戦いで異世界なアニメOVAランキング 4

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの戦いで異世界な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年07月07日の時点で一番の戦いで異世界なアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

68.2 1 戦いで異世界なアニメランキング1位
虫籠のカガステル(Webアニメ)

2020年2月6日
★★★★☆ 3.5 (100)
430人が棚に入れました
21世紀末、人が巨大な虫になる奇病「カガステル」が発症する。“虫(カガステル)"は理性を失い、人を襲う。だが世界的に“虫"の〈駆除〉が認められたのは、世界人口の三分の二が喰い殺された後だった…。カガステル発生から30年後の西暦2125年。人殺しと言われる無情な〈駆除屋〉の青年キドウは、“虫"の巣窟である“虫籠"に近い黄砂の地で絶命寸前の男を発見し、彼の娘を託された。その娘の名は、イリ。父の死の悲しみに打ちひしがれ動こうとしないイリの頬を叩くキドウ。この出会いが二人を、世界を変える。

声優・キャラクター
細谷佳正、花澤香菜、花江夏樹、櫻井孝宏、浪川大輔、森川智之、興津和幸、諏訪部順一、塩崎智弘、茅野愛衣、白鳥哲、間宮康弘、山下大輝、鬼頭明里、杉田智和、悠木碧、鳥海浩輔
ネタバレ

waon.n さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

原作の下地にあるものの上にアニメがある。

前半は未視聴の方後半は視聴済み推奨のためタグで隠しますね。
原作は未読のため、的外れな可能性は多いにあるので、その辺はお察しで。

葛藤と決断。過去と未来。
アニメの語り口ではこの切り口で見せてるのかなと感じました。
感動を呼び起こすような演出が良く、普通におじさんは泣いてしまった。しかも序盤だったのでかなりの不意打ちです。アニメを見てもらう事を意識すると掴みって大事で上手くやられたと思いました。
ちなみに、グロ注意な描写もあるので苦手な方は・・・でも見てほしいとは思います。挑戦する価値はあるかなと。

キャラの背景に時間を割いてしっかり描いています。特に主人公とヒロインの二人には一話づつプレゼントしていますね。これは中盤で物語全体の転換期に合わせて行われるので、キャラの行動原理が後半に向けて意味不明って事にはならないように配慮された上手い構成だと思いました。丁寧な作りだと思います。
しかも、また泣かされるっていう。お前一日で何回泣くの?って自分にツッコミを入れるレベルに痛い人になってました。

音楽は適所に無難なBGMが入ります。これを良いと思うかは個人的な嗜好だと思いますが、二度目に見た時にはちゃんと効果あったと自覚的に感じられたので、音楽としてではなく演出としての良さという点でベリーグッときました。無難である事が最高の演出になっているって事です。壮大すぎると絵が負けてしまうのはありがちな罠。
音という事では剣戟の音や銃弾、戦車のキャタピラなどの音も臨場感あって良いです。こういう所も丁寧な感じしますね。好きなシーンは主人公がRPGをぶっ放すシーンですね、砲弾を追う演出たまらないっす(音含めてね)。

声優は豪華すぎるのでどのキャラも聞いたことあんなみたいな感じ。演技が安定しているのは良いんですけれどね。
その中でもイリ役の花澤香菜さんは二役演じるんですが…スゴイの一言。二役演じる事も凄いんですが、キャラの変化による演技の変化に胸が締め付けられた。
もう一人、出番は少ないですがかなりの印象を与えるキャラの役として杉田智和さんも何かを抑えている演技が胸を締め付けて…ん?何度締め付けられてるんだ私は。

演出なんですけれど、基本的にCGでキャラを動かします。出来が良い悪いはこの際あまり語りません(正直よく分らんし)。ですがダイアローグの最中に視線が動く、キョドったり視線を外したり、逆に見返したり揺れたりする。こういう仕草の中にキャラの性格だったり内面が現れてくる事があるので、無いのと在るのとでは物語の説得力に違いが出る。
それに、まったく絵を使ってないかといえばそれも違う。随所に見せる作画には迫力がある。まぁ一度しか出ないキャラだからとかそういう理由かもしれませんけれどね。
美術背景が最高に良い。ちょくちょくアニメを見ていると、部屋の中などで違和感があったりする場合がある、んでそれを無くそうとしてカットが少なくなったり、簡単なパンもしくはスライドのみでしかカメラが動かない何て事はよくある。つまり定点カメラの多さがスゴイって話です。
これはCGだからできる芸当なのかもしれませんね。

全体を通して丁寧に良く作られていると思います。感動するポイントも前半中盤後半とちゃんと練られているし、どう見せたいのかとかもなんとなくわかる作品なので一本見た時の充実感はあります。ご都合主事的なところも多少見受けられますが、これ位許容しないと楽しめる作品なくなっちまいます。
楽しめる作品ですので、どうぞお召し上がりください。


