ガンアクションで仲間なおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメのガンアクションで仲間な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年04月09日の時点で一番のガンアクションで仲間なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

87.3 1 ガンアクションで仲間なアニメランキング1位
リコリス・リコイル(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1040)
2943人が棚に入れました
東京の下町にある和カフェ「リコリコ」 。 カフェが受ける注文は、おいしいコーヒーにあま~いスイーツ……だけじゃない!? ちょっとそこまでのお届け物から心細い夜道の送り迎え、ゾンビ退治から巨大怪獣…!? なんでもお悩み、相談ください! お客さまの「困った」をなんでも解決しちゃいます! 皆さまをお待ちするのは、いつもスマイル看板娘と、クールで真面目なド新人。働きたくないちびっ子に、結婚を焦るアラサー女子? そして店長は、日本かぶれのナイスガァイ!! どんなご注文(オーダー)も、おまかせあれ♪
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

楽しくも、切なく哀しい『Recoil(反動)』の物語

あなたの学校に、ものっそい美人、
しかもスタイルも性格も良くて、誰とでも気軽に接し、
おまけにスポーツや勉強まで充分以上にできる女子がいたとします。
そういう女の子って、
だいたい一割ぐらいの生徒から陰でディスられたりするんですよね。

 ・なんでもできますヅラが気に食わない、カンに障る。
 ・八方美人で、いい子ちゃんぶってヤな感じ。
 ・別世界の住民みたいで親しみがもてない。もっと庶民派の方が好き。

まあ、言いたくなる気持ちはわからなくもないですが、
そういうのって客観的に見ると『やっかみ』以外のなにものでもなく。
人間、素直がイチバン、などと思う拙なのであります。


本作『リコリス・リコイル』は、
そういう『学校イチの完璧美人』みたく考えていただければよろしいかと。
それが鼻につく方には鼻につくでしょうが、
僕ごときの浅学な身ではうまくイチャモンがつけられない、
全方位型のアクション・エンターテインメントなのであります。

ジブリや新海誠監督作品ぐらいしかアニメに接点がない方々にも、
ぜひに、とおススメしたい逸品であり、
2022年度のジャパニメーションを代表する一作ではあるまいかと。

ちなみに、物語の設定は明るくも楽しくもありません。

  政府の秘密治安維持部隊であるDA(Direct Attack)。
  そこは、犯罪者どころか『準備犯』までもを暗殺し続けることで、
  表面上の平和を維持する超法規部隊だった。

  DAは孤児を養成して殺人技術を身につけさせており、
  暗殺者として育成された女子たちは『リコリス』と呼ばれていた。

  そうした異様な治安維持に不審を抱いたテロリスト・真島は、
  その正体を暴いて白日のもとへ晒すべく、
  リコリスの抹殺、そしてさらに大きなテロを計画していく。

  そのリコリスのNo.1、『殺しの天才』と呼ばれる錦木千束(ちさと)は、
  ある事情から『不殺』を自らの信条とし、
  DAの支部扱いとなっている喫茶店『リコリコ』に身を置いて、
  暗殺ではなく『人助け』をして過ごしていた。

  その『リコリコ』に、井ノ上たきなというリコリスが、
  某事件の責任をかぶされた形で左遷されてくる。
  あくまでも『不殺』を貫き、明るく振舞う千束に反発を覚えるたきな。
  しかし、千束の事情や生きざまに接するうち、
  自分にも『人を殺す以外の生き方』があるのではと思い始める。

  しかし、そんな二人もリコリスと真島の抗争に巻き込まれていく。
  そしてついに大規模なテロが発生し、凄惨な現場に駆けつける二人。
  そこで千束に突きつけられる、生命の『選択』。

  そのとき、二人のとった行動とは……!?

とまあ、ハ-ドボイルド感満載な設定であり、
一つ間違うと『鬱アニメ』になっちゃってもおかしくないような、
あんまり『心暖まらない』ストーリーであるわけです。

ところが実際に作品を見てみると、
鬱になるどころか、爽快で、小気味よく、
わくわくしながら視聴し続けられる第一級のエンタメに仕上がっています。

これは、すでに見た方ならカンタンにわかると思うんですが、
単純に以下の三つの要素が作品を押し上げているからなんですよね。

  ① ビジュアルがめっちゃきれい。
    女の子が可愛く、活き活きしているし、
    アクションシーンもかっこよくて目が惹き付けられる。

  ② 演出・シリーズ構成が秀逸。
    パンツ回や喫茶リコリコのわちゃわちゃした日常など、
    楽しく見られるプロットが随所にあって悲壮さを引きずらない。

  ③ キャラ・役者の芝居がめちゃくちゃ楽しい。
    ヒロインである千束(Cv.安済知佳さん)を筆頭に、
    喫茶リコリコで働いている中原ミズキ(Cv.小清水亜美さん)
    同じくクルミ(Cv.久野美咲さん)たちの、
    カラッと陽気なお芝居が物語全体を明るくしている。
ネタバレレビューを読む
要するに、ハ-ドボイルド的な『苦味』のあるストーリーに、
美少女だのわちゃわちゃだのという『甘味成分』を大量トッピングし、
誰の口にも合うようマイルドに仕上げた作品なのであります。


ただし、単純にそれだけであれば、いわゆる
  絵がきれいで女の子がかわいいハ-ドボイルドアニメ
にしかなりません(そんなの、掃いて捨てるほどありますよね)。

  ハ-ドボイルド単体として見れば
   『政府が運営する秘密暗殺部隊』というのはやや古臭いし、
  その部隊が暗躍する理由が
   『外面上の治安の良さを維持するため』
  というのは、いささか無理筋な感じがしないでもなく。

僕が本作品を高く評価しているのは、
ハ-ドボイルド層+美少女層に加えてもう一つ、
第三の層とでも呼ぶべき重要なファクターが存在するからであります、

その三つ層のが分離不能なほど溶け合い、
融合して一つの世界を織りなしているからこそ、本作は『素晴らしい』、
近年まれに見る良作であると拙なりに愚考するわけです。

この層は作品タイトル『リコリス・リコイル』の意味に密着しているのですが、
未視聴の方は正直イミフになっちゃいますので、
まるっとネタバレで隠しておきますね。
ネタバレレビューを読む

僕的な評価は、ダントツのSランク。
おおよそ、エンタメに期待される要素をほぼ完全に網羅しております。
ハ-ドボイルドとしての世界観は若干『ぬるい』のですが、
それを補って余りあるアクション品質と、
ドラマ性のある濃密な『動機付け』が実によき。

同系統の作品は今後も出てくると思いますが、
それで本作を超えるのはちょっと難しいんじゃないかなあ、
と思わされるぐらいの完成度です。


唯一の欠点は、脚本がちょっと『わかりにくい』ことかと。
とりわけアニメ慣れしている方ほど、
その傾向が強くなるんじゃないかと危惧してしまう次第です。

  というのも、最近のアニメの傾向って、
  心情とか真意をセリフで語りすぎちゃっているんですよね。
  言葉と心情が乖離してるのって、
  わかりやすいツンデレ演出ぐらいのものでしかなく。

  その点、本作は心情解説的なセリフがほとんどないんですよね。
  映像や言葉の断片からそれを『推し量る』という、
  国語キョーイクみたいなスキルが視聴者に求められるわけであります。
  ネタバレレビューを読む
  そういうのって正統的な映像作品の作り方っちゃ作り方なんですが、
  イマドキのアニメとは、正直、かなり違うわけでありまして。

  いわゆる『萌えアニメ』的な感覚で、
  オモテに出てくるセリフだけを追っかけていると、
    なんだコイツ、わけわっかんね~
  みたいなことになっちゃいそうなので、ご注意を。
  ネタバレレビューを読む


作画は、ほんと言うことなし。ためらうことなく5点です。

かわいらしいカットはかわいらしく、
シリアスなカットは魂込めてシリアスに、
一枚絵として充分通用するレベルで繊細に描き分けられています。

  アクションシーンも、ガチでかっこいいですしね。
  他の方も指摘されてましたが、
  千束の独特な銃の構え方、きゅんです。
  ネタバレレビューを読む
  あと、これはアニプレ系列作品の特徴でもあるんですが、
  女の子が『おしゃれ』。
  乃木坂46のデザイナーに依頼したというリコリスの制服もそうですが、
  千束とたきなをはじめとする女性陣の私服がステキ。
  ここんとこは、他の制作会社もぜひぜひ見習ってほしいところかと。


