冒険で恋愛なアニメ映画ランキング 6

あにこれの全ユーザーがアニメ映画の冒険で恋愛な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年12月28日の時点で一番の冒険で恋愛なアニメ映画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

69.7 1 冒険で恋愛なアニメランキング1位
サカサマのパテマ(アニメ映画)

2013年11月9日
★★★★☆ 3.8 (663)
3145人が棚に入れました
どこまでも、どこまでも坑道が続く地下世界。狭く暗い空間であっても、人々は防護服を身にまとい、慎ましくも明るく楽しい日々を送っている。地下集落のお姫様であるパテマは、まだ見ぬ世界の先に想いを馳せて、今日も坑道を探検する。お気に入りの場所は、集落の「掟」で立ち入りが禁止されている『危険区域』。これまでに見たこともない広大な空間には、幻想的な光景が広がる。世話役のジィに怒られながらも、好奇心は抑えられない。いつものように『危険区域』に向かったパテマは、そこで、予期せぬ出来事に遭遇する。何が『危険』であるのか、誰も彼女に教えてはくれなかったから。隠された“秘密”に触れる時、物語は動き出す――

声優・キャラクター
藤井ゆきよ、岡本信彦、大畑伸太郎、ふくまつ進紗、加藤将之、安元洋貴、内田真礼、土師孝也

けみかけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

王道にして未だかつて誰も観たことの無いボーイミーツガール&ディストピアSF超大作!

正直全く想像力が追いつかなかった;
今年、色々と驚かせてくれる仕掛けを持った映画はいくつもあったんです
ところが今作は冒頭からラストシーンに至るまで全てが衝撃的過ぎてしばらく頭ポカーンになってしまいました;
凄すぎる、スタンリー・キューブリックの『2001年宇宙の旅』
或いはクリストファー・ノーランの『インセプション』を初めて観た時に近い
「感動」ではなく「ショック」










薄暗く狭い地下世界で探究心を抑えきれず駆け回るお姫様、パテマ
自由の無い地上の管理社会で人々が禁忌とする空を飛ぶことに憧れる少年、エイジ
ある日の探検中に地下道の奥底、果てしない暗闇へと落下してしまったパテマ
辿り着いた先はエイジのいる地上だったのだが彼女は空に吸い込まれるように浮き上がって空に向かって「落ちる」と言う
そうそれはつまり、「エイジとエイジのいる世界」「パテマとパテマのいる世界」それぞれの重力の向かう方向が上下真逆だということを意味していた
地上では地に足を付けることが出来ず、「空に落ちる」ことを恐怖するパテマを庇ってやることにするエイジだったが、やがてサカサマ人の秘密を探ろうとする地上の君主によって二人は引き裂かれてしまう・・・









上下サカサマの少女との出会いから始まる物語、ということで劇中では度々に視点が上下逆転します
見慣れたはずの景色が上下逆転するだけで異化効果をもたらすとは、これぞアイデアの勝利


さらに地に足の着かない不安感、恐怖感
いつも身近にある空に吸い込まれていくという未体験の感覚
これらの設定の斬新さ、新鮮な画面構成


そして、手を離せば空に吸い込まれてしまうという相手を必至に抱きかかえ続ける、心をくすぐる様な密着した距離感が魅せるときめき、ドキドキ感


最後の最後まで目が離せない、息も吐かせぬスペクタクルな展開のストーリー


特に素晴らしいのがこの少しややこしい世界観をgdgdと説明するシークエンスがほとんど無いことにあると思う
これは繰り返し視聴に耐えうるモノなんだと、そう実感する瞬間ですね


ぱるたんのレビューにも書いてあるけど、宮崎駿にいま最も近いのは細田守でも新海誠でもなく、吉浦康裕なんだろうかと思う今日この頃
ちなみにファンタジーってよかディストピアSFですね、これ


個人的に一つだけ気に入らないところは音楽が大島ミチルってことで正直五月蝿いことでしょうか(爆
まあそれを逆手に取った演出もあったりで実に楽しませてくれます(本編を観た方はすぐに気付くと思いますw)


アニメが好きで、冒険が好きなら、この大作をスルーすることはできないはず

投稿 : 2024/12/28
♥ : 38

ninin さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

どちらがサカサマなんだろう

約99分

地下に住む人々と地上に住む人々がいる世界、地下に住んでいるヒロインのパテマは地上に憧れて、禁を犯して地上に行きました。そこで出会った少年 エイジとこの世界の謎に迫るファンタジー作品です。

いつも観ている世界が逆になっているってどんな感じがよく分かるお話です。空がこんなに怖いと思ったのは初めてですね〜

タイトルにも書いたようにどちらの世界がサカサマになっているのか錯覚する場面がたくさんあってグルグルしますねw

ドキドキハラハラするシーンがたくさんあります。観ているとあっと言う間にですね〜 ちょっとジブリ作品を思い出すような作品です。

目が離せないほど面白かったです。是非、サカサマの世界を観てくださいね。オススメです^^

最後に、パテマとエイジが徐々にお互いの信頼度がアップしていくところが素敵でした。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 56

CountZero さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いやぁ、SFってほんっとうにいいもんですね~(水野晴朗風に)

吉浦監督率いるスタジオ六花の長編映画です。
映画館での上映を逃して、もんもんとしてましたがようやく観ました!

