コミカルでセンチメンタルなおすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのコミカルでセンチメンタルな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番のコミカルでセンチメンタルなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

72.0 1 コミカルでセンチメンタルなアニメランキング1位
ラブライブ!サンシャイン!! 2nd Season(TVアニメ動画)

2017年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (470)
1659人が棚に入れました
静岡県沼津市の海辺の町、内浦にある私立浦の星女学院。

駿河湾のかたすみにある小さな高校で
2年生の高海千歌を中心とした9人の少女たちが、大きな夢を抱いて立ち上がる。

それは、キラキラと輝く“スクールアイドル”になること!

諦めなければきっと夢は叶う――。
いまはただ輝きを目指して、がむしゃらに駆け抜けていこう!
ここから彼女たちの「みんなで叶える物語(スクールアイドルプロジェクト)」が始まった!

声優・キャラクター
伊波杏樹、逢田梨香子、諏訪ななか、小宮有紗、斉藤朱夏、小林愛香、高槻かなこ、鈴木愛奈、降幡愛
ネタバレ

おぬごん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なぜラブライブ!サンシャイン!!は感動できないのか

静岡県沼津市の浦の星女学院のスクールアイドル・Aqoursを描いたラブライブシリーズ2作目の第2期
(1期感想:https://www.anikore.jp/review/1549253/)

さて、1期感想でも触れたとおり私はμ'sを描いた初代ラブライブ(以下、無印)に魅了されたラブライバーです
このサンシャインも1期で物足りなさを覚えながらも、1stライブはLVで参加、2ndライブは西武ドーム2daysとも現地参戦し、聖地沼津にも2度足を運ぶなど応援してきたつもりです
…ですがこの2期でもその物足りなさを拭うことはできず、それどころかサンシャインは無印に決定的に及ばないとさえ思うようになってしまったというのが結論です
ではなぜそう思うに至ったのか、私見を書いていきます
(※折りたたんでますが、めっちゃ長いです。気が向いたら読んでください)

前提
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サンシャインと無印の違い
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計画性とその功罪
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アニメ制作上の縛り ~ライブでの再現前提の演出~
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アニメ制作上の縛り ~ストーリー~
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積み重ねが足りない
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粗が目立つ→それを覆すインパクトの欠如
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まとめ
ラブライブ!サンシャインは無印の成功を受け、非常に野心的で、かつ計画的に作られている作品です
その計画性がアニメのストーリーやライブといった魅力を縛り付け、物語の展開に粗が生じ、また2作目故に作品としての積み重ねも少ないためにラストの感慨深さも生まれませんでした
そして何より、それらを覆すインパクトが足りませんでした
だから私はサンシャインに、心から感動することができなかったのです


ですが、私はラブライブから、サンシャインから離れることは無いでしょう
それは何だかんだ言って、ラブライブに触れている時間は最高に楽しいからです
この2期の放送中も、各話の感想やイベントについて友人ラブライバーと密に語り合っていましたw
またライブ中やライブ後や聖地で、初めて会ったラブライバーと話すことも多々ありました
沼津に行った際は韓国人ラブライバーと写真を撮ったりもしましたw
作品だけに留まらない楽しさ、経験、初めてを提供してくれるラブライブ
「今が最高」「過ごしてきた時間の全てが輝き」を体現するラブライブが、何だかんだ言って大好きなんです


以下、書くタイミングを失った雑感の箇条書き
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最後に、もしここまで全部読んでいただいた方がいらっしゃったなら、本当にありがとうございました

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21
ネタバレ

一言 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

アイドルアニメとは

一言で言えば、キャラデザも音楽も最高なのに脚本が酷すぎるアニメ。


最初にことわっておくが、かなり辛口なレビューだと思う。
しかしアンチではなく、この作品に期待していたからこそのレビューであることを知っていてもらいたい。
もう一度言うが、批判しかしていないので、この作品を十二分に満足した人は読まないことをお勧めする。

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このように、キャラが話の都合で無理に動かされている・言わされている感強くて、本当に可哀想になってくる。

いちいち「現実感ガー」ってアニメに喚くのはタブー、そんなことは分かっている。
しかし、現実感と整合性は別物である。
この作品は整合性がない。辻褄があっていない。
矛盾が生まれている。キャラの行動原理が謎なんて、聞いたことがない…。

その展開はさすがにちょっとおかしくないか、っていうものが多すぎる。本当に。
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だいたい、今更いうことでもないがそもそも廃校要素が足を引っ張っている。
田舎のフッツ―の女子高生が、ミューズに憧れ、少しでも内浦を活性化させようと奮闘するストーリーみたいなのが良かったと思うんですよ。

廃校阻止なら、どうしても二番煎じになるし、千歌たちがどれだけ学校が好きで、どれほど廃校を阻止したかったのかが伝わらない。
学校を救いたい、それに感情移入させたいのなら、学校での日常、つまり運動会やらのイベント、授業風景などの思い出を入れないと視聴者は感情移入できない。
それはミューズで学ばなかったのだろうか…?


