心温まるで田舎なおすすめアニメランキング 23

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの心温まるで田舎な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月22日の時点で一番の心温まるで田舎なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

90.1 1 心温まるで田舎なアニメランキング1位
のんのんびより(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★★ 4.1 (3400)
15507人が棚に入れました
全校生徒が5人しかいない旭丘分校。自転車で20分かかる最寄りの本屋は、ジャ○プの発売が毎週水曜日だし、レンタルビデオ屋は十駅向こう。野菜は置き売りされているし、家の鍵に至っては見たことすらない。そんな田舎の生活だけど、旭丘分校の5人はいつも楽しく過ごしています。「なんにもない」がある、スローライフな日々。……なんて気付く必要もなく、豊かな自然の中で豊かに毎日を過ごす少女たちの、まったりゆるゆるなド田舎コメディ。

声優・キャラクター
小岩井ことり、村川梨衣、佐倉綾音、阿澄佳奈

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

やぶれかぶれのヤブ医者が竹藪の中へスタコラさ~ 酷え歌だな・・・

2013年放送のテレビアニメ 全12話 のんのんびよりの一期

原作 あっと 監督 川面真也 構成 吉田玲子 キャラデザ 大塚舞
音楽 水谷広実 制作 SILVER LINK

月間コミックアライブに連載中のド田舎コメディ漫画のアニメ化。

宮内れんげ 小学一年生 CV小岩井ことり (にゃんぱすー) 主人公だったのかー!
一条蛍 小学五年生 CV村川梨衣 身長164cmの非合法美女
越谷夏海 中学一年生 CV佐倉綾音 トラブルメーカー
越谷小鞠 中学二年生 CV阿澄佳奈 身長140cm未満の非合法超ロリ

以上、年齢が少しづつ違う4人の少女の日常を描くコメディアニメ。

東京人憧れの西日本のド田舎かと思ってたら、アニメ版の舞台は埼玉県小川町下里?
公式発表では、のんのんびよりの舞台は日本と言う国だそうです。

この作品のセリフ「にゃんぱす~」が社会現象に・・なってほしかったですね。

川面監督はココロコネクトに続く監督SILVER LINK第2作目でまさに快調です。
原作が優れているんでしょうが、アニメはほぼ減点が無いくらいの素晴らしい出来です。
キャラデザ、作画、声優、脚本、構成、物語、日常アニメとしてはレベル高いですね。

田舎の学校と言うことで各学年が1名以下の小中で1クラスという設定。
フィクションですから田舎はパラダイス、登場人物は全員美しいです。
ギャグは上品ながら身近な題材でバラエティに富み12話一気に観ちゃえます。
日常ライトコメディとしては「みなみけ」以来の傑作と認識いたしました。
とにかく、キャラが可愛くて面白いですね、上品だし。

もうずっと続いて欲しい幸せアニメですが、
今年は「劇場版のんのんびより ばけーしょん」が夏に公開されるそうです。
スタッフキャストの変更なしだそうなので、期待大ですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 54

アシュコロン さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ほのぼのアニメに新たな1ページ。

ゆ~ったり、のんびりと田舎に暮らす
4人の少女たちの日常を描いた
ほのぼのアニメです。

大げさですが毎週一週間の疲れを
このアニメを見ることで癒してくれる。 
そんなアニメでした。
なので最終回を見終わった時とても心寂しかったです…。

のんのんびよりラジオで聴いたのですが
「のんのんびより現象」
というプチ社会現象が起こったとか…。
確かにうなずけます!
自分も都会育ちですが、ちょっと
田舎に憧れてしまいました。汗

一度でいいので田舎でこんなのんびりとした
暮らしに浸ってみたいですw

ほのぼのアニメが好きな方
アニメでゆったりと癒されたい方
には声を大にしておすすめします!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 134

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

『のんのんびより りぴーと』放送開始記念 第十二話「また春が来た」視聴。

全校生徒たった5人の「旭丘分校」。
雪解けとともに芽吹き春の足音が聞こえる山里で相変わらずまったり過ごす少女たち。
山菜を採ったり、お花見したり、お魚も釣ってみちゃったり・・・。
彼女たちの新しい季節の楽しみ方に触れ、子供の頃の懐かしさを再発見できるかもしれません…。

第一話「転校生が来た」※オーディオコメンタリー収録
一条蛍は、両親の仕事の都合で、東京から「旭丘分校」に転校することに。
しかしそこは、自分を含め、全校生徒が5人しかいない学校だった!
東京から転校してきた一条蛍、ムードメーカーの越谷夏海、女子最高学年の越谷小鞠、独特の感性を持つ最年少の宮内れんげ、まったりした田舎の大自然の中で過ごす彼女達の日常がはじまる!

第二話「駄菓子屋に行った」
「旭丘分校」への転校を終えた一条蛍は、クラスメイトとともに楽しい学校生活を過ごしていた。
特に、身長が140cmにも満たない越谷小鞠には「かわいい先輩」だという想いで接していた。
しかし、その想いはいつしか愛しさへと変わっていく。
そしてある日、小鞠から電話が掛かってきて、2人で遊ぶことになるのだが…。

第三話「姉ちゃんと家出した」※オーディオコメンタリー収録
学校に到着すると越谷夏海から今日は遠足だと聞かされた一条蛍。
目的地を知らされていないにも関わらず、遠足への想いを募らせ、現場へ向かうと、そこには、すでに帽子をかぶり、ゴムの作業着に着替えている先生とれんげがいて…

第四話「夏休みがはじまった」
通知表を渡される一大イベントも終わり、夏休みが始まろうとしていたその日、東京の学校に通っている宮内家の次女・ひかげが実家に帰ってきた。
都会の話を自慢げに語るひかげだったが、そこにたまたま一条蛍が遊びに来て…
れんげが小川のほとりを歩いていると、カメラを持った同い年くらいの女の子と出会う。
その子は石川ほのかと名乗り・・・

第五話「水着を忘れたふりをした」※オーディオコメンタリー収録
夏休みといえば、海水浴!
旭丘分校の一同は、みんなで海に行くことになる。
水着姿の宮内れんげと越谷夏海が砂浜で楽しそうに遊んでいるのに対し、越谷小鞠は海に入ることもなく、水着に着替えることもなく、何故かただただ海を眺めていた。
そんな中、一条蛍が堂々たるビキニ姿で現れて…

第六話「おばけになってがんばった」
夏休み中、勉強のことで母親から説教を受けた越谷小鞠・夏海姉妹は、宮内れんげと合流し、急遽一条蛍の家へ向かうことに。
そうとも知らない蛍は、大好きな先輩である小鞠のぬいぐるみ、通称:こまぐるみを大量に制作していた。
完成品をどこに飾ろうか悩んでいたとき、蛍の家のチャイムがなり…

第七話「せんべいがカレーになった」
夏休みが終わり、二学期が始まった旭丘分校。
初日から寝坊した越谷夏海は、勢いよく教室の戸を開け、中へ駆け込むが、そこには先生の姿はなく、それぞれの席で暇そうにしている生徒たちしかいない。
そこで、時間を潰すために、様々な遊びを提案する。
しかし、宮内れんげの感性が違いすぎて…

第八話「学校でごはんを炊いた」※オーディオコメンタリー収録
旭丘分校の学校菜園で収穫した食材を使って、クラスメイト全員で昼食の支度をすることになる。
そんな中、越谷小鞠は芋ご飯を炊く係を担当する。
一条蛍が見守る中、料理が下手であると馬鹿にした妹の夏海をギャフンと言わせようと、芋ご飯作りに奮闘する。
そして、料理が揃い、食事の時間になるのだが…

第九話「文化祭をやってみた」
越谷夏美が勢いで文化祭をやってみたいと言ったことによって、旭丘分校で初めての文化祭を行うことになる。
文化祭で行う出し物の準備中、週末開催にも関わらず、招待客を決めていないことに気付いた一同は、たまたま遊びに来ていた富士宮このみ、宮内れんげの姉・ひかげ、駄菓子屋の加賀山楓を文化祭に招こうとするが…

第十話「初日の出を見た」※オーディオコメンタリー収録
誰もいない校庭、冬枯れた木。
二学期の終業式も終わり、旭丘分校の一同は、おのおのの年末を過ごしていた。
越谷家では大掃除、一条家ではおせち料理の下ごしらえ、そして、宮内家では年越しそばの準備。
そして深夜になり、宮内家に加賀山楓が訪れ、みんなで初日の出を見に行くことになるのだが…

第十一話「かまくらをつくった」
猛烈な吹雪のため、バスが走らなくなり、学校に泊まることになった旭丘分校一同。
しかし、生まれて初めて学校にお泊りするということで、大はしゃぎする一条蛍だったが、学校内には布団が2つと寝袋が1つしかなく、布団をみんなで取り合うことになる。
そんな矢先、先生が1つの布団の中で熟睡したことがキッカケで…

第十二話「また春が来た」※オーディオコメンタリー収録
春の木漏れ日の中、ウグイスの声を聴きながら、野草や山菜を摘むことになった旭丘分校の一同。
今まで野草摘みの経験がない一条蛍は、越谷小鞠から野草の種類を教えてもらいながら、野草を集めることに。
また、宮内れんげは、野草摘みを通して、自分が住んでいる場所が田舎なのではないかと再び悩み始めるが・・・

【アニメキャラの魅力】天才系にゃんぱすちゃん「宮内れんげ」の魅力とは?
『のんのんびより』は、過疎の農村を舞台に村の子どもたちの呑気な日常を描いたアニメです。どこか懐かしい田舎の情景が郷愁を誘い、子どもたちの素朴さを引き立てていました。今回ご紹介する「宮内れんげ」は、村の分校に通う最年少の小学1年生。紫髪のツインテール少女で、ちょっと特殊な感性をもった不思議ちゃんです。

■まわりからかわいがられる
村唯一の小学1年生のれんげには、歳の離れた姉が二人います。長女のほうは分校の先生です。東京から転入してきた「一条蛍」以外は、幼少から一緒に育った兄弟姉妹のようなもの。れんげにとって分校での生活は、家族に囲まれているのと変わりません。ただ、最年少の割に変に老成した一面もあり、中学生の越谷姉妹のことを冷静な目で見ていることも・・・。

宮内家は、村の周囲に広大な山林を所有する大農家。両親は農作業で忙しいので、れんげは姉や近所の人たちにお世話されています。特に、村で唯一の商店である駄菓子屋の店主「加賀山楓」は、れんげが赤ん坊のころから面倒を見ていたので、とてもなついています。れんげも駄菓子屋が自分に甘いことをちゃんと知っています。ちなみに、れんげのツインテールは、赤ん坊の頃に楓にしてもらってから。

■芸術家肌
れんげは、少し感性が普通と違う芸術家肌。挨拶はなぜか「にゃんぱすー」です。自宅の庭に遊びに来る狸には「具」、川で捕まえたサワガニには「お塩」と命名したり、うさぎ小屋でうさぎを世話する歌や、破れかぶれのやぶ医者の歌を即興で作り出したりと、かなり特殊な感性をお持ちです。

うさぎ小屋に行くときにテンションが上って「ダイナマイッ!」と叫びながら地面にダイブ、おままごとでは「飛び魚」役を申し出て、シチュエーションに関係なく「ぴちぴち」と跳ねる、夏休みのラジオ体操でオリジナルダンスを踊るなど行動も突発的です。

絵の才能は特に優れており、普通に描くとかなり上手。しかし、普通に描いた絵は本人にとっては芸術性のかけらもないとのことでお気に召しません・・・。本人的には芸術性あふれる絵が描きたいようです。

■夏休みに初めて切なさを知る
夏休みのある日、れんげは村のおばあちゃんの所に来た同い年の「ほのかちゃん」という女の子と出会います。写真を撮っていたほのかのために、村を案内してあげたれんげ。ほのかと友達になり毎日遊ぶようになります。ところが、ある日ほのかを誘いに行くと、ほのかはお父さんの急な仕事の都合で村を去った後でした・・・。

ひとしきり呆然とした後、その意味を理解したれんげの目には涙が浮かびます。それは、それまで友達との別れというものを経験したことの無かったれんげが、初めて知った切なさでした・・・。あまりのショックに、れんげは一週間ずっといじけ続けましたが、ほのかから手紙をもらい、来年も来ることを知ると、やっと元気を取り戻しました。

れんげは天才なので、将来はきっと芸術方面で成功すると思います。しかし、れんげの感性を育てたのは、間違いなく村ののどかな自然です。下手に型にはめようとするとダメになってしまうかもしれません。れんげには、村でのびのびと真っ直ぐに育っていってほしいものです。

【アニメキャラの魅力】大人ぶりたがりの小さなお姉ちゃん「越谷小鞠」の魅力とは?
なつかしくも美しい日本の田舎と、そこで暮らす元気な子どもたち。『のんのんびより』は、日常系と言われる作品の中でも、突き抜けたのんびりさと個性的な子どもたちの楽しさに高い評価を得たアニメ。今回ご紹介する「越谷小鞠」は、村の分校に通う中学2年生の女の子です。

■こまちゃん
小鞠は「こまちゃん」と呼ばれていますが、それは名前の「こまり」からではなく「細(こま)い」からそう呼ばれています。小学5年生のときのスクール水着を問題なく着ることが出来、海に行った時には迷子に間違われて迷子センターに連れて行かれてしまうような幼い体型をしています。分校の中では、さすがに小学1年生の「宮内れんげ」よりは大きいものの、妹の「夏海」や小学5年生の「一条蛍」よりも背が小さく、「こまちゃん」の由来も知っているので、そう呼ばれることを拒みます。

■大人ぶりたい年頃
自分が幼く見られることを自覚している小鞠は、なにかと大人ぶろうとします。しかし、その大人ぶりかたは、例えば「大人も怖がるホラー」の映像ソフトを借りてきて見てみたり、今どきポータブルCDプレイヤーを購入して「大人の階段を登った」と言ってみたりと、どこかずれています・・・。

料理を出来るふりをしたものの、まともに包丁を扱えずに蛍に心配されたり、自分のことを色気があふれていると言い張ったりする割には、髪型や服装が小学生っぽかったりと、明確な「大人」のビジョンを実のところ持っていないのではないかと思われます。挙句の果てには、大好きな小鞠と遊びに行けると張り切っておしゃれした蛍を、蛍と気付かず“知らない大人”と思い込んで、かっこいいとあこがれる始末なのです・・・。

■精神年齢は体の幼さと同じぐらい?
小鞠は妹の夏海には強気に出ますが、基本気弱で流されやすい性格。夏海にもそれは見抜かれているので、肝試しの驚かせ役を押し付けられたり、部屋の片付けを手伝わされたり、なにかと利用されています。夏海が母親に冤罪で叱られ、憤慨して家出したときは、なぜか巻き込まれて一緒に家出をさせられていました。

恋愛の経験が無いのは、周囲に同年代の男の子がいない環境だから・・・というよりは、小鞠自身の精神がまだ幼いせい。蛍が小鞠を愛するあまり、大量に制作した「こまぐるみ」の群れを見ても、自分に対しての蛍の気持ちには考えが及びません。

お姉さんぶりたい割に、蛍が近所の高校生「富士宮このみ」と、ファッションや音楽に関して小鞠がついていけない話題で話していた時には、幼児のように癇癪を起こします・・・。

無駄に大人ぶろうとするところを差し引けば、真面目で優しく、年下のれんげや蛍ともよく遊んであげる「越谷小鞠」(精神的に同等だからかもしれませんが)。年齢よりも幼く見えるというのは、女の子にとって大きな武器になるはずです。もう少し精神が成長すれば、自分をあざとく見せる強さなどが身につくのかもしれませんね。

【アニメキャラの魅力】反省無用のおてんば少女!「越谷夏海」の魅力とは?
過疎の農村の分校で、まったくばらばらの学年ながら、ひとつの教室で仲良く過ごす子ども達の姿を描いたアニメ『のんのんびより』。季節によって変化する植物や野鳥など、田舎の情景を丁寧に描いた美術への評価も高かった作品でした。今回ご紹介する「越谷夏海」は、茶色いくせっ毛をいつもポニーテイルにした、分校に通う中学1年生の女の子です。

■独立独歩
夏海は、なにかというと姉の小鞠や兄の卓にいたずらをしかけるおてんば娘です。いたずらしたり失敗したり寝坊しても、全てを人のせいに。表面的には母親のことを恐れていますが、叱られても謝るのはうわっつらだけ、反省を一切しないので改善されることもなく、同じことを繰り返してはまた叱られます・・・。

勉強嫌いで、通知表は10段階評価で5と4のみ。夏休みの宿題は姉と兄に手伝わせ、散らかった部屋の片付けも姉や近所に住む高校生の「富士宮このみ」に手伝わせます。しかし、その半面野草や山菜の知識が豊富だったりと、田舎生活における実践的な知識には強く、自らの体験で学び取ることは得意なようです。

■持久力のない暴走機関車
お調子者の夏海は、よく思いつきで行動を起こします。肝試しや、分校での文化祭を開催したりなど、“思い立ったらすぐ行動”という積極性があります。ただ、やることは“とても杜撰”で、肝試し用のシーツを用意したものの、目の部分をただ黒く塗っただけで穴を開けてなかったり、文化祭でやったこともないのにテーブルクロス引きをやろうとして失敗したりしています。

また、全くこらえ性がなく、自分の思いつきで始めたことにすぐ飽きたり、ちょっと特殊な感性を持った「宮内れんげ」の不可解な行動を理解するのを即座に放棄しています。

■兄姉思い
こんな夏海ですが、自分より体が小さくドジっ子な姉の小鞠には、「自分がついていてあげなければならない」と思っており、怖がりの小鞠がホラー映画を見ていっしょに寝たがったときは、多少いたずらを仕掛けながらもいっしょに寝てあげるなど、優しい一面も持っているのです。

幼い頃は兄のことが大好きで、「お嫁さんになる」と言っていました。それは本人すら忘れていることでしたが、ホームビデオに残されており、はからずもそれを目にしてしまった夏海は、自らの黒歴史に恥じ入って苦しんでいました。

奔放過ぎる子ではありますが、面倒見の良いところもあって、特に遊び方面ではよくイニシアチブを取り皆を引っ張る「越谷夏海」。こういうタイプは、周囲に優秀な人材さえいれば、意外とトップとしてうまく組織をまわしたりするもの。もしかしたら、いずれ大物になる素質を秘めているのかもしれませんね。ただ、やっぱり“反省”はするようにならないといけません。

【アニメキャラの魅力】ちょっと大人な百合小学生「一条蛍」の魅力とは?
歩いていける距離にある商店といえば駄菓子屋だけという過疎の田舎。そこの分校を舞台に、元気な子どもたちや、移りゆく村の四季を描いた作品『のんのんびより』。呑気で個性的な子どもたちの姿に、どこかほっとさせられるような良作でした。今回ご紹介する「一条蛍」は、東京から転校してきた小学5年生の女の子です。

■田舎にカルチャーショック
蛍が転入した「旭丘分校」は、蛍も含めて生徒が5人。蛍は、小学生と中学生がいっしょの教室で勉強するという初めての体験にカルチャーショックを受けます。村人が全員知り合い・・・というような過疎の農村で、そこでは誰も家の鍵をかけたりしません。学校に自宅の鍵を持たされてきていた蛍は、他の生徒たちから「変わっていらっしゃる」と驚かれたことに驚きます。

コンビニも本屋もない村にとまどった蛍は、少し不安になってしまいます。しかし、初めての給食でデザートの桜餅を持って、学校の近くの山に誘われたとき、その頂上で咲き誇る桜と、山に囲まれた農村の情景を見て、心を緩めることができました。村に来て1年を過ぎる頃には、東京と違い山も土も砂も目の前にあるこの田舎が大好きになります。

■百合少女
蛍は、同じ分校に通う中学2年生の先輩「越谷小鞠」に恋をしています。自分よりずいぶん背が小さい小鞠のことを、最初は可愛い先輩だなと思って眺めているうちに、それが愛情に変わってしまったのでしょう。これは、よくある「恋と友情を取り違えている」的なことではなく、編集部の発案による明確な百合的な感情であると、原作者のあっと先生が言っておられます。

小鞠愛しさのあまり「こまぐるみ」という、小鞠を模したぬいぐるみを大量に制作したり、小鞠を見る目にハートを浮かべたり、大雪のために分校に泊まった時は同じ布団で小鞠と寝たがったり・・・と、なかなかのガチぶりなのです。しかし、料理下手な小鞠が作った“こげだらけ”のお弁当を無理して食べたり、「お好み焼き粉で作ったホットケーキ」を出されたときも、「あーん」されてついつい食べてしまったりと、「恋は盲目」的な不憫さもあります。

■大人っぽい
小学5年生にしては身長が高い蛍。胸も小学生とは思えない豊かさだり、見た目はかなり大人っぽいです。気合を入れておしゃれをした姿を、小鞠に知らない大人と勘違いされました・・・。コーヒーはブラックで、音楽はお父さんの影響でクラシックやジャズ、ブルースを聞くなど渋い趣味も。ただ、中身は歳相応の甘えん坊の女の子です。

蛍が恋する小鞠は、14歳の割にまだ恋愛がどういうものかわからないほど幼いです。つまり、蛍が今のうちから同性の恋愛もありなのだと洗脳すれば大勝利。東京まで駆け落ちするぐらいの勢いで、頑張って小鞠の気持ちをゲットしてもらいたい!と強く願うばかりです。

夏が終わる前に観るべし! 「夏」がテーマの名作アニメ
■夏休みのノスタルジックな記憶が甦ります……
夏休みの宿題やら仕事やらに追われて、全部で10話も20話もあるアニメ作品をまとめて観る時間なんて取れないよ!  なんて方もいらっしゃるかと思います。

しかし、どうかご安心ください!  アニメには、夏がもたらすエモーションを1話のエピソードの中にしっかりとパッケージした作品も存在します。

数ある優れた"夏回"の中でも、今回、ピックアップしたいエピソードが現在、最新シリーズの『りぴ~と』が放映中の『のんのんびより』。その第1期4話の『夏休みがはじまった』です。

『のんのんびより』は、何もない田舎で暮らす4人の少女を主人公に、彼女たちが過ごす日常をのんのんとゆったりとした時間の中で描いた所謂"日常系"アニメの名作です。

物語の中では、各話を通して四季がゆっくりと過ぎていくのですが、第1期シリーズの"夏"回でも特に印象的なのが、小岩井れんげ……"れんちょん"をメインに据えた、この『夏休みがはじまった』というエピソード。

例えば、里帰りで出会うお爺ちゃんやお婆ちゃん。親戚の集まりで、久方ぶりに再会する従兄弟たち。旅行先で偶然出会った同世代の子ども。子どもたちにとって夏休みは、そんな特別な出会いが訪れるシーズンだと思います。

『夏休みがはじまった』も、れんちょんの新しい"出会い"を描いたお話です。そして、このエピソードは、誰もが子どもの頃に経験したことがあるセンチメンタルでノスタルジックな記憶を思い起こさせてくれます。この話を一番最初にテレビで観た時は、本当に「あぁ……」と感嘆の声が出ました。

胸にジーンとくる、アニメが作り出すエモーションの力強さを感じさせてくれる夏の名エピソードです! 

『のんのんびより りぴーと』開始直前! 特別番組『のんのんびよりってなんなのん!!?』の放送が決定!
7月から『のんのんびより りぴーと』の放送がいよいよ開始します。それを記念して、テレビ東京にて特別番組『のんのんびよりってなんなのん!!?』を放送することが決定しました! 第1期『のんのんびより』の名作をセレクションでお届けする他、番組のナビゲーターとしてメインキャストの4人が登場します。
『のんのんびより』が好きな方が楽しんでいただけるのはもちろん、まだ見たことがないという方もこれを見れば『のんのんびより』がどんな作品か分かるスペシャル番組。ぜひご覧ください!

■特別番組『のんのんびよりってなんなのん!!?』
【放送情報】
第1回:6月15日(月)深夜2時05分~2時35分(第一話「転校生が来た」)
第2回:6月22日(月)深夜2時35分~3時05分(第四話「夏休みがはじまった」)
第3回:6月29日(月)深夜2時05分~2時35分(第十話「初日の出を見た」)

【出演者】
小岩井ことりさん
村川梨衣さん
佐倉綾音さん
阿澄佳奈さん

『のんのんびより りぴーと』7月6日よりテレビ東京他で放送決定!
7月より放送開始となるTVアニメ『のんのんびより りぴーと』。このたび、夏のキービジュアルが公開されました!
緑のさわやかな空気に包まれた山の中。ジージー・・・と蝉の声がどこからともなく聞こえてきます。キラキラと光る木漏れ日のシャワーの間を行き交うれんげたち。7月からの放送でどんな姿を見せてくれるのでしょうか。彼女たちにふたたび会えるのを楽しみに待っていてくださいね。

そして放送局・放送日時がついに決定しました! 第1期に引き続き、テレビ東京、テレビ大阪、テレビ愛知、AT-Xにて放送となります。

◆放送局・放送日時がついに決定!
テレビ東京:7月6日より毎週月曜日 深夜2:05~
テレビ大阪:7月8日より毎週水曜日 深夜2:35~
テレビ愛知:7月6日より毎週月曜日 深夜3:05~
AT-X:7月9日より毎週木曜日 夜11:00~
(リピート放送:毎週土曜日 午後3:00~、
毎週日曜日 夜10:00~、毎週水曜日 朝7:00~)

お兄ちゃんの誕生日を佐倉綾音さん、阿澄佳奈さんがお祝い!『のんのんびより』第1期一挙上映会~越谷卓 生誕祭~レポート!
第2期の放送が今夏に決定しているアニメ『のんのんびより』の第1期一挙上映イベントが2015年4月11日に角川シネマ新宿で行われた。イベント同日は本作に登場するお兄ちゃん(越谷卓)の誕生日という事もあり、壇上には兄妹役を演じた佐倉綾音さん(越谷夏海役)と阿澄佳奈さん(越谷小鞠役)が登場し、兄の誕生日をお祝いした。今回は上映会の前にキャストが登場して行われたイベント部分の模様をお届けしよう。

●誕生日イベントでも兄はイジられる! あと襟足が長い。
司会者の呼び込みで壇上には佐倉綾音さん(越谷夏海役)、阿澄佳奈さん(越谷小鞠役)が登場しイベントはスタート。早速、今回の主役であるお兄ちゃん(越谷卓)の軌跡を振り返るコーナーが開始。スクリーンに映し出された越谷卓の登場シーンを観ながら、キャストと共に振り返るというものだ。最初に映しだされた第1話の“蛍が転校してきた教室のシーン”を見た佐倉さんは、今までお兄ちゃんのディティールを気にした事が無かったと話し、「意外と襟足が長い」という事を発見。さらに阿澄さん提案で「二人でお兄ちゃんの良い所を見つける」という主旨でコーナーは進むことに。

続いても第1話から“越谷卓が床にハマるシーン”が映し出され、良い所を見つけようと意気込んでいた阿澄さんからは「姿勢が良い!」というコメントが飛び出し、それに続いて佐倉さんも「あと、襟足が長い!」と重ねて会場の笑いを誘った。

ここで、アニメの制作当初は越谷卓の声を入れるか迷っていた事がスタッフの口から語られ、「もし入れるのであれば大御所の声優さんに依頼しよう」と考えていたという。その後、会場のファンへ向けて「第2期では声を入れた方が良いですか?」という質問が投げ掛けられたが、やはり声が入っていない方が良いという答えが返されていた。

そして、最終回の越谷卓が野草を食べるシーンでは、原作者のあっと先生が仮音声の収録を行った事も告白。スタジオに用意されていた野菜をひたすら食べて収録した〝あっと先生“だったが、結局その音声が使われる事は無かった。そのエピソードに佐倉さんは「あっと先生、野菜食べ損じゃないですか!」と突っ込み、阿澄さんが「大丈夫! 栄養になってるから」と絶妙な掛け合いを見せ、会場は爆笑の渦に。

その後も越谷卓の迷シーンが次々と映される中、阿澄さんは「たまに、眼鏡の奥の目が描かれる時が有るんですけど、お兄ちゃんは美少年系なのかな?」と越谷卓の顔立ちについてコメント。佐倉さんと村川梨衣さん(一条蛍役)が出演していた『のんのんびよりうぇぶらじお のんのんだより!なのん』でもお兄ちゃん人気は絶大で「どのキャラクターと付き合いたいか?」という話題の時には、キャスト両名とも越谷卓を挙げたという。その理由について佐倉さんは「だって寡黙で眼鏡で、みんなの事をなんとなく見渡していて…、あと襟足が長い!」と再びお気に入りのフレーズを重ねて会場は笑いに包まれた。

登場シーンも一通り振り返った所で、いよいよイベントの主役である越谷卓がステージに登壇。アニメやラジオでも寡黙を貫き通した越谷卓は、もちろん自身の誕生日イベントという晴れ舞台でも一切喋る事は無かった。

そんなお兄ちゃんを、早速イジリ始めるキャストの二人。「お兄ちゃんのネクタイ、ブランド物じゃん!」とツッコミを入れたり、胸の辺りを叩くなど、まさに卓にイタズラをする夏海(佐倉さん)を、姉の小鞠(阿澄さん)が止めるという兄妹仲睦まじい掛け合いでイベントは進んでいった。ここで誕生日ケーキが登場し、バースデーソングをキャストと会場に詰めかけたファンで合唱。会場全体がお祝いムードで包まれた。その後、サイン入り台本やポスターが当たる抽選会などを挟みつつ、最後は翌日の朝5時まで一挙上映を楽しむファンたちに向けて、キャストの二人からコメントが送られ、越谷3兄妹のバースデーパーティは幕を下ろした。

夏アニメ「のんのんびより りぴーと」、主題歌が決定! 第1期と同じくOPはnano.RIPEが、EDはメインキャスト4人が担当
7月スタートのTVアニメ「のんのんびより りぴーと」より、主題歌情報が発表された。

「のんのんびより」は、全校生徒5名という田舎の学校「旭丘分校」を舞台にしたコメディ作品。田舎あるあるネタや季節行事を交えつつ、豊かな自然があふれる田舎での少女たちの日常をゆるく描き、癒し系として大人気に。2013秋アニメとしては、放送開始前の期待度ランキング:18位→放送開始後の実力ランキング:1位→放送終了後の満足度ランキング:1位とダントツの高評価だった。そして、ファン待望の第2期となる「のんのんびより りぴーと」が2015年7月より放送される。

今回、主題歌情報が解禁に。オープニング曲は第1期と同様にnano.RIPEが担当。「こだまことだま」というタイトルで、CDはアニメジャケット盤とDVD同梱盤が7月22日に発売となる。そして、エンディング曲も第1期と同じくメインキャスト4人(小岩井ことり、村川梨衣、佐倉綾音、阿澄佳奈)が歌うことに。ZAQが作詞/作曲を手がけた「おかえり」という楽曲で、CDは8月5日に発売となる。

にゃんぱすー! TVアニメ『のんのんびより りぴーと』2015年7月より放送予定なのん♪
ツツジの花が鮮やかに彩る季節になりました。自然の移ろいの中に年月の経過を感じる中、TVアニメ『のんのんびより りぴーと』が2015年7月より放送開始予定であることが発表になりました。

あと2ヶ月あまり、木々が青々と葉を繁らせ、澄んだ青空の中に入道雲が立ち昇るようになった頃、れんげたちが帰ってきます。公式サイトでは、PVも公開中なので、是非チェックを!

「のんのんびより りぴーと」新キービジュアル&タイトルロゴが公開
「のんのんびより」公式HPのトップページが第2期のキービジュアルとロゴに“ちぇんじ”しました!