おもしろかった〜。
改めて思いましたが、SFはいつの時代もアイデアが勝負ですね。
その点で本作は大成功だったと言えると思います。

タイトルからも分かるように、上下がサカサマな二つの世界とそこに生きる好奇心旺盛な少年エイジと少女パテマのボーイミーツガール。
現在30代半ばの監督がばっちりジブリ世代だからかは分かりませんが(でも好きだと思います)、「天空の城ラピュタ」に似たワクワクやドキドキはたっぷり含まれています。
…が、スタジオ六花の「イヴの時間」や「ペイルコクーン」といった他の作品ほどSF濃度は濃くないので、ガチガチのSFオタクにはちょっと物足りないかもしれません。
理由は、ハードSFに不可欠なSF的ロジック(論理、理由付け)の解説がほぼないからです。
上下サカサマな世界が誕生した納得のゆくリアルでそれっぽい(あくまでそれっぽいのがサイエンスフィクションですね)論理がしっかりあれば最高でしたが、それでもその不足を補うサカサマ世界のアイデアは良かったです。
新しかったです。

本作でも取り入れられている全体主義や管理社会を特徴としたディストピア的な世界や、そこからの脱出や抵抗活動はSFではよく使われる設定ですが、本作ではこのサカサマ世界の設定があるおかげで、ありきたりのお話で終わる事はありませんでした。
物語の後半では、十分な驚きを与えられました。
SFオタクを自称している私も、観ながら不覚にも「Σp(`□´)q ナニィィイイイ!!そうきたかっっ!」って叫んでしまいました(笑)ってゆうか好きなタイプの展開だったのでうれしくって〜三ヾ(*´ω`)ノ゙ ウッヒョヒョ♪
原作脚本は吉浦監督なので、よく考えれば監督らしい展開なんですけれど、見せ方がほんとお上手でした。
だからSFはおもしろいんですよね。
読者や視聴者の予想を越える、壮大で斬新な驚きを提供するSFはやめられません(笑)

それにサカサマゆえに描く事ができた、浮遊感や不安定な恐怖感は秀逸でした。
観ながらも結構ゾクゾクしちゃいました(笑)
これは観てみないと分からないかも!
なのですぐに観る事をお勧めします(笑)
SFの巨匠アイザック・アシモフをこよなく愛読するわたし的には、吉浦監督のアシモフ好き(と思うのだけれども)をかいま見れる描写にも、ゾクゾクしましたが(笑)

もちろんSFが苦手な方でも、ジブリがOKな方ならきっと楽しむ事のできる作品なので、やっぱりお勧めです。
みんなに観てもらいたい作品です。

では、最後に…

いやぁ、SFってほんっとうにいいもんですね~(笑)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 44

89.8 2 冒険で恋愛なアニメランキング2位
もののけ姫(アニメ映画)

1997年7月12日
★★★★★ 4.2 (2052)
13339人が棚に入れました
エミシの隠れ里に住む少年アシタカは、村を襲った「タタリガミ」に呪いをかけられる。ただ死を待つより、己の運命を「曇りなき眼」で見定めるため、はるか西方の地を目指して旅立つ。そこでアシタカが見たものは、森を切り拓いて鉄を作るタタラの民とその長エボシ、森を守る山犬一族、そして山犬と生きる人間の少女サンであった。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知る。やがて、森を守ろうとする動物たちと、その長「シシ神」を殺そうとする人間達の壮絶な戦いが始まる。

声優・キャラクター
松田洋治、石田ゆり子、田中裕子、上條恒彦、西村雅彦、島本須美、小林薫
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

生命の息吹

宮崎駿監督作品。

若い頃に照葉樹林文化に触れた宮崎氏が、
集大成として15世紀を舞台に選んだのは、
アニミズムが衰退し、
神から貨幣へと信仰の対象を変え、
日本人の精神性に根差した自然観に、
変革が起こったのだと確信したからでしょう。
土地に根差した信仰を捨て、
現代に通じる価値観が生まれ始める。
森は本来、不気味なものの象徴であり、
幾多の生命を育む場所であったはずが、
時代の流れとともにその価値も薄れていく。
この作品からは「慈愛」と「凶暴」さを併せ持つ、
「森」が本来の形で写されています。

