジュラたちとの決死の攻防を繰り返すクォーター。しかしバジュラを操る新たな存在が現れ、フロンティアの居住区アイランドワンは危機に瀕する。敵母艦に向かうバトルフロンティア。その時、戦艦のステージに現れたシルエットがあった…。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10

67.2 2 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング2位
世紀末オカルト学院(TVアニメ動画)

2010年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (707)
3545人が棚に入れました
『世紀末オカルト学院』(せいきまつおかるとがくいん)は、A-1 Pictures制作の日本のTVアニメ。1999年長野県長野市松代の皆神山にある私立ヴァルトシュタイン学院(しかし、怪現象がしばしば起こるため、周りからは「オカルト学院」と呼ばれている)。そこの学長や生徒は日夜オカルト研究に明け暮れていた。しかし、学長死去後、オカルト嫌いの神代マヤが就任し、学院にやってきたその日に2012年からやって来た内田文明と出会う。そして2人は学院内の怪現象に遭遇しながら、内田が1999年にやって来た理由を知ることになる。

声優・キャラクター
日笠陽子、水島大宙、茅原実里、高垣彩陽、花澤香菜、子安武人、高橋広樹、小林ゆう、矢作紗友里、矢島正明
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

主人公の能力の変化に注目すると伏線が見えると思います。

 面白かったですね。非常に。コミカルタッチで始まる前半からシリアスなタイムリープエンドへ。父娘、母子の間の葛藤などもうまく描かれていました。13話に収められた緻密なストーリーはかなりの出来ですし、作画も良かったです。造形の良さを裏切ったような残念ヒロイン系でしたが、それがまたいい味を出していました。
 声優さん、すごかったですね。千石撫子とエミリア(遊佐のほう)が会話しているみたいでした。

 本作についてはわかりづらいですが、私の理解が正しければちゃんと伏線があると思います。勘違いならすみません。

 {netabare}第1話でN05が襲われていたのは羽が生えた魔物でした。つまり、NO5が取り戻そうとした文明は黒魔女に破壊された未来でした。だから、子供のころに超能力を失っていない主人公の文明は超能力者の切り札として旅だったわけです。
 ただ、NO6は降り立つ座標を間違えました。「時空嵐」云々の話もありました。これに巻き込まれるとみぐるみ剥がされるというコメントをわざわざ入れています。裸で降りてきたということは、時空嵐に巻き込まれたということです。

 これで座標を間違えたため、この時間軸では世界を滅ぼしたのが黒魔女ではなく宇宙人に変わってしまったということなんでしょう。あえて初めて説明があるときは敵の正体を「奴等」とぼやかしています。
 その宇宙人から地球を救うために成人の文明は子供の文明から、最終回で超能力を奪い取った、という話だと思います。だから、成人の文明の過去も書き換えれ、まるで無能力者なのにこちらに来てしまったという流れになると思います。だから1回目の旅立ちの再現と2回目の記憶では内容が違うわけです。
(もちろん実施に時間を遡ったのは1回です。作中の2話になりますが、文明がマヤに事情を説明しますが、再現シーンではなく、まるで文明が嘘をマヤに説明したようにも見えます。これはミスリードだと思います。もともと文明が能力を持っていないのだとすると私の解釈は間違いとなりますが、こうでないと最終回宇宙人を退治することができないので説明がつかなくなると思います)

 あと、主人公が危機になってもNO5のようにゲートで戻るという発想がなくなっています。ここも敵が変わったから携帯の機能が変わっているということになるのでしょう。手帳の呪文で解決する前提だったのに手帳を携帯で写真をとってもキーとして認識されませんでしたし。この手帳は実際黒魔女を滅ぼしますので、本来なら携帯に写るはず。

 複雑なのでちょっと勘違いがあるかもしれませんが、この流れがあるから、黒魔女の存在と宇宙人という2重の敵になって、ご都合主義のように見えますが、解釈を間違えなければ筋が通ったストーリーになります。オカルトを強調しているのはSFであることを意識させないためだと思います。
 携帯の機能のところは相手が黒魔女だとすると不自然なので、そこだけまだ引っかかってます。

最終回は、おそらく結婚した2人のカレー皿の横にスプーンがあります。もとの時間の文明が箸を嫌がっていた理由は曲がってしまうからだとすると、やはり能力がもともとはあって、それが消えたという解釈なら辻褄があうと思います。

 その他にも伏線はちゃんとストーリーに入れ込んでいました。マヤの父親が生きているのも1話の段階でちゃんと未来のメンバーに入っていました。文明がはいった定食屋、黒魔女の初登場も時間経過の不自然さを敢えて見せています。この間に黒魔女があの巨乳の女の子になる用意をしていたのでしょう。黒魔女の正体すごかったですね。ディープキスがエロくて良かったです。{/netabare}

 それにしてもマヤの子供のころの服が高校になってもまったく同じとか、アベミノルの名前とか、ポルシェなどの意味が解らない部分がありますが、多分 これだけのレベルのアニメです。もうちょっと詳しくみるともっと工夫があるかもしれません。

 エンディングの1999年の頃の歌をキャラソンにするとか、メガネメガネのギャグとか、サイコやエクソシストのオマージュなどいろいろ面白いポイントがありました。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 7

キリン  さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

アニメとして楽しむオカルト

1999年と言えば、
それほど“過去”って気もしないんですけど
この作品の時代設定は1999年
ノストラダムスの大予言の
『地球滅亡説』で騒いでた年です。

作品名からもお分かり頂けると思いますが
『オカルト』をテーマにした作品です。

ただ、安易にオカルト好きな方にオススメするのは
ちょっと待ったです。

私の場合、オカルト好きでもあるし
アニメ好きでもあります。

結論から言うと、アニメ好きだったから
最後まで楽しめました。

別にオカルトに対して手厳しいつもりもありませんが
やはり、オカルトは

「えっ?これマジ!?」

ってなるのが醍醐味でありロマンだと思います。
信じる人と信じない人と別れて
双方、真逆の見解で1つの真実を求めます。

説得力を増す上で
欠かせないのが証拠VTR
『証拠』と言いながら
CGの技術の発展により
信憑性が薄いものになってしまっていますが
ガッカリするような
ヘタクソな合成は論外として
果たして、なんでもかんでも
CGとして片付けてしまって良いのか
と思えるくらいの映像もあります。

その証拠VTRを裏付ける
更なる証拠品であったり
不可解な行動であったり
説明の付かないことが沢山あります。

『オカルト』方面からの見解の方が
筋が通ってるなんてことも・・・

しかし残念ながら
私はオカルトサイドの結論で
最終的に誰もが認めざるを得ない
オカルト側の完全勝利というものを
見たことがありません。

『地球滅亡説』に至っては
オカルト側は当たっていたとしても
どや顔を見せ付ける人類が
その時は、いないと言うことです。
(あの世でするつもりかもしれませんが・・・)
滅亡否定派は当たってたら
どや顔出来ますし
間違っていても追求される前に滅亡なので
かなり有利です。
(それを解かった上で私は2012年人類滅亡派でした
もうね、仕事が嫌だったんですよ)

さて、話を戻しますと
『世紀末オカルト学院』という作品は
オカルト好きにとって
「これ、マジか!?」
ってなれるアニメかと言うと
もうアニメの時点で、なれるわけが無いです。

「こ・・・こんな学院が、存在するなんて・・・・」

とか言ってる方は
オブラートに包んだとしても
「どんだけ純粋やねん!!」
くらいは言われます。

これが『オカルト』のみを期待して
この作品を視聴した場合です。

これに『アニメ好き』要素を加えると
物語の構成であったり
キャラであったり
よ~く観てる方には解かるちょっとしたヒントだったりと
物語の本筋を楽しんで
オカルトはひとつのテーマとして
捉えることが出来ると思いますので
全然感想が違ってきます。

私も最後は熱さを感じる熱血アニメに観えました。

ですのでオカルト好きでアニメ好きな私は
“オカルト方面の知ってることが
アニメで出てきて嬉しい”
というような感覚でしたね。
特に『月刊ムー』が出てきた時は嬉しかったです。

OPの歌が『しょこたん』と言うのも
アニメとオカルトどっちも好きで歌もうまい
確かに彼女が一番良いかもしれません。


1999年皆さんは何をしていましたか?
恐怖の大王・・・待ってたんですけどね~。

なんか子供のころから授業中に

「誰か授業に乱入してきてマシンガンぶっ放してくんねえかな~」

とか思ってました。

いや、もちろん本当にそんなことに
なったら大変ですし、
何処かでそんな事件が起こると
不謹慎発言になっちゃうんですが、
どこかトラブルを待ってる自分がいます。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 24

ぽぽたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

お気に入り作品メモ 隠れた名作。 時をかける少女との関連性

「時をかける少女」、「サマーウォーズ」で助監をされていた伊藤智彦監督作品。僕街、SAOの監督さんですね

このオカルト学院は細田監督の影響が強いです!
人物の立ち姿、緻密な背景、空の描き方
最終話では細田監督作品でおなじみの飛行機雲。

さて、名作と言っても信じてもらえませんよね。。
タイトルが胡散臭いですし、オカルトネタのアニメなんて
たかが知れてるって思いますよね。
しかし、これはネタアニメでは決してありません!


・作品テーマ
テーマは「過去と向き合う」
こういった事でしょうか
時間移動、地球の平和といったキーワードが当てはまるアニメなので
細田監督の2作品と通じるものがあります。

ヒロインは父親と疎遠になってしまった過去
主人公は過去の名声
2人の人物が物語を通して過去と和解し
この2人の物語がラストで収束して1つの物語として結末を迎える
1クールオリジナル作品ですが、優秀作品ですね。


・ストーリー
1999年ノストラダムスの予言の災厄が実現する世界のお話
主人公フミアキは宇宙人のテクノロジーを使って過去に
タイムトラベルをし、未来を救おうとしています。
過去で出会うのがヒロインのマヤです。
フミアキは未来から来訪してるわけですね

父がオカルトに昏倒したことで家庭崩壊したため
マヤはオカルトに詳しいですが、オカルト嫌い
詳しいだけに否定はしていません。

様々なキャラクターが毎回オカルトに関わる事件を
持ち込む形となり、メイン登場人物がそれを解決していきます
コメディ色が強目で、キャラも強烈です。
毎度超常現象に見舞われるも絶対に死なない
こずえ。あだ名はスマイルなのに、笑顔皆無で誰でも
ぼこぼこに殴るスマイル等。。
こずえは悪霊に憑依された回ではスマイルに顔の形が変わるほど
殴られていました。。

ドタバタコメディーアニメと思って視聴していると
終盤2話ほどでしっかり物語が佳境に入り、今までのコメディが
伏線であったことに驚くと思います。
中盤の物足りなさを見事に昇華させましたね
しっかりテーマに沿って進行、展開されていたことに気づきません。
タイムパラドックスを演出として見事に物語に織り込んでおり
物語の完成度の高さを感じます。


・ノストラダムスの鍵
主人公は少年時代、天才超能力少年で常に周囲から世話をやかれ
自分の意志で行動することができませんでした。。
超能力を失ってからの人生。。
最後の大舞台として過去の地球を訪れ、ミッションにあたります。

どうにも頼りないように思えた主人公でしたが、ここ一番の闘志
、根性!輝いてましたね。爽快でした。
ラストで発した言葉が実に印象に残ります。。
彼は、自分の現在、未来、過去まで救っていきました。
マヤの誠実さもとても気持ちがよいものでしたね。。


・さいごに
1クールオリジナルアニメでこれほど特殊な設定で
綺麗に纏め上げられた作品は本当に稀です。
EDが声優さんが歌う90年代ヒット曲だったのも変わってましたね。。
タイトルからは想像もできない、壮烈で誠実な物語です。
はっきりいって細田監督の映画○○の子より断然出来がよいです。。


長々とおつきあい頂きありがとうございました。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 25

82.3 3 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング3位
無限のリヴァイアス(TVアニメ動画)

1999年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (960)
5797人が棚に入れました
2137年、大規模な太陽フレアによって出現した高密度のプラズマ雲が黄道面を境に太陽系の南半分を覆いつくし、地球も南半球が壊滅、17億もの人命が失われる被害を受ける。このフレアは「ゲドゥルト・フェノメーン」、プラズマ雲は「ゲドゥルトの海」と名付けられた。2225年、地球の衛星軌道にあった航宙士養成所リーベ・デルタは何者かの襲撃によって制御不能になり、ゲドゥルトの海へ突入してしまう。しかしその時、リーベ・デルタ内部に隠されていた外洋型航宙可潜艦「黒のリヴァイアス」が起動した。教官たちは全員殉職し、リヴァイアスに避難できたのは少年少女ばかり487人。彼らはなぜか自分たちを救助してくれるはずの軌道保安庁から攻撃を受け、戸惑い、混乱しつつもこれと戦い、そして更には密閉された極限状態にある艦内では、艦の指揮権や物資の配給を巡り少年少女同士が陰惨な争いを繰り広げながら、火星圏から土星圏、天王星圏へと当てのない逃避行を続けていく。

声優・キャラクター
白鳥哲、保志総一朗、関智一、桑島法子、丹下桜、氷上恭子、檜山修之

アラジン♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

【ネタバレ有】 「100人中1人が“100点”をつける名作!」

 
 100人中90人が、80点以上をつける作品は、間違いなく名作と言っていいだろう。

 しかしこの作品は、100人中1人が“100点”をつける名作である!


