漫画原作で熱いなおすすめアニメランキング 161

あにこれの全ユーザーがおすすめアニメの漫画原作で熱いな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2024年08月20日の時点で一番の漫画原作で熱いなおすすめアニメは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

76.7 1 漫画原作で熱いなアニメランキング1位
ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース(TVアニメ動画)

2014年春アニメ
★★★★☆ 4.0 (1047)
5716人が棚に入れました
舞台は1987年の日本。100年の時を経て、ジョナサンの肉体を乗っ取ったDIO(ディオ)が復活した。それと共鳴するかのようにジョセフの孫の空条承太郎に、幽波紋(スタンド)という能力が発現する。DIOの影響によって危篤に陥った母の空条ホリィを救うため、承太郎はジョセフらと共にDIOの潜むエジプトを目指す。

声優・キャラクター
小野大輔、石塚運昇、三宅健太、平川大輔、小松史法、子安武人
ネタバレ

yapix 塩麹塩美 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

ポルナレフってギャグ要員だったのねw

 サイレントマイノリティーの叛逆(前に書いた視聴前のプレビュー)
 {netabare}私は偏狭なジョジョファンである。
 一般的な意味ではジョジョファンの範疇に含まれないかもしれない。
 私の中では「ジョジョの奇妙な冒険」は第二部、1939年宇宙の旅(カーズ編)をもってして完結している。
 第三部は長すぎる後日譚、第四部以降は全くの別作品と認識している。
 どう考えても荒木飛呂彦の当初の構想は第二部までであることは明らかであるし、物語の根底に流れる「人間賛歌」の精神も第三部以降は形骸化、いや、有名無実化しているとしか思えない。って言うか、第四部以降は原作を読んですらいない。
 そして、何よりも許せないのが、
 空条承太郎 → くうじょうじょうたろう → ジョジョ
 ないないないない!絶対にありえない!
 野田恵 → のだめぐみ → のだめ
 小野あつこ → おのあつこ → ノア 
 (↑これ分かる人とは義兄弟の契りを結ぶ用意あり)
 こいつらだってずいぶん苦しいが、このジョジョの比べれば苦しいうちに入らん!これでジョジョと呼び奴はキ○ガイか精神異常者だろ!
 
 はぁ~スッキリした!一度吐き出してみたかったんです、この想い。
 さぁ、楽しんで、スターダストクルセイダース観よっと♪{/netabare}

 OPからして、序盤の展開ネタバレ全開!
 いいよ、いいよ。
 コレ観てるやつらの99%は原作読んでるって前提なのねw
 前作に続き、OPはオリジナル曲!
 作り手側の熱が伝わってくる。
 EDは、
 バングルスの「Walk Like an Egyptian」。
 これにはヤラレタ。
 エジプトって言えば、確かにこの曲かも。
 絵も曲にあってて楽しかったので、ほとんど飛ばさずに観てた。
 しかし、次のエジプト編のEDどうすんだろ?

 きっと、多くのジョジョファンは満足しているんじゃないかな。
 原作の独特の雰囲気を損なうことなくされたアニメ化。
 ファンがジョジョに求めるものを過不足なく実現している。
 だから、原作を愛する多くのファンの支持を受けるのは当然なのかもしれない。
 では、アニメならではの要素は?
 アニメ「ジョジョの奇妙な冒険」が持つ独自性とは?
 原作にはないアニメならではの魅力とは?
 とても乱暴な言い方になるが、
 原作漫画読めばいいんじゃね?

 ないものねだりなのかもしれない。
 ジョジョをここまでジョジョらしくアニメ化した、
 それだけで十分ではないか?
 とも思えるんだけどね。
 
 

 
 

投稿 : 2024/08/17
♥ : 48

ValkyOarai さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

オラオラオラ・・・VS無駄無駄無駄・・・ ポルナレフさんが気の毒過ぎるwww

さあ、殴り合いを始めよう・・・
VitaのジャンプオールスターズのVitaゲームも楽しいですよ
ジョセフはいれど承太郎いない...

そうかDIOは海の棺の中にいたのか
で承太郎は牢屋の中に
まずは脱出
さあDIOを探そうか

承太郎モテモテじゃんかwww
でもそこに花京院がやってきます
操りを解除するなんてやっぱ承太郎強すぎる

日本のコーヒーは不味い!⇒アメリカンだからwwwww

飛行機の中でもスタンドは襲い掛かる
しかもはええクワガタ
戦う場所に制限なんてないのがこの世界なのか

到着~~でもエジプトではなく中国
そんな矢先中華料理店でもDIOの刺客ポルナレフが...!
彼も操られていたが救出、また援軍ができた!
「やれやれだぜ...」

あのね、旅に出かけているのにずっと学生服だったらwwwwwww
洗濯しろwww
それでも刺客達は襲い掛かります
ホテルの中でも、変装してもな

道中の最中に襲い来るDIOの刺客達
特に鏡に映るスタンドとの戦の中、彼が・・・

「相手が勝ち誇った時、それは敗北を意味する!!」
OK、刻んだぜおっさん!!

しっかしスタンドっていっぱいあるんだな

14,15話
ばあちゃんの心の声がwwwwwww

16話~
ラバーズというスタンドはダリーみたいに著しく小さく、分裂を繰り返す
どう捌けばいいんだ?
全体攻撃をかけて外に追い出せばいいんだ

19話20話
夢の中で争ったとしても現実になれば記憶を失うスタンド
本体は赤ん坊だった・・・
でも正体が分かった後がSMプレイにしか見えない件wwwww

21話22話
奴は帰ってきた。死んだんじゃねえ、脳天をかすめただけだ

23話24話
今度は潜水艦でGO!買い物してたんだな
最後は顔のスタンドが・・・
つーか歯を殴って壊すなんてチートじゃんwwwwww

投稿 : 2024/08/17
♥ : 24

アリア社長 さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

まさにタイトルどおりの「奇妙な冒険」!そして仲間とのかけがえのない旅・・・

シリーズ累計発行部数9000万部を超える大人気ジャンプ漫画『ジョジョの奇妙な冒険』第三部のアニメ化。
ジョースター家と宿敵DIOの100年の因縁に決着をつけるお話。
分割4クール全48話。

【良かった点3つ】※自分は原作未読

①個性的なキャラと独特なセリフ回しの虜になる
味方も敵もとにかくキャラが濃い!
1回見たら一生忘れることの出来ないキャラばっかです。
原作からして個性的に描かれているキャラが、そこにさらに声優さんの渾身の演技が加わり、キャラのインパクトが半端ないことに。

自分は特にイギー(犬)役の福圓美里(ふくえん みさと)さんとラスボスDIO役の子安武人(こやす たけひと)の迫真の演技がホントに素晴らしいと感じました。

ジョジョならではの独特のセリフ回しにも次第にハマりました。
ジョジョという作品に触れる前からネットで見たことのある有名な台詞がたくさん出てきて驚きました。
今でもジョジョが根強い人気を誇るのはこの辺りが理由なのかなって思います。

②次々と襲い来る強敵との死闘
ジョジョ三部では「スタンド」と呼ばれる能力を駆使して戦います。
襲い来る敵のスタンド能力がどいつもこいつも強力で、どうやったら勝てるんだ!?といつもハラハラしながら見てました。

自分は特にペットショップ戦とダービー兄戦がお気に入り。白熱したバトルに息を呑みました。

③仲間とのかけがえのない旅
このアニメは宿敵DIOを倒すため、日本からエジプトまで壮絶な旅をします。
まさにタイトルどおりの「奇妙な冒険」が繰り広げられ、旅の途中では仲間同士が協力しあい、共に強敵と戦い、色んな困難に立ち向かいます。
仲間の誰一人として欠けていたらここまで来れなかった・・・そう思わされる旅をします。
その旅は壮絶ながらもかけがえのないモノで、全話見終わった後にこれまでの出来事を思い返すと自然に涙が出てきました。
仲間との旅っていいものだな~って思います。

自分もすっかりジョジョファンの一人になりました!
もしジョジョ4部のアニメ化があるなら期待して待ってます!

【追記】
視聴後しばらく経って改めて思ったことがあります。
それは何かといいますと、もちろんこのアニメは原作の漫画がそもそも面白いのでしょうし、それに加えてアニメーターさんも全力で制作をしてるのが伝わってきます。
ただそんなアニメの様々な構成要素の中で私が特に感銘を受けたのが声優さん。
登場人物一人残らず(モブキャラでさえ)迫真の演技を見せつけてくれる、そこにシビれる!あこがれるゥ!
まさにキャラクターに命を吹き込んでいるといった印象。
ジョジョのアニメ化はホント最高のスタッフに恵まれたと思います。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 9

82.6 2 漫画原作で熱いなアニメランキング2位
ジョジョの奇妙な冒険(TVアニメ動画)

2012年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (1696)
8350人が棚に入れました
古代メキシコで繁栄を遂げた太陽の民アステカ。

彼らには奇妙な 「石仮面」が伝わっていた。
それは、永遠の命と真の支配者の力をもたらすという奇跡の仮面。だが、ある時を境に歴史から姿を消すこととなる。

やがて時は過ぎ、19世紀後半。人々の思想と生活が激変していた時代に出会った、ジョナサン・ジョースターと ディオ・ブランドー。2人は少年時代から青年時代を共に過ごし、やがて「石仮面」を巡って数奇な運命を辿ることとなる――。

声優・キャラクター
興津和幸、子安武人、塩屋翼、上田燿司、川澄綾子、杉田智和、佐藤拓也、伊丸岡篤、田中敦子、井上和彦、藤原啓治、大塚明夫、乃村健次

こなぱんだ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

さすが名作☆☆

ジャンプの名作です☆


とりあえずテンポがいいですよね♪♪

原作のあの絵をここまでクオリティの高いものにしたのは凄いですね(*^_^*)

見やすいですし、独特の作画もナイスッ!!♪

何より原作通りに進めてくれているのがいいです♪

演出も神がかってました☆ヽ(=´▽`=)ノ


それと、これだけ2期が確実と思える作品は久々です♪

3部もそんなに遠くないのでわ?(*^_^*)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 55
ネタバレ

ストライク さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

荒木飛呂彦ワールドを堪能下さい!

原作 漫画 
週間少年ジャンプ連載まで読んでました。
ウルトラジャンプ以降未読
OVAは未視聴


全26話

ジャンル: アクションバトルファンタジー


世界的にもファンがいるみたいです。
最近では「ジョ女子」なんて言われる女性のファンが増えてるとか・・・(なぜ 今頃?)

1話見た感想

作画は、ジョジョ初期の絵に似せていますね~。
途中で出てくる独特の擬音を文字で見せる所は、個人的に良いと思った。
この特徴ある擬音は荒木飛呂彦ワールドならではなので、是非いっぱい出して欲しいですね。
あと、「ジョジョ立」などと云われる変わったポージング(これも荒木ワールド)も、是非見せて頂きたいです。
ファンには堪らないですからね~。^^

戦闘中のセリフも独特で、「無駄無駄無駄」「ウリリりー」「オラオラオラ!」などの連続のセリフも見所なんですが、(これは3部からだったかな?)アニメでも上手にやって欲しいな~って思ってます。^^

何にせよ、独特の世界観ですので、好き嫌いの激しい作品かもですが、正直、バトルが面白くなるのは第3部からのスタンド能力での戦いからです。
かと言って、第3部からアニメ化されても面白さが半減してしまいそうなので、この初代ジョジョから観て頂きたいですね!

この初代ジョジョを面白く感じれれば、絶対ファンになれると思います。
原作漫画をまだ読んでいないのでしたら、
是非、読んで頂きたいですね~^^

オススメです。
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最終話まで見た感想

初代ジョジョ、2代目ジョジョと、2部まで放送でしたが、素直に面白かったです。^^
正直、原作読んでたけど、コミックは持っていないし、大分昔だったので、1部2部のストーリーとか忘れてました。。。^^;
特に2部のラストなんて、全然記憶になかったw
{netabare}
私的には、3部から始まるスタンド編が好きなんですが、シリーズで好きなジョジョは、今回2部で出てたジョセフ・ジョースターです。
ピンチになっても、何かやってくれるキャラで、バトル見ててもワクワクできました。
特に、「お前は〇〇って言う!」って、相手が言うセリフを予言する所なんかは好きでした。



最終話のラストでは、多分3部の主人公になる空条 承太郎が、チラっと出てましたねw。
これは2期あるっポイのかな?
原作ストックは全然あるので、是非スタンド編の2期が観たいです。
{/netabare}

キャラデザは、劇画風で好き嫌いありそうですが、異能系アクションバトルが好きな人は一見の価値ありでオススメです。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 61
ネタバレ

yuugetu さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

王道かつエキセントリックな世界観を映像化した名作

2012年10月~2013年3月放送のTVアニメ。全26話。
ご存知のとおり原作は荒木飛呂彦先生の有名漫画作品。
本作では第1部と第2部をアニメ化しています。
原作は借りて一周読んだのみの状況で、最近になってOPを見て視聴を決めました。
現在は原作入手したので、見比べたりもしています。


ジョジョはメインのストーリーラインは王道のバトルものでありながら、そこにサスペンスやホラーの要素が入り、キャラクターの考え方や生き様といった地に足のついた要素が描かれ、さらに荒木先生のアイディアと独特の美術趣味が加わってビジュアル的にもストーリー的にも独特な作品です。

1部と2部は連載されていたのも30年も前なので古風な部分もあり(当時としては少年漫画として新しい要素も少なくなかったと思いますが)、その熱量はアニメにもしっかり盛り込まれています。
荒木先生のカラー絵の構図や配色には古びないモダンな魅力もあり、ジョジョ立ちと言われる不思議なポージングも含めて映像に反映されていてかなり驚かされました。
漫画の世界観をどうやってアニメに落とし込むかがよく考えられており、思い切った手法を取った作品になっています。

物語とキャラクターはほぼ原作通りですが、二部以降追加された設定などをしっかり織り込み、ストーリーのカットの仕方も流れを壊さず、必要な描写を補完していて完成度が高い。
1部序盤は特にカットが多く急展開と感じるところはありましたが、それ以降は違和感のないペース配分になります。
尺不足ゆえにEDまで食い込むことも何回かあり、話数によっては時間のやりくりに苦労が見受けられますが、それも演出にしていたりして個人的にはかなり好きです。

コンテ演出にもとても力が入っていて、色彩にもこれでもかとこだわっています。
止め絵を最大限活かすようになっていて動かないとも感じる人もいるかも。原色もずいぶん使っていますし、この辺りは合わない人は辛いと思います。

私の場合は、ジョジョ立ちは歌舞伎の見得切りみたいな感覚でシュールさも楽しんでいて、長台詞は舞台やお芝居を思い出しながら見てました。
バトルの作画にはかなり力が入っていますし、緩急の付け方や動きの少ないシーンでの演出も上手で、サスペンスやホラーの要素が活きていると思います。

グロいシーンもありますがデフォルメがかなりきいているので、割と苦手な私でも辛くは感じませんでした。
※…色んな人の感想をあらためて読んでみると、残酷描写が多いってコメント意外と多いですね。
私のはあくまで個人の感想ということでお願いします;

【音楽】
{netabare}
OPとBGMは1部と2部で雰囲気に合うよう別の作曲家が作っていて、私はこういう例を聞いたことが無かったのでかなり驚きました。

1部は連載していた時代のアニソンを反映したような熱血系で、歌手も上手で曲に合っています。CGアニメーションも完成度が高く、(やりすぎじゃね?と思ったくらいw)漫画が動き出すという演出がにくい。
2部は歌はモダンなジャズ調になり、歌手も渋い声質に洒落た印象もあり良く合ってます。演出もがらりと変わり、CGをメインに手描きアニメーションを上手く織り込んでいて素晴らしいです。

EDはフル8分ある洋楽を編集して使い、回によってはラストの雰囲気に合わせて全く別の部分を使う凝りよう。アニメーションも演出こそシンプルですが、キャラクターのイラストがジョジョらしい奇抜な格好良さで、その回の登場キャラクターに入れ替わるので飽きが来ません。

BGMも1部はオーケストラ調メイン、2部はジャズ調メインで作曲者が違います。それぞれに穏やかな曲と癖の強い曲があり、意識的に使い分けされていた印象。各部2枚ずつ、2クールアニメとしては破格の計4枚のサントラがあったりします(未収録分はあるのかな?)。
劇中で一回しか流れないものも結構あった気が…映画かよ!と突っ込みたくなる贅沢さでしたw

ちょっとBGMは使い方がくどいと感じる部分もありましたが、演出、演技、作画がしっかりできていて、音楽で無理矢理感動させようとしているとは感じなかったので、まあ許容範囲内ですね。
{/netabare}

【作画と演出】
{netabare}
これはもう個人的には文句付けようがないくらい好きです。

キャラクターデザイナーは清水貴子さんで、原作のマッシブさをうまく取り入れながらも、シャープさやタッチの柔らかさも感じさせる良い絵で、雰囲気が本当にジョジョらしくなっていると思います。
特に衣装替えが多い1部2部では服装のブラッシュアップも大切な要素で、そのセンスも良かったと個人的には思いますし、ジョナサンとジョセフの雰囲気の違いもよく出せています。(この二人原作でも雰囲気は違うんですが、顔はほぼ同じなので場合によっては見分けがつかないことも)

原画で強弱を付けた線のタッチを完成時点まで残すよう努力しており、絵コンテも原作の構図を上手く取り入れながら、それ以外の部分も工夫されていてかなり良いと思います。
BD付属の原画集を見て、手描きの線のタッチがデジタルアニメーションには反映されにくいのがとても惜しいと感じました。でもセルアニメだと本作のような色彩は使えないでしょうし、あちらを立てればこちらが立たず、といったところですかね。悩ましい…

擬音を文字にする演出は最初は馴染みませんでしたが、使いどころを選んでか次第に少なくなっていったので気にならなくなりました。
お芝居のような長台詞も原作のままですが、それも折り込んだ演出がされていたと思います。

彩色では独特の色使いと繊細なテクスチャを使ってエキセントリックな雰囲気を作り上げていて、テクスチャの模様も一部と二部で雰囲気を変えるために大分変えています。二部では特にセンスが爆発していますねw
色彩設計は村田恵理子さんが担当されていて、少しだけ観た岩窟王でもこういう感じだったなあ、と少し懐かしかったですw

単純に作画だけなら本作より良いものは少なくないと思いますが、原作の雰囲気を出す映像作りに力が入っていますし、この時代だからこそできるやり方だとも感じられて面白いです。
{/netabare}

【キャラクターとキャスティング】
{netabare}
癖の強いキャラクターが多いですが、配役もどのキャラもぴったりで本当にいくら書いてもキリが無いくらいです。

本作でジョナサンの魅力を再発見できた感じ。想像以上に男前度(紳士度かなw)が増したように思うのは声優さんのおかげでしょうね。
興津和幸さんは優しい声質がジョナサンに嵌っていて、普段の穏やかな演技と熱い叫びが素晴らしかったです。エリナとの会話では毎度優しい声になってて和むやら切ないやら…

ジョセフは動くとさらにやんちゃに見えますねwでも大事な人のために命を掛けられ、時には涙を見せる、とても良い奴なのもしっかり出てます。
杉田智和さん、まるっきりジョセフ本人でしたw滑稽なシーンも熱いシーンも体当たりで、でもジョセフらしい余裕もあって良かったです。通称テキーラ娘(海外ではジョセフィーヌなんて呼ぶ人もw)が生き生きしてて笑いましたw

スピードワゴンは、まさしく1部2部の立役者ですね。上田燿司さんは成年時代と老年時代を全く違和感無く演じ分けていて、熱い心と義理堅いキャラクターも声質と演技に良く出ていて素敵です。もちろん解説も良いw

ポコやスモーキーのように一面では視聴者の代理ともとれるサブキャラクターが作品に厚みや味を出していて、本作ではメインのみならずそういった脇役のキャスティングにも非常に力が入っています。
{/netabare}

【ストーリー面】
{netabare}
1部2部をまとめてアニメ化したのは、石仮面の物語としてきれいな区切りになっていて、かつジョナサンの死では終わらずきちんとハッピーエンドになるので良い選択だったと思います。  

第一話の冒頭ではジョナサンとディオの生い立ちが交互に描かれます。原作からのブラッシュアップのし方もとても良かったですし、対となるキャラクターとして上手く演出されていて惹き込まれました。
第1部ラストの二人の死に様まで、正反対の人間性をずっと一貫して描写していたのが素晴らしかったです。この二人のぶつかり合いは全て名シーンでした。

ただ一つだけ、エリナとスピードワゴンの初顔合わせは入れて欲しかったです。その後家族のような信頼関係を築いていくにもかかわらず、二人が会話してるシーンは本当に少ないんですよね。確かに必要ないといえばないのですが、間の50年を想像する上では欠かせないシーンだと思います。

カーズの動植物への描写は人によっては矛盾を感じるところだと思いますがそのまま入っていましたね。私も気になるわけではないですし不満というわけでもないのですが、これを削って他のシーンに尺を回してもよかったかも知れません。(まあ毎回尺が足りないわけではないとは思いますが)
{/netabare}