ここからはネタバレガンガンして内容を掘り下げて行きたい。
{netabare}
さて、どこから語ろうか。

まず今作のテーマ性について書いていきたいと思います。
原作という下地には、不条理、人間のエゴ、人間と虫の境界。

不条理は元々虫になる素質のある者とないものにに分けられている事と、どうしてなってしまうかという明確な理由がなくいつなってしまうかわからないという所ですね。
人間のエゴは虫にならない人は虫籠を作り、安全を確保するためなら、虫になってしまう人を虫にさせて守らせるという事をする。これはその因子を持っているだけですでに虫であるという認識をもっている。悪だなと思うのは、駆除するにあたって決められたルールに翼が生えたら殺して良いって自分たちは間引いてるのによく言うわ、この東邦連合のアドハムさん。
エゴという点ではフランツもなかなかだと思うけれど、このキャラに関しては最後まで正直なところ分からなかった。純粋にカガステルの真実を見つけたい…?自分の無垢を信じる者は他人の罪には残酷だというセリフは自分は無垢ではないと言いたいのか、それとも無垢であり、他人の罪に残酷でありながらそれを自覚しているという事なのか。もっともエゴを自覚してるのはこのキャラだったのかしれないなとか思う次第です。まぁ分かんないんですけれどね。
人間と虫の境界。
翼が生えたら虫でその前に殺したら殺人だという。これは一つの境界の在り方ではあるが、この作品には大きな問題提起としてアハトという存在を生み出している。
主人公の葛藤はここにある。やはりラザロの存在が大きく影響する。育ての親を殺した彼は、それ以降(それ以前も)積極的に自分から他人との仲を深めていこうとしない。最終話で本人から語られる。

「明日誰の首でも落とす覚悟がある。だけどその上で誰かと生きる覚悟はできない。前にそう言ったよな(うんうん)でも本当はそうじゃない。~略~首を落とすのは大抵他人じゃない。それが怖くて少しでも距離を取りたかった、でも取った距離にまた後悔するんだ、何で生きている間にもっと…ってな」
このセリフはカシムの存在がマジで響く。あれありきでしかこの言葉の意味は通じない。そして私はここでもう一度泣いた。
このセリフから私は彼が殺してきたのは虫じゃない、人間なんだってその覚悟が言葉という形になったんだと強く感じた。
本当は境界なんてないんだって。だから一緒にいて大丈夫なんだって。そうイリに言ってるんや(勝手な想像です)。

というのが、この物語全体を通じて感じるポイントでした。

でも、これをアニメにするってなった時に方向性として、この12話の中でどうドラマを演出するか考えたんだろ思う。キャッチーで分かりやすいテーマとして選ばれたのが、葛藤と決断。過去から未来って話なのかなって。これらは作品のテーマ性と大きく重なる部分もあるので良い。
そして、主人公とヒロイン二人がそれぞれ抱える葛藤を振り払い未来へ進む決断をし共に歩んでいく良い話だなぁってなれる分かりやすいストーリーを組み立て、その葛藤を丁寧に演出した結果として原作の中にあるものをしっかりと掬いあげられているのではないだろうか。

カシムについて少し触れたのでついでに語りたい。
ここまで読んでいただいた方はご存じの通り殺されますね。
彼の死は序盤の山場という構成上の役割として、そして主人公の進む道を示す友人としての役割を担っていました。
そんな彼も、過去に悩み今の仕事に葛藤を抱き、未来に対してどうしていくかという考えを持っています。彼の持つ覚悟は地下に侵入した虫との戦いで見せてくれます。カッコ良かったです。
カシムと主人公は最初は敵対している。というのも、カシムは確か親を駆除やに殺されているんだったか、恨みがあったと記憶しています(見直したいけど場所忘れた)。そんなカシムも主人公の事を認めるようになる。主人公もおそらくそんなカシムの変化を嬉しく感じていた。
カシムは人殺しと言われた時の事を後悔はしていないだろうが心のどこかで苦悩していた。それが許されたと思った矢先にカガステル化してしまう。この暴力的な不条理をどうしてくれよう、ご都合主義だと言うのは野暮だろ?そんなこと思う余地は私にはなかった。
主人公はカシムの首を切る。
帰宅し、慟哭する。その姿に私は胸を打たれ、激しく泣いた。この時の慟哭をどういう気持ちでイリは聞いていたのだろう。だからこそ、彼の過去を知りたくなったのだろうか。
「目の前で誰が虫になっても首をはねる覚悟はできてる、だけどその上で誰かと生きていく覚悟はできない」
このセリフには重さがある。

ああ、ヤバい。もう一人語りたい人間がおる。
フランツなんだけれど…フランツってなるとアハトも書きたくなるし、でももう書くの疲れた。
書き始めて3日位この作品の事考えてたんで、とりあえずこの辺にしておきます。
奇跡的にサンキューが50超えたらフランツ追記でもするかな。いや、越えなくても書きたくなったら書きます。んな需要ないって知ってる。

長々書いてしまいましたが、多分この作品で最大の難点は声優にあったと思う。やっぱりCGは作画より表情がのっぺりする、だから表情に変化をつけて感情を伝えさせたりしたんだと思うけれど、やっぱり声って大きい。
どのキャラも素晴らしいけれど、やっぱり花澤さんだし、細谷さんだし諏訪部さんだし森川さんだし櫻井さんなんだよね。
まぁ全員好きだ!

