運命おすすめアニメランキング 15

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの運命成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月24日の時点で一番の運命おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

73.4 1 運命アニメランキング1位
チ。―地球の運動について―(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (140)
622人が棚に入れました
第26回手塚治虫文化賞のマンガ大賞ほか、数々の賞を席巻。 若き天才作家魚豊(うおと)が世に放つ、地動説を証明することに自らの信念と命を懸けた者たちの物語 15世紀のヨーロッパ某国。飛び級で大学への進学を認められた神童・ラファウ。 彼は周囲の期待に応え、当時最も重要とされていた神学を専攻すると宣言。 が、以前から熱心に打ち込んでいる天文への情熱は捨てられずにいた。 ある日、彼はフベルトという謎めいた学者と出会う。 異端思想に基づく禁忌に触れたため拷問を受け、投獄されていたというフベルト。 彼が研究していたのは、宇宙に関する衝撃的な「ある仮説」だった――。

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

3話までで名作。原作既読で飽きる気がします。酷評する前に撤退。

 3話まで見て 

 動きが求められる内容でもないので、原作既読勢にはアニメで見る意味が希薄です。したがって飽きて酷評するのも違う気がするのでここでやめておきます。

 この3話までの部分をしっかりと見ればこの作品の大きな部分は味わったことになると思います。そして、この3話までならかなりの名作だと思います。

 知的好奇心と科学への情熱、知識を後世に残そうとする意志と引き継いだ人の責任。知識は過去からの蓄積である。人の本質は性善説でも性悪説でもなく、単に知りたいと言う欲求ですよね。その知りたいという気持ちはときに命よりも上になります。そしてすごいのが、自分が死ぬことで真実を知ることができなくても、自分が知識の蓄積と伝承に寄与することで、後世の人がきっと真実を解き明かしてくれるだろうという気持ちですよね。その「科学とは何か」「科学する心」を十分に見せてくれています。

 そして宗教弾圧。血の歴史ですよね。C教そのものではなくC教の教会組織がなぜ歪んだのか。C教のせいで1000年科学が遅れたという考えもあります。人の認知と真実の差ですよね。そして、権力構造と既得権益、保守的な精神。そういうところを描いています。

 そういうところを描くのに8巻かける必要があったのか。この1巻(3話)まで…あるいはもう1つ、時代が離れたところの1エピソード描くので十分というか、もっと焦点が絞れた作品になったのではないか。その疑問が付きまとう作品でした。


追記 地動説弾圧がフィクションであるというネット上の言説について。

 これはある意味では正しいです。本作の設定の1400年代つまり15世紀のコペルニクス以前には科学に対する宗教からの火刑にいたるような弾圧はほとんどなかったそうです。ただし、コペルニクスが自分の身の安全のために死の間際まで地動説を発表できなかったことは記憶しておく必要があります。つまり歴史つまり記録になっていない何かはあった可能性が示唆されます。

 それに、16世紀から17世紀には異端審問とか魔女狩りの猛威があったのは事実です。つまり拷問という手段は宗教的な動機から発展したのは本当の話です。そして、科学に対してだけではないですが、原理主義的なC教の一つがいろいろやったそうです。宗教の話なので固有名詞はだしませんけど。それが収まるのがニュートンの登場あたりです。実際に地動説で火あぶりになったジョルダーノ=ブルーノなどがいます。

 そして何より、宗教の影響によって科学が1000年から2000年遅れたという事実があります。今もなお科学を否定する強い宗教的な情熱を持った人は大勢います。それをカリカチュアライズしたものとして、本作は事実・史実ではないけど科学と宗教の関係において真実を含む、という点は忘れてはいけないでしょう。





以下 1、2話視聴時のレビューです。

「知」の探究と後世にどうやって伝わっていったかの話です。知性とは何かの話です。そしてそれは宗教による弾圧の「血」の話です。地球は宇宙の中心ではない。「地」動説を追い求める人々の歴史です。原作は怪作であり快作です。ただ、傑作、名作というには少々エンタメ性が不足していました。
 途中から面白くはないです。語弊があるかもしれませんが、同じような展開が続きます。毎週読む連載なら良かったかもしれません。

 アニメ1話と2話。拷問と宇宙の描写で引き込まれるでしょう。真実を追い求める人々の苦難に感動があるかもしれません。C教の暗い歴史を正面から描いたことは素晴らしいです。ただ、それがずっと続きます。

 エピソードにバリエーションはあります。知識の説明もあります。女性の問題も出てきます。ただ、天文の歴史とか宗教弾圧に興味があるか、あるいはリョナ趣味じゃないとおそらく見続けるのが苦痛になると思います。それは血なまぐさいということではなく飽きると思います。

 1巻を読んだときは衝撃でしたが、読み方の調整ができるコミックスでさえそうでした。私は最後を見届けたいし、コペルニクスがカタルシスになるのかなと思い読みましたが、まあ、結末は言わないとしても、とにかく8巻読むのはつらかったです。3巻以降は1週間ちかくかけて読んだと思います。

 で、本作を2話まで見ましたが、これで1巻が終わっていません。1巻読むのに15分~20分くらいだと思います。アニメで今40分使いました。ただでさえかったるい話です。それを考えると、私は2話で1巻を終わらせて、あとは駆け足でもいいと思います。全10話でもいいくらいでしょう。

 なので、見るとは思いますが、途中であきる懸念はあります。

 そうそう、アメリカ人の約半数は地球が丸いということに疑いを持っているという話があります。我々が思っている以上に信仰心がある国でもあります。放映するのかなあ?

投稿 : 2025/03/22
♥ : 11

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「感動」に突き動かされる、それは狂気のようで愛にも似ている。蝋ではない翼のイカロスたれ。

 どこかで紹介されていた気になっていた作品だが、今時なぬるいなぁなぁな作品とは全然違う濃密さが籠もったものだってビンビンに伝わってきました!。最近多用され過ぎな気味のある津田健さんも、やはりこういう役だとハマりまくり。とにかく最初の3話は1セットとして見るべき作品です。


 フックをかけようと必死過ぎる最新の風潮に対して、本作はスタンダードにキャラや物語を積み上げて、節目となる地点で光り輝く展開がちゃんと作られている!。次のピークは8話あたりかな?。


 小賢しい合理性だけ、リスクヘッジの立ち回りだけ、それが人類の全てだったらここまで至ることは決してありえなかっただろう。名もある人もない人も、多くの「それでも」突き進み続けた人々の営みが、世界を切り開いてきた。それを支えてきたのはものは…。狂気のようで、それより遥かに静謐で澄んでいて同時に固く強固な様々な形の「愛」。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 11

さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今期イチ

ネトフリでおすすめ一覧に出てくるなんのアニメなのかよーわからんタイトルで引いてんだろうけどわからなさすぎて放置してるランキング1位
見た目気になるんだけどなんの店かわからんから入れないのと同じ感じ
サブタイも小さすぎて見えてなかった
そんな人も多そうよね

こんな感じだから原作も知らず、ほんと見たいのないなーとなんとなく覗いてみるかって感じで視聴開始
ほんならまさかの地動説のチ
そこぉ!?アニメでそこぉ!?
14〜15世紀くらいの話しかな?
まだまだカトリックの影響が強い頃、ヨーロッパはこんな感じが“普通”だった。と言われればそうなのかもなって世界観
ザ宗教が支配してますみたいな
空=天界 天界は神の領域で数世紀前の常識をベースに書かれている聖書にとって地動説はあってならない。なぜなら聖書に書かれている内容が揺らぐ=キリスト教並び教会の信用が揺らぐ、つまり力の喪失と繋がるので偉いさんは火消しに躍起になる
けれども好奇心を基に真実に辿り着いた子らは止められないと。
それこそ人生を命をかけて心震わされた感動を追いかける強さに普段損得の天秤ばかり気にかけてる私の心は打たれた笑
主役が子供なのが尚更

