記憶で秘密なおすすめアニメランキング 9

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの記憶で秘密な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年10月10日の時点で一番の記憶で秘密なおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

80.0 1 記憶で秘密なアニメランキング1位
Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season 後半クール(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (542)
2409人が棚に入れました
俺が必ず、お前を救ってみせる。コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年・菜月昴。頼れるものなど何一つない異 世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。幾多の死を 繰り返しながら、辛い決別を乗り越え、ようやく訪れた最愛の少女との再会も束の間、少年を襲う無慈悲な現実 と想像を絶する危機。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年 は再び絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、子安武人、岡本信彦、天﨑滉平、名塚佳織、高野麻里佳、田中あいみ、能登麻美子、坂本真綾
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ようやく話が進んだ

前半で溜めに溜めてついに解放!!

エミリアの試練の行方、ガーフィールとの和解、ロズワールのよく分からない野望、屋敷の防衛などなど話が一気に進む。前半を取り戻すかのような快進撃!!

{netabare}エミリアの消された過去の中に出てきた育ての母、そして次が気になる扉を開こうとした謎の死なない少女。ほんでもってまともだった頃のベテルギウス。誤認でエミリア母を殺してしまうわけだが、あそこまで狂ってしまうものなのか?
過去のエキドナの言いつけに囚われたベアトリスがスバルの行動によって吹っ切れてロズワールの魔法でもたらされた何でも食べちゃうウサギをやっつけちゃうの痺れた。手を繋いでいるの可愛い。
ラムの深い愛にも痺れた。{/netabare}

スバル自体には強い力があるわけではないが、なんかカッコいいと思わされた。
続きが気になるなあ。


OP
Long shot 前島麻由
ED
Believe in you nonoc
挿入歌
Door エミリア(高橋李依)。
あなたの知らないこと ラム(村川梨衣)。
挿入歌がいい感じに感情を揺さぶってきた。いいっすね。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第39話 STRAIGHT BET
聖域に降りかかる惨劇、そしてロズワールの屋敷やアーラム村を狙うエルザたち。次から次へと襲い来る脅威の全てが残酷に仕組まれた罠であることを告げられたスバルは、どうしようもない八方塞がりな状況に絶望してしまう。そんなとき事態を打破する方法を思いつくことのできないまま自問自答を続けるスバルの前にオットーが現れ、スバルを殴りつける。様々な想いが込められたオットーの拳を受けて、スバルはまた希望を取り戻す。

第40話 信じる理由
人以外の生き物たちと会話をすることができる恩寵、言霊の加護を持って生まれたオットー・スーウェンの人生はまさに波瀾万丈と呼ぶにふさわしいものだった。能力によって故郷を追われ、行商人として独り立ちしてからは魔女教に襲われ、スバルと出会い、そして今もまた文字とおり命懸けの鬼ごっこの真っ最中。オットーは与えられた役割を果たすため、ガーフィールの猛攻をかわしながら、必死に時間を稼ぐ。

第41話 クウェインの石は一人じゃ上がらない
姿を消したエミリアは墓所の中にいた。パックが消えてしまったことで蘇り始めたエミリアの失われていた記憶。大切なことを忘れてしまっていた自分自身に戸惑い挫けそうになるエミリアに、スバルはありったけの気持ちを伝える。そして墓所を出たスバルたちを待っていたのは、オットーとラムの協力によって満身創痍となったガーフィール。墓所の入り口を塞ぎ、聖域の解放を阻止しようとするガーフィールとスバルの戦いが幕を開ける。

第42話 記憶の旅路
第一の試練に挑み、かつて暮らしていたエリオール大森林に降り立ったエミリア。あれだけの醜態をさらして、よくも顔を出せたものだと嫌味を言うエキドナに対して、エミリアは不敵な笑みを浮かべ、同じ魔女の悪意になんて屈してあげないと言い返す。森の奥へと進んでいく二人は、開けた場所にそびえ立つ大樹へとやってくる。その根本には閂のついた小さな扉があり、そこは幼いエミリアが遊ばされていたお姫様部屋だという。

第43話 平家星の笑った日
自由に外へ出ることを禁じられるなど、小さな不満はありながらも、母様と呼び慕っていたフォルトナと共にエルフの集落で平和に暮らしていた幼いエミリア。しかし、その平穏は魔女教大罪司教「強欲」担当、レグルス・コルニアスの出現によって脅かされようとしていた。一方、墓所の前でエミリアが試練を突破するのを待っていたスバルたちの元にやってきたシーマは、まだ聖域が聖域と呼ばれる前の出来事について話し始める。

第44話 エリオール大森林の永久凍土
ジュースとフォルトナの前に立ちはだかる虚飾の魔女パンドラ。ジュースとフォルトナは持てる力の限りを尽くして、パンドラに立ち向かう。その頃、幼いエミリアは封印のある場所を目指して走っていた。パンドラが求めるものを渡せば、皆を助けることができるかもしれない。しかし、必死の思いで辿り着いた封印のある場所には既にパンドラが待ち受けていた。幼いエミリアにパンドラは封印を解くのための鍵を渡して欲しいと告げる。

第45話 聖域の始まりと、崩壊の始まり
それは遥か昔、遡ること400年前の出来事。嬉しそうにエキドナとの馴れ初めを語るロズワールに、気安く馴れ初めなんて言葉を使うなと返すベアトリス。言い合う二人の間に入ったリューズは、自らもまたエキドナに救われた一人であると話す。三者三様の三人に共通しているのは、エキドナへの感謝であった。しかし、喧嘩しながらも仲良くエキドナのことを話し合う当たり前のような毎日は、一人の男の出現によって終わりを告げる。

第46話 咆哮の再会
ロズワールとの話し合いで、屋敷への襲撃を止めようとしたスバル。しかし、ロズワールは400年もの長きの間ずっと抱き続けてきた信念を曲げることはなかった。エルザたちを止めるため、一刻も早く屋敷へと向かわねばならないスバルは、ガーフィール、オットーともにパトラッシュが引く竜車へ乗り込む。一方、第一の試練を突破したエミリアに対して、ラムはとある願いを口にする。エミリアはそんなラムの想いに触れ、エミリアはラムに手を差し伸べる。

第47話 水面に映る幸せ
エルザの攻撃に徐々に押されていたフレデリカ。そこへ両腕に銀色の手甲を身につけたガーフィールが駆けつける。数年ぶりとなる姉との再会も束の間、激突して激しく火花を散らすガーフィールの手甲とエルザのナイフ。そんな中、スバルはベアトリスのいる禁書庫へと向かっていた。禁書庫に現れたスバルに驚くベアトリス。400年もの永きに渡り、呪いのような契約に縛られ続けたベアトリスを、外に連れ出すと告げる。

第48話 血と臓物まで愛して
ありうべからざる今を受け入れ、エミリアは第二の試練を突破し、第三にして最後の試練に挑む。そしてラムはパックと共にロズワールを阻止すべく戦いに身を投じていた。すべてはそれぞれが成すべき役目を果たすため。またロズワールの屋敷で繰り広げられているガーフィールとエルザの戦いも激しさを増していく。ギルティラウに追いかけられていたスバルは、現代知識無双の出番だと意気込み、小部屋へと誘い込む。

49話 俺を選べ
最後の試練を突破して、墓所の外に出たエミリアが目にしたものは、視界を奪うような猛吹雪だった。辺り一面が真っ白な雪に覆われた目の前の広場で、聖域とアーラム村の人々は肩を寄せ合っていた。彼らの周りに氷の壁を作り、凍てつくような寒さから守っていたのは、かつて契約を結んでいた大精霊。意を決してエミリアが氷の壁に触れてると、手のひらを通じて何かが流れ込んでくる。ふと聞こえた声に頷くようにエミリアは行動を開始する。

50話 月下、出鱈目なステップ
ロズワールが発動させた天候を操る大魔法よって、大量のマナが発生していることを嗅ぎつけた大兎は、徐々に聖域へと集まり始める。ロズワールとラムを連れて墓所へと避難するエミリアたちだったが、まるで全てを覆い尽くすような大兎の群れが迫っていた。絶体絶命かと思われたそのとき、エミリアの元にスバルとベアトリスがやって来る。三大魔獣の一翼である大兎を相手に、スバルとベアトリスの初陣が幕を開ける。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今日も元気にレム睡眠

ナンバリングは#39 - #50と続きもんです。分割2期の後半に該当することもあってここでいったん区切りつけますね~な全12話。
地上波の録画での視聴で気づいたこと。30分の尺をぱんぱんに使ってる説が濃厚です。CMが少ない気がします。なんならOPも削ってストーリー用の時間を確保してるかのようでした。
あいかわらずレム睡眠中ということになるので物語そのものはノンレムで進行しますよって…んっ!?

言えることは2つ

 ・劇場版観ておいて良かった
 ・よく理解できなかったけど面白かった

前者:たまたまエミリアたんの過去をモチーフにした『氷結の絆』を観てたわけですが、今回は彼女が過去に向き合うお話。キチンと劇場版でのネタが良い意味でフラッシュバックしてくれました。もうひとつの劇場版『Memory snow』は未見です。
後者:「あれ!?どんな話だったっけ?」「なんでこんなこと言ってるんだろう?」が頻発しました。拒絶感が出てきてもおかしくないのに不思議と平気。よく理解できなかった理由は悪い意味で原作準拠と想定。行間をだいぶ省いてたのだと思います。それでも面白いと感じた理由はわりとはっきりしていて“一区切りつけたから”に他なりません。その結論に至るまでの大きな流れにブレがないので迷子にならずにすみました。


前半終了時点での着目点はこうでした↓

{netabare}・“暴食”の大罪司教ライに名前と記憶を食われたレムと記憶を食われたクルシュ
・強欲の魔女エキドナの試練(エミリア?orスバル?)
・精神壊れたエミリアたん
・【重要】エルザとメィリィの屋敷襲撃
・【重要】多兎の聖域襲撃
・亜人ガーフィールの暴走
・ベアトリスの契約
・とにかくロズワールがイラッとするわ{/netabare}

なんかしら結論が欲しかったのが8つありました。結果はそれら8つのうち1個目以外の7つが解消。大きな流れがブレてないよねと言ったのはこういった理由からでございます。これからの方は一気に2クール駆け抜けるでしょうがリアタイ組は余裕あればおさらい推奨です。

2期は制作側も冒険でした。1期で確立した作品の強みをあえて隠してますから。それはなにか?

 1.レム不在
 2.死に戻らない(後半2クール目)

職場にもレムのフィギュア持ってる強者がいます。あにこれの中でしたら「○○かわいい」頻繁に飛び交ってますが、こうして身近に嫁認定してるのがいるくらいには強烈な魅力を放つキャラクターです。客観的に4番エース不在でウケるのか?は不透明でした。
そして“死に戻るスバルの苦悩”。安易な死に戻りを是としないことをついに決意したナツキ・スバルが

 シュタインズゲート(仮)に辿りつけるか?

リセットせず最適解を手繰り寄せる最難関ミッションに取り組む2期後半です。タイムリープ風な楽しみ方のあった作品の視点の置きどころを変化させてなおそれを上回る魅力を提示可能かは不透明でした。
結果、レム不在や死に戻りのない展開はかえって良かったんじゃないかしら?と感じます。
エミリアに集中できて彼女の魅力も1期より引き出せてたと思いますし、エルザの屋敷襲撃と多兎の聖域襲撃を同時に防ぐ無理ゲーをどうクリアするかの謎解き要素も“リセット不可”縛りで面白みが増したと思われます。
だからこそよくわからんかった自分の理解力の無さを嘆いております。

{netabare}・エミリアの母って?
・ミネルヴァ(憤怒の魔女)なんかエミリアに思い入れありそう
・ペテルギウス えっ!? ペテルギウス???
・ベアトリスとロズワールの『先生』はエキドナでよい?
・虚飾の魔女パンドラさんってことでいいんですかね?7つに入ってないですけど…
・↑彼女時間操作できる能力っぽいからスバルの死に戻りの鍵になるのかしら?
・そもそも封印のメリデメがよくわかってないぞ
他にもスルーしてて気づかないの多々と思われる{/netabare}

あまりにも散漫となるのでここまで。
どこかで再度覗いてみよう。原作読めばいいんでしょうがなかなかそこまで辿りつかないんですよね。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ

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2021.04.18 初稿
2022.01.28 修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 41
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

後半戦

後半戦

50話
{netabare}
スバル&ベアトリスでお膳立て、エミリアでフィニッシュと
意外とあっさり大兎討伐完了。
(白鯨はかなり話数使った気が)

ロズワールは、みなに謝罪し陣営にキチント協力すると
約束はしたけど、結局、スバル脅してたよね。
懲りないというか何というか…

最後に、スバルはエミリアの騎士として正式に選ばれエンド。

1期の頃のスバルは気持ち悪かったけど、しっかり成長し、
区切りの良い2期後半戦だった。
{/netabare}

49話
{netabare}
パックが、エキドナサイドの精霊だったとは!

ロズワール、ベアトリス、パックとエキドナサイドが
付いているエミリアって、エキドナが母オチは無いにしても、
何か理由があるのかな?

そして、スバルがベアトリスと契約完了。
{/netabare}

48話
{netabare}
色々な意味で衝撃的な回だった。

暗殺組織 vs スバル達
腸狩りさん、ガーフィールの前に散る。
姉より、弟の方が強かったのね。
でも、スバルはベアトリスを探し中。
次回見付かるのかな?

ロズワール vs ラム&パック
パックが大精霊だったのにまず驚き、
次に、ラムがロズワールに片想いとは!!
ガーフィール(泣

エミリアは、最後の試練をクリアも、
エキドナは会ってくれず、代わりに
憤怒の魔女ミネルヴァが来てくれる。
エミリアの母について知っているけど言えない、
何かの制約があるのかな?
嫉妬の魔女サテラの様な気がするけど…

そして、エミリアが扉を開けると、
これって、エミリアが凍結させた故郷に繋がった?
{/netabare}

47話
{netabare}
暗殺組織 vs スバル達
ペトラの一言により、気合が入るフレデリカ。
姉弟、どっちが強いんだろう?

エミリアは、第2の試練を乗り越えたけど、
エキドナの「僕は君が嫌いだ」は嫉妬心からなのかな?
{/netabare}

46話
{netabare}
ロズワールたちを襲撃してきた何かの続きが見れるのかと思ったら、
スバルの作戦が発動し、ロズワール邸へ救出に向かう。

ラム vs ロズワールになったのは意外であり、
ロズワールが、ラムレムの故郷を滅ぼしたとは!!

ロズワールって、エキドナを師としているから、
魔女教か何かなの???
{/netabare}

45話
{netabare}
キレイなロズワール(初代?)が見れた回。

エキドナ師匠の元、弟子ロズワールと、リューズ、ベアトリスが
仲良く暮らしていたのに、何が襲撃してきたのか?
{/netabare}

44話
{netabare}
エミリアの過去回続き。

パンドラ曰く、エミリアは魔女の子供とのこと。
とすると、顔が似ている嫉妬の魔女の子供?

スバルサイドは、子分2人引き連れ、ロズワールの元へ…
ロズワールの盤上には、オットーは含まれていなかった模様。
オットー…。次回は、スバル vs ロズワールかな?
{/netabare}

42話~43話
{netabare}
エミリアの過去回。

まさかのキレイなペテ公登場。
そして、大罪司教「強欲」担当レグルスが…

魔女因子を持たないペテ公が代償があるのに、
魔女因子を取り込むほどにエミリアを守る理由と、
フリューゲル様とは誰なのだろう?

パンドラって、まだスバルと面識ないから、
敵なのかな?ちょっと先が気になる。
{/netabare}

41話
{netabare}
ガーフィール14歳というのが一番の衝撃だったかな。
そうすると、ラム、レムも同年代で、
エミリアだけは結構歳いってる感じだね。

次回は、久々のエキドナ登場。
{/netabare}

40話
{netabare}
前半、オットーの幼少期の出来事から、街を追い出されるまでが、
早送りで流れ…特殊能力者だったのねー
もう、主人公級の扱いじゃないですかー

エミリア、メンドクサイ女だなー
スバルも一癖あるしお似合いなのかな。

次回、ガーフィールとバトルの?
{/netabare}

39話
{netabare}
スバルとロズワールの共闘?でいいのかな?
それと、パックからエミリアへの一方的な契約破棄。
契約が破棄されるとエミリアの過去の記憶が分かるようだけど、
パックの再登場はあるのかな?

パックに契約破棄されて絶望に打ちひしがれたエミリアが、
スバルに語る過去とは…

濃い1話目だったけど、オットーがMVPかなー
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 4

78.7 2 記憶で秘密なアニメランキング2位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (362)
1548人が棚に入れました
本のためなら巫女になる!「三度の飯より本が好き」な女子大生・本須麗乃が兵士の娘・マインとして転生した世界には、本がなかった。平民は識字率が低く、羊皮紙で作る本は高価でお貴族様のもの。そこでマインは決意する。「本がなければ作ればいい!」試行錯誤の末、商人のベンノと出会い、商人見習いになるために植物の紙を完成させるが、マインの体は「身食いの熱」に蝕まれていた。貴族が魔力を持つこの世界で、時に魔力を宿して生まれる平民がいる。それが「身食い」。増え続ける魔力を吸い取る魔術具がなければ、生き長らえることはできない。そんな時、洗礼式で神殿の図書室を発見したマインは、巫女見習いになりたいと神殿長に直談判する。すったもんだの末、マインは魔力を奉納する青色巫女見習となることが決まった。しかし、本来、貴族に与えられる「青の衣」を平民上がりのマインが纏うことを快く思っていない者も多く、マインの行く手は前途多難。問題児ばかりの側仕え、神殿の階級社会……。麗乃時代とも下町時代とも異なる神殿の常識がマインの前に立ちはだかる。果たして、マインが心ゆくまで読書できる日は来るのか!? そして、マインは本を作ることができるのか!?

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、田村睦心、子安武人、中島愛、小山剛志、折笠富美子、日野聡、前野智昭、内田彩、中博史、三瓶由布子、狩野翔、都丸ちよ、鈴木みのり、安野希世乃
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

オッス、私、マイン いつか巫女になっぞ!(ホントはプリキュアになってビッキーに追いつきたい)☞願いは叶ったッ...!

前のあらすじ

転生前は大学生の本須 麗乃
彼女は本の雪崩に巻き込まれてしまい
気が付いたら兵士の娘マインに転生していた

本が読みたい一心で
まずはシャンプーを作り、パンケーキを作り、環境を開拓
そんな中、親父さんの同僚であるオットーが渡した石板を見つけ、字を書けることに幸せを覚えた

しかし本は貴族が読むものだから手は出せなかった。それでも諦めきれないマインはルッツと共に紙を制作していく中(彼には転生をバラした)、巫女見習いになれば本を読めるのではないかと最終的な考えが浮かび、家族に相談

そして交渉の席
神殿長が親を極刑にしようとしたのを必死で守ろうとしたので、体の中を蝕む身喰いが強引に吐き出され、怒りに身を任せ、神殿長を始末しかけたが、神官長によって説得され、無事に交渉を終えることができた

こっから(自分の意志を貫くから神なぞいらぬの)マインに待ち受ける運命は...

因みに、マインが神殿での交渉を終えた後、神官長は部下2人を下町に送り出し...

15話 神殿でも環境開拓
{netabare}やっと巫女見習いになれたのに
ったく、(1回殺しかけた)神殿長め、余計な使いを渡しやがって...
それとあの神に感謝ポーズもめんどくせーし...{/netabare}

16話 人を使役したくないマイン
フラン(筆頭側仕え)=神谷幸広(アイマスsideM)
ギル(見習い)=のぞみ、サーシャ、加賀見かずや
デリア(見習い)=椎名法子(デレマス)
{netabare}さてこの3人、どうしよ...特にデリアはあの神殿長の差し金ではあるが、無下にはできねえし...

しかし、やっと図書室で本を拝むことが出来たマイン
いつ以来だろ...ああ...インクの匂いがなつい...www
しかも昼食の時間そっちのけで読んでいたので...
「...邪魔しないで...」
ま ー た シ ェ ム ハ か...
(心臓握り潰される...)がよぎったため退室
「ふう、静かになった^^」

ああそれと、青の巫女服着てうろつかないで...基本馬車だから...
それと言葉遣いを改めてくれないかな、交渉の席だし
これによって商会と神殿の取り分は1割と決まった
しかしギルはいけすかない表情で...「腹減った...」{/netabare}

17話
{netabare}今日は神殿にルッツを連れてきた
そこで「あーあ出会っちまった」嘗てのピンクキュア(のぞみ)とビョーゲンズが...
ダルさん「キュアグレースじゃねーのかよ...」

おいちょマインを突き飛ばすな...!
怒ったルッツ、おい諫めろや!{/netabare}

18話
{netabare}自らの言動が誤っていたことを反省して、3人との関係を直したマイン
しかし、次の問題が転がり込む...
何だこの荒れた孤児院...背屈ばって服掴んでくるし...
これもショッキングだったため、まーたダウン...(豚の惨殺と同じく){/netabare}

19話
{netabare}気になって本が読めないから、孤児院を助けるマイン。そんだけ
まずは身なりを整えな、そして食え
孤児院の子供達によって、紙作りが捗り始めた^^
いやあ、部屋が綺麗だと、心も綺麗になる
安心と信頼の感謝ポーズwww

料理もそうだし、遊び道具のカルタも作り始めたようだ
しかし、果実をぶつけ合う祭りの件でちょっとしたトラブル(あの植物・トロンベが身喰いの魔力で生成)があったことが神官長にバレてしまったため、反省房に...
ま た ダ ウ ン{/netabare}

20話
{netabare}ルッツが家出した...マインが熱出して寝ている時なのに...
仕事が捗らないし、彼女は計算機じゃないぞ神官長www
まーた交渉か、しかもマインは口出しできないから、魔術具を握って心から話せ、彼にしか聞こえないから
どうやら、親父さんは話すことが苦手な様子だった
そして交渉後、マインは神官長、フェルディナントの名を知ることに{/netabare}

21話 キュアベーコンよ見ているか...
{netabare}母さんに新たな命が宿った...
そこで絵本を作ることに
まずは許可を得ないと、マインは絵が駄目だから...
他の側使いを雇わねば、けど子供の世話があるからNG
どうすりゃええねん、ってことで神官長に相談することに
そうか、音楽も学ばないといけないのか
急に歌うよ~(^^♪☞神官長が

彼女も上手に弾けるようになりなさいってことで...終わらせる訳にはいかん!だって本が読めなくなるもん!➡手伝いを減らすことで承認

早速新たな側使いを雇って楽器の練習をするのだが...
どうやら他の仕事は手をつけていない模様...確かに手を痛めるけれど
これじゃあギルも怒るわってことで話し合いすることに

この後、マインも急に歌いました{/netabare}

22話 やっとたどり着いた
{netabare}まずは三匹の子豚の文章を読み聞かせしたのだが、子供達や側使いは動物を知らない模様、さてどうしようか
いっそのこと子供用の教典を作るか!
でもその本を量産するならばコピー機は無いし、版画で行くしかない...
でも刷るためのインクが要るな...でも原価はちゃんと計算しないとwww
しかもインクは1種類しかない、代替品を探さねば
まずはススか(1期を思い出す)
でも文字が見にくいので、他の手を探すことに

そうか、普通の版画ではなく、紙を使った版画なら、綺麗に仕上がりそうだ
教典のチェックを神官長に見せに行ったとき、隠し部屋にて言われた。料理の女将さんも言ってたことが
「君は何処から来たんだ?」
ホントのこと(元は大学生)を言うわけにはいかない...