前作のミューズでも感じていたことだけれど、サンシャインは前作以上にライバルキャラの立ち位置も緩かった。
黒沢姉妹とセットで、姉妹をテーマに描きたかったのかな。
ライバルなら、ライバルとして登場させて欲しかった。
ライバルとのかかわりが、なんだかうやむやで、結局仲良しごっこで終わったという感じ。
最強のライバルを主人公たちが超えてこそ、盛り上がるんじゃなかろうか。

ライバルキャラのライブ描写もなければ、アクアたちがアイドルとして悩みぶつかっていたシーンが本当にない。(アイドルとしての掘り下げより彼女たちの内面・キャラクターの掘り下げばかり)
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アイドルものがやりたいなら、廃校要素は捨てて、アイドルとしての葛藤を描き、アイドルとして成長していく物語に。
廃校を阻止する物語にしたいなら、アイドル要素をおまけにして、キャラを掘り下げて、学校での日常多めの部活青春ものにすべき。

この作品は、それが始終ブレッブレ。
結局、二兎を追う者は一兎をも得ずな最後。
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ラブライブと言う作品は何がしたいのだろう?
アイドルスポ根?青春友情?美少女動物園?
どれもこれも中途半端に手を出して、どれもこれも微妙に終わっている。


ご都合主義、別に嫌いじゃないのだ。
矛盾なく、整合性がとれていれば、それでいいのだ。
しかし、これは、この作品の脚本はご都合主義とは呼ばない。

これは、単に脚本家にとっての都合のいい作品だ。
整合性もなにも考えていない、勢いだけで好き勝手キャラクターを動かした、都合のいいように作ったのだ。


…と、辛辣にレビューしました。
ここまで読んでいる代わり者は多分いないでしょう。

本当にひどい展開が多かったけれど、歌やキャラクターは良いんですよ。
アイドルものではなく、日常萌えアニメだったら、こんなこと書いてないんです。
キャラが可愛い、なんだか楽しそうに女子高生してる、それをみて癒される…二期にはそういうシーンも確かにありましたし、癒されていた自分もいました。
ただの美少女萌えアニメなら、それだけで十分に満足して、こんなこと書かなかったでしょう。


良くも悪くも、ラブライブというブランドに過剰に期待しすぎたんでしょうね。
サンシャイン、一期が大好きだっただけに残念です。


やはり、変に廃校とかいうシリアス要素()を入れたのが間違いだったんだろう。そもそもの…。
スクールアイドルだからって何も廃校縛りにしなくてもいいのに…。

普通の女子高生が、地域活性化のために、泥臭く頑張る、挫折しながらも、喧嘩しながらも、乗り越えて頑張って、雨降って地固まる展開を経て。
ライバルアイドルに勝って、ラブライブで感動の優勝をする。
内浦の街に以前よりも少し観光客が増える、内浦を好きになってもらう。

それで彼女たちは、こんな普通な自分たちでも、何かを変えられた、何かをやり遂げられた、輝けた、、、そういう思い出を胸に、みんなそれぞれの道へ。。。なんていう、王道展開で良かったんですけどねえ。。。


もしも新しい企画をまたアニメ化するのなら、ぜひ廃校要素は取り除いてほしい。


最後になりますが、ダイヤさんと呼ばないでの回はラブライブらしくて良い回でした。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

相違点をしっかり強調していたのでは

なんとライバルグループSaint Snowとの共演。
かなりSaint Snowに焦点を当てて描いている。函館にも行く。
グループ内に姉妹がいるからこその葛藤。
そして、妹同士で共感しあって仲良くなる。

千歌ちゃんが泡まみれにするなど、頭おかしい行動はご愛嬌。
静岡県沼津市をモチーフにしただけあって蜜柑畑。

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相変わらずセリフが...なところもあるが、前作との相違点をしっかり出していてこれはこれで楽しめた。

ダイヤさんと呼ばないでの回にもあるように最初から馴れ馴れしくしすぎないというのも好感を持てる。


OP
未来の僕らは知ってるよ 歌 Aqours
ED
勇気はどこに?君の胸に!
歌(第1話) 高海千歌(伊波杏樹)、桜内梨子(逢田梨香子)、渡辺曜(斉藤朱夏)
歌(第2・7話) Aqours
歌(第4話) 黒澤ダイヤ(小宮有紗)
歌(第5話) 桜内梨子(逢田梨香子)、津島善子(小林愛香)
歌(第8話) 津島善子(小林愛香)、国木田花丸(高槻かなこ)、黒澤ルビィ(降幡愛)
歌(第10話) 松浦果南(諏訪ななか)、黒澤ダイヤ(小宮有紗)、小原鞠莉(鈴木愛奈)
歌(第11話) Aqours、高海志満(阿澄佳奈)、高海美渡(伊藤かな恵)、よしみ(松田利冴)、いつき(金元寿子)、むつ(芹澤優)、しいたけ(麦穂あんな)、解答者A(山北早紀)、解答者B(千本木彩花)、その他女子生徒(三宅晴佳、嶺内ともみ、小松奈生子、岡咲美保、続木友子、小野寺瑠奈、原口祥子、米山明日美、二ノ宮愛子、樋口桃、木本久留美、成岡正江、小田果林、内田愛美、森永たえこ)
挿入歌
MY舞☆TONIGHT 歌 Aqours
君のこころは輝いてるかい? 歌 Aqours
CRASH MIND 歌 Saint Snow
MIRACLE WAVE 歌 Aqours
空も心も晴れるから 歌 Aqours
DROPOUT!? 歌 Saint Snow
Awaken the power 歌 Saint Aqours Snow
WATER BLUE NEW WORLD 歌 Aqours
青空Jumping Heart 歌 Aqours
WONDERFUL STORIES 歌 Aqours
Saint SnowとAqoursが共演したAwaken the powerが今作の推し曲。前奏が好きなんです。
次点で空も心も晴れるから。胸が熱くなる。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
#1 ネクストステップ
浦の星女学院の二学期がきた!学校の統廃合を阻止するためラブライブ!に出場するも、惜しくも地方予選で敗退してしまったAqours。それでもめげることなく、次回ラブライブ!出場に向け決意を新たにする千歌たち。まずは学校説明会でライブを行い入学希望者を増やそうと練習を始めるが、そこで鞠莉から衝撃の事実を告げられる──。

