GAINAXでロケットなおすすめアニメランキング 2

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ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番のGAINAXでロケットなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

82.9 1 GAINAXでロケットなアニメランキング1位
トップをねらえ!(OVA)

1988年10月7日
★★★★☆ 4.0 (786)
3435人が棚に入れました
人類が宇宙に進出するようになった時代、地球は宇宙生物群(通称・宇宙怪獣 (STMC))による激しい攻撃を受けていた。その脅威に打ち勝つため、地球はマシーン兵器の後継機であるバスターマシン「ガンバスター」を製造。その搭乗員に選ばれたトップ部隊隊員の一人であるタカヤ・ノリコの双肩に人類の未来がかかる。

声優・キャラクター
日髙のり子、佐久間レイ、川村万梨阿、若本規夫、渕崎ゆり子
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

軽いかと思ったら重かった!

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 初見でした。全六話のSFロボットもの。
 ワクワクさせてくれる非常に面白い作品でした。熱血ロボットものに見えるのですが、主題自体は熱血とはかけ離れたところにあるようです。物語の展開の仕方自体が特殊なので、王道とも言い切れないように思います。第一話は、「エースをねらえ」を基礎としたスポ根ものとして始まるのですが、後半になるとガラッと様相を変えてきていました。
 最終話を見てから、第一話を思い返すと、「こんな話だったっけ?」というような違和感みたいなものを感じてしまうでしょう。一言で言えば、話を徐々にスライドさせていく構成力の上手さなんですが、時間の概念を使っているところにこの作品の特殊性があるのだと思います。

 一気に見ても面白いのですが、個人的には各話ごとに何が描かれていたのかを丁寧に整理したほうが良いように思えます。各話でどんな要素が発生し、何が消されていったのかを見ていくと、この作品の方向性が熱血ものとは違うところにあることが実感できると思います。
 少しずつ変化していくSFの部分と、変わらないアナログ的な部分も非常に面白いので、注目してみてください。

 ロボットやSFの部分を説明できるほどの知識はないので、以下のレビューでは構成と人物に関することだけ書いていきます。


風呂敷の広げ方と畳み方:ネタバレレビューを読む

ノリコとカズミ:ネタバレレビューを読む

 この作品は、物語の序盤では努力の大切さを謳っておきながら、終盤に至ると努力の到達点における孤独が描かれるなど、一般的な作品とは異なる視点を持っていました。エンディングはかなり泣けるのですが、冷静に見てみると非常に残酷な物語であったと思います。この残酷さは、宇宙を舞台にした作品でありながら、軸足は地球から離さなかったことによる、この作品自体の意図的な歪みからもたらされたものだと言えます。序盤の熱血もののような雰囲気から見ると、非常に落差の大きい作品でした。


対象年齢等:
 高校生以上の男性ですかね?テーマ的には性別を選ぶとは思えないのですが、無駄なサービスシーンが結構多いので、女性は倦厭するかもしれません。気にさえしなければ楽しめると思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

普段の日常生活とは全くかけ離れたデカいスケールの「ものさし」。(7年ぶりに追記あり)

タイトルは明らかに「エースをねらえ!」のパロですよね。
実際、1話ではいろいろ遊び心たっぷりな明るくかつシュールな話になっていますが、
1度最終話(6話)まで見終えてから見ると、1話冒頭でもいきなり涙あふれてしまいます。

さっきひさびさにレビュー書き直そうと思って2話まで見返してたのですが、
2話まで見た時点で、もう既に涙ボロボロになってしまいました・・(TдT) 。

もし、パロディっぽい感?がイヤで敬遠して見ていない方がいるならば
だまされたと思って1度ぜひ視聴してみてください。
話数も6話と短いので、時間のない方でもサクッと見れて、なおかつ感動できるハズです!!。
自分はDVDBOX持っているのに、BDBOXも買ってしまった者です。

ロボットもののくくり?として、今自分が人に最も自信を持ってすすめられるアニメです。
自分は実際はロボットが出てようが出てまいが全く関係なくて、
ストーリーや登場キャラに共感して感動できればどんなジャンルの作品でもいいんです^^。
今作品は、あえてジャンルは?と聞かれたら、SF・友情・感動ものといったところかな?。


普段の日常生活とは全くかけ離れたデカいスケールの「ものさし」で、
今の自分ってどうなの??って思わせてくれるアニメです。

よく空を見上げたり、すごく高いところから景色を見下ろして
「自分ってなんて小さい存在で、世界はどれだけ大きいことか」と思うことがありますが、
今作品では、そのスケールがさらに無限の宇宙の広さだったり、
失ってしまったら永遠に取り戻せない程大きな時間の壁だったりします。

