2022年度の謎解きおすすめアニメランキング 6

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの2022年度の謎解き成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年03月01日の時点で一番の2022年度の謎解きおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.3 1 2022年度の謎解きアニメランキング1位
サマータイムレンダ(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (623)
2145人が棚に入れました
「潮が死んだ―――。」幼馴染・小舟潮の訃報を聞いた網代慎平は、2年ぶりに故郷である和歌山市・日都ヶ島に帰ってきた。家族や友人との再会。滞りなく行われていく葬儀。しかし、親友・菱形窓は「潮の死には不審な点があり、他殺の可能性がある」と慎平に告げる。翌日、近隣の一家が突如として全員消えてしまう事件が発生。時を同じくして、慎平はある不吉な噂を耳にする。「自分にそっくりな“影”を見た者は死ぬ。影に殺される――!」さらに、潮の妹・澪が「お姉ちゃんが亡くなる3日前に影を見た」と言いだして......!?紀淡海峡に浮かぶ夏の小さな離島で、時をかけるSFサスペンスが、今幕を開ける――!
ネタバレ

ぽ~か~ふぇいす さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

本日からサブスク各種順次解禁!

昨日までディズニー独占配信でしたが
本日からほかのプラットホームでも
配信が解禁されています

原作は少年ジャンプのweb版ジャンプ+で連載していた漫画で
完結してすぐアニメ化の発表がありました

紙面の制約を受けないジャンプ+では
かなりたくさんの作品が連載されています
全体的なレベルは掲載作品を絞らなきゃいけない
ジャンプ本誌よりも低いと思いますが
その中の上澄みの部分だけを持ってくれば
本誌に負けないどころか
もしかしたら勝ってるんじゃないないの?
ってくらいにレベルが高いです

サマータイムレンダと同時にアニメ化された
SPY×FAMILY、阿波連さんははかれない
少し前にアニメになっていた彼方のアストラ
既にアニメ化が決定している地獄楽、怪獣8号
読み切りや短期連載で話題になった
ルックバック、タコピーの原罪などなど
そんな中で安定して高い評価を得ていたのがこの作品

作者の田中靖規はもともと
ジョジョの奇妙な冒険の荒木飛呂彦のアシスタント出身で
週刊少年ジャンプで「瞳のカトブレパス」や「鍵人」を連載していました
それぞれオカルト系能力バトルとファンタジー系のバトル漫画で
どちらの作品もあまり長生きはできなかったのですが
バトルシーンの迫力には定評がありました

・・・というところまで知っていれば
この作品がどういう作品なのか
作者がどういうものを描きたいのか
なんとなくわかってもらえると思います

ちょうどアニメが始まってすぐの頃
あにこれのチャットで原作に触れていない人たちと
この作品の話をする機会があって
序盤の2~3話まで見た人たちが
ミステリとかサスペンスみたいな方向を期待していて
ネタバレなしだとほとんど何も言えず困ってしまいました

原作を読まなくてもわかる情報として
田中靖規のそれまでの作風や経歴を話すのが正解だったのかな?
と今では思っていますw

アニメ組同様全く情報がない状態からだったのが
声優キャスティング
特にヒロイン姉妹の二人です

アニメ化が報じられた時の印象は
網代慎平:花江夏樹
また鬼滅便乗か・・・
小舟潮:永瀬アンナ
小舟澪:白砂沙帆
・・・誰?

人気絶頂の花江夏樹に主人公を任せて
ヒロインには売りたい新人を無理やりねじ込んだ
というようにしか見えなかったので
はっきり言って不安しかありませんでした

しかし、ふたを開けてみたら
このヒロイン二人がイメージにぴったりというか
登場シーンの時点でもう
ずっと昔からその子がその声で話しているのを聞いていたかのような
既視感(既聴感?)を覚えるくらいでした

よくまぁいい新人を見つけてきたなぁ
というくらいに思っていたのですが
放送後に実はそうではなかった
ということがトークイベントで判明しました

今回のサブスク解禁の宣伝のために
放送終了記念の無料イベントが開かれ
Twitter上での募集で定員280名に対し
3000名以上の応募があったようですが
無事選ばれたので行ってきました

倍率10倍以上のイベントに当選するなんて運がいい
と思う方もいるかもしれませんが
イベント概要に「抽選で」とはどこにも書いてありません
宣伝になりそうなアカウントを280名選出して招待しているんですね
抽選販売という方法だと恣意的な選別ができなくなるので
宣伝費と割り切って無料イベントを開催するわけです

実際この手の無銭イベントは
ここ数年一度も外れたことがありません
ある程度(数百人で十分)フォロワーがいて
定期的にアニメ関連のツイートをしてれば
高確率で選ばれると思われます

ちなみにこれが私があにこれよりも
Twitterでの活動を重視するようになった
理由の一つでもあります

トークの内容はほぼネタバレなので
視聴後に読むことをお勧めします
ネタバレレビューを読む

序盤からいろいろと仕込んだ伏線を鮮やかに回収していくストーリー
絶望的なまでに圧倒的な敵陣営との手に汗握る攻防
徹底的に妥協を許さないキャストへの演技指導により実現した
原作イメージそのままのキャラクターたち
作画も最後までハイクオリティでした

原作自体が終盤伏線回収が終わったあたりで
本来最後の山場を作らなきゃいけないところで
手札が尽きて失速した感があったので
瑕疵があるとしたらそのあたりでしょうか?

それを差し置いてもとてもよくできたアニメーションで
原作ファンとしてこれ以上ないアニメ化だったと思います

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

最終話 視聴の仕方を間違えた気がします。追記 あれ?Dアニに???

 HDD録画が出来ない環境なのでTVerで視聴。1週間しか見られないのでちょっと細かくメモを入れます。あの配信サイトなのでウーン、という感じです。2クールと教えていただいたので、もう1つ独占があるので、6月と9月(7月と10月?)だけ加入かなあ。

 なお、アニメの作品として非常にレベルが高い作画ですが、少年ジャンプということでSF的な深さはそこそこの気がします。構造は非常にテンプレですし。この私の偏見を裏切って欲しいところです。

1話 複製人間の正体は?

視聴メモ
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 仕掛けそのものはテンプレですけど、SFでそれを言ってはお終いです。論理性で見せるか、驚きポイントを作るのか。組み合わせでセンスオブワンダーとなるのか。楽しみな1作です。


2話 影 メモ

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3話 忌中に夏祭り?大丈夫か?思ったより浅い??

ネタバレレビューを読む


4話 やっぱりウシオは死んでいたんですね。

 忌中云々の問題がありますがそれをさておいて、ウシオが死んで葬式をやって直ぐに祭りに出て告白するでしょうか。特に若い身内の事故死ですから、普通は喪失感で立ち上がれないと思うんですけど。

 それとパズルが複雑なのはいいんですけど、終盤に新しい設定が明らかになって設定で解決、にはならないですよね?進撃の〇人みたいに。
 新事実ならまあ許せますけど、新しい設定を後半に付け加えないでいただきたい。シラケますので。ちゃんと伏線を見せておくように、それだけはお願いします。

メモ

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5話 ひぐらしの鳴く頃にのリメイク?マルチエンディングは難しいですが。

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追記 あーなるほど、舞台と雰囲気、設定はひぐらしのなく頃に、話はシュタインズゲートという感じでしょうか。もちろん本筋となる謎に意外性があればいいですけど、意外性は奇抜さではないです。ウシオが世界線を動かす感じ?SFの類似性は否定しませんし、有りだと思いますが、仕掛けにセンスオブワンダーがあるか、ですね。今のところちょっと心配になってきました。


6話 影のボスが出た後なので、何に注目すればいい?巨乳の主張は何のため?。

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7話 視聴は継続します。が、シュタゲとかひぐらしと一緒で考えてもしょうがないですね。本作のレビューは…休みます。

ネタバレレビューを読む


9話 ウシオに注目すると面白い話になりそう。

 レビュー休むといいましたが、ちょっとだけ。9話に至るまでウシオが取って付けたような感じで「キャラ」ではなく「設定」にしか見えませんでした。が、この9話でウシオに焦点が当たり出しました。これが良かったです。ウシオの内面が描かれる構成になると物語的に悲しい話になる心配はありますけど、面白そうですね。2クールかあ…感情移入しすぎると最後は泣くかなあ。

 影のボスの能力は示唆されていましたので、これは展開に期待がもてそうです。 



10話 古事記の国造りかあ…妄想したくなるなあ。刑事の不自然なフェードアウトはなに?

