トラウマで高校生なおすすめアニメランキング 18

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早速見ていきましょう!

88.4 1 トラウマで高校生なアニメランキング1位
聲の形(アニメ映画)

2016年9月17日
★★★★★ 4.1 (1520)
7480人が棚に入れました
聲の形」は、聴覚の障害を持つ少女・西宮硝子と、彼女へのいじめに加担していた過去を持つ少年・石田将也の物語で、2人の衝突や再会を通して、孤独や絶望、愛などが描かれている。

声優・キャラクター
入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、石川由依、潘めぐみ、豊永利行、松岡茉優
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

聲とは、思いを伝えること、発するだけではないことを教えてくれる作品

硝子と将也が動き、聲を発する。それだけでもう満足でした。全7巻を120分でどうまとめるのか、それが最大のポイントだったと思います。入るべきエピソードはほぼ入っていました。
{netabare}硝子との再びの出会い、子供の頃の虐め、将也の自殺話、結弦と将也の掛け合い、硝子の告白、長束との友情、直花との再会、遊園地、結弦とおばあちゃん、将也のキツイ言葉、硝子ママの誕生日、花火大会、硝子の自殺話未遂、将也の叫び、病院の出来事、将也と硝子の橋での会話、将也の開けた心。{/netabare}これだけ詰め込んでも入りきらなかった話もたくさんありました。{netabare}多分無理だろうと思っていた6巻の話は全カット。映画作りがカット。映画製作がなかったためにいろいろな人のエピソードがなくなり、友人たちの立ち位置が薄くなっていました。特に真柴は居なくても良いくらいで、かえってかわいそうでした。この人物の異様さが見ものの一つだっただけに残念。{/netabare}

やっぱり120分で原作の全てを表すのは難しかったですね。それと、ずいぶんマイルドにしていた感じです。小学生のエピソードはイメージビデオみたいになってましたし、硝子ママはキツいだけではなく裏に隠された強さが見えなかったのは残念でした。それでもよくまとめていたと思います。山田監督、吉田玲子さんはじめ、原作者も加わってかなり会議重ねたというし、そこで出た結論がここに表されたのだろうと思いますが、できればハルヒくらいの時間使ってもよかったのではと想います。

作画は安心の京アニです。風景、女の子の画きかたは本当に綺麗でした。あと感心したのは小学校の教室、広さから雰囲気から本当にリアルでした。さすがにこれは原作には出せない、アニメの良いところだと改めて思いました。

上映期間中、もう一度見に行きたいと想います。一回だけでは足りません。劇場でもう一度です。この作品の真価を見極めたいです。


【以下、原作見たときのレビュー】
京アニが劇場アニメを制作するというので気になって仕方がなく、大人の一気買い一気読みしました。

「これ、映像化するの?…本当に大丈夫か?」

これが率直な感想でした。これが少年誌で連載されていたのも驚きですが、さらにアニメ化ですからね。

{netabare}「聲」とわざわざ使っているので、言葉が上手く出せない人の話かと想像したらその通りでした。
聾唖の少女を小学生の頃に虐めた挙句、逆に自分が虐めの対象となってしまい、心を閉ざしたままに高校生になってしまった少年の物語です。
主人公の少年が自殺を考え、最後にこの少女に会いに行くところから展開していきます。この二人を軸に、関わる人びとが心を動かし、葛藤し、それぞれの生き方、解決に向かって進んでいきます。
障害者の問題、恋愛、悩み、葛藤、生き方など、いろいろつまった青春群像劇といったところでしょうか。
かなり重いです。特に小学校の頃の虐めは実写化したら「女王の教室」を越えるほど話題になること必至です。なので、アニメでどう取り扱うか、気になります。避けては通れない話なだけに余計にです。{/netabare}

原作は賛否両論、いろんな意見が寄せられたのですが、どう感じるかは読んだ人の感性に由るようになっています。

映画は京アニ制作ですから綺麗な映像になると思いました。予告編みたら、まさに京アニワールド。背景は綺麗だし、女の子は可愛い。ただ、硝子、直花はいいとして、みきは人物的にそこまで可愛くしなくとも…。
吉田×山田のコンビなので、心の動きや心情は細かく描かれることでしょう。いい作品になると思います。しかし心配な点もあります。この作品の主人公はあくまでも「石田将也」という少年です。吉田×山田コンビは思春期の少年の心を表現できるでしょうか。また、ストーリーをどこまで入れることができるでしょうか。予告編では重要なシーンは入っていたようなので安心ですが、たぶん時間的に6巻部分は削られちゃうのだろうな…。
相当に難しい作品です。京アニの力が試されます。

【主な登場人物紹介】
原作者曰く「みんな嫌い」なのだそうです。たしかに、この作品のファンはこのキャラがいい、嫌い、という人が少ない。それだけ等身大に近い、誰もがその嫌な部分を持っているという感じで描かれているのでしかたありません。
主観バリバリに入った紹介です。正確なものを求めるときはどうか原作を読んで感じてください。

石田将也(CV.入野自由)…ほぼネタばれです。ご注意を。
{netabare}主人公。高3。小学校時代はガキ大将。そのころの心情は「退屈は大嫌い」。少しずつずれはじめた友人たちを気にしながらも馬鹿をやっている毎日。そこへ現れた耳の不自由な転校生。彼は見つける。「この子は宇宙人だ」。悪戯しても怒らない耳の不自由な子。周りから浮いた耳の不自由な子への悪戯はエスカレートして激しい虐めに発展。しかし、虐めの結果、補聴器が次々壊され総額170万円もの被害となる。その責任を担任から将也一人が背負わされてしまう。翌日から虐めの標的は将也に。中学校では小学校の悪事がひろまり仲間はずれに。そのまま心を閉ざしてしまい、高校へ。高校では家族以外の顔が×と認識されてしまうほどの状態に。人生を見失い、自殺を考えるようになる。
補聴器の代金170万円を貯め、弁償してくれた母親の枕元に置き、自殺へ向かう。ただ、将也にはやり残したことが。それは小学校のときに虐めた耳の不自由な子「西宮硝子」に誤ることだった。そのために手話を覚え、彼は向かう、硝子の元に。

将也は悔いだけで生きています。自分が悪い、その感情はずっと残るため、硝子の気持ちに気づきませんし、応えてくれません。ただひたすら硝子への悔恨が彼を突き動かしていきます。自分が幸せになってはいけないと。葛藤とジレンマ、そして自分がなぜ生きているのかの悩み。そして、最後にようやく気づきます。このくだりは本当に感動します。{/netabare}

西宮硝子(CV.早見沙織)
{netabare}もう一人の主人公。高3。母親のお腹にいるときにウィルス感染してしまい、生まれながらにして耳が不自由に。母親の教育方針で普通学校に通うも、行く先々で虐めに遭う。将也の学校でも同じで、虐められる。やがて転校することに。その直前、気持ちが通じあわない将也と取っ組み合いのけんかを起こす。ただ、このけんかは生まれて初めて硝子が感情を露にした出来事でもあった。その後、障害者の学校へ進み、それなりに幸せに暮らしていたという。そんな時に現れた将也。彼女の人生もまた、大きく変わっていくことになる。

硝子は周りがごたごたしてしまうのは自分のせいだと思い込みます。そのため、何があっても気持ちを出しませんし、愛想笑いでごまかしてしまいます。この性格が最後に大きな事件を起こすことになるのですが…。自己犠牲ではないのです、それは硝子の心の弱さと葛藤が生んだ悲劇…
将也と再び会うことで硝子は変わっていきます。どんどん表情が豊かになり、そして、恋心まで芽生えてしまいます。このあたりは本当に女の子として可愛く見れます。{/netabare}

西宮結絃(CV.悠木碧)
{netabare}硝子の妹。中3。小学生のときに虐められる硝子をかばうため、髪をばっさり切って男勝りの性格になった。見た目は可愛い男のこのため、将也にも女の子とはしばらく気づかれなかった。この子なりにいろいろ悩み、不登校になっている。将也が小学校のときに硝子を虐めていたことを覚えており、将也と硝子を会わせない等していたが、将也と触れるうちに将也の心根を知り、将也の味方となる。将也と硝子を繋ぐキーパーソンでもある。

大人な感じをかもしつつも、実は子供の中の子供です。でも、将也と会い彼の心と性格を知り、硝子が変わっていくのを見つつ、周りの環境を感じながら成長していきます。おばあさんとの別れは涙ものですが、映画に描かれるかどうか…{/netabare}

植野直花(CV.金子有希)
{netabare}将也の小中学校のころの同級生。将也の近所に住んでいる。高3。小学校の時に将也が好きになり、高校になってもその気持ちは変わっていなかった。見た目美人だが、かなりキツく、思ったことは口に出ししまう残念な性格であある。小学校の時に将也がいじめられてから思いを残したまま近づくことができなかった。いじめの原因は硝子のせいだと思っており、高校で再び会っても嫌いな感情は変わっていなかった。

直花を嫌いだという人は多いかもしれません。特に気の弱い人は、生理的に無理と感じるでしょうね。それくらい「キツイ娘」です。本来は姉御肌でさっぱりしていて明るい性格です。硝子の面倒も見ていたのですが、周りに理解されず、硝子の性格から、最後は投げ出す形になってしまうます。いじめによって変わってしまった将也を元にもどそうとしますが、かえって距離ができてしまします。この子を中心に見てみると、また別の思いをすることもできるのですが、全体的に嫌われてしまうの仕方のないキャラです。{/netabare}

長束友宏(CV.小野賢章)
{netabare}将也のクラスメイト。高3.小太りでチリチリ頭の少年。自転車盗難の危機を将也に救ってもらったことから将也にとって高校で初めての友達となる。けっこう熱い性格で、将也がピンチの時は出しゃばって救うこともあるくらい。その一方で、罵られたりすると極端に弱気になる面を持つ。映画撮影に興味を持ち、将也と周りの人々を巻き込んで文化祭の出品作品を作ることになる。

将也のクラスメイトで初めて×が取れた人物です。将也が友達とは何かを改めて考えるようになったキーマンで、硝子との繋がりを積極的に応援してくれます。見た目がちんちくりんなのですが、まっすぐな性格なので好感が持てる人多いかもしれません。ただ、気が利きすぎているのも…。{/netabare}

川井みき(CV.藩めぐみ)
{netabare}将也のクラスメイト。高3。将也とは小中高と同じ学校に通う。小中高と学級委員を務めており、自分に自信がある性格で、周りにも信頼されていると思っている。将也のいじめも自業自得と思っていて、硝子のことは見ているだけだったのに、障碍者との学校生活は貴重な経験とすら思っている。将也を通してクラスメイトの真柴との距離を縮めたいと考えている。

この物語の中で、最も嫌われやすいキャラかもしれません。なにせ、自分は全く悪くないし、信頼されているとさえ感じていますので。小学校の時のいじめはすべて将也が悪いと思っているくだりは腹が立つ人続出したようです。最後にクラスメイトから実はウザがられていたことを知る場面がありますが、それでもへこたれません。恐るべきポジティブシンキングです。{/netabare}

真柴智(CV.豊永利行)
{netabare}将也のクラスメイト。高3。みきの紹介で、以前から興味のあった将也と友達になる。結構なイケメン。小学校のころにイジメにあっており、それ以来、イジメは極端に許せない性格となった。小学生のイジメに対し叱ったり、将也の小学校の担任に水をかけるなど熱いのだが、どことなく冷めた性格を持ち合わせている。

正直、登場キャラの中でも最も恐ろしい人物かもしれません。そのことがよくわかるシーンがいくつかあり、将也の告白に対しぶん殴って「他人様」と言い放ったり、教師になりたい理由が「イジメた連中の子供がどう成長していくのか見てみたい」だったり。その時の表情はとても冷めた冷酷な顔に描かれています。{/netabare}

佐原みよこ(CV.石川由衣)
{netabare}将也と同じ小学校のころの同級生。高3。小学校のとき、硝子と仲良くなるために手話をしようという先生の提案に手を上げた結果、直花から「いい子ぶって」と罵られ、それが元で不登校に。そのため、硝子と将也がいじめにあっていたことは知らない。将也に硝子が誰か会いたい人はいるかと聞かれ、佐原に会いたいということになり、再会。硝子とはすぐに仲良くなり、物語の一人に加わる。

佐原は気の弱い性格だったのですが、中学生のときにモデル並みのスタイルに成長し、少しずつ強くなっていきました。硝子と友達になり、周りと触れ合い、苦手だった直花とも対等に話せるようになっていきます。もしかすると、物語の中で一番成長した人物かもしれません。{/netabare}

上記の主要人物のほかにも、将也と硝子の母親も物語に大きく影響を与えます。{netabare}将也の母親はとにかく優しい。すべてを包み込むような母親です。でも、将也が自殺することを悟って叱咤したシーンは、やっぱり母親は強いと思わせてくれます。
硝子の母親はキツいです。人を叱ったり、ひっぱたいたりするのに躊躇しません。硝子を「普通の人」として生活させるために虎の子を落とすようなことも平気で行います。なので嫌いだという人も多いのですが、実は硝子を生んだ後に旦那も含め、旦那家族から罵られ、見捨てられるという悲劇を経験しています。そのために硝子に強さを求めたということがわかるようになります。{/netabare}これ以外にも小学校の担任だとか、ほんと、見ていてイラつかせる人物も多いのですが、なぜか「実は…」というシーンを差し込んでくるあたりもこの作品のいいところです。

【グッと来きたシーン】
その1
{netabare}「自殺するの」
将也が自殺を決行しようと母親の枕元に170万円を置いて出て行くのですが、硝子と会い、思いとどまります。家に帰ってきて母親が170万で喜んでいるように見せた瞬間に放った一言です。子供が自殺を図るだなんて、親不孝そのものです。母親にとっては悔しく、つらい出来事だったことでしょう。庄屋を叱責し、思いとどまらせる約束をします。すでに将也は硝子と会って自殺を思いとどまっていたのですが、このシーンは泣けました。{/netabare}

その2
{netabare}「う、き」
予告でも使われているシーンです。硝子は将也と触れ合っていくうちに将也を好きになっていきます。思いを募らせた硝子はとうとう告白をします。髪型を変え、普段は手話で会話している将也に声で伝えようと懸命に言葉を発します。別れ際、大きな声で発した言葉が「いちだくーん、う、き!」なのです。そう、「好き」を伝えたのです。しかし、思いは届かず、将也は「月?」と勘違いをしてしまうのです。硝子が将也を好きなことには気づきませんし、その対象にすらなっていないと思っていることが分かります。
とても切ないけど、硝子が変わっていっていることがよく分かる重要なシーンです。{/netabare}

その3
{netabare}「生きるのを手伝ってほしい」
これも予告で使われていた言葉です。クライマックスの重要なシーンです。
硝子が自殺するため自宅マンションから飛び降りようとした瞬間、将也が間一髪救い出します。その代わり、将也が落ちてしまい、2週間も意識不明に陥ります。毎週火曜日に同じ場所会うようにしていた二人。火曜日、硝子は思いを募らせその場所に向かいます。そのとき、将也が目覚め、将也もまた無意識にその場所へ向かいます。二人は会い、会話します。そして、思い悩んでいた硝子に放った言葉がこれです。涙なしには見ることができないシーンになると思います。{/netabare}

とにかく公開が待ち遠しいです。作品を見終えた後、どんなレビュー書き込むことになるか、楽しみにしています。

【28.5.18初稿】
【28.7.8修正・追加】
【28.7.18修正・加筆】
【28.8.9加筆】

投稿 : 2024/11/02
♥ : 63
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

心を開いて

2016年上映、少年マガジンで連載されていた漫画「聲の形」の劇場アニメ化作品です。
制作はお馴染み京都アニメーション。

聴覚障碍の少女、西宮硝子と小学校時代に彼女をいじめていた少年、石田将也が5年ぶりに再会し、
ぎこちなくも交流していく中で自分の罪や弱さと向き合って行く姿を描く青春ドラマ。
全7巻の内容を2時間の映画に収めているためいくつかのエピソードは削られており、
特に人間関係修復の鍵となる後半の「映画作り」の話を全面カットしているため、
アニメでは存在意義がよく分からないキャラクターもいますが
テーマはしっかりと押さえてあり、非常に濃密で、心に深く響く作品になっています。
声優さんの演技も素晴らしかったですね。

以下は視聴済みの方向け、ネタバレ全開の感想です。

●伝えること
{netabare}
西宮硝子は「言わざる者」です。

先天性聴覚障害の硝子はクラスに溶け込み友達を作ろうと努力するが失敗し、
煙たがられる存在となり、やがていじめを受けるようになります。
その結果、転校し特別支援学校に通うようになるのですがここでの学校生活も
実はそれ程楽しくなかったのではないかと思われます。
同じ難聴の子の友達は原作でも映画でも一切出てきません。

彼女は鯉に餌をやる。川にパンくずを落とすと、鯉が集まってくる。
この行為は人と繋がりたいという思い、そして寂しさを投影しています。
特別な学校に通うことで彼女は守られているともいえるし、
別の見方をすれば隔離されているともいえます。
おそらく彼女の本当の願いは難聴を治し、健聴者と一緒に普通の学園生活を送ることなのでしょう。

そんな彼女も元に、かつていじめの中心人物だった将也が訪れ、
かつて硝子が使い、そして自身で捨てた筆談ノートを手渡す。
ノートにはこう書いてある。
「わたしは皆さんとこのノートを通じて仲良くなりたいと思っています」と。
突然の将也の訪問という出来事は、全てを諦めてかけていた彼女の心に火を灯すことになる。
かくして将也の再起と硝子の再挑戦が始まるのですが、
被害者が簡単に加害者を許してしまい、
それどころか恋に落ちるというのはいかにもご都合主義であり
障碍者を感動の道具にしているという批判も時折見かけます。
しかし彼女は聴覚障碍者である以前に、17歳の年頃の女の子です。
友達とお喋りしたり、 帰りに寄り道したり、オシャレをしたり、そして恋をしたり…
そんな女子高生としての当たり前の生活に彼女は憧れていたのだと思います。
手話を覚えて自分に会いに来る同い年の男の子に恋愛感情を抱いてしまうのは、
果たして間違った行為なのでしょうか。
僕は、批判している人の方が障碍者を色眼鏡で見てしまっているように感じます。

さて、彼女は将也を通じて小学校時代の面々と再会するのですが再び大きな挫折を味わいます。
さらに医師からと難聴が治る見込みがないことを告げられ(右の補聴器を外す理由です)、
優しかった祖母が亡くなる・・・と不幸な出来事が重なり、絶望した西宮は自殺未遂を起こします。

「聲の形」は硝子に厳しい現実を突きつける。
鯉はエサをあげれば集まってくれるますが、人間はそんなに単純ではありません。
高校生ともなれば、義務感だけで彼女に付き合ってはくれない。
硝子は引っ込み思案で、すぐ愛想笑いに逃げるところがあります。それが彼女の短所です。
誰とでも仲良くなりたいのであれば、その短所を克服しなければいけない。
障碍者だという「言い訳」を許さず、一人の人間として成長させるのが本作の大きな特徴だと思います。

西宮硝子に、本当の気持ちを伝える勇気を。
{/netabare}

●見ること
{netabare}
石田将也は「見ざる者」です。

そのことは、クラスメイトや小学校の同級生の顔に「バッテン」が貼られるという形で示されます。
硝子に代わって小中学校といじめのターゲットにされた彼は、
対人恐怖から人とまともに顔を合わせる事ができない。
贖罪のためバイトでお金を貯め、過去を清算した上で自ら命を立とうとする状況でこの話はスタートします。
母親の必死の説得もあり自殺は思い留まったものの、目標を失い、空っぽになってしまった将也。
すがるような気持ちで硝子の元を何度も訪れるが、
加害者がのこのこと会いに来ていいのだろうかと自問自答を繰り返します。

一方、硝子はすんなりと彼を受け入れ、
初めは将也を敵視していた妹の弓弦(ゆずる)も信頼を寄せるようになる。

しかし、当然のとこながら自殺する寸前まで追い込まれた人間がそうそう簡単に立ち直れるはずもなく、
いまだ罪悪感を拭えず、後悔と自己嫌悪に足を縛られている将也と
可憐な見かけによらず感情の揺れが大きく一度走り出したら止まらない性格の硝子は
皮肉な事に親しくなる程にすれ違ってしまう。

それは「好き」という硝子の告白を「月」と聞き間違えて僕たちを苦笑いさせる場面で
分かりやすく表現されているのだけれども、
この時猫カフェでもらったポーチのお礼に渡すプレゼントにも同様の意味があります。
将也は西宮からのプレゼントを何に使うものなのかよく分からないまま受け取ります。
この謎アイテムは最後にプランターの飾り、フラワーピックと呼ばれる物だったことが分かるのですが
男の子にプレゼントするなら説明が必要だし、将也もよく分からないなら尋ねるべきだった。
つまりこのフラワーピックは二人の心の距離を測るモノサシであり
ディスコミュニケーションの象徴なのです。
その後も二人の関係は一向に進展せず、旧友とよりを戻す機会が訪れますが自ら潰してしまいます。

将也の欠点はネガティブな思考でしょう。物事を悪い方へ悪い方へ考えてしまう。
そんな将也を好きになる視聴者は少ないかと思いますが、彼には長所があると思います。
それは素直さと直向きさ。バイトで170万もの弁償代を貯めるなんて、なかなかできることではありません。
彼の直向きさは、最初から備わっていたものではなく自分自身の罪と向き合った結果手にしたものです。
将也に必要なのは今の自分自身を信じることなのだと思います。
彼をどうしても許せないという人もいるのだけど、
話をいじめに限定しなければ誰しもが加害者の立場になる可能性はありますし、
ある程度客観的に彼を見ることでこの作品から得られるのがあるのではないかな。

石田将也に、真実の世界を見る自信を。
{/netabare}

●聞くこと
{netabare}
植野直花は「聞かざる者」です。

間違いなく本作のキーパーソンでしょう。
彼女は人間関係を一変させる触媒として働き、物語を大きく推進させる力を持ちます。
聲の形は彼女の存在によって作品が数段面白くなっているし、また深みのあるものになっていると思います。

植野は思っていることを遠慮なくズケズケ言ってしまう、
アニメではあまり見かけないけど現実にはよくいるタイプの人間ですね。
もちろん彼女は口が悪いだけではない。偽りのない言葉は鋭利でとても強い力を持っている。

この映画で一番の見所はどこかと聞かれると、僕は西宮と二人で観覧車に乗って話すシーケンスだと答えます。
印象的でかつ、作者の鬼才ぶりが一番感じられる場面だと思うのです。
「あんたのせいで私たちの関係が壊れた」と硝子を逆恨みする植野ですが、
実は彼女は硝子を障碍者というフィルターをかけず一人の女性として見ている唯一の人物なのです。
だからこそ、硝子の「人間的欠点」を指摘できる。
別に植野は彼女のために良かれと思って言っているわけではなく、
むしろ悪意を込めてマウントポジションで一方的に言い放っているだけにすぎません。
二人の間で会話は成立していないし、この一言で硝子は深く傷ついたでしょう。
しかし、硝子が植野と再会しなければ自分自身の短所と向き合うこともなく、
内気で友達を作れないままだったというのもまた事実。

一方、植野は将也と島田との仲を修復させようと取り計らいますが、こちらは善意の行為にも拘らず失敗します。
植野の行動は将也の嫌な記憶を呼び起こし不快にさせると同時に、
西宮と友達になろうとした自分の行動とダブり、彼にブーメランとなって跳ね返ってくる。
「西宮も同じように自分を鬱陶しく感じているのではないか」と将也はますます自己嫌悪に陥ります。
容赦のない言葉がプラスに働くこともあれば、良かれと思った事がマイナスに働くこともある。
これが人間関係の面白さであり、難しさなのだと思います。

さて、植野は原作とアニメ版で設定も性格も微妙に異なるキャラであり、これでもアニメ版で丸くなっています。
原作はアニメよりも恋愛要素が強く、植野は「負けヒロイン」という位置づけでしたが
アニメ版の植野は将也への恋愛感情を抱いている描写はなく、
将也と硝子にとって「乗り越えなくてはいけない壁」として描かれています。
それは才色兼備でリーダーシップもある植野が、スクールカーストの最上位にいるからなんですね。
逆に永束が良き友人として将也のために動いても事態を変える力がないのはスクールカーストの底辺にいるからで、
つくづくこの作品は残酷だなと思います…
実際、硝子が一人ずつ会って会話するときも最後は植野だし、将也から見える「バッテン」が最後に外れるのも植野。
つまり平たく言うとこの映画で植野は"ラスボス"なのです。

そのラスボス攻略の決め手となるのは意外にも傘。
硝子が植野に傘を差し出すシーンは将也が弓弦に対して傘を差し出すシーンと完全な対になっています。
なぜこの行為が人の心を動かすのか。
誰であれ良心はあるし、人を邪険に扱う時は少なからず心が痛むもの。
だから人は嫌いな人と相対するとき、「相手も自分を嫌っているはずだ」と思って心のバランスを取ろうとします。
二人が傘を差し出す行為には「私は、あなたを嫌っていないよ」というメッセージが含まれています。
だから意固地になっている相手の気持ちは大きく揺らぐのです。これもひとつの「声の形」なんでしょうね。

そこから学園祭で植野が硝子に手話で「バ、カ」と言うシーンがあるのですが、これはアニメオリジナルです。
実は植野の手話は間違っていて濁点がなく「ハ、カ」になっています。
それに対して硝子が「バ、カ」とやり返す。ここでようやく二人の間に会話が成り立つ。

僕は植野が硝子に言い放ったことは正論だと思っています。
私たちは学校や親から教育を受け、障碍者には親切にしようという気持ちは備わっていますが、
わざわざ自分から積極的に友達になろうとは思わないのがむしろ一般的な感覚ではないか。
植野の主張は私たち健常者が決して口に出さない本音であり、サイレントマジョリティーなのだと思う。
でも実際のところ、聞こえないというハンディはあまりにも大きく完全に対等な関係を求めるのは無茶です。
健常者から歩み寄る思いやりがどうしても必要になる。それもまた現実。

何でも思っていることを口にしてしまう性格の植野。
それは長所でも短所でもあるけれど、人間関係がギクシャクする場面に出会うことも多いと思う。
この原作改変には「少しだけ優しくなれれば、あなたは上手くいく」という
アニメスタッフの思いが込められているように感じます。

植野直花に、他人の声を聞く優しさを。
{/netabare}

●開くこと
{netabare}
原作者の大今さんが度々語っている通り、本作のテーマは"ディスコミニケーション"です。
いじめや障碍はテーマを表現するための要素であってそれ自体がメインではなく、
人と人とが互いに気持ちを伝えることの難しさを描いた物語です。

なぜ、本作のキャラクター達のコミニケーションは上手くいかないのか?
きっと彼らは会話するとき、相手の前に閉ざされた扉があるような心境だったんじゃないだろうか。
相手の顔は見えないし、扉は鍵がかかっていて開かないし、不安ばかりが募る。
でも最後に気付くのです。
『鍵はかけられていたのではなく、自分自身でかけていた』のだと。
それは勇気だったり、自信だったり、優しさだったり。開けるための鍵は人それぞれ。
そのことに気付き、扉を開けてもう一度辺りを見渡した時、やっと世界は本当の姿を見せる。
そして世界はあなたが思うほど酷いものではなく、
自分から心を開けば、意外なほど優しく受け入れてくれるもの。
この話が伝えたいのはきっとそういうことなんじゃないかな。
漫画版の最終回は扉を開くコマで終わるのですが、
それこそがコミュニケーションの本質を示しているように感じます。

人は集団で生活し互恵的な関係を求める社会的ないきものであり、
誰かとつながりたいという思いは人間なら誰しも生まれつき持っている本能的な希求。
「聲の形」は、そんな当たり前で忘れかけていることを教えてくれる作品だと思います。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 50
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

大ヒット御礼舞台挨拶にも行ってきました

☆☆☆完成披露上映会鑑賞後レビュー☆☆☆

最近あまり漫画を買わなくなりました
週刊の漫画雑誌や漫画の単行本は
読みたくなった時に漫画喫茶で読んだほうが安く上がるし
ただでさえ物があふれている自室に
これ以上余計な物を置くスペースがないので
本当に価値があると思ったもの以外買わなくなりました

しかし、雑誌に掲載された新人の読み切り作品というやつは
単行本に収録されるとは限らないので
雑誌を買い逃せば下手するともう一生読めなくなっちゃう
だから最近はコレダ!と思った読み切りがある号だけは買って
そのまま手元に永久保存してあります
頻度にして年に2~3回くらいですね

この作品の読み切りが週マガに載ったときは衝撃的でした
これはとんでもない作品が出てきたぞ!と
漫画喫茶を出た私はまったく迷うことなく
その足で週マガを買いに行きました
素晴らしい読みきり作品だと思ったと同時に
この作品は連載することは不可能だし
単行本収録もされないだろうという判断です

その作品が週刊連載されると聞いたときは
続きが読めるという喜びを困惑が上回りました
あのクオリティを週刊連載で維持するのは無理だろうし
読み切りの時点で完璧な作品だったので
そこから評価が下がることはあっても上がることはなく
週刊連載ははっきり言って蛇足だろうなぁと

実際予想した通り週刊連載には読み切りにあったほどの密度はありませんでした
特に中盤の映画製作の話のあたりは
作品のおおもとのテーマから大分ずれてきているのを感じましたし
当時作品の人気にも陰りがあったようです
そこから一気に急展開してフィナーレを迎えたわけですが
やっぱり読み切りと週刊連載とでは求められるものが違うことを痛感させられました

しかし、連載は失敗だったか?と聞かれれば間違いなくNOです
完璧だった読み切り版に比べところどころ粗が目立つようになっただけで
連載版で新たに命を吹き込まれたキャラクター達はとても魅力的だったし
連載版も十分に佳作だったと思います
ただ手放しに絶賛できる程ではなかったというだけの話

原作が完結したことでこの作品の展開もこれで終わりだろうと思っていたところに
今度はアニメ化の報が舞い込んできました

連載が決まったとき以上の困惑でした
もうこの作品は十分に頑張ったと思うし
これ以上引きずってもあとはただ
読み切りを初めて手に取ったときの感動が色褪せていく一方なのだろうと
あまりアニメ化を肯定的に受け入れる気分にはなれませんでした
しかし、やはり一度好きになった作品なので
最後の最後まで見届けたいという一心で完成披露上映会へ行ってきました

結論から言えば完璧でした

連載版はやっぱり全体の尺が長すぎたんですかね?
そこから余分なものを削ぎ落としていったら
読み切り版と同等かそれ以上の質と
129分という十分に見ごたえのあるボリュームを
見事に両立させた作品に仕上がりました

ちなみに映画自主製作のあたりはばっさり無くなっています
やっぱりあれ要らなかったよなぁ・・・

尺を切り詰めていくと起こりがちなのが
キャラクター達の描写不足です
主人公&ヒロインの描写に関しては
まぁしっかり描けていて当然だと思いますが
サブのキャラクターたちも短い時間の中で
長所と短所とがはっきりと描かれていて
とてもリアルで魅力的なキャラクターになっていました

生きたキャラクターづくりをするには
欠点の描写が必要不可欠なものですが
それをやりすぎなくらい踏み込んでやっているのが
この作品の特徴でもあります
人間の醜い部分をかなり強調して見せられているのに
キャラクターがより一層魅力的に見えてくるのは
人間だれしも多かれ少なかれ持っているマイナスの部分が
大変リアルにきわめて丁寧に描かれているからでしょうか
まるで自分の心の奥底にしまい込んである仄暗い情念を
無理やり引きずり出して陳列されているような感覚
そこに描かれているものが自分と無縁ではないとを
いやがおうにも自覚させられてしまうから
その根底の部分に共感できるのだとおもいます

劇場版で最も株を上げたのは長束君
原作でもギャグっぽい描写は多くありましたが
ちょっとしたアクセント程度にしか感じなかったのが
映画ではまぁ美味しいところをガンガン持っていきます
彼がメインのシーンでは会場中が笑いに包まれていました
重いテーマの作品の中で彼の果たす役割は非常に大きいですねw

もう一人は結絃
ヒロイン役のはやみんが役の性質上
セリフらしいセリフがあまりないこともあって
一番セリフが多かった女性声優は
結絃役の悠木碧だったんじゃないでしょうか
喜怒哀楽の差が激しい役どころでしたが
その演技は見事の一言に尽きます

作画は安定の京アニクオリティ
細かい表情の描写や小物の描写など
細部にわたって行き届いておりました

音楽のみ満点をつけていませんが劇伴はとてもよかったと思いますし
aikoの主題歌も作品によくマッチしていたと思います
でも、お金を出してサントラやシングルを買いたいか?
と聞かれるとそこまでではないんですよね
年間で十数万はアニソン・サントラを購入してますので
割とCDに関しては財布のひもが緩いほうなんじゃないかと思いますが
それでも特にこの作品の曲を購入したいという気は起りませんでしたので
この評価になりました

全体的に原作を知っている人には自信を持ってお勧めできるクオリティです
そして、原作を知らない人には原作からでもアニメからでもいいので
ぜひ触れてもらいたい作品だと思います

なお、私は上映会から帰ってきてすぐ
西屋太志 自選総作監修正集付き前売券をぽちってしまったので
封切り後にまた見に行くことになりそうです
作品を見てから前売り券を買うのはこれが初めてですw
また観てきたら何かしら追記するかもしれません

☆☆☆大ヒット御礼舞台挨拶鑑賞後レビュー☆☆☆

封切り直後あにこれオフでみんなと見に行って
さらに昨日大ヒット御礼舞台挨拶に行ってきました

2回目の視聴の際は
1回目では見落としがちな細部の描写などに注目
3回目の視聴の際は
オフ会で見た後話題に上がっていた点と
舞台挨拶で話題に上がった点に特に注目してみていました

普段はネタバレありでより密度の濃い
終演後舞台挨拶を中心に見に行ってますが
今回残念ながら終演後は落選
第二希望の開演前舞台挨拶が当たったものの
発券してみたら最後列でした・・・
さらにこの回だけは別に見に行かなくても
オンライン中継されているとか
もうほんと踏んだり蹴ったりだなぁ
と思ったのですが
舞台挨拶で聞いた内容をその場ですぐ確認できたのはよかったです

舞台挨拶を聞いたり繰り返し見たことで
いくつか印象が変わった点などがあるので
ネタバレ込みで置いておきます

手話に関して{netabare}

父がお役所勤めで一時期障碍者にかかわる部署にいて
たまにNHKに有識者として呼ばれたりしてました
おかげで小さい頃から障碍者が身近にいる生活をしており
手話教室の生徒兼ボランティアみたいなこともやってました
もう止めて久しいこともあり簡単な挨拶と50音程度しかわかりませんが
一般の人よりは多少手話に触れたことがあるかんじです

今回山田監督の話では
手話のシーンに関しては
将也と佐原は勉強はしたものの使う機会がなかったので
初心者らしく50音を多めに交えて使わせる
結弦は日常的に使っているので
技でも繰り出すようにかっこよく
硝子はコミュニケーションの中心手段なので
細かい心の動きまで伝えられるように
といったように
使い手の習熟度に合わせて手話の監修を入れてもらったそうです

ということで今回は手話の部分をしっかり観察してみました

硝子が将也にだれかメールをしたい相手がいないか?
と聞かれたときに
一度目は「さ」「原」の動きを示し
一瞬佐原が誰だか頭の中でつながらなかった将也を見て
手話が伝わらなかったと判断したのか
「さ」「は」「ら」と50音でもう一度伝えています
手話で心の動きまで伝わるように
というのはこういう部分のことかもしれませんね

そしてもう一つ印象的だったのは
花火大会の別れ際
以前は自分から別れ際に「またね」
を使っていた硝子が
将也の「またね」
に対して「さようなら」と返しています
つまりはもうその時点で決意を固めていたのでしょう・・・
{/netabare}
川井さんに関して{netabare}

川井役の潘めぐみが
最初に役をもらって原作を読んだときに
どういう風に演じたらいいのかわからなかったとのこと
監督に相談した時に返ってきた
「川井さんは聖母のような女の子なんです」
と言われて自分の印象と真逆で驚いたそうな

聖母の真逆ってことはつまり
彼女が極めて打算的で狡猾に
演技しながら生きているように見えたんでしょうね
私にもそう見えました
硝子いじめにはリスクを避けて直接手は下さず
かついじめる側からも反発の無いよう同調する
事件発覚後は自分は関係ないと主張し
非難されたら泣いてごまかす

少なくとも将也と植野の目には
彼女が裏表のあるブリっ子に映っているので
物語が基本将也の目線で展開されることもあり
物語の読み手にはとても腹黒いように見えてしまうんです

実際はそうではなくて
彼女の態度は演技ではなく
いわば天然なんですね
原作者も彼女に関して
「川井さんは作品内で一切噓をついていない」
と発言しており
つまり彼女は表面を取り繕っているのではなく
本気で自分はいじめ事件の加害者ではないと考えているんです

しかし、彼女が本当に純真無垢なのであれば
打算で行っているよりもよっぽどたちが悪いようにも思います

正当化というのは正常な心の防衛反応です
自分が悪いのではないかという罪悪感がベースにあって
その罪悪感押し殺すために自分は悪くない自分は完璧であると思い込み
重症になってくると自分の中の事実を自分の都合のいいように歪めて
それを自分で信じ込んでしまいます

そんな彼女が泣いて謝罪をするシーンが映画の最後にあります
それは将也への千羽鶴が足りなかったことを詫びて泣いて謝るシーン
これは将也や硝子のしている謝罪とは根本的に性質が違います
彼女は今でも自分のこれまでの言動の全てが正しいと思っていて
自分が過ちを犯したことを謝罪しているのではなく
千羽鶴を集めきれなかった自分の能力不足を詫びているんですね

いじめ事件に関しても
自分はいじめを止めようとしたが
自分の力不足で阻止することができなかった
というのが彼女の中にあるストーリーなのでしょう
そしてそのストーリーを壊されそうになると
泣くことでコミニュケーションの中断を図るのです

そうやって自分の嫌な部分を自分から見えなくしてしまい
自分を「聖母」にしてしまっている彼女は
立派にいじめ事件の加害者であり被害者なのだと思います
{/netabare}
音楽に関して{netabare}

繰り返し鑑賞して思ったのは
劇伴については結構よかったなぁということ
中盤までの劇伴はそこまで印象に残らなかったんですが
後半の喧嘩や飛び降りのシーンの音楽は
非常に印象的な使われ方をしており強く心に残りました
しかしまぁ、サントラを買って聞きたいかと言われるとやっぱりNO
お金を払って聞く価値がないというのではなく
日常的にあんなものを聞いて過ごしていたら
心を病んでしまいそうなのでやっぱり要らないかなという感じです

aikoの曲に関しては聞けば聞くほど違和感が
けみかけさんとも少し話しましたが
恋愛がメインテーマの映画でもないのに
テーマソングが「恋をしたのは」なのはどういうことだろう?と

私の出した結論は
映画としてあの楽曲を使う必要性は全くないけれど
この作品を商業的にプロモーションするために
障碍と恋愛という二つの要素を前面に出す必要があった
ということです

そりゃいじめと自殺未遂の映画ですって言われたら
一般層は裸足で逃げ出しますからね
原作組だけで内々に盛り上がるのではなく
一般層にも受け入れてもらうための作戦として
あの曲とあのPVを使うのは間違っていないかもしれません

しかし、そうやって釣られてきた層が
この映画を見て果たしてどう思うのか?
少なくともカップルで見に来るような恋愛映画ではないです
そういう人たちは君の名は。を見に行った方がいいでしょう
驚かせるのが目的で嘘予告的なものを流すのはアリだと思いますが
この作品はそういうのともちょっと違いますよね・・・

原作のファンでもあるというaikoの起用は悪くなかったと思いますが
もう少し映画の内容にあった曲にしてほしかったところですね
{/netabare}

オフ会も舞台挨拶も前売り使えずで
まだ一枚余っているため最後にもう1回見て
いろいろ思うところをレビューしておこうとおもいます

投稿 : 2024/11/02
♥ : 49

85.7 2 トラウマで高校生なアニメランキング2位
その着せ替え人形は恋をする(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (757)
2602人が棚に入れました
雛人形の顔を作る、「頭師(かしらし)」を目指す男子高校生・五条新菜(わかな)。 真面目で雛人形作りに一途な反面、同世代の流行には疎く、中々クラスに馴染めずにいる。 そんな新菜にとって、いつもクラスの輪の中心にいる人気者・喜多川海夢(まりん)はまるで別世界の住人。 けれどある日、思わぬことをきっかけに、海夢と秘密を共有することになって……!? 決して交わるはずのなかった2人の世界が、動き出す――! 『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて連載中・福田晋一による大人気原作を、CloverWorksが待望のアニメ化! 豪華スタッフが贈る、コスキュン? ストーリー!
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

メタモる者は幸いである。天国は彼らのものなればなり。

もうずいぶん前にアメリカに住む友人から聞いた話なので、
いまはひょっとしたら事情が変わっているかもしれないけれど、
アチラの方々はコスプレをするに際して
  『自分のなりたいキャラになって楽しむ』
という信念をお持ちの方が、かなり多数おられるようであります。

大きなイベント会場に足を運ぶと、
ビヤ樽みたいなおなかを突き出したキラ・ヤマトなんか可愛い方で、
ケツあご筋肉もりもりのおっさんがセ-ラ-ムーンのコスをして、
嬉しそうに『OSHIOKI YO!』とか叫んでポ-ズとってるとか。
いやもう、サバトっすよマジで、心から嫌そうにその友人が言ってました。

  最近は日本でもそういう方がおられるようで、
  まあ、やりたいようにやればいいと思うのですが、
  いやはや、なんだかなであります。

ちなみに、若い頃からいろいろやらかしているワタクシではありますが、
コスプレは経験ありません。
やれと言われたらたいがいのことはやる性格なので、機会がなかっただけですが。

その代わりと言っちゃなんですが、女装は十代後半のときに経験あります。
ただまあ、正直、作品にまるっきり関係ない話なので、
ネタバレで隠しときますね(開く必要ありません、マジで)
{netabare}
男女六人ぐらいで宅飲みしているときに、
部屋主の女の子が「フリは女装したら絶対かわいくなる」と言い出し、
じゃあまあやってみましょうか、みたいなノリになりまして。

  出来の方は、なんと言うかその……
  シャレにならなかったというか、
  『リアルことりちゃん』みたいになっちゃいました。

自分が『女の子顔』をしていることは薄々気づいていたんですが、
(小学校卒業するまで時々女の子に間違われてた)
いやまさか『かわいこちゃん』になるとは……
笑いをとるはずが、怪しげなチェキ会みたいな空気になってしまい、
ノリノリでポ-ズをとってみたり、翌朝、酔いがさめて恥ずか死んだり。

もちろん、それで何かに目覚めることもなく、
いたって平穏かつノーマルに今日を迎えております。
てか、僕のタッパ(180)で女装癖あったらアウトではないかと。
{/netabare}

マクラが長くなってしまいました(自分語りが多い男ってやだわ)。
さて、本作はそんなメタモルフォーゼ、コスプレを題材にした、
ウンチクありいのお色気ありいのといった、ラブコメであります。

人づきあいが苦手なジミ夫くんがクラスのリア充花形女子に引っ張られ、
という感じの作品はかなりたくさんありますが、
この作品はそのなかでも出色のできばえではなかろうかと。

  なんと言っても引っ張られるきっかけが
  『お裁縫の技術目当て』
  というのが、わかりやすくて良き。

コスプレがしたくてたまならいけど自分も周囲にも裁縫力がないヒロインが、
ひな人形職人見習で縫製技術のある同級生(新菜=わかな)と知り合い、
コス衣装をお願いして作ってもらう、というのが物語の骨子であります。
{netabare}
ひな人形が好き、という自分の嗜好を恥ずかしく思っていた新菜が、
そのことをあたりまえのように認めてくれたヒロインに感動し、
彼女の『好き』を叶えてあげたくて奮闘するうち、
自分もコスプレの楽しさにハマりだし、
共同作業を重ねるうちに二人の距離も縮まっていく、という展開ですね。

  この『二人の距離の縮まり方』も、
  なかなか繊細で良き。

新菜には、恋愛感情だの下心だのはありません。
自分の『好き』を初めて認めてくれた『いい人』のお役に立ちたくて、
一所懸命にやっているだけ。
(えっちな夢や妄想はあるけれど、そこは若い男の子だからお目こぼし)

最初に恋愛感情を抱くのはヒロイン、海夢(まりん)の方です。

ただし、最初はほんとに、クラスメイトに無理なお願いをしてるだけ。
 ・参考に渡したエロゲーを真剣に、最後までプレイしてくれた。
 ・めちゃくちゃ細かい三面図を作り、買い物にも付き合ってくれた。
 ・軽く言った言葉を真に受け、寝る時間も削って衣装を作ってくれた。
 ・その衣装が素晴らしい出来で、夢が叶った。
なんてことがあっても、気持ちは『感謝』『いい友だち』のままなんです。
ほんと、全12話のうち5話の終わりまでそんな感じ。

まりんって見かけは「学校にそんなパンツ穿いてくんなよ」的バカ女なんですが、
このあたりの身持ちの堅さ、良きです。
ちょい助けられたとか秘密を守ってくれたとかでホイホイ惚れてしまう、
そのへんのご都合ラブコメヒロインとは一線を画しています。

……が、

新菜が大切にしていた『きれい』という言葉を自分に向けてくれた途端、
彼を異性として意識し始め、
それまでの感謝や友情だった気持ちのベクトルが一斉に恋愛感情へと方向転換することになります。

この『身持ちの堅さ』と『チョロさ』の同居が、実にリアルで良き。
てか、いかにも女の子っぽい。
体温の感じられる、いいキャラクター設定ですよね。

  ただ、ですね……実をいうと新菜くん、
  ウィッグ屋のスワローテイルを訪れたとき、
  わりと簡単に『きれい』とか心の中で思っちゃってるんですよね。

  脚本家は同じ人だから、ミスではなく確信的な演出として。

  だからまあ、それほど深刻に『重い』言葉でもないわけなんですが
  そこはほら、モノローグだから、まりんにわかるわけもなく。
{/netabare}

ちなみにこの作品、メインとなる登場人物は、
主人公の新菜とヒロインのまりん、
そして先輩コスプレイヤーのジュジュと妹で撮影担当の心寿(しんじゅ)の四人のみ。
新菜の師匠であるおじいちゃんとかも出てくるものの、
あくまでも物語を成り立たせるためのサブキャラなんですね。
(いやあ、音響費が安くあがって制作大助かり)

そのジュジュと心寿が登場するのも六話以降。

それまでの丸々五話、ほとんど100分を費やして、
若菜とまりんの人間性やコスプレ、衣装づくりに関する蘊蓄が、
けっこうえっちなイベントやギャグを織り込みながら楽しく語られていきます。

   へえ、コスプレイヤーさんってこんなふうに衣装作ってるんだ、
   そういうニッチな知識が得られるのも良き。

お話的には、六話にジュジュと心寿が登場してきてからは、
さらに深いコスプレのウンチクと写真ウンチクなんかも散りばめられて、
見る人を飽きさせない作りになっています。

  さすがにネタが尽きてきたのか、
  十一話以降はふつうのラブコメに落ち着いてきた感があり、
  もしも二期があるんならどうやって引っ張るんだろうといらん心配もしてみたり。



おすすめ度としては、お気軽ラブコメとして堂々のAランクです。

なんと言っても『大真面目にコスプレをやっている』というのが好感度大。
妄想ラブコメのモチ-フとしてコスプレを拝借するのではなく、
コスプレが主軸で、ラブ要素はそこから二次的に派生しているんですよね。
はあ? コスプレって何なん?
という方にも是非ご覧いただきたい、楽しい作品です。

惚れ要素のないダメ夫に美少女がいきなり寄ってきてキャッキャウフフ、
という『妄想アニメ』に辟易している方も、
この作品ならば、ある程度は納得していただけるのでは。

そもそも新菜くんって、実は『ダメ夫』じゃないんですよね。
性格は確かに地味で内向寄りですが、
『高身長』『明確な夢をもって努力』『真面目で誠実』と、
なにげに高スペックだし、顔も悪くないし。
ゲ-オタと違い、将来設計もきちんとしている優良物件ではないかと。

ヒロインのまりんも、見てくれはバカ女っぽいアレですし、
エロゲ好きだの読モだの既視感ばりばりな設定もナニなんですが、
中身の方は『さばさばしてて、行動力のあるヲタク』に過ぎません。
料理・裁縫などはポンコツですが、
家の中は一人できちんと片づけてますし、女子力がないこともなし。
{netabare}
  ツ-ショットでのエロゲト-クやラブホはOK、
  同じくツ-ショット、しかも室内できわどい水着や衣装、ノーブラもOK。
  全身のサイズをくまなく知られるのもOK。

  いやあんた痴女でしょと思いきや、下着見られるのは恥ずかしいとか、
  破天荒な線の引き方も、一周回って個性としてアリかな、と。

  ナウシカ的な高度清廉性を求める方には無理っぽいけれど、
  一般的には「いやあいつバカだから」の一言でたいてい済まされる、
  わりとどこにでもいる『親近感の持てる女の子』設計なんですよね。
{/netabare}

ジュジュ姉妹、ロりっ子と巨乳美少女も登場しますが、
二人ともオトコよりコスプレ、という『狭い方々』ですので、
変なハ-レム展開にならず、安心して見ていられます。


映像も、時々乱れるものの、全体的にはかなり良き。
ヒロインのまりんのキャラデ、斬新です。
下品と感じる方がいるかもですが、こういう思い切り、大切ですよね。

  ボディラインだの襟足だの、
  オトコゴコロをくすぐりたいところはしっかりくっきり。
  アニメ-タ-さん、魂込めてます。
  かと思えばひな人形の顔がものすごく精緻に描かれていたり、
  要所要所をきっちり締めて、物語に芯を通しています。


お芝居についても、
キャリアの少ない役者さんが多いのに及第点。
みんながんばってます。

  新菜役の石毛翔也さんは、ゴジラSP以来、ほぼ二本目の主演作。
  ただし、劇団四季出身でいまは鈴村さんの事務所に所属するなど、実力は充分の方。
  事務所移ってから確実にお仕事増えているみたいだし、
  スターダスト離れたのは正解だったような。

  まりん役の直田姫奈さんは、アニメではこれが初主演ですよね。
  バカっぽいのびのびした演技が印象的でした。
  ただ『静』の部分の表現は若干の改善余地があるような。
  これからいい役を引ければ、化ける可能性があると思います。
  芸を磨きたいなら、バンドリと縁を切った方がいいんじゃないかしら。

  心寿役の羊宮妃那さんは、セレプロ以来、二本目の主演。
  青二ジュニア所属、期待の若手さんですね。
  上田麗奈さん同様の、ブレス多めのウィスパーボイスが印象的。
  表現力はまだまだ上田さんに遠く及びませんが、
  この基礎声質は需要が多く、研鑽を積めば、重宝されると思います。

  ジュジュ役の種﨑敦美さんは、この中では『別格』かなと。

  あと、劇中劇の『フラワープリンセス烈!!』で、
  桑島さんと宍戸さんという『時代に合わせた』キャスティングに拍手。
  画面アスペクトも4:3だし、いやあ、芸が細かい。


音楽は、劇伴・OPは楽しくて、世界観にも合っていて問題なし。
EDはちょっと甘々に振りすぎたかな、と。
演出もいささか『狙い過ぎ』と感じられたので、評価がちょい低めです。
ベタ甘にしない方が、作品に芯が通ったと思うんだけど、
まあ、そこはあくまでも好き好きの話で、良し悪しではありません。


ちなみに本作の原作マンガって、
えっちいシーンがやや多めで基本は男性向けかなと思いきや、
女性ファンが三割もいて、さらに増え気味なんですってね。日販調べ。

  もちろん『服飾』がメインモチ-フというのもあるでしょうが、
  決してそれだけではなく、
  やっぱ『共感できる人物造形』ができていることがミソなのでは。

  以前レディコミの編集者さんに教えてもらったのですが、
  女の子にだって性欲も好奇心もあるし、どきどきもしてみたい。
  だけどそこに至るには、結果だけを求めるオトコと違い、
  ちゃんとした『プロセス』と『理由』、
  つまり『エクスキューズ』が必要なわけであります。