失ってしまう恐怖、不安、悲しみ。
取り返せない時間、人とのつながり。


やっぱり最終話のことを思い返してしまうだけで涙がどんどんどんどんx∞出てきてしまいます。

自分にとって庵野監督の作品といえば、まちがいなく今作品です。
あと酒井さんの歌も今作品に合っていて、何気にかなり好きなんですよね♪。


「トップをねらえ!」単品作品でも十分楽しめますが、
「トップをねらえ!2」も最後まで見ていただけると、さらなるでっかい満足が待っていることと思います!!。


1人でも多くの方に知って味わってほしい作品ですね(∩.∩)/。


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7年ぶり?にレビュー追記です^^。

このコロナ禍で世の中の先行きが不安な中
まさかの本作劇場公開のお知らせ!!!!!。
これにはホンっト勇気付けられますね~。激・胸アツです!!。


それだけにとどまらず、さらにさらに!

岡田斗司夫ゼミで本作について語られるなんて!!!(驚愕っ)

1,3,5話は無料コンテンツですが
2,4,6話は会員限定(有料)コンテンツなのですね。

こんな機会がまさか令和になって訪れてしまうのであれば
もう当然、これ見たさだけに会員限定有料コンテンツ登録しちゃいましたw!!。
 (SHIROBAKO解説も継続中で、こちらも最高!!!。必見です!!)

たしかに現在のゼミ生の方々の大半は本作未見なのかもしれませんが
それでも本作の影響の大きさ・偉大さを考えれば

1話10分程度・・ってのは短すぎじゃないかなあ・・・・。
個人的には1話につき1時間以上かけてほしかったです!!!。

でも、それでもやはり製作の中心で携わっておられた方の裏話が聞けるというだけで
やっぱ結果的には大大満足させられてしまいました!!!。
感謝感謝ですね。

岡田さんが心底楽しそうに話しておられた姿が、やはり一番の収穫でした。
(こちらも笑顔にさせていただきました^^)


2点だけ、個人的に言わせてほしいことがありますw。


それは、例の合体シーンで使用された「♪fly high」。
まさか、そんな経緯の曲とはwww。

でも、自分にとってあれほど響いた楽曲は、他にはなかなか見つかりません。

岡田さんは「へにゃへにゃの~(以下略)」と語っておられましたが
たしかに立場が逆だったのかもしれませんが
それは表裏一体のものであり
その時点でどっちがどっちかなんて関係ないんです!!。
あっちが基本形なので、視聴者的にはあれでいいんです!!!。


それと、5話ラストのノリコのセリフが変だという指摘ですが

たしかにノリコが目の前の人物に対して発した言葉であるのならば
それはたしかに頭お〇しいのかもしれませんが
あれはその場にいない、もしくはもうこの世にすらいない大切な人々に対して
ノリコがココロの中で報告した場面なので
何の違和感も問題もなく
見事に成立してる名セリフなのだと思います!!。
日高さんの感情込め方が素晴らしく
本当に本当に胸をうたれたセリフでした^^。


ああ~、全然書ききれないけど
とりあえず取り急ぎ、これだけは書いておきたかったw。

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さらに追記。

レビュー追記ついでに、5話・6話を再視聴したのですが
もうずっと泣きっぱなしでした。。

やっぱキミ子とユングの描かれ方が素晴らしすぎます!!!!!。

キャラデザの美樹本晴彦様も素晴らしすぎます!!!!!。
とにかくキャラの瞳が多くを語っていて最高!!!。


岡田さんも、これほどの作品を作り終えたのであれば
その達成感はとてつもなかったことでしょう。


今、この時代になってもなお時空を超え続ける本作品に
めぐりあえて本当に幸せでした♪。

もし未見の方が多くいらっしゃるのであれば
ぜひとも何らかの形で本作を視聴されることを、切に切におすすめしたいです^^。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 33

kororin さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

『イナーシャルキャンセラー全開・・・よーし、やってみる!!』「死ぬ気?!」「うっ!」「やめてぇぇぇ!」  『パパ、スミス・・・私を守って。』

光速を突破したした宇宙船を作り出した人類は星々を食いつくす宇宙怪獣群体と遭遇。地球人類の存亡をかけて「時」を越える戦いが始まった・・・・


発表(発売)当時、1巻2話収録のOVA3巻全6話作品。
今更どうこういうモノでもない高評価作品ですが、「ロボットオタク(スパロボ系)」なら『一度』は見ておかなければならない『聖典』です。(大層かな?)