大評判になっている役者さんのお芝居も、文句なしの5点満点。

千束役の安済知佳さん、こんなはじけたお芝居ができたんですね。
いやすごい、楽しい、ほんとカワイイ。
さらに、これまでの役どころで培ってきた『気だるげ』なお芝居も健在で、
その温度差が千束のキャラをより際立たせています。
(個人的には最終話、真島との『中休み』グダグダ会話がイチバン好きかも)

  若山さん、小清水さん、久野さんも会心の一撃かと。
  とりわけ『感覚派』の天才児、小清水さんが、
  アドリブでめっちゃいい味だしていて、よきです。いンぬ。
  (久野さんも引っ張られて、新境地開眼ですね♪)

  ただ、女性陣ばっかに目がいって、
  youtubeはじめネット上もその声ばっかなんですが、
  男性陣(松岡禎丞さん、上田燿司さん、さかき孝輔さん)が、
  すごく渋くて味のあるお芝居をしているからこそ、
  女性陣がぐぐっと引き立っているのはわかってあげて欲しいかも。


音楽は、OP・EDともに、世界観と見事にシンクロしています。
劇伴もかなりいい出来なんだけど、
クライマックス、台詞に日本語のOP曲かぶせちゃったので満点ならず。

  OPにクラリスさん、EDにさユりさんと、
  さすがSME系列のアニプレ、持ち玉が豊富ですよね。
  ときどきヘンな外し方しますが、今作はきっちりと。

  OPの映像が、またよくできてるんだこれが。
  拙的には、サードリコリスが無言で歩いているカットが大好きです。
  (最初は通常、途中でスローにして爆炎をかぶせる演出がヤバい)
  最後をおしりの蹴り合いで楽しく締める演出も、
  まさに本作の制作コンセプトそのものですよね。まいった、降参。


監督は、これが初監督となる足立慎吾さん。
1996年に『機動戦艦ナデシコ』の動画マンとしてデビューして以来
作画・作画監督・キャラデで25年以上のキャリアのベテランさんですね。
SAOやWORKING!!のキャラデ・総作監として有名な方。

  これまで『画』は描けても『物語』には関われず、
  イマドキの流行りアニメに対して、
  かなりの想いを募らせてこられたのだろうと愚考いたします。

  アサウラさんの作成してきたプロットを『原案』にするまで修正、
  映像面の中間チェックを副監督にほぼ丸投げし、
  自身はシナリオと演出に集中するという力の入れよう。

  残念というか何というか、
  画と役者さんのお芝居が良すぎて視聴者の目と耳を奪ってしまい、
  シナリオの本質が十全に伝わっているとは言い難い状況かと思いますが、
  アニメの楽しみ方は人それぞれ。
  そこに良し悪しだの優劣だのつけるのはヤボというものですね。

     ただ、僕は好きです、こういうモノづくりの方向性。

  板がバカ売れしているとの由、必ず『次』がありますから、
  妥協して『わかりやすい安直アニメ』に寄せず、
  いまの信念を最後まで貫いて欲しいと心から願う次第であります。

  
とにもかくにも、実に緻密に織り上げられた物語です。

エラそうにこんなこと書いてる僕も、
一周目では、ばくっした全体像しか把握できず、
二周目で構造をようやく理解でき、
三週目でその緻密さに舌をまいた、というていたらくでありまして。

ほんと、見返すたびに新しい『発見』のある、素晴らしい作品です。
(僕がアタマ悪い、ぼんやり見てるだけかも知れませんが)

  未視聴の方はもちろんのこと、
  既に視聴を終えられた方にもヒマなときぜひ見返していただきたい、
  そんなふうに思ってしまう、

      エンタメアニメのハイエンドモデルなのでありますよ。


**************************************************************


ちなみに、最終話の読み方と、二期があったらの展開につきまして、
僕なりに書きたいことがあるのですが、
あくまでも個人的な推測に過ぎないわけですし、
そもそも、ここまででも充分に『長い』レビュ-になっちゃってるわけで、
まるっとネタバレで隠しておきます。

未視聴の方はまったく意味わからないので読むだけムダかと。
視聴済みの方で、おヒマであり、
なおかつ「ふん、読んでやらんこともない」というご奇特な方だけ、どうぞ。
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 41
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメファンの感性を残酷なまでに問われる惨い作品

日本国の治安を守る秘密組織機関に属するエージェント=「リコリス」と呼ばれる少女たち
「千束と たきな」 2人のバディを描いた物語。

銃撃戦もありますが、最大の見せ場は何と言っても
千束と たきな のバディの関係性の描写にございます。

人気実力を兼ねそろえた完成度が非常に高い超話題作。

エンタメ性も高くキャラも魅力的で評判は上々、一見の価値ありと
自信を持ってより多くの方々にお奨めできるタイプの作品であります。

お気楽吞気で全身脱力系の 千束 と
生真面目で融通が利かない たきな の凸凹コンビが繰り広げる
化学反応の超展開(けつキック合戦の模様を含め)どうぞご期待ください。

●メサイヤ×スクランブル~最終話視聴後の総合評価~
ネタバレレビューを読む

ざっくりレビューネタバレレビューを読む

以下長文レビューネタバレレビューを読む

●アニメファンが知らない秘密結社【フリーメイ@ン】
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 22
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

これは本当に楽しめた作品

オリジナルアニメーション作品です。
オリジナルアニメーションといえば面白い作品が多く、リコリスリコイルもその作品の1つ。

1話の段階で面白さが解るレベルの面白さですね。
Twitterでもフォロワー20万越えの人気だしアニコレでも人気は高かった様に記憶しています。

普通にキャラも可愛いし、千束もタキナもしっかりキャラが立っていて内容も解りやすくアクションもスタイリッシュですね。
たまに作画がおかしいシーンもありますが余り気にならないレベルですね。

後は細かいやり取りも面白く日常シーンも楽しく描かれて居ます。
退屈しないで飽きない物語展開は何度みても面白いですw


悪人を消しさり平和な東京を維持する為の武装組織に所属するリコリス。
そんな少女達の物語。

作戦違反をした少女タキナは転属命令が下される。
彼女は東京で1番のリコリスである、千束の元で学べと言われたのですが……

【千束】

千束は賑やかな女の子です。
タキナが来た事に凄く喜んでいて、多分同年代の女の子で相棒が出来たのが嬉しかったのでしょうねw
少し悪ふざけが過ぎるのですが、実は私も普段から悪ふざけしてる人なので、その点は共感持てますw

2人の初仕事はボディーガードなんですが、千束が目を離した隙にネタバレレビューを読む

この辺り、タキナが千束の元にで学べと言われた理由のヒントになっています。

千束は、「命を大事に」と言います。
彼女は、平和と称して悪人を処刑して存在を消し去る組織ADのやり方にネタバレレビューを読むを持っています。
悪人を殺す事を許可されたリコリス……
ネタバレレビューを読む

それは悪人だからと言って命を奪っていい理由にならないって点と、彼女は、人の命は奪いたくない、誰かを助ける事をしたい。
ネタバレレビューを読む

実は、千束の身体はネタバレレビューを読むです。
それは命を引き換えに世界への使命を与えられた事を意味します。

彼女は人を捜していました。
理由は、自分を救ってくれたある人にお礼を言う為。
そのお礼を言いたい人と意外な場所で再開する事になる。
でも、上手くお礼を伝えられなかった。

彼女の恩人ネタバレレビューを読む

彼女はネタバレレビューを読む

そうして、彼女の余命は約2ヶ月
千束は元々ネタバレレビューを読む
それでも、悲しい顔も涙も見せないで……

それは、彼女が今も奇跡の中にいるからです。

これはある漫画のセリフなんですが、「人にとって1番難しいのは健康に生きていく事」なんですよね。

昔の彼女は身体を動かしたら倒れてしまう。
ネタバレレビューを読む
健康に生きてこられた。

だって、そうではありませんか?
普通にしてたら死んでしまっていた時間……
ネタバレレビューを読む

それが短くなった。
きっと、辛かったし悲しかったと思う
でも、元々無かった時間を体験できて、それが短くなった。
それだけだったんだと、きっと割り切った。

ネタバレレビューを読む


それからも千束は普通に日常を過ごしてました。
でも、1番凄いと思ったのは自分の事より、リコリコの仲間のこれからを気にしていた事です。

リコリコはネタバレレビューを読む
ネタバレレビューを読む

それが1番凄いなぁ〜って、余命なんて宣告されたら多分、自分の事で手一杯だと思うのですが、それでもタキナをDAに帰れるようにしようとか、ミズキやクルミが何処に行くかとか気にしていて、多分見届けたかったんだろうなぁ〜