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20話 思っていたよりスケールが小さいし、タイムリープと設定でいろいろ見せられているだけだなあ。

ネタバレレビューを読む



最終話 20話以降はまとめて見ました。本作の視聴の仕方を間違えた気がします。

 本作の見方は、人物がどう動くか、を見てワクワクするのが楽しいのでしょうね。あまり裏に意味性とか壮大な歴史とか考えないのが正解でしょう。伏線らしきものを考察する努力はやめて、単純に人物を追う。それが正解だと思います。
 なぜ、瀬戸内海和歌山なのか、南雲先生の小説の中身、ヒルコと大黒天の歴史的つながり。釘=鉄と7と言う数字の歴史的意味性、冒頭のシーンにトリックがあるのでは、などというものを脇において、死んでは戻り、工夫して戦って、死ぬ。その展開を楽しめばいいのでしょう。

 私はその点で間違えました。キャラはヒロインと南雲先生、シデが強烈で後はかすんでしまいますが、全体的にキャラ造形は出来ていたと思います。その意味では作品の作りもいいのでしょう。

 ただ、25話ありますので、見方を変えて再視聴は、ディズニーの契約をどこまで続けるかによりますけど。

 ということで低評価はつけ辛いですね。まあ、OPとか初めの数話の雰囲気と演出から、ミスリードされた気もするので作品のせいと言えなくはないですけど、結果的に正しい見方をしていなかった気がするので、第1印象の評価は3.1でしたけど、物語は評価できずの意味で3点、キャラは作画とヒロインで4点をつけておきます。一応観終わったにしますが、断念と紙一重くらいの視聴後感です。

 作画がいいのは認めるところですが、24話後半の作画というか画面の雰囲気、良かったですね。あそこの作画は線の感じが良かったと思います。


追記 いつのまにDアニに…うーん。まちがってディズニーの年間に入ってしまった私の立場は?まあ、スターウォーズとか3Dアニメとかあるのでいいんですけど。


 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 21
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ラストがなぁ・・・

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投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

74.1 2 2022年度の謎解きアニメランキング2位
シャドーハウス 2nd Season(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.8 (232)
879人が棚に入れました
この館には秘密がある── 断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。 その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。 ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。 物語の根幹にせまる2nd Seasonがついに開幕!
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

3期待ち

ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ちと物足りないかな

ひたすら謎解きとバトル。話の進みがやや遅いかなと少し退屈してしまった。面白くないわけではないし、続きは気になるんだけど。
登場人物が増えすぎて把握できないとまではいかないけど、ややこしくなってきた。

エミリコのドジと見せかけた賢さと身体能力の高さ、さらには責任感を見せつけた。

やり方は違っても最終的な目標は同様のローズマリー・マリーローズを倒す必要あったのだろうか?成り行き上、しゃーないか。ネタバレレビューを読む
星つき間でのいざこざもどうなっていくのでしょうか。
子供から大人への逆襲もあるのか。バーバラがどういった立ち位置なのか。

ネタバレレビューを読む

最終話のミア サラが怖い。


OP
シャル・ウィ・ダンス? ReoNa
ED
Masquerade ClariS
シャル・ウィ・ダンス?は明るいようでなんとなく不気味な曲調。ReoNaの歌い方や歌声も助長している。
ClariSは好き。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
この館には“まだ”秘密がある---『お披露目』を終えたケイト・エミリコ、そして同期3対は成人としての新しい生活を始める。「シャドーハウス」の謎を解き明かせないまま、こどもたちの棟では新たな事件が発生。反乱分子と星つきに怪しまれたケイトとエミリコは犯人と思われるローブをまとった謎の影の正体を追うことに。果たして謎の影の目的とは……?


第1話 新成人たち
エドワードがエミリコを攫った事件からしばらくしたある日。夜中に星つきに呼び出された生き人形たちは、バービーからローブをまとった怪しい影が大広間に現れたという話を聞かされる。真っ先にバービーから疑われたエミリコは経緯をケイトに話すことに。

第2話 最高の”星つき”
バービーから体調を心配されながらも、星つきとしての役目を果たそうとするバーバラ。しかしこどもたちの棟で次々と起こる騒ぎに頭を悩ませ、”前のリーダー”であれば何か違ったかもしれないと考えていた。一方ケイトからもらった手紙を部屋で読んでいたジョンはなぜかショックを受けていて……?

第3話 大掃除
館の秘密に迫るため、星つきを目指すことを決めたケイトたちは、情報収集をするべく行動を始める。しかしその矢先、生き人形たちが”喜びの会”のため大広間に集まっていると大量のこびりつきに襲われ、二度目の”亡霊騒ぎ”が起きてしまう。

第4話 犯人候補
亡霊の発生源はすす管であると突き止めた星つきたち。バーバラはひとまずこどもたちの棟の混乱を鎮めるため、”珈琲”を割った双子のベルにすす管清掃の罰を与える。しかし、事件の真犯人をつかみきれずにいた星つきたちはケイトに疑いの目を向ける。

第5話 深夜の同期会
思いがけず研究班の研究の間(ラボラトリー)に迷い込んだケイトたち。研究班の班員にもみくちゃにされながら、ケイトたちはローブ様の正体を掴むべく、真犯人のヒントを探る。

第6話 夜の空
ケイトたちが同期会を決行している裏で、エミリコとショーンは屋根の上で自身の出自を語り合う。満天の星空の下、それぞれに思いを馳せた夜は静かに過ぎていくかのように思われたが……。

第7話 個別捜査
それぞれに調査を開始する同期たち。ルイーズとルウはすす能力の調査を進めるため、星つきの居住棟へ向かう。一方、パトリックも館の同期関係を調べるために行動するが、一つの”疑問”を持ち始める。

第8話 ローブ様の正体
ケイトたちはそれぞれが得た情報を共有するため、パトリックの部屋で同期会を開くことに。亡霊騒ぎの犯人とローブ様の正体を絞り込んでいくが、エミリコがあることに気が付く。

第9話 最後の授業
遂にローブ様の正体がマリ-ローズであることを突き止めたケイトたち。亡霊騒ぎを起こした彼女の真意を追求する中で、マリ-ローズの口から語られたのは館の残酷な秘密だった。

第10話 仲間の価値
大量のこびりつきと亡霊を操るマリ-ローズに敵わず、館から逃げ出したケイトとジョン。巧みな作戦により徐々に追いつめられる彼女たちだったが、逆転の秘策を思いつく。

第11話 ふたりの答え
ケイトたちによって捕らえられたマリ-ローズとローズマリーは星つきに引き渡される。マリ-ローズがバーバラと言葉を交わすと、果たせなかった約束の悔恨とともに物語は秘められた過去の記憶へと流れ出す。

第12話 抗う者たち
マリ-ローズとローズマリーが”栄光の廊下”から飛び降り、最悪の形で亡霊騒ぎは終結する。館が緩やかに日常に戻ろうとする中、ケイトとエミリコの疑心は大きくなり確固たる決意が生まれる。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

この館にはまだ"秘密"がある

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期は視聴済です。

アニメーション制作がCloverWorksさんなので、総じてクオリティの高い作品だと第1期の視聴の際に思いました。
CloverWorksさんといえば、22年に冬アニメで「明日ちゃんのセーラー服」と「その着せ替え人形は恋をする」を2本同時に放送しつつ、2クール作品である「東京24区」も同時並行的に動いていたのは本当にビックリです。

wikiをググると、各制作班に分かれて作品を作るスタイルを取っているみたいでした。
例えば「明日ちゃんのセーラー服」と「その着せ替え人形は恋をする」の制作班は異なっていました。
これが複数の依頼に対応できる実態なんでしょうけれど、相当のパワーが無いと難しいんでしょうね。


『お披露目』を終えたケイト・エミリコ、
そして同期3対は成人としての新しい生活を始める。

「シャドーハウス」の謎を解き明かせないまま、
こどもたちの棟では新たな事件が発生。

反乱分子と星つきに怪しまれたケイトとエミリコは
犯人と思われるローブをまとった謎の影の正体を追うことに。

果たして謎の影の目的とは……?