命を燃やしているって形容がぴったりな生き方
憧れるんよなー

ここ最近で間違いなく1番面白い

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

65.4 2 運命アニメランキング2位
わたしの幸せな結婚 第二期(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (47)
211人が棚に入れました
「異能」の名家に生まれながらも その才を持たず、家族から虐げられて育った少女・美世は、これまでに数多の婚約者たちが逃げ出し〝冷酷な軍人〟 と噂される久堂家当主・清霞のもとへ嫁ぐ。 始まりは、誰もが不幸な結末を予測する政略結婚だった。 だが、清霞は美世の偽りない純粋さに心解かれ、美世もまた、そんな清霞の芯にある優しさに心温められていく。 「旦那さまの力になりたい」――。 そう願うようになった美世は、亡き母の深い愛のもとに封印されていた「夢見の力」を開花させ、ついには清霞の危機を救う。 ふたりはお互いの存在によって幸せを知り、末永く寄り添い合って生きていくことを誓うのだった。 しかし、来春にも挙式を予定し、穏やかな日々を過ごすふたりに思わぬ出来事が訪れる。 清霞の父・正清に招待され、隠居先の屋敷へ向かったふたりを待ち受けていたのは、清霞の母・芙由の激しい罵倒。 美世は「久堂家の嫁」として認められるべく、奮闘する。 そこにまとわりつく怪しい視線の理由も知らず......。 ときを同じくして、屋敷の付近で相次いでいた 「鬼」の目撃情報を調査していた清霞は 国家転覆を企てる「異能心教」と交戦し......。 「厄災が来る」――。 帝都の平和を揺るがす、新たな事件の幕が開ける。 ふたりは、祝福された未来へ辿り着くことができるのだろうか?

62.7 3 運命アニメランキング3位
RINGING FATE(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.1 (27)
89人が棚に入れました
心に強い執着を持つ人は、死の間際に、生と死の狭間にある崆くうという世界へ導かれる。 その世界では、メカを操縦して戦う”運命のリング”と呼ばれるものがあり、優勝者には生き返るチャンスが与えられる。 無邪気な少女・要かなめは崆に落ちるが、そこで偶然に最凶のヘルメット・サブローと出会い、二人で手を組み”運命のリング”で生き残る道を探り始める。過去きおくがなきゃ、今までの人生の意味がない。私は未来を取り戻すために闘うー

たナか さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ネクスト・ジェネレーション

bilibiliで9300万再生、評価9.7/10のモンスターアニメ襲来
サイバーポップな正統派全年齢バディロボットSFアニメ

あぶねえ、ただのロリコンアニメかと思ったぜ

日本では絶滅した王道ロボットバトル。設定は死後の世界からバトルで優勝して生還を目指すと至ってシンプル。用語や画面に中国っぽさが残るのはやや残念。全年齢なのでもちろんリョナ描写はないしメロドラマでもありません。

05
おおそうきますか

生還を諦めないカナメとクウで満足しようとするエデン。というよくある二項対立にしないのもいいですねー。生前でなくクウでの追憶に囚われたアヤコ。三者三様の生き様が交差する人間ドラマをこんなかたちで表現するとは。アニメの文法があまりに違いすぎる。

しかし生に執着があるからこそクウにいるわけで。それをわざわざセリフで復習してることから、エデンにもアヤコにもクウにいる明確な理由があるはず。そしてそれを覆すほどの思い出がアヤコを縛る。アヤコが全てを思い出したとき、はたして彼女の選択は…。

エデンのようなおちゃらけキャラには壮絶な過去があるのがお約束。到着時にエデンのカンが普通より極めて少なかったということから、ほぼ全ての記憶を失うほどに凄惨な人生だったことを匂わせる。

愛によって進もうとするエデンと、愛に縛られ動けないアヤコ。みんなだいすき美しき対比ィ。明るい画面のくせに壮絶な設定なのだが、顔面アップでギャン泣きさせて感情を揺さぶるッな安いメロドラマをやらないのですこぶる見やすい。

王道市場は中国韓国に任せた。ジャパンにはメダリストがあるのでロリコン市場は安泰。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

ひっく さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ポテンシャル

死後の人間が集まる世界で、現世に強い未練を持った者たちがロボット格闘技に勝ち抜いて自身の生き返りを目指す話。自身の記憶をベットして試合を行い、勝てばベットした分だけ記憶を取り戻し、負ければベットした分だけ記憶を失う。

生前の記憶の無い状態でこの世界に来た主人公の女の子とロボット化する謎の鉄仮面が、お互いの素性を知らぬままにタッグ組んで少しずつ関係性を深めていくバディもの。それと同時に、主人公が謎の熊に弟子入りして特訓をし、強くなるために鍛えていくスポ根の側面、自身の失われた生前の記憶と鉄仮面の過去や本当の目的を紐解いていくミステリーの側面が組み合わさりながら話が進んでいく。

まだ序盤視聴中でこの先どう転ぶかまったく分からないけれど、表現の節々からポテンシャルを感じるというか、既存の発想の枠からはみ出た所へ連れていってくれそうな、ただごとじゃない直感を受け取ったので密かに期待している作品。とりあえずバトルの作画がめちゃめちゃタイトでかっこいい。全体的にややコミカルなタッチで進む中、唐突に挟み込まれる実写パートから正体不明のシリアスさが感じられ、まだ明かされていない引き出しがあることを予感させられる。

現時点でほとんど注目されてない中国のアニメだけど、僕みたいなロボットアニメ門外漢の心に訴える何かがあったので共有されたい。



<視聴後感想>

3話の展開は涙を禁じえなかった。1話で予感させる独特のコンセプトもフル活用されていて、とにかく感情がボロボロになるくらいの体験があった。

その後は様々な感触のストーリーが並べられ、熱い展開も多かったものの、コンセプトから想像させる「哀しみ」をフル活用していたのは今回のクールにおいては3話のみだった。しかし様々な引き出しのストーリーが交錯するため、そこに捉われなければバラエティ豊かなエンタメとして充実していると感じられる。11話終盤の「こうなるか!」という王道バトル的ワクワクは、僕が普段求めているタイプのものではないけれど視聴者の満足度は高いと思われる。

恐らく2期も作られるはずなので、よりこの世界のコンセプトをフル活用したストーリーを期待したい。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2

Rera さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

命運挙台

原作は時光代理人制作チームによる中国作品。
原題は「命運挙台(ミンウンチェンタイ)」。
2023年に制作され、bilibiliにて公開。
設定は少しわかりにくいが、死と生の狭間の世界の話のよう。
異世界+メカバトル。メカは自立型AIのような感じで、「メカウデ」を思い出すような造形だが、こちらの方が精緻でかっこいい。
作品から感じる世界感が日本のそれとは違うし、構成や演出も独特なので、日本人は少し違和感を感じるかも。
キャラクターがとにかくよく動くしよく喋るので感覚的にはディズニーなどの3DCGアニメに近いような気がする。
日本でも「BEASTERS」「ガルクラ」「Ave Mujica」のように質の高いフルCGアニメが作られるようになったが、レベル的には中国の方がかなり上を行っている。本作がどのくらいお金がかかっているかわからないが、資金的に日本でこのようなCGアニメを制作することはおそらく難しいだろう。
日本は2Dアニメを中心に作っていけばいいのかもしれないが、こういう作品が日本国内で作られるようになれば、日本のアニメ業界も少し変わっていくのではないかと思う。
(3話視聴後)
大熊の記憶を通して、ストーリー構成がはっきりと示される。何度負けても何度も青=実娘に挑み続ける。実写(記憶の世界)とアニメ(崆=死と生の狭間の世界)を交互に描くことにより、大熊の娘に対する後悔と償いが描かれる。そして最後の敗戦。乾をすべて娘に授け、乾が尽きたときすべての記憶が失われる。大熊はそれで満足だったのだろうか。
ぐっと来るストーリー展開と構成に正直驚かされた。「時光代理人」を作ったスタッフによる作品というのがよくわかる。今後が楽しみになった。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

78.1 4 運命アニメランキング4位
ルックバック(アニメ映画)