2013年10月から同年12月まで、テレビ東京ほかにて放送された。全12話 + OVA。
原作と異なり、蛍が転校してきた所から物語が開始する。

監督は『ココロコネクト』の川面真也、シリーズ構成は『たまこまーけっと』や『弱虫ペダル』の吉田玲子、キャラクターデザインは『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』の大塚舞、音楽は『神さまのいない日曜日』の水谷広実、アニメーション制作は『お兄ちゃんだけど愛さえあれば関係ないよねっ』や『私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!』のSILVER LINK.がそれぞれ担当する。
川面の監督下で「可愛らしい背景、ファンタジーとしての田舎」を重視した繊細な制作が行われ、背景については聖地は特に決めなかったものの東京都、千葉県、埼玉県、和歌山県、新潟県へのロケハンが行われた。また、れんげの挨拶「にゃんぱすー」はあっとのノリで「印象に残ってつぶやきやすい言葉を」という理由から選ばれた。

テレビアニメ化は2013年2月23日に発表された。同年6月27日に村川梨衣(一条蛍役)、小岩井ことり(宮内れんげ役)、佐倉綾音(越谷夏海役)、阿澄佳奈(越谷小鞠役)らメインキャストが公開された後、同年7月28日にはアニメ化記念ステージが秋葉原UDXでのMF文庫Jの大型イベント『夏の学園祭2013』で開催され、メインキャスト4人が登壇した。
オープニングテーマがnano.RIPEによる「なないろびより」、エンディングテーマがメインキャスト4人による「のんのん日和」に決定したこと、両曲の作詞・作曲をZAQが担当することがそれぞれ発表された。同年9月1日には第1話先行上映会が3331 Arts Chiyodaで開催され、出演声優の村川と佐倉が登壇してのトークも行われた。

視聴者の間では田舎への憧れから絶賛の声や聖地探しが起こったうえ、本放送当時に発売済みの原作単行本は重版が決定した。テレビアニメ版自体も、アキバ総研(カカクコム)が実施した2013秋アニメ満足度ランキングで第1位、アニメ!アニメ!(イード)が実施した「秋アニメ2013何を見ますか?」の男性で第3位をそれぞれ受賞した。

宮内れんげのセリフ「にゃんぱすー」が2013年度アニメ流行語大賞金賞(1位)を受賞。
2014年7月発売予定の原作単行本第7巻特装版ではOAD収録のDVDが付録となる。
2014年4月6日には第2期の制作が発表された。

オープニングテーマ
「なないろびより」

エンディングテーマ
「のんのん日和」

投稿 : 2024/11/16
♥ : 51

91.2 2 心温まるで田舎なアニメランキング2位
君の名は。(アニメ映画)

2016年8月26日
★★★★★ 4.1 (2514)
11511人が棚に入れました
新海誠監督による長編アニメーション。

千年ぶりとなる彗星の来訪を一ヶ月後に控えた日本。
山深い田舎町に暮らす女子高校生・三葉は憂鬱な毎日を過ごしていた。
町長である父の選挙運動に、家系の神社の古き風習。
小さく狭い街で、周囲の目が余計に気になる年頃だけに、都会へのあこがれを強くするばかり。

「来世は東京のイケメン男子にしてくださーい!!!」

そんなある日、自分が男の子になる夢を見る。
見覚えのない部屋、見知らぬ友人、目の前に広がるのは東京の町並み。
念願だった都会での生活を思いっきり満喫する三葉。

一方、東京で暮らす男子高校生、瀧も奇妙な夢を見た。
言ったこともない山奥の町で、自分が女子高校生になっているのだ。

繰り返される不思議な夢。そして、明らかに抜け落ちている、記憶と時間。
二人は気付く。

「私/俺たち、入れ替わってる!?」

いく度も入れ替わる身体とその生活に戸惑いながらも、現実を少しずつ受け止める瀧と三葉。
残されたお互いのメモを通して、時にケンカし、時に相手の人生を楽しみながら、状況を乗り切っていく。
しかし、気持ちが打ち解けてきた矢先、突然入れ替わりが途切れてしまう。
入れ替わりながら、同時に自分たちが特別に繋がっていたことに気付いた瀧は、三葉に会いに行こうと決心する。

「まだ会ったことのない君を、これから俺は探しに行く。」

辿り着いた先には、意外な真実が待ち受けていた…。

出会うことのない二人の出逢い。
運命の歯車が、いま動き出す

声優・キャラクター
神木隆之介、上白石萌音、長澤まさみ、市原悦子、悠木碧、島﨑信長、石川界人、成田凌、谷花音
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

世界はきっと美しい

新海誠監督作品。

希望が持てないとき、漠然と不安なとき、
繰り返し見たくなる前向きで素敵な物語だ。

売上や動員数ばかり話題になりますが、
映像クリエイターからすれば、
思春期というものは創作の大きな源泉です。
初々しくも華やかな青春を、
美麗な風景とともにまとめ上げた手腕は、
評価に値すると思います。
多くの大人達もどこか自分に合わせ、
追体験できたのが大きかったのでしょう。

少年少女は生きる上で、
きっと喜怒哀楽の純度が高い。
強く生きること深く愛すること。
その一瞬をフィルムに収める。
少女の全力疾走はいつだって感動しますね。

糸守町の歴史と組み紐の教え。
宮水神社に伝わる伝統儀礼と御神体。
{netabare}夢の中で入れ替わった2人は、
不思議な体験を通じ心の距離を近づける。{/netabare}
古来より継承されてきたものが引力となる。
素敵な出逢いが訪れますよう願おう。

留めておくのが難しい、
儚くて透明なその美しい一瞬を、
まだ美しいと感じれる自分がいて良かった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 168
ネタバレ

Progress さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

夢の儚さを越えて二人は繋がる。

見終わった後、私は夢から覚めて、まどろんだ時ようなな気持ちになりました。

あのシーンの背景が良かったとか、あそこのスピード感が最高だったとか。
でも、その記憶は、強く「覚えていよう」と思い、まるでこれは面白い夢から覚めた時と同じじゃないかと。

でも、人の記憶は曖昧で、全ての良いシーンを覚えておこうと思っても、次第にディテールが失われていきます。
やがて夢の記憶は、「面白い夢をみた」に代わり、そして夢をみた事をも忘れていく。

時間に対して夢の中の記憶はあまりにも儚い。

この作品はそんな弱い繋がりで繋がった瀧君と三葉の物語です。



感想
{netabare}

【演出】
二人の入れ替わり生活が始まるときに曲が入り場面の切り替わりのスピード感は新海監督らしい演出。

二人の入れ替わり生活とは別に強く印象に残っているのは
時間が100倍速になった感じで都会の光や信号が光を放つシーン。
これは時間の経過を示しているのでしょうが
その綺麗さが強烈に印象付けられました。

また、夢の中の出来事という作品の設定のように
幻想的な美しさが視聴者を夢と現実の境界線に引き込んでくれます。

三葉の人生が瀧に見えたときのシーンもグッと来ました。何でだろう?
人の生き死にに涙もろいのかな。
あのシーンは母親との直接的な繋がり(へその緒)や親との別れ、家族の濃い「人と人の繋がり」を感じてしまったからでしょうかね。

【展開】
「瀧君、覚えてない…?」という三葉のシーンは本当に胸が痛くなりました。
3年後の瀧君にとってはずっと前から繋がっていた。三葉にとってはようやく繋がった。
だけど瀧君はこのときはまだ知らない、三葉は不審そうにこちらを警戒する瀧君に思いを伝えられない。
「二人が会えた」「繋がった」という嬉しさと同時に
勇気がでずに思いを伝えられない三葉の姿に自分を重ねてしまいました。



【キャラ考察】
瀧君がクレーターの上で君の名は!と涙ながらに叫んだ気持ちがわかってしまう。
大切な人に会いたいと、思いが募ると、苦しくて、吐き出したいなにかが心のなかにたまってきて、自然と涙が出てくるんですね。

三葉の境遇について
母親を幼い頃に亡くしていて、それをきっかけに父親が神職をやめて離ればなれとなっています。
離れて暮らしながらも、政治というなにかと目立つ仕事をしている父親のせいで
学校で本人の意思とは関係なく少し浮いてしまう三葉。
そんな狭い村社会に嫌気が差してどこかに逃げたい気持ちでいる時に起こる入れ替わり。
三葉にとって入れ替わりは逃避になり得た(まさに夢に逃げる)のですが
突然終わる入れ替わりは、夢の終わりであり、それは自分の逃げ場所がなくなったともいえます。
夢の続きが見たくて。そういう気持ち(逃避)、わかります。
東京にいるはずの瀧君に会いに行き、あの日々の続きがみたい。
でも、せっかく会いに行ったのに瀧君は三葉のことを知らなくて、繋がりの喪失を感じてしまった。
(ですか、ここで過去と未来を繋ぐ糸を渡したシーンの懸命さや、その糸が忘れかけた瀧君と三葉を繋げてくれた意味を持つアイテムであることの重要性が「繋がった!」と嬉しさを感じさせます)

その後の三葉の行為は、瀧君への思いをたちきりたくての髪を切る行為だったのでは。(切るということは思いや繋がりをたちきりたいための行為?)(夢の終わりが夏祭りの近くの日、つまり、一般的には夏の終わり近くです。夏の終わりの儚さと夢の終わりの儚さをかけているのではないでしょうか)

また、三葉が夏祭り前に暗い部屋で涙を流すシーンには、喪失感を感じ、失恋等のなにかを失う出来事を思わせました。


その後の彗星の衝突により、三葉は現実の問題と向き合い乗り越えることができました。
瀧君の残した「すきだ」が現実と向きあう最後の勇気をくれたのかもしれません。

そして、瀧くんにとっては、一生忘れられない体験であり
忘れられない繋がりだったのではないでしょうか。
それが記憶がなくなっても四年後も繋がりを求めていた理由かもしれません。
忘れたくないと思っても忘れてしまう、だけどどこかでおぼえているその繋がりのことを。
だから、これはなくなってほしくないという、繋がりの肯定なのではないかな。
【美術】
新海監督の作品は見たり見なかったりなのですが、背景の綺麗さは今作もすばらしかったです。
田舎のゆったりとした風景にはそこに溶け込めそうな気分にさせてくれました。まるで、その場所が自分の帰る場所のような。

都会の朝の風景はどこか孤独だけどエネルギーを感じます。
夕方の忙しそうな風景には少し寂しさがあって、早く帰りたいな、そんな気持ちにさせてくれます。

季節感も夏に始まり、春に終わるという、季節ごとの綺麗な風景を描いてましたね。

最後に桜さく路地の階段で二人が出会うシーンも、優しさと暖かさをリアルに感じてとてもよかったです。


【記憶が失われる設定について】
多くの人がここについて指摘してきました。
ですが、私はレビューの最初に書きました通り、夢だから、でストンと納得しています。
作中で夢をフォローしているシーンがあるのは覚えていますか?
三葉の祖母が三葉(瀧くん)に「三葉、お前、今夢を見ているな」と言う印象的なシーンです。
また、三葉も「夢の中で見たあの人の名前が思い出せない」と言い、友人を困惑させます。
それはそうでしょう。普通のひとはそんなことを非常時でも平常時でも口に出したりしません。
共通認識として「夢の中の内容は忘れやすい」ということがあるからです。
ですので、スマートフォンの中の日記が消えていくあの表現や、
二人が御神体のクレーターで出会うシーンが、
夢と現実の境界線が曖昧な時間や場所を表現していて
見た人間も、夢と現実の境界線にいるようなそういう作品だと思っています。

【朝、目が覚めるとなぜか泣いている】
印象的な導入のセリフです。
二人の繋がりを失ってしまったことを自分の中のどこかが泣いている。
そして、それにとりつかれているようになってしまっている。
私はそうやってどこかに繋がりを探すような感情を現す言葉は知りませんが
自分のどこかに、よく似た感情があると確信があります。
それが、私の心にズキズキとした胸騒ぎを起こしてくれます。

【総評】
色々書きましたが、瀧君と三葉のような10代の気持ちや考え方を上手く描いています。
君の名は。でとめていますが、これは相手への問ですよね。
相手の名前を知らないからこそ尋ねる(訪ねる)。
そして相手の事を知りたいからこそたずねる。
相手の事を知りたいという感情をエネルギーにして伝えてくる作品でした。

また、人と人の繋がりを感じる、もしくは、心の中のどこかにあるつながりを求める感情を肯定する物語だったとまとめさせていただきます。

【蛇足】
三年前の瀧君と三葉が東京でであったとき、二人の糸はどう繋がったのか、一瞬はまりかけました。
二人の糸は絡みあって大きなわっかを作った。そんな思いです。でも始まりはどこかよりも、今と未来の彼らが気になって(笑)

キービジュアルの瀧と三葉が東京の坂で振り返って見つめる絵って
ラストの5年後の二人を、であった頃の高校生の姿に置き換えているのかも?
これが「出会い」の絵なのか「再会」の絵なのかちょっと気になって面白い。

幻想的で儚さのある二人の奇跡の繋がりと、現実の繋がり。
ラストで二人の繋がりを現実の繋がりにすることで生まれる嬉しさ。
なぜだろうか?多分、二人が求めていたその繋がりは、人間が奇跡を信じたい気持ちの肯定だからでしょうか?

{/netabare}

ストーリー考察?(繋がりを軸にストーリーを考えてみました。)
{netabare}
三葉の祖母が、糸に例えて人と人の繋がりを話しました。繋がって、絡みあって、離れて、近づいて、また繋がっていく。その繋がることを結びという。

瀧と三葉の関係もまたそうでした。夢で繋がって、入れ替わりを繰り返して二人の糸は絡みあう。
入れ替わりは突然になくなる。突然糸が切れたように。
三葉のいる場所は時間を越えて遠く離れた場所だった。
真実を目にした時、三葉との思い出は一瞬で消えていき、崖から突き落とされたようなスピードで二人の距離は離れていく。(二人の距離が明確に離れていくことに儚さや悲しさを感じました)
でも、瀧は「そこにいかなくちゃいけない」という自分でもわからない使命感に押され御神体のある場所へ
三葉のいるかもしれない場所へ近づいて行く。(確信のない行動です。しかし、そこには記憶という曖昧な繋がりよりも、もっと深いところでの繋がりを感じます)

そしてまた入れ替わり、二人はお互いを自分の体で出会う。
今まで顔を合わせて話したかったことをいいあって、笑う。(ようやく、もがいてもがいた結果、出会えたという喜びを感じます)

互いの姿が見えなくなって、名前を忘れた瀧は叫ぶ。
「君の名前は!」忘れちゃいけない大切な人を思い出せない苦しさで一杯になる。(本気で相手の事を求めるシーン、記憶がなくなっても、もっと深いところからの欲求です)

名前は思い出せない。でも誰かが大切なことは覚えてて
誰かが思ってくれていることが「すきだ」という言葉からわかる。だから三葉はやりとおせた。

そして時が流れ、あの時間の記憶もなく、あるのはかすかな心残り。
どこかに大切な繋がりがあるような。

冬が終わり春が来る。
二人はまた近づく、自分の中の心残りの先にある繋がりを探して。
そして出会い、ずっと探し続けてきた繋がりだと信じて問いかける。「君の名前は」。
(最初のシーンと繋がる。どこかに特別な繋がりがあるという不思議な感覚。ラストはなんとなくわかるという感情の肯定が、とても心地いい)
{/netabare}


2018年1月3日 地上波放送を見て。
{netabare}
本当は追記する予定はありませんでした。
でも、見たら、自分の中に生まれた何かを書きたい衝動を抑えられなくて、
書こうと思いました。

今回の再視聴で感じたのは、
繋がりが消えることの悲しさでしょうか。
どこか身近に感じていた、繋がりの断絶。
私が繋がりの断絶を感じたのは、福島なんですが、
レビューを社会派にする気はないので詳細は伏せます。

それは、人間の営みの断絶であったり、人の関係の断絶。
繋がりが消えてしまうことへの悲しさ、つらさ。
そういったものが多分糸守町の消滅、三葉と瀧の入れ替わりの終わり、
そういった作品世界の出来事から、私はいつも感じていたこと、
繋がりの断絶を感じていました。

繋がりの断絶と同時に、繋がりを求める声も同時に感じました。

三葉が瀧に会いに東京に出た時も、瀧が三葉の名前を忘れて叫んだ時も、
繋がりを求めるその行動、その思いが、私には、
無くした繋がりを取り戻したい気持ちを感じて、
どうしようもなく、泣いてしまいました。
(すこし安っぽい表現ですが、実際少し泣いてます。
多分泣いた理由は、登場人物達と同じ理由で、
繋がりを求めたから、でしょうかね。
多分これが、共感何でしょうね。初めて実感出来たかも)

こんな瀧君のセリフがありました。
「今はもうない街の風景に、何故ここまで胸を締め付けられるのだろう」
心のどこかで糸守に繋がりを感じている瀧君。
私も、どこかで知らない街の知らない人の営みに、
繋がりは感じないまでも、営みの中にある繋がりを見て、
親近感を感じたりするのです。
それは人と人の繋がり、人と土地の繋がり、繋がりの中で生まれた営み、
そういったものを、私は求めているのだろうし、
大切にしたいし、失いたくないと思うのです。

だから、この作品を再視聴して、このレビューは、
完全に私の感想であるのですが、
私が求めていた繋がりを描いてくれているし、
私が恐れている繋がりの断絶も描いてくれている。

だから、私は、この作品が好きなんでしょうね。



{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 134

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

作画はきれいだった。もの凄く!だけど・・・、

物語としては、『見終わった後に何も残らない作品』という印象。
個人的には『この世界の片隅に』、『聲の形』の圧勝だな~。やっぱり。

様々なSF要素の詰め合わせは、アニメ初心者には斬新に見えるでしょう。
だけど、私には目新しさよりむしろ、矛盾とご都合主義が気になってしまう。

普段アニメをあまり見ない人たちがこぞって見に行った結果が、空前の大ヒットなんでしょう・・・。
まあ、私のようなアニオタがこぞって見に行ったくらいでは、あそこまでの大ヒットにはならない。
『素人をいかに取り込むか!』
この部分に特化した作品ということなのでしょう。

最後に。
やっぱり声優はプロの声優さんに任せるべきだと思うんですよ!
誰とは言わないけど、ひどい人がいた!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 115

89.5 3 心温まるで田舎なアニメランキング3位
うさぎドロップ(TVアニメ動画)

2011年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (3858)
17595人が棚に入れました
俺がりんを育てているのか、りんに俺が育てられているのか――?30歳の独身男ダイキチは祖父の葬儀で見知らぬ6歳の女の子りんと出会う。実は祖父の隠し子であることが分かり驚愕するダイキチ。親戚たちがりんを引き取る話し合いのふりをしながら互いに責任を押しつけ合う中、見兼ねたダイキチは勢い余ってりんを引き取ることを宣言するが・・・

声優・キャラクター
土田大、松浦愛弓、大原さやか、酒井乃碧、植田佳奈、須藤菜々子、坂本真綾
ネタバレ

偽ニュー隊長 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

おっさんホイホイ(73点)

全11話。
漫画原作。原作未読。

個人的満足点:73点
アニメ系統:感動系(家族物)

30歳の独身男、大吉が祖父の隠し子のりんを引き取り、
共同生活がはじまる。そんな話。

このアニメは実際に子供がいるのといないので
かなり見方が変わりそう。
子供がいる方はかなり共感できる部分があり、
りんの可愛さとダイキチの行動が身にしみると思う。

逆に子供がいなくて共感があまり出来ないと
意外とつまらない話かもしれない。

話の展開も1話がぐっと盛り上がり、
その後、小出しに感動する場面が出てくる。
大吉とリンのちょっとしたやりとりにぐっとくることは多い。

そういった場面でぐっとこない人には
盛り上がりに欠けそんなに面白みを感じないのではと思う。
結構、評価が分かれそうかなと思う。

作画は水彩画基調で個人的にはかなりいいと思った。
綺麗な絵というわけではなく、温かみのある絵といった感じか。
EDアニメが劇団イヌカレーなのにも注目していただきたい。

音楽もゆったり温かみのある音楽。

全体的にはゆったりとした「いい話」
不満なところを上げれば終わり方がすっきりしない。
原作はまだまだ続いているようで、リンが高校になっているようだ。
(漫画の表紙みただけで内容は知らない)

そこまでいくと色々解決してきそうだが、
アニメでは小学生までなので、ほとんど解決していない。
そんな、不完全燃焼感がぬぐえない。
すっきりするには原作読むしかないかなあと思ったりしている。


と、まあ色々書いてきたが
つまり、何が言いたいかというと

大吉って「いいお父さん」だよね。

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以下、各話の感想。
ネタバレが含まれる場合もあるので
未視聴の方はスルー推奨。

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{netabare}
1話視聴。
予想通りというか、期待通りというか、いい話。
設定を見ていたのである程度展開が分かっていたが
それでも、泣きそうになった。
大吉とりんの表現が良かった。
作画も独特の雰囲気で○

何かこういう話好きなんだよね。
今後にも期待したい。

アニメにする必要あるのかって?
アニメもいいんじゃないかと個人的には思う。
実写映画も良さそうだけどね。
それはそれってことでw

2話視聴。
ダイキチの奮闘振りがよかった。
りんのためにがんばるダイキチ。
はりせんぼんはぐっときた。

汗、わかりますwwww


3話視聴。
毎話毎話やばい。
リンもすごくがんばってる感じが出てて
後半のダイキチのセリフに泣きそうだった。
絵が微妙なシーンがあったような気がするけど
この物語にそんなのあまり関係ないかな。
とにかく心に染みる。

4話視聴。
ダイキチにラブロマンスか?
なんかありそうな展開。
そしてりんの母親がついに登場するのか?
少し物語りが動きそうな気配。
おねえさんになるやつ、分かりますw
来週にも期待。

5話視聴。
展開はやい。
早くも小学校に入学したw
正直もうちょっと保育園での話が続くものと思っていた。
これは、結構進むの早いのか?
それとも小学校での話が長くなるのか?
どんな展開を見せるのか楽しみ。
親も子も共に成長する、分かります。

そうそう、EDアニメーションが独特だと思ったら
劇団イヌカレーだったよw
さすがのクオリティだね。

6話視聴。
小学生になったが基本なにも変わらなかった。
金木犀のエピソードはなかなか良かった。
ちなみにびわは7,8年で実がなるならしい。
中学に上がったらびわ食べれるかもね。

子供のころシリアルに憧れるんだよね。分かりますw

7話視聴。
完全に30代向けのストーリーだった。
今、結婚している人達にも少なからず
同じことが起こっているのではと思わされた、
そして考えさせられる、そんないい話な回だった。

しっかし、女性の買い物は長いよねwwww

8話視聴。
墓でのダイキチかっこよかった。
りんの表情もすごくよかった。
思わずうるっときてしまった。

浴衣、分かりますwww
ダッシュだダイキチwww

9話視聴。
やっと視聴したw
小学生の男の子ってあんなだよね。
ダイキチにロマンスが生まれるのか?
そこも興味深いね。

10話視聴。
コウキのママいいねえ。
もう結婚しちゃえばいいんじゃね?
原作は知らないけど、そういう展開なのかね。
しかし、あと1話で終わり。
どう閉めるのか。
原作は続いてるみたいだから、どう終わるのか気になるね。

11話視聴。
何だか、すごく中途半端な印象。
最後だから無理矢理閉めた感じがする。
何かもうちょっとすっきりしたかったんだが。
原作読むしかないかなあ。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 63

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心地良さを感じる作品です♪(*^-^)

●うさぎドロップと出逢った日の日記・・・
いきなり冴えない主人公の大吉の寝起きで始まりましたねΣ(- -ノ)ノ エェ!?
しかも大吉のおじいさんである宋一のお葬式っていうシチュエーションって・・・
かなりテンション底辺からのスタートでしたので、どんな話なんですかって心配しちゃいましたw
でもそれは、束の間の心配でしたよー♪
「良くぞやってくれたよじーさん」と皆を呆れさせる程の、度肝を抜く展開で物語の様子が変わってくるのです!!
そうなんです!!なんと、じーさんの隠し子で「りん」と言う小さい女の子との出会いでね♪
 
この作品の印象としては、リアルで人間くさい物語の印象を第一に受けました。
それに淡い色彩で描かれた作画が、どことなく懐かしい感じをかもし出している点も、私にそう感じさせたのかもしれませんね♪
 
そんな中、1話目から登場するキャラクターの人間性を明確にして、その明暗を対照的にうまく使い分けているような場面が結構目に付きました!!
例えば、甘やかされて育てられた感じのわんぱく現代っ子の麗奈と自分の父親が好きだったリンドウの花をお別れの花として手向けるしっかり者のりんちゃんはまさに対照的ですよね!
それと、りんちゃんの件で面倒な事は関わらないようにしようとする大人達と、りんちゃんに手を差し伸べる大吉の対応も対照的でしたね♪
 
とにかく、メリハリのある展開で、1話目から物語に一気に引き込まれたっていう印象を受けましたよ♪
 
大吉とりんの生活環境の変化から、今後の人間模様にも期待が持てそうな予感がしますねO(≧∇≦)O
 
 
●総評『最終回を観終えて♪』
まず驚いたのがりんちゃん役の声優さんが松浦愛弓ちゃんで9歳の女の子だって言うことですね∑('◇'*)エェッ!?
ノイタミナが放浪息子に続いてやってくれましたね♪
他の子供のキャストも同じくキャラの年齢に近い世代の子役さんなのですね!!って事は平成生まれww
りんちゃんの「愛らしさ」をあそこまでリアルに演じられたのは、こういう事だったのですねって驚いちゃいました(*^-^)
もちろん、それ以外でもりんちゃんの『表情』や『仕草』の表現の描き方が絶妙で、子供っぽい可愛らしい魅力を引き出していましたね♪
どちらかと言えば麗奈ちゃんやコウキ君の方が、聞き分けが悪い所なんかがリアルな子供っぽさなのでしょうけどね♪
コウキ君役で声優の酒井乃碧(sakai noa)ちゃんも女の子なのにちゃんと男の子役を演じきってたのには本当に拍手を送りたいです(*゚▽゚ノノ゙☆パチパチ
 
もちろん、大人達も負けてはいないですよw
大吉やコウキママも子供目線で話す表情とかは子供を愛するパパママの顔でしたし、大吉の母の幸子さんの可愛がる様子もどこかで見た事のあるような風景でした♪
大吉みたいな大人に皆なれれば良いのにねっていうか、がんばって目指しましょうね(*゚▽゚)ノ
 
子供達から大人達へ、大人達から子供達へ、心に残る温かいメッセージを物語を通して感じ取ることが出来ました!
普段忘れがちになってしまう、人としての温もりや優しさを思い出させてくれましたね♪
 
そして、うさぎドロップは是非見て欲しい作品のひとつになりました♪
こういう心温まる作品は大好きなので、2期で10年後の話となるようですけど、続きを早く見てみたいものですね(*^o^*)
 
 
●MUSIC
OP曲『SWEET DROPS』
 歌:PUFFY
 PUFFYらしいストレートに歌詞が伝わってくるうさぎドロップの内容にあったOP曲ですね♪
 
ED曲『High High High』
 歌:カサリンチュ
 晴れた日に散歩しながら聞きたくなる、ポップで心温まるフォークサウンドです♪
 
■お・ま・け
私の実家の庭にはキンモクセイが植えてあったので、ついつい思い出してしまいました♪
トイレの匂いなんて言わせないんだからねw“(`(エ)´)ノ彡☆ プンプン!!
 
2011.07.12・第一の手記
2011.07.14・言い回しを修正
2011.09.17・第二の手記(追記:●総評 ●MUSIC ●お・ま・け)
2011.09.18・誤字修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 108

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とても温かい気持ちになれる作品でした

予告を見た時には「マイガール」みたいなアニメかな?と思い視聴。
そして実際見てみると、期待を裏切る事なく第1話目から名作の匂いプンプンでした。

◆この作品の内容は・・・
祖父の死によって、一人になってしまった祖父の隠し子である6歳の女の子りんを、主人公の河地大吉が引き取り共同生活をするというお話。

◆作画が・・・
第1話OP曲前の冒頭シーンを見た時、水彩画のような心なごむ雰囲気の作画には見入ってしまいました。
どことなく懐かしく優しい絵とゆったりと流れるBGM。
しかし、OP曲後は通常の絵に・・・。
制作会社が「君に届け」を制作した会社と同じなので、地味ながら哀愁感が漂うその優しい絵柄に期待できます。

◆女の子りんが・・・
6才ですがとてもしっかりしている、でも無邪気で子供らしい仕草がとっても可愛いいんです。
こんな子なら有無をいわず引き取ってあげたくなるような女の子です。

◆見どころは・・・
私、こういう感じのアニメにトコトン弱いんですよね~。
第1話目から、まるで最終回を見ているような涙目を誘われました。
いきなり子供を引き取る事や片親だけで子供を育てていく大変さ、また身勝手な大人の都合に理不尽さを感じます。
しかし、そこからくる無邪気なりんの姿がとっても可愛いくて、りんの行動一つ一つがとっても心にきます。
りんと大吉の共同生活をとても丁寧に描かれていて、非常に温かい気持ちで見る事ができました。

◆原作者が言うには・・・
「この作品は育児ドラマでも家族ドラマでもない」という話です。
なので作中では「親子」という言葉をなるべく使わないようにし、子育てのシーンもなるべく抑えているらしいです。
確かに、りんが大吉の事を「ダイキチ~」と呼び捨てで呼んでいる事からもわかるように、30歳と6歳というこの歳の差にも関わらず二人の目線は同じ位置にあるような場面が多い。
だからこそ、こんなに温かい気持ちになれる作品に仕上がったのではないでしょうか。

◆今後の展開・・・
気になって調べたところ、原作は1部と2部に分かれており、2部ではりんが高校生になった時の話らしいですね。
その2部を2期として制作されるかどうかは今のところ不明ですが、ぜひとも制作してほしいものです^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 53

90.2 4 心温まるで田舎なアニメランキング4位
ばらかもん(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★★ 4.1 (2938)
14418人が棚に入れました
書道家の半田清舟は、ある受賞パーティーで書道展示館の館長を殴ってしまう。見かねた父親は半田に「自分の人間として欠けている部分」を見つけさせるため、彼を自然豊かな五島へ送り込む。

そこで彼は天真爛漫少女・琴石なるをはじめとする個性的な島民達と出会い、親交を深めていく。田舎独特の人間関係に戸惑いながらも、半田は新しい何かを見つけ始めていた。

声優・キャラクター
小野大輔、原涼子、古木のぞみ、大久保瑠美、内山昂輝、遠藤璃菜、木村聖哉、潘めぐみ、徳永悦子、立木文彦、諏訪部順一、梶裕貴
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

厨二病むけ内服薬作品☆

■評価
テーマ性    :★★★★☆ 4.5
キャラ立ち度  :★★★★★ 5.0
わらえる感動度 :★★★★☆ 4.8
展開速度    :★★★☆  3.5
おススメ度 :★★★★☆ 4.5

■ストーリー
感想内に記載したため割愛いたします。

■感想 
これは個人的な考えだけど、人の人格を作るのは若いうちは
家庭環境を含めた育ちが関係しているけれど、大人になってからは
『その人の置かれた立場が人格をつくる事』が多くある。
たとえばだけど、無口と思っていた人がクラス替えした途端に
はっちゃけたキャラに変わったり、チャラ男が突然課長に昇進して
責任を持たされた事で持ち前の社交性で部下を統率して引っ張る
良きリーダーに変貌したり、逆に謙虚で控えめな人が昇進した途端に
背骨が折れるかと思う程ふん反り返ってえらそうになる人もいるし、
可愛らしい乙女が突然現われたゴキブリをキャーコワイーと言いながら
丸めた新聞紙で冷酷無比に叩き潰す勇者の姿をみせる。
・・・なんてことは良く耳にするし、良く目にもする。
だから人の立場というのは、その人が潜在的にもっている地の人格や
能力をたわわに晒すものだと思ってます。

それに自分に対して自分らしさとか、自分探しという言葉を使うのは、
私はあまり好きではない。色々な側面でみえる現実の悪しき自分を
受け入れられない逃避に見えるし、自分らしさとかは全て自分の中に
あって外に落ちている訳ではないと思ってます。

だけど地の自分を全て把握している人はそうは多くないと思うし、地の自分
を知りたいという欲求を『自分らしさ、自分探し』=『立場を変える』と
いう形で自分自身を探求し、自身の人格を修正・補強して変えていく事は
良いことだと素直に思う。
その自分の地をさらし成長していく過程に焦点をあててアニメ化したものが
本作であり、人の内面の成長をわかりやすく描いた心温まる秀逸な作品だと
思う。

{netabare}
具体的な感想として、自身の書作品を全否定された事で公の場で暴挙に
でてしまった主人公:清舟は罰として自分を見つめなおすために離れ小島に
移り住み立場を変える。しかし島での生活はこれまでの立場で通用していた
常識は通用せず、日々の生活で清舟の地の人格である『臆病』『短気』
『不器用』『虚弱』『自己中』といった側面をギャグと笑いを交えながら
晒し、これまであった清舟のプライドや虚勢をぶち壊していくのだけど、
これが羞恥心と共に気持ちよい爽快感を覚える。
そんな中で醜悪な地を晒す清舟を理解し必要な存在だと認めてくれる
村人たちの大らかさと器の大きさが一番泣き笑いできる最高の感動ポイント
となる。(特にガキンチョらしいナルは可愛すぎてベロベロの刑じゃ~。)
そして、すべての地を晒し己を知った清舟が見せた成長の証が最終話の
あの素晴らしい作品になる。審査会の結果はどうあれ彼が作り出した
新しい地の人格が『潔さ』『優しさ』『素直さ』『人を必要とする事』
といったものが垣間見える秀逸なストーリーだったと思う。
清舟は気付いているだろうか・・・村人と同じ様な人格を獲得している事を。
またキャラやストーリーもさることながらOP・EDの歌詞とメロディーも
素晴らしいの一言につきる。これ以上はないくらい作品にジャストフィット
してます。 

私の地の性格の悪さをお披露目してしまうけど本作の悪い点を書くと、
主人公の人間&生活環境が恵まれすぎである事や、彼の内面の成長を見守る
ストーリーだから流れる様なストーリーや常に新しい展開を求める方には
合わないかもしれない。また個人的には最終話の清舟の集大成とも言える
作品に彼から村人達へセリフによるメッセージをもっと全面に押し出しても
良かったかもしれない・・・。イヤイヤイヤやっぱり彼は自分の気持ちを作品と
背中で語らせるのが彼らしいか。

ちょうど今の時期は進学、就職、異動、転職など立場を変えている方が
たくさんいると思うけど、もし何か行き詰ったり憤りを感じている方が
いれば本作を視聴すると、今の自分の立場が良くも悪くも埋もれた自分を
発掘し新たな自分を作る良い機会と前向きに転換できる良薬となるかも
しれない。

最後に地の人格すべてが清舟らしさなのだから、醜悪な地がどの様に
変貌していくのか今後も彼の成長を暖かく見守って生きたい。
なので二期まだでしょうか??
とにかく色々な方におススメしたい作品です。
{/netabare}

ご拝読有り難うございました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

PPN さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

元気者ヾ(o´∀`o)ノ

都会育ちの書道家が『自分に足りないもの』
『自分らしさ』を見つける為の離島暮らしを
描いた作品。
漫画原作のほのぼの日常系アニメ。全12話。


ほのぼのとして心温まる名作が視聴できたと
大満足させてくれる1本になりました(≧∀≦)♪
スッカリお気に入り、こんな作品はひさびさ♪

ストーリーをはじめ、作画、キャラデザ、音楽
声優陣とどれを取っても作品に合った仕上がりでした。

物語の舞台は長崎県・五島列島。

書道家として人間としての成長を目的に島暮らしを
始める主人公。
心温かい島民たちとの人間関係、触れ合いを通して
23歳の若者が成長していくハートフルストーリーは秀逸。
心情や成長過程がシンプル且つ分かりやすく描かれており
容易に共感、感情移入できた点もこの作品の魅力かと。

ストーリーに引けを取らず魅力的なのがキャラクター。
老人から子供まで個性豊かで笑わせてくれますw
そして都会では決して見られない温かさが魅力的。
本来持つ人の温もりとはこういう物なのでしょうね。

まぁ、いろいろ書きましたが
本当は元気娘『なる』の底抜けの可愛らしさと
魅力にどハマりしただけなんですよ( ´艸`)イトオシヤ♪
彼女の元気や優しさに計り知れない笑顔を貰いました。

なる役の声優さんの方言の上手さに驚きましたw
関東出身で確かまだ9歳とかでしょ!? 末恐ろしいw


心温まる事間違いなしの名作、沢山の方に観てほしいです。
ほのぼの系や日常系が好きな方には絶対オススメ!
日常生活に少し疲れた時や人の温もりに触れたい時など
この作品を観てほしいですね(*´∀`)







《キャスト》
半田 清舟(CV.小野大輔)
琴石 なる(CV.原涼子)
山村 美和(CV.古木のぞみ)
新井 珠子(CV.大久保瑠美)
木戸 浩志(CV.内山昂輝)
久保田 陽菜(CV.遠藤璃菜)
木戸 裕次郎(CV.杉野田ぬき)
新井 明彦(CV.潘めぐみ)
教頭(CV.立木文彦)
川藤 鷹生(CV.諏訪部順一)
神崎 康介(CV.梶祐貴)




《主題歌》
OP
『らしさ』/SUPER BEAVER
ED
『Innocence』/NoisyCell

投稿 : 2024/11/16
♥ : 102

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

心地よさ

書道家の半田清舟(せいしゅう)は受賞パーティの席で
書道展示館の館長に個性がないつまらない字と酷評され館長をぶん殴ってしまう。
同じ書道家である清舟の父親の計らいにより
清舟は長崎県・五島列島での生活を送ることになる。
そんな清舟と島民の交流を描くハートフル・コメディ(全12話)。

夏の太陽、海、生い茂る木々、熱気を帯びた草やアスファルト。
蝉の鳴き声をBGMにそういう画面を見せられると
否が応でも憧憬だったり郷愁という感情を誘います。
「のんのんびより」を思い出したという人も多いと思います。
ただ、「のんのんびより」と比べると背景絵はどうしても見劣りします。
本作では背景+人が作り出すその雰囲気に引き込まれて
「画面の向こう側に行きたい」と思わせてくれますね。

人とはつまり清舟と島の人たちのことです。

半田清舟は本気で子供と張り合っちゃうくらい負けず嫌いで
大人気ないところもありますが、
根はやさしく、面倒見も良いです。
ドジっ娘属性も兼ね備えなんか放って置けないタイプですw

そんな清舟のことを子供たちは「先生!先生!」と慕い、
島の大人たちも何かと目にかけてくれます。
いや、大人だけでなく、中学生たちからも気を遣われてますねw
そのやり取り、温かさが何よりも心地よいです。
特に子供たちからはすごくなつかれていて
みんな先生のこと大好きなんだな~。先生愛されてるな~。
となぜかこっちまで嬉しくなってしまいました。

本作のもう1人の主役である小学1年生の琴石なるは
元気溌剌、天真爛漫とそのエネルギー量は凄まじいですw
CVには子役を起用しているというのですから驚きです。
方言やちょっと舌っ足らずなしゃべり方など
これぞ島の子供というその存在感は本作を語る上で欠かせないですね。

そんななるたちに振り回され
今にも「うわ~~ん!!」と泣き出しそうなくらい狼狽する清舟の姿も
本当に微笑ましかったですw

本作の魅力はやはり「心地よさ」ですね。
島の人たちの温かさ、清舟の人柄、そのやり取り、そして島の風景。
まさに(人の)心、(島の)地とどちらもよかったという心地よさでした。

そして、そんな島の人たちとの交流や島での生活に感化されて
自分らしさを模索し、精神的にも成長していく半田清舟の姿には
熱いものを感じました。

観てよかったと素直に言える作品でした。

あと清舟のママンが可愛すぎるぜw

投稿 : 2024/11/16
♥ : 68

82.1 5 心温まるで田舎なアニメランキング5位
ふらいんぐうぃっち(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (1298)
5983人が棚に入れました
青森の親戚の家で居候をすることになった15歳の魔女・真琴と、彼女を取り巻く少年少女の日常をコミカルに描く物語。

声優・キャラクター
篠田みなみ、鈴木絵理、菅原慎介、葵井歌菜、三上枝織、日野まり、井口裕香、佐倉綾音、茅野愛衣、小澤亜李
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

コンクルシオ

<2022/2/27 追記>
一期はからもう6年近く経ってるんですねぇ。
アニメ一期は原作4巻ぐらいまでだったはず。
そして今は10巻まで出てます。
そろそろ2期欲しいですよね。
6年間、正座して待ってるけどそろそろ足が痺れてきましたよ。
また朝4時の放送でもいいからなんとか。。

<2019/10/31 追記>
原作8巻読んだのですが。
のんびりの雰囲気はそのままに魔法要素増えてました。
やはり面白いっすよ、これ。
杏子の通う学校が意外すぎる!

