組織で陰謀なおすすめアニメランキング 20

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの組織で陰謀な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月22日の時点で一番の組織で陰謀なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.2 1 組織で陰謀なアニメランキング1位
リコリス・リコイル(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1040)
2931人が棚に入れました
東京の下町にある和カフェ「リコリコ」 。 カフェが受ける注文は、おいしいコーヒーにあま~いスイーツ……だけじゃない!? ちょっとそこまでのお届け物から心細い夜道の送り迎え、ゾンビ退治から巨大怪獣…!? なんでもお悩み、相談ください! お客さまの「困った」をなんでも解決しちゃいます! 皆さまをお待ちするのは、いつもスマイル看板娘と、クールで真面目なド新人。働きたくないちびっ子に、結婚を焦るアラサー女子? そして店長は、日本かぶれのナイスガァイ!! どんなご注文(オーダー)も、おまかせあれ♪
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

24年8月 再視聴。キャラ配置と組織の思想について

 再視聴してちょっと思うところです。

 リコリスの理屈です。これは実はたきなで象徴しているのだと思います。国家の利益になるなら法が許さなくても、その行為は許されるというのがマキアヴェリズムですね。リコリス側の理屈です。同じことを実はたきながやっていて、人助けのためなら命令無視も辞さないという姿勢です。1話でたきなは結局失敗するのが、リコリスそのものであり、本作の象徴になっていた気がします。

 一方で、国家の安全安心は国民が自ら勝ち取るものである。間島の理屈です。善悪のバランスをとるために、銃を1000丁ばらまいたと。法の下ではリコリスこそ不法な存在であるという理屈です。法秩序から考えれば偽物の秩序の維持をこわそうという考えです。銃をばらまき破壊行為をすれば単なるテロリズムに見えます。しかし、国家が犯罪を犯している場合、そのテロリズムはテロリズムか、革命なのか。
 銃1000丁は彼はバランスと言っていましたが、国民の善悪の悪の量が少ない部分のバランスをとることが真の正義の実現のために必要という理屈でしょう。

 ここで千束が不殺の意味を考えると「人は人を裁けない」という考えにつながる気がします。ただ、不殺という点ではリコリスと対立関係にあっても、不法行為であってもリコリスの活動そのものには肯定的です。つまり、必要悪による現状維持は認めているということになります。それは社会の平和を維持することが、結果的に人命尊重につながるからとも取れます。
 千束が自分の命がはかないからこそ、人を殺せないというヒロイズムかとも思っていましたけど、それだけではない気がしました。

 で、以前まで私はアラン機関という組織が話が別の様に捉えていましたが、アラン機関の善悪を考えず、才能に投資するという考えはどうでしょう?つまり、秩序の維持ではなく優秀な人間こそ生き残るべきという選民思想に繋がります。そしてその才能を使えと言います。要するに弱肉強食、リバタリアニズムの象徴です。
 その代表が千束と間島という構造の意味ですね。結果的に今回の騒動の原因になりました。

 と、こういう構造があるのかなあと思いながら見ると、なかなか千束、たきな、間島のキャラ配置が組織の構造と関係性、思想のアナロジーになっていて面白いなあと思いました。

 2期は難しいですよね。ここまで作りこんだ関係性を再び動かすと、どうしても話のスケールがパーソナルな問題になりがちです。同じレベルの視点でしかも続編で描こうとすれば、無理無茶がどうしても出てくるでしょう。

 この作品、噛めば噛むほど味が出てくるので、見るたびに評価が上がりますね。過去のレビューがゴチャゴチャしているので後でまとめます。




23年11月 追記 スタンドバイミ―オマージュについて

 最近、スタンドバイミーを見返して、ちょっと感じたのが本作のOPの尻蹴りのオマージュです。

 スタンドバイミーは4人組ですが、特に悪ガキだけど悩んで少年と小説家志望の主人公の少年の2人が物語のメインです。

 この2人。ネタバレですが、ネタバレレビューを読む

 OPのオマージュ…スタイリッシュだからとか単なる遊びで…うーん、あそこまで露骨にやるかなあ、と思います。やっぱり普通のクリエータなら意味を込めると思います。それは正義と銃と結末だと思います。

 この銃とスタンドバイミーの結末を考えるとやっぱり本来の千束の最後は構想が変わったのかな…と思ってしまいますが、どうでしょうか?だから、名作になり損ねた気もします。ストーリーがよれた感じがするのはそのせいかな、と。まあ、2期があるらしいですが、本来は1期のストーリーなはずですので。 追記 終わり



キャラが良すぎて名作になれなかったのかも、と言う気がします。

 本作は萌え百合として、千束とたきなが余りにも秀逸だったのでしょう。おかげでキャラ萌えアニメのような認識になってしまったのは、かえって不幸だったかなあという気がします。やはり根底にあるのは、生命と使命の問題が一つ、そして正義の実行とは何か、だと思います。

 まず、生命と使命の問題は千束を追うべきなんでしょう。今更ネタバレでもないと思いますが、一応隠しておきます。

ネタバレレビューを読む

 ここが本来クリエータならどうするだろう?と考えたとき不自然だと思いました。つまり初期段階であまりに人気だったので、2期に色気がでて初期の構想を変えたのかなあと。それで千丁の銃と真島が半端になったのかなと思いました。つまり、2期をやるならやり残したここがテーマになるでしょう。
 
 ただ、2期は苦労しているみたいですね。そりゃあそうでしょう。本作の一番の見どころである千束の命の問題が無くなるわけですから、何をやっても本作よりも軽くなってしまいます。


 さて、もう1つ。正義の実行。真島あるいはリコリス・DAの絡みになります。

 こちらについては設定で終わってしまったかなあ、という気がします。リリベルという機関を投入した割にあっさりでしたね。千丁の銃もにおわせで終わってしまいました。本来、こちらもケリをつけたいところです。1話からつながる大事な設定なのに放置ですからね。

 それとリリベルですね。私は初めリリベルって苦し紛れに作った組織かと思いましたが、6話に出てきた組織図で八咫烏という組織の下に君影草=スズラン=リリベルがありましたので、少なくとも構想には初めからあったのでしょう。あと、花葵=ハナアオイという組織もあるみたいです。

 ただ、正義の実行のテーマは難しいですよね。悪法も法なり…なら、コードギアスのスザクみたいなイライラの正論を聞かされるだけだし、そもそもリコリスが非合法だと思いますので。

 2期を作るなら見ている方としては、リコリスが自己否定して解散の流れしかないかな、という気がします。本来このテーマこそ、たきなのDAへの執着が活きてくると思うので、たきなをもっと上手く使えば描けたのにと思わなくはないです。

 この問題は法手続きにより公権力の行使の問題で、デュープロセスオブロウという概念の話になりますので、深掘りしようと思えばかなり深い話になってきますが、やっぱりスザクになっちゃうかなあ。話を作るのは難しそうです。



 ということで、何が言いたいかというと、本作は千束の生命と使命の問題に関して言えば、伏線や細かい演出、セリフなど緻密に作って合って非常によくできた作品だなあと言う印象です。テーマ的には千束の結論にちょっと納得がいかないところもありますけど、心情的にはもちろんよかったとは思います。

 一方で真島の方の話は中途半端だったですね。千丁の銃が話に活きてきませんでした。ここが減点要素ですかね。

 が、総括してみるとエンタメとしての出来がこれほどいいのに、結構重いテーマを入れてきたのは、すごいと思います。
 キャラが良すぎたというのが、ひょっとしたらテーマを描くのに、あるいは読み取るのにマイナスにもなった気がしますが、私の言いがかり…かもしれません。

 とにかく本当に面白い作品だったと思います。初めは萌え萌えのキャラに反発心はありましたが、2回目以降冷静になると楽しめました。


 現在、リアルタイムで視聴しながら書いた各話ごとのレビューや追記など、ごちゃごちゃしている作品をまとめ中です。主旨はほぼ変えていませんが、素その後気が付いたところを書き加えています。
 22年10月までに書いた内容を23年7月にまとめ・追記しました。

 評価は4.0→4.5と上方修正です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 53
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメファンの感性を残酷なまでに問われる惨い作品

日本国の治安を守る秘密組織機関に属するエージェント=「リコリス」と呼ばれる少女たち
「千束と たきな」 2人のバディを描いた物語。

銃撃戦もありますが、最大の見せ場は何と言っても
千束と たきな のバディの関係性の描写にございます。

人気実力を兼ねそろえた完成度が非常に高い超話題作。

エンタメ性も高くキャラも魅力的で評判は上々、一見の価値ありと
自信を持ってより多くの方々にお奨めできるタイプの作品であります。

お気楽吞気で全身脱力系の 千束 と
生真面目で融通が利かない たきな の凸凹コンビが繰り広げる
化学反応の超展開(けつキック合戦の模様を含め)どうぞご期待ください。

●メサイヤ×スクランブル~最終話視聴後の総合評価~
ネタバレレビューを読む

ざっくりレビューネタバレレビューを読む

以下長文レビューネタバレレビューを読む

●アニメファンが知らない秘密結社【フリーメイ@ン】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

花も、団子も、弾丸も

【物語 4.5点】
土台となる世界観は美少女✕銃にありがちな鬱設定。
が、5分に一度はクスリと笑える作品を。
また、先行ガンアクションヒロイン作である『GUNSLINGER GIRL』とはポイントをずらしたい。
などの足立監督らの方針により、「喫茶リコリコ」を舞台とした日常描写重視に軌道修正。
死傷者や血や爆弾は出しながらも、作風は明るいものに。
結果、旧来は鬱、グロ等の耐性を有したコアなファンくらいか嗜めなかった深夜アニメのジャンルを、
一般層が配信でも楽しめるように毒抜きしてヒットさせるトレンドに乗り成功を収める。

各話の構成も、とにかくハイテンポで見やすく楽しい。
シリアス回の息抜きに、日常回があるという感じではなく、
毎回クールなガンアクションも、萌えも、コメディも、全部詰まってるスペシャルエレガントパフェみたいなゴージャスさ。

私のお気に入りはエピソード8。
ネタバレレビューを読む
笑いを取りつつ、伏線も張っていき、引きでは千束(ちさと)の秘密に関わる重大事から、
メインストーリーを一気に展開していく。

毎回、シナリオ密度の高さに驚嘆させられます。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・A-1 Pictures

秘密組織「DA」の女性エージェント「リコリス」は女子高生に“擬態”して任務を遂行。
リコリス制服デザインを提供したのは、坂道シリーズのアイドル衣装などで知られる尾内 貴美香氏。
欅坂46も思わせる軍服要素に、見る角度によって異なるシルエットで魅せるファッションセンスも光ります。
特に、千束の「ファースト」の赤制服&たきなの「セカンド」の黒制服のツーショットは、
アイコンとして作品拡散の原動力に。

その他、「喫茶リコリコ」の和風制服に、各種私服もデザインが洗練されていて、見ていて飽きません。
リコリコの店舗設計も和洋折衷で良好。
混沌だが、このかけがえのない日常こそが是とテーマも補強しつつ、
癒やしの空間を視聴者にも提供。
私も常連客として畳の上でボードゲームしながら入り浸りたいですw

Wヒロインのコスプレなどを、アイキャッチで満喫できるのも毎回のお楽しみ。
私はエピソード7のバンド風がグッと来ました。


デザインが強固なので、あとはガンアクション他、
人物をドンドン動かしていけば美味しいエンタメ映像の出来上がりです。


【キャラ 5.0点】
ヒロイン・錦木千束(ちさと)。
鬱になって当たり前の人生を、明るくエンジョイする。
騒々しいキャラクターで、バディの井ノ上たきなも操縦に一苦労w
その内に、真面目一辺倒だった、たきなのキャラも開拓されていく構図。
千束は毎回、作品を賑やかにしつつ、
自ら人生を選び取っていくテーマも体現する本作の心臓です。

千束およびDA、リコリスと対峙するボスキャラ・真島。
犯罪などの汚点をなかったことにする社会を糾弾すべく暗躍。
DAと距離を取る千束とは、ライバルでありながら分かり合えそうな一面も。
馬が合うのは往年の映画鑑賞趣味だけではないと思います。


その他、輪ゴムで狙撃したくなるデコ出しロリ(年齢不詳)の天才ハッカー・クルミちゃん。
など単純なイケメン&美女の顔立ちがほとんどないキャラデザも強烈で、
一度目にしたメインキャラは一撃で記号化され脳裏に焼き付きます。
このデザインなら、キャラが識別できなくなる心配などせずに、思い切り顔芸をかますこともできますw


【声優 4.5点】
千束役の安済 知佳さん&たきな役の若山 詩音さん。

実は私、最初、配役が逆だと思っていましたw
私にとっては、安済さんと言えば『響け!ユーフォニアム』の高坂麗奈役など生真面目なヒロイン役の印象が強かったもので、こっちがたきな役かなとw

終わってみれば、声に闇も織り込める安済さんが千束で適役。
おーとっとー♪て感じで飄々と弾を避けて任務をこなす、
クセになる千束のボイスに身を委ねながら、声優さんって改めて奥が深いな~と感服しました。

日常シーンの脚本ではト書きを最小限にしてアドリブも誘発。
中盤、千束とのじゃんけんの勝敗に一喜一憂する、
若山さんのアドリブ入りの、たきなのリアクションも可愛らしかったです。

演技がフリーダムだなと笑ったのが、
喫茶リコリコの自称看板娘・中原 ミズキ(27歳)役の小清水 亜美さん。
酔いどれながら結婚願望を暴発させるは、
ネタバレレビューを読むと悪態をつくはw
もう誰かミズキさんもらってやって下さいw

配役で異彩を放つのがリコリコ店長ミカ役・さかき 孝輔さん。
声優としてはアニメよりも洋画や海外ドラマ吹き替えが長い方。
一部、ヨシさんとの間にBLの風も吹いた気もしますが。
普段は手負いで、老眼気味でも、やる時はやるハードボイルド成分で作品を引き締める。
千束との“親子関係”を語る件は結構、感動しました。


【音楽 4.5点】
劇伴担当は睦月 周平氏。
アコーディオンもアレンジした日常曲からシリアスな心情曲、
ロックサウンドでブチ上がる戦闘曲まで55曲を量産し作品の振れ幅をカバー。

音響の効果音に対するこだわりも芸が細かい。
例えば、序盤、千束が、たきなの背中のカバンを叩くカット。
“JKの持ち物”としては似つかわしくない物騒な金属音が鳴る!
と、リコリコラジオで紹介されていたので、見返してみたら本当にガチャリ!と鳴ってるw
このカバン、終盤、防具としても活躍しましたね。

ただ細かいだけでなく、銃声を挟むタイミングなど、劇伴ともリズムを合わせて、
映像のエンタメ性向上に寄与。

OP主題歌はClariS「ALIVE」
Wヒロイン主題歌では鉄板のユニットが、千束の生き様を表現した歌詞で作品を芯で捉える。
OPアニメも上々の出来栄え。
最後の、たきなが千束を蹴り返すカットは今期アニメのマイベストショットです。

ED主題歌はさユり「花の塔」
ヒロイン二人の仲が深まる歌詞世界も然ることながら、
シリアスで引こうが、オチで引こうが難なく対応するイントロの汎用性が秀逸で、全13回完投で作品を締める。


【余談】
『リコリコ』はTVアニメ公式だけでなく、「喫茶リコリコ」も“公式HP&アカウント”を開設し、
Twitterで“新メニュー情報”を発信したり、終盤にはネタバレレビューを読むを“公式に”告知したりと、
ネット&SNSの盛り上がりに貢献していました。

因みに試験管に団子を突っ込んだインスタ映えが凄そうなあのメニューは、
“公式”によると「団子三兄弟」という名前で価格は500円だそうですw

投稿 : 2025/03/22
♥ : 48

83.3 2 組織で陰謀なアニメランキング2位
ACCA(アッカ)13区監察課(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (842)
3720人が棚に入れました
13の自治区に分かれた王国にあある、巨大統一組織"ACCA(アッカ)"。
かつてクーデターの危機により結成されたACCAは、国民の平和を守り続け100年が経とうとしていた。
ACCA本部の監察課副課長 ジーン・オータスは、「もらいタバコのジーン」の異名をもつ、組織きっての食えない男。
飄々とタバコを燻らせながら、13区を廻り不正がないか視察を行っている。
そんなジーンを見つめる視線、不穏な噂と――おやつの時間。
ジーンの平和な日常は、ゆっくりと世界の陰謀に巻き込まれていく!

声優・キャラクター
下野紘、津田健次郎、悠木碧、諏訪部順一、遊佐浩二、大川透、緑川光、安元洋貴、田中敦子、後藤ヒロキ、上田燿司、前野智昭、八代拓、宮野真守、上村祐翔、中尾隆聖、石塚運昇
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ローマは一日にしてならず、ぢゃ

原作未読


ネタバレレビューを読む

原作はナツメ、監督も夏目、OPAメロはケツメ(?)。OPが終ればおやつの時間。だいぶぬるめの立ち上がりでした。


黒基調のサムネと番組タイトルから受ける印象はなんか固そう。
そんな視聴前の先入観なんてどこ吹く風。オシャレでかっこよくて、でもどこかしら抜けてて、そしてたばことスイーツに満ち足りたお話でした。地上波再放送をきっかけに、途中から配信に切り替え一気に観ました。全12話です。

あらすじ:もともとは別々の国だった13の国が統一されたという経緯のある土地でクーデターが勃発。それを国王は各地方に高度な自治を認めることで平定。13区に分けられたドーワー王国のそれから99年後の世界が舞台です。平定後に発足した“ACCA(アッカ)"と呼ばれる組織の監察課に勤める職員ジーンオータスが主人公の物語。監察課というお役柄全国を飛び回ってます。そして降って湧いたクーデターの噂を耳にするところから物語が動き出し、徐々に巻き込まれていくというサスペンス系統に分類されるであろう作品です。
それでこの所属組織ACCAがなかなかパンチが利いていて、警察・消防・医療その他公共性の高い各分野を一手に担ってる強大な組織なんですが、、、
不採算でも畳めないですよね?収入源はどうなんすかね?そもそも民間に治安組織の手綱を握らせたらダメじゃん、それじゃ傭兵とか民兵じゃないですか(笑)
この設定のせいで第一印象が良くありません。企業(サラリーマン)なのか公共組織(役人)なのかで見立てが変わるからです。公に奉仕する公僕が組織の論理との狭間でどうバランスを取るのか?が面白いのに民間組織設定だと無理が生じるはずなんです。ネタバレレビューを読む
またクーデター解決(鎮圧?)手段が各区の自治の担保って、それってクーデター成功と同義では?としっくりこなかった序盤です。

些末なことでしょう。が、大概そんな些細なところが没入感を削ぐものです。
イケメン二人が主役級。5長官がイケボ揃い。そして毎度のおやつタイムにオシャレな雰囲気。うーん、女子向けかな?
男子には妹(ロッタ)か本部長(モーブ)をあてがっとけば安パイだろうよ。
というアニメかと最初は思ってた節があります。まあそれも最初の2,3話くらいのこと。回を重ねる毎に面白くなっていきました。


なぜなら、ちょっと冗長そうに見えて実はテンポが良かったから。
ネタバレレビューを読む
ゆったり進んでいるように見えて、原作全6巻のラストから逆算して12話を作りこんだのが容易に想像できます。これは完走した後に振り返ったり2周めいくとわかるかも。伏線やミスリードの宝庫だったりするのです。

“クーデターの首謀者は?目的は?”

