秘密おすすめアニメランキング 261

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87.1 1 秘密アニメランキング1位
リコリス・リコイル(TVアニメ動画)

2022年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (1032)
2900人が棚に入れました
東京の下町にある和カフェ「リコリコ」 。 カフェが受ける注文は、おいしいコーヒーにあま~いスイーツ……だけじゃない!? ちょっとそこまでのお届け物から心細い夜道の送り迎え、ゾンビ退治から巨大怪獣…!? なんでもお悩み、相談ください! お客さまの「困った」をなんでも解決しちゃいます! 皆さまをお待ちするのは、いつもスマイル看板娘と、クールで真面目なド新人。働きたくないちびっ子に、結婚を焦るアラサー女子? そして店長は、日本かぶれのナイスガァイ!! どんなご注文(オーダー)も、おまかせあれ♪
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

楽しくも、切なく哀しい『Recoil(反動)』の物語

あなたの学校に、ものっそい美人、
しかもスタイルも性格も良くて、誰とでも気軽に接し、
おまけにスポーツや勉強まで充分以上にできる女子がいたとします。
そういう女の子って、
だいたい一割ぐらいの生徒から陰でディスられたりするんですよね。

 ・なんでもできますヅラが気に食わない、カンに障る。
 ・八方美人で、いい子ちゃんぶってヤな感じ。
 ・別世界の住民みたいで親しみがもてない。もっと庶民派の方が好き。

まあ、言いたくなる気持ちはわからなくもないですが、
そういうのって客観的に見ると『やっかみ』以外のなにものでもなく。
人間、素直がイチバン、などと思う拙なのであります。


本作『リコリス・リコイル』は、
そういう『学校イチの完璧美人』みたく考えていただければよろしいかと。
それが鼻につく方には鼻につくでしょうが、
僕ごときの浅学な身ではうまくイチャモンがつけられない、
全方位型のアクション・エンターテインメントなのであります。

ジブリや新海誠監督作品ぐらいしかアニメに接点がない方々にも、
ぜひに、とおススメしたい逸品であり、
2022年度のジャパニメーションを代表する一作ではあるまいかと。

ちなみに、物語の設定は明るくも楽しくもありません。

  政府の秘密治安維持部隊であるDA(Direct Attack)。
  そこは、犯罪者どころか『準備犯』までもを暗殺し続けることで、
  表面上の平和を維持する超法規部隊だった。

  DAは孤児を養成して殺人技術を身につけさせており、
  暗殺者として育成された女子たちは『リコリス』と呼ばれていた。

  そうした異様な治安維持に不審を抱いたテロリスト・真島は、
  その正体を暴いて白日のもとへ晒すべく、
  リコリスの抹殺、そしてさらに大きなテロを計画していく。

  そのリコリスのNo.1、『殺しの天才』と呼ばれる錦木千束(ちさと)は、
  ある事情から『不殺』を自らの信条とし、
  DAの支部扱いとなっている喫茶店『リコリコ』に身を置いて、
  暗殺ではなく『人助け』をして過ごしていた。

  その『リコリコ』に、井ノ上たきなというリコリスが、
  某事件の責任をかぶされた形で左遷されてくる。
  あくまでも『不殺』を貫き、明るく振舞う千束に反発を覚えるたきな。
  しかし、千束の事情や生きざまに接するうち、
  自分にも『人を殺す以外の生き方』があるのではと思い始める。

  しかし、そんな二人もリコリスと真島の抗争に巻き込まれていく。
  そしてついに大規模なテロが発生し、凄惨な現場に駆けつける二人。
  そこで千束に突きつけられる、生命の『選択』。

  そのとき、二人のとった行動とは……!?

とまあ、ハ-ドボイルド感満載な設定であり、
一つ間違うと『鬱アニメ』になっちゃってもおかしくないような、
あんまり『心暖まらない』ストーリーであるわけです。

ところが実際に作品を見てみると、
鬱になるどころか、爽快で、小気味よく、
わくわくしながら視聴し続けられる第一級のエンタメに仕上がっています。

これは、すでに見た方ならカンタンにわかると思うんですが、
単純に以下の三つの要素が作品を押し上げているからなんですよね。

  ① ビジュアルがめっちゃきれい。
    女の子が可愛く、活き活きしているし、
    アクションシーンもかっこよくて目が惹き付けられる。

  ② 演出・シリーズ構成が秀逸。
    パンツ回や喫茶リコリコのわちゃわちゃした日常など、
    楽しく見られるプロットが随所にあって悲壮さを引きずらない。

  ③ キャラ・役者の芝居がめちゃくちゃ楽しい。
    ヒロインである千束(Cv.安済知佳さん)を筆頭に、
    喫茶リコリコで働いている中原ミズキ(Cv.小清水亜美さん)
    同じくクルミ(Cv.久野美咲さん)たちの、
    カラッと陽気なお芝居が物語全体を明るくしている。
{netabare}
  第四話のパンツ回なんか、
  多数のリコリスが銃撃戦のうえ、無惨にも瓦礫の下敷きになって死亡。
  なのに、すぐ後のリコリコ店内のパンツ騒ぎで帳消しに。

  続く五話でも、リコリスが殺意をもった真島に車で轢かれ、
  そのあと、テロリストに囲まれハチの巣にされたのに、
  たきなが千束の心音を聴く『ちょい百合演出』で、これも帳消し。

  こういう『痛ましさを引きずらせない演出』が随所にあるんですよね。
{/netabare}
要するに、ハ-ドボイルド的な『苦味』のあるストーリーに、
美少女だのわちゃわちゃだのという『甘味成分』を大量トッピングし、
誰の口にも合うようマイルドに仕上げた作品なのであります。


ただし、単純にそれだけであれば、いわゆる
  絵がきれいで女の子がかわいいハ-ドボイルドアニメ
にしかなりません(そんなの、掃いて捨てるほどありますよね)。

  ハ-ドボイルド単体として見れば
   『政府が運営する秘密暗殺部隊』というのはやや古臭いし、
  その部隊が暗躍する理由が
   『外面上の治安の良さを維持するため』
  というのは、いささか無理筋な感じがしないでもなく。

僕が本作品を高く評価しているのは、
ハ-ドボイルド層+美少女層に加えてもう一つ、
第三の層とでも呼ぶべき重要なファクターが存在するからであります、

その三つ層のが分離不能なほど溶け合い、
融合して一つの世界を織りなしているからこそ、本作は『素晴らしい』、
近年まれに見る良作であると拙なりに愚考するわけです。

この層は作品タイトル『リコリス・リコイル』の意味に密着しているのですが、
未視聴の方は正直イミフになっちゃいますので、
まるっとネタバレで隠しておきますね。
{netabare}

本作のタイトル『Lycoris Recoil』は、
直訳すると『彼岸花の反動』で、
そのまんまだと、まるっきり意味がわかりません。

ですが、彼岸花の花言葉を調べていくと、その輪郭がはっきり見えてきます。

彼岸花は色によって花言葉が違うのですが、
千束に繰り返しかぶせて描かれている彼岸花の色は『赤』です。
そして、赤い彼岸花の花言葉というのは

  『情熱』『独立』『再会』『あきらめ』『悲しい思い出』
  『また会う日を楽しみに』『想うはあなた一人』

このうち、本作で千束に関係してくるのは、
通奏的なのが暗殺組織DAからの『独立』と、不殺の『情熱』の二つかと。
 (物語前半は吉さん(吉松)への『また会う日を楽しみに』、
  中盤以降は同じく吉さんとの『再会』という意味も兼ねています)

  ちなみにアイキャッチでクルミが来ているパーカ-の彼岸花は『黄色』で、
  花言葉は『深い思いやりの心・陽気・元気』。
  こちらも最終話近くの心臓探しあたりと密接につながっております。
  (いやあ、このあたり芸が細かい)

千束はアラン機関の吉松(吉さん)から人工心臓の提供を受け、
深く感謝すると同時に自分も他人の救世主になりたいと『情熱』をもち、
DAからの実質的な『独立』をはたします。
そして、憧れだった吉さんとの『再会』をすることに。
ここまでが、タイトルのうち『リコリス(彼岸花)』にかかっている部分ですね。

そして、千束の『情熱・独立』は、深刻な『反動』をもたらします。
ここからが『リコイル』の部分。

千束は『殺しの天才』としてアラン機関の援助を受けたわけですから、
いつまでも不殺を貫いているのは、その目的に反します。
そこで、エ-ジェントである吉松は、
その才能を発揮させる(人を殺させる)べく、
薬物中毒者を依頼人に仕立てて、千束と殺し屋と対決させます。

ですが、それでも千束は「私は人の命は奪いたくない」と言い切り、
その理由を「わたしを助けてくれた人みたいになりたいから」だと説明します。
それをニセ依頼者を操りながら聞いていた吉松は、
  「千束……それではアラン機関は君を……その命を……」
という言葉とともに、絶句し、交信を切ってしまいます。

  このセリフこそが、これ以降の物語の『トリガー』なんですね。

物語後半であきらかになりますが、
この段階で吉松はすでに、
千束を助けられる新しい人工心臓の存在を知っていました。
(それを手にしたのが延空木テロの一年前ですしね)
しかし、千束が期待された才能を発揮しない限り、
アラン機関の追加支援としてその心臓を提供することはできません。

  つまり、殺しをしない限り、千束の余命はあと数年が限界だ、
  ということがわかっていたわけです。

  だからこそ『リコリコ』に足を運んでミカの状況を確認し、
  進んで殺しをさせる意思がないと見るや、
  職権濫用で殺し屋を差し向けたりもしたわけで。

しかもこのときの会話で千束が殺しをしないのは、
人殺しはイケナイ、みたいな安っぽい人道的な理由ではなく
(千束はリコリスが人を殺すことを否定していません)
吉松を『人を助ける救世主』と思い、同じ道を歩みたいと願っていること、
つまり自分が誤解させてしまったことが原因だと知るわけです。

すぐに吉松は、バックグラウンドで走らせていた作戦、
アラン機関が千束とは関係なく『別枠』で支援していた真島を、
千束にぶつける作戦へ舵を切ります。

さらに、千束を時間的に追い詰めるため、
千束の体内にある人工心臓に細工をして余命を二か月にまで縮めます。

それは、表面的にはアラン機関の忠実なエ-ジェントとして、
千束の才能を世界に届けるためのものでした。
しかし、内心は違います。
吉松は、ただ『千束に生きていて欲しかった』こそ、
職権を最大限に濫用して、千束に『殺し』をさせたかったのです。

  そもそも、ミカに仕事ではなく『約束』として千束を託したのは吉松です。
  その際、吉松は「もう私たちの娘じゃないか」と言っており、
  その段階で『人殺しのための道具』だとはこれっぽちも思っていません。

  子どもを作ることができないゲイカップルの吉松にとっては、
  自分が生命を与えた千束は、
  ほんとうに自分の娘であるように思えたのかも知れません。
  (手術にも、本当の親のように、ミカと二人で立ち会っていますしね)

最後の仕上げとして吉松は自らの身体に細工をし、
自分が真島にわざと捕まるよう仕向けて、旧電波塔で千束を待ちます。
(クルミですら痕跡を追えなかった吉松が、
 ロボ太や真島に簡単に捕捉されるとは考えにくく、
 ここは『わざと』捕まったと思うのが自然です)

そして、真島を捕縛して対峙した千束に対し、
あらん限りの(心にもない)罵倒と挑発を繰り返して、
自分に抱く偶像を破壊し、罪悪感なく自分を殺せるように仕向けます。

  自分は憎まれても殺されてもいい、
  千束が夢破れて『人殺し』になってもいい、
  どんな代償を支払ってでも、千束には生きていて欲しいんだ。

  それは生物学的な親子を超えた、
  本物の親子愛と呼ぶべきものではないかと僕は愚考します。
  (もちろんそこには『ミカとの子ども』という付加要素も存在します)

かたや、ミカの方も心から千束のことを愛しています。

吉松に押しつけられた『親子ごっこ』は本物の親子愛に昇華し、
成人まで生きられないと言われている千束のために、
おそらく袖を通すことができないであろう晴れ着まで準備しているんです。
そのうえで、吉松を慕う思いを尊重して、
残り少ない人生を思うままに生きさせてやりたいと願っています。

  どんな形であったとしても生きていて欲しい、と願う吉松。
  死期を早めることになっても思うままに生きて欲しい、と願うミカ。
  そこに正誤だの優劣だのはありません。
  そこには、
  娘を心から愛する二人の父親がいるだけです。

最終話、傷ついた吉松とミカの会話が、二人の深い情愛を物語っています。
  ミカ「すべては千束のためだ……。そうだろう、シンジ」
  吉松「わたしは……わかってもらえなかったよ……」
    (中略)
  吉松「……狂わされたな。おまえも……あの子に」
  ミカ「……そうだな」
そこには、深い悲しみはあっても、後悔は一片も存在していません。
最後まで千束に真意を伝えられなかった吉松を、
(それを伝えたら千束は絶対に吉松を撃てなくなりますから)
ただ一人、理解して涙を流すミカ。
互いを愛し、そして娘を愛した二人の男の切なすぎる幕引きです。


つまるところ本作タイトル『リコリス・リコイル』は、
リコリスである千束の『情熱』『独立』、
つまりは『不殺』に対する『Recoil(反動)』の物語であるわけです。

もちろん、千束を中心に起こる全てのできごとがその範疇に入りますが、
とりわけ、愛する娘の『情熱・独立』によって人生を狂わされ、
それでもそれを甘んじて受け止める、二人の父親の物語が大きな要素となっています。

この二人の父親の深い愛情、
慈しみ抱擁するようなミカと、狂気じみた発露を見せる吉松の愛情が、
折り重なり合って物語のバックグラウンドを形成する構造こそが、
僕の言う『第三層』なのであります。

  わちゃわちゃと楽しい美少女たちの光景と、
  カッコいい、胸のすくようなハ-ドボイルド・ガンアクション。
  それらを下支えする切なく哀しいヒューマンドラマ。

  これらが密接に絡み合い、完璧に融合していることが、
  本作にものっそい深みとコクを生み出している、
  と、拙は拙なりに愚考している次第なのであります。
{/netabare}

僕的な評価は、ダントツのSランク。
おおよそ、エンタメに期待される要素をほぼ完全に網羅しております。
ハ-ドボイルドとしての世界観は若干『ぬるい』のですが、
それを補って余りあるアクション品質と、
ドラマ性のある濃密な『動機付け』が実によき。

同系統の作品は今後も出てくると思いますが、
それで本作を超えるのはちょっと難しいんじゃないかなあ、
と思わされるぐらいの完成度です。


唯一の欠点は、脚本がちょっと『わかりにくい』ことかと。
とりわけアニメ慣れしている方ほど、
その傾向が強くなるんじゃないかと危惧してしまう次第です。

  というのも、最近のアニメの傾向って、
  心情とか真意をセリフで語りすぎちゃっているんですよね。
  言葉と心情が乖離してるのって、
  わかりやすいツンデレ演出ぐらいのものでしかなく。

  その点、本作は心情解説的なセリフがほとんどないんですよね。
  映像や言葉の断片からそれを『推し量る』という、
  国語キョーイクみたいなスキルが視聴者に求められるわけであります。
  {netabare}
    最終話の日本リコリコ店内なんか、
    チビ千束の描いた『二人のお父さん』の絵がこれ見よがしに飾ってあって、
    いかにもメッセージを読み取って欲しそうにしていたり。
    その上からミズキが別の絵をかけて隠しちゃうところなんか、
    本作の作品構造をあらわすメタファーになってたりもするわけで。
  {/netabare}
  そういうのって正統的な映像作品の作り方っちゃ作り方なんですが、
  イマドキのアニメとは、正直、かなり違うわけでありまして。

  いわゆる『萌えアニメ』的な感覚で、
  オモテに出てくるセリフだけを追っかけていると、
    なんだコイツ、わけわっかんね~
  みたいなことになっちゃいそうなので、ご注意を。
  {netabare}(いやほんと、吉さんかわいそう) {/netabare}


作画は、ほんと言うことなし。ためらうことなく5点です。

かわいらしいカットはかわいらしく、
シリアスなカットは魂込めてシリアスに、
一枚絵として充分通用するレベルで繊細に描き分けられています。

  アクションシーンも、ガチでかっこいいですしね。
  他の方も指摘されてましたが、
  千束の独特な銃の構え方、きゅんです。
  {netabare}
  最終展開、ク-ルなたきなが感情むき出しにする作画は鳥肌もの。
  「心臓が逃げるっ!」と叫んだとき、
  ちょっとだけ楳図かずおが入っちゃったのはご愛嬌。
  {/netabare}
  あと、これはアニプレ系列作品の特徴でもあるんですが、
  女の子が『おしゃれ』。
  乃木坂46のデザイナーに依頼したというリコリスの制服もそうですが、
  千束とたきなをはじめとする女性陣の私服がステキ。
  ここんとこは、他の制作会社もぜひぜひ見習ってほしいところかと。


大評判になっている役者さんのお芝居も、文句なしの5点満点。

千束役の安済知佳さん、こんなはじけたお芝居ができたんですね。
いやすごい、楽しい、ほんとカワイイ。
さらに、これまでの役どころで培ってきた『気だるげ』なお芝居も健在で、
その温度差が千束のキャラをより際立たせています。
(個人的には最終話、真島との『中休み』グダグダ会話がイチバン好きかも)

  若山さん、小清水さん、久野さんも会心の一撃かと。
  とりわけ『感覚派』の天才児、小清水さんが、
  アドリブでめっちゃいい味だしていて、よきです。いンぬ。
  (久野さんも引っ張られて、新境地開眼ですね♪)

  ただ、女性陣ばっかに目がいって、
  youtubeはじめネット上もその声ばっかなんですが、
  男性陣(松岡禎丞さん、上田燿司さん、さかき孝輔さん)が、
  すごく渋くて味のあるお芝居をしているからこそ、
  女性陣がぐぐっと引き立っているのはわかってあげて欲しいかも。


音楽は、OP・EDともに、世界観と見事にシンクロしています。
劇伴もかなりいい出来なんだけど、
クライマックス、台詞に日本語のOP曲かぶせちゃったので満点ならず。

  OPにクラリスさん、EDにさユりさんと、
  さすがSME系列のアニプレ、持ち玉が豊富ですよね。
  ときどきヘンな外し方しますが、今作はきっちりと。

  OPの映像が、またよくできてるんだこれが。
  拙的には、サードリコリスが無言で歩いているカットが大好きです。
  (最初は通常、途中でスローにして爆炎をかぶせる演出がヤバい)
  最後をおしりの蹴り合いで楽しく締める演出も、
  まさに本作の制作コンセプトそのものですよね。まいった、降参。


監督は、これが初監督となる足立慎吾さん。
1996年に『機動戦艦ナデシコ』の動画マンとしてデビューして以来
作画・作画監督・キャラデで25年以上のキャリアのベテランさんですね。
SAOやWORKING!!のキャラデ・総作監として有名な方。

  これまで『画』は描けても『物語』には関われず、
  イマドキの流行りアニメに対して、
  かなりの想いを募らせてこられたのだろうと愚考いたします。

  アサウラさんの作成してきたプロットを『原案』にするまで修正、
  映像面の中間チェックを副監督にほぼ丸投げし、
  自身はシナリオと演出に集中するという力の入れよう。

  残念というか何というか、
  画と役者さんのお芝居が良すぎて視聴者の目と耳を奪ってしまい、
  シナリオの本質が十全に伝わっているとは言い難い状況かと思いますが、
  アニメの楽しみ方は人それぞれ。
  そこに良し悪しだの優劣だのつけるのはヤボというものですね。

     ただ、僕は好きです、こういうモノづくりの方向性。

  板がバカ売れしているとの由、必ず『次』がありますから、
  妥協して『わかりやすい安直アニメ』に寄せず、
  いまの信念を最後まで貫いて欲しいと心から願う次第であります。

  
とにもかくにも、実に緻密に織り上げられた物語です。

エラそうにこんなこと書いてる僕も、
一周目では、ばくっした全体像しか把握できず、
二周目で構造をようやく理解でき、
三週目でその緻密さに舌をまいた、というていたらくでありまして。

ほんと、見返すたびに新しい『発見』のある、素晴らしい作品です。
(僕がアタマ悪い、ぼんやり見てるだけかも知れませんが)

  未視聴の方はもちろんのこと、
  既に視聴を終えられた方にもヒマなときぜひ見返していただきたい、
  そんなふうに思ってしまう、

      エンタメアニメのハイエンドモデルなのでありますよ。


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ちなみに、最終話の読み方と、二期があったらの展開につきまして、
僕なりに書きたいことがあるのですが、
あくまでも個人的な推測に過ぎないわけですし、
そもそも、ここまででも充分に『長い』レビュ-になっちゃってるわけで、
まるっとネタバレで隠しておきます。

未視聴の方はまったく意味わからないので読むだけムダかと。
視聴済みの方で、おヒマであり、
なおかつ「ふん、読んでやらんこともない」というご奇特な方だけ、どうぞ。
{netabare}

まず吉さんの生死についてなのですが、
正直言って、いまの段階では『まるっきりわかりません』が正解かと。

人工心臓を自分の中にいれちゃうっていうの、
このヒトなら本当にやりかねないヤバさは確かにあるわけです。
ただ、そういうことになると
  ① いったん他人に移植した人工心臓を再利用できるのか
  ② 千束にネタバラシした後も、スーツケースを持って逃げたのはなぜか
という、ごくあたりまえの疑問が頭をもたげてくるわけで。 

それは千束の立場においても、まったく同じなわけです。
病院で目覚めたとき、自分が手術されていたことを知ったわけですが、
  それが『吉さんの体の中にあったモノ』なのか、
  それとも『ケースの中にあったモノ』なのか、
確信をもって判断できる材料はなにひとつないわけなのであります。

ケ-スの中にあったのなら全く問題ないのですが、
もしもそうじゃない場合には、

  誰かが吉松を殺し、奪った心臓を千束に移植した。

ということになるわけです。

もしも事実が後者だった場合、千束的に耐えられる話ではありません。
だから、仲間に会って真実を伝えられる前に、
誰にも見つからないところを求めて逃げ出した、というのがホントのところかと。

  少なくとも、千束が口に出したウソ、
    勝手に手術されていて『死ぬな』と思い、
    湿っぽくなるのがイヤで逃げ出した。
  なんてものよりは、よっぽど筋がとおる解釈ですよね。そもそも千束は
    古い心臓が修復不能で手術しても意味がない、
  ということを知っていたわけですから、自分が何をされたかは自明の理なわけで。

そして、たきなに見つかり、腹を括って話を聞くことにした。
たきなの口から伝えられたのは『前者』。
もちろん、それが真実かどうかなんて千束に知るすべはありません。

  ただ、冷静に考えてみれば、
  真実がどちらであったとしても
  たきなは『前者だ』としか言うはずがなく。

  そして、同じように、真実がどちらであったとしても、
  千束が『吉さんから再び生命を与えられた』という事実に変わりはなく、
  それを精一杯生きなきゃいけない、ということに気づくわけです。

  だもんで、真実は玉虫色のまま、ワイハへGO!!

という、まさに『どっちにでも転がせる』最終回だったわけですね。
本編にも吉さんが『死んだ』という映像はどこにもなく、
今後どんな展開になるのか、ちょっと想像がつかない感じであります。


あと、僕的に今後の展開で気になるのは
ずばり『ミカに対するアラン機関の扱い』です。

  だって、結局のところ千束は人殺しをしていないわけでありまして。
  つまり千束はアラン機関の追加支援を受けられない、
  そういう立場であったわけです。

  その千束を助けるために
    アラン機関のエ-ジェントである吉松を抹殺し、
    同じくアラン機関の成果物である人工心臓を強奪、
  ということであれば、ちょっと『ごめん』じゃすまないだろうなと。

  吉松が生きている場合でも、
    二人で共謀して心臓をだまし取った
  ということになりますから、やっぱ『ごめん』で済ますのはムリ。

  そしてその心臓を移植され、
  義務をはたさないまま生きている千束もまた、
  やっぱ『知らんかった』ではすまされないだろうなあ、と思われ。


というわけで、もし二期があるとすれば、
まだまだ『リコイル(反動)』の波が続いていくものと予想しています。

まるで正体の見えないアラン機関も姿を見せるだろうし、
リコリスの抹殺に使われようとした格上の『リリベル』も出るだろうし、
したっぱテロリストなんかより規模のデカい、
そして対人殺傷能力に長けた『敵』がおしよせてくるわけで。

  そんななか、千束が『不殺』を貫いて仲間を守り切れるのか、
  みたいなストーリー展開になったら、けっこうドキハラできるかも。


まあ、そういうのは『拙がライターならこう書く』という話で、
信頼性もなんも、あったもんじゃありません。
いきなり『萌えアニメ』になる可能性だってゼロじゃないわけで。

  常にスケジュールがパンパンのA-1 Picturesですから、
  いかに板が売れようとも、
  すぐに二期の制作にとりかかるのはキビしいかと思われます。

  朗報が届くのを首を長くして待つ間、
    自分ならこう書くなあ
  なんて想像するのも、アニメの楽しみ方の一つなんじゃないでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 41
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

アニメファンの感性を残酷なまでに問われる惨い作品

日本国の治安を守る秘密組織機関に属するエージェント=「リコリス」と呼ばれる少女たち
「千束と たきな」 2人のバディを描いた物語。

銃撃戦もありますが、最大の見せ場は何と言っても
千束と たきな のバディの関係性の描写にございます。

人気実力を兼ねそろえた完成度が非常に高い超話題作。

エンタメ性も高くキャラも魅力的で評判は上々、一見の価値ありと
自信を持ってより多くの方々にお奨めできるタイプの作品であります。

お気楽吞気で全身脱力系の 千束 と
生真面目で融通が利かない たきな の凸凹コンビが繰り広げる
化学反応の超展開(けつキック合戦の模様を含め)どうぞご期待ください。

●メサイヤ×スクランブル~最終話視聴後の総合評価~
{netabare}総合的に考えると相棒系の物語としてはかなり上質の完成度であったと評価できますが
最終話で、 たきな の活躍が期待していた程ではなかったこと、そして
「心臓」の件は個人的には千束もしくは たきな の決断により解決してほしかったのですが
二人の父親同士の決闘の末、先生の独断?(あるいはすべてを見越した吉松氏の計略?)により
あっさり解決されてしまったのが少しだけ残念でありました。

「彼岸花」が暗示する「死亡フラグ」も吉松氏が全部引き受けることで
一番危うい立ち位置にあった千束、仲間思いの念が強すぎて見境なくなる
という意味で何かやらかしそうだった たきな も事なきを得たようです。

千束の二人の父親、先生と吉松氏のBL関係のごり押しは{netabare}あまりに露骨で悪趣味なものを
感じたので減点の要素としました。

実はエリートと呼ばれる人たちにBL系の人が多いというのは事実であり、ある意味アラン機関の
吉松氏が同様であるのもリアリティがあると言えばその通りですが、主人公の父親がともに
BL系というのはかなり微妙過ぎるものがあるように感じました。{/netabare}

人気・評判・実力の総合評価では今期最高水準であることを証明したような本作でありますので
続編が期待されるのは当然の成り行きでありますし、だからこそ千束や たきな の手によって
命の問題を解決させようとする結末を描かなかったのには理解はできるところもあります。
というのも、原理上、命の代償は命であるのが必然だからであります。

12話の展開の過熱感は限界突破をするほどの熱を帯びているように思えましたが
最終話ではピークアウトを迎え少しだけトーンダウンしたような印象も受けました。

ただ続編への繋ぎということならば、若干ぬるめのハッピーエンドみたいな締めでも
ファンにとっては好印象であったのかもしれませんし
まだまだ物語が続くなら、それを待たずして激辛評価というのも早計でありかつ
期待が持てる終わり方というのも印象は悪くなかったように感じました。
結論は、概ね着地成功という話にございます。{/netabare}

ざっくりレビュー{netabare}
1話 たきな は待機の命令違反を犯しリコリスの仲間を救出
この命令違反を理由に本部から左遷されますが、救世主に憧れる千束には好印象
たきな は仲間思いの「熱い」性格であることが判明します。

2話 千束のマトリクスディフェンス炸裂
カラシニコフは反動が大きいのでかわし易いということなのでしょう。
異常に目がいい千束は射撃手の腕の筋肉の動きから弾丸の起動が読めるというチートであります。

3話 健康診断受診前に飴を食べようとする千束に たきな が注意勧告
甘いものは血糖値を上げるからと正論を放つも実は思いやりがあるというのが たきな であります。
模擬戦煽り合戦で千束吠える!千束も たきな のこととなると熱くなります。名コンビ覚醒回であります。

4話 たきな 用下着の買い出しシーン。ショップで二人の禅問答が始まり
千束の一人乗り突っ込みが冴えわたる。所詮は百合サービスデート回だろうと油断していたら
二人の会話は盛り上がり、思い出話の暴露から信頼関係が強化されていく様子が描かれます。

5話 千束の秘密が明らかになる重要回。
手作りの「旅のしおり」は千束の観光ガイドの依頼に対する本気度が窺えます。
アラン機関によりもたらされた人工心臓、そして千束の使命とは?物語は動き出します。

6話 リコリス襲撃犯テロリストとの対決。千束の弱点、目潰し攻撃で追い込まれるも
たきな のバックアップで難を逃れます。

7話 アラン機関に選ばれた千束と運命の人との再会。
しかし両者のそれぞれの思いにはズレがあるようであります。

8話 たきな 渾身のオリジナルパフェを考案。
絵の才能に加え たきな は決定的にセンスがないことが判明。
旧電波塔事件に関与していた男、真島の正体はアランチルドレンであり
千束との運命的再会は彼にとってはリベンジマッチ千載一遇のチャンスとなるのであります。

9話 人工心臓に細工され千束の余命は数か月に。
先天的心疾患の千束を救った救世主=吉松氏は憧れの人。
千束の生存につながる情報の手がかりを求め本部復帰を決意する たきな。
思い出作りのため たきな エスコートで千束とお出かけ。
たきな らしい生真面目過ぎるデートプランであるも、千束は大満足。
二人の別れのシーンで待望の雪が降るという演出がとても印象的な感動回でありました。

10話 自分のために人生を棒に振ってほしくない千束は喫茶店の閉店を決意。
そしてテロリスト真島覚醒!その本領を発揮します。 {/netabare}

以下長文レビュー{netabare}
●「メサイヤ・コンプレックス」~テロリスト真島について~
{netabare}真島というキャラが魅力的に見えるのは、本人が言うように真島が弱い者の味方であり
現状の腐った政治が蔓延する日本という社会においては過激な改革こそが庶民にとっては
正義であり救いであるというのが真実であるからであります。

テロリストというのはある意味「メサイヤ・コンプレックス」という精神病理に憑りつかれている
ような存在でありますが、この狂った世界に生きていれば誰しもが病みを抱え鬱積した感情の
どろどろのマグマがやがて臨界点を迎えるのも致し方ないことのように思われるわけであります。

本作に登場する都知事が(ノンフィクション作家の著作)「女帝」というタイトルの暴露本で
学歴詐称並び公職選挙法違反の疑念を抱かれる対象の某都知事と瓜二つなのは、偶然ではなく
必然であると考えられますが、その問題の某都知事はジョージ・ソロスという世界的大富豪の
お知り合いという話でございます。

都職員による実績評価は過去最悪級の某都知事でありますが、どういうわけか?選挙にはやたら強く
某独裁与党に所属していた時から大臣などの重要ポストを当たり前のように手に入れてきたという
経歴を持つというなんとも「狐」につままれたような奇妙な話でありますが、政治の世界、
いえ、この世のすべては人脈やコネこそが肝心要であり、
実力やら誠実さやら信頼などは二の次三の次のことなのでしょう。

某与党で重要ポストを得てきた女議員とは、よく見りゃみんなよく似てる
「女狐」であるという笑えないオチであります。

だからこそ真島というキャラの思想性に自分の憧れや理想を重ねてしまうわけですが
テロを起こそうが起こすまいが、ガチガチの完全性で固められている現世界システムは
強固なる鉄壁性を示すのみでありましょう。

ただし、その鉄壁性という性質は我々庶民に対してのものであり
もしも権限ある強者たちが世界を変えると決めた時は、逆に多くの庶民が抵抗したところで
いともあっけなく劇的に変わってしまうというのは何とも皮肉な話であります。{/netabare}

●すり替えのトリック
{netabare}「プリンセスプリンシパル」と「探偵はもう死んでいる」から導き出される
「心臓のすり替え」には、トリックが仕組まれていたことが最終話で判明します。

千束の「代替心臓」は実はケースの中にあったというのが真相ですが、
では吉松氏が人工心臓を自らに埋め込んだという話はただのブラフだったのでしょうか?
個人的推測では、計算高い吉松氏のことですから実際に装着して性能テストをする必要性を感じ
ただろうということと、ただのハッタリでは千束が信じないかもしれないという判断から、
自身に人工心臓を埋め込んだのは真実であると判断いたします。

目的のためには手段を択ばない狡猾なトップエリートであるのが吉松氏の本性でありますが
そんな彼でも、千束には父親としてなんとかして生きて欲しいという願いを抱いて
いたという話であります。

愛娘のような千束を欺き、親友のミカを欺いてでも自分の思いを貫く純粋なる狂信者吉松氏と、
片やそのような一方的で残酷な解決法を望まない千束とは、考え方が真っ向から対立しますが
誰かのために生き、誰かの命を救うために生きることとは、千束にとっては理想的な生き方で
ありそれこそが彼女にとっての「救世主」であったというわけです。

千束としては、吉松氏の一方的なプレゼントとメッセージについてはひどく受け入れ難いものの
ため「これ」を海に投げ捨てますが、そのシーンで彼女が断ち切ったもの、断ち切りたかった
ものとは過去であり、ある意味吉松氏によって与えられた未来には真っ向から向き合って生きて
行く決意を表したような意味合いが、そこには込められていたようにも思えます。

今の千束には救世主に対する憧れはもうありません。
等身大の自分が生きる道、未来につながる道をひたすら歩んで行くだけです。

例え与えられた命でも生きる権利があるのは本人であり、
どう生きるかも本人の専権事項であります。

親がなければ子は生まれませんが、親はなくとも子は育ち、やがて巣立ちます。
未来とは親のためではなく子どものためにあるものです。
そして親とは子どものために、子どもを思い生きる存在であります。
自分の理想を一方的に押し付けるようなことは本来親がやるべきことではなく
もしも吉松氏が本当に千束を自分の子と思い、自分は父親と自覚していたなら
それが間違いであることに当然気づくでしょう。

吉松氏はどちらだったでしょうか?{/netabare}

テロリストの真島もなかなかいいキャラでありますが、いかにもエリートらしい吉松氏の{netabare}
目的のためには手段を択ばない純粋なる狂気っぷり加減もなかなかによい塩梅であります。
自分の信念を純粋無垢に貫いてブレない千束との対比効果が鮮明で個人的には
かなり燃える因縁の対決シーンでありました。

そして仲間思い千束思いの たきな の鬼の形相、必死すぎる表情も上手いこと描かれており
熱量が凄いことになっておりました。

組織挙げてのオペレーションの失敗の責任をすべて部下に押し付けて何事もなかったかのように
トップの地位にのうのうと居座り始末書の処理だけは優秀な楠木司令
この世界で出世し勝ち残り優秀と言われるのはお役所仕事をそつなくこなす方なんですが、
しかしながら要するに、そういう人は無能で信頼もできないし
自己保身が最優先事項なので実は全く使えないというのが真相でしょう。

ハッカーや真島に何度もしてやられて自分の面子や上司からの評価がガタ落ちの状況を
何とか打開しようと功を焦り、真島検挙の手柄を独り占めしようと目論み
自ら現場にしゃしゃり出てきたDA司令官でしたが…取らぬ狸の皮算用の狸が逆に化かされて
失態の上に失態を重ねて、上司激ギレの結果、切り札の千束を使えという鶴の一声のオチであります。

組織人ならば組織の命令や上司の命令に従うのはある意味当然ですが、
しかし上司が無能で組織自体も形骸化しており機能不全起こしてるならば
訓練された無能力集団の命令に従うことほど間抜けなオチはないと言えましょう。

真島やハッカーはそれについて十分熟知しているので
某都知事含めてコケにされているという展開であります。

優秀なる官僚主義である楠木司令も最後の最後で上層部に一矢報い名誉挽回できたようです。
最後の切り札=千束を政治力を駆使して温存していたこともありますが
それ以上に最後の最後でものをいうのは人脈であるということなのかもしれません。{/netabare}

「えんくうぼく」という名の電波塔とは5Gが普及する近未来を端的に示しており、
劇的な変化を遂げ生まれる新世界秩序の誕生を示唆しているようにも思えます。{netabare}

新世界秩序を作り出すための重要な鍵となるプレイヤーは中国とも言われており、
中国が推し進める一帯一路構想と5G建設計画には密接な関係性があるようです。
世界秩序の劇的な変化の反動、反発としてテロが引き起こされるのは
必然であると言えるのはないでしょうか。

第1話における東京で「桜開花の情報」のテロップが「東京」ではなく「関東」に差し替えられていた問題に関して考えられる仮説の一つとして挙げられるのは
情報操作=「情報のすり替え」の暗示があったのだと推測いします。

東京は関東に属しますが、仮に東京の桜が開花したとしても
関東全体が桜の開花したというのは確かに論理の飛躍が惨過ぎますよね。

そういうことがちゃんとわかっている賢明な?視聴者の方々は当然テロップの違いに
突っ込んでますが、本作における東京及び関東に属するような愚民風情の我がニッポン国民とは、
そんな明らかな論理の飛躍=あからさまな情報のすり替えや情報改ざんの類にはまるで気が付かない
間抜けでお人好しな、救う余地がまるでないような程に絶望感が惨過ぎるからこそ、
例えテロリストになってでも真実を伝えようとするような真島の真摯的な
態度には共感以外に言葉はなく、
一方であまりに哀れ過ぎる我がニッポン国民の愚民性をこのような対比でまざまざと見せつけられたら
笑って誤魔化すしか手立てがないとかいうのは、とても皮肉な話であります。

1話に登場した電波塔とは(改ざん可能な)高度情報化社会を象徴するシンボルであった
可能性が濃厚だと感じました。{/netabare}

1話において某作戦の失敗の原因は{netabare} 某リコリスのスタンドプレーによるものとして
組織内部では処理されていますが、要するにただの責任転嫁のしっぽ切りのために
たきな は左遷されたという話であります。
情報操作と虚飾にまみれた組織とそれによって守られた治安のいい?国家=我がニッポン、
そこに住まう意識が高い?国民性を持つ小奇麗な我が家畜たちの間抜けな幻想、
そういうもの一切合切を痛烈に皮肉ってるようなメッセージが胸に突き刺さります。

某「緑の」都知事には思わず苦笑w皮肉が凄いですw{/netabare}

●個人的に気になった用語
{netabare}・リリベル
リリーベルとは和製英語で鈴蘭の花を意味するらしいですが、
より多くの人に頭に焼き付けて欲しいのは「リリベル」という言葉自体
表記自体に重要な意義があるという話です。

・延空木
天空に延びる木なので、世界樹=ユグドラシル(ゼロ活のクジラ回にもあった)のことを
指しているようにも思えますが
「伸びる」ではなく「延びる」の方は時間空間的なものを指して使われるということです。
電波塔は塔ですから「バベルの塔」みたいなものとも解釈できますが、
「バベル」には「混乱」という意味合いがあるらしいです。
「混乱」という言葉には情報(の錯誤)というものが含まれ
結局のところ「延空木」とは情報網の枝が次元に延長されていった結果
構築される世界樹のようにスケールが大きい巨大情報網のことを指すようです。

5Gが実現する世界こそがまさにその状況を示すのだということになりますが、
最も肝心なことは高度情報化社会は既に進行しており、その社会に暮らす一般庶民とは
絶えず押し寄せる情報の海に溺れ漂流し続ける儚い存在でしかないという真実です。
ハッカーによる情報操作に翻弄され無様に踊らされるという本作に登場する愚民たちとは
結局のところ我々無力な庶民の事を示しており、現時点で真実が何であるのか見えているのは
限りなく無に等しいという…非常に残念なお話でございます。{/netabare}{/netabare}

●アニメファンが知らない秘密結社【フリーメイ@ン】
{netabare}感のいい方のお察しの通り本作ではとある「秘密機関」が描写されています。

一つは 【烏】。一つは【梟】。
「SPY家族」の「オペレーション【ストリスク】」、「惑星のさみだれ」の「【梟】の騎士」
そして「後宮の烏」には「【烏】妃」と【梟】が登場します。
これはほんの一例に過ぎず、特に【梟】が(意味深に)登場する作品を探し出したら
きりがないくらいに【梟】は至る所に存在するのであります。

世界の基軸通貨「ドル」の1$札にはさり気なく【梟】がプリントされていますが
恐らくこれはFRB(連邦準備制度理事会)の株主、つまり世界標準として
ドル基軸通貨体制を構築した「陰の実力者」の所属を示す【刻印】
のようなものであると個人的には理解しております。

【梟】が暗示する【メイソン】の情報をネットで調べたらそれこそ腐る程出てまいりますが
所謂「都市伝説系」の人達が積極的に情報発信しているこの手のものは特にフェイクが多く
当方も迂闊にこれに食いついて騙された口でありますが、得られた情報の点と線を地道に
つなぎ合わせるという地味な作業を長年にわたって継続した結果、パズルのピースはかなり
揃ってきたと実感する位までには到達できたように思います。

【メイソン】の話は某アニメ評論家の岡田斗司夫氏もtubeで披露しており
【メイソン】と【錬金術】の関係性を見事に暴露しているのは、核心をついていて
十分評価すべきでありますが、その一方で【ローマカトリック教会】の理解も含め
【メイソン】の本質には今一つ届いていないように思いました。

【メイソン】に関する話が厄介なことになる原因は今の組織が2重構造、ないしは3重構造
になっているからだと個人的には理解していますが、岡田斗司夫氏ご指摘の通り
「近代メイソン」はただの社交クラブ化しているというのは、ある意味
正しい解釈であると思います。

近代になり立ち上がった【フリーメイソン】は「自由・平等・友愛」を掲げる
ただの「社交クラブ」であることは多くの証言からしても事実であると考えられます。
しかしそれは組織の8割9割の部分でしかなく、「ロッジ」によっては【33階級】まである
とのことですが、例えば【33階級】の頂点を極めた重鎮が一般会員と同じように
社交クラブごっこを目的に活動してるのかと言えば、
そんなわけがあり得ないという結論に至るわけでございます。

【メイソン】とは【石工職人】であります。
この【石工職人】は【錬金術】の系譜の末裔であるというのは岡田斗司夫氏ご指摘の通りであり
【石工職人】の影響力が薄れた近代メイソンが社交クラブ化したのも
ある意味事実であるようにも思えます。

「【海賊】王女」で描写された【オーパーツ】的な「不思議な石」はある種の
パワーストーンでありますが、それを鑑定した【石工職人】とは恐らく
【メイソン】を暗示するものだったのでありましょう。

石工職人の系譜と関連深いのは【古代メイソン】であります。
それに対してその影響力が薄れ近代化したメイソンが今の【フリーメイソン】であります。

【古代メイソン】を近代化したのは誰だったのでしょうか?

一説によればその改革者は【イルミナティ】という輩であるとのことであります。

彼らは近代合理主義の洗礼を受け、「自由・平等・友愛」のスローガンを掲げ
革命の旋風を巻き起こした【陰の実力者】であります。

フランス革命を引き起こし、あるいは裏で煽動していた秘密結社が存在していた
という説がありますが、ある説によればそれは【フリーメイソン】であると言われ
またある説では【イルミナティ】であると言われています。

「自由・平等・友愛」とはフランス革命のスローガンでありますが、そもそも
それを掲げたのは【フリーメイソン】の中に暗躍していた【イルミナティ】という勢力
であったというオチであります。

世界史の授業で習いました近代合理主義における「【啓蒙】思想」という聞きなれない
「ワード」、【啓蒙】とは「闇を【光】で照らす」的な意味合いがあります。

【イルミナティ】とは「【光】に照らされたもの」「【光】の洗礼を受けたもの」であります。

早い話が「【啓蒙】思想」というワードの語源は【イルミナティ】であり
「近代【合理主義】」を世に拡散したのも【イルミナティ】であります。

近代革命の旋風に乗って現れた「フランス人権宣言」や「【理性】の崇拝」という奇妙な宗教、
【ギロチン】という悪趣味な処刑装置、すべては彼らの思想と連動しておるわけでございます。

1$札の裏面には【ピラミッド】とその頂点に【光る眼】が描かれていますが
ピラミッドは【石工職人】=【古代メイソン】の仕事であり
頂点に輝く【光る眼】は【イルミナティ】を象徴しております。

【フリーメイソン】や【イルミナティ】と言えば都市伝説扱いの話とされていますが
フランス人権宣言や1$札だけでなくありとあらゆるところにその形跡が
確認出来てしまいます。

アニメの元ネタが「フリーメイソン」という事例も挙げればきりがないほどありますが
さて、アニメ制作者の方々は皆【オカルト】マニアとでもいうことでありましょうか?

秘密結社に関する謎は深まるばかりでございます。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 22
ネタバレ

テナ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

これは本当に楽しめた作品

オリジナルアニメーション作品です。
オリジナルアニメーションといえば面白い作品が多く、リコリスリコイルもその作品の1つ。

1話の段階で面白さが解るレベルの面白さですね。
Twitterでもフォロワー20万越えの人気だしアニコレでも人気は高かった様に記憶しています。

普通にキャラも可愛いし、千束もタキナもしっかりキャラが立っていて内容も解りやすくアクションもスタイリッシュですね。
たまに作画がおかしいシーンもありますが余り気にならないレベルですね。

後は細かいやり取りも面白く日常シーンも楽しく描かれて居ます。
退屈しないで飽きない物語展開は何度みても面白いですw


悪人を消しさり平和な東京を維持する為の武装組織に所属するリコリス。
そんな少女達の物語。

作戦違反をした少女タキナは転属命令が下される。
彼女は東京で1番のリコリスである、千束の元で学べと言われたのですが……

【千束】

千束は賑やかな女の子です。
タキナが来た事に凄く喜んでいて、多分同年代の女の子で相棒が出来たのが嬉しかったのでしょうねw
少し悪ふざけが過ぎるのですが、実は私も普段から悪ふざけしてる人なので、その点は共感持てますw

2人の初仕事はボディーガードなんですが、千束が目を離した隙に{netabare} 人質を囮に犯人組織を誘き出すタキナw
悪人を潰す為には使える物は護衛対象を囮にする女タキナw {/netabare}

この辺り、タキナが千束の元にで学べと言われた理由のヒントになっています。

千束は、「命を大事に」と言います。
彼女は、平和と称して悪人を処刑して存在を消し去る組織ADのやり方に{netabare} 疑問 {/netabare}を持っています。
悪人を殺す事を許可されたリコリス……
{netabare} チサトが使う銃はゴム弾です。
人を殺さない為の武器であり、敵が負傷してもその場で治療をしたりします。 {/netabare}

それは悪人だからと言って命を奪っていい理由にならないって点と、彼女は、人の命は奪いたくない、誰かを助ける事をしたい。
{netabare}そして、彼女自身が命を救われたからです。 {/netabare}

実は、千束の身体は{netabare} 人工心臓 {/netabare}です。
それは命を引き換えに世界への使命を与えられた事を意味します。

彼女は人を捜していました。
理由は、自分を救ってくれたある人にお礼を言う為。
そのお礼を言いたい人と意外な場所で再開する事になる。
でも、上手くお礼を伝えられなかった。

彼女の恩人{netabare} ヨシさん。{/netabare}

彼女は{netabare} 健康診断中にある注射を打たれます。
それは彼女に埋められた人工心臓を充電不可にする為の彼女を死に近づけさせる注射。{/netabare}

そうして、彼女の余命は約2ヶ月
千束は元々{netabare} 余命は長くなかったからと明るく受け入れてしまう……何故、その運命を受け入れられたのか…………何故笑顔でいられたのか……1番不安だったのは彼女のハズです。{/netabare}
それでも、悲しい顔も涙も見せないで……

それは、彼女が今も奇跡の中にいるからです。

これはある漫画のセリフなんですが、「人にとって1番難しいのは健康に生きていく事」なんですよね。

昔の彼女は身体を動かしたら倒れてしまう。
{netabare} 病弱で、もう長くは生きられない……
でも、ヨシさんが救ってくれた。
先生が育ててくれた。

だから、今の自分があり、その救われた時間を過ごせただけでも彼女の中では今日までの時間が奇跡のような時間だった。 {/netabare}
健康に生きてこられた。

だって、そうではありませんか?
普通にしてたら死んでしまっていた時間……
{netabare} でも、寿命を引き伸ばして貰えて、その新たに得られた時間に沢山の楽しみや出会いがあって奇跡の様な時間だって思います。{/netabare}

それが短くなった。
きっと、辛かったし悲しかったと思う
でも、元々無かった時間を体験できて、それが短くなった。
それだけだったんだと、きっと割り切った。

{netabare} せっかく、ヨシさんがくれた時間だから悲しむ時間が勿体ない……だから悲しむより普通に楽しく残りの時間を生きようと……その気持ちが彼女の心を支えていたのかな?と思いました。 {/netabare}


それからも千束は普通に日常を過ごしてました。
でも、1番凄いと思ったのは自分の事より、リコリコの仲間のこれからを気にしていた事です。

リコリコは{netabare} 閉店{/netabare}
{netabare} 元々、リコリコは千束が居るから成立した支部でした。
だから、彼女が居なくなった後に突然彼女達が行き場を失わないようにとの配慮だったのかな?と思います。{/netabare}

それが1番凄いなぁ〜って、余命なんて宣告されたら多分、自分の事で手一杯だと思うのですが、それでもタキナをDAに帰れるようにしようとか、ミズキやクルミが何処に行くかとか気にしていて、多分見届けたかったんだろうなぁ〜

そんな中、千束は先生から全てを聞かされる。
ヨシさんが彼女を助けた本当の理由……
先生の謝罪…………

それを聞いても千束は笑顔だった。
感謝の気持ちは変わらないと。

そうだよね。
理由や真相はどうでありヨシさんは自分を救ってくれたし、先生が与えてくれたものって本物なんですよね。
裏はどうであり、その行為があるからこそ今の自分がある訳ですもんね。

そうして、{netabare} ヨシさんが捕まった事を知った千束は彼を救い出す為に {/netabare}戦場へ踏み出す。


【タキナ】

DAではタキナは仲間殺しとか追い出されたとか噂されています。
それでも、タキナはDAに戻りたいのですが、中々戻して貰えず……

{netabare} 千束はタキナの気持ちを優先してタキナをDAに戻してあげたいと交渉します。
それでも、DAはタキナを拒否する。{/netabare}
正直、こんな場所に私なら戻りたいとは思えません。

それでも、タキナは自分の居場所はここにないと思い込んでました。
その場所にしか居場所がないから戻るしかない……

千束は言います。

千束{netabare} 「それでも、自分の居場所はあるって」 {/netabare}

うん、居場所って簡単には見つからない物です。
それでも自分の居場所ってこの広い世界の何処かには必ずある。
だから、1つの場所に拘らなくていいのだと思います。
1つの場所に居たら他の居場所がないと思い込んでしまうけど……


千束{netabare} 「失う事で得られる事もある。」 {/netabare}

これは誰でも経験あると思います。
人は生きていると失う事が多いです。
失った時は消失感で涙があふれてくる。
それでも頑張って生きていく中で失ったから得られた出会いや失ったから獲られた物や、失ったから開けた道は必ずあったと思う。


千束{netabare} 「誰かの期待に答えるために悲しくなるなんて詰まらない。」{/netabare}

うん。
誰かの期待に答えられたら嬉しい!評価してもらえる!ご褒美を貰える!喜んで貰える!
誰かの期待に答える事は間違えじゃないよ。

でもさ、頑張って期待に答えても見向きして貰えなかったり、評価されないのに、誰かの期待に答えても悲しくなります。
それだと、疲れてしまう……自分が壊れちゃう……だから、見向きして貰えない人の期待に答えようとしなくていいんです。

自分を認めて評価してくれる人の期待に答えるのが1番いいのです。


千束{netabare} 「居場所はある。お店の皆との時間を試してみない?それでも此処が良ければ戻ってくればいい。」{/netabare}

うん、見ただけで自分が居て心地いい場所なんて解らないよね。
でも、新しい居場所は試さないと解らないものです。
自分の居場所なんて何個でも試せばいいのです。
皆、そうやって居場所を探していくものです。


それを聞いたタキナは、何を感じたのか。

最初は、DAに帰る事しか考えなかったタキナはそれ以降は、お店に打ち解けようとしたり、千束に興味を持ったり積極的になっていったように思います。


タキナにとって千束は……

作中では相棒とされています。
しかし、私には千束は理解者に見えます。

千束はタキナに出会えて嬉しいと言います。
それは本心です!
だから、タキナとの時間を大切にしたいし一緒にこれからも居たいと思う。

タキナがDAに帰るのはその時間を失う事を意味します。
{netabare} それでも、彼女はタキナがDAに帰れるように尽力してくれる!
それはタキナが本心でDAに帰りたいと思っていたからです。 {/netabare}

だから、優先される気持ちは……報われるべき気持ちは……タキナであるべきだからです。
他人の気持ちに向き合い全力で優先して考えてあげられる。

それでも、報われないのなら…… {netabare} 居場所になってあげられるかもしれない事を提案してくれる。 {/netabare}
それは、他人の気持ちに寄り添える理解者です。
千束が居たらタキナも安心かな?

千束の余命宣告後にタキナはDAから{netabare}復帰通知 {/netabare}を貰います。
彼女は{netabare} 断ろう {/netabare}としていたらしいです。
でも、千束が生きていられる{netabare}可能性があるならと可能性を探しにDAに戻る。 {/netabare}

そうして、{netabare} 帰る日に最後に2人はデートをします。
彼女はリコリコを去ります。
自分の為じゃなく、大切な人と大切な場所を守るために…… {/netabare}

そして2人は各々の理由を手に戦場に赴く事になります。
そして、千束の{netabare} 心臓のスペア{/netabare}を発見する!

【最後の戦い】

そんな中、タキナは{netabare} DAの任務を放棄 {/netabare}して千束の元へ向かう……
二度と{netabare} DAには戻れないと{/netabare}言われてもここでは、彼女は{netabare} と 千束を救えないからと任務 {/netabare}を抜け出します。

千束はヨシさんを{netabare} 救い{/netabare}に行きます。
真島って結構強かったんですね。
一応、小細工ありで千束対策もしてるけど意外と強くてビックリしました。

でも、途中で{netabare} 乱入してきたタキナ {/netabare}は何か安心感ありますね。
{netabare} 2人に {/netabare}なると安心感と安定感が増します。

そして、千束は最悪の敵と対峙する。
{netabare}ヨシさん…… {/netabare}
千束は最後まで信じようとするけど……

{netabare} ヨシさんは千束に殺しをさせようとする。
あらゆり手段で殺させようと……タキナをピンチに追い込んだり……自分に心臓のスペアを埋め込んだのも…… 千束に自分を殺させようと…… 千束の心臓を壊したのはこの為。 {/netabare}

タキナの{netabare} 「心臓が逃げる」{/netabare}って銃を打ちながら追いかけるシーンがありました。
タキナからすれば……やっぱり{netabare} 生きて欲しい {/netabare}と思いますよね。

例え、千束の{netabare} 恩人を殺してでも生きて欲しい!{/netabare}
{netabare} そもそもヨシさんは最低の人てす!
そんな人よりも千束に生きて欲しい。{/netabare}
そう考えたのかもしれません。


千束{netabare} 「ヨシさんを殺して生きても!それはもう私じゃない」 {/netabare}

誰かを殺して生きる……
そう、タキナは解ってる。
彼女が人を殺さない理由を…… {netabare} 殺して手に入れたとしても彼女はその心臓は使わないと言う事も…… {/netabare}

殺すと言う行為は……彼女の生き様を否定する事になる……それをさせちゃいけないのも解ってる……だから、自分がやらなきゃ……大好きな千束に生きて貰いたいから!

でも、このセリフを聞いたタキナは止まる事しか出来なかった。
それを言われたら……心臓を手にしたとしても……

そして、千束は真嶋がとの決着をつける。

【千束VS真嶋】

この2人ってなんか……会話のシーンを見て思ったのは……出会い方や立場が違えば友達になれてたような気がしてしまったんですよね。
お互いがお互いに守るべきもの為に戦っている。

千束の世界は素敵なものですね。
真島は小さいと言うけど、その中には世界なんかに収まらない大きな気持ちが詰まっている気がしました。

最後の千束の連射は……真島をタワーから落とすけど……
多分、彼女は解っていた。
{netabare} タワーから落ちても生きてる確信があったから躊躇わなかった。{/netabare}
現に彼は……

タキナは{netabare} いいタイミングで駆けつけてくれましたねw
彼女の判断が千束を救った。{/netabare}


【先生VSヨシさん】

先生は千束を娘の様に思ってました。
先生は凄く怒ってたなぁ……
でも、それは当然です。
もしも、自分の子供に辛い思いをさせる人や命を奪おうとする人を許せないって思う。
親とはそう言うものであって欲しいし、あるべき者であって欲しい。

ヨシさんもまた、娘を想ってたんだろなぁ。
やり方は最低だし親としては失格だと思う……
間違えた愛情だったけど、多分気持ちは……
{netabare}あんな手紙を残して…… {/netabare}先生があれを破棄したのは千束には見せられない……
だってあの{netabare} 手紙 {/netabare}を見たら彼女はきっと……


【千束のその後……】

{netabare} 彼女は生きていた。
ってターゲットは千束かいww
声を掛ける訓練してないからって銃を乱射してくるパートナー怖いよw

千束は気を失っていた時に人口心臓を移植されていました。
彼女は、ヨシさんを殺してまでは生きたいと考えてなかった。

しかし、目覚めたときには……
この意味は……世界の指名を果たす為に与えられた心臓は彼女の中には今はなくて……
今、彼女の左胸で刻んでる心音は、先生が千束に「自由に生きて欲しい」って思いで与えてくれたものなんだと思う。
なんの使命も据もない。{/netabare}

命を大事にしている千束は……
その命を否定はしない。
何故から、命の大切さを知っているから。
{netabare} 彼女は2つ目の命をきっと大切にしながら生きていくのだと思う。 {/netabare}

皆、平等に必ずくる別れの日……その時まできっと。

【見終わって】

今期の中で個人的には1番好きな作品です。
千束の生き方って素敵だと思うんですよね。
彼女は毎日を楽しく笑って生きています。
出会いを1つ1つ大切に……

現実問題、彼女の様に生きていくのは難しいです。
しかし、彼女もきっと辛い事や悲しい事も沢山経験しているそれでも楽しそうに生きている。
悩みながらも苦労しながらでも楽しく頑張って生きていく。

{netabare} 「私を必要としてくれる人に出来る事をしてあげたい」{/netabare}
この志しは素敵だなぁ〜って思いまました。

彼女の生き様ってなんか凄く理想的で素敵な生き様だと感じました。
難しいけど出来ない訳じゃなくて尊敬しちゃいますね(*^^*)


【最後に】

OPで千束がタキナのお尻を軽く蹴り、それにムキになったタキナが千束お尻に全力全開の蹴りを炸裂するシーン。

ジョークの通じない友達とのやり取りのようなこのシーンは凄く学生らしいやり取りで、彼女達がリコリスではなく普通の学生ならこんな日常だったのかな?と思わされた印象的なシーンでした。

後、EDが神ってた!
EDに入るBGMも作品にあってたし、曲もかなりいい!
このED凄く好きです!

そして次回からはワイハー編がスタートします!
楽しみですね!

え?最終回なんですか?
いゃいゃ、Twitterとか公式サイトや番組表では最終回の文字が出てますが、アレはアレだよ!ほら!

数ヶ月遅れのエイプリルフールネタですよ。
次回からはワイハー編ですよ!ワイハー編!

えぇ……最終回なんですか?(*꒪꒫꒪)
そうですか……最終回らしいです。
マジらしいです(´・ω・`)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 40

78.1 2 秘密アニメランキング2位
寄宿学校のジュリエット(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (545)
2658人が棚に入れました
寄宿学校、ダリア学園。孤島に佇むこの名門校には、敵対する2つの国の生徒が通い、日々、争いを繰り返していた……。そんな状況の中、東和国寮の1年生リーダー、犬塚露壬雄と、ウェスト公国寮の1年生リーダー、ジュリエット・ペルシアは、実は秘密の恋人同士! 犬塚の告白ではじまったこの恋は、学園中の誰にも! 絶対!! 何があっても!!! バレちゃダメ!

声優・キャラクター
小野友樹、茅野愛衣、佐倉綾音、嶋村侑、日高里菜、小倉唯、神谷浩史、杉田智和、細谷佳正、下野紘、立花慎之介、喜多村英梨、興津和幸、上坂すみれ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

アレンジされたロミオとジュリエット セミドンもあったよ

ダリアはウェストと東和の間に挟まれた島で両方の国から学生が来ている。平和を装っているが、裏で敵対しており、犬塚とペルシアは秘密の恋人。1話の告白シーンがすでにクライマックスでちょっと竜頭蛇尾気味な感じはあったかもしれない。なので、内容の評価は個人的にはそんなに高くはない。それでも、飽きずに最終話まで見ることができるくらい良いテンポであった。原作がまだ続いているので、もしかすると2期があるかも。アニメを見て原作を読みたい気持ちになった。

女の子のキャラクターはみんな可愛い。ペルシアを慕うスコットが完全にギャグキャラで扱いのひどさは面白い。

OPはfripSideのLove with You。1番と2番で歌詞の視点が変わるらしい。EDは飯田里穂のいつか世界が変わるまで。犬塚とペルシアが世界を変える決意を表している。どちらもアニメにしっかり寄り添った歌詞。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。

寄宿学校、ダリア学園。孤島に佇むこの名門校には、敵対する2つの国の生徒が通い、日々、争いを繰り返していた……。 そんな状況の中、東和国寮の1年生リーダー、犬塚露壬雄と、ウェスト公国寮の1年生リーダー、ジュリエット・ペルシアは、実は秘密の恋人同士! 犬塚の告白ではじまったこの恋は、学園中の誰にも!絶対!!何があっても!!!バレちゃダメ!

1. 犬塚露壬雄とジュリエット・ペルシア
寄宿学校・ダリア学園には、2つの国の生徒が通っている。東和国とウェスト公国。隣り合う両国は敵対関係であり、学園においてもその関係は変わらない。そのせいで、東和国の1年生リーダー『犬塚露壬雄』は恋に悩んでいた。長年の想い人は……敵国ウェスト公国の1年生リーダー『ジュリエット・ペルシア』。悩みに悩んだ末、告白の決意を胸に犬塚が動き出す!

2. ロザリオとジュリエット
今日も今日とて対立しあう東和国・黒犬の寮(ブラックドギーハウス)の生徒と、ウェスト公国・白猫の寮(ホワイトキャッツハウス)の生徒。そんな中、犬塚とペルシアは初々しくも秘密の交際を続けていた。そして迎えた3か月に一度のダリア街への外出許可日。誰にもバレずにペルシアとデートをするため犬塚は秘策を考えていた。それはペルシアに黒犬寮中等部男子生徒の変装をさせること! ハプニング続出、綱渡りのデートが始まる!

3. 露壬雄とシャル姫
付き合って1か月の記念日を祝う約束をした犬塚とペルシア。その頃学園はある生徒の復学にざわついていた。その生徒の名は、ウェスト公国第一王女『シャルトリュー・ウェスティア』。白猫の生徒たちからの歓声を受け、悠然と赤絨毯の上を歩くシャル。その姿に反発する黒犬生徒を代表してシャルにつっかかろうとした犬塚を、予想だにしないシャルの言葉が襲う。「君、ペルシアと付き合ってるでしょ」。--秘密の恋、早くもバレる!?

4. 露壬雄と蓮季
迫る中間テストに向けて勉強合宿をはじめた黒犬の生徒たち。犬塚に頼まれたペルシアも、『ジュリ男』に変装して合宿に参加することに。合宿で教師役を務めるのは、犬塚の幼なじみの『狛井蓮季』。ひょんなことから犬塚は、その蓮季の献身が自分のためのものだと知ってしまう。ペルシアとの本当の関係を告げられない自分の不誠実さに思い悩んだ犬塚は、ある決心をして……。

5. 露壬雄と体育祭
体育祭が近づくダリア学園は、練習に励む生徒たちでいつもより賑やか。どうしても乗り気になれない犬塚の前に、白猫の少年・『アビ・シニア』と、彼を慕う少女・『ソマリ・ロングヘアード』の2人があらわれる。監督生(プリフェクト)を目指すアビは、白猫の寮内での人気を不動のものにするためにペルシアへ接近しようと試みる。当然、黙ってはいられない犬塚だったが……!?

6. ジュリエットと体育祭
ダリア学園の生徒たちが『MVP』を目指しそれぞれの闘志を燃やす中、ついに体育祭がはじまる。中でも「MVPを取ったらペルシアになんでもひとつ言うことを聞いてもらえる」という約束をした犬塚の気合いはものすごかった……。黒犬、白猫ともに一歩も譲らぬまま競技はすすみ、ついに同点のまま7種目目の「棒倒し」--「スティック・ダウン」を迎える。事件は、その時に起こった。

7. 露壬雄とジュリエットと体育祭
体育祭は最終競技「騎馬戦(キャバルリー・バトル)」での、犬塚対アビの対決によって決着したかのように思われた。そんな時、犬塚の挑発によって、前代未聞の延長戦が実現。満足な結果を出せないまま体育祭を終えようとしていたペルシアへの、犬塚の思いやりだった。しかし、勝負は勝負。お互いの気持ちを尊重しているからこそ手抜きはできない。全力でぶつかりあう2人の、そして体育祭の決着は、思わぬ形で訪れる!

8. 露壬雄と監督生
学園近くの湖岸で豊作祈願の祭りが行われることを知った犬塚は、いつものようにペルシアをデートに誘い、約束を取り付ける。祭りを前に浮かれる犬塚の前に現れたのは、『王 胡蝶』と『王 手李亞』の双子姉妹。見た目こそ幼い2人だが、実は14歳にして高等部2年にまで飛び級し、黒犬の寮の監督生(プリフェクト)をも務める天才児だった。2人に行動監視されながら、犬塚は無事にペルシアとデートできるのか!?

9. 露壬雄とシャルとプレゼント
ペルシアの誕生日を一週間後に控え、プレゼントの入手方法に悩んでいた犬塚は、双子のお使いでダリア街へ外出する許可を得る。しかし、勢いよく街に繰り出したものの、なかなかプレゼントを決められない。そんな時、街中で偶然シャルと遭遇。プレゼントのアドバイスをもらうために、しばらく一緒に行動することに。予想だにしなかった、犬塚とシャルの買い物デートはトラブルばかりで……!?

10. 露壬雄と藍瑠
シャルとの買い物を終えて部屋に戻ろうとした犬塚の前に立ちはだかったのは、黒犬の寮の監督生(プリフェクト)にして犬塚家当主、そして犬塚の兄である『犬塚藍瑠』だった。いくつかの不審な点を挙げ、犬塚が白猫と内通しているのではないかと疑う藍瑠。兄に対しては従うことしかできない犬塚は、一週間の監視生活を受け入れる。しかし、それはペルシアの誕生日と重なっていて……。

11. 露壬雄とジュリエットと誕生日
ペルシアの誕生日当日。前夜のことを挽回するため、なんとかしてペルシアと話そうとする犬塚だったが、犬塚の身を案じるペルシアから「今は会いたくない」と拒絶されてしまう。目に見えて落ち込み、完全に授業に出る気を失くしてしまった犬塚の姿を見かねたのは、蓮季だった。「授業、サボっちゃおっか?」。犬塚を元気づけるため、蓮季による楽しい学校めぐりがはじまる--!!

12. 露壬雄とジュリエット
白猫の寮に乗り込んでペルシアの誕生日を強引に祝おうとする犬塚。寮内でペルシアを探すうちに、白猫の寮の監督生(プリフェクト)代表『ケット・シィ』と遭遇してしまう。ペルシアに会うためにケットに立ち向かうが、まったく太刀打ちできない。監督生代表との力の差に打ちのめされながらも、犬塚は諦めず、猛然と窓に走りはじめる。その先に待つものは--。犬塚とペルシア、世界の壁を越えて、2人の手は繋がるのか--!?

投稿 : 2025/02/01
♥ : 10
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

久々の正統派ラブコメ♪

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
クラシカルな良さの目立つラブコメでしたね。EDの90年代感からいっても、狙っているのかな?って思いました。

アニメの登場人物に萌えたのは、かなり久々かもしれません。


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
むしろ犬塚が可愛い(笑)

いや、それはさておき、本作で一番好きだったのは蓮季かな。やはり、「報われないサブヒロイン好き」としては、ね(笑) 久々に、アニメのキャラに萌えましたw

さて。

ラブコメは、これで良いんだと、再確認しました。

捻った展開も必要ない。シリアス過ぎる展開もマストではない。

ちゃんとキャラクターが良くて、適当にラブラブコメコメしてればそれで良い。

あとはやっぱり、主人公(男)の魅力は大きいですね。基本、アニメの女の子なんて大抵可愛いく作られてるのでw、あとは、二人の仲を応援したくなる主人公かなんですよね、ラブコメの成否って。

サブキャラも、ちゃんとサブキャラらしい程よい立ち位置とキャラの強さ。特にマル君は良かったですね。最初はただの外道雑魚でしたが、次第に可愛くなっていきました(笑)

2期が楽しみな展開で終わりました。待ってますよ♪
{/netabare}

【余談~ 剣道通信簿(10話剣道シーン) ~】
{netabare}
「まあ、防具もつけないで剣道やるなよ」というのは今さらなので、それ以外の減点項目を。

①犬塚兄の袴の結び方、結び目が蝶々結びになってますが、小学生とかがやるダサい結び方です(-1点)。

②犬塚兄の竹刀、よく見ると鍔の上(刃部に近い方)に鍔止め(ゴム性の部品)がついてます。逆です(-2点)→次のコマでは正しくついてたけど。

③通常、竹刀の竹は4ピースで1本になりますが、作画を見る限る6ピースで1本になってます。ごくわずかに、素振り用でそういうのも見たことありますが、通常は使いません(-2点)。犬塚の中結いの位置が竹刀の真ん中辺りにありますが、規程上、全長の4分の1と決まっています(-1点)。

ということで、短いシーンでしたが、ほぼ良いところなし。5段階で1って感じですね。道着や袴の色合いや質感は悪くなかったです。加点はそこくらいかな。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
どんな世界観? THEラブコメって感じだな。好きな娘にイジワルするとか、そんな感じだなw 恋愛要素もギャグ要素もバランスよく、なかなか良い感じだな。

2話目 ☆4
犬(スキスキしつこい犬塚)と猫(ツンデレペルシア)か。顔芸(笑) 匂い(笑) なんだろう? むしろ犬塚に萌えるw ラメーンw

3話目 ☆3
ペルシアの為に、従うか。本当に何があったの?(笑) シャル姫をいじめている時の犬塚、楽しそうだなw 嫉妬か、、、。友情なら、まあ良し。しっかし、蓮季は、「報われないサブヒロイン好き」としては、なかなか萌え度が高いかな♪

4話目 ☆5
蓮季、眼鏡っ子だったか♪ 勉強って、真面目か(笑) 子羊のおっぱいは笑ったw あれ、何次方程式のグラフだよ(笑)? 因数分解って、中学の範囲じゃねぇか(笑) 即バラすなよ(笑) 蓮季、好きだからこそ、だよな。泣き顔に萌えたw 犬塚の好感度が下がる回だったな(笑)

5話目 ☆4
不埒(笑) 犬塚は可愛いな~(笑) ペルシア、ダメダメだなw なんか、作画怪しい? 私の為に争わないで(笑) いや、好きな子(彼女)の料理なら、男はなんでも美味しいさ。ただ、嫁さんになって毎日ならキツいかもだけど(いや、未婚だが)w 蓮季、切ないな~。新キャラ? 頭踏んでたの忘れてたわ(笑) エヴァネタw こういう生真面目さと可愛さが、犬塚の良さだよな。

6話目 ☆4
しょう、らい(笑) 王女様の怖さ、好きだな。マルみたいな立ち位置も、好きだな♪ 死ぬぞ(笑)

7話目 ☆4
まあ、おっぱいクソ野郎、は、ラブコメ的には良いラインかな。剃毛しよっか(笑) まさかの盆踊りw お見舞イベント。定番ながら安定の萌え。

8話目 ☆3
新キャラのロリ双子。マルくんトリオ、可愛いな~。ロミジュリ、目立ち過ぎだろ。誰だよ、クソ返事おじさん(笑) ほっこり良い話。ペルシアさん、マジ天使w 兄貴なんだね。

9話目 ☆3
メガネパンツおじさんのフィギア(笑) いやいや、彼女いて、手を引く理由なんてないだろ。シャル、ドM?

10話目 ☆3
ブラで、即捨てられたw

【剣道通信簿】
「まあ、防具もつけないで剣道やるなよというのは今さらなので、それ以外の減点項目を。①犬塚兄の袴の結び方、結び目が蝶々結びになってますが、小学生とかがやるダサい結び方です(-1点)。②犬塚兄の竹刀、よく見ると鍔の上(刃部に近い方)に鍔止め(ゴム性の部品)がついてます。逆です(-2点)→次のコマでは正しくついてたけど。③通常、竹刀の竹は4ピースで1本になりますが、作画を見る限る6ピースで1本になってます。ごくわずかに、素振り用でそういうのも見たことありますが、通常は使いません(-2点)。犬塚の中結いの位置が竹刀の真ん中辺りにありますが、規程上、全長の4分の1と決まっています(-1点)。

ということで、短いシーンでしたが、ほぼ良いところなし。5段階で2って感じですね。道着や袴の色合いや質感は悪くなかったです。加点はそこくらいかな。」

負け前提の作戦は、なかなか熱いね。犬塚の場合、片想い期間が長いから、説得力も増すな。ロミオとジュリエットだからな~。

11話目 ☆4
作画怪しいかな? どんな壁ドンだよ(笑) 蓮季はかわいいな~。犬塚の高感度、下がるな~。アビ、変わりすぎだろ(笑) こんにちんちん、お坊っちゃま君かよw

12話目 ☆
ブラが証拠品だ(笑)! ガチ決闘。マジで死んでたらどうするって話だな。いやいや、ロザリオの防御力、半端ないだろ。揺れるし。なぜ赤ちゃん言葉w 2期、全然いけそうだな。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 31
ネタバレ

dbman さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ギャグ満載のロミオとジュリエット

原作未読/※最新話視聴にあたり最下部に追記

私は昔から『週刊少年ジャンプ』や『週刊少年マガジン』などのラブコメ枠にある作品が大の苦手で、まともに最後まで観終えるほどに楽しめた作品があまりありませんでした。ともあって、この『寄宿学校のジュリエット』も少年マガジン連載中のラブコメ漫画をアニメ化したものとあって、あまり期待せずに視聴したところ…。

物語の簡単なあらすじから“犬塚の告白ではじまったこの恋は~”と事前に知っていたにも関わらず、第1話の告白シーンでちょっとうるっと来てしまったw 続けざまに第2話を視聴したところ、ベッタベタなネタながらも笑ってしまう自分がいたりと、どうやらこの作品は私でも楽しめるものとなっているようで、すでに結構ハマり始めている。

ヒロインのジュリエット・ペルシア(声:茅野愛衣)をはじめ狛井蓮季(声:佐倉綾音)など登場する女の子が可愛い点も良かったが、ペルシアの側近・スコット・フォールド(声:神谷浩史)や、悪っぽい空気を醸し出しているがどこか残念なキャラ・丸流千鶴(声:杉田智和)など脇を固める男どもがツボで、神谷さんと杉田さんの演技力も相成ってかなりお気に入りのキャラとなっている。

上記の声優さんに加えてナレーションは黒田崇矢さんだし、小野大輔さんや上坂すみれさん、喜多村英梨さん、小倉唯さんなどなど声優陣も豪華絢爛。

今期視聴中のアニメにおいて、私の中でダークホースとなった一作。


▼第1~11話
{netabare}このレビューをアップしたその足で続けて視聴したところ、最新話となる第9話まで一気に観終えてしまった。テンポがいいので止まりませんねこれ。少年漫画誌が原作ともあって、男心をくすぐるパンチラだったり適度なえっちさも好印象。

さて、前述に記したキャラに加え続々と新キャラが登場してきたわけですが、どのキャラも多種多様に個性的なものばかり。シャル姫はその王女気質で物語を盛り上げてくれます。百合的キャラかと思えばそうでもないようで。

体育祭で登場したアビやソマリはキャラが良くお気に入りコンビとなりそうだったけれど、それ以降登場せず。使い捨てってわけでもないんだろけれど、もう少し観たかった。

話としては、第8話・王姉妹とのお祭りエピソードが好きでした。先が読めてしまう王道展開だったけれど、期待を裏切らないやさしい結末に和まされました。

この作品はラブコメなので女の子の登場シーンが多いのは仕方ないし喜ばしいんだけれど、スコットと丸流が出てくるとやっぱ笑いが増えるのでもう少し出番を増やしてほしいw 特にスコットはいまのところほぼハズレなしで笑わせてくれる素敵なキャラなので現時点で一番のお気に入りとなってしまった。

ちなみにナレーションの黒田崇矢さんは、黒犬の寮の寮監だけでなく、モブキャラの警官としても登場してました。私の中ではどうしても龍が如くの桐生一馬をイメージしてしまうのだけれど、かなり桐生さんとは違った声質で警官を演じられていたのが新鮮で面白かったw

第9話では、シャル姫、ロミオに惚れちゃったかな? といった展開。最後にロミオの兄でお堅そうな藍瑠との対面で終了。険悪そうな空気が漂っていたがこの兄弟はどうやら因縁めいたものがありそうなので楽しみだ。

第10話、ペルシアの誕生日を祝いたいがために奔走するロミオ。そしてその二人を邪魔するためだけに登場したようなロミオ兄の藍瑠。物語上、弊害となるキャラが必要なのは分かっているけれど、キャラデザも良かったし演じているのが小野Dなので、ちょっと使い方が勿体ないなあなんて思ったり。

第11話、えっちネタ大目のおっぱい回だった印象。ビリヤードのキューでおっぱいを小突いたり、バター犬ならぬ餌ヒツジだったりと少年誌の連載モノに相応しい? えっちなものでした。またここに来て新キャラとして登場した残念なイケメン・ケットがなかなかに良かったのでもうちょい早めに登場して欲しかったなあなんて思ったりw M・ジャクソンの「ポゥー!」は笑ってしまったw{/netabare}

▼最終話&総評
{netabare}この作品は、ストーリーよりもギャグが私のツボとあっていたこともあり、ギャグアニメとして観ていたことや、上記のバレなしレビューで記したように登場するキャラに魅力ある人物が多かった点で、楽しませて頂きました。原作を読んでいないので詳細は分かりませんが、アニメ版の閉め方としては綺麗に終われたものかと思います。完全に私的見解だけれど欲を言うならば、私のツボキャラ・スコットをもっと観たかったw{/netabare}


▼キャスト
犬塚ロミオ:小野友樹
ジュリエット・ペルシア:茅野愛衣
狛井蓮季:佐倉綾音
シャル:嶋村侑
王胡蝶:日高里菜
王手李亞:小倉唯
スコット:神谷浩史
丸流:杉田智和
ソマリ:喜多村英梨
サイベル:上坂すみれ
ケット:興津和幸
藍瑠:小野大輔

▼制作
アニメーション制作:ライデンフィルム
原作:金田陽介/漫画:既刊11巻
監督:宅野誠起
助監督:臼井文明
シリーズ構成・脚本:吉岡たかを
キャラクターデザイン:森本由布希

▼主題歌
オープニングテーマ「Love with You」歌:fripSide
エンディングテーマ「いつか世界が変わるまで」歌:飯田里穂

投稿 : 2025/02/01
♥ : 32

88.0 3 秘密アニメランキング3位
翠星のガルガンティア(TVアニメ動画)

2013年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (2874)
14419人が棚に入れました
宇宙そらから来た少年、船団都市ガルガンティアと出会う
遠い未来
表面のほとんどを大洋に覆われた星、地球
宇宙で育ち
戦いしか知らなかった少年兵レドは
そこで初めて海を見た
広く、淡い翠に光る海
人々は巨大な船団を組み、
つつましくも生き生きと暮らしていた
通じない言葉
異なる習慣
レドは孤独な異邦人
だが、彼は一人ではなかった
ここで生きてゆくためになにができるのか
そして、なんのために生きるのか
翠の星で過ごす日々が、レドに問いかける

声優・キャラクター
石川界人、金元寿子、茅野愛衣、阿澄佳奈、伊藤静、大原さやか、小西克幸、寺崎裕香、手塚秀彰、早志勇紀、徳井青空、津田英三、星野充昭、保村真、小野友樹、杉田智和、藤村歩
ネタバレ

Ballantine さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.5

14話の方がいいじゃねぇか馬鹿野郎!

ニコニコ一挙放送でOVAになってしまった4.5話だっけ?放送されたので見ましたが、糞みたいな焼肉回だかエロダンス回より抜群にこっちの方がいいじゃねぇか馬鹿野郎!どうしてあぁなってしまったんだ持った得ない。



ロボットのデザインはVVVの方が断然かっこ良くとても残念。
女の子がややむっちり感があるのは結構好きなのとほっぺや肩やら膝が赤くなってるのが好き。

快楽天ちゃん…良い子はぐぐってはいけません。

ぷちっとがるがんてぃあを知らない人が多いと思うので紹介しておきましょう。
http://gargantia.jp/#petit
↑の公式ページで毎週1話づつ追加されているショートアニメです。


料理に例えてみた
{netabare}どっかで見たのだけどまさに的確なものがあったので書いておきます。
この作品は
「シナリオの伏線(材料)を並べただけ」
なんですよね。
・ヒディアーズの設定
・クーゲル中佐
・海洋物の船団という設定
・エイミーというヒロイン
・その他ガルガンティアの人達
・宇宙のワープゲート設定
・ヒディアーズとの戦争
・チェインバーとストライカー
・その他もろもろ
一見伏線が回収されたようで実はされていない。
ヒディアーズの設定。戦争していた設定。話の大筋を掴んでいた設定が完全に放ったらかしになった時点で全てが空中分解しちゃってます。
ただただ芋や人参や大根や豚肉やら味噌やらと並べただけ。
料理されてない。これじゃ消化不良ですよね。
それぞれの味はしても出来上がった豚汁の味は出ないですよね。{/netabare}


考察まとめ
{netabare}1、人間vsヒディアーズで戦争をしていてヒディアーズ側が優勢だった。
このままでは人類が滅亡してしまうので戦っていたのではなかったのか?
それなのにヒディアーズは元人間でしたとわかったからと言って心変わりするわけがない。
そもそも自分達から人間辞めた連中なのに何処に同情しろと?
この時点で話が破綻している。

ガルガンの人間と仲良くなって共存共栄を覚えた?
それは問題の先送りでしかなくレドが馬鹿になったという事ですよね?
戦争はまだ続いてるし、知能の低下したヒディアーズがガンガン増殖しているからいずれ地球もヒディアーズに飲み込まれるのは火を見るより明らかなはずだ。
チェインバーがちゃんとそう言っていたのにレドの心変わりがおかしすぎる。
仲良くなったガルガンの連中は好きになりましたってのはわかるとしても、でもイカとの戦いは関係無いですよね?