2024年6月28日
★★★★★ 4.1 (109)
422人が棚に入れました
漫画へのひたむきな思いによって出会った2人の少女の姿と運命を描いた、藤本タツキの同名読み切り漫画を劇場アニメ化。
小学4年生の藤野は、学年新聞で4コマ漫画を連載している。そんなある日、学年新聞に初めて掲載された不登校の同級生、京本の4コマ漫画の画力の高さに衝撃を受ける。ひたすら漫画を描き続けるも、京本との画力差に打ちひしがれた藤野は漫画を描くことを諦めてしまう。しかし小学校卒業の日、京本に卒業証書を届けに行った藤野は、そこで京本から「ずっとファンだった」と告げられる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

しっかりと狂っている鋭利な漫画創作物

多才で学級新聞の4コマ連載も器用にこなす小学4年生・藤野。
引きこもりでありながら背景画4コマで藤野を凌ぐ絵を出してくる京本。
少女2人の運命が交錯していく半生を描いた藤本 タツキ氏の同名読み切り長編コミック(未読)の劇場アニメ化作品(58分)

【物語 4.5点】
成果=才能✕投入時間

以前どこぞのビジネス系動画で耳に挟んだ公式が思い浮かんでずっと離れない。
余韻を引きずる創作青春物語でした。

舞台モデルとなったのは原作者出身地の秋田県にかほ市。
雪国の田舎町でクラスで1、2番くらい絵が上手かったくらいで、画家になれるわと褒められ舞い上がった少女が、
京本の圧倒的な才能に直面して狂わされる。

天才に追い付こうと藤野は青春全てを漫画に捧げようとする。
友人とお付き合いする時間、武芸に励む時間など、
社交性が高い陽キャ人間属性を全てかなぐり捨ててまで絵に没頭する。
が、引きこもりの京本は、それ以上の時間を投入して、さらに先を行ってしまう。
元々自分より画力がある人間が、学校に行くのをやめたというハンデを生かして、自分以上に絵を描く努力をするのだから当然だ。

漫画家を目指すのもまた、全うな人生のレールから外れる狂気。
持てる才能を、どれだけ人間やめて育めるかの勝負。

幼い頃は絵が上手いともてはやされるけど、成長して、やがて社会に出る現実が迫って来ると、
絵なんていい加減卒業しなきゃと白眼視される。
挙げ句、友人には「オタクだと思われてキモがられちゃうよ」と言われる藤野。
因みにこのセリフ、原作者が実際に言われた言葉とのことで。


こうした作家志望の狂った部分が序盤から容赦なく描かれている。
だから終盤、才能への嫉妬ゆえの(※核心的ネタバレ){netabare} 絵をパクられたと京アニ放火事件さながらに襲撃事件を起こす男の狂気も、{/netabare}
本作の文脈から、作家志望なら嫉妬の処理を一歩間違えばこうなるのかな?くらいには納得でき恐怖しました。

本年は、短尺ながら鑑賞消耗度が高いODS(非映画デジタルコンテンツ)のアニメ作品興行が多い印象ですが、
本作は、その中でも特に心を削って来る内容。

海外サイトではドラマだけではなく、ホラー、サイコスリラーにも分類されている『ルックバック』
これをG(全年齢対象)に区分した映倫。
やっぱり冒頭10分くらいしか審査してないのでは?という私の疑念がますます深まりますw


【作画 4.5点】
アニメーション制作・スタジオドリアン

絵描きたちへの賛歌を志向し、手描き感を残した映像を追求。
押山監督は脚本、キャラデザ、作画監督と兼務を重ね、
監督自身も最後の1週間に原画1000枚を量産するなど、
まぁまぁ人間やめてる少人数制作の狂気で応える。

原画のラフな線を動画に残すため“原動画”なるポジションも設定。
妙に生々しい本作のアニメーションの質感を支える。


創作シーンについても、普通は絵を紙に描き込んでいる様子などが思い浮かびますが、こうした描写は本作では割と少なめ。
むしろ、貧乏ゆすりする藤野の後ろ姿。
その後ろ姿のバックの四季が次々に切り替わる光景。
デッサン鍛錬で積み上がるスケッチブックの山。
など創作の狂気に囚われた人間が、膨大な時間を投入する有り様を強調する表現が際立ちます。

寝食も忘れて創作に没頭する人間って、やっぱりトイレで座ったまま寝ちゃうんだなw
何かにここまで人生を捧げた経験がない私には、
こうした創作アルアル?表現が興味深く、刺激的でした。


{netabare} 藤野が京本に自分の漫画を褒められて舞い上がるシーンの雨天。{/netabare}
{netabare} 中学時代、藤野と京本が応募漫画作品が初めて入選した雪深いコンビニの一夜。{/netabare}
漫画の道が開けていく場面の荒天。
ここも才能と努力で、陽の当たる“普通の”人生から外れていく方向性も想起させられ心に残りました。


【キャラ 4.0点】
主人公・藤野。
“みんな”にキモい、案外、絵が普通だったと手のひら返された自分の4コマ漫画を、
誰よりも、ちゃんと見てくれていた引きこもり超絶背景マンの京本。
{netabare} 自分よりも才能がある奴と思って嫉妬していた人間から自分を認められる。
こんな劇薬ぶっこまれたら、退路を絶って人間やめて漫画家の道を猛進するしかありません。{/netabare}

京本にとっても藤野は憧れの“先生”であり、外の世界の光をもたらしてくれる救世主。
ある種の共依存にも結ばれた名コンビ。
その関係性の変化も本作を痛切にしているスパイスです。


【声優 4.0点】
作画に手描きの生っぽさを求めるならば、演技にも記号化されない天然素材の生っぽさを求める。
こうした方針の元、キャスト陣には、
主演の藤野役に河合 優実さん、京本役に吉田 美月喜(みづき)さんと、
俳優陣をオーディション選出。
一方で記号化されたキャラ作りを求めたい作中4コマシーンには、
森川 智之さん、坂本 真綾さんと声優陣を起用。

筋は通っていますし、実際メインお二方の演技は上々でした。
あと、メインお二人は顔立ちも、どことなく藤野&京本に似ている気がしますしw

河合さんは接する人間によって仮面(ペルソナ)を起用に使い分ける、
藤野の社交性を好表現できていましたし。

吉田さんも引きこもり成分が天然配合された京本のボイスがハマっていました。

音響も良質な天然素材を確保したと慢心せず、
例えば京本の秋田弁訛(なま)りが、藤野に連れられ外の世界を知る内に徐々に訛りが取れて明るくなっていく。
その変遷を表現してもらうため“訛り変化一覧表”を用意するなど、
細部に渡るディレクションで素材を引き出す好采配。


が、昨今のアニメと実写の中間領域で求められがちな“ナチュラルな演技”とやらも、
今のアニメ声優ならば十分できると思っている私の強固な価値観を揺るがすまでは行かず。
ここもベターであってもベストではない。4.0点が上限ということで。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は青森出身の音楽家・haruka nakamura氏。

雪国から、ギターの才能の自己実現を求めて上京したという同氏。
同氏のアーティストとしての原点は、秋田などがモデルの本作の世界観と親和性があります。
純度の高いピアノ、ストリングスに時に聖歌隊の歌声もアレンジした歪なくらい美しい楽曲群は、
ここも、さながら才能に殉じて人生を捧げる絵描きたちへの賛美歌の様相。

そして、こうした創作への“殉教精神”は同氏が作編曲したEDの女性ボーカルバラード「Light song」で極致に達します。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 21

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

名付けて逆「スラムダンク現象」。『さよなら絵梨』の映像化には期待したい。

 今年は「ハイキュー!!」に「マッドマックス」に本作と並の傑作どころやない、大傑作かも…な期待作が揃っていたのですが…。


 「スラムダンク」を熱愛して山王戦なんか穴が開くほどに読み込んできた私としては、もう一昨年?の新作映画は正直物足りない出来でした。リョーちんの蛇足なエピソードが足されてより短くなった尺に、最高の物語のあらすじ、上っ面をなぞっただけのような薄まった原液を注入した、テンポアップし過ぎな作品。CGによるリアルスポーツのような感覚に挑戦したかったのかもだが…という評価でした。