【個人的に好きなシーンやら雑感やら】
{netabare}
いろいろありすぎて書ききれないですが…
まず嬉しかったのがスージーQが原作よりも丁寧に、可愛さを強調して描写されていたことですね。原作でも会話などはほぼそのままですが、結婚相手の割には描写があっさりめだったので。
ジョセフの女性のタイプ「ばかでもいい。かわいければ」ってwこの言い方、解釈はそれぞれでしょうけど、スージーQを見ていて「抜けてはいても一緒に居て幸せな気持ちになれる女の子が好きなんだな」と思いました。リサリサが傍に置いてたんだから頭は良くなくても愚鈍な娘ではないでしょうし。めっちゃ大事な電報を忘れてましたがw
第1部でのエリナやポコの姉もそうですが、緊張したシーンの連続でも個性的な女性キャラが場を和ませてくれたり締めてくれたり、良いメリハリを作ってくれますね。こういうところは原作から上手で、アニメでもきちんと汲み取ってくれているのが嬉しいです。

それから、ジョセフとシーザーとリサリサの三人が一緒だとなんとなく和むw原作の方がほのぼのするシーンは多めでしたが、アニメでも距離感はうまく表現していたと思います。
リサリサはシーザーに波紋を教えながらも、四年間ずっと複雑な心境だったでしょうね。生まれたばかりで手放した我が子に近い年齢だし、慕ってくれているし、リサリサにとってもシーザーの死はなんとも切ない…ジョセフと親友になったことも感慨深かっただろうと思うのですが。
シーザーの死ぬシーンは演出もかなり凝っていて見所も多く、皆どこかで泣くと思うんですけど、私はやっぱりいつも気丈なリサリサ先生が泣いてくず折れた所でした。
ワイアードベック対リサリサは削られてなくて嬉しいです。リサリサ先生実はかなり怒ってるなーと原作読んで思っていた部分なので。

あとはファッション!
原作の衣装をいくつも丁寧に描き起こしてくれていて、EDやCDジャケットのイラストはオリジナルらしい衣装も見られて凄く楽しいです。
普通は手間を考えてアニメでは同じ服装になりがちで、もちろんそれでも構わないのですが、ジョジョに限ってはどの衣装も格好良くて使わないのはもったいないですから!キャラクターも男性は体格がよくて女性はメリハリボディなのでwどんな洋服を着せてもよく似合う。
カーズのコート姿とリサリサ先生のお召し替えがとっても好きです。

{/netabare}

本当に楽しめたアニメ化でした。
アニメスタッフの原作愛とプロ意識が凄いと心底思わされました。OPと本編を作っている会社は別ですが、どちらも同じ印象を持っています。
私は好きな漫画作品がアニメ化するとき、ストーリー面でも映像面でもいいのでアニメ独自の個性を何か一つでも加えて欲しいと考える方なんですけど、本作はあらゆる点で満足しています。(2016.2)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 23

78.0 3 漫画原作で熱いなアニメランキング3位
鬼滅の刃 刀鍛冶の里編(TVアニメ動画)

2023年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (377)
1265人が棚に入れました
家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が、鬼になった妹の禰󠄀豆子を人間に戻すため、《鬼殺隊》へ入隊することから始まる本作は、2019年4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」竈門炭治郎 立志編』の放送を開始、2020年10月には『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』を公開、2021年から2022年にかけて、『テレビアニメ「鬼滅の刃」 無限列車編』『テレビアニメ「鬼滅の刃」遊郭編』を放送・配信した。2023年2月からは世界95の国と地域で『ワールドツアー上映「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ』を公開、そして、4月より『テレビアニメ「鬼滅の刃」刀鍛冶の里編』の放送が決定。物語は新たなる地へ――――
炭治郎が向かう先は「刀鍛冶の里」。鬼殺隊最強の剣士《柱》である、霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃との再会、忍びよる鬼の影。炭治郎たちの新たな戦いが始まる。
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

霞をつかむバトルアニメーション

引き続き原作未読で視聴。

【物語 4.0点】
1クールですぐに結果を求めるトレンドには目もくれず、今回も着実に積み上げた感じ。
上弦の鬼は相変わらずしつこく戦闘は長期化。
ただ、その中でも人の業を思い知らされる重たい回想も挟んでくるため、
視聴後ゲップが出る程度には、シナリオはぶ厚目。

当然、テンポアップを求める声も出るでしょうが、
私は、この作品に関しては、当初から呼吸レベルから地道に修行を重ねて少しずつ強くなる。
昨今では珍しい丹念なスローペースを好感して観続けているので、安心して楽しめました。


鬼殺隊の土台を支える“刀鍛冶の里”を舞台にした一戦。
長きに亘る鬼との戦いのため、武器についても代々技術を継承し続けて今がある。
{netabare} からくり人形“緑壱零式(よりいちぜろしき)”から刀が出てきた{/netabare} 時には先人たちの想いを特に感じました。


初回SPに炭治郎の夢などで、竈門家の血筋と炭治郎の痣(あざ)の由来を示唆するヒントが。
最終回SPでは{netabare} 太陽克服{/netabare} の悲願に執念を燃やす無惨様の野望の一端が明らかにされ、
今後に向けた手応えも十分。

その上で無惨様のパワハラ問題。
パワハラは部下への愛の鞭だと言い訳され発生する事例が多いのですが、
{netabare} 太陽克服{/netabare} したら同類の鬼など不要と確信している無惨様のパワハラには、
愛の欠片もなかったのですねw鬼さんたち早く転職しましょうw

今回、青い彼岸花など忘れた頃に回収された要素があったのも、手応えが手応えで終わらない信頼感があります。
私の場合、ラストは(※核心的ネタバレ){netabare} 太陽克服した禰豆子自身よりも、
炭治郎が鬼の血のサンプルを提供し続けてきた珠世(たまよ)さんが久々に登場して、禰豆子を人間に戻すための研究進捗を語った{/netabare} 件に感動しました。

『鬼滅』に関しては以前から鬼と言えば古代のイメージなのに何で大正?という疑問もありましたが、
やはり鬼と人の戦いが平安から続く因縁であること。
日本が医学・細菌学で世界的な成果も出す大正時代が特異点となり得ること。

刀鍛冶の里と合わせて少しずつ受け継がれて進歩していく人の営みの力強さを感じるエピソードでした。


【作画 4.5点】
アニメーション制作・ufotable

音、風、重力など、人間が鍛えてもかわしようがない攻撃が多かった本作の上弦の鬼。
そもそも表現することさえも難しい要素をバトルアニメで再現できているだけで非凡。

助太刀する霞柱・時透無一郎の攻撃も雲をつかむようなエフェクト。
恋柱・甘露寺蜜璃の刀も動きがクネクネで変態的だしw

トリッキーな動きを補佐するようにCGは玉壺が発射する大量の毒針など物量もカバー。
ただ、玉壺が使役する大群の巨大金魚のCG。テカテカして気持ち悪かったですw


【キャラ 4.0点】
上弦の伍・玉壺(ぎょっこ)
{netabare} 半殺しの刀鍛冶たちをオブジェに仕立てて断末魔を愉しむ{/netabare} 残虐非道を芸術と強弁する。
ヘイトを煽る悪役らしい悪役。

上弦の肆・半天狗
外面は怯えた声で弱々しい感じの悪役らしくない悪役。
ですが私がより憎たらしいと思ったのは玉壺よりも半天狗でした。
不祥事から逃げる責任者が俄に情に訴えて責任回避を正当化する。
この鬼の本性には心当りがあり過ぎて虫酸が走りましたw


霞柱・時透無一郎。
高慢な玉壺の挑発を、口数少なめで淡々と煙に巻く無一郎。
煽ってる玉壺の方がだんだんイライラしていく様が可笑しかったですw

玉壺は{netabare} 自分を無視して刀を研ぎ続ける鋼鐵塚蛍 (はがねづかほたる){/netabare} にもカリカリしちゃって。
ストレスで壺に穴開けないようにねw

人間の強い信念を前に鬼の煽りなど無力。
無一郎の「無」の真意には胸を打たれました。


恋柱・甘露寺蜜璃
絶望的な窮地でも彼女が現れるとパッと明るくなる巨乳剣士。
明るいのは良いのですが、ちょっと顔面の圧力が強すぎると思うこともw
それにしても、ピンク&緑の髪色が{netabare} 桜餅の食べ過ぎによるもの{/netabare} との説には絶句しましたw


炭治郎の鬼殺隊同期・不死(しなず)川玄弥が活躍したのが予想外でした。
ハラスメント含みで昇進を焦る同期にも事情があったのですね。

一方で伊之助&善逸は、ほとんど見せ場なし。
しまいには次回予告にて登場がない窮状を訴える始末w
これは鬼滅版“MOREDEBAN”村建設の予兆なのでしょうかw


【声優 4.0点】
霞柱・時透無一郎役の河西 健吾さん。
無口な現在の無一郎だけでなく、饒舌だった幼少期の無一郎、
さらには{netabare} 人格形成の礎となった兄・有一郎まで兼任。{/netabare}
状況に応じたセリフ量と一言当りの心情密度の匙加減。
繊細さを感じる好演でした。

恋柱・甘露寺蜜璃役の花澤 香菜さん。
こちらは騒々しく場を照らす豪快な演技。
ただここも回想では、傷つきやすい乙女心を丁寧に表現。

上弦の肆・半天狗。“分裂鬼”の異名もあり。
本体のCV.古川 登志夫さん以下、喜怒哀楽、
各々の感情を司る分身ごとに高ランク声優を当てる。
挙げ句、{netabare} 憎珀天には山寺 宏一さん{/netabare} まで起用。
半天狗の声優たちだけで並のアニメ作品のギャラ払えるんじゃないか?ってくらい豪華ですね。
この鬼、銭喰い鬼なので成敗に情けは無用ですw


上弦の伍・玉壺役には鳥海 浩輔さん。
私の中で鳥海さんと言えばゲーム『テイルズオブヴェスペリア』主人公・ユーリ役など、
少しダークだけど熱い正義漢のイメージが強くて。
それだけにこの真っ黒なナルシストボイスで残虐なゲージツを語る怪演。
こんな壺に成り果てちゃってって感じで笑撃的でしたw

因みに鳥海さんは壺から飛び出した気色悪い金魚共の声もカバー。
半天狗の声優陣から1人くらいヘルプさせれば良いのにw


【音楽 4.5点】
劇伴は椎名 豪氏&梶浦 由記氏のタッグが継続。
今回は両氏の適材適所がより鮮明になった印象。
特に梶浦氏は恋柱の華の演出に重用。
月に照らされた恋柱を彩る“梶浦語”の女性コーラス。風流でした♪

OP主題歌・MAN WITH A MISSION✕milet「絆ノ奇跡」
ED主題歌・milet✕MAN WITH A MISSION「コイコガレ」

EDが梶浦氏の作詞作曲による恋柱ソングだったので、
OPはコラボの“攻守”を入れ替えた霞柱ソングなのだろうと構えていましたが、
終わってみればOPは本編を総括した歌詞世界。
ラストで曲タイトルも回収された感が得られ納得。

あとは本日配信リリースの挿入歌{netabare} 「竈門禰豆子のうた」{/netabare} で奇跡の余韻に浸りたいと思います。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 30

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

なんとなくダラダラと観てしまう…。

そして、今回の「刀鍛冶の里編」の最終回放送後には、さらなる続編の製作が決定したとの発表もありました。

作ったら売れるんですかね、しらんけど。

ストーリーとしては一本調子で、強敵 → 修行 → 強敵 → 修行(以下、繰り返し)ではあるので特にけなす点もないのですが、優れているわけでもありませんよね。

わりと「普段アニメ観とるんやったら『鬼滅』くらい観とるやろ」というノリで観る作品だとは思うので、放送されれば観るのですが特に私が誰かに勧めなくても観る人は観るんでしょうし、語るべきことも多くはないので特に観ることを強くお勧めする作品でもないです。

ただ、個人的には「『鬼滅』は観ない」という選択をする人がいても頷けるアニメだとは思います。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 26

ねるる さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

【酷評】作画が良いだけの作品に成り下がったアニメシリーズ第3期

原作既読。アニメシリーズ無限列車編以外視聴済み。
刀鍛冶の里編、全11話。

原作で見た時も刀鍛冶の里編は印象薄かったけど、アニメ版もイマイチでした。
作画がものすごく気合入ってるのも分かるし、お金が沢山積まれてることも分かるけど、シンプルにストーリーが今までのストーリーと比べて地味。

モノローグと回想が多くてテンポが悪く、見てて飽きが来た。今回活躍する柱の蜜璃ちゃんも可愛いけど、鬼気迫る戦闘シーンの合間のギャグ要素がつまらないし、雰囲気をぶち壊すのでキャラクターとしての魅力も下がっていました。
声がつくとなおさらキャピキャピ感が際立つので寒かった。花澤さんは悪くないし、きっとキャラも悪くないんだけど、イマイチ嫌いなノリでした。

敵キャラの上弦の鬼2人も、今までに登場した猗窩座や堕姫や妓夫太郎程のビジュアルがないし、過去の物語が深い訳ではないのでそこも楽しめない要素の1つでした。
相変わらず鬼滅の刃の無駄に豪華にするキャスティングは好きなやり方ではないので、その辺も苦手でした。

刀鍛冶の里編まで見たけど、そこまで鬼滅が好きな訳でもないし作画にこだわって見てないので、そろそろもう追わなくていいかなーという気持ちになってきました。柱稽古編はギャグ要素多めになるだろうし、鬼滅のギャグのノリ好きじゃないので見るかは微妙です。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 24

86.1 4 漫画原作で熱いなアニメランキング4位
ワンパンマン(TVアニメ動画)

2015年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (2078)
11585人が棚に入れました
「ワンパンマン」は、強くなりすぎたためにどんな怪人も一撃で倒してしまうヒーロー・サイタマが主人公のアクションもの。

声優・キャラクター
古川慎、石川界人、梶裕貴、悠木碧、山路和弘、津田健次郎、高山みなみ、玄田哲章、安元洋貴、櫻井孝宏、上田燿司、浪川大輔、日野聡、うえだゆうじ、鳥海浩輔、小西克幸、羽多野渉、小野坂昌也、宮野真守、早見沙織、中村悠一

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

フランスやアメリカでは人気

いわゆるアニメ調の絵でアメコミっぽいことをやっているおかげで、欧州や北米ではとっつきやすいのか、日本以上に人気が高い。

最近は「NARUTO」や「ONEPIECE」についで、「進撃の巨人」とこの「ワンパンマン」が西洋圏ではウケがいい。

やはり「忍者」とか「ヒーロー」というものに慣れ親しんだ文化だけあって許容されているのだろう。

日本食の次はやはりアニメ、漫画が日本文化として人気が高い。

秋葉原に行くとほぼ外人だらけだしね~(笑)

恐らくは欧州からだろう。北米はまだアメコミが人気だ。

漫画も読みました。恐らくすべてフルデジタルでしか描けない作画でした。キャラクターの造形も原作がついているおかげでかなり楽になっていると思います。
原作ウェブ漫画をうまく利用して読み易くわかり易くしていますね。
話の展開やキャラクター造詣がガモウひろしの「ラッキーマン」にそっくりだと思ったのは僕だけじゃないはずです。笑

ギャグも冴えてるので2期が楽しみ。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 19

lostmemory さんの感想・評価

★★★★★ 4.9

ギャグっぽく見えて実はかなり深い作品

ギャグ成分多めで思わず本質が薄れがちだが、この作品はかなり深いテーマを扱っていると思う。

そもそもヒーローとは何なのか?

個々によって理想のヒーロー像は違う。強ければ良いという人もいれば、弱さも必要という人もいる。単にかっこよければ良いと言う人もいるだろう。

そう考えるとサイタマの何気ない悩みにも重みが出てくる
「自分が強すぎる」「知名度が低い」「見た目のせいで人気が出ない」

ヒーローが強すぎて何が悪いのか?
誰にも知られてない者はどんなに活躍してもヒーローではないのか?
男ならイケメンじゃないとヒーローではないのか?

この作品は色んなタイプのヒーローを登場させることで、上記に書いたヒーローとは何なのかを視聴者に問いかけてくる。

ヒーローは特に男性なら子供の頃から憧れの存在だろう。仮面ライダーとか。
だがヒーローとは何か?具体的に説明出来る人はいるだろうか?
今作はそんなヒーローというタブーに深く切り込んだ作品なのだ。

※追記
見終わりました。最後まで良い作画だった。ただ進撃の巨人もそうなん
だけど原作が完結してからアニメ化して欲しかった作品だなあ…

※追記 2017/02/12
円盤の売上も十分良くて2期も余裕で行けますね。ただ上記に書いた
ようにやるなら完結してからにして欲しいなあ

投稿 : 2024/08/17
♥ : 22
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

腕立て・スクワット万能説

原作さわりだけ


2期を控えた地上波再放送を機に初視聴。
もともとは某国民的コンテンツをもじった言葉遊びから生まれた代物だったでしょうに、ここまで成長するとはたいしたもんだ。
あらすじは省略。そのまんま名は体を表しております。

 「どうせワンパンで倒しちゃうんでしょ?」

その通りです。
「なんだかんだ結局勝っちゃうよね」 ではなく、勝利が前提の大筋に異論の余地はありません。観てて清々しさを感じるまでに主人公最強に振り切っちゃってる潔さは白眉ものです。
だからこそ、見どころは2つ。

1.事前の煽りにクスクスしよう
2.ワンパンを見逃さない

敵味方関係なくあれやこれやの前フリが面白いのです。そしてワンパン一閃の凝ったバトル作画。
主人公が拳を抜けば全てが決まるため、それまでに敵 (怪人) がどれだけ強いか絵に音に言葉に、と煽りマシマシ詰め込んできます。前座・・・もとい敵とそして対峙する味方もしっかり場を温めます{netabare} (もちろんジェノスのことですよん) 。{/netabare}
そうやってボルテージが上がりまくったところで待ってました!の以下同文。

“大立ち回りの後に格さんが印籠を出す”
“好きなように喋らせた後に金さんが桜吹雪をお披露目する”

諦めようが諦めまいがそこで試合は終了、です。
シンプルにして琴線に触れる構成であるため、馬鹿馬鹿しくもくだらないくらいの豪快なバトル演出だけでも鑑賞に価する作品でしょう。自分も好きです。


ここに物語が絡めば良かったんですけどね。本作の不満足ポイントです。全12話終わってみて物語性には乏しいと感じましたので、よりバトルアニメとしての見方を強めていった私です。

 “ヒーローってなんだろう?”

{netabare}この世に敵なし、となったサイタマの心持ちはシニカルなギャグとして消化できてました。ここはOK!
しかし、無敵だからこそヒーローの再定義をしてほしかった。第1話からわりとはっきりテーマのように提示されてたものには結論が出なかったように思えます。 {/netabare}

 「趣味でヒーローをやっている者だ」

{netabare}バトル系ギャグに隠れて、ヒーロー像を模索してはいました。
・もともとサイタマは皆に憧れられるヒーローになりたかったし
・サイタマは知名度人気度を気にしてたし
・それに合わせて途中からヒーロー協会というランク付け組織が出てきた
・最強=ヒーローではないという描写多数

趣味で・・・なんてサイタマの謙遜というより自信のなさの表れだったんじゃないかと思います。おおっぴらにヒーローを名乗るのは忍びない、、、的ななにか。{/netabare}


■夢と志
端的に、パティシエになりたい(夢)とケーキで人々を笑顔にしたい(志)、ワールドカップで優勝したい(夢)と優勝して勇気を届けたい(志)、との違いでしょうか?よく言われるのは夢は自分のため、志は社会のため。
似て非なるものだったりしますが、サイタマの場合、ヒーローになりたい(夢)が動機付けだったとしても“志”が無いんですよね。しかも本人のヒーロー像が定まってないので迷走する。間違いなく『強い=ヒーロー』のイメージからのスタートだったでしょうから、思ったほどそうでもない現状に悶々とする。

 “ヒーローになってあなたはなにを成すのか?”

サイタマが自覚して行動に移した時、みどころのバトルに加えて胸熱な展開が待ってるかもしれません。
{netabare}2期やるといっても宇宙最強を倒した以上、敵能力のインフレだけではマンネリになるのでは?{/netabare}
2期でもしあればサイタマの葛藤あたりにも注目してみたいです。今からとても楽しみです。



※オマケ
■だったらやってやんよ
{netabare}「腕立て伏せ・上体起こし・スクワット各100回とランニング10kmを体調に異変があっても毎日やる」
「朝はバナナでもいいから毎日三食欠かさず食べる」
「精神を鍛えるため夏冬問わずエアコンの使用厳禁」

なわけないじゃーん!のツッコミ待ちではある。
が、コツコツまじめにやってきたとしても先述の“志”や“目的意識”がないと宝の持ち腐れなんだよということを意味しているのかもしれない(妄想)。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月(再放送)

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2020.02.02追記

録画映像をスマホにリンクさせての視聴だったのが初。
TVをモニターにしたら当たり前ですけどこっちが良いですね。



2019.03.23 初稿
2019.07.27 修正
2020.02.02 追記/タイトル修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 65

77.3 5 漫画原作で熱いなアニメランキング5位
WORKING!!! [ワーキング]3期(TVアニメ動画)

2015年夏アニメ
★★★★☆ 3.9 (1377)
8472人が棚に入れました
北海道某所に存在するファミリーレストラン「ワグナリア」。小鳥遊宗太がひょんなことからバイトとして働くことになったこの店は、個性的すぎる店員達ばかりが働くファミレスだった。そんな小鳥遊と店員達が元気に危険に活躍(!?)するファミレスバイトコメディー!!