 (言いたいことが伝わっていないかもしれないが…)、普通は(自分もそうだが)―、物語がしっかりしていて、作画が綺麗で、声優の声が合っていて、音楽が良くて、キャラクターが魅力的で…、そんな作品を高評価にする、そんな作品を名作だと思うのが普通だろう…。
 
 そういう作品が、“大勢の人”から“高い評価を受ける”タイプの名作だと思う―。


 しかしこの作品は、(1999年制作ということもあって)作画には時代を感じ…、声優も、個性と言ってしまえば聞こえはいいが、実際のところ、最近の声優陣との力の差を感じずにはいられない。
 それでいて、物語やキャラクターからは“鬱要素”ばかり感じるのだから、この作品を高評価にする人はそれほど多くはないだろう…。

 けれどもこの作品は、この作品の“本当の魅力”に気付き、キャラクターの“弱さ”に共感し、声優の
“実力不足からくるリアルさ”を感じた人たち…、
 そんな“少しの人達”から“最高の評価を受ける”タイプの名作である―。



 (この作品を観たことがない人にも分かりやすいように、順を追って説明すると)、まず最初に、この作品には、他の作品とは絶対的に違う魅力が“2つ”ある。


 1つは、(この作品を観たことがない人でも知っているかもしれないが)、ここまでキャラを…、観ている視聴者を追い込むか…、と言わんばかりの、究極的なまでの“鬱展開”である―。


 (以下、簡単なあらすじ) ―主人公・“コウジ”たちは、航宙士(こうちゅうし)の資格を取るために、宇宙空間内の航宙士養成所:“リーベ・デルタ”で訓練に励んでいたわけだが―、目的不明のテロリストの襲撃により、養成所内の教官たち(=大人たち)は全員死亡し、残された訓練兵(=子供たち)487名だけが宇宙空間を(何か月もの間)漂流することになる…、という物語―。


 とまぁ、ここまで書いただけでも、察しの良い人なら分かると思うが―、
 ―大人たちのいない世界で…、救助はいっこうに来ず(というか、救助が来るのかどうかさえも分からず)…、確実に食料は減っていき…、長い集団生活でのストレスや不安…、そして理由もわからないまま敵の攻撃にさらされていく日々―。

 そんな追い詰められていく少年少女たちの精神状態に比例して、乱れていく“リヴァイアス”(=子供たちが乗っている宇宙船)内の秩序―。

 そうしてあらわになる極限状態での“人間の本性”や、ただ生きるために必死で、汚い人間、自分勝手な人間になっていく子供たちの“人間的な生々しさ”が描かれ―、そこに究極的なまでの“鬱要素”を感じるのだろう…。


 とにもかくにも、観ていてこんなに気分が悪くなったことはない。
 (後述もするが)、この作品に登場するキャラクターの中には当然、普通の環境下においては、頼りになる人、観ていて好感が持てる人など、多少の困難なら乗り越えていけそうなメンツがそろっている―。

 それでも、この絶望的なまでの困難な状況下においては、誰一人としてまともではいられない―。
 
 そうして一人一人が、徐々に壊れていく姿は、とにかく生々しくて…、リアルすぎて…、そこに、どうしようもない絶望感が感じられ、途中、観ているこっちもおかしくなりそうな“鬱展開”へと、ただひたすら進んでいくのである…(この気分の悪さは、観てみないと伝わらないと思う…)。



 また2つ目の魅力であり、この作品の一番の魅力が、何といっても主人公たち、キャラクターの“心の成長”である。

 まず何より―、ここまで深く、人々の“心理描写”を掘り下げて描いた作品は他にないだろう…(少なくとも自分が今まで観てきた作品にはない…)


 リヴァイアス内に閉じ込められ、宇宙を何ヵ月もの間漂流する間に、様々な困難に立ち向かいながら、信じられないほど一人一人が成長していく…、わけだが―、
 ―この作品の良いところは(というか、むしろ観ているこっちとしては、それが逆に、メンタル的にきつかった理由なのだが…)、
 全てが終わる(=全ての困難が解決する)のが最終話の一つ前の25話であり、その25話までは(本当は、一人一人が徐々に成長しているのだけれど)、主人公たちが成長しているかどうかが観ていて分からない、ところにある。


 それほどまでに、リヴァイアス内の状態は最悪で、一人一人が壊れる寸前(もはや壊れていたと言っても過言ではないが…)だったということなのだが…、
 最終回を観てみると、いかに一人一人が精神的に成長したのか(特に“コウジ”と“ルクスン”)を痛いほど感じる。


 最後まで観た人は分かると思うが、この作品のキャラクターの中に“正解”はいない。誰一人として“完璧”ではない。
 そこからくる(なんというか)“アニメっぽくなさ”、より現実の人間に近い“リアルさ”が、この作品のキャラクターからは感じ、そこに今までのアニメ作品にないタイプの、キャラクター達の魅力を感じる―。


 主要キャラだけでも20人以上おり、準主要キャラも合わせると、何十人ものキャラクターが物語に関わってくる、“超キャラ重視”の作品なのだが―、

 ―その一人一人が、必ずどこかで観ていてイライラする行動や考え方をする。そして彼らのする試みの、大半が上手くいかない…(観ている途中で、何度好きなキャラが変わったことか…、何度そのキャラに辟易(へきえき)し、見損ない、イライラしたことか…)。

 なのでこの作品を、“作品やキャラのことを好きなまま”観終えるには、とんでもない“労力”というか
“精神力”がいる…(つまり、ほとんどの場合、必ずどこかでこの作品そのものや、登場するキャラが嫌いになる…)。


 それでも最後まで観て、振り返ってみれば―、好きになっているキャラクターが数えきれないほどいることに気付く―。

 この作品もいわゆる、“一人最高のキャラがいる”というタイプのアニメ作品ではなく、その作品内の
“キャラクターそれぞれにファンがいる”というタイプのアニメ作品である。  

 現にこの作品は、他の作品とは比にならないほど、主要なキャラが多い。
 そして最終的には、そのキャラ一人一人が、最高に素晴らしい、“限りなくリアルに近い”アニメキャラだということに気付くだろう。

 例えば、最終回において、「コウジとアオイ」、「コウジとイクミ」、「アオイとイズミ」、「ツヴァイの面々」、「ユウキとブルー」など、リヴァイアス事件のその後を、ほとんど描いていない(ブルーに至っては本人が登場すらしていない)にもかかわらず―、
 ―皆が再会したときの少しのやり取りですら、心にグッとくるものがある…(それくらい、初めは嫌いだったキャラが最終的に好きになってしまっている…)。



 だが、(ここまで書いてきて、急な方向転換だが)、勘違いしないでほしいのは、この作品は決して“鬱作品”ではない(“鬱要素”は感じるのに“鬱作品”ではない…、というのは矛盾していると思うかもしれないが、そうではない(理由後述↓))。

 むしろ、我慢して最後まで観れば、最高に気分が晴れた状態で、この作品を観終わることが出来るのである。


 最終的にそう感じる理由には、“普通のハッピーエンド”が、“今までで最高のハッピーエンド”に感じるほど―、
 ―物語の途中で、(キャラだけでなく、観ている自分の)心理状態が、深すぎる“底辺のメンタル状態”を経験するからだろう…
 (今から振り返れば、あの頃(=20話あたり)は地獄だった…。早く観終わりたいという気持ちと、もう観るのをやめようかという気持ちが入り混じっていた…)。
 
 だからこそ、観終わったとき、その“振り幅”で、“最高のハッピーエンド”だったと感じる―。


 つまりは、(これは自論だが)、この作品は決して、“アニメ鬱作品”ではない(現実に、病気としての
“鬱”で苦しんでいる人がいる以上、あえて“アニメ鬱”と言わせてもらう…)。

 この作品は事実、このサイトの成分としての“鬱アニメ”でも上位に来ている作品であり、作品内のリヴァイアス内の空気感や状況は、物語内の“キャラからすれば”鬱状態、鬱環境であったと言えるだろう。
 
 しかし、それが本当に“アニメ鬱”だと言えるのか…(と疑問を感じずにはいられない)。


 あくまで、(自分の中での)“アニメ鬱状態”とは―、その作品を観終わった後も、その作品が…、キャラが…、そのシーンが…頭から離れない―。観終わった後、他のことがやる気にならないほど、アパシー的なもの(=無気力さ)を感じてしまう―。

 それこそが“アニメ鬱状態”であり、そうなる作品が“鬱作品”だと思う。しかし、この作品にはそんなことはなく、むしろ観終わった後の気持ちとしては、全くの逆である。

 なのでこの作品が“鬱作品”かと言われると、ただ作中内の空気感がそうなだけであって、決して観終わった後、“アニメ鬱状態”にはならない…。つまり自分が思う“アニメ鬱作品”とは違うのである。



 …とまぁ、ここまでかなり高評価をしてきたつもりなのだが…、正直なところ、今まで観てきたアニメ作品とは全く違うタイプの―、自分の中の価値観や世界観を変えてくれた、“名作”だと思う…。

 総括としては―、
 ―1つの“大きな経験”が、一人一人の心を強くする、成長させる―。
 逆に言えば、口で何を言ようと、頭で何を考えようと、“経験”しなくては何も成長しない、強くはならない―。
 
 この作品は、そんなことを痛いほど感じさせてくれる、まさに人の心が成長するための“人生のバイブル”のような作品だと感じた…。

 (終)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 13
ネタバレ

manabu3 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

『無限のリヴァイアス』にみる「鬱作品」と「秩序と現実」と「フランス史」についての考察

人間がもし秩序の無い閉鎖的空間に取り残されてしまったらどうのような行動を取るのだろうか。本作ではいつ終わるか分からない旅の中で織り成される人間模様の現実的な恐ろしさと残酷さを毅然と描写している。始めは穏やかだった人々の心境の変動は本作の醍醐味の一つであろう。群衆の狂気ともいえる情緒の移り変わりや主要人物達の葛藤を、二十六話をかけてじっくりと描き出している。艦内の秩序と統治方法の変遷は、まるで歴史の流れを見ているかのようだった。
また、本作は様々な人物が登場し活躍する群集劇である。登場人物の多様さと優柔不断の主人公が理由で、始めは余り感情移入することが出来なかったが、それぞれの人物の特異な背景を顧みると、少し遠くから眺め見る、客観的な鑑賞の楽しさがあった。

このアニメはもっと早くに見るべきだったと感じた。今まで私が敬遠してた理由は「作画の特性」と「子供が活躍するロボットアニメ」の二点なのだが、それらの苦手要素を凌駕する面白さであった。もしも同じような理由でこのアニメの視聴を避けている方がいたら、是非再検討を。「トラウマ」を考慮して、子供ではなく「大人」にオススメのアニメ。

■無限に続く秩序なき闘争状態
タイトルの「無限のリヴァイアス」は、ホッブズの「リヴァイアサン」が由来なのではないだろうか。ホッブズは人間が自然権を行使する自然状態は「万人の万人に対する闘争」の場であると表現し、平和と安全を達成するために人間は社会契約によって自然権を国家に移譲するべきだと説いた。そうしなければ、人々は永続的な危険と恐怖に苛まれると。そして権力の集合体である国家を指して、(怪獣)リヴァイアサンと呼んだ。タイトルの「無限のリヴァイアス」とは、「無限に続く秩序なき闘争状態」を言い表したかったのだろうか。

■「鬱作品」について ―「鬱と希望」と「秩序と現実」―
本作は「鬱作品」として周知されているが、本作には「鬱」に優る「希望」が包含されていると私は思う。それはこの作品の題材の一つでもあろう人々の成長物語に感化され共感を得たからだ。特に最終話の存在は鬱というより希望だと思う。寧ろ本作のモチーフであると言われる小説『蝿の王』の方が、悲惨な結末であったと私は記憶している。

この作品が鬱作品ではないと思う由縁はもう一つあり、私は今の現実の世界も「無限のリヴァイアスのようなもの」だと思う。
例えば日本。確かに日本は秩序ある安全な国だと評判だ。因みに「国」の存続に重要なのは「秩序」と「個人」の平衡だが、「力」がないと秩序は守れない。国内社会においては力は警察や裁判所などが有している。米国のように「個人」が銃を所持して自分の身を守る方法もあるけど、それは時には「秩序」を乱すこともある。そういった意味も踏まえれば、日本は世界の中でも「秩序」と「個人」のバランスが上手くいっている国だと思う。しかし日本でも殺人や暴行事件が全く無い訳ではない。それ故個々の事象に嘱目すれば、本作の人間模様も一概には「非現実的」だとは言えないのではないか。

