エンタメで友達なTVアニメ動画ランキング 2

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画のエンタメで友達な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月07日の時点で一番のエンタメで友達なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

65.9 1 エンタメで友達なアニメランキング1位
ダンジョンの中のひと(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (124)
366人が棚に入れました
アントムルグのダンジョンに消えた父を追い、単独で挑み続けてきたシーフの少女クレイ。探索の末、ついに前人未踏の地下9階に到達。そんな矢先にモンスターとの戦闘でダンジョンの壁が崩落! 崩れた壁の中から現れたのは――管理人!? ダンジョンで働くもの達が織り成す、迷宮お仕事ファンタジー。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

キャラ造形と世界観が作り出す独自の視点。非常に面白かったです。

 非常に面白かったです。テーマパーク経営の裏側を独自の視点で描いていたような視点がもちろん面白いのですが、なんといってもキャラ造形が最高でした。
 えてして異世界ものは、可愛い、エロい、性格が良い悪い、俺TUEEEなどが前面にたったキャラが多い中、そういう分かりやすいキャラ造形とは一線を画していました。

 そのキャラ造形が作り出す緊張感と弛緩が素晴らしかったです。スローライフだけでない、経営の厳しさ、人間社会の現実、魔物との価値観の違いなどを上手くストーリーに取り入れていました。

 なんといってもクレイの驚きや発見と途中から視点を共有できる感覚が良かったと思います。3話くらいでかなり面白いことに気が付き、後半はずっと面白かったです。中盤に若干話の展開がない事でダレを感じなくはなかったですが、この作品は面白さを見出すのに時間がかかるからだと思います。その点で、早い段階で切られる可能性もあるかなとも思います。

 結論が見えないのはちょっと残念ですが、この話の構造ですとほとんど気になりませんでした。ベルの孤独とクレイの目標がどうなって行くのか2人の友情の行く末は充分想像で補える範囲です。SF的世界観をもっと解き明かしてほしい気もしますが、先史文明ものですと必ずしもそれが必要ではないです。


 作画について、一見作画が悪いように見えますが、とても良かったです。破綻がないというレベルではなく、会話のときの身体の動き、髪や瞬き、構造の回転、視点の作り方。よくできていたと思います。OPアニメがとても良かったです。
 動きが少ない止め絵のシーンも多いので、一流とはいいませんが、かなりの水準だと思います。ここが私も1話のキャラデザで勘違いしましたが、最終話などは作画の良さがかなり出ていたと思います。

 ながら見とかOPスキップとか一切しませんでした。毎週集中して楽しみながら見られました。行間にあるものが気になるし。エンタメ的な視点と結末がないことでストーリを4.5にします。満点でもいいかもしれないと悩みました。感覚的にも満点じゃないよな、という気もしますし。

 客観的にも主観的にも評価できる作品だと思います。万人受けではないかもしれませんけど。

追記 評価点4.9はちょっと盛りすぎなので、作画を5→4.5、声優5→4、音楽を5→4とします。


1話 作画…原作者可哀そうすぎるだろ、と思ったら今期で1番面白い。

{netabare} dアニメのサムネがあまりに無気力というか、見てもらおうという熱意が感じられなくて、かえって興味がでました。見始めても、期待通り?チープな作画で、原作者可哀そうすぎるだろうと思って見てました。
 ですが、あれ?そういう展開?となりちょっと面白くなって、そして、アレそう来るの?とかなり面白くなりました。

 で、映像も後半に入って気が付いたんですけど、悪くないんですよね。動きとか演出とか構造とかカメラワークとか…要するに見せ方がちゃんと作風とあっていて面白さを引き出していました。で、EDを見ると結構なレベルの作画でした。

 1話だけで言うと、かなり話が面白いです。そして、これからどんな話になっていくんだろう?という期待感があります。主人公は男か女かわかりませんでしたが、女の子でしたね。

 まったく前情報もないし、正直同情心で見始めましたが、話自体はいまのところ今期で一番面白いです。もちろん出オチの可能性もありますが、この設定とキャラ作り、映像作りのセンスから言って、ダークホースになる可能性がありそうです…今のところ。

 なお「金貨8万枚」の人が原作者かと思ったら違いました。ちょっと似てますよね? {/netabare}


2話 思っていたより普通でした。癒し枠としては十分面白いですけど。

{netabare} やっぱり画面は好みです。どこで誰が何をやっているかが分かりやすい見せ方も雰囲気も私が好きなタイプです。

 ただ、2話を見る限り異世界のダンジョンの内部がどう運営されているのか?というメタ的な視点を活かし切れているのか微妙な気はします。宝箱とかダンジョンでなぜクリーチャーがポップアップするのかの説明がありました。そこはなるほどと思いますが、面白さの工夫がイマイチかな、と。もうちょっとエピソードと絡んで話の中で分かってくるような感じだと、もっと感心できるのですが。
 で、ベルは片づけられない女だった…と。

 話は面白いですが、今季NO1というレベルではないかもしれません。普通に面白い感じです。癒し枠かな?ゴーレムとか他のクリーチャーとの絡みでダンジョンの仕組みが説明されていくのでしょう。

 一般的に職場で周囲のレベルに合わせられない人、やり方を赴任後すぐ変える人は、いくら能力があっても職場では困った人となります。なんとなくそういう人を思い出しますが、途中で大失敗とかありそうな導入でした。{/netabare}



3話 かなり面白かったです。たった1つの戦闘を視点を変えて見事にエピソードに仕立てていました。今の転スラ3期と発想の根っこは一緒かな?

{netabare} 2話が思ったより普通と思っていたら、3話はかなり面白かったです。1つの戦闘だけですが、視点を変えてエピソードを展開する工夫は素晴らしいと思います。

 で、ちょっと思ったのが、今ちょうどやっている「転スラ3期」の迷宮…ダンジョンつくりと思想がとても似ています。転スラの中盤で一番面白い部分ですし、その発想はあると思います。
 オマージュだとしてもそれを換骨奪胎して3つの視点に振り分け…冒険者・管理人・魔物の方向性から作品にした発想がいいです。地味だけど新しいものをちゃんと提示できていると思います。もちろん、ダンジョンの設定を考えたいのはみな一緒なので、偶然発想が似ただけかもしれません。

 そして、結構濃いようで薄い感じのヒロインクレイと、薄いようで濃いヒロインベルの取り合わせ見ていて面白いし、いろんな思惑がある魔物とのコミカルな掛け合いと、バトルのかなりシリアスな現実・設定が見事に融合しています。