  この作品は、そこをしっかり押さえています。
  だから「はあ? このオンナなに発情してんの」的評価にならず、
  一緒にどきどきしたりゲラゲラ笑ったりできるわけで。
  (この辺、さすが原作者が女性だなあ、と)

そんなわけで、本作は性別問わず誰にでもお勧めできる逸品であります。
いささかお下品な部分がないこともないですが、
そこも含めて実に楽しい、お気楽に見て笑える仕上がりになっております。

  ラブコメという名のオタ妄想に食傷気味なあなた、
  コスプレという名のあやしい趣味に懐疑的なあなた、
  洋裁の実習や宿題にトラウマをお持ちのあなた、

  そんな方にもご覧いただきたい、素敵な娯楽作品なのでありますよ。


************************************************************


ええと、ここからは本編に関係ない洋裁のウンチクをば。

作品では、ひな人形の衣装づくりをしている新菜くんが、
ドレスみたいな制服を仕上げますが、
和装と洋装では縫製技術が根本的に違うんですよね。

リアルに考えると『ムリ』『できたら奇跡』みたいなものなんですが、
そこはほら、アニメだからできちゃうわけで。
それにしても新菜くん、ほんとよくがんばった。

で、何がどう違って難しいのかを、簡単に解説してみようかな、と。
本編にはあまり関係ないのでネタバレで隠しておきますね。
ほんとムダ知識なので、興味のある方だけ、どうぞ。
{netabare}

 和服って、畳んだらぺたんと平面になるけれど、ドレスはなりませんよね。
 (だからハンガーで吊るすわけですが)
 これは、服そのものが立体的になるよう縫われているからなんです。

 具体的には『いせ込み』という技術。
 (ギャザーやタックについては、ややこしくなるから除外します)
 わかりやすく言うと、
 長さ10㎝の布Aと9㎝の布Bを、
 始めと終わりがぴったり合うようにAを押し込みながら縫う技法です。

 これ、ひきつらないよう縫うのは初心者レベルだとかなり大変です。
 この技法というか、概念そのものが和裁にはありませんから、
 新菜くん、縫い合わせるだけでも相当苦労したことと思います。

 そして、ただ縫うだけでも難しいのに、
 その何倍も難しいのが、縫う前のパ-ツ、パターン(型紙)の作成です。

 世間では『立体裁断』なんて言葉が使われていますが、
 平面である布地を立体的に切ることなんか、もちろんできません。
 要するに『縫い合わせたときにきれいな立体になる』よう、
 各パ-ツのいせ込む量を計算して型紙を起こし、裁断することなんです。

 単純なタイトスカートでさえ、狙ったシルエットを出すためには
 プロのパタンナーでも、何度も別布で仮縫いを繰り返して調整します。
 ドレスというのはその何倍もパ-ツ数が多く、
 おまけに分量感の強弱が極端でシルエットも複雑なため、
 初めて手掛けるパターン作成がドレスって、ほとんど死亡フラグなんですよね。

 もう一つ、和装と洋装が決定的に違うのが『地の目』の概念です。

 布地というのは基本的に縦糸と横糸で織り込まれているのですが、
 これがどの部分でどの方向に走っているかによって、
 身体を入れたときにできるドレープ(布の自然なたわみ)が全く変わってきます。

 和裁は基本的に『使う布地量を最小にする』よう各パ-ツを切り出しますが、
 洋裁、特にドレスなどエレガントさが求められるものは、
 いかに自然で優雅なドレープを作るかを考えてパ-ツを切り出します。
 (求められるレベルによって、パ-ツの数も布の用尺も全然変わります)

 他にもクセ取りアイロンによる繊維の調整技術など、
 細かい違いを言い出したらキリがありません。
 要するに、そういうことをまるで知らない和装職人の新菜くんが、
 まともな道具も教えてくれる先生もなく、
 素人向けの本を一冊読んだだけでああいうドレスを作るっていうのは、

          かなりの『無理ゲー』なんです。

 特に最初のドレスは、
 トルソー(胴体だけのマネキン)もないから
 シ-チング(別布による仮縫い・型紙チェック)もできないわけで、
 それであんな難しいもんよく作ったなあ、と。
 まあ、そこは正直、アニメだからとしか言いようがなく。

   ちなみに『明日ちゃん』のお母さんによるセ-ラ-服作り、
   かなり正確な描写になっていました。
   洋裁慣れした人でも、ああしないと作れないんですよ、ほんとは。
   (気になる人は一話Aパ-トをチェック)


 もちろん、どこまでいってもコスプレ衣装。
 あくまでも趣味の範疇なわけですから、
 なにをもって『よし』とするかは人それぞれなわけです。

 僕が言ってるのは『製品レベル』の話であって、
 個人が作って個人が楽しむだけなら、極論、何だっていいわけで。

 本編でジュジュが出来栄えにほれ込んだという設定だから、
 『ある程度以上の出来だった』ということで、
 いやそれは洋裁初心者さんには難しいですよ、というお話に過ぎません。


 たださあ……

   お金を取って売ってる出来合いのコスプレ衣装って、
   正直「なにこれ?」ってレベルのものが多いんですよね。
   袖がペンギンとかフラップがひきつってるとか、マジありえない。

   個人が趣味で作るものと、
   企業が製品として市場に出すものは、
   やっぱ明確な違いが必要なのではと思うワタクシでありました。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ギャルの定義は、「己を貫く生き様」 byマツコの知らない世界

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
純粋なラブコメでここまで面白いのは久しぶりですね。

ギャル系のヒロインは苦手なのですが、喜多川さんは、ギャル系のヒロインの中では、過去作で一番好きになりました。1800作品以上観てきて、記録更新です(笑)

そういうこともあり、久々にアニメを心から楽しめたので、「青ブタ」以来のお気に入り棚にinです♪ 当然、今期の覇権ですね♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
レビュタイですが、「マツコの知らない世界」という番組に、伝説のギャル雑誌『egg』を復活させた、ギャルのカリスマみたいな方が出ていて、「白ギャル」「黒ギャル」「清楚系ギャル」等紹介し、マツコさんが「今のギャルって幅広いのね」と言い、「ていうか、マツコもギャルだよ。ギャルって、周りが何を言っても、自分の好きなファッションとか生き方を貫いている人のことだから」という趣旨の発言をしていて、マツコさん(も私も)「なるほど」と腑に落ちていたことからとりました。

作者がそういう定義を知っていたかは分かりませんが、本作の作風とヒロインの設定がバチっと合っていて、それだけでも素敵なアニメだと思いました。

本作は、ラブとコメディのバランスがすごく良かったのが印象的です。

恋愛面では、「好きになる過程」がしっかり描写されていて、これは女性作家っぽいな~と感じました。男性作家の場合、「好かれる過程」を描いてる感じがしますし、なんなら「好かれた後」「どんな風に愛着表現されるか」がメインで描かれることが多いと思います。一方、少女漫画とかは、ちゃんと尺とって、納得感のある「好き」が生まれます。

特にそれを感じたのは、4話。池袋コスイベ前、喜多川さんの為に自分を追い詰めて衣装を作ったが、「実は焦らなくても良かった」と分かった時、全く怒らず、喜多川さんを責めず、即座に「良かった~」と言って安心した五条くん。彼の人柄、優しさがうまく表現され、ああいうところから好きになっていくのはとても自然だし、女性らしい視点だと思いました(そういう「さりげない素敵シーン」が随所にあったのが凄い)。

2人は全く真逆に見えて、「好きなものをちゃんと好き」で共通しているし、何より、他人の好きを否定せず、先入観を持たずに、相手の好きに興味を持つ。とても素敵な関係だし、2人が次第に惹かれ合っているのが納得できた。

一度好きになると、何でも好意的に捉えられ、「お祖父ちゃんとならめっちゃしゃべるじゃん、可愛い」とかは、ホント、男にはない発想だよなと感心した。

そして、恋愛が深まりそうになると、、、鮮やかにコメディでかわす。

しゅきーー!は、笑ったな~(笑) あれが似合い、ちゃんと萌えに繋がるのは喜多川さんだけな気がします。

凄く質の高いコメディを積み重ねてきただけに、ラストをシンプルな青春恋愛モノにし、美しい花火をしっかり魅せる演出が効いたのだと思いました。

基本、ラブコメはキャラが良ければストーリーは並でも良い、というのが私の持論です。私はとにかく、喜多川さんも五条くんもとても好きです!

今年のスタートで、お気に入り作品に出会えたことに感謝!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
人形職人の話? 凄いところに目をつけるな。岩槻、埼玉県にある人形の町なんだね。ごめん、痛くなかった?(笑) ラブコメ、良いね。どんなタイトルだよ(笑)

2話目 ☆4
初心者に凌辱系のエロゲを薦めるなや(笑) なんかこう、良いカップルだな(笑) 普通のラブコメ、楽しいな~。水着と下着は違わない(笑) 流石に恥ずかしい(笑) お祖父ちゃん、衝撃(笑)

3話目 ☆5
エロをちゃんとギャグに昇華しているのが良いですね。影から光へ手を引く。池袋駅前にこんな店あるのか。まあ、乙女ロード出来たしな。原作理解度(笑) バイトで金ためたとか、小さな好感度積み重ねるよな。既製品やプロに任せるところは任せる五条、それに素直に言うこと聞く北川さんも、んで、ラーメン食って帰るあたり、共に好感度高い。メトロポリタン口近くの地下通路w お互い、本音の言い合い。

4話目 ☆4
忙しいな~。キャパオーバーする経験も大事。俺も初めてそこで、人に頼ること覚えたし。人間、自分の為だけなら、100%までしか頑張れないしね。そこで他人を責めないのが、優しい人間。こういうのから惚れていくのは、説得力あるよな。その笑顔で、全て報われる。

5話目 ☆4
サンシャインのとこだよな。コスプレの世界は分からないけど、撮りたい人と撮られたい人の要求がばっちり合うわけだな。五条君が好きになる過程も良いよな。からの、「服脱げそう」(笑) 熱中症対策もエロくなる(笑)

6話目 ☆5
不意打ちにより、北川さん、惚れてまうやろ~(笑) からの、揺さぶり笑えない。シュキー(笑) からの女子力のなさ(笑) 「お祖父ちゃんとならめっちゃしゃべるじゃん、可愛い」の発想はないやな。やっぱこれ、原作者、女性? ライバルかな? そこでツルツル思い出すなや(笑) 所々の赤べこが良い(笑) そこで北川さん呼ぶのが五条くんの良さだよな~。ジュジュも良いキャラしてるな(笑)

7話目 ☆4
ちゃんと本業に跳ね返ってるの良いね。カラコンを気にする乙女心(笑) 幻滅してる(笑) こぼしてるのがリアル(笑) まあ、チキンライスまでは誰作ってもそこそこ旨いしな。そして、チャーハンだった(笑) 中学生で178cmは、スポーツ界も注目なんだけどな。

8話目 ☆4
真珠ちゃん、これまでいない、真っ直ぐなピュアキャラか? ちょい闇キャラか? ジュジュ様、いつもストレートだな。一目惚れ、大事だよな。ジュジュ様、ウブ(笑) え? え?(笑) 五条の世界が広がっていく、北川さんの行動力。超ワカメ(笑) そこでギャップの縞パンとかにしないで、黒レースなのが逆に良い。波の作画も頑張ってる。北川さん、勇気出したな~。

9話目 ☆3
水着をみて、色々あった(笑) 見せブラとの違いは、未だによく分からん(笑) そうか、中学生だったな(笑) そうでもない(笑)

10話目 ☆5
姉としての、正しい素敵な対応。好きになるポイントが、妹を大切にしてくれたから。本当は誰にでも色々ある。ホント、その通りだよな。焼きもち焼く北川さん可愛い(笑) 行動力!(笑) 男のロマン(笑) 健康的な下乳を見ると、健康的になれる(笑) 全部大好き過ぎる(笑) 恋は盲目(笑) めっちゃ普通にデートしてるな(笑) 北川さん、嬉しそう(笑) 

11話目 ☆5
シンプルに自分を認めてくれ、自分の可能性を広げてくれ、自分の背中を押してくれる。ちゃんと好きになる過程を見せた直後の、コメディのバランス。そこで、電マに反応するんだ、五条くんも(笑) ゴリゴリのノリツッコミ(笑) ナイスなボケとツッコミ(笑) あれだけ押しといて、乗っかるのが恥ずかしいとか、声出たのが恥ずかしいとか、この辺、北川さんだよな(笑)

12話目 ☆5
最終話は。あえてギャグを廃して作画に力入れ、恋愛面、青春面をフォーカスか。意図は分かるから、アリかな。花火綺麗だったし。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 47
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

五条と海夢の凸凹コンビが絶妙で「コスプレ」も面白く魅せていた

【レビューNo.98】(初回登録:2023/12/10)
コミック原作の2022年作品。全12話。
リアタイで視聴してましたがこれも2期決定分ということで、2期に備えてレビュー
しておこうかなっと.

(ストーリー)
祖父の家が雛人形屋で、幼い頃から雛人形の頭師を目指す高校1年生・五条新菜は、
男子ながら雛人形が好きという趣味のためか、小学校からずっと友達がおらず、
ひたすら雛人形と向き合う毎日だった。
そんな五条の秘密の趣味を、クラスの喜多川海夢に知られてしまう。彼女はスクー
ルカースト上位に位置し、五条とは真逆の存在。しかし彼女は
・そんな五条の趣味を素直に肯定。(彼は初めて他人に認められた)
・彼女も実は重度のオタクでコスプレに挑戦中。でも衣装を作れる技量がなく行き
 詰っていた。
そして五条に衣装を作れる技量があることを知ると、「私のコスプレ衣装を作って
欲しい」とお願いしてくるのだった。
(五条は(人の着る衣装を作った経験はないが)雛人形の衣装作りで技術を磨いて
 いた)
突然の展開に戸惑いつつも、五条は海夢の依頼を了承。
こうして凸凹コンビによるコスプレ衣装制作が始まるのだった。

(評 価)
・五条と海夢の凸凹コンビが絶妙
 {netabare}・本作の魅力はやはりヒロイン・喜多川海夢の存在でしょう。
  (ギャル全開なところは好みが分かれそうですが)
  ・美人でスタイル抜群(しかもいろいろとエロいw)
  ・陽キャで皆の人気者。それでいてそれを鼻にかけることなく、五条のような
   陰キャにも分け隔てなく接してくれる。
  ・好きなことには正直で行動力もある。そして重度のオタク。
   (なので他人のオタク度にも理解がある)
  ・それでいて大雑把さや思い付きで軽率な行動を取ってしまうなど、愛すべき
   短所も兼ね備えているw
  と、ある意味「オタク男子の理想」を全て具現化したようなキャラ造形です。
  しかし個人的には、彼女の魅力の本質はそこではない。
  「相手に対し(一人の人間として尊重し)しっかり向き合っている」
  なんというか彼女をみてると、相手に対する親愛や敬意といった人間関係構築
  の本質的な部分がさりげなく描写されてるなあって感じるんですよ。
  これってある意味、原作者さんの人柄や卓越したセンスなんだろうなっと。
  ここにクローバーワークスのレベルの高い作画や「ギャル全開」の直田姫奈さ
  んの熱演も加わり「動いている喜多川海夢」はかなり魅力的です。
 ・一方の五条ですが、主人公ながらもどちらかといえば「動の海夢」をしっかり
  支えるサポート役的な(「静」の)描写が多いという印象ですね。
  ・自己評価が低く、引っ込み思案で自己主張も苦手。でも内にちゃんと秘めた
   るものを持っている。
  ・相手に対し真面目で優しく真摯に対応。そして細やかな気配り。
  ・コスプレという未知の分野にも研究熱心。加えて随所に垣間見れる職人気質。
  ・そして海夢のボケに対する完璧なツッコミw
  この正反対のキャラが絶妙に噛み合って、相乗効果を生み出している様は本当
  に素晴らしい。
 ・物語の構図としては
  ・陰キャのオタク男子のもとに突然ギャル天使が舞い降りた!
   → 自分の世界に閉じこもっていた五条の扉を海夢が開いてくれた
   という感じではあるのですが、むしろ1期では
  ・オタクギャルの夢を叶えてくれる王子様が現れた!
   → 海夢が輝くために五条が最強のサポート
   という色合いの方が強いかも。
  お互いにとって相手がきちんと意義のある存在になっている点が、観ていて微
  笑ましい関係性だなっと。{/netabare}
  
・「コスプレ」もちゃんと面白い
 {netabare}作品の題材となっている「コスプレ」もちゃんと面白く魅せてくれてるなっと。
 ・1-5話が最初のコスプレ衣装作成になるのですが、
  ・採寸
  ・図面起こし(三面図)
  ・素材選び
  ・縫製(はちょっと物足りなかったが)
  ・メイク
  ・初めての試着
  ・初めてのイベント参加
  までを意外と丁寧に時にはコミカルにエッチに、そしてトラブル発生の描写に
  加え、2人の関係性が構築されていく様を交えながら(見直してみたら思わず
  一気してしまう位に)面白く仕上がっているなっと。
 ・6話以降は「ジュジュ様」こと乾紗寿叶と妹でカメラマンの心寿が登場。
  ・「ジュジュ様」のコスプレ衣装作成
  ・コス併せ
  ・本格的な写真撮影
  等また新たなコスプレの魅力を紹介しつつ、新キャラとの関係構築を描きなが
  らストーリー展開に幅を出していくという感じですね。
 ・コスプレ=「究極のキャラ愛」という、オタクのこだわり的なことを語りつつ
  もあまりオタク道に寄り過ぎることもなく、一般ウケする範疇に上手くまとめ
  ている点もやはり原作者の技量の高さを感じますね。{/netabare}
   
・「ラブ」「コメ」「エロ」を上手く描き、テンポもいい
 {netabare}・「ラブ」については明確に恋心が芽生えた描写があるのは海夢だけですが、紗
  寿叶も五条とのやりとりで何か思うところがあるようで・・・
  この辺りの流れもご都合主義ではなく、丁寧かつ自然な感じで上手く描写され
  ているのかなっと。
  また五条はそういうことに疎いのか明確な恋心の描写はありませんが、海夢と
  の2人のシーンは「青春しててエモいなあ」って心に刺さるものがありますね。
 ・「エロ」は結構ぶっ込んできますwでも大体は「コメ」で落とすという形で上
  手く処理されるので、この辺も媚びた作品に成り下がらずにきちんと仕上げて
  いるなという印象ですね。
 ・実はかなりコメディ色の強い作品ですね。そしてこのコメディが非常にテンポ
  がよく、それが作品の面白さや視聴しやすさに繋がっているという印象ですね。{/netabare}

「『コスプレ』を題材にしたラブコメ」ということで、「どんな作品なんや?!」
って感じでしたが、
・丁寧な人物描写やテンポのよいラブコメ展開など基本事項はしっかり押さえつつ
・コスプレの面白さも一般ウケするレベルに上手く調整して乗せてきている
という非常にバランスの取れた作品だったかなと思います。
随所に原作者のセンスのよさを垣間見ることができたかなっと。
そしてクローバーワークスの作画のレべルも高く、作品の魅力を十分に引き出して
いたと高評価ですし。

2期制作も決定しており非常に楽しみですが、ただ「コスプレ」の部分は今後どうみ
せていくのかなっと。
1期で結構やり切った感もあるのでどう上積みしていくんだろうと。
(大きなイベント、新キャラ、ハロウィンで五条もコス挑戦とか?)
まあラブコメ展開はこの先が非常に気になりますし、五条の(人間的な)成長物語
にも伸びしろが十分あるので、作品全体としては期待大ですが。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 31

75.9 3 トラウマで高校生なアニメランキング3位
フルーツバスケット [トムス・エンタテインメント版](TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (346)
1415人が棚に入れました
高校生の本田 透は、唯一の家族だった母親を亡くしてから一人でテント暮らしをしていた。ところが、テントを張ったその場所は由緒正しい『草摩家』の敷地内だった!草摩紫呉に家事の腕を買われた透は、学校の王子様的存在の草摩由希、そして由希を敵視する草摩 夾と一緒に住むことに。しかし、透はまだ知らない。『草摩家』が何百年も前から忌まわしき呪いに縛られていることを……。

声優・キャラクター
石見舞菜香、島﨑信長、内田雄馬、中村悠一、釘宮理恵、潘めぐみ、興津和幸、古川慎、櫻井孝宏、坂本真綾、種﨑敦美、佐藤聡美、沢城みゆき
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

痛みを知っているから、優しくなれる。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ヒーリングミュージックのような、アニメでした。

ジャンルは、学園・恋愛・ファンタジー。

原作は、「もっとも売れた少女マンガ」として、2007年にギネスブックに認定された名作、らしいです。

2001年に「スタジオディーン(監督 大地丙太郎)」で1度アニメ化している、らしいです。

ということで、原作も前アニメも未視聴です。よって、色々な比較はできません。

なんとなく、原作はもっと「闇」的なものもあるのかもしれませんが、本作は至極平和な作風に仕上がっていて、かなり観やすかったですね。

男でもオッサンでも、普通に観られる、良アニメですよ♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
もし、自分に子供がいて、その子供が道で転び、「痛いよ~!」と泣き始めたら、皆さんならどういう声掛けをしますか?

「大丈夫! ○○ちゃんは強い子でしょ?(激励)」

ですか? それとも、

「痛くない、痛くないよ(否定)」

ですか? 「痛いの痛いの飛んでけ~(まじない)」もあるかもしれないし、「だから走るなって言ったでしょ!(叱咤)」かもしれませんね。

(勿論、ケースバイケースでしょうが)一応、教育学的に「正しい」と「されている」のは、

「そっか。痛かったよね~。分かる分かる。」

らしいです。つまりは、「肯定」と「受容」。

そうすると子供は、安心するとか。「大丈夫なのか」を決めるも、「反省すべきか」を決めるのも、それは転んだ子供自身であり、大人が大人の物差しだけで計るものではない。子供はただ、「分かってほしいだけ」で、後は自分で、ちゃんと考えるんです。

さて、本作に登場するキャラクター、特に「本田透」の特筆すべき点としては、この「肯定」と「受容」にあるようなに思います。

由希や夾、紅葉や杞紗など、草摩の家に生まれた者は多かれ少なかれ、傷を負っています。魚ちゃんや電波も。それに対して透は、共に心を傷め、共に泣きます。そして笑って、明日への道標となります。

相手の辛さを否定したり、卑下したり、偉そうに講釈を述べることはありません。控え目に、自分の考えを述べる程度です。

それは多分、透自身が、「母の死」という大きな痛みを抱えていて、相手の痛みに敏感だからでしょう。全てを包み込むような優しさ。

この点は、17話(魚ちゃんが今日子に助けられる話)で、今日子がはっきりと言っています。「痛い目見て、迷惑かけないと、分からない気持ちだってある」「痛みには優しさが必要。どっちも無駄じゃない」。こんな今日子に育てられたから、透も自然と、そう育ったのでしょう。

一見すると、「良い子過ぎる」透に、違和感を感じてしまうこともあると思います。私も最初は、透がちょっと苦手でした。

でも、24話(キョウが本当の姿をさらけ出す話)で思ったんだけど、我々視聴者が透に抱く不信感と、十二支が透に抱く不信感(コイツ、どこまでマジなんだ?)は同じものかもしれません。そして、最後には結局、透に籠絡されてしまう点も(笑) 「他人の風邪は気にするくせに、自分の風邪には無頓着」なのが、透という少女の本質なんですよね。

さらに、ちょっとしたことでへこんだり、意外と抜けてたり、勉強で赤点とったりする透が可愛かったです。やっぱり、基本的には強い(精一杯強がっている)透の弱さ、ダメさがみえると、萌えに繋がりますよね。

歌も良かったです。特に、2期のOPは、まさかの大塚愛さんでびっくり。久しぶりに聴いたわ(笑) 昔のような高音は出てないけど、逆に味が出てきてきて、かなり好きでした。雨上がりの感じ、よく表現できていましたよ。EDの、これ以上ないほど優しい曲も、作風に合ってました。

ちなみに、一番好きなキャラは、サブキャラですが、透の祖父。5話の 「こいつらを許してやってくれ。根が嫌な奴等なだけなんじゃ」は、最高w 今クールでNo.1の名言だと思いました(笑)

あと、みっちゃん、可愛いなと♪ ああいう不器用で真っ直ぐなキャラ、好きだな~。

男性陣も良かったです。ユキもキョウも可愛い(笑) ギャップ萌えというか、少女漫画ならではのキャラですが、人気あるの分かる気がします。あと、綾女が安定して笑えましたw

すでに完結している原作を、しかもリメイクを、2クールかけてゆっくりしっかり、クオリティも維持して作った、制作陣の心意気に拍手! 毎週癒されました♪ セカンドシーズン、楽しみにしていますね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんか、めちゃめちゃ良い子だな。らんま1/2みたいな?

2話目 ☆3
じゃあ男子校に進学すれば? と思わなくもないけど。

3話目 ☆3
優しさは手作り、なるほど。背中の梅干、上手いような、そうでもないような。

4話目 ☆2
新キャラ。いわゆるボコデレですが、暴力描写が長いかな?

5話目 ☆5
お爺ちゃん、最高(笑) 「根が嫌な奴等なだけなんじゃ」w 予想外だ、お爺ちゃんも悪い人、もしくは、日和見主義かと思っていたわ。

6話目 ☆3
服装、紫のロングコートって(笑) なんで家を知ってるんだ、という恐怖心の方がw

7話目 ☆4
はとり の恋愛話は、しんみりした。ただ、片目が見えなくなったことで、そこまで病むかなとは思うけど。作画、なかなか綺麗だったな。

8話目 ☆4
良い子が良い子とは限らないしね。透の弱さが良い。泣いてるのがバレた後の透の動揺が可愛いね。お? なんか、黒いな。

透の「あけましておめでとうございます」は、アニメならではの、美しさ。風景、キャラ、声。二次元の強さを感じたな。

9話目 ☆3
なんか普通に良い話でしたね。普通に。

10話目 ☆3
時雨、少し色を出してきたな。みっちゃん、可愛いな~(笑)

11話目 ☆4
その「バカな旅人」って、「幸福な王子」だよね、元ネタ。あの昔話は、幼心に、なんだか胸に刺さったんだよな~。「僕が一番欲しかったもの(槙原敬之さん)」にも近いよな。遺影を持ち込んで、、、泣ける。あの笑いには、そしてプレゼントには、惚れるよな(笑) 何を重点に驚けば良いやら(笑)

12話目 ☆3
ドタバタしてて、明るくて楽しいな。下の毛(笑)

13話目 ☆4
忘れてはいけないのは、子供の時のこと。良い話だよな~。アニキ、ナイスキャラでかなり好き♪

14話目 ☆4
かなりシリアスだな。母親と紅葉のエピソードは、かなりツラい。後半は、親友二人のやりとりが良かったな。OPもEDも良いね。

15話目 ☆3
ケンカを観た時の透の笑い、良いな~。大人3人組のやりとり、好きだな~。

16話目☆3
大塚愛さん、高音厳しくなったな~。まあ、前から機械でいじってるっぽい感じだったが。

透のスクミズ(笑) 確かに、ピンクだな。でも、青よりはオレンジだよな。

以後気を付けます(ザザー)w

後半は魚ちゃん。来週、気になるわ。

17話目 ☆4
痛い目見て、迷惑かけないと、分からない気持ちだってある。痛みには優しさが必要。どっちも無駄じゃない。本作のメインテーマかな。今日子さんの私論。透の親友になりたい、、、なんか、心に響いたな。随分と厚みがある1話だな。

18話目 ☆4
田園調布の駅前だね~。トオル、シンプルに表現するな~。いじめだね、リアルな。その担任、センスなさすぎだろ。自分を好きになれば、受け入れられるんじゃなく、誰かに受け入れられれば、自分を少し好きになれる。確かにな~。

19話目 ☆3
ハイテンションなギャグ回。りっちゃん、叫び声がちと苦手。鬼滅の刃を思い出す。みっちゃん、可愛いな~。

20話目 ☆3


21話目 ☆3
電波回。静かに進んだな。

22話目 ☆4
花ちゃん、辛い過去。心理描写が実に素晴らしかた。

23話目 ☆4
透、赤点とる頭なの?(笑) 他人の風邪は気にするくせに、自分の風邪には無頓着、って、凄く分かりやすい表現で、透らしさだな。弱っている透のアホ顔が可愛かった。ナイス励まし、男ツンデレ、キョウもかわいいな~。くぎみー、生き生きしてるな♪

24話目 ☆5
キョウくん、可愛いな~。師匠、良い人だな~。透に全てを任せてしてしまう、あなたまで。透の負担、という観点もあるわな。嫉妬もあるかも。本来の姿。いや、あの距離飛ばされたら、死ぬぞ(汗) トラウマってるな~。こじらせてるな~。ダブル主人公といして、質が高いな。透無双だな~。

ある意味で、十二支が透に抱く不信感と、我々視聴者が透に抱く不信感は、同じものかもしれない。そして、最後には透に負けてしまう点も(笑)

25話目 ☆4
父と息子になったことを喜ぶ透が良いね。夏も好きになられるのですね。壁ドン(笑) やけに肉食系に(笑) ユキの笑顔で終わる、素敵な最終回。これ、2クール目あるんだよね。楽しみ♪
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 28

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

もはや天使...圧倒的ヒロイン力 2019年のマイベスト作品

☆☆物語と感想☆☆

内容のあらすじ等は省きます。
物語の中身は最小限で、ネタバレ無しの個人的な感想です。

まず、自分は視聴前にこの作品の事はタイトル名だけ聞いたことが有る程度で、
何一つ知らなかった。
どうやら少女漫画が原作らしい...
という事だが穿った見方をせずにフラットな気持ちで、
何気に1話を視聴してみたのだが、見事に掴みで持って行かれ、
話数が進むにつれて、どんどん引き込まれていった。

それから現在まで2期を待ちきれなかった間に、
恐らく4、5回はリピートして観るほどハマってしまっている笑
過去に所謂深夜系のアニメを観るようになってから、
これだけリピートして観た作品は数本しか無いけど、
本当に何度観ても笑って泣ける感動的で素晴らしい作品だ。

もし「少女漫画」というカテゴリーだけで視聴を敬遠しているなら、非常に勿体無い。
確かに作中には明らかに女性向けの、いわゆるイケメン無罪な描写や、
男同士のイチャつきも有るには有るのだが、
笑って流せる程度の些細なものであり、
当然ながら作品の本質はそんなところにあるわけではない。

それと、純粋に男視点から見ても出てくる女性キャラたちが魅力的で、
この作品に関しては国内で一番売れた少女漫画の「花より男子」のように、
少女漫画だから女性だけが楽しめる、といった内容にはなっていない。
自分は幸運にも何の知識もなく1話を観ることが出来たのが、今思えば幸いだった。

まだ物語の途中ではあるが、作品を通じて作者が伝えたいことは、
他者への理解、共感、感謝、優しさや思いやりであることは、
トオルやキョウコの言葉からもよく解る。
人がみな生きていく上で忘れてはいけない大事なことを教えてくれるし、
観ているこちら側が浄化されるような気持ちにもなれる。
単純に物語が凝っていて面白い、というだけの作品だとこうはいかない。

トオルと関わりを持った登場人物たちが、
徐々にコンプレックスや心の枷を解き放たれ、
癒されたり救われていく様は感動的だが、
物語そのものが1期ではそこまで大きく動いたというわけではなく、
学園、日常、コメディ、ドラマの要素をバランスよく配分し、
キャラクターそのものを過去の背景から、
とにかく丁寧に時間を掛けて描いたという印象だ。

物語自体の展開として派手さは無いし、スローペースで来たので、
この辺りの好みは有るだろうと思うが、
2期以降に繋がる伏線は十分に描かれていて、この辺りは旧作とは大きく異なる。
作品としての物語の評価は結末まで観てからにはなるが、
1期だけでも自分の中では既に十分傑作に値すると思っている。
というか、どうやら完結までにはセカンドシーズンでも終わらない?っぽい。。
これは個人的には嬉しいけど。

因みに1期を観ている最中から、
旧作ファンの間であれこれ言われているのを知っていたので、
2期が始まるまでの間に旧作の方も視聴してみた。
印象としては新作よりも全体的にコメディ色が強かったように思えるが、
旧作の出来も良く、何より当時ならではの空気感があり、
旧作を愛する人達の気持ちも良く解るものだった。

しかしながら、思い出補正のない、
フラットな状態で視聴した自分の感想としては、
新作は旧作愛も感じられるし、
何より原作者が総監修し原作に忠実に作っているという面で、
改変が無く旧作で大幅にカットされた、
感涙必至の重要回もしっかり描かれているのが大きい。
そして、何より新作の方が3倍は泣ける、これだけは間違いなかった。
どちらが上とかではなくどちらも良い作品には違いない。

☆☆声優☆☆

本作は各キャラクターの単独での長い語りも多く、
かなり声優の実力、演技力が試される内容だと思うが、
まず、よくこれだけの実力者を揃えたなと思うし、
旧作を参考にしつつ熟慮したのであろう、
キャスティングに関してはとても良く考えられている。
また声優陣も旧作を自分なりに研究し解釈して演じているというのが良く判るし、
各々素晴らしい演技が堪能できた。

個人的な好みとしては、
経験豊富な中村悠一、佐藤聡美、釘宮理恵、
森川智之辺りはハマり具合が特に気に入っている。
そして、若手としてヒロインに大抜擢されたとも言える石見舞菜香さん、
製作陣はよくこの人を選んだなとつくづく思う。
旧作当時新人だった堀江由衣の演技に比べても、
声の透明感や表現力に於いて、よりトオルのイメージに合っていると思うし、
何より感情の込もった泣きの演技が本当に上手かった。

ただ、唯一ハトリに関しては、
通常の演技に関しては特に気にはならなかったが、
回想の語りの所がやや抑揚に掛けたように聞こえたのが少し勿体なかった。
とは言え、全体としてみれば殆ど5点を付けても良いかなと思えるほど満足している。

☆☆キャラ☆☆

これに関しては減点できる要素が無い。
登場人物はやや多いものの、殆ど全てのキャラが個性的であり、
十二支の設定もユニークで、各々の魅力が存分に楽しめる。
コメディ&シリアスの両面で透との関わりを通じて、十分な掘り下げがなされており、
1期は言ってみれば2クール使って、
ひたすらキャラの背景とトオルとの関わりを丁寧に描いたとも言える。
(まだ殆ど出てきてない十二支や謎を秘めたアキトも居るが)

そして、やはり何よりトオルとキョウコの優しさ、
思いやりに溢れたセリフの数々が本当に尊い。
トオルはこれまで観てきた色々な作品の中でも、
もしかしたら自分にとっては最高のヒロインかもしれない。
ほんまにエエ子すぎる...少々現実離れしているかもしれないが、
それも理想だから良いのだ。トオルの性格ありきの物語でもあることだし。。

個人的なお気に入りは、男性キャラではシグレ 女性キャラではカグラと花島さん。
中村悠一の水を得た魚のように活き活きとした笑
シグレの演技に加えて、ちょっと変態っぽい所も最高だ。
釘宮節を思う存分堪能できるカグラ、
コメディ要員かと思いつつ壮絶な過去を乗り越えてきた花島さん、
佐藤聡美の落ち着いた声のトーンとも相性抜群だと思う。
メインな役柄ではない、プリユキのモトコや編集のミツなんかも何気に自分は気に入っている。

☆☆作画☆☆

キャラデザインは旧作に比べて、原作に寄せないようにと原作者から要望があったようで、
この点に関しては、やはり新作はより洗練され見やすくなった印象を持った。
(旧作も時代を考えると健闘しているが、透の目がデカ過ぎて自分には若干違和感を感じた)

背景に関しては手の込んだ作品の多い昨今としてみれば、特筆するほど迄ではないと思うが、
人物の造形と表情の変化がよく描けており、最後まで安定感があった。
この作画の安定感があったからこそ、思う存分キャラクターに感情移入できるというもの。
世の中が大変な時期ではあるが、2期もなるべくこのクオリティを保って頂きたいと願うばかり。
点数としては3.5と4.0の間くらいにしたいところだけど、無いので少しおまけの4.0


☆☆音楽☆☆

1クール目のOPに関しては、当初何故こんなEDみたいなバラードを持ってくるのか?
と疑問を持ったが、後から旧作を意識したものだったんだなと納得。
トオルとキョウコ以外のキャラがうつむきがちだったり、
遠くを見て物思いに耽っている様が、
物語の先行きとキャラの抱える闇を暗示しているようで興味深く、
曲調ともよく合っている。

2クール目のOPは一転曲調が明るくなり、雨上がりに空を見上げる様が、
十二支のメンバーとトオルとの関わりによる変化をよく表している。
EDに関しても曲自体は悪くない。
特に1期のクライマックスである24話、
キョウの語りからのEDの入りは涙なしに観れない。

しかしながら、旧作と比べてしまうとOP、ED共にややインパクトに欠けるのは確かだ。
これだけの作品であれば、曲単体で悪くない、
というレベルでは満足できないのは贅沢だろうか。
エイベックス絡みなので仕方ないところではあるが、
やはりこの作品のためだけに、作品の内容とよりリンクした歌詞と曲、
インパクトが欲しかった。
旧作のOP、EDは正直歌自体はそんなに上手いと思わないが、
インパクトが有り、何より作品への愛情が感じられる。
それに対して本作では挿入歌の「生まれる願い」が一番感動的で気に入ったのだが、
作曲が劇伴を制作した人のよるものだと知って納得した。

作中の音楽については本当に素晴らしい楽曲ばかりで印象深い。
サントラを聴きながら書いているが、数々の感動のシーンが蘇ってくる。
作品に与える音楽の演出力が如何に重要かという事が良く解るものだが、
シリアスな場面以外にもコミカルなシーンや日常に用いられる楽曲もよく出来ている。
作品を気に入った方には是非このサントラもチェックしてみてはどうだろうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「人の素敵というものがオニギリの梅干しのようなものだとしたら、その梅干しは背中についているのかもしれません。」

1998年から2006年にかけて「花とゆめ」で連載され、
2001年に一度アニメ化された作品。

そんな作品が再びアニメ化!

私は2001年のアニメは観ていませんが、
原作はすべて既読です。

名シーンの数々に再び会うことができて、感無量です…(´;ω;`)

2001年のアニメでは原作が完結していなかったため、
最終話までアニメ化されなかったそうなのですが、
今回はラストまでやってくれるのかな?

1期は全25話です。


● ストーリー
女子高生の本田透(ほんだ とおる)。

彼女は両親を亡くし、
今は訳あってテントで暮らしていた。

透がテントを張っていた場所は、
クラスメイトの草摩由希(そうま ゆき)が暮らす家の敷地だった。

家主の紫呉(しぐれ)から家事を行うことを条件に家に住むことを提案され、しばらくの間、紫呉と由希と一緒に暮らすことになった。

しかし、草摩家には十二支に関わる秘密があり、
透はその秘密を知ってしまったことで、草摩家と深く関わることになる。


ストーリーは原作通りだと思います。

十二支の動物に憑かれた草摩家の人たちと、
その秘密を、草摩の人間以外で知ってしまった透の物語。

十二支に憑かれた人間は、異性に抱きつかれると、
動物に変身してしまうという体質を持つのです。

設定だけ聞いていると可愛い感じがしますが、この体質や草摩家の空気によって、それぞれが苦しい過去や悲しみと今も戦っているという、重く辛い雰囲気があります。

そんな苦しみや悲しみに対して、
透と一緒に過ごしたり話をしたりすることによって救われるという展開が多く、

透と出会ったことで草摩の人たちが変わっていくような、
心が溶かされていくような、そんなお話です。

透自身も母を亡くし、家もない、
居場所のない悲しさや寂しさを抱えていますが、

その悲しさや寂しさから救ってくれるのも、
草摩の人たちや友人たち。

共に支え合う優しさが温かい作品でした。


● キャラクター
この作品の鍵となるのは、やはり本田透という人間でしょう。

ちょっと天然でドジなところもあって、
周りの人を気遣い、どんな相手も笑顔で受け入れる。

そんな優しい彼女に、
これまで苦しんでいた人たちがどれほど救われたか。

気が付けば、
彼女の周りには彼女を慕う人たちが集まっていますね^^

タイトルにも引用した透の梅干し理論大好きです♪

「人の素敵というものがオニギリの梅干しのようなものだとしたら、
 その梅干しは背中についているのかもしれません。」

背中にあるから自分では自分の良いところには気付きにくくて、
他の人の良いところにはいくらでも気が付いて羨ましくて。

あなたの素敵なところ、私にはちゃんと見えていますよ^^と。

この語り、原作を読んだときから印象的でしたが、
改めてアニメで見て、大好きだなと思いました(*´ω`*)


十二支の面々も個性が豊かで、
しかもイケメンが多くて良い(*´Д`)

この作品はハーレムを狙っているわけではないので、
恋愛色は強くありません。

それぞれが、惹かれる人に惹かれる、という感じ。

透に関わる恋愛色は、由希くんと夾(きょう)くんが、
三角関係をにおわせているぐらいかな。

タイプの違うイケメンと三角関係とかもういくらでも観てられる(*´Д`)ハァハァ

私は昔から夾くん推しですが、
今回も可愛かったー(*´Д`)

素直じゃないところとか、単純なところとか、
びっくりすると猫耳が出ちゃうところとか、すべてが尊い(*´Д`)ハァハァ

だけど時に積極的になる由希くんがマジで王子すぎて揺らぐこともありましたw

王子属性は伊達じゃない…笑顔もかわいいし…。


動物姿があんまり私には刺さらなかったのが残念。

もうちょっと可愛い動物姿だったら嬉しかったのだけど…。


新しいアニメ化ということで、
声優さんも一新です。

私は前作のアニメを見ていないので違和感なく、
新鮮に聞いていました。

重い雰囲気とは切り離せませんが、
にぎやかで、なんだかんだ仲の良い十二支の皆さんのキャラクター、
楽しかったです^^

まだ十二支全員はそろわなかったので(あと二人)、
先の展開も楽しみにしています。


● 音楽
2001年アニメの主題歌が名曲すぎたので、
それによるハードルが高すぎて。笑

どの曲も単体で聞くと良い曲ばかりなのですが、
フルバの曲として聴くと、私の中ではいまいちハマりませんでした。


【 前半OP「Again」/ Beverly 】

2001年のOPを意識したのかな?と思わせる、しっとり感動系のOP。

いい曲だけど、どうしても2001年OPには適わないという考えがよぎってしまう…。


【 後半OP「Chime」/ 大塚愛 】

前半OPとはガラッと雰囲気が変わった明るい曲。

こんな雰囲気の曲も悪くないですね^^


【 前半ED「Lucky Ending」/ ビッケブランカ 】
【 後半ED「One Step Closer」/ INTERSECTION 】

こちらはどちらもしっとり系。

どちらもよく似ている雰囲気です。

いい話の後によく合っていました。


● まとめ
最近過去の名作のリメイクが多くて、個人的には嬉しいような、今さらリメイクする必要ある?と思う複雑な気持ちが入り混じって、なんとも言えない気持ちがあったのですが、

こうして実際にリメイク版を見てみると、
名作はいつ見てもやはり名作だなあと感じられます^^

時代を越えて再び出会える嬉しさがあるんですね♪

この作品の登場人物に重くのしかかる辛さ。
しかし、それがあるから感じられる優しさや温かさ。

透や草摩の人たちのそんな姿は、
気が付けば見ている人たちの心も優しく救ってくれているのだと思います。

2期も楽しみです♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

72.6 4 トラウマで高校生なアニメランキング4位
俺を好きなのはお前だけかよ(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (482)
1929人が棚に入れました
ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする? しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!! もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げれれた「想い」とは――……「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。……やめだ! やめやめ! 「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな! そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!! 自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子たちのちょっと刺激的な学園青春(?)コメディー、ここに始まる!?

声優・キャラクター
山下大輝、戸松遥、白石晴香、三澤紗千香、内田雄馬、三上枝織、東山奈央、斉藤朱夏
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

惰性で最後見たけど、別に悪くない

確かに3話で区切って終わらせても良いくらいではあった。
{netabare}兎に角、地区大会決勝が特異点になってるのは草。東口と西口でエースが負けて隠れて泣く様を見て惚れるひまわりとコスモス。そんで主人公にエースの太陽とくっつけてくれるようそれぞれ頼む。肝心なところであり得ないくらい緊張するし、安易に主人公に抱き着いたり、二人きりでデートしたり。ワンチャンスあるかもと主人公に期待させておいて地の底に突き落とす。
そんな主人公を好きなのがパンジー。僕もあんな娘が好きだけどね。主人公いい子ぶってるのは少々ムカつく。
そして、エースはパンジーが好きでこれまた主人公に手伝ってほしいと頼む。これまた、地区大会だし、例の白いベンチ登場。地区大会決勝で励まされたのが好きになった理由らしいけど、後で実はパンジーではないと明かされる。
断るとエースはひまわりとコスモスのあからさまな好意を利用して主人公に関することをあることないこと言う。好きな男の言うことしか彼女は信じないものだから、主人公は孤立していじめられる。
いじめかたが少しおしゃれ。机にゴルフコースできてたらむしろ嬉しいかもしれない。
パンジーだけは味方でエースのクズさを明らかにしつつ、主人公が下衆な面もあるけど、エースを親友と信じて串カツを大量に買って待つ良い男でそれが好きになった理由と語る。
{/netabare}
とりあえずスカッとした。ずっと主人公が可哀想で感情移入してもやもやしていた。普通のラブコメじゃないぞ。面白いぞ。

ニックネームが洒落ているところは好き。みんな花の名前とかだもんな。こんなあだ名で呼ばれたい。

残りは惰性で見てたけど、別に嫌いではない。通常ハーレムになってしまって残念な人多そうだ。
ただあんな仕打ちをしておいて、どの面さげて好きと言えるのかその心境は謎。
ホースは蛇足だったかも。とりあえず最後どうなるかに期待。


OP
パパパ 斉藤朱夏
ED
ハナコトバ ヒロイン、パンジー(戸松遥)・ひまわり(白石晴香)・コスモス(三澤紗千香)
斉藤朱夏のソロ活動を応援していきたい。


ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする?しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!!もちろん、意気揚々と待ち合わせに向かうよね。そしてそこで告げられた『想い』とは---……「俺じゃないヤツが好き」っていう『恋愛相談』だった。ハハハ。……やめだ!やめやめ!『鈍感系無害キャラ』から、つい本来の俺に戻ってしまった。でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかもしれないからな!そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院董子。俺はコイツが嫌いです。なのに……俺を好きなのはお前だけかよ!!

1. 第1話 僕ってほんと、どこにでもいる平凡な高校生なんだ
元気いっぱい笑顔がまぶしい幼馴染・ひまわりと、オトナっぽくて才色兼備な生徒会長・コスモス。そんな二大美少女からデートに誘われた超ラッキーな男子。……はい! それが僕、ジョーロこと如月雨露です! どこにでもいる平凡な高校生に、こんな素敵な幸運が訪れるなんて! よぉ~し、二人と素敵な時を……って、なんで僕、二人から恋愛相談されてるの!? ああ、僕の美少女ハーレムラブコメ計画がもろくも崩れ去っていく。ク、ククク……いいぜ! なら別の手段をとるだけだ! さぁ、準備はいいか? ここからは、平凡なラブコメの時間は終わりだ。

2. 第2話 俺に襲い掛かる負のスパイラル
まさかの『ダブル告白』によって、夢の高校生活が茨の道へと早変わりしてしまった……。あ、どうも。『俺』ことジョーロです。しかーし! そんなことでハーレム高校生活を諦める俺じゃねえ。ひまわりとコスモスの二大美少女の恋の手助けをしながら、おこぼれをもらう作戦を決行中よ。……にしても、目の前にいるこの毒舌ストーカー女はいったいなんなの? いやがらせひどくない? 名前もパンジーとかいうわりに可愛らしさゼロ。挙句の果てには、なぜか俺の大親友・サンちゃんからは、『パンジーとの恋を手伝ってくれ』とお願いされ……!

3. 第3話 俺はお前と会っていた
終わった、完全に終わったよ。誤解が誤解を呼んで、ひまわり&コスモスに愛想を尽かされちまった。それだけじゃねえ。パンジーの呼び出しで向かった図書室で、絶対に嫌われたくなかった親友・サンちゃんからも絶縁状を叩きつけられちまったんだ……。おまけで、俺の愚かで浅はかな『悪行』のウワサは瞬く間に広まっちまって、正真正銘、俺は何もかも失ってしまった。ハハハ……。けど、これでいいのかもな。俺みたいなクズには分相応の状況だよ。って、ちょっと待てよ、パンジー。……嘘だろ? 『そいつ』が俺を欺き、全てを裏で操ってた黒幕だったのか?

4. 第4話 俺がガンバった結果
『黒幕』の正体が発覚し、学校中を駆け巡った『俺の悪行』の誤解は解けて平和な日常を取り戻した。けど、まだ取り戻せてないものがある! それは、俺にとって大切な、サンちゃん、ひまわり、コスモスとの絆。そう、仲直りがしたい! 俺はみんなと仲直りがしたいんだ! でもどうしてもその方法が……あん? 何だよ、パンジー? いつもはムカつく毒舌ばっか行ってくる癖に、こういう時だけ優しい言葉で背中を押しやがって……。わーったよ。自分の素直な気持ちを正面からぶつけることにするよ。それでいいんだろ、パンジー?

5. 第5話「俺にしては、うまくいきすぎてると思ったんだよ……」
ときめけ青春! きらめけラブコメ! いやぁ~、いけちゃうよぉ~! 美少女達とキャッキャウフフだよぉ~! 今度こそ、素敵極まりないラブコメを……ってなんじゃこりゃぁぁぁぁ! ちょっと新聞部のあすなろさん! 俺が、ひまわり、コスモス、パンジーに三股をかけている『女の敵』ですって!? 違うよ! それは将来的な話で……え? その疑惑の真偽を確かめるために、百花祭まで俺に密着取材をすると? よーし! やってやろうじゃねぇか! 疑惑払しょくのために、徹底的にラブコメイベントを避けてやるよ! ……ぢぐじょう……。

6. 第6話「俺は、言う時は言う」
俺は不都合主義に愛されてる! ちょっとした手違いで、まだ真偽不明だった『ジョーロ君三股記事』が学校中に配布されちゃいました! そんな絶望的な状況の俺を助けてくれたのは、なんと記事制作者である新聞部のあすなろ。あいつのおかげで、どうにか状況を鎮静化することができた……のだが、これ以上誤解を重ねないために、俺はコスモス達三人と距離をおくことになっちまったんだ……。おかげで、百花祭でやるダンス練習もままならない毎日。そして迎えた百花祭当日、波乱につぐ波乱ってのはまさにこのことで……!はぁぁぁ!?

7. 第7話「俺は意外な一面を知る」
遂に来たぜ、この時が! 花舞展をやり遂げた俺達に訪れた束の間の休日。行く場所なんて一つしかねぇ! そう、プールだ! いつもはKYなパンジーも、今回ばかしはしっかりと空気を読んだしな! 煌めく肢体! 物理法則を無視した素敵な水着! 勝った奴が俺を煮るなり焼くなり好きにできる勝負! ……ねぇ、最後のおかしくない? どうして、平和に過ごさせてくれないの? ま、いっかぁ! だって、女の子達が俺のために色々とやってくれるんだもん! つうわけで、素敵極まりない水着回の始まりだぜ! もちろん、ボロリもあるよ!