また、国際社会においても同様なことが言える。殊に世界は「無秩序」だ。ヘドリー・ブルという人物が「主権国家から成る社会」の成立によって世界には一定の秩序が存在すると論じたが、世界には単一の中心的な権威が存在しないことは無視できない点である。それ故国際法を強制する主体は国際社会に存在しないし、国際司法裁判所の法的拘束力は「強制管轄権」を受諾した国にしか適用されない。世界の警察はいない。世界は未だ国家間の「力の体系」である。他国で不合理な出来事があったとしても内政不干渉の原則で我々は何も出来ないし現に何もしていない。国際連合は非民主主義的で、常任理事国は拒否権というあこぎな特権を有している。紛争、貧困、飢餓、テロなど、様々な悲劇もなくなる気配はない。世界は無秩序で暴力的で不条理だ。

所謂「発展途上国」でも同じだ。私は発展途上国で沢山の貧困者を見てきた。開発が原因で土地を追われ、物乞いをしながらも些細なモノを売って生活する人々。親に捨てられ住む家も靴すらもない子供たち、そんな子供たちも生きるために必死でなにか出来ることをして行動している。そんな世界では、鬱は死だ。鬱でゴロリと横になってる間に飢えで死ぬだろう。世界には彼らのような困窮な生活を過ごしている人が大勢いる。世界は不平等で残酷だ。

現実を見れば、世界なんてそんなものだ。世界は暴力と欲望と利己と不平等と言葉では言い表せないほどの卑しさで溢れている。そんな世界の中で、何かしらの「共通性」と「暴力」に拠って秩序は辛うじて保たれている。世界は「リヴァイアス」だ。この作品は鬱かもしれないけど、この作品の中の世界には鬱に優る希望がある。この作品を鬱だと思うことができるのは、相当幸せな生活を営んでいて、相当美しい世界を見ているのだろう。それを否定しないけど、この作品は現実に「当たり前に存在していること」を描いているにすぎない、ということだけは主張したい。

■フランス史との関連性と、統制する側の問題点
自学のために、無理やり「フランス史」を絡ませてもう少し考察
{netabare}
■【ルクスン政権】貴族制
ルクスン政権は貴族制だろう。成績をモニターに公表したのは能力主義、そしてエリートを集め、有能な少数の人たちで統制するのは貴族制。まさに合理的だった。(チャーリーへのハニートラップと、ルクスン政権の隠ぺい行為を口実にしたブルーの反乱が誤算だった)

■【ブルー政権】ルイ16世
ブルー政権は王政だ。ポイント制(貨幣制度)と監視制度は秩序をもたらした素晴らしい制度だと思う。ポイント制が資本主義でないのは、供給側が一元的だから。(社会主義的)
※戦況の悪化。そして、ハイぺリオンへ逃走しようとして失敗したブルーは、フランス革命の際にパリから脱出しようとして失敗したルイ16世さながらだ。

■【ユイリィ政権】フランス革命
民衆の反乱、王政の廃止、ブルー一派への集団暴行。まさにフランス革命だ。
(ブルーが逃げ切れたのは容姿が端麗だったからだろう)
政権については、「皆で決めたんだから」と、ユイリィが否応なしにリーダーにされた。この言葉から恐らく製作者側にとっては民主制(民主的決定)のつもりだったのだろうか。
しかし「無限のリヴァイアス」の元凶はここにあったと思う。
社会では、闇市場が出来、ポイント制は腐敗し、秩序も悪化する。結果は衆愚制(民主制の堕落形態)。民主主義が絶対の体制でないことがうかがえる。というより、民衆(残りの400人以上の大衆)の意見をないがしろにしたのだから、実際は寡頭制(貴族制の堕落形態)。民衆は醜い争いを見せるための脇役でしかなかった。ユイリィは総合的な決断力を求められるリーダーに適さなかったため辞任。リーダーがいない社会は混沌へ。

■【無政府状態】混沌
リーダーの不在により社会はほぼアナーキーとなり、治安は劣悪状態に。
実際のフランスでも革命後は恐怖政治などで、国内情勢は疲弊し不安定に。

■【イクミ政権】ナポレオン・ボナパルト
ここでナポレオンこと、イクミ登場。英雄兼、独裁者。イクミカッコイイ(?)
ナポレオンはフランス革命の理念を各地に「輸出」しようとした。
イクミも暴力によってイクミの思想を「輸出」して、社会に再び秩序が訪れた。
ナポレオンは、日本の旧民法の参考にもなったナポレオン法典を作った。
イクミも秩序のための公言をした。
「過ちを犯すな!もめるな!争うな!なじるな! 傷付けるな! 普通でいろ!」

イクミは頑張ったと思う。

■投降
イクミとリヴァイアスは投降し、リヴァイアス政権とフランス史の関連性は終り。

■【ルクスン・北条政権】
新たな船出のリーダーは、ルクスンに決まったけど、あまりにも適当な統帥の決め方に驚愕した。多分また暴動が起るだろう。でも結局、彼の政権が一番マシだったとも思う。

リヴァイアスを統制する側の権力の移り変わりは、まるで歴史の流れ(フランス史)を見ているかのようだった。そして、それぞれの「政権」がそれぞれの良さを持っていた。しかし、私はこの作品を見て「大衆の愚かさ」よりも「支配する側の愚かさ(統制の大切さと難しさ)」を感じた。支配する側は明らかに大衆を軽視していた。つまり、「リヴァイアス」はなるべくしてなったのだと思う。
とはいえ、私はどの政権も否定したくない。何故ならどの政権も前の政権を乗り越えて、より良い環境を築くために出来たものだからだ。既存の体制も法律も伝統も、そういった先人たちの積み重ねによって出来たものだから、何に対しても、その存在自体を悪だとは思いたくない。過去は捌け口にするためにあるのではなく、糧にして、その先を生きていくためにあるのだから。{/netabare}

{netabare}この作品の最後は、ゲドゥルトの海に覆われてしまった地球から、リヴァイアスが脱出するシーンで終わる。もっと未来の世界だ。その時代はきっと、昂治も祐希もアオイもカレンもブルーも、みんな死んでしまった世界なのだろう。それが何だか悲しいけど、彼らの希望が未来に繋がった事が嬉しかった。
私も、昂治が最後に言ったように、いつか滅びるこの世界と人類の未来のために、微力ながら何か力になって死ねれば本望だと思う。{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 24
ネタバレ

らしたー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

登場人物の中から1人を新入社員として採用するとしたら

途中からずっとそんなことを考えながら観ていました。
リヴァイアス艦内における、各人の行動を前提に、「総合職:採用1名」と仮定した場合、自分だったら誰を採用するだろうか、と。
つくづくイヤな視聴者だと思う。

結果は、ルクスン・北条の一択ですね。
正直スキルは足りないし、プライドだけは高い。それでも、誰かひとりを採用するとしたら、彼が群を抜いて高評価なのです。

足りないスキルは習得させればいいし、高すぎるプライドは打ち砕けばいい。教育でどうにかなる部分なんてどうにでもなる。

彼の長所は、そのずば抜けたストレス耐性です。
あそこまで完膚なきままに打ちのめされ、なお自分というものを見失わず、心が腐らず、折れず、目先のTodoに専心できる、あの鋼のマインド。
これは訓練だけでどうにかなるものではなく、ある種の、長年の環境によって培われた楽天家気質がなければ不可能なことです。
ポテンシャル採用させていただきます。

足を動かせない頭でっかちの参謀クンや、お勉強は出来るけどストレスに弱いユイリィ・バハナさんは採用見送り。生きるか死ぬかの状況で胸キュンを優先させちゃうほとんどの女性陣もアウト。弊社が求める基準には達していません。ましてや相葉ユウキなど論外。旅人でもやっててください。

途中までは、コミュニケーション能力に抜きん出たものをもつ尾瀬イクミも候補に上がってたんだがなあ。結局、セルフコントロールに難があることを露呈してしまいました。
次点は、ツヴァイの女性クルーのランかな。リーダー候補としては厳しいけど、ルクスンが他社に決まってしまったら、彼女を採ります。


という雑談はさておき。
本作は、あまりにも多くの示唆を含んだ歴史的名作といえるでしょう。漂流モノを扱ったアニメの金字塔と呼ぶにふさわしい出来。


●これは『蝿の王』か?

この手の「漂流物」で思い出すのは、なんといっても『ロビンソン漂流記』。日本では子供向けの印象がありますが、もともとは完全な大人向け作品です。そして、馴染みの『十五少年漂流記』。極めつけは、世界的な評価を受けたゴールディングの『蠅の王』でしょう。

では、『無限のリヴァイアス』は『蠅の王』なのか。

違うと思う。
というか、違うからこそ価値があると思ってます。

『蠅の王』における人間の暗部は、「無垢」というキーワードと結びついてはじめてその残酷さに表現力を持ちうる類のもので、本作のように、就職を視野に資格試験を受けるような、一定程度成熟した若者たちによる極限の人間行動とはだいぶ趣が違います。
本作には『蠅の王』におけるサイモンのような、無垢を武器に暗黒と対峙できる人物はでてきません。あえて言うならコウジがそれですが、彼は無能でも無垢でもありません。弟のユウキから無能となじられますが、わかってねーなー、て話です。

大事なのは、皆それぞれ、ある程度「オトナ」であり、人が打算で動く生き物ということを、少なくとも頭では理解しているということです。ポイント制が導入されたあとの乗組員の行動を見れば明らかでしょう。
であるからこそ、本作では、その前提の上での「秩序の立ち上がり方」という、より実践社会学的なアプローチに、その照準を定めることに成功しているのです。
もちろん、社会的動物としての人間の在り方と、それに対する極限状況下での例外、という点では『蠅の王』と共通していますが、その手のテーマはけっこうありふれてるからなあ…。特に新鮮味もないわけで。

どちらかというと、『カイジ』の地下施設のアレが、実はいちばんこの作品との接点が多いのではないかと思っています。
むしろ、キーワードは「囚人のジレンマ」じゃないかなと。それも、いわゆる「無限回繰り返し型」のジレンマ。宇宙空間をまるで囚われ人のように流されいく主人公たちを思うと、なおさらそう思えてくるのです。


●統治の根拠
{netabare}
操船課ツヴァイによる一望監視的官僚支配。
エアーズ・ブルーによる独裁支配。
ユイリィ・バハナによる啓蒙路線の合議制支配。
尾瀬イクミ及びその憲兵による武力統治。

さまざまな体制が立ち現れます。

そのどれもに、長所と短所はあるけれども、前体制の至らなさを克服しようとする意気が感じられ、何よりも、「体制を立て直す」という若者たちの苦難と、工夫を凝らして秩序の運営を試みる描写が、本作品の素晴らしい見せ場となっています。もうこれだけで、このアニメには価値があるといっていいくらい。

正直、権力の分立やデュー・プロセスなんて戯言を、あの状況下で担保するのは物理的に困難だとは思います。主要スタッフに更迭がないのも、人材面での制約があるので仕方がないでしょう。
時間をかけて成熟した社会を作るより、当面の混沌を回避することに重きを置く判断は支持します。秩序が完全に失われてからではすべてが遅いですから。尾瀬イクミのような存在は遅かれ早かれ出てくるものです。

むしろ、この作品でいちばんゾッとしたのは、ユイリィ・バハナによる統治の機序。厳密には艦長就任に至る政権樹立のプロセスです。

ツヴァイの女がこんなこと言うんです。

「ツヴァイのみんなも納得してるし、生徒のほとんどが賛同してるわ」
「もう多数決で決まったことだし…」

これ。
これをさらっと言っちゃう感覚が怖すぎなんです。

・「ほとんど」って何?
・ちゃんと生徒全員が投票したの?
・ていうか、その「多数決」は誰が投票したの?
・ツヴァイだけじゃないの?
・その投票権は誰から付託されたものなの?