だが、やっと完成した1冊...
2年は長かった...
これを大量生産せねば...{/netabare}

23話 ここにユグドラシルあれば操れるのに...
{netabare}上司にあたる神官に挨拶をして今日も図書室で本を読もうとしたマイン
だったが...荒らされていた...
「ゆ”る”さ”ん”!!(誠に遺憾である)」(身喰いは吐き出されなかったので安心したが舌打ちはwww)
井口さん、演技してくださいwwwww

どうやら神殿長の息がかかった神官がやったみたいだとマインは独自に推理するんだが、まず新官長に報告することに
そして散らかった書物を十進分類法で分けることに
だが、この方法に疑問を感じていく神官長であった{/netabare}

24話 急にやってくるファンタジー
{netabare}そりゃあ小鳥が窓ガラスを突っ切って入って来ればそうなるわなwww元はカタギなんだもん
どうやら遠くの森であの木の化け物(トロンベ)が大きく成長したのでそれを討伐しに行く模様、あの化け物はマインが1期の時、森の中で見かけたんだよなあ
私しゃ祝福担当ですかい...{/netabare}

25話 身喰いの魔力の強さがここで分かる
{netabare}さーて狩りの始まりや
どうやら弓矢や剣で斬りつけたり射貫いたりして枯らしていく模様
と思いきや、無能な部下がマインを馬鹿にしたことで...

立場を弁えているマインはキレることはなかったけども、神官長に助けを求めて振り上げた手がナイフを掠めたことで切った血のせいであの化け物が...ここにビッキーおったら一目散に来るんに...
あの巻きつき方を見ると、未来の意識がシェムハに飲み込まれるのを思い出す...「響ぃ...!」
脱出の際体力を消耗してしまったが、薬を飲んだことで回復できた(これ苦いけどエリクシールか?それとも液体にした仙豆?)
さーて、この落とし前をどうつけようか...?{/netabare}

26話 そして儀式を行って一先ず終わる
{netabare}見せてやれマイン、貴女の魔力を...
トロンベによって傷ついた大地、そこに魔力を与えて元に戻すのだが
先に部下がやったんだけど、途中で魔力が切れてしまう
よしやってくれマイン

や っ ぱ す げ え

大地を直し、数日後
また隠し部屋へ、そこで1話の冒頭に繋がっていく...
しかし、マインは意識の中だろうと母さんに謝らないといけなかった...でももう戻れない...
その心は神官長の中に...
貴女の心を覗くのはもうこりごりだ...この装具は返却~

そんな中、魔力が高いマインは利用価値が高いってことで他の所で利用されやすい、だから養女にして後ろ盾を得るべきだという方針が...
兎に角、一先ず終わりを告げる下剋上だった{/netabare}

そんな中3期キタ!
となれば声優事務所の壁も高いからプリキュアの道は険しくなる...?

いや、そんな事は無かったッ...!
らんよ、過去世界だがもし貴女がすこやか町に来てたらどうなってた...?

投稿 : 2024/10/05
♥ : 13
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

今期は下克上要素増えた感じ

神殿長には相変わらず嫌われるが、神官長の庇護を得て本作りに邁進する。

嫌がらせしたり、問題を抱えていたりする付き人、護衛どころか見下して傷つける兵。
見事に解決していく。
{netabare}神官長から見捨てられたと勘違いし、マインへの態度が良くないフランをまずは納得させ、ギルに仕事をすれば、食事を保証することを約束して仲良くなり、神殿長の愛人として生きる予定でそのために嫌がらせを続けるデリアが神殿長に見捨てられても、自分は見捨てないと名言して、和解にまでこぎつけた。さらに、孤児院の環境を整備。周囲の信頼を得て強くなっている。楽器も覚えて貴族らしくもなってきている。{/netabare}

さらには、過去の記憶を共有するイベント。どうなるんでしょう。

ルッツも新しい道を歩こうしている。彼の存在も物語に欠かせない。

従ってくれない側仕えを味方にして、シキコーザを見返す件とか見ていて爽快だったし、マインをどんどん応援したくなった。
3期が楽しみ。


OP
つむじかぜ 諸星すみれ
ED
エフェメラをあつめて 鈴木みのり
OPも映像と楽曲がよき。踊っている映像とか草原を走り回っている映像が好き。
EDがやなぎなぎぽい雰囲気を醸し出していると思ったら作詞で関わっていらっしゃった。ゆったりとした良曲。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第十五章 『神殿の巫女見習い』
いよいよ神殿の巫女見習いになることになったマイン。神殿に入るまでの間、これまでのことをベンノに報告したり、カトルカールの試食会をしたりと、慌ただしく過ごす。そして、マインが神殿へ行く日がやって来た。フェルディナンドによって誓いの儀式が行われ、青色巫女見習いとして認められるマイン。そして、これからマインの身辺の世話をするという側仕えたちを紹介されるのだが……。

第十六章 『青い衣と異なる常識』
神殿での生活が始まった。新しい仕事を覚えていくマインだが、側仕えたちはマインに反抗的な態度を取る。中でもフェルディナンドの側仕えだったフランは、貴族らしさの欠片もないマインに仕えることに不満を持っていた。一方、マインも側仕えが信用できず、ちっとも神殿に馴染もうとしない。そんな中、寄付金を納めることになったマインはベンノを伴い神官長の元へと赴くことになった。

第十七章 『与えるべきもの』
フランの信頼を勝ち取ったマイン。しかし、ギルとデリアはまだマインを主と認めない。「与えるべきもの」を与えていないからだ。神殿では主が側仕えの衣食住を保証するのだ。マインは、麗乃時代とも下町とも異なる神殿での常識に戸惑いながらもギルに食事を与えるためにはどうすれば良いかを考える。一方、自分たちに歩み寄ろうとするマインの姿に、ギルとデリアの心も揺れて……。

第十八章『孤児院の大改革』
孤児院に案内してもらったマインは、飢えた幼い子供たちを見てショックで倒れてしまう。なんとか子供たちを救えないかとフェルディナンドに相談するが、孤児たちに対して責任を負えるのかと問われ、答えることが出来ない。しかし、飢えた子供たちの姿が頭から離れないマイン。大好きな読書も手につかなくなってしまう。そんな中、ルッツの一言からマインは孤児を救う方法があるかもしれない、と希望を見出す。

第十九章『大掃除と星祭り』
孤児院長に就任したマインは、手始めに孤児院の大掃除をすることに。さらに採集の仕方やスープ作りを教え、孤児院の環境を改善する。働けば報われることを知った子供たちは、率先してマインのために動くようになり、マインは子供たちから慕われる。そして季節は夏になり、子供たちにも星祭りを体験させたいと思うマイン。フェルディナンドの許可を得て、孤児院の庭でタウの実をぶつけ合うが、そこで不思議なことが起きる。

第二十章『ルッツの行く道』
ルッツが家出してしまった。ルッツが商人になることに反対していた父のディードと言い争いになり、飛び出してしまったらしい。一方、ベンノはルッツを養子にすると言い出し、ルッツの家族と険悪になる。どうすればいいのかと悩むマイン。フェルディナンドは双方の話を聞くようにと助言する。親身になってくれるフェルディナンドが意外なマイン。こうして、神殿でルッツの家族会議が行われることになる。

第二十一章 新しい側仕え
エーファに赤ちゃんが生まれることを知ったマインは、子供用の絵本を作ろうと決意する。絵本作りのため、絵が上手いヴィルマを側仕えにしてほしいと懇願するマイン。さらに、音楽の得意なロジーナも側仕えに加わり、マインは新たに二人の側仕えを迎えることになった。だが、ヴィルマは何か事情がある様子で、孤児院から出たがらない。一方ロジーナは、マインにフェシュピールという楽器を教えくれることになったのだが……。

第二十二章 ヴィルマと子供用聖典
本格的な絵本作りが始まった。マインはルッツやトゥーリ、孤児院の子供たちに協力して貰いながらインクを手作りし、試行錯誤をくり返して作業を進めていく。これまでの道のりを振り返り、ここまで来られたのはみんなのおかげだと胸がいっぱいになるマイン。一方、みんなが本作りを頑張っている姿を見て、頑なに孤児院の外に出たがらなかったヴィルマの心にある変化が起きていた……。

第二十三章 収穫祭のお留守番
秋になり、青色神官たちが収穫祭へと出発する中、マインは図書室へ行くことにする。久しぶりに本が読めると、うきうきするマイン。だが図書室の扉を開けたとたん、マインは茫然とする。図書室の中が荒らされ、本や資料が撒き散らされていたのだ。こうなったら十進分類法を使い、好きなように片づけようと奮起するマイン。一方、フェルディナンドはこの世界にはない不思議な知識を持つマインに疑念を抱くのだった。

第二十四章 騎士団からの要請
フェルディナンドから、冬の間、神殿に籠るようにと言われたマイン。家族に反対されるものの、神殿に残ることを決意する。マインには孤児院長としての、そして青色巫女見習いとしての責任感が芽生えていたのだ。そして、冬が近づいてきたある日のこと。騎士団から要請がきて、マインは儀式を行なうことになる。衣裳を着替え、貴族街へと連れて来られたマイン。そこには、鎧に身を固めた騎士たちが整列していた。

第二十五章『トロンベ討伐』
騎士団からの要請で、出動することになったマイン。フェルディナンドの騎獣に同乗し、空を駆ける。行き先は、森の奥。そこで、巨大化したトロンベが暴れているのだ。枝を振り回すトロンベを見て、驚くマイン。騎士たちは黒く変化させた武器で戦い、トロンベは弱っていく。だがその時、マインの護衛を任されていたシキコーザが、マインを平民だと見下し、威嚇したことで、とんでもない事件が起こってしまう。

第二十六章『夢の世界』
トロンベの討伐が終わると、マインは熱を出して寝込んでしまう。そして、ようやく回復したマインが久しぶりに神殿へ行くと、フェルディナンドの部屋に呼ばれた。フェルディナンドは、魔力がけた違いに多く、不思議な知識を持つマインの正体を見極めようとしていたのだ。フェルディナンドの薬を飲み、魔術具をつけたマインは眠くなり、気を失う。そこでマインが見たものとは--。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この世界で生きていく、静かな覚悟。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
「なろう」「異世界転生」という要素が、もしも視聴を妨げているのなら、本作に関してはその先入観を捨ててほしい。

異世界に転生した主人公が、本作りに奮闘し、自身の生き方や周囲の人の考え方をゆっくりと変えていく物語。

これは、「1期を観ていないとダメなタイプ」の2期だと思います。興味を持たれた方は、1期からの視聴をオススメします♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
世界が上か、キャラが上か。

多くの異世界転生の場合、キャラは世界の上に立つ。その世界に生きてる人、文化、常識、積み上げてきた歴史は、現代日本に暮らす我々からすれば、時代遅れでクダラナイないものであり、主人公の活躍の為にあっさりと破壊され、踏みにじられる。

ところが本作の転生者マインは、「この世界の理の中で、地に足下ろして生きていく覚悟」をしている。

世界を救うとか、国を作るとか、そんなことは考えない。マインが考えているのはいつも、身近な人の幸せと、自分の幸せ。変えるのは世界ではなく、半径五メートルくらいの人の考え方と、自分の考え方や身の振り方。それが、「この世界で生きていく覚悟」

数多の異世界転生者に聞きたい。「君は転生前に、自分で世界を救いたいなんて思ったことが、1度でもあったかい?」

力を得たら、容姿や環境が変われば、人は変わるの? そんな単純なもんではないだろう。いくら、仕事がもの凄く順調で、美味しいものを食べて紹介するだけで大きな収入が得られて、めちゃくちゃ美人な奥さんや可愛い子供が出来ても、ゲスな奴はやっぱりゲスだ。「人から羨ましがられる境遇」になっても、いきなり聖人君子になるわけじゃない。

マインは、とても真っ当に生きている。自分の利益(本を作ること)には貪欲で、でも、周囲の人の迷惑や幸せもちゃんと考えていて。怒るときは怒り、落ち込む時は落ち込み、笑うときは笑う。人としてすごく当たり前のことだが、「当たり前ではない状況下(転生先)で当たり前が出来ることは、当たり前じゃない」のかもしれない。

本作に関しては、1期1話からずっとこのような姿勢は貫かれているが、特に感心したのは、2期最終話。マインが、転生元の世界を記憶の底に押し込み後悔の中に生きてきたことや、神官長がマインを疑い、国のために尋問したり利用価値を説いたりするシーン。

実にリアル。思えば、ギュンター(家族の幸せ)、ルッツ(将来の夢)、ベンノ(経済的利益)など、この世界の人物は、自分の幸せに貪欲で、一生懸命だ。そこに、イマイチ正体を掴めなかったフェルディナンドに、「国家の繁栄」という明確な目的が示されたのは意外で、でも、ようやくフェルディナンドが人間らしく感じた(まあ、本当の目的は別にあるかもだけど)。マインも、転生者らしい苦しみを抱え、なんとか消化し、でも消化できなくて、それでも少しだけ、前に進めた。

最終話、(転生前の)お母さんへの謝罪を、(転生先の)母さんに言い、感謝を伝える。素晴らしいシーンだった。

この作品のキャラクターは、実に「生きて」いる。人間臭い。そこが、高評価の理由です。

3期あったら、確実に観ます。よろしくです!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
門番には、門番の役割。八男、よりもちゃんと貴族と渡り合ってるよな。貴族からは疎まれ、孤児からは嫉妬される。

2話目 ☆4
望む望まないではなく、青色巫女らしくなれる努力。商人も、神殿には頭が上がらない。「フランが なかまに くわわった!」w

3話目 ☆4
着替え、上手いな。働けば対価がある。当たり前のことだけど、この世界では、特に孤児にはあり得ないこと。ギルも、あくまで孤児。少し安易だけど、愛情と報酬で動く。まあ、マインは金あるからな(笑) 神官には、下町の常識を教える。これ、ルッツとギルで、将来マインを取り合うな(笑) 「チームマイン」が充実してきた(笑) 仕事しないと飯もない。テリアの仕事だって、ロリコンばかり相手のしてきたのかな。仕事は、信じて、任せて、誉めて、覚えさせないとね。

4話目 ☆4
衝撃ではあるよな。そりゃ、孤児院には戻りたくないよな。三者三様の考え方。常識が違う。孤児院の委員長。責任も持てない、お金も出せない。他の異世界転生に教えてやりたい。マインなら、孤児に仕事させそうだけどな。ルッツ~って、もう完全に恋人だな(笑) これに関しては、究極に安い人件費だしな。ベットで!って、流石アダルトマイン(笑) 心置き無く読書をするため(笑) これ、八男の人だったら、10秒で孤児院救うな(笑)

5話目 ☆4
ギル、孤児院の運営が仕事になるな。神の恵みではなく、報酬。平等ではない。そうやって、仕事を覚えさせる。やや旧体制的だが、この時代のこの世界の背景からすれば、正しいやり方だよな。聖女、マイン(笑) 教育がご褒美。カルタも売れる。まあ、神殿長が黙ってないよな。でも、この功績を、名誉だけは全部神殿長に流せばなんとかなるかな?

6話目 ☆4
この時代、というか世界では、親の反対する仕事に就くことはなかなかない、というか悪なんだろうな。第一次産業の方が上に考えられるのは、昔のヨーロッパとかと同じだよな。理由を言わない、言葉が足りない父親の問題があるんだよな、それをいちいち言わせる神官長が良いね。これ、ルッツやベンロは悪くないだろ(笑)

7話目 ☆4


8話目 ☆4


9話目 ☆5
知識は通用せず、教養や常識、理念は通用する。版画もなかなかうまくいかない。やりがいや生きがいを見つけていく。色んな人の力を借りて、完成させていく。2年。ここでの回想は、ズルいな(笑)

10話目 ☆4
ぶちキレマイン(笑) ブラッディーフェスティバル(笑) 日本十進分類法、大学の時に覚えたな(笑) テンション高すぎて失言? マイン、絵本完成でテンション高い(笑)

11話目 ☆4
ここまできて、まだ親の許可を必要とするのが良いね。いつもの優しいフランに(笑) いちいち驚くマインが良いね。これまでのアニメで「普通」と流されてきたことに、しっかり光を当てている感じ。

12話目 ☆3
信賞必罰。身分差には身分差を。

13話目 ☆5
神官長、格好良かった。厳しいところは、厳しく。マインも、押し引きが上手い。神官長フラグ(笑) 囲い込みは必須、エサは本。神官長、ちゃんと報告するし、国の利益を考えている。マインを養女に。お母さんへの謝罪を、母さんに言い、感謝を伝える。素晴らしいな~。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 30

89.3 3 記憶で秘密なアニメランキング3位
進撃の巨人 Season3 Part.2(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★★ 4.1 (711)
3542人が棚に入れました
人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密――。 その真実に一歩近づいた調査兵団だったが、時の王政により反逆者の汚名を着せられてしまう。 しかし、人類はただ飼われるだけの家畜ではなかった。 真実を追い求めるエルヴィン・スミスの執念は兵団のトップを動かし、遂に現体制に対するク ーデターが勃発する。民衆を欺き続けた偽りの王は退き、真の王家の血を引くヒストリア・レ イスが即位。自ら巨人を討ち果たした勇敢な女王のもと、人類は新たな時代を迎えようとして いた。 エレン・イェーガーが得た硬質化の能力と、そこから誕生した対巨人兵器。 着々と反抗の準備を進める人類は、悲願のウォール・マリア奪還作戦を決行する。 人類と巨人、互いの生き残りを賭けた究極の戦い。 その先にエレンは、人類は、はたして何を手にするのだろうか?

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、橋詰知久、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

俺たちの進撃よ お帰りなさいませ!

この絶望と高揚

つくづくこの作品は極限下の人間描写が素晴らしい。

進撃の巨人3期Part2は全10話。継続No.ですのでクレジットは#50~#59ということになります。極めて濃厚あっという間の10話でした。今クール(2019年春期)ひいては今年上半期の最優良物件と感じる自分はこうも思ってます。


 “途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


1期#01~#25、2期#26~#37、3期Part1#38~#49、そしてPart2とこれまで間隔を空けながらも足掛け5年は続いている長編物語は未だ道半ばにあります。
Finalと銘打たれたシリーズが2020年放送予定とのことでクール数不明ながらクレジット#70を超える大作として幕を下ろすのでしょう。

本作の良さはこれだけ長く続いているのに物語の整合性が保たれているところにあります。
私は原作組でもありますが、アニオリ入れても本筋から逸れることがない。その本筋は一本の線で筋が通っている。ブレがありません。
1期で提示されたのは未知なる巨人の圧倒的な力に抗う人類の意思でした。2期で巨人は見えない恐怖から見える恐怖に変わり、3期ではPart1&2を通じてこの世界の仕組みに踏み込んでいきます。
2期あたりから、外形的な巨人の恐怖が変わったことを面白くないとみる層が一定数いたのも事実でした。あまりこういうことは言わないのですがもったいないことをしてると思われます。出戻ってここまで辿りつけば報われる3期Part2と言えましょう。

やや説明的な3期Part1を踊り場にして、3期Part2では1期さながらの対巨人バトルが復活。これまでの物語の積み重ねによって闘う意味に極めて重たい理由が課せられた上での死闘が繰り広げられることになります。
さらにこれまでのあの場面に出てきたアレ。この場面でのあのセリフ。綺麗に伏線の回収がなされていきます。そしてFinalに向けての新たな謎撒き。ここまでくると、未回収の謎にもきっと答えを出してくれるのだろうとの信頼をこの作品に寄せることができてます。だからこそあらためて言いたい。


“途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


RevoさんもOPに返り咲きましたし。正直なところ曲単体での魅力は乏しいといいますかあんまりお上手ではない方ですよね。それでも進撃の物語にはしっくり馴染むのです。名曲「紅蓮の弓矢」を転調アレンジした「憧憬と屍の道」って、虎舞竜「ロード第二章」との既視感がハンパありません。
・・・褒めてんだか貶してんだか、こちらの曲は今から加速してくぞ!ついてこいよ!を宣誓する凱歌のように私は捉えておりました。


さて、全く未経験な諸氏向けにはどうか?
59話終わってなお続きが気になる物語です。長丁場は承知の上、Finalシリーズを共に楽しむために予習を済ませておきませんか?と推薦しておきたいところです。



■野球は巨人 対する阪神は新劇いや進撃
こんな危険球は嫌だ!の声が聞こえてきそうです。
※纏められなかったがこのエモさだけは残しておきたい!的な以下。

{netabare}#50~#55までの獣の巨人戦を軸とした戦闘描写は特濃レベルでした。ここまで6話分。辞書に無駄回という語が載っておりません。{/netabare}

観ていて苦しくなります。民族殲滅を目的とした強大な相手に対してどう対処すればよいというのでしょうか?
話せばわかるが通じない相手に非力な側ができることには限りがあり、“家畜の安寧”を甘受しようとも先細っていくのは避けられません。

{netabare}#54と前後の回は本作のピーク。

1.エルヴィン・スミスの諦観
「そして私は真っ先に死ぬ。地下室に何があるのか…知ることもなくな…」
これまで頼れる団長、超絶リアリストだったエルヴィンも事ここに至りて感情のある人間だったという事実に驚く。一呼吸置いてそりゃ人間だもんなの納得感に落ち着く。
「俺は選ぶぞ。夢を諦めて死んでくれ。新兵達を地獄に導け。獣の巨人は俺が仕留める」
#53はエルヴィンとリヴァイのやりとりだけで通常なら神回相当。

2.リヴァイの誓い
「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…」「誓った!」
獣の巨人を仕留めにかかるリヴァイは作画の凄さも相まり冗談抜きで震えがきた。そして何回も観た。
死んでくれ!と自分が言った盟友との約束。死者(この時点では仮だが)との約束は限りなく重い。

3.アルミンの嘘
「エレン…わかってるよね?一緒に海に行くって約束しただろ。僕がエレンに嘘ついたことあった?だから何があっても僕の作戦守ってくれよ!」
「クソ…わかってたハズなのに…」
「わかってた…お前が誰よりも…勇敢なことぐらい…」
大人達から一転エレンサイド。ここまでしないと突破できない絶望的な状況というのがやるせない。エレンも泣き叫ぶでなく静かに咀嚼する。
#54は鋼、超大型、獣と無理ゲー級の負け戦からの大逆転ながらカタルシスはなし。これ凄いことです。

4.そして選択
リヴァイはアルミンを選んだのではなく、エルヴィンを選べなかったのだと思う。
壁の外。地下室に行きたいエルヴィンと海を見たいアルミンとが描く夢は一緒。諦めさせた夢を掘り起しもう一度地獄を見せることは出来なかったのだろう。団長R.I.P(T_T)
何を選ぼうがどれを選ぼうが地獄という世界は残酷この上ない。きっとこの後、“ここに団長がいれば”という展開が予想され、逆でも“ここにアルミンがいれば”となるのは必定な展開が透けて見える。
なにも時間をかけた選択ばかりを指さない。
・獣を足止めして生存者がいないかと逡巡したリヴァイ
・ライナーの取り扱いを巡るジャンとハンジの躊躇
瞬時に最適解が求められる戦場の非情さがものの見事に表現されているのだ。たまらん。

「アルミン、またな…」
リヴァイが団長を選ぶかという時にアルミンを前にしてのコニー。自身の死をも見越した別離の声掛けなんだよね。
#55 気持ち良さがまるでないが目の離せない展開が続きます。{/netabare}

ここまでお涙ちょうだいはないのですが泣けます。



視点を変えて、、、
こんな事態に陥る前に何ができたでしょうか?味方の損失を抑えるために何が必要だったのか? 諸々端折ると、正確な情報(インテリジェンス)が手元にあればということになるんだと思います。

{netabare}ミクロでならライナー達の潜伏位置や作戦内容。いくらこちらが弱くてもこれさえあれば何とかなりますし有能な指揮官なら次善策プランBプランCくらい練るでしょう。
マクロでなら巨人の正体。単に弱点突破の戦術のみならず、そこに係る利害関係者の思惑や力関係までも包括する情報を指します。{/netabare}

極地戦闘だろうが、国防外交だろうが情報をおざなりにして生き残った組織・国家は古今東西あるんでしょうか?答えは否。
戦争を起こさないために、有事に被害を最小限に食い止めるためにインテリジェンスを強化しないといけないのです。ここ無くして交渉もへったくれもありません。
アホが運用したら危険だ。その通りです。ただし仕組みが無ければやられ放題。仕組みを作った上でさっきのリヴァイの1000分の1程度の負担で糞の中からまだマシな者を選ぶ。我々だって当事者なのです。・・・あ、脱線してもうた。