主人公アシタカに主体性はなく、
サンはまともなコミュニケーションを取れない。
過去作に比べ魅力の乏しい主人公とヒロイン。
宮崎氏がここで描きたかったのは、
ジゴ坊とエボシではないでしょうか!?
{netabare}ジゴ坊は天子様の命でシシ神の首を追う、
帝はシシ神の絶対的な力を手に入れ国を統べる。
森の神に対する反逆、草木は枯れ生命は衰退する。
自然との共生を描く物語の結末はご存知の通りですが、
制作時の宮崎氏の苦闘は「生きろ!」ではなく、
「滅びよ!」に傾いてはいなかったのかと感じます。{/netabare}

聖なる場所としての森と生命を、
鮮烈に見事に描き切ったこの作品を、
彼の最高傑作に推したいと思います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 103
ネタバレ

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

「正義の反対はまた別の正義」という言葉があるけれど……

ジブリ作品。

主人公のアシタカは、自分の住む村を襲撃したタタリ神から、死の呪いを受けてしまう。
そのまま村に居続けるわけにはいかなくなり、旅に出たアシタカ。
旅先で、山を開拓して村の近代化を進めるエボシ、そして、山犬に育てられた少女のサンに出会う。


「正義の反対はまた別の正義」

よく聞くフレーズですが、もののけ姫にも該当するんじゃないでしょうか。

人間と森の対立。
でも別にケンカしているわけではない。
ただ、住む世界や価値観が異なるだけ。

人間側の代表エボシ。
憎まれ役ですが、彼女は自分の住処(タタラ場)を盛り上げ、男女の差別を無くし、立派な人間社会を作り上げようとしています。
森側は古来からあるがまま、自分の住む森を守り続けようとしている。
両者とも決して悪ではないんですよね。

それぞれは単に自分達の世界を守ろうとしている。
それだけで対立が生まれる。
これこそが「正義の反対はまた別の正義」に当てはまると思うんです。

森側の代表であるサンと、森の呪いを受けるアシタカがその間を取り持つ。

そんな構図に、日本的なアニミズム文化が加わり、引き込まれる世界観が生まれ、ジブリの演出力によって素敵な映画に仕上がっているとのだと思います。

{netabare}
さて、映画はそこで終了していますが…。
それは一時的なものにすぎないと思うんです。
ストーリーの中で「人間同士の争い」「森に住むもの同士の争い」も描かれています。

小さな二人が大きな対立を抑えた。
それ自体は大きな功績です。

しかし、そのあとに待っているものは小さな対立の連続。
やがて森は浸食され、人間の台頭する世界になっていく。
それは避けられない運命だと考えると、少し悲しい余韻が残ります。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 92
ネタバレ

Tuna560 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

『もののけ姫』作品紹介と総評+考察「宮崎駿の自然観②」

こちらも言わずと知れた宮崎駿監督の代表作の一つ。
そして、私にとってのNo.1ジブリ作品です。

(あらすじ)
エミシの隠れ里に住む少年アシタカは、村を襲った「タタリ神」に死の呪いをかけられる。ただ死を待つより、己の運命を見定めるため、はるか西方の地を目指して旅立つ。
そこでアシタカが見たものは、山林を開拓して鉄を作るタタラの民とその長エボシ御前、森を守る山犬一族、そして山犬として生きる人間の少女サンであった。アシタカはその狭間で、自分が呪われた理由を知る。やがて、森を守ろうとするもののけたちと、もののけの長「シシ神」を殺そうとする人間の壮絶な戦いが始まる。(wikipedia参照)

この作品までのジブリ作品は西洋風ファンタジーか現代日本を舞台にしたものが多かったのですが、本作はそれまでの世界観とは一線を画す”純和風”なものとなっています。この世界観は私にとっても新鮮に感じ、またこの作品に引き込まれた第一要因でもあります。

作画に関しても非の打ち所がないように思います。特に、”シシ神の森”の自然描写は非常に素晴らしい。
森の中を見渡した俯瞰風景から苔や草木のアップの描写まできめ細やかに描かれ、美しくもあり神秘的でもある自然が表現されています。劇場で観たときは本当に「その森の中に迷い込んだのではないか?」という感覚に陥った事を、今でもよく覚えています。