「多数決で決まった」で思考停止してるんです。その投票権が乗組員から付託された権利ではないにも関わらず。密室での多数決を、さも民主主義のように語る、あのセリフが一番怖いし、まさに子供だなあと。

どんな統治体制を採るにせよ、決定された事項が万人を満足させるなんてことは不可能なんです。絶対無理。そのときに重要なのは、満足できなかった人を納得させる仕組み、あるいは心理的な擬制があるかどうか、なんです(その仕組みに「武力」を選んじゃったのがイクミです)。

美女コンテストで乗組員の直接投票をやっていたでしょう。てことは、その気になれば、統治に対して直接投票ができるんですよ。でもしなかった。する気配がなかった。
直接投票が危険であれば、各部屋に班長をさだめて、彼らを集めて投票行動をとらせることだって出来た。乗組員の意思の抽出をする手段はいくらでもあったんです。

そこでの投票行動はぶっちゃけ形式的なものでも全然構わないんですよ。それでいいんです。大切なのは「プロセスを踏んで決定しました」ってことを明示すること。そうすることによって、もし決まった事項を遵守しない者が出た場合、「秩序に対する敵」として、乗組員の意思を根拠に糾弾できるのだから。

なんていうか、やれる努力をしないまま、早々に「イクミの変革」に至ってしまったことが残念であり、同時に若さゆえの想像力のなさであり、社会経験の無さなのかな、と。
{/netabare}

などと、いろいろ考えながら興味深く観ておりました。


●総評

自分の居場所の確保とかカインコンプレックスとか、情報管理とか、もろもろヘビーなトピックがたくさんあって、切り取りだしたらきりがないですね。おそろしく濃密な作品です。

とりあえず観る価値のある作品でしょう。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 12

62.2 4 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング4位
警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課 -トクナナ-(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (183)
584人が棚に入れました
ただ真っ直ぐに、憧れたものを追い続けて──2×19年、東京。過去頻発していた種族争いも絶え、平和になったと思われた現代。かつて種族の頂点に君臨していた『ドラゴン』に心酔し、その力を取り戻そうと画策する犯罪組織『ナイン』が現れた。世界を作り変えるべく凶行を繰り返す彼らを阻止するため、警視庁内でとある集団が組成された。その名も『警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課――通称トクナナ』。個人の能力はずば抜けて高いものの、「はぐれ者集団」「ごくつぶし集団」とも噂される『トクナナ』に新たに加わることとなった、ルーキー・七月清司。個性あふれるメンバー達に振り回されながら、彼は持ち前の明るさと真っ直ぐさで事件解決に挑む。次々と起こる難事件の中で、彼は自分の信じる正義を見つけられるのか――。

声優・キャラクター
下野紘、津田健次郎、鈴木達央、甲斐田裕子、小澤亜李、乃村健次、森川智之、平田広明、松岡禎丞、島﨑信長
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アニオリでやる必要性を感じないくらいの、普通感。

[文量→小盛り・内容→各話感想系]

【総括】
アニオリの、警察モノ。

人間以外の多種族が暮らす世界を舞台にしています。

なんかこう、「可もなく不可もなく」。不快な要素はないけれど、これといった面白さもなし。

視聴を止めはしませんが、特に薦めはしませんかね。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まあ、つまらない作品ではなかったけれど。

アニオリの良さって「自由度」と「完結できる」だとおもうけど、これだけベーシックな作りをするなら、アニオリの意味あるんだろうか?

あと、多種族の設定、意味あったかな? アニオリなのに、設定生かしきれてないとか、伏線回収出来なかったとか、たまにあるけど、なんのためのアニオリなのかな?とか思ってしまう。

だって、アニメ作ってて、オリジナルやれるなんて、1度あるかないかでしょ。滑っても良いから、もっとワガママに創ってほしいな。

印象に残ったのは、ホムンクルスで忍者だかな。
{/netabare}

【1話ごとの感想】
1話目「一は凶兆を、七は幸運を」☆3
{netabare}
津田さん、2期連続で刑事役、、、しかも、異種族モノの(笑) 主人公、死なない能力? 銃身ぶち抜くくらいの狙撃の腕があれば、レインボーブリッジ破壊せずとも、なんとでも出来た気がする。わざわざアニオリでやる必要ないくらい、王道な展開だな。

《今後の展望》
まあ、エンタメ逮捕劇を繰り広げながら、エアポートテロ事件の真実(ナイン)にたどり着いていくんでしょうね。種族間の対立も1つの軸にはなっていくんでしょうが、あまり、そういう「深み」にハマらず、単純なエンターテイメントとして、1クールを駆け抜けてほしいなと思います。
{/netabare}

2話目「捜査する二人」☆3
{netabare}
キャラクター紹介。ダサいコードネーム(笑) 今のところ、普通にエンタメ。ミステリーとは言えないけど。

《今後の展望》
多分、4話くらいで巨悪(ナインの親玉)というか、ラスボスの影がチラホラしてきて、9話くらいから、直接対決していくのかな?
{/netabare}

3話目「三重の罠」☆3
{netabare}
爆弾を小さくして、油断させといて術式で強化するトラップは良かった。解体の手順トラップは、まあ意味わかるが、最後の「ラストだけは切る順番を変える」のは、仕掛ける側からしたら分かるけど、解体できたのは結局、運だよね。説明もないし。

というか、いつも思うんだけど、時限爆弾って、なぜいつも制限時間が(結構)あるんだろう? 解体されるかを勝負したい愉快犯や、制限時間内に交渉するなら分かるんだけど、今回のように、無差別大量殺人が目的なら、自分が現場から離れるだけの制限時間があれば、充分だと思うんだけど。なんなら、時限爆弾でなく、起爆させても良いと思うし(爆弾の知識ないけど、無線とかで起爆できないの? それこそ、魔術使うとか)。

《今後の展望》
なるほど、局長はドラゴンなのか。どっか(11話くらい)で変身するのかな?
{/netabare}

4話目「四人の家族」☆3
{netabare}
家族を守りたいから家族に保険をかけるって、すでに論理が破綻してるよな。ボディガードや探偵雇う、あるいは、自分に生命保険かけるならわかるけど。状況証拠だけでいくんだな。だから、最終的に現行犯にしたんだろうけど。つか、血の繋がらない家族の話、最終的にスルーかい。

《今後の展望》
特七の面々が一人ずつ活躍する話が続いて、ナインとの対決か? 次は、サムライかな~順番的に。
{/netabare}

5話目「第五の封印」☆3
{netabare}
テロリストがLINEでやりとり。そういう「安易なテロリスト」というのは、ある意味現代的で、メッセージとしては優れていると思う。へ~、オスの三毛猫って、そんなにすごいのか。でもなんかな~。雰囲気が平和すぎる。

《今後の展望》
とりあえず、次でショッピングモール編は終わりですかね。なんか、アッサリ解決してしまいそうな気はするけど。
{/netabare}

6話目「六分間の死闘」☆1
{netabare}
いやいやいやいや、大声出しすぎ(苦笑) 七月のぶら下がり、うけたわ。振り子運動なんて、めっちゃ攻撃受けそうだけど。あと、あの状態(逆さ吊り)で弾を当てるって、めちゃくちゃ難しそうだけど、ルーキーじゃないんかい?

《今後の展望》
色々と残念な回で、次の視聴を悩むレベルです。作画的にも残念で、アクションシーンに迫力がない。

今回、いくつかの伏線が出されましたね。ウォーロックがドラゴンであること。七月清司とボスの繋がり(七月を助けた時に、なんらかの契約を結んだか、七月自身がドラゴンなのか)。謎の男が二条クジャクの兄であること(空き番の五番は、彼かな?)。

やや気にもなるんで、一応、次も観てみよう。
{/netabare}

7話目「七日目は惰眠」☆3
{netabare}
3人目(空き番)は、行方不明か。なんか、いちゃついてるぞ(笑) 日常回。これまでよりは普通に楽しかった。

《今後の展望》
「これが事実ならトクナナは終わりだ」は、何を示すのか。「トクナナの上層部が黒い」の意味か、「トクナナにピンチが迫っている」の意味か。多分、前者だろうな。
{/netabare}

8話目「八フィートの逃げ道」☆2
{netabare}
ベルメールの誘拐話。本編と関係あるか? 七月が落とさせたカバンの伏線はちゃんと回収してたけど、そんなに上手いとも思わなかったかな。

《今後の展望》
エアポート事件の犯人が来るみたいだから、次はその話でしょうね。脱獄するのか、むしろ、消しに来るナインから守る展開になるのか。
{/netabare}

9話目「九年の憤怒」☆2
{netabare}
やはり、守る系か。いやいや、廃工場あっても、普通、死ぬんじゃ? 仲間を信じるということだな。非常に綺麗にまとまっていたけど、やや物足りなさも感じる。作画は酷い。というか、ウォーロックが有罪になるとか、どうでもよくね? ウォーロックにとって、日本の司法なんて鼻くそみたいなもんだろし。

《今後の展望》
魔術的なものなのか、科学的なものなのか、あの目ん玉はUSBみたいなものか。次、竜が出るのね。兄貴か、ウォーロックか、室長か、七月か。兄貴だな。
{/netabare}

10話目「十番目の竜」☆3
{netabare}
ネタバレ回。想像以上じゃないというか、特別な驚きは何にもなかったな。

《今後の展望》
一番大事になるネタバレ回がこのクオリティというのなら、もうこのアニメに伸びしろはないかな~。後2話、ナインVS特7の対決になるんだろうけど、作画が期待できるアニメではないし、これ以上の大どんでん返し(例えば、ボスがナインのトップだくらいの)がない限り、☆3を超えることはないだろうね。
{/netabare}

11話目「11時の戦争」☆3
{netabare}
忍者でホムンクルスだから、特七が家族ってのは謂いな。娘との関係性も素敵。兄さん、わりとあっさり洗脳が解けたな。ボスも、あっさりネタバレ。

《今後の展望》
これ、兄貴がボスを倒す流れかな? 警察だから、殺さないで、逮捕するんだろうけど。
{/netabare}

12話目「ゼロからナナへ」☆3
{netabare}
タイトル、12はどうした? 信仰が強さになる、ということは人間に依存していること。確かにね。でも、なんかあっさりというか、普通にまとめちゃったな。
{/netabare}

総監督 栗山貴行 (アンゴルモア元寇合戦記)

監督 小坂春女(極上!!めちゃモテ委員長・セイント・ビースト など)

シリーズ構成 東出祐一郎(Fate/Apocrypha)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 23
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

継続と断念のあいだ

『アンゴルモア 元寇合戦記』にて時代感の演出にくすんだ色合いを用いるなどの実験的な試みが印象深い『アニマ&カンパニー』制作のオリジナルアニメです。

作品内容もそうですが、視聴の順序やリアタイ同期作品との兼ね合いなど外部要素によって継続or断念の判断が別れた気がしてならない、ちょっぴり運のない作品です。
初めに申し上げます。途中第6話をもって私は撤退しとります。

エルフやドワーフら異世界の住人が“なんとなく”調和している世界での刑事もの。
正義感溢れる新米刑事の主人公とやる気なさげでも敏腕ぽい刑事とのバディもの風であり、異能を持った仲間たちとの群像劇風な物語。一話完結のように見えてストーリーは進んでいるタイプの作品です。


■そのトクナナの面々

七月 清司(CV下野紘)
 : 新米刑事。人間
一ノ瀬 栞(CV津田健次郎)
 : 現場指揮官。人間
二条 クジャク(CV鈴木達央)
 : 情報分析担当。エルフ
四季彩 紅音(CV甲斐田裕子)
 : 戦闘分野担当。吸血鬼
ベルメール・サンク(CV小澤亜李)
 : メカニック担当。人造人間
遠藤 六輔(CV乃村健)
 : 戦闘分野担当。ドワーフ
桐生院左近零衛門(CV森川智之)
 : ボス。ようわからん


イマイチと感じたところを挙げると、

■イマイチだったところ

▼構成
事件規模や質で重要そうな回だと思ったら翌週しょぼい案件で肩透かしを食らう
 ⇒{netabare}第2話◎からの第3話△みたいなアンバランスさ{/netabare}
▼キャラ
主人公の正義漢ぶりが鼻につく
 ⇒捜査の邪魔です。
剣使いのお姉さま以外普通
 ⇒お姉さま以外は人間とどう違うのか差別化できてない
 ⇒剣で弾丸斬る系キャラ多いな。「蒟蒻は切れない」統一規格作ったほうがいいんじゃなかろうか
▼演出
緊迫感が伝わってこない。これが致命的だったかも
 {netabare}⇒テロリストの立て籠もるショッピングモール潜入作戦がお笑いレベル。気づかれちゃダメな場面で大声で会話する。制圧したテロリストを拘束せずに目の前で仲間割れの寸劇。だいたい七月が元凶 w
 ⇒だったらコメディに振ればいいのにシリアスを捨てきれないハンパさ加減{/netabare}
▼全般
どうにもこうにもファンタジー成分を活かしきれておりません


魔術は禁忌とされている社会において、その魔術を駆使して暗躍するウォーロック(CV平田広明)が黒幕担当として早々に登場し“トクナナ”と対峙します。
折り返しの第6話時点で、魔術描写は控えめ。そのうち何かどでかいものがきそうな気もする。主人公七月も覚醒する気配アリ。期待値ゼロではない。
しかしながらその期待値よりもイマイチポイントが足を引っ張り物語に気持ちが入っていかない。音楽や作画面でも特筆すべきものはありません。


及第点レベルには及ばずも普段ならダラダラ視聴継続してた作品でした。



■後追いだとワンチャンあるかも!?