2、どうしてイカ殲滅続けなかったんですか?
クーゲル中佐(ストライカー)が粛清始めちゃうのはやりすぎかとは思うが、レドがどうしてそんな事気にするんだ?
元々無機質な人間レドだったわけで、何ら疑問を抱かないんでは?
これも結局レドの心情描写が悪かったせいで1話のままのレドだと思っていたから変だと思ってしまった。

そしてイカの殲滅戦を続行しなかった理由はストライカーとの戦闘有り気だったからですよね?
まぁイカだけじゃつまらないと思ったのかクーゲルを10話になって出してどんでん返し的展開ってのが見え透いてる。
どんでん返し所かこれのせいで風呂敷広げすぎて畳めなくなっちゃってイカの設定をイカしきれないせいで完全に意味が無くなってしまったじゃなイカ。
まさにイカの設定とはなんだったんだ状態ですよね。


3、ガルガンティアの連中と本当に仲良くなったのか?
ここもおかしいですよね。
ガルガン連中と思想信条が合わないから船を分離したわけですよね?
つまり離別した時にちゃんと蹴りが付いてますよね?
それにもかかわらずなんでガルガンの連中に同情してるんですか?
あの別れはなんだったんですか?
エロダンスとか水着で焼肉とかする前に何故もっと感動的な心を動かす話を書けなかったのか?
これが下手だったせいでレドの心変わりが視聴者にうまく伝わっていない。
そのせいでレドはずっとレドのままで離別して1話と同じようにイカ殲滅作戦をしたわけで、なのにイカが人間でした。
で心が揺れるのはおかしい。
一瞬の同様はあっても冷静になれば別にどうという事では無いはずだ。
1でも書いたけど自分から人間辞めた連中に同情の余地なし。
おまけに人間を攻撃してきてんだぞ?
まぁ地球のは先制攻撃はしないようだけど。
そして離別してきたガルガン連中に同情の余地も無いわけだが。


4、要らなかった死に設定ばっかだよね?
・まずエイミーの存在理由が無いですよね?
なんとも空気ヒロインでしたよね?
もっとエイミーが可愛くて好きになる要素を書いたほうがよかったのではないか?
レドがエイミーに好意を抱くほどの心情描写が圧倒的に足り無かった。
そもそも途中離別してるし。

・そして1でも書いたがヒディアーズの壮大な設定もいらないよね?
ライアン・マツモトとは一体なんだったのか?
完全に死に設定ですよねこれも。

・それからロボットもいらないよね?
チェインバーとストライカーいらないよね?
イカの設定に的を絞って書かなかったせいでロボットまでもいらない話になっちゃいましたよね?
レドの心がだんだん人間らしくなるって話を書きたかったのならば最初からロボットいらないよね。

・そして何より要らないのがパイロット。
9話の補足ツイッターで
対ヒディアーズ殲滅兵器であるチェインバーは、ヒディアーズを見つけると自動的に攻撃する仕様なので、「貴重なサンプルである」と情報を取りつつも処分を続行します。
パイロット要らないじゃんっていう。
ストライカーも最後チェインバーまで勝手に戦ってるし。
レドがパイロットである意味ないし設定破綻で死に設定。

・海洋設定もいらなくなかったか?
海であるはずの色んなイベントが何も起こらなかったよね?シケとか強風大波とか。塩害がーとか津波がーとか。
これだったら別に陸でよかったよね?
島にしとけばイカだっているから問題ないわけで。
唯一あったのが水着位でしたね。
海洋冒険活劇みたいな話じゃなかったっけ?冒険いつしたっけ?
地球で目覚めたらまず地球一周位余裕で探索出来たよね?
これをしなかったのはストイラカーがいたからそれが出来なかったんですよね。
つまり死に設定になっちゃいましたよね。


5、最終回にガルガンが信者たちの船にミサイル投下しまくっていたわけだが、死傷者の描写がまったく無かった。
海賊もイカも殺しちゃいけないと言っていた連中がミサイルガンガン投下して攻撃しまくっていたわけだが、どうなってんの?
ガルガンの連中の心情描写が一貫していない。
信者を殺す気満々で攻撃仕掛けていたよね?
それにもかかわらず最後の最後で信者と仲良くなっていたような描写はなんなんだ?
何もかもがおかしいんだけど。

本来あそこはストライカーへ攻撃を仕掛ける場面ではなかったのか?
ピニオンの時のレーザー砲みたいに。
まるでどこぞのシーシェパードみたいな話になっちゃいましたよね。


6、3話から8話まで要らないよねこのアニメ。
ってかこれチェインバーとストライカーのバトルがしたかっただけでしょこれ。
一応ロボットものだからって事で。
そうなるともう映画一本位の尺でレドが人間らしくなる部分も含めて出来たんじゃないですか?


■まとめると
・ストライカーのラストバトル有り気のせいで全てがおかしくなった。
物語の設定破綻や矛盾・取っ散らかしを引き起こした原因は全てこれだ。死に設定だらけ。
ここの部分抜くだけで色々スッキリするのではなかったか?
・心情描写が足りないと言うか下手だったと言うか。伝わって来なかった。


OVAが2話あるようだけどこれじゃきっと面白い話も無いんだろうなぁ。
いやぁ残念だった。設定だけだった。
生かしきれていればあるいは化けていたのかもしれない。
面白くなりそうだったのに本当に残念でした。{/netabare}


各話感想
{netabare}5話
まぁ息抜き回・サービス回・大人の事情って奴ですね。
個人的にはこういう回はいらない。

6話
踊り子はヒロイン達なのか…凄く残念だ…
個人的に自分の彼女がこんな事されたらたまったものではない…
まぁ彼女じゃないからいいだろってのはあるけど単純に好感が持てなくなる。本当に残念だ。
ストリッパーヒロイン乙!
エロ書きたいなら18禁でガッツリやれよ。
よくよく見たらこれマン○はみ出してるじゃねぇかよ!!
おいおいおいおい!こりゃまずいだろ。
露骨な売上目的視聴率目的汚さ爆発ですね。
このアニメは何処へ向かっているのか…
一気に期待はずれになっちゃいました。

7話
あ~うざいうざいうざい。
もうこういう話は流行らないだろ。
平和ボケは罪。無責任は大罪だ。
クジライカを殺す理由が無いだと?
問題を先送りしてるだけだろうが!ふざけるのも大概にして頂きたい。
まさに現代社会の問題みたいな流れだな。
このイカ狂信者共全部駆逐してくれたら面白いのに。
しかし女の子可愛いなぁ~描き方がうますぎる。
頬や肩や膝とかを赤くするのは反則だ…。
5話6話でもう死んでたけどやっぱダメだなこりゃ。
何が絶望的ってもう7話なんだよなぁ1クールしか無いのに。
まだVVVの方が面白いアニメだった。
超展開で面白くなる事を希望したい…

8話
船団長死亡に帰還不能かぁ…まぁこうなるだろうと思ってた。
リジットって人がラストなんとかのシルヴァーナの副長に似てるなぁ。
まさか同じ流れになるんじゃ…!
なんかちょっと希望が持ててきたかもしれない。
エイミーの「あのバカ」ってなんぞや…お前が馬鹿だろっと。
所でベベルはなんか元気すぎやしないか?病気じゃないのか?治ったの?
やはりリジットが動いた…けどなんか意味合ったのだろうか?うーん。。。
面白くなる気配が無い…

9話
イカは人間でしたね。
そしてレド発狂…なんかラストが読めてしまう気がする。
人間同士の戦争だったのがわかってレドは攻撃出来なくなって
仲良くしましょうENDだったら糞アニメですね。
しかしこの後何書くんだろう。

10話
あぁーあレドがゴミになっちゃった。
なんの葛藤だ?軍人じゃなかったのか?
今更人間だと解っても別になんも思わないだろ。
おかしいぞこれ…
中佐だと!?
おいおい今更何をしでかす気なんだ…もう2話位で終わりじゃないのか!?
これは風呂敷が畳めないアニメになりそうだ。

【ガルガンティア・みんスト第9話】
5) 対ヒディアーズ殲滅兵器であるチェインバーは、ヒディアーズを見つけると自動的に攻撃する仕様なので、「貴重なサンプルである」と情報を取りつつも処分を続行します。
IG平澤
何これ酷い…パイロットいらねぇじゃん。

【ガルガンティア・みんスト第9話】
6)チェインバーは脚部の「量子インテーク」から吸収したエネルギーで稼動するので、戦闘などで短時間に極端な消耗をしない限り、エネルギー切れになることはありません。
IG平澤

極端な消耗をしなければエネルギー無限wwww
冷凍睡眠で帰還できんじゃんwww

【ガルガンティア・みんスト第9話】
11)人類の為と信じて戦い続けてきた相手が、実は敵意など持っていない同胞だったと知ったレドは、自らの存在意義をどう見出すのか? IG平澤

はい来たよーwイカちゃんを同胞認定するレドさん来ちゃったよーw
しかも敵意ないんだってさーw

凄くひどいです。
ってこのアニメ3話から8話までいらないじゃんまるまる。
あんな余計なことしてる暇あったらもっと書くこと沢山あっただろうと…
もうこれ投げっぱなしに終わるようにしか思えない。

11話
あぁこれ北朝鮮を作るアニメだったのか。
ってかガルガンティアを啓蒙しに行くの流れが読めすぎてつまらん。
次回からの予測
エイミーがレドを説得してレドが上官とドンパチEND
もしくはエイミー殺傷してガルガンもろとも北朝鮮化END
このへんが無難な所か。
しっかしどっちのENDもつまらんなこれじゃ。
レドがふらふら考え方を変えるのも萎えるし、星の住人全部軍事国家にしてもたんたんとしてつまらないし。
うーんこっからどんでん返しがあるとしたらやっぱ誰か死んだり虐殺始まったりするのかなぁ。
いやそれでも面白くはないか。
しかしどう転んでも面白くなりそうにないなぁ。

12話
海賊やっぱ裏切るのか…
レドの打診もあっさりだったなぁ。
なんという恐怖政治!虚淵ってきた。
やっぱ中佐とバトルのか。レドふらふらしてんなぁ。
メルティーなんで落下したんだ?遠すぎたって事なのか?
鍵フラグ回収。海から回収したレールガンか。
ロブスター強すぎww
死んでたって落ちかやっぱり。
次最終回は倒して平和になりましたで終わっちゃうのかな。
インパクト無いなぁ…鍵が何か超展開を起こしそうな予感。

最終話
ストライカーが神になっちゃったwやっぱりパイロットいらないのなw
47%凌駕って無理ゲーだろ。
機械化融合?生命維持限界まで482秒…レド死ぬのか!?
何しに来てんだよエイミーwなんて邪魔な子なんだw
戦闘中に無理やり絡ませすぎだろこれ。
砲身一個なのになんでボタン2つ押した?w
ってか随分しょぼい機械の鍵だったんだなぁ…
超展開なんて無かったか。
あぁやっぱチェインバー自爆ENDかこの流れ。
「くたばれブリキ野郎」
これって確かターミネーターかなんかのセリフだったような。
モロパクリしやがった。これはひどい終わり方だ。
ヒディアーズの設定ほったらかしかよww
なんも問題が解決してねぇなこのアニメ。
レドがガルガン民と仲良くなったけど、ヒディアーズ問題を完全スルーとかどうなってんだよこのアニメw
もうイカもロボットもまったくいらないアニメでしたね。
どうしてこうなった…
設定ばかりが大きく期待させておいて描写してる事はガルガン民との交流というなんともちっぽけで狭い話になっている。
問題は全て置き去り放ったらかしで何にも解決しないで終わっちゃうからどうしようもない。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 56
ネタバレ

kwm さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

『泣いた』 少年の異文化交流物語

宇宙空間における異性物との戦争に敗走し、撤退時の時空間移動に失敗した事で地球に降り立つこととなった少年『レド』の異文化交流物語。
この物語の中での地球は、氷河期の到来によって陸地の殆どが海に沈んでおり、人々は船の上で生活をしています。
レドは遥か彼方の故郷への帰還が絶望視される中、ヒロインを含めた地球人の船団『ガルガンティア』との出会いを通じて文化の違いに触れていき、価値観の違いに苦しみながらも命令に従って戦う事しか頭になかった彼は次第に変わっていく、というお話です。

物語は戦争に明け暮れるレドの描写から始まり、序盤からロボットによる激しい戦闘シーンを見る事ができますが、全編を通してこのロボットによる戦いは最初と最後のみといっても良い程少ないです。
すぐに降り立つ事になる地球にも人が搭乗可能なロボットが存在しますが、性能は著しく低く、コンテナの輸送などが主な任務で戦闘描写は殆どありません。
ロボットものとして激しい戦闘シーンを目当てに視聴するのは難しいと思います。

一方で、レドが漂着時に搭乗していた機体は地球の文明からは想像もつかないほど高性能なもので、地球人では傷一つ付けられないほどその技術力には大きな差があります。
この高度なAIが搭載された機体をレドは『チェインバー』と呼び、チェインバーは自らを『パイロット支援啓発システム』と自称してレドのあらゆる活動を傍でサポートする事で、初めは意思疎通すら困難だったレドと地球人達も、チェインバーが地球の言語を学習し通訳していく事で次第に打ち解けあっていきます。
また、レドがガルガンティアの船員達に対してチェインバーに対する限られた命令権を付与した事で、チェインバー自身も地球人との交流を通じて様々な事を学習していきます。

異文化との接触にあたって大きな障害となる言葉の壁は非常にリアルに描かれており、序盤はレドと地球人との間で視点が変わる度に相手側の言葉が外国語として聞こえ、これが異文化との接触と言葉の壁を上手く表現しつつ、それをチェインバーに通訳をさせる事で彼がレドの良きパートナーである様子を丁寧に描いています。
チェインバーは常に周囲の音声と映像を記録する事で地球の言語を驚異的なスピードで学習していき、その蓄積されたデータはレドに危険が迫った際に敵味方を自動的に判別する際にも使用されるのですが、こうした高性能なチェインバーの能力は初めは二つの異なる文明の架け橋となっていたものの、敵と見なした者を一瞬で消し去る程のその高すぎる戦闘能力は、『共存共栄』をよしとする地球人の考え方にそぐわず、価値観の違いも相まって、やがてレドと地球人達との間に互いが歩み寄れないほどの軋轢を生じさせます。
打ち解けあったかにみえた両者は、ある重要な出来事をきっかけに別々の道を進む事になり、そしてどうなるか……。

見終わった後の感想としては、よくここまで綺麗に纏めたなというのが率直な感想でした。
アニメが大衆化して大量に供給されるようになった2000年代から、同業他社がバンバン新しい作品を公開する中、売れるかもわからない作品の為に何クールも使えるかと言わんばかりに1クール作品が多くなりました。
業界に対する偏見かもしれませんが、萌え要素で円盤やグッズを買ってくれるなら1クールも4クールも変わらないだろという製作者側の意図が透けて見えるようで、どうしても1クール作品と聞くと中身がスカスカなものをイメージしてしまいます。
作る側もボランティアではないので効率的な回収方法を選ぶのは当然で、決して悪い事をしているわけじゃないんですけど、売れないから途中でポイッみたいな作品や、逆に売れたからと無理やり作った蛇足にしかなってない続編とかを目にするとやはりネガティブに考えてしまいます。
この作品も例に漏れずあまり期待していなかったのですが、凄く綺麗に纏まっていて良い意味で裏切られました。
作品に対する好き嫌いではなく、純粋に『短時間で良くまとめたな』という脚本の良さに凄いなと思った作品でした。

しかしロボットの戦闘シーンの少なさ、異文化交流という要素、萌エロの無さ、主人公とヒロインのイチャラブ展開の無さは、薦めるべき相手のタイプが絞りにくいというのが難点かなと思います。
凄く良い作品なんですが、こんなのが好きな人にお勧め!と端的に表せないのがもどかしいです。

また、キャラクターデザインに凄く個性が感じられたのは私好みでとても良かった点でした。
作中には所謂ラッキースケベ的な女性の胸の露出などは無いんですが、女の子がむちむちしてて好きな人にとっては何もしてなくてもとてもエロく見えると思います。
芸能人でいうと磯山さやかさんとか安めぐみさんみたいな体型が大好きな、ぽっちゃり好きな私にはたまりませんでした。
ただし、これは私がこの作品をそういう目で見ているからであって、普通にしていれば特別なエロさを感じる事はないでしょう。
あまりにも女の子達がかわいらしいので、こんなけしからんキャラデザするのはどこの誰だと調べたら『鳴子ハナハル』さんという凄く有名な方でした。
もともとは成人男性向け漫画を描いていらっしゃった方のようで、どうりで醸し出す雰囲気がエロイわけだと一人で納得。
しつこいですがエロ要素はないので女性でも問題なく見れます。

そしてこの作品は私にとって、泣けた作品の一つでもあります。
ネタバレになってしまうのでここには詳細を書く事ができないのが残念ですが、最後の考える暇を与えてくれない二転三転する展開は非常に良かったです。
欲を言えば2クールでやってほしかった作品ですが、綺麗に終われたし、とても満足できました。
既に続編の製作が決定していますが、先程も述べた様にある程度売れたから作ったというだけの『蛇足』にならないと良いなと思いながらも今から楽しみにしています。

以下、強烈なネタバレありの感想。
{netabare}
やはりこの作品はラストのチェインバーですね。
あの短時間で彼が全てをもっていきました。
3分にも満たないラストシーンの為に全てがあったと言っても良い。
直前に実はイカが人間だったとかで驚いたけど、正直そんなことどうでも良かった(笑)
1クールで通訳していただけなのにこんなに泣けるんだから、2クールやって他にもエピソード作ってたらラストシーンで気絶していたかもしれない。
AIによる自己犠牲というのは、有名な映画だとターミネーターのラストシーンが有名ですね。
他のアニメ作品のネタバレになってしまうので詳細は書けないですが、AIが搭載されたロボットが出てくる他のアニメ作品にも、同じようにAIによる自己犠牲が最後の方に描かれているものが幾つかあります。
しかしチェインバーの良さはそうではなく、あからさまな自己犠牲によるお涙頂戴ではないのが素晴らしい点だと思います。
使い古された設定なので、あからなま展開に感じさせないようにそうしたんじゃないでしょうか。
彼は最終決戦における神経接続の代償として、レドに対して体がもたない事について最終意思確認をし、レドが自らの死を望んでいない事をきちんと確認してから切り離しています。
他の作品ではAIが自己犠牲の精神を獲得し、その為にAI自らの判断でパートナーを救い敵を討つために自爆するという流れですが、チェインバーはそうではありません。

 私は、パイロット支援啓発システム。
 あなたが、より多くの成果を獲得することで、存在意義を達成する。
 この空と海のすべてが、あなたに、可能性をもたらすだろう。
 生存せよ 探求せよ その生命に最大の成果を期待する。

チェインバーのレドを切り離すという選択は、『彼に啓発の余地がなくなった事で自身の支援AIとしての必要性はなくなった。彼を生存させ、探求させる為に目の前の障害を最優先で排除する』という、予めプログラムされた合理的な判断に基づいた行動であって、感情的なものではないとわかるこの台詞は凄く良くできていました。

人間の立場からみると、決め台詞に向かってチェインバーが感情的になっていき自己犠牲を選んだかのように見えますが、彼の側からみるとあくまでも『人類の為に設計されたAIとして当たり前の行動』とわかる演出がなんともにくい。

ちなみにこの直前にレドは、死を望むかというチェインバーの質問に対し、

 俺は、死に方はわかっても、生き方がわからない。
 そんな俺の為に、生き方を一緒に探してくれる人がいた。
 もう一度、会いたかった。
 もっと声を、聞きたかった。

こう呟きながらヒロインのエイミーを一瞬思い浮かべますが、この言葉は直後に自爆するチェインバーにそっくりそのまま当てはまります。
地球に来る前からレドの傍にいたチェインバーは、レドにとっては誰よりも長い時間を共にし、近くにいた存在でした。
そして最後に、自我が目覚めて自己犠牲を選んだかのような姿を垣間見せながらも、地球人の中では一番長い時間を共にしたピニオンから学んだ『くたばれブリキ野郎』という言葉と共に、最後まで人類に尽くすAIという立場を崩さず、レドが今を乗り越えて生存し、探求するために眼前の敵を巻き込んで消えてなくなるという、計算されつくした演出は感動の一言。
『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』じゃないけど、『あの日聞いた彼の言葉を僕はずっと忘れない』にタイトル変更してほしい。

恐らくこれは、ペットを飼っていたりする人にはくるものがある演出なんじゃないかなと思いました。
私はサムネを犬の画像にしているほど犬好きなんですが、日常的に良きパートナーとしてずっと一緒にいるペットや相棒が、突然の非常事態に自らの体を盾にしてその危機に向かって突撃していくというのは涙無しでは見ていられない演出でした。
チェインバーがレドを切り離した直後に流れる勇ましいBGMも、雰囲気を存分に盛り上げてくれました。

思い出すとまた泣きそうなんでこの辺にしておきます…(´・ω:;.:...サラサラ・・・
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 41
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

人とロボ、エメラルドグリーンの海で生きる人々の物語。ロボ=バトルにはならなかった稀有な作品。

故郷から遠く離れた惑星で、共に思考する人間とロボット、二人の成長を通して、人としてのあり方や戦争の意味について問うSF作品。冒頭の戦闘シーンを見て「またか‥」と思ってしまった人にこそ見て欲しい。決してバトルものにはならなかった、謎ありドラマあり、壮大な世界観にも魅力のある、傑作と評価すべき物語だと思います。

レドと※チェインバー、主人公と呼べるのはどちらなのでしょう。私はその両者という印象を受けました。特に序盤では、チェインバーがレドの言葉を翻訳している場面が多いので、二人で一人という印象が強いのです。物語の進行と共に別個に思考し、視野を広げていく二人。お互いの得た異なる見解を言葉にして交わす事により、さらに視野を広げていく姿はまるで兄弟の様です。

敵との戦いを宿命付けられ、初期では"敵は排除するもの"という認識しか持っていなかったレドとチェインバーですが、異文化(異世界と言っても過言ではない)に属する人々との交流、様々な経験を通して、驚き、理解に苦しみながらも、融和への糸口を見つけていきます。

{netabare}多過ぎる。酸素は消費し切れないほど十分あるし、他にどんな配給が必要だというんだ‥。という{/netabare}貨幣に対するレドの評価は自身の存在意義を兵士としてしか見出せない、人間的な部分に著しく欠ける極端な思考ですが、欲望を開放する事こそが人間としてのあり方として正しいのか? ちっぽけな(実は大きな)幸せで満足出来るブリキ男にとっても、かねてからの疑問な事だったので、部分的には同意出来るニュアンスが感じられました。

今後さらにレドが広い見識を得たとしても、彼の性格からして、手に入れた報酬を自らの為に積極的に使う意義を見出せないのではないか?とも思われます。そういう人間もいてもいいですよね‥?

そんなレドにとって、ガルガンティアで最も早い段階で仲良くなったエイミー、そしてその弟ベベルの存在は特別なものでした。レドは遠い記憶の中に埋もれている優しさを、この二人の姉弟との交流を通して着実に見出している様でした。

ピニオンについて。準主人公と評しても言い過ぎではないピニオンですが、彼の豪快で無鉄砲な性格、秘めた復讐心を抱いているところ、声優さん(小西克幸さん)繋がりで、どうしてもグレンラガンのカミナを思い出してしまいます。でもこの人はどちらかというと知性派寄り。レドおよびチェインバーの良き理解者として、物語を牽引する役割としても大いに活躍の場がありました。チェインバーの愛称「ブリキ野郎」も彼の発明によるもの。とても面白いキャラです。

物語を通してレドとチェインバーの存在が大きく、次いでピニオンが影の主役となっているので、上記のエイミーとベベル以外のキャラについては、存在感が少し薄めの印象でしたが、船団長補佐のリジットさんについては、前半のレド、チェインバーへの確固とした対立の態度を示す事で、物語全体に良いスパイスを与えていた様に思います。理知的な女性はいつ見てもカッコいい!

キャラデザについてはエイミーを始め、女性キャラがとても可愛く描かれている印象を受けました。でも私は総じて肌色が多めなキャラ描写は苦手‥。5話の水着回とか6話のダンスシーンとかは結構あからさまな描写なので閉口。水着回ではリジットさんまで過激なデザインの水着を‥何てこった(笑)

メカについて、マシンキャリバー"チェインバー"の全高は20mとか100mとかじゃなくて8mくらい。丸っこいフォルムにも親しみが持てました。量産型メカながら、チェインバーのオーバーテクノロジー振りも良く表現されていたと思います。高度な※1自己学習プログラムと重力制御?による飛行、特別なインターフェース無しで記録媒体の情報を外部から読み取る所など‥。他にも-作中では明確な説明や描写がありませんでしたが-設定上では物質を吸入する事でエネルギーの補充を可能とする※量子インテークというのがあるそうです。どれもスゴイ!

対する作中に登場するもう一体のマシンキャリバー"ストライカー"の大きさは10m、ややずんぐりしたチェインバーと比べて、シャープな機体形状。AIの声も相まって女性的とも表現出来る印象です。ストライカーもまたチェインバーと同様に高度なAIを搭載しており、自ら情報を収集、整理し、思考し、成長していきます。その俯瞰したものの見方、悪く言えばロボット然とした冷血な思考は、本作の脚本など担当されていらっしゃる虚淵玄氏の代表作「サイコパス」に登場する巨大コンピューター"シビュラ"を思わせました。

敵宇宙生命体ヒディアーズ、水棲生物クジライカの秘密など、後半の急展開に至るまで、多くの謎を孕んだ翠星の海に魅了されたり、レド&チェインバーの成長に心震わせたり、全13話、最後まで目の離せない作品でした。
{netabare}
ブリキ野郎の最後の戦い。あの時彼は心を得ていたと私は思います‥。「くたばれ、ブリキ野郎!」はブリキ男を名乗る私としては一度は誰かに言われてみたい台詞です(笑)

エピローグ。自らの半身"チェインバー"を失ったレドですが、エイミーやベベル、ガルガンティアの人たちに支えられながらこれからも強く生きていく事でしょう。一抹の不安を残しながらも物語は続いてゆく、そんな風に思える見事な終幕でした。
{/netabare}
OVAもいくつか出ている様なので是非観てみたいと思います。


※1:パイロット支援"啓発"インターフェイスシステム。チェインバーがただの人間の言いなりのロボットでない事がこの名称からも見受けられます。非常に高度なAI。

※2:洋画「バックトゥザフューチャー2」でドク(発明家の人)の使っていた、バナナの皮とか空き缶に残ったビールとかをタイムトラベルを行う際の燃料にするジューサーミキサーみたいな装置を思い出しました。

氷河期とかについて
{netabare}
NASAの衛星によって測定された太陽放射照度を元に、※1マウンダー極小期による地球全体の気温に与える影響がシミュレートされた結果、2100年までに起こるであろう気温低下の数値は0.1~0.3℃程度と推定されました。対して人為的影響による気温上昇の数値は3.7~4.5℃と言われています。ちょっと桁が違います。

地球温暖化問題については、科学の素養の無い一般の人々を中心に様々な意見が飛び交うことがありますが、肯定派の獲得出来る利益が発生する一方で、否定派の利益が損なわれる事も忘れてはなりません。逆もまた然り。金が絡むと様々な邪推が飛び交い、ろくな事になりません。でも否定派の怒りに満ちた言論口調には私は知性を感じません。

2009年にアメリカで実施された3146人の地学者(90%以上は博士号、7%は修士号を取得している)を対象に行われたアンケート

「地球平均気温に人間の活動が有意に寄与していると思いますか?」

という質問に対し、82%の科学者がYESと回答。内訳は気候学の専門的知識の有無によって異なり、非気候学者では77%が肯定、気候学の研究に携わる科学者では97.4%が肯定という結果が出ています。

一般人に対する同じ質問の調査では58%が肯定の立場を取っているそうです。

ブリキ男もYESに一票。北極の永久凍土層は年々減少しているし、その周辺地域の氷床の体積も縮小の傾向が加速しているという事実を踏まえれば、地球温暖化の傾向は明らかだと思います。有るものを否定して無いものを説明する思考パターンは私は肯定出来ません。ガルガンティアのお話は多分人類の衰退した後の遠い未来のお話と私は捉えます。なぜなら氷河期など待つべくもなく、この先地球は一度、※2ガルガンティアの様な世界になるのかも知れないからです。それも遠い未来の話ですが‥。

※1:太陽活動が低下する時期の事、歴史的に見て周期的に起こっている。

※2:極地の氷が解ける事で海表面が上昇すると誤解されがちですが、この点については逆、氷は水になる事で体積を小さくしますので、海水温の上昇による水の体積の膨張が真の理由です。また極地の氷が解ける事で地球全体の気温は一時的に下がりますが、地球全体の貯熱量は上がります。毎年によって地球の平均気温の上下があるのはその所為でもあると言われています。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 32

87.5 4 秘密アニメランキング4位
SPY×FAMILY(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (928)
3085人が棚に入れました
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。 東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。 西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。 その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。 内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。 〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。 だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。 ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

余計なことは考えない。偽家族のやり取りをただ楽しむ

30手前の独り身女性だとスパイ容疑て。
魔女狩りに近いものがあるな。女性のほうが独身でも幸せに長生きしていられるイメージはありますけども。むしろ男の生涯独身で長生きはあんまりイメージないなあ。最近は変わってきているでしょうが。
ヨルさんの余所行きの一張羅がよりによってそんなに露出度高いなんて。

嫁の探し方よ。独身女性の個人情報コピーてさすが国家のスパイ。

アーニャが基本的には表情豊かで可愛くてたまらないのを楽しんでいた。種﨑敦美さんの演技も素晴らしくて好き。

打算が3人ともにあって仮初めの家族を形成しているんだけど、話が進むにつれて絆が強まってこれから本当の家族になるんじゃないかなと期待して見ていました。
家族愛に最近つい涙が出てしまうのです。可愛い娘の頼みは断れないし、娘に良い立場になってほしいし、危険からは守ってあげたい。きっかけは変でも子供を想う気持ちははっきり分かる。
お受験は大変だけども。面接にこぎつけて問題を起こしながらも用意周到に立ち向かっていく姿と合格してもはや素直に心から喜んでいるんじゃないってシーンは好きだった。
アーニャもアーニャなりに父と母の役に立ちたい。良い娘でありたいとなんとも健気ではないか。

家族を作らせるのって仕事ばかりで自らを犠牲にしてきたロイに家族の温かみや守るべきものがいると頑張れるんだぞということを国が教えてあげようとしているように思えるんだよなあ。

ダミアンのツンデレと実は敵方のヨルさん弟がどう関わっていくか気になる。
{netabare}キスするよう言っといて直前で止めようとするなんてとんだシスコンじゃ。{/netabare}


OP
ミックスナッツ Official髭男dism
ED
喜劇 星野源
主題歌は内容にぴったりすぎる。映像もかっこよい。
隠し事だらけ継ぎ接ぎだらけのhomeだし、本音は歯に挟まってるし。
さらには不安だらけ成り行きまかせで仮初めまみれの日常。
多分、ここから本物の家族になるでしょ。
内容は完全に喜劇。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている--世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。東国""オスタニア""と西国""ウェスタリス""は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。西国の情報局対東課〈WISE〉""ワイズ""所属である凄腕スパイの〈黄昏〉""たそがれ""は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。その名も、オペレーション〈梟〉""ストリクス""。内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。〈黄昏〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった!3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。


【MISSION:1】 オペレーション〈梟(ストリクス)〉
西国(ウェスタリス)情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉は諜報員(エージェント)〈黄昏(たそがれ)〉に、東国(オスタニア)で戦争計画を進めるデズモンドの調査を命じる。〈黄昏(たそがれ)〉は精神科医ロイド・フォージャーに扮し、標的と接触できる名門イーデン校に子供を入学させるため孤児のアーニャを引き取る。実はアーニャは他人の心を読む超能力者だった。ある日、〈黄昏(たそがれ)〉を狙うマフィア組織にアーニャが連れ去られてしまう。ロイドは任務の仕切り直しを考えるが……。

【MISSION:2】 妻役を確保せよ
市役所事務員ヨル・ブライアには、殺し屋〈いばら姫〉という秘密の顔がある。ヨルは独り身の女性がスパイ疑惑をかけられる風潮に不安を感じていた。一方、イーデン校の面接試験に向けてアーニャの母親役を探すロイド。彼は訪れたブティックで偶然ヨルと出会う。ヨルの心を読んで殺し屋と知ったアーニャは、自分のためにも彼女を母親役にしようとロイドを促す。

【MISSION:3】受験対策をせよ
ロイドとアーニャの家にヨルが引っ越してきた。家族の体裁が整い、次は面接試験の準備だ。しかし今のアーニャとヨルでは、まともな面接すらできそうにない。そう判断したロイドは、上流家庭の一般常識や3人の間で共通認識を作るため家族で出かけることに。劇場や美術館を巡るが、アーニャたちにはなかなか響かない。さすがの〈黄昏(たそがれ)〉も挫けそうになるが…

【MISSION:4】 名門校面接試験
ついに決戦の日! 準備を整えたロイドたちはイーデン校の面接試験へ向かった。校内に入った途端、ロイドは何者かの視線を感じ取る。それは陰から受験者を採点する教員たちの監視の目。試験は既に始まっていたのだ。採点を行う寮長(ハウスマスター)ヘンダーソンは、ロイドたちフォージャー家の立ち振る舞いに注目し、彼らが名門イーデン校の面接試験を受けるに相応しいかを見極めるべくさらなる試練を指示する。

【MISSION:5】 合否の行方
この日はイーデン校の合格発表。しかしアーニャの受験番号はなく絶望に沈むロイドたち。そこに現れたヘンダーソン。面接でのロイドたちを高く評価して、アーニャが補欠合格者の1番手であることを告げる。そして3日後、補欠合格の連絡が! フランキーも駆けつけてお祝いで盛り上がり、頑張ったアーニャにご褒美をあげることに。アーニャのお願いとは!?

【MISSION:6】 ナカヨシ作戦
アーニャの制服が仕上がった。ロイドはWISE(ワイズ)の作戦会議のため、制服の受け取りをヨルに任せて隠れ家(セーフハウス)へ。そこでオペレーション〈梟(ストリクス)〉完遂のために、イーデン校で“星(ステラ)”と呼ばれる褒章を8つ獲得し特待生になる必要があることを確認する。一方、制服を手に入れたアーニャは大はしゃぎ。しかし裕福なイーデン校生徒を狙う者も多く、アーニャに目をつけるチンピラ集団が現れる!

【MISSION:7】 標的(ターゲット)の次男
入学初日、デズモンド家の次男ダミアンを殴り飛ばして“雷(トニト)”を食らってしまったアーニャ。早くもクラスで浮いてしまい落ち込むが、ベッキーと友達になって学校が楽しくなっていく。そしてダミアンに殴ったことを謝ろうとするが、なかなか言い出せない。オペレーション〈梟(ストリクス)〉遂行のためにロイドも学校関係者に変装しては、陰からアーニャに仲直りを促すのだが……。

【MISSION:8】 対秘密警察偽装作戦
東国(オスタニア)の防諜機関・国家保安局は、国内の治安維持を目的としたスパイ狩りや市民の監視を行い、「秘密警察」と呼ばれ恐れられている。ヨルの弟ユーリも実は秘密警察の一員で、姉や周囲には正体を隠して国を陥れるスパイを追っている。そんな彼が、突然フォージャー家を訪れることに。秘密を抱えたフォージャー家と、裏の顔を持つユーリが相まみえる!

【MISSION:9】 ラブラブを見せつけよ
ユーリに偽装夫婦と怪しまれたロイドたちは、本物の夫婦であることを証明するためにキスをすることに。オペレーション〈梟(ストリクス)〉のため即座に対応しようとするロイドとは逆に、とてもシラフではできないと、ワインをガブ飲みして泥酔するヨル。そんな姉を見るユーリも、同じく泥酔して正常な判断ができず……。

【MISSION:10】 ドッジボール大作戦
イーデン校1年生の間で、今度の体育の授業で活躍した生徒には“星(ステラ)”が授与されるとの噂が広まっていた。アーニャは“星(ステラ)”を入手するためにヨルの特訓を受け、「ほし、つかむ」と決意を固める。そしてセシル寮とウォルド寮によるクラス対抗ドッジボール戦が始まった!勝利に意気込むアーニャたちの前に、怪童ビル・ワトキンスが立ちはだかる。

【MISSION:11】 〈星(ステラ)〉
イーデン校の懇親会に出席するためには、子供が特待生になる必要があるが、勉強が苦手なアーニャは大苦戦。そこでロイドは勉強以外で“星(ステラ)”を獲得する方法としてアーニャに社会貢献をさせようと考えるが、アーニャはボランティア先の病院で失敗ばかり。そんな最中、アーニャはプールで溺れる子供の声を超能力で察知して--!?

【MISSION:12】 ペンギンパーク
〈WISE(ワイズ)〉の任務に忙殺されて、この日もロイドはヘトヘトになって帰宅。そんな時、彼は自分が家族をないがしろにしているという近隣住人の噂話を聞く。わずかな疑惑がオペレーション〈梟(ストリクス)〉に支障をきたすことを恐れたロイドは、仲の良い家族を周囲に見せつけるため、次の休日に水族館へ行くことに。しかしそこでも〈WISE(ワイズ)〉の新たな任務が発生してしまい……!

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

スパイ要素が微妙すぎる。

{netabare}
人気漫画と聞いていただけに期待外れ。
面白く無い部類のコメディアニメだった。
OPEDのヒゲダン、星野源といい、無理やり流行らせた作品と言う印象かな。

このアニメは完全なギャグアニメをしたいのではなく、本筋の話を成立させた上でのコメディアニメをやりたい作品なんだろうけど、本筋の話が適当すぎる。

まずタイトルにもあるスパイ要素が酷すぎる。
1話の時は結構いい感じだなと思ったんだが2話。
なんでヨルさんにばれないのってレベルで、スパイであることを隠す気もない行動。この回だけに限ったことじゃない。
街中で特に意味もなく目立ったりするし本当にスパイなんですかねと言いたくなる。
極めつけは5話。アニオリらしいがあの回はマジでない。
遊園地でスパイ組織総揚げでアーニャのために茶番に付き合うという。
もうこの回で主人公のいるスパイ組織が茶番組織にしか見えなくなってしまった。
この回は特に、合理性とかを完全に無視したギャグアニメになっていて、結局このアニメはシリアス要素に期待して見るべきなのか完全なギャグアニメとして見るべきなのか分からなくなった。
スパイらしい要素を描くなら、例えば補欠合格になった時点で合格確定者を暗殺(はアニメ的にまずいとしても何らかの方法で通えないようにする)、ステラの獲得のために何かしらの自作自演工作を行うなどの展開をやるべきだった。
尤も、確かこの二つは作中でも最終手段的なものとして心の声として描かれていた場面があった気がするけど、実行に移してくれないとスパイらしいことやってるなとはならない。

それと、主人公の子供が泣かない世界を作るためにスパイになったというのも目的と行動が一致しているように思えなくてあまり刺さらず。

まあスパイ要素は置いておいて、これはコメディ作品と言うことで、ギャグ部分はどうだったかというとこれは主観だがそんなに面白くなかった。
ギャグがなぜ面白いかなんて言語化できないけど、たぶん、構図が毎回同じで飽きてしまったことかな。
アーニャが予想外のことをして...と言う構図。
アーニャ絡み以外の部分で面白い要素を作れていない感。
それと、アーニャを見ていると面白いというよりも馬鹿さへのいら立ちの方が上回ってあまり好きになれなかったというのも大きいかも。
アーニャが好きだったなら評価も変わってたかもしれない。

もう一つ駄目な点として雰囲気作りが雑すぎる。
第二次世界大戦中か直後のヨーロッパが舞台らしいが、ところどころ現代を感じるものがあったりで引っかかる。
現代風のオフィスにパソコンが置かれているような感覚でタイプライターが置かれていたり、ものすごく高精度な盗聴器だったり。
一番酷かったのはアーニャがラピュタパロのセリフを言う回かな。一気に現代まで感覚が引き戻されるw
そもそも「アニメ」という単語を聞くだけで現代感があるからヨーロッパ舞台なら尚更そこは「カートゥーン」と言ってほしかったな。
MANGAと言うワードも出てきたしその辺ほんと滅茶苦茶

良かった回としては、ヨルの弟が家に訪問する回。
秘密警察のユーリとスパイの黄昏の接触と言うことで、一歩間違えればスパイばれする状況で会話の一つ一つに緊張感があり良かった。
会話の中でトラップを仕掛けたり、相手の細かな発言を見逃さずに秘密警察であることを特定したりと、スパイものとしての面白さもあった。
その上で、二人の自然な会話の中で行われている過剰に精密な駆け引きがギャグにもなっていて、この回はまさに自分が求めていたような回だった。
その後にヨルに対して、ここまでの仲だからと言って簡単に信頼せず秘密警察の息がかかっているのではないかと疑念をかける部分も完璧。
真意を確かめるにあたって、スパイらしく変装し、かなり綿密な戦略の下で一芝居打つのもまさにスパイアニメと言った感じだった。

今後こういう回が増えるなら手のひら返して絶賛すると思う。

あと、OP映像石浜真史にしては微妙だった。サビ部分の音合わせは好きだけど、サビ前はどうだ?活かしてるだろ?感が強くて。
人気作だから気合入れすぎて却って駄目になったパターン?
ED映像はめっちゃセンスあると思ったけど。
↓一話毎メモ
{netabare}
1話 ☆8
人気作。普通ここはクロスワードじゃなくて数独だろw
てかクロスワードって海外にもあるんだ。
ああ、心を読み取ってクロスワード解いたのか。
何で日本語? その能力のことはもれなかったのね。
こいつ何者。粉塵爆発。まあまあだな。
子供が泣かない世界を作るためにスパイになったって意味不明じゃね。

2話 ☆4
ごり押しOPED OP映像それっぽさはあるけど全然センスを感じないな。殺し屋をやってるってことは弟はしらないの? 条件きつすぎだw
密輸組織の話いる? スパイ既にばれそうw
さすがに言い訳適当すぎんか。

3話 ☆4
アーニャ可愛い。
アニメの話、しかもラピュタパロとかやってくるの世界観ぶっ壊しなんだよな。時代設定のわりに違和感を感じる。
スパイが余計なことして目立つなよ。
これもしかして微妙?

4話 ☆8
もう一枚ありそう。今気づいたけどこれもしかしてギャグ漫画だった? 服結局破れてるじゃんw 親より子に質問しろよ。
いや、志望動機は子供に聞けよ。
てか今適当に校内歩いたら殺せるのでは。リテラシーがない質問だな。急に任務見捨てて切れるのはどうなの?
まあ一話で言ってたな子供が泣くのを見たくないって。
そういった面では整合性が取れてるのか。
ただスパイ=極悪非道なイメージだから子供よりも任務を優先してほしかった感はある。

5話 ☆1
誰かを暗殺しろよ。
ここでだれも暗殺しない辺りスパイっぽくはないんだよな。
は? これガチのギャグアニメなの。
任務を本気でこなそうとするんじゃなくてやりたいのはギャグなのね。なにこれ感がすごい。物理攻撃魔女。

6話 ☆7
料理に暗号ってよく考えられてるな。教師になった方が早くね?
なろうにいそうなチンピラ。てかそんなガバガバなら普通に殺せるくね。は?
まあ本筋かつコメディ多めの回は。

7話 ☆6
茶髪の子かわいい。小学生なのにピタゴラス
ロイドが仲良くなった方が早くね。
こういうサイコパスノリ嫌いだわ。お前スパイだろw

8話 ☆8
スパイ側もこれぐらいの空気感ならリアリティあっていいんだが、スパイ側はお遊びなんだよな。黄昏って主人公か?
ほんとスパイ組織もこれぐらいしっかりしてたら文句なしで面白い作品なのに。てか弟は警察で本人は殺し屋なの?
今回は結構裏組織感あっていいな。

9話 ☆7
情緒不安定弟 しょけえええ これ前回に話まとめられただろw
ヨルを疑ってかかる所はスパイらしくていいな。
けどこのタイプの盗聴器って。これって舞台現代?
時代背景分からなくなるぐらい現代的なものと前近代的なものが混在してる。怪しすぎるな。
けどまあこういう調査をするのは初めてスパイらしいと思った。

10話 ☆4
開幕エレガント。アーニャ出るとつまらんなこのアニメ。
ドッジボールってヨーロッパにもあるんかな。
6歳とは。強いやつ一人いるとだいたい強いよね。
滑ってるぞ。くどい!
ドッジって不意打ちじゃないと大体キャッチされる説ある。
てか外野に回せw うーん、ハズレ!w

11話 ☆4
有能じゃん。試験結果の改竄できるならもう何でもできるじゃん。
スパイなら自作自演で事件起こせ。諸リスクってなんだよ。
MANGAってこの時代絶対海外で一般的じゃないでしょ。
これほんとに時代どうなってんの。
建物も小道具も全部が現代的なわけだけど。
都合良すぎ...。
スパイものならこういう都合のいい展開をを自作自演で作れよって思う。ん?結局自作自演だったの? 今後の話?
それとも子供突き落としでもした?
心読める設定ギャグ以外に活かせんのかなぁ。

12話 ☆4
全然スパイも殺し屋もしてないよね。唐突に重いスパイ任務
ばれるだろw 1時間ぐらい待たされそう。いや引き止めろw

曲評価(好み)
OP「ミックスナッツ」☆7.5
ED「喜劇」☆8
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 17
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

ちょっと分析的になぜ私が本作に惹かれないか考えてみました。

 断念したといいながら、ちょっとだけチェックいれてました。

 いやあ、面白いですね。このアニメの存在が。コミックも含めてですけど。これが売れるという構造は非常に興味があります。

 まずヨーロッパ某国という場所、スパイ、殺し屋のリアリティについては、意味はないです。ここについて指摘したり我慢できないという人はほぼいないと思います。いるとすれば議論のための議論でしょう。

 ヨルの殺し屋設定について、例えば「ヒゲをそる女子高生を拾う」「スーパーカブ」で法律が云々言っていた人ってどう考えてるんだろう、という疑問すら持ちません。この叩きって、結局、叩くための叩きでした。それは深夜アニメ独特の作法みたいなもので、叩くために見る、という人たちのものでした。
 スパイファミリーの購買層は、こういうまあ歪んだ楽しみ方をしない、メジャー層なんだと思います。だからこそ、売れるんでしょう。

 ちょっとマンガのテイストは違いますが「呪術廻戦」の視聴者層とかぶっているのではないでしょうか。
 どうして本作がそう言えるのか。「呪術」もそうですけど萌えがないですね。性消費があからさまではないです。ヨルにそれを見出すことは不可能ではないですけど、30前のお姉さんですからちょっと違いますよね。まして、アーニャにエロを見出す人は病気ですから放っておきましょう。

 で、30前の殺し屋美人がキスにビビる。これはもう完全に子供向けの系譜です。そして、微笑ましいです。つまり、女子も少年少女にも読みやすいということです。
 逆に、正直いえばどんなつまらない異世界ものでも、この点ではまだなろう系の異世界ものの方が私には合っています。

 で、本作には残酷な描写はあるんですけど、全然生々しくないですね。殺される人はNPCみたいなものです。肝心のいつものキャラが手にかからなければ、それは殺しではない、ということでしょう。

 1話1話で話が切れているので、頭を使わないで済みます。で、家族の話なのでちょっとした感動も含んでいます。エロがない、毒がない。電車の中で電子書籍とかで読むには最高な造りになっています。

 秘密を持った3人が疑似家族になる。心を通わせて本当の家族になる。というのは昨今の流行のモチーフです。スパイとか殺し屋とかいろんな要素をいれて深さがあるように見せながら、実は舞台設定だけという感じです。そこにテーマ性を入れません。
 他の疑似家族モノとちがって、貧困問題やコミュニティ、アイデンティティの問題は入りません。あるのは「秘密」を原因としたギャグと愛情があるだけです。「コータローは一人暮らし」の対極です。

「よつばと」と比較しても面白そうです。「よつばと」は大人が大人の視点で子どもの行動を見て微笑ましさに笑う感じです。本作は大人の目線が完全に子供と同じ水準です。ヨルもフォージャーもつまりはアーニャと同じ水準で物を考えています。その滑稽なところが面白さになっています。

 作者がおそらく俯瞰して書いているのでしょう。面白さを計算してあえてテーマ性を入れないようにしている感じです。そのひっかかりの無い純粋な面白さが、本作の魅力になっているのでしょう。感じでいえばもうちょっと年齢層は高いですが浦沢直樹の「YAWARA」に近い雰囲気がします。これがメジャー向けの作品の作り方として成功しているんだとおもいます。

 この趣味嗜好の差を無視して批評でディスりあっても仕方ないですよね。

 例えば、ドラえもんが名作で面白い作品なのは、万人が認めるでしょう。でも、わざわざ成人男性がレアケースを除いて毎週楽しみに見るか、といえばあり得ません。定食屋に単行本が置いてあれば面白がるでしょうが、じゃあ続きを買うかと言えばそんなことはしません。

 怪傑ゾロリやアンパンマン、デンジャラス爺さんならなおさらです。U10くらいでしょう。
 じゃあ、本作や呪術廻戦なら?ドラえもんよりは年齢層は高いかもしれません。ワンピースくらいでしょうか。そう、つまりメジャーになる要因は作家性のない純粋で軽い面白さなんだと思います。

 ということで、考察厨のアニメオタクで、深夜アニメ、SF、萌えが好きな私が好きな分野ではないという理屈付けです。
 考えてみれば歴代マンガ売り上げトップ10のうち、今でも面白く読めるのって2作くらいです。

 なお、ドラえもん、ワンピースの他、ドラゴンボールと名探偵コナンが入ってますね。スパイファミリーと年齢層はあうのでは?この2作は初めの数巻ならまだ読めますが、それ以降は無理です。ナルトもつらいなあ。ゴルゴ13は別の意味でもはやギャグですが。
 歴代10位で読めるのは、ブラックジャックと美味しんぼ…かろうじてこち亀かなあ。

 ただ、全部圧倒的な名作で素晴らしい作品なのは言うまでもありません。スパイファミリーもここまで行くといいですね。

 


以下 視聴時のレビューです。

1話 ということで、超話題作。{netabare} ラッピング電車があったということは相当気合いが入ったビッグコンテンツなんでしょうね。

 もうちょっと対象年齢層が高めの話を想像していましたが、U15向けでまあ大学生くらいまでは面白がる人もいるかもね、という感じでしょうか。 
 ですが、そう思っていた呪術廻戦とかが売れているから、本作ももう少し幅広いんでしょう。
 むしろ深夜アニメに慣れ過ぎて感覚がおかしいのは私かもしれません。(オタでははい)一般の人が受け入れるマンガの面白さってもともと本作のような感じなのかもしれません。

 多分ですけど、リアリティラインのチューニングを合わせそこなうと醒めてしまうと思います。スパイの現実がどうこう言いだすべきではなさそうですね。
 少年少女の心になって「家族になってゆく」プロセスまたはギャグを楽しむんでしょう。スパイものとしてのドキドキは期待しないほうが良さそうなんでしょうか。

 なお、1話目は娘役の「超能力」設定で心が折れかけましたが思い返して、少年の心で視聴中です。うーん。面白さがわからない。
 後は奥さんしだいでしょう。配信サイトの紹介だと早見沙織さんなので清楚キャラ? {/netabare}


2話 まあ、少年向けのギャグということで。

 サイフォンでコーヒー淹れてるのに何でポットからコーヒー注いでいるんだ?とか、ミックスナッツでピーナッツ入りは安物(OP歌詞)だし木の実と勘違いしてるのって無知すぎるだろうとか、まあ、言いたい事はいろいろあります。

 リアリティライン…つまり設定の作り込みやキャラ造形はリアリティを出すことを諦めた、ドタバタギャグの作り込みですね。荒唐無稽でも面白ければいいやという、少年誌的ギャグの作風ですね。
 これは大人が見るのはちょっとなあと言う内容です。ヒューマンドラマパート次第ですけど、テンプレかなあ…

 なにより内面ですね。藤子不二雄的な少年向けの系譜です。少年向けであることと作品のレベルは違いますので、本作のレベルは高いのかもしれませんが、少年少女またはその心がないと無理でしょう。
 3人の主人公はさておいて、あの情報屋の設定とかいじわるOL3人とかのキャラはちょっと真面目に視聴するのは厳しいかなあ。

 力が入った作画ですし、早見沙織さんの天然ボケに癒されるので時々見るかもしれませんが、毎週追うような感じでもなさそうですね。一応今期の初断念にしておきます。これは重ねていいますが、対象の年齢層が私では無かった、というだけの話で作品のレベルの話ではありません。
(なお、マガジン、サンデー系は少年向けでも読めるんですけど…ジャンプ、コロコロ系の少年向けは特にですね。U15向けとU12向けの違いなんでしょうね)

 なぜ深夜アニメなんでしょう。日曜日の朝向けの気がしました。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 34

92.7 5 秘密アニメランキング5位
約束のネバーランド(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1134)
5484人が棚に入れました
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは親がいない子ども達が住むところ。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

声優・キャラクター
諸星すみれ、内田真礼、伊瀬茉莉也、甲斐田裕子、藤田奈央、植木慎英、Lynn、河野ひより、石上静香、茅野愛衣、日野まり、森優子、小澤亜李
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

心臓バクバク

{netabare}忘れ物のぬいぐるみを届けに行ったらコニーが死んでいて{/netabare}びっくりした。鬼ごっこは遊びでしかしていなかったのに、急に命をかけるはめになるのはしんどそう。{netabare}頭が良い子の出荷を先延ばしにするのは知能が高い子供の脳が美味しいかららしいけど、知能が高いと秘め事がばれる確率は高いよね。ばれても今までは制御できてたんやろうな。{/netabare}ノーマン天才すぎ。{netabare}完全にレイ騙されてるし、自分がいなくなった後のことまで考えてる。{/netabare}でも、レイも中々策士。{netabare}生まれた直後の記憶を持ち合わせているからずっと計略を練っていたし、自分を燃やそうとするなんてクレイジー。エマも耳を切り落として発信機を外すのはクレイジー。諦めたふりで幼い子供に計画を吹き込んでいたのはさすが。フィルは無邪気なふりして全てを悟る天才少年。心強い。{/netabare}

原作未読だから演出と相まっていちいち心臓に悪い。ドキドキしながら見てた。期待以上の面白さだった。
クローネ悪い奴とばかり思ってたけど、可哀想。{netabare}生存し続けて選別されただけあった{/netabare}イザベラも賢いし、強い。大人にパワーは勝てん。{netabare}エマの足をいとも簡単に折ってしまうのはびっくり。彼女自身もただの悪人ではなく、幼少時はエマと同じ境遇にいたわけで好きだった男の娘は出荷されるし、そのことがきっかけで脱獄を試みたこともあったけど、当時は壁の向こうの崖に絶望し、生き残るためにママになっていた。衝撃を受けたのはレイが実の息子だったこと!!父親は明かされるのかな。エマがしんがりで崖を渡った後に髪をほどいて寂しげな表情になったのを見るとこっちまで切なくなった。恐らく、子供の頃を思い出してた。そして、逃げた子供たちを見送るときには完全に子供の幸せを願う親の顔でした。イザベラのことは胸糞悪い不幸になれとずっと思ってたのに、ロープを回収して、残された子供たちの元に戻ってきて寝かしつけるまでの表情を見てたら、彼女にも幸せになってほしいなんて思えてきた。{/netabare}

2期も見るぞ。

OP
Touch off 歌 UVERworld
UVERworldって結構アニソン歌ってらっしゃる。これからもお願いします。
ED
絶体絶命 歌 Cö shu Nie
Lamp 歌 Cö shu Nie
くしゅにえと読むらしい。知らなかった。

以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
突然終わりを告げた、グレイス=フィールドハウスの幸せな日常。ハウスは農園。子どもたちは、鬼に飼われる食用人間。大好きだったママは子どもたちの監視役。「これ以上、家族が死ぬのは嫌だ…!」そう願ったエマ達は、日常に潜んでいたあらゆる意図を解き明かしていく。鬼vs子ども、命をかけた脱獄計画が始まる

EPISODE.01 121045
グレイス=フィールドハウスは親の居ない子供たちが住むところ。血の繋がりはなくても、ママと38人の兄弟はささやかながら幸せな日々を送っている。11歳のエマ・ノーマン・レイはハウスの年長者であり、毎朝のテストでそろって満点をとる優秀さをほこる。 ある夜、里親のもとへ旅立つコニーを見送った子供たちだが、忘れ物に気付いたエマとノーマンは近づくことが禁じられている門へ向かう。そこで2人は衝撃の真実を目撃する---

EPISODE.02 131045
子供たちは鬼に食べられるために育てられている。大好きなハウスは農園。優しかったママは敵。ハウスに隠された真実を知ったエマとノーマンは、脱獄を計画する。だが、イザベラはコニー出荷の夜に子供2人が門に来たことに気付いているようで……。

EPISODE.03 181045
新たな大人、シスター・クローネが現れ、監視の目が増えたハウス。レイも加わり3人で脱獄の方法を模索するなか、エマは自分たちの身体に埋められている発信器の場所を特定する。そして全員での脱獄に向けた訓練のため、全力の「鬼ごっこ」を始めるが、そこにクローネが鬼役として参加する。

EPISODE.04 291045
子供たちの中に内通者がいる。それは誰なのか、兄弟の動向を気にするエマたち。内通者を特定するため、ノーマンはあることを仕掛ける。一方で、外に出てからのことを考え、ドンとギルダには事情を話すことにする。残酷すぎる真実。そのすべてをありのまま話すことはできなかったものの、新たな協力者2人を引き入れることに成功し、また脱獄計画は進んだと思われたのだが……?

EPISODE.05 301045
内通者がレイであることを突き止めたノーマンは、二重スパイになるよう提案する。レイは脱獄の準備をするために自ら志願して内通者になったことを明かし、全員での脱獄を諦めること、そのためにエマを騙すことを協力の条件とする。翌日、レイが内通者だったことを知り、改めて全員での脱獄を決意するエマ。そしてイザベラの隠し部屋を見つけたことを報告するが、ドンとギルダはエマ達には告げずその部屋に侵入しようとする。

EPISODE.06 311045
ウィリアム・ミネルヴァという人物から贈られた本にはモールス符号で子供たちへのメッセージが隠されていた。ハウスの外に味方がいるかもしれないと希望を持つエマたち。一方、イザベラの隠し部屋に侵入成功したドンとギルダは、エマたちのついた嘘に気付いてしまう。今度こそ真実を語った彼らに怒りをぶつけるドンだったが、自らの無力さを嘆くその姿に、エマは兄弟を信じようと思い直す。しかし翌日、そのやりとりを見ていたクローネが手を組むことを持ちかけてきて……?

EPISODE.07 011145
イザベラからママの座を奪いたいという目的とともに、ハウスの管理システムについてクローネから聞かされたエマたちは、彼女と手を組むことにする。その夜、情報収集のためクローネの部屋を訪れたエマとノーマンだったが、逆に発信器の場所や壊し方に気付いていたことを知られてしまう。子供たちの脱獄計画を本部に訴えるための証拠として、発信器を壊す道具を探すクローネだったが、そんなクローネにイザベラは本部からの通達を突きつける。

EPISODE.08 021145
イザベラに見送られたクローネは、グランマに彼女のミスを訴える。しかしグランマはそのことを全く意に介さず、クローネは鬼に殺されてしまう。その日の午後、エマとノーマンを塀の外の下見へと向かわせたレイは、偽の情報を流しイザベラの注意をひこうとするが、それに気付いていたイザベラはレイを部屋に閉じ込めてしまう。そしてエマとノーマンに対峙したイザベラは、ノーマンの出荷が明日に決まったことを告げるのだった---

EPISODE.09 031145
ノーマンの出荷を阻止するため、逃げたふりをしてハウスの敷地内に潜伏するよう提案するエマとレイ。自分が逃げることでエマたちの脱獄が失敗してしまうと拒否するノーマンだったが、二人の必死の説得を受け入れる。 出荷当日である翌日、逃げるために塀へと向かったはずのノーマンだったが、計画に反して夕方にはハウスに戻ってきてしまった。戻ってきたノーマンから明かされた真実に、エマとレイは驚愕する。

EPISODE.10 130146
ノーマンが塀の上から見た景色によって農園全体の構造が明らかになった。 しかし彼は、自分は逃げることはしないと出荷の覚悟を決めていた。必死で引き止めるエマとレイだったが、ノーマンはトランクに糸電話だけを入れて旅立ってしまう。 ノーマンを失い絶望するエマとレイ。遂に脱獄計画を諦めたかに見えたが……?

EPISODE.11 140146
諦めたふりをしながら、脱獄の準備を進めていたエマとレイ。レイは出荷前夜、用意していた道具で火事を起こし、その隙に逃げ出すことを提案するが、それはレイ自身を火の中に残すことまでも組み込んだ計画だった。しかしすんでのところでそれを阻止したエマは、レイの行動を予期していたノーマンからの手紙のこと、そしてハウスの子供たちと進めてきた準備のことを明かすのだった。イザベラを出し抜き、炎に包まれるハウスを背に塀に向かうエマたち。脱獄は成功するのか---!

EPISODE.12 150146
必ず迎えに来ると約束し、4歳以下の子供たちを残していくことを決意したエマ。そして5歳以上の子供たちは訓練の成果を発揮し、ぞくぞくと崖を渡っていく。一方イザベラは本部に通報し脱獄を阻止しようとするが、崖の向こうにいるエマたちを目にし、ついに追うことを諦める。自分もかつてハウスで育った子供であったイザベラは、遠ざかっていく子供たちの背中を静かに見送るのだった---。脱獄が成功し崖を渡ったエマたちは対岸の森を駆ける。自由を手にした喜びとこれから生きていくことへの決意を胸にしたエマが森を抜けると、そこには彼らを祝福するような朝陽が輝いていた。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生きていくんだ それでいいんだ

それは田園 こちらは農園 ・・・ふっ

・・・あ、ちょっと待って、{netabare}いやっ、行かないで~、、、{/netabare}な全12話。


原作も未読であれば、ジャンプももう何年も読んでませんね。週刊少年ジャンプの人気連載作品ということで、子供とTV前で待機。
第1話を観終えて彼らは静かに去っていきました。お子様と一緒に視聴するにはご注意ください。我が家でR12指定となった “ほんとに少年向けなんかいな?” な世界観です。


いやぁ毎週面白かったですね。なにせ間髪入れずもう一周しましたから。
導入良し→つなぎも良し→締め最高、、、と1話1話退屈せず、連載継続中ながら12話の尺で綺麗にまとめたことも好感です。結末を知って価値に気づきがちな序盤~中盤を面白く仕上げてもらってほんとにありがとう。2018年冬期の作品群の中でもトップクラスの出来でありました。
続きのある物語に対し早々に2期が決まったことで、今後の楽しみが一つ増えた幸福感もあります。


幕明けの舞台はグレイスフィールド(GF)ハウスと呼ばれる孤児院から。ママ・イザベラのもとで上は11歳までの子供たち30余名が一緒に暮らしてました。
ロケーションは大草原の小さな家。孤児院と聞けばあしながおじさんや若草物語のようなものを事前には想像してました。違うんだけどね。
そこの子供たちのうちエマ(CV諸星すみれ)、ノーマン(CV内田真礼)、レイ(CV伊瀬茉莉也)の3人が物語の主役。・・・それと彼らのみならずハウスの子供たち全員が主役の物語だったのでは?と思えるお話。
6歳から12歳までの間に里子に出されるとママから聞かされている子供たち。うち一人コニーとのお別れの日。別れを済ませた後、ぬいぐるみを忘れてることに気づいたエマとノーマンがコニーに届けようと後を追って。。。

そこから物語は一転。第1話ラストから最終12話までノンストップな子供と大人の心理戦?サスペンス?スリラー?またはホラー?が展開されます。
詳しくは本編で。農園の意味は早々にわかりますので、そこからハラハラドキドキを楽しみましょう。私的今期(2019年冬)のベストでした。


以下、思ったことを五月雨に。※ネタバレ

■ホラーやスリラーではなく心理戦でした
猟奇的な世界観で色濃く印象的だったのは、エマら子供たちとママ・イザベラ(CV甲斐田裕子)、シスター・クローネ(CV藤田奈央)の大人らとの駆け引きです。この腹の探り合いに集中できたのは不要なホラー演出を削いだからなんじゃないかと思ってます。
{netabare}例えば、子供らが謀議している最中に物陰からニュッとママやシスターが登場するような演出は皆無でした。双方に企みを盗み聞きしたり直接知るような描写がありません。状況証拠や間接的な言動からの探り合いに絞ってました。{/netabare}
{netabare}ママもシスターも元はと言えばフルスコア。さらにトレーニングを積んで派遣され実地で鍛えられた猛者です。直接でなくてもなんでもお見通し、一筋縄ではいかないラスボス感を十二分に引き出す効果がありました。{/netabare}


■絶望からの分岐
絶望を知った後にどう分岐していったか?の対比が好きです。
{netabare}言うまでもなくエマ、シスター・クローネ、ママ・イザベラの3名です。
エマ:抗う人。もちろんそこは主人公。けっこう身も蓋もない世界なのにエライよこの子!
シスター:堪えられなかった人。躁鬱の躁。壊れてましたね。選ばざるをえなかった道もイバラの道。自分♂ですがシスターやママやってたら正気を保てる自信がありません。
ママ:受け入れた人。ってまんまですが、シスタークローネが壊れてた分余計に底の知れぬ深い絶望を受け入れたことがわかり、そのことが最終盤効いてきましたね。{/netabare}
{netabare}一周めはノーマン、レイ、エマの3人を中心に観てました。最終回を見届けて今度はエマ、クローネ、イザベラの3人に焦点をあてて。けっしてクローネはネタキャラではないのです。{/netabare}


■イザベラ
{netabare}マンドリンの少年(レスリー)の曲が印象的な本作。イザベラにとってどういった意味を持つのか?
第1話コニーを門まで送る時の鼻歌が初出。第10話ノーマンとの別離。第11話でレイが火をつけた時。せめてもの手向けなのかレスリーの記憶を留めておきたかったからなのか。
ハウスで過ごした記憶の欠片を手離してなかったことに意味があったんじゃなかろうかと思います。{/netabare}

{netabare}「絶望に苦しまずに済む一番の方法は諦めることよ。抗うから辛い。受け入れるの。楽になれるわ。簡単よ。」

{netabare}かつてのイザベラが現在のエマだっていうのが、これまた切ないのでした(語彙力)。頼れる仲間がいたかどうかの差なんです。{/netabare}{/netabare}


■声優さんの演技
あらためてやっぱり声優さん凄いな~と思いました。
ノーマン役の内田真礼さん。ギルダ役のLynnさん。演技の幅って無限に広がるんですね。
それと短いセリフに込められ感情の豊かさでしょうか。※特定シーンのため閉じます。

{netabare}・「うん」エマ
ノーマンと別れの際、絞り出した「うん」その数8回。その短い言葉一つ一つどれも違っていて、ないまぜの感情が伝わってきた名演です。{/netabare}

{netabare}・「いってらっしゃい 気をつけてね」イザベラ
絵と音の力ではないと思うんだよな~。憑き物が取れた嘘偽りない「私のかわいい子供たち」に聞こえました。ダメねこういうの(T_T){/netabare}



次が気になる展開、裏をかいてまたその裏をかいての緊張感の続く化かし合い。
その根底で「絶望」との向き合い方で道の別れた3人に強いメッセージ性も感じました。
OPEDも作品に合った良いチョイスですね。


{netabare}・識別番号は連番ってことはなさそう。意味はあるのか?
・2期は頭脳戦からサバイバルみたいになるんだろうね。趣きはだいぶ変わりそう。
・イザベラ処分されるんだろうな。
・てかノーマン{/netabare}

きちんと謎や伏線は残したまま2期へと繋がるわけですが、もやっとした感情は無く、終わり方含めなんともすっきりした全12話でした。


それにしても、、、
{netabare}ヒーロー願望というか、男は死にたがるというか諦めが早いというか自意識が強いというか。女性の胆力の強さをまざまざと見せつけられた気分になりました。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

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2019.09.17追記
《配点を修正》 +0.1

その後他のレビュアーさんとのやりとりでもやっとしたとこが解消しました。あざまーす!
2期前提ではあるものの、そこへの繋ぎ方と一作品としてのまとまり具合に嫌みがないこと。他の作品とのバランスを考慮し加点しておきます。



2019.04.13 初稿
2019.09.17 追記/配点修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 83

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

抗え。この世界の運命に。

この作品の原作漫画は未読です。
最初の視聴の理由はノイタミナ作品だったから…
ですが気が付いてみると2019年冬アニメの中でもトップクラスの面白さだったと思います。

母と慕う彼女は親ではない。
共に暮らす彼らは兄弟ではない。
グレイス・フィールドハウスは、親の居ない子どもたちが住むところ。
血の繋がりはなくても、ママと38人の兄妹が幸せな毎日をすごす、かけがえのない家。
しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

公式HPのintroductionを引用させて頂きました。
本当は2ページに渡ってこの作品の概要が記されているのですが、2ページ目はネタバレ要素を含むので1ページ目の紹介にとどめておきます。

レビューのタイトルは公式HPのトップページに記載されている文言なので、きっとキャッチコピーなんだと思います。
このキャッチコピーとintroductionを踏まえると、何等かの事情でこれまでの幸せが無くなってしまう事に対して38人の兄妹が運命に抗おうとする物語…と読むことができます。

言葉を額面通りに受け取ると物事の本質に辿り着けない…そんなミスリードが含まれています。
これもアニメ本編を盛り上げる作り手の配慮なんだと思いますけれど…

確かに、子供たちが背負った運命は過酷という台詞が陳腐に感じるほど、絶望にまみれています。
でも、その絶望は昨日今日に始まった話じゃないとしたら…?
でもXデーは何の前触れもなく突然訪れるんです。

誰もが信じて疑わなかった…
里子としてこのハウスを出たら幸せになれるんだと…
だから手紙の返事が来ないのも幸せ過ぎる日々を過ごしているからだと…
それは本作品の主人公で、ハウス最年長の一人であるエマも一緒…

このハウスには最年長者…11歳の子どもが3人住んでいます。
抜群の運動神経と高い学習能力を持ったムードメーカーのエマ(CV:諸星すみれさん)
優れた分析力と冷静な判断力を備えたハウス1の天才のノーマン(CV:まややん)
ハウスの子どもたちの中で唯一ノーマンと渡り合える知恵者のレイ(CV:伊瀬茉莉也さん)
この3人の学習能力は高く、毎日のテストで度々フルスコアを叩き出している逸材です。

ハウスから里子に出されるのは年功序列という訳ではありません。
もし、年功序列だったら導き出される結末は全く異なっていたと思います。
その日はコニーが里子に出る日でした。
可愛い服でおめかしして、肌身離さず持っている兎のぬいぐるみ…リトルバーニーを抱きしめて明るくみんなとお別れの挨拶を交わしています。

そりゃそうです…
これからのコニーの人生は幸せで満ち溢れているのですから…
きっとこれからの期待で小さな胸を膨らませていたからなのか、コニーはリトルバーニーを忘れてママと一緒にハウスを出て行ってしまったんです。

いつも肌身離さず持っていた大切なぬいぐるみです。
追いかけて届けたいと普通思いますよね。
きっとこれがなきゃ、コニーが困ることもあると思うから…
エマとノーマンが走ってぬいぐるみを届けようとして偶然目にしたのは衝撃の事実…
思えばこれが運命に抗おうと決意した起点…
そしてここから様相が一変しながら物語が動いていきます。

エマたちはフルスコアを叩き出しているとはいえ未だ11歳。
我々の世界では小学5年生という年端のいかない子どもたちでしかありません。
そんな子どもだけの集団において、大人の存在は一際大きいと言えます。
事実、38人もの子どもの面倒を見ているママの存在は絶大でしたから…

でもママは大人…というだけではありません。
頭が切れ、とても慎重…やること全てにおいてソツがなく決して手を抜かない…
加えて幼い子どもたちはママに対して全幅の信頼を置いていますから…
しかもこのハウスがどこにあるか…それすら子どもたちは知らないんです。

この様な四面楚歌の中で、子どもたちはどのような一手を打ってくるのか…
辿り着いた答えは「奇跡の綱渡り」みたいでしたけれど…
正に「神の一手」と言っても過言ではありません。

ここで大切なのは、そこに至るプロセスです。
子どもたちは何を乗り越えてその思考に至ったのか…
勇気、優しさ、信頼に厳しさ…どれかが一つ欠けても神の一手には至らなかったでしょう。

物語ラストのママの顔が印象的です。
ママだってハウス育ち…
幼い頃に思い願ったことに接点の無い筈がありません。
そこに立ちすくんでいたのが幼い頃のママ一人じゃなかったら…
なんて考えてしまいますけれどね^^;
感覚の全てを注ぎ込んで視聴できる作品です。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。

オープニングテーマは、UVERworldさんの「Touch off」
エンディングテーマは、Cö shu Nieさんの「絶体絶命」と「Lamp」
どの曲も痺れ要素満載なんですけど…
今期のアニソンBEST10のどこまで上位に食い込むかが楽しみです。

1クール全12話の物語でした。
性別・年齢関係なく堪能できる作品だと思います。
でも物語は一つとても大きく大事な伏線を残していますよね。
来年放送される続編でその伏線がどこまで明らかになるのか、正直気になって仕方ありません。
原作を…とも思いましたが、続編の視聴に余計な雑念を入れたくないので我慢…
と思っていたら、いつの間にか我が家に原作全巻揃っているじゃありませんか!
直ぐ手に取れる場所に無いから我慢できると思っていたのに…
まぁ、これも試練なんでしょうね^^;
続編の放送を超楽しみにしています!

だから願わくば原作により忠実であって欲しいと思いますし、極力端折ることなく描き切って欲しいと願っています。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 36

83.2 6 秘密アニメランキング6位
ACCA(アッカ)13区監察課(TVアニメ動画)

2017年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (840)
3714人が棚に入れました
13の自治区に分かれた王国にあある、巨大統一組織"ACCA(アッカ)"。
かつてクーデターの危機により結成されたACCAは、国民の平和を守り続け100年が経とうとしていた。
ACCA本部の監察課副課長 ジーン・オータスは、「もらいタバコのジーン」の異名をもつ、組織きっての食えない男。
飄々とタバコを燻らせながら、13区を廻り不正がないか視察を行っている。
そんなジーンを見つめる視線、不穏な噂と――おやつの時間。
ジーンの平和な日常は、ゆっくりと世界の陰謀に巻き込まれていく!

声優・キャラクター
下野紘、津田健次郎、悠木碧、諏訪部順一、遊佐浩二、大川透、緑川光、安元洋貴、田中敦子、後藤ヒロキ、上田燿司、前野智昭、八代拓、宮野真守、上村祐翔、中尾隆聖、石塚運昇
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ローマは一日にしてならず、ぢゃ

原作未読


{netabare}“Kokuouheika 99 saino tanjoubi"

ローマ字かよ!{/netabare}

原作はナツメ、監督も夏目、OPAメロはケツメ(?)。OPが終ればおやつの時間。だいぶぬるめの立ち上がりでした。


黒基調のサムネと番組タイトルから受ける印象はなんか固そう。
そんな視聴前の先入観なんてどこ吹く風。オシャレでかっこよくて、でもどこかしら抜けてて、そしてたばことスイーツに満ち足りたお話でした。地上波再放送をきっかけに、途中から配信に切り替え一気に観ました。全12話です。

あらすじ:もともとは別々の国だった13の国が統一されたという経緯のある土地でクーデターが勃発。それを国王は各地方に高度な自治を認めることで平定。13区に分けられたドーワー王国のそれから99年後の世界が舞台です。平定後に発足した“ACCA(アッカ)"と呼ばれる組織の監察課に勤める職員ジーンオータスが主人公の物語。監察課というお役柄全国を飛び回ってます。そして降って湧いたクーデターの噂を耳にするところから物語が動き出し、徐々に巻き込まれていくというサスペンス系統に分類されるであろう作品です。
それでこの所属組織ACCAがなかなかパンチが利いていて、警察・消防・医療その他公共性の高い各分野を一手に担ってる強大な組織なんですが、、、
不採算でも畳めないですよね?収入源はどうなんすかね?そもそも民間に治安組織の手綱を握らせたらダメじゃん、それじゃ傭兵とか民兵じゃないですか(笑)
この設定のせいで第一印象が良くありません。企業(サラリーマン)なのか公共組織(役人)なのかで見立てが変わるからです。公に奉仕する公僕が組織の論理との狭間でどうバランスを取るのか?が面白いのに民間組織設定だと無理が生じるはずなんです。{netabare}案の定、組織の性格上かなんなのか民間ならではの営利目的な描写を匂わせることもなく、いや描くことが出来ずに役人寄りの展開で推移したのでだったらはじめから公務員でいーじゃん、と思いました。{/netabare}
またクーデター解決(鎮圧?)手段が各区の自治の担保って、それってクーデター成功と同義では?としっくりこなかった序盤です。

些末なことでしょう。が、大概そんな些細なところが没入感を削ぐものです。
イケメン二人が主役級。5長官がイケボ揃い。そして毎度のおやつタイムにオシャレな雰囲気。うーん、女子向けかな?
男子には妹(ロッタ)か本部長(モーブ)をあてがっとけば安パイだろうよ。
というアニメかと最初は思ってた節があります。まあそれも最初の2,3話くらいのこと。回を重ねる毎に面白くなっていきました。


なぜなら、ちょっと冗長そうに見えて実はテンポが良かったから。
{netabare}第1話がいい例でしょう。最初の視察地ファーマス区訪問がAパートで終了。だいたい初回なら1話丸々使ってもいいところをそうしません。{/netabare}
ゆったり進んでいるように見えて、原作全6巻のラストから逆算して12話を作りこんだのが容易に想像できます。これは完走した後に振り返ったり2周めいくとわかるかも。伏線やミスリードの宝庫だったりするのです。

“クーデターの首謀者は?目的は?”

