oneandonly さんの感想・評価
2.9
主人公、ヒロインよりも社長が光る作品
世界観:4
ストーリー:6
リアリティ:2
キャラクター:5
情感:5
合計:22
<あらすじ>
14歳の少年・早瀬浩一は、ある日“事故”により、少女と出会い、巨大人型メカ「ラインバレル」を手に入れた。何も出来ず、正義に憧れているだけだった少年の周りは、彼が圧倒的な力を手に入れたことでめまぐるしく動き始める。新しい仲間と出会い、友人と別れ、守るものを背負い、自らを囲む世界と向き合い、やがて少年は成長してゆく。
(dアニメ紹介文より)
知人の紹介により視聴。評価は終始低めで推移し、通常であれば中断していたでしょうが、薦められた手前、最後まで見て評価することとしました。
簡単に良かった点と悪かった点を記しておきます。
良かった点は、JUDAの石神社長のキャラ。言峰綺礼の声優さん(中田譲治氏)ですが、社長なのに子供のような悪戯をしてしまうのが憎めないキャラで、声とのギャップを含めて楽しめました。
それから、{netabare}終盤で物語的にどんでん返しがあるところ。リアリティとのバーターにはなってしまいましたが、それでも、主人公側に立ちはだかっていた敵が味方になっての最終戦闘は楽しめました。{/netabare}
悪かった点は、{netabare}矢島や社長が死ぬという重いシナリオだったはずが、矢島はなぜか人間(ファクター)として復活し、社長もホログラムのような形で復活したこと。
ファクターにするために加藤機関が体を回収していたということであったとして、葬式が開かれていたことと齟齬をきたします。主人公(早瀬)の場合は、死んですぐにファクターとして復活させられたので理解しますが、矢島は人体から作りなおされたのでしょうか。
また、社長のホログラム。当初は社長の悪戯でJUDAの仲間かを確認するためのトラップで同じ言葉を繰り返し話していたように、事前にプログラムされたものと思って見ていたのですが、その後、今の現実に対応した発言をするようになっていて、説明のつかない存在になっています。
更に、ラインバレルの真の力を目覚めさせるためにどこまでやるんだ、という点も批判材料。JUDAと加藤機関の戦いでは多くの犠牲者が出ていますし、街も財産も破壊されました。他の設定にしたほうが良かったのではないかと思います。
リアリティの観点では、ファクターになった早瀬がラインバレルの操縦席に最初に飛び乗るシーン。なんだこのジャンプ力!と笑ってしまったのですが、ファクターは身体能力が大幅に上昇するようで、飛ぶことができた理由はなるほどと思いましたが、早瀬がそこまで飛べると思ってジャンプした行動の説明にはならないとか(細かくてスマン)。
他にも、早瀬を好きになる女性が多くハーレムであること、女性に胸などを強調した水着を着させるなどサービスが露骨であること、早瀬の性格があまり良くないのでうざったく思われる場面が多かったこと、CGが粗いことなど。鼻血などもあり、{/netabare}一言、表現が古いアニメらしすぎます。(制作年は2008年なので、それほど昔の作品ではないのですが…。やはり2010年分水嶺説ですね。)
ロボット物はやっぱり苦手だなぁとも思ってしまいましたが、本作はそれ以前の問題が多かったですね。知人には、2010年以降のアニメをもっと見ろと言います(笑)
(参考評価:3話3.0→10話2.9→11話3.1→12話2.9→16話2.8→19話2.9→21話2.7→22話2.8→24話2.9)
(視聴2019.1)