8. 第8話「俺の悲劇は気づくと始まってる」
「これから、誠心誠意尽くさせてもらうよ」。突如現れた転校生が俺にそう宣言した! いやぁ~、遂にこんな俺にも優しい女の子が……って、んなわけあるかぁ! 知ってんだよ! どうせロクでもない企みがあるがあるんだろ! クケケケ! そう簡単に俺を利用できると思うな! 貴様の本性を暴き、完膚なきまでに潰してくれるわ! ……ん? なんだよ、パンジー? 俺と共通の話題が欲しいから、自分の大好きな本を読んでほしいだぁ? ……へいへい、分かったよ。んじゃ、家でゆっくりと……はて? なぜ、俺は借りた本を僅か一日でなくすんだ?

9. 第9話「俺なりに考えた結果」
パンジーの本を買い戻すため、ツバキの店でアルバイトを始めた俺! なれない仕事に苦戦したが、この調子ならどうにか……あ、あぁぁぁぁ!! とんでもない大失敗をやらかしちまった! しかも、俺がひた隠しにしてた秘密をパンジーに暴かれて、大喧嘩までしちまったよ……。く、くぅぅぅ! こうなったら、せめてパンジーの本だけは買い戻して……って、俺が買う直前で売り切れだぁ!? 誰だ、そんな空気を読めないことをしやがったのは!なんで俺は肝心なところでいつも失敗するんだ! ……ん? あの天然系ビッチは帰り道で一体何を?

10. 第10話「俺だってたまには活躍する」
さて、このアホはなんだろう? 突如として、俺を理科準備室に引き連れていった女は、野球部のマネージャー、蒲田公英……通称『たんぽぽ』。ややこしい花のあだ名を持つ女なんだから、可愛い女の子だと思うだろう? 確かにその通りだ。たんぽぽは可愛い。……だが、だがしかしだ! いかんせん、アホすぎる! こんなアホとかかわるのは時間の無駄だし、とっとと教室に……うっげぇ! な、なんで……なんで理科準備室に……ヤツが現れてるんだよぉぉぉぉぉ!!

11. 第11話「俺はいらないかもしれない」
大ピンチだ! 利用者が少なすぎるからって図書室が閉鎖されることが決まっちまったよ! コスモスがどうにかしてくれようとしたみたいだが、そいつも失敗。……だが、利用者を増やせれば閉鎖は免れるらしい! よっしゃぁ! こうなったら、俺が……すっげぇ都合のいい頼れる味方に手伝ってもらって、閉鎖を阻止してやろうじゃねぇか! つうわけで、頼むぜ葉月! かつて図書室の閉鎖を阻止した実力を俺達のために全力で振るって……おい、どうしたんだよ、パンジー? なんで、葉月を見てそんなに怯えてるんだ?

12. 第12話「俺が好きなのは……」
やるしかねぇ……。ホースによる『善意の呪い』からパンジーを解放するために、俺がパンジーに告白をしてやるよ! 俺達が恋人同士になっちまえば……は? どういうことだよ、パンジー? もう、恋人になる約束をしている人がいる? しかも、その相手は……サンちゃんだって! だから、俺はもう必要ない、図書室にしばらく来なくていいって。……分かったよ、俺は用済みってことか。コスモス、ひまわり、あすなろ、悪いが後は任せた。俺じゃホースに勝つことはできねぇ……、そんな俺はいたって無駄だよな……。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 12
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

観終わった

2話までの感想{netabare}
あれ?面白い?
八方美人を演じてたら窮地に陥ったって話…になるのかな?
今後、他人(主人公)を利用するだけ利用して、自分に都合が悪くなると責任を他人(主人公)に押し付ける連中を見返す展開になるのなら結構良いかも?

とりあえず2話での主人公の言い訳は、「オレもサンにパンジーは不釣合いだと思ってたんだ」「『パンジーなんかよりお前の方が良い』と振り向かせられると思った」じゃダメだったんかなー?
と思うが、あくまで俯瞰で見てるから言えることで当事者だと一杯一杯で難しいか。
まぁそれ言ったらラブコメが成立しなくなっちゃうけどね。
ぶっちゃけ「他の女より私の方が良いと分からせてやる・振り向かせてみせる」ってガッツの無いヤツが踏み台に利用した主人公に責任追及するのは身勝手だなぁとは思わなくもない。
他人を責められるほどお前はそんなに偉いのか?と。
ってことで復讐(カタルシス)に対する溜め(フラストレーション)パートだと思ってるんだけど、そうじゃなかったら単なる胸糞なワケで…いやぁどうなるんだろう?という意味では結構次回が楽しみな作品。
とはいえまだ2話なので、これから更に絡み合う話になってくのだとしたら…胸焼け起こすかもw{/netabare}

3話感想{netabare}
良い最終回だった。
2話で懸念してた「これ以上人間関係こじれるようだとさすがに胸焼け起こしそう」も杞憂に終わり、スキっと解決してホントに良い最終回だった。
但しあくまで問題が長引かなかったのが良かっただけで、その内容自体は「?」。
パンジーが実は巨乳の美人で…そこは「おいおい」と呆れ気味だけどまだいい。
巨乳は良くて貧乳はダメってのもよくワカランところではあるけど、問題は「そこまで嫌う?」のがイマイチ共感できない。
そうだなぁ、パンジーは折角ストーカーってことなので、もっと重篤で「期待に背く行動をしたらミザリーされかねない(こんなの私の好きなジョウロじゃない!、と殺されそう)」みたいな、なんか「この人と付き合うのは身の危険を感じる」という所を見せてくれないとあそこまで性格を嫌う理由が分からない。
または虚言癖で「レイプされました妊娠しました責任とってください」なんて言い出しそう、ってことなら関わらないようにする・図書館に行くのを避けるのも納得なんだけど、そうでもない。
これだったら“変態だけど可愛ければ~”のキャラの方がよっぽど付き合いたくないw
ってかそこまで嫌うならそれこそ2話でサンから相談受けた時「アイツだけは止めとけ」と言うでしょー、親友を第一に考えてることの説得力にも関わらない?
なんかトラウマでもあって「他の人は平気かも知れないがオレはどうしてもこういう性格はダメなんだ」って話でも今後あるのかなぁ?

と、自分の2話までの感想を読み返してみて気付いた。
この作品のキャラ達は「心変わりを許容する・期待する」価値観なのかそうじゃないのかがよく分からない。
恐らく物語の最後は「パンジーいいよな」になると思うので、作者は許容する精神でありながらキャラにはそれが無い前提で話を作ってる?{/netabare}

6話までの感想{netabare}
うん、まぁ…こんなだよね。
ジョーロが3話までに迷惑かけられた連中を許したことについては、下心があるんだしまぁって感じ。
そうはいっても…新聞部の言うことを一方的に信じるって、そんなことあるんかいな?
いやあるんだけど…新聞部の言ったことだから間違い無いだろうと思考が止まってるヤツ、そういうヤツが大半であるなら人を陥れ放題だなぁとは思ってて。
ってことで6話は案の定ソレだったってオチで。
そこまではいい、そこまではいいんだ。
ただ…なんでジョーロを良いヤツみたいに演出したがるんだろう。
自分を悪者にして背中を押した?いやいや、普通にガチ怒りしたでいいんじゃね?
記事を無批判に信用させられる新聞部という「権威」を傘に着たというか、その権威に傷がつくというか、場合よっては廃部にまで追い込めそうじゃん、女子ネットワークとはワケが違う。
パンジーに友達作るよう仕向けたのは感謝のお返し?いやいや、体は好みだけど性格が嫌いって話だったじゃん?
今までボッチだったので友達作れば性格変わるかも?と自分好みに仕立て上げようと画策した、でいいじゃん。

なんでそんなにジョーロを良いヤツにしたがるのかちょっと意図が分からない、これは3話の「親友思い」でも引っかかってたことなんだけど。
下心アリアリの下衆野郎だから気にしないで居たのに、良いヤツだとスルーした部分にケチが付くというか…う~ん…。{/netabare}

9話までの感想{netabare}
何やってるんだか分からなくなってきた。
なんかこう、イマイチ考え方に共感どころか理解すらできない。
ジョーロはハーレム目指しておきながら他人(他の女性)が何か下心ある素振り見せたらビッチ呼ばわりなの?
本絡みの一件は、キッズアニメでよくある「一人で抱えないで仲間を頼れ」って前提の元、そうでない行動をした主人公が責められてた…のか?
どうでもいいプライドにしがみついた結果誰かを傷つけたのなら責められても仕方ないけど、誰か傷つけたっけ?
まぁ本絡みに関してはまだ続くのかな?探すのを手伝ってくれた二人はこの後出てくる?{/netabare}

最終回?までの感想{netabare}
ありゃー、参ったね。
最終回の終わり方についてあれこれ下書き書いてたのだけど、そうしてる間に同期放送作品の“星合の空”の最終回が放送されて、そっちのがもっとアレだったらしい。
そっちの作品は私は1話で視聴切っちゃってたんだけどね…見続ければ良かった?
ってことでゴチャゴチャ書いてた下書きもどーでもよくなっちゃったw
それにしても今期ちょっとヤバいの多くない?
これまた他の作品の感想で触れたけど「ちゃんと締めてるだけマシなのかも?」という、我ながら基準がもう訳ワカラン。

と、とりあえずこの作品に関して言えば、3話まで見れば良いんじゃないかな?
そこから先は見ても見なくてもいい。
個人的に一番期待してたのは、前半パンジーが余裕ぶっこいてるポジションだったので、それが吠え面かく展開来ないかな~と思ってたのだけど…実際それに近い展開にはなったのだけど、その一方で今度はツバキという余裕ぶっこいてるポジが登場しちゃって。
じゃあ次はツバキが吠え面かく展開を…となるだけで、キャラの役割が変わっただけで構成は一緒なのを繰り返してる様に感じてしまった。
表現が辛辣すぎるかもだけど、引き出しが少なすぎじゃね?と。
主人公の心変わり自体はそれがテーマだろうからいいとしても、他のキャラの心変わりっぷりはなかなかついてくのが難しかった。
でも最後の恋敵を蹴落とすための裏切り投票は「ですよねーw」って感じで笑えた…のだけど、それがよりにもよって「続く」でウラがあるような無いようなで素直に受け止められない。
なんでこんな作りにしちゃったんだろう…それでも“星合の空”に比べればマシなのかなぁ?と思うと…う~ん…。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 15

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「俺は、すべてのすべてのラブコメを過去にする」

この作品の原作は未読ですが、キャラデザがブリキさんと知り視聴を決めた作品です。
それにハルカス、白石晴香さん、三澤紗千香さんに奈央ぼうと、これだけ役者が揃ったら視聴しない道理はありません。
この作品も期待値MAXで視聴に臨みました。


ここで質問。もしも、気になる子からデートに誘われたらどうする?
しかもお相手は一人じゃなく、クール系美人・コスモス先輩と
可愛い系幼なじみ・ひまわりの二大美少女!!
もちろん、意気揚々と待ち合わせ場所に向かうよね。
そしてそこで告げられた「想い」とは…

…「俺じゃないヤツが好き」っていう「恋愛相談」だった。ハハハ。
…やめだ!やめやめ!「鈍感系無害キャラ」から、つい本来の俺に戻ってしまった。
でも、俺はここでへこたれない。恋愛相談に乗れば、俺を好きになってくれるかも
しれないからな!

そんな俺の悲しい孤軍奮闘っぷりを、傍で見つめる少女がいた。
三つ編みメガネの陰気な少女・パンジーこと三色院菫子。
俺はコイツが嫌いです。なのに…
俺をすきなのはお前だけかよ!!
自分がモブだと気づけなかった主人公と個性的な華々しい女の子達の
ちょっと刺激的な学園青春ラブ(?)コメディー、ここに始まる!?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

この作品…登場する女の子の可愛らしさが半端ありません。
キャラデザがブリキさん、という影響も多分にあるのですが、ちょっとした仕草など細やかな部分も配慮しているのが伝わってきます。

そして何より声優さんの演技が堪らないんです。
今回序盤から色々持って行かれたのはパンジーこと三色院菫子役のハルカスの演技でした。
今まで聞いたことの無い声質…
あの声質で「寂しいわ…」とかジョーロみたいに傍で囁かれたら、卒倒してしまうかもしれません^^;

私は専門家じゃないので詳しいことは分かりませんが、声優さんの完璧な演技って、きっとこういう作品の事を言うんだろうなぁ…とか思ったり。

今、公式HPのトップページを見ながらこのレビューを書いているのですが、物語の中での彼女たちの言動が、頭の中でフラッシュバックの様に蘇ってくるんです。
ジョーロへのアプローチの仕方は人それぞれ…
だけどどのキャラも素直に愛おしく感じれるんです。
パンジーさんには色々持っていかれたので推しキャラとしては頭一つ分抜きん出ていますけれど…

そういえば、先ほどこの作品のwikiをチラ見した時に、面白いことが書いてあるのを見つけました。
「本作はラブコメディ系のライトノベルではあるが、本作はライトノベルでありがちな主人公が複数のヒロインに好意を持たれる(落ちもの・ハーレムもの)という設定は否定的に描かれている。」

「落ちもの」って何かな…と思って調べたら、「ストーリーの導入部分において、平凡な主人公のもとに魅力的な異性が突然現れるところから物語が始まるというもの。」なんだそうです。登場する女の子は次第に増えていき、殆どの出会いはいつも突然だったように記憶していますが、確かに誰も空からは落ちてきてはいませんね。

ついでに「ハーレムもの」についても調べてみました。
主人公である1人の男性(女性)キャラクターに対して多数の異性キャラクターが対置され、多くの場合は大勢の異性が1人の男性(女性)に対して好意を抱く。
また、主人公はハーレムを構成する異性に対して好意を持っていて平等に接することも多い。

…この作品の作風とハーレムものとの違いが分からないです^^;
確かに「ハーレムを構成する異性に対して好意を持っていて平等に接する」という部分では違いがあるかもしれません。
でも疑念が残ります…
この違いがフェイクという路線がどうしても捨てきれません。
というより、捨てちゃいけない気がします。
何故なら、その展開を一番望んでいるからです。

主人公が誰の事も好きにならず、誰も選ばないのだとしたらハーレムの構図は不成立となります。
でもジョーロがこれを選択するでしょうか…そもそもの目的から完全に逸脱してしまいますよ。
個人的にはハーレムものは嫌いじゃないので、その違いへの拘りが理解できないんでしょうね。
これらを差し引いても十分魅力的な作品だと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、斉藤朱夏さんの「パパパ」
エンディングテーマは、パンジー、ひまわり、コスモスによる「ハナコトバ」
エンディングの発売が12/25って遅くありませんか?
エンディングはまだちゃんと聴けていないので評価は止めておきたいと思います。
オープニングのノリは好きでしたよ。

1クール全12話の物語でした。
全体的に面白かったと思います。
後半登場したホースには登場キャラ同様に違和感を感じましたし…
唯一残念なのは幕の引き方でしょうか。
最終回のラストに「あともうちょっと続く」と言うのは、発売日未定のOVAの前振りだったんですよね?
これをOVAにしちゃいますか…というのが率直な感想です。
確かに「TVシリーズの完結編、ジョーロ(モブ)とホース(主人公)の決着を描くOVA」らしいので、気にもなりますし売上枚数もきっと伸びると思います。
でもできるなら気持ちの熱いうちに全13話として描き切って欲しかったのが本音です。
まぁ、後日発表される詳細に期待しましょう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 22

84.5 5 トラウマで高校生なアニメランキング5位
ReLIFE(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (1368)
6964人が棚に入れました
海崎新太(27歳)は、新卒として入社した会社を3ヶ月で退職。
その後の就活もうまく行かず、親からの仕送りも打ち切られ田舎に戻ることを迫られる。
悩みを打ち明けられる友達も彼女もいない……
途方に暮れる海崎の前に謎の人物・夜明了が現れる。
夜明は海崎にニートを対象にした社会復帰プログラム「リライフ」への参加をもちかける。
その内容は、謎の秘薬で見た目だけ若返り、1年間高校生として高校に通うことだった――。

声優・キャラクター
小野賢章、茅野愛衣、木村良平、戸松遥、内田雄馬、上田麗奈
ネタバレ

カボチャはんたー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ニートしてたら高校生やり直すことになりましたヽ(´▽`)/

ニート更生プログラムリライフ…
たしかに高校3年生からやり直せるのなら
多少はやり直したいことあるので受けてみたいな~
ニートになろうかな~

1話 {netabare}
この主人公わざとスーツ着て飲み会いってるよ
絶対こんな飲み会楽しくないわwお母さんにそりゃ怒られるわwww
仕送りももうなくなって…27歳に仕送りはきついわなwwww
新太、大学院まで出てるのね

新太の前にリライフ研究所の夜明さんが
リライフの被験者?実験期間は1年間
最終的に就職先まで用意してくれる胡散臭い仕事先(笑)

新太若返ってる~(笑)
見た目が高校生くらいまで若返る薬(・∀・)イイネ!!
この春から1年間高校生になって高校に行けとか
もう一回やり直してみたいって意味では行きたいかもね(*’ω’*)

夜明、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
大人のクズ褒められた(*’ω’*)
生活全部保障っていいよね
高校生でもう一回やり直すかどうかは新太次第

本当に来ちゃった新太君(笑)
しかも3年生から
いきなりコミュ障かましてる(笑)
夜明も一緒のクラスかーい(笑)

夜明去年もここに通ってたのかw
最初に新太が絡んだのは秀才タイプの千鶴ちゃん
高校生らしい自己紹介じゃない新太
さらにいきなりテストキタ━(゚∀゚)━!www

まず筆箱がない学生www
新太感覚がクズだなぁwww
そして隣の席の狩生さんは優しい子だな~(。-∀-)
狩生さんはこのテストに賭けてるのな

数学ってもうできないよな~(笑)
職員室に呼ばれる新太、怒られてる(笑)
年下に怒られる新太さん
新太の諦観具合の羨望w
先生に対してトラウマがあるのかね?

出た!夜明!高校生なのか大人なのか?
記録員の夜明(。-∀-)こいつ性格ドSだなあ~
研修がてら去年も

リライフはニートを更正させるプログラムなのね
なんていうか…リライフしたいよーな…したくないよーなヽ(*´∀`)ノ

新太、被験者2号なのね
ってことは1号は?
{/netabare}

海崎 新太(かいざき あらた)
27歳無職・大卒院卒。初めての就職先で社会に絶望し退職。
友人たちとの差に焦りつつ日々を送る。 “リライフ”という実験の被験者に選ばれ、 高校三年生に戻ることを選択。

2話{netabare}
社会復帰プロジェクトちょっと受けてみたいな~(笑)
早起きマジで辛いは同期
新太のテストの点数ひどいな( ̄∀ ̄)w

チャラいのに頭いいとかすげぇな
大神のコミュ力すごいな~
機嫌悪くても…狩生ちゃんw
ひとつでも赤点あったら再テスト(笑)
エンドレス再試wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
新太って墓穴掘るタイプよねw
大神っていいやつだな、さらにメガネっ子小野屋さんもw
上には上が居るが下には下も(沙*・ω・)

大神(おおが)、思春期は人の恋模様に機敏よね~
お揃いのピアスなんだヽ(・∀・)ノ
狩生ちゃんかわいい子だなwツンデレだなwでも自分を追い詰めちゃう子なんだなw
二人でクラス委員したかったんだろうな

新太と小野屋のナイスコンビネーションw
4点でタバコの人だと日代さんに思われてるw
なかなか難しいタイプの子だな(笑)
大人だと思われた新太wまぁそうなんだけどw
笑顔の日代さん( ・∀・) イイネ!

シルバーピンすげぇ
新太なんか大物だと思われてるw
そういえば夜明は一人飯(ぼっち)なのねん

今度は1000円も追加されてるw
結構思ってることを口に出しちゃうのね(笑)
社会人やると人の感情や言動に機敏になるよね

日代さんもなかなか考えてるんだなぁ
敬語で話すのもキャラになっちゃえばとっつきにくくなくなるよね
日代のニコニコwwwwwwww

自然に友達はできないよなー
当たり前の未来なんてそうそうこないよなー
いきなり携帯くれ発現www
アドレス的なものを教えてってことよねw

日代さん頑張ったヽ(・∀・)ノ
夜明の観察者っぷりな

案外、タバコのこと気にしてる新太(笑)
記憶消えちゃうのね
リライフの他言も禁止

記憶のないまま気づいたら28歳になっちゃった…恐ろしいな…
日代さん丁寧でいい子だな
新太勉強しろよw
EDホットリミットなんだけどwww

{/netabare}

日代 千鶴(ひしろ ちづる)
女子成績学年1位の秀才。
極度のコミュニケーション音痴。
わからないことをすぐネット検索に頼るクセがある。

3話{netabare}
下駄箱に手紙とかヽ(・∀・)ノ
日代さん案外お茶目でかわいい♪好きだわ~♪
まず下駄箱って響きが懐かしいw

日代さんさすがネットの申し子w
だけど真面目キャラ(笑)
夜明の笑顔が怖い(╬゚◥益◤゚)
大神は大神なのねw
再試の方が悪くなる新太と杏
駄目だこいつ認定されてる大神(笑)

事実想像以上のバカ新太さん
カズ君って誰も呼んで…おっと日代さんだけ(笑)
ニコニコの意味が間違ってるw
もうこの時期の女の子こわーいw
運動とかいつぶりってなるよなw

男女体育教師対決w
朝地君地味にすげぇw
最近の子は体型かっこよくて羨ましい
犬飼君こえー

大神運動ダメなのね~ヽ(*´∀`)ノ
生まれ持った運動センスなーw
新太歳のせいで肩が回らなくなってるw
大人って急に動いたら危ないんだな

女子のも見れるのいいね~
狩生ちゃん運動神経いいのね
玉来さんめっちゃ運動神経すごいのな
なんていうか…狩生ちゃん…JKのキャッキャはいいね

犬飼めっちゃ絡んでくるなw
狩生と日代さん相性悪いのな(笑)
名前覚えてもらえてないとか一番ショックよね∑(O_O;)

夜明の平均値すげぇな~

新太足を痛める不祥事wwwww
もう身体がついていかないのねw
膝グロテスクwそして朝地がちょうイケメンなことについてw
お姫様抱っこされてる(笑)

傷の治りが遅いのも…日代さんにいつかバレるんじゃね(笑)
狩生さんびっくりしてる日代の笑顔
めちゃくちゃ勘違いで問題が起こる予感
去年の被験者とは違いが大きい

毎回ED変わるのね
歌のチョイスで年代わかるよね(笑)

{/netabare}

大神 和臣(おおが かずおみ)
チャラいイメージだが実は成績クラス男子1位。
ピュアな一面もあり、 恋愛に疎い。運動音痴。

4話{netabare}
狩生はステータスと大神の隣に入れることが…
千鶴と大神の感じにwwwカズ君定着してるのねwww
狩生と千鶴の一触即発(一方的)起こりそうな予感w

狩生ちゃんめちゃくちゃ不機嫌(*’ω’*)
千鶴のゲス顔を思い出してイライラw
玉来ちゃん、ご飯の時も牛乳っ子、身長ではなく胸に全部栄養が(笑)
なんというか一番になれないし…千鶴のニタ顔wwwwwwwwww
大神の努力実らずw新太も小野屋もまったく成長せず(笑)

千鶴も誘って二人のシルバーピンパターンw
新太の空気読むスキルぱないな~(笑)
そして大神はバカだった(笑)
大神のジト顔嫌いじゃないw
新太空気読めるなりの疲れがあるよね

千鶴のぼっちスキルぱないなw
友達もできそうな感じ、しかも狩生とだと!!w
勘違いはなはだしいな(笑)

もう一人のボッチw夜明www
夜明は仕事上、千鶴を誘うことができないらしい
周りを綺麗にしときすぎるのも…
二回目の青春のあがきが凝り固まっていた心を揺らぎ解かす

リライフ生活1か月経過
大神がいなくても再試のプリントやらんとねw大神怖いwww
狩生と目が合っただけで仲いいと思ってる日代さん

狩生の負のオーラが溜まってるなー(笑)
玉来親衛隊だな~(*’ω’*)☆
負けず嫌いと嫉妬と不安な気持ちで押しつぶされそうなのなー
アラサーになると身体の治りが遅くなる

おっと…嫉妬の気持ちが歪んだ方向に~
ナイスタイミング?バットタイミング?で新太と遭遇
揺らぐ心(=゚ω゚)ノ

ある意味青春の一ページ
というか事故…そして当事者の意識がない千鶴が二人を発見

EDのチョイスが素晴らしいな
ラルクのHONEYとか熱い!!
{/netabare}

狩生 玲奈(かりう れいな)
負けん気の強い性格で、成績優秀・スポーツ万能。女子バレー部所属。
だが、そんな自分に満足せずに常に上を目指すストイックなツンデレ。

5話{netabare}
物音を聞いて駆けつけた千鶴が目にしたのは階段から落ちて倒れてる二人…

目覚めたら保健室のベッドの上
男の子(27歳)にはきついなー
社会では自分のせいでなくても謝らなくてはいけないこともある
みんな蹴落とさないと上にあがれなく…

人を落とすことは自分を落とすことにもなる
狩生ここで負けるな~(=゚ω゚)ノ
頑張っても報われないこともある…よなー

新太大人だなー(27歳)
なんつーブーメラン戦法(笑)
おっと千鶴キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!待ってたー
千鶴のコミュ音痴はなはだしいw
鈍感に悩む千鶴…人の気持ちって難しいよな~
気にしすぎちゃうとこっちが疲れるし…千鶴の頭がショート寸前☆
もやっとした気持ちは後回し

新太も二人を観察、さらに夜明もいたのねw
これは狩生と千鶴で解決しなきゃいけない問題だもんなー

千鶴の鈍感さ、すごいよなー(笑)
まぁある意味ドストレート(笑)
案外新太の言葉は人に突き刺さり影響を与えるのね
狩生の勘違いと整理wwww
なんていうかこのくらい不器用だと面白いよなw
分析能力に長けてても人との付き合いはわからない

なんていうか青春(笑)
二人の仲を取り持った新太
ただ…自分の放ったきれいごとが正しかったかどうか…
夜明なかなかドSだなぁ

今日のEDはパフィー♪
狩生ツンデレキャラみたくなってるwツンデレかw

{/netabare}

夜明 了(よあけ りょう)
リライフ研究所の サポート課職員。海崎のReLIFE実験担当者。
いつも朗らかだが“くえない”性格。
高校生の姿になり、海崎の同級生としてサポートしている

6話{netabare}
千鶴…もしかして恋をしちゃってる?w
あれOPの最初こんなだったっけ?…まぁいいや(*´▽`*)
千鶴のひきつった笑顔好きだわwww

新太GW油断しすぎwwww
10分間で片付けられるのか(*´▽`*)
新太必至に片づけと消臭したなぁ
勉強会というよりどれだけごまかせれるか
今どきの子はMD知らない٩( ‘’ω’’ )و

新太が入学できたのは…w
小野屋さん謎な子だよなー
社会人的付き合いってだるいからなぁ
そして二人は勉強のし過ぎでショート(笑)

再試のあとには中間テスト…再試無限ループ(笑)
新太頑張って隠し通せるかな~(´・ω・`)
新太突然のバイト…コンビニでやってたのか~
コンビニ大変だよなぁ٩( ‘’ω’’ )

二人きりだとまずい発想がない…純粋な大神なwww
二人きりはきまずい新太であった(*‘ω‘ *)
何状態観察って?(笑)
そんなこともできるのか?プライバシー筒抜けだな(笑)
おっと小野屋にカレンダーのこと聞かれて…ピンチ!!

そりゃ夜明もドキドキだわな
アルバイトでごまかした~(笑)
おっと駅前のコンビニでバイトしてたか…新太と以前あったというが…

小野屋眼鏡外すとかわいいなカワ(・∀・)イイ!!
小野屋と新太急接近?w頭に気になる子出てきてるやんw
小野屋可愛いなぁカワ(・∀・)イイ!!

夜明駆ける(*´▽`*)
そしてドアから登場w
小野屋もそっち側の人なんだろうな~
やっぱりなー(‘ω’)ノとりあえず小悪魔だなw自由奔放w
サポート課はふざけてルやつばっかり

今日は新太の人間性を試す実験だったらしい
ニコニコしてる二人怖いなー(笑)
新太を選んだのは小野屋らしい

半分本島で半分嘘の真実とは…ね
今日はセンチメンタルバスか
{/netabare}

小野屋 杏(おのや あん)
海崎と同じく3年生から編入してきた。
楽観的で何を考えているのか、むしろ何も考えていないのか、分からないところがある。

7話{netabare}
夜明さん上からの圧力すごいな~
自分の立場なー…

そういえば被験者1は誰なんだろう?
適正調査?被験者2?なるほど少し過去回想なのか
普通に小野屋はメガネじゃない方がかわいい気が(*´▽`*)
距離感は確かに難しい…

毎日毎日レポート書いてるのね
被験者1号は何の変化も見られなったのね…
小野屋いい後輩だな( ;∀;)

夜明さんの切り替えすごいな~w
小野屋も夜明も一体何歳だろう?
本来の夜明は茶目っ気あるのな

夜明視点の話も面白かったな(*´ω`*)
EDサウダージとか熱すぎるな!!
{/netabare}

8話{netabare}
テストの実力は変わらずじまい(笑)
小野屋は赤点回避w先生に呼ばれるとかある意味オワタ新太w

先生にも真面目に心配される…新太さんである
何のミスもなくそれですか(*‘ω‘ *)
諦めても逃げずに立ち向かう…

出た!玉来ほのかちゃん
この子も赤点5つ取ってるww
新太仲間できて嬉しそう
先生いいこと言うやん
男子バレー部だって頑張ってるんだようwww

ほのかはスポーツ推薦で入ったから勉強が少し苦手
青葉を選んだのはあきちゃんとのぶちゃんw
青春だなぁww

出た!日代さん(*‘ω‘ *)
急にシャットダウンしてるwww
みんな大神と小野屋の関係を気にしてるw
狩生愛されっぱなし(*‘ω‘ *)笑
はい喜んで~(笑)

戸惑う狩生はかわいいぞカワ(・∀・)イイ!!
ほのかってこういう噂話とか悪意とか…弱そう
狩生もほのかもいい友達持ったな~

あきちゃん程度www
のぶちゃんは寝るの早いw
部活やる前に再試…

夜明、新太に再試がなってよかったね~
小野屋混ざるとクールな夜明がwww
ほのかは合格
新太はまた来週w

ほのか寝不足で…てか保険医って犬飼の姉なのか(*‘ω‘ *)
大神、新太がダメで嬉しそうwww

唐突にシャットダウンしちゃうのが人間…
あー穂乃果が倒れて拍子にボールが転がって狩生が避けようとして
捻挫してしまって…

亀裂とはこういうことか…
なんで…こうなっちゃうのかしら…青春って残酷な一面もあるよな
ED雪の華なのもいいな
{/netabare}

玉来 ほのか(たまらい ほのか)
女子バレー部のキャプテン。 マイペースでおっとりしているが、スポーツ万能でまさかの怪力の持ち主。 犬飼&朝地とは幼なじみで、二人からは「タマ(ちゃん)」と呼ばれている。

9話{netabare}
日代んって呼ばれてるのか千鶴
あれからほのかと狩生は…

千鶴ってぐさぐさいくのなw
だけど変に鈍感な千鶴さんなのである(笑)
あーあ狩生これ間に合わないやつだな…全治2週間か…

狩生…もうこのまま引退するつもり…かー
さすがの千鶴も何か気づいたかな?(笑)
ほのか…話しかけたいけど言葉が出てこない…わかんないよな~
逃げるしかないのか…

気が早いなーあきちゃんw
おっさんの粋な計らい…ここでかーw
負けず嫌いだな狩生wまったく間の悪い大神さんであるw
まったく大神はいいやつだなーw

狩生は自分に素直になれないのなー
いやー楽しそうだな~小野屋(笑)
被験者がいないところでいろいろ事件がな…
主人公はまだ気づかず…

今日はオムライスにしたけれど一人な千鶴…さすがに様子がおかしいことに気づいてる
お!さすがに新太も気づいたか!この妙に居心地の悪い感じ…
新太は味わったことがある…あの感じ…

千鶴…お部屋の前まで来てたとかww
相談したいことがあるから直接とかw電話という発想に思いつかなかった千鶴さんw
新太の方が動揺すごいなww
超監視されてるwww

千鶴空気を読めるようになった?
自分のことじゃないなら空気読める
理不尽でも正しくても…抑えなくてはいけないものがあるのか…
感情だけではどうにも…

新太のトラウマ的な部分に…自責の念が暴走しちゃってww
新太の先輩…

周りからしてあげたい気持ちもあるが踏み込んでいいのかどうなのか…怖いよな
千鶴いいこというな!リベンジ!しかも一緒にとか
ふぁいおーwww

ほのか調子出ないよな~
千鶴のリベンジマッチ
本当にほのかも狩生も愛されてるなw

セッティングは完了…あとは動き出すリライフ
今日のEDは…カボチャ知らない( ゚Д゚)
と思ったらブリリアントさんかー!
{/netabare}

犬飼 暁(いぬかい あきら)
無口で無愛想だが正直な性格。
口より先に手が出るタイプ。
玉来&朝地からは「アキ(ちゃん)」と呼ばれている

10話{netabare}
ほのか思いのたけを告白…
頑張れば頑張るほど周りを傷つけるって…辛いよな~

狩生の負けず嫌い最初からだな~w
たしかに初対面ならなんなのこの子~だよなw
手を抜いてるかどうか確かめたかったのね(^-^)

拒絶されたらどうしよう…怖いよな~
転校が多いと心がどんどん麻痺していくのか
人とかかわるのをあきらめたらこの様ですw
新太ナイスサポートするよな

ほのかの笑顔が見れただけでwこの間は不細工www
本当にチャンスは突然訪れる( ゚Д゚)
ほのかと狩生…このままでは…
まったく素直じゃないんだから~狩生~
まぁこういうのも青春の1ページか

夜明から急に感謝…w
また明日ってことは夜明も来るのかwってことは小野屋もw
狩生が来ることを信じるしかない
トーナメント戦だから勝たなかったら…

千鶴、引きずってまで狩生連れてくるつもりなー
過度な干渉はダメだけどこういうのは手助けしたくなっちゃうよな~w
逡巡しちゃったのな狩生
踏み込んでこないでか…きついよなー

気持ちがわからなかったら心配しちゃだめなのかな~…か
手を出すこともあるのねwww
千鶴が言うと説得力あるな~
わがままを通しに来たのな~千鶴
どうでもいいけど転校しない一番最初の千鶴さんかわいいなw

狩生は愛されてるな~
最後の試合にでてほしいはみんなのわがままは一緒
1セット目は取られて…ペースはあっち…
新太も千鶴もナイスフォローだな

まぁ話は終わったらだよねw
こっからが試合本番よね~♪
まぁでも終わっちゃったものはしょうがないし千鶴は真ん中に座ってしまったんだろうw

一件落着かね(^-^)
犬飼さんお礼とか言えたのねw

おいED最強かよ
泣かせる気まんまんだろ青春かよw
{/netabare}

朝地 信長(あさじ のぶなが)
温厚で優しい性格で人当たりも良い。
運動神経抜群。 玉来&犬飼からは「ノブ(ちゃん)」と呼ばれている。

11話{netabare}
元に戻る薬が欲しいらしい…新太トラウマと向き合う覚悟を決めたのか
やっぱり先輩は死んじゃってたのね…

夜明も同行するつもりらしいw
首元はやっぱりトラウマの…
夜明も同行するなら新太お墓参り許可される

千鶴から声かけるとかたしかに珍しいな( ゚Д゚)w
夜明は起きられないタイプの人らしいw
起こすのに疲れるタイプらし夜明www

大人になるまであっという間(*´▽`*)
小野屋は何を頼まれたんだろう?
新太はお話ができる人なのかww

佐伯先輩かっこいいな憧れちゃうな
人ひとりの命より仕事だー、会社だー、自分の昇進だー…
っていやになることもありますよな…

大人になるってこういうことなのかな
就活するってなるとぞっとするよな
ちょっと…新太の死んだかおといったらw

今にも切れそうな糸を必死に…
新太新卒には…ヒーロー扱いされてるのな
行動は意外なところに…

新太の言葉に重みがあってカボチャ泣きそう
優しいヒーロー先輩♪
まぁ仕組まれてはないけど動向はやっぱり

小野屋www
素直じゃないお二人だこと(*´▽`*)

今の若い人はchemistry知らないのに驚愕Σ(゚Д゚)
ってわけで今日のEDはけみすとりー
{/netabare}

12話{netabare}
最近自分から声をかけられるようになった千鶴
二人からヘアゴムをもらったらしい( ´艸`)
小野屋の名前はまだ覚えてないw三つ編みメガネw

夜明があんなダッシュするなんてw
下の名前で呼んでたww
新太さん青春送ってるな~
夏休みに浮かれる気持ちは…
期末の再試合格してないと夏休み中も…
受験とか懐かしいな(*´▽`*)

ちょっと新太この生活が好きになってるねw
制服で乾杯してる~wwwwww
経費で飲む、お酒と飯はうまいw
こいつら楽しそうだな~(‘ω’)ノ

本人の気持ちが大切よねー
そっかこの日々は忘れさられてしまうのか
大神の女子力高いな~( ゚Д゚)

もう新太が再試ダメなのはですよね~レベルw
大神…ピュアかよーww
夜明が笑っちゃってるよな~ww

大神ピュアかよ~(笑)もう一回言うわ(笑)
すごいブーメラン自爆使いだな新太w

狩生といつかの後輩君…
なんていうかいい雰囲気でよかった大神と狩生w
素直すぎて不気味wwww
いつもどおりが楽しくて♪

大神、やっと狩生のことを意識し始めたよw
おっさんはどうするのかね(^-^)
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ニヤニヤが止まらないw

花火大会なんていいチャンスの場所
なんか色々と集まってきたw
女子?戦力外?ついでw

なんか千鶴さんが怖いのはw
サポート課はこういう時助けてくれません(笑)
打ち上げ花火~♪

EDのチョイス今日も最強かよw
夏祭り~♪

狩生ドキドキかよw
とりあえずみんなに送ってるうやつ
だけど…
{/netabare}

13話{netabare}
千鶴も浴衣を買ったのね~(*´ω`*)
おっと二人が告白することを知ってしまった千鶴さんw
離れることになるとわかっていて好きになるって無駄?それとも?
時間に遅れたからっていう自分への攻めwww
混雑に慣れてないのねwww

それとなーくw
新太も色々と勘違いを繰り返していく(笑)
みんなのサポート課wwwお祭りハンターw
祭りはいっかなって感じなのかw

サポート課は新太を動かす気だなw
大神と狩生の方が先に気になるよな~(笑)
こんなにドキドキしたのは久しぶりだわ(*´ω`*)ほっこり
恋愛ものってあんまし見れないけれどこういうのは本当に好き♪
ヒロインは暴力混じりなの大事w

冷静になると時間差で恥ずかしくなってくるパターンのやつw
手をつなぐのにこんなドキドキするのあれよね…久しぶりかもしれないw
朝治君のおかんオーラ(笑)

サポート課やるな~(‘ω’)ノ
新太もハメられたのかw
花火のタイミングなー(‘ω’)ノ

正直花火どころじゃない二人は置いといて٩( ‘’ω’’ )و
新太動揺してるのか?お?お?w

どうせ消えてしまう幻…
千鶴が第一号だったのか!!
なんかうまくいったみたいでにやけちゃうよなw

人酔いわかる~٩( ‘’ω’’ )و
言わないと後悔してしまうけれども…
後のことを気にしてももったいないのかもしれない…か

新太って本当にブーメラン使うよなw

神様とか運命って本当にナイスタイミングするよなーw
さてと…これに続きはないのかな?

2学期の担当小野屋になるのね…千鶴w
あーwwwだからww
花火は消えてしまうが思い出は消えないか
一瞬一瞬を大切に!!
{/netabare}

いやー最後に伏線も回収して…
だけど夏休みまでの話だったので
ここからの新太とそして被験者第一号さんの
続きが気になるので…早く2期を~

それにしてもEDのチョイスと
タイミングだったり音楽の演出が上手かったな~
なんかよりドキドキしたりしたな~٩( ''ω'' )و

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

約束しなくても友達に毎日会える。そんな奇跡に、あの時気付いていたらな。 by ナカムラミツル

「アオハライド」「君と僕」などが好きな方は合うかもしれません♪

[2016夏 個人内ランキング 1位]

書いてて、同年代(20代後半~30代前半)にしか、伝わらないダメレビューになりました(汗)

大人になると、友達に会うって、ハードル高いんだよね。必ず約束しなければならないし。学生時代って、ホントに閉ざされた奇跡的な世界だよね、今になって思うと。多分このアニメ、主人公と同世代「25~30歳」くらいにはドンピシャだと思います。

《以下ネタバレ》

【各話感想(ED、毎回感想書いてしまったw)】
{netabare}
OPの歌、映像ともに、NHK臭がするのは、私だけw?
さあ、MDを何人ググったかが気になる、MD世代ど真ん中の剣道部っす(笑)

第1話
「笑ゥせぇるすまん」や、森絵都さんの「カラフル」を思い出した。なんか、(ジャニタレとかで)ドラマ化できそうな感じだね。メガネ女子は、最高(^.^) てか、やはり「カラフル」をパクってないかい?

第2話
女子、イイね、3人とも! 特に、杏と千鶴は可愛い! 見た目的には杏でしたが、「にゃあ」にやられて、千鶴派に(笑)

てか、ED,毎回変わるんかい! 全部どストライク世代だよ! ズルいよw

蛇足
いや~、100㍍のくだりは、あるあるですな、イメージに現実が追い付かない(笑) 私も、大学卒業後はほぼ剣道やってなくて、付き合いと義理で年に一回やるかどうかです。その時、自分の技の遅さにびっくりします。んで、思うのは、「悔しい、情けない」ではなく、「技に申し訳ない」という、不思議な感情。自分の剣道を支え、何度も厳しい場面を救ってくれた得意技が、見るも無惨な姿になっている。得意技に対し、「自分の不摂生のせいで、申し訳ない」と、土下座したい気分でした。なんか、「共に命を救い合った戦友が、アルコール漬けの日々を送っていることに対するやりきれなさ」的な感情を感じました。これは、伝わらないな(笑)

第3話
千鶴の魅力が増す一方。メインヒロインは確定なんで、こうなると、杏の存在意義が気になる。もしかして、杏もReLIFE被験者かな?

ED、いや~ウリナリって楽しかったよね~(遠い目)

第4話
安定した千鶴の黒笑顔w 夜明の言うことには、ホントに同意。職場にも20代前半の若い子はいるけど、あんまり仕事(正解)教えたくないしね。せっかく若いのにこっちのやり方真似されても、当たり前だけどこっちには勝てないわけで。若いからこその無茶や熱意を期待したい。それがたまに、経験を上回る大当たり(利益)を生み出すことがあるから。ホントにヤバイ時は止めるし、多少のミスならカバーできるからこその中堅なわけで。若いうちから小利口に立ち回るな、と(ハッ、若い子が引いてるわ)。

ED、どちらかと言うと、Driver's High のが好きだけど、どちらも良い曲♪

第5話
コミュオンチって、良い言葉だね♪ 千鶴にピッタリ! コミュ障よりやわらかくて、ずっと良いね♪ 千鶴の連続笑顔、鉄板w 新太、悩んでるけど、基本的にアドバイスなんて自分を棚にあげないとできないよ。じゃないと、誰もイチローに野球のアドバイスできないことになるし。それに、自分のアドバイスの「お陰で」相手が変わったなんて、傲慢な考え方だと思う。人生の選択権は常に本人にあるんだから、それは、相手が自分のアドバイスを受け入れるという「決断」をしたに過ぎない。だから、狩生が変わったなら、それは狩生の力と責任であって、新太は単にきっかけをあたえただけ……と、新太より更に年上の私は、彼に説教してしまうと思う(笑)

今回のEDはPUFFYか! 千鶴に初めて同性の友達ができた回にふさわしい選曲だね♪

第6話
千鶴の「(新太に対しての)恋があり得ない」ってのは、「自分がReLIFE経験者だから、年下の高校生に対しての恋なんてあり得ない」ってことかな? 杏にMDが通じたことが怪しい。杏回でしたね。う~ん、杏の魅了半減(汗)いや、ここから大人の魅力で挽回か? いや、JKに迫られたら……(以下略)w

ED、イントロ1秒で気付いたよ! 青春の一曲だよ! センチメンタルバス解散してるけど、臨時収入やね(笑) 多分、いつか川本真琴の1/2が出るなw

第7話
夜明回だね。杏がReLIFEの観察員だとすると、やっぱ、被験者No.1は、千鶴(杏が夜明の後任)? そうじゃないと、新太との恋愛が成就しても先が甲斐がないからね。大人に戻って、大人同士の恋愛を続けるんだろうね。千鶴の残念可愛い部分が視られず、残念な回。

ポルノも良いね~♪ カラオケじゃあ歌いこなせないけどw

第8話
強いチーム(部)じゃないのにスポーツ推薦枠あるの?という疑問はともかく、私もスポーツ推薦で高校入学しましたが、特待生ってもっと厳しい世界だから、甘々の面々にはあまり共感はできず。まあ、団体競技と個人競技の違いはあるけど、団体競技でダントツのエースに嫉妬ってするか? ポジションの違いもあるだろうし。

edは(良い曲だけど)イマイチ選曲意図が分からず。てか、千鶴要素が足りない~。つまらな~い。

第9話
だから千鶴要sog……(以下略)。Bパート冒頭で、ようやく本領発揮w 怖い怖い怖い怖い(爆笑) 千鶴の私服がダサい(オバサンっぽい)のが、このアニメの場合、逆に良いね! 「私は感情が馬鹿」……また良い表現使ったね! 「コミュオンチ」といい、作者の、ReLIFE体験者(社会に上手く適合できなかった人達)に対する優しさというか、愛情が言葉の端々から滲み出ている。こういう、語感の良い作品は文学好きとしては大好物♪ 「個として正しい行動が、集団として正しいわけじゃない」……理解はできるけど、納得はできない理屈だよね。てか、それが大人だとしたら、納得できないし、納得しちゃいけないとまだギリギリ思える自分は、良いのか、悪いのか。ホント、アラサー(と、青春の心を忘れてないover30w)向きの作品。

ブリグリの声質ってホントにonly oneで、声聞くだけで胸が締め付けられるわ! 「大きな曲がり角を曲がったら走りだそう。とまどうことはもうやめて。その先に何があるかは分からないけど、そう、強くなるために」って、内容と歌詞合いすぎだろ! むしろ、この曲ありきか! 鳥肌たったわ!

第10話
「このざまです」w「人格を疑います」w いや~安定感ある千鶴の毒舌♪ 千鶴姐さん(確定w)、素敵だ♪ たかが2週間、大したブランクじゃないけどね。負けても笑えるのは素敵なことだけど、正直、試合開始時にいなかった選手をゲームに入れるのは、自分がチームメイトなら、イラッとするけどね(部活ものに厳しい剣道部w)。ED、「I WISH」の「明日への扉」は名曲! でも私は、「川嶋あい」さんのファンなんで、「旅立ちの日に」の方が好き♪

【蛇足】
実は大学の同期に、「あいのりに出てフラれて帰ってきた男」がいた。そこそこのイケメンなのに、変に有名になっちゃって、女子は寄り付かないし、男子には小馬鹿にされてるで、いっつも屋上で一人、カレーパン食ってたな……。テレビって、人って怖いな~と思った。

第11話
トラウマ……そりゃそうだよね。以前も観た回想シーン中心なのに、こんなに長々流す必要あるか? でもこれは、日本社会に実際にある闇のひとつだよね。有名な話で、松下幸之助さんは、経営不振でリストラをしなければならないと言われた時に、社内放送で「誰もリストラしない」と宣言したことで、社員のモチベーションを上げ、業績回復させたって逸話がありますね。ブラックは、やっぱり本当の利益も出ないと思うんだけど、理想語りすぎかな?

ED 「半端な夢の一欠片が、ふいに誰かを傷つけていく」「君に言いそびれた言葉が、ポケットの中にまだ残ってる」……って、選曲上手すぎだろ! むしろ「曲ありきでアニメ作ってんの?」ってレベルだわ!

第12話
ニヤニヤが止まらない回でしたな。「へ~海崎さんは女性経験でいらっしゃるんですか。大人ですね(黒笑顔)」「あ、いや、普通だよ、もう高三だしね」「それはすみません、私が異常で」……のやりとりは、鉄板で笑えるw 12話まできて、まだサブキャラの掘り下げをやっていて、千鶴好きとしては不満でたまらないけど、まだ夏休みだし、原作連載中だし、これは2期ありきか? だとしたら、許しますw

EDは、Whiteberryの「夏祭り」。「JITTERIN'JINN」のカバー曲だって、若い人は知らないだろ~な~。次話、最終回で夏祭り回で告白だろうから、次話にこそぴったりだけど、今回使うってことは……やっぱり次回EDは、川本真琴さんの「1/2」とみたw

第13話
冒頭のヒシロン、可愛い♪ いや、だからヒシロンの浴衣がダサイ(そこが良い!)ってw 狩生たちはニヤニヤですな。最近、花火の作画にだけ異常にこだわるアニメが多いけど、これは普通(ショボいw)で、逆に良いね! そこが魅せ処ではないし。具合が悪い人にミネラルウォーター買うって、ちょっと大人だよね。高校生ならジュース買いそうw 最後のヒシロンの黒笑顔……最高www

EDは、なしか。絶対「1/2」だと思ったのに(笑)
{/netabare}

【視聴終了】
{netabare}
ストーリーもキャラも音楽も秀逸だった。ただ、評価が難しいのは、「これが一期だけなら3の上」。2期前提なら「5」ってところです。(だから間をとって4)

もし2期前提なら、サブキャラばかりを掘り下げた今期は英断です(2期はヒシロンが大暴れできる土壌を作ったことになるし)。ただ、1期で終わりなら、多少原作を無視してでも、ヒシロンを生かして欲しかった。

いや、もうとにかくヒシロンが可愛いくて……。

極々個人的な話ですが、私の好きなヒロイン、1位はダントツで河合律(河合荘)。2位は山神ルーシー以下略(サーバント×サービス)。3位は青山素子(ラブひな)。4位は稲葉姫子(ココロコネクト)。5位は鶴来民子(花咲いろは)。ここに新興勢力として、アクア(このすば)と日代千鶴(ReLIFE)が入ってこようとしています。(基本的に、不器用である意味ダメな黒髪キャラが好きなんで)

アニメ好きで、100単位で観ている方なら分かると思うんですが、好きなヒロインTOP5が変わりそうって、結構大変なことっすよね?

だ、か、ら、こそ、2期をつくり、ヒシロンをもっと活躍させて、彼女に幸せな結末をぉぉぉ……!