声優・キャラクター
福山潤、阿澄佳奈、藤田咲、喜多村英梨、渡辺久美子、小野大輔、神谷浩史、広橋涼、遊佐浩二

nk225 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

謎のファイナルスペシャル、年末に放送決定

北海道某所に存在するファミリーレストラン「ワグナリア」。
小鳥遊宗太(たかなしそうた)がひょんなことからバイトとして働くことになったこの店は、個性的すぎる店員達ばかりが働くファミレスだった。
そんな小鳥遊と店員達が元気に危険に活躍(!?)するファミレスバイトコメディー!!

1品目「ワグナリア戦線異状なし」
北海道某所に存在する、ファミリーレストラン『ワグナリア』。
いつも通りにぎやかなこの店に、以前助けた迷子の女の子がお店にやってきた!
小鳥遊は有頂天だが、種島は…?

キャラクターコメンタリー
小鳥遊宗太、佐藤潤、相馬博臣

2品目「愛の嵐!?」
休日の小鳥遊家に電話が鳴り、その電話に出た宗太は憂鬱模様。
なずなの知らない「みねぎし」という彼は、どうやら小鳥遊家“母”の命により家の様子を聞きたいようで…?

3品目「史上最大の夜」
長年の八千代への想いを患った佐藤は、やっとのことで八千代を飲みに誘う。
一方の八千代は、初めての〝飲みに行く〟に戸惑い、店に来ていた梢に指示を仰ぐが…!?

キャラクターコメンタリー
伊波まひる、轟八千代、山田葵

4品目「ハート・ノッカー」
佐藤と二人で飲みに行った日から様子がおかしい八千代。
めずらしく仕事でもミスをしてしまう彼女を見た種島は、何か力になれないかと一念発起してがんばるが…?

5品目「スーパーバッグ・イン・ザ・ハート」
とある一言により伊波との関係がぎくしゃくしてしまった小鳥遊。
その様子で姉妹は宗太が彼女と別れたと誤解!
それを知った泉は、虚弱ながらについに行動を起こす!

キャラクターコメンタリー
種島ぽぷら、轟八千代、佐藤潤

6品目「山田、やまーだ」
小鳥遊と伊波、そして佐藤と八千代に生じた関係の変化を楽しむ相馬と山田。
皆がそれぞれの相手と思い思いに関わる中、種島だけはむすーっとしていて…?

7品目「グッバイ山田(ガール)」
ワグナリアから逃げ、小鳥遊家に居候する山田は、家出の理由を語り始める。
それはなんとも悲しいような、なんというか。
そんな中、ついにアノ人と出会ってしまうことに…!

8品目「ミスティック・シュガー」
〝山田〟家族問題も解決かと思われたが、新たに〝葵が桐生を兄と呼ばない〟問題が発生! 
桐生は葵の兄となるべく奮闘するも、なかなかうまくいかないようで…?

9品目「危険な事情」
小鳥遊の母に調査を指示され、ワグナリアに来た峰岸は近くにいた伊波に声を掛けてしまう。
知らない男性に動揺した伊波は反射的に峰岸を殴ってしまい…?

10品目「その女シズカ」
ついに小鳥遊家のあの人が帰ってくる!
様々な想いを抱える小鳥遊兄妹達だったが、そんな中、梢のトラウマが蘇ったせいで美月達との関係が危うくなり…!?

11品目「愛と追憶のなにか」
八千代を変えてやれるのかと杏子に聞かれ、いよいよ腹をくくった佐藤。
一方の八千代は、偶然佐藤がワグナリアを辞めるということを聞いてしまい、種島に相談するが…?

12品目「ワーキング・ガール?」
とうとう桐生にことりちゃんの正体がバレた!
小鳥遊は桐生をダマしきる覚悟を決め、桐生にことりちゃんとして接する!
そして、その結果…!?

13品目「まひるの決闘」
小鳥遊と伊波のデート当日、なんと伊波家に例の父親が帰宅した!
娘であるまひるを溺愛し、男性恐怖症の原因でもある父。
その父の帰還にまひるは…!?

謎のファイナルスペシャル、年末に放送決定
TVアニメ「WORKING!!」シリーズのラストを飾る1時間スペシャル番組「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」の放送日時が明らかになった。

12月26日(土)23時30分よりTOKYO MX・とちぎテレビ・群馬テレビにて、12月31日(木)19時よりBS11にて放送開始されるほか、読売テレビ、テレビ愛知、札幌テレビでの放送も発表された。

「WORKING!!」は、2005年から2014年まで『ヤングガンガン』にて連載されていた、高津カリノさんの4コマ漫画を原作としたアニメシリーズ。

北海道某所にあるファミリーレストラン「ワグナリア」を舞台に、主人公・小鳥遊宗太や種島ぽぷらをはじめとした個性的な店員たちを中心に繰り広げられるバイトコメディだ。

2010年の第1期『WORKING!!』、2011年の第2期『WORKING´!!』を経て、2015年7月から9月にかけて第3期『WORKING!!!』が放送され、各キャラクターが繰り広げるラブコメ的展開でファンを悶絶させたのも記憶に新しい。

そしてその放送終了後には、『WORKING!!!』第14話にしてシリーズの完結編となる「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」の特報映像が公開。「ワグナリア」の店員である伊波まひるがRPG風の世界の中で冒険を繰り広げるという突然の展開で、さらにファンを驚かせた。

ただし、「※予告なく本編内容が変更になる場合がございます。ご了承ください。」とのこと。果たしてどのような完結を迎えるのか、気になるところだ。

ラストは、勇者イナミの冒険ドラマ!? 感動の完結編「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」の特報が公開に
北海道某所にあるファミレス「ワグナリア」を舞台に、個性的すぎる(!?)店員達が繰り広げるバイトコメディーアニメ『WORKING!!!』(原作・高津カリノ/スクウェア・エニックス刊「ヤングガンガン」連載)。第13話「まひるの決闘」が放送となり、ついに最終回! と思いきや、番組予告では「WORKING!!!」ファイナルスペシャルの特報を放送。なんと1時間SP「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」が放送決定です!

そしてこのたび、アニメ公式サイトにて、その特報が公開となりました! 画面には、勇者(?)となった伊波まひるに、妖精となった種島ぽぷらの姿が。お馴染みのキャラクターたちが、ヒロイックファンタジー風の舞台で大活躍!? 放送日時など詳細は、後日公式サイト等で発表とのことなので、こちらも要チェックです♪

<放送情報>
「WORKING!!!」ファイナルスペシャル
「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」
★放送枠は1時間に拡大!
★放送日時は、後日公式サイトなどで発表予定!

「これは期待できる」と思った7月スタートの深夜TVアニメランキング
夏は祭りやキャンプなど、アウトドアのイベントが多い季節。しかし、インドア寄りの楽しみが充実しやすい時期でもあります。特にアニメファンは、深夜アニメの新番組を追いかけるのに忙しいのでは?

1位は《WORKING!!!》でした。《WORKING!!!》は、高津カリノの漫画を原作としたアニメ作品です。2010年4月にアニメ第1期が、2011年にアニメ第2期が放送され、2015年7月に待望の第3期の放送が決定しました。ファミリーレストラン「ワグナリア」を舞台に、どこか変わった面があるスタッフたちの交流を描くコメディです。気になった人は、1期のワグナリアもあわせてチェックしてみてはいかがでしょうか。

1位に輝いたのは……? 「あなたが観ているアニメ2015年夏新番のアニメは?」アンケート集計結果発表!
7月9日~7月29日まで「あなたが観ている2015年夏新番のアニメは?(複数回答可)」というアンケートを実施していたのですが、なんと3000票以上もの投票が集まりました! この度その集計結果が明らかとなりましたので発表させていただきます!

3期に突入している『WORKING!!!』『デュラララ×2転』が1,2フィニッシュ! 男性、女性を選ばないフラットな作品だけに継続して視聴しているユーザーが多いようで、この2作品だけで得票数の10%を締めていました。3位以降は、『赤髪の白雪姫』『監獄学園(プリズンスクール)』『Charlotte(シャーロット)』などが中心となって票を集めています。

集計結果を細かく見ていくと、1~5作品、6~10作品を視聴しているというユーザーが多く、全体のおよそ60%を占めていました。1タイトルのみ視聴しているというユーザーは『ヘタリア』『戦姫絶唱シンフォギアGX』などのシリーズを通して人気の高い作品へ投票している傾向が強く、作品への愛をひしひしと感じちゃいますね!

■恋に仕事に大忙し!
北海道某所に存在するファミリーレストランを舞台に和気あいあいと働く男女の姿を描いたコメディ作品。元不良の店長に常時帯刀しているチーフ。家出娘に男性恐怖症の少女などなど、個性豊かな人がひしめくファミレス・ワグナリアで働く小さい物好きな高校生・小鳥遊宗太の波乱万丈なアルバイト生活が描かれる。

『WORKING!!!』というタイトルではあるが、働いている姿より、人間関係の変化がメイン。今後もゆるりと進む人間関係の変化に注目したい作品だ。その中でも特に注目したいのは3期にしてついに進展が見えた佐藤純(CV:小野大輔)と轟八千代(CV:喜多村英梨)の関係だ。ヘタレを乗り越えて想いを伝えることができた佐藤は、轟と無事付き合うことができるのか? 多くの視聴者の気持ちを悶々とさせ続けたこの関係も終わりが近いと思うと寂しい気もするが応援してあげよう。

そしてワグナリアで気になる男女関係と言えばもう一つ、小鳥遊と伊波まひる(CV:藤田咲)の高校生コンビ。年長組が着実に良い雰囲気を醸し出し始めたこともあり、この二人に影響を与えることは間違いない。こちらの関係も暖かく見守って行きたいものだ。少しずつだが確実に変化してきた二組のカップルの関係は、はたしてどのような結末に落ち着くのか。一癖も二癖もあるキャラクターの登場で、ますます引っ掻き回されるワグナリアの面々を楽しみにしておこう。

2014年8月10日にパシフィコ横浜国立大ホールで行われた「WORKING!!」「サーバント×サービス」コラボイベント『夏祭りだよ!全員集合』において第3期の製作決定が発表された。2015年7月から9月まで『WORKING!!!』のタイトルで放送された。全13話。エンディングテーマの舞台である橋は厚別川に架かる「虹の橋(白石サイクリングロード)」。また、中京地区での放送がテレビ愛知に変更された。完結編となる『WORKING!!! ロード・オブ・ザ・小鳥遊』を1時間スペシャルで放送することが最終話の最後にて発表された。

オープニングテーマ
「NOW!!!GAMBLE」(第2話 - 第13話)
第1話ではエンディングテーマとして使用。

エンディングテーマ
「まつ毛にLOCK」(第2話 - 第13話)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 32
ネタバレ

Yulily さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

3回目の来店「いらっしゃいませ~!!」

ようこそ、ワグナリアへ♪

ここは可愛くも超個性的な 店員さんたちが勢ぞろいしたファミリーレストランです。

お客さま(視聴者)として来店されたあなたには

「笑いすぎてハッピーな気持ちになれる」
目一杯のサービスが提供される…はず♪

そしてなんとこの3期ではそれに加えて「らぶ」の要素がより色濃く追加されたのです。

そう、バイト「らぶ」コメディーとしてさらにパワーアップして帰ってきました♡

そんな笑いと恋愛による ちょっぴりのきゅん。を味わってみたい!という方 は、まず1期から是非ご来店下さい♪
一風変わった店員さんによる てんやわんやの接客であなたをお迎えしますよ!
{netabare}
今を一生懸命に生きていて
悩み多き青春を過ごす ワグナリアメンバー
同じ仕事をしている仲間同士が ほのかな恋心を抱くようになるも…
わけありで個性的なキャラ揃いなので成就に至るまでの道のりは険しそう…?
しばらくはハラハラしながら見守ろう~!
そんな風に思っていましたが

ここにきて一気に恋愛模様が動き出します 。

3期のワグナリアは恋の予感がいっぱいで浮き足立っているのです。

職場内の恋愛だなんて…仕事に行くだけで心が弾んでしまいますよね。
私だったら周囲に気づかれないように2人だけの秘密にしてドキドキ感をスリルとして楽しんでしまうかな♪…

一番応援していた…
・轟 八千代&佐藤 潤
佐藤くんが恋愛に関して奥手すぎて なかなか進展がありません。意味不明な言動で八千代さんを困惑させ 見ているこちらはヤキモキするし、もう じれったい~!

けれど長年の片思いの末に告げる時が

ギュッと抱き寄せて耳元で八千代さんへの想いを告げるのです。
意中の相手にこれをされたら…胸きゅん必至です。
・・それに加えて職場の片隅というスリルで心拍数が上昇してしまいました。
全くの不意打ちを受けての感動
4年越しの恋「本当におめでとう」

・伊波まひる&小鳥遊宗太
ちっちゃいもの愛好家と男性恐怖症の2人が拳とほっぺのスキンシップ(?)を重ね…
ついにデートへと出かけるほどの仲に進展しました。

しかしシャイで不器用な2人にはもう少しだけ時間がかかりそう…かな?
お互いが両想いということに気がつく日も近そうですね…

【キャラクター】
日常アニメで欠かせないにぎやかで個性的なキャラクターへの一言

・小鳥遊 宗太
「殴られるから始まる恋…」あるのですね。複雑な家庭環境の反動からちょとマニアな趣味嗜好を持っています。伊波さんへの気持ちを整理するために女装するという発想にはビックリ!3期では漸く男性の部分が見えて安心しました。

・種島 ぽぷら
低身長が悩みで牛乳を飲むも お胸ばかりが大きく1期よりも成長しているかも?cv阿澄さんの演技により、ぽぷらちゃんを最高に可愛いいヒロインに押し上げています♪

・伊波 まひる
男性に慣れるための訓練の末、…今では恋する乙女に。日替わりで付けているパッチンピンとアメピンが可愛い♪

・山田 葵
ウザかわ葵ちゃんはこの作品1番のお気に入りです。3期でもかまって欲しいオーラ全開です。その自由奔放な行動に振り回されますが憎めないのです♪理想の山田ファミリーを作ろうと奮闘する姿がかわいかったです。

・相馬 博臣
皆の秘密を知り弱味を握ります。耐性がついたせいなのでしょうか、そんな害もないような?気にならない程の存在に…

・佐藤 潤
4年間渡せなかった誕生日プレゼントを全て渡せて良かったね

・轟 八千代
名前を呼ぶときに「しゃとうくん」かわいかったです

・小鳥遊 梢
酒癖が悪く ろれつが回らない話し方が可愛くてなんだかお気に入り。放っておけないお姉さま

・小鳥遊 なずな
健気な妹っぷりと思ったら違うのです…手強い少女!…

これまでそれほど変化がなかったワグナリアですが3期では色々なことが少しずつ変わってきました。

八千代さんは新しい仕事が決まり、ぽぷらちゃんのアルバイトチーフ昇格、葵ちゃんも少しづつ成長して、伊波さんの男嫌いもついに完治間近(?)

そして次にどんな展開が待ち受けているのか余韻を残し13話は幕をとじます。

次回の(最終回)予告に妖精のぽぷらちゃん
「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」を案内しています。

いまだ友達以上恋人未満の状態ですが、伊波さんと小鳥遊くんはカップルとして成立するのでしょうか…
私は成立♡と予想♪
期待値大で視聴しようと思います。(続く)
{/netabare}
Go! Ready go!♬*。.

今日は ギャンブルしよう~

一か八のように

Don’t baby new new!

渡ろう

Don’t baby new way, new way!
♫•*¨*•.♫

投稿 : 2024/08/17
♥ : 63

tao_hiro さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

満腹!

おなじみ、ファミレスバイトコメディの3期です。

視聴前に注目していた点に基づいて、見どころを挙げていきます!!

・OPで店長はどんなフォームで「監督」を吹っ飛ばすか?
→1期:野球(バットスイング),2期:サッカー(シュート)と来て、3期はどうなるかと思っていたら、スポーツから離れてしまいました。まさか、いや、納得のケンカになっちゃいました。釘バットで豪快に吹っ飛ばします!上半身だけのカットなので、美しいおみ足が拝めないのでちょっと残念です。

・ぽぷらちゃんは「たかなし」と発音できるか?
→最後まで「かたなし」でした。それがぽぷらちゃんです。「ちっちゃくないよ!」のぽぷらちゃんが、「ちっちゃいよ~」と悩む姿も可愛かったです。

・山田兄妹の素性は明かされるのか?
→兄妹であることがはっきりします。山田(妹)の家出の理由も明らかにされます。ただしシリアスな理由とくだらない理由の二つがあります。シリアスな理由の方は誤解だったと分かります。

・音尾さん夫婦は再会できるのか?
→再会します。ただし、その後どうなったのかは分かりません。

・まひるちゃんの男性恐怖症はどこまで克服できるか?
→ほとんど克服できています。男をブッ飛ばすシーンはありません。相馬さんに肩を触られても殴りません。ただし、相馬さんの手は・・・

・佐藤くんの恋は報われるのか?
→報われます。佐藤くんはカッコいいのかヘタレなのか、良くわかりません。たぶん、その両方なのでしょう。印象に残るエピソードでした。

・相馬くんの情報網の秘密は明かされるのか?
→明かされません、と言うか、今回は自慢の情報収集能力がほとんど発揮されません。ただの盗撮野郎になっちゃってます。

・八千代さんは店長から巣立つことが出来るか?
→その決心をします。きっかけは佐藤くんとの恋が実ったからです。そのせいでポプラちゃんが「ちっちゃいよ~」と悩むことになります。

・ことりちゃんの再登場はあるか?
→再登場します。それもイヤイヤではなくて、小鳥遊くん自らが望んで女装します。他のメンバーからは「迷走している」と言われますが、女装の結果、小鳥遊くんの心は決まります。

・まひるちゃんの恋の行方は?
→小鳥遊くんとデートするまで進みます。ただし、互いの心を確認するところまでには至りません。小鳥遊くんが謎の失踪をしてしまうからです。

・・・ということで、まひるちゃんの恋の行方は、『WORKING!!!』完結エピソード「ロード・オブ・ザ・小鳥遊」1時間の拡大スペシャルまで持ち越しです。

以上の様に、事前に注目していた点はほとんど明らかにされた上に、新たな見どころもあります。小鳥遊母、山田母、峰岸の三人の登場で、山田家と小鳥遊家の不思議な相関図が明かされます。

拡大スペシャルで大団円となることは間違いないでしょう。大満足です!

(追記)
これを忘れていました。

・松本さんはやっぱり最終回しかセリフがないのか?
→第三話で「”普通”の素晴らしさ」について熱弁を振るいます。おお!松本さん、今期は活躍か?っと思いましたが、後はやっぱり最終話までセリフありませんでした。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 32

79.3 6 漫画原作で熱いなアニメランキング6位
食戟のソーマ(TVアニメ動画)

2015年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1265)
7499人が棚に入れました
下町の定食屋の息子・幸平創真は、家業を手伝いながら、父・城一郎を越えるべく料理修業に励む日々を過ごしていた。

中学校卒業後は家業を継ごうと考えていたが、城一郎は店を数年閉めると宣言し、海外へ行ってしまう。

そして創真は、城一郎の命により、超名門料理学校「遠月茶寮料理學園」の高等部に入学する。

そこから創真は持ち前の料理のノウハウを駆使して料理人として成長していく。

声優・キャラクター
松岡禎丞、種田梨沙、高橋未奈美、石上静香、花江夏樹、小野友樹、櫻井孝宏、茅野愛衣、内田真礼、村田太志、小林裕介、大西沙織、中村悠一、能登麻美子、子安武人

yuki さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

なぜこの人たちはすぐ裸になるんだろう

面白かったです!
とにかくお腹がすくアニメでしたw
OPのオムレツがすごいふわふわでもうおいしそう(゚q゚*)
と、ウキウキで観ていました。
ああ、そんなこと言ってたらお腹がー


さて、本作は料理を主軸にキャラクターたちがバトルしていきます。

主人公は情報に入れていたよりもそこまで完全完璧ではなく、
ほどほどに苦戦している場面もあり試行錯誤してるさまは見応えありました。

作ってみようかなあといったものよりも、
どちらかというと本格的な料理が多かったように思います。
ああ、そういうものがあるんだね、といった感じで楽しむような。

物語に関しては王道でしたが、熱い展開も多く先も気になり、個人的に満足。
後半は個人個人にスポットが当たって、中々に楽しめました。

ただ、あれですね。
この世界の人たちはすぐ裸になるんですよねw

美味しいという表現方法がなぜか裸になり悶えるわけです。
始めは違和感しかなかったw
EDでも裸だし、逆にもう突っ切ったなー
と思いだしたころにはもう慣れてきまして、
この世界ではこういうもんだと麻痺しちゃいましたが。

この部分に違和感を感じる人は観にくいかもしれませんね。
ただ、慣れてしまえば絶対楽しめるはず!