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

まだまだシャドーハウスの全容は闇の中ですが、物語が少しずつ深淵を覗き始めたのを実感しています。

ここまで視聴を続けて分かったこと…
ケイトとエミリコはそれぞれ演じる声優さんが異なります。
ケイトはあかりんで、エミリコは篠原侑さんです。

ところが、他のシャドーと生き人形はどちらも同じ声優さんが演じているんです。
例えば、ルイーズとルウはシャドーと生き人形の関係ですが、どちらもあやねるが演じています。
これは一体何を意味するんでしょうね。
物語の核心に迫るのが楽しみです。

気になることと言えば、私たちはシャドーと生き人形の普段の生活について、ケイトとエミリコを見ていますが、他のシャドーと生き人形の関係は皆さん良好なのでしょうか。

お互いにとって必要不可欠な存在であるのは間違いありませんが、きっとそれはそう仕向けられているから…
そもそもシャドーと生き人形の関係そのものが、シャドーらが何等かの問題を抱えているから、その問題を解消するためにこんな不思議な生活を続けている…と解釈すれが納得できるんですけどね。

そうじゃなきゃ、そもそも生き人形の存在理由が分からなくなります。
もし生き人形が、シャドーハウスに連れてこれなくなったらシャドーにどういう問題が生じるんでしょうね。
生き人形は連れて来れれないだけで、別に人生を歩むことになるんだと思います。
それじゃ、シャドーは???
きっと、この辺りも物語の進展に伴って明るみに出るんでしょうけれど。

一方、物語の方は基本的に第1期を踏襲しています。
エミリコや相変わらず元気一杯で、ケイトは冷静沈着で…
それに、ケイトが館の中で少しずつ評価され始めてきました。
自動的にケイトの生き人形であるエミリコも…なんですけれど。

彼女たちの評価が館にどんな変化をもたらすんでしょうね。
私、気になります。

オープニングテーマは、ReoNaさんによる「シャル・ウィ・ダンス?」
エンディングテーマは、ClariSさんによる「Masquerade」
ReoNaさんの楽曲は「完璧」という言葉がピッタリの楽曲でした。
今回ClariSさんは作詞も担当したんだそうです。

1クール全12話の物語でした。
今期も予想の斜め上で面白い作品でした。
現状、この作品で気になるのは、物語の伏線を除き原作のストックと続編の情報です。
早く第3期の制作が発表されるのを期待しています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

72.9 3 2022年度の謎解きアニメランキング3位
かがみの孤城(アニメ映画)

2022年12月23日
★★★★☆ 3.7 (129)
407人が棚に入れました
学校での居場所をなくし部屋に閉じこもっていた中学生・こころ。

ある日突然部屋の鏡が光り出し、

吸い込まれるように中に入ると、そこにはおとぎ話に出てくるようなお城と見ず知らずの中学生6人が。

さらに「オオカミさま」と呼ばれる狼のお面をかぶった女の子が現れ、

「城に隠された鍵を見つければ、どんな願いでも叶えてやろう」と告げる。

期限は約1年間。

戸惑いつつも鍵を探しながら共に過ごすうち、7人には一つの共通点があることがわかる。

互いの抱える事情が少しずつ明らかになり、次第に心を通わせていくこころたち。

そしてお城が7人にとって特別な居場所に変わり始めた頃、ある出来事が彼らを襲う――――

果たして鍵は見つかるのか?なぜこの7人が集められたのか?

それぞれが胸に秘めた〈人に言えない願い〉とは?
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

大人はわかってくれない。

むかし、絶対音感のあるアメリカのジャズメンと飲んでいて、
  ワタシ、日本のブンカは尊重してるんですが、
  カラオケにはまず行きません。
  音酔いというか、
  機械のオンテイが不安定なので気持ち悪くなってしまうんですよ。
  いまは世界中どこにでもカラオケがあって困ったものです。
なんてグチっぽい話を聞かせてもらいました。

拙にはゼッタイオンカンなんて大層なものはなく、
そういうご苦労ははかりかねるのですが、
そいじゃま次は女の子のいる店にしましょうかと言うと、えらく喜んでいました。
(おかげで死ぬほど払わされましたが)

もちろんプロミュージシャンにもカラオケ好きはいますし、
そこんところは人それぞれかと。

ただ、むかしザ・バンドとボブ・ディランがセッションしてた時、
ディランのギターがあまりにも気に障るので、
アンプからプラグをロビー・ロバートソンが引っこ抜いた、
なんて話もありましたよね。
気になる方はやっぱどうしようもなく気になるようであります。

なんでこんなこと書いているかというと、
僕はオンガクに関してはけっこう許容できるんですが、
お芝居に関してはダメだからなのであります。

  ただ『それっぽく』演っているだけのお芝居
  ジブンだったらと考え『役ではなく自分』で演ってるお芝居
  気持ちばかり先行して『技術が追いついていない』お芝居

そういう『予選も通らない演劇部』レベルのお芝居って、
学園祭なんかだと微笑ましく見ていられるんですが、
商業作品になるとマジでダメで、ココロがささくれ立ってしまうんです。


で、本作『かがみの孤城』は、
辻村深月さんの同名小説を原作とした長編劇場アニメですね。
原作は未読なんですが脚本がかなりよく、
すぐれた脚本をつたない芝居でブチ壊している『よくある作品』のひとつです。
(少なくとも僕の耳にはそう聞こえます)

制作はみんな大好きA-1ピクチャーズ。
2022年12月の公開で、
興行収入10億円を突破していますから、
日本語でいうところの『スマッシュヒット』作にあたるのかしら。
ネタバレレビューを読む
お話は、明確なメッセージ性のあるファンタジーかと。
さまざまな理由で不登校になっている(ひとり違うけど)7人の中学生が、
鏡の向こうにある孤城に集められ、
なんでも願いをかなえてくれる『願いの鍵』を探すという物語です。

少年少女たちは現実世界と鏡の世界をいったりきたりしながら、
ちょっとずつ、お互いに心を通わせていきます。
けっこうリアルで残酷なそれぞれの事情が少しずつ語られ、
無慈悲で理不尽な現実世界に対峙するための『心や勇気』みたいなものが、
そうした交流を通じて芽生えていく。
そんな感じの組み立てが大きな流れになっております。

そう書いてしまうとなにやらセッキョ-くさい作品っぽいですが、
エンタメらしいギミックがあちこちに施されており、
山あり谷ありで飽きさせないまま、ラストまで突っ走っていきます。

  丸尾みほさんによる脚本は、
  原作の良さ(しつこいですが未読です)もあるのだろうけれど、
  秀逸そのもの。

  不登校になった原因の『いじめ』の書き方もそうなのですが、
  そのことによってトラウマを植えつけられてしまった少年少女たちの、
   ・正論を絵空事にしか感じられなくなっている心の歪み
   ・自責・他責にすっぱり線を引けない未成熟さ
   ・自己憐憫と自己批判が渦巻き、極端に狭くなっている視野
  みたいなものが飾らない言葉で切々と描かれています。

  そこがきちんと描けているからこそ、
  彼らの抱えている問題が
    こういうファンタジーが存在しないと解決できなかった
  ということに得心できるわけでありまして。
  (もちろんそれ自体が
   いまの社会に対する強烈なメッセージになっております)

このあたり、さすが辻村深月さんがOK出した脚本だなあ、と。
ほんとこの方から承認とるのは大変なんですが、
それは本筋と外れてくるのでネタバレで。
ネタバレレビューを読む

というわけで、この『かがみの孤城』は辻村さんのお墨付き、
ふつうに作っていたらたぶん『名作』になっていた作品だと思います。

ところが、ぜんぜん『ふつう』に作ってないんです。
キャスティングがめっちゃくちゃ。
学芸会とまではいいませんが、そのへんの市民劇団レベルではあるまいかと。

実はこの原作、先にオーディオブックが発売されているんですが、
そこからのキャラ替えがハンパありません。
メインどころでいうと、以下みたいな感じですね。
(『声優』という言葉好きくないんですが、あえて使ってます)

 こころ 元:花守ゆみりさん 声優歴9年。主演アニメ30本以上。
        ↓
     當真あみさん。女優。
     (16歳。演劇経験なし。金ドラでちょい出演しただけ)

 アキ  元:伊藤かな恵さん 声優歴16年。主演アニメ30本以上。
        ↓
     吉柳咲良さん。女優。
     (18歳。子役出身。アニメは『天気の子』ヒロインの弟役だけ)

 スバル 元:西山宏太朗さん 声優歴10年。主演アニメ20本以上。
        ↓
     板垣李光人さん。
     (20歳。俳優・モデル。子役出身。アニメ・吹替経験なし)

 マサムネ 元:小林裕介さん 声優歴9年。主演アニメ40本以上。
        ↓
     ◎高山みなみさん。
     (59歳。いわずもがな、アニメ界の大御所)