(゜ロ゜; 取り乱しましたw

でも、そのぐらい2期を期待している、2期がなくてはいけない作品だってことです!
{/netabare}

【総括】
ニヤニヤが止まらないって、こういうアニメですな。高校生の恋愛にガッツリ焦点を当てながらも、それが少女漫画のようにクドくならないのは流石(いや、私は少女漫画のクドさ好きですがw)。それはやはり、主人公が独特の設定のため、1歩引いた位置から俯瞰しているためか。

とにかくまあ、色んな意味で、20代後半から30代中盤で、それなりに高校生活を謳歌しつつも、やはり悔いが残る人にドンピシャなアニメか。

まあ、高校生の恋愛も楽しいだろうけど、大人の恋愛も負けてないよって、感じました♪

投稿 : 2024/11/02
♥ : 41
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

青春のやり直し、この物語は青春ものの名作と思います

2016夏期アニメ流行のやり直し、変えたい系のひとつです。原作等知らないので真っさらな状態で見れました。
作画もまずまずで期待大でした。何より…1話のEDが民生だったのが良い!!しかもイージューライダーじゃないか!! これだけで完走決定しましたた。

1話…始まり始まり
{netabare}就活してもニート扱い。ニートの定義は分からん。3ヶ月リタイアに対する現実突きつけているようだが、現実はどうなんだろう。にしても、27で仕送り打ちきり、当たり前と思ってしまう自分は年取ってる?
タバコに酒、そういや、高校ではダメなの当たり前だった…戸惑うのも無理はない。けっこう現実を見るような感じで考える作品かな。リライフの本当の目的とか、面白そうです。{/netabare}

2話…携帯の持ち込みは禁止
{netabare}いや待て、俺の時は携帯なんて無いし、ポケベルすら無いから…
ちょい大人と高校生の会話、良くできてます。そうだ、27のころに高校の問題解いたことあったが、まさに…何で大学まで行けたんだろうか?全くもって不思議。
海崎と千鶴の大人の会話、最後はみんなと別れるのでしょうけど、この二人の関係が気になっていています。{/netabare}

3話…27歳で体力落ちたとか言ってたらさ…
{netabare}俺はどうなるんだよ…と思った方、けっこういるのでは? はい、自分はその通りです!
体力測定をして、海崎がおのれの年齢を認識しするという回。肩が回らない、足がもつれる…あるよね~(泣)。1か月で高校生活に馴染んで、サンプルとしては上々のようです。
人間関係を構築してくなかで、合わないような人同士がどうなっていくのかというのも物語で面白い部分です。狩生と千鶴がどうなっていくのか見ものです。千鶴が狩生のこと分からなくなっているのは№001の伏線なのでしょうね。にしても、面白い。大笑いというより、くすくす笑えるところがいいです。大人のアニメという感じですね。{/netabare}

4話…その階段落ちで入れ替わったら…
{netabare}「転校生」だよね。あ、小林聡美と尾美としのりの方です、世代的に…。
千鶴の不可思議な笑顔が不幸を招くとは…。若い者の悩みは若い者同士で解決しないとね。自分は説教したら敗けだと思っている、普段から。アドバイスはいくらでもするけどね。狩生の闇なんて、闇じゃないんだけど、その世代だと、深いんですよね。スゴく理解できましたし、そこがうまく表現できていたと思います。{/netabare}

5話…友達になろう
{netabare}階段落ちした二人は保健室へ。海崎は狩生に説教。説教しながらも海崎はそれまでの現実に葛藤。
狩生は千鶴と正面から向き合うことに。狩生と千鶴は互いに思っていることを語り合う。そこで初めて千鶴の本当を知る。他人に全く興味がないこと、変えようとしてること、不器用なこと。そして友情の握手。
海崎は夜明と酒飲みながら語り合う(姿は高校生だった気が…)で終了。

狩生への説教は完全に大人目線だよね。悩んでいる若者見ると言いたくなるのはよく分かる気がする。でも、説教ではないです。アドバイスだと思う。けど、高校生にはオッサンの説教にしか聞こえないかもね。狩生の反発も高校生らしくて良いです。
千鶴の他人に全く興味がないまま生きてきたという設定も良いです。被験者1番が彼女なのが分かるように誘導してます。千鶴が海崎に意識し始めた描写があったので、千鶴の変化が今後の見処ですね。

3頭身転換の流れ、場面の作り方、心理描写、本当に上手です。{/netabare}

6話…メガネ女子がメガネを外すとき
{netabare}可愛いのがアニメである。これは譲れない(何が?)
大神と杏がのんびり休みを過ごしている海崎の家に押し掛けて勉強会。海崎はビール缶とタバコを隠して…。大神は良いヤツ過ぎだけど、鈍い。海崎と杏の大人のツッコミにも動じない。狩生の思いは届くのだろうか…。
杏は夜明の後輩でした。Jkでないのは分かりきっていたけどね。海崎に気があるのは間違いないんだろう。海崎と千鶴が良い感じになったらどうなるのか見ものです。
千鶴も海崎も互いに意識してきているのですが、互いに被験者と気づいたらどうなるかも見ものです。{/netabare}

7話…研究所も組織にかわりはない
{netabare}今回は海崎が被験者になる前の夜明の話です。被験者001がうまくいかなくて、夜明の立場がないような状態。上司からは詰められ、悩む夜明。そんな時に被験者候補の海崎をチェックして…。杏と夜明の関係とか、見ごたえある回でした。
そうか、研究所とはいえ、1組織にしかすぎませんね。嫌な上司もいるだろうし、うまくいかず悩むことだって有ります。海崎だけでなく、夜明の方まで描くとは思わなかった。心情が読み取れて面白いです。夜明も杏も意外とリライフを楽しんでいるのかもしれません。
しかし…フリーザ様と貝木が上司にいた気がする…。これが上司って、想像しただけで嫌だ…{/netabare}

8話…狩生が不憫すぎる…
{netabare}海崎はまたもや赤点いっぱいの追試モード…。本当に院まで進んだ人なんだろうか…。
そしてタマがやっぱり赤点追試。まさかのスポーツ推薦入学とは思ってなかった。無理してはダメです。その結果が狩生のケガに…。狩生を追い詰めるアニメだな…。タマはタマで、トラウマ抱えてた。言われたくない一言を親友に言われたら辛いよね。幼馴染みがなんとかせねば。でも3人の関係も微妙そう。青春ものだなと思う。
肝心の海崎と千鶴は、なんか良さげ。最近、千鶴の存在が薄いのでちょっと寂しい…。メインヒロインだよね?
良い感じで話が進んでいるけど、どう見ても夏で終るよね。早くも二期を期待してます。
にしても、モブ女子高生に水瀬さんの名前があったのは驚いた。先週の上司といい、隠れキャラみたいな感じで面白いです。
{/netabare}

9話…千鶴養分たっぷり
{netabare}狩生のケガはけっこうな重症。優しくする大神、話すことができないタマ、自分が嫌になる狩生…狩生の闇は深くなるばかり。
さすがの千鶴も雰囲気に気付いて相談しに海崎の家に(大胆なのか、鈍いのか)。二人の会話聞く杏と夜明。海崎はすこし前のできごとを思い出して…。

千鶴たっぷり。この子が先を考えているようです。{/netabare}

10話…先生…バス…バレーがしたいです…
{netabare}千鶴に告白した「試合がしたい…」はまさにあの有名なシーンのオマージュじゃなかったかと。

たまちゃんの思いにアドバイスする千鶴と海崎。そのなかで千鶴にの過去が明らかに。小学生の時は普通だったのに…。コミュ障害だったとは思えないくらい、きちんと話して、自然な笑顔で対応できてるじゃないか。何気に背中を押す海崎も男前。

話し聞いていた狩生、本当にめんどくさい。試合がしたいけど、行けない。最後に押したのはやはり千鶴。結局試合は負けたけど、たまちゃんと狩生が得たものは大きかったようで。二人の笑顔がその証拠。にしても、めんどくさい女子を演じたら戸松さんに敵う人いないんじゃないかな? 本当にめんどくさいんだもん。

やはり千鶴が被験者001なんでしょう。発言が大人だし、夜明の嬉しそうな感じで分かります。今回は青春ものの極みみたいな話で面白かったです。千鶴も大活躍だったし。{/netabare}

11話…大人になれ…ってどういう事よ?
{netabare}いまだに良くわかりません。我慢? それは違うと思う。ただただ人生積み重ねていくだけの事ではないかな。

重い回でした。海崎の人生を変えたであろう、会社の出来事が回想されました。面倒を見てくれた教育係の先輩は出来すぎな人で、周りからやっかみにあい、陰湿な嫌がらせを受けます。我慢できない海崎の気持ちが爆発、その結果、嫌がらせは加速、そして自殺…発見したのは海崎。社長は会社で自殺したのは会社愛があったからだと言い、反抗した海崎は会社を退職…で、今に至ると。
海崎が墓参りに訪れと見知らぬ若者が。聞けば海崎の後輩だという。海崎は後輩から伝説の社員と崇められているというところで次回へ。

なぜ海崎がリライフに至ったのかという核心の話でしたが、2~3話くらい使ってもいいような内容だったと思います。が、これでは短い。先輩の自殺が本当はなんだったのかは実はよくわかりません。また、腐っている会社の中身も分からないし、社員もこんな連中だけではないだろうし…って、それやったら実写ドラマになってしまうか。

この話し、夜明も自らリライフしているんですよね。自分の置かれている立場が海崎の過去と重なるようになって、会社やめた海崎を実は尊敬している節が見受けられます。

にしても、このアニメ、本当におもしろいな。もう終わりになるのか…もっともっと見たいです。{/netabare}

12話…君がいた夏は遠い夢の中♪…JITTERIN'JINNでしょ?
{netabare}えぇっ!!Whiteberry?…て、時代的にそうだよね~
長期休みのありがたさは卒業して初めて分かります…でも海崎には補習という変わらない日常が待っているわけで。
制服でビールかい、しかも経費でだと?なんて贅沢な。う、羨ましくなんか…羨ましい…。
にぶちん大神がとうとう気持ちもに気づいた。これを見守ったり、冷やかしたりするアラサーの面々。大神は告白を決意して、そして次週、最終回へ。
って、来週最終回かい!!面白いのに、なんて半端な…。{/netabare}

最終話…告白って、いろんなパターンあったんだよなぁ…
{netabare}夏祭りは心も盛り上がるよね~そうだったな~懐かしいなぁ~
とうとう大神が狩生に告白、狩生は狩生で告白を決意していたとは。ピュアだわ…見てる方が恥ずかしいわい。うまくいったね、当たり前だけどさ。
でも本当の主役は海崎と千鶴でした。千鶴が被験者だったことが回想されました。分かっていたけど、最終回で持ってきたね。二人とも同じ感情を持ってしまって、気持ちあるのに、忘れてしまうことが怖くて、言い出せない。切なくて、切なくて、それでも辛くしないのがこのアニメのいいところ。二期に繋げる終わり方でした。それにしても千鶴は可愛かった。{/netabare}

おもいっきり青春ものというところと、大人目線で見た青春、これにやり直しという設定も加わり、さらには社会の重さまで重なるという、ちょっと間違えたらグタグタになりそうなところをうまくまとめて、本当に面白い作品でした。
海崎、千鶴、夜明、杏の大人組、狩生、たま、大神の現役組、キャラも良くて、展開もすいすい進むし、ちょっと考えるところもあれど、難しくはありません。そこが良いのだと思いました。

作画はまずまず、デフォルメのシーンも無駄なものではなく話に溶け込んでかえって良かったなと思います。OPのボタンは今期一番好きな曲でした。EDはすべて歌ってました。久々にカラオケにも行きましたし。

二期あることを信じたいです。卒業は多分、泣くな…。来年4月にイベントあるということは…二期の発表で逢ってほしいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 60

70.6 6 トラウマで高校生なアニメランキング6位
ツルネ ―風舞高校弓道部―(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.5 (262)
1051人が棚に入れました
「弦音」=ツルネ。矢を放ったときに鳴る弦の音。射手にとって美しい弦音を響かせることは喜びであり、その美しい音は人の心をとらえて離さない。同一人物が、同じ道具を使ったとしても同じ弦音を発することはできず、まさに一期一会。一射一射が、一生に一度の<出会い>と<別れ>である。鳴宮湊にとって、弦音が全ての<出会い>の始まりとなった……。果てのない弓の道を歩み始めるのは、若葉のように瑞々しい高校1年生の少年たち。彼らは弓道を通して一生に一度、かけがえのない経験をし、<仲間>を手に入れていく。

声優・キャラクター
上村祐翔、市川蒼、鈴木崚汰、矢野奨吾、石川界人、浅沼晋太郎、小野賢章
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

弓道の良さとは・・・

【注意】これはアンチ専用レビューです

→→ 概要 →→
「ツルネ」は2018の秋クールにNHKで放送された弓道アニメです。制作は京都アニメーション。

 主人公の鳴宮湊は小さい頃から弓道の魅力に魅せられ、中学生時代は名門校で活躍していました。しかし中学最後の大会で彼は大きな失敗して自信を失い、早気(はやけ)に陥る。早気とは弓を放つタイミングを図れなくなる重度のスランプで、「会(かい)」という弓を引いてから矢を放つまでの動作ですぐに離してしまう状態を言います。

 それから転校をして弓から遠ざかろうとした彼が、立ち上がったばかりの弓道部で新しい仲間とともに再起を懸ける…というのがストーリーの大筋です。


→→ 葛藤を描くこと →→
 思うに、この作品は最初の設定で失敗しているのではないでしょうか。物語の開始時に主人公が心に鬱屈としたものを抱えているという設定は珍しくないし、傑作もあります。ただ問題は彼の抱える悩み、早気が弓道の中で閉じてしまっていることです。弓道は専用の道具と場所が必要であるため、弓道部に所属した人でない限り、視聴者にとって未知の世界です。そのため彼の苦しみを一緒に共有することはなかなか難しい。

 心理学者のアドラーは「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」という言葉を残しています。こういった一般の人があまり経験しない苦しみは、人間関係の悩みと重ね合わせるのが創作の基本ではないでしょうか。

 例えば将棋マンガ「三月のライオン」の主人公も神童、将来の名人と嘱望されておきながらプロ入りしてからはなかなか結果を出すことができず苦しんでいる青年です。主人公の設定はツルネと少し似ている。しかし「三月のライオン」は主人公の複雑な生い立ちを徐々に明かしていくことで、たとえ将棋を知らない読者であっても彼の苦悩を十分に分かち合うことができる構成になっています。

 登場人物の抱える苦悩や葛藤は友人・家族・恋人といった人間関係の悩みと一体化させなければ効果的ではないように思う。本作の早気は競技における苦しみであって、薄情なことを言ってしまうと視聴者からするとそれ以上でもそれ以下でもない。画面の中のキャラクターに視聴者が十分に共感ができてこそ、苦しみを乗り越えた後の「雨上がりの虹の美しさ」を表現できるのではないでしょうか。


→→ 弓道というテーマ →→
 正直言うとこのアニメを見ても弓道の魅力はあまり伝わって来なかった。繰り返しですが、弓道は知名度は高くても実際に経験したことのある人は少ない競技です。弓道をテーマに据えるのであれば、その良さを視聴者にプレゼンする人がある。でもこのアニメはどうもプレゼンに失敗しているように思えてならないのです。

 マイナースポーツをテーマにするとき無難なのは主人公を初心者にしてしまうことです。これなら主人公の目線と視聴者の目線がずれないため、作品への導入がスムーズに進む。競技カルタの「ちはやふる」、なぎなたの「あさひなぐ」などマイナースポーツを題材にした漫画の代表格も、主人公とその競技との出会いから物語が始まる。

 しかしこのアニメはほとんどが経験者。なんと初心者は小野木という男が1人を残して全員、部から追い出してしまう。「やった!モブキャラを描く手間が減った!」と作画スタッフは喜んだかもしれないがお話としてはまずい方向に進んでいる。視聴者のほとんどは弓道は未経験なのだから、弓道の道具に触れたときの戸惑い、的の前に立った時の胸の高鳴り、初めて的中させたときの感動などを味わえるシーンは必要でしょう。

 でもたった1人残った初心者の遼平クンはあまり目立たない存在で、小野木にガミガミ言われる子分キャラ。貴重な未経験者なのに彼の視点で先に挙げたようなフレッシュな感動を表現できている場面があったでしょうか。この扱いはあんまりじゃないかな。

 それにもう一つ、この作品は対立の構図が弱いんだよね。武道とスポーツ、名門校と弱小校、経験者と初心者、天才と努力家、男性と女性、若者とベテラン。どれでもいい。こういった二項対立を活用して、弓道という題材の魅力をアピールするべきだったと思う。「ツルネ」はどの要素を掘り下げることなく中途半端なまま13話という短いようで長い時間を使い切ってしまった。最終回は{netabare}個人競技と団体競技{/netabare}という対比をうまく表現していて面白かったです。最初からこのクオリティなら名作になる可能性も十分あったのにもったいないと感じます。


→→ ギスギス感 →→
 本作最大の問題が弓道部の空気の悪さです。早気に苦しんでいる主人公に、いつもイライラしている小野木という男が「足手まといは辞めてしまえ」とばかりにいちいち噛みついてくる。これだけでもかなりきつい。この小野木、弓道を愛しているとうそぶいているくせに元々は弓道部がなかった風舞高校に入学するという設定的矛盾を抱えている。作者は一体何を思って彼をこんな性格の悪い人間にしたのだろう…

 幼馴染みの竹早は陰湿で「湊を泣かすことなんて造作もない」などと暴言を吐く。おまけにストーカー体質。主人公の受難は続く。遼平は小野木にガミガミ言われてる不憫な子だし、ジャニーズ系の七緒はキャラが型にはまりすぎていて実際のところ何を考えているのかよく分からない。彼を掘り下げる回がないため、悪い奴じゃないんだけど言うことが若干嘘くさく感じてしまう。

 顧問のトミー先生はのほほんと見守るだけ。まさか平成の終わりだというのに「~じゃのう」などというジジイしゃべりをするキャラをアニメで見るとは思わなかったんですけど。イケメンコーチの雅さんは男子部員に罰ゲームとして「下僕」とデカデカ書いたシャツを着せて使い走りにするというパワハラを行う。彼の笑顔はなんだか作り物のようで怖い。

 このように風舞高校の弓道部はギスギスしていて非常に空気が重い。その元凶といえる小野木も、鳴宮が真摯に弓道に取り組む姿を見て態度を軟化させていくのだけど、息つく間もなく中盤にはなにかと因縁を付けてくる双子の超煽りキャラがライバル校に登場する。この双子の鬱陶しさは筆舌に尽くしがたい。小野木にしても噛みつく相手が身内からこの双子に変わっただけと言ってよい。青少年の健全な心を育成するのが武道だと思っていたのですが、みんな煩悩だらけじゃん。

 この淀みに淀んだ空気を変えてくれるのは女の子しかいない!という思いも空しく、風舞高校の女子弓道部員は可愛いことは可愛いのだけど、本作では完全に脇役扱い。「ツルネ」の公式ページを見ても、男子部員は1人ずつページがあるのに女子は「女子弓道部員」の項目で3人セットでの紹介。"何らかの大きな力"が働き、女子は個人戦で弓を引くシーンすらカットされる。お互い「男子」「女子」と呼び、ほとんど名前で呼び合うことがないから最後まで見ても女の子の名前を覚えられなかった人が多いのでは。極端な話、「弓道女子A」「弓道女子B」「弓道女子C」でも十分なレベル。

 このアニメを見て弓道をやりたいと思った人はどれだけいるのかな…


→→ 匂い系 →→
 さて、ここまでは通常の高校部活ものとして感想を書いてきたけれども、この話題に触れないわけにはいかないでしょう。ツルネは「匂い系」というジャンルに入る作品です。「匂い系」とはやおい用語で、はっきりボーイズラブだと描写しているわけではないのだけれども、そう受け止めてあれやこれやと腐女子に妄想させてしまう作品群を指します。(そもそもボーイズラブはイケナイ妄想を楽しむものらしい)

 別にBLそのものを否定するわけではないけれども、本作の欠陥はBLで全てが説明できてしまうのが悲しい。

 主人公の湊、彼が女の子だったらどうなるか。若いイケメンのコーチ雅サンにドキドキしてしまう女子高生で、それに幼なじみで密かに主人公(♀)に恋心を抱く竹早クンが雅サンをライバル視してしまうという構図になる。不愉快なキャラ小野木も仮に女の子だったなら雅サンと仲良くする主人公(♀)にジェラシーを感じているイヤなお嬢様キャラの立ち位置に落ち着く。まとめると、

・鳴宮 → 年上の男性に憧れてしまうヒロイン
・雅貴 → イケメンのコーチ
・竹早 → ヒロインが実は好きな幼なじみの男の子
・小野木 → コーチをGETしようと必死なお嬢様系ライバル

というベッタベタの少女漫画構図が浮かび上がります。これを全員男にしたのが「ツルネ」という作品の正体なのです。何のことはない。女を男にひっくり返した結果、破綻しただけのお話です。

 少年同士のカップリングを脳内でさせることばかり頭にあるからか、武道の奥深さ、思春期の複雑な心理、努力と友情の大切さ、何かを直向きに取り組む充実した時間などなどスポーツ青春アニメに本来あるべきものがこの作品には不足しているように感じました。こんな「少女漫画の下位互換」でしかないボーイズラブアニメをどうしてわざわざNHKでやろうと思ったのか。京アニさん、本当にしっかりしてくださいよ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 35
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

1枚の絵画たれ

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
弓道アニメは、初めて観ました。なかなか面白かったです。

あえて、弓道の(技術的な)マニアックな部分を省き、精神的な部分やキャラクターの成長に焦点を当てている感じがしました。よって、弓道若葉マークにとっては見やすくなっている気がします。

一方で、弓道経験者にとっては、物足りなさを感じるのかもしれません(いや、分かりませんが)。

あと、若干ホモホモしい感じもするので、嫌な人は嫌だろう(私は視聴断念するほどの不快感はなく、ギリ友情の範囲内かな)と思いました。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
武道を追求する上で、「勝つためにやるか」「武道の真髄を表現するか」というのは、多くの武道家が悩むこと。

「1枚の絵画たれ」というのは、私の恩師の言葉。曰く、「剣道を極めていくと、その立ち姿は1枚の絵画のように美しくなる。我々剣道家は、最終的にはそこを目指さなければならない」。

警視庁に出稽古に行った時に、警視庁の名だたる師範の先生を評して、「1枚の絵画」と表現していた(ちなみに私の恩師も、後に、剣道の最高段位、合格率0.1%と言われる八段を取得した名剣士です)。

本当は、「美しさ」と「強さ」は両立する。

理屈ではそう分かるものの、その領域にいけるのは本当にほんのわずかで、多くの選手はどちらかに傾倒していくことになる。剣道では、勝つことに特化して、形の美しさや礼節などを軽視した剣道を「当てっこ剣道」「スポーツ剣道」と揶揄することがある。

(弓道には詳しくないので、もし間違っていたら訂正してほしいのだが)弓道は剣道以上に「勝つこと」以上に「美しさ」を重視している武道だというイメージがある。

「射形」「弦音」ということが、本作ではかなりフォーカスされていた。

(詳しくないことに対してあまり偉そうに言うのもなんだが)アニメを観ている範囲では、確かに、鳴宮や藤原の「射形」は、「美しい」と感じた。その美しさはおそらく、(工芸品などにおける)「用の美」に近いのではないだろうか(用の美とは、機能美から合理性を引いたものという感じ)。

「美しくあるために美しい」のではなく、「的に当てる」ことを追求した「結果として生まれる、美しさ」。とはいえ、的に当たれば何でもいい(合理的なだけの)わけではなく。

私の師匠は、「剣道の試合とは、相手を打つのではなく、審判の心を打つもの」だと教えてくれた。剣道にも一応「一本の基準」はあるものの、そこまで厳密ではなく、ようは「審判が一本だと思ったら一本」なので、「審判を感動させられたら勝ち」とも言える。

弓道の試合で面白いと思うのが、ポイントが「1」と「0」しかないところ。もし「的に正確に当てる技術」を厳密に評価するなら、アーチェリーのように、的の中心ほど高い点数にするのが合理的である。しかし、弓道は、的に当たりさえすれば、中心だろうが端だろうが同じ点数。

もしかしたらこれは、「最低限的に当たる程度の技能」があれば、あとは「美しさ」を追求できるようにした、「あそび」なのではないだろうか(車のハンドルのあそびと同義)。

そういう意味で、「競技としての勝ち負け」と別のところで、「弓道としての勝ち負け」があるのでしょう(射形や弦音の美しさで感動させる)。だとすれば、素敵な武道だと思った。

さて、いくら雑談系だとしても、弓道の部分だけでなく、アニメの部分にも少し触れよう(苦笑)

私はスポ根好きなので、もっと熱い展開や、技術的にマニアックな部分を見たかった。あと、ヒロイン要素が欲しい(笑) だから、高評価はしていない。

けれど、今まで縁遠かった「弓道」の世界に触れさせて頂き、色々と考えることができたのは、ありがたかった。

ひとつ、「武道として共通点」を感じたのが、最終話で、「優勝したのに、会場を出るまでは喜びを表さない」風舞の面々。あれは、武道の描写として非常に正しい。剣道でもそうだけど、強いチームは、優勝を決めたその瞬間さえ笑顔を噛み殺す。ガッツポーズなんて、絶対にしない。喜ぶのは、少なくても会場の外。下手すりゃ、帰りのバスに乗ってから。それは、敗者への配慮。どこまでも、礼を尽くすのが、武道。

だから、(日本の武道で断トツの露出度を誇る)柔道の国際大会とかで、優勝した選手の決める派手なガッツポーズなど見てると、違和感を感じてしまう(学生の大会とかならまだしも)。未だに記憶にあるけど、北京オリンピックで負けた鈴木桂治選手が、帰り際に会場のパーテンションを帯で思いっきりぶっ叩いたのには、衝撃を受けた。それが、日本選手団の旗手を務めるほどの、超一流の武道家の振るまいか。本当に、風舞の選手達を見習ってほしいな。

あれ? やっぱり武道の話に(苦笑)

まあ、雑談系なんで許して下さいm(._.)m
{/netabare}

【余談~ 剣道部の弓遊びw ~】
{netabare}
昔、部活前の暇な時間に、部室で弓を射って遊んでいました。実は、竹刀に使われる材料だけで、簡単に弓を作る事ができますw

①(壊れた)竹刀をバラバラにする。
→竹刀は4本の竹が組み合い、1本になっているので、弦や柄といった装具を全部外してバラバラにします。

②そのうちの1本を弓にする。
→バラバラになった竹の上下に、錐で穴を空ける。竹をしならせ、空いた穴に弦を通し、竹の外側でたま結びにして固定する。

③余った竹で矢を作る。
→竹をノコギリで3分の2程度の長さにする。その際、竹の細い方を残す。切断面に切り込みを入れて、弦が掛かるようにする。場合によっては、竹を縦に割いて、ヤスリをかけると良い矢になる。

これ、結構殺傷力がエグくて、2~3mくらいからなら、ベニヤ板貫きます(笑) うちらは段ボールで的作って遊んでました。

余談ですが、日光江戸村の弓矢のアトラクションは全部当てて、マグカップもらいました(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんか、ホモホモしいな。イップスみたいなもんか。

2話目 ☆3
本気になったら泣かすなんて造作もない。特に、ドラマもなく戻るのは良いね。

3話目 ☆4
シンプルながら熱い展開。

4話目 ☆3
下僕ティー。個人攻撃かい(笑)? 武道にはこういう儀式的なやつはあるよね。

5話目 ☆3
ここまでやられたら、よほど信頼している相手以外だったら、ついていかないよな(まだ早い)。嫌味のない作画の良さ。

6話目 ☆3
復讐。守破離というやつだな。

7話目 ☆3
弓道って、競技人口どんなもんなのかね? 剣道も似たようなもんだよ、声援とか。

8話目 ☆4
的の先を見る。イップスの克服。弓を愛してない。

9話目 ☆3
なるほど、単なる友情(ホモ)ってわけじゃなく、事故に関わった、贖罪の気持ちもあるんだな。

10話目 ☆2
甲虫(笑) あまりにホモホモしい(汗)

11話目 ☆3
これでもかというくらい、順調にいかないな(笑)

12話目 ☆3
ホントに、メンタルメンタルメンタルメンタル、な。

13話目 ☆3
まあ、弓は竹刀よりもずっとシビアだろうな。まあ、メンタルの繋がりだよね。ここでもう、勝たしちゃうのか。負けた後の動作は、流石に武道。そうそう、ガッツポーズは会場を出てから。ちょっと桐裂の先輩、物分かりが良すぎ。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

弓道を求道するに能はず

2019.01.26記


原作未読 全13話


『進撃の巨人3期』⇒『ツルネ』⇒『ピアノの森』と連なるNHKアニメ放送リレー。
進撃の頃から災害報道・選挙特番といった公共放送らしい理由による放送回スキップの影響で、2018年10月22日 - 2019年1月21日と中途半端な日程での放送となりました。進撃観てなきゃ危うく見逃しちゃいますよ。一方で一通り他作品が終了してからクライマックスを迎えるのは悪いことではないかもしれません。


出身の高校に弓道部があったり、家内も高校では弓道部だったりとそれなりの縁を感じたことが視聴動機。なにより袴姿というものは美しい。

弓を引いた時の音“弦音(つるね)”を聞いて弓道を始めた少年が、中学時代に“早気(はやけ)”イップスの一種に罹り一時期は弓を置いてしまう。そんな青年鳴宮湊が、新設の弓道部の仲間たちと再生を図っていく友情物語です。

言うほど京アニ制作はトリガーにはなりませんでした。むしろ男子5人組が主軸で、武道を扱って『Free!』みたいなのを見せられたら敵わんな・・・という不安が強かったと思います。
どういうことかというと、男子同士のあっさりとした友情物語と、心・技・体の一致を目途とした武道の世界との相性の悪さを気にしてたのです。もちろん京アニが自身の過去作をトレースせずに、ユルめの友情物語とは一線を画す物語を製作するという選択もできたと思いますが・・・

その不安は的中します。

なお作品自体は“不可”ではありません。
・マイナースポーツを扱っている。ルール説明があり競技の理解に繋がっている。
・所作や型は綺麗。動作の前後含めて弓を引く姿に違和感がなくリアリティが保たれている。このへんはさすが京アニといえる。
・締めも前向きさを感じさせる良い纏め方。
小さく纏まった感じでした。実力者京アニが弓道をそれなりに取材をして持ってる引き出しを流用しただけ、といったところでしょうか。“型”を突き詰めた描写がないことで競技の根っこの部分が最後まで伝わらず、無難過ぎて“弓道である意味”を見出せませんでした。素材の物珍しさで興味を引いたはずなのにもったいないという印象です。


“弓道である意味”を作品に期待することは求め過ぎでしょうか?

武道(柔道、空手道、剣道、相撲、弓道、合気道、なぎなた)に共通するのは、単に技術を磨くだけでなく、人としての成長をめざすことにあります。“競技の勝敗だけではないよね~”自分が武道をしていなくても広く日本人に共有されてる概念になるでしょう。
なかでも弓道は相手との接触がなく、より自分の内面と向き合うことでの心の在り方に重きを置いてます。ここで見せられるはずだった凄味が決定的に足りない。具体的には、
1.弓道と一体化したようなキャラが不在
2.鍛錬している姿が欲しかったなぁ

Mr.弓道みたいな弓道と一体化したような超越キャラがいても良かったのに。候補となる藤原愁はそれに及びませんでした。{netabare}幼少期の湊との関係が伏線にはなってたものの、{/netabare}強さの源泉に触れる描写はなかったと思います。マサさんも初登場が悪くはないんですが、{netabare}主人公そっちのけで葛藤するキャラと化し、それが物語の肝だったりするためツッコむのも無粋な話と理解しつつ、{/netabare}もっと超然としていてほしかったなと思います。佇まいだけなら桐先高校の主将さんはいい雰囲気でしたね。むしろご老体3人組が最も具現化されていて、なんだかなぁといった感じでした。

鍛錬している姿も同様です。人間関係に重きを置き過ぎておざなりになっていた領域でした。
{netabare}部に入る入らない、弓道するしない、反目するしないの群像劇をやってるうちに6話から大会が開始して・・・{/netabare} 競技の魅力を伝える暇がありませんでした。競技の難しさを早気という素材を通じて訴えかけてくるものはあったものの、いかんせん“足りない”のです。


先入観が邪魔してる可能性はあります。ここまで全て、私の武道への期待値に対して“足りない”といっただけの話です。気にしなければ気にならないでしょう。
朝青竜の勝ち名乗り後の雄叫びや、柔道国際大会で優勝した日本人選手のガッツポーズやくだけたインタビューにひっかかりを感じなければ、全くの杞憂かと思います。繰り返しますが、全13話。ほどよく纏まっている佳作ではあります。

なまじクライマックスの攻防が良いだけに、そこまでの段階の踏み方に素材(弓道)を活かしきって欲しかった。
細かいところでは、小野木海斗のイライラ設定も底が浅いし、千一・万次兄弟も高校部活ではあるまじき悪態のつきっぷりと、武道を嗜む者のメンテリティとして私にとってはそうとう違和感があったのは事実です。キャラの良し悪しというよりも、「これだったら別に他のスポーツ例えば水泳でもいいじゃない」ってことなんだと思います。


会場に日本人が入ると空気が変わる。国際大会で畏敬の念を持たれる存在。それが柔道における日本人である。こう喝破したのはスポーツライターの金子達仁氏でした。
諸説あるものの、スポーツマンシップを超えた柔道家としての矜持あればこそ、ラシュワンは山下の右足を執拗に攻めることはしなかったのです。
競技は違えど、〇〇道と名のつくものに通じる精神の一端でも垣間見えればまた違った見方もできたでしょう。取材はしたけど表層しか見てなかったのか、またはエンタメする上で敢えて削ぎ落としたのかはわかりません。
道場に飾ってあった『礼記射義』に触れてくれても良かったのに。

なんか悔しい。もったいない。

実力者こそチャレンジャーでいてほしいと思う次第です。
期待の裏返しってやつですね。ちょっと概念的な感想でしたが読んでくれてありがとうございます。



※以下おまけ

■そっち方面に振り切っても良かったのに
弓道部の多くは先輩が後輩を一人面倒を見る“師弟子制度”を導入しています。新設で同級生同士の風舞高校は厳しいとしても、伝統校桐先高校では導入してても良かったのにそういった描写はありませんでした。
どうせ作風から腐だ腐だBLだ!言われるんだったら、そっち方面に振り切る材料があったのですが、さすがにそれはやり過ぎ?

■モブ?
白菊さん。
{netabare}下僕Tシャツの男どもへの頼み方が板につき過ぎてたり、大会での全外しや、不遇の女子部員のなかでは印象に残るキャラクターさんでした。{/netabare}

■弓道キャラさん
そういえば弓道部キャラって女子のイメージが強いですね。静謐さだったり凛とした強さを備えた子って感じ。

{netabare}『艦隊これくしょん -艦これ-』加賀、赤城
『アイドルマスターシンデレラガールズ』水野翠
『ラブライブ!』園田海未
『ちはやふる』大江奏(仮){/netabare}



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2019.07.03追記
《配点を修正》



視聴時期:2018年秋期(ややズレありのリアタイ視聴)

そういえばNHK放送リレーは『ピアノの森』⇒『進撃の巨人3期の後半』の進撃全10話をもって通常スケジュールに戻りそう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 51

80.3 7 トラウマで高校生なアニメランキング7位
3月のライオン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (981)
4879人が棚に入れました
主人公は、東京の下町に1人で暮らす17歳の将棋のプロ棋士・桐山零。深い孤独を抱える彼が、あかり・ひなた・モモの川本3姉妹と過ごす時間や、さまざまな棋士との対戦を経て、失ったものを少しずつ取り戻していく様が描かれる。

声優・キャラクター
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

原作者の思いに見事に応えた、新房監督&シャフトの本領が発揮された渾身の力作

NHKで2クールにわたって放送された、第1シーズン。

☆物語☆

中学生で将棋のプロ棋士となった主人公桐山零が、
棋士として、人間として、周囲の人との出会いと関わりを通じて成長していく過程が描かれる。

1話の中で複数のエピソードを区切って消化していくスタイルながら、
尺的に足りないと感じることはなく、どのエピソードも上手く纏められている。
NHKの枠なので途中にCMを挟まず自由に区切れ、25分間使えるというのも制作側には好都合だったでしょう。

さすがにNHKで放送されるだけあって、内容的には王道路線で、
シリアスな場面が多いものの、反対にコミカルな面や萌え要素までバランス良く取り入れて重すぎないので、
アニメファン以外の幅広い一般層に受け入れられる作品なんじゃないだろうか。
将棋のルールなんかが分からない人向けにも、作品内で解りやすく絡ませてあり、この辺りは親切。

作風や主人公がどうしても似ている、と感じてしまうのはノイタミナで以前放送された「四月は君の嘘」。
これは観た人みんな思ってるでしょうね。
タイトルに「月」が入っているのは単なる偶然なのか。。

正直物語自体はそこまで斬新なものでもないし、スローペースで進むので、
昨今の尺的にゆとりのない目まぐるしい展開が多い作品と比べると、退屈さを感じる人も居るだろうが、
自分としては、この作品で特に感じた魅力はキャラクター達の人間模様や日常、
心情描写の細やかさと、台詞の重みや間の取り方など、数々の優れた演出にあると思っているので、
じっくりと丁寧にやってくれたのは(原作通りなのかは知らないが)本当に有り難い。

作品内での零の語り、零と関わっていくキャラ達の台詞には、時には非常に残酷であったり、
とても温かみがあったり、また思わず自分にも改めて気付きを与えてくれるような、
そんな深みがあったりと、毎話感慨深く大きな余韻を与えてくれた。
台詞の一つ一つを噛みしめる事ができる感受性、間を想像力で補える能力は人によって異なるとは思うが、
この作品におけるキャラ描写とそれを引き立たせる演出が素晴らしいことに疑いの余地はない。

第2シーズンになれば嫌でもストーリーは進んでいくだろうし、今後の展開にも大いに期待したいところだが、
これまでどおり、焦らずじっくりと進めて欲しい。

☆声優☆

さすがにNHK作品の配役に関しては、
デビューして日の浅い新人などを主要なキャラに配したりはせず、
実力、人気共に安定している声優とベテランで構成されていて隙がない。

中でも3姉妹に関しては見事の一言だが、
主人公零に関しても、とても良く考えて選ばれていると実感する。
通常の台詞以外に公園のグラウンドでの叫びなど、感情を顕にする場面などは、
イケボでなく、ちょっとヘタれな感じが性格に凄く合っているなと。

☆キャラ☆

先にも書いた通り、この作品の一番の魅力と感じる部分は優れたキャラ描写&演出にある。

キャラクターの心情がポエム的な独白、
ナレーションによってたびたび観るものに訴えかけるのだが、これが深く心に響いてくる。
これはキャラに共感できなければ、やり過ぎると返って逆効果で退屈さと冗長な点として捉えられる事もあるものの、
(同様にポエム的な「あまんちゅ!」で気になった点)
各キャラそれぞれが抱えている思いが、台詞の良さも相まってとても巧く表現されていた。
各キャラに共感、もしくは同情してしまう「要素」がしっかりと解りやすく提示されているので説得力がある。

時間を掛けて丁寧に描かれていることもあって、
主人公とその周りの主要なキャラに関しては、とても興味深く魅力的に映った。
中でも3姉妹は本当に癒され和む存在だったので、後半に出番が減ったのは少し寂しく思えたが、
逆に言えば前半のエピソードが特に良かったということかもしれない。

また、打って変わって香子のような存在は、女性作家ならではの描写力で、
女の嫌らしさやねちっこさなど、非常に生々しく描かれていて、こちらも同様に素晴らしかった。

☆作画☆

NHK作品はさすがに予算も掛かっているせいか、派手さはなくとも安定感があって全く不満はない。
背景美術に関しては、水彩画のような非常に淡くノスタルジックな雰囲気を醸しだしており、
また、それに合わせるキャラも違和感なく淡い質感で背景に馴染ませていて、とても温かみを感じる。

最大の見所としては、やはりシャフトならではの映像演出。
キャラの心象風景を、独自の解釈で映像化された場面は観ごたえと相性の良さを実感した。
観る人によって、または原作を読んでいる人には多少クドいと思われるかも知れないが、
自分はよりキャラの心情を理解する上で、良い方向に作用したと好意的に受け取っている。
原作者がシャフトでの制作を熱望したというのも納得。

OPやEDのアニメーションは、特に制作会社の個性が出る部分だと思うが、
零の息苦しさ、閉塞感や孤独感、葛藤、もがき苦しみながらも前へ進もうとしている様が、
抜群のセンスで表現されていたと思う。

☆音楽☆

1クール目のOP、EDで起用されたBUMP OF CHICKENの曲、
歌詞、アニメーション共に最高の出来だった。
もともとBUMPが原作のファンで以前にMVでコラボしたりしているので、
そりゃこの作品のために書き下ろした曲が、相性が良いのは言わずもがな。
できれば2クール目も変えないで欲しかったくらいだが、
2クール目のOP,EDも曲自体は悪くないし、最終話で戻してくれたのは心憎い。

作中BGMもやはりキャラの語り、ナレーション場面で使われているものが印象的だったが、
コミカルな場面もなかなか良いチョイスがされていて、曲のバラエティ自体も豊富で申し分無かった。
台詞間に挿入されるBGMが良いからこそ、その間が大きな余韻となる。
音響含めた音楽面での演出も、映像に負けず劣らずこの作品では大きく貢献していたと実感しますね。


こうして改めて一つ一つの要素を振り返ってみてみると、褒める所ばかりで殆ど点数を差し引く部分が無いように思える。
王道ながらもシャフトによる優れた芸術性が加味され、とても高いレベルで纏まっている。
本当につくづく続編が楽しみだ。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 21

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

才能の残酷さを描くことで、人の内面の弱さを表現しています。

 ハチミツとクローバーで恋愛ドラマの仮面をかぶって、才能の残酷さを見せてくれた羽海野チカ。さすがですね。人の愛憎や執着、孤独や過去などのヒューマンドラマの中に、しっかりと才能というものの恐ろしさを見せつけてくれます。
 ただ、ハチクロよりも進化したと思うのが、義姉ですね。あの義姉のキャラがあるから人の内面描写に深みが出て、才能の残酷さは他人にも劣等感という形でつきつけますが、己を傷つけ孤独にする部分も描かれていました。

 才能があるからこそ、居場所が出来た半面、人の居場所を奪ってしまった。周囲の人を巻き込み歪ませる。義姉の態度のコンプレックスの表現は女性作家ならではの迫真のストーリーですね。おしいことにコミック版ほどの禍々しさの中に見える圧倒的な劣等感の表現には至っていませんが、この義姉がいるからこそ、主人公の居場所の無さが浮き彫りになるし、3姉妹との交流に意味が出てきます。

 一方で将棋という特殊な世界にのめり込む男達の心の交流もありました。島田の研究会もそうだし、何よりあの二海堂くんですね。どう考えても村山聖ですよね。聖の青春という小説にもなった羽生善治の少年時代からのライバルです。ちょっと身体の事も村山をなぞっているので、いろいろ心配してしまいますが、詳しくは小説かWIKIで。
 彼がいたからこそ、将棋に向き合うことができたような気がします。良くいる真っ直ぐなおバカキャラに見えて誰よりも将棋に真摯で、主人公のこと…というより主人公の将棋の才能を純粋に愛していたような気がします。(それから学校の先生もですね)

 なお、羽生善治はタイトル99期、史上初の7冠棋士、永世7冠という圧倒的な将棋の天才でので、二海堂=村山だとしたら、主人公が羽生なのかなあと思ったら違いましたね。宗谷でした。宗谷が目指すべきラスボスっぽかったですね。

 その前に後藤ですか。彼の性格の意味は現段階ではちょっとわかりませんね。素の性格なのか、やっぱり宗谷に対比した時にコンプレックスがあるのか。
 ただ、この後藤の態度を見せることで、初めは憎たらしいだけの義姉に対する気持ちが和らぐから不思議です。うまいですよね。結果的に才能の世界の周辺に生きている人たちの惨めさを上手く表現しています。

 そう、義姉が重箱のお稲荷さんを食べるだけで、このキャラに対する見方が全然変わっていました。ここが少女マンガの凄さですね。直前の3姉妹の敵のように見せていて、胃袋で篭絡されてしまう。これで義姉の人間的な内面が表現されて憎めなくなります。ちょっと男の作家には描けないでしょう。ここが一番本作のすごいところだったのかもしれません。

 そしてこの3姉妹ですね。どうも傷があるようです。母性の塊のような長女の内面が見えてこないことが不気味です。この作者が単なる良いおねえさんキャラを出すとも思えませんが…どうなんでしょう。菩薩…で終わるのか違うのか。以前原作10巻まで読んでますが…無かった気がします。

 で、主人公ですね。この構造って、やっぱり主人公がラスボスと対決するために周囲を顧みず…みたいな話になるのでしょうか。ハチクロを見るとそんな気もしますし、3姉妹との交流でそうにはならないのかもしれません。

 将棋の世界の話だけに限定すると、ストーリー展開はちょっとヒカルの碁っぽい感じがありますが、似たような世界ですからね。

 とにかくきれいごとではない人間の内面、特に劣等感を描かせると、羽海野チカは最高ですね。決して「いい話」ではありませんが、特殊な世界をデフォルメすることでヒューマンドラマとして、人間の本質を見せてくれています。この辺りはハチクロのやり方を踏襲している気がします。


 3月のライオンはどちらかと言えばコミック版の方がコマ割りとかモノローグとか少女マンガらしいテイストが話にあっていました。アニメはその点がちょっと表現できていませんでしたね。



 追記 少女マンガ的表現ができていない、といっても、演出で内面描写、モノローグの時は少女マンガらしいエフェクトをいれて頑張っていました。ただ、少女マンガの文法はやっぱりあの独特のコマ割り=時間の使い方と客観主観のシームレスな切り替え、エフェクト=心の動きじゃないと。ここは媒体の特性もあるのでやむを得ないでしょう。

 追記2 水というモチーフは浮かんでいれば羊水のような心地よさがあります。が、泳いだ時のねばりつく水の抵抗は前にすすむ困難、もぐったときの息苦しさは思考が暴走している感じ、音が無くなるような感覚は棋士の集中力ですね。ハチワンダイバーとかにも通じます。

 それと川ですね。川は流れ、広がりなどで原風景のような心落ち着く光景になります。滔々と流れる広い川は、人の営みのアナロジーでもあるでしょう。それを岸から眺めるという意味ですね。また、街の移り変わりを映すことで表情を変えてゆきます。あるいは自分自身の人生そのものでもあるかもしれません。
 また、川岸ですね。これが不思議な効果をだしていました。漠然とした東京の下町の表現というより、俗世界から切り離された特別な場所として機能していました。
 これが演出というだけではなく、内面の重層的な表現に効果的に機能していいたと思います。ただ、とにかく象徴的・抽象的なので何を表現していたかを考察するのではなく、画面から感じるのが作法だと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いた作品、作者と制作会社とTV局が一体となった良作

これほど原作が読みたくなった作品は久しぶりのような気がします。終わるまでまとうか、読んでしまおうか、葛藤中です。

シャフトっぽさを消しているようで、ところどころやっぱりシャフトだと思わせるような描写がチョコチョコ見られるのが良いです。特に場面転換で不要じゃね?と思わせるようなカットを入れてきて、それがまた綺麗だったり、インパクトがあったりとするところなんか、シャフトだなと感じてしまいます。ただ、「シャフ度」と言われる首の角度が抑え気味なのはやっぱり寂しいかも(?)

NHKが、しかも総合で流すのですから、力入れているのはよく分かります。まだ前半も途中ですが、引き込まれっぱなしになっています。主人公である零の歩んできた人生の重さ、その重さを少しずつ解放する三姉妹と二海堂との掛け合いの面白い事。

二海堂のモデルは将棋好きの人なら知らない人はいないくらい有名な村山聖なんでしょうね。となると、太っているのは病気のせいであり、あかりが「むっちり」で喜んでいるのはどう解釈したらよいか戸惑いました。このあと二海堂は病気が重くなっていく展開になるんだろうけど、つらいな…

三姉妹は本当にキャラがいい。声も完璧だし、流石としか言いようがありません。話の展開も良く、たぶん、最後まで面白く見ていくことができる作品だろうと思います。すでにお気に入りに入れてもいいように思っています。

【前半を終えて】
結局終わるまで待てず、原作を読んでしまいました…。面白い、何故にこれまでスルーしていたのだろうと思います。前半は零の置かれた状況を表現していた感じです。零が何故に将棋をしているのか、零がどうして三姉妹と関わりを持ったのか、二海堂と零のライバル関係、零と香子の関係等々をシャフト独特の表現でうまく繋いでいた感じです。
とあるコラムニストがシャフトっぽくないのが良いと書いていたのですが、どこを見ているのかと。零の気持ちを表現するときや香子とのシーンはシャフトそのものでしょう。シャフト特有のズルいイメージ(個人的な感想)ふんだんに盛り込んでます。原作のイメージがそのままシャフトっぽいですし、シャフトなら良いと言ったらしい作者の感覚がすばらしいと思います。
三姉妹は癒しそのもの。に対して香子の危うさと言ったら…。香子の声も良いです。老倉育を見て井上さんに決めたらしいのですが、本当にぴったり。

後半はもっと将棋に突っ込んでいくのではないかと思います。また、三姉妹の関わり、零を囲む周りの人々の動きなど、楽しみです。

【後半の中盤】
後半に入り、零の気持ちがどんどん重くなっていきました。そこを救うのが三姉妹であり、先生であり、二海堂であり、島田八段であり…とにかく零は人に恵まれました。回を追うごとにその事が分かります。
将棋に関する話も濃くなってきたのも後半の面白いところです。鍵となる島田八段は飄々としているのに、プロの厳しさを零に伝えてくれます。そしてとうとう出てきた宗谷名人。まさに怪物に相応しい佇まい。アニメになると、その事がいっそう強調された感じです。
零と香子の微妙な関係も相変わらず。が、三姉妹と香子の絡みとか、実は可愛らしい一面もあるところとか見れて良いです。
それから、今の季節に合わせたような進行具合も非常に良いです。これからラストに向けて零がどう成長していくのか楽しみです。

【一期終了】
零のちょっとずつだけど、成長していく感じが見てとれました。
「11年もボッチだったんだ」いう台詞の重みから解放されていく過程を描いたのが一期だったと思います。ゆえに、展開は重く、零の台詞もなにかぱっとしません。耐えられない人はそれでこのアニメはお仕舞です。
零は周りに恵まれました。それは零が成長するための起点になっていきます。二海堂であり、三姉妹であり、林田先生であり、島田八段であり、科学部の面々であり、そういった人々と交わることによって、重く押しかかっていた零の心が開かれて、次のステップへと進んでいきました。見直すと、中盤までの零とは明らかに違う人間になっているのがよくわかります。

この作者は人と人とのつながり、心の葛藤や解放へ向かうまでの描き方が上手だと思います。重くなり過ぎそうなときはわざとデフォルメさせたり、ちゃちゃを入れるような場面を入れてほぐします。これが嫌味に感じないところがまた良いのです。せっかくなので、ハチクロも見てみたのですが、作品は違っても、描き方は同じでした。
それと、ハチクロを見て思ったのが、シャフトで良かったということです。ハチクロも悪いわけではないのですが、ライオンを見た後だと何か足りません。零や香子みたいな人物が多く出演する、心の葛藤を中心とするような作品を作らせたらシャフトは上手です。ちょうど同じ時間帯にAT-Xではefを放送しており、ライオン始まるまでの10分間は視聴していましたが、シャフトの右に出るものはないなとさえ思いました。

二期が決定したので万歳です。二期は{netabare}宗谷とひなが大きくかかわってくる話になると思いますが、この話がどう描かれるのか{/netabare}楽しみでしょうがありません。

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いたこの作品、2クールゆっくりと描かれているので、ドラマ性を求めている人にお勧めです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 53

66.6 8 トラウマで高校生なアニメランキング8位
覆面系ノイズ(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.3 (196)
917人が棚に入れました
歌が大好きな少女 ニノは、幼馴染で初恋の相手 モモと、作曲が得意な少年 ユズ、それぞれと幼いころに離れ離れになってしまう。
「いつの日か、歌声を目印にニノを見つけ出す……」
二人と交わした約束を胸に、信じて歌い続けてきたニノ。
高校入学の日、彼女たちの運命は音となり、唐突に鳴りはじめた……!