2期も決定しているみたいですし、楽しみです。
料理バトルが好きな方、王道な展開が好きな方はぜひ。


では、最後に。
ハイ、せーの、おそまつ!(っ´∀`)っ

投稿 : 2024/08/17
♥ : 14

Britannia さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

おあがりよ!

■1話視聴で感じた事
過去作品で良く見る食後のオーバーリアクションとか
正直グルメアニメに興味なかったので1話で切ろうかと思っていた・・・
が!
次回予告の「名門料理学校」って所が引っかかったので継続視聴してみた。

■結果
視聴続けると
3.0⇒3.5⇒4.0⇒4.5
右肩上がりに面白くなる、切らないで良かった。

緊張感もあってシナリオが面白い。

■感想
ジャンプならではのバトル物ですが
題材のグルメ「食戟」が新鮮

例)特殊なバトル物(知略戦)の『DEATH NOTE』的な新鮮さを感じた。

『HUNTER×HUNTER』のグルメハンターに特化したアニメの様だw
少年誌のエロだったり色んな要素が入っていて人気があるのが解りました。

キャラの絵も綺麗、料理も美味しそう
全話見て一番好きなキャラ

水戸 郁魅「肉魅(にくみ)」ちゃんが可愛い

美味しく頂きました
御粗末!

投稿 : 2024/08/17
♥ : 21

kazunyanzu さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

極上の美食バトルがここに開宴!! さぁ…おあがりよヽ((`∀´*)っΩ~

原作コミック 原作未読 全24話(15’春~夏2クール作品)


名だたる名料理人たちを世に数多く輩出している
日本屈指の料理の超一流名門学校 ―”遠月学園”―

卒業すればその道のエリート入りが約束される… が!!
その道は実に険しく、入学した生徒そのほとんどが
篩(ふるい)に落とされるという、超ウルトラ難関エリート学校!!!

そこに通う、幸平創真(ソーマ)たちが巻き起こす
爽快・痛快・迫力満点の高校生熱血フード料理対決バトル!!

その名も…
○`Д´)oノ[ 食 戟 しょ・く・げ・き!! ] ヽo)´Д´;;)

日々鍛錬を積み、磨きあげたその腕をふるい
食した人をとめどない幸福感へと誘う料理人たちの戦い…

食材の魅力を最大限に引き出し、そこに奇想天外、斬新な発想をスパイス✩
和・洋・中、料理のジャンルの枠に囚われぬ、正に夢のようなコラボ♪
そして作る者の心・魂を吹き込んだその料理たちはより一層の輝きを放つ!!

彼らのその美食へのあくなき探究心はもはや我々の常識を遥かに覆す!!
人々の心を”絶頂のエクスタシー♡”へと導く、究極の美食の祭典が今ここに―

さぁ!! おあがりよッヾ(`∀´*)ノ-∵!!!


(o´Д`)Фフゥ 思わずあらすじに力が入り過ぎてw、
柄にもなく長々と乱文…失礼しました(人>ω・*)スマソ


本作の面白さ、その醍醐味はなんといっても
料理のぉいしさ! 料理のあたたかさ…、その題材の魅力をギュッと凝縮し
迫力満点のフードバトルを見応えあるストーリー展開で描き、
さらに様々に趣向を凝らした演出、
そしてそこに魅力的なキャラたちががはじけて*:゚・☆
見応え抜群の面白い作品に仕上がっておりました♪

そしてそして、本作でより力を入れている点、その演出こそが…
料理を食した人の … 「 リアクション!!! 」

美味しいものを美味しいそうに見せる
「画」や「音」の演出はもちのろんのこと
それを食する人のリアクションが実にCongratulations☆(゚∇゚ノノ”!!

満面の笑みで、至福の表情を… ヨダレがじゅるり♪と
なんてハレンチな描写♡ 見ているコチラまでそそられてしまう程…

世の健全な青少年たちの○を鮮やかににかっさらうかの如く
その艶かしく、みだらぁ~な描写のオンパレードに ご、ごちそうしゃまでーす(人´∀♡)♪
JC(ジャンプコミック)のその手の枠ですなコレは(o´艸`)

ぃやぁ~良い感じに刺激… もといスパイスがきいてました(σ´Д♡)σ!!
全てをさらけ出すというわけではなく、ぁくまで妄想を掻き立てる
健全な男子ぃーの夢膨らませる…そーいった演出が実にぉ見事♡

ぁ~s 、食欲が(。´ω`。)Ψ*:・゜♡
ぅう(゚д゚)_。) コレ見ていると、お腹がすくのですよw

そぅ…食欲そそるその香り、匂いにつられついつい舌がジュルリ(*´﹃`*)と
ぐつぐつ♪ ジュワー~パチパチッ♪と、食欲を刺激するわくわく音♫

いざ目の前に振舞われた料理の、その美貌♡
瞳をキラキラ輝かせては、もぉたまらず…パクリ(๑•ʜ •๑)

口に入れた瞬間広がる美味のハーモニー♫♦・*
塩気に加えて、甘みと食材にしみ込んだ旨味が絡まり、
素材の味を活かした優しくも上品✩ それでいてどこか懐かしい味+:。(´ω`*)゜.+:。

そこに、とろとろふわふわ、はずむ弾力♫ 歯ごたえ…舌触りと食感が相まり… 
実に心地よく口の中で踊りはじけては深まる味わいのアンサンブル☆。+


⇒はぅぁぅぅうぅぅぅぁ~ヽ(๑´∀`)ノんw


そして、料理の美味しさが伝わってくるのと同時に… 
それを作った人の心意気が何よりも強く感じらる描写に心奪わます(。゚´Д⊂。キュン

こ、これは見ていて胸が熱くなり、目頭が熱い…
上手い…そして旨い、
い~やそれでいて実に美味い(*ゝ`ω・)b 作りに♪


ぅん♪ コレはただのエロ料理アニメでは…ないのんなぁφ(゚Д゚ )

食う寝る遊ぶの3連コンボ~๑◎∀◎๑)۶♫  ならぬ!
「 作る~食う~エロの3連コンボ~♫ 」 

”美食バトル”に”飯テロ”、そして”エロ”の三国同盟!!
…いや`・ω・´)ノ!!、三権分立!! 三角地帯♡ ぁ!三位一体!!

そぅ言うなれば…
“美食バトル”の星☆三つで~すv(´∀`*v) と

”飯テロ”ビュッフェのフルコース食べ放題やぁヽ(*´∀`)ノ─ッ♪ と

“エロ”の妄想産業革命やぁΣヽ(♡Д○*ノ)

が合わさって・・・・  わ~お!!(゜∀゜ノ)ノ” w




・・・・  ・・・・ 




・・・・  ・・・・




 お粗末ヾ(`∀´*)ノ



お気に入りのキャラ(o*゚∀゚)o

ぃやぁ~みんな魅力的で甲乙つけがたい(。-`ω´-)ムム

でも私は…

乾 日向子せんせ♡が好き(/ω\*)
(遠月OGで元十傑! 現日本料亭の女将)
おっとり、マイペースで、天然でおもしろいの♪
四宮っちにちょっかい出してどつき回されるのとか最高(。→ˇ艸←)プッ w

続いて
⇒肉魅♡⇒田所恵ちゃん⇒アリス⇒えりな⇒悠姫⇒一色先輩wかな〆(・ω・o)


OP、EDはともに前期が好きです♪

前  OP 「希望の唄」 / ウルトラタワー
期  ED 「スパイス」 / 東京カランコロン

後  OP 「ライジングレインボウ」 / ミソッカス
期  ED 「さっちゃんのセクシーカレー」 / 大森靖子

「希望の唄」サビ、カラオケで歌うとめっちゃ気持ち良いです( o´∀`)o¶~~♪



半ば、まだまだコレからといったところで終わってしまいましたが・・・・
続編制作決定!!とのことで、今から続きがとっても楽しみですネヽ(*´∀`)ノ


見るものすら絶頂の幸福感へと誘う”美食”と”エロ”の極上ミルフィーユ♡

さぁ・・・・  おあがりよヾ(`∀´*)ノ!!!!!

投稿 : 2024/08/17
♥ : 65

94.6 7 漫画原作で熱いなアニメランキング7位
鬼滅の刃(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (1664)
6945人が棚に入れました
血風剣戟冒険譚、開幕。舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!

声優・キャラクター
花江夏樹、鬼頭明里、下野紘、松岡禎丞、櫻井孝宏、大塚芳忠、梶裕貴、加隈亜衣、岡本信彦、森川智之、悠木碧、井澤詩織、浪川大輔、山崎たくみ、緑川光、子安武人、坂本真綾、山下大輝、早見沙織、千葉繁、上田麗奈、日野聡、小西克幸、花澤香菜、河西健吾、杉田智和、鈴村健一、関智一、関俊彦、木村良平、福山潤、小松未可子、諏訪部順一、内山昂輝、小清水亜美、森久保祥太郎、白石涼子、稲田徹
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

ヒット作を語らう時の心の姿勢

2020.04.12 追記

思うところがあっての大幅加筆。
視聴後に書いた作品レビューは後段に残しときます。
 ※ごく一部のアニヲタ批判も含んでるので気分害されちゃったらごめんね


作品の良し悪しについて各々語るのがレビューサイトの目的の一つですが、この作品は久々に普段アニメを観ない層を巻き込んで社会現象を起こしたということもあって、その観点で一言申し上げたく候。基本雑談です。


{netabare}とあるコーヒー屋にて見かけた風景。
「こんないいものなのになかなか理解されない」

自身が愛好しているものを理解してほしい。誤解を解きたい。なんなら広めたい。趣味人なら自然と沸き上がりそうな感覚です。少なくとも目の前で熱弁をふるってるこの人はそんなタイプの人。そしてその対象はアニメでした。
一緒にいる相手はそれほど興味のない層。よくありそうなシチュエーションです。
時は2016年。大ヒット中の映画『君の名は。』を映画館に出向き鑑賞し感動したと伝える非ヲタさん。話を合わせただけかもしれませんが、そんな会話のきっかけを全力で折りにいくアニヲタさんがいました。曰く、

「あーあれ話の辻褄全然合ってないんだよね」
「話が頭に入ってこないから全く泣けなかったわー」
「それよりも新海監督の前作がなんちゃらかんちゃら…」
「それよりも同時期の『聾の○』『この世界の何某に』のほうが凄かったけどね」
等々

前段でなかなか理解されないというやりとりを耳にしてたからなおさらかもしれません。

 「そりゃあんた理解しろというのが無理だわ」

単に巻き込みに失敗しただけでなく、むしろ遠ざける逆の効果を発揮するコミュニケーションでした。あほらし…
別にあにこれで同種のレビューを投稿するのは一向にかまわないと思います。同じヲタ同士で一定の土台を共有してますし、節度を保って思うところぶちまけてもらったほうがよいしそういう場です。
そのため「『君の名は。』つまんねーのにそう言っちゃだめなのかよ!」とか「思ってもいないこと(面白くないのに面白いと)言うほうが不誠実だと思うが?」という話では全くないので悪しからず。

せっかく興味のなかった人が興味を示してくれたのに。当のヲタさんだって仲間になりたそうにこちらを見ているのに。…全力でへし折りにいってませんか?です。

 「どこらへん面白かったの?」
 「アニメってどんなの想像してた?」

せめてこれくらいのワンクッション置いてから持論を展開してほしかったところ。
非ヲタさんはアニメを観にいちいち映画館に足を運ぶなんて滅多にないでしょうに。ここらへんの想像力がこのコーヒー屋で出会ったアニヲタさんには決定的に欠けてます。
もうなんというかオタクどうこうよりも単なるコミュニケーション下手かどうかの話のような気もしますが、やらかしがちなので自戒も含めて気を付けましょう。


というわけで何を言いたいかはもうお分かりですね。
4年ぶりに似たような局面がきてるわけですよ。クリスマスや誕生日のプレゼントに単行本をせがまれてみたり、芸能人がファンであることを公言して、なかには椿鬼奴さんみたいに番組内でネタにしてたりもする。LiSAさんが紅白に出場してたりもしましたね。

とはいっても、制作会社「ufotable」。声優「花江夏樹」「鬼頭明里」。一般人はまず知らない単語です。紅白出場したからといってアーティスト「LiSA」さん知らない人だって多いでしょう。今回で興味を持って動画を漁ったとしても客席サイリウムが乱舞してる光景を見たらそっ閉じしたくなるのが人情です。
余計なお世話でしょうが、同好の士を増やしたい私としましては非ヲタさんとのやりとりは「お手柔らかに」と願うところであります。

『鬼滅の刃』気に入ったのならこんなのもあるよ(^^)
そんな展開を夢見て以下、


■映像凄かったっす

作画に触れて制作会社「ufotable」を話の枕に『fate』『空の境界』をご紹介。劇伴も同じ梶浦由記さんだったりします。


■声優さん繋がりも

ベテラン・若手・中堅問わず実力のあるCVさんが多く起用されていた本作です。要は年間通して登板回数の多い人たち。
竈門家だけでも父:三木眞一郎、母:桑島法子、子供たち:大地葉、本渡楓、古賀葵、小原好美とかいう水準です。

 「その○○役やってた人だったら、今ちょうど△△ってアニメに出ているよ」

リアタイものだと「じゃあ明後日チェックしてみよう」と敷居が下がったりするものです。

それに各々代表作を持ってそうですから、そちらへの誘導もありですね。
花江夏樹さんなら『四月は君の嘘』。早見沙織さんなら『あのはな』。あたりは非ヲタ向け鉄板でしょう。「いやそれより『俺ガイル』が鉄板だ!」そのへんはどうぞご自由に(笑)

我妻善逸(CV下野紘)からの『ACCA』ジーン・オータス役。
嘴平伊之助(CV松岡禎丞)からの『SAO』キリト役。
本作での役どころとは違う顔を見せている作品も驚きがあっていいですよね。


自分もそうでしたが、声優さん、制作会社、劇伴担当、キャラデザインあたりの繋がりから広がっていったと思います。

まあそんな感じの世迷い言です。お付き合いいただきありがとうございました。
ちなみに私はこの作品を手放しで褒めておりません。{/netabare}




↓以前投稿した作品についての感想
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2019.10.04記
旧件名:良いほうの『少年JUMP』

{netabare}
艶やかな街の灯り
静謐な山間の雪景色

とにかく綺麗な作品です。
色使いが独特といいますか鮮やかな色の組み合わせが印象に残ります。
主人公炭治郎の羽織(緑と黒)はサムネでも確認できる組み合わせ。

その一方で、毎話冒頭サブタイトルコールの墨色を用いた水彩風の演出にも味わいがある。全体の色味が和風なんですよね。

そしてこれがぐねぐね動くのを目の当たりにすることになります。
バトルシーン。抜刀時の緊張感。連続した体動作の流麗な運び。対立する“鬼対人”の果てなき抗争の物語のためバトルシーンは多くあり、手を替え品を替えての演出に都度唸ることでしょう。


制作会社『ufotable』は、『劇場版 空の境界』でアニメビギナーだった私の心が鷲掴みにされたこともあって、本作『鬼滅の刃』は事前から楽しみにしていた作品でした。

『空の境界』は、和装のヒロインの殺陣がとにかく流れるようだったのとそれを活かすコマ割りで、これまでバトルを“迫力”という概念でしか見れてなかった自分に”美しさ”というものを教えてくれた忘れられない作品です。



さて『鬼滅の刃』に戻ります。
冒頭作画に触れたのは、この一点だけでも「買い」だと思ったから。なお原作は未読です。
週刊少年ジャンプは『ONE PIECE』が連載される前に卒業した私ですが、いかにもジャンプらしい作品と言えるのではないでしょうか。たしか

 “ 努力 友情 勝利 ”

でしたっけ?
その王道を行くかのような竈門炭治郎(CV花江夏樹)が主役の物語。鬼に親兄弟を惨殺され唯一生き残った妹も鬼と化してしまう。その妹竈門禰豆子(CV鬼頭明里)を人間に戻す手段を探るべく、人外なる鬼を討伐する組織へと身を投じていく流れとなってます。

良いですね。
炭治郎が素直で努力家で妹思いで諦めない強い意志を感じさせるいい奴なんです。私としてはこの主人公と冒頭述べた作画の2点推しです。
・・・以上なんですけど一応5項目整理しておきます。


▼物語

あらすじ読むと暗そうな話ですが、実際展開されたのはシビアな場面とギャグパートとのほどよい緩急。すっと肩の力を抜けるポイントが用意されてそこそこ笑えます。
それにインフレし過ぎない敵キャラ。鬼舞辻無惨(CV 関俊彦)を最終目標と定めてのブレない展開も好感。
炭治郎の鍛錬シーンに尺を取り強くなっていく過程を丁寧に描いたことは戦闘の重みや背負うものの大きさなどに説得力を持たせる効果がありました。また、鬼を一方的な悪として描かないこともお家芸とはいえ好きな設定。


▼声優

弱っちいけど芯のある人物を演じるには花江さんの選択は良かったかと。2018年初頭『グランクレスト戦記』『ラーメン大好き小泉さん』でその名を認知したのち、視聴作品が被ってなかった鬼頭明里さんのフルボイスを久々聞けたのは個人的に◎。
敵方の “ 十二鬼月 ” そして鬼殺隊エリートの “ 柱 ” 両陣営にも豪華声優陣を配置。 一部しか登場してないので今後の発展性の面でも楽しみが残ります。

{netabare}禰豆子を人間に戻すためのキーマン珠世を坂本真綾さんが演じられているのも耳に心地よい。もっと珠世を出しておくれ!{/netabare}


▼キャラ

我妻善逸(CV下野紘) 嘴平伊之助(CV 松岡禎丞)の位置づけが絶妙でした。
濃いっすね。途中からお笑い担当みたいになってましたが…
{netabare}協力プレイで敵を撃破!という印象がないのです。
意図したものなのか、兄と妹の絆に焦点あてていて友情プレイは控えめでした。今後の伸びしろを感じるところです。{/netabare}


▼作画

既述。
追加で、室内戦闘の描写もすさまじかったですね。
{netabare}ジャミロクワイの名曲『Virtual Insanity』のPVイメージで、そこの灯りを暗くして動きをめちゃくちゃ激しくしたような響凱(CV諏訪部順一)との戦闘も目を奪われました。鼓を打つ鬼とのバトルですね。{/netabare}


▼音楽

安定の梶浦案件。
地味に評価したいのが2クールの前後半通してOPEDが変更されなかったことでしょうか。昨今のお作法からみても異例な気もしますが不自然さは感じません。
{netabare}後半で曲を一新して、最終話クライマックスで前半OPどーん!演出って分かっていてもアガるんです。でもそれをしない勇気といいますか、作品の一貫性考えると変えないほうがいい気がします。{/netabare}




整理してみると、個別項目でのマイナスはあまりなかったです。
続きは劇場版でということでしょうが、まだ開けてない引き出しも豊富なので不安はないでしょう。

ただし、2クール後半でやたらキャラ増やしてお披露目パートみたいになってたのをどう見るか?
ちょっとイマイチでした。単に私が消化しきれなかっただけで、これも続きありきということなら仕方のないことなのかもしれません。

それに少年漫画らしいシンプルな面白さを追求した感があって、エンタメとして申し分ないわけですが、天井をぶち抜くような破壊力まではありませんでした。あくまで感覚的なものです。

きっと作画表現に度肝を抜かれたこともあって同等かそれ以上のレベル感で「深み(絶望)のある物語」を期待してしまったのではないかと思われます。


いや充分面白いんですよ。今期(2019年9月終了もの)TOP3に入るのは間違いありません。全方位でおすすめです。{/netabare}



視聴時期:2019年4月~9月 リアタイ視聴

-------


2019.10.04 初稿
2020.04.12 追記
2021.08.11 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 105

takato さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

申し訳ありません…。何の成果も得られませんでした!。

 タイトル通りな気分で見終わりました…。仮に私には合わなくても、ヒットの要因の一つくらい切れっ端でも掴んで帰ってやる!と思って挑みましたが…。


私には「最低3話まで見て盛り上がらない作品はそっから盛り返すことはない」というジンクスがありまして、当初そこまで騒ぎになってない頃に数話見たがピンとこなかったので保留状態だったのですが、やはり避けては通れないタイトルですし、宙ぶらりん状態はモヤモヤするので挑戦しました。(物凄い長期作品はジンクス外ですが。)


本作は多くの要素を揃えているが、みんなそこそこという印象でした…。とにかく見辛くなるような要素が少なくてビジュアルも小綺麗にまとまっている。しかし、面白さとはマイナスが少ないことではなく、いかに強烈なプラスの要素や個性を打ち出せるか?ではないでしょうか?。


本作の問題点としてまず感じたのはキャラである。バトルものにおいては、敵役が非常に重要なのは今更言うまでもないだろうが、敵役にまで及ぶキャラ愛、キャラ造形の妙技を感じられない。中ボスは本当にかませか、能力だけが先行している駒という印象。


キャラづけのために過去回想でこんな悲しい事情が…な展開をやるのはあまり上手な手とは言えないが、決して全否定はしない。ただ、その内容が「別に…」で思わず沢尻エリカ状態になってしまう。