 フウカ 元:大和田仁美さん 声優歴9年。主演アニメ10本以上。
        ↓
     横溝菜帆さん。
     (14歳。女優・モデル。子役出身。アニメ経験3本)

 リオン 元:島﨑信長さん 声優歴13年。主演アニメ60本以上。
        ↓
     北村匠海さん。
     (25歳。俳優・歌手・モデル。子役出身。ドラマ出演多数。アニメ経験3本)

 ウレシノ 元:堀江瞬さん 声優歴7年。主演アニメ20本以上。
        ↓
     ◎梶裕貴さん。
     (37歳。声優歴16年。主演アニメ90本以上)

 オオカミ 元:東山奈央さん 声優歴12年。主演アニメ60本以上。
        ↓
     芦田愛菜さん。
     (18歳。女優・歌手。子役出身。ドラマ出演多数。アニメ・吹替経験そこそこ)

 東条萌元:千本木彩花さん 声優歴9年。主演アニメ20本以上。
        ↓
     池端杏慈さん。
     (15歳。モデル。演劇経験なし。テレビドラマに一回出ただけ)


高山みなみさん、梶裕貴さんというスゲー方もまじってますが、
基本的には『経験豊富なプロフェッショナル』から、
10代中心で経験値の乏しいキャスティングへと変更されてるんですね。

もちろん『若いから』『経験がないから』ダメというわけではありません。

瀬戸麻沙美さんが『ちはやふる』を演ったのは高校生のときですし、
楠木ともりさんが『GGO』演ったのも18歳。
天才・沢城みゆきさんに至っては、
14歳・演劇経験ほぼゼロで新人オ-ディションに登場し、
僕の知り合いの音監が「いまだに当時のテープを聴いたら鳥肌が立つ」
というぐらい、全ての年代を完璧に演じわけてみせました。

ましてやほとんどのキャストさんが『子役出身』ということで、
花澤香菜さんや悠木碧さんを連想する方も多いかと。

  ただ、子役や舞台・実写演劇に求められる表現技術スキルと
  アフレコのそれは『似てるようでチガウ』んですよね。
  バスケットボールとハンドボールぐらい違う。
  球技大会ぐらいなら無双できても、
  インタ-ハイレベルになるとごまかせなくなっちゃうんです。
  (ここんとこ、一番うしろで『オマケ解説』しておきます)

  そこをアジャストするには、
  やっぱり『相当真剣な練習』をするしかありません。
  基礎があるので習熟は早いですが、
  そこんところもやっぱり人それぞれ違いが出てきます。

  舞台・実写俳優さんで『アジャストするのがうまい』方はおられます。
  アフレコ専業役者さんに遜色ないぐらい仕上げちゃう。
  そういう『おそろしく耳・アタマ・心がまえがいい』方ってほんと尊敬いたします。

で、本作の演技品質の話に戻りますが、
正直言って『学生さんが演劇部に頼んでアフレコした自主制作アニメ』
ぐらいの評価が妥当なところかと思います。

決して棒読みではなく、
それなりに『痛みやつらみ』的なものも伝わってきますから、
あの『竜とそばかすの姫』よりは数段マシです。

オンガクで言うなら『カラオケ上手さんの歌』ぐらいのレベルでして、
こだわりのない方ならば、
  いちいち目くじら立てなくてもよくなくない?
ぐらいに聴こえると思うんですよね。

  ただ……拙にはちょっとキビしかったです。
  元の役者さんが演っていたらどういうお芝居・音源になるのか、
  おおむねイメージできちゃうんですよね。

    そこ違う。もっとはって、背中まで鳴るように大きく。
    いまのセリフ、語尾はもっと消え入るように。
    長いセリフは『立てる』言葉、もっとはっきりメリハリつけて。

  なんてことを視聴中ずっと考えてしまっていて、
  モノガタリに集中しきれなく。
  ああ、脚本がすごくいいのにスゲーもったいない、
  大御所に「真実はいつも一つ」なんて言わせてる場合じゃね~だろこら、
  なんてぷんすか怒りながら視聴していました。

  なんでこんなキャスティングするかなあ。
  オトナってやだわ。


作品としてのおすすめ度は、それでもB+。
声優と音楽、いわゆる『音響系』の評価がひくいので平均点が3.4なんですが、
見る価値のある映画ではあるまいかと。

見る角度や足の置き場によって感じ方が変わってくる作品なんですが、
脚本にしっかりした背骨がとおっているので、
どんな方でもココロに石を投げ込まれるような気持ちになると思います。

  もちろん『いじめ』だの『大人の無理解』だのに、
  明確な解決策なんかあるはずがありません。

  あるはずがないからこそ、
  たまにこういう作品を見ることによって、
  一人一人が一歩ずつでも足を前にはこぶことがダイジなんじゃないかな。

  そんなことを拙は拙なりに愚考いたしました次第です(←日本語おかしい)。


映像は、まあ、きれいかなぐらい。
A-1ピクチャーズだからといって何でもかんでもスゲーわけではありません。
カット割りやアングルは、けっこう実写よりですね。
いいカットは間違いなくいいんだけれど、
クライマックス、言っちゃ悪いけれど、演出がふるくさいかもです。


音楽は、劇伴うるさいです。
かと思えは無伴のシ-ンもけっこうあって、バランス悪すぎ。
ちなみに、
エンディングのクレジットにすら音響監督が明記されてないんだけど、
キャスティング改悪の件といい、なんかあったのかしら?

  あと、エンディング主題歌、狙い過ぎて逆にあざといかも。
  しっかりしろ、アニプレ。


というわけで、音響系はアイタタなんですが、
何度も言うように物語・脚本がすごくよく練られているので、
作品としての価値はけっこうあるんじゃないかと愚考いたします。

ラスト、人によっては『予定調和』みたく感じるかもですが、
すでに述べたように『ファンタジー』だからこそ、
それなりの調和にもちこめたんですよね。

  じゃあ、このファンタジーがなかったら彼らはどうなっていたのか、
  それこそがこの作品のウラ主題みたいなものでありまして、
  政府だのキョーイク機関だのに押しつけてシャンシャンなテ-マじゃないわけであります。

ただまあ、アニメに『いやし』や『もえ』を求める方には不向きな作品ですし、
人によっては虎馬えぐられるかもです。
ココロに余裕があるときに、チャレンジしてみておくんなまし。

  なお、拙と同じくキャスティングにモンダイを感じる方には、
  オーディオブックという選択肢もございます。
  ただ……全部で19時間越えちゃってるんですよね、マジで。

  拙は時間もおカネも集中力もないので、
  すっごく興味あるんですが、サンプルのみ試聴しております。
  評判そのものはイイので、よろしかったら、ぜひど~ぞ♪


*************************************************************


ここからは純然たる『オマケ』です。

拙がおのれを顧みずエラそうに言っている
  『実写』『舞台』『アフレコ』
のお芝居は、具体的にどう違うのか、というおハナシですね。

本編にはほとんど関係ないので、
いつもどおりまるっとネタバレで隠しておきます。
ご興味のある方だけ、どうぞ。
(はっきり言って、スゲー『長い』です。心して読んでね♪)
ネタバレレビューを読む

投稿 : 2025/03/01
♥ : 24
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

「テーマ」も「謎」とてもいいですが、なぜオオカミ?なぜルール?

