でこぽん さんの感想・評価
4.1
恋愛にオクテな二人が早く結ばれることを願います
この第二クールはギアーデ連邦を中心としてレギオンの大攻勢に立ち向かう様子を描いています。
正直、この物語は暗く陰気なイメージがありますが、最後は明るいハッピーエンドとなります。
特に第22話と最終話の23話はコロナの影響で半年待たされましたが、待った甲斐がありました。
この2話は大変素晴らしい内容です。
特に最終話の途中で、第一クールのエンディング「Avid」がBGMとして流れたときには思わず感動しました。
未来に希望が持てる素晴らしい内容となり、とても満足感がありました。
さて、物語の内容は…
シンたちが生きていました。
シンたちはギアーデ連邦に助けられていました。ギアーデ連邦はギアーデ帝国を打ち滅ぼした市民主体の政府です。
{netabare}
ギアーデ連邦の政府関係者の多くは、当初、得体のしれないシンたちを危険視して処分しようとしていましたが、暫定大統領であるエルンスト・ツィマーマンが、シンたちを救いました。
ツィマーマンがシンたちに話した言葉が感動します。
{netabare}
利益が無ければ目の前の子供たちを助けない社会を良しとするならば、その社会は誰にとっても不利益だよ。
それに、得体が知れないから、万が一…、そんな理由で子供を殺さないと生き延びられないのなら、滅んでしまえばいい。
{/netabare}
その後、ギアーデ連邦の軍部の人たちが戦歴豊富なシンたちを獲得しようとします。
彼らは、シンたち全員が戦場へ戻ることを希望していると言い、自分たちの正当性を主張しますが、ツィマーマンは、またしても彼らの要求を拒みます。
その説明も、大統領らしい素晴らしいものでした。
{netabare}
彼らが戦場に戻りたいという理由は、彼らが戦場しか知らないからだ。任務を全うした彼らには平穏が与えられるべきだ。
{/netabare}
しかもツィマーマンは、シンたちの後見人になったのです。
こんな大統領がいる政府は安心しますね。 {/netabare}
ギアーデ連邦の大統領はシンたちを軍隊から外して彼らに普通の幸せな人生を送らせたかったのですが、結局シンたちはギアーデ連邦の軍人としてレギオンと戦うことを選びます。
そしてシンにユージンという友達ができます。
シンは友達をつくりたがらない性格です。それはユージンが嫌いだからではなく。友達が先に死にゆくさまを見たくないためです。
でも…、{netabare}結局は友達となり、先に死にゆくさまを見届けることになります。レギオンに記憶を奪われないようにと、シンが自ら最後の一撃をユージンの頭に打ち込むことになります。
戦場で友達を安楽死させるために殺す行為は、どこの世界でも行われていますが、やりきれないものがあります。
おそらく、シンも同じ思いだと思います。{/netabare}
そしてレギオンの大攻勢が始まります。その大攻勢はサンマグノリア共和国に対しても例外ではありません。
サンマグノリア共和国の政府高官や軍部高官たちは、圧倒的なレギオンの数に戦うことを放棄し死を覚悟します。
だが、レーナだけは86地区の人たちと一緒にレギオンと戦います。
レーナは今まで一緒に戦ってきた86の人たちの死を無駄にしたくはなかったのでしょう。
そして、わずかでも希望があれば、必死に抗いたかった。自ら希望を捨てることはしたくなかった。
ギアーデ連邦でも、レギオンの本体をたたくためにシンたちを中心に攻撃部隊が特別編成されます。
この物語を見ると、レーナが顔も知らないシンのことを凄く慕っている様子がうかがえます。
最終話の最後に見せたレーナの涙にはウルッとしました。
そして生きる目的を見いだせないでいたシンも、ようやくレーナとの未来に希望をたくしていることがわかります。
シンは第22話で、無意識にそう宣言したのです。
ただ、二人とも恋愛のオクテですので、二人の恋はなかなか成就できそうにありません。
早く二人が結ばれることを願います。