約束で友情なTVアニメ動画ランキング 32

あにこれの全ユーザーがTVアニメ動画の約束で友情な成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年11月15日の時点で一番の約束で友情なTVアニメ動画は何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

84.6 1 約束で友情なアニメランキング1位
プラスティック・メモリーズ(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (2365)
11118人が棚に入れました
人間とほぼ見た目の変わらない人型アンドロイドが世界中に普及した、ちょっぴり未来の世界。アンドロイド製造メーカーSAI社が開発した「ギフティア」は、とても感情豊かで、今までにない人間らしさを持ったアンドロイド。でも技術的な問題で耐用時間があり、それを経過すると、ちょっと……いや、かなりまずいことになる。そのため、SAI社は耐用限界時間を過ぎたギフティアを安全に回収するためにターミナルサービスを設立。そんなターミナルサービスに配属された新入社員の“水柿ツカサ”は、そこでポンコツギフティアの“アイラ”とコンビを組んで、回収業務を行うこととなるのだが――

声優・キャラクター
内匠靖明、雨宮天、赤﨑千夏、矢作紗友里、豊口めぐみ、日野聡、上坂すみれ、飛田展男、拝真之介、津田健次郎

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

きっとあなたの心にも響く…素敵な作品なので(*˘︶˘*).。:*✰ฺ

「STEINS;GATE」のシナリオ監修 林直孝さんによる
オリジナルアニメ作品 全13話


人間とアンドロイドの恋を描いた近未来ラブコメディ作品◆


人の風貌とそっくりしたアンドロイド=「ギフティア」
が人々と生活を共にし、一緒に暮らす人々の”ココロ”に寄り添う
近未来的ハートフルストーリーが魅力の’15年 春期作品!!


「ギフティア」は見た目も、表情も喋り方も
感情まで持ち合わせている、どこからどー見ても、
なんら人間と違いがわからないくらいのハイテクアンドロイド!

でも寿命…もとい耐用年数がたったの9年でシャットダウン…

耐用年数を過ぎても「ギフティア」を
起動させたままでいると…それはそれは大変なコトに(つω・`。)


もう間もなく耐用年数を迎える寸前の「ギフティア」を
回収する「ターミナルサービス」にて働く主人公『ツカサ』と
彼を支えるパートナーで「ギフティア」の『アイラ』
の2人が紡ぎ合う、ちょっぴり切ないラブコメディに人間ドラマ
溢れるピュアストーリーに… もう…ただただ…泣く。゚(゚´Д`゚)゚。


ただ一応先んじてお伝えさせて頂きますと
本作、何かとSF的設定要素にいささか不透明な点があったり
結末があながちわかってしまう王道的なストーリー展開
などに対して視聴を不安視されがちな傾向にあるようなのですが

私は、なんら問題なく本作を存分に楽しんでしまいました♫


だって何より…もう『アイラ』が可愛いすぎるので…

1話早々から『ニーナ』のお話しに惹きつけ掴まされ…
もちろん私的に彼女がべらぼうに可愛すぎて釘付け状態だったので…

そして『マーシャ』のお話しに涙゚(゚´Д`゚)゚が止まらず
さらに私的には様々な境遇が共感できるシーンが多く
ただただ夢中になって見入ってしまい、ホント大好きなお話しだったので…

『カズキ』さん『ミチル』をはじめとする
ターミナルサービスのみんなが本当良いヒトだらけで
涙ももちろん、笑いもいっぱい提供してくれてみんな大好きだったので…

それから素敵な音楽たちが物語を彩り、
繊細で儚く…胸を打つ
美しい歌声、歌詞、メロディに心底浸ってしまったので…

そして、やっぱり…主人公『ツカサ』が…
もうどうしようもないくらい…優しすぎるので…

そしてそして(2回目ですがあえてもう一度)
本作の最大限の魅力的要素でやっぱり

『アイラ』がもーどーにも可愛すぎたので…

あのビルから思い切りよくダイブした…某猫動画(笑)彷彿シーンw
が可愛くて大好きで特に印象に残っていますが、

でもでも『アイラ』の魅力は、回を重ねるごとにより
増していって、より表情豊かに、可愛さがどんどん溢れていって… 
それと同時に切なさが募っていって、愛しさが…(つω<`。)

とにかく『アイラ』にとことんハマってしまった!ことが
本作を大いに楽しめた最大の要因であることに違いないと思うので…



そして『アイラ』と同様に
もう一つ本作の象徴となるキーワードが”遊園地”

そう…それはまるで夕暮れ…閉園間際の…遊園地✰
あの独特な、何とも言えないやり切れない、切なさ漂う雰囲気―

楽しくて、嬉しくて、夢中になって、時間の感覚なんて
忘れてしまうくらい、いっぱいはしゃいだ、ワンダーランド✰ฺ。・゚・
夢のようなひと時― 
いつまでも続いて欲しい…ずーっと…ずーっとこうして―


でも…そんな幸せな時間は…いつまでも続かない
全ての物事に終わりはある…限りがある…
そう、いつだって誰だってそんなことわかっているのに

でも、だからこそ、
僕達、私達は必死になって…大切な、忘れられない、
もう二度と繰り返すことのできない、この”今”という時を
大好きなかけがえのない人との思い出をひた作って生きる―


『アイラ』と『ツカサ』2人が寄り添う、大切な時間… 
その、僅かなひと時の、一瞬一瞬に散りばめられた
彼らの温もりを、表情を、想いを
ぜひ皆さまのその目でご覧あれヽ(*´∀`)ノ


きっと、あなたの心にも真っ直ぐに響く…素敵な作品なので…


そして私も、この目に映る大好きな人たちとの思い出を
これかからもずっと…大切に過ごしていきたいと思うので…




最後に
本レビューを真摯にお読み頂いた皆さまの声を妄想代弁

「何なに|д・」kazuyanいつになく真面目ぶった
 ちょっとユーモアに欠けるレビュー内容なんじゃない?」




エラー(/ω\*) 聞きとれませんでしたッ!!!!!!!!!w

投稿 : 2024/11/09
♥ : 105
ネタバレ

るるかん さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

鑑賞者の価値観と恋愛観に委ねられる傑作

林直孝氏がシュタゲで担当した部分はSFの部分では無くて、人と人とのつながりや、岡部と牧瀬のちょっとずつ距離が縮まっていく恋や、岡部とまゆりとの心地よい距離感のある関係の構築だったのでしょうね。シュタゲの下支え的な部分を綺麗に作っていたのだろうな・・・ということがプラメモを見ると実感できます。

<みどころ>
一生心に残る想い出は相手が人間であろうとアンドロイドであろうと関係ない。{netabare} アイラは一生懸命にツカサを愛し、ツカサの想い出の中で生き続けようとした。ツカサに出会い、ツカサの優しさや愛情を感じられなかったなら、アイラの最期は幸福感に満たされなかったであろう。{/netabare}
 
純粋に愛する人を想い、大切にするということはどういうことか、プラメモはストレートに感じさせてくれます。
{netabare}
ツカサはアイラを心から大切に想い、愛したからこそアイラも人を愛することを知り、その喜びと幸せを感じることができた。限られた時間の中で二人が育んだ幸せの軌跡だけに焦点を絞り、美しく表現してくれたことに拍手を送りたい。
 
愛に包まれた想い出を胸に、最期を迎えるまで笑顔でツカサとの時間を過ごしたアイラがとても愛おしく、また涙をこらえるツカサの切ない気持も見ていられないくらい感動できた。人間と人間的アンドロイドの『純愛』だからこそ、終始綺麗な内容で終えられたのかもしれない。{/netabare}
 
誰かを心から好きになったり、愛したことがある人にお薦めします。とても素晴らしい作品です。


<1話目~最終話までの軌跡> 
{netabare}
1話目を観た時に、『ギフティアの回収をメインに物語が展開されていくようならちょっとどうかな・・・』って思って観ていた。1話目にインパクトのある感動の話・・・よくあるパターンだと最初は思った。
だが話は、6話目から方向転換する・・・というかメインの話に移行する。ここからの話を深く楽しむための内容が1話~5話。それと社会への問題提起も少なからずあるだろう。
 
少子高齢化社会における老人介護福祉の問題、若年層の労働力の不足、両親のいない孤児(アンドロイドchildren)の問題等々、アイラ達ほど精巧でないにしても、顧客が求めるギフティアがそういう人たちの心の隙間を埋めていくことになる時代がやがてくるとしたら、日本はどうなるのでしょう・・・?との投げかけともとれる案件であった。
 
しかし、本筋は『全てアイラのため』に作られた5話。アイラがどういう性格のギフティアであるのかが窺い知れる内容で、後半との関連性もある。例えば、1話で二―ナがアイラに『本当は笑顔でお別れしたいんだけどな・・・・』と言い、おばあさんはツカサに『結局、私は自分のことしか考えてなかったんだね・・・』と自分を詰る場面は最終話のアイラの笑顔と最後まで涙を我慢したツカサの優しい気持ちに繋がっている。

4~5話のワンダラーの話は、回収期間内にアイラを回収しなければ、どうなるのか、ツカサは身をもって知ることになる。そして、アイラはただ笑顔だけじゃないツカサの強さと、事件後のソウタに対するツカサの優しさを知る。
この5回の話は、アイラとツカサがギフティアを共に回収する中でお互いに気がついたり、考えたり、努力したり・・・と、成長して気持ちを近づけていく演出にすぎない話だったように思う。
 
6話からは、アイラがツカサを意識しだすが、恋という感情に身を投じられないアイラは自分の殻の中でツカサを観察し始める。しかし、ツカサはいつもアイラに優しく笑顔で対応する。そんな折にツカサは、アイラの寿命は残り1000時間と聞かされる。ツカサはショックを受けるが、『最後までアイラのパートナーでいたい』と宣言する。アイラはカヅキとツカサのこの会話を立ち聞きし、過去にカヅキにパートナーを解消されたトラウマを払拭して、初めて笑顔らしき表情をツカサに向けるようになる。

7話はアイラとツカサは遊園地に初めてのデートに来る。ここでアイラは遊園地に来ると「嬉しいこととか、哀しいこととか、色々な感情が溢れてきちゃうので・・・」と言って浮かない表情であったが、遊園地で遊び、笑い、楽しみ、『見ているだけで温かい気持ちにしてくれる側』にアイラ自身がなれたことを実感できて嬉しかったのかもしれない。そしてツカサの存在を大切な人へと進展していく。初めてツカサと遊園地に来た時とは全然違う感情に至ったことは感じ取れると思います。
  
8話では、ツカサはミラベルの回収の際にOSの入れ替えを躊躇なく選択する奥方に会う。アイラの最期の後にツカサができる選択肢の一つにもなっている。OS入れ替えにも意義があると考える顧客の思想を取り入れたことはとてもよかった。最後にツカサはアイラに告白するが、アイラにまだ恋・愛の感情をまとめる力がなく、『無理です』と断り終了。笑って終了する話はこの回が最後ですよ・・・という合図なのか、OP曲が最後に流れた。
 
9話は傷心するツカサとは裏腹に、自分の恋心に気がつくアイラの心の葛藤の回。自分が恋をしても、想い出を残すことを快しとしないアイラは、ツカサから離れる決断をしているが、本心はそうではない感じが読みとれて、この心の葛藤をどう綺麗に進展させていくのかが焦点となった。
 
10話は神回でしょう。アイラとツカサのやりとりをもどかしく見るカヅキが、一時的にアイラと組み仕事を通して、頑固なアイラの心の扉を開こうとする。そして、アイラからツカサへの告白へ至る。この雨宮天さんの『好きなので。』の歌が流れる所からのアイラの描写がとても美しくて好き。告白の前に胸に手を当てる仕草の描写はとても美しい。勇気を振り絞る感を仕草で表し、一生懸命感を髪をフワリとさせる描写で綺麗に表す。言葉の使い方も丁寧で、細やかで繊細な告白シーンを美しく演出している。センスの良い美しい描写で、素直に感動しました♪ここはアイラと一緒に泣きました!
 
11話・12話はツカサとアイラのイチャイチャ話ですが、随所にツカサの胸に去来して離れない辛い気持ちが表れてくる。またアイラもそれは同様で、寿命を迎える自分への不安がつきまとう。こういう中でも、ツカサは笑顔で、アイラも笑顔でツカサに接する。どんなに不安なことがあっても、二人の時間こそが、二人を安心させる。勿論、時には仲間がそういう不安を拭ってくれることもあるという感じの話し。ツカサはアイラが仕事仲間のことも大好きであることを知っているので、いつも通りの毎日をアイラと過ごす。
この幸せな時間の描写がとても良かった。幸せな二人だけの時間を幸せに描くことに徹したことで、最後のアイラの笑顔の奥深さが実感できるのだ。
最後はどうまとめるのか、とても興味深かった。

 
最終話は、最後の一日。二人は部屋の清掃から始め、一緒にお風呂w しかし、いやらしい感じが無く、よかったんじゃないかな。最後に二人が行きたい所は当然、遊園地で決まりですよね。時間もあっという間に過ぎて、夕暮れ時、自分の影が長くなっていることに気付きアイラとの別れの時を意識し始めつつも気丈に振る舞うツカサ(とても悲しい・・・)。
アイラは「楽しかった想い出はちゃんと持って帰れるから・・・」と言った後に、最後の観覧車に二人で乗り込む。アイラは最期まで笑顔でツカサを見つめて、涙をこらえて笑顔を作ろうとするツカサを元気づける(涙ボロボロ・・・)。そして、ツカサは悲しみに耐えきれず涙を見せるが、アイラは笑顔でお別れのキスをする。アイラはどんな時にも笑顔で接してくれたツカサが、別れの時に涙を流してくれたことが嬉しかったのかもしれないね。きっとツカサの愛の深さを感じて幸せのまま目を閉じたことでしょう。最後まで笑顔のままで・・・ほんとに深い描写でした。
 
ツカサはアイラを回収する際に言った。
『大切な人といつかまた巡り会えますように・・・』
人間と耐用年数の限られたアンドロイドとの恋愛でなければ、この言葉は別れ際に発せられないであろう・・・。そして本当にアイラを愛しているからこそ、再び生まれ変わるアイラの幸せまで願った。漢だよ・・・ツカサ!!

 
 
林直孝氏のアイラを通して展開される恋愛観はとても美しかったと思います。13話の間に、アイラの心の動きを繊細に微妙に表現していく様子は見事でした。全体的に淡い色合いで構成された町並みも私の好みで好きだし、全ての話がしっかりと関わり合いがあり、より面白味と深さを堪能できました。
一見純愛の王道に見える本作ですが、人間と耐用年数が限られたアンドロイドの恋愛という設定が話に深みを与えた。本当に感心します。
 
他にも、女性らしい仕草の演出は上手で綺麗でした。言葉の使い方も、アイラの「・・・ので」に始まり、みんな特徴があってよかったです。
 
特筆すべきはOP/ED/again&again/「好きなので。」の4曲が話の一部として機能していたことです。曲もさることながら、タイミング・音の強弱の使い方・選曲、どれをとっても美しい選択でした。
OPもEDもどちらも林直孝氏の作詞で、この作品に込めた意気込みが曲からも詞からも伝わってきました。
もう一つは雨宮天さんの演技は素晴らしかった。間の使い方がとても上手な方ですね。告白の時の演技は何度見ても美しく・素晴らしい演技でした。告白シーンは、演技と作画の両方とも美しくて、そこだけ何度も観てしまいます。
 
プラメモの影の立役者は世話焼きのミチルですね!彼女の存在はとても大きかったです。随所に重要な役割を彼女に与えていましたが、その加減がいい塩梅でした。ミチルは最後に髪を切っていたけど、長い方がいいなぁ。
{/netabare} 
 
評価は分かれるでしょうが、私は名作だと思います。何度も観直すことと思いますが、この評価は未来永劫変わらないでしょう。
 
{netabare}最終話は泣かそうと思って作った話ではないように思います。回収直前になってもアイラの心に深く刻まれた『ツカサからの愛情と優しさ、そしてツカサへの感謝の気持ち』が、強く感じられます。最後までツカサを思いやる素敵なアイラを見せたかった林氏と藤原監督の渾身の最終話でした。{/netabare}優しい気持ちになる素敵な作品をありがとうございました。
筆舌に尽くし難い充足感と素晴らしさがプラメモにはあります。

ブルーレイで観ると、ほんとに綺麗な色使いが映えます。
雨宮天さんの『好きなので』もとても素敵な曲でした。ボーナストラックのギター版インストメンタルもとても雰囲気良くて満足できました!!

 

投稿 : 2024/11/09
♥ : 86
ネタバレ

らいむぐりーん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

OPの最後に注目!アイラの表情が、話に合わせてデレていく。 

端的に言えば、
ラストがあまりにも普通すぎた。

1話のいい入り方で観始めたものの、

主人公は「ギフティア」というAIにマジ恋のお痛な設定。

アイラとのラブラブシーンにどうも感情移入できず。

理由として{netabare} 予想される起伏で、最後はアイラが人格が保てず暴走モードに突入!! でもそれを乗り越えて~!!っていう起承転結もなく、そのまんまラブラブフェードアウトぉぉ。アイラ電源切れ( 一一)プチン。終わり。 最初の感想。「これで終わり?」伏線もあまり際立ってなく、
フェードアウトするかのごとく 
ラストに向かってゆるりゆるりと。。。。 {/netabare}

こんな感じでしたね。



脚本家がイイと聞いたんですが、
開始当初の期待値ほどは。。。。
しかし、このシーズンでは、一番の泣きアニメなのは間違いないです。

動画工房の仕掛けてきた隠し技で(隠れとらんけど)
OPの最後、話が進むにつれて、アイラがデレていきます。
これ気づいたとき、そっこーまた全部見直したのは黙っときます。
最終話のアイラにご注目です.....

アイラの可愛さでどうにか最後までしがみ付けました。
紅眼のヒロインというのはこうにも可愛いのか!
お涙頂戴のシーンは、力ありました。
泣きアニメですね(2回言いました)

もし将来的にこんな未来世界が拡がったら、
買わない!。。とは断言しませんw


アンドロイドが日常化する未来。
もしマザーコンピューターに支配された世界が来るとしたら。
楽しみな様で、なんかどっか危惧すべきな気がします。。。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 83

76.7 2 約束で友情なアニメランキング2位
マギ The Kingdom of magic (2期)(TVアニメ動画)

2013年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (915)
5838人が棚に入れました
迷宮ザガンを攻略し、シンドリア王国での宴を満喫するアラジンたち。
そこでアラジンはシンドバッドから、『三人のマギ』について聞かされ、シンドリア王国のマギとしてレーム帝国に行くことを持ちかけられる。
アラジンはその言葉に対し、自分はシンドリアのマギではないと微笑む。

宴の中、アラジンはアリババに、この世界を終わらせないことを誓う。
「……でも、僕はこれからどこに向かって進めばいいんだろう?」

声優・キャラクター
石原夏織、梶裕貴、戸松遥、小野大輔、木村良平、櫻井孝宏、細谷佳正、森久保祥太郎、堀江由衣、大久保瑠美、羽多野渉、杉田智和、藤原啓治、水樹奈々、瀬戸麻沙美、花澤香菜、小野賢章、福山潤、森川智之、松岡禎丞、逢坂良太、井上喜久子、チョー、柿原徹也、日野聡、坂本真綾、阿澄佳奈、高垣彩陽、谷山紀章、宮野真守

minisaku さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

冒険活劇というより成長物語。 1期2期トータルの感想。

剣と魔法のファンタジー的な世界で、巨大な魔人を操る少年アラジンと
ダンジョン攻略を目指す少年アリババが出会うトコから始まる物語。
1期2期共に全25話です。

アラビアンナイトをモチーフにした独特な世界観が面白いですね。


最初は、絵柄などから子供向けな作品なのかなって思ってたのですが、
見てみると内容はしっかりしてるし、王道のファンタジーって感じで
なかなか面白かったです。

キャラも、アラジン、アリババ、モルジアナ、3人の中心人物や、
ある意味 主人公たちより存在感のあるシンドバッドなど、
魅力的で良いキャラが沢山いましたw


ストーリーとしては、ファンタジー色を活かした明るく楽しい部分だけ
じゃなく、意外に暗い部分もしっかり描かれて良かったと思います。

一期は、酷い国政や身分制度、虐げられてる奴隷なども出てきますし、
二期では、魔道士と人間の間の確執など、少し重い部分もありました。
でもまぁ一期に関しては、暗い部分の描写の仕方が甘めだったり、
アリババに対しての描写が少し残念にも感じたりも...

ただ、暗い描写に関しては、考えてみたらこの作品って夕方放送の
アニメなんですよね。 なら、十分描いてるほうかもw


あと、終盤の展開としては 一期は展開早くてちょっとなって思いましたね。
もう少し上手く出来なかったのかな~って、少しガッカリだったかな...
二期に関しては、無難な終わり方でしたが良かったと思います。

全体的に見ればどちらも良かったけど、自分は1期より2期の方が好きかなw


それから、この作品って原作読んでいる人からの批判がすごい作品ですが、
アニメが初見な立場からすると普通に楽しめた作品でした。
是非とも、3期やって欲しいなって思いますしねw

ですが、原作ファンからのアニメ批判がそこまであるってコトは、
原作も少し気になってきますねw
というわけで、そのうち原作も読んでみようかなって思っていますww

投稿 : 2024/11/09
♥ : 35

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

3期熱望ですヾ(≧∇≦)/″

マギ1期の続編。
2クール・全25話の作品。

1期の視聴は必須になりますのでご注意を。
まだの方は面白いのでぜひ視聴して下さいw

あらすじは飛ばしますね。

1期で行動を共していたアラジン・アリババ・モルジアナが
それぞれ単身旅立ったその後のお話を描いた作品。
続編という事でファンタジーの世界観をそのままに
マギの魅力が存分に楽しめる内容になっていました♪

見所の1つは単身旅立った彼らの三人三様に描かれた姿。
3人での楽しい旅が遠い過去のごとく困難や苦悩する姿
それに立ち向かい、克服していく姿はとても印象的でした。
もちろん1期同様に笑いも随所に取り入れており
コメディとシリアスのバランスは絶妙でしたよ(・∀・)v

新しいキャラも魅力溢れるキャラばかりでした。
味方側はもちろん敵側も個性豊かで魅力的。
物語に引き込まれる1つの要因になりました。

作画や音楽、声優陣も作品の世界観を大切にした
丁寧な仕事をしてくれています。
制作側の力の入れようが感じられました(´▽`)♪

残念に感じたのはモルジアナの出番が少なかった事。
もし続編があるなら、もっと活躍させてほしいです!
そーゆー意味でも3期を熱望します♪♪

1期から合計すると50話と長い作品になりますが
ぜひ視聴して頂きたい心が温まるファンタジー作品です。
たくさんの方にオススメしたい1本です!


《キャスト》
アラジン(CV.石原夏織)
アリババ・サルージャ(CV.梶裕貴)
モルジアナ(CV.戸松遥)
シンドバッド(CV.小野大輔)
ジャーファル(CV.櫻井孝宏)
練 紅炎(CV.中村悠一)
練 白龍(CV.小野賢章)
練 紅玉(CV.花澤香菜)
ジュダル(CV.木村良平)
アブマド・サルージャ(CV.宮田幸季)
カシム(CV.福山潤)
ティトス・アレキウス(CV.松岡禎丞)
シェヘラザード(CV.坂本真綾)
ムー・アレキウス(CV.宮野真守)
ミュロン・アレキウス(CV.高垣彩陽)
マタル・モガメット(CV.チョー)


《主題歌》
OP
『ANNIVERSARY』/ViViD(第1話-第13話)
『光-HIKARI-』/ViViD(第14話-第24話)
ED
『エデン』/Aqua Timez(第1話-第13話)
『With You/With Me』/9nine(第14話-第25話)
                             改No,7

投稿 : 2024/11/09
♥ : 33

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

魔法の使い方・・・参考になります。

 あ、あの、あ、暁美ほむら・・・です。
 よ、よろしく・・お願い・し・・ます。
 え、メガネ・・ですか?
 はい、メガネ・・・かけてます・・・そ、それがなにか・・・?


 アラジンさん、憧れちゃいます。
 その、えと、魔法の使い方とか・・・参考になるし、
 あーでも、私の魔法は、あんなにかっこよくなくて、
 アラジンさんの魔法とは比べ物にならないですけど。
 私もあんなふうに戦えたら・・・
 む、無理ですよね・・・
 お、お友達がたくさんいるところも、凄いな・・・って。
 誰とでも仲良くなれるなんて・・う、羨ましいです。
 でも、女の人のむ、胸を触るところは・・・でも、子供だから
 いいのかな・・・?
 モルジアナさんにヤムライハさんに白瑛さん、それに紅玉さん・・・
 他にも素敵な女(ひと)がたくさんいて、
 こんな女たちとお、お友達になれたら・・・
 モガメットさん・・・難しいですね・・・みんなが幸せになるのって・・
 私も頑張りたいです。なんとか・・見つけたいです。
 みんなが幸せになれる方法を・・・
 ワルプルギスの夜・・・?よりも強力かも・・・
 や、やっぱり、みんなで協力しないと倒せない?
 あーでも、私には、アラジンさんみたいに仲間がいないから・・


 と、とてもハラハラして、ドキドキも・・・
 少しつらいところもあるけれども・・・いい話です。
 みなさんも是非ご覧になられるといい・・・かな。


 
 

投稿 : 2024/11/09
♥ : 32

85.9 3 約束で友情なアニメランキング3位
ソードアート・オンライン アリシゼーション(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1018)
5252人が棚に入れました
「ここは……どこだ……?」
気づけばキリトは、なぜか壮大なファンタジーテイストの仮想世界にフルダイブしていた。
ログイン直前の記憶があやふやなまま、手がかりを求めて辺りを彷徨う。

そして、漆黒の巨木《ギガスシダー》のもとにたどり着いた彼は、一人の少年と出会う。
「僕の名前はユージオ。よろしく、キリト君」
少年は、仮想世界の住人――《NPC》にもかかわらず、人間と同じ《感情の豊かさ》を持ち合わせていた。

ユージオと親交を深めながら、この世界からのログアウトを模索するキリト。そんな彼の脳裏に、ある記憶がよみがえる。
それは、幼少期のキリトとユージオが野山を駆け回る想い出――本来、あるはずのない記憶。
更にその想い出には、ユージオともう一人、金色の髪を持つ少女の姿があった。
名前は、アリス。
絶対に忘れてはいけないはずの、大切な名前――。

声優・キャラクター
松岡禎丞、戸松遥、茅野愛衣、島﨑信長、前田佳織里、近藤玲奈、石原夏織、小林沙苗、森川智之、岩瀬周平、木島隆一、潘めぐみ、村田太志
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

アリス イン ワンダーランド

A-1 Pictures制作。
人気の高いアリシゼーション編開幕。

ラースが開発する新型フルダイブシステムは、
VRワールド内部の記憶を現実に持ち出せない。
極めてリアルな仮想世界アンダーワールド。
相変わらずの音響効果で臨場感が凄い。

これは神への挑戦。
量子脳力学は人の心の光の揺らぎを捉え、
真のAI、人工知性を創ることへ向かうのでしょう。
導入部という点では過去シリーズ最高です。

6話視聴追記。
{netabare}壮大な文明シュミレーション、
システムから逸脱する人工知能。{/netabare}
もう少し仕掛けが早ければと願いますが、
丁寧な展開と好意的に考えましょう。

13話視聴追記。
{netabare}図書室の賢者カーディナルが語る、
仮想世界の秩序「禁忌目録」の成り立ち。{/netabare}
カーディナルの存在は世界観に、
大きな影響を与え物語に深みを生む。

前半最終話視聴追記。
技術的特異点を巡る問題でしょうか。
{netabare}心の痛みこそが人であることを教えてくれる。{/netabare}
後半怒涛の展開に興味は尽きず、
欠点はあるも映像も物語も堪能出来ました。

新世代のグローバルヒストリーへ。
これは次章に期待しましょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 84
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ハロー『アンダーワールド』

原作未読


そりゃあ観ます。分割4クールの半分24話を視聴完了。
長丁場にはなりますが、1期2期はおさえておきましょう。フェアリィ・ダンス編以降の伝統、アインクラッド起因のこじらせクンが今回もやらかしますし、ファンがアガるポイントも途中からでは掴みづらいでしょう。
SF要素を抜きで考えると、「ランボー」「パイナップルアーミー」みたいなPTSD発症した帰還兵の記録みたいなところありますよね。可能ならSAOサバイバーであるこじらせクンのメンタルケアはきちっとやってあげて欲しいものです。


4クールあるうちの半分ということで期待値抑えめで臨み、終わってみたらやや上回っていたかな、という印象。残り2クールに充分に期待できそうな中締めでしたが、評価は完結するまで据え置きです。

■SAO 1期
 アインクラッド編 フェアリィ・ダンス編
■SAOⅡ 2期
 ファントム・バレット編 キャリバー編 マザーズ・ロザリオ編

仮想と現実を行ったり来たりのSAO。とあるレビュアーさんの「これは異世界ではなくSF作品」とのご指摘が慧眼で、仮想と現実のリンクぶりが本シリーズの魅力に繋がってるんだと思ってます。○○編の各エピソード毎に微妙にずらしを加えて鮮度を保つ工夫もしてきました。
実を言うと、ハーレム、キリト無双あたりの要素ってわりと自分にはどうでもよくて、近しい未来図ってどんなだろう?が楽しみの大部分を占めてたりします。


そして本作『アリシゼーション』。ここでは、仮想世界での記憶を現実に持ち帰れないという新しい題材を持ち込みます。ダイブして戻ってきた後の記憶がない。
これまでは行ったり来たりの中で、どちらが自分の本当の居場所なんだろう?と懊悩する登場人物に共感したりしてたのが、まるであてはまりません。仮想はより独立した世界という位置づけとなるため、目の前で観てるのはSAOながら、「ちょっと何かが違う」違和感を内包したまま進行する展開でした。

・独立性の高い世界を作ったリアルでの目的は?
・独立性の高い世界のユニークキャラクター(アリス、ユージオ)の存在意義は?

{netabare}誕生直後の赤子の精神原型を複製してアンダーワールド内で成長させてどんなシミュレーションをしたいのだろう?副作用はどんなだろう?{/netabare}
全てが完結した時に明らかになるのでしょう。半分時点でどれくらい明らかになっているかは観てのお楽しみってところですね。壮大なお話になりそうです。

さてこの新しい題材。それに伴う変化。私は好意を持って受け止めてます。
エンタメ鮮度を保つこと以上に、仮想世界が行き着くひとつの到達点を提示してくれそうだからです。
マザーズ・ロザリオ編で “メデュキボイド” の思想は、横で綴られたユウキとアスナのストーリーと合わせて終末医療の一つの可能性を示しました。

{netabare}アンダーワールドは臨床試験をノーリスクでできます。これまで不可能だった人の行動心理の精緻なシミュレーションが可能です。

下衆い例えをします。ファンタジー世界を東京に置き換えてみて大地震を起こす。火災、家屋倒壊、備蓄量等事前にパラメータ設定し結果を収集。スパコンでも使えば有用な演算結果をいくらでも集められ、都市防災計画に役立てられます。発生火災の回避行動なんか世帯別で演算できそう。{/netabare}

{netabare}一方でノーリスクながら、倫理の葛藤に苛まれることになります。心を持ったこの仮想東京の住人の阿鼻叫喚を何度も何度もいや一回でも耐えられますか?という問題が付き纏うことになるでしょう。

脱線はこのへんで。
アリスもユージオも実世界には存在しない人格ってことで合ってると思うのですが、だからって切り捨てられるかってところですね。{/netabare}


冗長ないしやや緩慢と言われた展開は評価は分かれるでしょうが、これも悪くはありません。 “天命” “心意” “シンセサイズ” “フラクトライト” “ソウル・トランスレーター” その他もろもろ馴染みのない用語を繰り返し使う時間があって理解の助けになりました。

2019年秋からの続き。終わってみて肩透かしとならないようスタッフの皆さん頑張ってください。応援してます。


■ネタバレ所感
{netabare}それにしてもアドミニストレーターにとどめを刺したのが、チュデルキンの色欲というのが(笑)
仮に二人とも生きてたとして、どんな関係になってるんだろう?アドミンさん許すとは思えません。{/netabare}

実は陰のある神代凛子さんがお気に入りだったりもする。



視聴時期:2018年9月~2019年3月 リアタイ視聴

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2019.04.12 初稿
2019.09.22 追記
2020.08.01 修正
2021.08.04 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 66
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

フラクトライトは電気人形を人間に進化させられるか?