 楽しみな作品と言えると思います。再視聴しても十分面白そうです。{/netabare}


4話 奇数回が面白くて偶数回は普通、という感じ。

{netabare} ダンジョン運営のほか、父の捜索と強くなるという話がるのがいいのでしょう。面白い回と普通の回の差があって、1,3話が面白い、2,4が普通でした。4話はいろいろ伏線の種まきで終わった印象です。シーフのギルドの話もただ説明を聞いたら終わってしまいました。次回が面白い回だと思いますので期待しておきます。{/netabare}



5話 中途半端で消化不良なのがキャラやダンジョンに深みを与えている。

{netabare} この作品、それぞれのエピソードで明確な解答・結末がないのがいいですね。余韻が残ります。対ドラゴン戦も中途半端な感じで終わることで、この作品の一つの目標であるクレイの階層の踏破の達成に遠回りですが近づいて行っている感があります。

 そして、ちょっと思っていた「全部ベルで良くね?」問題が、いろいろな疑問への伏線になっていたんですね。もちろんランガードとゴーレムがいないと絵的に面白くない、というのはあるんでしょうけど、ベルの出自や性格に通じていました。
 また、少し発想を跳ばすと組織論にもつながります。一人のスーパーマンで運営される組織は継続しない問題ですね。

 中途半端で消化不良な展開が、この作品の持ち味だしそれがキャラ造形にものすごく深みを与えています。今回はちょっとしゃべりすぎ、説明しすぎなくらいでしたけど。やっぱり面白いです。

 そういえば「ランガード」って、声優さんを調べようとネット検索したらちょっとセクシーな映像ばかりでてきました。ストッキングの伝線をお尻と太ももで連動しないようにするための太い線のことだそうで。何か意味があるのでしょうか? {/netabare}


6話 少し話が展開してほしいです。それとベルが活かせてないかも 

{netabare} 相変わらず面白いのですが、この作品に不足しているのはワクワク、ドキドキだなあとあらためて思いました。もちろん死なない設定がそれを減じているのは自覚的だと思います。ただ、11階層到達を目標にしているという大前提が、危険がなければ冒険にならないという矛盾はどうしようもないです。

 中間まで着て、決して失速ではないのですが、何か繰り返し感が出てきました。1話1話は面白いのですが、先に進むとか何かを達成するというのがないので、毎週見る分にはいいでしょうけど、一気見だと評価が変わりそうですね。

 そしてもう1点の欠点が、ベルがすっかしサブキャラ以下になってしまいました。ランガードの方がむしろ活躍している暗いです。もちろんベルが活躍すればチートでしかないとは思いますが、何か縛りとかつけてベルを深掘りしないとベルが活きないなあという気がします。{/netabare}


7話 信用できても信頼できない関係性が上手く面白さにつながっている。

{netabare} クレイから見たベル、ベルから見たクレイというのは以前から相互理解という点で、根本的な部分で少し相容れないような雰囲気はありました。その構造が今回顕在化しましたね。能力は信用しているけど、その人間としてのふるまいが相互の不理解もあって、信頼でききれない感じになっています。
 6話でベルが上手く使いこなせていないと思いましたが、7話は両方から見た相手への不安…特にベルからクレイに対するモヤモヤが上手く面白さとキャラの深さに活かされていました。

 比較的ドライともいえる2人の関係性は、ダンジョン=会社組織のような設定と上手く結びついており、そこがこの作品のいい意味での特異性でしょう。

 ここにきて、面白い話を持ってきたと思います。後半7話がどう活きてくるか楽しみです。 {/netabare}


8話 SFおよびSEのような素養を感じる面白さでした。

{netabare} 初期になんとなくこんな話かな、と思っていた内容そのままのような回でしたね。そして、SF的な設定がほの見えました。背景美術はもちろんですが、ベルの言葉はコマンド入力です。
 この作品の性質上そこに焦点があたる感じではないでしょうが、原作者が裏で何か考えたものがあるのでしょう。
  精霊の正体や魔法のエネルギーをSF化する場合の常套手段ですので、世界の多次元宇宙的な設定も考えていそうなので、もともとSFに造形がある人なんだと思います。

 その上で単純な設計に落ち着くというのは、ビジネスあるあるですね。奇抜で奇異な仕事にならない理由には、どこかで合理的なもの、制限による事情があるものです。
 その単純な制約の結果に、緻密に考えられたような効果を外部から見ると感じてしまうのもあるあるです。

 この発想、システムエンジニア的でもあるので、原作者の方はSEとかプログラマーとか何かその辺の素養がありそうですね。低層階でユーザーが多い場合、開発環境を隣で作るなどもシステム開発的な発想でした。

 ダンジョン・システム的な「系」の裏設定がないと描く方も見る方もモチベーションが続かないので、良かったと思います。{/netabare}


9話 様々なギャップが面白さとして機能しています。そして…百合?

{netabare} 今のところ面白さの安定感ではNO1です。今回が一番面白かったといっても良いでしょう。バトルシーンは迫力ないし、話が始まって3分くらいで結末が分かるような話でしたけど、面白いんですよね。体感10分くらいであっという間でした。

 面白さを言語化するのは難易度が高いのですが、やっぱりクレイのキャラ性かなと思います。彼女の内部の思考と外部のズレが面白いのが一つと、女性であるということが彼女の性格とのギャップとしてコミカルな要素になっているかなと思います。メイド服を着させているところから考えると原作者は自覚的にギャップの面白さを計算しているのでしょう。

 ベルの側は圧倒的な強さが安定感として機能して話が複雑化、深刻化しないという信頼感があるし、こちらはその強さと性格・行動のギャップが面白さになっています。今回の最後のオチのつけ方もどこかとぼけた感じで、深刻さと日常のギャップになっていました。

 そして、なんと百合ですか?そうきましたか…{/netabare}


10話 ここに至ってこの面白さ。秀作と呼べるのではないでしょうか。

{netabare} 緩い話の様で厳しい社会の話なのがいいです。父親を捜すという大きな目的とダンジョン運営というフレーム、そしてベルの謎めいた存在。ベルとクレイのキャラの対比。私は作品としての完成度が高いと思います。10話に至ってまったく飽きが来ません。

「ダンジョン飯」ほど世界観の作りこみはないしハイコンテクストではないですが、話に重層性があって設定がしっかりしてキャラ造形が見事なところが、ちょっと似ているかなと思います。ただ、緩い面白さが独特でそこはダンジョン飯にはない部分でしょう。

