2024年度の近未来おすすめアニメランキング 2

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2024年度の近未来成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年02月19日の時点で一番の2024年度の近未来おすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

64.3 1 2024年度の近未来アニメランキング1位
僕の妻は感情がない(TVアニメ動画)

2024年夏アニメ
★★★★☆ 3.2 (108)
269人が棚に入れました
社畜サラリーマンの⼩杉タクマは、家事をする暇がないため、家事ロボット「ミーナ」をリサイクルショップで購⼊する。タクマが「お嫁さんになってくれない︖」と軽い気持ちで求婚したことをきっかけに、ミーナはプログラムにないはずの⾏動をとるようになる。⾃らの機能を駆使し、出来る限り「お嫁さん」であろうとするミーナ。タクマにもまた、夫としての⾃覚が芽⽣えていく――。ミーナには本当に「感情がない」のか。⼈間とロボット、「夫婦未満の2⼈が夫婦の絆を築くまで」のハートフルストーリー!

大重 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

うーん、なんか主人公がキモいかな…

いやまあ、そもそもロボットを嫁にするようなキモい主人公の話なので、主人公がキモいのは当たり前かもしれませんが…。

でも、何かキモくないですか?
ヒロインは何か無感情なロボットのハズなのに、なんだかまるでデレているように見えるという可愛らしさがあって悪くないと思ったのに、主人公のキモさが、続きを見たい気を削いでくる。

ううーん、別にこういう一発ヒロインネタ系は、一回見れば別にそれで良い、というふうに切ることも多いのですが、主人公とヒロイン両方をちゃんと気に入れば、そのまま見続けても良いのですが…。

何か主人公がやたらキモく感じて、ちょっと生理的嫌悪感が。

顔が、何か嫌ですね。
行動も、何か嫌ですし…。
態度も、やっぱ嫌かなぁ…。
妙な猫なで声も、妙にキモいし…。

うん、そうですね。何がどう嫌かって説明が難しいんですが、なんかとにかく、ぞわっと来る感じに嫌なので、もう諦めます。

ニセモノの錬金術師はいずれアニメ化してくれると思いますが、本作とは違うところで、もっとぐっとハイクオリティに作って欲しいです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 0
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

AIものの秀作だと思います。この作品の「気持ち悪さ」を忘れないようにしたいです。

 ミーナとマモルが結構可愛く感じるから不思議なものです。最終話の布団のシーンでミーナに母性が芽生えた感じすらしました。コミックスからの期待の作品でしたが、3か月かけてアニメで見ることにより、傍観者の立場からこの「家族」を見守ることができてよかったと思います。

 2020年代後半からはAIとの会話が現実生活において普通になってくるでしょう。その中でこの作品の意義は非常に大きかったと思います。もちろん問題点はこの作品内でも言われていますが、ロボットですから所有者を強制的に好きになるようにプログラムされることです。その「気持ち悪さ」を自覚的に描けたのが、この作品のいいところだと思います。

 この作品においては、かなりタクマミーナ夫婦を肯定的に捉えている社会です。ですが、それは人間を甘やかす世界でもあります。ぬるま湯につかった世界。生殖さえあきらめればこの生活でいいのだろうか。それを考えるきっかけをくれたと思います。高性能AIでなく、家電AIを配置したことで寂しさを紛らわせるのは、会話であるということも表現できていました。

 人間が人型の何かにより「アナログハック」された世界。つまり、目と口があるキャラを擬人化し寂しさを紛らわす世界。それはアニメーションを見ている我々と同様なのかもしれません。
 そして目に見えない「システム」によりすべてが自動化された便利な世界です。

 この作品も登場人物も嫌いになれませんし面白く描けていました。ただ、この世界観は肯定的には捉えていません。やはり、恋愛の痛みとか出産と育児などは人間を人間たらしめるものであると思います。その苦労なくして成長ができるとは思えません。

 しかし、そういう世界が間もなく来る…というかSNSとネットのエロコンテンツを妻としている現状と大して変わりはないです。その気持ち悪さをほのぼのコメディで見られたのは、大きな示唆だと思います。それだけ設定が緻密でよく考えられた作品ということでしょう。

 原作者は肯定的かもしれませんけどね。ここは誰が正しいとは言えないでしょう。ただ、生殖を忘れた世界はもう到来しています。その気持ち悪さを実感しましょう。

 作画も丁寧でした。オール5というほどではないですけど。マモルとミーナの声の表現もとても良かったです。ストーリーとキャラを5。それ例外を4としておきましょう。AIものの秀作だと思います。




1話 ミーナのデザインが秀逸な作品。アニメは可愛くて柔らかすぎ?

{netabare} この作品は1巻の表紙と題名でジャケ買いし全巻揃えています。内容は期待もしませんでしたし、このテーマはテンプレの事しかできないだろうなと思っていましたし、その通りでした。テーマはテンプレです。ですが、思っていたよりも面白かったです。

 買ってよかったのは絵とセリフですね。このロボットミーナの「感情がない」「家電」感と人間性がいいバランスで描かれていて、その点に関しては期待以上でした。そして、ミーナの描き方がうまいので人間性とは何かについて、ぼーっと読みながら考えてしまいます。

 人間がAIロボットと共存する社会は生成AI、チャットロボットが普通にリリースされている今、現実ともはやシームレスです。攻殻機動隊の世界はSFではなくなりつつあります。
 そうなったとき人間は寂しいのかより充実しているのか。多分将来我々の面倒を見てくれるAIロボットはクラウド型だと思いますが、本作のミーナはスタンドアロンなので、その点がいいですね。