冒頭述べた“外部要素”についてです。本稿の主題。なお本作とはあまり関係ないので畳んどきます。

{netabare}同期に覇権候補な類似作品があり、数多の同系統とは見劣りし、視聴時間も限られる今日この頃。
観る時期や視聴遍歴。その時の気分によって完走or断念やら作品評価に繋がることは否めませんね。
具体的には以下の通り、


1.刑事もんはこっち観りゃいいや
⇒同時期に『PSYCHO-PASS3期』やってます。同じく刑事もんといえばの『スタンドマイヒーローズ』は1話でさようなら。

2.この前のクールで…
⇒『コップクラフト』。異世界テイストでツダケンさん主役の作品と被る。バディの魅力で『トクナナ』は見劣りする。
⇒主人公のウザさでは2018年秋期『DOUBLE DECKER!』とどっこい×2。キャラや背景画の主に美術面で『トクナナ』は見劣りする。

3.今期は今期で…
⇒『ちはやふる3期』『ハイスコアガール2期』他好きな作品の続編に気持ちが移っております。『四月は君の嘘』『メイドインアビス』など再放送も充実してたり。
⇒たかだか2年弱のリアタイ追っかけ初心者の私ですが適量というのを理解してきております。クール終了もの20作品超はオーバーフロー起こします。


1.はリアタイだからこその比較なので後追いなら影響ないでしょう。ワンチャンありそうです。
2.はこれまで何を観てきたかによります。これからも視聴本数を重ねていく以上しゃーないことですね。
3.は自己都合。{/netabare}


これも巡り合わせというものなのでしょう。

それではお気に入りの剣使いのお姉さま、四季彩紅音さんのご健勝を祈念いたしまして、てったーい!



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2019.11.19 初稿
2020.07.08 修正

投稿 : 2024/07/06
♥ : 46

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

違う世界、違う東京の、七人の警官(はぐれもの)

この作品はオリジナルだったみたいですね。
ありちゃんが出演すると知り、視聴を決めた作品です。


ただ真っ直ぐに、憧れたものを追い続けて…

はるか昔。
この世界には、エルフ・ドワーフ・吸血鬼・ホムンクルス・人間など、
数多の種族が存在していた。

争いの絶えないヒエラルキーの頂点は「ドラゴン」。
しかし長い時を経て「ドラゴン」は消え、残った種族たちも共存を選び、
時代を重ねるごとに僅かな外見的特徴を残して皆ほぼ人間と変わらない姿となった。

2X19年、東京。
平穏になったと思われた現代。それでも犯罪がなくなったわけではない。
かつて存在した「ドラゴン」に心酔し、
その力を欲するあまり凶行に走る組織

「ナイン」。

彼らは凶悪事件を引き起こし、現在の世界をつくりかえようと画策していた。
「ナイン」に対抗するため、
各分野のエキスパートを集めた対策室が警視庁で組成される。
その名は
「警視庁 特務部 特殊凶悪犯対策室 第七課…通称トクナナ」。

故人の能力はずば抜けて高いものの、
「はぐれ者集団」「ごくつぶし集団」とも噂されていた。

そんなトクナナに、新に所属することになったルーキー・七月 清司。
個性溢れるメンバー達に翻弄されながら、持ち前の明るさと真っ直ぐさで
ナイン事件の解決に挑んでいく。
次々と起こる難事件の中で、
彼は自分の信じる正義を見つけられるのか…。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

確かにトクナナのメンバーは凄い人ばかりでした。
「ニンジャ」「サムライ」「スナイパー」などというコードネームで呼ばれている人たちは…
まぁ、ルーキーも凄いんですけど、それは物語の中で明らかになります。

ですが、ルーキーの相棒で現場指揮官である一ノ瀬 栞ってそんなに凄い人でしたっけ?
コードネームは「カリスマ」らしいですが、彼のどの部分がカリスマだったのでしょう…
さぼるの大好きで、挙句の果てに拳銃を撃って的に当てたことがないんですから…
と思い、公式HPのキャラクター紹介を見てみると、IQは150以上で並外れた観察眼を持っているんだそうです。
確かに現場で色々指揮していましたが、普通っぽくて特技に見えませんでしたよ^^;

この物語りの鍵になっているのが、9年前のテロ事件です。
テロに巻き込まれた七月清司が警官に命を救われたのをきっかけに警官になりました。
そんな七月がトクナナに配属されるなんて…
物語の視聴を進めると明らかになるのですが、運命としか言いようがありません。
だからこれは七月が自分の信じる正義を見つける物語でもあると思います。

公式HPのINTRODUCTIONにも書いてありましたが、この世界には様々な種族が存在しているのですが、正直この設定がどう活かされたのかはイマイチ分かりませんでした。
例えばニンジャはホムンクルスで、サムライは吸血鬼なんだそうです。
でもサムライの吸血行為とか見た記憶はないんですよね。
異種間同士では結婚できないとか、そういうルールがあるんですかね?

今期は終わり方の気になる作品が幾つかあったのですが、この作品に関しては物語が綺麗に纏まっていたと思います。
物語が纏まっていることの大切さを改めて感じました。
「見終えた」という達成感に差がありますので…

因みに公式HPには、「トクナナ診断」なるコーナーが存在します。
名前と生年月日を入力すると、自分がどんなタイプなのかを診断して貰えます。
試しに私もやってみました^^;

CODE NAME:ファイター
RACE:吸血鬼系
DETAIL:ずば抜けた身体能力と戦闘技能を持つ。筋肉がすごく、対人戦において負けを知らない。
好戦的な性格で、白黒はっきりつけたがり、優柔不断な人が苦手。
他人の色に染まらず、物事をはっきり言う性格。
ただし繊細な面もあり、好きな人と好きなだけ一緒にいたい。

因みに診断結果をシェアするとオリジナル壁紙がGETできるそうです。
気になる方は試されてみてはいかがでしょうか^^?

オープニングテーマは、OLDCODEXさんの「Take On Fever」
エンディングテーマは、SCREEN modeさんの「One Wish」

1クール全12話の物語でした。
物語の纏め方も良かったのではないでしょうか。
総じて楽しませて貰った作品でした。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10

75.5 5 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング5位
ソルティレイ Solty Rei(TVアニメ動画)

2005年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (735)
4198人が棚に入れました
12年前にブラストフォールと呼ばれる原因不明の大災厄が発生した。これにより、多くの人々が一瞬にして亡くなった。
その災厄以来、行方不明になった娘を探し続ける賞金稼ぎの男ロイは、ある日、突然空から落ちてきた機械の少女と出会う。 災厄以降、心を閉ざしていたロイだったが、不本意ながらも少女と同居することになり、それを機にロイは少しずつ心を開いていく。
未登録市民のために盗みを働く義賊のローズや、ハンターズオフィスの所長ミランダとその娘カーシャ、リゼンブルマニアのユート、さらにこの都市の大企業であるR.U.Cを巻き込んで物語は少女と出会ったその日から、今までの生活は大きく揺れる。
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

君は「GONZOの奇跡」を見たか?

西暦2000年代前半~中頃にかけて幾つもの感動作を世に送りだして「GONZOの奇跡」という評判を取ったアニメ制作会社GONZOの代表作の一つ・・・ということで、だいぶ前に私も視聴してみたのですが、

(1) 全24話で中盤過ぎに少し盛り上がったかな?と思った以外は、最終回を迎えてもそんなに凄い見どころがあったとも思えず、これは「外れ」を引いちゃったかな?と思って視聴を終えようとした、その瞬間
(2) 「あ!!!!」と叫んでしまう展開。

なるほどねえ、これが・・・噂のミラクル・・・。
評判は嘘じゃなかったんですね。

2005-06年の制作ということで、今見ると、西暦2010年以降に制作された作画もシナリオも余り隙がない本当の意味での「名作」「感動作」に比べると流石に色々と甘い部分が目立つのですが、それでも本作を確り最後まで完走することによって得られる「思いがけない感動」は、やはりそうそう何度も経験できるものとは思えません。

「GONZOの奇跡」というと、もう一つ、『カレイドスター』という作品の方が本作よりも有名かつ高名ですし、それはそれで私も当然の評価だと思いますが、同作は50話以上もある一大長編(プラス外伝的OVA複数あり)で、初心者がこれから見始めるには躊躇してしまう作品ではないか?と思うので、より気楽にGONZOの評判を確かめたい人は、本作の方を先に視聴してみるとよいと思います。

※なお、以下の各話評価は2周目時点のものです。

◆制作情報
{netabare}
原作          Shuzilow.HA、GONZO(企画原案)
監督          平池芳正
シリーズ構成・脚本   木村暢
キャラクターデザイン  Shuzilow.HA
メカニックデザイン   海老川兼武
音楽          大森俊之
アニメーション制作   GONZO×AIC{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============= SoltyRei (2005年10月-2006年3月) ===========
{netabare}
第1話 オーロラの降る街 ★賞金稼ぎロイと全身リゼンブルの少女の出遭い
第2話 新しい朝。 ★ 12年前の大災害(ブラストフォール)、ミランダ所長護衛、R.U.C.警備局(プロシード)との接触、ソルティの保護者
第3話 青の少女 ★ ソルティの健康診断(ユート登場)、義賊アンダーソン兄弟の襲撃(ローズ登場)
第4話 friend ★ ソルティの初めての友達(迷子の少女メリル)
第5話 ウォーターサイド・パニック ★ ローズとソルティの接近、エメラルド争奪戦、アシュレイR.U.C警備部事業部長登場
第6話 愛娘 ☆ ロイの娘捜し、お尋ね者ヴィンセントと娘リタの事件
第7話 小悪魔の訪問 ☆ ローズのロイ宅来訪、ソルティ盗賊スカウト
第8話 リベンジ ★ 続き、ローズと仮面の男(アシュレイ)の出遭い、ローズの仇討ち
第9話 乙女達の休日 ★ プロシード4人娘の休日、ローズ&アシュレイの初デート、ソルティの手作り料理 ※日常回として◎
第10話 トレジャー&レスキュー ☆ ソルティ&ローズの地下都市閉じ込められ事件
第11話 バースデーゲーム ☆ 連続爆弾魔(ホゥ・チュウ)のロイへの怨恨、ソルティの鼻歌、ローズ誘拐
第12話 決着の果てに -na-mi-da- ★ 続き ※ローズが・・・というのはやや伏線不足×
第13話 distance  ★ ジェレミー(ユートの友人)の無謀な実験(ミニブラストフォール)、ローズ死亡?
第14話 心覆う闇のために… ★ やさぐれロイの暴言、ソルティ家出
第15話 たどり着いた場所 ★★ ソルティの介抱者ジョセフ&飛行機作りの少年ウィルとの出遭い、戻った笑顔と事故
第16話 冗談です、半分 ★★ ロイの立ち直り、ソルティの立ち直り、ローズ再登場
第17話 LADY ☆ ソルティ帰宅、プロシード新上司(ローズ)の実力、旧メンバー切り捨て・シルビア刺殺
第18話 おかえりなさい ☆ プロシード3名(セリカ/インテグラ/マキシマ)の逃亡、人柄の変わったローズ、セリカ銃撃
第19話 全員集合! ☆ ローズとロイ&ソルティの再会、アシュレイの計画進行、ロイのR.U.C.警備部乗り込み
第20話 訪レル災い ☆ アシュレイのソルティ(ディケ)接触・機能停止、インテグラのアシュレイ襲撃失敗、ジョセフの打ち明け(プロシード誕生の秘密、星への移民)
第21話 真実の刻 ☆ 続き(移民船)、エイウノミアの代行者R.U.C.、アシュレイの目的(ローズを使ったエウノミア・ハッキング)、ソルティの記憶回復、リゼンブルの叛乱、アクセラ暴走(移民船乗っ取り)
第22話 わたしと彼女と、少女の想い ☆ 続き(ローズvs.アクセラ)、移民船爆発
第23話 Final message(最後の言葉) ★ アシュレイの過去(移民船とR.U.C.設立、ブラストフォールの真実)、イルミナからの伝言、エウノミア停止、町の平静回復、エウレネ落下の危機
第24話 これから ★★ 続き、5年後、さらに時は流れて{/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)3、★(良回)11、☆(並回)10、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.1