ところで前から薄々感じてたんですが
この作品、「アタゴオル・シリーズ」になんか似てるなー。
雰囲気というか空気感というか世界観というか。
アタゴオルはコテコテのファンタジーですがでもある意味日常ものですし。

ふらいんぐうぃっち気に入った方はアタゴオルシリーズもおすすめかも。

<2019/5/3 追記>
昨日、ドトールでぼーっとコーヒー飲んでた時のこと

ふと横を見ると隣席を隔てる衝立にナナホシテントウが・・・
自分の顔から20cmくらいの衝立の表面をトコトコトコトコと

奴は可愛いですね。

喫茶コンクルシオ思い出しました。。


<2017/9 初投稿>
魔女の女子高生が修行のために青森県弘前市の親戚の家に
居候する話です。

魔法少女とか魔女っ子ではなく、ケルト風な自然信仰っぽいかなりオーソドックスでレトロな方の魔女。


いわゆる日常系。ほのぼの。
物語の起伏は恐ろしいまでに乏しいのですがそれがまたいい。

そして・・・{netabare}
箒に乗って飛ぶときの浮遊感がたまらない!
この作品好きな人には、「この浮遊感にやられた」って人多いんじゃないでしょうか。{/netabare}

さらに、風景の一つ一つ、エピソードの一つ一つが全て安心。
音楽も、アコースティックな優しい音色が耳に心地よい。

弘前市の田舎の描き方もいいですね。
うっかり住みたくなります。
青森の西側の豪雪っぷり考えたら住んだら大変なんでしょうけど。

ところで。
これだけ癒し系なのに女性にはあまり人気ないんですよね。
例えば真琴のボディラインが妙に強調されてるような気がするのだけど、やっぱりそういうの女性にはあまりウケがよくないんでしょうか。
あんだけキャラがぼーっと平坦なんだから、体型ぐらい凹凸あってもいいじゃない、とも思うんですが笑。

「明日も仕事だ嫌だな」という時にちょっと観るのに最適な作品です。

<2017/9/25追記>
今日うっかり原作大人買いしてしまいました。
原作はさらにさらっとしてますね。

<2018/4/21追記>
女性からの人気が少ない理由、男性がほとんど出てこないからですね。
原作でモツ焼きパーティするシーンがあるんですが、そこでお母さんの「あら!女の子ばっかり」という台詞でようやく気がつきました。
そりゃそーだわ。と納得。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 89
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ゆっくりとした口調や柔和な言葉遣いに安心します。

田舎での落ち着いた日常を描いた作品の様です。

主人公の真琴が魔女なので、少しだけ不思議な事が起こりますが、それらの出来事が自然に日常に溶け込んでいる所に魅力を感じました。同じ様に田舎での日常を描いたアニメ「のんのんびより」と比べて、キャラの年齢が全体的に高めなので、口調や言葉遣いもさらに柔和で、よりゆったりとした空気を醸し出しているのではないかと思います。

登場する人たちの殆どが、他者の行動に自分の行動を合わせたり、気を使ったりせずマイペースに行動している点は、都会を舞台にした日常アニメのキャラたちが、常にお互いの孤独を補い合い、気を使いあう行動に走りがちなのと比べて、自由であり、予測不能であり、それゆえ面白いと感じました。

1~4話
{netabare}
2話で圭君が道端でフキノトウを見つけた時も、なおはあまり興味を示さなかったらしく、さっさと家に帰ってしまいました(笑)。

この作品で今のところ耳障りなものをただ一つ挙げるとすれば、1話で登場したマンドレイクの叫び声で、片耳を塞いで引っこ抜いた真琴は魔女だからってよく無事だったなあと思います。少し離れた所になおもいたので結構危なかったかも知れない。

4話はこれまでの3話と比べてやや賑やかな回になっていた気がします。(ノロイっぽい顔になってた人もいたし)個人的には最初の3話の方がこの作品の魅力を強く感じられました。それでも取り立てて派手と言う訳でも無く許容内でした。やはり毎週楽しみです。桜並木の描写は非常に美しかった。

演出について、使い魔である猫に安易に人間の言葉を喋らせなかったり、3話のお姉さんが去るシーンでも僅かに煙が立ち昇っただけだったりと、控えめな中にも動きや構図などで魅力を出し、作品の雰囲気を壊さぬよう細心の注意を払っている事が伺えました。後者のシーンを見た時、なぜか私は既視感に近いリアリティを感じました。ああいったシーンで、見栄えはするものの雛形に従った表現しか出来ていないアニメと異なり、日常の中の不思議を文字通り空気の様に描いているアニメは、私の知る限りでは殆ど例が無く(※1古いヨーロッパの映画の何かにこんな描写があったかも)素直に感服させられました。畑を開けるために引っこ抜いた雑草の描写や動物たちの動きについても、地味な中にも目を楽しませるものがあり、見ているだけで幸せな気分になってしまいます^^

※1:ジョン・ブアマン監督の「エクスカリバー」ヤロミル・イレシュ監督の「闇のバイブル 聖少女の詩」にそれっぽい描写が確認できました。前者は英・米共同の、後者はチェコの映画。
{/netabare}
5話~最終話
{netabare}
5話はねこ好き必見のねこ主役回であると共に、登場する人物同士が互いに気兼ねする事無く、各々自由に振舞っていた様で、この作品の雰囲気がこれまで以上に強く出ている印象を受けました。

6話では不動の圭くんが珍しくも呆れ気味に漏らした独り言がありましたが、それとは関係なく、かねてから思っていたのですが、ふらいんぐうぃっちの作風は「長くつしたのピッピ」等で有名なリンドグレーン原作の※2「やかまし荘のこどもたち」にちょっと似てると思いました。

むしろそれよりも落ち着いている空気が有ります。上記の作品でも、子供達がぐらぐらして抜けそうな歯を上手に抜く方法を考えたり、草むしりの最中に変な言葉を発明してみんなで遊んだり、ザリガニ釣りに行ったりと、のどかな日常を描くばかりで、取り立てて事件と呼べる様な挿話がありません。

映画版も製作されているのですが、こちらでは出演している子供達の演技も、演技と言って良いものかどうか迷う程に自然で、ハリウッド映画や日本映画に散見される、子供を大人にとっての都合の良い操り人形として扱っている様な、わざとらしい描写の仕方とはまるで違っていて、安心して視聴出来ます。

ふらいんぐうぃっちを気に入った人なら、アニメ一筋の人でも充分に楽しめる映画だと思いますのでおすすめです。

7話は山菜取りとか、山菜をおつまみにしたお姉ちゃんの昼酒とか、廃屋の魔法喫茶や、可愛い幽霊も登場して、物語の展開的にも、美術的にもふらいんぐうぃっちの魅力が凝縮した素敵な回でした。チトさんもいつも以上にニャゴニャゴ喋ってました^^

7話から引き続いて8話も魔法喫茶を舞台に、とっても落ち着いた会話劇が繰り広げられます。椎名さんとそのお母さんの二人の新キャラが物語に加わりましたが、作品の雰囲気は微動だにしませんでした。※3アザミを食べるてんとう虫って見た事有りませんが、葉っぱの部分にアブラ虫がわんさと付いているのを見た事があるので虫にとっても美味しいんでしょうね…。

生長しきったアザミの"がく"や成長し切った葉のイガイガ部分は人間にとっては食用に適しませんが、若芽や若葉、茎、根っこまで、殆どの部分が食用になります。採る時はくれぐれも棘に気を付けましょう。刺さると細菌感染する恐れがあります。

今回も和みました。

最終回は裁縫回、裁縫好きのブリキ男にとっては楽しい回でした。布地選びから採寸、裁断、縫製など、要所要所丁寧に描写されていました。裁縫の手際の良くない私は、裏地付きの見事なマントをぱっぱと作ってしまう真琴の手腕に驚かされました。熟達している人なら出来そうなので、魔法と言う程ではないですが、とても羨ましく思いました。

※2:ピッピにも似ていると思います。リンドグレーン原作のスウェーデン映画(他の国の製作ものはあまりよろしくない。)は他にも色々有りますが、どれも面白いと思います。

※3:概ね鞘翅につやが無いのが草食、あるのが肉食らしいです。作中描写は肉食のナナホシテントウみたいに見えますが、一応テントウムシもアザミを食べる!
{/netabare}
最期まで大きなドラマも中くらいのドラマも無く、小さな小さなドラマを丁寧に一つづつ積み重ねている印象を残す作品でした。こういったアニメは私は今まで見た事がありません。最終話でもその姿勢は揺らがず、いつも通りやさしい時間が過ぎ去りました。


以下はアニメ本編とはあまり関係なく、どこでも採れそうな野草について
{netabare}
ヨモギ:ばばばあちゃんでお馴染み(もしかしたら知ってる人少ないかも)の万能野菜。天ぷらが美味です。それ以外で使うなら湯掻いて水に晒して灰汁を取る。枯れたと思っても地下茎から芽が出てくるので栽培すれば半永久的に葉を収穫出来ます。

ナガミヒナゲシ:近年よく話題に登りますが、特定外来生物などには指定されていない。花が枯れてから花芯を採取します。素手だと黄色い汁が付いて中々取れませんので、袋(新しいのを使うのはもったいないので油っ気の無い空いた菓子袋などで)ごしに取るなどしましょう。炒めても茹でてもおいしい。芥子の実の一種ですが無害です。ナッツの様なこくがあります。

カラスノエンドウ:ソラマメ属。天ぷらが美味ですが、虫が付いている事があるので気になる人は湯掻いて水で何回かすすぐ。おひたしや炒め物など何でも使えます。

タンポポ・ノゲシ・ブタナ:タンポポは全草食べられます。天ぷら、油炒め以外で食すなら湯掻いて灰汁を取る。

スギナ:天日干しか電子レンジで4~5分乾燥させて、すりこぎ等で砕いて粉末状にする。風味がよく青海苔の代わりとして使える。栄養価が非常に高いらしい。

フキ:八百屋でも見かけますが、日当たりのそれほど良くない所に自生している事があります。良くあく抜きすれば葉も食用になり、豚挽きを練ってこれに巻いて、ロールキャベツの様にしてつゆなどで煮ると非常に美味です。同じ場所に関東では1月下旬~2月下旬にかけてフキノトウが出ます。

ミント:近所で見つけたらラッキーです。耐久性が非常に高いので粗悪な環境でも育ちます。一本だけ引っこ抜いて(根が繋がっているので他の株を傷めない様に途中で切断すべき)土に刺して控え目に水やりすれば脅威の成長力で地下茎を張り巡らせます。冬に枯れても復活し、半永久的に葉を収穫出来ます。

ローズマリー:近所で見つけたら超ラッキーです。柑橘系のさわやかな香りが魚、肉料理にとても良く合い重宝します。小枝を一本失敬して挿し木にすれば、根を広げてプランターなどでも成長します。猛暑には弱いのですが、うまくいけばこちらもまた半永久的に葉を収穫出来ます。

セイタカアワダチソウ:香りは春菊に似て華やか。葉はハーブに、花穂は天ぷらに最適。茎が残りますが、極上の味わいです。晩秋~初冬にかけて繁茂します。

ノゲシ:酷暑に計れてしまいますが、寒さには非常に強く、ほぼ一年中収穫できます。背の高いタンポポといういでたち。葉はロゼット状ではなく互生なので区別出来ます。やや苦味が強いので、基本湯掻いてあく抜きしてから料理に使います。ほうれん草の代わりやそばのお供、炒めものなど色々使えます。天ぷらにするなら洗って水を切るだけで大丈夫です。

ブタナ:茎だけががひょろりと長いタンポポの様な野草。タンポポと同じでロゼット状に葉を付けます。葉は大きく食べでがあり、花も美味。全草食用になります。

ヨメナ…花期は7〜10月ですが、ロゼット状に広がった葉を年中見かけます。葉の形は根元がまっすぐで先端に少し刻みのついたきつねの尻尾型。あくや苦味が少ないので下処理は特に必要ありません。春菊に似た風味も良く、さっと湯掻いたものを薬味として利用したり、おひたし、炒め物、天ぷら、お吸い物にヨメナごはん、何でも使えます。キク科の植物は食せるものが非常に多いです。

田舎住まいでなくとも皆さんの身近に食べられる野草は沢山あると思います。是非お試しあれ。

※1採り過ぎはその種がそこで自生出来なくなる原因になるので控えましょう。

※2必ず火を通しましょう。「のんのんびより」のお兄ちゃんみたいな事をやると稀ですが感染症になる場合もあります。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 82

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

既に早朝アニメ、だがそれが合っている…?(← 本放送時の話です)

原作未読です。

放送時間帯ですが、もはや深夜を通り越して早朝と言って良い時間帯に放送されています。

最終回は1話前が放送休止で1週跳び、最終回は11、12話1時間スペシャルとなり、しかも野球の放送延長で放送時間が遅れました。この作品らしい状況でしたがめでたく最終回を迎え無事視聴終了。

個人的にはとても面白く観ていましたが、どこが面白いのかとても説明がしにくい感じです。

主人公が魔女なので魔法絡みのエピソードもあるわけですが、単なる「東北の田舎の日常」的なエピソードも多々あります。

ただ、魔法絡みのエピソードも「魔女にとっての日常」というスタンスで描かれるのが本作の特徴かもしれません。

例えば主人公の真琴を含め魔女は黒猫のチトなどの使い魔と会話しますが、魔女サイドの言葉は聞けても使い魔側が何をしゃべったのかは視聴者には直接はわかりません。

返事から内容を想像したり、他の人物が何を言ったか訊いたときに魔女側が説明するのを聞かないといけないのです。

あるいは普通の人間には魔法で不思議なことが起きていることになるのですが、魔女には当たり前のことだったりします。

これが千夏ちゃんをはじめとする作中キャラたちへの共感を生んでいる気がします。

魔法以外の要素は人間や動物たちの行動を観察した結果なのか、登場人物たちの行動に妙なリアリティがあるのが面白く感じます。

追記:
1: 『さまよえるオランダ人』(Flying Dutchman)からの連想で、タイトルは「さまよえる魔女」の意と取れなくもない。

2: 「真琴と千夏のダブル主人公」と考えた方が良いのかもしれない。

[変更履歴]
2016.5.24:
作画の評価を5にupします。猫のチトさんの動きとか田舎の風景とか、もう神レベル。あとこれは本来演出面の評価かもしれないけど、登場人物の私服に手抜きがなくて素晴らしい。

2016.6.27追記:
けっこう食事を作るシーンが出てくる作品でしたが、食べ物はどれもおいしそうでした。

2017.7.3追記:
tvkでの放送情報追加: 2017/7/7(金) 25:00~25:30

2017.9.6追記:
9/8に原作6巻が出ます!

2017.10.24追記:
*tvkでの再放送はとっくに終わっていたので、レビュータイトルを変更。

原作6巻、面白かったです。ちなみにアニメでは原作4巻途中くらいまでのエピソードを使っています。仮に2期目があるとしても、原作7巻くらいまで出ないと無理ですかね…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 110

81.8 6 心温まるで田舎なアニメランキング6位
サクラクエスト(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (941)
4280人が棚に入れました
主人公、木春由乃(こはるよしの)は、田舎から上京し短大の卒業を間近に控えた、いわゆる普通の20歳の女の子。
東京には何でもあって、きっと特別な何かになれるのではないかと夢みて、30社以上の面接を受けるも、未だに内定はない。銀行の残高は920円。このままでは、田舎帰って普通のおばさんになってしまう・・・と葛藤していたそんなある日、以前、一度だけ働いたことがある派遣事務所から、「地域の町おこしの一環で国王をやってほしい」との依頼がある。よくわからないが軽い気持ちで依頼先の間野山市に向かうことにした。
一時的に日本中でブームになるも、バブル崩壊に合わせて今ではほとんど見ることの無くなったミニ独立国。間野山市は、今なおミニ独立国を続けている、廃れて残念な残念観光地だった。
そんなこんなで、由乃の”普通じゃない”お仕事生活がはじまった。

声優・キャラクター
七瀬彩夏、上田麗奈、安済知佳、田中ちえ美、小松未可子、斧アツシ、伊沢磨紀、小西克幸、下野紘、濱野大輝、ヴィナイマーシー、森なな子、黒沢ともよ
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

小さな拍手を大きな拍手に変える

P.A.WORKS制作、お仕事シリーズ第3弾。

全国でも様々な町興しが行われていますが、
その成功例は少ない。実際のニュースでも、
次々と観光名所が、営業中止しています。
これはタイムリーな話かもしれません。

町の将来を考える。
間野山観光協会に就職した主人公の奮闘記。
{netabare}地元のキャラ饅頭の売り込みや、
ゆるキャラグランプリへの参加、
工芸品木彫りの桜池ファミリア計画。{/netabare}
みんなの心に残り続ける何かを探す、
主人公と仲間たちの健闘に期待しています。

小さな拍手を大きな拍手に変える。
意味のある作品になれば嬉しいです。

18話視聴追記。
教養アニメの資質もありますね。
{netabare} 16話~18話の下りで、
老人にタブレットを無料配布してSNSを教え、
デマンドバスなんて面白いアイデアであり、
土地に根差した独居老人への思いに、
考えさせられるものがありました。{/netabare}

最終話視聴追記。
知恵を得て変化を続け未来に想いを伝える。
{netabare}やけにあっさりとしたラストでしたが、
町を少しだけ元気にしたという意味では、
クエスト達成ではないでしょうか。{/netabare}

間野山がそこに暮らす人々にとって、
憩いの場所でありますようにと願うばかりです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 87
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

昆布だしのようにジワジワと来る、P.A.WORKSにしか作れないかも?な《隠れた良作》

本作は多分、第1話を観終わって「何コレ、ちょっと面白いかも?」と思った人には最後まで楽しめる作品だと思うし、逆にその時点で「あんまり面白くないな」と思った人は無理して見続ける必要のない作品と思います。

とにかく本作は、展開が地味・・・というか、割と現実に起こりそうなことばかりしか起こらないし、登場キャラたちの情動も至って常識的なものに終始していて、ドラマチックさやロマンチックさは余り感じません。

これを肯定的にいうと、「ナチュラルな作風」ということになると思いますし、制作会社P.A.WORKSは元々そういう作風を得意としている会社ですが、それにしても本作は、同社のそれまでの制作アニメ、例えば、『花咲くいろは』、『SHIROBAKO』(※どちらも「お仕事系アニメ」という点で本作と類似)に比べても、その地味さが際立っています。

・・・というか、『花咲くいろは』の主人公(兼ヒロイン)の松前緒花が、結構自我が強くて面倒くさい性格だったり、『SHIROBAKO』の場合は、主人公は割と地味だけど、周りの人たちがいずれも一癖も二癖もある自信家・才能もち、もしくは奇人・変人ばっかりだったのに比べると、本作の場合は、主人公(兼ヒロイン)は「周囲の状況をよく見て、自分が譲れるところはなるべく譲って、みんなにとって最適なやり方をなるべく選んでいく」タイプで、その周囲の人たちも、ほんの一握りの人を除いて、そんなに押し出しは強くありません。

でも私は、松前緒花のような自我の強いタイプよりも、本作の主人公(木春由乃)のような「一歩引いてから考える」タイプのヒロインの方が断然好きなので、本作は第1話からほぼ最後まで、ずっと楽しめてしまいました。

あと、本作の題材については、「寂れつつある地方小都市の町興し」があると思いますが、視聴しながら、本作と似た題材を扱った作品として、『普通の女子校生が【ろこどる】やってみた。』(2014年夏)を思い出しました。

一応、両作の違いを述べると、

(1) 『ろこどる』の方は、{netabare}女子高生が自分の地元である首都圏近郊の中規模都市の「ローカルアイドル」になって{/netabare}町興しをする話
(2) 本作は、{netabare}就職浪人をする羽目になった短大卒業生が、自分とそれまで余り縁のなかった地方小都市の「ミニ独立国の国王」(※実際には市観光協会の嘱託員)に任命されて{/netabare}町興しをする話

そしてまた、

(1) 『ろこどる』の方は、どちらかというと{netabare}「町興しを手伝うローカル・アイドル」{/netabare}というエンタメに振った緩い内容、
(2) 一方、本作の方は、{netabare}日本各地の地方小都市で実際に起こっているようなシリアス寄りの「田舎あるある」(※限界集落とか若者定住者確保への苦労とか都会からの婚活ツアー募集とか地元TV局のゴリ押し企画とか地元有力者同士のいがみ合いとか){/netabare}を、ヒロインの視点から視聴者が食傷気味になるくらい次から次へと描き出す内容、

・・・ということで、私は、『ろこどる』の方も ★ 4.2 と高めの評点を付けていますが、本作はそれよりも「町興し」に関しては数段深く踏み込んだ内容となっていると思うので、★ 4.4 という、私としてはかなり高めの評点にしました(※これは、『花咲くいろは-劇場版-』の ★ 4.3 よりも高い評価です)。

《まとめ》
ここまで地味な作風だと「人気が出ない」ことは、P.A.WORKSも元々承知の上での企画だったのかも知れません。
それでも、もう少し派手な他の作品で稼げるから、ここは採算を度外視して「地元(※P.A.本社のある南砺市が本作の舞台だそうです)の今」を確り描き出すメモリアルな作品を作ってやろう、という割り切りがあったのだとしたら、それはそれで大したものだと思います。

P.A.WORKS作品だと、個人的に評点が高いのは『凪のあすから』(※個人評点 ★★ 4.7)ですが、一番好きなのは『TARI TARI』(※個人評点 ★★ 4.6)、その次が本作かな。


◆視聴メモ
{netabare}
・第1話視聴終了時点
チュパカブラって何か聞いたことのある言葉だな、と思ったら『響け!ユーフォニアム』のサブキャラ(葉月ちゃん)が自分の楽器(チューバ)に名付けた名前だったんですね。
就職浪人の短大卒女子が、何かの勘違いで昔流行(はや)ったミニ独立国の国王になってしまい町興しに奮闘する話なんだね。
かなり強引な展開だけど、ラストの写真で最初に繋いだのは◎で急に印象が良くなる。
・第3話視聴終了時点
町を変えるのは「若者・馬鹿者・よそ者」の三拍子そろった者だって。
上手い語呂合わせだと思った。
・第7話視聴終了時点
P.A.WORKSらしいちゃんとした《感情描写系》作品と確定(初の★★(優秀回))。
・第8話視聴終了時点
冒頭の農作業にちょい違和感あり(7月に稲刈りは早すぎるので、もしかして麦?)。
・第9話視聴終了時点
「小麦が採れるから、素麺(そーめん)」…なるほど、やっぱり麦刈りだったんですね(6月が収穫期)。
・第13話視聴終了時点
チュパカブラ王国20周年記念建国祭(8/27)の大成功と、その後の厳しい現実にヒロインが初めて挫折感を味わってしまう注目回(2度目の★★)。
・第14話視聴終了時点
由乃の残りの国王任期について言及のある回
・第16話視聴終了時点
アルルカン(仏語 arlequin)は即興劇の道化役という意味(英語だと Harlequin)。
2017年から50年前というと、ビートルズ来日(1966年6月)から間もなくの頃で、全国でグループ・サウンズが流行した時代みたい。
・第17-18話視聴終了時点
こららの回は限界集落の問題を扱っていて、とっつきにくいのが難点(※でも、P.A.らしくて個人的には◎)
・第21-22話視聴終了時点
寂れて将来性の見込めない商店街と町から出ていきたい若者たちの問題を取り扱う注目回だけど、やはりとっつき難さは残念。
・第25話視聴終了時点
最後は綺麗にまとめてくれました。{/netabare}


◆制作情報
{netabare}
原作         Alexandre S.D. Celibidache
監督         増井壮一
シリーズ構成     横谷昌宏
キャラクターデザイン BUNBUN(原案)、関口可奈味
音楽         (K)NoW_NAME
アニメーション制作  P.A.WORKS{/netabare}


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

==================== サクラクエスト (2017年4-9月) ==================

 - - - - - - - - - - OP「Morning Glory」、ED「Freesia」 - - - - - - - - - -
{netabare}
第1話 魔の山へ ★ 20歳短大生・木春由乃の間野山行き、チュパカブラ王国新国王戴冠、観光協会との1年契約
第2話 集いし五人の勇者たち ★ チュパカブラ饅頭1000箱売り切り作戦(サイト構築・動画制作)、桜の季節まで
第3話 マンドレイクの叫び ★ 町の人々の意識、ヌルキャラ選手権、由乃の本気宣言、4大臣任命
第4話 孤高のアルケミスト ★ 5人の共同生活開、木彫りで町興し(いかきぼ計画)開始、香月早苗(WEBデザイナー)リタイア宣言
第5話 ユグドラシルの芽生え ★ サンダルさんの名デッサン、IT大臣・早苗復帰、間野山計画と“桜池ファミリア計画”開始
第6話 田園のマスカレード ★ 映画企画「ふたたびの森」、緑川真希の後輩女優(萌)の活躍
第7話 煉獄の館 ★★ 四ノ宮しおり(観光協会職員)の思い出の家、真希の代役志願、ロケ終了 
第8話 妖精のレシピ ★ C級グルメ料理選び、しおりの姉(さゆり)とフランス料理店シェフ(熊野)の再会、商店会との衝突、しおりの決意表明
第9話 淑女の天秤 ★ 商店会との合同企画(大そうめん博)、さゆり&熊野の勘違い解消・進展
第10話 ドラゴンの逆鱗 ☆ 青年会お見合いツアー、間野山踊りと織部凛々子の憂鬱
第11話 忘却のレクイエム ★ 続き、サンダルさんの町の縁、龍の歌(凛々子)
第12話 夜明けのギルド ★ 王国20周年建国祭(8/27)企画、町興しガールズ密着取材、地元TV局のバックアップ、商店会・青年会の協力取り付け
第13話 マリオネットの饗宴 ★★ 予想外の人手、クイズ大会、人気ロックバンド・コンサート、TV放送の違和感{/netabare}

 - - - - - - - - - - OP「Lupinus」、ED「Baby's Breath」 - - - - - - - - - -
{netabare}
第14話 国王の断罪 ★ 由乃の遅めの帰省(地元の祭り(安住祭))、それぞれの今後の思案
第15話 国王の帰還 ☆ UMA探査グループ(クリプティッド12)、桜池の池干し開始、丑松(観光協会長)の水難事件
第16話 湖上のアルルカン ★ 丑松・毒島・千登勢の50年前の黒歴史(ザ・ガレージ・バンド、神輿渡りのアクシデント)、瑞池(みずち)祭り復興計画
第17話 スフィンクスの戯れ ☆ 瑞池祭りの「三種の祭具」捜し、SNS導入、限界集落・蕨矢のバス路線廃止問題、国王人質になる(わらびや共和国独立騒動)
第18話 ミネルヴァの盃 ★ 続き、まのやまデマンドバス導入、元文化人類学者(鈴原)の死と遺産(日誌と「剣鉾」発見)
第19話 霧のフォークロア ☆ 12月、廃中学校舎探索(「吊太鼓」発見)、真希の進路の悩み
第20話 聖夜のフェニックス ☆ 映画オーディション失格(真希)、間野山第二中学校閉校式(真希脚本の演劇、由乃の「開放式」提案)、太鼓修理のサンタ
第21話 氷の町のピクシー ★ 鈴木エリカの家出騒動、シャッター商店街の内情、黄金の龍(シャイニング・ドラゴン)捜し
第22話 新月のルミナリエ ☆ 理想と現実、エリカの弟(杏志)行方不明事件、シャイニング・ドラゴン発見
第23話 雪解けのクリスタル ★ 第二中OBの人気洋菓子店「ベレン」出店申込、商店会解散話、8年前の夜逃げ事件、貸店舗決定、丑松&千登勢の和解
第24話 悠久のオベリスク ★ 隣市(富蔵市)との合併話、みずち祭への地元TV局タイアップ企画断り、祭り準備進行、由乃の誕生日祝い、祭り当日(神輿復活) ※姉妹都市話は唐突×
第25話 桜の王国 ★ ナイマン市長&由乃の家族来町、民話芝居&神輿の桜池渡りの成功、国王退任式・チュパカブラ王国解散、由乃の新しい着任先(沖縄の離島){/netabare} 
---------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)17、☆(並回)6、×(疑問回)0 ※個人評価 ★ 4.4

投稿 : 2024/11/16
♥ : 32
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

田舎の問題を取り上げた異色のアニメ…ヒロインの成長とPAの絵を楽しむ良作

PAのオリジナル作品。いつの間にか「お仕事シリーズ」となってしまいました。花いろ、SHIROBAKO、個人的にツボをつく、本当に面白い作品だと思っています。この後を受けることになるわけで、期待せずにはいられません。どんな作品になるのでしょうか。

1話…始まりは強引に(PAらしい)
{netabare}就活30社全滅中の短大生、木春由乃。自分の出身地の田舎が嫌いで、どうしても東京で就職したいらしい。
とある日、バイトしていたモデル事務所から田舎の独立国の王になる仕事が舞い込む。バブルに建てられた独立国は寂れ、商店街はシャッター通りである。
一日だけの仕事かと思っていたら、一年盛り上げる契約だった…。逃げようとするものの、駅まで行くバスはなく、どたばたあって、結局残ることに。
王国の建物に行くと、十万人達成の記念写真を見つける。そこに写っていたのは由乃が幼い頃に十万人目のお客として王冠を被っていた姿だった。

相変わらずPAの初回は強引です。でも、そこがいい。作品の導入で、この作品の方向が分かるように作っているんですよね。なのですんなり受け入れてしまいます。
ミニ独立国か…懐かしい響きです。バブルの落とし物みたいなものです。今でいったら、ゆるキャラやふるさと納税みたいなものかなぁ…。いつの時代も地方を盛り上げようと必死なのですが、乗り遅れると二番煎じだし、流行りが終わると忘れ去られるし、本当に難しいです。
由乃の田舎が嫌いな感情、物凄く分かる…自分もそう思っていました。歳を重ねるとどうでもよくなってくることもあります。でも、本当に分かる。

PAの女の子キャラは可愛いです。似たり寄ったりですけど、安定して可愛い。でも髪の色はピンクじゃない方がよかったように思います。可愛さが下がる気がするんですが(個人的趣向か)

うん、面白そうです。長い目で見ていきたいと思います。 {/netabare}

2話…お土産(それは売れない…)
{netabare}国王として初の仕事、それは土産の饅頭を売ること。しかし、饅頭は誤発注に100箱のはずが1000箱届いてしまっていた。売り言葉に買い言葉、由乃は売り切ったら東京に帰るということで仕事を引き受けてしまった。
売るにはどうしたら良いか、真希や凛々に相談するも良いアイデアはでない。会議所に行くと、IターンしてWeb関係の仕事している早苗を紹介される。早苗に会い、ネット広告をしてみることに。が、甘くはなく売れない。ならばと動画配信で挑んでみるものの、やっぱり無理だった…。
賞味期限が切れ、販売は終了。反省会では5人が集まりそれぞれ反省するものの、何となく楽しそう。由乃ももう少し居ても良いかなと思い始める。

誤発注を互いに擦り付け会う会長と職員。さすがにアニメでもこれは遺憾。仮に1000円売り(消費税抜き)だとしよう。卸値が七掛けとして700円×1000=70万円だ。田舎の商工会なら(いなかでなくとも…)大問題だと想うが。しかも、助成金で1000万もらっているんだよね、これは遺憾遺憾。
2話にして5人が揃いました。それぞれに得意不得意がありそうで、力合わせればという感じでしょうか。足並み揃うことがあったり、バラバラになったりがPA作品。どう展開していくのでしょう。{/netabare}

3話…ゆるキャラ(もう時代遅れになってきているんだよね…)
{netabare}オープンカーで新国王の宣伝、もう市中引き回しである。東京から荷物が届く、由乃の荷物で、由乃は留まること決意したようだ。地元テレビ局のインタビューに答える由乃、しかし、間野山のことをよく分かっていない由乃は、アドリブの質問に答えられない。会長から叱咤を受け、間野山を巡る。しかし、住人からは良い答えが得られない。それどころか、みんなの意識は薄い。
腑に落ちない由乃、高見沢から変えるのは「若者、馬鹿者、余所者」と激励ともつかないことを言われる。そして、カブラ王国のこれまでを知る。
ヌルキャラ選手権に出場することになったチュパカブラ(中身は会長)と国王(由乃)。しかし、チュパカブラの頭が行方不明に。仕方なく直で顔にペイントするものの、気持ち悪いだけ。ピンチを知った凛々子はしおり、早苗、真希に相談、チュパカブラ以前のキャラであるカブラ君を探し、着替えてもらうことに。
会長から檄を受けて由乃は決断、チュパカブラとカブラ君のハーフ姿で登場。そして、演説をぶちまける。
ヌルキャラの反省会も込みの花見。ここで由乃は会長に残る宣言するが、それにはしおり、真希、凛々子、早苗と一緒に頑張れるならというものだった。

もはやゆるキャラも時代遅れ…何でもそうだけど、あれが流行ったらうちでも、良いのが見つかったら手を出してみる。そして飽和状態に、そして潰れると。最近だとふるさと納税がまさにそう。規制がかかるから来年には下火になるでしょうね。かといって、何もせずに埋没するのもダメと言うし、ほんと、むずかしい…
由乃、前向きになっているけど、緒花や宮森みたいに真っ直ぐ前向きという感じではないけど、どうなんでしょう。由乃が主人公だけど、ほかの四人も十分にスポット当ててほしいです。せっかく二期あるようなので。{/netabare}

4話…伝統工芸品(これがなかなか観光と結び付かないんだな…)
{netabare}早苗が古民家からシェアハウスへ引っ越し。その家の欄間を見た由乃は彫刻の素晴らしさに感動し、欄間彫刻が間野山の伝統工芸品であることを知り、これで町お越しができないか考える。
欄間が作られているのは木彫り村で、職人が集まる地区。そこへ出向くと若い職人の辰男と一志に出会う。二人とも間野山へやって来た職人だった。辰男は由乃たちの話を聞き、乗り気だが、一志は寡黙な職人だった。一志を見た早苗は何かひかれるものがあった。
どう木彫りを盛り上げるか5人で会議をするものの、良いアイデアは浮かばない。これまでも木彫りで盛り上げようとしたが、ことごとく失敗してきたらしい。早苗のアイデアでドク(天才発明家…たぶん)の開発したパワーアシストに木彫り彫刻を付けてみることに。しかし、うまくいかず、木彫りの地蔵で自販機をつくり、一志から一喝されてしまう。
この事で会長と凛々子の祖母が言い争い。祖母は伝統を重んじることを言い、会長は伝統だけでは食えないことを説く。早苗は一志に謝りに行くが、そこで間野山へ逃げてきたのではないかと言われる。

ドク、どう見てもあの「ドク」がモデルだよね。
伝統に縛られては廃れていくし、かといって、伝統の重さも理解できる。かなり難しい問題に突っ込んだなという感じです。一志が早苗に言い放った「逃げてきたのではないか」は真理だけど、早苗のこれまでを知ると同情的にもなります。続きものになった話しだけど、どう解決に導いていくのか、シナリオ大事です。{/netabare}

5話…伝統工芸品その2
{netabare}木彫り彫刻を何とかしたいという考えで、それぞれが彫刻のことを真剣に調べ始める(早苗を除く)。一志の言葉に考え込む早苗はふらりと駅に向かう。そこで辰男と会い、何気ない会話。
それぞれが持ち寄った情報をもとに、再び会議を開く。そこで由乃が出した計画案は「サグラダファミリア」計画で、壮大なものだった。当然のごとく会長に突っぱねられる計画案。「有名人の図案なら」という言葉にサンダルさん(実は知る人ぞ知る画家だった)に図案を描いてもらうことに。・
早苗はまだ悩んでいた。そんな時、辰男から彫刻を使ったサンダルはどうかと提案され、また、一志が彫っていた彫刻のことを聞く。
由乃と早苗の会話。早苗の悩みに由乃は真っ直ぐな回答をする。その言葉を聞いてすっきりする早苗だった。
あくる日、会議に早苗が加わる。早苗が持ってきた案は具体的で、背伸びのない良案だった。その最初の一歩としたのが一志の彫刻だった一志に思いを伝え、一志も理解を示す。