本作は色々と逸話のある代物。
・発表された時分は「世間」では全然騒がれてなかったけど、オタクの内々では注目株だった「庵野秀明」氏の初監督ということで期待があったということ。(今じゃもう・・・ネェ)
・その仕事ぶりは当時のチープワンパターンな他作品と比べて「どこか一味違う・こだわりが面白い」というもので(オタクの内々では)定評がありました。
・当時の宣伝コピーは「『トッ〇ガン(ト〇・ク〇ーズの出世作)』と『エースをねらえ!』が一つになった!」というふれこみでしたが、
庵野監督は「エースをねらえ!」は見ていても「トッ〇ガン」は一度も見たことがなかったそうで、本作を見て判るように「エースをねらえ!」の特色が濃厚に出ていますね。
・主題歌は「酒井法子(ノリピー)」、主人公は「タカヤ・ノリコ」、中の人は「日高のり子」と、何かと『ノリコ』づくしなアニメ。
・「トップ」を狙うつもりはなかったのに、口コミ定評でOVAビデオ(VHS)の売上(アニメ部門)も「トップ」になったとか、ならなかったとか・・・etc、etc
・キャラ設定は「超時空要塞マクロス」でお馴染み、「目」が特徴的なキャラの「美樹本晴彦」氏。

SF考証も世界観も、古典SFの引用・1960年代の人間が創造したような未来。1988年に発表された当時から見て所謂「レトロフューチャー」な世界。
・宇宙空間も「真空」ではなく「エーテル」で満たされいるという設定。小難しい物理用語が多数出てきますが、これで宇宙物理学や古典SFに興味を持った人も少なからず多かったのでは? 私?私はサラっと流しましたヨ(笑)ウラシマ・エフェクトは多少判りましたが・・・
(後の太陽フレアが原因で発生したプラズマ雲「ゲドゥルトの海」に覆われた宇宙空間を漂流するハメになった少年少女の葛藤物語『無限のリヴァイアス』なんかを思い出します)
・敵対する「宇宙怪獣」も今まで我々が認識する動物の様な形態概念ではなく知性は無い様で生体本能のみで活動する「デッカイ珊瑚」のようなモノ(最小でも数十メートルの多足昆虫型のモノもある)。そんなモノが数えきれない群体で(体当たりで)襲ってきたらもう・・・ヤッパリ怖い!
・対する人類は「マシーン兵器」と呼ばれる「8m程のロボット」で対抗準備。日々特訓の続くノリコ達。しかしこのマシーン兵器(RXシリーズ)、恐ろしく視界が悪い上にアナログな計器類を読み取ってと勘と予測で動かす効率の悪い兵器。最大の立役者「ガンバスター」が出るまでの「かませ犬」みたいな存在でした(笑)

ドラマの方は主人公・ノリコの(戦いと)成長の物語。
憧れの先輩お姉さま「アマノ・カズミ」、トップ部隊に選抜し冷徹な猛特訓を強いるが信頼厚い「(オオタ)コーチ」、ライバル「ユング・フロイト」、地球に残した親友「ヒグチ・キミコ(名前の由来は周知の通り)」、華と散った初恋の相手「スミス・トーレン(ヤぁってやるぜ!)」、
様々な人と出会い、別れ、時間のズレた世界で再会したりして、ノリコは人類の運命を背負う覚悟を決める!
所々に庵野監督が気いった邦画の演出(「パクリ」じゃないよ「引用」だよ)が使われてたり、庵野監督が好きそうなオマージュがあったりと、思わずニヤリとしてしまったらあなたは間違いなく『オタク』です。

初めて見る方はチョット地味目なストーリーが淡々と続いて飽きるかもしれませんが、とにかく4話「発進!! 未完の最終兵器!」迄は我慢して、我慢して、我慢して~~見て欲しいものです。一気に目が覚めると思いますから。
それで本作を見直す(チョイと気に入った)気になれば後は怒涛の第5・6話に引き込まれることでしょう。

特に第5話「お願い!! 愛に時間を!」は・・・緊迫するドラマと早い展開もさることながら、スパロボ好きには鳥肌が起つ演出!今までの地味目な伏線を吹っ飛ばすような勢いです。(テーマ曲が流れる「アノ」シーンの虜になった人は多いハズ!)
そして第6話「果てし無き、流れのはてに…」は・・・スペクタクル大河ドラマの雰囲気を醸し出した構成。ワザと画面を「アレ」にして最後に・・・・もう涙と鼻水無しにはいられない締め方です。

とにかく「面白く見せる(エンターテイメント)」という意味で「伝説」、又は「教典(大袈裟?)」的な作品だと思います。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