 本作は充分秀作だといえると思います。{/netabare}


11話 ルールと命の等価性。ライトな描写に凄みがありました。

 本作はダンジョンに挑戦するリスクと同時にルールという縛りにおいて命の軽さが感じられと同時に、それは命をもってあがなう「必然」のような感覚をものすごく強く感じます。11話の話そのものはありふれた話なんですけど、ルールを守らない人間に対する死刑執行を無感情に行う凄みがありました。

 この描き方が面白いんですよね。命の重さと軽さの両面は、本来異世界もので描かなければならないことです。これが顕著に描けていたのは「ブラックラグーン」ですね。本作においてはかなりライトな絵柄で軽く描いている分、より非情な感じがしました。こういうところが本作の魅力ですね。

 さて、来週最終回ですか。次回予告だと仲良しエンドみたいですね。最後まで描けていれば名作、一応の方向性や区切りまで描けていれば秀作だと思うんですけど…中途半端だとちょっと残念ですね。2期の発表は…ないでしょうねえ…




 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 14
ネタバレ

wkr さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

直感的な面白さがもっと欲しかった

https://dungeon-people.com/

原作未読

ちょっと期待してたモノと違ったなあというのが第一の感想です。

内容はダンジョンでお仕事をするというもの。その舞台となるダンジョンの設定がファンタジー要素と現実的な経営学的要素を絡ませていて、周りの理屈がこと細かく作り込まれている点、ゆるふわな見かけに対して意外にも人間の生々しさや狡猾さが要所要所で露わになっているシビアな世界観の構築などが見事でした。ファンタジー設定を活かした視点の仕事内容は面白かったです。

ただ、この作品は世界観を第一に描いている作品なこともあり理論的な面白さが顔を出しています。対してキャラやストーリーのような直感的な面白さや魅力は薄めに感じます。また、世界観周りの作り込みの分、毎話必ずと言っていいほど説明セリフが多いもののキャラの魅力の薄さ、反応もやや型にはまった単調なものだというのも相まって単なる説明に過ぎず、退屈さに繋がっています(日常パートもややそれに近い)。最終的にはキャラの変化が描かれてはいるものの、多数の情報の中にキャラ描写が埋もれてしまっているせいで感覚的には楽しみづらく、魅力があまり持てなかったです。

独特の良さがあるものの、私自身きららみたいなキャラに愛着の湧くような日常系が特に好きなのでこの手の作品は合わなかったみたいです。「ダンジョンの説明書」にタイトル変えたほうが良いんじゃないかな...と思ったり思わなかったり。作品で重点的に描かれている設定や世界観などから面白さを見いだせたら最終回まで楽しめると思います。意外と玄人向けな作品という印象でした


各話の感想
{netabare}
1話
{netabare}無難な導入って感じです。それゆえに出だしは弱いかなとも思いますが、序盤から丁寧にやっていった方が作品としてはいいですね。これからお仕事モノにシフトしていくようです。ダンジョンのお仕事モノ、ということで設定が良いので今後面白くなりそうです。作画も全体的に良くOLMなので今後も安心できます。キャラデザはあっさりし過ぎてモンスターに迫力ないな、と最初は思いましたが、これからまったり寄りなお仕事モノになっていくのだったらこのキャラデザも納得です(まったりかはまだ分かりませんが...)。今回、クレイの死生観が随分あっけらかんとしてたのが印象的でした。そういう世界観なんですかね。日本語が登場するのはあれ?とはなりましたが。
{/netabare}


2話
{netabare}全体的には説明シーン多めで地味な印象の回、でも面白かったです。前半は、ベルがダンジョンを案内する内容でしたが、現実的だけどファンタジーな作業場が見てて楽しかったです。だんだん見えてくるベルの可愛らしい一面もアクセントになってるのであんまり退屈しないです。説明もかなりしっかりしてて、モンスター死んだらどうなるん?っていう気になるところもちゃんと説明してるのが良かったです。後半の内容はお仕事モノらしくなってきます。でもこの辺りは割と普通だとは思います(普通のお仕事モノの仕事要素をダンジョンに置き換えただけみたいな)。宝箱の中身補充とか、仕事内容も意外とアナログなのがシュールでちょっと面白かったです。
今回、鈴代紗弓さんの声がベルによくハマってると思いました。キャラも相まってマジで可愛い!でも作画の質は少し落ちたかな。キャラデザがゆるめなので、よっぽどしゃなきゃ気にならないと思いますが。

冷静に見ると地味なシーンが多いけど設定やキャラが良いから全体的に普通に面白くなってます。アイテムとかモンスター出てきたりとか、こういうファンタジーな要素好きなんですよね、おまけに百合っぽい要素も入ってきたので、このレビューは完全に好み出まくってて参考にならないかもです。一応は今期のダークホース扱いで良いんじゃないでしょうか。早く続きが観たいです。
{/netabare}


3話
{netabare}OPがだんだんハマってきました。アップテンポな曲好きです。

前回地味でしたが、今回ファンタジー設定を活かせてて良かったと思います。モンスターの視点から、という内容が特に面白かったです。バトルシーンはなろう感出てましたけどw 後半は百合っぽくなってました。ベル可愛いです。そして少しクレイの掘り下げもされました。1話で、なぜ死生観があっけらかんとしていたのか掴めた気がします。そのシーンは普段の雰囲気に対してシリアスでしたね。回想で人殺してたのはビビりましたが、ダンジョンというある意味な無法地帯で起こりうる現実的な問題、そういう世界観だからこそのクレイの価値観をしっかり描いたのは良かったと思います。ですが個人的には作風に合ってない気がして引っかかります。
{/netabare}


4話
{netabare}シンプルに面白かった。仲間ができたことを実感するクレイ、あったかかったです。バトルシーンも臨場感があって、クレイの状況判断の心理描写がしっかりしてるので見応えあります。そしてドラゴンが出てきて4話は終了、引きがうまいので続きが観たくなります。
ダンジョンの内部に関わりつつ、段々とわかっていくクレイ父のことやダンジョン周りのこと、クレイの変化が作品の面白みになる部分でしょうか。設定もしっかりしてますし、細かい部分に関しては良く手の行き届いてる印象です。次回も期待します
{/netabare}


5話
{netabare}オリンピックのせいで一週間延期しちゃいましたね。そのオリンピックは色々杜撰で悪評しか聞こえてきませんけどw

ぼちぼちって感じかな。バトルシーン以外はかなり地味だった気がする。
クレイのレベルアップが話の軸に加わるんでしょうか。意外と人情物?
バトルシーンの内面描写がしっかりしてました。3話の内容が活かせていたのが良かったです。ベルちゃん一人で出来るけどしないっていうのが説明されたシーンは現実でも通用する考え方でしょうね。考え方がしっかりしてて経営学アニメでもあるのも良いところです。
でもお仕事物の内容になるとファンタジーとリアルの境界線が曖昧になって、ファンタジーらしい面白さは薄いですね。一応面白いですけど。{/netabare}