あ、最後にEDのイントロはすっごい好き。曲だけで歌詞なしを一曲聞いてみたいなとか思ったりしました。
{/netabare}

さてそれではここまでです。お疲れ様。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 7

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

どうして、こんな世界に生まれてしまったのだろう。どうして、こんな世界でも生きたいと願うのだろう。

この作品の原作は未読です。
私はNETFLIXで視聴しましたが、久々にNETFLIXに入会した旨味を感じた作品だったと思います。
大人の事情による総集編祭りや放送日時の遅延など、TVアニメ放送における需要と供給のバランスが崩れている状況を最近ちょいちょい目にすることがあります。

個人的にはそれら全てが悪いことだとは思いません。
人間のやっていることですから、いくら重厚なバックアップ体制をとっていたとしても綻びが出るのはある意味仕方無いと思います。
インフルエンザや、新型ウィルスなども世の中蔓延していますし…
ただ出来ることなら、放送日の遅延は止む無しとしてもクオリティだけは最後の最後まで頑張ってほしいですけれど。
ただ言いたかったのは、NETFLIXならそんな心配は皆無であるということ…
放送が遅れることも無ければ相応のクオリティが約束されているって、当たり前のことかもしれませんが、視聴する側からすると嬉しい限りです。
NETFLIXの有料会員数が鰻登りで増えているのも分かる気がします。


西暦2125年一人が巨大な虫になる奇病"カガステル"が発症。
虫は理性を失い、人を襲い繁殖し続ける。

これはカガステルを狩る"駆除屋"の青年・キドウと
閉ざされた過去を持つ少女・イリの物語。


公式HPのSTORYを引用させて頂きました。

人が虫化するのに前振りはありません。
発症してから完全に虫化するまで約20分…
この間に仕留めないと取り返しのつかない大惨事に発展してしまうのが、この作品の世界観です。

物語は虫に襲われて絶命寸前の男を極東で育った凄腕駆除屋であるキドウが発見するところから始まります。
その男からの最後の伝言は一緒に居た娘のイリを母親のところに連れて行って欲しいとのこと…
こうしてキドウとイリは出会い、物語が動いていきます。

キドウ役に細谷さん、イリ役に香菜ちゃんが起用されていること…
それにかやのんや鬼頭明里ちゃんが登場するのも相まって耳は幸せ一杯でした。
しかし香菜ちゃん…もうどれだけ鬼懸かった演技をするんでしょう。
しかも声質がとても綺麗…もう何度聞き惚れてしまったことか…^^;

ですが、このカガステルの世界は香菜ちゃんのスーパー癒しボイスをひたすら堪能できるほど甘くはありませんでした。
確かに虫の人当たりの厳しさは正直半端ありません。
大の大人ですら、一噛みで絶命させられるほどの強靭な顎と羽を持っていますし、硬い身体は銃弾ですら容易に弾き返すんです。

ですが、個人的にはその虫の脅威の物陰で暗躍する人間の方が怖かったかな…
確かに目的はあったのかもしれない…
けれど、目的と代償の大きさがまるで噛み合っていないのですから堪りません。
そんな理不尽が通用して欲しく無いと本気で思いながら視聴していました。

でも…この物語はそんな痛みだけの作品ではありませんでした。
揺れ動く心…これまでの生き方が言葉や態度を捻じ曲げてしまう…
それでも勇気を振り絞って一歩ずつ歩み入ろうとする姿勢が個人的には大好物でした。

キドウとイリは互いを知って何を選択するのか…
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、「Be ZERO」
エンディングテーマは、「臆病な狼 2019」
どちらもHilcrhymeさんが歌っています。
どちらも相当格好良い楽曲だと思いました。

1クール全12話の物語でした。
物語が1クールの中で綺麗に収まっていたと思いますし、見応えも十分だったと思います。
何より地に足の付いた丁寧な仕事っぷりが感じられたのも個人的にはプラスのポイントでした。
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 18

雀犬 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

\ムシだー!!/

 ネトフリ限定アニメ。原作は元々WEB公開されていたかなり古めのマンガ。人が巨大な虫になる病、カガステルが蔓延する世界に生きる少年と少女をめぐる終末アクション・ストーリー。