そんな中、千束は先生から全てを聞かされる。
ヨシさんが彼女を助けた本当の理由……
先生の謝罪…………

それを聞いても千束は笑顔だった。
感謝の気持ちは変わらないと。

そうだよね。
理由や真相はどうでありヨシさんは自分を救ってくれたし、先生が与えてくれたものって本物なんですよね。
裏はどうであり、その行為があるからこそ今の自分がある訳ですもんね。

そうして、ネタバレレビューを読む戦場へ踏み出す。


【タキナ】

DAではタキナは仲間殺しとか追い出されたとか噂されています。
それでも、タキナはDAに戻りたいのですが、中々戻して貰えず……

ネタバレレビューを読む
正直、こんな場所に私なら戻りたいとは思えません。

それでも、タキナは自分の居場所はここにないと思い込んでました。
その場所にしか居場所がないから戻るしかない……

千束は言います。

千束ネタバレレビューを読む

うん、居場所って簡単には見つからない物です。
それでも自分の居場所ってこの広い世界の何処かには必ずある。
だから、1つの場所に拘らなくていいのだと思います。
1つの場所に居たら他の居場所がないと思い込んでしまうけど……


千束ネタバレレビューを読む

これは誰でも経験あると思います。
人は生きていると失う事が多いです。
失った時は消失感で涙があふれてくる。
それでも頑張って生きていく中で失ったから得られた出会いや失ったから獲られた物や、失ったから開けた道は必ずあったと思う。


千束ネタバレレビューを読む

うん。
誰かの期待に答えられたら嬉しい!評価してもらえる!ご褒美を貰える!喜んで貰える!
誰かの期待に答える事は間違えじゃないよ。

でもさ、頑張って期待に答えても見向きして貰えなかったり、評価されないのに、誰かの期待に答えても悲しくなります。
それだと、疲れてしまう……自分が壊れちゃう……だから、見向きして貰えない人の期待に答えようとしなくていいんです。

自分を認めて評価してくれる人の期待に答えるのが1番いいのです。


千束ネタバレレビューを読む

うん、見ただけで自分が居て心地いい場所なんて解らないよね。
でも、新しい居場所は試さないと解らないものです。
自分の居場所なんて何個でも試せばいいのです。
皆、そうやって居場所を探していくものです。


それを聞いたタキナは、何を感じたのか。

最初は、DAに帰る事しか考えなかったタキナはそれ以降は、お店に打ち解けようとしたり、千束に興味を持ったり積極的になっていったように思います。


タキナにとって千束は……

作中では相棒とされています。
しかし、私には千束は理解者に見えます。

千束はタキナに出会えて嬉しいと言います。
それは本心です!
だから、タキナとの時間を大切にしたいし一緒にこれからも居たいと思う。

タキナがDAに帰るのはその時間を失う事を意味します。
ネタバレレビューを読む

だから、優先される気持ちは……報われるべき気持ちは……タキナであるべきだからです。
他人の気持ちに向き合い全力で優先して考えてあげられる。

それでも、報われないのなら…… ネタバレレビューを読む
それは、他人の気持ちに寄り添える理解者です。
千束が居たらタキナも安心かな?

千束の余命宣告後にタキナはDAからネタバレレビューを読むを貰います。
彼女はネタバレレビューを読むとしていたらしいです。
でも、千束が生きていられるネタバレレビューを読む

そうして、ネタバレレビューを読む

そして2人は各々の理由を手に戦場に赴く事になります。
そして、千束のネタバレレビューを読むを発見する!

【最後の戦い】

そんな中、タキナはネタバレレビューを読むして千束の元へ向かう……
二度とネタバレレビューを読む言われてもここでは、彼女はネタバレレビューを読むを抜け出します。

千束はヨシさんをネタバレレビューを読むに行きます。
真島って結構強かったんですね。
一応、小細工ありで千束対策もしてるけど意外と強くてビックリしました。

でも、途中でネタバレレビューを読むは何か安心感ありますね。
ネタバレレビューを読むなると安心感と安定感が増します。

そして、千束は最悪の敵と対峙する。
ネタバレレビューを読む
千束は最後まで信じようとするけど……

ネタバレレビューを読む

タキナのネタバレレビューを読むって銃を打ちながら追いかけるシーンがありました。
タキナからすれば……やっぱりネタバレレビューを読むと思いますよね。

例え、千束のネタバレレビューを読む
ネタバレレビューを読む
そう考えたのかもしれません。


千束ネタバレレビューを読む

誰かを殺して生きる……
そう、タキナは解ってる。
彼女が人を殺さない理由を…… ネタバレレビューを読む

殺すと言う行為は……彼女の生き様を否定する事になる……それをさせちゃいけないのも解ってる……だから、自分がやらなきゃ……大好きな千束に生きて貰いたいから!

でも、このセリフを聞いたタキナは止まる事しか出来なかった。
それを言われたら……心臓を手にしたとしても……

そして、千束は真嶋がとの決着をつける。

【千束VS真嶋】

この2人ってなんか……会話のシーンを見て思ったのは……出会い方や立場が違えば友達になれてたような気がしてしまったんですよね。
お互いがお互いに守るべきもの為に戦っている。

千束の世界は素敵なものですね。
真島は小さいと言うけど、その中には世界なんかに収まらない大きな気持ちが詰まっている気がしました。

最後の千束の連射は……真島をタワーから落とすけど……
多分、彼女は解っていた。
ネタバレレビューを読む
現に彼は……

タキナはネタバレレビューを読む


【先生VSヨシさん】

先生は千束を娘の様に思ってました。
先生は凄く怒ってたなぁ……
でも、それは当然です。
もしも、自分の子供に辛い思いをさせる人や命を奪おうとする人を許せないって思う。
親とはそう言うものであって欲しいし、あるべき者であって欲しい。

ヨシさんもまた、娘を想ってたんだろなぁ。
やり方は最低だし親としては失格だと思う……
間違えた愛情だったけど、多分気持ちは……
ネタバレレビューを読む先生があれを破棄したのは千束には見せられない……
だってあのネタバレレビューを読むを見たら彼女はきっと……


【千束のその後……】

ネタバレレビューを読む

命を大事にしている千束は……
その命を否定はしない。
何故から、命の大切さを知っているから。
ネタバレレビューを読む

皆、平等に必ずくる別れの日……その時まできっと。

【見終わって】

今期の中で個人的には1番好きな作品です。
千束の生き方って素敵だと思うんですよね。
彼女は毎日を楽しく笑って生きています。
出会いを1つ1つ大切に……

現実問題、彼女の様に生きていくのは難しいです。
しかし、彼女もきっと辛い事や悲しい事も沢山経験しているそれでも楽しそうに生きている。
悩みながらも苦労しながらでも楽しく頑張って生きていく。

ネタバレレビューを読む
この志しは素敵だなぁ〜って思いまました。

彼女の生き様ってなんか凄く理想的で素敵な生き様だと感じました。
難しいけど出来ない訳じゃなくて尊敬しちゃいますね(*^^*)


【最後に】

OPで千束がタキナのお尻を軽く蹴り、それにムキになったタキナが千束お尻に全力全開の蹴りを炸裂するシーン。

ジョークの通じない友達とのやり取りのようなこのシーンは凄く学生らしいやり取りで、彼女達がリコリスではなく普通の学生ならこんな日常だったのかな?と思わされた印象的なシーンでした。

後、EDが神ってた!
EDに入るBGMも作品にあってたし、曲もかなりいい!
このED凄く好きです!

そして次回からはワイハー編がスタートします!
楽しみですね!

え?最終回なんですか?
いゃいゃ、Twitterとか公式サイトや番組表では最終回の文字が出てますが、アレはアレだよ!ほら!

数ヶ月遅れのエイプリルフールネタですよ。
次回からはワイハー編ですよ!ワイハー編!