作品のテーマが複数並立している事も本作の特徴ですかね。そのなかでも、『風の谷のナウシカ』でも描かれた「人間と自然の共生」、そして「神秘主義と合理主義の対立」という2つのテーマにとても惹かれました。
本作では各キャラの思想・立場がある程度細分化され、その衝突や対立をメインに描かれています。
簡単に分けるとすれば、下記になりますね。
 ・自然との共生を重んじる(アシタカ/エミシの村)
 ・自然そのもの(サン/シシ神の森)
 ・発展の為には自然をも搾取(エボシ御前/タタラ場)

では、ここからは『風の谷のナウシカ』のレビューでも述べた”自然観”を絡めながら、特に”エボシ御前/タタラ場”の視点でこの2つのテーマを掘り下げながら考察していきたいと思います。考察テーマは「合理主義による自然観の変容」です。


{netabare}・合理主義と自然観
まず始めに「合理主義とは何か?」について簡単に説明をします。
”合理主義”というのは、”感覚や経験よりも、理性や論理を元に認識を行う”態度の事です。主に哲学の分野で発達し、後の近代科学の発展に多大な影響を与えた主義でもあります。哲学と近代科学を並列して記す事に疑問を感じる方もいると思いますが、実はこの2つは密接に関わっているのです。

ここでいう哲学は”西洋哲学”の事を指します。哲学と言えば「人間を考える学問」という認識が強いかと思いますが、中世ヨーロッパの哲学は”神(唯一絶対神)”を考える学問でした。そして、”神の痕跡”を探す為に神が創ったとされる”人間や自然”を観察対象とし、偉大な神の摂理を紐解こうとしたのです。そこで成立したのが”合理主義”です。感覚的に信じられていた”神”を物理的・論理的に証明しようとしたのです。しかし、皮肉にも証明されたのは”神”ではなく”物理的原理”でした。

具体例を挙げるとすれば、イギリスの哲学者アイザック・ニュートンでしょう。彼は”観察出来る物事の因果関係を示すという哲学”の解釈を展開し、万有引力の法則を提示しました。月と地球の動きを観察しその法則を導き出したのです。証明されたのはやはり”物理的原理”でした。そして、彼のこの解釈方法が近代科学(科学的合理主義)を発展させたのです。

合理主義に根ざした哲学が近代科学の発展を導いたのですが、その元を振り返れば”神を知る為に人間や自然を客観的に観察する”ことが原因だと言えます。それすなわち、その根底には”西洋的自然観”が存在したと言う事が出来ます。つまり、”西洋的自然観→哲学(合理主義)→近代科学(科学的合理主義)”の順に派生したと考える事が出来ますね。これが”合理主義と自然観”の関係です。


・『もののけ姫』の中に見られる合理主義
ここまで読んで「純和風な『もののけ姫』に西洋的な思想の成り立ちの話がどう関係するのか?」とお思いの方もいるかと思いますが、あながち関係のない話でもありません。本作中の重要なアイテムとして西洋近代文明を象徴する物が登場しているからです。それは「石火矢(鉄砲)」です。(作中では「明からの伝来物」という説明がありましたが、その性質は合理主義を具現化した物として描かれています。)

まず物語の発端としては、石火矢に撃たれた”タタリ神”がエミシの村を襲う所から始まります。”タタリ神”は元々は猪神で山を守る主神でしたが、製鉄に必要な薪を求め森林破壊をしていたエボシ御前(タタラ集)と対立し、石火矢の前に破れたのでした。石火矢の登場により国内の人間と自然の勢力均衡が大幅に変わり、生態系の破壊を可能にしたのです。

エボシ御前は石火矢により強大な理想国家を造る事を目的としていたのですが、それに必要な鉄を量産する為には多大な自然資源が必要だったのです。山を崩し、森林を破壊すると勿論”自然(神)”の怒りを買う事になります。しかし、”自然を屈服させる力”を得たエボシ御前は、自らの目標の為に”神”を討伐する道を選ぶのです。

つまり、エボシ御前が得た力とは”合理主義によって生まれた近代科学”、彼女が目標としていたのは”近代国家”の建立だったのです。したがって、本作では”近代人と古来の日本人”との対立がメインに描かれていたのだと私は考えました。


・何故「日本」が舞台なのか?
では、本作も『風の谷のナウシカ』と同様に「”日本的自然観と西洋的自然観”の比較が描かれているのか?」と思いがちですが、実は少し違います。なぜなら”西洋的自然観”は本作では描かれていないからです。

本作の舞台は日本ですので、人と人が対立するのは勿論日本人同士になります。登場人物が全員日本人であれば、西洋的自然観は必然的に登場しません。では、何が描かれているか?それは、考察テーマにも挙げた「自然観の変容」だと思います。