6話
{netabare}新キャラが出てきたのは唐突でした。これから話に関わるか知りませんが。
仕事パートやら、内容が現実寄りになると結構地味で少し淡々としてる。その辺りはマンネリ化してきたかな。ベルちゃんも片付け下手とかどうでも良いとこでキャラ立っちゃってるから設定とかを活かしたキャラの立たせ方をして欲しいかも。
でも後半、ダンジョンの内部事情を知ったがゆえの、メタ的視点のダンジョン探索は面白かったです。(サラッと10階クリアしてなかった?) {/netabare}


7話
{netabare}時間なくて観るの忘れてました。

中盤からの悪徳な魔物退治の流れが面白かったです。ゆるいお仕事物に挟まれるシビアな内容は緩急があって良いと思います。魔力云々も意外としっかりクレイのレベルアップに繋がってます。でも今回は世界観設定の説明が多くて少し退屈。説明セリフが多いことでバトルシーンの駆け引きがしっかりしていて濃さが増しているのは良いことですが、いかんせん全体的にみても説明セリフが多めで占めていて話的には一長一短、もう少し説明セリフはカットしてもいいんじゃないかな。魔界の話はあんまり話にも関わらなそうだし。{/netabare}


8話
{netabare}観るの忘れてました。説明が多くて観るの疲れるので...

ダンジョンの作り手の立場に立つ、っていうのが新鮮でした。前半はクレイのメタ的な視点と意外にも浅い作り手(ベル)の思慮の対比がギャグにもなっていて面白かったです。
後半はいつも通り説明が目立ってました。この作品はキャラよりも世界観の魅力を重視してるように思います。その狙い通りしっかり練られた設定で作品の舞台の面白みは増してはいますが、ダンジョンの仕組みを逐一説明するためストーリーの流れが毎回滞って、キャラも微妙に弱いのでその説明シーンは感覚的な面白さには繋がっていない所が悪いところでもあります。今回の後半は説明書をなぞっているようなストーリーになっていた印象です{/netabare}


9話
{netabare}日常系ではベタ?なメイド服!見応えのあるバトル!なろうっぽい展開だったけど本音を言えばこういう直感的なものを求めてた。欲しいのはすごい設定以上に魅力的なキャラ描写なんですよね。今回は2人のキャラが良くでていて素直に楽しめました。王が興味を持つのは唐突に感じましたが、偽名を使うシーンとその後が面白かったです{/netabare}


10話
{netabare}クレイの設定が更に重くなりました。その分ダンジョンに執着する大義名分がよりはっきりしました。

今回はキャラ同士の掛け合い多めで説明も話がダレない程度であくまでキャラ見せの体裁をしていました。今まで説明多めだった描写が今回はキャラ描写との釣り合いがとれているリソース配分なのが良かったです。そして内容自体もクレイ父という物語の中心部分の掘り下げてしっかり必要要素を補いつつクレイの心境の変化に繋げてるのは上手いです。

後半のゴブリンの畑は斬新で面白い設定でした。理屈もちゃんとしてるのがこの作品らしいところ{/netabare}


11話
{netabare}冒険者視点の金髪のキャラの目的がわからなくて混乱しましたが、序盤は冒険者ギルド視点でワンクッション置いてからのダンジョン視点は良かったですね。

以前は仲間同士のいざこざが容認されていた、というのがリアリティに水を差していて違和感ありますが今回の治安維持は特に良かったと思います。悪徳な冒険者もいること、その狡猾な面をしっかり見せていて変に媚びておらず、勧善懲悪な道徳的一面が備わっているのがこの作品の独特の良さになってると思います{/netabare}


12話
{netabare}設定の深掘りは最終回でも安定ですね。ラストシーン、変わったのはクレイだけじゃなくベルもだということがハッキリするのが良かった。百合

ダンジョンというファンタジーと経済的な要素を掛け合わせてる点、意外とシビアな世界観な点は良かったと思います。ただ個人的には期待してたものとちょっと違ったかな...キャラ描写が疎かになっていてキャラへの愛着はあまり湧かないのはう〜ん。掛け合いや展開も少しパターン化しているようにも思いました。毎話単なる情報が多いため、私は最新の話を見る際、前の話をあまり思い出せないということが起きてました。玄人向けな作品だったかもですね。{/netabare} {/netabare}

投稿 : 2024/11/02
♥ : 6

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

調子に乗って2期やると、胸糞アニメになりそうな地雷臭がします。後はコミック読んでねラストが丁度良い?

 最終話(12話)まで観ました。2024.10.03

 何となく良い感じに終了しました。絵柄のせいもあり、爽やかでほのぼのとしながらも、ちょっと毒がある感じのアニメでした。

 ただ、表層的な話をなぞるだけなら、まぁまぁに感じますが、主人公達のやっていることは擁護不可能レベルで人間に対する敵対行為です。

 主人公のクレイは脳筋で戦闘能力が高いだけのバトルジャンキーキャラで社会常識も欠如しているため、脳内思考をしていないから疑問を持ちませんが、まともな人間なら、ベルのヤバさが理解出来ると思います。

 ダンジョン用にゴブリンを栽培し大量生産出来る、高レベルの魔物を召喚出来る、圧倒的に高性能な武器とアイテムを生産供給出来る、価値の高い宝石を無尽蔵に供給出来る…。

 やる気になればダンジョン外の社会を大混乱に陥れたり、市場を操作出来たり、王国を転覆させたり出来ます。

 しかし、全てを小出しにすることで、人間社会を操作しています。この悪辣さは風の谷のナウシカ(漫画版)の墓所に匹敵します。

 墓所は権力に庇護されつつ、ロストテクノロジーを小出しに供給し、過去の科学者が策定した計画を達成するために、現生人類を使い捨てにする装置でした。

 ベルの前任者はさらに悪辣で、実は完全管理下にあるダンジョン内での冒険者間のPKを容認していました。多分、残酷ショーやポルノとして楽しんでいたのでしょう。

 原作者やアニメ制作側がどこまで自覚的なのかは、原作漫画の連載が継続中なので、現時点では不明ですが、おそらく深くは考えていないでしょう。

 他の方のレビューにある様に、このアニメの残虐で非道な側面に気がついている方も居る様です。また、クレイはベルのペットに過ぎない関係も気持ちが悪いです。

 はっきり言って、世界観に違和感を感じる方には合わないアニメです。今後、ベルがダンジョンを経営していることの意味が明らかになれば、良作と評価されるでしょうが、オチが無いまま、フェードアウトコースする可能性が高い気がします。

 物語を継続すると、胸糞アニメのカテゴリーに入るのではないかと、個人的には感じております。
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 8話まで観ました。2024.08.31

 何と言うか…、楽しいと言うより、エグさの方が先行している感じがします。

 ダンジョンの裏側、管理者側の物語ですが、昔流行ったRPGツクールのノリでベルはダンジョンをメンテナンスしたり、作成したりします。

 ただ、最初から感じる疑問は解消されません。何のためにベルはダンジョンを管理、運営しているのか?