えぇ……最終回なんですか?(*꒪꒫꒪)
そうですか……最終回らしいです。
マジらしいです(´・ω・`)

投稿 : 2025/04/05
♥ : 40

80.5 2 ガンアクションで仲間なアニメランキング2位
BANANA FISH(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (556)
2520人が棚に入れました
ニューヨーク。並外れて整った容姿と、卓越した戦闘力を持つ少年・アッシュ。ストリートギャングを束ねる彼は手下に殺された男が死ぬ間際に“バナナフィッシュ”という謎の言葉を発するのを聞く。時を同じくして、カメラマンの助手として取材にやってきた日本人の少年・奥村英二と出会う。二人はともに“バナナフィッシュ”の謎を追い求めることに──。


声優・キャラクター
内田雄馬、野島健児、平田広明、石塚運昇、古川慎、細谷佳正、川田紳司、福山潤、森川智之、千葉翔也、斉藤壮馬、上田燿司、小形満、村瀬歩
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

どうせみんなホモになる

自分には珍しい原作既読。ネタバレレビューを読む

15話までの感想ネタバレレビューを読む

最終回までの感想ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 10
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

キース・へリングやバスキアが生きた時代

2019.01.03記


原作未読


書店で平積みされてたり、学校で女子が話題に挙げてたような挙げてないような。20年以上前の記憶です。
タイトルだけは知っていて中身がどんなか知らないものの、吉田秋生先生でノイタミナでという話題性に食いついてみました。

全24話2クール作品です。
舞台はアメリカN.Y。若くしてストリートギャングのボスであるアッシュ・リンクス(♂)は容姿端麗・頭脳明晰・殺人スキルも無問題の完璧超人。イラクで消息を絶った兄が残した「BANANA FISH」という単語を追って動き始める。
同じ頃、カメラマン助手として日本からやって来た青年奥村英二がひょんなことからアッシュと出会い、BANANA FISHを巡るいざこざに巻き込まれながら友情を育んでいく物語です。
けっこうハードなクライム・サスペンスで、コルシカマフィア、華僑の闇勢力、ストリートギャング、はたまた国家機関も出張ってきての組んずほぐれつ。諸悪の根源はBANANA FISHということになるんでしょう。

設定が設定だけに人が死ぬのはしょうがないとして、これでもかこれでもかと不運がアッシュに降りかかるのが本作の特色でしょうか。
30年前なら『おしん』、20年前なら『家なき子』、最近だと『東京喰種』の金木研ばりに過酷な試練の連続です。どうしようもない沼に嵌りこんでいるアッシュをもうこれ以上いじめないでください、となります。
このアッシュに共感できるなら作品にすっと入れると思います。
対する英二は平和ボケの権化みたいな向こうの人から見た“Tipical Japanese”を地でいく青年です。私は苦手なタイプですが、なぜか完璧超人アッシュにとっては安らぎを得られる存在。
生い立ちから歩んできた人生からまるで違う二人がなぜ共鳴し合えるか?
この友情物語を紐解くカギとなります。


私はけっこうながら見でした。
英二がまぬけというか、いや普通そんなんやったら死ぬで!の局面でけっこう素っ頓狂な行動を取ったりでイライラが募り、ストーリーに没入するのを邪魔します。
アウトローが自分に無いものを求めて無垢な存在に惹かれるというモチーフはよくあるため、逆側の無垢な存在がどうアウトローにシンパシーを感じるかの部分で弱い気がしました。

『だから二人は惹かれ合うのね』

ここがもっと欲しかったかな。男同士、女同士、男女でもそれは変わらないと思います。
クライム・サスペンスと友情物語がリンクする作風の中で、前者がなかなか面白いのは事実なものの、後者がしっくりこないと早々に“腐”認定してとりわけ男性視聴者が離脱してもおかしくないでしょう。
逆に両者がかちっとはまるとめちゃくちゃ面白く感じそうです。私はその一歩手前でした。

とはいえ完走はできました。佳作の域にはあると思います。

※メモ//石塚運昇氏遺作



■余談 
地味に良かったのがN.Yの雰囲気。
1985~1994年連載の原作でベトナム戦争帰りの設定だったのがアニメではイラクだったり、スマホがあったりと現代に合わせた調整はしょうがないとしても、ベースとなったであろう1980年代前半の超凶悪な街N.Yの雰囲気がよく出てたのは良かったです。
今と違って観光客が地下鉄に乗るなんてご法度もいいところで、昼間でもサウスブロンクスを歩けるわけがなく、例えばタイムズスクエア近辺のホテルから地下鉄でヤンキースの試合を観戦しに行くことは「死にたいの?」という世界。・・・だったらしい。なにぶんこの時期ガキンチョだったので見聞きした話です。
一方でアートやファッションはとても魅力的だったり。キース・へリングやバスキア。元は落書きの“グラフィティ”は画集を買ったこともあるし、ヒップホップも発祥はこの頃のN.Y。自分がはまったのはちょっと後の東と西でドンパチしてた頃ですが、私には興味惹かれる場所なり時代だったりします。

作中でも地下鉄でドンパチ普通にやるし、建設中ビルや廃墟などいたるところで銃声が響きます。このやさぐれ感はたまんなかったです。

リアルのN.Yで初の黒人市長が出て警官増員したのが1989年。ジュリアーニの登場が1994年。治安は急速に改善してきました。
私の初N.Yが2001年だったのでその頃はもう快適に過ごせましたね。

ネタバレレビューを読む


やっぱり、あんな危ないエリアだったりストリートの悪がきがたむろするところを無警戒でほっつき回る英二って“なんだかなぁ”と思う私でした。


■余談2 ※最終回ネタバレ有
国民的愛唱歌『とんぼ』言わずと知れた長渕剛の名曲ですが、元は本人出演ドラマ「とんぼ」の主題歌です。
ネタバレレビューを読む

ネタバレレビューを読む


-----
2019.06.02追記
《配点を修正》

投稿 : 2025/04/05
♥ : 53

Jacks さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

二人が紡ぐ絆

街の中に紛れ込んだ男。その男の名は誰も知らない。彼は殺しと仲間の為に生き、そして自分の為に戦う。だが、それだけではない。
復讐、償い、親友。これらは彼にとって大きな鍵となっている。特に親友...もう一人の少年は彼を慕っている。二人は互いに強い絆で結ばれた間柄なのだ。
もしその少年と別れてしまったら、彼はどうなると思う?怒りと悲しみ。あらゆる感情に左右され、成すべき事を見失ってしまう。その可能性がある。
出逢いは難しそうで簡単にできるが、別れはすぐにやってくる。死が二人を分かつまで、彼は足掻く。たとえどのような目に遭っても。
彼がその親友と仲間達を大事にする引き金となったのは、彼自身のモットーだ。同時に彼を取り巻く多くの陰謀と黒幕が関与している。
果たして彼は突き付けられた現実を輝かしい未来へと変えることができるのか?それとも、このまま堕ちていくのか...

舞台はアメリカ。本作の主人公であるアッシュ・リンクスはギャングのボス。彼は自らの手を汚してまで今の地位にのし上がってきました。
裏社会という名の犯罪行為は頻繁に起こり、その中でアッシュは生きています。頼れるのは自分の力と仲間達との協同です。特にショーターはアッシュにとってかけがえのない存在。
そして訳あって日本から来た奥村英二(おくむらえいじ)もアッシュの仲間の一人。彼らは次第にお互いを大切に思いやるようになります。
アッシュの本心はこの闘争を一刻も早く終結させ、英二達と一緒に平和で幸せな日々を過ごす事でしょう。それがアッシュにとって非常に望ましいと僕は思っています。
しかし、それを邪魔するのはゴルティネを始めとした極悪非道な連中。アッシュは何度も苦渋を味わい、拷問に近い罰を受け、そして時には利用されることになります。
それでもアッシュは諦めません。何故なら、彼には確固とした信念があります。目の前の敵を躊躇なく殺す。それが強き者の使命であり、宿命です。

本作の魅力は何と言っても非常に作り込まれた登場人物と世界観。MAPPAの美麗で安定的な作画も相まって、鮮明に描かれています。
アッシュは基本的にクールで頭脳明晰。自分が認めた人間を受け入れる寛容さも兼ね備えています。とにかく渋いですね。
英二は世話焼きで心優しい少年。アッシュを友人としても仲間としても意識していて、そこに好感が持てます。
他にも李月龍(リー・ユエルン)という後々のエピソードに登場するキャラもいますが、彼もまた魅力的です。
個人的にシン・スウ・リンも好きですね。声と容姿が僕のタイプだからでしょうか。良い意味で威勢のある好青年です。

僕は原作を読んでいませんが、吉田秋生(よしだあきみ)さんの類まれなエッセンスとストーリーテリングが本作を絶妙に味付けしています。
利口で筋の通った会話の数々、予想の斜め上を行く流れ、スリル満載の怒涛の展開。これでもかというぐらいバラエティに富んでいて、視聴者を飽きさせません。
少女漫画らしからぬハードボイルドな作風が本作の特徴ですが、随所に挟まれる意味深なシーンや柔らかな絵柄が実に優秀です。そこに少女漫画らしさを感じます。
台詞回しも海外ドラマのようなカッコよさですね。現代版ゴッドファーザーと言うべきでしょうか。マフィアものが好きな方はハマること間違いなしです。
比率としては男性キャラが圧倒的に多く、女性キャラは申し訳程度でしか出演しません。そこに好みは分かれるでしょうが、僕は気に入っています。