アニメーション製作:A-1 Pictures
監督:小野学、
総作画監督:鈴木 豪、山本由美子
キャラクターデザイン:足立慎吾、鈴木 豪、
西口智也、山本由美子、原作:川原礫

原作小説が全世界で2000万部以上の
売上を誇るSAOシリーズ四度目のアニメ化。
アインクラッド編から数多の困難を乗り越えた
主人公のキリトが、ファントムバレットの残党に
襲撃されたことをきっかけに、
また新たなVRMMORPGの世界に足を踏み入れる。

近未来を想定した緻密な世界観。
ユーザーの脳に直接接続できるギアを装着し、
仮想の五感情報を受けることによって、
よりリアリティのある仮想世界を体感できるゲーム。
それに人工フラクトライトという
誕生からの記憶を蓄積させていく
ボトムアップ型のAIを搭載することで、
より本物の人間が暮らすような世界を構築した。
ゲーム開発の目的は、育てたAIを
無人兵器に搭載して軍事利用することだった。

ゲーム内のアンダーワールドとされる世界には
「人界」と「暗黒界」というふたつの勢力があり、
お互いの力は均衡状態を保っていた。
キリトは村で出会ったユージオとともに
幼いころの記憶として残っている
アリス捕縛の謎を解き明かすために旅立つ。
相対するのは、禁忌目録や整合騎士、
そして人界を統べるアドミニストレーターだ。
少しずつ謎が明らかになる序盤や
大木に挑戦する物語は、楽しませてくれた。
キリトとユージオの友情がメインの
ストーリーになると思っていた。

しかし、中盤以降の展開は、
個人的には残念な出来と感じてしまった。
そもそも、キリトとユージオに友情というものが
成立していたのだろうかとさえ思える。
この作品は、観るたびにある種の気持ち悪さが残る。
キャラクター造形が浅薄で、
作者の欲望をそのまま具現化したのではと
思えてしまうのが原因だ。
それは俺Tueeeeなどの問題ではなく、
物語自体に他者に対する視点が欠けている
のではないかと感じてしまうからだろう。
VRMMORPGの世界で、フラクトライトという
(攻殻機動隊のゴーストと同じようなもの)
壮大な機能まで登場させているにも関わらず、
それを全く活かした話になっておらず、
結局、人間を表現できていないのが、
このシリーズの最大の弱点だ。

正義と悪が完全に分離するのは良いのだが、
悪はどうして悪になるのか、
正義はどうして正義なのかという描写が
あまりにも不足しているのではないだろうか。
そして主人公は完全無欠の英雄で、
人間らしさがほとんど見られない。
これは、外部キャラからの視点なら
まだ納得できるのだが、ほぼ主人公を
中心に展開するストーリーとしては、
大きな問題点に見えてしまう。

是枝裕和監督の『空気人形』という作品がある。
いわゆるダッチワイフ(ラブドール)が、
自我を持つというストーリーなのだが、
それによって「私は空っぽ」だと感じる。
また、色々な感情を獲得することによって、
持ち主から「面倒臭い」と言われてしまう。
心を持つということは、そういうことなのだ。
SAOは、今回は特に「心」をテーマに
しているにも関わらず、そういう「面倒臭さ」は微塵もない。
だから、私は、この作品に空虚さを
感じてしまうのだろう。

{netabare}シリーズはこの後も2クール続き、
完全な人工知能として目覚めたアリスを巡って
暗黒界と戦うことになるようだ。{/netabare}
難点ばかりを挙げたが、緻密な世界観は良いと思う。
アリシゼーション計画は、どこに向かうのか。
引き続き、最後まで見届けたい。
(2019年5月12日初投稿)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 50

71.4 4 約束で友情なアニメランキング4位
フォーチュン アテリアル-赤い約束-[FORTUNE ARTERIAL](TVアニメ動画)

2010年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (816)
4754人が棚に入れました
海上交通の要である珠津島(たまつしま)。そこには桜の名所・珠津山や枯れない池と伝えられている千年泉がある。主人公の支倉孝平はそんな珠津島にある6年制・全寮制の英国パブリックスクール風名門校「修智館学院」(しゅうちかんがくいん)に転校してくるのだが、そこには吸血鬼がいた……。

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

序盤は静か・・・でも中盤以降、一気に盛り上がる作品でした^^

恋愛アドベンチャーゲームが原作の作品です。
「FORTUNE ARTERIAL」と「赤い約束」って、どういう意味で繋がっているんだろう・・・?
こんな疑問が視聴前に湧きましたが、原作がゲームの場合、可愛い女の子がたくさん登場する作品が多いので、まずは視聴を始めてみました・・・^^

物語の舞台は、6年制の全寮制の修智館学院。この学院に父親の仕事の都合で転校を繰り返してきた主人公の支倉 孝平(はせくら こうへい)が編入するところから物語が始まります。

確かに、美少女ゲームだけあって可愛らしい女の子が次から次へと登場します♪ 主人公もモテモテ系のキャラで、学校行事に勤しむ姿なんかは、とても好印象です。
でも、中盤までストーリーの盛り上がり・・・というか展開が少々つるぺたな感じなのです^^;

まさか、このまま・・・(゚o゚;;

な〜んて事はありませんでした^^;
物語は後半に入ると、大きく揺れ動きます。
そして、苦しい選択を目の当たりにする事になるのです・・・

叶えたい夢があります・・・
大切な仲間との時間を大事にしたいという思いがあります・・・
でも、そのために「ごく当たり前に訪れる生理的欲求」を抑制しなきゃいけないとしたら・・・どこまで夢や思いを貫き通せるでしょうか・・・?

夢や希望と・・・睡眠欲や食欲といった生理的要求とは、身体の求める次元が異なるので、本来同じ土俵で対峙させてはいけないと思うのですが・・・ひたすら耐え抜く姿には胸が熱くなりました^^;
少なくても、私には真似できないです・・・^^;

終盤に差し掛かると、視聴前に謎だった「ARTERIAL」「赤い約束」の伏線が回収され・・・少し含みを残した形で作品はフィナーレを迎えます^^
エンディングには賛否両論あるかと思いますが、この形で終わったからこそ、「FORTUNE」の伏線が回収できたのでは・・・と思っています。

1クール12話の作品なので、あまり時間を要さない上、美少女ゲーム原作ならではの女の子がたくさん視聴できた作品でした^^

投稿 : 2024/11/09
♥ : 31

Baal さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

赤い約束とは・・・

18禁恋愛シュミレーションゲーム原作の

アニメである。

この手の原作にあるベタなハーレムものとは

違い、ハーレム感は若干存在するものの

ベタベタするわけでもなく、

赤い約束すなわち吸血鬼との関わり方を

主人公が模索するような作風になっている。

つまり、この手の作品のストーリーを重視

した作品となっていると思いました。

しかし、キャラが中途半端に出すぎだと

思います。いくつか語られたエピソードは

ありましたが、本質的にわからないキャラが

いたのは良くないと思いました。(一本筋を

通すためには仕方のないことですが)

ある意味、良きところと良くないところとが

表裏一体である作品だと思いました。

あと、OPの「絆-kizunairo-色」は

Liaさんが歌っていて、結構いい曲だと思います。

追記

◆個人的点数評価 76.165点

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

TEDY さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

批評レビューに騙されるな!

様々なレビューを見てきて批評ばかりだったので、この作品を正直見ないでおこうと思っていたのですが・・・

絵がきれいでキャラがかわいかったので見ることにしました!


それで実際思ったことが

・絵がきれい!キャラは本当にかわいい!

・ラストがだめといわれていたけど(確かに気持ちはわかる)個人的にはあり!

・神op!(Liaさんでした!すごくかっこいい、そしてきれいな歌声でした!)

・日常回とシリアス回で分かれていましたが、どちらもおもしろい!




ということでこの評価をつけました!

たしかにラスト不満があるかもしれません。ですがあの方法しかないのも事実だと思います!



ネタバレはしたくないのでここまでにします!

他の人のレビューを見て見るのをやめてしまった人にいいます!

「絶対見るべき!」







12話+ova1話

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17

89.0 5 約束で友情なアニメランキング5位
ウマ娘 プリティーダービー Season 2(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★★ 4.2 (677)
2186人が棚に入れました
「ウマ娘 プリティーダービー」は、Cygamesがゲーム・アニメ・コミックなどで展開するクロスメディアコンテンツで、競走馬の魂を受け継ぐ存在であるウマ娘たちが競い合う架空のレース競技<トゥインクル・シリーズ>と、一流の競技ウマ娘を目指す少女たちが通う「トレセン学園」を中心とした物語が描かれる。作中にはスペシャルウィークをはじめとした名馬たちをモチーフとしたウマ娘や、皐月賞、天皇賞といったレースが実名で登場する。2018年4月~6月にはTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー」が放送されたが、2021年1月4日より放送予定のTVアニメ「ウマ娘 プリティーダービー Season 2」は待望の続編となる。第1期ではスペシャルウィークとサイレンススズカを中心としたストーリーだったが、「Season 2」では伝説の三冠ウマ娘・シンボリルドルフに憧れるトウカイテイオー、そしてそのライバルであるメジロマックイーンにスポットが当たるようだ。

声優・キャラクター
Machico、大西沙織、和氣あず未、高野麻里佳、大橋彩香、木村千咲、上田瞳、田所あずさ、前田佳織里、花井美春、田澤茉純、遠野ひかる、矢野妃菜喜、立花日菜、沖野晃司、豊口めぐみ

takato さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

ソシャゲ原作アニメ史上初の大傑作。それでも現実を乗り越える者に惜しみない喝采を。

♪♪(BGM)「GIRL'S LEGEND U 」FULL ver


 ついに現れてしまったソシャゲ原作アニメの大傑作…、その名は「ウマ娘 プリティーダービー Season 2。


 スタジオ変更があったりしたが、正直1期とは比べ物にならないくらい進化している。アニメとしてのクオリテーの平均値は非常に安定しているし、なにより王道なストーリーが素晴らしい!。1期見てなくても全然問題なく見れるのも良い。


 本作においてはキャラクターもストーリーも実に上手く現実という神様が作った究極の創作物を生かしている。だからこそ、一本芯の通ったブレない無駄のない見事な物語が作られている。それはテイオーの不屈の物語であり、他のウマ娘たちの輝きである。


 本作においては主役のテイオーが気持ちよく勝つのは最初のダービーくらいでそっから殆ど艱難辛苦の連続であり、9話においては近年ではこんなに主人公を追い詰める展開ないわ!って神様の鬼畜ぶりが冴え渡っている。


 王道の作劇の一つはとにかく主人公を追い詰める「我慢劇」と呼ばれるタイプがあるが、本作は近年稀に見るその成功例だろう。


 「我慢劇」は70年代くらいまでは日本だけでなくアメリカ映画の世界でも見られたが、主人公が耐えに耐える展開の連続に観客が飽きちゃう問題が出始めて、80年代からドッカンドッカンノンストップアクションが主流となった。


 本作においてテイオーがひたすら追い込まれる展開なのに暗くもならず飽きずに見れるのは、全体的な作風の楽しさと、テイオー以外のウマ娘たちも非常にキャラが立っていて彼等の物語も凄く面白いからである。


 ソシャゲアニメにおいてはキャラが多すぎて、キャラを出すのがノルマみたいになってるアニメが目立ったが、本作においてはキャラは多いといってもフォーカスするキャラたちをしっかり絞っているし、彼等の物語が充分主役級といっていいくらい素晴らしい。


 そして素晴らしいストーリーとキャラを活かす演出の妙!。1話の引きから、この監督は只者ではないと思ったが、ちゃんと盛り上がる段階を踏み、台詞無しや少なくても魂を震わせる場面をいくつも作ってるのが凄い。そしてコミカルなシーンを適度に入れる大人っぷりも偉いねぇ…。


 大絶賛な本作だが、良かっただけに少々勿体なく感じたのは終盤の11話を丸々百合回に使っちゃった点。やはりaパートだけとかにした方がビワのキャラをもっと積み上げられただろうし、マックイーンの件だってもっと良くなりえたろうし、if展開をもっと描く余地もあったろう。


 ビワとの決着も、マキバオーオマージュでこのレースにいないずっと追い続けてきたルドルフ、そしてマックイーンのイメージと競っているテイオー…とかの方が感動も納得度も高かったかな。ビワ「そうか…、お前は一人で走っているのではないのだな。勝てぬわけだ…。」みたいな。まぁ、無い物ねだりかな。

 
 「諦めないこと」を「ひたむき」であることを無駄だなんて誰にも言わせない!。本作は王道のエンタメを突き詰めた結果、このメッセージを単なる言葉でなく心に刻みつけてくれる。テイオーは選ばれし者じゃない、自ら選択した者なのだ。
 

最期はニコニコの1話についていたあるコメントで締めたいと思います。


「ここに無敗の天才の物語は終わり。不屈の帝王の物語が始まる」

投稿 : 2024/11/09
♥ : 95
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

ずっと先で待っている。あなたが復活して来るのを…

この物語は、主人公に感情移入できるかどうかで評価が全く異なります。

確かにこのアニメは競馬の馬たちを女性に擬人化させて描いており、受け取る人によっては女性蔑視(セクハラ)だと感じる方もおられるでしょう。

私も以前はそう感じていました。
でも実際に視聴してみると、主人公の心の葛藤にぐいぐい引き込まれてしまい、目が離せなくなります。特に物語の後半は感動の嵐でした。

まだ見てられない方は、見ることをお勧めします。
きっと感動で涙が流れるでしょう。


シーズン2での主人公はトウカイテイオウです。
彼女は無敗のまま2冠を征しており、その優れた疾走は多くのファンを魅了していました。
彼女の目標は、無敗のまま3冠を征してチームメイトのメジロマックイーンと同じレースで走ることです。

その彼女が突然、足を骨折します。馬娘にとって足の骨折は致命的です。
3冠の目標はついえてしまい、無敗の記録も途絶えてしまいます。
それでも彼女は諦めません。レースでメジロマックイーンと共に走る約束を守るために、懸命にリハビリをします。

そして…、{netabare}
ようやく足が完治したかと思ったら、またしても骨折…。それも二回続けて…
折れ癖がついたかもしれない。
三度目の骨折は、トウカイテイオウの心を打ち砕くのに十分すぎる出来事でした。
{netabare}
リハビリの最中にメジロマックイーンの走行時間を測定するトウカイテイオウは、あまりの速さに驚きます。
その速度は、かつて自分が走っていた速さ…。今となっては別次元の速さに思えます。
そしてつぶやくのです。
「そうか。そうなんだ。僕はもう… あんなふうには走れないんだ…」

いつの間にかトウカイテイオウの両頬に涙がこぼれ落ちます。
その涙はいつまでも流れていました。

このときのトウカイテイオウの気持ちが切なすぎて切なすぎて…
思わずもらい泣きしました。
{/netabare}
それでも必死に応援してくれる仲間に励まされて、トウカイテイオウは再びあがき続けます。
周りから何と言われようとも、どんなにみっともなくとも、あがいてあがいて、あがき続けて…
{netabare}
その矢先、今度はメジロマックイーンが繋靭帯炎を発症します。
選手生命にかかわる不治の病です。奇跡でも起きない限り治りません。
残酷な運命の仕打ちにメジロマックイーンは子供のように泣きじゃくります。

そのとき、トウカイテイオウが言うのです。
「今度は僕の番だ。今度の有馬記念で僕は奇跡を起こす。誰よりも速く走る。」

かつてメジロマックイーンが王者としてトウカイテイオウの復活を待ち続けたように、今度はトウカイテイオウが王者としてメジロマックイーンの復活を待つつもりです。
{/netabare}
そして運命の有馬記念が始まります。
有馬記念の出場資格はファン投票で決まります。
一年近く休んでいたトウカイテイオウが出場できたのは、多くのファンが引退セレモニーとして最後の勇姿を見たいがため。投票した人は勝つことなど誰も期待してませんでした。

しかし…、{netabare}ここで奇跡が起きたのです。
手に汗握る感動のレースでした。とめどなく涙が出てきました。
競馬界に奇跡というものがあるのならば、まさにこの瞬間でした。

これは1993年に実際にあった出来事です。競馬史上最も有名な奇跡のレースでした。
トウカイテイオウは実に364日のブランクを克服し、復帰一戦目にして王者へと返り咲いたのです。{/netabare}

{/netabare}
奇跡は、信じ続けて必死にあがき続ける人にのみやってくるのかもしれません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 83
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

勝利の女神は観た子だけにチューをする

オリジナルアニメ2期


往年の名馬が萌え擬人化して駆けっこする作品。勝てば“ウィニングライブ”と称したステージを披露。
文字面だけ追えば大きなお友達向けニッチなニーズを狙い撃ちしたコンテンツと思われても致し方ないやつです。やれスポコンだ友情だと言われたところで手に取る気になるかは怪しい。
が、手にしたら最後でハマる沼。そんなおとろしい1期でした。コアとなる魅力については変わらずなのでお手数ですが1期レビューご参照ください。

ついでに言うと、せっかくお越しいただいてなんですが、競馬好きレビュアーさんの感想のほうが面白いのでそちらもぜひ。
1期はスペシャルウィークとサイレンススズカ。スイッチして2期はトウカイテイオーとメジロマックイーンが主役です。尺を取って掘り下げた主軸を横に置けば失速するリスクがあるものですが少なくともそうはならなかったと思います。
あらためて元ネタとなる名馬それぞれの物語がファンをひきつけて止まないことと、その史実を皮肉やパロディではなく作り手が真摯に受け止めて世に出した作品であることを伺わせます。
観る側も呼応しついつい自力で元ネタを漁りたくなるのではないでしょうか。本気は伝わるみたいな。時折イマイチアニメにて「原作読んで」の声が飛び交いますが、作り手の誠意に欠ける作品と判断したアニメの原作に手を出しづらいのは私だけではないでしょう。

作り手の本気といえば

 ・ソシャゲのリリース
 ・この2期の放送そのもの

良く実現させたものだと思います。
2018年の1期放送中から『ウマ娘』に触れる時は「ところでゲームはいつリリースされるのか?」は挨拶代わりでした。足掛け5年がかりでのリリース。
プロデューサー石原氏のCygames退職もあったかと記憶してます。そして元請けの制作会社を変更してのアニメ2期の制作。

注)以下1期ネタバレ
{netabare}「悲劇の名馬のIFストーリー」が1期なら「奇跡のカムバック」がテーマの2期です。{/netabare}
見事に史実をエンタメ化したアニメの傍らで現実世界でも「無理じゃね?」な困難を克服したことが想像に難くないコンテンツとしてパッケージトータルで評価したい良作です。
中の人たちも演ずる自馬の掘り下げは当然として“馬蹄”“産駒”“葦毛”などのワードが自然と出てくるあたり真摯に向き合ってる感マシマシでしたよ。
やや精神論に傾いちゃってお恥ずかしい限りですが、萌えっとしたのが苦手な諸氏向けに私が感じた“向こうの本気”をご紹介したかったと言い訳。

馬を萌え擬人化してライブまでさせる。こんなぶっ飛んだ発想って依って立つ文化の懐が深くないと出てこないものです。バルセロナやブラジル代表のスペクタクルなサッカーは確かな技術と重ねてきた歴史に支えられてることに異論はないでしょう。それと一緒。
ゾンビ+アイドル+佐賀県みたいなアニメもヒットしましたよね。アニメでなくても時代劇スターに金ピカ衣装とちょんまげ着けさせてサンバ(しかも曲調はサンバと別物)で踊る曲が大ヒットしてみたり、たまに意味不明なかけ合わせで心を揺さぶられる傑作が出てきますがそこに立ち会えた幸福を噛み締めることができる作品でもありました。



※ネタバレ所感

■目線ずらし

1期と同じ路線{netabare}(悲劇的な史実のIFストーリー){/netabare}にしませんでした。
{netabare}サイレンススズカ路線の構成なら主役をライスシャワーにしてたかと。前半盛り上げてくれたダークヒーローです。きっとこの馬で語りたい諸兄も多いはずでして、これまた石見さんの薄幸な声が良く似合うウマ娘でした。{/netabare}

 ・スペ→テイオーへとセンターの変更
 ・ストーリーの本筋で新たなヴァリエーションの提示 

これらを2期でやれたことによって「他のウマ娘も!」とおかわり期待効果が生じちゃいました。
優秀な原作のストックまだまだあるのでなおさら思いを強くします。


■Cygamesのゲーム原作

信頼してます。ゲーム原作でのハズレが少ない印象。
増えすぎたキャラを処理しきれず空中分解してその残骸が無数に横たわってるこの分野で他の制作者は見習ってほしいかも。
ゲームも好調みたいですしアニメとの好循環が生まれている例なのは言うまでもないんだけど、もし自分が仕掛ける側だったら、制約あるのなんて当たり前でそれに唯々諾々としヒットを狙わない仕事なんて面白くないだろうなと思ってしまう。
例えば馬主の顔色をうかがうことは悪いことではなく、そんなん含めて

 制約があるからこそ仕事は面白い

ガイアの夜明けかプロジェクトXで取り上げ可能な難作業をスピンオフにしたらいかがだろうか。


■駆けっこも○

1期はシンプルで、加速直前に足元映して直後から風のエフェクトを効かすみたいなのの繰り返しだったと思います。
2期ではそれに加えて“スローモーション”“広角で捉えた構図”“豊富なアングル”と飽きさせない。モノローグも心憎い利かせ方をしてました。そのことでドラマに加えて視覚的にも楽しめました。

ここ一番の足元アップ演出だってシンプルゆえに力強さはあるのです。
{netabare}有馬でもみんなの「行け!」の画を抜いてからテイオーが「勝負だ」とスパートかけるわけですが、直前に後方から足元を映してました。しかもですよ。よりによってですよ。骨折した左足で大地を蹴って最後の力を振り絞るのです。みんなの願い/自分の魂をここに込めてました。{/netabare}


そんな作画を高評価するのはいかがなものか。ときおり視界がぼやけ画面が良く見えなかったもん。


■群像劇の見本

“強敵”を“とも”と呼ばせるのは1980年代『北斗の拳』の発明。普遍性があり現在も時折見かけます。
テイオーがケガから復帰する過程で“とも”と呼べそうな娘たちがわんさか。1対1・1対2と閉じた相関ではないのに注意が分散しないのが不思議。

 {netabare}・真打ちメジロマックイーンは説明不要でしょう
 ・スピカの面々は言わずもがな
 ・復帰を信じて菊花賞に出走。「ケガの状態は関係ない」からの「おかえり」ナイスネイチャ
 ・ただの鬱陶しそうな娘さんという印象からまさかのツインターボ
 ・有馬でのライスシャワー「おめでとう」は重みが違う
 ・ビワハヤヒデはセリフを言わないことでラスボス感を発揮
 ・有能男前常に冷静沈着シンボリルドルフ会長が感情露わに。史実だとテイオーの父なんでしょ?
 ・将来トレセン学園の門を叩くキタサトは少し前のテイオー自身。こうして歴史は受け継がれる。{/netabare}

本筋に絡んでくるキャラが多く、それらが累積していってきっちり最終盤で回収という構成。“仲間”“絆”“友情”と口で言うは易いがお見事でした。


■カムバック賞

目線をずらしても質を落とさぬ懐の広さを見せて
ペイすることを目的にアニメーター以外の大人も頑張って
駆けっこ動画でも創意工夫をこらし
多数のキャラを殺さず活かしてメインストーリーに花を添える

そして本筋の“ケガからの復帰”話でとどめ。
小野伸二や吉村禎章、最近だと池江璃花子選手の復帰で目が赤くなった自分にとって平常心を保つのは無理筋です。とりわけ優れていると感じた二点

 1.きちんとした前フリがある
 2.当事者が考えそうなことが描かれてる

一つ目例えば、前田智徳選手引退セレモニーで花束を渡すマエケンの顔が一気に歪む出来事がありました。その時どんな一言をかけられてたか?

 {netabare}「怪我には気をつけろよ」{/netabare}

こういうのは誰が言うかが大事で、この子が言うから重みがあるって伏線(前フリ)をきちんと序盤で振りまいていた『ウマ娘』でした。丁寧な仕事です。

一つ目だけで普通にエンタメとしてエモいんですけどさらに上乗せの二つ目。体育会系ガチ勢ならなんとなくわかりません?
{netabare}怪我の程度を量りながら状況が見えてきた時の落胆。気を使わせてる仲間への配慮やこれまでと違った距離感への戸惑い。腐りそうなのと奮い立たせるのを行ったり来たり。試合(レース)を見たくない気持ち。だって自分が惨めに感じるから。そんなの仲間もライバルも思ってないこと含む。復帰のラインを全盛期よりも低く設定することへの葛藤。されど求めたい自身のベストパフォーマンス。{/netabare}

{netabare}在りし日の白球追いかけてた頃の自分を思い出します。それなりにガチ勢でした。準決勝2点差でウチらを負かした高校がそのまま甲子園に進み阪神のドラ1ピッチャーに打ち勝ってたり。かといって巨人ドラ1の投球練習をブルペンで見た時は打てるイメージが全く湧かなかったり。だいたいそれくらいのレベル感(微妙)。怪我をめぐる悲喜こもごもの経験から頷ける場面多々なのでした。
ついでに程度はだいぶ低くなって、先日1年半ぶりにグラウンドに出て草野球をば。昨年は入院してリハビリもやって主治医と野球また出来たらいいねなんてやりとりもしてたもんで、打席に立った時感慨深かったし、先制のタイムリー打った時は泣きそうでした。要は競馬関係なく勝手に自分と重ねて観てたりしたのです。{/netabare}

{netabare}「僕は何度もくじけてきた!あの時も、あの時も、だれよりもくじけてきた!誰よりも悔しい気持ちになったのは僕だ!誰よりも勝ちたい気持ちが強いのは僕だ!」{/netabare}

金言です。


■お終い

それにしても血統を重視したり、走りに特化させたためか怪我にまつわる逸話に事欠かないのがサラブレッドなんですね。動物愛護には傾注しませんがちょい贖罪意識が芽生えそうなのは私だけ?
戦国時代の馬があんな脆かったら戦にならんでしょう。競走馬は精緻な工芸品というイメージです。

{netabare}劇中幾度と問われてきた「走ることは幸せなのか?」には幸せであるとの回答。さらに1期ではスズカさんに「皆に夢を与えるウマ娘」が目標だと言わせたアニメ作品。{/netabare}

“物語”に賭ける性格の濃い競馬において、いや競馬に限らず現実のいろんな局面で、我々は我々が欲する物語を常に探しているのだろうなと愚考。
自分は競馬をしませんけど、きっと“勝つ”馬ではなく“勝ってほしい”馬を選ぶのでたぶん向いてないと思います。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴

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2021.04.14 初稿
2022.02.19 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 71

69.6 6 約束で友情なアニメランキング6位
約束のネバーランド(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.3 (419)
1593人が棚に入れました
「約束のネバーランド」は、白井カイウさん原作、出水ぽすかさん作画による、「週刊少年ジャンプ」(集英社刊)にて連載中の人気マンガを原作としたアニメ作品。「週刊少年ジャンプ」28号(2020年6月15日発売)にて完結。コミックス1巻(2016年12月2日発売)から20巻(2020年10月2日発売)までの全世界での累計発行部数は2,500万部以上。第3回「次にくるマンガ大賞」コミックス部門2位や、宝島社「このマンガがすごい! 2018」オトコ編1位など、国内の数々のマンガ賞を受賞。TVアニメ化に際し監督は神戸 守さん、シリーズ構成は大野敏哉さん、キャラクターデザインは嶋田和晃さん、音楽は小畑貴裕さん、アニメーション制作は、「ダーリン・イン・ザ・フランキス」「PERSONA5 the Animation」のCloverWorksが担当する。

声優・キャラクター
諸星すみれ、茅野愛衣、林鼓子、伊瀬茉莉也、日野まり、久遠エリサ、植木慎英、森優子、白城なお、Lynn、青山吉能、神尾晋一郎、石上静香、河野ひより、種﨑敦美
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

姑息な俺は連れて行かないだろう

原作未読 続きもの全11話

鳥籠の鳥が籠を出てから、もとい牛舎の牛が鎖を断ち切り外へ飛び出してからを辿る第2期。
1期は自身クールトップ評価かつ滅多に出さない4.5点と非常に高く評価をしてます。
その際「農園出るまでがピークだよん」の声もあったりで冷静に期待値は控えめで迎えた今回の2期。
籠やら牛舎の中と外と舞台が変わるのに合わせて物語がどんな変化を見せるのか期待というより不安が先行してました。

だからでしょうか。評点は大幅に下げますがそれなりに楽しめた私。
「愛してたのに裏切ったわね?」の気分無きにしもあらずとはいえ許容範囲内に収まった感ありです。
そのへん後述するとしてダメだったとこ↓

構成ですね。全11話・短尺・駆け足・端折り過ぎでした。
やや外野の話。10話までシリーズ構成を原作者の白井カイウ氏が担当。なんで最終話やらんの?で邪推がはかどりそうです。
原作未読のためアニオリどうこうには無頓着ながらそれでも説明不足と感じろところ多々。ただしそれは最終盤に顕著だっただけで、それまではややご都合はあって好き嫌いあるかもねぐらいのレベル。
最終話至る前にやや好意的な評価を固めていたこともあって、飛ばし過ぎスピード違反の最終盤に戸惑いつつもまあこれはこれでいっかぁという感想です。

さてこれからの方に向けたおすすめポイントをば。
ヴィルク(CV上田敏也)なるアニオリキャラクターの醸し出す雰囲気がすこぶるよかったです。あの「小鬼だ…小鬼がおる」で有名な『ラピュタ』のポムじいさん感抜群で常田富士男さんが蘇ったかのよう。中の人上田さんも御年88歳と凄味が伝わる演技でした。
良くも悪くもトータル2クールで完結(たぶん)する手に取りやすいパッケージであることと、やや斜め上から見た「努力・友情・勝利」を楽しめる作品になってると思いますよ。

 

※ネタバレ所感

ここからあえて褒めるターン

■ベストセラー確約

『マム・イザベラの頭脳明晰/強い意志を持つ子供の育て方』

育児本出したら売れそうです。特に日本で。
{netabare}良い意味で引っかかったのは彼女の孤独。子供たちそっちのけで彼女の半生に想いを馳せると目から汗がでてきそう。
エマたちと違って仲間がおらず悲しみも苦悩も一人で受け止めるしかなかった彼女。友がいるからこそ乗り越えられる少年少女らのジャンプらしい“友情”を前に出しながら、むしろ一人で抱えてなお意志を貫いた大人の彼女に亡き友や息子(たぶんレイね)へ抱く強い愛を感じる。他のマムも同様に一人一人がイザベラだったことも想像に難くない。
やや駄々っ子、もはや鬱陶しさすら感じるエマの子供っぽさよりも深みのある情と聡明さを感じる傑出キャラでした。
最終話では“なぜそうしたの?”の説明は省かれてます。私は“そこまでしてでも守りたい一線だったのね”という角度から捉えております。{/netabare}


■エマへ相反する評価

{netabare}「今、日本の会社は、みんな失業者をかかえとるのや。私どもでも一万人は遊んでいる」

松下幸之助の弁。従業員を家族のように扱っていた在りし日の経営者の考え方がよくわかる一言です。
エマの選択で思い出したのがこれ。稼ぎ頭の幹部候補生がノーマンやレイなら平凡なサブリーダークラスがドンやギルダ。遊んでいる社員はちびっ子たち。
実際私だったらレイが言ってたちびっ子たち切り捨て案に乗るんだと思います。効率/生産性や利益確保を考えての合理的判断ってやつです。
しかしながら自身も就職氷河期世代の身。いまさら氷河期世代のリーダークラスいないって言われてもそこを育ててこなかったのお前らじゃん(怒)ってルサンチマンは正直あるんですね。
はっきり言ってエマは理想主義過ぎるのと、掲げる以上提示してほしい具体案に乏しいので苦手です。むしろ嫌いなタイプといってよい。
それでも理想と情熱が合理的判断の壁を越え良い結果をもたらすってのは匙加減間違えなければ大丈夫なわけでして、本作についてはOK組。なにもしないで転がり込んだ幸運ではなく、意思をもって動いたことで幸運の女神が微笑んだものと捉えてます。{/netabare}

お花畑と紙一重なのが悩ましいところですね。ここの線引きは“当事者として振る舞ってるか?”で分けてます。たとえ主義主張が真逆でもケツを拭く覚悟があればついていくのも選択肢。


■そう簡単ではない

なにが正義でなにが悪かわからなくなるモチーフは物語に深みを与えるものです。
こちら二方面から迫っていて良かったですね。

:其の一 正義を標榜し残酷をなす
{netabare}十字軍なんかそうですけど、正義を掲げた時に人は最も残酷になりやすいとか。
ノーマンプランは薬を利用した民族浄化計画でした。
ラートリー弟は品種改良しての食用児大量生産/供給を企ててました。
なかなかの鬼畜の所業。対立する立場の双方えげつないことやってる描写はもちろん、随所で“正義を標榜する”セリフを両陣営に散りばめてました。筋を通してます。{/netabare}

:其の二 主従の逆転
{netabare}圧倒的な人<鬼の格差社会かと思ってたところへの貧しき鬼たちの登場はファインプレーでした。
農園を頂点としたヒエラルキーの存在。上位に位置する人間(ラートリー家のことね)もいれば、そんなとこからのわずかな供給にすがる貧しい鬼たちがいるという仕組み。そしてその仕組みを維持するために汲々とする既得権者としてのわずかな人間。
搾取する側に抵抗する民衆の構図って一歩間違えると赤に染まるわけですが、ここでは善悪の逆転、主従の逆転、そして価値の逆転を提示されて得た驚きを評価したく。{/netabare}

とってつけた“人間が悪い”はむしろ浅さが悪目立ちして逆効果になるところをそうならずに、ここだけはきちんと時間かけて描いてたと思います。


■いやこれ異世界っしょ?