この物語のストーリーラインの軸はクーデター騒ぎにかかる人の動きです。謎を提示し情報を小出しにしながら興味を引かせ、その横でおいしそうなものを食べてるロッタちゃん(CV悠木碧)を眺めて楽しむ感じ。シリアスと日常パートの按配が良く、テンポの良さも加わって飽きることはありません。
各区もさすが高度な自治を実現してるだけあって区毎の性格がまるで違います。バラエティに富む各区を眺めることも毎度の楽しみだったりしました。政体でいえば都市国家の集合体みたいな感じかしら?アメリカの州よりも独自性が高く、昔のドイツやイタリアのイメージに近いです。
名残が残っているのはイタリアでしょう。ヴェネツィアはもともと国だったと教科書で習った方も多いかと思います。イタリアも州毎の独自性やプライドが高く、サッカー代表アズーリよりもおらほの町のチームが大事みたいなところがあって、このへんの歴史的経緯も比較文化の観点で面白かったりしますが、本作のドーワー王国はそんな国家です。

いつも通り脱線したところで話を戻すと、キャラも脇役含め棲み分けが出来ていて名前もすぐ覚えられました。キャラ紹介は省略ね。


起承転結のある物語は“転”からが勝負だったりしますが、『ACCA』の場合は、その前段も退屈しませんでした。
そしてお待ちかねネタバレレビューを読む。わりと早めにバカでかい“転”がやってきます。これ自分がこれまで観た中でもトップクラスの“転”の回です。テンポよく進んで詰め込まれた情報が一気に繋がる感じ。そしてまだまだ明かされない謎を残しつつ結末に期待をもたせる神回でした。
これまだ観てない人いましたらお薦めですよ。残り話数で上乗せしていき結末も納得できる終わり方。ほんと12話あっという間とはこのことだと思います。


以下、ネタバレ所感
■二度おいしい作品
完走してからもう一回リピートしたくなるのではないでしょうか?
ネタバレレビューを読む
視点をジーンやロッタではない他の誰かに移して鑑賞すると見え方が変わります。

■クーデター騒ぎへの落とし前のつけ方
予想が当たった人も驚いた人も納得の終幕かもね
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思えば、作品を彩ったスイーツ群もバラエティに富む各自治区の描写もサイドストーリーと思いきや、結末を迎えた後に振りかえると意味を持ったものが多くありました。
原作の出来が良いのでしょうか。予想の展開を心地よく裏切られながらハラハラドキドキ、良く練られた良作だったと私は思います。


■オマケ
アッカについてのあれやこれや。
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視聴時期:2019年4月~6月 地上波再放送 


2019.06.18初稿
2019.12.09配点修正 +0.2

投稿 : 2025/03/22
♥ : 64
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この作品は名作だ!!

原作未読。最終話まで視聴。

まず、本作未視聴の方のために・・・。

この作品は見るべき価値のある作品、『名作』に属する作品だと思います。
何よりも、物語が良い。
最後まで全く予想のつかない展開を見せてくれます。
この作品は尻上がりに物語が面白味を増していきますので、早々と切らないで下さいね!

ここからは視聴済みの方のために・・・。
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投稿 : 2025/03/22
♥ : 86

koaki さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

伏線の回収と決着が見事

原作未読

ドーワー王国の民間組織ACCAの監察官が
陰謀に巻き込まれていくミステリ

淡々とユックリ進みながら、張り巡らされた伏線を
少しずつ回収しながら最後のどんでん返しぃ~
いやぁ~お見事です。
ミステリのどんでん返し好きとしては、たまりません♪

キャラも立ってるし、まとめ方もいい。
そして、スイーツと食パン食パン食パン
パンが食べたくなりますってば(^◇^;)
あぁ~楽しかったぁ~

投稿 : 2025/03/22
♥ : 15

86.4 3 組織で陰謀なアニメランキング3位
進撃の巨人 Season3(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (807)
4082人が棚に入れました
百年の長きに渡り人類と外の世界を隔ててきた壁。その壁の向こうには見たことのない世界が広がっているという。炎の水、氷の大地、砂の雪原……。本の中に書かれた言葉は、少年の探究心をかき立てるものばかりだった。やがて時が過ぎ、壁が巨人によって壊された現在、人類は一歩ずつ世界の真実へと近づこうとしている。巨人の正体は何なのか? 何故、壁の中に巨人が埋まっていたのか? 巨人化したエレン・イェーガーが持つ「座標」の力とは? そして、ヒストリア・レイスはこの世界の何を知るのか? エレンら104期兵を加え、新たな体制となったリヴァイ班。行動を開始した彼らの前に、最強最悪の敵が立ち塞がる。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、藤田咲、細谷佳正、橋詰知久、谷山紀章、嶋村侑、津田健次郎、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

リヴァイよ、今夜もありがとう

2018.10.17記


原作既読。


初見時TV版1期2期を観てません。3期放送に先立ち下記劇場版のTV放送をおさえた上で参戦しました。

・劇場版 前編〜紅蓮の弓矢〜 / 後編〜自由の翼〜
・劇場版 Season2〜覚醒の咆哮〜


そうですね。いつしか観ようTV版!(※注:その後視聴済)


そしてTV版のおさらい~wikiより~

・第1期:全25話 + OAD5話
・第2期:全12話

第3期は分割2クールのようでいったん1クールめ12話分のレビューとなります(2018年10月時点)。物語の表現上は“第38話~49話”の扱いとのこと。
放送局は天下のN○Kに移り、ほぼ全国同時放送となりました。人気作の続編として期待と不安入り混じる下馬評だったかと思います。


ぱっと見

 “内戦(仮)”


2期までに綴られたであろう巨人VS人類の構図が変わり、壁内の人間同士の争いに焦点を絞り物語が展開します。そしてこれまでの謎が次々と明かされていくことになり目が離せないです。
ニック司祭殺害に端を発し、ネタバレレビューを読む区切りのいいとこまでやって1クール終了です。
原作通りでもあるし、人間VS人間の萌芽は2期までに描かれていた(たぶん)ため驚きの展開というわけではなかったと思います。

冒頭述べたようにTV版未視聴なので、前期・前々期との比較はできませんが、市外戦闘の作画は凄まじかったと思います。
草原など奥行きのある背景でデカブツを相手にするよりも目まぐるしく絵が変わる市外戦は作品通じての見どころになりますね。

それと、全話通してリヴァイ兵長が出演します。録画した回を観る度に兵長の雄姿を拝めるのは眼福でした。さらにはリヴァイの生い立ち含めた過去話に踏み込むのでファン必須でしょう。


バトルもありながら政治重視の様相を呈する展開には、これまでと趣きが変わる分戸惑うかもしれませんが、原作がそうなのでほんとに好き好きということになるかと思います。
これまでOPを担当していたLinked HorizonからYOSHIKI&HYDE組にバトンタッチして、そこにN○K色を感じなくもない今日この頃ですが、結局のところOP画像のミカサの笑顔はいったいいつ拝めるのだろうと願いつつ、人間同士の抗争(正確には権力闘争)に突っ込んでいく3期前半パートとなりました。

ネタバレレビューを読む


2019年4月再開予定の放映も視聴予定のため、そちら含めて完走したらあらためてレビューも纏めたいと思います。いったん「観終わった」にしときます。



【閑話休題】藤井聡教授の見立て
今から7~8年前くらいだったでしょうか。氏のインタビュー映像かなんかで、氏の息子の薦めで漫画版を読んだ時の印象について言及があり、それがなかなか面白かったので紹介しておきます。
ちなみに私が原作を手に取ったのはこの藤井教授に触発されたのがきっかけ。。
※アニメ関係ないので畳みます

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視聴時期:2018年7月~9月 地上波リアタイ

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2019.04.09追記

その後、TV版1期2期を視聴済。劇場版のみでもすんなり入れたのは事実なのですが、もう一度3期前半をおさらいしてみると、ライナーのくだりとかTV版を抑えておいたほうが良いように思えました。少しばかり後悔してます。

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2020.01.31
《配点を修正》+0.1



2018.10.17 初稿
2019.04.09 追記
2020.01.31 配点修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2025/03/22
♥ : 64

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

選択できるから自由なのだ

進撃の巨人の3期。
あらすじはネタバレになるため、あにこれのものにおまかせします。

クオリティの高さにびっくり仰天した1期。
それ以来、安定のクオリティを保っています。


今回は、人間と巨人の直接的な戦いは控えめです。

壁内はどのような成り立ちなのか。
巨人とは何か。
そして渦巻く陰謀や策略。

人と人とのやり取りが多いです。
迫力のあるジェットコースターアクションアニメとして見ている人にとっては退屈でしょう。

逆に、世界観や謎に重きを置いている人にとっては、わくわくする内容だと思います。


この作品の優れている点は、話の繋がりの巧みさです。

常にふたつ以上のシナリオが並行して進行しています。
ひとつのシナリオが解決しても、話に空白ができることがありません。

A----------->B----------->C----------->D

という直列つなぎのストーリーではなく、

A--------+
       |
   B------+----+
   |        |
   |   C---------+----+
   |             |
D-----+--------------------+

というように、どこが解決しても、未解決な部分が残る構成になっています。

そのため、「いいところで切って話を繋ぐ」という、
俗にいう「クリフハンガー」に頼らずに話が展開できます。


気になったのは、キャラクターに役割を負わせすぎな点です。
モブだと思ってた登場人物が「実は○○だった」というパターンがあまりに多いです。

程よい量なら「ここまで考えていたのか!」となります。
しかし、量が量だけに「ちょっと偶然が重なりすぎじゃね?」と感じる部分もありました。


テーマは「選択」。
誰しもが選択を迫られ、正しいかどうかもわからないまま責任を負うことになります。
しかし、選択できるこその自由です。

「マブラヴオルタネイティヴ」というゲームがあります。
これは作者が強く影響を受けたと言っている作品です。
「Alternative」は「選択肢」「二者択一」はといった意味。
それが「選択」というテーマのヒントになったのかもしれません。

もしかしたら、多くの選択が話を作り上げるという意味で、
1本道に感じさせないような工夫をしているのかも。

ストーリーだけではなく、テーマをしっかり決めているのはとても良いと思います。



原作では文字情報が多くごちゃごちゃした印象がありました。
しかし、アニメでは内容がすんなり入ってきました。
原作どおりですが、見せ方がうまいのだと思います。

この先さらに複雑になりますが、続きのアニメ化にも期待が持てそうです。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 49

えりりん908 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最終回(#49)、凄いエンディングでビックリしました!!!

4月に再開するpart2の♯50が、
ものすごく、待ち遠しかったんです!!!

でもその前に、NHK総合で4夜連続で振り返り再放送、
やってくれたの、凄く嬉しかった(≧▽≦)

不謹慎な話で恐縮なんですけど、#45が、災害時のL字型画面だったので、
フルスクリーンで見たかったから、大歓迎でした(*≧∀≦*)!!

さあ準備は万端。
今度はどんな展開で驚かせてくれるのか、
ドキドキです(○_○)!!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22

80.5 4 組織で陰謀なアニメランキング4位
BANANA FISH(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (555)
2518人が棚に入れました
ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。


声優・キャラクター
内田雄馬、野島健児、平田広明、石塚運昇、古川慎、細谷佳正、川田紳司、福山潤、森川智之、千葉翔也、斉藤壮馬、上田燿司、小形満、村瀬歩

08261216 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

BLではないですよ?

ただ、アッシュが男娼上がりと言われるだけの展開があるだけで、
アッシュと英二には血のように濃い絆しかありません。
ブロマンスというらしいです。

BANANA FISHをどう思っているか?
これが少女漫画として、月刊誌に掲載されていたとは驚きですよね。
私は全巻一気読みしました。結構、雑食系ですが、好きな漫画なはずです。恐ろしいかな記憶とは風化するものなので、途中から殆ど覚えておらず、新しかったです。
ですが、お気づきでしょうか?私のネーム・・・そう、私は読んだ直後に、アッシュという名前が大好きに成程、何度か読んでたはずなのですが・・・後半覚えてない。
(ラストしか覚えていない)不思議です。
小説、漫画、ラノベ、読みすぎなのでしょう。
ただ言えるのは、少女漫画というジャンルに分けるより、吉田秋生というジャンルじゃないでしょうか。彼女は天才でしょ?
文庫版BANANA FISHで坂本隆一がマンハッタンがリアルだと驚いたと書いてありましたが、当の吉田秋生女史は行ったことすらないと言ったそうです。
「日本人って、マゾじゃねーの?なんでも自分のせいにしたがるんだ」
というアッシュの台詞。八十年代に一人の漫画家が、キャラに言わせるとは。天才ここにあり、と私は思いました。

何故、今になって漸く見たのか?
放送している最中、AMAZONで見てたのだけど、重すぎる為、一気に見ようと、一旦視聴停止。その後、dアニメストア配信が開始されるが、配信終了が12/13と直近に迫ったから。
FOD、フジテレビって、独自の配信サイトで儲かるとでも思ってるのか?
てか、儲かっているのか?FOD。一回加入しましたが、見にくい構造のサイト上に、見たいの読みたいのは、有料とか、謎なサイトなんですよ。需要と供給スタイルがわかってない人たちが運営しているサイトなんだろうなと思います。

視聴した後の感想は?
アッシュ、英二、ショーター、スキップが動いている・・・と感動があるものの・・・。
重量級ステーキを早食いさせられている気になるんですよね。その内、ステーキが私の周りを囲んで出れなくなりますが、そのステーキの旨さに気づいた頃、食べたいという欲求で食い尽くすんですけど、胸焼け。そこに清涼剤入りのタブレットが、一気に胃を洗浄してくれます。
最後、ネタバレにならない程度に話すと・・・。
蜘蛛の巣状態ストーリーの中、一縷の救いを掴んだアッシュで幕が降りました。
号泣した後、パッと浮かんだのは、フランダースの犬。

といった感じですかね。
原作もアニメも名作だと思いますよ?
あ、アフターストーリーをセットで完結という意見がありますが、あれはあくまでアフター。アニメのラストで正解だと思います。
興味のある方は、単行本なら19巻を購入してみて下さい。「光の庭」というのが、皆さんが指している数年後の話です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9

あんちょび さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

My soul is always with you.

レビューではないです。
高ぶる気持ちを抑えるためにコメントさせていただきます。



このアニメを観て一週間になるけれど
いつまで経っても観終わった後のあの胸が締め付けられるような
感傷にひたってボーッとしてしまう状況から抜け出せられない。

いつもアニメを観終わって、あぁ〜この作品に出会えてよかった〜
この感動を忘れたくない!と思うのだけれど
どんなに良いアニメだって見返さなければ時が経つにつれ
ストーリーさえ思い出せなくなることもある。

でもこのアニメの最終話は忘れないと思う。
こんなに苦しく暖かい感情にさせてもらえたことに感謝しています。

生きているうちにこの作品に出会えてよかった。
このアニメを見逃さなくてよかった。

BANANA FISHの制作に携わった方々
こんなに素敵な想いをさせて頂きありがとうございます。

私の魂もBANANA FISHと共にー

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7
ネタバレ

RUSHIKA꙳★* さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

伝説的な名作 『君は1人じゃない ぼくがそばにいる』 最終回はアニメ史上No.1

これが少女漫画。。。
正直ゾッとした。

今の少女漫画は恋に落ちて
色恋の話ばかりで比べてしまうと
かなり幼稚に感じる。
少年漫画にだってこれ程まで
シビアな世界を描いているものは少ないだろう。
アメリカ社会の闇を描きつつ、
性問題についても語っている。


そして

物語の舞台がニューヨーク
ということは特筆すべきと思う。


普通の漫画やアニメの場合、
日本の東京を中心とした世界を描き、
日本の常識、日本の法、文化が
根底にある。

だが、BANANAFISHは違う。



ニューヨークを中心とし、
アメリカ人の少年と日本人の少年と共に
アメリカの生活や常識を描いている。
反社会的組織の経済的強さや
政界とのつながり、裏社会の影響力、
銃と日常的関わりの有無。
日本との違いが色鮮やかに血なまぐさく
描かれることで、この作品は
唯一無二の存在感を放つことができる。


闇に落ちていくアメリカ人の少年の心を救う存在が日本の平凡な優しさを持つ少年。
あり得ない設定だからこそ惹かれる。
そう。今の少女漫画にはない設定だ。
女と男の恋愛というテーマのない
少女漫画があったとは。

よく純愛だという表現を見るが、
あれは恋愛なのだろうか。。

彼らの魂が誇り高くあるために
お互いが共鳴し、欠けてはならない
存在のことを恋愛というのか?