「僕たちは圧倒的に情報が足りない」
アルミンが再三再四指摘していたことは本質を捉えているのです。


本作3期Part.2の後半は、足りない情報が埋められていく話。納得性のある超展開が待ち受けていることでしょう。
そして、来たるFinalシリーズでお会いしましょう。



視聴時期:2019年4月~6月 地上波リアタイ

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2019.07.10 初稿
2020.01.31 修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 71
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

壁を超えた先の遥かなる夢

アニメーション制作:WIT STUDIO
総監督:荒木哲郎、監督:肥塚正史、
シリーズ構成:小林靖子、キャラクターデザイン:浅野恭司、
音楽:澤野弘之、原作:諫山創

人類の歴史とともに生まれた壁に囲まれた城郭都市。
エジプト文明や古代ローマの時代から
外敵の侵入を防ぐための「壁」は、建設されていた。
エルサレムの旧市街やクロアチアのドブロヴニクには、
現在でも城郭都市が残っている。
そんな歴史を『巨人』が跋扈する架空の世界に置き換え、
見事なエンターテインメントとして成立させた作品。
いよいよクライマックスを迎え、
多くの謎が明らかになっていくPart.3だ。

シリーズは2010年代を代表する大ヒット作だが、
個人的には評価が乱高下していた。
異質な世界観は面白いのだが、
観ていると、作者の都合の良いように
ストーリーが展開しているように
より強く感じさせられてしまったからだ。
その違和感から冷めた目で見てしまう。
{netabare}特に女型の巨人が生き残る展開から
付いていけなくなり、興味がなくなってしまった。{/netabare}
それは、犠牲者が出るからということではなく、
人間の生きているストーリーとして
リアリティを感じられなくなってしまったからだった。

ところが、Part.3に入って、
様々なことが明らかになるにつれ、
Part.1と2の話が全て伏線としてつながっていく。
死んだ登場人物たちが意味のある存在として
物語のなかで浮かび上がってくるように感じる。
それによって、深く物語に没入することができた。
多くの事象がクライマックスに向けて収斂していく。
リヴァイを筆頭にエルヴィンや主役の3人の
キャラクター造形もいい。原作者が最初から
ほとんどの設定を決めて書いているだけに、
キャラの一人ひとりが、よりくっきりと
リアルな姿形で象られている。
主要人物の過去が語られることで、
それぞれの信念を追体験できるのが、
大きな魅力となっている。

同時にPart.3には、大きな柱がある。
それは全員が巨人たちによって支配された世界からの
脱却を求めているとともに、
各々が叶えたいと思っている夢が表出することだった。

アルミンの夢は、築いた壁の向こう側にある
遥かなる海を見ること。
未知の世界に対する憧れ。
またエルヴィン・スミスは、
世界を覆う未知の謎を知るためだけに、
全てを捨てて本心を隠し続け、偽りの世界に生きていた。
{netabare}そして、遥かなる夢を未来に見る者と、
全てを偽り続けながら真実に近づこうとする者との間で
命の選択が行われる。{/netabare}

本当に大切なものを守るために、
人は自分勝手になってはいけないのか。
戦時中の心情は、単純なものではないだろうが、
それでも利己的な物語のほうが好感を抱く。
大義で動くよりも、もっと個人的なことで
最終的には動いてしまうほうが
人間らしいと思ってしまうのは私だけだろうか。

ふたつの夢が交錯し、一方は潰えてしまう究極の物語。
SEASON3の最大の見せ場だ。

そしてもうひとつファイナルに向けて
示された大きな夢がある。
それは「進撃」を続けなければならない
人の使命とでも言うべきもの。
57話から59話で語られるエレンの父・
グリシャ・イェーガーの物語。
私はこの物語で、アルベールビル・オリンピックの
原田雅彦を思い出した。

スキージャンプ団体戦の決勝で原田は勝利を目前にした
最後のジャンプで大きな失敗をしてしまい、
日本は銀メダルに終わってしまう。
ジャンプが終わった後に頭を抱えて
うずくまる原田の姿は忘れられない。
日本中が落胆した日だった。
しかし、それ以上に脳裏に焼き付いているのは、
帰国した直後のインタビューだった。
そのときに原田は「私はこのことを背負って、
ずっと生きていきます」と覚悟を語ったのだ。
私は子供ながらに、凄い人だと思った。
帰国直後に、彼は全てを受け止めて前に進もうとしていたのだ。
後に長野オリンピックで、その覚悟を改めて示すことになる。

今回のラスト3話でクルーガーが巨人を託す相手として
グリシャを選んだ理由----
{netabare}それは妹を連れて壁外に出たことが原因で、
妹を殺されたからだった。
人は失敗を犯した日の後も生き続けなければならない。
クルーガーが初めて同胞を巨人にして崖から突き落とした日を
絶対に忘れていないことと同じだった。{/netabare}
何かをやり遂げるには、全てを受け止めて、
過ちの日からも進み続けなければいけない。
そんな強い意志が必要なのだ。

歴史は繰り返すと言われる。
しかし、過去を忘れ去ってしまい、
負の歴史を繰り返してはならない。
そのためには「痛み」が継承されるべきなのだ。
ラストに向けて人類の夢は、
どのような形で示されていくのだろうか。
(2020年2月15日初投稿)

投稿 : 2024/10/05
♥ : 57

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密…。

2019年の春アニメで放送されたのは、第3期の後半クールになります。
視聴を続けてきた方みんなが如実に感じていると思いますが、season3に入って物語がだいぶ核心に迫ってきていると思います。
最近、第2期を再度一巡する機会がありました。
改めて見てみると、これまで何気なく見聞きしてきた台詞や言動が全て今に繋がっている事に気付くことができます。

ライナーやベルトルトの不可解で意味不明だった物言い…
当時、視聴していた時にはすっと流していましたが、それらの伏線が今になって回収されるなんて…
でもこれに気付いたのは再視聴したからで、そうじゃなければすっかり忘却の彼方だったと思います。

今期を一言で総括すると「色々と衝撃的なクールだった」に尽きると思います。
衝撃の具体的内容はネタバレになるので記載できませんが、公式の物語から推察はできると思います。
またネタバレ要素も無いので、以下に紹介しておきます。

第50話 はじまりの街
夜陰に乗じてウォール・マリをめざす調査兵団。深い眠りにつく巨人の横を通り向ける一同の中で、エレンはひとり呼吸を乱していた。
「もしも奪還作戦に失敗したら?」「自分は人類を救えるのか?」震えるエレンに声をかけたアルミンは、エレンとこれまでのことを振り返る…。

第51話 雷槍
「獣の巨人」を中心とした巨人の大群が出現し、調査兵団は完全に包囲されてします。彼らは足となる馬を死守しつつ、「鎧の巨人」の打倒に全力を挙げる…

第52話 降臨
調査兵団が開発した新兵器・雷槍による攻撃を受けて、「鎧の巨人」は完全に活動を停止したと思っていた。そんな彼らの目の前で「鎧の巨人」は再び動き出し、咆哮を上げる…。

第53話 完全試合
辺り一帯が火の海と化した中、さらに、シガンシナ区の内と外で調査兵団は完全に二分されてしまった。一方、エルヴィンやリヴァイらは「獣の巨人」の投擲による石礫の雨にさらされていた…。

第54話 勇者
絶対絶命の状況の中、調査兵団の新兵たちは、エルヴィンの指揮のもと決死の覚悟で「獣の巨人」に突撃する。一方、エレンたちもまた、ある作戦を練っていた…。

第55話 白夜
エレンはアルミンの前に立ち尽くしていた。悲しみに暮れるエレンのもとに、壁の上から2つの影が姿を現す…。

第56話 地下室
シガンシナ区の壁上。生き残った調査兵団はわずかであった。そしてエレンは、自身の生家の地下室へと足を進める…。

第57話 あの日
エレンの父・グリシャが残した本には、彼の記憶が綴られていた。まだ幼い少年であったグリシャは、ある日突然に、この世の真実と向かい合うことになる…。

第58話 進撃の巨人
グリシャが残した記憶。その中でギリシャが、ある任務を託されることになる…。

第59話 壁の向こう側
壁の外の真実と巨人の正体が明らかとなった。それを知ったヒストリアと兵団幹部たちはある決断を下す。そしてエレンは、壁の外へと思いを巡らせていた…。


はっきりと物語が動いているのを感じることができます。
また、「進撃の巨人」のタイトルの伏線が回収できるのも、今期の大きな特徴だと思います。

そういえば、第1話は「二千年後の君へ」というタイトルでした。
その当時は対して気にも留めませんでしたが、ここまで視聴を進めてきて振り返ると、こんなにも壮大な物語だったんだと気付かされます。

原作者の頭の中は一体どうなっているんでしょうね。
原作は2009年の10月から始まったようなので、約10年が経過している訳ですが、そんな前からこの物語の落としどころをちゃんと考えていたんでしょうか。
だとすると、設定や物語の幹が相当緻密でしっかりしているんでしょうね。
これが面白さの秘訣なのかな…?

それと、今回はオープニングも好みでした。
差し出すのは相変わらず「心臓」でしたが、個人的に好きだったのはオープニングアニメ…
特に序盤…スローで動くリヴァイには鳥肌モノでした。

オープニングテーマは、Linked Horizonさんの「憧憬と屍の道」
エンディングテーマは、cinema staffさんの「Name of Love」

1クール全10話の物語でした。
第4期(The Final Season)が2020年の秋に放送が予定されています。
心境はちょっと複雑…
確かに続きは見たいけれど、終わってしまうのは少し寂しい…そんな感じです。
でも、放送を心待ちにしています。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 21

76.5 4 記憶で秘密なアニメランキング4位
ID:INVADED イド:インヴェイデッド(TVアニメ動画)

2020年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (424)
1531人が棚に入れました
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。

声優・キャラクター
津田健次郎、細谷佳正、M・A・O、ブリドカットセーラ恵美、村治学、近藤隆、岩瀬周平、榎木淳弥、加藤渉、落合福嗣、西凜太朗、遠藤綾、島袋美由利、平川大輔、宮本侑芽、日笠陽子、蓮岳大、佐倉綾音、小林親弘
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

されど空の青さを知ったカエルちゃん

著名アニメーターのオリジナルアニメ


自分は存じ上げなかったのですが名前を聞けば、な監督と脚本さんとのこと。
そんな予備知識があれば心構えができたものをそうでないとちょっとしたトラップにかかるかも。

まず画が軽いです。主役がツダケンさん。軽い絵と渋い声のマッチングに違和感を覚えます。
次いで第2話まで終わってちんぷんかんぷんです。リアタイでは一挙2話放送でギリ踏みとどまりましたが下手すると離れちゃいますね。
トラップといったのは、 ここまでで"しっかり観よう”という意識が吹っ飛んじゃうかもしれんってこと。流し見ダメ、ゼッタイ!集中しないといかん作品でした。
私も何話か流し見てから、いかんいかんと最初からリピートした口です。

ざっと概要を追うと、
殺意を感知するシステム「ミヅハノメ」を用いて、犯罪事件を捜査する組織、通称「蔵」。そして、「ミヅハノメ」のパイロットとして犯人の深層心理「殺意の世界(イド)」に入り、事件を推理する名探偵・酒井戸。
頻発する凶悪かつ謎多き事件と、そこに見え隠れする連続殺人鬼メイカー「ジョンウォーカー」の影を追っていく。そんなクライムサスペンス。
ミステリと呼ぶにはそこにあまり重きを置いてないような感じがしました。犯人は誰だ?の謎解きもあっさりだし、深層心理にダイブした面々の心の機微がよりこちらの興味をひいてきます。
{netabare}※ジョンウオーカー本人以上に仲間の本堂町小春がぶっ飛んでて良い感じなのです。犯人が魅力的でないキャラ設定なのはわざとじゃないかしら。そこじゃないんだよ!というスタッフのこだわり。{/netabare}


視聴を進めていってなんのこっちゃな部分もおありでしょうが、私も一緒。純粋に視聴に求められる偏差値が高いんだと思います。

それでも推したい作品ではあります。茶目っ気というか遊び心というかクスッとさせる演出ありで、そんなのが見え隠れしてる作品に大外れはない印象。ご多分に漏れず本作もそうでした。例えば設定。

主人公酒井戸が“イド”に入った後、謎解きの重要なモチーフとして必ず死体が用意されています。その名を“カエルちゃん”。別のでも他人のでもイドにダイブすれば必ず会えるという皆勤賞ぶり。そこで誰もが思います。

 {netabare}あー『井の中の蛙(かわず)』ですね、と。{/netabare}

そのうち穴井戸だったり聖井戸だったり井戸尽くしの様相を呈してくる物語。

 {netabare}そんなカエルちゃんは大海を知りませんでした。{/netabare}

 {netabare}ついでにカエルちゃん笑ってくれないんですが胸をさすとげは消えないままだったり。{/netabare}

簡単な連想ゲームにクスッとなります。さらに殺人鬼メーカーのジョンウォーカー。

{netabare}ジョニーウォーカーを連想したのは私だけ?
言わずと知れたウイスキーの銘柄。“ウヰスキー”とも書いたりします。ヰと井。
販元の英ディアジオが韓国に工場を置いたためしばらく日本向けジョニーウォーカーやスミノフはmade in KOREAでした。文大統領が税金上げたもんで撤退みたいなニュースありましたが脱線はこのへんで。
ウイスキーは原酒を寝かせてナンボなわけでしてこちらも熟成熟成また熟成。この殺人鬼も用意周到でしたね。ちょっと類似点があります。{/netabare}

{netabare}それで主人公が“酒”井戸。組織は“蔵”。{/netabare}

{netabare}聖井戸さんだけが持つ“御代”という下のお名前。福井の地酒で「聖乃御代」ってのありましたよね?
脚本の舞城王太郎氏は福井の出身です。ウイスキー関係ないけどなんというかそういったところ。{/netabare}


シナリオとは関係ないところで遊んでみてもけっこう楽しめる。で本編のメインシナリオでも作り手が遊んでるんで素直に楽しかったです。
ホント序盤に軽い画を侮らないで真面目に観続ければいいことがあるんじゃないかと思いますよ。

ネタバレなしはここまで。『マイノリティレポート』『羊たちの沈黙』その他ちょっとでも触れると削がれるタイプの作品です。よろしければ現物を確かめてみてください。
端的に作品から受けた印象を申せば、

{netabare}『大海に出ることの叶わない井の中のカエルちゃんが空の青さを知りえて大海にでることを願う物語』{/netabare}

でございました。



※ネタバレ所感

■声優宮本侑芽のお仕事

飛鳥井木記(あすかいきき)の演者さん。代表作は言わずと知れた『SSSS.GRIDMAN』の宝多六花役。
覚えてますかね?新条アカネとのやりとり。

{netabare}諦観した時のやや強がりの入った演技がすこぶる良いんです、この方。{/netabare}

これまたどうでもいい脱線。
木記→キキ→kick it ! とくれば、Beastie Boys の 『Fight For Your Right 』しか考えられませんよね。えぇ私が好きなだけです。

 You gotta fight for your right. To party

ききちゃんが心から笑える日が訪れますように!


■殺意で狂う人間模様

印象的なシーンと置き換えてもいいかもしれない。なんか切ないのよね。

1.{netabare}井波七星{/netabare}

{netabare}“墓掘り”の相方の女です。彼女のイド内にて、森の中で夜に円環列車が走るのを上から収めたカットを最後に映すんですよ。
「資料によれば井波七星の母親は七星が14歳の時に走行中の電車に飛び込んで自殺。どうやらこの酒井戸が乗る電車が実際にその時母親を轢き殺したもののようです」
ループしてる彼女の心理はここまでで充分に説明されてるのに敢えてぶち込んでくるの切なかったです。

穴開きで1,2話。海外帰りの爆弾魔で3話。そして墓掘りエピソードで4,5,6話と中盤を締めくくって後半にブーストかける良い流れでした。{/netabare}


2.{netabare}名探偵の条件{/netabare}

{netabare}殺人者であること。そして自殺も殺人とカウントするってのが最初とっつきづらかったかも。
つまり殺人犯を口八丁で自殺に追い込んでく酒井戸のスタイルもれっきとした殺人ですよ、と。羊たちの沈黙でも囚人を自殺に追い込んでくのがありましたけどレスター博士のサイコな感じとは違うんですよね。切ない事情がありました。

別件で、熟練の松岡刑事が本堂町(=聖井戸)を送る時も哀愁を漂わせてました。
「ただ俺はお前を推薦しながら俺と他の同僚を守っただけだ」
渋めのおっさんは刑事モノには必要です。{/netabare}


3.{netabare}鳴瓢(=酒井戸)というよりツダケンさん{/netabare}

{netabare}10話が切ない。耐えられん。{/netabare}

4.{netabare}局長の声{/netabare}

{netabare}これ全然切なくないやつです。何だろう…アニメ的な発声にずっぷり慣れてしまったのだろうか。
声が軽くてラスボス感が全くしない。それに棒なんじゃないかと思うくらいひどかった気がする。これ減点要素です。{/netabare}


■最後に遊び心の話に戻るんだが…

遊びと言いきると不敬とも取られかねないのですがお手柔らかに。

{netabare}「違うだろ…君らがどこかに行ってしまったんだ!」
「現実にいるんだ。君のいない…椋もいない…現実に…」
「椋…今そこで君らと一緒にいられなくて…本当に悔しいよ…」

イド内イドで妻に娘に鳴瓢が振り絞るように吐いたセリフ。どんな場面かは完走した人は分かるはず。
悔しいと吐露する鳴瓢の心中いかばかりか。{/netabare}


そこで思い出したのが以下、


{netabare}「国の為重きつとめを果し得で矢弾尽き果て、散るぞ悲しき」

硫黄島守備隊の指揮官栗林忠道中将閣下の辞世の電報です。大本営に“悲しき”の部分を“口惜し”に変えられて世間に発表された逸話はご存知の方も多いでしょう。現代語訳すれば「悔しいよ…」ですね。
それから半世紀の時が流れて、1995年。{/netabare}

{netabare}「精根を込め戦ひし人未だ地下に眠りて島は悲しき」{/netabare}

{netabare}慰霊に硫黄島を訪れた現在の上皇陛下が、この"悲しき”という言葉を使われて御製を詠まれています。{/netabare}


序盤私が申し上げた妄想の類ではなくこちらはれっきとした言葉の繋がりを意識されたものです。
それで「聖乃御代」ってことは…絶対にありませんね。すいませんでした。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

-----
2020.10.10
《配点修正》-0.1 全体バランスを考慮


2020.03.25 初稿
2020.04.29 タイトル修正/修正
2020.10.10 配点修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 51
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ID-0とは関係ない

2話までの感想{netabare}
ID-0よりリヴィジョンズの続き見たいなぁ(チラッチラッ

でもってこっちはサイコダイブモノ。
あにこれじゃない別の場所で意味が分からないって感想を散見するのだけど、どこが分からないのか分からない。
謎の部分は「ハイここは謎でーす」と明確で、分からないってこととは違うような…多分意味が分からなくなるのは後半になってからだと思うw
で、ひょっとしてだけど、視聴者それぞれの価値観は置いといて、この作品世界では「自殺も人殺しの一種として扱ってる」ってのが分からないと意味不明…かも?と思ったり。
それで本道町は自分のイドを作って「穴開き」の居場所の特定に繋がるヒントを渡した…って部分が意味不明なのかな?
違うのかな?
イドを作る・入るには殺人犯じゃないとダメで、酒井戸をダイブさせてそれが視認したものを外部が観測できる、但しダイブする度に酒井戸は記憶を失くすっぽい(ここ面倒くさそう)。
またイドはそれを形成してる人間(犯人)とリアルタイムでリンクしてる模様。
じゃあ酒井戸は殺人犯?っていうとどうやらそれっぽい、娘を殺されて犯人を殺した?
で、凶悪殺人犯のイドを覗くと共通してジョンウォーカーなるものが居て、同じように「かえるちゃん」も居るがかえるは娘じゃなくて娘と重ねてるだけじゃないかな。
殺意がそれほど特殊だと思ってない人間…例えば“ヴィンランドサガ”のバイキングみたいな奴はシビュラシステムに引っかかるのかどうかは不明。
合ってるかどうかは自分も分からんけど、これだけ分かって意味が分からないってことはあるまい。

その件とは別に、追い詰められた犯人が被害者のフリをして逃亡ってよくあるネタだけど、これだけネタとして扱われると「実際そんなことってあるの?」ってのはちょっと気になる。
とりあえずこれ見てふと思ったのが“ナカノヒトゲノム”もこれくらい冒頭で世界設定説明をしてくれたらまだ見れただろうになぁ、ってことだったり。

現段階では面白そうだけど冒頭でも書いた通り、後半本格的にワケ分からない展開になりそうな予感…哲学とか概念の話になって。
この予感外れて欲しいけど、果たしてどうかな~?{/netabare}

3話感想{netabare}
2話段階ではまだ確定じゃないし言うの控えてたけど、どうやら“羊たちの沈黙”の影響強そう。
前回は被害者になりすまして犯人逃亡がそう思わせたのたけど、今回は「監獄で隣になったヤツを言葉だけで自殺に追い込む」が正にソレ。
羊たち~では「レクターは何を囁いたら自殺にまでできるんだ?」と思ったもんだけど、こっちではそれを具体的にやってくれました。
ってことでパクりではなくオマージュって感じ、悪いということではない。
実際心の奥底、無意識の部分を他人に見られるって首根っこ捕まれるようなモンな気はする、そう考えると平然としてる本道町はかなり頭がイカれてる予感。
…ひょっとしてかえるちゃんはメンガタスズメポジション?
いやでもどうだろう、脚本の人はミステリ作家らしいのでレッドヘリングの可能性も捨てきれない?

それよりも、まさか1話完結=犯人逮捕まで行くとは思わなかった。
イドに入るたびにいちいち記憶失くす設定なので、状況確認するのが面倒そうで(「ここは何処だ?オレは誰だ?」ってのを毎回やられてもクドいよね)もっとダラダラ続く系と予想してたのだけど、結構テンポ良いのかも?
1話の中でよく詰め込んだなぁ、と。
ただ「狙撃手が移動してるんじゃない、塔が回転してるんだ」は“賭ケグルイ”でも見たトリックで目新しさはイマイチ。{/netabare}

総評(これだけ読めばいいかも){netabare}
初回2話連続放送で、その段階で「分からない」という意見へ「いやいやまだ分かるっしょ、本格的に分からなくなるのは多分後半」という態度だったのだけど…。
あはは、後半どころか中盤で意味分からなくなっちゃったw

引っかかりを覚えたのは本道町がイカれてるのは元からなのか穴が開いてからなのか分からん所から。
「正義のためなら自分の命なんて関係ねー」って性格なのか「人殺ししたくて警官になりました、凶悪犯居ないかなぁ(ウズウズ」って性格なのか、色々考えてたけどどうでもよくなっちゃった。
次いで5話か、自由落下してるイド。
無重力ってことだったらしいのだけど画面からはそうは感じない、というか見せ方が…意図的なら意地悪、意図的でないなら下手糞。
意図的でないってことはあり得ないと思うので、じゃあなんであんな分かりにくい見せ方したのか、その意図を考え出して…あはは、他のことが頭に入らないw
そして最後、本編で取り上げられてない、「そういうのがあったんだ」と言葉だけでしか説明してない連続殺人事件が他にもあって、それがいきなり本編に絡んで来るのは…どうなんだろう?
これが別媒体に原作が先にあって、アニメ化するに当たり入りきらない・詳しくはそっちを見てネってことなら分かるが、最初から1クールアニメとして作られたものなんだよね?(※)
それが悪いとまでは言わない、もし人気出て続編作ることになったら続きよりもそっちの話やってくれないかな?とさえ思ってる。
けどやっぱり…頭に入ってこないw
真犯人が無意識のウチに7という数字に拘ってたと言われても「ふ~ん」ってだけで「なる程!」には至らなかった。

もう一度最初から見直して、メモ取りながら視聴して理解しながら進めれば面白いのかな?って思わなくもないけど、そこまでの気力は残念ながら起きない。
だって…結局キキは救われないじゃん。
閉め方が良ければもう一回見ようかなとも思うけど、これじゃあちょっと…だったら“pet”をもう一回見るかなぁ、と。
というか単に人に説明するのが下手なだけなんじゃないの?という不信感が…言葉遊びも行き過ぎるとちょっとね。


逆に原作が別媒体で既にあって、それのアニメ化で、原作のほうの情報量が膨大でアニメの話数の中では到底説明し切れなくて、スタッフめっちゃ苦労してそうだと感じるアニメも沢山ありまして。
それに比べりゃ贅沢な立場なのにどうして…とさえ思えたり。

あとキキといったら樹木希林だるるるるぉ!?