OPとEDは素晴らしいの一言です。1クール目のOPはこれから壮大な物語が始まる予感を匂わせ、EDはアッシュの葛藤が精巧に描かれています。2クール目も同様です。
Survive Said The Prophetの記念すべき初テレビアニメのタイアップでもあります。歌詞とメロディが本作に合いすぎです。そしてカッコよすぎる。
僕は本作がきっかけで、このバンドのファンになりました。僕の好きな音楽はロックとメタルなので、相性はバッチリですね。
King Gnuも本作のおかげで僕は彼らのファンになりました。ミクスチャーとは思えないほど本作に合った曲調に天晴れです。
声優陣の演技も完璧で、キャラにピッタリです。特にアッシュ!彼の魅力が更に増したのは言うまでもないでしょう。

生々しくて胸が痛くなるようなシーンが多い。これは話の展開上仕方がないかもしれませんが、確実に人を選びます。

人間は窮地に陥っても必ず救いはあります。それを改めて実感させられたアニメがBANANA FISHです。
本作は決して万人向けではありません。遥か彼方の程遠い位置です。それぐらいリアリティがあります。
ですが、僕はこの作品を多くの人々に推したい。理由は単に面白いだけでなく、身近にいる大切な人達のありがたみを再び知ってほしいからです。
僕はアッシュと英二が羨ましいです。二人の関係性は僕と実兄に似ています。それだけ本作に感情移入しています。
原作と同様に後世に語り継がれてほしい名作です。僕は明らかに過小評価だと思っています。もっと観られてもらいたいです。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

63.0 3 ガンアクションで仲間なアニメランキング3位
MADLAX マドラックス(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 3.5 (166)
1072人が棚に入れました
近代化を推し進める政府の国王派と、それに反発する反政府組織ガルザとの間で12年の長きに渡り内戦を続ける、ガザッソニカ王国。
そこでは、あるエージェントの存在が、政府軍兵士と反政府ゲリラ双方の間で知れ渡っていた。驚異的な戦闘能力を誇る美少女の名はマドラックス。
一方、先進国ナフレスに12年前の記憶をなくしたマーガレット・バートンという一人の美少女が、何不自由ない普通の生活を送っていた。
全く別々の場所で対照的な生活を送る、マドラックスとマーガレット。しかし、マーガレットが自宅で見つけた赤い本の秘密を探り始め、ヴァネッサが内戦の原因を探るためにガザッソニカに飛んだことで、隠されていた二人の接点が明らかになっていく…。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

意図せず生まれた純文学といえるかもしれません。

 本作は意図しないで出来上がった純文学なのかもしれません。純文学とは大衆に迎合しないことで、その意味では本作は文学ではありません。演出、構成、キャラ、音楽、そしてストーリー。どれをとっても計算して作ってあります。大衆向けのエンターテイメントです。

 ですが、見ている側からすると「どうしてそうなるの?」が語られません。ガンアクションなのか、ファンタジーなのか、サスペンスなのか。いろんなことに幻惑されうちに、いつの間にか人の内面について考えさせられます。
 エヴァ以降世界観だけを見せて「理由」を語らないアニメが増えましたが、その一つの到達点として意図しない純文学的なアニメになっていると感じました。

 ストーリーです。ストーリーは不思議な構成で、主要な登場人物の誰に感情移入しても、何かが見える、ということです。ここがこの物語の文学性を高めています。

ネタバレレビューを読む

 と、書きだしたらきりがないくらいに多面的に人間の欲望や感情というものを見せてくれます。もっといえば存在の虚ろさみたいなものが随所に感じられます。

 物語は謎が多いしギミックや伏線が多いせいで複雑に見えますが、そこは最後まで見れば解決します。不思議なテンポというか間が美しい音楽とマッチして、普通のアニメではない独特の雰囲気を醸し出しています。

 ガンアクションだと思われがちですが、人の内面について考察できるアニメだと思います。製作意図は恐らくもう少し違ったものかもしれませんが、一度じっくり見ると純文学のように持て余した感情を後に引きずるでしょう。

 ヤンマー二でギャグみたいに思えるかもしれませんが、音楽のクオリティーの高さには驚きます。エンディングのモノ寂しい雰囲気が大好きでした。オープニングの歌詞がかなりストーリーの本質に迫っているかもしれません。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 3
ネタバレ

ヌンサ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

イニシエーション

「ノワール」(ずっと「NOIR」だと思っていたのですが、カタカナ表記が正式なタイトルのようです)「エル・カザド」と並んで"美少女ガンアクション三部作"と言われている作品の第二弾です。

例によって真下耕一監督アンド"美少女×銃"大好き人間なので、果たして皆さんが参考にできるレビューと言えるかはわかりませんが(笑)、やっぱり面白かったです!

マドラックスを執拗に追いかけるイメルダ・ユルグからは「エル・カザド」のL・A(性別は違いますが)、ナハルからは服装を含めて「ノワール」のクロエを感じる(クアンジッタ・マリスンはもちろんアルテナ)
など、"三部作"と言われるのも納得の既視感があります(だが、それが良い!)。マーガレット・バートンに至っては声優からしてモロ「ノワール」の夕叢霧香・・・(笑)

放送時は911から間もないということも関連してか、"戦争"が作品全体を薄っすらと覆っています。エリックが劇中で語る自分と世界の距離感というものは完全に「機動警察パトレイバー 2 the Movie」で語られたアレです。ガザッソニカのアジア感はベトナム戦争っぽくもあり、「BLACK LAGOON」のロアナプラっぽくもあり・・・。

飛行機事故のくだりで「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」を思い出したり、カロッスア・ドーンやフライデー・マンデーからムスカ臭を嗅ぎとったりもしました(笑)。終盤にマーガレットと二人でいる感じはまさにラピュタ(?)

声優陣では、有名かつ真下監督作品でもお馴染みの面々が名を連ねる一方、エリノア・ベイカー役の内川藍維さんに注目しました。ヘタウマな感じ(失礼)が非常にクセになります
(出演作品の数を見ると、長所になっているわけではないみたいですが・・・(^-^;)。

金田朋子さんもめっちゃ良かったです、っていうかキャラクターの中ではレティシアが一番かわいかったです!特に目。

梶浦由記さんによる音楽が素晴らしいことは言うまでもありません。彼女が音楽を担当したアニメをもっと見たい・・・と思ったら、たまたま僕が見ていない作品を担当しているだけでした(;^ω^)

年齢的に難しいのかもしれませんが、真下耕一監督の新作を是非見てみたいと改めて思いました。"美少女×銃"でも、「無限の住人」や「へうげもの」に通じる時代劇でも、監督の集大成と言えるテレビシリーズを切望します。(調べてみると、ビィートレインがアレしてしまってるみたいで心配ですが・・・)


P.S.めっちゃネタバレになるのでやめたレビュータイトル候補→ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 4

nori さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

隠れた名作ハードボイルド系

2000年代の深夜アニメでは1番だと思ってます。当時リアルタイムでも観て
DVDでも見ました。
張り巡らされた伏線、世界観BGM 世界も国をまたいで2世界と異世界もあるし
マーガレット以外のキャラクターが狙いすぎの萌えみたいなのがないし
女キャラ多いけど、エロとか萌えとかで釣るような内容じゃなくキチンとリアル気味に描写されていてそれぞれ生きている感が伝わってくる感じ
内容自体は人を選ぶかなりハードな内容ですはっきり言って娯楽感は捨ててる内容です これぞ深夜って感じでした。
真下監督のEATMAN辺りが好きな人に完全にはまります。
リアル気味に描写されてるけど、戦闘自体はファンタジーっぽい感じもあります主人公の存在理由にかかわりますがあと戦闘はあっさりです、戦闘のアクション自体が見どころの作品ではない感じです。 イカにもガンアクションが好きな人にも向かないと思います ネットとかでキャラクター人気とかがいまいち出なかった理由もわかります、ハードすぎる話で見る視点によればつまらないと感じるでしょう、 人がいきる意味 自分探し的な要素 家族愛と戦争 憎しみ など テーマは重いですが見ごたえあります。マーガレットのキャラ絵で萌え系の軽い作品かなと思ってみるとなんじゃこりゃーとなりますのでご注意を。
EATMANもそうでしたが視聴後に考えさせられる作風です。鬱気味になるかもしれません。
 追記 今さらで古いですが BGMが相当良いので サントラ1と2
は聞いた方がいいです kalafinaになってからの梶浦より良いと思いました
MADLAXのサントラは定期的に番組とかで切り出されて使われてるようです。
マイナーな楽器チェンバロみたいな古楽器が使われてたりしてクオリティは高いです。 マスタリングは言うほどでもないので高給なオーディオで聞くと粗が見えますが、クラシック聞いてる人でも聞けます。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 4