{netabare}同じ地球上で全く異なる価値観をもった世界(文化圏)が棲み分けできてるって…ありえないよね(笑)
最終話のネタバレになるのでさらに閉じます↓
{netabare}現代の超高層ビルが立ち並ぶ人間の世界{/netabare}

大航海時代とかやるメンタリティを持つ欧米列強だったり、版図拡大に余念のないCHINAが鬼の世界をほっとくわけないです。軍事格差すなわち力の不均衡が生じた時に軍事衝突起こるもので、こちら人間を捕食する危険な生命体をほっとく理由がありません。つい数年前の協定を破る同じ生命体が近くにいるくらいなのに1000年前の約束?なんて律義に守ったりはしませんよ。ただしそこにツッコミ入れるのは本意ではありません。{/netabare}

{netabare}エマらの人間世界への憧憬に楔を入れるラートリーが吐き捨てたひと言。

「だって人間同士で残酷なことやってきたんだぜ?」

そこから間もなく場面が現代に飛んだところが示唆に富むメッセージだったんじゃないでしょうか。
火が垂れると書いてホタルと読む某映画の演出同様、なんか問いかけてないかなー?って思うのです。
ま、繰り返しになりますけど、そうだと説明する箇所がほぼないのが玉に瑕です。いやここまで挙げてきたあれやこれやも説明ないですからね。いち視聴者の妄想の域を出てないとご承知おきください。{/netabare}



さて実写版が公開されます。演じるは現在二十歳の女優さん。大人の事情は考慮するにせよ現実問題として演じられるローティーンの役者を揃えるのは不可能です。
そんなえげつない制約はアニメはないはずでして尺がないならないでなんとかやりようはあったでしょう。これしっかり拾ってたらというのはもちろんありますが、足りない尺での取捨選択においてギリ伝わってくるものがあったので私は良しとします。



■最後にもう一点

インド洋に北センチネル島っちゅう、上陸を試みるとそこの部族に殺されちゃう島があります。近接するインド含め現在この島はノータッチ状態になってます。もちろんかの部族も外には出てこない。この物語もそんな感じと思えばいいのかしら。

{netabare}たしかちょい前にアメリカの宣教師がここに渡って消息を絶ちまして、渡航理由聞かれて「ここはサタンの最後の砦」と答えたそう。
この感覚を多くの日本人には理解しづらい。ほっときゃいいじゃんとつい思ってしまいます。

作品に戻って、鬼が人を食わなくてもよいように数年現地に残って奮闘したエマたちって、みかたを変えれば史実のピサロ/コルテスみたいなコンキスタドレスと変わらんし、いくらしんどかろうがラートリー家は秩序を保つ役割を果たしていたわけでして、どうにもこうにも立ち位置の違いで異なる正義の落としどころって答えがないのよね。といつもながら思ってしまうのです。{/netabare}



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ視聴

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2021.04.03 初稿
2022.01.30 タイトル修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 49

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

孤児院から世界へ

アニメーション製作:CloverWorks、監督:神戸守、
シリーズ構成:大野敏哉、白井カイウ
キャラクターデザイン、総作画監督:嶋田和晃
原作:白井カイウ、出水ぽすか

グレイスフィールドハウスから脱出した
エマやレイ一行は、ノーマンが残した
ペンの地図を頼りに救援者がいるであろう目的地に向かう。
その道中で野良鬼に遭遇し、危ういところを
ムジカとソンジュというふたりの鬼に助けられる。
世界の成り立ちについての昔話を鬼から聞いた
エマたち一行は、「鬼の世界」から「人間の世界」への
脱出を試みることが目的となるのだった。

狭い世界で何人もの子供たち、大人たちの
抱える想いを丁寧に描写しつつ、
最後まで、仲間3人の絆と夢を表現した1期。
ラスト2話の展開は圧巻で、1本のお話として、
完璧な締めと思えるほどの高い完成度だった。
それだけに、物語が世界へと広がり、
2期へと続くことに不安があった。
視聴後の感想としては、予想を大きく下回るものだった。

原作未読なので分からないが、
原作者もシリーズ構成に参加させて
ストーリーを大きく変更し、原作組からすると
ほとんど別物の作品になっているようだ。
1期までの緻密で丁寧な描写は微塵も見られず、
エマの理想論を世界でも振りかざすだけの
陳腐なストーリーになってしまった。
新たな登場人物が現れたせいもあり、
レイの役割がほぼなくなり、
エマに追随するモブキャラに近い存在となった。

制作会社のCloverWorksはこの時期に
複数の作品を抱えていたようで、
終盤の作画面も大幅に質を落としてしまい、
より残念感の漂う作品となった。

鬼と人間が二分する世界の設定は面白いと思うが、
孤児院という飼育場から世界へと飛び出したはずが、
展開される物語は、孤児院以下のスケールダウン。
狭い世界でも通用しないような事柄が、
世界規模で簡単に解決していく。
例えるなら、プロットをそのまま物語にした印象。
話の流れはよく分かるが、そういう流れになるための
積み重ねがほとんど描かれていないため、
観ているほうは何の感慨も湧かない。

3人の少年少女たちが子供たちを守る。
そういう構図から始まった物語が、
世界を救うためのものに変化する。
短い話数で視聴者を納得させるためには、
解決させないで終わらせる選択肢のほうが、
まだ説得力があったのではないだろうか。
(2021年4月3日初投稿)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

すべるバー

CLOVERWORKS制作。

自由は尊い、美しい、そして厳しい。
農園からの脱出と逃走、
ミネルバの暗号に導かれて、
子供たちは鬼の住む夜の森を駆け抜ける。

世界の成り立ちが早々に開示され、
分断された世界の輪郭が覗き始める。
{netabare}人を食用として家畜化する文化は、
もう随分と長い歴史を持つらしいが、
子供たちはまだ望みを捨てず、{/netabare}
人だけが暮らす理想郷に思いを馳せる。

ミネルヴァ探訪編、
個人の感想に過ぎないのですが、
おそらくピークは1期にあると思う。
さてどうなることでしょうか。

全力疾走、夜にすべり込む。
突破口は動いたものにしか微笑まない。

7話視聴追記。
脈々と続く鬼と人との歴史が語られる。
{netabare}知性を得る鬼とその利益、家畜の反乱、
エマの意見には共感が出来ない。{/netabare}

最終話視聴追記。
構成に苦心惨憺なのが良くわかる。
終盤は演出も制限され厳しい展開が続いた。
{netabare}許すこと、受け入れることの尊さが語られ、{/netabare}
ひとまずは形にはしたということでしょう。

世界観が好みなのでこのぐらいで。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37

80.7 7 約束で友情なアニメランキング7位
ロクでなし魔術講師と禁忌教典(TVアニメ動画)

2017年春アニメ
★★★★☆ 3.4 (938)
5096人が棚に入れました
魔術と科学が共に発展した世界――ルヴァフォース。
魔導大国・アルザーノ帝国の南部に位置する「アルザーノ帝国魔術学院」はこの世界で最先端の魔術を学べる最高峰の学び舎である。
およそ四百年の歴史を有するこの学院は魔術の道を志す全ての者の憧れであり、学院の講師や学生たちも自信がその輩であることに誇りを抱いている。

この由緒正しき学院に突如として赴任してきた非常勤講師、グレン=レーダス。
「お前らに、本当の魔術ってもんを教えてやるよ」
《ロクでなし》と呼ばれるこのオトコの破天荒な授業が、今はじまる。

声優・キャラクター
斉藤壮馬、藤田茜、宮本侑芽、小澤亜李、高橋広樹、喜多村英梨
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

とことんテンプレにこだわった作品かな?

原作未読。最終話まで視聴。

「これでもか!」というほど、どこかで見たような展開がひたすら繰り返されます。
しかし、この作品の面白いところは少し『ずらして』いるところ。
第1話から思わず突っ込みまくりでした。
{netabare}『って、負けんのかい!』みたいな感じで・・・。{/netabare}

ヒロインが{netabare}『銀髪だと思わせておいて実は金髪・・・、と思わせておいてやっぱり銀髪でした』{/netabare}みたいな展開も良かった。

そう考えると、この作品はズバリ「魔術系コメディ」。
敵キャラのクソっぷりも心地良い、この作品の感じは嫌いではなかったです。

そういえば、最後まで{netabare}禁忌教典(アカシックレコード){/netabare}について、あまり語られなかったなぁ。
何か、まだ火種がくすぶっている感じだし{netabare}(っていうか、根本的には、まだ何も解決していないような気が・・・){/netabare}、第2期とか考えているのかな?

投稿 : 2024/11/09
♥ : 42

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ロクでなし≠無能(シリーズ構成・脚本はたぶん頑張りました)

原作のライトノベルは読んでいません。

ファンタジー系のテンプレラブコメですが、その中では面白い方だと思います。ビジュアル「赤」担当不在はちょっと珍しいですかね。結果として記号としての「メインヒロイン」を見えにくくしているかも。
(まあ、「赤」不在なら通常次点は「金髪」でしょうけど。)

主人公のグレンが「ロクでなし」ということでのこのタイトルですが、その要因は職業軍人としての過去の任務におけるトラウマに由来することが示唆され、さほど悪い印象は持たずに視聴できると思います。

またグレンの能力が(少なくとも物語序盤では)血統や先天的な才能によるチートというよりは努力によるものっぽく描写されていること、またチート性はむしろ周囲のヒロインたちが担ってそうなところ、そしてそれを発揮しきれないヒロインたちに教員として対峙するという関係性が、この物語を面白く感じられる要素として挙げられます。

また前歴のおかげか戦い方に合理性が感じられるところ、また「魔力相殺」という、それでも特殊なスキルを発揮することで有能さも持っている点も加点要素です。

おそらく原作に手を出すには至りませんが、アニメは今期最終話まで視聴しそうな感じです。今のところその線は薄いですが、最終話時点では春期ベストテンに入れる可能性も残っているかとは思います。

2017.6.21追記:
全話視聴終了しました。

「テンプレハーレムラブコメの中では良作」というのが、本作の評価かと思われます。

タイトルで「ロクデナシ」という烙印を押されているものの、本作のグレンのキャラクターはわりと好意的に見ることができて、主人公としての印象は良かったと思います。

そして物語の開始時点では一番グレンが何者かわかっていないシスティーナがメインヒロインというのも、「銀髪キャラがメインヒロイン」というビジュアル的な意外性はさておき、視聴者はシスティーナ視点でグレンの人となりを知る形となっていてストーリー的には適切なキャラクター配置だと思いました。

他のヒロインたち(ルミア/リィエル)も、生い立ちや過去を説明されるとその行動やグレンへの好意には必然性が感じられて、ストーリーやキャラクター造形的には本作は充分に合格点だと思います。

聞くところによると原作5巻分の内容を1クールで放送したとのことですが、原作がライトノベルの文章密度ということを考慮しても通常であれば2~3巻分を1クールでアニメ化するであろうことを考慮すると、5巻分の内容を13話に構成するのはなかなか難しいことだと思います。

確かに視聴時に若干駆け足気味であるとは感じたものの、大きな違和感を抱かせずに13話にまとめ切ったと感じます。たださすがに最終話は尺的に厳しかったのかOP/EDなしとなりましたが、それでもきっちり1クール走り切ったと思いました。

作画に関してはちょいちょい残念な箇所もあったようですが、見るに堪えないレベルではなかったと思います。

音楽的な評価で特筆すべき点はなかった気がします。もちろん悪くはなかったですが。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 39

ISSA さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

金八先生がラノベ化するとこうなるのかな

まったく期待してなかったやつです。
二話目から良くなりなした、嬉しい誤算のク〇アニメなるかも(誉め言葉)。

ワルブレ&ケルベロスみたいな視聴後にネットで実況民の人の感想見て笑うのが正しい見方かも。


視聴完了
よく言えば王道ラノベアニメなんだけど…
ん~OPとか初回視聴の時に感じたク○アニメでは無かった。
普通に楽しめるけど、普通だ…突き抜け感とかやり過ぎた方が面白いのに。
ラノベアニメに毛嫌い無ければ「普通」に楽しめます。

ちなみにヒロイン、白ねこ事システィーナの声優さんは藤田茜さん。
エロマンガ先生の和泉紗霧ちゃんの声もブレイクするのかも。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 37

91.6 8 約束で友情なアニメランキング8位
Fate/Zero 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2012年春アニメ
★★★★★ 4.3 (3242)
17817人が棚に入れました
これは始まり「ゼロ」に至る物語――― 奇跡を叶える『聖杯』の力を追い求め、七人の 魔術師(マスター)が七人の英霊(サーヴァント)を召喚し、最後の一人になるまで戦いを繰り広げる究極の決闘劇……聖杯戦争。三度(みたび)、決着を先送りにされたその闘争に、今また4度目の火蓋が切って落とされる。それぞれに勝利への悲願を託し、冬木と呼ばれる戦場へと馳せ参じる魔術師たち。Fate/Zero 第一期で語りきれなかった残りすべてが、今ここで明らかになる。

声優・キャラクター
小山力也、川澄綾子、大原さやか、速水奨、関智一、中田譲治、阿部彬名、山崎たくみ、緑川光、浪川大輔、大塚明夫、石田彰、鶴岡聡、新垣樽助、置鮎龍太郎
ネタバレ

takumi@ さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

それにしても哀しい戦争だった

<最終回を観終えての感想>

22話から24話は目が離せなかった。

やはり特筆したいのは、ライダーの生き様。
ある意味予想通りの展開と男臭さ。
最初の頃と比べたら随分と成長したウェイバーも、まだまだこれから。
そして何より、ギル様もまたカッコよかった。

セイバーはちょっと不憫な気もしたけれど、彼女らしかったかも。
ちなみに、きのこさんからのお達しで切嗣とセイバーは、
サーバントとマスターいう関係においての会話は3回までと
決められていたのだそうだ。

不憫といえば、激化していく聖杯戦争の末の切嗣もまた、
過去編での彼を思うとせつな過ぎて。

さまざまなタイプの王がいて、さまざまなタイプの英霊がいる。
王たる器とは何か、なんだか・・聖杯という器そのものが
その王のための器であったはずなのに、どこでどう間違えたのだろう、
などとつい考え、間違えた人がいても本物の英霊は
そんな器など必要としないんじゃないのか?とさえ思ってしまった。

とにかく、見応えのある2期で、かなり心を揺さぶられた。
作画も夜の風景が特に美しかったし、音楽も良かった。
きっとこのあと再び「Staynight」のほうを観ると
すごく良くわかるのだろうな(笑)
----------------------------------------
<16~18話までの感想>

{netabare}
18話まで視聴し、ここにきてようやく切嗣の過去が語られ。
なるほど、彼の冷徹さとこの聖杯戦争における立ち位置、魔術師や教会に対しての思想。
それらにとっての原点が、ここにあったのかと納得。

彼の人生において奥底に渦巻いているもの、その記憶はとてつもなく悲しいものだった。
そしてその後、どう生きていったかも容易に想像がつくほど
見応えのある18話だったし、今後の展開が楽しみになった。
{/netabare}

<15話までの感想>

プロローグだったと言える前期に引き続き、
四度目の聖杯戦争のその後が描かれるこの2期。
『Fate/Stynight』を観ているので、この聖杯戦争の結末は
わかっているわけだけれど、その当時より格段にアップした作画の
クオリティの高さとスケール感に、期待はかなり大きかった。

がしかし、{netabare}龍之介の最期はちょっと物悲しかった。
彼は元々、「死」を知るために殺人を犯していた人物。
はじめて実感できた「死」に満足したのは救われたものの、
結局、自己愛でのみ完結してしまってたからなぁ~ {/netabare}
まぁそのあたりが虚淵玄氏らしいといえば、らしいところかも。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 100
ネタバレ

逢駆 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

~雲蒸竜変~

これは、怒りと嘆きに駆り立てられた闘争の物語であり
運命に身をなげうった者たちへの祝福の讃歌である―――――


『Fate/stay night』の前日譚としてあらかじめ結末が決まっているなかで、そこに至るまでの過程を魅力的かつ重厚に描かれていた作品です!
一般的に多くのキャラクターを出すほど一人一人の存在が希薄化してしまうことがあるのですが、
7組のマスターとサーヴァント、それを取り囲む人物たち、どのキャラクターも強烈な存在感がありとても見応えがありました。
またお互いが他の人の魅力を引き立てているところも印象的。
ケイネスのような魔術師がいるからこそ近代武器を使っている切嗣の異様さが際立ったり、
キャスターのような悪逆非道な外道がいるからこそウェイバーの成長が輝いて見えたり…
各キャラがそれぞれのベクトルで突出した魅力を放っているので、そのぶん他のキャラの特性がより強調されていて見事でした。


◆聖杯戦争に参加する各陣営◆
【セイバー陣営】マスター:衛宮切嗣
{netabare} 騎士道精神を重んじるセイバーに対し目的のためならどんな手段も辞さない切嗣。
 正反対な考えのために終始冷えきった関係でしたが、どこか似通った点が多かったように思います。
 マスターには無視され続け、ライダーに王としての在り方を一蹴され、
 ランサーの最期を見て、バーサーカーの思いを知って…
 セイバーは次の聖杯戦争に何を思ってのぞむのでしょうか。
 stay nightにも繋がっていくこの二人は、そこで初めて絆を感じることができるのかもしれません。{/netabare}

【アーチャー陣営】マスター:遠坂時臣
{netabare} この陣営は裏切りと欲望が入り混じりサーヴァントの裏切りによってマスターが死亡する結果に。
 ただやはり英雄王・ギルガメッシュにはとても惹きつられました。
 ライダーの考え方も綺礼の考え方も賛美する彼の姿はまさに英雄王にふさわしいと思います。{/netabare}

【アサシン陣営】マスター:言峰綺礼
{netabare} アサシンの活躍はほぼ見られませんでしたがマスターである綺礼の心情は丁寧に描かれていました。
 悪に堕ちることで快楽を得られるということを知った彼はどんどん悪に染まっていきます。
 気まぐれで凛にアソッド剣を渡したときにはほぼstay nightの言峰綺礼になっていたように感じました。{/netabare}

【ライダー陣営】マスター:ウェイバー・ベルベット
{netabare} ライダーの最終宝具・王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)。
 それは剣でも槍でもなく同じ大地を駆け抜けた朋友たちでした。
 誰でも持てるわけではなく、誰にも奪うことはできない宝。
 彼らとの絆こそが至宝であり、征服王が誇る最強宝具であると。
 本来ならばマスターに従うべきはずのサーヴァントですが
 征服王・イスカンダルは王としてウェイバーを導いていきます。
 令呪がなくとも心で繋がる真の絆。主従関係が逆転したラストのシーンには涙が出ました。
 漢の背中から学んだ生き様はウェイバーにとって計り知れないぐらい大きなものだったと思います。{/netabare}

【ランサー陣営】マスター:ケイネス・エルメロイ・アーチボルト、ソラウ・ヌァザレ・ソフィアリ
{netabare} この陣営もマスターとサーヴァントとの関係が最悪だったうちのひとつ。
 フィオナ騎士団随一の戦士であるディルムッド・オディナは、
 ただ忠義を果たすことだけを願い召喚されましたがそれすらも叶わず悲運の最期を迎えます。
 怨嗟を叫びながら消えていった槍使いの狂気に満ちた姿は、英霊というより悪霊に近かったです。
 ケイネスに関してもどこまでも報われることはなかったですが、
 この陣営が本作により深い味わいを出していたことは言うまでもありません。{/netabare}

【バーサーカー陣営】マスター:間桐雁夜
{netabare} 物語上、絶対に頂点に立つことはないのがはっきりとしているのに応援したくなる陣営。
 結局、雁夜は葵を助けたかったわけではなく、葵を助けた恩人になりたかっただけでした。
 偽善による行為が報われないどころか最悪の方向に向かってしまうあたりも本作の魅力と言えます。
 バーサーカーについては戦闘シーンは良かったものの心理面が少し描写不足だったかなと思います。{/netabare}

【キャスター陣営】マスター:雨生龍之介
{netabare} 互いに他人の話を聞いていない感じだったのに、なぜか当人同士は意気投合していた陣営。
 この二人は散々場を掻き乱したあげく報われた最期を遂げていました。
 あれだけ生き生きした表情で死んでいったのはこの陣営だけだったと思います。
 特に青髭ことジル・ド・レェは、自分の過去の行いに後悔し歪んでしまっていました。
 しかしラストでかつて自分もまた一人の騎士として馳せていた日のことを思い出しました。
 見失っていたモノを思い出したキャスターの最期はとても救われていて、
 本作でも特に素晴らしい散りざまだったと思います。{/netabare}


『一度は人生を終えた者たちが後悔の念とともに蘇って挑む人生のリターンマッチ』
成すべきことをして死んでゆくのか、後悔を取り払えないまま死んでゆくのか。
現代に蘇った英霊たちの『散り様』に注目して観ていましたが
結果、最も後悔し絶望している者と最も後悔してない者が生き残るというやや皮肉な終末を迎えました。
あくまでも『Fate/stay night』の前日譚としての作品。本作だけでも楽しめますが、ラストで感じる空虚感を満たすためにはやはりstay nightを観る必要があるなと感じました。
運命に抗う者や、運命を直視する者。
様々な“運命=Fate”が描かれた本作は単純にバッドエンドとは言えない重厚な物語となっています。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 86

Key’s さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ライダー組が一番好きだった!感動したな~(>_<)

感想


全体的には非常に良くできた作品だと思います。
全体を通じてつじつまの合わない点などは
ほとんどなかったように思います。
一期の時と同様、自分の信念を貫き通すために
ガチでバトルしているので、
駆け引きの部分は見ごたえがあります。

ただ二クールという期間あったものの、
いかんせん登場人物が多いので
それぞれのキャラの描写が足りないように思いました。
そのためいまいちキャラに
感情移入できない部分があり残念でした。


まぁそれでも上手くまとめた方だと思うが
やはり細かい所の説明などは原作を読んでないと
分からないと思うし
やっぱりstaynightの話を知らないと
理解できずに楽しめないと思う
だからstaynightを見てからの視聴を薦める

結末はstaynightを見てたので
知ってたがやっぱりすっきりしない
終わり方だなw
でも結末は最初から決まってたから
仕方ないけどね


作画は1期に続いてめちゃくちゃ良いし
相変わらず戦闘に迫力があるな
ストーリーも一気に話が進んで面白かった♪

それにしてもライダーとウェイバーの話は感動したな~
やっぱりライダー組が一番好きだな
ライダーもウェイバーもギルガメッシュも
あの話はみんなかっこよかったな♪


staynightのリメイクが出来るそうなので
そっちも楽しみです♪早く見てみたいです

投稿 : 2024/11/09
♥ : 83

83.0 9 約束で友情なアニメランキング9位
パパのいうことを聞きなさい!(TVアニメ動画)

2012年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (2454)
12573人が棚に入れました
主人公『瀬川祐太』は多摩文学院大学文学部国文科に合格し新生活をスタートさせたばかりの大学一年生である。小学生の頃に両親と死に別れ、当時高校生だった姉『祐理』に育てられるも、中学生の時にその姉がバツ2で2人の子持ちの男性『小鳥遊信吾』と結婚。義兄となった信吾への嫉妬と姉の家庭と幸せを壊したくないという思いから姉夫婦の家庭とは距離を置き一人暮らしをしていた。そんなある日、姉がアパートに突然訪ねてきて半日だけ3人の娘達(『空』、『美羽』、『ひな』)と共に留守番を頼まれる。渋々頼みを引き受けるが、そこで幸せそうな姉夫婦と子供たちの様子を垣間見、下らない子供染みた嫉妬心で姉家族と距離を置いてきた事を後悔し、今までの不義理を返し姉家族との関係を修復しようと決心する。そんなある日、姉夫婦の乗った飛行機が行方不明となり、姉夫婦は消息不明のまま政府発表では死亡したことになってしまう。残された3人の娘達は親族会議の末、全員バラバラにされそうだった所を見かねた祐太は全員自分が引き取ると宣言し、6畳一間のアパートで4人暮らしをスタートさせたのだった。

声優・キャラクター
羽多野渉、上坂すみれ、喜多村英梨、五十嵐裕美、堀江由衣、小野大輔、間島淳司、大原さやか

takumi@ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

パパじゃなくても子は育つ

幼い頃、両親が亡くなり、姉に育てられた経験を持つ
大学に入学したばかりの瀬川佑太が主人公。
その姉までもが旅行中の不慮の事故で夫とともに亡くなり、
残された彼らの娘3人を引き取って一緒に暮らす決心をするが・・というお話。

思春期の女の子2人と3歳の幼女との賑やかな暮らしの中、
彼らがどんな変化を見せるか、そこに焦点を当てた展開になっていた。

およそ10歳とは思えないほどませた言動をする次女、
シャイでややツンデレ気味の思春期真っ只中の長女、
両親の死を知らされないまま無邪気で明るい三女。
男の人を意識するようになった年頃の女の子の心情は、
とてもリアルに描かれていたような気がするし、
三女のひなちゃんも、かわいらしく描かれていたと思う。
ようするに萌えアニメなんだなと思ったものの、
エロさを売りにしてるわけでもなく、
祐太の大学の友人や先輩たちも、近所の人々も
みんなあったかく優しく、観ていて微笑ましい部分はあった。

両親が亡くなって直後から、ケラケラと明るくはしゃげるかどうか、
それが子どもらしいかどうか、それはまぁ置いておいても、
素朴なひとつの疑問として、なぜ彼女達が住んでいたあの一軒家に
一緒に住めないのか?とか、両親の生命保険はどうなん?
ってところで、妙に引っかかってしまう物語でもあった。
現実的に考えたらツッコミどころ満載なのだが、
唯一、それらの疑問を無視すれば、ハートフルなストーリー。

だけどタイトル、思い切り強引だよね。
「パパ」にこだわらなくても良いような気がするけれど、
祐太的には、「パパ」でありたかったのかな。

個人的には、大学の路上研究会での先輩の織田 莱香さんの
あの淡々としたキャラが面白くて好きだったし、
祐太の友人の仁村浩一が、自分の友人にそっくりなので
ついつい比較して笑ってしまった。
あと、堀江由衣さんの唄うED『Coloring』がとても好きだった。

しかし、子育ては決して親にとって犠牲じゃないよね。
祐太の伯父さんからの手紙の一文、あれは親という立場を
経験している大人が書くべき文章ではないなと。
あの伯父さん夫婦をもう少し魅力的に描いてくれていたら、
この作品、もっと好きになれたかもしれない。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 71

cross さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

萌え要素とシリアス要素の配分が逆転すれば面白かったのかなと感じた作品。【総合評価:54点】

2012年冬に全12話で放送された作品。

まず最初に断っておかなければならないのは私、crossは「萌え」と言う要素を売りにされたアニメがそんなに好きではない。
「萌え」要素を売りにした作品を幾つか視聴してきましたが、どれも面白さが見出せないタイプです。
あくまで「萌え」要素に面白さを見出せない人の評価ですので、世間一般がこの作品をどう評価するのかは見当も付かないです。
故にこの作品に対するレビューはどうしても中立な立場で評価できていない事を前もってお知らせしておきます。


作画の感じから「萌え」が売りなのは感じていましたよ。
基本的にはキャラ萌え作品で、シリアス要素はおまけ、少し感動を持たせる為ってのは理解していたのですが……
やはり、もっとシリアスな要素をふんだんに盛り込み、それを乗り越えての感動をより追及した方が面白かったように思える。

「萌え」要素に面白さを見出せない。そんな自分の好みを分かっていながらも、視聴を続けたのはやはり初期設定にあります。
両親を事故でなくしバラバラに引き取られそうになる三姉妹を大学生の叔父がまとめて引き取って暮らしていく。
この以下にもありがちですが、とてもシリアスかつハートフルな展開で感動できそうな初期設定にやられました。
厳しい現実や、両親を亡くした三姉妹の心の傷、突如変わった生活に対する苦悩、と言ったシリアスな要素
そして、そんなシリアスな面を互いに支えあい、少しずつ家族としての絆を深めていく、家族愛溢れる物語
こんな風に自分好みの作風に展開できる設定から、都合の良い期待を持って視聴を続けていった感じでしたね。

勿論、上で挙げたようなシリアスな要素は作中でも表現されていました。
ですが、どうにもシリアス要素は表面的で薄っぺらな感じで、実際そこまでの緊迫感を感じられない。
更には「萌え」の要素が勝ちすぎて、シリアスな展開ながらも、それを打ち消してしまっていた感じです。

「萌え」アニメを否定するわけでは勿論ありません。
確かに「萌え」アニメに需要があることも理解しているし、食わず嫌いの偏見でもありません。
視聴しても、「萌え」を楽しめない。つまり自分に合っていなかったんです。
「萌え」の要素に対し、面白さを見出せる方にはシリアスな展開とそれを乗り超えて深まる家族の絆と言ったハートフル展開もある作品。
自分の場合、「萌え」要素に対して、面白さを見出せないタイプなので、主成分が「萌え」であるこの作品に物足りなさを感じた。
まぁ、主成分を拒絶してしまえば、スカスカに感じ物足りなさを覚えるのは当然
つまり、自分のアニメを見極める能力が低かったと言うだけの話です。

作品としては、萌え全開でシリアス要素からのハートフルな展開も有り
自分のように「萌え」に面白さを見出せない人には、ハートフル展開が弱く物足りなさを感じてしまい不向きかもしれません。
しかし、「萌え」を主体に楽しめるなら、ハートフルな要素も加わった良作になりえるかもしれませんね。
と言うわけで、この作品に関しては視聴者の「萌え」に対する受け入れ方によって、面白さは変わってくるのではないでしょうか。
「萌え」要素、全然OK!!楽しめるぜ!!って方には結構オススメ出来るのではないとか個人的には思っております。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 68

ゼロスゥ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

美少女3姉妹と同居って羨ましいねぇ・・・

まぁそんな羨ましいとか不謹慎なこと言っちゃダメですよね。
このアニメのヒロインである空ちゃんたちは親を、祐太はたった一人の姉を失ってしまいました。
だがその悲しみを乗り越えて新しい生活を始めようとする祐太と3姉妹のお話です。
応援したくなりますね(・∀・)

キャラも中々いい感じにそろっております。
ツンデレ中学生、ミステリアス巨乳(変人)の先輩などなど。
俺の一番お気に入りは小悪魔小学生の美羽ちゃんですけどね!(`・ω・´)
ロリコンとか言わないで(-_-;)
小学生が好きなんやない!
好きになった子がたまたま小学生やったんや!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 57

78.8 10 約束で友情なアニメランキング10位
七つの大罪(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (1469)
8704人が棚に入れました
いまだ人と、人ならざるものの世界が、分かれてはいなかった時代。絶大なる魔力を有し、人々から敬われ、時に恐れられる存在<聖騎士>に守られた『リオネス王国』。王国の王女エリザベスは、たった一人国を離れ、
ある者たちを探す旅に出ていた。それは最強最悪の騎士団として恐れられ、国を裏切り、全聖騎士を敵に回した罪人たち──<七つの大罪>。たどり着いた一軒の酒場で、エリザベスは店主を名乗る少年・メリオダスに出会う。それは、彼女と<七つの大罪>たち、そして世界の命運を一変させるとびきりの冒険の始まりであった――!
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

だから、ファンタジーはやめられない♡

豪快かつ爽快な冒険ファンタジーはいかがですか…?

世界をまたにかけた冒険
繰り出される派手な特殊攻撃!
バトルは目が追いつかないほどのスピード!
そして、何でもありの大乱闘~
私の胸の心拍数「ドキドキ」…とまりませんでした♡

「王道」って言葉がピタリ!
旅をして、仲間と乗りこえて、ちょと…恋があったりして…?
単純明快だけどやっぱりワクワクしてしまうんです…
…わたしは好き…ですね♪


これは…古(いにしえ)の物語…
この世界には『七つの大罪』という七人のお尋ね者がいました。

王国を取り戻すため、世界にバラバラになってしまった七つの大罪を、主人公とヒロインが探しだす冒険ファンタジーです。

旅の先に待ち受けている様々な謎が衝撃の連鎖となり、回を追うごとに目が離せなくなるのです!

私はもう大人ですが「旅、冒険」という言葉を聞くと今でも心が踊ります…

物語には冒険で味わえるドキドキワクワク成分がいっぱいです♡

また、私がこの作品の一番の魅力だと思っているのはキャラクター+マスコット(ブタのホーク)です。
アニメマスコットNo.1になりました♡
{netabare}
型破りで志がブレない個性的キャラクターばかりが登場し魅力的です。また、声優も豪華です。
メリオダス、キング、ギルサンダー、ディアンヌ(順に、梶裕貴、福山潤、宮野真守、悠木碧)

そして愛すべきキャラクターの一部を紹介します。

・ホーク
言葉を話せるブタさん。七つの大罪のアニメのマスコットキャラクター…かつ残飯処理係(笑)トントコ、トコトコ×2が本当に可愛い♪♡仲間思いで情に厚い男(ブタ)。バンとの掛け合いが好き♪

・メリオダス
一番謎が多い七つの大罪の団長。その強さは無敵?はじめは変態キャラに見えましたが実は一途。セクハラするのも大切な一人にだけ。

・エリザベス
王女様。ロングの銀髪が目をひきます。戦闘能力は0。戦う力はありませんが、その強い意志はメンバー1かもしれません。

・キング
とにかくギャップ男子。見た目の変化(ポチャおじさん、美少年)だけではなく、妖精王としての威厳あるキング、ディアンヌの前で照れて可愛いキング。両方とも魅力的です。この作品で一番のお気に入りキャラです♡一途なキングの恋愛を応援しています!

・ディアンヌ
巨人族の女の子。ブラウンヘアーのツインテが可愛い♪大きすぎる自分を気にしたり、嫉妬したり一番女の子っぽくピュアな性格。自分を「ボク」っていう悠木ボイスに癒されます♪

・ゴウセル
ゴウセルワールド全開♡独特の感性の持ち主です。実は二番目にお気に入りキャラです。戦闘中でも関係ない、いつも冷静で淡々としていて変わらない表情もツボ…
それからギーラとはどういう関係なの?
怪しく目が光っていたよ~

予想のつかない掛け合いが楽しいです!
七つの大罪同士の関係は一筋縄ではいきません。いざという時に裏切ることだってあるのです…
そんな仲間関係や交錯する皆の思惑が予想外で驚きの連続でした。

また、緊迫した空気の中に割って入ってくる可愛いホークの行動に癒されたり、メンバーのケンカするほど仲が良い掛け合い、恋の要素もあったりとシリアスな中に思わずニッコリ~♪としてしまう息抜きシーンがいくつもあり癒されました。

試練を乗り越える度に心も成長していく、ストーリーは冒険ファンタジーの定石通り…とはいえ、このバトル&ストーリーの世界は様々な因縁が渦巻いているので、最後まで飽きることなく見れました♪

今回は謎を多く残し余韻を残す形で終了しました。
七つの大罪の新たな旅に期待したいです…
{/netabare}

最後にOPいきものがかり「熱情のスペクトラム」
大好きになりました!

鳴りやまぬ 愛をさけぶよ

すべてを抱いて ここにいるんだ ひかりはそこにあるよ

ゆずれない 想いを架けて 希望の果てを 僕は生きるよ

夢をつないだ 君と…

投稿 : 2024/11/09
♥ : 78

PPN さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

進撃のツインテールって(≧∀≦)ぶふふ

伝説の騎士団「七つの大罪」と一国の王女を
中心に描かれたファンタジーアクション作品。
全24話。
原作:週刊少年マガジン連載中漫画(未読)


ストーリーの舞台は大国・リオネス王国。
聖騎士達による一種のクーデターや横暴な
振る舞いなどから荒れ始めた国を救うべく
王女・エリザベスが伝説の騎士団「七つの大罪」を
探す為に自ら旅立つがーー。
こんなプロローグになりますかね。

いつも通り感想だけ。

所謂「王道ファンタジー」作品(´∀`)
伏線や意外な展開もちょいちょいありますが
この作品の1番の魅力、見所は
力の限りとセクハラの限りを尽くす最強主人公
にあると思いますw
『最強主人公?ムリ!』という方には
オススメできない作品ですねw

とは言え、主人公が王女と共に仲間探しの旅をする
王道的な展開を最後まで飽きずに視聴出来たのは
その他のキャラクターの持つ魅力も大きな要因かと。
2クールだけあり個性豊かなキャラクターに
しっかりとスポットを当て丁寧に作られた印象で◎♪。

ただ、ちょっとクセのあるキャラデザに
慣れるのに少し時間が掛かりました(´∀`;)

声優陣も人気、実力を兼ね備えた人選。
梶裕貴やら雨宮天やら鈴木達央に櫻井孝宏。
が、個人的にはホーク役を演じた久野美咲に
本作のMVPをあげたいと思いますw


いかにも「少年誌・少年漫画」といった作品。
世界観や設定は異なりますが、同じく少年漫画で
アニメ化されている「マギ」を連想しました。

男女問わずオススメできる良作。
まだやっと中盤に差し掛かった所で終わって
しまったので続編を心待ちにしています!