この物語のストーリーラインの軸はクーデター騒ぎにかかる人の動きです。謎を提示し情報を小出しにしながら興味を引かせ、その横でおいしそうなものを食べてるロッタちゃん(CV悠木碧)を眺めて楽しむ感じ。シリアスと日常パートの按配が良く、テンポの良さも加わって飽きることはありません。
各区もさすが高度な自治を実現してるだけあって区毎の性格がまるで違います。バラエティに富む各区を眺めることも毎度の楽しみだったりしました。政体でいえば都市国家の集合体みたいな感じかしら?アメリカの州よりも独自性が高く、昔のドイツやイタリアのイメージに近いです。
名残が残っているのはイタリアでしょう。ヴェネツィアはもともと国だったと教科書で習った方も多いかと思います。イタリアも州毎の独自性やプライドが高く、サッカー代表アズーリよりもおらほの町のチームが大事みたいなところがあって、このへんの歴史的経緯も比較文化の観点で面白かったりしますが、本作のドーワー王国はそんな国家です。

いつも通り脱線したところで話を戻すと、キャラも脇役含め棲み分けが出来ていて名前もすぐ覚えられました。キャラ紹介は省略ね。


起承転結のある物語は“転”からが勝負だったりしますが、『ACCA』の場合は、その前段も退屈しませんでした。
そしてお待ちかね{netabare}の第8話{/netabare}。わりと早めにバカでかい“転”がやってきます。これ自分がこれまで観た中でもトップクラスの“転”の回です。テンポよく進んで詰め込まれた情報が一気に繋がる感じ。そしてまだまだ明かされない謎を残しつつ結末に期待をもたせる神回でした。
これまだ観てない人いましたらお薦めですよ。残り話数で上乗せしていき結末も納得できる終わり方。ほんと12話あっという間とはこのことだと思います。


以下、ネタバレ所感
■二度おいしい作品
完走してからもう一回リピートしたくなるのではないでしょうか?
{netabare}・「こっちは30年間見てる」(ニーノ第2話)
・第3話の成人祝賀パーティーって孫を一目見たかっただけなのね
・同じく第7話のケーキ屋さんお立ち寄りも孫とお話ししたかったのね
・りんごのケーキが最後出てきて泣きそうになった。ニーノぉ~(第8話){/netabare}
視点をジーンやロッタではない他の誰かに移して鑑賞すると見え方が変わります。

■クーデター騒ぎへの落とし前のつけ方
予想が当たった人も驚いた人も納得の終幕かもね
{netabare}我こそは正義!の推進力は強いものがあるものの、一番やらかすタイミングでもあります。路線がすでに出来上がっている中でのどんでん返し。痛快でした。{/netabare}


思えば、作品を彩ったスイーツ群もバラエティに富む各自治区の描写もサイドストーリーと思いきや、結末を迎えた後に振りかえると意味を持ったものが多くありました。
原作の出来が良いのでしょうか。予想の展開を心地よく裏切られながらハラハラドキドキ、良く練られた良作だったと私は思います。


■オマケ
アッカについてのあれやこれや。
{netabare}私事ですが趣味でイタリア語やってた時期がありました。ビジネスには全く役に立ちませんが、現地のトラットリアで意気投合しワインの一杯を奢られるくらいの実力があった時期があります。
でこのACCA。イタリア語で“H”の読みがアッカなんです。アルファベットで8番目。やけに気合の入った第8話を観了後、一人にやっとした次第です。スタッフの遊び心だったら素敵ですね。

それと、スペイン語やイタリア語などラテン語由来の言語ではHを発音しないものも多く、イタリア人は大の苦手。転じて“H”は取るに足らないもの、なくてもいいものといったニュアンスも。作中のACCAの置かれた立場を表してるかのようです。

最後にもう一つ。中田英寿というイタリアで活躍したサッカー選手がいました。愛称は『ヒデ』。現役の頃は『ナカ~タァ』で現地で通じたものですが、日本では何て呼ばれてんだで返した時に、彼らは『イデ』になっちゃってました(笑)
その彼の現地での情報発信のメルマガだったかがたしか『H(アッカ)』だったと思います。彼の性格からして、自分を取るに足らない者だなんて謙遜するはずもなく、「ちゃんと『ヒデ』って呼べや!」なんでしょうね、きっと。{/netabare}


{netabare}ムールのワイン蒸し(ベルギー)、チーズフォンデュ(スイス)、ドーワーのお城はドイツのあの有名なお城かしら?…といったヨーロッパの装いと、ハレ区は東洋、フラワウ区はアラブとさしずめ万国博覧会みたいなアニメでしたが、自分が抱いたイメージはなぜかイタリアでした。また行きたいな。{/netabare}



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視聴時期:2019年4月~6月 地上波再放送 


2019.06.18初稿
2019.12.09配点修正 +0.2

投稿 : 2025/02/01
♥ : 64

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

静かにゆっくりと進んでいくストーリーは、密室で立ち昇る紫煙のよう…

この作品の原作は未読です。正直最初は視聴を迷いましたが、悠木さんが出演される事を知り視聴を決めた作品です。

物語の舞台はドーワー王国…元々は国王による独裁制の国でしたが、かつて発生したクーデターを機に13の地区による自治制に生まれ変わった国が舞台となっています。

もう一つクーデターで変わったのは、ACCAと呼ばれる民間組織が立ち上げられた事です。
このACCAは、各自治区の運営状況をチェック…つまり監視する業務も行っており、この物語の主人公であるジーン・オータスはその監察課の副課長を担っています。

この監察課の仕事は個人の業務配分量が極端に異なっており、オータスは乗り物嫌いな課長に変わって全13区の監視状況を視察に行くという監察課の中でもハードワークを日々こなしています。

ACCAの業務は基本的に各自治区に身を置き、その地区に密着した仕事を基本としているので、各自治区を飛び回っているのは監察課だけ…
完走して振り返ってみると、これも立派な伏線でしたけれど。

物語の序盤は正直展開が良く分からない…が本音でした。
オータスが各自治区を視察して回る…そして各自治区は文化、生活、環境が全く異なっていて、どの地区もオータスへのねぎらいともてなしを欠かしません。

それだけ監察課が持っている力は絶大である事の裏返し…
まぁ、オータスが上層部に対して虚偽の報告をするとは思いませんが、万が一不正が発覚でもしたら、当該地区にとって有益な事は一つも無い事は間違いありませんので…

それにオータスは物腰は柔らかいものの要所で目が利くんです…
若くして監察課の副課長にまで上り詰めた理由の一つなのかもしれません。

もう一つ、この物語の舞台の特徴は、煙草が極めて高価な価格で売買されているという事です。
具体的な金額は分かりませんでしたが、趣味嗜好の範疇を超えていて富裕層にしか楽しめないモノになっているとの事でした。

それなら喫煙シーンはさぞかし少ないのでは…と思いきや、オータスが愛煙家なので喫煙シーンは結構な頻度で画面から流れてきます。
そして少し違和感を感じたのは、オータスが喫煙する煙草は人からの貰い煙草が多いんです。
富裕層の娯楽と化した煙草も1本だけならそう高くはないのかもしれません。

ですが、本当の愛煙家なら喫煙する煙草はちゃんと自分で買わなきゃ…と思ったのも事実です。
私は煙草は吸わないので、煙草に高額の税金が課せられても生活に変化は無い…と思っていましたが、この作品を視聴して思ったのは、必ずしも生活に変化が生じない事は無い…という事です。

本当の富裕層しか楽しめなくなってしまったら、喫煙人口が激減してしまいます。
個人的には昔に比べると圧倒的に値上がった印象がありますけれど…
喫煙人口の減少に伴い、税金の収入も比例して下がる事になります。
そうなると、これまで煙草の税金を投入していた部分に穴が開いてしまう事となり、結果的に非喫煙化の人たちにも影響が生じる可能性がある…という構図です。

でもこの作品で印象的だったのは煙草ではありません。
一つは結末に向けたあっと驚く展開と…妹のロッタ嬢です。

あっと驚く展開は本編でご確認頂きたいと思いますが、ロッタ嬢の魅力は是非伝えておきたいところです。
ロッタ嬢のCVは悠木さんなので、演技には期待だけしておけば全く問題ありません。
天真爛漫で少し危なげで思わず手を差し伸べたくなるようなキャラを見事に演じられています。
スイーツが大好き…お兄ちゃんに出張のお土産にパンをおねだりするくらいパンが大好き…
そして何より兄妹ともなんですが、どちらも優しく思い合っているのが手に取る様に伝わってくるんです。

この兄妹の事を考えると不思議な事もあるんです。
例えば、住んでいるのは高級セレブマンションの最上階…
ACCAは民間組織なので、公務員より給料は良いのかもしれませんが副課長クラスでそんな場所に住めるか…と考えると答えはクエスチョンです。

それにオータスもイケメンですが、ロッタ嬢の可愛らしさは群を抜いている上、佇まいも気品に満ち溢れているんです。
そんな二人の魅力の理由も本編で明らかになっていきます。
結構見どころの多い作品だったのではないでしょうか。

1クール12話の作品でした。
完走した最初の印象はとにかく痛快だった…という事です。
やっぱり世の中には完璧な筋書きは無いんだ…
仮にあったとしてもそれが実行できるかはまた別の問題なんだ…
そんな事を感じさせてくれる作品だったと思います。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 29

Progress さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

オシャレな駆け引き

たまにはこういう作品もいいですね。

【どんな作品】
一言で言うならオシャレ。
甘い物やジャンクフード。お酒とたばこ。
主人公は推理力というよりは洞察力が鋭い。自分の事は抜けている。
主人公は大きな陰謀に巻き込まれていく。

【OPから溢れ出るオシャレ感】

この作品の魅力といえば、なんと言ってもオシャレなOP。

オープニングテーマは「Shadow and Truth」
作詞 Konnie Aoki / 作曲・編曲 高橋諒 / 歌 ONE III NOTES

ONE III NOTESというユニットはメンバーの高橋諒氏がACCAの世界観にインスパイアされ「ドーワー王国にもし人気バンドがいたら」というイメージで結成されたユニットだそうです。

最高に乗れる華麗なライミングからの、力強くカッコ良い女性ボーカルへの受け渡しがオシャレな心地良い曲です。

そしてOP映像のカッコよさも語らなければいけません。
この映像、実は伏線があったりすることが回を重ねるごとによく分かります。構図からある人物は重要になってくることが示唆されています。回を重ねると映像に変化があるので、気になる方はチェックしてみてください。

キャラクターの個性もOPで良く表しています。
ジーンならタバコと、制服・・・でしょうか(どのシーンでも仕事をしているという印象です)
ニーノならカメラとバイク
ロッタはケーキと、その姿にハートを射抜かれる男(笑)
他にもACCA監察課の局員が可愛くおやつを食べる姿や、ACCAの5長官と呼ばれる男達の生き様を表したような姿が印象的です。5長官のシーンとその時の曲歌詞とシンクロすると、ドーワー王国に何かしらの不穏な争いがあるようにイメージ出来てゾクっとワクワクしてきます。

【もらいタバコのジーン-登場人物の個性が良く出てる】
さて、この作品は登場人物の個性が魅力的です。

ジーンに関していえば、この世界ではとても高級品である「たばこ」を吸っていることです。それを人目を憚らず吸っていることからいえる彼の性格は、あまり人の目を気にしない。どこか抜けている。そんな彼が「最近、誰かに見られている気がする」という違和感を感じるのは、相当な人数の注目が集まっているという意味として捉えられるかもしれません。

「もらいタバコ」という言葉からも、彼はどこかでタバコをもらっている。裕福な誰かとつながりがある。つまり、それを見たジーンを知っている人は、彼の人間関係にミステリアスな部分を感じてしまうのが、ジーンの魅力なんだと思います。本人は聞かれないだけで、秘密にしているわけではないのが「ぬけている」(笑)
そして、1話の彼は、洞察力が鋭く、監察課に向いている。仕事は真面目だし、寡黙にこなす。ですが自分の事となるとどこか抜けているところがあるので、そのギャップも魅力です。

他の人物についても少し話しましょう。
ジーンの妹であるロッタ。「お菓子」が好きで、楽しそうに食べるその姿に純粋さを感じます。
ニーノはジーンの友達。「カメラ」が好きなのか、良く持ち歩いていますが、彼の職業や立ち位置を良く表している物だと思います。



【ジーンを取り巻く人間と陰謀-オシャレな会話劇】

ジーンは1話で5長官にある嫌疑をかけられ、密かに監視対象とされます。
その嫌疑はドーワー王国を揺るがす計画の物なのですが、ジーンは果たして疑いを晴らす行動を出来るのか?ジーンの知らないところで密かに彼の人間性を探られ「ジーンに嫌疑をかけたのは誰?」「計画の中心人物は?」という猜疑心が常に視聴者の心にあるのが、この作品の魅力です。
オシャレな会話劇に、腹の探りあいや察しあいが含まれ、視聴者を作品の深みへはめさせていきます。

ジーンは色々なドーワー王国の自治区をめぐり仕事をこなすのですが、そこから見えてくるドーワー王国の情勢、自治区による人間や状況の違い等も、世界観にはまる要素になっています。

【最後に-余韻が残る良い作品です】
この作品は再視聴して話の流れを再確認したいことが多いです。
裏で誰が何をやっているのか、登場人物の立ち位置がどうなっているのか。
作品を見ている途中で考えたくなる作品です。
タバコが取り上げられがちですがあくまでそれはジーンを表すキーワードでしかなく、話の中枢である「国を揺るがす陰謀」の影に期待感を膨らませながら、作品全体に感じる大人びた雰囲気を楽しんでいる作品です。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 32

75.0 7 秘密アニメランキング7位
彼女、お借りします(TVアニメ動画)

2020年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (595)
2094人が棚に入れました
20歳のダメダメ大学生・木ノ下和也。初めての彼女と一度だけキスをしたが、たった1ヶ月でフラれてしまった。「あぁ…やだ…もうなんか全部ヤダ…」やけっぱちになった和也は、“ある方法"を使って、女の子とデートをすることに。待ち合わせ場所に行くと、「君が和也君、だよね?」さらさらの黒髪を耳にかけながら、和也の顔を伺う美少女、水原千鶴は微笑みかけた──。

声優・キャラクター
雨宮天、悠木碧、東山奈央、高橋李依、堀江瞬、野沢由香里、赤坂柾之、梶原岳人
ネタバレ

フリ-クス さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

自己の中心でアイを叫んだウツケモノ

第一期は滝に打たれる思いでなんとか完走したものの、
続く第二期は早々に断念。
要するに、レンタル嬢に入れ込むダメ大学生のお話です。見ちゃおれん。

  ちなみにネットで調べたところ、
  レンタル彼女というのは本当に存在しているサービスなんですね。
  (『レンタル家族』なんてのもあるそうです。すげえな、ニッポン)

  最近、一部のよろしくない女子中高生の間で
  Hなしの『デート援交』なるものが流行っているらしいんですが、
  それを会社として堂々と紹介しているのが『レンタル彼女』であります。

  早い話、キャバ嬢を時間なんぼで個人に派遣してるみたいなものかと。
  (女性・未成年の方のために申し上げておくと、
   キャバクラも会話のみで『おさわり禁止』なんです、一応)

で、前提として言っておきますが、
僕は職業サベツをするつもりはさらさらなく、
キャパ嬢やレンタル嬢を見下したりはしていません。

ただ、そのカンケイを『遊び』と割り切れず、
カネで買った笑顔や親しさをホンモノと勘違いして、
ガチで入れ込んでしまう御仁には、トホホ感を抱いております。

  あれ、本人は『大恋愛』をしているつもりなんですよね、
  リアルでそういうやつ何人か見てきましたが、いとあはれ。
  余裕のないオトコってやだわ。

閑話休題。


アニメにおける非モテ男子が美形女子とお近づきになるきっかけって、
基本的には『部活』あるいは『同居』みたく、
相手が逃げようのない『強制ゼロ距離環境』が主体であります。

で、仕方なく一緒にいるうちにその女子が、
その非モテ男子の『実はいいヤツなところ』をいろいろ発見し、
じわじわと距離が縮まっていくのが王道パターンかと。

  なんで目を皿のようにしてそんなヤツの『いいとこ探し』をしなきゃいかんのか、
  というのは言いっこなし。
  あくまでもマンガやアニメの話なんですから。

本作はその『強制ゼロ距離』の新しいパターンですね。
レンタル嬢とお客さまのカンケイ。
う~ん、確かにこりゃあ、逃げようがありません。
{netabare}
おまけに大学が同じでアパートの部屋まで隣同士とか、
リアルだと女子的にはあまりにも『イヤすぎる』ゼロ設定なのですが、
そこもまあ、マンガやアニメの話ですから。

  リアルだったらその女の子、
  かなりの確率で、
  借金してでも引っ越して逃げ出しますって。{/netabare}

それでも、その男子がほんとうに『いいヤツ』ならば、
お話がいい感じに転がるのですが、
本作主人公の和也くんは、男の目から見ても『ダメなヤツ』大満開の章。

夢もなく、何の努力もしてないスネっかじり大学生。
親が苦労して稼いだカネをレンタル嬢に貢いでる段階でダメ男確定なのですが、
それ以外にも見栄っぱり、噓っこき、優柔不断、自己チュー、ケーワイ発言など、
ヒトとしてあまりにもアレで、
正直、友だちにするのもめんどくさいタイプかと。
{netabare}
海に落ちたヒロインを助けるため自分も飛び込んでなんだかんだ、
という惚れさせエピソードもあったりしましたが、
もうね、なんと言うかね、その演出自体がオワコンなんだってばよ。

  類似の演出ってむか~しからあるけど、ウソ800。
  『電車男』みたいな共同幻想、
  いつまでも追いかけるのいいかげんやめれ。

  立場が逆だったらわかると思うんだけど、
  チンピラに絡まれているところを女性に助けてもらったとして、
    相手が美人警察官だったら必死に追いかけたくなり、
    ゴリマッチョなおばはんだったら「ほんと助かりましたあ」で済ませる、
  ヒトとしてどうか以前に、ニンゲンとはそういう生き物であります。

  それは女性であってもまったく同じことかと。

  相手が好みのタイプだったら
  ハンカチ拾ってもらっただけでもキュン(←死語)となり、
  そうじゃなかったら命を助けてもらっても
    「ありがとう。いい人ね」
  でオシマイ。そういう現実に早く気づきなさいよって話です。

  というか、そもそもラブは恩で買えるっていう了見自体が、
  貧困というか狭いっていうか……
  ヒトとしての基本がまるっきりなっとらんわ。 {/netabare}

で、そのダメ男くんの周りに次々と可愛い女の子が現れ、
本人はふらふらしながらも、
なんだかんだでキャッキャウフフ、というのが本作の概要であります。


僕的なおすすめ度は堂々のDからEランク。

作画は悪くないし、役者さん頑張ってるし、OP曲もすごく楽しいし、
個別に評価したものを平均すると2点台後半なんだけど、
主人公のキャラ造形と個々のプロット構築があまりにもアレで

  『正視に耐えない』

というのが、僕的な偽らざる感想そす。
モテ要素のない男のモテモテハ-レム、というだけで、
視聴者がかなり限られてくるんじゃないかしら。
{netabare}
  ヒロインのちづるが役者志望で、
  その勉強ためにレンカノやっているというガバガバ設定も、
  突っ込む気にもなれないぐらいアレですし。
{/netabare}
まあ確かに、
周りの友だちから「アレはやめときなよ」なんて言われてるのに、
しょうもないオトコに入れ込んじゃう、
あるいは切るに切れずズルズル深みにハマりこんじゃう、
自爆テロみたいな恋愛をする女子というのは実在するわけです。

  しかもそれがけっこう可愛かったり美人であったりなんかして。
  そういう実例は、少なからず見てきました。

  本人は「わたしって、男運ないんですよ」だなんて、
  愁いを含んだ笑顔で言うけれど、
  いやいや、あんたにないの『運』じゃなくて『見る目』だから。

  そういうのって拙が思いますに、
  傍で見ていて『萎える』『痛ましい』『アホらしい』だけで、
  シアワセな気持ちにはこれっぽっちもなれないなあ、と。


本作はそういうシチュのど真ん中、
アレな世界観の中でナニな方に勇気と希望をもたらすことに特化した、
いやなら見んな的コンセプトの作品であります。

僕が病みつき的に好きな『異世界おじさん』で、
おじさんが引きこもり生活を続けているメイベルにたいして
 「それでいいんだっ」
と背中を押すシ-ンがありましたが、
あれをギャグではなくガチで言っているようなアニメではあるまいかと。

人生変えたかったらまず自分が変わんなきゃダメだろ、
そんなことを考えたり実践したりしている方にとっては、
アウェイ感がハンパありません。


つまるところ本作を楽しめるかどうかの分水嶺は、

  主人公(和也)のやることなすことを笑って見ていられるか

という一点に凝縮されております。

笑って見ていられる方には『萌えアニメ』。
笑って見てらんない方には『萎えアニメ』。
丁ハン白黒どっちかで、中間ゾ-ンというものが存在いたしません。

僕はぜんぜんダメでしたが、
それはもちろん個人的な主観であって、
僕が心の狭い、ちっちゃすぎる人間だという可能性は十分にあります。

  あくまでもマンガやアニメの話なんですから、
  肩ひじ張らず、おおらかな気持ちで楽しむのも一つの選択かと。

ただ、ほんとその分水嶺、エッジが効いておりますから、
未視聴の方、
ご覧になるときは心してどうぞ。


*************************************************************

で、ここからは、こうした『萎えアニメ』の、
ビジネスに関わる考察です。
本編には関係ないので、ネタバレで隠しておきますね。

けっこう辛辣なこと書いたりしていますので、
イタい方にはイタいかも知れません。
ご興味のある方だけ、ど~ぞ。
{netabare}

アニメのDVDやBDなど『板』を売ることを考えたら、
(マニアさんは『円盤』と呼ぶらしいですね)
こういう主人公を核に据えるのはギョ-カイ的な慣例なんですよね。

  リア充さんは、やれデ-トだ、飲み会だ、おしゃれ服だと
  可処分所得の消費先が多く、
  一回見たアニメの『板』に何万円も投資するヒトの割合が少ない。

  それよっか非リア充さん、
  ぼっちだったりネットが友だちだったりで可処分所得の消費先が少なく、
  『板』を買ってくれる可能性が高い人をターゲットにしよう。

  たとえ9999万人にジト目で見られても、
  一万人に『板』を買ってもらえたら勝ち組だべさ。

そういう、マーケティングとはとても呼べないマーケティング理論の元、
タ-ゲットが『ヨロコビそうな』マンガやアニメ、
言葉を変えて言うなら、
一般の方々の感性ぶっちぎったマンガやアニメ作品が量産されていることは、
周知の事実であります(日本の経済、だいじょうぶなのか……)。

ちなみに、マーケタ-がそう考える背景的なことを申し上げますと、
たとえば今年、内閣府が発表した調査データによりますと、
20代男性で『デ-ト経験なし』と言う方が40%もいらっしゃるんですね。

この『デ-ト』の定義は、
もちろん結婚相手も含むし、『恋人じゃないヒト』も含む、
つまり友だちとか同僚との2ショットお出かけまで含むということです。

それってかなり、というか、めちゃくちゃ低いハードルですから、
その経験がゼロというのは、
ほんと「かすりもしていない」方の比率なわけでありまして。

  その比率は30代男性でも34%。
  つまり、20代までにかすれなかった方の八割以上は、
  30代が終わるまでそのまんま、という統計数値なんですね。

  これはもう『マイノリティ』と呼べる数値じゃありません。
  決して恥じるようなことでもない、
  日本コクミンが形成する一大派閥みたいなものなのではあるまいかと。

  だからまあ、ビジネスタ-ゲットとしては、
  富裕層を狙う、なんていうよりも、よっぽどパイがデカい、
  期待できるマーケットだということが言えなくもないわけであります。

だからといって、あんな作品やこんな作品はないんじゃないの、
というのは言いっこなし。
それはマーケタ-ではなくクリエイティヴの『能力』のハナシです。

狙いそのものは決して間違っちゃいないけれど、
イザ実践、消費者との接点でメタメタにずっこけるというのは、
多くの日本企業が実際にやっちゃってることですし。


ちなみに、20代女性の『デ-ト未経験率』というのは25%で、
男性より15%、四割近くも少なくなっております。
ようするに一極集中。モテる男子は何人もの女の子とデ-トしているし、
かすらない男子はホントかすりもしないという、
『弱者と強者』がはっきりしている状態というわけですね。

そりゃまあそうだろうなあ、と拙は思います。
だってさあ……

最近は男女ド-ケンというかビョ-ド-というか、
デ-トにかかるお金、メシ代はおろか、ホテル代まで割り勘、
というのが主流派ということであります。
(ネットで調べたら、20代男子の62%がホテル代割り勘経験者だとか)

  オトコの甲斐性がど~したこ~した、
  なんて古くさいことを言うつもりは毛頭ありません。

  だけど女の子は男子に比べて『カネのかかる』生き物であります。

  いまの時代、着るものはユニクロでもギリセ-フかも知れませんが、
  自分でちょいちょいと切った髪、
  ワゴン売りのブラとパンツ、100均コスメ、
  弟と共有のシャンプーやリンスというのは、
  やはりデートという戦場において、火力不足は否めません。

  やみくもにブランド品で領域展開をする必要はありませんが、
  最低限の軍備を調達・維持するだけでも、
  男の子には考えられないぐらいお金がかかるものなんです。

  自分のためだけではないにしろ、
  それだけの軍装を整えてデートに来てくれている限りは、
  事前出費がビョ-ド-ではないわけですから、
  メシ代とかホテル代ぐらい男の子が払うのが『マナー』ではあるまいか、
  そんなことを拙は愚考するわけです。

もちろん女の子にしてみれば、
それだけコストをかけてしょ~もないヤツにつきあう義理はありません。
ましてやワリカンってなんだよってハナシで、
投下した資本を回収するメドがまったく立ちません。
デ-トとは『狩り』であって、慈善ジギョ-じゃないわけです。

いきおい狩りのエモノは、
金払いのいいオトコか、コストをかけるに値するオトコに集中するのが、
投下資本の回収、デキる女の経済学というものであります。
非デ-ト経験率のエグい男女差というのは、
けっこうそんなところから来ちゃってるのではあるまいかと。

  いやそんなこと言ったってボクだってほら、
  エンバンやフィギュア買ったりセイユ-のイベント行ったり、
  いろいろと物入りなんスよ、マジで絶対。

そういう方はそういう方で、もちろん好きにすればいいわけです。
どこまで行っても自分の人生、
悔いなき選択をされることを切に所望いたします。

ただ、将来的にちょびっと余裕ができ、
リアル女子とお近づきになりたいなとか思った時に、

  どうやって誘ったらいいのかわからん
  なにを着てどこに行ったらいいのかわからん
  どんなことを喋ったらいいのかわからん

というのは、けっこうキビしい状況ではなかろうかと思います。
いわゆる『恋愛弱者』も『労働弱者』と同じく、
いったんハマり込むとなかなか抜け出せないものであったりしますし。

まあ、そういう方のセーフティネットとして、
レンタル彼女というものがあったりもするわけなのですが……

  カネをケチって女の子との付き合いを緊縮し、
  ふつうの付き合い方がわかんなくなって、
  大枚をはたいてレンタル嬢にデ-トしていただく。

世間ではそういうのを『悪循環』とか呼んだりするわけです。

           くれぐれも、ご利用は計画的に。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21
ネタバレ

ひろくん☆ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

祝・・・第二期決定!!!

良かった・・・1話切りしなくて。w この感じだと放送開始後に 2期決定したみたいだなぁ。
•••と、思ってたら やっぱりそうだった。( 監督さんのtwitterコメントにて確認。)

うむ、原作の初期設定がアレなのですが…よくまとまってマス。

最終回まで次話が気になる様に上手に仕上がってました。
(…どっちの意味にも取れる的な、どちらにでも展開出来る様な。)
この作品、全体的にクォリティ高いっス。。。

視ないと損。

・・・MBSキーだった、最終回で気付くw



以下レビュー。・・・なんか、途中からどーも書けなくなってしもた。


先ずは この作品、キャラデザ的に好印象でありましたので、視聴して見ようと思ったのです。
{netabare}
・・・しっかし、設定がスゴいですね。

レンタル彼女、これって【 レンタルおじさん】や【 レンタル友達 】等とは一線を画す
イヤらしい響きが残ります・・・。
( いろいろと 風俗全開です。)あ、東京ムービー制作なんだぁ、へー。

う〜ん、古今よりラブコメ作品は山の様に存在していて その中から
今までに無かった物にしようと思案した結果、この組合わせに至ったのでしょうかねぇ。{/netabare}


第4話まで視聴後の感想{netabare}・・・これは “ 一話切り ” の対象作品になるよな、、、
狙いは伺えるにしても、キっついキャラ設定。
スッゴい不快感w ••• 主人公DTくんの勘違いっぷりと レン彼/元カノの意気地。

これだけだと 主人公達の救い様が無いので、“超”友達思いの友人を出して置く•••と。



主役達に これだけのマイナスポイントを与えてからスタートさせれば、
後は感覚的に フツーの行動をさせるだけで全てがプラスポイント加算扱いになる。

減点法では無く 加点法による評価を読者にして貰う為の一手段なのかな?と。w


•••え〜と、この連載に当っては 原作の方と その担当編集及び編集長は相当思いっ切りの良い
決断を下された事でしょう。(普通に考えて、不評の嵐だった筈だもんね。)
どうせ出版不況の御時世だから『 行ってまえ〜っ!』的 “ ノリ ” だったら笑う。

に、しても 元カノちゃんはヒドい。w 担当声優の悠木ちゃん ゲスっぷり演技/表現が
上手過ぎるww{/netabare} ••• そしてレン彼担当の 天ちゃんも素晴らしい。

各話エピソードは中々に強引な印象ですが、話数が進む毎に落ち着いて来るんでしょうか。

主題歌の方は OP/ED ともに良い曲です。


と・・・、昨今の週刊“少年”マガジンって、なんなのでしょうねぇ?瀬尾公治の台頭辺りから
掲載作品のカラーというか、対象読者層を青年向けに寄せて来ているのか

作品のラインナップがヤングマガジンと言うより、ヤングジャンプに近づいてる感じデス。
( •••ヤンマガの方は、チャンプロード若くは 週刊実話に近い。w)


第5話 視聴{netabare}で気になった事

フェリーじゃねぇよ!観光遊覧船じゃい!!!『 フェリー 』って単語の意味を知っていれば、
このミスは無いぞぇ!( 先週からですが。)


で、あのケースの事故当事者に対して 海保のクルーが説教垂れるなんて事、有り得ません。
あと、『病院に泊まる』って表現は流石にヘン。『経過観察の為、一晩入院した』とするべき。
(おバカキャラだからって、この言い回しなのかなってのも どうだろね?)

そして、ティッシュタイム長く取り過ぎ ••• 他に適当なエピソードはなかったの?w


ばーちゃん曰く、群馬の温泉宿…“ はせを亭 ” なる お部屋は 1室しか取れなかった。と、
・・・カズヤくんの御両親は何処へ?

{/netabare}


第6話 視聴

う〜んと、この作品 ••• 第4話位から視た方がエグ味が少なくて良い鴨ですね。w
また、見所となるのは コメディ要素では無く、二人の “ 内面的成長 ” だと思われますので。
{netabare}

ここまではハーレムな感じの内容なのですが、ポイントになるのは主役の2人共おばあちゃん子で
そこにまつわるお話しが ひとつのクライマックスになって来ると予想されます・・・が、、、

1クールの予定だとすると、女の子達との あーでも無い こーでも無いエピソードのみで放送終了となりそうです。

『 東京地裁に訴える 』・・・?、、、刑事事件は警察の捜査⇨検察送検⇨起訴の流れダゼ。
( 群馬県警管轄⇨前橋地裁だし。)
このパターンで損害賠償のみの訴訟ってのも おかしいし。


・・・彼女が出来た友達、その様子は初回〜のカズヤくんと類似した振舞いw ••• と言う事は、
るかちゃんって娘もレンタル彼女ってコトなんだろうと・・・が、しかし何故、同業者である
千鶴ちゃんに事の真相に ついて詰問しなきゃならないのでしょうか???

その理由とは なんじゃらほい?w ••• 次回が楽しみ。
( 否、待て! ••• 最初の登場シーンでは制服姿、レン彼の お仕事って18禁じゃないのかぇ?
…さらに待て! 栗林くんが るかちゃんの予約手配した時に千鶴ちゃんは検索に引っ掛からなかったの?)


・・・あ、レン彼バイトの事がバレない様にしてるのに、【 水原 】仕様で大学に来てるのはナゼ?


・・・構成上???が多い回であった。w
{/netabare}


第7話 視聴{netabare}

るかちゃん可愛い。

しかし•••何故に唐突な お付き合い要請なのか???
EDのバックに その理由が描かれている模様ですが、、、詳しくは『 原作読め!』って事かい!?{/netabare}

あ・・・何と言うか、アパートのドア周り/消火器等がカット毎にバラバラ。
L/Oかコンテの指示ミス? まさかの美術さんとこに詳細設定回してないとか?w

あと、背景のサイドに うっすらと描かれているクモの巣状の斜線は何なのかな?
原作で使われている技法的なヤツでしょうか?


いや〜それはさて置き、るかちゃんCV担当の東山ちゃん•••毒吐くセリフでもカワイイ声。
この方、どんなセリフでも優しく聴こえてしまうと言う・・・イヤな奴には絶対ならないのね。

スゴいなぁ。この感じを出せるのって あとは 茅野愛衣/久野美咲ちゃんとかになるのかな?
ホントに いい子なんでしょうね。


第8話 視聴{netabare}

今回、定番の勘違い悶々ネタ。うむ、視てるこっちも主観でイラついてみたりして。w

しかし、幾らカズヤがクズい奴だとしても、海くんに接する時の態度との大きな違い・・・。
コレ、特別扱いだよなぁ。距離の取り方が とても近い。( 近付き過ぎ気味だから突き離したい?)
が、 千鶴ちゃん、何らかの理由により男嫌い?っぽい感じに描かれているんだけど性格設定に
齟齬的なモノを感じるわね。
{/netabare}


と、原作の所為だろうと思うケド・・・、
ここまで来て 矢張り•••表情の付け方とか 心象の描写とかのバリエーションと言うかレパートリーが少な過ぎる様な気が。
( この作品の場合は 原作に忠実なものとする制作方針でしょうからねぇ。)

否、千鶴ちゃんの困った様な 戸惑ってる様な( 或いは怒/葛藤?)表情は 僕的に好きなので
そこは良いのですが、、、ね。( •••原作、読むべきか?)


第9話 視聴{netabare}

先週、スマホケースを貰って泣いてたのに 千鶴ちゃんのコト嫌いって•••無理が過ぎませんか?

そして るかちゃんド正論•••また、それだけが世の中の正解とは限らない事を理解出来てる
るかちゃんは大人なのだな。( しかし、虚言癖扱いとはキツい。)
{/netabare}


第10話 視聴{netabare}

もう 10話まで来てるのに 未だカズヤの おバカ妄想とか入れてくるし・・・連載上
“ キャッチ ” として どうしても挟みたいのかな?

今回のエピソードだと物凄く友達の気持ちを考える能力があるのに、色々なんかチグハグな
ヤツになっちゃうじゃん。


あと、千鶴ちゃんのカズヤに対する接し方のブレって “ フリ/伏線 ” になってるのか なってないのか?
…これだと猫いてる作者の方も自分で上手く出来てる感じしてないんじゃないだろうか。。。

いくつかの演出から カズヤくんに気が行かぬ様、強く意識している感じにはしてありますが、
最終的な形は どっちにでも持っていける仕様にしているってコト?


で…Cパート、思った通り 墨ちゃんヒトコトのみのセリフw{/netabare}


第11話 視聴

墨ちゃん…アニヲタ限定の人気投票なら 1位だろうな〜って感じのキャラ。
{netabare}
『 意外と頑固 』・・・この場合 『 意外と負けず嫌い 』or 『 頑張り屋 』って言うと思うんだけど。。。
あと、アミューズメントでなく アトラクション。
( 近年 言葉を知らない作家さんが多くてちょっと疲れる。w)


と、マミちゃん自宅シーンで『 もう恋なんかしない 』と言うセリフがありました。

これってカズヤくんとの別れ方から見ると その後の千鶴ちゃん達へのカラミ方を
含めて違和感生じちゃうなぁ・・・。


しかし、最終的に 千鶴✖️カズヤの関係性は マミちゃんにバレちゃう お話し。
・・・クライマックスへの繋ぎは面白いです。

千鶴ちゃんの内面に カズヤに対する何らの “ 感情 ” が有ります的カット挿入・・・。
なんじゃコリャ?…伏線の張り方が。。。w
{/netabare}


最終回 視聴

東山ちゃん、うめ〜!{netabare}

そして 千鶴✖️マミちゃん、これ 【 ホラー 】に近い展開w ・・・ドキドキするわ。

カラオケ内でのシーンだけを切り取れば マミちゃんの感情は理解出来るケド
全編通して見たら 若干くれいじ〜に映っちゃうぞ。w


『 私を一生 幸せにしてくれる人かもしれない 』・・・このセリフ、意味持たせ過ぎ。

・・・泣くぞ、オラぁ!( 俺がw ) このヒトコト、原作最終話付近での決め台詞に使うのかなぁ?


アパートに戻る 千鶴ちゃん…左手の階段から上がればカズヤとのカラミは避け気味
に処理出来るのに そうしない•••のも “ フリ ” ?

『 君がいい!』と言う発言の後、誤魔化す様な感じに仕上げたのは、その流れで
『 付き合って欲しい 』とした場合 ⇨ 断られる ⇨ 関係が完全に切れる。

のを どーしても避けたい判断があった、っていう解釈でいいのかな?
・・・どっちにしても色々張り過ぎって訳でも 有るのか無いのか•••そう言うカット多過ぎ鴨。
{/netabare}


最後に、総作監の平山ちゃん・・・とても良い仕事しました。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★☆☆☆ 2.0

彼氏、お返しします(苦笑)

[文量→中盛り・内容→酷評系]

【総括】
ジャンルはラブコメ。純愛よりのハーレム系。ヒロインが「レンタル彼女」という特殊な職業であることが個性になっている作品。

OPとEDはどっちも結構好き。女性キャラも立っているので、その部分には不満はない。

ただ、圧倒的に主人公に好感が持てず(苦笑) レビューにはその辺を書きたいと思います。

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
ラブコメの成否を決めるのは、ヒロインの魅力以上に、主人公(男)の魅力であると思う。特に、ハーレム系は。

ヒロインなんて、基本、「可愛い」か「超可愛い」の二択なんですよ(笑) これまで1200以上アニメ観てきて、「ヒロインが全く魅力ない」アニメなんて、極々僅かです。

に対して、主人公(男)が魅力的なアニメは、本当に少ない。ただのイケメン超人じゃあ勿論ダメ。弱さや情けなさなんてぇのも持ちながら、「可愛いヒロインが惚れるほどの男」じゃなければいけない。この塩梅がかなり難しい。

個人的には、「とらドラの竜児」や、「ラブひなの景太郎」、「青ブタの咲太」、「スクランの播磨」、「ああ女神さまの螢一」なんかは好き。「からかい上手の高木さんの西片」や「ネギまのネギくん」みたく可愛いのは、まあ許せるw

んで、本作のカズヤはどうかといえば、う~ん、かなり低い魅力度。ただのクズ。リアルと言えばリアルだけど。

水原をレンタルしといて、元カノ(マミちゃん)に現を抜かし、嘘をつきまくって水原を苦しめる。あげく、人のデート(買い物)を尾行したり、自室で(自らの乳首をいじる)キモいオナニーに励む。

人口呼吸や友達のための優しさで、あれだけ可愛い水原達が惚れるような男には思えない。「主人公に好感が持てない」のが、本作で一番残念なところ。

設定自体は面白い。レンタル彼女という発想が新しい(けどまあ、嘘の恋人のフリをしてもらい、いつの間にか本当の恋人になるというのは、もはや古典的なのですが)。

それに、元カノのマミちゃんが大分あざと黒く、キャラとしては(嫌な方でだけど)立っていたと思います。それに、ルカちゃんは、恋に真っ直ぐで積極的な(でもかなり面倒臭いw)良いヒロイン。本作で一番好感を持てました(それだけに、ルカちゃんを冷遇するカズヤの好感度がだだ下がりする結果に)。ただ、ルカちゃんがカズヤを好きな理由にはまだ裏がありそうなので、だとしたら、ヒロインレースから外れるかもしれない。

最終話、カズヤが「俺の恋愛、ハードモードにした覚えはないぞ」とかほざいてたけど、「いやいや、あんたの恋愛、ベリーイージーモードやがな」と突っ込んでしまった(苦笑) こういうところなんだよね、好感もてないのは。何を恵まれた状況で、全部自分のエラーなのに、被害者ヅラしてるんだよ、と。
{/netabare}

【余談~レンタル彼女とパパ活の違い~】
{netabare}
何が違うんだろうと気になって検索してみたら、とあるサイトに「有名なレンタル彼女」の人が書いた、「パパ活と一緒にしないで」というインタビューが載っていました。

要約すると、

①目的の違い
「パパ活をやる女の子はお金目的。レンタル彼女をやるのは、理想の彼女を演じることで、相手に恋人と過ごしている時間を楽しんで貰おうと思っている。」

②値段の違い
「パパ活は食事だけで二万円とかもあるし、基本、個人の言い値。レンタル彼女には業界の相場があり、基本的に、1時間5000円~6000円+派遣料3000円。後は、食事代や施設費用などは利用者持ち」

③責任感の違い
「パパ活は、結局セックスすることもあるが、レンタル彼女は絶対にない。認められているのは、腕組みやハグまで。個室もカラオケとタクシー以外禁止。パパ活はアマチュア、レンタル彼女はプロだから規約を守る。その意思表示として、きちんと事務所に所属している」

だそうです。

う~ん、分かるような、分からないような。ようは、援助交際する人と、風俗嬢やキャバクラ嬢との違いってことだけど、う~ん。ちょっと自分達を美化し過ぎでは?とも思った。見方によっては、「安全圏(グレーゾーン)で高収入を得ようとしている」ともとれるしね。

ただまあ、その「安全」というのが疑問で(法的にはシロなんでしょうが)。その方は事務所との取り分が折半らしいので、時給3000円。ストーカーのリスクとか考えると、高い時給とは思えないよな。その方は、「惚れさせることより、惚れさせないことを意識していた」と言うが、それは大事なんだろうな~。

ようは、「店外でするキャバクラ」なのかなとも思うけど、客層が違うというか、、、風俗やキャバクラなんかは、そう割り切ってくる客が多そうだけど、レンタル彼女ってどうなんでしょうね? ガチ目ヤバ目の人、来ないのかな?

その方の記事には、「女性に慣れるためのトレーニングとして」とか「彼女とのデートの予行練習として」利用する方が多いとか。また、「レンカノってどんなの?」と思っていくつかサイトを覗いてみたら、「実は同性愛者だけど、親を安心させるために彼女として紹介している」とか、なるほど、そういう利用目的なら有りかなと多少は思う。(自分だったら、パパ活やらレンタル彼女使うくらいなら、風俗に行くとは思うけど。未だに、キャバクラの楽しさって一切わからんし。)

いずれにせよ、もし自分の妹が「レンタル彼女やりたい」とか言い出したら、金をあげてでも止めるな。やっぱり、あぶねぇと思う。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
レンタル彼女、、、いわゆる、パパ活では? 1時間5000円か~。風俗よりは安いかもだけど、ハマれば風俗以上の出費だよな。てか、危ないよな~、刺されるかもしれないリスク考えれば、そのくらい貰えないとやっとられんわな。

2話目 ☆3
まあ、こっからは、定番ラブコメだよな。後は、水原がレンタル彼女やっている動機次第だよな。マミちゃん、ヤバいくらいヒドイキャラだな(苦笑)

3話目 ☆3
マミちゃん、やべぇな(笑) 田中みなみさん風味(笑) 水原をバカにされて、それはそれで怒るという。別に怒ってないからは、怒ってる(笑) シンプルに、泣いたw 危機管理能力ゼロ(笑) 目が笑ってない。ケホケホ(笑) 

4話目 ☆3


5話目 ☆2
危機が2人の距離を縮める流れ。オナニーシーンをちゃんと流すのは珍しいけど、水着写真+想像って、中学生かよ(笑) んで、自分で自分の乳首いじるとか、めっちゃキモいな(苦笑)  オナニーで気付く純愛って、新しいな(笑) まあ、分からなくはない。

6話目 ☆3
相手もレンタル彼女かな?

7話目 ☆2
ガチでストーカーやん。引くわ~。

8話目 ☆3
ドタバタやな。ルカちゃんみたく、グイグイくるのも悪くない、キャラとして。

9話目 ☆1
なんかこう、モテてるのに、断っているカズヤが、イラッとするな。ルカが出てきてから、メッチャいやなアニメになったな~。カズヤがマジクソだよな~。

10話目 ☆2
友情? でも結局、ルカと付き合ってることは言えてないやん。

11話目 ☆3
新キャラ「すみちゃん」、健気で可愛らしい。が、あんな娘いるの?というか。マミちゃん、絶妙に嫌な声出すよな、すばらしい。確かに、検索されたら一撃だよな。

12話目 ☆2
いや、そこで飛び出さないで、マミちゃんの気持ちを聞こうとするあたりが、クズなんだって、カズヤは。そんなに人の恋心を熱く語るなら、じゃあ、レンタル彼女なんかやんなよ、と思うのは、私の考え方が古いのだろうか? いやいや、お前の恋愛、ベリーイージーモードじゃないっすか汗
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 37

79.1 8 秘密アニメランキング8位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~第二部(TVアニメ動画)

2020年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (366)
1561人が棚に入れました
本のためなら巫女になる!「三度の飯より本が好き」な女子大生・本須麗乃が兵士の娘・マインとして転生した世界には、本がなかった。平民は識字率が低く、羊皮紙で作る本は高価でお貴族様のもの。そこでマインは決意する。「本がなければ作ればいい!」試行錯誤の末、商人のベンノと出会い、商人見習いになるために植物の紙を完成させるが、マインの体は「身食いの熱」に蝕まれていた。貴族が魔力を持つこの世界で、時に魔力を宿して生まれる平民がいる。それが「身食い」。増え続ける魔力を吸い取る魔術具がなければ、生き長らえることはできない。そんな時、洗礼式で神殿の図書室を発見したマインは、巫女見習いになりたいと神殿長に直談判する。すったもんだの末、マインは魔力を奉納する青色巫女見習となることが決まった。しかし、本来、貴族に与えられる「青の衣」を平民上がりのマインが纏うことを快く思っていない者も多く、マインの行く手は前途多難。問題児ばかりの側仕え、神殿の階級社会……。麗乃時代とも下町時代とも異なる神殿の常識がマインの前に立ちはだかる。果たして、マインが心ゆくまで読書できる日は来るのか!? そして、マインは本を作ることができるのか!?

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、田村睦心、子安武人、中島愛、小山剛志、折笠富美子、日野聡、前野智昭、内田彩、中博史、三瓶由布子、狩野翔、都丸ちよ、鈴木みのり、安野希世乃
ネタバレ

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

オッス、私、マイン いつか巫女になっぞ!(ホントはプリキュアになってビッキーに追いつきたい)☞願いは叶ったッ...!

前のあらすじ

転生前は大学生の本須 麗乃
彼女は本の雪崩に巻き込まれてしまい
気が付いたら兵士の娘マインに転生していた

本が読みたい一心で
まずはシャンプーを作り、パンケーキを作り、環境を開拓
そんな中、親父さんの同僚であるオットーが渡した石板を見つけ、字を書けることに幸せを覚えた

しかし本は貴族が読むものだから手は出せなかった。それでも諦めきれないマインはルッツと共に紙を制作していく中(彼には転生をバラした)、巫女見習いになれば本を読めるのではないかと最終的な考えが浮かび、家族に相談

そして交渉の席
神殿長が親を極刑にしようとしたのを必死で守ろうとしたので、体の中を蝕む身喰いが強引に吐き出され、怒りに身を任せ、神殿長を始末しかけたが、神官長によって説得され、無事に交渉を終えることができた

こっから(自分の意志を貫くから神なぞいらぬの)マインに待ち受ける運命は...

因みに、マインが神殿での交渉を終えた後、神官長は部下2人を下町に送り出し...

15話 神殿でも環境開拓
{netabare}やっと巫女見習いになれたのに
ったく、(1回殺しかけた)神殿長め、余計な使いを渡しやがって...
それとあの神に感謝ポーズもめんどくせーし...{/netabare}

16話 人を使役したくないマイン
フラン(筆頭側仕え)=神谷幸広(アイマスsideM)
ギル(見習い)=のぞみ、サーシャ、加賀見かずや
デリア(見習い)=椎名法子(デレマス)
{netabare}さてこの3人、どうしよ...特にデリアはあの神殿長の差し金ではあるが、無下にはできねえし...

しかし、やっと図書室で本を拝むことが出来たマイン
いつ以来だろ...ああ...インクの匂いがなつい...www
しかも昼食の時間そっちのけで読んでいたので...
「...邪魔しないで...」
ま ー た シ ェ ム ハ か...
(心臓握り潰される...)がよぎったため退室
「ふう、静かになった^^」

ああそれと、青の巫女服着てうろつかないで...基本馬車だから...
それと言葉遣いを改めてくれないかな、交渉の席だし
これによって商会と神殿の取り分は1割と決まった
しかしギルはいけすかない表情で...「腹減った...」{/netabare}

17話
{netabare}今日は神殿にルッツを連れてきた
そこで「あーあ出会っちまった」嘗てのピンクキュア(のぞみ)とビョーゲンズが...
ダルさん「キュアグレースじゃねーのかよ...」

おいちょマインを突き飛ばすな...!
怒ったルッツ、おい諫めろや!{/netabare}

18話
{netabare}自らの言動が誤っていたことを反省して、3人との関係を直したマイン
しかし、次の問題が転がり込む...
何だこの荒れた孤児院...背屈ばって服掴んでくるし...
これもショッキングだったため、まーたダウン...(豚の惨殺と同じく){/netabare}

19話
{netabare}気になって本が読めないから、孤児院を助けるマイン。そんだけ
まずは身なりを整えな、そして食え
孤児院の子供達によって、紙作りが捗り始めた^^
いやあ、部屋が綺麗だと、心も綺麗になる
安心と信頼の感謝ポーズwww

料理もそうだし、遊び道具のカルタも作り始めたようだ
しかし、果実をぶつけ合う祭りの件でちょっとしたトラブル(あの植物・トロンベが身喰いの魔力で生成)があったことが神官長にバレてしまったため、反省房に...
ま た ダ ウ ン{/netabare}

20話
{netabare}ルッツが家出した...マインが熱出して寝ている時なのに...
仕事が捗らないし、彼女は計算機じゃないぞ神官長www
まーた交渉か、しかもマインは口出しできないから、魔術具を握って心から話せ、彼にしか聞こえないから
どうやら、親父さんは話すことが苦手な様子だった
そして交渉後、マインは神官長、フェルディナントの名を知ることに{/netabare}

21話 キュアベーコンよ見ているか...
{netabare}母さんに新たな命が宿った...
そこで絵本を作ることに
まずは許可を得ないと、マインは絵が駄目だから...
他の側使いを雇わねば、けど子供の世話があるからNG
どうすりゃええねん、ってことで神官長に相談することに
そうか、音楽も学ばないといけないのか
急に歌うよ~(^^♪☞神官長が

彼女も上手に弾けるようになりなさいってことで...終わらせる訳にはいかん!だって本が読めなくなるもん!➡手伝いを減らすことで承認

早速新たな側使いを雇って楽器の練習をするのだが...
どうやら他の仕事は手をつけていない模様...確かに手を痛めるけれど
これじゃあギルも怒るわってことで話し合いすることに

この後、マインも急に歌いました{/netabare}

22話 やっとたどり着いた
{netabare}まずは三匹の子豚の文章を読み聞かせしたのだが、子供達や側使いは動物を知らない模様、さてどうしようか
いっそのこと子供用の教典を作るか!
でもその本を量産するならばコピー機は無いし、版画で行くしかない...
でも刷るためのインクが要るな...でも原価はちゃんと計算しないとwww
しかもインクは1種類しかない、代替品を探さねば
まずはススか(1期を思い出す)
でも文字が見にくいので、他の手を探すことに

そうか、普通の版画ではなく、紙を使った版画なら、綺麗に仕上がりそうだ
教典のチェックを神官長に見せに行ったとき、隠し部屋にて言われた。料理の女将さんも言ってたことが
「君は何処から来たんだ?」
ホントのこと(元は大学生)を言うわけにはいかない...

だが、やっと完成した1冊...
2年は長かった...
これを大量生産せねば...{/netabare}

23話 ここにユグドラシルあれば操れるのに...
{netabare}上司にあたる神官に挨拶をして今日も図書室で本を読もうとしたマイン
だったが...荒らされていた...
「ゆ”る”さ”ん”!!(誠に遺憾である)」(身喰いは吐き出されなかったので安心したが舌打ちはwww)
井口さん、演技してくださいwwwww

どうやら神殿長の息がかかった神官がやったみたいだとマインは独自に推理するんだが、まず新官長に報告することに
そして散らかった書物を十進分類法で分けることに
だが、この方法に疑問を感じていく神官長であった{/netabare}

24話 急にやってくるファンタジー
{netabare}そりゃあ小鳥が窓ガラスを突っ切って入って来ればそうなるわなwww元はカタギなんだもん
どうやら遠くの森であの木の化け物(トロンベ)が大きく成長したのでそれを討伐しに行く模様、あの化け物はマインが1期の時、森の中で見かけたんだよなあ
私しゃ祝福担当ですかい...{/netabare}

25話 身喰いの魔力の強さがここで分かる
{netabare}さーて狩りの始まりや
どうやら弓矢や剣で斬りつけたり射貫いたりして枯らしていく模様
と思いきや、無能な部下がマインを馬鹿にしたことで...

立場を弁えているマインはキレることはなかったけども、神官長に助けを求めて振り上げた手がナイフを掠めたことで切った血のせいであの化け物が...ここにビッキーおったら一目散に来るんに...
あの巻きつき方を見ると、未来の意識がシェムハに飲み込まれるのを思い出す...「響ぃ...!」
脱出の際体力を消耗してしまったが、薬を飲んだことで回復できた(これ苦いけどエリクシールか?それとも液体にした仙豆?)
さーて、この落とし前をどうつけようか...?{/netabare}

26話 そして儀式を行って一先ず終わる
{netabare}見せてやれマイン、貴女の魔力を...
トロンベによって傷ついた大地、そこに魔力を与えて元に戻すのだが
先に部下がやったんだけど、途中で魔力が切れてしまう
よしやってくれマイン

や っ ぱ す げ え

大地を直し、数日後
また隠し部屋へ、そこで1話の冒頭に繋がっていく...
しかし、マインは意識の中だろうと母さんに謝らないといけなかった...でももう戻れない...
その心は神官長の中に...
貴女の心を覗くのはもうこりごりだ...この装具は返却~

そんな中、魔力が高いマインは利用価値が高いってことで他の所で利用されやすい、だから養女にして後ろ盾を得るべきだという方針が...
兎に角、一先ず終わりを告げる下剋上だった{/netabare}

そんな中3期キタ!
となれば声優事務所の壁も高いからプリキュアの道は険しくなる...?

いや、そんな事は無かったッ...!
らんよ、過去世界だがもし貴女がすこやか町に来てたらどうなってた...?
ダルさん(ルッツ)を止められたか?

投稿 : 2025/02/01
♥ : 13
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

今期は下克上要素増えた感じ

神殿長には相変わらず嫌われるが、神官長の庇護を得て本作りに邁進する。

嫌がらせしたり、問題を抱えていたりする付き人、護衛どころか見下して傷つける兵。
見事に解決していく。
{netabare}神官長から見捨てられたと勘違いし、マインへの態度が良くないフランをまずは納得させ、ギルに仕事をすれば、食事を保証することを約束して仲良くなり、神殿長の愛人として生きる予定でそのために嫌がらせを続けるデリアが神殿長に見捨てられても、自分は見捨てないと名言して、和解にまでこぎつけた。さらに、孤児院の環境を整備。周囲の信頼を得て強くなっている。楽器も覚えて貴族らしくもなってきている。{/netabare}

さらには、過去の記憶を共有するイベント。どうなるんでしょう。

ルッツも新しい道を歩こうしている。彼の存在も物語に欠かせない。

従ってくれない側仕えを味方にして、シキコーザを見返す件とか見ていて爽快だったし、マインをどんどん応援したくなった。
3期が楽しみ。


OP
つむじかぜ 諸星すみれ
ED
エフェメラをあつめて 鈴木みのり
OPも映像と楽曲がよき。踊っている映像とか草原を走り回っている映像が好き。
EDがやなぎなぎぽい雰囲気を醸し出していると思ったら作詞で関わっていらっしゃった。ゆったりとした良曲。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第十五章 『神殿の巫女見習い』
いよいよ神殿の巫女見習いになることになったマイン。神殿に入るまでの間、これまでのことをベンノに報告したり、カトルカールの試食会をしたりと、慌ただしく過ごす。そして、マインが神殿へ行く日がやって来た。フェルディナンドによって誓いの儀式が行われ、青色巫女見習いとして認められるマイン。そして、これからマインの身辺の世話をするという側仕えたちを紹介されるのだが……。

第十六章 『青い衣と異なる常識』
神殿での生活が始まった。新しい仕事を覚えていくマインだが、側仕えたちはマインに反抗的な態度を取る。中でもフェルディナンドの側仕えだったフランは、貴族らしさの欠片もないマインに仕えることに不満を持っていた。一方、マインも側仕えが信用できず、ちっとも神殿に馴染もうとしない。そんな中、寄付金を納めることになったマインはベンノを伴い神官長の元へと赴くことになった。

第十七章 『与えるべきもの』
フランの信頼を勝ち取ったマイン。しかし、ギルとデリアはまだマインを主と認めない。「与えるべきもの」を与えていないからだ。神殿では主が側仕えの衣食住を保証するのだ。マインは、麗乃時代とも下町とも異なる神殿での常識に戸惑いながらもギルに食事を与えるためにはどうすれば良いかを考える。一方、自分たちに歩み寄ろうとするマインの姿に、ギルとデリアの心も揺れて……。

第十八章『孤児院の大改革』
孤児院に案内してもらったマインは、飢えた幼い子供たちを見てショックで倒れてしまう。なんとか子供たちを救えないかとフェルディナンドに相談するが、孤児たちに対して責任を負えるのかと問われ、答えることが出来ない。しかし、飢えた子供たちの姿が頭から離れないマイン。大好きな読書も手につかなくなってしまう。そんな中、ルッツの一言からマインは孤児を救う方法があるかもしれない、と希望を見出す。

第十九章『大掃除と星祭り』
孤児院長に就任したマインは、手始めに孤児院の大掃除をすることに。さらに採集の仕方やスープ作りを教え、孤児院の環境を改善する。働けば報われることを知った子供たちは、率先してマインのために動くようになり、マインは子供たちから慕われる。そして季節は夏になり、子供たちにも星祭りを体験させたいと思うマイン。フェルディナンドの許可を得て、孤児院の庭でタウの実をぶつけ合うが、そこで不思議なことが起きる。

第二十章『ルッツの行く道』
ルッツが家出してしまった。ルッツが商人になることに反対していた父のディードと言い争いになり、飛び出してしまったらしい。一方、ベンノはルッツを養子にすると言い出し、ルッツの家族と険悪になる。どうすればいいのかと悩むマイン。フェルディナンドは双方の話を聞くようにと助言する。親身になってくれるフェルディナンドが意外なマイン。こうして、神殿でルッツの家族会議が行われることになる。

第二十一章 新しい側仕え
エーファに赤ちゃんが生まれることを知ったマインは、子供用の絵本を作ろうと決意する。絵本作りのため、絵が上手いヴィルマを側仕えにしてほしいと懇願するマイン。さらに、音楽の得意なロジーナも側仕えに加わり、マインは新たに二人の側仕えを迎えることになった。だが、ヴィルマは何か事情がある様子で、孤児院から出たがらない。一方ロジーナは、マインにフェシュピールという楽器を教えくれることになったのだが……。

第二十二章 ヴィルマと子供用聖典
本格的な絵本作りが始まった。マインはルッツやトゥーリ、孤児院の子供たちに協力して貰いながらインクを手作りし、試行錯誤をくり返して作業を進めていく。これまでの道のりを振り返り、ここまで来られたのはみんなのおかげだと胸がいっぱいになるマイン。一方、みんなが本作りを頑張っている姿を見て、頑なに孤児院の外に出たがらなかったヴィルマの心にある変化が起きていた……。

第二十三章 収穫祭のお留守番
秋になり、青色神官たちが収穫祭へと出発する中、マインは図書室へ行くことにする。久しぶりに本が読めると、うきうきするマイン。だが図書室の扉を開けたとたん、マインは茫然とする。図書室の中が荒らされ、本や資料が撒き散らされていたのだ。こうなったら十進分類法を使い、好きなように片づけようと奮起するマイン。一方、フェルディナンドはこの世界にはない不思議な知識を持つマインに疑念を抱くのだった。

第二十四章 騎士団からの要請
フェルディナンドから、冬の間、神殿に籠るようにと言われたマイン。家族に反対されるものの、神殿に残ることを決意する。マインには孤児院長としての、そして青色巫女見習いとしての責任感が芽生えていたのだ。そして、冬が近づいてきたある日のこと。騎士団から要請がきて、マインは儀式を行なうことになる。衣裳を着替え、貴族街へと連れて来られたマイン。そこには、鎧に身を固めた騎士たちが整列していた。

第二十五章『トロンベ討伐』
騎士団からの要請で、出動することになったマイン。フェルディナンドの騎獣に同乗し、空を駆ける。行き先は、森の奥。そこで、巨大化したトロンベが暴れているのだ。枝を振り回すトロンベを見て、驚くマイン。騎士たちは黒く変化させた武器で戦い、トロンベは弱っていく。だがその時、マインの護衛を任されていたシキコーザが、マインを平民だと見下し、威嚇したことで、とんでもない事件が起こってしまう。

第二十六章『夢の世界』
トロンベの討伐が終わると、マインは熱を出して寝込んでしまう。そして、ようやく回復したマインが久しぶりに神殿へ行くと、フェルディナンドの部屋に呼ばれた。フェルディナンドは、魔力がけた違いに多く、不思議な知識を持つマインの正体を見極めようとしていたのだ。フェルディナンドの薬を飲み、魔術具をつけたマインは眠くなり、気を失う。そこでマインが見たものとは--。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

この世界で生きていく、静かな覚悟。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
「なろう」「異世界転生」という要素が、もしも視聴を妨げているのなら、本作に関してはその先入観を捨ててほしい。

異世界に転生した主人公が、本作りに奮闘し、自身の生き方や周囲の人の考え方をゆっくりと変えていく物語。

これは、「1期を観ていないとダメなタイプ」の2期だと思います。興味を持たれた方は、1期からの視聴をオススメします♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
世界が上か、キャラが上か。

多くの異世界転生の場合、キャラは世界の上に立つ。その世界に生きてる人、文化、常識、積み上げてきた歴史は、現代日本に暮らす我々からすれば、時代遅れでクダラナイないものであり、主人公の活躍の為にあっさりと破壊され、踏みにじられる。

ところが本作の転生者マインは、「この世界の理の中で、地に足下ろして生きていく覚悟」をしている。

世界を救うとか、国を作るとか、そんなことは考えない。マインが考えているのはいつも、身近な人の幸せと、自分の幸せ。変えるのは世界ではなく、半径五メートルくらいの人の考え方と、自分の考え方や身の振り方。それが、「この世界で生きていく覚悟」

数多の異世界転生者に聞きたい。「君は転生前に、自分で世界を救いたいなんて思ったことが、1度でもあったかい?」

力を得たら、容姿や環境が変われば、人は変わるの? そんな単純なもんではないだろう。いくら、仕事がもの凄く順調で、美味しいものを食べて紹介するだけで大きな収入が得られて、めちゃくちゃ美人な奥さんや可愛い子供が出来ても、ゲスな奴はやっぱりゲスだ。「人から羨ましがられる境遇」になっても、いきなり聖人君子になるわけじゃない。

マインは、とても真っ当に生きている。自分の利益(本を作ること)には貪欲で、でも、周囲の人の迷惑や幸せもちゃんと考えていて。怒るときは怒り、落ち込む時は落ち込み、笑うときは笑う。人としてすごく当たり前のことだが、「当たり前ではない状況下(転生先)で当たり前が出来ることは、当たり前じゃない」のかもしれない。

本作に関しては、1期1話からずっとこのような姿勢は貫かれているが、特に感心したのは、2期最終話。マインが、転生元の世界を記憶の底に押し込み後悔の中に生きてきたことや、神官長がマインを疑い、国のために尋問したり利用価値を説いたりするシーン。

実にリアル。思えば、ギュンター(家族の幸せ)、ルッツ(将来の夢)、ベンノ(経済的利益)など、この世界の人物は、自分の幸せに貪欲で、一生懸命だ。そこに、イマイチ正体を掴めなかったフェルディナンドに、「国家の繁栄」という明確な目的が示されたのは意外で、でも、ようやくフェルディナンドが人間らしく感じた(まあ、本当の目的は別にあるかもだけど)。マインも、転生者らしい苦しみを抱え、なんとか消化し、でも消化できなくて、それでも少しだけ、前に進めた。

最終話、(転生前の)お母さんへの謝罪を、(転生先の)母さんに言い、感謝を伝える。素晴らしいシーンだった。

この作品のキャラクターは、実に「生きて」いる。人間臭い。そこが、高評価の理由です。

3期あったら、確実に観ます。よろしくです!
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆4
門番には、門番の役割。八男、よりもちゃんと貴族と渡り合ってるよな。貴族からは疎まれ、孤児からは嫉妬される。

2話目 ☆4
望む望まないではなく、青色巫女らしくなれる努力。商人も、神殿には頭が上がらない。「フランが なかまに くわわった!」w

3話目 ☆4
着替え、上手いな。働けば対価がある。当たり前のことだけど、この世界では、特に孤児にはあり得ないこと。ギルも、あくまで孤児。少し安易だけど、愛情と報酬で動く。まあ、マインは金あるからな(笑) 神官には、下町の常識を教える。これ、ルッツとギルで、将来マインを取り合うな(笑) 「チームマイン」が充実してきた(笑) 仕事しないと飯もない。テリアの仕事だって、ロリコンばかり相手のしてきたのかな。仕事は、信じて、任せて、誉めて、覚えさせないとね。

4話目 ☆4
衝撃ではあるよな。そりゃ、孤児院には戻りたくないよな。三者三様の考え方。常識が違う。孤児院の委員長。責任も持てない、お金も出せない。他の異世界転生に教えてやりたい。マインなら、孤児に仕事させそうだけどな。ルッツ~って、もう完全に恋人だな(笑) これに関しては、究極に安い人件費だしな。ベットで!って、流石アダルトマイン(笑) 心置き無く読書をするため(笑) これ、八男の人だったら、10秒で孤児院救うな(笑)

5話目 ☆4
ギル、孤児院の運営が仕事になるな。神の恵みではなく、報酬。平等ではない。そうやって、仕事を覚えさせる。やや旧体制的だが、この時代のこの世界の背景からすれば、正しいやり方だよな。聖女、マイン(笑) 教育がご褒美。カルタも売れる。まあ、神殿長が黙ってないよな。でも、この功績を、名誉だけは全部神殿長に流せばなんとかなるかな?

6話目 ☆4
この時代、というか世界では、親の反対する仕事に就くことはなかなかない、というか悪なんだろうな。第一次産業の方が上に考えられるのは、昔のヨーロッパとかと同じだよな。理由を言わない、言葉が足りない父親の問題があるんだよな、それをいちいち言わせる神官長が良いね。これ、ルッツやベンロは悪くないだろ(笑)

7話目 ☆4


8話目 ☆4


9話目 ☆5
知識は通用せず、教養や常識、理念は通用する。版画もなかなかうまくいかない。やりがいや生きがいを見つけていく。色んな人の力を借りて、完成させていく。2年。ここでの回想は、ズルいな(笑)

10話目 ☆4
ぶちキレマイン(笑) ブラッディーフェスティバル(笑) 日本十進分類法、大学の時に覚えたな(笑) テンション高すぎて失言? マイン、絵本完成でテンション高い(笑)

11話目 ☆4
ここまできて、まだ親の許可を必要とするのが良いね。いつもの優しいフランに(笑) いちいち驚くマインが良いね。これまでのアニメで「普通」と流されてきたことに、しっかり光を当てている感じ。

12話目 ☆3
信賞必罰。身分差には身分差を。

13話目 ☆5
神官長、格好良かった。厳しいところは、厳しく。マインも、押し引きが上手い。神官長フラグ(笑) 囲い込みは必須、エサは本。神官長、ちゃんと報告するし、国の利益を考えている。マインを養女に。お母さんへの謝罪を、母さんに言い、感謝を伝える。素晴らしいな~。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 30

76.1 9 秘密アニメランキング9位
フルーツバスケット [トムス・エンタテインメント版](TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (347)
1425人が棚に入れました
高校生の本田 透は、唯一の家族だった母親を亡くしてから一人でテント暮らしをしていた。ところが、テントを張ったその場所は由緒正しい『草摩家』の敷地内だった!草摩紫呉に家事の腕を買われた透は、学校の王子様的存在の草摩由希、そして由希を敵視する草摩 夾と一緒に住むことに。しかし、透はまだ知らない。『草摩家』が何百年も前から忌まわしき呪いに縛られていることを……。

声優・キャラクター
石見舞菜香、島﨑信長、内田雄馬、中村悠一、釘宮理恵、潘めぐみ、興津和幸、古川慎、櫻井孝宏、坂本真綾、種﨑敦美、佐藤聡美、沢城みゆき
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

痛みを知っているから、優しくなれる。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
ヒーリングミュージックのような、アニメでした。

ジャンルは、学園・恋愛・ファンタジー。

原作は、「もっとも売れた少女マンガ」として、2007年にギネスブックに認定された名作、らしいです。

2001年に「スタジオディーン(監督 大地丙太郎)」で1度アニメ化している、らしいです。

ということで、原作も前アニメも未視聴です。よって、色々な比較はできません。

なんとなく、原作はもっと「闇」的なものもあるのかもしれませんが、本作は至極平和な作風に仕上がっていて、かなり観やすかったですね。

男でもオッサンでも、普通に観られる、良アニメですよ♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
もし、自分に子供がいて、その子供が道で転び、「痛いよ~!」と泣き始めたら、皆さんならどういう声掛けをしますか?

「大丈夫! ○○ちゃんは強い子でしょ?(激励)」

ですか? それとも、

「痛くない、痛くないよ(否定)」

ですか? 「痛いの痛いの飛んでけ~(まじない)」もあるかもしれないし、「だから走るなって言ったでしょ!(叱咤)」かもしれませんね。

(勿論、ケースバイケースでしょうが)一応、教育学的に「正しい」と「されている」のは、

「そっか。痛かったよね~。分かる分かる。」

らしいです。つまりは、「肯定」と「受容」。

そうすると子供は、安心するとか。「大丈夫なのか」を決めるも、「反省すべきか」を決めるのも、それは転んだ子供自身であり、大人が大人の物差しだけで計るものではない。子供はただ、「分かってほしいだけ」で、後は自分で、ちゃんと考えるんです。

さて、本作に登場するキャラクター、特に「本田透」の特筆すべき点としては、この「肯定」と「受容」にあるようなに思います。

由希や夾、紅葉や杞紗など、草摩の家に生まれた者は多かれ少なかれ、傷を負っています。魚ちゃんや電波も。それに対して透は、共に心を傷め、共に泣きます。そして笑って、明日への道標となります。

相手の辛さを否定したり、卑下したり、偉そうに講釈を述べることはありません。控え目に、自分の考えを述べる程度です。

それは多分、透自身が、「母の死」という大きな痛みを抱えていて、相手の痛みに敏感だからでしょう。全てを包み込むような優しさ。

この点は、17話(魚ちゃんが今日子に助けられる話)で、今日子がはっきりと言っています。「痛い目見て、迷惑かけないと、分からない気持ちだってある」「痛みには優しさが必要。どっちも無駄じゃない」。こんな今日子に育てられたから、透も自然と、そう育ったのでしょう。

一見すると、「良い子過ぎる」透に、違和感を感じてしまうこともあると思います。私も最初は、透がちょっと苦手でした。

でも、24話(キョウが本当の姿をさらけ出す話)で思ったんだけど、我々視聴者が透に抱く不信感と、十二支が透に抱く不信感(コイツ、どこまでマジなんだ?)は同じものかもしれません。そして、最後には結局、透に籠絡されてしまう点も(笑) 「他人の風邪は気にするくせに、自分の風邪には無頓着」なのが、透という少女の本質なんですよね。

さらに、ちょっとしたことでへこんだり、意外と抜けてたり、勉強で赤点とったりする透が可愛かったです。やっぱり、基本的には強い(精一杯強がっている)透の弱さ、ダメさがみえると、萌えに繋がりますよね。

歌も良かったです。特に、2期のOPは、まさかの大塚愛さんでびっくり。久しぶりに聴いたわ(笑) 昔のような高音は出てないけど、逆に味が出てきてきて、かなり好きでした。雨上がりの感じ、よく表現できていましたよ。EDの、これ以上ないほど優しい曲も、作風に合ってました。

ちなみに、一番好きなキャラは、サブキャラですが、透の祖父。5話の 「こいつらを許してやってくれ。根が嫌な奴等なだけなんじゃ」は、最高w 今クールでNo.1の名言だと思いました(笑)

あと、みっちゃん、可愛いなと♪ ああいう不器用で真っ直ぐなキャラ、好きだな~。

男性陣も良かったです。ユキもキョウも可愛い(笑) ギャップ萌えというか、少女漫画ならではのキャラですが、人気あるの分かる気がします。あと、綾女が安定して笑えましたw

すでに完結している原作を、しかもリメイクを、2クールかけてゆっくりしっかり、クオリティも維持して作った、制作陣の心意気に拍手! 毎週癒されました♪ セカンドシーズン、楽しみにしていますね♪
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
なんか、めちゃめちゃ良い子だな。らんま1/2みたいな?

2話目 ☆3
じゃあ男子校に進学すれば? と思わなくもないけど。

3話目 ☆3
優しさは手作り、なるほど。背中の梅干、上手いような、そうでもないような。

4話目 ☆2
新キャラ。いわゆるボコデレですが、暴力描写が長いかな?

5話目 ☆5
お爺ちゃん、最高(笑) 「根が嫌な奴等なだけなんじゃ」w 予想外だ、お爺ちゃんも悪い人、もしくは、日和見主義かと思っていたわ。

6話目 ☆3
服装、紫のロングコートって(笑) なんで家を知ってるんだ、という恐怖心の方がw

7話目 ☆4
はとり の恋愛話は、しんみりした。ただ、片目が見えなくなったことで、そこまで病むかなとは思うけど。作画、なかなか綺麗だったな。

8話目 ☆4
良い子が良い子とは限らないしね。透の弱さが良い。泣いてるのがバレた後の透の動揺が可愛いね。お? なんか、黒いな。

透の「あけましておめでとうございます」は、アニメならではの、美しさ。風景、キャラ、声。二次元の強さを感じたな。

9話目 ☆3
なんか普通に良い話でしたね。普通に。

10話目 ☆3
時雨、少し色を出してきたな。みっちゃん、可愛いな~(笑)

11話目 ☆4
その「バカな旅人」って、「幸福な王子」だよね、元ネタ。あの昔話は、幼心に、なんだか胸に刺さったんだよな~。「僕が一番欲しかったもの(槙原敬之さん)」にも近いよな。遺影を持ち込んで、、、泣ける。あの笑いには、そしてプレゼントには、惚れるよな(笑) 何を重点に驚けば良いやら(笑)

12話目 ☆3
ドタバタしてて、明るくて楽しいな。下の毛(笑)

13話目 ☆4
忘れてはいけないのは、子供の時のこと。良い話だよな~。アニキ、ナイスキャラでかなり好き♪

14話目 ☆4
かなりシリアスだな。母親と紅葉のエピソードは、かなりツラい。後半は、親友二人のやりとりが良かったな。OPもEDも良いね。

15話目 ☆3
ケンカを観た時の透の笑い、良いな~。大人3人組のやりとり、好きだな~。

16話目☆3
大塚愛さん、高音厳しくなったな~。まあ、前から機械でいじってるっぽい感じだったが。

透のスクミズ(笑) 確かに、ピンクだな。でも、青よりはオレンジだよな。

以後気を付けます(ザザー)w

後半は魚ちゃん。来週、気になるわ。

17話目 ☆4
痛い目見て、迷惑かけないと、分からない気持ちだってある。痛みには優しさが必要。どっちも無駄じゃない。本作のメインテーマかな。今日子さんの私論。透の親友になりたい、、、なんか、心に響いたな。随分と厚みがある1話だな。

18話目 ☆4
田園調布の駅前だね~。トオル、シンプルに表現するな~。いじめだね、リアルな。その担任、センスなさすぎだろ。自分を好きになれば、受け入れられるんじゃなく、誰かに受け入れられれば、自分を少し好きになれる。確かにな~。

19話目 ☆3
ハイテンションなギャグ回。りっちゃん、叫び声がちと苦手。鬼滅の刃を思い出す。みっちゃん、可愛いな~。

20話目 ☆3


21話目 ☆3
電波回。静かに進んだな。

22話目 ☆4
花ちゃん、辛い過去。心理描写が実に素晴らしかた。

23話目 ☆4
透、赤点とる頭なの?(笑) 他人の風邪は気にするくせに、自分の風邪には無頓着、って、凄く分かりやすい表現で、透らしさだな。弱っている透のアホ顔が可愛かった。ナイス励まし、男ツンデレ、キョウもかわいいな~。くぎみー、生き生きしてるな♪

24話目 ☆5
キョウくん、可愛いな~。師匠、良い人だな~。透に全てを任せてしてしまう、あなたまで。透の負担、という観点もあるわな。嫉妬もあるかも。本来の姿。いや、あの距離飛ばされたら、死ぬぞ(汗) トラウマってるな~。こじらせてるな~。ダブル主人公といして、質が高いな。透無双だな~。

ある意味で、十二支が透に抱く不信感と、我々視聴者が透に抱く不信感は、同じものかもしれない。そして、最後には透に負けてしまう点も(笑)

25話目 ☆4
父と息子になったことを喜ぶ透が良いね。夏も好きになられるのですね。壁ドン(笑) やけに肉食系に(笑) ユキの笑顔で終わる、素敵な最終回。これ、2クール目あるんだよね。楽しみ♪
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 28

タケ坊 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

もはや天使...圧倒的ヒロイン力 2019年のマイベスト作品

☆☆物語と感想☆☆

内容のあらすじ等は省きます。
物語の中身は最小限で、ネタバレ無しの個人的な感想です。

まず、自分は視聴前にこの作品の事はタイトル名だけ聞いたことが有る程度で、
何一つ知らなかった。
どうやら少女漫画が原作らしい...
という事だが穿った見方をせずにフラットな気持ちで、
何気に1話を視聴してみたのだが、見事に掴みで持って行かれ、
話数が進むにつれて、どんどん引き込まれていった。

それから現在まで2期を待ちきれなかった間に、
恐らく4、5回はリピートして観るほどハマってしまっている笑
過去に所謂深夜系のアニメを観るようになってから、
これだけリピートして観た作品は数本しか無いけど、
本当に何度観ても笑って泣ける感動的で素晴らしい作品だ。

もし「少女漫画」というカテゴリーだけで視聴を敬遠しているなら、非常に勿体無い。
確かに作中には明らかに女性向けの、いわゆるイケメン無罪な描写や、
男同士のイチャつきも有るには有るのだが、
笑って流せる程度の些細なものであり、
当然ながら作品の本質はそんなところにあるわけではない。

それと、純粋に男視点から見ても出てくる女性キャラたちが魅力的で、
この作品に関しては国内で一番売れた少女漫画の「花より男子」のように、
少女漫画だから女性だけが楽しめる、といった内容にはなっていない。
自分は幸運にも何の知識もなく1話を観ることが出来たのが、今思えば幸いだった。

まだ物語の途中ではあるが、作品を通じて作者が伝えたいことは、
他者への理解、共感、感謝、優しさや思いやりであることは、
トオルやキョウコの言葉からもよく解る。
人がみな生きていく上で忘れてはいけない大事なことを教えてくれるし、
観ているこちら側が浄化されるような気持ちにもなれる。
単純に物語が凝っていて面白い、というだけの作品だとこうはいかない。

トオルと関わりを持った登場人物たちが、
徐々にコンプレックスや心の枷を解き放たれ、
癒されたり救われていく様は感動的だが、
物語そのものが1期ではそこまで大きく動いたというわけではなく、
学園、日常、コメディ、ドラマの要素をバランスよく配分し、
キャラクターそのものを過去の背景から、
とにかく丁寧に時間を掛けて描いたという印象だ。

物語自体の展開として派手さは無いし、スローペースで来たので、
この辺りの好みは有るだろうと思うが、
2期以降に繋がる伏線は十分に描かれていて、この辺りは旧作とは大きく異なる。
作品としての物語の評価は結末まで観てからにはなるが、
1期だけでも自分の中では既に十分傑作に値すると思っている。
というか、どうやら完結までにはセカンドシーズンでも終わらない?っぽい。。
これは個人的には嬉しいけど。

因みに1期を観ている最中から、
旧作ファンの間であれこれ言われているのを知っていたので、
2期が始まるまでの間に旧作の方も視聴してみた。
印象としては新作よりも全体的にコメディ色が強かったように思えるが、
旧作の出来も良く、何より当時ならではの空気感があり、
旧作を愛する人達の気持ちも良く解るものだった。

しかしながら、思い出補正のない、
フラットな状態で視聴した自分の感想としては、
新作は旧作愛も感じられるし、
何より原作者が総監修し原作に忠実に作っているという面で、
改変が無く旧作で大幅にカットされた、
感涙必至の重要回もしっかり描かれているのが大きい。
そして、何より新作の方が3倍は泣ける、これだけは間違いなかった。
どちらが上とかではなくどちらも良い作品には違いない。

☆☆声優☆☆

本作は各キャラクターの単独での長い語りも多く、
かなり声優の実力、演技力が試される内容だと思うが、
まず、よくこれだけの実力者を揃えたなと思うし、
旧作を参考にしつつ熟慮したのであろう、
キャスティングに関してはとても良く考えられている。
また声優陣も旧作を自分なりに研究し解釈して演じているというのが良く判るし、
各々素晴らしい演技が堪能できた。

個人的な好みとしては、
経験豊富な中村悠一、佐藤聡美、釘宮理恵、
森川智之辺りはハマり具合が特に気に入っている。
そして、若手としてヒロインに大抜擢されたとも言える石見舞菜香さん、
製作陣はよくこの人を選んだなとつくづく思う。
旧作当時新人だった堀江由衣の演技に比べても、
声の透明感や表現力に於いて、よりトオルのイメージに合っていると思うし、
何より感情の込もった泣きの演技が本当に上手かった。

ただ、唯一ハトリに関しては、
通常の演技に関しては特に気にはならなかったが、
回想の語りの所がやや抑揚に掛けたように聞こえたのが少し勿体なかった。
とは言え、全体としてみれば殆ど5点を付けても良いかなと思えるほど満足している。

☆☆キャラ☆☆

これに関しては減点できる要素が無い。
登場人物はやや多いものの、殆ど全てのキャラが個性的であり、
十二支の設定もユニークで、各々の魅力が存分に楽しめる。
コメディ&シリアスの両面で透との関わりを通じて、十分な掘り下げがなされており、
1期は言ってみれば2クール使って、
ひたすらキャラの背景とトオルとの関わりを丁寧に描いたとも言える。
(まだ殆ど出てきてない十二支や謎を秘めたアキトも居るが)

そして、やはり何よりトオルとキョウコの優しさ、
思いやりに溢れたセリフの数々が本当に尊い。
トオルはこれまで観てきた色々な作品の中でも、
もしかしたら自分にとっては最高のヒロインかもしれない。
ほんまにエエ子すぎる...少々現実離れしているかもしれないが、
それも理想だから良いのだ。トオルの性格ありきの物語でもあることだし。。

個人的なお気に入りは、男性キャラではシグレ 女性キャラではカグラと花島さん。
中村悠一の水を得た魚のように活き活きとした笑
シグレの演技に加えて、ちょっと変態っぽい所も最高だ。
釘宮節を思う存分堪能できるカグラ、
コメディ要員かと思いつつ壮絶な過去を乗り越えてきた花島さん、
佐藤聡美の落ち着いた声のトーンとも相性抜群だと思う。
メインな役柄ではない、プリユキのモトコや編集のミツなんかも何気に自分は気に入っている。

☆☆作画☆☆

キャラデザインは旧作に比べて、原作に寄せないようにと原作者から要望があったようで、
この点に関しては、やはり新作はより洗練され見やすくなった印象を持った。
(旧作も時代を考えると健闘しているが、透の目がデカ過ぎて自分には若干違和感を感じた)

背景に関しては手の込んだ作品の多い昨今としてみれば、特筆するほど迄ではないと思うが、
人物の造形と表情の変化がよく描けており、最後まで安定感があった。
この作画の安定感があったからこそ、思う存分キャラクターに感情移入できるというもの。
世の中が大変な時期ではあるが、2期もなるべくこのクオリティを保って頂きたいと願うばかり。
点数としては3.5と4.0の間くらいにしたいところだけど、無いので少しおまけの4.0


☆☆音楽☆☆

1クール目のOPに関しては、当初何故こんなEDみたいなバラードを持ってくるのか?
と疑問を持ったが、後から旧作を意識したものだったんだなと納得。
トオルとキョウコ以外のキャラがうつむきがちだったり、
遠くを見て物思いに耽っている様が、
物語の先行きとキャラの抱える闇を暗示しているようで興味深く、
曲調ともよく合っている。

2クール目のOPは一転曲調が明るくなり、雨上がりに空を見上げる様が、
十二支のメンバーとトオルとの関わりによる変化をよく表している。
EDに関しても曲自体は悪くない。
特に1期のクライマックスである24話、
キョウの語りからのEDの入りは涙なしに観れない。

しかしながら、旧作と比べてしまうとOP、ED共にややインパクトに欠けるのは確かだ。
これだけの作品であれば、曲単体で悪くない、
というレベルでは満足できないのは贅沢だろうか。
エイベックス絡みなので仕方ないところではあるが、
やはりこの作品のためだけに、作品の内容とよりリンクした歌詞と曲、
インパクトが欲しかった。
旧作のOP、EDは正直歌自体はそんなに上手いと思わないが、
インパクトが有り、何より作品への愛情が感じられる。
それに対して本作では挿入歌の「生まれる願い」が一番感動的で気に入ったのだが、
作曲が劇伴を制作した人のよるものだと知って納得した。

作中の音楽については本当に素晴らしい楽曲ばかりで印象深い。
サントラを聴きながら書いているが、数々の感動のシーンが蘇ってくる。
作品に与える音楽の演出力が如何に重要かという事が良く解るものだが、
シリアスな場面以外にもコミカルなシーンや日常に用いられる楽曲もよく出来ている。
作品を気に入った方には是非このサントラもチェックしてみてはどうだろうか。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15

ようす さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「人の素敵というものがオニギリの梅干しのようなものだとしたら、その梅干しは背中についているのかもしれません。」

1998年から2006年にかけて「花とゆめ」で連載され、
2001年に一度アニメ化された作品。

そんな作品が再びアニメ化!

私は2001年のアニメは観ていませんが、
原作はすべて既読です。

名シーンの数々に再び会うことができて、感無量です…(´;ω;`)

2001年のアニメでは原作が完結していなかったため、
最終話までアニメ化されなかったそうなのですが、
今回はラストまでやってくれるのかな?

1期は全25話です。


● ストーリー
女子高生の本田透(ほんだ とおる)。

彼女は両親を亡くし、
今は訳あってテントで暮らしていた。

透がテントを張っていた場所は、
クラスメイトの草摩由希(そうま ゆき)が暮らす家の敷地だった。

家主の紫呉(しぐれ)から家事を行うことを条件に家に住むことを提案され、しばらくの間、紫呉と由希と一緒に暮らすことになった。

しかし、草摩家には十二支に関わる秘密があり、
透はその秘密を知ってしまったことで、草摩家と深く関わることになる。


ストーリーは原作通りだと思います。

十二支の動物に憑かれた草摩家の人たちと、
その秘密を、草摩の人間以外で知ってしまった透の物語。

十二支に憑かれた人間は、異性に抱きつかれると、
動物に変身してしまうという体質を持つのです。

設定だけ聞いていると可愛い感じがしますが、この体質や草摩家の空気によって、それぞれが苦しい過去や悲しみと今も戦っているという、重く辛い雰囲気があります。

そんな苦しみや悲しみに対して、
透と一緒に過ごしたり話をしたりすることによって救われるという展開が多く、

透と出会ったことで草摩の人たちが変わっていくような、
心が溶かされていくような、そんなお話です。

透自身も母を亡くし、家もない、
居場所のない悲しさや寂しさを抱えていますが、

その悲しさや寂しさから救ってくれるのも、
草摩の人たちや友人たち。

共に支え合う優しさが温かい作品でした。


● キャラクター
この作品の鍵となるのは、やはり本田透という人間でしょう。

ちょっと天然でドジなところもあって、
周りの人を気遣い、どんな相手も笑顔で受け入れる。

そんな優しい彼女に、
これまで苦しんでいた人たちがどれほど救われたか。

気が付けば、
彼女の周りには彼女を慕う人たちが集まっていますね^^

タイトルにも引用した透の梅干し理論大好きです♪

「人の素敵というものがオニギリの梅干しのようなものだとしたら、
 その梅干しは背中についているのかもしれません。」

背中にあるから自分では自分の良いところには気付きにくくて、
他の人の良いところにはいくらでも気が付いて羨ましくて。

あなたの素敵なところ、私にはちゃんと見えていますよ^^と。

この語り、原作を読んだときから印象的でしたが、
改めてアニメで見て、大好きだなと思いました(*´ω`*)


十二支の面々も個性が豊かで、
しかもイケメンが多くて良い(*´Д`)

この作品はハーレムを狙っているわけではないので、
恋愛色は強くありません。

それぞれが、惹かれる人に惹かれる、という感じ。

透に関わる恋愛色は、由希くんと夾(きょう)くんが、
三角関係をにおわせているぐらいかな。

タイプの違うイケメンと三角関係とかもういくらでも観てられる(*´Д`)ハァハァ

私は昔から夾くん推しですが、
今回も可愛かったー(*´Д`)

素直じゃないところとか、単純なところとか、
びっくりすると猫耳が出ちゃうところとか、すべてが尊い(*´Д`)ハァハァ

だけど時に積極的になる由希くんがマジで王子すぎて揺らぐこともありましたw

王子属性は伊達じゃない…笑顔もかわいいし…。


動物姿があんまり私には刺さらなかったのが残念。

もうちょっと可愛い動物姿だったら嬉しかったのだけど…。


新しいアニメ化ということで、
声優さんも一新です。

私は前作のアニメを見ていないので違和感なく、
新鮮に聞いていました。

重い雰囲気とは切り離せませんが、
にぎやかで、なんだかんだ仲の良い十二支の皆さんのキャラクター、
楽しかったです^^

まだ十二支全員はそろわなかったので(あと二人)、
先の展開も楽しみにしています。


● 音楽
2001年アニメの主題歌が名曲すぎたので、
それによるハードルが高すぎて。笑

どの曲も単体で聞くと良い曲ばかりなのですが、
フルバの曲として聴くと、私の中ではいまいちハマりませんでした。


【 前半OP「Again」/ Beverly 】

2001年のOPを意識したのかな?と思わせる、しっとり感動系のOP。

いい曲だけど、どうしても2001年OPには適わないという考えがよぎってしまう…。


【 後半OP「Chime」/ 大塚愛 】

前半OPとはガラッと雰囲気が変わった明るい曲。

こんな雰囲気の曲も悪くないですね^^


【 前半ED「Lucky Ending」/ ビッケブランカ 】
【 後半ED「One Step Closer」/ INTERSECTION 】

こちらはどちらもしっとり系。

どちらもよく似ている雰囲気です。

いい話の後によく合っていました。


● まとめ
最近過去の名作のリメイクが多くて、個人的には嬉しいような、今さらリメイクする必要ある?と思う複雑な気持ちが入り混じって、なんとも言えない気持ちがあったのですが、

こうして実際にリメイク版を見てみると、
名作はいつ見てもやはり名作だなあと感じられます^^

時代を越えて再び出会える嬉しさがあるんですね♪

この作品の登場人物に重くのしかかる辛さ。
しかし、それがあるから感じられる優しさや温かさ。

透や草摩の人たちのそんな姿は、
気が付けば見ている人たちの心も優しく救ってくれているのだと思います。

2期も楽しみです♪

投稿 : 2025/02/01
♥ : 23

85.7 10 秘密アニメランキング10位
Charlotte [シャーロット](TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (3658)
16257人が棚に入れました
思春期の少年少女のごく一部に発症する特殊能力。
人知れず能力を駆使し、順風満帆な学園生活を送る乙坂有宇。
そんな彼の前に突如現れる少女、友利奈緒。
彼女との出会いにより、暴かれる特殊能力者の宿命。
それは麻枝准が描く、青春を駆け巡る能力者たちの物語――。

麻枝准、Na-Ga、P.A.WORKSによるオリジナルアニメ第2弾が始動!