 何故「スラムダンク」を引き合いに出したかというと、本作は逆なようで同じ事態に陥ってしまったように思えました。あちらはテンポアップし過ぎて薄まった、こちらは膨らませようとしてテンポダウンしてやはり薄まった。どちらも内的要因だけでなく外的要因もあってか。原作を読んでいた時のテンポ感、ドライブ感を踏み外してしまったように思えてなりません。


 「スラムダンク」或いは「ハイキュー!!」の場合は、長い物語を短い一本の映画にしなくちゃならなかった。こちらは短い物語でなんとか映画一本にしなければならなかった(私としてはビックリ二本立てを仕掛けてくるくらいいしても良かったような気もしますが)。


 といってもやはり元々の物語が映像にしてもせいぜい30分、長くても45分くらいのものだから一本の映画としての満足感は薄い…。「デジモン ぼくらのウォーゲーム」や「プリキュア オールスターズメモリーズ」のような短い尺を有効に使い切っ大傑作たちも存在するわけで、尺やサイズに合わせた物語作りは思っていた以上に大切なことなんじゃないでしょうか?。


 私としては、「原作通りにしろ厨」はナンセンスだと思います。映像化する以上は変更はやむを得ない、むしろ+に転じさせることだってできるように思います。しかし、漫画を映像化する場合は、細部ではなくその物語の本質である構成やテンポ感に手を加えるのは危険なように思えます。やはり物語のサイズ感にピッタリな形態を選ぶべきでしょう。商売上の色々はあるのかもですが、商売人でもない私はそこまで忖度してあげる必要は感じません。


 こんなこと言うのはアレかもですが、どちらもこれなら家に帰って原作漫画を読み返した方が良かった…。あとで時間をおいて予告を見直したら変わらずグッときた。やはりもっと短くして、二本立てにするべきだった!。「さよなら絵梨」は映画の話なので、みんな大好き映画についての映画になるから映画化した際の伸びしろに期待。内容も正直本作より濃密ですし。

 

 (後記)


 配信で改めて見たが、こんなに引き伸ばしてたか…と初見のとき以上に感じてしまった。クライマックスなんて原作では3,4カットで畳み掛ける感じなのに、こっちでは体感3分くらいない?ってくらい長い。


 アニメーターの方としては、アニメーションは「動き」だろ!ってのはわかるのだが、やはりアニメはそれだけじゃなくて演出の方が重要に私は思う。予算とかの兼ね合いもあったろうが、出崎さんや庵野さんが枚数使えなくても魅せる演出で効果的なシーンを作っていた例もある。


 本作に限ないが、タツキさんの作風はドライに突き放したところが持ち味で、映画的に翻訳すると細かいカットをパンパンと積み重ねタイプの方が良かったんじゃないかなぁ〜。本作の場合はそれでも根底に強烈にエモがあるから、かえってそれが浮き上がってくる構造になってるし。その点、予告やpvだとそれこそ短いカットがポンポンと切り替わっていくスタイルにならざるをえないから、かえって本作の魅力を拾えてるように改めて思いました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 11

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

Re:クリエーターズ

チェンソーマンはアニメしか知らない…。
でもこの作品は何故か、あのとても軽い単行本で知っていたのである。

あぁ、我はどこまでも鈍感な年寄り…。

確かに、諦めや苛立ち、後悔がないまぜとなって、古傷が鈍く痛む青い感覚、暖かく懐かしい思いと共にページを閉じたはずであった。

ところがどうだ!

うず高く積まれたマルマンのスケッチブックを、
4コマがポータルとなって開くマルチバースを、
何より、頬を紅潮させ絞り出すように叫ぶ京本を見た刹那、錆びつき、固着した感情の蓋が開く瞬間に驚く自分がそこにいた。

クリエーターたち其々の想いを胸にルックバック!

もう一度読み返さねば…。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 18

56.2 5 運命アニメランキング5位
ニートくノ一となぜか同棲はじめました(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.6 (31)
149人が棚に入れました
平凡なサラリーマン・安海政(あつみつかさ)を妖魔から守護するべく、居候を条件に主従契約を結んだ天才くノ一・出浦白津莉(いでうらしづり)。颯爽と妖魔を倒す姿とは裏腹に、しづりはゲーム三昧のオタクニートであった。 政に甘やかされ、ぐうたら同棲生活を送るしづりのもとにクセつよくノ一たちも集結し…。 オタクでニートな天才くノ一との同棲ラブコメ!

74.9 6 運命アニメランキング6位
わたしの幸せな結婚(TVアニメ動画)

2023年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (280)
890人が棚に入れました
この嫁入りは黄泉への誘いか、奇跡の幸運か―― 名家に生まれた美世は、実母が早くに儚くなり、継母と義母妹に虐げられて育った。 嫁入りを命じられたと思えば、相手は冷酷無慈悲と噂の若き軍人、清霞(きよか)。 数多の婚約者候補たちが三日と持たずに逃げ出したという悪評の主だった。 斬り捨てられることを覚悟して久堂家の門を叩いた美世の前に現れたのは、色素の薄い美貌の男。 初対面で辛く当たられた美世だけれど、実家に帰ることもできず日々料理を作るうちに、少しずつ清霞と心を通わせていく――。 これは、少女があいされて幸せになるまでの物語。
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

組紐の意味<追記;13話>

観る前にアニメタイトルに抱いた印象がホンワカ。
観てみると、ホンワカと程遠い。
どちらかというと、ドンヨリでした。

風景から察すると大正時代の帝都。
異能すなわち超能力が重視される世界です。

ヒロイン美世は名家に生まれ、無能故に虐げられています。
だから、卑屈で暗い。
前髪が長いのもそれに拍車を駆けます。

厄介払いの縁談が彼女の転機。
久堂家当主の清霞と婚約します。
果たして彼女は幸せな結婚を遂げるのか?
と言う物語です。

正直、美世の性格が私好みではありません。
自分を卑下する所がなんとも痛々しい。
実家で受けた扱いを考えると致し方ないですが。

{netabare}当初、ギクシャクした関係の清霞と美世。
美世が本来持つ純粋な性格により、距離が縮まります。
最終的には、硬い絆の婚約者に。{/netabare}

異能バトルありの純愛物語。
未だ婚約状態なので、2期は必然。
山あり谷ありの美麗なストーリーになりそうです。

<追記;13話>
{netabare}いい夫婦の日(11月22日)に合わせて配信された続編です。
1月から2期が始まるための処置なのでしょう。

内容は当たらず触らずといったところ。
穏やかな風景の連続。
まさしくいい夫婦です。

美世の笑顔が格段に向上しています。
ただし、奥ゆかしさはそのまま。
日本女性としての謙虚さがにじみ出ています。

原作を全く知らない身としては、2期が気になる所。
でもまあ、結末はアニメタイトル通りとなることでしょう。{/netabare}

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

尽くす女と守る男に一周回って新鮮味を感じる和風ファンタジー

原作小説はWeb版、ラノベ版共に未読。

【物語 4.0点】
ヒトは同類の他者に尽くすことで幸せを感じる生き物なのだという。

女は愛する旦那様のために世話を焼くことに喜びを覚え、
男は愛する女のために身命を賭して戦う。

昨今あまり語られなくなった価値観を、
主人公・斎森美世と久堂清霞の婚約者コンビのピュアな有り様から表現される。
ここから私はまず、伝統的な結婚という制度はヒトの幸せを一定程度保証していたものだったのかなとの感想を得ました。

大体「わたしの幸せな結婚」というこのタイトル。
一昔前だったらこんな平凡な作品名で世に何かを出そうなど思いも寄らなかったでしょう。
世の中それだけ価値観の多様化が進んだということでしょうし、
この作品名から一周回ってインパクトを受けた私自身に驚かされます。