 で、今期で一番楽しみにしていたので、ABEMAのプレミアムで先行を見ました。
 ちょっと不満点はアニメ版はミーナが可愛いんですよね。柔らかいといってもいいかもしれません。そうじゃない感があります。もっと家電感を出してほしかったなあ。
 目…瞳で表現していますけどね。そこは「ビートレス」「VIVy」などでも使われていた手法…というかヒューマンフォームロボットを描く常套手段です。見た目が家電なんだから、そこは必要あるかなあ?本作においては原作の作画の「硬さ」を再現してほしかったなあ。

 それと、冒頭、原作にはない職場のシーンがありましたが、パソコンの入力を手でしていましたけど、それはないんじゃない?という気がします。家電ロボットがいる時代なのに入力を手でやるの?と思いました。

 もっと淡々と描いた方が、原作の雰囲気が出たかな?いや、人間側は原作でも結構大げさか…まあ、そこは今後でしょうか。
 それと、テンポが悪いかも。失礼ですが2期期待の作品じゃないですから、連載が続くにせよ、アニメ作品として成立させるために原作者と組んでアニオリで最後まで描いても良かったような気がします。{/netabare}


2話 主人公は気持ち悪いですが真剣です。その真剣さに何を見るか?

{netabare} ああ、やっぱり面白いですね。AIの性能がそれほどでもないところに人間味の片鱗を感じます。

 愛情というのは、大切にしたいから大切にする主体的な感情であり相手が何ものか?というのは関係ないものでしょう。それは人形やぬいぐるみなどを考えればすぐにわかります。

 まして、反応を返してくれるとなればペットなどがそうですけど、これは十分愛情の対象になると思います。それがロボットだとしても愛玩ペットロスというのが実際にありますし、アニメでは「プラスティックメモリーズ」でその感情が描かれました。

 他人からの見た目や評価、自分の愛情の対象のカミングアウト、うその意味とかプレゼントの意味などいろいろ考えるポイントはあるのですが、やっぱりいいですね。

 もちろん、私から見ても家電を愛する主人公は気持ち悪いです。気持ち悪いですが彼は真剣です。その真剣さを笑うことはできません。そこに愛情の本質が見られるような気がします。

 AIが対人関係を通じて感情を得る部分ももちろんいいんですし、本作のヒロイン?は性能が低い故にわかりやすいし面白いです。が、やっぱり主人公タクマの気持ち悪さの中にある感情、愛情の本質は胸を打ちます。

 従来のAIものはAIに芽生えた感情ですが、今はもうAIはあまり遠くない未来に感情を持つだろうというのがSF的な前提でしょう。そこではなくて、そのAIとどう向き合うか?という作品が私は好きなようです。 {/netabare}


3話 トロッコ問題に見る抽象概念の発達、使命のコンフリクト。いいですね。

{netabare} 考えなければならないのはミーナは買われたということで、所有者=夫との関係性をどう考えるか?ですね。お見合いや戦前の結婚感と比較してもいいでしょう。この関係性は本物か偽物か。

 人間は所詮、制度や習慣、文化、道徳、生物としての行動原理などの構造にとらわれた存在であり、しかも欲望とは借り物でしかありません。そう考えたときにロボットからの形だけの愛情は本物か偽物か。

 今のところその視点で言えば、ミーナはロボットとしてのプログラミング上でタクマを特別扱いしているように見えます。ですが、主人を喜ばせたいというプログラムと自分料理ロボットとしての立場のコンフリクトが起きたりします。このコンフリクトをどう処理してゆくのかが、ロボットの愛情問題になるのでは?と思います。

 これは私はアイザックアシモフ氏の「ロボットシリーズ」特に「裸の太陽」「夜明けのロボット」などで考えさせられて以来のテーマです。そこのヒントになる本作は非常に興味深いです。

 また、トロッコ問題の扱いで、まだミーナには抽象概念の取り扱いができないことがわかります。これは一般人でもそうですけど、トロッコ問題の別解をドヤ顔で考える人にありがちですが、こういう哲学的課題を的確にとらえることができるかどうかは、高度な人間性の問題です。そこを原作者が意識していると思います。{/netabare}


4話 上位機種の憂鬱。何が読み取れるでしょう?

{netabare} 相変わらずキモいです。それはさておき、今回は上位機体が出てきました。なかなか可愛いデザインだと思いますが、そっちじゃなくて上位機種がオーナーにとって使いやすいのかが問われます。
 できることが多いですが、その分学習させるなどの下準備が必要と。つまり、道具として上位機体が使いやすくするためには育てなければならない、ということです…とまあ、ここまでは説明がありました。

 その先ですよね。果たして上位機種の方が感情を持ちやすいのかどうか。表情、身体、さまざまな機能、もちろんAIも性能がいいのでしょう。可愛いと判断し、それを表現する機能も持っているようです。ただ、それはセンサーとアルゴリズム、フィードバック、インターフェイスの問題です。
 では、愛情のアルゴリズムは果たしてどこにあるのか。脳…つまり電子頭脳の処理速度や複雑さなのか。肉体が人間らしい方が感情を持ちやすいのか。その辺を考えてしまいます。

 なんとなく、今回の表現だとスーパーミーナは表現は豊かだし、自然で複雑な動きもできます。ですが、どうもそれは性能故ではないか。ミーナの方が感情・愛情の学習が進んでいるのでしょう。だからこそ、ミーナと会話がしたかったんだと思います。 {/netabare}