OP 「clover」
ED 「Float 〜空の彼方で〜」

投稿 : 2024/07/06
♥ : 22
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

Return to Love♪

旧き良きアメリカンかな~フィリップマーロウとか、、、

2005年放送オリジナルアニメ
企画原案Shuzilow.HA&GONZO K.K 監督 平池芳正氏(カレイドスター、巌窟王等)脚本 木村暢氏 音楽 大森俊之氏
{netabare}
12年前、ブラストフォールと呼ばれる原因不明の大災厄が発生した。これにより、多くの人々が一瞬にして亡くなった。その災厄以来行方不明になった娘を探し続ける賞金稼ぎの男ロイは、ある日、突然空から落ちてきた機械の少女と出会う。 災厄以降、心を閉ざしていたロイだったが、不本意ながらも少女と同居することになり、それを機にロイは少しずつ心を開いていく。 未登録市民のために盗みを働く義賊のローズや、ハンターズオフィスの所長ミランダとその娘カーシャ、リゼンブルマニアのユート、さらにこの都市の大企業であるR.U.Cを巻き込んで物語は少女と出会ったその日から、今までの生活は大きく揺れる。~wikiより
{/netabare}
この世界って、、、何処だろう?
走ってる車や建物、一昔前のアメリカ風やら現代風やら、、

主人公ロイ、中年オヤジ主人公ってのアニメでは珍種かもだけど、
アメリカ映画だとけっこういるよね、過去イワクありげな渋い中年、
Philip Marlowe Humphrey Bogart Bruce Willis、、、、
幼女と中年といえばJean Reno主演のレオンってのもあったな、

主人公のロイ、一応タフガイ設定なんだろうけど、
なんか毎話危なくなる度ヒロインの謎の女の子に救われる、
ロイってのホントにタフなの強いの?
置いといて女の子の方はえらく強い、
主人公最強ならぬヒロイン最強だね、

この世界には人の身体の部位を機械化し強化する技術、
リゼンブルなるものがあり、ようするにサイボーグだね、
この女の子もサイボーグなのかな?
変わったヘアスタイルだな~、、、
ロイに付きまとう女の子、
ロイも助けてもらってばかりなんだから、
ジャケにせず仲良くしてやればいいのに、
[男は強くなければ生きられない、優しくなければ生きてゆく資格がない]
まあしかし結局ロイが身元引受人になり、
親子として一緒に暮らすことになりソルティって名前も付けてもらえる、
にしてもこのソルティって、、何者なんだろ?
{netabare}
4話で100%リゼンブル?って事判明するけど、
物語中世界でもあり得ない事らしい、
100%って事はサイボーグではなくアンドロイド、
消化器官もあるしバイオノイドかも知れない、
でも依然正体はナゾ、{/netabare}
主にクール前半は賞金稼ぎの中年と謎のアンドロイド親子中心に、
義賊的盗賊団の金髪少女ローズ(←けっこう重要なキャラらしい)や、
雇い主のお姉さん母娘等との絡みや事件話等比較的淡々と回は流れる、

本格的に物語動き出すのは11話以降で、
ロイやソルティにわりと大き目な転機と試練が訪れる、

この物語にも意図的伏線や布石的エピソードがあり、
後に回収という事にもなるのだけど、
話によってはイマイチ統合性にかけるもの或いは、
キャラの行動についての矛盾点等も垣間見えて、
この辺りは原作なしオリジナルアニメのアキレス腱かもだけど、
少し惜しかったかな、

ただ、

音楽についてはとある理由で見事だと感じた、
主題歌やBGMとしてではない、布石、伏線として、
旧いレコード、アナログ蓄音機?から流れるメロディー

「Return to Love♪」

物語中程でも重要な要素なのだが、
この曲が真に劇中キャラではなく観ている視聴者の心に響くとき、、、


前半わりとのんびり観てたけど、
中盤以降小説で言えばページめくる手が加速しだした、
次が気になる、この状態になればとりあえず、
この作品との出会いは私的正解ともいえる、
物語盛り上げるべく悪役の鬼畜性も増してくる、
{netabare}
快楽殺人ってより快楽爆弾魔?スピードって映画思い出したけど、
一番の悪役は謎のRUC(統合管理機構)部長ってことなんだろうね、
徐々に非人間性増してくる、もっとも人間かどうかわからないけど、
このRCU部長の部下の3人娘も序盤からわりと活躍してて、
物語の要所担うキャラなのかな?思ったんだけど悲しい担い方だったな、
{/netabare}
終盤物語の様々な謎や各キャラ起因のエピソード等、
事件と共に色々判明しつつ最終回に向かうけど、
一話からの物語の核としての謎、この世界は何?ソルティの正体は?
一応明かされはするけど、
この二つについてはもう少し丁寧な設定が欲しかったかな、

ラスト、大ラスについてはこの作品よく語られ、
これはアリだなと、異存ない処だけど、

私は「Return to Love♪」だった、

ここでかよ、、、

すなおにやられたと感じた。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 26
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

遠い遠い星空のもとで家族愛をうたった物語

この物語はSFを描いていますが、親子の愛をしっかりと感じます。
あなたも親子の暖かい愛情を感じてください。
最後はハッピーエンドとなる素晴らしい物語です。


物語は遥かはるか未来、ある惑星での出来事
12年前に『ブラストフォール』という大災害が発生して多くの人が亡くなり、さらに多くの人が重傷を負います。

主人公のロイは、犯罪者を捕まえて警察に売り渡す『ハンター』を生業とする荒くれた中年。彼はブラストフォールで行方不明になった娘をずっと捜していました。
ロイは娘が大好きで大好きで、死んだなんてこれっぽっちも思いたくなかったのでしょう。

ある日、ロイが凶悪犯から殺されそうになったとき、偶然空から落ちてきた謎の少女に助けられます。
その少女には過去の記憶がありません。自分の名前も思い出せません。
ロイは少女を養女として引き取り、ソルティと名付けます。
それからロイとソルティとのコンビによるハンター稼業が始まります。

やがてソルティにローズという友達ができます。
ローズは美しい少女ですが、荒くれのロイですら「親の顔が見たい」と言ってしまうほどの我儘娘でした。
やがてロイはローズの親の顔を知ることになるのですが…
{netabare}実は、ローズはロイが長い間捜し続けてきた娘だったのです。誰よりも大切な最愛の娘でした。{/netabare}


物語前半は一話完結の捕り物劇です。
ですが、第十二話あたりから大きな出来事が起こり、物語が急展開します。
ここからがこの物語の本編です。
長い間捜し続けてきた娘の死に直面したロイが、悲しみのあまり荒んだ生活に逆戻りします。

ソルティは懸命にロイを励ますのですが、ロイはソルティを見向きもしません。
(私だって、あなたの娘なのに…)おそらくソルティは、そう思っていたでしょう。
でもそんなことは一切口に出さず、ロイのために尽くします。
しかし、ロイは自暴自棄となり、ソルティが傷つくことをつい言ってしまいます。
{netabare}「お前に何がわかるというんだ。お前みたいな機械人形に!」
実はソルティはロボットだったのです。{/netabare}

そしてソルティも深い悲しみに覆われて、家を飛び出します。
このときの二人の悲しみが痛いほど私の心に伝わってきました。


やがて、時が経ち、この星の地下街がつくられた理由が明らかになります。
そして…、みんなが不幸になる事態が訪れます。

そのときソルティは、みんなの未来のために、ある決意をします。
それはソルティにしかできないことですが、とてもつらい決断でした。

このときロイがソルティに語った言葉が、心にしみます。
それは、不器用なロイが懸命に考え抜いて選んだ行動でした。

ロイは、ソルティのことを自分の娘のように愛していたのです。
ソルティだけを不幸にさせることなんて、できやしない。
ロイは、ソルティの幸せを…、娘の幸せを、誰よりも願っていました。


この物語は、まさに最終話(第二十四話)のエンディング後の最後の1分のために作られたようなものです。
決してエンディングの途中で見るのを止めないでください。
大きな大きな感動が待っています。

Openingは、meg rockが歌う「clover」 とても素晴らしい歌でした。
幸せはこの手で積み重ねてゆくものです。
待っているだけでは幸せは決してやってきません。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 41

60.8 6 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング6位
RErideD-刻越えのデリダ-(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★☆☆ 3.0 (149)
556人が棚に入れました
「もしも《あの時》に戻れたら......」「《あの時》、こう言っていれば......」。決して戻ることのできない過去に対して、誰もが抱いたことのある後悔の気持ち。けれども、《あの時》に戻れたら、すべてが思い通りになるのだろうか? 理不尽な現実を突き付けられた主人公が、さまざまな人物と出会い、困難を乗り越えながら仲間とともに旅する物語。そのキーワードは、「時間跳躍(タイムライド)」。少女を救うことはできるのか? 世界に迫る悲劇を回避する道はあるのか? 「時間跳躍(タイムライド)」に秘められた真実とは──。

声優・キャラクター
小野賢章、M・A・O、茜屋日海夏、佐々木啓夫、本渡楓、山本和臣、小林ゆう、櫻井孝宏、稲葉実、松田健一郎
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

駄作に情けはかけない。それが俺のレギュレーションだ。

【概要】
 2018年秋放送のオリジナルアニメ。安倍吉俊さんがキャラクターデザインのオリジナル作品ということで期待していたんですけどね。公式サイトの監督のインタビュー記事によると

"「時間もの」でありながら理詰めの難解な話ではなく
 幅広い層が気持ちよく見れるジュブナルSF"

を志向して制作しているとのこと。しかし最終話まで見終えた今、気持ちよく見れるジュブナイルSFとは一体なんだったのか…とやるせない気持ちになる。蓋を開けてみれば、安い話に安い絵に安い演出。三拍子、ではなく三重苦揃った駄目駄目なアニメでした。

 あのコメントは「シュタゲ的なものを作ろうとはしたんだけど失敗しちゃった。頭を空っぽにして、ガバガバな設定、都合の良すぎる展開も大目に見てね。テヘペロ。」ということだったのかな。

(ドンッ!)

情けない。テヘペロが許されるのは美少女キャラだけなんだよ!
おしおきタイムっす!!

以下、各話感想
{netabare}
■第1話
 近未来が舞台のSF。主人公デリダはディジー(以下DZ)というペッパー君にクリソツなロボットの開発者。DZに重大なバグがあることに気づいた彼は修正パッチを導入しようとするが、このバグはDZを戦闘兵器として売り捌くために仕組まれたものであり、デリダは命を狙われる事態になる。

 ヒットマンの襲撃を受けたデリダは「普通その高さから落ちたら死ぬだろ」という崖から落とされるがスリ傷で済む。えらい丈夫な男だな。辛うじて逃げのびたデリダが森を彷徨っているとなぜか落とし穴が空いている。うっかり落とし穴にはまったデリダはダクト的なものを伝って地下に降りていく。なんか楽しそうだなおい。

 たどり着いた怪しげな地下施設。ここでデリダは驚くべき行動に出る。すたすたと謎の装置に向かい、「寝っ転がるには手頃だな」という感じで仰向けに倒れこむのだが、装置が作動し始めると「やめろーーー!」と絶叫する。なんと冷凍睡眠装置だったのだ!!自分から入っておきながら何で焦っているのかさっぱり分からないが、とにかく、ここで彼は10年の眠りに入る。きっとストーリー上必要だったのだろう。

 この落下にはじまりコールドスリープに入るまでの一連のスムーズすぎる流れは「ピタゴラスリープ」と称されるRErideD屈指の迷場面である。相当笑えるので一見の価値あり。

■第2話
 目覚めたデリダが目にしたのは暴走したDZによる戦争で荒廃した世界だった!
 