櫻井さん演じる薬売りさん初登場の「妖ayakashi」の一篇「化猫」や、私の大好きな「マルドゥック・ヴェロシティ」のボイルドみたいに壮絶すぎる悲劇や業を巧みにかつドラマティックに描けてこそ初めて悪堕ちの物語は胸を打ち共感に達する。


味方の人気キャラ?な善逸や亥之助もだけど、キャラを出落ち的にだけでなく奥行ある生きた存在にする技が弱いように感じられた。


それでは成功例を示せ!と言われれば、私は「ジョジョ」シリーズを挙げざるを得ない。かの作品では、中ボスどころか、モブですら名セリフを吐き、忘れ難い印象を強烈に残してくれる。能力バトルの面白さも雲泥の差。


というか、善逸たちはあんなに人気キャラなんだからもう大活躍で、炭治郎と硬い絆を築くのかと思ったら、本格的に出てくるのは11話以降とかで、戦闘も2回くらいしかない…(最初は顔見せ的なやつだし)。


つーか、二人とも出落ち的なインパクト勝負という印象だし、流石にウザ絡みとしかいいようながないテンションの連続はねぇ…。片方は引き算が効いたキャラにすれば良かったのに。


そもそも問題だが、主人公が何の欠点もない、クラスの良い子な感じの炭治郎なのはどうかと…。少年漫画の主人公ってアウトサイダーか、最低でもクラスの外にいるようなキャラだからこそオタクでも共感できる気がするのだが。あと、欠点が個性になるだろうに。


あと、2クールもやった割にはあまり話が進んでいないのが第2の問題だろう。2クールあれば、グレンラガンは穴底から宇宙へ、攻殻機動隊ならサブの話をやりつつ巧みに「笑い男」の物語を纏められるレベルである。


原作があるとはいえ、本作の大きな山って実質はvs累だけじゃね?という気が…。その累も打倒に血道をあげてきたわけでもなく、事件の影に常にいたわけでもなく、急に出てきたキャラだし…。あと、ラストの切りどころもなんか微妙。


そして個人的に一番の問題は、善逸の件で多少触れましたが「笑い」である。私が本作を視聴していて一番の強敵だったのはやたらコミカルシーンになるんだけど…そのたびに寒〜い気持ちになって虚しくなることが多いことでした。


映画評論家の町山さんの邦画についてのコメントを援用するなら「コミカルな場面でテンションとノリだけで持っていこうとしても笑えません。かえって寒くなるんです」。この言葉を本作に贈りたい。特に善逸(ちなみに下野さんは大好きですからあしからず)。


近年だと、軽妙にコミカルとシリアスのバランスを極めていた「よりもい」、宮野さんの怪演を中心に破壊的なギャグを打ち込んでいた「ゾンビランドサガ」という傑作が出てきてる中で、このテンション一辺倒なのは笑えない。


唯一笑ったのは、善逸と出会ってすぐの炭治郎の無表情のシーン。ちゃんと引き算のギャグになってるし、善逸のツッコミもちゃんとはまっていた。


まぁ、笑いのツボは人それぞれって言っちゃえば話は終わっちゃうのですが、それを言っちゃあアニメの評価も好きずきであって同じことだと思います。これが笑える人がいても否定なんてしませんが、少なくても私は全く笑えませんでした。


私としては、本作も近年見かけがちなバブル的に一時騒がれるけど、しばらくすればあれは何だったんだろうなぁ〜な作品の極端な一例に過ぎないと思われました。


本作がかつてのような伝説作品のようになって、長い間アニメ界に影響を与え続け、アニメ史上においてエポックな作品として絶対語られるようになる未来は全く私には見えません。


物凄く悪い作品とも、頭にくる作品とも言いませんが、なんか薄い作品だった…の一言で締めたいと思います。


(追記)

 劇場版もそうですが、本作のヒットは思わぬ要素、コロナと幼児にまでウケた点が大きいと思われる。とにかく主要キャラが総じて幼い感じで、そんな子達がワチャワチャしてて、クールやニヒル要素があまりない。そして、親御さんとして見せても安心な良い子感(それが私は物足りない)。そういった偶発的な要素が大きかったのではなかろうか?。後でもっと盛り上がってるところ映画化しても今回のような成功は二度とないでしょう。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 76
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

家族の肖像(※女性漫画家と新しい波の兆し)

アニメーション制作:ufotable
監督:外崎春雄、脚本:ufotable
キャラクターデザイン:松島晃、
音楽:梶浦由記、椎名豪、原作:吾峠呼世晴

最近の週刊少年ジャンプは、
ダーク系が主流なのだろうか。
『HUNTER×HUNTER』しか読んでないので
分からないが、『約束のネバーランド』も
同じ系統だし、読者層の年齢が上がって、
売れ筋も変化しているのかと想像している。

とはいえ、この作品が重視しているのは、
ジャンプの王道を踏襲した作風。
努力、成長、友情、純粋さ、家族愛など、
ジャンプに必要なものは、
全て揃えているように思える。

大正時代のある場所。
優しくて家族思いの竈門炭治郎(かまどたんじろう)は、
兄弟の世話をして長男としての務めを
果たしながら、毎日を懸命に生きていた。
家族の結束が固く、より大切にされていた時代。
ある日、町に炭を売りに出かけていた炭治郎は、
帰りが遅くなったため、知り合いの家に
泊めてもらうことになる。
夜になると鬼が出ると言われていたからだ。
{netabare}翌日、家に戻ってみると、母と兄弟たちが
惨殺されているのを発見する。
炭治郎はそのなかから僅かに息のある
妹の禰豆子(ねずこ)を抱えて助けを求めるために
雪山のなかを飛び出していくのだった。{/netabare}

{netabare}鬼に対抗して禰豆子を人間に戻す方法を探すために{/netabare}
炭治郎は、冨岡義勇の紹介で鱗滝左近次の元で
修行に励み、鬼殺隊に入隊。
禰豆子とともに鬼に対抗していく。

ここまでの物語はジャンプの王道展開そのもの。
修行して戦い、敵のボスと遭遇し、目的を確かにする。
大きな特徴といえるのは、相手側の鬼は
元々が人間で、昔の家族との記憶を
全員が朧気ながら持っていること。
その時の想いに沿った攻撃を仕掛けることもあり、
死に際には、家族の思い出とともに消滅する。
敵が人外であっても心を持った者であり、
そこを重視する作りになっているのは、
最近の少年漫画の流行りなのかもしれない。
この設定は『HUNTER×HUNTER』の蟻編を想起させる。

浮世絵を意識した水の表現法をはじめ、
作画面のこだわりは素晴らしい。
動きもスムーズで乱れるところがない。
制作陣の相当な意気込みが感じられる。
家族とのつながりを重視したのも、
関係性が希薄になりつつある今の時代に合っている。

ただ個人的にはストーリーに惹かれるものがなく、
第1話を除いた前半から中盤に関しては凡庸な印象。
よくある設定が想像通りに進んでいき、
敵との戦いにも新鮮さは感じられない。
絵の良さはあるが、戦いのシーンが長い割には、
刀で戦うという制約があるため、バリエーションが少ない。
また、炭治郎と禰豆子以外の味方のふたりが騒がしくて、
コメディにも辟易としてしまう。
ジャンプ作品なので仕方ないとは思うが、
お約束に縛られ過ぎていると感じた。
しかし、多くの人の心を奪ったであろう
19話の展開や魅せ方で一気に物語へ引き込む。

鬼の家族ともいえる集団が住む森に炭治郎たちは向かう。
十二鬼月のひとりである累を筆頭とした
蜘蛛の糸を操る鬼たち。
家族を大切にするという記憶だけに
取りつかれていた累は、恐怖による支配で
鬼の家族を形成していた。

蜘蛛の糸に捕らえられ、月光のなかで浮かぶ禰豆子。
炭治郎は死を覚悟して累へと突っ込む。
この回は動きだけでなく、止め絵の美しさも
しっかり考慮されているのが感じられる。

家族との思い出。
幼いころに見た神楽の記憶が炭治郎に力を与え、
父の舞が自身の動きと重なっていく。
一方、禰豆子の脳裏には母が現れる。
妹は兄を助けるために残った力を絞り出す。

誰にでも大切なものがある。
心と体が弱っているときに、
家族や大切な人が自分のことを
愛してくれているということを思い出すだけで、
大きな助けになることがあるのだ。
そんな普遍的なことを物語と映像で
ドラマチックに表現した手腕は見事だった。

鬼殺隊のトップである9名の柱。
十二鬼月の新たな追手。
鬼舞辻無残の血を得て、
より強力になった下弦の鬼が
炭治郎たちのいる列車に乗り込む。
続きは映画の無限列車編で。

家族の物語はどこに向かうのだろうか。
(2019年10月12日初投稿)

女性漫画家と新しい波の兆し
(2020年5月23日追記)

先日、週刊少年ジャンプで
最終回を迎えたというニュースが流れた。
ひとつの作品として、これは異例のことだ。
恥ずかしながら、リアルタイムでアニメを観ていたときは
社会現象になるほどの大ヒット作になるとは、
全く予想していなかった。
2020年5月の時点で、累計発行部数は、
6000万部を超える見通しだという。
2019年度の集計では、10年間連続1位を
獲得していた『ONE PIECE』を抜いた。
現在でもコミックスの品薄状態が続き、
映画公開も控えていることから、
さらに数字を伸ばすことが予想されている。
現在、たった20巻までしか刊行されていないことを
考えると驚異的といえる。
この数字は、過去の全ての漫画と比較しても
30位以内に入るという。
私の周りでも普段アニメや漫画にそれほど
親しんでいない人が夢中になっているのを
よく耳にするので、それだけ一般層にも深く
浸透しているということだ。

作品の特徴としては、やはり女性作者が少年漫画誌に
少年漫画のロジックで描いたことだろう。
上記でも触れたが、少年ジャンプに必要とされるものは、
全て揃えているように感じる。
ただ、そこに女性作者特有の視点が付加されている。
それが、多くの人々の琴線に触れたのだろうか。

家族愛がこの作品のテーマのひとつであることは
間違いないだろう。原作は未読だが、
アニメで観たところ、敵味方関係なく、
家族について多くの時間をかけて描写しているのは、
大きな特徴となっている。
しかも、時代は大正時代をわざわざ選んでいる。
そのことに頭を巡らせたとき、
昔、友人の女性と話していたときのことを思い出した。

「もっと昔の時代に生まれたかった」
と彼女は言った。
「今の時代はあまり合わないのよ」と。
いまひとつ意味を理解しかねて、
色々と話を聞いてみると、自分の祖父や祖母たちと
過ごした時間のなかで感じたり、書物のなかでの
知識によって、人と人との関係性や
家族の形、男女の役割など、全てが心地良かったようなのだ。
当時の私は、それを聞いて、よくある懐古主義なのかと感じた。
例えば、雑誌『サライ』を好きだと言うように。
昔の時代だと、不自由なことも多く、
楽しいことも今よりは少ないような気がすると私が口にすると、
彼女は、それでもいいと言った。
規律や狭い常識に縛られていても、
それが自分にとっては、合っている気がすると。
結局、私は彼女が感じたことをよく理解できなかった。

今になって思うのは、人生においてたくさんの
選択肢があったとしても、必ずしもそれが幸せに
つながるわけではないということを
彼女は感じていたのかもしれないということだ。
決められた自分の役割のなかで、
何かをひとつずつ選び取っていくほうが、
自分の性には、合っていると考えていたのだろう。
彼女は、とても頭の良い女性だったが、
地図を読めないことをよく嘆いていた。
彼女にとって、人生に対する考え方は、
もっとシンプルな形をしていた気がする。
それは、昔の日本文化のなかに確実に存在していた
「潔さ」や「温かさ」とでもいうべきものだったように思う。

私は『鬼滅の刃』が幅広い人々の
支持を受ける理由のひとつに
そういうものがあるのではないかと感じる。
主人公の竈門炭治郎は大家族の長男として、
毎日、懸命に働きながら、
たくさんの兄妹の面倒を見ていた。
彼は定められた自分の役割を全うすることで、
満ち足りた幸せを感じていた。
やがて鬼によって家族が惨殺され、
僅かに息のあった禰豆子を助けるために、
さまざまな困難に立ち向かっていく。
そして、禰豆子のために生きていくことを決意する。
決断に全く迷いはなかった。
そんな状況にありながらも炭治郎が大切にすることは、
他人の気持ちに寄り添うことだった。
たとえ、相手が鬼だとしても、その哀しみを受け止める。
多くの人々の哀しみを全て抱えながら、
敵に向かっていくのだ。
全てを背負う度量があって、ストイックで真っ直ぐだ。
こういうほぼ絶滅してしまったと思える男性像に
女性読者は惹かれるのだろう。
この層は「歴女」と呼ばれる人たちとも被る気がする。
また、善逸や伊之助も抱えている背景がしっかり描かれ、
その事情や彼らの強さの理由が分かるのもいい。
彼らは、自分のできることに向かっていく。

もうひとつ女性作者に特有だと思えるのが、
作品をズルズルと引き延ばしたりしないことだ。
最近の売れる漫画は、ほとんど終わることができない。
物語が終焉に向かったら、きちんと終わらせることも
作者の仕事ではないかと個人的には思う。
出版社側の立場だと「必ず売れるコンテンツ」は、
ずっと手放したくないのは理解できる。
ただ、そんな状況にあっても
幸せな作品の閉じ方を決断できるのは、
女性作者のほうが多いのではないかと感じる。
女性作者は基本的にラブストーリーを
描くことが多いため、
長く引っ張れないという事情も大きい。
それを考慮しても、女性漫画家のほうが
綺麗に終わらせるイメージがある。

指摘されているように、
妹がマスコット化されたことも
女性人気に火をつけた理由だろう。
喋らないヒロインが固定されることで、
主軸が男キャラばかりになり、
女性が好みそうな構図になっている。
これは少年漫画としては、異例ともいえるアプローチで、
読者には新鮮に映る。
ただ、爆発的なブームの理由が、
この部分だけと言われると、それは、無理がある。
あくまでも、ひとつの要素だろう。

いずれにせよ、この作品の大成功で、
ますます少年漫画誌における
女性漫画家の進出が加速する気がする。
同じ少年漫画のロジックに基づいても、
違うタイプの作品ができあがることを証明したからだ。
それは、少年漫画誌における新たな波となって、
今後の業界を大きく変えていきそうだ。
もちろん、アニメ化が大ヒットの大きな要因。
制作を担ったのがufotableで、
その技術力の高さや見せ方の工夫は卓越していた。
今後、残りの原作がアニメ化されるのを楽しみに待ちたい。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 91

80.2 8 漫画原作で熱いなアニメランキング8位
3月のライオン(TVアニメ動画)

2016年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (976)
4873人が棚に入れました
主人公は、東京の下町に1人で暮らす17歳の将棋のプロ棋士・桐山零。深い孤独を抱える彼が、あかり・ひなた・モモの川本3姉妹と過ごす時間や、さまざまな棋士との対戦を経て、失ったものを少しずつ取り戻していく様が描かれる。

声優・キャラクター
河西健吾、茅野愛衣、花澤香菜、久野美咲、岡本信彦、井上麻里奈、細谷佳正、三木眞一郎、杉田智和、木村昴、千葉繁、大川透、櫻井孝宏

えたんだーる さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

シャフトらしくないかも(主に作画が)。ちなみに良作です。

ヤングアニマル掲載マンガが原作で、まだ終わっていない作品のアニメ化。既刊分の原作単行本は全部持っています。

第1回目を視聴しましたが、けっこう原作の画の感じが残っていました。背景もシャフトらしくない柔らかい感じの原作に近いタッチの画で、どこが制作かなんて気にしてない原作ファンは安心したかもしれないです(笑)。

通して最終回まで観る予定なので、レビューはそのあとになる予定。あと、評価の星は暫定ですが良い意味で作画に裏切られたので、あえて5をつけておきました(笑)。

2017.4.25追記:
視聴を終わって更新しそびれていました。原作準拠で穏当なアニメ化でした。原作者の羽海野チカ先生も原作既読のファンも満足できたアニメ化だったのではないでしょうか。

「ぼっちスパイラル」に嵌る零くんを見ていると切なくなりますが、それ以上に川本家の人たちや林田先生の暖かさ、そして対局解説中なのに「桐山~!」と叫びだす二海堂くんの熱さなどが心地良い作品です。

二海堂くん開発「ニャー将棋」のネタは原作マンガにもあったのですが、歌まで作ってしまったのはさすがのNHKでした。最終話の最期に2017年10月からの2期目の放送もアナウンスされ、まずは順風満帆といったところ。

あー、写真加工した静止画での次回予告とかドラマ『傷だらけの天使』へのオマージュっぽいスミスの朝食シーンとかはシャフトっぽいです(笑)。
(でも、あれも一応原作にそれっぽいシーンはある…。)

2017.10.4追記:
原作最新巻(13巻)が出たのでさっそく読んだのですが、OP主題歌「ファイター」のメーキングというページがありました。そこに書いてあったのですが、あのOPアニメーションのコンテ切ったの羽海野先生ご本人だったんですね!

そして間もなく2期目が開始になります。楽しみです。

2017.11.5追記:
2期目が始まってだいぶん経っています。原作通りだと、2期目中盤はしばらく「高校生らしい」零くんが観られるはず。
(以後、レビュー更新は2期目の方でする予定。)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 70
ネタバレ

明日は明日の風 さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いた作品、作者と制作会社とTV局が一体となった良作

これほど原作が読みたくなった作品は久しぶりのような気がします。終わるまでまとうか、読んでしまおうか、葛藤中です。

シャフトっぽさを消しているようで、ところどころやっぱりシャフトだと思わせるような描写がチョコチョコ見られるのが良いです。特に場面転換で不要じゃね?と思わせるようなカットを入れてきて、それがまた綺麗だったり、インパクトがあったりとするところなんか、シャフトだなと感じてしまいます。ただ、「シャフ度」と言われる首の角度が抑え気味なのはやっぱり寂しいかも(?)

NHKが、しかも総合で流すのですから、力入れているのはよく分かります。まだ前半も途中ですが、引き込まれっぱなしになっています。主人公である零の歩んできた人生の重さ、その重さを少しずつ解放する三姉妹と二海堂との掛け合いの面白い事。

二海堂のモデルは将棋好きの人なら知らない人はいないくらい有名な村山聖なんでしょうね。となると、太っているのは病気のせいであり、あかりが「むっちり」で喜んでいるのはどう解釈したらよいか戸惑いました。このあと二海堂は病気が重くなっていく展開になるんだろうけど、つらいな…

三姉妹は本当にキャラがいい。声も完璧だし、流石としか言いようがありません。話の展開も良く、たぶん、最後まで面白く見ていくことができる作品だろうと思います。すでにお気に入りに入れてもいいように思っています。

【前半を終えて】
結局終わるまで待てず、原作を読んでしまいました…。面白い、何故にこれまでスルーしていたのだろうと思います。前半は零の置かれた状況を表現していた感じです。零が何故に将棋をしているのか、零がどうして三姉妹と関わりを持ったのか、二海堂と零のライバル関係、零と香子の関係等々をシャフト独特の表現でうまく繋いでいた感じです。
とあるコラムニストがシャフトっぽくないのが良いと書いていたのですが、どこを見ているのかと。零の気持ちを表現するときや香子とのシーンはシャフトそのものでしょう。シャフト特有のズルいイメージ(個人的な感想)ふんだんに盛り込んでます。原作のイメージがそのままシャフトっぽいですし、シャフトなら良いと言ったらしい作者の感覚がすばらしいと思います。
三姉妹は癒しそのもの。に対して香子の危うさと言ったら…。香子の声も良いです。老倉育を見て井上さんに決めたらしいのですが、本当にぴったり。

後半はもっと将棋に突っ込んでいくのではないかと思います。また、三姉妹の関わり、零を囲む周りの人々の動きなど、楽しみです。

【後半の中盤】
後半に入り、零の気持ちがどんどん重くなっていきました。そこを救うのが三姉妹であり、先生であり、二海堂であり、島田八段であり…とにかく零は人に恵まれました。回を追うごとにその事が分かります。
将棋に関する話も濃くなってきたのも後半の面白いところです。鍵となる島田八段は飄々としているのに、プロの厳しさを零に伝えてくれます。そしてとうとう出てきた宗谷名人。まさに怪物に相応しい佇まい。アニメになると、その事がいっそう強調された感じです。
零と香子の微妙な関係も相変わらず。が、三姉妹と香子の絡みとか、実は可愛らしい一面もあるところとか見れて良いです。
それから、今の季節に合わせたような進行具合も非常に良いです。これからラストに向けて零がどう成長していくのか楽しみです。

【一期終了】
零のちょっとずつだけど、成長していく感じが見てとれました。
「11年もボッチだったんだ」いう台詞の重みから解放されていく過程を描いたのが一期だったと思います。ゆえに、展開は重く、零の台詞もなにかぱっとしません。耐えられない人はそれでこのアニメはお仕舞です。
零は周りに恵まれました。それは零が成長するための起点になっていきます。二海堂であり、三姉妹であり、林田先生であり、島田八段であり、科学部の面々であり、そういった人々と交わることによって、重く押しかかっていた零の心が開かれて、次のステップへと進んでいきました。見直すと、中盤までの零とは明らかに違う人間になっているのがよくわかります。

この作者は人と人とのつながり、心の葛藤や解放へ向かうまでの描き方が上手だと思います。重くなり過ぎそうなときはわざとデフォルメさせたり、ちゃちゃを入れるような場面を入れてほぐします。これが嫌味に感じないところがまた良いのです。せっかくなので、ハチクロも見てみたのですが、作品は違っても、描き方は同じでした。
それと、ハチクロを見て思ったのが、シャフトで良かったということです。ハチクロも悪いわけではないのですが、ライオンを見た後だと何か足りません。零や香子みたいな人物が多く出演する、心の葛藤を中心とするような作品を作らせたらシャフトは上手です。ちょうど同じ時間帯にAT-Xではefを放送しており、ライオン始まるまでの10分間は視聴していましたが、シャフトの右に出るものはないなとさえ思いました。

二期が決定したので万歳です。二期は{netabare}宗谷とひなが大きくかかわってくる話になると思いますが、この話がどう描かれるのか{/netabare}楽しみでしょうがありません。

少年棋士の心の葛藤と心の成長を描いたこの作品、2クールゆっくりと描かれているので、ドラマ性を求めている人にお勧めです。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 53

scandalsho さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

緩急が凄い!