5話 人間に近い柔らかさがなぜより高価なのか。

{netabare} ロボットとのコミュニケーションには当然ですが、素材の問題は出てくるでしょう。インターフェイスとしての素材問題です。例えば猫や犬とのコミュニケーションには毛や肉球などの手触りという圧倒的生物感があります。一方で、ピーナッツシリーズのライナスなどは毛布が手放せなかったりします。柔らかい安心感…ですね。やはり人間あるいは生物にとって柔らかさというのは重要なのでしょう。

 一方ロボットですが、そもそもなぜ高級品だと柔らかいのか。丈夫さや機能性からいえば硬い方が合理的でしょう。でもやっぱり人間に似ている何かを探しているということでしょう。
 スーパーミーナが100Pで素材と表情のバージョンアップで70Pでした。どれくらいの部分にコストがかかっているかわかりませんが、スーパーミーナの価値の多くは素材ということです。また、そこに表情も含まれています。つまり、やはり人間は人間に近いものを愛するということになるのでしょうか?この値段設定はテーゼとしては絶妙ですよね。

 ですが、愛情が先にあった場合はどうでしょう?そのままの君でいて的にもともとの個性を大事にするのか。それとも人間に近い柔らかいものを愛するのか。

 キスの問題も当然出てくるでしょうね。人間にとってもっとも意味がない行為であると同時に、もっとも感情的な行為でもあります。そりゃあ意味を知らなければAIには理解不能でしょう。

 その先にある肉体的な接触や性交の問題にもなってきますが、どうなんでしょうね? {/netabare}


6話 CLタイプの家族登録の例がないというのは少し不自然な気がします。

{netabare} CL型を家族として登録した例はない、というのが少々引っ掛かります。ここは「不思議なことに一定割合で存在する」が自然な様な気がします。人型のコミュニケーション可能なツールに感情がわくのが自然とした方が、この作品の設定上はリアリティが出る気がします。ミーナの家電度というか機械度がアニメだとわからないですけどね。想定しているのが相当金属的なのかもしれませんが。

 スーパーミーナは感情を実際に持っているのかどうかがちょっと気になりました。高度な処理機能を持っているとのことですけど。スーパーミーナなら気持ち悪くなくて、ミーナなら気持ち悪いの境界線ですね。

 やっぱり別れのシーンで健康に気を使うセリフですよね。プログラムなのか後天的なものなのかわかりませんが。なかなか良い演出でした。そしてあのセンジュがフリーズしたシーンも良かったです。

 これは文句ですが、さすがにアニメ化に際しては自動運転でしょう。原作では運転しているシーンはありませんでした。1話の残業してのデータ入力シーンといい少し制作にSF心が足りなくないですか?{/netabare}


7話 生物の定義は自己複製ですが、ロボットは生物足りえないでしょうか。

{netabare} 生物の定義はなにか?という話がありますが、自己複製という定義があります。その他は、外界との区別と代謝ですので機能的な話です。

 としたとき、一般的に考えれば同型機が外部の工場で生産されることは自己複製と定義できないかもしれません。しかし、もし自分の設計図を工場に持ち込んで意図的に複製するAIロボットが登場したら?どう定義すべきでしょうか。
 遺伝情報とは所詮生命の設計図ですから、ロボットの設計図と大して違いはありません。つまり、ちょっと強引ですが自己複製を意図的にAIロボットが企んだとき、それは生命と呼べる可能性がある、ということです。SFで言うとホーガンの「造主物の掟」がその辺を示唆した話になっています。
 これの行き着く先はロボット人間の世界になると思います。また、シンギュラリティとは、この状態をいうのかもしれません。

(なお、現状ウイルスが生物の定義から外れたのは、この自己複製を外部の宿主にゆだねるからです。代謝も同様です。ですが、ウイルスはDNAやRNAを複製させるために特化した存在です。ウイルスが生命でないという定義もロボットと近しいころとがあるので、一緒に考えると面白そうです。私としては「利己的な遺伝子」的な考え方で、むしろ生物とは遺伝子を後に残すためにある存在と思っています。ですので、ウイルスも生物だしロボットもシンギュラリティを超えれば生物的ふるまいをする気がしています)

 さて、本作ですが今回はロボット自身は意図はしていませんでしたが、自分の思考あるいは論理プログラムのようなものの複製がほかのロボットに不完全な転写が起きたケースです。これもやはり自己複製の一種と捉えることができます。ハード的ではなくソフトウエアとしての複製ですね。ロボットのアイデンティティの定義をボディでなくソフトとデータとした場合、これも十分生物としての定義を備えます。しかも、人間であるタクマの性質も含んでいるということで疑似的に進化するための要件も備えています。

 まあ、正直かなり強引な展開だとは思います。思いますが、この様な点を押さえておそらくはこの原作は描かれていると思います。この話と同時にロボットの成長として、ミーナが改造されました。これも疑似的な生物の特徴になると思います。

 7話はその辺に思いをはせればいいのではないでしょうか。そして主人公のキモさは全開ですね。本当にこの男はキモいですが、このキモさが新しい人間の豊かさの一つの形なのかもしれないという示唆は受け取れます。

 それと人間で考えると子供は出来が悪いから可愛いというのを思い出させてくれます。{/netabare}


8話 AIの学習(深層学習)とプログラムの差とは?