近代科学を手に入れ、近代国家の建立を目指したエボシ御前とタタラ集は、神と崇めていたはずの自然に対し破壊行為や討伐を行いました。しかし、これは”西洋的自然観”の為ではなく”近代科学(科学的合理主義)”のためです。もともと備わっていた”日本的自然観”に”科学技術や合理主義”といった近代文明が組み込まれ、いわゆる”ハイブリッド型自然観”へと変容したのだと考えられます。

実は、この”ハイブリット型自然観”は、近現代の日本人の自然観と同じものだと言えます。日本の近代化に拍車が掛かったのは明治維新後ですが、維新で活躍した志士に多大な影響を与えた佐久間象山の言葉を記した『語録』にこんな言葉があります。「東洋の道徳、西洋の芸」。つまり、日本人の道徳はそのままに、西洋の技術だけを取り込んで近代化を成そうというものです。結果、日本は日本的観念はそのままに近代化を果たしたのです。

”古来の日本的自然観”と”ハイブリッド型自然観”の対立。これを描く為に舞台を日本にしたのではないかと思います。


・私が感じた宮崎監督からのメッセージ
『風の谷のナウシカ』のレビューでも述べましたが、宮崎監督が根ざしているのは”日本的自然観”です。もっと言えば、照葉樹林文化論によって確立された”森林文化”に根ざしているので、”古来の日本的自然観”の立場の方だと言えます。

本作で”古来の日本的自然観”と”ハイブリッド型自然観”の対立を描いたのだとすれば、勿論前者を訴えかけると思われます。しかし、劇中でアシタカがサンに投げかけた最後のセリフを聞いて、違うメッセージがあるのではないかと感じました。

「共に生きよう」
このセリフを最後に持って来た事に意味があると思いました。

サンはシシ神の森で、アシタカはタタラ場で。それぞれ違った価値観や自然観を持った環境で”共に生きよう”と投げかけたのです。どちらかを選んで暮らすのではなく、お互いの根ざした観念を失くさないように別々に暮らす事を選んだのではないでしょうか。”自分とは違う”からといって矯正を強いるのではなく、多様な価値観や自然観を持った者同士であっても”共生する術がある”という事を伝えたかったのではないかと感じました。

これは、そっくりそのまま現代の日本人にも当てはまるセリフに思います。
現代の日本人の大半は”ハイブリッド型の自然観”の基で育ったと思いますが、元を正せば”古来の自然観”も持ち合わせているのです。その2つの自然観と”共に生きてほしい”というメッセージが込められていたのではないでしょうか。

”矯正”ではなく”共生”。響きは同じですが、意味はこんなにも違うのですね。


さて、実はもう1作宮崎監督の自然観が伺える作品が残っております。
今度はその作品で”人間と自然”との関わり方について考察していきたいと思います。(続く){/netabare}

(記述:3/12)

投稿 : 2024/12/28
♥ : 47

69.8 3 冒険で恋愛なアニメランキング3位
アラジン(アニメ映画)

1993年8月7日
★★★★☆ 3.9 (85)
626人が棚に入れました
街で城から抜け出してきたジャスミン姫と出逢った貧しい青年アラジンは、ジャスミンの結婚相手に相応しい富を得るため、猿のアブーと共に魔法の洞窟に入る。煮えたぎる溶岩にまさに落ちんとする時、魔法のじゅうたんに救われる。アラジンが手に入れたランプからは魔人ジーニーが現れ、三つの願いを叶えるという。『アラビアン・ナイト』を下敷きにした、93年度、興収第一位の42億円に輝くラヴ・アドヴェンチャー。CGを多用しスピード感にあふれるアクションや魔人ジーニーの動きが魅力。作品の核を握る、お調子者の魔人ジーニーの声はロビン・ウィリアムズが熱演。アラジンとジャスミンの魔法のじゅうたんでのランデヴーに流れる『ア・ホール・ニュー・ワールド』(レジーナ・ベル&ピーボ・ブライソン)は、前年の「美女と野獣」に続きアカデミー主題歌賞に輝いた。続篇「Aladdin/ジャファーの逆襲」は(本国でも)ビデオ発売のみ。

Dkn さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

.:*゚..:。:ご主人様 さあ願いをどうぞ.:*゚..:。:.