 2回目を見られたので少し感想を整理します。以前のものもそのまま残しています。原作は既読です。

 まずこの作品の特徴として、映画館とパソコンで印象がかなり違います。映画館で見たときはかなり物語世界に入り込めました。が、パソコンで見た方がサラリとしたストーリーの印象でした。ですので、映画組とパソコン組だと評価が分かれるかなあ、という気がします。

 それともう1つ。自分が過去、この問題についてどれくらい関心があって、関連書籍を読んでいたか、考えたか、自分・身の回りで類似例があるか、で印象が変わる気がします。

 もちろん、アニメ作品ですからこんな単純な切り分け以外の評価の要素はあるでしょうが、この2点は実生活に近いテーマなだけに視聴環境による集中度合と、視聴サイドの蓄積で変わる映画=万人向けではない気がします。

 ですので、感想や評価が合わない人がいても、それがこの映画の特徴かなという気がしました。なお、2回目みて、1回目よりも理解が少し進んだ気がしたので、ちょっと評価点をあげています。3.9→4.2です。

 
で、内容です。

 いじめ、不登校というテーマをそれこそ真正面から取り扱ったのはとてもいいと思います。この点では、本当に優れていたと思います。

 決して頭がいいとも思われないグループの理屈で教室が支配される。その中心的な少女の教師への媚びと、面倒をさけクラスの自治を、カーストのトップグループに任せてしまう教師の事なかれ主義、エゴ。
 親の学校に行かないのは「おかしい」という思い込み。仮病ではく本当にどこかが痛くなる少年少女の身体と精神の密接な関係。そして、陰湿ないじめの実態。

 その一方で、どうやってその状況と向かい合うか、打破するかと言う提示もありました。特にまず子供の話を聞くということ、学校がすべてではないということ、学校の他のコミュニティーが十分に子どものコミュニケーションの場になること。

 全体としてこういうことが非常に丁寧に取り扱われており、個々の少年少女の状況も、いじめだけでなく、毒親、性的な虐待、仲間外れもリアルでした。



 やはり引っかかるのが、なぜかがみの孤城なのか?おおかみの意味は?その黒幕の思惑は?ルールはなぜ存在する?というところです。

 まあ、牽強付会なところはありますが、ちょっと考えたところです。ネタバレしないと語れないので隠します。

ネタバレレビューを読む

 それと大学教授の娘。あの子の使い方はもったいなかった。結局重大なヒントもくれるし、救済にもなりますが、どちらも物語を回すだけの薄い存在になった気がします。


 で、総評ですが、面白いです。ダレもなく本当に面白い。テーマも深い。謎も面白い。キャラ造形も素晴らしい。作画もいいです。

 ただ、やっぱり、なんで城主は狼でルールがあのルール?そして、かがみの孤城の秘密が〇〇と重なるの?という違和感が邪魔をしてしまいます。

 言葉を変えると、この作品でモチーフ・アナロジーになっている童話は、このテーマを描くのに最適だらか?あるいはテーマやキャラ達の物語を深めるための作品だったか?
 このモチーフの童話は正直万人が知っているとも思えません。集められた子供たちの素性とも関係ないです。よって、仕掛けとしての機能の方が強い気がしました。別に邪魔になっているわけでもないんですけど、やはり城主とルールだけはちょっとノイズだった気がします。
 



以下 一回目のレビューです。


 本作は原作の辻村深月さんはミステリ出身ということもあり、内容に謎とき要素はあります。ファンタジー要素もありますが上手く使ってストーリーを構成していますし画面も良かったです。そして、さすが直木賞を取っただけあって文学的な雰囲気もあります。

 この作品がアニメとして作られたことは非常に頼もしいと思います。2016年の「君の名は」「聲の形」は決して文学的ではないですが、しかしこの両作品の存在がアニメでこういう文学的作品が作られる下地を作ったのでしょう。
 「ジョゼと虎と魚たち」「漁港の肉子ちゃん」を初め文学的なアニメ作品の流れで、本作が作成されたのはアニメファンとしては喜ばしい限りです。

 話自体もとても面白く、2時間はあっという間でした。ですが、正直言えば全体的に消化不良というか映画で描きたかったものが曖昧になっている気がします。

 本作で失敗があるとすれば、謎ときのストーリーとテーマ性が上手く融合していなかったことです。

 イジメというか不登校、親、学校の関係がリアルで、ストーリ-への落とこみやキャラ設定は良くできており、テーマ・メッセージとしては優れています。
 イジメというのは不条理で勝手です。そして教師はイジメのトップに立っている子…特に女の子の組織力を使ってクラスの自治をしようとします。いう事聞く子供がいい子だと思い込みます。
 相手の親と話しても無駄です。そのイジメの張本人と同じ考え方だからです。学校に行かなくれもいい。親が子供の言い分をまずは聞いてあげる。そして担任ではなく校長などと話す。最終的に解決しなければ逃げてもいい。好きな事をやっていればいい。学校など3年…あるいはクラスなど1年で終わる。そういう部分はちゃんと描いていました。

 その一方で、推理・謎解きというか仕掛けの部分については、考察しようと思えば半分くらいで謎が大体わかってくるし、フーダニットやホワイダニットの部分がカタルシスにもなります。そこに至る伏線も流れも設定も悪くはないです。

 ただこの2つの優れた要素である「テーマ」と「謎解き」が上手く融合していない気がしました。謎解きがテーマを補完するような関係ならいいのですが、テーマと謎解きのが上手く融合していないような、バラバラ感がありました。
 
 オオカミさんの正体と意味合いですね。肝心なそこの部分について悪く言えば感動ポルノどまりに感じられる気がするからです。要するにオオカミと7人の子どものアナロジーが、謎の設定とか仕掛け止まりになっていて、テーマを補完するものではない感じです。

 お城のルールの意味わからないですよね。特にルール違反の罰則が意味不明です。そのルールを守ることが7人の子供たちの救済の意味として何だったのかが不明です。 ネタバレレビューを読むオオカミさんにとってそのルールを設定する意味や大切さって何だったんでしょう?あるいは不登校の子たちにとってルールを守る意味など。要するにテーマである不登校とお城の謎の設定に乖離がある気がします。

 そしてそれに気が付いたきっかけの近所の女の子。彼女は逆にテーマ的な意味はわかりますが、ネタバレレビューを読む謎に絡んでくる意味です。そこのご都合主義展開が読み取れなくてポカーンとしてしまいます。

 そうなってくると、むしろオオカミさんの謎がノイズになって、不登校やいじめ問題のテーマ部分とどう重ねればいいのかがわからず、ちょっと頭が思考的になってしまい、文学として「考えるな感じろ」が無くなってしまいました。そしてテーマがある社会派の謎解きとしても、テーマと設定の分離があり、全体的に要素がバラバラな気がしました。

 画面はお城の床の反射のエフェクトがかなりすごいので、それは見どころです。逆にそれ以外はあんまり見どころはない感じです。色彩がどんどんカラフルになって行く気がしたのは、何かの演出家もしれません。
演出も良かったです。暗い部屋で食べる鳥そぼろと鮭と炒り卵の三色弁当を出すセンス。自分の気持、親の気持、少し幸せな時間から孤独な時間。いろんな感情が錯綜する感じが素晴らしかったです。

 総評すると、テーマとそのリアルさ、謎解きの面白さ、キャラ造形の水準の高さ、など非常に良くできた部分は沢山あり2時間退屈しませんでした。ただ「テーマ」「謎とき」が上手く絡んでおらず、要するに頭でっかちで「感じる」部分の文学性が不足して、下手をすればラストの方が感動ポルノに見えなくは無いです。特にエンドロールとおまけですね。ただ、キャラには感情的に乗れるのでカタルシスはありますけど。

 途中であまり盛り上がりはないです。作品の性質上それでいいと思いますが、そういうアニメが好きな人はつまらなく感じるかもしれません。

 ということで、もう1度見ようか原作読もうか迷いって、結局映画の帰りに原作買ってしまいました。読んで思うところあれば追記します。




追記 原作読み終わりました。

 映画化は良くできていた、という結論です。途中若干説明の細かさや構成の違いはありましたがほぼ映像化できていると言っていいでしょう。文字と画面の違いを考慮してうまくアニメ化できていたと思います。と言うか話の内容からいって、映像の方が見やすいしキャラが良く描けていたのでどちらかといえば映画がお勧めです。

 やはり初見レビューで上げた謎とテーマ・メッセージが合っていない感覚は、原作でも同じでした。舞台設定というか「鏡」「オオカミさまの正体の謎」「絵本」などのフレームが機能していない気がしました。

以下 映画の内容なので見る予定の方は気を付けてください。
ネタバレレビューを読む

 テーマとメッセージの重さは受け取りました。こころちゃんの救済の物語は素晴らしかったです。ただ、重要キャラ3人が肝心なのにうまく機能していなかったと思います。
 若干評価下げます。ただ、映画として見た場合の満足度はまあまああると思います。

 なお、原作は分厚くて2分冊ですが、文字が大きくて文字数がそうでもないのでそんなに時間はかかりませんでした。つまり今回批判した部分は、本が読める小学生、中学生、読書の習慣がない高校生程度でも読める配慮で複雑にしなかった可能性があります。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 16
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

心に疵がある少年少女たち ~1人じゃないよ大丈夫~

キービジュアルで前々から気になって居た作品です。
私は物語って好きで、私がアニメを見始めた原点は多分そこにあるのだと思います。

その好きな物語の中に御伽噺がありまして、第1印象では御伽噺のイメージが強く湧きました。
「鏡の国」「別世界」「オオカミの被り物の少女」辺りが私の作品への興味です。