追記
穴井戸が死んだのがどうしてか分からんって方が居たので個人的解釈。
イドの中で「名探偵扱いで自分が何者か分かってない状態」は死んでも本体は平気、自分が何者か分かっちゃうと(イドの中で)死ぬと本体は死ぬか昏睡。
記憶を無くして「名探偵扱い」は本体にダメージを与えないようにするガード機能みたいなもんかな?と解釈。
穴井戸は頭の穴のせいでガード機能が働かなかったってことだろう。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 18
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

よくは分からないけど、面白い(笑)

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
アニオリのミステリーもの。

監督は『Fate/Zero』『アルドノア・ゼロ』で知られるあおきえい、シリーズ構成と脚本は『ディスコ探偵水曜日』『九十九十九』で知られるミステリ作家の舞城王太郎が務める。

独特なキャラデザ、非常に難解なストーリーと、特に序盤はうまくアニメの世界に入り込めないが、中盤以降はグッと引き込まれると思います。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
まず、連続殺人犯しか名探偵になれないという設定がユニーク。プロのハッカーが、セキュリティを担当しているみたいな。

鳴瓢秋人も本堂町小春も、基本は善人なんだろうけど、殺人鬼の資質があり、状況が状況ではあったが、殺人を犯した。富久田保津は、基本は悪人なんだろうけど、最後は自らの命を捨ててまで、本堂町小春を助けた。

「善人も悪行を成し、悪人も善行を成す」

どんな聖人君子でも、人には言えない秘密を持っていたり、ちょっとした悪いことはしてきているはず。また、歴史に名を残すような殺人犯であっても、家族には優しかったり、友達には冗談を言って笑わせることもあったかもしれない。

ちょっと仏教的というか、芥川的な世界観だけど、多分それが、人間の本質で、「善と悪は紙一重だ」と言いたいのかもしれない。

なんとなく、鳴瓢秋人≧本堂町小春≧富久田保津 なのかな、善人順に並べると。

この中で特に異常だったのが、本堂町小春。無垢ゆえの怖さいうか、危うさがあって、なかなかに魅力的だった。あと、可愛いし(笑)

ラストも綺麗に決まっていたと思う。

自らの歪んだ正義を貫き、イドの中で生きるために自殺した局長を、イドの中のイドで捕まえ、半永久的に罪を償わせる。

あれだけの悪事を主導したジョン・ウォーカーには相応しい末路。色々モヤモヤするアニメだけど、あれでかなりスッキリしたと思う。

ただ、肝心の推理に関しては、あまりにヒントが少なくて、とてもじゃないけれど自力では解けなかった。だから、推理の面で「1本取られた」みたいなのはあまりなかったかな。

用語も難解で、この作品のネーミングには、色んな意味が込められているのだと思う。例えば、「ミズハノメ」や「ワクムスビ」は、それぞれ、「弥都波能売神(水の神様)」「和久産巣日神(食物の神様)」で、いずれも「イザナミ(伊邪那美命)」が死ぬ時に、その尿から生まれている。とすると、飛鳥井木記を「イザナミ」に見立てたと言える。おそらく、「連続殺人犯を生む、母なる存在」として、飛鳥井木記を捉えたたも、こんなネーミングにしたのだろう。そう考えた時、「カエルちゃん」は、「蛙ちゃん」ではなく、「還るちゃん」なのかもしれない。全ての連続殺人犯が、最後に「還る」場所。

他にも、「イド」がフロイトだったり、「酒井戸」「聖井戸御代」「穴井戸」「裏井戸」の本質を示すものだったりする。また、「ジョン・ウォーカー」といえば、ウィスキーを思い出すけど、「酒井戸」とアルコール繋がりがあり、二人には本質的な共通点があるこあとを示しているのかもしれない。

と、1から10までとにかく難解であり、正直、真剣に考えちゃうと頭から煙出そうなアニメである。ここで、「あまりにも難しい問題に出会うと、考えることを放棄してしまう(テストなんかそうだよねw)」という人間の不思議な機能が発動し、私は途中から細かいことを考えるのをやめた(笑) そしたら、なんか逆に面白くなった。翻弄されている感じがクセになるw

実際、このアニメは、「推理を楽しむ」のではなく、「推理をしている様を楽しむ」のが、正解だと思うし。

そういう意味で、「よくは分からないけど、面白い」というレビュータイトルをつけてみた(笑)
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ロケットパンチ(笑) なんか、意味分かるような分からないような。

2話目 ☆3
このイド、ようは動機(深層心理)を探ることで犯人を特定するわけか。ミズハノメ、構造が分からんて、オーパーツ的なものなのか?

3話目 ☆3
すげぇシリアスな設定があるのね。

4話目 ☆3
ん? 新名探偵? どんな話に?

5話目 ☆4
殺意と恋愛感情が乖離している。なるほど。

6話目 ☆4
なんだかちょっと、面白くなってきた。誰が真犯人か。連続殺人犯、、、。なるほど。

7話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか(笑)

8話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか2(笑)

9話目 ☆4
よくは分からないけど、面白いな、なぜか3(笑) 何が夢で、何が現実なのか。

10話目 ☆5
あれが夢だったら、という希望にすがり付きたい気持ち。辛い現実だよな。幸せの描写が痛い。泣けるな。現実を受け止めたってことかな。核心に迫ってきた。

11話目 ☆3
犯人は局長。推理に穴があるかないかわからないけどね(笑)

12話目 ☆3
動機はなるほど。連続殺人犯じゃなけりゃダメで、ジョンウォーカー(局長)は一人しか殺してないんじゃ? 間接的な殺人も含まれるのか?

花は1つ、が下ネタ? 数字が好きなことを考えれば、英語の概念と結び付くのかな? 英語で、「フラワー」と言うと、「小麦粉」を指すと聞く。日本語の「花」と同じように使いたいなら、「フラワーズ」と複数形で使う。「I like flower」でなく、「I like flowers」。つまり、「私は花が好きです」の場合の花は、ある特定の花を指すのではなく、総体としての花を指すのだから、複数形で言うべきという考え方だ。

富久田は数唱強迫があって、数を数えることに苦しんでいた。「1つ」であるものは、数える必要がない。よって、花は「flower」であって、「flowers」ではない、つまり、「多少の違いがあっても、同じ存在である」という境地に辿り着けば、穴を開けずとも数唱強迫から逃れられる。

そういう気持ちを込めて、「花は1つ」「大事な言葉だよねぇ」「一途だ」と言った。けど、本道町には伝わらず、「花=女性器の隠語」で捉えられたから、「下ネタやめて」になったのかな?

13話目 ☆4
ミズハノメの中では、ジョンウォーカーの夢を挫く。身体は死んでいる。すげぇ復讐だな。かなり綺麗に終わったラスト。最近のアニオリの中ではなかなか良かったかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 25

69.6 5 記憶で秘密なアニメランキング5位
バック・アロウ(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (213)
495人が棚に入れました
リンガリンド。その地は、壁に囲まれた世界。壁がその地を覆い、守り、育み、育てた。壁は神――それがその大地、リンガリンドの根幹である。ある日、リンガリンド辺境の地「エッジャ村」に謎の男「バック・アロウ」が現れる。アロウは記憶を失っているが、自分が「“壁の外"からやってきた」ことだけはわかると言う。記憶を取り戻すために壁の外を目指すアロウだったが次第に、自身をめぐる争いに巻き込まれていく――

声優・キャラクター
梶裕貴、洲崎綾、小澤亜李、小野賢章、置鮎龍太郎、杉田智和、潘めぐみ、小清水亜美、小松未可子
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

後半までグダグダ、ラストは投っぱエンド

壁の外から来たというバックアロウという男が主人公。
この世界では壁は信仰の対象となっており、外の世界の存在は認知されていない。そんなバックアロウが仲間と共に壁の外を目指す中、いろんな戦いに巻き込まれていく話。
1クール目は基本壁とかじゃなくて、レッカ凱帝国との戦いが描かれます。

1クール目時点(4/1)での感想↓
{netabare}
まだ1クール目なので何とも言えないところもあるんですが、現時点ではかなりつまらない。もうどこか(ギアス、グレンラガン、ガンソードなど)で見た展開だらけ。

世界観も中世っぽいかと思えば無線で爆弾を爆破とか、現代兵器以上の船だとかがでてきたり、しっかりとしていない(そもそもロボものなのに何で昔の中華っぽい雰囲気にしたんだろう...)。
これは主観もあるんだろうけど、ロボもダサいし、主人公のロボ以外ほぼ活躍しないというか空気?

そんな感じでグダグダやってリュート卿和国と同盟を結びレッカ凱帝国と戦うことに...。
リュートの女王は理想論しか言わないキャラ。そうかと思えば、二重人格で人格が変わると平気で人を殺すという、もうこういうのいいってってなるような設定。元敵のキャラの言うことを平気で信じたりもするし、一番おかしなキャラだった印象。
戦争が始まって強敵との熱い戦いが見られるかと思っても、一方的にやられるかもしくは一方的に卑怯な手で勝つだけ。

ただ、メインの壁についてはかなり考察しがいがあると思います。ストーリー中で破壊を試みるのですが感情で破壊できず、上から超えようとすると、上空には無人戦闘機?っぽいものが多数配置されていて妨害を食らいます。人工的に作られていますが、正体が隠蔽され信仰の対象となっています。
そもそもバインドワッパーが空から降ってくるのはなぜか?とか負けたら相手が死ぬのはなぜか?っていう謎もありますしね。世界観が滅茶苦茶と言いましたが、もしかすると、滅茶苦茶な部分は別の惑星(地球)もしくは壁の外の科学技術の発達した国からの影響を受けたものの可能性もある、というか高いと思います。ソルティレイとかに近いオチなのかなと思っています。

壁の真相とか肝心なとこがまだなので、そこ次第で手の平を返すかもしれません。美少年とかもあの一話だけのための存在じゃないよね?
{/netabare}

全話視聴後感想↓
{netabare}
総評としては、いつか面白くなると思い続けて最後の方まで見て、
実際に壁突破ぐらいからは面白くなるけど、最終回でやっぱりつまらなかったなとなる作品。
大まかにストーリー構成は1話で主人公が村の人たちと出会い、
①エッジャ村VSレッカ凱帝国 2~6話
②リュート卿和国(主人公ら含む)VSレッカ凱帝国 7~17話
③VSルドルフ 17~24話
④世界観の解明 22~24話
という感じになってます。(うろ覚え)

①エッジャ村VSレッカ凱帝国
このパートは1クール目時点で書いた通り、既視感ありまくりだったり、ノリが古臭いし、戦闘も微妙であんまりおもしろくないけど、今後には期待できるなといった感じの感想でした。

②リュート卿和国(主人公ら含む)VSレッカ凱帝国
このパートでもうこのアニメに対する自分の中での印象は最悪になった。
戦闘は決して悪くない。けどキャラが酷すぎる。

リュート側の女王フィーネ。
この作品で一番嫌いなキャラ。理想論、綺麗ごとしか言わずに戦場でバカなことをしまくってもう呆れた。
戦場で敵を回復しまくるっていう...もう何がしたいんだって。
戦争に勝っても後処理適当。せめて、ゼツぐらい死刑にしとけよって思った。
フィクションで戦争=絶対悪みたいな思想持ち出されると相当つまらなくなる。
このキャラ一人のせいで戦争パートがつまらなくなった。

カイとレンのバカっぷりにも見ていてイライラした。③のパート内でのこともまとめて書いてるけど、和解中に主人公らを襲おうとする展開が何回もあってそのたびにイライラさせられた。カイはまだしもレンのキャラが酷すぎる。

メガネを退場も雑。とりあえず殺しとけ感を感じた。
ルドルフとか、もうキャラデザが寒すぎるし、姫の二重人格設定も急に歌いだすのも寒いノリ。いつのアニメだって感じ。
グダグダ戦争やってないで早く壁突破してくれって感想だった。

③VSルドルフ 17~24話
このパートに関しては唯一面白い。
ここまで面白く無かった戦闘がやっと面白くなる。
脚本がライブ感に感じたけど、勢いでそんなの気にさせないぐらい盛り上げた感じ。
空中戦艦が合体したり、ゼツが覚醒したり、めっちゃ熱かった。
ゼツ、アロウVSルドルフはほんとに良かったかな。あそこがこのアニメで一番面白い回。
ゼツが死んだ後にここまで活躍がなかったカイに出番があったのも良かったかな。

シュウが本領発揮してくれて、世界観の謎が少しずつ分かっていくのも面白かった。このアニメで良かったキャラはシュウとゼツかな。世界観の謎を暴いていこうとするシュウはかっこよかったし、肝心のところで助けに来るのも熱かった。主人公シュウでよかったのでは...?

④世界観の解明
で、結局世界観が解明されてどうだったかというと微妙。
典型的な世界観を解き明かしてるところまでが一番面白いアニメ。
俺たちの戦いはここからだエンドは仕方ない面もあるし、別に自分は嫌いじゃない。

ただ、それでもあまりにも投げっぱなしでしかも意味不明だったかなと。
ラクホウとか美少年って結局何だったんだって感じ。
地球って単語が出てきたからあの世界でのオーバーテクノロジーは地球からのものなのかなって想像はつくけど、地球とのコネクトが切れてるならラクホウってなんなんだ?
結局神も何者か全くわからなかったし、赤ん坊守ってたのも何でかわからない。

それに、リンドを神が滅ぼそうとする理由がほんとにゼツが強すぎたからだとは思わなかった。なぜゼツだけ始末しない?
ルドルフとの戦闘もいつまで引っ張るんだよって感じだし、
終盤ゼツとフィーネのもう一つの人格の方がデータとして生き返って(?)物理攻撃できるのも意味が分からない。SAO1クール目の酷いラストを思い出した。

Back Arrowという名前に何の意味もなかったのも痛い。さすがに語感合わせだけだとは思わなかった。全体的に脚本がライブ感覚だったのかなと。伏線的なものなんて序盤にほとんどなかったと思う。

必要性のなかった展開も多い。
メガネに幻覚見せて姫をケガさせた意味も分からなかったし、
フィーネを陥れてリュート内での評判を悪くする展開も全く必要性を感じなかった。ルドルフは姫の上の立場のはずなのになんであんなわけのわからない芝居を打つ意味があるんだ。しかもその住民もろともどうせ滅ぼす世界なのに。

あと最後こんなに駆け足にするならもっと削れた部分あっただろとは思った。

最後に感想をまとめると、やっぱり残念な出来だった。
粗探し的な見方をしてしまった感は否めないけど、それでも突っ込みどころが相当多かったイメージ。
最後二期ありそうな終わり方したけど、まあこの出来じゃ売れなそう。
配信も人気ないし、海外評価も見てきたけど悪かった。
ただこの後の展開がもしあったらここまでの展開より絶対面白くなるだろうなとは思うから残念。
まあ2期やったら宇宙漂流して地球目指すって話になって今度は無限のリヴァイアスの焼き増しになるけどw
OPとEDは全部好きでした。LiSA、藍井エイル、FLOWという...。

↓2クール目の1話毎のメモとか(完全にアンチ化してるから見ないほうがいい)
{netabare}
13話 
壁の上の兵器利用する戦法面白かったし、カイとレンシンVS主人公プラークの戦いも面白かった
ただ、主人公がカイを説得するシーン一見いいこと言ってる風に見えるけど、言ってること支離滅裂で滅茶苦茶じゃないか。
それといつになったらメインの壁の話描かれるんだ。

14話  
展開が強引。謎にモニターを街中に出して虐殺するところを映して民をゆさぶる展開、しょーもない。
なんで戦争なのに敵殺すの戸惑ってるんだよ。敵も撤退知らずの馬鹿しかいない。
この姫なんで敵を救うの???癒すの???きれいごとすぎてもう呆れる。
なんでこの世界観で戦争こんな嫌って人殺すの避けてるんだ。
戦争に勝ったのに和平だけ??? 将軍の首とらないの???
なんでも綺麗ごとにすればいいとか思ってないかこの脚本家
これで今後再戦展開があったら切る。

15話  
歌うの寒すぎるからやめてくれ...。
姫の性格が物語を面白くなくしている。
この姫さえいなければ確実にもっと面白いアニメになるのに。
姫を追放したい?なんで姫より上の立場のはずのやつが芝居を打ってこんな回りくどい方法でやってるし。
メガネのロボ結構かっこいい。家を持ち運ぶのギャグかな?w
メガネあっさり退場しすぎ。これ死なせる意味あったか?無理やり死なせる場面入れこんでる感が出まくり...
これこのままやっと壁の外行くのかな?

16話 
選定卿のふざけたキャラデザ寒いだけで、この作品の寒いイメージに拍車かけてる。
調印の場で相手側の代表を殺そうとするとかほんとバカしかいないアニメ。
なんなんだこのレンとか言うキャラ。ほんと登場時から全く他人の言葉を聞く耳がないバカなキャラ。領土を譲渡って戦争負けたんだから当たり前...。
やっと壁関係の話が進むかな?

17話 
凱帝VSもう一個の空中乗艦との戦いは面白かった、グランエッジャの空中乗艦VSリュートの空中乗艦も面白かった。やっと壁を越えてくれた。今回は久々に面白かった。

18話 
主人公ら野蛮すぎ...。相手普通に話しかけてるのに喧嘩腰。
シュウがここから主人公的立場になるのかな?カイは空気なのに...。シュウはまあこのアニメでは一番好感持てるキャラか。
そういやラクホウとかあったな。終盤って感じがしてきた。 空中乗艦が3隻もあったのはなんでだろう。

19話 
ルドルフはなんでわざわざ姫を失脚させたんだろう。
ゼツ凱帝が強くなりすぎたせいってゼツだけ始末すればよくないか。
いつの間にフィーネは二重人格のもう一人と仲良くなって話し合えるようになったんだ?わかわからん。序盤に比べると面白くはなってきたけど...。

20話 
シュウはほんとに死んだっぽい?メガネに幻覚を見せて何のメリットがあったんだ?
ゼツ強すぎ。 ゼツとアロウの協力展開。盛り上がりがあってここまでの話で一番面白かった。ここに来てやっと面白く。
初めてルドルフが焦燥したし、この後はずっと面白いかも。

21話 ゼツとシュウのほうが主人公してるな。空中乗艦がどこかからか集まって三隻合体。もう何でもあり。
まあ盛り上がる戦闘だし悪くない展開。ところでここまで全く出番がないカイにはそろそろ活躍してほしいな。シュウ復活? もうここからはずっと面白そう。さすがにここまでが酷すぎたからいいアニメとは決して言えないけど。

22話
ブライハイトで巨大化、意味わからんw シュウ主人公じゃん。レンはやく退場してくれこいつ出てくるだけでイラつく。
何でまだ世界の危機が終わってないかもしれないのに揉めてんだ。頭お花畑かよ。フィーネもいらないなぁ。理想論ばっかでつまんなすぎる。

23話 
ほんとなんだよレンとかいうキャラ。神の処分ってなんでこんな直接的な方法なんだ。てかいつまでルドルフ引っ張るの...。

24話 
謎解説。なんでそこまでして赤ん坊守ってるの? これこの設定なら神に反逆して崩壊したら色々まずいんじゃないの。いや、ほんとにゼツが強すぎたからってのが消される理由なのか。じゃあゼツ消えたらもう目的達成だったのでは。
ルドルフとゼツはもう消しとけよ。今更生き返っても冷めるわ。何あのSAOを髣髴とさせる酷い倒し方...。
あの青い星は地球なのか? めっちゃ投げて終わった。これ続編あるのかな? ラクホウとか美少年結局何だったんだ。
そういやシュウがわざわざカイを裏切ってまで主人公側に着いた理由も、他に何かあるのかと思ったけどめっちゃ薄いし。
{/netabare}

{/netabare}
6/22レビュー 6/25レビュー修正

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ファットマン成分が足りない

2話までの感想{netabare}
ID-0→リヴィジョンズと続けてフルCGだったので、谷口はそっち方向へ進むのかぁと思ってたら今作でキャラが手書きに戻ってちょっとビックリ。
ただ戻るといってもコードギアスじゃなくて、ガンソかそれより昔に行っちゃったような…あれ?
と思ったらキャラ原案は大高忍だって…マジ?(いやマギ)
でもってキャラデが菅野利之で、誰?と調べたらスタジオライブの人らしい。
ああ、それでブライハイトのギガンがワタルっぽいのかーと思ったらブライハイトデザインは天神英貴らしい。
聞いたことあるなーと思ったら…えええっ!?多分この人がパッケージイラスト描いたプラモ買ったことあるぞ、ダグラムがアヤシイ。
あっれー?これだけ描ける人がデザインしたにしちゃあ随分とショボい気が…ID-0のがよっぽどカッコ良かった様な。
はっ、これは…グランベルムの時にも言われてた気がするけど、今度こそ変形する前フリだったりして?えっ合体する?まさかぁ。

とスタッフについては以上で(中島?知らんなぁ)、以下本編2話までの感想。
…グランディア(ボソッ
いや今だったら進撃の巨人か、まぁよくこんな設定やっちゃったなぁ、と。
中華っぽい+ロボだと軒轅剣(あれもライブ臭かったなぁ)が頭をよぎる、正直あっちの方がメカカッコ良かった気が…パンドーラ?知らんなぁ。
正直まだ最初の村を出立もしてなくて何とも言えない段階なのだけど、物語が壁の中だけで終わるのか外側も描写するのかどっちなのかは重要かも?
もし外側を描くつもりならあんまり引っ張るとそれだけ期待が高まって結果ガッカリになりそうなので、早目に明かした方が良さそうな予感。{/netabare}

4話感想{netabare}
3話、シュウビが封印禁書室に入ったのバレてると思うのだけど咎められないのか、ワザと泳がされてる?
まぁいいか。
それよりも3話でようやく「最初の村」から出発して次回から本編スタートかー、と思ったら…。
4話、ん?あれ?
エッジャ村の連中は既にバックアロウと運命を共にすると決意したの?
今のところはあくまで壁の内側で新たな土地を求めてるだけで、壁の向こうに行くつもりは無いと思ってたのだが…ゼツ凱帝からの掃討宣告に「ちょっと待ってくれ、そんなつもりは無いんだ」と言い出す人、居ないんだ。
新天地求めて小国に寄るもレッカやリュートからの圧力にビビって出て行ってくれと拒絶されるとか、その他にもなんやかんやで「ここには住めない」ってオチを何度か繰り返し、それで「もう壁の向こうしか行けるところは無いのか」となってバックと共に行動する…って展開になると思ってたのでちょっと意外。
村の老人連中がもうここで降ろしてくれと艦橋で座り込みをするとか、無いのん?
あなた達が来なければバッフクランも来なかったのに、と責められないの?
やっと出発したと思ったら早くも模索する可能性を限定された感じ、強引な一本道化とでも言えばいいかな。
これからなのかなぁ?一旦はリュートの地にご厄介するとは思うので。
まさか…全部お見通しのゼツ凱帝が意図してそう仕向けてたってことは…無いかな?どうかな?