 観ている人が少なそうなので淡々と評価します。

 まず物語ですが、第6話以降は大きく動き、面白くなるのだけど、そこに至るまでが今ひとつ面白くなかったんですよね。ヒロインが虫に襲われているところをカガステルの駆除屋キドウが助け、そこから彼女の母親を探すという導入なのに、ヒロインはキドウの知り合いの店でウェイトレスをして生活することになります。衣食住確保される上に主人公はカガステル駆除のプロで安全まで保証されている。街から移動する必要がなくなる。

 最初の数話は街での主人公のカガステル駆除を生業とする苦悩と、ヒロインが見知らぬ街で友人を作る話なんですよ。母親を探す、という目的はどうした。最後まで観ると、彼女は母親に会いたかったわけではなく平穏な生活を送りたかったことがわかる。結果的に終盤は母親に会いに行く流れになるんですけど、ちょっと違和感がありました。

 後半はアクションシーンが多いので何も考えずに見ていても楽しめるでしょう。ただ、「カガステルは装甲が厚く、銃はきかない」と最初の方で説明されてるのにいつもいつも銃で応戦して結局カガステルに食われる、ってのをずっと繰り返してる軍人たちは頭が悪すぎるんじゃないだろーか。チンパンジーの方が賢い。

 作画は3Dで質は高く満足できる。ただ、台詞と表情が微妙に合ってないシーンがちらほらあってやや気になりました。声優は豪華。スラムの孤児を演じた鬼頭明里と半分カガステルとなった不幸な少年を演じた花江夏樹の演技が特に良かったと思います。ヒロインとヒロインの母親を両方ざーさんが演じてたけど流石にキャスト分けた方が良かったんじゃないだろうか。

 音楽は挿入歌の使い方も含めて刺さらなかったですね。キャラは不幸な境遇ゆえに屈折している人間が多いので、好き嫌いが分かれそうな感じかな。私は主人公のキドウの芝居がかった冷たさがあまり好きになれなかったです。まぁカガステルの蔓延で荒廃した世界なので、ひねくれ者が多いのはリアルといえばリアルですが。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 13

計測不能 2 戦いで異世界なアニメランキング2位
真魔神伝 バトルロイヤルハイスクール(OVA)

1987年12月10日
★★★★☆ 3.6 (9)
25人が棚に入れました
異才漫画家・来留間慎一(別名:秋恭摩)の伝奇SFアクションコミック『魔神伝』のOVA化。 高校生・兵頭力は、格闘技世界一を目指す空手部部員。同部の女子・高柳涼子が案じる脇で、常に強者との死闘を望んでいた。だがそこに、異次元の魔導士ビョウドが出現。ビョウドは実は兵頭の時空を超えた分身的存在で、兵頭に強制合体、支配にかかる。だが結局は兵頭の精神の方が、両者の合体した肉体を制覇した。一方、ビョウドの現世界出現の際に、異世界の妖物・邪妖精も到来。この邪気を認めて、宇宙刑事の斬奸(さんかん)、そして念法の達人・結城が集結する。宿敵ビョウドと合体した兵頭を狙う邪妖精はやがて、兵頭に思いを寄せる後輩の女子・小山恵に接触。その肉体を取り込むが……。 監督は『マクロス』シリーズほかで活躍の、マルチクリエイター板野一郎。メインアニメーター・結城信輝の作画の迫力もあって、60分の本編時間の中に、高密度で見応えのあるアクションシーンが凝縮されている。

ワドルディ隊員 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

作画の出来は素晴らしいが、肝心のストーリーがぐちゃぐちゃ

この作品は、来留間慎一氏の漫画を原作としたOVAである。
アニメを見た後に、漫画の存在を知ったため、原作に関する
詳しいコメントはできない。

ジャンルとしては学園アクション物だろうか。自分なりに頑張って
あらすじを書こうと試みたのだが、頭の中で整理するのが
難しかったので断念することにした。理由は下記に後述する。

全体を通した感想としては、ストーリー構成が良くない。作画は
とても気合が入っているのに、ストーリーが全く追い付いていない
印象を受けた。例のシーンで期待が持てたので、割と楽しみに
していたのだが、それは私の勘違いだったようだ。

この作品で唯一褒められる点があるとするならば、終盤における
少女の人体再構成シーンだ。化物に憑りつかれ、最終的に肉体を
支配されてしまった少女を助けるために、主人公が行った
とても貴重な場面だ。

化け物の残骸にも、少女の肉体の一部が残っているとはいえ、
上手いこと少女を構成するパーツのみを抜き出し、融合させる
だけでなく命まで蘇らせる姿に心を打たれた。正に神業。
まるで芸術を見ているかのようだ。誠に感服した。
ただし、その光景はかなりグロテスクなので耐性は
持っておいたほうが良い。慣れていない人が見ると
吐き気を催す可能性がある。近年のTVアニメでは絶対無理だろう。
当時のOVAとして作られたからできたことだ。