友情というには超えているし、
愛というのも似合わない。

彼らは魂の伴侶になったのだと思いたい。




実はこの漫画、中学時代の先生から社会科の時間にベトナム戦争の例として紹介された。
結局ベトナム戦争についてはほんの少ししか出てこなかったが、今となっては
この作品に出会えたことを感謝している。
これほど惹きつけられる圧倒的カリスマ性を持つキャラは珍しい。
(コードギアスのルルーシュのリーダーシップ等この漫画に影響されてる物は少なくない)




彼はたとえ望まれぬ性行為をされても
目の前で愛する人を殺されても
自分の恵まれない人生のレールの中に
光を見出せた。
もがき苦しみ、恐怖の悲鳴が枯れるほどの経験なんてこんな平和な国、時代に
生きる私のような甘ちゃんにはきっと分かった気になってるだけかもしれない。
でも苦しみ涙を殺しながら生きて自分の人生と向き合ったから解放され自由を手に入れたのではないかと思った。
そして、人生と向き合うということは私にも出来ることでもあると思った。ネタバレレビューを読む



(この下のネタバレは腐女子には反感を買いそうだが読んでほしい。不快を持たれるかもしれないためネタバレにした。)



ネタバレレビューを読む
見終わったあとのBANANAFISHロスは
凄すぎておそらく、しばらく引きずりそう…
とても感動してしまった。
最終回は最強、アニメ史上にも残る名作。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 10

73.7 5 組織で陰謀なアニメランキング5位
プロメア(アニメ映画)

2019年5月24日
★★★★☆ 3.8 (221)
1069人が棚に入れました
世界大炎上――。全世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、突然変異で誕生した炎を操る人種<バーニッシュ>の出現だった。あれから30年―― 攻撃的な一部の面々が<マッドバーニッシュ>を名乗り、再び世界に襲いかかる。対バーニッシュ用の高機動救命消防隊<バーニングレスキュー>の燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロと<マッドバーニッシュ>のリーダー・リオ。熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は ――。

声優・キャラクター
松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人、佐倉綾音、吉野裕行、稲田徹、新谷真弓、小山力也、小清水亜美、楠大典、檜山修之、小西克幸

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

Trails_fire_You_always_knew♪They_would_carry_me_on_They'd_lead_me_to_you♪

『天元突破グレンラガン』や『キルラキル』を手掛けた今石洋之監督と中島かずき脚本のタッグで描く劇場用長篇オリジナルアニメ
キャラデザはコヤマシゲト、音楽は澤野弘之、制作はTRIGGER
主要キャストに松山ケンイチ、早乙女太一、堺雅人ら劇団☆新感線の経験者
その脇を固めるのは主に『キルラキル』に出演した本職の声優陣です


「バーニッシュフレア」と呼ばれる炎を操る新人類「バーニッシュ」が突然変異として出現した近未来
バーニッシュを危険視し、弾圧する人々とそれに反発したバーニッシュが衝突したことで引き起こされた未曾有の大災害、「世界同時大炎上」によって人類の半数が消失してから30年が経過
世界は一時的な平穏を得たかのように見えていた…
炎上テロを引き起こすバーニッシュの過激派「マッドバーニッシュ」に対抗すべく結成された高機動救命消防隊「バーニングレスキュー」の若き熱血漢、“ガロ・ティモス”はマッドバーニッシュのボスであり並外れたバーニッシュフレアの使い手である少年、“リオ・フォーティア”を激戦の末に逮捕することに成功する
街を救った英雄としてガロは司政官でありガロの恩人でもある“クレイ・フォーサイト”から勲章を授与される
しかしクレイは危険な疑惑と壮大な野望を隠していた…


一言で言ってしまうと【とにかくアツイ!】アクションエンターティメントなのですがソレで片付けてしまうのはモッタイナイ傑作です


主人公のガロは救命消防士なのに半裸って時点でただでさえツッコミモノなのに、「燃えていいのは魂だけだ!俺の燃える火消し魂の方がアツイんだよおおお!!!」とか啖呵切ってるのが無茶苦茶w
この中島かずき節を松山ケンイチがスーパー歌舞伎の要領でアツく、キレ良く演じきってくれるので本編のテンポの早さも相まって111分がとても短く感じるほどスピーディーに進むのが気持ち良い


バーニングレスキューのメカ達は勇者シリーズとかメタルヒーローを彷彿とさせ、これだけでもワクワクモノ
バーニングレスキューのメカの名前は全部『ワイルドスピード(Fast&Furious)』の邦題ですね
後半は旧ガイナックス作品を思い起こさせる壮大なスペースオペラとなるのも胸熱で、観終えた後の爽快感と感動は『トップ1・2合体劇場版』に似ています


とにかく一番に褒め称えたいのは絶え間なく続くアクションのカッコ良さです
何気ないカットの一つ一つ、全てがカッコイイので捨てる部分が全く無いんですね
本筋で無い脇役のアクションですらカッコイイ
ソレらを実現したのはトリガーの得意とする紙に鉛筆で描くアナログ作画、動画や色彩も含めてアニメタが管理するデジタル作画、そしてサンジゲンが主体となった3DCGの全てを見事違和感無くシームレスに調和させた技術力です


既にアメリカのソニーピクチャーズの『スパイダーバース』が先んじて2D的な表現を3DCGで成功させているのですが、『プロメア』は見事『スパイダーバース』に追いついた作品だと言えるでしょう、それも完全に
まさにこの『プロメア』こそが日本のアニメの最先端なのです
『スパイダーバース』にも共通しているのですが、あえてポリゴンを大雑把に、色数やグラデーションを減らしたカートゥーン調にするのが作画とCGを調和させるポイントの様です


特に2D作画の良さを取り入れつつ、2Dの弱点である回り込むようなカメラワークを3Dでスピーディーに描写しているのが美しい


アメリカのRoosterTeathの『RWBY』という3DCGアニメは、明らかにガイナックス作品やトリガー作品を意識したアクションを本編に取り入れている事が観受けられますが、本家本元のトリガーから3DCGの良いトコ取りをした作品が登場するとは飛んだ伏兵でしたね
逆を言えば、今後『RWBY』が目指すのは間違いなく『プロメア』のアクションでしょう


今作、『モンスト』でお馴染みのX FLAGから多大な予算を与えられるなどかなり好条件が揃った作品でこのような機会はめったに無いと思います
後にも先にも貴重な歴史的傑作になったのは明白です
澤野弘之の劇伴もsuperflyの劇中歌も鳥肌モノですので是非劇場で、特に川崎チネチッタ8番スクリーンLIVE ZOUNDでの鑑賞をオススメ致します


余談ですがガロのバイクはカワサキGPZ900R、アイナのバイクはKTM RC8ですね

投稿 : 2025/03/22
♥ : 8
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

TRIGGERが放った完全燃焼系エンタメ映画の勢いは未だ衰えず【4DX再燃レポ追記】

今月より始まっている4DX上映行って来ました♪

4Dも本作みたいに後付け4D企画ともなると、
ピンキリの差が激しく、冒頭の4DX導入映像が4D効果のピークだったw
何てことも珍しくはないのですが、本作はガチでした。
アクションシーンでは初戦から本気で振り落としに来ており、
尊氏も落馬寸前でしたよwほぼ滅殺されかけましたw

揺れも普通の地上戦なら、座席の動きもある程度予測が出来るので、
落ちる!なんて感覚は生じ得ないのですが、
本作の場合は元が、人間射出装置から始まり、
足場が傾き、壁が地面になる、オールレンジな空中戦。
4D座席も普段使ってない関節まで解放して、
鑑賞者をフルボッコして来る感じ。
これだけ運動性能を発揮して貰えれば4D施設も本望でしょう。

私の『プロメア』鑑賞は
前日譚付上映に続いて、今回の4DXが2回目と言うだけですが、
こういう特殊な上映企画にガチで取り組む姿勢には熱くなりますね。

『プロメア』は他にも爆音だの、絶叫応援だの、
色々やって来ているとのことですが、
きっと、どの企画でも完全燃焼しているのだと思います。

本作が半年近くに亘ってロングランしている秘訣の一端を垣間見た気がした、
企画力がある4Dでした♪



以下、2019/9/11 初回投稿レビュー。

長いので折りたたみw

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

宇宙一火消しバカの活躍

 マッドバーニッシュと呼ばれる面々の起こす火災から、主人公ガロを始めとするバーニングレスキューが火を消して、街を守るお話になるです。と思いきや、そんな単純なだけの展開ではなかったです。

 上映初めから何が起こったのかという光景から、ガロ達の現在に至るです。

 独特なCG?を駆使した個性的な背景、江戸時代の火消しみたいなのをハイテクに作り替えたロボットアクションなどに、凄まじさを感じたです。
 ガロの火消し人としての熱い情熱は、全体を通して熱く見えるです。ガロ以外のキャラ達にも個性を感じられたです。

 バーニングレスキューの結束力は、序盤から光るものがあったです。序盤でめでたしかと思いきや、味方の筈の別部隊の不可解な行動、敵に思われたバーニッシュは実はどういう存在か?、描かれるです。

 ガロとバーニッシュの接触から得られる真実、信じていた者の裏切り、再び対峙する敵??、そこから導かれる更なる真実、タイトルのプロメアとは何なのか?、真の脅威は何なのか?を知ることになるのです。

 真の脅威を前に立ち向かうガロ達、あまりにも演出が目立ちまくるです。どんな状況にも真っすぐなガロだったです。ガロの火消し人としての魂には、あきらめを知らない凄さ、ひたむきさが良かったです。

 驚きの展開で熱く終わった最後の先にもガロらしさというのか?個性が溢れていたです。終盤までも、ロボットアクションに斬新さが、あったです。
 

投稿 : 2025/03/22
♥ : 13

84.0 6 組織で陰謀なアニメランキング6位
GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 炎龍編(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (1248)
7548人が棚に入れました
異世界戦争勃発!陸上自衛隊員達の運命は――? 20XX年、突如として東京銀座に「異世界への門(ゲート)」が開かれた。中からあふれ出た「異世界」の軍勢と怪異達。陸上自衛隊はこれを撃退し、門の向こう側『特地』へと調査に赴く。第三偵察隊の指揮を任されたオタク自衛官の伊丹耀司二等陸尉は、巨大な炎龍に襲われる村人たちを助けたことで、エルフや魔導師、亜神ら異世界の美少女達と奇妙な交流を持つことになるが……。

声優・キャラクター
諏訪部順一、金元寿子、東山奈央、種田梨沙、戸松遥、日笠陽子、内田真礼、安元洋貴、石川界人
ネタバレ

Kuzuryujin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

レレイにまた会えてうれしい

原作はコミック版は既刊の第8巻迄、小説版は本伝全5巻は読了済です。

<2015年の夏クールにスタートしたアニメ、GATE>
原作小説の本伝全5巻のうち
2巻目途中までの描写で1クール12話までで一旦終了。

そして、しばらく間を置き、後半の2クール目スタート。
(あえて2期ではなく、2クール目とするのは、今作は、
はじめから分割2クール全24話として構成されて制作されたため)

2クール目は炎龍編~動乱編の物語。
原作小説3巻目までアニメは描かれました。
全体の流れは割と原作に忠実。
その影響で後半は、群像劇の色合いが濃厚になりましたね。

そのため正直、個人的に1クール目ほどには盛り上がれませんでした。
主人公、伊丹とメインの3人のヒロインたちの存在感が
希薄になる話が続いたりしましたから。

アニメで一番好きなキャラになったのはレレイでした。
そのため、彼女がほとんど出てこない回では、
欲求不満のストレスが溜まりました。

また群像劇としては、尺の問題もあり仕方のないこととは言え、
キャラ描写の大幅な簡略化が多かったのが不満です。

コミック版も含め原作で面白いと思えた部分のカットも散見、
単なるイベントの羅列で、ダイジェストを観ている気分になることも多々あり。
結果、特に19話以降に散漫な印象が強い。

そのため物語評価は、前半12話分までは4.5に対し、
後半12話分は4.0に下がりました。

キャラ評価も、キャラ自体は立ってて魅力あるけど
描写不足で魅力を十分引き出していたとは思えないので
視聴終了後に5.0→4.0で最終更新しました。

とは言え、最終回はとてもいいと思えました。
終わりよければすべて良し。
結果的には、お気に入り作品のひとつとなりました。
原作尊重の姿勢が好ましいラストでしたね。

<ぜひ第2期作って欲しい!!>

最終話までずっと、続編につながるフラグが立ち続きました。
大人の事情で制作が途絶えれることのないよう祈るのみです。

細かいことは、以下の各話レビューで記載します。


以下は、視聴開始の頃の投稿のアーカイブのためタグで閉じます。
ネタバレレビューを読む

以下は、かなりネタバレあります。
未視聴の方は読まないほうがいいでしょう。

<各話レビュー>
★ 第13話「開宴」ネタバレレビューを読む
★ 第14話「帝都激震」ネタバレレビューを読む
★ 第15話「テュカ・ルナ・マルソー」ネタバレレビューを読む
★ 第16話「炎龍再び」ネタバレレビューを読む
★ 第17話「決戦」ネタバレレビューを読む
★ 第18話「魔法都市ロンデル」ネタバレレビューを読む
★ 第19話「危険な姉妹」ネタバレレビューを読む
★ 第20話「こいびと」ネタバレレビューを読む
★ 第21話「デッドライン」ネタバレレビューを読む
★ 第22話「奴隷服を着た皇女」ネタバレレビューを読む
★ 第23話「空挺降下」ネタバレレビューを読む
★ 第24話(最終話)「斯く戦えり」ネタバレレビューを読む

<後半クール:第13~24話の総評>ネタバレレビューを読む

以下は、さらに放映前に初投稿したものです。(2016.01.02 13:26)
これもアーカイブなのでタグで閉じます。
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 33

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

原作よりも政治色薄目(それでもTVアニメとしては濃い方?)

※本レビューを読む場合、原則として1クール目視聴済みであることを前提としています。

分割2クール作品の2クール目。原作は同タイトルのライトノベル(柳内たくみ著)。

原作(書籍版)は下記のとおり。下記は単行本形式での刊行単位で、各巻を上・下巻に2分割して刊行された文庫版も存在する。

文庫版にはカラー口絵が付いており、アニメ班のキャラクターデザインは主に文庫版イラストに基づいたものと思われる。

本編5冊:<接触編>、<炎竜編>、<動乱編>、<総撃編>、<冥門編>
外伝4冊:<南海漂流編>、<黒神の大祭典編>、<黄昏の竜騎士伝説編>、<白銀の晶姫編>
外伝+(プラス)1冊:<特地迷宮攻略編>

外伝4冊は事実上本編5冊の続編であり、いわゆる通常の意味の「外伝」は外伝+の<特地迷宮攻略編>のみである。

本作2クール目は原作の<炎竜編>1クール目残り(6話)+<動乱編>(6話)で計12話構成となっている。

2クール目は1クール目に引き続いての視聴で、視聴時に原作の本編5冊+外伝4冊&外伝+を読了済み。

1クール目終盤以降、皇女ピニャの仲介により日本政府と特地の帝国は非公式ではあるが外交交渉を持てる状態になっている。

2クール目序盤で炎竜退治には出かけるものの、この戦闘でも大規模な部隊動員は様々な事情によりできず、1クール目よりも「自衛隊無双」度は低め。

帝国が<講和推進派>と<徹底抗戦派>に分裂しかけており、この状況下で日本政府が「帝国との講和」という政治目標を達成できるかが物語のカギとなる。

特に<動乱編>以降、原作では地球側の各国の特地への介入を日本政府が防ぐ描写が増えていくが、アニメでこのあたりの細かい描写は省かれていると言って良い。

また<動乱編>で2クール目を終了するにあたり、原作では帝国側の状況が落ち着かないのでアニメオリジナルエンドに近い感じで<動乱編>終盤が原作からかなり改変されている。

おそらく2期目の制作は期待できないためこのような形になったと思われるが、原作の政治面や文化面の描写に面白みを感じている私としては、2クール目については1クール目よりも評価を下げざるを得ない。

1クール目終盤で新キャラとして追加されたヤオも、結局「原作に居るから居るだけ」みたいな感じになってしまい、アニメではあまり「ヤオの不幸体質」が実感できないので残念な感じがする。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 41
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

私はファンタジー側の住人です(笑)

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
自衛隊が異世界でドンパチ無双して、主人公がハーレムウハウハするアニメの2期です。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

【余談~ ロードス好きの視点から ~】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 29

86.2 7 組織で陰謀なアニメランキング7位
ヨルムンガンド PERFECT ORDER(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1799)
9883人が棚に入れました
両親を戦争で失い、武器に関する一切を憎むようになった元少年兵ヨナは、ひょんな事から若き女性武器商人ココ・ヘクマティアルと、彼女が率いる私兵達と共に世界中を旅する事になるのであった……。

声優・キャラクター
伊藤静、田村睦心、石塚運昇、大原さやか、乃村健次、小西克幸、四宮豪、勝沼紀義、羽多野渉、箭内仁、豊口めぐみ、松風雅也、冬馬由美、奈良徹、小清水亜美、加藤沙織、磯部勉、久川綾
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

<最終回まで視聴完了> ヨルムンガンド計画の全貌を知った上でみつめる世界はどう見えるのだろう

原作は未読だけれど、1期から視聴してきた。
この作品を観るとき、銃撃戦にワクワクしてしまう気持ちと同時に
いとも簡単に人が殺されていくことに対しての麻痺に恐怖を感じ
ちょっと複雑な想いに駆られる。

両親を戦争で亡くし、武器に深い憎しみを抱きながらも
武器商人であるココたちと行動をともにし、自分と彼女達の身を守るヨナ少年の
心境にはまるで及ばないにしても、少し理解した気持ちにはなれる。

兵器や武器は人を殺す道具であると同時に、身を守るものでもある。
兵器や武器は憎しみを生む道具であると同時に、
一部の平和は保たれているという現状。
無抵抗ではやられてしまうだけなのだ。
だから戦うしかない。
生きるために。後世のために。
だから兵器や武器は作られ続け、それを売る人がいて使う人がいる。
だったら・・本当の平和はいつやってくるのだろう?
ココが言う世界平和とは?そう思って最終回までを見届けた。
彼女の考えに賛否は分かれるかもしれないが、僕は概ね共感できた。
もしそれが実現したとして、いったい誰が実現させるかで
世界は大きく変わってしまう恐れはあるけれど、
少なくとも武器を持つ戦争はなくなるのだろう。
しかし同時にそれは、武器に変わる新たな戦法でしかなく
この地球に人間が生きている限り、その危険は続くのかもしれない。

ミリタリー的なものが好物な自分にとって、もしかしたら永遠のテーマかも。
リアルな銃声や映像に心躍らせつつも、単純にカッコいい!と喜ぶだけじゃ
なんだか不謹慎な気持ちになり、綺麗ごとでもなく、
この想いを追求したくて「戦う作品」をついつい観ている自分がいる。

特にこの『ヨルムンガンド』はスケールの大きさや、リアルさが
演出や作画、脚本ともに際立って感じるのでなおさらなのだ。

今回の2期は、やたらドンパチやっていた1期に比べ
人間ドラマのほうを深く描いていたので、感情移入もハンパなかった。
とにかく、納得のいく良い最終回だった。
ちなみに、OPは相変わらずカッコいい曲なのだけれど
EDは正直、1期のほうが好みだったな~
---------------------------------------
<8話(20話)の感想>