こういう夢のある「王道」作品、良いと思います!
もう、いい歳した大人ですが、たまにはこんな作品で
ワクワクするのも悪くないかなぁと(・∀・)v




《キャスト》

メリオダス(CV.梶裕貴)
エリザベス・リオネス(CV.雨宮天)
ホーク(CV.久野美咲)
ディアンヌ(CV.悠木碧)
バン(CV.鈴木達央)
キング(CV.福山潤)
ゴウセル(CV.高木裕平)
マーリン(CV.坂本真綾)
マーガレット・リオネス(CV.水樹奈々)
ベロニカ・リオネス(CV.金元寿子)
ギルサンダー(CV.宮野真守)
ハウザー(CV.木村良平)
グリアモール(CV.櫻井孝宏)
ヘンドリクセン(CV.内田夕夜)
ヘルブラム(CV.置鮎龍太郎/神谷浩史)
ジェリコ(CV.井上麻里奈)
ギーラ(CV.伊瀬茉莉也)
スレイダー(CV.三木眞一郎)




《主題歌》

OP
『情熱のスペクトラム』/いきものがかり(第2話ー第12話)
『Seven Deadly Sins』/MAN WITH A MISSION(第13話ー第23話)
ED
『7 -seven-』/FLOW×GRANRODEO(第2話ー第12話)
『Season』/瀧川ありさ(第13話ー第24話)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 67

♪せもぽぬめ♪ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

一緒に冒険してみたい!!(* ̄▽ ̄*)ノ"楽しそうだなぁ~♪♪

~あらすじ~
リオネス王国は聖騎士達と対立している。それを何とかしようと第三王女・エリザベス(ヒロイン)は、指名手配されていた聖騎士達の敵の「七つの大罪」に助けを求めるために王国を出る。そして、「七つの大罪」の団長のメリオダス(主人公)に出会う。その2人は、残りの「七つの大罪」のメンバーを探し、リオネス王国を助けるために旅に出る。

この話は最初は、楽しく仲間捜しをしてバトルも激しくはなく
ちょっとほのぼのしている感じでした。

そして、仲間を見つけてその仲間の特徴や技などを
話の流れに沿って説明していく感じで、驚くような展開は
ありませんでした。

見ていくうちに、「七つの大罪」の過去がだんだん分かってきて、
2番目の仲間が加入するあたりから、「これどんどん面白くなるな!」
と思いました。

そしたら案の定面白くなってきました。

理屈じゃ説明しにくいんですけど、このような冒険のファンタジー
の話は、話の内容も面白いんですけど、1番心に響くのはやっぱり
バトルシーンだと思います。

昔にバトル系のファンタジーの話が多くてハヤったせいか最近は
そういった漫画やアニメは昔に比べて少ないしあっても昔の作品より
面白くない作品が多いと思います。

でも、「七つの大罪」はそれに負けない、いや、それ以上の面白さを
秘めた作品だと思います。

伏線はありますが、私が見落としてるかもしれませんが、
そこまで多くは無いと思います。話は比較的簡単ですが、
登場人物やなど、重要な場所などあってややこしかもしれません。

この話は、「ドラゴンボール」や「ワンピース」や「ナルト」
のように明るい感じのバトル漫画が好きな人にはオススメです。

とても面白いので是非見てくださいオ( ̄人 ̄)ネ(-人-)ガ(*_ _)人イ

投稿 : 2024/11/09
♥ : 57

88.4 11 約束で友情なアニメランキング11位
カレイドスター(TVアニメ動画)

2003年春アニメ
★★★★★ 4.1 (1550)
8225人が棚に入れました
アメリカに、サーカスとミュージカル、マジックを組み合わせたようなエンターテイメントを提供する集団があった。その名を「カレイドステージ」という。
幼い頃に見たカレイドステージに憧れ、単身日本からやってきた苗木野そら(なえぎのそら)は、選ばれたものにしか見えないステージの精霊であるフールが見えるが、新体操しかやったことが無く、演技については完全な素人。しかもオーディションに遅刻して来た上にカロスが特別扱いする為、レイラから完全に敵視されることに…。
しかし、さまざまな試練に遭遇しながらも、持ち前の前向きさと身体能力、そして根性でそれらを乗り越え、やがてカレイドステージの花形、カレイドスターへと変身していく…。

声優・キャラクター
広橋涼、大原さやか、西村ちなみ、渡辺明乃、水橋かおり、櫻井孝宏、中原麻衣、折笠富美子、小桜エツコ、子安武人、下野紘、藤原啓治、久川綾、大森玲子、あびる優

nagi さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高のアニメ

今まで10年くらいアニメを見ていますが、この作品以上のものには出会えていないし今後出会えないと感じるほどすばらしいアニメでした。
中学、大学、大人になった現在いつ見てもとても感動することができました。

④クールの長編オリジナルアニメであるにも関わらず、ストーリーの完成度は他の作品と一線を画していると思います。
内容は21世紀の王道スポコンアニメといったところでしょうか。各キャラがしっかりとしているし、物語りも途中でぶれたりしません。主人公ソラのがんばりを見ていると自分も元気ややる気をもらえました。



カレイドスターはとてもさわやかな涙を流せるアニメだと思います。
自然と涙は出てくるのだなと実感できた最高のアニメでした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 104
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

感動の名作<追記;ロゼッタ編、レイラ編>

カレイドスターの夢に一直線にすすむそら。
そらの前向きで明るい姿に、何事もあきらめない、挑戦する勇気、生きる感動をもらえます。
全50話と長い中に、濃密な話がぎっしりとつまっており、飽きることはありません。

そらはもとより登場人物がすばらしい。
レイラさん、ロゼッタ、メイ、登場初期はあまりいい印象はありません。
でも、彼女たちは、そらに影響され、そらのペースに巻き込まれ、そらに引き込まれ、どんどん変わっていきます。

さあ、南国の広く青く透きとおった空の下、スーパーカレイド名作劇場の感動を、どうぞご堪能あれ。

<追記;ロゼッタ編>
{netabare}どうもロゼッタとフールの物語みたいですが、深くは描かれていません。
これはこれでまた別のお話。

笑わないお姫さまのロゼッタ。
悩みながらカレイドスターの道を歩みます。
ラスト、ロゼッタが真のカレイドスターへ。
そんな描写がありました。

レイラさん→そら→ロゼッタ。
カレイドスターは永遠でしょう。{/netabare}

<追記;レイラ編>
{netabare}本当の最終回といえる本OVA。
私の大好きなレイラさんが主役です。

場所は違えども、奇しくもフニックスを演じることとなったレイラさんとそら。
行き詰まったレイラさんは自転車で失踪。
同じく壁を感じてたそらはレイラさんを探します。
そして・・・

これまでに語られなかったレイラさんの悲しい過去を軸に物語は進行。
そらと過ごした日々をレイラさんは回想。
道中での出会いを通じてレイラさんはある結論を導き出します。
そこへ・・・

フェニックス・・・不死鳥。
彼女たちをフェニックスたらしめん理由。
それは個々様々だけど、結局原点は何かを強く思うことなんでしょう。
そんなメッセージを感じた美しい終幕でした。

最後に、レイラさんは長い髪の方が遥かに華麗です。そして素敵です。{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 76

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

もう最高としか言いようがないです!!

これは名作です!最高の作品です!本当に感動します!


物語はアメリカにある"カレイドステージ"というサーカス集団に憧れ、単身でサーカスの一員となるべく渡米する主人公"苗木野そら"が、仲間達共に紆余曲折を経て真のカレイドスターへと成長していくサクセスストーリーです!!

話数は4クール分で、TV放送が51話、OVAが3話の計54にもなる長編です!

その内、前半の28話までが第一部、残りが第二部(新たなる翼編)という構成です。

一部は、そらの入団からカレイドスターになるまで。
二部は、新たな仲間が増え、挫折などを経験しながら真のカレイドスターへと成長するまでのお話です。

紆余曲折を経てと書きましたが、物語大半がこの言葉に当てはまる内容です。
見ていて楽しいことや面白いこと、癒されることばかりではないです。

でもそれを経て最後に輝く主人公達を見ると、そのようなことなど全て忘れて、心から感動と涙に襲われる最高の作品です☆


このアニメは起承転結の、結の部分を最高の想いで見れるように完璧に構成されている作品ですね(*^_^*)


原作・監督はARIAシリーズやたまゆらなどを手掛けた佐藤順一さんで、雰囲気もやはりARIAやたまゆらなどを彷彿とさせる部分があります☆☆

ファンとしてはこの作品があってARIAが出来たのだなぁと、少し別視点での感動も受けました!
(もちろんそれ以前にも多くの作品に携わられていますが....)


古いアニメでまだハイビジョン制作ではないですし、サーカスが題材のサクセスストーリーということで、変に想像し先が読めてしまうといった理由で、少し偏見を持たれて視聴されない方が少なからずおられると思います。

ですが見ている内に引きこまれ、50話など多いとも感じないぐらいに思えて、最後には本当に感動できる最高の作品です☆☆

もちろん笑えるところもありますし、心和む時もいっぱいあります!
逆に何か心がモヤモヤ、イライラするところも多少あります。


そんな色々な感情が沸き上がってくる作品ですが、誰にでも楽しめ、誰にでも受け入れられそうで、見る人全てに感動と涙を与えられる作品なのではと思います(*^_^*)

本当にオススメです!!元気を貰いたい方、サクセス系が好きな方、そして癒されたく本当に感動で涙されたい方にオススメしたい作品ですッ(*^o^*)ノ!!!!

※最後必ずOVAまで見て下さい♪

投稿 : 2024/11/09
♥ : 75

74.1 12 約束で友情なアニメランキング12位
アオハライド(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (1207)
6579人が棚に入れました
中学生時代のとき、男子が苦手な双葉だったが「田中くん」だけ特別で大丈夫だった。夏休み中に田中くんは転校してしまい、自分の気持ちを伝えることができなかった。その後、男子にモテる双葉は女子からハブられてしまい、辛い中学生時代を過ごした。高校では女子に嫌われないようにと、わざとがさつに振舞う双葉は、想いを伝えることさえできなかった中学時代の淡い初恋の相手「田中くん」と高校で再会する。しかし、田中くんは中学生の時の性格と変わっていた。

声優・キャラクター
内田真礼、梶裕貴、茅野愛衣、小松未可子、KENN、平川大輔、松岡禎丞
ネタバレ

ホワイトマウス さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

この恋を遮るように 電車は過ぎ去った

もう、毎回うるうるしながらアオハライド見てます。

特に挿入歌のI willが流れてきただけで、もう涙で画面が見れなくなる感じ。

だから、レビューが、感情が高ぶって文章にならなくてなかなか書けませんでした。

私の心だけが、中高生時代にタイムスリップした感じ。ちょっと辛いこともあったけど、それでもあの頃に戻りたいな。駅のホーム、通学電車と人々の交錯、夏の日の白い制服、家族に内緒で買ったシャンプーとリンス、映画のチケット・・・

{netabare}
双葉ちゃん、理科が好きで英語が苦手。私もそうだったな。

双葉ちゃん、洸君をずっと好きだったのに、洸君がリセットと告げられたシーン、洸君ってひどいな。でも、ほんと洸君って、天邪鬼ですよね。そうだったんだ、照れ隠しだったんだ。あの頃の男子ってあれが普通だったこと、中高生の時に知っておきたかったなあ。あのセリフは双葉ちゃんじゃなくても「今は好きじゃない」って聞こえます。

6話の駅のホームのシーン、私も似たような経験をしました。自分で占うあの感じ。私の場合は放置されちゃったけど・・・。あの時、気遣ってくれたらまた違った未来になったのかな。
お互い幼かったんだよね、きっと。

今では、洸君は今年のアニメの中で好きな男子の1人になりました。どうしても「好きっていいなよ」の大和君と比較してしまう。大和君はハンサムでとってもいい人だったけど、好きでもない子とあんなことするんだから私は信じられませんでした。

 洸くんは大和君と違って自分をあまり出さないし、双葉ちゃんのこと好きなのに好きって言わないし、他の女子に優しくしないし、とってもリアル男子に近いような気がします。あ、悠里ちゃんには優しいかも。でも、双葉ちゃんの親友だから優しいんだよね、洸くん?
{/netabare}

もうすぐアニメのほうは終わってしまう。
でも、季節は巡ってもアオハライドはわたしにとって過去をキュンキュンと思い出されてしまう大切な作品です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 80
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

甘酸っぱい青春の恋

ふとした拍子に思い出す
忘れられない時間...
忘れられない恋...

双葉の初恋相手...その人は今でも心の中にいる大切な人

中学時代、お互いに好意を寄せ合っていた...それは二人だけの秘密

淡い思いを抱く二人に「秘密」って響き...二人以外には誰も知らない秘密の共有
その間に流れる緊張感に胸の高鳴りがきこえた気がして...

洸は家庭の事情で転校。お互いハッキリ気持ちを確認しないまま離れ離れに..そして三年が過ぎ高校で再び出会うのです。

双葉は止まっていた時間が動き出したと思った
しかし彼はあの頃知っていた彼ではなくなっていたのです。

二人の中学時代のやり取りに
私の中学..初恋を思い出してみたり
{netabare}
気がついたら目で追ってしまって
キミと目が合うだけで1日幸せな気持ちになって
キミで頭がいっぱい
こんなに目が合っちゃったら
期待しちゃうから...
初恋で、はじめての彼とそんなだったなぁ
{/netabare}
再会した洸は別人みたいで踏み込ませない領域が強固な扉のようで切ないね

過ぎ去ってしまった時間は戻らないけれど、心はもう一度重ね合うことが出来るって信じたいな

双葉が恐れないで一歩一歩距離を縮めようと頑張る姿に愛を感じたよ
{netabare}
洸は双葉が泣いているところを周りに見られないように頭を肩に寄せて隠してくれたり
ずるい、本当にずるい...

女の子って好意を持っている人に頭触られるとキュンって...なるんだから

なんか、そういう雰囲気じゃなくても頭を触られると急に大人しくなってしまう。急にわたしじゃなくなっちゃうような感覚...なんです

意地悪なのは口だけで本当は優しい
そこに気づいてしまったら
もう絶対戻れないから...

好きに気づいてしまった双葉。大切な友達と同じ相手を想っていた

友情をとても大切にしている人って愛情に溢れた人だと思うのです

二人はそうでした。確かに上辺だけではない本当の友達であり恋敵でしたね

他の登場人物も素敵でした洸の兄で教師の田中先生。優しいしカッコいい最初から魅力的な人だと思っていました。けれど小湊くんも実は負けていません。修子が他に好きな人がいることを知っていながらも一途に想い見守る。いつも明るくて素敵なんです。
{/netabare}
繊細な心情を丁寧に描いているので要所要所で感情移入してしまいました。
純真で眩しいあの時だけの気持ちを思い返しました。わたしは初恋ではじめての彼にまた会えたような....
観たら過去の恋愛を思い出してしまうかもしれません。
甘酸っぱい青春の香りがいっぱいのアオハライド
キュンってなって下さい...

投稿 : 2024/11/09
♥ : 75

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

爽やかな感動、それぞれの青春真ん中ストーリー。

青春真ん中ストーリー。
恋愛あり友情ありです。
表面的な関係より、心の奥でつながる結びつきですね。
う~ん、青春です。

主人公双葉は、一途で素直で穏やかで優しい性格。
そのため、周りの嫉妬により中学では不遇に。
高校に入り己を偽りますが、初恋の相手洸と再開。
洸の言葉により、双葉は心のままにふるまうこと決意。
と同時に、洸の影を感じます。
改めて洸に恋愛感情を抱く双葉。
双葉は洸に心を開いてもらいたいがゆえに、理解しようとします。
真っ直ぐ前を見て、挫けずに。
その双葉の清涼な精神力・行動力に、爽やかに感動しました。

ラスト、気になる三角関係がふたつ。
さらに、図書館わしずかみ事件の男子が関わり、面白くなりそう。
いつの日か2期はあるんでしょうか。

OP曲のメロディーが新鮮です。
滑らかな音の乱高下が気持ちいい。
青春の不安定さを面白く表現してますね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 68

72.7 13 約束で友情なアニメランキング13位
CANAAN カナン(TVアニメ動画)

2009年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (972)
6061人が棚に入れました
渋谷で起こった大規模テロから2年。少女・カナンは、上海で対テロリスト組織の依頼により、武装集団「蛇」に対抗する日々を送っていた。渋谷テロの実行犯と目される「蛇」の首領・アルファルドは、かつてカナンと共に戦った仲間でありながら、現在は袂を分かち、南アジアで潜伏を続けている。
一方、フリーライターの御法川は、日本の三流雑誌社「ヘブン出版」の取材で、カメラマンで助手のマリアと共に上海へ向かっていた。マリアはそこで、中東で知り合った少女・カナンの気配を感じる。
華やかさと猥雑さが交じり合う"魔都"上海。かつて渋谷を震撼させた"ウーアウイルス"の脅威の影で、それぞれの運命が再び交錯を始める…。
ネタバレ

フーカム さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

見えないものを見ようとしてカメラのレンズ覗きこんだ(誤解を招く表現になっていたので少し最後の方のタイトルの解釈を修正)

同じような境遇を持ち兵士として育てられた二人の生き様を描いた物語
共感覚という新ジャンルを用いたこの作品は決してガンアクションがメインではない
どちらかというと視聴者側にゆだねられる心理描写が中心にある
ぜひ、その目で見てその耳で聞いて感じてもらいたい

自分なりにいろいろと考察してみましたが難しい(>_<)


1話「洪色魔都~こうしょくまと~」
{netabare}
タイトルは洪水のように色んな人の気持ち(色)があふれている異様な上海と好色的(こうしょくまと)でカナンが人形には色が無くて好きだといって射的の景品の人形撃ったのと掛けてるんだろうな

*冒頭のシャムのセリフ
戦争によって過去を奪われた犠牲者 = カナン
権力闘争により過去を失った敗北者 = アルファルド


 破壊によって生まれた兵士は憎しみを武器とする
 兵士としての起点は同じでも有り方は異なっている
 憎しみには憎しみで対抗してはならない
 その力で相手を消したとしても憎しみに囚われた
 自分がいる限り憎悪の数は減りはしない
 カナンお前は俺たちとは違う
                        」

これはアルファルドとシャム自身が憎しみを武器としていたってことなんだろうか?いきなり良く分からない(汗


マリアの写真への思い

 この世界には誰もが見えてないものがいっぱいあると思うんです
 ううん…見ようと思えば本当は見えないものなんて無いのに
 わざと目を閉ざしている
 この目でそれを見てしまうのは痛すぎるし辛すぎるから…
 だから閉ざしている
 写真は誰かの目を借りることができると思うんです
 自分の目を閉ざしたままでも誰かの目を借りて…
                               」

これはなんかわかる気がするなぁ
写真という客観的な立場で見るとはっきり認識できるけれど自分がいざ当事者となると見なかったことにしたくなるようなことがある…自分に降りかかる痛みや辛さが嫌だし怖いから
{/netabare}
2話「邪気乱遊戯~じゃけらゆうぎ~」
{netabare}
タイトルはあやとりと命をとったカナンのあやとりのような行為をかけてるのかな?あと邪と蛇を掛けてるんでしょうね

「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」
シャムがアルファルドに向けたこの言葉の目的と個人としての欲望ってどう違うのだろう?よく分からない
最初はシャムの求める理想通りに強くなることが目的だったけどカナンが現れたことでシャムの視線がカナンに移ってしまったことからまた自分に戻したい(超人になりたい)という欲望ってことなのかな
{/netabare}
3話「阿断事~あだごと~」
{netabare}
タイトルは
阿=自分の意志を曲げて人に従う。
弟が蛇に従うのを断るってことと兄の仇(あだ)を掛けてる?

弟の仇討ちはなんで戦おうとしないでむしろ死ににきたような態度なのかと最初は疑問に思ったけど弟のセリフをよくよく考えれば
「だからこの化物(カナン)を作りだそうなんて無駄なんだって」
つまり初めから勝つつもりはなくて自分たちを操る蛇に対しての仇でありもうこんなことは無駄だから止めろと言いたかったんだろうな

この事件をきっかけにマリアはカナンを拒絶してしまった
これはマリアがカナンには共感覚があることを知っていたし
カナンが弟に敵意がないことは分かるはずなので
「普通の女の子」「強く輝く」カナンが「殺人」をするはずがないと思いこんでいたから
しかしマリアに仕掛けられた爆弾のようなものの色は見えないからカナンは倒さざるを得なかった
{/netabare}
4話「呉れ泥む~くれなずむ~」
{netabare}
タイトルは「呉れ」や「泥む」は古語で
呉れには人からものをもらう
泥むには執着する、とどこおる、慣れ親しむ、悩み苦しむなどの意味がある
・アルファルドはシャムからもらった名前に執着
・日が暮れそうでなかなか暮れない(日=マリア への執着)
・刺青(いれずみ)は親しみを込めて刻んでもらった
・カナンはアルファルドへの憎しみから泥にまみれて悩み苦しむ
ぴったりなタイトルですね
しかも前回のタイトルの阿吽に合わせてか古語を使ってるあたりもうまい

シャムの「目を逸らすべきものは逸らしてもいい」って言葉がマリアのカメラへの思いと対比してていいですね

あとシャムに俺は何色かと尋ねられてカナンが
「薄茶色、1週間シャワーを浴びていない色」
と答え、それに対してシャムが
「見たまんま言っただけだろ」
と言いカナンが笑い出すシーンは最初見たまんま冗談で答えたのかと思ってましたがどうやら本当のことをいってたっぽいですね
そしてシャムが信じていないから笑いだしたという感じでしょうか


 お前はまだ復讐を考えているな、覚えておけ
 憎しみに憎しみであたっても意味がない
 憎しみには義務で当たらなければ救われない
 憎しみは何も生み出さない        
                     」

この解釈も難しい
任務とか命令で当たれってことでは無い気がする
かといって他にいい言葉が見当たらないけど命令や義務は引き受けることで行うから"憎しみを受け入れて"当たるということなのかな

カナンは憎しみで当たってはいけないと分かってはいても
「誰のせいで(シャムを)失った…誰のせいで(マリアを)」
アルファルドのせいで失うのだと思い復讐に向かう

またマリアも謝りたい思いからカナンを探しに夜の街に飛び出す
そして遊びまわった場所を探すものの見つけることは出来ない
そこで怖そうなお兄さんが集まっている路地をみて回想するシーン

 カナンは私が危険にさらされると助けにきた…もしかして今度も
 私がカメラを持つようになった理由…それはカナンに出会ったから
 わからないこと、目を背けたくなる出来事を見つめたかったから、
 カナンを分かりたかったから。なんて甘えていたんだろう、
 あの子を撃ったのは私を守るためだった…
 なのに私は罪の意識から逃れたくてどこかでカナンを責めていた
                               」
ここで自分が目を逸らしていたことに気づく、そして怖そうなお兄さんに絡まれるが、

 私は平気なんだから!
 自分の目で見て自分の気持ちで判断する
 すべての本当から目を逸らさない!
 逃げない…大沢マリアはカナンの友達なんだから!
                        」
と逃げずに立ち向かうマリアを助けに来たのはユンユンでありそして

 大沢マリア!、、、
 私の名前!あなたも教えて!お話したいの!あなたと!
 あなたのこと、カナンのこと…いろんなこと知りたいの!
                           」
なぜいきなり友達になろうとしたかというと
これは目の前の「怖いお兄さんに絡まれる少女」という目を逸らしたくなる状況にカナンと同じように飛び込んできたユンユンだからなのだと思う

一方カナンはアルファルドを倒しに向かうが返り討ちにされる
そのときの回想のシャムの言葉
「恐怖を知っているものは憎しみでは動かない。カナンは俺やお前とは違う。」
恐怖って何を表してるんだろう?またシャムやアルファルドとカナンは違うって一体どうゆうことなんだ
そういえば12話のファクトリーから帰ってきたカナンは恐怖やいろんな感情をもつようになり震えていたけどそれと何か関係あるのかな?

アルファルドのセリフに
「ありがたい、私と同じとこまで落ちてくださった」
とあるため、シャムをカナンに奪われたことに憎しみを感じていたのは間違い無さそうだけどそのあとに

 どうだ?憎しみから戦う気分は
 泥のようだろう?
 あがけばあがくほど引きづりこまれる底なしの闇
 その屈辱に私は耐えてそして這い上がった
                       」
と言っていることから今はカナンに対して憎しみではない何かを抱いているのだろうか?それとも憎しみを飼いならしたということなのだろうけど
その証拠としてカナンを撃たずに逃がすが
「まだ殺さないまだ楽しめる」
と言っていることから今はまだ殺さないけれどいつかは殺す気なんだろう
{/netabare}
5話「灯ダチ~ともだち~」
{netabare}
タイトルは友達の関係を火を用いてうまくあらわしていますね
カナンは消さないように灯すことが友達だと思ってたけれど
マリアは共に照らし合うことが友達だと考えているようですね

なんだかユンユンとハッコウは知り合いみたいだったけどどういう関係なんだろう?

マリアが悲しむからユンユンを殺さなかったけれど共に灯すというタイトルに込められた意味は実現できてない印象
マリアの一方的な欲望に対してカナンが無理に応えて危ないといった風前の灯し火って感じですね
{/netabare}
6話「LOVE&PIECE~ラブアンドピース~」
{netabare}
タイトルは愛と平和(PEACE)という謳い文句とパズルのピース(PIECE)をかけてるんでしょう
欠けたピースとはなんなんでしょう?色々考えたんですけどよくわかりませんでした
愛だけではダメで何かが必要というメッセージだとは思うのですが

蛇の動きがあるということで対テロ国際会議について調べるカナン
そんな依頼をしたわけでもないのに仕事熱心なカナンを見て夏目は
「先手を討つ。全てはお友達のためね」
それに対してカナンの返答
カナン「違う、マリアを失わないためにってそう思ってた…でもなんか違う」
夏目「やっと思春期に突入ね」
ここでカナンに友達に対する考えが変わり始めているのかな?
でも友達って一体なんなんだろう?
{/netabare}
7話「慕漂~ぼひょう~」
{netabare}
タイトルは慕い漂うと書いて慕う心が漂うというのと死体が漂っている墓標を掛けたのでしょう

アルファルドがマリアに対して
「お前のように欺瞞に満ちた女があいつにとってのカナンだというのか」
といっているがアルファルドは何が欺瞞だと思ったのだろうか?
出会ってから話した内容はほとんどないはずである
このことから考えられるのは記憶喪失であること
つまり過去を忘れていることに対して欺瞞に満ちていると言ったと考えられる
過去に執着し過去と戦っているアルファルドにとって過去から逃げたマリアは欺瞞に満ちているように見えたのだろう
{/netabare}
8話「乞~こえ~」
{netabare}
タイトルは乞が「こ」と「え」に似ているからっていうのとハッコウの出せない声をかけてるのかな?
そして乞にはものをねだるという意味があるのでハッコウが声をマリアがカナンをねだっていることもかけてるのかな

夜空の月を見上げながらマリアとカナンが会話するシーン
マリア

 自分のいいところも悪いところも良く分からなかった
 だからいろんなところに旅をしていろんなものを見て
 いろんな人に出会って自分のこと見つめてみたいって思った
 そしたらね空っぽだったいいところも、
 悪いところも無くてただ空っぽだった
 カナンと出会ってね驚いたの、
 すっごい辛いことがあったのにね、輝いてた
 月ってね太陽の光に照らされて輝いてるんだって
 私思った、カナンのそばにいれば
 いつか私も輝けるんじゃないかって
 ごめんね、もうカナンに頼っちゃってた、
 その上守ってもらったりしたら
 むずむずしちゃうよ申し訳なさ過ぎて
 カナンはただそこにいてくれればいい、
 そこにいてくれるだけで私はすっごいすっごい助けられてる
 私もいつか自分で輝けるようになりたい、
 だからずっとそばにいて、わたしのそばにいて
                            」
カナン

 目覚めてすぐにはいつもと感じが違うことには気づかなかった
 マリアと触れてもわからなかった…
 それは色が見えなくてもマリアの優しさは伝わってくるから                                   」

マリアは月、カナンを太陽に例えてるんでしょうね
空っぽのマリアが光るためにはカナンの強い太陽のような光が必要だと
逆に共感覚がなくなって暗闇の中にいるカナンには
共感覚がなくても見えるマリアの優しさの光は月のように見えているのでしょう
{/netabare}
9話「過去花~かこばな~」
{netabare}
過去のウーア(スワヒリ語で花や死を意味する)ウィルスの事件などの話(花死)ってことかな

アンブルームに襲われてカナンが倒そうとするときにハッコウが殺さないでと叫んでいました
このことから前回のハッコウのカナンに対する行動は自分たちと同じような境遇にある仲間(アンブルームやボナー)がカナンに殺されたのが憎かったといったところでしょうか?もしくは上海での弟のようにウーアウィルスの実験がカナン製造のため行われてきたことを知っていたからカナンが憎かったのどちらかでしょうね

そしてアンブルームの死体を撮影しろとミノさんに言われるも一度拒否するマリアはカナンの「普通の女の子」「強く輝く」といった良い面しか見ようとしない癖はまだとりきれていないようですね

またリャンを殺そうとするアルファルドを止めようとするカミングスを見てアルファルドは
「自らの命を彼岸に追いやってまで求め焦がれるものその正体に興味が湧いた」
とあるがこれはアルファルドがシャムを殺したときの回想を見てもわかるようにシャムはまるで抵抗する気が無いように見える
つまりアルファルドはこのときのシャムの気持ちを知りたかった
だからそれと似た行動をとる「愛」とやらに興味を持ったのではないだろうか?

ここで重要となってくるのがシャムと同じ薄茶色をしているアルファルドがカナンに対してどんな感情を抱いているのかである
諸説では「絶望」が有力視されていますがどうなんでしょうか?
これについてはまたあとで述べよう
{/netabare}
10話「想執~そうしつ~」
{netabare}
タイトルは想いに執着することで喪失するサンタナとハッコウを表現してるのかな
サンタナはハッコウの愛(死)の囁きを聴くことに執着しハッコウはサンタナの亡骸に愛(死)を囁きつづけることに囚われ命を落とす
そういった意味では11話のリャンもそうなのだろう

ここでアルファルドから薄茶色のヒントとなるような発言がある
「あいつを見ているとヘドが出そうになる」
「ある男を見ていても同じ気分を抱いた、この気分に名前を付けるとしたら…」
私は最初この言葉からアルファルドが抱いたこの感情は「失望」ではないかと思いました
前回もカナンに対して
「いつになったら本気を見せる」
「私はお前にはいつもがっかりさせられてばかりだ」
など言っていることからもそうなのではないでしょうか?

カナンが夏目に対して言ったこのセリフも面白いですよね
「面白いよねあなたは、私の能力が分かっていてそれでも贖罪なんて口にするの?」
つまり共感覚を持つカナンには夏目が贖罪なんてする気がないことはまるわかりだということですね(笑)
夏目はカナンのこと嫌いだといっていたのは夏目は口で相手を騙し繕うのが得意な人間なのでどんなに取り繕ってもバレてしまう、そしてバレたところで動じず何を考えているか分からないところが苦手なんでしょう
カナンの言うとおり夏目の目的はボナーの研究データの回収でありそれを兵器として売りさばくことや政府の消えた村の隠蔽を揺することですからね(笑)

そしてこの回ではまた薄茶色のヒントが出てきます
それはサンタナの死の恐怖で怯え狂うハッコウを救いに向かうミノさんの色です
最初銃を乱射するハッコウに恐怖し緑色をしていましたがサンタナの
「もし俺に何かあった時には頼む、ハッコウをこの夢から目覚めさせてやってくれ」
という言葉を思い出して救いに向かうミノさんの色が緑からだんだん薄茶色に変化していきます
ここから先ほどアルファルドはカナンに「失望」を抱いていたのではといいましたが、ここでのミノさんは「失望」していたのでしょうか?
私はサンタナとの最後の約束を守るための唯一の「希望」という感情を抱いていたのではないかと思います
そしてアルファルドはシャムやカナンに「希望」を抱いているからこそ「失望」させられているであると
{/netabare}
11話「彼女添~シーソー~」
{netabare}
タイトルはサンタナとハッコウ、リャンとカミングス、マリアとカナンがそれぞれ寄り添うこととシーソーを掛けてるんでしょう
特にシーソーはこの話のテーマの1つなんじゃないかなぁ

           命/愛(絆)

OPの「絆を自ら引き裂いた as judgement 吊り上げて」
もここからきてて愛と命で揺らぐシーソーの天秤を表現してるのかな?