声優・キャラクター
内山昂輝、佐倉綾音、水島大宙、内田真礼、麻倉もも
ネタバレ

かしろん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

ザ麻枝准

【最終話を見て 総括 を追加】
オリジナルは勝手に色々考えれるから、楽しかったなぁ・・・

【1話見て 溢れ出る、既視感】
{netabare}主人公のウザさやツッコミ。
ヒロインキャラの暴力性。
メガネで知的そうなのにボケ担当。
語尾のオカシイ妹。

キャラ、物語の雰囲気、全てから溢れ出る既視感。

その全てが
「Keyの麻枝准アニメここにありっ!」
である。
更には
1話では流れなかったが、OPにLia。EDに多田葵。
アイドルやバンド好きというキャラ設定から、アニメ内楽曲をやる気満々な姿勢。
もう、まんま「Angel Beats!」だなっ!

これが
「麻枝アニメを見てる安定感安心感」
となるか
「引き出しの少ない寄せ集め作品」
となるかは、今後の面白さ次第。

なんだかんだで麻枝准楽曲は好きなので、楽しみにしてます。{/netabare}

【2話見て 手堅いスタート】
{netabare}1話でキャラ立て。
2話で世界説明と主人公に動機付け。
麻枝准らしさを出しながらも、展開は手堅い順調なスタート。
内容の強引さも麻枝准らしさか。
個々でユニークスキルなのに、
「潰れても代替品がいるからいいや」
ってオカシイだろうに。

妹なぁ・・・
天体観測、すべてトマト味、変な語尾。
天体観測:千里眼
すべてトマト味:血を求める吸血鬼
変な語尾:過去の重要人物が体内に潜在している
どんな特殊能力なんだろうねぇ。

OPED流れる。
両方共、「Angel Beats!」OPEDほどのインパクトはない。
内容が進むにつれ、好きになっていく、かな?{/netabare}

【気になる妹】
{netabare}と言っても、私はロリではない。
見ていて、なんとなく、ハルヒの鶴屋さんを思い出す妹。
どうにも、気持ちが悪いのだ。
 主人公がいる場面じゃないと出てこない。
 変な語尾。
 何故かピザソースにこだわる。
 入寮の時の警備員の警戒とカットインされる防犯カメラ。
 友利の妹への接し方。
 主人公の夢での3人の歩き方の不自然さ。普通は妹を挟んで
 両方の手を繋ぐのでは。
 何故か一緒に登校しない。
なーんか、キャラとしての居心地が悪い、というか。

折角の先が不明なオリジナルアニメなんだ。
楽しみ方のひとつとして、勝手に予想してみよう。

「我思う、故に”我”在り。」
で始まるから
「我思う、故に”妹”在り。」
が中オチ。

主人公が幼いころに、満天の星空を見ながら兄と会話。
「あ、流れ星!」
「流れ星に何をお願いする?」
「うーん・・・妹が欲しい!」
 (妹が星空や彗星に執着する理由)

兄が能力者と判明し、機関に連れて行かれることに。
主人公が寂しくないようにと、その願いを叶えることに。

が、中途半端な能力なので、
主人公が意識している時のみに存在出来る妹
として、歩未が誕生。
 (一緒に登校した場合、妹は中学に行くから別行動となり、
  主人公の意識から離れるので存在出来なくなる。)
が、どうにも気持ちが悪いので、父母離婚。叔父に親権を押し付けて逃亡。
主人公と妹、兄妹での生活が始まる。

その後、兄は機関から逃亡。
能力を活かして資産を築く。
その資産で能力者保護期間及び保護施設としての星ノ海学園を設立。
 (学園名が妹のために付けられたような名な理由。
  実は兄の主人公との思い出。)
友利の言う本当に信頼できる人=兄。

兄は主人公を探していたが、離婚、叔父に預けれで、苗字が変わり、手間取っていた。

歩未が料理の尽くにピザソースを使うのは、兄が
主人公の好きな味=ピザソース
と知っているから。
それが能力の賜である歩未に引き継がれている。
年月が経ち、主人公の好みが変わっても、
好きな味=ピザソース
で固定されている。

これらをまとめて、
「我思う、故に”妹”在り」
だから、妹から心が離れると、妹は存在出来なくなる。
友利と仲良くなり、主人公の中で友利の存在が大きくなればなるほど、妹の存在が小さくなっていく。
それに気付いた時に、
幻なのは兄ではなく妹のほうだった。
幻のような妹をとるか、
現実にいる友利をとるか、
が、中オチ。

「我思う、故に”友”在り」
「我思う、故に”恋人”在り」
「我思う、故に”我”在り」
こんな俺でもここにいていいんだ!
が最後のオチ。

先が読めないのがオリジナルアニメの面白さ。
勝手に想像して楽しむぜっ!{/netabare}

【OPの向きの話】
{netabare}画面作りにおいて、向き、というのには意味がある。

今年頭に世間を騒がせた岡田斗司夫が、以前、ニコニコで話していた。
あしたのジョーのラスト、矢吹ジョーは生きているのかどうか。
  BS漫画夜話のあしたのジョー回で、夏目房之介が説明しているんだが、
  「漫画における物語の進行方向は”右から左 ←”になる。
   ラストの矢吹ジョーは”左方向 ←”を向いている。
   漫画家の生理習性で、死や止まったものは”右方向 →”に書いてしまう。」

日本は、縦書き文化、漫画文化、だ。
だから、日本の作品では、画作りにおいて、進行方向が右から左になっていることが多い。
それを踏まえて、ロボット物では
敵(阻むもの) →← 味方(進むもの)
という構図で描かれることがお約束となっている。

この辺の詳しい解説は、renton000さんの書かれたTVエヴァのレビュー
http://www.anikore.jp/review/1191186/
が、非常に分かりやすいので、ご興味があれば、一読されるのが楽しいかと。

本作でもこの”向き”はしっかりしており、2話で分かりやすい場面だと
主人公 →← 友利、高城
パン ← 高城
写真買ったやつ →← 友利
念写弓道 →← 友利
矢 ← 高城
というふうな描かれ方をしている。

で、OP。
キャラクターの向きに注意してみると、
ほぼ ”正面” ”左方向 ←”
で描かれ続ける。
方向の理論で言えば、全員、進行方向を向いているので、「前向きな物語」と読める。
前向きだしね。

ところがである。
いくつか、”右方向 →”で描かれるシーンがある。
方向の理論で言えば、”右方向 →”を見る=逆行する、過去を振り返る。

授業中の主人公が、”右方向 →”を見る。
そして、そのシーンは画面奥に吸い込まれるようにフェードアウトし、真っ暗になる。

友利が人差し指を立てた腕を”右方向 →”に振る。
次のシーンは、イラスト風に描かれた主人公らしき人物が口からシャボン玉のような泡を出している。
水泡に帰す、など、泡は儚く脆いものの象徴。

謎の5人組がビルの屋上みたいなところで立っているシーン。
真ん中の男性が”右方向 →”から振り返り、不気味に光る両目で睨む。
次のシーンは、空から落下する友利。
象徴もクソもなく、落下、落ちる。

”右方向 →”の後は、嫌な感じのシーンが多い。
落下する友利と主人公が、何か叫びながら手を伸ばす。
このシーンだけは、”右方向 →”を向いてる主人公が、グルッと回って正面を向く、という、なんか良い感じだけど。

そして、”後ろ向き”。
OPにおいては、最初と最後、キャラクターが後ろ姿で描かれる。
最後に至っては、明るい夕焼けが、暗い夕闇に染まって終わっていく。

これらが何を指し示しているのか、を考えるのが楽しいんだけど、ちょい保留。{/netabare}

【3話見て メインキャラは揃ったのかな】
{netabare}西森柚咲、及び、美砂登場。
全体的に大味な話の内容。
美砂の死因が
原付き2ケツで事故死
って・・・
OPのピアノアレンジをBGMにされても泣けませんよ。

「いつまでも死人のことを引っ張るな。
 でないと、この先、幸せになれないぜ」
ですよねー。
いつまでもAngel Beats!のことを引っ張っちゃダメですよね~。

OP画に文字や図形などが挿入される演出が加わった。
そのうち、コマ送りで確認するか。{/netabare}

【4話見て 種まきは続く】
{netabare}麻枝准が
「スロースターターな作品だから6話まで見て」
と言っているが、
「分かってるなら、6話までを面白くする努力をしろよ」
と言いたい。

物語が動き出すまでの種まき期間とは分かってはいるが、3話に続き、単体エピソードとして非常に大味。
面白い何かがあるわけでもなし。
友利、嫌われてるね。
高城、ヒクね。ツバは回収しようね。
柚咲、素であのキャラなら頭おかしいね。
妹、やっぱ怪しいね。
くらいな感じ。

主人公が能力者に対して意識乗っ取りをかけた場合に何やらあるようだ。
なら、せめて、2話で念写弓道の意識乗っ取りをやった時点で、
友利が何やら違和感を感じ取る、
みたいな描写を入れようよ、と。{/netabare}

【5話見て 種まきはまだ続く】
{netabare}4話のちょっと勘違い。
主人公の乗り移り実験。
てっきり、
主人公が能力者に乗り移ると能力ゲット?
とか、つい主人公の変化を求めてしまっていたが、
会話をちゃんと聞くと
「被験者にいう言葉じゃないぞ」
「被験者は相手です。ご安心を」
つまり、何かしらの変化が起きるのは、乗っ取りを受けた側。
念動力を使ってた投手のほう。
思い込みはいかんなぁ・・・・

さて、5話でもまだ種まきは続いている。
公式が
6話まで見てね
と言っているから、6話Aパートくらいまでは種まきなんだろう。

さて、今週のの種まきは

友利の嫌われっぷりが酷い
 集団に呼び出されて、校舎裏で暴行。
 1vs1だと個対象インビジブルを使って無敵となるが、
 1vs多では何ともならんようだ。

高城の悟りっぷり
 友利が連れて行かれても「知らないほうが良い」。
 いくらなんでも友利に冷たい。むしろ、この仕返しを友利が受け入れてる?
 「5秒しか乗り移れない能力に何が」「それは貴方がっ」。
 何か言いかけた。何かしらの情報を握っているっぽい。

乙坂兄の能力
 フライング斉藤に乗り移ったときに浮遊の能力をコントロール出来た。
 能力者に乗り移った場合、その能力を、不慣れながらも、使うことが出来る。

妹に変化
 ピザソースを作るために外出しようとするも、警備員により止められた。
 突然、風邪の症状。


やっぱ、妹が気になるなぁ・・・

妹が存在してる場合
警備員により止められた
 妹が凄い能力の持ち主で、最重要人物指定されてる
風邪の症状
 能力の発現サイン

妹が存在してない場合(上記【気になる妹】の推測を絡めて)
警備員により止められた
 乙坂兄の意識下でしか存在できない妹との辻褄合わせ会話
風邪の症状
 主人公の意識が友利に行き始めたサイン
 ピザソースが兄との意識伝達の媒介?

6話で、どんな動き方をしますやら。{/netabare}

【6話見て 確かに、話は動き出した、よね】
{netabare}普通に、妹、存在してたか・・・というか、Web予告のお見舞いで分かっちゃいたんだが。

いままで、散々、主人公の一人称でやっておいて、
いきなり妹のクラスを出す三人称表現。
話が動き出す暗示をしておいてのBパート。
うん。確かに、話は動き出した、よね。
でも、一方的な思い込みの痴情のもつれからって・・・
まぁ、青春って言えば青春してんなぁ、なんだけど。
グッと持っていかれるような動き出しじゃ無かったなぁ。

主人公が高城に乗り移りを使おうとしたら、友利に強引に止められた。
4話での実験結果がまだ明らかになっていないが、使われた側に影響が出る推測をたてているようだ。
・能力保持期間が短くなる
・能力が弱まる
・能力が消える
など考えられるが、答えはまだ先か。

新キャラ 目時 登場。
先んじて行動してたり、
「間に合わなかったか」
という台詞から、主人公所属生徒会よりも、情報を握っているっぽい。
OP屋上の五人組の一番右の人っぽいが、はたして。

OP屋上の五人組
? 熊耳 乙坂兄 友利兄 目時
ぽいシルエット。
真ん中人物は杖持ち。
普通の杖?白杖?
白杖なら、
「ジエンドのボーカルは眼が見えないから云々」
という友利の説明と合致。
でも、友利兄はジエンドメンバーじゃないし、
友利兄の部屋に貼ってあったジエンドのポスターは長髪の女性ぽかった。
また、ジエンドっぽい曲が何度か流れているが、女性Vo。
ジエンド=屋上の五人組ではないか・・・{/netabare}

【7話見て 勝手な想像が、楽しい ※向きの話 光の話 を追記】
{netabare}妹死んで、
主人公引きこもって、
主人公グレて、
覚醒剤やめますか?それとも人間やめますか?なところを、対個人視覚遮断で主人公を見守ってた友利が止めて、
ひでんレシピのピザソース味オムライスを食って、
友利とちょっといい感じになって、
生徒会に戻ることになりました。

えー・・・
妹アッサリ死ぬし、
散々引っ張ったピザソースの扱いってこれだけのこと?
6話の新キャラも全く出てこないし、
主人公の一人称視点に戻るし。


正直、ストーリー見てるより、与えられた条件から今後の物語を勝手に想像してるほうが楽しい現状。

妹、生き返るかなぁ。
生き返らない気がするなぁ。
主人公、大暴れで科学者に目をつけられる。
で、科学者側に
 能力調査の結果、君の乗り移りの能力の対象を、過去の君自身にすることが出来る。
 乗り移り能力は5秒間ではなく、固定された時間だ。
 8/1の12:00:00に乗り移りをかけた場合、8/1の12:00:05に乗り移りが解除される。
 つまり、7/1の12:00:00の君に乗り移った場合、1ヶ月と5秒間乗り移れるということだ。
 妹を助けたまえ。
 かわりに、私達にその力を提供してもらう。
とか提案されて、ピザソースのお陰で近づいた友利との関係を断つかどうか悩む。
みたいな展開とかかなぁ。
でも、それだと、タイムリープした先での主人公と科学者側に意識の齟齬がおきるしなぁ。
それに、簡単に科学者信じないよなぁ。
妹失ったところに、科学者側として兄貴が出てきたら、肉親求めてコロッと落ちるかなぁ。
OP歌詞から、二択になるだろうし、
タイムリープで可逆になれば、万物の法則を越えたバケモノだろうしなぁ。
OPの向きの内容含んで考えると、過去を向いた途端に不幸だなぁ。

みたいな感じで。
想像するのもカッタルイほどにツマラナイことはないんだけどねぇ・・・

※追記 向きの話
【OPの向きの話】でも書いたが、方向の話。
終始、後ろ向きな話の7話。
尽くに→向きに話が進む。
全シーンとまでは言わないが、主人公がずっと→向きなのだ。
乗ってる電車の進む方向なども。
で、ラストにオムライスを食べるシーン。
ここで、しっかりと←向きで座り、ひでんピザソース味オムライスを食べ続け、友利と話をし、生徒会に戻る決意をする。
丁寧なお仕事っぷり。

※追記 光と影の話
いけないおクスリを友利に蹴飛ばされるシーン。
主人公には影、友利には光。
「どうしろってんだよっ」
と胸ぐらを掴みにかかる主人公は光の方へ。
思い出すのは、”響け!ユーフォニアム”で私が一番好きなシーンである
トランペットソロ対決直前の麗奈と久美子の会話シーン。
心がどうしようもないキャラに影がさし、それを救う存在に光があたり。
救済を欲するかのように光の当たるキャラへ向かう。
これも丁寧な仕事なんだけど、ユーフォのこのシーンが完璧すぎるから、ちょっち見劣りしちゃう。{/netabare}

【8話見て 顔を出さない演出は良かったけど】
{netabare}主人公、友利が、互いを救済しあい、互いを意識する話。
本来なら、ラストに向けての切っ掛けとなる良い話んだろうが、イマイチ。
ただ、Bパートで、一切、友利の顔を画面に出さなかった演出は良い。
ここは聴かせどころだけに、アヤネルには、もう半歩、頑張って欲しかったけど。

Aパートで印象に残るのは柚咲のPV。
あんなダラダラ見せられるとは思わなかった。
柚咲のキャラと合ってない曲で、あんなツマラナイPVをダラダラと流すな。
キャラCD売りたいんだろ?
PVではないが、京アニ作品のEDはPVっぽいことが多い。
あのくらいに気合を入れてつくってくれないと、ただただダルいだけだ。
プロモーションにならないよ。
CDの売り上げにマイナスになるよ、あんな内容だと。

そしてBパート。
歌の力で友利兄復活の兆し。
冷静に考えると、麻枝准作品は、曲や歌など、音楽頼りな部分が多いので、こういう
「音楽サイコー!楽曲の力はすごい!」
なネタにならざるを得ないのは仕方ないか。
ただ、既に兄には、
CDなどでZHIENDの曲を聞かせる、
くらいのことは試し済だろうから、
今回のような、
「生歌の力は凄い」
みたいな話だと、反語的にCDその他音源の力は・・・

サラ・シェーン登場。
ZHIENDのヴォーカルであるサラ・シェーンが出てきた。
彼女曰く
  視力を失ったのは懺悔、罪滅ぼし。
  バンドのフロントマンやりたかったが、
  唄もギターも実力の何もなく全く芽が出ず、
  周りが売れていくのを荒んで見てたが、
  ズルをすることで爆発的ヒットをし、
  日本でも流行って公演したりしたが、
  金廻りや周りの目が悪い方に変わり、
  弟がカネ目当てに誘拐されるなどし、
  それに嫌気が差し、
  地味なバンドのフロントマンとなり、
  最後は視力を引き渡してZHIENDとなった。
だそうな。
ズル=特殊能力、なのは間違いない。
じゃあ、何の能力だったのだろう。
声:何かしらの力を加えることで聞いてる人に影響を与える
くらいか。
一瞬、
「人生は一度きり」
「気付いた時には手遅れで、夢を叶えれなかった」
って台詞から
”タイムリープ”
も浮かんだが、気に食わなかったらタイムリープしまくればいいんだから違うか。ループしまくっても、ギターの腕が天才的にはならんだろうし。
これらを踏まえて、素直に彼女の言葉を受け取ると、
  バンドのフロントマンやりたかったが、
  ギター練習をするでも歌の練習するでもなく、
  周りを羨み、妬み、ただただ、時が過ぎていった。
  そんなある日、自分に”ズル”をする力があることに気づき、
  その”ズル”をすることで、ヴォーカリストとして成功した。
  だが、所詮は”ズル”による成功なので、
  分不相応な事態に彼女がついて行けず、
  その”ズル”を放棄することで事態を収めた後、
  ”ズル”をした代償として視力を奪われた。
  しかし、そのかわりに本当の力と夢を手に入れることが出来た
ということらしい。
特殊能力という力を手に入れた者は、その能力が消えると同時に何かを失うことになる。
祝福と呪いの物語。
この8話が、
主人公、友利が、互いを救済しあい、互いを意識する話、
となった以上、次に訪れるのは離別。
やっぱ、
  妹と友利。
  さぁDOTCH?
って展開になりそうな。{/netabare}

【9話メモ】
{netabare}乙坂隼翼 乙坂兄 タイムリープ
目時 オレンジ女 睡眠or気絶
七野 金髪 透過、壁すり抜け
前泊 運転手 記憶消去
熊耳 プー 特殊能力者発見(別能力かと思ったが、粉砕のリーゼントを云々言ってたから多分まんま)

盲目は乙坂兄とサラ。
特殊能力の影響か。
推測
特殊能力使用はMP制。
MP0になると、能力を失うと同時に、罰則として失明する。
年齢経過による特殊能力自然消滅の場合、MP0にならないので罰則無し。
主人公に特殊能力を略奪された場合、MP0にならないので罰則無し。
「略奪」というくらいだから、された側は特殊能力を失う。
念動力ピッチャーの実験は、念写アーチャーのアフターフォローにより、
”能力消滅&罰則無し”
を確認出来たので、実験として略奪させた?
乗り移り=自動略奪とすると、
「略奪」「念写」「念動力」「浮遊」
が、主人公の特殊能力。
友利が、高城に乗り移るのを妨害したのは、瞬間移動を略奪するのを防ぐため。
川の水浴びで高城が言いよどんだのは、主人公の能力が「乗り移り」ではなく「略奪」ってトンデモ能力で、自身が超重要人物なのを気付いてないことに苛立ったため。{/netabare}

【10話メモ】
{netabare}年齢
物語スタート
 兄 18
 主人公 16(高校1年)
 妹 14(中学2年)
兄、最初のリープ:捕まるのは3年後
 兄 12
 主人公 10
 妹 8
捕まる年齢:兄、15才誕生日
 兄 15
 主人公 13
 妹 11

兄、失明は能力の影響。
失明=能力の喪失ではないらしい。
今まで見てきたものを一気に見ながらタイムリープするために目を酷使するから、という説明。
なら、視力矯正として、メガネ掛けても意味が無いのでは?

兄貴5人衆の中で、七野だけいないのが気になる。
元々、乙坂兄妹に対して好意的な感じでは無い。
能力者を救う、
という目的から、
妹を救う、
という目的に変わったことで、離別した?
内野手だし、キープレイヤー?なんてな。

主人公リープで無くなった出来事。
 妹死亡。
 主人公グレる。
 白柳との再会。
 主人公からの被害者。
 友利による主人公救出。
 主人公とサラの出会い。
 サラの友利兄救出。
リープが妹死亡前日だから、サラのライブは確定済み事項。
サラが広島焼きを求めて彷徨くことも確定してるなら、待ちぶせ可能。能力のことを話せば友利兄関係はどうにかなりそう。
現時点での大きな変更点は
 友利が主人公に向ける気持ちが弱くなった
くらいか。{/netabare}

【11話見て 本末顛倒な印象】
{netabare}運転手は前泊じゃなかったか。
「喋らねーなぁ」とは思ってたが、まんまとミスリードに引っ掛かったわけか。
喋ったら、EDのスタッフリストでネタバレするしねぇ・・・

シャーロット=彗星の名前。
75年周期の彗星で、地球をかすめる時に未知の粒子をばらまいて、それの影響で能力者が出来るんだそうな。
えー・・・
そんなハレー彗星モドキがタイトルなの?
全く、伏線張れてないじゃん。
妹が天体好きで、長周期彗星を見るのが夢って言ってただけじゃん。
「彗星は英語でcometと言って、ギリシャ語の”長い髪をした”が語源でござるぅ」
「はいはい、本当に星が好きなんだな。
 いいから早く寝ろよ」
とかさぁ、そんな会話するだけで、こっちが受ける印象が全然違うじゃん。
しかも、長周期彗星って200年周期なんだろ(wiki曰く)。
なんなんだよ!

なんか、ここまで見てきて、色々と、本末顛倒に感じる。
まるで、
 こんな意味ありげな単語がいっぱい出てくるOP映像作りました。
 そして、あらすじを歌詞としてOP曲をつくりました。
 このOPを使って全13話の物語を完成させなさい。
みたいな問題の答えを見せられてる印象。
もう、どっちが先に出来てたんだよ、みたいな無理くりさ。

もうちょい、見れるシナリオ考えれる人だと思ってたんだけどなぁ、麻枝准。
と思って、前作「Angel Beats!」の自分の感想を読む。

 全体的な流れとして?な部分が多い。
 これを「なんなんだよ!」と突き放すか、
 「多分こうだよねー」と都合よく解釈して受け入れるかで受け止め方はかなり違う。

なんだ、なにも変わってないじゃん。
シナリオで伏線張れないからって、OPで単語出して誤魔化すのはやめようよ。
シナリオ構成がイマイチだからって、OP歌詞をあらすじにしてネタバレするのはやめようよ。
伏線とか、シナリオ構成とか、そういうのを期待しちゃダメだったんだな。
星ノ海学園、って名前にすら伏線張れないんだもんな。
ただのベイスターズってだけなんだろうなぁ。{/netabare}

【12話見て 歌詞・・・】
{netabare}いや、もう、散々書いてきているんだが・・・
OP歌詞まんまじゃん。
ヒクなっ!
・・・もうちょいひねろうよ、ねぇ。

前に進むのかここでやめるのか、とか
どれだけだって奪う、とか
神にも等しい、とか
帰ってやる、とか
その辺の歌詞から
あぁ、能力略奪旅行に行くんだろうな、
とは思ったよ。

でもさぁ、せめてさぁ、サラとか有効活用しようよ。
世界的アーチストなんだろ?
ズルして失明ってことは、何かしらの能力の結果なんだろ?
サラに能力のこと話して世界ツアーに同行する、とかさぁ、なんかあるじゃん。

それに、ループして、サラと友利兄会わせてないじゃん。
兄を救うシーンをもう一度やろうよ。
友利にあんな告白とかしても、友利は反応に困るだけだって。

11話でも書いたけど、色んな伏線を活かすシナリオが書けないからって、OP歌詞とか映像で誤魔化すのはやめようよ。
この辺は、Angel Beats!のほうがまだマシだったよ。


はぁ・・・・
歌詞の最後が
”帰ってやる”
か。
友利のもとに帰れたのか、帰れなかったのか。
ボカして、
「視聴者の人の想像にお任せします」
みたいな、逃げ口上を打つなよ、と思いながら、最終話を待つ。{/netabare}

【最終話まで見て Angel Beats!から学んだ失敗】
{netabare}また書くけど
「ほんっとーにOP曲”Bravely You”の歌詞そのまんまだなっ!」
と。
「youと有宇をカケてるのね、ハハン」
とか、どうでもいい話。
見ながら、
「あー、この場面は歌詞のこの部分だな・・・」
とか、思い浮かべながら見てた。

そして、結末。
考えうる中で、最も無難な着地。
前話感想で
「帰ってこれたかボカす逃げ口上はうつなよ」
と書いたが、ちゃんと帰ってこれたと明示した。
そこは評価したい。
けどね。
この結末じゃあ、何も語れないんだよ。
語りたいことがない。

前作、Angel Beats!のエンディング。
賛否両論、物議を醸す締め方だった。
私は、人間の弱さや俗っぽさを描いたあのラストは好きだよ。
あの締め方だったからこそ、良くも悪くも心に残る作品になったと思うし。
でも、麻枝准にとっては、あの締め方で受けた批判を大きく感じちゃったんだろう。

それで、とった締めが超無難。
「あー、終わったねぇ・・・」
程度にしか感じない。
本当に語りたいことがない締め方。
Angel Beats!をつくって、学んだことが、失敗に繋がっちゃってると思う。

語りたいことがないことを語りたい・・・
困ったことだ・・・{/netabare}

【総括 最大の欠点】
{netabare}もし、皆さんが誰かから
「シャーロットってアニメ、どういう話なの?」
と聞かれたら、どう答えますか?

私は答えれません。
何故なら、何の話なのか分からなかったからです。
恋の話?
兄妹愛の話?
友情の話?
中二病万歳な話?
タイムリープもの?

【気になる妹】で書きましたが、当初、私は”自己確立”の話かと予想しました。
友人は”中二病讃歌”だと思ったそうです。
結局、どっちでもありませんでした。
じゃあ、何の話だったのか。
歩未に拘る話でもない。
友利にこだわり続ける話でもない。
生徒会メンバーとの友情劇でもない。
タイムリープの苦難を打破する話でもない。

通して見終えた時に、この物語の主題が見えないのです。
そう、これが、この作品の最大の欠点です。
「これを見せたいんだ!」
「これを語りたいんだ!」
って話の根幹が全く見えません。

根幹が見えずにブレるので、枝葉末節もズタズタです。
物語の伏線もクソもありません。
当たり前ですよね。そういうのは幹がしっかりしてるからこそ、活きるのですから。

もし、
「シャーロットってアニメ、どういう話なの?」
という問いの答えを持っている人がいらっしゃったら、教えて頂けたら幸いです。{/netabare}

【ベイスターズ 11話分まで】
{netabare}他の方も書かれているし、
ネットで
”シャーロット 横浜”
と検索するとワンサカ出てくるんだが、
登場人物名がプロ野球の
横浜ベイスターズ
に関連するようだ。
で、ちょいとまとめてみた。

キャラ 性別 推測元ネタ ポジション 備考
となっている。


生徒会関係
乙坂兄 ♂ 乙坂智   外野
乙坂妹 ♀ 乙坂智   外野
友利  ♀ 友利結   投手  OB
高城  ♂ 高城俊人  捕手
西森  ♀ 西森将司  捕手
黒羽  ♀ 黒羽根利規 捕手

中学
梶谷  ♂ 梶谷隆幸  内外野
大沼  ♂ 大沼幸二  投手  OB

陽野森高校
白柳  ♀ 白柳和吉  投手  OB
三嶋  ♀ 三嶋一輝  投手
杉本  ♀ 杉本友   投手  OB
大村  ♂ 大村巌   外野  コーチのみ
内川  ♂ 内川聖一  内外野 現役OB
山本  ♀ 山本省吾  投手  OB

ナンバ高校
有働  ♂ 有働克也  投手  OB

西森取り巻き
ショウ ♂ 荒波翔   外野
コータ ♂ 須田幸太  投手

関内学園
福山  ♂ 福山博之  投手  現役OB
隆人  ♂ 河原隆一  投手  OB

山の中
斉藤  ♂ 斉藤隆   投手  現役OB

妹中学
野村  ♀ 野村弘樹  投手  OB
及川  ♂ 及川宣士  投手  OB
小西  ♀ 小西得郎  なし  監督OB

病院及び警察
小池  ♂ 小池正晃  内外野 OB
染田  ♂ 染田賢作  投手  OB

チンピラ
権藤  ♂ 権藤正利  投手  OB
      権藤博   投手  監督OB
細山田 ♂ 細山田武史 捕手  現役OB

お好み焼き屋
Ryuya ♂ 小関竜也  外野  OB読み仮名はたつやだから別?

ZHIEND
Sara Shane ♀ Shane Patrick Bowers 投手 OB

兄貴協力者5人組
熊耳  ♂ 熊耳武彦  捕手  OB
目時  ♀ 目時春雄  捕手  OB
七野  ♂ 七野智秀  内野  OB
前泊  ♂ 前泊哲明  投手  OB

科学者
堤内  ♂ 堤内健   投手  OB

兄貴組織
古木  ♂ 古木克明  内外野 OB

前作Angel Beats!でも、キャラ名に
{netabare}音無結弦:心臓提供者 立華かなで:心臓受容者{/netabare}
ちゃんと意味があったので、今回も何かしらの仕掛けが、と思ったのだ。

最初は、生徒会関係だけ見て
 乙坂:外野 外世界の住人。
 友利:投手OB 物語の動かし手。過去世界の住人。
 高城、西森/黒羽:捕手 現世界の守護者。
とか考えたんだが、他キャラも引用されてると見ると、これは無理筋。
男女でポジション分けされてる訳でもないし、OBにも意味は無さそう。

ひとつ気になるのは、純粋な 「内野手」 がいない。
成績掲示表に名前の出ている”内川””梶谷”が内野としての1軍成績も残しているが、
外野手としての出場が多いし、印象としてもそっちだ。
7話小池も同様。
名前に何かしらの意図がある場合、「内野手」が出てくる時が、鍵になりそうである。

と、思ってたら、
小西 選手経験なし 監督のみ
って。
私の調査不足かも・・・

更に、七野という内野専門者が登場。
話は確かに動き出したよ。
動き出した、けど、なんだろう、この腑に落ちない感は・・・

まさか、ねぇ。
特に何の意味もありません。
ちょっと拝借しただけです、ってことは、ないよ、ねぇ・・・{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 22

「ひろ。」 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

自分の中では”崩れて終わった作品”。

>放送直前特番まで視聴して
「Angel Beats!の放送開始前にも同じような特番があったな~」というのがまず第一声。

P.A.WORKSさまのプチメイキング映像と、堀川社長が出てきて話してくれるだけで
自分の中では”リアルSHIROBAKOの続編”的な満足感がどうしても高まってしまいます♪。
・・ということで本編終了後にもがっつりメイキング映像を特典映像として見せてほしいです!!。


・・で、肝心の本編なのですが
まだほとんど予備知識がない自分ですが、
・・ふむふむ。個人ごとの異能能力が中心に展開する作品のようですね。あと学園もの。

・・ってここまでの情報だけだと、単純に考えたらエロゲもしくはエロ系アニメになってしまいそうなのですが
ほんの少しだけ公開された未公開映像の部分を観る限りでは、その心配はあまりなさそうです。
セリフまわりあたりも、なかなか面白そうです!。

主人公のキャラデザインやPVを観ただけの段階では、主人公の印象はあまりよくなかったのですが
実際に動いてしゃべって魂が込められた状態での映像を観ると「そんなに悪くないかな?」って感じです。
(若干ルルーシュっぽく感じてしまう瞬間があるので、そっちには行かないでほしいな~というのはある)

あと気になるキャラとしては、絵面だけみるとどうみてもSHIROBAKOのりーちゃんや
Angel Beats!の高松っぽいのがいるなーって思ってたけど
放送直前特番で関口さんがハッキリ「高松です!」って言ったの観て吹いたww。
(麻枝さんからそう説明されていたからなのでしょうけれど)
ちょっと調べてみたら声もあの方らしいですね^^。

あと、本編で主人公達は何に立ち向かうのか?。どんな困難が降りかかるのか?。
といったことが気になりますが、ここはまだほとんど情報がないままでしたが
情報が現在限られている分、本編がより楽しみになりました!。

●余談:異能かあ。個人的にはマンガ版”ジョジョの奇妙な冒険”が「個人ごとの能力を駆使して戦闘する」
    という点だけでみれば最高峰だし、すでに出尽くしてる感もあるのですが、
    コードギアスのように単純な戦闘手段としてだけではなく戦略的・戦術的・外交的・その他もろもろ
    なかなか思いつけないような活用方法・頭脳戦といったところだったりする面白さも追求できそうだし
    自分が最も好きな作品STAR DRIVERの主人公のツナシ・タクト君のように本人すら自覚していなかった
    能力(第1フェーズ)のような無意識的なものもあるので
    本作ではどういった扱われ方がするのかとても楽しみであると同時に
    自分の中ではかなりハードルが上がってしまっていますww。

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(追記)
監督の浅井義之さんって今回が初監督作品となるようですね。失礼ながら名前を知りませんでした。
放送直前特番で「Angel Beats!で演出をされていた」というのを聞いて、興味がわきました。

・・で、その後偶然今日「STAR DRIVER~輝きのタクト~」第15話「封印の巫女」を見終えた時に
スタッフロールに浅井義之さんの名前が流れてきたのを見つけて驚きました!。
「STAR DRIVER~輝きのタクト~」第1話、第15話、第25話でも演出をされていたのですね!!。
どの回も好きな回ですが、特に第15話の演出は素晴らしいな~と以前から思っていたので
監督に対する期待値が一気にあがってきました^^。
他にも凪のあすから、TARI TARI、絶園のテンペスト、ソウルイーター、・・等々たくさんの作品で
演出や絵コンテ等されてるようですね。
・・あ、キャプテン・アース・・・(汗)。ここには触れないようにします;;。

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>1話まで視聴して
事前情報でかなり自分の中でのハードルが上がっていましたが
そんなことをすっかり忘れてしまえる第1話でした。

「ダークヒーロー的な主人公になるのかな?」と事前情報で想像していましたが
蓋をあけてみたら、かなり庶民派主人公でした^^。

あと、作品全体の印象としては以下のとおりです
・テンポが良い
・グイグイ惹きこまれる
・押しつけがましくない
・ある意味表情芝居?、顔芸!?
・ギャグが意外にも笑える!??

ホントにあっという間の23分間でした。来週が待ち遠しいです!!。


※余談:
某雑誌の放送直前記事で麻枝さんが
「Angel Beats!での反省点を本作に生かした」とのことですが
そういうで麻枝さんの姿勢って素晴らしいなって思いました。

あと、ABではキャラクターが多くても成立できると思ってたけど
結果として(周りの評価等含めて)成立できてなかった・・
それを踏まえて今回はキャラクター数をしぼった(掘り下げ重視した)
・・といった感じの要約記事だったと思いますが
自分は「ABでのキャラクラー数でも完全に成立してた!」と断言します!!。
今回はキャラ数をしぼって掘り下げ重視みたいな感じの方向でいくようですが
それはそれで楽しみなのですが
しぼりこみすぎてこじんまりしてしまわないようにだけお願いしたいです(><)。

(・・あ、またキャプテン・アースでの人数少なすぎ感の記憶が戻ってきた・・
   監督さんつながりでついつい余計な心配をしてしまっています・・
   でも、浅井義之監督は「STAR DRIVER~輝きのタクト~」で既に”監督補佐”を
   されてたのですね。後で気付きました^^。・・だったら心配ないですよね。)


----------------------------------------------------------------------------
>2話まで視聴して
まず、OPの映像と曲、それぞれがとてもよかった!。
宇宙(そら)に星が流れるシーンにグッときた。
PVでも、たしか一瞬流れ星が出てたような記憶があるし
星はかなり重要なキーの1つのようですね。

・・あれ?!!。
・・主人公と高松のこの仕草って・・
・・これって
”(<ゝω・)綺羅星ッ!☆” と、”ルルーシュのギアス”を掛け合わせたような感じに見れてしまうのは
・・気のせい??。これって自分だけ??。

他にも若干「既視感のある絵面」が・・。
なにか時間にまつわる転機を予感させる時計の描写は、最近リメイク発表されたYUNOを彷彿させるな~。
(自分はサターン版しかやったことないけど、思い入れ強い!。リメイクせず補完してほしい・・)
空中での2人の様は、若干マクロスっぽい?。いや、エウレカだったっけ?。
・・かなり記憶があいまいだけど、”かつて自分が他作品で爽快感を感じた描写”
のようなものを複数うまく本作で取り入れている感じがします。
・・単なる引用ではなくって一捻り入れた感じ・・というか。
Liaさんの歌もしっかり魂込められてますね。
かなり秀逸なOPで、個人的にかなりお気に入りです♪。
うーん、テンション上がります!!。


話の展開としては若干、某学園都市的な方向に振られたのかな?。
でも、それらもまだまだ序章の一部にしか感じられないところに、今後を期待させられます。

1話ではあまり気になってなかった”友利奈緒”が
2話を見て「どんな人物なのか?」と、興味がどんどん湧いてきました!。
とりあえず直情系な感じのところは今のところ好感度大です!。
まだまだ深く深く掘り下げてくれそうなのでこちらも見どころだと思います。


EDは、ABに引き続き多田さんの歌声が聴けて幸せです。
ABのように歌詞の中にネタバレが含まれていたりするのかな?。
ED中にも星空がしっかり描かれてますね。
まだまだ2話という序盤ですが、今後に期待が高まります!。

----------------------------------------------------------------------------
>3話まで視聴して
やっと来ましたね!。内田真礼さん。
ABでいうとユイ的なポジションな役割なのかな?。

今回は麻枝さんの定番的な?というか真骨頂な?感動への導き方で
ある意味ベタに感じるんですが、でも話の持って行き方がウマいので
素直に感動できる回でしたね。(若干ギャグにもとれてしまうがw)

3話まで視聴してくると、本作の狙いである”描く人数を絞る”というのが
自分にはじわじわ効いてきてしまっています。

まんまと”友利奈緒”にハマってきてしまっています(OP映像との相乗効果も絶大)。
これには声優さんの演技も大きいと思います!!。
抑えている演技に見せかけて、要所ではグッと入っているって感じ^^。

とにかく、毎回毎回が素晴らしい作品だと思います。

----------------------------------------------------------------------------
>9話まで視聴して
公式?で発表?されていたように6話で大きく話が動いてきましたね。
こういう展開になってくると、リアルタイムに4話・5話を視聴していた時に感じていた
「日常感いっぱいで特に変化の感じられない展開」が逆にすごく大切なものに思えてきます。

正直、4話野球回での野球シーンはほとんど不発?・・な感じでしたし
4話5話だけでなく最初から若干ちょっとクドく感じていた妹ちゃんの口調(ごめんなさい)が
愛おしく感じてきます。というか今現在では(いい意味で)若干中毒気味になっています♪。
某まとめサイト様で”妹ちゃんの語尾が統一していない”という記事が上がっていましたが
自分は「ござる♪」も「なのです♪」も、今ではどっちも大好きだし
使い分けてるというかその時の本人の気分しだいでかわるものだろうから
全く何の違和感もありませんでした。
でもこういう細かいところまで考察されている記事があがってくるとなんか嬉しいです^^。
「ああー、ちゃんとそんなところまで観てるんだ~♪」って。

9話での”話が一気に加速していく感じ”は、かなり良かったです!!。ちょっと鳥肌たった。
いろいろ組み合わせてる感・・は確かにありますが
まだまだ謎が絡み合って残ってる感・・が心地よいです♪。
まだまだ二転三転していきそうな雰囲気にワクワクさせられます!。

・・って今ここで本作って何クールだったっけ?って気になってきました。
まだまだもっと続けてほしいな~。

----------------------------------------------------------------------------
>11話まで視聴して
視聴途中で何度も
「 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工」って思ってしまったけど(悪い意味で)
案の定、まとめサイトさま方でも、いろんな意見がとびかってましたね・・。

なんか敵対するモノの描写のスケール感や、展開の説得力みたいなものが
ぐっと薄いものになってしまった気がします><。
この感覚は、自分の中では”キャプテンアースの時にも感じてたもの”と
非常に類似しています・・・。

「あー、でもその後でちゃんと納得させられるものがまってるだろうから
次回に期待しよう!」って気分を入れ替えようとしてた矢先に

ホントか嘘かハッキリしないのですが、麻枝さん?の”ガバガバ発言”記事!??。

うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。

いろんなことが製作裏側では起きているのでしょうが
せめて放送期間中は視聴者は物語にどっぷり浸っていろいろ考えをめぐらせたい
と思ってるので、こういうのが目に入ってしまうと一気に萎えてしまいます。。

できれば自分が見た記事は何かの誤解だったと信じたいところです。。


★の評価、若干下がりました><。

----------------------------------------------------------------------------
>13話まで視聴して
あ~、どうしてこうなった・・。
もう突っ込みどころがありすぎて、あまり感想をまとめる気力もわいてきません。。

思い返せば、作品が崩れ始めたのは妹ちゃんが○○しちゃうあたりからですね。
まあ、その能力の名前どおりというか・・。
まだその時は、そんなに大きな傷口ではなかったのですが
その後の怒涛のガバガバ展開・・・;;。
(決定打は「海外の○○」ですね。)

いろいろと他作品(ギアスやシュタインズゲート等)をリスペクト?したり参考にするのは
良いかもしれませんが、それらを視聴者が納得させられる形で収束させられるかどうかは
それらの設定・シナリオ・演出等の構成を練るのに
膨大な時間と労力と知識+アイデア・愛情等が必要とされると思います。

安易にスパイス程度に”○○○すぎる能力”や”時間概念”を持ち出してしまったことによって
まったく収集つかないまま「なげっぱなし感いっぱいの〆」になってしまってるのでは
ないでしょうか?。

本作は可能性としての1つの”BAD END”だったのかな?・・と勝手に解釈して
とりあえず視聴を終えようと思っています。


SHIROBAKOでのりーちゃんの立場だったような”設定制作さん”っていたんだろうか?。
絶対必要だったと思います!。
その他のいろんなことについても、P.A.の堀川社長は現場でどのように判断したんだろう?。
いろいろ気になる・・。

SHIROBAKOでは”動画が溶けちゃう”ようなことが描かれたけど
本作では”設定&脚本が溶けちゃう”
「ぷる天」的な何かに共通するものがあったように思えます・・。


★の評価、かなり下がりました。。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 49
ネタバレ

mio♡美桜 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.8

不完全なのは…

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+

原作・脚本 - 麻枝准
原作協力 - 馬場隆博
監督 - 浅井義之
キャラクター原案 - Na-Ga
キャラクターデザイン - 関口可奈味
サブキャラクターデザイン - 吉田優子、大東百合絵
衣装デザイン - 大東百合絵
総作画監督 - 杉光登、関口可奈味
アクション作画監督 - 宮下雄次
美術監督 - 東地和生
美術設定 - 藤井裕太
色彩設定 - 菅原美佳
撮影監督 - 佐藤勝史
3D監督 - 小川耕平
特殊効果 - 村上正博
編集 - 高橋歩
音響監督 - 飯田里樹
音楽 - ANANT-GARDE EYES、麻枝准、光収容
音楽制作 - ビジュアルアーツ、1st PLACE
アニメーション制作 - P.A.WORKS
放送期間 - 2015年7月5日 -9月27日
話数 - 全13話

(以上Wikipediaより引用)

.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+.。.:✽・゚+

2015夏アニメの中でも楽しみにしていた作品。

麻枝准さん×P.A.WORKSさんと言えばやっぱり
「Angel Beats!」
今回も独特の世界観を醸し出していて、OPテーマ曲から
「あっ、麻枝さんだっ」ってわかる感じがいいですね。

お話としては思春期の時期だけ若者に発症する不完全な
特殊能力。(この不完全なという設定は面白かったです。)
ある事が原因で広がる特殊能力に纏わる問題を解決しよう
と闘う少年少女達の葛藤、友情、愛情、絶望、希望を
時にはギャグ、日常系のほっこりした感じを織り交ぜ
ながら日々の成長を描いた作品かな。

作画、キャラデは安定のP.AWORKSさんなので安心して
みれました。
音楽もOP、ED、劇中歌を含めてすんなり心に入る感じで
特に私は劇中歌の方が好きだったかもしれません。

私自身の評価はそれほど高くありませんが、それなりには
楽しめました。
(どっちなんだよって感じでゴメンなさい…)

全話視聴してみてこのお話の世界に入り込める人、そうで
無い人、凄く分かれる様な感じ。
私的には麻枝准さん×P.A.WORKSというビッグネーム
をご存知の方はハードルをちょっと低めに設定して気楽に
視聴された方がいいかもって感じです。


【mio's café】
視聴済みの方限定です。
あとかなりの酷評かもしれませんので
好きな方にはオススメできません。
{netabare}

視聴前によく目にした麻枝准さんの言葉が
「CharlotteはAngel Beats!での反省点を踏まえて
脚本を書いた」
という言葉でした。
そこまで言われるとすっごく期待しました。
正直。
あの作品に厚みが増したらどんなに楽しいんだろうって。

勿論、この作品楽しめた方も多数いらっしゃると思います
し、良いところもありますので全てを否定するつもりは
毛頭ございませんので誤解のない様にお願い致します。

人によっての楽しむ基準は違うので私の感想はにわか
アニメファンの1意見として捉えて下さいね。

一言で申し上げるならばそのにわかでさえ思う
安直な脚本。
風呂敷広げるならちゃんとたためる大きさにすれば
いいのにというか、本当に真面目に脚本書いてるの?
くらいのレベルに感じました。
プロの方にこの様な事を申し上げるのは大変失礼かと思い
ますが、素人目で見てもそう思わざるを得ない仕上がりに
感じました。
ABからの反省点って何?
どこに活かされているのかがさっぱり分かりません。
高評価の方でわかる方がいらしたら教えて欲しいです。
麻枝准×P.A.WORKSならこのくらいでも満足するんじゃ
ない?
って思われてるようで複雑な心境でした。

アニメって難しいですね。
製作者サイドと視聴者サイドの間の気持ちの隔たり
というか…
どういう意図でこの作品を作ったのかはわかりかねます
が、作品に込められたテーマが感じられないというか
伝わりにくいですね。
色んなものを欲しがって全て中途半端になってる感じ。
正直、軸の感じられない作品でした。

1つには主人公をできるだけ下衆に描いてのギャップで
このお話しにメリハリもしくは面白くする意図もあったの
でしょうが、下衆な描き方の度合いが酷くてそこからの
お涙頂戴的な話に持っていかれても涙どころか苦笑いさえ
浮かびました。

実際、私は最初の視聴の時、第1話の時点で視聴を断念して
います。
何故かと言うと能力を用いて女性を物の様に扱う主人公の
行動、目つきや口元といった表情に虫唾が走ったんです。
アニメだとわかっていても生理的に無理でしたから。
そしてその様な思考回路を持つ人間が自分の妹だけには
優しいというご都合設置が全く理解出来ませんでしたし、
そういう行動をお話を面白くする為の材料として使用する
麻枝准さんに対しても女性として不信感を覚えたからです。

実際あんな能力を持っちゃうと人間っていうのは
私利私欲、自己満足の為にあの様な使い方をするの
かもっていう妙なリアル感はありましたけれど…

でもこのままではいけない、嫌な所だけでは無い、
最後まで視聴すればもっと良い所も見えてくるかも…
と思い再チャレンジ。

でもお話が進むにつれて膨らんでいく作品に対しての
不安と不信。
でもいつかはと思いながら見続ける自分…

2クールならまだわかるけど1クールで本編の核心に全く
関係ない様なシーンの数々。
薄い伏線からの超展開…
突然のタイムリープ設定…
そしてふっと湧いた様なラブコメ展開…
とにかく主人公の自分勝手なご都合主義の描かれ方が
なんとも…
描かれているキャラが可哀想になっちきちゃいました。

これってシナリオのチェックとかって会議でちゃんと
やってたのかなぁ。
一度P.A.WORKSの堀川社長が脚本の途中でにダメ出し
みたいなのをして、麻枝准さんが後半は盛り上がります
からみたいな感じで書き上げてOKだったみたいなお話を
麻枝准さん本人がされていたので、今思うとなんだか制作
サイドでも色々あったのかなぁって思っちゃいます。
見切り発車って事は無いと思いますけれど…。

6Rまでは劣勢ながら何とかもちこたえるけれど、
7Rあたりから徐々に効き始めるジャブ。
8R、9Rで強烈な右フックとボディーブロー。
マウスピースが吹っ飛びました。
10Rは半ば意識朦朧となりながらもクリンチでなんとか
その場しのぎ。
11Rでは強烈なアッパーが入り初めてのダウン。
12Rとどめを刺しにくる相手に起死回生を狙った
一か八かのクロスカウンター!
見事に外れ、強烈な右ストレートでのノックダウン。
最終13Extra Roundを待たずして試合終了。
こんな感じでした。

私的にショックだったのが6話終了時点で雑誌の
インタビューか何かで麻枝准さんが
「私の設定はガバガバですから」
みたいな発言をされていた事でした。
納得と言えば納得なんですが、ちょっと残念で一気に
視聴意欲も萎えちゃいました。
真意の程はわかりかねますが、放送中にあの様な
発言をされるのは、楽しみにしていた視聴者を軽視して
いると思われても仕方ないと思います。
(一応、このあとあっと驚く様な展開が待っています。
みたいな事も仰ってましたが…)

アニメの多くはストーリーが現実離れしています。
しかし、だからと言ってダメということはありません。
それもアニメの醍醐味の一つ。
むしろそれだから楽しい。

そしてその作品の中だけで通用する設定というのがあって
それに沿っていれば現実的かどうかは関係無くアニメは
基本的に楽しめると思います。

だけれど基本的な設定が少なすぎるお話しなのに世界観
だけが大きくなっちゃうと、主人公が既にお話しの中で
示された設定だけでは困難や逆境に対処出来ないなんて
こともしばしば出てくると思います。
そこで苦し紛れに脚本家がストーリーを無理矢理進める為
「主人公自身も知らい秘密の能力が発動する!」
なんてその場しのぎのような後付け設定を何度もすると
自然と作品に対しての不信感みたいなのが芽生えます。

逆にそうならないために、基本設定をあらかじめよく考え
ずにむやみやたらに作っちゃうと、今度は内容に矛盾が
出てくる可能性があります。
この作品を視聴して凄く思った事でした。
難しいですね。

1クール13話というのは最初から分かっているはずなのに
急に2クールから1クールに変更になったと思わせる様な
無理矢理押し詰めた終盤。
恐らく何クールの作品であれ同じような作風になっていた
ことでしょう。
話数の問題では無いと思います。

作画はOPアニメーションから本編まで丁寧で終始安定して
いて安心して見れました。
音楽も麻枝准さんらしい心にすんなり入ってくる様な曲が
多く楽しめました。
声優さんも内山昂輝さん、佐倉綾音さん、内田真礼さん、
瀬戸麻沙美さん、花江夏樹さん、私的にうふふな小野大輔
さん、そしてなんと言っても沢城みゆきさんその他方々、
とても楽しめました。
特に佐倉綾音さん演じる奈緒ちゃんは終始私のお気に入り
でした。

私的に良かった所もいっぱいあったのでとても勿体なかっ
た様な感じですね。

素人風情が何をぬかすかっていう様なレビューになっちゃ
いましたけれど、正直思った気持ちなので。



【主要登場人物・出演者】

乙坂 有宇 - (CV:内山昂輝)
友利 奈緒 - (CV:佐倉綾音)
高城 丈士朗 - (CV:水島大宙)
西森 柚咲 - (CV:内田真礼)
黒羽 美砂 - (CV:内田真礼)
乙坂 歩未 - (CV:麻倉もも)
乙坂 隼翼 - (CV:小野大輔)
熊耳 - (CV:竹本英史)
目時 - (CV:瀬戸麻沙美)
前泊 - (CV:花江夏樹)
友利 一希 - (CV:興津和幸)
Sara Shane - (CV:沢城みゆき/歌 - marina)
白柳 弓 - (CV:中原麻衣)


【主題歌】

オープニングテーマ
「Bravely You」
(第2話 -第9話、第12話、第13話)

エンディングテーマ
「灼け落ちない翼」
(第2話、第5話、第7話 - 第12話)

「楽園まで」
(第3話、第4話)

「君の文字」
(第13話)

{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 104

80.3 11 秘密アニメランキング11位
Re:ゼロから始める異世界生活 2nd season 後半クール(TVアニメ動画)

2021年冬アニメ
★★★★☆ 3.8 (554)
2469人が棚に入れました
俺が必ず、お前を救ってみせる。コンビニからの帰り道、突如として異世界へと召喚されてしまった少年・菜月昴。頼れるものなど何一つない異 世界で、無力な少年が手にした唯一の力……それは死して時間を巻き戻す《死に戻り》の力だった。幾多の死を 繰り返しながら、辛い決別を乗り越え、ようやく訪れた最愛の少女との再会も束の間、少年を襲う無慈悲な現実 と想像を絶する危機。大切な人たちを守るため、そして確かにあったかけがえのない時間を取り戻すため、少年 は再び絶望に抗い、過酷な運命に立ち向かっていく。

声優・キャラクター
小林裕介、高橋李依、内山夕実、水瀬いのり、村川梨衣、新井里美、子安武人、岡本信彦、天﨑滉平、名塚佳織、高野麻里佳、田中あいみ、能登麻美子、坂本真綾
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

ようやく話が進んだ

前半で溜めに溜めてついに解放!!

エミリアの試練の行方、ガーフィールとの和解、ロズワールのよく分からない野望、屋敷の防衛などなど話が一気に進む。前半を取り戻すかのような快進撃!!

{netabare}エミリアの消された過去の中に出てきた育ての母、そして次が気になる扉を開こうとした謎の死なない少女。ほんでもってまともだった頃のベテルギウス。誤認でエミリア母を殺してしまうわけだが、あそこまで狂ってしまうものなのか?
過去のエキドナの言いつけに囚われたベアトリスがスバルの行動によって吹っ切れてロズワールの魔法でもたらされた何でも食べちゃうウサギをやっつけちゃうの痺れた。手を繋いでいるの可愛い。
ラムの深い愛にも痺れた。{/netabare}

スバル自体には強い力があるわけではないが、なんかカッコいいと思わされた。
続きが気になるなあ。


OP
Long shot 前島麻由
ED
Believe in you nonoc
挿入歌
Door エミリア(高橋李依)。
あなたの知らないこと ラム(村川梨衣)。
挿入歌がいい感じに感情を揺さぶってきた。いいっすね。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
第39話 STRAIGHT BET
聖域に降りかかる惨劇、そしてロズワールの屋敷やアーラム村を狙うエルザたち。次から次へと襲い来る脅威の全てが残酷に仕組まれた罠であることを告げられたスバルは、どうしようもない八方塞がりな状況に絶望してしまう。そんなとき事態を打破する方法を思いつくことのできないまま自問自答を続けるスバルの前にオットーが現れ、スバルを殴りつける。様々な想いが込められたオットーの拳を受けて、スバルはまた希望を取り戻す。

第40話 信じる理由
人以外の生き物たちと会話をすることができる恩寵、言霊の加護を持って生まれたオットー・スーウェンの人生はまさに波瀾万丈と呼ぶにふさわしいものだった。能力によって故郷を追われ、行商人として独り立ちしてからは魔女教に襲われ、スバルと出会い、そして今もまた文字とおり命懸けの鬼ごっこの真っ最中。オットーは与えられた役割を果たすため、ガーフィールの猛攻をかわしながら、必死に時間を稼ぐ。

第41話 クウェインの石は一人じゃ上がらない
姿を消したエミリアは墓所の中にいた。パックが消えてしまったことで蘇り始めたエミリアの失われていた記憶。大切なことを忘れてしまっていた自分自身に戸惑い挫けそうになるエミリアに、スバルはありったけの気持ちを伝える。そして墓所を出たスバルたちを待っていたのは、オットーとラムの協力によって満身創痍となったガーフィール。墓所の入り口を塞ぎ、聖域の解放を阻止しようとするガーフィールとスバルの戦いが幕を開ける。

第42話 記憶の旅路
第一の試練に挑み、かつて暮らしていたエリオール大森林に降り立ったエミリア。あれだけの醜態をさらして、よくも顔を出せたものだと嫌味を言うエキドナに対して、エミリアは不敵な笑みを浮かべ、同じ魔女の悪意になんて屈してあげないと言い返す。森の奥へと進んでいく二人は、開けた場所にそびえ立つ大樹へとやってくる。その根本には閂のついた小さな扉があり、そこは幼いエミリアが遊ばされていたお姫様部屋だという。

第43話 平家星の笑った日
自由に外へ出ることを禁じられるなど、小さな不満はありながらも、母様と呼び慕っていたフォルトナと共にエルフの集落で平和に暮らしていた幼いエミリア。しかし、その平穏は魔女教大罪司教「強欲」担当、レグルス・コルニアスの出現によって脅かされようとしていた。一方、墓所の前でエミリアが試練を突破するのを待っていたスバルたちの元にやってきたシーマは、まだ聖域が聖域と呼ばれる前の出来事について話し始める。

第44話 エリオール大森林の永久凍土
ジュースとフォルトナの前に立ちはだかる虚飾の魔女パンドラ。ジュースとフォルトナは持てる力の限りを尽くして、パンドラに立ち向かう。その頃、幼いエミリアは封印のある場所を目指して走っていた。パンドラが求めるものを渡せば、皆を助けることができるかもしれない。しかし、必死の思いで辿り着いた封印のある場所には既にパンドラが待ち受けていた。幼いエミリアにパンドラは封印を解くのための鍵を渡して欲しいと告げる。

第45話 聖域の始まりと、崩壊の始まり
それは遥か昔、遡ること400年前の出来事。嬉しそうにエキドナとの馴れ初めを語るロズワールに、気安く馴れ初めなんて言葉を使うなと返すベアトリス。言い合う二人の間に入ったリューズは、自らもまたエキドナに救われた一人であると話す。三者三様の三人に共通しているのは、エキドナへの感謝であった。しかし、喧嘩しながらも仲良くエキドナのことを話し合う当たり前のような毎日は、一人の男の出現によって終わりを告げる。

第46話 咆哮の再会
ロズワールとの話し合いで、屋敷への襲撃を止めようとしたスバル。しかし、ロズワールは400年もの長きの間ずっと抱き続けてきた信念を曲げることはなかった。エルザたちを止めるため、一刻も早く屋敷へと向かわねばならないスバルは、ガーフィール、オットーともにパトラッシュが引く竜車へ乗り込む。一方、第一の試練を突破したエミリアに対して、ラムはとある願いを口にする。エミリアはそんなラムの想いに触れ、エミリアはラムに手を差し伸べる。

第47話 水面に映る幸せ
エルザの攻撃に徐々に押されていたフレデリカ。そこへ両腕に銀色の手甲を身につけたガーフィールが駆けつける。数年ぶりとなる姉との再会も束の間、激突して激しく火花を散らすガーフィールの手甲とエルザのナイフ。そんな中、スバルはベアトリスのいる禁書庫へと向かっていた。禁書庫に現れたスバルに驚くベアトリス。400年もの永きに渡り、呪いのような契約に縛られ続けたベアトリスを、外に連れ出すと告げる。

第48話 血と臓物まで愛して
ありうべからざる今を受け入れ、エミリアは第二の試練を突破し、第三にして最後の試練に挑む。そしてラムはパックと共にロズワールを阻止すべく戦いに身を投じていた。すべてはそれぞれが成すべき役目を果たすため。またロズワールの屋敷で繰り広げられているガーフィールとエルザの戦いも激しさを増していく。ギルティラウに追いかけられていたスバルは、現代知識無双の出番だと意気込み、小部屋へと誘い込む。

49話 俺を選べ
最後の試練を突破して、墓所の外に出たエミリアが目にしたものは、視界を奪うような猛吹雪だった。辺り一面が真っ白な雪に覆われた目の前の広場で、聖域とアーラム村の人々は肩を寄せ合っていた。彼らの周りに氷の壁を作り、凍てつくような寒さから守っていたのは、かつて契約を結んでいた大精霊。意を決してエミリアが氷の壁に触れてると、手のひらを通じて何かが流れ込んでくる。ふと聞こえた声に頷くようにエミリアは行動を開始する。

50話 月下、出鱈目なステップ
ロズワールが発動させた天候を操る大魔法よって、大量のマナが発生していることを嗅ぎつけた大兎は、徐々に聖域へと集まり始める。ロズワールとラムを連れて墓所へと避難するエミリアたちだったが、まるで全てを覆い尽くすような大兎の群れが迫っていた。絶体絶命かと思われたそのとき、エミリアの元にスバルとベアトリスがやって来る。三大魔獣の一翼である大兎を相手に、スバルとベアトリスの初陣が幕を開ける。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 11
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

今日も元気にレム睡眠

ナンバリングは#39 - #50と続きもんです。分割2期の後半に該当することもあってここでいったん区切りつけますね~な全12話。
地上波の録画での視聴で気づいたこと。30分の尺をぱんぱんに使ってる説が濃厚です。CMが少ない気がします。なんならOPも削ってストーリー用の時間を確保してるかのようでした。
あいかわらずレム睡眠中ということになるので物語そのものはノンレムで進行しますよって…んっ!?

言えることは2つ

 ・劇場版観ておいて良かった
 ・よく理解できなかったけど面白かった

前者:たまたまエミリアたんの過去をモチーフにした『氷結の絆』を観てたわけですが、今回は彼女が過去に向き合うお話。キチンと劇場版でのネタが良い意味でフラッシュバックしてくれました。もうひとつの劇場版『Memory snow』は未見です。
後者:「あれ!?どんな話だったっけ?」「なんでこんなこと言ってるんだろう?」が頻発しました。拒絶感が出てきてもおかしくないのに不思議と平気。よく理解できなかった理由は悪い意味で原作準拠と想定。行間をだいぶ省いてたのだと思います。それでも面白いと感じた理由はわりとはっきりしていて“一区切りつけたから”に他なりません。その結論に至るまでの大きな流れにブレがないので迷子にならずにすみました。


前半終了時点での着目点はこうでした↓

{netabare}・“暴食”の大罪司教ライに名前と記憶を食われたレムと記憶を食われたクルシュ
・強欲の魔女エキドナの試練(エミリア?orスバル?)
・精神壊れたエミリアたん
・【重要】エルザとメィリィの屋敷襲撃
・【重要】多兎の聖域襲撃
・亜人ガーフィールの暴走
・ベアトリスの契約
・とにかくロズワールがイラッとするわ{/netabare}

なんかしら結論が欲しかったのが8つありました。結果はそれら8つのうち1個目以外の7つが解消。大きな流れがブレてないよねと言ったのはこういった理由からでございます。これからの方は一気に2クール駆け抜けるでしょうがリアタイ組は余裕あればおさらい推奨です。

2期は制作側も冒険でした。1期で確立した作品の強みをあえて隠してますから。それはなにか?

 1.レム不在
 2.死に戻らない(後半2クール目)

職場にもレムのフィギュア持ってる強者がいます。あにこれの中でしたら「○○かわいい」頻繁に飛び交ってますが、こうして身近に嫁認定してるのがいるくらいには強烈な魅力を放つキャラクターです。客観的に4番エース不在でウケるのか?は不透明でした。
そして“死に戻るスバルの苦悩”。安易な死に戻りを是としないことをついに決意したナツキ・スバルが

 シュタインズゲート(仮)に辿りつけるか?

リセットせず最適解を手繰り寄せる最難関ミッションに取り組む2期後半です。タイムリープ風な楽しみ方のあった作品の視点の置きどころを変化させてなおそれを上回る魅力を提示可能かは不透明でした。
結果、レム不在や死に戻りのない展開はかえって良かったんじゃないかしら?と感じます。
エミリアに集中できて彼女の魅力も1期より引き出せてたと思いますし、エルザの屋敷襲撃と多兎の聖域襲撃を同時に防ぐ無理ゲーをどうクリアするかの謎解き要素も“リセット不可”縛りで面白みが増したと思われます。
だからこそよくわからんかった自分の理解力の無さを嘆いております。

{netabare}・エミリアの母って?
・ミネルヴァ(憤怒の魔女)なんかエミリアに思い入れありそう
・ペテルギウス えっ!? ペテルギウス???
・ベアトリスとロズワールの『先生』はエキドナでよい?
・虚飾の魔女パンドラさんってことでいいんですかね?7つに入ってないですけど…
・↑彼女時間操作できる能力っぽいからスバルの死に戻りの鍵になるのかしら?
・そもそも封印のメリデメがよくわかってないぞ
他にもスルーしてて気づかないの多々と思われる{/netabare}

あまりにも散漫となるのでここまで。
どこかで再度覗いてみよう。原作読めばいいんでしょうがなかなかそこまで辿りつかないんですよね。



視聴時期:2021年1月~3月 リアタイ

-------

2021.04.18 初稿
2022.01.28 修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 41
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

後半戦

後半戦

50話
{netabare}
スバル&ベアトリスでお膳立て、エミリアでフィニッシュと
意外とあっさり大兎討伐完了。
(白鯨はかなり話数使った気が)

ロズワールは、みなに謝罪し陣営にキチント協力すると
約束はしたけど、結局、スバル脅してたよね。
懲りないというか何というか…

最後に、スバルはエミリアの騎士として正式に選ばれエンド。

1期の頃のスバルは気持ち悪かったけど、しっかり成長し、
区切りの良い2期後半戦だった。
{/netabare}

49話
{netabare}
パックが、エキドナサイドの精霊だったとは!

ロズワール、ベアトリス、パックとエキドナサイドが
付いているエミリアって、エキドナが母オチは無いにしても、
何か理由があるのかな?

そして、スバルがベアトリスと契約完了。
{/netabare}

48話
{netabare}
色々な意味で衝撃的な回だった。

暗殺組織 vs スバル達
腸狩りさん、ガーフィールの前に散る。
姉より、弟の方が強かったのね。
でも、スバルはベアトリスを探し中。
次回見付かるのかな?

ロズワール vs ラム&パック
パックが大精霊だったのにまず驚き、
次に、ラムがロズワールに片想いとは!!
ガーフィール(泣

エミリアは、最後の試練をクリアも、
エキドナは会ってくれず、代わりに
憤怒の魔女ミネルヴァが来てくれる。
エミリアの母について知っているけど言えない、
何かの制約があるのかな?
嫉妬の魔女サテラの様な気がするけど…

そして、エミリアが扉を開けると、
これって、エミリアが凍結させた故郷に繋がった?
{/netabare}

47話
{netabare}
暗殺組織 vs スバル達
ペトラの一言により、気合が入るフレデリカ。
姉弟、どっちが強いんだろう?

エミリアは、第2の試練を乗り越えたけど、
エキドナの「僕は君が嫌いだ」は嫉妬心からなのかな?
{/netabare}

46話
{netabare}
ロズワールたちを襲撃してきた何かの続きが見れるのかと思ったら、
スバルの作戦が発動し、ロズワール邸へ救出に向かう。

ラム vs ロズワールになったのは意外であり、
ロズワールが、ラムレムの故郷を滅ぼしたとは!!

ロズワールって、エキドナを師としているから、
魔女教か何かなの???
{/netabare}

45話
{netabare}
キレイなロズワール(初代?)が見れた回。

エキドナ師匠の元、弟子ロズワールと、リューズ、ベアトリスが
仲良く暮らしていたのに、何が襲撃してきたのか?
{/netabare}

44話
{netabare}
エミリアの過去回続き。

パンドラ曰く、エミリアは魔女の子供とのこと。
とすると、顔が似ている嫉妬の魔女の子供?

スバルサイドは、子分2人引き連れ、ロズワールの元へ…
ロズワールの盤上には、オットーは含まれていなかった模様。
オットー…。次回は、スバル vs ロズワールかな?
{/netabare}

42話~43話
{netabare}
エミリアの過去回。

まさかのキレイなペテ公登場。
そして、大罪司教「強欲」担当レグルスが…

魔女因子を持たないペテ公が代償があるのに、
魔女因子を取り込むほどにエミリアを守る理由と、
フリューゲル様とは誰なのだろう?

パンドラって、まだスバルと面識ないから、
敵なのかな?ちょっと先が気になる。
{/netabare}

41話
{netabare}
ガーフィール14歳というのが一番の衝撃だったかな。
そうすると、ラム、レムも同年代で、
エミリアだけは結構歳いってる感じだね。

次回は、久々のエキドナ登場。
{/netabare}

40話
{netabare}
前半、オットーの幼少期の出来事から、街を追い出されるまでが、
早送りで流れ…特殊能力者だったのねー
もう、主人公級の扱いじゃないですかー

エミリア、メンドクサイ女だなー
スバルも一癖あるしお似合いなのかな。

次回、ガーフィールとバトルの?
{/netabare}

39話
{netabare}
スバルとロズワールの共闘?でいいのかな?
それと、パックからエミリアへの一方的な契約破棄。
契約が破棄されるとエミリアの過去の記憶が分かるようだけど、
パックの再登場はあるのかな?

パックに契約破棄されて絶望に打ちひしがれたエミリアが、
スバルに語る過去とは…

濃い1話目だったけど、オットーがMVPかなー
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4

90.8 12 秘密アニメランキング12位
天空の城ラピュタ(アニメ映画)

1986年8月2日
★★★★★ 4.2 (2363)
14257人が棚に入れました
ある夜、飛行中の飛行客船を、航空海賊の一団が襲撃する。政府特務機関に捕らわれ客船に乗っていた少女シータは、混乱に紛れて特務機関の指揮官であるムスカ大佐を気絶させると、彼の懐から青い石のペンダントを奪い取る。窓を伝って逃げようとするが、海賊に見つかり、驚いた拍子にシータは客船から転落してしまう。雲間を落ちていく中、気を失った彼女の胸にかかっていたペンダントの青い石が突然光を放ち、シータは光に包まれゆっくりと降下していった。鉱山町で働く少年パズーは、青い光とともに空からゆっくりと降りてきたシータを助け、自宅にかくまう。一夜明けパズーは、シータの行方を追う空賊や政府からシータを守り逃走を図る。

声優・キャラクター
田中真弓、よこざわけい子、初井言榮、寺田農、常田富士男、永井一郎、糸博、鷲尾真知子、神山卓三、安原義人、亀山助清、槐柳二、TARAKO

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

【ジブリ】「ナウシカ」は再放送数最多! 宮崎駿アニメを愛する“リピーター”の特徴

皆さん、宮崎駿作品は好きですか?  

私は好きです。劇場に足を運んで観るのはもちろんのこと、TVで再放送を楽しむことも。何だか再放送の回数が多いので、「また、放送だ!! 」と心の中でツッコミを入れつつも、しっかり録画予約。

そして、ラピュタのあのシーンでは、「バルス!! ! 」なんてお決まりの投稿をしているのです。パズーとシータの目玉焼きパンのシーンは相変わらず美味しそうだし、ナウシカが生き返るシーンを心待ちにしてしまうのです。結局は毎回楽しんでおり、子どもが大きくなったら、どの作品から観せようかと妄想したりするのです。

そこでこちらの数字をご覧下さい。

『風の谷のナウシカ』……15回
『となりのトトロ』……13回
『ルパン三世 カリオストロの城』……13回
『天空の城ラピュタ』……13回
『火垂るの墓』…11回
『魔女の宅急便』……11回

こちらの宮崎アニメ(※脚本参加含む※『火垂るの墓』は準宮崎アニメ)と数字の関係は一体なんだと思いますか?  実はこれらは、「金曜ロードSHOW! 」で放送された宮崎アニメの回数なのです(※出典・書籍『<面白さ>の研究』※1975年~2015年1月)。

私だけでなく、再放送が多くて「またか」と思う人は少なくないはず。それもそのはずで、同枠での宮崎アニメの放送回数はとにかく多いのです。これは、突き抜けて多いと言っても過言ではありません。上記のランキングは、「金曜ロードSHOW! 」で放送された宮崎アニメの回数でありますが、その順位そのものが、同枠での再放送の回数と一致するのです。

11回の『魔女の宅急便』よりも少ない放送回数で見ると、『紅の豚』が10回、『耳をすませば』が9回、『もののけ姫』が8回再放送されています。つまり、「金曜ロードSHOW! 」での再放送ランキングの1位~9位までを宮崎アニメが独占しているのです。そして、同着9位として、ようやく宮崎監督が関与しない『ルパン三世 ルパンVS複製人間』『幸福の黄色いハンカチ』(同8回)がランクインするのです。

何となく多いと思っていたけど、こんなにも多いとは……。私もそうですが、宮崎アニメの人気は「リピーター」が支えていると言っても過言ではありませんね。視聴率がとれるから放送するわけで、その視聴率にはリピーターが貢献しているのです。

書籍『<面白さ>の研究 世界観エンタメはなぜブームを生むのか』の著者であり、京都精華大学マンガ学部准教授の都留泰作さんは、「宮崎アニメのリピーター」について自著で分析。なぜ、ここまでリピーターがいるのかについて語っています。

その前に、リピーターの少ない作品とはどのようなものがあるのでしょう。都留さん曰く、最もリピーターが少ないのは「推理物」とのこと。確かに推理物は犯人やトリックを解明することが最大の山場。その真実を知りながら繰り返し視聴するのは、なかなか気が進まないもの。一方の宮崎アニメには、山場そのものはあるのですが、だからといって一度観て終わりとはならないのです。宮崎アニメには、全てのシーンを楽しむことができる。「推理物」との違いに、「住まわせ力」があると都留さんは説明します。

住まわせ力とは、「それは庭園を散策する人の姿を思わせる。繰り返し同じ景色を別の角度から眺めて、そこから受ける刺激を楽しむ。または同じ料理を食べる人にも似ている。食欲が起こるたびに、同じ刺激を求めてお気に入りの料理を注文してしまう。それは習慣性がある」と同書で説明されています。

皆さんが宮崎アニメを楽しむ時に、上記のような宮崎監督が用意した世界に住んでいるような感覚になることはありませんか?  再放送を観る時点で結末は既にわかっています。しかし、私たちが求めているのは結末だけではないのです。

不思議な乗り物・メーヴェの飛行シーンであり、恐ろしい巨神兵の攻撃力であり、ナウシカがオームの金色の触手の上で「ありがとう」を伝えるシーンなのです。決して結末だけを楽しみにしているだけでなく、これら物語の全てのシーンを何度でも観たいのです。

「人はストーリーではなく、『世界』を消費しようとしているのだ。それはあたかも、人がナウシカの世界に住みたがっているかのようでもあり、それを丸ごと食したがっているかのようでもある」『<面白さ>の研究 世界観エンタメはなぜブームを生むのか』
宮崎アニメの魅力は、「その世界の住人になりたい」と思わせる力があるから。ですので、リピーターは、テレビの再放送や、DVDで何度も何度も同じ作品を観るのです。まだ、次回の宮崎アニメの再放送は決まっていないようですが、どの作品が登場するのか、今から楽しみでなりません。

名作アニメの知られざる「その後」の物語
ジブリアニメの名作『天空の城ラピュタ』にも、劇中では描かれなかった後日談が存在します。

劇場版はパズーとシータがムスカ大佐の野望を打ち砕き、ラピュタ島を脱出した場面で終わりますが、小説版では二人のその後のストーリーが描かれているのです。

ラピュタ島での騒動の半年後、再びゴンドアの谷に戻ったシータ。そこにパズーからの手紙が届きます。

手紙には、軍部と政府がラピュタでの一連の騒動を闇に葬ろうとしていることや、空賊のドーラが軍の給料を奪ったこと、そしてパズーが製作中だった鳥型飛行機が完成間近であることなどが記されています。パズーは飛行機を完成させ次第、シータのいるゴンドアの谷へ行くことを約束しているようです。

離ればなれになっても、お互いを思い続けている二人の姿はとても微笑ましいですね。

徳間書店より発売されている「スタジオジブリ作品関連資料集I』には、パズーとシータが再会する場面のイラストが収録されているので、そちらと合わせて小説版を読んでみると楽しいですよ。

<ラピュタの島>台風で桟橋壊れる 友ケ島観光ストップ
旧日本軍の砲台跡などが残り、宮崎駿(はやお)監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」の舞台に雰囲気が似ているとして人気の和歌山市沖の無人島・友ケ島で、唯一の発着場である桟橋が今月の台風で損傷した。島に渡る交通機関は同市加太港からの定期便しかないが、運航再開のめどは立っていない。

友ケ島は大阪湾入り口にある▽沖ノ島▽虎島▽神島▽地ノ島--の四つの総称。定期便が最も大きい沖ノ島と加太港を約20分で結んでいる。

島には明治時代に建設された砲台が6カ所残る。アニメの登場人物の格好をまねるコスプレファンらが数年前から注目し、ツタの絡まるれんが壁の第3砲台跡が「天空に浮かぶラピュタの城のようだ」として特に人気が高い。爆破跡がある第2砲台跡、とりでのような旧海軍聴音所跡を訪れる人も多い。昨年度の観光客は3万1634人と3年前から倍増した。

壊れた野奈浦桟橋は第二次世界大戦後間もなく整備された固定型の鉄製桟橋。近年は腐食が進み、市が昨年度から改修工事を進めていた。しかし、昨秋に海底に岩盤が見つかり、くい打ちができなくなって工事を中断。工法を変えると特産のワカメ漁などへの影響が大きいため先月末に改修工事の断念を決めていた。

更に今月5、6両日に接近した台風18号で、船に乗り移る乗降部分が折れ曲がり、桟橋の一部が流された。台風襲来に備えて4日から定期便を運休していた友ケ島汽船(和歌山市)や市は9、10両日に被害を調べ、このまま桟橋を使うことは困難と判断。週内にも台風19号による被害の本格調査に入る方針だ。

市観光課は「今後の改修工事の工法や時期については地元と一から協議して考えたい」と話し、復旧には時間がかかる見通し。地元の同市加太観光協会の利光伸彦会長(48)は「以前から何度も改修工事を進めるよう市に要望してきた。台風で壊れる前に工事を完了していれば」と悔しがっている。

◇天空の城ラピュタ
スタジオジブリ製作の1986年公開の長編アニメーション映画。鉱山で働く少年パズーと、天空に浮かぶ都市ラピュタの王族の末裔(まつえい)シータの冒険を描く。ラピュタの城は何百年も無人だったという設定で、作品中ではコケに覆われツタが絡まるなど印象的な風景が描かれている。

横須賀沖の猿島が聖地化!ジブリの「ラピュタのよう」
神奈川県横須賀市沖の東京湾に浮かぶ無人島「猿島」が、スタジオジブリの人気映画「天空の城ラピュタ」を連想させるとして人気となっている。来島者の増加と景観や史跡保護のため、同市は来年4月から入園料を導入する方針を決めた。宮崎アニメの舞台や、似ている風景は観光地として人気が高く、同島も新たな聖地の一つとなりそうだ。

同島は周囲1・6キロで、島の半分が猿島公園となっている。同市の三笠桟橋から定期船(中学生以上往復1300円)で10分の距離だ。夏場の海水浴やバーベキューのほか、島内に旧日本軍の要塞(ようさい)跡や砲台跡が残されていることもあり、史跡めぐりが人気。自然豊かな緑や、レンガの要塞跡が「天空の城ラピュタの舞台のようだ」とインターネットなどで話題となり、じわじわと人気が出ている。

また、「仮面ライダー」の撮影にも使われており、ショッカーの基地があることでも知られている。来島者は2013年度が約11万人で、03年度の1・7倍となっている。同市の公園管理課によると、数年前からバーベキューの利用客数の制限をしているため「海水浴やバーベキュー以外の観光客が増えている」と見ている。

市は年間約3300万円(14年度)をかけて島の整備を行っているが、ガス・電気・水道はない無人島で、トイレは雨水の循環式。昨年の台風で、木が倒れ、根が張っていた史跡の一部が崩れたこともあり、より本格的な整備が必要となっている。

「70年以上手を入れていない植物の整備や、なにをするにも資材や機材を船で運ばなければいけない島の管理にはどうしても費用がかさむ」(同課担当者)として、入園料の徴収を検討。今夏、来島者にアンケートを取ったところ、約8割が100~300円の徴収に理解を示したため、11~12月に開催される定例議会へ議案として提出することに決めた。正式な料金は未定。

市では「自然や歴史に興味を持っていただき、観光客が増えるのはありがたいこと。受益者負担として入園料をお願いし、いい状態で保存をしていきたい」と話した。

◇ジブリ作品のモデルになったとされる場所
▼となりのトトロ(88年公開) 埼玉県所沢市から東京都東村山市にかけて広がる狭山丘陵
▼もののけ姫(97年公開) シシ神の住む森は、鹿児島県屋久島の白谷雲水峡
▼千と千尋の神隠し(01年公開) 公衆浴場「油屋」のモデルの一つが愛媛県の道後温泉本館。また、入りくんだ路地の風景は台湾北部の町・九分
▼崖の上のポニョ(08年公開) 港町の風景は、広島県福山市鞆の浦

1986年8月2日から東映洋画系の103館で公開された。
「ラピュタ」という名称はスウィフトの『ガリヴァー旅行記』に登場する、空を飛ぶ島にある王国「ラピュタ王国(en:Laputa)」からとったもの。劇中に空飛ぶ島の物語を空想した人物としてスウィフトの名前も出てくるが、名前の借用以外は『ガリヴァー旅行記』との関連はない。19世紀後半、産業革命期のヨーロッパを元にした架空世界での冒険を描く。

主題歌『君をのせて』
後に「となりのトトロ」や「魔女の宅急便」などの主題歌、挿入歌を担当することになる井上のジブリデビュー作。 また、2002年のDVD発売時に合わせ、石井竜也がアンサーソングとなる歌詞違いの『君をつれて』を発表すると共に、『君をのせて』のカバーもしている。

イメージソング - 『もしも空を飛べたら』
本編では未使用。公開当時、味の素から発売されていた炭酸入り清涼飲料水「ラピュタ」のCMソングであった。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16
ネタバレ

renton000 さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

自然と人間の物語シリーズ

あらすじは他の方のレビュー等をご参照ください。

 3回くらいは見てるかな。2時間ちょっと。
 とある作品を見たんですが、ストーリーの基本プロットがラピュタと同じだったので、その作品を語る前にラピュタの方を先に片付けることにしました。プロットが同じなだけで、中身が同じなわけではないんですけどね。ラピュタのレビューはそのうち書こうと思いながらも放置していたので、まぁいい機会かなと。
 他作品との関連について書くだけで、とりあえずは終わりにします。


ざっくりとした話から:{netabare}
 ラピュタは冒険譚なんですが、一般的な冒険譚とは違うところがあります。それは、冒険譚でありながらも成長譚ではないということ。
 パズーやシータは、最初から最後まで一貫した姿勢を見せています。彼らは要所で決断をしますが、その決断の前後において心的変化が描かれるわけではありません。彼らの決断は成長のためのものではなく、「何を優先するか」という優先順位の確定のために行われるものだと言えます。

 例えば、パズー。パズーは、一旦はシータの救出を諦めます。それは、シータの身を案じたからこその決断だったわけですが、ドーラの導きによりその決断が間違いであったことに気付きます。そして、シータを救出することを再決断する。

 これは、単なる決断の失敗とそのやり直しであって、成長による変化が描かれたわけではありません。「何が起こってもシータを守る」というパズーの中の優先順位を再確認しているだけです。決断の前後でパズーに心的変化が起こっていないわけですから、パズーは、決断前においてもパズーだし、決断後においてもやはりパズーです。最初から最後まで一貫したキャラクターなわけですから、成長譚ではないということです。

 では、成長譚の代わりにラピュタで描かれたのは何なのか。それが、宮崎駿監督お得意の「自然と人間の物語」です。
{/netabare}

自然と人間の物語①ラピュタ以外:{netabare}
 先立って、ラピュタ以外の「自然と人間の物語」について確認します。ここでいう他の作品とは、マンガ版ナウシカ・もののけ姫・ポニョのことです。

 この三作品の「人間と自然のせめぎ合い」の描かれ方は全く同じです。「人間の領域」があって、「自然の領域」があって、両者がせめぎ合う「中間の領域」がある。最終的には、自然側が爆発的に膨張して、人間の居場所がほとんどなくなってしまう。そして、その後の人間を示唆するという話。
 これを簡単にまとめますが、ポニョのレビューと同じ内容ですから、あちらを読んでいる方は飛ばして構いません。


 まずは、ナウシカから。
 「人間の領域」というのは、人間の居住地です。風の谷とか他の町とか。「自然の領域」は人間が踏み込めない腐海の深層です。そして、「中間の領域」が腐海の表層です。「中間の領域」である腐海の表層には、人間はマスクなしで踏み込めませんから、人間側が不利な状況にあるます。このせめぎ合いの構造が、大海嘯により一気に形勢が自然側に傾き、「人間の領域」が破壊されます。そして、自然に支配された世界になる。
 この結果、居場所を失った人間は、滅亡に向けた緩やかな衰退を始めます。

 次に、もののけ姫。
 「人間の領域」というのは、同じく人間の居住地です。たたら場とかアシタカがいた村とか。「自然の領域」は人間が入ると帰れないと伝えられるシシ神の森です。そして、「中間の領域」が戦場です。人間が自然を後退させるようにストーリーが展開しますが、シシ神による「死」の効果で状況は一転し、「人間の領域」が破壊されます。そして、シシ神の「生」の効果で世界は自然に満たされます。
 この結果、やはり人間の居場所が失われます。そして、アシタカを介して、自然(サン)と人間(エボシ)がそれぞれ譲歩をし、共存を模索するようになります。

 最後に、ポニョ。
 「人間の領域」というのは、人間の居住地である陸地です。「自然の領域」が人間が入り込めない深海です。そして、「中間の領域」が浅瀬です。浅瀬は海でありながらも、船が行き交い、人間のゴミが漂うという人間に浸食された場所です。ナウシカと違って、人間側が有利な状況にあるということです。ポニョの魔法により大津波が起こり、「人間の領域」が破壊されます。そして、海という自然に満ちた世界が誕生する。
 この結果、またまた人間の居場所が失われます。そして、子供たちに希望が託されます。


 表面的な描かれ方がどうであれ、この三作品がやっていることは変わりません。人間と自然の綱引き状態から、極端な自然優位の状況に変貌し、それと同時に人間の世界が破壊される。これだけです。その後の展開だけが、宮崎駿監督の思想の変化に伴って変わります。
 それは、ナウシカでの「人間死んじゃえエンド」であり、もののけ姫での「共存しようよエンド」であり、ポニョでの「がんばれ子供エンド」であるということです。

 ポニョは、ナウシカやもののけ姫と同じ構造の話なのに、「分かりにくい」の大合唱になってしまいました。これは、バトルという単純化された図式ではないために、人間と自然という対立軸が読み難くなっていることが一因だと思われます。
{/netabare}

自然と人間の物語②ラピュタ:{netabare}
 ラピュタも基本的には前項の三作品と同じ構造です。人間と自然がせめぎ合い、人間側が完敗する。では、具体的にどう描かれていたのかを見てみます。

 ラピュタにおける「人間の領域」というのは、人間の科学の結晶である「天空の城」です。ここでいう「天空の城」というのは、大地のもの(大木)を天空に持ち込んでしまうような「人間の科学技術」を指します。人間の居住地としては、既に滅んでいます。

 そして、「自然の領域」というのは、「大地」です。シータの「土に根を下ろし、風と共に生きよう。種と共に冬を越え、鳥と共に春を謳おう」や「どんなに恐ろしい武器を持っても、沢山のかわいそうなロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ」というセリフに表れているものです。

 では、「中間の領域」とは、どこだったのか? これも「天空の城」です。
 ただ、ここでの「天空の城」は「人間の科学技術」のことではありません。「自然(大木)と科学(人工物)が融合した姿」を言います。


 ラピュタも前項の三作品と同じ、「人間と自然のせめぎ合い」なんですが、二つの特殊性があります。
 一つ目は、人間と自然が直接対立しないということです。科学を求めるムスカと、自然と生きることを望むシータという人間同士の争いとして描かれます。つまり、代理戦争であるということ。
 二つ目は、自然側の爆発的な膨張がないことです。ただただ「人間の領域」が崩壊するのみです。これは、「中間の領域」としての「天空の城」が、上昇していく大木(自然)と下降していく人工物(人間)に分離することに表れています。自然側にいない人間には、救いはありません。

 そして、これらの二つの特殊性が導いたのが「バルス」です。前項の三作品における「人間の領域」の崩壊というのは、人間の間接的な関与があったとしても、人間にとっては「想定外」でした。ですが、ラピュタにおける「人間の領域」の崩壊というのは、それが自然の代弁者であったとしても、「人間が主体的に」行っているということです。

 この「人間の領域」の崩壊において、なぜシータとパズーが救われたかというと、シータが自然とともに生きることを宣言し、パズーがそれに共感しているからです。これは、二人の救われ方にも表れています。シータとパズーは、木の根に引っかかることで落下を免れました。つまり、自然に寄り添う姿勢があれば、自然側が救ってくれるということです。地味な描かれ方ですが、これがラピュタにおける「自然と人間の物語」の結論です。
 そして二人は、「天空の城」を離れます。このときも、グライダーのような人工的な動力に頼らない乗り物を利用していました。「天空の城」からの脱出に、科学技術は相応しくないということでしょう。
{/netabare}

四作品の関連:{netabare}
 ポニョのレビューでは、比較のためにナウシカともののけ姫を引用しましたが、ラピュタに関しては一言も言及しませんでした。なぜ、ラピュタだけが別枠なのか、その理由をここで説明します。

 ナウシカ・もののけ姫・ポニョの三作品は、エンディングの差こそあれ、構造的には全く同じ展開をします。それは、この三作品のベースが共通であることを意味します。平たく言ってしまえば、もののけ姫やポニョは、ナウシカのアレンジバージョンに過ぎないということです。

 ですが、ラピュタは違います。
 ラピュタにおける人間側、すなわち、「人間の科学技術」の結晶としての「天空の城」は、人間の居住地としては一度滅びてしまっています。そして、一度滅亡を経験した人間が、「人間の科学技術」の復古を目論むムスカと、その崩壊を望むシータに分かれて代理戦争をする。
 この「人間が一度滅んでいること」がとても重要なのです。「人間のいない天空の城」というのは、極めて穏やかな場所です。生物も非生物も、人間がいなければ争うことはない。人間に対して滅亡願望を持つ宮崎駿監督の、理想郷ともいうべき場所です。
 この世界観というのは、ナウシカのエンディングの至る先にあるものです。緩やかな衰退の果てに、実際に人間が滅亡してしまった世界です。ナウシカのアレンジバージョンに過ぎなかったもののけ姫やポニョとは違い、ラピュタだけはナウシカの正当な続編に位置しているということです。

 宮崎駿監督の「自然と人間の物語」シリーズは、四作品ではなく、「3+1」作品というのが正しいと思います。アレンジ三作と続編一作。だから、ラピュタだけは別枠になるってことですね。
{/netabare}

おまけ:{netabare}
 ナウシカのエンディングというのは、「自然や命をないがしろにした人類は滅んじゃうかもよ」というものです。
 ラピュタのエンディングは、このナウシカエンドを裏から描いたものです。「自然や命を大切にする心があれば、きっと自然は助けてくれるよ」というもの。
 この思想をベースにしているからこそ、もののけ姫での「共存しようよエンド」エンドになるし、ポニョでの「がんばれ子供エンド」が出てくるってことですね。
 ラピュタは、ナウシカの続編ですが、思想的な結論はポニョですね。

 ただ、全ての作品において、人間の世界を破壊したいという宮崎駿監督の願望と、その実行が描かれていることは忘れてはいけないことだと思います。私たちは、シータやパズーに感情移入するのだとは思いますが、宮崎駿監督が見ている「人間」というのは、ムスカのことですからね。希望を託されているのは、子供だけで、大人は救済対象ではありません。


 なお、トトロも自然の大切さを伝える作品ではありますが、ベースは「母親の死」ですし、構造的にもこの四作品とは全く異なった作りになっています。「自然と人間の物語」シリーズには並列させない方が良いでしょうね。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9

シェリー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

終わりの始まり

 僕がこの作品を面白いと思う理由が2つある。
 1つは、ドキドキハラハラさせてくれる冒険性が誠見事に表現されていること。これは本作を観て面白いと思った人の共通した感想だと思う。だからまあ今更僕がこれを語ったところで何の面白味もないと思うのでここでは遠慮する。
 このレビューでぜひ主張したいのは2つめ。それは「夢の終わり」である。上で言ったようにこの作品の看板とも言うべき面白さは「冒険」つまり、「この先何があるのかわからない期待感」にあると言っていいと思う。少女が空から降ってきたり、追手から逃げたり、ドンパチであったり、高所サスペンスや"竜の巣"、"天空の城"などの言葉も含めてこれらの描写はとても刺激的であり、扇情的でさえある。実際に観ていると次第に鼓動は早くなり、体に力も入るし、鳥肌も立つ。感動がフィジカルを通して伝わってくる。こうした非日常的ファクターは何の苦もせず飲み込めるし、気づけばいつの間にか自分もラピュタを夢見ているのだ。そんな、控えめに言ってもド迫力のあるシーンがありながらもラストは決してハッピーエンドには落ち着かない。むしろそれは哀しみを残していった。
 ラピュタは少年少女の夢であると同時に、物欲に溺れた人間の自己顕示欲の具現化であり兵器であった。後者はもちろん否定される。ムスカはそれを見るための目を焼かれ地獄の業火に落とされた。実に良い気味である。では前者の夢は一体どこに?