ここからは問題点を挙げる。
この作品、余りにもキャラクターが多すぎるのだ。要は、
色々な要素を取り入れすぎたことで、かえって自分の首を
絞めているという悪循環に陥っている。
それにより、四方八方に視点が切り替わるので、キャラクターに
感情移入がしづらい。ほぼ同じ時間帯でそれぞれの戦いが
始まるのだが3つ巴どころの騒ぎではない。もはやスマブラ。
まるで、ゲームをプレイしているかのような錯覚に陥った。
そういった理由から、あらすじを書いていこうという気持ちが
湧いてこず、途中で考えるのを辞めてしまった。

一応、ある程度視点を狭めるために、何か所か合体している
場面があったような気がするが、それなら最初からキャラクター
を絞ればよかったのでは?
明らかに咬ませ犬にしか見えないものもいたし。

ぶっちゃけ、キャラクターもそんな魅力的ではなかった。
無理やり戦いに巻き込まれた者、自分から支配しようとして
逆に肉体を支配された者、妖魔を倒すことに命を懸けている者、
宇宙の秩序を守るために自ら参戦した者、
復讐のために上司を裏切った者等々…。

それぞれの思惑はなんとなく理解できたのだが、いくらなんでも
詰め込みすぎだ。しかも、これを一本のOVAに収めるのには
流石に無理がある。話を3つか4つ程に分散させ、それぞれの
キャラクターを掘り下げれば、かなり見ごたえがあったのに…。勿体ない。

作画に関しては申し分ないのに、ストーリーは非常に残念な作り
に終わってしまった。ぶっちゃけ、面白くないので
特に推奨するつもりはない。例の人体再構成シーンだけ
見れば十分だと思われる。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10

61.8 3 戦いで異世界なアニメランキング3位
天空侵犯(Webアニメ)

2021年2月1日
★★★★☆ 3.1 (52)
202人が棚に入れました
女子高生・本城遊理がふと気づくと、そこは見知らぬビルの屋上。彼女が迷い込んだその世界は、無数の高層ビルが吊り橋で繋がる明らかな“異常空間"だった。何も知らずに逃げ惑う人々を、容赦なく殺戮する謎の“仮面"。地上への階段が塞がれた、この地獄のような世界で生き残るには仮面に殺されるか、殺すかの二択しかない。遊理はこの理不尽な世界をブチ壊すため、そして、同じく迷い込んだ兄と再会するため、生き抜くことを決意するが果たして――?

声優・キャラクター
白石晴香、青木志貴、関根明良、榎木淳弥、梅原裕一郎

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「考えるな、絶望しろ。」「世界(ルール)なんて、クソ食らえ、ぶっ壊す」

この作品の原作は未読です。
NETFLIXのオリジナルアニメシリーズの1作品なんだそうです。

改めて振り返ってみると、NETFLIXのオリジナルアニメシリーズの作品って結構あるんですよね。
「A.I.C.O. Incarnation」「虫籠のカガステル」「ケンガンアシュラ」「HERO MASK」など…
そういえば、最近地上波でも放送された「7SEEDS」もこのシリーズの1作でした。

オリジナルのアニメを視聴できるのがNETFLIXのメリットであると言えますが、マイナーな作品が多いだけに、あにこれの棚に登録されていない作品があるのが悲しいところです^^;


「私は絶対に生き延びなきゃならないんだから…!」

女子高生・本庄遊理がふと気づくと。そこは見知らぬビルの屋上。
彼女が迷い込んだその世界は、
無数の高層ビルが吊り橋で繋がる明らかな"異常空間"だった。

何も知らずに逃げ惑う人々を、容赦なく殺戮する謎の"仮面"
地上への階段が塞がれた、この地獄のような世界で生き残るには
仮面に殺されるか、殺すかの二択しかない。

遊理はこの理不尽な世界をブチ壊すため、
そして、同じく迷い込んだ兄と再会するため、
生き抜くことを決意するが果たして――?

『亜人』の三浦追儺(ついな)と、『ボックス!』の大羽隆廣がタッグを組んだ、
狂気のグロ死(デス)ゲーム漫画「天空侵犯」がついにアニメ化!