それと傭兵連中、負けた後「はっ、生きてる?」って言わないのか。
言わせりゃその後の素直な撤退も説得力増したんじゃないかな?
なんだろう、細かい部分で色々と足りてない・すっ飛ばされた感じがする、但し意図的なのかも知れない。
ま、まぁいいか、もう暫く様子見~。{/netabare}

総評{netabare}
えっ、終わっちゃった?終わっちゃったかぁ。
谷口作品は“ID-0”“リヴィジョンズ”と1クール作品を2本意識して見た感じ、エピソードをボッコンボッコン突っ込んで次へ次へとパパっと移ってしまうので「あー、あのエピ深堀りすればいいのにー」と思わせる作りでした。
で、終わり方も「せめてあと1話あったら…」と後ろ髪を引かれる様な感じで、「じゃあ2クール作品なら違うのかな?」と思ったら…バックアロウも同じだったw
(コードギアス?一期しか見てないしもうあんまり覚えてないんよ)

例えば──3話までは最初の村を出立するまでの話をダラっとやったのに、そこを出てからは急ぎ足。
追っ手を払う回や美少年村の回を1話に収めるにはカツカツで色々と細かい所を省いてて「ん?」と思いつつも、「このエピだけで数話かけられてもダルいだけだしなー」というのも分かる。
「とりあえずこんな感じで壁までの道中劇を数話かけるんだろう」と思ったら次の回では早くも壁に到着w
そして、もっと後でやるだろうと思ってたリュート卿和国の訪問もすぐに果たし…いやほんと展開が早い。

意図的にそうしてるんだろうけど、上手いと言うべきかズルいと言うべきか…。
こういう作りだとどんなメリットがあるかというと「細かいところをいちいち気にしてらんない」、作り手側からすれば「細かいところをいちいち突っ込まれない」。
「早く処理して次のエピ行かないと尺が足りないから仕方無いか」って感じで、端折ってる部分を突っ込む暇が無いというか、そもそも覚えてない。
違和感を感じてもすぐに次の展開(次の情報)に押し流されて頭に留めておけないというか。
たまたま覚えてたのでは15話、ソーラ先生がこれはイカンとルドルフの元へ向かうのだけど、この時ルドルフはいつも居た隠れアジトではなく外の橋だか水門の上に居て、だけど先生は迷うことなくそっちへ直行。
なんでルドルフの場所分かったの?と不思議だけど、まぁ探してるシーンに時間を割いてもダルいし尺も無いしねってことであんまり気にならない、気にしてらんない。
あくまでこの件は覚えてたってだけで、随所にそういうテクは施されてる。
…うん、なんかズルいなw

そして話の方だけど、中盤…というかルドルフが登場してすぐの頃は結構ルドルフに同情的でした。
トンでもなく強力な力を持っているが、思いの力がそのまま具現化してしまう世界なので本気になる(なにかに夢中になる)と世界を破壊しかねない。
なのでいつも本気になれない、不真面目で斜に構えた態度を取り続けるしかない──って、これ結構生き地獄じゃね?
まぁ登場した瞬間「ジョジョのポルポ?」と思ったせいもあってか(というかそう思わせるように狙っただろw)、ひょっとして…リンガリンドってルドルフに施された精神監獄なのでは?と予想してました。
監獄ではあるけどルドルフ自身壊したくない様な…でルドルフ以外の住民は退屈しのぎ用のNPCね。
まぁその、2クール目から放送が“ダイナゼノン”と同期になって、前作の“グリッドマン”のネタを引き摺ってきてしまったのかも知れない。
で、すっかりそう思ってた自分としては、次に期待するのは「何をキッカケとしてルドルフは本気を出すことになるか」だったのだけど、いざその瞬間が来たら…「神からの啓示」っていう唐突にして曖昧な理由w
おーい、そこもサラっとやっちゃう?私の予想は外れててもいいので、もっとこう…大きな事件をキッカケにするんじゃないのか?

と、ちょいと肩透かしを食らったところで終盤…これは谷口じゃなくて中島の仕業じゃないかな?如何にも中島らしい私の嫌いな演出が炸裂。
もらった!→効かぬわ→なにぃ!?、もらった!→効かぬわ→なにぃ!?、もらった→まてい→なにぃ!?の連続。
宇宙CQCジャマーキャンセラーブレイカーイレイザーコンファイナーオブストラクターバスタークローザーバニッシャー改零式タイプ2カスタムネオファイナル状態。
これを一回の対決で何度も続けられるのって辛いんだけど…これをファンは「熱い」と言って持て囃すのか?
パッパと次へ次へと展開を詰め込む谷口とも相性が悪い気がする、せめて仕切り直すとかすりゃいいのに…。

そして最後は無難なエンド、イマイチ盛り上がりませんでした。
良くも悪くもキャラは計算通り(合理的)にしか動かなくて感情の発露が弱かった気がする。
また、次へ次へと展開を急ぐ作風だったせいなのか、状況を説明するためにキャラがみ~んな饒舌w
ベラベラ喋るほど「信念」が薄っぺらくなって行くので、ここも監督と脚本の相性悪かったんじゃないかなー?
他の方が「魅力的なキャラが見つからない」と仰ってたけどこれが原因じゃない?
個人的にはルドルフがイイ線行きかけたのだけど…惜しいなぁ。
ベタだけど、ルドルフ(デブver)は愛玩してたディソナンザが殺されて激怒して痩せverになるとか、なんかそういうのが欲しかったかな?
ああ、「なんか足りないんだよなぁ」と思ったらファットマン成分が足りないんだ、あれだけザブングルしておきながら。
プラークがそれ?いやなんか違うんだよなぁ。
寡黙だけど内に熱いモノを持ってるヤツってのが欲しかった。
画面の端でパントマイムさせないといけないので、下手に動かして粗が出るよりキャプ画(止め絵)がキレイな方がウケる最近では難しい?

ハッ!、チャムファウ→リリスファウみたいに、谷口監督の次回作には寡黙キャラが出る!?{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 11

ゲリオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

古き良き時代の名残を感じる作品

いまどき珍しい連続2クールのオリジナルロボット作品。
良くも悪くも2000年代初頭のノリを感じる作風。
それもそのはず、監督はコードギアスの谷口悟朗氏、脚本シリーズ構成はグレンラガンの中島かずき氏、アニメ黄金時代に活躍した両人がタッグを組むという、満を持して練りに練られたアニメーション企画であった。
オープニング曲は、前クールにLiSAさん、後クールに藍井エイルさんに担当させる力の入れ様。後クールのエンディングはFLOWさんの曲で、いずれも良曲だった。

まず最初に褒めておくと、2クールに渡ってずっと右肩上がりに面白くなった点は非常に良かったと思う。
毎回全力で勿体ぶらず、常時クライマックスな満足度の高いシナリオだった。
まさに中島かずき氏アニメ特有のエンタメ性あふれる脚本だったと言えるだろう。
中盤まで明確な悪役を固定せず、主人公陣営とレッカ凱帝国とリュート卿和国、三つ巴の戦いになっていく過程も面白い。
特にレッカのゼツ凱帝というキャラが1クール終盤にかけて魅力がグングン上がる。
最初は部下や民をたぶらかす悪の老人と思ってたが、実は圧倒的カリスマ性ある武人であり、カイ将軍らが忠義を示すに値する人物だった。
「カッコいいジジイが登場する作品にハズレなし!」
これは長年アニメを見てきた経験から得た私の教訓だ。

一方で残念だったのは、やはり何もかもが古クサ過ぎた点にあり、1話で見切りを付けた視聴者がかなり多かったであろう事実。
自分自身、初回の第一印象は「見続ければ面白くなりそうだけど、たぶん空気になるタイプのアニメ」という感じだった。
00年代初頭と違って、アニメ供給過多になった現代、最初でスパートかけないと、そのままズルズル下位に落ち着いてしまうのが実情なのだ。特にオリジナル作品の場合は序盤でSNS等でバズらないと後々非常に厳しい。

実際、本作は徐々に面白くなるタイプの作品で、1クールで勢いをじっくり貯めて、2クール目冒頭で「ゼツ凱帝×フィーネ姫」という頂上決戦で最高の盛り上がりを見せ、真の敵が明らかになる2クール中盤において「ビット覚醒」イベントでピークを迎える。そこまで残ってた視聴者がどれだけ居たのかって話だ。
バック・アロウが仮に00年代初頭に放送されてたら、名作のひとつに鳴り得たんじゃないかって、個人的には本当にそう思ってる。
とは言え、最終盤は少し制作陣がやりたいことをやりすぎたかな~って思った。
終わり方には納得していない。
ラスボスは素直にしぶとすぎた"アイツ"のままでよかったと思うし、裏ボスの"アレ"はちょっと意味不明だった。世界の真相もクエスチョンマークが残り、超展開にも程があったと感じた。
そうしたことからシナリオの終着点については、ややマイナス評価を付けざるを得ないかもしれないが、それでも中盤から終盤に至る過程は先が読めずに毎週楽しませてもらったので、オリジナルアニメのストーリーとしては合格点を与えて良いと思う。

キャラクターは一人ひとりが割と魅力的に描けてた。
序盤イライラさせてくれたエッジャ村の連中…特にビットには大分鬱憤が貯まったが、終盤に漢を見せ、大元帥に相応しい活躍を見せたのはカタルシスがあった。
ライバルキャラはゼツ凱帝が最高だったことは上述したが、対するフィーネ姫の裏人格、フィノワールのインパクトも凄まじいものがあった。聖女と凶暴女の両方を演じられる小清水さんを声優に選んだのはまさに英断だっただろう。
シュウへの復讐に燃えるカイ将軍(&レン)はライバル枠と思いきや、序盤でシュウの策謀に敗れ、1クールラストには完膚なきまでに叩きのめされるという損な役回りだったが、最後まで成長を感じさせ、強キャラ感を保てたのは見事。

とまぁ、敵サイドやサブキャラクターは魅力的だった一方、主人公のバック・アロウは何とも言えない残念な立場になってしまった。
分身という特殊攻撃があったものの、終盤はずっと"ただの武器"だったし、誰かの道具役で満足しちゃう主人公ってどうなのか?スパロボに登場したら合体したらメインパイロット乗っ取られて、精神コマンド専用役になるタイプだぞ。
「主人公に魅力のあるアニメは良作」という定義を守るとすれば、その点ではマイナスポイントと言えるかもしれない。
もうひとりの主役、シュウ・ビは軍師として有能キャラに描写できていたと思う。
親友のカイや部下のレンを裏切って主人公側に付いた件は、悪の帝国レッカから2人を救う策略があるためかと思ったらそんなことはなくて、本当に自己の知識欲で親友を手に掛けようとまでしてたのはサイコ感があった。別にレッカが悪の国ってわけじゃなかったし。

さて、谷口監督と中島さんの脚本によって、ロボアニメの復興を目指した本作。
しかしながら結局、面白さの肝はロボではなく、先の読めないストーリー展開にあった気がする。それは同じ谷口作品のコードギアスも同じなんだけど…
むしろ今の時代「ロボアニメに期待する面白さ」ってなんなんだろうか。
ロボットのバトルが対人バトルと比べて盛り上がるとは思えないし、わざわざロボットを主軸とするアニメを作らなければいけない理由は現時点で自分は思いつかない。
本作もロボが魅力的に映った作品というわけでは決してなく、谷口×中島という黄金タッグをもってしても「ロボアニメのオワコン化」を脱却するには至らなかったと感じた。
実際、円盤の売上もサッパリなみたいだし…
どっちにしても力の入った作品だったのに結果が残せなかったのは残念である。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 6

66.0 6 記憶で秘密なアニメランキング6位
探偵はもう、死んでいる。(TVアニメ動画)

2021年夏アニメ
★★★★☆ 3.1 (390)
1135人が棚に入れました
「君、私の助手になってよ」巻き込まれ体質の少年・君塚君彦は、上空一万メートルを飛ぶ飛行機の中、探偵を名乗る天使のように美しい少女・シエスタの助手となった。二人は世界の敵と戦うため、三年にもわたって世界中を飛び回り、目も眩むような冒険劇を繰り広げ――やがて死に別れた。激動の日々から一年。高校三年生になった君塚は日常という名のぬるま湯にとっぷり浸かり、ごく普通の学生生活を送っていた。そんな君塚の元に一人の依頼人が現れる。「あんたが名探偵?」同級生の少女、夏凪渚との出会いをきっかけに、過去と現在を繋ぐ壮大な物語が再び始まろうとしていた――。

声優・キャラクター
長井新、宮下早紀、竹達彩奈、高尾奏音、白砂沙帆、松岡禎丞、子安武人
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

ラノベはもう...

放送前からtwitter等でやたら持ち上げられてるラノベということで、絶対につまらないだろうなとは思っていたが、予想をはるかに超えるつまらなさだった。
キミ戦レベルでは楽しめるだろうと思ってたがまさか、おさまけに近いレベルだとは...。

{netabare}
良かった要素は一つもない。
まず、こんなふざけたタイトルにも関わらず推理要素が一切ない。
そして探偵のシエスタも実質死んでない(?)上に、やたらと登場してくるという。
せめてこんなタイトルなら一話以降シエスタ出すなよと。
結局シエスタ出さないと人気でないから無理里出してるようにしか思えない。
シエスタ出てる回の方が多かったしね。

そして、ストーリーはあまりにガバガバで粗末。
書いたらキリがないから書く気が失せる程にガバガバ。
一話毎の感想に結構書いてるけどそれでも書ききれてないレベル。
特に酷かった部分を3つぐらい書く。

まず、一話の序盤から酷い。飛行機に銃を普通に持ち込んでる主人公、2-5-2の座席、ご都合戦闘、一話は良かった? そんなことないです...
4話に申し訳程度の推理(笑)があったのだが、他の可能性も考えられるだろって状況でなぜか相手は義眼だと決めつけたり推理とは呼べない。
丸見えな場所からボウガンで目を狙撃しようとする犯人にも笑った。

そして、11話。まず、乗客がいっぱいいるにも関わらずおかまいなしに、船に放火する警察さん。
ギャグとしか思えなかった、よりによって警察って。
なぜかこれが天才的発想のように描かれるという地獄。
そして原作勢が大絶賛してた二巻の伏線回収()?はもっと酷い。
シエスタの心臓を奪いとり、自分の心臓としたヘルがシエスタに意識を奪われ乗っ取られるという謎展開。
からの記憶消去とか言う謎能力、なんでもありすぎて笑った。
あれで感動できた人いるのか?

ほんとに5分おきぐらいに突っ込みどころが出てくるから書いていたらきりがない。

テーマも滅茶苦茶。
一話から耳から樹木を生やした改造人間が出てくる時点で笑ったのだが、
それ以降、狼男、生物兵器、揚げ句にはロボットが出てくるという...

それと、TwitterやYoutubeで神作画!と言って持ち上げられていたが、作画も全然よくない()
一話の戦闘シーンと3話ぐらいのダンスは良かったが、それ以外はほんとに死んでる。
5話のロボの戦闘シーンは顔アップやスライドばかりで終わってたし、10話の背景とかほんとに酷かった。

キャラもきつい。
原作勢が7話神回と叫び、Youtubeではアンチが手のひら返し!みたいな馬鹿動画が上がっていたが、この回が一番酷かった。
きつすぎる。
知的キャラのはずのシエスタがビッチみたいになってるのは誰得なんだ。
酔いとはいえ、シエスタのキャラを視聴者はそんな風には捉えていないだろうし。
そもそもこれを言ったらいけない風潮あるけど、正直シエスタそんなにかわいくなかったかな。
自分の好みからそれてただけかもしれないが。
会話もきつい。
毎回ラノベ臭い会話が何回もなされて、聞くたびにきっつって感想が出てくる。

それに何よりBGMと効果音が終わってる。
自分、普段はBGMなんてあまり気にしないから感想にBGMのことを書いたことなんて全然ないがさすがにこのアニメは酷い。
戦闘シーンで全く緊張感のないBGMが毎回流れるのも面白いし、銃の効果音がしょぼすぎたりするのも面白い。
ほんとに何もかもが終わってるアニメ。
OPは良かったけど、これが酷すぎたので音楽評価低めです。

声優も良くない。
主人公の声優が下手。

そういや良かった点が一つあった。
9話ぐらいからは実況つきで見るとギャグアニメとしてかなり面白かった。
緋弾のアリアが高評価されてた頃のあにこれなら、もっと評価高かったかもね。
これはあれよりも酷かったが。
これを見るならAngel Heartを見ましょう。

↓一話毎感想
{netabare}
1話 4/10
いきなり助手になってよってw
ほんとに巻き込まれ体質。
声優松岡コウモリに合ってる。
暇だからのっとったとは...。???
死にたくないから推理させた?
どうせ命令に背くのなら普通にハイジャックなんてしなければいいのでは...。
ああ、説明してくれた。
けど不戦敗じゃ嫌だからって理由になってない。
怪物みたいなのが出てきた。推理ものじゃないのか。
助手なんか雇わなければよかったとは。
助手としてもう馴染んでしまってるの違和感。
2-5-2の座席www
ボールペン投げた直後にかなり距離が離れていた敵の後ろに回り込めてるという...。
作画と魅せ方が良くて戦闘シーンがめっちゃ面白い。
なんでそんな回りくどいことしたんだ?
主人公に銃を持たせるというわけわからないことを。
主人公を指名した理由も謎だし。
今後への伏線ならいいんだが。
いきなり主人公の家に住まうヒロイン、いつのラノベだよって言う展開。
緋弾のアリアを思い出した。
あれよりはまだこっちの方が面白さ的にマシだが。
風呂シーンきっつ。
花子さん回想シーンのシエスタ可愛い。
ピザ勝手に頼んでおいて金を払わないという不快でしかない話。
いきなりいちゃいちゃしてる主人公ら。
何やってんだ。コスプレする意味ある?
露骨に写真撮るシーンを入れてきた感。
探偵死んだ後にこの写真見て思い返すってことが簡単に想像できてしまう。
推理要素はまあまあ良かったかな。
ランニングシューズを履いていたことが伏線になってたりとか。
これ次回からどう話を展開していくんだろう。
回想ばっかだったらさすがにあれだけど。
まあ、緋弾のアリアよりはマシとしか。
ラノベ原作における信用ならないワード「原作は面白い」「後半から面白くなる」
ラノベ原作はもう死んでいる 

2話 6/10
初手きつい会話。
依頼内容意味不明じゃねーか。意味不明じゃなかった。
依頼内容は面白いけど「X」とか名付けちゃうの痛い。
これ心臓になんか変なものつけられているとかそんな落ちだったら引く。
記憶転移というワードが出てくるとは。このオチは結構いい。
この心臓まさかシエスタのものだったっていうオチじゃないよな。
ラノベのノリがいらない。
えw 強盗が何で逃げてるんだよw
いやほんとに強盗なのかよw
武器も持ってなかったの?w
あの強盗展開必要ある?
コウモリとは結構仲良くなってるのか。
耳がすごいだけで記憶力がすごいみたいな設定ないだろこいつ。
いやシエスタオチかよしょーもな。
Angel heartww
記憶力に関する疑問点はなくなったけど。まあ会話に伏線が入ってたのはすごいと思った。
ところで、心臓移植なのに綺麗な鎖骨とは?
ここから渚が一流探偵になったりする展開にならないことに祈る。
シエスタと渚に関係はあるのかな。

3話 2/10
白上フブキだっけ?Vtuber意外とうまいじゃん。
Vtuber採用自体には反対だけど。
言い回しが気持ち悪い。ラノベのノリ寒い。
警備員仕事しろw
話が全然進まないな。変な会話ばかりで。
主人公キャラ崩壊してないか。
なんでライブ応援してる。
シリアスかギャグどっちがやりたいんだよ。
あいつの目的はライブに警備員を誘導することなのかな?
てかあいつ何したんだ?
冗談抜きで退屈なアニメ。単純に話が面白くない。

4話 1/10
ダンス思ったよりは動いてる。
主人公の心の声多すぎる。
えぇ...。何で構図把握できてる。
なんでボウガンなんだよwww
なんでさっきまで後部席にいたのに舞台上の斎川を助けるのに成功してるんだ。
サファイアがあの目だって見抜けたんだ?
作者はミステリー作家向いてないよ。
? なんで主人公らが斎川に協力する前提で動いてるんだ?
は? とんでも推理すぎるw
ふらついて歩いてたからならもっと他に想定するはずw
そもそももしずっと片目なら慣れてるだろうし、普通なら「足の調子が悪いのかな」ぐらいの推理になるはず
そこから義眼って推理するってw
それっぽい見せ方で誤魔化そうとしてるけど、誤魔化せてないし違和感しかない
ほんとに死ぬほどつまらないなこれ
てか、あの目も実はシエスタのものでしたみたいなオチじゃないよね?

5話 0/10
作画悪いな。水着回いらな。
てか前回の話あれで終わりなの?
はあ...。ヒロインが知的なキャラに見えるのに無駄に主人公を誘うというラノベ展開。
ラノベ特有のセリフ「理不尽だ」
推理じゃなくて当てずっぽうじゃん。
三大欲求の会話きttttっつ
何だよこの金髪の服ww
狼男じゃん。
ええ...ホテル燃やしてどうするんだよw
??? ガスがあったから臭いが感じられなかった?もう笑えて来るわ。
hellってこいつの方がケルベロス感ある。
意味わからん...。
改造人間、謎能力、変身、謎武器、生物兵器()本当に筋が通ってなくて何がしたいのかわけわからん。
ハルヒかよ。 勘が良くなくても気づくだろ。
おまけにはロボ出てきてくっそ笑ったわww
ホント何がしたいんだよwwww
シエスタもこんなキャラじゃなかったろw
シリアスギャグアニメか? 

6話 1/10
軍が秘密裏に開発していたw
開発の時点で意味不明だがなんで借りられるんだよw
頭おかしいだろこれ。
リゼロで見た設定。おい、作画死んでるぞ。
スライドだし全然全体像出さないじゃん。
なんだこの足音。世界を守るために生まれてるわけないじゃんw
敵の言っていることに全く説得力がない。
おい、ロボ壊れたぞww
軍の秘密兵器じゃないのかよ。
なんだあの鏡。
いやそんなステルス能力あるなら撤退しなくていいだろw
警察に連れて行くのはまとも。
ふくらはぎで推理するとこは良かったのに、その後の性癖云々の会話で台無し。ああ、あの目か。

7話 0/10
ミルキィかな?
こういう会話もあまり楽しめないのは主人公に臭いイメージがついてるからか。
この子から阿吽の呼吸とか言う言葉が得るの不自然に感じる。
シエスタも主人公もイキった話し方するせいで好きになれない。
こういう酔っ払い展開きついわ。
本当にきつい。無理。自分から誘っておいて逆切れかよ。
ふうびが変装してたのにちゃんと理由はあるよね。

8話 1/10
これぐらいの意見の食い違い別にいいだろw
何で子供に指輪はめてるの見てショック受けるんだよw
「健康状態はすでに把握している」きっしょw
しょぼいトリック。もう滅茶苦茶だよ。
主人公ガチでロリコンかよ。
気づいてるくせにロリ庇うとか。
からの二重人格落ちかよ。推理モノで二重人格...?
泣き演技上手いな。
てか、シエスタこんなに出すなよ。
探偵はもう、死んでいるって言うタイトルで。

9話 0/10
こんなタイトルで6話もシエスタ出るってどうなの。
この金髪の服何なんだよw
何で胸元だけ露出させてるの?w
もう世界観がぶっ飛びすぎててな。
急ぐって間に合うのか?
てかなんでそう簡単にこいつの言うこと信じるw
どう見ても煽りっぽいのに。
このクソBGM笑うからやめろ。会話きっつ
しょーもねえ設定だわほんと、こういう二重人格の設定。
「理不尽だ」って聞くたびにラノベ臭くて気持ち悪さを感じる。
てかいつの間にこんなにスペースの根幹までたどり着いてるんだよw
推理じゃなくてただの予想じゃんこれ。
は?なんで防げたの?
草、ほんとにご都合主義にもほどがあるだろw
探偵モノなら理論ぐらいつけとけよw
絆の力はどこに行ったんだ?w
こう簡単に死ぬのかよ。
こいつあの二話の奴なのか?
絆パワーはどこ...?ここ...?
ここで原作勢さんは泣いてるの?
予想通りあの強引な展開で取った写真はこういう風に使われるのな。

10話 3/10
いつの間に夏凪とこんなに仲良くなってるんだ。
結構夏凪と会ってから時間経過してるのか。
BARに探偵がいるってことか?
背景作画が簡易的すぎるな。
推理要素はどこ...?ここ...?
なんで銃持ってんだよw
撃ったら落とされるんじゃないのかよ。ごり押しか?
 