結婚が幸せの絶対条件としていない点も、この作品名を含蓄のあるものにしています。
本作は純真な主人公男女の対比として、婚姻や女を血筋と権力獲得のための政略の具とする良家の醜悪さも描く。
架空の近代日本風ファンタジーである本作は、血の宿命を代々継承される“異能”という設定で固着させることで、
自由意志だけでは振り払えない、一筋縄では行かない波乱を演出しています。


あとは、自分のお気持ちで他者の表現を規制できると思っている阿呆が目に余る今日この頃。
作り手が外野の雑音に惑わされずに書きたいことを書くには、
もはや異世界やファンタジー位しかないなのではとも感じました。

例えば本作を現実の歴史ドラマなんかにしようものなら、
左から古い結婚観の押し付けだと、押し付けがましい蹴りが入ったり、
右から{netabare} 帝{/netabare} を醜悪な悪の権化に仕立てるとは何事かと怒鳴り込まれたりしかねません。

脱線しますが、近頃はNHK大河ドラマにすらも多様性やポリコレ配慮と思しきトレンドがありまして。
2年連続で、史実の裏に典型的な男女の夫婦関係とは異なるLGBTが絡んだ事実があったのでは?とのエピソードがねじ込まれていたりします。
昨年の『鎌倉殿の13人』のLGBT回は史料の裏を読んだ脚本が見事でしたが、
今年の『どうする家康』のLGBT回は正直、蛇足だった感が否めず。


愚痴はさておき、本作のファンタジー要素や異能設定に唐突感を覚える方もいるとは思いますが、
私は大河ファンタジーは得意分野なので違和感なく完走することができました。
原作者の小学校時代の愛読書『十二国記』、『彩雲国物語』、『アルスラーン戦記』。
この辺りが好みなら、1クールでは到底終わりが見えない。
制作決定した2期へ続くというスケール感も含めて楽しめるでしょう。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・キネマシトラス

惹き込まれる映像美。

決して作画枚数がMAXという感じではありませんが、
時折見せる心情ともリンクした天候、情景描写は流石は『メイドインアビス』のキネマシトラス。
セピア調のフィルターや、主線をかすれ線にする処理など、
随所にセンスを感じる画面作りで演出してきます。

魅入ってしまうのは色彩の美しさ。
単に色鮮やかにするだけでなく、
美世を幸せにする久堂家は全体的に明るい色調。
美世を苛める斎森家は暗い色調w
と明暗を使い分けた心情表現も上々。

私が毎回楽しみだったのはHALKA氏による着物デザイン。
男が愛する女性を遠慮なく着飾る楽しみ。
これもまた語られなくなりつつある価値観ですが、
このデザインの美しさで、純心から言われたらぐうの音も出ません。


【キャラ 4.0点】
“異能を持たない”ヒロイン斎森美世と凄腕雷異能者の旦那様・久堂清霞は高濃度のピュアカップル。
美世を苛める斎森家の面々や、女を血筋としかみなさない悪役は妬みと執着に塗れる。
キャラの美醜もコントラストがくっきり。


愚かな悪女として良く踊ってシナリオも盛り上げてくれた美世の異母妹・香耶。
{netabare} 没落して奉公に出されるという形で退場してしまいましたが、{/netabare}
こういうキャラの末路や覚醒も私の好物なので、今後アニオリでも良いので出番ないかなと思ってみたり。


辰石幸次や鶴木新といった御仁は人物相関図だけ見れば、美世を取り巻く広義の逆ハーレムキャラということにもなるのでしょうか。
清霞みたいな異能の天才に生まれなかったけど家の宿命やらは背負っている。
恋のライバルとはまた違った形で美世にアプローチしてくる彼らの姿に、
理想と現実の自分との狭間で苦悩する男の渋味を感じました。


【声優 4.0点】
ヒロイン美世役・上田 麗奈さん、旦那・清霞役の石川 界人さん、
美世の幼馴染・辰石幸次役の西山 宏太朗さん。
この辺りのメインどころはアニメ化に先立ち上演された朗読劇からのキャスト継続。

アニメより先にゲームやドラマCDなどが展開された場合、
アニメキャストは変更になることが多いのですが、
本作みたいに初回から勝手を知っているキャスト陣の繊細な演技を聞いていると、
キャストの継続性ってやっぱり重宝するなと思います。

上田 麗奈さんに、どちらかと言えば元気な凛とした声のイメージを抱いていた私。
初回の上田 麗奈さんのオドオドボイスを聞いた時は、
これ終盤キャラ覚醒した時、どんだけ振れ幅大きいんだ?とワクワクさせられました。

実際、最終回見たら、{netabare} 美世は勇ましい巫女?で興奮しました。
美世が旦那様のために力強い声で宣言する相手が、弱かった頃の自分自身というのは意外でしたが。
そこの“一人二役”も含めて好演だったと思います。{/netabare}


一方で私はアニメでキャスト変更になった
斎森香耶役の佐倉 綾音さんの嫉妬ボイスや、
使用人ゆり江役の桑島 法子さんの柔和な声色にも味わいを感じていまして。
声優継続か変更かもまた良作の絶対条件でもないんだなと考え込んでしまいます。


それにしても終盤登場した堯人(たかいひと)役に石田 彰さん。
2期に向けて、良い意味で嫌な予感しかしませんw


【音楽 4.0点】
劇伴担当はエバン・コール氏。
アニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』、劇場アニメ『ジョゼと虎と魚たち』
NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』、劇場アニメ『金の国 水の国』
と私が連続エンカウント中の作曲家。

本作もまた緻密な心情曲だけでなく、
和洋折衷のファンタジー世界観や異能バトルなど幅広い対応力が求められますが、
上記の同氏の経歴なら何が来ても美しく彩ることができます。

同氏は日本語もペラペラですし、日本のコンテンツ産業にとって大きな力となる存在ですね。
秋からのアニメ『葬送のフリーレン』劇伴でも活躍を期待しています。


OP主題歌は、りりあ。「貴方の側に。」
“あなたの隣は私でいいですか?”などとド直球で想いをぶつけるピュアラブソング。
私は劇場アニメ『バブル』ヒロイン役&ED主題歌以来の遭遇でしたが純度は相変わらず。

ED主題歌は伊東歌詞太郎「ヰタ・フィロソフィカ」
私は『デカダンス』ED以来の遭遇でしたが、こちらもEDアニメーションの画力に負けない相変わらずのバラード巧者ぶり。


音楽は総じて私がまたアニメで聞きたいと思っていた作曲家、アーティストが、
存分に力を発揮してくれて嬉しかった感じ。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 34
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

幸せな日々を送りたい送らせたいと願うお話

原作未読 全12話

時代は明治?大正?時代のような感じで、異能の力が重宝される世界。異能の力がないと見られていた主人公の斎森 美世(さいもり みよ)は、父親・義理の母・異母妹から幼い頃より虐げられて使用人より酷い扱いをされてしまいます。{netabare} (美世の母は幼い頃に病死){/netabare}

転機は異能者の家系で最高の名家とされる久堂家の当主・清霞(きよか)の婚約者候補として久堂家へ赴きます。清霞は数々の婚約者候補たちがすぐに逃げ出すほど気難しい性格と言われ、美世が行ったところですぐに追い出されるだろうとのことで斎森家は決めたようです。しかし、清霞は美世を気に入り、大切に思うようになりました。清霞と美世が色々な障害を乗り越え、幸せを掴むまでの物語です。

最初はとても残酷で悲しいお話が続き、自信がないのか細い声の美世はアクの強い斎森家の面々には到底太刀打ち出来ないだろうと観ていました。

でも清霞と出会って世界が変わり、その後も色々な障害がありましたが、幸せな感じで終わっています。

その時代のお話ということではなく、この作品には異能の力が随所にでてきます。ファンタジー要素も色々とありましたね。

作画がとても綺麗でした。(桜の描写など)