壮大な計画が、現実的な案になっていく過程を描くと同時に、早苗の悩みをほぐしていく回でした。
由乃が5回にしてすでに国王として前向きになっているのがPAの主人公らしいなという感じです。それと、抜群の回答能力。これならばすぐにでも就職できそうな感じもするだが・・・。あと、無鉄砲なところも。やっぱりみゃーもりと被ってしまう。もう親戚の設定にしちゃえよと思ってしまいます(笑)。{/netabare}

6話…映画のロケ地その1
{netabare}間野山で映画撮影が行われるという。そのロケの裏方として仕事をする由乃たち。しかし、真希は乗り気ではない。
助監督たちとロケ現場を視察するが、監督からはシナリオの変更など指示がきててんやわんや。ようやく監督が到着。ラストシーンのために用意した廃家は由乃たちが綺麗にしており、監督は気に入らない。ボロボロになった廃家を見つけ、これだということになり、持ち主もオーケーなのに、交渉したしおりが乗り気ではない。
撮影が始まる。出演予定だった女優が怪我でドタキャン、由乃が真希を推薦したというが、真希は怒る。休憩時間に主演ヒロインが真希を訪ねる。劇団の後輩だった。

映画やテレビのロケ地というのがもたらす経済効果の話はバカにならないですよね。最近では当たり前になってきたアニメの聖地巡礼もしかり。観光協会にとっては全面協力のしがいがあります。が、これも当たり外れがあるわけで、当たれば鷲宮神社、秩父や大洗になるし、外れれば店先に看板が空しく立っているだけ。見極めは難しいのが本当のところだと思います。
さて、真希の回かと思ったら、意外にもしおりの話しも重そうです。しおりが曇った顔したの、初めてです。あの家に何があるんでしょうね…。

それにしても風景が綺麗なこと。やっぱりPAの描く田舎の風景は素晴らしいです。{/netabare}

7話…映画のロケ地その2
{netabare}映画出演する凛々子だが、もともと人前が苦手なためNG連発。それを救ったのは真希だった。
由乃はラストシーンで燃やす空き家探しで意外な事実を知る。その家はしおりの思い出がつまった家だったのだ。その事で交わらない意見を交わす二人だった。
一方で、子供ゾンビのシーンに付き合う真希。どうして役者になりたかったかを思い出す。
由乃としおりは和解した。しおりの思いをなにか残せないかと考える由乃。そしてラストシーン。監督の思い付きで主役が家に飛び込むことになり、真希がスタント志願して撮影は成功。由乃はエンドロールに家の持ち主だったおばあさんの名前を入れるようにスタッフにお願いしていた。

なんの映画かさっぱり分からない…。間違いなくB級映画だろうし、地域の宣伝にはならないだろうね…。
しおりと由乃の対立、どっちの意見をとるのか、人によって違うところが難しいです。真希の立ち直りについては、自分の選んだ道への問いということで、誰もが通りすぎる問題をこの作品なりに導いていいるところが共感できます。歩んできた道を振り返るシーンはPAの青春ものっぽさが出ていて、綺麗で良かったです。{/netabare}

8話…グルメイベントその1
{netabare}観光協会で行うことになったグルメイベント。しかし、日程が商店会主催の納涼祭と丸かぶりだったことが判明。商店会に謝りにいくも、会長と婆さんがまたしても対立。日程はずらせない中、しおりが「何とかする」と宣言したというのが本筋。
一方で、しおりの姉と同級生の熊野のちょっとした恋物語がサイドストーリー。

いくら対立しているからといって、日程被っていることに誰も気づかないのはあり得ない…。納涼祭って、毎年同じ時期に開催しているのだろうし、観光協会なら人呼ぶために町のイベントは絶対に押さえているはずだし、って、アニメの世界に突っ込んではいかんな…。
凛々子の婆さんが言っていることは間違いではないと思う。地元の食材を使わない町お越しは意味がない。かといって、会長の言っていることも間違いではない。人が多く来てこそ、活性化する。この作品は毎回、二つの対立する意見をぶつけ合うけど、どっちも言っていることは間違いではないというところがミソなんですよね。双方がぶつかって、落とし処を見つけるように進行していくところが面白いです。{/netabare}

9話…グルメイベントその2
{netabare}しおりが国王代理としてイベントを取り仕切ることに。間野山ではそうめんが食べられていることに着目し、そうめんグランプリを開催することに。観光協会からもしおりが発案したとろろ昆布使ったそうめんを出品。イベントは大勢の客が来場し、成功を収めた。というのが本筋。
一方で、しおりの姉と熊野の話は、高校卒業後に会う約束が、姉の日程勘違いであったことが判明。改めて二人は良い仲に。というのがサイドストーリー。

この作品は気持ちいいくらいとんとんと話が進みます。SIROBAKOも花いろもそうだけど、PAの作品は2回見て「あぁそういうこと」とか「そこに伏線あったんだ」とか、後から見直すことを前提で作っているような気さえします。
五人娘は、とにかく全員ボケで全員突っ込みもできるというところが面白いです。かといって、それぞれに色をつけているので個性も強いですし、キャラが生きていてい本当に良いです。
それにしても、由乃の営業力はスゴい。もうどこにいっても(就職)大丈夫だと思う。{/netabare}

10話…婚活イベントその1
{netabare}観光協会で行うことになった婚活ツアー。しかし、応募は3人だけ。イベントの中身を任された由乃たちは、アイディアを出しあう。地域の伝統芸能である躍りを披露しようとするが、凛々子だけは乗り気ではない。
当日、3人の参加者がやって来て、婚活ツアーがスタート。ドタバタとしながらもイベントは順調に進んでいく。夜、バーベキューしながら、凛々子以外の四人は躍りを披露。凛々子はその場を離れる。その後、突然雨が振りだして…。

ツアー参加者のキャラデザインがかなり微妙…わざとなんだろうけど、いくらなんでもな気もします。
この手のイベント、本来、参加者少ないと5人組の誰かはほぼ強制参加させられていると思う。特に早苗あたりはうまく乗せられて参加させられるように思います。
さて、凛々子の回ですね。凛々子のように周りから浮いていると、田舎だと「変わった子」で括られてしまいがちです。凛々子がどう成長するのか。そう言えば、凛々子の両親は?{/netabare}

11話…婚活イベントその2
{netabare}婚活ツアーの二日目。由乃たちは裏方として付き添うが、凛々子は雨にあたり体調を崩していた。
サンダルさんの家族の話を聞く。なんと、曾祖母が間野山出身だったというのだ。また、凛々子の家族の話も聞く。凛々子の母親は都会の人で、間野山に馴染めず家を出てしまい、それを追いかけて父親も出てしまったものの結局離婚。父親の海外転勤に伴い、実家に預けられたというのだ。そのため、凛々子の婆さんは余所者を嫌っているのだとか。
竜の話が気になる凛々子は図書館で調べた。そこで、いままで知らなかった話に行き着く。その話をしようとイベント参加者のもとに向かうが、邪魔者にされてしまう。落ち込んで、さらに由乃に憎まれ口を叩く凛々子。由乃は凛々子の良い部分を伝え励ます。そこにサンダルさんが間野山では忘れられていた歌を歌ってやってくる。
最後の夜、凛々子はみんなの前で忘れられていた歌を披露する。この歌をずっと伝えていきたいと宣言して。

PAの話って、かなりご都合主義なところも多いのですが、今回はまさにその回です。サンダルさんの話がまさにそう。でもそこがアニメらしくて嫌いじゃないんですね。サンダルもすごく良いアクセントになっていますし。
凛々子の回。凛々子がどうしてこんな性格になったのか、その一端を見た感じです。由乃にどうして笑えるのかと問い詰めていたけど、最後の凛々子の笑顔で締めるなんて、良い演出です。
田舎の余所者嫌いか…いまだに残っているところはあるんですよね。これって、将来も残るところは残るでしょうね。日本の古くからある伝統なのかもしれない。{/netabare}

12話…記念イベントその1
{netabare}カブラ王国建国20周年記念イベントを開催することになり、準備が進む。が、金も人もなかなか集まらない。
テレビ局から取材依頼。何でも情熱大陸系のドキュメンタリーで、由乃を主人公にするらしい。ディレクターは他の四人はドラマ性があるが、由乃は普通すぎるという。
テレビ局が祭に人気バンドを呼ぶという。祭を盛り上げるため、商店会、青年会など各種団体に頭を下げる由乃たち。はじめは難色を示していたものの、これまで由乃たちと協力してきた人たちが協力を申し出て、全体で協力をすることになる。
イベント前日。由乃が見たのはイベントに前乗りしてきた大勢の客だった。

たぶん、ライブ聴きに来た客は祭に興味を示さないという展開だろうな…。そこをどう切り返すか、興味あります。
由乃たちを救ったのが熊さんはじめ、触れてきた人たちというのが熱いです。
それにしても、何度も言うようだが、いまの由乃ならばどこにでも就職先見つかると思う。それくらい良い人材だと思う。それが普通すぎると言われたら、見る目ないというしかない。が、やっぱり考え方が普通だと、短時間の面接なんかじゃ伝わらないか…。{/netabare}

13話…記念イベントその2
{netabare}間野山でのイベント準備が進む。テレビ局が仕掛けた人気バンドのライブ効果で、間野山には人が押し寄せる。
イベント開始。ライブ前の客が王国のイベントに参加する。商店会のブースも賑わい、忙しく働く由乃たち。ライブも盛況のうちに終わり、イベントは大成功に見えた。
由乃たちを追いかけたドキュメンタリーが放送される。それは編集によって歪められたものだった。イベントは一過性のものだったという現実にうちひしがれ、由乃は大きな荷物を抱え、バスに乗り込む。

イベント失敗すると思ったら大成功でした…。その後の捉え方が実にリアルで感心です。
こういった町興しイベントの最大の課題は「その後」です。大抵のイベントは一過性です。ここで考え方が別れます。一過性でも良いという人、その場かぎりでは何も解決しないという人。これはどっちも間違いじゃないから難しいのです。一過性でも盛り上がることが大事ですし、盛り上がったあとまで考えて行動しなければならないのも大事。ただね、特に日本人は一過性イベントが大好き。その後までうまくいく事例は少ないのが現実なのです。このあたり、本当によく捉えているし、このあとどう展開させるのか興味がありますq{/netabare}

14話…それぞれの夏休み
{netabare}由乃、早苗、真希はそれぞれ夏休みをとっていた。由乃は地元へ、早苗と真希はもといた場所へ戻っていた。そして、馴染みの顔に会い、なにか物足りなさとこれからをぼんやり考えていた。
一方、凛々子としおりは新たな町興しの策を考えていた。それは空き家を利用した民泊だった。

後半のスタート。それぞれ抱えていた過去やこれからのことの考えをぼんやりと見せていた回かなという感じです。終わりに向けたスタートの伏線だったのかもしれません。最後はみんな、それぞれの道を歩むことになるのではないか、そんな予感がします。{/netabare}

15話…民泊
{netabare}由乃が間野山に帰ってきた。「安産」軍団はUMA好きの連中で、チュパカブラの探索に来ていた外国人。間野山の人々とも交流し始め、池干しを見にさらに増えるという。宿泊施設が少ない間野山、そこで由乃たちは本気で民泊を考え始めていた。
池干しが始まる。しかし、会長はなにかシリアスで…。

松居棒はタイムリーすぎて…。凛々子が外について考え始めたのが気になります。やっぱり最後は外に出ていってしまうのだろうか…。
民泊の手続きとか、けっこう壁大きいんだよね。どう解決していくのか?と思ったら、金をとらない。なるほど、盲点だわ。{/netabare}

16話…祭の終焉
{netabare}池に落ちた会長が肺炎を引き起こした。それでも病院を抜け出し池に。池には会長の過去が有るらしかった。
会長の過去が明かされる。会長とドクと凛々子の婆さん、実は高校時代にバンドを組んでいた。なかなか理解してもらえず、東京へ行こうとするが、当日、会長は来なかった。以来、会長と凛々子の婆さんは仲違いしたままの関係だったのだ。
会長は東京へ行かず、東京行き決行の日に行われていた祭りを滅茶苦茶にした。水上に浮かべていた御輿を潰して落としたのだった。以来、祭りは行われなくなった。
池干しの賑やかな風景を見た由乃。廃れてしまった祭りを復活させたいと思う。そして観光協会でその事を話すが、復活には三種の祭具が必要だという。

日笠さんにベース…ただし、サウスポーではないのが残念。にしてもオリーブの可愛いこと。時って、いろいろ残酷でもある…。丑松の気持ち、古い時代の物語ではなく、今も抱えている人、けっこう多いのではないかと思います。人の気持ち、本当に難しい。
三種の祭具を探す、これがクエストになるわけか。ラストに向けて動き出す感じがいいですね。ここに来て由乃以上に気になるのが凛々子。この子の一人立ちがけっこう重要なのではないかと思います。{/netabare}

17話…田舎の課題その1
{netabare}三種の祭具を探すことにした由乃たち。間野山に住む文化人類学で著名な教授のもとを訪れるが、軽くあしらわれてしまう。その際、バス路線の廃止の話を聞き…。
教授から試されるように導かれたのは各家庭に配られたタブレットを年寄りに使わせること。由乃たちは使い方などを指導し、年寄りたちはいつのまにか使いこなしていた。しかし、教授の本当の狙いはここからだった。訪ねてきた由乃を確保し、ネット配信でバス廃止に反対を訴えたのだ。

現代社会の大きな課題が描かれた回です。交通手段の確保、地域コミュニティ、高齢化。これはどこの地域でも抱えたものであり、田舎、都会は関係ない問題です。これをこのアニメではどう答えていくのか、大変興味あります。にしても…エロじじい、けっこういるんだよね…平気でエロ話や体さわっちゃうじいさん。{/netabare}

18話…田舎の課題その2
{netabare}年寄りたちの反乱、その考えに同調して加担してしまう由乃。反乱といっても、それは年寄りたちの考えを広めることが目的で、実に楽しんでいた。中心人物である教授の本当の狙いは集落とここに住んだ人々を記録しておくことだった。
バス廃止の解決に高見沢と早苗が動く。その解決方法はデマンドバスだった。バスとタクシーの中間みたいなもので、この集落の年寄りたちはネットを使えるので実現可能となったのだった。予想以上の成果を喜んだ集落の人々は反乱を撤回。しかし、その夜に教授が…
三種の神器のひとつは教授の家に眠っていた。

デマンドもひとつの解決策ではあるけど、高い料金はとれないし、運転手の人件費はかかるし、出番もそんなに多い訳でないしと、けっこう難しい問題多いのですよね。でもやらないよりはよっぽどマシかもしれませんが。
それにしてもラスト…泣けました。まさかその展開とは考えもしなかったです。{/netabare}

19話…廃校の活用方法その1
{netabare}太鼓を探しに学校へ侵入する由乃たち。そこで真希の父親にばったり。取り壊しが決まっている廃校が心霊スポットになっていて見回りだったらしい。
祭りの開催に向けて動き出す観光協会。祭りをつぶした張本人である会長もいろいろ思いがあり動きに協力する。
真希が家に戻る。母親の誕生日だったからだ。父親も帰ってきて家族でおでんを食べるが、真希も父親もうまくいかない。その帰り、映画出演のオーディションの通知を受ける。
廃校を活用する方法を考える由乃たち。給食会を開催しようということになる。そして、真希はオーディションを受けに東京へ。

真希中心の話でした。なんだかんだで父親は娘をよく見てる(完全に親ばかだけど…)。祭りには会長の過去もあるから、このあたりをどう解決していくのか興味あります。{/netabare}

20話…廃校の活用方法その2
{netabare}真希はオーディションに落ちた…。給食会に顔を出す真希。そこでこの学校が閉校式をしていないことがわかる。
サンダルさんが絵を描く場所に困っていた。そこで由乃たちは学校の美術室を使ってはと提案する。学校を見て回ると次々とアイデアが浮かんでくる。いっそのこと、学校を地域に開放してはという提案にいたる。
閉校式が行われる。閉校式では真希が脚本、演出をする演劇が披露された。これまでにない笑顔の真希だった。
閉校式は一転、開放式となる。地域にこの学校を自由に活用してもらう宣言の式典だった。

廃校する学校をどう活用するか。アニメみたいにいくところもあれば、そもそも人がいないのに活用もくそもあるかとうところもある、。学校って、地域の核のひとつなんだよね。だからほかの施設と違って、多くの人が真剣に考える。
真希の答えが出たようだ。ちょっとずつ終わりに向かっているんだな…{/netabare}

21話…田舎って…その1
{netabare}しおりたちが車で走っていると、雪道なのにヒッチハイク、エリカだった…。エリカはどうしても間野山を出たいと家出してきたのだった。5人の宿舎に泊まることになる。
由乃と早苗は商店会などに祭りの協力をお願いする。商店会長は協力を受けるが、集まっていない商店主たちへ挨拶するように促す。
商店を回りながら、町の活気のなさに気づく由乃だが、前向きである。
間野山が大好きなしおり。エリカの気持ちは分からない。
アンジェリカで昼間から飲んでいる高見沢と金田一。三種の神器のひとつ、竜の飾り物を子供のころ、埋めたという。この二人と野毛の三人は小学校のころからの同級生だたのだ。そして探しはじめる。

神器探しのラストがまさかのところからとは。三人の夢、ある意味叶っているというのがなんともいえません。子供ころの夢って、なんだったけか?
エリカの東京へ出たいという気持ち、ものすごくよく分かるわ…。実際自分もそうだった。でも、今は残っている。よかったかのかどうか、いまだに分からない…。対比するようなしおり。この話はしおりの話でもあるんだな。{/netabare}

22話…田舎ってその2
{netabare}流の置物を探す野毛たち。しかし、子供のころに書いた暗号が解けずに苦戦。
エリカの気持ちが治まらない、その気持ちをしおりにぶつけてしまう。そんな時、エリカの歯に痛みが。乳歯が抜けるようだ。痛みが治まらないエリカ。凛々子がばあさんに連絡すると、薬屋を手配した。町の薬屋さんは融通が利いた。
アンジがエリカを探して行方不明になったという。昼間に野毛たちの話を聞いて、竜を探しにいったのだと考え、公園へ。そこにサンダルから連絡が。サンダルがアンジを確保しえいたのだった。アンジのやさしさと思いを知ったエリカは家に戻るのだった。
野毛たちが竜を探し出す。しかし、隠した竜はおもちゃだった。淋しくなっていた商店街。しおりがひとつのアイデアを出す。吊灯篭だった。夜間、商店街に灯る吊灯篭、それを見た野毛たちは気持ちを新たに進むのだった。

30分が短い、詰まった回でした。エリカとしおりと、野毛と、いろいろ考えがあって、さらに商店街のいいところの発見。いろんな問題、先の見通せない難しさ。このアニメはどのように答えを導いていくのだろう。{/netabare}

23話…空き店舗の活用
{netabare}間野山を徘徊する不穏なスーツ連中。しおりと由乃は有名な洋菓子屋の社長と面会。祭りの協賛になってくれるという。しかも、間野山で店を開きたいと。この社長、間野山出身だったのだ。
商店会の意見を伺いに向かう。今度は会長も一緒だ。千登勢からは協力を取り付ける。空き店舗を探すが、いっぱいあるのになかなか貸し手が見つからない。最後に秋山という商店を閉じた爺さんを訪ねるが…。
商店会の会合に呼ばれた由乃。商店会の会合で千登勢は商店会を解散してもよいのではと提案する。喧々諤々となる会合。秋山に店舗を貸すように迫る商店主たち。しかし、秋山には苦い思い出があったのだ。
洋菓子屋の出展問題も解決し、祭りに向けてさらに動き出したとき、会長から間野山が合併でなくなるかもしれないという話を聞く。

空き店舗はある、やりたい人もいる、が、進まない。う~ん、田舎の元中心地にはよくある問題ですね。人もこない、どうやってか活気を戻すのか、たぶんこれから先、50年くらいは続いていきそうな問題に感じます。
急な合併話。でもこれって、観光協会に真っ先にはこないよね。どうがんばっても役所経由で来る問題だと思う。けっこう強引だよね。さて、最終回に向けて最大の問題が現れた。どう解決する?{/netabare}

24話…祭り、そして…
{netabare}合併の話、これ協議会へ参加の打診だった。悩む会長。それでも祭りの準備は進む。そんな時、ときときテレビから祭りを取り上げる代わりに祭りの目玉になっている舞台へローカルアイドルをあげろという提案が。打ち合わせに来たディレクターを一喝する会長。
祭りまで盛り上げようとする間野山の人々。ネットを通して宣伝も盛んに行われる。準備のさなか、由乃の今後を問う早苗たち。まだ答えは見つかっていないけど、前向きになっている由乃。そんな由乃の誕生日、観光協会のみんなに祝われる。
そして祭りが始まる。この様子を見た会長は守っていきたいと思うようになる。そして、サンダルの祖先の話を聞き、サンダルの出身地と姉妹都市を結んではどうかと思い立ち、偶然にも日本に来ていたサンダルの出身地市長の元へ向かう。

由乃の成長、1話から見続けているから本当に良かったと思います。お仕事シリーズの基本、それは登場人物の成長です。この作品でもしっかり描いたなと思います。なんだろう、何気ない日常の風景なのに、すごくグッと来てしまいます。
会長もここに来て「大人」になったということなのか、やっぱり若いころのままの「馬鹿者」なのか、どっちでもいいのかな、この人は。
あぁ、もう最終回だ…かなり寂しい。{/netabare}

25話…旅立ち
{netabare}祭りは盛り上がりを見せる。会長は金沢に向かい、なぜかSNS上で話題に…市長に会うことができた。
舞台が始まる。ビーフは間に合い、ドクとオリーブと50年前の約束を果たす。そして祭りは盛況のうちに終える。
五人の打ち上げ。それぞれの今後を話す。由乃は間野山を出て行く決心をする。
由乃の一年の契約を終える日が来た。国王退任の日、会長は王国の解散を宣言する。
由乃の出発。これまで出会った人々たちに見送られる由乃。それは涙と笑顔が混じったものだった。会長が叫ぶ「ここはおまえの街だ、いつでも帰ってこい!」と。
それぞれがそれぞれの道を歩む。由乃はとある南の島にたどり着く。それは間野山で学んだものを活かす仕事だった。

こんな終わり方、本当に安心します。ひねりも何にもない、まるで青春ものの爽やかな終わり方。このような作品はこれでいいと思います。泣けたし…。
サンダルさん、作中はジョーカー的な存在だったけど、サクラクエストの絵本、泣けた。ほんと、いい作品だったと思います。{/netabare}

PAのお仕事シリーズ、第3弾は正直、地味な内容です(なので、あまり高い評価はされないかもしれません)。しかも、どこの地域にでも起こりうる…というか、起こっている問題を取り上げて、解決方法はないに等しい、とても難しい話題でしたし。そこを笑いあり、涙あり、成長物語あり、実にまとまっていたと思います。
難しい問題ではあったけど、決して脚本家の押し付けで通さなかったのが良いと感じました。こういう作品(実写ドラマ含め)は、作家の考えとかを押し付けてしまいがちで、つまらなくなってしまうのが有り勝ちです。そこを我慢したのかどうかは分かりませんが、こんな方法もあるのでは?という重くしないところ、そして、無理やりまとめない点、流れで通す点、そこが気に入ってます。

5人のヒロイン、個性的で、みんな悩みがあって、みんなが成長して、ちゃんと次へ進む。SHIROBAKOもそうだったけど、このシリーズが続くのであれば、この基本は踏襲していってほしいと思います。それにしても、間野山の独身連中、こんなにもかわいい子が揃っていながら、誰にも手を出さないなんて…(笑い)。それから丑松と千登勢とドクの関係性と個性もとても気に入っています。ドクは…作中の開発品はどこからでも引き合いになりそうなものだが、特にパワードスーツ、これ、売れるなんてものじゃないと思うが。

作画は安定のPA。やっぱり景色がきれい。1年を通しているから四季の描写が本当に良いです。それと、ヒロインたちの服装も四季に合わせて変えているんですよね。細かいところもPAだなと感じます。

PAのお仕事シリーズ第3弾、個人的には本当にお気に入りです。PA好きな人はもちろんのこと、日常系のドラマが好きな人に合うのではないかなと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 64

79.2 7 心温まるで田舎なアニメランキング7位
夏目友人帳 陸(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (519)
2751人が棚に入れました
小さい頃から妖怪を見ることができた少年・夏目貴志は、祖母レイコの遺産「友人帳」を受け継ぎ、自称用心棒のニャンコ先生と共に、そこに名を縛られた妖怪たちに名を返す日々を送る。
妖と、そこに関わる人との触れ合いを通して、自分の進むべき道を模索し始めた夏目は、想いを共有できる友人たちにも助けられながら、大切な日々を守るすべを見つけていこうとする。

心優しき友人たちとの、大切な日々──
美しく儚き、人と妖の物語。

待望の第六期が2017年4月より放送開始!

ある日、川沿いを歩いていた夏目は、何かがぶつかり合うような音を聞き、壷を被った妖怪が橋桁に頭を打ちつける姿を目にする。深入りしないように立ち去ろうとする夏目だったが、壷を外して欲しいと妖怪に頼まれつい手助けしてしまう。すると、助けてくれたお礼として、妖怪「つきひぐい」の力で夏目は子どもに戻ってしまう。どうやら記憶も失ってしまっているようで…

声優・キャラクター
神谷浩史、井上和彦、小林沙苗、石田彰、堀江一眞、木村良平、菅沼久義、沢城みゆき、佐藤利奈、伊藤美紀、伊藤栄次、諏訪部順一
ネタバレ

ようす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

「ああ、俺は、一人ではなくなったんだな。一緒に見たいとか、喜ばせたいとか、きっと、これが…。」

夏目友人帳・6期。

これからも続いてほしい大好きなシリーズです♪

1話完結の話がメインなので、
シリーズの途中からの視聴でも問題ありませんが、

夏目が過ごしてきた温かな日々を感じることも、
この作品の大きな魅力なので、

1期からの視聴をおすすめします!

6期は全11話です。


● ストーリー
幼いころから妖が見えた少年・夏目貴志(なつめ たかし)。

祖母レイコの残した友人帳には、
彼女が集めた妖の名が収集されていた。

妖に名を返すことができるのは、
孫の夏目だけ。

用心棒・ニャンコ先生と共に、
妖や周りの人たちと交わる日々。

それは、夏目にとってかけがえのない日々。


6期になりましたが、
話がマンネリとしたり、飽きたりなんてことは全然ありません。

キャラに対する変わらない安心感もありながら、
シリーズ全体を長い目で見ると変化もあり、
先の展開が楽しみにもなります。

6期だと、
{netabare}
・名取に友人帳の存在が知られる
・祖母のレイコではなく、祖父らしき存在が妖から語られる
{/netabare}
あたりが新展開でしたね。

特にネタバレ内の2つ目の項目については、
今後の展開が今から楽しみです。

どの話も見所があって楽しめました^^

・夏目と妖
・夏目の周囲の人の優しさや、にぎやかさ
・妖同士の温かな関係
・妖を祓う仕事をする人たち
・祖母レイコの過去
・妖と、妖が見える人間の交流

この辺りがエピソードの主軸でしょうか。
エピソードが幅広いので、飽きないのも納得^^

そしてどれがハズレというのもなく、
どれも温かくて感動できるというのがすごい。

悲しいお話は得意じゃないけれど、
夏目で流す涙は温かいから好きです(´;ω;`)

もちろん、笑える所もあります。
まあ、お笑いを担当するのは基本的にニャンコ先生のプリチーさですがw


● キャラクター
とにかく登場する人がみんな優しい。

そして優しいだけじゃなく、
しなやかな強さを持っている。

そんな登場人物たちが好きなのですけれども、
やっぱり特に好きなのは、夏目なのですよねえ。

夏目の自然体な優しさが好きで、
毎回心がほぐされます。

そしてそんな夏目以上に、
夏目を引き取り育てている藤原夫妻が最強。笑

今回は藤原夫妻がメインとなるお話はなく、
ちょっとした登場ばかりでしたが、

それでも塔子(とうこ)さんのレジェンド感半端ない…。
この神オーラには勝てる気がしないわ。笑


あとはやっぱりニャンコ先生がかわいい♪プリチー♪

あの丸いお尻と、丸いしっぽがたまらないのよねえ…(*´Д`)ハァハァ

ぼてぼてしてるのも、
夏目の頭の上に着地してフィットしてるのも、
この二人は本当にナイスコンビだわ♪

そしてそのニャンコ先生に興奮する多軌(たき)も可愛すぎ!
1話から多軌さんの可愛さに悶えてました。笑


そんな感じで、
どのキャラも優しくて、温かくて、大好きです。

夏目は妖と絡んでいるのがしっくりきますが(笑)、

男友達と絡んでいるのも絵になってなんかもう、
ごちそうさまな気分になります(*´Д`)ハァハァ

夏目と田沼から漂う友情には、なんだかそそられますw
その友情をずっとながめていたいわ…(*´Д`)

…ああ、夏目が引いて青ざめる姿が浮かぶ。笑


● 音楽
【 OP「フローリア」/ 佐香智久 】

このOP大好きです♪
映像も気合入ってますね♪

夏目がイケメン過ぎて辛い…(*´Д`)笑

映像のようにどこか繊細な美しさや優しさも感じられ、
この作品にぴったりな曲だと思います♪


【 ED「きみのうた」/ 安田レイ 】

今回も感動する曲です(´;ω;`)

ちなみに、この曲のMV、
夏目と全然関係ないけど号泣しました(´;ω;`)

大切な人と同じ時を歩めることの幸せを忘れてはいけない。
それは当たり前なようで、いつまでも続くことではないのだから…。

そんながっつりな感動ソングがこれほど似合う作品は、
そうないんじゃないでしょうか。


● まとめ
誰かと話し、誰かと笑い。
日常の、なんともあたりまえな風景。

そこに夏目がいることが、泣けるのです。

たくさんひとりで苦しんだ日々を越えて、
今は大切な者たちと笑顔な自分でいられる穏やかで幸せな日々。

自分の居場所を見つけた幸せ。
そういう幸せをちゃんと感じて、ちゃんと噛みしめて、大切にする。

そういう夏目が私は大好きです。
そしてこの作品が大好きです。

また夏目たちに再会できることを願って。
7期待ちます!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27
ネタバレ

いしゆう さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

6期もお約束の可愛いがたくさん!

あらすじはあにこれを参照ください。
放送時期:2017年4月~6月
先に1期~5期を視聴することをお勧めします。

結論から先に書きます 今期も安定!
陽気な気候で日向ぼっこしながら 
ニャンコ先生と七辻屋のまんじゅうを並んで食べたい♪

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

〇音楽
OP曲の佐香智久さんが歌う”フローリア”
綺麗な映像の中 これから素敵な時間が始まるって
すっごいワクワクする曲です♪

ED曲安田レイさんが歌う”きみのうた”
OP曲とは違い しっとりと優しくて 
とても心地よい気持ちになります♪(いつの間にか。o○Zzz…)。

■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

〇観終わって
相変わらず男女年齢問わず視聴できる作品
少し気になるのは 今期の妖怪怖いのが多い気がしませんか?
( 気のせいかな )

ただ あぐらかいて腕組みするニャンコ先生に
夏目も{netabare}子供姿になって{/netabare}
1話から お約束の可愛いが詰まってます これはうれしい♪。

前半西村くんと北本くんの過去話があったり
参の第3話で登場した柴田くんが再登場したり 飽きません

そして名取さんとの関係に進展アリ?
この先どうなるんだろうって ここ結構ドキドキしました。

そんな登場人物たちの過去や少しの変化も
観ていて楽しいですが 個人的に好きな話は
後半7話のレイコさんの過去話以降です 
和む素敵な場面が多くて良かった♪

本当に 夏目友人帳はⅠ期から全くブレず心が温まります♪ 
これって凄いし とてもうれしいこと
今後もこの感じで 続いてほしいなって勝手に思っています○o。.。

以上 最後までお読み下さりありがとうございます。











 










 


 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

安定の6期目

月刊『LaLa』掲載マンガ「夏目友人帳」を原作とするアニメ化作品です。
「陸」は「六」の意(いわゆる「大字」という奴)で、本作品は6期目となります。

あえて「連載」と書かないのは、掲載ペースが遅くて毎月載っているとは限らない気がするためです。

シリーズ「参」くらいからは下記の事情がわかっていればたぶん話が理解できると思います。これをネタバレと思う方はここまで読んだらお帰り下さい(笑)。
(逆に言えば、無印と「続」くらいまで見ていれば「参」以降はマンネリ…?)

1. 夏目貴志(なつめ たかし)は妖怪が見え、話ができる。
夏目は祖母の夏目レイコ譲りの強い霊力を持っており、幼少時から普通の人には見ることができない妖怪が見えたり、その妖怪と話をすることができます。

2. 夏目はレイコから「友人帳」を受け継いでいる。
レイコは多くの妖怪と勝負をし、レイコとの勝負に負けた妖怪の名前を友人帳に記載して名前を縛りました。名前を縛られた妖怪は友人帳の持ち主の支配下にあるということになってしまいます。

3. 夏目自身は祓い屋としては素人。
妖怪を退治したり封印したりする職能集団は作中で「祓い屋」と呼ばれますが、夏目自身は霊力が強いだけで祓い屋ではありません。

4. 現在は実子のいない藤原夫妻に引き取られている。
夏目は両親を亡くして身寄りがなく、妖怪が見えることによる言動で親族に気味悪がられたらい回しにされた果てに、夏目を快く引き取ってくれた藤原夫妻の下で暮らしています。藤原夫妻は夏目の霊力については何も知りません。

5. 現在は夏目の事情を知る友人がいる。
現在は多少の霊力を持つ田沼、妖怪が見えるようにする陣を使ったことがある多岐、祓い屋の名取などの友人がおり、そういった友人たちは夏目の霊力や妖怪を見ることができる能力について知っています。ただし友人帳について知っているのは妖怪だけで、人間には友人帳の秘密は明かしていない。

6. 夏目の霊力を狙う人間がいる。
祓い屋の的場など、友人ではないけれども夏目の霊力について知っている人間がおり、自分の陣営に取り込もうと画策したり能力を利用しようとしたりします。

初期のエピソードにより夏目の用心棒をすることになったニャンコ先生(正体は大妖怪: 斑(まだら))や夏目を慕う妖怪たち(通称:「犬の会」)、あるいは事情を知る友人たちの助けを借りながら時には妖怪からの襲撃に対応し、時には妖怪の悩みや問題を解決しながらの日常を送っています。

シリーズが進むことによるストーリーの進展は夏目自身の成長、藤原夫妻や友人たちのとの人間関係、レイコと妖怪たちとの思い出にまつわる話、夏目出生に関する謎、祓い屋たちとの関係などでしょうか。

2017.6.22追記:
全話視聴完了。最終エピソード<前後編>は、原作だと18巻収録の内容でした。これを今期の最終エピソードに持ってくるために、エピソード順の入れ替えがありましたね。

まあ、この最終エピソードで追加された「新たな謎」については原作でほとんど進展はない(最新巻は21巻)のでこのエピソード順変更は正解かも。

この終わり方は、「漆」を作る気満々とみました。連載完結したら全話アニメ化するつもりなんですかね?
(まあ、ファンにとってはその方がありがたいですけどね。)

そういえば最近、名前を返すエピソードがほとんどないですよね。昔はそれ用のバンクすら作られて使われていたのに。まあ、それはいいや…。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 44

67.9 8 心温まるで田舎なアニメランキング8位
うどんの国の金色毛鞠(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (388)
1860人が棚に入れました
俵宗太は、東京在住のウェブデザイナー。父親の死をきっかけに故郷に帰った宗太は実家のうどん屋で、釜の中で眠りこける子供を見つける。

一見ふつうの人間の子供のように見えるが、実はその子は人間の姿に化けたタヌキだった!?