11話 0/10
子安よっわ。ガチカメレオンかよw
ほんと変身って何アニメだよ。言葉遣い痛すぎる。
地獄行の切符とか中二かw
てか子安透明になればいいだろ。
銃の効果音が最悪、そしてこのBGMである。
この金髪のキャラに全く思い入れないよ、全然出てもないしどういう奴かも謎。
おい、放火とか乗客はどうなるんだよw
なんでライターの火がつきっぱになるんだw
は? ギャグアニメかよw
なんで心臓写ったら洗脳できるんだよw
くっそwwww
ここが原作勢大絶賛の泣き所ってマジですか。
2巻の伏線回収がすごい!って原作勢がめっちゃ言ってたけどまさかここじゃないよね?
主人公の記憶消したの何でだよ
いや死体は普通に野原に転がってるんだが、どうやってその体で会いに行くんだよ。
何が探偵はもう死んでいるだよ。
何で目の色変わるんだよw
ヘル=アリシア=夏凪=シエスタってもう滅茶苦茶だよ。

12話 3/10
ここで死ぬ意味ないだろw
死ぬことで何になるんだw
出た、謎BGM。からのきつい会話。
緊迫感もくそもない戦闘だな。
このアルペジオかリゼロみたいな謎空間。
てかアリシアはどこ行った。Cパート何がしたいんだ?
ほんと原作信者が無駄にうるさいラノベってロクなのがないな。 
{/netabare}

曲20段階評価
OP「ここで生きてる」7.5/10
ED「鼓動」6.0/10
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 15
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

祝? 2期決定??? いや本当に気にはなっていました。

2期決まりましたね。この作品は結論あってこその作品だと思います。そう思い、まだWIKIも原作も見ていません。

 本作の初回レビューでもいいましたが、シエスタちゃんが復活か再生かわかりませんが、絶対に最後は生き返るはずです。伏線の種まきから言って、それ以外はないだろうと思います。それがあっての作品の価値があると思います。

 どこまでやるかわかりませんが、本作は結末までやって欲しいなあ、と思っていたのでうれしいです。

 決して1期が褒められたできではないですが、1話の作画で1クールやり切って、演出と脚本と構成を工夫してくれれば…全部か。でもポテンシャルは感じます。ずっと気になっている作品でした。祝…ですね。




追記しました。若干本作を擁護します。なぜこうなったのか。

追記 若干本作を擁護します。本作がつまらないという意見に異論はありません。ただ、それは脚本が面白くないのであって、設定は非常にチャレンジングで好感がもてました。

 本作1話で生物兵器的クリーチャー的な敵が出てきて、2話で探偵が死んで、探偵の心臓を持った女子が現れ気持ちを受け継いでるという話でした。あえて「絶対」といいますが、最後は探偵は「絶対」復活するはずです。作劇法というかストーリー論から言ってこれ以外の結末なら逆に見てみたいです。題名の付け方もそれを裏付けています。

 この設定は結構感心します。ただ、原作が良くないのか本作の脚本が良くないのかわかりませんが、伏線の張り方や一つ一つのエピソードが下手なために結果的につまらなくなっています。が、SF的な目でみると結構興味がもてる内容だったと思います。

 シエスタ可愛いで、本作を評価するのもいいですが、私は、異世界転生ものかハーレムラブコメに浸食されたラノベ、アニメ界でこの作品をやろうとした原作者、アニメ制作者の心意気を私は評価したいと思います。

 ただ、原作者の文書やストーリーが稚拙だと思えば編集者はなにをなってたんでしょうか。なろうじゃなくてラノベなんですよね?また、脚本家と監督はストーリーを練ったのでしょうか。そういうシステムのところ、つまりラノベ・アニメ業界の作品を作る仕組みの腐敗が本作のつまらなさにつながったのではないかと思います。作画にしても同じことが言えます。

 ですので「探偵は死んでいる」というコンセプトで作品を作ろうとした人々にはエールを送りたい。ただ、この作品のコンセプトを活かしきれなかったラノベ、アニメ業界には猛省を望みたいと思います。

 ちなみに推理小説で第1作目が「翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件」という作品とそのシリーズがありました。ネタバレはしませんが、ちょっと思い出しました。全然話は違って普通の推理小説ですが。



以下 視聴時の感想です。

11話で、へーとなって、結局全部見てしまいました。え、スペースの能力をつかって、はいシエスタ復活じゃないんですね。種で人作れるんだから、なんとかできそうですが、そうするとナツナギが死んじゃいますか。
 または主人公が左目をアイドルちゃんから引き継いだらシエスタが脳内に、みたいな。

 まあ、原作があるみたいなので、今後の話でしょうか。改めてみたらやっぱりスペースという宇宙人の描き方が適当なのと、ロボットとか兵器の扱いを何とかしろよというのと、あのアイドルちゃんがどういう意味なのかの結論がないことがつまらない原因でしたが、アリシア→ヘル→ナツナギ→シエスタのつなぎは良かったのでは? 微妙にリボンとかの伏線があったのも、なんとか気が付きましたし。

 面白くないかと言われると、実はちょっと面白いかもと思わなくもない気もします。シエスタ可愛いし。声もいいし。
 作画もひどいときはひどいですが、女の子は可愛いのでまあいいです。ただ、主人公の男の年齢をもうちょっとわかりやすく表現してあると、物語を考察する気になれるのですが。

 皆さん指摘していますが1話の作画クオリティーで、脚本と構成をやり直すのと、もうちょっと丁寧に作ってくれれば、なろうじゃないラノベ原作は結構新鮮でした。意気込みは買います。まあ、これに懲りずにがんばってください。


以下 11話までです。

 ちょっと気になって11話見たら、はーん、という展開なのでちょっと遡って見てみました。

 なるほど。 {netabare}アリシアとヘルが2重人格でイコール。でアリシア=ヘルはシエスタの心臓を持っている。結果11話でシエスタの人格が復活。ナツナギの心臓はシエスタの心臓を移植されていると言っていたので、結果、このアリシア、ヘル、ナツナギが同一でそしてシエスタの人格を持っているということですね。シエスタの心臓がヘルに奪われた場面は、主人公が記憶がなかったから忘れてたと。{/netabare} 私の勘違い?なのでしょうか。でも多分そうですよね。あとは左目のあの子がどうなるかですか。ちょっと面白いかも。内容は。

 小説で読んだら面白いという意見は、分かる気がします。ストーリーを見れば探偵が死んでいるという伏線回収になっていますし。

 ただ、決定的にアニメづくりが下手すぎます。別に絵はいいんですけど、脚本・構成、そしてスペース側のなんと安っぽいこと。キャラもデザインも設定の説明不足もひどいです。だから、つまらないのでしょう。

 それにしてもシエスタは本当に地球人ですか?実はスペース側?という能力でした。

追記 シエスタっていう言葉は「午睡」という意味がありますね。フランス語だと思います(追記 スペイン語でした)。だからシエスタは最後に目覚めるということでしょうか。


以下 5話までのレビュー
{netabare}
 シエスタ、色っぽくねー、可愛くねー、作画ひでー、顔だけはいいですけど。水着回なので見てみましたが、せめてここは何とかしろよ、という感じです。これだけの美少女がビキニ姿でまったく感動が無いとか、かえってすごいです。

 あと、話について行く自信がなくなりました。厨二ですらない、小児?やっぱり休みます。

 
 4話まで視聴。アイドルの女の子の目について、本人は「サファイヤ色」の義眼と言って、主人公は「サファイヤ」と言っているのが気になります。色がシエスタの瞳と同じ色なのは関係ある?ひょっとして、シエスタにまつわる身体のパーツを持つ女の子が集まって、ハーレムになる感じでしょうか。さらに、あの耳の化け物の組織の技術でシエスタがよみがえるとか?

 それにしても、謎解きにも人の言動にも無理がありすぎて辛い。片目で不自由なく動いてたからって透けて見えてるって…。うーん。実際に殺されかけたことをアイドルちゃんはどう思ってるんでしょう?それを救った主人公がいるのに…。
 
 一旦休んで、皆さんのネタバレレビューを読んで、面白そうなら見ましょうかね。


 3話まで視聴。2話目以降は流し見です。
 探偵はなぜ主人公を助手に選んだのかというのが最終話までに語られるか。2話で出てきたヒロインらしき女の子に探偵は自分を託して何がしたいのか。この2つの謎が最終的にカタルシスとともに謎解きされるなら、名作になる可能性はあるでしょう。
 そしてストーリーが「探偵は、もう死んでいる」という題名の伏線を回収する感じで、様々な事件を解決するたびに、探偵の痕跡があってそれが主人公へのメッセ―ジになっていて、最後、主人公に伝えたい内容がわかる、みたいな構成になっているなら、もっといいでしょう。
 さらに、倒置法で最後になぜ飛行機に主人公が乗ることになったのかにつながれば、かなりいいでしょう。

 最悪なのは、変な事件の解決するエピソードが延々と続くことです。で、あのヒロインの女の子が、探偵の残留思念というかゴーストみたいなもののメッセージを受け取る、的な話なら目も当てられないでしょう。

 今のところはなんだこれは?ですが、探偵の死をめぐる謎を追ってゆく奥の深い話の可能性がありますので、構成やストーリーの分かりづらさは今のところ批評すべきではないでしょう。

 羊たちの沈黙のハンニバルレクターのマネが出てました。まあ、日本のクリエーターは彼の事が大好きらしくて、様々なドラマ、映画、アニメ、マンガでマネされていますが、恥を知りましょう。うんざりです。

 アニメに関しては、あの航空機や空港、車両等々のデザイン、というより全般的にデザインが悪すぎます。唯一、探偵のデザインはものすごく可愛いのになあ、という感じです。登場人物のプロフィールや状況、設定の説明の下手さもあって、ものすごく見づらいです。

 中学生が一人でアパートに住んでいる問題とか、セリフや演出が寒すぎてちょっと見てられない問題があって、正直そのあたりがノイズになって、視聴するのが辛いです。そのハードルが一番高いです。

 もし、構成や時系列を使った凝った謎を作るなら、それなりのレベルのアニメを作らないと、単なるわかりづらいだけの出来の悪いアニメになってしまいます。本作はどうなんでしょう。数話流し見してから、ポテンシャルを感じたら最初から見直してみます。{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 17
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

退屈さの理由

原作未読


シエスタと言えばスペインかどっかの昼休憩または昼寝。
良くも悪くもラテンなノリに生産性上がんねーだろーなーと個人的には思いつつ、そうは言っても昼休憩3時間もあればいい感じでリフレッシュできそうとも思う。要はやってみないとわからない。

で、、、本編ヒロインの名はシエスタ。
ネタバレ抜きで作品の印象をふわっと述べると

 1.3時間の休憩良さげだなー(視聴前からおおむね1話まで)
 2.それ終わったら電池切れたわ やる気出ねー
 3.納期1週間後だしもういいや 飲みに行こー

って流れそのままに気持ちが離れていきましたよっと。出オチ系作品です。
スタートは悪くありません。ハイジャックに巻き込まれた主人公がそこで探偵ヒロインと運命的な出会いをした後、世界中を旅しながら秘密組織との戦いの日々を過ごすがヒロインと死に別れる。それから一年後謎の少女が目の前に現れうんぬんかんぬん…という導入。

一般的に、あらすじやキービジュアル/PV等の事前情報と第1話あたりで私たち視聴者はたぶん××なノリなんだろうなとある程度のマインドセットをします。
多くはその想定通りに進行し
『期待通りで安心したわ』となれば+評価に落ち着きます。
『想定範囲内で退屈したわ』となれば-評価に落ち着きます。
分水嶺はわかりません。視聴者とは勝手なものでこのへん個人差としか言いようがないからこうしたレビューサイトに価値があるのでしょう。
一方でなかには想定を超えるものがときたま登場し
『うわーっ…やられた』と膝を叩けばなれば名作認定がチラついてきます。
『うわーっ…やらかした』と頭を抱えればイラっとくるか呆れるかとなります。

今回はやらかしたケース。第一に事前の想定と乖離があり第二に乖離して戻ってくる気配がない。
こうなるとそっ閉じするか、「シエスタかわいい」その他なにかしら自分を納得させる継続理由を見出してお付き合いするようになるのだと思います。
もしご覧になられるなら、第1話で抱いた印象(想定)を覚えとくと面白いかもしれません。内容そのものには触れません。よくわからなかったです。



※雑感

■自分を納得させる継続理由

1.声優宮下早紀のお仕事

『放課後さいころ俱楽部』にも出演されてましたけど、個人的には『はるかなレシーブ』かなた役以来。新人さん多めのキャスティングで皆さん奮闘されてた印象が残るアニメでした。出演者の中では島袋美由利さんが頭一つ抜け出演機会を増やしてたのでこうして宮下さんと再会できたのは喜びです。
あたかもセルティック移籍後のホームデビュー戦でハットトリック決めた古橋選手みたいに、高校時代は同じ高校の同級生南野拓実の陰に隠れ、プロの引き合いがなくて大学進学し岐阜FCに拾われ、苦労した末ヴィッセルでイニエスタ&ビジャを師匠に花を咲かせたような展開を今後期待してます。
今回のお仕事はさしづめJリーグでも弱小カテゴリー岐阜でチャンスもらったようなもの。

2.弱小カテゴリーと思えば…

新人さん多めのキャスティングですね。J3の試合を楽しむくらいのイメージでちょうど良いのかもしれません。普段EUROやチャンピオンズリーグなんかで目が肥えちゃってる自分の視点を変える。これも先述の「自分を納得させる継続理由を見出す」ことと同義です。


■つまらなさの理由

面白くはないです。冒頭で得た想定からどんどん変ちくりんに乖離してった点が致命的でした。
この点、乖離とみるかどうかは個人の捉え方に依ります。

{netabare}個別具体的にはいろいろありますよ。
・日本の高校生年代で都合3年間も世界中を旅するとはテキトーすぎる初期設定
・異能バトルと職種“探偵”の相性の悪さはいかんともしがたい
・動かないバトルシーン etc…
あるにはありますけど細部どうこうのツッコミはこの際置いときます。いろいろ破綻しとる。{/netabare}


1.釣りタイトル
{netabare}SNS発展が加速させてるのでは?
「○○の××した理由がヤバかった」で動画やニュース開いて、結局のところ理由もヤバくなければ理由すら述べてないみたいな。なんでこのページ開いたか自分でもよくわからないみたいな。

『探偵は、もう死んでいる』本作のタイトルです。
死んでいるので嘘はなくギリセーフ。ただし謎解き要素どこ?な展開はミスリードを誘います。
そしてそんなロングタイトルミスリード系が巷には溢れており、こっちのリテラシーでなんとかなるわけじゃないのでチェックするのが大変。10分程度の動画やテキスト記事ならまだいいとして、アニメだとヘタすりゃ12話×25分ですから勘弁してほしいのです。

 『君の膵臓をたべたい』<『転生したらスライムだった件』

他作品比較で恐縮ですが、タイトルミスリードの観点ならきみすいはギリセーフで転スラはアウトです。最弱スライムじゃないの?と探偵謎解き要素どうなったの?の戸惑いはほぼ一緒。
中身が良ければってのはありますけど、自分はわりとこのへん厳しめに突き放すほうです。

実社会でも報告書の件名が不明瞭なものもしくは嘘だったり、その報告書冒頭のサマリを虚偽記載してたら書き直しを命じるでしょう?これと近しい感覚なのかもしれません。
なおこんな偉そうに言っといて自分のレビューがブーメランになってないことを祈ります。{/netabare}


2.マインドセット

これまでに鑑賞してきた作品のあれやこれやの積み重ねでなんとなく予想とまではいかないバイアスがかかるもの。
経験浅ければシンプルに感動できるし沼に落ちてればわかりみが深かったりします。私のバイアス↓

{netabare}ハイジャック犯が予想外の人外さんでなんとなく人間VS人外さんの構図を認める
タイトルから連想する探偵ものと省エネ高校生主人公からなんとなく『氷菓』が脳裏をかすめる
スタッフに“赤尾でこ”を発見して安心するあるいは不安になる{/netabare}

どんなバイアスがかかるかは人それぞれであることは大前提として、、、結果、

「探偵もんだと思ってたのになにこれ?」

となりました。釣りタイトルにイラっとしたのはマインドセットに失敗したからです。後に引いてしまって寝落ちが常態化するほど退屈しちゃいました。
それは別に照れくささの裏返しなどではなくただただ顔をしかめただけで終わったのです。



※オマケ

■それなら君が名探偵!

{netabare}あまりにも探偵してなかったので、ここのレビューの本文どこかとタイトルに小ネタを仕込んでる?{/netabare}



視聴時期:2021年7月~9月 リアタイ   

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2021.09.20 初稿

投稿 : 2024/10/05
♥ : 44

77.7 7 記憶で秘密なアニメランキング7位
MONSTERモンスター(TVアニメ動画)

2004年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (634)
3516人が棚に入れました
1986年、西ドイツ・デュッセルドルフのアイスラー記念病院に、頭部を銃で撃たれた重傷の少年が搬送されてくる。天才的な手術の腕を持つ日本人外科医・ Dr.テンマは、院長の命令を無視してまでオペを担当しその少年の命を救う。「死」を生む悪魔と「生」を生む医者が出逢ったことで、陰惨な物語の歯車がごとりと廻り始める。
東側の世界では西ドイツ社会を混沌の世界に突き落とすという異常な策謀が進行していた。チェコスロバキア秘密警察のフランツ・ボナパルタらは、子供たちを次々に西側諸国へ送る戦闘要員として教育していく。その過程でヨハンという怪物が生まれた…。
数年後の1995年、テンマと数年ぶりに遭遇したヨハンは確実に巨大な怪物に成長していた。テンマの患者ユンケルスを目の前で何の躊躇もなく射殺するヨハン。自分の中で何かが弾けたテンマは、ヨハンを追いかける。
果たして、テンマはヨハンの殺戮を食い止めることが出来るのか…。ヨハンを衝き動かす『なまえのないかいぶつ』という絵本は何なのか…。ヨハンは何故殺戮を繰り返すのか…。物語はベルリンの壁崩壊後のドイツとチェコを舞台に展開されていく。

声優・キャラクター
木内秀信、能登麻美子、小山茉美、磯部勉、佐々木望
ネタバレ

やっぱり!!のり塩 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

奈落へのフリフォーーーヾ(`Д´||)ノーーーールッ作品!!

■評価
ストーリー : ★★★★★ 5.0
演出・構成 : ★★★★  4.0
作画・映像 : ★★★★ 4.0
声優 : ★★★★☆ 4.5
音楽 : ★★★★☆ 4.0
キャラ : ★★★★☆ 4.5

■ストーリー
天才的な脳外科医テンマが、銃で頭を撃たれた一人の少年を助けた事から始まった大規模な殺人事件と、その首謀者である少年に秘められた謎を解き明かしていく全74話の長編作品

■感想
サスペンスやミステリーといったシリアス作品が好きな自分にはヨダレものの作品でした (゚ρ゚)
この作品は大河ドラマの様にスケールが大きいというよりも
底なし沼にズブズブ沈んでいく様な深いミステリー作品です。

この物語は、舞台をドイツやチェコ等の主要都市に移しながら主人公だけの視点ではなく、それ以外の登場人物の視点から話を展開していくので、長編でもメリハリがあって、小さくまとまらず一定のスケールを保っています。

何よりも物語の構成が緻密で、一話一話がすべて点(伏線)になっており、それぞれの点と点が次第に繋げ、1つの線(真相)となっていく過程は非常にスリリングで、登場人物達と一緒に真相を追っている様な錯覚を起こします。
こんな見せられ方したら、見ている側も次が気になって眠れません。意味のない話なんてなかった気がする…。

この作品の演出・構成・脚本の緻密な作りこみを実現しているのはアニメだけでなく、ドラマや映画の世界でも中々お目にかかれないです。
私の憧れの映画監督であるクリストファー・ノーラン監督やデイビット・フィンチャー監督の作品に十分に匹敵、いやそれ以上の作品ではないかと想います。
きっと原作者の浦沢さんの素晴らしい作品のお陰だとおもいますが妥協せずに原作を忠実に作りこんだ製作者の方にもお礼を言いたいです。
ハリウッド??でのドラマ化も決まったみたいですね!!
監督は日本のサブカルオタクのギレルモ・デル・トロです!!
今、パシフィック・リムという映画で日本大好きロケットパンチを発射しまくってる監督さん(ホラー・サスペンスが得意)です。

悪い点は点と点をつなげる時(特に終盤)に、多少強引で乱暴な奇跡?演出?があった事と、なかなか撃てないテンマがじれったいこと…そして一気見しないと話の流れを忘れそうな事くらいですかね。

色々と書きましたが、この作品はあまり難しい考察は必要ありません。シートベルトをちゃんと締めて、あとは重力に任せて奈落のそこへ落下するフリーフォールの様な作品です。

最後に念のため本作は長編であるため、何話かに分けてみるのもありです。私の独断と偏見ですが、話のキリが良いポイントと、各話のダイジェスト版をつくってみましたので、視聴するときの足しにしてください。
ネタバレが多く含まれるので、嫌な方は読み飛ばしてくださいましぃぃm(_ _)m