#2 雨の音
ラブライブ!予備予選と学校説明会のライブに向けて曲を作り始める千歌たち。しかし、2曲作らなければいけないという時間のない中、千歌はまたしても作詞に難航してしまう。そこで鞠莉が出した提案は、2年生と1・3年生の二手に分かれ1曲ずつ作業をすること。2チームでそれぞれ作詞・作曲に励む9人。だがその途中で、楽曲のコンセプトをめぐって1年生の善子・花丸と3年生の果南・鞠莉がケンカになってしまい──!?

#3 虹
天候の悪化で学校説明会が延期になったことにより、説明会とラブライブ!予備予選の日程がかぶってしまうことに。なんとか両方に参加できないかと考えあぐねた末に出した唯一の方法は、予備予選を出場番号1番で終わらせ、急いで説明会に駆けつけることだった。 しかし抽選で決まった出場順の都合でその手段も取れなくなってしまう。 どちらかを選ぶしかない状況で、千歌が出した答えは──。

#4 ダイヤさんと呼ばないで
ラブライブ!予備予選を1位通過して波に乗るAqours。──と、思いきや、2つのステージを披露するために活動費を奮発しすぎて、残金がたったの5円に。みんなでフリーマーケットに出店するも、ダイヤのあまりの気迫にお客さんが去ってしまったりと前途多難。 そんな中、後輩からちゃん付けで呼ばれて慕われる果南と鞠莉を見て、ダイヤは自分だけ距離をあけられていると寂しく感じてしまう。水族館のアルバイトを通じて、後輩たちと仲良くなろうと頑張るダイヤだが──。

#5 犬を拾う。
ラブライブ!地区大会に向けて練習に励む中、善子は嵐の夜に迷子の子犬を拾う。自宅のマンションでは飼えないため、こっそり社の境内で面倒を看ていたところを梨子に見つかった善子は、梨子に子犬を少しの間預かってほしいと頼む。初めは恐る恐る世話をしていたが、次第に子犬と仲良くなる梨子。いつしか善子と取り合いになるほどに。しかし程なくして、その子犬の元の飼い主が見つかり、引き渡すことになってしまった。 しかし、子犬との出会いは運命の導きだと信じたい善子は、梨子と共にある行動に出る。

#6 Aqours WAVE
前回突破できなかったラブライブ!地区大会に向け、必死に練習を重ねる9人。しかし地区大会では会場に出場校の生徒が応援に来るため、生徒数の少ない浦の星女学院は不利になってしまう。生徒数の不利をカバーする方法を見つけようと、「Saint Snow」の聖良にアドバイスを求める千歌。 そんな折、3年生から渡されたノートには、かつて鞠莉がケガをしてしまった高難易度のパフォーマンスが記されていた。 Aqoursらしさとは、輝きとは──。自分のことを"普通で非力"だと思い込んできた千歌は、その答えを求めて大技へ挑む。

#7 残された時間
見事ラブライブ!決勝進出を決めたAqours。ライブ映像の再生数は急上昇し、メンバーは喜びに胸をふるわせるも、入学希望者数は伸び悩んでいた。タイムリミットは今日。「入学希望者を100人集める」という鞠莉の父親との約束を守ることができなければ、学校はなくなってしまう。 タイムリミットが刻一刻と迫る中、鞠莉は父親に期限を延ばしてもらうよう交渉し、なんとか明け方5時まで待ってもらうことに。 9人はそれぞれの想いを胸に、自分たちの今日までの努力を信じて夜明けを待つ──。

#8 HAKODATE
冬休み、Aqoursは北海道で開催される地区大会にゲストとして招待されていた。沼津から遠く離れた地でファンから写真撮影を求められ、改めて決勝に出場するという事実の大きさに気付く9人。 地区大会の開演前、Aqoursは出場者である「Saint Snow」の楽屋を訪れる。決勝戦では互いに競い合い、ラブライブ!の歴史に残る大会にしようと誓い合う千歌と聖良。一方、理亞の様子がいつもと違うことに気付くルビィ。 そして、大会は誰もが予想だにしなかった結果に──。

#9 Awaken the power
「Saint Snow」として出場できる最後の大会で失敗してしまったと落ち込む理亞を励ますため、ルビィは一緒にもう一度ライブをやろうと提案する。自分たちだけで作り上げたライブを聖良とダイヤに見てもらい、安心して卒業してもらいたい──二人の想いとルビィの優しさに触れ、花丸と善子も協力するべく北海道に残ることを決める。 1年生だけでライブの準備を進める中で、自分自身でも気付いていない力が、もしかしたら私たちにもあるのかも、と思い始めるルビィ。 ルビィと理亞は、これまで姉たちに任せてきたことを自分たちの力で乗り越えようとその一歩を踏み出す──。