{netabare} マモルの学習問題で何を描いているかといえば、もともとの機能はプログラムです。アルゴリズムに基づきセンサーで測定し指定された動作と条件分岐を繰り返し答えを出すだけです。これが健康状態を把握するという機能になります。

 ですが、マモルはプログラムを利用しにいかないために、学習する必要が出てしまいました。この学習というのが、ディープラーニングという技術です。まあ、私も付け焼刃なのですが、この学習させるというのが非常に面倒だそうです。その辺を上手くマモルを使って描いていると思います。緊急時にはプログラムにアクセスに行くというのも面白い設定です。
 この学習能力をまるで好奇心のように描いているのが面白いところで、子供らしさとリンクしてきます。

 また、7話のレビューでロボットの生殖問題を論じましたが、今回はっきりと子供の製造が禁じられていると明言していました。つまり、生殖ができるロボットあるいはAIは疑似的に人間になることができる、ということを原作者はちゃんと押さえているということだと思います。

 一方で、ミーナはマモルが一緒に寝るのを邪魔しました。ここがミーナにまだ母性がないことを表しています。マモルを学習させることもタクマの命令だから、というところにとどまっています。ここがこれからどうなるかですね。

 そして、ミーナから流れる用途以外のCMですね。これは近未来において非常にリアリティのある設定です。現在でもフリーソフトで有料版に切り替えるまでCMが流れるものがあります。これなら、プログラムの書き換えやハードウエアの交換することなく、ローコストで効率的にAIロボットの用途を絞り、また試用した結果の購入につなげることができます。

 ロボットの権利のような概念の芽生えも言及されていました。{/netabare}


9話 ミーナが特殊機体だと含意が浅くなる。廉価版の普通の機体であってほしかった。

{netabare} 妻の元カレの話を聞いてはいけません。一生引きずる傷になりかねません。まあ、今回は女子同士の秘密の話合いで安心しました。
 
 さて、この作品の原作を大変気に入っているですが、今回のミーナが特殊機であるというのはいただけません。せっかくミーナという廉価の料理専用機体でも人間と愛情を持つ可能性がある、という夢というか妄想といかAIと作る未来のような前提が崩れてしまうからです。

 特殊機というより試作機ですが同じことです…と思っていたら、試作機だとちょっと意味が変わることにアニメを見て気が付きました。ミーナシリーズの設計思想に共通のプログラムが隠されているとすると、ミーナシリーズ全体の可能性になります。

 ですので、この話は意図としては個体としてのミーナの話だとは思うのでが、ひょっとしたらミーナシリーズ全体に共通の記憶が隠れている。そして、外部からの参照なのでプロテクトがあまく今回友人関係にあるミーナの中に眠る「共通記憶」をスーパーミーナが読み取れた、という解釈もできます。

 記憶領域の設定があるので、決してそういう意味ではないとは思いますが、そういう解釈の方が、人類とAIの可能性の夢が膨らむかなと思いました。
 さすがにミーナネットワークみたいなものがあって、共通の無意識記憶の広大な領域が形成されてる…という解釈は妄想でしょうね。宇宙のイメージにそういう解釈をちょっと考えてしまいました。その方がすっきりする気はします。{/netabare}


10話 AIと学習、交通ルール、そして法体系。コミュニケーション手段とAI

{netabare} ちょっと自動運転を考えてしまいますね。グーグルマップがゼンリンの地図からAIによる深層学習になったとき、一時精度が落ちたのを覚えている人もいると思います。スーパーミーナの設定にもありますが、深層学習というのは初期だと一見役に立たないものです。

 また、通信障害がある場合の自動運転車を想像したことがあるでしょうか?同じようにポンコツになる可能性を考えてしまいます。本当に自動車はネットワークに依存していいでしょうか。

 信号を無視できないAIロボットのアルゴリズムとか、もし事故が起きた場合の罪状、裏にあるAIロボットの道路交通法などに発想が飛びます。

 本作のキャラに話を戻すと、ミーナの間抜けさがなかなかいとおしく感じますね。今回はいつもよりもむしろ感情を感じました。また、マモルとのペアも少しずつデコボココンビ的な感じも出てきました。
 それと冷凍食品のところで自分の失敗をごまかすところもなかなか人間的です。家電だったミーナに何が起きているんでしょうか。

 スピーカーが壊れたときのコミュニケーションは、風邪をひいた家族との会話みたいですね。マモルの褒められたときの上を向くのは母親似ですね。それともロボットの特性なんでしょうか。

 情報処理や画像処理でいろいろ示唆に富んだシーンがありましたが、その辺を上手くマモルとミーナのギャグにしていたのが面白い回でした。

 あと、お風呂のオキシトシンのところで「ビートレス」で出てきた「アナログハック」という概念について、考えるべきだと思いました。この話全体にいえますが、「人型」ロボットに対する心理と効果ですね。道具存在として家電を人型にする意味はどこにあるか。そして愛情とは何か、何に向けられのか。ロボットの側の問題でなく、人間の脳内物質や深層心理が原因なら、人以外へ向けられた愛情は本物では?などを考えてみたいですね。{/netabare}


11話 いよいよラストで語られることの前提がそろいました。

 さて、なかなか本質に近づいてきました。「好きになることを強制されたロボットの愛情は本物か?」おじさんの言っていることはすごくまっとうです。また、2人の関係性の代替可能性についても言及していました。そこに、ニーナの反論として「私とタクマの自由だ」と言う言葉がありました。
 タクマも現状の問題を自覚しています。「女の子に相手にされないから、ミーナを奥さんにしたとみられても仕方がない」これもある面で真実です。そして、母親の「人間も奥さん用にはできていない」を加えるとどうなるか?です。