おぉ、ついに「ヨルムンガンド」動き出すのだね。
今回は女性陣の活躍が中心で、観てて楽しかった。
アマーリアさん鋭いし、寡黙なカレンさんクールだし
料亭?っぽい座敷でのミルボとカレンの殴り合いが始まったのに
無視して話し合いを続けるDrマイアミたちも可笑しい。
さてさて今後はぐんぐん山場になっていくのかな。
次週が待ち遠しいです。
--------------------------------------
<7話(19話)の感想>

緊迫感の連続で、今回はすごく面白かった!
OPなしで始まったのに、あっという間に次回予告になってた。
銃撃戦以上に、人間の悪意と良心、計算高さや洞察力が
とても興味深かった。いいなぁ・・・ワイリのキャラ。
ヨナも冗談が言えるほどになって、随分と変わったよね。
冷静に考えれば、とんでもないことが起きているのに
ワクワクしてしまう・・・許してくり(苦笑)
------------------------------------- 
<6話(18話)の感想>

海ほたる懐かしい。って思ってられないほどの緊張感。
気づいたら握りこぶしになって身を乗り出してたし(汗)
後半、なんとも日本人らしいというかなんというか。
なかなか渋いまとめ方だったけれど、底知れぬ怖さがあるよね。
-------------------------------------
<5話(17話)の感想>

舞台は日本に。
よく知った場所や建物が見れるのはなんだか嬉しいけど
ホテルでの血しぶき飛び散るドンパチ見ながら
「あらあらあらあら」と『ARIA』のアリシアさんみたいに
心の中でつぶやいてしまった。
でも今回は空港での飛行機の描き方、カメラワークが
すごく好みだったので特に嬉しかった!
-------------------------------------
<4話(16話)の感想>

1期の1話の冒頭シーンが再び映し出された。
ヨナのいきさつを知り、これまでを見てきた今もう一度観ると本当にせつない。
ネタバレレビューを読む
寡黙なヨナの気持ちを想うとき、いつも胸が締め付けられる。
そしてキャスパーがヨナに言った言葉が、どうにも引っかかって気になった。
------------------------------------
<3話(15話)の感想> 真実より事実

哀しかった。でも救われた部分もある。
ネタバレレビューを読む
ココ同様、事実を大切にしたいと思った。
いつも以上に深く、いつも以上にきめ細かく
ココの中にある憎しみ、怒り、そして哀しみを感じた回だった。
今回だけなのかな、EDもいつもと違っていた。
やなぎなぎの唄う「真実の羽根」がとてもせつなかった。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 70

log さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

屈指の名作、アニメ化後編

全11巻の漫画原作を2期分割でアニメ化した後編。
原作を尊重しその面白さを損なうことなく、より判りやすくアニメの利点である動きと音を実に上手く使っている。
センスの良いガンアクションは必見。

主人公である少年兵ヨナの視点を通した武器商人ココ・ヘクマティアルとその傭兵達の戦いは、登場人物全員のキャラがしっかり立ちガンガン状況が変化していく為、片時も目が離せない。
散りばめられた伏線も絶妙で、完結した暁には原作と同じく「何度だって見たい作品」になってくれることと思う。


今作PERFECT ORDERは全24話と予想される13話からのスタートなので、是非前期の1話から見て欲しい。
攻殻機動隊やカウボーイ・ビバップを愛好する人には満足を保証する作品だ。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 20

銀兎の夢 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

この面白さ~凄さ~格別

見る人によって大きく評価が分かれる作品かもしれないけど
女武器商人ココのブレない鉄の心と、まだうら若き女性としての心。そのスタビライザーとして存在するかの如くココの支えであり癒しであるヨナ
ラノベを適当にアニメ化して小銭を稼ぐのがスタンダードな昨今~これ程キチンとテーマに沿ってストーリーが紡がれてラストへと誘われる作品は残念ながら極僅か…
社会の成り立ち構造~裏表~光と闇、いかに現代が抱えている問題が、聖者を名乗る詐欺師の論法に基づいた、圧倒的暴力に支配されているのか~改めて考えさせられた。

現人類の抱える不変の難題に対する一つの回答を告げている点、そこに辿り着くまでの描き方~素晴らしいっす。大好きな作品です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 11

66.4 8 組織で陰謀なアニメランキング8位
ダンス イン ザ ヴァンパイアバンド(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (493)
3177人が棚に入れました
高校生・鏑木アキラには、幼い頃に交わした約束がある。彼の正体は狼男であり、その約束とは夜の眷属の王・ヴァンパイアの女王に仕えるというもの。そしてアキラの前に今、昔と変わらぬ姿の少女が現れる。彼女こそヴァンパイアの女王・ミナ・ツェペッシュだった。
日本に現れた彼女の目的は、ヴァンパイア達の専用居住区、ヴァンパイアバンドを設立する事。戸惑う人間達、そして、彼女を快く思わないヴァンパイアの勢力はミナの命を狙う。アキラは幼い頃の約束を守り、人狼の騎士として彼女を守ることになる。

声優・キャラクター
悠木碧、中村悠一、斎藤千和、甲斐田裕子、伊藤静、小林ゆう、喜多村英梨、渡辺明乃、谷井あすか、中田譲治

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

選べ!いまここで妾と共に朽ち果てるか、妾を王と認め跪くか!

レビュータイトルは本作の主人公であるヴァンパイアの女王”ミナ姫”ことミナ・ツェペッシュ様のお言葉・・・。原作は漫画。少しエッチィ。化物語の新房昭之×シャフトがアニメ化担当と言う事で期待された。でも12話で終わった所を見ると、あんまり人気無かったのかしら??正直お話としては展開が強引かつ説明不足な感あり。第1話は原作には無いオリジナルストーリーで、個人的にはものすっごく違和感有り&余計。でも1話を乗り切ればお話自体は面白いと思います。外見は幼い少女(でも艶めかしい!)のミナ姫とアキラ君の恋の物語。ヴァンパイアの王として気丈に振るまうミナ姫。その影で1少女としての恋心を押し殺す・・・。とっても切ない恋物語。ミナ姫の喋り方がともかく格好良くて好感度。”妾は・・・”っと高貴な言い回しが印象に残ります。BD、DVD版はディレクターズカット版なのでお色気要素有り。でもいやらしくなくて、綺麗の一言。う~ん美しい・・・。OP音楽は往年の名曲”フレンズ”、EDは”爪痕”どちらも耳に残る名曲です。ちょっとエッチで綺麗な作品...そんな印象です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

Anna さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

愛と絆と運命の物語!

シャフト製作、新房昭之監督による、ヴァンパイアアクションストーリー。原作は環望による漫画で、1クール(全12話)作品!

シャフト作品として見ると、皆さん評価が分かれているようですが、個人的にはとても楽しめた作品です!
内容も1クールでしっかり詰め込まれていますし、キャラクターの心情や表情も良く描かれていました。
個性的な作画や演出で楽しめるのがシャフトの定番であり魅力でもありますが、このような少しシリアスでドラマ性のある作品も作れるのかと、感心しました!1話のクイズ番組を用いた演出も、とても引き込まれました。

舞台は東京。誰にも脅かされず、安心して暮らせるヴァンパイアの王国を設立するため、ルーマニアからやってきたヴァンパイアの女王"ミナ・ツェペッシュ"。彼女は、幼い体と気高く崇高な魂で、たった一人で立ちふさがる壁に立ち向かおうとしていた。
そんな彼女を唯一支えることを出来るのが、かつて、永遠にミナの側にいる事を約束した人狼の少年、"鏑木アキラ"だった。たとえ記憶を無くそうとも、人間としての人生を失おうとも、彼女と共に歩むと硬く決意したアキラは、ミナと手を取り合い、新しいヴァンパイアの世界の夜明けを目指して戦い続けるのだった!

前半が王国の設立まで、後半が設立後の対立と、2部構成になっています。
前半の、アキラがミナを十字架から守り、2人が共に歩むことを決めたシーンがとても感動的でした!
アキラの周りで詮索していた謎の少女"美刃"の、ミステリアスな雰囲気が良かったです!
ミナとゆきのアキラをめぐる三角関係も、はらはらして魅せられました。
OP曲の「フレンズ」も、印象的で作風にぴったりです!

固く結ばれた、愛の絆と運命の物語、とくとご覧あれ!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9

ゼルミナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

吸血鬼はこうじゃないとな!

2019観了。
原作大ファン…そのせいで遠ざかっていたが、リアタイで見ておけば良かったと後悔するという自分にありがちなパターン。

流石に10年近く前の作品という事があり、絵的に(3Dモデルとか…)古さを感じさせる部分はあるが、それを含めて「当時感」を感じられる良作。
金髪ツインテロリBBA吸血鬼、と聞いてピン!と来た同志は視聴して損はない…そして、原作を読むんだ!最高だぞ!

1クールだが、腰を据えて物語を作ろうという気概が感じられるのも好感。
腰の据わった1話には唸らされた。
(まぁ、今となっては判りにくい部分もあろうが…)
アニメオリジナル展開もあるが、原作者がコミットしているおかげもあり、原作ファンから見ても特に問題はない感じ。

特筆すべきはミナ役の悠木碧。
「魔法少女まどか☆マギカ」の1年前の作品だが、流石に光る演技をしている。斎藤千和との掛け合いは後世から見ると感慨深いものがあるなぁ(笑)
そして安定の喜多村英梨。

個人的には「いかにも」な新房昭之監督アニメに見えた。
前述した通り「まど☆マギ」の1年前の作品という所で比較してみる必要があるかもしれないな。

あ、個人的にはアルフォンスが中田譲治が良かったよー!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

69.8 9 組織で陰謀なアニメランキング9位
終わりのセラフ 名古屋決戦編(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (823)
4987人が棚に入れました
新宿攻防戦にて、優一郎はミカエラと再会を果たした。しかし、ミカエラはその身を吸血鬼へと変貌させていた…。「家族」を救うため、仲間を守るため、知識と力を求める優一郎は、吸血鬼を人間に戻す方法を模索すると同時に、鬼呪装備の訓練に邁進する。一方、グレンは暮人に呼び出しを受け、衝撃の事実を告げられる。「1か月後、吸血鬼の本隊が東京に攻めてくる」。暮人は吸血鬼に対し先手を打つため、グレンに名古屋へ赴くことを命令。貴族殲滅作戦の火蓋が切って落とされる!!

声優・キャラクター
入野自由、小野賢章、中村悠一、櫻井孝宏、早見沙織、岡本信彦、石川界人、井口裕香、悠木碧、前野智昭、鈴木達央、鈴村健一、遠藤綾、細谷佳正、種﨑敦美、石川由依、小野大輔、嶋村侑、山村響、永塚拓馬、梅原裕一郎、古木のぞみ、日笠陽子、平川大輔、石原夏織、加藤英美里、星野貴紀

kooodain さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

人類と吸血鬼。終わりのセラフ。そして優とミカエラ。家族の話。

1期とは打って変わって?戦闘力の安定度が増します。
そして吸血鬼との対峙も増えその能力も上がっています。
そして1期から変わらず『家族』というのを主題に置いています。
そこだけは変わりません。

2期は更に優とミカエラの関わり方、関わり合い。優と新しい家族。
そして終わりのセラフの真相…。
物語の核心にどんどんと近づいていきます。
その代りにより戦闘が多くなりますが心理描写が減るわけではありません。
物語の深度に合わせてより深く心理描写が増えます。
なので1期と比較にならないほどに面白さが増しています。

あとやぱりシノアちゃんが面白お茶目可愛いです^^
それだけで私はもう満足ですww

冗談?はさておきとりあえず1期異常に面白さが増しています。
ですので1期を見た方は是非是非最後まで!!
面白さの根本は基本的に1期と変わらないので書くことはこの程度です。

▼物語の評価
物語は更に面白くなっていきます。
そして構成や何も1期と同じく何も変わらない良さがあります。
そして真相に近づくのでより面白く引き込まれます。
▼作画の評価
作画は前よりも金がかかっているのかより良かったように感じます。
遠景時の描写もほとんど改善されているように思えました。
▼声優の評価
1期と変わらず。
▼音楽の評価
OPは現代のバトル物っぽさがありますが1期と比較するとチープになった感じです。
あっても居ないように感じます。軽すぎます。
EDは曲が非常に良いです。個人的に神曲候補ですw
作品の終末感も取り入れつつバトル物としてのEDとしての役割もしっかりとこなしています。
完璧な盤石のEDと言えるでしょう。
BGMは相変わらずです…。
更に声とBGMの相克が起こっている箇所が何点かあってBGMが邪魔になっていました。
▼キャラの評価
1期と同じくシノアちゃんが最高です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7
ネタバレ

愛花 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

終わりのセラフ 名古屋決戦編

終わりのセラフ2期始まりましたね♪
吸血鬼が名古屋に集結して帝鬼軍を潰そうとしているから、やられる前にやりに行こう!っていうあらすじです
16-18話
ネタバレレビューを読む


13-15話
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/22
♥ : 16

さき さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

30分が短く感じる

低い評価が多いですが、私は1話1話がこんなに早く終わってしまうと感じるアニメはあまりないと感じました。面白かったです。
少し矛盾している点も多いですが、その辺を気にせず、単純に、気楽に、フィクションと割り切って観れるなら十分に楽しめると思います。
ラフすぎる軍の上下関係、いきなり覚醒して強くなる人たち、そして見たことないような破天荒な技を決め、死亡フラグ立ちまくりな発言、行動をする強いのか分からない主人公、そのへん我慢できない人は向かないかもしれません。
みどころは、まず作画の綺麗さ
アクションシーンがほんとに綺麗で、迫力があって、よかったです。
吸血鬼の居場所に侵入するときなどの絵の見せ方も凄くハラハラされられました。
あとは、声優が私好みすぎて、豪華でした。
入野自由さん、小野賢章さん、岡本信彦さん、石川界人さん、全員大好きです。笑
それと、物語と構成もとても良く、見応えがありました。
親友と生き別れて、再開した時には親友が倒す対象の吸血鬼になっていた、その親友とどうやって付き合っていくのか、どうやって混沌とした世界で生きていくのか、すごく見応えがありました!
op,ed,挿入歌もさすがでした。アーティストさんが豪華でとても良かったと思います。
続編も見たいですね!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 3

70.6 10 組織で陰謀なアニメランキング10位
R.O.D THE TV[リードオアダイ](TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (377)
1984人が棚に入れました
本作は、OVA版R.O.Dから5年後の設定。\n作家菫川ねねね(すみれがわ ねねね)は、読子・リードマンが行方不明になってから作家活動をやめてしまっていた。日本ではほとんど忘れ去られたねねねは、作品が香港で映画化されることになったため現地でのサイン会に向かう。\nそこで彼女は紙を自在に操る「三姉妹探偵社」の長女ミシェール、次女マギー、三女アニタと出会う。身辺警護をすることになった三姉妹との日々の触れ合いの中でねねねは執筆意欲を取り戻す。だが、映画の完成を記念してねねね達が再び香港に渡った際、ねねねが読仙社に拉致されてしまう。三姉妹はねねね奪還のために読仙社のビルに侵入し読仙社の紙使いと死闘を繰り広げる。\n一方、同じビル内で大英図書館特殊工作部のジョーカーとウェンディが騒ぎをよそに悠々と秘密資料を持ち出し、恐るべき陰謀が実行されていたのだった…。

ラスコーリニコフ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

埋もれ過ぎてて不気味

2月位前に別作品のレビューに書き、化物語の阿良々木読子さんで
思い出し、RDGの響きで思い出し、沸点に達し再視聴。

昔見た時は面白かったものの、展開を知っているせいか微妙・・。
ネタバレしたら一気につまらなくなる類かも。最近レビュー書いた
中だと、絶園のテンペスト的な。

個人的に嫌いな要素も多く好きなキャラもいないので、上手く良さ
を伝えられないが、多分良い作品なんじゃないか、と。


時系列的にはOVA→TVだけど、視聴はTV1話→OVA→TV2話~
(最初は是非TVの1話を)か、TV→OVAが良い気がする。OVAは
最初から飛ばし過ぎなので。。

楽しめる楽しめないは好みによりそうだけど、100作品以上見ている
人なら、押さえておいた方が良いような。

2003年作品でこれが15位以内に無いのは不気味。よって、評価は
不当に上げておく。


■某外部サイトでの評価

音楽4.5、声4.3、キャラ4.6、シナリオ4.3、演出4.4、作画4.1

( 2003年 全129 件中。評価数が一定以上の作品 )

           平均 評価数 あにこれ順位、得点
1.カレイドスター   92  142  (59位、84点)
2.プラネテス      90  227  (18位、90点)
3.フルメタふも    88  193  (118位、79点)
4.R.O.D THE TV  87  78   (447位、67点)
5.Gungrave      87  52   (229位、72点)
6.鋼の錬金術師   85  91   (104位、80点)


■DVD・BDの売上

(2003) **6,737 R.O.D -THE TV-

-参考-
(2010) **7,188 バカとテストと召喚獣
(2007) **6,752 DARKER THAN BLACK
(2004) **7,133 蒼穹のファフナー


■なんで埋もれてるんだろう、と思ったけど多分
FreeMovieNaviのは結構生きてる、TVもOVAもいける。

アニメのACの元祖っぽいんで、

検索 日本アニメにおけるオーディオコメンタリーとキャラクターコメンタリーの誕生

まとめてレンタルしたけど、そんなのに興味ない人も多いだろうし。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 20

Oedeb17120 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

OVA視聴前提のTVアニメ、しかも放送打ち切りという問題作

一言で言うと
「神保町SFに香港アクションを混ぜたらハートフルコメディになった」
・・・我ながら何を言っているんだかわからない。

さて私はTVオリジナル作品と勘違いしたまま途中まで見ていたが、前半は何の問題もなく見れていた。物語中盤になって、全く初見の登場人物がジャカジャカ合流してきた辺りから流石に何かおかしいと気付き、そこから原作まで順に遡ったクチである。設定が独特なため、最終話まで理解しようと思ったら、少なくともOVAは見ておかないと訳がわからないと思われる。その点でハードルは高い。

この作品は小説原作で、なおかつOVA作品の続編という位置づけ。この時点で相当深刻な構造的欠陥のような気がするが、なぜ制作時点でツッコミが入らなかったのか。ついでにリアル放送時には、20/26話で地上波放送打ち切りという謎裁定が下されている。機材とか他枠の都合ということだったが、単に大半の視聴者がこの時点で脱落していたからだとしか思えない。