第2期の制作が発表されました。まだまだ一波乱二波乱ありそうですね。放送が楽しみです。

OPはりりあ。さん、伊東歌詞太郎さんが歌っています。

最後に、異母妹役は佐倉綾音さん、人の心に反感心を抱かせるいい演技でしたw

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28

72.2 7 運命アニメランキング7位
Re:ゼロから始める異世界生活 3rd season(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (127)
641人が棚に入れました
襲い来るエルザたちの猛攻を退け、大兎との戦いでベアトリスとの契約を果たした「聖域」の解放から1年が過ぎた。 王選に臨むエミリア陣営は一致団結、充実した日々を送っていたナツキ・スバルだったが、平穏は使者によって届けられた一枚の書状によって終わりを告げる。 それは王選候補者の一人、アナスタシアがエミリアへ宛てた ルグニカの五大都市に数えられる水門都市プリステラへの招待状だった。 招待を受け、プリステラへ向かうスバルたち一行を待っていたのは様々な再会。 一つは意外な、一つは意図せぬ、そして一つは来るべき。 水面下で蠢く悪意の胎動と降りかかる未曾有の危機。 少年は再び過酷な運命に立ち向かう。

さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

2期とは全然違う

1話から面白いリゼロが戻ってきた
正直2期はかなりキツかったから驚いた
制作会社は同じだしなにが変わったんだろうか
シンプルに物語が面白くなるタイミングなのかと思ったけど、なんと言うか見せ方が良くなってるというか作画も良いのもあるけど表現のバランスが良いというか
フワフワしたキャラクターや世界観に突如やってくる強烈な狂気的猟奇的残虐性やグロテスク、この切り返しの見せ方が強烈に引き込まれた1期の時を思い出す
どの作品でもそうだけどこのギャップが強烈なほど人の心を掴むし画面に釘付けにさせると思う
2期ではネチネチと作者のズレた感性をキャラクター通して押し付けられて気持ち悪くイライラしたが今回はその心配なさそう。たぶん
相変わらずスバルとエミリアのやりとりは気持ち悪いが今回は期待出来そう

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ありがとう、ありがとう…

ごめんね!
“なろう”から、ラノベから、アニメから、そして楽しみに待っていた我々へ向けた感謝と謝罪に鳥肌が!

こちらの方こそ「ごめんね」、かもしれない。
こんなキャラいたかな?
それにしても、ここはアクアかジュラか直江津か?
少し思い出してきたけど、お顔や声、こんなんだったかな?
スバルはなぜ怒ってるのかな?
うらみ、つらみ、ねたみ、そねみ、いやみ、ひがみ、やっかみ等々、七味まみれの色んな関係…、復習せねばなるまいて。
あぁ、あぁ!ありがとう、ありがとう!!
リゼロはやっぱり素晴らしい!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 5

大重 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

1話から気合入ってるなぁ…

さて、1期2期と大いに楽しませて頂いた、大好きな作品です。
今期の楽しみですね。当然見ます。
他のアニメは録画視聴ですが、これはリアタイ予定です。1話もリアタイしました。

しかしまあ…
1話は1時間30分とは、めちゃくちゃ気合入っていますね。
この力の入れ方は凄い。

その1時間30分を一切飽きさせることなく、相変わらずの面白さですね。
クオリティは当然申し分なく、実に素晴らしい。
今期も楽しみにさせて頂きます。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 1

64.0 8 運命アニメランキング8位
俺だけレベルアップな件 Season 2 -Arise from the Shadow-(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (562)
430人が棚に入れました
世界各地に異次元と現世界を結ぶ通路“ゲート”が出現して十数年。 “ハンター”と呼ばれる超人的な力に覚醒した人間たちと、ゲート内のダンジョンに存在するモンスターとの戦いは絶え間なく続いている。 本来、ハンターの能力は覚醒時から成長せず、そのランクも変わることはない。 しかし、人類最弱兵器と呼ばれていた低ランクハンターの水篠旬は、 二重ダンジョンでのレイド中に自分だけが「レベルアップする」力を手に入れ、戦いの中で能力を高めていく。 転職クエストをクリアして、影の兵⼠を従わせることができる職業『影の君主』を手に入れた旬は、病気の母を治す可能性のある「命の神水」の素材を求めて新たな戦いに身を投じていくのだった。

たナか さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ノブレス・オブリージュ

例のヤツ2期
韓国アレルギーの方は回れ右です

デストロイモードのユニコーンさんはメダリストを観ましょう!

OP・澤野×Lisaの最強タッグでスタイリッシュゥ
ED・曲はともかく声がとにかくキモすぎる

オレツエーなろうオマージュの正統派バトルアニメ。派手なアクション描写やモンスターデザインが特に秀逸。ひたすらにスカしたイケメンがやれやれします。お涙頂戴メロドラマが苦手な方には見やすい。シリアス世界でイケボ祭り。銀河万丈ファンにはおすすめ。

07
なんか…唐突にモンスター娘がでてきたぞ…

ジャンプバトルには欠かせない強さ対比キャラ。エシルも相当に強いはずだが、さらにお強いミズシノ△。しかしゲーム設定のおかげでベラベラと解説は出来ない、となかなか上手い調整。ポッと出のキャラがいきなり饒舌に解説しだしたら萎えるってもんよ。

んで噂のDSN陣営登場。S級10人投入で囮も引き受けるというあまりに美味すぎる提案。もう露骨に裏切りフラグがミエミエでビンビンですやんか。そろそろ飽きそうなタイミングでクリアしたので、そろそろ他のキャラとの絡みも欲しいところ。しかしエシルは外部に連れ出せるのか?お父ちゃんが許さないかな。

たかがアニメなんかにムキになってどうすんの?死ぬの?

投稿 : 2025/03/22
♥ : 13

正直者のくっしーだむ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

大好きな作品に昇華

作画良い
→主人公が原作に似てきた
→線が太くしっかりしていて良い(もう少し髪の艶感を落として欲しいが)
→影の使い方が良い
→色彩表現が素晴らしい(特にレッドゲートの雪山は死の匂いが漂うのを感じられる)
→敵の息遣いが良い意味で怖い
→戦闘シーンは全部良い

op神
→澤野弘之×あのOPは何度見直しても素晴らしい
今期はエンドレスで聴き続ける。

サントラ神
→タイミングや選曲が素晴らしい

声優脇役含めて最高


アニメ演出神
→5話のボス部屋は鳥肌たった
まるで映画館で見ているみたいに引き込まれた

6話超良かった
 昨今のA-1の戦闘シーンという感じ。外野は3D。
良かった点はイグリットの踏み込み2歩が個人的に素晴らしかった。
(ボスやノロノロもっさりとした動きの3Dモンスターが気になる)

8話 ボス戦サントラ合わせが良すぎ+何度か見直すと何が起きたか理解できる

9話 丁寧な描写に感動した。主人公がやっとここまで来たという思いで、(顔つきはレベルアップで別人に成長したのに)少し昔に戻っていたのが泣けた。
特に、静かな家族愛の表現がリアルで良かった。ずっとゲゼルシャフト(利害関係)の中で戦ってきて、そこからソロレベリングで一人で闘い抜き、片親だけでも家族を取り戻すことができて良かった。
個人的に今回今作で一番刺さりました。

1期を何度も周回視聴して、作品への移入が高まり、より楽しめています。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 12

fluid さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ここ1年で一番ワクワクさせられる、次の展開が楽しみなアニメです。

人間ドラマを中心に描いてるところが良いです。
テレビドラマを見てるような感覚です。
親が病気でその治療のため。妹を養うためにダンジョンに稼ぎに行く。
不幸で最弱だった彼がどのように状況を改善していくのか。
その目的へと進む過程で人脈や因縁が広がっていく。その人間関係の広がりが次の展開への期待値をさらに増加させます。

1話目の展開がすごく良いです。まさに期待してたストーリーです。
妹の友達の女の子がハンターをやってることについて。
学校の先生から依頼された主人公がどのように対応するのか。
E級ハンターが命がけで危険すぎるのは1期の主人公を見てた視聴者なら誰でも想像できます。
他の大人と同じようにテンプレ解決するのかどうか?
次の展開が楽しみすぎてワクワクが止まりませんね。