「ぼくたちは ほんとのこころを かくしてる」

声優・キャラクター
早見沙織、山下大輝、内山昂輝、小野大輔、高垣彩陽、福山潤

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

原作コミックス12巻まで読んで(6話まで視聴して)。

※★の評価は暫定的なものです。最後まで見終えてから再度つけなおす予定です

>1話まで視聴して
少女マンガ原作なのかな?。そっちは未読です。
ほとんど事前情報ナシで、PVで「音楽系アニメなのかな~?」程度での視聴でしたが
中盤くらいでヒロインの歌声が早見さんだと気付き、自分の中で異様にテンションUP↑↑!!。
それも、自分が今まであまり聴いたことのないような早見さんの歌い方!。
言葉にすると陳腐になってしまうかもですが
「枠にハマりきらない、はみだしてしまう歌い方」・・かな?。

この時点で自分の中では、余裕で視聴確定でした!。
原作組の方は、それぞれ脳内でイメージされてた音源が重なりながらの視聴に
なってると思いますが、原作組の方はどう感じてるのかな??。
アニメで初見の自分としては、惹かれまくってます♪。
普段なら、まず少女マンガっぽいキャラデザに引いてしまう可能性大なのですが
本作ではまったく関係なく、引く前にもっていかれてしまいました!!(絶賛)。

さらに追い打ちをかけるように、〇角関係展開なのかな?。
1話にしてウマい引きだな~って感じました^^。
もう、2話を観るしか選択肢は残されていません!!。

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>2話まで視聴して
今のところ順調に楽しめています♪。
それぞれがどんな想いを抱いているのか少しずつ見えてきて
どの立場にも少しずつ共感し始めています。

早見さんを中心とした△関係・・・と言えばっ!
自分にとっては”あの作品”が真っ先に浮かんできてしまいます!!。
さらにその3人の間に流れる早見さんの歌声!!。
ああ、もうこの要素だけでたまりません^^。

原作も非常に気になってきました。
アニメを追い越さない程度に試し読みしてみようかとも思っています。

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>3話まで視聴して
順調にハマってきています!。
やっぱり自分は早見さんの声も歌い方も好きですし
その演技と歌が”このアニメ版が表現しようとしてること”にあっていると感じています。
1話で、あえてああいう歌い方だったことにも納得できたし
あれはあれで個人的には絶賛だったりします!。
今後の歌い方の変化も楽しみですね♪(演技するのは大変だと思いますが)。

あと1点、ちょっとだけ残念だったのは”某キャラの理由付け”ですね。
普段普通に〇〇できているのに、〇○だけ〇〇ないっていうのは
実際そういうことがありえるのでしょうか??。
両方とも〇〇〇〇くなってしまう気がするのですが・・。

次回予告での4話タイトルも上手いですね。
原作を読まずにガマンしている自分としては
今後誰と誰が同じ音楽で繋がっていくのか
来週までの1週間、ずっと気になってると思います^^。

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>4話まで視聴して
待ちきれずに原作コミックスの1巻2話あたりまで、さわり程度にちらっと読んでみたのですが
それだけでもアニメでは触れられてなかった逆ネタバレ?・・が><。
「ああー、やっぱそうだったんですねー」
アニメ版での少しずつ見えてくる感じの構成も気に入ってるので
そこから先は原作読むのガマンすることにしますw。

では本題の4話ですが、期待どおりガッツリ展開してくれました!!。
最後の方で、中途半端なところで終わってしまわないかやきもきしてしまいましたが
ガッツリ自分の満足感を満たしてくれました♪。

これまで(1話~3話)の各キャラのセリフや態度に
少し違和感や疑問を抱くこともありましたが
話が進んでいくごとにそれらが少しずつとけていく感じがして、それがすごくいいんです!。
まだまだ予想外に展開していってくれそうで、楽しみが膨らみます!。

話が進むごとに、曲も増えていってますねー。
演奏の疾走感もすごくいいし、ボーカル違いも楽しめておいしいです。

★の評価、上昇しました。

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>待ちきれずにコミックスをもう少しだけ読んで
アニメを追い越してしまわないように
アニメ4話終了時のところまで原作読んでしまいました~♪(読みたい誘惑に勝てずw)。
そこでやっと気付いたのですが、順番構成?や演出とかが若干異なるようですね。。
今のところは許容範囲内?の変更かなとは思いますが、やはり印象が違ってきますね。。
アニメ版の演出も好きなのですが、原作の方が明らかに良い場面もあり(どっちも素晴らしい)
結論としては、並行して補完しながら見て行くと、2倍以上に楽しめそう!ってことです♪。
同じ進行状況でも、原作読んで「そうだったのかー」とより深く理解できますね。

少女コミックスは、”柱”っていうんですか?原作者さんがちょこっとイラストつきで
コメント入れる・・のが定番なのかな?。それが本作の原作版も凄くいい!!。
それを見て初めて知ったのですが、コミックス2巻の時点で既にドラマCDが出てたのですね!。
それも、アニメ化で若干のキャスト変更はあるものの
この時点で早見さんと高垣さん等確定してたのですね!!(驚愕)。
高垣さんって正直あまりよく知らなかったのですが
本作での登場キャラ+歌声で知ることができて、とても感激しています。


(本作で流れる曲名も少しずつ覚えてきたので、曲感想も唐突に順次追記していきます)
♪スパイラル
早見さんの歌い方に尽きる絶品ですね!。
例えるなら今まで自分が他作品で聴いていた早見さんの歌声はクリーントーンの美しい歌声。
本作のはディストーション系の歪みが絶妙の、ある意味魂の嵐が込もった歌声!!。
・・ただやっぱり気になるのは、早見さんの喉ですね><。
イベントで生で歌うのは控えた方がいいかも?って思ってしまうほどに、喉には過酷かも。。
・・でも聴けることなら聴いてみたい!、というジレンマw。


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>5話まで視聴して
もう放送されたらまず2回視聴するのがルーチンになってしまいました!。
そしてその後で原作コミックスでおさらい・・って思ってましたが
なんかだんだん原作読む時間の方がメインディッシュになりつつあります!!。
やっぱ、ほんの少しずつ微妙に演出変えてますねえ・・。
確かにアニメ版でも伝わってきますが
原作コミックスに記された文字列を読むと
・・さらに不意に涙がにじみ出てきてしまいます;;。

アニメ版では現実に会話してるセリフかなって思ってた内容が
原作コミックスでは、あくまで胸の内に秘めた言葉ととれる描写だし
そんな細かなところでも、ぜんぜん印象が違ってきますよね・・><。

あと、ちょっと気になったのは、アニメ版の作画です。
4話まではあまり気にならなかったのですが、最近原作コミックスの
福山センセイの繊細な線画に心を奪われてしまってからは
どうしても、アニメ版の作画が
せっかくの声優さん方の素晴らしいの演技に追いついていってないかな?
・・と感じてしまうのです。。
(原作コミックスの表紙絵は1巻~12巻まですべてが絶品でした!!)

今回はコミックス3巻の最初ちょっとまでで続き読むのガマンしてるのですが
2巻を読み終えた際、巻末の3巻予告シーンを不意に目にしてしまったため
今、堪らなく続き読みたいモードに陥っています・・・。

あと、アニメ本編で今回終盤で歌われたあの曲
あれはCD版とはまた違ったあくまであの場面だけでの歌声なのかな?。
CD版では違ってくるのかどうかも気になってたまりません!。
CD発売も来週までおあずけなんですねw。

★の作画評価、下がりました。

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>がっかり報告(速報)
in NO hurry to shout「ハイスクール [ANIME SIDE] -Alternative-」(初回仕様盤)の
特典DVDにガッカリ・・。
てっきりアニメPVフル(イノハリLIVE映像)だと思ってたら
ニコ動チックな動画が・・・。
・・・「リリックビデオ」って、何??????。
歌詞カード見るわ~い。
どこに需要があるんでしょうか・・・・。
なぜこれをつけた・・・。
動画のクオリティがどうのこうのじゃなくって
(動画はVOCALOID動画とかであれば文句ない作品だと思います。m( __ __ )m )
なぜこの内容のDVDをつけようという企画になったのかを問いたい・・><。

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>原作コミックス5巻まで読んで
はい。我慢できませんでした。
3巻から5巻まで一気に読んでしまいました!!。
たくさん泣かされたり、ニヤニヤさせられました^^。

原作、まじでサイコーです!!!!。

いやー、よくアニメ化に踏み切りましたねえ♪(←驚きと感謝の言葉。ペコリ(o_ _)o)))。
この部分のアニメ作る覚悟は、並大抵じゃないでしょ。。
かなり大変だと思うけど、ぜひぜひ頑張ってください!。

現在までにシングルのCD3枚発売されましたが、
4枚目のカナリア試聴分含めて、どれもすばらしいクオリティだと思います!!。
5、6枚目も俄然楽しみになってしまったので、発売日早めてもらいたいけど
アニメの進行待ちでの発売なんでしょうね~。当然><。
「ノイズ」楽しみだな~♪。

アニメ版でもまずまず楽しめてた、ちょいちょい差し込まれる「デフォルメキャラ」ですが
原作版は作者様のカエル?含めて、さらにさらに数十倍クオリティ高いです!!(お気に入り)。
そのクオリティに早見さんの演技が負けてないのがスゴイ!!(完全に同調してる)。
某別作品「ようじょしぇんき」のようなものも出来れば作ってほしいなー(アニメ版)。

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>原作コミックス12巻まで読んで
土日に原作12巻まで一気に読みきってしまいました!。
ずっと濃度が濃いまま突っ走ってるので止め時が全くありませんでした。
読み終えた後は、13巻が発売されるまで読めないな~と思うのと同時に
どっと疲れを感じてしまいましたw。
読んでる間は夢中で、読むのも突っ走ってしまいましたが
どんどん展開していくので、息継ぎせずに読んでたのかもしれません(←例えです)。
・・なんか少女マンガの恋愛がらみの作品って
読み終えたあとで冷静になって考えてみると、息苦しくなってしまう感覚がありますね。
でも、原作は最高でした!!(原作オススメです)。


>6話まで視聴して
・・はい。原作を読んでしまったために、視聴する感覚が変わってきてしまいました><。
既に原作でいろんなシチュエーションの脳内イメージができあがってしまったため
アニメ版での大事なシーンでのアップ作画や
ほかにもセリフ等でのふとしたニュアンスの違いに違和感を感じるようになり
終盤では、若干視聴が困難になってしまいました・・。

・・ああ、これは自分の中での
 ①「アニメ初見でハマる」
⇒②「我慢できず原作でさらにハマる」
⇒③「アニメ版に帰ってこれなくなる><」
のパターンのやつかもしれません・・。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

jujube さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

音楽はガッカリだけど、物語は末広がりな予感。[完走後追記]

最近バンド物が増えてきて、これもその一作。
バンドと聞いたら、見ちゃうんだよね。
少女漫画(低年齢層向け)特有の目デカなキャラデザには拒否反応が起きるんだが、それを無理して(笑)


2話まで視聴。
音楽はね、さすがにラウドロックと早見さんの声質が絶望的に合わんわ…
ワザとやってんのか?ってなノイズだよ、ありゃ。タイトルがノイズだけに。
早見さんはメロディーあれば上手いだけに、楽曲ちゃんと調整しろよ。

周囲の反応とか、持ち上げ方とかジョークになってしまったよ。
逆に音が無い原作を読んでみたくなった。

ストーリーはそれくらいには予感を感じさせるけど。
深夜アニメでこれくらいゆっくりな導入なのは久しぶりかな。
雰囲気を保ちつつ、今は仕込みを作ってる感じ。
まだ何がどうなるのかも分からないけど、主人公のメンヘラヒロインが幼馴染み2人から(会えなくても)想われてる設定なのか。
主人公が高校入学を機に、幼馴染みと再会できたり、できるのか?ってところ。
でも昔から地元?に住んでる主人公に、どうして会えなくなって、どう戻ってきたのか謎が多そうな2人。
3人は音楽で繋がれるのか。

少女漫画だけど、あまり恋愛色強くないのはさすが白泉社だね。
(ただ、実写の自社CMは止めとけwあれは酷いw今のJKはあんな似非韓流が良いのか?何度か流れてキツい。)

これから恋もバンドもライバル?な元ボーカル女子も暗躍しそうだし。
実際、芸能界に〜て展開もしそう。

バンドの楽器隊は上手かったから、今後そっちをしっかりやってくれればいいな。

それにしても女の子顔のチビ(コミュ症、不登校児、留年)が普通にモテる世界、少女漫画も柔軟になったな…
あのツンデレは意味分かんねぇよ…
ウッ!156cm…リアルならhydeか!(笑)


ーーーーーーー
<最終話完走後追記>

2話くらいまではストーリー的に動きが余りなかったけど、
3話以降の動かし方は中々面白かった。

しかし、ボーカル変更は無理がありすぎるw
あれでファンが気づかないとかありえないっしょw
黒猫バンドの歌(声)聴いたら一発アウト!

しかし、終盤までメインカプすれ違いパターンで行くかと思ったら、わりと早い段階で顔バレとかw
モモ(初恋の幼馴染)ということがニノ(ヒロイン)にバレたら即退散してしまうってのがアニメだけだとイマイチ分からん。
ニノに正面切って向き合えないとか、そんなビビりなのか?!
同じ学校のままで俺に近づくなオーラでも良かったと思うんだけど。
それにしては、そもそも高校で再会する背景とか、語られてないけど片手落ちな気がするわ。
舞台は都内でも無いし、湘南かどっかじゃなかったっけ?
芸能物なら都内舞台が妥当だろうに、よりによって湘南を舞台にする意味とか。
そもそも出身地ならニノに会う可能性なんて高いだろうに、それこそ何の覚悟でモモはこの学校に?ってなワケで。
それにその近辺に住めるマネージャー?高校生DKと同居とか面倒見切れなくない?
都内居住じゃないと仕事上死ぬのに、自己犠牲強すぎじゃね?
なんて現実感が襲ってくるけど、まるっと無視して(笑)

モモの同居人(マネージャー)が好き発言の真意も深いところが分からなかったゾ。
ニノにそれを言う彼の本意が分からないというか、マネージャーに対して全然そんな雰囲気本編に無いし。
対してモモのニノ好き好きオーラはめっちゃ出てたけど。


逆におチビのユズくんは、1話からすぐに手のひら返ししてニノに一直線…だけど空回りてのが可哀想すぎた。
いっつも損な役回りですわ。
モモにはライバル発言するけど、それをニノに言えと。
原作はまだ続く…から、いつかどこかでちゃんと告白すると思うけど。

つーか、学校で軽音部で演奏してて良く身バレしないなコイツラ。。。


ニノは相変わらず人の話しを聴かないキャラでアレだけど、
ライブでそのメンヘラが大爆発してた表現は凄く良かったよ!

この原作者は男キャラの描き方は浅いけど、
女キャラに至っては切り込んでいけてる、かな。


アニメとしては、特に最終回は構成がとても良かった!
一本ストーリーの通った流れながら、ライブと交互に見せていくシーンが秀逸。
また、ライブの迫力というか、カット割りとかがこのアニメは凄く上手かった。
(歌はまだ許容できないけど、この際目を瞑ろう。早見さんは誰かが言ってたけど、バラードは良くてもエモ系は駄目なんだな。歌に感情が入らないというか。)
ライブ中のハプニングと、どんでん返し。ニノのライブに対する凄みが増していく様は見ていて高揚感がある。
一番緊張感あるシーンがライブシーンだったのは自分としては最後まで見て良かったなと思わせてくれた。

ただ、ライブシーンで一部CGを使ったのはガッカリだったけど。
CGは全くこのキャラデザと馴染んでいないどころか、等身が違いすぎて違和感バリバリ。
天井から真下を写すところなんて、CGキャラが延々くるくる回りすぎて冗長。
良いと思われたそれまでの緊張感をぶった斬りにするような気の抜けた感じになっていた。
本当にその表現が必要だったのか?とか、そもそもそこまでしてCG使う必要あるか?とか、手書きで別の表現に置き換えることができるだろとか、多少は言いたいことはある。

それでも前述したような、ライブシーンをより強烈に魅せるカット割りや、観客との距離感とか、フェスでの盛り上がりとか、近年のバンドアニメの中では一歩突出して上手く描けていたように思う。

この先は、いかようにでも続く終わり方だったけど、
まだまだ描くべきところが足りないかと思われるので、
白泉社だし、2期が出来たらイイネ♪
てゆーか、実写化くるしワンチャンあるか?

投稿 : 2024/11/02
♥ : 11

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

♪寝ても覚めてもさえずるの あたしまるでカナリヤ…♪

この作品の原作は未読ですが、ここ最近特に大活躍のはやみんが出演されることを知り視聴を決めた作品です。
音楽を題材にした作品はこれまで山ほど放送されてきましたが、この作品ほど感情をストレートに曲に乗せた作品は無いのでは…?
と思えるほどの熱量を感じた様に思います。

この物語の主人公は、「ニノ」と呼ばれる高校1年生の有栖川 仁乃…
彼女は家が隣同士で幼馴染のモモと大の仲良しで、小学校の頃は一緒に登下校したり一緒に大好きな歌を歌ったりと彼女にとって充実した日々を過ごしていました。

けれど、ある日突然モモがニノの前から急にいなくなってしまったんです。
まるで自分の半分がぽっかりと抜け落ちてしまったように落胆するニノ…
でも、小さい頃に交わした約束を頼りにニノは歌を歌い続けてきました。

そして、時間は流れて高校に進学したニノは、幼いころ挫けそうな自分を
励ましてくれたユズ(杠 花奏)に再開するんです。
幼いころ音楽で励ましてくれたユズは、今でも音楽を続けていました。
ユズとの出会いがニノが幼い頃にモモと交わした約束を加速させながら物語が動いていきます。

レビューを書き始めたこの段階でふと思いました。
この作品のレビューは「どこからがネタバレなんだろう」って…
考え出したら良く分からなくなったので、物語にはあまり触れないようにしたいと思います。

この作品…兎にも角にもはやみん演じる「ニノ」の迸る熱量が半端ありません。
小さい頃から気持ちを全部歌にぶつけてきたから…
気持ちをぶつける相手が「歌」しかなかったから…かもしれません。
海岸で海に向かって歌い続ける彼女の後姿を何度も見てきました。

彼女が歌と真摯に向き合うのは、モモと幼い頃に交わした約束があったから…
けれど、時間が経てば経つほど曖昧さが増して、吹けば飛ぶような約束だった事もまた事実です。
だから彼女は全身全霊で歌い続ける事で必死に約束に縋り続けました。

その結果の一端…彼女がバンドのボーカルとして歌うシーンがあるのですが、彼女の歌声に…正直圧倒されちゃいました。
「♪抗え、君の声 掠れる螺旋…♪」

ニノは思いを全部歌に込めるから歌声は…魂の叫びになって私たちの五感に訴えてきます。
挿入歌である「スパイラル」が流れる第1話から全力全開…必死にしがみつかないと振り落とされてしまいそう…

でも歌ってただ気持ちを込めて歌えば良い…というモノじゃありません。
様々な人との触れ合いを通して、ニノは音楽に対する様々な切り口を身に付けていきます。
こうして5話で流れる挿入歌「カナリヤ」を迎える訳ですが…
正直この回は鳥肌モノでした。
小さい頃からずっと約束だけを頼りにしてきたのに全否定されて…
それでもステージに立たなければいけなくて…
もう頭の中はぐちゃぐちゃ…

けれど、ニノには新しい目標ができました。
「歌を届けること」「振り向かせること」
でもその目標に対して自分はまだ全然足りない事を思い知って、堰を切った様に溢れ出る歌詞と共に一気に物語が動き始めます。

ここから先は物語の流れに身を任せながらニノの紡ぐ音を楽しめば良いと思います。
火傷しそうなほど激アツなサウンドに包まれながら物語の行方を見届ければ良いのだと思います。
この熱量…音楽系の作品に限らずこれだけ持っている作品も中々ありません。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、深桜(高垣彩陽さんの)「ハイスクール」
エンディングテーマは、はやみんの「アレグロ」
挿入歌は6曲ありましたが、ニノの歌う「スパイラル」と「カナリヤ」がお気に入りです。

1クール12話の物語でした。
この作品ははやみん目当てで見始めましたが、ニノの激しい激情を見事に演じきったはやみんの新しい一面を見た気がします。
ニノは歌うときに本当に叫ぶから、きっと誰にでも演じられる役では無いのだと思います。
正直声が潰れちゃうんじゃ…なんて心配するくらい激しい役どころでした。
流石はやみん…はやみん凄い…何かもうこんな言葉しか出てこないくらい圧倒された気がします。
しっかり堪能させて貰いました。
続編が放送されるなら是非視聴させて頂きたいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20

66.8 9 トラウマで高校生なアニメランキング9位
セントールの悩み(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (247)
967人が棚に入れました
【姫】こと君原姫乃は、【人馬(ケンタウロス)】の形態をした女子高生。この世界の人類は、現実とは別の進化をたどっており、【翼人】【竜人】【長耳人】【角人】【牧神人】【人魚】【人馬】といった形態に分かれています。そんな様々な形態をしたクラスメイトの少女たちと、楽しい高校生活を送っていく人外娘たちの日常コミックが原作。

声優・キャラクター
桑原由気、深川芹亜、白石晴香、鎌倉有那、綾瀬有、桐生朱音、宮島えみ、黒木ほの香、大泊貴揮、本橋大輔、矢野智也
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

雑草という名前の草はない

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
亜人娘達による日常系アニメ。基本は日常系だけど、どこかにうっすら怖さというか、深みみたいなのは漂っていて、近い系統だと「けものフレンズ」みたいな感じなのかな? とかも思ったり(けもフレほどの深みはないけど)。

設定だけなら、「モンスター娘のいる日常」や「亜人ちゃんは語りたい」に近いけど、似て非なるアニメです。

亜人萌え出来る方、ちょっと色々考えたい方には、オススメです♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ちょっと、ひねくれたレビューになりますm(._.)m

「亜人ちゃんは語りたい」「モンスター娘のいる日常」と、本作との明確な違いは、亜人が少数派ではないということだ。というか、進化の過程で?全人類が亜人化した世界を舞台にしている。

つまり、「普通じゃない」ことが「普通」の世界。それはとても理想的で、皆が「普通じゃない」から差別なんてない世界のはずだ(極端な話、現在の地球上に60億種類以上の種族や民族がいれば、誰が多数派とか、誰が変とかにはならないはずだ)。

が、そんなことにはならない。彼女らを「普通じゃない」と思うのは、我々視聴者(人間)から見た場合で、このセカイの住人も自分達なりの「普通」を作り出し、「普通じゃない」人達を差別をする。南極人を「ヘビ」と言ったり、人魚族に対する妬みであったり。形態差別罪があるというのは、法律で罰さないと差別が起きるからだろうし。

それはまるで、(仮にいるとしたら)宇宙人から見た我々地球人のよう。宇宙人から見れば、多分地球人なんてみんな同じような外見をしているのに、肌の色や生まれた場所、身分なんかで差別する。同じ国で生まれて同じような境遇であろうと、ちょっとした外見の違いや性格の違いで、いじめや差別をする。第9話(戦時下の収容所の話)では、それがはっきりとした描写、言葉で描かれた。

皆が違う姿であっても差別は生まれ、皆が同じ姿であっても差別は生まれる、そんな「詰んだ世界」。

それが、この「世界」。そして多分、私達が暮らす「世界」の負の面を強調した姿。

でも、そんななか、姫、希、羌子、スーの四人は、互いを対等ととらえ、歩み寄ろうとする。ジャン・ルソー氏や、彼を対等と捉える会長など、救いはある。

結局、「総体としては悪」だが、「個としての善はあり得る」と、そんな皮肉な現実を突きつけてくるようなアニメだったのかな。

レビュータイトルだが、これは昭和天皇の言葉。第11話で、姫が「どんな小さな花にも名前がある」と言っていたのを聞いて思い出した。人は勝手に自分の物差しで、「雑草」とか「花」とか、なんでもひとまとめにしてしまう。例えば「チューリップ」といったって、ひとつひとつの花はそれぞれ微妙に色や形、成長速度も違う。「翼人」「人馬」「南極人」などとひとくきりにしているが、同じ人馬でも、姫と綾香は全く違う人格だし、「南極人」の中ではスーは異質なのだろう。

簡単に言えば、「個性の尊重」。それが本作で伝えたい一番のことだろう。

勿論、これらが考えすぎで、普通に「亜人娘達に萌え~」、「日常に癒される~」で良いと思うのだが、私は基本的に、容姿があまりに人からずれると萌えにくくなる(例外は「亜人ちゃん」の「マチ」♪)ので、どうにも他の部分に目がいった感じかな(下半身馬の水着姿に萌えられる境地にはまだ至っていないもようw)。

日常系として観た時、キャラ的には、委員長のお母さん感は良かった。三つ子との絡みは最高! ただ、なぜ途中で、世の中のお父さんと現代美術を殺しにきたのかは謎(笑) あとは、ボーイッシュな「希」が良かった。90年代は主流だったボーイッシュなキャラ、最近はめっきり減ったように思うし(ボクっ娘とは違う)。もう一人の友達の、糸目の「羌子」も理路整然とした普通さが良かった。まあ、やや百合だったが、姫を含めた3人の関係性は良かったと思う。

ライトな感想としては、印象に残ったエピソードとして、3話の希に萌えw 6話で委員長が正論を用いて世の中のお父さんを殺しにいったことw 9話の深い話。10話でなぜか現代芸術にケンカを売りに行った謎w 11話は神回、三つ子の性格に深いメッセージ性、オチもビシッと決まっていて、ここだけは☆5!

ちょっと疑問だったのだが、「(人間にも)セントールにも共通する悩み」を描きたかったのか、「(人間にはなくて)セントールならでは悩み」を描きたかったのかが微妙で分かりにくかったなと。

多分、テーマ面は前者で、エンタメ面は後者で描きたかったのだろう。2期あったら観るかな。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
百合がメインなの?

2話目
人魚族はレア、ということなんですね。

3話目
ユリユリしてますな~。急にバカみたいな展開に。希の下着姿はあざといですな~。嫌いじゃないw

4話目
どエロですなw 鏡を使え、鏡を。

5話目
話が展開しそうだね。南極人に対する潜在的な差別。

6話目
四者四様の家族の在り方。なんだ? 委員長の正論は、世の中のがんばるお父さんの何割かを虐殺したいのか(笑)

7話目
なんか、チアフルしてたな(笑)

8話目
衝撃的に斬新な水着回w

9話目
なるほど、哺乳類人は自分を同等に見てくれているのに、同じ両生類人の方が自分を特別視していると。

10話目
なぜいきなり、現代美術にケンカを売った(笑)

11話目
痛いのいや~→叩いたことないでしょ!→説教もいや~ は、笑ったw「雑草と言う名の草はない」。三つ子、良い性格してる(笑) 今までで一番好きな話。「どうしていつもお説教が入るの?」(爆笑)

12話目
平和な日常回。&ちょいサービス回。なぜこれを最後にしたの? このアニメは日常系ではあるけど、もうちょいなんかの結論出して欲しかったな。
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 20
ネタバレ

ヲリノコトリ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

割と深くて割と楽しめた

【あらすじ】
文明を持つ生物の外見がより多様化した世界を描く。

【成分表】
笑い★★☆☆☆ ゆる★★☆☆☆
恋愛★☆☆☆☆ 感動★★☆☆☆
頭脳★★☆☆☆ 深い★★☆☆☆

【ジャンル】
獣人、ケモ耳、尻尾、羽、角、ヘビ、ケンタウロス的な

【こういう人におすすめ】
いろいろな要素のオムニバス的作品なので誰におススメするかと言われるとムズイ。少なくともケンタウロス的な女の子が生理的に無理なら無理っぽい。萌えとか恋愛とか設定とか小難しい話とかが混じっているが、それらの要素を単体で好きな人にはおすすめできない。それらが混じったものを受け取ったときに、セルフで噛み砕いて楽しめる人向け。

【あにこれ評価(おおよそ)】
58.4点。注目度も評価も低い。

【個人的評価】
「コメディ少なめな日常系」の皮をかぶっているが、割と深くて割と楽しめた。タイプでいうと「それでも町は廻っている」とか「世紀末オカルト学園」みたいな器用貧乏タイプ。

【他なんか書きたかったこと】
{netabare}
 原作未読。
 昨年の作品を観てるんですがデミちゃんとかボールルームとかを断念してたので、これが久々の完走作品。

 「セントール」ってなんか西洋の人馬の魔獣?と思ったらまんま「Centaurus = ケンタウロス」の読み方をネイティブっぽく変えただけっぽい。「s」って消えるんだ。まあ「g」も時々消えるしそんなもんか。英語とか苦手だからまあいいや鵜呑みで。


・浅いとこについて
{netabare}  「人馬の外見無理」って人が多かったらしく、思ったより評価が低かったです。私は大丈夫だったけどなあ。むしろ結構「生物として美しい」感じが。中世の芸術家だったらこの子の裸婦画を描きたいんじゃないかなあ。
 ま、私が実際考えてたのは「横隔膜はどのラインだろう」とかですが。心肺機能も消化器系もめちゃ強そうですよね。燃費は悪そう。

 ツッコみどころは、まあ6本足のうち2本が角になるのは無理やり過ぎだろってとことか。羽はまあアリですが、生存競争だとケンタウロス型かカイリキー型が強そう。あと天使のわっかは「ハリガネ」で浮いてるのかと思いきや「ハリガネのような強靭な髪の毛」で浮いてるらしい。進化の過程で変な遺伝子残ったな(笑)
 と、人魚。足の付け根割れてる(笑)むれて痒くなるぞーあれ。あと上着ない設定はどっから思いついた。あんな画面チカチカする設定やめちまえ(笑)

 あとセントールの服。腰回りの伸縮性がハンパない驚きの新素材でした。Gパンみたいに腰回りはチャックとボタンがいいんじゃないかなあ。それか着ぐるみみたいに背中にジッパーつけると楽そう。トイレとか。 {/netabare}


・深いとこについて
{netabare}  南極人らへんから原作者の変なスイッチ入ったのか割と深い話が混ざるようになりました。この「割と」ってのが大事で、別にそこまで深いわけではないです(笑)
 原作者がその場で思いついたちょっとした「思想」を、他に発表の場がないから、「セントール」という作品に無理やり混ぜ込んで世の中に発信してみましたが何か、みたいなことです多分。

「画家の苦悩」とか「霊媒師は実はこんなこと思ってるんだぜ」とか「不思議な存在ってイイよね」とか「幽霊は自分の記憶にある姿じゃないと~、逆に記憶にないってことは……!」とか「"全体としての個"っていう生命体どうよ?」とか「ここらで"争いの醜さ"ぶっこみます!」とか。脈絡もなにもあったもんじゃないです。

 ただその一つ一つは面白い発想だと思うので、その1つの発想をさらに深めていった結果1つの作品が生まれるような芸術活動をしていただけると……。まあ今は「セントール」という、"見てもらえる作品"にすがるしかないんですよね多分。最近なんでも引き伸ばし引き伸ばし、続編続編ですから。漫画もラノベも売れなくなるまで引き延ばして、売れなくなったら終わるもんだから、どの作品も終わるときには人気ない。名作が生まれるわけもない。

 しかし、「これは取り上げたい」と思うセリフが出てきました。
 それがこれ↓

「しかし、忘れないでほしい。我らは、彼ら哺乳類人とは平和裏に共存していかなくてはならない。そうしなければ滅ぼされるのは我々の方なのだから。そして、我らの神は、我々や彼らと同じく実在する存在であり、ゆえに我々の願いではなく、神自身のために振る舞うのだということを」

 この後半部分。
 一瞬何言ってんのかわからなくて聞きなおしました。

 要するに「俺らに恵みをくれるってことは、神さまはなんか企んでるぜ。気をつけろ」ってことですね。「考えてみりゃ、そりゃそうだ」って感じですけど宗教家には盲点の発想な気がします。
 「神を信じて祈りなさい。そうすれば救われる」「まじか。でもそれ後で高額請求くるやつだよね」みたいな発想ですよ(笑)

 まあこのセリフもその後の伏線になるわけでもなく「良い発想だね」で終わっちゃうんですが。

 このセリフが引っかかったんで最後まで見れました。
 ま、たぶん神様は南極人で漫画ではこの後なんか起きるんでしょう。
{/netabare}
  {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「人間だけど人間じゃない」娘たちのキュートな日常…

この作品の原作は未読ですが、キャラデザからモン娘的臭いを感じたので視聴を決めた作品です。
でも放送開始早々、ふと感じたことがありました。

この作品のアニメーション制作はHAOLINERSなんです。
HAOLINERSといえば、「Spiritpact」や「一人之下 the outcast」のような中国発の出生が謎に包まれた無双系…或いは「銀の墓守り」や「縁結びの妖狐ちゃん」のような血の繋がりを大切にする作品を輩出するイメージを強く思っていました。

でもこの作品はこれまでの作品と明らかに毛色が違います。
それだけじゃありません…HAOLINERS枠の放送でもなければキャラデザも悪くないし何より面白いんです。
正直謎だと思っていました。
でも、完走してレビューを書くためにwikiをチラ見してようやくこれまで抱いていた謎が解けました。
この作品…もとは日本のコンテンツでHAOLINERSが制作を請け負っていたんです。
だから総監督は「蒼の彼方のフォーリズム」や「えとたま」を手掛けられた追崎史敏さんでその他のスタッフ陣も日本人が勢揃い…
決して中国発の作品が面白くない訳ではありません。
ですがクオリティは流してきた血と涙の量に比例すると考えているので正直差はあると思っています。
それに日本人ならではの風習や考え方も自分に合っているので…

この物語は女子高生の日常を描いた作品なのですが、ポイントは様々な人種が入り混じって生活していること…
肌の色が違う…というレベルではなく、人馬・竜人・翼人といった根本から違う方々が共生しているんです。
そして人種差別が法律違反になる事から人種間の争いもなく皆平和な日々を謳歌しています。
だから殺伐とした雰囲気は微塵も無く、とてもほのぼのとした雰囲気が感じられる作品です。
そして、このほのぼのとした雰囲気はとても心地よく感じられるのですが、この作品の持っている武器はそれだけではありません。

この作品の盾と矛に匹敵するのが笑いと可愛らしさだと思っています。
登場人物はいつだって一生懸命…だけど、それが逆にクスッと笑える時ってあると思います。
この作品の笑いはそういう類です。
そしてもう一つの可愛らしさ…人馬である主人公の姫を取り囲む高校の友達は皆さんそれなりに可愛いと思いますが、私にとって核爆弾に相当したのが姫の翼人の友人である三つ子の妹たちでした。

別に三つ子の妹…ちぐさ、ちなみ、ちほが保育園児だったから、という事は断じてないんだからねっ…
息のピッタリ合った年相応の言動が堪らなかっただけなんだから…
こんな言い訳が思わず頭をよぎるほどの存在…
好奇心旺盛で、元気一杯で、お姉ちゃんが大好きで…
そういう意味からすると、姫の従妹の紫乃も三つ子の妹と同格だったかも…

何をするにも全力投球で言動が素直で裏表がなくて…
人間幼い頃は誰だってそんな感じだった筈なんですが、年齢を重ねていくうちに幼い頃の面影はどこへ行ってしまったのやら…
生きていくために必要なこと…だと思います。
人は必要に迫られながらどんどん変化していきます。
今の自分はどっちを向いて変化しているかは分かりません。
けれど、願わくば退化ではなく進化であって欲しいと思っています。

声優陣は若手を中止に実績のある方を織り交ぜたような布陣です。
山賊の娘ローニャのローニャ役、あんハピ♪の雲雀丘瑠璃役を演じた白石晴香さん…
灼熱の卓球娘の出雲ほくと役、小林さんちのメイドラゴンのトール役を演じた桑原由気さん…
ハイスクール・フリートの宗谷ましろ役、風夏の秋月風夏役を演じたLynnさん…
因みに三つ子役は大図書館の羊飼いの小太刀凪役、響け! ユーフォニアム2の鎧塚みぞれ役を演じた種崎敦美さんでした。

日常を描いた作品なので展開に抑揚はありませんが、日常ならではの良さがしっかりと感じられる作品だったと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、ピュアリーモンスターさんの「教えてダーウィン」
エンディングテーマは、亜咲花さんの「Edelweiss」
どちらの曲も大好きでした。
でもより心を惹かれたのはオープニングでした。
マイナー調のサビのメロディとか私にとってのストライク…
誰が作ったんだろう…と思って調べてみたら志倉千代丸さんでした。
そっか…いとうかなこさんを彷彿させる曲調にも納得です。

1クール12話の物語でした。
物語上、きっと1クールで終わるんだろうな…と思って見ていましたが、いざ実際に終わってしまうと寂しさを感じてしまいました。
毎回の視聴が楽しみでしたから…
もし続きが制作されるなら絶対に視聴したいと思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

63.7 10 トラウマで高校生なアニメランキング10位
コープスパーティー Tortured Souls 暴虐された魂の呪叫(OVA)

2013年7月24日
★★★★☆ 3.4 (429)
2120人が棚に入れました
薄暗い廃校の中で目が覚めた直美と世以子。一体ここはどこなのか?先程まで一緒にいた仲間たちはどこへ行ったのか?何も分からないまま出口を求め歩き出す二人だったが、ふとした衝突で離れ離れになってしまい……呪われた天神小学校での絶望が幕を開ける――

ほーきんす♪ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

【ネタバレ有】 『ちょうどいいさじ加減の「グロホラー作品」!』

 

 アニメを観る前に、原作が何であるかや、どういった作品なのかは全く知らない、フラットな状態でアニメを観るように心がけているので、この作品も↑の画像のみの情報しかなかった…。

 そのため、観る前は、生徒たちが殺し合いをする、いわゆる「バトロワ(バトル・ロワイアル)」的要素の作品かと思っていた。

 しかし、実際は、閉鎖空間に閉じ込められた人たちが、霊によって無差別に殺される、(グロ)ホラー作品だった。
 

 これは、観た人それぞれがどう感じるかであるから、あまり口をはさむことではないかもしれないが…、このレビュー自体、個人的なものであるのだから書かせてもらう…。

 この手のアニメ作品は、“アニメ作品”であるがゆえに、どうしても作画をリアルすぎる描写にすることができず、作画のみで“グロい”と思うことは難しい…(例えば、“子供たちが縛られて、生きたまま舌を切られる”シーンなどは誰がどう考えてもグロいが、それは作画ではなく、話の展開や設定などの一連の流れによるグロさである)。

 なので、この作品のグロシーン(の画だけ)を観て、本当にグロかった、怖かったなどと思うような人は、良い意味では想像力豊かな人、悪く言うなら(現実においても)ぬるい甘ちゃん性質な人だと思う…(グロ要素で言えば、ハリウッド映画の「テキサス・チェーンソー」シリーズ、ホラー要素で言えば、「グレイヴ・エンカウンターズ」(ちなみに、ホラー映画マニアにまでなると、この作品を低評価する人たちをたまに見かけるが、そういう人たちは、売れた映画ではなく、マニアックな作品をつこうとする傾向がある…)などは、まともに観ることさえ出来ないだろう…)。


 まぁ、そんなことはさておき、この作品を他の作品と比べての純粋な評価をするなら、上記の“グロ要素”、“ホラー要素”、“話の展開”やホラー作品ならではの“落ち”など、どれをとっても「Another」の劣化版であった。

 「Another」は、視聴者が「どういう設定何だろう?」などと、その後の展開などを予想し、それが裏切られる、またその裏切られるタイミングで今までのかんじとは一気に180度切り替わる、ことによって、視聴者に恐怖感を与えることに成功していた。
 しかし、この作品にはそれがなく、キャラが振り返ったところに、急に霊の顔がある…などの怖さ(お化け屋敷的な怖がらせ方)しかなかった。


 (おそらくだが、)この作品の原作はコンピュータゲームであるが故に、ただ単にプレーヤーに恐怖感を与えるというのではなく、いろいろと情報を集めたり、進んでいくうちに物語が展開していく、RPG的要素を含んだ作品にしたのではないだろうか…。
 そのためか、アニメ作品内にも、“さっきまで開かなかったページが、ある出来事の後には開くことができる”など、ゲーム的要素をかんじるシーンがたびたびあった。


 少し批判が過ぎるようなレビューになってしまったので、良かったところをあげると、最後の生き残った3人が、元の世界に帰るためにおまじないをするシーンがあったが、あれはかなり怖かった…。

 というのも…、サトシだけが帰って来れず、サトシの腕だけが元の世界に帰って来たことに恐怖を感じたのではない。
 展開を予想しながら観ている人からすれば分かっていたと思うが、ナオミが紙(の切れ端)を無くしたそぶりを見せるあたりから(もっと言うなら、セイコが最初に「その紙トイレで無くしてしまったみたい」的なことを言うあたりから)、その切れ端が自分のである(実際は、一緒に来た人のならどれでもよい)ことに意味があって、そうでない場合は帰ることが出来ない、ということはおおかた予想できていた。
 
 なので、サトシが帰れなかったことに恐怖を感じたのではなく、(ここからはただの想像である…)もしサトシが、“自分たち以外の切れ端を使った場合死ぬ”ということを予想していて、それでもなお、一緒に  “帰るおまじない”を続けた、のであれば…、最愛の妹がいない元の世界など生きている価値などなく、自分もはじめから死ぬ気でいたのではないか…(おまじないをするかなり前から、サトシは霊の女の子に“自分達の切れ端以外を使った場合”のことを聞いている…)。
 
 もしそうだと考えるなら、ナオミ達に「俺はユカのがあるから大丈夫」などと笑顔で言っておきながら、ユカと同じ世界(=天国)に行こうとしていたことになり、ある意味では、モリシゲと同じように、すでに“壊れていた”のではないだろうか…、と考えてしまう(ちなみに、そのせい(自分の切れ端が他人のであり、おそらくは自分は戻れないだろうとナオミ達に言わなかったこと)でナオミは、腕だけのサトシを見て、結果的に“壊れてしまう”)。

 
 と、まぁ、ここまで深く考えてみたらかなり怖い作品だったなとも感じる(…が、あくまでこれは個人的な妄想である)。
 (それと改めて考えてみると、自分のために命を懸けて戻ってきたキシヌマに対するシノザキの反応や、立ち直りの早さにはある意味恐怖した…。)


 (あと余談だが…)ナオミの声が「佐藤利奈」、セイコの声が「新井里美」(ここまで言えば分かる人には分かるだろうが…)であったせいで、ちょっとしたことに恐怖を感じたり、セイコに当たったりするところが、御坂(とあるシリーズ)ならそんな(精神的に)弱くないだろ…と、考えてしまって、物語に入っていきにくかった(2人の関係も“とあるシリーズ”の関係に似ている…)。

 
 よって、結論としては、あまりグロい系、ホラー系が得意でない人には、ちょうどいいさじ加減の“グロこわ作品”だったのではないだろうか…。

 (終)

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8

野菜炒め帝国950円 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

オラこんなパーティ嫌だ(微調整)

30分の4つ。
ロマンホラー。
グロ注意報。

原作あるらしいがやったことは無い。

こっくりさんもどきのお呪いした生徒+αが異空間の小学校に飛ばされて元の空間に戻るため頑張る話し。
こう書くと割りとありふれた設定ではあるが30分×4という構成ということもあり非常にサクサク見れる上に意外と言えば失礼だが話的にも割りと纏まってる印象を受けた。

ストーリーもそれなりに練られてて先は気になるんで最後まで退屈はしなかったしストーリーも訳分からんということもなく比較的分かり易い。
割りと良作なのではないかと。ストーリー部分ね。

グロ描写も最初らへんは、ふーんってな感じで見てられたが中盤?~後半あたりになると、おええええってな感じになって行く。前もどこかで書いた気がするが割りとさわやかなグロはまだ平気だが見てて痛々しいグロは見るに耐えない。例を出すとアナザーとかあの辺。

なのでグロ嫌いならお勧めはしない。最初らへん大したことなくても後々きついかもしれないが人による。

キャラも地味に可愛い&無難なイケメン揃いである。
特に女キャラはあの超麻雀アニメ咲のモブキャラにいかにもいそうな感じで悪くない。一人を除いて。
名前忘れたけどクールなメガネ娘。あの子だけは見た目キャラ的に他とは一線を画していた。
ぶっちゃけタイプだ。出来ればこの子を主役にして欲しかった。
この手の萌えキャラ?の表情の劇的変化所謂顔芸や狂気の行動というギャップはひぐらしに通じるもんがあるが顔芸に限ればひぐらしほどふっきれたものは感じなかったが普通に考えればあちらが異常なだけかもしれん。

まぁそこそこキャラ立ちはしてたようには思う。
思うが、悲しいまでにキャラの格差があるのは構成上致し方ないのだろうか。
パンツ見せるだけに存在してたようなキャラやちょっと目を離した間にいつの間にかいなくなったキャラや結局なんだったのか今でも謎な危ないほうのお兄ちゃんとか主役クラスと思われるキャラ以外のキャラの扱いが多少軽い気がしなくもない。

ではグロなどの物理的恐怖ではない心理的恐怖の描写はどうだったのか。
心理的恐怖ってのは分かり易く言えば和風ホラー的な心霊タイプなやつで物理的なのが洋風ホラーに多いゾンビだの殺人鬼だのあっち系なやつね。
舞台が小学校なんで出てくる霊はやはり小学生が多い。襲い来る霊も例外なく小学生だ。
怨霊なんだから呪いとか念力的ななにかで攻撃してくるかと思いきや清々しいまでに物理攻撃である。
はさみやら首しめやら引きずりやら実に多彩な物理攻撃を見せてくれる。

そういうわけなんで霊的な恐怖というのはほとんど感じない。
むしろ感覚的には洋風ホラーのソレに近い。
色んなグロ描写で誤魔化してるあたりなんて特にそう。恐怖描写がほぼグロ頼りなのが惜しい。

んでは総括。
霊的な恐怖を味わいたいなら他当たったほうがいいがグロ含めての怖さを味わいたいなら満たしてくれそう。
話の流れも基本的に暗く重苦しいがクスッと笑えたりジワッと泣きかけるようなシーンもあって悪くないと思う。

そして最後の締め。ラストの展開も中々味なことをしてくれてる。
正直これは読めなかったのでしてやられたと素直に思う。
かつて欝の代名詞とも言われる洋画ダンサーインザダークのラストを見た時に誇張抜きで数秒思考停止したことがあったがそこまでではないにしても中々来るものがある。しかしこの終わり方は賛否別れるだろう。

期待しすぎずに怖いもん見たさで見るなら思わぬ拾い物になるかもしれない作品。
グロを心から憎むとかでなければ一応お勧め。

それとこれ見て原作気になってプレイ動画なるものを見てみたが結構面白そうだった。
これ見て興味沸いたらそっちも買うよろし。別に制作者の回し者とかじゃないんだからね。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 35
ネタバレ

ユニバーサルスタイル さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

昔懐かしい学園ホラーアニメ

1996年にフリーゲームとして発表されて以来、長い間愛され続けてきた同名ゲームのアニメ化。しかしこのOVAは後発のWindows版・PSP版辺りの設定をベースに作られているようです。

あらすじ↓
{netabare}
如月学園での文化祭が終わって後片付けをしている傍ら、怪談を楽しんでいた生徒たち。クラス委員長である篠崎あゆみは、怪談ついでに明日転校してしまうクラスメイト・鈴本繭のためにあるおまじないを提案する。

「幸せのサチコさん」というこのまじないは、あゆみがネット上で見つけた‘友達といつまでも一緒にいられる’願いが叶う代物であるらしい。

早速このまじないを試す一行だったが、突然地震が起こり気が付いたら離ればなれで見知らぬ校舎の中にいた。

一体ここは何処なのか、この校舎から出ることはできるのか。そして幸せのサチコさんのまじないに隠された秘密とは。
{/netabare}


導入部にあたる1話の緊迫感・恐怖感は真に迫るクオリティでした。
ここでの主人公・中嶋直美とその親友・篠原世以子の関係性やすれ違いを交えたホラー演出は、定番であり強烈でした。

しかし2話からは物語の核心に迫る謎解き要素が加わったこと・猟奇的な描写が増えたことで、前半のような身の毛のよだつ恐怖は薄れてしまった感があります。

段々とアクションホラー的・B級ホラー的な方向へ移行してしまって、グロテスクな映像にもかかわらず思わず笑ってしまうようなシュールさは少し残念でした(笑)

最後には今までのネガティブな感情を払しょくするような感動的な幕引き・・・と見せ掛けて落とす様はやはりどこかB級的です。


ストーリー的には全編ホラー満載とまでは行きませんでしたが、やはり『SHUFFLE!』や『未来日記』を制作したアスリードだけあって、恐怖感を煽る工夫が細部に凝らされていたと思います。

しんと静まった校舎の中で不安を感じるような不気味なBGM、恐怖にかられた瞬間心臓が爆発しそうになる緊迫したBGM、寂しげでどこか優しい感動的なBGM…それから猟奇的な場面で用いられる痛々しいSEの数々…。
BGM・SEに関して素晴らしかったです。

登場人物たちの死角を突いたアングルが多かったり、何もないはずの暗所を映したり、寄りと引きを頻繁に切り替えたり…。
あまり技術的な部分は詳しくないですが、カメラワークにホラー的手法が多く用いられていた気がします。

古ぼけた校舎の質感と雰囲気、視界を奪う暗がりの恐怖感、登場人物たちの恐怖や狂気を浮かべた表情など…。
作画面でも秀逸さを感じました。


OP「星屑のリング」もED「蛍火」も普通に聴く分には綺麗な曲ですが、このアニメと合わせて聴くことで悲しさとか寂しさが先に来ます。
OPは特に今井麻美さんが見事に歌い上げているので一度聴いてみてほしいです。


キャストは売れっ子を大量に起用していて原作の人気が窺えます。
今回は喜多村英梨さんと、この中ではベテランに当たる大谷育江さんのお二人の演技が見事でした。
二人の演じるキャラは幼い少女なのですが、普段の無邪気な子供らしい可愛らしさ、一転して極限状態に追い込まれた際の怖さの切り替わりに凄みを感じました。


設定や展開的にちょっと古さというかベタな感じは否めないですが、ただのグロアニメではなくホラーな気分を味あわせてくれたので概ね満足です。
学校の怪談とか好きな方は、一度見てみても損はしない・・・と思います(笑)

追記:書き忘れてましたが過激なグロ表現のためR-15指定となっていますので、視聴の際はご注意ください。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7

71.6 11 トラウマで高校生なアニメランキング11位
えいがのおそ松さん(アニメ映画)

2019年3月15日
★★★★☆ 3.8 (47)
246人が棚に入れました
二十歳を過ぎてもクズでニートで童貞の松野家6兄弟。ある日訪れた、高校の同窓会で再開した同級生たちは、社会人として生活する、ちゃんとした大人になっていた。ごまかしきれず、冴えない自分たちの現状を曝されてしまった6つ子たちは、そっと家路に着く。すっかりやさぐれて酒をあおり、眠ってしまったおそ松たち。翌朝、目覚めた彼らが目にした光景とは・・・

声優・キャラクター
櫻井孝宏、中村悠一、神谷浩史、福山潤、小野大輔、入野自由、遠藤綾、鈴村健一、國立幸、上田燿司、飛田展男、斎藤桃子

ねごしエイタ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

まぁ、おそ松さんは、これでいいのかな!