ゆったりと時間が流れる通称”うどん県”こと香川県を舞台に、やさしくてあたたかい、ちょっと変わった家族の物語が始まる―。

声優・キャラクター
中村悠一、古城門志帆、杉田智和、中原麻衣、福山潤、花澤香菜、黒田崇矢、立花慎之介、鳥海浩輔、嶋村侑、くじら、皆口裕子、本渡楓、中博史、井上喜久子、木村亜希子、小林ゆう、牧野由依
ネタバレ

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

ポコの可愛さと優しさでできている:*:・(*´ω`pokq゛

原作コミック 全12話 原作未読

◆ジャンル
ハートフル❤ ファンタジー


ほっこりゆったり心にじんわり
懐かしい匂いと、心にほんのり馴染むダシの香り♪

ここ”うどんの国” … そうこの国は…
ポコの可愛さと大人たちの優しさで溢れている―☆ミ


日常と現実 子育てとお仕事 

うさぎドロップ おおかみこどもの雨と雪 ばらかもん
なんかとちょっぴり同じ香りがしました.;*


無邪気で他愛もない子供たちのはしゃいでる姿って
もーどうにも可愛くって愛くるしくってたまりませんね♡

私がロリとか…変態だとか…
どーです?この際一切合切全部置いておいて考えてみませんか?

いやそれでもポコはかわゆすぎた:*:・(*´ω`pq”

ぅん♪ この可愛さは正に全人類共通の萌きゅん
ファクターだと思うんな(`>ω♡´)ゞキリ

それにしてもガオガオちゃん人気でしたねw 
見てくれに反して…中々心に迫るものがありますもんネ♪


香川 田舎 うどん 
といった土地柄の良さをしっかり描き
ほっこりと温かく頬が緩み、私は終始ニヤケっぱなしで、

そして大量の鼻m…( >д<)、;’.・ ィクシッ 失礼!!
涙が出る… 夢みたいでおとぎ話のような日常風景
とっても感動しました。:゚(。つдヾ。)

お姉さん好き♡ ぁとだーはまさん最高!!



甘やかすのも愛情 叱るのも愛情
親になるって、本当の意味で大人になるって
やっぱり大変なことなんだろうなぁ…

ぁたしのところも色々あったけど…
今思えばきっとただ少し不器用なだけだったんだ
そんな風に、今なら思えるかも…

可愛いくて愛おしくて堪らない気持ちになる((*ノДヽ゚+o。♡

あなたにとって家族とは…どんな存在ですか?
家族って…? 一緒に居るって…?

守りたい、ずーとこの手で守り抜くと決めた…
大切な存在…☆+(o゚∀゚从゚∀゚o)ぎゅ

人生における最高の宝物って… もしかしたら…
そーいうことかもしれないですね(✿´ ꒳ ` )

うどんのだし じんわり体に心にしみ入る
そんな心温まる暖かくて優しいお話し―



あーーーー最後に一言だけ言わせて下さい((人>Д♡))


ぁぅぁぅぅぅ・(ノД`。)・゚、


ぽ、ぽぽぽぽ、ぽ…



(´Д⊂グスン


ぽ、ぽ、ぽぽぽぽぽぽ、ぽk


ぽ、ぽっぽ~ ぽぽぽぽぽぽ~♪ ε(*゚θ゚*)з ♪


( ‘д‘⊂彡☆))Д´) パーン




ち、違うんです… ポコが…ポコが…(。´ノω<`)。


{netabare} ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポポコポコポコポコポコポコポコポコポコ


ポコがかわいすぎるん●×△■※☆◆ぁぁぁぁああ(;´Д`)ハァハァ♡


ポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポコポポコポコポコポコポコポコポコポコポコ{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 40

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ほのぼの癒し系香川県観光案内アニメ

原作未読。最終話まで視聴。

今期の癒し系No.1はこの作品で決まりでしょう。
問答無用に可愛いポコに癒されっぱなしです。

あとは、毎話のタイトルにもなっている香川県の名所・名店の数々。
癒しと観光案内をドッキングさせるとは、恐るべし・・・。
この作品を見て、『香川に行きた~い!』って人、多いんじゃないでしょうか?
私は言うまでもなく、その一人です。

日常ほのぼの系には感動が良く似合う。
この作品もしっかり感動させて貰いました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 37

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

謎のタヌキ推し。いい話のようで、そうでもない(笑)。

とりあえず、誰もいないはずの実家に潜んでいた子供(?)がかわいい!
あと、うどんが美味しそう。

…とりあえず、視聴継続。

→ ということで全話観終わりましたが、別にダメじゃないですけどとりあえず『ふらいんぐうぃっち』のような原作マンガに手を出させるような力は本作品にはありませんでした。

というか、そもそもストーリーはほぼ原作通りなんだと思うので特にアニメスタッフに過失はないんじゃないでしょうか。キャラクターデザインとかも作風には合っていたと思いますし、作画崩壊的な何かも無かった気がしますし。

もしかしたら、本編のあとに流れるショートアニメの『ガオガオちゃん』の方が面白かったかもしれないです…。

別に観たことを後悔はしていませんが、「ぜひ観てね」って他の人に薦めるほどの作品でもなかったかと思います。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33

80.7 9 心温まるで田舎なアニメランキング9位
明日ちゃんのセーラー服(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (464)
1468人が棚に入れました
舞台は、田舎の名門女子中学・私立蠟梅学園。 あるきっかけから、この学園のセーラー服を着ることが「夢」だった少女、 明日小路。 念願叶い、ドキドキで入学式当日を迎えるがー 「私はセーラー服に決めました」 決意を胸に、夢の中学生ライフが始まる♪ クラスメート、給食、部活動… “初めて”だらけの毎日を、小路は全力で駆け抜ける! 少女たちの、キラキラ輝く青春日記。 「友達いっぱいできるかな?」

声優・キャラクター
明日小路:村上まなつ
木崎江利花:雨宮天
兎原透子:鬼頭明里
古城智乃:若山詩音
谷川景:関根明良
鷲尾瞳:石上静香
水上りり:石川由依
平岩蛍:麻倉もも
四条璃生奈:田所あずさ
神黙根子:伊藤美来
龍守逢:伊瀬茉莉也
峠口鮎美:三上枝織
蛇森生静:神戸光歩
苗代靖子:本渡楓
戸鹿野舞衣:白石晴香
大熊実:小原好美
明日ユワ:花澤香菜
明日花緒:久野美咲
明日サト:三上哲
福元 幹:斉藤朱夏
ネタバレ

素塔 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

美しい畸形

今回、自分は "書き逃げ" をするつもりでいる。
かなり粗雑な印象を、手前勝手に記述しただけの
辛辣、かつひねくれたレビューを投稿したあと、
すぐに削除して何も無かったことにしようと思う。

率直な印象を言うと、美しいが、何とも不可解なアニメだった。
さわやかな青春の息吹を感じる一方で、いつも何かが引っかかる。
この奇妙な感じを何とか言語化しようと試みた挙句、
ほぼ意味不明になってしまったものが以下である。スルー推奨。


仮説1 神話空間

{netabare}タイトル通り、本作の真の主役はセーラー服である。
その記号としての最強の破壊力と呪縛力を否定する人はいないだろう。
純潔、純真、青春・・・あらゆる願望の結晶たる「セーラー服神話」を
のっけから全開でぶつけてくるところに多分、作品理解の鍵がある。
明日ちゃんが完全にノックアウトされた、例のCMフィルムに
ヴィジュアル化されているものがそれだ。

同性のアイドルに憧れる女の子。この安全無害な設定により、
欲望の対象としての直接的で不純な部分は記号から抹消される。
消費目的のストレートな対象化はその時、別方向に屈折する。
つまり、本作には特殊なフィルターがかけられているのだ。
そして、同性が同性に抱く純粋な憧れを至高のものとする、
一種の神話的な空間に私たちは導かれる。

だが、変化するのは対象化の形態のみであって、
残存したままの欲望は屈折し、独特のエロスとなって咲き匂う。
そこは少女たちの健康的な美の花園であり、その法悦境に遊ぶことは
彼女たちの若々しい生命感に触れ、共感する行為として容認されるのだ。
(典型的な例が、谷川さんが自撮り画像を送るくだり。
こんなスキャンダラスな、危うい内容でもここでは不問に付される。)

本作の自然な外観の下に、自分は巧妙な作為を感じる。
原作者も、アニメ制作者も、そこに誘導している節があり、
本当は見てはいけないものを、美しいものとして見るように仕向けることで
事実は同じでも、禁断の世界を覗き見る後ろめたさは希釈され、同時に、
優しく視線を誘導される感覚が、マゾヒスティックな気分を掻き立てる。
このような入り組んだ倒錯の心理を感じとる自分はヤバい奴だろうか?…(笑){/netabare}


仮説2 アイドル疑惑

{netabare}ストレートに発現されるべき欲動が、ある種の神話的な作用によって
抑圧され、屈折する。このメカニズムをいかにもそれっぽく呼んでみると、
「神話的抑圧」、とでもなるだろうか。さらに、この仮設概念を用いて
本作の特異な本質までも説明できるように思う。

まずは、最も核心的な問題に切り込んでみよう。
セーラー服が主役であると書いたが、その意味は、
全校生徒の中でたった一人、違う制服に身を包んでいるという、
まさしく記号的な差異を端的に表象した出発点に、物語の本質があるということだ。
すなわち、集団の中の異分子に対する排除の論理が発動しない非現実性、
それが本作の固有の論理であり、必然なのである。

例えば、リアリティーにこだわる人でも、本作の異常さは咎めないと思う。
明日ちゃんがそれほど魅力的だから? 否、あり得ない。自分の推測ではおそらく、
全員が明日ちゃんのようにピュアであっても違和感がなく、自然に思えるのは、
この物語が、「セーラー服=純真」という「神話的抑圧」が根底で作用する
「神話空間」だからである。つまりは仕組まれた幻想による錯覚である。

実は、この独特の非現実感には心当たりがあるような気がするのだ。
突飛に思われるだろうが、いきなり結論を言うと、
本作の正体は、アイドルアニメの偽装された一変種なのではないか?
アイドル物というジャンルもまた「神話的抑圧」の一形態として成立しており、
本作がその部分で通底し合う関係にあるのは自然だと思える。
本質がアイドル物ならば、一人だけ特別な存在であって当然なのである。

このことはまず、各話の構成スタイルから漠然と連想された。
明日ちゃんがクラスメイトたちと個々に関わっていく部分は
例えば「ラブライブ」なら新メンバーが加入していく展開、
「アイマス」ならメンバー単体のエピソードの挿入に置き換えられる。
構成人数、そしてヴィジュアルやキャラづけにどことなく既視感があるのは
センター明日ちゃんを中心に、記号的に配置されているからだろう。
あるいはグループではなく、明日ちゃんソロとした場合には、
彼女たちはアイドルから元気や自信をもらうファンの集団のように映る。

いや、アイドル物テイストの学園アニメだ、と反論されるかも知れない。
が、この時点ですでに、日常系のような対等な人間関係ではないし、
純粋な学園物と捉えるには、構造的な非対称感がどうにも引っかかる。
本作が既存のジャンルからは浮いてしまっている原因はここだと思われる。
そして、最終的にパフォーマンスで物語が締め括られる点にこそ
本作の本質が明らかになっていると言えるのではないか。
体育祭には団結と勝利の感動という、アイドル物のスポ根的要素が凝縮されており、
ラストは文字通り、ヒロイン二人の独壇場たるライブステージとなる。{/netabare}


とにかく、明日ちゃんはあらゆる意味で規格外。
徹底的に作り込まれた、天然ピュアというキャラには
どうしても形容矛盾のような居心地の悪さを感じてしまうが、
アイドル物のセンターの系譜で捉えるなら、ギリありかも知れない。
そうでなければ、いっそ人間ではないことにして、
(最終話の鬼神の如き活躍はそう信じるに足る十分な証拠だろう)
セーラー服の魂が具現した妖精、とでも考えた方がしっくりくるかも…。

最後に一つ。江利花さんが伴奏していたピアノ、スタインウェイでしたね。
グランドは一番安いモデルでも900万円台からという大変な代物です。
いけすかない学校だなあ、と、何かとどめを刺された気分でした。
以上をもちまして、勘ぐり、やっかみ満載の下司なレビューを終わります。
二週間ほどで削除する予定です。


(追記:まことに遺憾ながら、"書き逃げ"は未遂に終わった。
 逃げ遅れて晒されるのはこれで二度目。我ながら何とも鈍臭い。
 まあ、枯れ木も山の賑わいということで、お笑い種として残しておきます。)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

優れた友情物語と歪んだエロスの視線。だからこそ文学を感じます。

この話、2つの大きな側面から見る事ができると思います。

 一つは、明日ちゃんが田舎暮らしで一人きりで、友達がいない。アイドルと沢山の人間がいる学校に憧れていること。

 その明日ちゃんは学校に通うことで、友人を作って行きます。が、単に友達作りの話ではなく、純粋な明日ちゃんの影響で、皆が自分と向き合ってやりたい事に挑戦するという事でしょう。

 たった1人のセーラー服。セーラー服は明日ちゃんの憧れでもありました。教室に沢山の人に対する憧れ、友達とは一見矛盾します。
 ですが、明日ちゃんはセーラー服が何より好きで、その自分に誇りを持っています。周囲と違う格好でいるのは、通常なら浮いた存在になると嫌がるところです。セーラー服が母の手作りというのもいいですね。時代を超えた良さという価値観にもつながります。

 で、明日ちゃんの自然なふるまいから、周囲を巻き込んでどんどん友達が増えて行き、最後のバレーの練習の時は自然に人が集まりました。

 一方でアイドルに対する憧れ…華やかな世界に対する漠然とした憧れに対して、自分の個性と一番の親友の協力で舞台で踊ることになります。最終的には、皆の前で踊る=学校のアイドルになるというカタルシスが待っていました。
 
 この友達、アイドルへの憧れ=セーラー服という象徴に対して、明日ちゃんは自分を周囲に迎合するのではなくあくまで自分らしく個性的に生きることで素晴らしい学園生活を実現しました。

 バレーで友情を表現し、ダンスでアイドルを表現する。そして、親友が楽器を演奏するという最終回はこの物語の結末として、そのことを非常によく表していました。

 小路が冒頭と最後にトラックの農家のタイラさんという人に挨拶します。この態度に変化がないのは、小路という少女の本質は変わらないという表現もあるのでしょう。



 もう1つの視点。それと同時に13歳の少女の無垢さ、自然のエロスを思う存分に堪能するという側面もあります。エロスと一概にいっても、性行為を夢想するものではないと思います。

 川端康成の「眠れる美女」という話で、枯れた老人が睡眠薬でぐっすりと眠ったうら若い全裸の少女の横で一晩寝られる、という秘密のサービスの店を扱った話があります。
 この話と同じで、本作の視聴者の登場人物に対する視線は、決して性行為の対象としてではありません。なので、性的な視線の対象となる少女の個人名はどうでもいいわけです。少女のアイデンティティは関係なく、自分を相手に知ってもらうこともなく、一方的に少女のエロスを感じるという事です。

 本作の視聴者層は決して老人ではないと思いますが、少女の無垢なエロスを盗撮的に覗き見たいという欲望はどこかにあるのではないでしょうか。マジックミラーのような一方通行の視線です。

 これは日本独特のものかはわかりませんが、すぐにペドフィリアにつなげる海外の倫理観を考えると、その違いに日本人に強く感じるところです。

 若さに対する劣等感が強く作用しているのでしょうか。世界的に日本人ほどルッキズムで若さ崇拝処女崇拝の国はないのではないでしょうか。つまり、醜い自分を美しい少女に知られることなく、そして処女を散らすような行為に及ぶことなく眺めていたいという欲求が文学的でもありました。

 本作って、2次創作の薄い本てあるんですかね?私としては、あまり成立しない気がします。それはこの作品が見ることそのものがエロスなので、行為に至ってしまうとエロスの質が落ちる気がするからです。

 フェチズム…特に下着、髪、足については非常に強く感じます。あるいは衣服そのものについてもでしょう。ここに少女たちを個性でみるか、形式で見るかの視線の分かれ目がある気もします。本作の場合、女子中学生あるいは13歳の少女という記号に対する視線なのか、明日ちゃんという個人に対する感情なのかの境界線があいまいです。

 この友情物語とエロスの視線。どちらもこの作品の本質かと思います。川端の文学は歪んだ老害の性欲の残りかすですが、それが新感覚的物語と私小説的な性癖の両面があって初めて文学となっていることを考えると、両立しているというより両義性が必要なのでしょう。
 女学園という場の13歳の女子中学生の友情物語は普段我々は本来覗き見ることができません。それを赤裸々に覗きみることは、友情に感動することでもあり、歪んだエロスを感じることもあるという両面性かと思います。
 

 キャラデザについてです。まず目の大きさの意味ですが、これって、内面というか感情を描きたいから?表情がちょっと大げさなくらいの描写でしたし。目がよく動いていました。萌え絵ではだめでしょう。特に髪の色が日本人としては、非現実ではありますが実際にある髪の色でないと駄目なんでしょう。

 また、それぞれの登場人物の制服の着方に個性があります。明日ちゃんのセーラー服は特殊ですが、クラスメイトたちの没個性の制服に「性格」が現れます。髪もそうですけど、制服の着方と目に非常に感情というか内面が表現されていた気がしました。

 少女にリアリティを与えると言う意味で本作は作画が乱れては話になりません。髪や衣服はもちろんですが、家も学校も、自然もプールや体育館など少女が配置される空間を含めてでしょう。
 明日ちゃんが学校生活の中で友人を得て行くは話にしても、少女を眺めるにしても、そこに現実感があるかどうかで、その価値はまったく変わってしまいます。
 本作は内容と作画の水準が高いレベルで相乗効果を生み出しています。

 あまりに悪意がない世界観ですので、少女のリアル…ではないですね。少なくともこんな悪意のない世界は世の中にありません。ただ、そのデフォルメされた世界に抽象化された「個性」についてのリアリティがあるんだと思います。また、そのリアリティのある少女の塊が、無個性な少女の集団でもある気がします。

 OPEDは更に上を行く作画でした。どこをとっても超ハイレベルな作品だと思います。縄跳びのEDは最高でした。



 22年8月までにリアルタイムでのレビューと、追記を数度重ねましたが、ゴチャゴチャしていたので、23年7月にまとめています。内容はほぼ変えていません。リアルタイムの時はそのあまりの13歳の少女に対する視線で、拒否反応が無くは無かったですが、しかし、改めて見てみると素晴らしい作品だと思います。

 評価は4.4だったですが、これだけ心に残る作品はめったにないと思います。再視聴も重ねていますので5にします。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 48

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とんでもないフェチアニメ…、俺じゃなくても見逃さないね。作画とは伝えたいモノを表現する力。

 日常系は安易な道ではなく、作画も見た目が綺麗なら良いというような単純なものではない。この2つの道を見事に踏破した本作は凡百の作品ではない。



 日常系は物語を盛り上げる濃い味付け、即ち劇的なイベントは避けられる。それでいて視聴者に喜びを与えなければならないのだから難しい。成功している作品はそれぞれの戦略があるが、本作の場合それは圧倒的な表現力ある作画に基づいた少女たちのフェチズムと美術の素晴らしさにある。


 大きな出来事がなくても、世界はそれでも美しく素晴らしいと肯定させる力があるかどうかが日常系では大切だが、本作のフェチの描写は見事としか言いようがない。フェチといってもそこには下品な匂いが欠片もなく、そこに目をつけるかぁ!という視点の素晴らしさと、なによりそれを上品に表現する作画力が尋常ではない。さらに、キャラの描き分けや、その魅力を掘っていく丁寧さもあいまってシンプルでも退屈しない作りになっている。


 終盤の音楽に合わせて踊る描写は、色んな作品で何度もやられてきたことであるが、ここまで積み上げてきたものがあるから、そして心まで踊りだすような作画の表現力があるからこそ、「凄い作画だなぁ…以上」というような単なる技術自慢に対する感心ではなく、ジーンと胸に響く感動にまで高まっている。



 単に凄い作画といっても、それだけでは只の技術であって感心はしても感動はない。そこに伝えたいモノ、即ち感情やテーマが組み合わさって初めて人を感動せしめることができる。雄山曰く「人を感動させるものは、人の心のみなのだ」。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

71.4 10 心温まるで田舎なアニメランキング10位
たまゆら(OVA)

2010年11月17日
★★★★☆ 3.9 (703)
3054人が棚に入れました
写真が大好きな高校1年生、沢渡楓。あだ名は「ぽって」。この春、海と山に囲まれた穏やかな瀬戸内海の町、広島県竹原市に引っ越してきました。そこは亡くなった父親が子供のころに住んでいた町。古い町並み、美しい海と島々、暖かな人々とそして新しくできた素敵な友達…。大好きになったこの町で撮った楓の写真には、ときどきたまゆらが写ります。たまゆらは楓の心がふわふわと舞い上がって幸せな気持ちの時に写るかわいい光。幸せが形になったような不思議な何か…。そして、その写真はみんなをちょっとだけ幸せな気持ちにしてくれるんです。

せもぽぬめ(^^* さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「たまゆら」を探してみようかな♪

●たまゆらってどんなアニメ?(^・ω・^).....ンニュニュ?
わたしが観るきっかけとなったのは、ARIAシリーズのスタッフ達が手掛けた作品だからでした♪
そして、サトジュンこと、「佐藤順一」監督の「たまゆら」に課したテーマとは・・・
『なつかしさ』と言っておられましたね♪パチッ☆-(^ー'*)b
 
舞台は瀬戸内の情緒溢れる風景が残った街、広島県竹原市が題材になってましたね♪
忠実にそして優しい色彩で描かれた作画は『なつかしさ』というテーマにぴったりです!!
 
優しい風景に包まれた中で、沢渡 楓(さわたり ふう)こと愛称「ぽって」ちゃんがお父さんの事を撮った一枚の写真から物語が展開されていきます。
そう、お父さんとの思い出の場所で撮った最高の一枚の写真、そして、弟のこうちゃんが同時期に思い出の場所で書いたと思われる一枚の絵。
 
そんな2人の思い出の場所を見つける為に、大好きな仲間と共に見つけ出すちょっとした旅が始まるのですね♪
 
●たまゆらの楽しみかた
決して時間がないから短い作品にしておこうかなってバタバタしながら見てはいけませんですよ×( ̄^  ̄ )ダメー ダメーーーーー
寝る前もあまりお勧めしません・・・睡魔には勝てないのです。。。(;ωゞゴシゴシ・・・
「たまゆら」から放出される、ほんわかした、なつかしい感覚を全身から吸収してくださいねー(*^-^)
「たまゆら」のゆったりとした流れに身を任せるように、して感受性を最大限に開放してください!!
 
ほらっそこっ!! 腐のオーラを出しているとぉ・・・うまく吸収できませんよぉ(;`O´)oコラー!
腐のオーラはしまってくださいね~!!
 
だんだんと優しい気持ちになってきましたか~♪
そう、これが癒しというものなのですねw
 
●OP/ED情報
<OP曲>
「やさしさに包まれたなら」ユーミンの曲を坂本真綾が歌ってましたね♪
とっても優しい歌声が「たまゆら」にはぴったりでした!
 
<ED曲>
第1巻 エンディングテーマ:「メロディ」
第2巻 エンディングテーマ:「夏鳥」
第2巻 挿入歌:「ナイショのはなし」
中島愛さんが歌ってくれましたね♪
 
マクロスFコンビが歌姫だったのですね♪
私的にはグッドチョイスでした。(゚∇^d) グッ!!
 
●たまゆらの今後に期待
2011年10月アニメ化放送開始 ^(ノ゚ー゚)ノ☆パチパチ☆ヾ(゚ー゚ヾ)^
ARIAのスタッフによるアニメ化ということでとっても待ち遠しいですし、
竹達彩奈さんが演じるぽってがまた観れるなんて、楽しみです♪
 
2011.07.09・第一の手記
2011.09.13・一部修正

投稿 : 2024/11/16
♥ : 62

ねこmm。 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

その一瞬のきらめきを・・・なので  【ねこ's満足度:81pts】

女子高生達のふわふわとした日常と夢を描くとってもやわらかな作品。
と思ったら「ARIA」スタッフが製作の中心ということで。
どおりで全編優しさに溢れているわけです。

本作は全4話のOVA。
ちょっぴり感動する第四話をはじめ、素敵なエピソードが各話につまっています。

ヒロインの楓はカメラが趣味の普通の女子高生。
語尾に「~なので」とつける喋り方がカワイイです。
彼女のシャッター越しに見る「安芸の小京都」と呼ばれる
美しい町並みも、この作品の見所の一つではないでしょうか。

メインキャストは竹達彩奈さん・阿澄佳奈さん・儀武ゆう子さん・井口裕香さんの4人。
今回特に目立っていたのは、のりえ役の井口さんでした。
ラジオとかで聞くあのハイテンションそのまま。すごく楽しそうです(笑)

すでに2011年秋のTVアニメ化が決定。
こういった作品は、キャラにどれだけ愛着を持てるかがポイントになると思うので、
本編では彼女達をより魅力的に描いてくれるように期待しています。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

やさしさに包まれたOVA

TV版本編を観てとても好きになった作品だったので、
こちらのOVAも迷わず視聴した。
でも実際はこのOVAのほうが、TV版より先に企画制作されたそうで。
原案・監督は佐藤順一氏。1話15分程度の全4話で、
TV版の1話と2話の間に位置するお話。

舞台は本編と同じく、瀬戸内に面した広島県竹原市。
そのノスタルジックな風景を見ているだけで懐かしく感じ、
あまりに平和で温かい物語が、当たり前のように展開されることに
素直に感動してしまう。

さて、このOVAの4話それぞれの内容。
TV版を観たあとだからこそよくわかるというか、
TV版の中で登場した、楓の大切にしている切符のエピソードをはじめ、
仲良し4人組の裏話を垣間見るような感覚で楽しめる。
なので併せて観たほうが、「たまゆら」の世界をより深く理解できると思う。

そしてやはりこちらでも、観終えた後は優しい気持ちが残り、
それがとても心地良く。
久しぶりに自分の古いカメラを取り出したりなんかして。
ふらっとどこかに出かけてみたくなるのだった。

ちなみに、OP。
荒井姓だったころのユーミン作詞作曲の『やさしさにつつまれたなら』を
坂本真綾さんが歌っている。

EDは、1話~3話が『メロディ』 4話のみ『夏鳥』
いずれも中島愛さんが歌っていて、どちらも歌詞がほろりとさせます。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 65

85.0 11 心温まるで田舎なアニメランキング11位
おおかみこどもの雨と雪(アニメ映画)

2012年7月1日
★★★★☆ 3.9 (1831)
9989人が棚に入れました
いまや全世界が待望する、細田守監督の最新作は「母と子の物語」。おとぎ話のような不思議な恋をした女性・花は、おおかみこどもの姉弟、"雪"と"雨"を育てることになる。「親と子」という普遍的なテーマを、人間とおおかみの二つの顔をもつ ≪おおかみこども≫ というファンタジックなモチーフで描く。いまだかつて誰も見たことがない傑作が誕生する。

声優・キャラクター
宮﨑あおい、大沢たかお、黒木華、西井幸人、大野百花、加部亜門、林原めぐみ、中村正、大木民夫、片岡富枝、平岡拓真、染谷将太、谷村美月、麻生久美子、菅原文太

魔女旅に出る さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

おおかみ?にんげん?どちらとして生きるか?それを見守るお母さん!

おおかみ男と結婚した女性から生まれた子供はおおかみと人間のハーフでした。子供は2人いて一人は活発な女の子、もう一人は引っ込み思案な男の子。その二人の子供を育てるお母さん。この三人が主人公です。小学校高学年になった少女と少年はおおかみとして生きるか人間として生きるかを決断します。それを見守るお母さん。どうなるかは実際にご覧ください。自分で道を決めることに大切さや子育ての楽しさや苦しさを観ることができる作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 79

お茶 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

ドラマツルギー

一人の女性が、オオカミオトコとの出会いから始まり、二人は子供を授かるが、オオカミオトコは、狼の本能なのか、寿命なのか、人間として思う事があったのか、身投げして亡くなる、そんな悲しみの只中にありながらも、残された人間と狼との間に、出来た子供を育てていく母親の物語でもあり、3人の家族の物語。

正直に言ってしまえば、この上ない悲しい物語に感じるが、本作はこの悲しさを愛で覆い尽くすかのように、家族の過酷な生き様を、本当の家に帰ったような安堵を覚えるような安心感に変換してくる。オオカミ子供を育てる過酷さ&母の強さの中に育くまれた「生きる」という中に、「シアワセ」があるという単純さを、まじまじと味あわせてくる。

観ているだけでいつ倒れてもおかしくない母の姿。オオカミ×人間の子を誰にも知られずに、ただ一人育ててゆくと決めた母の姿は、何よりも美しい。たが現実という名の風は、容赦はしてくれない。オオカミの姿を誰かに見つかってはいけない、ただそれだけでも、どれだけの神経をすり減らして暮らせばならないのだろうか。まさに綱渡りのような毎日。それは見ていて苦しい位だった。

だが、逆に子供達が成長し家族3人の笑顔を見る度に感動してしまう程で、3人の笑顔はどのカットの場面もアルバムから出てきたように、満面の笑みで「シアワセ」を感じさせてくれる。

子供達がある年齢になり、交差点に差し掛かることになる。それは人間として生きるか、オオカミとして生きるかだった。ラスト、二人が決断した道の上で、微笑む母の笑顔が本作を物語っている気がした。二人の子供達はずっとこの笑顔に守られて、自分の生きる道を見つける事が出来たからだろう。本作のような作品に出会う度にアニメのありがたさと、ドラマっていいよな、と改めて痛感する。

「そう・・・・・・、人はドラマを求めるだろう?まるで栄養でも求めるように」 by 阿良々木暦w

投稿 : 2024/11/16
♥ : 55

風紀 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

心がほっこりする

予想以上に良かったです。
物語の展開が今までにない新しいスタイルでとても面白い作品でした。

声優は宮崎あおいさんと大沢たかおさんということで正直、
あまり期待していませんでしたがなかなかすごい。
特に大沢さんのおおかみおとこはかっこよかったです。
カッコよさを主張するわけでもない冴えない感じがとてもキャラと合ってました。
雨と雪の声も結構、というかとても上手でした。
俳優・女優が声優に挑戦した映画の中では例外といえるほどなじんでいました。

さて、メインのストーリーはというと。
サマーウォーズのような派手さはなくて、
むしろありふれた日常を描いた作品だったように感じました。
一番近いのは「となりのトトロ」でしょうか。
もちろん、神様がでてくるわけではありませんが子供たちのやりとりがメイとさつきのようでした。
生まれてから少年期までのお話なのでハイペースで成長していきますが、
まったくはしょった感がなく自然なストーリー展開でした。

おおかみこどもを育てる大変さがとても実感できます。
都会での冷たい人間関係。
夫が死んでしまい母子家庭で頑張る花。
それを暖かく見守る田舎町のやさしいご近所さん。
特に生活の描写が丁寧で、かといって小難しくなく、
こういったところで細田監督の実力を垣間見た気がします。
子供二人の遊ぶ姿が萌えとかではなく純粋に可愛かったです。

成長するにつれて変化する二人は素晴らしかった。
半分の狼だけどやっぱり女の子な雪に、
半分人間だけどやっぱり狼な雨の考え方や人格の表現の仕方がすごい。
特に後半からの思春期の二人や親子の掛け合いがジーンときます。
狼人間なんていないけど胸を打つシーンがいくつもありました。

でも、小学生が見る作品ではないなと思います。
10代後半以上ぐらいがターゲットでしょう。
大事件やアクションシーンはないのでそういうの目当ての人には微妙かもしれません。
むしろ、童話や絵本とかが好きな人にはすごくおすすめします!

もちろん作画もいうことなし。
そこはさすが細田監督というかアニメ監督としてのプライドを感じました。
キャラデザは最初はちょっと目が離れてるなって思いましたが、
見ていくにつれとても自然になっていきました。
全体的に高水準。

ここ最近で見た映画の中でダントツ一番です。
とても感動できる心温まる映画でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

81.1 12 心温まるで田舎なアニメランキング12位
劇場版 のんのんびより ばけーしょん(アニメ映画)

2018年8月25日
★★★★☆ 4.0 (401)
1802人が棚に入れました
旭丘分校」の生徒はたった5人。学年も性格も違うけれど、いつも一緒に春夏秋冬の変わりゆく田舎生活を楽しんでいます。ある日、デパートの福引で特賞の沖縄への旅行券を当てた「旭丘分校」の面々。夏休みを利用して、皆で沖縄に行く事になるのですが……。

声優・キャラクター
小岩井ことり、村川梨衣、佐倉綾音、阿澄佳奈、名塚佳織、佐藤利奈、福圓美里、新谷良子
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

卓よ、世間ではそれを”ハーレム”と呼ぶんだぜ(笑)

TV版は第1期、第2期とも視聴済み。
TV版と1ミリも違わぬ、安定感抜群のほのぼのほっこりな世界観は秀逸です。

【はじめに】
{netabare}原作の単行本に付属されていたOVA『沖縄へ行くことになった』の前後の物語。
無口なのに存在感抜群の兄ちゃんが福引で沖縄旅行を引き当てるシーンと、全員の服装が同じ辺りからもうかがえる。

OVAでは、『沖縄旅行が当たった~!みんなで行くぞ~!』って、みんなで準備して、飛行機に乗ったところで終了。
あれれ?せっかくの「ひか姉&なっつん」コンビがまさかの不発で、どこか消化不良・・・。
そんな感想だったので、この作品はとても楽しみにしていたんです。{/netabare}

【舞台は日常から非日常へ】
{netabare}夏休み。
まずは、いつも通り4人で遊ぶ光景。
そして、偶然に偶然が重なり、デパートで買い物をする4人とかず姉、駄菓子屋、そして、卓兄ちゃん。
いわば、ここまではいつもの日常。

卓が福引で沖縄旅行を引き当てたところから、物語が徐々に”非日常”へと動き出します。

そして本作の舞台、沖縄へ・・・。
いつもの、山に囲まれた世界(日常)から、海に囲まれた世界(非日常)へと・・・。{/netabare}

【沖縄でも”らしさ”全開の面々】
{netabare}まあ、舞台が変わったとはいえ、いつものメンバーですからね。
ほのぼのほっこりワールド全開です。

面々の”らしさ”は何気ないシーンでもしっかりと描かれています。

個人的に一番ほっこりしちゃうのはバトミントンで遊ぶシーン。
れんげとバトミントンをする蛍。
あちこちに打ち返すれんげに振り回されながらも、れんげが打ちやすい位置に打ち返す蛍。
れんげに対して、しっかりとお姉さん役を果たす蛍らしさが良く表現されているシーンだと思います。

飛行機や食事の時の座席など、絶妙で良く考えられているし・・・。

終始ニヤニヤ、頬が緩みっぱなしです(笑)。{/netabare}

【唯一、いつもとは違うメンバーが、良いアクセントに!】
{netabare}民宿「にいざと」の看板娘・あおい。
夏海と同じ中学一年生。

民宿のお手伝いをする、しっかり者のあおい。
夏海にとっては、とても気になる存在。

夏海にとっては、同じ年齢の娘は”非日常”。
気になって当然ですよね。{/netabare}

【旅行の醍醐味の表現が秀逸】
{netabare}旅行の醍醐味の一つは、いつものメンバーで非日常を体験すること。
そして、最終日に感じる、得体の知れない”寂しさ”も醍醐味の一つだと思います。

あおいの存在が、旅行の醍醐味である、”楽しさ”と”寂しさ”を、分かりやすく伝えてくれます。{/netabare}

【個人的ツボ=ひかげの存在】
{netabare}フライング土下座~飛行機でビビる~難聴でグダグダ~子供部屋で床寝~船酔い~天然記念物~大人部屋でも床寝~ベット死守~泣いてねぇし・・・。
終始安定のボケ要員。
「ひか姉&なっつん」コンビは鉄壁(笑)。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 39
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

上映館が倍以上に増えるようです!