 当然の様に冒険者ギルドと癒着していますし、お宝や罠もベル達管理者側の気まぐれで配置しています。

 ゲームクリエイターや、テーブルトークRPGのゲームマスターっぽいですが、冒険者達は命懸けです。決してゲームプレイヤーの様に楽しんでダンジョン攻略をしている訳ではありません。しかも、冒険者は今まで相当数死亡して、スライムの餌になったり、ゾンビとしてモンスターの仲間入りさせられている様です。

 冒険者達が何のためにダンジョンに命を賭けて挑戦しているのも不明ですし、何故、劇中人物達は、疑問を感じ無いのか、とても不思議です。

 クレイも不思議な人物で、見ようによっては、ベルが冒険者をダンジョンで遊び殺している様な感じなのに、何の感情もいだいていません。

 むしろ、低層で死ぬ様な雑魚はダンジョンの肥やしにでもなれば良い位の冷徹さです。冒険者に同胞意識は無い様です。

 ダンジョン運営について驚いたりはしますが、そもそもツッコミ所が違います。同業者を嬲り殺す施設の片棒を平気で担ぐサイコパスです。強いとは言え、何故ここまで特権意識を持っているのでしょうか?

 自分が死ぬなんて想像もしていない特権階級が、カイジ達にデスゲームを強いて喜んでいる位の醜悪さです。

 絵柄は可愛いですが、ものすごく気持ちの悪いアニメですね。無邪気に自分は常に多数側、殺す側にいられると信じて疑わない様な人間向けなのかな?
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 5話まで観ました。2024.08.13

 主人公のクレイはダンジョン管理者のベルにスカウトされ、凄腕冒険者からダンジョンの運営側になることに。主人公本人は仕事をしながら強くなってダンジョンを攻略することを諦めて無い様ですが…。

 結局、今までの命を賭けたダンジョン探索も、強くなるための修行も、ダンジョン管理者の手のひらの上で踊らされていただけと言う…。

 どこまで行ってもお釈迦様の手中にあるという、孫悟空状態だった!

 これ、主人公はバトルマニアの社会不適応者だから気にして無いですが、結構酷い話です。

 ダンジョン管理者の同僚やモンスターが仲間だ、身内だ、家族だで、ハートフルコメディータッチですが、現実が実は虚構だった位の衝撃をなぜ受けない?

 冒険者は苦労してダンジョン探索しているのに、趣味や遊びで運営している様な奴にデスゲームプレイさせられているなんて、もう、真面目に冒険者出来んでしょ。
 
 RPGをやっていて、制作者の顔がちらつきながら、エグくて意地悪なダンジョンを攻略していてもムカつくのに、命を賭けているのに、裏で上手く転がされているなんて、単なる侮辱で、冒険者としての生き方の否定です。

 ダンジョンは自然現象か、無識な怪物が運営している位が丁度よいですね。

 コメディータッチ作品の常で、後半シリアス展開になったら、茶番と欺瞞が天井を突き抜けた様なクソアニメになりそうで心配です。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

64.3 2 エンタメで友達なアニメランキング2位
SHY 第2期(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (55)
151人が棚に入れました
21世紀半ば、地球から戦争が無くなった―― 各国に突如現れた超人的な力を持ち、平和を願う“ヒーロー”によって、世界は大きく変化したのだ。 新たに得られた平和を維持すべく各国のヒーローたちが活躍する世界において、日本の平和を担っていたのは、人前に出るのが超絶苦手な“恥ずかしがり屋”の少女ヒーロー、シャイだった。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

大人も鑑賞できる少年漫画。ヒーロー論を描けたし、キャラが良かったです。

 さて、最後まで見ました。正直7話くらいから少年漫画的バトルの展開になって、興味が薄れてきました。中断しようかなと思っていましたが、曖と昧の部分になってやっと興味が持てる展開になりました。

 正義と悪の二元論を相対化する話であることは刀が出てきた段階で分かります。それが最後にヒーロー論と結びついたのはなかなかいい展開だったと思います。
 正義の執行とはすなわち「正義という名目を持って行う悪」という矛盾です。そして個人で責任を引き受ける。その結果、自分が行っていること、つまり忍者全体の役割に対する疑念がわき、そして破綻する。

 姉妹間のコンプレックスの問題があります。もちろん曖から昧への才能へのコンプレックスはあるでしょう。ですが、闇落ちした自分にとって姉の能天気な能力への憧憬がまぶしく感じる。このお互いの立場に対する想いもありました。一方でお互いを想う気持ちの相克ですね。曖昧という名前の意味をどうとるかです。

 この2つを組み合わせるとシャイが今まで持っていた悩みとも重なってきます。1話でケガをさせてしまった出来事へとさかのぼれますし、スターダストにコテンパンにやられたことも思い出します。つまり、この作品で感心したのは、シャイがヒーローになる話のテーマ性を見事に内包していることです。その結果日本のヒーローとしての自覚を持つことになります。

 合わせて組織というか共闘の意味やリーダーであったことも孤独だったシャイにとっては一つの成長と言えるでしょう。シャイというヒーローの成長を連載漫画のアニメ化として、1、2期と合わせて一応の区切りをつけられた本作の結末と構成は良かったと思います。少し工夫すればここで最終回でもおかしくない話でした。

 昧の結末については過ちとか責任論をもっとひねれなかったかな?という気もしますが救済でもあるのでこれはしょうがないかな。

 このテーマ性のところに加え、日常回は素直に面白かったし、曖が可愛かったのでその点も良かったです。


 欠点です。スティグマ=ネガティブイメージのレッテル張りの方が今一つ説明できていない点が残りました。これはまあ連載ものの宿命ですね。アニメの制作というより製作の問題でしょう。