 TVでは、他アニメのパクリの多い第一話や私には見るに耐えないシーンがあったことや、おそ松くんのイメージを崩されたことで、断念したです。これも見ようか?迷ったけど見てきたです。

 おそ松くんと言うと6つ子が脇役で、それ以外のキャラであるイヤミ、チビ太、デカパン、ハタ坊、松造、松代などが、目立っていた印象があるです。『おそ松さん』は、完全に6つ子が、主人公な感じです。それぞれ、個性的です。

 イメージの違いやほんの一部、放送禁止用語???みたいな言葉はあったけど、私にはTVより見れたです。6つ子の設定に、「おそ松くん」とのギャップは私には、大きかったけどです。

 起きたら、後悔を残した過去の世界、その頃の青春が、かなり伝わった展開だったと思うです。

 終盤の現実離れした光景の連続だったけど、なんとか目的を達成できたシーンや、序盤から出てきた猫は何だったのかが、やっとのことで判明する演出は、悪くなかったです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

Acacia さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

テレビスペシャルとかで良かったかも。

仕事帰りに観てきました。
感想としては、タイトル通りテレビで良かったかなぁと。

作画も特に突出している訳ではない。
※自分はテレビ放映と劇場上映で画創りに対する
 評価が切り替わります。

キャラクターに依存する作風なので
ネタも結局1期から変わっていない。

1期を話題に釣られて配信サイトで観た時は
素直に素晴らしいと思いましたが、
2期を毎週視聴で違和感を感じた口です。

今作はどちらかと言うとまだ1期寄りではある。
…とは思いますが、
飽きが来てしまった感もある。

正直、おまけ程度の謎も余り考察する気にもならない。
作り手側がお気楽に観ようが、推測しようが
どちらでも楽しんでくださいと言っている様にも見える。

かなり辛口にレビューしてしまいましたが、
今でも「おそ松さん」というコンテンツを愛している方なら、
間違いない1本になっているのでは?と、思います。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

「婦女子」の回顧録

観るにはTVシリーズのおそ松さんが好きでないと、映画としてはあまり面白くありません。ファンサービス的なモノが色濃く、声優が好きとか、BL好きの人がイケメンに飽きて少しのんびりしたい時に見る感じのソフトな印象です。

よほど「おそ松さん」に入れ込んでる人向けです。

そう思うのは、この映画がこういった「男性アイドル声優」や「乙女ゲー」が好きな人。特にオタクで地味で学校でも日陰の存在であると自覚している人にとってとても救いになる映画であり、オタクであり続けたり、「腐女子」で有り続けたりすることへの「肯定」の話だからです。

そういう意味では、映画としては非常に「深み」がありますが、あくまで「ファン」に対しての「深み」なので、もう少し「万人」に対しての映画として作って欲しいです。

しかし、非常に感動的で「映画的」なアニメではありました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2

83.7 12 トラウマで高校生なアニメランキング12位
ピンポン(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★★ 4.1 (1633)
6632人が棚に入れました
原作:松本大洋(小学館 ビッグスピリッツコミック刊)、監督:湯浅政明、ペコとスマイルの、片瀬高校卓球部に所属する幼馴染の2人が主人公。ペコは卓球は強いが自分の才能に自惚れているところがあり、先輩に対しても挑発的である。スマイルは、決して笑わないことからペコが「スマイル」と命名した。内気で無口だが卓球は強い。2人は中国人留学生を迎えたと噂になっている辻堂学園高校卓球部の偵察に出かけ、留学生のチャイナと対面する。チャイナと試合をしたペコは1点も獲れずに敗北する。
そのころ片瀬高に、髪も眉毛も剃りあげたスキンヘッドの高校生がスマイルを偵察するため参上する。ドラゴンと呼ばれる海王学園高校卓球部の風間竜一である。片瀬高卓球部顧問の小泉丈(バタフライジョー)にドラゴンは、絶対にインターハイで優勝すると宣言する。

声優・キャラクター
片山福十郎、内山昂輝、咲野俊介、木村昴、文曄星、野沢雅子、屋良有作
ネタバレ

れんげ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

この作品を手がけてくれた全ての人へ『愛してるぜ!』

2014年4月放送。
ノイタミナ枠、全11話。


【前置き】

『心のなかで、3回唱えろ!!

 ヒーロー見参! ヒーロー見参! ヒーロー見参!

 そうすりゃオイラがやってくる! ピンポン星からやってくる!』


こんな明朗闊達な台詞が清々しい本作は、卓球を軸にした人間ドラマを描いた快作です。

原作は、こちらもアニメ映画化された「鉄コン筋クリート」でも有名な「松本大洋さん」で、1996~7年に連載。全5巻。
でもやっぱり、松本大洋さんの代表作といえば、本作『ピンポン』だと個人的に思います。

連載から4年後には窪塚洋介さん主演で実写映画化もされ、当時かなりの話題作となりました。
(実際にメチャ面白かったです、クドカン&窪塚さんだし。ブクロサイコー!)

私はこの実写映画から入り、後に原作も読みこの独特の松本大洋ワールドにのめり込んでいった人間です。
一時の感情に過ぎることなく、今も心に残り続ける程に…。


さて本作は、更にそれから10年余り経ってからのアニメ化。
しかも、予てより松本さんと交流が深い「湯浅政明さん」が監督に就任。
前情報としては、もう「これでどこから文句が出ようか!」と思うレベルでしたね。
発表時の私は、発狂にも似た歓喜の声を上げたものです。

あの独特の絵柄をクールアニメとしてどう描くのかという不安も勿論ありましたけど、何よりシナリオが1クールで描きやすい量なので、原作通り描けばそれだけで十分に面白くなるという確信もあったのです。

……ただ、そのシナリオが新たな味付けで更に魅力を増すとは…、これは嬉しい誤算でした。


では、勢い余って原作や実写映画まで再視聴しちゃったので、それを踏まえて「ピンポン」という作品と、アニメ版の良さを存分に語りたいと思います。



【あらすじ】

片瀬高校1年で、幼少期から一緒に卓球をしていたペコとスマイルが主人公。

卓球は強いがその才能に自惚れていたペコと、ずっとそのペコの後ろにいた内気なスマイル。
ただ、その卓球の才能は静かに、スマイルにも微笑みかけていたのです。

コーチとの試合からインハーハイ予選、これまで試合に消極的だったスマイルが、その才能の片鱗を見せます。
しかしペコは自身の実力を過信し続け、圧倒的に実力差が合った筈の旧友にも敗北をきすのでした。

コーチから見初められ、メキメキと頭角を現すスマイル。

自暴自棄になったペコは再び、スマイルのヒーローとして彼の元へ返り咲けるのか……。



【論じてみる】
{netabare}
さて、本作で徹底されているのは、『才能があるか否か』だと私は思います。
才能がない者は、どれだけ努力して足掻こうが、その才能という壁に阻まれて超えられない。

「友情、努力、勝利」という謳い文句が少年ジャンプではよくありますが、本作においては全く違います。
必要なのは、才能と、それを育む環境。
まさに、「才能、環境、勝利」という感じですね。

実際、本作は高校卓球を舞台にしていることからも、王道的展開では部員同士の助け合いやチームプレーも主軸となると思うのですが、作中ではそういう描写は全くと言って良い程ありません。
孤高の実力を持つ人間を、周囲は最終的には受け入れて、賞賛するしか無いのです。

この徹底したリアリズムが、この卓球という極限の反射神経が求められる世界では、非常に説得力がありました。


ただ、才能を持った人物だけでなく、その才能を得られなかった者達の、歯痒くもその力に渇望し藻掻く様…。
そしてそれでも、自身の才能の限界を感じ納得せざるを得ない様…。
本作『ピンポン』は、そういう描写を生々しく描いていて、ここが非常に胸を揺さぶられます。

勿論それは、才能に恵まれた勝者側の「孤独と苦痛」も、しっかり描かれています。
この生々しさこそ、私が本作を大好きになった要因でした。



作画は、かなり独特な松本大洋さんの原作漫画を、忠実に再現したと言って良いかと思います。
ちなみに絵コンテは、全て湯浅監督自ら手がけたようですね。

同じ原作者の映画「鉄コン筋クリート」も良かったですが、「ピンポン」は更に漫画のコマ割り的に画面を割って見せる演出もされていて、まるで動く漫画を見ているようで、とても見栄えがありました。
パッと見だけで雰囲気が他の作品と違うというのは、やはり大きな強みですね。
まぁ…、大きな賭けでもあると思いますが。

総じて、一枚重視よりも枚数重視の作画のように感じましたね。
スポーツアニメでは、その方が断然合っている気がします。
最終戦の、キャラだけでなく画面全体がグイグイと動くラリーなんて、もぅ最高でした。

ただ、背景ですら基本的に物差しを一切使わない描き方なので、子綺麗なデザインを好む方には向かないかと思います。

加えて(WUGの時もそうでしたが)、タツノコプロ制作の作画が、所々不安定な回があり、シナリオやゲーム展開に100%集中出来なかったことは、大きなマイナスでした。
原作は、パッと見ではヨレヨレに見えても芯の通ったリアリティ重視の作画であったのですが、アニメでは本気で顔や動きがヨレヨレになっているように感じたシーンが幾つかあり、そこは残念に思えました。

オープニング曲の映像が当初は本編映像の使い回しだった点から見ても、スケジュールが十分でなかったのかもしれませんね。



音楽的な面で言うと、オープニングもエンディングも作風を活かしたテイストで好きなのですけど…。
比べるのも少し如何なものかとも思うのですが私は、劇中のサウンドはSUPERCARが担当した実写映画の方が、頭二つ抜けて好きでしたね。

中でも、頂点であるドラゴンとの対決で流れる「Free Your Soul」という曲は、劇中最高の盛り上がりを見せる曲で、実写映画はこの曲だからこそ鳥肌が立つ程の最高のシーンになったと個人的には思った程です。
この試合のシーンにある

「俺の名前はっ!! 星野!! 裕だ~!! そこんとこヨロシク!!!」

の部分も、映画のほうが音楽的にも演出的にも非常に格好良かったです。
SUPERCARは、アニメでも「交響詩篇エウレカセブン」で劇中音楽を担当されていますので、本作もまたSUPERCARだったら…と、どうしても比べて考えてしまいました。



……と、所々惜しい面もあるのですが。
それを補って余りある、原作から非常に上手く味付けをされたシナリオ構成は、本作最大の魅力でした。

味付けされたのは主にサブキャラクターのバックストーリーですが、これは松本大洋さん監修の上で新たに描かれたもので、原作ファンの方も違和感無く受け入れやすい…と言うよりかなり好印象だったのではないでしょうか。
(ドラゴンの彼女や彼の生い立ち、チャイナの母親も登場するクリスマス回、スマイルに跳ばされて海外に翔ぶ江上ww、などがアニメオリジナルです。)

映画版では110分程度でまとめなければいけない故に切り捨てられた部分も非常に多かったのですが、本作では多くのキャラクターが原作以上に描かれており、

「ピンポンを深く知るには、原作だけでなくアニメ版も絶対に欠かせない!!」

と思わせてくれ、総じて作品の満足度を飛躍的に上げてくれました。
{/netabare}


では、ここからはキャラクターについて、好きなシーンを交えて語りたいと思います。
(※全部読むと長くなるので、視聴した方が好きなキャラのトコだけでも見て下されば嬉しいですwww)

【ペコとスマイル】
{netabare}
「ボク…先に行くよ、ペコ。」

これは第2話の終わり、コーチとの試合の後にスマイルがペコに行った台詞でしたが、この台詞は、ただ「先に帰るよ」とは、少し違う気がしますね。
ここからインターハイ以降、プレイスタイルが大きく変化していったスマイルを振り返ってみても、これは、

「先に高みへ登って、ヒーローを待っているよ。」

と言う意味合いだったと解釈出来るかもしれません。

そして、当のペコもこのスマイルの本心を、実は見抜いていた事が後に語られます。


『アイツが笑わんくなったんは、オイラの卓球がしょっぱくなってたから…。

 気が付いてたけど知らん振りしてた、ビビって必至に耳塞いでたさ……!』


「格好悪いペコを見るのは嫌いだ。」「再びヒーローとして自分の前に現れてほしい。」と願うスマイルの願望に、ペコは応えられる自信が無かった。
才能に自惚れていた点も勿論あるのかもしれませんが、そういう要因からもペコは練習をサボりがちだったのかもしれませんね。


そう考えると最終話の、2人の試合直前にスマイルがペコに言った

「遅いよ、ペコ。」

と言うのも、ただ「試合会場に来るのが遅いよ。」とは、違う意味合いに聞こえますね。
それは、ペコの

「そう言ってくれるな、これでもすっ飛ばして来たんよ。」

にも、通じます。
直接言葉にしなくても本心が通じ合う、この2人だからこそ出来た見えない信号を出しあうような会話でしたね。

そんな2人の最終戦。
再びヒーローに出会えたスマイルの、本気で戦った試合で見せた最高の【笑顔(スマイル)】は、本作を最後まで追って良かったと思わせるには十分なシーンでした。
{/netabare}



【佐久間 学(さくま まなぶ)/アクマ】
{netabare}
個人的に作中、一番印象強く心に残った大好きなキャラクターです。

王者海王に属するペコの旧友で、彼もまた…昔ペコに憧れた人間の一人でしたね。
まぁ…そんな素振り、基本的に彼は微塵も見せませんけど。

ただ彼は、才能が大きくものを言う卓球において、高みを目指す資格すら与えられませんでした。
それでも、コーチ曰く

「不器用さを絵に書きゃ、即コンクールで入選するってタイプの男だ。」

「10やれと言えば、100でも1000でも続けるような男だった…。」

と称される男で、コーチに心情的に「好き」とも言わせた、(見た目とは裏腹に)実直なヤツなのでした。
作中で彼は王者の先鋒を任される実力を身につけるワケですが、それは彼の凄まじいまでの努力がさせた結果だったのでしょう。


そんな彼が卓球から足を洗うきっかけとなったスマイルとの試合と後の傷害事件は、見ていて胸が張り裂けるような内容でした。
最後にスマイルが言い放った

「それは、アクマに卓球の才能が無いからだよ。

 単純にそれだけのことだよ、大声で騒ぐほどのことじゃない。」

長い目から見ると、アクマにとっては【現実を見る良い機会】だった。
こうまとめてしまうのは簡単で、正論だとも思います…。
それでも、言葉にするのは胸が苦しくなるものですね…、大好きなキャラクターだけに。


彼の良いところは、ここからただ自暴自棄にならず、卓球を避けていたペコに本音を吐露してエールを送ってくれるところでした。


「俺はオマエの才能が欲しかった!!

 戦型もラケットも…、フォームも全部オマエを真似たっ!!!

 でも、オマエにはなれなかったよっ!!!!

 クラスの皆々…、オマエに憧れてた……、俺らにとってオマエは…

 オマエ誰より卓球好きじゃんよっ!!!」


「続けろ卓球。

 血反吐吐くまで走りこめ、血便出るまで素振りしろ。

 ちったぁ今よかラクになんぜ、ヒーローさんよ。」


これは、アクマが自分を「凡人」だと認めたからこそ、ストレートに言えた台詞でしたね。


最後のインターハイでは、アホっぽい彼女ムー子を連れて観戦者として登場していましたが、エピローグでは3人目の子供が産まれると聞き、彼は彼なりの卓球とは違う新たな幸せな人生を送れたことに、嬉しさ…と言うより救われたような気がしました。
不器用だけど、アクマはとても良いお父さんな気がします。



そういえば、副部長の真田がアクマのことをこう言う台詞がありましたね。

「アレは、盲腸腫らしてんラケット振る男たい。

 奴が部屋に貼っとぅポスターば、ワシは笑えん。」

作中で語られることはありませんでしたが、このアクマの部屋のポスターとは、1960年代に活躍した「円谷幸吉さん」と言う長距離ランナーのことです。
(原作では、「円谷幸吉のポスター」とフルネームで真田が言っています。)

幾度の逆境にも負けずオーバーワークを重ね…、悲痛な最後を遂げた選手なのですが、アクマがこの選手の志を常に胸に刻み努力を続けていたことを考えると、より一層アクマというキャラクターに深みが出ます。
ただ…真田の言う通り、彼の姿勢を見ると全く笑えませんけどね。
{/netabare}



【孔 文革(コン・ウェンガ)/チャイナ】
{netabare}
アニメのオリジナルストーリーのおかげで一番人間味が増したのが、このチャイナな気がしますね。
(チャンピオンの重圧を背に戦うドラゴンのオリジナル展開も良いのですが、個人的にはチャイナ推しです。)

彼は、現卓球王国である中国のエリートから漏れ日本で再起を狙う選手である為、そもそも日本でプレーしていることに大きな不満を抱えており、日本人を見て

「お遊戯みてぇな卓球やりやがって、こんなヤツらと打つとはな。」

と小馬鹿にしていました。

ただ、スマイルとの戦いやドラゴンとの敗北の後、彼は自分を見限り心機一転し、異国の部員とも卓球を通じて絆を深めていくのです。
そのきっかけとなったのは、試合後のこのコーチの言葉でした。


『ウェンガ…、君の人生は始まったばかりだ。今スタートラインに着いたところだよ。

 卓球じゃないよ、人生の話をしてる。

 そしてこれはコーチとしての言葉ではない。

 君をよく知る友人としての意見さ。』


笑って「救われるよ…。」と言ったチャイナ。
実はこの2人が、とても深い信頼関係の上で成り立っているのが見えた名シーンでした。


ここから良い意味で、性格が丸くなったチャイナ。
アニメオリジナル要素でもあるクリスマス回で、チャイナの母親が日本に来たエピソードは、彼の人物像がより掘り下げられ好感が持てる作りになっていたように思えます。

母親の手料理(チャイナの好物のワンタン)を、部員皆で手伝うシーンは微笑ましかったですね。
おまけに部員達にカラオケで浜田省吾まで披露して…、良い声出すなぁ…。


2回目のインターハイ。
彼はコーチに、こう言っていました。

「信じられないかもしれないけど、ウチもけっこう強いチームになってきたんだ。

 それこそ、一から赤子に読み書き教えるみてぇにしてよ。」

去年のインターハイの時の台詞からは、とても考えられない台詞ですね。
卓球から少し足を遠ざけて初めて見えてきた、心から信頼出来るコーチと、いつも自分のことを考えてくれる母親の存在が、彼をこうも変えたのでした。


このチャイナの中国語にしても、アニメだからという手抜き感が全く無くしっかりと中国人を起用して好演をされており、総じて彼の描写に関してはアニメでは大満足の出来でした。


ちなみにエピローグでは、日本に帰化し母国の中国を倒したと報じられているチャイナですが、これはアニメオリジナル要素です。

彼がどういった経緯で日本に帰化して、卓球を続けたのか……。
それは、彼の帰化した名前に入れられた【辻堂】(←高校の名前)を見ると、少し見えてくる気がしますね。
{/netabare}



【オババとバタフライジョー】
{netabare}
さて…選手だけでなく、ペコのコーチを務めた「タムラのオババ」と、スマイルのコーチである「小泉 丈(こいずみ じょう)/バタフライジョー」にも、少しスポットを当てましょう。

バタフライジョーに関しては、高校の指導者としては失格極まりない依怙贔屓を見せていますが、その熱意が向けられたスマイルに対しては好転したように思いますね。
キャラ立ちとしても、あの英語教師ならではのルー大柴ばりの英単語を織り交ぜた会話や、スマイルに対しての危険なまでのラブコールは、個人的に大好きでした。
端から見ると、ホントただの危ないジジィですけどね。

ただ、72歳という高齢でありながらその実力は本物で、第2話でのスマイルとの試合でもペコが

「こりゃ、棺桶に片足突っ込んだジイさんのプレイでねぇぞ。」

と言わせるぐらいの卓球を見せてくれるので、これが中々馬鹿に出来ないジジィなんですよね。


「頂上に立たねば、見えない風景がある。」

そう言える程の、かつてのトッププレイヤーの指導は、とても贅沢なんでしょうね。
環境だけで言えば、王者海王の設備とは比べ物にならないですが、スマイルがそれでも海王の誘いを断り片瀬高校に残った理由の一つには、このバタフライジョーの指導に対しての答を示したような気がしました。

「私の知る限り、君は最高のプレイヤーだよ、Mr.月本。」

こう言えるようになるまで、スマイルを指導出来たこのジイさんは、良い余生を過ごせたことでしょうね。
愛情表現とは言えデートにまで誘い出す辺りを見ると、そろそろ頭のネジがオカシイ頃合いだったのでしょうし。



でも指導者としては、ペコを見つめ続けたオババの方が何枚も上手に見えますね。
環境の面からも、途中からは大学のコーチをしている息子にペコを預けはしましたが、卓球場を開いていたその見る目はジジイ以上。
言葉の節々で挟まれるオババの『愛してるぜ!』も、ペコへの深い愛を感じましたしね。

ドラゴンとの一戦では、ペコが防戦の時は「そうじゃねぇだろ。」と、攻めてからは「そうだ!」「そう!」と、熱い視線を送りながらの応援で、本当にプレイヤー思いの良いオババでした。


声を担当されたのは、超大御所である野沢雅子さん。
悟空のような活発な男キャラを演じることが多い方ですが、渋いバァサンを演じられても、これまた非常に声に厚みがあって格好良いのです。

ペコの足腰を鍛え直す石段の指導の時でも

「うっせぇ、黙れ、喋るな、従え、殴るぞ!!」

「アタシをオマエのハニーだと思って、登ってギュッと抱きしめてくれ!!!」

などは、台詞の良さも勿論ですが、声の力でより痛快に聞こえた気がします。
まぁ、言われた当のペコは吐いてましたけど。
(登るがしんどくて……のハズ。)

総じて、野沢雅子さんだからこそ原作以上に印象値の強いキャラクターになったのではないか…と、個人的に思いました。
{/netabare}



【総評】

原作にも実写映画にも無い、新たな「ピンポン」の魅力を引き出せたアニメとなったのではないでしょうか。

監督と原作者が深い交流であるからこそ、ここまでの仕上がりを見せられたとも言えるでしょうね。


自分の中では、シナリオ構成はアニメ、絵は原作、音楽面は実写映画、と綺麗に票を分けた結果となりました。
先でも述べた通り、こう別のメディアを比べ合うのもおかしな話かもしれませんが。
それでも、他の媒体では出来ないアニメならではの良さを活かした内容だったのは、間違い無いです。


多少の不満はありましたが、それでも大いに3ヶ月間楽しませてもらった感謝の気持ちを込めて、タイトルの通り製作者全ての人に、オババみたく


『『 愛してるぜ! 』』


って言いたくなりました。

絵に抵抗が無い方も、むしろある方も、是非このシナリオを思う存分楽しんでいただきたいと思います。
作中の台詞を引用すると

「真夏にカーテン閉めきって、たかが2.7gの玉の行方を必至に追いかける根暗なスポーツ」

に、大の男達が思いっきり必至に向きあう様を描いたのが、本作です。


ではでは、とても長々としてしまいましたが、読んで下さり本当にありがとうございました。



◆一番好きなキャラクター◆
『佐久間 学/アクマ』声 - 木村昴さん


◇一番可愛いキャラクター◇
『ムー子』声 - 栗田エリナさん


以降、どーでもいい話なので、〆ます。
{netabare}
レビュー内でも述べましたが本作は、選手だけでなく高齢者のジジババ2人の格好良さも大きな魅力です。


特に野沢雅子さんのオババの格好良さときたら、私に新たな性癖を刻みつけるには十分な程、魅力的なキャラクターでした。

↓本音↓

◇一番可愛いキャラクター◇
『オババ』声 - 野沢雅子さん



一度でいいので、こんな格好良いバァさんから見初められて、作中のように

「愛してるぜ!」

と、言われたいものです…。


「全く、高齢者は最高だぜっ!!!」
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 71
ネタバレ

いおりょぎ  さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

卓球知らなくてもとても楽しめた良い作品でしたv(*'▽^*)-☆ そして、チャイナ・佐久間・モブ・・・サブキャラが深く印象に残りましたよ!(視聴完了再レビュー)

原作未読。
窪塚洋介氏の実写映画視聴済み

湯浅政明監督。
タツノコプロ製作。

全話視聴しました。
当初の期待を裏切らず、最後まで楽しめました(o^-‘)b
そして、アニメというジャンルに拘らず、多くの人にお勧めしたいと思える作品だったと思います。

まずアニメとしては、作画が大きなハードルになりますね。
自分は実写映画視聴していて興味が湧いて見たんですが、アニメから見る方でしたら、キャラデザインに抵抗を感じる人は少なくないと思います。

生理的に受け付けないという方にまでお勧めはしませんが、実写映画では感じられないアニメならではの良さが随所に発揮されていて良かったですよ。

湯浅監督がシリーズ構成、脚本、絵コンテと殆んど手掛けています。

自分はリアルの卓球には殆ど興味ありませんが、その世界観は実に上手く表現されています。上手くは言えませんが、魅せるポイントを良く押さえていて、見る側が「ここっ」って思う場所に力を注いで作られたんじゃないでしょうか。

試合のシーンでは、漫画のようなカット割を使ったところや、CGっぽい感じを完全に排除した崩れた手書き風の作画が効果的でした。

逆に、そうでないところはやや作画崩壊の部分も多々あり、そこはやや残念なところ。
どうも「クレヨンしんちゃん」関連の作品に多く携わっているようで、崩れた画風に妙に納得したりもしました。
でも全体的に自分は好感度は良く、もっと他のジャンルも手掛けてみたらいいんじゃないかと思います。

ストーリーはもちろん原作が良かったんだと思いますが、アニメならではの良さが随所にありました。

実写映画ではどうしても二人の主人公ペコとスマイルの印象ばかりが記憶に残りましたが、本作では、特にチャイナこと孔文革(コン・ウェンガ)とアクマこと佐久間学(さくままなぶ)の印象が強烈に残りました。

以下、今回自分が気になったキャラについてネタバレ感想になります。

孔文革について
{netabare} まずは何といっても孔文革の存在ですね。
卓球大国の中国代表に漏れて、まるで卓球の辺境に地に追いやられたように日本にやってくる。

エリートから転落した脱落感と、全てが生ぬるく見える日本の卓球。
こんな辺境から、すぐにでも這い上がって中国に戻るという強い決意をもっていたが、日本にも壁となる存在があった。

普通の人間なら、ここであきらめてもいいところ、孔文革はそうしなかった。
あきらめずに、辻堂学院の卓球部を育てることを決意し、再び這い上がれる事を目指して努力し続ける。

卓球部のメンバーとの交流を通して、日本という国に徐々に馴染んでいき、メンバーに慕われるようまでなっていきます。
彼の真摯な姿は、国の軋轢を超えて、純粋に心打たれるものがありました。

コーチとの会話が絶妙で、彼の孤独感が次第に溶かれていく脚本も素晴らしかったです。

また、卓球大国である孔文革が試合中に放つ台詞は一言一言がとても重みと説得力があって、「いや」っていう一瞬の台詞でさえ、その試合の持つ意味が深く感じられました。

そして、孔文革を演じた文曄星さんが素晴らしかったです。
詳しい経歴は分かりませんでしたが、是非他のアニメにも出演してほしいですね。

最終回で孔文革が日本に帰化して日本代表になったっていうのは凄く良かったお話。でもアニメオリジナルストーリーだそうです。

ちなみに孔文革のお母さんも、アニメオリジナルのキャラだそうです。{/netabare}

佐久間学について
{netabare} 小さいころからペコの試合相手。

ずっとペコの才能にあこがれていて、スマイルよりも明確にペコに純粋に近づこうと努力してきた。

それが、ペコでなくスマイルに負けて・・・。
まあ架空のお話なんだけど、この時の気持ちは辛いだろうなって思った。

でもその後とった佐久間の行動は本当に格好良かった。
すさまじい程の潔さと、それでもペコを信じる強い信念は、卓球では負けたかもしれないけど、人生の勝負では勝ったんじゃないかな。

最終回で3人目の子供ができたって話は、なんか嬉しい気持ちになった。
才能の無い者が辿る道は、時に険しく困難だけど、そういう経験をした人は、普通の幸せを普通以上に感じることができるんじゃないかなって。{/netabare}

モブのお兄さん江上
{netabare}最初のインターハイ予選でスマイル負けた大鵬高校3年生。

3年間の意地を見せようと気張って臨んだ試合相手がスマイルであっさり負けた。

原作では本当のモブだったみたいだけど、アニメでは随所に彼が登場して、とても楽しませてくれた。

一番一般人に近い彼が言う台詞が結構面白くて、特に最後のペコとスマイルの試合で、「やっぱり俺卓球好きなんだ!」っていう台詞が、いい意味でこのストーリーをまとめてくれたんじゃないかな。{/netabare}

オババ
{netabare}「愛してるぜペコ」
この台詞をこれほど上手く言えるのは流石に野沢雅子さんだなって思った。

登場回数の割に台詞は多くないけど、やっぱり野沢さんの存在感も偉大でした。{/netabare}

総括

とにかく作画抵抗が無ければ見ておいて損はない作品だと思います。

若干ですが、声優陣に不慣れを感じる点があります。

作画や声優さんなど、微妙な点もありますが、それを覆すだけの素晴らしい脚本と演出があります。

ノイタミナもこういう作品が増えれば、存在感が良くなるかもですね。

OP・EDも良かったですよ。
ノイタミナ枠のアニメはOP・EDに力を入れてる気がします。

いつも長文お読み頂きありがとうございます(*^_^*)

以下前回までのレビューになります。
興味がありましたらご覧ください。
《リアル浜田省吾 キタ━━━(゚∀゚)━━━!!! 春だけどクリスマス&中国人の声優さん歌上手いね(o^-')b 佐久間格好良かったぞっ!! (6話まで感想)》
{netabare}6話まで視聴しました。

そろそろ前奏が終わり、本番突入前夜という感じです。

いや~、それにしてもアニメでリアルの浜省が聴けるとは思って無かったです。それだけで、ちょっとした感動でしたね。

あと、中国人の声優さん日本語も日本の歌も上手いですね!!
国としては、色々あるけど、ここは素直に彼の存在感に拍手したいと思います。

作画は、挑戦的なのか、ブレてるのか分かりませんが、結構崩れてきてますね・・・。
これは受け入れられる人と、そうでない人が、更に分かれそうで、ちょっと残念かも。

でもストーリーとしては、これからが本番で、面白くなってきました。
脚本と演出が作画をカバーして、素晴らしいので、これ以上作画を崩さず、もっと面白くなって欲しいです。

それにしても佐久間は格好良すぎたぞ!!{/netabare}

以下初回レビューです。
《可愛い女の子もいないし、作画もすごく特徴があるけど、スポーツアニメ好きなら、これは見ておいた方がいいかもしれない力作です!(2話まで感想)》
{netabare}原作未読。
窪塚洋介氏主演の実写映画視聴済み。

2話まで見ました。

あにこれ始めてから、良い作品が多く褒める形容詞に困るのですが、結構すごい作品が出たなと思いました。

原作未読ですが、漫画家兼イラストレーターの松本大洋氏のヒット漫画で、2002年に窪塚洋介主演で実写映画化されており、そちらは視聴済みです。

実写映画は面白かったので、アニメ放送前から興味があり見たのですが、作画は松本氏の意向を反映しているのか、原作に忠実であるが故にかなり癖のある作画になっています。

主人公ペコこと「星野裕」、同じくスマイルこと「月本誠」のキャラもある意味強烈で、視聴者をより好みするデザインだと思います。
もちろん、可愛い女の子は出てきません。女性といえば、町の卓球場の主のオババがいるくらいで、なかなか上手い誘い文句が出てきません。

が、2話まで見た時点で「アニメの作品」として、かなりのハイレベルな作画技術、演出、がはっきりと現れたため、急いでレビューすることにしました。

製作は言わずと知れたタツノコプロです。直近では「夜桜四重奏」なんか作ってたみたいですが、視聴して無いため、比較ができません。
が、相当な技術力があるのは間違いないです。

気になるストーリーは、実写映画視聴済みのため、いい意味で安心しています。

そしてその面白いストーリーを魅せる演出が素晴らしいです!!

特徴のある原作漫画の画をここまで良く、動く映像に具現化できたものだと、すごく感心しています。

自分はリアルの卓球に興味ないですし、できれば可愛い女の子が出てくるアニメが好きだけど、悔しいですが本作は、脱帽の域にあります。

この作画に抵抗がなく、スポーツもので女の子が出なくても楽しめるという方なら是非お勧めです。

少なくとも1話の後半まで見れば、良さは分かって頂けると思います。

気になってはいたけれど期待はしていなかっただけに、別の意味で注目する作品になりそうです。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 62

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

愛してるぜ。

フィギュアスケートの採点方式などのように、最大と最小の点数を除外してその他の得点の合計、もしくは平均でポイントを競う算出方法がありますが、そういう観点から言うと、このレビューは除外対象かもしれません。

未視聴の方の参考にならないくらい、全くもって汎用性のない大絶賛レビューであることをお許しください。


そもそも原作が大好きで、劇場版(実写)はまあまあ好きくらいの状態で期待半分、不安半分の視聴だったわけですが、たぶん、視聴開始1分もしないうちに「これだよこれ!」ってなって、opで心の導火線に火がついて、Aパートで原作の世界観が鮮やかに蘇り、タイトルに鳥肌が立ち、Bパートの頃には「これ‥名作じゃなかろうか‥」edを聴きながら「間違いない‥名作だわこれ‥‥うぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」でした。


……解ってます。
まだ1話目です。

どう考えても結論を出すには早すぎる。

でも、この幸福に満ちた原作とアニメの出会いに感動せずにはいられないのです。
作品を作るということは、イメージを形にする作業だと考えます。ですがたぶん、どのクリエーターも100のイメージを100の形にクリエートすることは出来ないだろうと思います。それが大勢の共同作業を必要とする作品作りなら尚更です。
頭に描いた完成のイメージににじり寄る作業。それこそが作品を作るということなのだと思います。そうやってできた作品の完成度は、もしかしたらイメージの70%くらいなのかもしれないし、90%かもしれない。ひょっとしたら30%にも満たないのかもしれない。それは解らない。

ですが、この作品は、自分のイメージを限りなく100%再現してくれている。それだけは自分の中ではっきり感じることができる。

それはつまり、この原作に自分と同じ方向のイメージを持ったクリエーターが、自分の数倍、数十倍のイメージをしたからこそ生まれた作品ということが言えると思う。

大好きな原作を、自分がイメージしていた方向に、自分が思った以上のクオリティーで作ってくれる。そんなクリエーターの手に作品が委ねられたこと。

未視聴のアナタにとってまったく意味がない情報なのは解ってますが、間違いなく、わたしを幸せにしてくれる稀有な出来事でした。



そんな感じで2話、3話と進んでいったんですが、極上の全11話でした。かなり鼻息荒い状態だったから自分の中で「期待しすぎ→酷評」に反転する可能性もあるな‥という不安もあったのでホッと胸を撫でおろしております。名作でした。


作画について。

特徴的な作画は間違いなく人を選ぶと思います。パースの狂いとか落書き風の安定しない線描を受け付けない人もきっと居るでしょう。
このアニメで初めて原作の松本大洋さんのタッチを見た人がどういう印象を持つのかちょっと想像できないんですが、この作画が作品に必要な空気を作っているのは間違いないと思います。
そして、この落書き風のタッチをよく動画にできたな。してくれたな。というのが最初に感じた驚きです。

こうゆう落書きタッチの作画を平面的に捉えた短編アニメとかたまに見ます。この作品でも漫画のコマ割りみたいな表現を結構多用していたし、止め絵に近い手法で原作が持ってるスマイルのスマイルらしさや、ペコのペコらしさを表現したりしてましたが、
些細な動作や仕草を、このテイストのまま完璧にキャラのイメージ通りの動画として再現しているのを目の当たりにして、終始ニヤけたり感嘆したりでした。
卓球という、攻防の速いスポーツの表現方法もリアルさと個性的なデフォルメを巧く使い分けていてとても良かったと思います。


演技について。

正直、ペコという独特のキャラクターの話し方の正解がいつまで経っても解らないんだけど、この感じアリだと思いました。あと、ドラゴンという卓球モンスターの話し方も優しすぎるかな?と思う場面もあったけど、最終的には緩急があってよかったと思いました。

その他のキャラは‥衝撃的なほどの完璧さでした。
片校の先輩大田の単純バカっぽい演技、悪魔、月本、海王の福キャプテン、旅人になるヒッピーロン毛高校生、他もろもろ。みんな完璧に再現されていたんだけど、

この4人の演技には驚きを隠せませんでした。

孔 文革(コン・ウェンガ)とそのコーチの中国コンビ、彼らはほぼ中国語での演技なんだけど、ほんと完璧でした。声優さんはネイティブな中国人だと思いますが、よくこんなぴったりの人を探してきたもんだと思わざるを得ません。

おばばと小泉。この大人組‥てかご老人2人も完璧でした。ほんと何度も同じ事言って申し訳ないけど完っっっ璧でした。大人キャラのクオリティーってわたしが作品を評価する上でけっこう重要事項かもしれません。
こいつ頭大丈夫か?と思われるのを承知で言わせていただくと、わたしの為の企画、演出、キャスティングだったんじゃないかと思ってます。割と本気で。
結構重症です。


物語について。

またまた誤解を承知で言わせていただきますが、
この物語、卓球というスポーツの熱い戦いを描いてますが、「スポーツもの」という分類には属さないと思っています。

徐々に成長しながら、一試合一試合を勝ち上がり、宿命のライバルがしのぎを削るトーナメント。

確かにそういうストーリーだし、ほとんどスポ根の王道メソッドで構成されているのは間違いない。
だけどこの物語は、そういう戦いと併走して起こるそれぞれの感情の方に焦点をあてている。そういう物語だと思います。

全11話ですが、登場人物それぞれに物語があり、それぞれの方向に進んでいて、濃密な個と個の交差が描かれています。卓球も試合も舞台ではあるけど、それ自体が主役ではないのです。
才能と努力、過程と結果、幸福と苦悩が1つのテーブルを挟んで時速140kmで交わり、そして変化する。ときには劇的に。
もしかしたら、通常のスポーツアニメより試合を短く描いてる部分や決勝戦などの描写に違和感をおぼえる方もいらっしゃるかもしれませんが、たぶんそれは、試合のディテールや結果にそれほど意味がないからだと思います。むしろ、試合を描きすぎると感情部分がぼやけてしまいかねない。戦いのカタルシスという甘い誘惑に流されてしまってもおかしくなかったと思うけど、この物語はそうならなかった。最後までぶれずに人間に焦点をあて続け、描ききった。

そういう類の物語です。



スマイル。

心からの笑顔になる瞬間。
勿論勝利の瞬間やいいプレーができたとき心から笑うことができると思います。
ただこの物語では、それ以外の心から笑顔になる瞬間が描かれいます。それがこの物語の本質と言っていいかもしれません。今後視聴する方とその感覚を共感できたらとても嬉しいです。

少し脱線しますが‥‥

卓球と愛とスマイルに関する話を1つ書かせてもらいます。

まあ、卓球の福原愛選手のことなんですがw

実はわたしには彼女の試合で忘れられない印象的なシーンが1つあります。
2008年、北京オリンピックの女子個人戦で当時世界ランク1位の張怡寧(チョウイネイ)選手と対戦したときの一場面です。
その試合、福原選手はかなりいいプレーをしていました。挑戦者として迷いのないプレーで、見ていて技術的にも精神的にもいい状態にあるのがビンビン伝わってきていました。
そんな中で凄まじいラリーをしたのです。愛選手が、通常ならラリーにならないだろう狙い通りの決め球を最高のコースに打ったんだけど、なんと張選手、この球をリターンしてきたのです!でもそこはいい状態の愛選手、この想定外ともいえるリターンにちゃんと反応し、また決め球を最高のコースに打っていったんです、あろうことか張選手、その球にまた反応し難しいコースにリターンを返し、それをまた愛選手が決め球で‥‥

というラリーが何度も続いた末、結局張選手にポイントをとられてしまいました。
かなり悔しい場面ですが、なんと福原選手、このときものすごく嬉しそうに高揚したような笑顔を見せたのです。

この笑顔を見たときわたし、ゾワゾワゾワーーッ!!!ってなりましたね!
たぶん愛選手の中で、ポイントを取られたことより楽しさが勝ったんだと思います。自分の中の最高のショットを、反応速度、読み、技術、経験を駆使してリターンしてくる相手との、今まで経験したこともないようなハイレベルなラリーに。
最終的には試合にも勝てなかったんだけど、このとき、良かったな愛ちゃんって思いましたもん。
だってなかなか経験できないですよ?勝敗を超える喜びなんて。



というわけで、

つまりなにが言いたいかというと、

このピンポンという作品は、そういうスマイルもあるという物語だということです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 36

62.1 13 トラウマで高校生なアニメランキング13位
幼なじみが絶対に負けないラブコメ(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★☆☆ 2.9 (298)
987人が棚に入れました
彼女は俺にだけ密かに笑ってくれる。相手の可知白草は芥見賞を受賞した現役女子高生作家!しかも美少女!普通の高校生の俺・丸末晴には分不相応だってことくらいわかってる!けど、脈アリだと思うんだよ、たぶん、いや絶対!……なんて思ってたら……可知に彼氏がいただとぉぉぉっっ!?落ち込む俺に、ロリ可愛、陽キャで世話好き……更には何故か俺を好きだと公言してはばからない、幼なじみの志田黒羽は言ってきたんだ……「復讐しよう」初恋の恨みは海より深い——けど決して暗くない!ドロドロしない!初恋復讐(リベンジ)が動き出す!

声優・キャラクター
松岡禎丞、水瀬いのり、佐倉綾音、大西沙織、島﨑信長、寺島拓篤
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

ラノベ界のやばさを実感できる作品

原作は「このライトノベルがすごい!2020」で、文庫部門総合5位、新作2位を取り、100万部売れてるらしい作品。(wikiより)
これだけ聞くと面白そうに思うかもしれないが、実際は全然面白くない。
まず、タイトルの時点でつまらない。
登場人物全員が幼馴染なので幼馴染は絶対に負けません!という意味のセンスが全く感じられないタイトル。
タイトルを見た時点でつまらないだろうなと予想はしていたが、その予想をはるかに超えてきた。
個人的に今季のワースト、今まで見たラブコメの中でワースト、なんなら全ジャンル含めてもワーストに近いかもしれない。

{netabare}
まず、何が一番酷いのかというと、キャラの魅力のなさ。
ラノベ版スマホ太郎と言ってもいい。
出てくるヒロイン全員が魅力のない主人公に対して好意を向けるといういかにもラノベハーレムなアニメ。
主人公はヒロインに対して卑猥なことしか考えてないという。
ヒロインも気持ち悪いことしか考えていない。

特に酷かったのは5話と6話。
芸能事務所の大人の態度が気に入らないという理由だけで、机に置いてあった他人のワインを手に取り、その芸能事務所の人の頭にかけるという...。
芸能事務所の大人は態度が悪かっただけで何もしてないのに。
更にそれだけにとどまらず、胸ぐらをつかみだすという。
偉そうだから胸ぐらをつかんだらしいが偉そうで態度悪いのはどっちだよ...。
それを受けて芸能事務所の人は警察を呼ぼうとする。
正統な判断なのに、なぜか芸能事務所の人は悪人かのように描かれる。
対して主人公たちはクロをのぞいて満場一致で嘘の証言をしてやりすごそうという案に賛成する。
作者大丈夫か?
親の教育が悪いと芸能事務所の人が主人公らに向かって言っていたが正論でしかない。
結局、警察を呼ぶかや芸能事務所に入るかといったことはCM勝負で決めようといういかにもラノベで意味不明な展開で解決するけど。

展開も意味不明。
1話からヒロインが主人公への嫌がらせ目的で他人と付き合っているふりをしていたなどという謎設定もあるし、それに対して主人公もまたクロと付き合ってるふりをして対抗しようとする意味不明展開。
3話では主人公のことを好きだったクロが体育館で主人公に告白されたにもかかわらず、過去に振られたことへの復讐として振り返すという意味不明展開。

それで振ってしまったことを後悔して、記憶喪失のフリをしだす意味不明ヒロイン。
この記憶喪失展開の存在意義はない模様。

その後もひたすら寒いノリを見せられる。
痛い中高生の妄想のような話を。
ヒロインが主人公を骨折させてしまったから主人公の家に同居するという展開には酷いって感想が出るよりも先に、普通に引いてしまった。
会話も何もかもきついし、主人公の恋の行く末等を俯瞰している友人もきつい。
特にヒロイン3人で主人公との今後の関係について話し合ってるシーンは地獄だった。

声優も合ってない。
というか高校生役に松岡はもう違和感あるからやめてほしい。
松岡主人公のラノベアニメは駄作の法則。

作画崩壊のダンスで話題になったが、作画なんて酷いと言っても止め絵が多くて枚数が少ないのと、たまに背景が酷いだけで顔はそこまで違和感ないし言うてしれている。
ほんとに酷いのは内容。
むしろ作画崩壊ダンスはネタ的に面白くてこの作品唯一のいいところだった。
こんな駄作にかける費用が減ったと考えるとこの酷い作画はむしろプラス。

↓一話毎感想
{netabare}
1話
まずタイトルからつまらない。結果がわかっているラブコメなんて。
こんなタイトル、幼馴染が勝つだけで他は普通のラブコメですって言っているようなもん。
作画も怪しい。なんか変な構図のシーンもやたら多い。
ラノベのノリ臭いなぁ。
あと作りが下手なせいでついていけない。
主人公もイケメンでモテモテのくせに、イケメンを許せねえとかいう謎セリフ
ニセコイはじまった。もういいってこういうの...。
好きだった人が他人と付き合ってたからあほらしいことしてまで復讐(笑)するらしい。
キスを既成事実を作るためにしようとする。 
既成事実ってなんだよw
でっち上げればいいじゃんw
まあ結局しなかったけど

2話
は?なんだこの阿部とかいう奴。
主人公への嫌がらせのために白草と付き合ってる?タイトルからつまらなそうと思ったけどほんとにその通りみたいだ。
はぁ...て気分になれるアニメ。
白草が何ももらってないのになぜか「報酬はもらったから」とか言って脚本を渡すw

3話
時々入る謎アングル笑うからやめてくれw
シロの彼氏が空気になってる。
シロも阿部より主人公のほうが好きそうじゃん。
ダンス作画が・・・w 最高に面白いダンスだった。
クロに告白するのか...しかも振られるw
阿部2話であんな主人公に当たってたくせに簡単にあきらめるんかよ。
なんだこれ?
シロは主人公が好きなのに、主人公を自分に告白するように仕向けて振ろうとしていた? 
阿部が悪者を演じていた?
もう意味わからん...
え...?黒羽も振られたのが悔しかったから、この回で主人公を振った
???3回重要部分見直したけど意味わからん。
なんなんだこのアニメは... 
締めに作画崩壊ダンスをまた見せてくれたw

4話
またヒロイン増えた。
伝説のダンスww 
確かに伝説だなw
何でも屋に対してエロいことをしてくれとか頼むバカみたいな主人公。
いかにもなラノベハーレム主人公。
設定上はモテモテキャラでも魅力を一切感じない。
猿になる演出いる???
ギャグ展開からのシリアスっていう一番嫌いな展開。

5話
主人公がきつい。ノリもきつい。
記憶喪失って演技と思ってたけど本当っぽい?なんでだろ。。
エロいことしか考えてない主人公、きつすぎる。
なんで事務所の人こんな高圧的なんだよ。億単位で金もらえるのに何で断るんだよ。
しかもワインをその事務所の人の頭にかける主人公...
親の教育が悪いのは末晴の方みたいだ。昔から世話になってたんじゃないの?

6話
偉そうに喋ってクズと言われたら、ワインかけたり胸ぐら掴んだりする始末。
しかも警察にうその証言を言ってワインは芸能事務所の人がこぼしたことにしようとする主人公達(黒羽以外) 
主人公は法律違反してるけど、傷つける言葉を言った芸能事務所の人が悪いとか言って擁護するとか言ってるシロ。
見ていて頭が悪くなりそうなアニメだ。
しかも事務所に入るか入らないか、警察に被害届を出すか出さないかをCM勝負で決めるとかいう謎展開。
展開が無理やりすぎる。もうなんだこれ。
またあのダンス映ったww 
全く合わなそうなCM取り始める主人公ら。
結局記憶喪失はやってるふりなのかよ。
記憶喪失のフリしてる理由もわけわからん。
哲彦は芸能界と敵対してる?
記憶喪失は芸能事務所の人をはめるため? ??
百坂が転校することになる。
記憶喪失設定も嘘だとあっさりばれる。
何の必要性があったんだ。

7話
結局タコウィンナー食べられたんかよ。
松岡の声さすがに高校生っぽくないなもう。
主人公が変なことしか考えてない。
youtubeで水着でダンス踊れってあほか?
ショーもない痴話げんかを毎回見せられるのどうにかしてくれ。
傾斜がすごいアニメw

8話
ハーレムを肯定する詭弁。
作者によると主人公は常識あるらしい。
卑猥なことしか考えてない他人の頭にワインをかけるこの主人公、常識あるらしい。
水着見せたいとかヒロインもあれだな。
気持ち悪い展開。頭がハートな魅力のないヒロイン、気持ち悪い主人公。
素直になれって素直じゃない奴が言っても説得力ない。
旅行のマジックには気を付けるべきってなんだよ。
何でキスやめる。
旅行のマジックでもいいだろ。

9話
初手激寒。まだ海回か。
会話がきつい。
バカで自己中なヒロイン、クロ。
主人公が「何で嘘ついたのに謝罪すらないの」と正論言うと「これから好きってめっちゃ言う」と宣戦布告(?)。会話になってないし気持ち悪いし意味不明。
マジで主人公何でこんなに持てるんだよ。
いや草。謎骨折w 雑すぎだろ。
てか充といつ仲直りするんすかね。
いやこの友人らなんだよ。
何で主人公の恋の行く末を監視して実況解説してるんだ。
えぇ...責任を取って家に居候させる?
頭おかしすぎる...。
しかももう一人付き添いの女いるという...。
マジで頭が悪くなるアニメ。

10話
はぁってなる展開ばかり。
見ていてこれほど吐き気がする作品、百錬の覇王以来。
安易なお涙頂戴にされても別にいいだろ。
高校生が勝手にやるってなんだよ。
骨折がハーレム作るためだけの展開でしかない。
女3人の会話がきつすぎる。

11話
毎話毎話初手きついノリ。
おい、会社として真のEDとかやったら著作権違反じゃないのか。
インタビューとは...。
メイドが何で学生なんだよ。
母の死を利用しようとしてる最低キャラ、桃。
過去話は比較的いいと思ったが台無し。
このアニメ主人公が元子役感が全然ないな。

12話
不自然な流れでアルバムを見ることにw
悲しそうにしてたシーンなんてないのに。
謎方程式草 何だこの演出。
いやキープでは...。
付き合ってもないのに胸に触りたいとか気持ち悪い発言をする主人公。
恋愛状況を解説する友人、気持ち悪いしいい気がしないな。
これキャスト違うのやばいだろ真のエンディング
酷いアニメを見た。何で切らなかったんだろう。
{/netabare}

久々にこんな酷い作品を見た。
これが100万部突破するラノベ界恐ろしい。
この作品、なろうに浸ってるような中高生には受けるんだろうか。
{/netabare}
7/6レビュー 7/9訂正

投稿 : 2024/11/02
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

厳密に言えば、幼なじみが絶対に勝つラブコメ、だと思う。この微妙な違いって、結構大事。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
「俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる」に似た設定の作品。基本は、学園ハーレムラブコメです。

作画はかなり悪いですね。ストーリー的にもやや疑問が残る点もあり、ここでリタイアですね。

レビューでは、酷評だけでなく、本作の良い点や今後気になる点についても触れたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴断念(8話まで)】
{netabare}
本作は、簡単に言うと「ハーレム要員が全員幼なじみ」だから、「最終的に誰が選ばれても幼なじみが彼女になる」っていうことなんだけど、

いやだったら、3分の2の幼なじみが負けてるやん。

というのが、レビュタイに込めた思いです。

私はかなりの「幼なじみ萌え」なんですが、幼なじみに勝ってほしいというより、幼なじみに負けてほしくない(負けて悲しむ姿を観たくない)んですよね。

そういう意味では、本作の構造上、必ず1勝2敗で幼なじみが負け越すので、あんまり好きな設定ではないんですよね。

ちなみに、私の中で「幼なじみ」とは、「幼い時に出会っていた」は含まれていなくて、「幼い時から継続的な付き合いがある」ことが絶対条件なんで、黒羽は幼なじみでも、可知さんは含まれない。

それも込みで、黒羽は良いヒロインだと思います。お姉さんぶるところとか、攻めるくせにテレるところとか、良いですよね(シスターズも可愛いし)♪

「クロが可愛い」は、本作の最大の魅力であり、「最終的にクロが勝てるか」は、本作で最も気になるところ。

また、3話でクロに告白し、フラれる流れはなかなか斬新で楽しめた。嘘の記憶喪失の流れもなかなか良い。いくら作画がヤバかろうが、あのレベルの展開が続いてくれれば、充分に楽しめる作品になっていたと思う。

が、CM対決で、う~むとなってしまった。単純に、群青同盟のCM観てスポドリ飲みたいと思わないし、あのバカみたいなギャップが良いとも思わない。あんな低クオリティのCM作っておいて、「俺ら天才、イェーイ」みたいなノリだったので、一気に冷めてしまった。

まあ元々、なぜあの主人公があんなにモテるのかが全く理解できない作品だったので、この後に続くであろうハーレム展開に耐えられそうにないので、リタイアですね。

ハーレム漫画の元祖とも言われる、赤松健さん。私の神様の1人(笑)なんですが、「ラブひな」「ネギま」を読めば分かるけど、ハーレムモノの成否は主人公の魅力次第なんですよね。ネギ君なんて、女子中学生31名+幼なじみにその他諸々、大ハーレムを築いても余裕そうでしたよ(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
高1冬で初恋って、すげぇな。モテモテだが、校内ヒエラルキー最下位ってのは、キャラとして面白い。じゃあグラビア撮るなよと思うけどな。自分で後悔パターン? リベンジで付き合う。黒羽は良いキャラだと思うけど。

2話目 ☆3
浮気。

3話目 ☆3
う~ん、こうなると、つまらん。そして、作画ヤバいな。ここで、黒に告白は、意外。

4話目 ☆2
ここで、3人目の幼なじみ。記憶喪失、嘘だろうな。

5話目 ☆2
ここまでモテる理由がね、うん。わからんのよ。

6話目 ☆2
だから、惚れる理由がね、浅いのよね。この動画を観て、スポドリ買いたくもならんし、ギャップが良いとも思わんけどね。

7話目 ☆3
黒が可愛い。それだけだな~。あと、黒の妹ちゃん達は可愛い。

8話目 ☆2
まあ、海でイチャイチャ。これまでかな。

9話目 ☆


10話目 ☆


11話目 ☆


12話目 ☆

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 19

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

幼なじみが負けたヒロインの時代は終わった! 冷遇され続けた『幼なじみヒロイン』の復讐!