 人間とロボットの夫婦と考えると違和感がある2人の関係ですが、じゃあ、人間の結婚、夫婦を考えた場合と何が違うのか。その辺を踏まえて、次回この作品の主張が語られるはずです。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 11

ミュラー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

気持ち悪さの残るアニメ

これはこれは・・
家電として購入したお手伝いロボットに恋をするお話。
これってお人形に恋している独身男性と何か違うのか?
まあ、AI搭載で反応があるのが救いか。
わざとだろうが、あくまでも無表情、
そして機械の関節でいちいち稼働音がする。
物語中にスーパーミーナちゃんというのが登場するが、
こちらは人間と見分け付かないくらいで、恋人にできるという説明がある。
あえてそちらにしないところに、この作品の特徴がある。
というか、これを見たほとんどの人が、気持ち悪さを感じるだろう。
作品に出てくる周りの人間は、理解ありすぎるように描かれているが・・
いや、違うでしょ、と思う。

ロボットの作品というと、ロボットに「こころ」があるのか、
というのがいつも本質になる。
今期放送中の「Atri」がまさにそれ。
しかし、この作品はそこから視点をずらしている。
ずらしたところに何があるか、というところだが・・
これが面白かったかというと、そうでもないというのが正直な感想だ。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 11

69.9 2 2024年度の近未来アニメランキング2位
MFゴースト 2nd Season(TVアニメ動画)

2024年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (81)
219人が棚に入れました
『MFゴースト』は、しげの秀一原作にて、2017年より「ヤングマガジン」(講談社)で連載中の漫画作品。単行本の累計発行部数は580万部を突破。同じく「ヤングマガジン」にて1995年から2013年まで連載され“公道最速伝説”を描いた『頭文字D』の近未来の世界観設定にて、実在する公道でのカーレースバトルを描いている。

声優・キャラクター
片桐夏向(カナタ・リヴィントン):内田雄馬
西園寺恋:佐倉綾音
相葉瞬:小野大輔
ミハイル・ベッケンバウアー:神谷浩史
大石代吾:浪川大輔
赤羽海人:諏訪部順一
石神風神:安元洋貴
沢渡光輝:逢坂良太
八潮翔:田邊幸輔
北原望:芹澤優
坂本雄大:櫻井トオル
大谷洋介:石川界人
ジャクソン・テイラー:中村悠一
前園和宏:宮園拓夢
柳田拓也:坂田将吾
E.ハンニネン:三宅健太
緒方:畠中祐
諸星瀬名:八代拓
リョウ・タカハシ:子安武人
高橋啓介:関智一
上有史浩:細井治
秋山渉:松本保典
武内樹:岩田光央
池谷浩一郎:矢尾一樹
健二:高木渉
奥山広也:阪口周平
小柏カイ:神奈延年
田中洋二(実況):光部樹
京子:飯田友子
真美:林鼓子
ナレーション:三木眞一郎
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

あくまで人間回帰へ時代を逆走する公道最速伝説

原作コミック(18巻まで購読中)のMFG第2戦・芦ノ湖GT本戦から、
第3戦・ザ・ペニンシュラ真鶴予選から本戦序盤までを描いた、
TVアニメシリーズの第2期(Turn13~Turn24までの全12話)

【物語 3.5点】
よりMFGの大会レース中心に先鋭化した構成。基本的にずっと走ってる印象。
第1期にて、環境保護の流れに内燃機関の大排気量スーパーカーのレースで唾を吐き、
古風な恋愛観でジェンダーレスな風潮にも背を向け、
鎌倉を散策して古き良き“日本スゴイ論”を掘り起こし。

前期で、視聴者をふるい落とした上で、さらに深化した本作では、
レースの中で、『頭文字D』でやり残した“公道最速理論”の解答という原作者の主張が徐々に明かされる。


“公道最速理論”について、一つ核心的だったのが、第2戦の池田竜次による解説。
特に、第4話(Turn16)アバンにて示された「人間がサーキットでコントロールできる馬力は400馬力が限界」
「公道であれば、晴天時でせいぜい350馬力程度、悪天候なら200~250馬力程度」
という視点。

原作者・しげの 秀一氏は過去『頭文字D』でも、
主人公の父をデカイ車嫌いに設定し、
峠バトルでは頑なに、600馬力を超えるような欧米のモンスターカーを登場させようとはしませんでした。

当時、私は何もそこまで外車を嫌わんでもw国産車びいきだなと思っていましたが。
本作で、その真意の一端が垣間見えた気がします。
上記の解説者・池田は、続けて「海外ブランドのプレミアムカーたちは人には扱えないパワーを極太タイヤと電子デバイスで制御して、
ステイタスの象徴として富裕層に売られています。私の目には馬鹿げたものに映りますがね」と放言。
なるほど、これは確かに気持ち悪いと私も感じました。
私の実力では、せいぜい軽四かコンパクトカーが限界なので身の程を弁えようと思いますw


“グリップウエイトレシオの均一化”などの一見、よりタイヤを太くできる大排気量車が有利に見える大会規定(レギュレーション)で、
600馬力オーバーの外車たちをMFGにおびき出し、
カスタムしても300馬力程度のトヨタ・86などの国産車で“公開処刑”することで、
運転の自動制御化も進むハイスペックなマシンから、人間の手にレースの主導権を取り戻す。

第2戦では技術面での“公道最速理論”の構築が進展。
人間がレースをやることの意義に焦点を合わせた上で、
第3戦では、技術以前のレーサーとしての負けん気を掘り下げることを示唆して、2期は終了。