65.6 4 ガンアクションで仲間なアニメランキング4位
TRIGUN STAMPEDE[トライガンスタンピード](TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (99)
325人が棚に入れました
砂嵐吹き荒れる大地。 そこは地球よりはるか遠く、5つの月が輝く、灼熱の星・ノーマンズランド。 人類の生き残りは、あらゆる物質をゼロから生み出す生態動力炉“プラント”を頼りに異形の生物蠢く不毛の地で、血肉を削り暮らしていた。 その過酷な世界に一人、 懸賞金600万$$を懸けられた、“関われば必ず災厄に見舞われる” 人間台風(ヒューマノイドタイフーン)と呼ばれるトラブルメーカーがいた。 名を、“ヴァッシュ・ザ・スタンピード”という#### ──。 新人記者のメリル・ストライフは、飲んだくれのベテラン記者・ロベルト・デニーロと共に人間台風という一大スクープを求め、1人の深紅のコートに包まれたガンマンにたどり着くが、出会ったのは「決して人を殺さない」、誰よりもお人よしの風来坊だった!? 無頼の葬儀屋ニコラス・D・ウルフウッドを道連れに、悪に染まったヴァッシュの双子の兄ミリオンズ・ナイヴズを追う旅が始まる。 立ちはだかる無数の刺客たちと、ナイヴズの恐るべき計画とは。 全ての謎が明らかになる時、世界を賭けた戦いが始まる!
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

乱闘プランと台風男

●カオス【ゲート】は開かれる

因縁の兄弟対決である最終決戦は、ネタバレレビューを読むではないかと
予想されるわけでございます。

●【NWO】ソドムのレベンジャーの合言葉

スチームパンクというジャンルにおいて存在というものを考えるとかなりの高確率で
カオスに陥りますので注意が必要であります。

プラントの本質はネタバレレビューを読む我々は【新世界へ】赴くという話でございます。


●関西人「黄金都市」に立つ

「黄金都市」ジュライ、そのあり様は、ネタバレレビューを読む関西人はそこで何を思うでしょうか?

●SDGsの暗示

「プラント」の秘密が徐々に明らかになって行きます。

ネタバレレビューを読む


このまま順調に進むならば次回あたりに上方修正しようかと考えております。

●銀河鉄道超特急

旧作が各駅停車だとすると本作は超特急のスピードで独自路線を突っ走っているようにも思います。

ネタバレレビューを読む
真相は、さて?

●【灯火】と死人(しにびと)と

例え運命的再会だとしてもネタバレレビューを読む
それを問われているのかもしれません。


●【鐘】は天下の回し者

どうやら本作は地味に演出がもの凄く洗練された作品ということが判明いたしました。
ヒロイン担当メリル特派員のネタバレレビューを読む
新たなバトルが「開幕」するという一連の演出には粋なものを感じてしまいます。

そしてお約束の裏設定的表現や「数字」遊びも当たり前のように熟してくるわけであります。

関西人の回想シーンでは宗教的色彩 ネタバレレビューを読む何でも好きなものに転身できるのあります。



●残酷な「転身」のテーゼ

『【方舟】の墜落によって 罪深い私たちは この地に降り立った』
ネタバレレビューを読む

冒頭のシーンにて「新興宗教」の宗教放送 ネタバレレビューを読む但し、相応の「代償」を覚悟する必要があります。


●無視できない未来の動向
ネタバレレビューを読む

●大乱闘クラッシュブラザーズ
ネタバレレビューを読む



旧作トライガンのリメイク作品?でありましょうか。

旧作には興味がなく完全スルーでしたが、
本作には何気に魅力を感じ、お試し感覚で視聴開始してみました。

作画は綺麗であり、ガンアクションでは見栄えがするシーンもある一方で
確かにCG独特のキャラの動作に抵抗を感じる人も相応にいるのかもしれません。

SF寄りの作品なのかと思いましたが、「プラント」という謎テクノロジーの存在には
やはりスチームパンク的な匂いを感じます。

ストーリーは、主人公が平和主義者であることを含め面白くなりそうな予感を感じます。
初回の印象からすると、不確定な要素がまだ多いとしか言えません。

取り敢えず期待は持てそうな気はいたします。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6

ちょま さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

こんなのTVシリーズじゃない!ただの劇場版アニメよ!

こんなトンデモクオリティーのアニメを30分枠で毎週放送すんなや!あとに続く作品がプレッシャーやろがい!てくらいに完成度の高いアニメ。いやマジですごすぎて「劇場版アニメを12話で再編したんか?」ってレベルである。

原作既読・旧アニメ未視聴。荒れ果てた惑星を舞台に、行く先々で甚大な被害をもたらすという大物賞金首:バッシュを主人公に、彼の過去を追いながらその悲しい宿命に迫っていく。原作そのまま、というわけではなく原作をもとに再構成された、というべき作品だ。

とにかく作画、というか3DCGが素晴らしい!とりあえず1話だけでいいから見てほしい!
出てくるキャラはモブも含めてほぼ全員が3DCGモデル。おそらく街並みもそうだし爆発や砂埃のエフェクトもそう。こ〜んななにもかも3DCGでありながら、作画デザインは日本らしいアニメ調のまま!ディズニーやらピクサーやらの誇張しまくったキャラデザじゃない…きっちりジャパニメーションしているのである!かと言ってジャパニメーション一辺倒ではなく、ちょこちょこはさまるキャラの大げさな身振り手振りはディズニーアニメそのもの。こういう派手な動きってオーバーすぎて「子供っぽすぎる」か「しらけちゃう」ものなんだけど、コミカルとシリアスできっちり動きが分けられている!子供っぽくもないししらけもしない!
ここのバランスがすごい上手くて、派手な動きをすれば自然と「ふふっ」とコミカルさを味わえるし、リアルに近い動きになれば「ゴクリ」とシリアスさを感じ取れてしまう。もはやこれは日本アニメと海外3DCGアニメの融合…間違いなく次世代アニメの完成形の一つ!到達しやがったよこのアニメ!

そして各デザインも素晴らしい!原作はだいぶ昔の漫画なのでそのまま絵に起こしても絶対に古臭い。それをうまく令和ナイズドしていてくっそおしゃれ!キャラの性格もシリアス面をより強調してそれぞれの内面をより深く描いている!なんなら原作にはいないキャラがいるし、原作にいたキャラがいないなど大胆に改変が加えられている。でもトライガンという作品の本質をきっちり捉えているので全然変じゃない!むしろリスペクトの塊なのだ!3DCGもこの原作を令和に復活させる上では間違いなく最適解!

と、こんな原作愛あふれる素晴らしい画面に惹かれて見入ると、映し出されるのは悲しみを背負いすぎた主人公バッシュの物語だ…辛い過去を持ち、ときには迫害され、賞金稼ぎに追われることも多々あるも、決して人を憎まないし傷つけない。どんな悪人でも救おうとあがく。でもそれは厳しい環境のこの星では理想もいいとこ、悲しい結末を迎えるたびにまた一つ悲しみを背負っていく…とにかく見ていていたたまれない!何なんだよお前!もっと自分を愛せよ!
周りがどれだけ励ましたり現実をつきつけたりしても、なんかもう諦めきってる節があってある意味頑固なのだ。ずっと悲劇のヒロインしているので、気に入らない人はマジで気に入らないだろう。てか主人公がこれだから、周りのキャラの良くも悪くも真っ直ぐなところが相対的に魅力に見えるんだよね。メリル可愛いよメリル!
しかしこの優しすぎる性格はある意味覚悟の表れ…「そこまで言うなら頑張れ…!」ってなっちまうよ!

ストーリーは基本的に【身に降りかかる火の粉を払っていくうちに過去の宿命が自分を襲ってくる】というもの。バッシュ自ら何かに立ち向かうことは少ない。受け身なストーリーだけど、徐々にいろんな秘密が明らかになっていくので「え、これこの先どーなるの?」と見ていて続きが気になるつくりだ。テンポ自体はゆったりめなんだけど、展開は遅くないので退屈はしないし、設定がかなり大規模で新しい情報が毎話出てくるからどんどん世界観が広がっていく!それらを丁寧に演出してくれるし各シーンを盛り上げてくれる音楽も素晴らしい!まぁ丁寧すぎて1話単位で見ると物語があまり進まないんだけども…でも戦闘シーンも迫力満点だしほんと何もかもが劇場版クオリティーだよ!