でも音楽だけはちょっと微妙です。
一般的なアニメと比較するなら普通レベルですが、
1期のOPとEDがとても良かったのでガッカリ。
どちらもアニメの音楽を10本以上手掛けてるベテランさんですが、
ベテランに発注したらなんか手抜きの音楽が仕上がって来たみたいなよくあるパターンかな?という印象です。
OPのLiSAさん。こちらはなかなか良い仕上がりですがなんかちょっと微妙。それ以前に配偶者の浮気騒動で印象があまりよくない。
EDは東京グールと同じ人って聞けば分かるくらいには有名な人ですね。こちらはなんかもう手抜き感がひどすぎて音を消したいレベル。ただ音がウルサイだけのED。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 6

65.2 9 運命アニメランキング9位
異世界失格(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (121)
372人が棚に入れました
とある文豪と、その愛人がこの世を去った。 憂い多き人生の如く渦を巻く激流へと身を投げ...るよりも早く、猛スピードで突っ込んできた〝例のトラック〟によって。 文豪が目を覚ますとそこは、異世界の教会。案内人は、慈愛に満ちた瞳で微笑みかける。 「ようこそ冒険者よ。あなたは選ばれ、転移したのです」 御多分に洩れず、勇者の使命を背負わされてしまう文豪。だが、彼は転移者の誰もが与えられる〝あるもの〟を持たなかった......。 「...ふふ。恥の多い生涯だ」 この世でも、異世界(あの世)でも <失格者>の烙印を押された文豪(センセー)の冒険が幕を開ける。 きっと、どこかにいるはずの「さっちゃん」を見つけ出し、今度こそ、あの日の本懐——心中を遂げるために。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

出オチのネタ作品で終わらない! →「人間の描き方」が濃密

【レビューNo.156】(初回登録:2024/12/1)
コミック原作で2024年作品。全12話。


(ストーリー)
主人公である「先生」は愛人(さっちゃん)とともに入水して心中しようとし
ていた。
ところがそこに何故かトラックが突っ込んできて――
「先生」が目覚めると今度は西洋風の建物内にいた。
そこで聖職者の女性アネットから
・ここがザウバーベルグという大陸(異世界)であること
・他の世界で不幸な人々の中から選んだ人を「異世界当選トラック」を使って、 
 冒険者・勇者として転移させていた
という説明を受ける。
しかし「先生」はステータスが低すぎて勇者とは呼べないレベル。
心配するアネットに「僕は生まれながらに作家」と言い放つ「先生」。
それまでの転移者とのやりとりで心を疲弊していたアネットだったが、「先生」
との出会いに運命を感じるのだった。
そして「先生」は「さっちゃんを見つけて2人で心中」というこの異世界で
生きる意味を見出すのであった。


(評 価)
・「人間の描き方」が濃密
 「どうせいつものなろう原作やろ」と思ったら、コミック原作でしたね。
 作品の全体像をみれば導入部はあえて「なろうの様式美」を踏襲したように
 思います。

 主人公の「先生」はモデルの「太宰治」や彼の作品「人間失格」から
 ・女性との入水心中(そして失敗するところも)
 ・「恥の多い生涯だ」というセリフ
 ・催眠劑「カルモチン」を過剰摂取したがる
 ・女性の気を引くのが上手い
  そして普段はその女性頼みで生きている
 といった特徴を切り取りつつ、すぐに死にたがる生命力に乏しいテンション
 の低いキャラ造形となっています。

 普通なら出オチで終わりそうなものですが、この作品の真骨頂は「先生」が
 「生まれながらに作家」
 であるということ。
 ここでは転移者が
 ・過去の人生は不幸であったが
 ・魔王と戦うために転移の際、強大なスキルが与えられる
 ・しかし魔王討伐後、今度はその力に溺れ転移者自身が新たな脅威となる
 という、なんとも本末転倒な世界になっていますw
 そんな転移者に対し、「先生」の作家という”性”が特殊スキル
 「執筆(ストーリーテラー)」を解放。
 {netabare}その者の捨て去りたい過去の痛みや羞恥、心からの叫びなど、「人の本性」
 を引きずり出し物語を紡いでいくという。
 そして全てをさらけ出した転移者は
 ・自分の居場所は”ここ”ではないことを悟り
 ・「先生」の特殊スキルにより”元の世界”へ送り返される{/netabare}
 
 なので「人間を描く」という部分についてはかなり濃密です。
 それに時には「大人の童話」的なみせ方など構成にも工夫が見られ、ひとつ
 ひとつのエピソードのレベルが高く見応えがあります。


・何故かタマに心奪われたw
 とはいえ普段は「先生」の自殺ネタなどのコメディ展開がポンポン入ってく
 るので、割と気楽に観れる作品ではあります。
 「先生」の最初の女性(?)アネットなんかは
 「純真で尽くすタイプで、如何にも『先生』のようなダメ男にハマりそう」
 って感じが笑えますしw

 個人的にはタマがドストライクでしたね。
 (本名はマチルダなのだが、「先生」の一言でタマに定着w)
 デスツリーに捕まっていたところを「先生」が助け、その縁でパーティ仲間
 になったのですが、
 ・武闘家の猫耳少女ですが、ナイスバディで黒髪ショートのエメラルドグリ
  ーンの大きな瞳というチョイスがGood
 ・勝ち気でサバサバした性格でノリもよい
 動いているタマはかなり魅力的でしたね。
 「先生」が覇気のないキャラなので、彼女のチャキチャキした言動が引き立
 ち爽快感が生まれるというか。
 実は亜人の国の姫であって、彼女の物語も「先生」に掘り下げられることに
 なります。

 また他の登場人物関連としては
 ・この世界の統治者:世界教団[ヘルゼーエン]
 ・新統治時代を目論む転移者集団:七堕天使
 ・亡き魔王の娘:ウォーデリア
 といった勢力が入り乱れる世界観になっており、彼らと手を組んだり敵対し
 ながら物語が進行していきます。


あと出だしは「なろうのネタ作品」という皮を被りつつも
「突然手に入れた強大な力でイキる転移者」→なろう主人公を揶揄
とも取れるフシもあり、そういう意味では
「実は『なろう主人公』を『先生』が皮肉る『アンチなろう』な作品でした」
というどんでん返し的なことをやりたかったのかなとも受け取れる作品ですね。
(こういうところに「なろうとは一味違うんだよ!」という原作者のプライド
 を感じるというか)
上述人間描写のレベルの高さも含め、独自の面白さがある作品だと思います。


(追 記)
この作品を観て
「そういや『人間失格』って読んだことないな」
ってことで、漫画版だけどちょっと読んでみたんだよなw

投稿 : 2025/03/22
♥ : 19

ウェスタンガール さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

先生は言った…

先生は自らの足で歩まない。
ポンコツ聖女とタマが引く棺桶。
『Django』(続・荒野の用心棒)ばりの演出は前世の生き様を映すがごとく。
ワンショット・ワンキル。
散りばめられた先生の言葉が世界を…、救う!?
秘めごとを、愛の在り方を探す先生の旅は始まったばかりだ^ ^。
                (2024/07/21)
毎話とても楽しみにしていた作品。
神谷浩史さん、どちらかと言えば、声色のテンションを上げてのツッコミが目立った方でありましたが、今作は新境地でありましょうか。ダウナー神谷センセーのシュールなボケにたらし込まれっ放し、あっという間の最終話。
と言うか、新キャラ(可愛い!)、謎キャラ(赤い人)、やっと顔出しの面々等々、2期が無い方がおかしいと思うのですよね。

カルモチンエターナル、棺桶四駆でレッツ&ゴー!!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 11

tomledoru さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大人向けの,異世界物語。理解できたら面白い。