 第2話の見所は、10年の眠りから覚めたばかりとは思えないデリダの俊敏な身のこなしである。恐怖の兵器と化したDZの攻撃を華麗にかわし、物凄いスピードで壁をよじ登るまるでゴキブリのような動きは視聴者を唖然とさせる。これもRErideD迷場面のひとつ。

 このアニメはとにかく演出が悪い。キャラクターは死と隣り合わせで全編通してシリアスなモードなのに、大事な場面でギャグにしか見えないような演出を繰り返す。大陸の作画班はこれがどんなストーリーのアニメなのか知っていたのか怪しいものだ。もしかすると本当にギャグアニメだと思っていたのかもしれない。

 さて、危ない所を助けるのがヴィドーというオッサンである。この元警官のオッサンは強面だけどとてもいい人。そしてデリダ被害者の会の代表でもある。さらに娘のマユカ(通称メット幼女)も加入する。この幼女のせいで切れなくなった方も多かろう。まったく罪な子だ。

■第3話
 第3話の見所はなんといっても迫力<<零点>>のアクションシーンだろう。頭のネジが数本外れてそうな殺し屋・ドナ姉さんの襲撃を受けるがここでも緊張感はほとんどない。ドナと交戦していたはずのヴィドーが何事もなかったように車に乗り込むあっさり感が実にシュール。ドデカイライフルを車に目掛けて打ち込むドナ。最初からそれを使え!当然車は無傷。

 このままでは「白い死神」と恐れられる殺し屋の名折れだと感じたか、上空から追跡し狙撃を試みる。もちろん弾は全て当たらない。ヴィドーの愛車グラハムはAIを搭載しているのだが左右にほぼ平行移動して器用に回避する動きは視聴者の笑いを誘う。

 その後、デリダたちを狙う別の勢力の手によって建物を爆破されるが、ユーリィはなぜか無傷で、なぜか窓から落ちそうになっている。腕の力の限界が来たところで滑り込んでユーリィをキャッチするデリダ。このシーンのわざとらしさは異常。

■第4話
 第4話は安倍さんが脚本担当なのだが・・・彼のシナリオ担当回はやたらにシリアスである。しかしシュールでフフッと変な笑いがこみ上げてくるのが持ち味の本作ではハズレ回と言わざるをえない。

 見所はデリダのロックマンを連想させる高速スライディング(通称デリダッシュ)と、かなりの高さの高速道路から飛び降りて下の車(グラハム)に華麗な着地を決めるシーンだろう。このアニメのアクションは相変わらず面白いぜ。どうも主人公補正により重力の影響を無視できるらしい。それにしてもデリダの身体能力の高さにはびびる。実はコールドスリープ中にサイボーグ化されていたのだ!というオチでも驚かない。

■第5話
 さて第4話の後編からタイムライドという能力で主人公が過去に戻れるようになり、いよいよ「時間もの」らしくなる。ただこのタイムライドに関する理論的な説明はなく、かなり雑な印象を受ける。

 そんでもって毎回主人公が頭を抱えて「うおーうおー」と唸りながら回想シーンに突入するもんだから、傍から見るとかなり痛々しい光景である。「ハーブか何かやっておられる?」と突っ込みたくなる。

 このアニメの数ある欠点の一つとして主人公デリダの魅力のなさが挙げられる。いちおう技術者のはずなのだが、ほとんど活躍しない。この回もコンピューターの操作をするのはデリダではなくユーリィで、なぜかオペレーションを造作もなくこなす有能ぶりを発揮する。一方のデリダは頭を抱えこんで脳内トリップしている。なんなんだこの主人公は。

■第6話
 前回、そして今回とデリダが過去に飛びまくるのだけど、「ああ、この場面は!」とペラペラ語り始めても視聴者からすると「知らねーよ、こんな場面」としか言いようがない。ぽかーんと画面を見つめている時間が多い。時間ものとしてこれは致命的な欠陥に思える。

主人公は相変わらず頭を抱えて唸ってるけど、頭を抱えたくなるのはこっちだよと言いたい。

■第7話、第8話
 すまん。見たはずなんだけど全く記憶にない。

■第9話
 シリアスを笑いに変える、デリダ演出の真骨頂といえるネ申回である。ここまで無一文の癖にいつも態度だけはでかいカス主人公に「ツケといてくれ!」と戦闘要員としてタダ働きさせられた挙句負傷したヴィドーさん。今回も暴走したDZの群れを相手に手負いの身で奮闘するのだが、やがてDZに取り囲まれて絶体絶命のピンチを迎える!

 …のだが、DZは突っ立っているだけでまるで攻撃してこない。おいおいDZのせいで世界が大ピンチなのじゃないのか!そしてただの技術者のはずのデリダが銃を手に持ち、「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお」と絶叫しながら銃を乱射するとDZはあっさりと倒れていく。も、もうどこから突っ込めばいいのか分からない。

 ( •̀∀•́ )

 そして最高のドヤ顔を決めるデリダ。見ている方は最高にイラっとするぜ!

■第10話
 突然始まるAIと人間の危険な実験。なんというシリアルエクスペリメンツッ!この回のAパート安倍さん脚本なのだが、本当はこんなしょぼくれた時間ものSFではなくSerial Experiments Lainの続編をやりたかったのだろうか…この話は単体で見るとかなり面白い。ただ、RErideD全体で見ると相当浮いている。お話のバラバラ感は今更なのだけど。

■第11話
 最終決戦。かつてない数のDZが主人公たちを包囲する!!しかし車で轢く引くだけで対応できるので全く問題はない。「DZの未来型だよ。これぞ究極の兵器!」とラスボスが豪語する最終兵器も絶対に弾が当たらない親切設計は変わらず。DZとは一体何だったのか。

 最後はAIグラハムが覚醒し、なぜか空を飛び敵の戦闘機に突っ込んで自爆するという攻殻機動隊S.A.C・・・いやドラえもん「のび太の海底鬼岩城」のパクリ・・・いやいやオマージュで決着がつく。何とグラハムはバギーだったのだ!

 この後、「白い死神」と恐れられた殺し屋ドナさんが登場するものの、自我崩壊により退場。ドナさん尺稼ぎお疲れ様でした!ドナドナドナドナ~

■第12話
 なぜか全裸でコールドスリープ装置に横たわるマージュ。デリダは服を着たままだったんだが、「これが本当の全裸待機!」というネタなのだろうか。

 そして怒涛のネタバレラッシュ開始。最終回にして「おいそれ今日初めて聞いたぞ」という設定もあるが、これはジュブナイルSFなのだから気にしてはいけない。

 まぁそれなりに筋は通っているのだけど、沸々と感じるのは――もしかしてこのアニメ、第1話と第12話だけを見れば良い作品だったのではなかろうか。実際ヒロインの出番ほとんどなかったし…

 悟りを開いたかのように人生訓を語り始めるデリダとマージュ。無理矢理いい話に持って行くスタッフ。ツケは結局踏み倒されるヴィドー。全ロリコンの夢を叶えるデリダ。そしてユーリは滑り台へと向かう。またしても敗北するメガネっ子に全俺が泣いた。

 まぁ、最後に良かった点を挙げると女の子の作画は崩れなかったことだね。うん。そこには揺るぎない意志を感じたよ。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 32
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

第10話~最終話&総評 このアニメのストーリーを変えるために刻越えをすべきだろう

SFものなら面白そう、というのが第一印象。

第1話 今後の展開に期待
{netabare}
今期はオリジナルが多くて、どれもストーリーがいい。
これもなかなかだと思うけど、猿の惑星とアイ,ロボットを合わせた感じ。
眠りから覚めたらロボットが支配していた……では物足りない。
タイトルに”RE”があるので、過去に戻りそうな気もする。

あと、テストしてればプログラミングにバグなんて出ない。
外部からのハッキングやモジュールが組み込まれたとかのほうがいい。開発者の意図しないところで計画が進んでいた、みたいになる。

色々予想できそうなので、今後に期待。
{/netabare}

第2話 まだ見れるレベルだと思う
{netabare}
このサイトのレビューを見ると酷評が目立つ印象。でも、もっとひどいオリジナルアニメはあったので、まだ見れるレベルだと思う。ストーリーよりも予想に重点を置いているのもあるけど。

最後に出てきた女は、マージュの可能性が高そう。主人公もそうだけど、弾丸をよけるのは、体がロボ化してるんじゃなかって疑っている。
ターミネーターのような世界観なのに、パッチとか言っているのは、違和感あるなあ。前回も書いたけど、すでに動いているシステムなのだから、バグではなく仕様書のミスと言うのが正しい。
{/netabare}

第3話 まだ見続けると思う
{netabare}
話が進むほど視聴者が減っている気がする。
このレベルのオリジナルアニメは見慣れているから、まだ見続けると思う。

さいきんのアニメはクオリティが高いから、作画で視聴者が減っている可能性はある。
ストーリーは敵キャラがお馬鹿すぎる。この程度のキャラにやられていると、コメディ感が漂ってしまう。

気になるのはバグ。これがメインになっているとは思わないけど。
システム障害が発生したとき、プログラマーが「仕様書通りです」とか言ったりする。「仕様書通りに作ったからおかしな動きをするんです」という皮肉でもある。
このアニメのロボも仕様書通りに作ったから戦闘マシンになった。だから、ミスなのか、意図的に入れたのか、原因を突き止める展開もあったほうがいい。

マージュは最後に出てきた塔のところにいるのかな。マージュがパッチを持っているから鍵になるんだろう。刻越えもしていそう。謎のほとんどがマージュに集中しているのも問題かな。マージュが出てこないかぎり話が進まない気がする。
{/netabare}

第4話 そんな古いパッチで直せるのか
{netabare}
あれだけ動けるロボができて、車はハンドル操作なのはおかしくないか。自動運転のほうがさきに完成してそうだけど。

話の流れはターミネーターに似た感じ。懐中時計が刻越えの因子になっているんだろう。量子理論とか出てきそう。アンジュはパラレルワールドのマージュとか。

パッチファイルを探す展開になるんだろうけど、そんな古いパッチで直せるのか。10年もしたら新しいシステムに更新するけどな。

謎はあるんだけど、それほど気にならない。筋の通った話にさえしてくれればいい感じ。
{/netabare}

第5話 変わったのはそこだけって……
{netabare}
過去を変えたのにカメラだけが直って、ほかの事象はそのまま続くのは、おかしくないか。前回、デリダが遅刻したのはそれなりに因果関係があったけど。

パッチファイルよりも、刻越えをして過去を変えていきそう。マージュがその技術を開発したなら、ユーリィが知ってるはず。ほかにメインキャラで作れそうなのは、ネイサンくらいだから、生きている可能性もあるだろう。だけど、これもユーリィが知ってないとおかしい。会社に知られると危ないので潜んでいるとか。

マージュは刻越えの実験中に時の狭間に……。
{/netabare}

第6話 お手軽なタイムライド
{netabare}
回を重ねるごとに視聴者が減ってきている。最初から少ないのはあったけど、途中断念が多いのはなかったなあ。

ストーリーは複雑になってきたけど、個人的には面白くなってきたと思う。話はこれからって感じだけど、かなりの人を断念させてしまった。作画と序盤のストーリーがイマイチだったのが原因だろう。

お手軽に過去に戻りすぎる。裏がないとおかしいと思う。例えば、これから起こる未来を見せられていて、じっさいは眠りから覚めていないとか。

過去に戻ったというより、記憶が増えてるのかな。それを過去に戻ったと錯覚しているとか。でも、ユーリィには変化があるから……。過去が変わると、ユーリィにだけ変化が起きているとか。それならカメラが直ったのも納得だけど。

ユーリィのセリフで、「マージュが追われてるのは……」は、最初、「マージュが生まれていないのは……」って聞こえた。そのほうが面白かったんだけど。
{/netabare}

第7話 まさか2クールじゃないよな
{netabare}
話があまり進んでいない印象。もしかして2クールか。そんな無謀なことはしないと思うけど……。

主人公のデリダの目的が、パッチファイルなのか、過去に戻ることなのか、はっきりしない。どちらかひとつに絞ったほうが面白かったと思う。

最後でマージュが現れたけど、なんか平和な感じ。デリダがいる世界とは違う世界なのかな。
{/netabare}

第8話、第9話 ストーリーのクオリティも落ちてきたかな
{netabare}
別のところでは、すでに最終話を迎えているようだ。予想しても仕方ないので、不満点を書いていく。いいところもあれば、もちろん書くつもり。

マユカが「退屈」と言ったところで突っ込んだ。それは視聴者のセリフだって。
ヴィドーのエピソードはベタすぎる。どこかのドラマから拝借したような感じ。見てる途中でわかった。

ロボは弱すぎないか。戦闘経験のないデリダに一方的にやられるなんて、戦闘マシーンとしてバグがあると思う。視聴者に脅威が伝わらないし、これなら人間のほうが勝利してるよ。

最終話が放送されたなら、1クールか。とりあえず、ホッとしている。
それにしては、色々詰め込みすぎている。もっとシンプルなストーリーにすべきだった。あと、ヒロインとも言えるマージュの露出が足りない(二つの意味で)。
{/netabare}

第10話~最終話&総評 このアニメのストーリーを変えるために刻越えをすべきだろう
{netabare}
残り三話を一気に観た。けっこう面白かった。
マユカが途切れた崖をジャンプしたところとか。って、そんなシーンねえよ。でも、あそこ通らないと、ヴィドーと合流できないし。マユカがジャンプするのを妄想したら笑えた。

最終話はそこそこ評価よさそう。
いくつか予想も当たっていた。アンジュはパラレルワールドのマージュだとか、懐中時計が刻越えの因子になっているとか。だから、驚きはない。
マージュが真っ裸だったのは、驚いたけど。露出が少ないと書いたけど、そういう意味では、あるんだけど……。


総評
終盤近くまでパッチで解決だったのが、急に刻越えになった印象。どちらかひとつに絞るべきだった。
マージュとデリダのつながりで世界を救った流れはいいけど、年齢差がありすぎる。

マージュは大仕事したわりには、出番が少なく、ユーリィほど印象が残らない。原因は、ほとんどの謎をマージュに集中させたため。オリジナルアニメは、ラストまで謎を明かさないことが多いから、マージュの出番も少なくなってしまったのだ。

人間が強すぎて、ロボに脅威を感じられない。車のほうを量産したほうが脅威になっただろう。
バグよりも、人とロボの実験によって、引き起こされたとするほうが、面白かったかも。
色々なパターンを考えると、それなりに面白い話になる気がする。よくないパターンを選んでしまったのかも。だから……。

このアニメのストーリーを変えるために刻越えをすべきだろう。
{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 11
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

高ければ高いハードルの方が、くぐりやすい(笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
いやいや、ホントにハリウッド映画みたいなストーリー、キャラクター、演出ですね、B級だけどね。

伏線の回収次第では、名作になるか大転けするかどっちかな? って感じの作風。でしたが、結果がどちらだったかといえば、まあ、評価を見ていただければ分かるかと(苦笑)

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
DZを作るより、グラハムを量産した方が戦争に勝てると思いました(笑)

それはさておき、「アニオリ」「過去改編」「SF」という、ストーリーと設定に対して高いものを要求されるジャンルを選択し、高いハードルを自らに課しておきながら、見事にそのハードルをくぐっていきましたね(苦笑)

とりあえず、過去改変によって世界は平行世界線に跳び、そこでデリダ達は幸せに暮らしましたとさ、メデタシメデタシ。って話で良いんですよね?