その中身はというと、演技派声優の名演もあって、とにかく見ていて飽きない。基本だらけ切ってる主人公の3姉妹は、アクションシーンではこれでもかという程よく動く。そして物語の軸となっているペーパーアクションは、実にアニメーター泣かせだと思うがとても丁寧に作りこまれている。

ストーリーを楽しめるかどうかは、この作品の独特な世界観に馴染めるかどうかにかかっていると思う。万人受けするとは言い難いけれど・・・

音楽は岩崎琢だが、音楽とシンクロしたアクションシーンの数々は必見。

私の中のバイブル的作品だけれども、いろいろと販売戦略に問題が合ったと感じざるをえない問題作でもある。

余談だけれども、「むひゃ」でマギーちゃんのファンになったのは私だけではないはず(何

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

(*´ω`*) さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

もっと評価されていいのに。

物語の根幹は人ならざる能力を巡って争いですが、
それぞれの人物に生い立ちの描写があり、いろいろな舞台の中で
自分と向かい合い、前に進んでいくストーリーです。

正義の味方が悪者をやっつける痛快活劇を好む人には微妙かもしれません
OVA版はまさにこれですが、
TV版は挫折や逃げたくなるような現実に対して足掻く人達が
とても力強く、魅力的に描かれています。

戦闘シーンは生き物のように紙が動き、見ていて飽きません。
最初はキャラデザを見て「ただの萌えアニメ」と、
たかを括っていましたが、良い意味で違うものでした。

第1話だけでも、この作品の面白さが凝縮されているので
見る機会があれば、是非お薦めしたいです
自分はOVA未視聴でしたけど、問題無く楽しめました。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 6

74.2 11 組織で陰謀なアニメランキング11位
PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System Case.1「罪と罰」(アニメ映画)

2019年1月25日
★★★★☆ 3.9 (179)
1014人が棚に入れました
3つの物語の舞台は約100年後の日本とアジア――その現在、過去、未来に起きる事件が語られる。事件に立ち向かうのは、規定値を超えた〈犯罪係数〉を計測された〈執行官〉たちと〈シビュラシステム〉が適性を見出したエリート刑事〈監視官〉たち。犯罪を未然に防ぐために必要なものは、猟犬の本能か、狩人の知性か。事件は思わぬ事実を明らかにし、世界のあり方を映し出す。これまで語られていなかった『PSYCHO-PASS サイコパス』のミッシングリンクがついに紐解かれる。

声優・キャラクター
野島健児、佐倉綾音、弓場沙織、平井祥恵、岡寛恵、小山力也、斉藤貴美子、多田野曜平、中川慶一、花澤香菜、東地宏樹、櫻井孝宏、伊藤静、沢城みゆき

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ここで引き下がったら公安局刑事課のエース、霜月美佳の名が廃るっ…

この作品は、2019年に上映された劇場版アニメ三部作の第1弾です。
3つの物語の舞台は、約100年後の日本とアジア…その現在、過去、未来に起きる事件が語られるんだそうです。
これまでは、主人公である常守朱を主体として物語が構成されてきましたが、本作の主人公は、何とあやねる演じる霜月美佳監視官なんです。
「格好良い」あやねるボイスを満喫できる作品でした。


2117年冬、公安局ビルに一台の墓相車両が突入する事件が発生。
その運転手は青森にある潜在犯隔離施設<サンクチュアリ>の心理カウンセラー・夜坂泉だった。
しかし取調べ直前に夜坂の即時送還が決定する。
監視官の霜月美佳は、執行官・宜野座伸元らとともに夜坂送還のため青森へ向かう。
そこで待っていたのは、<偽りの楽園>だった。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

上映時間が約1時間の作品なのですが、物語の濃厚さが半端無い上、兎にも角にもあやねるボイスが満載なんです。
もう、霜月美佳監視官があやねるにしか見えませんでしたよ^^;

これまで、何か事件が起きると、常守監視官が我先にと現場に急行していましたが、先輩監視官…だからでしょうか。
青森まで送還する役目を霜月監視官に一任するんです。

責任ある仕事を任されるとやっぱり嬉しいですよね^^
あやねるも…いえ、霜月監視官も喜びの表情全開で任務に向かいましたっけ。

サンキュチュアリって「聖域」や「自然保護区」などを意味する言葉です。
ですが、青森の施設は聖域などとは程遠い場所であるのが徐々に感じられるんです。
最初に感じるのは、公安に対する言動の違和感…
ですが、この違和感が途中から激しさを増していくんですよね。
そしてその違和感は「気持ち悪い」と感じるレベルにまで跳ね上がる…

人間は間違える生き物です。
だから人間には他の動物と比べ物にならないくらい修正力が高いから、ここまで進化してこれたんだと思います。
ですが、サンクチュアリでは自分たちに不都合なことは、全て悪になっちゃうんです。
そして悪を見つけたら全力で排除しようとする…
それは、明らかに正しいことを言っていても捻じ曲げてしか伝わらないんです。
それが「気持ち悪い」と思える所以でした。

だからこそ公安の活躍が光っていたんだと思います。
何度もピンチがみんなに襲い掛かります。
でも霜月監視官の不撓不屈の闘志が、みんなの切れそうな糸を繋いでいくんです。
こういう役を演じるあやねるの声質…堪らなく格好良いんですけど!

主題歌は、1期オープニングだった「abnormalize」
エンディングは、2期エンディングだった「Fallen」
どちらもリミックスバージョンになっていました。

このシリーズのファンの方や、あやねるボイスを堪能されたい方にはお勧めの一作なのではないでしょうか。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 13

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

サイコパス新3部作の序

2015年の劇場版サイコパスから4年。
近未来SF風刺作品として名高い本作が戻ってきました。
一作目の副題は「罪と罰」になっています。

特に今までの復習やキャラクターの紹介もないので
軽く人物を復習してから見られることをおすすめします。

3部作1作目となる今回は常守朱の後輩である霜月監視官(cv.佐倉綾音)と
今回彼女のお目付け的役割の宜野座執行官が中心となり事件に挑みます。
アクションシーンも多く全体で60分なのですがそれ以上見ていた感覚でした。
60分の中で事件の始まりから終わりなので敵は結構あっさりとしています。
アニメでも何度か登場した思想犯、殺人犯の収容所、
映画の舞台はその収容所のうちの1つです。(アニメでは初登場)

一見しっかり更生プログラムを実行しているように見える施設、
その施設が抱える闇に霜月監視官らが挑んでいく展開になります。

男(おっさん)キャラが多い中で今回のCase1の癒しは佐倉綾音ボイスの霜月監視官、
彼女の作画だけはサイコパスでは可愛いを重視しているような気がします笑
映画館は満席で宜野座の美顔を求めていた女性の方も多くおられました。
でも今回の宜野座執行官はとてもかっこよかったですね。
アニメの記憶が薄れているのですがこんなにかっこよかったけ?で見た後も思っていました。

主題歌については
1期のアニメの曲のRemixでした。
意外に良かったのでCD音源化してほしいです。

まだ1作目で今後のストーリーにつながりがあるか分かりませんが
今作もいつも通りのシビュラシステムでした。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 10

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

罪と罰というのは、悪い奴らの行動と末路を指すのかな?

 ある施設から逃亡し、身柄を拘束された女性から、話が進んだお話だったです。

 この女性は何者で何が目的だったのか?、裏に陰謀の渦巻くような影があった感じです。この施設で何が行われて、この女性は何をしようとしていたのかが、トントン拍子に進んだですねです。case.1なだけに一話完結形式だったです。

 業とらしくおとりを使って獲物を引っ張ろうとする、組織的な施設の悪い奴らのやり方は、よくありがちに思えたです。

 その女性を通して陰謀をしり、核心に迫り、悪い奴に追い詰められながらも逆転する展開は、あらゆる手際が良すぎて、どこかあっけない感じがしたです。分かりやすいといえばわかりやすかったのですが、あまりにはやく解決されてしまったように見えるです。

 これが、正義の味方の行動力なのでしょうか???です。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 6

65.1 12 組織で陰謀なアニメランキング12位
禍つヴァールハイト -ZUERST-(TVアニメ動画)

2020年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (116)
348人が棚に入れました
遷都計画が進むヴァールハイト帝国に暮らすふたりの青年――運送屋の仕事に励む少し臆病なイヌマエルと、帝国の新米兵士で世間知らずのレオカディオ。片方は大切な妹、もう片方は兵士としての未来に思いを馳せながら帝都での日常を送っていた。一方、帝国ではかつて世界から数多くの生物を消滅させ、凶暴な魔物を世に放った厄災 “光"の再来が予言され、人心は荒廃。そんな中、とある密輸事件をきっかけに、イヌマエルとレオカディオの運命、そして帝国の歴史が激変していく。

声優・キャラクター
阿部敦、小野友樹、花守ゆみり、藤井ゆきよ、津田健次郎

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

続くなら今までを許そう

まずは一話。話はそれからです




一応ネタバレなしです↓



序盤 ええ

中盤 お?

終盤 おお

この話は世界の終わりが近づいてる話
ジャンルは戦闘・魔法・犯罪組織
ええニコニコ動画でも話題になりましたよ。
最初はレオが主人公だと誰もが思った序盤から雲行きが怪しくなってエンドロールで最初に名前が出るのは。「お前かい!」

さて本作の内容ですが、結構面白かったです。爪が甘い印象でしたが。
序盤の話題性のあるつかみに反して普通の展開でした。しかしシリアスの世界設定だったので全体的にシリアスな雰囲気をだしていました。この雰囲気は嫌いではないのですが、個人的にはもっと作り込んでほしかったです。
世界設定は作り込まれているようで細かいところは不明確なままです。もちろんそういう不明確さを楽しむ作品もありますが、本作は明確にした上で唯一の不確定要素である世界の謎を楽しむべきだと思うんですよ。
まぁそこらへんはあまり深く考えず制作したのでしょう。
とことんテキトーというか爪が甘いというしかありません。

ラストは「これからも続く」的な雰囲気でした。もし続くなら今までの中途半端さは意味を成します。ですので制作陣さん。続きをお願いします。終盤は面白かった分、残念極まりないです。

監督・シリーズ構成は細田直人さん。働く魔王などを担当された方ですね
副監督は小野竜太さん。
キャラデザは杉薗朗子さん。初キャラデザだそうです。其の割にはすごい。
劇伴は横山克さん。原作BGMも担当してるみたいです。
アニメ制作は横浜アニメーションラボさん。ラピスリライツを制作したところですね。まさかラピライと同じところとは…そりゃ作画良いわ。

作画は良かったです。迫力のある動きが多く、躍動感を感じるシーンも少なくありませんでした。細かいところまで丁寧でかなり好印象です。
opは黒崎真音さんの「君を救えるなら僕は何にでもなる」すごいタイトルですけど歌詞無いんですよね。ニコニコでは「最終話に歌詞がつく」とか予想されてましたね。
edはHikaru//さん作詞歌唱、グシミヤギヒデユキさん作編曲の「disclose」
声優さんは良かったです。豪華でしたし、キャラによくあっていたと思います。

総合評価 続くなら本作の評価は大分跳ね上がる

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ファンタジー歴史もの? 暗めの話ですがわりと面白いです。

== [下記は第5話まで視聴時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
第5話まで視聴し終わった時点で、下記のレビューを書いています。

10月末時点では第3話までの放送で様子見もあったためベスト10からは漏れていますが、わりと面白く観ています。

世界観はゲーム『禍つヴァールハイト』と世界観を共有していますが、アニメの作中キャラクターはゲームの登場キャラクターとは異なっており、ゲーム世界のストーリーをなぞる感じにはなっていないようです。

作中で「銃火器の使用」が取り締まられている通り、火薬は普通に存在して銃砲の類も使用されています。

ただ魔物が出てきたり、作中の人物が杖のような器具からビーム的な物を出したりしているので、その辺りはファンタジー寄りです。

とりあえず何らかの異変の予兆があって魔物は狂暴化していて作中で出てくる唯一の国家であるヴァールハイト帝国は政情が安定していないという状況で、ただの運送屋だったはずが反乱組織である「ヘッドキーパー」の構成員と間違われることになったイヌマエル、図らずもその原因を作ってしまったがそのことを知らない軍所属のレオカディオのダブル主人公的な感じで物語が進みます。

お話自体は特にイヌマエルとレオカディオの二人とも善良に描かれていて、どちらが正義というスタンスでもなく進んでいますが、怪しい実験が行われていたり猟奇的な性癖を持つ人物がいたりで拷問があったり人が死んだりでわりと暗い感じでストーリーが展開します。

その辺りに耐性がない方は楽しめないと思いますが、ここまでのストーリー自体はわりとちゃんとした感じだと思うので、「特に萌えは求めていないけどドラマっぽいストーリーは欲しい」という方は観ても良いんじゃないでしょうか。
== [第5話まで視聴時のレビュー、ここまで。] ==

2021.01.06追記:
年内に最終話まで視聴し終わっていましたが、更新が遅れていました。

「アニメの作中キャラクターはゲームの登場キャラクターとは異なっており、ゲーム世界のストーリーをなぞる感じにはなっていないようです」と前のレビューで書いていましたが、結論から言うと本作はゲームの前日譚にあたるお話だったようですね。

そういう意味では、設定も終盤までのストーリーもなかなかに面白いものではあったものの作品としての「終わり」にはなっていないため、そこに不満が残るかなと思います。

じゃあゲームやるかっていうと、やらないですし…。

ということで、最終回まで観ている間は楽しんだのは間違いありませんが他の方への視聴のお勧めはしません。悪しからず。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

13本の光の柱がもたらす混沌

この作品の原作ゲームは未プレイです。
ですが、原作ゲームとアニメの内容は違っており、アニメは光の柱が出現するまでが描かれていますが、ゲームは光の柱が出現した以降の物語となっているようです。
登場人物も公式HPを見る限りレオカディオ以外のキャラは誰一人出てこないみたいですから…
だから、原作ゲームをプレイしていても物語を補完することは出来なかったのではと思っています。
(未プレイなので実際のところは分かりませんが…^^;)


遷都計画が進むヴァールハイト帝国に暮らすふたりの青年――

運送屋の仕事に励む少し臆病なイヌマエルと、
帝国の新米兵士で世間知らずのレオカディオ。

片方は大切な妹、もう片方は兵士としての未来に思いを馳せながら
帝都での日常を送っていた。

一方、帝国ではかつて世界から数多くの生物を消滅させ、
凶暴な魔物を世に放った厄災 “光”の再来が予言され、人心は荒廃。

そんな中、とある密輸事件をきっかけに、イヌマエルとレオカディオの運命、
そして帝国の歴史が激変していく。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

最初は作風が地味だと思っていましたが、物語が進むにつれどんどん面白さが増していった作品です。
面白さは増していくと共に、展開が早くなったのは個人的に少し残念でした。
特に最終話は快速電車の様に見たかったシーンがすっ飛ばされていて、「状況を見て判断する」場面が多かった様に思います。
例えば、イヌマエルの変化やどうやって脱出してきたのかなどは、理由や過程がまるで分からなかったような場面は他にもありましたから…

そして一番残念に感じたのは物語の終わり方です。
何も解決しておらず、これからの行き先や方向性だけ示してブツっと終幕してしまいました。
尺が全然足りなかったんでしょうね。
これじゃ気になることだらけですよ。
例えば、ヘッドキーパーのみんなは再会できたのかとか、光の柱によって具体的に何がどうなったのかとか、イヌマエルの妹のシセルは無事なのかなど、書き出したらもっと出てくると思います。

公式HPのキャラ紹介欄を見てビックリしたことがあります。
普通、見たいキャラをクリックするとキャラクターのイラストと簡単な紹介が掲載されているのを見ることができます。
ところが、この作品のキャラ紹介欄はキャラクターのイラストが有ったり無かったりするんです。
キャラ紹介に差があるのって珍しくありませんか?
なんかざっくりだなぁ…と思ってしまいました。

それと完走後にチラ見したwikiには10本の光の柱と記載ありましたが、気になったので一時停止して数えてみると、光の柱は全部で13本ありました。
ちゃんと数えたつもりだったんですが、光の柱を何かと見違えたのかな^^;

アニメーション制作は、横浜アニメーションラボという、テレビアニメでは2020年の夏アニメで放送された「Lapis Re:LiGHTs」を手掛けられた会社です。
テレビアニメの制作実績は少ないのですが、WEBアニメでは「モンスト系の作品」や「見るタイツ」などを制作されたそうです。
キャラデザは気になりませんでしたが、人外化した方々の溶けそうなデザインは少し気になりました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、黒崎真音さんの「君を救えるなら僕は何にでもなる」
エンディングテーマは、H-el-ical//さんの「disclose」
黒崎真音さんの楽曲はC/Wまで含めて格好良かったと思います。
H-el-ical//さんの楽曲は、「グレイプニル」の「Alten-ate-」に引き続き今回で2曲目ですね。

1クール全12話の物語でした。
完走した感想は「総じて面白かった」ですが、物語がブツ切りされて終わったので少し消化不良です。
せめて原作ゲームに繋がるまでをアニメ化して貰えたら販促にもなると思うんですけれど…

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9

63.4 13 組織で陰謀なアニメランキング13位
終末のハーレム(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 3.0 (206)
673人が棚に入れました
時は近未来――2040年の日本・東京。ある難病に侵された青年・怜人は幼馴染の絵理沙と再会を誓い、病を治すため“コールドスリープ"することに。5年後に目を醒ますと、世界は大きな変貌を遂げていた。MK(Male Killer)ウイルスによって地球上の99.9%の男性が死滅。地上は5人の男に対して50億の女性が存在する、超ハーレムとなっていた。MKウイルスへの抵抗力を持つ男性“ナンバーズ"は、わずか5人。その1人である怜人は、残された女性たちと人類の存続のため“メイティング"することを求められる。パンデミック後の世界に待っていたハーレム生活。同時に、怜人はナンバーズを巡る世界的な陰謀に巻き込まれていく。押し寄せる誘惑を乗り越え、世界を救うことはできるのか。

声優・キャラクター
市川太一、白石晴香、大地葉、山根綺

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

・・あれ?。意外にいけます(1話まで視聴して)。

>1話まで視聴して
原作未読です。

タイトルからして”ハーレム”なので
どうせヒドい作品なのだろうから確認だけしておこうと1話視聴しました。

・・あれ?。意外にいけます(評価するという意味で)。

一番惹かれたのはキャラデザインです♪。

作画全般は、ともすれば省エネ作画といわれるのかもしれませんが
ちゃんと構図・要所をおさえた作画に感じられ
おかげで物語に惹き込まれていきました!。

シリアスっぽい体(てい)・・とかと低評価されそうな作品ですが
意外に今の時代にマッチしたテーマでもあり
単なるファンタジーとしてだけではなく
もしかしたら、ある部分に関しては
リアルな現在のパラレル的な要素も含まれていて
どんな展開になっていくのだろうと興味をそそられました!。


加えて、本作の2話以降は
いったん精査が完了するまでの来年の1月までは
提供されないということを知り
なおさら本作に対する好奇心は加速されてしまいましたw(狙い通り?)。


ということで待ちきれず原作漫画購入w。


作画は原作の方がかなり良いです!。
でもアニメ化にあたっても原作の良さがきちんと表現されているように感じました^^。
アニメ→原作に移行しても、全く違和感感じませんでした!。

いったんストップがかかった理由って
単純にエ○規制だけ??。

まさかウ○ルスの扱いをどうしたかの確認・・・

・・なんてことは、ナイですよね;;(考え過ぎの不安)


あと、本作を評価する理由の1つとしては
主人公が1人だけではないということ。
これはけっこう大きかったように思います!。

※★の評価は暫定的なものです。最後まで見終えてから再度つけなおす予定です

投稿 : 2025/03/22
♥ : 8

U-yan さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ただのエロアニメではないと思う。

男性諸君には夢のようなお話です。ウイルスにより地球上の人口は半減。ただ減ったのは男性だけで、男性5人に対して女性がた~くさんいる設定です。主人公の青年は病気の治療のため5年間コールドスリープしますが、目覚めるとそんな世界になっていました。存在する男は子孫繁栄のため毎日相手選び放題の種付け天国です。女の子の方も身ごもれば優遇されるせいか抱かれたい願望むき出しでアピールしてきます。ただ性に飢えているようにも見えますがwそれだけだとただのエロアニメですが、陰謀やら権力闘争やらで結構面白かった。原作未読ですが面白くなってきたところで終わりましたね。続編期待のひとつです!ちなみに無修正バージョンありますw

投稿 : 2025/03/22
♥ : 2

66.6 14 組織で陰謀なアニメランキング14位
ラストピリオド ―終わりなき螺旋の物語―(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (158)
630人が棚に入れました
『ピリオド』とは、絶縁から生まれた異形の怪物『スパイラル』を倒す者達の名である。アーク・エンド第8支部に所属する見習いピリオド・ハルもまた、絶縁の輪廻を断ち切るため、果てなき闘いに身を投じるのだった......。

ーーだったのだが!