被り物の少女……昔になるんですが「Doubt」と言う漫画があって、まぁ、シリーズは「JUDGE」とか色々続くデスゲームで、犯人達が動物の被り物をしてて、そのイメージが強く少しグロいイメージもあるのですがw

さて、物語はやはり御伽噺ベースでした。
題材がオオカミであり「赤ずきん」と「七ひきのこやぎ」ですね。

そして、登場キャラクターの共通点は「心に疵を抱えた少年少女達」です。
キャラが中学生の1~3年生と言う事もあり中学生らしい心境やら悩みを表してる作品でしたね。

7人の少年少女が鏡の孤城に呼ばれ、願いか叶う小さな部屋の鍵を探し出すのが目的。
だだし、願いが叶うのは1人だけ……
日本時間17時以降に城に残ればオオカミに食われる。
1人でも残れば連帯責任でその日、城に居た人間全てがオオカミに食べられる。
願いを叶えた場合は全員が城での出来事を忘れる。

願いが叶う。
願いか……皆さんなら何を叶えますか?
彼女達の願いの多くはネタバレレビューを読む
中学生なんてさ、思春期だし悩みも多い年頃よ。
好きな人と上手く行かない、友達と喧嘩した、虐め……中でも作中はネタバレレビューを読むが目立ちました。

主人公のココロはネタバレレビューを読むで学校に行けなくなりました。
多分、恋愛の縺れかな?
上手くいかなくなって、元彼が昔好きだった女の子のココロに八つ当たりしたのが始まりかな?

先生が当人同士の話し合いをさせようとしたけど、先生って大半がこれじゃない?「当人同士の話し合い」私はこの当人同士の話し合いって何の意味があるのか、ずっと疑問です。

確かに「話す」事は大事だけど、それは当人同士じゃないでしょう?
当人同士なんて上辺だけですぐに問題が再発します。
「当人同士」とか「先生が注意した」とかさ、あんなの何にも解決しないよ!
そもそも大人達がそんなんだから誰にも相談出来ない子供達がいるんじゃないのでしょうか。

ココロのネタバレレビューを読むは酷いですね。
ネタバレレビューを読むと私は思いましたね。

でも、だから、ネタバレレビューを読む
ネタバレレビューを読む全て上手く行く気がするけど……それは多分違う……

ネタバレレビューを読む

でも、私は主人公ココロは本当に勇気のある女の子だと思います。

1つは相談出来る勇気です。
ネタバレレビューを読む

理由は様々で私はこの3つがパッと思いつきますが、多分相談出来ない子はもっともっと不安があると思います。
私がココロの立場だと相談出来ない気がする。
だから、勇気を出してお母さんに相談出来て良かったです。
お母さんも力になってくれてたし、彼女が踏み出した勇気の結果です。

お母さんと戦う決断をした事も立ち向かう勇気が素敵ですよね。

2つ目はネタバレレビューを読む

でも、友達の為に行動出来る彼らの強さには関心させられました。


3つ目はリオンです。
ネタバレレビューを読む


ココロがネタバレレビューを読む
凄く頼もしいですよね。

ネタバレレビューを読む
彼女の未来に少し希望を感じました。

さて、作中に出てくるキャラは全て重要なキャラ達でキャラの配役には無駄がありません。
伏線もかなり良かったです。
オオカミ少女の正体や先生の正体もあきらかになります。

オオカミ少女については、うん、あれだ深くは語らない方がいいかな。
ただ、少し我が強くて私としては余り好きになれない性格でキャラのイメージと声は合わない感じだったりしました。
けど、敢えて伏せるけど○想いな女の子です。
最後まで優しかった。
大嘘つきで○想いで優しい彼の○さん
もしかしたら、ネタバレレビューを読むの正体って……

北多嶋先生は……
彼女を私は最初はあまり信用してませんでした。
けど、作中で、こころ、ウレシノ、マサムネが良い先生だと言います。
ネタバレレビューを読む

傷ついた事がない人でも勿論優しくは出来ると思う。
でも、傷ついついた事があるから傷ついた人が、どうして欲しいのか、寄り添える。
他人である以上本人の以外はその傷……心の疵を理解出来る事はないのだと思う。

何故ならその痛みも苦しみも体験した本人が1番苦しくて辛いから……だから誰しも心の疵は完璧には理解出来ない……けど誰しもが必ず寄り添う事は出来る可能性を秘めてる。

彼女がこの道を選んだのも同じ様に心の疵に寄り添いたいと思ったからかな?と思いました。

残念だけど、こうした問題は無くならない……多分人類が永遠に抱え続ける課題なんだと思います。

「人を思いやる事」は素敵な長所に入ると思うんですが、個人的に私はその長所が当たり前になって欲しいと思うんです。
誰もが「人を思いやる心をもって欲しい」それが当たり前の世界に、でも現実問題、人を傷つけたり心を疵つける人は世の中に居て、一生、人の痛みや苦しみが解らない人も居て、多分そうした人はきっと解らないままなんだろうなぁ〜って……

けど、そうした事を伝えていく事は大切で、少しでも傷つく人が少なくなればいいと思います。
無くなる事はない問題ですが、周りにそうした人が居れば手を差し伸べたりする事で心に疵を抱える人を減らす事はできるのではないかな?と私は思いました。


この作品は少し暗い部分もありますが、そうしたメッセージ性。
学校には味方が居なくても家には味方がいるんだよ?
周りに味方が居なくても世の中には味方になってくれる人がいるんだよ?
1人じゃないんだよ。抱え込まなくていいんだよ。ってそうしたメッセージ性を作品から感じ取りました。

物語は理解しやすくメッセージは深い作品だと思います。
物語は悪く言えば単調ですがメッセージ性が深いだけに面白さもしっかりあります。
一人一人が結構考えさせられる、考えるきっかけになる?作品ではないでしょうか?

投稿 : 2025/03/01
♥ : 18

61.8 4 2022年度の謎解きアニメランキング4位
失格紋の最強賢者(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★☆☆ 2.8 (239)
827人が棚に入れました
世界最強の魔法使いと謳われながらも、生まれ持った紋章の性能に限界を感じていた【賢者】ガイアス。 その彼が己の紋章を変えるために取った手段――それは転生によって新たな体を得ること! 彼は遥か未来の世界に転生し、求めていた「魔法戦闘に最適な紋章」と、マティアスという名を手に入れた。 しかし、その紋章はこの時代ではなぜか「失格紋」と呼ばれていた……! 時を経た今世では、魔法が衰退し低レベルな魔法理論が跋扈してしまっていたのだ。 魔法戦闘最強の「失格紋」と、賢者の知恵を併せ持つ少年マティアスは、世界の常識を次々と打ち壊していく! 異世界紋章ファンタジー、ここに開幕!!


声優・キャラクター
玉城仁菜、鈴代紗弓、白石晴香、井澤詩織
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

失格なんて嘘だ紋

[文量→大盛り・内容→酷評系]

【総括】
なろう系です。最弱は最弱じゃないし、劣等生は劣等生じゃないので、当然、失格紋は失格してないです。以上(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
ネタバレレビューを読む

【各話感想(自分用メモ)】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 16
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

超ハイテンポなおかげでそこそこ面白かった。

ネタバレレビューを読む
4/1 投稿
6/10 訂正

投稿 : 2025/03/01
♥ : 10
ネタバレ

レオン博士 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.1

マティアスのマティアスによるマティアスのための劇場

【感想】
なろう系好きな私でも全然面白くなかった。
不自然な会話や設定が目立ち、敵味方モブの行動や言動、設定などすべてが主人公の凄さを見せるために仕立てられた舞台でした。

主人公マティアスの一人劇場がきつい。
人がしゃべっている間も全然話聞いてなくて他事考えてるのも感じ悪いし
主人公がモノローグであまりにも長々としゃべりすぎ。
長い説明するなら、せめて会話しましょうよ。

相手を持ち上げておいてそれを軽く倒す俺すげーっていう遠まわしな自画自賛ばっかりでうんざり。
仲間の活躍も主人公の活躍のための前座でしかないみたいです。
他のバトルアニメだと敵の攻撃を見切って攻撃しているものをこの主人公は分析・計算してかわしているんですが賢者ってそういうことじゃないと思うんですよね。

【キャラクター】
主人公のいつも不敵な笑みを浮かべて敵味方すべてを見下した態度が好きじゃないです。
声優のしゃべりかたも少年声ですごく偉そうで、しかも淡々としゃべるから不快感2割増し。

「前世で俺が」って何回モノローグで自慢すれば気が済むんでしょうか?