地上に降りることが出来ない高層ビルを舞台に、
圧倒的高所と圧倒的絶望感で描かれる予測不能の凶騒サバイバル!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

NETFLIXの作品にしては過激だなぁ、が第1印象でした。
人同士が殺し合うシーンや自殺するシーンなど、血しぶきやスリリングな展開が多かったので…
NETFLIXの作品詳細を見てハッキリしました。
この作品は、大人向けで「18歳未満の未成年者の視聴は推奨しません。」というジャンルに位置付けられていました。
個人的にはそこまで大人向け、という感じはしませんでしたけれど…

地上への降り口がナニモノかによって全て閉塞された世界…
突然そんな場所に飛ばされて、次の瞬間には変なお面を被った人に襲われて死にかけて…
普通の人なら、まずここで終わりでしょうね。
まぁ、ここで終わらないからフィクションなんですけどね^^;

物語の視点は悪くなかったと思います。
閉塞した場所でいつ襲われるかも分からない、という状況もスリリングさを助長していました。
ただし、この作品は作画が少々残念だったのが唯一の心残りです。

パーツの一つ一つが決して悪い訳じゃありません。
人に関しては、衣服の着脱の違いによる肉感の差だったり、背景の遠近感など、時折違和感を感じるレベルだったと思います。
あまり気にしないようにしていましたが、局所的に気になる点は何点かありました。

NETFLIXの作品は、時間をかけて制作するからクオリティは盤石だと思っていましたが、中には毛色の違う作品もあるんですね。

一方、声優さんは良い仕事をしていたと思います。
3人のヒロインを演じているのは、白石晴香さん、青木志貴さん、関根明良さんたち…
青木志貴さんがヒロインを演じる作品を視聴するのは今回が初めてだと思いますが、キチンとヒロインを演じられていたのではないでしょうか。

そして、これも最近のNETFLIXあるあるですが、1クールじゃ終わらないという点です。
途中から終わらない予感はありましたが、最終話で新たな展開の兆しがみえたところで終わり…
この気になる終わり方…勿論続編制作前提なんですよね!?
NETFLIXだから、きっと続編が制作されると信じています。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 7
ネタバレ

キキ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

チープ

現在8話。全体的にチープだと思います。

舞台設定は面白いです。展開によっては内容も伴ったものになっただろうに、、

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・アニメのあらすじはシリアス、中身はもはやコメディ
・ターゲット層がいまいちわからん演出
・不必要なパンチラ
・脳内ではちゃんと話せるのに、発話になると消える主人公の語彙力

個人的気になったのはこの辺でした。


以下、もう少し具体的に、、↓↓

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●シリアス or コメディ
基本的には、{netabare}主人公たち(JK)が敵から襲撃される→応戦 {/netabare}みたいな流れで進んでいきます。主人公たちは状況解決のため、自分たちの行動原理や目的を明らかにしています。このようなところはシリアス色が強めです。

主人公が真剣だからこそ、視聴者も彼らに感情移入したり応援したりするものなのでしょうけど、、この作品では個人的にはどちらも難しかったです。


●パンチラ
シリアスめなシーンで急かつ頻繁なパンチラ。真面目なシーンでパンチラとか普通に誰得なんでしょう?コメディシーンでもシリアスシーンでも「とりまパンチラ入れようぜ!」みたいな変な意志を感じました()

真剣な表情や怒った表情をしている人物が突如パンチラ、その瞬間パンチラ食らった側は「!!♡」みたいな反応になります。さっきまでシリアス調でずっと進んでたのに急にパンツ!?ってなりました。
見てる側の感情の照準を真剣に合わせたらいいのか、パンチラに合わせたらいいのか、、結果私はどっちにも合わせられず( ˙-˙ )←こんな感じになりました。

まぁこんな調子で進んでいくということです。


●演出
主人公が怒り狂うシーンもたまにありましたけど、その時に「うぉぉぉぉぉぉ!!!」って叫ぶんですよね。主人公は真面目に怒ってるのかもしれないけど、ただ「うぉー!」って叫びたいだけの人に見えて申し訳ないけど笑ってしまいました。

声優の実力は関係ないと思います。
これらのセリフの言い回しがカメラワーク等の演出とマッチしてたので、おそらく演出の方向性でしょう。

作品のあらすじを見てこのアニメを見ようと思った層は、コメディ性やパンチラを期待して見始めるわけではないはずです。スパイスと呼ぶにはどちらも頻度が高すぎました。

コメディ作品にシリアス要素を入れるのはまぁよくありますし、魅せ方によっては登場人物たちに深みを出すので個人的にはアリだと思います。しかし、シリアス作品にコメディ要素をバンバン入れていくのは、登場人物の意志が適当なものに見えたり目標物のラスボス感が薄れたり、、もはやおちゃらけにしか見えません。

製作側が何を目指していたのか、何がしたかったのかわかりませんでした。シリアスだけでやってく自信がなかったのでしょうかね、、


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とにかく、「真面目なシーンがふざけてるように見えるアニメ」でした。一応ストーリーは展開されていくので挫折するほどではありませんが、視聴を勧めるレベルには到底及ばないと思いました。