謎の盗難事件により財政破綻し、本部からも見捨てられた第8支部に残ったピリオドは、なんとハル達3人のに。彼らは支部再建のため、果て無き闇営業へと身を投じるのだった!

声優・キャラクター
花江夏樹、田村ゆかり、菊地美香、村瀬歩、加隈亜衣、M・A・O、金城大和、上田麗奈、茅野愛衣、原田彩楓、鬼頭明里、真野あゆみ、井澤詩織、田辺留依

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

『魔方陣グルグル』っぽいメタさ。こっちの舞台はスマホ向けRPGかな?(最終話:「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」)

まあ、こちらは実際にスマートフォン向けゲームがあるみたいですが。

視聴者にとっては異世界ですが、お話の中のキャラクターたちにとっては普通に日常生活を送っている世界が舞台のようです。そういう意味ではダンまち(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)と世界設定は似ていますが、1話目を観た限りかなりギャグ風味が強めのようです。

ギャグを阻害しない程度に、メインストーリーとしては一応「陰謀」っぽいものが進んでいる様子。でも、まあ普通に「娯楽作品」として楽しめそうです。

「メタさ」に関していえばストーリーの中でガチャが引けたり、引いた結果にレアリティっぽい設定(星の数)があって役に立ち具合が違ったりとゲームシステムがストーリーに取り込まれている感じになっている辺りですね。

ファンタジー系RPGで一般的に使われる用語に翻訳(?)すると、アークエンドという組織の各支部がいわゆる「ギルド」、ピリオドが「冒険者」、スパイラルが「モンスター」、そして主人公のハルはピリオド見習いすなわち「駆け出しの冒険者」といったところでしょうか。

敵(?)である「ワイズマン」の三人(ミザル、キカザル、イワザル)+グル(マスコット的なキャラクター)には、アニメ版ポケモンのロケット団やウイッチクラフトワークスのKMM団に通ずるような憎めなさ、愛らしさがあって私は気に入りました。

それと、ハルのパーティーにいる不思議少女ちょこのつかみどころのなさも…。

2018.4.27追記:
第3話、サブタイトルは「その日暮らし」。『ひぐらしのなく頃に』と原作ゲームが公式コラボしているらしくそれがネタに(笑)。これはかなりギリギリまで攻めていてヤバぞ、コラ(笑)!

2018.5.3追記:
第4話、グリーンとかサマーとかオータムとか年末とか。

無駄な豪華建築物の中にお台場の◯ジテレビ社屋っぽい建物が(笑)。二人の浪費っぷりは両さんも真っ青…。

そして、基本的には1話完結でキッチリと収めながらも今回の引きもしっかりと次回への伏線に。

すごくどうでもいいおまけ: イワザルのガトリングガンの弾の出方が正しい(一番上の銃身からしか弾が発射されていない)!

2018.5.18追記:
第6話: 陰謀の黒幕判明。← いや、とっくにわかってますが。
カンパネルラさんの絵日記の絵が無駄にうまい(笑)。USJ!、USJ!

2018.5.24追記:
第7話: サブタイトルは「アニマルともだち」ということで、『けも〇フレ〇ズ』回。すご~い、た~のし~!

「〇〇レルム」はちゃんと独立国で、観光ビザと就労ビザは区別されているのですね…。今回はすごく面白かったのですが、CM入りとCM明けでさらに笑わされてしまいました。

うにゅ。ついにちょこちゃんが「現実もこうなら」とか言い出したけど、じゃあ一体全体キミの「現実」とは何なのだ(笑)!

ゲストキャラに「尾崎」さん(別人)と「内田」さん(別人)をキャスティングしたのはたまたま? というか、まさかこれも狙ったとか…?

2018.6.7追記:
第9話:「うにゅ、今回はそういうことだったか…。」ということで今回は振り切れてたなあ。

リンゴを噛ってあのマークとか、ソニ◯タイマーとか、膨張して爆発とか、機内持ち込み禁止とかいろいろやってくれましたね。おいおい一方を「嫌い」って言い切っちゃって大丈夫なのか?

……いやいや先行者とか中華キャノンは関係ないよね、懐かしいけど(笑)。

2018.6.23追記:
第11話: 攻めに攻める『ラストピリオド』。緊迫した対峙からまさかの前後編。

2018.7.2追記:
第12話: 超兵器R1号、じゃなくて巨大スパイラル2体が対峙するのを見たキカザルの台詞に、ウルトラセブンからのダンの名台詞「血を吐きながら続ける悲しいマラソン」が…。

最後の前後編の元ネタはアニメでもゲームでもなく現実の国際関係でしたが、頑張ってネタにしてました。

全編通じて、なかなか面白かったです。制作スタッフ&キャストのみなさん、おつかれさまでした…。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 35
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

しれっと何てこと言うんだ!

全くノーマークの作品だったのですが、「ソシャゲ原作のソシャゲメタアニメ」というレビューを見かけてこのタイミングで見始めました。
結構面白いです。

ED「ワイズマンのテーマ」
春アニメ一の推しソングです。
ワイ!ズマ!ンー!ワイズマン!!
イワザルのンーが良い味出してます。超可愛いのに面白い。楽しい曲です。

キャラデザ
衣装がゴテゴテしてて書きづらそう。
特にカプ・コケコっぽい謎の飾りのついた女の子。あれとったらバフ発動しそう。2回速くらい高まりそう。

物語
以下ネタバレあり

1話_終了のお知らせ
ソシャゲネタでは、各所に喧嘩を売っていくスタイルにハラハラ。
ネタバレレビューを読む

淡々と進んでいくのでそこまで笑いに入り込める感じではないけど、要点だけ纏めると(いい意味で、)相当ひどい内容。


2話_温泉改
2話目にして温泉回。最近のアニメは定番回しも早いねえ…
ネタバレレビューを読む

ソシャゲメタも忘れず。
ガチャの沼、ガチャの星5二連に対する星1二連。
ソシャゲの闇は深いが、辞めることは出来ないんだよ。よくわかっていらっしゃる。

視聴終了。最初だけじゃなくて最後までおんなじ感じで楽しめた。
続きは気が向いたら書くかも。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

有名なアニメじゃないが、むしろ有名になると制作が困ってしまうんじゃないかと心配になる程の、毒舌ブラックコメディアニメw

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
異世界を舞台にした、日常系ギャグアニメ。パロネタやメタネタが多い。ソシャゲ原作ですが、良くも悪くも販促になってないかも(笑)

詳しくは観て頂きたいのですが、ある意味ここまでブッ飛んでるアニメは久々でした♪

とりあえず、制作は誰かに怒られろ(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む


【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/22
♥ : 28

64.9 15 組織で陰謀なアニメランキング15位
Fairy gone フェアリーゴーン 第2クール(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (124)
479人が棚に入れました
かつて妖精は、“兵器”だった―。 この世界には、動物に憑依することで不思議な力を宿す、妖精が存在していた。 妖精が憑依した動物の臓器を摘出し人間に移植することで、妖精を分身として出現 させ、兵器として扱えるようになる。妖精を戦争の道具として自在に操る兵士た ち、彼らは『妖精兵』と呼ばれた。長きにわたる戦争が終結すると、彼らはその役 目を終え、行き場を失う。あるものは政府に、あるものはマフィアに、あるものは テロリストに。それぞれの生きる道を選択する。 戦争から9年の歳月が経つ。主人公のマーリヤは、妖精に関連する事件を捜査・鎮 圧する、違法妖精取締機関『ドロテア』に配属されたばかりの女の子。 未だ不安定な政治情勢の中、戦争によって受けた傷や過去を持つ犯罪者が現れ、 復讐のためテロを起こす。 これは、無秩序な戦後に抗い、それぞれの正義を求め戦う 『妖精兵』たちの物語―。

声優・キャラクター
市ノ瀬加那、前野智昭、福原綾香、細谷佳正
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

あれれれれ?

分割2クールの第2期。最終話まで視聴。

第1期は、物語の『起・承』に当たるため、正直、ついて行くのが大変だった。
味方と敵の構図が少々複雑だったのが原因だったと思う。

第2期になって、敵の数が徐々に減ってくると、敵味方の構図はシンプルになってくる。
物語は一気に分かりやすくなるけど・・・。

あれれれれ?その1
ネタバレレビューを読む

いよいよ真の敵が明らかになって・・・。

あれれれれ?その2
ネタバレレビューを読む

こんな感じで、終盤まではとても楽しく視聴していたんですけど、最終盤が少々残念。

あれれれれ?番外編
ネタバレレビューを読む

期待が大きかった分、少々着地が残念な作品だった。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 24

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

過去に抗い、未来を掴め。それぞれの正義を胸に

言わずもがなですが、本作品は「Fairy gone フェアリーゴーン」の続編になります。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

クロムクロ、天狼 Sirius the Jaegerに続くP.A.WORKSさん3作目のハードタッチなアクション系の作品です。

P.A.WORKSさんというと、「Angel Beats!」や「Charlotte」のような学園モノ、或いは「花咲くいろは」、「SHIROBAKO」や「サクラクエスト」のような働く女の子シリーズ、「凪のあすから」や「色づく世界の明日から」の様な「P.A.WORKSらしさ」を前面に押し出したオリジナル作品が有名ですが、個人的にはアクション系の作品も相当好みです。

加えて、音楽を「灰と幻想のグリムガル」も担当した(K)NoW_NAMEさんが手掛けられる、ということもあって、気合いを入れて1期の視聴に臨んだのを覚えています。
唯一、難を挙げるなら敵味方が区別しにくい、ということくらいだったでしょうか。
物語の核心に迫る2期…黒幕は誰なのか、途切れることの無くレイ・ドーンへの復讐心を燃やすヴェロニカ・ソーンの本懐は遂げられたのか、そもそも同郷のマーリヤとの繋がりはどうなったのか、この他にも見どころが山ほどありました。

私が一番気になっていたのは、やはりマーリヤとヴェロニカが故郷で暮らしていた時の様な仲を取り戻せるかでした。
故郷で「災いの子」と呼ばれたマーリヤは、「幸いの子」と呼ばれたヴェロニカと姉妹の様に暮らしてきたんです。
その記憶はマーリヤにとっての心の支えでしたし、ヴェロニカにとっても眩しい記憶となっていた筈です。
そもそも、故郷が焼き払われたりしなければ、二人は離れ離れにはならなかったし、ヴェロニカがレイ・ドーンを憎むことなんて無かった。

それなら、何故レイ・ドーンは村を焼き払ったりなんかしたんでしょう…
その場所は二人の故郷であると同時にレイ・ドーンの故郷でもあるというのに…

でも、もし全てを承知で背負う覚悟の上での行いだとしたら…?
もちろん、当時幼かったマーリヤとヴェロニカは知る由もありません。

ここで生まれるのが心の中での矛盾めいた葛藤です。

生存競争、弱肉強食と世の中に順番を付けるための競争はきっと決して無くなることはないでしょう。
私たちの身近なところでも、スポーツ、コンクール、入試や就職などは最たる例だと思います。
これらは結果に対する個人の感情は別にすると、適正で公平なルールの上で成り立っているものです。
だけど、戦争ともなると話は別です。
どうして人は妖精を戦争の道具にしたんでしょう…
本来妖精は人を殺める存在では無いんです。
妖精を戦争の道具にさえしなければ、村を焼かれることも妖精の悲鳴を人が聴くことも無かったのに…

結局妖精は、戦争の道具以上の厄災を人びとに振りまくことになりました。
でも、それは妖精が悪いんじゃありません。
自分勝手に、自分の都合の良いように妖精を弄んだ人間の愚行の産物でしたから…

最終話におけるヴェロニカの咄嗟の判断はきっと正しかったのでしょう。
だけど見たかったのはマーリヤの大粒の涙じゃなかったんだけどな…
どうして人間って過ちを犯したり、大切なモノを失わないと気付けない生き物なんだろう…
これはこの物語に限ったことではありません。
心の強さを試されている様な気がします。
自分の弱さに流されない自分で有り続けたいと改めて思いました。

オープニングテーマは、「STILL STANDING」
エンディングテーマは、「Ash-like Snow」
どちらも(K)NoW_NAMEさんの楽曲です。

後半1クール12話で、全2クール24話の物語でした。
全般的に暗めで、P.A.WORKSさんお得意の華やかさとは少し縁遠い作品でしたが、全体的なクオリティが高いので、腰を据えてじっくり堪能できる作品だったと思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 15
ネタバレ

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

私達は誰の声を聞けばよいのか

序盤 うむぅ

中盤 おぅ

終盤 まぁそうなるかな

この話は一期の続き
ジャンルは戦争・バトル・妖精・ファンタジー
まぁ一期と同じです。しかしまぁ終盤はちょっとびっくりしました。終盤で一気に畳みかけてきたという印象です。
内容です。序盤は一期の終盤とつながっているので掴みは良く、中盤は戦闘が少なかった気がします。一期のほうが戦闘は多いですね。中盤は戦争のジャンルが強く、マーリヤちゃんではなくドルテアとしての話です。終盤は「ドルテアに所属するマーリヤちゃん」が主人公です。一期と比べると正直面白みというか、なんというかが減っているような気がします。
ベロニカちゃんについてやウルフランについて葛藤し乗り越えようとする姿勢は好きです。しかしそれに対する自分の意見が話が終わった現時点でもはっきりしません。
さてウルフランの考えは面白いですね。ネタバレレビューを読む

スタッフは一期と同じですね
監督は鈴木健一さん。
シリーズ構成は十文字青さん。
キャラデザは清水貴子さん。
劇伴は(K)NoW_NAMEさん。
アニメ制作はP.A.WORKSさん。

作画は一期に続き丁寧な印象です。戦闘シーンが減ったとはいえ細かい動きも多かったです
opは(K)NoW_NAMEさんの「STILL STANDING」
edも(K)NoW_NAMEさんの「Stay Gold」
声優さんも引き続き良かったです

総合評価 まぁ一期の方が良かったかな

投稿 : 2025/03/22
♥ : 7

66.8 16 組織で陰謀なアニメランキング16位
へヴィーオブジェクト(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (637)
3725人が棚に入れました
結局、戦争はなくならなかった。地球という惑星の隅々まで開発の手が及び、一部の権力者達が月面に別荘を建てるような時代になっても、人と人の心の隙間までは埋まらなかった。ただ変化はあった。くだらない殺し合いに夢中になる彼らにも、変化はあった。泥臭い兵隊達の運用は時代遅れとなり、各国の地球の支配権の奪い合いは、『クリーンな戦争』で決まる。そんな世界の、戦争の代名詞。それは――。

声優・キャラクター
花江夏樹、石川界人、鈴木絵理、伊藤静

サカゼルガ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

隠れた良作です

「とある魔術の禁書目録」の作者と同じ人の作品です。

内容はハリウッドさながら、
絶対に倒せないような強大な敵の巨大兵器を、
ほぼ知恵と機転のみ用いて、
基本的に2人の歩兵のみで打ち倒していきます。


「正直結構無理あるだろこれ」
みたいな、冷静に考えると結構無茶な設定もありますが、
そういう細かいところを気にするよりも、
基本的に出てくる敵の兵器がすべてラスボス級なので、
一見不可能にしか見えない敵を打ち倒していくのが、
見ていてマジで気持ちいいです。

しかも兵器なんで、基本的に倒したとき爆発します。
めっちゃスッキリします、
「すげーーー!!」って


そういう意味では、敵がほぼ無敵クラスばかりの
とある魔術1期に近いと思います。


感じとしては、「金色のガッシュベル」とか好きな人にオススメです!