ヒロインは可愛くていい感じなんだけど主人公に盲目すぎて、主人公もヒロイン達を下に見ているのが残念。

初対面でいきなり主人公に一目惚れして、彼氏いないですアピールするヒロイン。チャームの魔法でも使ったの?
大したきっかけもなくまるで付き人のようにマティアスにいつもついていくヒロインズ。
学園から出て旅するときも何故か特例で一緒に出ていくことを許可されます。

ハーレムでもいいけど、好きになる過程は大事だと思う。
それがないままだからマティアスを絶賛するために用意された人形のようです。

魔族も中ボスか?ってくらい薄っぺらいデザインと性格で威厳がないから脅威感がない。

【作画 声優】 あまり良くない
【音楽】fripSideのOPは良かった。

【シナリオ】
展開が早すぎるし説明もない。
会話の間の間とか、戦闘中の間とかが極端に短くてなんか倍速再生みたいにどんどん話が進むんですよね。
なのに主人公が長々と心の声を喋り続けるから主人公の独り言を聞くアニメになってしまっている。
主人公が不遇なわけでもないので下剋上する爽快感もないですし。

話の展開が大きく2パターンしかなくて、主人公の一人舞台か、マティアスチルドレンの発表会のどちらか。

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最終回も酷い
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【設定について】
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投稿 : 2025/03/01
♥ : 17

68.1 5 2022年度の謎解きアニメランキング5位
賭ケグルイ双(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (70)
408人が棚に入れました
ごく普通の家庭に生まれた少女・芽亜里が、政財界の子女たちが通う、ギャンブルの強さが全てを決める私立百花王学園に編入し、ギャンブルに翻弄されながらも仲間と共に奮闘する。 「賭ケグルイ」の主人公・蛇喰夢子(じゃばみ・ゆめこ)が学園に転校してくる1年前を描いた前日譚となる。

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

本編を飛ばして今作から・・・の視聴です。

他のレビュワーさんのレビューにて興味を持ったので観てみました。

半クールという事で、
合わなかった場合でも負担が軽くていいかな・・・と言うw打算もありましたかねw。


粗々のお話は聞いたことがあったので、「ギャンブルで全てを決めるような学園を舞台にした・・・」という事くらいの知識での視聴でした。

カイジ、嘘喰い、LIAR GAME系のニュアンスを含む作品なんだろうなと。

ちなみに、この辺の作品は好きなジャンルではあるのですが、勝負の内容が複雑になるにつれ、内容を考察するのに疲れていく自分がいるのと、頭脳戦や化かし合いをこなしていく主人公たちを「すげぇ~、へぇ~」と思う自分と同時に化かされて負けていく側に自分をイメージしてしまう事が多いのでwww、疲れている時は避けることもあるんですよ。


で、今回はコンパクトなスピンオフの方から観てみたと言う訳です。


物語は、先に述べたとおり学園内でギャンブルをメインにしてのあれやこれやが描かれています。

主人公:早乙女芽亜里を中心に、仲間になった花手毬つづらと戸隠雪見がチーム的なものとなって、相手方のギャンブラーと対峙していきます。
話数的に半クールなのとスピンオフという事なのか、コンパクトなエピソードで構成されていました。
大筋のお話が進むというよりは、エッセンスを見せるという方が正しいかもしれません。
ただし、主人公サイド相手サイド共に、個性的なキャラクターがそれなりに活躍するので見ごたえはありました。

作画がしっかりとしていたという点もこの見ごたえと言う点にしっかりと貢献していたと思います。
シャープできれいな作画で、普段はそれなりに美形キャラとして観ていられるのに、時にキャラクタの歪んだ内面を描くように怪しく描かれる様はこの手の作品としては常套手段ですが、効果的でした。
それに、主人公の芽亜里が二枚目と言うよりも、二枚目半的に描かれていたのも逆に親近感がわきましたね。スーパーギャンブラーと言うよりも、たまに負けちゃう的なところと言うか。

私的にはサブキャラのつづらと巻き添えチックに組み込まれていった雪見もしっかりとお気に入りのキャラになりました。

声優さんんも特に何か言うことは無かったと思います。

音楽は、そうですねEDが何だか気に入りました。
なんだか特徴的なバック絵とあいまって印象に残りましたね。

キャラクタは主人公サイドの3人の今後が気になるくらいには愛着が湧きました。
あとは・・・仲間感が私のお好みでしたねー。
その他のサブキャラもしっかりとキレイに描かれていたので好印象でした。
何なら、主人公、相手以外の市井の学生さんたちのギャンブル学園生活も観てみたい気分になりました。


さて、総合的には面白かったですね。
主人公が女性という事で、観ていて華やかでしたしね。
(この表現「正義の味方」に見つかりませんように・・・w)

うーん、本編をどの機会に観ようか・・・。
ゆっくり見ることが出来そうなのはゴールデンウィークあたりな予感だけど、隙間時間を何とか見つけてみるか・・・悩ましい。(2023.2.27記)

投稿 : 2025/03/01
♥ : 12

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

信じるな 疑え! 群れない! 媚びない! 靡かない! 共に、未来を切り拓け。

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ第1期と第2期は視聴済です。
普段は旨味をあまり感じませんが、こういう時にNETFLIXに入っていて良かったと心底思います。

「賭ケグルイ」と言えば、はやみん演じる蛇喰 夢子が真っ先に脳裏に浮かぶと思います。
そりゃ、第1期と第2期の主人公だったんですから当然と言えば当然ですよね。

ですが、この作品は蛇喰 夢子ではなく早乙女 芽亜里が主人公なんですよね。
そう、主人公が蛇喰 夢子では無いことで逆に新鮮さが感じられたと思います。


黒髪の美少女・蛇喰夢子が転校してくる1年前。
ごく普通の家庭に生まれた早乙女芽亜里(CV.みにゃみ)は、
政財界の子女が多数集う名門・私立百花王学園に特待生として編入してくる。

しかし、この学園には絶対的な階級制度が存在していた。
その階級を決めるのは“ギャンブル”。

この学園では、勉強やスポーツの成績は評価されず、
最も重要なのはギャンブルの強さだった。
ギャンブルで借金を背負うと“家畜”して学園生活を
過ごさなければならない。

早乙女芽亜里は、ギャンブルによって
支配される学園で
未来を切り拓くことができるのか。


公式HPのINTRODUCTIONを引用させて頂きました。

そう、今回の物語は蛇喰 夢子が私立百花王学園に転校してくる前のお話なんです。
これまで私の中の早乙女 芽亜里のイメージは、正直無印の序盤の頃はあまり良くありませんでした。
でも夢子への第1番目の挑戦者で敗北した後、今度は夢子とタッグを組んでからは、結構良い人という印象に変わったという記憶があります。

そして、今回の物語における早乙女 芽亜里の立ち位置はズバリ「良い人」です。
思い返してみると芽亜里は夢子が転校してくるまでは2年生のクラスを牛耳っていた訳ですから、容姿同様基本的にスペックが高いんですよね。

そのスペックの高さを思う存分堪能できる構成になっているので、本編同様激アツなギャンブルを視聴することができると思います。

主題歌(エンディングテーマ)は、i☆Risさんによる「Queens Bluff」
個人的にはジャズ風のオープニングテーマも気になるところですが、
ググっても見つからないんですよね~^^;

全6話の物語でした。
0.5クールという尺の短さが唯一の難点の作品でした。
ここから夢子の快進撃に繋がるかと思うと、第1期と第2期をもう一度視聴したくなります。
時間無いんだけどな~^^;

投稿 : 2025/03/01
♥ : 8

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

自分の中では、まさかの”本編超え”でした♪。

原作未読。アニメ1期2期視聴済です。
アニメ1期・2期ともに、お気に入りの素晴らしい作品でした!!。


アニメ1期・2期での早乙女メアリの印象は・・
正直あまりいいものが残ってなかった(正直、忘れてしまってたw)のですが
本作に出会えて本当によかった!!。
本作の早乙女メアリは最高でした!!。

賭ケグルイ本編の主人公もモチロン最高なのですが
あまりにモンスターすぎるので
それよりは少し身近に感じられる早乙女メアリの物語は
より親しみやすいのかもしれません(・・あくまで比較した場合デス)。