*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*

旦那ってば

まだご自分の手に入れた物の価値を
ご存知でない

そこでごゆっくり お聞き下さい これがどういうことか

説明しましょう

*・゚゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。. .。.:*・゚゚・*

アグラバーの街で貧乏暮しをする青年『アラジン』と相棒である猿のアブーは盗んだパンで生計を立てる程の極貧ぶり。
市場で出会ったジャスミン王女に身分違いの想いを抱くが王女誘拐の嫌疑をかけられ投獄されてしまう。

『アラビアンナイト(千夜一夜物語)』の『アラジンと魔法のランプ』を元にしたディズニー制作のアニメ映画。

この作品で語られるのは二人の声優。アラジンの声優を務めた、羽賀研二の若々しくミュージカルを意識した演技と
ランプの精『ジーニー』の声優、山寺宏一が『Friend Like Me』ミュージカルシーンで“ロビン・ウィリアムズ”の
完璧な吹き替えをやってのけたこと。逸話としてミス無し一発撮りだったとの噂も。(アラジンの声優は後に変更)

作中で出てくる数々のミュージカルシーンは勿論、3Dでなく2Dのディズニーアニメーションは圧巻の表現力。
宮殿から抜け出し魔法の絨毯で空を駆け巡るシーンで、アラジンとジャスミンが歌う『A Whole New World』は
アカデミー歌曲賞他、数々の賞を獲得しました。


アラジンで一番すきなシーンはどこ、と問われるなら

自分の中では“冒頭”の一幕。露天商が月夜の砂漠をラクダに乗りながら語り部として登場し、物語がはじまるのです。

千夜一夜物語の通り、歌われる曲は『Arabian Nights』。

曲と映像の雰囲気がアラビアンナイトの世界観に引きこんでくれます。実は露天商には、ある“秘密”が。
この露天商、指が四本しかありません。作中で指が四本の人物といえば・・・ 続きは是非、砂漠の夜の、夢の中で。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 22

スカルダ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

泣きたくなったら見る映画

ディズニーの中でも好きな映画のひとつ。
ミュージカル映画の金字塔アラジン。
10回以上見てると思う。

ジーニの声優は山寺宏一が合っていると思うが、
僕は英語の勉強も兼ねて
洋画は字幕版の字幕なしで見るようにしてる。

字幕版のジャスミンのセリフ回しはかなりキツイ。
(ディズニーのヒロインはどれもこんなんだけど)
自分の中のツンデレってこんな感じなのかなぁと思う。

原作とは全く違う話に仕上げてしまうディズニーだけど、
原作以上に昇華させてしまうディズニーはやっぱり凄い。

何度見てもジーニの登場シーンでは腹を抱えて涙が出るまで笑ってしまうし、
何度見ても王宮からジャスミンを連れ出すシーンではスクリーンが曇るし、
何度見ても最後のシーンは前が見えなくなる。
結局何度も見ることになる。

また号泣して最後のシーンが見れなかった。
また見よう。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 6
ネタバレ

ノリノリメガネ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

王道ラブロマンス冒険ファンタジー

ディズニーが送るラブロマンス冒険ファンタジー。
{netabare}
ミュージカル調で最初から最後まで飽きさせずに楽しませてくれる。
音楽も名曲揃いでありながら、アニメーションもぬるぬると動いて全体的にかわいい。

特にキャラクターたちの表情が豊かで素晴らしいと思った。魔法の絨毯なんて顔もセリフもないのにジェスチャーだけで細かな感情が表現されていてすごいと思った。
また、終始ジーニーと王様がかわいかった。

独壇場とも言える山寺さんによるジーニーの素晴らしい演技も見どころ。むしろこの役は山寺さんにしかできなかったのではないか。

ストーリーも王道で感動できた。ジーニーとの友情とジャスミンとの愛情が表現された夢あふれる物語。

さすがディズニー作品と言ったところ。
{/netabare}

投稿 : 2024/12/28
♥ : 0

60.7 4 冒険で恋愛なアニメランキング4位
名探偵コナン 紺碧の棺 (ジョリーロジャー)(アニメ映画)

2007年4月21日
★★★★☆ 3.5 (204)
1117人が棚に入れました
太平洋に浮かぶ“神海島”へ、小五郎と共にバカンスに訪れたコナンたち一行。島に居合せたトレジャーハンターがサメに襲われ死亡したことから、コナンは捜査を開始する。

声優・キャラクター
高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、山口勝平、茶風林、緒方賢一、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、松井菜桜子

73.7 5 冒険で恋愛なアニメランキング5位
名探偵コナン ベイカー街(ストリート)の亡霊(アニメ映画)

2002年4月20日
★★★★☆ 3.8 (363)
2648人が棚に入れました
工藤優作(コナンの父)がシナリオを提供した新型ゲーム機「コクーン」の披露パーティーに招かれたコナン達。会場で発生した殺人事件の手がかりを求め、コナン達はコクーンが作り出す仮想空間へと入るが、システムは人工頭脳ノアズ・アークに占拠されてしまう。

「日本という国のリセット」を企てる彼は、プレイヤーである子供達が一人もゲームをクリアできなければプレイヤーの脳を破壊すると宣告。コナン達が選んだゲームは「オールドタイムロンドン」。19世紀末の殺人鬼・切り裂きジャックを追いかける、命がけのゲームに挑む。

一方、現実の会場では優作たちが殺人事件の捜査に乗り出していた。ゲームの世界と現実の世界。ノアズ・アークがゲームに仕掛けた現実の事件の解決に至る真実とは何か?ノアズ・アークはゲーム世界のどこに潜むのか?