#10 シャイニーを探して
新年早々、千歌はお年玉をせがんだりと元気いっぱい。浦の星女学院での生活も、あとたったの3ヵ月。たとえ統廃合になってしまうとしても、ラブライブ!で優勝して、浦の星女学院の名前を残したい。その想いを胸に、北海道から駆けつけてくれた聖良と理亞に特訓をつけてもらうAqours。 そんな中、卒業後はそれぞれ違う進路へ進み、会えなくなってしまう3年生の3人は、幼い日に見ることができなかった流れ星を、今度は9人で見に行こうと夜の内浦に集まるのだった──。

#11 浦の星女学院
浦の星女学院最後の新学期が始まった。 よしみ、いつき、むつをはじめとした生徒たちからの、“最後にドカーンと盛り上がる閉校祭をやりたい”という提案に、感激しつつ快諾する鞠莉。 明日に迫る本番に向け、この学校で過ごした日々に思いを馳せながら着々と準備を進めるAqours含む全校生徒たち。予期せぬトラブルが起こるも、理事長である鞠莉の全面的なサポートと生徒全員の頑張りでピンチを乗り越える。 そしていよいよ浦の星女学院最後のお祭り、生徒全員の力で作り上げた“閉校祭”当日を迎える─。

#12 光の海
ラブライブ!決勝がいよいよ明日に迫り、東京へ向かうAqours。 神田明神へ参詣に訪れると、浦の星女学院の生徒たちが奉納した、Aqoursを応援するたくさんの絵馬を見つけ、浦の星のみんなの気持ちに胸を打たれる。 同時に、大勢のスクールアイドルがそれぞれの優勝を願って奉納した絵馬が並ぶ光景を目の当たりにした千歌。 応援に駆け付けた「Saint Snow」に、以前自分が尋ねた“勝ちたいですか?”という問いを返されるも、自分たちと同じ想いを持ってラブライブ!に臨むスクールアイドルたちの存在を改めて感じた千歌は、その問いにどうしても答えることができなかった──。

#13 私たちの輝き
ラブライブ!本大会で悲願の優勝を果たしたAqours。 そして、浦の星女学院で過ごす最後の日がやってきた。学校で過ごしたたくさんの思い出を胸に、大好きな校舎に寄せ書きをする生徒たち。最後は泣かずに、笑顔で迎えようと約束するAqoursの9人。 卒業式では、理事長の鞠莉から卒業証書が授与される。そして生徒会長であるダイヤの閉校の宣言で、浦の星女学院の歴史に幕が下ろされるのだった。 ──それぞれが浦の星女学院の生徒であったことを誇りに思い、巣立ちの時を迎える。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 6

79.7 2 コミカルでセンチメンタルなアニメランキング2位
僕の心のヤバイやつ(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (390)
1323人が棚に入れました
市川京太郎は殺人にまつわる猟奇本を愛読する、重度の中二病男子。同じクラスの美少女・山田杏奈をチラチラと見ては、ヤバめな妄想を繰り返していた。 そんなある日、山田が市川の聖域・図書室にやってくる。一人だと思い込み、大口でおにぎりを頬張ったり、機嫌よく鼻歌を歌ったりと、思うままに振る舞う山田。予測不能な行動を繰り出す姿に、市川は徐々に目が離せなくなっていき……。
ネタバレ

Witch さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

【最終】ちゃんと「『僕ヤバ』という作品を観てる」という満足感がある

【レビューNo.65】((最終レビュー)初回登録:2023/6/18)
コミック原作で2023年作品。全12話。
何かでこの漫画が面白いって紹介されてて、原作買うか一時期悩んだんだよな。
(結局この時は「青年少女よ、春を貪れ。」を買っちゃたw)
そうこうしているうちにアニメ化されたので、これはラッキーと(^^♪
(まあ「青年少女」はアニメ化の可能性がかなり低いですしね)

(ストーリー)
市川京太郎は厨二病を患う中学2年生で、日々殺人の妄想を繰り広げていた。彼は自分と
対照的な同級生・山田杏奈から見下されていると思い込んでおり、特に彼女を殺したい
と思っていた。
そんなある日、市川が図書館にいると、山田が入ってきて突然お菓子を貪り始めたのだ。
「完璧な美少女」と思っていた山田のそのギャップを見て、市川は・・・