 それとやっぱりちょっと途中の少年漫画的バトル展開が冗長だったかなあと思わなくはないです。日常回と対になりますけどね。この落差が5~7話辺りのダレになったかな。

 ヒーロー・正義論はちょっとテンプレというか奥行きがないかなと。主義主張としてはありきたりです。


 ただ、テーマ性の奥行きの無さは感じましたが、シャイのキャラ造形が非常によくできていたので、このテーマ性がしっかりシャイの成長に重なっていました。ヒーローが孤独な女の子という組み合わせと、そのヒーロー=ヒロインの成長という点で大人も鑑賞できる少年漫画という位置づけでよくできた作品だと思います。

 全体としてはエンタメ性は5~7話が致命的になる可能性もある気はします。私はそこで心が折れかけました。1期も後半のバトル回は冗長でした。ただ、ヒーロー・正義論と孤独の痛みを2クールかけて結構綺麗に回収して描けていた点は評価します。

 そうですね。評価はキャラが曖が良かったし、何よりシャイが1期からの成長があってよかったです…4.5。ストーリーはよくできていましたが、バトルの減点とテンプレ感で3.5とします。作画は良かったです。動きがある系統ではないですが、綺麗な絵だったと思います、4。





1話 2期ですが実質第2クール。ここの畳み方が大事でしょう。

{netabare} なぜヒーローになったのか?とはつまり正義とは何なのか、自分はどうなりたいのかのどちらかが描かれるのでしょう。1期に引き続き心の闇問題もあります。そこを第3者の視点として記者が描く感じでしょうか。社会に貢献する一方で、そのヒーローによって迷惑をこうむる存在もある。

 王道のテーマですし、よほどうまく描かなないと視点の持ち方としてはかなり単純な構造です。エピソード、キャラのどちらかに魅力が出るなら、1期を見る限りでは面白い描き方はできる可能性はありますが、しかし、原作は確か20巻以上でてますよね。連載ものの宿命とはいえ、テーマもキャラも描き切れていない可能性が想像できます。

 制作者は苦労すると思いますが、この第2期はつまり第2クールの位置づけです。1期よりもよほどうまく構成して中途半端にならないようにしないと、その後が続きません。せっかく記者視点を入れるなら、風呂敷を広げすぎないでシャイその人に集中し、アニメとして一回綺麗に畳んでほしいなあと思います。

 それができなければ単なる販促アニメで終わってしまいます。

 エイトビットの割には…というとあれですけど、無理に作画に凝らないであまり動くわけでもないですが、丁寧だし何とか工夫して見られる画面になっている気がします。
 作品としての総合評価として、魔法科、ゆるキャン△3,転スラ3と残念感が強かったので、本作には何とか頑張ってほしいところです。{/netabare}


2話 萌えとエロに頼らないから話が面白いのかも。

{netabare} 前半は妙に面白い回でした。単発のゲストキャラ回でしたがという感じですが、そのゲストが面白いのと話の作り方がうまくて{netabare}ああ、先輩が幽霊だったのか…だまされた…と思った後2重でだまされました。{/netabare}

 今回ちょっと気が付いたのが、本作、エロと萌えが無い…無くはないけど不必要に多くないという方がいいでしょうか。少年漫画のレベルになっているというか。
 もちろん女子キャラは可愛くはありますが、性的な視線をまったく向けられないキャラ造形の気がします。コスチュームがちょっとエロいと思うこともありますが、すぐに視点が言動やストーリーに戻ります。

 今回の前半の話、男キャラ同士でやっても同じように面白いのではないかと思いました。女の子だからいいというのはありますけど、過剰でないから話が楽しめるのでしょう。最近シャイのキャラ、気に入ってきました。

 後半はまた新キャラですが、展開から言ってゲストというより話が展開するのでしょう。また、ぶっ飛んだ感じの展開ですが、そこを照れずにやるところが、いいのかもしれません。

 2期に入って妙に面白いんですよね。シャイのウジウジが程よく取れてきたのがいいのでしょうか。
 あるいは1期の展開・構成がスターダストとの闘いとか黒十字のピルツと山登りとかで、何がやりたいか見えてこなかったから過小評価していたのかもしれません。{/netabare}


3話 女子がメチャクチャ可愛いのだが?話も1期より面白くなってきました。

{netabare} 女子がメチャクチャ可愛くなった気がするのですが気のせいでしょうか?作画も良くなっている気がします。SHYその人が良いのはもちろんですが、今回の忍者の娘は非常に可愛いです。

 忍者の刀もちゃんと直刀で脇差サイズで作画されているし、刀自体も非常に綺麗でした。結構刀の作画って適当な作品が多いですが、こういうディテールにこだわっているととても好感が持てます。

 スタッフを確認しましたが、若干総作画監督に新しい名前があったり、作画監督も多少入れ替わっているようですけど、誰がすごい人とか言うのは全く知りません。特に今回、3話(通算15話)で強く感じました。

 で、肝心の話が面白いです。やっぱりこの作品、単話の積み重ねよりもちょっとまとまったエピソードでキャラを見せた方が面白いと思います。「鬼滅の刃」メソッドと言えばそうなんですけど、話が現代だしより内面に切り込んでいるのでこちらの方が私は面白く感じます。

 意外や意外というとなんですけど、ここまで面白い作品になるとは思いませんでした。{/netabare}



4話 心のダークサイドという面が新キャラと上手くリンクして描き方が良くなった気がします。

{netabare} 今回でかなり本作の見方がわかりました。要するにスーパーヒーローもののガワをかぶっていますが、シャイの成長や使命に対する自覚とゲストキャラの心の内と外、つまり自分のダークサイドとどう向き合うか、ということを見ていけばいいのでしょう。

 もともと、スピリッツも小石川さんの話もそういう話でその点に変化はあありませんが、こなれてきた感じです。今回のなかなか秀逸な新キャラが登場したのは、既存のキャラでは自分の描きたいものが描けないと思ったからなのかもしれません。

 で、物語の果てに、最後にはシャイその人が自分のダークサイドと向き合うことになるのではないでしょうか。

 ですから、ヒーローのファンタジー設定にどうこう言ってもしょうがありません。 {/netabare}


5話 話は面白いんですけど、演出とキャラが少年漫画なんですよね。

{netabare} 少年漫画的演出でちょっとずっこけましたが、少年漫画原作である以上はどうしようもありません。ジェンダー論が出てきましたが、若干ひねってました。男は強くあるべきにとらわれているけど可愛いものが好きだがそれを似合わないと否定する。女性のような見た目を嫌がるけど可愛いものが好きなことは肯定する。と、文章にしてみると大して違わない気もしますけど。結局男を表す手段の問題かな?