原作未読。最終話まで視聴。

人とのコミュニケーションが苦手で、ちょっぴり根暗な少年が主人公の物語。

1クール目は、主人公が川本家の3姉妹との出会い・交流を通して『人の温もり』を知る物語。
2クール目は、主人公が将棋を通して知り合った頼もしい仲間やライバルとの物語。
ざっくりというとこんな感じかな?

1話冒頭から、主人公があまりにも暗いし、物語のスピード感は無いし『どうしたものか・・・』と思っていましたが、川本家を訪ねたあたりから急にハイテンション!
物語の緩急って本当に大事だなぁ、と改めて痛感させられた作品です。

ハイテンションな表現があるから主人公の心の闇の深さがより強調される。
上手い演出だと思います。

あと『しゃべるネコ』と『ニャン将棋』には心が和みます。

2クール目については、将棋に詳しい人ならもう少し楽しめたかも・・・って感じでした。
駒の動かし方を辛うじて知っている程度の知識では、プロ棋士の凄さが伝わらない。

あと、主人公は嫌がるかも知れないけど、二階堂は本当に良い奴だ。主人公は嫌がるかも知れないけど・・・。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 83

74.3 9 漫画原作で熱いなアニメランキング9位
劇場版 銀魂 新訳紅桜篇(アニメ映画)

2010年4月24日
★★★★★ 4.1 (694)
4177人が棚に入れました
ある夜、橋の上で決闘を申し込まれた桂。体よくあしらおうとした瞬間、鮮血の中で桂が倒れた…。辻斬りによる被害が多発しているかぶき町。そんなある日、エリザベスが万事屋を訪ね、事の顛末と桂があの夜以来行方不明である事を話し、桂の探索と辻斬りについて一緒に調べてもらう様に依頼する。
一方で銀時はエリザベスの当面の依頼を神楽と新八に任せ、元から依頼されていた村田鉄矢・鉄子兄妹の下へ向かう。彼らの依頼は「盗まれた名刀・紅桜を取り返してほしい」。村田兄妹の依頼を遂行する銀時と桂を探索する神楽・新八・エリザベス、二つの事案が複雑に絡み合い、遂に辻斬りの正体にまでたどり着く。そこには意外な人物が…。

声優・キャラクター
杉田智和、阪口大助、釘宮理恵、石田彰、子安武人、山寺宏一

Seabream さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

オッパイがミサイルのお母さん千人分の戦闘力だ

劇場版といえど,相変わらずの銀魂クオリティ.
メタいギャグや下ネタありです.
オープニングの茶番も相変わらずでした.
銀魂のギャグは好きなので笑えましたね.

武市先輩いいキャラでした.
フェミニストじゃなくて完全に変態でした.

劇場版という感じはあまりしませんでしたね.
普段のアニメを見てるのと変わらない感じ.
まあ,面白かったからいいですけど!

ところで戦闘中のシーンで,るろうに剣心の左之助と剣心の戦闘と酷似しているシーンあった気がしたんですが.
気のせいじゃないですよね…?

投稿 : 2024/08/17
♥ : 5

だーのー さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

こ、こ、これが銀玉!!??ww

紅桜編恐るべし!!

いつもの銀玉のグダグダさとか、くだらなさとか、面白さを残したまま今回はさらにカッコイイww

銀さんも、新八も、神楽ちゃんも戦闘シーンがカッコよすぎる!!
内容も笑いありの感動あり!!

最後の銀さんと桂が二人で戦う場面でBGMがバクチダンサー流れた瞬間に鳥肌がたった!!
すげーかっこいい!!

みんなが活躍してみんながかっこいい!!
あっ、新撰組以外ねww

この作品みてもっと銀玉が好きになった!!
また映画やらないかなー

投稿 : 2024/08/17
♥ : 7

テンガロン さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

銀さん渋すぎます!

銀魂の紅桜編の劇場版ですね♪(^^)

新訳と言ってますが何が新訳なのか
よく分かりませんでしたが銀魂ファンなら
見るべきです!というくらいかっこ良かったですね♪

今回はいつものギャグよりも
シリアスな銀魂がメインです。

そのため出てくるキャラがみんな男前です
新八くんも神楽ちゃんも男前です(笑)
その中でもやはり主役の銀さんが一番カッコいいです!

主題歌の「バクチ・ダンサー」が
流れるとテンションMAXです!

アニメでこの銀魂らしさを作るのは
相当大変な事だったと思います。
制作スタッフにはほんと拍手です♪(^^)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 25

85.9 10 漫画原作で熱いなアニメランキング10位
進撃の巨人 Season3(TVアニメ動画)

2018年夏アニメ
★★★★☆ 4.0 (790)
3981人が棚に入れました
百年の長きに渡り人類と外の世界を隔ててきた壁。その壁の向こうには見たことのない世界が広がっているという。炎の水、氷の大地、砂の雪原……。本の中に書かれた言葉は、少年の探究心をかき立てるものばかりだった。やがて時が過ぎ、壁が巨人によって壊された現在、人類は一歩ずつ世界の真実へと近づこうとしている。巨人の正体は何なのか? 何故、壁の中に巨人が埋まっていたのか? 巨人化したエレン・イェーガーが持つ「座標」の力とは? そして、ヒストリア・レイスはこの世界の何を知るのか? エレンら104期兵を加え、新たな体制となったリヴァイ班。行動を開始した彼らの前に、最強最悪の敵が立ち塞がる。

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、藤田咲、細谷佳正、橋詰知久、谷山紀章、嶋村侑、津田健次郎、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

リヴァイよ、今夜もありがとう

2018.10.17記


原作既読。


初見時TV版1期2期を観てません。3期放送に先立ち下記劇場版のTV放送をおさえた上で参戦しました。

・劇場版 前編〜紅蓮の弓矢〜 / 後編〜自由の翼〜
・劇場版 Season2〜覚醒の咆哮〜


そうですね。いつしか観ようTV版!(※注:その後視聴済)


そしてTV版のおさらい~wikiより~

・第1期:全25話 + OAD5話
・第2期:全12話

第3期は分割2クールのようでいったん1クールめ12話分のレビューとなります(2018年10月時点)。物語の表現上は“第38話~49話”の扱いとのこと。
放送局は天下のN○Kに移り、ほぼ全国同時放送となりました。人気作の続編として期待と不安入り混じる下馬評だったかと思います。


ぱっと見

 “内戦(仮)”


2期までに綴られたであろう巨人VS人類の構図が変わり、壁内の人間同士の争いに焦点を絞り物語が展開します。そしてこれまでの謎が次々と明かされていくことになり目が離せないです。
ニック司祭殺害に端を発し、{netabare}ウォール・マリア奪還作戦手前までと{/netabare}区切りのいいとこまでやって1クール終了です。
原作通りでもあるし、人間VS人間の萌芽は2期までに描かれていた(たぶん)ため驚きの展開というわけではなかったと思います。

冒頭述べたようにTV版未視聴なので、前期・前々期との比較はできませんが、市外戦闘の作画は凄まじかったと思います。
草原など奥行きのある背景でデカブツを相手にするよりも目まぐるしく絵が変わる市外戦は作品通じての見どころになりますね。

それと、全話通してリヴァイ兵長が出演します。録画した回を観る度に兵長の雄姿を拝めるのは眼福でした。さらにはリヴァイの生い立ち含めた過去話に踏み込むのでファン必須でしょう。


バトルもありながら政治重視の様相を呈する展開には、これまでと趣きが変わる分戸惑うかもしれませんが、原作がそうなのでほんとに好き好きということになるかと思います。
これまでOPを担当していたLinked HorizonからYOSHIKI&HYDE組にバトンタッチして、そこにN○K色を感じなくもない今日この頃ですが、結局のところOP画像のミカサの笑顔はいったいいつ拝めるのだろうと願いつつ、人間同士の抗争(正確には権力闘争)に突っ込んでいく3期前半パートとなりました。

{netabare}49話でミカサが「これが終わったらあの頃のように…」的なことをつぶやきます。ほんとそうですね。{/netabare}


2019年4月再開予定の放映も視聴予定のため、そちら含めて完走したらあらためてレビューも纏めたいと思います。いったん「観終わった」にしときます。



【閑話休題】藤井聡教授の見立て
今から7~8年前くらいだったでしょうか。氏のインタビュー映像かなんかで、氏の息子の薦めで漫画版を読んだ時の印象について言及があり、それがなかなか面白かったので紹介しておきます。
ちなみに私が原作を手に取ったのはこの藤井教授に触発されたのがきっかけ。。
※アニメ関係ないので畳みます

{netabare}曰く、この壁の中の人類ってまんま今の日本人のこと指してんじゃん、と。

『壁の中なら安全』壁は未来永劫自分たちを守ってくれると固く信じている
『壁の外は知りません』外界の動向をきちんとウォッチすることを放棄
『上記2つを破るものは制裁』現状維持しようしようと躍起になる勢力がある

こんな主旨だったかと思います。
上記3点はすなわち“欺瞞”ということで、いったん壁破られたらどうなん?を描いたのがアニメ1期ということになります。いましたね、昼から飲んだくれてる憲兵団が。そして既得権力として上記3つを堅持しようとする王政府(偽)が。そして壁破られて右往左往する人類が。

劇中では、外の世界に興味津々のアルミンと触発されたエレン。ならびに外を知らずして人類に未来無し!の調査兵団、という組み合わせでした。
外の世界を知り、その上でしっかりと準備し、外敵が来たら駆逐する、といった当たり前のことを作品を通じて訴えており、そこが琴線に触れたんじゃないか、との氏の見立てです。

だからヒットしたかどうかというのは違うと思いますがね。{/netabare}

{netabare}で、今回は内戦(仮)です。巨人には元々人類だったやつもいるよ、からの3期の展開です。
物語として、巨人VS人類から人間VS人間にシフトして戸惑う部分も多いかもしれない本作ですが、一般論として、外敵と対峙する際に内なる敵を抱えたままだとほぼ勝利を収めることは難しいのが世の常。
そんな事情があったかどうかは露ぞ知らぬところではあるものの、壁の中での争いに物語がシフトしたのはある意味当然なのかもしれません。{/netabare}



視聴時期:2018年7月~9月 地上波リアタイ

-----
2019.04.09追記

その後、TV版1期2期を視聴済。劇場版のみでもすんなり入れたのは事実なのですが、もう一度3期前半をおさらいしてみると、ライナーのくだりとかTV版を抑えておいたほうが良いように思えました。少しばかり後悔してます。

----
2020.01.31
《配点を修正》+0.1



2018.10.17 初稿
2019.04.09 追記
2020.01.31 配点修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 64

てけ さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

選択できるから自由なのだ

進撃の巨人の3期。
あらすじはネタバレになるため、あにこれのものにおまかせします。

クオリティの高さにびっくり仰天した1期。
それ以来、安定のクオリティを保っています。


今回は、人間と巨人の直接的な戦いは控えめです。

壁内はどのような成り立ちなのか。
巨人とは何か。
そして渦巻く陰謀や策略。

人と人とのやり取りが多いです。
迫力のあるジェットコースターアクションアニメとして見ている人にとっては退屈でしょう。

逆に、世界観や謎に重きを置いている人にとっては、わくわくする内容だと思います。


この作品の優れている点は、話の繋がりの巧みさです。

常にふたつ以上のシナリオが並行して進行しています。
ひとつのシナリオが解決しても、話に空白ができることがありません。

A----------->B----------->C----------->D

という直列つなぎのストーリーではなく、

A--------+
       |
   B------+----+
   |        |
   |   C---------+----+
   |             |
D-----+--------------------+

というように、どこが解決しても、未解決な部分が残る構成になっています。

そのため、「いいところで切って話を繋ぐ」という、
俗にいう「クリフハンガー」に頼らずに話が展開できます。


気になったのは、キャラクターに役割を負わせすぎな点です。
モブだと思ってた登場人物が「実は○○だった」というパターンがあまりに多いです。

程よい量なら「ここまで考えていたのか!」となります。
しかし、量が量だけに「ちょっと偶然が重なりすぎじゃね?」と感じる部分もありました。


テーマは「選択」。
誰しもが選択を迫られ、正しいかどうかもわからないまま責任を負うことになります。
しかし、選択できるこその自由です。

「マブラヴオルタネイティヴ」というゲームがあります。
これは作者が強く影響を受けたと言っている作品です。
「Alternative」は「選択肢」「二者択一」はといった意味。
それが「選択」というテーマのヒントになったのかもしれません。

もしかしたら、多くの選択が話を作り上げるという意味で、
1本道に感じさせないような工夫をしているのかも。

ストーリーだけではなく、テーマをしっかり決めているのはとても良いと思います。



原作では文字情報が多くごちゃごちゃした印象がありました。
しかし、アニメでは内容がすんなり入ってきました。
原作どおりですが、見せ方がうまいのだと思います。

この先さらに複雑になりますが、続きのアニメ化にも期待が持てそうです。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 49
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

移民の歌

原作、諫山創。

進撃に寄せて雑記あれこれ。

初めて手にした原作に衝撃を受けて以来、
時代を象徴する作品との評価は揺るぎませんが、
私はここまで、2度挫けています。
そしてその度毎に、懺悔をすることになる。

1つ、{netabare}エレンが巨人化したこと。
これにより進撃が持つ至高性が失われた。
得体の知れない未知への恐怖、拒絶、違和感、
そして生理的な不快が、身内に巨人を創ることで、
希薄化されるだろう悪手であると感じ失望した。{/netabare}

2つ、この3期で描かれた政治劇。
この世界の真相に興味は尽きませんが、
戦闘の迫力・緊迫感ある描写は影を薄める。

しかし物語は最高の盛り上がりを見せ始める。

ヒストリア・リヴァイの過去と、
{netabare}フリッツ王政の打倒とレイス領地下礼拝堂。
オルブト区防衛戦から新体制へと。{/netabare}

無限とも思える悲劇の反復、喪失し続ける日常、
勇敢な死者に意味を与えるのは生きている者たちだ。
世界はまだ終わっていないのだから。

F・Jシャフナー監督の傑作映画、
幼き日に再放送で見たあの衝撃を思い出す。

進撃は新世紀の「猿の惑星」になった。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 52

89.2 11 漫画原作で熱いなアニメランキング11位
進撃の巨人 Season3 Part.2(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★★ 4.1 (706)
3513人が棚に入れました
人類が永きに亘って壁の中に隠してきた、大いなる秘密――。 その真実に一歩近づいた調査兵団だったが、時の王政により反逆者の汚名を着せられてしまう。 しかし、人類はただ飼われるだけの家畜ではなかった。 真実を追い求めるエルヴィン・スミスの執念は兵団のトップを動かし、遂に現体制に対するク ーデターが勃発する。民衆を欺き続けた偽りの王は退き、真の王家の血を引くヒストリア・レ イスが即位。自ら巨人を討ち果たした勇敢な女王のもと、人類は新たな時代を迎えようとして いた。 エレン・イェーガーが得た硬質化の能力と、そこから誕生した対巨人兵器。 着々と反抗の準備を進める人類は、悲願のウォール・マリア奪還作戦を決行する。 人類と巨人、互いの生き残りを賭けた究極の戦い。 その先にエレンは、人類は、はたして何を手にするのだろうか?

声優・キャラクター
梶裕貴、石川由依、井上麻里奈、下野紘、小林ゆう、三上枝織、谷山紀章、細谷佳正、橋詰知久、朴璐美、小野大輔、神谷浩史、子安武人
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.7

俺たちの進撃よ お帰りなさいませ!

この絶望と高揚

つくづくこの作品は極限下の人間描写が素晴らしい。

進撃の巨人3期Part2は全10話。継続No.ですのでクレジットは#50~#59ということになります。極めて濃厚あっという間の10話でした。今クール(2019年春期)ひいては今年上半期の最優良物件と感じる自分はこうも思ってます。


 “途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


1期#01~#25、2期#26~#37、3期Part1#38~#49、そしてPart2とこれまで間隔を空けながらも足掛け5年は続いている長編物語は未だ道半ばにあります。
Finalと銘打たれたシリーズが2020年放送予定とのことでクール数不明ながらクレジット#70を超える大作として幕を下ろすのでしょう。

本作の良さはこれだけ長く続いているのに物語の整合性が保たれているところにあります。
私は原作組でもありますが、アニオリ入れても本筋から逸れることがない。その本筋は一本の線で筋が通っている。ブレがありません。
1期で提示されたのは未知なる巨人の圧倒的な力に抗う人類の意思でした。2期で巨人は見えない恐怖から見える恐怖に変わり、3期ではPart1&2を通じてこの世界の仕組みに踏み込んでいきます。
2期あたりから、外形的な巨人の恐怖が変わったことを面白くないとみる層が一定数いたのも事実でした。あまりこういうことは言わないのですがもったいないことをしてると思われます。出戻ってここまで辿りつけば報われる3期Part2と言えましょう。

やや説明的な3期Part1を踊り場にして、3期Part2では1期さながらの対巨人バトルが復活。これまでの物語の積み重ねによって闘う意味に極めて重たい理由が課せられた上での死闘が繰り広げられることになります。
さらにこれまでのあの場面に出てきたアレ。この場面でのあのセリフ。綺麗に伏線の回収がなされていきます。そしてFinalに向けての新たな謎撒き。ここまでくると、未回収の謎にもきっと答えを出してくれるのだろうとの信頼をこの作品に寄せることができてます。だからこそあらためて言いたい。


“途中で断念したみんな!戻っておいでよ!”