特にやはり最終話よ!各演出よ!原作読んでる身からしたら「あ〜〜!あ〜〜!」よ!今まで「ああ、たしかに原作こうだったねぇ」くらいなのが最終話で「うわぁぁああ〜!」よ!もぉ〜俺は今スタッフの手のひらの上で踊らされてるよぉおおお!

と自分は大絶賛。いや〜マジで良かった。原作そこまで好きなわけじゃないけど、このアニメのおかげで面白さを再認識できた。感謝感謝である。
唯一、欠点というか各用語についての説明があまりないのでそこだけはちょっと注意。この世界のキャラにとって「別にその用語は知ってて当たり前」なので、視聴側にはある意味聞き流す力が必要かもしれない。

明らかに「続く」エンドだが一つ大きな区切りを迎えており、これで完結!でも十分納得な出来。原作通りならまだ続くので次クールがめっちゃ楽しみである。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

旧作を知らない身としては良かった

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 1

59.8 5 ガンアクションで仲間なアニメランキング5位
グレネーダー ほほえみの閃士(TVアニメ動画)

2004年秋アニメ
★★★★☆ 3.3 (69)
312人が棚に入れました
忌まわしき戦が猛る時代、戦国世紀において銃に長けた武者は「閃士」と呼ばれた。
そして此処にも一人、天才的な射撃の腕を持つ少女が居た。金色の髪、見事なプロポーション、そしてお風呂が大好きな彼女の名は天道琉朱菜(るしゅな)。
旅を続ける途中で知り合ったサムライ・虎島弥次郎と共に、6連発回転式拳銃を唯一の武器にしながら機関銃やライフルを使うならず者の閃士たちを撃退し続ける。天子様の教えを実践するため…。

声優・キャラクター
高橋美佳子、中井和哉、本多知恵子、松岡由貴、小菅真美、中田和宏、永井乃愛、檜山修之、佐久間紅美
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

強く、やさしく、美しく…ついでにちょっとエロい?主人公のほほえみは最強の武器

2004年秋アニメ。全12話。
原作漫画は未読です。そちらとは一部内容が違うそうですね。
最後まで視聴してみて、心の温かくなる作品だったと思います。

この世界では銃火器の扱いに長けた人たちは閃士と呼ばれ、主人公の琉朱菜もその一人。
戦国風のオリエンタルと西部劇が混ざったような不思議な世界観です。

この作品の特徴は、やりすぎて逆にいやらしくないエロ要素と、ちょっと馬鹿っぽいノリと、ありえない銃撃戦ですw
そんな作風ですが、ストーリーはいたって真面目で、テーマ消化も堅実でした。

ネタバレレビューを読む


タイトルからはバイオレンスなんだか何なんだかよくわからないまま観て、今ではこのタイトル、すごく納得しています。
圧倒的な実力を備え、常に無双でもするかのように敵を蹴散らす琉朱菜。
でも彼女の本当の武器は、そのやさしい笑顔でした。


【元ネタ・類似作品(?)について】
SKLからガンカタ繋がりで映画「リベリオン」と本作を視聴して、(意図しているかはわかりませんが)SKLとグレネーダーの両作品に、ガンカタというアクションだけでなく、色々な形での「リベリオン」に対するリスペクトを感じ取ることができました。

キャラクターの関係性や心理の変化。
実力を最大限発揮することのできる強敵、主人公と対になるようなキャラクターの登場や武装解禁といった状況の変化。
ラストシーンで最高のカタルシスを得るために各所に入れられた、大小様々な描写の積み重ね。
ラストバトルでの全力解放に至るまでの流れるようなストーリー展開。

「リベリオン」を見たからこそ気づいたことが沢山あって、両作品のスタッフがいかに元ネタの取り入れ方にこだわり、工夫したかに気付かされます。
それでいて、他に見られない強いオリジナリティを持っているのです。

どれも繰り返し見たくなる作品になりました。(2015.7.16)

投稿 : 2025/04/05
♥ : 8
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

笑う門には天下太平

原作コミックは未読。

架空の戦国時代と西部劇をミックスしたような世界観の美少女ガンアクションアニメ。
主人公の天道 琉朱菜(るしゅな)は
私にとってはアニメヒロイン像についても色々考えさせられる印象的なキャラクターです。

目に止まらぬ早撃ちや、
巨乳の弾力を活用した驚速弾丸装填スキル“おっぱいリロード”(笑)など、その凄腕も豪快。
でありながら、天子勅命により諸国を旅する彼女が求める道は、
ほほえみにより、相手に心の鎧を脱ぎ捨てさせ、戦を終結へと導く、究極奥義の追及。

彼女が歩くほほえみの道は、力で力を制する天下獲りの不毛さ、復讐の無意味さ。
これらのシナリオ展開によっても説得力を付加されるわけですが……。

一方でその戦士の鎧剥脱術は、
作中、OP、EDと毎度、入浴を欠かさないw
無類のお風呂好きでもある琉朱菜のキャラクターによっても適宜補強。
バディとなる男剣士も、ネタバレレビューを読む
文字通り心身を丸裸にされる強烈な体験で旅が始まりますw

こう書き連ねると、ただの変態ヒロイン?とも思えてきますがw
実際、私が視聴していた時は、意外とエロとか、あざとさとかを感じなかった点が、
私が不思議とこのヒロインを忘れられない理由。
“おっぱいリロード”からの連射に至っては、
クールだったとの鮮烈な余韻が先に思い出されます。

入浴以外にも、例えばネタバレレビューを読む
結構ムフフなハプニングにも遭遇しますし、
コスプレ?も披露しますし、下ネタへの言及もあったりしたはず。

典型的な萌えキャラならば「ふにゅ~」とか赤面して、
ここぞとばかり猛アピール?してくる所。
このヒロインはまだ比較的サバサバしている印象を受けます。

あくまでも天真爛漫キャラを貫いていると言いましょうか……。
現実にはあり得ない、如何にもアニメヒロインといった言動ながら、
画面のこっち側の視聴者にサービス提供しつつも、後の萌えアニメ程は反応を煽らず、
画面の向側で展開する架空世界のフィクションとして振り切ってしまう部分に、
私の中で妙な清々しさが残っています。
但し、いやwむしろ天然なのでは(笑)とツッコまれたら答えに窮しますがw

本アニメ版の放送は2004年秋。
二次元の非実在少女にホンモノも何もないのでしょうが、
琉朱菜には、萌えビジネス様式確立、深化と共に忘れ去られた、
古の少年男子向けのアニメヒロインらしさが詰まっている。
そう感じるのは私の価値観が古いからでしょうかw

その他、日本刀とリボルバー、あとはロボだの風船だのwが対等に渡り合う、
思い切った空想バトルも楽しい。
一方で、その天下太平実現の夢を担う、その微笑みには
心に平和をもたらす安心感も漂う。
メッセージ性も確かに感じられる良作です。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 12

とってなむ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

笑ってません。感動したんです。

西部劇をベースとしたお話です。
黄土色の荒野が作品の雰囲気を象っていました。


女ガンマンの琉朱菜が途中で出会った剣士の弥次郎と共に旅をする物語。
旅の先々で苦難に襲われる彼女らですが、持ち前の銃テクニックでそれらを解決していきます。
テクニックというかもはや無双です。
最強女銃士・琉朱菜の銃スキルは半端なく、観てて爽快でした。
弥次郎もそれなりに名の知れた剣士らしく、彼の剣技も凄いです。
そうです、敵が不憫ですw


と言っても琉朱菜は本来、戦闘せずに勝利を得たい女の子。
↑が作品名の『ほほえみの』の部分です。
これが上手くいかないので無双しちゃうんですけどね。
因みに、戦闘しないで勝つ。の精神を琉朱菜に説いたのが中央天都(琉朱菜の故郷)を統治する天子という女性。
彼女が琉朱菜を旅に行かせた張本人です。
そして、どうやら彼女が物語の鍵を握っていそうです。
ストーリー的にもけっこう楽しめました。


琉朱菜と弥次郎の関係性が好きです。
琉朱菜は弥次郎を『やっちゃん』と呼んでいます。
なんかこのあだ名だけで仲良さそうですよね。
弥次郎をからかう琉朱菜は本当に楽しそうでした。
観てる私も楽しかったです。


OP「KOHAKU」 歌ー下川みくに
ED「悲しみに負けないで」 歌ー下川みくに

OP、イントロ神!
前奏だけなら私が知ってる曲のなかでもトップ20は確実に狙えます。
もちろん、曲全体からしても好きです。
本作/旅アニメの雰囲気に合いすぎて怖いくらいです。
EDもすごくいい感じ。
みくにさんの歌声はやはり素敵ですね。

結論:下川みくに最高。
改めてですが、そう思いました。

※WOWOW版と地上波版でOP,EDが変わるそうです。
私が観たのは前者。
なので、上記の曲はWOWOW版です。



敵の十天閃(四天王の十人ver的なやつ)との闘いはけっこう盛り上がりました。
それに、何より無双琉朱菜が魅力的でした。

旅アニメは好みなので本作も十分に楽しめましたね。
☆の評価以上に面白かったです。

最後に。
見所はなんと言っても琉朱菜の『おっぱいリロード』。
自身の体を回転し遠心力で胸の谷間から銃弾を空中に舞わせ、
それを散発式リボルバーに一瞬で填め込み、速攻で装填完了。
すげぇ…!
え? 決して笑ってなんかいませんよっ!