 シータは言いました。「どんなに恐ろしい武器を持っても、たくさんの可哀想なロボットを操っても、土から離れては生きられないのよ」と。作中の人々がかつてラピュタを作ったのには色んな種類の理由があると思う。それは軍事的であったり、政治的であったり、誰かの私的なことであったりと様々なことを思い浮かべることができる。NASAが成し遂げた人類初の月面着陸が冷戦中のアメリカと旧ソ連にとって「アメリカ人が月に初めて行った」だけでは済まなかったように。でも僕はそんなややこしい理屈以前にそれを造ったのは、ただ純粋に空を飛びたかったからだと思う。さらにそこで暮らし一生を過ごしたかったのではないかとさえ思う。それはこどもの好奇心そのものなのだ。もし自分の背中に翼があったらと人は幾度となく想像してきた。自分達より上位の天使や神をキャンバスに描くとき、彼らには人の姿でありながら翼が生えた。空を飛ぶことは古来から叶うことない人の夢だった。時は経ち、文明と科学の発展により、あまり余った科学の力は良くも悪くもその具現化を成功させた。少なくとも当時の人々は、しばらくはその夢を掴んだ陶酔に浸りきったに違いない。人々は出来上がった夢に乗り込み、夢の中で生きた。けれどシータが言ったように、人がみなそうであるように、いつまでも夢の中にいることはできなかった。物理的な要因が大きかったのだろう。所詮、この夢の中では人は生きられないのだ。いいや、どんな夢の中でだって人は生きてはいけない。

 パズーにとって「ラピュタ」の存在は(それが実際にあるなしに関わらず)生きるための糧であった。そしてなによりも、不名誉を負って亡くなった父親の残した真実であり、パズーの誇りだった。その熱い想いはシータをも感化するほどだった。シータにとっては自分に隠された秘密であったし、長きに渡って守られてきたものでもあった。それにパズーが求めるならと彼女もついて行ったのだろう。そう、その存在を確信したラピュタに、2人は自分たちの意志でドーラの船に乗って行くことに決めたのだった。それが、誇りの証明であり、秘密の所以でもあり、夢の実現であったからだ。2人は実際にラピュタに行き着く。そこで2人は荒廃したラピュタの姿にいささか戸惑う。けれど絶望はしなかった。なにがその目に映ろうともそれがラピュタなのだから。それにまだそこに生き残った生命が優しく出迎えてくれた。ここはまだラピュタなのだと、そう言っているような気がした。

 夢は輝く。僕らの頭上で、または向こう岸に灯る緑色の光のようにひたすら輝き続ける。人に希望と活力、ときには絶望を与える。2人は心の中で初めて手にした夢の形を確認し、最後にその崩壊を選んだ。ここまで壮大に描かれたストーリーによって築かれてきたのにも関わらず、最後には石1つ残らないくらい跡形もなく消えてしまう。僕はここに魅力を感じずにはいられない。映画のラストシーンとしては申し分ないくらい派手で、かつピタリと締まる展開であった。だけれどもラピュタはそのすべてと共に消えてしまった。触れた瞬間に花が枯れるかのように。実体として残るものは何も無く、夢は独りで天高く昇っていき、後には見事なほどに何も残らなかった。終わりは始まりへと帰還した。そのことで世間のパズーの父の不名誉が変わるわけでも、なにか新たに獲得したものは何も無かった。ただ始まりと同じようにぼくらがまだ生きていただけだった。

 言わずともがな、目には見えない大切なものは彼らの心にしっかりと刻まれた。少年少女の苦労、挫折、困難、覚悟、短い間に彼らは生きる上で大切なとても豊かな経験をした。そして、この冒険で手にしたものの中でかけがえのない、パズーにとって最も大切なものとなったのはシータだった。シータにとってもパズーはそれに勝るとも劣らない大切な人となった。パズーにとってのシータ、シータにとってのパズー。苦しみを共に分かち合い、苦難を共に乗り越えた2人はなにものにも違うことはできなかった。握る手、抱きしめる体の温かさのひとつひとつがそのまま彼らの滋養となり、心の宝物となった。シータの秘密はその形を変えてパズーとふたりの秘密になった。眠っている猫を抱くように彼らは大切なものを胸の中にそっとしまい込んだ。2人は夢を遂げたのだ。
 パズーにとって亡くなった父の言葉とラピュタの真偽、さらにシータの血筋を仮に呪いと呼ぶのであれば、ラピュタに実際に行き、その崩壊を目にした彼らはそれらから完全に払拭された。まごうことなき自由の身であり、これからどこにでも行けるし、何にでもなれる可能性を秘めていた。つまり、彼らの人生はこれからだったのだ。人は生まれる場所を選ぶことはできず、先天的に与えられたものはそのほとんどを背負わざるを得ない。でも、もうすべては終わったのだ。解放されたのだ。2人の乗った風の吹くままに飛ぶ本体から切り離された見張り台は最後、ドーラたちと別れ夕闇にゆっくりと消えていく。自覚のない恋はいずれふたりが成長しそれを知るまで、最も信頼できる友人として互いを必要とし合い、辛いときには励まし合い、明るく晴れた日には共に笑ってくれるだろう。それはどこへ行こうと決して変わらない。たとえそれが地平線の彼方だろうと、ふたりはすでに幸せへの糸口を見つけたのだから。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 24

82.3 13 秘密アニメランキング13位
残響のテロル(TVアニメ動画)

2014年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (2162)
11425人が棚に入れました
ある夏の日──突然、東京を襲った大規模な爆弾テロ。平穏なこの国を眠りから覚ました事件の犯人は、たったふたりの少年だった──。〝スピンクス〟と名乗る犯人たちの、日本中を巻き込んだ壮大なゲームがいま、始まる。

声優・キャラクター
石川界人、斉藤壮馬、種﨑敦美、咲野俊介、潘めぐみ
ネタバレ

かげきよ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

テロルチョコ

二人の高校生がテロを起こし女子高生が一人巻き込まれていくお話。


1話目から早速テロを起こしたわけですが
今の所、悲しい過去とトラウマは持っていそうだが
彼等なりの正義が描かれていないので賛同しようもない。
テロという重罪を背負う覚悟や認識があるのかも不明。

新宿という実在の街で犯行し現実味のある雰囲気を作ろうとしているようだが
死傷者の描写が無い。だから衝撃や驚き、恐怖もなかった。
テロを正面から描くなら犠牲者も描くべきだと思う。

もし避難してみんな無事というのであれば余りにもヌルく
ご都合主義で嘘くさく感じてしまうし
女子高生に死か共犯かを迫るシーンも殺す気がないクセに…と説得力を失う。

どちら転んでも甘さが残る納得行かないスタートだった。

爆弾に関しても納得行かない。
ぬいぐるみが燃える描写があったが爆発力は感じなかった。
威力があったとしてぬいぐるみ爆弾を置くだけでは爆発の力が逃げ
コンクリぶち抜けやしないだろうし、ビルを綺麗に崩落させられる訳がない。

ぬいぐるみで火災を起こし人を避難させ
ビルに埋め込まれた爆薬で崩落させたのだとも考えられるが
そうすると女の子に渡したぬいぐるみ爆弾が説明が付かない。
電話で誘導した位置の壁に爆薬が仕掛けてあり誘爆したと解釈するしかないが
その様な描写も見られずやっぱり謎。

あの高さから舗装された地面へ怪我無く飛び降りる女子高生も忍者なのか?
そもそも死か共犯かって脅迫で選択肢じゃ無いじゃん…。
とか他にも色々あって、少々口うるさくなってしまった1話でしたが
作画やキャラ、音楽関連はなかなか良さそうですし
全体的なストーリーは楽しめそうではありますから視聴は続けます。

注:【考察・予想】というのが時折出ますが、原作を知らない状態で書き込んでいます。
ネタバレとは異なりますが先入観を持ちたくない方はスルーしてください。

※2話感想{netabare}
爆弾が納得行かないと言っていたら解決編が来た。
3000℃だから溶ける&水蒸気爆発との事。
いやいや、爆弾自身が3000℃でも
柱内部までその熱を持続して伝えないと溶けないのでは?
とか言いたくなるけどここは深く追求せず、そういう事にしておこう。

新宿テロは軽傷者のみとやはり甘々な決着となった。
六本木のテロもモニターチェックしケガ人出ない様にタイミング計って爆破。
ドレもコレも計算尽くの「安全なテロ」らしい…
大分ご都合主義でツッコミたいけどコレも追求すると
作品自体アホらしくなりそうなので勘弁しておこうと思う。
(ただ現時点で緊張感も削がれている…だって核持っても人殺さないんでしょ?)
…でもオカモチごと置いて行く豪快な出前にはツッコんでいいよね!?

スピンクスの神話は聞いた事ある人も多いと思う。
アニメだと「絶対やれるギリシャ神話」で紹介されているので
気になる人は観てみるといいかも。
しかし、4-2-3と2-4-3間違えて行動しちゃうとは情けない…。

ストーリーとしては「VON」や「柴崎の過去」など、謎めいてきて面白くなってきた。
居場所のない女子高生もいつ爆発してしまうのか? テロの爆破よりも興味が出てきた。
{/netabare}

※3話感想{netabare}
柴崎さんが一本返した回。

高いレベルの頭脳戦は好みだし楽しめるのでウェルカムなんだけど、
今回のなぞなぞはマニアック過ぎて全く分からなかった。
メガテンやペルソナかじった位の知識じゃ付いていけないらしい。
付いていける方が怖い気もするけども…。
故に柴崎さんはその過去や正義感も含め色々な意味で恐ろしい気がする。

今後の対決は楽しみではあるけど余り極端に神話の知識の比べ合いには
成らないで欲しいかな。
高いレベルの頭脳戦=マニアックな知識では無い訳だし。

今後の展開は…【予想】{netabare}
犯人を追う敏腕刑事が真相を突き止める『逃亡者』パターンに成りそうな感じ。
スピンクスは計算して「理解力のある優秀な刑事」が現れるように仕向けていそうで
いずれは間接的な協力関係に成るのではないでしょうか。
{/netabare}{/netabare}

VONについて【予想】{netabare}
床や爆弾に記されていて天地が判らないのがミソ。
多分、逆さで「NOΛ」=ナンバーラムダなのだろうと考えている。
Λ(ラムダ)はギリシャ文字の第11字なのでイレブンという意味かな?
ともかくΛは施設から逃げる時に亡くなった子(?)を表している様に思う。
今の段階では施設関係者だけに理解できる復讐や警告のメッセージだと解釈している。
{/netabare}

カラスについて【参考】※ネタバレ無し{netabare}
OP、EDでやけにカラスのイメージを押してくるので意味がありそうですよね。
ギリシャ神話でもカラスは登場しますので参考までに軽く触れて置きます。

元々姿は真っ白で美しい声を持ち言葉も話せアポロンの下僕として仕えていました。
アポロンにはコロニスと言う恋人がいましたがなかなか会えない為
このカラスを遣いとして交際していました。
そんなある日、コロニスは人間の男と親しく話をしていました。
それを目撃したカラスが「コロニスが浮気をしている」とアポロンに告げます。
怒ったアポロンはすぐさま弓矢でコロニスの胸を射ってしまいますが
死の直前にコロニスは妊娠していた事を告げ、変わらぬ愛を示しました。
勘違いだと知り後悔するアポロンはカラスを許せず
声を潰し、体を黒く染め喪に服させました。…とさ。

カラス気の毒な気もしますが…。(笑)
この作品ではどんなメッセージが込められているのでしょうか?
{/netabare}

※4話感想{netabare}
今回のなぞなぞは柴崎さんが解き明かすも警察の余計な動きにより防げませんでした。
戦闘で勝っても戦局で負けては意味がなく
スピンクスの掌の上で踊らされてしまいました。

今回爆発したのは警察の内部資料で「VON」と言うメッセージと共に世に拡散しました。
意味する所、計算尽くのスピンクスが本格的に『施設』に対し
宣戦布告したと捉えています。
「父親殺し」「なぞかけ」「寒い国の音楽」「爆弾」「プルトニウム」等々
ヒントも散らばって来ましたし、どう繋がるのか引き続き予想しながら楽しもうと思います。

また行き場の無くなったリサがとうとうスピンクスの元へ。
風を浴びる表現とか窮屈な日常から解放される描写が美しかったです。
スピンクスの綿密なテロ計画の中でイレギュラーな存在の彼女が何をもたらすのか
足引っ張りそうだけど救いにもなりそうで興味津々です。
白から黒へ変わるカラスのイメージは彼女を表しているのかな。
{/netabare}

寒い国の音楽について【予想】{netabare}
演歌だったら笑えるけどね…。
寒い国と聞いて太っちょ刑事さんは国内をイメージしてたけど
個人的には「ロシアや北欧諸国」と言った海外が思い浮かぶ。

神話をモチーフにするなら北欧かな? 
北欧神話で歌と言えば、英雄ジークフリートの死とその妻の復讐劇を描く物語
『ニーベルンゲンの歌』が思いつく。
…ってか他にもあるかも知れないけど知らない。
楽曲ではワーグナーの『ニーベルングの指環』という長い事で有名な
クラッシックオペラがあるので、それを聴いてたんじゃないかな?
イヤホンで聴くようなものでも無いし
ギリシャ神話から離れている時点でもう違う気もするけど、
根底には復讐が絡んでいそうなのでこういう推測にしておく。
無理矢理だけどね…。もうちょいヒント出ないかな。
{/netabare}

「タイムリミット」からの推察【予想】{netabare}
4話で「俺たちには時間がない」と言う発言があったので何故なのか推察。

普通に考えて二人の寿命がそろそろって可能性もあります。
優れた知能と引き替えに何かリスクがあってもおかしくないですが
元気そうなのでとりあえず次点。

本当にテロを計画しているのは『施設』で、
スピンクスはそれを止めようとして急いでいるのではないかとも考えられます。
その為に優秀な刑事(柴崎)を利用し暴こうという計画なのではないかと。

施設は子供たちに遺伝子操作や薬なども使った超能育成をし
その子供達を使ったクーデターの様な事を目論んでいたのではないでしょうか?

4話での爆破により施設に「VON」と言うメッセージを突きつけた事もあり
そろそろ施設が動く事を予想し「時間がない」と言ったのだと思います。
{/netabare}

「オイディプスと父親殺し」からの推察【予想】{netabare}
この作品のオイディプスは誰なのかと考えると「柴崎」なのだと思われます。
となると父親は「警察庁」。左遷は捨てられたと捉えられます。
スピンクスの二人がいた『施設』が「警察庁」と深く関わっていたなら
事件を追い解決していくうちに「父を殺す」ことに繋がっていくのかも知れません。
警察上層部の不透明性が引っかかるのであり得そうな気はします。

…うーん。そうすると、子供達は警察の犬として育成されていた可能性も出てきて
上記のタイムリミットの考え(施設がテロをする)が怪しくなるな…。(^_^;

今の所『施設が警察機関説』が本命、『施設がテロリスト説』が対抗って感じかな。
複合の可能性もあるけど、次回以降また推察して行こうと思います。

プルトニウムはコレと言ったものが思い当たらないので保留。
{/netabare}

※5話感想{netabare}
リサの居場所探しとハイブ登場回。

居場所のないリサは何とかスピンクスの元に残ろうと苦闘中。
何をやっても鈍くさく仲間に入ってもスピンクスの弱点になりそうな訳だが、
何かの「鍵」となりそうで興味深く観察中。

一方警察側には「ハイブ」という少女が登場。
アメリカから来たと言うのが意味深げで『施設』とも関連があり能力も高い様子。
スピンクスの存在を確認する為に非人道的な解決策を取ったりと新たな強敵となりそう。
ナインが思い当たる人物なのか、はたまた…。人間関係や想いが複雑に絡んで来ました。
{/netabare}

※6話感想{netabare}
ハイブの掌で踊らされるスピンクス、そして独自に動き出す柴崎。

ナインとハイブは仲の良い友達かと思いきや因縁もある様子。
今までの柴崎VSスピンクスの直接対決の構造から一転し
ハイブの土俵で互いにどう動くのかという構造に。

ただ『空港でチェス』は意味不明で置いてけぼりなのですがね…。
ヒントになってるって言っても序盤多くの最善手あるし、
座標は互いに伝えられても、どの駒なのかはどう伝えるのコレ!?
神話問答よりポカンとしそうなんですが。

柴崎は骨のある所を見せ渋カッコイイ。果たして意地が観られるかな?
リサは相変わらずドジだけど今回は切り札。
次週はこの二人に注目&応援!面白くなってきました。
{/netabare}

※7話感想{netabare}
どうやってチェス対決していたのか凡人には良く解らなかった。
走り回らず監視カメラに向かって筆談とかじゃダメなのかな?

ハイブ達の行動がテロリスト同然なのですが
何故ここまでしてしまうのか出来てしまうのか理由が気になります。

ともあれスピンクスが先勝。
盤外の駒を巧みに使ったことが勝因でしたが、リサは今後弱点になっていきそうです。
{/netabare}

※8話感想{netabare}
警察からは見放されつつもアテネ計画の真相に迫る柴崎。
後輩くんも衝突はあったモノの結構いい奴なのが判ってきたですが、
理解にいたる描写やエピソードがもう一押し欲しかったかなって気もします。
柴崎の若い頃、学生の反政府運動があった話が出ていたのでアテネ計画の首謀者は
これとも絡んでくるのかな。

リサは足手まといを察してスピンクスから離れようとしましたが捕まってしまいました。
どんくさいのもあるんだろうけど、この娘のやること裏目裏目に出て
ちょっと可哀想かなと同情してしまいます。
無事助かるといいのですが…。
{/netabare}

※9話感想{netabare}
ついに、アテネ計画の全容が判明!…そしてスッキリ!ってなるかと思ったけど
「優秀な人材を作っる計画」ってのはここまで観た人ならもう判ってる事なので、
驚きはなかったです。
知りたいのは優秀な人間を「何に使うか」って事だったんだけどな…。
ちょっと微妙な回答でした。

まだまだスピンクスの活動の目的や動機、そして原子爆弾との関連も判らないし
ハイブの思惑も謎なので期待はしてますが、
予想を下回り尻すぼみになりそうな気もして来ました。どっちに転ぶかな?

ハイブ倒れちゃいましたが彼女にも残された時間が僅かって事なのでしょうか?
{/netabare}

※10話感想{netabare}
アテネ計画の内容が更に判明してこれで全容の様です。
前話で知りたかった「何に使うか」という疑問には答えてくれました。
具体的に何に使うかという事ではなく「力の保持」政治や軍事的な圧力強化目的で、
核保有と似た論理でした。
判らなくは無いけどここまで引っ張った割には意外性に欠ける気はします。

ついでに核も兵器として持っていた様ですがこちらも驚くには至らず。
アテネ計画の目的と被ってますしね…。
色々と想像膨らまし過ぎだったのかな?普通の人はこれで驚くのかな?

ハイブの方は愛憎劇がある様ですが何があったかコチラの想像任せ?
それとも最終回に判明するのかな?
急に「私の分まで生きて」と言われても
寿命を与えるとかそれなりの事象みせるか、ちゃんと心境ブツケてくれないので
現状では心は動かないないです…。
もう一週、最後の締めがあるので期待してますが、
このままだと描写不足で独りよがりな作品という評価になってしまうかも。
{/netabare}

※11話感想{netabare}
甘いテロに始まり甘いテロで終わる事になりました。
電子機器イカレたら飛行機に限らず死者は出ます。
他の乗り物もあるし、入院・治療中患者なと電子機器で生きながらえてる人もいる。
更に二次的な事故や事件も考えられるし、放射能の影響だって全部宇宙へ
って訳ではないのに都合の悪い事は無視。

もうちょっとテロを正面から捉えて、それでも覚悟を決めて決行して
観ている側にも善悪を考えさせる内容であって欲しかったです。
こんなご都合主義のヒロイックなテロでは納得し切れません。
(ノイタミナ枠って事もあるけど)

他にもこの最終話は都合の良いことばかり起きてちょっと辟易でした。
「米軍はEMP対策で大丈夫」の一言で
通信や命令系統の混乱無く一介のヘリまで問題なく運用されているし
ヘリのモーター音関係なく会話しているし
ボタン持ってない方のツエルブ先に撃つしで、
うーん…ちょっとありえんなというシーンが矢継ぎ早。
普通にナイン撃たれて死ぬ間際に柴崎と会話で良くない?

あと、彼らの最期にはリサへのメッセージとなる描写が欲しかったかな。
言葉でなくとも彼らの生き様が伝わる描写があれば
彼らとの関わりが立ち直りの一助となったと納得できるし
感動のひとエピソードになったと思う。
彼女の『居場所』というのもこの作品で大事な部分なのに
何もないまま時間も彼女の思いも一年飛ばしてエンディングを迎えるのは勿体ないです。
前話のハイブの最期もそうだけど心に残るかどうかの所での描写不足で
結構勿体無い事しちゃってると思います。
{/netabare}

【総評】
個人的にはもう一段、深い謎が隠されていると読んでしまっていたので
観終わった時に意外とシンプルだったなと思ってしまいましたが
1クール物で締めるには丁度良い落とし所だったと思います。

ただ、謎解きに関しては視聴者が推理する隙のない作りで
一方的に見せられている感じを受けますし、
ハイブが何故あそこまで敵対心を燃やし憎むのかも描写不足でこちらの想像に丸投げ
だったりと不親切な点も目立ちました。
施設脱出やハイブがアメリカに行く事になった経緯とかはもう少し知りたい所。
他にも描写不足で損しているなと思う事の多い作品でした。

一話から感じていた都合の良すぎる「甘いテロ」への違和感も最後まで続きました。
(詳細はネタバレになるので11話感想他で)
被害者が居らず何だか良いテロみたいに表現されているけど、
やっぱり卑劣な行為だという事もちゃんと表現して欲しかった…。
この辺りは作品への不満として大きかったです。

スピンクスはあれだけの能力がありながらテロに頼らなければいけなかったのだろうか?
という思いが観終わって暫くしても残響しています。

作画についてはほぼ満点。
キャラはもう一つ掘り下げてくれれば好きになれたかな…って所です。

描写不足やヌルいなと思う所が多々あり、期待よりは下回って色々と書いちゃっていますが
1クールでまずまず楽しめる大人アニメにはなっています。
強くは勧める程の作品ではないですがお暇ならどうぞ!

投稿 : 2025/02/01
♥ : 51
ネタバレ

キャポックちゃん さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

テロより恐ろしいもの

【総合評価:☆☆☆☆☆】
 「核テロ」というきわめて難しい題材に果敢に挑戦した、野心的な作品である。
 日本アニメには、テロリストに焦点を当てた傑作が多い。テレビアニメに限っても、本作をはじめ、『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』『GUNSLINGER GIRL』『RIDEBACK』『FLAG』『BLACK LAGOON Roberta's Blood Trail』『輪るピングドラム』『PSYCHO-PASSサイコパス』などがある。特徴的なのは、どの作品もテロリストを悪人として断罪するのではなく、「彼らはなぜテロに訴えるのか」「無差別テロを防ぐためなら何をやっても許されるのか」といった重い問いを投げかける点である。
 これは、かなり奇妙な現象と言える。『ダイ・ハード』シリーズに代表されるように、ハリウッド映画では、無差別テロリストはナチスと並ぶ絶対悪として容赦なく処断され、彼らを殺害する者が英雄視されることが多い(もちろん、そうでない作品もある)。日本でも、実写映画やテレビドラマならば、「テロリスト=悪」という図式の下に制作されるのが一般的である。ところが、アニメになると、なぜかテロリストに対する見方が一変する。
 その理由を解明するのは容易ではないが、一つの推測を述べるならば、90年代後半、テレビアニメが急激な変貌を遂げる時期に制作を任されたのが、子供の頃に学園紛争の終焉を目にした60年代生まれの世代だったからではないかと思われる。核テロがどのように表現されたかを中心に、この推測を跡づけてみよう。
 核兵器を利用して政府を脅迫し、いざとなればその使用をも辞さないという核テロが作品のテーマとして日本で本格的に取り上げられた最初の例は、長谷川和彦監督の実写映画『太陽を盗んだ男』(1979)だろう。1946年生まれの長谷川は、東大在学中に政治に関心のないノンポリ学生として学園紛争(1960~70年代半ば)を間近で体験した全共闘世代である。おそらく、多大な犠牲を伴った紛争が結局は何も生み出さなかったという暗澹たる思いがベースにあるのだろう、『太陽を盗んだ男』は、原爆の製造に成功し政府を脅迫できる立場にありながら、実のある要求を思いつかない中学教師の空虚さを描き出す。
(以下、OVA『機動警察パトレイバー』、劇場版『機動警察パトレイバー 2 the Movie』のネタバレがあります)
{netabare} 全共闘世代後期になると、武力闘争のむなしさがより強烈に意識される。押井守(1951年生まれ)が監督したOVA『機動警察パトレイバー』第5~6話「二課の一番長い日(前後編)」(1989)では、核兵器を入手した組織がいかにクーデターを実行に移したかがリアルに描かれながら、クーデターが成功した暁に何をしたいのかという将来のビジョンは語られない。こうしたビジョンの欠如は、劇場版第2作『機動警察パトレイバー 2 the Movie』(1993)で、「クーデターを偽装したテロ」という象徴的なテーマとして改めて強調される。{/netabare}
 長谷川や押井ら全共闘世代が提示した「目的の曖昧なテロ」という問題は、90年代後半から00年代にかけてテレビアニメの革新を主導した60年代生まれのアニメーターに多大な影響を与えたと考えられる。
(以下、『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』『GUNSLINGER GIRL』『BLACK LAGOON Roberta's Blood Trail』『輪るピングドラム』のネタバレがあります)
{netabare} 神山健治(1966年生まれ)が監督・シリーズ構成を務めた『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』(2004)では、「難民が核テロを画策している」というフェイクニュースを流すことにより、強権的な立場を確保しようとする政権中枢の動きが取り上げられる。状況を演出するゴーダは、元官僚らしい緻密さで計画を立案しており、ニュースのリアリティを増すためには、核兵器の使用をもためらわない。
 この作品に代表されるように、00年代以降のテロリストアニメでは、テロ行為の持つ社会的機能に目が向けられ、社会がテロと対峙するあり方が考察される。
 浅香守生(1967年生まれ)が監督した『GUNSLINGER GIRL』(2003)は、テロリストを抹殺するために身寄りのない少女を殺人サイボーグに改造する寓話的ストーリーを通じて、テロ対策の許容限界を問題とした。反米的活動家を暗殺する任務を帯びた米軍秘密部隊を、恩人を殺された凄腕の元テロリストが血祭りに上げる『BLACK LAGOON Roberta's Blood Trail』(2010)で、片渕須直(1960年生まれ)は「人殺しが許されるような正義はあるのか」と問いただす。オウム事件をベースにした『輪るピングドラム』(2011)で幾原邦彦(1964年生まれ )が取り上げたのは、無差別テロに対する憎悪が憎しみの連鎖を生み出し、新たなテロを引き起こす過程である。{/netabare}
 『残響のテロル』(2014)の原案・監督を担当した渡辺信一郎(1965年生まれ)は、これらの先行作品を参照しながら、核テロが社会に与える影響を改めて熟考したと思われる。目的の曖昧さに目を向けた長谷川・押井の作品に対する返答として、彼は、ほぼ同期の神山と同じく、テロへの恐怖が持つ影響力に目を向け、国家権力との関係性を物語の軸に据える。「テロこそが社会にとって最大の脅威であり、核物質はテロリストの手に渡らないように特定の国家が厳重に管理すべきだ」という国際的な常識にあえて異を唱え、「この世にはテロよりもずっと恐ろしいものがある」と訴える。

【物語の構図】
 『残響のテロル』は、テロリスト-市民-国家権力という3項対立の物語として、図式的に読み解くことができる。
(以下、本作のネタバレがあります)
{netabare} それぞれの対立項は、性格の異なる二人の人物によって代表される。ネットで予告しては爆弾テロを繰り返す二人組のテロリスト・スピンクスの正体は、怜悧なナインと子供っぽさの残るツエルブ。彼らを追跡するのが刑事の柴崎で、警視庁という国家組織に所属しながら、人々を守ることに徹する市民側の存在。逆に守られる立場の市民として登場するのが、学校にも家庭にも居場所のない女子高生のリサ。権力側には、NSAもかくやという監視網を駆使してナインとツエルブを追い詰めるエージェント・ハイブがいる。もう一人、国家権力の黒幕として間宮なる人物も登場するが、私が思うに、実は彼は手駒となる小者に過ぎず、真の黒幕は、それ自体が人格的存在となった国家理性ではないだろうか。{/netabare}
 ストーリーの前半は、テロリストと警察の頭脳合戦として娯楽色豊かに展開されるが、ハイブが強引な動きを見せる第7話辺りから、深刻な社会派ドラマの様相を呈する。人によっては、痛快さが失われるため後半はつまらないと感じるかもしれない。しかし、渡辺が最も言いたいことは、後半に集約されているので、この部分をしっかりと見つめてほしい。
 注目すべきは、柴崎とハイブの差違である。どちらもテロリストを捕まえる立場にありながら、柴崎の言動が常に豊かな人間性に溢れているのに対して、ハイブは、高い知性を持ちながら、いかにも酷薄で感情を見せない。市民と国家どちらの側にいるかが、象徴的に示される。
 ちなみに、柴崎が最も人間的な姿を見せるのは、大学で応用物理学を勉強中の娘に、一般人にプルトニウム原爆が作れるかと訊ねに行く第8話Aパートのシーンである。{netabare}体のラインがあらわな薄着姿の娘(一番上のボタンを留めていない)を前に、ずっと目を背けたまま会話し、後で奥さんに「子供ってのは、いつのまにか大人になるもんだな」としみじみ述懐する。お父さん、カワイイ!{/netabare}
 最初に視聴したときには、警察を手玉にとるナインとツエルブに惹かれたものの、二人の心情が充分に表出されておらず、やや物足りなさを感じた。しかし、二度三度と繰り返し見るうちに、二人の外面ばかりが描かれるのは、その行動を柴崎とリサに見せるために設定されたキャラだからだとわかってきた。ナインとツエルブ(あるいは、ハイブを加えた三人)は、対立的な構図を客観視させるための要員であり、それ故に内面が理解しがたい天才として描かれる。その一方で、柴崎とリサという感情移入しやすい普通人を、天才たちの行動を見る立場に配置することにより、事件の全体像が浮かび上がるようにしたのである。そう考えると、柴崎とリサこそ真の主人公であり、この二人の立場に身を置くことが、作品を深く理解する鍵だと言えよう。

【音楽について】
 『残響のテロル』の音楽は、これまで、『マクロスプラス』『カウボーイビバップ』『坂道のアポロン』などで渡辺監督と組み、優れた作品を生み出してきた菅野よう子が担当した。特にEDの「誰か、海を。」は、聞くたびに胸が締め付けられる名曲である。
 作中で重要な役割を果たすアイスランド音楽は、渡辺監督の方から事前に菅野に聴かせたものらしい(TVアニメ『残響のテロル』公式サイト「INTERVIEW 04:菅野よう子」より)。北の音楽を聴いて育ったことを手がかりに、主人公たちの「体感温度を表す音」として、「緊張感があり、研がれていて、冷たい響き」をイメージしたという。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7
ネタバレ

jcnEu08058 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.2

つまんねえ長文

つまんなかったなー
率直な感想です
俺がつまんないとおもった理由が知りたいなら以下を読んでください
長過ぎるのでタグで囲っておきました
偏見と差別意識に塗れたレビューなのでご注意ください
内容に関する苦情等はあにこれ宛にお願いします
既にこのテキストはあにこれのものですので

{netabare}
何がザンキョーのテロルじゃw
何で残響?意味わからん

無駄に頭いい連中の成れの果てがはた迷惑なクソ爆弾魔かよ

今回は、テロる(テロってるw)連中サイドの視点から物語を描いてみました
そんなスタンスなのかな?
従来の警察ドラマなんかの構図をとりあえず反転させてみたってわけか


スッピンのクズだっけか?
つーかお前らが死ねって感じ
クズどもがチョーシこいて真面目に働いてる人間の経済活動全般めちゃくちゃにしておきながら「僕たち被害者なんです〜、かわいそうなんでぷ〜」ってか?
いっぺん死んでこいよw

中二病もここまで拗らせれば歴史に名を残す大犯罪者になれるって話だろ?これ
脳や身体の機能にこれといったハンデもないクセして人並みのことすら満足にできねえ、やろうともしねえカスがニヒル気取って上から物言ってやりたい放題やってんじゃねえっての

甘ったれんな!w


【シナリオがクソ】
精神疾患っぽい症状を都合良く利用するシナリオが酷い
トラウマ持ち出せばデタラメやっても誰も文句は言えねえだろう、非難しにくいだろう、という便利な近代魔法に頼りすぎ
弱者()の目線導入して意義深い作品性とやらを演出してるつもりかw
それやるなら、いろいろあっても自分にできる範囲内でそれなりにやってる連中のことも併せて描いとけ
そんで両者をそれとなく作品内で比較せい
その方が視聴者も手応え得られるじゃろうが
トラウマって脳が物理的なダメージ負ってるってことでもあるんでしょ?
もっと慎重に扱うべきなんじゃないの?
ファッションでトラウマ扱うのとか流行ってんの?
それとも伝統なわけ?

そもそも都市部で無差別爆弾大爆発ゲリラパーティー決行って人々の暮らしに著しい実害と悪影響を及ぼす凶悪な犯罪行為じゃん
やってることだけ見たらあんな連中間違いなく死刑だろw
てめえらが街ぶっ壊してくれたおかげで一時的にでも仕事できなくなった人らの給料は誰が保証してくれんだよ
てめえらボンバーマンは誰のおかげで道路をバイクで疾走できると思ってんだ

いい加減にしなさいw
スピンクズには憤りしか湧いて来ないわ

自分「だけ」が特別、自分だけが犠牲者被害者とか思えちゃってる中2系ナルシストコンビの爆弾オナニーの被害者のこともちっとは丁寧に扱えっての
無論、あんだけのことやっといて「一般人は死んでませんのですぅ」なんて都合のいいことは言わせねえからなw
(事や経緯の真相はどうであれ)例のアメリカのビル倒壊では実際に人が死んでるわけだ
パロディやるならそこも踏んどけ
やるからには気概を見せてみろってんだよw
ネタ重視の姿勢もいいけど、少しは実害にも重きを置いたらどうなんだ
そういうとこしっかりやらねえからいつまで経ってもアニメは舐められ続けんじゃねえの?w
これじゃコミックに勝てないでしょー、ダサいよ、手応えナイヨ
勝つ気ないなら別にいいけどね
そもそも勝ち負けとかじゃねえし、ってか?w


【娯楽失格作品】
過去になんかあったことと現に起きてることは別の問題で後者の方が圧倒的に重要
捜査段階で犯行動機の解明を急ぐとかいう流れに違和感はない
でもやった奴の犯行動機と犯行の事実は直接的には関係ない事柄じゃん
それらの評価は別個になされなきゃ気持ち悪いんだわ
そこんとこをウヤムヤにして、個人的な問題を公の場に持ち込んだ挙句やってることに意味持たせようとする安易な発想には呆れる
そういうのは仇討ちストーリーかベタベタな復讐劇でやればいいんじゃない?
もしかしてこれ、復讐劇なの?
だとしたら「街壊して可哀想な僕らの心の叫びを聞いてくれ的アピール」なんてやらせてねえで、ストイックに目的遂げるためにキャラ動かせっての
その過程で障害となる倫理観をキャラに無視させると、娯楽として気持ちいいもんになったりもするわけじゃん
回りくどいことやってる奴らは「僕たち目的意識が希薄です」って周囲にアピールしてるようなもん
容疑者も刑事もこの点では同じ働きぶり
締まりが無い
こんなことじゃ話が盛り上がらんのも無理はない
つまんねえんだよ!w

シナリオがクソ、否、クソは新たな生命の糧にもなるからクソの方が上だな
よってシナリオがクソ以下に確定


【娯楽失格作品・とにかくシナリオがゴミ】
容疑者と公開謎解きゲーム合戦開始
これで見せ場、山場のつもりかよ
雑学自慢大会じゃん
しかも普段全く役に立たないタイプの雑学
一晩寝たら確実に忘れる内容
演出もショボいから面白味が全くない(ここが一番ダメ
喋りメインにすれば作画方面で労力軽減できるメリットがあんのかもしれないけど、ぶっちゃけ観てる人間にはそんな事情なんて知ったこっちゃない

それにあのキャラデザがありえねえ
ロン毛で髭面の小汚ねえ教祖みてえな公務員なんざ普通表舞台に出てこねえだろ
そういう場違いな奴をぱっと見シリアス風のドラマ内で表舞台に引きずり出して違和感醸して作中にアクセント付けようってやり方がガキ臭い、痛々しい、嘆かわしい
ジャリ向けのアニメかっての

なぞなぞ大会とか下らねえお遊びをメインに持ってこなくていいよ
そんな暇あったら動画投稿してちゃらけてる人殺しの爆弾魔なんざさっさと逆探してとっ捕まえて半裸にして拷問にかけろ(逆探できません!じゃねーっての、ケーサツを無能に描くなw
色男の服ひん剥いて適度にいたぶった方が女性ユーザーも喜ぶだろうがw
もっとサービス良くせんかい

本当に観てる人を楽しませようって気があんのか疑わしいわ
じゃなきゃ何のためにあんなキャラデザにしたんだよw


主人公が序盤でとっ捕まっても別に何の問題もない
誰かが救出すりゃ済むし、救出劇は絵になるし、それなりに盛り上がる
なんつっても
・スノーモービルでヒト轢き殺した主人公が逮捕されないシナリオ
・地上4階(だったか?)から飛び降りた小娘を華奢な青年が地上で素手で受け止めても双方怪我ひとつしないシナリオ
これほどのアメイジングな展開が作中で許容されるなら警察の手から仲間奪取するくらい余裕だろーが
要するに
・リアル路線気取ってるクセして端々でファンタスティックなことを躊躇なくやってるシナリオ
つまりは「なんでもアリ」の系統に分類しちゃっていいトンデモ作品なんだよな
個人的にはお世辞にも真面目な社会派作品なんて呼べる代物では無いww
もちろん、何をどう呼ぶかは個人の勝手だけどね


【ソウヒョウ】
甘えたカス共を意味ありげにのさばらせるシナリオで世間から注目浴びようって魂胆がキモい
いい大人がこんな寒いシナリオ書いて妄想膨らましてんのもかなりキモいわ(いい大人がアニメに的外れなマジレスすんのもキモいって言われりゃ返す言葉もねえけど、その指摘こそアニメが舐められてる証
でも体裁がネタアニメってんなら、アリです
ただし残響はネタアニメとして観てもつまんねえことに変わりはない
ほんと面白くない

ハッキリ言いましょう
視聴者に作品の魅力を引き出してもらおうって腹が見え見えです

甘えんなってw


絵や声、音方面はいい仕事してたから、そこは否定できないし、したくない
あくまでも悪いのはシナリオ、雑だし、楽しくねえし、笑えねえし、つまんねえ
キャラもダメ
主人公らの身勝手で甘えた態度には虫唾が走る
甘えた態度を肯定するだけの展開も気に食わん
連れの女も意志薄弱で無能なクズでしかなく秀逸なのはツラだけって、喧嘩売ってんのかw
虐められてる設定追加しとけば誰も文句言えねえだろってノリがウザい
小賢しいテクばっか使って何やってんだか
作品の顔でもあるキャラに何の魅力も感じねえ
思慮深い視聴者に同情してもらう主人公のあり方が昨今のトレンドなのか?w

為にも毒にもならんわ

とにかく話がつまんねえから俺は第4話で観るのやめたよ
正直このレビュー書いてる時の方が楽しかったね
そういう意味では本作のシナリオも高く評価できる
楽しい一時を提供してくれたことにかわりはないから

ケツマツ知らねえけど、どうしても観たいって気分にならない
結果にたどり着くまでの過程がつまらな過ぎる
とりあえず、凶悪な中二病の主人公らとその付属品でしかないクズ女が最後に死ねば及第点ってとこかな
因果応報ってことで一件落着
ネーとは思うけど、ラストでヒゲ刑事がヒゲ剃って短髪にすればなお良し
皆さんもご承知の通り、人の生き方は面構えや風体に滲み出るでしょ
アレは公務員のナリじゃねえよ
アーティストかオマエはw


{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 0

80.8 14 秘密アニメランキング14位
SPY×FAMILY 第2クール(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (517)
1957人が棚に入れました
人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 世界各国が水面下で熾烈な情報戦を繰り広げていた時代。 東国(オスタニア)と西国(ウェスタリス)は、十数年間にわたる冷戦状態にあった。 西国の情報局対東課〈WISE(ワイズ)〉所属である凄腕スパイの〈黄昏(たそがれ)〉は、東西平和を脅かす危険人物、東国の国家統一党総裁ドノバン・デズモンドの動向を探るため、ある極秘任務を課せられる。 その名も、オペレーション〈梟(ストリクス)〉。 内容は、“一週間以内に家族を作り、デズモンドの息子が通う名門校の懇親会に潜入せよ”。 〈黄昏(たそがれ)〉は、精神科医ロイド・フォージャーに扮し、家族を作ることに。 だが、彼が出会った娘・アーニャは心を読むことができる超能力者、妻・ヨルは殺し屋だった! 3人の利害が一致したことで、お互いの正体を隠しながら共に暮らすこととなる。 ハプニング連続の仮初めの家族に、世界の平和は託された――。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

アーニャの髪型が変??

●秘密の「園」への招待「メッセージ」
2期最終回で非常に重要なものが出てまいりました。
それは「イーデン」校{netabare}懇親会{/netabare}であります。
{netabare}懇親会の「エンブレム」は【🍎】と[GC]という文字の組み合わせで表現されますが
なぜ[GC]なのかと考えたみたところ(言葉の意味はどうでも良くて)
ヴィジュアル的な意味合いが強いのだろうという結論にいたるわけであります。
[GC]→ΘC→👁C(類似形 GG→👓→ΘΘ)

イーデン校とは【Eden】すなわち【エデン】を表しているので【🍎】に繋がり
[GC]=[👁C]であるというのはバンプのOPでアーニャが表現する【一つ目】小僧の
伏線と繋がるものであります。

例えば「インペリアル・スカラー」など本作には兎に角引っ掛かりを覚える特殊な用語が
目につき、とても気がかりなところ多分にあるわけでございますが
すべては「プロジェクト【🍎】」という形の中において伏線回収されるのであろうと予測されます。

懇親会会場となる「知恵の塔」の屋上には「庭園」があり【❋】の形をしています。

【❋】は【8芒星】というものでありまして、「オペレーション【ストリクス】」
フェイズ2、即ちステラ【☆】を【8】個集めるという案件に繋がるものであります。

【☆】とは【5芒星】のことであり、本作においても
【8】+【5】=【13】の「関係式」がまたしても確認できるわけございます。

名前占い的な?観点からするとアーニャの片割れの親友「ブラック【ベル】」と
「ダミアン」とは相性がいいということになるわけですが
いかにも意味深な「ダミアン」という名前について少々深堀してみます。

「ブラック【ベル】」というファミリーネームに対してダミアンは「デズモンド」であります。
「Desmond」の文字列をアナグラムの手法により並び替えてみますと
「Demons+d」となります。
そして「d」を反転させて→「b」これを「ダミアン」に因んだものに変換しますと
「b」→【6】になります。

アナグラムの答えは「Demons【6】」であります。

もしも「デズモンド」家に「3」人息子がいるなら「Demons【666】」となります。

他にも【Eden】校の「制服」とか分析すべき細かい要素はまだまだありますが、
とりあえずは一区切りを迎えたわけであります。

この先「デズモンド」と「ブラック【ベル】」と「【一つ目】小僧」のアーニャ {/netabare}の三角関係が
どのような展開を迎えるか続編に大注目であります。


●ジャンプ系作品の「裏設定」の闇に隠された謎を暴く!?
長文レビューをやたらとダラダラと書くのは、クセみたいなものでありますが
読む側にしてみたら、何が何だかさっぱり意味不明という事態にもなり兼ねないので
せめて本作のレビューについては簡潔にまとめるべきであるはずです。

今回アーニャの秘密に迫るような描写があったため率直にこれを示すことにいたします。

まず本作における不自然な点を箇条書きにしてみます。

{netabare} ①アーニャの髪型
②「ハンドラー」がバカでかい帽子を室内でかぶっていること
③フォージャー家の食卓

今回「ハンドラー」の話には触れず、まずはフォージャー家の食卓にあるものについて
言及していこうかと思います。

そこには【牛】の置物があります、それと向かい側にあるものは
二つで「一対」の関係にあるわけです。

ということで、この度アーニャは同級生の親友とショッピングに出かけます。
アーニャは様々な衣装に次々と着替えまるでファッションショーさながらの模様でありますが、
その様子を映像を見る限り明らかに「髪型」が不自然なのであります。

この謎を「解く鍵」はアーニャの親友、まるで「一対」の関係性にある彼女にあると
予想が成り立つわけであります。

「一対」と言えば、「黒い羊」のキーホルダー…
これも解釈するのが厄介でありますが、話を先に進めると
アーニャの親友の名、その「ファミリーネーム」はまさに
「ブラック【ベル】」であります。

フォージャー家の食卓には【牛】の置物が、その向かいには絵が掛けられています。
その絵に描かれているのは【ベル】であります。

これが「一対」の関係性を示すものであります。

あと一つアーニャの「ファッションショー」で気になったのは「目」
特に【片目】を強調したような衣装があったことですが、
この【片目】を強調する表現は他のアニメでも腐るほど繰り返される裏設定的なワンパターン
でございまして、バンプが歌うOPの映像でアーニャが紅葉のような落ち葉の中央に開いた穴
から【片目】を覗かせる様子が描かれていますが、これもまさに典型的な
【片目】強調の描写であるわけです。

このような【片目】表現を「【一つ目】小僧」と勝手に名付けましたが、
この由来は恐らく【呪術】文化にあるように思います。

アーニャにはエスパーの能力が備わっていますが、【一つ目】小僧が由来ならば
その能力は【呪術】と関係していると考えていいのかもしれません。

時に【呪術】は人に暗示をかけハートを奪うこともあるらしいので
「ダミアン」という意味深な名前の作戦対象が「黒い羊」で繋がれた一対の
二人の魅力に心奪われたとしても、必然と言うべきことなのかもしれません。

【牛】や【羊】というのも【呪術文化】というものを前提に考えたら当然の如くに
繋がりますし、「水星の魔女」では【山羊】が登場しますが、「ガンダム」の「ララァ・スン」
とはエスパーであり【呪術】使いであったわけです。

【牛】や【羊】や【山羊】には【角】が生えていますが、
「うる星やつら」の「ラム」にも【角】が生えています。
ラムには空を飛んだり電撃を放ったりする特殊能力がありますが、その能力は
どうやら【角】と関係があるようです。

アーニャのお気に入りのぬいぐるみにも何か意味が隠されているようですが、
例えば「ララァ・スン」のような能力をっ持った「強化人間」を開発した研究所が
あったように、ある種の「キメラ」{/netabare}は秘密裏に生み出されたのかもしれません。



たまに特殊な用語が出てくるのが本作の厄介なところでありまして
ではネットで調べようかと軽い気持ちで見てみたらネタバレに遭遇なんてこともあり得るから
ファンにとっては悩ましいものがあるのかもしれません。

アーニャに関する重要な設定が出て参りましたので取り敢えず記載しておきます。

{netabare} 「エクリプス」の時は能力が使えないというのがそれですが
かなり意味深なものを感じてしまいます。
「エクリプス」「イクリプス」とは日蝕や月蝕なのどの【蝕】を意味する言葉で
ギリシア語やラテン語をルーツにするものであるとのこと。

この手の「言語感覚」には裏設定的な意図を感じずにはいられませんが、
【蝕】と言えば{/netabare}「ベルセルク」であり、何の作為も無しに偶然被ったとかいう
戯言が通用するはずがないと確信するものでございます。

●食卓で繋がる、点と線
犬編がひと段落ついてからは再び純コメディ路線に戻ったようです。
それでも「オペレーションストリスク」という使命がある限り
ただのホームコメディでは終わらないことだけは確定してるでしょう。

なりすまし家族の日常、つかの間一家団欒
食卓のシーンの背景には秘密が隠されていたようであります。

{netabare}一つはあの「置物」。もう一つはそれと一対のものであります。
一つ目は「チェンソーマン」にも登場しましたが
もしかしたらあちらでも今後一対として描かれるかもしれません。

ジャンプ系は裏設定が{/netabare}しつこいくらい発動されるようです。


ここまで見てきた印象としましては前期とは作風が異なるような気がいたします。

前期ではハートフル家族コメディの色彩が濃厚でしたが
今回はそれに修正が加えられたのか、テンポダウンしてるというご指摘は
ごもっともであるように思われます。

何故これ程までに犬にスポット当ててくるのかと言えば、
{netabare}「プロジェクトアップル」の絡みがあるからなのだと予測しますが
更にこれと「オペレーションストリスク」が連動してくるならば
物語は壮大なスケールで動き出し、テンポは更に悪くなるかもしれません。

そうなれば前期を支持するファンからは賛否両論ありそうですが
個人的には重要キャラのハンドラーが起点となるシリアススパイ展開に
大いに期待するところであります。

【86】が暗示する国はロシアでありましたが、本作ハンドラーの回想シーンで描写されるであろう
と予測される戦争の場面があるとしたら、現在進行形のあれの話になるでしょうか?
そして「アップル{/netabare}シード」に通じるネタも大いに期待したいところであります。





本作に対する当方の基本方針としましては、メインストーリについてはほぼ言及せず
個人的に気になった描写等に焦点を絞り持論を展開していく方向で参る所存にございます。

それについて抜粋すると以下のものになります。

①「アーニャの髪型」
②「オペレーション・【ストリスク】」
③「ハンドラー」の「ⓍⓍ」


気になった点その1
●アーニャの髪型
所謂「アホ毛」というものにも{netabare}重要な {/netabare}意味が隠されていると個人的には推測しておりますが
それは今回言及する「髪型」の話のメインではありません。
「金Ⓧのヴェルメイユ」の「ヴェルⓍイ」の幼少期の髪型がアーニャのものとよく似ていますが
元ネタは恐らく「ⓍⓍⓍⓍⓍⓍ」の「ⓍⓍ」であると予測いたします。

①「ⓍⓍⓍⓍⓍⓍ」の「ⓍⓍ」
②「金Ⓧのヴェルメイユ」の「ヴェルⓍイ」
③「アーニャ」

3人の共通項を抽出し、他の重要情報を組み合わせて解釈すると先の展開が読めたり
本作に仕込まれた謎が解けたりすることがあり得ると確信いたします。

気になった点その2
@オペレーション・【ストリスク】
今回このオペレーションの内容についての説明は致しません。
肝心なのは【ストリスク】という名前、あるいはその由来についてであります。

【ストリスク】とは【フクロウ】のことを指す言葉ですが
英語で【フクロウ】はオウル(Owl)となります。
【ストリスク(Strix)】とは何か?と言えばどうやら
{netabare} 【(古代)ローマ】由来の言葉だということになります。
そう聞いて「あの忌まわしき【ローマ】」{/netabare}と思ったのは当方ぐらいなものかもしれませんが
当然そこに何かしらの意味があるのは明々白々のであることが予想できるわけであります。

意味深な【フクロウ】が引っ掛かった事例を挙げると以下の通りになります。
①「リコリコ」の「アランチルドⓍン」がしていたネックⓍスが{netabare}【フクロウ】{/netabare}
②「惑星のさみだれ」に登場する「【フクロウ】のⓍⓍ」
③「オペレーション@【ストリスク】」

要するに裏設定みたいな話でありまして、【フクロウ】には重要な意味が隠されているため
「惑星のさみだれ」の究極のネタバレになりますが
結論から言えば「【フクロウ】のⓍⓍ」は{netabare}かなり強い(=厳重の岸){/netabare}ということが
軽く推測できるわけです。
そして【フクロウ】と言えばその主人はⓍというのもある意味確定事項であります。
その根拠とは{netabare}「神話」{/netabare}にあります。

気になった点その3
●「ハンドラー」の「ⓍⓍ」
取り調べ時における彼女の「ⓍⓍ」には違和感意外ありません、
もしも{netabare}【髪型】と【フクロウ】{/netabare}と彼女の「ⓍⓍ」が繋がっているとしたら
本作究極のネタバレ的展開も予想可能と言っていいのかもしれません。

話は変わりますが、本作のEDソングを聞いた時は最初「あいみょん」かと思いましたものの
名前を確認してみたらどうやら別人であったようです。
「あいみょん」の「愛を伝えたいだとか」に似てるように思えたのは気のせいでしょうか?

とりあえず、「オペレーション@【ストリスク】」を{netabare}取り仕切っているのは
ハンドラー{/netabare}であると言って間違いないでしょう。

そしてアーニャの「アホ毛」ですがアホ毛と言えば「【水星】の【魔女】」のヒロイン
及びその相方も「アホ毛」が凄いことになっています。
「ⓍⓍⓍⓍⓍⓍ」の「ⓍⓍ」や「【 {netabare}水{/netabare}星】の{netabare}【魔女】{/netabare}」のキャラと本作になんらかの関係性が
あるとしたら?ハンドラーという名前自体が既にそれを物語っているようにも思えますが
「ハンドラー」の「ⓍⓍ」にはそういう意味が暗示されているいうことだと推測いたします。

そういう前提で「プロジェクト・【アップル】」について思いを巡らせてみますと
アーニャは、実は【Ⓧ星】育ちで、ハンドラーも同郷みたいな展開なども
大いにあり得るのかもしれません?

※そして更に蛇足を言いますと【86】の「ハンドラー」ともなにか?関係してきそうな
気配を大いに感じるわけですが、【86】という不自然過ぎるタイトルの意味についてあれこれ考えた
結果として思いついた個人的仮説を補完してくれる材料がまさか本作の「ハンドラー」にあるとしたら
これは世紀の大発見というべきエレガント極まりない結末にございます。

※※「プロジェクト・【アップル】」で思い出しましたが
「【アップル】シード」も意味深なタイトル過ぎるわけであります。
すべてを繋げればすべての源、元ネタが何なのか見えてくるという話にございます。

ということで酢パイ家族ファンの皆さん、
是非とも「アーニャの髪型の謎」について徹底究明してくださいますことを
心よりお願い申し上げます。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

たのしいアニメあざざます!

原作コミックは7巻まで購読中。

【物語 4.0点】
前半1クール目はアーニャのキャラ受けに全てを賭けた構成。
アーニャ回は1パート分のエピソードもアニオリ演出も追加し1話分に長尺化。
原作ではアーニャも、もう少しマスコット、コメディリリーフ寄りのポジションとの印象でしたが、
アニメでは作品の顔として前面に押し出し、シリーズ成功の地歩を固める。

対して後半2クール目に入ると、二本立ての回も交えて、他キャラも掘り下げ。
家族の運営、学園生活攻略に苦慮するプロのスパイたちを笑う日常キャラアニメとして、軟着陸を目指す。
とは言え、{netabare}ロイド&フィオナの地下テニス回{/netabare}などアーニャメインじゃない話でも、アーニャの出番は必ず用意。
1週1アーニャ。ウリの供給は怠りません。


せっかくの本格的な東西対立構造の世界観。
もっとビシッとスパイ、アクション決めてくれという要望もごもっとも。

ただ、フォージャー家はまだまだ任務のための、かりそめの家族の感が強い私。
誰もがフォージャー家の日常こそが真実と安心しきった所で、
有事へのシナリオ転回や、家族を破壊する暗殺指令などの導火線に火をつければ、一層良い味が出るはず。
この観点から見れば、この日常も退屈ではなく、着実な伏線の積み重ねだと感じます。

あんまり急かしちゃもったいない。
だって私もまだまだ可愛いアーニャちゃんやイヌさんたちと戯れていたいしw
{netabare}ボンドの上で寝落ちしたアーニャ。{/netabare}これは間違いなく天使です。


【作画 4.0点】
キャラを引き立てる演出が得意なCloverWorks。
描き込みの作画カロリーが豊富なWIT STUDIO。
必勝タブルスのコンビネーションにより、
中毒性の高いアーニャの顔芸と、迫力のアクションたまにスポーツの両立が実現。


OP・荒木 哲郎氏&ED・平尾 隆之氏。
一線級のアニメーターが絵コンテ・演出を手掛けた主題歌アニメーション。
フォージャー家の団らんに向けて家族3人+1匹と料理が踊る映像もワクワク。
MISSION:16{netabare}「ヨル's キッチン」のヨルさん&毒味係?{/netabare}の苦闘を経た後だと、また違った味わいが出てきます。


【キャラ 4.5点】
独特の幼児語や、人間の心の闇も含むエスパー解説&リアクション芸で作品を制圧したアーニャ。

アーニャを愛でているとつい忘れそうになりますが、
東西戦争回避のための極秘任務「オペレーション梟(ストリクス)」で、
偽装家族による重要人物への継続的関係の構築を主導する主人公は一応ロイド・フォージャー。

さらにこれも忘れそうになりますが、ロイドさんは姓だけじゃなく名も偽名。
エージェント〈黄昏〉(たそがれ)の出自は謎に包まれ、心が読めるアーニャでも読み切れず。
ロイドの過去は関連するサブキャラ回で断片が示されるのみ。
偽りの家族を真実にする上で、本性を幾重にも覆い隠すロイドの演技力は一番の難関になり得る。

こうなると展開の起点として期待できそうなのは妻役の暗殺者ヨルさんでしょうか。
後半2クール目は自分に良妻役が務まるのか悩むヨルの掘り下げを通じた、
フォージャー家の真実味の深化に力点が置かれた面もありました。

ヨルさんも、これまで数多のアサシンが苦悩してきた裏表の顔の使い分けを、天然で済ませてしまう凄いお方w
ですが、ロイドと旧知でヤンデレな?妻役乗っ取り志望のフィオナさん、
管理官(ハンドラー)のシルヴィアさんと、諜報組織・WISEは濃い女キャラばかり。
ヨルさんでも油断すると埋没してロイドさんを奪われかねませんw

このある種の緊張関係?もヨルさんとフォージャー家の試練として機能していたと思います。


【声優 4.5点】
アーニャ役・種崎 敦美さんによる、読心術に裏打ちされたわざとらしい棒読みによる子供のフリなど、
緩急も交えた中毒ボイスは言うまでもなく。

エージェント〈夜帷〉(とばり)ことフィオナ・フロスト役の佐倉 綾音さん。
「すぅ――きぃ―――♡」の怪演も期待通り?でしたw

アーニャの日常と能力を未来予知により拡張したイヌさんのボンド・フォージャー役はナレーション・松田 健一郎さんが兼任。
巨体に似つかわしい、野太く、こもった鳴き声でモフモフ感アップに貢献し、こちらも期待通り。

こもり声で緊迫感をもたらしたのはエージェント〈黄昏〉の標的ドノバン・デズモンド役の土師 孝也さん。
つい最近まで『ダイの大冒険』大魔王バーン役でも場を曇らせていた悪役。
終盤。ロイド役・江口 拓也さんとの、顔の皮が分厚い者同士の腹の探り合いは、
ゆるい日常の中でも忘れちゃいけない戦争の火種を想起。


【音楽 3.5点】
音楽プロデュースは制作ユニット・(K)NoW_NAME(ノウネイム)
サックスが咆哮する一級品のスパイBGMやアクション挿入歌等も提供するが、出番は少な目。
むしろ、とぼけたスパイBGMの笛の音程が外れる「Crisis of my home」などコメディ曲の方が重宝。
(K)NoW_NAMEの無駄遣い感がある内はせかいはへいわw

OP主題歌・BUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」
ED主題歌・yama「色彩」
時に痛切な青春ソング等で心をえぐって来る両アーティストも、作品の日常感を受け息抜きムード。
正直この歌い手なら、もっと刺しに来て欲しいという願望はありますが、
せかいはへいわだから、これもこれで良いのでしょうか。


【付記】
2023年。TVアニメ2期放送&劇場版制作も決定した本シリーズ。

2期については引き続き家族の価値を高める日常の醸成を。
アニオリになる劇場版についてはスクリーン映えするアクションにより、
もっとスパイをとの声に応えるガス抜きエンタメ作でたのしいおでけけを。
今年も顔とメディアを使い分けるスパイ✕日常の益々のコンテンツ繁栄を期待しております。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 36
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

なんちゃってスパイアニメ

{netabare}
1クール目から相変わらず。
1クール目でスパイ要素に期待してはいけない作品だなと認識してハードルを下げて見たので、第1クールよりは楽しめたけど。
一般人気が出る理由は理解できるけど、全く面白くはない。

真にこの作品のやりたいことはホームコメディなんだろうけど、それにしてもストーリーが疎かにされすぎている感がある。
もうデズモンドの暗殺と言う目的が遠のきすぎているどころか、どこかに行ってしまってるんだよねw
ステラ集めに関しても。
2クール目で本筋の話が動いたのは最終話のデズモンドとの接触ぐらい。
(なお情報などは一切ない模様)
まあ、名探偵コナンみたいなスタイルと考えることもできるけど、深夜作品でそれをやられるとね。

本編から脱線している話が面白いならまだしも、あまり面白くはない。
大抵アーニャが話のメインに立つからスパイものとしては微妙になりがち。
テニヌ回は論外。完全なおバカアニメなのか真面目なスパイものなのかはっきりしてほしい。1期からそうだけど時代背景さすがに無視しすぎ。
それに、2クール目の犬とテニスに関しては長々と尺を取りすぎててテンポが悪すぎる。大した内容でもないのに無駄に引き伸ばされてて退屈。
この手の作品は一話完結で話を作った方が絶対に面白いだろうに。

まあ、答案用紙の書き換えや、テニス終わった後の美術品の回収はちょっとスパイ(ではない気もするけど)感あって良かったかな。
部分部分で面白いところはある。
ただ、ロイドがスパイらしきことをしているシーンは結構に対して、ヨルさんがただただ強い一般人女性になり下がってしまっているのは残念。
殺し屋設定はどこ行った。と言ってもこの作品の雰囲気的に殺しをさせるのはまずいのか。
あと、犬は登場した回以降空気すぎない?

OPとEDは1期よりも好き。映像も2期は二つともセンスある。

↓1話毎メモ
{netabare}
13話 ☆2
切ってしまってもいいんだけど。BUMPなのに微妙だな。
サビ以外はすき。この茶番感。ヨルさんだけだよねこのアニメ。
ちょろ。さすがに情報売りすぎだろ。
省エネ作画だな。銃持っとけ。グダグダすぎん? つまんねええ。
こいつら不注意すぎだろ誰か流石にアーニャ見張っとけや。
もういいわこのアニメ。急に動き頑張ってる。銃ないんかよ。
ED好き。めっちゃいいじゃんこのED、お洒落だし。

14話 ☆5
犬も能力持ちか。どうせ助かるしな。圧迫面接かな?
これアーニャが怪しまれるだろ。なんであの爆発で助かるw
今回で終わらんのかよこの話。

15話 ☆4
この話どこまで引っ張んねん。この茶番だるすぎるわ。
この女とロイドの心読めや。なんでこう言う時に限って読まない。
クソ弱ってそうこの犬。犬の世話パート普通に面白くないな。

16話 ☆2
この時代にドタキャンて…。料理回つまらんなぁ。
いつのネタだよ紫料理とか。スパイ関係ないじゃんこれ。
この恋愛話スパイ関係ある?

17話 ☆5
エレガントおじさんだ。論破されてて草。父って暗殺対象だっけ?
まあ常に同じだと何もないと思ってしまうわな。
真面目にアホなことを報告してるのはギャップあっておもろい。
このパートいる? 古臭いノリやめろ。

18話 ☆3
ユーリ再登場 そう、こういう話が見たかった。
1番確実性のある方法にしてスパイ感もある。
顔で認証しろと言いたいけどこの頃そう言うのないの?
新聞に載る=へまするじゃん。なんかつまらんな…。変えろや。

19話 ☆6
ただの買収じゃないんか。
それで前回詐欺師みたいな奴雇ってしまったのかw
絶対紙パックじゃないだろこの頃のジュース。
西は安心の国とか言っちゃっていいの?
学園に侵入できるならデズモンド亭にも侵入出来そうだな。
前半パートは面白かった。

20話 ☆7
ロイドがスパイやってるシーンは結構あるけど、ヨルさんが殺し屋やってるシーンあまりなくね?
まあ人殺すから色々まずいんかな。病院とコネあんの?
普段医者のフリしてるん? マジで会話の年代考えろ。狙撃受けそう。

21話 ☆7
実際損失だろw 別の女と絡んでるのが許せんのか?w
ヨルさん殺し屋設定なのに普通の女に格落ちしてない?最近。
夫婦以上恋人未満のゴミ設定とは偉い違いだ。
東西の実情との比較は良かった。

22話 ☆2
テニスアニメかな? テニヌだった。あんな剛速球がまぐれな訳ないw
この時代そんな薬ないだろ。 君らブルーロックにもいなかった?
メガロテニス 今回つまらんな。
ドッジもそうだけど、話逸れすぎてたらつまらんわ。
現実的じゃない小細工…。そこまで仕掛けてる理由が謎だ。
このテニス回まだ続くんかよ…。

23話 ☆4
クソテニスに2話も使うな。これはバカアニメとして見ればいいの?
作画だけすごい。このテニス目的なんだったかも忘れたわ。
テニヌで見た。しょうもないオチ。

24話 ☆4 
その飲み方死ぬぞ。今回クソつまらんぞ。はよステラ集めろ。
挿入曲いい。マジでアニメの話時代背景にあってないからやめてくれ。
百合豚になったダミアン君。

25話 ☆6
絶対接触の機会他にもあると思うんだが。
やっとスパイらしいことしてるし、話も進んだな。会話長すぎて草。
1クール目よりはマシ。

曲評価(好み)
OP「SOUVENIR」☆8
ED「色彩」☆8.5
19話挿入曲「Breeze」☆8.5
24話挿入曲「GOOD DAY」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 7

77.0 15 秘密アニメランキング15位
陰の実力者になりたくて!(TVアニメ動画)

2022年秋アニメ
★★★★☆ 3.7 (472)
1498人が棚に入れました
『我が名はシャドウ。陰に潜み、陰を狩る者……』 みたいな中二病設定を楽しんでいたら、まさかの現実に!? 主人公でも、ラスボスでもない。 普段は実力を隠してモブに徹し、物語に陰ながら介入して密かに実力を示す「陰の実力者」。 この「陰の実力者」に憧れ、日々モブとして目立たず生活しながら、力を求めて修業していた少年は、事故で命を失い、異世界に転生した。 これ幸いと少年・シドは異世界で「陰の実力者」設定を楽しむために、「妄想」で作り上げた「闇の教団」を倒すべく(おふざけで)暗躍していたところ、どうやら本当に、その「闇の教団」が存在していて……? ノリで配下にした少女たちは勘違いからシドを崇拝し、シドは本人も知らぬところで本物の「陰の実力者」になっていき、そしてシドが率いる陰の組織「シャドウガーデン」は、やがて世界の闇を滅ぼしていく――。
ネタバレ

アニメアンチの憂鬱 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.1

禿げの実力者に なりたくなくて!

●【666】というお約束の刻印

主人公の性格がひねくれているためか物語も相応にひねくれていたようであります。

他のなろう系異世界糞作品に比べたら本作はかなりマシな部類に入るような印象を受けました。

{netabare}1話の掴みはかなり極上でありましたが、それ以降はやや失速気味で
耳付きの亜人種の取り巻きがうじゃうじゃ出てくる展開には辟易しつつも、
その一方で各種裏設定的諸要素には興味が惹かれるところあり、
トータルとしての印象は比較的良好であったように感じました。

性格に難がある主人公はモブについての持論を展開しますが、要するに
モブ=庶民を上から目線で見下し馬鹿にしているだけというのが
(裏設定的)本音のようであります。

この手の思想傾向を【優生思想】と言いまして、ヨーロッパの貴族たちが憑りつかれている
類の非常に偏ったものであります。

本作のテーマは「陰の実力者」であるため、リアルの世界でそれに相当する
種族=ヨーロッパの王侯貴族に関する諸要素をそれとなく描いている
のではないかと推測いたします。

「王族の血」、「教団」、「学園」、シャドウという「秘密結社」
ファンタジー作品でこれらの要素が出てきたとしても何の不自然も無いと考えられますが
ある特定のデザインで示される「魔法陣」、「魔眼」=【プロビデンスの目】、
そして【666】の刻印が示されるならば、見事なまでに彼らの思考回路を
完全再現できていると言って間違いないでしょう。

廚二病的な荒唐無稽な思考回路を再現しているようでいて、同時に
裏設定的テーマを完璧に描き出す「なろう系作品」はあまりに謎が深すぎて
理解が追い付きませんが、「魔眼」や【666】などの表現については{/netabare}
今後もお約束事のように繰り返されることだけは間違いないと言えるでしょう。


●糞アニメ界の陰の実力者、現る

なろう系の異世界転生ものと言えば糞 {netabare}作品で確定していると言っても過言ではない
くらい確実にその実績を積み重ねているように思えます。

糞作品を敢えて乱発する理由とは、TickTok運営がユーザーの個人情報をアルゴリズム解析
かけた結果得られた必勝パターン戦術に由来するものであると考えられます。

TickTok運営はいかにしたらユーザーを麻薬ジャンキーのようにTickTok中毒に
させられるかAIにより分析させ、得られたのは次のようなものでありました。

ただ当たり動画だけを並べるのではなく、パチスロのようにハズレの中に当たりや
たまに大当たりが組み込まれた動画配列パターンの方が、ユーザーの期待値は高まり
大当たり動画を見つけた時の満足度の効用が極限まで高まり、ギャンブル中毒にも似た
依存症的傾向が強まるというものでありまして、早い話がTickTok運営が情報解析に基づく
はめ込み洗脳情報工作をやっているというオチでございます。

そういう事情で米国ではTickTokを有害コンテンツ認定し、使用禁止を呼びかける事態に
なったわけでありますが、考えてみましたらこの手の情報工作ならば今時どこでもやっている
のが昨今の情勢であり、要はなろう系の糞作品乱発も似たような狙いがあるのだと
考えられるわけであります。

なろう系糞作品予備軍の中にあって比較的なマシな水準にある本作はユーザーから
当たり作品と認定され、トータル戦術としてなろう系異世界転生ものは生き残るという
のが制作サイドの狙いではないかとそのように推測いたします。

うる星やつらのリメイクのようにハリウッドでもリメイクやキャスティング失敗作品が
乱発されユーザーが制作サイドをぼろ糞に叩くような事態が数多くあるようであります。

ある説によればこの手のユーザーの失望は期待の現れでもあり、ハズレを引けば引くほどに
むしろ期待値は高まり、釣られやすい心理状態が形成されると言えるわけであります。

ユーザーとは情報を一方的に抜かれ完全解析される側のある意味情報弱者でありますから
制作に対し如何にマウントを取ってみたところで、情報戦においては圧倒的不利な状況にある
潜在的敗者であることは{/netabare}確定している事実であるように思えて仕方がありません。

●なるようになろう系
ここが中盤の折り返し地点であるかどうかは定かではありませんが途中経過の評価を示します。

天然設定的主人公のモブジョークや異世界天性お約束のエロネタが例えはぐらかしで
しかないとして、そしてはやりどうにも強すぎるハーレム的要素も含め、煩わしくないか
と言えば相応にネガティヴなものを感じずにはいられませんが、
{netabare} 教団の秘密としてスチームパンク的で錬金術に{/netabare}因んだ世界観を見事に表現できたことに
ついては大いに満足がいくものでございました。

単純に見て面白いというエンタメ性よりも異世界転生ものの謎を解くという観点で
視聴してる当方にとってはある種の「秘密の暴露」は加点ポイントでありますので
物語評価に加算した次第であります。

「サマータイムレンダリング」の主人公{netabare} にしても言えることですが、「目」が
何かおかしいみたいなことには極めて敏感な思考回路を持ち合わせた性分のため
本作の主人公の「片目」描写が所謂「魔眼」発動の【一つ目】小僧を意味するのだ
ということも当然のお約束パターンと認識する次第であります。

毎度毎度の【一つ目】小僧でありますが、それでも「法則」に間違いないか確認することは{/netabare}
重要なので結果は押さえておくべきでありましょう。

●発動する「スチームパンク」という奇策の惑わし
「サイバーパンク」というジャンルの作品の解釈が簡単というわけではありませんが
それに比べると「スチームパンク」作品の解釈はかなり難易度が高いものと個人的には
そう考えております。

{netabare} 【王族の血】という重要ワードにどのような意味合いが込められているのかについては
非常に興味深いものを感じておりましたが、見事に「魔人の細胞」というこれまた厄介な
概念を持ち出し、遺伝子操作という名の「錬金術」なるものを提示してこれを
謎の教団と結びつけるという展開は、中々に説得力があるように思えます。

異世界では当たり前の「魔法」とそれに関する小道具を「錬金術」という形に集約して
巧いこと描いている手法には大いに納得のいくところでありますが、アニメの知識が豊富である
専門家代表格の「岡田斗司夫」でさえ「錬金術」の説明については、ブレがあるようにも思え、
逆に言うならば「錬金術」とそれを「研究するとある機関」についての説明は、
それだけ相当に骨が折れるという話になるかと思います。

まずは「錬金術」のルーツを知り、それから「スチームパンク」作品の解釈を行うならば
かなりの部分が理解できるものと確信できますが、そもそも科学でもあり、
また科学とは別概念でもある大いに矛盾した「錬金術」というものをまともに
理解できるとしたら、それは正気の沙汰ではないということになるように思います。

急がば回れという言葉が示す通り、今は魔術的小道具、例えば「アーティファクト」のようなもの
それについての分析が肝要であり、もしも分析不能なら一旦考えるのをやめるというのも{/netabare}
一つの合理的な考えなのかもしれませんというのが結論でございます。

本作は主人公の性格を含め、クセが強いのがかなり厄介であります。




初回のインパクト、掴みは十分過ぎるものでありましたが、中盤戦以降も
今一つ盛り上がりに欠け、徐々に失速していってるような空気をも感じます。

そもそも本作は「異世界転生」ものに属するが故にやはり、{netabare} ある種のエロ描写は既定路線
お約束のやっつけ行事であると割り切るしかないのかもしれません。

肝心のメインストーリーの方は今一つ感満載でありますが、その一方で
教団・教会・学園に関する設定的なものについては、完璧すぎるまでの
リアリティをを感じずにはいられません。

召喚魔法には「魔法陣」が不可欠と言うのはもはやファンタジー界隈では常識過ぎる話で
ありますが、脱力的展開を意図的に?演出しつつもファンタステックな小道具の
扱い・描写がやけにえぐ過ぎるというギャップ感に軽く眩暈を覚えてしまいます。

一見してフィクションと見せかけて、実存する「教団」の話をさり気なく展開しくるという
このような作風はとてもクセがあり、曲がっていると言うしかないですが
「エクスカリバー」のくだりでクスリと笑わせるだけのエンタメ性?
それがあるためなお更のこと裏に秘められたテーマを読み取る厄介さについては
計り知れないものを感じます。

細かい設定ばかりに力を入れるも、話自体は大して動かない
こういう路線について行くのには相応の忍耐を要するように思います。{/netabare}


※この物語はフィクションです。登場する人物・団体・名称等は架空であり、
実在のものとは関係ありません。

これ↑はよく目にする定番のテロップでありますが、
本作はまるでこの文言を逆手に取ったようなところが多分にあり
主人公の性格にしても言えることですが、かなりひねくれていて
恐らく今後予測不能な変化球的展開をするものと推測いたします。

そして「チェンソーマン」以上に残酷描写もあり得るものと覚悟すべきでありましょう。

4話にて事態は急展開を迎え、非常に興味深いキーワードが何気なく出て参ります。

{netabare}それは【王族の血】でありますが、「陰の実力者」と「謎の教団」とそれが関連するとなると
これはもはや「フィクション」の領域を軽く超越したような {/netabare}
究極の「ミステリー」であると考えるべきでしょう。




あまりに怪しすぎる異世界転生もの作品については徹底マークするのが当方の基本方針でありましたが
まさか「あたしのゴーストが囁いた」通りのヤバ過ぎる異世界転生もの作品がこんな形で検出
されるなんて全くもって夢にも思いませんでした。

本作については異世界転生ものアンチ程に注目すべき作品だと言えるのかもしれません。

本作冒頭から、当方の感性はビリビリとスパークしまくっておりましたが
エンディングロールが流れる時に奏でられた音楽=ピアノのメロディを聞いて
記憶にはまるでなかったはずの曲名なのに聞いた瞬間不意にこの曲は「月光」だなと
あまりにも唐突に自分でも不思議なくらいに直感冴えわたったのは、もしかしたら
何か特別な因果があったからなのかもしれません。

糞作品乱発し尽くしてアニメファンから半ば失望感以外にはなんらポジティブな心象が得られない
既に旬が終わったはずの異世界転生ものというジャンルにおいてなおかつ
その印象をすべて覆すが如くこのような反転攻勢を仕掛けてくる動きは
甚だ怪しすぎると思わざるを得ないわけですが、かと言ってこれを過小評価し
見くびり過ぎた結果として、手痛いバックアタックを受けただただ絶句するだけ
というのも極めて間抜けな話であり、ただ醜態晒すだけの完全なる負け戦にございます。

本作1話において観測された瞬間最大風速値は
「探偵はもう死んでいる」の域を軽く超越しておりました。
「探偵はもう死んでいる」は初回こそがインパクトがあり、それ以降はただただ失速していくだけの
結果は単なる残念作品でありましたが、本作がそれと同じ運命を辿るかと言えば
現段階では予断を許さないと言う以外に言いようがないのが現実であります。

異世界転生もの作品が今後も乱発されること自体は容易に予測できましたが
まさかこれ程までに過激な強襲を敢えてかけてくるとは予想だにしませんでした。

ここにいるすべてのアニメファンの皆さんに是が非でも言いたいことは
「異世界転生もの作品には重々気をつけるように」ということ
それに尽きるのみにございます。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 4
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

面白いですが作品の評価は2期が来るかですね。追記2期決定ですね。

 キャラや演出で魅せてくれました。かなり面白かったと思います。それぞれのエピソードについてちゃんと数話ごとに完結していく構成なので、飽きなかったんだと思います。

 冒頭のスタートからはアルファを初めハーレムものになるかと思いきや随分変わった展開の仕方でした。「ワンパンマン」的といえばいいのでしょうか。すべての努力を相対化してしまう、滑稽な部分に面白さがあるのでしょう。

 主人公ではなく、どうやらアルファの正体とか裏の歴史に謎があるようで、その部分を楽しみにしていますが、終わってしまいましたね。

 面白さでは評価できると思いますが「作品」としての評価は難しいですね。アニメとしての完結は放棄した感じです。ただ、20話を初めからやるのだから、勝算があっての事でしょうし2期の期待も出来そうですので「作品」評価はまた後程ですね。

 ですので、アニメとしての評価はストーリーは割り引くしかないですね。キャラは非常に良かったです。出てくる女性キャラたちの苦悩がもう少し深掘りできていれば、すべてを無意味にしてしまう主人公との関連でテーマ性が出たかもしれませんが、そこは機能せず、むしろギャグになってしまいました。

 EDの曲は良かったですね。やっぱりアルファの声がいいかなあ。止め画がちょっと手抜き感がありました。本編の映像の使いまわしでいいので動かしてほしかったかなあ。


追記 2期決定したので評価少しあげます。なお、原作の小説の方、全部買っちゃいました。オバロくらいあるのかと思ったらまだ05までなんですね。それでも、話の展開が意外すぎてかなり面白かったです。なろう、ではもっと先まであるんでしょうか。ただ、やっぱり紙の本が読みやすいので新刊どんどんだしてください。

 で、1期のOPって…ひょっとして…???