これは雀犬さんが指摘されていましたが、「1話と12話だけ観ればいい作品」ってのは、確かにそうだよなと思いました。

タイムリープものの面白さは伏線にあるはずです。「そうか、あの場面をこう変えれば良かったんだ」と、視聴者が一本取られる感覚。それが醍醐味なのに、特に中盤は、視聴者が知らないデリダの過去に跳ばれても、ソンナノシランガナの世界です。途中の殺し屋さんの話もとってつけたようですし、ダラダラと緊張感のないアクションシーンを見せられてもね。なに? デリダの身体能力を自慢したかったの?

最終回のように、視聴者が知っている過去に跳ぶのなら、まあ分かるのですが(最終回でデリダが科学者のクセして、自身がタイムライド出来ていたことを「一種の超常現象かと思っていた」という独白には吹いたが、まあ、そのくらい想像力が豊かじゃないと、時間跳躍なんて研究しようと考えられないんだろうw)。

だから本当は、3話くらいまでは過去編(変えるべき対象)をしっかりやり、4話くらいから現在編でも良かったのかなと思います。

とりあえず、デリダがロリコン且つ親友の娘に手を出せる鬼畜だということは分かりました(苦笑)
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}

1話目「目覚めた場所」☆3
{netabare}
人工知能搭載のロボットが実用化された未来が舞台。シナリオが大事になりそうな作品ですね。親子喧嘩のシリアスなシーンで、走り姿がダサいと興醒めですね。暴走したロボット達によって破壊された未来で目を覚まし、タイムトラベルで過去(1話目)に戻って、バグの消去をする話ね。名作になるか、大転けするか(笑)
{/netabare}

2話目「世界に残されたものは」☆2
{netabare}
身体能力高いな(笑) ロボットのわりに、射撃精度が(汗) バグがあることが分かっていて、それがどんなバグなのかも分かっていて、10年もあったなら、ゼロからパッチくらい作れそうなもんだけどね。周りの(プロジェクトメンバー)研究者は揃って無能なのか、主人公達がぶち抜けて優秀なのか。マージュとネイサンの髪の色の違いというか、どう見ても親子に見えないとか、むしろデリダに似てるってのは、なんかの伏線になっているのかな? マージュが実はデリダの母親だったりとか(笑)
{/netabare}

3話目「集まった者たち」☆3
{netabare}
いやいや死神さん、もっと楽に殺せたやん。写真の場所にジャンプするのかな。や、安っぽい(苦笑) ハリウッド的なストーリーながら、アニメだから出来てしまうアクション(ビルから落ちた人間をダイビングキャッチして無傷)が悪い方向に作用して、絶妙にダサくなっていませんか?
{/netabare}

4話目「時間跳躍者」 ☆2
{netabare}
さっさと作ればって、、、核心をw 10年もそのままのシステム? そんなに進化したIAなのに、自動運転はないの? なんか、段々ボロが出てきたな~。いや、パッチファイルでも情報でも自分の能力でも、相手国にでも売れば?
{/netabare}

5話目「棄てきれぬもの」☆2
{netabare}
過去を改変しながら、ストーリーを進めていく。現在・過去回想・過去にタイムリープ・改変された現在と、4つの時間軸を行ったり来たりするので、かなりストーリーがつかみにくい(てか、進行しない)。基本的にシリアスな作品だが、所々で作画アヤシイので、安っぽく感じることも。これはやはり、ネイサンが黒幕かな(笑) 親父は今でも生きていて、マージュと繋がっているとか(笑)
{/netabare}

6話目「探る者、隠す者」☆2
{netabare}
どこでコーヒー作った? ライフライン生きてるの? ラブコメはしなくてもいいかな。大きな過去改変はできないのかな。というか、なぜ主人公は改変後の世界で記憶を維持できるのかの、説明がほしいな。ユーリがキーを拾ってた? ご都合主義。むっちゃ無用心だし、カメラを落としていくとか、敵もバカ?
{/netabare}

7話目「それぞれの、愛」☆2
{netabare}
もう、ヴィドーが主役で良いんじゃ? まあ、この時代なら水陸両用くらい、別に難しくないのでは?
{/netabare}

8話目「時のさだめ」☆1
{netabare}
過去改編に回数制限って、そんな大切な情報を後から、それも、「主人公が苦労して辿り着いた」のではなく、「サクッと教えてもらう」なんて、もうだめだろ、この作品、、、。
{/netabare}

9話目「強い絆」☆1
{netabare}
蛍の作画、ひでぇ(苦笑) だからもう、ヴィドーが主人公で良くない? もうさ、DZ作るより、グラハムを量産した方が戦争に勝てるのでは(笑)? つか、素人のマシンガンに蹂躙される戦争兵器って(呆)
{/netabare}

10話目「手放したもの」☆3
{netabare}
う~ん、作風的には、キャラを深めるよりも、ストーリーを深めていくべきだと思うけど。こんな終盤にきてまで、死神さんの回想とかいる? やるなら中盤じゃない? この回だけを切り取ればなかなか面白かったけど、作品全体の流れの中ではどうだろう? あと2話でどこまでやれるか。なんか、大風呂敷を広げておいて、小さくまとまりそうな気配しかない。
{/netabare}

11話目「静かな場所」☆2
{netabare}
ただのドローンじゃねえか。だから、グラハム強すぎるだろ(笑) んでサクッと死神さんを殺すと。いくら感動風にしても、前話で急に新情報ぶちこんできて、感情移入しろってのは無理っすよ(汗) つか、一人で帰すなや。ここまできたら最後まで付き合うけど、これ、完結するか?
{/netabare}

12話目「総ては在るべき場所へ」☆2
{netabare}
まあ、少しは納得の最終回。科学者のクセして、「一種の超常現象かと思っていた」という独白には吹いたが、まあ、そのくらい想像力が豊かじゃないと、時間跳躍なんて研究しようと考えられないんだろうな。とりあえず、デリダがロリコン且つ親友の娘に手を出せる鬼畜だということは分かった(苦笑)
{/netabare}

{/netabare}

投稿 : 2024/07/06
♥ : 33

61.3 7 オリジナルアニメーションで陰謀なアニメランキング7位
お伽草子(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (61)
422人が棚に入れました
時は平安時代中期。飢饉と疫病が蔓延し、都はすっかり荒廃していた。しかしそんな状況に際してもなお、武士と陰陽師は未だ覇権争いの手を休める事はなく、下につく民に手を回すことは殆どなかった。
そんな状況を見かねた朝廷は、弓の名手である源頼光(みなもとのらいこう)に、都に平安をもたらす不思議な霊力を持つという伝説の勾玉を探し献上するように命じる。しかし頼光は疫病に倒れてしまい、源家の末娘、光の君(ひかるのきみ)が正体を隠して、兄に代わりに男装の令嬢として勾玉を探す旅に出ることになる。旅の共として光が信を置く渡辺綱(わたなべのつな)を従え、2人はかつて都より土蜘蛛族に奪われた勾玉を取りかえすために常陸国という地を訪れるが…
旅を通じてさまざまな人に出会い、そして困難にぶつかっていく光達。都の美青年の申楽師、万歳楽(まんさいらく)との淡い恋や、安倍晴明(あべのせいめい)の暴かれざる陰謀を胸に秘めつつ、光は共を従え都のために満身する。

声優・キャラクター
水沢史絵、三宅健太、杉山大、佐久間紅美、水田わさび
ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

良作と思えただけに、後半の失速が悔やまれる…が、大発見も★

公式HPで明記されていることだが、本作品は「平安編」と「現代編」の2部構成である。
そして、成分タグにもある通り、主要なキャラクター達は平安時代から現代に「転生」したという形でどちらにも登場する。

まずは同じ作画なのに、舞台が平安と現代というだけで、全く違う印象になってしまうことに驚いた。
やや劇画調の作画は平安編にはよく合っているが、現代編にはどうにもミスマッチなのだ。。。

そして、平安編のストーリーが展開・ラスト共に良く、故に後半への期待が高まる中、それを引き継ぐ形になる現代編が前半の良さを生かし切れなかったのが、非常に悔やまれる。

前半のストーリーは、平安期のまだ朝廷に都合よく利用される立場の武士たちが、それでも眩しすぎるくらいの高い理想を掲げて戦い、奔走する姿が生き生きと描かれており、そんな中でも切ない恋愛模様が挟まれていたりして、ストーリーとして非常にまとまりもよく、引き込まれる内容だった。

しかし、現代編はまるで{netabare}東京の奇伝や怪談を描いたオカルトアニメのようになってしまっており、熱のこもった平安編とは対照的に何ともサッパリとした仕上がりに。{/netabare}あー残念…(泣

…ちなみに、主要キャラとして途中から登場する「金太郎」は、「あの」金太郎である。そう、まさかり担いで、熊に跨る金太郎ネ。(モノマネの人じゃないヨ。

というのも、あとでWikipediaを調べて分かったことだが、本アニメは平安期に実在した源頼光とその四天王をモデルにした作品であり、金太郎はその四天王の1人として実在していたのである!
子供の頃に読んだ有名な「金太郎」の絵本は、言うなれば鎌倉時代末期より編纂された「御伽草子」からのスピンオフ作品だった!!

一つ賢くなった★

投稿 : 2024/07/06
♥ : 3

ソーカー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

前世の記憶

源頼光の妖怪退治の伝説・陰陽道を題材にした異色のアニメ。
前半は平安編、後半は東京編と時代が大きく変わるシナリオが特徴的。

主人公は源頼光ではなく、妹の「光」。病死した兄に成り代わって勾玉集めに励む男装の麗人であります。都の安定のため各地の勾玉集めていくというシンプルなストーリー。いかにも怪しげな安倍晴明やらやけに恐ろしげな酒呑童子だったり・・・・雰囲気は独特で陰謀が犇めいていますが、前半の中身は本当にシンプルで王道作品です。四天王の面々もなかなかユニークに描かれています。

後半から舞台を現代に移すと行方不明の兄を追う怪奇ミステリー?となり、雰囲気もガラッと変わる。
登場人物全員転生をしているのですが、そこまで平安編のキャラの造型は崩さない。
少しポップな東京編に入ってからが面白かったが、作画は平安編の方が良かったと思う。

この作品の雰囲気は大好きなのですが、あまり人にはオススメ出来る作品ではないかもしれません。
何が良いかと言われるともの凄く困るというか・・・・
リアル絵のキャラデザからして人を選びそうではあるし、エンタメとしてはあまりにも地味すぎるからなぁ・・・・やっぱ雰囲気ですかね。あとキャラも良いか。個人的に卜部が5割。

色恋を地味に描くところにときめく、人もいると思う。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 13

koaki さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

源頼光四天王伝説と陰陽道サスペンスファンタジー?

平安時代編と東京編の2部構成になってます。

平安時代の中期―。荒廃していた都を救うため、病の源頼光にかわり、
末娘の光が男装して、伝説の勾玉を探す旅に出る。
四天王との勾玉探しに陰謀が絡んだ話だけど、期待しすぎました。
絵はいいんだけど、内容が薄っぺら過ぎました。
そんなあっさり手にできていいのか??って感じ。
ある意味王道なんだけど、単純過ぎ。
しかも、そこで終わり?って感じで、後半になる。

いきなり2004年、東京に舞台が移動する。
登場人物が転生してます。ヒカルは17歳の女子高生で、
平安編で一緒に旅した仲間は同じアパートで暮らしてる。
そして何故か行方不明の兄を探す怪奇ミステリーになってる。
最後の方で、平安編と繋がっていることがわかるんだけど
本当にイライラしました。

何がイライラするって、主人公よ!
一人で騒いで引っ掻き回して使命感だけ振り回す。
それなら何もできないヒロインの方がまだまし。
物凄くストレス溜まりました。
これは好き嫌いが分かれる作品かも・・・

投稿 : 2024/07/06
♥ : 5
ページの先頭へ