アルファルドがカナンそっくりのボナーを見て言ったセリフ

 別に姿を似せたわけではない。
 共感覚の因子を持ちあわせた人間がウーアによって体質を変化させた
 際には髪の色が抜ける、それだけのこと。
 私が求めていたのはビジネスになるボナーという名の生物兵器。
                                」
その後も
「そう、たまたま似てしまっただけ…」
そして焼払い
「たまたまだ」
と繰り返している
このセリフから受ける印象は”カナンを作りたかったわけじゃない”と思い込みたいといったものだ
これまでの流れから推測するにアルファルドの欲するものはカナンやそれ以上の超人を作り、戦い勝利することで得られる超人という称号であろう
しかし、その結果皮肉にもカナンに似たものができてしまうというカナンの呪縛のようなものを感じたんだと思う
シャムの亡霊同様にカナンの亡霊にまで取り憑かれてしまった…
そんな気分の悪さを拭い去りたかったのだろう

意識を取り戻したミノさんにカナンが尋ねる
「あの人(ハッコウ)はミノさんの希望なのか?
 そうまでして守りたい存在なのか?     」
と聞いていることからも薄茶色はやはり「希望」の色だったのではないでしょうか

戻ってきたカナンを撮りたいというマリア
アンブルームのときはまだ目を背けていたマリアだがここで
親しい人の死を通して様々な感情を持ち"弱く震える"カナン
つまりマリアが見たくはないカナンを真っすぐ見ようとし、決心が実行に移るようになってきたのであろう
{/netabare}
12話「忌殺劣者~きせつれっしゃ~」
{netabare}
タイトルは
   「忌殺」と「季節」
   「劣者」と「列車」
を掛けているのでしょう
「忌殺」はケガレ(感情)を殺すこと
「季節」は四季など "移り変わり" や "様々な表情" を見せるといった意味で使ってるんでしょうね
「劣者」は劣っている者=アルファルドかな?
アルファルドは過去に執着し時間が止まっていたのとあらゆる愛だの憎しみだのといった感情を「厄介なものだ」、「滑稽だ」、「飼いならした」と殺してきた

ファクトリーから帰ってきてからのカナンの様子がおかしいことに気が付いているマリアはカナンを心配し見に行く
そこにはマリアに何かを求めるカナンが居たがマリアは何と声をかければいいのか分からない
カナンは
「マリアが一緒なら(輝ける)…」と思っているが
一方マリアは
「カナンが一緒なら?(輝ける)…」と何か考え始めたようだ

カナンは列車の中でシャムを失ったあの日を重ねる
古びた列車、銃声、血の香り、それらに感覚が刺激されて見えないはずのもの幻がみえるようになってしまう
そこで見たものは死んだはずのシャムだった
 シャム「ここで俺は死んだ」
 カナン「アルファルドに殺された」
 シャム「どうだろうな」
振り返ると亡くなった人たちの姿
 シャム「俺たちは誰に殺されたんだろうな」
ここでカナンは全てアルファルドのせいにしてきた自分を認めたくなかった
持ち合わせの奇異の感覚に頼り切ってシンプルな真実
自分がアルファルドからシャムを奪った事実
アルファルドがしたことは自分がしたことと同じという事実
憎しみに憎しみで当たっているという事実
から目を逸らしてきたのだ

アルファルドはマリアの役目はただ一つでありカナンの本当の力を目覚めさせる起爆材となることだという
ではなぜ今までは生きることが役目と言っていたのに今回は銃で撃つといった矛盾したことをしたのか
それは機が熟したからだ
その答えはアルファルドとマリアの会話の中にある
アルファルド

 カナンは守るべき光がある状態が最も強く、そして恐ろしい
 自分の全てを理解し愛してくれるものの存在があって
 初めてアイツは真の力を発揮する
                             」
マリア

 全てを理解し、愛して?
"カナンのあの顔、あたしの知らない顔だった
 迷いも憎しみも怯えも苦痛も懺悔も全て持ち合わせた"
 普通の女の子だった。親しくなった人の死に怯えて
 体に傷が…いえ心に傷が付けばちゃんと痛くて
 あたしはあんなカナンを…(認められるだろうか)
                          」
この言葉を聞いて起爆材になると判断したのではないだろうか

そしてマリアは気づいた

"守ってもらったりしたらムズムズしちゃうよ"
 その気持ちに嘘は無いはずだった
"カナンはただそこにいてくれればいい"
 私は結局カナンに求め続けたんだ
 強く凛々しく私の見えないものを見つめ続ける
 私を照らし続けてくれるカナンを求めてた
                      」
マリアがカナンに傍にいて欲しいという気持ちは結局欺瞞だったのだ
そしてカナンの光の前に自分はカナンを照らすことはできないと絶望してしまった
そこでマリアは判断し、ユンユンに依頼したのは列車の連結(絆)を切り離すことである
マリアはカナンから離れることでカナンに求め続ける自分と決別したんだと思う

アルファルドがシャムを殺した理由は語られていないが
説としてシャムがカナンに絶望したからアルファルドが殺したというものがあるが私はこう思う
アルファルドが出した偽の手紙
あれはリャンと同じようなことをシャムに対してしたのではないだろうか?
シャムに振り向いてもらいたいがゆえに呼び出して自分の力を見せつけるつもりだったのではないかと
しかしシャムは全く応戦してはくれなかった
その理由がアルファルドがカナンの言葉に対して言っていたセリフ
カナン「シャムは言った復讐からは何も生まれない、憎しみから生まれた兵士はただの敗北者だと」
アルファルド「お前にそれを言わされた時点でシャムの死は決まっていた、少なくともお前が現れなければシャムはあの場で死ぬことはなかった」
シャムはアルファルドの憎しみを受け止めた(義務を実行した)のである
だからシャムはアルファルドが来ることも分かっていた上でカナンに憎しみには憎しみで対抗してはいけないと諭していたのではないかと
不完全燃焼で終わったアルファルドはシャムの亡霊に取りつかれる
そこから解放されるための唯一の希望がシャムに絶望とまで言わしめた真の力を発揮したカナンを倒すことだったのではないか
アルファルドの
「私が殺したいのはお前じゃない、お前を、絶望を殺してシャムの亡霊を撃ち抜く」
というこのセリフにはそれを意味するんじゃないでしょうか
{/netabare}
13話「キボウノチ」
{netabare}
タイトルはCANAANの意味である「希望の地」
カタカナになっているあたり何かありそうな気もするけどよくわからない
冒頭のマリアのセリフ
「あなたに照らされることで心の片隅に生まれてしまう影」
希望後絶望(キボウノチゼツボウ)とかなのかな?

爆発音と共にマリアを失ったとうなだれるカナンだが鼓動の音の描写が入る
このときマリアの命を感じとったということなのかな?
これによってマリアを失う焦燥感が無くなってアルファルドをありのまま見つめられるようになったことで強くなった?
ここでカナンが急に強くなった理由がいまいちわかりません

↓↓更新↓↓

このときマリアの生死は関係なかったのだと思う
カナンは共感覚をもつために他の人より色んなものが見え過ぎてしまう
そしてそんなカナンにとってマリアは優しくキレイに輝く特別な "光" であり一般的な私たちで言えばダイヤモンドのような物だったのであろう
そして爆発音とともにそれを失ったと思いうなだれた…しかし心の中でマリアは生きていることを感じた
ここで初めてありのままを見ることがができるようになったのではないだろうか?

そしてマリアは "光" でなく "友達" だというカナン
今まで光だといってたのになぜここでは否定したのかもよくわかりません

↓↓更新↓↓

ここで光であることを否定した理由も上のことからマリアはダイヤモンドではなく "友達" だからで
この逆でいうとマリアはカナンをダイヤモンドだと思っており
そんなダイヤモンドが光らなくなってしまったら大切にすることができないと感じてしまっていたからだとおもう
カナンが以前に「マリアを守るためそう思ってた…でもなんか違う」というのはマリアというダイヤモンドの光を失わないためではなくマリアという友達のことを想い戦う=気持ちを寄り添わせるために戦っているということなのかな

ここにきて初めてアルファルドの名のもつ意味が明かされます
シャム

 アルファルドお前は無敵だ。だが、もし目的でなく個人としての欲望を持ったのなら、
 そのときには訪れるであろう、お前の名がもつ本当の意味”孤独”が


以前の「もし目的でなく個人としての欲望をもったのならアルファルドお前は無敵だ」という台詞の
 "無敵"="最強" ではなく "敵がいない"="孤独" ということだったのでしょう


列車から落ちそうなアルファルドをカナンが掴むシーンではハッコーの言った台詞と同じ言葉をカナンが発します

    「決定権は生きている者にある」

ここのシーンにおける選択権はカナンだけにありました
しかし銃が落ちることで状況は一変します
ここで権利はアルファルドにも与えられたのです

アルファルドが自分の刺青(絆)を撃ち引き裂くという行為は生きている者として過去との決別とともにカナンに好敵手として生きてほしいと思い選択したのでしょう
ここのシーンも作品のテーマである
 命/愛(絆) のシーソーの1つといえます
ここで大事なことは "気持ちだけ" 寄り添うことなのです
愛ゆえに体まで寄り添わせてしまったのがハッコウのケースでしょう
その逆がリャンチーを失ったものの僧侶として想い続けるカミングス
そして体(絆)を切り離すことで共に生き残ったのがマリアとアルファルドと言えるでしょう

マリアとカナンは境遇が違い過ぎる
だからお互いに危険が及ばないように気持ちだけ寄り添うという形をとることにしたのでしょう(つい最近でいうと(作品名のネタバレ→){netabare}寄生獣のミギーとシンイチ{/netabare}の関係もこれに近い気がする)
OPの
「大事な世界触れぬように mind as judgement Give up!You know!Give up!」
マリアとカナンが判断した結果を確かめ合ってるかのように感じます


またあやとりも冒頭ではお互いを繋ぎとめるものや拘束し命とりになるものの象徴としてありましたが、最後には解けたあやとりでもう元には戻せないと二人を拘束していたものも解けたことをうまく表現していると思いました

そしてタイトルのCANAANですが
2つの説があるみたいですね


 マリアとカナンは境遇を超えて寄り添うことができたので隣り合っているという説

  C          
  A=アルファルド   
  N=境遇       
  A=マリア(もしくはカナン)      
  A=カナン(もしくはマリア)      
  N=境遇


 マリアはアルファルドやカナンとは境遇が違うので隣りあっていないという説
      
  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=カナン(もしくはアルファルド)
  A=アルファルド(もしくはカナン)
  N=境遇


あなたはどちらだとおもいますか?






私は後者でこのようになっていると思います


  C
  A=マリア
  N=境遇
  A=アルファルド
  A=カナン
  N=境遇



それは物語的にもそうではあるのですが最後の写真展覧会の描写
アルファルドとカナンの写真の間に立つマリア
そしてその下にある写真のタイトル「CANAAN」を物憂げに触れるマリア

 カナンは生きてる
 その命は激しく輝いて
 この目で直接見るには眩し過ぎて
 でも、目が潰れそうになっても
 私は見つめることができた(CAN)と思う
 それはきっと…普通の女の子の物語
                    」
と呟きながら写真タイトル「CANAAN」にかざす手が

NAAを   「CA●●●N」
NAを隠し  「CA●●AN」
AANを隠し 「CAN●●●」
となっているからである

       CAN~できる~

境遇が違っていても気持ちだけは境遇を超えて寄り添うことができるということを表しているんじゃないかと思います


 また、あるいは人との関わりから大切な人が周りにいるという境遇にいるカナンとマリアを孤独であったアルファルドがカナンを好敵手としてみることができるようになった

  C
  A=アルファルド
  N=境遇
  A=マリア
  A=カナン
  N=境遇

というもうひとつの見方もできそうですね

{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 26

Ssoul30 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

近接射撃戦闘とオープニングが超緊張感高まるかっこよさで最高に楽しめました。

ストーリー

主人公の大沢マリアは二年前に渋谷を襲ったウーアウィルス・テロの被害者の一人でした。そして、マリアは古参のライターの御法川実と共に「ヘヴン出版」の新人カメラマンとともに上海にいる犯罪組織「蛇」をめぐる紛争の事を書く事にしました。しかし、マリアは上海のお祭りである紛争に巻き込まれてしまいました。そこで出会ったのはマリアの友人のカナンでした。この物語はそんなマリアとカナンのなぞめいた戦いを描いた作品です。

私の感想。

銃戦がかなりかっこよかったです。特にカナンの独立している五感を同時に機能させる能力はとてもかっこよかったです。この作品の銃戦はかなり近接戦闘や近接銃戦が多いので、今までとは違う銃戦の楽しさを味わえました。今までは長距離射撃戦闘や中距離射撃戦闘が一番おもしろいと思っていましたが、この作品を見た後、近距離戦闘もおもしろいのですね。

この作品は戦闘シーンだけが魅力ではありません。この作品は色々と謎めいている謎を調べていくっと言う感じが最高なのです。私、好きなんですよ。謎が多いほど作品のおもしろさが増していくところが。

Ssoulのワンポイントピックアップ!!
「このコーナーではこの作品のおもしろい所、注目してほしい所などをピックアップし、説明したいという事です。」

この作品は多少グロいシーンがあります。ですので、グロが苦手の方はあまりお勧めしません。ですが、逆にグロが好きな人にはお勧めします。

オープニング

「mind as Judgment」
超かっこいいです。全体的に超かっこいいです。キャラクター説明がかなりかっこいいです。曲がかなりかっこいいです。ですが、一番かっこいいシーンははじめのカウントダウンです。あれほどかっこいいのは久々です。

エンディング

「My heaven」
オープニングとは違い結構悲しい感じの曲です。十分たのしめます。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 19

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

この三文芝居を見届ける義務があるといえばあるかな。劇中セリフより

2009年に放送されたテレビアニメ 全12話

原作 奈須きのこ TYRE-MOON 監督 安藤真裕 構成脚本 岡田摩里
総作画監督 関口可奈味 制作 ピーエーワークス

チュンソフトのPCゲーム「428~封印された渋谷で~」に収録された、
TYPE-MOON制作のボーナスシナリオが原作だそうです。

中国の上海周辺が舞台となるバトルアクション、主人公は女性、
普通なら期待しますよね。
しかも同年3月に放送終了した同制作会社の「true tears」は初請ながら名作級の出来。
この作品は9月から放送、原作は人気ゲーム制作会社のシナリオライター。

カナン CV沢城みゆき 主人公 20歳 ベレッタStormを愛用
大沢マリア CV南條愛乃 カメラマン 21歳 カナンと同様の過去を持つ
リャン・チー CV田中理恵 「蛇」のメンバーでH&K USPを愛用
ユンユン CV戸松遥 「消えた村の」の出身者 明るい性格で頑張り屋 

アルファルド・アル・シユヤ CV坂本真綾 カナンの宿敵 FN Five-seveNのUSGモデルを愛用

前半は上海を舞台にした綺麗な作画のバトルアクションでそれなりに面白く引き込まれました。
ただ、それもカナンがミステリアスな存在だったところまでです。
カナンの見た目は、御坂美琴がそのままの体系で大人になったような、
とても魅力的な外見ですが、行動原理が説明不足でストレスが溜まります。
後半はマカロニウェスタンの三文芝居を観ているようながっかり感でした。
たぶん、ガンマニアでもさほど興味はわかないだろうアクションです。
何よりも脚本がこなれていないような気がします。
作画は残念ながら、キャラは崩れないんですが背景は西部劇または仮面ライダーのアクション舞台のような手抜きになっていきます。

これだけのスタッフキャストですから名作が出来る可能性は大きかったと思いますが、
シナリオの咀嚼が不十分で作画に似合わぬB級作品という評価になってしまいました。
とても残念ですが、翌年4月には起死回生の作品「Angel Beats!」が制作されるのです。

地味な作品を連発しながらも真摯な制作理念で多くのファンを勝ち取った、
ピーエーワークス。
今後も、どんな作品が来ようとも応援して、必ず全話観て駄文でもレビューを書き続けたいと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18

69.6 14 約束で友情なアニメランキング14位
天体のメソッド(TVアニメ動画)

2014年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (963)
4739人が棚に入れました
「この町の空には、いつも円盤が共にあった――」
「願いをかなえるために、ここにいる――」

霧弥湖上空に現れた謎の円盤。
出現当時は世界中を大混乱に陥れたが、そこに留まるだけの円盤への恐怖心は消え、次第に観光地となり、徐々に人々の興味も薄れて行った・・・

二人の少女が出会うとき、それは止まっていた時間が動き出す兆し。
想いが人を変えて行き新しい物語を刻む。

中学校生活最後の年。それは一生忘れられない時間(とき)。

声優・キャラクター
夏川椎菜、豊崎愛生、佳村はるか、小松未可子、水瀬いのり、石川界人

ato00 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

美しい風景の中での納得のいかない物語

申し訳ありません。
最初に謝っておきます。
萌絵につられたのが運のつき。
アニメの視聴選定を誤りました。

謎の円盤が浮かぶ観光地が舞台。
4人の女子と1人の男子。
それに、一人の謎の幼女の友情物語です。

最大の問題が、ヘッドホーンの娘。
いきなり「何しに・・・」はないでしょう。
でも、EDの腰振り後ろ姿は、可笑しかった。
それに、不思議幼女は何で生計をたてているのやら。
普通に考えるとおかしいでしょう。
トドメは、何?何?何?のラスト三段攻撃でした。

何故最後まで観たかって?
それは風景が美しかったからです。
聖地は洞爺湖温泉。
火山オタク憧れの地、有珠山へ数年前に行きました。
洞爺湖はもとより、ホテルから見る花火が綺麗でした。
生きている大地を感じられる稀有な場所。
皆さんも一度訪れてはいかがでしょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 63
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

にっこり

アニメオリジナル作品 全13話

湖の上空で円盤が止まっている町、ある事情で小さい頃引っ越しをしていて7年ぶりに戻ってきた中学生で主人公の古宮 乃々香(こみや ののか)と不思議な少女ノエルを中心に、友達だった4人と過去のわだかまりを説いていくお話です。

誰も悪くはないのにある出来事のためにすれ違ったせいで、バラバラになりそれを何とかしようと乃々香が頑張りますが、全体的に重い雰囲気のお話になってますね。

その中でノエルの天真爛漫なところが癒されました。バランスをとっていたのでしょうね。

作画は円盤が綺麗で、風景も細かく描かれていました。キャラデザも可愛かったです。

お話としては行き過ぎる点が多く{netabare}(汐音がなかなか心を開いてくれなかったり、こはるの円盤反対のお話は長くて辛かったですね。){/netabare}、視聴しようとする気がなくなりかけたこともありましたが、終盤には感動する場面も多かったので最終的には観て良かったと思えました。

キャラデザだけみるとほのぼのとした展開が待っているように思えますが、わだかまりがなかなか解けないお話なので、視聴する場合はかなり根気がいるかもしれませんね。
{netabare}
(12・13話は、感動するお話ではありますが、円盤がなかった世界になるというのはちょっと納得できません。ファンタジーなのでなんでもありですが、11話のお話が良かっただけにそのままの世界で終わらせてほしかったです。汐音の性格が180度変わっていたのはびっくりしましたw)
{/netabare}
OP/EDは曲も作画も楽しそうですね^^ EDは私が好きなfhánaさんが歌ってます。

最後に、湖というところはまだ行ったことがないで一度訪れてみたいと思わせる作品でした。(池ならいっぱいありますw)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 58

takarock さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

能動的な視聴と受動的な視聴と

keyの大ヒット作品「kanon」を手掛けた久弥直樹氏が原案、脚本を担当する
オリジナルアニメ(全13話)。

本作は、演出が非常に繊細で、表情や仕草だけでなく、
背景だったり、さらには何気なく出てくるアイテムを使って
キャラの心情を表現しています。

じゃあ、具体的にどの場面が?と言われると
視聴時には「あっこの演出上手いな」とか思った場面も
今ではもう何となくしか思い出せませんw(役立たず)

なんでこんなことになってしまったのかというと
本作の視聴時、萌え絵然としたキャラデザということもあってか、
ゆる~いアニメを観るような、
ただ漫然と眺めているといった極めて受動的な視聴姿勢だったからでしょう。

今になって思うのは、こういう受動的な視聴をしていては、
本作の良さというのになかなか気付きづらいと思います。

観終わった後に、
「ノエルが可愛いだけのアニメだった」とか
「訳が分からない切れ方をするヒステリックなやり取りがうざかった」とか
そんな感想になるのではないでしょうか。

訳が分からない切れ方というのも、そこにはちゃんと理由があって、
本作ではそれを逐一説明していないから分かりづらいのだと思います。
説明を求めるのでなく、自ら探っていくという能動的な視聴をしなければ、
その理由にも辿り着くことができないままということもあるでしょう。

アニメなんて娯楽なんだからだら~と眺めていたいというのは当然の要求だと思いますが、
1つ言えるのは、娯楽=受動的快楽ということではないということです。
ミステリーのように自ら犯人やトリックを推理していくという
能動的な楽しみ方をする娯楽だってあるわけですからね。
あと、劇場作品なんかは能動的な視聴をする人が多いですよね。お金払っているからですかねw
だから劇場作品の評価は比較的高めになるのだと思います。

私見ですが、オリジナルアニメには、
視聴者に能動的な視聴を求めてくる作品が多いと思います。
例えば「グラスリップ」。 私は観てませんけど(おい)。
ここでいくつかのレビューを読ませてもらいましたが、
「理解不能」という声が圧倒的に多かったですw
能動的な視聴をしなければ、その魅力に触れられないという作りなのでしょうし、
製作側は視聴者に挑戦状を叩きつけているのかもしれませんねw
オリジナルアニメという場で、何か新しいことをしたいという
高い志だったり、モチベーションだったりが、
そうした作品を作り上げていったのかもしれません。

私たち視聴者はその作品を視聴するかどうかを選べるわけですから、
制作側から真剣勝負を挑まれても、
疲れるから付き合いたくないということであれば、
それを回避することだってできるわけです。

自分が視聴している作品が、
能動的な視聴をこちらに求めているのかどうかを見極めることによって、
作品の観方も、そして評価も変わってくると思いますよ。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 52

65.7 15 約束で友情なアニメランキング15位
ビビッドレッド・オペレーション(TVアニメ動画)

2013年冬アニメ
★★★★☆ 3.4 (988)
4500人が棚に入れました
舞台は大島。天真爛漫な14歳の少女・一色あかねは発明家の祖父としっかり者の妹と貧しくも、温かな毎日を送っていた。海の向こうに臨める人工島ブルーアイランド。
その中央にそびえ立つのが、世界中のエネルギー問題を解決した画期的な発明“示現エンジン"。
それはみんなが夢見た、平和な未来。誰もが笑える幸せな日々―――。
しかし、世界を突然、危機を襲う。示現エンジンを狙って現れた謎の敵・アローン。
どんな兵器も通用しない絶望的な状況に、大きな力を秘めた赤いスーツ“パレットスーツ"を着た1人の少女が立ちあがる―――。
そして少女のもとに集まる仲間たち。
彼女たちの友情こそが、世界を救うたった一つの希望なのだ。

声優・キャラクター
佐倉綾音、村川梨衣、大坪由佳、内田彩、大亀あすか、てらそままさき

ワタ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.3

ビビッドコネ━━━━━('A`)━━━━━!!

※超絶酷評です


序盤からずっと低空飛行を続けてましたが
終盤2話でようやく振り切れてくれましたね、マイナス方向にですがw
冷静沈着だったカラスさんの躍動っぷりが面白い。小物臭全開のセリフとかいちいち笑えます。

まあせめて、キャラ萌えありきの作品なんだから、キャラは魅力的に描いて欲しかったです。
どのキャラも性格がテンプレで、セリフもありきたりでつまらない。行動原理も所々おかしいし。
調子っぱずれな歌やマヨラー(笑)とかで個性付けしようとしてるけど完全に失敗してる。
それだったら挫折や葛藤させたり、もっと内面を掘り下げるべきでしたね。

友情をテーマにしてますが、まあこれも薄っぺらいし、やたらと押し付けがましい。
ドッキングすることで相手の気持ちが簡単に理解できちゃうらしいので
まともに描く必要ないんですかねw
最終回の連続ドッキングは友達を使い捨ててるようで、案外皮肉の意味も込められてるのかw

他にも
敵にあっさりやられるだけで存在価値のない戦艦&戦闘機
明らかに演技力不足な声優陣
ひたすらキモいだけの安易な尻プッシュ

数え上げればキリがないですね。作画も後半力尽きちゃったし。
上記で挙げたような粗を感じさせない、畳み掛けるような「勢い」もなかった。
ウケそうな要素を他作品から拝借して適当にぶち込んだだけ。
作品の個性や作り手の情熱をこれ程感じられない作品もないですよ。

ビビットこないどころか、はやくも2013年ワーストアニメ筆頭候補に躍り出ちゃった感。
今後これを下回る作品が出ないことを願うばかり。
2期やるのか分からないけど、こんな糞アニメのために貴重な枠を使って欲しくないですね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 57

アトランティス さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

earthmindのOPがとても良かった♪

プリキュア+エヴァ+ウィッチーズのような作品。
主人公が○○ラーだったり、屋根から軽く飛び降りたり、変な鼻歌など笑いどころやツッコミどころも多く
自分的にはなかなか楽しんで毎週見れたと思います^^

1番のお気に入りはれいちゃん。
登場するたびにいつも見入っていましたw

それともう1つ
このアニメの良かったところは
OPのearthmindが歌う「ENERGY」

僕の中では閃乱カグラの「break your world」に次ぐ2013冬アニメOPランキングの上位にランクインしている曲です♪
earthmindさんの透き通った声とfullの最後のサビの部分がお気に入りですね^^
ウォークマンにも入れて
今でもよく聴いています

またOVAでも出るのを楽しみにしています

投稿 : 2024/11/09
♥ : 53
ネタバレ

ピピン林檎 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

ダメなバトル系変身美少女ものの典型みたいけど、最後は結構楽しめた

髪の色からレッド、ブルー、グリーン、イエローの4人の美少女達が、{netabare}伊豆大島付近の海上にある世界全体へエネルギーを供給している人類存続の要=示現エンジンの破壊を目指して襲来するアローンと呼ばれる謎の敵と戦う{/netabare}話ですが、あともう一人パープルっぽい髪の、微妙な立ち位置の美少女がいて、併せて5人の美少女達の{netabare}友情の物語{/netabare}にもなっています。

2013年冬の放送なので、作画は流石に確りしています。
問題は、ストーリーの方なのですが・・・

【評価】

※バトル系変身美少女ものに、私がこれまで付けた評価として

①魔法少女まどか☆マギカ 総合5.0(TV本編、劇場版前後編)~4.8(叛逆)
②魔法少女リリカルなのは 総合4.0(劇場版1st)~4.5(劇場版2nd As)
③結城友奈は勇者である  総合4.4
④幻影ヲ駆ケル太陽    総合3.9

※この外、変身しませんがバトル系美少女もの作品として

⑤灼眼のシャナ(I/II/FINAL併せて)総合4.2

※そして今回の作品の視聴直後の評価として

⑥ビビッドレッド・オペレーション 総合3.8

上の①~③に比較すると

(1)少女ひとり一人のキャラの作り込みが甘く一貫性がない、
(2)ストーリーの作り込みが全然足りない、
(3)世界観がありきたりでしかもチグハグ、

等々、確かに色々とダメな作品で、バトル系変身美少女ものとしては、残念ながら一番低い評価になってしまいましたが、それでも最終回近くはそこそこ楽しめました。
ラストは、{netabare}一応 happy endで、後味良く視聴を終えることが出来たのが大きかった{/netabare}のかも知れません。

===============================
【各回の評価】

★が多いほど個人的に高評価した回(最高で星3つ)
☆は並みの出来と感じた回
×が付いている話は脚本に大きな疑問を感じた失敗回

{netabare}第一話 ファーストオペレーション ☆
第二話 かさなり合う瞬間(とき) ☆
第三話 本当の強さ ☆
第四話 約束 ☆
第五話 もう一つの鍵 ★
第六話 健次郎があかね達の友情パワーを強化しようとするけどとんでもないことになる話 ☆
第七話 ゆずれない願い ☆
第八話 今日よりも鮮やかに ★
第九話 晴れときどきふわふわ ☆
第十話 光と影と ☆
第十一話 つたえたい想い ★
第十二話 ビビッドレッド・オペレーション ★★{/netabare}
-------------------------------------------------------------
★★★(神回)0、★★(優秀回)1、★(良回)3、☆(並回)8、×(疑問回)0 ※個人評価 3.8


正直言って、人に勧めるかというと「余り勧めない」作品になると思います。
途中何度か視聴を断念しようかと思ったくらいだし。
しかし、この作品を視聴することによって、改めて①~③の出来の良さを確認できたようにも思いました。
①~③が好きな方は、試しに一度視聴してみると良いかも知れません。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 43

75.9 16 約束で友情なアニメランキング16位
赤髪の白雪姫 2ndシーズン(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (642)
3509人が棚に入れました
分割2クールの後半クールにあたる。

赤い髪を持つ少女・白雪は、タンバルン王国のラジ王子に見初められ、愛妾にされかかり、国を出る。たどり着いた森で、隣国の第二王子・ゼンに助けられた白雪は、彼の国・クラリネス王国の宮廷薬剤師として働き始める。やがて想いを通い合わせていく白雪とゼン。王子と薬剤師という二人だが、たくさんの出会いや出来事を経て更に絆を深め、二人を認める人物は少しずつ増えていく。

声優・キャラクター
早見沙織、逢坂良太、梅原裕一郎、名塚佳織、岡本信彦、三瓶由布子、甲斐田裕子、福山潤、小西克幸、豊永利行、國立幸、浅沼晋太郎、水瀬いのり、小松未可子、石田彰
ネタバレ

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

キュルルンアニメ

分割2クールの後半戦。
今クールはちょっとだけ障害が発生。
{netabare}でも、障害なんて単なる酒の肴。
当たり前のように二人は絆を深めちゃいます。{/netabare}

二人の熱気にあてられてお腹いっぱいだった前クール。
追い打ちをかけるように、さらに一杯に。
腹具合が悪く、キュンキュンというより最早キュルルンです。
胃薬を処方して、怒涛のラストに備えましょう。

ところで、このアニメ、脇キャラが魅力的です。
今回株を上げたのが、ラジ王子。
へたれは相変わらずですが、王子としての自覚が芽生えたようです。
ラジ王子を支えるサカキさんは超良識。
落ち着いた立ち振る舞いが大人の魅力でした。

{netabare}側近関係では、ミツヒデと木々の関係が気になるところ。
互いの気持ちを隠しながら(?)の軽快なやり取りが気持ちいい。
そして、オビ。
白雪への気持ちは封印し、ゼンに忠誠を尽くす。
その態度がすがすがしくてかっこいい。
オビの一挙手一投足が私のお気に入りです。{/netabare}

完璧なまでの王道少女漫画原作アニメ。
3期も観たいけど、お腹がもたないのでこの辺でお開きとしましょう。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 47

〇ojima さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

1期の雰囲気が(ブレてなくて)よいですね

2期を楽しみにしてました。
1期同様ゆっくりとした時間の流れがあって良い雰囲気です。
どんな物語になるのかな

2期は皆がお互いに対して強い心を持っていることが印象的です。
恋愛 片思い 主従 感謝
観ていて楽しいです。 私、オヤジですけど。。。 

最後まで観て
最後にまたこちらが照れちゃうような恋のシーンがありにやけてしまいます。

もし次期があったらラブラブだけで物語にならないと思います(笑)
でも、ひょっとして3期以降不幸が始まるのでしょうか?心配だ~。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 46
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

色々な縁(えにし)

原作未読 全12話(分割2クールの2クール目)

赤髪の白雪姫の2期です。1期(全12話)から観ることをオススメします。

宮廷内の起こる様々な出来事にゼンと白雪の恋愛模様が基本的なお話ですが、今回は前クール以上に波乱の展開が待っていました。

そのことによって白雪とゼンとの絆が深まった感じです。「災い転じて福となす」という感じでしたね。
{netabare}
子供だから短絡的すぎますが、さらわれた白雪が不憫でしたね~ オビはもっと怒っても良かったかもしれません。

また、前クールから観ているとあんなに酷かったラジ王子がここまで変わったのが嬉しいですね。
{/netabare}
この作品は、ミツヒデがいて木々がいてオビがいてゼンがいてそして白雪がいる、この雰囲気が大好きでした。

色々な縁(えにし)によって白雪たちが成長していくお話です。キュンキュンしたい方は是非みてくださいね。

OP・ED 前回に引き続き白雪役の早見沙織さんとeyelisさんが歌ってます。

最後に、今回も妄想CMがありましたが、いくらなんでも相手がお爺さんというはちょっと酷すぎましたねw

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29

73.7 17 約束で友情なアニメランキング17位
ラブライブ!サンシャイン!!(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (848)
3402人が棚に入れました
「学校」で「アイドル」!!!
輝きを目指して立ち上がる9人の少女たちの青春学園ドラマ、スタート!

私たち、輝きたい!