投稿 : 2024/07/06
♥ : 0
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

そこそこ。。見えるし、それなりに観れる、JKサスペンスアクション 

 
NETFLIXオリジナルアニメ。

■あらすじとか展開とか
 女子高生が目覚めたビルの屋上は殺人鬼が徘徊する閉鎖空間。生き残りをかけたサスペンスアクションが幕を開ける・・
 「殺戮の天使」とか『ダーウィンズゲーム』を思い出しますね。
 ~{netabare}
 仮面の狙いは、最初は人間を自殺に追い込むことだったのに、いつからか殺人するのが普通になってるじゃん。。
 仮面を被ると能力覚醒て・・JOJOかいなw
 てか、天空侵犯はまだ先なのね。。
 {/netabare}~
 シリアスとコミカルが半々といったところでしょうか。
 自分はキライじゃないです。

■作画
 キャラデザはキライじゃないけど作画的に残念なところも。
 アクションは悪くはないかと。
 多少グロとパンチラあり。
 唐突なお色気シーン・・まあ事情はお察ししますが、さほど色気を感じず・・というかむしろイタイ場合も。好みの問題かも知れないけど、もっと色気というものを勉強した方がいいような。。安易なエロは作品自体を安っぽくさせるかと。

■キャラ/キャスト(ほぼ自分用)
~{netabare}
本城 遊理(ほんじょう ゆり)
 本作の主人公。
 体質なのか、太ももの太さが変わるw
 cv白石晴香
 ゴールデンカムイのアシㇼパ、
 A.I.C.O.のアイコでしたか。
二瀬 真由子(にせ まゆこ)
 小柄な16歳の女子高校生。
 cv青木志貴
 デレマスの二宮飛鳥。
新崎 九遠(しんざき くおん)
 育ちの良い穏やかな女子高校生。
 cv関根明良
 ゆるキャン△2期の一宮遥香。
アイン
 小柄な女性仮面。日本刀が武器。
 cv安済知佳
沖原 真司(おきはら しんじ)
 ヘルメットを被った気弱な少年。
 cv緒方恵美
 声と名前と性格が某イカリ君のまんまww
日下部 弥生(くさかべ やよい)
 女性警官仮面。
 cv日笠陽子(納得)
卯月(うづき)
 田辺や青原と一緒に行動している少年。
 cv瀬戸麻沙美!!
 ちはや・・
ホワイトフェーザー
 女性スナイパー仮面。
 cv瀬戸麻沙美!!!
{/netabare}~
 声優さんの力量かキャラ自体はそれなりに個性や魅力を感じました。

■総括
 キャラが刺されば面白いかも。
 アラも見えるけど、ツッコミを愉しむ余裕があれば興味が持続できるし、自分はそこそこ楽しめました ^^;
 特に7話からの展開が好きかな。


 原作:DeNA系のWebマンガ
 制作:ゼロジー
  奴隷区、One Roomセカンドシーズンなど
 配信:2021年2月
 視聴:2021年3月

作画向上の願いも込めて2期に期待。
 

投稿 : 2024/07/06
♥ : 10

69.2 4 戦いで異世界なアニメランキング4位
ロードス島戦記(OVA)

1990年6月1日
★★★★☆ 3.8 (135)
684人が棚に入れました
暗黒皇帝ベルドに率いられたマーモ帝国軍と「至高神ファリス」を奉じる神聖王国ヴァリスを中心とする国々との戦い(英雄戦争)を背景として進む。アラニア王国出身の若き戦士パーンは、亡き父と同じ騎士になる夢を求めて仲間と共に冒険の旅を続けるうちに、英雄戦争の狭間で暗躍する「灰色の魔女」カーラの陰謀に巻き込まれ、「大いなる破壊」を回避するため「光と闇の均等」を説くカーラの言葉に戸惑いつつも誘いを断ってフィアンナ姫を救出し、自らの進むべき道を求めヴァリス王国に向かう。そしてマーモ帝国とヴァリス王国の緊張が高まる中、カーラの考えがロードス島の平和と相容れないものであると悟ったパーンらは、六英雄の一人である大賢者ウォートに助力を求め、遂にカーラの居場所を突き止め魔女に挑む。

ポール星人/小っさ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

国産ファンタジー路線の元祖的作品ですが

 雑誌コンプティークのテーブルトークRPGのリプレイ記事から生まれた作品ですね。PCゲーム誌なのに袋とじが付いてるという謎雑誌でしたw
私もそのリプレイ記事が面白くて読んでましたけど、別にストーリーがどうのって代物では無い訳です。ゲームのリプレイ記事ですからね~。
テーブルトークRPGって、こういうモノなんだという紹介として面白かったんです。当時はそういうもの扱ってる雑誌と言うとHJ社のタクティクス誌が有りましたが、ちょっとコアな非電源なゲーム好き向けの専門誌でしたから。
 そのリプレイのキャラ使って小説化されたのがコレですが、正直私は序盤しか楽しめなかったです。カーラがウッドチャックに乗り移るとこ迄。