 トロッコ問題も遊びのレベルで登場しました。ヒーローのアイデンティティでどっちも助けるとなるのでしょう。

 本筋とかキャラ造形はとても良いと思うのですが、個々の言動やエピソードがちょっとわかりやすすぎるカリカチュアなんですよね。ここのチューニングがもうちょっと大人向けなら名作になった…かはわかりません。むしろ、少年漫画のフォーマットで徹底した方がよかったかな?いずれにせよちょっとチグハグ感がなくはないです。 {/netabare}


6話 同時に複数の敵キャラに焦点を当てない方が良いと思います。

{netabare} バトルシーンになると冗長になる気がします。ヒーローものですから仕方ないですけど。それはなぜかといえば複数のキャラが登場してそれぞれがいろいろ語りだすので、ゴチャゴチャしてしまいます。
 せっかく曖といういいキャラがいることですし、曖と昧(あいまい?)の話に集中するためには、話の焦点を当てていればなあ、というのがものすごく惜しいです。

 この6話の前半は正直面白くはなかったです。後半の曖の話は良かったですけど。今回の電車でトロッコ問題その他何かが描けたかと言えば、読み取れるものがほぼないです。{/netabare}


7話 キャラの深堀り=「鬼滅の刃」メソッドで、物語が死んでゆく。

 中間なので総括と、最近の少年マンガ…いや、マンガ、アニメ、ラノベ含めて、「物語」が描けなくなっている点が本作のバトルにも見えるので、そのことについて論じます。

 敵と味方がバラバラに1対1で戦ってキャラの過去とか内面を見せるやり方は「鬼滅の刃」でメジャーになりましたが、私は正直このやり方が好きじゃないんですよね。物語の要素の1部あるいは理解を助けるパーツとしてエピソードが作れないから、キャラを付け足してバラバラにくっつけるしかないように見えます。
 別に「鬼滅の刃」だけに限らず、少年マンガその他の基本的方法の一つになっています。今だと「転スラ」がそれで作品が死んだ一番いい例かもしれません。

 そして、鬼滅ほど引っ張らないですが、アイドルものでも良く使われるメソッドです。このやり方は「物語」が描けなくなった日本のクリエータの衰退なのかな、と思わなくはないです。なぜかといえば本筋と主人公が圧倒的に弱くなるからです。主人公が単なる視点役、進行役、傍観者あるいは聖者になってしまうのが良くない点です。そして、この主人公の聖者化があらゆるジャンルで広がり、作品の視点が幼稚になっています。

 ひょっとしたら視聴者側のわかりやすい作品あるいは感動ポルノのニーズから流行っているのかもしれません。あるいは連載ものとして引き延ばしが簡単にできるからかもしれません。引き延ばすなら話を完結させて新しいテーマで新たに展開するのが「物語」ですが、その方法をとりません。つまり、1キャラで1物語しか作れず、新しい物語はリスクが高いという判断をしている気がします。さらに言えば1作者1物語の可能性すらあります。

 シャイの場合は同時並行的で深掘りが弱いので、バトルがすぐに終わるのが救いです。スティグマがいるので一見物語があるようですが「無惨」と一緒ですよね。抽象的な「強い敵」に堕してしまい、肝心のテーマ性が主人公と主たる敵から失われ、テーマが残っても言葉遊びになります。結果的に延々と続く最終回バトルを見せられて、畳むにたためないか良くて感動ポルノにならざるを得ません。
 
 日常パートのキャラ達が可愛いので、見ていますが、この敵とのバトルが本当につまらないです。


 

 

投稿 : 2024/11/02
♥ : 10

鬼戦車 t89 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

日常回は◎!バトル回は△…。なんのためのヒーローものなのかなぁ…。

 最終話(12話、通算24話)まで観ました。2024.09.28

 まぁ…、ぶっちゃけ駄作ですね。自称ヒーロー とヴィラン的なワケの分からん連中が一般人に迷惑をかけながら争うヤツです。これはアニメが悪いと言うより、原作からの問題です。

 結局、意味不明な連中が争う茶番でしか無いのに、無理矢理ヒーローの活躍で地球から戦争が無くなったとか言う設定をぶち込んで、大事にしているのが間違いです。

 キャラの深堀りとか以前に、世界観がおかしいです。ヒーローのせいで戦争が無くなった世界なのに、暴力を独占している国家権力がそのまま存続しているのは矛盾しています。

 ヒーローは国家主権を侵害しているわけです。戦争は悪夢で悲劇で避けなければなりませんが、交戦権の放棄は主権国家であることの放棄です。

 国家間の問題解決に武力を用いないと宣言した、平和憲法を持つ国は日本以外にも存在します。敢えて交戦権を行使しないという選択をしたなら良いですが、この世界の場合は、ヒーローの暴力により、国家が交戦権を放棄させられたってこと?

 国家が軍隊を組織しようとすると、ヒーローがやって来て、軍人は皆殺しにされるんか?それともヒーロー毒電波で人間は洗脳されているのか?どちらにしても、主体性は奪われています。

 フィクションであったとしても、現代の世界を構成する思想や仕組みを否定し、ヒーローを仮構して物語を作っていけば、どうしても矛盾が生じます。

 それを回避するために、キン肉マン等は超人が人間とは無関係にプロレスをしている訳で、歴史や過去の作品に学ぼうという態度が見られない作品は、やはり矛盾まみれの駄作にならざるを得ません。

 SHYや忍者娘程度の露出でちんちんがイライラするピュアな小中学生向け程度な物語でしか無い気がします。
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 11話(通算23話)まで観ました。2024.09.17

 ワケの分からない忍者ファミリーとSHYの友情パワーで何とかなりました。何この超展開?

 キャラの闇落ちでグダグダやるのを1期からずっと繰り返していますが、世界観がいい加減なので、何でこうなるのか意味不明です。

 ヒーローでも無い忍者がキーパーソンになるなど、話に詰まるとヤクザが出てきて暴れて有耶無耶にする往年の梶原一騎原作みたいな駄目さを感じます。

 後1話でこの悪夢も終わります。キャラはカワイイのに中身が無い…。真夏の夜の夢だったのかな…。
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 9話まで観ました。2024.09.03

 なんてつまんねーアニメなんだ!原作も読んでみましたが、原作漫画もつまんねー!