声優・キャラクター
伊波杏樹、逢田梨香子、諏訪ななか、小宮有紗、斉藤朱夏、小林愛香、高槻かなこ、鈴木愛奈、降幡愛
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

嗚呼、素晴らしきμ’sマニアたちの競演♪……但し、最終回演出には大いに苦言を呈したい。

現実のμ’sが活動を一段落した後を受けてアニメ化された『サンシャイン!!』
もっとAqours(アクア)のみの世界観を展開していくものと思っていましたし、
実際、{netabare} μ’sの出演はありませんでした。
例えばシャイ煮だのうちっちーだの、
三次元のAqoursが展開したCDのドラマパートやラジオのネタもメディア横断的に紛れ込みましたし(笑)
1stシングルのC/W「Step!ZERO to ONE」は本作の裏テーマ曲と言っても過言ではありません。{/netabare}


でも個人的には思っていた以上にμ’sを意識した内容になった印象。
最初{netabare}μ’sに入れ込んでいるのは言い出しっぺの千歌ちゃんくらいで、
どうせ彼女が一人で台風の目になるのだろう。そう思っていましたが違いましたw


アニメ世界のμ’sは現実世界以上に大きなムーブメントとなっていたことを私は甘く見ていましたw
思えば劇場版なんかでも{netabare}NY遠征大成功でμ’sは
サングラスで変装しなければランナウェイできない位の人気者でしたしw{/netabare}
ラブライブ自体も本作では夏の甲子園を越える参加校が集うビックイベントに成長して、
2代目王者μ’sはスクールアイドルのレジェンドとして多くの人々の胸に刻まれています。

特に黒澤姉妹のμ’sとスクールアイドルに対する想いは火傷しそうな熱さ。
生徒会長ダイヤ様が放つ“一般教養”(笑)μ’sマニア過ぎて半端ないですw{/netabare}

μ’sの影を乗り越えてAqoursをどう確立していくか……。
μ’sの後を受けた三次元のAqoursの活動も意識させながら物語は展開。

メインストーリーのメンバー集めも、話の内容はμ’sを知らなくても理解はできます。
ただTVアニメ1期等の予備知識があればより深く感動できる内容だったことは確か。

例えば1期では{netabare}留学しそうになった人を止めようとするエピソードがありましたが、
本作ではこう来たか……。と心情を比較しながら感慨に耽るとより楽しめます。 {/netabare}

Aqoursを追いかけて来てよかったなと言うより
『ラブライブ!』を追いかけて来て良かったと思った続編アニメでした。


キャラでは果南推しとして視聴し始めましたが、

最初{netabare} あまりにも出番が少なくてヤキモキしましたw

アニメ以前の設定では果南は三年生ですが千歌の幼なじみ。
同じく幼なじみの曜と一緒くらいに何も考えずに
Aqoursに飛び込んでくれるものと信じて疑っていませんでした。

ところが、始まってみたらメンバー入りどころか、登校すらしてくれない有様w
しかも何か色々思い詰めているようですし……。
本作は天候などに心情を映す演出が多用されましたが、
果南はたまに出てきても雨やら汗やら海水やらでいつも濡れて悲しそうだし……。

犬のしいたけより出番が少なかった時は、本当にどうにかなりそうでした(泣)

でも最後はマリーとハグして、仲間になれて良かったです♪ {/netabare}


最終回演出について……。長文かつ、かなり辛辣。

{netabare}最終話Bパート。ラブライブ地区予選にて。
Aqoursの総集編ミュージカルからのライブ。観客席を離れて押し寄せたファンの熱狂。

個人的には全く合わない演出でした。

これまでもアニメ『ラブライブ!』は随分、無茶苦茶やってきました。
いきなり車道に飛び出して歌ったり、ワープしたり、アルパカも一緒に歌い出したりw
歌のパワーで現実など軽く飛び越えて来ました。

けど今回はラブライブ地区予選というカッチリした現実の枠があり、
そこで事前許可なき者はパフォーマンスに参加できない。
観客がステージに近付いて騒ぐのも禁止という現実の強調がありました。

そして、長々と続くミュージカル風の振り返り。
そこで私は現実世界に地に足がついたまま、
夢の物語世界へ飛び立つきっかけを失いました。

こうなってくると本作の現実とリンクする要素も絡まって、
偏屈なリアリストの野暮な考えが夢から覚めた頭に巡って来ます。

三次元世界の『ラブライブ!』ではライブ等イベントの規模が大きくなるにつれ、
ごく一部の素行の悪いファンがトラブルを起こすようになっていました。

それをさせまい。ファンには楽しんで帰ってもらおうと
メンバーやスタッフの皆さんは毎回大変心血を注いでくれています。

端から見ればラブライバーなんてハメを外して
オタ芸で馬鹿騒ぎしている狂気のサイリウム集団に映るのかもしれませんw
でもファンの大多数は、イベントでは席から離れて騒がないし、
公式から告知されたルールを律儀に守っています。
しいたけみたいなブサカワ犬がペットでも、会場に持ち込んだりはしませんw

本作も現実の活動とのリンクを多用した『ラブライブ!』らしいアニメでしたが、
最終回脚本の時だけ、都合良く現実を忘れたのでしょうか?
それとも、二期でAqoursがルール違反で失格になり、
またゼロから1を目指す構想でもあると言うことなのでしょうか……。

横浜アリーナでの開催が決まったAqoursの1stライブ。
「MIRAI TICKET」の公演時、一万人以上のファンが集まれば100人くらいは、
席から離れてハッチャけることを是とした本作の再現を考えると思われますが、
スタッフのみなさんや他のラブライバーたちの心労が思いやられます。

こんな野暮な考えが浮かぶくらい、物語世界へ誘う魔法が不足していた、
私にとっては非常に相性の悪い最終回でした……。 {/netabare}


色々と文句も並べて来ましたがw
本作はズラだのピギィだの、keyのギャルゲー並に語尾や鳴き声?も豊富な、
キャラたちの掛け合いが楽しいアニメでした。
歌もどれも良曲で、ライブシーンのCGにも一層の進化が感じられました。

『サンシャイン!!』が放送されていた3ヶ月は、
私にとってもお祭りみたいな楽しい時間でした。

尊氏には早くもPADS(アニメ燃え尽き症候群)の所見がw
……さて、症状緩和に有効な秋アニメでも探しに行きますかw


以下、放送前のフライングレビューw長いので折りたたみw

静岡県産スクールアイドル・Aqours(アクア)爆誕!!
{netabare}
μ'sへの憧れで静岡県沼津市にほど近い、浦の星女学院にて誕生した
新たなスクールアイドルの特徴は、ご当地、海、元気。

参加メンバーのキャラクター自体は、
私……ごく普通だけどとか、地味だとか、恥ずかしいとか、
他に可愛い娘いるからとか、何にも考えてないとか、
幸せ過ぎて今ここで死んじゃってもいいくらいとかw
えらく謙遜?しておりますがw

中の人に関しては、
歌手デビュー経験者だの、民謡全国大会覇者だの、
特命戦隊ゴーバスターズのイエローバスターだの、
歌の声量、パワー、元気についてはかなりのガチ勢が集結。

μ'sで例えるなら、穂乃果ちゃんが9人で叫び続けているような暑苦しさ(笑)

既に何作かリリースされているCD等でも、
真夏の太陽の如く、熱のこもった全力全開の歌唱、激しいコール、
そして斜め上のネタを絶賛大放射しているのであります(笑)

パワーヒッター、剛速球投手が揃っている一方で、
μ'sでも猛威を振るった、ことりやかよちんのような甘いボイス。
脳トロ成分が不足しているのでは?との
中毒・禁断症状にも似た(苦笑)懸念?も……。

ただことりやかよちんも、何も最初から、
一声でラブライバーを昇天させる絶技を体得していたわけではありません。
μ'sでもアニメを通じて覚醒した属性?が数多くありました。

『サンシャイン!!』でも、こうしたキャラの隠れた才能?の発掘に期待。
果たして誰が脳トロ・スピリッツを継承するのか?
それとも誤って?芸人魂を花開かせてしまうのかw
(中の人の芸人魂については、既に開花しすぎて手遅れという説も有りw)

堕天使に夏風邪をうつされたりしないように、心して視聴したい。
ラブライバー期待の夏アニメです♪ {/netabare}

【一話感想】これも長いので折りたたみw
{netabare} 冒頭からAqoursの9人が秘める新たなキャラクター性、ネタが開拓された、
ラブライバーにとっては楽しい初回でした♪

一方で、9人が大事か、ストーリーが大事か……。
そんな捻くれた考えも浮かびましたw

東京だけでなく、ご当地・静岡のテレビ局を始め、
現存するほぼ全ての動画配信サイト、
果てはLINE LIVE、AbemaTVなどの新興サービスに至るまで……。
全方位展開されている本作。

そこで本作で初めて『ラブライブ!』に触れるご新規さんにとって、
9人の顔と名前が一致して初めて堪能し尽くすことができる、
この初回の構成はしんどかったかも?とも思いました。
……というよりスクールアイドルとは何か?ラブライブ!とは何か?
この回だけではよく分からなかったのではないでしょうかw

何かいきなり歌って踊り出すし(笑)初心者にとっては予備知識無しに、
インドのボリウッドムービーに遭遇した衝撃があったかもしれませんw

そんな方には、最初はこんなもん。顔も名前もそのうち覚える。
大波に乗っていれば何とかなる。「諦めちゃダメなんだその日が絶対来る」
とアドバイスしたいと思いますw


追記:μ’sがいた音ノ木坂学院のアルパカ役・麦穂あんなさんに出番はあるか?
個人的に大きな関心事でしたが、無事に犬役として転生を果たしたようですw
お祝いついでにアルパカで不動だった尊氏のサムネもついにチェンジw{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 39
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

μ'sからの卒業・・・になるのかな?

2018.01.01記

前作(μ's編)を気に入った人が流れてくるであろう作品。
内容自体は前作を観てないとついていけないものではないので、本作からの視聴でもかまわないと思います。

アイドルものでイメージしがちな主人公たちが商業的な成功を狙う内容ではなく、あくまで部活の一環でラブライブという全国大会目指して高校生が頑張る物語。彼女らはスクールアイドルと呼ばれてます。

本作は前作μ'sの5年後の設定で舞台は沼津であり、「サンシャイン」のサブタイトル通り、輝く太陽と煌く海が印象的で、シャイン(輝く)は本作のテーマとなってます。
個人的には苦手な部類の作品ですが、前作で免疫というか耐性が培われましたので、視聴するのに抵抗はありませんでした。人は選ぶと思います。

すんなり入れる人はいいとして、そうでない場合の心構えとして、バンド/アイドルものはキャラと音楽に感情移入できれば少々の脚本の粗さには目をつぶることだと思います。前作はキャラと音楽が良かった上に物語としても主人公たちの成長をうまく描けていたと言われておりアニメ自体の評価も高いものでした。
私にとっては、やはり苦手部類だったので、キャラ・音楽・物語どれもあまり感情移入はできず、ただし、声優さんたちのライブ映像でのアニメとの見事なシンクロぶりだったり、ファンとの一体感に感動し、また踊りはド素人で小さな箱からスタートしてドームを埋める頃にはメチャクチャ上達してたりとの現実での成長物語や、メンバー一人の病気離脱からのファイルでの復帰などのサイドストーリーに共感し、それにともないアニメの劇中の曲も良いものに聞こえてきたといった次第です。ライブでもスクフェスでもアニメ+αで楽しむべき作品です。

そういうことなので以下、前作を観てる前提での感想です。
{netabare}
冒頭にもありますが主人公たちの日常が描かれている場所が海沿いの街で、適度な田舎感と海・太陽の描写がとても良いです。すでにμ'sは伝説になってますね。前半はヒロイン(千歌)がスクールアイドルを目指すきっかけとなったのがμ's、トレーニングメニューもμ's、その他ちょこちょこμ's描写があり前作ファンを置いてけぼりにしない流れを作っていて好感がもてます。{/netabare}
{netabare}そして、12話でのμ'sとの決別。憧れるだけでは駄目なんだ、という結論に至りここからが本当の意味での物語のスタートでした。2期通じてなかなかうまくいかない場面の連続ですし成長も一歩一歩だったり、丁寧に描いてました。賛否両論の最終13話も特に気にならず、むしろこれまでのやや鬱展開から千歌の苦悩や伝えたい思いの発露としてしょうがないのかなと思います。正直なところ、物語としては前作よりも起伏がありこちらのほうが面白いです。{/netabare}
{netabare}ただ、キャラと音楽は印象が薄いですね。これがもしかすると致命的かもしれません。キャラ掘り下げ回もあるにはあるのですが、そもそもの設定の問題なのか、千歌の心象描写が多いためか、やや弱いです。こう見ると前作のキャラ設定が見事だったのかな、と再認識させられました。{/netabare}

物語はサンシャイン、キャラ/音楽は無印との比較結果になるでしょうか。
これもAqoursのライブでも観れば好転するなど変わるかもしれませんが、たぶんそこまでは追わないと思います。
が、失敗とまでは言い切れないため佳作という結論になります。2期で猛烈に感動するエピソードもあったし、アニメ単体としては悪くないです。



視聴時期:2017年12月   

------


2018.01.01 初稿
2018.08.27 修正
2020.09.25 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 32
ネタバレ

らいむぐりーん さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

週刊連載「サンシャインについてボヤいてみた」 7月24放送 第4話 追記~

視聴途中の為、未評価。

2016.07.02 22:30~
ついにラブライブの正統続編「ラブライブサンシャイン!」始まったよ-
これで毎週土曜がwkwkできます。うん。
静岡県沼津を舞台としたスクールアイドル作品。
先代が東京ドーム公演-紅白歌合戦出場と、夢を現実化させる大成功。
誰が見ても「ハードル上がりすぎて一体どうなることやら...( 一一)」
と、危惧していますが、ぶっちゃけ自分もその一人です。
たた、ダクション側からしたらこんな儲かるビッグコンテンツに育った以上、
続けない理由はない...やろね~( 一一)w


人気作の続編はコケるというのが世の通説です。
ただ、これはラブライブです。輝きたい子たちのサクセスストーリーなんです。
応援する方が最初からテンション下がってたらダメですよね-( ゚Д゚)ダーメダメヨ
でも、作風改革に失敗して闇歴史にしてしまうことだけは....いえ愚問でした。
監督が京極さんから変わってますが、シリーズ構成は据え置きの花田十輝さん。
王道テイストでもいいから、それも交えながらサンシャインならではの新しい味も是非組み込んで欲しい!

柏崎星奈のCV-伊藤かな恵さんが本作からキャスティングされてます。
チカちゃんのお姉ちゃん役なんかな?
先代は妹にと-やまんや、あやねる起用でしたので、違った感じでまた楽しみです(/・ω・)/

OP初見の印象
なんかアイマスっぽくなっちゃった感が..あるっちゃない?|д゚)
画面いっぱい埋め尽くす観客らのペンライトがカットインしますが、
どことなく「うぉぉぉ----!!」みたいな声が聞こえてきそう( 一一)
ただ、始まりをイメージした賑やかなアップテンポは完全に俺好みw
渡辺曜ちゃんは、ことりちゃんを意識して顔だけフレームインしたんかな?w
またライブ行きたくなる症候群絶賛発症済み。

ここで疑問.....
サビ前にチカが、スポットライトの逆光で照らされた数人のシルエットに
楽しそうに走っていきますが、
このシルエットがどことなく先代に見えるっちゃんね-( 一一)
(仮説素材1)-ミューズに憧れているチカの設定から、彼女らに向かって追いつき追い越すイメージに合致する。
(仮説素材2)-シルエットのヘアスタイルで、アウトラインがアゴ上の子が2人いるので
この時点でAqoursやない可能性示唆?(りんぱな?)
ツインテールも一人見えますが、長さがルビィより部長っぽい...?
気になる方は是非検証してみて下さい。

あくまで仮説ですが、気になりますね.....( *´艸`)

こっから各話毎にボヤいていこおうと思います。

#1 輝きたい!
{netabare} 第一話ということなので、キャラの紹介で1話使っちゃいましたね。
ま-問題ないと思います(^^)/
むしろ先代の第一話より見やすくて好きですね。
スタダを起用した製作陣。手放しで称賛してやるよ。泣きそうなったやねーかコラ。
花丸ちゃんとルビィちゃんの登場シーンで、ルビィちゃんのジト目可愛かった。うん( ̄▽ ̄)
この2人が、りんぱなポジションの可能性有り。(1年生やしね)
そしてヨハネは上から降ってきた!厨二病キャラがどんな風にAqoursを掻き回してくれるか既に気になるんだがw
ただ、このヨハネのシーンで表情とCVの声量に、少し違和感を感じました。
イメージでは小鳥遊六花のようなハツラツとした元気系厨二病を想像してたのもありますが.....
ま-これはこれで有でしょう(´・ω・`)
3年生のダイバー果南ちゃんとポンコツ会長ダイヤは、スクールアイドルに対して何かしらの過去がありそう...
この伏線の回収が楽しみやな-。
この過去が払拭できたとき、きっとAqoursに電撃加入するんかな?(^^♪
イタリア人ハーフまりちゃんは「二年ぶ-りデスカ」ってヘリからボヤくだけで試合終了。
まだ何もアピール出来とらん!もったいない!|д゚)
(二年前になにがあったんでしょう....?)
そして音の木坂出身梨子ちゃんは、中庭で「決めたよHand in hand!」を一緒に歌ってかーら-のまさかのアイドル部拒否!w
....「え?いま一緒歌っとったやんw」ってなりましたが、細かいことは気にしない大らかな子なんでしょうw
PVシーンのクオリティは言うまでもなし。最高。
これから出てくる曲が楽しみで仕方ありません(´・ω・`)フムフム
挿入歌「決めたよHand in hand」
{/netabare}

#2 転校生をつかまえろ!
{netabare} 「前途多難すぎるよ~」
千歌ちゃんの口ぐせなんでしょうね。部員集めに奮闘する回。
(そりゃそうか。まだ曜ちゃんとの2人だけやしね。やることはやってもらわんとw)
そしてポンコツ会長ダイヤさんは実はミューズの大ファンやったことが判明。それも結構ガチの。
「ミューズは生命の源ですわよ」とかまで言っちゃっとーし( ̄▽ ̄)
好きすぎて、にわかの千歌に向けていきなりの出題。(こんなのたまにおるなーマジでw)

問、1 ミューズが初めて9人で歌った曲の名は?
問、2 第2回ラブライブ予選で A-RISEと一緒にステージに選んだ場所は?
問、3 ラブライブ第2回決勝、アンコールで歌った曲の名は?
EX、その曲のパートをスキップしている4名は誰?

ラブライバーの知識が試される部分も盛り込まれています。
なんだか遊び心があるストーリー構成な印象(/・ω・)/
(EX問題、全員答えれませんでした。ちくしょう....(/ω\)小声)

ただ、梨子ちゃんが海の音を聞くシーンは露骨すぎるというか、もしかしたらいらんかったかも。
サンシャインなので、夏らしい海のシーンということ。ただそれだけって感じ。
(潜っとったら聞こえるわけないやんフツーw)

ずら丸ちゃんは図書委員さんらしい。そんな図書室あったら行きまくる。行かん理由ある?
ヨハネは、自己紹介でスベッて教室から疾走(アラレちゃん走り)
唯一の脳トロVoice候補ルビィちゃんは相変わらずの超人見知り。
果南ちゃんは、音の木坂のミューズは知らない発言。なんで?(´・ω・`
(これはミューズの世界から何年後の話なんやろうか?それとも違う世界線?んなわけあるかw)
梨子ちゃんはンミチャ的なまじめな性格設定。曲がったことが嫌いっぽい。
そして過去にピアノとの難しい葛藤がある模様。
曜ちゃんは、いつでも千歌ちゃんの味方で(・8・)的な幼なじみポジション。

梨子ちゃんが千歌ちゃんちの隣という、とらドラ状態に草生えましたw
あのシーンの千歌ちゃん(タオルターバン編)可愛すぎました。
そして無事(?)スクールアイドルすることを了承(?)することになった梨子ちゃん。
(ぶっちゃけ、このシーン無理やりすぎてあまり入って来んかったw)
EDも初披露。「ユメ語るよりユメ歌おう」
挿入歌「ユメノトビラ」梨子ちゃんPiano Ver.

ユメに満ちた第2話でした(´・ω・`)
{/netabare}

#3 ファーストステップ
{netabare}梨子ちゃんは千歌ちゃんと指先でETタッチしたので
そのままスクールアイドルとして活動を始めたみたいです。
浜辺でレッスンしている3人ですが、前回は浦の星の中庭でレッスンしてました。
つまり、現段階ではレッスン場すら確保できとらん不安定極まりないスタート。
あとは、ファーストライブがどうなることやら...そこが危惧されます。
(まさかμ`sの展開と丸被り...?それやったら二番煎じまっしぐらやな( 一一))
金髪鞠莉ちゃんはどうやら3年生兼新理事長というぶっ飛んだ設定。
(これは....アリなのか?(。-∀-)あまりにも無理強い感ハンパないが)
期待のにこ枠ヨハネちゃんは学校サボって沼津駅を散策してます。(変装)
ルビィちゃんとずら丸はいつも一緒のワンペアなんで、りんぱな枠ほぼ当確でいんじゃね?
ただ、ずら丸ちゃんのお買い物エコバックがまさかの江戸っ子仕様の風呂敷!!!
これは...素直にかわいかった( ̄▽ ̄)やるじゃん
町の公共放送使ってラジオ宣伝する千歌ちゃん曜ちゃん梨子ちゃん。
名前は「Aqours」に決まり、後はファーストライブ。
(名付け親が不明という伏線残しは初代とモロ被りw)
体育館を満員にできなければ、即時解散。
そんな中始まったファーストライブは、満員には程遠い数人の観客入りでスタート。
悪天候の影響で音響設備が一時ダウン。復活とともに多くの観客が来場。
理由は千歌の開催時間の伝達ミス.........(´・ω・`)
(なんかちょっと....違う気が....)
3話でファーストライブという流れはμ`sと重複してます。
ただ中身がなさすぎる!
サンシャインは9人の存在が放送前から多くのメディアで露出してましたので、
いざ放送となると、彼女たちのキャラ紹介に尺を使わざるを得なかった感が強い。
ことほのうみだけだった初代は、その分3人に十分スポットを当てた展開だったので
ファーストライブのシーンは、感情移入できる素晴らしいものでした。
3話段階では、サンシャインはまだまだ取り返さないといけない部分が多いです。
でも可愛さはハンパないとよ?そこは間違いない。
ずら丸やべーよまぢ( ̄▽ ̄)図書っ子アイドル花丸ちゃん!!!

挿入歌「ダイスキだったらダイジョウブ!」
{/netabare}

#4 ふたりのキモチ
{netabare} ずら丸ちゃんとルビィちゃん回です。
ずら丸ちゃんはルビィちゃんの夢の為に、
自分の夢を叶えるエピソードです。いいわ。うん
完全りんぱなの残像がありますが、そんなもん関係ないw
そして千歌の部員勧誘の決め文句が「悪いようにしないから~」
まるまる穂乃果なトコに草wwwwww
無印からのラブライバー向けの小ネタ感満載。
でも、ポンコツ生徒会長ダイアさんは、既定路線通りエリーチカ推し。キャラ設定も類似?
かよちん推しルビィちゃんとの回想シーンは微笑ましかったな....
(実際の、μ`sファンのスクールアイドル目線での描写が多い気が)
純粋にμ`sを追いかける彼女たち。
ただ、
これ以上μ`s μ`s言いよったらそれこそ二番煎じ。もう辞めとこうや。お腹一杯です。
もう十分こっちには伝わったから( ̄▽ ̄)
そろそろサンシャインのオリジナル感観てみたい(´・ω・`)
でも、
散らかった部室に書き残されてた歌詞は、過去に活動があった暗示?
3年生組は過去にスクールアイドルの活動をしよった....?(仮定)
ルビィちゃんの体験入部を皮切りにスクールアイドル感アリ。
ずら丸ちゃんのルビィちゃん思いなエピソードは見どころ満載|д゚)
ずら丸とルビィ推しが確実に増えたであろうハートウォーミング回でした。
5000組登録されてるスクールアイドル界に最下位から新規参入したAqours。
次回はお待ちかねの厨二病の申し子ヨハネ回ですw
{/netabare}

#5 ヨハネ、堕天

投稿 : 2024/11/09
♥ : 31

75.0 18 約束で友情なアニメランキング18位
恋と嘘(TVアニメ動画)

2017年夏アニメ
★★★★☆ 3.5 (637)
2921人が棚に入れました
満16歳になると結婚相手が通知される超・少子化対策基本法、通称ゆかり法が施行されている世界を舞台に、少年少女たちの未熟で儚い禁断の恋模様を描く。

声優・キャラクター
花澤香菜、牧野由依、逢坂良太、立花慎之介、谷山紀章、黒沢ともよ、喜多村英梨
ネタバレ

おぼ さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

嘘は隠れてなんかいない

原作未読/全12話

若干ご都合主義だが、ある程度はきちんと作られている純愛(?)アニメ。
ただ後半の展開は若干残念なものでしたし、終わり方には「失望」としか・・・・・
※ネタバレありとなしは文章のネタバレ要素にネタバレが掛けられているかどうかの違いで、文章の内容は同じです。

( 'ω'o[総括レビュー]o(ネタバレなしVer.)
{netabare}
{netabare}満16歳以上の少年少女は自由恋愛が禁止となり、国が「国民の遺伝子情報に基づいて決めた」最良の伴侶と恋愛をして結婚しなければならない{/netabare}法律、「ゆかり法」。

その法律の傘下で踊らされる女子高生達の、一筋縄ではいかない恋愛模様を描いた作品。
雰囲気は全体的に{netabare}暗め{/netabare}で、切ない感じの物語になっていました。

物語は、1話目は導入の{netabare}ご都合主義展開{/netabare}を少し捻らせたような感じにして、二話目からは全く作風な変わった、若干{netabare}ハーレムラブコメ的{/netabare}な恋愛を描く構成。

全話のおおまかな感想を言うと、
1話~3話→驚きの展開の連続で面白い!
4話~6話→あれ?面白くなくはないけど若干飽きてきた?
7話~11話→話が進展しない(´・ω・`)
12話→一番やってはいけないENDキタァァ
みたいな感じだったと思います。

特に終わり方は酷く、今まで積み上げてきたストーリーを台無しにするまさかの{netabare}ハッピーエンドww{/netabare}
(しかも何も解決してない)
前半が良かっただけに、後半のグダグダ展開と終わり方がかなり残念な作品でした。
歌とキャラはかなり良かったです。{/netabare}

( 'ω'o[総括レビュー]o(ネタバレありVer)
{netabare}
満16歳以上の少年少女は自由恋愛が禁止となり、国が「国民の遺伝子情報に基づいて決めた」最良の伴侶と恋愛をして結婚しなければならない法律、「ゆかり法」。

その法律の傘下で踊らされる女子高生達の、一筋縄ではいかない恋愛模様を描いた作品。
雰囲気は全体的に暗めで、切ない感じの物語になっていました。

物語は、1話目は導入のご都合主義展開を少し捻らせたような感じにして、二話目からは全く作風な変わった、若干ハーレムラブコメ的な恋愛を描く構成。

全話のおおまかな感想を言うと、
1話~3話→驚きの展開の連続で面白い!
4話~6話→あれ?面白くなくはないけど若干飽きてきた?
7話~11話→話が進展しない(´・ω・`)
12話→一番やってはいけないENDキタァァ
みたいな感じだったと思います。

特に終わり方は酷く、今まで積み上げてきたストーリーを台無しにするまさかのハッピーエンドww
(しかも何も解決してない)
前半が良かっただけに、後半のグダグダ展開と終わり方がかなり残念な作品でした。
歌とキャラはかなり良かったです。{/netabare}

( 'ω'o[観点事のレビュー]o
{netabare}
[物語]/2.0★★☆☆☆
正直あまりストーリー性はなく、そこまで出来は良くなかった印象。原作はもう少し奥深い作品なのかな?

[作画]/1.5★‪⭐☆☆☆
普段の作画も崩れ気味でしたが、キャラデザが・・・・・
もう少しなんとかならなかったんでしょうか。
まあ、可愛いっていっちゃ可愛いんですが。

[声優]/3.0★★★☆☆
普通。李里奈の声はd('∀'*)。御坂の声は若干残念。

[音楽]/4.5★★★★⭐
これは本当に良かった!
OPの独特なテンポはとても好みで、EDの切ない感じもとても良い!
曲だけなら今期1、2を争うと思います。

[キャラ]/4.0★★★★☆
なんといっても李里奈が可愛い!
本当に純粋な所に惚れてしまいました。
それをむやみやたらに扱う主人公は・・・・・

[総評]/3.0★★★☆☆{/netabare}

点数【58点】

投稿 : 2024/11/09
♥ : 51

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

最終回、あの会話シーンはナシ!

原作マンガは未読です。「原作が少し気になったので、アニメでお試し」というのが主な視聴動機ですかね。

要は「少子化対策のために様々なデータに基づいて政府が理想的な結婚相手を斡旋してくれる」といった仕組みが制度化されている世の中のようです。

ある意味『アイドル事変』のアイドル議員よりも実現性の点で無茶な設定とも言えるかも。こんな制度を実現しようとしたら「結婚相談所」的なビジネスは壊滅で民業圧迫ここに極まれりという感じですからね。

ということで、ストーリーの評価は設定うんぬんというよりは世界観との整合性という目で見たいところです。

主人公の根島由佳吏(ねじま ゆかり:通称「ネジくん」)は、幼馴染み的に想いを育んだ高崎美咲(たかさき みさき)と政府通知によって定められた相手である真田莉々奈(さなだ まりな)のどちらを選ぶのか?

そして美咲が政府通知の相手であったかもしれない疑惑や、ネジくんの友人であり美咲との間にも何か秘密を共有していそうな仁坂くん、挙げ句の果てには美咲のネジくんへの想いを探るために美咲に近づいたことがきっかけで美咲と莉々奈に深い友人関係が成立してしまったりとか、同時期に放送された『ゲーマーズ!』とは別な意味でいろいろと拗れた話になりました。

12話という話数と原作未完という事情から、最終回での着地点にことさら不満はありません。しかし最終回Bパート、ヒロインふたりがあの会話をする場面において、あの状況は演出的にナシだと思います。

いくら守秘義務がありそうな職種とはいえ、ふたりの会話を他の人が何も動じずに聞いているのは、世界観との不整合という点で極めて不満です。最後のあの写真撮影に応じる点についても同様です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 45

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

僕らは恋をして嘘をつく ただ一つの気持ちを守るために

2017年放送のテレビアニメ 全12話

原作 ムサヲ 監督 宅野誠起 構成 高橋ナツコ 音楽 横山克
制作 ライデンフィルム

さあさあ、またまた来ました「構成ナツコ」今まで良かったと思う作品はありません。
いきなりOPドンドンパンパン(笑)変なキャラデザ。
さて1話切りか・・・・んん・・・面白いじゃん!

原作力は高いです。DeNAのマンガボックス連載コミック。
16才になると結婚相手を厚労省(政府ではなく霞が関)が決めてしまう近未来社会。
すべての男女に対する最も理想的な相手をコンピューターが決める。

これは世代によって意見が違うと思います。

10代~30代 ふざけるな!自由恋愛禁止なんてディストピアだ。
40代~50代 結婚できるんならいいんじゃね。国が責任を取ってくれるんだろ。
60代以上  俺は(私は)見合い一回目の相手と結婚して、子供を育てたし添い遂げる予定だよ。

戦後復興期の日本人の多くは適当な相手(年齢だけは順守)と適当な見合いをして、ほとんどは離婚せず同じ墓に入るのですが、
すでに忘れられた歴史なのかもしれませんね。
統一教会の合同結婚式などと言うネガティブな事件(?)もあったし。

この作品は16才になって予定通り結婚相手の通知が来た少年少女の、
恋愛観、人としての成長、忘れられない想い、社会環境、家族
を比較的丁寧に描いた社会派恋愛アニメです。
そして、物語としてとても面白い物でした。
悩みも深くなく、流され、周囲に祝福されたり、初恋の相手と語ったり。
この作品に違和感を感じた人は、社会状況と言うものの理解が足りないかもしれません。

脚本は相当こなれています。大ベテランですからやればできる子ですね。
連載中なので結末は描かれませんが、社会がこういう形で回っている以上、
個人の結婚相手が誰になろうとあまり意味がないことだと思います。

男女が出会い繁殖活動をすると言うこと。
恋の部分が抜け落ちていますが、一生添い遂げたとしたら尊いものでは無いと言う資格など誰にも無いでしょう。
この社会では、恋は病気として丁寧に対処しているようです。
ディストピアかユートピアか?これはSFではなく現実の一つのありようです。

人口を増やすために最も適した方法はハーレムです。
歴史が証明していますね。
でも、男性すべてに人権を認めるとしたら、この作品の設定になります。
戦後日本が最も成功した社会主義国家であると言われたゆえんでもあります。

会話は丁寧過ぎず、若い男女の迷える心を感じさせて好感が持てました。
「月がきれい」と対応するもう一つの赤い糸。
16歳は迷ってこその青春です。
『初恋は成就しないほうが幸せになれるよ』(私の言葉ですw)

追記
ひとつ気が付いたことがあります。
16才で政府通知が来るとして、内容が結婚相手の名前でない可能性があります。
「この状態では結婚できない」という通知が来た場合。
感染症や重大な性嗜好の問題です。
早い時期に本人や家族が気づいて治療を行えば高い確率で治癒できます。
現代は完全放置、または無視された状態で危険な人生が待っていたりします。
同性愛の問題も早期協議次第で解決可能なんではと思います。
性と言う重大な問題に蓋をしてしまう現代社会への問題提起となる作品かと思いました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 42

67.4 19 約束で友情なアニメランキング19位
orange(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.3 (622)
2905人が棚に入れました
長野県松本市に住む女子高校生・高宮菜穂は2年生になった4月の始業式の日、差出人が自分の名前になっている手紙を受け取る。その手紙には、26歳になった10年後の自分が後悔をしていて、その後悔を16歳の自分には味わってほしくないこと、菜穂に今後起きること、それに対して菜穂にしてほしい行動が書かれていた。菜穂は、初めは誰かのいたずらと思っていたが、手紙に書かれていた通り、成瀬翔が東京から転校してくる。手紙には、5月に成瀬翔を好きになること、翔が17歳の冬に事故で亡くなること、その事故は防ぐことが出来たと書かれていた。

声優・キャラクター
花澤香菜、高森奈津美、衣川里佳、山下誠一郎、古川慎、興津和幸、佐倉綾音
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

変えたい過去…それを考える青春もの

原作未読ですが、この始まりは間違いなく良い青春ものになると思いました。1話ですでに涙目…コブクロの曲も卑怯だ(良い意味で)。最後までじっくり見ました。

3話まで…出だしだけでうるうる
{netabare}過去を変えたい思いが生んだ奇跡なのか、手紙を受け取った過去は少しずつ変わっていっています。変えた過去はどう変わっていくのかこの先も面白そうです。過去の話と進行形の話がうまくミックスして、非常に見やすいです。
翔の表情が1話と3話では全く変わっているんですよね。重い気持ちが変わっていっているのだろうか。菜穂の恋心が強くなっていくと辛そうだ…。スレ違いと葛藤、青春ものはこうでないと。{/netabare}

4話…グサッ、グサッ、グサッ…
{netabare}未来の自分は過去の自分になんでも言える、なんて正論…。そう、だからこそ、やり直し系の物語はうけるんですよね。特に青春に思いを残している人には。そして、過去の自分はそれが精一杯。
未来の旦那、須和がイケメンで良いヤツ過ぎて泣ける。翔が居て、須和が旦那って、嫉妬した女子多いのでは?
でも、菜穂が追いかけて、翔に叫んだシーン、泣いた…涙もろいなぁ…{/netabare}

5話…地味な子ほどモテる
{netabare}特に少女漫画は。いや、菜穂は可愛いキャラだよ、うんうん。
パラレルワールドは分かるが、手紙のなぞはどう説明するんだろう。ま、この話にそんな難しい話は要らないかも。
みんなが手紙を受け取ったんだろうけど、須和の気持ちがそれによって我慢しようとなったのは切ないな。須和と翔の間で揺れ動きそうな展開になりそうで、どうなるんだろう…。気になるが原作読むのは我慢しよう。{/netabare}

6話…心の闇
{netabare}前半は菜穂と翔のくっつきそうで、くっつかないイライラ展開。いかにも少女漫画っぽい。互いに好きなのがまるわかりなのに。でも、今回は菜穂が積極的。
で、後半。翔の死が自殺だったことを知り、なんとかしなければ…と思うものの、翔の心の闇が深いこと、母に自殺が初めて帰ろうと誘った日だったことを知り、菜穂は落ち込んでしまう。そこに須和が来て相談、須和にも未来から手紙が届いたことを知る。
切なくなる話だけど、ボンボン松本ボンボンボン♪の歌が強烈過ぎでした…{/netabare}

7話…え~と…須和がイケメンすぎる
{netabare}須和にも届いていた未来からの手紙。そこには菜穂と同じように後悔しないでほしいことか書かれていました。
祝ってやれなかった翔の誕生日。未来のみんなは翔の家に集まり、翔の居ない誕生日を祝い、現在のみんなは祝うことができた。
そして、みんなは翔の悩みを聞き出し、翔と菜穂は互いに好きだと告白。

良い最終回だった…あれっ?
須和がイケメンすぎて、現在の菜穂も須和選んじゃったら良いんじゃね?と思うくらい。結末見えない…。でもこの作品、毎回グッと目をこらえてしまいます。{/netabare}