(評 価)
第1,2話:「からかい上手の高木さん」を等身大の中学2年生で描いたようなラブコメ?!
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・第3話:巧みな市川の心理描写→転換期となるのか
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・第4話:これが「僕ヤバ」流ラブコメ展開?!
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・第5-6話:普通のラブコメっぽくなってきたが、中身はしっかり「僕ヤバ」なのはさすが
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・第7-8話:他のレビュアーさん「市川は少女漫画の主人公」→ なるほど!!
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・第9話:1話内での「起承転結」が気持ちいい優れた構成だった
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・第10-11話:安定のラブコメ展開。ゆっくりと――でも着実な歩み。
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・第12話:最後に今一番伝えたい言葉は・・・原作者のセンスに脱帽
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(最終)
初めは上述のように「『高木さん』っぽい作品が始まったのか」いう印象でしたが、
・厨二病でしっかり「入り」を掴むと、そこから主人公の心の成長を描き、それ
 に合わせて違和感なく作品を変化させていく柔軟さ。
・市川や山田等そのキャラを活かしたコメディ展開や恋愛模様の描写の巧みさ。
 → 「原作者は中二恋愛の教祖様なのか?!」と思える程に、程よいラインを
    突いてくるシナリオ展開や日常描写の「中二加減」の絶妙さ。
・「高木さん」で培ったノウハウを更に進化させた作画や演出等制作陣の凄さ。
という感じで、競合作品の多いジャンルの中で
「ちゃんと『僕ヤバ』という作品を観てる」
という満足感を毎話得られたのは、ホント賞賛に値しますね。
原作者の技量の高さには脱帽!!「お気に入り」への追加作品、今年の第1号ですね。 

で、2期決定ですね。(2024年1月より)
1期で市川の心の成長を描ききった感があるので、2期はラブコメ全振りみたいな
イメージなんですかね。
2期も「僕ヤバ」らしさを失わない作品を期待!

投稿 : 2025/03/01
♥ : 28
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

灰かぶりの男子たち。

唐突な書き出しで申し訳ないのですが、
僕は『シンデレラ』というお話の、
解釈の変遷みたいなものがけっこう好きであります。

はじめの頃の『シンデレラ』は、ラッキーガールの物語。

継母や義姉からのいじめをけなげに耐え、
お先まっくら生活に身をやつしていたシンデレラさんが、
小動物や魔法使いのお世話で舞踏会に行き、
『たまたま』落とした靴を王子さまにに拾われてハッピ-エンド。
まさに『他人まかせ運まかせ』の下剋上ストーリーですね。

これってもちろん、
女性にガマンと従順性が求められていた時代性が背景にあります。
「おとなしくガマンしてりゃ、いつかイイコトあるよ」
みたいな、本質的には何のなぐさめにも解決にもなっていない夢物語。
とはいえ、男性中心社会で女性たちは、
さしたる抵抗もできす王子サマの来訪を夢見るしかなかったのです。

で、そういうのおかしくね? というのが最近の読解傾向。

ジブンの道は自分で切り開く。
きびしい状況にあってもひねくれずジブンをしっかりもち、
静かに、だけど虎視眈々とチャンスをうかがう。
で、チャンス到来と見るや、
ジブンの知力だの美貌だの友だちだの使えるものは何でも使い、
継母や義姉をだしぬいて幸せを自力でつかみとる、
というのがネオ・シンデレラ像。

  従順で素直そうな笑顔を浮かべながらも
  心の中ではファイティングポーズをけっして崩さない、
  バリバリの肉食系、美しきケモノ。

                 かっけえ。


で、最近の日本アニメを俯瞰して見てみるとですね……、
ヒロイン像は『ネオ・シンデレラ的造形』が主流なのかなと感じます。
オトコに媚びて引っ張ってもらうタイプというのは、
ヒロインの引き立てモブか、
あるいは悪役的なポジションになることが多いですよね。

それで男子のほうはどうなのよということを申し上げますと、
もちろん作品にもよるわけですが、
旧式シンデレラ(ボーイ)タイプが主流じゃないかと愚考するわけです。

  シンデレラよりもいささかタチの悪い、
  なんの努力もせず自己肯定にばっか必死になってる男の子が、
  なぜか学年イチの美少女に見初められてなんだかんだ。

  やさしそうな言葉をちょいちょい口にするだけで、
  いつの間にか友だちもいっぱい寄ってきて、
  なんにもしないまま人生勝ち組ハッピーシュガーライフ。

  まあ、ユメを見るのは個人の自由ですが、
   あのねおまえね、
  とオジサン的にセッキョ-したくなる側面がなきにしもあらずです。


本作『僕の心のヤバイやつ』も、基礎フレームはそれに似ています。
中二妄想大満開のぼっち男子に、
ややポンコツだけどクラス一美人の女の子が『次第に』グイグイくるラブコメディ。

だけど、ちょっと違う。見ていて妙に面白いんですよね。

たいしたストーリーが隠されているわけでもなく、
ポンコツ下ネタてんこもり。
おまけにけっこうなご都合テンカイもあるんですが、
そういうのがほとんど鼻につかず、
わかるわかる的に見られるところがすっごく多いんです。

  ストーリーはシンプルそのもの。
  クラスになじめずおひとりさまで中二妄想満開の男の子(京太郎)が、
  ひょんなことから
  クラス一の美少女(杏奈=中身ポンコツ)と
  毎日、お昼休みを図書室で一緒に過ごすようになります。

  で、最初はフラットに接してるだけだった安奈が、
  徐々に京太郎のいいところを発見して気に入りはじめます。
  で、そのうち、とまどう京太郎を尻目に、
  マンガ貸したり家まで給食のデザート届けに来たり、
  けっこうグイグイくるようになる、みたいなおハナシであります。


で、なんでこのお話が妙に面白いかというと、
そもそも内容が『ラッキーラブコメ』なんかじゃないわけです。
ちょっと露骨な言い方をすると、
  『狩るもの』と『狩られるもの』、
  つまり、ライオンさんとうさぎさんの、ほのぼのラブストーリー
という構図になっているからなんですね。