4話 面白過ぎて草。演出もいい。異世界という分類を越えて良作の予感。

{netabare} いや、構成も演出もキャラ作りも最高です。1話1話の話の展開が明確でそれぞれのエピソードに見せ場もあるので、本当に見ごたえがあります。1話の入り方も良かったですね。「世界最高の暗殺者…」的構成でグッと物語に引きこまれます。

 設定は開き直って、中世といいながら20世紀後半でなぜか電気がないという風情ですが、気になりません。舞台がストーリーにあまり関係ないからでしょう。

 そして3話から4話ですね。プリンセスの妹さん。最高ですね。劣等感とプライド、性格造形が見事に素晴らしいキャラを作っています。今のところ感情的に乗れるのはこの子ですね。姉に対する妹・弟、平凡な武術と言う面での主人公との共通性が今後どう活きてくるのか楽しみです。

 そしてシャドウガーデンという組織の再登場のカタルシスもかなりのものでした。主人公の勘違い設定があまりしつこくなければいいのですが、これでずっと行くのでしょうか?

 演出で瞳のアップを使うのが一貫しているのがいいですね。低予算対策かもしれませんが、効果的に瞳で感情や思惑を表現していますし、演出の力量を感じました。
 背景がペラペラな感じで低予算ぽいとはいえ、作画は丁寧だし、キャラデザはそれぞれのキャラに個性がありますし、演出が上手いので、全体としてはストーリーを楽しむ分には十分な画面作りが出来ていると思います。

 これだけの良作です。小説とコミカライズからのアニメ化ということで連載ものの欠点で、どんどん薄まってゆく危惧はあります。是非アニメ版での完結で構成させてほしい。続きがあるにせよ、1期で一応の目標を完結させてほしいです。

 OPがちょっと面白いですね。本当にストーリーに関係するんでしょうか。現世にシャドウガーデンが来たら面白そうです。イメージだけかな?{/netabare}


5話 「ルルーシュ」+「魔王学院の不適合者」そこに「オバロ」のプレアデスがくっついた感じでしょうか。つまり、面白いです。

{netabare} 配信時間が楽しみな作品は久しぶりというより、初めてかもしれません。ちょっとはまってしまいました。

 背景美術が安っぽいかと思ってましたけど、改めてみるといいですね。低予算かと思いましたけど、結構いい感じです。実際、止め画は多いので潤沢に予算があるとも思えませんけど、細かい演出に見るべきところが多いです。
 王女様(妹)が落ちる剣を掴むシーンとか心象映像としてなかなか見せていました。なかなかの画作りだと思います。EDも止め画ですけど演出で魅せてますので、工夫が上手いんでしょうね。

 その、EDとかOPなんですが、王女様が登場してないということは、ゲストキャラなんですかね。モブでもいいので絡んでほしいなあ。

 それにしても「アイアム〇〇〇ッ〇」は大笑いです。この外連味は「魔王学院の不適合者」を思い出します。印象としてはキリト君っぽいですけど、ルルーシュの「ゼロ」のほうがイメージが近いですね。
「ぷれぷれぷれあです」的なスピンオフもいつの間に始まっていましたので、「オバロ」のプレアデスは意識はしていると思います。

 スピンオフは下手をすると作品世界がメタ的になってしまい、本編の真面目な部分が楽しめないので、もうちょっとずらしても良かった気がします。{/netabare}


10話 やっと本性が現れました。本作はエロギャグアニメですね。

{netabare} キャラ作りのための少しシリアスな展開もありますが、ここまでやられるとさすがにわかります。そう、つまり本作は真面目にやっているように見せかけたエロギャグアニメということでしょう。時代考証とかやる意味はゼロです。何でも有りですね。

 やっぱり作品のコンセプトはオバロと似ている気がします。ただ、オバロより更に、エロギャグが強めということで。俺TUEEEがオチになっているのもオバロっぽいです。
 本作はそれに加えて、各ヒロイン毎のエピソードが面白くできているのが、いいですね。

 本作は真面目に考察してはいけない、エンタメ作品の位置付けで楽しませてもらいます。10話はちょっとふざけすぎですけど。{/netabare}



13話 あれ?続くの?アルファが重要な役みたいですね。

{netabare} なんか続く感じですね。かげじつが作られてたので力は入っていると思ってましたが…なんか、作画もいいし、キャラも女ばっかりなのにあまり混同しないし。
 あれだけ複雑な髪型の作画が破たんしないのは、CG技術?最近ほとんどのアニメの作画ってモデリングになったのかなあ???それにしては、遠景でも破綻がありません。うーん。やっぱり単なるCGペイントっぽい感じです。いずれにせよ、本作の髪の毛の作画は本当に良いです。「明日ちゃん…」みたいな動きのレベルの高い良さではないですけど。13話、イプシロン良かったです。デルタもいいですけど。

 最後の赤い画面の演出も、出崎演出(低予算アニメを逆手にとった止め画の演出。予算関係なく意図的にも使います)っぽくて良かったですけど、そこは線画で行こうよ、という感じもしました。

 この先続くと思わなかったので、2022年のベスト10に入れませんでしたが…うーん。どうしよう?エンタメとしては優秀でも深みがなあ。アレクシア王女の深掘りが出来ていればなかなか、良かったと思いますが、どちらかといえばギャグよりですからねえ。

 アルファがなんかありそうですね。前から出番がもっとないかなあ、と思ってましたけど、あのツンがいいです。アルファの過去に何かあったとしても、うーん、物語上の展開は楽しみだけど、深みにつながるか…あるいはエンタメ極振りでいくか。{/netabare}


17話 なんか中世世界みたいな設定を守る気が無くなってて草。話が進むたびに現代的になってる?

{netabare} 宿泊施設はビジネスホテルだし、道路にセンターラインはあるし、化粧品のコンパクト、地下鉄、グランドピアノ…って挙げるのが恥ずかしくなるくらい現代じゃんという感じです。完全に遊んでますね。話が進むたびに現代的になっている気が…

 これもギャグだとしたらなかなかのセンスです。それにしてもキャラがいいなあ。王女様かわいい。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 23
ネタバレ

CiRk さんの感想・評価

★★★★☆ 3.5

痛さをギャグに昇華できてる

{netabare}
なろう系では珍しく2クール弱と気合の入った作品。

転生して最強になって無双とやっていること自体は普通のなろう系だけど、主人公がイカれた厨二病で、真面目半分ギャグ半分なのでテンプレ的な作品との差別化は上手くできている。
シャドウは痛い奴としてギャグテイストで描かれているので、俺TUEEE系作品特有の不快感がない。
厨二病が行き過ぎていて常人には理解できない行動も多々あるけれど・・・w
この作品は、作者の妄想そのままだと痛かったから、そこを自虐的にギャグで茶化した作品だと思ってる。
実際それによって、痛い作品ではなく、痛い主人公の作品になっている。
それに、俺なんかやっちゃいました系主人公よりはこういう自分の力に自信を持っている作品の方が好きなので、ギャグ作品でなかったとしてもこの作品の主人公は好きだったかな。

プラスで、シャドウがかっこつけて変なことやってるシーンも面白いけど、単純に厨二作品としての出来も高い。
未だに厨二心が残ってるからか、社会に潜む謎の悪組織に、秘密裏に対処するダークヒーロー組織という設定にはワクワクする。
表舞台で力を見せつけるシーンは痛快。
シャドウガーデンを悪の組織と勘違いし敵視するもの、ディアボロス教団、そしてシャドウガーデンと、色んな勢力が競り合っている雰囲気も面白い。
ギャグだけだと途中で飽きただろうから、普通に話が面白いというのは楽しめた要因として大きかった。

物足りなかったのは七陰メンバーの陰が薄かったことかな。
シャドウの存在感が強すぎたのもあるけれど。
あと、キャラの名づけは正直寒かった。ドエムケツハットなど・・・。

1個気になったけど、主人公はまだディアボロス教団が実在することを知らないのだろうか。でたらめな発言が真実だったと気づくシーンがなかったけど、最後の方の行動はディアボロス教団の存在を知った上のものだとしか思えないw

私的評価:62点
私的ベスト回:9話

↓1話毎メモ
{netabare}
1話 ☆7
女性主人公? 異世界ものじゃないんか? 糞陰キャ主人公。
傍観だけしてる主人公。だっさ…。
日本人なのにそんな戦争に参加したことあるんか…。
言うほど言い訳できるか? ただの犯罪者で草。
バール1本でって、バール相当強いだろ。
そりゃ普通に殴った方が強いわなw 死んでて草。この前置き必要だった?
まあ、陰の実力者という曖昧な表現の具体化か。
まあ脳死で転生させるアニメよりかは。こういう厨二アニメ正直好き。
無自覚厨二じゃなくて自覚ある上ならなんか好感持てるし。
中世じゃないのもいいわ。

2話 ☆7
微妙なOP イキリがコンセプトなら不快感あまりないな。成れ果てかな?
これ言ってて恥ずかしくならんのかなw これ面白いけど2クール持つか?
襲われてそう。
ギャグアニメだけどしっかり厨二バトルものとしての面白さもある。

3話 ☆5
クソOP 何がしたいの? マジで何がしたいの?
金に釣られるダサい陰の実力者さん() イキリ会話きつ。
ガチでカップルみたいなことやってて草。
立派な彼氏だろこれ。世界で何が起こってもどうでもいいとか、作者の思考見えるのきついわ。あっ...

4話 ☆7
エロ展開はよ。確かにモブっぽくて草。何で競り合ってんねんw
はたらく魔王さま。エッッッッ 時は来た
ダークヒーローものとしてちょっと面白い? てか車あるんだ。
このマッドサイエンティストの方がテンプレ的なモブみたいな死に方してるw

5話 ☆5
イキっていく、こいつも常人レベルだろ。つまりどういう事だよ。
だっさ。あの味方巻き込み配ってるぞ。なんか草。
てかこいつの中では教団は実在しないのにやりすぎだろw

6話 ☆6
チョコ あっ…。クールドジ。なに身内から金盗んどんねん。
この白髪達は主人公ポジションなのかな? このピンクは何。

7話 ☆6
こんな現代的なのね街。
モブ演じるパートマジで何がしたいのかわからんからつまらん。
本来とのギャップを高めるというのはわかるんだが。
モブこんなにしぶとくねえよ。奥義全部同じだったじゃん。
ここまでも散々ネームドキャラと関わりまくってる件。
どうせまたトマトジュース

8話 ☆7
アクセラレータさんなにやってんの?
魔力阻害がそんなに一般的なら魔力とかこの世界であまり活躍しなそうだけど。主人公の笑い顔イキリがきつい。
ちょうどそれの解読中にテロとか都合のいいタイミングの襲撃だな。

9話 ☆8
こういう仕掛け実在すんのかな。何食わぬ顔でこれ言えるサイコパス。
厨二アニメでも魔法科はめっちゃハマったけど、これはあまりハマらないのは何でだろうw
なろうのゲームってやる人いるの? 被害クソデカそう。
戦闘の構図は上手い気がする。炎バックはやっぱりかっこいい。
これシェリーこそ主人公の境遇だろw
ここから真実を知っていくストーリー。
父を母殺しと知らずに慕うように、今度はカゲノをシャドウと知らずに慕うのか。なーんか不憫。シャドウガーデン潰しかな? 今回は面白かった。

10話 ☆7
日常系アニメかな? この白髪の子帽子似合いすぎだろ。
アレクシア可愛いよ。百合アニメ? キャラデザは可愛い。
なんで聖地とやらに行くの? 女神の試験?
何のために受けるし。The Eminence In Shadow
日常回面白いじゃん。何を食ってるんだこいつは。

11話 ☆8
ホモ。風呂の流れちょっとワロタわ。露骨な犯人。
こんなエロネタやるアニメだっけw ちょろいじじい
何だかんだいい厨二作品だわ。正直好き。画面が眩しい。

12話 ☆8
聖域に入って何するのか。ダークヒーローではなくただの悪人になった瞬間。
あのモブの殺され方見てなお良く入る気になったな。ハゲ。驚きの白さ。

13話 ☆6
弱点解説するの草。ハゲ主人公がいてもいいだろ。

14話 ☆7
吸血鬼かよw イキリ英語草。で、聖域行った目的なんだっけ?w
お前、消えるのか? てか、主人公はまだ何も知らんの?w
主人公無知設定ない方が面白い気がするのは自分だけか。
主人公よりもこの引き立て役のキャラたちの方が詳しいの草。

15話 ☆8
正体割れてるだろ。変装かよw 殴られて変装解けんのかw
これ厨二作品書いてたら恥ずかしくなったからギャグっぽくした感ある。
普通に大会見せてくれやw

16話 ☆7
人間不信。なんで逃げたし。魔法科高校かな? 雑魚に名乗るな。
そりゃ皮肉られるわw 4330という中途半端さ。名前寒いのやめろ。
クイントンとの戦闘シーンちゃんとやれ。
アンネローゼ割と頭おかしいなw

17話 ☆7
ピアノまで弾けるのか。イプシロン一番好き。会話ちょっと寒いぞ。
この世界文明進んでるのか進んでないのかいまいちわからんな。
お前大会はどうした。
この瞬間に教団が攻め込むってことは結局シャドーは教団の存在知ってるの? それとも偶然?

18話 ☆7
姉さんヤンデレかな? ジミナの時に席外してたらクッソ怪しくねw
流血してるじゃん。目立とうとしてるガイジがトップなんだよなぁ。

19話 ☆7
画面端に見切れてるなw 目的何もないからなw おいおい瞬殺だよ。
ブーメラン刺さってますよ。スタイリッシュ盗賊スレイヤーw 黒歴史か?

20話 ☆7
つまりどういうことだ。暗黒兵士で見た。
ちゃんと厨二作品としてかっこいい。急にキレるなw I am atomic
親殺されたと勘違いしてる奴か。
こいつもう取り返しつかないことになってて草。
エッッッッッ 服脱がせたかっただけだよね。呑気にピアノ弾いてて草。
作画良くて草。

曲評価(好み)
OP「HIGHEST」☆4
1話ED「Darling in the night」☆7.5
2話ED「Darling in the night」☆5.5
3話ED「Darling in the night」☆7
4話ED「Darling in the night」☆6
5話ED「Darling in the night」☆8.5
6話ED「Darling in the night」☆6.5
7話ED「Darling in the night」☆7.5
{/netabare}
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 5

89.8 16 秘密アニメランキング16位
ルパン三世 カリオストロの城(アニメ映画)

1979年12月15日
★★★★★ 4.2 (1254)
8157人が棚に入れました
人口三千五百、世界一ちっぽけなカリオストロ公国の田舎道をボロ車でドライブしていたルパンと次元はクラリスという美女を助けた。彼女はカリオストロ公国・大公家に残された最後の娘で、カリオストロ伯爵は彼女を強制的に妻に迎え、公国の権力をひとり占めにしようと狙っていた。クラリスはルパンに助けられたが、再度捕えられてしまう。

声優・キャラクター
山田康雄、増山江威子、小林清志、井上真樹夫、納谷悟朗、石田太郎、島本須美
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

その瞳とカラクリに心を奪われる

近年、リマスターだ4Dだと上映企画が催される本作。
今回は作中のクラリスの結婚式が9月13日だからと企画された期間限定上映。
ネタには全力で乗って応えるのが礼儀だと私は13日夜に行って来ました。
因みに本作は金ローでしか観たことなかったので劇場鑑賞は初めて。


【物語 4.5点】
宮崎 駿氏、初の長編アニメーション映画監督作品。

プロットは闇の世界で生きる怪盗ルパンが、
欧州の小国・カリオストロ公国に蠢く巨悪から、
野望に汚されつつあるヒロイン・クラリスを光の当たる世界へ連れ出そうとする構成。

次元のマグナムが通じない公国の暗殺部隊など、
序盤からカリオストロ城が難攻不落であることを印象付ける。
それ以上に偽札を通じて歴史の中で暗躍してきた公国の巨悪の影響力は世界的なもので、
一介のこそ泥如きがどうこうできる物ではない。

そこを城に潜入中の藤子、平生の敵である銭形警部も含めた、
“役者を揃える”ことによりルパンのターンに引き込んで、ひっくり返していく展開が痛快。


ルパンが完全無欠の大怪盗ではなく、結構ヘマをやらかしつつ城を攻略していく綱渡り感もスリリング。


【作画 4.5点】
昭和時代の宮崎 駿監督作品あるある。
冒頭の小柄なフィアットの車内に大量の札束を押し込むカットからして、物理法則無視したエンタメ重視。
にも関わらず、機械の造形は、盗みの小道具から車、飛行機に至るまで、
パーツひとつひとつから精巧に再現、構築し、シーンに説得力を与えます。

で、丹念に組み立てた乗り物は大体バラバラに壊すw
何でも分解したい少年にとっては堪らない描写。
作画するアニメーターも堪ったもんじゃないでしょうがw

このカラクリ感が湖上のカリオストロ城に至るまで徹底しているのが素晴らしいです。
水を汲み上げるために敷き詰められた歯車、張り巡らされた罠、可動式の渡り廊下……。
ラストの{netabare}「ドロボーは湖の水を飲み干すことだってできるのに」{/netabare}を有言実行する大仕掛は圧巻です。

壁走りも交えて車体が分解されるカーチェイスなど、
主人公がもう一回やれと言われても絶対にできないギリギリアクションw
このリアルを越えた心躍るエンタメ性の追求。
昨今メディアにジブリの後継?と押されている方々の作品に不足している要素です。


【キャラ 4.5点】
主人公ルパンは宮崎駿監督も関わったTVアニメ版1stシリーズ準拠の緑ジャケット。
(私は第2シリーズ再放送の赤ジャケット・ルパンで育ったので緑ルパンは今でも馴染めませんw)
歴代ルパンの中でも、私はこのルパンの瞳が一番カッコいいと思っています。
普段はひょうきんで掴みどころのない目をしているのに、
ここぞという時にはグッと精悍な眼差しになる所が痺れます。
あんな目で見つめられたらクラリスの心も奪われますよ。
ラストの{netabare}自分は闇の世界で生きているから、クラリスを連れていけないと悟った哀しい{/netabare}眼もそそられます。

目つきが良いのはライバル・銭形警部も同様。
本作では宿敵ルパンとの共闘も通じて、
巨悪を隠蔽しようとする上層部に対して、
人として譲れない矜持などルパン一味とも共有している価値観を示す。
最後の有名な「とんでもないものを盗んでいきました」の件も、
{netabare}クラリスとキッパリと袂を分かちたい{/netabare}ルパンの真意を汲んだアシストプレイとも解釈できて、
粋なことするよな……と感慨を覚えます。


敵役のカリオストロ伯爵。
クラリスへの仕打ちなど悪逆非道な良好な憎まれ役。
申し訳ないですがクライマックスの{netabare}時計台の針に挟まれて圧死する最期{/netabare}には、
不謹慎ながらいつも笑ってしまいますw


【声優 4.0点】
ルパン担当の故・山田 康雄さん。
高めのボイスで、ギャグや女たらしの中に、たまにハードボイルドを織り交ぜる独特のバランス。
クラリスを笑わせた{netabare}手品{/netabare}の件もこの初代ルパンだからこそできる芸当かと。

ヒロイン・クラリス役の島本 須美さん。
ルパンをおじさま、ドロボーさんと清純な声で呼ぶ演技で、
このお姫様は裏世界の闇に染めちゃいけないとの使命感を視聴者とも共有させます。


伯爵腹心の部下で、公国の汚れ仕事担当「カゲ」のリーダー・ジョドー役の永井 一郎さん。
低めにコントロールされたボイスでルパンを狙撃し重傷を負わせるなど手強い仕事人を表現。
最後に{netabare}観念して五ェ門に介錯を求める{/netabare}辺りには潔い“武士道”も垣間見せます。


【音楽 4.0点】
担当はお馴染みの大野 雄二氏。
基本はフルート、木琴も多用したシリーズ音源のピックアップ。
が、OP主題歌及びEDには「ルパン三世のテーマ」ではなくボビー歌唱の「炎のたからもの」を作曲し提供。
長閑な異国情緒と、どこか寂しさを感じるこのバラードソングは、
作中でもバリエーションとしてBGMに織り込まれる。
この楽曲構成が、ルパンとクラリスの住む世界の違いと、それ故の哀愁を際立たせます。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 31

やまだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

やっぱりベタが好き

時代を超えて愛される名作。

大泥棒、サムライ、ガンマンとコテコテベタベタなまんがキャラであえてハードボイルドなダークヒーローものをやるってのが原作のオリジナリティ。ルパンの殺しも辞さないクールさと仲良し仲間でなくお互いのメリットで組む傭兵のようなフラットな関係の手下たちと魅せるダーティーなヒロイズムはまさにオトナ向け作品。しかしTV放映当時はアニメは子供が観るものという時代。TVシリーズ序盤は「大人向けアニメをつくる」という異例のチャレンジで原作者も認めた作風ではあったが当然視聴率的には大コケ。子供達からすれば当時主流の派手なメカも出ないし武器がハンドガンのみなんて地味も地味。リアル風等身が目新しかったくらいでドカーンボカーンと派手なファンタジーアニメを観慣れた子供達にフックする要素がまるでない。これではいかんとスポンサーが慌ててキッズ向けに路線変更を画策し宮崎駿に白羽の矢が立つことになる。これまでのキャリアで培った演出技法を持ち込みガラッと作風を変えるも間に合わず初シーズンは打ち切り。本放送では一部の評価しか得られなかったが再放送で人気爆発したのはガンダムも同じだが事情は全く違っていた。

宮崎駿自身の企画ならまずチョイスされないであろうダークヒーローもの。完成された世界観の下地があったからこその奇跡のケミストリーが生まれ日本アニメを代表するビッグタイトルに成長した。キャラの設定や配置はかなり変えられているが、自身の企画ではまずできない現在の新人がこれをやろうものなら失笑どころか業界追放レベルのベタにも程があるわかりやすいキャラデザインを更に活かす作風へ。おちゃらけた昼行燈キャラが本気を出せば俺ツエーという時代劇でも飽きるほどに溢れている日本人の遺伝子に脈々と刻まれた伝統的な紋切り型のキャラクター造形。だれがどう見ても悪役にしか見えない容姿のラスボスがしっかりイキってヘイトを集める勧善懲悪。キッズ作品ではバトル作品以外の主役の殺しはご法度なため実は意外と人情家設定という原作を根本から否定したともとれない大胆な変更も施し、園児でも初見で楽しめる完全なる全方向全年齢万能アニメに仕立て上げた。これ以降ルパンはキッズアニメ映画の代名詞へと上り詰め、むしろ原作がアニメに寄せていくまでになる。

当時の原作ファンは激怒しただろう。自分たちの愛する数少ない希少なオトナ向けアニメがこともあろうによくあるガキ向けアニメにされてしまったのだから。「ベタなまんがキャラでダーティーヒーローをやるのがいいのにベタなキャラでベタな話をやるとかマジでセンスなさすぎ。所詮ポッと出の知らん監督。こいつはなんにもわかってない。」ただ要請に従って仕事しただけでそもそも自分たちの企画ではない。その当時からしてベタベタコテコテの古臭い古典的なキッズアニメに迷いなく振り切って制作された本作は「今時こんなベタな話されても…」「「重厚なテーマも無く浅い」「まあ…面白いっちゃ面白いけどそれだけ」「既視感ガー」「捻りガ―」「成長ガ―」「感情移入ガー」といった現在でもよく見るオトナが上から目線で観たキッズアニメにありがちな評価で当然ながら脚光を浴びることなく凡作の烙印を押されることになる。

ただやはり大人も子供もやっぱりベタが好きなもの。その後の展開は周知のとおり。爆死寸前のマイナー作品を国民的作品に仕立て上げた手腕は時代が証明してしまった。当時叩いてた原作ファンもほとんどが鳴りを潜めるか、掌を返すほかなかっただろう。

子供の頃に散々観ている者でさえ観返す度に新しい発見に出会える熟練の演出技法の数々に「これいつの作品だよ…」と驚愕させられる不動の名作。

「魅せるアニメーション」とはこのこと。
画面で語る駿イズムが堪能できるキッズアニメの傑作。

新人がベタな作品を目指すと猛烈な勢いでブッ叩かれる現代。
大御所は総監督とか総指揮とかの名誉職での名前貸に収まって
今後を見据え後継を育てる地盤を作っていって欲しい。


余談
作品のファンは何時までも愛を注ぐがアンチは飽きて次のターゲットに移行するもの。エヴァもまどマギも現在名作との評価を疑う者はいないが当時は各地で紛争が勃発。だがアンチにまで波及してこそ名作の資格を得るもの。鬼滅はどうなるか…時代の証明を待つのみ。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 29
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

最高に好きなルパン

<2020/11/20 追記>
また金曜ロードショー
そしてまた観てしまう 笑

<2020/7/16 初投稿>
1979年公開のアニメ映画です。
・・・超々有名作の超名作。

宮崎アニメで好きな作品を挙げると
「天空の城ラピュタ」
「風の谷のナウシカ」
そして本作「ルパン三世 カリオストロの城」
この三作はアニメ映画としては別格だと思っています。

さらに言えば数あるルパンアニメの中でもぶっちぎりで圧倒的に本作が一番好き。

初めて見たのはたぶん1980年代のテレビ。
見る前までの印象は
「カリオストロ?あれ?本家アルセーヌ・ルパンの『カリオストロ伯爵夫人』に寄せてきたのか?」
「緑ジャケルパン!絵ヅラ的にはこちらの方が好きかな」
ぐらいのものでしたが。

いざ見てみると
・・・目が釘付けになりました。
最初から最後まで。
最高に楽しく、最高にハラハラドキドキ、そして最高に感動できる作品。

ルパンの肩の力がよい感じに抜けた渋いカッコよさも。
次元の最高な相棒っぷりも
五右衛門のここぞという時の秘密兵器っぷりも
峰不二子の曲者なのに嫌みのない、いい女っぷりも
銭形警部の不器用で実直な男っぷりも
クラリスの嫋やかなにのに芯は強い宮崎ヒロインっぷりも
カリオストロ伯爵のいっそ爽やかなまでの{netabare}悪役っぷり{/netabare}も

主題歌「炎のたからもの」も、
主題歌をアレンジしたせつないBGMも
両切りのシケモクに爪楊枝刺して最後まで吸う「次元タバコ」も
スーパーチャージャー積んだフィアットのありえないまでの爆走も
銭形警部with埼玉県警のカップヌードルも
五右衛門の三度笠も
不二子のバイクやハングライダーも
カリオストロ伯爵の半熟ゆで卵の食べ方も
ジョドー率いる「影」の「カサカサカサカサ・・・」も
ミートボール入り超大盛りパスタも
城の塔の上の「あの」アクションも
あの時計塔のシーンも。

次元の「どっちにつく?(ニヤリ)」も
不二子の{netabare}「まさか。捨・て・た・の」{/netabare}も
五右衛門の{netabare}「・・・可憐だ・・・(敵陣に飛び込み)今宵の斬鉄剣は一味違うぞ!」{/netabare}も
クラリスの{netabare}「泥棒はまだ出来ないけど、きっとおぼえます」{/netabare}も
カリオストロ伯爵の{netabare}「どこまで行くのかな?クーラーリースー」{/netabare}も
銭形警部の定番「いや。奴はとんでもないもの(以下略)」も
ルパンの{netabare}「今はこれが精いっぱい」{/netabare}も{netabare}「俺みたいに薄汚れちゃいけないんだよ」{/netabare}も
園丁のおじいさんの「なんと気持ちの良い連中だろう」も

好きなところ上げたらキリがございません。

本作はテレビシリーズ「ルパン三世 1stシリーズ」「2ndシリーズ」そして映画「ルパンVS複製人間」の次に世に送り出されたルパン三世のアニメ作品。
宮崎駿氏の初監督作品。
しかも宮崎監督、半年で作り上げたとかなんとか。
・・・マジか(/・ω・)/

物語は「ルパン三世と囚われのお姫様」
そういう意味では「未来少年コナン」や「天空の城ラピュタ」と近い構図ですね。

本作を見たことがない方は是非一度ご覧ください。
アニメファンなら無論のこと、普段はアニメ見ないという方にもおすすめです!!!



ところで本作が200個目のレビューとなりました。
先日「月刊少女野崎くん」のレビュー書く際に、自分が書いたラブコメレビューを探してたら、野崎くんが199作目なのに気が付いてびっくり。
200作目はせっかくなのでまだ書いてない名作のレビューをと思い立ち、アニメ史に残る本作をとなった次第です。

あにこれ始めて約3年で全部文章付きで200作品レビューってことは、週1以上の結構なペースってことで自分でも驚いてます。
堪え性のない自分がよくここまで書いたな、と。
これもレビューを読んでくださる方がいるから。
こんな拙いレビューを読んでいただき、さらにはサンキューまでいただいたり、本当にありがとうございます。

この場を借りて深くお礼申し上げます。。

そして、これからものんびり続けていきたいと思いますのであらためてよろしくお願いします。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 58

89.6 17 秘密アニメランキング17位
進撃の巨人 Season3 Part.2(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★★ 4.1 (718)
3599人が棚に入れました
人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密――。 その真実に一歩近づいた調査兵団だったが、時の王政により反逆者の汚名を着せられてしまう。 しかし、人類はただ飼われるだけの家畜ではなかった。 真実を追い求めるエルヴィン・スミスの執念は兵団のトップを動かし、遂に現体制に対するク ーデターが勃発する。民衆を欺き続けた偽りの王は退き、真の王家の血を引くヒストリア・レ イスが即位。自ら巨人を討ち果たした勇敢な女王のもと、人類は新たな時代を迎えようとして いた。 エレン・イェーガーが得た硬質化の能力と、そこから誕生した対巨人兵器。 着々と反抗の準備を進める人類は、悲願のウォール・マリア奪還作戦を決行する。 人類と巨人、互いの生き残りを賭けた究極の戦い。 その先にエレンは、人類は、はたして何を手にするのだろうか?

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、橋詰知久、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

俺たちの進撃よ お帰りなさいませ!

この絶望と高揚

つくづくこの作品は極限下の人間描写が素晴らしい。

進撃の巨人3期Part2は全10話。継続No.ですのでクレジットは#50~#59ということになります。極めて濃厚あっという間の10話でした。今クール(2019年春期)ひいては今年上半期の最優良物件と感じる自分はこうも思ってます。


 “途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


1期#01~#25、2期#26~#37、3期Part1#38~#49、そしてPart2とこれまで間隔を空けながらも足掛け5年は続いている長編物語は未だ道半ばにあります。
Finalと銘打たれたシリーズが2020年放送予定とのことでクール数不明ながらクレジット#70を超える大作として幕を下ろすのでしょう。

本作の良さはこれだけ長く続いているのに物語の整合性が保たれているところにあります。
私は原作組でもありますが、アニオリ入れても本筋から逸れることがない。その本筋は一本の線で筋が通っている。ブレがありません。
1期で提示されたのは未知なる巨人の圧倒的な力に抗う人類の意思でした。2期で巨人は見えない恐怖から見える恐怖に変わり、3期ではPart1&2を通じてこの世界の仕組みに踏み込んでいきます。
2期あたりから、外形的な巨人の恐怖が変わったことを面白くないとみる層が一定数いたのも事実でした。あまりこういうことは言わないのですがもったいないことをしてると思われます。出戻ってここまで辿りつけば報われる3期Part2と言えましょう。

やや説明的な3期Part1を踊り場にして、3期Part2では1期さながらの対巨人バトルが復活。これまでの物語の積み重ねによって闘う意味に極めて重たい理由が課せられた上での死闘が繰り広げられることになります。
さらにこれまでのあの場面に出てきたアレ。この場面でのあのセリフ。綺麗に伏線の回収がなされていきます。そしてFinalに向けての新たな謎撒き。ここまでくると、未回収の謎にもきっと答えを出してくれるのだろうとの信頼をこの作品に寄せることができてます。だからこそあらためて言いたい。


“途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


RevoさんもOPに返り咲きましたし。正直なところ曲単体での魅力は乏しいといいますかあんまりお上手ではない方ですよね。それでも進撃の物語にはしっくり馴染むのです。名曲「紅蓮の弓矢」を転調アレンジした「憧憬と屍の道」って、虎舞竜「ロード第二章」との既視感がハンパありません。
・・・褒めてんだか貶してんだか、こちらの曲は今から加速してくぞ!ついてこいよ!を宣誓する凱歌のように私は捉えておりました。


さて、全く未経験な諸氏向けにはどうか?
59話終わってなお続きが気になる物語です。長丁場は承知の上、Finalシリーズを共に楽しむために予習を済ませておきませんか?と推薦しておきたいところです。



■野球は巨人 対する阪神は新劇いや進撃
こんな危険球は嫌だ!の声が聞こえてきそうです。
※纏められなかったがこのエモさだけは残しておきたい!的な以下。

{netabare}#50~#55までの獣の巨人戦を軸とした戦闘描写は特濃レベルでした。ここまで6話分。辞書に無駄回という語が載っておりません。{/netabare}

観ていて苦しくなります。民族殲滅を目的とした強大な相手に対してどう対処すればよいというのでしょうか?
話せばわかるが通じない相手に非力な側ができることには限りがあり、“家畜の安寧”を甘受しようとも先細っていくのは避けられません。

{netabare}#54と前後の回は本作のピーク。

1.エルヴィン・スミスの諦観
「そして私は真っ先に死ぬ。地下室に何があるのか…知ることもなくな…」
これまで頼れる団長、超絶リアリストだったエルヴィンも事ここに至りて感情のある人間だったという事実に驚く。一呼吸置いてそりゃ人間だもんなの納得感に落ち着く。
「俺は選ぶぞ。夢を諦めて死んでくれ。新兵達を地獄に導け。獣の巨人は俺が仕留める」
#53はエルヴィンとリヴァイのやりとりだけで通常なら神回相当。

2.リヴァイの誓い
「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…」「誓った!」
獣の巨人を仕留めにかかるリヴァイは作画の凄さも相まり冗談抜きで震えがきた。そして何回も観た。
死んでくれ!と自分が言った盟友との約束。死者(この時点では仮だが)との約束は限りなく重い。

3.アルミンの嘘
「エレン…わかってるよね?一緒に海に行くって約束しただろ。僕がエレンに嘘ついたことあった?だから何があっても僕の作戦守ってくれよ!」
「クソ…わかってたハズなのに…」
「わかってた…お前が誰よりも…勇敢なことぐらい…」
大人達から一転エレンサイド。ここまでしないと突破できない絶望的な状況というのがやるせない。エレンも泣き叫ぶでなく静かに咀嚼する。
#54は鋼、超大型、獣と無理ゲー級の負け戦からの大逆転ながらカタルシスはなし。これ凄いことです。

4.そして選択
リヴァイはアルミンを選んだのではなく、エルヴィンを選べなかったのだと思う。
壁の外。地下室に行きたいエルヴィンと海を見たいアルミンとが描く夢は一緒。諦めさせた夢を掘り起しもう一度地獄を見せることは出来なかったのだろう。団長R.I.P(T_T)
何を選ぼうがどれを選ぼうが地獄という世界は残酷この上ない。きっとこの後、“ここに団長がいれば”という展開が予想され、逆でも“ここにアルミンがいれば”となるのは必定な展開が透けて見える。
なにも時間をかけた選択ばかりを指さない。
・獣を足止めして生存者がいないかと逡巡したリヴァイ
・ライナーの取り扱いを巡るジャンとハンジの躊躇
瞬時に最適解が求められる戦場の非情さがものの見事に表現されているのだ。たまらん。

「アルミン、またな…」
リヴァイが団長を選ぶかという時にアルミンを前にしてのコニー。自身の死をも見越した別離の声掛けなんだよね。
#55 気持ち良さがまるでないが目の離せない展開が続きます。{/netabare}

ここまでお涙ちょうだいはないのですが泣けます。



視点を変えて、、、
こんな事態に陥る前に何ができたでしょうか?味方の損失を抑えるために何が必要だったのか? 諸々端折ると、正確な情報(インテリジェンス)が手元にあればということになるんだと思います。

{netabare}ミクロでならライナー達の潜伏位置や作戦内容。いくらこちらが弱くてもこれさえあれば何とかなりますし有能な指揮官なら次善策プランBプランCくらい練るでしょう。
マクロでなら巨人の正体。単に弱点突破の戦術のみならず、そこに係る利害関係者の思惑や力関係までも包括する情報を指します。{/netabare}

極地戦闘だろうが、国防外交だろうが情報をおざなりにして生き残った組織・国家は古今東西あるんでしょうか?答えは否。
戦争を起こさないために、有事に被害を最小限に食い止めるためにインテリジェンスを強化しないといけないのです。ここ無くして交渉もへったくれもありません。
アホが運用したら危険だ。その通りです。ただし仕組みが無ければやられ放題。仕組みを作った上でさっきのリヴァイの1000分の1程度の負担で糞の中からまだマシな者を選ぶ。我々だって当事者なのです。・・・あ、脱線してもうた。


「僕たちは圧倒的に情報が足りない」
アルミンが再三再四指摘していたことは本質を捉えているのです。


本作3期Part.2の後半は、足りない情報が埋められていく話。納得性のある超展開が待ち受けていることでしょう。
そして、来たるFinalシリーズでお会いしましょう。



視聴時期:2019年4月~6月 地上波リアタイ

-----



2019.07.10 初稿
2020.01.31 修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2025/02/01
♥ : 71
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

壁を超えた先の遥かなる夢

アニメーション制作:WIT STUDIO
総監督:荒木哲郎、監督:肥塚正史、
シリーズ構成:小林靖子、キャラクターデザイン:浅野恭司、
音楽:澤野弘之、原作:諫山創

人類の歴史とともに生まれた壁に囲まれた城郭都市。
エジプト文明や古代ローマの時代から
外敵の侵入を防ぐための「壁」は、建設されていた。
エルサレムの旧市街やクロアチアのドブロヴニクには、
現在でも城郭都市が残っている。
そんな歴史を『巨人』が跋扈する架空の世界に置き換え、
見事なエンターテインメントとして成立させた作品。
いよいよクライマックスを迎え、
多くの謎が明らかになっていくPart.3だ。

シリーズは2010年代を代表する大ヒット作だが、
個人的には評価が乱高下していた。
異質な世界観は面白いのだが、
観ていると、作者の都合の良いように
ストーリーが展開しているように
より強く感じさせられてしまったからだ。
その違和感から冷めた目で見てしまう。
{netabare}特に女型の巨人が生き残る展開から
付いていけなくなり、興味がなくなってしまった。{/netabare}
それは、犠牲者が出るからということではなく、
人間の生きているストーリーとして
リアリティを感じられなくなってしまったからだった。

ところが、Part.3に入って、
様々なことが明らかになるにつれ、
Part.1と2の話が全て伏線としてつながっていく。
死んだ登場人物たちが意味のある存在として
物語のなかで浮かび上がってくるように感じる。
それによって、深く物語に没入することができた。
多くの事象がクライマックスに向けて収斂していく。
リヴァイを筆頭にエルヴィンや主役の3人の
キャラクター造形もいい。原作者が最初から
ほとんどの設定を決めて書いているだけに、
キャラの一人ひとりが、よりくっきりと
リアルな姿形で象られている。
主要人物の過去が語られることで、
それぞれの信念を追体験できるのが、
大きな魅力となっている。

同時にPart.3には、大きな柱がある。
それは全員が巨人たちによって支配された世界からの
脱却を求めているとともに、
各々が叶えたいと思っている夢が表出することだった。

アルミンの夢は、築いた壁の向こう側にある
遥かなる海を見ること。
未知の世界に対する憧れ。
またエルヴィン・スミスは、
世界を覆う未知の謎を知るためだけに、
全てを捨てて本心を隠し続け、偽りの世界に生きていた。
{netabare}そして、遥かなる夢を未来に見る者と、
全てを偽り続けながら真実に近づこうとする者との間で
命の選択が行われる。{/netabare}

本当に大切なものを守るために、
人は自分勝手になってはいけないのか。
戦時中の心情は、単純なものではないだろうが、
それでも利己的な物語のほうが好感を抱く。
大義で動くよりも、もっと個人的なことで
最終的には動いてしまうほうが
人間らしいと思ってしまうのは私だけだろうか。

ふたつの夢が交錯し、一方は潰えてしまう究極の物語。
SEASON3の最大の見せ場だ。

そしてもうひとつファイナルに向けて
示された大きな夢がある。
それは「進撃」を続けなければならない
人の使命とでも言うべきもの。
57話から59話で語られるエレンの父・
グリシャ・イェーガーの物語。
私はこの物語で、アルベールビル・オリンピックの
原田雅彦を思い出した。

スキージャンプ団体戦の決勝で原田は勝利を目前にした
最後のジャンプで大きな失敗をしてしまい、
日本は銀メダルに終わってしまう。
ジャンプが終わった後に頭を抱えて
うずくまる原田の姿は忘れられない。
日本中が落胆した日だった。
しかし、それ以上に脳裏に焼き付いているのは、
帰国した直後のインタビューだった。
そのときに原田は「私はこのことを背負って、
ずっと生きていきます」と覚悟を語ったのだ。
私は子供ながらに、凄い人だと思った。
帰国直後に、彼は全てを受け止めて前に進もうとしていたのだ。
後に長野オリンピックで、その覚悟を改めて示すことになる。

今回のラスト3話でクルーガーが巨人を託す相手として
グリシャを選んだ理由----
{netabare}それは妹を連れて壁外に出たことが原因で、
妹を殺されたからだった。
人は失敗を犯した日の後も生き続けなければならない。
クルーガーが初めて同胞を巨人にして崖から突き落とした日を
絶対に忘れていないことと同じだった。{/netabare}
何かをやり遂げるには、全てを受け止めて、
過ちの日からも進み続けなければいけない。
そんな強い意志が必要なのだ。

歴史は繰り返すと言われる。
しかし、過去を忘れ去ってしまい、
負の歴史を繰り返してはならない。
そのためには「痛み」が継承されるべきなのだ。
ラストに向けて人類の夢は、
どのような形で示されていくのだろうか。
(2020年2月15日初投稿)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 57

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密…。

2019年の春アニメで放送されたのは、第3期の後半クールになります。
視聴を続けてきた方みんなが如実に感じていると思いますが、season3に入って物語がだいぶ核心に迫ってきていると思います。
最近、第2期を再度一巡する機会がありました。
改めて見てみると、これまで何気なく見聞きしてきた台詞や言動が全て今に繋がっている事に気付くことができます。

ライナーやベルトルトの不可解で意味不明だった物言い…
当時、視聴していた時にはすっと流していましたが、それらの伏線が今になって回収されるなんて…
でもこれに気付いたのは再視聴したからで、そうじゃなければすっかり忘却の彼方だったと思います。

今期を一言で総括すると「色々と衝撃的なクールだった」に尽きると思います。
衝撃の具体的内容はネタバレになるので記載できませんが、公式の物語から推察はできると思います。
またネタバレ要素も無いので、以下に紹介しておきます。

第50話 はじまりの街
夜陰に乗じてウォール・マリをめざす調査兵団。深い眠りにつく巨人の横を通り向ける一同の中で、エレンはひとり呼吸を乱していた。
「もしも奪還作戦に失敗したら?」「自分は人類を救えるのか?」震えるエレンに声をかけたアルミンは、エレンとこれまでのことを振り返る…。

第51話 雷槍
「獣の巨人」を中心とした巨人の大群が出現し、調査兵団は完全に包囲されてします。彼らは足となる馬を死守しつつ、「鎧の巨人」の打倒に全力を挙げる…

第52話 降臨
調査兵団が開発した新兵器・雷槍による攻撃を受けて、「鎧の巨人」は完全に活動を停止したと思っていた。そんな彼らの目の前で「鎧の巨人」は再び動き出し、咆哮を上げる…。

第53話 完全試合
辺り一帯が火の海と化した中、さらに、シガンシナ区の内と外で調査兵団は完全に二分されてしまった。一方、エルヴィンやリヴァイらは「獣の巨人」の投擲による石礫の雨にさらされていた…。

第54話 勇者
絶対絶命の状況の中、調査兵団の新兵たちは、エルヴィンの指揮のもと決死の覚悟で「獣の巨人」に突撃する。一方、エレンたちもまた、ある作戦を練っていた…。

第55話 白夜
エレンはアルミンの前に立ち尽くしていた。悲しみに暮れるエレンのもとに、壁の上から2つの影が姿を現す…。

第56話 地下室
シガンシナ区の壁上。生き残った調査兵団はわずかであった。そしてエレンは、自身の生家の地下室へと足を進める…。

第57話 あの日
エレンの父・グリシャが残した本には、彼の記憶が綴られていた。まだ幼い少年であったグリシャは、ある日突然に、この世の真実と向かい合うことになる…。

第58話 進撃の巨人
グリシャが残した記憶。その中でギリシャが、ある任務を託されることになる…。

第59話 壁の向こう側
壁の外の真実と巨人の正体が明らかとなった。それを知ったヒストリアと兵団幹部たちはある決断を下す。そしてエレンは、壁の外へと思いを巡らせていた…。


はっきりと物語が動いているのを感じることができます。
また、「進撃の巨人」のタイトルの伏線が回収できるのも、今期の大きな特徴だと思います。

そういえば、第1話は「二千年後の君へ」というタイトルでした。
その当時は対して気にも留めませんでしたが、ここまで視聴を進めてきて振り返ると、こんなにも壮大な物語だったんだと気付かされます。

原作者の頭の中は一体どうなっているんでしょうね。
原作は2009年の10月から始まったようなので、約10年が経過している訳ですが、そんな前からこの物語の落としどころをちゃんと考えていたんでしょうか。
だとすると、設定や物語の幹が相当緻密でしっかりしているんでしょうね。
これが面白さの秘訣なのかな…?

それと、今回はオープニングも好みでした。
差し出すのは相変わらず「心臓」でしたが、個人的に好きだったのはオープニングアニメ…
特に序盤…スローで動くリヴァイには鳥肌モノでした。

オープニングテーマは、Linked Horizonさんの「憧憬と屍の道」
エンディングテーマは、cinema staffさんの「Name of Love」

1クール全10話の物語でした。
第4期(The Final Season)が2020年の秋に放送が予定されています。
心境はちょっと複雑…
確かに続きは見たいけれど、終わってしまうのは少し寂しい…そんな感じです。
でも、放送を心待ちにしています。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21

79.1 18 秘密アニメランキング18位
多田くんは恋をしない(TVアニメ動画)

2018年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (624)
2758人が棚に入れました
カメラを手に、満開の桜の写真を撮りにきていた光良は、異国から日本にやってきたばかりだという少女テレサに出会う。日本に着いて早々に、連れとはぐれてしまい、迷子になっていた彼女を助けることになった光良は、祖父が営んでいる多田珈琲店へとテレサを連れていくのだが…。まだ“恋”を知らない少年と少女を中心に繰り広げられるドタバタラブコメディーが幕を開ける。

声優・キャラクター
中村悠一、石見舞菜香、宮野真守、下地紫野、梅原裕一郎、石上静香、下野紘、水瀬いのり、櫻井孝宏、大塚明夫
ネタバレ

雀犬 さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

多田くんは劣化少女漫画

2018年春。大ヒットした「月刊少女野崎君」のスタッフを再結集して制作されたオリジナルアニメ。笑って泣けるドタバタ青春ラブコメディー・・・(自称)である。

来 ま し た 今 期 の 酷 評 枠。

久し振りに2点台をつけてしまうくらい出来が悪かった。本当に一切褒めていないので、このアニメが好きな方は以下のレビューを読まずにスルーすることを勧める。評価できるのはオーイシマサヨシのOP曲くらいなのだから仕方ない。

また、タグ内はネタバレに配慮していませんので、未視聴の方には「面白いラブコメは他にいくらでもあるから他の作品にしておいた方がいいですよ」とだけ言っておきます。

☆☆ 多田くんはギャグがつまらない ☆☆
{netabare}
見てすぐ感じるのはギャグのつまらなさだ。ギャグの面白い・面白くないは好みの要素が強いとはいえ、ここまで外しているとつまらない理由を素人が簡単に指摘できてしまう。本作は伊集院の自撮りナルシスキャラだとか、テレサの時代劇かぶれだとかギャグが各人物の持ちネタで完結してしまっていて、掛け合いの中で笑いを生み出せていない。キャラ同士の会話が面白くないので、画面の中では楽しそうにしていても見ている方はまるで盛り上がらない。伊集院のハイテンションキャラが五月蠅いと散々言われたのは誰も彼に適切な突っ込みを入れないので、集団の中で浮いてしまっているからだ。

そもそも持ちネタも面白いとはいえない。「戦慄のニャンコビッグ!」をみたいなしょーもないネタを毎週毎週見せられてもうんざりする。まるで売れないピン芸人を集めたバラエティー番組にように寒々とした作風が多田恋の特徴といえる。

野崎君は少女漫画脳がつくる可笑しさを実際の漫画のコマで見せる手間ひまかけたネタがウリだったが、多田くんには核となるネタがない。あるのは大して面白くないギャグの天丼だけ。第2話では校庭や廊下をドタバタと走り回って「これが本当のドタバタコメディーだ!」という斬新なギャグを披露するが、死ぬほどつまらないしカメラ持って走り回ったら危ないだろという真面目な感想しか持てない。これでは「素直に野崎君2期やっとけば良かったのに」と言われてもやむなしである。
{/netabare}

☆☆ 多田くんは設定を活かせていない ☆☆
{netabare}
本作にはキャラの設定をまるで活かせていないという特徴がある。それも設定が活かせていないからキャラに魅力がないというだけでなく、ストーリー展開に支障をきたすという二重苦になっている。例をあげていこう。

まずはヒロインのテレサ。彼女はヨーロッパのどこかにある国、ラルセンブルクの王の一人娘であり、ゆくゆくは王位を継承し王女として生きていく定めである。子供の頃見たレインボー将軍という時代劇の絵本を見たことがきっかけで憧れを持ち日本に留学する。時代劇かぶれという設定の古臭さもどうかと思うが、それよりも王女であることを土壇場まで隠していることが問題だ。視聴者にはオープンでありながら、親しくしている人たちには明かさない。多田くんだけが、日本にいるうちにテレサが王族だと気付けば特別な関係性を築けたのではないか。旅先で発覚しショックを受けても今更感が半端ないし、多田くんの叔父さんは知っているならもっと早く教えてやれよ、と思う。そして彼らに礼の一言も言わず突然去っていく。その理由も極めて個人的な感情の問題だ。そのくせ多田とラルセンブルクで再会できたとき、「あの素晴らしい経験のおかげで私はとても成長することができました」と言う。どの辺が成長できたのかさっぱり分からない。こんな不誠実なヒロインに好感を持てる人がどれだけいるだろう?これでは「多田くんの妹さえいればいい」と言われてもやむなしである。

次に多田くん。彼は決して悪い男ではない。クールなイケメンで優しくて人当りがよく、後輩からもお客様からも慕われている。祖父が経営する喫茶店で働く真面目な性格。カメラマンになりたいという将来の夢もある。現実では何の問題もない人物に思えるが、恋愛アニメの主人公としてはキャラが薄くて印象に残らないという致命的な欠陥がある。ハイスペック男子なのに影が薄い理由は前半の出番が少ないこともあるが、先ほど挙げたイケメン要素は、山下犬をはじめてとして他のキャラが彼を適当な言葉でヨイショするだけで見ていてまるで実感できないからである。要するに彼のパーソナリティではなくただの設定の羅列になってしまっている。

カメラマンを目指して頑張っている?具体的に何を?カメラ好きという設定は写真部を舞台にしているせいで全然特徴になっていない。プロを目指しているなら他の部員との違いを見せて欲しい。祖父の店を手伝っていて偉い?妹のゆいも店の手伝いをしているから普通に見えてしまう。第12話で床に落ちている大福を拾って落ちていない大福が載っている皿に戻すという最低の演出がある。庶民と王族の身分差を表現する意図があったのかもしれないが、銀座の由緒ある喫茶店で働いているという彼の設定とそこから生まれるイメージを殺したも同然で、僕には全く理解できない演出だった。どの設定も活かされず焦点が定まらないピンボケ写真のようなキャラ。それが多田くんである。

他のキャラも似たようなもので、伊集院はいい友人であることより騒々しさが悪目立ちして不快なキャラになっている。ピン先輩も喫茶店でグラビア雑誌を広げて読むような非常識さが目立った。唯一シャルルだけは気品と気さくさを兼ね備えた好男子であったが、それがライバルキャラでかつ一番不遇な扱いをされるのが悲しい。彼がテレサを愛しているという設定も最終回をハッピーエンドにしたいのであれば余計で、結末に納得いかない人を増やしてしまった。

総じて、キャラを展開ありきで動かしすぎて魅力を損ねるという本末転倒なことをしているように思う。
{/netabare}

☆☆ 多田くんには過程がない ☆☆
{netabare}
多くの方が指摘しているように、多田恋はストーリー構成に難がある。キャラ紹介が終わった後、第3話から第7話まで主役である多田・テレサを差し置いてサブキャラが中心のストーリーが展開される。第3話はなんとニャンコビッグ回。飼っている猫より存在感の無い主人公など前代未聞だろう。

主役の2人についてキャラがよく掴めないまま第8話以降、多田とテレサがいきなり急接近する。当然のように「なんで二人が恋に落ちたのか分からない」という声が出てくる。そして多田テレがお互いを意識し、恋煩いに陥るようになってもその疑問は解消されず、全く感情移入できないという恋愛物では最悪の事態になる。

これに対して「恋愛なんてそんなものだろ、理由は後付けで気付いたら好きになっているものだ」という反論もある。確かに年頃の男女が毎日顔を合わせれば恋に落ちるのは自然な流れなのだが…現実ではそれで良くても恋愛物のフィクションとしては間違いなく駄目だと言い切れる。

アニメのキャラなんてものは最初は見ている人と完全な赤の他人である。画面の中で動く絵でしかない。それが毎週アニメを見て物語の中でキャラの性格や考え方を理解していくうちに一体感が生まれ、感情移入できるようになるものだ。ところが本作は「こりゃ好きになるよ」と思えるようなエピソードが一つもないまま何やらいいムードになり、壮大な音楽が流れ始め、作り物感満載の恋に落ちる演出を見せられる。一応、直前に気の利いた風の台詞を言う場面があるのだがここに至るまでの印象がとにかく薄いため視聴者の心には全く響かないだろう。

というか、ここのスタッフは自分達で作り上げたキャラを視聴者に魅力的な人物だと思ってもらいたくないのだろうか?普通の監督や脚本家はオリジナル作品を作らせてもらえる機会なんて1回あるかないか。恋愛物はクリエイターなら誰もが一度は挑戦してみたいと思うであろうスタンダードなテーマである。それこそ本当に好きな人が出来たときのように、あの手この手をを使って、相手(視聴者)に自分(のアニメのキャラ)を好きになってもらおうとアピールするものではないのか?

キャラデザと声優の配役だけで気に入ってくれる方ももちろんいるだろうが、それだけで勝負するのは「下手な鉄砲数打ちゃ当たる!駄目なら次!」というナンパ師のようなノリでアタックするのと同じだ。そんな軽い気持ちで作った恋愛物など面白いはずがない。恋愛物は過程が大事というが、それを反面教師として実感できる。これでは"クソ脚本"とこき下ろされてもやむなしである。
{/netabare}

☆☆ 多田くんは劣化少女漫画でしかない ☆☆
{netabare}
多田恋は一見女の子向けで少女漫画風のアニメに見えるが、似て非なるものである。少女漫画にあって多田恋にないもの。それは「頑張るあなたを応援する」という精神だ。少女漫画のヒロインはどこにでもいる普通の子でありながら、恋に・・・勉強に・・・スポーツに・・・吹奏楽に・・・カルタに・・・彼女たちは何に対しても一生懸命で、それが生まれ持った素質で勝るライバル達を跳ね返す魅力、そして主人公感を作っている。よくできた少女漫画の主人公は少年漫画のヒロイン以上に可愛く見えるものだ。

一方本作はどうだろうか?テレサは留学で日本に遊びに来ただけ。好きな人ができたらお世話になった人達に礼も言わずに逃げ帰る意気地なし。そして最終回、国をほっぽり出して感情の赴くままに日本に突然現れる姿には王族としての誇りや責任感などまるで感じられない。恵まれた環境に育ったヨーロッパの王女という設定だけでも馴染みにくいのに、努力もせずニコニコしていれば周りからチヤホヤされ、自分の我だけは突き通すテレサに女性視聴者が自分と重ね合わせて見るとは思えない。一般論として思春期の女の子は「特別になりたい」と思うものだが、最初から特別な人間は彼女たちの気持ちと相反し反感を買う存在なのだ。というか、少女漫画なら負け役ライバルのポジションだろこれ。キャラ設定の段階で誰も疑問に思わなかったのだろうか。

多田くんにしてもテレサとそう変わらない。彼のしたことは苦手な飛行機を我慢して乗り、後は友人に背中を押され、恋敵であるシャルルにお膳立てしてもらった上で告白しただけ。「ローマの休日」で新聞記者のジョーは富も地位も投げ捨ててアン王女への愛を体現してみせたが、多田恋はそれをライバル役のシャルルにやらせるという斬新な脚本を見せる。斬新すぎてシャルルだけでなく主人公らしい見せ場を与えられなかった多田くんにも同情してしまう。

このアニメは主人公2人を徹底的に甘やかす。画面内で目立った活躍をしてないにも関わらず「いい奴だ」「頑張っている」「可愛い」など皆して褒めちぎり、彼らの都合の良い方へ都合の良い方へ、周りの人間が忖度して事を運んでくれる。制作者は「最近の男は草食系男子だからww」「ゆとりだからww」などと今の世代に配慮したつもりなのだろうか。そんなの大きなお世話だと思うよ。最終話、レイチェルの「最後はハッピーエンドがいいわね」という台詞からのやっつけ仕事的なCパートの展開も「今の女の子は切ない恋愛物が苦手だし、これなら納得するでしょ」と現役のJCやJKを馬鹿にしているようにしか思えなかった。

多田恋は他のラブコメ作品や少女漫画を表面的になぞっているだけで、古き良き少女漫画の伝統が息づいていない。何より自分たちで作り出したキャラクターへの愛が希薄で、作り手の思いが見ていても伝わってこない。「仏作って魂入れず」とはまさにこのこと。貴重な女性向けオリジナル作品なのにこの出来では、今後女性向けはホモアニメに席巻されてしまうんじゃないかと余計な心配をしてしまう。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 36
ネタバレ

HmFDB75691 さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

最終話&総評 『ローマの休日』が優れた映画だと再認識させたアニメ

タイトルだけではどんな話かわからないけど、ラブコメみたいなので見ると思う。


第1話 オチがあると思って見ていたら……
{netabare}
面白いけど、平凡だなあという印象。ラストにテレサについてオチがあるんだろうと思って見ていた。アレクが出てきたころに気づいた。

たぶん、テレサは王女様。

テレサの服装が『ローマの休日』の王女様とよく似ている。映画では記者がこっそり王女の写真を撮っていたし。そこからヒントを得て、カメラのシーンから始まったんだと思う。
テレサの秘密を知って、恋をしないってことなのか?
{/netabare}

第2話 サブキャラのほうが……
{netabare}
サブキャラのエピソードで2、3話は稼げそう。映画のようになるなら、多田がテレサに恋するんだろう。だけど、サブキャラのほうが恋している感じ。次回、二人が接近しないなら、違う展開を考えてしまう……。
{/netabare}

第3話 まさかのセガール猫
{netabare}
猫視点の時点で想像していたアニメとは違うんじゃないかと思った。
若手声優さんばかりのとこにセガールがいるアフレコ現場はすごいなあ。意外とキーパーソンならぬ、キーキャットになるかも。

テレサが恋する雰囲気になってきた。
多田がなんらかの理由で恋をしなくなって、テレサが「恋は素敵」とか言うのか? 将軍好きが恋愛を勧めるキャラになるとは思えないんだけど……。
{/netabare}

第4話 先延ばし
{netabare}
タイトルと内容がまだ一致しない。ちょっと遅すぎる気がする。秘密にするほどではないと思う。

アニメにおける秘密や謎は、先延ばしにすると視聴者が期待してしまう。その期待に応えるだけの結果にならず、撃沈したオリジナルアニメは多い。持論だが、秘密はキャラの間だけで、視聴者には明らかにしたほうがいい。

日向子=HINAは、アレクが気づかないほうが面白い。さらに、握手のときに杉本が気づき黙っている展開にすれば、今後この二人のキャラがどう行動するか楽しみになる。アレクに気づかせたのは、ラストシーンでテレサに「恋」について語らせるためだろう。
{/netabare}

第5話 このまま終わればタイトル通り?
{netabare}
ラストに出てきたのは、テレサのフィアンセかな。許嫁でテレサに恋愛感情はない。むしろ、アレクのほうがある。だけど、結婚しないとテレサの国にも影響が出るため、抜き差しならない状態。逃げるようにして日本にやってきて偶然会った多田に本気の恋をしてしまう……こんな感じかな。

次回はパーティーから抜け出して二人でいちゃいちゃする展開なんだろう。テレサが髪を切ったり、第1話で撮影した写真を別れるときに渡すとか、普通にありそう。

だけど、多田は恋する雰囲気がない。最終回まで恋しなければ、タイトル通りのアニメになる。
{/netabare}

第6話 留学では名作にならない
{netabare}
『ローマの休日』は短い期間の恋愛だから映画史に残ったのだ。その点をわからずにこのアニメは作られている。

映画では、パーティのあとびしょ濡れになった二人がキスして別れたと思う。だから、終盤でまた雨の日がありそう。キスシーンくらいはあるかな。

あと、将軍好きを秘密にしたほうが面白かった。
{/netabare}

第7話 オリジナリティがあってよかった
{netabare}
これまでと違ってオリジナリティがあって新鮮だった。いっそのこと、ゆいを主人公に変更したほうがいいかも。ファンも多そうだし。

多田とテレサはいい雰囲気になっている……。テレサは、まあいいとして、多田はいつ恋をしたんだって思う。考察すると面白いかも。
一日デートとかありそう。真実の口に該当する場所はどこだろ。まさか、銀座のライオン像か?
{/netabare}

第8話 さすがにラストまで同じにはしないだろう
{netabare}
テレサのバレリーナ断念は、オードリー・ヘプバーンからの拝借。たぶん、パクリを意図的に見せて、それを楽しんでもらう狙いなのだろう。

名作の力を借りているために、ラストも同じにしないと締まらない。さすがにそこまでやらないだろうし、同じように描いても映画以上のラストシーンにはならない。

テレサに『ローマの休日』のような体験をさせるのが目的だったとすれば、パクリがうまく働くと思う。最初の出会いは偶然だろうけど、多田の家の隣だったのは、何者かの作為を感じないでもない。

あと、アレクとは両想いかなって思ったりした。
{/netabare}

第9話 アニメにありそうなベタな展開
{netabare}
テレサは外国人なのだから、日本のアニメにありそうなベタな展開は似合わない。日本人には理解できない行動とかほしい。寝ている人にキスするのはそれっぽいけど、いまの日本ではセクハラで訴えられるぞ。

涙を流す切ないシーンはよかったけど、涙を流すほど恋をした場面がどこにあったのだろうか。恋とはそういうものかもしれないが、これはアニメなので、絶対恋をしたと視聴者に思わせるインパクトのあるシーンを描かないといけない。

あと、テレサの心理を表すように、音楽にも工夫をしてほしい。
{/netabare}

第10話 そこは青だろ
{netabare}
高い所が苦手とか、飛行機が苦手とか、前フリしすぎだろ。テレサを追って、飛行機に乗る以外の展開が思いつかない。

青いリボン、青いネックレス、青いスカート……テレサが青好きをアピールしているのに、緑を渡す鈍い多田。
青と交換するために、苦手な飛行機に乗り、テレサの国に行く。それを告白の代わりにすれば、いい終わり方だけど、『ローマの休日』と同じになってしまう。

「何色が好きですか」と質問されて、テレサが「虹色……青です」って答えるのかな。二人にしかわからない色があったらよかった。例えば、水色だったら雨をイメージできていい感じになった。
{/netabare}

【考察・予想】多田くんは告白をしない
{netabare}
青を身に着けていたのは、テレサ=青を印象付けるためだと思う。
多田は無意識のうちにテレサの好きな色を持っていたとも解釈できる?(それにしては扱いがぞんざいだけど)

好きな色の質問は出ると思う。だけど、テレサでなく多田に対してだろう。
戴冠式で青いドレスを着たテレサから「虹の色を一つ言ってみて」と言われて、多田が「青」と答える。遠回しの告白に気づいて、「虹の色は虹色だよ」と涙を流しながらテレサが笑ってエンディング。
言葉にせず、好きだと伝える展開にはなると思う。
{/netabare}

第11話 ムコ探しで再来日か?
{netabare}
第1話の冒頭で今回の話を少し入れて、第10話まで回想にすれば、多田が恋する印象が強まった。ちょっと唐突な感じもしたから。

注目したのは、多田の服の色。青は伏線だと思うんだけど、最終回までわからない。

ゆる~いアニメなので、結末もゆるい気がする。
予想はこんな感じ。

多田が告白(好きとは言わない)したあと、多田に感化されて、シャルルがアレクに告白。
前にも書いたけど、シャルルが好きなのはアレクだと思う。
テレサは女王にはなるけどシャルルとは婚約解消。ムコ探しのために再来日して、また隣に住む。

でも、『この恋を、一生忘れない』とは合わなくなるから、やっぱり別れる結末かなあ……。
{/netabare}

第12話 告白シーンは楽しみ
{netabare}
5分で済みそうな内容だった。12話完結にして、戴冠式か結婚式に多田がいきなり現れるほうが面白かった。
そもそも女王になるほどなのに、テレサの情報がまったく伝わらないのはネットの時代では違和感がある。

このままいけば、シリアスな結末になりそう。どういう告白(好きとは言わない)になるのか、楽しみではある。

テレサの服装が青だったのは、これだけアピールすれば、なにかあるとさすがに視聴者も気づくだろうという配慮か? ネットの感想を読む限りでは、気にする人はいないけど……。

手紙の内容は気になるけど、多田が帰国するまでわからない。まさか、告白せずに帰国する展開はないよな。ただ単に多田についてきただけではないんだろ。
{/netabare}

最終話&総評 『ローマの休日』が優れた映画だと再認識させたアニメ
{netabare}
アニメらしいハッピーエンドだったが、テレサを再来日させたら、『この恋を、一生忘れない』と合わない。

色々違いはあるが、『ローマの休日』の告白シーンを変えたにすぎない。映画のif、二人が「好き」と告白したら、というコンセプトで作られたんだと思う。そう考えると、面白い試みだと言える。ただし、映画のいい点を真似できていない。

・長い告白シーン
映画はひと言で告白になり、タイトルにも結びついている。このアニメもそれを狙ったのか、"恋"を出してきたが長くなってしまった。もっとシンプルに「テレサに恋した」でよかった。

・タイトルに"恋"は必要ない
恋愛ものは恋に注目させないほうがいい。『ローマの休日』を見習ってほしかった。


総評としては、日向子、ゆいのオリジナルストーリーはあったが、ネットでいいシーンと言われるのはたいてい映画からの引用だった。「いいアニメだったか?」と訊かれたら、「ローマの休日はいい映画だから」と返答するしかない。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 13
ネタバレ

TAMA さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

一度後悔した事は二度と繰り返さない様にすれば良いんじゃないかな?それが後悔した意味なのかも…。だから今回は…絶対に!

2018:8/31の感想。
{netabare}

多田くんは『恋をしない』って事ですね。
恋はしてない、多田くんは『愛した』のだ…とか、恋をしたと気付いた時には愛していた…とか、単純に(貴女以外に)恋をしない…とか色々自分の中で想像しながらこの作品を楽しみました。
ま、『恋』と『愛』は違いますしね。


原作・オリジナルアニメなので無し。
スピンオフ・未読。
ドラマCD・未拝聴。
ラジオ・9回まで拝聴。
アニメ・全話視聴。(全13話。30分アニメ)


ちょっと最初はラジオの話からさせて下さい。
…ラジオ1回目!悪ノリか!男子高校生が内輪でむっちゃ楽しんどるみたいやん!(笑)
特に宮野真守さん!貴方が居るとうるさ…面白い!
中村悠一さん、梅原裕一郎さんと楽しく…ん?後誰かもう一人居たな…誰だっけ?
ま、いっか。
…すみません、オチの下野です(笑)
あ、失礼。下野紘さんです。
とりあえずこの作品を観るもう一つのスパイスや舞台裏の話としてウェブラジオはオススメします。
個人的にオススメ回は1〜3回目。と、(公開録音の)8回目です。
動画サイトとかにもあるので気になる方は是非!
(ラジオは全9回…だが梅原さんが復活したら特別編ラジオをやるかも?という話があると言ってました。)


さて、感想を書きます。

ざっくり書くとラルセンブルクからやってきたお忍びの『テレサ』と『アレク』。日本に来た『テレサ』は『アレク』と逸れてしまってどうしようか迷ってた時に近くにあったお城が気になってフラフラとそちらに…
そこで風景写真などを撮っていた『多田光良』と出会う。写真を撮ってもらったり、雨に濡れてる所を助けてもらったり、引越し先の道に迷ってるとこを助けてもらったり…。
その後『多田光良』が通う学校に海外からの転校生として『テレサ』と『アレク』は通うようになり物語が始まる。
…かなり簡易版ですが。

物語の国の【ラルセンブルク】は現在の【ルクセンブルク】かな。多分。近くにベルギーやフランスとかあるヨーロッパ圏ですね。
…後さ、『れいん坊将軍』。色々理不尽だよね、アレ(笑)

話が逸れました。
他作品、『月○少女野崎くん』のスタッフが集結し作られた作品。私は観た後に知りました。キャッチコピーは『この恋を、一生忘れない』って聞いた時は「え?」とは思いました。だって題名とキャッチコピーがねぇ…。
(…もしや野崎くんが描いた原作かも!?って思ったり。ま、違うんだけど。)


設定は若干無理があるのは承知でしたが中々楽しめました。キャノンやパナソニック等の協力もあり、出てくるカメラもリアルをそのまま。
残念だったのは病気療養の為にCV『梅原裕一郎さん』が途中降板なされたこと。仕方ないですが。
(その後の【杉本一】は『杉田智和さん』に交代。)

内容は王道青春ラブコメですね。
サブキャラのエピソードもあり1クールでよく仕上がってるとは思いますが2クールでも良かったかな?と個人的には思いました。
ニャンコビッグがCV『小澤亜李さん』だけど心の声がCV『大塚明夫さん』だったのは思わずカッコ良さとギャップに笑わせて頂きました。
「8秒目が合えば〜…」って初めて知ったよ、ニャンコビッグ☆

全て面白い回ってのはほぼ不可能なのでこれで丁度良いと思います。ラジオ聴いた方はご存知かもしれませんが、声優さんのアドリブが本編に使われてます。特に宮野さん!
(例・サイフを忘れたシーンの「YOU〜!」の返しの「MEeee??」ってのとか、「へっクション!バロチクショイ!」のクシャミ後の口パク追加されたなど結構あります。)
ただ、宮野さんが演じた『伊集院』。

ぞ、続編がもし出来たらもしかするかもよ!だから頑張って!とても良いキャラなのに…宮野くんの「恋したい」のつぶやきは面白かった。


OPのオーイシマサヨシさんの曲も作品を盛り上げていて、EDを歌う『石見舞菜香さん』も非常に合ってました。凄くキーが高いと感じました。
EDの曲は『サンボマスターさん』のカバーだそうです。11話の『中村悠一さん』の挿入歌も『サンボマスターさん』の曲です。11話の回想+多田くんの心境にとてもピッタリだったと思います。


『多田光良』や『テレサ』の心境の変化や今まで気付かなかった事に気づいてしまった時の描写(8話!)、運動神経はあるのに命中率が悪い『多田光良』、自由奔放で明るく素直な娘の『テレサ』、この2人の恋愛模様を観るのも勿論楽しめたんですがもう一組お気に入りが居ます。
それは『多田ゆい』と『山下研太朗』です。
『ゆい』は『山下』を見てるけど『山下』は…
そして『山下』が言った言葉に『ゆい』の吐露した言葉が凄く切なくなりました。
しかも涙を見せまいとする『ゆい』のあの姿勢は胸を打たれました。
しかしもっと良かったのがその後の『ゆい』の行動ですね。なんか大人になったんだなと微笑ましくなりました。最終話の『ゆい』を観た時は余計にそう思います。
最終話だけを少し語るなら『テレサ』はすっごい行動を起こしたなと思います。相当な覚悟…でしょうね。


王道青春ラブコメがお好きな方には是非オススメしたい作品ですね。多少設定に無理があるところがありますがそこに目を潰れるなら多分大丈夫だと思います。作品自体が綺麗な作りなので学生さんとかにも大丈夫かと。ボーイミーツガール、って感じです。
逆に設定重視やラブコメ嫌いの方、恋愛はこんな綺麗なもんじゃねぇんだよ!って方にはオススメしません。特に設定重視の方には多分気になると思うので。


ラストにウェブラジオネタでも書きます。
ま、私の駄文よりラジオを聴いた方が楽しいと思いますが…読んでくれたら嬉しいです。

もうね、第1回が強力過ぎる!
メインMCがゲストに食われとる…というかどっちがメインMCだよ!ってツッコミたくなりました(笑)
下野くんが喋るとコーヒーを啜るノイズが…。
紹介する前にお菓子広げたり食べたり…本当、下野くん遊ばれてました!良いキャラだ!

ま、でも1番パンチが強かったのは公開録音の第8回。『多田くんは恋をしない』のイベントなのに『デュ○ララ』の『ごめんね、宮野くん(多田恋Ver)』を聴けるとは思わなかった。『中村悠一さん』も言ってたけど歌詞はすっごいクソでした(笑)
お金で解決て。
聖地巡礼の話も途中から『龍○如く』になっとるしカオスですね。
毎回ラジオではコーヒーと銀座にあるお店の軽食が出るんですが、この公開録音の時も出ました。
『千疋屋のフルーツサンド』!!
むっちゃ羨ましい…。
ラジオでは想像するしかないですが、その現場では宮野くんの『勝手にフードファイト』が開催されました。口にパンカスが付かない為に1口でって。
しかも番組締めるとこで残りを全部口に…
あれ?宮野くんって芸人さんだっけ?おかしいな、声優さんだと思ってたのに(笑)
『テレサ』役の『石見さん』、あの公開録音大変だったろうなぁ…。宮野くんがマネージャーになってた。
ここまで語っておいてなんだけどラジオで知れて面白かったのは、OPを歌う『オーイシマサヨシさん』が声優の『櫻井孝宏さん』に似ている…てか、「ほぼ櫻井さんだよね」って『中村悠一さん』が言ってました(笑)
後、声優『小澤亜李さん』の豪快な笑い姿を見たいが為に『宮野くん』がいろんな行動をして周りに2次災害を引き起こした事とか…
た、楽しい職場だな!



ここまでこの作品にハマるとは思いませんでした。10月のイベントに行けたら良いんだけど…行きたいなぁ。
…スピンオフでも良いから『伊集院は恋がしたい!(切実)』とかやってくれないかな。(このネタはラジオ第9回)

伏線や他キャラの事もあるので続きがあったら観たいなと、多田くんとテレサの綺麗なストーリーが観れたと、凄く贅沢な時間を過ごせました。

この長い文を読んで頂き、ありがとうございました。
{/netabare}

-------------------------------------------------------------------------
2018:9/26更新
{netabare}

☆祝☆『杉本一』役、CV梅原さん復帰☆

ブルーレイやDVD等では録り直した『杉本一』が聴けるように!さらに2018:9/20には『多田くんは恋をしない』のラジオ特別版を放送!(動画サイト等にありますので気になる方はどうぞ)
そして2018:10/14のイベントにも参加されるようです。

スタッフさんが舞台となった『ラルセンブルク』の元となる『ルクセンブルク』の大使館にお呼ばれされたみたいです。(2018:9/21に)
そこまでおもてなしされたからには…2期か劇場版期待…したいなぁ。

ラジオでは戻って来た梅原さんと下野さんの軽快なやり取り、打ち上げの時の話等が聴けて作品の良さや演者の仲の良さが聴けてニヤニヤ出来ました。
この作品がお好きな方は楽しめると思います。

…イベントチケット…買えなかった…(泣)
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 9

62.9 19 秘密アニメランキング19位
実は私は(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (498)
2681人が棚に入れました
隠し事が出来ないことから『穴の開いたザル』、通称『アナザル』と呼ばれている高校2年生の黒峰朝陽。
彼には、密かに想いを寄せる相手がいた。ミステリアスなクラスメイト、白神葉子だ。しかし、彼女もまた、ある秘密を抱えていた。
実は彼女は……吸血鬼だったのだ!!しかも、正体がバレたら即退学!!そんな葉子の正体を知ったアナザル朝陽。吸血鬼だとバレてしまった葉子。
2人は秘密を共有し、一緒に高校生活を続けるため『秘密がバレたことを秘密にする』決意をする……が、学校では一筋縄じゃいかないアホカワ・ダメカワ・エロカワなヒロインたちがノンストップで大暴れ!!
朝陽は本当に秘密を守りきれるのか!?“ちょいアホ人外ヒロインラブコメ”の明日はどっちだ!!

声優・キャラクター
花江夏樹、芹澤優、水瀬いのり、上田麗奈、内田彩、M・A・O、新田恵海、平川大輔、羽多野渉、下野紘
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

最終話まで視聴済。採点に変更・追記。総評を追加。

原作未読でアニメ視聴スタート。
アニメ中盤辺りで耐え切れず1巻を読んで・・・
10話付近で残りを大半読んでしまう。
そんな展開でしたw

●総評●
{netabare}
2015年夏クール作品として最大のダークホースは、
このタイトルだったかと思います。

原作も知らず情報も特に仕入れず。
唯一公式サイトの画を見ても、
取り立てて萌えるようにも感じず。
何故かこのクールに多かった「人外物」としても
上位に入れるか疑問。
それがこの作品への当初の感想だったと思います。

結果的にはクール上位になるほどに気に入ってしまい、
冒頭に書きましたように、原作を読んでしまう展開にw

セールスポイントとしては、
同期の作品に比べて飛びぬけた物は無いと思います。
しかし総合的には高い水準だったと思います。

感じたこと等は各項目に記載したいと思います。
{/netabare}

●物語●
{netabare}
要所でギャグを挟みつつ(つまらない物もありましたが)も、
それでもちゃんとラブコメ要素が感じられて面白かった。
同期に多かった「人外物」の中でも
地味だったとは思うが、
一番微笑ましく観られたかな?