RevoさんもOPに返り咲きましたし。正直なところ曲単体での魅力は乏しいといいますかあんまりお上手ではない方ですよね。それでも進撃の物語にはしっくり馴染むのです。名曲「紅蓮の弓矢」を転調アレンジした「憧憬と屍の道」って、虎舞竜「ロード第二章」との既視感がハンパありません。
・・・褒めてんだか貶してんだか、こちらの曲は今から加速してくぞ!ついてこいよ!を宣誓する凱歌のように私は捉えておりました。


さて、全く未経験な諸氏向けにはどうか?
59話終わってなお続きが気になる物語です。長丁場は承知の上、Finalシリーズを共に楽しむために予習を済ませておきませんか?と推薦しておきたいところです。



■野球は巨人 対する阪神は新劇いや進撃
こんな危険球は嫌だ!の声が聞こえてきそうです。
※纏められなかったがこのエモさだけは残しておきたい!的な以下。

{netabare}#50~#55までの獣の巨人戦を軸とした戦闘描写は特濃レベルでした。ここまで6話分。辞書に無駄回という語が載っておりません。{/netabare}

観ていて苦しくなります。民族殲滅を目的とした強大な相手に対してどう対処すればよいというのでしょうか?
話せばわかるが通じない相手に非力な側ができることには限りがあり、“家畜の安寧”を甘受しようとも先細っていくのは避けられません。

{netabare}#54と前後の回は本作のピーク。

1.エルヴィン・スミスの諦観
「そして私は真っ先に死ぬ。地下室に何があるのか…知ることもなくな…」
これまで頼れる団長、超絶リアリストだったエルヴィンも事ここに至りて感情のある人間だったという事実に驚く。一呼吸置いてそりゃ人間だもんなの納得感に落ち着く。
「俺は選ぶぞ。夢を諦めて死んでくれ。新兵達を地獄に導け。獣の巨人は俺が仕留める」
#53はエルヴィンとリヴァイのやりとりだけで通常なら神回相当。

2.リヴァイの誓い
「待てよ…俺はあいつに誓ったんだ…必ずお前を殺すと…」「誓った!」
獣の巨人を仕留めにかかるリヴァイは作画の凄さも相まり冗談抜きで震えがきた。そして何回も観た。
死んでくれ!と自分が言った盟友との約束。死者(この時点では仮だが)との約束は限りなく重い。

3.アルミンの嘘
「エレン…わかってるよね?一緒に海に行くって約束しただろ。僕がエレンに嘘ついたことあった?だから何があっても僕の作戦守ってくれよ!」
「クソ…わかってたハズなのに…」
「わかってた…お前が誰よりも…勇敢なことぐらい…」
大人達から一転エレンサイド。ここまでしないと突破できない絶望的な状況というのがやるせない。エレンも泣き叫ぶでなく静かに咀嚼する。
#54は鋼、超大型、獣と無理ゲー級の負け戦からの大逆転ながらカタルシスはなし。これ凄いことです。

4.そして選択
リヴァイはアルミンを選んだのではなく、エルヴィンを選べなかったのだと思う。
壁の外。地下室に行きたいエルヴィンと海を見たいアルミンとが描く夢は一緒。諦めさせた夢を掘り起しもう一度地獄を見せることは出来なかったのだろう。団長R.I.P(T_T)
何を選ぼうがどれを選ぼうが地獄という世界は残酷この上ない。きっとこの後、“ここに団長がいれば”という展開が予想され、逆でも“ここにアルミンがいれば”となるのは必定な展開が透けて見える。
なにも時間をかけた選択ばかりを指さない。
・獣を足止めして生存者がいないかと逡巡したリヴァイ
・ライナーの取り扱いを巡るジャンとハンジの躊躇
瞬時に最適解が求められる戦場の非情さがものの見事に表現されているのだ。たまらん。

「アルミン、またな…」
リヴァイが団長を選ぶかという時にアルミンを前にしてのコニー。自身の死をも見越した別離の声掛けなんだよね。
#55 気持ち良さがまるでないが目の離せない展開が続きます。{/netabare}

ここまでお涙ちょうだいはないのですが泣けます。



視点を変えて、、、
こんな事態に陥る前に何ができたでしょうか?味方の損失を抑えるために何が必要だったのか? 諸々端折ると、正確な情報(インテリジェンス)が手元にあればということになるんだと思います。

{netabare}ミクロでならライナー達の潜伏位置や作戦内容。いくらこちらが弱くてもこれさえあれば何とかなりますし有能な指揮官なら次善策プランBプランCくらい練るでしょう。
マクロでなら巨人の正体。単に弱点突破の戦術のみならず、そこに係る利害関係者の思惑や力関係までも包括する情報を指します。{/netabare}

極地戦闘だろうが、国防外交だろうが情報をおざなりにして生き残った組織・国家は古今東西あるんでしょうか?答えは否。
戦争を起こさないために、有事に被害を最小限に食い止めるためにインテリジェンスを強化しないといけないのです。ここ無くして交渉もへったくれもありません。
アホが運用したら危険だ。その通りです。ただし仕組みが無ければやられ放題。仕組みを作った上でさっきのリヴァイの1000分の1程度の負担で糞の中からまだマシな者を選ぶ。我々だって当事者なのです。・・・あ、脱線してもうた。


「僕たちは圧倒的に情報が足りない」
アルミンが再三再四指摘していたことは本質を捉えているのです。


本作3期Part.2の後半は、足りない情報が埋められていく話。納得性のある超展開が待ち受けていることでしょう。
そして、来たるFinalシリーズでお会いしましょう。



視聴時期:2019年4月~6月 地上波リアタイ

-----



2019.07.10 初稿
2020.01.31 修正
2022.02.27 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 71
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

壁を超えた先の遥かなる夢

アニメーション制作:WIT STUDIO
総監督:荒木哲郎、監督:肥塚正史、
シリーズ構成:小林靖子、キャラクターデザイン:浅野恭司、
音楽:澤野弘之、原作:諫山創

人類の歴史とともに生まれた壁に囲まれた城郭都市。
エジプト文明や古代ローマの時代から
外敵の侵入を防ぐための「壁」は、建設されていた。
エルサレムの旧市街やクロアチアのドブロヴニクには、
現在でも城郭都市が残っている。
そんな歴史を『巨人』が跋扈する架空の世界に置き換え、
見事なエンターテインメントとして成立させた作品。
いよいよクライマックスを迎え、
多くの謎が明らかになっていくPart.3だ。

シリーズは2010年代を代表する大ヒット作だが、
個人的には評価が乱高下していた。
異質な世界観は面白いのだが、
観ていると、作者の都合の良いように
ストーリーが展開しているように
より強く感じさせられてしまったからだ。
その違和感から冷めた目で見てしまう。
{netabare}特に女型の巨人が生き残る展開から
付いていけなくなり、興味がなくなってしまった。{/netabare}
それは、犠牲者が出るからということではなく、
人間の生きているストーリーとして
リアリティを感じられなくなってしまったからだった。

ところが、Part.3に入って、
様々なことが明らかになるにつれ、
Part.1と2の話が全て伏線としてつながっていく。
死んだ登場人物たちが意味のある存在として
物語のなかで浮かび上がってくるように感じる。
それによって、深く物語に没入することができた。
多くの事象がクライマックスに向けて収斂していく。
リヴァイを筆頭にエルヴィンや主役の3人の
キャラクター造形もいい。原作者が最初から
ほとんどの設定を決めて書いているだけに、
キャラの一人ひとりが、よりくっきりと
リアルな姿形で象られている。
主要人物の過去が語られることで、
それぞれの信念を追体験できるのが、
大きな魅力となっている。

同時にPart.3には、大きな柱がある。
それは全員が巨人たちによって支配された世界からの
脱却を求めているとともに、
各々が叶えたいと思っている夢が表出することだった。

アルミンの夢は、築いた壁の向こう側にある
遥かなる海を見ること。
未知の世界に対する憧れ。
またエルヴィン・スミスは、
世界を覆う未知の謎を知るためだけに、
全てを捨てて本心を隠し続け、偽りの世界に生きていた。
{netabare}そして、遥かなる夢を未来に見る者と、
全てを偽り続けながら真実に近づこうとする者との間で
命の選択が行われる。{/netabare}

本当に大切なものを守るために、
人は自分勝手になってはいけないのか。
戦時中の心情は、単純なものではないだろうが、
それでも利己的な物語のほうが好感を抱く。
大義で動くよりも、もっと個人的なことで
最終的には動いてしまうほうが
人間らしいと思ってしまうのは私だけだろうか。

ふたつの夢が交錯し、一方は潰えてしまう究極の物語。
SEASON3の最大の見せ場だ。

そしてもうひとつファイナルに向けて
示された大きな夢がある。
それは「進撃」を続けなければならない
人の使命とでも言うべきもの。
57話から59話で語られるエレンの父・
グリシャ・イェーガーの物語。
私はこの物語で、アルベールビル・オリンピックの
原田雅彦を思い出した。

スキージャンプ団体戦の決勝で原田は勝利を目前にした
最後のジャンプで大きな失敗をしてしまい、
日本は銀メダルに終わってしまう。
ジャンプが終わった後に頭を抱えて
うずくまる原田の姿は忘れられない。
日本中が落胆した日だった。
しかし、それ以上に脳裏に焼き付いているのは、
帰国した直後のインタビューだった。
そのときに原田は「私はこのことを背負って、
ずっと生きていきます」と覚悟を語ったのだ。
私は子供ながらに、凄い人だと思った。
帰国直後に、彼は全てを受け止めて前に進もうとしていたのだ。
後に長野オリンピックで、その覚悟を改めて示すことになる。

今回のラスト3話でクルーガーが巨人を託す相手として
グリシャを選んだ理由----
{netabare}それは妹を連れて壁外に出たことが原因で、
妹を殺されたからだった。
人は失敗を犯した日の後も生き続けなければならない。
クルーガーが初めて同胞を巨人にして崖から突き落とした日を
絶対に忘れていないことと同じだった。{/netabare}
何かをやり遂げるには、全てを受け止めて、
過ちの日からも進み続けなければいけない。
そんな強い意志が必要なのだ。

歴史は繰り返すと言われる。
しかし、過去を忘れ去ってしまい、
負の歴史を繰り返してはならない。
そのためには「痛み」が継承されるべきなのだ。
ラストに向けて人類の夢は、
どのような形で示されていくのだろうか。
(2020年2月15日初投稿)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 57
ネタバレ

shino さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

いつかの少年

原作、諫山創。

進撃史上、最も濃密な全10話、

悲願であるウォールマリア奪還作戦、
エレンの故郷、亡き家族との思い出の場所。
物語の鍵を握るエレン家、地下室の手記、
壁の外を夢見た勇敢なる少年が帰還する時、
物語は悲劇性を帯び壮大な歴史が開示される。

それぞれの思惑が強度を増し炸裂する。
{netabare}ライナー・ベルトルトとの因縁の対決、
アルミンの知恵、ミサカの葛藤、団長の戦略、
そして兵士長リヴァイと獣の巨人の頂上決戦。{/netabare}
心臓を捧げ、疾走する立体機動装置、
シリーズ屈指のエピソードが数多く描かれる。

多大な犠牲のもと選択を余儀なくされる兵士たち。
それは「正義」の遂行であろうか!?
原作でも物議をかもしたリヴァイの決断。
人類生存のわずかな望みと私情の狭間で、
それぞれが葛藤し、それぞれの「死」を問うこと。
大きな決断が、物語を駆動させていく。

メルヴィルの描く「白鯨」のように、
形而上学的・神話的悪魔であった巨人の存在が、
ここに来て、身近な存在へと移行し、
{netabare}民族・宗教を含む文化圏の闘争が始まる。{/netabare}

世界の一切は、やがて移ろい、
私たち自身も遠からず過ぎ行くことだろう。

美しい海が見たい、泣けてくる。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 71

80.7 12 漫画原作で熱いなアニメランキング12位
ワンパンマン(第2期)(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (623)
3387人が棚に入れました
趣味でヒーローを始めた男、サイタマ。3年間の特訓により無敵のパワーを手に入れ、あらゆる敵を一撃(ワンパン)で倒すヒーローである。ひょんなことから弟子となったジェノスと共にヒーロー協会で正式なヒーロー活動を開始する。 怪人発生率が異常に高くなる中、大預言者シババワが遺した「地球がヤバい」災害の可能性があると対策に乗り出そうとするヒーロー協会。そこに怪人に憧れるガロウが現れる。

声優・キャラクター
古川慎、石川界人、梶裕貴、安元洋貴、早見沙織、緑川光、松風雅也
ネタバレ

剣道部 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

伝家の宝刀は、抜いたら終わり。抜くまでが勝負。

[文量→中盛り・内容→感想系]

【総括】
とにかく、最後まで観て。それから、「ワンパンマンか否か」を判断してほしい。

1期に比べればそりゃそうだが、全然悪いアニメには思えなかった。私的には、ギリギリで、ワンパンマンです(笑)

《以下ネタバレ》

【視聴終了(レビュー)】
{netabare}
序盤こそ、劣化ワンパンマンだったが、終盤に取り返し、なんとかカタチになった。

とにかく作画力に(1期との)差があり、微妙だった序盤。だけでなく、ギャグの切れ味も悪く、サイタマのワンパンの敷居が低くなり、その価値を下げてしまった序盤。そのまま終わってしまっていれば、制作会社は死ぬほど叩かれただろう。私もそのつもりだった。

しかし、中盤の天下一武道会wでやや取り返した。サブキャラを用いて熱い展開を演出し、どうしようもなくなったところで、「先生」が登場するのが、ワンパンマンの王道パターン。そこは上手くやれていた。

終盤は、圧巻。

ガトリング達VS牙狼のバトルは、ほどほどに魅力があったが、なにより、牙狼の格好良さ。

イジメが怪人を生み、怪人によるヒーロー退治を通して、「ヒーローアニメのくせにヒーローを否定する」あたりは、いかにもONE先生っぽいシナリオ。牙狼の魅力がグッと高まった。

そして、対ムカデ長老編。熱かった。

ジェノスやファング、キングでがっちり演出しといての、満を持してのサイタマのワンパンチ。これこそ、「ワンパンマン」。

とにかくこのアニメは、「ワンパンで終わる」ことは視聴者全員が分かっているので、それまでにどれだけの下処理をするかに全てが懸かっている。

正に、伝家の宝刀。簡単に抜いてはならない。

最終の2話に関しては、何の文句もない。素晴らしい。

ただし、1期はこのクオリティが12話を通して観られた。また、ギャグの切れはあきらかに、2話になって低下している。

そういうことで、1期より☆を1つ落とさせてもらったが、それでも十分に面白いアニメだった。まあ、同期のレベルの低さに助けられた感もあるけど。
{/netabare}


【各話感想(自分用メモ)】
サイタマにワンパンは食らいたくないんで、一期に引き続き、各話感想を全て20字以内でまとめてみました(笑)

{netabare}
1話目 ☆3
新展開。全ては前フリだがw

2話目 ☆3
作画落ちたな。止め絵は綺麗でも動かない。

3話目 ☆3
ハゲマントの、ワンチョップ(笑)

4話目 ☆3
サブキャラで、繋ぐだけでは無理がある。

5話目 ☆3
恋人が来ていない、セーフは笑ったw

6話目 ☆3
S級の、強さがイマイチ、わからない。

7話目 ☆4
武術とは、なんか動きが格好良い(笑)

8話目 ☆4
これがワンパンマン。ワンパンまでの盛り上げ。

9話目 ☆4
最強ではなく最高のヒーローに。

10話目 ☆3
連携バトルも、なかなか面白い!

11話目 ☆5
もう、ガロウが主人公でいいやん(笑)

12話目 ☆5
イジメから、怪人に。ワンパン、キターー!
{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 24
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

大事ヲ成スニ志ナカリセバ 煩悩ニ澱ミテ 毒林檎食ラフベシ

原作さわりだけ


息子の中学で流行ってたらしく、思春期の息子と一緒にゲラゲラ笑いながら観ることが出来ました。という極めて私的な理由で高得点。シンプルに楽しめる良作です。
OPの作詞が森雪之丞氏だったりJAMだったりで胸アツなのとサイタマ役の古川慎さん歌ウメェ~のEDだったりと主題歌が極めて優秀でございました。

全12話。作中では1期から継続しての13話~24話の扱いです。1期見逃したところで途中からでもついていける仕様だと思います。

肝心の中身は、1期と変わらずというかよくキープできたなという印象。
なぜなら宇宙最強を倒し、パワー系でインフレするなら自ずと限界が訪れると危惧していたからです。
2期ではそうならず、サイタマやジェノス中心だった物語から、別のヒーローたちの各々の立ち位置やお悩みといった視点から見るサイタマ像へと変化を加えてきました。
1人称から3人称への変化とでもいうべきでしょうか。
・ヒーローでもS級A級B級C級といったクラスの違いによる意識の差
・武道家/剣士といった協会所属してない猛者たちの思惑
・怪人を名乗る人間{netabare}。ガロウ(CV緑川光)良かったっす。{/netabare}
これまた個性的な面々で退屈しないのとモブに近いキャラすら一癖あったりでした。中心軸は怪人らで結成された“怪人協会”とヒーローを中心とする人間たち“ヒーロー協会”との闘いです。やや群像劇の装いで、深みといいますか拡がりが出たのではないかと思います。


ただし拡がりは諸刃の剣。あらためて1期の自分のレビューを読み返してどこに着目してたのかおさらいしてみました。見どころは概ね以下2点としてたみたいです。

1.事前の煽りにクスクスしよう
2.ワンパンを見逃さない

世間的には2.で名を馳せた名作と言われています。バトル作画の迫力に魅せられる、ということ。
ややふんわりとした群像劇ならばサイタマの登場機会は減るわけなのであります。それはワンパン数の減少と同義。制作会社の変更の影響は言わずもがな、前作ファンが本作に期待するところとのズレはどうしても生じてしまいます。このへんのさじ加減は本当に難しいことが理解できる2期でした。
さて、世間的には…としたのは自分が重きを置いてたのが1.だったから。思いの外影響は軽微だったのが幸い。
{netabare}前口上は前作以上。前座を務めたゴウケツ(CV乃村健次)戦でのスイリュー(CV松風雅也)。もはやプロ前座といえる大怪蟲ムカデ長老(坂東尚樹)戦でのジェノス(CV石川界人)。今回も楽しませてもらいました。{/netabare}


もう一つ1期レビューからの引用。本作のテーマについて

 “ヒーローってなんだろう?”

“夢”ではなく“志”の不足が気になってた1期です。「ヒーローになってサイタマはなにを成したいのか?」
今回出番少なめのサイタマは、その答えを探している描写が多かった。そして周辺キャラにも多くを語らせます。志無き者はアダムの林檎{netabare}(怪人細胞){/netabare}を手にしてしまうのです。ここを見逃すともったいない。林檎を手にした者はいってみれば「ヒーローになりたいだけ」の面々でした。

{netabare}志については奇しくも第18話で蛇咬拳スネック(CV三木眞一郎)がスイリューに語りかけます。
「お前のようなたいして志ももってなさそうなやつに!」
・・・巡り巡ってスネックらの志の高さにスイリューも感ずるものがあったようですね。良いシーンでした。{/netabare}


原作も続いているようですしなんとも中途半端な終わり方ではありましたが、私自身の中断は無くなりました。
“サイタマがヒーローになってなにを成したいのか?”を見届けたくなった2期です。



※オマケ
■気になったところ
{netabare}「オ兄チャン 名前ヲ決メテ!」
脳内再生けっこうな量に(笑)
結局キングは『どきどきシスターズ』をプレイできたのだろうか?{/netabare}

{netabare}腹こわしてしまった“音速のソニック”は怪人になり損ねてましたね。こういう小ネタがいちいち面白い。
お仲間の“疾風のウィンド”“業火のフレイム”なにげに里の命名規則を遵守しております。{/netabare}


■兄だけではなく
「S級ヒーローの小学生みたいな人、コナン君の声に似てない?」
と娘からの指摘。その通りだ、わが娘よ。もしかすると声豚属性があるのかもしれない。
そして小学生みたいな人のヒーローネームについては・・・言葉にするのはさすがに憚られました。


視聴時期:2019年4月~6月

-----


2019.07.07 初稿
2019.07.27 修正
2020.02.02 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 51

kororin さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

ジェノス「先生、俺に足りないものは何だと思いますか?」

サイタマ「え?パワーじゃね?(適当)」
ジェノス「ありがとうございます!!」

キング「(ああ、駄目だよ~!多分サイタマ氏を参考にしちゃあ・・・ジェノス氏~~~~!!)」



2019.07.11
せっかく打込んだコメントフォームが見事キレイさっぱり消えて落ち込んでますが再度挑戦!(泣泣)

ワンパンマン2期目。制作もマッドハウスからJ.C.STAFFに変わり、重箱の隅を突かないかぎり良く出来た方だと思います。
1期から続き。相変わらずサイタマはヒーロー活動において、
・打てば(ワンパンチ)で相手は『爆砕』。ダメージは「全く受け付けない』冗談みたいな体。
・軽くワンパンで済む戦いに、高揚感・充実感・充足感、命の駈け引きの緊張感も無く、ただただ虚しい日々。
・生活はいたって地味なマンション住まい。
・ハゲ頭に覇気の無い虚ろな瞳と態度。ダサいコスチュームという容貌もあり、「最強」でありながらもスグ敵を倒してしまうので目撃者も無く、大衆やヒーロー協会からも認知・認識が無い状態。
・風評、評価を気にすることなくサイタマは今日もヒーローを続ける。

今期はサイタマが出張ると話がスグに終わるので(笑)、彼の周りで起こっている状況・人物たちの群像劇。
正義の大義はどこへやら。ただの「パワータレント」組織の「ヒーロー協会」。数多の所属ヒーローたちは、保身と人気(ランキング)の固執をしてばかり。S級に至っては独善。傲慢・我儘マイペースと協調性無し。
そんな折、人間怪人「ガロウ(格闘家)」が名乗りを挙げ「ヒーロー狩り」を始め出し、被害もままならぬ事態に。
さらに、サイキック怪人・ギョロギョロが仕切る「怪人協会」が同時多発ゲリラ攻撃を仕掛けて街は大混乱。
その頃サイタマは・・・ヒーロー狩りのガロウが格闘家と聞いて武術にチョット興味を示し武闘大会に(ヒマつぶし&チャランコの代理で)出場という呑気ぶり。
なるべくサイタマとラスボス級をマッチングさせないようなストーリー仕立てでした。


特筆すべきはやはり「ガロウ」でしょう。
幼少時の屈辱、
・怪人推しの所為で同年代のクラスメイトからイジメを受ける
・『ヒーロー(正義)勝利>怪人(悪)敗北』という社会認知されてる絶対的常識に、怪人はいくら努力しても「絶対勝てない」という理不尽さに憤慨。
ならば自ら強くなり、怪人として名乗りをあげ、常識を覆そうと奮闘する姿は正にダークヒーロー。
終盤、複数のヒーロー相手に気を失いそうなダメージながらも孤軍奮闘する姿は主人公級。戦国末期の『剣聖(二天一流の)』みたいに思えます。
[どうでもいい余談]
半世紀近く続く「スーパー戦隊」シリーズも水面下では一時期疑問視されたことがあったのではなかろうか?
理念(普通に観て良い面)としては、
・人々を脅かす巨大な「悪」を、一人一人の小さな「正義」が結束して悪を撃ち滅ぼす。
・そして育まれる仲間との友情・絆・愛(優しさ)。
というものですが、スポンサーの為に毎回スーパーチートウエポン&ロボで戦う姿を「捻くれて」観ると、
・複数で単体怪人をボコりまくる。(イジメを助長するサブリミナル?)
・まるで最新装備で害虫駆除(人種迫害)をしているように見えなくはないか?
という見方もできます。
東映企画室の「八手三郎」も波風たたないように気は使ってるかもしれませんが・・・


で、堅物ジェノスも毎度毎度の通りクセーノ博士によりパワーアップしてはズタボロになり、またパワーアップしてはズタボロになり、周りの被害を考えない全力攻撃、でもやっぱりズタボロになる見事な「咬ませ犬」でした。(笑)

キャラ数が多く個別の活躍も多く入り、今期(12話)で収まりきらず、伏線バラまいて中途な終わり方になりました。
・「進化の家」の残党・アーマードゴリラを尾行するS級ヒーロー・ゾンビマン。
・怪人協会に誘拐されたヒーロー協会最高顧問・ナリンキの息子、ワガンマ(クソガキ)の大規模救出作戦。
・怪人化したソニックの同郷忍者、「疾風のウィンド」と「業火のフレイム」。
・怪人・フェニックス男に連れられたガロウの運命は?
・きっとまだ出番はあるぞ、不細工な子供・タレオ(笑)
などなど、続きが気になるトコロ。


3期まで時間がかかりそうですが品質落とさないように願って気長に待ちます。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 11

85.6 13 漫画原作で熱いなアニメランキング13位
その着せ替え人形は恋をする(TVアニメ動画)

2022年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (743)
2548人が棚に入れました
雛人形の顔を作る、「頭師(かしらし)」を目指す男子高校生・五条新菜(わかな)。 真面目で雛人形作りに一途な反面、同世代の流行には疎く、中々クラスに馴染めずにいる。 そんな新菜にとって、いつもクラスの輪の中心にいる人気者・喜多川海夢(まりん)はまるで別世界の住人。 けれどある日、思わぬことをきっかけに、海夢と秘密を共有することになって……!? 決して交わるはずのなかった2人の世界が、動き出す――! 『ヤングガンガン』(スクウェア・エニックス)にて連載中・福田晋一による大人気原作を、CloverWorksが待望のアニメ化! 豪華スタッフが贈る、コスキュン? ストーリー!