8話…みんなで救おう
{netabare}菜穂と翔は互いに好きなのに付き合いません。大切だからという気持ち、なんとなく分かる…。
そして、みんなに届いていた未来からの手紙。それぞれに悩むのではなく、みんなで救おうとなりました。翔は幸福者だと思う。その思いが伝わるといいな。
でも気になるのが翔の倒れかた…まさか、まさかだよな?そんなフラグは要らないぞ…{/netabare}

9話…付き合いそうで…
{netabare}もうね、翔も菜穂も互いに好きなのが分かっているのに付き合わない。互いに付き合う感覚ではないくらい自然がいいんだろう。でも、翔はちょっと違うな。須和に何だかんだ言っているのも実は先が…なのを考えてのことかと。かといってやきもち妬くし。めんどくさい男だ!!いや、変わってきていると思いたい、
みんなで翔もを救いたいのは分かったが、どうなることやら。あ、棒倒しは燃えます。ライダーキックは良い思い出。{/netabare}

10話…これが本当の伝言リレー、翔が駆ける!!
{netabare}翔の闇は深い…みんなが心配して何とかしようとするのに、やっぱりうじうじする感じ。須和がナイスガイのイケメンすぎるので、翔どうよ?と思うのですが、考えてみたら翔の置かれた状況が辛すぎて仕方ないですね…。大切な母親を失って、しかもひょっとしたら死なせなかったかもしれないという後悔。これは重すぎです。

みんなは未来を変えようと頑張ります。リレーは足を痛めても頑張った翔のお陰で勝利。翔が本当に嬉しそう。リレーの伝言が翔に届いたと思いたい。未来は変わってきているし。

それにしてもここ数話、作画がひどい気が…イケメンたちが笑ってしまうような顔になっていたり、足が異常に細かったり、ちょっと酷い。でも クオリディアよりも…いや、どっこいどっこいかもしれないです。{/netabare}

11話…もうね、翔も須和も不憫すぎる
{netabare}クリスマスを一緒に過ごそうと約束した翔と菜穂。でも翔のおばあちゃんが肺炎起こしかけてキャンセル。大晦日はと臨んだはずが、未来からの手紙どおりの展開に。翔の闇は深すぎてどうしようもありません。
この大晦日がきっかけの一つとなり、須和と付き合うことになったという。実は須和はこの日告白していたというのだ。展開は完全に未来からの手紙どおりなのに、須和は告白せず、菜穂の背中を押すこと選んだ…追いかける菜穂を振りきろうと翔…どうなるんでしょう…

翔、本当にめんどくさい。なぜ翔なんだろうと思うようになってしまいました。翔の置かれた立場考えたら分かるんですが、あまりにも翔の描写が少ないから、翔の闇の深さが分かりづらいんですよね。

にしても、本当に作画、どうしちゃったんでしょう。菜穂が口開けてる姿が出っ歯にしかみえず、笑いそうになってしまいました。{/netabare}

12話…重い、重いよ…
{netabare}翔がどうしてめんどくさい男になったのかを理解する回でした。さすがに重い…。母親の出せなかったメール見たら絶望してしまう…。
でも…生きろ、生きなきゃならないんだ。やっぱりこの男救わないと。笑顔で最終回終わってほしい。

で、母親は能登ちゃんかな~と思ったらやっぱり能登ちゃん…すっかり母親声優だ…なんかさみしい。{/netabare}

最終話…生きる、それが一番大事
{netabare}最後の最後に気づいただけでも良かったな翔。
最後の難関、それはバレンタインと翔の逝った日。どう回避するか、みんなが翔を守るために必死。ここまでされる翔は幸福者だと思う。見方によってはみんなが守ることに酔ってるとも言える。ここは人それぞれの見方かと。強くなった菜穂がいて、なんとかバレンタインはうまくいったものの、最後の難関、翔の自殺は動き出す。そこを救ったのは萩田の機転という、最後に萩田GJ。翔がやっと本音を話して、みんなも事実を話して、笑って終了です。

手紙を送った未来は変わらない。それでも過去を生きている誰かは変えてあげたい、その思いは届いた。この物語はそれが最も大事な点であると思います。今を変えるのは無理、なんとか過去を変えたい、それを見れなくとも、変えたい。その気持ちを代弁しているようなアニメでした。{/netabare}

さすがは少女マンガが土台というところでしょうか。男から見て、翔がどうしようもないくらいあまちゃんにしかみえないのが少々残念でした。でも、12話があったお陰で翔の見方が変わったので、そこは救いでした。あれは高校男子にはキツすぎる出来事です。翔を救うには魂ごと救わないといけなかったわけで、最後の最後に救えた、それも積み重ねてきたみんなの気持ちが届いたということだったと思います。本当によくまとめていたと思います。

でも、やっぱり須和が切なかったっですね。あまりにもイケメン、ナイスガイ過ぎました。ちょっとはひねてくれよとも思ったのですが、最後の最後までイケメンでした。同情する気持ちもよくわかります。

物語は可もなく不可もなくだったと思います。OP、EDは最高です。毎回コブクロが流れて泣きそうになってました。作画、途中どうしちゃったのかと思うくらいひどいときがありました。違和感あってネットで調べたら場面転換したさいに座る位置が逆だったとかあったのでびっくりしましたし。当然DVDでは修正すると思いますが。最後はきれいになっていたので、中の問題だったのでしょうね。

映画が決まりました。オリジナルストーリーが入るらしいですが、TVの総集編の方が強そう。あのはなと同じ感じになるかな?見てみたい気はしますが、二週間限定?大規模公開ではないのね…円盤まで待ちますか…。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 51
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

設定も(背景)作画も雰囲気もよい。が、キャラとシナリオが破綻している感じ。もったいないっす。

[文量→特盛り・内容→酷評系]

【総括】
普通の高校を舞台にした、普通の高校生が織り成す、普通ではない恋愛もの。

SF的な内容と恋愛の要素を合わせたものは、「Key」など、名作にもなり得るジャンルですが、この作品はイマイチでした。少女漫画っぽいキャラや展開にイライラしたのと、SFとしてストーリーが破綻しているのが問題かと。

でもまあ、実写化されるほど人気がある原作なのだし、私のように、アラを探して減点方式で物事を捉えるカスのような人間でなければ、楽しめる作品なのかもしれませんね(自爆)


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
第1話を観て、思ったこと。

○→OP、ED共に実力派シンガー。特に高橋優さんは元々ファンなので嬉しい!

○→絵が非常に美しい。特に背景。キャラデザは、一目で少女漫画原作と分かる美男美女揃い。

○→ストーリーの重さ。1話の中で起承転結があった。未来からの手紙を無視もできる(した)ってところは良かった。きっと、それによるマイナスがなんであったかも、次話以降に明らかになるのだろう。(昔のバラエティー番組で、「未来日記」ってあったよね、関係ないだろうけどw)

×→成分にもなっているが、「まず手紙を全部読め」と「守らなければどうなるかまで書いておけ」。普通、全文読むでしょ、気になってw

×→未来から過去を変えたいようだが、1つ目の出来事(例えば翔を誘う)を変えた時点で、その次に起きてくることは変わるのでは? もしそれが変わらない(運命として既に定められている)のなら、不幸な未来を変えることはそもそも不可能なわけで、だとすれば、10年後から操作できる過去は、1つだけなのでは?

×→いや、あんた須和と結婚して子供もいるじゃん。過去を変換し、翔を助けちゃうと翔を好きなままだから、須和と結婚しない(今の子供もいない)可能性あるじゃん。過去の変換がパラレルワールドを生み出すってことが10年後に「解明(確定)」されているんなら良いけど、そうでない(現在の世界が変換されていく可能性がある)なら、須和(現夫)と離婚して翔と結婚したい、したかったという浮気の意思表示(須和との結婚なんてどうせ妥協なんだよ、二番なんだよ、的行動)だし、今の子供なんて(酷い言い方すれば)生まれてこなくても、翔との子供が生まれれば良いってことにならないかい? それって(未来から手紙を出す行為自体が)あまりにも酷くない? ⬅これを一番言いたい。

?→あまりにも動かない、静か過ぎる美しい背景は、まるで写真や1枚の絵画のようにも見えた。それを作為的に捉えると、「過去の世界」であることを表現したかったのかな、と思う。思い出の中の世界というか。なんか、(絵や写真といった)背景の前で演じられている人形劇を観ているような、不思議さと切なさと、少しの不気味さを感じた。

、、、タイムリープ系は数多あれど、この作品の最大の特色は、「未来からの有益な情報を生かせない、生かさない」部分だろう。それは人間が「理屈」や「打算」だけで動くのではなく、「感情」に左右される弱さや強さをもつ生き物だと表現したかったのだと思う。

でも、「人の命」がかかっているなら、別だ。(特に中盤までは)「いや、あんたの羞恥心と翔の命のどっちが大切なんだい?」とか思う。過去の失敗に「命」を入れたことが、この作品の重みであり良さなんだろうけど、単に「恋愛」だけにしておけば、名作にはなれなくても、少女漫画としては普通に成立した(反感は買わなかった)とも思う。

かといって、手紙の情報を完全活用すると、物語にならないし……「命」を扱うって、難しいね。

(同じ「命」をかけたタイムリープ系でも、シュタゲや僕街は、なりふり構わず必死にやった上での失敗だったけど、orangeの中盤までは、「そんぐらいがんばれよ、翔、死ぬんだぞ」感が半端なかった)。

手紙の効果が半信半疑になってきた辺りからは面白くなってきたけど、5人全員に手紙が来てる設定はいらないと思う。もしそうするんなら、「あっ、あの時のあのキャラのあの行動は手紙のせいだったんだ」と分かるような、伏線やミステリー的手法が必要だったと思う(けど見当たらない)。5人全員に手紙が来るなら、「他の4人は知らない翔とのエピソード」が必要なんだけど、それもあんまり(体育祭の怪我くらいしか)ないし。

ただ、評価できる点としては、「未来の自分にすら、解決方法の分からない過去」を変えていこうという点だ。ゴールは分かるのに道順が半分しか分からない、というのは面白かった。それに、「過去の事実を変える」のではなく、「過去の人の心を変える」という点も新しい。やはり、方法の分からない、不確実なものは観ていて面白い。

体育祭、マットを皆で持つシーンの「皆で持てば重くない」は、「翔のトラウマを分かち合う」という分かりやすい比喩だけど、そこで風が吹いてきて背景が動くのは、第1話目感想の?に書いた「止まった背景」の理屈が正しい証明になると思い、嬉かった(けど、我ながら嫌なアニメの見方だ……)。

とにかくまあ、須和が良い奴過ぎて(笑) 誰よりも須和に幸せになって欲しいと思った視聴者は、私だけではないでしょう。「捏造トラップ」の「武田」と、一緒に呑んだら親友になれると思う(笑)

あとはまあ少女漫画だからしょうがないけど、「とっとと付き合えよ」感も半端なかったw

ラストに向けての興味の対象は「①翔は本当に助かるのか(どうやって助けるのか)」「②どうやって過去に手紙を出せたか」の2点のみに。

②は、都市伝説と奇跡で強引に解決。まっ、ここがタイムトラベルものの一番難しいとこだよね。なんてったって、誰も正解が分からない部分だから。でも、あんまりにも乱暴な解決方法でガックリ。

①は、う~ん、これといった奇跡も驚きもなく普通に救えちゃいましたね。好意的に解釈すれば、これまで積み重ねてきた小さなことが実を結んだということなんでしょうが、やっぱり尻すぼみ感がいなめない。自分でハードルを上げるだけ上げといて、まったく飛ばずにゴールしちゃったというか、ボクシングの試合に例えるなら、序盤からジャブとボディーを積み重ね、いつかストレートで沈めると期待してたら、そのまま判定勝ちしちゃう試合を見せられた気分になった。

設定は面白く、作画がもよく、雰囲気も良かった。ただ、如何せんシナリオに荒さがあった。まあ、単純に原作者の力不足なのでしょう(原作も読んだけど、まんまだったし)。やっぱり謎解き要素があるものは難しいなぁ~。イマイチな作品だった。


最後に一言。「BUMP OF CHICKEN」の「藤原基央」さんの名言です。

「生きてれば必ず良い事がある? なに言ってんだ! 生きてる事が必ず良い事に決まってんだろ!」

とても好きな言葉です。自殺、ダメ。
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
まず、「1話目に手紙全部読めよ」と、多くの視聴者が思うだろうし、ここからすでにご都合主義がアリアリ。人の生き死にがかかっている場面なのに、自分の羞恥心に負けるヒロインと、メンヘラ男な主人公にイライラ。なのに、あんなに素敵な須和にヒドイ対応をするなんて、どうかしている。須和、世の中にもっと素敵な女性はいっぱいいるからな。須和に幸せになってほしいアニメでした(笑)
{/netabare}


【余談1~ずっと前に聖地巡礼~】
{netabare}
松本、1回行ったけど良いところ! 2泊で蕎麦屋に7軒行ったw どこも美味しかったな~。時間がない人は、駅にくっついてる榑木野(くれきの)さんがオススメ! 駅ナカ店のクオリティじゃないよ! でも、時間があるなら三城(さんじろ)さんがオススメ! 前日までに要予約&メニューなし&値段なしでビビるけど、日本酒と小鉢がいくつかと蕎麦が出て来て2000円。ちょっと、コースを食べた気になれます! メチャ旨でした♪ 松本城は、「格好良いけど、攻めやすそうな城だな~」って思いました(笑)
{/netabare}

【余談2~文学部的レビュー(中原中也)~】
{netabare}
2話の冒頭で使わ(朗読さ)れた詩は、中原中也の「春の日の歌」ですね。中原中也といえば、「夭折(若くして亡くなった)」「ダダイズム(秩序や常識の破壊、否定)」の詩人として有名です。

また、3話で黒板に書かれた古文は、藤原道綱母の「蜻蛉日記(夫への恨み辛み嫉みが書き連ねられた恐ろしい名文ですw)」の冒頭です。

これらを、単に「高校生活の一場面の描写」とみるか、「作為的(隠喩表現的)」なものとみるか。

前者なら論じる必要もないので、とりあえず後者の立場で(そして私は古文は専門外なので、スルーするーw まあ、恋愛モノの有名な古文ってことで作風ともマッチしてるネ☆って位で終わらせておきます)。

しかし、中原中也とは、大分面倒くさいところを……。しかも、「春の日の歌」? 中原中也で教科書に載るとしたら、「汚れちまつた悲しみに」「サーカス」「一つのメルヘン」とかだけど……あえてってところが、怪しい(朗読までしてるし、やはり何らかのメッセージを受け取るべきと考える)。

また、この人は詩人の中でもかなり難解な詩を書くし、私は「雰囲気を楽しむ詩人」だと思っているので、細かい解釈は苦手(そして、中也の中でもそこまでメジャーじゃないから、ネットにも解釈は転がってないし⬅ということは、探して楽しようとしたw)。んじゃ、自力で(笑)

まず、「春の日の歌」は、詩集「在りし日の歌」に収められています。「在りし日」とは中也にとって、「実際には過ぎ去ったが、詩的世界の中では生き続けている世界」と思われます。この辺、「未来から過去(在りし日)に手紙を送る、orangeの世界観」に共通する部分も。実際、「在りし日の歌」の中には、「死」や「幻想」を感じる詩が多い(それに「春の日の歌」は中也の死の1年前に書かれていて、体調も悪く、精神的にも病んでた時期ですし)。

まず、「春の日の歌」全文を。

《流(れ)よ、淡き嬌羞よ、ながれてゆくか空の国? 心もとおく散らかりて、エジプト煙草たちまよう

流(れ)よ、冷たき憂い秘め、ながれてゆくか麓までも? まだみぬ顔の不可思議の、咽喉のみえるあたりまで……

午睡の夢のふくよかに、野原の空の、空のうえ? うわあうわあと涕(な)くなるか

黄色い納屋や、白の倉、水車の見える彼方まで、ながれながれてゆくなるか》

……うん、意味わからん(笑)

多分、「淡き嬌羞(女性的な恥ずかしさ)」や「冷たき憂い(心配)」が「空の国」や「麓」に「流れていくのか?」と問いかけているのでしょう。第一連の「流」は「エジプト煙草」とあるから「風」を表し、第二連の「流」は「麓」から「水」を表すのでしょう(もっと性的な解釈もありますが、好みじゃないので)。

それらがどこに流れていくかというと、「空の国(うえ)」「水車の見える彼方まで」です。こうみると、雄大な自然を歌ったようにおもいますが、あくまで流れていくのは「人の心」です。

この時期の中也が「空」と書くと、やはり「死後の世界」を連想してしまいます。また、「黄色い納屋」「白の倉」「水車」は、いかにも牧歌的で幻想的で、「中也の故郷(山口県の温泉街)」とも言われてますが、私はなんか「ヨーロッパの田舎」を連想します(中也は仏語の翻訳家だし)。中也は確か海外行ったことないんで、未だ見ぬ自らの詩の元風景なのかな? とか思ったり。

自らの、あるいは人の心にある、重く苦しいものが、フッとどこかに流れて行ってしまう感覚。「嬌羞」や「憂い」なんてなくなってスッキリするはずなのに、「うわあうわあ」と声をあげて泣いてしまう。やはり、それすらも自分の大切な一部なのだから、抱えていくべきなのか? それとも、そんなものを後生大事に抱えているから、死へと向かっていってしまうのか?

と、中也も悩んでいるように私は感じます。「春の日の歌」では、全体を通し疑問系が多く使われ、実際は何も言い切っていないしね(笑)

「orange」との関連を考えると、「orange」最大のキーになるのは、「結局、翔の最大のトラウマ(母の自殺)は取り除けなかった」ということでしょう。母の自殺は、=「冷たき憂い」。それにより、翔の心は「とおく散らかる」状態に。このままでは翔は「空の国(死後の世界)」に行ってしまう。そういう、漠然とした不安感を、この「春の日の歌」にのせたのかな? それとも、そういう悲しみを背負ったまま、それでも生きていけということかな?

……うん、こじつけですなw 多分、あんまり内容に関係ないな、素敵な雰囲気で使っただけの詩だな(長い読解の結論w)。それもまた、ある意味この作品らしいがw
{/netabare}

投稿 : 2024/11/09
♥ : 47
ネタバレ

oneandonly さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

地に足のついていないイリュージョン作品

世界観:5
ストーリー:4
リアリティ:2
キャラクター:4
情感:4
合計:19

高校2年生の春、菜穂に届いた「手紙」。
その差出人は、10年後の自分だった。
初めはイタズラかと思ったが、
書かれていることが次々と現実に起こり、
「手紙」がこれから起こることを綴っていると知る。
転校生の翔を好きになること。
そして、17歳の冬に翔が亡くなってしまうこと。
翔を失った〈26歳の菜穂〉の
後悔と願いを知った〈16歳の菜穂〉ができることとは?
(公式サイトより)

たまたま、外国人のlive reactionで1話を見て、綺麗なOPや楽曲に名作の予感を感じて視聴開始しました。予約録画をしていたもので、最後まで見てしまいました。

見てしまったと表現したのは、自分のあまり好きでない純愛物に、ツッコミどころばかりのリアリティがない設定が乗っかっていて、途中何度も中断しようと思いつつ、録画されているので、この後少しは良くなるのではないかと望みをかけて視聴していました。結局巻き返しはありませんでしたが…。ここから先は辛口批評になります。

{netabare}10年後の自分から手紙が届くという設定自体は、時間を利用した面白いものです。ただ、その手紙が長く、日記形式になっています。主人公はなぜか、全文を読まずに物語のペースに合わせて小出しに対応します(最後まで読むでしょ普通)。それと、10年前の日々の出来事をこの手紙のように詳細に書ける人いますか? これを納得させるには、主人公が日記をまめにつけている描写を入れておかなければなりませんが、自分の覚えの範囲ではなかったです。

一番の難点は須和と結婚して子供も生まれているのに、今更、過去に自殺した友人を助けて未来を変えようなんてことを考えるのは、好きだった人なら尚更のこと、今という現実を肯定しないという話。これは子供を否定するようなもので、リアリティが感じられないし、自分が須和だったら間違いなく怒るな。

二番目の難点としては、翔の母親の死を防ぐことを至上ミッションにした手紙を書くべきでしょ、という点。その日に翔を誘ったら翔の母親が死んで、それをきっかけに翔も自殺する、とわかりやすい手紙にしておけばよかった。5人が手紙を出していながら…。

最後のほうに、バミューダだのパラレルワールドだの手紙が過去に送れるという理屈が語られますが、そこにいる本人たちにはこれが届いたかは知覚できないのですから、何も説得性のないSF話をよく信じて行動に移せるなと思います。手紙を入れた小瓶を日本で海に流しても、バミューダまで到底流れつかないし、それが翔の死ぬ前の世界に届けられるとは流石に幻想世界です。

5人全員が10年後の未来の自分から手紙が届いて、翔を助けたことを翔に話したら、翔が疑いもしないというのもおかしいよ。もし信じてもらえたとして、それ話したら、今までの彼らの行動が手紙のせいだって思われるおそれがあるけど、心配しないのか(菜穂の言動が自分を救うためだけであり、付き合うというのも本心ではないのではと思われてしまわないかということです)。

あと、リレーも酷かったです。他のクラスは足の速い男子を集めているのに、特に足の速くない女子や萩田を入れて、さらに伝言ゲームしながら何故優勝できるのか。他のクラスの人たち(陸上部とかいたはず)はこの結果に何を思うのか、そういう想像ができないのでしょうか。この作品の作者(脚本家)は、翔が良ければよい、6人組が良ければよい、という視点しかないのかと思ってしまいます。

恋愛面も明らかに相思相愛なのになかなか発展しないところがじれったかったり、最終話のストレートな告白は見ていて恥ずかしくなりました。やっぱ自分は純愛物が苦手です。
で、めでたく恋人になったのになぜまだ自殺しようとするか、翔!
最後までツッコミを入れさせるのは、わざとかとも思いたくなるほどでした(苦笑){/netabare}

良かった点はOPEDの音楽と、キャラでは、萩田がたまにいい仕事をしていて比較的好印象でしたかね。
劇場版が決定したようです。世間の評判は良いのでしょうか。

(参考評価推移:3話3.4→6話3.3→10話3.0→13話2.8→調整2.6)
(2016.7~9視聴、2017.6調整)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 45

79.8 20 約束で友情なアニメランキング20位
転生したらスライムだった件(第2期)(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.7 (561)
2740人が棚に入れました
「転生したらスライムだった件」は、伏瀬さんによって小説投稿サイト「小説家になろう」に掲載されたWeb小説を原作としたTVアニメ。異世界で一匹のスライムに転生した主人公が身につけたスキルを駆使し、知恵と度胸で仲間を増やしていく異世界転生エンターテインメントだ。2018年10月から第1期が2クールで放送され、第2期は2021年1月から放送となることが決定している。

声優・キャラクター
岡咲美保、豊口めぐみ、前野智昭、古川慎、千本木彩花、M・A・O、江口拓也、大塚芳忠、山本兼平、泊明日菜、小林親弘、山口太郎、福島潤、田中理恵、日高里菜、春野杏、櫻井孝宏
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

第2期もサクサク視聴できる、良く練られた物語①

原作未読。最終話まで視聴。

【第1期に引き続いて優しい物語】
{netabare}第1期に引き続き、主人公が攻められる側という所が面白いです。
主人公一行が、周囲の国々に攻め込むことはない。
主人公一行は、いつも降りかかる火の粉を払うだけ。
その結果として、仲間を増やし、レベルアップしていく。

こんな優しい物語なので、サクサクと視聴できます。{/netabare}

【賛否の分かれる戦場での大虐殺】
{netabare}仲間たちを蘇生させるためとはいえ、人間を1万人も大虐殺しちゃうのは賛否分かれちゃいそうですね。
オーバーロードでも”大虐殺”は賛否分かれましたからね。
この作品の場合、ここに至る過程で、人間のクソっぷりが強調されていたので、個人的には、全く不快感なく視聴出来ました。
このあたりの物語もしっかり練られていて、好感度高いです。{/netabare}

第2期後半も、とても楽しみにしています!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 33
ネタバレ

シン☆ジ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やっぱ好き。。転生スライムと愉快な仲間たちの、爽快な成長物語

 
2期も安定して面白いといいな・・と心配しながら視聴開始。

 原作:KADOKAWAなろう系
 制作:エイトビット
  ヤマノススメ(祝4期決定!)、東京レイブンズ、Rewrite、推し武道・・
 放送:
  第1期 2018年10月~2019年3月
  第2期第1部 2021年1~3月(第24.9~36話の全13話)
  第2期第2部 2021年7月~予定
 視聴:2021年4月dアニメ(注:この時点でネトフリには閑話ナシ)

■エピソード
 説明台詞が入るので、1期を観なおさずともすんなり観られる親切設計。
 1期終了時は、これ以上強くなれるん?と思いましたが・・
 相変わらずの心躍る展開、爽快な戦闘シーン、心温まる言葉・・
~{netabare}
 危機感持てるピンチやそれを解決していく様はやぱり爽快感がありますね。まあホントにシュナが死ぬとは思えませんでしたが、そういう方法とはw
{/netabare}~

 心配は無用でしたw 安定どころか、やっぱ面白いw
 個人的に好きな要素が盛りだくさん。
 新キャラも良かったし初めから最後までワクワク感持てました。


■キャラ/キャスト(ほぼ自分用)
キャラがめちゃくちゃ多いので、少し復習・・
~{netabare}
・リムル/岡咲美保
 岡崎さんも日ナレ出身か。はめふら(メアリ)とかも。
・シュナ/千本木彩花
 大鬼族の桃色髪、二本角の姫。千本木さんかわええ・・甲鉄城のカバネリ(無名)、ガーリッシュナンバー(烏丸千歳)とか・・って、ニジガクもやってるんだ!
・シズ/花守ゆみり
 出て来なかったか。そういえば花守さんでした・・外伝でもいいので出演求ム。
・トレイニー/田中理恵
 樹妖精。田中さんは・・ストウィ(ミーナ)、無職転生(エリナリーゼ・ドラゴンロード)など。
・クロエ/田所あずさ
 不完全召喚されたおとなしい子。田所さん・・ウマ娘(シンボリルドルフ)など。
・アリス/白石晴香
 不完全召喚された最年少のお転婆な9歳。白石さん・・山賊の娘ローニャ(ローニャ)など。
・ソーカ/大久保瑠美
 リザードマン・ガビルの妹。大久保さんもかわええ・・無能なナナ(柊ナナ)、俺だけ入れる隠しダンジョン(ローラ)など。
・フレイ/大原さやか
 天空女王(スカイクイーン)の異名を取る魔王。大原さん・・何といってもARIAのアリシアさん。ありがたや(-_-)
・ミリム/日高里菜
 『破壊の暴君(デストロイ)』のふたつ名を持つ竜魔人(ドラゴノイド)。ツインテ少女だが。最古の魔王のひとり。
・ミュウラン/種﨑敦美
 清楚スリム・・イイw種崎さんは・・ユーフォ(鎧塚みぞれ)、魔法使いの嫁(チセ)、えんどろ〜!(女戦士)、宝石の国(ネプチュナイト)、青ブタ(双葉)などなど。
・ヒナタ/沼倉愛美
 聖騎士団長。つ、つおい( ̄□ ̄;)!!沼倉さん・・SB69(レトリー)、進撃の巨人(車力の巨人/ピーク)など。
{/netabare}~

 声優のギャラはセリフの多さとは関係なく、その人のランクだって話を聞いた事がありますが、としたらこの作品の制作費は大変なことになっていそう。。

 いくつかの女性キャラが日笠さんの声に聞こえてしょうがないw
 

投稿 : 2024/11/09
♥ : 32

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

魔王の定義

この物語では魔物を中心に描かれています。
人間の醜い心が前面に表現されており、人間の欲望により、平和に暮らしていた魔物たちが被害にあいます。

国民の命を守るために、主人公のリムルは魔王になりますが、
リムルの定義する魔王は、私たちのイメージする魔王と大きく違っています。

リムルの定義する魔王とは…、
魔王国の国民の命を守り、国民を幸せにする責任者。
そして国民同士が傷つけ合うことの無いように目を光らせ、お互いに助け合うように日々指導します。
さらに国民が他国の兵隊や勇者から傷つけられたり殺されたりした場合は、容赦なく敵を叩き潰す実行力をもった者。
のようです。

でも、よく考えると、これが正しい姿なのではないでしょうか?

ロールプレイングゲームで、勇者は魔物と戦いますが、それは勇者が魔物たちのテリトリーを侵害してきたから戦うことになったのではないでしょうか?

確かに人間の欲望は、限りなく続きます。
それに引き換え、魔物の欲望は、空腹を満たされれば無くなります。
正義は人間側にあるのでなく魔物側にあるようですね。

そしてリムルは、皆から信頼される立派な魔王です。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 31

68.7 21 約束で友情なアニメランキング21位
おねがい☆ティーチャー(TVアニメ動画)

2002年冬アニメ
★★★★☆ 3.6 (442)
2221人が棚に入れました
辺境惑星の駐在監視員として地球に赴任した宇宙人、風見みずほ。
偶然、みずほの正体を知った高校生「草薙桂」は、彼女を守るため、彼女と結婚して夫婦になる。
桂は中学時代のトラウマから、「停滞」と呼ばれる、精神的なストレスに起因する「意識不明な状態」になる病気を患っている。 みずほとの生活から、いくつもの停滞を経験し、しだいに回復の兆しを見せていく。お互いに心を通じ合わせ、求め合っているにも関わらず、様々なすれ違いから、疎遠になっていくのだが…。

声優・キャラクター
井上喜久子、保志総一朗、川澄綾子、大原さやか、田村ゆかり、岩田光央、三浦祥朗、金田朋子、内田直哉、佐久間レイ、高田由美、こおろぎさとみ、杉田智和、仲野裕、南央美、西村ちなみ
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

「最優先事項よ!」

SF学園ラブコメファンタジー

主人公 草薙桂(くさなぎ けい) 声 - 保志総一朗
高校1年生。
子供の頃からストレスによって意識不明になり成長も止まってしまう「停滞」という病気を発症しており、過去に3年間も入院していた。
外見年齢は15歳だが、実年齢は18歳。クラスメイトにはその事を隠している。
性格は優しいが、優柔不断。

ヒロイン 風見みずほ  声 - 井上喜久子
地球人の父と宇宙人の母の間に誕生した、ハーフ。
眼鏡をかけたナイスボディー。
性格は優しいお姉さん系だが、たまに子供っぽい所もある。「最優先事項よ!」が口癖。
井上喜久子さんの声がハマってます。^^

監視員として地球に赴任した宇宙人・風見みずほ。正体を隠して、高校の教師として草薙桂のクラスの担任となるが、偶然、みずほの正体を知ってしまった桂は、彼女の秘密を守るため、彼女と結婚して夫婦として暮らすことになります。

恋愛して結婚ではなく、結婚してから恋愛します。

順序が逆な展開で、二人の関係が段々深くなって行く様は、観ていてこういうのもアリかな~と思えました。^^

ただ、桂にはストレスが大きくなると「停滞」があるし、桂と同じ「停滞」の持病を持つ森野苺、桂に片思いしているクラスメートの縁川小石がいます。
それに、宇宙人のみずほの方も、すんなり行かなくて山あり、谷ありす。

その他に恋愛しているキャラがいるので、学園青春ものって感じです。
私は好きな作品です。
恋愛ものや、「あの夏で待ってる」が好きな人にはオススメです。

{netabare}
ちなみに、「あの夏~」は「おねティー」に似てます。

余談ですが・・・
できれば、この「おねがいティーチャー」を見てから、「あの夏で待ってる」を見た方が、「あの夏~」を、ちょっと楽しめるかと思います。(自分がそうでしたので^^ )
{/netabare}

op:「Shooting Star」歌 - KOTOKO

大好きな曲で、たまに車で聞いてます。^^ ♪~♪~♪~

 

投稿 : 2024/11/09
♥ : 43

大和撫子 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

ラブコメ好きの人に最優先事項でお勧めしたい

パッケージの絵やタイトルのイメージからギャルゲーやエロゲー関連の作品に作品に思えますが、それは全くの誤解。
「保志総一朗」の演じる高校生と「井上喜久子」が演じる宇宙人教師との心温まる、れっきとした正統派のラブコメアニメです。
一般的な恋愛アニメは、主人公とヒロインがいろいろな困難を乗り越え最後に結ばれますが、この作品では二人が出会ってから成り行きで結婚するところから始まります。
そして結婚している事は周囲の人達には隠さなければならない。
結婚している事を隠しているので、他のキャラからの恋愛が絡んでくる事もあるけれど、近年アニメで見られる手当たり次第の絡み展開ではなく、純粋な恋を描いています。
ヒロインが年上お姉さんでしっかりものですが、テレたり駄々こねたり泣いてしまうところなんかは抜群に可愛い。
特にヒロインのよく言うセリフ「最優先事項よ!」は、聞いていてやみつきになりました。
個人的にはこのヒロインが「大人バージョンの朝比奈みくる」のような印象にも思えました。
萌え要素もあるけれど、決してエロに走っているわけではない、しっかりとした恋愛ストーリーで、ハッピーエンドで終わる展開は無性に恋愛したくなる気持ちにさせてくれます。
ラブコメ作品の中でも非常に面白かったお勧めしたい作品です。


OP曲の「Shooting Star」を作曲・編曲した人は実は「AIRの鳥の詩」を作った人と同じ人。
それだけにこの曲は「鳥の詩」に次ぐ名曲だと思うのでぜひとも聞いてみて下さい!