現実世界の殺人者は誰なのか?そして、その動機は?これらの謎に立ち向かうため、工藤親子は二つの世界を隔てた「親子による共闘」を開始する。

声優・キャラクター
高山みなみ、山崎和佳奈、神谷明、山口勝平、茶風林、緒方賢一、岩居由希子、高木渉、大谷育江、林原めぐみ、田中秀幸

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

蘭ねーちゃんが他のアクションゲームの世界に行けば余裕でクリアできてたと思う

自分のスペックがそのままゲームキャラに活かされるという点で、ちいさな子どもたちにはたぶん不利なアクションゲームでしたが、蘭ねーちゃんなら…?

バイキングでもトレジャーハンターでもグラディエーターでも、きっと持ち前の破壊力でそのゲーム世界を制圧できたはずです。もし京極さんがいれば間違いなくできていたでしょう!
そんな話をTVアニメスペシャルでいいから見てみたい。ジャンルが推理→アクションになっちゃうけど!

投稿 : 2024/12/28
♥ : 3
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

AIは「ノアの方舟」伝説たり得ない

仮想ゲーム内の19世紀末のロンドン。
コナンたちが現実世界で起きた殺人事件の手掛かりを探していく、
2002年公開の劇場版『名探偵コナン』第6作。

【物語 4.0点】
『コナン』としても、ミステリーとしても、SFとしても異色。


緻密なミステリーや推理より、
大がかりなシナリオによるドラマ性が追求される劇場版。
本作に至っては、仮想世界なので、
リアルでは絶対に死なない登場人物も“ゲームオーバー”で退場に……。
仮想世界の権限を有するAIによる“介入”もあるので常識は通用しない。


親の血統や地位を笠に着た、今風に言うところの“上級国民”の横柄さも描かれる本作。
それに対するアプローチも変化球で、
本作は、それらを腐敗と断罪して、庶民のストレスを発散する痛快さは提供せず、
むしろ、血筋を受け継ぐ“貴族”たちに、
今後も世の中を背負って立つよう奮起を促す渋い“説教”


人工知能(AI)についても、上記の旧態を打破するための革新として過信はしない。

19世紀末、栄華を極めた大英帝国にも矛盾はあった。
そもそも我々は「ノアの方舟」伝説で腐敗が一掃された世界で選ばれた創造物ではないのか。
今の世の中が汚いからと言って、安易に浄化とか、“リセット”とか言うもんじゃない。

そんな示唆も残して、AIは……{netabare}今は技術悪用の恐れがあり時期尚早と去っていくのだ。{/netabare}


【作画 4.0点】
最後のセル画制作による劇場版『コナン』となった本作。

VRロンドンの霧も、風情のある現象としてではなく、スモッグとして描き、
時代の光としてのホームズ、闇としての切り裂きジャックが求められた、
激しい格差といった歪みも抱えた往時の英国の社会心理まで再現しようという意欲が伝わる。


AIが主催するデスゲーム等、未来テクノロジーのデモとしての華やかさがある一方、
ゲーム内で、博士による秘密道具及び超絶アクションを封じられたコナン君は、
名実ともに頭脳だけ大人の小一に……。
鑑賞者は久々に、この縮んだ身体で追い詰められて行くもどかしさも共有することに。
『コナン』アクション映画としても本作は異色。

但し、某空手少女は本作でも元気はつらつ♪

最後も{netabare}列車アクション{/netabare}で見せ場はあり。


【キャラ 4.0点】
本作の鍵を握る“天才少年”ヒロキ。
出る杭を打つ日本の教育への毒針、本当は友達が欲しい孤高の天才。

犯人役もまた、{netabare}血筋を背負いきれなかった存在{/netabare}として描かれる。

そして、上から目線の“上級国民”チルドレン。

各々テーマ性を内包したオリジナルキャラが物語深化に寄与。


一方でコナン君は親父同様、重度のホームズオタクぶりを発揮し、
ピンチの中でも妙にイキイキ!?
悪党であるモリアーティ教授への愛まで語り出したら、いよいよ重症ですw
今回は推理力よりホームズ知識力に舌を巻く。