いろんな制作の都合なのか大人の事情なのか
本作は初めから”6話縛り”で作られたのかな?。
結果的にはそれがよかったように思います。

ギュッと高濃度に濃縮された
素晴らしいクオリティ!!。

・・6話構成で素晴らしい作品といえば
はい、そうです。トップをねらえ!シリーズですね!(1と2)。

ということで、”6話構成のアニメ”
本気で作るのであれば、大アリだと思います!!。


まあとにかく、本作の作画は超絶美麗だと思います!!。

・・ただ1点惜しかったのは
6話クライマックスの某2シーンでのメアリの表情作画です。
狙いはなんとなくわかるのですが
どちらかといえば作画崩壊気味になってしまってた印象です・・><。
願わくばブルーレイでは、修正入れてほしいかもです。。

物語の展開は、しっかり意外性も持たせてくれつつ
グッと惹き込まれ、最後にはしっかりとココロを満たしてもらえました^^。


各話各話でのEDへの入りがとにかく素晴らしいですね!!。
ED曲はK-POPっぽい雰囲気??でしたが
本作にピッタリの最高の楽曲だったように思います♪。


・・今後の続編って期待してもいいのでしょうか?。
原作ではまだちゃんとストックがあるのでしょうか??(読みたい衝動アリ)。

勝手な個人的願望としては
1年後?に賭ケグルイ本編の1話にきっちりつながらなくてもいいので
本作はあくまで本編とは別世界線のifとしてでもいいので
自由にスピンオフ展開してもらえたらいいな♪。

まあ、なにはともあれ続編制作を信じて待たせてもらいます^^。

今期は個人的にかなり不作シーズンに感じてしまっていましたが
本作のおかげで、すっかりココロ晴れやかになれました♪。
 
 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 13

68.9 6 2022年度の謎解きアニメランキング6位
スプリガン(Webアニメ)

2022年6月18日
★★★★☆ 3.6 (49)
161人が棚に入れました
かつてこの地球には、優れた文明が存在した。現代では到底及びもつかない知識や科学力を持っていたという超古代人の遺産が、今もなお世界の各所で人知れず眠っているという。高速の通信網が世界中を覆い尽くし、衛星のレンズが全ての秘密を暴き立てようとしている今、不可思議な“力"を持つその遺産の発掘・研究に大国の軍部が介入し、その争奪戦を開始した。そんな中、超古代文明の何者かがプレートに綴った『我々の遺産を悪しき者より守れ 』というメッセージを誠実に受け止め、超古代文明を封印する事を目的に活動する組織があった。その組織の特殊工作員を…スプリガンと呼ぶ。

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

古い作品のリメイクは良いですが、少年向け、古すぎるものは手を入れて欲しい。

 ネトフリの方向性として、古の作品を現代の技術でリメイクするのは悪くないと思います。人物の作画は丁寧だし、エフェクトもいいです。ちょっと室内の背景、家具等が安っぽいというか抜きすぎな感じもしますが、なかなかの水準で仕上がっていました。

 作品としては、とにかく古さは隠せません。バトルしながら自己紹介とか自分の武器を解説したり、作戦を個人に頼ったり。頭になんの防御もなかったり。
 要するにバトルとヒューマンドラマ的な何かがある、スーパーロボットアニメ的なものです。古いというのか少年マンガ的な展開というのかわかりませんが、ストーリーに理屈も論理性もない感じです。少年がちょっと年上のお兄さんの活躍のカッコよさを楽しむような作品に見えました。

 失敗は、少年向けのマンガを深夜アニメ(本作の場合はサブスクですが)にする場合には、若干ストーリー展開の理屈、キャラの行動原理、設定のチューニングを変えないと、視聴者層と内容が合わないということです。

 1話で出てきた言語学の教授を中心に、古代遺跡の発掘と解読をしながら、その辺をテーマに進めればなかなかのSF作品あるいはバトルアクション作品になると思いますが、1話でいなくなりますので、あれ?という感じでした。
 古代遺跡とか先史文明とか雰囲気はよかったんですけど。現状転戦しながら出会いがあって1話でサヨナラ、みたいな感じで進むので、謎そのものに魅力が作り切れていないので厳しいです。
 設定としてオーパーツというのは悪くないんですけど…そこに謎解きの仕掛けとかはなさそうです。

 とにかく主人公以外にメインキャラ、サブキャラがほとんどおらず、ゲスト制なので主人公に乗れなければ感情移入の相手先がいません。そこが辛い。朧というキャラがなかなか面白そうでしたが、あまり活躍しないまま終わってしまいました。


 総評すると、昔のコンテンツから金があるサブスクが丁寧にリメイクするという取り組み自体は悪くないと思います。結果的にアニメの出来はかなりの水準に仕上がっていました。

 ただ、過去のアーカイブから作品を拾ってくる場合のチューニングの仕方、アニメマンガの視聴者の年齢層が上がっているし、リアリティということに関しては昭和平成初期からは格段に目が肥えていることを考えて、もう少しいじってもいいのかな、という気がします。
 
 原作通りというのは誠実に見えて手抜きです。特に原作が今の作品ではない本作はなおさらです。平日の夜7時に1年かけて4クールでやるなら本作は優れた作品でしょう。が、そういう時代ではありません。時代に合わせて、あるいは視聴者に合わせて、作品をいじるのがアニメの魅力でもありますので、取り組みは継続しつつ頑張ってほしいところです。






 

投稿 : 2025/03/01
♥ : 7

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

皆川さん作品は私の中2期から外せない。Netflixアニメ問題。

 「スプリガン」と「アームズ」といえば、私の中2期には欠かせない中2作品として青春の1ページでしたが、残念ながら映像化にはあまり恵まれてこなかった。故に本作には期待するところもあったが、正直日本発のNetflixオリジナルアニメには共通する問題点を抱えていることが多いので不安もありました。その不安はやはり的中してしまったと言わざるをえません。


 日本発のNetflixオリジナルアニメは、どういう風に予算を確保してリソースを配分してるか詳しくはわかりませんが、どうにも予算が潤沢とは思えないクオリティーの凡庸さが目立つ。しかも、共通してCGを多用したがるが、これまたレベルが低くて益々不安を募らせる。皆川さん作品の最大の魅力はなんといっても皆川さんの画力なのでそれが表現できていないのは勿体なさ過ぎる。


 昔の映画版も皆川さん絵柄じゃなかったし、アニメで表現するのには地味に向いてないタイプなのかな?という気もしますが(映画版は絵柄は違うとはいえ作画の力はかなりのものだった)。



 となると全然駄目なアニメ化なのか?と聞かれると個人的にはそうでもないのです。4話の「帰らずの森」は明らかに他とは違う気合の入りようで、特に好きな脇役キャラである暁と吉野が活き活きと躍動しているのは本当に嬉しかった。特に暁を、現在一番信頼できる声優な細谷さんがやってるのが最高すぎる!。あと、朧を映画版ではジャンを演じていた子安さんがやってるのもニヤリとさせられる。それだったら優も映画版と同じく「しょーなの!」こと森久保さんで良かったような。


 ただ、この6話だけじゃ全然もの足りない。こっから話数を重ねていくからこそ、彼等の物語終盤の展開が活きるのであってこれだけではなんとも言えない。昔の漫画だから人気作品とはいえそこまで膨大な巻数ではないが、いくらなんでも話が緒についたばかりで最後までつくっていただけなれば始まらない。あと、刃牙もそうだったけど、CGの使用は止めていった方が効果的ですので一考ください。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 9
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

疾走する妖精たち

原作・漫画、たかしげ宙×皆川亮二。

超古代文明の遺産が世界各所で眠っている。
その優れた遺産の研究に大国の軍部が介入し、
世界では秘密裏に争奪戦が繰り広げられている。
特殊組織アーカムはスプリガンを擁し、
彼らの遺産を権力から守り平和維持に尽力する。

ミリタリー色の強い冒険活劇です。
主人公は天性の身体能力を持つ御神苗優。
ネタバレレビューを読む
彼はかつて栄えた、超文明の遺産を巡り、
世界各地を探索し、遺跡の封印をして行く。

旧劇場版はノアの方舟を巡る物語ですが、
こういった考古学的な物語設定も魅力であり、
ネタバレレビューを読む

緩い日常もまた楽しいです。
陰謀に巻き込まれ奮闘する少年が、
普段は出席日数を気にする高校生である。

原作漫画も人気ある作品、
シーズン2も楽しみにしています。

投稿 : 2025/03/01
♥ : 22
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