投稿 : 2025/03/22
♥ : 1

ハウトゥーバトル さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

重 物

序盤 ああ

中盤 おっと

終盤 うむうむ

この話は世界が地域ごとに武力を持ち常にどこかで戦闘がおこっている話
ジャンルは戦争・ロボット・戦略・コメディ・主人公最強
セカイ設定からして面白いです。地域ごとに武装して自分たちの身を守れるくらい強くなった後何かいざこざがあったら戦争をする、という世界。そしてあるときオブジェクトというロボットが戦場に出され、艦隊をノーダメで滅ぼした。故にオブジェクトこそが戦争のかなめであり、その他の兵は如何にオブジェクトを強くできるかの役目しかない時代。
基本的にクウェンサーとヘイヴィアは戦地にいます。しかし本作はオブジェクト同士のロボットバトル、というよりは「一般兵の足搔き」がメインとなっているため、バトルというより戦略アニメです。
内容です。三話か二話で一つの話で、どれもやっていることは同じです。しかし、それでも毎回飽きさせないストーリーでした。序盤も中盤も終盤も同じようなテンションで展開していましたが、一つの話単位で見てみると「序盤:相手がどういうやつで自分たちの戦場はどこか。中盤:どんな感じで自分たちはしにかけなのか。終盤:どうやってぶっ壊すか」とちゃんと序破急のしっかりした作品となっています。
そして会話が面白いです。戦場のど真ん中で死にそうな状況の中、皮肉の聞きまくったジョークを交える、という「戦争本来の重々しさ」を感じさせない作品です。なので戦争の悲惨さを伝えるというよりもっと軽い感じです。
普通に面白かった作品ですので見といて損はないと思います

投稿 : 2025/03/22
♥ : 9

HINAKA さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

第09話「障害物競走なら普通は泥まみれ 南極大陸 制圧戦」が面白かった理由?

そもそも、この饅頭(マンジュウ)に箸やら楊子を突き刺したような、砲塔だらけの全長直系は50mを越え、重さは20万tを越えると言います。
まさしく陸上での、大艦巨砲主義の究極と言えるような物体が、なぜか戦争を変える究極兵器になった!と言う時点で、この物語は、SFアクションと言うよりは、未来形アクション・ファンタジー!と言った方が理解しやすい物語です。何しろその厚さ10mにも及ぶという外壁は、実際には数センチしかない厚さの様々な種類の鋼板を、何千枚と重ねたモノだそうです。更に、そのそれぞれの鋼板には、防御系・戦闘系・制御系などの無数にかつ複雑に、プリントされて電子回路図のように機体全体を覆っています。

その一番外側の鋼板には、電磁気フィールドの発生装置も組み込まれていて、通常兵器の攻撃では傷も付かない!というのですから、もう絶対の楯です。
更に幾重に重なった鋼板は、間に何重モノ耐熱対衝撃の絶縁鋼板を挟み込んでいます。この為、互いの電気回路には影響しないように、張り巡らされたその超伝導回路を、高電圧で高電流の電気エネルギーが、様々な回路を経て変換され高出力エネルギー源として動力と、高エネルギー砲弾と化します。
このようにして、100門以上有る砲身から凶悪強力長射程のプラズマや、レーザーなどの高出力エネルギーとして、ほぼエネルギー収束の合間無く発射されます。

もちろんこの機体そのものが、高性能レーダーやセンサーの類。
挙げ句は光学式照準器までも装備し、それらのデーターが機体全体を、スーパー・コンピューターと化した部分で、一瞬にして分析し解析します。
その為、瞬時に通常兵器の射程外から、通常兵器を越える破壊力と速度で補足し、目標を撃破します。当然の事ながら、この機体の操縦者はその圧倒的な速度と、膨大な解析結果から瞬時に最善を選ぶ判断力を備えた、「エリート」と呼ばれる、一種の超人となります。
そしてこれが、何物をも貫く絶対の矛であり、その機体そのものは核兵器の直撃を受けても、半身を溶かしただけでした。そして、残った砲とエネルギーで敵を殲滅し、これをもって戦争を変えたと言われている世界が舞台です。

この設定の最大の突っ込み所は、この膨大にして高出力の電気エネルギーを発生させる、《動力炉》とは何か?です。
現在の原子炉や考えられている核融合炉は、究極的にはその熱エネルギーでタービンを回し、発電するものです。他の発電装置に比べて圧倒的に少ない燃料で、持続的に高温高熱を維持できる事とその際、酸素を必要としない(燃焼ではないので)為にある程度の小型化さえ可能なら、大型の艦艇や潜水艦には有益なエンジンです。
しかし、核爆発や核融合の瞬間的なエネルギーはともかく、小型で継続的に「炉」そのものから、これほど莫大な電気エネルギーを随時供給できるものは、現在のところ存在しません。

もちろんアニメ作品の中で、その辺の言及はありません。
奇妙に思えるかも知れませんが、これはちょうど『機動戦士ガンダム』などと同じです。モビルスーツは、核融合炉を「動力」として使用している事になりますが、どうやって電力以外の動力を得ているのかは依然として、不明です。

ですので、この物語は《近未来を舞台にしたアクション・ファンタジー》と、位置付けています。
そしてこの超大型兵器を、『オブジェクト』と呼びます。この言葉は、コンピューター・システムの1つである、オブジェクト構造などと同様の意味で、この物語全体のテーマともなっています。

→拙ブログ記事に続く。
http://aonow.blog.fc2.com/blog-entry-839.html

投稿 : 2025/03/22
♥ : 5

64.2 17 組織で陰謀なアニメランキング17位
KURAU Phantom Memory-クラウ・ファントムメモリー(TVアニメ動画)

2004年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (135)
711人が棚に入れました
西暦2100年。世界は生活圏としての都市「メトロポリス」とライフラインとしての生産層「エコロジア」に区別されていた。そこでは互いが互いを助け合い、戦争や貧困をもはや過去のものとしていた。
人々が暮らすメトロポリスでは、地上400mを誇る超高層ビル群と重力制御によるエアカーを主流とした交通により、ストレスの無い理想の社会を形成していた。その一方で、人類は宇宙へと進出し、月に都市を建て、更なる外宇宙進出を計画していた。
次世代エネルギーの研究者である天箕博士は、月面にある基地で研究チームと共に原子衝突実験を行っていた。しかし、その最中に、突如実験装置から飛び出した2つの光が天箕博士の娘、天箕クラウに衝突し、彼女の体を分解してしまった。しかし、その光は再びクラウの姿を形作り、クラウは「リナクス」として蘇る。ただ、もう1つの光の行方は誰にも分からないままであった…。
それから10年後。クラウはリナクスの力を隠しながら、悪を取り締まるエージェントとして日々を送っていた。そんなある日、クラウの中からもう1つの光の対である少女「クリスマス」が現れる。

ソーカー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

リナクスがあふれ出しそう。

原子衝突実験の際に事故でクラウにリナクスが宿り、元の人格を失ったリナサピアンとなってしまう。
対のクリスマスと共に警察組織GPOから追われる生活が始まる・・・と書いてもなんのこっちゃ分からんでしょうが、超ザックリ言えば二人の少女の愛の逃亡劇です、ちょっと違うけど(笑)かなり雑多に書き記したので後で書き直すかも。

・クラウとクリスマス
クラウとクリスマスの堅い絆が本作の特徴。クラウはリナクスの超人的な力をもってクリスマスを守ろうとする結構男前なところがありつつ、母性というものも感じる優しいキャラクター。クリスマスは可愛らしい少女ではあるが、芯の強いところもある・・・といった感じ。美しい音楽とともに暖かな雰囲気を作り出す表情豊かなキャラクターには好感が持てる。

・影の主役は父親?
我が子が得体の知れないものに身体を乗っ取られてしまった・・・なんてことよくフィクションではあります。本作では父親がその引き金になってしまっていてひたすら自責の念にかられる、かなりヘヴィな境遇です。しかもそれが人間らしく振る舞い「お父さん」と呼び始め、我が子同然のように見えてしまう。さらには二人に分裂(?)するものですから、その苦悩は計り知れないものがあると思われるのですが、リナクスであるクラウやクリスマスも我が子同様に大切に想うようになります。クリスマスとクラウの絆に目に奪われがちですが、私が本当に良い想ったところはこの極めて特殊な親子関係にありました。彼女たちの手助けをするダグやアヤカの心にも家族というものが大きなウエイトを占めているのも印象的。この作品の凄さは家族愛に止まらない分け隔てのない愛にあるのですが、それに反して作風自体は地味で落ち着いています。

・リナクス、対
本作に出てくるリナクスやら対と言った謎めいたSF設定。リナクスは知性を持つエネルギー体(?)らしく、対の定義も理系の方なら感覚的に理解しうるものらしいですが、はっきり言って詳細は全く分かりません。原子衝突実験の際に発生した事象ということですが、原子とかさっぱり分からんので。とりあえず作中だけでは観念的なものとしか捉えられない。対とは惹かれ合う存在、代わりとなるものはいない、なんだかツインソウルな感覚で恋愛や家族愛とは一線を画している。未知の知性体を難しく定義づけせず未知のまま扱うあたりが、評価が分かれるポイントかもしれない。リナクスの超人的な力を駆使したアクションも華麗で美しいけど、アクションものとして捉える人は多分誰一人としていない。

・総評
SF設定は面白そうなのですが、SFアニメというよりヒューマンドラマの色彩が濃い。謎を含みつつも基本は分かりやすいストーリー・キャラの表情の豊かさには光るものがあって、絆が感じられる本作に好印象を持たれる方は多いのではないでしょうか。クラウとクリスマスの逃避行とGPOの内情が絡み合う丁寧なストーリー展開ですが、リナクスの謎を解き明かす展開には至らない。ゆえに漠然としていて視聴者を引き込む力がやや弱いのが難点ですが、力強く暖かで心に響く良作。難解さは無く、むしろ女性にお勧めしたいハートフルなアニメ。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 10
ネタバレ

じぇりー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

これからの時期におススメ!世界観の確立された良作

やはり原作なしのオリジナルアニメーションは、きっちり完結してくれるので安心して見られる。
あらすじと成分にある通り、主人公クラウの「対」として生まれる少女の名は「クリスマス」。

そして、タイトルとなっている"Phamtom Memory"についてだが、作中にはこの言葉は一度たりとも出てこない。
しかしタイトルに入るくらいなのだから、作品の重要なキーワードであることは間違いない。

クリスマスの名の由来、そしてこのファントムメモリーとは一体何を指しているのかが明らかになるのは、最後にふわっと暖かい余韻を残してくれる最終話である。
視聴を始めた方は是非、最後まで観てほしい作品である。

私は、この作品は様々な「家族愛」を描いているのだと思う。
主人公クラウとクリスマスは、例えるなら姉妹・夫婦…あるいは、互いにとってそれ以上の存在であり、サブキャラクターたちもそれぞれの家族愛を心に持ちながら、クラウ達に協力する。
戦闘シーンなどもあるが、圧倒的にヒューマンドラマに重きを置いた作品である。

物語の大半が、クラウとクリスマスの、ネタバレレビューを読む その誰もがそれぞれのドラマを抱えているのがまた良い。

それは時にクラウ達を励ます暖かさだったり、彼女たちを戦いに駆り立てる悲しい運命だったり…いずれにしても心にグッとくるものがあるのだ。

最後に、この作品はOP/EDの音楽・映像共に作品の世界観と見事に融合していて非常に良かった。
特に全24話中の何話かは、その回のラストシーンでED曲のイントロが流れ始め、そのまま曲途中からEDに移る、という手法を取っているのだが、この演出がまたにくい。

例えそのラストシーンが、感動で終わっても、ピンチで終わっても、悲しいシーンで終わっても、曲のもつ独特の神秘性のおかげで、どの場面にも有効だったのは素晴らしいの一言に尽きる。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 8

coldikaros さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

話がよく動く動く

一話目の超展開には驚かされました。えっもうクライマッス?って思うぐらいでした。
その後も話はそうグズグズすることなくイベントが続いていきます。
しかし、下手に中が充実していたので終わりがあまりインパクトがなかったのは少しいただけませんでしたね。
まぁご都合主義でない展開としてはよかったと思いますが。
確かに、もう少しぐらい評価されてもいいと思う内容ではありました。
特にEDの入り方は神がかってる時がありましたし、とても充実した内容でもありました。
とにかく、もっと多くの人に見てもらう他ないですね^^;

投稿 : 2025/03/22
♥ : 5

71.3 18 組織で陰謀なアニメランキング18位
月とライカと吸血姫(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (255)
761人が棚に入れました
世界大戦の終結後、世界を二分する超大国、東のツィルニトラ共和国連邦、西のアーナック連合王国は、その領土的野心を宇宙へと向けた。両国は熾烈な開発競争を繰り広げ、そして今――東歴1960年。共和国連邦最高指導者ゲルギエフは、成功すれば人類初の快挙となる有人宇宙飛行計画『ミェチタ(夢)計画』を発令する。そんな折、宇宙飛行士候補生の補欠、レフ・レプスは、ある極秘任務を命じられる。『ノスフェラトゥ計画』――有人飛行に先立つ実験として吸血鬼を飛ばす計画――その実験体、イリナ・ルミネスク を24時間監視し、訓練で鍛えろというのだ。レフとイリナ、人間と吸血鬼、監視役と実験体――種族の壁や国家のエゴに翻弄されながらも、宇宙への純粋な想いを共有し、2人は共に宇宙を目指すこととなる。

声優・キャラクター
林原めぐみ、内山昂輝、日野聡、小松未可子、木野日菜
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ちょと古い作りのアニメ。だがそれがいい。今期No1ですね。

 さて、本作は冷静に考えると、差別問題の解決の部分のストーリーが甘く、テーマという意味では期待外れかもしれません。もちろん、イリナとレフの頑張りが人の心を動かしたとのは読み取れますが、トップと女性のあの2人は政治的プロパガンダですからね。もう少しここの話に奥行きがあれば差別問題に関しては深まった気がします。

 ただ、です。本作は恋愛ものだと見た場合、あまりこの差別問題を中心にしてしまうと、尺からいって、2人の心理描写を省略したりセリフだけの恋愛ものになってしまったでしょう。ボーイミーツガール…2人の命がけの宇宙飛行そして命がけの恋愛が、差別問題解決への答えだったと思います。

 ちょっと古いタイプのラノベ的な舞台設定と物語に感じますが、それだけにストーリーにボディがあって、見ごたえもあり、何よりキャラがちゃんと活き活きしていました。
 
 古いと言えばアリプロジェクトに林原めぐみさんですからね。ゼロ年代感がすごいですね。古い言葉でいえば「だが、それがいい」ですね。

 アニメにとって作画は大きな要素だと思いますが、本作をみるとやはりストーリー、脚本、そしてキャラだと思います。本作はその意味では私にとってはですが、今年のTVアニメではブルーピリオドと並んでナンバー1かなあ。



以下 視聴時のレビューです。

 あらすじの吸血鬼という単語でちょっと敬遠していましたが、宇宙飛行士ものということで、なんとなく見始めたらまさかの出来でした。非常に面白いです。今のところ今期NO1ですね。もちろん継続視聴です。

 宇宙飛行士ものというよりもそれは物語の設定です。今のところ幹になっているストーリーは、差別される立場でもプライドと強い想いに基づく試練の選択をする吸血姫、そしてそれを支える落ちこぼれた優等生という、差別問題と人間ドラマの部分に注目ですね。
 ですので、気になるポイントは、吸血鬼全体の被差別問題まで行くのか。あるいはヒロインのアイデンティティの問題か、個人的な救済か。それは現実社会でなのか、命の捨て方による魂の救済なのか。または主人公の命がけの献身となるのか。恋愛の行方は?等々ですね。

 キャラデザは萌え絵の要素はあるんですけどちょっと写実が入っていて、物語の雰囲気とあっていてバランスが非常に良かったです。作画も丁寧だし、人も良く動いていました。

 で、7話です。 ネタバレレビューを読む


9話 とにかく話が面白いですね。宇宙飛行と恋愛。話の本筋が明確です。そして、テンポもいいし、ツンデレ具合がなかなか悶えます。 ネタバレレビューを読む

 後は人種差別問題ですね。ここがちょっとなあなあになりかけてるんでしょうか。それとも何かこれからあるんでしょうか。テーマ的な深掘りは、正直それほどでもない予感があります。

 ですが、とにかく見ていてこれほどワクワクするアニメは久しぶりです。吸血姫という設定と宇宙飛行競争。うまく組み合わせましたね。原作はとりあえず3巻まで買って寝かしてあります。



10話 こういうのが好きです。切なすぎる。

 設定とか作画とかがすごい…ではなく、話が純粋に面白い話っていいですね。ここまでダレるところ無しですね。

ネタバレレビューを読む

 それにしても、いい話だなあ…。話の面白さなら2021年度TV部門ではNO1候補かなあ…


11話 恋も自由にできない国ではいけません。今時珍しい純愛ですね。

 そう恋も自由にできない国ではいけません。民主主義というのは欠点も多いですが、やっぱり人の気持ちが尊重されるという意味ではベターな選択なのでしょう。話が面白過ぎてこの辺りのテーマを忘れていました。

ネタバレレビューを読む本当に今時珍しい純愛ストーリーですね。

 暗躍する人々の思惑ではありますが、もうそういう些末なことはいいです。ぜひハッピーエンドでお願いします。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 25

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

共産趣味宣言!

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
私が「共産趣味」という言葉を知ったのは、声優の上坂すみれさんがそれについて語っていたのを聞いたのがきっかけです。

作中の共和国の政治体制やメカなどがソ連的なノスタルジーを誘う物だったので、レビュータイトルは「共産趣味宣言!」としました。

本作のモチーフは史実でいうと主に1950~1960年代に行われた米ソの宇宙開発競争です。米国サイドに立った有名な『ライトスタッフ(The Right Stuff)』という映画がありますが、本作は「共産趣味」とは切り離せないソ連サイドに立った作品です。

ただし、作中の国名(ツィルニトラ共和国連邦とアーナック連合王国)やロケットや人工衛星などのの機体名は架空の物に置き換えられています。

クドリャフカにあたると思われるライカ犬も出てきますし、たぶんガガーリンやテレシコワに相当しそうな宇宙飛行士候補生も出てきます。

両大国はどちらも人類初の有人飛行を目指して競争しています。そこで人間に先立ち動物実験としてソ連はライカ犬を打ち上げています。史実では人間の直前には霊長類などが打ち上げられていますが、本作では「吸血鬼を打ち上げよう」というなかなかに荒唐無稽な話になっています。

どうやら吸血鬼のイリナは人間扱いされていないようなのですが、外見的にほぼ人間ですし言葉によるコミュニケーションも可能です。イリナの世話係に任命されたレフの心情やいかに、といった感じのお話になるんでしょうか?