投稿 : 2025/04/05
♥ : 28

64.0 6 ガンアクションで仲間なアニメランキング6位
HIGH CARD[ハイカード](TVアニメ動画)

2023年冬アニメ
★★★★☆ 3.2 (86)
265人が棚に入れました
ストリートを根城に気ままに暮らしていたフィンは恩のある孤児院が資⾦難で閉鎖の危機に陥っていることを知り⼀攫千⾦を狙ってカジノヘ乗り出す。 しかし、そこで待っていたのはツキをほしいままにする男が持ったカードを巡って繰り広げられる銃撃戦にカーチェイス、悪夢のような修羅騒ぎだった。やがて、フィンは知ることとなる。世界の秩序を守るも混乱に陥れるも、意のまま。選ばれし者に⼈知を超えた異能⼒を与える52枚の《エスクプレイングカード》の存在を。 そして、幼い頃から肌⾝離さず⼤切にしていた〝相棒〟に秘められた⼒を――。⾼級⾃動⾞メーカー・ピノクルに勤務する表の顔を持ちながら真には、フォーランド国王直々に王国中に四散してしまったといわれるカードを回収する任務を命じられたプレイヤー集団《ハイカード》。 その第5のメンバーとしてスカウトされたフィンはイカした仲間たちとともに、危険なミッションに当たる。「必要なのはマナーと気品、そして命を張れる覚悟。それだけです」対するは、悪名⾼きマフィア・クロンダイクファミリーとピノクルを打ち負かすことに執念を燃やすライバルメーカーのフーズフー。⼤義、欲望、復讐を抱き、カードに魅せられたプレイヤーたちによるすべてを賭ける狂騒争奪戦が、今、幕を上げる! Are you ready? Itʼs Showdown!!

声優・キャラクター
フィン・オールドマン:佐藤元
クリス・レッドグレイヴ:増田俊樹
レオ・コンスタンティン・ピノクル:堀江瞬
ウェンディ・サトー:白石晴香
ヴィジャイ・クマール・シン:梅原裕一郎
バーナード・シモンズ:山路和弘
セオドール・コンスタンティン・ピノクル:小野大輔
オーウェン・オールデイズ:島﨑信長
ノーマン・キングスタット:関俊彦
ブリスト・ブリッツ・ブロードハースト:武内駿輔
ブランディ・ブルーメンタール:園崎未恵
バン・クロンダイク:関智一
ティルト:豊永利行
ボビー・ボール:沢城千春
グレッグ・ヤング:森川智之
シュガー・ピース:高橋李依
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

派手さが足りない

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/04/05
♥ : 2

nyamu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

古臭さを感じるものの、面白い

4話まで視聴中。

HIGH CARDと言われるトランプを手に入れたもの同士の異能バトル。舞台はイギリスっぽい感じの国で表向きは高級車のディーラーの店を装った組織に属して、裏からの司令でHIGH CARDを集めていく。HIGH CARDは持ち主(プレイヤー)に特別な能力を与えるので悪用する人物も当然いるため、そういうプレイヤーと戦いながらカードを集めていくというストーリー、だと思われ。

……で、なんでしょうね。キャラデザのせいなんでしょうか。一昔前のアニメを見ているような古臭さ。平成初めぐらいにあったかもしれないOPやEDの感じだし。

でもですね、キャラデザなどは4話ぐらいになると慣れてくるのでいい感じに。
カードを使う時の変身(と言ってもカードが手袋に変わるだけぐらい)シーンはかっこいいし、昔のアニメのようなノリもあったりするもののお約束的なものまで含めて結構好きかも。

パッと見は古臭さで1話切りしそうな所をぐっとこらえて見続けると面白い作品。

主人公は孤児院育ちだったり同僚キャラも背景は色々ありそうだったりするけど、主人公含めてキャラが基本的に陽なので変に暗い感じなることも無く毎話いい感じに面白い。

書き込みや作画ががすごいという訳では無いけれどちょっとした細かな描写にも気を使っている感じがする。
作画すごい、ストーリーすごい、声優さんすごい!とかいう飛び抜けたものはないものの、楽しんで見ることができるというアニメとして本来あって欲しい部分はキチンと押さえられているかと。

今時のキャラデザでは無いのであまり見られてないかもしれないのがもったいないところ。

-------
見終わって。

中盤ちょっとダレたけど終盤は盛り上がって、12話は特に楽しかった。盛り上がって、爽やかに終わって、いや~最後まで見てよかった!

アニメの1クールってこうでなきゃ。

ここまでやってくれるとは思ってなかった(ごめん)ので、更にお得感マシマシ。

作画的には予算が潤沢にあるアニメでは無さそうで、色々突っ込みどころもあったけどそこは素直に「いや、おかしいやろ!」と突っ込みながら見れば良いんだと思う。

大人なキャラが多いので会話は飄々としていて、暑苦しくもなく冷めてもなく、何よりみんなシケてないのがとても良い。

飛び抜けたものがないのでここの基準では高評価にしにくいけど、トータル☆4ぐらいの満足感。

season2があるということなので見ること確定。
今回は敵役があまり活躍してなかったので次では活躍するんだろう。

投稿 : 2025/04/05
♥ : 5

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

爽快活劇としては中々良かったです。基本、組織も登場人物もアホで無能なのが気にならない人向け!

 最終話(12話)まで観ました。

 ドラゴンボール張りに世の中に散らばったカードを巡ってバトルする話です。カードに選ばれると凄い能力が使えますぅ!

 どっかで観たことある話ですが、中々スタイリッシュです。主人公は王直属の秘密組織に加入します。

 結構人が死にますが、何となく明るい雰囲気で話が進んでいきます。

 狙っているのか、意図してないのか不明ですが、主人公の能力名が「ネオニューナンブ」だったり、悪役がドロンジョ一味みたいな愉快なうっかりさん達だったり、シリアスなのかコメディなのか掴みどころがありません。

 能力バトルも工夫が足らず、敵の能力者に対して、複数能力者で袋だたきにするのが最適解となっています。

 組織として能力者を沢山抱えている主人公達が強いのがあたり前で、緊張感がありません。

 敵も単体で複数能力者を倒せる能力や、戦略を練って挑戦して欲しいところですが、結局力押しで各個撃破されます。

 数の理論で力押しできるので、物語の都合上、構成員の頭数が揃わないシチュエーションを作らざるを得ないところに、組織の頭の悪さを感じます。諜報能力とか無いんですか?

 カードを沢山集めて適合者を組織すれば、もうイージーモードです。何年もカード集めしているのに何をしてるんでしょうか。

 最終話近く、カードを集めて役をつくると奇蹟的なことが出来ることが明らかになります。

 カードはトランプと一緒で枚数が決まっているようなので、益々沢山のカードを持っている組織が有利です。

 一回ミリタリーバランスが傾いたら、組織間闘争でカード保持数が少ない組織が逆転するのは不可能です。

 それなのに、敵対マフィア組織は、意味のないちょっかいを仕掛けてきて、カード能力者を消耗します。

 マフィア組織はボスもキレているだけで、組織としての目的が不明です。テロや武装蜂起をしたりする意味も良く分かりません。

 敵味方共に組織のトップが意味深なことを言うだけの無能な感じしかしないのもバトルの緊張感を削いでいます。

 ラスト、味方が個人的理由から暴走したり、許したりとガバガバな感じで走りきって二期へ。

 いやいや、組織のピンチの時にカードを持ち出して脱走し、観覧車に格好つけて乗っているアホを許したらアカンやろ!

 これで良いのか?と思いつつも二期が楽しみだったりします。
 

投稿 : 2025/04/05
♥ : 6
ページの先頭へ