主人公が作家,物書きというアニメーションをこれまで多分見たことがないと思います。

異世界という名前はついてますが,ほかの異世界もののアニメーションに比べると設定自体が非常に異なっていて、全く違う作品だと思います。

見る年齢が多分、低くなれば低くなるほど評価が低くなるでしょう。

それは心配しますね。おそらく半年もすれば忘れ去られてしまうような作品になってしまうかもしれません。

主人公の作家さんは俗世間を超越した人であり。孤高・至高の人物と言ってもよいでしょうね。

死ぬことをもう恐れていない主人公は,もう何も捨てるものも,欲しいものも,がないですのでこの世にも,異世界にも未練はないはずです。

その純粋な魂によって人々を救っていきます。ここがこの作品の見どころであり、本当に面白いというべきところなんですよね。

前にも書いたかもしれませんが。面白さには2種類あって,猿でも笑えるような人を馬鹿にしたようなコミカルな笑いを誘う面白さと,

人間だけが感じ取れる心の奥底を振るわせる,感動的で甘美なおもしろさとの2種類あるわけですね。

その2種類目、後者を知っている人じゃないと、この作品の本当の面白さはわからないと思います。

異世界もののこれまでのイメージを破ったということと

主人公の心の中に死にたいという願望があるのと反対に人を活かすという矛盾。

そのあたりが面白と思います。そのアンビバレントな作品のアニメーションを私はもっと評価してもいいと思います。

ただ、やっぱり。どちらかというと。学生さんとつく年代より、それ以上の年齢の人向けのアニメーションかなというのも感じますし、評価が低いのも仕方がないと思います。

異世界ものと言っても。「葬送のフリーレン」のような広い世界を縦横無尽に活躍する広さや奥行きは感じられませんし,主人公以外のキャラクターもあんまり目立たないです。

アニメーションとしてはどちらかというと。やや失敗作なのかもしれません。さらに洗練されない2期目はあるのかないのかわからないですが,私は続きが見たいなと思っています。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

65.3 10 運命アニメランキング10位
女神のカフェテラス 第2期(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (82)
243人が棚に入れました
——どこかの海辺にある、古びた喫茶店。そこには…女神様がいるらしい—— ケンカ別れした祖母が遺した喫茶店「Familia」を継いだ主人公・粕壁隼。 そこには「おばあちゃんの家族」を語る見知らぬ5人の女神(カワイイ女の子)が! 初めは衝突ばかりだったが、それぞれの過去や、家庭の事情を知った隼と 女神たちの尽力によって様々な問題を乗り越えてきた「Familia」。 しかし…隣にまさかのライバル店が⁉ そこには5人の新たなカワイイ女の子が⁉ そして祖母の代から続く不思議な縁が、隼と女神たちの関係をさらに深めていき…⁉ ”恋”と”家族”の六角関係が大きく動き出す! 5人全員「正ヒロイン」の、ヒロイン多すぎシーサイドラブコメが再びここに開幕!

63.9 11 運命アニメランキング11位
星降る王国のニナ(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.2 (67)
185人が棚に入れました
フォルトナ国城下で孤児として暮らしていたニナは、星の神のごとき深き青――瑠璃色の瞳を持っていた。 事故で亡くなったフォルトナ国の王女アリシャと同じ色の瞳ゆえ、第二王子アズールに見出され、ニナは王女に成り代わることを求められる。 身代わりの星の巫女として、王女として、与えられた使命――それは三月のあと、大国ガルガダの第一王子セトに偽りの花嫁として嫁ぐこと。 運命に翻弄されながらも、誰かに必要とされることに喜びを感じるニナ。そのまっすぐな瞳が見ているものとは……。 愛する人を守る決意をしたとき、それぞれの運命が大きく動き始める!!

tomledoru さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

きっと,話がこれから面白くなると思います。

ここまでの話は,隣の王国の友好の為に嫁ぐまでの話ですが,そこまでは大して面白くないので,評価も低いのだと思います。

しかしながら。中盤に入って。

隣の王国に。お妃候補として赴任して,隣の王国の冷酷で,傲慢な第一王子に,正々堂々と立ち向かっていく姿は本当に心が打たれるものがあります。

もともとの前提が。王女様の入れ替わりということもあって。下町育ちの。気性の強いところがありますが,ヒロインにはそういう,がんとした魅力があります。

最近流行りの背景で。中世ヨーロッパの国と国の存亡をかけた,駆け引きのような半ば道具として,ヒロインは描かれていますが。

人間そのものの気性や性格で。話しをだんだんと盛り上げて行ってるところは,絶対評価すべきだと思います。

いうなれば、これからもっと評価される作品になると信じています。

最近流行りの魔法ものや。ダンジョンもの。転生。魔王,戦いや冒険者といった良く言えば「スパイス」悪く言えば「小道具」を使わなくても。

充分面白いアニメーションが作れるという。最近の手本になる作品になると予感しています。

魔法物のアニメーションだったら?せめて「葬送のフリーレン」くらいの傑作を作ってもらいたいものです。

ヒューマンドラマのみのファンタジーアニメとしては,私は秀逸だと思っています。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

64.3 12 運命アニメランキング12位
グリザイア:ファントムトリガー(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (79)
178人が棚に入れました
対テロ組織の人材を育成するために設立された特殊技能訓練校に集まる少女たち。危険任務に臨む彼女たちは、失踪した外国の要人の捜索支援にあたる。

54.8 13 運命アニメランキング13位
外れスキル《木の実マスター》 ~スキルの実(食べたら死ぬ)を無限に食べられるようになった件について~(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.6 (33)
137人が棚に入れました
“スキルの実”を食べることで、特別な能力を1つ授かることができる世界。 そこで史上最高の冒険者を目指す少年・ライトが手に入れたのは、 戦闘能力皆無、木の実栽培に特化した外れスキル《木の実マスター》だった……。 “スキルの実”はふたたび食べると必ず死ぬため、やり直しはできない。 一方、「一緒に冒険者になる」と約束した幼馴染・レーナは 史上最速でSランクになり、差が開いていく。 農作業と剣の修行に打ち込む日々を送るライトだが ある日偶然、2つ目の“スキルの実”を食べてしまい―― 「なんで死んでないんだ……!?」 死亡フラグを回避したライトは、《木の実マスター》の真の力を知ることになる。 それは何回でも“スキルの実”を食べられるという驚愕の能力だった! 食べるたびに能力が無限追加されるハイパーチート!! 最下位スキルは最上位スキルだったのだ!!! 最強へのサクセスファンタジーが、待望のアニメ化! 冒険者になれないと言われた男による、歴史に名を残す冒険が、いま始まる……!

58.0 14 運命アニメランキング14位
不遇職【鑑定士】が実は最強だった(TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (21)
134人が棚に入れました
【鑑定】することしかできない最弱職で不遇職の【鑑定士】アイン。 仲間からは『ゴミ拾い』呼ばわりされ、ひどい扱いを受け、そんな自分が好きになれず、卑屈な日々を送っていた。 そんなアインの運命は【世界樹】の精霊ユーリとその守り手で賢者であるウルスラと出会ったことで、大きく変わっていく。 ユーリから【精霊の義眼】をもらい、それを使いこなすためにウルスラから特訓を受け、どんどん力をつけていくアインは、「世界樹の他の姉妹達に会いたい」というユーリの願いを叶えるために、旅を始めることになる。 持ち前の優しさと、新たに加わった勇気を胸に様々な出来事を乗り越えていくのだった。

63.6 15 運命アニメランキング15位
Unnamed Memory Act.2[アンネームドメモリーアクト2](TVアニメ動画)

2025年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (27)
123人が棚に入れました
オスカーにかけられた呪いの解呪に成功し、400年前から続く魔法⼠ラナクとの因縁にも決着をつけたティナーシャ。 “呼ばれぬ魔⼥”レオノーラとの戦いもオスカーと共に乗り越え、ようやく結ばれた⼆⼈は、ファルサスの⼈々に祝福されて結婚式を執り⾏う。 しかし、平穏が訪れたのも束の間、時を超える魔法球が発動し、オスカーは400年前の世界へと跳ばされる。 そこで起きる悲劇を⾒過ごせず、ティナーシャを救うオスカーだが、過去を改変したことにより、これまでの歴史は消滅してしまう。 残されたティナーシャは新たな未来でのオスカーとの再会を願い、⻑い眠りにつく。 ⼆⼈は再び巡り会うことができるのか……︖ 書き換えられた〈運命〉の物語はAct.2へと続く――。
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