余談: 本作の原作はガガガ文庫刊行のライトノベルらしいのですが、内容的にはかつての朝日ソノラマ文庫みたいな雰囲気の懐かしさを感じます。まあ、単なる気のせいかもしれません。
== [第1話視聴終了時のレビュー: ここまで。] ==

2021.10.13追記:
第2話で、旧ソ連で流行ったと噂された物をモデルにした、炭酸水の自動販売機が出てきましたね。普通の飲料水に、購入時に炭酸ガスとシロップを混入する仕組みらしいです。

宇宙飛行士訓練施設を含めた旧ソ連の「星の街」をモデルにしていると思われる街並みや訓練装置の描写も良く描き込まれていると思います。

2022.2.2追記:
アニメは爽やかに終わったけど、原作はこれ以降の話があるみたいだからこの先はまた何やら闇はあるんじゃないかという気はしますよね。(未読)

投稿 : 2025/03/22
♥ : 36

ひろたん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

月と星空と彼の横顔

主人公は、吸血鬼の女の子のイリナ。
そして、もう一人の主人公は、宇宙飛行士を目指す軍人のレフ。
この物語は、この二人のちょっと変わった恋物語です。

まず、エンディングがとてもロマンチックです。
星空の下、二人がサイドカーに乗っています。
これだけでもかなりいい感じなのですが、素晴らしいのはその構図。
レフがバイク側で運転して、イリナが少し低い位置のサイド側に着座しています。
そして、イリナがレフの横顔と星空を一緒に見上げていて、これが素敵すぎ。

また、このエンディングでは、イリナの顔は映りません。
すべてうしろ姿です。
これが意味するのは、このエンディングは、イリナ視点だということです。
"彼の横顔"を見つめ、"星空"を見上げている。
そして、その視線の先にはロケットで彼と"月"へ行きたいという夢を見ている。
このエンディングは、動きは少なく地味なので飛ばしたい衝動にかられます。
しかし、イリナの夢を語るにはこれ以上ないくらい素敵なエンディングなのです。

こんな詩的なエンディングの作品です。
もちろん物語の内容もとても素敵でした。

内容は、吸血鬼とロケットと宇宙飛行と言う突飛な組み合わせです。
しかし、それでもとてもよくまとまっている王道のボーイ・ミーツ・ガールでした。
しかも、多少のギャグはありますが、少し古臭く感じるぐらい硬派なつくりです。
さすが、モアイ像で有名な「EMOTION」レーベルだけあります。

そして、なによりも、12話でちゃんと綺麗に完結するところが良いです。
脇道にそれず、最初から最後まで一本の筋が通っています。
しかも、7話、11話、12話で話を盛り上げてきています。
まるでこの作品に登場する3段式のロケット噴射のようです。
そのため、観終わった後は、良くできた映画を観たような感覚になりました。

とても面白い作品だったと思います。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 28

73.7 19 組織で陰謀なアニメランキング19位
B: The Beginning[ビーザビギニング](Webアニメ)

2018年3月2日
★★★★☆ 3.8 (242)
1253人が棚に入れました
科学者が宇宙平和のために創造していた"新人類"が、完成を目前にして、独自の企みを持つ悪の集団に誘拐される。近未来を舞台にしたオリジナルアニメシリーズ。

王立警察特殊犯罪捜査課へと戻って来た天才捜査官キース・フリックは、ある事件の犯人を追っていた。凶悪犯罪者ばかりを狙う連続殺人鬼、通称『Killer B』。犯行現場に必ず刻み込まれた『B』の文字は人々の注目を集め憶測を呼んだ。『B』それは彼女のためのメッセージ。『ぼくはここにいる……』その身を異形に変え、黒羽は届かぬ思いを刻み続ける。キースと黒羽、互いに見知らぬ二人の運命は、やがて一つの陰謀へと飲み込まれていく——

Netflixによる限定配信。

声優・キャラクター
平田広明、梶裕貴、瀬戸麻沙美、東地宏樹、稲葉実、小清水亜美、豊永利行、田中進太郎、後藤敦、森川智之、石川界人
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

想定外に挑み続けるメンタル

エログロなんでもアリのフリーダムな姿勢で、
次々と刺激的な展開を繰り出して来る海外ドラマ。
それらが席巻する世界を相手に日本のアニメは何ができるだろうか?

本作はNetflixオリジナルアニメとして得たと思われる予算や環境を、
海外ドラマ級のシナリオ密度という形にして、その問いに答えてみせた野心作。

伝説の敏腕捜査官、サイコパスな猟奇殺人グループ、架空の王国で暗躍するダークファンタジー風のヒーロー。
脚本面でも、作画面でも並の制作体制なら破綻して闇鍋化しかねない水と油な具材を、
一つのアニメーション作品として仕上げた本作は非凡だと感じます。

その情報量の多さには置いてきぼりのリスクが付きまといますが、
私の場合は情報が押し寄せる度に、脳が悦んでいるのが自覚できて幸せでした。

一方で展開、設定等には既視感も覚えたりもしました。
ただ今回の場合は、それも私にとっては助け船でした。
だって、このシナリオ密度で全て未知の要素で物語を構成されたら、
間違いなく付いていけないでしょうw

今の話よく分らなかったけど、もしかして昔見たアニメのあれと似たような物なのだろうか?
とデジャヴも頼りに完走した面も多々あった(苦笑)アニメ鑑賞でした。


ダークヒーローを捜査すると言う無茶にリアリティを与える超展開を眺めていて、
ふと、例えば昭和の人間に、次の時代に最終戦争を妄想したカルト教団が
地下鉄で猛毒をばら撒いて自作自演するテロを起こすから気を付けろ。
と警告しても、誰も本気で聞いてくれないだろうなと言う着想が浮かんで来ました。

夜空を飛翔する魔人の如きイレギュラーなど、常識的に考えれば荒唐無稽ですが、
本作では遺伝子科学の急進や、生命倫理の忘却が重なればあり得る現象として設定され、
天才捜査官は、例え周囲に狂乱した変人と白眼視されようとも、焦点を合わせ続ける。
その飽くなき執念に惹き付けられます。

ネタバレレビューを読む


既視感も当てにして高密度の物語を消化する悦びは今作で再認識できたので、
制作が決まっている二期では是非、シナリオ濃度にも慣れたアニメファンに
未知の体験をスパイスして酔わせて欲しい。
今後もよりキモチイイ、攻撃的な姿勢に期待したいオリジナルアニメシリーズです。


余談:本作監督インタビュー(Gigazine 2018年03月02日)にて、
日本とNetflixで異なる規制基準についての言及もあって興味深かったです。
日本では自粛する部分でリミッターを外してフリーダムに表現できる高揚が伝わって来ました。

Netflixがグロに寛容なのを良いことに、
本作は中々の出血多量で耐性のない方には注意が必要なわけですが、
もう一つ警告しておきたいのは画面の点滅について。

何でも日本のアニメ業界では未だに
TVアニメ版『ポケットモンスター』のポリゴン明滅による、てんかん事件が尾を引いていて、
「ポケモンチェック」と呼ばれる画面点滅に関する自主規制が敷かれているとのこと。

今回はそこもフリーダムなのを良いことに、嬉しそうにピカピカしているから危険ですw

特に異形たちの眼。
こやつらポリゴンかwってくらい赤、青に大喜びでパカパカ点滅するからアブナイですw
実際、彼らの瞳のフラッシュは、ネタバレレビューを読む

光の刺激に弱い方は視聴の際くれぐれも気を付けましょう。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 22

reviewer さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

こういうアニメが見たかったんだよ

Netflixオリジナルということでテレビ放送がないためか、あまり話題になっていないが間違いなくもっと注目されるべき作品。

内容としてはダークファンタジー×クライムサスペンス。架空のヨーロッパの国を舞台に猟奇殺人を追う刑事の物語。作画は完璧。アクションシーンから細かいシーンまでよく描けている。イタリアとキューバの街を参考にした街並みは必見。

シナリオはクライムサスペンスにけっこう強引にファンタジー要素を突っ込んできた感じで現実味がなかったが、おかげで派手なアクションシーンやダイナミックなシナリオ展開が出来ており、最後まで飽きさせないようになっていた。良い意味で日本のアニメらしいシナリオだったと思う。

良くも悪くも最近の日本のアニメは萌え一辺倒というか、軽いというか。いい大人が鑑賞に耐えうるだけのアニメが少ない。この現状のなかで、Netflixによってこういうアニメが全世界に配信されたのは素晴らしいことだと思う。日本アニメの底力と可能性を見ることができた作品。今後もこういう作品が全世界に配信されることを願う。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 13
ネタバレ

レタスの人 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

余りオススメはしないけど面白い

ダブルヒーローを取ってるアニメで、設定や人物がどことなく何かの漫画アニメで見た事があるような風貌なのがちょっとだけツボでもある。

敵組織はプロジェクトアームズのエグリゴリ、トップも明らかにモデルがキース・ブラック。
名前は皆月だが、まさか作者の皆川から取ってるんじゃないだろうな。
活動理由や設定や武器もなんかアームズに似てるぞ。っていうか、人体各所に13人が持つ身体特性がどう見てもアームズだろ。

主人公1は東のエデンの滝沢の風貌に似ている上に、名前が黒羽なもんだからなお連想してしまう。(ブラックスワン)
そう考えると、カップリングの銀河お嬢様はちょっと森美咲に風貌似てるのか?

主人公2はアニメ、サイコパスサイド。
雑賀譲二のような風貌だが、こちらは性格も雑賀譲二にやや近い、名前はアームズを連想するキース・フリックだけどね。混ぜすぎだろ。
ただ調査や進行はなろう系の如く、よくわからない、恐らく全く意味はない数式を並べまくる演出となっている。
カップリングは食いしん坊のノリノリ東洋人なので進撃の巨人のサシャ似だ。
吉永カエラは唐之杜志恩をモロに踏襲したキャラであり、事件の進行もどこかで見たような光景。

多分詳しい人ならもっとバリバリと元ネタを洗い出しそうだ。

そして設定は、よくわからない。
特に発祥理由や整合性などについて全く説明が成っていないので、そういうものとして受け止めるしかない上、そのせいで逆に〇〇したら〇〇なる、ならない。っていう正解を何故各々導き出せてるのかもよくわからない。

言ってしまってはなんだが、多分そうであるからそうであるを地で行っている勢いで見るアニメでもある。

そして冒頭で述べた既視感についても、アニメでも語られ、そして製作者が語りまくるセリフで一発で解決できたりする。

「様々な色が混ざると黒になる感覚が面白いと感じた」

とにかく思い当たる何かを混ぜまくった結果がこのアニメであり、視聴者が抱いたパラレルに近いその既視感はまさにこのアニメの象徴である。

ネタバレレビューを読む

事後処理とか化け物設定どうなってんねんという感じだが、なろうみたいのはともかく、こういう勢いのアニメは正義だと思う。
終始適当に書いたわけではなく、力を入れるベクトルをちょっと変えただけだから。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 4

63.3 20 組織で陰謀なアニメランキング20位
超電磁マシーン ボルテスV(TVアニメ動画)

1977年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (31)
137人が棚に入れました
角の有無が階級を運命付けるボアザン[9]星。ラ・ゴールは皇帝の甥(弟の長子)として皇位継承の資格を持ちながら、角が生まれつきなかった為失脚。妻・ロザリアとも引き裂かれて労奴に落とされるが、反乱を起こし、星から脱出。地球に落ち延びて科学者・剛光代に救われる。ラ・ゴールは光代と結婚して剛健太郎と名乗り、本編主人公となる三兄弟を儲け、浜口博士や防衛軍の岡長官と共にボルテスや基地ビッグファルコンの建設に着手。一方、ボアザンでラ・ゴールとロザリアとの間に生まれていた皇子ハイネルは、“裏切り者の子”と後ろ指を指され、皇帝ズ・ザンバジルへの忠誠を証明し実の父を倒すべく地球攻撃を決定した。かくてボルテスとボアザンの獣士との壮絶な死闘が繰り広げられる事となる。

声優・キャラクター
白石ゆきなが、曽我部和恭、玄田哲章、小原乃梨子、上田みゆき、市川治

kuroko85 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

親から続く因縁。

コンバトラーVに続く、「長浜ロマンロボット3部作」の2作目ですね。
この作品の設定として敵勢力に当たる異性人には普通
頭に角が生えているというものでした。
また、敵のエースキャラと主人公5人のうちの3人が異母兄弟という設定です。
更にこの敵のエースキャラが美男子だというのも話題でした。
ちなみに3人兄弟で格好良いと言えるのはメインの長男のみで、
次男はおデブちゃん、三男はまだ子供でした。
話のバックグランドにある敵勢力のボアザン星と言う星は、
王政主体による貴族制が敷かれており、
貴族の証として角が生えているというものだが、
主人公(及び敵キャラ)の父(同一人物)には
王位継承権があるにもかかわらず、角が生えていなかった。
このように主人公サイドだけでなく、敵サイドにも
重たい過去を持たせ、その二つが悲しくぶつかり合うことが
長浜ロマンの醍醐味でした。

投稿 : 2025/03/22
♥ : 6

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

天空剣Vの字斬り 超電磁ボールVの字斬り

長浜ロマン3部作と言われる3年にわたるロボット作品の2作目

1977年 全40話 製作日本サンライズ 
原作 八手三郎 監督 長浜忠夫 キャラデザ 聖悠記

前作コンバトラーⅤよりさらにストーリー性を重視したかった長浜氏は「父をたずねて三千里」という提案をしたという
対して東映側はお涙頂戴作品を回避するため、宝塚系超絶美形キャラ「プリンスハイネル」を提案し、単なる勧善懲悪ではない大河ドラマを要求した

ボルテスチームの設定資料によると、主人公の剛健一は15歳、岡めぐみは13歳とあるがあり得ない 両者とも20歳くらいの外見である
この作品は敵方であるボアザン帝国の描写が秀逸であり、革命の主導者ラ・ゴールが真の主役である

19話までの絵コンテに「とみの喜幸」という名が見られるが、もちろん富野由悠季氏であり、実質副監督副原案であったと言われる
ただし、ザンボット3の制作のため途中降板となる
第2話の衝撃的悲劇など前半は冨野節が見られることも特徴

14000光年の彼方、さそり座の球状星雲内にある恒星系の惑星がボアザン星
ボアザン帝国皇帝ズ・ザンバジルが絶対君主制を敷いている
地球よりはるかに文明の進んだボアザン帝国が侵略を開始した理由は、国内の不満のはけ口を外に向けるためで、ボアザン文化の伝播を名目に邪魔な貴族を異星侵略に派遣した

ボアザンの科学の地球への流入と最強兵器ボルテスⅤ、ソーラーバードの開発はリアルに描かれ見せ場ともなっている
ボアザン人と地球人は同じであるという設定も見えてくる

ボルテスチーム 郷3兄弟、峰一平、岡めぐみ
ボアザン侵略軍 プリンス・ハイネル、リー・カザリーン、ルイ・ジャンギャル、ド・ズール
対峙する戦力は全く公平に描かれ視聴者にストレスを与えない

時系列も複雑に入り組み、ボアザン人ラ・ゴールとその仲間たちと地球人の交流、そして愛と結婚も描かれる
 
当初予定されていたカザリーンの妹と剛健一の悲恋ストーリーはカットされたが、次作の設定に回されたと考えられる

東映プロデューサーである飯島敬はこの作品の物語についてこう語った
「身近にある様々な差別に対する怒りを強烈に引き出し、本作を通じて差別を憎みそれを是正することを視聴者に考えてほしかった」

本作の重要なキーとなったラ・ゴールの妻ロザリアは美しくもはかなく描かれ忘れられないキャラとなった人も多いと聞く

そして感動のラストへ
ハイネルとカザリーンの愛は!!!!
ハイネルに語りかけるボアザンの守護神ゴードルの声は長浜忠夫氏があてた

この作品がフィリピンで放送されたときは、マルコス独裁政権下で視聴率80%以上を記録し放送を中止したという
その直後にフィリピン革命がおこり、革命軍の象徴として担がれた

アニソンの女王堀江美都子が歌うボルテスⅤの歌 フィリピン人で知らない人はいないそうです
堀江女史がフィリピン政府の招待を受けた時にはすべての信号が青になるという最高の国賓待遇で大統領をはじめとする高官が出迎えたという
安倍晋三夫妻がフィリピン訪問時は少年合唱団がボルテスの曲を歌ったとも

★堀江美都子について若い人は知らないでしょう 
あしたのジョー、キューティハニー、宇宙戦艦ヤマトなど日本人なら誰でも主題歌を知っていました
しかし、それらは音楽とはみられていなかったのです
初めてアニメ主題歌がメガヒットして日本独自の音楽として認められたのは76年のキャンディキャンディ(堀江美都子)だったのです
レコード会社の社長曰く「日本に偉大な歌手が二人いる、美空ひばりと堀江美都子だ」(当時10代)ボルテスの歌はその半年後
この事実は隠蔽されました だから誰も知らないのです
こういった業界の意に沿わない存在はオタクとして卑下され、何か恐ろしい陰謀が起こったような気がします
日本独自の文化、それは外人が教えてくれたものだったんです★

アニメには人の心を動かす力があります
時によっては一つの国の運命をも変えてしまうのです

この作品はわたしのNO1のアニメですが、お勧めできるのかどうかいまだにわかりません

酷い雑文で申し訳ありませんが熱意だけでも感じてもらえたらと思い書きました 読んでいただきありがとうございます

★の部分を追記しました


ボルテスⅤの歌が不評??
天使の歌声堀江美都子は漢の歌に専念するためにキャンディキャンディを封印したそうです
イベントでのリクエストを拒否すると多くの客が帰りだしましたが、歌い続けたと言います

投稿 : 2025/03/22
♥ : 18

天神 羅愚羅 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

だのになぜ めぐり合えぬ 父の影

けっこう深いストーリーだったよね(゜-゜)
 
ちょいと調べてみたら「天空剣」あれは企画書がすべて出され、作画も開始された直後
唐突にスポンサーから「必殺技を剣にしなさい」と、一方的に通達されたらしいですね(゜Д゜)
それまでは主要武器は銃でお話が進められていたそうです(゜Д゜)
そのため、射撃の名手、主人公の健一は弟の大次郎に剣の特訓を受けるといったエピソードが
追加されたりしたそうです(゜-゜)

投稿 : 2025/03/22
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