もちろんライオンさんが安奈で、うさぎさんが京太郎くんです。

  京太郎くん、自分でジブンを闇落ちしたケダモノっぽく思ってますが、
  実体はなんにもできない草食系。
  人さまを攻撃どころか、ジブンの意見すらはっきり言えません。  

  いろんなコンプレックスがアタマの中で交錯していて、
  常に『どうせ僕なんか』モードに入っているため、
  ほとんどブレーキ踏みっぱなし。
  なんかあったとき自分のことより『相手が困らないか』を先に考える、
  心やさしきうさぎさんなんです。

  かたや安奈の方は、モデルで巨乳で高身長で美少女。
  外観的なポジションはまさしく『百獣の王』なのでありますが、
  中身はポンコツで、ただのデカい女の子。
  ご本人もヒエラルキーなんかまったく意識せず、
  食べたいものを食べ、しゃべりたい相手としゃべります。

  で、京太郎とフツーに話してるうちに何となく興味がわき、
  前足でちょんちょんとつついていたら、
  リアクションが面白いしやさしいしでさらなるお気に入りへ。
  グイグイいったら迷惑かな~とは考えず、
  お気に入りに素直にじゃれつく、まさしくライオン(ネコ科)さん。

ただまあ、どっちも『いい子』であることは変わりないわけです。
ですから見ていて嫌味も不自然さもありません。
表面上は、
おどおどしてる弱者(うさぎさん)にじゃれつく強者(ライオンさん)。
だけど中身はどっちもピュアで、しかも好きどうし。
ある意味で寓話的な、ほのぼの系ラブストーリーなんですよね。


まあ、それでもありがちな話っちゃありがちな話なんですが、
このお話のスグれているところは、
  安奈が京太郎くんを『お気に入り』にいれていくプロセス
が、きっちりしっかり、しかも楽しく描かれているところかな、と。
(このあたり、さすが女性マンガ家の原作だなあと)

  世の男子どもの多くが誤解してることなんですが、
  女の子みんながみんな、
  イケメンで高身長のスポーツマン好きということはアリマセン。

  だからと言って、安直な男性視点マンガみたく、
    たまたまこういうタイプの男が好きなオンナだったんだよっ!
  と強引に突破するのは、あまりにもランボー。

  この点、安奈はほんと等身大。
  好きもきらいもなくただ一緒にいるうちに、
  いろんな京太郎くんを発見し、
  ゆっくりじっくり一歩ずつ、彼を見る目が変わっていきます。

  イケメンじゃないけどビミョーなおかしみがあり、
  肩ひじはらず素のジブンで接しられて、
  どうやらこっちのことを好きっぽく(似顔絵くれたりとか)、
  しかも『見返りを求めず』自分に一所懸命やさしくしてくれる。

  いつ寝首をかかれるかわからないイケメンに主導権をとられるよりも、
  そういうけなげで安心できる男の子をそばに置き、
  主導権を握りながら一緒に楽しく過ごしたいというのは立派なニーズ。

  これ『からかい上手の高木さん』にも通じますよね。

  ある意味『彼氏のポチ化』と言えなくもないけれど、
  しょっちゅう発情しているハァハァ男子に辟易している女子にとっては、
  むしろこっちの方が『現実的な選択』だったりもするわけです。



僕的なおすすめ度は、特に対象を選ばないAランク。
ラブコメ好きの方はもちろん、
  あ~なんか最近のラブコメってウザいんだよなあ、
なんて思っておられる方にも、
モノは試しで最初の三話ぐらい、見ていただけたらなと思います。

  実を言うとワタクシも、
  最初はAパ-トどころかアバンで脱落したんですよね。
  キャラデが好みじゃないし中二くさいし世界観わかんないし。

  ところが、あにこれで女性からの評価がすごい高かったんです。

  女性の評価が高いラブコメは良作が多いので、
  半信半疑で再視聴してみたところ。
  妙に面白くて、結果どハマりしちゃったという次第であります。


作画は、そもそも基礎造形があまり好きじゃないんですが、
これは原作モノなので仕方なし。
いやほんと、最初ガチで抵抗あったんですが、
見ているうちにまったく気にならなくなってきました。

  あの『高木さん』シリーズのシンエイ動画+赤城監督コンビなので、
  じわっとくるタメだの素朴な演出だの、
  おさえるべきところをきっちりおさえた優良設計。

  シリーズ構成と脚本を花田十輝さんに依頼したのも大正解。
  過美・過剰な表現がひとつもなく、
  そのくせキャラの心情がひたひた伝わってくる脚本、きゅんです。


キャラ・役者さんはナニゲに豪華キャストなんですが、
みなさんリアル寄せで黒子に徹しており、
(それゆえ物語全体に妙なリアリティ出てるんですが)
目立つ部分とか『惹き』は、
杏奈を演じた羊宮妃那さんが総どりしちゃったみたいな感じかと。
ネタバレレビューを読む
  羊宮さんは『着せ恋』から個人的に注目していて、
  今年の四月には、
  青二のジュニアから準所属へと昇格を果たした期待の若手役者さん。