初日の舞台挨拶は抽選漏れしたため
翌日にあにこれ面子と一回目
今週の舞台挨拶には当選したので
舞台挨拶付きで2回目を観てきました

そんなかんじで初めて観た日は
アニサマ全通の3日目に
会場に行く前に新宿まで寄り道して観たのもあって
かなり疲弊した状況での鑑賞となりました

しかし、この最上級の癒しアニメのおかげで
だいぶ活力を取り戻して3日目へと向かえたように思います

ふだんののどかな田園風景とは舞台は違えど
やっていることはいつも通りの
ゆったり日常アニメ
ゲストキャラクターのあおいちゃんとの
ハートフルな交流もあったりと
とにかく沖縄の情景がとてもきれいに描かれていて
なんだかキャラクター達と一緒に
沖縄旅行を楽しんでいるような気分になりました

あとはサブキャラクターのくせに
{netabare}ジャンピング土下座にはじまり
難聴ネタ
ふとん
リバース
天然記念物
泣いてねーし!{/netabare}
と要所要所でギャグ要員として出動し
美味しいところを全部持っていくひかげに
今回はかなりやられましたw
ほんといいキャラしてる

そしてあまり間を置かずに2回目を見に行ったわけですが
舞台挨拶は置いておいても
2度目の鑑賞でも1回目と変わらず癒されたし
楽しく見れました

そして今は久々にTVシリーズを見返したい思いに駆られています
1期2期ともにdアニメにあるので
今期のアニメをいくつか切れば見れるけどどうしよう?

閑話休題

この映画かなり見れる劇場が少なく
基本的に都会の映画館でしかやっていない感じでした

隣の芝は青いと言いますか
田舎の人は都会にあこがれ
都会の人は田舎にあこがれるものです

のどかな田園風景とゆったりしたスローライフに
まるで異世界ファンタジーでも見るような感覚で
憧憬の念を抱くのは基本的に都会の生活に摩耗しきった層なので
都会に絞っての公開は戦略的に正しかったと思います

この戦略が吉と出たのかどうかは定かではありませんが
館数からするとかなり好調な収益を上げているようで
今回の舞台挨拶にて上映館が27scrから71scrへと
大幅拡大されることが発表されました

特に東北と九州は仙台と福岡で1館づつの上映だったものが
各県で1~2か所みられるようになり
だいぶ見やすくはなってるんじゃないでしょうか?

もし今まで観たいけど近くでやってないからと敬遠していた方がいれば
ぜひもう一度上映館情報を確認しなおすことをお勧めします

この後全国でさらにヒットすれば
劇場版をもう一作
あるいは3期の制作なんて話になるかもしれません
応援のためにもみんなでぜひ観に行きましょうw

おまけ(舞台挨拶内容・ネタバレ含)

{netabare}今回はれんちょん役の小岩井ことりと
なっつん役の佐倉綾音が登壇
映画に関してのちょっとした裏話などをしてくれました

あやねるの話で面白かったのは
夏海とあおいの関係について

あのど田舎の生活では
同い年の子供がまったくいなかったので
夏海にとってあおいは初めての同い年の友達
そして初めて仲良くなった同い年の子と
出会って数日で別れなくちゃいけない
「ほんと切ないよねー」
と、こっこちゃんと頷き合ってました

こっこちゃんは演じる際に考えていたことを
いくつか話してくれましたが
中でもハッとさせられたのは

TV版ではひらたいらさんとの別れを悲しむれんげを
夏海がなかなかにニクい形で元気づけていました
今回の映画であおいとの別れを悲しむ夏海を
れんげが慰めるシーンは
れんげが夏海に教わったことを
夏海にお返しするシーンだと思っているというお話
言われてみるとなるほどという感じで目からうろこでした

りえしょんみたいに難しいことは何も考えてなくて
それでいて感覚的に何でも器用に演じれてしまう人もいれば
こっこちゃんみたいに一つ一つのセリフの意味を
自分なりにあれこれ考え抜いた上で演じてる人もいる
っていうのが面白いですねw{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 33
ネタバレ

はあつ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

残暑お見舞いなのん~

テレビアニメ「のんのんびより」のファンムービーとしては期待を遥かに上回る出来映え!
美しい自然と可愛く楽しい女子キャラたちによる極上の和みと癒し。
ストーリー性も充分あり、70分という、映画としては短めの尺ながら満腹度は100分以上の長編並みに感じる密度の濃さがありました。
作品の魅力が存分に表され、テレビ版を未視聴の方でも、日常癒し系アニメの人気作たる所以に納得し楽しめるのではないでしょうか。

《ストーリー》

旭丘分校の生徒たちをはじめとする田舎の村民9人の沖縄旅行顛末記。
ユーモラスなキャラたちの個性に沿った小ネタ満載の展開にニヤニヤと和むことしきり♪
そんな中にしっかり描かれる、脚本・吉田玲子さんお得意の、ちょっぴり切なくも心温まるハートウォーミングなエピソード。
のんのんらしい優しさもたっぷり伝わり大満足です!

《作画&演出》

テレビ版と同じく手書きの自然風景は美しく、キャラ画との親和性も高くて目の保養になります。(特に夜のワンシーンにうっとり!)

本作のシリーズを通して川面真也監督の演出面でつくづく感服するのは、シーン毎の間尺の取り方。
今回の映画でも、静止したキャラを見せられる度に笑い声や涙をこらえるのに必死になり、長回しで映る自然風景や建物などの器物を見てるだけでうっとりと癒されたり感慨に襲われてしまう。
しっかり情感を汲み取れる時間を充分とりながらも、決して間延びを感じさせないのは卓越した手腕ですね。

《音楽》

テレビドラマと同じくnano.RIPEさんによるOP。
nanoさんは作品に合わせた曲作りが上手く、海をイメージさせるサウンドでバカンスへの出発気分を盛り上げてくれました。
そしてこれまた同じくキャラ4人によるEDは、バックで場面を振り返りながら名残惜しい余韻に浸れました。

また、劇場ならではの音響システムで、水しぶきや波の音、無数の虫の音に包まれながら美しい景色を眺めてると、マイナスイオンのシャワーを浴びながらキャラ達と共に大自然の中に居るような幸せな気分になれました。

《キャラ》

今作では、なっつんこと夏海が一番活躍?
メンバーそれぞれの個性で笑わせてくれる中、いつもはからかい上手の彼女にキュンとさせられます!

あと個人的に一番楽しめたのは宮内三姉妹。
末っ子れんちょんの才能と感受性の豊かさは要所に描かれ、ホント、将来が楽しみな小学1年生。
長女かず姉には、意外な一面に驚きつつ楽しめました。
そして、キャラたちのお笑いの中でも突出してたのが次女ひかげ。
可愛い一面も見せ、今作のR-1グランプリ受賞でしょう♪

《声優さんの舞台挨拶初見学記》

今回、映画上映後にれんちょん役の小岩井ことりさんとほたるん役の村川梨衣さんの舞台挨拶を見る事が出来ました。

幅広い年代の250人程度の観客のほとんどは男性で平均年齢35歳といったところ。
小岩井さんの生「にゃんぱす~!」で始まるおふたりのトークは、村川さんの盛り上げ方も上手で、アニメ関連イベント初参加で変に緊張してた私も和やかな気分で楽しめました。

村川さんの地声は、ほたるんより「ヒナまつり」のアンズっぽく聞こえ、個人的に好きなキャラ声を生で聞けるのはテンション上がる~!
作品の架空の田舎の事をキャストみんなで「(仮)のんのん村」と呼んでるそうで、制作現場の楽しい雰囲気が伝わりました♪

小岩井さんのトークで、 {netabare} れんちょんがスケッチをプレゼントした夏海への気遣いについて、「テレビ版のひらたいらさんのエピソードで、夏海が機転を利かせてれんちょんを元気づけた事に繋がってる」と言われ、 {/netabare}私の感想も深まると共に、小岩井さんの作品への思い入れを強く感じました。


観光地の旅行先がメイン舞台なので、田舎の「のんびりさ」だけが成分不足ですが、それを補う「強壮バカンス成分」がてんこ盛り。
この夏の暑さを和らげるくつろぎと癒しの清涼剤をぜひご一服どうぞ~♪

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34

69.6 13 心温まるで田舎なアニメランキング13位
あまんちゅ!(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (509)
2337人が棚に入れました
魅力的で美しい世界観とキャラクターで人気だった『ARIA』の天野こずえさんが、アリアの次に書き始めた漫画作品がついにアニメ化!ダイビング部に所属する海が大好きな少女・小日向光と、都会から転校してきた内気な少女・大木双葉を中心に、日常をゆるく描いた学園ストーリー。

声優・キャラクター
鈴木絵理、茅野愛衣、大西沙織、梅原裕一郎、伊藤静、久保ユリカ、井上喜久子
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

正統派のガールミーツガール

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ジャンルとしては非常に珍しい、ダイビングアニメ。場所は伊豆。ダイビング入門としてはやや物足りなさは感じるが、雰囲気や音楽で癒されるアニメとしては及第点以上♪ 今期(2016夏)は、癒し系アニメの水準が高かったと思う。「甘々と稲妻」や「NEW GAME」とか。その一角として、十分に見ごたえのあるアニメでした。

2期あったら観たいと思います♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了】
{netabare}
うん、青春だな(笑) 名言を言っては照れてる感じが良かった。たまに、ホントに良いこと言うし(7話目の「友達が+の時間を過ごしているのに、自分が寂しがったら±0」とか良かった)。

トゲはなく、安心して観られる作風。日常回をはさみつつ、ゴール地点に向かって少しずつ前進していくストーリー展開で、意外と飽きがこなかった。

音楽は流石のクオリティだが、坂本真綾さんの力が大きいかな。

ダイビングアニメなのに、水中の作画が思ったほど良くなかったのが、この作品の最大の弱点(むしろ陸上の方ががんばってた印象)。まあ、京アニとかP.A.WORKSを基準にしてはダメ(期待しすぎ)か。でもそれ以外はこれといった欠点も見られず、良アニメの部類に入ると思う。

ただ、序盤からピカリのキャラ頼みになってしまい、終盤は正直ダレた。もう少し序盤から、先輩方を生かすか、より一層、ダイビングを見せても良かったかも。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
第1話
キャラデザは好み分かれそう。絵は、期待したほどではない。なんか、音楽とかアリアっぽすぎて、むしろファンほど怒るんじゃ? それとも喜ぶのか? まだまだ様子見だけど、多分このペースで進むんだろうね。とりあえず、光はナイスキャラ♪

第2話
やはり、スカートのデザインが気になる。普通(にミニとか)の方が良くない? 「走りにくそう」とか考えちゃうw ガールミーツガールのストーリー。今のところ、光のキャラで成り立ってますね。ちなみに、卒業式や入学式に桜が咲くのは、関東以南の方の感覚で、岩手では、4月だって下手すれば雪降りますよ(笑) 桜はGWに楽しむものです(笑)

第3話
光は「ただの明るいバカ」じゃないんですね。さらに良い感じ♪ なんかこう、私の中では、部活=「インターハイを目指す」という熱血路線なので、こういう、趣味の延長線上のような、「楽しむ部活」って昔から、「憧れと侮蔑」という、相反する複雑な感情を抱いてしまいます。いや、ただの嫉妬ですな~(苦笑)

第4話
新しい出会いや、新しいことに挑戦するって、大事だね。ついつい日常に甘んじてるけど、自分さえその気になれば、色んなことができるんだと感じた。ダイビングだってしたことないけど、その気にさえなれば、明日にだって出来る。自分が知らない世界って、世の中にまだまだある。意外と純情なピカリ、可愛い♪

第5話
白いジャージって洗濯しにくいから、普通ないよねw ブルマって、昭和か(笑) ピカリのキャラって初めてのパターンで、かなり好き! チョークであのクオリティ……美術部なの?w つーか、携帯の形とか含め、時代設定は現在ではなく、10年くらい前にしてるのかな? なんの意味が……?

第6話
ここまでは基本的に、ピカリがリードし、てこが成長する、という展開ですが、そろそろ逆を観たいですね。こういう作風に「マンネリ」と言うのは不粋だけれど、やはりそれを感じる。

第7話
モラトリアム全開やなw なかなか哲学的な回でしたね。「友達が+の時間を過ごしているのに、自分が寂しがったら±0」という台詞はかなり素敵でした。「雨の日には雨の中を。風の日には風の中を。 byみつを」w

第8話
そだね、ここまでピカリ頼りだったから、そろそろサブキャラにも光を当てないとね♪ 姉さんが恥じらう乙女になった時の弟君の描写は、斬新やった(笑) 弟は弟なりに姉を心配し、語り手が替わって、姉は姉なりに弟を心配する。良い♪ どうせなら、Bパートまるごと使って、姉さん目線の弟君の話をしても良かったとは思います。握力33㎏は、大したことないよ、剣道部の女子なんで、全国レベルなら50㎏とか普通にあるしw

第9話
中学生てこ♪ ちゃんと「少し」幼く描けてますね♪ てこが冒頭で感じた「むなしさ」は、すごくよく分かる。私は、旅行とか行くと、むしろ絶対に写真なんて撮りたくない。アインシュタインが「学校で習った全てのことを忘れた後に、それでも残っているのが真の教育だ」と述べていた。それに近い感覚。写真に残さないと忘れちゃう程度の思い出ならいらないというか、そうじゃない思い出だけを残しておきたいというか。(誰かの為に撮る写真は好きなんだけど、自分の為に撮る写真は嫌いなんだよね、伝わらないなw)。その解決法は、正直予想の範囲内。にしても、ピカリは良い子だな~♪

第10話
ピカリの髪型が変わってたけど、アップも似合うね♪ 今回は「女子会(回)」ですね(笑) ちなみに、水着選びで迷ったことは、生涯ない(笑) てか、てこ、ワンピは体型に自信ないと着られない水着らしいっすよw 女子会らしく、歯に衣着せぬ女子トーク、ナイス! 「迷うはチャンス」……今日の名言、来たね! 明石家さんまさんが、「緊張しなくなったら、芸人終わり」って言ってました。緊張=失敗したくない=向上心 とのこと。似てる気がする。

第11話
手乗り子猫可愛すぎでしょ(笑) 最終話1話前にして、ダイビング関係なくなってるやん(笑) そして、ここにきてのアリアのオマージュか、ファンサービス回だね♪ まあ、次話はガチでダイビングするんだろうし、これでも良いんじゃないかな。

第12話
いよいよメインの海洋実習。パブリックビューとオウンビューを使い分けながら、ダイビングの様子をしっかり伝えようって感じでした。ただ、水中の作画がカクカクしてたのが気になりました。ラストのピカリの告白も良かったです。確かに、ピカリのような子を「ウザイ」って思う人もいるだろうね。ああいう、前向きで強引に見えて、ちゃんと繊細で微妙に暗い影があるのがまた、ピカリの良さですね!
{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 41

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

物事に対して前向きになれます。元気をもらえます。

とても気持ちの良い作品です。
このアニメを見ると、前向きになれます。元気をもらえます。
人生に悩んでいる人、学校や会社でストレスを感じている人にお勧めです。

あらすじ:
東京から引っ越してきた高校生の大木双葉(愛称てこ)が地元の小日向光(愛称ピカリ)と出会い、少しずつ成長していく物語です。

ピカリは、太陽のように明るい性格です。
てこは、元々引っ込み思案で根暗でした。学校へ行くのも嫌な消極的な少女です。
でも、ピカリと出会い、あだ名を『てこ』と命名され、初めて友達ができます。
てこは、次の日から、ピカリがいるので学校へ行きたいと思うようになりました。

私たちの周りにも、ピカリのような子がいると、救われる人が沢山いると思います。
あの人が笑顔で応えてくれるから学校へ行きたい、会社へ行きたい。
動機は不純ですが、それがきっかけで前向きになれば、結果オーライだと思います。

ピカリがてこに言った言葉 
『今日を幸せだと感じる人は、明日も幸せを感じられる。
 今日を不幸だと感じる人は、明日も不幸を感じてしまう。』
は、とても感動しました。確かにその通りだと思います。
人間は、考え方一つで幸せにもなれるし、不幸にもなれます。
だから、私も気持ちを切り替えて、幸せを感じるようにしたいと思います。

それ以外にも、ピカリは感動することを結構言います。
ピカリの言葉で前向きになったのはてこだけではありません。
私も、アニメを見ている人たちも、前向きになったと思います。

総監督は、ARIAの監督だった佐藤順一さんです。
佐藤さんの作品は、いつも安心してみることができます。

オープニングは、坂本真綾さんの Million Clouds です。
エンディングは、てこぴかりの、ふたり少女 です。
どちらも美しく気持ちの良い歌です。 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 42
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ドキドキを超えて、わくわくを抱きしめて

原作未読 全12話

みんなの前で話すと顔を真っ赤になるほど引っ込み思案な性格の大木 双葉(おおき ふたば)通称「てこ」は、高校入学前に東京から伊豆へ引っ越ししてきました。同じクラスに元気で明るい性格の小日向 光(こひなた ひかり)通称「ぴかり」と出会い友達となりました。てこは自分を変えたいとぴかりとともにスキューバダイビング部に入部して少しずつ成長していくお話です。

原作はARIAの天野こずえさん、総監督をARIAのアニメーション監督の佐藤順一さんということで、ARIAと雰囲気が似てますね~ {netabare} (ARIA社長と同じような猫も出ていましたねw){/netabare}

てこがスキューバダイビングの初心者ということもあり、お話の中で丁寧に教えてくれるので経験のない私にとっては非常に分かりやすかったです。

ARIAと同じように口癖や変顔も出てきます。ぴかりの口癖はちょっと多すぎた感じがしましたね。

また、2人以外のキャラで先輩の二宮姉弟は漫才みたいなやりとりが面白かったですね。ちょっと弟さんがかわいそうでしたがw

心地いいひと時でした。

まだまだスタートラインに立ったばかりです。続きを観たい作品ですね。

ARIAの雰囲気が好きな方にはおススメです^^

OPは坂本真綾さん、優しい歌声と美しい海の作画がマッチしてましたね。大好きな曲です。
EDはてことぴかりこと茅野愛衣さんと鈴木絵理さんが歌っています。作画も曲もほのぼのとしていますね。

最後に、びかりの祖母が作る豚汁美味しそうでしたね。

追記
ATXでTV未放映の13話観ました^^
双葉の東京にいるときの親友2人が遊びに来たお話でしたね。
親友の声がARIAの灯里役の葉月絵理乃さん、藍華役の斎藤千和さんが演じていました。
性格もARIAのキャラと似ていて、コラボした感じがしましたね。
お話も素敵でした。~あどばんす~楽しみです^^

投稿 : 2024/11/16
♥ : 35

80.7 14 心温まるで田舎なアニメランキング14位
蛍火の杜へ(アニメ映画)

2011年9月17日
★★★★☆ 4.0 (1075)
5221人が棚に入れました
祖父の家へ遊びに来ていた6歳の少女・竹川蛍は、妖怪が住むという山神の森に迷い込み、人の姿をしたこの森に住む者・ギンと出会う。人に触れられると消えてしまうというギンに助けられ、森を出ることができた蛍は、それから毎年夏ごとにギンの元を訪れるようになる。

声優・キャラクター
内山昂輝、佐倉綾音
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

恋は儚い人の夢

「夏目友人帳」の緑川ゆきが原作で、同作品のアニメスタッフによって作成された短編映画です。


恋は儚い人の夢。
蛍の様に光り、白銀の雪のように輝き、やがて……。


誰もが開始3分で「あっ……これは」と思うはず。
分かってるんですよ、分かってるのに30分後には泣いている私がいる。


蛍は裏表のない、明るくも利発な女の子。

ギンは雰囲気こそ神秘的なものがあります。
しかし、その行動は迷い、恋し、決断する、真っ直ぐな男。

ピュアなキャラによるピュアなラブストーリーです。


{netabare}気軽に触れられる{/netabare}男子生徒。
蛍から{netabare}のプレゼントのマフラーを身につける{/netabare}ギン。
二人が{netabare}会えない季節も{/netabare}どんどん距離が縮まっていく。
ちょっとしたシーンにも説得力がありますね。

夏のイメージが強い本作ですが、冬があるからこその夏。
それが夏の風物詩である「蛍」と冬のイメージがある「ギン」という名前に込められた意味なのかもしれません。


そしてラスト。
涙が止まらない。

{netabare}
お面越しのとてもとても美しいキス。
その後ギンは転びそうになった人間の男の子に触れてしまいます。

「来い、蛍。やっとお前に触れられる」

お面の向こうの蛍の顔はそれまでにないほどの笑顔でした。


……でもね、これは事故ではないんです。
何年も何十年もお祭りに参加しているギンが、うっかりミスをするとは思えない。

「何があっても、私に触らないでね」

この約束がある限り、ギンも蛍も直接お互いに触れることはできません。

そして、後の妖怪の言葉。

「ギンはやっと人に、触れたいと思ったんだね」

つまり、これはギンの意志だったわけです。

確固たる意志を持っていたわけではないのかもしれません。
しかし、ギンは、蛍との約束を破ることなく、罪悪感を残すこともせず願いを叶えたかった。

そのためにギンは事故を装い、{netabare}「人の手というチャンス」{/netabare}を掴んだのでしょう。
{/netabare}


わずか45分という短くシンプルなストーリー。
それでいながら洗練されていて、温かさ、切なさ、色んな感情が溢れてきます。

美しいお話で完成度が高く、今まで見たアニメ映画の中では一番。
本当に大好きな作品です。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 140
ネタバレ

★mana★ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

10年分の想いを、今ここに・・(ギン視点で観てみました)

ねえ、蛍。
俺はずっとここに居るよ?
何年、何十年たとうとも。
たとえ、君の瞳に写らない
そんな存在だとしても。

俺が過ごした、途方もない時間。
そんな中で、蛍と過ごした時間は ほんの一瞬だった。
でもね、俺にとってはその一瞬が大切で愛おしくて、仕方がなかった。

蛍は俺に、優しくて、温かい感情をたくさんくれたね。
でも、それは、切なくて、苦しくもあったんだよ?
蛍は気付いてないかもしれないけれど・・
まるで夏の夜に光る、ホタルのヒカリのような、
そんな儚くて脆い、だけど、強くて、美しい。
そんな日々だったね。

蛍は俺に「忘れないで」と言ったよね?
忘れる訳がない。忘れたくない。
でもね、蛍は忘れてしまってもいいんだよ?・・


蛍に出会ったのは、蛍がまだ小さい時だった。

{netabare}

~蝉の詩、笑い声・・~
鳥達の囀り、木々の揺れる音・・
そんな森達の雑談と共に聞こえた、泣き声。
それが蛍だった。
蛍は、俺を見ても少しもこわがらなかったよね。
むしろ、楽しそうに俺に触れようとして来た。
まだ小さい蛍には「消える」という意味さえ理解出来なかったんだろう。
でも、俺には それが素直に嬉しかったよ。
1人の存在として認められているようで。

~夕やけの茜色、帰り道、遠回り~
「何かデートみたいデスネー」「色気のないデートデスネー」
そんな他愛ない会話を繰り返したね。
手をひいてあげる事は出来なかったけれど、
その先から伝わるこの想いは、一体何なんだろう?
何だか、胸の奥が温かくなるような・・

別れる時、蛍は俺の名前を聞いた。
俺の名前は・・無言・・疑問と不安。
そんな時、風が俺の背中を押した気がした。

~約束は「また明日」~
明日も来ると走って行った、蛍。

「ギンだ」

翌日 本当に蛍はやって来た。
そして、約束の場所で、待っていた俺が居た。

~夏はただ、咲き誇り~
冷たい小川に、暑い夏の日差しが差し、キラキラしてる。
全てが美しく、夏が輝いていた。
それは、蛍が側に居るからなんだよ?
蛍と見る全てが、今までとはまるで、違って見えた。

~その命輝かせ~
俺はただ、生かされて、ただそこに存在しているだけだった。
何も意味をもたない、あやふやなモノ。
だけどね、今まで感じた事のない、自分の存在。
俺は自分というものをこんなにも感じる事が出来るんだ。
夏が待ち遠しい、蛍に会える事が、素直に嬉しい。
そう思えた。
そんな夏が何度も何度も訪れた。

ある夏の事だった。
蛍は俺を驚かせようとして、見事に木から落ちて来た。
俺は、そんな蛍を受け止める事が出来なかった。
自分の存在が無くなってしまう事を恐れたのか・・?
そんな気持ちとは裏腹に、蛍は安堵の顔を見せた・・
そして、大粒の涙を流した。
何故泣いてるのかは、分かってた。
涙は止め処なく流れ続ける。
でも、俺は その涙を拭ってあげる事も出来ず、ただ、その泣き顔を見続けた。

出会わなければ、こんな想いをさせなかった?・・
出会わなければ、こんな想いはしなかった?・・

~終わらない、お話のその先に気付いて~
蛍は毎年、会う度に、成長していく。
それは、普通の人間の子なら当たり前の事なのは分かっていた、、つもりだった。
少しづつ、目線が近くなって来る。
それを複雑に感じつつ、俺の感情に違う何かが芽生えはじめた。
いつか感じた想いとは、全く別物。

蛍に・・会いたい。
蛍に・・触れたい。

この胸を締め付ける感覚は・・

~カラス達遠ざかり、どこかへと飛んでゆく~
離れてる時間がこんなにも長く、辛く感じるなんて・・
今まで考えた事も無かったよ。
蛍は今何をして、何を見て、何を考えてる?
いつからか、俺の中は蛍でいっぱになっていた。
いつか、こんな気持ちが届く日が来るのだろうか?

真っ白な雪の上に散る椿が一際紅く見えた。
俺の心の中のように。
真っ白な心の中に、真っ赤に燃える感情が一つ・・
蛍がくれた温もりで、いつもの冬より、身体も心も温かかった。

~夏はただ駆け抜ける、宝物、しまうように~
ある夏、蛍は言った。
春も、秋も、冬も、俺の事を考えていた、
そして、もっと一緒に居たいと。
俺は、自分という存在の全てを打ち明けた。
打ち明けなければならないと思った。
俺は、蛍を幸せにはしてあげられないから、永久に・・
こんな俺の為に犠牲になる事なんてない、もうここには来なくていいよ?
俺はずっとこうして、だだ存在しているだけで、何も変わらない。
“決して忘れられない、かけがえのないモノが一つ増えた事以外は”
だけど、蛍から返って来た言葉は優しく、心が苦しくなった。
そして思った。もう、こんな夏を続けていてはいけないと・・

~いつまでもなつかしい、あの頃は黄金色~
いつか蛍と行きたいと思った、 「妖怪達の夏祭り」。
誘うのは、ちょっと照れ臭かったけど
蛍は喜んで、行きたい!っと言ってくれた。
そして、少し不安な言葉を口にする。
不安な事はないよ、だって蛍は、俺が守るよ?
そう言うと蛍は、少し頬を紅くして
「そういう事を言われると、飛びつきたくなってしまう」と言った。
・・「飛びつけばいい、本望だ」
もし、それで俺が消えても何の後悔もない、今なら全て受け止める事が出来る。

~何気ない毎日の片隅を照らしてる~
手を伸ばせば、届く距離。
一番近くに居るのに、一番遠い存在。
俺は、蛍を抱きしめたかった。
そして、その手に、その髪に、頬に、
一瞬でいい・・その温もりに触れたい。
もう、気持ちが抑えきれなくなっていた。

~夏はまた、やってくる約束を守るように~
祭はいつもの夏と同じようにやって来た。
でも、今年は隣に蛍が居る。
毎年思い描いていた光景。
「デートみたいデスネー」「デートなんデスネー」
10年前、初めて会った日に交わした会話。
10年越しの、始めてのデート。
やはり、あの日のように手はひいてあげられない。
でも、振りなら許されるよね?

息を吹きかけると回る風車。
金魚すくいをする子供は、尻尾を隠しきれてなくて。
偽物の綿あめが空に浮かび上がり、その空に花火が咲き誇る。
蛍はそんな光景に、ずっと笑顔だったね。
その笑顔を見て俺も笑った。

このまま時間が止まってしまえばいい・・。
そんな、叶わぬ願いをそっと胸にしまい込んだ。

楽しい時間は一瞬だった。
蛍と過ごした10年分の夏がそうだったように。
そして、俺は帰り道に全ての想いを蛍に伝えた。
こんな事を言っても困らせてしまう事は分かっていた。
だって2人は決して交わる事はないのだから。
そして、お面越しにくちづけをした。
これが蛍に触れられる精一杯。
蛍に捧げる、精一杯の気持ち。

蛍は今どんな顔をしてる・・?

そんな時、小さな子供が飛び出して転びそうになった。
俺は咄嗟にその腕をつかんだ。

・・刹那、指先から光を放つように消え始めた。
「あの子は、人の子だったのか・・」

もう、何もこわくはなかった。
ただ、願いは一つ。

「来い、蛍!やっとお前に触れられる」


ねぇ?蛍、覚えてる?
初めて会った日の事を。
笑いあった夏の日々を。
俺は忘れた事なんてなかったよ。
春も、秋も、冬も、会えない日々
ずっと蛍の事を考えていた。
蛍としたい事でいっぱいだった。
蛍とみたい物でいっぱいだった。
蛍と感じたい事でいっぱいだった。

でも、もうさよならなんだね。

蛍、こんな俺に気付いてくれてありがとう。
こんな俺を受け入れてくれてありがとう。

蛍の温もりを感じながら、最後に伝えたい事があった。




「好きだよ」



~夏はただ咲き誇り、その命輝かせ・・~






※~〇〇~
ED・おおたか静流『夏を見ていた』

{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 58
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

出逢ったのが彼女で良かった

『夏目友人帳』でおなじみのスタッフでおくる50分ほどのアニメ映画で、
なんともせつない、だけど心にやさしくしみるお話。

主な登場人物を公式サイトから抜粋すると


〔ギン〕
山神の森に住むキツネの面をかぶった少年。

〔竹川 蛍〕
6歳の時 森で迷子になったところをギンに助けられて以来、
彼に懐き、毎年の夏 彼のもとへ通うことになる少女。


ある夏、妖怪たちが住むと言われている山神の森で迷子になった蛍。
泣いているところを助けてもらったのが、ギンとの出会い。

それ以来の毎夏 森で逢うことを重ね、強く惹かれ合っていくのだが、
人でも妖怪でもないというギンには
「人に触れると消失してしまう」という掟のようなものがあり、
互いに触れ合えないまま蛍だけが高校生へと成長し、
やがてふたりは・・・というお話。

触れ合えないという大きな枷があるせいで、
手を繋ぐことも、抱きしめることもままならない関係。
蛍がまだ幼さの残る少女だった頃は面白おかしく描かれるのだけれど、
中学、高校へと成長していく彼女の、彼への想い方や、
お互いの向き合い方の変化、そしてなんとも初々しい二人の逢瀬など、
丁寧にきめ細やかに描かれていくので、
観ているこちらはもどかしくも切ない想いに駆られる。

このお話は詳しく書いたら野暮なのであまり書けないが、
{netabare}
ギンの正体の真相というか素性に加え、
胸が苦しくなるような出来事が起きた後の妖怪たちの言葉に、
{/netabare}
「あぁ・・・そういうことだったのか」と
山神様がかけた術の本当の意味がわかり、
こらえていた涙がどっとあふれてしまった。

雰囲気的には、『夏目友人帳』1期の8話「儚い光」や
3期の4話「幼き日々に」に近いテーマを感じた。

せつないけれど、悲しいのとは違う温かさ。
妖怪たちや山神の純粋でやさしい想いと、ギンへの愛情。
それらは、観る前に想像していた以上のもので。

また、これは2回以上観るとすぐに気づけるのだが、
蛍の選んだ道がわかる部分にも、ほっとできて。
とても良い後味と、しっとりした余韻に、
エンドロールがなくなってもなお、みつめ続けてしまうほどだった。

満天の星がきらめく夜空や、緑深い森に流れる木漏れ日のようなピアノ曲や
少しとぼけた感じのオルガンのメロディーも、
ふんわりとしたこの作品の空気感を盛り上げてくれる。

現実的に考えれば、少女がたった一人で森に行くというだけで
事件が起きそうな不安がよぎるし、ましてやギンなんて不審者扱いを受けそうな
今の世の中なのに、なんて平和なんだろう・・と。
観ていると・・・のどかでゆったりしていた時代が恋しくなる。

そして個人的に、ずっとずっと大切にしておきたい愛すべき作品の1つです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 81

73.1 15 心温まるで田舎なアニメランキング15位
劇場版 夏目友人帳 ~うつせみに結ぶ~(アニメ映画)

2018年9月29日
★★★★☆ 3.8 (139)
793人が棚に入れました
小さい頃から、他の人には見えない妖(あやかし)を目に映すことができた夏目貴志。 亡き祖母レイコが勝負をしかけ、負かした妖に名前を書かせた契約書の束「友人帳」を継いで以来、 自称用心棒・ニャンコ先生とともに、妖たちに名を返す日々――。

声優・キャラクター
神谷浩史、井上和彦、小林沙苗、伊藤美紀、伊藤栄次、石田彰、堀江一眞、佐藤利奈、木村良平、菅沼久義、沢城みゆき、ゆきのさつき、岡村明美、黒田崇矢、チョー、松山鷹志、下崎紘史、知桐京子、高良健吾、島本須美、村瀬歩
ネタバレ

さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

うつせみに結ぶ タイトルの意味

ごちうさの映画や蟲師の劇場版でも似たようなことを思いましたが、映画というよりは長編OVAという感覚で観ることになりました。
心当たりは
1つに、作品の性質上緩急が少なくて、じわじわ良さを感じる物語であること。
もう1つに、普段から質のいい作品であること。
この二つが大きく作用している為で決して劇場版のクオリティが低い訳では無いと思います。

もし差別化したいのであれば、作品の要を変えるしかありませんが…
例えば、恋愛要素を強くしたり、バトルものにしてみたり…
もし失敗したら相当叩かれるハイリスクな賭けになります。
勿論夏目友人帳ではそんなことにはならないでしょう。
スタッフが相当原作を大切にしているのは夏目友人帳が6期まで続いていることからもわかります。まあ、冒険することが大切にしてないこととも言えませんが。
夏目友人帳シリーズの一つとして受け入れて欲しいという思いがあるのだと感じました。

さて、ここからはネタバレですが
タイトルの意味を考えてみました。
{netabare}うつせみに結ぶ
普通に辞書をひいたら、蝉の抜け殻に結ぶ?とか、この世の人に結ぶ?という意味になりますけどそれだけではなんだかモヤっとします。

このタイトルを読み解くには語源に遡る必要がありました。
うつしおみ
“この世に人としての姿を現しているもの。生きている現実の人。”
https://dictionary.goo.ne.jp/jn/19733/meaning/m0u/
作中に椋雄という人の姿を借りた妖が登場しますから、うつしおみはこの妖を表すものでしょうね。うつせみという名に代わっているのは、長い時を過ごし、心変わりをしたその妖の物語を表現しているためでしょうか。
あるいは、故人である椋雄と母・容莉枝が再び暮らすようになった様をうつせみに結ぶという言葉で表現しているのかもしれません。
しかし、~に結ぶという形になっているのは何故でしょう。うつせみを結ぶではいけないの?
これに関しては結論を出すのに少々時間がかかりましたが
やはりもっともストレートなのは、結ぶを動作として考えるのではなく状態として考えるということです。
うつしおみに終わる。
いかがでしょう。今作で、中盤まで夏目が疑問に思っていたこと。冒険のテーマに繋がりました。
残念ながら結末にするにはやや発展してしまったのでもしかしたらその他のニュアンスがあるかもしれませんね。
残念ながら私の頭ではこれが精いっぱいです。
より核心を突いた考察が出てくることに期待しています。{/netabare}

投稿 : 2024/11/16
♥ : 8

TORL さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

構成が完璧。親子愛。そして三つの伏線回収。アニメ映画としては非常に見応えのあるものだった。

僕は一期の10話ごろまで視聴していました。

心が最後は震えて涙なしでは見られませんでした。

某映画評論サイトでは冗長だとか、色々な事を言われていましたが、展開は目まぐるしく、前半は伏線が四つほどありまして、どのように後半回収されるのかなと思ったら一つの結論で全てを回収してしまう夏目友人帳という作品の素晴らしさを感じました。
徹底した悪人の居ない世界を作っているのも素晴らしいと思いました。(性善説)
何よりULUさんのrememberをEDで聞いたときは、自分が妖怪の悲しみと暖かさを受けて、そして家族に対して優しくなれるような気分になりました。