【声優 4.0点】
モリアーティ教授(CV.小林 清志さん)、モラン大佐(CV.藤本 譲さん)
切り裂きジャック(CV.速水 奨さん)
などリアル世界だけでなく仮想世界内の敵役までベテラン声優で固める盤石の布陣。

コナン君の親子の絆もテーマの本作。
CV.田中 秀幸さん&CV.島本 須美さん。
工藤夫妻のボイスがVRロンドンの何処で出張ってくるかも注目w

{netabare}父ちゃん、いくら奥さんが好きだからって、
妻をホームズが愛したオペラ歌手に当てはめて、美声披露まで美化するのはやり過ぎやでw{/netabare}

緒方 恵美さんによるセレブ少年グループのリーダーの生意気ボイスも〇
{netabare} 実は真相を隠す煙幕だったりする。{/netabare}


【音楽 4.0点】
劇伴はお馴染みの大野克夫バンド。

いつものコナンのテーマ曲もロンドン仕様?にアレンジするなど、
現実&仮想世界にまたがるシナリオを好アシスト。


ED主題歌はB'z「Everlasting」
孤独の中から絆を取り戻す壮大なバラードと共に、
実写のロンドンの街並みを眺め余韻に浸るひと時。


【感想】
血縁やコネにより腐敗する人間による統治より、
決定のいくらかを人工知能に委ねた方がクリーンな政治ができる。
地方議会レベルではありますが、そうした主張も出ては来ている昨今。

とは言え、その水準まで、AI技術や信頼が高まるのは、
もう少し先になるのではと私は思います。

“家”の宿命を背負った“貴族”の底力も中々の物。
古くて汚いからと一掃するのは勿体ない。

だから二世、三世の皆さんには、どうか“リセット”されないように、
襟を正して奮起して欲しいなと願います。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 18
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

コナン版『ソードアート・オンライン』

今や国民的アニメの名探偵コナンの劇場版第6作。

{netabare}
(Wikipediaより抜粋)
コナン一行は仮想体感ゲーム機「コクーン」の完成披露パーティーに招かれた。そのパーティーの最中、殺人事件が発生し、コナンは被害者のダイイング・メッセージから、事件の手がかりがゲームの中にあると考え、コクーンに乗り込む。
ところが、ゲームのスタート直後にシステムが人工頭脳「ノアズ・アーク」によって占拠され、コクーンに乗り込んだコナン達を含む50人の子供達が人質に取られてしまう。
「日本という国のリセット」を企てるノアズ・アークは、プレイヤーである子供達が全員ゲームオーバーになってしまったら、プレイヤー全員の脳を破壊する、つまりプレイヤー全員を死亡させると宣告する。
覚悟を決めコナン達は、5つのステージの中から「オールドタイム・ロンドン」を選択した。19世紀末に実在した殺人鬼・切り裂きジャックを追いかける、命がけのゲームに挑戦する。
{/netabare}

どうです?『ソードアート・オンライン』の世界、そのものですよね。
面白くない訳がありませんよね。
事実、かなり面白かったです。

最近流行の『異世界』物の先駆け。【本作は2002年公開】

投稿 : 2024/12/28
♥ : 25

69.1 6 冒険で恋愛なアニメランキング6位
ミラベルと魔法だらけの家(アニメ映画)

2021年11月28日
★★★★☆ 3.6 (14)
49人が棚に入れました
監督:バイロン・ハワード『塔の上のラプンツェル』『ズートピア』、ジャレド・ブッシュ『ズートピア』
音楽:リン=マニュエル・ミランダ『モアナと伝説の海』
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

呼び寄せる奇跡の魔法

 親子3代で、魔法の家と奇跡のロウソクよりギフトという魔法を授かった家族の話で、ギフトを授かれなかったミラベルを中心におばぁちゃんたちとの関わりを描いたです。吹替版を見たです。

 楽しい生活といとこの晴れ舞台を境に家に起きつつある異変に気づいたミラベルが、真相とそれを防ぐために聞き込みを繰り返し冒険的な展開になるです。
 ミラベルの家族のルーツと、守ってきたことが失ったとき大切なことを見つけ、奇跡を生む感動の展開が素晴らしかったです。

 ミラベルなどのキャラCG、リアルに近い表情や本当のような手など、美しい背景、魔法の家のパフォーマンスがすごく良かったです。
 特にミラベルをはじめ家族の歌、音楽、ラテン系の音楽、ミュージカル展開も素晴らしいです。動物が出てきたり、蝶が舞う映像は綺麗だったです。
 またもDISNEY凄い映像をつくったです。家族でも楽しめるです。字幕版も見るです。

投稿 : 2024/12/28
♥ : 4
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