■1話~24話
{netabare}
テンマとヨハンの出会いと凋落、そしてヨハンという人物が何者か?その謎をテンマを中心にして紐解いていきます。
一話一話の話が伏線になっており、徐々にヨハンの本質が見えてきます。
そして様々な人々と関わるにつれて、ヨハンがミュンヘンにいる事をつきとめ次の舞台へ。
ここでのキーワードは『511キンダーハイム』
{/netabare}
■25話~39話
{netabare}
物語はミュンヘンに潜伏しているヨハンを中心に話がはじまり、ミュンヘン一の財閥であるシューベルトに寄生し、ヨハンは周辺の人々を巻き込み更なる悲劇を招きます。
ここではDr.ライヒワインと元刑事のアル中であるリヒャルトを中心として物語の謎解きが展開されます。
そしてヨハンの暗殺に失敗したテンマとニナは1冊の絵本から更にヨハンとニナを生んだ母親の存在を掴み、舞台はプラハに移ります。
ここでのキーワードは『なもなき怪物の絵本』『チェドック橋』『3匹の蛙』
{/netabare}
■40話~50話
{netabare}
チェコを舞台に元スパイのグリマーが、511キンダーハイム元院長ペドロフに取材を行う事でMonsterの出自を本人が語る録音テープと、人体実験レポートの存在をしる事になります。
この録音テープを求め、チェコを舞台に元秘密警察、チェコ警察、グリマー&テンマ、そしてヨハンによる四つ巴の争奪戦が展開されます。
一方、ルンゲは長期休暇と称してチェコに滞在し、なもなき怪物の絵本を元ネタに独自捜査を慣行、ついに赤いバラの屋敷の真実にたどり着きます。
ニーナとディーターはチェドック橋と3匹の蛙の謎を追いもとめ・・・点と点が繋がり線となっていきます。
しかし!!ついにテンマはチェコ警察に逮捕され、舞台はドイツのデュッセルドルフへ。
キーワードは『赤いバラの屋敷』『エヴァ』
{/netabare}
■51話~57話
{netabare}
テンマは逮捕され失意のどん底におちますが、警察にはこれまでの真実を話し、説得を試みようとします。
そんな中、テンマの逮捕を知ったエヴァとDr.ライヒワイン、そしてテンマに命を救われた患者達が無罪を主張すべく、テンマの弁護を担当する様に
法曹界の寵児といわれる弁護士フリッツ・バーデマンに掛け合います。フリッツは別の弁護士であるアルフレート・バウルからの説得によりテンマの無実を証明すべく動き出します。そしてエヴァもテンマが無罪である事を証言する決心をしますが・・・思いもよらぬ事態が発生します。
エヴァの命が危ういと感じたテンマは、脱獄士の手を借りて脱獄を決行しますが、エヴァは行方不明となります。
そして担当弁護人であるフリッツから『なもなき怪物』の著者であるフランツ・ボナパルタについて書かれたメモを入手したテンマは、再度チェコの赤いバラの屋敷にむかい、ボルフ将軍から赤いバラの屋敷の秘密とエヴァの居場所の
手がかりを得ます。舞台はフランクフルトへ
{/netabare}
■58話~63話
{netabare}
赤ん坊の部下であるマルティンは、エヴァの用心棒&世話係を依頼されるがエヴァの抱える苦しみや、寂しさを理解していくうちに彼女に惹かれていきます。
しかし、組織の長に何事かを頼まれ、市内の数多くのパーティーに参加するだけのエヴァの役割とその目的が達成され、用済みになった事をマルティンは知る事になります。
テンマはマルティンからエヴァとヨハンの居所、ヨハンに弟子ができた事、そして組織の長『ペトル・チャペック』と、その陰謀をしる事になります。
(一匹狼ガンマン・マルティンに乾杯!!)
一方、過去を何も思い出せず苦しむニナはDr.ライヒワインとDr.ギーレンの催眠療法によって、ついに驚愕の記憶が蘇ります・・・そしてすべてを悟ったニナは、この事件を終わらせるため、テンマをおいかけてフランクフルトへ。
そしてペトル・チャペックを追うテンマは、偶然にもチャペックによって家族を失ったミラン一家と出会います。その一家と過ごすうちにテンマは己の復讐に
意味があるのか苦悩し、ある決心をすることになります。
その頃、バイスバッハ刑事とDr.ギーレンはフランクフルト内で発生している
全く無関係と思われた複数の連続殺人事件が、ヨハンが関係している事を突き止めます。いよいよ終盤!!、役者はそろっタンゴ!!舞台は引き続きフランクフルト。  
キーワードは『ペトル・チャペックの陰謀』『ヨハンの弟子』
{/netabare}
■64話~67話
{netabare}
パンダこれはぁぁ!!物語の展開はさらに奈落へと急降下!!
ペトル・チャペックの陰謀は、ヨハン??と弟子の『クリストフ・ジーバーニッヒ』??によって、無残にも水泡と化します。そして廃人とかしたペトル・チャペックからヨハンの居場所、そして自分たちの出自を聞き出したニナは、ついに本丸にてヨハンと対面します・・・。
一方テンマは、マルティンからの情報をもとにヨハンの弟子『クリストフ』の居所をつかみ、偶然にも居合わせたエヴァと共に尋問し、ヨハンの本丸をつきとめます。
そして、ヨハンとニナは自分たちの記憶について、驚きの真相がニナからカミングアウトされます。次の舞台はルーエンハイム。
キーワードは『フランツ・ボナパルタとその息子』
{/netabare}
■68話~74話
{netabare}
田舎町のルーエンハイムに、何か異常な事件の臭いを嗅ぎつけてきたルンゲそしてグリマーは、その臭覚を頼りに町の捜査に乗り出します。一方、テンマはニナからの情報を頼りに、フランツ・ボナパルタの息子を訪ね、ついにルーエンハイムにフランツ・ボナパルタの影を見出します。
しかし、ルーエンハイムでは町の住人であるコンラットが何者かに銃殺された事をかわきりに、ついにヨハンの完璧な自殺が開始されます・・・。そして事態を食い止めるべくルンゲ、グリマー、テンマ、ニナたちが最後の壮絶な戦いに挑みます…驚愕の最終話へ。
人に戻った超人シュタイナーよ!!永遠なれぇぇ!!( TДT)
{/netabare} 
■さらにネタバレ注意!! Monsterの謎とポイント
{netabare}
Q1:ヨハンとニナはどんな出自だったのか?
A1:才色兼備な母と有能な軍人の父との間にうまれた子供
  です。すべてが仕組まれた結婚・出産である事をしり
  夫婦で逃走を図りますが捕まります。
  父親は殺され、最終的には3匹の蛙でアンナは子供
  たちを置き去りにして逃走します。
  したがってヨハンたちたちは洗脳や空虚感
  そして、恐怖にさらされる幼少時代を過ごしました。

Q2:グリースハイムの公園のメッセージは何のために
  だれが?何のためにやったのか?
A2:これはペトル・チャペック率いる極右派組織が、自分
  たちの組織の邪魔になる人間たちをヨハンの弟子『ク
  リストフ・ジーバーニッヒ』を使って、ヨハンに
  殺人を委託し、ヨハンが連続殺人者達を使って実行
  しました。
  極右組織はヨハンを利用して自分たちが国のTOPに
  なろうとしていたと考えています。

Q3:67話の終盤でヨハンに銃殺された男は誰?
A3:おそらくヨハンがプロデュースしていた連続殺人犯の
  一人だと思います。
  それ以上の意味はないみたいなので、かませ犬だと
  思ってます。

Q4:フランツ・ボナパルタがやりたかった事は?
A4:外見も能力も有能・優秀な男女同士をつがわせ、
  生まれてくる子供たちを国の総統にすべく、完全無欠
  の完璧な人間をつくる事です。
  これによって数多くの子供たちが人格改造によって
  洗脳され、無実の人々が、殺戮されるという事態に
  まで発展してしまいました。

Q5:フランツ・ボナパルタは何故赤いバラの屋敷で
  大量殺人を行ったのか?
A5:ヨハンと二ナの母であるアンナに恋をしたボナパルタ
  は、母親と双子を開放するために、アンナ達や実験の
  事を知っている人々をこの世から消し去りたかった
  から。

Q6:最後の舞台であるルーエンハイムでヨハンがやりた
  かった事はなんだったのか?
A6:本当の両親そして自身の記憶・自我・名前を奪われた
  ヨハンはその張本人であるフランツ・ボナパルタや
  自分を知る人々を皆殺しにして、そして、自らの命を
  絶つ事で、フランツ・ボナパルタを名のなき怪物に
  しようとした。
  (完全な復讐だと個人的には考えています)

Q7:なぜヨハンは自殺することにしたのか?
A7:自分のつらい過去の記憶が、実は二ナの記憶で
  あった事から自分の存在が、そもそも無意味で空虚な
  存在だと感じたからだと考えています。

Q8:ニナはヨハンと同じ残酷な体験をしたにも関わらず、
  なぜニナだけがまともに育ったのか?
A8:ニナは赤いバラの屋敷から逃げる際に、ボナパルタ
  から怪物になってはいけないと暗示をかけられたので
  無事であったと考えています。
  二ナの残虐な話を聞いたヨハンは、何も言われな
  かったので、そのまま怪物になってしまった…。
  
Q9:最終話でヨハンはまた行方不明になったが何故??
A9:よく分かりま千円・・・わからず肥やしいですっ。
  彼は本当の名前を手に入れる事で、母親に会いに
  行った??もしくはそれとも死んで埋葬されてしまっ
  た??と考えてます。ちょっと煮え切らないかな。
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 14
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

チェコ抄

原作厨

いつかは!と思いつつ店晒しにしちゃってたよん
皆さんもおありでしょう。私にとって『MONSTER』がそんな作品の一つです。
おおかたスイッチが入るとあっという間なのに、事前に全74話と聞けば腰は重くなります。

一言で“ミステリー巨編”になります。原作はみんな大好き浦沢直樹氏。現代人の基礎教養くらいに思ってますのでどんなお話かは割愛しときます。wiki拾うとこんな感じ↓

引用)
ドイツおよびチェコを舞台としたサスペンス作品。冤罪、猟奇殺人、医療倫理、病院内での権力闘争、家族の在り方(親子愛、兄弟愛)、人間愛、児童虐待、アダルトチルドレン、トラウマ、東西冷戦構造、ベルリンの壁崩壊の以前以後のドイツ社会などをテーマとしている。

てんこ盛り過ぎですね。そのくせお話としてはまとまっているという奇跡的な作品はそうそうお目にかかることはできません。よってボリュームさえ気にしなければGO!かと。というより表裏の話で、1クールで収まりのいいサスペンスもの良さは認めつつ、本作のように長尺で追いかける楽しみを得られる作品は唯一無二くらいで思ってます。
私からは重い腰を上げた“きっかけ”とアニメ作品としての“視聴する意義”の2点だけに留め、内容については特に触れずにしとこうかと思います。


■きっかけ

1.頭脳明晰つながり!?
 {netabare}佐々木望さん東大卒業とのニュースに触れ、出演作見たら“ヨハンリーベルト”とある{/netabare}
2.東欧の虐げられチルドレン
 {netabare}最近観た『ブラックラグーン』の双子の設定でなんとなくオーバーラップ{/netabare}
3.ようつべ
 {netabare}インパルスの往年の名作コントがタイミングよくピックアップされてたり{/netabare}

原作知らん方すみません。しょーもないもんですが立て続けでこれもご縁となりました。


■視聴する意義

“原作準拠”“老優らの置き土産”の2点です。


1.原作準拠
 全18巻分を74話で提供。1巻あたり4.11話分の充分な尺が用意されていました。細かくチェックはしてませんが、無理な短縮やアニオリはありません。
 キャラデザインも原作準拠。配役にも違和感全くなし。原作ファンとしては文句つけようがなかったです。原作そのまんまという印象です。

2.老優らの置き土産
 1990年代後半を舞台に物語は進行します。ただその発端/契機となるのは10~20年前ということになりまして当時の大人たちが壮年や老年期を迎えわんさか登場してくるお話です。もちろん少年は青年になって…と時の流れを感じさせるわけであります。
 そこで大事なのが過去ひと悶着あった現代のご老人たちからにじみ出る深みや凄味を画と音で表現できるか否か。もちろん音部分を担うのが声優さんなんですが“豪華”というのもおこがましいくらいで、“圧巻”と言い換えても大袈裟ではありません。
 冷戦崩壊の震源地“ベルリンの壁”を抱えるドイツにて“東”の負の遺産その当事者たちの苦悩を演じ切られてます。
 2004年時点での老人役だからそれなりに鬼籍入られてる方もいらっしゃいまして、しばらくアニメから離れていて本作が遺作という方もちらほら。2021年11月時点での物故者をご紹介しますがその演技を通じて遺言めいたものを感じ取ることができるような気がしませんか。
 
★主要人物 ※一応隠しておきます
{netabare}・小林勝彦(Dr.シューマン役):テンマが立ち寄った偏狭な村にある診療所の偏屈医者
・永井一郎(Dr.ライヒワイン):序盤から最後まで登場する精神分析医。テンマやニナの理解者
・熊倉一雄(赤ん坊):フランクフルト極右界の大物。フランクフルトトルコ人街焼き討ちの首謀者
・家弓家正(ギュンター・ゲーデリッツ):ニナをエサにヨハンを担ぎ上げようとしたドレスデン大教授
・北村弘一(ヴォルフ将軍):旧東ドイツの元将軍。ヨハンに周囲の人間を次々殺されちゃってました
・田中信夫(ペトル・チャペック):ボナパルタ直属の部下。細身でメガネ。これも東からの亡命者
・野沢那智(フランツ・ボナパルタ / クラウス・ポッペ):いやーもう説明不要の絵本作家さん
・有川博(リヒァルト・ブラウン):私立探偵。酒が理由で辞めたミュンヘン署の元敏腕刑事さん
・大塚周夫(ペドロフ):511元院長。プラハで無認可の孤児院経営してましたよ
・坂口芳貞(カレル・ランケ):大佐。チェコ秘密警察を母体とする闇組織のボスになってました{/netabare}

 たしかな演技力に裏打ちされた唯一無二の“声”を持ってるレジェンドばかり。主要人物の演者さんだけで多くの方が亡くなられております。
 戦友らの回想をベースとした『永遠のゼロ』でも“振り返り”の柱だった夏八木さんが映画公開時点でお亡くなりになられてたりしましたが、否が応でも時の流れの残酷さ/無常を感じさせるのですよ。

そしてwikiにも載らない各話ゲストもたまらない布陣です。
★主要でないけど印象的な方々
{netabare}
・大木民夫(ニナの父/5話他):リーベルトさんじゃなくてフォルトナーさんのほう
・納谷悟朗(盲目の老人/5話):Uボート乗務経験ありのヨハンに英仏語を教えてた爺さん
・有本欽隆(グロス/10話):コソ泥ヘッケルを追い回す借金取り
・有本欽隆(アンナの父/57話):フォルトナーさんじゃなくてリーベルトさんのほう 二役ですね
・渡部猛(探偵/21話):フォルトナー夫妻を殺した元刑事の片割れであるミュラーが雇った探偵
・谷口節(ジーベル/22話):ヨップ夫妻殺しの真犯人(模倣犯)。連続中年夫婦殺人事件の一環と工作
・青野武(ハイトマイヤー/24話):山荘の老人。ハノーファーのとある組織のナンバー2までのぼりつめた
・弥永和子(偽マルゴット/25話):お金持ちシューバルトから金むしり取ってたでっぷり娼婦
・中島聡彦(リントナー父/27話):カール(シューバルト)育ての父
・田の中勇(老人/34話):ベトナム人女医のもぐり診療所待合室にいた老人
・川久保潔(ガルブレヒト院長/40話):グリマー初登場時にいた某孤児院の院長
・杉田郁子(スーク刑事の母/-):プラハ署スーク刑事の母。アルツハイマー進んでましたね
・矢田耕司(ムスタファ/-):チャペックを殺そうとした幼馴染ミランのとこの居候の一人
・たてかべ和也(老人/68話):物語最後の地ルーヘンファイムでアル中や少年にこっそり銃を渡す人{/netabare}

 繰り返します。遺言です。


結局全74話を連休利用してほぼ3日で完走。いやー内容を若干うろ覚えだったとはいえ引き込まれました。超満足!お腹いっぱいです。



※余談

■同世代

たぶんこれもきっかけの一つだと思います。
『ハイスコアガール』の時も感じたんですがほぼ同世代なんですよ。ヨハンとアンナ(ニナ)の双子とね。
同世代の子がこんな過酷の運命を背負わされてるんかー!って謎の一体感もあるし、いい歳したおっさんが回顧がてらにってのもあります。
ブロンド美女学生設定であるアンナさんも40代半ば。同い年アンジェリーナ・ジョリーの現在の御姿をみるにいい歳の取り方してたらいいなぁと彼女の幸せを願わずにはいられません。


■チェコ好き

たぶんこれもきっかけの一つだと思います。
リアルでプラハ訪れた時に“蛙3匹の看板”探したことは内緒。欧州の中でもお気に入りの地の一つです。

{netabare}OP映像に“カレル橋”映ってましたよね!?{/netabare}



視聴時期:2021年11月

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2021.11.14 初稿

投稿 : 2024/10/05
♥ : 27
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

我ながら、最近こういう「アニメに関係の薄い雑談レビュー」ばかりだな~(自爆)w

[文量→大盛り・内容→雑談系]

【総括】
浦沢直樹さんの代表作のミステリー漫画が原作。

原作全巻持ってます。よって、途中断念しています(アニメの出来に興味があり、数話観ただけですからね)。

アニメーションの出来としては悪くないと思いますよ。作画とか演出とか音楽とか、そういう部分で「は」文句はないっすよ。

レビューでは、「浦沢直樹さんの作品(漫画)に対する私見」と「アニメや漫画、映画等の表現媒体による金の稼ぎ方」などを、かなり批判的に書いてるので、本作がお好きな方には合わないかもしれませんね。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
浦沢直樹さんの漫画は、「YAWARA!」「MASTERキートン」「Happy!」「MONSTER」「20世紀少年」「
PLUTO」と全巻読んでいる。

なんだめっちゃ好きじゃん、となりそうですが、実はそうでもない(笑)

いや、厳密には「めっちゃ好きだった」

「YAWARA!」「MASTERキートン」「Happy!」

までは楽しく、「MONSTER」「20世紀少年」でガッカリ、もう読まないかな、という感じだ。

多くの方が指摘されているので今更なのだが、本当にこの人の作品は、「読んでる最中は最高に面白く」「読み終わると最高にガッカリする」ことが多い。

これをどう評価するか。「盛り上げた方が異常に上手い」とするか、「畳み方が異常に下手」とするか。

いや、個人的には、「畳むつもりがない」を推したい。「20世紀少年」のラストには驚愕したが、(私は)その後に読んだ「MONSTER」で、「常習だったのか」と思った。

これ、漫画だから許されている手法じゃないかと思う。もしくは、ドラマ。つまり、「連載形式」。

アニメ、漫画、小説、映画、ドラマ。

様々な媒体がある中で、どう、お金を回収するか。

アニメは、視聴終了後に円盤やグッズ、イベントなどでお金を落としてもらう必要がある。が、「最終話でガッカリした作品」に、誰がお金を使うだろうか? 「ウマ娘2」が好例で、誰もが感動するラストで、まだこの世界に浸っていたいと思ったから、あれだけゲームに流れたのだろう。お見事としか言いようがない。

映画や小説の場合、「クチコミ」が大事だと思う。「カメラを止めるな!」が好例だと思うけど、初動が鈍くても、その作品を観終えた人が高評価し、SNSでバズったりマスコミが取り上げることでロングランすれば、お金は回収できる。小説なんて、名作認定されれば数十年単位で売れ続ける。

しかし、漫画やドラマは違う。

ドラマの場合、円盤の売上というよりは、スポンサーがどう金を出すか=放送中の視聴率(CMの稼働数)が大事。これは、「あなたの番です」が悪例で、最終回であれだけ(悪い意味で)期待を裏切られても、それまでの2ヶ月半ですでに(CMをたくさん観てもらうという)目的の9割は達成できているわけで。最終話がつまらなくても、まさかスポンサーのイメージが落ちるわけじゃないし、続編は作れなくても、新作の別物つくれば良いわけで。「ヤリ逃げ」がかなり許されてしまう媒体だと思う。

漫画もそう。連載中に盛り上がれば、掲載雑誌は売れ、単行本も売れる。最終回がつまらなくても、まあそれまで単行本を買い続けた読者ならとりあえず最終巻も揃えるだろう。それで、「オチがつまらない」と悪評が立ったところで、困るのは中古本屋くらいで、作者の懐は痛まない。勿論、完結後の重版はされにくくなるだろうけど、長期連載していれば、それまでの数年間は売れ続けているのだから、充分に元はとれている。

よって、「畳むことを想定せずに、風呂敷を広げるだけ広げた作品」の方がむしろ、大ヒットしてしまう現象が生まれやすい媒体だと言える。

先日私は、「ベルセルク」のレビューに、「未完であっても、それまでの長い間に楽しませて頂いただけで満足。感謝しかない」と書いたが、それとは全く別次元の話で。

「ベルセルク」のように、「完結したくても、出来なかった」作品は、どうしようもない。それはそれできちんと受け止める(他にも、雑誌の廃刊とか、作者の健康問題。広く言えば、打ち切りなどもこの部類です)

最悪、「力不足でまとめられない」のも、まあ、仕方がないと思えなくもない。

しかし、本作、また、「20世紀少年」と2作もくらうと、これは意図的なんじゃないかと勘繰ってしまう。まして、これだけ実績ある漫画家である。

いや、浦沢さんに、そこまでの悪意があるとも思ってないけどね。もっと単純な話で、「余韻」や「考えさせるラスト」を勘違いしてるんじゃないかとも思う。

「YAWARA!」のようなスポ根(恋愛モノ)は、ある意味畳み方は簡単で、「優勝」と「結婚」には誰でも納得する。それを、「テンプレ」とか「既視感」「予想の範囲内」と言う人は少ないだろう。だから、浦沢さんの「盛り上げる才能」がよく生かされているのだと思う(そういう意味でも、「スラムダンク」は凄いが。あのラストの展開なのに、大満足させてるからねw)。

「MASTERキートン」は、そもそもが短編集みたいな作品であり、1話完結の中でラストも決まっていた。まあ、芥川龍之介みたいに、短編は神がかり的に上手くても、長編はそこそこっていう作家もいるし、そういう才能の持ち主なのかもしれない。

ミステリーは、ここが難しい。「期待通り」過ぎるなら、「予想の範囲内」だし、「予想を裏切って」も、「納得できない」なら、やはり駄作になる。

「誰もが予想できず、誰もが納得するラスト」を考えるのは、本当に至難の技だ。自分に出来るかと言われたら絶対に無理。でも、プロにはそこに期待したくなってしまうのも、人の性。

ただ、、、俳句の下五で裏切られる、とはやっぱり違うわけで。あれは数秒で読めるから腹立たないけど、漫画は、長期連載になると十年近いからね。「その時間返せよ」となる気持ちも出てくる。

勿論、私に読解力が無さすぎるだけで、このラストを余韻や考えさせられるラストと捉える方もいっぱいいるのだと思う。アニメ含め、エンタメなんて嗜好品だから、自分が好きならそれで良いし、嫌いならそれでも良い。

少なくとも私には、「ただのガッカリラスト」でしかないんですよね、本作は。それだけですが、ミステリーはそれだけで全部が台無しになってしまうジャンルだと思っています。好きな方には申し訳ないm(_ _)m
{/netabare}

投稿 : 2024/10/05
♥ : 13

67.7 8 記憶で秘密なアニメランキング8位
ヴァンパイア騎士 Guilty(TVアニメ動画)

2008年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (332)
1866人が棚に入れました
緋桜閑の死によって、学園は平和を取り戻していた。相変わらずガーディアンの仕事を忙しくこなす優姫。
そこへ、しばらく姿を見せなかった零が戻ってくる。零が無事だったことに安堵する優姫。ところが、零は閑殺しの嫌疑をかけられ元老院から狙われてしまう。枢が零の無実を証明しなかったことで、優姫は枢に反発し…。

声優・キャラクター
堀江由衣、宮野真守、岸尾だいすけ、千葉進歩、福山潤、諏訪部順一、保志総一朗、皆川純子、喜多村英梨、水野理紗、安元洋貴、中原麻衣、折笠富美子、郷田ほづみ

一条華蓮 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

三角関係と静かさと主人公のウザ正義感

全然ラブコメ要素の無い少女漫画三角関係。
とはいっても好きだとか二人の男にあからさまに言い寄られるのではなくて、
違う慕い方をされる女子が二択を迫られるけど、
恋心ではなくて愛着や優先すべき理由で選ぶ相手を変えるので
三角関係に見えるだけというか。

終始、チェロがBGMに流れるような、ものものしい雰囲気でシリアス。
でも第一期から通して、涙する場面は無かった。
つまりそこまで切ないわけではない。

一番切なく寂しい気がしたのは最後の、本当に選ぶ時。
さようならを言わないように交わす言葉の数々が、
本音を隠すように、でも互いに分かり合っていてきれいだった。

とにかくこの何でもない主人公がイライラする。
別に特別可愛いわけでも魅力あるわけでもないのに執拗に丁重扱いされる。
少女マンガの主人公はたいてい、読者に感情移入してもらうために
自分を主人公に置き換えやすくするため敢えてハードルを下げているが、
第三者からすればあの主人公を特別扱いすることにむしろ白ける。
結局特別な理由は・・・はいはい、そういう付加価値ね と呆れた。

あと、主人公にありがちな、自分勝手に正義をふりかざして良い子ぶる。
これがかなりウザい。
人の足を引っ張ることになって迷惑しかかけず、
挙句人に助けてもらうことになって、神妙な顔で謝る、この繰り返し。
そりゃ自分は良いよね、人の力で思いを遂げて、途中までやるフリすれば
やる気を評価してもらえて良い子認定してもらえるんだから。
暗に最後は誰かが何とかしてくれると思ってるから先走る。
こういうのは痛い目に遭ってマジで迷惑って村八分にならないと気づかない。
「頑張ったんだね」「救いたかったんだね」「人を想う気持ちを持った優しい子」
と高く評価する周りが居るからいつまでもこういう主人公は迷惑かけ続ける。
本当に邪魔だと思う人が大勢居ても、一人でも味方する偽善者が居れば
たちまち悪者扱いされるから迷惑ってのも大声で言えないよね。

貴族主義とか学校いちのモテ男と交際みたいな展開が好きな人にはお勧め。
ブリッコがむかつく人はイライラするだけだと思う。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

future☆ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

1期では出てこなかった優姫の過去が...。1期と違ってキチッっと最後しまっていたので良かったです♪

.。o○ ○o。.あらすじ.。o○ ○o。.