 原因は、はっきりしています。ヒーローとヴィランの立ち位置が不明確だからです。

 今回、新キャラの忍者娘の妹が闇堕ちしてヴィランとして登場しますが、なんで忍者なんて言う非合法殺人集団が存在するの?

 ヒーローのおかげで世界は平和になったんだろ?人を殺し過ぎておかしくなったキャラなんて存在する余地があるのか?戦争は駄目だけど、大量殺人は良いの?警察は何をしてんの?

 ヒーローもヴィランも、人間に対する影響力が不明です。ヒーローは別に人類を支配している訳では無いため、ヴィランもヒーローに勝っても、それからどうするのか不明です。

 だから、ヴィランが勝つと人類の心が悪の方向へ行く様だとか云々くだらない主張をします。バカなの?

 キン肉マンみたいに、超人と人間が基本的に関係無い感じにして、超人達は基本的にリングで戦い、人間は観客として見ているだけという、プロレス的な世界にすれば良いのに、変に高度行政国家群が存在する現代を舞台にするからおかしくなるのです。

 さらに、nyaroさんがレビューされている様に、戦闘も基本的に回想回想でテンポが悪いです。この、敵味方を掘り下げていく手法を悪いとは言いませんが、鬼滅の刃や推しの子みたいに、最低限本筋に関わるならまだしも、意味不明な奴らのサイドエピソードなど、ウザいだけです。

 アニメとしての出来は悪くないため、こんな視聴者を選ぶ、一般ウケしない様な原作をコストをかけてアニメ化する意味があるのか、不思議でなりません。

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 7話まで観ました。2024.08.29

 以前も書いたけど、ヴィランの魅力がなさ過ぎます。ヒーローに魅力が無いので、ヴィランにも魅力が無いのでしょう。

 そもそもヒーローの存在が定義出来ていません。ヒーローによって戦争が無くなったと言うが、どの様な状態になったのか?

 ヒーローが存在する国と不在の国は何が違うのか?後進国にはヒーローは居ないという理解で良いのかな?SHYはなぜ日本のヒーローなのか?誰が認めているのか?社会的な位置づけは?ただ、超人が世界を転がしているだけでは?

 ヴィラン達はただキレているだけで、行動原理が不明すぎます。ヒーローに恨みがあったりする訳でも無く、敵対する理由が意味不明です。

 何と言うか、バトルに魅力がなさ過ぎなのは、ヒーローものとしては良く無いですね。

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 5話(通算17話)まで観ました。2024.07.31

 SHY達の可愛さもあって、1〜4話までの日常回は結構楽しめました。しかし、ヒーローとして活躍する5話は微妙な感じです。多分、以降は1期みたいに微妙な話が続くんでしょうね。

 このアニメ、敵対組織に単純に魅力がありません。構成員の怪人達は、単純に悪と言うわけでも無く、コミカルな部分もあり、組織の背景も目的も曖昧です。

 良く分からない主人公達のヒーロー組織と、良く分からない悪役組織が戦っても、良く分からない戦いにしかなりません。

 少年漫画なら、得体の知れない超人達でも、格好良かったり、ちょっとセクシーなキャラが戦えば、少年達は胸と股間を熱くして熱中しますが、深夜アニメでやられてもねぇ…。

 早くつまらないヒーロー編は終了し、日常回に戻って欲しいです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 4

ヨッシャア! さんの感想・評価

★★☆☆☆ 1.6

「出来の悪い茶番」の一言で説明できる作品

【物語】 1.0 / 5.0
 第1期から継続して視聴しているが、全編通してあまりにも茶番が過ぎる。随所に挟まるしょうもない小話でシリアスをごまかすのは原作者の悪癖なのだろうか、と邪推するほど。
 また、バトルアクションものがやりたいのか、百合がやりたいのか、ヒーローによる勧善懲悪ものがやりたいのか、とにかく作品全体の方向性やその温度感が行方不明。
 どれか一つに振り切っていればいいものの、アレもコレもと詰め込んだ結果どれをとっても評価に値しない内容になってしまったという印象。
 シナリオ構成に関しては、評価すべきところが見当たらない。

【作画】 2.0 / 5.0
 作画が良いシーンと悪いシーンにはっきりと分かれており、だからこそシーン毎の出来の差が目立つ。
 また、アクションシーンに耐えうる作画陣ではないように見える。
 演出面にも難があり、そのせいでアクションシーンやシリアスパートの、悪い意味での茶番っぷりが際立ってしまうことがままある。

【声優】 2.5 / 5.0
 声優の演技力に問題はない。
 むしろ、身の丈にあっていないキャスティングのせいで悪い点がより目立ってしまっていると言える。
 演技力のあるベテランを起用し、ネームバリューで視聴者を呼び込もうとするプランなのかもしれないが、悪い意味での茶番っぷりが彼らの演技力によって際立ってしまっており、ムラのある作画と、いまいちピンとこない演出・構成が声優の演技力に追いつけていない。

【音楽】 1.0 / 5.0
 印象に残らない。

【キャラ】 1.5 / 5.0
 原作のせいなのか脚本家のせいなのかは知らないが、キャラクターの情緒があまりにも不安定すぎる。作品の方向性に芯が通っていないのだから、当然、キャラクターに芯が通っているわけもない。
 この『芯が通っていないキャラクター』も、作品全体の茶番っぷりに拍車をかけてしまっている。
「どうせ次のシーンには、脈絡なくけろっと立ち直ってるんだろうな」というように、キャラクターのあり方に信用を置くことができない。
 はっきり言って、魅力を感じるキャラクターは皆無だった。



【総括】 8.0 / 25.0 (平均 1.6)
 タイトルおよび各部門のレビューにも書いた通り、全てがとにかく「茶番」である。
 話に一つの着地点があらかじめ決められており、そこに向かってチグハグな構成で何も考えずに突き進んでいるのを延々と見せられている、という印象を受けた。
 また、「とりあえず百合っぽいことをしておけば、視聴者は溜飲を下げるだろう」という制作側の怠慢のようなシーンもいくつか見受けられる。
 このやり方はヒーロー系作品という土台に唾を吐き捨てるかのような思想であり、ジャンル固有の『熱さ』のようなものは一切ない。むしろ中途半端に百合要素をねじ込んだせいで、作品全体が妙にねっとりとしてしまっている。
「で、結局この作品は何がしたかったんだ?」と視聴者に首をひねらせる、全然面白みのない作品である。

・追記
 最終回まで確認したが、改めて茶番だった。全然面白くなかったです。

投稿 : 2024/11/02
♥ : 1
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