72.0 2 GAINAXでロケットなアニメランキング2位
王立宇宙軍オネアミスの翼(アニメ映画)

1987年3月14日
★★★★☆ 3.9 (275)
1137人が棚に入れました
所属が10人に満たず「失敗ばかり」「なにもしない軍隊」と揶揄され、世間に落第軍隊として見下されているオネアミス王立宇宙軍の士官・シロツグ=ラーダットは、欲望の場所でしかない歓楽街で献身的に布教活動を行う少女・リイクニ=ノンデライコとの出会いをきっかけにそれまでのその日暮らしの自堕落な生活を捨て、宇宙戦艦という名目の人類初の有人人工衛星打ち上げ計画に参加し宇宙を目指すことになる。

声優・キャラクター
森本レオ、弥生みつき、内田稔、飯塚昭三、村田彩、曽我部和恭、平野正人、鈴置洋孝、伊沢弘、戸谷公司、安原義人、徳光和夫
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

庵野秀明、貞本義行、坂本龍一、藤原カムイ、山賀博之、、、

[文量→特盛り・内容→考察系]

【総括】
1987年にガイナックスが初めて制作したアニメ。SFアニメ映画で、2時間ほどの作品。

とにかく制作陣が豪華。

レビュタイのメンツの代表作を並べると、

監督 山賀博之(ピアノの森)
脚本 山賀博之(0080ポケットの中の戦争)
音楽 坂本龍一(戦場のメリークリスマス)
キャラデザ 貞本義行(エヴァンゲリオン)
作画監督 庵野秀明(エヴァンゲリオン)
デザイン 藤原カムイ(ロトの紋章)

他にも、

プロデューサー 山科誠(バンダイ 社長)
企画 岡田斗司夫(トップをねらえ! 原作)
助監督 樋口真嗣(ひそねとまそたん 監督)
助監督 増尾昭一(ブレイブストーリー 作画監督)
作画監督 飯田史雄(宇宙戦艦ヤマト2199 作画監督)
作画監督 森山雄治(うる星やつら 作画監督)
美術監督 小倉宏昌(ストライクウィッチーズ 美術)
脚本協力 大野木寛(創聖のアクエリオン 構成)

など、豪華なメンバー。

声優陣でいくと、

森本レオ(俳優・ナレーション)
弥生みつき(逆襲のシャア チェーン・アギ)
曽我部和恭(破裏拳ポリマー 鎧武士)
内田稔(俳優・吹き替え)
大塚周夫(ゲゲゲの鬼太郎 ネズミ男)

特に作画が評価されていて、同期(1987年)のテレビアニメでいくと、「シティーハンター」や「きまぐれ☆オレンジロード」、映画でいけば「ルパン三世 風魔一族の陰謀」「ドラえもん のび太と竜の騎士」
なんかと一緒。当時の中では、神作画と言えるでしょう(今見ても、わりと度肝を抜かれます)。

アニメ自体が面白いかは、それぞれの見方があるでしょうが、アニメ史に残る作品として、1度は観ておくのも良いと思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 28
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

マナの微笑みの意味を考察すると、答えが見つかる気がします。

 月とライカと吸血姫を見て、久しぶりに見たくなって再視聴しました。

 正直申し上げて、面白いかといわれれは面白いですが、エンタメ性はそう高いものではありません。作画の凄さがあるのでアニメ作品として見ると驚きはありますが、それはあくまで中身があってのことです。

 で、中身です。テーマは、ちゃんと物語で語られていると思います。アナロジーというか直接述べていない部分があって、分かりづらいところはありますが、神と人類の罪である火。それをリイクニと宇宙開発で表現した映画と言えるでしょう。


 内容についての解釈です。ネタバレレビューを読む

 テーマが深いかといわれると、実はそうでもないです。「2001年宇宙への旅」を初め文明の進化についての映画など腐るほどあります。ただ、SF設定の凄さは持ちろんですが、キャラ造形が良いのと、物語とテーマの関係がすごく自然で脚本のうまさが光っていると思います。

 前半ちょっと飽きる部分はありますが、後半からどんどん面白くなって行きました。ただ、再視聴のハードルは高いですね。前回見たのは10年以上前だと思います。

 アニメそのものの凄さは語りつくされているので、これくらいでいいでしょう。1点だけ下衆な話で申し訳ないですが、リイクニのヌード。すごい美しいスタイルでした。さすがガイナックス、力の入れどころを間違えません。