リゼロなども見ましたが、全然比べ物にならないくらい内容が素晴らしかったです。

伝えたい想いが伝わりました。

心を暖かくしたい人にはオススメできます。間違いないですので!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 5

fu+i さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

初見です

最初、妖怪ウォッチ的なやつかな、と思ったんや ニャンコ先生は、カードキャプターさくらのケロちゃん的存在やったんか 原作が少女マンガやからか

私がひとよし春風マラソンで、聖地?作者、 緑川ゆき先生の出身地である熊本県人吉に行った際、夏目友人帳は、人吉が舞台のモデルになっていることを知り、この映画を見ようと思ったのがそもそものきっかけ
急いでテレビアニメのを見てから映画見に行こうと思ったけど、まさか6期まで続いてる作品だったとは… 再度、人吉を訪れるまでには、見終わってようと思います(_ _)
しろくまっぽいアイス出たり、陣太鼓出たり、地元感あるもの出るのは、ありがたいね

話はいいんだけど、初見の身には、登場人物がどんな人物かわかってなかったりで、ちょっと単調だったな(^_^;)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 4

76.5 16 心温まるで田舎なアニメランキング16位
ソ・ラ・ノ・ヲ・ト(TVアニメ動画)

2010年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (1225)
6735人が棚に入れました
『ソ・ラ・ノ・ヲ・ト』はA-1 Pictures制作のYVアニメ。月刊コミック電撃大王にて連載も予定。略称は「ソラヲト」。テレビ東京とアニプレックスが展開するオリジナルアニメプロジェクト「アニメノチカラ」の第1弾作品。

空深カナタは廃墟で女性兵士と対面する。彼女はトランペットを手にしていた。喇叭手に興味を抱き、軍に入隊すればトランペットが吹けると勘違いしていたカナタは軍に入隊することを決心し、セーズの街の駐留部隊である第1121小隊に配属される。彼女が水かけ祭りの日にセーズで騒動に巻き込まれる所から物語は始まる。

声優・キャラクター
金元寿子、小林ゆう、喜多村英梨、悠木碧、遠藤綾、福圓美里、石塚運昇、八十川真由野

しょうすけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

予想通り最終話じゃボロボロでした(T∇T)ゞ 

子供と一緒でも見れる感動ストーリー系?w

絵もNHKか?ってくらいな完成度で雰囲気的に名作劇場か?って感じでしたねぇ(* ̄。 ̄*)ウットリ
展開も1話から引き込まれる感じでツカミは(o^-')b グッ!
音楽はOPとEDの雰囲気逆じゃない?って感じだったんだけどw1話のエピソードを見てOPを見てると最後は号泣な予感はしてたが。。。
そして予想通りに…w

キャラもとっても気に入ったし♪ラストはこれ以上ないって感じで名作ランキングベスト3くらいに入るお気に入りになりました☆彡

はぁ良かった(*´ェ`*)ポッ

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

. さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

素直に感動をいただきました。良い作品との巡り会いに感謝します。

この作品は残念ながらこちらのサイトでの評価は低めの様です。ただ、私は大変楽しく視聴する事が出来ました。また感動を受け素直に涙する事が出来ました。ですので、私の感じたことをレビューとして残したいと思います。お付き合いいただけますと幸いです。


本作品のキャラクタですが、一目見て解るほど「けいおん!」の登場人物達と似ています。主人公の”彼方”は「けいおん!」の唯ですし、”フィリシア”は「けいおん!」のさわ子先生でしょうか。他にもエヴァを彷彿とさせる独特の喋り方のキャラクタも登場します。アニメの本数を多くご覧になっている方ほど、この事に違和感を感じ、また受け入れがたい事となってしまうかも知れません。


お話は12話から構成されます。比較的短く、休日1日があれば一気に鑑賞出来てしまえる長さかと思います。DVD/BDでは番外編として7.5話と13話が収録されています。7.5話はお遊びの回でしょうか。シリアスな本作品の登場キャラ達が、とっても真剣にお馬鹿な姿を見せてくれますよ。私、根が単純な人なのでお腹の底から笑わせていただきました。とっても楽しかったです^^ 13話は後書き的なエピソードでしょうか。主人公の”彼方”を中心に”夢”について追求していくと言う内容になります。


物語についてです。時は遙か未来。戦争によって荒廃した仮想の世界でのお話。国境防衛と警備を担当する通称「時告げ砦」に駐屯する小隊メンバー5人(全員10代のうら若き少女達)の日常と、戦争によって滅びた古代文明の遺品である超科学兵器、そして古(いにしえ)の言い伝えが絡み合って物語を構成していきます。
この世界設定、正直に言うとジブリ映画であるナウシカやラピュタの影響を強く受けていると感じます。実際、描写されるシーンでも影響を感じたと思わせる点は多々ありました。残念ですが、ここも人によってはマイナスと受け取られる点かも知れません。


本作ではタイトルからも解る通り、”音”がとても重要な要素として描かれます。ある時は物の”響”であり、そしてある時は”音楽”であったりします。”音”が人を結びつけ、”音”が人から人へメッセージを伝えていきます。
そうした描写の中で、本作品は素晴らしい音楽を用意してくれました。「アメイジング・グレイス」と言う名曲です。この名曲が物語の重要な変化点で演奏されます。私はこの演奏を聞いて、自然に涙しました。音楽がメッセージを伝え、物語を語ってくれていると感じました。


この作品は先にも述べました通り、批判されても致し方無い点が多々あります。ですが、私としてはそれを差し引いても、良いと思える点を沢山感じました。
ほのぼのとした風景、街の描写、生き生きとした登場人物達。1話時点から感じたやすらぎ感・・・。そして美しい音楽。この作品との出会いはとても素敵な出会いだったと思います。
私のとても好きな作品になりました。「ソラノヲト」と言う作品にこう言いたいです。「感動をくれてありがとう!」





投稿 : 2024/11/16
♥ : 30

たにゃーん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

個人的には癒し、感動、笑い、萌え、音楽すべての要素を含んだ神作です

一般的には評価は低いようですが、個人的には物語や登場キャラクター、声優、主題歌どれをとっても大満足でした。

作画は「けいおん」のパクリだの言われて叩かれていましたが、けいおんが好きな方や、癒し、感動、格好良さを求める人にはとても楽しんで見ていただけるアニメだと思います。

また学園などではなく軍隊物のアニメのなかでこれらを表現するソラノヲトは新鮮かつ魅力的だと思います。

特に最終話は鳥肌がたちました。まじお勧めです。
番外編までしっかり見ることをお勧めします。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 9

87.7 17 心温まるで田舎なアニメランキング17位
千と千尋の神隠し(アニメ映画)

2001年7月20日
★★★★☆ 4.0 (1804)
12236人が棚に入れました
10歳の少女、荻野千尋(おぎの ちひろ)はごく普通の女の子。夏のある日、両親と千尋は引越し先の町に向かう途中で森の中に迷い込み、そこで奇妙なトンネルを見つける。嫌な予感がした千尋は両親に「帰ろう」と縋るが、両親は好奇心からトンネルの中へと足を進めてしまう。仕方なく後を追いかける千尋。

出口の先に広がっていたのは、広大な草原の丘だった。地平線の向こうには冷たい青空が広がり、地面には古い家が埋まっていて瓦屋根が並んでいる。先へ進むと、誰もいないひっそりとした町があり、そこには食欲をそそる匂いが漂っていた。匂いをたどった両親は店を見つけ、断りもなしに勝手にそこに並ぶ見たこともない料理を食べ始めてしまう。それらの料理は神々の食物であったために両親は呪いを掛けられ、豚になってしまう。一人残された千尋はこの世界で出会った謎の少年ハクの助けで、両親を助けようと決心する。

声優・キャラクター
柊瑠美、入野自由、夏木マリ、内藤剛志、沢口靖子、上條恒彦、小野武彦、我修院達也、はやし・こば、神木隆之介、菅原文太、玉井夕海、大泉洋
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

日本だからこそ!

ジブリ作品。

小学5年生の少女、千尋(ちひろ)と、その両親は、神々の住まう土地に迷い込む。
そこで両親のとった行動により神々の怒りを買ってしまう。
千尋は名前を奪われ、両親を人質に「油屋」という旅館で働かされることになる。
そんな千尋の成長物語。


正直言うと、ジブリの中ではあまり好きなアニメではありません。
{netabare}
すべてを奪われてしまった千尋が、自分の力で元の自分を取り戻し、さらに成長する。
それを追うように数々の主要キャラが再び走り出す。
{/netabare}
再出発への意識。
逆境から抜け出す力強さ。

そんなテーマ性は感じるものの、ちょっと物足りないんです。
また、ノスタルジーを感じるには年齢層が合わない気がしました。
少女の冒険記として見るには初期のジブリ作品のほうがはっきりしています。
どのように見ても中途半端な印象を受けちゃったんですよね。

しかし、ここまでは、個人的に合うか合わないかという問題です。


このアニメを見て、強く感じたことがひとつあります。
それは「舞台が日本だからこそ違和感も持たずに見られること」です。

西洋が舞台ならドラゴンやエルフが出てきても違和感がないように、日本では八百万の神々に違和感をいだきません。
数々の奇妙なキャラクターが出てきますが、自然に受け入れられます。

特にきわ立っていたのは、
{netabare}
ハクが名前を取り戻す場面。
千尋は「琥珀川(こはくがわ)」としか言ってないんですよね。
それなのに、ハクは自分の名前である「ニギハヤミコハクヌシ」という名前を取り戻しています。
その間には、おぼれたときのわずかな回想が入るだけです(→パッケージイラスト)。
{/netabare}
たったそれだけで「自然が人格を持っている」と視聴者は判断します。
そして、すんなり受け入れてしまいます。

日本人のアニミズムに対する意識は、こうも自然に根付いているモノなのかと、再認識させられるアニメでした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 95

JBさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

見た事ない食べ物だけど・・・めっさ美味しそぅ・・・@q@ジュル

やはりジブリ作品は、世界観が素敵なのが多い。
「知ってる感じはするけど、どこかおかしい」という
ともて摩訶不思議な気分にさせてくれるのが、このアニメ映画。
モデルとなったのは台湾や明治から昭和初期の別府温泉らしいのだけど
同じアジアとは言え、違う国なのにこんなにもマッチするなんて
なんて素晴らしいのでしょう(´∀`*)
登場する八百万の神達も独創的なデザインもあり、とても面白いです。
物語は健気で素直な千尋が両親を助けようと必死で頑張って
元の世界へ帰ろうと奮闘するハートフルストーリーです。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 0
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

思い出の作品ではないけれど、思い入れのある作品

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 2時間くらい。3回か4回くらいは見ていると思います。

 先日トトロを視聴して、その流れでポニョも見て、で、ポニョのレビューを書こうと思っていたのですが、上手くまとまらなかったのでこちらに逃げてきました。千と千尋は有名な作品ですから、重箱の隅をつつくようなレビューを書くつもりはありません。むしろ書きたいのは重箱について、ですかね。

 千と千尋は少女の冒険譚ですから、魔女宅に近い作品と言えます。魔女宅は、魔女という異質な少女が普通の都会へ行く話。千と千尋は、普通の少女が異質な世界へ行く話。アプローチは逆で、テーマは同じというやつですね。


異世界のモチーフ:{netabare}
 千と千尋では異世界が描かれていますが、ここまで露骨に描かれているジブリ作品は珍しい気がします。

 千尋は「トンネル」を通って異世界に行き、「川」を渡って物語の舞台へと到達します。で、帰りも「トンネル」を通って帰ってくる。その帰り際に、ハクから「振り向いちゃいけないよ」と言われます。

 これと同じ構造の物語があります。ギリシャ神話のオルフェウスの話です。千と千尋とオルフェウスの類似性に関しては、あまり異論のないところだと思われます。
 オルフェウスは、亡くなってしまった妻を取り戻しに冥界へと赴きます。「洞窟」を通って、「三途の川」を渡り、冥王ハーデスの元へたどり着きます。そこでハーデスから妻を連れ帰ることを許されますが、その際に元の世界へ帰るまでは「振り返ってはいけない」と言われます。そしてまた、「洞窟」を通って元の世界を目指します。

 異世界の往路と復路に加え、禁止のルールまでが一緒です。経緯は違いますが、連れ帰るという目的も一緒。日本神話のイザナギの話も同じような流れを持っていますが、「川」の存在を踏まえるとギリシャ神話の方が近そうですね。トンネルを抜け川を越えた先は、冥界に等しいものだったと言えます。

 なお、宮崎駿作品でギリシャ神話の引用がされるのはこれが初めてではありません。漫画版ナウシカの第1巻で、「ナウシカは、ギリシヤの叙事詩オデュッセイアに登場するパイアキアの王女の名前である」と監督自身が述べています。ナウシカもギリシャ神話の出身でした。
{/netabare}

神隠し:{netabare}
 千尋は、冥界、実質的には死の世界に行っていたことになります。千尋は死んじゃったの?という問いについての回答がこのレビューの主題なんですが、それについては後々述べることとして、まずは死の世界と現世の距離感について確認しておきます。

 宗教的には、死生観を含めて、死を考えることが非常に重要な要素になります。そのため、死の世界を現世とは隔離されたものとみるのが一般的です。私たちが死の世界と言うときは、このような隔離された世界の感覚で話していることが多いのではないでしょうか。

 ただ、神話の世界においては、死の世界はもっと近くにあるものです。オルフェウスやイザナギのように、洞窟を通れば冥界や黄泉の国へ行けてしまう。さすがに「ちょっとそこまで」という気分で行けるものではないのでしょうが、隔離された世界ではなく、つながった世界なんです。死の世界なんて言うよりも「あっちの世界」くらいが丁度いい。

 すぐそこにある世界、でもこことは異なる世界。そんな微妙な距離感を持つ「あっちの世界」での冒険を、宮崎駿監督は「神隠し」と表現したんだと思います。
{/netabare}

特別ルール:{netabare}
 こんなに近い「あっちの世界」。「こっちの世界」と一体どこが違うのか。それが特別ルールですね。

 最も重要なのが禁忌(タブー)です。「振り返ってはならない」と言われたオルフェウス、「見てはいけない」と言われたイザナギ、浦島太郎を「あっちの世界」の話とするなら「開けてはならない」になります。千と千尋では、前述の通りに、唐突な「振り向いちゃいけないよ」がありました。理由の不要なルールなんです。

 千と千尋には、他にもたくさんのルールがありました。ハクやリン、カマジイ辺りはいろいろと千尋に教えてくれていました。千尋が両親と帰るためにも、ルールに従う必要がありましたし、こればかりはユバーバでもどうにもなりませんでした。ユバーバは「こんな誓いを立てるんじゃなかった」と言ってましたから、ユバーバが誓いを立てる先、上位の存在がいることも窺えます。
{/netabare}

食事①:{netabare}
 次に重要そうなのは食べ物に関するルールでしょうか。「あっちの世界」の食べ物を食べると「あっちの世界」の住人になってしまいます。ギリシャ神話ならザクロの実ですね。

 千尋が食事をするシーンは全部で3回あります。ハクからもらった赤い何かと、ハクからもらったおにぎりと、リンから分けられた大きな饅頭のようなものです。千尋は「あっちの世界」の住人になってしまったのか、という仔細を述べる前に、引用元のギリシャ神話を確認しておきます。
 
 ギリシャ神話でザクロの実を食べたのはペルセポネという女神様です。彼女は冥界に連れ去られてしまいました。そこで、ハーデスに差し出されたザクロの実の中身12粒のうち、4粒を食べてしまうんですね。そのせいで1年(12ヶ月)のうちの4ヶ月を冥界で過ごさなければならなくなってしまいました。残りの8ヶ月は「こっちの世界」に帰って来れていますけどね。

 ちなみに、これに激怒したのがペルセポネのお母さんであるデメテル。豊穣の女神様なんですけど、ペルセポネのいない4カ月の間は地上に実りをもたらすのを止めました。これが冬の起源。ペルセポネが帰ってくると春が始まるわけですから、ペルセポネは春の女神様です。冥王ハーデスの妻なのに春の女神様。私にはすごく違和感があるのですが、やはり神話においては「あっちの世界」は近いもののようです。
{/netabare}

食事②:{netabare}
 千尋は「あっちの世界」の食べ物を食べて、「あっちの世界」の住人になってしまったのでしょうか。帰って来るのはペルセポネと同様に問題なさそうですけどね。では、千尋が食べた3つの食べ物を確認してみます。

 まずは、ハクからもらった赤い何か。これがいきなりの大問題です。
 この赤い何かが何であるのかは明らかにされていませんが、おそらくザクロの実の中身を暗示したものだと思います。気になる方は作中の赤い何かとザクロの実の中身を比べて、その類似性を確認してみるといいかもしれません。すごく良く似ています。ハクは、千尋が消えかけているときにこれを食べさせています。千尋が消えてしまわないように、つまり、「あっちの世界」に馴染むために食べさせていますから、千尋は「あっちの世界」の食べ物を口にしてしまったのです。

 神話を前提にするなら、ザクロの実の中身を1粒食べた千尋は、毎年1ヶ月は「あっちの世界」ツアーに行かなければならなくなってしまいます。さすがにこれは大問題ですから、何かしらこれを解決する方法が採られていたはずです。
 おそらく、「12粒のうちの1粒」ではなく、「ただの1粒」だったから問題なかったのではないかと思われます。ここが神話と違うところですし、これなら毎年ではなく、1回だけ「あっちの世界」に1ヶ月間滞在すれば問題なし、という結論でも許されそうですね。
 千尋がどのくらいの期間「あっちの世界」に居たかは明らかにされていませんが、作中の月の満ち欠け(※)が一巡してそうなので、少なくとも1ヶ月はいたようです。もちろん「こっちの世界」の時間は別問題。

(※)千と千尋の月の描写
 月は作中で3回出てきます。①オクサレ様が帰る時の満月、②沼の底駅の上限の月、③ハクに乗って帰る時の大きめの上限の月。②から③は満月に向かっています。①のもう少し前から物語が始まるので、満月手前から満月を経由して満月手前までが滞在期間。これで1ヶ月ですね。

 次に、ハクから貰ったおにぎり。
 おにぎりは、事情を知っているハクが「まじないをかけた」ものだと言っています。「あっちの世界」の住人にならないためのまじないでしょうから、おそらく問題ないのでしょう。赤い何かにもまじないがかけられていたと考えたくもなるのですが、その可能性はないでしょうね。千尋が消えてしまいますから。

 最後に、リンから貰った大きな饅頭のようなもの。
 リンは事情をある程度は知っているものの、まじないの類は使えそうにないので際どい感じがあります。ただ、千尋は直前に苦団子を口に含んでいました。苦団子の効果は吐き出させるというものでしたから、実質的には食べていなかったといったところでしょう。こちらも問題はなさそうです。

 お父さんとお母さんの食事が原因でもありますし、千尋の食事のシーンにはかなり気を使っていたのが窺えます。
{/netabare}

死んだ??:{netabare}
 では、千尋は死んでいたのかについて。
 「あっちの世界」が描かれると、条件反射のように「死んだ!」と考えたくなってしまうのですが、もちろん死んでいません。以上で述べてきたように、日本っぽさのあふれる千と千尋の世界は、ギリシャ神話が大きく影響しているのが分かると思います。どちらも神様がたくさんいますから、その関連性の高さに目を付けたのかもしれません。で、千尋の生死もこれらの影響を受けていると見ていいはずです。

 オルフェウスは、生きたまま冥府に辿りつき、生きたまま帰ってきます。千尋も生きたまま行って、生きたまま帰ってきた。これで良いんだと思います。死の世界を描くことと、実際に死ぬことは、やっぱり違うんです。
{/netabare}

エンディング:{netabare}
 千尋が無事に生きていたことが分かったところで、この物語のトンネルを抜けた後について言及しておきます。

 オルフェウスは「振り返ってはいけない」と言われたのに振り返ってしまった。禁忌を犯した彼は、無事に「こっちの世界」に帰って来れたものの、妻を連れて帰ることは出来ませんでした。禁忌を犯すと何かを失ってしまうのです。

 千尋は成長できたのか、というと、残念ながら出来ませんでした。正確に言うのなら、「あっちの世界」では成長できたものの、「こっちの世界」への影響はなかったんです。行きと帰りの両方で描かれるお母さんにすがる様とお母さんの同じセリフは、千尋が成長できなかったことを描いていていました。
 ですが、千尋は無事に禁忌を犯すことなく、帰ってくることが出来ました。つまり、オルフェウスと違って何かを得ることが出来たのです。それが最後に光るゼニーバからもらった髪留め。

 ゼニーバは「一度あったことは忘れないものさ、思い出せないだけで」と言っていました。これはハクの名前を思い出せることを述べたものですが、それだけではなく、この千と千尋の世界全体に係る言葉、テーマを象徴する言葉だったんだと思います。千尋にも思い出せなくとも忘れない何かが残ったのでしょうね。
 子供は忘れてしまうかもしれないけど、思い出作りは大切だよってメッセージですかね。
{/netabare}

おまけ:{netabare}
 おまけその①。ハクに対して「八つ裂き」という言葉がぶつけられます。これもギリシャ神話がらみだと思います。オルフェウスの末路が八つ裂きですから。
 とはいえ、ハクの末路が八つ裂きだとは思いませんけどね。件のセリフは、覚悟を問うたものであるというのが理由の一つ。もう一つの理由は、千と千尋がオルフェウスのifストーリーだからです。千尋が神話を覆したのと同様に、ハクも覆す側だったという方がしっくり来ます。そもそもオルフェウス役は千尋ですしね。

 おまけその②。今度は風俗がらみの話。
 千尋の腹痛が描かれていますよね。これは生理を象徴したものだと思います。千尋は腹痛の後に、オクサレ様のお世話をしています。床掃除をしていた見習いの千尋が、腹痛を契機として一人前になったということです。
 「宮崎駿監督は、性を隠し過ぎる!」なんて指摘もありますよね。まぁ、おっしゃる通りで(笑)
{/netabare}

 神話の引用が多かったし、外観にしか触れなかったため、文章量の割には薄っぺらな内容になってしまいましたね。千と千尋のレビューでは全く違う内容を書こうと思っていたんですが、以前トトロのレビューで書いた「死を描くことと実際に死ぬことは違う」ってことの具体化で使ってしまった、というオチです。ご勘弁を。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 19

73.2 18 心温まるで田舎なアニメランキング18位
大正オトメ御伽話(TVアニメ動画)

2021年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (243)
717人が棚に入れました
時は大正——。事故がもとで母と右手の自由、父の期待を失い田舎に養生という名目で家を追われた青年・珠彦。世の中の全てに嫌気がさし、引き籠もりの厭世家となり果てていた珠彦のもとに、夕月という少女がやってきた。彼女は父が珠彦の世話をさせるため買ってきた嫁で…。

声優・キャラクター
小林裕介、会沢紗弥
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

おおむね祖父母らの青春時代

原作未読


明治末期生まれ男女の恋物語。
大正時代に抱く印象。我らアニヲタ勢なら『はいからさんが…』『サクラ大戦』最近だと『鬼滅の刃』あたりが教科書になりましょうや。“大正浪漫”に抱く漠然としたイメージは共有されてそうな気がします。本作は見事その範疇にありそうな雰囲気。

年表でしたら第一次世界大戦から始まって関東大震災で終了のイメージが強い。大戦バブルからの恐慌、米騒動やら大正デモクラシーやら15年と短いわりには濃ゆいです。
この15年。現在(2022年)から逆算すると15年前(2007年)はkalafinaが結成しサンドウィッチマンがM-1優勝した年ということですからついこの間のような体感。今年を昭和初年度扱いするのなら『アクエリオン』『エウレカセブン』『シャナ』『ハルヒ』『ひぐらし』なんて明治時代の遺物ということになるわけです。

本題に戻ります。
サンドウィッチマン同様にヒロイン立花夕月(CV会沢紗弥)は東北からの上京組。岩手は遠野出身。貧困にあえぐ東北地方やら身売りなどの時代背景を踏まえてます。そんな夕月と事故で負った障害が原因で父から遠ざけられ厭世的になってる志磨珠彦(CV小林裕介)のもとにきてさあどうなるやら、の全12話。
投げやりなボンボンの傍らですべて受け入れる菩薩のような夕月という構図となっており、こりゃ甘えたくなる願望をくすぐるなあとまずは夕月を堪能しながら、一方で厭世GUY珠彦の成長物語も楽しめる仕掛け。1クールながら構成も無理なく良いとこで区切ってるし、冒頭で嫌キャラだったのが無理なく浄化されてくし、全体を通して優しい時間が流れてると感じる作品です。

というわけで本作魅力のウエィトけっこうを占める夕月さんなんですけど自分にはそんな響かず。従順すぎるというか良い人過ぎるのが理由。一歩下がって…みたいな価値観が色濃かった時代ではありましょう。しっかりアニメをみてれば珠彦さんとお互い想いあってるのもわかります。

 {netabare}金銭不要のメイド喫茶を100年前にやってみた{/netabare}

シンプルに純粋な女の子が苦手なだけです。いや違うな…現実に存在しないファンタジー女子だから良いという発想にはなれないが近いかも。御伽噺と銘うってますしこのような恋愛話もまたひとつの御伽噺とする懐の深さが必要でした。



※ネタバレってほどでもないけど

■続きについて

{netabare}昭和編ってのもあるみたいですね。きっと戦争は避けて通れないんでしょう。明治最後期生まれだと支那事変~真珠湾期で30歳前後となるわけで、障害持ち珠彦の出征はないでしょうがのほほんとはしなさそう。それでも続き気になります。{/netabare}




※無駄話

■歴史上の出来事とみるか自分事と見るか

なにせ100年前の時代なんでもはや歴史上の一コマなんだけど…

{netabare}つい最近まで大正初期生まれの私の祖母と嫁さん方の祖母も似たような年齢でご存命だったりで身近であり繋がってる感覚があります。祖父母たちの青春時代ってイメージ。
小学生の時、“祖父母若かりし頃の郷土を調べてみよう”なる課題があって往時のことを直接聞く機会もありました。街並などのインフラだけでなく考え方や世相も聞いたりなんかして。要は見聞きした話とそれほど離れてない物語だったと言いたいわけです。{/netabare}

{netabare}ついでに当家は本家分家なんて語が日常会話の中にあり、父方の祖父母宅を訪問の折には正座で指揃えて頭深々と垂れてご挨拶してました。志摩家のノリをあながちわからんでもないという(笑){/netabare}


■貧困に苦しむ東北地方の農家

年代に繋がりを感じれば地域に繋がりを感じることも。夕月さんは岩手県遠野のご出身。

{netabare}彼女は親にではなく自ら家を出たわけですが、一般的に身売りといえば“FROM東北”は鉄板です。たしか『貧困に苦しむ東北地方の農家』みたいなキャプションで大根をかじる子供たちの写真(昭和初期)というものがありまして、教科書にも載ってたぶん覚えてらっしゃる方もいるかも。あの写真がまさに“遠野”で撮影されたものだった気がします。作者それ知ってたのかしら?
世界恐慌、不作による飢饉、朝鮮半島や台湾への持ち出し等で最もあおりを食らったのが東北でした。女子の身売り年齢はおそらく想像されているのより若いです。年端いかない6歳~8歳。『鬼滅の刃遊郭編』でも置屋にちびっ子いたと思いますがあんな感じ。姉や妹が売られていった東北出身の次男坊三男坊は“なんとか食える郷土(クニ)”にしようと波高い周辺国の安全確保へと軍隊を志願します。なにせ満州は一大穀倉地でしたから…大根かじらんでもよくなると思ってたんですね。
そして都会出の将校さんに身の上話をするわけです。例えば人形を手向けに泣きながら連れていかれた幼い妹の話なんかをです。そんなん積もり積もってこれじゃあかんと決起したのが二・二六事件といったところでしょうか。
昭和の大事件も元を辿れば困窮した田舎の惨状を憂えてという一連のストーリー。夕月さんの笑顔の裏に苛烈な東北の窮状があると思うと涙こぼれそう。

自身に置き換えれば、二・二六の少し手前に母方祖父は近衛兵やってたりそのちょい手前昭和初期には父方祖父は女中付きで東京の大学に通ってた頃。おおむね珠彦塾に通うガキンチョらと同じくらいの学年でしょう。
関東大震災では現在の復興大臣みたいなことやってった後藤新平しかり二・二六で斃れた内大臣斎藤実しかり同郷だったりする。そんな斎藤実の墓所の隣の区画(つまり一等地)は我が一族のお墓が立ってたりするわけで。{/netabare}


そんなこんな繋がりを意識できるとあながち夕月さんもファンタジーなのかどうなのか怪しくなってきます。うちのばあさんは両方とも凛としてました。かたや地主に嫁いだ農家の娘。かたや商家に嫁いだ武家の娘。
そういった意味では夕月さんの背筋の伸びっぷりは明治女のさまを見せてくれます。自分の事より孫の事を考えてる節があってめっちゃ優しいのに怒る時は確実に急所突かれるのよね。きっと夕月はそんなばあちゃんになりそう。うちのじいちゃんみたいに珠彦も口数少ないじいちゃんになりそう。
なんだかんだ楽しかったです。



視聴時期:2021年10月~12月 リアタイ

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2022.02.05 初稿

投稿 : 2024/11/16
♥ : 29

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

少女漫画系ラブコメ(OP『オトメの心得』は名曲!)

== [下記は第1話視聴終了時のレビュー: 以下、追記あり。] ==
まだ第1話しか放送されていませんが、観た時点で幸せな気持ちになり、現時点で大変気に入っております。

原作漫画のタイトルは『大正処女御伽話』でアニメのタイトルは『大正オトメ御伽話』、原作は処女を「オトメ」と読ませるらしく発音的には同じになります。

原作は未読なのですが「ジャンプSQ.(スクエア)」掲載作品だそうで、全5巻で既に完結しているそうです。

事前情報としてはテレビ放送1週間前の「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」という番組を視聴済みです。期限は不明ですが現在もYouTube配信されているようなのでよろしかったらご覧になってみてください。

作中の物語はちょうど今から100年前、大正10年(1921年)の冬から始まります。志磨珠彦(しま たまひこ)はかなり裕福そうな志磨家の次男ですが、怪我で右手が利かなくなったことから東京の実家を離れ、独り千葉の山村で暮らすことになります。

そこに、結婚相手として立花夕月(たちばな ゆづき)が訪ねてくるという導入でした。珠彦は17歳であり夕月は14歳ということで「即結婚」ということにはならないのですが、二人きりでの田舎暮らしが始まります。

ネタバレ的なことはあまり書きたくないのでストーリー詳細は割愛しますが、個人的には夕月を主人公として、少女漫画的に話を追う方がしっくりくる感じがします。

別に呪いとかは無いんですが、時代相応のそれなりにヘビーな設定などもあり必ずしもほんわかほのぼの一辺倒の話にはならないような気はしますが、私はライト系でもヘビー系でも恋愛ものの少女漫画は大好物なので、楽しませてもらえると思っています。

余談その1:「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」に原作者×監督×脚本の三者対談があったのですが、そちらを観る限りではアニメ制作陣と原作者の波長はかなり合っていそうです。

余談その2:「大正オトメ御伽話アニメ前日譚」の最後に「※この番組はアフレコ終了後、時間が経ってから収録しております」とテロップが出ていたので、制作スケジュール的には優良だったことが窺われます。
== [第1話視聴終了時のレビュー: ここまで。] ==

2022.3.31追記:
最終話を観終わってから約3ヶ月後のレビュー更新ですね。

実は2話目を観るか観ないかあたりでもう原作が気になって仕方がなく、『大正処女御伽話』はさくっと全巻揃えてしまいました。原作漫画もとても面白かったです。

OP曲『オトメの心得』の作りから見ても「大正オトメ」は夕月だけではなく、珠彦の妹である珠子、珠彦の住む村の地元の少女である綾、人気歌手の小鳥ちゃんもみんな「大正オトメ」であるというスタンスの作品だったのでしょうね。

GARNiDELiAといえば一番好きな曲は『SPEED STAR』だったんですが、まったく違う曲風のこの『オトメの心得』ですっかりやられてしまいました。個人的には2021年のアニメOP大賞くらいの勢いかも?

アニメでもチラッと垣間見ることはできましたが、原作の志磨家はかなり闇深い一族でした。特に珠代姉さまがおっかない人です。

多少ウジウジと珠彦が悩むシーンなどもあったにしろほぼ終始爽やかだったアニメと比べてみると面白いかも。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 31

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

とても心が和みます

とても心が和む物語です。
ヒロイン夕月(ゆうづき)のはつらつと働く姿や、主人公に対するいたわりの心がとても素敵です。
夕月は姿かたちこそ幼い少女ですが、立派で広い心をもった優しいオトメです。


物語は、交通事故で右手が動かなくなったために親から死んだように扱われ、世の中を疎むようになった主人公志磨 珠彦(しま たまひこ)のもとへ夕月が嫁いできます。
夕月は、親の借金返済のために、お金で買われた女性でした。
でも、夕月はそんなことを気にしません。いつも珠彦のことを気遣い、身の回りの世話をします。
珠彦がふさぎ込んでいたら外へ連れ出し、珠彦の心を和ませます。

最初の頃は夕月を追い返そうとしていた珠彦も、彼女の清らかな心と明るく元気な性格に魅かれてゆきます。


貴方は、お金持ちだけど心がすさんだ人生と、ぜいたくはできないけど明るく笑顔に絶えない人生と、どちらが好きですか?

この物語を見ると、きっとその答が見つかるでしょう。

原作はまだまだ続きがあるようですが、このアニメはどうやらここでキリが良いので終了するようです。
夕月の花嫁衣装や珠彦の教師として働く姿が見たかったですね。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

81.1 19 心温まるで田舎なアニメランキング19位
花咲くいろは HOME SWEET HOME(アニメ映画)

2013年3月30日
★★★★★ 4.1 (1285)
7257人が棚に入れました
美しい北陸の四季を背景に、祖母の経営する温泉旅館に住み込みで働くことになった東京生まれの女子高生の成長を描いたTVアニメ「花咲くいろは」(2011年4~9月放送)の劇場版。温泉旅館「喜翆荘(きっすいそう)」での住み込み生活にも慣れた松前緒花は、次第に変化していく自分に気づきはじめていた。そんなある日、緒花のクラスメイトでライバル旅館「福屋」のひとり娘・和倉結名が、女将修行のため喜翆荘にやってくる。自由奔放な結名に振り回されながらも、面倒をみていた緒花だったが、物置の中であるものを見つけて……。監督の安藤真裕、脚本の岡田麿里、アニメーション制作を担うP.A.WORKSほか、TVシリーズのスタッフが再結集。

声優・キャラクター
伊藤かな恵、小見川千明、豊崎愛生、戸松遥、能登麻美子、梶裕貴、本田貴子、久保田民絵、浜田賢二、間島淳司、山口太郎、恒松あゆみ、諏訪部順一、チョー
ネタバレ

ワタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

佃煮プリティ~!

時系列はTV版20話~21話の間の話。

この劇場版では緒花の母・皐月の過去話が主軸として描かれます。
「花咲くいろは」という作品は
皆が何かに向かって一生懸命、悩んで迷って成長していく物語であるわけですが
皐月に関しては、TV版ではそういうキャラとして描かれていなかったので
今回あの皐月にもこんな過去が・・・といった感じで掘り下げてくれたのが良かった。
初登場となる父との馴れ初めや、緒花の名前の由来なども明らかに。

{netabare}偶然発見した業務日誌を通じて、皐月の過去を知ることになる緒花。
そして興奮を抑えきれず夜中にジャージで全力疾走ww{/netabare}
本作の象徴とも言える「走る」シーンは、劇場版でも健在でしたね。
上手く言葉にできない感情の発露。見ていて気持ちがいいし、テンション上がります。

皐月-緒花の話と並行して描かれる、ミンチや菜子のエピソードも良かったです。
66分という短い尺の中で多くのキャラの見せ場をしっかり作って
それぞれ中途半端になることなく、きっちり纏め切っています。
各エピをリンクさせて最終的に一大テーマへと昇華させていく構成も見事。
ラストでTV版のOPのシーンが出てくるとこも良かった。こういう演出には弱いですホントw

生々しいエロネタも健在で、冒頭シーンからやってくれました。
良くも悪くも岡田麿里脚本。そういう意味でやはりTARITARIとは違いますねw

TV版をリアルタイムで観て以来、久々に本作の雰囲気に触れたことで
「花咲くいろは」ってこんな作品だったよな~って見ながら思い出しました。
パンフにも書いてあったけど、それがスタッフの狙いでもあるようです。
というわけで、本作は完全にTVシリーズのファン向けに作られていますが
ファンなら観て損はなし!非常に満足できる内容に仕上がっていると思います。


※余談
上映前の「変態仮面」の宣伝うぜええええええ
劇場マナーCMでも迷惑行為や違法行為の禁止を訴えていたけど
まずはお前の変態を禁止するべきだ、と突っ込みたくてしょうがなかった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 65
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

親の心子知らず 

本編 67分

アニメ版を観てからの視聴をオススメします

総集編ではなくて、緒花の母 皐月が高校生だった頃~のエピソード等を含む、完全新作です。



ネタバレ感想
{netabare}
この作品を見る以前から、この作品のCMで「うっせーババア!」って言う、多分 緒花の母だろう?女の子が 凄く印象に残ってました
んで、この本編を観始めたら、導入から「うっせーババア!」ってセリフから始まり・・・
案の定 緒花の母が高校生だった時の皐月でした  ^^;
直ぐにスッキリでしたw


それぞれのキャラも、いい演出してましたね!