この作品の原作は未読ですが、いのりちゃん、あやねる、さおりんが出演すると知り視聴を決めた作品です。


彼女は俺にだけ密かに笑ってくれる。

相手の可知白草は芥見賞を受賞した現役女子高生作家! しかも美少女!
普通の高校生の俺・丸末晴には分不相応だってことくらいわかってる!
けど、脈アリだと思うんだよ、たぶん、いや絶対!
……なんて思ってたら……可知に彼氏がいただとぉぉぉっっ!?

落ち込む俺に、ロリ可愛、陽キャで世話好き……更には何故か俺を好きだと公言してはばからない、
幼なじみの志田黒羽は言ってきたんだ……
「復讐しよう」

初恋の恨みは海より深い―― けど決して暗くない! ドロドロしない!
初恋復讐が動き出す!


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

キャストが抜群だったのでしっかり完走しましたが、私の中で今期一番の謎作品でした^^;
主人公は松岡さん演じる丸末晴の幼なじみは、みのりちゃん演じる志田黒羽という設定なのですが、黒羽は普通に可愛らしい上、恋愛に対して一生懸命の女の子でした。

確かに、あやねる演じる可知白草や、さおりん演じる桃坂真理愛には可愛いだけじゃなくインパクトもありましたが、それでも黒羽が全然負けている感じは無かったと思います。

だから物語を強引にタイトルに合わせた展開…とでも言うのでしょうか。
そんな印象を受けた気がします。

そして、もう一つ話題になったのが第3話のダンスシーンを起点にした「作画崩壊」でした。
私は、普段アニメを視聴する際、作画の崩壊はなるべく気にしないようにしていますが、それでも気になってしまいました^^;

アニメーション制作は動画工房さん…
これまで「ゆるゆり」や「NEW GAME!」を手掛けてきた作画力の高い会社という認識でしたが、どうしちゃったのでしょう…

巷では、作画崩壊の理由として「低予算かつ急ピッチで作った」や「アニメーター引き抜かれた」など様々な憶測が飛び交っています。
真相は闇の中ですが、これまでアニメーション制作が動画工房さんなら安心して視聴できるという図式が出来上がっていただけに、今回の一件は残念に思います。

これまで動画工房さんの制作する数多くの作品をほぼ制覇するくらい視聴させて貰っているのでこれ以上は申しませんが、何とか挽回の1手を講じて欲しいところです。

その分…という訳でもありませんが、声優さんたちの演技は変わらず良かったと思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、安月名莉子さんによる「Chance! & Revenge!」
エンディングテーマは、志田黒羽(いのりちゃん)と可知白草(あやねる)による「戦略的で予測不能なラブコメディのエンディング曲」

1クール全12話の物語でした。
完走して思うのは、展開に対する説明に不足があったことでしょうか。
原作既読組ならきっと分かると思いますが、私の様にアニメで初めてこの作品に触れた人には少々ハードルが高かったような気がします。
最終話の「真・エンディング」も突飛でしたし、何より展開が急すぎた気がしてなりません。
そもそもあの「真・エンディング」に行きついた理由も良く分かりませんでしたし…
もう少し説明があったら見方の変わる作品だったのではないでしょうか。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 16

67.4 14 トラウマで高校生なアニメランキング14位
orange(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (622)
2905人が棚に入れました
長野県松本市に住む女子高校生・高宮菜穂は2年生になった4月の始業式の日、差出人が自分の名前になっている手紙を受け取る。その手紙には、26歳になった10年後の自分が後悔をしていて、その後悔を16歳の自分には味わってほしくないこと、菜穂に今後起きること、それに対して菜穂にしてほしい行動が書かれていた。菜穂は、初めは誰かのいたずらと思っていたが、手紙に書かれていた通り、成瀬翔が東京から転校してくる。手紙には、5月に成瀬翔を好きになること、翔が17歳の冬に事故で亡くなること、その事故は防ぐことが出来たと書かれていた。

声優・キャラクター
花澤香菜、高森奈津美、衣川里佳、山下誠一郎、古川慎、興津和幸、佐倉綾音
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

設定も(背景)作画も雰囲気もよい。が、キャラとシナリオが破綻している感じ。もったいないっす。

[文量→特盛り・内容→酷評系]

【総括】
普通の高校を舞台にした、普通の高校生が織り成す、普通ではない恋愛もの。

SF的な内容と恋愛の要素を合わせたものは、「Key」など、名作にもなり得るジャンルですが、この作品はイマイチでした。少女漫画っぽいキャラや展開にイライラしたのと、SFとしてストーリーが破綻しているのが問題かと。

でもまあ、実写化されるほど人気がある原作なのだし、私のように、アラを探して減点方式で物事を捉えるカスのような人間でなければ、楽しめる作品なのかもしれませんね(自爆)


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第1話を観て、思ったこと。

○→OP、ED共に実力派シンガー。特に高橋優さんは元々ファンなので嬉しい!

○→絵が非常に美しい。特に背景。キャラデザは、一目で少女漫画原作と分かる美男美女揃い。

○→ストーリーの重さ。1話の中で起承転結があった。未来からの手紙を無視もできる(した)ってところは良かった。きっと、それによるマイナスがなんであったかも、次話以降に明らかになるのだろう。(昔のバラエティー番組で、「未来日記」ってあったよね、関係ないだろうけどw)

×→成分にもなっているが、「まず手紙を全部読め」と「守らなければどうなるかまで書いておけ」。普通、全文読むでしょ、気になってw

×→未来から過去を変えたいようだが、1つ目の出来事(例えば翔を誘う)を変えた時点で、その次に起きてくることは変わるのでは? もしそれが変わらない(運命として既に定められている)のなら、不幸な未来を変えることはそもそも不可能なわけで、だとすれば、10年後から操作できる過去は、1つだけなのでは?

×→いや、あんた須和と結婚して子供もいるじゃん。過去を変換し、翔を助けちゃうと翔を好きなままだから、須和と結婚しない(今の子供もいない)可能性あるじゃん。過去の変換がパラレルワールドを生み出すってことが10年後に「解明(確定)」されているんなら良いけど、そうでない(現在の世界が変換されていく可能性がある)なら、須和(現夫)と離婚して翔と結婚したい、したかったという浮気の意思表示(須和との結婚なんてどうせ妥協なんだよ、二番なんだよ、的行動)だし、今の子供なんて(酷い言い方すれば)生まれてこなくても、翔との子供が生まれれば良いってことにならないかい? それって(未来から手紙を出す行為自体が)あまりにも酷くない? ⬅これを一番言いたい。

?→あまりにも動かない、静か過ぎる美しい背景は、まるで写真や1枚の絵画のようにも見えた。それを作為的に捉えると、「過去の世界」であることを表現したかったのかな、と思う。思い出の中の世界というか。なんか、(絵や写真といった)背景の前で演じられている人形劇を観ているような、不思議さと切なさと、少しの不気味さを感じた。

、、、タイムリープ系は数多あれど、この作品の最大の特色は、「未来からの有益な情報を生かせない、生かさない」部分だろう。それは人間が「理屈」や「打算」だけで動くのではなく、「感情」に左右される弱さや強さをもつ生き物だと表現したかったのだと思う。

でも、「人の命」がかかっているなら、別だ。(特に中盤までは)「いや、あんたの羞恥心と翔の命のどっちが大切なんだい?」とか思う。過去の失敗に「命」を入れたことが、この作品の重みであり良さなんだろうけど、単に「恋愛」だけにしておけば、名作にはなれなくても、少女漫画としては普通に成立した(反感は買わなかった)とも思う。

かといって、手紙の情報を完全活用すると、物語にならないし……「命」を扱うって、難しいね。

(同じ「命」をかけたタイムリープ系でも、シュタゲや僕街は、なりふり構わず必死にやった上での失敗だったけど、orangeの中盤までは、「そんぐらいがんばれよ、翔、死ぬんだぞ」感が半端なかった)。

手紙の効果が半信半疑になってきた辺りからは面白くなってきたけど、5人全員に手紙が来てる設定はいらないと思う。もしそうするんなら、「あっ、あの時のあのキャラのあの行動は手紙のせいだったんだ」と分かるような、伏線やミステリー的手法が必要だったと思う(けど見当たらない)。5人全員に手紙が来るなら、「他の4人は知らない翔とのエピソード」が必要なんだけど、それもあんまり(体育祭の怪我くらいしか)ないし。

ただ、評価できる点としては、「未来の自分にすら、解決方法の分からない過去」を変えていこうという点だ。ゴールは分かるのに道順が半分しか分からない、というのは面白かった。それに、「過去の事実を変える」のではなく、「過去の人の心を変える」という点も新しい。やはり、方法の分からない、不確実なものは観ていて面白い。

体育祭、マットを皆で持つシーンの「皆で持てば重くない」は、「翔のトラウマを分かち合う」という分かりやすい比喩だけど、そこで風が吹いてきて背景が動くのは、第1話目感想の?に書いた「止まった背景」の理屈が正しい証明になると思い、嬉かった(けど、我ながら嫌なアニメの見方だ……)。

とにかくまあ、須和が良い奴過ぎて(笑) 誰よりも須和に幸せになって欲しいと思った視聴者は、私だけではないでしょう。「捏造トラップ」の「武田」と、一緒に呑んだら親友になれると思う(笑)

あとはまあ少女漫画だからしょうがないけど、「とっとと付き合えよ」感も半端なかったw

ラストに向けての興味の対象は「①翔は本当に助かるのか(どうやって助けるのか)」「②どうやって過去に手紙を出せたか」の2点のみに。

②は、都市伝説と奇跡で強引に解決。まっ、ここがタイムトラベルものの一番難しいとこだよね。なんてったって、誰も正解が分からない部分だから。でも、あんまりにも乱暴な解決方法でガックリ。

①は、う~ん、これといった奇跡も驚きもなく普通に救えちゃいましたね。好意的に解釈すれば、これまで積み重ねてきた小さなことが実を結んだということなんでしょうが、やっぱり尻すぼみ感がいなめない。自分でハードルを上げるだけ上げといて、まったく飛ばずにゴールしちゃったというか、ボクシングの試合に例えるなら、序盤からジャブとボディーを積み重ね、いつかストレートで沈めると期待してたら、そのまま判定勝ちしちゃう試合を見せられた気分になった。

設定は面白く、作画がもよく、雰囲気も良かった。ただ、如何せんシナリオに荒さがあった。まあ、単純に原作者の力不足なのでしょう(原作も読んだけど、まんまだったし)。やっぱり謎解き要素があるものは難しいなぁ~。イマイチな作品だった。


最後に一言。「BUMP OF CHICKEN」の「藤原基央」さんの名言です。

「生きてれば必ず良い事がある? なに言ってんだ! 生きてる事が必ず良い事に決まってんだろ!」

とても好きな言葉です。自殺、ダメ。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
まず、「1話目に手紙全部読めよ」と、多くの視聴者が思うだろうし、ここからすでにご都合主義がアリアリ。人の生き死にがかかっている場面なのに、自分の羞恥心に負けるヒロインと、メンヘラ男な主人公にイライラ。なのに、あんなに素敵な須和にヒドイ対応をするなんて、どうかしている。須和、世の中にもっと素敵な女性はいっぱいいるからな。須和に幸せになってほしいアニメでした(笑)
{/netabare}


【余談1~ずっと前に聖地巡礼~】
{netabare}
松本、1回行ったけど良いところ! 2泊で蕎麦屋に7軒行ったw どこも美味しかったな~。時間がない人は、駅にくっついてる榑木野(くれきの)さんがオススメ! 駅ナカ店のクオリティじゃないよ! でも、時間があるなら三城(さんじろ)さんがオススメ! 前日までに要予約&メニューなし&値段なしでビビるけど、日本酒と小鉢がいくつかと蕎麦が出て来て2000円。ちょっと、コースを食べた気になれます! メチャ旨でした♪ 松本城は、「格好良いけど、攻めやすそうな城だな~」って思いました(笑)
{/netabare}

【余談2~文学部的レビュー(中原中也)~】
{netabare}
2話の冒頭で使わ(朗読さ)れた詩は、中原中也の「春の日の歌」ですね。中原中也といえば、「夭折(若くして亡くなった)」「ダダイズム(秩序や常識の破壊、否定)」の詩人として有名です。

また、3話で黒板に書かれた古文は、藤原道綱母の「蜻蛉日記(夫への恨み辛み嫉みが書き連ねられた恐ろしい名文ですw)」の冒頭です。

これらを、単に「高校生活の一場面の描写」とみるか、「作為的(隠喩表現的)」なものとみるか。

前者なら論じる必要もないので、とりあえず後者の立場で(そして私は古文は専門外なので、スルーするーw まあ、恋愛モノの有名な古文ってことで作風ともマッチしてるネ☆って位で終わらせておきます)。

しかし、中原中也とは、大分面倒くさいところを……。しかも、「春の日の歌」? 中原中也で教科書に載るとしたら、「汚れちまつた悲しみに」「サーカス」「一つのメルヘン」とかだけど……あえてってところが、怪しい(朗読までしてるし、やはり何らかのメッセージを受け取るべきと考える)。

また、この人は詩人の中でもかなり難解な詩を書くし、私は「雰囲気を楽しむ詩人」だと思っているので、細かい解釈は苦手(そして、中也の中でもそこまでメジャーじゃないから、ネットにも解釈は転がってないし⬅ということは、探して楽しようとしたw)。んじゃ、自力で(笑)

まず、「春の日の歌」は、詩集「在りし日の歌」に収められています。「在りし日」とは中也にとって、「実際には過ぎ去ったが、詩的世界の中では生き続けている世界」と思われます。この辺、「未来から過去(在りし日)に手紙を送る、orangeの世界観」に共通する部分も。実際、「在りし日の歌」の中には、「死」や「幻想」を感じる詩が多い(それに「春の日の歌」は中也の死の1年前に書かれていて、体調も悪く、精神的にも病んでた時期ですし)。

まず、「春の日の歌」全文を。

《流(れ)よ、淡き嬌羞よ、ながれてゆくか空の国? 心もとおく散らかりて、エジプト煙草たちまよう

流(れ)よ、冷たき憂い秘め、ながれてゆくか麓までも? まだみぬ顔の不可思議の、咽喉のみえるあたりまで……

午睡の夢のふくよかに、野原の空の、空のうえ? うわあうわあと涕(な)くなるか

黄色い納屋や、白の倉、水車の見える彼方まで、ながれながれてゆくなるか》

……うん、意味わからん(笑)

多分、「淡き嬌羞(女性的な恥ずかしさ)」や「冷たき憂い(心配)」が「空の国」や「麓」に「流れていくのか?」と問いかけているのでしょう。第一連の「流」は「エジプト煙草」とあるから「風」を表し、第二連の「流」は「麓」から「水」を表すのでしょう(もっと性的な解釈もありますが、好みじゃないので)。

それらがどこに流れていくかというと、「空の国(うえ)」「水車の見える彼方まで」です。こうみると、雄大な自然を歌ったようにおもいますが、あくまで流れていくのは「人の心」です。

この時期の中也が「空」と書くと、やはり「死後の世界」を連想してしまいます。また、「黄色い納屋」「白の倉」「水車」は、いかにも牧歌的で幻想的で、「中也の故郷(山口県の温泉街)」とも言われてますが、私はなんか「ヨーロッパの田舎」を連想します(中也は仏語の翻訳家だし)。中也は確か海外行ったことないんで、未だ見ぬ自らの詩の元風景なのかな? とか思ったり。

自らの、あるいは人の心にある、重く苦しいものが、フッとどこかに流れて行ってしまう感覚。「嬌羞」や「憂い」なんてなくなってスッキリするはずなのに、「うわあうわあ」と声をあげて泣いてしまう。やはり、それすらも自分の大切な一部なのだから、抱えていくべきなのか? それとも、そんなものを後生大事に抱えているから、死へと向かっていってしまうのか?

と、中也も悩んでいるように私は感じます。「春の日の歌」では、全体を通し疑問系が多く使われ、実際は何も言い切っていないしね(笑)

「orange」との関連を考えると、「orange」最大のキーになるのは、「結局、翔の最大のトラウマ(母の自殺)は取り除けなかった」ということでしょう。母の自殺は、=「冷たき憂い」。それにより、翔の心は「とおく散らかる」状態に。このままでは翔は「空の国(死後の世界)」に行ってしまう。そういう、漠然とした不安感を、この「春の日の歌」にのせたのかな? それとも、そういう悲しみを背負ったまま、それでも生きていけということかな?

……うん、こじつけですなw 多分、あんまり内容に関係ないな、素敵な雰囲気で使っただけの詩だな(長い読解の結論w)。それもまた、ある意味この作品らしいがw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 47
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

感情の起伏が激しい男と、恋に恋する一途でじれったい女の恋愛話がお好みならいいかも・・・

最後は上手くまとめた感じがしますが、菜穂と翔の恋が成就するまでの
過程がちょっと酷かったため、『なんでそこまでして・・・』という
感情が先に立ってしまい、ほんとに良かったね~という気持ちにまで
高揚できなかった自分がいます。
これはストーリーの作り方と菜穂と翔の一連のやりとり(過程)が男向き
じゃなかったということなのでしょうか?
萩田とあずさの関係がとても良くて、唯一の楽しいひとときを与えてく
れました。この二人をメインしたorangeの方が観たいね。
ぶっちゃけ、菜穂と翔は、自分の好きなタイプじゃないんだよね。それ
がイマイチ感の大きな原因だったと思う。でも、こういうのが好きな
方もいらっしゃるだろうと思います。評価は分かれそうな作品ですね。
 
最終話{netabare}
翔の恣意的行動は作者の作為に満ち溢れていて、それがこのストーリー
の魅力の無さに繋がっている。少なくとも私の感動のツボとは明らかに
ズレている。ただ、翔と菜穂を温かく見守る仲間4人はほんとにいい奴
だったことが救い。{/netabare}
12話{netabare}
今回の話は翔の死までの実際の軌跡であったが、正直同情する気持ち
にはなれなかった。なぜなら翔がただのかまってチャンでアホだから。
菜穂はどMですかね・・・?あそこまで翔のために身を粉にする必要
があるのかな・・・?どっからどう見ても、翔の責任で菜穂は胸を
痛めて涙して・・・それでも翔を好きでいる。こういうのを美談とは
言えない。むしろ痛々しい。翔をどうしても助けなければならない
理由は仲間だからか?未来が変わるリスクを背負う価値が翔にあった
とは思えないんだがね・・・。海に手紙を流してタイムスリップさせ
るっていうのは設定上、辻褄合わせにはなってるからいいとして・・・。
翔のお母さんはいい人だった。翔は父親似だな・・・きっと。そういう
ことが分かった12話でした。
やっぱ少女漫画って女子目線なんですね。若気の至りでイケメンに恋し
た高校時代・・・でも結婚する人は優しく包んでくれる人よ・・・的な
感じが凄く感じられます。そして彼女(奥さん)が、好きだった人を死か
ら救いたいという気持ちを心から理解して助けてくれる・・・そんな
器の大きい男に最後は女は行き着くのよ的な、説教じみた結末になりそ
うな感じ。なんか全然予想していた話と違う方向になったな・・・。
終盤に来て、あまりにも翔のひどい面の描写が多く不自然に思ったが、
なんとなく作者の意図がそのあたりにあるのではないかと感じました。{/netabare}
11話{netabare}
翔は本当に面倒くさい性格だな・・・しかし菜穂もかなりなもんだ。
もう少し頭を使って接しなきゃいけない場面で、あの言い方はない
わな・・・。翔の性格をもう少し把握してんのかと思ったが、そう
ではないみたいだ。どっちもどっちって感じで、この二人に同情で
きない自分がいます。菜穂のように鈍感で思慮の浅い女にはやはり
須和君がお似合いでしょうね。パラレルワールドで菜穂と翔が一緒
になっても、菜穂は翔のお天気性格に耐え続ける女になりそう。決
してベストカップルと思えない。この話は感動できるのだろうか・・・
と疑問に思えてきた。{/netabare}
10話{netabare}
さすがに作画は頑張ったみたいですね。手紙が無かったら翔は自殺
していたんだろうね・・・心の奥底から友達を思い、救うというこ
との難しさも感じる。手紙なしでここまで思慮深く翔を支え助け合
うことなど、現実的には無理に近いだろう。翔以外の5人の後悔が
過去に届いたら・・・後悔しない過去が作れて、翔も一緒に10年後
を過ごせる・・・とてもロマンチックなストーリーだけれども、
残る問題は現実世界の事実とパラレルワールドの整合性をどう綺麗
にまとめるのか・・・次回から結末までがとても興味深い。{/netabare}
9話{netabare}
もう付き合ってるのと一緒だろ~って思いますけど・・・w
素直に自分の感情に身を委ねられない翔の心の揺らぎは常人のそれと
比べると極端だけど、菜穂がこれまた常人とは思えないほど鈍感で、
しかもふたりとも内にこもるタイプだから、前進しないよね。これ
で翔の自殺は防げるのか・・・。萩田はほんといつもいい味だして
くれるね。アズと萩田版のorangeをやってくれたら見たいなぁ~。
所々作画がひどく乱れている感じがしました。最後まで頑張って
欲しいです。{/netabare}
8話{netabare}
母の自殺の原因をトラウマとして引きずる翔は、大切に想う菜穂にも
同じようなことをしてしまったら・・・という気持ちがやはりあった
ようです。煮え切らない態度もそのトラウマが要因となっていて、ち
ょっとイライラする感じの性格に翔を設定している所は味があって良
いと思う。菜穂も相変わらずの鈍感ぶりで、この二人がうまくいくに
は、友人の助けは必要だろう。友情、絆、そして愛は、親の死の要因
を作った翔のトラウマを超越するのか?そして、超越した場合に未来
はどうなるのか?超越しなかったら翔はどうなるのか?まだまだ目が
はなせません!!{/netabare}
7話{netabare}
上田先輩ってのはまだ引きずってるんだね~。しょうもない女だよ・・
・。翔もビシッっと言えばいいのかもしれないが、そうできない所が
菜穂の性格にマッチするんだろうね~。高校時代の恋愛って不思議な
ところに好意を持つものだしね。案外、上田先輩に酷いことを言わな
い翔のことを、優しい人って感じてたりしてね。その辺の所は、少女
漫画目線で、ある意味鋭いかなって感じがしました。
 死にたいと思っている人に何を言ってあげれば、そして何をしてあ
げれば、その気持ちを失くすことができるのか・・・。未来になって
から初めて分かった翔の事実を顧みて、過去に遡ってもう一度本当の
友人として翔に接する須和の行動には感動した。菜穂も翔に告白をして、
これが翔をどのように変えるのか・・・。それでもやっぱり自殺して
しまうのか・・・。須和の『後悔すんな・・・お前は悪くない・・・』
には泣けました。{/netabare}
6話{netabare}
菜穂の優柔不断さ加減は正直イライラする時もある。男なら救ってあげ
たくなる!!って思う人も多いと思うけど、ここまでトロイと正直呆れ
るかもしれない。でも、ストーリーにずっぽり嵌っている証拠でもある
ので、作品自体は良いのだ。さて、両想いなのはお互いに分かりきって
いるのに、なかなか恋人へと進めない二人。始業式の謎が解け、その事
が翔の自殺の大きな動機になってしまっていたことに菜穂が気付き、な
んとかしようとしたが上手くいかず、須和の力を借りることに・・・。
そしたら須和にも手紙が来たって・・・未来の菜穂が須和にも書いた
ってことかな・・・?・・・だとしたら、違う並行世界に翔と菜穂を
送るつもりなのだろうか・・・?この先がますます心配だし、楽しみ
になりました。
しかし、上田先輩ってのはひどい女だ・・・。いくらアクティブでも
あんなのはやだね・・・と思いつつ騙されるんだなw やっぱ、イラ
イラしても、正直で純真な菜穂の方がいいわな( ´艸` )ふふ{/netabare}
5話{netabare}
須和はいいやつだよなぁ~。菜穂の仲間達の友情は本当に美しいよ。
現実的ではないかもしれないけど、5話までの美しい友情の過程と、
菜穂と翔の恋愛前のプラトニックな幸せ時間の描写は好きです♪
パラレルワールドの話があったが、いったい最終的にはどのように
まとめるのかな・・・。原作も映画も観てないから楽しみです。
菜穂の一生懸命さがとても可愛いです。{/netabare}
4話{netabare}
翔が上田先輩と付き合ってから気がついた本当の気持ち。菜穂が翔へ
の想いから逃げようとして閉鎖的になっていく気持ち。その二つの交
錯した気持ちは、結局一歩踏み出した菜穂の行動によって打開された。
本来であれば、なかったはずの、心の蟠りを話し合う翔と菜穂の会話
は、もうお互いに好きだということを意識している状況だろう。
遠回りをしたけれど、菜穂の想いが報われて良かったように感じるが
、未来はどうなるのか・・・?現実世界の様相も変わってくるとか・
・・ないよな・・・子供が消えるとか・・・ん~どうなるんだろう?
朝起こしてもらったり、弁当作らせといて、翔は勝手な奴だと思うよ。
でもさ、高校時代の恋愛なんていろいろあるさね~。{/netabare}
3話{netabare}
高校時代(過去)の菜穂が翔の過去を変えたら、未来は確実に変わる
だろう。最終的にはもう一つの現実が存在するのでしょうか?
ただ、菜穂は翔が好きだったことは事実だし、現実世界では後悔もし
ているように感じる(子供もいるけど・・・)。だから過去の自分に
手紙を書いたのだろう。orangeとは、翔にもらったオレンジジュース
のことだけではないだろう。
菜穂の声は花澤さんが好演していると思う。翔がどうなるのか・・・
そして菜穂との関係と、未来は・・・?
色々と興味深く来週が待ちきれない感じです。{/netabare}
2話{netabare}
翔を救えるのか?翔を救えたら運命は変わらないのか?どうなんだろう・・・。
好きな子からお弁当作ってもらったら嬉しいよね。菜穂がお弁当を翔に
渡すことができて良かった!{/netabare}
1話{netabare}
何かを隠している感じがする転校生の翔と菜穂の高校時代の出会いから
菜穂が翔を好きになるまでの話。
この高校時代の翔と出会ったころの菜穂に宛てた手紙は未来予告ともいえる
内容だが、10年後の自分自身が書いた手紙・・・という設定みたいです。
(それがどこから届いたのか・・・とか無粋なことは私は言わない。)
最初の内容は翔を誘わないで・・・という事だったが菜穂は守らなかった。
これが後にどういうことを意味するのか興味深い。
過去を変えたら、それに伴って未来も変わる・・・とか余計なことは考え
ないでみるべき作品かな・・・と思う。作者がストレートに何を伝えたい
のか感じ取って味わっていこうと思う。
すごくいい作品なのでは・・・と期待できる1話目でした。
{/netabare}
こういう雰囲気の作品は好きです。最後まで見ます。
作中のBGMもとてもセンスがいいです。今後がとても楽しみです!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 37
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

変えたい過去…それを考える青春もの

原作未読ですが、この始まりは間違いなく良い青春ものになると思いました。1話ですでに涙目…コブクロの曲も卑怯だ(良い意味で)。最後までじっくり見ました。

3話まで…出だしだけでうるうる
{netabare}過去を変えたい思いが生んだ奇跡なのか、手紙を受け取った過去は少しずつ変わっていっています。変えた過去はどう変わっていくのかこの先も面白そうです。過去の話と進行形の話がうまくミックスして、非常に見やすいです。
翔の表情が1話と3話では全く変わっているんですよね。重い気持ちが変わっていっているのだろうか。菜穂の恋心が強くなっていくと辛そうだ…。スレ違いと葛藤、青春ものはこうでないと。{/netabare}

4話…グサッ、グサッ、グサッ…
{netabare}未来の自分は過去の自分になんでも言える、なんて正論…。そう、だからこそ、やり直し系の物語はうけるんですよね。特に青春に思いを残している人には。そして、過去の自分はそれが精一杯。
未来の旦那、須和がイケメンで良いヤツ過ぎて泣ける。翔が居て、須和が旦那って、嫉妬した女子多いのでは?
でも、菜穂が追いかけて、翔に叫んだシーン、泣いた…涙もろいなぁ…{/netabare}

5話…地味な子ほどモテる
{netabare}特に少女漫画は。いや、菜穂は可愛いキャラだよ、うんうん。
パラレルワールドは分かるが、手紙のなぞはどう説明するんだろう。ま、この話にそんな難しい話は要らないかも。
みんなが手紙を受け取ったんだろうけど、須和の気持ちがそれによって我慢しようとなったのは切ないな。須和と翔の間で揺れ動きそうな展開になりそうで、どうなるんだろう…。気になるが原作読むのは我慢しよう。{/netabare}

6話…心の闇
{netabare}前半は菜穂と翔のくっつきそうで、くっつかないイライラ展開。いかにも少女漫画っぽい。互いに好きなのがまるわかりなのに。でも、今回は菜穂が積極的。
で、後半。翔の死が自殺だったことを知り、なんとかしなければ…と思うものの、翔の心の闇が深いこと、母に自殺が初めて帰ろうと誘った日だったことを知り、菜穂は落ち込んでしまう。そこに須和が来て相談、須和にも未来から手紙が届いたことを知る。
切なくなる話だけど、ボンボン松本ボンボンボン♪の歌が強烈過ぎでした…{/netabare}

7話…え~と…須和がイケメンすぎる
{netabare}須和にも届いていた未来からの手紙。そこには菜穂と同じように後悔しないでほしいことか書かれていました。
祝ってやれなかった翔の誕生日。未来のみんなは翔の家に集まり、翔の居ない誕生日を祝い、現在のみんなは祝うことができた。
そして、みんなは翔の悩みを聞き出し、翔と菜穂は互いに好きだと告白。

良い最終回だった…あれっ?
須和がイケメンすぎて、現在の菜穂も須和選んじゃったら良いんじゃね?と思うくらい。結末見えない…。でもこの作品、毎回グッと目をこらえてしまいます。{/netabare}

8話…みんなで救おう
{netabare}菜穂と翔は互いに好きなのに付き合いません。大切だからという気持ち、なんとなく分かる…。
そして、みんなに届いていた未来からの手紙。それぞれに悩むのではなく、みんなで救おうとなりました。翔は幸福者だと思う。その思いが伝わるといいな。
でも気になるのが翔の倒れかた…まさか、まさかだよな?そんなフラグは要らないぞ…{/netabare}

9話…付き合いそうで…
{netabare}もうね、翔も菜穂も互いに好きなのが分かっているのに付き合わない。互いに付き合う感覚ではないくらい自然がいいんだろう。でも、翔はちょっと違うな。須和に何だかんだ言っているのも実は先が…なのを考えてのことかと。かといってやきもち妬くし。めんどくさい男だ!!いや、変わってきていると思いたい、
みんなで翔もを救いたいのは分かったが、どうなることやら。あ、棒倒しは燃えます。ライダーキックは良い思い出。{/netabare}

10話…これが本当の伝言リレー、翔が駆ける!!
{netabare}翔の闇は深い…みんなが心配して何とかしようとするのに、やっぱりうじうじする感じ。須和がナイスガイのイケメンすぎるので、翔どうよ?と思うのですが、考えてみたら翔の置かれた状況が辛すぎて仕方ないですね…。大切な母親を失って、しかもひょっとしたら死なせなかったかもしれないという後悔。これは重すぎです。

みんなは未来を変えようと頑張ります。リレーは足を痛めても頑張った翔のお陰で勝利。翔が本当に嬉しそう。リレーの伝言が翔に届いたと思いたい。未来は変わってきているし。

それにしてもここ数話、作画がひどい気が…イケメンたちが笑ってしまうような顔になっていたり、足が異常に細かったり、ちょっと酷い。でも クオリディアよりも…いや、どっこいどっこいかもしれないです。{/netabare}

11話…もうね、翔も須和も不憫すぎる
{netabare}クリスマスを一緒に過ごそうと約束した翔と菜穂。でも翔のおばあちゃんが肺炎起こしかけてキャンセル。大晦日はと臨んだはずが、未来からの手紙どおりの展開に。翔の闇は深すぎてどうしようもありません。
この大晦日がきっかけの一つとなり、須和と付き合うことになったという。実は須和はこの日告白していたというのだ。展開は完全に未来からの手紙どおりなのに、須和は告白せず、菜穂の背中を押すこと選んだ…追いかける菜穂を振りきろうと翔…どうなるんでしょう…

翔、本当にめんどくさい。なぜ翔なんだろうと思うようになってしまいました。翔の置かれた立場考えたら分かるんですが、あまりにも翔の描写が少ないから、翔の闇の深さが分かりづらいんですよね。

にしても、本当に作画、どうしちゃったんでしょう。菜穂が口開けてる姿が出っ歯にしかみえず、笑いそうになってしまいました。{/netabare}

12話…重い、重いよ…
{netabare}翔がどうしてめんどくさい男になったのかを理解する回でした。さすがに重い…。母親の出せなかったメール見たら絶望してしまう…。
でも…生きろ、生きなきゃならないんだ。やっぱりこの男救わないと。笑顔で最終回終わってほしい。

で、母親は能登ちゃんかな~と思ったらやっぱり能登ちゃん…すっかり母親声優だ…なんかさみしい。{/netabare}

最終話…生きる、それが一番大事
{netabare}最後の最後に気づいただけでも良かったな翔。
最後の難関、それはバレンタインと翔の逝った日。どう回避するか、みんなが翔を守るために必死。ここまでされる翔は幸福者だと思う。見方によってはみんなが守ることに酔ってるとも言える。ここは人それぞれの見方かと。強くなった菜穂がいて、なんとかバレンタインはうまくいったものの、最後の難関、翔の自殺は動き出す。そこを救ったのは萩田の機転という、最後に萩田GJ。翔がやっと本音を話して、みんなも事実を話して、笑って終了です。

手紙を送った未来は変わらない。それでも過去を生きている誰かは変えてあげたい、その思いは届いた。この物語はそれが最も大事な点であると思います。今を変えるのは無理、なんとか過去を変えたい、それを見れなくとも、変えたい。その気持ちを代弁しているようなアニメでした。{/netabare}

さすがは少女マンガが土台というところでしょうか。男から見て、翔がどうしようもないくらいあまちゃんにしかみえないのが少々残念でした。でも、12話があったお陰で翔の見方が変わったので、そこは救いでした。あれは高校男子にはキツすぎる出来事です。翔を救うには魂ごと救わないといけなかったわけで、最後の最後に救えた、それも積み重ねてきたみんなの気持ちが届いたということだったと思います。本当によくまとめていたと思います。

でも、やっぱり須和が切なかったっですね。あまりにもイケメン、ナイスガイ過ぎました。ちょっとはひねてくれよとも思ったのですが、最後の最後までイケメンでした。同情する気持ちもよくわかります。

物語は可もなく不可もなくだったと思います。OP、EDは最高です。毎回コブクロが流れて泣きそうになってました。作画、途中どうしちゃったのかと思うくらいひどいときがありました。違和感あってネットで調べたら場面転換したさいに座る位置が逆だったとかあったのでびっくりしましたし。当然DVDでは修正すると思いますが。最後はきれいになっていたので、中の問題だったのでしょうね。

映画が決まりました。オリジナルストーリーが入るらしいですが、TVの総集編の方が強そう。あのはなと同じ感じになるかな?見てみたい気はしますが、二週間限定?大規模公開ではないのね…円盤まで待ちますか…。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 51

66.3 15 トラウマで高校生なアニメランキング15位
約束の七夜祭り(Webアニメ)

2018年8月3日
★★★★☆ 3.5 (38)
162人が棚に入れました
 高校一年生、三波羅星真の元に音信不通だった親友、敦史から三年半振りに連絡が来た。

「珍しい祭りがあるのだけど来ない?久し振りに会って話がしたいんだ」

 星真が居ても立ってもいられず向かったのは、山奥の廃村で行われる「棚機七夜祭り」だった。
 しかし、そこに敦史の姿は見当たらない。代わりに出会ったのは自分と同じく「会いたい人がいる」と言う瀬ノ沢志織だった。

「お祭りが終わるまでには、敦史様に御会い出来ると思われます」

 祭りの進行役、カンナに言われ、星真は祭りの準備を進めるのだが・・・

監督:村田和也

星真:斉藤壮馬

志織:山本希望

制作:XFLAG

アニメ制作:横浜アニメーションラボ


声優・キャラクター
斉藤壮馬、山本希望、嶺内ともみ、山下大輝、千本木彩花、福原綾香
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

モンスト知らなくても大丈夫

モンストアニメをyoutubeで配信してるXFLAGによるオリジナルアニメ…の第二弾でいいのかな?
(第一弾は“いたずら魔女と眠らない街”)
7月7日に公開予定だったけど延期になって8月3日に配信。
本当なのか後付けの言い訳なのか自分はワカランけど遅れた理由は「豪雨の影響による修正」とのこと。
実際作中、{netabare}水路を大水が流れるシーンがあって、現実の豪雨被害へ配慮して修正してあの内容だったのかも(修正前はもっと派手に濁流が流れてたのかも)。
“そふてにっ”が頭を過った人は私だけじゃないハズ。

内容はちょっと切ない感動系、単体で見ても普通に楽しめると思う。
だ・け・ど、自分はどうしてもモンストとの関連を考えてしまい…。
当然XFLAGも慈善で無料配信してるワケではないし実際ゲームのモンストと連動しているっぽいけど、それでもアニメ事業としてはモンスト一辺倒ではアカンと思ってるのか、公式チャンネルでもモンストアニメのカテゴリでなくXFLAGのカテにこの作品を置いてある。
これは“いたずら魔女と眠らない街”も同じで、「どこかモンストっぽさを残しつつ別作品」として仕上がってます。
この外伝といえば外伝、そうでないといえばそうでない(正真正銘の外伝としては“モンソニ!”があるし)距離感はなかなか絶妙で、スタッフもめっちゃ頭悩ませた部分だと思う。
村へ入った瞬間スマホ没収とかねー、スマホ持ってるとどうしてもモンスト色が強くなってしまう。

で、別作品でありながらモンストっぽい所といえば…これは自分も“モンスターストライク セカンドシーズン”(←あにこれ内での登録名。公式はモンスアニメ2017、第二期、消えゆく宇宙編等名称がバラバラで呼び方に困る)の感想で突っ込み入れてまして。
「神話や伝説上の架空の人物やモンスターと、実在した歴史上の人物が(場合によっては性別変えられて)一緒に暮らしてる別世界が存在してる」って設定がどうしても「なんじゃそりゃ?」と思わざるをえない。
それに対し“約束の七夜祭り”はひとつの解答を示してるかなぁ、と。
死者(死者でなくとも実存しない人物も)を疑似人格化したAI、このテクノロジーがあれば上記のモンストアニメへの突っ込みも解消される、かな?
(シュタゲ0や時祭イヴっぽい気がしないでもないけど…まぁその場合は「所詮オレはAIだしー複製できるしー」ってなるだけで、モンストの解答としては完全ではないけどねー)
というか今現在モンストアニメ3期がやってて、そっちでまた別の解答が出るかも知れないけど。

モンストと切り離してこの作品の話をすると──
未練がましく「また会いたい」となるとキリが無いので、祭に招待される人は別れの挨拶が言えなかった人なんだろう、と予想。
ショーマやシオリなんかよりよっぽど心に傷を負ってる人が居てもおかしくないけど、そういった条件で絞り込まれたんだと思えば納得。
ヒョーイの設定はフルダイブ型VRよりよっぽど実現性が高い気がする、ってか達人の動きを勝手にトレース出来たら楽しくて仕方ないと思う、後で筋肉痛大変なことになりそうだけど。
XFLAGってそっち方向目指してるのかね?モンソニステージとか見るに。
カンナが消滅しなかったってことはまた来年も祭は行われるんだろうねぇ、もうバグ起こすなよ。
本人も不思議がってたっぽいし、自分で直したんじゃなくてプログラマーが介入したのかな。
ってかバグの原因は自己学習能力の暴走に近いような?

そして最大の謎は「そのプログラム誰が作ったん?」になるけど、これは突っ込むのは野暮ってもんなのかな。
“いたずら魔女と眠らない街”もそうで、あっちは「結局魔女ってなんなん?」ってのはガンスルーでした。
けどそういった「世の中には分からない不思議なことがある」ってのが共通したテーマなのかも知れない。
未来人からのプレゼントでも構わんと思うけどね、そこら辺は視聴者のご想像に任せますってことでしょう。{/netabare}

追記{netabare}
他の方の感想を読んで自分の理解力の無さに愕然。
ああそっか、あのコンピューターは生活サポートアプリが進化した姿…かも知れないのか、ってかこっちのが正解っぽい。
祭りが古風なので大昔(アプリが作られる前)から継続してるものだろうと勝手に思い込んでたー。
丁度現在放送されてる“ファントムインザトワイライト”でも似たようなアプリ出てますね(こっちは科学なのかオカルトなのかまだ不明、明かすかどうかも不明)、何故気付かなかった?
するってーと、↑でも書いた通り、参加者はあくまで「あの祭りで心の傷が癒せる人」って条件で絞り込んでると解釈してますが、そこに「あのアプリを使ってた人で」っていう更なる絞り込みの条件が追加されることに。
その狭い条件の中では主人公が一番大きな傷を負ってたってことだろう、ってことで説得力は増さない…かな?

それと戦闘がゲームっぽいってのは…ああ、自分どうしてもモンストとの関連を意識して見てしまってるため気にしませんでした。
こればっかりはスポンサーの意向でどうにもならなかったかと…どれだけ違和感持たせずに作品に馴染ませるかが腕の見せ所なのだろうけど、う~ん、難しいですね。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

みんな、会いたい人がいる…。

モンストのYOUTUBE公式HPで無料配信されている作品です。
モンストの公式HPに掲載されていたので、てっきりモンストと繋がりがあるとばかり思っていましたが、物語自体の設定は別々でした。
従って、本作品も単品で視聴して問題の無い作品です。
でも、ゲームをプレイされている方にとっては、連動コラボとして期間限定のイベントやキャラとして登場するようなので、チェックしても良いのかもしれません。

この物語の主人公は、高校1年生の三波羅星真。
物語は、小学校時代の親友から3年半ぶりに届いた連絡がきっかけでした。
「珍しいお祭りがあるんだけど来ない? 久しぶりに会って話がしたいんだ」

親友からこんな連絡を貰ったら動かない道理はありません。
早速指定された場所に向かうとそこは山奥にある廃村…
しかも連絡をくれた親友の敦史の姿は見当たりません。
代わりにその場所にいたのは志織という女の子でした。

ですがお祭り自体は本当に行われるようでした。
星真と志織はお祭りの進行役であるカンナという少女からお祭りの準備を依頼されたからです。
そしてカンナはこんなことも言っていました。
「お祭りが終わるまでには敦史様にお会いできると思われます」
こうして「会いたい人に会える、奇跡のお祭りの物語が動いていきます。

このお祭りに参加しているのは星真と志織の二人だけではありません。
たくさんの人がそれぞれの想いを胸に抱きながら、お祭りの準備を進めています。
お祭りが開催される廃村は、戦国時代には山城があったのですが不運にも落城したとか…
その後、農村として生きてきましたが人口の減少により無人化に至った、という場所です。

ここで行われるお祭りは、「ほしのめぐり棚機七夜祭り」という平安時代からこの地に伝わる伝統的なお祭りなんだそうです。
ですが由緒あるお祭りも廃村と同時に途絶えてしまいました。
そんな伝承を後世に伝えるべくお祭りの参加者によって支えられている土地とお祭りなんです。

その中で、星真と志織は今回のお祭りの彦星と織姫役に抜擢されます。
たくさんの参加者の中で何故二人が選ばれたのか…物語を進める中で明らかになっていきます。

廃村になった場所に赴き、たくさんの人がお祭りの開催の手伝いをする…
それはこのお祭りに参加した人しか得られない奇跡があるから…
その奇跡が喉から手が出るほど欲しくて、このお祭りに参加していると言っても過言ではありません。

お祭りはすんなりとは開催させて貰えません。
たくさんの歴史と人の思いが積み重なる場所ですから…
それでも何としてもこのお祭りだけは…という気持ちの後押しがあって開催に漕ぎ付ける事ができるのですが…

たくさんの提灯の灯りにほんのり照らされた奇跡に思わず目頭が熱くなってしまいました。
どれだけ言葉にできただろう…
どれだけ気持ちを伝えられただろう…
あぁ…だからみんなこのお祭りに集まったんだ…と納得のいく展開でした。

会いたい…七夕を絡めながら純粋にこの気持ちを追いかけた作品でしたが、その想いを視聴者の胸に刻み込むには十分だったのではないでしょうか。
約1時間の物語…気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

モンストと物語上の接点があると思っていたので、モンスト3期の視聴を中断していましたが、これでようやく視聴が再開できそうです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

和風の夏の感動話を作ろうか、という企画先行なんでしょうか?

 なんと申しますか…まず結論から言って、面白くはないです。ただ、意外性がある部分が無くはないので、そこはなるほどなあと思います。そこは少しだけ「おお」と思わなくは無かったですが、しかし、設定とかキャラとかの必然性がほぼ無いし、テーマ性も薄い気がします。
 ジャンルを言うとちょっとネタバレになりますので、ネタバレでその理由を言います。

 ひょっとしたら、私みたいにスレた見方をしなければ、面白いのかもしれません。ですので、他の人の意見も参考にした方ががいいと思います。


{netabare}  まず、初めの10秒のセリフで結末の予想が出来ます。雰囲気と3年ぶりのメールというセリフで死者からのメールだろうな、と一瞬で想像ができました。指定の場所に行って、何らかのエピソードがあって、最後の方で真相がわかって出会って、カタルシスというのは多分冒頭1分で想像がつくと思います。

「サマーゴースト」とどうしても比べてしまいますが、演出・構成・脚本・仕掛け・キャラなどあらゆる点で比較にならないです。

 意外なのは、AIというか人格を研究するプログラムということでした。もう少し亡霊とか特殊な神事のようなものだと思っていましたので、そこで視聴を継続する気になりました。
 昔の時代の格好をする理由とかもわからず、ですね。なんとなく作業をしているとプログラムの解析が進むような感じですが…

 主人公が会いたがっている子が何らかの実験とかに携わっていたような様子もなく、登録者がどういう基準なのかもわからず、です。ヒロインの姉は事故死なのに登録があるし。日本中の死者の履歴と交友関係のデータでも拾っているのでしょうか。
 ヒロインの子の必然性は…まあ、七夕ということでしょうか。内容的にはお盆ですけど。それ以外は賑やかしです。意味のない入浴シーンもあるし…まあ一応傷を見せるという意味はありますが…
 
 で、突然のバトルシーンで、うーん。なんじゃこりゃあ??となりました。 AIの祭りの進行役もなんかそれっぽいセリフを残して消えちゃうし。{/netabare}

 ということで、ユーチューブで無料で視聴できるので見ました。夏に見るにはぴったりかもしれません。映像は狙いすぎと見ることも出来るし、美しい日本の自然を描いているとも言えます。

 感想としては、和風の夏の感動話を作りたい、というコンセプトで無理やり男女が出てくる〇〇の話を作ったという印象でした。

 評価はストーリーとキャラは私はかなり低くつけます。作画、音楽、声優さんはまあ、評価せずの意味でも評価の意味でも3でいいでしょう。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

57.6 16 トラウマで高校生なアニメランキング16位
M3 -ソノ黑キ鋼-(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 3.2 (347)
1782人が棚に入れました
歪で、どこまでも濃い黒。黒が全てを飲み込み、全てを奪い去ったその場所は、無明領域(むみょうりょういき)と呼ばれるようになる。人間の絶望と混沌をそっくり引き写したかのような異形のものたち。彼らはこう呼ばれた。イマシメと。
ネタバレ

しんばくん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

暖かさと寒さの混在する不思議和風ホラー

物語:3.5 作画:3.8 声優:4.2 音楽:3.5 キャラ:3.8 【平均:3.7】                           (37.8)

ジャンル        :ロボット、ホラー、群像劇
話数          :全24話
原作          :佐藤順一、岡田麿里、サテライト、創通、バンダイナムコゲームス、マッグガーデン(アニメ)
アニメーション製作 :サテライト、C2C
監督          :佐藤順一
シリーズ構成     :岡田麿里
脚本          :岡田麿里、大西信介、鴨志田一、小柳啓伍、和場明子、小林英造、大河内一楼
キャラデザイン    :オニグンソウ(原案)、井上英紀(アニメーション)
メカニックデザイン :河森正治、ブリュネ・スタニスラス、宮崎真一、渭原敏明、鈴木雅久、川原智弘
音楽          :サキタハヂメ
主人公声優      :松岡禎丞
OP           :「Re:REMEMBER」作詞 - 藤林聖子 / 作曲・編曲 - NAOKI-T / 歌 - May'n
             :「レプリカ」作詞・歌 - 坂本真綾 / 作曲・編曲 - 内澤崇仁
               / ストリングス編曲 - 内澤崇仁、石塚徹
ED           :「ego-izm」作詞・作曲・編曲・歌・演奏 - la la larks
               / ストリングス編曲 - 江口亮、石塚徹
             :「SABLE」作詞・歌 - ナノ / 作曲・編曲 - WEST GROUND

参照元        :Wikipedia「M3~ソノ黒キ鋼~」

【あらすじ】
 十年前、東京に突如として出現したその“闇”は、瞬く間にすべてを侵食し、「イマシメ」を産み落とした。それは人間が残した念や想いを核に、「屍鋼(シバガネ)」と呼ばれる物質が結集して誕生した異形の存在。イマシメの脅威は、やがて無明領域周辺にも現れはじめ、人々に影響を及ぼし始めていく。「復興支援企業体イクス」は、イマシメを狩るための手段として、次世代型可動肢重機「マヴェス」を開発。イクスは自らが管理する「九久ノ智学園」に、マヴェスのパイロット候補生8人を招聘する。 アニメ「M3-ソノ黒キ鋼-」公式サイト「STORY」より抜粋

【特徴】
①ホラー
②ロボット
③暗い、心悲しげ
④アクの強いキャラクターが登場
⑤固有名詞・用語が多い

【長所】
①物語を覆いかぶさる謎が次々に登場し、引きが強い
②希少なホラー作品
③成長
④もし、「人同士の精神感応が可能ならばどうなる」を観る

【短所】
①真相が安っぽい理由によるもの
②群像劇を謳う割りに、主人公に焦点を当ててばかり
③アクの強すぎるキャラクターの言動が観ていて不快にさせる
④ロボットである必要があまり感じられない
⑤嘔吐

【理由】
{netabare}[ 長所 ]
①前半はひたすら謎に謎を被せていきます。後半は徐々に明らかになります。前半は謎が多く見応えがあり、後半は真相が徐々に明らかになって行くので物語全体で観ると引きが強いと感じました。ただ、訳が分からなくなるという事が苦手であれば長所とは言えない。 
②ホラーが観たいという事であればオススメです。
③登場人物達は成長してゆきます。何を機に、また、どの様に成長するのかが見所になります。
④精神感応力者を「リンカー」と呼びます。彼らは互いの感情を読む事が出来るが、それがどのように物語を進めるのかが作品の要であり、見所となっています。

[ 短所 ]
①個人的には致命的でした。これは随分と陳腐な理由でしたので真相はあまり期待しないほうが楽しめると思います。
②群像劇っぽいところも少しありますが物語流れで主人公に焦点を当てて進む展開が多いです。
③2人ほどアクの強いキャラクターが登場します。キャラが立つ事という意味では長所ですが、この2人を見て苛立たない人はいないでしょう。
④ホラーとの相性が良くありませんでした。ロボットは生身を守る役割もあるため、恐怖を和らげる結果になってしまいました。また、異形の生物ももっと畏怖するようなデザインであればもっと恐怖させる事も出来たと思います。
⑤そこまで主張する必要があったのだろうか。単に気分を害すだけのように感じます。{/netabare}

【総括】
 少年少女達の遣る瀬無い状況からどのような結末を迎えるのかを観る作品。また、ホラーという作風にロボットを登場させる新しいタイプの作品。細かい所で悪い部分が目立ったが、謎や明らかとなる真実など物語の引きは強めです。



【思った事・蛇足】

佐藤順一、岡田麿里の2人が携わったという事と
私の好きなタイプと思わせる
「暗い」とか「鬱」というワードを見て気になっていました。


しかし評判のほどは悪く
敬遠していた作品。


視聴のきっかけは
『TEXHNOLYZE』『エルゴプラクシー』『Gilgamesh』
この3作品のようなくすんだ世界観を期待した事です。


しかし観てみると違いました。
どちらかと言えば
『ラーゼフォン』『ZEGAPAIN』『ギルティクラウン』
この3作品に近い世界観と設定でした。


そして本作は上で述べた世界観をホラー作品に仕立てるため
BGM、シチュエーションを選定したという感じでした。



最初のうちは本当に面白くないのかどうかを疑って視聴しましたが
観てすぐに伏線を張るタイプだと分かり
次回への引きも強く
毎回ワクワクしながら観れました。


しかし
短所①にも書きましたが
これが視聴意欲を削いでしまう原因となり
結果的に良いという印象は残りませんでした。


物語を形作る「恨み」という要素は
いかにも和風ホラーっぽくて悪くないのですが
もう少し恨めしく思える事実にしたほうがいいのではないかなと
そう思いました。


それにしても放送当時に見た方はしんどかったでしょうね。
中々謎が明らかにならないのは
じれったく感じたのではないでしょうか。
コレばっかりは放送後に見て良かったなと思いました。




●用語
これがまた非常に話を分かり難くしている様に感じたので
分からなくなったら公式ページの「用語集」の閲覧をお勧めします。
http://m3-project.com/word/

尚、注意して欲しいのは単語が出た後に閲覧した方が良いです。
そうでないとネタバレする事になります。




●視聴結果
グラフ[物語の転機が分かってしまう可能性があるため、ネタバレ注意]
http://shinbakuns.blog.fc2.com/blog-entry-28.html

投稿 : 2024/11/02
♥ : 7
ネタバレ

N0TT0N さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

リム無理。

※酷評注意。

レンタル屋で目にとまっての視聴です。

ロボっぽくなさそうというイメージが視聴のきっかけでもあるんですが、思った通りロボ度がかなり、相当、スゴく低い作品でした。
個人的にはロボ度が低い作品のほうを見がちなタイプなので狙い通りな感じでした。

なので、ロボバトルとかを期待して視るとショルダースルーを喰らうのではないかと思います。
完全にメンタルバトルメインだったと思います。

で、内容なんですが、
画面的にも、設定的にも、空気感的にも、どこをとってもどんよりした作品でした。
さあ!明日から夏休みですよ♪と言われて、一度も晴れ間を見ることなく2学期を迎えたらこんな気分になれるかもしれません。
そのくらいドンヨリでした。

×2クールです。

まぁ、こういうどんよりした内容だと最終的な開放感を期待してしまいますよね。
映画等ではよくあるパターンです。閉塞感→開放感。むしろ王道といえば王道でしょう。

そう、映画でなら。
1クールでなら。
2クール・・・・は、さすがに長くね?