 この作品って、それまでの西洋のファンタジー物の基礎知識、神話や言い伝えと言う物を熟知した原作者が生真面目に日本風にアレンジした日本人への正統派ファンタジーへの誘い的な作品だったと思うんですよね。当時の私ら世代はそういうモノに飢えてた世代ですから、ロードス島戦記と言う小説もアニメも"新しいもの"だったんですよね。
(もちろんガチのヲタは当時でも知ってたでしょうが)
竜が吐くものは炎じゃなくてブレスなんですよ。赤いドラゴンは他のドラゴンに比べて知能は低いんですよ。そういうファンタジーの基本すら私達普通の人達にゃ「へ~ほ~なるほど~!」って時代だから、この作品の価値は高かったんではないかなと。
ファンタジー物と言う言葉を免罪符にして好き勝手に都合よくアレンジした作品では無いが故、多分今見るとさほど面白くない。西洋の古典ファンタジーこそ正とする生真面目な作品ですので、今の若い方は見てもさほど面白くないと思います。
でも、当時間違いなく価値のあった作品であった事は疑いようも無い事実ですので、日本製ファンタジー物アニメの過去の検証という視点で参考に見られるのは宜しいんじゃないかと。



因みに私は同じ当時のコンプティークからの作品なら「ラプラスの魔」の方が俄然面白いと思いますが、アレはアニメにすらならなかったですね。残念(汗)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 7

plum さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

和製ファンタジーの古典

(2012/8/27修正)

1990年~1991年にかけてOVAとして発売。水野良による同名小説(キャラデザ:出渕裕)が原作であり、ライトノベルの走りとか、和製ファンタジーの礎を築いた作品と言われています。本当の意味での原作は、1985年からコンプティーで連載されたDungions&DragonsというTRPG(テーブルトークRPG)のリプレイ記事です。私はこのリプレイ記事をリアルタイムで読んでいましたので、ロードス島戦記には特別思い入れが強いかもしれません。

TRPGと言われても、知っている人は少ないでしょうね。簡単に言うと、机の上で、紙と鉛筆と数種類のダイス、そしてメタルフィギュアを使って行うゲームです。主にファンタジーを基本とした世界で、決まったシステムのもと、GM(ゲームマスター)とプレイヤーの会話を中心にゲームは進行されます。キャラクターを動かすのではなく、会話を含めてキャラクターを演じる=正にロール・プレイすることが大きな魅力です。よって、ロードス島戦記のキャラクターというのは、TRPGで演じられたキャラクター、そしてプレイヤーの性格や行動が元になっているのです。

さてOVAですが、小説同様に今となってはストーリーの荒さが目立ちます。ただ、その緻密な作画と結城信輝の魅力あるキャラクターデザインは、今見ても全く古さは感じません。ストレートで古典的なファンタジーの世界があります。ちなみに、自分の中ではTV版は無かったことになっています・・・。

22年前、角川が巨費を投じて製作したOVA。私の中では、今でもトップ10に入るアニメです。未見の方は、お暇なときに一度どうぞ。あなたも、ディードリットの虜になるかもしれませんよ?

投稿 : 2024/07/06
♥ : 12

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

日本のファンタジーを語る上では外せない作品

自分の人生に最も影響を与えた本です。アニメ、漫画、ラノベ、全てを通して、自分的No.1は、ロードス島戦記の原作です。

人生で初めて読んだラノベ。学校に持ってく本を探していたら、たまたま本屋で安く束売りされてたんで買っただけ。それがまさか、こんな歴史的な名作だったとは(偶然の出会いに感謝)。

エルフは高慢ちきで耳が長く、動きが素早い。なかなか子孫ができない。ドワーフは大酒のみで力が強いが、手先が器用で装飾品などを作るのに適している。

そんな、ファンタジーの「当たり前」を、日本で初めて紹介したのが、このロードス島戦記。(世界初ではない)

日本の国産ファンタジーとしては、シリーズ累計1000万部を超え、「ドラクエ」「FF」と並び、草分け的な作品です。

(TRPG版は)ラノベの老舗、角川スニーカー文庫の初作品でもあります。

まあ、とにかく、偉大な作品ということです。

さて、アニメですが、原作ファンからすると、やっぱり不満は残ります。(尺が限られてるからしょうがないけど)色々カットしてるし。作画と音楽は素晴らしい。作画は、今見れば古くさいですが、同時期の作品の中では高クオリティー。音楽は、いずれも透明感があり、幻想的で、ロードスの世界観をよく現しています。初めてサントラ買っちゃいましたし♪

とにもかくにも、原作小説を読んでほしい。それだけですな。正統ファンタジーとはこうあるべき、という教科書みたいな作品です。

初代ヒロインのディードリットは、歴史上一番可愛いエルフです! それだけでも、観る価値はある(笑)

投稿 : 2024/07/06
♥ : 32
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