  順調に育てば上田麗奈さんみたく育つ可能性、大ありの方です。

  ただ……心配なのは、リアルもけっこう『カワイイ』んですよね。
  こういう方って、まだ新人でギャラが安いこともあって、
  ラジオだのアイドル活動だの顔出し仕事だのに引っ張り回されて、
  ツブされることがけっこう多いんです。
  ファンの方々が応援してる『つもり』で、よってたかってツブしちゃう。

  まあ、青二さんだから、そのへん大丈夫だとは思うんですが……。

  シンエイ繋がりで『高木さん』の高橋李依さんみたく、
  踊らされてるフリをして『稼ぎ場』と『本業』をしっかり区別できる、
  したたかな役者さんに育って欲しいものであります。


音楽は、ヨルシカさんのOP『斜陽』が出色のでき。
EDも悪くないし、
牛尾憲輔さんによる劇伴も、作品にうまく溶け込んでいます。

  どれもこれも派手さのあるキャッチーな曲じゃないけれど、
  作品の世界観にぴったりハマり込み、
  静かにイメ-ジを増幅させる働きかけがあって、実によき。

  こういう、
  自己主張を控えめにして世界観を大切にしている音作りって、
  僕的にはすごく好感抱けます。


青春群像劇、みたいな側面はまるでなく、
ほんとに単純な思春期どきどきラブコメディ。
人生とは、青春とは、みたいなムズカシイことは一切訴えておらず、
バカだね~と笑って見ていて、
見終わった後、ほっこりしている自分に気づくような作品です。

ムリしてまで見るような作品なのかと言えば、
決してそんなことナイのですが、
けっこう楽しい時間つぶしにはなると思います。

    御用とお急ぎでない方は、一度おためしあれ。


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ちなみに、
こういう『女子に見初められること』をユメみる灰かぶり男子って、
けっこう少なくないんじゃないかと思います。
ぶっちゃけ思春期の男子って、
自分ラブコメみたいなイタい妄想しているケース多いですしね。

まあ、それはそれでよし。
内面的クロ歴史というのは、誰にでも(もちろん僕にも)あるんです。
ほんと、通過儀礼みたいなものなんです、思春期バンザイ。

ただまあ、それを『選ぶか、選ばないか』は女子がきめること。
その点本作は、
原作者が女性だけに、線引きが『甘くはない』んですよね。

  ほわほわしているようで、
  実はちゃんと相手のことを『見切って』います。
  見てくれだの身長だのに惑わされず(不潔なのはたぶんダメですが)
  一線のこっちかあっちか、しっかりと。
  その境界線が、われら愚鈍男子にはわかりづらいだけでありまして。

そこんところが本作に対する評価の分水嶺なのかな、と拙は愚考しています。

  A:ありえね~、なんでこんなヤツが、ただの妄想じゃん。
  B:うんうん、わかるわかる、思春期ってこうだよね。

ABどっちが正解かなんて、もちろん答えなんかありません。
ありませんが、ポチ化を所望する男子たちは、
京太郎くんから学べること、けっこうあるように思うんですよね。
(あ、いえ、上から目線なんてそんな……ごめんなさい)

僕は、ひゃあひゃあ言いながら女の子追っかけてた側なので、
エラそうなこと言える立場じゃありません。

ほんとそういう立場じゃぜんぜんナイんですが、
いまさらにして思いますに、
あの頃、もう少し京太郎くんみたく、
  ジブンのことより相手のことを先に考えることができる
男の子であったなら、
けっこう違った青春になっていたんだろうな、と。

    ま、そういうのを『後の祭り』と言うんですけどね。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 29
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

23年No1候補。劣等感の克服と成長、甘酸っぱい恋愛。素晴らしいラブコメです。

 23年作品のナンバー1候補ですね。「おにまい」「水星の魔女」と悩んでいます。今見返しています。

 本作を見てやっぱり気になるのが「その着せ替え人形は恋をする」と設定がかなり似ています?他の方のレビューでも比較されていましたけど。
 実は両方ともあまりに面白いので原作最新巻まで買ってしまいました。そして、似てるなあという感覚は強くなります。

 ヒロインがモデルだし、主人公の方が独りぼっちの陰キャ。ヒロインの側から好きになる。女子の取り巻きたちから後から評価されてゆく。友人らしきものが出来始め、人に頼ることを覚えて行く。そして何より劣等感の克服、成長と目標を見つけることです。なお自慰行為について隠さないのも一緒ですね。
 主人公の家族が描かれ比較的理解がある(コメディリリーフでもあります)。ヒロイン推しのヤンデレ女キャラが登場したりします。ヒロインは一般的なイケメンからのアプローチは不快に感じたりするのも共通ですね。

 実は「着せ替え人形」の連載開始が18年1月。本作原作が18年3月です。この時間差ではどっちがどっちを真似したとかではないと思います。つまり、私が最高に面白いと思うこの2作は時代の気分としての要素が描かれているのではないかと言う事です。シンクロニシティと言ってもいいかもしれません。そう言えばどちらも女性原作者ですね(つまりヤンデレヒロイン推しの女子は原作者の投影でもあるのでしょう)。