制作が決まっている3期では、メンタル面からの“公道最速理論”解説、
人間様の意地で魅せるレースドラマの再現を期待したい所です。


【作画 4.0点】
アニメーション制作はFelixFilmが続投。

CGモデルのスーパーカーたちによるMFGのレースシーン。
今回は特にカメラワークの進化が著しかったです。
車体に正対して映す退屈なアングルはほぼ無くて、
斜めから見下ろしたり、見上げたり。
カメラも縦横無尽に、ズームイン&アウトすることでより疾走感を演出。
ドローンカメラ良い仕事してますw

第2戦は、火山灰と濃霧が立ち込めるコースで雨天が続く、
作画班にとってもタフなレースとなりましたが、
果敢に描写することで、極限状況で人間の対応力を試す、
MFGの真髄を作画も体現。


1期に引き続き当初の見込みより遅れての放送開始となった2期。
レース映像のクオリティは維持して欲しい所ですが、
3期以降も何とか年1作ペースでお願い致します。


【キャラ 3.5点】
車とレースに関する作者の懐古趣味には共感できても、
古風な恋愛観、女性観には、私は、やはり違和感を覚えます。


レース中、順位が入れ替わる度に、際どい格好の“MFGエンジェルス”が、
敢えて手動で順位ボードを入れ替える。
その後ろ姿にズームインする、いかがわしいカメラワーク。

ボード入れ替えのひと仕事を終えたエンジェルスのメンバーに、
一問一答させ、バーで視聴する男どもが、それはどうだろ〇〇ちゃんなどと感想を駄弁る。
そんな光景を、そもそも女ってこんなもんだろうか?と冷ややかな目で見る俺氏(苦笑)


レースの息抜きに定型化された一問一答に、作者の抱く女性像が隔離されている内はまだ溜飲も下がりますが。
第3戦は、主人公カナタへの恋心をこじらせて嫉妬したメインヒロイン・恋(れん)が、
{netabare} 駅ホームで線路に転落し、救助したカナタを負傷させてしまう。{/netabare}
という形で作者の恋愛観がガッツリ本戦に影響してしまう内容。
いくら恋は盲目とは言え、惚れっぽ過ぎる、女はバ◯との古い価値観に囚われ過ぎでは?
最近、急進フェミニスト等の“お気持ち表明”による表現弾圧に嫌気が差したことも一因となって、
Twitterから離れている私から見ても、本作の恋愛劇は疑問です。
これも最終戦まで完走すれば、納得できる部分も出てくるのでしょうか?期待せずに待ちます。


絶対王者・ベッケンバウアーを脅かすホープとして第2戦で躍動した沢渡 光輝。
開幕戦、デートを優先して欠場した程の色を好むレーサー。
ここも個人的に、本気出したら凄いレースぶりよりも、
嗅覚で17歳女子を嗅ぎ分ける性癖の気持ち悪さに目が行ってしまい(7番ちゃん逃げてw)
初恋相手が17歳女子だったからって17歳にしか時めかないって凄い極端なコンプレックス。
セブンティーンの皆さんは、18歳以降も大切にしてくれる男と付き合いましょうw


第2戦でMFGが“公道最速理論”を実証できる基準に達したとリョウ・タカハシ氏は判断したのか、
第3戦からは、高橋啓介らが秘蔵していた諸星瀬名が参戦。
こちらは、藤原拓海の教え子・カナタ同様、愚直にレースできるタイプ。
『頭文字D』“プロジェクトD”のダブルエースの教え子対決もいよいよ実現。
沢渡も、相変わらず7番ちゃんラブの相葉瞬も、レースに集中しましょうw


【声優 4.0点】
トヨタ・86整備担当・緒方役の畠中 祐さん。
レースで86の戦闘力不足が露呈する度、
高音ボイスで申し訳無さそうにする演技から良い奴感が滲み出ています。
第3戦前には、MFG賞金を叩いて、カスタムした86のカナタのデモ走行に、
後部座席に同乗し、コーナードリフトで絶叫w
『頭文字D』のイツキの絶叫を彷彿とさせる、旧シリーズファンへのサービスと言えるでしょう。

ファンサービスと言えば、今期も引き続き、『頭文字D』でライバルとなったキャラが、
キャスト変更なしで、レース解説を担当。

第2戦の、光部 樹さんの熱い実況に、池田竜次役の中井 和哉さんが落ち着いた解説で応える放送席は安定していました。
第3戦解説の秋山渉役の松本 保典さんは序盤までは冷静ですが、
現役時代はカナタの師匠・藤原 拓海とも近しいハチロク使い。
メンタル重視の第3戦では、人情味を付加した解説を期待したいです。


【音楽 4.0点】
OP主題歌は北原望役・芹澤 優さんが「ROCK ME KISS ME feat. MOTSU 」で続投。
FULLで続けて聴くとMOTSUとのラップの掛け合いも繰り広げられます。

ED主題歌もHimika Akaneya(茜屋日海夏)さんが「Side U (Prod. AmPm)」で続投。
OPはアップテンポで、EDはバラードで、飽きもせずラブとレースを歌詞に絡めて。
このOP&EDコンビは、シリーズ継続と共に定番化していくのでしょう。