追記 肝心なところを書き忘れました。初見のとき、リイクニの売春的なものを疑った記憶があります。家を失いおじさんにコートを貰った、良くしてもらっている。そしてお金をばらまきますからね。しかも、シロツグが拗ねていました。シロツグには手をつなぐことにすら拒否したのに…と。その直後にレイプに踏み切った、という動機から考えてもそう採れなくはありません。

 ただ、現在はそうではないと思っています。リイクニは電車に乗っていましたから、文明の恩恵を全否定していないし、お金も使っています。それに彼女の宗教的な純粋性を否定してしまうとテーマがぶれる気がしました。どちらが正解かはわかりませんが、キャラを読み解くとやっていないのが自然な気がします。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 15

nani-kore さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ン十年前の若き才能を乗せ、高らかに羽ばたいたオネアミスの翼!!

自分にとって、大変思い出深いアニメである。

私が漫画やアニメに触れたのは、ひとえに家族の影響だ。
母は漫画を描くのが好きで、松本かつぢや岡本一平(古っ;)ばりの画力の持ち主だったし、画力こそ皆無であったが、父は漫画雑誌「アクション」を定期購読し、「どん亀野郎」等、趣味の良い珠玉の漫画単行本を所蔵していた。
そんな両親の影響を受けてか、子である私たち4人姉妹も、マンガ本を買い漁っては読み回していたのだ。

「私、アニメーターになるっ!」宇宙戦艦ヤマトにインスパイアされた長姉は、ある日、鼻息荒く高らかに宣言した。当時アニメーターは、子供がなりたい職業のNO.1であったこともつけ加えておこう。
とはいえ、アニメはまだまだちびっ子の観るべきモノだった時代、思春期になりたての姉は恥ずかしさを隠すためか、まだお尻の青みもとれていない3番目の妹である私を、アニメ映画が上映している映画館へ連れ回した。
長姉には逆らえなかったが、内心、私はそれがイヤでイヤでたまらなかった。地元の映画館は吐き気をもよおすほど臭くて、ゴキブリが肩に止まったコトもある位の汚らしさだったのだ。それにそもそも、姉の観たいアニメ映画は、ちびっこ向けの内容では無かったのである。
当初はイヤイヤ連れ回されて観るアニメ映画だったが、物心がついてくるに従い、アニメの素晴らしさに目覚めていった。
前置きが長くなったが、本作「王立宇宙軍オネアミスの翼」は、そんな私がイヤイヤではなく自分の意思で、初めて観たアニメ映画だったのである。

アニメがお子様向けのみならず、大衆文化へと変化する黎明期。
昨日までアニメーターのバイトをしていた大学生が、いきなりTVシリーズアニメのキャラデザをまかされて、花形アニメーターとして羨望を集めちゃったりしていた時代だった。
うちの長姉のみならず、多くのアニメ好きの若者が、そんなシンデレラを夢見たのであろう。。本作「オネアミスの翼」は、まさに夢見る若きアニメーター達を乗せて羽ばたいたのだ!!
監督の山賀氏を始めとして、ナンとスタッフの平均年齢24歳。当時の若き才能が集まり、NASAまでロケハンへ行き、執念といえる程の情熱が込められた本作、否が応にも数々のアニメを見慣れた私が口をアングリ開けるほど、作画は当時の最高峰で本当に素晴らしかった。
だがその内容は。。アニメ好きとはいえ、胸もペッタンコ(今もだが;)だった私には、面白味も感動(スゲー作画以外は)も、何も得られなかったのが正直なところだ。

思うに大人向けのアニメだったのである。
それも本当の大人ではなく、夢いっぱいで青臭い情熱に満ちた、大人の入り口に立ったばかりの。。そんな作品に、思春期も迎えていない少女が共感できるワケがない;
今、観直しても無理だろう。だってもう、大人の入り口なんか、とっくにスルーしちゃったから;;
じゃあ、本作を今の若者に。。ともいえない。
ン十年前の若者が作ったアニメは、作画のみならず内容もキツイと思えるからだ。もし共感してくれるなら、それも面白いけど。。

長姉の影響で、「じゃあ私もアニメーターになるぅ~」と無邪気に触れ回っていた私だったが、映画館を出る頃には、アニメーターはムリだと自覚した。アニメーターになる!と高らかに宣言していた姉も、社会に出て普通の会社員である。
。。そんなワケこんなワケで、自分にとって大変思い出深いアニメなのだが、さして評価できる作品でもない。
唯一、作画がスゴかった(当時)ので、★3.5にしとこー。

申し訳程度に追記しておくと、オネアミスの翼に乗った若き才能は、ちゃんと高らかに羽ばたいている。
興味のある方はウィキってみてください♪

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16
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