「着せ恋」の方がコスプレという世界観を提示している分高く評価していますが、恋愛の甘酸っぱさそして内面の葛藤は本作の方が圧倒的に上です。というか「着せ恋」は主人公の恋愛観が出てませんし。原作では本作の方が最新刊では面白いので両方2期が来たら本作の方が評価が上になる可能性はあります。ただ、五条くんうーん…彼もがんばってます。

 「長瀞さん(2017年。ネットでは2011年)」はかなり近い構造だし「古見さん(2016年)」もある意味では似ています。ですがこの構造がちょっと中途半端です。2018年になってこの構造の流れが花開いたのがこの2作なのでしょう。やっぱりピッタリ今の気分にはまってきます。

 モデル的美少女の承認がないと劣等感が克服できない、というファンタジーはあるものの、逆も言えます。承認を貰うためには劣等感を克服せよ、と。ルッキズム的なトロフィワイフという見方もできますが、そこは素直に「誰からもモテるスーパー美少女」は見た目とかぼっち属性は気にしない=本質を磨け、という事と取ればいいと思います。モデル級の少女にぶら下がるのではなくそれ以上の価値になるために自分を磨けという奮起ですね。そしてモデルという職業を持っている意味がまた女性サイドの自立とも取れます。

 ゼロ年代以前の価値観の人に受けている可能性もありますが、しかしいいですね。本当にいい。ネットのサジェストに「気持ち悪い」がありますので、その点も分からなくはないです。

 2期の展開不安でしたけど、原作読んで安心しました。ネタバレはしませんが、どんどん面白くなります。




以下 1回目視聴後のレビューです。

最高のラブコメ。2人の距離の変化が丁寧に描かれてます。2期来ましたが…

 非常に面白かったです。恋愛に至るプロセスが丁寧に描写されているラブコメって久しぶりな気がします。今期は本作と「転校生がグイグイ」の2本がかなり良くできていました。「スキップとローファー」もいいですけど、ちょっと作り物感が最後の方に出てしまったのが惜しいです。

 で、肝心の本作ですが、まず、主人公の市川が「我々」であることです。自分に言い訳しながら女子たちを遠目にみて、バカにしながらもコンプレックスに押しつぶされています。妄想だけ膨らませてエロいことしか考えません。まさにヤバイやつですが、多少の差はあっても、この中学生から高校生にかけての思春期マインドに覚えがある人は多いでしょう。感情移入の度合いが半端じゃないし、この市川の造形のおかげで、市川になって山田に恋をするという視点が一切ぶれません。モノローグが基本市川側というのもそれを補強しています。

 恋愛に至るまでに、図書室という狭いスペースで時間を共有し、いろんな出来事を重ねて行くうちに、お互い興味がでだします。山田にとっての市川は単にそこにいる奴、市川にとっての山田は完璧な女で劣等感と性欲のアンビバレントな感情の象徴でしたが、人間味があるだらしないところを知って行きます。

 その結果、お互い興味がでたところで6話です。手をつないだ瞬間に山田が赤くなったのが最高でしょう。制作者もかなり丁寧に描いてました。

 その後は、山田のデレが深まって行くわけですが、同時に市川が成長して自主性が出てきました。そして、劣等感の対象だった山田を守る・かばう・プレゼントをする、というところまで来ました。このプロセスが後半の見どころでしょう。

 最後は告白まで行けばよかったですが、まあ、スレスレでしょう。むしろ市川は絶対告白するという信頼がもてる終わりでかえって良かった気がします。

 自ら手を伸ばして腰の当たりでしたがなんとか触れることができました。しかも、性欲ではなく「つながり」を求めてですから。同時に自分の壁・心の壁に気が付いたのが、本、図書館での出会いからのつながりが良く効いていました。お土産も小道具として良く機能していました。こういう細かいエピソードの連なりが大きなストーリーの流れになっています。

 ラブという点の描写ではやはり本作がNO1でしょう。ストーリー・構成・演出・演技。すべてが本当に良かった。

 作画もいいし、萌え絵じゃないのも感情移入しやすくて良かったです。背景美術にも丁寧で構図が良く、遠近感や光の工夫など好感がもてました。音楽もOPEDも良かったです。

 この2,3年で見たラブコメの中では最高だと思います。もっとさかのぼってもここまで丁寧に心情の変化を描いた作品は数少ないのではないでしょうか。


追記 2期発表ありましたねえ。うーん。1期で完璧だったからこの先どうなるんでしょう?一回大喧嘩するとか、山田がNTRされるとか、別れるとかならいいですけど、ダラダラ展開でがっかりしないようにあんまり見たくないかも。







 以下 視聴時のレビューです。

第2話 脅威的な画面。技術の凄さに注目。話は毒があるけど面白いです。

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6話 なんか男子の妄想というには違和感があると思ったら女性原作でした。となると原作者のTS願望?

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7話 なんか、悶えるんですけど。

 7話来てましたね。いや、山田さん、デレすぎでしょう。ヤキモチが可愛いです。うーん、理屈をこねましたが、〇〇さんものの中では進展がいいですね。長瀞さんと古見さんのいいとこどり?

 今週の山田さん、絵も良かったですね。気合いの問題かなあ。


9話 山田可愛すぎでしょう。心の変化が丁寧に描写されていて、非モテと美少女の恋愛もの…いや、ラブコメ全般から言っても最高です。

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もう11話かあ…最終回が寂しい作品は久々だなあ。

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 32
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