レースシーンを彩るユーロビートの楽曲群。
私は引き続き本作でも「POWER TWO」で魅せてくれたHOT BLADEの斬れ味にゾッコンなのですが。

2期では、土橋 安騎夫氏の劇伴も含めた音楽構成も洗練された印象。
レース前の無音から、シンセサイザーに時折ギターも織り交ぜた劇伴で、
会場のボルテージを徐々に高め、
ここぞの場面でユーロビートをドカンと投入する一連の流れがきれいでした。

私は特に第10話(Turn22)のカナタの予選タイムアタック。
静寂から沸点の「BURNING LIKE FIRE」に至る流れが好きです。


1期では公式がユーロビート使用シーン切り抜き動画をYouTubeにアップしてくれたので、
ユーロビート最新事情の理解に重宝しましたが。
2期では余裕も無いのか、動画アップはなく、私も楽曲把握に難儀。

ですが、音楽サブスクにて、有志が使用されたユーロビートのプレイリストをアップしてくれたので助かりました。
本作は懐古向けですが、こうして個人が好きを低コストで簡単に発信、共有できる今もまた良き時代です。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 15
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

面白かったが、キャラの活躍とスノビズムに不足感。

 頭文字Dからの視聴者・読者ならドリフト走行に嫌でも胸が熱くならざるを得ません。NAではなくなってしまいましたが、非力の国産FRスポーツカーでハイパワー車と戦い、性能ではなく使う人間の技術と能力で勝つ。日本人好みの展開です。レースシーンは非常によくできていました。特に霧?ガス?でホワイトアウトする場面でのレース描写は非常に楽しませてもらいました。

 女子のポエムも1期よりは若干少なめになったのも良かったと思います。それでもやはりノイズにはなっていました。それとライバルたちに注目する視点がバラバラなので、2人ぐらいに絞れないかなと思います。ポルシェの彼ともう1人でいいんじゃないでしょうか。

 全体的に1期より車やレースの理屈もちゃんと説明があったし、レース展開も上位に食い込んだし見ごたえがありました。ただ、面白いわりに余韻がないんですよね。頭文字Dはコミック30巻くらいまではのめり込んで何度も読み返しました。アニメも1期2期は何度か見ています。本作にそういう熱意は感じません。

 理由は2点。キャラとスノビズムでしょう。まず、キャラそれぞれが面白かったんですよね。タクミはもちろん、文太、池谷、イツキ、ナツキ、高橋兄弟…皆魅力的でした。内面まではどうかわかりませんが、ストーリー上でコミカルにもシリアスにも上手に動いていました。それが本作は足りないかな。主人公に欠点も欲望も怒りもないのがダメですね。それと彼女も同じです。頭文字Dのナツキは伝説級です。あの娘は本当に良かった。こちらの作品はそういう隠したい何かが無いんですよね。

 それとやはり文太とかガソリンスタンドの親父、それぞれのライバルのテクニックやメカニカルな解説のスノッブなこと。この場合のスノビズムとは「マンガを通じてお前らにすごい世界を見せてやるよ」という上から目線の知識です。これが良かった。話が面白いので素直に頭を垂れて拝聴させてもらいました。スノッブとはいえ、ちゃんと取材して裏付けのある知識なので非常にこちらの知識欲をくすぐりました。本作はその部分が足りません。

 この2つの点から本作にはそれほどのめりこめませんでした。面白いですけどね。評価点は高いですが、主観的には劣化頭文字Dにとどまったかなあ。




1話 オッサンが良い作品なのに女の子を描きたい原作者のミスマッチ

{netabare} この作品で面白いのって、非力な車で強力なマシンにテクニックで勝つという大きな幹があります。そして、その面白さを引き出すシーンはもちろんレースシーンですが、ヒロインのポエムではダメです。オッサンたちの玄人ならでは解説です。その点で第13(1)話のレースシーンは素晴らしかった。ドリフトのシーンが良かったです。非力NAと注目選手の設定などでその辺を上手く表現していました。

 これを見る限りMFゴーストは頭文字Dと車の哲学(非力、ダウンヒル、NA、ドライバーテクニック、チューニング)に関しては同じですが、決定的に違うのがヒューマンドラマが全然面白くないんですよね。
 頭文字Dでは前半のNTRという面白要素がたまらなかったし、高橋兄弟とかランサーの奴らとか、もちろん親父とガソリンスタンドの経営者が十分いろいろ語ってくれました。あとは驚き役としてイツキと先輩、ゲストキャラ等ですね。

 この人間の描写と物語が圧倒的に弱い気がします。レースシーンが主人公以外面白くないのは、この人間が描けていないのでその語りとか考え方に興味が持てないからだと思います。

 たぶん、原作者のしげの秀一氏は女の子を描きたいんだと思いますが、残念ながら車オタクのオッサンの描写とキャラ造形に優れた人なんだと思います。描きたいものと才能の差の悲劇なのかもしれません。{/netabare}


2話 面白いけど、レースへのモチベが前提だし、頭文字Dでやったことの繰り返し

{netabare} 雨で滑る。だから軽量NAでドリフトができる車が有利。それは頭文字Dで見た話です。馬力のレギュレーション、タイヤマネージメント、最新の車が当時とどう違うかなど入れてくるのかも知れませんけど、やっていることは同じです。

 レースに関しては面白いし、単純に順位の話がついてくるので盛り上がるでしょうけど、頭文字Dのときのドキドキワクワク感は無いかなあ。いきなり主人公がトップに来ないところに面白みがあるとは思いますが。レースへのモチベーションは前提なので物語が弱いです。拓海はレース自体に興味がないところがストーリーになっていたので。