結構なペースで登場人物が増えていったが、
物語の中心になるであろう
朝陽・葉子・渚の3人に割り込んでいく展開でなかったのが◎。
(本来みかんもその枠に入るべきなのですが・・・)
増えても基本コメディ要員か、物語を転がす要員。

2期もやれる分のストックはあるが・・・
みかんさんのエピソードを軒並み避けてきたので
やる予定は無さそうかな?と思います。

それでも朝陽と葉子の関係がどうなっていくのか、
描いて欲しい気持ちはありますね。
「朝陽くん」「葉子さん」と呼んではいますが、
やはり何かしら形として観たいな~と。
{/netabare}

●声優●
{netabare}
個人的にはあまり馴染みの無いキャストさんで
大変コメントし辛いのですが・・・。

獅穂役・内田さんといえば、
僕の中ではラブライブ・南ことり役だったのですが、
全く違う方向性でビックリしました。

渚役・水瀬いのりさんも
こんな凛々しい(?)感じは初めて聴いたように思います。
{/netabare}

●キャラ●
{netabare}
真面目な恋愛要素以外では、基本アホなキャラばかりでw
悪意で介入してきて、引っかき回すだけの輩がおらず、
気持ちよく視聴できた要因はここら辺にもあると思います。

・朝陽
よくある(?)ラブコメ的な流れ・アクシデントに
巻き込まれずにはいられない如何にもな主人公だが、
葉子一筋で、ブレない自身の想いが良かった。

・葉子
正直緑髪のキャラには良い記憶が無いのだが、この娘は良かった。
正体がバレる前と後の表情や口調のギャップも良かったし、
自身への好意に鈍いところとか、
何処かズレてるアホなところも可愛かったと思う。

・渚
過去に朝陽をフッた身ではあるが、
改めて自身がどう思っているのか再確認してからの
テンパり具合というか、焦りっぷりが面白かった。
求愛時にのみ光る触手が光ってるのに、
肝心の自分では確認がし辛いというのは・・・w
(鏡や暗いところで確認できそうではある)
3人の気持ちを掴めてはいるが為に、
様々な葛藤に苦しむところが、
ある意味彼女の見せ場なのかな?とも思える。

・みかん
外道ぶってはいるが、実際はそうでもなく。
朝陽への想いがあるが故に、それを隠す為にそうしている。
アニメになって色々出番削られてるのは彼女かな?
その辺ちょっと不憫ではあります。
しゃべるメガネについてもあまり言及無かったですし。
{/netabare}

●作画●
{netabare}
原作と比べてかなり見易いデザインになっていたと思う。
原作では、ギャグの顔芸含めて結構特徴的な画だったので。
それでも若干の古さのような物は
否定できないキャラデザだったと感じたが、
雰囲気とは合っていたように思います。

作画も一貫して安定していたと思います。
{/netabare}

●音楽●
{netabare}
1話(もしかすると2話)で抱いた
「何でこのOP(ED)曲にした?」
という当初の感想は、半分は覆されました。
ヒルクライムのEDについては、
思ったより作品のことを考えられていて
最終的にはこれはこれで有りかな?と思えてます。
OPは・・・正直アニメーションに救われてるかなと思います。
曲自体覚えてしまいましたが、
CD借りてまでのレベルでは無かったかと。

急に流れる挿入歌がMINMIだったり、
EDのヒルクライム起用だったり、
どんな狙いだったのか、知りたい部分ではありますw
{/netabare}


6話まで視聴後-----
{netabare}
朝陽・葉子・渚の3人の思惑が錯綜しつつ。
みかんの立ち位置がはっきりしないのだが、
今後描写はされるのでしょうか?
(というか原作と登場順が異なるのは驚きました)

4人目のヒロイン(?)の獅穂さんと
狼男・獅狼が同一人物というのは、完全に予想外w
変身する上に、性別まで変わる別人格というのは
さすがに色々混乱しますねw

6話まで観てみても、取り立てて不満な点は無いですね。
このまま最終話まで視聴続けられると思います。
(色々)がんばれ朝陽!!
{/netabare}

2話まで視聴後-----
{netabare}
今クール目立っている(と思う)人外物の1つ。
原作未読+ノーマークだった分意外にも面白くて、
今クール内では上位に位置してるタイトルです。

2話の時点では音楽面以外で気になる粗も無く。
恐らくは1クールでしょうが、
どう話を進められるのかな?という不安はあります。

『黒峰朝陽』
今後ハーレム的な方向になるのかわかりませんが、
白神さんへの想いを貫いてくれる限りは、
嫌なキャラにならなさそうな印象。
「嘘がつけない」というのは悪くないと思います。
(わかっていて知らないフリするキャラの多いこと・・・)

『白神葉子』
緑髪のヒロインでも受け入れられそうなキャラ。
当初のミステリアスさと実際のギャップが良かった。
(というか『萌え』の基本はギャップにあると思う)
朝陽への視線の、本当の意味するところは・・・?

『藍澤渚』
cvは水瀬さんか。全く気付かなかった。
頭に刺さってたのはネジではなくて、
コクピットのハッチだったのねw
今後の関係性はどう変わるのでしょうか。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 13

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

キャッチフレーズは「ちょいアホ人外ヒロインラブコメ」

この作品の原作は未読で、キャラデザも好みという程ではありませんでしたが、水瀬さん、内田さん、M・A・Oさん、新田さんが出演されるとの事で視聴を決めた作品です。

この物語の主人公は、高校2年生の黒峰 朝陽(くろみね あさひ)。思っている事や考えている事がすぐ顔に出てしまうので隠し事ができません。本人に悪気は無いのですが・・・きっと根が素直なのでしょうね^^;
物語の中で友達と「ババ抜き」をするシーンが描かれているのですが、どのカードがジョーカーなのかが朝陽の顔を見ていると一目瞭然・・・というくらい分かり易いんです^^;

そして・・・彼は惚れっぽいんです^^;
人を好きになること自体は悪いことではありません。
個人的に「好き」という気持ちを自分の中で温める時間って大切だと思うのですが、しっかりと気持ちが固まるまで気持ちは胸の中にしまっておきたいと考えると思います。
でも、そんな気持ちすら相手にダダ漏れになってしまうのは・・・堪らないですね^^;

気がつけば目で好きな人を追っていて・・・その人がたまたま視線に気付いて振り向くと、こっちを妙な目線と表情で見ている・・・なんて事になると相手が引くのも必然・・・
きっと今まで何度も苦い思いをしてきたことでしょう・・・
でも、朝陽が凄いのは「挫けないところ」なんですよね^^
壁にぶつかって転んでも必ず立ってもう一度走り出す・・・
その不屈の精神・・・見習わなきゃです^^;

そして・・・朝陽はまた恋をするのですが、その女の子・・・とんでもない秘密を隠していた事を朝陽は偶然知ってしまうんです・・・
その秘密は、仮に周囲に広まってしまうと、もう二度とその子に会えなくなる位、重く・・・大切な秘密だったんです。
「秘密を守る」たったそれだけの事が自分の不甲斐なさで、彼女に迷惑なんてかけられない・・・
こうして物語が動いていくのですが、この作品のタイトル・・・本当に素晴らしいです。
蓋を開けてみると、「実は、私は・・・」「実は、私は・・・」「実は、私は・・・」・・・
次から次へと「実は、私は・・・」のオンパレードって感じです・・・^^;
朝陽・・・本当に秘密を守れるんですかね^^;?

そしてもう一つ・・・この作品は「恋心」を上手に描いています^^
一つは「成熟」、もう一つは「変化」といったところでしょうか^^;?

私はこの作品で描いている「変化」がとても好きです^^
最初はそんな事なんて微塵も考えなかったし思わなかった・・・
時折見せてくれる分け隔てない優しさとはにかんだ笑顔が印象的で・・・
人に言われるまで気付かなかった・・・いや、気付かないようにしていた!?

もしかして・・・?

一度自覚してしまったら、想いはつのるばかり・・・
何もかもが好きだから何もかも変わって欲しくないのに・・・
登場人物の揺れる気持ちがしっかりと描かれているので、見応え十分でした^^

オープニングテーマは、アルスマグナさんの「ひみつをちょーだい」
エンディングテーマは、Hilcrhymeさんの「言えない 言えない」
オープニングの明るさも悪くありませんが、個人的にはラップ調のエンディングの方が好みでした^^
挿入歌としてMINMIさんの「ホログラム」が物語の中で何度か流れます。
視聴前にこの作品とMINMIさんの曲風とのギャップにイメージが合いませんでしたが、視聴してビックリ・・・絶妙なタイミングで流れるんですよね^^
とても良かったと思います^^

1クール13話の作品でした。物語としては綺麗に終わっていますが、原作は未だ連載中のようですし、続編があってもおかしくない終わり方だったと思います。
続編・・・どうなんでしょうね^^;?

投稿 : 2025/02/01
♥ : 35

ダークフレイムマスオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

相変わらず内容に触れることはほぼないで~す♪みんなの気持ちの代名詞といえばコレでしょ。

※今回は妄想系です。いつものダスオ節全開ですが視てくれてる貴方に聞きたいのです...


視聴は大分前に終わりました。特段取り立てていい!というわけでもなく極々普通のラブコメディーであるのですが,
この《タイトル》はもう既に現代においては必要不可欠になってる命題なのではないのでしょうか?(作品自体は王道だと思いますので本当に普通よりいい印象です)

人間誰しも年齢を重ねるとその時代では当然だと思っていたことが、10年後には変化するのがよくあります。太陽の黒点周期と女の子のスカートの丈の長さの流行が一致してる説があるらしいのですが(11年周期で短くなるらしいw)10年は多少ですが20年後にまさかこうなってるとは想像もつかないものでした。

YouTuberが生活できる。一億総携帯普及。個人情報規制。~etc。20年前には想像つきませんでした。もはや個人情報晒すのはダメージが大きすぎるので倫理的にNGなものはほんんと「実は私は」でなくてはならない世の中になりました。そして尚且つ非リアでも受け入れられる素晴らしい世界になりましたw(のかな?)

そっちの世界の話はのちのレビューにとっておいてですね、今回は「実は私は」に絞るとペンという武器を全員が持つ社会になりました。銃社会は来ませんでしたが(北斗の拳みたいな世界w)良くも悪くも生まれたときから死ぬまで家から出なくても生活できるかもしれません。サイコっぽい妄想ですが在宅で仕事できメディカルチェックを回線使いやり取りして、死んだらその始末を代行する業者と生前契約していれば可能かな?教育もバーチャルですれば可能かな?結構YouTubeの世界史講座とかみてますが高校レベルの教養はつくと思います。

誇大妄想かもしれませんが、翻訳ツールが量子コンピューティングシステムが発達して即時にヘッドフォンなりに同時通訳できれば世界の大学だって行けちゃう♪そんな時代来るのですかね~。(例:あのインドの数学者の講義わかりやすいわ~とか。)アニメでは普通がいずれ来るでしょう。

あっそうか!それ以外を恋愛で使うのか…

なんて騙されちゃった貴方。それは絶対ない。なぜなら第一次にしろ第二次にしろきちんと働く人がいてこその社会。また完全に健康であるなんて70超えたらほぼ無理。介護の産業が増えるのはこの先確実でしょう。(多分)

そんな建前以前に、ブロイラーみたいな人生ならいらねーって思うのが自然。それがアーティストの原動力。画なり詩なりが出てくる。それさえもない社会なんて平和であることが当然すぎて呆けてしまっただけです。「実は私は」より「私はこうだ」が若者の特権です。いや、法に触れない限り言い続け行動することが重要と、思ってます。

この手の話って石油が2025年にはなくなるって言ってた1990年代の経済学者に聞かせてやりたい。それぐらいの与太話と考えてくださいね。腐〇子の妄想と大して差ありません。

結論:ダスオ節も言い続けたらえーのんかーw

※お相手はハートフルサイコなダスオでした
それではSee you next time.一会儿见

よ~し、ぶっこいたんでいっぺーやっか~(=^~^)o∀ウィーw

投稿 : 2025/02/01
♥ : 13

74.7 20 秘密アニメランキング20位
スロウスタート(TVアニメ動画)

2018年冬アニメ
★★★★☆ 3.5 (496)
1983人が棚に入れました
この春から高校一年生になる、人見知りな女の子、一之瀬花名。彼女はとある理由から都会の両親のもとを離れ、いとこの志温が管理人を務めるアパート“てまりハイツ”で暮らしている。新しい高校、新しい毎日の中で起こる、素敵な出会いの数々。花名はまわりの人たちとゆっくり心を通わせて、楽しくてきらきらとした時間を過ごしていく。子供みたいにはしゃいだり、大人みたいにドキドキしたり……かわいさ溢れ、心あたたまる、スロウな成長物語。

声優・キャラクター
近藤玲奈、伊藤彩沙、長縄まりあ、嶺内ともみ、M・A・O、内田真礼、沼倉愛美
ネタバレ

ゆ~ま さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

12話まで視聴済。採点項目「キャラ」を追記。

連載ベースで原作既読。
コミックスも購入してます。

視聴タイミングは可能な限り最速(=寝起き)なのですが
この地域の放送が火曜深夜なので・・・
なかなか感想が追いつきませんw

余談ですが「まんがタイムきらら」連載作品内で
欠かさず読んでる物を一度記しておきたいと思います。
(2018.02.18現在)
・スロウスタート ・ゆゆ式 ・三者三葉
・うらら迷路帖 ・甘えたい日はそばにいて
・城下町のダンデライオン ・おとめサキュバス
・あっちこっち ・にーにといっしょ ・佐藤さんはPJK
・三時限目は魔女の家庭科

ということで『スロウスタート』レビューに戻ります。


採点について-----
●物語●
{netabare}
原作を追っている身としましては、
エピソード入れ替えやカットは気にならないといえば嘘になると思います。
しかしチョイス自体は悪くなかったとも思いますし、
必要な部分をつなげて、それでも大きな違和感にならないよう
配慮はされていたとも思います。

中盤以降は特にアニメオリジナルが目立っていたとは思います。
1クールという時間的な制約はありますし、
水着回のように原作通りにやっていたら・・・
と思える部分もありましたので。
原作に拘り過ぎず、オリジナルで雰囲気を損なわない。
絶妙な匙加減だったかと思います。

1話の構成は賛否あるのかもしれません。
原作から知っていれば「何処で明かすのかな?」で済みますが
アニメからの方々には変に身構えてしまう要素になってしまったかも。

えーこと冠の出会いについては、チラっと触れられただけで
結局は詳細には描かれず最終回を迎えてしまって
消化不良を感じている視聴者はそれなりにいそうです。
(原作5巻にありますので、気になる方はそちらもどうぞ)

何より花名の秘密についても3人に明かしていないので
そういう意味でもキリの悪さを感じている人はいらっしゃるでしょうが・・・

そもそも原作がまだ夏休み明けてすぐ位ですから・・・。
花名も誰にも話してませんからね・・・。

「兆」の付くキャラが登場します。
{/netabare}
●作画●
{netabare}
原作のデザインを損なうことも無く、
とても可愛いキャラデザだったかと。

色々な仕草や描写など、
普通に動かす必要の無さそうなところまで
細部に拘って描かれていた点も好感触だったと思います。

苦言を呈するなら、
話数によって作画が安定しなかった所でしょうか。
荒れてるな~という程酷くは無いのですが、
寄り引きで差があったりしてたのが勿体無い。
{/netabare}
●声優●
{netabare}
メイン4人については・・・
冠役・長縄さんは結構『カンナ』そのままだったな~とw
たまて役・伊藤さんは「バンドリ」以来ですが、
テンション高めで明るいたまてにハマリ役だったかと。
近藤さんと嶺内さんについては、僕的には初めましてなので
何ともコメントし難いですが・・・
原作組として違和感は全く感じないボイスだったと思います。

先生役・沼倉さんは・・・聴くたびに異なる雰囲気・声質で
12話観た今でこそ慣れましたが、相変わらず凄いな~と。
{/netabare}
●音楽●
{netabare}
OP、ED、BGMどれも耳に残る出来だったと思いますが、
やはり個人的には『ne!ne!ne!』が良かったですね。
こういう系がツボなんですよね、やっぱり。
{/netabare}
●キャラ●
{netabare}
・花名
病気で1年周回遅れで高校生活をすることになり、
元々の気質もあるのだと推測しますが、
最初はネガティブさが目立っていたように思います。
しかし、たまて・えーこ・冠の3人に出会えたことや
いとこの志温や近い境遇の大会と触れ合っていくことで
彼女本来の優しさ・柔らかさが発揮されるようになったかと。
まだ3人に自身の秘密を明かせてはいませんが、
何時どんな状況で話すことになるのか・・・。
言葉はヘンですが楽しみにしております。

・たまて
オタクっぽさもみせつつ、
明るく元気、誰とでも打ち解けることができる。
(グイグイではなく自然に打ち解けられるタイプ)
家では家計(?)を預かるしっかりもので、
料理スキルも高い。そして部屋着が和服。
うん・・・スペック高いですよね、たまちゃん。
冠と組むと話があらぬ方向に転がっていきそうですが、
息ピッタリで面白かったです。
個人的には彼女が好きなキャラです。

・えーこ
たまてとは異なる方向での女子力の高さを、
そしてコミュ力を誇る女子高生。
初対面でもグイグイと相手の懐に入り込んでいく・・・。
唯一の弱点(?)は防御力と、榎並先生w
「ああいうタイプが好き」との本人談ですが、
どういう意味なのか全く伝わってきませんが
「好みであること」は理解しましたw
冠とは小学生時に数日遊んだだけなのですが
恐ろしいまでの仲の良さといいますか、
距離の近さといいますか。
コミュ力と榎並先生に隠れがちですが
他人の気持ちを配慮できる優しい娘さんでもあります。
大人びてる側面もあるかもしれませんね。

・冠
えーこにかなり依存してる節はありますが、
慣れればちゃんと話もできる気遣いもできる、
この娘も良い娘だと思います。
花名・たまてとの距離が徐々に近づいていく様子は
感慨深く見守っておりました。
アニメでは語られませんでしたが、
幼い頃のえーこにかなり人生(?)を左右されていて、
両親すらも冠への考えが変わってる位なので
この2人の関係性が特別なのも当然のことなのでしょう。
とりあえず・・・よく食べよく寝るのですが、
体格については小学生時代から変わらないようですw

・志温
高校生活を送る花名の保護者代理で、
アパートの管理人さん。就職浪人中。
何がとは言いませんが・・・とにかく大きいです。
終盤に語られた花名の引っ越し時のエピソードや
就職浪人についてのエピソードはとても良かったと思います。

・大会
大学受験浪人中の20歳。
当初はひきこもり気味だったが、
花名たちに出会い、ついには予備校に行けるまでに。
彼女も一歩ずつゆっくりではありますが
前に進んでいると感じられるキャラだったと思います。
彼女自身もなのでしょうが、
花名に、自らと近い境遇の人がいて
似た想い・感情を共有できるという環境を
提供できたというのは、
大会の一番の功績なのでは?
以降はえーこのオモチャになる展開多数w

・榎並先生
サッパリした物言いで、カッコいい担任の先生。
どういう意味でなのか不明だが、
えーこがアタックしている相手ということですね。
大抵最終回で逆転勝利してる展開多数w
これもアニメで描かれておりませんが、
甘味巡りで冠と意気投合するエピソードは
是非観てみたかったですね~。
{/netabare}



各話感想・気になった点など-----

●1話●
{netabare}
原作とは描く順番を変えて、
花名の秘密を最後に明かすスタイルに。
アニオリ部分と組み合わせると
見直してみた時に、なるほどと思える演出だった思います。
【ちゃんと高1にみえるかな?】
原作を読んでる身としては
何を意味しているのか自然と分かってしまうセリフですが
ご存知無い視聴者には何気ない日常会話に聴こえたはず。
志温の反応もかなりナチュラルに返していたわけだが、
彼女は知っている側の人物だからで・・・。
【遠回りして良かったでしょ?】
桜並木を見ているシーンでのえーこのセリフ。
展開と彼女の立場から深読みする必要のないはずの物だけど
おそらく二重の意味を持たせているのだろうな~と。
原作には無いシーンですね。
【一之瀬花名】
アニメを観てみて、改めて考えてみると・・・
・1歳年上であることの「いちのせ」
・「最初」という意味での「いち」「はな」
・春生まれという意味での「花名」
・部隊装置として(名簿順)の「一」
等々勝手に深読みしていたりします。
{/netabare}
●2話●
{netabare}
たまて、えーこ、冠との距離が近づきつつの日常パートや体力測定回。
【春休み】
順当に学年を経ていれば1ヵ月にも満たない期間ですが
花名にしてみれば・・・志温との暮らしと勉強に費やした時間なわけで。
そんな生活ならば体力も落ちますわね・・・。
【受験】【体調】
話題としてはえーこの妹なのだが、
花名としては3人に明かせていない部分に関わるワード。
過剰な勉強や不摂生な上での浪人ならばまだしも、
おたふく風邪となると・・・。
【ひとり暮らしをして、一年間やり直す】
受験をすることすら叶わず、ひきこもる宣言をする娘に
そう提案する母親の姿ですが・・・。
病院の発言やそれまでのノリをみる限りでは
若干不安になりかねない内容ではありますが。
実際は花名のことをちゃんと前向きに考えた上で
解決案を話してくれる、温かい家族だと思います。
この辺はcvの日笠さんの力量でしょうか。
【百地家の料理番でして】
オタクっぽい言動やノリの良さからは想像し辛いですが、
実は高スペックなたまちゃん。
4話で見せる和服姿と合わせて、この意外性にヤラれてます。
【いつかこの娘の味見をしたいって、ずっと思ってたのよ】
うん・・・知ってたから驚きはしませんが、
色々単語が足りてないですよね?w
何の味見をするの!?w
{/netabare}
●3話●
{netabare}
【GWの出来事】
原作最新巻が夏休み~休み明けなので
結構なペースで進んでるな~と感じたのがこの3話でした。
水着回位まではアニメ化するのかな?という予想をしてます。
Aパートは家族での話。Bパートは勉強会パート。
【両親の来訪】
今回は父親も物語に絡んでの家族フェイズ。
深刻になりすぎず、軽すぎず。
それでいてちゃんと言葉にして表現してくれる
そんな両親とのやり取りがとても良かったと思います。
ここでの小山さん&日笠さんも良い雰囲気を作っていたかと。
【勉強会】
各々の予定を過ごしていたAパートとはうって変わって、
後半は4人で勉強会in花名の部屋。
それから不意討ち気味な誕生日会。
【同い年ですね】
原作では「うれしさなのか」「うしろめたさなのか」という
花名の胸の内を描いてましたが、アニメでは詳細は無し。
ですが・・・これまでのアニメの描写で彼女の想いが
全く計れないわけでもないので、これはこれで有かと。
このシーンも初見~数回繰り返すまでは自然と泣いてました。
【花名orたまてと冠】
この回まで、えーこ不在時の冠は
他の2人に対しておっかなびっくりな反応だが・・・
これはこれで可愛いですね。
{/netabare}
●4話●
{netabare}
【万年さん】
原作組のくせに・・・名字の読みを間違ってました。
すみません。下の名前は覚えていたのですが。
同じ下宿に住む、もうひとりの「浪人」キャラ。
まだかまだかと思ってましたが・・・原作だと1巻終盤だったんですね。
色々勘違いしてましたね・・・。
【万年さんの部屋】
これまた原作組としてはアレですが・・・
もっとカオスな様相だと思ってました。
通販の荷物が行方不明になるレベルということは
もっと雑然としてるかな?と考えてました。
【たまてと冠の部屋着】
冠の部屋着も可愛いのだが、
やはりたまての和服姿がインパクト大。
料理番と相俟って、
えーことは違った方向性での女子力を感じます。
花名との電話シーンで、
スマホに空いてる片手をあててるのが
古風といいますか、似合っていたと思います。
{/netabare}
●5話●
{netabare}
【えーこと冠の物語】
えーこと冠の関係の一部を描いたのが今回かと。
同時にえーこと先生の描写がされた回だと思います。
えーこと冠の1stコンタクトについては
最新巻のネタですので、アニメが追いつくのかどうか。
【えーこと先生】
この先の話は・・・描けるのかどうか、若干謎(まだ7話観る前です)。
個人的にガッツリ百合描写というのは
『桜Trick』くらいしか経験無いので・・・。
【冠との距離感】
3話でのポイントの続きになるのですが、
GW時に比べて距離は詰まった感が感じられます。
花名とふたりでもえーこと変わらない反応してますので。
こういう所は観ていて感慨深いですね。
【妹汁ちゃんこと光希登場】
cvは『きらファン』の主人公きらら役の方。
【焦がれるあまりに、幻が現れたのかと思った】
光希が口にした学校名が
冠に外部受験を決心させたわけで。
このシーンはかなり泣けました。
えーこのセリフはどういう意味でも彼女らしく
限りなく本音でもあるんだろうと考えると・・・。
えーこに小学生時代と変わらない姿を改めて指摘されて
むくれてる冠が可愛かったです。
{/netabare}
●6話●
{netabare}
【たまて回】
アバンからCパートまで、たまちゃんの良さが盛り沢山。
原作でも家族構成は祖母2人しかわかってませんが、
今後の彼女のポイントになるんでしょうか?
【GBA SP】
と思われるゲーム機持参のたまちゃん。
ポケットラブはともかく、本体は今でも持ってます。
今時の携帯ゲーム機と比べると小さめですが、
当時としましては十分な大きさで便利な機体でした。
ポケラブは・・・プレイしたことないですw
現在はTV出力も可能なんですね。
【うなぎ】
職業体験ネタからCパートに上手に繋げてきたな~と。
生焼けの何が問題なのか調べてみましたら・・・
うなぎの血液って毒素があるんですね。
この年齢になって初めて知りました。
まぁ・・・うなぎ屋で持ち込み弁当というのは切ないですよね。
【えーこににおい】
たまて曰く、うなぎに引けを取らない良い匂いのようです。
(一応7話へにつながるネタと言えるますかね)
【百地家の料理番】
一月分の食費をたまてがやり繰りするというのが
百地家のスタイルのようですが・・・
予算内に収めるたまてが凄いのか、
彼女のお小遣いを含めて渡せる祖母達が凄いのか。
そりゃ当然余剰分も含めて渡してるとは思います。
【チヤホヤ】
いつものノリで自分を褒めるように煽るたまてですが・・・
想定外の直球でチヤホヤされて、逆に照れる展開に。
いや~可愛いかったですね。煽るところも照れるところも。
6話で一番好きな部分でしょうかね~。
【お泊りで勉強会】
この4人、揃うと結構な頻度で勉強会してるような。
後々は遊んだり出かけたりするのですが・・・。
原作では万年さんは勉強会までの参加ですが、
アニメでは変更されて夕食までの出番に。
アニメ化されて削られてるシーンや展開・セリフなどもありますが
逆に追加されてるオリジナル描写もあったりして、
個人的には悪くないと思っております。
しかしそういうツボは視聴者それぞれなわけでして
真逆の感想・印象を抱いてる方もいらっしゃるのでしょう。
【お風呂パート】
「とろみ入浴剤」て・・・排水口は大丈夫なのでしょうか。
【ポケットラブ】
娘さん5人集まって、何故にギャルゲ?w
【たまて】
根本的にとても良い娘なんですよね。
オタクな側面や高めなテンションがまず注目されますが、
彼女の行動や言葉の端々に優しさや配慮が見て取れるかと。
1話の花名の自己紹介のパートから、
ずっと描かれているように思います。
というか・・・コミュ力や女子力を合わせると、
かなりの高スペックな娘さんだと思います。
{/netabare}
●7話●
{netabare}
原作では散らして描かれていた、
えーこと先生のエピソードを纏めて描写した回かと。
原作通りでも構わないとも思いますが、
集めた方が印象には残りやすいとは思います。
(例外は時系列的に重要な場合)
【頭がおめでたい感じだったので、つい・・・】
いや・・・ニュアンスとか字面次第では
悪意にしかならないそんなたまてのセリフですがw
時系列シャッフルということになるのでしょうか、
えーこの誕生日エピソードがココにきました。
ヘアピンに掛けてゼムクリップというチョイスをする先生に
ハート形に変形させて意趣返しをするえーこ。
ゼムクリップをあの形にするの、結構大変なのですがw
せめてラジオペンチが1本欲しい。
【花名に学校生活について尋ねる】
内容的には不自然さは無いとは思いますが
唐突さは否めない流れだったかな~と思います。
原作では直前に母親が泊りにきてまして、
母娘の心温まるエピソードがあります。
そういえば先生も花名の秘密を知っている人物なんですよね。
【えーこのヘアピンの出所】
アニメオリジナルになりますが、
Bパート終盤への伏線?になってたんですね。
【えーこと先生 その2】
これまでのスロウスタートとは少々異なる雰囲気のBパート。
先生の部屋でのパートはほぼBGM無し。
それに加えて濃いめの百合展開(で良いんですかね?)。
ということでかなり異色だったかと思います。
Aパートではクリップで一矢報いた?えーこですが、
Bパートでは本人談な通りに見事な逆転負け。
基本的にはマイペースで懐に押し入れる彼女ですが、
榎並先生だけは一筋縄ではいかない模様。
【えーこの秘密】
Aパートで隠していた、ヘアピンの出所がここで。
原作ではもう一歩踏み込んで、
知られた上で義理?で買われたくないという心情を明かします。
自身の秘密を、
明かせない花名に、
初めて明かすえーこ、という対比。
ここまでゆっくりと着実に距離を詰めてきたふたり(4人)の
すがたや関係性がみえていて良かったと思います。
初めて自身の作品を買ってくれた人を目の当たりにしたえーこに
涙脆いながらも共感できる花名も、やっぱり良い娘だな~と。
【7話はまとめるのに苦労しました】
更に言うのであれば、
感じたこと思ったことの
一体どれだけが文章にできているのか・・・。
本当に力不足を痛感した回でした。
【追記】
榎並先生と飲んでた方、男性なんですよね・・・。
{/netabare}
●8話●
{netabare}
かれこれもう夏という場面で、
クラスの半分と話したことが無いという花名。
・・・わかるわ。
えーこやたまちゃんみたいなタイプからすれば
今一つピンとこないのでしょうけども。
先生の言う「自分のペースで」というのも正論ですし、
4話の万年さんの「多少強引にでも」というのも正論でしょうし。
1年スロウスタートしてるという引け目もありながら、
それでも前に進んでいる花名の成長が観られる良い回だったかと。
【キャラ追加~】
まずは同じ日直だった高橋さん。
インパクト大ですよね。何がとは言いませんがw
それから椿森さん。
エイコサペンタエン酸て。いわゆるEPAと略される成分のことなんですね。
【水着を買いに】
先々を知っている身としましては、
これで水着回への振りが完了したな~とニヤついておりましたが・・・。
というかこれでも十分水着回で良いんじゃないでしょうか?w
【志温と大会の昼食風景】
花名が忘れていったお弁当と、
大会さんのお昼を交換しようという展開ですが・・・
何ですかね~この等価交換。
ええ、オチは知ってましたが・・・アニメはアニメで面白かったです。
【Bパート終盤の部活風景】
この部分はアニメオリジナルですね。
原作の耳栓回を若干ブレンドした感じですかね。
cv担当は水瀬いのりさんということで、
個人的にはとても意外な演技・声質だったと思います。
{/netabare}
●9話●
{netabare}
「プールも海も無い水着回キター」と思ったら、
Bパートがオリジナル展開でした・・・w
【前日の泊り部分から描く時点でフラグ・・・】
まぁ素直に描くなら、こういう回は早朝スタートですよね。
実際は当日朝から雨が降って、
部屋で水着というカオスな展開になるわけですが・・・。
原作では5話分かけた部分でして、
アニメでどれ位かけるのか心配していたパートではあります。
【たまちゃんのオッサン具合が・・・】
この回は特に発言がおっさんっぽいw
【せめて水着だけでも・・・ということで】
学生時代は水泳部員だったので、
一時的にでも水着だけで過ごすというのは慣れてますが・・・
特に用も無いのに室内で、という経験は無いですね~w
【ゴリラのみずぎ】
タイトルは、花名のお胸が成長してるのでは?
という所からの流れですが・・・。
このアニメ・・・妙な知識が身に付くな~と。
というか何故にえーこが謝っても許してくれないのでしょうか?w
【ライチ】
OP後の提供バックで冠が何を持ってるのかわからなかったのですが
一度観終わってみて、なるほど~と。
一人暮らしの娘の所に大量のライチを送ってくる親って一体?
といいますか・・・今後ライチを見かける度に乳首を思い出すでしょう。
【アニメオリジナル満載】
部屋で水着とか、ライチが乳首だったりとか、既にカオスな様相ですが・・・
ここに志温も参加するオリジナル展開に(Aパート)。
更にはBパートがほぼアニオリという贅沢な構成で、
エステシーンとか下着姿とか、ありがとうございました。
【部屋に下着を忘れてくる】
原作では危うく忘れそうになる展開だったのですが・・・
アニメではガッツリ置いてきてますね。
志温の「忘れてると思って買ってきた」というのは一体・・・w
{/netabare}
●10話●
{netabare}
【中とか外とか】
ライチとか全裸とか、ナチュラルにネタを突っ込んできますよね。
【言わなきゃいけないとは思うけど・・・】
今後への伏線みたいな物になっていますね。
友達なら秘密も全て明かせるはず、なのか。
全て明かしたら友達になれる、なのか。
【えーこ作のブローチ】
原作だと基本白黒なので色彩を意識してなったが
アニメで色がついてみてナルホド~と。
クローバーがモチーフというのも。
「ご笑納くださいな」と自然に口にできる女子高生とは・・・。
(気のせいかOPのブローチ、途中まで緑だったような?)
【浪人、してるんだって?】
Aパート最後で爆弾発言が~。
とまぁ原作読んでる身としては、志温の事だとしっていましたが・・・
アニメからの視聴者には結構な衝撃展開だったと思います。
OPにて花名・志温・大会のカットで背景に「RONIN」と描かれていたんですよね。
【サメのパジャマ】
とても寝辛そうですよね。仰向けとか無理そう。背びれついてますしね。
それでも律義にうつぶせでピチピチしてる花名がかなりツボでした。
引っ越ししてきた直後の結構重要なシーン描いてるんですどね~。
{/netabare}
●11話●
{netabare}
ついに夏休み~ということで、
冒頭からツッコミ処満載なたまちゃんですが・・・
一番目立ちそうなランドセルはスルーですか?w
インディーズの八百屋さん含みのアニオリ回でした。
【言農追分駅】
聖地っぽいな~と思ってましたら、やはりモデルがあるようで。
「信濃追分駅」から「ヘン」を取り除いたんですね。
【四天王最弱の将】
言わんとすることは伝わりますが、
元ネタが何なのか気になって調べてみましたが・・・色々ありますね。
個人的には「FF4」とか「聖剣2」が馴染みでした。
【祖母に普段の発言をバラされるたまちゃん】
朝からテンション高めな彼女ですが、
普段3人をどう思っているかを暴露されて
また違った方向で高めにw
画面が揺れているかのように描いているのが
また細かいな~とw
【Bパート・夏祭り】
クラスメイトから先生まで、一通り登場させて。
1話早いですが最終回的な雰囲気を醸し出していたと思います。
とにかく食べてる冠。短いながらも印象的なえーこ&先生。
ゲタの鼻緒の件のつばきち(たまちゃんが・・・)。
【神社でのお参り】
神様への参拝には「お願い」だけでなく
「お礼」という意味合いもあるようで。
やっぱり花名は優しい良い娘ですよね。
【遠回りして良かったでしょ?】
【遠回りして良かったよ】
良いタイミングでの打ち上げ花火に、
1話での桜並木を思い出す花名。
あのセリフをここでもう1度使うのか~と感動しました。
アニオリ多めで、主だったキャラも登場させて、
こういう流れを持ってきて・・・
正直最終回でもいける構成だったかと思います。
{/netabare}
●12話●
{netabare}
11話でも十分最終話としての風格があったと思いますが、
日常系としては「いつもの」で締めるというのも、
コレはコレで王道と言えると思います。
アバンとCパートは明らかに1話を意識した構成だったかと思います。
【登校日~服を買いに】
水着回や夏祭り回などアニオリで特殊さを見せつつも
最後に日常パートに戻ってきた感が強い今回。
原作の他のネタを混ぜつつも
主だったところは4巻まで収めたというとことでしょうか。
【えーこの飴】
えーこと先生の絡みは最終話まで健在w
えーこの口にねじ込んでおいて、戻ってきて「飴は?」てw
そりゃ無くなりますよ~。
【都合の良い夢、再び】
何というか・・・ツッコミ処が多すぎて追いつきませんw
金のたまちゃんとか銀のたまちゃんとか。
志温が泉の精に就職とか。
「あなたが突き落としたのは、どちらのたまちゃんかしら?」とか。
(突き落とした前提ですか?)
えーこ(20)とか。
【まぐろの解体ショー】
コールドチェーン様々ですね。
たまちゃん&冠のコンビもなかなか転がり甲斐ありますよね。
あらぬ方向に唐突に転がっていきそうではりますがw
(たまちゃんのスキンシップにすっかり慣れた模様)
花名&えーこという組み合わせも終盤目立っていたように感じます。
【えーこと冠の誕生日に】
4人でお揃いのぬいぐるみをプレゼントすることに。
そして花名の部屋に一緒に置いておくと・・・。
この4人の仲も1話に比べてみれば進んでいるんだな~と。
相性とかもあるのでしょうが、基本的に4人共優しいんですよね。
【ED曲はne!ne!ne!のcw曲】
聞き覚えのある曲だと思ったら・・・。
【Cパート】
自分で選んで購入してきた服を写真に撮ってもらう。
志温の制服姿。
「花名ちゃん、高校生っぽくなったわね」
とこの辺は1話との対比ですね。
【一之瀬花名、17歳。
まだ友達に秘密は言えてないけどいつかは自分の口から言えたら良いな。
遠回りになったけれど、私の幸せは、ゆっくり始まる】
1話での不安やとまどいのスタートから、
彼女がここまで前向きに思えるようになれて、
何よりの12話だったと思います。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 21
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

lateなstartをslowなtempoで♪

[文量→大盛り・内容→感想系]

【総括】
レビュータイトル、「いっこ深い、きらら系日常アニメ」と悩みました。

キャラデザやら雰囲気やら、色んなものが「普通」のきらら系日常アニメ。に、見えますが、キャラの背景とかセリフ選びとか、1個分だけ、深いです。

ここ最近観た日常系では、上位に楽しめました♪


《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
書きたいこといっぱいあるから、スイマセン、ダラダラ書きますm(._.)m

日常系としてのユルさや、百合っぽさはしっかりあります。その中に深みを与えているのは、「高校浪人」という、珍しい立場。その悩み、葛藤の中で、友人達からの(無自覚による)助言で、ほんの少しずつ進んでいく、花名。

私自身は浪人の経験はありませんが、大学時代に一番仲良かった友達が浪人してて、彼がそれを悩んでいたから、花名に感情移入しながら観ていました。

2話、サプライズ誕生会で、「同い年だね」って言われて、涙する花名。切ない。

5話、スカートをはき忘れた冠を心配するも、「いろいろ考えすぎ、もっと気楽に」とアドバイスされる花名。切ない。

6話、お泊まり会でネジが落ちる音に怖がっていたら、たまちゃんから「ギャルゲも色んなキャラがいるから、皆違って良いんですよ」と慰められる花名。良い話。

7話、栄依子からアクセサリー作りの秘密を告白され、嬉しくなるけど心苦しくなる花名。切ない。

10話、栄依子から貰ったプレゼントを大事にしようとし過ぎて、「貰った瞬間から、壊れた時のことを考えない」と注意される花名。友達になった瞬間から、嫌われた時のことを考えないってことだね。深い。

そんな感じで、友達の「何気ない一言」に、励まされ、気づかされ、成長していきます。その「何気ない一言」は、花名が高校浪人しているという事情さえ知らなければ、日常会話の中に溶け込んでしまいますが、花名の事情を知っている花名自身(や我々)にとっては、胸に響く言葉になります。この辺が、上手いな~と思う作品でした。

また、花名が一番信頼しているのが、微妙に栄依子ってのも上手い。てか、よくそれをやったなと。

こういう、「グループでキャッハうふふ」しているものだと、うっかり「みんな同じくらい大好き! 同じくらい大切!」ってなりがちだけど、実際、そんなことはないでしょう。我々バカ男子から見ればみんな仲良しな四人組に見える女子グループの中にも、絶対に微妙な温度差があると思います。(ゆるゆり のように、カップリングにしたり、ギャグテイストにしたりせず)そこにしっかりと踏み込んだ百合アニメもなかなか珍しいです(あっ、ゆるゆり も好きな作品ですよ♪)。

勿論、花名は、たまちゃんも冠も大好きで超大切なんです。それは大前提にしながらも、やっぱり栄依子を一番信頼しています。最終話の下着選びの件からも、ハッキリ分かります。それは多分、栄依子が花名に「秘密を告白した」からですね。

こういう感情の機微の描き方が抜群に上手い作品でした。原作者は多分、女性なんじゃないかな? と思いました。こういう繊細なの、男は苦手なので(苦笑)

一方で、今回アニメ化された中で、一番「本性」をさらけ出していたのも栄依子でした(ガチ百合とか)。だから、たまちゃんと冠は、まだ(キャラとしての)伸び代があります。なんか、このアニメのキャラはみんな微妙に歪んでいて、裏(心の闇や何らかの事情、秘密)がありそうです。今後、たまちゃんや冠もそれらを吐き出してくると、おそらく花名の中で更に大切な存在になり、そこでようやく、花名の「告白」に到るのでしょうね。楽しみです。

たまちゃん、特に良かったですね♪ なんか、「メッチャ良い子になったユタカ(Aチャンネル)」って感じでw 環のダーティさも、笑。

ただ、そんな中でダントツで一番好きだったのが、万年大会さん。なんか、ダメな大人で可愛らしくて、自信がなくて、でも実は優秀で。萌えました♪ 途中から、万年さん目的で観てましたよw 登場回の4話はかなりの良回。ギャグでしっかり笑わせつつ、花名との友情に万年さんの成長と、メッチャ面白かったです!

あとはまあ、特徴としてはハッチャケ女子トークでしょうか。お泊まり回とか水着回とか、他にも結構な下ネタが(笑) まあでも、女子だけならきっとあんな感じか、もっとえげつないんでしょうね。知りませんが(笑)

とまあ、ダラダラと書いてきましたが、とにかく魅力的で楽しかったです。本当は、花名の告白シーンまで観たかったのですが、最終回の最終シーンを観ていると、なんか「焦らず、スローなペースで良いじゃない」と諭されているような気分になりました。

まあ、あれで最後に花名が、「トランキーロ、、、焦んなよ」って言ってくれたら、私なんかは爆笑でしたが(分かる人には分かるはず)w

2期、期待ですね♪
{/netabare}

【視聴終了(要約バージョン小盛りレビュー)】
{netabare}
友達との何気ないやりとりが、花名の事情を知っていると深く心に響くようになるという台詞回しや、女子の友情の微妙な心理(温度差)を描く繊細さが秀逸。女子のハッチャケトーク含め、女性的な観点で描かれた作品。キャラはいずれも素晴らしく、特に万年さんに萌えた。結末を焦らず、2期を待とう!
{/netabare}


【余談~ slow start な友人 ~】
{netabare}
過去にいますね、浪人してた友達。

結論としては、「周りは大して気にしない。でも、本人が一番気にしている」かな。

彼は、学生時代の友人でした。大学で、初めての講義でたまたま隣に座り、そこから4年間ずっとつるんでた仲間。そいつが、2年になった頃、数人で一緒に呑んでたら、「実は、俺、一個上なんだ」とわりと深刻なトーンで告白してきました。まあ、本人は1年間ずっと悩んでいたんでしょう。

それに対して自分らは、、、「はあ? なんだよそれ? お前まさか、一個上だからって自分が偉いと思ってんの?」「何? それでこれまでのいじられキャラを卒業できると思ってんのかよ? 調子のるなんよ!」「お前が俺らの中で最下層なのは変わんねぇからな!」とか、散々罵ってやりましたよw

もちろん、ワザとですけどね。

本人がずっと嘘をついてきたことを気に病んでることも分かりましたし、このまま嘘をついていくことも可能な中、自分らに告白してきた意図も分かるし、多分、今までと変わらず付き合ってほしいであろうことは想像できるし。変にシリアスにしたくなかったから、その話題はわずか数分で切り上げ、あとはいつも通りのバカ話をしてましたね。

飲み会が終わって、彼と分かれた後、(その場にいた)友達と「あれで良かったよな?」「良いんじゃね?」という会話をしたのも覚えてます(実は自分達も驚いてはいたので)。その後、彼の年齢については、「基本的に触れない。たまにいじる」という方針が、暗黙の了解として仲間内にありましたね。彼は彼で、それで居心地良さそうでしたし。

今回、このアニメを観て、そんなことを思い出しました。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目
携帯が古いし、LINEじゃないのがね(笑) なんか、風? モモチに裏があったら面白いかな。古い感じの日常系百合アニメ? 2話連続は観られない作風だな。1話と1話の間に間をとりたい感じ。

2話目
私立なんか、どっかでどうにかできそうだけどな。しかし、何気に重い設定だ。スロウスタートのSlowって、そういう意味か。でも、lateの方が適切じゃない? ゴロの問題かな?

3話目
百合百合してますな~。あの涙は、なかなか来たな。良いシーンだった。何気ない会話で、辛くなったんだね。周りがそれを、感動の涙だと勘違いできることも、序盤であることを考えると上手いシーンだと思った。

4話目○
浪人違い(笑) でも、浪人を告白して、いじられて済ましたいという欲求でもあるかな。ローニンズ byラブひな(笑) 私の方がずっとマシ(笑) 三猿(笑) ギャグが冴え渡る回だな。可愛いスウェットを誉めてほしい(笑) 好奇心>思いやりw 万年さん、良いキャラしてるな。二人の友情も良い感じ。ラストも、管理人さんが深入りしないのも素敵。これは良回だな。

5話目
スカートのはき忘れが、留年の告白に繋がるとか、上手いね。きっと、キャラ全員になんらかの秘密があるんだな。

6話目
日に日に緩むw 中華丼上手そうだな。中華料理屋行っても、なんか安っぽく感じてしまって頼まないしな。最後、ちょっと良い話を入れてくるんだね。あまり乳首と連呼するなやw

7話目
あんまり百合百合されるとキツいな。なぜ、縛られてる?? エイコ、かなり危うい感じだな。先生はノーマルなんだろうけど。ハナの秘密暴露まで、スロウだけど、確実にステップ踏んでるね。

8話目
高橋さん? 巨乳で怖いw 万年さん、この人観たくて観てるようなもんだな~。なんかいっぱい出てきたな~。最後に風呂って、ひだまりスケッチ意識してる? ヒマワリって、よく見るとグロい花No.1だと思うんだけど、それって私だけ(笑)?

9話目
貧乳はステータスだ、希少価値だ(笑)! JKにオモチャにされる万年さん、良いな♪ 万年×大家さん、このコンビ好き♪ エステで綺麗になっても、見せるのはコンビニ店員だけ(笑) たまちゃんも、かなり良いキャラしてるよね♪

10話目
ド下ですやん(汗) 貰った瞬間から、壊れた時のことを考えない=友達になった瞬間から、嫌われた時のことを考えない、だね。一言一句同じでも、深みが違う(笑) 深いw 言い話だな~。

11話目
擬態って(笑) 夏祭り行くと、ついお好み焼きを買ってしまう。値段のわりに腹膨れるからw 逆に絶対に買わないのが、チョコバナナ。だって、所詮はバナナだし(笑)

12話目
友達の洋服選びからのパフェ。正しい女子高生(笑) メッチャイチャイチャしてる(汗) もう二十歳。なんか、闇を感じるw 頑張れ、万年さん!
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 30

take_0(ゼロ) さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

スロウでも1周遅れでも、スタートすれば勝者(完走)の権利が発生するんだぜ。(複数回視聴予定)

いや、タイトルに書いたような熱い展開がある訳ではないんだけれども・・・。

めちゃくちゃ好みの作品でした(異論は認める・・・)。

日常系のアニメの「これ見とけ」に入っていたので、観ることにしたのですが、
雰囲気、キャラクター、会話のセンス(所々に出てくる「なんと!」がお気に入り)、ギャグのセンス、ちょいエロのセンス(無理矢理ボヨンボヨンさせる所がない、一か所除く)、ちょい百合のセンス、総合的に大好きになりました。
きっと、また見るな。


百合要素が苦手な人には、なかなかお勧めはできないかもだけど、
クオリティは恐ろしく高いと評価しました。
どうやら、「青ブタ」を手掛けた制作会社さんらしいですね。
それは、クオリティが高いのもうなずける。

物語は、まぁ日常系なので、日々の出来事の中でキャラを愛でる、ていう。
大筋では、受験のタイミングおたふく風邪をひいてしまい、中学→高校で浪人をしてしまった一之瀬花名を中心として、友達ほかとのなんやかんやを描いています。
花名は一浪を大変コンプレックスに感じており、もともとの性格もあってか、積極的になれない、そんな中で出会って、仲良くなった友達に隠し事(一浪していること)をしているのは、どうなんだろうか・・・、と思い悩みながらも・・・。

てなところでしょうか。


作画については、ぽわんとした絵柄ですが、細部までしっかりと、乱れることなく綺麗に描かれており、素晴らしいと思います。
「青ブタ」ほどシャープではないですが、これは、好みになるかもしれません。が、安心して観れます。

声優さんも、私は特に破綻がないと思いましたし、満足できました。
何より、会話のテンポやギャグ的絡みの雰囲気、とても楽しめました。
冠はちょっと、某小林さんの登場人物と被っちゃいますね。


音楽は、OPが素晴らしいですね。
楽曲と絵のマッチングとしては一級品の部類に入ると思います。
ま、これも好みだからなのでしょうが「NEW GAME」みたいなOPがもともと好きなので、これも大好きな部類になります。
楽曲もクセになる要素持っていると思いますね。
各キャラが歌っているようですし。

さて、キャラクターについては、容姿的な特徴は特筆すべき点はあまりなく、中の上と言ったところなのですが、やはり作品全体の総合力として、十分な魅力と個性を持っていると思いました。

一之瀬花名:主人公、ちょっと人見知り。浪人コンプレックス有り。
消極的主人公、友達、他との付き合いで徐々に変わっていく。

十倉栄依子:静的ペースメーカー、もしかしたら(性的)かも。
ちょっと大人な雰囲気、そこはかとなく、色々なところに余裕が感じられる。百合的要素の中心人物かも。とても魅力的なキャラクター。

百地たまて:動的ペースメーカー。
エロ系会話も容赦なし、キンキン声が気になるが、色々と楽しい。
が、実は料理も得意、ばあちゃん子っぽい、明るい、元気、性格も良さそう。
いいお嫁さんになりそうキャラ。

千石 冠:マスコットキャラかな。
某小林さんのカンナの高校生版なんて言われているらしい(メタ要素すみません)。所々で、いい味の突っ込み、応答、「おなか減った」を繰り出す。
可愛らしい。栄依子大好き(←これは百合要素になるのか?お母さん要素的な側面も・・・?)


京塚志温:花名の住むアパートの大家さん。ポヨンポヨンキャラ。
実は、ある意味、浪人仲間?
ポイントポイントでいい味を出してくる。


万年大会:花名のアパートの住居人。
実は浪人仲間、大会(ひろえ)さんと読む。
やっぱり、浪人の影響で引きこもりチックになっていたが、花名ほか、の影響で徐々にスタートを切り始める。
ある意味、もう一人のスロウスターター。
キャラクター的には好きなキャラ、今後が気になる。

榎並清瀬:花名たちの担任の先生。
栄依子と怪しい関係・・・に見えるポイントがある、がどうなんだろう。
気になるw。
ちょっとイキな先生に見えるが、どうだろう。

実は、このほかにも多数のキャラクターが登場している。
どのキャラも機会があれば、各々のエピソードを観てみたいところなんだけれども・・・。

もののサイトによると、続編シリーズ(2期)はなかなかにキビシイとの評価らしい。
大変残念、機会があれば、ぜひ制作してほしいものです。



ちょっと調べてみると、同時期に「ゆるキャン△」が放映されていたそうな・・・。
ゆるキャン△は私も大好きな作品なので・・・、なるほど、あれが相手なら、少々、埋没気味になってしまうことはあり得るのか・・・。

魅力的なキャラクター、きれいな絵柄、健全で、流行りのキャンプネタ。
解らないでもない。


それでも、スロウスタートもまだまだ、未活躍のキャラもたくさんいますし、メインキャラたちの今後も観てみたい。
学校生活だけを描いても、まだまだ、学年も時間も残っているのに・・・。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 12

89.5 21 秘密アニメランキング21位
ひぐらしのなく頃に解(TVアニメ動画)

2007年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (2922)
13695人が棚に入れました
昭和58年の夏、都会から遠く離れた鹿骨(ししぼね)市にある寒村・雛見沢の夕暮れ時にはひぐらしの合唱が木霊していた。
圭一達いつもの部活メンバーは、他愛のない日常を過ごしていた。ただ、その平穏な日常を一変させるあの日が近づいて来ていた。
毎年6月に行われる祭「綿流し」。過去4年続く、祭りの日に繰り返される惨劇…。はたして、惨劇は今年も繰り返されるのだろうか?それとも…。

声優・キャラクター
保志総一朗、中原麻衣、ゆきのさつき、かないみか、田村ゆかり、堀江由衣、茶風林、大川透、伊藤美紀、関俊彦、折笠富美子
ネタバレ

生来必殺 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

59049分の1の真実 「ラピュタの円卓」頂に旗は靡く

本作(解答編)を視聴する際のお約束事。
まずは前作(出題編)を見やがれ!なのです。。。

前作に比べて作画が飛躍的に向上しかなり見やすくなったのには大いに満足。
音楽も前作ほどのインパクトはないものの洗練されており、
ひぐらし的世界観を見事に表現できている。
最初は若干抵抗があったキャラと声優に関しても、前作終盤頃には違和感が薄れ
逆に愛着が沸くまでになり、むしろ好印象と言える。

本作の最大のネックは物語の解釈、評価という点に尽きるだろう。
本作には一般的な意味で言うところの戦闘シーンがあるわけだが
(ファンタジー作品として考えたら、出題編の第1話から戦闘は既に始まっていた)
そこにはどのような意味合いが込められていたか?
そこの解釈をめぐって評価は大きく分かれるようである。

第一印象では多くの人が感じたと同様に「例の戦闘シーン」には
ある種の違和感を覚えたのだが、前作からの内容等々もう一度よく考え直してみたら
概ね問題なしという結論に至った。

ポイントは「ひぐらし」がアドベンチャーゲーム的世界観、
AVG的要素を内容に含んでいるということ。
もう一つは、本作はSFとは謂わば対極にあるようなファンタジー作品の要素を持つということ。

今までの流れからどうしてこういう結末になったか?
それこそが最大の問題であり、本作の一番の見所であると言えるのかもしれない。
極秘ファイル「34号文書」の全貌解明とともに事態は
疾風怒濤の大波乱、ラストステージに進撃開始。
答えはそこにある!なのです
 
 無限分岐の暗の精 紡がるる者共の 意識薄れる程までに サハラの荒野の奥行きか?
 漆黒の マクロの両翼羽ばたかせ 黄泉の果てまで届く距離 永久なりし拡散連ぬ
 それに立ち向く者共の 思いは螺旋の求心直下 コスモの焦点 集いけり

そして今、彼等の(因果を繋ぎ遭わせる)サイは投げられた!
いや「カードは配られた!」と言うべきか?


以下は感想などをタラタラと・・・
・時空に浮かぶ伝説の村のルーツを辿る道
{netabare}
「ひぐらしのなく頃に」のストーリーについては、何処かで聞いたような話だと直観し
記憶を辿ってみたところ、思いついたのが「杉沢村伝説」という名の都市伝説。
「一人の村人が突然発狂し、村民全員を殺して自らも命を絶つ」という内容のものだ。

その都市伝説のモトネタは何か?調べてみたところ
1938年(昭和13年)に岡山県で発生した「津山事件」がそれに該当し、
1913年(大正2年)にドイツで起こった「ワグナー事件」
1926年(大正15年)に千葉県香取郡久賀村で発生した「鬼熊事件」とも
関係があるように思えた。

3つの事件に共通するのは、大量殺戮と被疑者の人格の極端なまでの二面性。
普段は大人しく人当たりが良かったり、思いやりがあるようにも見える人物が、
ある機を境に突如「殺人鬼」と化し犯行に及ぶという衝撃。
「ひぐらし」において描かれていた「鬼の形相」は、
このような殺人鬼の残虐性を象徴しているようでもあり
「鬼熊事件」で犯行の動機となった恋愛と裏切りの騒動は、竜宮レナと彼女の父親の
家庭問題に纏わるエピソードに何処か似ているところある。
怒りで我を忘れたレナは、(洋画「ランボー」の主人公にも似た)
「鬼熊」の姿を想起させる。
更に「鬼熊事件」では村人が被疑者 熊次郎=通称「鬼熊」を警察の追跡から匿うという
まさに「鬼隠し」そのものの事態が発生するのである。
とりわけ「ワグナー事件」で印象的なのは被疑者の犯行の動機が
事実無根の妄想、「疑心暗鬼」によるところが大きいことからして
「ひぐらし」の物語と「ワグナー事件」が全然無関係と考えることは
まったくもって無理だとさえ思えるてくる。
「津山事件」ではこの疑心暗鬼は、被疑者の祖母が被疑者に対して抱くものとなり
(被疑者による病のための治療薬投与を毒薬と錯覚してしまう)
被疑者を追い詰め、結果被疑者の世界からの孤立感を更に深めてしまうこととなる。
また、ひぐらし解のEDソング「対象a」の歌詞「あなたの亡骸に土をかける」などは
「津山事件」被疑者の「遺書」の内容を受けたもののような気がしてならない。

3人の被疑者には何か似たような悲しみを感じる。
ささやかな幸せを願いつつもそれが叶わず、成す術もなく地の底まで転がり落ちていった
鷹野三四と何処か似た悲しみを。
どん底の地獄まで落ち果てたら、もはや人間としての精神状態を維持するのが不可能となり
世界と世界を生み出したものと世界を構成するありとあらゆるものを否定、拒絶し
呪うしかないのかもしれない。
いや、「遺書」を読んでもらいたい相手や未練が残る相手もいるにはいるのだが、
落ちるとこまで落ちたら、今更取り返しようがなく、自害を最終局面とする
オールリセットという最悪の選択の道を行くしかないのかもしれない・・・
{/netabare}
・フラッグファイターは阿修羅を超えて変革を促す
{netabare}
ハズレ2+アタリ1=計3の当たり率3分の1のくじ引きで、10回連続で当たりを引く確率は
(もしも計算が間違っていなければ)59049分の1
ハズレ1+アタリ1=計2の当たり率2分の1のくじ引きで、10回連続で当たりを引く確率は1024分の1
あらゆるくじの組み合わせの中ですべて当たりのパターンは一つしかないのである。

つまりAVGとは選択により並行世界の経路が無数に枝分かれしていく奥ゆきのある広がりの
展開をするのだが、そのゲームですべて当たりの選択肢を引かなければ、ハッピーエンドに辿り
つけないとしたら、確率論的に考えてもそれはある種の「奇跡」と言える。
(そもそも59049とは本作の内容とは全く無関係な数字であり、
要するに「奇跡」は希少であると言いたいだけだったり・・・)
ちなみに、最後のシーンで梨花が幼い頃の三四に選ばせたのは「デパート」か「友達の家」か
の2択だったが、圭一がゲームの景品としてゲットしたぬいぐるみは、
魅音かレナの何れかにあげるという2択ではなく、沙都子や梨花という4択以上の
選択肢があったという可能性も否定できない。

「ハッピーフラグ」の立つ経路以外はすべてバッドエンドに繋がるとするとゲームが構成する
総体としてのパラレルワールドは概ね絶望的であり、本作においては時に猟奇的であり、残虐的でもあった。
しかしながらゲームというものの当然のお約束事として、終り=ゲームクリア場面がなければ、
ゲームが成り立たないというか、ゲームクリアという最終目的がないとしたらプレイヤーが
ゲームやる意味がそもそもない。
バッドエンドはGAME OVERであるわけだから、ゲームクリアのトゥルーエンドが
ハッピーエンドになるのは成り行き上当然のお約束になるのだ。

だがしかし「ひぐらし」においては、今までのバッドエンド展開が強烈で過激すぎたため
その対極にあるハッピーエンドが余りに緩くてぬるいものに感じてしまうかもしれない
というギャップ感に視聴者が戸惑うところが無きにしもあらずで・・・
そういう状況の中で、対山狗戦を象徴するような例のコピペはネタというレベルを超え
その部分だけが強調され一人歩き、どこかで聞いた「都市伝説」みたいな拡がり方をしたのかも?

本当は強いはずの山狗部隊がなぜあんなに弱かったか?
これについてはいくらでも説明することができる。
端的に示すなら、このターンでは戦う前から山狗部隊は負けていたと言える。
勝敗の理由についてはファンタジー的解釈をした方が説得力があり、すっきり感もあるのだが
小此木が言っていたとおり戦略+戦術+戦闘の総合値において主人公側が優位にあったのは事実。
このゲームのターンでは、カードが配られた時点で主人公側にロイヤルストレートフラッシュ
麻雀ならば国士無双状態が成立していた。

勝敗最大の要因は上部機関トウキョウが山狗の意図しない方向に動き出したこと。
それを受け番犬が粛清の狩に出るということ。富竹の離反。情報の漏洩。情報の錯綜。
赤坂を通じ警察機関にも事態が発覚。
山狗部隊が得意とする諜報情報戦が封じられ、隠密かつスピーディな電撃戦で
敵を圧倒する必勝パターンが崩壊。
山狗の指揮官鷹野の苛立ちと焦燥と動揺は参謀小此木を介して、部隊の末端まで伝播、
最終的には部隊の混乱、狼狽、戦意喪失を引き起こす。
山狗はもはや部隊として、組織として機能してない状態に陥った。

山狗にとってすべてのことが逆境であり、やることなすことが空回り。
総合的戦力で圧倒的優位、連戦連勝してきた山狗がこのターンでは主人公側と立場が逆転。
デジャヴ感があるこの逆境?死亡フラグが立つ前兆には何がある?
疑心暗鬼の症候群。この病、投薬しても根絶不可能。
トウキョウ、番犬、今は敵対関係。そうなることを察知し、その状況を利用し先に仕掛けてきたのは相手の巧み。
裏切り、漏洩、偽情報、誰が見方で誰が敵?
そもそもあの子どもたちだってトウキョウの息のかかった凄腕エージェントかもしれない
そうでないならば山狗があんな子どもに敗北するわけが無い等々自問自答。
それは平常心を保つためのある種の自我の防衛機制であり、雛見沢症候群の自覚があった
からこその受け入れられない現状を冷静に理解しようとする苦しい理屈付けだったのかもしれない。
こんな完全敗北(奇跡)なんてデルタフォースとSASと・・・それと何とかいう・・・
そう世界最強の特殊部隊だ!そういう夢のタッグチームでなければ、起こりえないことなんだ。
その起こりえないことが小此木の目の前で起こったわけだから、疑念を打ち払うために
新たな疑念を持ち出して現実を受け止めようと思いながらも結果として、現実逃避に陥る。

一方、魅音は世界最強の特殊部隊よりも強い力を持ち、存在意義が大きいものがあるという真実を語る。
疑心暗鬼の「死亡フラグ」これを回避しなければ、これを回避できる力を持たなければ
ハッピーエンドは訪れない。
山狗だろうが世界最強の特殊部隊だろうが、
そんなもの(軍隊という「パワー」)では奇跡は呼び起こせない。
魅音にとっては部活メンバーこそが世界最強の部隊=「パワー」なのだ。

この戦い魅音側の勝利条件はとても簡単だ。
番犬が到着するまでのしばしの間、山狗を足止め、時間稼ぎをするだけで十分。
落とし穴と隠れんぼ作戦だけでもミッションコンプリートできたのだが、女神降臨の効果発動により
やること成す事が上手く行き過ぎる奇跡のラッキーターン出現、山狗はあっさり自滅的に壊滅する。
赤坂(と富竹)が山狗包囲網を突破できるかどうかも作戦成功の重要な鍵ではあったのだが
備えあり、信頼あればこそ憂いなし。この信頼関係こそが主人公側にとって必勝パターンであったわけだ。

この決戦を少しファンタジックに表すならば、雛見沢村希望ヶ丘の決戦にて
「戦略・戦術・戦闘天下無双」を示す軍旗を掲げる山狗部隊を雛見沢部活同盟連合部隊が完全撃破。
勝利の証として、その丘の天辺に軍旗をおっ立てる。
その軍旗に示されていたものは何か?
それは各視聴者の解釈、想像力に委ねるといったシーンではなかったと推測する。

主人公たちにとって鷹野と山狗部隊は総合値においてすべて格上。
奇跡でも起こさない限り絶対勝てない相手であった。
だからこそ、その奇跡を起こしてみたわけだ。百年という歳月を費やして。

ファンタジーの世界には、奇跡も魔法もあるんだよ!なのです


書ききれなかった、寄生虫という虫、女神効果、34号の呪い、についてはまた次の機会でも
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14

ダビデ さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.9

多くの人が高評価する作品を自分が同じように評価できない解を考える。

一期含め、完走しました。

はじめ、一期の途中の20話で断念していたのですが、16話から面白くなる上に、解まで観ないと完結しないとお勧めいただいたので、一期再視聴の上、解を視聴しました。
トータル50話と長いですが、アマゾンで視聴できたので、良かったです。


感想としては、お勧めいただいた通り、最後まで視聴すると面白いお話でした。
というよりも、最後の祭囃し編の話のために、それまでの全ての話があり、最後の祭囃し編が面白くなっていると感じました。
分類としては、現実世界の中に超設定があるローファンタジーでしょうか。


ただ、正直、一期と解の前半(12話・皆殺し編)までは、合うアニメ・合わないアニメについて考えながら視聴をしていました。



沢山のアニメが在って、それぞれの人にそれぞれの嗜好があって、人気があっても合うアニメと合わないアニメが、それぞれの人に在ると思います。
結論として、合うアニメであるか合わないアニメであるかは当該アニメの総合的なものによる場合が多いかと思います。
例え、作画や声優さんに「?」があっても、物語が面白ければ、アニメの設定に入り込めて、総合として合うアニメになる場合もあるし、物語が自分好みでも、作画やキャラになじめなければ、アニメの設定に入り込めず、総合的に合わないアニメになる場合もあると思います。

ここで、アニメの設定に入り込めるかが、アニメの総合的な評価に一番影響するのではないかと感じました。

アニメの設定に入り込めれば、細かい点は気にならなくなる上に、違和感をそのアニメの「味」として評価できます。
アニメの設定に入り込めなければ、細かい点が気になる上に、さらに、細かい点が、入り込むのを邪魔をします。

細かい点とは、声優さんの違和感や、事実考証の違和感・稚拙さ、作画・キャラの違和感、論理的違和感、設定の違和感などです。

細かい点の違和感を感じてしまうと、ふと、サめて(「冷めて」「覚めて」「醒めて」「脳が現実に戻って」)しまい、入り込むのを阻害します。
もちろん、全てのアニメに該当するわけではなく、ディテールの違和感があっても、そのアニメ自体の魅力(物語の面白さ、展開に対する興味)によって、ディテールの違和感が問題にならない場合も多いです。
その場合は、既に、そのアニメに引き込まれていることが前提だと思います。

具体的にいうと、
声優さんの違和感は、思い描くキャラクターと声があっていない場合です。
普段、プロの声優さんのアニメを視聴していると、やはり、耳の水準が上がっていますので、話題作りのための俳優さん・女優さんの場合には、自分の中で思い描くキャラクターと声が合わない場合が多いと感じています。
原作を先に読んでいる場合にも、思い描いたキャラクターと違う場合もありますし、違っていても、声優さんが素晴らしく、自分の思い描いていたキャラクターを塗り替えてくれる場合もあります。

事実の違和感・稚拙さは、自分の頭の中にある実態とアニメの中の事実が異なる場合です。
例えば、「君の名は」での信号機の描写です。
この場合は、同作の作画・物語が素晴らしかったことから、逆に気になってしまいがしたが、引き込まれていたので、違和感を感じても、直ぐに、戻れました。
他の作品でも、病院での描写などで多々感じます。
ひぐらしのなく頃に(一期・解)では、警察の描写、児童相談所の描写、暴力団?の描写、森の中でのタンクトップ、受傷の場所と吐血など多くの点で感じました。
仮に、現実世界の事実と異なる描写であっても、一般的に「そういうものだ」と受け入れられており、見る側で、違和感を感じない場合もあると思いますし、違和感を感じる方がマイノリティの場合も多々あると思います。
このような違和感は、実際にその職業についている人が、その職業をテーマにしたアニメなどの場合に、感じることが多いと思います。

作画は、現実世界ではないアニメの世界に視覚で入り込ませるもので、違和感を感じれば、入り込めなくなってしまいます。
顔が生理的に受け付けない場合なども入り込めない原因となり得ます。
やっぱり、かっこいいキャラクターや好きなキャラクター、かっこいいロボットなども観たくてアニメを観ているますので。

キャラについては、キャラクターの外見、性格、声(声優)、言葉遣い、思想、考え方により、共感し、感情移入かどうか、キャラクターを通じて、当該アニメの世界に入れ込めるかどうか影響があると思います。
アニメの設定により、キャラクターがぶっ飛んだものであっても、感情移入できますし、現実に近いものであっても感情移入できない場合もあります。
シュタゲの岡リンやダルなんかは、初めは共感できなかったですし、設定が現実の描写の中の現実離れなのですが、物語を通じて、まさか、というくらいのめり込んでいました。
他方、恋愛系の現実の設定の話であっても、当該当時人物の思考・行動に経験則的違和感を感じ、壁を感じ続ける場合もあります。
本作での、古手梨花の2面的な言葉遣いは、残念ながら、苦手でした。

キャラのかっこよさも色々ですし、設定は自由で、中二病的なかっこよさから、ダサいけどかっこいいなど、様々ですね。
ただ、男性視点と女性視点で異なる場合も多々あるかと思います。

論理的違和感・経験則的違和感は、人間の行動原理からおかしい行動や、設定の矛盾、論理破綻などです。
もちろん、アニメですので、人間の行動原理を超越したところに面白さがある場合も多々ですが、観ていて、「んなわけねーだろー」って感じてしまうと、サめてしまいます。
クラナドの病気の子どもを連れて出かけるところが真っ先に思い浮かべます。
他にも、本作のように、地の利があったとしても、子どもが、多数の大人を倒すことは「んなわけねーだろー」って感じてしまいます。



設定は、文字通り、当該アニメの設定です。
アニメですので、アニメの数だけ設定があります。
そして、大枠の設定として、
ノンフィクション
現実の世界の中の現実どおりの設定。
現実の世界の中だけれども、論理則内の現実離れした設定。
現実の世界の中だけれども、未来・過去の設定。
現実の世界の中だけれども、超設定(ローファンタジー)。
現実とは別の世界(ハイファンタジー)。
サイエンス・フィックション(SF)。
などに分類されると思います。

設定が自由なのは、アニメの醍醐味です。
そして、設定に入れ込めるかどうかは、当該アニメを楽しめるかどうかの重要な点だと思います。
ガルパンの設定はぶっ飛んでますので、設定に入れ込めなければ楽しめることはなかったと思います。
演出が一番難しいのは、本作のような、現実の世界の中だけれども、現実離れした設定で、現実設定が強いローファンタジーだと感じています。
そして、細かい設定など、解説がうまいアニメと下手なアニメ、わざとらしいアニメ、割り切っているアニメ様々あると思います。
たまに、解説じみた設定の説明のセリフは、ときとしてサめてしまう場合もあります。
設定が自由であっても、設定が矛盾していたり、ご都合主義になっている場合もサめてしまいます。

他にも、ハーレム設定や最強設定なども違和感を感じるときがあります。
SAOのキリトなんかは、ちょっと、距離を置いて見てしまうと、どんどん最強過ぎになるし、どんどんハーレムを形成していくので、人によっては、サめてしまうのではないかと思います。
もちろん、物語シリーズのように、ハーレム設定を観るのが楽しい作品もあります。
本作も、女子生徒に囲まれたハーレム設定で、他の男子生徒との関わり合いについては「?」を感じました。


そして、もちろん、物語自体の面白さが一番重要です。

どんなにディテールが整っていても、物語自体がつまらなければ、観ていることが苦痛になってしまいます。
物語の細部が雑でも苦痛になってしまいます。
少なくとも、プロットの因果律がきれいに続いていないと、サめてしまいます。

また、物語の中のテーマが、自分の感性に合わないと、入り込むことはないと思います。
私個人の欠陥なのだと思いますが、きれいごとの友情がテーマのアニメは、全てではありませんが、サめてしまいます。
本作も、友情がテーマの編もあり、入り込めませんでした。
他にも、恋愛がテーマの場合、中々、入り込めません(年を取るにつれて、逆に入れ込めるようになってきましたが。)。

初めから終わりが想定された物語で、プロットがしっかりしていて、ペース配分も整っているアニメが好きなのだと思います。

本作も、大筋の物語は、面白いと思います。
物語性が各話独立しているほのぼの日常系などは、キャラが好きにならないと最後まで中々見れず、断念する場合が多いです。
本作の一期は、各編の話が、はじめ独立しているものと感じてしまい、20話くらいまで観ても、繋がらず、一度断念をしてしまいました(あと、ほんの少しで繋がっていくところだったのですよね。)。



なんて、分析していましたが、合うか合わないかは、当該アニメ自体に入り込めるかどうか、共感できるかどうか、そして、その物語が面白いかどうか、自分好みであるかどうかですよね。

たった一言の登場人物のセリフだけで魅了される場合もあるでしょうし、
観るタイミングで全く違ったところで共感することもあるし、経験によって、常に変化していくものです。



っていうことを考えながら観た、本作の感想は、「企画性・大筋の物語は面白いと思いますが、私にとっては、ディテールの違和感で、結局入り込めないので、その理由ばかり考えてしまう作品でした。」というものです。
ディテールが整えられた本作を観てみたいというのが、率直な気持ちです。
 



以上、長々書いてしまいましたが、せっかく、面白いと勧めていただいたのに、素直に、本作の面白さを受け入れられなかったことへの贖罪のため、一言「合いませんでした」と済ますことはできず、勧めていただいた方への敬意・感謝を込めて、そして、言い訳のため、レビューします。

でも、本当に、面白いって勧めていただいたことは感謝していますし、嬉しかったです。
ありがとうございました!

投稿 : 2025/02/01
♥ : 19
ネタバレ

ぶらっくもあ(^^U さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

「私たちは運命を打ち破るっ!」

2007年2クール 原作 竜騎士07 / 07th Expansion  
監督 今千秋  制作 スタジオディーン 

原作未体験、パチンコ初見(←オイっ)
ひぐらしシリーズ二期にあたる本作、
二期という事は当然一期もあるのです~、
一期未視聴なよい子の皆さんはそちらを先に、
見やがれなのです~♪(梨花病)
一期観ないとダメなのかな~?かな?(←レナ病)

い、いや二期解単独でも面白いかもですが、、
例えばっ、
風呂上りの一杯のビール、美味いですよね、
渇いた身体に浸み込むからですね、
物語把握的意味合いのみならず、
謎解き勿論(私の場合渇き飢えそして怒りでしたが)
欲すれば欲するほど解は美味しいし、
感情移入もできるのです、
二パ~ヽ(^^)ノ

という事で、とにかく物語性質上一切のネタバレご法度な本作、
いつもならネタバレタグ貼りつつも、、
役にたって無いんじゃね?
的いいかげんな過去私レビュー反省してるうち、
論点訳わからない痛いレビューになってるやもですが(←イツモノ事ダ)
ご容赦<(_ _)>、

エロともかくグロには全く耐性ない私メでありますが、
かなり頑張って一期を一気観した訳であります、
結論から言うと、
物凄い飢餓感、精神的渇きに襲われました、
どの様な渇きかと申しますと、
「何でそ~なるのっ!?」(←コント55号調×シリアス調〇)
誰が悪いの!?何が悪いの!?諸悪の根源は!?
こうした謎そのものに対する渇飢餓感さることながら、
それよりもとにかく厄介だったのが、

怒りです、

こんな幼気(イタイケ)な少年少女が、
なんでこんな酷い目に遭わなきゃならねえんだ!
観てるうち萌えだのグロだのともすれば謎さえ、
もうどうでもよくなって、これは感情、怒りですね、

誰だろうが何だろうが許せん!
「オメ~ら○×じゃネー叩き切ってやるっ!」
この時既に私は破れ傘ならぬ、
精神的に{netabare}立派な雛見沢村住民状態、
レベル4~5くらいの {/netabare}
やばい状態だったのかも知れません、
このままじゃまずい何とかせねば、、、
渇きとか言ってたら喉も乾いてきた、
掻き毟りたい~バットないかバット、、
ヤバいっ!

{netabare} ワクチンとか無いし助けて女王梨花ちゃん~{/netabare}
という事で、
一期終了後即二期解に移行という有様でございます。

私のような本作遭遇アニメが初な方々というのも、
本作放送当時も多々おられた事でしょう、
一期観て私同様な飢餓感に襲われた方も少なくないはずで、
それ想うと即二期に行ける私など幸せな部類?
当時の皆様はどのように飢餓を克服しておられたのかな?かな?
等要らぬ心配(←好奇心)から当時の文献紐解くと(←wiki見ただけ)
ナント!
「ひぐらしのなく頃に解」が「諸般の事情?」で、
12話打ち切りな地方もあったとか、、、
酷いね~解12話ってそれじゃ~まるで、
私みたいな症状呈する人間にとっては生殺しだよ、
「諸般の事情」ってのは当時起きたとある事件らしいんだけど、
ストレス貯まってかえって逆効果じゃね?
アニメだけじゃなく原作原本含めこの物語きちんと検証すれば、
文字通り解の意味解る事だと想うし視聴者バカにした安易な手段、

まあしかし隠されれば尚更観たくなる!
というのが人の性(←サガって読んでね~AVのモザイクじゃないのです~ニパッ)
加えこれだけ飢餓感与える作品だし、
まあこういう事象も水面下口コミ侮るなかれ同様、
話題性含めこの作品の人気の起爆剤になったのかもしれないけど、

さてさてこの二期解だけど、解という文字から、
物語(ミステリー)の答え、解答?という意味で受け止められかねず、
それも間違えではありませんがあえて言います、
この二期解の根幹は、

運命に抗い未来切り開こうとする者たちの物語、
幾度繰り返し酷い目に遭い続けた運命の檻、
そこからの解脱がテーマです。
{netabare}
原作が同人ゲームという事で、当初アドベンチャー型、
(主人公なりが会話等選択枝選び望むエンディングに辿りつくみたいな)
なのかなとも想ったのですが、
そうでもなかったようで、
ただアニメ観ててそれに近い感覚はありました、
チクショウー悔しいークソクソ言いながら、
XBOで岡部になりきりヒロインなり救おうとしてた、
シュタインズゲートに近い感覚とでも言うのかな、
ネタバレになってないかな?かな?(←レナちゃん病)
気をつけやがれなのです~にぱ~っ♪(←梨花ちゃん病)
{/netabare}
そう、一期各章及び二期前半等で、

「何でこの子達がこんな目にあわにゃならんのかいな!?」

この私的怒りが、
運命に抗う主人公達に自然に感情移入を即し、
クライマックスに向け頑張れー頑張れー!
随分酷い目にあわせてくれたじゃネ~か、
只じゃおかね~こんちくしょ~!
キャラ感情移入半端なし(←根が単純)
って事でみんなで観よう二期解祭り囃子編♪

梨花「私たちは運命を打ち破る!」そうだっイテマエ~っ!

だがしかし、敵もさる者一筋縄ではいかない!
こっからのクライマックスも最後まで見事ですね~♪
{netabare}
退路詰まるピンチもあるけど、、
奇跡の起し方?!梨花さまカッケ~っ(ナンカ敬称二ナッテルシ)
葛西ワケ有用心棒も赤坂も永き脇役返上的大活躍いいね~♪
詩音ちゃん♪ここでか~そうだったんか~♪
最後の最後まで諸悪の根源もけっこうシブトイ、
{/netabare}
はたして主人公(達の)運命やいかに?
という事で、

観るのです~♪なのです~♪(←梨花進行型痛い病)
{netabare}
加え例えば児童虐待防止法等の矛盾点、
何か起きるまで動こうとしない、
起きても責任逃ればかりな旧態依然公務員体質等、
社会的問題提起も描かれ興味深いものでした、
或いはアニメ限らず映画やドラマの刑事ものでアリがちな、
腐れ上層部からの圧力やら政治介入等のおヤクソク的エピソード、
乗り込んできた腐れキャリア組一本背負いのたたき上げ老刑事の件は、
気持ちよかったな~♪
{/netabare}
一期ともども二期も音楽いいですね、
世界観シンクロ率抜群の歌詞と共にOP、ED曲もよかった、

加え「ふにゅ~」と「しやがれ~♪なのです~♪」の、
予告編ってより梨花&羽入コーナーもオモシロ楽しかった、

幼女梨花、妖女梨花、瞬時切り替えも見事な中人だった「田村ゆかり嬢」
声萌えでした。にぱ~っ♪


という事で梨花ちゃん羽入ちゃん及び主人公の皆々様方、
久々クライマックス&ラスト気持ちよく、
私{netabare}の病{/netabare} も貴方がたにめでたく?救われた、、、、
のかな~?かな?カナカナカナカナ、、(←ひぐらしの鳴き声)

投稿 : 2025/02/01
♥ : 30

74.2 22 秘密アニメランキング22位
ぬらりひょんの孫(TVアニメ動画)

2010年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (856)
5947人が棚に入れました
『ぬらりひょんの孫』は、椎橋寛による日本の漫画作品。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて連載。妖怪を題材とした少年漫画作品。ファンからの略称は「ぬら孫」。主人公・奴良リクオは一見はごく普通の中学生。しかし実は妖怪「ぬらりひょん」の孫。4分の1妖怪の血を継いでいる。家にいる妖怪たちと毎日どたばたと付き合いながらなんとか普通の生活を送っている。幼い頃、祖父から色々と武勇伝を聞かされ、妖怪とはかっこいいものであると思っていた。しかし、ある日友人との会話から、妖怪が人間から馬鹿にされる存在であることを知ってしまうが…。


声優・キャラクター
福山潤、平野綾、堀江由衣、安元洋貴、鳥海浩輔、櫻井孝宏、杉田智和、中田譲治、吉野裕行、保志総一朗、間島淳司、矢部雅史、前田愛、谷山紀章、阿澄佳奈、平田真菜、柿原徹也、辻親八、新井里美、小桜エツコ、かかずゆみ、水野理紗、松山鷹志、石井真、下野紘、入野自由、小清水亜美、星野貴紀、石田彰、岡本信彦、竹田雅則、斧アツシ、折笠愛、後藤哲夫、チョー、鶴岡聡、森功至、子安武人、高木渉、古澤徹、井上喜久子、置鮎龍太郎、喜多村英梨、國立幸、辻谷耕史、岩田光央、廣田行生、大久保藍子、神谷浩史、大塚周夫、遊佐浩二

kooodain さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

どことなく懐かしさを感じるアニメ

少々伝承やらと異なるのはご愛嬌です。
この作品の特徴は妖怪の総大将を題材にしている所です。
百鬼夜行の主ぬらりひょん。
この第一期(2クール分)では妖怪とは何か、総大将とはどういう物かを題材としています。
一応主人公最強系かもしれません。

作風はどことなく小学生向けアニメの様な雰囲気があります。
犬夜叉や結界師の様な雰囲気です。
ですがやはり侮ってはいけません。
気持ちの移り変わり等の心理描写も一級品です。
複雑さはありませんがよく描かれていると感じました。

またバトル物としても面白くあります。
妖怪の特性を活かした戦闘方法と主人公の強さで戦闘シーンを盛り上げます。
戦闘自体の演出は深夜アニメには届きませんがシチュエーションでカバーされています。

そしてBGM演出もとても良かったです。
主人公たち妖怪の世界は和風ですのでそれに合う和の楽器を利用しています。
全体的に和を意識した楽曲群はとても良く雰囲気を演出していました。

あと一応恋愛模様?のような物もあります。
この描写が非常に薄い所が小学生向けと感じる理由かもしれません。

何はともあれ話数が多いですがそれに見合うだけの面白さがあります。
懐かしさと面白さを感じられる良い作品になってます。

▼物語の評価
妖怪側の世界と人間側の世界をわかりやすく描けている。
また心の移り変わり等の心理描写も単純ではあるが良く表現されていた。
どことなく小学生向けの様な懐かしさも感じるアニメだった。
▼作画の評価
深夜アニメの様な無駄に可愛い感じではない。
シンプルなタッチでちょっとだけ古い感じの絵。
たまに差し込まれる水墨画の様な絵が素晴らしい。
戦闘シーンはもう少し演出を強化してほしかった。
▼声優の評価
違和感全くなし。
コードギアス以上に表裏ある福山潤の演技が楽しめます。
また周りの妖怪たちの演技もとても良かったです。
▼音楽の評価
作品にあった和のBGM群がとても雰囲気を出していた。
OPEDはあまり合っていないように感じた。
▼キャラの評価
妖怪たちを特に魅力的に表現していた。
人間のキャラは良くある感じ。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2
ネタバレ

えみゅ さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

粋だねぇ

かつて妖怪たちの総大将、または魑魅魍魎の主といわれた「ぬらりひょん」。百鬼夜行を率いて数多の戦いを経て現代。

リクオはぬらりひょんの血を1/4受け継ぐ孫。だから昼間は人間、夜になると妖怪の姿になるという。

昼間はわたわたと清継率いる清十字怪奇探偵団・・だったかな?!に振り回されてますが、夜の姿では飄々としてクール、皆を惹きこませるカリスマ・・かっこいい(^u^)

1期は顔見せと大体のキャラの立ち位置を描いてましたがそれにしても多っっ\(゜ロ\)何人いるんだ^_^;
しかし、ほぼ全てのキャラたちがキチンと立っている(それってすごいと思う)ので半分観ないうちに主要キャラたちの名前は覚えれましたね♪

声優陣も豪華でヒロインキャラには堀江結衣さん、平野綾さん、前田愛さん、男性キャラ、サブキャラでは福山潤さん、櫻井孝宏さん、中田譲治さん、安元洋貴さん、鳥海浩輔さん、小清水亜美さん、保志総一朗さん、あぁ、あげだしたらきりがない(>_<)
ジャンプアニメですが女性でも楽しめるかと。メインキャラたちは男女ともに美麗ですし。

それにしてもカナちゃん、あなたに一言いいたい・・あの・・ファンの人ごめんなさいm(__)m先に言っておきます。

{netabare}君は迂闊すぎるよ~~(>_<)妖怪が出るのに夜外に出ていくし、夜のリクオにあっさり付いていくし(*_*)どーすんだ、リクオが「いいのかい、ホイホイ付いてきて。俺は厨房だってかまわないで食っちまう(ry」なヤツだったらどーすんだ\(゜ロ\)(/ロ゜)/{/netabare}

ともあれ結構長い作品ですが、ストーリー性や各キャラたちの想いもキチンとあり、それが描かれているので見飽きることなく最後まで観賞しました☆

投稿 : 2025/02/01
♥ : 2

パンのひと さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

「優しい少年」が「強い妖怪」に。 変身ぶりがカッコイイ!