緒花は、皐月と同じで「輝きたい」と、もっとぼんぼる決意を!

今時の軽くて天然の結名は、相変わらず悩みなんかないだろうな~って感じだったし 
以外と仲居の神様がついている!? ^^

みんこは、結名の天然に触発され「佃煮 プリティー」とかで、一人ハズイwww ^^
それに、久しぶりに「ホビロン」聴けて満足でした

菜子は・・・
ほんと良い子やな~(〃ω〃)
お母さん代わりに妹達の面倒みて、
麻奈を探し見つけたデパートの屋上でのシーンは、油断してて思わず泣いてしまった
(yTДT)y  

巴さんは、おばさんキャラでギャグ担当にされてて ちょっと不憫でした^^;
(かかとの角質 硬くなるよね~ ^^;)
巴さんには幸せになって欲しいです。
癒しボイスの能登さんでしたが、お笑い担当キャラだったので、癒し成分が少なかったのが残念でした><

緒花の母の皐月は、自分が親になって初めて女将の生き様に気づきます
「自分に負けられないんだ」と・・・
親の心、子知らず でしたね。。。
「うっせーババア!」と「負けられっか くそババア」のセリフが忘れられません ^^
{/netabare}


自分が この作品を見終わって感じたのは、「家族愛」

自分は子供もいるので、どうしても親目線でした
女将の気持ちも分かるし、
菜子と、菜子の妹が泣く所は 堪らなく切なかったです 
(仕事も大切だけど、家庭が第一だよね)

観る人によって、見方、感じ方は様々だろうけど、
自分はTV版も良かったけど、こっちの話のが好きかな・・・?


心が暖まり、ぼんぼりたくなれた作品でした。(@´ー`@)
オススメです!


主題歌
「影踏み」 歌 - nano.RIPE


PS:喜翆荘の様な、お客を大切にする老舗旅館なら行ってみたいですね!
(*´ー`*) 

投稿 : 2024/11/16
♥ : 76

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

HOME SWEET HOME ( ,,ÒωÓ,, )

P.A.WORKSによる、TVアニメ『花咲くいろは』の劇場版。
アニメ本編をチェックしてからの視聴をオススメします。

キャッチコピーになっている『私、もっと輝きたいんです……!』
これを約60分でギュッとまとめた作品です(´ー`)
本編と変わらずの丁寧で綺麗な風景、背景をバックに
いつものキャラクターが生き生きと描かれていました。

メインストーリーは母娘愛。
緒花が母・皐月の過去を知ることからお話が展開します。
緒花と皐月、皐月とスイ、それぞれの母と娘の想いが
交差していく様子が描かれています。
親の心、子知らずとはよく言ったものですが
親も子供の本心を理解できている訳ではありません。
そんな揺れる母と娘の想い、関係が上手に描かれていました。

また、メインヒロインの1人である押水菜子の家族愛を
扱った作品でもあり、見所の一つになっています。

それにしても60分は短か過ぎると思いますw
よくまとまってはいるものの、せめて90分でしょ( >_<)
というのが1ファンのワガママ、正直な感想ですかねw
若かれし頃の綾人と皐月の出会いや緒花の出生に関わる
お話が見れたのは良かったです♪


本編を視聴済みの方にはぜひ視聴して貰いたい1本です。
視聴後、温かい満足感を得られると思います!


《キャスト》

松前 緒花(CV.伊藤かなえ)
鶴来 民子(CV.小見川千明)
押水 菜子(CV.豊崎愛生)
和倉 結名(CV.戸松遥)
輪島 巴(CV.能登麻美子)
四十万 スイ(CV.久保田 民絵)
四十万 縁(CV.浜田 賢二)
宮岸 徹(CV.間島淳司)
助川 電六(CV.チョー)
次郎丸 太郎(CV.諏訪部順一)
松前 皐月(CV.本田貴子)
松前 綾人(CV.竹内良太)


《主題歌》

『影踏み』/nano.RIPE


【2014 08/17 レビュー投稿】
【2017 05/12 レビュー加筆】

投稿 : 2024/11/16
♥ : 65

73.6 20 心温まるで田舎なアニメランキング20位
花田少年史(TVアニメ動画)

2002年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (196)
960人が棚に入れました
近所でも有名な腕白小僧、花田一路は悪戯を叱る母親から逃げようと道路に飛び出し、車にはねられてしまう。頭を9針縫いながらも、奇跡的に助かった一路であったが、これ以降なぜか幽霊が見え会話出来るようになってしまう。そして様々なオバケ達が生前の未練や願いを果たすためにと、自分たちと会話可能な一路の元にやって来て無理難題を押し付けられる事となった。

声優・キャラクター
くまいもとこ、桑島法子、矢尾一樹、田中真弓、野沢那智、竹内順子、久川綾、伊倉一恵、永井一郎、ゆきのさつき、井上倫宏、真殿光昭、松本梨香、山口勝平、小林沙苗、堀勝之祐、大原さやか、金月真美、高山みなみ、田中秀幸、かないみか、たてかべ和也

CC さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

お尻ペンペン!!

 本作は『ピアノの森』なども手掛けた「一色まこと」によるコメディ作品。
 舞台は1970年代の日本の田舎。一路は交通事故から九死一生を得て、幽霊が見えるようになる。
 一路が幽霊と関わっていく様をコミカルに、ハートフルに描かれているコメディ作品。

 一路は腕白坊主で悪戯が好きな「絵に描いたようなクソガキ」なんだけど、そこが良いんだよね。彼の腕白さや悪戯が笑いを生み明るく楽しくコミカルに仕上がっている。一つ一つの行動や言動が考えナシだから子供らしく愛らしい。誰とでも対等に向き合って、なんだかんだ悩み解決してしまう一路には毎回感動させられた。一路の自由きままさと純粋さ、そして優しさは見ていて癖になるほど微笑ましかった。

 私が好きだった話は15話~「ゴンパチ」の話かなぁ。泣けるほど感動できる話ではないが、一番コミカルであったかな。笑いと感動の落差が激しい話であった。一路にとって新しい出来事がたくさんあり、人として最も成長できた話だったと思う。

 終始見受けられるのが一家団欒の食卓、兄弟喧嘩や親子喧嘩。独り立ちしているモノには心打たれるシーンではあるよね。家族と触れ合っていた時間は子供の時しかないし、当たり前に過ごしていた日々に大事のモンがいっぱいあったんだな…なんて感性は持ち合わせてないけど、去来する情景であった。なら「サザエさんでも見てろ!」って話なんだけどね。嫌だ。
 この作品と出合うにはまだ私は若すぎる気がしたけど、とても感動した作品でした。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 13

U-tantan-U さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

笑いあり涙ありとはまさにこの作品のことではないか!

かなり前に見た作品。

笑いあり涙ありとはまさにこの作品の事を指したものではないかと思わせるくらいの作品ですね。

絵等から古臭いと感じる人が多いと思うので、このアニメに抵抗感を抱く人が多いとは思います。
自分もそうでしたが、内容が非常に秀逸で、昔懐かしく、優しい気持ちになれる作品だと思います。ピュアな気持ちになれる!少しでいいから我慢してみてください^^後悔はさせませんww

大雑把に内容を書きますと、典型的な悪ガキの主人公の一路がある日車に轢かれてしまい、その日以来、幽霊が見えるようになる。そして、幽霊たちが一路の元に生前の未練、願いを叶えてもらうよう、無理難題を押し付け、それを叶え成仏させていくというお話。


一見ありがち?な話ですが、本当に演出が秀逸だと思います。各章の話の持っていきかたが本当にうまくて、一路の幽霊との交流の中での成長、家族愛、恋愛etc、、様々な幽霊たちが織り成す物語に自然と涙と笑みがこぼれてしまいました。今までアニメで流した涙とはまた別の暖かい涙が流れてきました。
また音楽もいい感じでムードを高めてくれます。

最近のアニメとは雰囲気が全然違いますね。最近の感動するといわれるアニメを見てきて感動してきました。ですが、こういったのもいい^^すごい新たな発見でした!

童心に帰って見れる気がします。多少お下劣なギャグもあったりしますが、子供から大人まで万人に薦めたいお話だと思います。

心が汚れてしまったと感じる方はぜひ、この作品を見て心を洗い流してくださいww

投稿 : 2024/11/16
♥ : 27

Tnguc さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

【お気に入り】 正真正銘、笑って泣ける作品

~
「クソガキ」を絵にかいたような少年・花田一路(はなだ・いちろ)は、可愛げの「か」の字もないようないハナタレ小僧で、どうしようもないトラブルメーカーでした。ある日、事故をきっかけに後頭部に九つの縫い跡を持ってしまった一路は、幽霊が見える特異体質になってしまいました。という話。
この作品は、そんな少年一路を中心とした花田家のドタバタギャグの一面と、様々な幽霊との出会いが生み出す感動ドラマの側面があり、他の作品にはない特殊な二面性を持っています。ギャグの部分については、とにかく一路たちのクソガキらしさが前面に出ているので、やっていることは心底下らない感じです。でも不思議と微笑ましさすら感じる面白さがありました。きっとそれは、どんなに下品なやりとりだとしても、その根底には「家族」という素朴な温もりがあるからだと思います。もう一つの側面である幽霊との物語は、幽霊が見える体質であるばっかりに、色んな幽霊から未練の代役を頼まれてしまうのですが、その中には、しょーもない未練を依頼する者や、大切な人との別れをお願いする者など、様々。とにかく幽霊の依頼内容が多種多様のため、ある時はコメディになったり、ある時はヒューマンドラマになったりと、物語のバリエーションがとても豊富です。最後まで飽きることはありません。
この作品は「浦安鉄筋家族」と「夏目友人帳」を合体させたような作品で、登場人物や作風自体は「浦安鉄筋家族」、設定や物語は「夏目友人帳」を彷彿させます。普通に考えると、この二つの作品は噛み合いそうにありませんが、実はその通りだったりします。幽霊メインのドラマが始まると、一路が蚊帳の外になったりして、主人公にも関わらず舞台装置のような扱いになったりしていました。それでも、時には笑い、時には胸が温かくなるような、一粒で二度おいしい作品であることに変わりはありません。

物語:★★★★☆
・本文参照。個人的にメロンとクリスマスプレゼントの回がお気に入り。
作画:★★★★★
・水彩画のような背景が素朴な雰囲気を演出しています。
声優:★★★★★
・有名な声優が多いけど、普段とは違った演技が見れるので新鮮。
音楽:★★★★☆
・バックストリートボーイズは今だからこそノスタルジックに聴こえてしまう不思議。
人物:★★★★★
・子供がみんな生き生きとしています。桂ちゃんが可愛い。

個人的評価:★★★★☆ (4.0点)

投稿 : 2024/11/16
♥ : 6

61.5 21 心温まるで田舎なアニメランキング21位
わんおふ -one off-(OVA)

2012年9月1日
★★★★☆ 3.5 (167)
830人が棚に入れました
折り重なる山に囲まれた高原の朝。麓の学校へと続く道を、いつものように愛車ジョルノを走らせる高校2年生、汐崎春乃。美しい景色に、おいしい空気、新鮮な野菜、近所の人たちもみんな温かくて良い人ばかりだ。良い場所だとは思うけど、華やかな都会にあるものがなんにもない。高校生の春乃にとって、都会は果てしなく遠い気がして夢もしぼみがち…。そんな時、春乃の両親が営むペンションでの新しい出会い。それをきっかけに、ぼんやりとしていた春乃の思いが少しづつ形になっていく。いつもの仲間たちと一緒に、新しい一歩を少しだけ踏み出せるかもしれない。そんな、少女たちが輝く爽やかな初夏の物語。

ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

出逢いと友だちを通して成長していく物語の根底に流れる一貫した考え

HONDA協賛のもと、『たまゆら』『ARIA』の佐藤順一監督によって
作られた1時間ほどのOVA作品。

舞台は今回、はっきり明かされていないが白流とされる里山の連なる地域。
愛車ホンダ・ジョルノで通学している高校2年生の汐崎春乃が主人公。
両親が営むペンションにやってくる人々との出会いを通して
友だちとともに新しい一歩を踏み出す物語。

緑豊かな里山の風景、静かな空気感はきっと、都会暮らしに疲れた人や
身も心も忙しい日常を送っている人にとっては癒しになるかも。

また、そんな片田舎にやってくる底抜けに明るいオーストラリア人の
シンシアがとても魅力的に映るし、実際いい台詞がいっぱい。

女の子だけの夜のツーリングを許してくれる両親の寛容さにも驚きだが
登場する大人はみんな理解があっていい人たちばかり。
学校での友だちともすごく仲が良くて信頼しあってる。
事件も何も起きない、のんびりと優しさに浸っている作品を
久しぶりに観た。

あまりに疲弊しすぎていると、こういう作品を観た場合
皮肉を言いたくなるものだけれど、素直な涙を流せた自分はまだ大丈夫みたいだ。

『たまゆら』を観ている人なら内容がとても酷似していると思うだろう。
良心的に解釈すればどちらも同じスタッフだし、作りたい作品のテーマが
一貫している、つまりブレてないということなのだと思う。

印象的な台詞もいくつかあるが、一番好きなシーンは
シンシアと春乃が夜通し走る中、夜明けの海が見えてきたところ。
景色ももちろん夜明けなのだが、春乃の心にも夜明けが来たという、
人が考えを改め成長する瞬間だったからだ。

1人で何でもやっているような人でも、本当は多くの誰かのおかげで
生きていられたり、何かを成し遂げていたりする。
人は独りじゃなく助け合って生きているものだから、
誰かをどんどん頼ってもいい。

本当に?
できるだけ人を頼らず何でもまずは自分で何とかしようとしてしまう私に
疑問と安堵を投げかけてきた考え方ではあったけれど
視野を広げれば確かにそうかもなぁと納得もする。
夢や目標を成し遂げるのはあくまでも自分であるけれど、
そこに足りないものがあった時は助け合うことも大切で
そうすれば達成したときの喜びは、喜び合う相手がいることで何倍もの嬉しさを
分かち合うことになる・・ということなんだと思う。

冒頭で野山を見渡せる春乃のお気に入りの秘密の場所が登場するのだけれど
{netabare}
そこにやがて、自分以外の人が時々居合わせるようになり
やがては友だちで共有する場になっていくのが
{/netabare}
先ほど書いた分かち合うことの象徴のようで、印象的だった。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 24

ホロムギ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

やってみなくちゃわからない!

1話15分の全4話です
1・2話で一区切り。3・4話で完結という構成。

絵は綺麗でバイクもかっこよかったです☆

このアニメのテーマは「やってみなくちゃわからない」
とはいえ主人公は現実を知っています。


どうせ無理。

特別になんてなれるわけがない。
世界をバイクで巡る人もいるだろうけど、私なんかがマネしたってうまくいきっこないと、始める前から諦めてしまします。


私も同じです。
よく考えてから行動します。
できそうか、できそうにないか。

やってみなくちゃわからないことはやらない。
きっと無理だから。

安全だけを選んで行動する。



だけど憧れはあるんですよね。
そんな主人公に物凄く共感してしまいました。




物語は主人公が頑張ることで動き出すのだけれど、少し不自然でした。
君のやりたかったことはそれだったの?

「やってみなくちゃわからない」という精神を持つきっかえとなるアニメですが、やることに対して強い気持ちの理由が欲しかったです。

ただ漠然と何かしたいというだけでは、気持ちとして弱い。
ただの想い出作りにしかならないのでは?
何かできれば何でもよかったの?

彼女に勝手に期待して、失望したような悲しい気持ちになりました。
アニメだからこそ、大きく羽ばたいてほしかった。
なので後半は少し残念でした。
自分を重ねあわせすぎちゃいました。




アニメとしては面白かったです!
前半は特にとても良かったです☆


彼女たちの人生はこれからです。
少し踏み出せたのだから、次はもっと大きく踏み出せるといいですね☆

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

魔女旅に出る さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ド田舎に住む少女とバイクの物語

このアニメは魔法やタイプスリップなどは一切なく田舎に住む少女たちの日常を描いた物語です。登場人物は山奥に住んでいるため、免許を持っている学生のほとんどはバイクやスクーターで登校しています。また、HONDAが提供のアニメなので登場人物達は実際に存在するバイクに跨っています。バイク好きの方は共感できる場面もあると思います。だがバイクが中心のアニメではありまん。都会や海外から旅行に来た人や地元の友達を通して主人公が少し成長する物語です。一話15分で全4話なのでサラッと観れますので是非ご覧になって下さい。私自身観た後はとても前向きな気持ちになりました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 52

63.9 22 心温まるで田舎なアニメランキング22位
虹色ほたる~永遠の夏休み~(アニメ映画)

2012年5月19日
★★★★☆ 3.7 (127)
587人が棚に入れました
ネット小説として人気を博した原作を、大人気アニメ『ワンピース』のシリーズディレクターを勤めた宇田鋼之介を監督に迎え映画化。現代から1970年代にタイムスリップしてしまった少年のひと夏を、日本を代表するアニメーターたちが表情豊かに描く。自然の美しさや、子どもたちの活き活きとした姿を“アニメならでは“の表現で描いている。

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ボーイ・ミーツ・ミステリアス・ガール

これはホントもっと評価されるべきっ!!!
今年一番面白かった映画の最有力候補です!!!


原作は『ネットから生まれたベストセラー』の代表格、川口雅幸が04~05年頃に自身のホームページに掲載したものから


亡くなった父親との思い出の地へ昆虫採集にやって来た小学六年生の男の子『ユウタ』は山奥のダム湖で不思議な老人に出会う


山からの帰り道で大雨と土砂崩れに巻き込まれてしまい、気を失ったユウタに老人は救いの手を差し伸べるのだが、気が付いた時にユウタはなんと1977年にタイムスリップしてしまっていた
そしてこれからダムの湖底に沈むはずの地に、小さな村と人々の営みが広がっているのを目撃する


なぜか全く見覚えのない祖母と名乗る老婆はユウタの素性を知っており、心温かな村人や村の子供達にすんなりと受け入れられる
謎の老人はユウタを元いた時代へ帰すことを約束してくれるが、それは1ヶ月も先になることを告げて姿を隠してしまう


そんな中、村で一番最初に出会い「ユウタくんは私の従兄弟」だと言い張る謎の少女『さえ子』にも秘密が隠されていることをユウタは知ることとなる・・・


さえ子に隠された秘密が、今作を大きく引っ張ってくれる魅力になっています
最後まで目が離せないっす!










まず今作は色々と不幸な偶然が重なってしまったことで業界内外での話題が振るわなかったことが非常に残念でした


『虹色ほたる』と『タイムスリップ』というキーワードが、まんま【今年の映画ドラえもん】の『ゴールデンヘラクレス』と『タイムスリップ』というキーワードと丸被りだったのです
オイラもてっきりドラえもん的なSF映画なのか?と激しくカンチガイw


さらに1ヶ月ほど先立って公開された映画【ももへの手紙】が今作と同じ『主人公が母子家庭』で『日本の田舎風景が舞台』というのですからトコトンツイてないw
こうなってしまうと“圧倒的に後発の方が不利”なのは古今東西相変わらずですよね;


ただ今作で描かれている村の風景は『地方の○○が舞台』という特定のものではなく、日本の原風景とも言うべきドコの田舎にでもありふれていそうな親近感あるものとなっています
ダムの底に沈んでしまう村という儚いお話も、ダム大国日本ならではのポピュラーなネタで、老若男女問わず入り込み易い作りになってると思います


それとCGなどは使わず、暖か味ある手描きの背景画で日本の自然を表現することへの拘り、これ自体は割りとドコの作品でも見られるんですが、今作の最もたる特徴の<作画>
この作画が世界観を引きたてる画面作りに大いに発揮されておるんです!


例えば、ふと空を見上げたときの『太陽から照り付ける夏の強い日差し』といったエフェクトの類は、普通ですと撮影処理で作り出すもので作画することは無いんです
ところがこの作品の場合、なんとその日差しのエフェクトを手描きの作画でやってしまっているのですw
もうこれは正気の沙汰とは思えないwwwwwwwwwwww
他にも川の水しぶき、舞う様に飛び交う蛍の淡い光とゆるやかな動き
なぜこうもアニメ向きじゃないことばっかり手描きでやってしまうのかw
これらデジタル技術に片寄らぬ手描きによるアニメートが、作品全体の雰囲気を作っているんですよ!
ちょっといくらなんでも凄すぎますw


作画、のお話が出たところでオイラが最も燃えたポイントをば・・・


この作品が公開される直前まで、オイラは例の【ももへの手紙】での素晴らしい作画に感銘を受けていたわけなのですが、今作は【ももへの手紙】とは全く違うアプローチの作画をしているんです


【ももへの手紙】はスタジオジブリ作品など大型アニメ映画作品の例に従い、作監によって整ったカタチに修正された、アニメ映画として最も純然たる美しさを目指したまさにメジャー向けな作品でした
多少ですが原画を担当したアニメタの個性が見え隠れしますが、それをキャラ表のデザインに近づけたり、特定のカットだけ突出してヌルヌル動いたりしないように
と、作品全体の画面作りに調和が図られているのがよくわかります


対して今作では腕は立つがアクの強い絵柄のアニメタを場面ごとに上手く配置して各々のアニメタの個性を打ち消すことなく自由に作画させているのがポイント!
アニメタによってはやたらとフルアニメーションでヌルヌル動かしたがって、それが涙に揺らぐユウタの心情を表現していたり
また大平晋也さんなんかは相変わらずキャラデザを無視しまくってラフなアウトラインのデッサン調でいわゆるリアル系に描いていたりもして、それが使われるのが現実と虚構の入り混じった極めて抽象的な場面であったりとか
作画に興味の無い人にしてみれば「キャラの顔がコロコロ変わってイミフ?」なことになること請け合い;


単純に綺麗なのはモチロン【ももへの手紙】タイプなのですが、【鉄腕バーディーDECODE】や【ハガレンミロ星】の作画に理解を示していただける方ならきっとこの作品の作画の凄さに気づいていただけると思います!
オイラ的には今作の方が断然好きで、どちらも作画評価は5.0点にしてるんですが気持ち的に今作には10点ぐらいあげたいですw
マジでw


で、もちろんどれほど作画が良かろうがお話がツマランかったら容赦なくぶった切りたいトコロだったのですが、、、お話もホント良いんですよ!


はじめにユウタが手に持っている携帯電話がロッドアンテナ付きで白黒液晶
それと1977年の村の少年の「ゴレンジャーの何が好き?」という問いに対してユウタの「タイムレンジャー・・・とかかな?」という会話
これらですぐユウタのいた時代が2000年前後に設定されている、とオイラにもわかったんですが、それにしてもなんで?
そこは2012年でいいだろw
超無意味じゃん!
そう思っていた時期が、、、オイラにもありましたw


その辺をしっかりラストで伏線回収
マジで最後の最後までハッピーエンドに転がるのか?切なさを残すような〆方に転がるのか?もう目が離せないんすよ!
とにかく手放しのエンディングってワケではないんで!作画だけでなくお話にも期待していただきたいっす!


時を経て、人は変わる、風景も変わる、子供も大人になる、でも変わんないものもある
それでも、こどもたちは今を生きる―――そして未来へ


【銀河へキックオフ】といい、オイラの中で最近の宇田鋼之介監督の株は急上昇ですw
ホントにいい映画をありがとうございましたm(__)m
今作、埋もらしておくにはモッタイナイ名作ですぞ!

投稿 : 2024/11/16
♥ : 36

ろき夫 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

スカウターが派手に壊れた。

最高でした!^^


ジャンル:心のサプリ系アニメ。

2012年5月公開。上映時間105分。

「夏休み。とある少年と不思議な老人との出会いからすべては始まる。
昆虫採取のために父と訪れた思い出の場所。その近くのダムの底には昔、村があった。
少年は、老人の手引きでその村が無くなる直前の過去へとタイムスリップしてしまうことに。
そこで出会った人たちとの心温まるストーリーが展開される。」


7月1日に観に行きました!公開から一カ月以上経ってたのでメチャクチャ空いてました。


以下、感想↓

序盤の方は、展開がゆっくりで謎に包まれている部分も多いので、退屈な感じがしなくもないです。
ですが、細部まで描き込まれた昔ながらの美しい田舎の風景や、子供たちの自然と一体になって遊ぶ姿など、懐かしさを感じさせてくれる部分も多く、なんかジンワリきちゃいましたw

そして何といっても印象に残ってるのが、夜空を舞う蛍のシーン。
足元にはひんやり冷たそうな清流が静かに波打ち、真っ暗な夜空には一面に輝く虹色の蛍が。

凄まじく綺麗で感動的。このシーンで一気に心奪われました。
良すぎて目からアツいものが…w
それから中盤にかけてさらに盛り上がりを見せ、最後まで目が離せなくなります!


数々の灯篭を乗り越えて…。
時の流れは止められない。失ったものはもう元には戻らない。
けれど、悲しみを乗り越えたその先にはきっと明るい未来が待っている。
そんなメッセージを感じました。


もうね…、何回泣いたか分かりませんw客が少ないのを良いことにw
完全に予想外ですねw
高評価を聞いてはいたので期待はしてましたが、まさかここまでボロ雑巾にされるとは…。
購入したポテトの為に用意されたおしぼりしか手元に無かったので、それで頑張りました。
ポテトの油と目汁が混ざり合って何だか気持ちの悪いことになりましたがw

スカウターがまじでぶっ壊れましたよ!ドッカーンとw派手にね。この子の破壊力は計測不能です!

ていうか、いろいろ卑怯なんですよ~。
松任谷タッグによる心地よい音楽。終盤でまさかの能登センサー反応!w
テンションの上がり方ハンパ無かったですw


~あと、作画とかについて~

人物画が凄く独特で、墨画に色を付けた感じ。
ぱっと見荒削りな印象を受けますが、どこか郷愁さ漂うタッチで作品の雰囲気と合っていて好感が持てました。
また、場面のもつ感情によって作画が急激に変化したり、やたらウネウネ?したりしますw

なんで、テーマ自体は万人ウケすると思うのですが、作画の変化などによるクセのある演出は人を選びそうな気がしますね。
でも、そこがツボにハマればお気に召すこと間違いなし!だと思います。


気になる方は、劇場で観ることをおススメしますよ!
終っちゃわないうちにお急ぎを!w

投稿 : 2024/11/16
♥ : 17

しゅりー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

このまま行けば個人的に2012年最優秀劇場アニメ。

2012年5月公開、東映アニメーション制作の本作は2004年から2005年にかけて
川口雅幸さんがWEBで連載していた小説を原作に持つ劇場用アニメです。
監督はワンピースの映画や「銀河へキックオフ!!」などの宇田鋼之介さん。

小学6年生の少年ユウタが亡き父親との想い出の場所である山奥のダムに
一人で昆虫採集に出掛け、奇妙な老人と出会うところから物語ははじまります。
豪雨に見舞われたユウタが約30年前(ダムが出来る前)の村にタイムスリップし、
そこで出会うさえ子やケンゾーなどの人々と交流をしていく感動系の物語です。


本作はどうしても同時期公開の「ももへの手紙」と比較されてしまう
宿命を背負ったように思えるアニメではありますが、フタを開けてみれば
物語が持つベクトルがかなり違う作品であるように感じました。

舞台となる場所から夏目友人帳第1期のとあるエピソードを思い出してしまったり、
昨今の泣けるアニメによくある母子(父子)家庭という予め大事な人を
喪失している設定に目が行ってしまいがちですが、本編が始まった瞬間に
そんな雑音がどうでもよく思えてしまうような魅力が本作にはありました。

その魅力は劇中を縦横無尽にかけまわるユウタ達の活発な動作や、
場面ごとに見事に印象が変わる豊富な表情といったキャラクターの表現と
作品全体に行き渡る作画で描かれた光や影などの独特な色彩表現、
松任谷正隆さんの手掛けられた素晴らしい音楽などの様々な要素が
一つのアニメの中で自然に調和していったことで生まれた「虹色ほたる」独自の
世界観によるものが大きいのではないかと私は思っています。


物語は眺めているだけでグイグイと視聴者を引き寄せていく吸引力があり、
それでも難しく考えて観る必要のない爽やかな人間ドラマといった印象を持ちました。
伏線の張り方とその回収についても丁寧にされていて説得力があります。

本編の挿入歌が流れるシーンや松任谷由美さんのED「愛と遠い日の未来へ」
についてもニューミュージックと呼ばれたジャンルの音楽が好きだった
私にとってはとても素晴らしいものに思えました。


私は視聴から1週間ほど経ちましたが興奮が醒める様子がなく、
このアニメに対してただただ素晴らしかったという印象しか湧いてきません。
色々褒め過ぎているきらいはありますが、あにこれ向きな良いアニメだと
思いますのでお近くで公開されているか、BD発売/レンタルになった際には
騙されたと思って是非観てほしいとオススメします。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 20

62.7 23 心温まるで田舎なアニメランキング23位
マイマイ新子と千年の魔法(アニメ映画)

2009年11月21日
★★★★☆ 3.6 (136)
391人が棚に入れました
小学3年生の新子は、山口県の片田舎に住む普通の女の子。友だちや家族に囲まれ、この町にあった平安時代の地方の国の都「国衙」について空想することが好きだった。そんなある日、東京から貴伊子という生徒が転校してくる。貴伊子が気になった新子は、次第に親しくなっていくが……。

声優・キャラクター
福田麻由子、水沢奈子、森迫永依、本上まなみ

けみかけ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

マジでゲスな言い方を許していただけるのなら『ALWAYS 三丁目の夕日』+『耳をすませば』or『今敏監督作品』≒『おもひでぽろぽろ』

昭和30年代の山口県防府を舞台に、芥川賞作家の髙樹のぶ子が自らの子供時代をモデルにした自伝的小説が原作


当時の防府は1000年前の平安時代の遺跡が出土することが話題となっていたため、主人公の新子は平安時代の人々がこの地でどんな生活をしていたのか?
そんな空想に耽る日々を過ごしていた


新子の通う小学校にやってくる東京からの転校生、貴伊子や男子生徒達のリーダー格、タツヨシらとの忙しない子供時代が語られます


ひょんなことから揺らいだり、また元通りに結ばれたりする友情の話だったり
大人の都合に振り回され、子供だけでは如何ともし難い状況に立たされる無力感の話だったり
いくつものジュブナイルストーリーに時折“新子の空想の平安時代”がオーバーラップしつつ美しい映像で紡がれていきます
作画面はホント凄い


この作品が持ってる価値の半分はコレが2009年制作だってことでしょう
現代においてこんな作品が生まれるってのがなんとも希有なことです
セル時代のジブリ作品を髣髴とさせる温かみと懐かしさを感じる映像が、かつてジブリ作品にも関った片淵須直監督を中心としたスタッフの技術力で見事に作り出されていることに感銘
良い意味で既視感のある映像とお話


既にこのことをご指摘のレビューも多数見受けられるようですが、昭和30年代のノスタルジーにすんなり浸れる方に一番オススメ


正直にお話自体はそれほど後味の良いものではありませんw
良くも悪くも気恥ずかしくなるような話や、エグい内容のクライマックスがリアリティをかきたてる


『おもひでぽろぽろ』のように“あえて今、過去を振り返っているんだ”という自覚的な演出は特別ないです
完全に昭和30年代へのタイムトリップ状態
ノスタルジー以外に昭和への【浪漫】みたいのを求めてご覧になるのであれば『コクリコ坂から』の方が全然良い作品ですよ(キリッ


興味深いのがこの作品、公開当時は興行的にあまりにも振るわなかったため、片渕須直監督が「このままだとDVD化も難しいかも・・・」と苦言を発する状態にまで追い込まれたものの、「この作品を子供と見たい!」というお母さん層を中心とした口コミで一気に火が付いて、公開劇場を増やそうと署名活動まで起こる騒ぎになり、結果的に1年以上のロングラン公開となった逸話があること



こんなにもアニメファン、一般層の両面から愛された映画も昨今珍しいです
逆に子供と一緒に見ることを強要するのはちょっと微妙な気がしますがw
先述の映像面や村井秀清さんの軽快な音楽とか、何気見所もイッパイなんで「ハッピーエンドじゃなきゃやーよー」ってお方以外は率直にオススメします
いやまあwハッピーの定義なんて知りませんけどねwww

投稿 : 2024/11/16
♥ : 28

もちすい さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

おじさん向けかなあ

ノスタルジーの極みのような作品で、かなり観る人を選ぶ内容です。

このくらいの子供の頃って、周りを取り囲む世界がすごく広くて、なんでも楽しめて、日常の中に宝物がたくさんあって、なんだかよくわからないこともあって~、というような子供の視点を等身大で魅力的に描いています。

そこに関しては、本当に素晴らしいのですが、それだけに特化した作品なので、その感覚がピンとこないような若い世代には、あまり訴えかける要素がなさそうに思えました。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 3

ルル さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

「マイマイ新子」→「この世界の片隅に」の流れでOK。

原作未読で視聴。


『空想好きな主人公の少女「新子(しんこ)」が、1000年前の歴史に思いを馳せながら、同級生や上級生達との遊びを通して出会いや別れ、そしてどうする事も出来ない厳しい現実を経験して共に成長していく』という93分の物語。 物語の舞台は昭和30年代の山口県防府市(ほうふし)。


この作品の監督・脚本は、「この世界の片隅に」という名作を世に送り出した「片渕須直」さんです。ちなみに、この作品は2009年に発表され、「この世界の片隅に」が2016年です。


この作品を観終えた後で、「どんなストーリーだった?」と聞かれてもハッキリとは答えられません。作品終盤までとくに大きなイベントなようなものはありません。簡単に言えば、昭和30年代の山口県に住む子供達の日常を描いた作品と言えばよいかと思います。日常系ですね。

作品の7割は、新子と友達とが野山や麦畑を駆け回って遊んでいるシーンでした。ハイキングしている気分になれますよ。遊びも昔の子供の遊びなので、ノスタルジックな気分を味わえると思います。 トトロ好きなら楽しめる。と言えば、作品の雰囲気を分かってもらえるのではないかと思います。


東京から転校生してきた親友の「喜伊子」を通して、都会っ子と田舎の子供との対比がありました。都会っ子はオシャレで、田舎の子供はボロを着て、都会っ子は靴を履き、田舎の子供は草履を履き・・といった具合にです。なかなか面白い見せ方でした。意識して観てみて下さいね。


新子が空想して1000年前の平安時代を想像する場面がよく挿入されるのですが、ちょっと説明不足で分かりづらいかと思います。ので、「新子が空想してるんだなぁー」ぐらいでいいと思いますよ。


時々、方言や訛りが凄くてセリフが聞き取れない事がありますが、そこはノリ一発で乗り越えましょう。大丈夫、同じ日本語じゃないですか。それにしても方言や訛りはいいですよね?聴いていると癒されますよ。ちなみに、オラもぉよぉ~、田舎さぁ育じぃだもんでぇ~ 訛りさぁ酷いんだぁけんどぉもよぉ~ だどもぉ、こんなオラっちぃでぇさえ~ 都会さぁ行ぐぅと・・・「私は地方出身ですが、都会では方言など死んでも話しませんよ、死んでもね」と標準語になります。何なんでしょうねこの現象って。

投稿 : 2024/11/16
♥ : 34
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