 ミニライブを省略する分別があるのは何よりでした。 {/netabare}


3話 せっかくのドリフトなのでカナタにもっと集中してほしい。

{netabare} カナタの順位というか立ち位置が中途半端で、何がしたいのかわかりづらかったですが、火山灰、雨という滑る要素で順位を上げてきました。こうやって少しずつトップグループに絡むのでしょう。頭文字Dからの流れでトラクション云々とか、タイヤに負担をかけるとかそういう解説がとてもいいです。

 ドリフトの挙動が作画的にちょっとGを感じないというか急な気もしますが、その辺は素人なので正しいのか違和感があるのかわかりません。そこがちょっと作り物めいている気はしました。

 で、やっぱり頭文字Dと何が違うか。それは1対1のバトルではないということでしょう。レースに入れば2人の世界だった頭文字Dとくらべ15台ですか。視点の切り替えが邪魔です。いずれ絡むだろうトップのポルシェの人との対比だけでいいんじゃないでしょうか。

 あとは兄妹をどう描くかですけど、2人でトップに上がってくるなら注目すればいいし、そうでないならもういいんじゃないでしょうか。せっかくのドリフトが出てきたのでそこに集中してほしかったな、と思います。{/netabare}


4話 ドリフトと公道最速理論がいいですね。1期よりも面白いかも。

{netabare} おっさんのレース解説良かったですね。ドリフトと合わせて頭文字Dから続く公道最速理論の輪郭が見えますね。馬力は300から350というのが何とも言えません。アウトバーンのドイツ車と比べて山国日本ならではの理屈でしょう。

 今回みたいのが数話、準備に数話を繰り返しながら、このレースの全容が明らかになるのなら面白いですね。やっぱり途中で出てくる女性たちのポエムは邪魔ですけど。何がやりたいのかわからなかった1期に比べて2期はテーマが明確に見えてきました。
 コミックスで読んだ範囲を超えてきましたけど、こんなに面白かったっけ?という感じです。アニメだからでしょうか?{/netabare}


5話 視点が分散して面白くない回でした。

{netabare} せっかく4話まで面白く展開したのに…という感じです。女子たちのインタビューに興味ないし、レースも視点がいろんな人に分散してました。こういう高いレベルの中のレースだよ、と見せるための仕掛けなんでしょうか。あるいはFR最速理論を説明するためにポルシェを多用している?4WDとミッドシップのペナが大きいみたいなので、そこの説明のための布石かもしれません。

 結果としてFR中馬力の86とドライバーのテクニックを駆使し、グイグイと順位を上げるカナタを描きたいのかもしれません。が、あまり周辺の描写が多すぎるのはニーズとあっているのかな?という気がします。{/netabare}


6話 レース展開と描写に大満足。最高に面白かったです。

{netabare} 最高に面白かったです。アニメなのに手に汗握ってしまいました。女子たちのポエムも最小限だったし、やっぱりこの手の作品は俺TUEEEがどこかでは欲しいところです。しかも、理屈がちゃんとある俺TUEEEなので、背中がゾクゾクするような快感がありました。池田の解説もいいし、過去作の回想がちょっとだけ入るのもいい味付けでした。

 ここにきて絶頂でしたね。大変満足しました。{/netabare}


7話 前回は最高に面白かったのに今回はかったるかったです。

 200馬力というウィークポイントを見せる見せ方はいいですね。追いつかれるような追いつかれないような。話数的にもう1レースありそうですから、頭文字Dでレガシィに乗ったみたいに何かあるんでしょうか。

 ただ、7話は妙にかったるいというか冗長な感じでした。テンポ、メリハリ…女子のパート云々もありますけど、レース自体にも間延び感がある気がします。全体的に面白いときと面白くないときの差が激しいですね。1クール目からもっと削りこんだ展開にすればかなり秀作になった気がします。


 

投稿 : 2025/02/15
♥ : 11

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

公道バトル中盤

原作既読 全12話 頭文字D既読・アニメ未視聴

頭文字Dから近未来の世界、化石燃料車が製造中止となり電気自動車や燃料電池自動車が主流となった世界で、化石燃料を使った自動車でクローズされた公道でレースを行うカーレース「MFG」が開催されていました。

ある目的とレースに参戦するためイギリスから藤原拓海の弟子である主人公カナタ・リヴィントン来日して両親の旧友である西園寺家に居候することになります。

「MFG」通して熱いレースをバトルを繰り広げる作品です。

1期でも書きましたが、キャラデザは原作よりこちらの方が好きですね〜「原作はギャク寄りのキャラの目が四角でちょっと苦手ですねw」

「MFG」も中盤、レースメインの作品ですが、今回は日常よりレースばかりでしたね。前回も途中で終わりましたので、今回はそのまま続きでした。

圧倒的不利なマシンで、公道レースで起こる様々条件を駆使して疾走する「86」を観ると「頑張れ〜」という感じで応援してしまいます。

次のレースの予選から「86」にある変化が起こります。しかし、カナタにもある負の変化がおこり、レースにかなり影響しますので、今後どうなるのか楽しみです。

でも今回もレース途中で終わりましたね。3期が決定していますので早く続きを観たいですね。

OP/EDは、1期と同じく芹澤優さん、Himika Akaneyaさんが歌っています。

最後に、友人がドリフトシーンで、まだまだ迫力ないと言われましたw 確かにその場面を注視するとカメラワークの問題もあるかもしれませんが、綺麗にドラフトしていて迫力という点ではインパクトがない感じがします。

投稿 : 2025/02/15
♥ : 11
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