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29

ローズ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

宇宙人危機一髪

謎の病気である停滞のために年齢と学年にギャップがある草薙桂(くさなぎ けい)。
その学校に宇宙人で監視員として地球に派遣されてきた風見みずほ(かざみ みずほ)が教師として赴任してきた。
草薙と風見が一緒にいるところを見つかり、話の成り行き上、2人は結婚している事となる。
草薙と風見を中心とした青春恋愛物語。

普通の作品と違うところは”停滞”という病気でしょうか。
停滞している間は肉体的にも精神的にも昏睡状態となり、長い眠りのような感じとなります。
停滞している当人としては年齢とのギャップに苦しむのでしょうが、個人的には歳を取らずにそのままの状態を保てる事が羨ましいです。
若い頃は早く大人になりたいと思いますが、大人になったら歳を取るのが辛くなっていきます。
自分みたいに成長できていないピーターパン症候群のようなものでしょうか。

作中のヒロインである風見は外見や性格など魅力的な要素がいっぱいあります。
もしも自分の担任が風見だったら……と考える人は多いでしょう。
草薙に対してヤキモチを焼くところも可愛げがあります。
視聴している側の野郎連中にとっては嫉妬の対象になるかもしれませんが^^;

設定を考え始めたら話が進みません。
本作品を視聴するにあたっては宇宙人や停滞など不自然な所を素直に受け入れて視聴するのがいいでしょう。
いくつかある難関を愛の力で乗り越えられるのか、温かく見守る事ができるかどうかが作品の評価の分かれ目でしょうか。
不思議な恋愛関係でドタバタな展開が好きな人にはおススメできる作品でした。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 29

64.5 22 約束で友情なアニメランキング22位
プリンス・オブ・ストライド オルタナティブ(TVアニメ動画)

2016年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (320)
1591人が棚に入れました
高校の部活動に始まり、全国的に人気を得つつある《ストライド》だったが、方南学園高校のストライド部は廃部寸前の状態に陥っていた。そんなストライド部にやってきた新入生の藤原尊と桜井奈々は、ストライド部を再始動させるべく、クラスメイトである八神陸に声をかける。《ストライド》だけはやりたくないと尊と奈々の誘いを断る陸。しかし2人にストライド部の部室へと連れて行かれた陸は、そこで入部をかけたストライド勝負をすることになってしまうのだが……。

声優・キャラクター
木村良平、岡本信彦、花澤香菜、小野賢章、小野大輔、下野紘、諏訪部順一、置鮎龍太郎、宮野真守、平川大輔、江口拓也、鈴木達央、小野友樹、豊永利行
ネタバレ

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

街中障害物リレー

原作未読 全12話

ストライドという架空の競技がメジャーになっている世界、方南学園高校に入学した3人が廃部寸前となっていたストライド部に入り、他校との競技をへて成長していくスポーツ作品。

色々なルールはあるようですが、5人のリレーで指定されたコースの街中を駆け巡って、どのチームが一番早くゴールに到着するかを競う競技です。

練習や競技、部員たちの葛藤など描かれていて、テンポも良く、観ていて飽きませんでした。

ライバルたちも短いながら背景が描かれていたので、それぞれのストライドに対する思いもよく分かりましたね。
{netabare}
幼い頃からの3人の思いが一つになったタッチシーンが良かったですね^^
{/netabare}
あっさりした感じもしましたが、最後はうまく纏まってました。爽やかでお洒落な感じの作品です。気になる方は観てくださいね^^

OP OxTさんが歌ってます。爽やかな曲ですね。
ED 作中に出てくるアイドルグループが歌ってます。

最後に、こういった感じのスポーツをエクストリームスポーツというみたいですが、エクストリームというとスノーボードのフリースタイルというイメージがしますね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 23

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

街中を疾走するエクストリームスポーツ…激アツでした^^

この作品の原作は未読ですが、監督がいしづかあつこさんと聞いて触手が反応し…花澤さんの出演を知って視聴を決めた作品です。

ノゲラやハナヤマタに代表されるいしづか監督の作品はどれも色鮮やかで綺麗…
特にハナヤマタの時に思いましたが魅せたい被写体がとても鮮明で映像映えするので、今回も期待大でした^^

今回の題材はストライドというリレー形式のチーム戦で、街中を疾走するエクストリームスポーツです。
エクストリームスポーツは、一般のスポーツより危険だと位置付けられており、スポーツ性とマーケティグの両面が求められているんだそうです(wikiより)。
確かに試合中は街中の様々なトラップを掻い潜っていましたし、スポンサーの話題も物語の中で取り上げられていました。
そう考えると、このストライドはエクストリームスポーツの枠内でしっかり成立した競技になっていた事が分かります。

でも、この作品の大切な部分はきっとそこじゃないと思います。
風の様に駆け抜けながら走者一人ひとりの想いを繋いでいく…走者はリレーショナーと言われる指揮者を信じて合図と同時に飛び出し…トップスピードの状態で僅かなテイクオーバーゾーンの中でハイタッチをする…誰も後先の事なんて考えません…頭にあるのは自分が持てる力の全てを引き出して次の走者に最高の状態で繋ぐ事だけ…

やっている事はただ走ったり飛んだりしているだけなのに…リレーショナーと走者の一挙手一投足から目が離せないんです。
競技内容がシンプルで、そのキツさは万人が知っています…自分なら絶対失速すると思う場面でも走者はペースを落とさないどころか益々上げてくるんです。
この展開や想いが根底に脈々と流れているんです…アツくない訳がありません^^

物語の舞台は、東京の方南学園…かつてはストライドの名門校でしたが、現在は部員不足で廃部寸前の状態…
そこに1年生でリレーショナーを務めることになった桜井奈々、中学からストライド一筋で名が知れ渡っている藤原尊、そして最初はストライド部に入部する事を躊躇っていましたが、結局入部する事となった運動神経抜群の八神陸…この3人の加入でリレーのメンバーが揃い、東日本高校No.1を決める「エンドオブサマー」での優勝を目指した物語が動いていきます。

物語の華は花澤さん演じる桜井奈々のみ…という男子ばかりの作品でしたが、方南高校の前に立ちはだかるのは強敵ばかり…
純粋な速さのみを追い求めるのがストライドじゃないことは分かっています。
でも、リレーショナーを精神的に混乱させたり、走路上のブロックがやたら上手かったりする学校を見ると、小細工なしで勝負に挑む方南学園をどうしても応援したくなってしまいます^^;

方南の台所事情も決して潤沢ではありません。誰かひとり怪我でもしたら、みんなで掲げた目標に手が届かなくなる…そんなギリギリの状態です。
それでも実践では決して手を抜かない走者達…誰も絶対怪我をさせないため、ヘッドホン型をインカムから聞こえる走者の息遣いにも気を配りながら指示を出し続けるリレーショナーの重責は相当なモノだと思います。
でもそんなプレッシャーも立ち向かっているのは弱冠高校1年生の女の子なんです。
思い返すと、この設定もこの作品のアツさに拍車を掛けていたと思います。

方南学園の夢は…?
他校と繰り広げた試合の中で生まれたドラマは…?
気になる方は是非本編でご確認願います…激アツでしたよ^^

オープニングテーマは、OxTさんの「STRIDER'S HIGH」
エンディングテーマは、ギャラクシー・スタンダードさんの「Be My Steady」
個人的には疾走感のあるオープニングが好きでした^^
キーが高すぎてカラオケでは歌えないでしょうけれど…^^;

1クール全12話の物語でした。しっかり纏まっていたと思いますが、欲を言うと最終決戦の内容はもっと見たかったと思います。あと1話あれば…^^;
でもしっかり堪能させて頂きましたし、視聴して良かったと思える作品でした^^

投稿 : 2024/11/09
♥ : 21
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

もっともっと良くなる要素はあった

「蒼の彼方のファーリズム」「Free!」などが好きな方は合うかもしれません♪

【視聴終了】
{netabare}
ストライド、という架空のスポーツに取り組む男子高校生がテーマ。多分、イッテQとかでやってた、パルクール(フリーランニング)にリレーの要素を足したんでしょうね。「大暮維人」さんの「エアギア 」にも近い感じ。

このストライドの難しさや面白さに、もっとスポットを当てて、スポ根系にもっていければ、更に良くなった可能性もあった(バトンタッチとかの描写はあったが)。どちらかというと、男同士の友情やトラウマの克服、他校との人間関係に重心が置かれた印象。

オリジナル競技だから仕方がない、ではなく、オリジナル競技だからこそ、じっくり考えて欲しかった。

ストライドという競技で一番上手かったのは、「スポンサー集め」という考え方。街自体がフィールドになるのだから、権利やら何やらで色々お金がかかる。でも、そのイベントを開いた自治体にも(知名度アップ)などのメリットもあるというのはなかなか面白かった。まあでも、リアルにやったら、大会終了後の日常に戻っても、スクライドを真似る人がいて危なそう。夜に若者がたむろするとか、トラブルも起きそうだなw

主人公のポジションである「リレーショナー」も設定としては悪くない。街中を走るから、相手の姿が見えない、だからこそ、仲間の声をどこまで「信頼」できるかというのは、作品のテーマとして良かった。ただ、ハイタッチを行うのが十字路とかばかりなら分かるけど、普通の直線もあって、?と思った(だったらリレーショナリーいらないじゃん)。タッチの場所を様々に変えたり(高低差をつける、水上で、とか)、大会や会場によってレギュレーシションを変えたりだとか、何かもっと特別な条件付けがあれば、より戦術に幅が出て良かったと思う。

あとはやはり、400メートルという距離も微妙。400を全力疾走って、ガチのアスリートでもかなりキツい。しかも、障害物をよけながらとか。それを、わりと安易な気持ちで部活やってるような方々が、ね。(ただ走る)短距離コースや障害物だらけとか、それぞれのキャラに特化させるのも、もっとあって良かったかな。

各キャラの「走り」にも、キャラづけや努力の描写が欲しかった。「テニプリ」くらいにするか、もっと言えば「競女」ぐらい突き抜けた特性があっても面白かったと思います。
{/netabare}

【総評】
逆ハーレム、BLという要素がないわけではありませんが、どちらかというと「青春スポーツもの」と言った部分の方が大きい印象。

ただ、その「青春」は良いとして、「スポーツ」の部分がツッコミどころが多くてイマイチ。

「心の成長」や「心の繋がり」なら、普通の陸上のリレーだって魅せられる。だったら純粋に「スポーツ」を魅せた方がより面白くなった気がします(オリジナル競技だからこそ)。

そういう意味で、惜しさを感じました。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 17

77.6 23 約束で友情なアニメランキング23位
BEASTARS(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.8 (354)
1544人が棚に入れました
肉食獣と草食獣の共存する世界。食肉が重罪とされるなか、名門校・チェリートン学園で演劇部の生徒が食い殺される“食殺事件"が起きる。犯人は見つからず、不安に揺れる生徒たち。そんな中、演劇部では死んだ生徒の代役を巡っていさかいが起きる。次期『ビースター』候補とささやかれ、演劇部のカリスマ的存在であるアカシカのルイに、逆恨みをした肉食獣の部員が襲いかかったのだ。それを庇ったのは、照明係の二年生・レゴシ。『鋭い爪』や『大きな体』など、強そうな外見とは裏腹に、心優しく無口で不器用なオスのハイイロオオカミだ。だが、当のルイはそんなレゴシを偽善的で気に食わないと言い、強引に夜間練習の見張りに任命する。夜。誰もいない講堂裏の裏庭で、ひとり見張りをしていたレゴシの前に現れたのは―――小さな白いドワーフウサギの女子生徒・ハル。その匂いを嗅いだ瞬間、レゴシの体を本能が駆け巡る。我を忘れて襲いかかり、気付いた時には、彼女を両腕に抱きすくめていた。腕の中で聞こえる鼓動が自分のものか、彼女のものかもわからない。しかしこのハルと、そして自分の本能との出会いが、静かで穏やかだったレゴシの人生を大きく変えていく。彼女へのこの感情は、恋なのか? それとも食欲なのか?オスとメス、肉食獣と草食獣。それぞれの痛み、そして強さや弱さに直面しながら、悩めるレゴシの青春がいま始まった―――

声優・キャラクター
小林親弘、千本木彩花、小野友樹、種﨑敦美、榎木淳弥、内田雄馬、大塚剛央、小林直人、下妻由幸、岡本信彦、落合福嗣、虎島貴明、渡部紗弓、室元気、井口祐一、原優子、兼政郁人、大内茜、山村響、あんどうさくら、大塚明夫、星野充昭、堀内賢雄

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

本能に抗え

アニメーション製作:オレンジ、
監督:松見真一、脚本:樋口七海
キャラクターデザイン:大津直、
音楽:神前暁(MONACA)、原作:板垣巴留

しょう油顔、ソース顔という
男性の顔の方向性を表現する言葉があった。
「顔」は、ある意味、その人そのものであって、
私たちは一生逃れることはできない。
自分の顔が気に入らなくて整形を繰り返す人もいるが、
結局は自分自身を覆う「何か」は、
死ぬまで付いて回る。

そして「草食系」「肉食系」という
人間の生態や性格を指す言葉もある。
これは、努力によって変えることが
できるものかもしれないが、
もしそれが動物のことなら、
遺伝子レベルのものから逃れることは不可能だろう。

BEASTARSは、動物を擬人化した物語。
登場人物は全員が動物の設定のため、
本能から逃れることはできないはずだ。
しかし、それでも自分の想いを実現させようと
抗い続け、挑戦し続ける者たちがいる。
これは、何かの業に縛られた者が、
「想い」の力によって大切なものののために
本能を飛び越えようとする
信念の物語ともいえるだろう。

物語の中心は演劇部に所属する
ハイイロオオカミのレゴシとアカシカのルイ。
彼らは、自分たちの宿命から逃れるために
想いを募らせていく。
レゴシはドワーフウサギのハルを好きになったことで、
自分の本能について深く考えるようになる。
一方、ルイは肉食、草食という動物社会における
地位の格差について変革を起こす野心を抱いている。
これは人間社会に置き換えるなら、
民族主義的な部分で将来を嘱望されている黒人と
ずば抜けた才能を持った白人によって繰り広げられる
戦いの物語という構図になるのかもしれない。
ただ、これに動物の「本能」という宿命を
付加させることで物語を興味深いものとしている。

レゴシとルイのそれぞれの葛藤を演劇によって表現した
3~4話で物語の深みに引き込まれる。
草食獣の代表として地位を掴み取ることが
悲願であるルイ。そして、オオカミの本能と
自身の平時における性格の違いに戸惑うレゴシとの
対比が実に上手く描かれている。
さらに、ほかの動物たちの思惑も絡み合い、
複雑な様相を呈しているのは、
まさに人間社会そのものだ。

学園内で起こった重罪とされる食殺事件、
動物社会で草食獣が「BEASTAR」に選ばれる意味、
肉食獣、草食獣が共存する世界における
政治家たちの思惑と現実、
レゴシの内面を覆いつくす真っ直ぐな想いと
正しい行い、そして恋心。
さまざまな要素が溶け合って、
あまり今まで味わったことのない
複雑な感情が湧き上がってくる。

人間たちの奥底にある様々な感情を
分かりやすい形で炙り出した群像劇。
続編も決定しており、まだまだ途中なので、
高評価するには早い段階だが、
起承転結のある優れたシリーズ構成によって、
挑戦的な作風を1クールでしっかり見せてくれた。
ジャズを意識した劇中曲やOP、
そして数種類用意されたEDも聴き応え十分。
これまでにない新しいアニメーションを
紡いでくれるのではと期待できる。

草食獣と肉食獣が共存する新しい地平。
それは、どこかにあるのだろうか。
(2020年3月7日初投稿)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 54
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

人間の条件

板垣巴留原作、制作オレンジ。

擬人化された動物たちの物語が、
メジャー少年誌の看板になる。
その時点で物語に一定の力があるのだろう。

17歳、肉食獣のハイイロオオカミ、
身体は大きく繊細な心を持つ主人公レゴシ。
彼は肉食獣としての生き方に葛藤している。

興味深いのはよくある、
少数・多数や、勝者・敗者の関係性ではなく、
肉食と草食で対比している点だ。
この気持ちは「恋」なのか!?の後に、
それとも「食欲」なのか!?が配置されている。

当然、共存する社会の在り方や、
本能の抑制、倫理の確立が問題となる。
僕は単純に擬人化された物語は苦手である。
しかしながら擬人化した理由があるはずだ。

4話視聴追記。
人の持つ機敏な「感情表現」が、
あまりにも豊潤に表現され伝わる。
演劇内演劇の入れ子構造が様々な仕掛けを生む。
{netabare}捕食する側と捕食される側の論理。
否が応でも「他者」を考えさせられる。{/netabare}

最終話視聴追記。
レゴシに称賛を贈らねばならない。
落ち着いた声が素晴らしくキャラに馴染む。
肉食に・草食に生まれた存在意義、
その中で他者とどう分かり合えるのか。
レゴシはきっと見つけたのだ。
本能にも勝る偉大で崇高な感情を。

ここからが勝負どころである。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 52
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

いろいろと生々しいのよ

原作未読


原作者の方。『バキ』を描いてる漫画家の娘さんらしいですね。すげー!
どうやら“動物の本能”を突き詰めたい血筋は変わらないようです。

“本能”を突き詰めすぎてもはやギャグ。荒唐無稽さを楽しむ良質なエンタメ作品を輩出している父。

対して本作『BEASTERS』では

“本能”を突き詰めたついでに社会の矛盾も浮かび上がらせる深みとコクを醸し出す娘。

サムネから想像するに、見た目重視。ケモナー優先。各動物の特性をなぞるかのようなキャラ設定。鳥獣戯画に毛の生えた擬人化ものを想像してました。とりあえず二足歩行させてやることは人間と一緒!みたいなやつです。

全然違いました。もちろん良い意味で、です。
草食動物と肉食動物を擬人化させて、彼らの特性を残しつつもそこに共存している世界を描いた作品。
食物連鎖をガン無視した統治機構を作り、そのための教育を施して理性キープしてますよという表部分と、蓋をしていても肉をどうしても食べたいという本能が見え隠れする裏の部分。その間で揺れ動くハイイロオオカミのレゴシ(CV小林親弘)が主人公です。揺れ動くのはレゴシだけでなく、肉食も草食も関係なく登場キャラたち軒並み葛藤している模様。そもそも本能に蓋をした社会は不健全であり、一見平和な世界そのものが揺れ動いている。そんな不穏さを孕みながら物語は進行します。これが大枠の背景。

そんなシビアな背景を原動力として、肉食動物の中でもそこそこ強い部類らしいハイイロオオカミとは対極の最弱の草食動物ドワーフ種ウサギのハル(CV千本木彩花)との恋物語がメインのストーリーです。一応この世界の恋のルールだったりその他常識については本編でお確かめ下さいね。
とりあえず二足歩行させてみた的な浅さとは程遠いと感じた次第です。


動物もの!?は無条件でパクッと喰いつく層以外でない、むしろ逆で安易な擬人化ものに辟易しているかもしれないあなた! …いいですよこれ。
やりとりされる会話の生々しさは2019年秋期もので断トツです。リアル世界に近いものがあります。そして、肉食と草食の両動物のフィルターを通した独自の世界観は新鮮に映ります。もの凄くファンタジーな世界で繰り広げられる生々しいやりとりと心の機微のリアルさ加減で充分楽しめるかと思います。

本能と理性という二項の対立/葛藤/調整なんて定番のネタでもあったりするので、いい感じでリアル世界の暗喩的なあれやこれやも感じる良作。
言い忘れてましたが、OPは音とアニメーション両方ともこのクールベストかも。ジャズファンク調リズムに乗った手のかかってそうなパペットアニメの組み合わせが素敵な一曲。
これは良いです(小並感) 2期決定したようなので今から楽しみですね。



※ネタバレ所感

■本能を無視すりゃ破綻しますよ

ナチュラリストを無条件で礼賛するほど極論には振れませんが、“自然”の対義語は“不自然”であるという常識(笑) 
この歪んだ世界は変わらずにいられるのでしょうか?

{netabare}レゴシと同族のジュノは「(対肉食への差別が)中学はそんなにひどくなかった」と高校に上がって社会の抱える歪みのひとつに直面。さらに別のシーンでは高校を卒業すれば闇市にも自由に行けることも。
人間と一緒。「お友達みんなと仲良くしましょう」の幼稚園時代から始まって徐々にやっかいな現実に触れていき、社会に出る頃には幼少期のそれは幻想と知る。段階を経て現実を知っていくのです。
ところがどっこい、BEASTERSの世界では幼稚園時代の理想がまかり通る世界。ライオン市長もいろいろ無理して“ライオンは怖くない”イメージ形成に成功したようですが、シシ組との棲み分け等々…蓋をしないとどうにもならないものを抱えざるを得ません。
“みんなと仲良くしましょう”という理想の実現のため歪みが肥大化しきって爆発しそうなのです。{/netabare}

{netabare}「メスは争いが嫌いです。(ジュノ)」に返す刀で「君ほど強欲なメスは違うだろ。(レン)」
矛盾を孕んだ世界を喝破する表現は随所にあるわけでした。{/netabare}



■ロミジュリを凌駕するほど二人を隔てる壁が

{netabare}「捕食者の本能があれば被食者の本能もある」{/netabare}
{netabare}「然るべき関係は体が一番知っている」{/netabare}

最終回で流れたテロップが示唆するところは?

{netabare}肉食草食同士、仲良くやろうという社会の中で、肉食草食同士の交合はご法度という世界観。
前者ですら危うい綱渡りをしているのに、さらにハードルが上がりもはや禁忌の世界。これを打ち破る可能性を秘めてるのがレゴシとハルの関係性ですわな。{/netabare}

どう畳むんでしょう。楽しみでしかありません。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.23 初稿
2020.07.16 修正
2022.01.23 修正

投稿 : 2024/11/09
♥ : 51

74.8 24 約束で友情なアニメランキング24位
ひとりぼっちの○○生活(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (405)
1534人が棚に入れました
極度の人見知りの女の子・一里(ひとり)ぼっち。中学校でクラス全員と友達にならないと、小学校の唯一の友達と絶交しなければならない!! 友達ってどおしたらできるの!? 絶体絶命友達つくろう作戦始動!

声優・キャラクター
森下千咲、田中美海、鬼頭明里、黒瀬ゆうこ、市ノ瀬加那、小原好美、高橋未奈美
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

シンクロときめき

コミック電撃だいおうじ連載。

人見知りのぼっち少女が「脱ぼっち」を誓い、
クラスメイトとの交流から、
緩やかにまた1人、また1人と、
友達になっていく様を描くハートフルコメディ。

主人公一里ぼっちの新中学生活。
人見知りを克服するため、
ともだち作戦ノートを作成し新しい自分になる。
広げようともだちの輪、森田一義アワーだ。

優しくてどこか温かい物語ですね。
苦手なキャラものでしたが、
ぼっちの不器用な一生懸命さに、
時折、笑えて、癒しのある作品になっています。
気弱な女先生が良い味を出していてお気に入り。

主題歌もED曲も物語・世界観を、
上手に補完している。
これは素晴らしい楽曲ではないでしょうか。

心を伝えることが大切、出来るだけ誠実に。
誰もがみんなどこか寂しがり屋で不安なのだ。
どうしようもない孤独を抱えているのだから。

{netabare}前向きな演出が良い最終話でした。
少女のささやかな成長を感じることが出来る。{/netabare}

クオリティが終始安定しているので、
推奨印のハートフルコメディだと思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 53
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

この主人公、かなりヤバいです!

原作未読。最終話まで視聴。

この主人公、かなりヤバいです。
見ればわかります(笑)。

序盤は、極度の人見知りであがり症でネガティブ思考な主人公にイライラすると思います。
私はそうでした。

だけど、徐々にこちらが慣れてきます。
全くブレない、ぶっ飛んだ主人公に、徐々にハマっていきます。
私はそうでした。

主要な登場人物も、個性的で良い人ばかりです。
彼女たちも、かなり笑えます。

クオリティの高い日常系コメディです。


第6話の{netabare}「爆笑ボッチ塾」{/netabare}は笑ったなぁ。
『わっはっは~』

投稿 : 2024/11/09
♥ : 44
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

ライバルは友達に入りますか?

原作未読
やばい。超面白いw 笑いのツボにクリティカルです。

お話のざっくり概要
中学の友達に絶好宣言されて友達がいない「ひとりぼっち」
コミュ障の主人公がクラス全員とお友達になる話
そんな感じ

登場キャラクターがどれもこれも立ってて凄く面白いです。
ただ、主人公の「ぼっち」はいくら何でも
親…ひどい名前つけるなぁ…かわいそ過ぎますw

なこ、アル、ラキターも全部魅力的で可愛いです。
アルの残念さは特にツボっす。

んでもって、先生…すんごい美しい…{netabare}直角三角形w{/netabare}
この先生、すごく好きw

キャラの絵も凄く可愛くて、テンポも良くて楽しいです。
学校は共学っぽいけど男の友達も作るのだろうか?気になる…

2019.06.08追記
{netabare}
かこ…中々手ごわい
それにしても「ライバルは友達に入りますか?」って
バナナがおやつかどうかみたいな名言w
でも、やっとEDに加わった~♪

ソトカちゃん、ついに免許皆伝!
なんかすごくほっこりしました~
{/netabare}

配点修正しました。
OP/ED共に映像&音楽含めてすごい好きです。
特にEDの一人ずつ増えていく演出は特に良いです。
OPも楽しい映像なんですけど、頑張る妖精はいまだに良さが分かりませんw

2019.06.29追記
最後まですっごく楽しく見てました。
最終的に一番好きになったキャラはソトカちゃんですw
もう忍者でいいよね?最終回めっちゃ笑ったw

今まで忍者好きの外人設定は好きじゃなかったのに
ソトカちゃんはめっちゃいいなーと思ったっす

でも、どの子もいいキャラで、「友達になりたい」って思えるキャラばかり
ほんとに癒されるアニメでしたー(先生とも友達になりたいw)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 41

67.2 25 約束で友情なアニメランキング25位
うしおととら 第2期(TVアニメ動画)

2016年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (271)
1342人が棚に入れました
白面の者との最終決戦が近づいていることに焦りや不安を感じる蒼月潮。毎日ある学校に自分を喰おうとする大妖怪・とらとの攻防、そして密かに想いを寄せる中村麻子とのケンカ──いつも通りの日常がいつまでも続く筈が無い。潮は自分の気持ちに正直になろうと麻子へのアプローチを試みる。しかし、その決意は一歩遅かった。一陣の風と共に潮の日常は唐突に終わりを迎える。
「……誰、あなた?」
麻子からの拒絶にも等しい一言を皮切りに、不可解な出来事が潮に襲い始める。もう人も妖怪も皆、潮ととらのことを覚えてはいない──。

声優・キャラクター
畠中祐、小山力也、小松未可子、安野希世乃、藤原啓治、牧野由依、浪川大輔、中村悠一、豊崎愛生、てらそままさき、清水理沙、三木眞一郎、梶裕貴、南里侑香、茅野愛衣、折笠富美子、坂本真綾、水樹奈々、細谷佳正、逢坂良太、高垣彩陽、永澤菜教、花澤香菜、宮野真守、潘めぐみ、飯塚昭三、江川央生、古川登志夫、諏訪部順一、林原めぐみ
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

見所はしっかりおさえていたと思う

2016年春アニメ。全3クールの3クール目13話分(27話~39話)。
まずはスタッフさんお疲れさまでした。
特に絵が細かい上にキャラクター数も多く動く作品ですから、作画スタッフには頭が下がりました。
全体的に見所はきちんとおさえていたと思いますが、描写に不足が出てしまった印象。展開に説得力を持たせるためには改変やフォローはもう少し必要だったと思います。

やっぱり潮役の畠中さんは最後まで素晴らしかったです!この声で本当に良かったと思います。
{netabare}
須磨子の真綾さんの演技とても好きでした。知らぬ間に若い設定とはいえお母さん役を違和感なくこなすようになってしまったんだなあ…w
うしとらの母親キャラは皆印象的ですね。斗和子といい須磨子といいかおりの母といい、素晴らしかったと思います。
特にかおりの母は朴さんで、とても魅力的な配役で驚きました。朴さんの大人の女性役とても好きです。鏢さんを看取るシーン本当に良かった。
それ以外のゲストキャラクターの配役も好きですね。

内容としてはカット部分はしかたないとして、、良くも悪くも原作準拠で不足部分を補うような改変がほとんどなく、展開に説得力が欠けていると感じる部分が出てしまったのは残念でした。
前半のラストで心配したキリオと麻子の件も、最後まで解消されず個人的には引っ掛かる部分ではありました。二人のエピソードをカットした分それ以外の部分でもう少し描写を増やして欲しかったですね。

ただ一点だけ、沖縄の海上で白面に追いすがる西と東の妖怪たちは改変されていました。
突撃しようとする西の長と止めようとする東の長は原作では逆です。西の妖怪たちと潮の初対面のエピソードがカットされていることが理由で、自然な展開にするという意味でここはとても良かったと思います。

最初から潮ととらの関係、潮と白面の因縁をしっかり拾って行く方向性でしたが、そこは最後まで一貫していて良かったと思います。
その意味で最終クールを全て対白面に使ったのは良かったですが、少し長すぎるようにも感じました。
ただ、しっかり尺を取ったことで白面の恐ろしさがとても伝わって来ましたし、絶望的な状況からの逆転劇も盛り上がりました。最初は違和感のあった白面の声も、倒される瞬間の独白まで見て女性声優で良かったと思えました。

須磨子と潮の再会や流や鏢さんの死に際は、演出、作画、演技も素晴らしかったです。人の業を見せるシーンにはとても力が入っていて、それは原作でも力を入れている部分を汲んでいたと思います。
{/netabare}

うしとらは実は心理描写が女性的…というか情緒を大切にする作品で、どのキャラクターにも悲哀を感じる部分があり、その部分はもう少し見たかった気はします。まあカットしたエピソードにそういうのがかなりあるので仕方ないかなあ。

レビュー書いていて思いましたが、既読組である自分の目が厳しくなりすぎていて冷静な評価ができてないかも知れないですね。
前期から評価は少し下げますが、良い所もたくさんありましたし、原作への入り口としては十分だと思います。(2016.07.13)

投稿 : 2024/11/09
♥ : 18

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

全てを賭けて白面の者と対峙する「うしお」と「とら」・・・

この物語は前期2クールと今回1クールの計3クールの作品です。前期2クールと物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお薦めします。

最強最悪の大妖怪である「白面の者」は、自身の復活に向け着々と準備を進めてきました。
3クール目に相当する今期は、いきなり「白面の者」が世に放った悪災から物語が始まっていきます。

義理と書いて「うしお」と読む・・・と言っても過言では無いくらい、主人公である蒼月潮は義理堅く、実直な少年でした。彼にとって人間と妖怪の隔たりは小さい事・・・むしろ困っているのか、いないのかが彼の原動力の全てとなっていました。

そして常に全力で向かい絶対手を抜かない・・・
獣の槍を片手に先頭を突っ走るうしおの背中を人間と妖怪が目線を合わせてこれまでの困難に立ち向かい・・・勝利してきました。

蒼月潮と獣の槍とトラの存在・・・何より彼らを取り巻く人間と妖怪は、白面の者にとって邪魔者以外の何物でもありませんでした。
これまでも何度か白面の者は手を出してきましたが、ここに来てその攻撃が本格化するのです。

その攻撃・・・正直精神的ダメージが計り知れない内容でした。
妖怪も人間も・・・どちらも悪くありません。諸悪の根源は白面の者でそれも変わっていません。
ですが、うしおを戦いに駆り立てる幾つかあるうちの一つは、完全に壊されてしまったでしょう・・・
それでも一度動き出した歩みは、うしおにだって止められません・・・

私にとって、この3クール目は泣き処が満載でした。

そのぬくもりは・・・体が覚えています
一緒の時間・・・共に笑い、そして涙したこと・・・
ほら・・・目の前にあいつの顔が・・・
これは自分にしかできない事なんだ・・・
あの人だってきっと頑張っている・・・

人を思う気持ちが自分を・・・そして周りを巻き込む原動力になる・・・
誰が頼んだ訳でもありません・・・
もっと深い部分で繋がってる・・・そしてそこは何人たりとも侵す事のできない不可侵領域・・・
だから自然と同じ思いを持つ者同士が集まり、最後の望みに向けかって行動する・・・

自分の信じて進んだ道が呪縛を解き放つ鍵・・・
諦めなければ必ず取り返せる・・・

紆余曲折を経てうしおととらは、白面の者と対峙する事になります。
これまでの中で一番激しい戦いだったのではないでしょうか・・・?
獣の槍も・・・うしおもとらもボロボロです・・・
でも戦っているのはうしお達だけではありません・・・
皆んなが全力を賭して白面の者に挑んでるんです。

壮絶な戦いはやがて終焉を迎えます・・・
でも支払った代償はあまりに大き過ぎました。
あまりの展開に視聴が終わってもしばし呆然・・・
はぁ・・・最後の闘争は半端ありませんでした。

オープニングテーマは、筋肉少女帯さんの「週替わりの奇跡の神話」
エンディングテーマは、LUNKHEADさんの「決戦前夜」
どちらも迫力一杯の楽曲だったと思います。

1クール全13話の作品でした。全3クールを使ってうしおととらの出会いからラストまで、中だるみする事なく一気に駆け抜けた作品だったと思います。
この作品の様に物語のラストまでしっかりと描いてくれる作品は大好きです。
今後も中途半端な販促作品では無く、ラストまで主眼において制作される作品が増えると嬉しく思います。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 15
ネタバレ

血風連あにこれ支部 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

腹いっぱいになりました。ん~少年漫画してますね~。

妖怪大戦争も3クール目に入って佳境になってきましたよ!
1期は細部の粗い所にン~と感じたり、あまり安定していた感じではなかったのですが。
少年誌の名作という事もあって流石に終盤の盛り上げ方はすごく上手いと思いました。

34話まで見ました。
{netabare}ここに来て皆がうしおの事を思い出し、妖怪と人が手を取り合って白面に立ち向かうという構図は燃えますね~。
皆で力を合わせてラスボスと戦う~って言ってみればお馴染みのベタな流れですけどね。
敵の力が強大な上に、白面、槍、とら、その因縁深さも絡み合ってて燃えます。
ドラゴンボールのバーダック好きな私としては、サイヤ人達が結束してフリーザに立ち向かった場合のルートって感じにも見れてイイっすね~。{/netabare}
ここの感想の数が少ないので、追っかけられてる人があまりいなさそうなのは少し残念に思いますが。何にしても終盤、追い込み頑張って欲しいですね~。

最終話見ました。
{netabare}白面が獣の槍を探知できるのに槍が今まで狙われてなかったのは、とらに刺さってて探知できなかったからなんですね~。{/netabare}
色々と力技だなとは思うのですが、最終決戦になってから毎週毎週炸裂する藤田節にとことん楽しませていただきました。
ただ、他の方の感想や原作ファンの意見などを聞いてみるとカットされてるシーンがかなり多いみたいですね。
私は最終回でお腹いっぱいでしたが、カットされたところなども気になるので漫画版もいずれチェックしていきたいと思います。

からくりサーカスもアニメで見てみたいのですが、やっぱ厳しめですかね~。
映像化されたらうしとらよりハマりそうだけど、うしとら以上に長いしカットできるエピがかなり少ないですからね。

投稿 : 2024/11/09
♥ : 13
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