まあ、エンディングをちゃんと用意した上での鬱展開で、狙った鬱だったとは思います。
リアルタイム視聴だったら耐えられなかったと強めに思いますが、まとめ視聴ならまだ完走可能な拷問でした。
その辺も含めて耐性はあるほうなので十分謎を見届けれると思える状態でした。(アレさえなければ‥)

あと、ヒロインらしき立場の人が2転3転するというある種ローテーション的ハーレムも確認できました。
まあ、むしろその後の主人公アカシのリバウンド的ダメージの方がデカいような気がしなくもないですが。

衝撃だったのは、正ヒロインも、エンディングの方向性も2期のopを視て理解できたということでしょうかwあまりに「え?」って思うレベルだったので、これがあの有名なテコ入れってヤツなのか?と思いましたね。
逆に2期のopが1番親切で饒舌だったと感じたのは気のせいでも精神浸蝕のせいでもないと思われます。このopが、自分が想像したエンディングの方向性とカブり過ぎて既視感さえ感じてしまいましたw
ま、この通りになるかどうかは、伏せておくことにします。

ただこの暗雲立ち込める状況下でもまだ視聴可能な自分にも、大きな問題が1つ存在していました。
鬱と似て非なる感情‥そう、「不快感」です。
これはまとめレンタルじゃなかったら切ってたレベルです。

作中のある設定が、それはねぇだろ。という悪魔的な設定で、もし実況してたら「これはヒドい。」確定だったと思います。

ことあるごとに、手を変え品を変え感情に負荷をかけてくるのもだんだんやり過ぎ感が増してくるんだけど(だんだん慣れてもくるけど)、生と死の間の微妙な状態を都合よく解釈してそれを利用する行為。それに少年少女が、世界が、頼らざるを得ないという悪魔的な設定。この部分。無理だわこれ。

少年少女「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ。」(名台詞「逃げちゃだめだ」も確認できましたw)

いやいや、もう逃げちゃいましょう。誰もあなた達を責めたりしません。そんなことはさせません!なんでも乗り越えればいいってものではないのです。撤退も立派な選択肢です。
物語?そんなものはどうでもいいんです!無事これ名馬って誰かが仰ってました!生き残ったものが勝ちなんです!ヒヒ~ン!

え?なに?

逃げないの?

正気ですか?!

き、君ら‥なんてマッチョなメンタルしてんだ?!この過酷な設定にめげず世界と物語を守るって言うんだな?!
よし‥分かったよ。。しょうがない。オレも最後までみとどけるよ!!!
的な完走でしたwヒヒ~ン。

こう言っちゃなんだけど、制作陣、倫理観の線引きが麻痺してるのでは?という印象も無くはないレベルの鬼畜さでした。精神の無事を祈るばかりです。


って訳でこの作品、お勧めはしません。
特に、健全な青少年には。

みんながみんな不器用すぎて痛々しく暗中模索するお話だけど、光はきっとさすでしょう。あなたのこころにもきっと。

たぶん。

‥エンディングまでには。


※以下はネタバレ雑記。


{netabare}

あくまで個人的見解ですが、リムという鬼畜設定はやるべきではなかったと思う。現実的にこういう状況になって、ロボの一部が「重篤な症状の人の肉体」じゃないと人類がヤバいことになるとしたら、やむを得ないだろうと思う。いくら非人道的であっても。
だがしかし、アニメでそれやる必要ないでしょってことです。
それを葛藤の負荷という装置として使うのはさすがにやりすぎ。
じゃあ視るなよ!ってなりますが、それはその通りとしかいえませんけどけどね。

ツグミの、「裏切り」+「外界を知らないことからくる不信感」による恨みを和らげた最大の功労者がまさかの伏兵スーザンってのがちょっと衝撃だったなw
いくらロボ度低いとはいえここまでとはw

ミナシはジェラシーからあの境地に至ったんでしょうかね。
彼は結構不憫なこでしたね。繋がるのに執着する気持ちも解らないでもないかな。。

あと、復興みたいな纏め方とか、立ち入り禁止区域とか、時代の気分みたいなものが見え隠れしてますが、そういう意図があったんでしょうかね。
それと、ある種人類補完計画のアンサー的でもある感じは見所なのかもしれないですね。

以上です(`´)ゞ!


{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 8
ネタバレ

v.e.b さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

どうしてここまで評価されないのか... 私は結構好きです。

この作品は全体的に暗いです。

重くはないけど暗い。

鬱アニメかどうかと訊かれるとそれも違います。

私は静かなアニメが好きなので苦痛どころか安らぎすら感じました。
過去に様々な鬱アニメを一気見してた所為もあって
耐性がついているのでしょうね。

この手の暗いアニメが不慣れな人にとって
この2クールは確かに耐え難いものかもしれません。


▪︎良かった点

世界観や設定は面白いし、「テラフォーマーズ」や「進撃の巨人」
などの様な巨大な敵に立ち向かうというセカイ系路線は悪くなかった。

{netabare} メインヒロインが序盤で重機システムの一部になるという展開も
掴みとしては悪くなかった。{/netabare}

突如現れた謎の空間「無明領域」
その出現と共に現れる様になった「イマシメ」

無明領域の番人である躯を操る謎の少女。
その少女の歌を聴いた者は9日以内に死ぬ。

躯やイマシメを倒すために重機を操る
8人の子供たち。

こうしてまとめてみてもやっぱり
世界観や設定は悪くないしメカニックデザインもカッコいい。

そこら辺のテンプレアニメよりは面白い。

OPやEDも良くて思いのほか感動したし作画も全体的に綺麗。
特に2クール目のOPは毎回魅入ってしました。

事前に全て伏線を回収していたので終わり方も文句無しです。



▪︎悪かった点
それじゃあ何がダメだったか

・キャラクター

ヤンデレ主人公に虚弱系メインヒロイン
サイコ野郎、根暗小説女に
野蛮赤ウンコ、ダラシない不良少年に
異臭ビッチ、いつもヘラヘラしてる変人

以上が主要人物である。
皆、幼少期はあんなにいい子だったのに
この10年間でなにがあったんだ...。

このアニメには兎に角まともな奴がいません。
「とか言ってるけど少しくらいはいるんでしょ?」
と、思うかもしれませんが本当にいません。

強いて言えば政府から派遣された自衛官の須崎くらいですかね。
どうでもいいですが結構好みのタイプ。

とにかくキャラのアクが強すぎる。

嫌われ役は多くて3人程度で充分です。

なにも登場人物みんな嫌われ役にすることはなかったでしょう。
視聴者に不快感を与えるだけです。


・テンポが悪い

鬱アニメと違って重い訳でもなく
ズルズルと全体的に暗いまま進んで行きます。

この雰囲気に耐え切れず1クールで視聴断念
した人も少なくはないでしょう。

重機やイマシメなどこの世界の謎が明かされる時などに
印象的なシーンが残ればよかったのですが
全体的に暗いわりに虐殺シーンもショボいです。

殺すならもっと大切に殺してほしいですね。
命はそれほど軽くありません。

・背景が暗い

キャラクター達も全体的に暗いし、シナリオも全体的に暗いが
作画の背景も兎に角暗い。

外に出れば真っ暗、中に入っても機械仕掛けばかり。
キャラクターも視聴者も息苦しくなってしまうのも無理はありません。

無明領域と言う程ですから、暗くなってしまうのは仕方が
ありませんが、もう少し工夫出来なかったのでしょうか。

▪︎全体を通して

色々酷評してしまいましたが、私はこの作品が好きだし
皆んなの評価程悪い作品とは思っていません。

やっぱりセカイ系は面白い。

OPだけで感情移入しすぎて泣きそうになり
やっぱり自分はこう言う作品が好きなんだと再確認しました。

このアニメは大人さえもクズばかりでしたが
子供達はいい意味で人間味に溢れていて愛するべき存在です。


もしもこの作品が1クールだったら作り手が伝えたいことを
伝えるだけ伝えて、伏線も回収しきれず
独りよがりの作品になっていたでしょう。

このシーン必要なの?って思うところも多いかも
しれませんが全て伏線となり見事に全て回収していますので
無駄だと思うところも必ず意味があります。

そこが視聴者にあまり理解されていないところの
一つかもしれませんね。

私の勝手な思い込みですが作り手側がこの作品を通して
なにを伝えたかったかと言うと「お互いの気持ちが分かりあえず
傷つけあってもその度にお互い、許しあうことが大切」
ということだと勝手に解釈しています。


本編とはあまり関係ありませんが最終話で
{netabare} ヘイトがぬいぐるみを抱えながら
「思い出した... お前に心がないと気付いた時は最高に恐怖だったなぁ...」
とか言い出した時は吹き出すかと思いました。
よくこんな面白い台詞思いつくな...。{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 9

71.9 17 トラウマで高校生なアニメランキング17位
戦姫絶唱シンフォギアXV (第5期)(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (105)
527人が棚に入れました
神の力を以ってして、神そのものを討ち斃さんとした原初のヒトガタ、アダム・ヴァイスハウプトは、サンジェルマンたちの理想の源パワーソースであるラピス・フィロソフィカスにて黄金錬成されたシンフォギアによって撃槍される。暗躍してきたパヴァリア光明結社はここに瓦解し、その残党は、各国機関の活躍によって追い詰められていくのであった。そして――追い詰められているのはパヴァリア光明結社だけではない。かつての超大国アメリカもまた、日本に向けた反応兵器の発射事実を非難・追及され、国際社会からの孤立を招いていた。閉塞した状況は、新たな世界規模闘争の火種にもなりかねないため、速やかなる政治的解決が望まれているが、複雑に絡む国家間の思惑は軋みをあげるばかりで、遅々として進んでいない。当該国である日本も、アメリカとの協調政策を打ち出して関係修復をアピールしているものの、どこかうすら寒い表面的なムードに終始して、局面打開には至っていない。いまだ見えない世界の行く末。さらに、張りつめた空気はここにも。都内ランドマーク各所が一望できる、デートスポットとしても人気の大観覧車のゴンドラに乗っているのは、私立リディアン音楽院に通う高校生、立花 響と小日向 未来。ふたりが手にした鯛焼きは白玉入りであり、絶品。甘すぎず、まるでぜんざいもかくやという口当たりの餡は申し分が無かった。それでも、ふたりの間に緊張が走るのは、何の気なしに未来が響に発した、問い掛けに始まるものであった。返答に窮した響の胸の奥にあるものは、果たして。過去から現在に向けて紡がれたいくつもの物語は、XVに集束していく。聖骸を巡る攻防は、どこまでも真夏の只中。はじける湖面を舞台に、少女たちの歌声が輝きを放つ。

声優・キャラクター
悠木碧、水樹奈々、高垣彩陽、日笠陽子、南條愛乃、茅野愛衣、井口裕香、久野美咲、石川英郎、保志総一朗、赤羽根健治、瀬戸麻沙美、M・A・O、愛美、市ノ瀬加那、山路和弘、麦人
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

踏破・回収

[2020/03/24 v1 踏破・回収]
[2020/03/24 v1.1 修正・追記]

歌って戦う女の子たちの熱くハチャメチャなノリを楽しむアニメ、シンフォギア・シリーズの5期目。余裕があるなら1期から通してご覧いただいたほうが楽しめると思う。「手っ取り早く」をお求めでも、3期以降は見ておいたほうがよさそう。

2期以降の第一話を見て、なんとなく入っていけそうならそのまま(できれば1期から)ご覧になってほしい作品群。熱く、激しく、カッコよく頭を空っぽにしてくれるものと思う。

5期にして最終期の本作を観終わって、ふっと頭に浮かんだ言葉は「回収」。
その実が1期の段階から練り込まれていた布石だったのか、後から巻き込むように付け足されていった後付けなのかはわからないが、形の上では回収できたかな、と。すべてとは言わないが、その多くは「布石」だったのだろうと解釈しておく。

個人的な1~5期の順位付けは

 1: シンフォギア(1期)
--絶望的に大きな乗り越えられない壁--
 2: シンフォギアXV(本作・5期)
 3: シンフォギアG(2期)、シンフォギアAXZ(4期)
--そこそこ超え難い壁--
 5: シンフォギアGX(3期)

という感じ。1期のとびぬけ感からすると、のこり4作は誤差範囲ともいえる。

(追)1期の衝撃を負い求め続けた結果、2期以降に物足りなさを感じてしまったのは疑いようがない。2期以降に対する感想が必要以上に批判的になってしまったことも反省している(直す気はない)。それでも、シリーズ全体を通してそれなり以上に楽しめる作品群であることは間違いない。設定がばがば、ストーリー自体は少年誌的であることも否定しない。だとしても「女の子たちが魅せてくれるカッコよさ」を堪能できるものと思う。

(追)後になって「シンフォギア実況まとめ」的なTogetter記事を見つけた。なかなか楽しい。それによると、公式WEBサイト、公式予告などを合わせてみておくことでいろいろな楽しみ方ができるようになっていたようだ。個人的にアニメはアニメだけで完結してほしいと思うので、こういう手法を否定はしないが、参加することはない。が、本作に限っては、ちょっと惜しいことをしたかもしれないと思っている。


以下、思うこと。
すべて僕個人の基準に基づく、主観であることを先にお断りしておきます。

―― 主に5期・本作に対して ――

― XV、エクシブってなによ?{netabare}

XVはエクシブと読ませるらしい。そもそも英単語に「エクシブ」ってないんだよな・・・Excluciveをもじった、会員制なんちゃらエクシブってのはあるけど、それ日本産のはず。そしてExivもしくはXIVと表記する。

Youtubeの投稿にちらっとみたのだけど、未来さん→393→3+9+3=15→XV(ローマ数字)ってのは本当なのだろうか。未来さん大展開の第八話のサブタイトルがこれ(XV)なので、そうなのかもね。{/netabare}

― 最も出来の悪い「第12話の引き」、平均的な「13話のFinal Blow」{netabare}

・第12話の引き{netabare}
シンフォギア1~4はシリーズを通して第12話(いずれも13話構成)構成に特徴がある。多少の揺らぎはあるものの大枠としてはこの通り。

‐OPをカットして、ED曲を冒頭・11話の最終盤のCliffHanger RecapにBGMとして流す。
‐12話サブタイトルがデカい(シリーズサブタイトルを持ってくる、あるいは、物語そのものを示すKeyword単体とする)
‐12話後半にかけて主人公たちの大ピンチ、再終盤で大展開(主人公たちの新たな力獲得等)
‐OP曲 Fade in、響のシャウト+ゴージャス止め絵({netabare}3期・GXは除く:響きのシャウトはED直結ではなく、また、ED前カットはエルフナインで止め絵なし{/netabare})、スタッフロールとOP曲突入
→「(僕絶叫)」

1期屈指の名場面ともされる「シンフォギァァアアア」は典型的にこのパターン。そして最高にかっこいい。1期12話の引きでは、僕は泣きました(ただしくは、引き前で泣いてましたがね)。これまでのシリーズの中ではあまり評価していない3期も、12話の引きにはグッときた。

5期XVもこの形を踏襲していた。
サブタイトルが「戦姫絶唱」。奏者全員での絶唱→(ピンチ?)響の叫び「そして~」→X-drive Modeで大地に立つ奏者たち→止め絵→OP曲。

奏者の立ち絵は、作画のクオリティもあり、それぞれかっこよかったと思う。また、5期OP曲はかなりかっこいいと思う。それぞれは。

だが、ED入りの流れがブツッと斬られていて、本編での盛り上がりをそのままOP曲に持ち越すことに失敗しているように思う。これは、5期OP曲のイントロがこれまでのOP曲とは大きく違っているせいもあると思う。特徴的な重いギターから入る曲であり、フェードインするイントロに仕立てるのが難しかったのかもしれない。そのため、引きにかけての劇伴はいろいろな工夫をしてはいるのだが、僕としては本編最後のカットとOP曲の入りに「完全なる断絶」を感じる。劇伴以外のSE(奏者6人のきめポーズに合わせて鳴らしているSE)余計だったのではないだろうか({netabare}楽曲提供もアニメスタッフなのだから、その時点で失敗といえば失敗。12話のことを考えずに作曲したのだろうか。13話とのTrade Offだったのだろうか。{/netabare})。

結局、1期12話を超える「第12話」は見られなかったなぁ・・・・{/netabare}

・13話のFinal Blow
{netabare}同様に、13話の展開も大枠ではシリーズを通して共通だった。
敵ラスボスに対して、OP曲をバックに、OP曲のタイトルを冠したFinal Blowを叩き込む(3期は、OP曲ではなく挿入歌のタイトル)という展開。5期のOP曲はMETANOIA。ギリシャ語で改心を意味するらしい。。。誰の?
さておき、本作13話のFinal Blowシーンは、そこそこよかったと思う。だがやはり1期には遠く及ばない。{/netabare}
{/netabare}

― もっとReady Goできたでしょ・・・
{netabare}調の「Ready Go」すらも、調理しきれなかったか。。。
第4話の調&切歌VSミラアルク戦、第8話の終盤と第11話の翼&マリアVSヴァネッサ戦では、僕がシンフォギアに欲してやまない「音楽と映像の調和」がほんの少し見られた。度合いとして少し。数は1期に3,4シーンで十分なのです。でも度合いが足りない。

音楽と映像の調和、音と光のコントラストという意味では、1期13話「Synchrogazer」を放つ直前のシーンが最もかっこよく、それに並びうるシーンもすべて1期の中にある。{/netabare}

― テーマの回収
{netabare}響の口癖、あるいは、響の口を通して語られるテーマが各期に設定されていた。
「呪われてる」、「平気、へっちゃら」、「だとしても」など。それに、第3期でお茶を濁した「親子」の物語。
5期全体を通して、回収していったかな。多少無理やり感は感じつつも。風鳴家はこの後どうなるんだろうね。

シンフォギアシリーズ全体を通してのテーマが揺らいだこと、回収しきれなかったように感じる点が少々残念。
大きめなテーマとして、シリーズを通していろいろなものに手を出し過ぎた感じがする。「手をつなぐ」「それでも歌がある」「相互理解」は本作で回収できたようにも思う。しかし、全ての始まりにあたる「生きるのをあきらめない(originally by 奏)」が今期は影を潜めたように思う。終盤の人類全体の闘いがそれにあたるのかもしれないが、弱かった。
{/netabare}

― キャロル再臨
{netabare}3期の終わり方が腑に落ちなかった理由が何となく感じられた。無論、ただの邪推であるが。少なくとも3期を始める時点で、5期までのラフスケッチは出来上がっていたのだろうと推論する。3期に対する感想で「キャロルの消失に対してなにも言わない・思わない響たち」に違和感を感じると書いたのだが、「いずれ再臨する」ことが分かっていた制作陣だからこそ、「キャロルの消失」に対する配慮を入れ忘れたのではないだろうか。あるいは、あえて入れなかったのか(その合理的な理由は見えないが)。

それはさておき、キャロルの再臨はとてもよかった。なにより、4機のオートスコアラー達をほんの少しでも復活させ、かつ、「こちら側」に迎え入れてくれたことはよかった。正直、ミカの最後のシーンにはだいぶ喰らった。{/netabare}

― 絶望的に無意味に強い大人たち
{netabare}いわずもがな。不動の爺様もなかなかカッコよかったが、最後しょっ引かれるときに妙に素直なのがちょっとおかしかった。
緒川さん、ついに「現代忍術」の域に達する。車分身も凄いが、その直前の車エルロンロールもすでに謎。チキチキマシンみたいなギミックもなしに、なぜ車が跳ね上がる(笑)。
でも、緒川ファミリーのくだりは蛇足だったな本当。なぜやった、あんなの。設定とか公式WEBに名称が上がっていたのはわかるのだけど。{/netabare}

― 11話のミラアルク・月に代わって超人タッグマッチ
{netabare}セーラームーンオマージュに始まり、おそらくはキン肉マンオマージュの「タッグ技」。笑ってしまった。{/netabare}


―― シリーズを通して思うこと・適当に ――
― すべての始まり、そして終わり「フリューゲル」
泣かせてくれる。ここだけは揺らがずにいてくれたことに感謝する。

― 最期は善玉
{netabare}上述のキャロル+オートスコアラーの話も含めて、結局最期は善玉化するのがこのシリーズの基本姿勢。
訃堂の爺様と、アダムだけかな?{/netabare}

― 八千八声
これ必要だったのかな、というのが正直な感想。1期の出だしに採用してしまった&1期の締めでスルーしたがために無理やり持ってきたような印象を持っている。あたかも「あ、このwhile{ ループ閉じてないじゃん!?」のよう。

― 変身バンク
{netabare}コンセプトとしては1期に既に完成していたと思われるが、2期以降のアニメーションとしては全体として期が下るほど好印象。描かれる動作も、メカメカしさも右肩上がりだった。各奏者について簡単に。
・響
{netabare}ガングニール・空手の型モチーフ
5期もよいのだが、4期の変身バンクがお気に入り。比較的クロースに描かれている分、響の繰り出す型の力強さが感じられる。
{/netabare}
・翼
{netabare}天羽々斬・剣道、居合モチーフ
5期。圧倒的に5期。特に、一瞬魅せる横顔の表情が美しい。全変身バンクを通して、最高の一瞬だと思っている。
{/netabare}
・クリス
{netabare}イチイバル・Gun-fuモチーフ
基本的に2~5期と、期を下るほどカッコよくなっている。ちょっと5期はやり過ぎかな。だが2期ではじめて「ばーん」された時の衝撃に勝るものはない。「ばーん」。
{/netabare}
・マリア
{netabare}アガートラーム・(5期にしてようやく)新体操モチーフ
5期にしてようやくモチーフ安定か。ガングニール時代も含めて、彼女の変身バンクは今一つ印象が薄い。
{/netabare}
・切歌
{netabare}イガリマ・ポールダンスモチーフ
っていうか、最年少奏者たちにエロ担当させちゃダメだろ。いや、確かにエロイんだけど。っていうことで、まだ控えめな3期を推しておく。「ですですでーす」。
{/netabare}
・調
{netabare}シュルシャガナ・フィギュアスケート+ヨーヨーモチーフ
切歌同様、最年少なのにお色気枠の変身バンク。むしろこちらのほうが、女性の持つ恥じらいを表現しているようで余計に・・・3期の「めっ」っとでも言ってくれそうなポーズと目線、5期のヨーヨーの駆けあがり、「きり」と「よし」。。。どちらも捨てがたい。危険人物。
{/netabare}
{/netabare}

― 音環境、大事。
{netabare}別に本作に限ったことではないが、アニメ視聴に音環境は大事。僕はほぼPC+ヘッドフォンで視聴しているのだが、最近、およそ7年ぶりにDACを新しくした。

PC視聴の場合、USBで接続するDAC(デジアナコンバータ)の利用をお薦めする。{netabare}本体直結の端子にヘッドフォン・イヤフォンを接続すると、内部の電圧変化に起因するノイズがどうしても乗ってしまう。最近は減ってきたとはいえ、HDD(SSDではないやつ)を積んだ機械だと、HDDアクセスと一緒にいろんな音が聞こえてくると思う。SSD搭載機でも、内部ファンのノイズが恒常的に乗っているいことが多い。{/netabare}

で、そのDACにもいろんなものがあり、最近は比較的廉価のものでもVirtual Surroundにしてくれるものがあったりする。それなりのを手に入れれば、映画、MV、ゲーム等にパラメータを調整してくれるソフトが付いてくるものもある(もちろん、自分好みに調整可能)。同じヘッドフォンでも、まったく違った音が出てくるので結構楽しい。

さておき、シンフォギアシリーズの4期を見始めるあたりでDACを変えたのだが、試しに1期を見てみると、以前は知覚しなかった音がこれでもかと聞こえてきた。結果、1期に対する評価がさらに上がってしまった。

音環境、大事。
{/netabare}

― 改めて観てみた
なんだかんだ、最後の戦い~核での絶唱は。。。いい。すごくいい。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

繋ぐこの手には…神を殺す力がある。

2012年の冬アニメとして1期が放送されてから約7年半…いよいよ物語は5期に突入しました。
最初に視聴した時は、まさかこんなにも長丁場のシリーズものになるとは思いもよりませんでした。
これもしっかりと物語を繋いできた結果なんでしょうね。


神の力を以ってして、
神そのものを討ち斃さんとした原初のヒトガタ、アダム・ヴァイスハウプトは、
サンジェルマンたちの理想の源パワーソースである
ラピス・フィロソフィカスにて黄金錬成されたシンフォギアによって撃槍される。

暗躍してきたパヴァリア光明結社はここに瓦解し、
その残党は、各国機関の活躍によって追い詰められていくのであった。

そして――
追い詰められているのはパヴァリア光明結社だけではない。

かつての超大国アメリカもまた、
日本に向けた反応兵器の発射事実を非難・追及され、国際社会からの孤立を招いていた。

閉塞した状況は、新たな世界規模闘争の火種にもなりかねないため、
速やかなる政治的解決が望まれているが、
複雑に絡む国家間の思惑は軋みをあげるばかりで、遅々として進んでいない。

当該国である日本も、アメリカとの協調政策を打ち出して関係修復をアピールしているものの、
どこかうすら寒い表面的なムードに終始して、局面打開には至っていない。
いまだ見えない世界の行く末。

さらに、張りつめた空気はここにも。
都内ランドマーク各所が一望できる、
デートスポットとしても人気の大観覧車のゴンドラに乗っているのは、
私立リディアン音楽院に通う高校生、立花 響と小日向 未来。
ふたりが手にした鯛焼きは白玉入りであり、絶品。
甘すぎず、まるでぜんざいもかくやという口当たりの餡は申し分が無かった。

それでも、ふたりの間に緊張が走るのは、
何の気なしに未来が響に発した、問い掛けに始まるものであった。
返答に窮した響の胸の奥にあるものは、果たして。

過去から現在に向けて紡がれたいくつもの物語は、XVに集束していく。
聖骸を巡る攻防は、どこまでも真夏の只中。
はじける湖面を舞台に、少女たちの歌声が輝きを放つ。


公式HPのPrologueを引用させて頂きました。

最初の奏者は天羽奏と風鳴翼の二人だけ…
しかも片翼である天羽奏は、逃げ遅れた本作の主人公である立花響を救うため、自らの命と引き換えに絶唱を歌いました。
1期のしかも序盤で奏者がいなくなるなんて…
どれだけ救いの無い作品なんだろうと思ったのを記憶しています。

そこからは、数々の死闘を経て少しずつ仲間が増えていきました。
1期で雪音クリスが、2期でマリア、月読調と暁切歌が加わり現在の奏者6人体制となりました。
でも3期でエルフナインが加わたのが最後でした。
個人的には今期死闘を繰り広げたヴァネッサ、ミラアルク、エルザは仲間に加わって欲しかったですけどね。
奏者じゃなきゃ志しは一緒でも仲間になれないのかな…?
まぁ、そんなことが考えられる展開でも無かったのは百も承知なんですけどね。
でも、出来ることなら彼女たちの願いは叶えられたら良かったのに…

この様に登場したキャラのことは良く覚えているのですが、肝心の物語の方はパヴァリア光明結社以降が少し難しかったような気がしました。
色んな国や組織が複雑に絡み合っているので、頭がついていけなかったのだと思います。
ですが、目の前で起きている惨劇のレベルがこれまで以上であることは容易に理解できました。

しかし…これまでは少なくても敵と呼べる人物が存在していましたが、今期は悪として憎むべき相手が難しいんですよね。
確かにとんでも無い外道が横からしゃしゃり出てきたのは認識しています。
予想外…というか、絶対に選択肢として存在してはいけない展開でしたので…

奏者を直接苦しめたのは、パヴァリア光明結社の残党であるノーブルレッドだったかもしれません。
でも彼女たちが戦っていたのは、その先にある大切な目的のためです。
もちろん、目的があれば何をしたって良い訳ではありません。
ですが情状酌量の余地はあったのではないでしょうか。
少なくても私はそう思います。

こうして物語はラスボスを迎える訳ですが…
このラスボスにも正直相当胸が痛みました。
世の中の超えてはいけない一線を全く無視した結果の産物なのですから…
しかし…とんでも無い外道が横からしゃしゃり出てきましたよね。
こういう大人にはなっちゃいけません。
理想的な反面教師だと思いました。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、奈々様の「METANOIA」
エンディングテーマは、高垣彩陽さんの「Lasting Song」
どちらも鉄板です。
今期は本編からエンディングの入りが自分好みでした。

1クール全13話の物語でした。
視聴していて自然と体に力が入るのは、魅入っている証拠なんだと思います。
特に碧ちゃんの鬼気迫る演技は半端ありませんでした。
もう、何度も鳥肌が立ちましたよ。
シリーズの集大成として制作された今回の物語…
しっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13
ネタバレ

プクミン さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

熱くならないシンフォギア

シンフォギアシリーズの5期目。
なので、この5期を見るには1期~4期を見ていないと、良く分からないままストーリーだけが進むので、それまでのシリーズを見ていないといけません。

【あらすじ】
1期~4期があらすじです。

【内容】
明らかに、後付け設定が盛りだくさん。
かなり1期を意識したような感じで、1期のシーンと重なる部分あり、1期の話を持ち出す事も多々あり、全員で戦っている感を出している演出もある。
だが、1期とはまるで違う!!

【感想】
変身シーンに力を入れていて、その回数が多い!長い!
違うでしょぉ~、シンフォギアってそういう作品じゃないでしょ~…。

相変わらず敵が現れたから戦うっていう、オーソドックスな内容なんだけど、今回の敵はかなり極悪。
シンフォギアの1期でも、モブに厳しいというのはあったけど、あれは炭化して死ぬっていうだけで、残虐感はあまり感じないし、そもそもノイズにどこまでの思考や意思があるか分からないけど、今回の敵は意識的にやってるから全く好きになれない。
というか、ただのサイボーグがここまで強いなら、国連もサイボーグ作って対抗すれば良くない?

そんなサイボーグを裏で操るアイツ!!
アイツ何したかったの?神になりたかったとか?小者感が凄いよね。
今までもボス的存在が多数いたけど、今回のは一番劣る感じ。
ウェル博士の方が格段に良かったっ!!

正直これでシリーズが終わるというのに、微妙な感じでした。

【違和感やら何やら】
{netabare}
4期で頑張って練習した「誰と組んでも戦えるユニゾン」が活躍の場を見せる間も無く、結局好きな人同士組んで戦う感じ。

期を重ねる毎に、アームドギアによる特性の差が無くなっていると感じた。
例えば1期の場合、空飛ぶノイズ相手に響や翼は近接攻撃なので苦戦していたが、クリスは飛び道具なので、そこら辺の役割みたいなのがあったが、今回はどの武器で戦っても差が無かった。

終盤月に行くんだけど、そこの施設、よく無事だったね。
1期ではフィーネのカ・ディンギルで月にかなりダメージ与えてたよね。
2期ではウェル博士がフロンティアの力で「どっこいしょ~!」やって月にかなりダメージ与えてたよね。
それでも施設は無傷とか!!

結局『防人』って何だったの?
{/netabare}

【総評】
話を繋げているようで、何となく繋がってない感が凄かった。
特に5期の内容をやるにあたって、4期の必要性を全く感じなかった。
1期で活躍していた響の友人達(アニメちゃん達)に活躍して欲しかった(3期まではしてた)。
総力戦っぽく、緒川(忍者)の兄と弟も、一瞬映ったけどただそれだけだった。
そんな感じで、物足りなさや違和感バリバリで、とてもシリーズの最後を飾る内容には思えませんでした。

そしてまだシンフォギアシリーズを見てない人は、無理に5期まで見る必要は無いかなと思いました。
3期がちょうど視聴継続かどうかの分岐点なので、そこでつまらないと思ったらそこで終わるのもありだと思っています。

【おまけ】
5期全部見終わってから、1期の最後とか見直すと、やっぱり1期が凄いなぁ~って思いました。
今までのシリーズの続編という事を考慮した結果、物語の評価を大きく下げました。
同じ理由で、今回の敵に魅力を感じなかったので、キャラ評価も下げました。

【!?】
1期から時々出ていた、響の過去シーン(いじめ)『人殺し』『金どろぼう』とか、あれ結局放置のまま終わっていた事に気付いた!!
あれ、ずっと謎だったのに、謎のまま終わってしまった!?
未来との繋がりに大きな関係があったようにも思えたり、家族関係に大きく影響していそうで、いつ解明するかと思っていたら、まさかの未解明!!
なんてことだっ!!

投稿 : 2024/11/02
♥ : 13

53.1 18 トラウマで高校生なアニメランキング18位
フットサルボーイズ!!!!!(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 2.4 (47)
96人が棚に入れました
フットサルが世界的ブームとなって十数年――。 U-18(アンダーエイティーン)ワールドカップ決勝戦を見た大和 晴(やまと はる)は、日本代表選手・天王寺刻成(てんのうじ ときなり)に強い憧れを抱く。 そして、意気揚々と入部した恒陽学園高校フットサル部で、 仲間にパスを出さない孤高プレイヤーの榊 星一郎(さかき せいいちろう)や、フットサルを諦めかけた過去を持つ、月丘柊依(つきおか とうい)たちと出会う。 それぞれの過去を抱えて、それでも今、フットサルがしたい。 もろく揺れながらも、熱をまとって駆け抜ける―― 男子高校生たちの全力の"瞬間"(せいしゅん)が、はじまる。
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★☆☆☆☆ 1.0

フットサルのことを何も知らないみたい

【フットサルの試合見たことないの?】
イケメン高校生達がイナズマイレブンごっこするアニメ

私はフットサルやったことあるのではっきり言いますが、これはフットサルじゃないです。
たぶんサッカーとフットサルの違いがわかる人が誰もいないんでしょう。
普通はアニメ作るならサッカーとフットサルの違いを調べると思うんですが、思い込みで適当に作ったみたいですね。
競技のこと何も知らないのはあまりにも失礼すぎるので☆1です。

・引いた絵の時のフットサルコートが小さすぎ、ドッジボールじゃないんだから。
・ボールが動いている時のコートは逆に巨大すぎ、サッカーじゃないんだから。
このアニメ、物の大きさが適当すぎて奇妙なんですよね。
・ゴールの大きさがフットサルの大きさじゃなくてサッカーの大きさになってる絵がかなり多い。
フットサルのゴールってハンドボールと同じくらいなんですよ。
この勘違いはかなり致命的でサッカーのゴールシーンとフットサルのゴールシーンって全然違うんですよね。
フットサルはゴールかなり小さいのであんな遠くからシュート打っても止められます。
ハンドボールってすごい近くからシュート打つでしょ?フットサルも一緒です。
・シュートをキャッチするときにすごい高く飛んでるけど、フットサルのコートそんなに高くないので上に飛ぶ必要ないです。
・試合の戦術もフットサルじゃなくて普通のサッカーですよね。ポジションごとの役割とか何も考えてなさそうで、サッカーと勘違いしているにしても適当すぎる。

【作画】
スポーツアニメなのに顔のアップでごまかしていてボールと選手の動きがカットされているので見ていて退屈。
やっぱりスポーツアニメは試合シーンの動きが大事ですよ。

4話で、南雲君の首が消えて生首になってるところありました。
背景が白色で、白いタオル巻いてるから、タオルと背景が同色で消えてるので生首になってるってことです。これは酷い。

【声優】
主人公の声が聴いていてきついし、相手チームの声優もだいたい酷い。
似たような声で同じような顔のキャラが多い。
試合中に叫ぶときとか、声が震えてて安定してないから聞き苦しい。
まるで学祭の演劇のような芝居がかった演技で、自然なセリフに聞こえない。もう少し頑張って。

【シナリオ】
特に面白いところないけど、変なことはいっぱいある。
{netabare}
他校の不良が乗り込んできて「当たり前だろ、フットサルで勝負だ!!」
そのよくわからない挑戦状を当然のように受ける不良たち。

えっ、なにが当たり前なの? なんで不良がフットサルで勝負するの?

ゴレイロの人が辞めて戻って来ない理由もなんかおかしいですよね。

{/netabare}
【キャラクター】
大和はまるで小学生のような性格してて見ていてつらい。

榊はダメなスポーツアニメにありがちな天才プレイヤーだけど協調性0で味方にパスを出さずに一人で点とろうとするワンマンプレイヤー。
そもそもこのアニメはサッカーと勘違いしているから榊のプレイ自体がフットサルでは通用しないんですけど、それは置いといて

他のスポーツアニメでも書いたけど、こんな天才いないです。
だって通用しないってわかるでしょ、強い相手には。
それに、フットサルはたぶんサッカー以上に一人で点決めるのは難しいと思う。

弱い相手にだけ強引に一人で点とって勝てればこの人は満足なんでしょうか?それが天才??

{netabare}
しかも中3の時に同じことやって試合に出してもらえなくなってて、高校になって先輩に注意されても聞く耳持たない。
チームから追い出してくれって言ってるようなものですよね。

もちろんチームの雰囲気も最悪。
本当に見ていて嫌になりますね。
{/netabare}

榊のこんなくだらないキャラ付けのために時間たくさん使ってて他のキャラクターはほとんど掘り下げがないから、
キャラデザも似たり寄ったりでよくわからないキャラばかり。

【感想】
何もいいところないですね。
フットサルのこと何も知らない、調べようともしない。
必殺技とかあってもいいけど、やるならもっと思いっきり魔法みたいな演出にしないと、高校生にもなってただのシュートやただのキャッチにファンタジーな必殺技名つけるのはとても痛々しいです。

【フットサルのポジションについて】
作中でも説明はありますが、一回で覚えるのは難しいと思うので簡単に
{netabare}
ピヴォ、アラ、ゴレイロ・・・なんかラテン系とかブラジルっぽい言葉だと思いませんか? 
それはフットサル用語がポルトガル語だからです。

ピヴォ・・・サッカーで言うフォワードでシュートとボールキープとアシストが仕事
自分でシュートを打つか、ボールを長くキープした後、ゴール前のアラにパスを出してアシストします。

アラ・・・サッカーで言うミッドフィルダー。
ドリブルで味方が上がる時間を作ったり、ピヴォからボールもらってシュートしたり、相手のボール奪いに行ったりと攻守のバランスを常に考えます

フィクソ・・・サッカーで言うディフェンダーを攻撃的にした感じ。ボランチとかセンターバックのこと。
攻撃の時はパスを受けて送るのが仕事で、守備の時は相手にシュートを打たせないように妨害するのが仕事

ゴレイロ・・・ゴールキーパー。
サッカーより至近距離からシュート撃たれます。
ハンドボールのキーパーみたいなイメージ。慣れるまでかなり怖いです。

{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 23
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

何もかも終わってる

イナズマイレブン的なサッカーアニメ

{netabare}
作画も良くないし、声優も棒読みが多いし、話も絶望的に面白くない。
正直錆色のアーマとタメを張れるぐらいクオリティの低いアニメだと思う。

1クールあってやったことがほぼパスの話だけというね。
一人で十分だからパスを出さない→改心までの流れはまだわかるけど、これが5話ぐらい引っ張られるのはさすがに長い。
鹿も終わったと思ったら、その後もまだずっとパス云々の話が引っ張られるって言う。
今度は、昔の友人がパスが取れないことが原因でサッカーをやめたから(意味不明)、主人公にパスを出せない(意味不明)という本当に意味不明な理由でまたパス出せる出せないの話が続くという意味不明さ。
フットサルでの連携を鍛えるためになぜか太鼓の達人をやったりだとか、ギャグアニメとしては優秀だった。

試合も勿論面白くない。イナズマイレブンのパチモン的なことをやるなら、その要素をもっと主張すればいいのに、現実のサッカーと超次元サッカーの狭間でさまよってるからなんとなく中途半端な印象がある。
それと、最初の違反しまくる相手は普通に面白くない。

あと、主人公が初対面相手に「お前」呼びなのは笑った。
下手な声優も相まって主人公がサイコパスにしか見えない。
あと、最終回。前に出すぎたパスが取れないならまだしも、ちょっと後ろに出たパスを取れないのはどう考えても主人公が悪いだろって。
出されたボールを通過して前に走るのは絵面がギャグだった。

↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆3
ホモ枠? イナズマイレブンみてーだな。謎チンピラ。
お前ら戦うんかい。これはずれっぽい。
真面目にフットサルでリベンジしようとするチンピラw
イナズマイレブンみたいなノリやめろ。あれ反則だろ。
違反展開は冷めるわ。

2話 ☆6
リメイン主人 公かよ。展開が少し急なんだよな。
会ったばかりでしょ。
確かに司令塔の役がこいつの性格改善にはあってるんだろうな。
声優が下手だ。

3話 ☆5
また不良みたいなやつかよw
タイガの存在複製回収される頃には忘れてそう
もう試合かよ。向こうはパス回しするのに対してこっちは。

4話 ☆3
これがイナズマイレブンですか。
てかイナズマイレブンにするならもっとそういう要素沢山入れるべきだと思うんだよね。
中途半端。てかあの黒髪の話引っ張りすぎでは? 

5話 ☆2
主人公の声優w 主人公何当たり前のこと言ってるねん。
草、これは連携無理だわ。太鼓の達人w なんでそうなるんだよw 
あのさぁ... 笑わせに来てるだろ。おいフットサルしろよ。
主人公お前呼び多すぎだろ。その蹴り方イナイレで見たことあるぞ 

6話 ☆4
どういうことだよ。何でやめようとしてるのか全く分からん。
親父と重ね合わせたからって何でやめるんだよw 
天王寺に憧れて他からフットサル始めたけど、その天王寺が親と重ね合わせてただけってわかったからやめようとした?w
まあ何とも言えんな。

7話 ☆2
いつまでこのパスするしないの下りやっとるねん。
主人公相変わらず棒すぎるw
イナズマイレブンみたいなことやるならもっと技使え。
パス回したのにまだうだうだ言っているのがなんというかw 

8話 ☆1
カラオケすんな、フットボールしろ
てかこいつら誰だよw 静止画試合。
いつまでパスの話引っ張ってんだよw もう8話だぞ 

9話 ☆3
いつまでパスの話引っ張ってるんだよw 
いやなんで打てねえんだよw
は? クソ脚本やめろ 試合中にキモイノリ辞めろ。

10話 ☆1
基礎連やってないってなんだよ。シュートの迫力がなさすぎるw
主人公がサイコパスみたいな声してる。BANDAIスポンサーに入ってる?
NTRれた...。初対面にお前呼びするな。
性格ごみなキャラいらんわ。いつまでパスの話やってるんだよ。
お前にはパスは出せないってなんだよ。

11話 ☆2
もうパスの話いらねぇよ!!
いや、主人公にだけパス出さないってなんだよw
いや焦れよ。パス出さない理由が意味不明すぎるw
パスとれなかったら過去の友人のように離れていくかもってなんだよw
パスすらとれなかったらその程度ってことだろ。
てかこれ尺的に天王寺と戦えずにこの試合で終わりそうだな。

12話 ☆1
草、パスとれないってなんだよw 
ボールを追い越したって、見れば大体どの位置に来るかわかるだろw
これギャグアニメ?
取れないほうが悪いだろどう考えてもw
前すぎて追いつけないならまだしも後ろなら取れるだろw
この緑髪もどこにパス出してんだよw
? これを主人公の話とつなげたつもりなの?
普通にパス出せw マジでギャグアニメ。

曲評価(好み)
OP「BRAVEMAKER」☆8
ED「Pianissimo」☆7
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 5
ネタバレ

TaXSe33187 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

超次元フットサル(コートの広さ的な意味で)

フットサルが世界的な流行になった世界
そんな世界でフットサルの試合を通してなんやかんや友情を深める感じ
やってることは割とオーソドックスなスポーツアニメな気がしなくもない

なんか突飛な展開もちょいちょいあるし、イナズマな11人のサッカーアニメみたいな必殺技もある
でも見せ場以外は普通にボール蹴ってパス回してシュートするだけだから、ネタと言うにも突き抜けきれてない印象

キャラの作画に関しては中の下くらいかな?
動きはあんまりないし、突然シュート打ち合って立ち絵とゴールネットの連続になるシーンもある
顔アップを上下に揺らすだけでドリブルを表現してたり、ちょっと厳しい部分が多い

ただそれ以上に気になるのがコートの広さ
これもうサッカーでいいんじゃね?くらいのだだっ広さの中で攻防してたり、
会話や独白、実況の長さに合わせるためにドリブルの距離が場面ごとにバラバラになる
アニメに演出上の「ウソ」を取り入れるのは当たり前のことだけど、これの場合ウソの紛れ込ませ方が雑すぎる

こういう危うい作画をギャグと思える人は楽しめる
ただしスポーツアニメとしての期待に応えられるタイプではないので、冒頭数分で視聴の判断をするといいかも

最終話視聴
{netabare}榊がパスを出せるようになったよ!やったね!でエンド
まさか「チームメイトにパスを回す」なんて序盤の課題を最終話まで引っ張るとは誰が思ったか……

話の筋自体は割とオーソドックスで、
「かつてのチームで孤立した天才が、今の仲間を通してチームプレーに開花する」
っていう部活モノなら多くの作品で描かれる成長エピソードではある

展開としても、
「ワンマンプレーで負ける初戦から、練習や合宿を通して連携に慣れて、最後には味方の限界を引き上げる活躍をする」
と、これもやっぱり王道に近い成長物語になっている

じゃあなんでイマイチ乗り切れないかっていうと、榊がパスを出さない理由がわりとしょーもないから
「俺のボールを取れるやつにしか出さない」っていう台詞が物語序盤からでてくるけど、
この考えを持つに至った経緯にトラウマが関わっているわけじゃないってのが…

元々そういうスタイルで孤立していて、最終的に相棒もついていけなくなっただけ
榊の成長に周りが追いつけなくなった結果っぽいけど、それとパスを通せないのは別問題じゃね?
というか今のチームに加入してからは相手の力量を測ったパスを最初からだせてるわけで、
それなら中学でも普通にパスをだせるはずでしょ?
言いたいこともやってることも成長の流れも分かるのに、核心部分の作り込みが甘いせいで今までの成長にまで疑問符がついてしまう

あと、この作品ってイラストの感じ的に榊と大和のダブル主人公じゃないの?
というか開幕からの流れを見るに大和がメイン主人公で榊はサブじゃないの?
メインになるはずの大和が抱える問題が中盤で完全解決しちゃって、存在感がフェードアウトしていくのは駄目でしょ

「大和の成長が著しく、榊が驚くほど上手くなっている」という展開を作りたいのはわかる
わかるけど、大和の成長が視聴者目線でも描かれてないので見てる側まで「いつ上手くなったの…?」となってしまう
サブキャラならそれでも良いんだけど、大和ってこの作品の主人公だったはずでは……

最終話で大和にだしたパスが甘くて、それまでと立場が逆転する流れは結構好きだった
かなり粗い出来ではあるけどベーシックな王道に近い形式のため、ポイントに絞って見ると展開は悪くない
それだけにダブル主人公の意味の薄さや、そもそもパス問題を引っ張りすぎてる部分が目立ってしまう
もうちょっと設定の詰め方を丁寧にしていれば印象も違ったんじゃないかな
{/netabare}

総評としては、筋は悪くないけど根っこの作りが甘くていま一つって感じ
作画の怪しさは全編変わらずビジュアルもフットサルに見えないけど、色々目を瞑ればまぁいいかな?くらい

クラシカルガーデンのインパクトを超える必殺技がほしかった…

投稿 : 2024/11/02
♥ : 2
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