作品の舞台となる全寮制の私立「黒主学園」には、一般生徒が通う普通科(デイ・クラス)と、エリートで美形である吸血鬼(ヴァンパイア)が通う夜間部(ナイト・クラス)が存在するが、普通科の一般生徒には吸血鬼ということを秘密にしなければならなかった。学園理事長の義娘である黒主優姫は普通科の一年生。学園の秘密を守るため、幼馴染の錐生零と共に「守護係(ガーディアン)」を務めている。5歳より前の記憶を持たない優姫と吸血鬼に両親を奪われた零。二人もまた大きな秘密を持っていた。


.。o○ ○o。.キャスト.。o○ ○o。.

黒主優姫:堀江由衣
錐生零:宮野真守
玖蘭枢:岸尾だいすけ
一条拓麻:千葉進歩
藍堂英:福山潤
架院暁:諏訪部順一
支葵千里:保志総一朗
早園瑠佳:皆川純子
遠矢莉磨:喜多村英梨
星煉:水野理紗
黒主灰閻:郷田ほづみ


.。o○ ○o。.放送日.。o○ ○o。.

2008年秋アニメ(2008年10月~2008年12月)



.。o○ ○o。.OP、ED.。o○ ○o。.

OP「輪廻-ロンド-」ON/OFF
ED「砂のお城」分島花音


.。o○ ○o。.お話.。o○ ○o。.

1話「宿命の罪人達~ギルティ~」

2話「永遠の約束~パラドックス~」

3話「瑠璃玉の肖像~ミラージュ~」

4話「悪魔の胎動(リビドー)」

5話「従属の罠(トラップ)」

6話「偽りの恋人(ラヴァーズ)」

7話「茨の口づけ(キス)」

8話「追憶の螺旋(スパイラル)」

9話「復活の狂王(エンペラー)」

10話「戦いの序曲(プレリュード)」

11話「二人の命(ソウル)」

12話「世界の果て(ピリオド)」

13話「ヴァンパイアの騎士(ナイト)」(最終話)

投稿 : 2024/10/05
♥ : 3
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

人間×吸血鬼の学園Ⅱ

ナイトクラスわーきゃーから1話始まります。

{netabare}
1期で零が、緋桜 閑(純血種)を殺害した事になっているくだりから、
元老院(雑種の集まり)に狙われたり、ハンター協会から
呼び出しを受けたりと、玖蘭 枢の代わりに色々と巻き込まれーの。

優姫が純血種で、枢の義理の妹で許嫁と色々と複雑な事情や
実の親殺しの純血種(伯父)に狙われちゃいます。

理事長が伝説のハンターとか、もうとんでも設定やら、
ハンター協会の長と元老院が裏で繋がってたりとドロドロ…

女性専門家の見所ポイントは、藍堂の枢への忠誠心での行動や言動かな?
あとは、美形ヴァンパイアな男キャラのみ?
{/netabare}

中途半端感なく上手く終わらせてる感じだった。
1期では、色々わからなかった事が分かる2期です。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 2

87.8 9 記憶で秘密なアニメランキング9位
鋼の錬金術師(TVアニメ動画)

2003年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1573)
10597人が棚に入れました
舞台は錬金術が科学として発達した世界にある軍事国家「アメストリス」。
幼き日に最愛の母親、トリシャ・エルリックを亡くしたエドワードとアルフォンスのエルリック兄弟は、母親を生き返らせようと、錬金術において最大の禁忌、人体錬成を行ったが、失敗し、兄・エドワード(エド)は左脚、唯一の家族である弟・アルフォンス(アル)は全身を失ってしまう。
エドは自身の右腕を代価として、アルの魂をかろうじて鎧に定着させたが、自分達の愚かさに気づく。その後エドは自ら失った右腕と左脚にオートメイル(機械鎧)を装着し、一時的に手足を取り戻す。
12歳となったエドは、国家錬金術師となり二つ名・「鋼」を授けられ、アルと共に元の体に戻る為、絶大な力をもつ賢者の石を探す旅に出る。しかし、旅には数々の試練がエルリック兄弟を待っていた。人ならざる人・ホムンクルスや、傷の男・スカーなど、迫りくる数多くの敵や苦難を乗り越え、エドとアルは本当の体を取り戻す事が出来るのか…。

声優・キャラクター
朴璐美、釘宮理恵、麻生美代子、豊口めぐみ、置鮎龍太郎、大川透、根谷美智子、内海賢二、藤原啓治、松本保典、志村知幸、白鳥哲、室園丈裕、永井誠、柴田秀勝、佐藤ゆうこ、高戸靖広、山口眞弓、三石琴乃、こおろぎさとみ、鷹森淑乃
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

原作準拠の前半は面白かったのですが、後半オリジナル展開は・・・かなり微妙

2003年、2009年と二度もアニメ化された2000年代を代表する人気作品。

このうち、原作マンガ連載のまだ序盤で制作が始まったために後半からオリジナル展開となった旧作(2003年版)は、TV放送(全51話)のあと、続編となる劇場版『シャンバラを征く者』が2005年に公開され、興行収入12.2億円の大ヒットとなった。

また、原作マンガ終盤に制作が始まり、原作と同時ENDとなった新作(2009年版)は、TV放送(全64話)のあと、やはり劇場版『嘆きの丘(ミロス)の聖なる星』(但し続編ではなくTV放送分の途中でのサイド・ストーリー)が2011年に公開され興行収入6.5億円のヒットとなった。

・・・という事前情報に惹かれて、本サイトでも評判の良い本作について、TV放送分(旧・新)+劇場版2本を一気観してみました。


◆シリーズ別評価

旧作(2003年版)          ☆ 良 3.6 (72点相当)
劇場版『シャンバラを征く者』  ☆ 良 3.8 (76点相当)
新作(2009年版)         ★ 優 4.0 (80点相当)
劇場版『嘆きの丘の聖なる星』  ☆ 良 3.5 (70点相当)
----------------------------------------------
総合              ☆ 良 3.8 (76点相当)


◆各話タイトル&評価

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×は脚本に余り納得できなかった疑問回

============ 鋼の錬金術師 (2003年10月-2004年10月) ===========

{netabare}- - - - - - OP「メリッサ」、ED「消せない罪」 - - - - - -

第1話 太陽に挑む者 ★ リオールの町(レト神教団)、賢者の石、人体練成の咎(とが)
第2話 禁忌の身体 ★ 続き、7つの大罪(ラスト(色欲)、グラトニー(暴食)、エンヴィー(嫉妬))登場
第3話 おかあさん…… ★ リゼンブール村、母の死・人体練成失敗・修行・旅立ち
第4話 愛の錬成 ☆ マジハールの魂の定着実験
第5話 疾走!機械鎧(オートメイル) ☆ セントラル行き列車ジャック事件
第6話 国家錬金術師資格試験 ☆ 綴命(ていめい)の錬金術師ショウ・タッカー、大総統登場
第7話 合成獣(キメラ)が哭く夜 ★★ タッカー(続き)、スカー登場、※胸糞悪い展開にビックリ
第8話 賢者の石 ☆ 切り裂き魔バリー事件(ウィンリー誘拐)、“鋼の錬金術師”誕生
第9話 軍の狗(いぬ)の銀時計 ☆ ユースウェル炭鉱(東端の町)、ヨキ中尉登場、※話が都合良過ぎで× 
第10話 怪盗サイレーン ☆ 観光地アクロイア(謎の女クララの話)
第11話 砂礫の大地(前編) ☆ 金産地ゼノタイム(偽エド兄弟に遭う話)
第12話 砂礫の大地(後編) ☆ 続き、偽者の賢者の石
第13話 焔 vs 鋼 ☆ 国家錬金術更新査定(マスタング中佐vs.エド)、イシュヴァール殲滅戦の記憶

- - OP「READY STEADY GO」、ED「扉の向こうへ」 - -

第14話 破壊の右手 ★ 結晶の錬金術師(マルコー)、スカー来襲、鉄血の錬金術師バスク・グラン准将敗死
第15話 イシュヴァール虐殺 ★ 13年前のアメストリス軍の蛮行、対スカー戦
第16話 失われたもの ☆ セントラルへの鉄道移動中の挿話
第17話 家族の待つ家 ★ 故郷リゼンブール村への立ち寄り、機械鎧の修理、※日常回
第18話 マルコー・ノート ★ スカーvs.ラスト&ブラットニー、 ※賢者の石の正体が胸糞悪い
第19話 真実の奥の奥 ☆ 第五研究所潜入、エドvs.№48(スライサー)、アルvs.№66(バリー)
第20話 守護者の魂 ★ 続き、バリーの言葉に動揺するアル

<----- 第20話までほぼ原作どおり、第21話以降はオリジナル展開 ---->

第21話 紅い輝き ★★ グリード(強欲)登場、紅蓮の錬金術師(キンブリー)登場、タッカー再登場、※かなり胸糞悪い展開
第22話 造られた人間 ★ ウィンディ来訪、アルのわだかまり 
第23話 鋼のこころ ☆ 
第24話 思い出の定着 ★ 兄弟の絆確認
第25話 別れの儀式 ★ スロウス(怠惰)登場、ヒューズ中佐殉職

- - - - - - - OP「UNDO」、ED「Motherland」 - - - - - -

第26話 彼女の理由 ☆ イズミ(エド&アルの師匠)登場、ラッシュバレー(機械鎧の町)
第27話 せんせい ☆ イズミ師匠との修行
第28話 一は全、全は一 ☆ 続き
第29話 汚れなき子ども ☆ 謎の少年(ラース)
第30話 南方司令部襲撃 ★ イズミ大活躍
第31話 罪 ★ ホムンクルスの真実、※意外な内容で面白いが、ストーリー自体は粗雑×
第32話 深い森のダンテ ☆ イズミの師匠ダンテに会いに行く話 
第33話 囚われたアル ☆ Devil's Nestの戦い 
第34話 強欲の理論 ★ グリード消滅
第35話 愚者の再会 ★ ラストの医師ルジョンとのエピソード ※これまでとかけ離れた回
第36話 我が内なる科人(トガビト) ☆ イシュヴァール人難民の話
第37話 焔の錬金術師/戦う少尉さん/第十三倉庫の怪 ☆ マスタング大佐の部下の話
第38話 川の流れに ☆ ジュリア・ダグラス(スロウス)の正体を探る話
第39話 東方内戦 ☆ リオールの町へ、ロゼ再登場
第40話 傷痕 ☆ スカーの過去
第41話 聖母 ★ 大総統の正体(プライド(傲慢))、スロウス練成の秘密

- - - - - - - - OP「リライト」、ED「I Will」 - - - - - - - -

第42話 彼の名を知らず ☆ キンブリー死亡、アル「賢者の石」化、スカー死亡
第43話 野良犬は逃げ出した ☆ ホーエンハイム登場、エリック兄弟追跡
第44話 光のホーエンハイム ☆ ライラの正体
第45話 心を劣化させるもの ☆ ライラの目的
第46話 人体錬成 ☆ 
第47話 ホムンクルス封印 × ラストの封印、※いろいろと話が唐突過ぎる
第48話 さようなら ☆ スロウスの封印
第49話 扉の向こうへ × セントラルの滅びた町、門の向こう側の世界、※この回も展開が唐突過ぎる
第50話 死 ☆ 
第51話 ミュンヘン1921 × ストーリーの整合性がいろいろとダメ{/netabare}
--------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)2、★(良回)16、☆(並回)30、×(疑問回)3 ※個人評価 ☆ 3.6


========== 鋼の錬金術師 シャンバラを征く者 (2005年7月) =========

{netabare}全1話 ☆ 「門」の向こう側の世界の1923年のミュンヘンでの出来事 評価3.8{/netabare}


◆総評

上記のとおり、第20話までは原作に準拠した展開で、その後は次第にオリジナル度が上がっていき、第29話以降は完全にオリジナルな展開になっていきます。

個人的な感想としては、折り返し地点の第25話が面白さのピークで、それ以降はストーリーが散漫になってしまい、作品テーマを確り打ち出せないまま(※ここが2009年版と個人的評価が分かれた理由)、強引に終盤をまとめてしまった印象が強く残りました。

ただ、TV放送分の後日譚となる劇場版({netabare}1923年にミュンヘンで起きたビヤホール一揆を扱っている{/netabare})は、私が西洋史が凄く好きなこともあって、これはこれで観て良かった作品でした。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 33
ネタバレ

アリス★彡 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

本作はブラックコーヒー。「FULLMETAL ALCHEMIST」はカルピス。

少年ガンガンの看板作品として有名だった「鋼の錬金術師」
語らずとも知っている人も多いはず。
最初にアニメ化した本作は、原作とは違った内容になっています。

原作に忠実な展開の「FULLMETAL ALCHEMIST」と比べて、アニメオリジナルの部分が多々あり、そこが評価の分かれ目ですね。

少年漫画テイストな「FULLMETAL ALCHEMIST」と比べて、こちらはダークチックで、鉛のように重苦しい展開が多いです。まるで、精神まで病んでしまった病人の介護しているようなダークチックなシーンが多く、真剣に観ていると、視聴者の精神までやられてしまうのではないか、というくらい重苦しいです。ブラックコーヒーでも飲んでいるような感覚です。

「鋼の錬金術師」の着想のきっかけは、作者の荒川さんのリハビリセンターの交通整理のアルバイトをしていた時の経験が元になっています。そのため作中には、腕や足を無くしたエドのリアルな心情が描かれています。

アニメオリジナルの部分ですが、気にするほど悪くはない気がしました。ただ、「FULLMETAL ALCHEMIST」とはテイストも雰囲気も違っているので、原作との差異に耐えられない方にはおすすめしません。本作はブラックコーヒー、「FULLMETAL ALCHEMIST」がカルピス、というイメージです。


本作は、等価交換の原則を中心に描いています。
このテーマを描くために、反対意見や賛成意見を持ったキャラクターを登場させて、それを徹底的に掘り下げています。

例えば、「何かを賭けてもそれの努力が報われることはない、等価交換の原則は錬金術の中の法則でしかない」という意見が、{netabare}ダンテ{/netabare}視点から描かれています。

それに対して肯定側の意見も存在して、エドがそれに当てはまります。

↓ネタバレ 「ラストについて」
{netabare} 結局、等価交換の原則は、とても厳しいものなので、報われない場合もあると、ラストで描かれています。正直、あのラストは好きではありません。誰も報われないような苦味を感じるラスト。

現実は思っているほど甘くない、不可能な夢を追い続ける者はこうなるんだ、とでも言いたげそうなラスト。私は、このラストに吐き気がして受けつけませんでした。「FULLMETAL ALCHEMIST」は、ただ追い求めるのではなくて、こういう方法もあるんだよ、と別の方法を示してくれたおかげで、凄く救われた気分になりました。
しかし、本作は理不尽さを突きつけようなラストが、かなり癪に障り、何とも言えない焦燥感に襲われました。アルの体は手に入ったけれど、今までの旅の記憶を全部忘れて、エドは扉の中の世界に閉じ込められたままってなんですか?
等価交換の原則も破っていますよね。明らかに人の命一つと釣り合った結果ではないです。

鋼の錬金術師は、報われないエドとアルが、何を取り戻すために必死に努力している姿を観るのが良いのは分かります。だからといって、最後のシーンをああいう誰も報われないようなラストにするのは、何のカタルシスも感じず、モヤモヤとしたやり切れない感情だけしか残りません。{/netabare}

確かに、等価交換の原則は、報われないことがあるから、あのラストにするしか無かったのかもしれません。あくまで少年向けなのですから、「FULLMETAL ALCHEMIST」のようなスッキリとしたラストにして欲しかったです。

↓ネタバレ マスタング大佐について
{netabare} マスタング大佐が全く報われていない事が、アニメオリジナルのシナリオに穴のある証拠です。「FULLMETAL ALCHEMIST」では、それなりに報われていますが、本作では二度と大総統になれない立場になってしまいました。マスタング大佐は、大総統になる夢も捨てないけれど、仇討ちをするんじゃなかったですか。
「FULLMETAL ALCHEMIST」では、エド達に諭されて、涙を飲んで復讐するのをやめました。殺してしまったら、マスタング大佐が道を踏み外して、スカーのようになるから、止められたのでしょう?
あのラストでは、マスタング大佐は見事に道を踏み外してしまっているじゃないですか。だから、気に入らないですよね。
{/netabare}

↓ネタバレ ダンテの等価交換の原則について
{netabare}作中でダンテさんは、「子供が勉強したって、良い成績が出ることが無いこともある。生まれた子供が、必死に生きようとして、こうやって簡単に殺されることもある。等価交換の原則は存在しないこともある」という意見で、エドの等価交換の原則は存在する考え方を否定していますね。やっぱり、アニメオリジナルの展開は私には合わない部分があるようです。特に、このダンテさんの考え方ですが、ラストがああだったので、この意見が正しいことだと肯定したいのでしょうか。とっても強調されています。おかしいですよね。
だって、子供が勉強して手に入るのは良い成績ではなくて、知識であって、知識があるからテストで良い点数になる理屈にはなりません。テスト問題が、その子の知っていることから出題されないこともありますし、たまたま病気で本調子が出ないこともあります。
さらに、生まれた子供が生きる努力をしているのに、簡単に殺されてしまうのは、ダンテさんがその子を殺すという動作を行ったことによって、生まれた結果であって、それも等価交換の原則ですよね。動作から生み出された結果、つまり動作から結果が交換された、ということです。押し付けがましくて嫌になってしまいます。{/netabare}
やっぱり、本作はこういうところがあるので、「FULLMETAL ALCHEMIST」の方が好きです。少年向けアニメのやることじゃないですね。


仮に少年向けのアニメとして評価するなら、この三つは少し傷になります。
等価交換の原則のテーマ性はとても深いのですが、私とは意見が合わないようなので、あんまり好きじゃないです。「FULLMETAL ALCHEMIST」よりも深いシーンは多いものの、そもそもテーマが明らかに少年向けではなく、若年層に観せるのも、夢を無くしてしまいそうで怖いアニメです。



良いところは、{netabare} エドとグリードがちゃんと正面から対決してくれるところやマスタング大佐と大総統が対決してくれるところですね。「FULLMETAL ALCHEMIST」の組み合わせはあんまり好きじゃないです。

ラストの扱いがとても良かったのは、本作で評価したいところです。ラストがどういう人物だったかを描いた後に、「私は死にたかったんだ」という台詞を呟いて、死んでいきました。この台詞はグッと心に響きましたね。

散々、人を利用したダンテがグラトニーに食われるというところも、利用した者は誰かに食われるという教訓が秘められているような気がして、深いシーンでした。{/netabare}

ただ、エンターテイメントとしては、バトルシーンが本当につまらないところが多いので、あんまりおすすめできません。

バトルの勝ち方は頭を使って捻ったものが多いので、そこそこ面白いのですが、それまでの過程が駄目ですね。迫力がありませんし、だらだらとしすぎています。
あと、前半が冗長だという欠点もあります。この辺は人によって変わると思いますが、私は蛇足だったんじゃないかな、と思いました。


「FULLMETAL ALCHEMIST」よりもダークチックなストーリーを好む方におすすめします。


「FULLMETAL ALCHEMIST」に続く。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 23
ネタバレ

ぽんちぃ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

ファン層を飛躍的に拡大させた最初のアニメ化 [改]

★少し補足しました。
==================================
この作品のあらすじや、内容の詳細に関しては、記してしませんので、それらをご覧になりたい方は、別の方のレビューをご覧ください。

放送当時リアルタイムで観て、夕方の少年向けアニメを侮れないと思うようになったきっかけの作品でした。

まったくの予備知識なしだったので、偶然テレビで1話を観たときは、衝撃的でした。
とても子供向けのアニメと思えず、いい意味で驚愕しました。
とても重いテーマを扱っており、キャラクターも魅力的で、ストーリーも引き込まれるものでした。
以後、夢中になって欠かさず観ることになり、完全に嵌っちゃいました。

後で、第2作めのFA(FULLMETAL ALCHEMIST)が放送されると知ったとき、
続編かと思って観始めたら、まったく同じ最初話からで、なんで?と戸惑いました。
話が進むにつれ徐々に、微妙に違ってきて、同じキャラが違う設定で出てきたり、
わけが分からず頭が混乱しました。

もともと、原作の読者だった人にとっては、
原作に忠実な2作目のFA制作は、うれしいことだったと思いますが、
この1作目で始めて鋼錬を知って好きになった私は、
2作目をわざわざ作る事情がわからなくて戸惑いました。
そう思った人は、少なくないはず。
このアニメを観て新たに鋼錬のファンになった人は、相当多いと思うので。

後で、この1作目が作られた当時は、原作漫画がまだ継続中で結末が決まっていなかったと知り納得。

ちなみに原作者の荒川弘は、本作のアニメ化に当たっては、
「根っこの部分さえ取り違えなければ思い切りやっちゃってOK」
「原作と全く同じならアニメという別メディアに乗せる必要は無いと思うので」
と言ったそうです。

勝手な考察:
{netabare}それに、同じ結末で、微妙に違うとかえって気持ち悪いし、先にアニメで結末を見せてしまったら、
原作のネタバレになってしまうため、アニメオリジナルで、
原作の世界観を踏襲しつつも独立して楽しめる内容にする必要があったのだと思います。
だから謎がすべて解明されて、
(原作より気持ちの良い終わり方で)すっきり終わってはいけなかったのだと思います。それで、どうせなら全く違う方向での結末をと考えたのではないかと思います。 {/netabare}

その上で、ここまでのストーリーを組み立てて、まとめ上げたのは見事だと思います。

FAができて、その完成度も高いので、この1作目の影が薄くなりましたが、
それなりにどちらも好きです。

勝手な考察
{netabare}正直、原作に忠実なFAが1作目より出来が悪かったら、最悪で、だれもハッピーじゃないですよね。
だから、FAの評価が高くなるのは当然で、この1作目の目指したのはそこではないのだと思います。
本作の最後が、どこかすっきりしていない分、本作を観た人は絶対FAも観るでしょうし、
より高く評価すると容易に考えられます。
鋼錬のファン層を拡大し、FAにつなげるそんな役割も担っていたのではないかと、
そして十二分にその役目も果たしたのだと思います。 {/netabare}

平成16年度文化庁メディア芸術祭 アニメーション部門 審査委員会推薦作品
第9回アニメーション神戸 作品賞・テレビ部門
2004年東京国際アニメフェア ノミネート部門 テレビ部門 優秀作品賞
だったりもします。

ただ、私にとって、鋼錬との最初の出会いでもあり、強烈な衝撃を与えてくれたこの作品には、特別な思い入れはあります。
より退廃的でダークな感じも個人的に好みです。
キャラクターもFAよりちょっとクールでスマートな感じがします。

でも少年少女に勧めるなら、やはりFAをすすめます。

懐かしくて、余計にこの第1作目が観たくなっていたところ、再放送されてうれしいです。

ただ、FAを先に観てしまうと、別物として楽しめるかどうか、多少なりとも抵抗あるかも知れません。

★ちなみに、劇場版「鋼の錬金術師 シャンバラを征く者」は、本作の続編になっていますので、続けて見られることをオススメします。

投稿 : 2024/10/05
♥ : 26
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