正直、最初はタイトルが地味な印象で、あまり観たいという気持ちになりませんでした。

だから、あのタイトルからこれほどカッコイイ中身だとは想像もつかなかったです。

週刊少年ジャンプ、読んでいないので^^;

本作はアニメで初めて観ました。


観てよかった^^本当にカッコよくておもしろい☆


妖怪の総大将と言われた「ぬらりひょん」の孫が、妖怪、人間を問わず、大切な仲間を守っていく勇気と友情・愛情あふれるお話です。


普段は優し過ぎてどことなく頼りない主人公の少年が、覚醒して妖怪になったときがカッコイイ!
美少年で器が広くて優しくて強い「ぬらりひょんの孫」が活躍します。


そんな変身っぷりに興味がある方はぜひご覧ください☆

特に妖怪について知識や興味がなくても大丈夫♪
OP、EDなど音楽も良いです。
作画はとっても丁寧で綺麗ですよ^^

投稿 : 2025/02/01
♥ : 3

76.3 23 秘密アニメランキング23位
ハッピーシュガーライフ(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (535)
2004人が棚に入れました
松坂さとうには、好きな人がいます。その人と触れ合うと、とても甘い気持ちになるのです。きっとこれが「愛」なのね。彼女はそう思いました。この想いを守るためなら、どんなことも許される。騙しても犯しても奪っても殺してもいいと思うの。戦慄の純愛サイコホラー。

声優・キャラクター
花澤香菜、久野美咲、花守ゆみり、花江夏樹、洲崎綾、石川界人、井上喜久子
ネタバレ

東アジア親日武装戦線 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

にがみのエッセンスが醸し出す「フロイト」的な世界観が気に入った!!

作品概要
▼原作:月刊ガンガンJOKER(スクウェア・エニックス)
▼原作者:鍵空とみやき
▼アニメーション制作:Ezo'la(ディオメディア)
▼話数:全12話{netabare}
▼総監督:草川啓造(ディオメディア)
・実績
(監督)
『魔法少女リリカルなのはA's以後のシリーズ』『迷い猫オーバーラン!』『ロウきゅーぶ!』『艦隊これくしょん』『風夏』『アホガール』他
▼監督:長山延好
・実績
(監督)
僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件
▼シリーズ構成:待田堂子
・実績
(シリーズ構成)
『らき☆すた 』『ティアーズ・トゥ・ティアラ』『おおかみかくし』『THE IDOLM@STER』『Wake Up, Girls!』
『ロクでなし魔術講師と禁忌教典』『はるかなレシーブ』他多数
▼キャラクターデザイン:安田祥子
・実績
(キャラクターデザイン)
『銃皇無尽のファフニール』『sin 七つの大罪』『僕の彼女がマジメ過ぎるしょびっちな件』
▼音楽関係
音楽:亀山耕一郎
OP曲:「ワンルームシュガーライフ」(ナナヲアカリ)
ED曲:「SWEET HURT」(ReoNa)
挿入歌:「カナリア」(ReoNa)第9話
▼キャスト
【声優】項へ{/netabare}

原作未読
リアルタイム視聴済

☆エピローグ
普通のアニメは見飽きたぜ!糖質サイコホラーはドツボだ。
清々しいほどのバッドエンドや、スクイズやヨスガが大好物な私にとって、やっぱねーっ!これぐらいサイコパスで頭逝ってる作品がないとアニメはつまんねぇw
王道や名作、勧善懲悪ばかりじゃ肩が凝るもんね。
本作は世界線やら異世界やらと物理学分野のSFフアンタジー全盛なトレンドに対し、精神医学を世界観の基軸に据えた稀有な作品だ。
したがって、擬似リアリズムであっても、健常な精神感覚では一切のカタルシスを承認しない作品である。

異常心理に興味があったり、最近では『フリップフラッパーズ』を理解できる方々には面白いかも。
本作はストーリーが安定しているから分かり易い。
『ガリナン』もだが、アホアニメ制作会社の評価が定着して社会的には評価が厳しいディオメディアだが、たまに私のツボに入る作品を出すから、目を離せないw

主要キャラでマトモなのは「しょうこ」だけ。
他のキャラは悪い意味で個性が凄まじく、心の闇という健常と異常の行き交う「境界線」の想像どころではなく、真性の「精神病疾患者」であり、ペドフィリア、エフェボフィリア、パラノイア、火病、発達障害etc全員閉鎖病棟の患者でも不思議ではないような連中が繰り広げる異常人格者による基地外純愛群像劇(草)
共感できるキャラが見事に誰もいない稀有な作品ゆえに、様々な矛盾も精神異常が織りなす現象と見ているので許容の範囲であり、作中何が起こっても感情移入が生じることなく、エンタメとして割り切り楽しむことができた☆

タイトルの「フロイト」は精神医学の始祖。
世界的な心理学者「ユング」や「アドラー」の師匠でもある。
原作者はフロイト入門書の『精神分析入門』や『夢判断』を読んでいるな。
フロイトを読むと、読んだ側も精神をやれかねない危険物。
本作も視聴すると、そうなる方向性で演出されている。
異常心理の描写が精神医学的に考察されて「超自我」のメッセージがしっかりプロットされている。
さすがに1クールで精神医学界の巨匠フロイト的世界観を表現するのは厳しいのだが、そこに挑戦したことは評価されよう。
精神分析学的視点に立った考察はメンドクサイし、レビュー読まれる方々の気分を害するからしない。(いや、でも、気が向いたら追記をするかもw)
キャラ設定のベースがフロイト的価値観だから、基地外とは何かを問うているのと同様で、そりゃ陰鬱な世界観にもなるな。

とにかく可愛いOPや絵柄に騙されてはいけない。
マトモな神経では視聴できない作品だから、そこは覚悟した方がいいデス。はい。

それにしてもジエンコって『serial experiments lain』以来、この手の一風変わった作品のプロデュースが好きなんだな。
提供にバップもあったが、ジエンコ+バップ、あーあれか!w

ところで、最近ディオメディアはいろんな名義を使っているね。
「doA」に続いて今度は「絵空」か。
『BEATLESS』は綱渡りだったし、万策(略)に備えて、リスク分散でもしているのか?

【音楽】
OP曲はとてもインパクトがあり癖になる電波ソングだ。
不詳私、DLをいたしました。
OPの作画と楽曲『ワンルームシュガーライフ』で本作の世界観をしっかり視聴者に伝えた(伝わったかは別にして)好演出だ。
ED曲『SWEET HURT』は『GGO』の神崎エルザの曲を歌ったReoNa。
彼女のなんとも言えない切ない声質が、本作の無情で悲惨な末路を暗揄していてなかなか良い。これもDL。
EDの作画は折しも同じ精神異常系の『フリップフラッパーズ』と同様の演出。
「さとう」と「しお」が抱えている闇と二人の関係性を1分30秒でしっかりと表現している。
{netabare}「さとう」の幼少期から現在の描写、そこに「しお」が現れて、二人で城に向かって歩く。
ハッピーシュガーライフの描写と、スキップしながら城から旅立ち、二人で躓いたところで「さとう」が消える(さとうの死)でも「しお」の心には「さとう」が生きている、とこんな感じでEDはこの物語の顛末を分かり易い暗喩で演出している点は視聴者に優しい。{/netabare}
{netabare}しょうこが殺される{/netabare}9話の挿入歌『カナリア』も歌詞に込められたメッセージがそのシーンの演出にしっかりと映えていて良い曲だ。

{netabare}本作、9話は「しょうこ」の恋もあり内容が濃く相当の字数が必要だが、割愛して、挿入歌まで用意された「しょうこ(小鳥)」は本作にとって、さとちゃんの狂気を強調する意味でも重要なキャラだったし、彼女の存在が無ければ、ただの基地外ドラマで終わったな。
(7話の展開が殺される伏線だが)さとちゃんと向き合うタイミングを逸したとはいえ、幼女を「彼氏」として拉致しているさとちゃんの素顔を知った「しょうこ」がとった選択は極めて常識的だが、基地外相手には通じず、理不尽な結果となったが{/netabare}共感シーンが皆無な本作にとって唯一の救いだった。

【物語とキャラ】
キャラは本作一番の問題提議点だろう。
{netabare}よくもまー、あるゆるタイプの基地外を設定したものだと感心した。
しかし、「さとう」の叔母と「しお」を除き他のキャラのサイコパスの根源は抑圧され無意識下に封印された記憶、いわゆる「トラウマ」だ。
「さとう」、「太陽」、「あさひ」は過去エピソードの描写があるから分かり易いだろう。
今では「トラウマ」という言葉は普通に用いられるが、その概念を提唱したのがフロイトだ。{/netabare}
現在フロイトの【精神分析学】はポパーの科学定義にぶった斬られて【非科学】とされているが、なお、その研究は医学のほか哲学としても各方面に多大な影響を与えている。
因みに「トラウマ」と似た概念で「PTSD」があるが、こちら医学的な診断名、つまり科学。
医学的なフレームで論じるのが「PTSD」であると理解したらいいだろう。
そして、この三者の異常行動は明確に「PTSD」である。
「さとう」叔母は「トラウマ」の過去描写がないので、その異常性の因果関係は判別しないが、他人への関与が異常な博愛が動機である点から、所謂「離人性人格障害」であることは確かだろう。
{netabare}「しお」は年齢的に幼くまで認知能力が完成されてはいなから、母親との関係や「さとう」の死をきっかけとし「PTSD」を発症するのは想定内だろうし、「さとう」の狂気の正統後継者となるだろう。{/netabare}
基地外の成長物語を望むか望まないかは視聴者しだい。私は(怖いもの見たさで)今後も観察してみたいものだが。

以上、キャラの性格設定を多少考察したが、個人的に気になっているのはネーミング。
ここ突っ込んだレビューが少ないだよね。
物語と主人公とヒロイン?他女の子キャラのファーストネームの関係だが、「さとう」と「しお」。
これは、第三者視点で物語を俯瞰したときに醸される、二人のイメージなんだろう。
{netabare}さとちゃんの心が至福に満たせるときは「あまーい」、ストレスを感じたら「にがーい」と味覚で心理描写をしているのも本作の特徴だ。
これは丁度可知差異(物理学用語)が「フェヒナーの法則」による感覚量でも定式化されており、物理でメシを食っている私の心を擽った直喩だ。
「しお」の存在を「さとちゃん」から見た場合は「あまーい砂糖」だが、第三者視点ではさとちゃんに試練を与える文字通りの【塩】な存在。
自らの「あまーい生活」を守るためにさとちゃんは、せっせとバイトで生活費を稼ぎ、脅迫、傷害、詐欺、挙句の果てには殺人までやってのけた。
ある意味、これほどの純愛ドラマはスクイズ以来かもね。
これが、「しお」が【塩】である所以である。

そして「さとちゃん」の光に立候補し、人の道に戻そうとした「しょうこ」は「胡椒」の捩りで、そのお節介は、さとちゃんにとっては「辛い」味覚、はた迷惑で排除すべき存在として描かれているのではないのだろうか。{/netabare}

次に、苗字についてだが、「神戸」と「飛騨(飛騨しょうこ)」に共通するのは高級和牛ブランド。
さとちゃんの苗字「松坂」を「松阪」とすると、やはり高級和牛だが、これは作者の誤字なのかな?
他にサブキャラの宮崎すみれ、但馬みとりも高級和牛ブランド。
本作と高級和牛の相関関係は謎だが、キャラネーミングには法則があるようだね。

で、本作のキャラ設定だが、精神疾患と異常心理の掘り下げに作者の知識の限界からか詰めの甘さが残るが、これだけの基地外キャラをクリエイトし、物語をプロットした点は評価されよう。

{netabare}最終回はオリジナル展開だが、さとちゃんを「あさひ」に殺させ、それでも「しお」に切られ、自殺を図る展開も悪くないと思ったが、さとちゃんを死なせて、「しお」を生き残らせ、「あさひ」を切った展開は前述のとおり、{/netabare}これからの「しお」の異常人格発揮を十分妄想できる余韻を残した意味でも評価できる。

あと「しお」の失踪だが、{netabare}物語の通り捨て子であっても「しお」は小学生だ。
失踪すれば、社会的に何らかにリアクションがあるはずだが「あさひ」が述べたように警察で相手にされないのは不自然すぎる。{/netabare}
欠席が続けば「しお」の担任教師が家庭訪問をするし、親に不審な点があれば、児相とも連絡を取り合い世間にバレるはず。
その過程で事件性があれば警察が動くが、事件性はないとする裏設定でもあるのかな。
「しお」の境遇を考えると、無戸籍である可能性もあるが、視聴者が納得できる線で簡単にでも触れておくべきだったろう。

【作画】
全般的にディオメディアクオリティであり、動かす場面も少ないから、ボロも出ず可もなく不可もなくといったところだが、シャドーの用い方、基地外の表情など、サイコホラーとしての演出は頑張っていたと思う。
ただし、9話は{netabare}本作の神回であるにもかかわらず、作画が演出についていけていない。
挿入歌とナレーションを背景にCVを入れずに「さとう」と「しょうこ」の葛藤シーンが描かれた。
前述したとおり、演出は素晴らしかった反面「しょうこ」の表情が「棒」であり、迫力が全く伝わってこなかった。
基地外表現の作画に手一杯で、健常者の必死の訴えの表情演技まで手が及ばなかったようだ。
CVなしで映像表現のみを用いて視聴者へ訴えるのは、自信と相当の作画センスが要求される。
試しに、スクイズとの見比べで「誠」殺害後の「言葉」と「世界」の葛藤シーンを音声なしで視ると分かるが、迫力が全然違う。
ディオメディアの作画センスの限界が、この素晴らしい演出を削いでしまったと思うと残念でならない。

ただ、小鳥の演出を含めてだが「さとう」が文化包丁を「しょうこ」の首に突き刺し殺す描写は、頸動脈からの血飛沫には違和感を感じつつも、「さとう」を引っ掻き断末魔に喘ぐ描写や小鳥の死を比喩した痙攣描写など殺人過程はしっかり描ききっている。
ただし、グロ描写を強調し過ぎたことで視聴を打ち切った方々を出したという負の作用もあったが、{/netabare}これを斟酌して私的には高い評価をしたいと思う。

【声優】
原作を読んでいる方々には花澤さんはミスキャストだとの意見も多いが、原作を読んでいない私にとって可もなく不可もなしだ。
寧ろ、客寄せパンダ役も兼ねて、演技力が要求される「さとちゃん」役には適任だったのではないだろうか。
個人的には「しお」役の久野美咲さんの演技が輝いていた。
『WIXOSS』や『LOST SONG』でも思ったが、主役よりも準主役や重要キャラをやらせると巧いタイプかもしれない。
さとうの叔母役の井上喜久子さん。
『らんま1/2』から活躍しているだけあって、ベテランらしく味のある演技でサイコパスを演じていたのが印象的だ。
難しいキャラの「三星太陽」を演じた花江夏樹氏も好演だった。

ゆえに総じて高評価とする。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 62
ネタバレ

ossan_2014 さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

コドモのセカイ

【視聴完了して改稿】*誤字訂正

特別なひととの「ハッピーな」甘い生活を守ろうと奮闘する女子高生。


{netabare}どう見ても猟奇的な生活を「シュガーライフ」と称するのは、主人公と監禁される少女が、虐待の被害者である必然なのだろう。
虐待を受ける子供は、「虐待」の事実を否認して、自分は愛されているのだと思い込もうとするものだという。
主人公が楽しげに唱える「ハッピーシュガーライフ」という言葉は、現実の悲惨を「否認」する、虐待被害者の心性を表現している。
決して、サイコパスの「モンスター」性の表現ではない。

現実の事件でも、しばしば、「被害者」に対して「どうして脱出しようとしないのか」「自分ならもっとうまく立ち回る」「被害を受けるのは能力が足りないせいだ」と、被害者へのバッシングが起きることは稀ではない。

だが、危ういバランスで猟奇的な生活を維持する主人公が、障害が立ちふさがるたびに、子供が鉛筆で紙を塗りつぶすように、心が黒く塗りつぶされる描写は、監禁されている少女が決定的な場面で「頭がグルグルする」と思考を続けられなくなる描写とともに、彼女たち虐待被害者の内面がどのようなものであるのか、視聴者に有無を言わせずに突きつけてくる。


友人が、仕事の都合でアメリカの警察で射撃訓練を受講させられたことがあり、話を聞かせてもらったことがある。

通常、銃の操作レバーやボタンは片手で容易に操作できる位置に配置され、アクション映画などでも、いかにも手馴れていることの表現として、指先で素早く軽快に操作する描写が多い。

が、訓練コースでは、両手を使って大げさな動きで操作するメソッドを教えられるという。

強度のストレスに晒された状況下では、人間は、普段は当たり前に行える細かい操作や判断ができなくなるからだ。

銃の撃ち合いと言えばストレス状況の最たるもので、普通であれば子供でも行える簡単な指先の操作ですらできなくなることを、アメリカの警察は豊富な事例から研究し尽くしているという。
したがって、アマチュアに対しては、ストレス下でも行える大げさな動作をあらかじめフォームとして体に覚えこませようとする。


心が「塗りつぶされ」たり、「頭がグルグル」する描写は、彼女たちの心性が異常であったり劣っているという表現ではなく、虐待という強度のストレス下で「正常な」判断が行えなくなったという表現だ。
彼女たちを、異常だ、対応能力がないのだと見下す視点は、自分ならこのようなストレス状況でも的確に判断できる、という思い込みが支えているのだろう。
が、それは撃ち合いになった時に普段通りの操作ができずに撃ち殺されるまでの空想的な自己満足に過ぎない。
撃ち殺される瞬間に自己満足の妄想であったと気づいても手遅れであるように、たとえばブラック企業で過労死するまで「彼女たち」と自分は変わりは無いのだと気づかないのだろう。

「被害者」を攻撃して恥じないのは、同情心やモラルの欠如といった価値観の問題ではなく、相手の状況を考慮する「知力」に欠けている、要するに頭の悪さを露呈している知能の欠陥だ。

自分の知識だけで世界のすべてを知ったような全能感から他人を評価してしまえる「浅知恵」は、言ってみれば子供の属性のようなもので、未知のものを処理する大人の知力が備わっていないことを示している。

こうした、「大人」が見えなくなっている現実が、本作の背景をなしているのだろう。

その表れとして、本作の「背景」には、たとえ繁華街のシーンであってさえ、すべて学生か若者=子供しか描かれていない。
オジサンやオバサンといった「大人」は、モブとしてすら描かれることはない。

生物の本質はDNAを伝えることであり、次世代へDNAを伝えることが成熟ということだが、人間のように社会性の動物においては、自分の子であるかに関わりなく、「子供」を社会の成員=大人に育て上げてこそ「大人」として成熟しているといえる。

その意味では、虐待を止められず育児放棄する主人公や監禁少女の母親も、虐待する「親」も、見ないふりで面倒を避けようとする近所の主婦たちも、すべて「大人」ではない。

主人公に接近する教師やバイト先の店長が、主人公にいいように「処置」されてしまうのも、彼らが「大人」ではない、オトナの皮をかぶったコドモであるからだ。
子供と目線を合わせるのではなく、子供と「対等」に付き合おうとする「大人」は、得てして「自分が」子供と同化したい=大人の責任を放棄したいという欲望にかられたコドモであるという現実を、正確に写し取っている。

「大人」のいない「世界」は、作者や製作者によって切り取られた「現実」か、主人公から見た「世界」に大人が存在しないことを表しているのだろう。

あやうく空想的な子供の「ハッピーシュガーライフ」が何とか維持されていくのは、このように自覚的に「大人」を排除したコドモのセカイを作り上げることに成功しているからだ。


コドモのセカイで「お城」を守ろうと奮闘する主人公だが、コドモのセカイを特徴付ける原則は「交換」であるように見える。

何かを手に入れるためには何かを差し出す。

当たり前だ、と納得しそうになるが、「子供」が何かを手に入れるのに「対価」は必ず必要なものだろうか。
もしも本作を視聴する前に『甘々と稲妻』を視聴していた視聴者ならば、ひょっとするとこの違和を共有してくれるかもしれない。

「子供」性をすりつぶす虐待の経験が、主人公に「交換」の原則を内面化させる。

「お城」を維持するための様々な交渉だけではない。もう一人の被虐待幼女と出会う前、次々と交際相手を取り換える遍歴も、愛情と「引き換え」に肉体関係を提供していたと暗示されている。
「お城」の所有者との出会いにおいても、まず「何もしなくていいの?」と肉体を提供しようとするのは、利益を入手するために対価を提供するという「交換原理」が思考の様式を支配していることを示している。

「交換」に支配され、内面化した思考は、判断や決断をゆがめてゆく。

主人公が「二人のお城」を守るために殺人を重ねる展開に、不快を感じる視聴者も多いかもしれない。
が、ここはコドモのセカイだ。現実の反社会性を根拠に不快を訴えても意味はない。

これらの「殺人」は、刑法上の犯罪として持ち込まれているのではない。
「ハッピーシュガーライフ」の絶対的な幸福の純粋性と「交換」に「差し出さねばならない」ものとして、「絶対性」につりあう「究極的」な「負債」の象徴として持ち込まれている。
究極の「負債」であるのは、「引き換え」に究極の「罰」=「怒られる」が与えられるものであるという、これまた「コドモ」の「交換原則」が根拠づけているからだ。

主人公に確かな「罰」が下されないことに不全感を感じる視聴者は、このコドモの交換原則の圏内にいるのかもしれない。
内田樹が、現代人は「等価交換原理を過剰に内面化している」と10年以上前に喝破したように、こうした主人公の感覚は現実でも共有されているのだろう。

「交換」の絶対化は、〈ゼロ-サム〉の、相手の損は私の得/相手の得は私の損、といった二者択一の判断に傾きがちになる。
そして「内面化」は、損得の「計算」ではなく、「快/不快」の感情として価値判断を誘導する。他人の損は「快」、自分の損は「不快」、と。

主人公の「罰」の不在への「不快」は、主人公が罰を受けないのは「得」をしている=自分が「損」をしている=「不快」、の回路に捉えられているのではないだろうか。


ブッフェ形式のランチを食べに行ったとき、「こっちの方が原価が高いよ」という会話を聞いた。
原価が高い=店の「損」=私の「得」=気持ちいい、の回路が作動しているのだろう。

台風の夜にピザを注文する人がいる。
配達員が特別に苦労する=特別に「損」している=特別な「得」をした=気持ちいい、の回路が作動したのだろう。

どちらにせよ、「得」などどこにもない。
架空の損得に誘導される気分が支配する判断が、現実にも蔓延している。

が、こんな「気分」の無意味さを指摘することができるのも、「現実」の関係性においては「交換」とは無関係に、利益や不利益が生じることがあると知っているからだ。
一方的に与えることもあれば、理由なく消失することもある。

「交換」の明瞭性からすれば、こうした「贈与」や「蕩尽」は不合理で不可解に見えるだろう。
不明瞭の排除として、本作の「コドモのセカイ」の設定がある。
現実世界には存在する児童保護施設のような子供の救済機関の不在が、コドモのセカイを支えている。

そうした救済機関の実効性や運営の仕方に不満の人もいるだろう。
しかし、そうした機関が存在し、子供の救済に従事する大人がいることは確かだ。

(子供に対しては)「無償」で保護を与える大人の不在が、コドモのセカイを支える。

この「コドモのセカイ」によって、虐待によって「交換」のみが行動原理となった少女の物語を、より鮮明に描き出し得ているといえるだろう。
そして、この「セカイ」は、交換の内面化において、現実と地続きであると示してもいる。

終幕で、新たな「お城」を目指して旅立とうとする主人公と監禁幼女は、置き忘れた指輪のために脱出を果たし得ない。
「交換」に貫かれた主人公の行動が、「かけがえのない」指輪=「交換」できないもののために頓挫する展開は、ついに「交換」の向こうへ、「セカイ」の拘束の向こうへの視線を獲得した希望なのだろうか。

追い詰められ、屋上から飛び降りる二人は、死において「愛」が成就するロマン主義の純愛をなぞったように見える。

心中や殉死に愛の超越性を見るロマン主義は、しかし、土壇場で幼女を救う主人公の自己犠牲によって、絶対的な犠牲と「引き換え」に絶対的な愛を差し出す「交換」の現代性に敗れ去ったようだ。

ラストで、他者を拒絶して主人公との「愛」に閉じこもる監禁幼女は、このセカイの交換原理を受け入れ、超越の契機は閉ざされたように思える。
主人公の生命という絶対性は、幼女を解放する「ギフト」ではなく、絶対の愛を「引き換えに」捧げる、交換媒体にしかならなかったのだろうか。

絶対的な犠牲と「引き換え」に絶対的な「愛」を応答させて自己という球体に引きこもる幼女は、相手を絶対的に受け入れる「引き換え」に相手の全存在を収奪する主人公の叔母の陰画のようだ。


無償で与えられる何ものかが存在する「現実」を慎重に作り替える「コドモのセカイ」が、「与えられるもの」が奪い取られた虐待を強力に浮かび上がらせる。

コドモの「ハッピーシュガーライフ」」を理想郷とみなして肯定しまうのも、登場キャラは「異常者」だと断罪してしまうことも、「大人」からかけ離れた「浅知恵」になってしまうようだ。

モブにすら大人のいないセカイでは、警察官もまた子供じみて、形式的につじつまが合えば明らかに不審のある住居を捜索することをしない。
自分が「怒られない」形式が整っていれば明白な異常を見逃す職業人が、必ずしも空想的には見えない現実が、このコドモのセカイを一蹴できない救われなさを支えているようだ。

このもどかしさを、もどかしさのまま引き受けることが大人なのだろうと思うと、なんとも切ない。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 14
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

満面の笑みで胸糞を楽しむ

1話感想{netabare}
ミザリーというか…ストックホルム症候群的な話なんだろうか。
シオが事実を知ってからどうなるかが気になるがずっと後になりそう、ってよりもそこまでやってくれるんか?

にしてもやっぱこういう作品も生まれるよなぁ、ってのも思ったり。
今期先に放送始まった“すのはら荘~”見てると「そのうちヒゲ生えたり声変わりして「こんなのアキちゃんじゃない」と管理人が狂気に走らないかのう?」とついつい思ってしまったり。
さすがにそれは天邪鬼すぎだろー、逆張りしすぎだろーとあんま考えないようにしてはいるけどね。
けどやっぱそっち方面を望む声ってのはあって、それが形になった、みたいな。
“からかい上手の~”を見て「西片もうちょい突っ撥ねても良いのに」と思ってたら“あっくんとカノジョ”が始まった時と似た感覚(こっちは極端過ぎていや待てって感じだけど)。
ネタ被りとは違う…カウンターというか、アナザーアンサーとでも言えば良いのか?
もうね、放送してるアニメの作品数多いからこういった補完する・対極に位置するような作品もバンバン出てくるのは…良い事なのかなぁ?
ってことで“すのはら荘”と並行して見ると楽しさが増すかも、これ単体でも結構面白いけど。

追記
この作品を棚に入れる際アニコレ側から「こんな作品もおすすめにゅ」と紹介されたのがシャッフルとギフトと未来日記。
ええい、3つ目はスクールデイズじゃないのかい!
ってよりもこれってどうやって判定してるんだか未だに不明、結局この作品はソレ系なのかい?{/netabare}

2話感想{netabare}
やっべ、面白い。
“表向きの顔”を演じてる最中の他の人の表情の僅かな違いを読み取ろうとしたり、女あるある過ぎて、もう…うひっ。
愛とか言ってるけどOPで暗示されてるように現状サトウはお人形遊びしてるのと大差無く(理想の像を相手に押し付けてるだけ)、更にはシオは演技してるんじゃないか?と確かめる辺りなんて、もう…ウヒヒ。
ってかあれはシオが演じきったってことでいいのかな?理想像を裏切るとヤバいと本能的に悟って。
サトウは疑心暗鬼に囚われるというか、深淵を覗いたら覗き返されてた方向(いわゆる自爆)でもいいけど、シオはシオでなーんかありそうよね?
いくら幼いからといってずっと部屋に閉じ込められてることに疑問抱いてないし。
ってか出てくるキャラがみんなキの字で、近所に頭を狂わす電波発する隕石でも落ちたんじゃないか?と思わせるくらい(誉めてる)。
同じ感じでキの字博覧会になってた“魔法少女サイト”も、これを見て思い返すと女臭さが全然無かったと思い知らされる。
あの、その…同期に放送してる“殺戮の天使”よりよっぽどコワイ(誉めてる)。

この作品は下卑た笑み浮かべてニヤニヤしながら視聴する(誉めてる)のが正解な気がする。{/netabare}

6話までの感想{netabare}
サトウは、ぼんやりプチトマト眺めてるのを目ざとく気付いたり、バイト先ロッカー内のネクタイとピンの配置がズレてることに気付くとか、深入りされたくない相手を脅すのではなく気持ちいい思いをさせて阻止するとか。
女ってこええええ、ってのを非常に良く描けてると思う、ウヒィーッ。
シオはシオで、5話で咄嗟に嘘を吐いたのは頭で考えてってよりも本能的に・反射的にやったことなのかな。
なんか段々とシオが魔性の女に思えて来た…。
やっぱこれ、ご近所に毒電波発する隕石転がってるんじゃないか?w
相変らず面白いんだけど、ちょーっと陰りが見えて来たかも?いやそれでも面白いんですけどね。
嫌いな人はトコトン嫌いだろうなぁってのは分かった上で、じゃあなんで自分は好きなんだろうって考えてみた。
単に頭のおかしい人が出るだけなら「フーン」って感じで何とも思わない。
一方でこの作品見てる時のように下卑た表情で「ウヒヒ」と言いながら見てた作品は…あ、最近だと“URAHARA”の7・8話の時がそうだったわ(あれはもはやエロス)。
じゃあそれとこれとで共通点を探ってみると…こんな感じかな?

・「守りたいもの・大事にしてるもの(A)」があって、それが脅かされる・破壊される・もしくは異常に執着するが故にキの字になる。
・肝心の(A)が共感できる。

要はどこかに「あーその気持ちわかるわー」って思える…これ書くことで異常者に思われても困るんだけど、悪い言い方しちゃえば「自分にもそういう側面がある」って方向の狂気に対して見ててウキウキするっぽい。
まぁ深淵を覗く系は大好きですんで、ええ。
「結局共感できるかどうかだけじゃん」ってありきたりな結論になっちゃったけど、これ結構大事じゃないかなぁ?
また比較で挙げて恐縮だけど、同期放送作品で同じ感じでキの字博覧会をしてる“殺戮の天使”がホント退屈で…あっちは全っ然共感できない。
なんで共感できないんだろうって考えたら(A)が無いんだよね、あっちは。

で、陰りが見えてきたかも?って思ったのは、回が進むたびに変態キャラ増えてるけど(A)持ちはそんなに居ないような?
虐待されたとかのトラウマ持ちは(A)に固執する理由としてあった方がいいけど、(A)無しでただトラウマ持ちで頭オカシイだけなのは自分にはイマイチ。


ところで、先入観ってのは恐ろしいもので、総監督の草川啓造って「どっかで見たことあるなぁ」って程度で、作風もあっててっきり“シャッフル”や“GIFT”の人だと思い込んでて…実際は全然違ってたー!!
そっちは鈴木雅詞で、今期は“ロードオブヴァーミリオン”やってる方でした。
じゃあ草川啓造って何で見たんだっけ?って思ったら、ああ、“リリカルなのは”の人でした、あとは“ロウきゅーぶ”が有名?
…。
あれか、ロリっ娘なら任せろオラァァン!って人なんかね。
しっかしちゃんとスタッフ確認しないとアカンですね、アニコレで感想書いてなかったら勘違いしたまんまでしたよ。{/netabare}

最終回まで見て{netabare}
今期一番面白かった。
…が、表立って人には薦めにくい作品、あれー?前期の“ラストピリオド”に引き続き、どうにも語るのを憚る作品が続くなぁ…。
ぶっちゃけ言っちゃえば「頭のおかしい美少女を眺めてニヤニヤする下卑た趣味」を、余計な装飾しないでそのまんま下卑たモノとして描いた作品。
これが下手に気取って・着飾って高尚ぶり出すと自分は一気に冷めるので、最後の最後までヘンタイをやり通したのは感動すら覚える。
(これを書くに当たり「下卑た趣味を装飾して高尚ぶってる」某作品のタイトルを書き直しておきました)

「なにかやるんだったらリスクは承知するべき」ってのはどうしても自分は思ってて、しかもそれが人道に背くことなら尚更で。
この作品は狂人ばっか出るけど、基本これを踏まえてるのに好感を覚える。
顕著な例では北埋川先生のサトウに対する「自分以外の人間と秘密の共有するのが許せん→破滅する姿が見たい→警察に通報」って感情は全然共感できないけど、「それにより自分もタダでは済まない」と覚悟を決めてたのは非常に共感できる。
(一方でこれはTVアニメとしてしょうがないんだろうけど、エレクチオンして然るべきところをヨダレで婉曲表現してるのはどうなんかな、仕方ないんだけどさ)

そして自分的に最もタマランかったのは、サトウは秘密を隠すために普段から周囲に気を張ってて(頭が良いというのもあるが)、何か変化は無いか・悟られてはいないかと他人の顔色を伺うシーンがちょくちょくあるんですよね。
いやね、聡い美少女から「ふーん、それ本当ー?」と瞳を覗き込まれるようなことをされたら…ああもうっ、ああもうっ(北埋川先生が興奮してるのと同じ感じで)。
友人はそんなことされたらブン殴るかも知れんと言ってましたが、自分はエレクチオンしながらもんどりうつかも知れん。
これは…コンテ書いた人の手柄になるのか?いい趣味していらっしゃる。
で、そういう「探り」に対してシオはシオでナチュラルに演技(無意識な演技)をしてて──トラウマ故か無意識のうちにサトウにとって都合の悪いことは考えようにしてて──いつ機嫌を損ねる真似をしやしないかヒヤッヒヤでした。
後半とうとう隠しきれなくなって秘密を共有することになるけど、タイミング間違えてたら殺されてたんじゃないかな。
他の作品でも何度か書いてる「殺して剥製にして額縁に入れて飾っておけば満足」ってタイプだったので…途中までのサトウは。
それに耐えかねてシオが「お人形じゃない」って言ったときは、まぁそう言われるわなぁと強く共感したもんです。

最終回の飛び降りのシーン、高飛びが成功してたら「あったであろう未来」が背景に流れた時は涙出ましたわ、切ないのう。
決して許されてはいけない奴だったけど…ってか、元々高飛び失敗したのは指輪を忘れて取りに戻ったせいで、じゃあ何で指輪忘れたかといえば偽装のためにショウコの死体に制服着させる時に邪魔だったので外したからで…ああこれ、ショウコの呪いじゃね?
単に耳目を集めるためにセンセーショナルに殺されたんじゃなくて、ちゃんと意味はあったんじゃないかなーと思うと良く出来てるんじゃないかな。

そして最後、病室のシオ…シロッコに連れてかれたカミーユやーんw
「彗星かな?」って言い出したらどうしようかと思ったけどそうじゃなくてひと安心。
サトウをグッサリ心に刻み込まれてキチ化エンドだったけど、サトウ的にはそれが真の愛だったってことだろう。

最後の最後まで救いの無いドス黒い話だったけど、徹底しててある意味爽快でした。
けどなー、冒頭にも書いたとおり人には薦めにくい、ヘンタイ嗜好の作品です。
今期一番面白かったけど、万が一これが一番売れた作品になったりしたら、それはそれでイヤ~な気持ちになるでしょう。{/netabare}

追記{netabare}
あ、思い出したのでちと追記
“殺戮の~”ばっかり比較で槍玉に挙げてしまって恐縮だけど、あれとこっちでは何が違ったのだろう?ってのはずっと考えてまして。
と思ってたら別の作品がポンと思い浮かびました。
“ウィクロス”…の特にあきらっきー、あれは自分ダメでした。
「やりたいことのために人の迷惑顧みない」ってのは共通してるのだけど、自分に不都合が降りかかると「他人のせい」にしてばっかで…。
↑で書いたのと共通してしまうけど、「不都合起きることも覚悟した上でやってるんじゃないのかい」「自分棚に上げてよく言うわ」と不快感のが先に来てしまう。
(当然あきらっきーはそういうキャラとして描いてたんだろうけど)
でもってシュガーライフは覚悟してる、不都合が起きても自分が撒いた種と承知してる。
指輪を忘れて取りに戻ったせいで高飛び失敗&心中する羽目になっても「おのれショウコめー!」なんてことは言わない。
それどころか目的達成のためなら泥水を啜る覚悟まで決めてて…同僚としたくもないキスしたり嫌いなおばさんに頭下げたり。
ただキチだサイコだ言ってもそこら辺の線引きはしっかりしてて、それが不快感なく楽しく見れた部分なんじゃないかなー、と思ったり。
単純に「異常行動させればサイコが描けてる」と思ってるような浅薄なクリエイター…は居ないとは思いたいけど、そこら辺もちっと注意して描いてもらいたいところ、ね、ヴァーミリオン。
普通の中に潜む深淵だからこそサイコなんじゃねーのん?と。{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 15

78.4 24 秘密アニメランキング24位
シャドーハウス(TVアニメ動画)

2021年春アニメ
★★★★☆ 3.8 (493)
1687人が棚に入れました
この館には秘密がある──断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔"としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー"一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形"が訪れ、“影"と“人形"の不思議な日常が始まる。

声優・キャラクター
鬼頭明里、篠原侑、酒井広大、佐倉綾音、川島零士、下地紫野、羽多野渉
ネタバレ

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

一風変わったミステリー

原作未読
面白い世界観
ミステリー

{netabare}生き人形は本物の人間で影は寄生する物体ということくらいが明かされた。コーヒーで洗脳しているの怖い。{/netabare}

影自体も一枚岩ではないし、おじいさまもどういった存在なのか非常に気になる終わり方。続きが気になる。
ケイトとエミリコはどうするのだろう。ジョンとの間に愛は生まれる?シャーリーの存在はこの後の話にどう影響していくのか。


OP
a hollow shadow 末廣健一郎作曲・編曲
ED
ないない ReoNa
私の完璧な世界 萩森英明 末廣健一郎作曲・編曲
ReoNaの歌声がこのミステリーにはぴったりだったような気がする。


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
この館には秘密がある──断崖に佇む大きな館「シャドーハウス」で貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”としてシャドーに仕える世話係の「生き人形」。ある日、“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”が訪れ、“影”と“人形”の不思議な日常が始まる。世にも奇妙なゴシックミステリー、ついにアニメ化!

第1話 シャドーと生き人形
“シャドーハウス”--そこには多くの“シャドー”とその世話係である“生き人形”たちが暮らしていた。“シャドー”一族の少女・ケイトのもとに一人の“生き人形”がやってくる。最初はぎこちなかった二人だったが一緒に過ごすうちに距離が近づく。そしてケイトは“生き人形”に“エミリコ”と名付けた。

第2話 部屋の外には
ケイトに仕えることも慣れた頃、エミリコは他の“生き人形”たち同様に屋敷内の掃除をすることになった。ローズマリーの班に配属され、ミア、ルウと共に掃除に勤しむ。さらにミアが仕えるシャドー・サラにも出会うが、主のケイトよりも先に話すエミリコは「失敗作」と言われてしまう。

第3話 すすによる病
“シャドーハウス”のことを学ぶ『授業』に参加したエミリコ。屋敷内をローズマリーに案内してもらいながら、『お披露目』のことを聞こうとするが、「生き人形はシャドー家に対して忠誠以外の心を持ってはいけない」と詳細は教えてもらえなかった。その時、掃除用具の間に“こびりつき”が現れて…。

第4話 深夜の見回り
先日の騒動の原因について“星つき”の“生き人形”・バービーによる取り調べが行われた。その中で一方的に犯人扱いされたラム。バービーに口答えをしたエミリコとショーンはラムと共に原因を究明することになり、深夜に屋敷内の見回りを始める。三人は果たして原因をつきとめることが出来るのか…?

第5話 ”お披露目”
ケイト、ジョン、ルイーズ、パトリック、シャーリーとそれぞれの“生き人形”たち5組は、それぞれの想いや決意を胸に『お披露目』に挑む。『おじい様と共にある棟』に住む特別な“生き人形”・エドワードの主導でいよいよ『お披露目』が開始--!

第6話 庭園迷路
合格への道を模索しながら『お披露目』に挑む5組。生き人形たちは、すす時計が落ち切る約2時間以内に、庭園に広がる迷路のどこかにいる主人を見つけ出し共に出口にたどり着くようにと試験官のエドワードから指示を受ける。時に協力しながら主人を探すエミリコ達。一方、ケイトは『お披露目』が何者かに監視されていることに気づき…。

第7話 不完全な地図
手渡された地図や道具を頼りに囚われた主人の元に急ぐ“生き人形”5人。しかし、庭園には様々な仕掛けが施されておりその行く手を阻む。5人はそれぞれの主人と再会し時間内に出口にたどり着き、無事『お披露目』に合格することが出来るのか…

第8話 手のひらの上
主人と再会する“生き人形”も出始める中、エミリコに勇気づけられたラムは互いに合格してまた会うことを誓い、主人の元へ向かうのであった。全員が順調に合格に近づいている展開は『お披露目』で、誰かを落とさなければならないエドワードにとっては想定外であるにもかかわらず、彼は動揺もせずピアノを弾き悦に浸るのであった。

第9話 鳥籠と花
各々の状況が刻一刻と変化しながら『お披露目』は終幕に近づいていく。エミリコがたどり着いた先に居たのは鳥籠型の檻に囚われたケイトだった。すすに反応して段々と外れる鳥籠を支える鎖。下には棘だらけの木が待ち受けている。エミリコはケイトを助けられるのだろうか…

第10話 最後の一対
持ち前の気転と丈夫さを活かしてなんとかケイトを助け出したエミリコ。再会の喜びに浸る間もなく、すす時計は『お披露目』時間が残りわずかだということを示していた。果たしてふたりは時間内に出口までたどり着き『お披露目』に合格することはできるのか、……そして、明らかになるシャドー家の目的とは一体…?

第11話 黒い飲み物
お披露目会場で”特別な珈琲”を飲み、シャドー家への忠誠心で満たされるエミリコ。その様子にショックを受けるケイトはエミリコの部屋にあった考えないノートをもとに洗脳を和らげることに成功する。そして、ケイトは横たわるエミリコの手に自分の手を重ね、ふたりだけの秘密の話を打ち明けるのだった。

第12話 おじい様と共にある棟へ
何者かに連れ去られたエミリコ。ケイトはジョン達と相談し犯人に目星をつけ、おじい様と共にある棟へ侵入し助け出すことを決める。お披露目を乗り越えた皆に協力してもらい、ケイトは栄光の廊下へと足を踏み出すのであった。

第13話 シャドー家のために
エミリコの元にたどり着いたケイトだが、すべてはエドワードの思惑通りに事が運んでいた。捕らえられたふたりはこのまま朝になれば、反乱分子としての処分は免れられない。絶望とも思える状況の中、怪し動く”影”がふたつ……果たしてふたりはエドワードの手から逃れることが出来るのか--!?

投稿 : 2025/02/01
♥ : 16
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

13話 え、終わり?アニメ業界終わるんじゃね?

 最終話を見て。一応作中の事件の結末はありましたけどね。雰囲気的にそうかな、とは思ってましたどね。ここで終わりかい!?でしたね。

 まあ、シャドウという発生源はなんとなく説明がありましたが、ケイトとエミリコだけでなく、エドワードまで現状維持だと、何も進んでねー、っていう感じでしたね。
 ここまで本当に面白かったから、非常に残念です。85点の水準できてたのが、最終話のせいで60点くらいの満足度になったという感じですね。

 製作委員会制、アニメ会社乱立、人材不足、アニメ作りすぎ、原作が不足気味などでアニメのクオリティが昨今心配です。
 ネットオリジナルの作品もほとんど満足行くのがないですし、どうなっていくんでしょうか。
 まず、ちゃんと終わらせろ、話はそれからだ、と言いたいです。
 
 原作中途半端だけど、ためしに1クール作る、12、3話で取り敢えず終わらせる。ソロバンはじいて次を考える、人気あったら時間稼ぎしてスピンオフする、メディアミックスする、作画だけやたら良くて内容も意味もない映画を作る、みたいな作り方がアニメを殺している気がします。
 構成も、エピソードの取捨選択もベストな選択ができるわけありません。2期作っても作品の質は絶対に落ちます。この傾向がこの2,3年で急激に進んでませんか?

 こんな優良なコンテンツですらこれでは、誰もアニメ見なくなっちゃいます。

 ぜひ、視聴者に対する責任とクリエーターとしての矜持を忘れないでほしいと思います。
 商売だからソロバンはじくのは仕方ありません。ですが、ドラッガーの「マネジメント」を思い出してください。顧客満足を忘れた商売は結果的に淘汰されます。

 

以下 視聴中のレビューです。

{netabare}

原作読んでなくてよかった。

4話までの感想です。面白過ぎます。
ローゼンメイデンとかゴシックの今風という感じでとても雰囲気が出ています。

 黒いキャラクターに表情とか感情を感じるのは、すごいと思います。作画は本当に奇麗。画面が暗いのに見やすいので、相当計算してるんだと思います。

 謎の展開が素晴らしい。引き込まれます。早く知りたくて、原作をポチりたい衝動を抑えるのが大変です。やっぱりこれはアニメで最後まで見たいですね。ですので他の方のレビューも見たくないです。

 声優も良いのですが、最後のクレジットでエミリコ、ケイトの順番ではなく、ケイト、エミリコの順番なのがすごく気になります。やはり影が主題なので、2人が…と想像してしまいます。

 1話冒頭の汽車のシーンに絡んで石炭と影からでるススの類似性も気になるし、舞台の上でケイトとエミリコが並んでいる場面とか、エンディング最後の置物みたいな屋敷とか、ちょっと謎解きしたくなりますが、まあ、この話は舞台に引き込まれて、素直に驚くのが楽しそうです。

5話見ました。
 相変わらず美しい作画ですね。
 声優のクレジットの件は考えすぎだったみたいです。
  {netabare} お仕置きのシーン含めて、お影さま-生き人形の組み合わせにいろんな形があるのが分かる回でした。クレジットもこの組み合わせでした。
 あの審査している生き人形の動きがアニメ的に何か不自然なのと、優秀だと言っている組み合わせが優秀に見えないのが、残念ポイントでした。彼らのいる世界の作り物っぱさを意識した演出の可能性もありますが。{/netabare}

 そういった気になることろを補って余りある謎がまだ続いています。

6話見ました。
 少し謎のスケールが小さくなった感がありましたね。本質的にはなんの解決も提示されていないので謎は謎なんですが。解決編がこじつけにならないよう、期待します。

7話見ました。
 エミリコの無邪気最強、という方向性?館の謎は最後なんですかね。謎めいた雰囲気がちょっと薄れたので、視点を館とかシャドーに戻してほしいんですが、まあ、当然そっちにつながっていくんでしょう。1クール通じて最高のアニメってやぱり難しいですね。でもまだまだ面白いので楽しんでます。

8話みました。
 優秀な人間とは、奢らない、臨機応変である、先入観を持たない…エドワードは反対ですよね。
 うーん。エドワードですべての緊張感がなくなってしまったような。「3階」はそれを含めて楽しんでるというどんでん返し?エドワードが排除されるとか?やっぱりエミリコが天然パワーでがんばって、「3階」が「あの娘面白いわ」とか言って救われる?
 ここが帰路でしょね。名作か、凡作か。
 にしてもそろそろ迷路は決着してほしいですね。

9話みました。
おお、シャドウと生き人形って…なるほど…でも、あの蝶々的なのはなに?とかまだまだ秘密はありますね。

10話みました。
秘密が簡単に暴露されて、おや、となりましたが、なんか、意外な方向に話が進みだしましたね。意外性大歓迎です。ケイトが活躍するんでしょうか。

12話までみました。
ケイト様活躍ですね。話の方向が謎解きからサスペンス的な方向になってきました。これ1クールなんでしょうか。ラストが楽しみです。

一つ疑問が。確か大掃除のときに、お披露目が終わった生き人形はもっと意思があったし、目もあのホニョホニョじゃなかったですよね?時間が経つとまた意思が戻るってことでしょうか。 {/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 13
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

余計なことは考えないのが大人になるということなのか……

断崖にそびえる不気味な洋館「シャドーハウス」。
そこに暮らす貴族じみた顔なしの一族「シャドー」と彼らの「顔」役として仕える「生き人形」。
日常と徐々に明らかになる館の秘密を描いた同名コミック(未読)の連続アニメ化作品の1クール目。

【物語 4.0点】
普段、考えないようにしている余計な事を、より鮮明に考えさせられてしまうゴシック&ミステリー。

例えば心を顔に出せないシャドー家の面々は"すす”を通じて悪感情を発露するが、
こうて露骨に外部化されると、ついつい謎解きの手がかりに参照した現実社会の諸要素を
より強く意識させられてしまいます。

利益のためなら倫理は捨てられるんだなとか、教育って怖いなとか、
{netabare}“余計なことは考えない~♪”{/netabare}などとブラック社歌?が流れる職場で幸せを噛みしめる集団心理ってヤバいよなとか。
主より中間管理職や取り巻きの方が闇を感じる組織あるあるとか。
シンプルに部屋そうじしなきゃ心に澱(おり)が溜まる一方だなとか。

道中、ちょっと“お披露目”の試験が長くて退屈かも?とも感じましたが、
コーヒー飲みながら苦い思索に耽る視聴時間には奇妙な充実感があり、
館の深層に迫るということは、人の心とは何かに深入りすること。
との興味から来る中毒性が完走の源に。

最終話は謎の多くを積み残した故のお預け感もありましたが、
今は、この夏放送予定の2期を早く摂取したい心境です。

【作画 4.0点】
アニメーション制作・CloverWorks

冒頭、影を強調したビジュアルに惹き込まれる。
私もお人形さんみたいに可愛らしいエミリコたんに萌えてみるか~と適当に眺め始めたら、
いきなり圧倒され、思わず巻き戻して見返してしまいました。
最初の映像は、1期で明かされた内容を受けた上で再見すると、良く出来てるな~と改めて感心します。

すすが悪感情として館にこべりつくため、生き人形たちは常に掃除に追われる。
連れて、制作スタッフの方も、背景、衣装に至るまですす塗れにする、“こべりつき”が暴れるなど、
この上なく面倒くさそうな作業に挑む羽目になるが、同スタジオは果敢なすす描写を通じて、
作品の個性を引き出すことに成功している。

シャドーは顔が見えないけど、ちゃんと気持ちが現れている?と思わせる描写も○。
個体によって形が違うすすの噴煙?の描き分けも良好。

ランプや強烈な朝日などの撮影処理も影を際立たせる好演出。

【キャラ 4.0点】
主人公の生き人形・エミリコ。旺盛な好奇心が謎に分け入ってしまう原動力。
余計なことノートを付けて忘れてしまおうと励みますが、
そんなことしたら、ますます余計なことを考えてしまいますw
身体が頑丈なだけでなく、ちょっと鬱陶しいくらいポジティブなメンタルに、ラム同様に励まされることあり。

エミリコの主人のシャドー・ケイト。
気ままにすすを噴き出すツンデレ?かとも思っていましたが、
終盤には{netabare}館の秩序に含む所がある{/netabare}と分かり最後までお仕えするに値するお方なのだと再認識。


最初に遭遇するエミリコ以外の生き人形・ミアから始まる、
多様な性格、主従関係を通じた、館の側面を映し出す誘導も巧み。
“お披露目”にて一緒になるシャドー&生き人形の絡み合いも、
人間の感情を管理する難儀を感じさせ、視聴者と“3階の住人”に“娯楽”を提供。

その3階への野心によりアンフェアな試験官で中間管理職のエドワードが1期の煽り役。

【声優 4.0点】
シャドー&生き人形のペアは、基本ひとり二役。
主従で性格も違う、だがシャドーの顔として表情や感情を捧げる異様に幅広い演技で好対応。

それだけにケイト(CV.鬼頭 明里さん)/エミリコ(CV.篠原 侑さん)
主従でキャスティングを分ける当たり前が、
館の異分子として台風の目となる予感を際立たせる。


“こどもたちの棟”にてマウントを取ってくるバービー役の釘宮 理恵さんの暴言も良い感じで憎たらしいです。
役を兼任する主人バーバラの丁寧な言葉遣いの憎まれ口もグッド。
冒頭映像にて、すすを大量噴出して表現された心の闇の所以。
円熟味を増した、くぎゅボイスで是非とも覗いてみたいです。

【音楽 4.0点】
劇伴担当は末廣 健一郎氏。
狂ったサーカスをテーマに明るくて不穏なチェンバロやバンドネオンの音色を散りばめムードを演出。
OP曲「a hollow shadow」をインスト曲にしたのも世界観に引きずり込む好判断。
あと{netabare}8話のエドワードの自己陶酔がダダ漏れになったピアノ曲「私の完璧な世界」{/netabare}も強烈でしたw

EDはReoNa「ないない」
自己否定歌詞を破れかぶれに連発する絶望系シンガーの極致だが、
すす量多めな作品の空気に不思議とマッチ。

投稿 : 2025/02/01
♥ : 37

79.5 25 秘密アニメランキング25位
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (532)
2082人が棚に入れました
現代の日本で生活している「本須麗乃(もとすうらの)」 は、念願である図書館への就職が決まったその日に亡くなってしまう。もっと多くの本が読みたかった、そんな未練を抱いたままの彼女は気が付くと異世界の幼女マインとしての身体を持って意識を取り戻した。物語の舞台となるのは 魔法の力を持つ貴族たちに支配された中世のような異世界の都市エーレンフェスト。厳格な身分制度の中、現代日本の知識を持つ少女マインが、本を手に入れるために奮闘する。

声優・キャラクター
井口裕香、速水奨、中島愛、折笠富美子、小山剛志、田村睦心、子安武人、日野聡、前野智昭、内田彩
ネタバレ

鰺鱒 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

題名の軛

[2019/10/15 v1:知識は紡いで繋いで使ってなんぼ]
[2019/12/06 v2:うつわとなかみ]
[2019/01/14 v3:題名の軛]

原作知らず。
全体としてかなり長くなってしまったので適当に畳んでおきます。

[v3 題名の軛(くびき)]
続編決定ということのようで、1期は区切りの良いところまでだったのでしょう。

アニメ作品として、絵柄が少々独特ながら異世界商工記として十分に面白く、最初の数話を問題なく視聴できるならそのまま全部見て損はない作品と思います。転生者である主人公にちょっと都合の良い幼稚化が感じられますが、「私TUEEEE」することはなく、地道・実直に下克上のステップを踏んでいます。これって昔のNHK朝ドラに通じるものがあるような・・・おしん的な?(憶えちゃいませんがね・・・)


ですが、僕個人にとっては、不満の残るお話の展開であり、終わり方でした。v1、v2で述べてきた「本とは何か」「何を残すのか」といった本の機能・役割、そこに記すべき情報・コンテンツに関する物語や展開は一切ないまま終わりました。本好きとはいったい何を指すのか。

とはいえ、この不満はタイトルを勝手に解釈した僕の妄想・期待と作品内容の不一致によるもので、原作者さんや制作サイドとしては「んなもん知るか」で終わる話でしょう。なにより、本作を楽しまれた多くの皆様にとっても同様のはずです。

―そも、タイトルに何を思ったのか
{netabare}
本作のタイトル「本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~」というのが、僕にとってはミスリードをうみ、また、そうは言いながら僕自身がタイトルをちゃんと吟味していなかったのかな、と思います。ラノベやなろうものにしては珍しく、タイトルに強い方向性と状況の限定が盛り込まれたものだと思っています。

「本好きの下克上」という主題から、“本のない世界に本をもちこみ、本の力で何かしらを改変・改革していく”ようなものを読み取ってしまいました。もしもそうならば、当然そこには本によって(本のない世界と比べて)爆発的な勢いと実効力で拡散していく知識、情報による人々の変革、思想の変化と発展とを背景にした主人公の「下克上」が描かれるに違いない、、、と。

でも本作は、副題である「司書になるためには手段を選んでいられません」が本当に大事なことだったのですね・・・結局、本が身の回りにありさえすればよい、という選択を主人公が終盤でしたことで、そう判断せざるを得ませんでした。
{/netabare}

―でもこのタイトルだからこそ、観てみようと思った作品
{netabare}
タイトルって、大事だと思っています。作者がそれなりに考え、作品全体を過不足なく表すものとして付けるもののはずです。だからこそ「本好き」が「下克上」するんだ、というタイトルはこの上なく魅力的に思えたのでした。僕個人の性質ですが、副題は相手にしません。場合によってはなくとも成立するのが副題なので。

なので、無理やり文句を言うならば「タイトル、もう少し気を使って付けてほしかったよ。」です。もちろん、アニメ化されたのは原作の途中までで、今後の展開でいよいよ「本そのもの」を問うていくお話になるのかもしれませんが、それならそれで片鱗だけでも見せてほしかったです。
{/netabare}

――作品タイトル一考:一面的だし、まとまってないですけど
{netabare}
アニメやラノベにかぎらず、週刊誌連載の漫画などでも思っているのですが、作品タイトルってかなり局所的なものか、最大公約数的なもののどちらかが多いと思っています。そして、長寿作品や成功した作品って、上記のケースが多いように思っています(が、数字取ったらどうなるんでしょうね・・・)。

局所的というのは、端的には主人公そのものをタイトルにするケースです。あるいは、作品に欠かせないアイテム・物品をタイトルにする場合もありますね。他には、作品の舞台となる世界をタイトルにしているケースもこれですね。「鋼の錬金術師」「オーバーロード」「ナルト」などは主人公そのものを指す(実質)固有名詞で、作品が続く限りそのタイトルが作品の中で描かれるものであり続けます。ちょっと気になって週刊ジャンプ掲載作品の一覧を見てみたら、半分近くがこれですね。

最大公約数的な例としては「ガールズ&パンツァー」などがその例にあたると思います。「女の子と戦車」であり、この組み合わせは作品の最大公約数以外の何物でもないとおもいます。銀英伝なんかも最大公約数的な例ですね。最近だと「超人高校生~ようです」も無理やりですがこちらの例にあたると思います。死なない限り、とりあえず嘘にはなりませんから。

こういうタイトルって、作品そのものの展開が大きく変わってもタイトルと作品内容が大きくずれることってそんなにないと思います。ある意味、お話をどう転がしてもタイトル詐欺にならない、安直ではあるけど堅実なタイトルの設定だと思います。逆に言えば、設定・世界観の大枠しかまとまってない段階では、こういうタイトル以外につけようがないと思います(もちろん、すべて練り込んだうえであえて狭いタイトルをつけることはあり得る:例・はがれん)。なお、偉大な例外としてドラゴンボールを挙げておきます。存在忘れてましたよ、後半以降。たまに出てきてびっくりしたもの。

これらと異なるのが、行為や属性・性質を盛り込んだものだったり、作中の人物の状況を語るようなものでしょうか。いってみれば、中途半端に限定的な情報が付加されたタイトル。本作も「本好き」がこれにあたると思います。上で述べたことの反対に、こういうタイトルは、ある程度以上作品の方向性や描くメッセージなどが固まっていないと付けられませんし、読み手・視聴者の僕としては「結構練り込まれた作品の可能性が高い」と判断する材料ともなります。

ですが、現実にはタイトル詐欺に近い状態になることが多いようで、少々残念に思っています。繰り返しますけど、タイトルって大事だと思いますよ。

スマホ不要になった「いせすま」、ダンジョンに潜らない「ダンまち」、もはや成り上がる隙間の消えた盾の勇者とか、どうすんのよ(笑)
{/netabare}

[v2 うつわとなかみ]
{netabare}
10話まで観て。

観続けていて良かったと思える作品になってきた。
言うなれば「異世界商工記」とも言うべき形になってきたように思う。その視点で見れば、それなり以上に面白い。

また、ここに来て「マイン」という器と「麗乃」という中身の食い違いがドラマを生み出している。ルッツ君(6歳)の男前っぷりに驚喜しながらも、先々の不安も感じさせる展開は良いと思う。マインが抱える病の問題も決して楽観できるものではなく、先が気になるテンションを作品に与え続けている。

ただ実際のところ[v1]で述べた不満はなにも解決しておらず、現状もモヤッとしたままである。紙は完成したものの、肝心の「本」に至っていない。結局、紙・本という器を作ることにだけ精一杯で、今の段階でなお「何を本にするのか」「何を伝えるのか」という中身についての話がひとかけらも見当たらない。お母さんのおとぎ話でいいのか。

もしもこれが、「マインの器と中身」と「本の器と中身」とを対比的に紡いでいく物語になるのだとしたら、、、あるいは、僕はそれを期待しながらこの先を観ていくことになるのだと思う。
{/netabare}

[v1 知識は紡いで繋いで使ってなんぼ]
{netabare}
二話まで一気に見て、今後どうしようか判断に困っている状態です。とりあえず次回を見て判断というところなのですが、自分の中ではどうにもDrop気配が濃厚なので今のうちに記しておこうと思っています。

作品タイトルを見て、ふわっと心躍った作品でした。かなり期待しながら見始めたのですが・・・作品タイトルで期待したものと、実際に展開されているものとが違いすぎなのです。まぁ、こちらの勝手な期待なのですから制作・原作サイドからすりゃぁ「知ったことか」なのでしょうけれど。

今のところ、ネガティブに働いているのは本作の次の二つの要因です。自分の理解のためにも、文書にしてみる。

要因1=本当に[本]そのものの作成過程を描くだけなの?という疑念。

本作が「本」「活字」に執着しすぎているのに違和感を感じている、といってもよいかもしれません。「本」や「文字」を扱うものにとって、本は確かに重要ですが、最終のOutputは本そのものではなく、そこに書かれた「中身」です(出版社・出版業は「もの」を出す側面もあるのでその限りではない)。

{netabare}
人類の歴史において、確かに「本」が果たした役割はとてつもなく大きい。しかしそれは、「本」という存在そのものではなく「本」が担った役割にこそ意味がある。その役割とは、記録、保存、体系化と継承である。
結果的に恐ろしいまでの耐久力を持った紙という媒体(保存)に、文字によって記された知識・経験・思想その他もろもろ(記録)が、何らかの意図や目的をもって取捨選択され、束ねられたものが本となる(体系化)。それは当代の知識・文化を後世に伝えるものとなり、後世の人間はその「本」から知識・文化を学び、時に発展させ、それをさらに本へとまとめていく(継承)。これが「本」の機能。本は本のために存在しているのではなく、本が伝えるコンテンツ=情報にこそ意味がある。(蓄積、移動・波及、複製、なんてのもあるわね)。

およそ「文字」に関わることをやっていると、こういう考え方になっていく人は多いのではないかと思います。極端なことを言えば、上記のようなもろもろを、記し、残し、再現可能な方法が文字+紙以外にあったなら、それが「本」にとって代わっていた可能性はあると考えます(いわゆる「伝承」などがそれに近いわけです。保存と継承に難がありますが)。耳から得た情報の記憶が100%保持されるなんて機能をヒトが持っていたら、文字すら出てこなかったかもしれない。

しかし、2話までのところ、こういった話は一切現れず、ただ「本」が欲しいを繰り返しているだけなのです。

{/netabare}
今後の展開で「本」とは何なのか、「本」は何のためにあるのかといった議論が出てくるのならばもう少し見ていきたいのですが、今のところそのような気配を感じ取れずにいます。教育が云々という言葉が出てきたので、少しは期待しているのですが・・・どう転ぶかなぁ。

要因2=本当にその設定どおりの人物ですか、本須さん?という疑念。

端的に言えば、「司書として就職予定だった本の虫」という設定が成り立っていないと判断しています(「図書館に就職」だったか。だとしたら司書補?いずれにしても大差はないと思う)。

{netabare}

現状、私の眼には「ご都合主義の記憶と知識の封印、思考力の低下をお話の展開に使っている」と映っています。こういうのは嫌い(完全に好き嫌いの問題)。この子、都合よく頭悪い、もしくは、都合よく物事を忘れすぎに見えます。転移とともに5歳児並みの思考能力になり、さらに記憶も消し飛んだ、とかいうのならまだしも、そうではない(ちゃんりんしゃん作れる)。

司書になれるくらいならば、「本」の歴史くらいはおさえているはず。中世ヨーロッパ然とした世界における本の位置づけ(希少性)、その希少性がどうして生じるのかについては知っていて然るべき。そのターニングポイントとなる活版印刷の登場と普及、その前後での識字者の価値の変化、文字・本を媒体とした情報の伝搬速度の変化などは大前提としてお話を作ってほしかった。要因1で述べたことも、明言するかどうかは別にして、意識してほしかった。なんで本を読みたいのか。なんで「文字」を見たいのか。

もしかして、そういうのちゃんと調べず、考えずに書いているのだろうかという疑念にもつながっています。

一話で「本がない」→「何か読むもの、せめて新聞」みたいなことを言っていたけれど、彼女の「本の虫+司書」の設定が正しいのならこれはあり得ない発想。二話でも気軽に羊皮紙をねだる姿が描かれているが、これも腑に落ちない。また、「その世界の紙」が羊皮紙であることが判明した段階でパピルスが即座に出てこないのが本当に腑に落ちない。
{/netabare}

現時点での本須さん像が「ただの活字中毒で、本を読んでも知の獲得ができない、知の連結ができない、知の活用ができないお馬鹿さん」というところに来てしまうのです。そんな人物ならば、別に本なんてなくてもよいではないか。繰り返しになりますが、知識の活用と連結が「お話の都合に合わせて遅い、できない」というのが嫌なのです。そのうえ、「本の虫」設定が空虚に映ってしまっています。

演出や作画面にも少々苦手なものが見られたりするのですが、これらは僕にとっては小さな問題かと思っています。大逆転を期待しつつ。。。。他を探す感じかな。
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 42
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

好感のもてる異世界転生♪

[文量→中盛り・内容→考察系]

【総括】
やや子供向けか?と思いましたが、、、いやいや、これは面白い。

異世界に転生した活字中毒主人公が、本のない世界で本作りに邁進するアニメなんだけど、数多ある「なろう系」異世界転生作品に、お手本にしてほしいアニメ。

ゆったりと時間が流れるアニメでありながら、ピリッと香辛料も効いてます。オススメです♪

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
異世界転生モノで、マインもチート。しかし、それを緩和させる上手い設定、ストーリーが光った。

まず、「マインが虚弱である」ということ。いかに知識があろうと、それを実現させるだけの体力がなければ無意味。特に序盤はこの性質を生かし、うまくジレンマを演出していた。

しかし、ジレンマばかりではストレスになってしまい、創作物としては単純に面白くない。

そこで、「マインが成長し、体力がついてくる」「ルッツなどの理解者」を通して、「虚弱」は徐々に解消していく。この辺のバランス感覚の上手さは、作者のセンスかな~と。

次に、「マインが身喰いである」ということ。ただの虚弱ではなく、命に制限があると分かったことで、作品に深みが増した。中盤の「命(本)か家族か」という葛藤。まさか、「家族」を選ぶとは思わなかったけど、ここが、二流と一流の分かれ目だったかと。

そして、「マインが平民の子供である」ということ。マインの身食いは、ぶっちゃけ金と権威でなんとかなる。でも、マインがどれだけ前世の、異世界の記憶をもっていても、どうしようも出来ない、身分の差。

13話目に、神殿に魔法具があることや、神殿が身食いを必要としていることをベンロが知っていることが示されました。その時、「なんでベンロはその事実をマインに知らせなかったのだろう? 魔力を売れば?」と思ったが、14話目で鮮やかに解決。ようは、「貴族は交渉できる相手ではない」という、圧倒的な理不尽。そして、理不尽な暴力に対しては、理不尽な暴力で応じていた。

これは凄くリアリティがあったと思う。

この作品で素晴らしいのは、「転生先の異世界に、しっかり時間が流れている」こと。

数多ある「なろう系異世界転生モノ」では、転生先の世界は、転生者によって蹂躙されるだけの「軽い」存在である。しかし、本当はその世界にも長い歴史と伝統、文化があり、人々はその世界の価値観の中で生活している。それは、とても「重い」ものだ。

本作には、この「転生先の異世界」に対する深い理解と、尊重する気持ちがあると思う。つまらない言葉を使うならば、設定がしっかりしているということ。

一見地味で、とてもじゃないけど高評価は得られなさそうに見える。

でも、じっくり観ていくと、このアニメの面白さ、凄さが「じんわり」とわかってくる。多分、たくさんのアニメを観てきた人の方が、刺さるんじゃないかと思う。玄人向きというか、オジサン向きというか(笑) たまにディフォルメされるマインも、可愛かったしねw ギャグとシリアスのバランスもよく、声優さんの演技も良かったしね。2期、楽しみ!
{/netabare}

【余談~ 司書って、なかなかなれないし、給料安い ~】
{netabare}
大学で文学部行ってれば、ある程度頑張れば、司書や司書教諭の免許はとれます。私も、司書はとりました。

覚えたな~、日本十進分類法とか(笑)

ちなみに、私は今の仕事ができなければ、「図書館」か「ジュンク堂書店」で働きたいと思っていました。

でも、非正規で図書館の職員というなら多少は求人があっても、司書で正規職員として図書館に勤めるのはめちゃくちゃ狭き門です。

調べてみると、(やや古いデータですが)2010年の調査で、専任で働いている司書・司書補は、全国でわずかに6,188人。2012年の求人は、公立図書館(公務員)に限れば、全国で36件。50名以下の求人です。県立・公立大学や公立学校の図書館での募集は5件、6名程度。それに対して、司書免許をとる人は、年間約1万人。

そりゃ、キツいわな。

しかも、平均給与は、300~400万。非正規の場合は時給900円程度であり、同年の日本の平均給与(422万)より低い結果に。

これでも司書になろうとするのは、本作の主人公のように、「本に囲まれていることが幸せ」って人ですよね~やっぱり。大変な仕事です。
{/netabare}

【余談~ 読書のススメ ~】
{netabare}
本作りというと、「舟を編む」が思い浮かびますね(あれは辞書ですけど)。私は原作で読んだので、アニメは観ていませんが、、、めっちゃ良い小説です。

三浦しをんさんは、「まほろ駅前多田便利軒」「風が強く吹いている」「舟を編む」と読みました。他2作ではあまり感じなかったんですが、「舟を編む」は、言葉のリズムが凄く心地よかったことを覚えてます。

平易な言葉遣いながら、スッと本の世界に没入させてくれる感覚は久々に味わいました。キャラクターも生き生きしていて、(実は去年読んだんですがw)なんか、久々に心から読書を楽しめました。

社会人になってから、本を読むことがものすごく少なくなり、今や、1ヶ月に1冊読むか読まないか(その分、アニメ観ていますがw)。たまに、東京に出張する時、新幹線の中で1、2冊読むのが、楽しみで楽しみで。そんな生活をしています(笑)

私が最も本を読んだのは、中1~高3にかけて。この時期は、最低でも年間200冊は読んでいました。

きっかけは、中1で出会った「ロードス島戦記」。そこから、貪るようにラノベを読みまくり、本が好きになり、中2くらいから、エッセイや小説、ノンフィクションや新書など、色々読むように。

読む基準は、「近所のBOOK・OFFで、100円以内で買える本」w。この6年間、雑多な本を読みまくった、「多読」が、自分の人生最大の財産だと思っています。

大学時代は、「精読」。近代小説を中心に、1冊の本や1人の作家と、じっくり付き合うような読み方になりました。

今は、「息抜き」ですかね。人生で一番ルーズな態度で、本と向き合っている気がします(笑)

ということで、もしよかったら、皆さんが最近読んだ本で面白かったのを教えて下さい♪ 純文学でも大衆文学でもどっちも楽しめますが、グロやホラー、サスペンス、ノンフィクションは、あんまり読まないっすね。
{/netabare}

【各話感想(自分用メモ)】
{netabare}
1話目 ☆3
ある意味で、異世界無双か。元々のマインが、どうなったか気になる。記憶は統合されても、人格は完全にモトスウラノに入れ換わってる。マインが、病気で死んだところに魂が入り込んだ、とかなら分かるけど。これだけ言語や文明が発展しているのに、文字がないってのも、納得できないな。

2話目 ☆4
マインのツッコミが笑える(笑) ディフォルメされたところね。異世界転生しても、その世界の理に勝てないのは素晴らしいね。

3話目 ☆4
報酬もなしに、働く女じゃない(笑) ホッコリ、良い家族話だな~。

4話目 ☆3
きちんと努力してるし、出来ないこと、苦手なことがあるのが良いね。つい、計画的に(笑) 怒り。まあ、焼き物は簡単にはいかないわなw

5話目 ☆3
色々やるより、単純に、紙を作れないの? 繊維の強い植物と糊(デンプン)で、作れないの? てか、「燃やさないで」と言うので、なんとかならんの?

6話目 ☆5
市民権を得るために旅商人をやるのに、市民権を手放すのはあり得ない。非常に論理的な話。マインの夢を叶えるのが、夢。考え、作るのがマイン。売りあるのがルッツ。ここでも、マインの身体の弱さが生きている。急用を思い出さないか?(笑) 大人の時間を分かりながら、サラリと流すマインが大人(笑)

7話目 ☆5
契約の話、良いね。ちゃんと商人している。お前、マインだよな? そうそう、こういう流れが、「この世界の理の中でのチート」。ルッツにも、プライド。聞いてるふりして(笑) 確かに、マインとは読んでないな。こういう毒まで入れてくるか。

8話目 ☆4
子供にとっての1年は、大きいよな。「マインはほとんどお前だ」。なんか、泣けるな。マインの、達観したような、怒ったような、なんとも言えない表情と声色が素晴らしい。

9話目 ☆4
金の価値も分かってないのに、髪や髪飾りは作れるのは、びびるわな。マイン、あくまで客目線で考えられるから、商人向きってことね。新キャラのフリーダ、ここからどう生きるかな? 技術革新だもんな。身食いを治す相方になっていくのかな? フリーダも、生きることに必死というか、生き急いでいるわけやな。

10話目 ☆4
ストーリーが、しっかり進んでいくし、成長していく。マインの表情の作り方が上手い。涙が手に落ちる演出、良いな。男なら、金を稼げ。シンプルで、良い。

11話目 ☆4
フリーダ、キチッとしてるな。女子会、爽やかだね。マインが、さらっと「家族」って言うところとか、良いね。これ、Cパートで神官長を出してきたのがマイナスだな。多分、神官長がなんとかするんだろうし。

12話目 ☆4
ルッツ、デレる(笑) なるほど、洗礼式で神官長と繋がりが。マイン、ツボる(笑) ここに、図書室があるからです(笑) 神殿長ゲスイな~。テンション高いマインが、可愛い回だった!

13話目 ☆3
この回はいまいち。もし、ベンロが神殿のことを詳しく知っているなら、選択肢の1つとして提示しておくべきだと思う。なぜなら、命の問題だから。神殿に務めるとは、貴族の愛娼とは違うよね。家族とはなれるのは同じだとしても。それに、神殿に「魔力を売る」という交渉をする方が、本作らしいと思う。あの魔法具のことは、ベンロも知らなかった方が、設定として良いと思う。

14話目 ☆5
最善が図書室かい(笑) 家族の時間じゃないんきい(笑) 「生きるために足掻け」。なるほど、貴族相手の交渉が死の危険を孕むなら、私が13話で書いた感想は的外れですね。権力のもつ暴力性がちゃんと出ている。そして、暴力には暴力。まったくもって、納得する。よくこんなわけわかんない娘を。確かに(笑) 神官長は神殿長より偉いの? じゃないと成立しないよな。もしくは、神殿長がマジでビビったか(笑)
{/netabare}

投稿 : 2025/02/01
♥ : 45

ヘラチオ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

まだ離陸してない

本好きな主人公が異世界転生。本がないと生きていけないほどの本好き。その価値観はいまいち理解できないが、どうにかして本を読もう作ろうと工夫していくところは面白い。
というか井口裕香の声がぴったりな気がする。そこが良い。

きちんと格差も描かれているし、下克上がある。穏やかに作品が進むのかなと思ったけど、最後のほうはかなり不穏な感じになって少々びっくり。
まだ序章の序章くらいで終わってそうだから、これからに期待したい。さらに話が進めばもっと面白くなってくるだろうな。


OP
真っ白 諸星すみれ
ED
髪飾りの天使 中島愛


以下はアマゾンプライムから引用のあらすじ。
目覚めると、そこは本のない異世界だった--活字中毒で本を偏愛する大学生・本須麗乃は、不慮の事故で命を落とす。それは、念願である図書館への就職が決まってすぐのことだった。気が付くと麗乃は、貧しい兵士の娘・マインとして転生していた。そこは、魔法を持つ貴族が支配し、厳しい身分制度が存在する異世界の街・エーレンフェスト。マインは、本があれば生きていけると自分を鼓舞する。ところが、識字率が低く印刷技術もないこの世界では、貴重で高価な本はお貴族さまのもの。兵士の娘では、とても手が届かない。どうしても本が読みたいマインは決意する。「本がなければ作ればいい」体力もない。お金もない。あるのは麗乃時代に読み漁った読書による膨大な知識だけ。果たして、マインは本を作ることができるのか!?マインの本を作る冒険が、いま始まる。


第一章『本のない世界』
本が大好きな女子大生・本須麗乃は本に埋もれて亡くなり、気がつくと別の世界で、病弱な少女・マインとして転生していた。本があれば、どんな環境でも耐えられると思ったマイン。さっそく本がないか家中を探し回るが、どこにも本が見つからない。さらに母親のエーファと一緒に街へ出ても、文字すらなかなか見かけることができない。そこは識字率が低く、本がとても高価な世界だったのだ--。

第二章『生活改善と石板』
本が貴重なこの世界で、マインは自ら本を作ろうと決意する。だが、体が弱いマイン。姉のトゥーリと一緒に、父親・ギュンターの忘れ物を届けるため門へ行こうとするが、少し歩いただけで息が上がってしまう。そんなマインの前に、ルッツが現れる。マインと同い年のご近所さんだ。転んだマインに手を差し伸べてくれるルッツにマインは感激する。そして、門へ着いたマインはそこで古い石板をもらい、字を書ける喜びをかみしめる。

第三章『冬のできごと』
冬。雪に閉ざされる中、マインは本作りの第一歩としてパピルスもどきを作ることに。一方、姉のトゥーリは夏に洗礼式を控え、母・エーファから様々な仕事を教わっていた。マインも見習い仕事について考えるよう言われるが、相変わらず本のことしか頭にない。そんなマインと家族との距離は冬を過ごす間に徐々に縮まっていき、マインはトゥーリの洗礼式のためにある物をプレゼントしたいと思いつく。

第四章『初めての森と粘土板』
春になり、家族に森へ行きたいと言うマイン。だが、体力がないからと反対されてしまう。しばらく門へ通い、皆に遅れずに歩けるようになれば、森へ行っても良いと言うのだ。オットーの書類仕事を手伝うことになったマインは、門へ通いながら体力をつけることに。そして、次第に歩けるようになり、ついに森へ行くことを許されたマイン。さっそく森で、粘土板を作ろうとするのだが……。

第五章『洗礼式と不思議な熱』
季節は夏に移り、トゥーリの洗礼式の日がやって来た。マインが作った髪飾りをつけ、注目を集めるトゥーリ。そして森へ行く機会が増えたマインは、ルッツに手伝ってもらいながら木簡作りを始める。そんな中、マインはルッツに、オットーに会わせてほしいと頼まれた。ルッツには、旅商人になりたいという夢があったのだ。だが、度重なる紙作りの失敗にショックを受けたマインは、オットーとの会合を前に高熱で倒れてしまうのだった。

第六章『会合』
ルッツをオットーに紹介することになったマイン。だが、それはただの会合ではなく、見習い先を紹介してもらうという意味を持っていた。身なりを整え、緊張しつつ会合に臨むマインとルッツ。そんな二人の前に、オットーとベンノが現れる。オットーの旅商人時代の知り合いだというベンノは、値踏みするように二人を見、ルッツに商人になって何を売りたいかを聞く。果たして二人の答えは……。

第七章『不信感の芽生え』
いよいよ紙作りをすることになり、わくわくするマイン。そんなマインとルッツに、ベンノから呼び出しがかかる。紙作りに必要な材料を、ベンノが調達してくれると言うのだ。マインは、材料の担保や今後の援助についてベンノと交渉。そして不思議なインクを使い、契約魔術を結ぶ。だがその帰り道、いつもは快活なルッツの態度がよそよそしいことが気になるマイン。ルッツは、ベンノと平気で難しい話をするマインに違和感を覚えていた。

第八章『ルッツのマイン』
本格的に紙作りの作業が始まった。マインとルッツは作業用の倉庫を借り、必要な道具を揃えていく。さらに二人は森へ行き、木の枝を蒸して紙を作ることに。だが、慣れた様子で紙作りを進めていくマインに、ルッツはさらに違和感を募らせる。紙ができたら話をしたいと言うルッツ。そして最初の紙が完成した時、ルッツはマインに、これまでの疑念をぶつけるのだった。

第九章『ギルド長の孫娘』
ベンノに連れられて商業ギルドへ行ったマインたちは、そこでギルド長に会うことになった。マインが作っているという髪飾りを見て、驚くギルド長。それは、ギルド長の孫娘・フリーダが欲しがり、ずっと探していた髪飾りだったのだ。ギルド長から、フリーダの髪飾りを作るよう依頼されたマインは、フリーダに会いに行くことに。フリーダは、可憐で可愛らしい少女だったのだが……。

第十章『二度目の冬に向けて』
すっかりフリーダに気に入られたマイン。フリーダの話から、マインは身食いという病気だったことが分かる。治すためには、多額のお金がかかるらしい。そのことに気づいていたベンノは、商品についてのマインの情報を買ってくれる。さらに髪飾りの注文を受け、新しい商品のアイデアも次々と考えていくマイン。だが、そんな最中にも身食いの熱はマインを蝕んでいき……。

第十一章『究極の選択と家族会議』
気がつくと、マインはフリーダの家にいた。フリーダの持っていた壊れかけの魔術具のおかげで、マインは命を取りとめたのだ。だがフリーダは、これで身食いを治せたわけではないと言う。この先、魔術具を持つ貴族と契約して貴族に飼い殺されて生きるか、このまま家族の元で朽ち果てるか、二つに一つを選ばなければならない。マインに残された時間は、あと一年。しかし、マインは家族に本当のことをなかなか話せずにいた。

第十二章『洗礼式と神の楽園』
それぞれの進む道が決まったマインとルッツ。そして、二人の洗礼式の日がやってきた。初めて神殿に入ったマインは、神殿長が読む聖典に目を奪われる。その洗礼式の最中、ひょんなことからマインは神殿の中で迷子になり、偶然、図書室を見つける。転生してからはじめて目にする図書室に感激するマイン。しかし、中に入ろうとしても入れない。図書室には神殿関係者しか入れないのだ。その話を聞いたマインは……。

第十三章『巫女見習いという選択肢』
神殿の巫女見習いになりたいと言うマインに、激怒するギュンター。神官や巫女見習いは孤児がなるもの。しかも神殿に住み込みで、きつい仕事をしなければならないらしい。マインは、巫女見習いになるのを諦めることにする。そして再び神殿へやって来たマインは、神殿長と神官長のフェルディナンドに、巫女見習いの話を断ろうとするが……。そこで思わぬことが起こってしまう。

第十四章『決着』
神殿に呼び出されるマインと両親。交渉次第では、貴族に近い扱いの青色巫女見習いになれるかもしれないと聞き、ギュンターはマインを守る覚悟を決める。そして、交渉の日。神殿長は、マインの両親の貧しい身なりを見たとたん、これまでの温和な態度を一変。両親の言葉には聞く耳をもたず、マインを差し出すよう命じる。断固として断るギュンター。そんなギュンターに神殿長が牙を剥く!

投稿 : 2025/02/01
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