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

高レベルのギャル系ラブコメ…ラブよりギャグ要素高めですけど。

 多分4回見たと思いますが、4回目は10話に入ったところで止めています。10話以降の出来が今一つな気がします。

 やはり本作は1~5話が一番面白いです。というのはやはりコスプレのノウハウと海夢が五条君に惹かれてくところがダブルで入っているうえに、おじいちゃんとか「行動力」とかギャグも非常に冴えていました。エロももちろん五条君ギャグになる適度な感じだったと思います。
 綺麗という言葉を使った演出で海夢が堕ちるのもまた、良かったと思います。

 1点だけちょっとなあというのが、五条君が試験とおじいちゃんの腰の件とコスプレが重なっていて無理をしているところで、最後海夢が泣くところですね。あれ、海夢は多分本気で反省しているんでしょうけど、無意識的に自動的にあれが出来てしまう女性のあざとさも透けて見えました。

 6話~9話のジュジュ様もノウハウと言う点では前半に劣らず感心したし、ジュジュ様のキャラも面白かったと思います。ただ、海夢が五条君好きと言葉だけになってしまった感がありました。オムライスは良かったですけど。ギャル系の女子として押し倒しに行くのか、ギャルなのに純情になってしまうのか、その辺の動きが欲しかったかなあと思います。

 この中間パートは話もいいですけど、演出と作画で魅せました。

 6話の演出は、海夢が電車に乗っている場面、ガラス窓に映った表情と学習塾のポスターの男女の演出良かったですね。
 そして8話後半の作画が非常に良かったですね。前半の止め絵も実はかなり手が込んでいましたが、後半の不思議なヌルヌル感が砂浜の解放感とセットになって、非常に見ごたえがある画面になっていました。青春を全力でアニメにした感じでした。

 で、10話以降なんですけど、なんとなくつないだだけ…の印象でした。ここでせっかくエロと純情のどっち?が出来ると思ったのになんか中途半端でしたし、コスプレノウハウもあまりなかったと思います。エッチコスプレがメインなんでしょうか?
 だったら、衣装と恋愛の進捗がシンクロした方が面白くなったのでは?と思います。


 OPEDは非常に凝っていてセンスが光っていました。

 全体的に気に入らないのは、写真をそのままアニメに加工したような背景美術です。また、それとは逆に気の抜けたようなのっぺりした背景も時々ありました。いずれにせよ人物が浮いてしまいます。アニメを見ている醍醐味が…


 本作は、テーマ性というよりも、ストーリーとキャラ、ギャグ、微エロを楽しむエンタメ作品ではありますが、ラブ要素とコスプレ要素が上手く絡み合ってレベルの高い作品になっていると思います。
 面白さでいうなら、この数年のアニメの中では再視聴に耐えうるかなりの水準だと思います。

 なお、原作は9巻まで既読で海夢の男装回が最高なので楽しみです。楽しみですけど、ダラダラ行くのだけはやめて欲しい。2期できっぱり結論を。



 現在、リアルタイムで視聴しながら書いた各話ごとのレビューや追記など、ごちゃごちゃしている作品をまとめ中です。主旨はほぼ変えていませんが、その後気が付いたところを書き加えています。
 
 22年12月までに書いた内容を23年7月にまとめ・追記しました。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 45

takato さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

好きなんだろ〜?こういう娘(こ)がさぁ〜?。「オタクに優しいギャル」それは悲しきモンスター…。

 流石は「ワンダーエッグ」などのクローバーさんだけあってビジュアル全般が良くできている。非常に丁寧で瑞々しいアニメーションに、ちゃんと好感が持てるキャラたち、レイヤーの世界も垣間見えて悪い作品じゃないが、少々コクに欠けるように思えた。


 こういう作品はこういうの以上を期待しても仕方がないのかもだが、ラブ強めなラブコメだと、やはりヒロインがちょろいとイマイチ盛り上がりに欠ける。その点、コメを強めにしてる「かぐや様」は上手くいっているが。


 五条くんは悪い子じゃないし、頑張ってる好感が持てる主人公だから個性無しハーレム作品の主人公よりは全然ええけど、「とらドラ!」の竜児みたいにキャラ立ちしている良い奴かと言われると微妙な良い子ちゃん止まりかな。


 結局、恋愛というテーマ自体がオタクコンテンツではオワコン化が進んでる上に、どんどんソフトコーディングになっている現在において、物語に大きな山や谷が作りづらいし、ちょっとでも癖のあるキャラは出しにくいではもうラブ強めな男女の恋愛作品は難しいんじゃないかな?。なにより、オタクはもう男女の恋愛になんのロマンも見いだせまい。


 もはや恋愛メイン作品は、ピュアで甘々でも許される、殆どファンタジーな百合かblの世界しかありえない気がする。昨今のアニメで本当にキュンキュン(我ながらキモ!)になったのは「あさがおと加瀬さん」くらいだし。男女の恋愛では、流石に今やリアルな現実がそっと顔を覗かせてしまうが、百合ならそういうもん!って割り切って逆に全乗っかりできる。


 悪い作品では全然ないけど、サッと見て、サッと忘れちゃう、カラスの行水作品かも。ガッチリ刻み込まれるサムシングがないと、満足できない躰にチューンされた自分には物足りない。これが明らかに予算ない感じの作品ならまぁ仕方ない感があるけど、相当の人材と予算を傾注してるのがわかるからこそ。


 作中作の魔法少女作品が、「どれみ」+「プリキュア」+「さくら」で、中の人が丹下さん、久川さん、宍戸さんなのは勿論嬉しいが、それこそ「好きなんだろ〜こういうのがさぁ〜」なスタッフの顔が覗く、ちょい出し出じゃ評価には結びつかないかな。パロディーに限らず、出しただけでは駄目よ。「悪魔のいけにえ」のラストシーンパロを作画で見せてくれたのは意外で良かったけど。


 それにしても、「オタクに優しいギャル」ってオタクの勝手な欲望が産んだ矛盾を孕んだ悲しきモンスターではないだろうか?。ギャルのエロさは好きだが、当たりがキツイの嫌だし、エロさを期待してる癖にビッチは嫌(処女厨乙)だから実は純情という都合の良さ。だからといってもろにリアルなギャルを出せ!とは言わないが、あまりに傲慢なご都合主義設定な存在は哀しいなぁ…。


 ウマ娘のギャルキャラなヘリオスとジョーダンは大好きなのだが、彼らはご機嫌でありつつ人を馬鹿にしないでリスペクトをちゃんと持っている。それさえあれば充分に最高で、ご都合主義マシマシはいくない。長瀞さんも良いね。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 38
ネタバレ

Takaさん さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

今期のダークホース

ガッチガチに枠組み固められているけど
(制作アニプレックス傘下、OP/EDソニー・ミュージックアーティスツ)

引っ込み思案&コミュ障だけど、雛人形職人を目指す五条と、
美人で気さくな喜多川(趣味コスプレ)が織りなすラブコメ。
原作面白いので期待大。

12話
{netabare}
花火大会END

個人的に今期の覇権アニメだったかな。
{/netabare}

11話
{netabare}
五条君、マンガ喫茶とラブホを体験する回。
文化祭は2期?かな。
{/netabare}

10話
{netabare}
Aパート
合わせ終了後の話。

Bパート
新コスと五条君の服を買いに行くぞ回。
喜多川さんの行動力っ!
{/netabare}

9話
{netabare}
合わせの撮影終了でOK?

ジュジュ様妹の男装コスに喜多川さんは分かるけど、
ジュジュ様も興奮とか、2人とも自重よろー
{/netabare}

7話~8話
{netabare}
ジュジュ様姉妹との顔合わせからの合わせからの
ロケハン+試験も終わったし、そうだ海に行こう!回。

喜多川さんの行動力!!
{/netabare}

6話
{netabare}
五条君に新たなコス衣装の依頼。
依頼相手は、喜多川さん憧れのジュジュ様。

五条君の見つけ方が、コス会場からのストーキングとかダメ絶対!
憧れのジュジュ様にも臆せず切り込んでいく喜多川さん流石。

従妹の姉ちゃん、男子高校生は、女性用ストッキング普通に持っては
いないと思うよw
{/netabare}

5話
{netabare}
人間力高すぎ喜多川さんが見れる回。

五条君、喜多川さんを見習って行こう!
{/netabare}

4話
{netabare}
喜多川さん、報連相大事ー!
五条君、相談大事ー!

無事、雫たんコス完成おめでとう!
{/netabare}

3話
{netabare}
五条君、自意識過剰過ぎ。

喜多川さんの友達たちも、理解度高いから、
五条、すんなり受け入れていていい人たちだなと。

逆に、喜多川さんと五条君が釣り合わないとこそこそ言ってた外野、
派手な美人=派手なイケメンと付き合うとは限らないゾ!
{/netabare}

2話
{netabare}
喜多川さん、人の懐に入るのが巧い!
そしてブレない!
さり気なく、手土産持ってくるのはいいけど、
ググって、五条家特定とか怖いよw
{/netabare}

1話
{netabare}
五条君のトラウマ過去と喜多川さんとの出会い。

まさか、喜多川さんがいきなり脱ぐとは…
その後、コスプレ衣装に着替えるけど、制作は魅せ方狙っている感があるよね。
{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 12

74.7 14 漫画原作で熱いなアニメランキング14位
炎炎ノ消防隊(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.6 (503)
2248人が棚に入れました
全人類は怯えていた──。何の変哲もない人が突如燃え出し、炎の怪物“焔ビト"となって、破壊の限りを尽くす“人体発火現象"。炎の恐怖に立ち向かう特殊消防隊は、現象の謎を解明し、人類を救うことが使命。とある理由から“悪魔"と呼ばれる、新入隊員の少年・森羅 日下部(シンラ クサカベ)は、“ヒーロー"を目指し、仲間たちと共に、“?ビト"との戦いの日々に身を投じる!!

声優・キャラクター
梶原岳人、小林裕介、中井和哉、鈴村健一、上條沙恵子、M・A・O、楠大典、興津和幸、日野聡、関智一、悠木碧、小西克幸、Lynn、河西健吾、宮野真守、前野智昭、津田健次郎、阪口大助

lostmemory さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.6

円盤売上の大炎上は消火出来ず

内容はまあ他の方のレビューでも見てください。
ただこれ凄く面白い。って言っている人は普段
どんなアニメ見ているのか凄く気になる。個人的に。

あれこれ語る必要もないくらい円盤の売り上げが
全てを示している。炎もビビるくらいの大赤字
ラインの売り上げ。燃えてるどころじゃない。

あえてなにか言うなら作画は凄く良かった。でも
今の時代は作画だけじゃ釣れないんだな。というのを
証明してくれた作品。最近のアニメは脚本が凄く重視
されている。つまりどれだけ作画が良くても話が
糞つまらないものは売れない。それが分かっただけでも
一応この作品に存在価値はあったのかな…。
成仏してください。

※追記
2期やってるけど最初から2期やる予定だったかと。言い方変えれば
それくらい人気出ると思ってたんだろうなあ…まさかこんなに売れない
のは予想外だっただろうね。若い人には好評かもしれないけど若い人は金
落とさないからね。

ソシャゲと同じ。無料で散々楽しんでおいて、サービス終了になると
凄く残念ですとか言い出すやつら。いや、君らが金落とさなかったから
サービス終了になったんだよと。高い評価するなら金落とせよ!

投稿 : 2024/08/17
♥ : 8
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

憧れの消防士とは違えども

原作未読


JUMPっぽいなと思ってたらマガジンです。
マガジンはラブコメしか読んでないので全く分かりませんでした。


 そもそも消防士はかっこいい


人体自然発火現象なる突然体から火が出て“ホムラビト”と化し、人間の脅威となっている世界。そこをなんとかする特殊消防隊員らの物語。独特な世界観ですが無茶してる感じはしません。

ただし思い描いてた映画『バックドラフト』だったりドキュメンタリー『9.11』に出てくるような消防士のかっこよさとはちょっと違っていて、世界観を維持するための消防士設定という感じ。“異能バトル”全開でした。火を恐れながらも勇気を振り絞って人命救助にあたる崇高さはないですね。残念。

どうでもいいけど、ホムラビトって表記は『焔ビト』なんですね。表記を『炎人』にして作品がヒットした暁には沖縄のTシャツ屋さんでグッズ展開を狙えたかもしれないのにもったいない(適当)。

第8特殊消防隊の面々 ※名を先、苗字を後

森羅 日下部(CV梶原岳人):主役
アーサー・ボイル(CV小林裕介):バディ的な?
秋樽 桜備(CV中井和哉):大隊長
武久 火縄(CV鈴村健一):中隊長
茉希 尾瀬(CV上條沙恵子):元軍人
アイリス(CVM・A・O):シスター

{netabare}※途中合流
環 古達(CV悠木碧):森羅達と同期
ヴィクトル・リヒト(CV阪口大助);科学捜査官?
ヴァルカン・ジョゼフ(CV八代拓):職人{/netabare}


第8とあるくらいなんでその前に第1~第7があります。つまり消防隊だけでも結構なキャラ数。
消化(鎮魂)活動を通じて人体自然発火現象の謎に迫るミステリーものと思いきや敵対する勢力も早々に出てきて異能バトルものの様相も呈してきます。そいつら含めるとけっこうなキャラ数。たしかに1クールでは難しい数ではありました。
女子は棲み分けできてて覚えられましたが、男子は大隊長クラスでもないと怪しかったです。

なんていう感じでしょうね。


 ユニーク世界で少年漫画らしいバトルを堪能


という感じでしょうか。
少年漫画らしいとは良くいえば安心安定懐かしのメロディ。現代らしさはあるものの脈々と受け継がれた伝統芸を堪能するようなもんです。
悪くいえば子供だまし。面白いと感じても心の奥にズカズカと土足で踏み込んでくるような深い感銘とは程遠いです。
モヤモヤが残ったまま完走しちゃいました。モヤモヤの原因はよく分からん。

{netabare}しかも今流行りの“祝2期決定!”エンドです。若干ネガティブな追い討ちをかけます。{/netabare}

少年漫画に抵抗なく、若干毛色の違う世界観を堪能したい。こんな方にお勧めです。



■ピックアップキャラクター

1.環 古達

悠木さんの声震わせる演技はいつもながら絶品ですね。しかし環というキャラの真骨頂はそこではありません。そうみんな大好き

 {netabare}“ラッキースケベられ”{/netabare}

漫画などの表現技法のひとつでネットスラングっぽくいつのまにやら一般化したワード『ラッキースケベ』がキャラの口を通して耳に入ってくる衝撃。
しかも一連の“られ”るモーションが極めてくだらない(褒め言葉)。あまりにも荒唐無稽この上なしで、モニターに向って「なわけあるかいっ!」とツッコめる仕様だったのはスタッフGJです。


2.アーサー・ボイル
 
主役の近いところに配置されるウザキャラ。
一般論ですが、他の作品でも厨二的イタいキャラってけっこうな頻度で登場します。何故なんでしょう?
最近のガキンチョ(若造と言ってもよい)とても品行方正です。わかりやすい悪ガキにはなかなかお目にかかる期会はありません。その反動なんじゃないですかね?
「わけわかんない」「ウザい」「言ってることがよくわからん」面と向かってはできないコミュニケーションを代理でやってくれるキャラを時代は欲してるのかもしれません。
キャラ多過ぎて棲み分けに困ったとかいう理由でない限り、こんなウザキャラにしなくても良かったのでは?と個人的には思います。

3.その他
 ・鈴村健一さんと坂本真綾さんの夫婦共演にニヤニヤ
 ・烈火星宮:超ハイテンションで関さん楽しんでやってそう


今回はこれくらいで。


{netabare}兄“森羅”と弟“象”。隠れ親族で“万”とか出てくんのかな?ワクワク{/netabare}



視聴時期:2019年7月~2019年12月   

------
2020.07.18 追記

2020年7月:2期開始(全24話予定)
となるとトータルで50話近くとそれなりのボリュームになりますね


2020.02.04 初稿
2020.07.18 追記
2021.10.08 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 57

ニコム さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

炎炎ノ消防隊のココがすごい!

炎炎ノ消防隊のココがすごい!
1,重低音がものすごく響く!
2,登場人物と炎がヌルヌルと動く!
3,opedがかっこいい!

ストーリー
消防士の体をしたアクションもので、悪の組織と正義の味方という対立構造をしてる王道もの。登場人物がそれぞれ火にまつわる能力を持っていて、敵と戦う。

敵は、悪魔だったり悪の組織にいる同じ人間だったりします。
ここでは、個人的に魅力を感じているポイントを紹介します。

1,重低音が響く!
ヘッドホンをとおして、ズーンズドーンゴォーと耳に重低音が響きます。まるで映画館にいるようでした。

2,登場人物と炎がヌルヌル動く!
よく動きます。アクションシーンで、主人公がよくクルクル回ります。かっこいいです。
炎がメラメラと動いていてきれいです。象徴的です。

3,opedがかっこいい!
オープニングは、Mrs. GREEN APPLEの「インフェルノ」。
エンディングは、須田景凪の「veil」。
どちらの曲もこのアニメで知り、好きになりました。
ちなみに、「veil」は修道女が被るベールみたいです。

私はプリンセス火華推しです。瞳の中にある花模様に惹かれます。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 3

80.9 15 漫画原作で熱いなアニメランキング15位
ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (478)
2051人が棚に入れました
イタリア、ネアポリスに住む青年ジョルノ・ジョバァーナは、
ジョースター家の宿敵・DIOの血を継ぐ息子である。
幼少時代に迫害を受けて荒んでいた彼は、一人のギャングの男を
救った事をきっかけに、「人を信じる」ことを学ぶ。奇妙なことに、
恩義を忘れず、敬意を持って自分に接するギャングが、彼の心をまっすぐにしたのだ。
そうして、ジョルノは「ギャング・スター」にあこがれるようになった。
15歳になったジョルノは、イタリアの裏社会を
牛耳るギャング組織「パッショーネ」とトラブルを起こし、狙われることとなり…

声優・キャラクター
小野賢章、中村悠一、諏訪部順一、鳥海浩輔、山下大輝、榎木淳弥
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

イタリアマフィアとJOJOの世界観は良く似合う

原作。これくらいまでは雑誌で読んでたと思う。


 "Vedi Napoli e poi Mori" ナポリを見て死ね

イタリアのナポリを訪れようとすると必ずと言っていいほどこのフレーズを耳にするかと思います。
魚介美味いし風光明媚なんだけど、けっこう怖いところなので気をつけてね。

長丁場の全39話。2019年春期終了もののフィナーレを飾る本作の冒頭舞台はイタリアはナポリです。



さて、JOJOであります。
これまでのアニメ版は未視聴。続きものは普段スルーなのですが、イマイチだったら切ろうぐらい軽めの感覚で視聴開始。
原作ではシリーズ5番目。アニメは原作の第一部二部を合わせて1st Seasonとしたため、本作は4th Seasonに該当するとのことです。

初出が1987年でいまだ現役の怪物タイトルです。どんな話か知らなくても゛JOJO立ち” はなにかしらポージングする局面では選択肢上位に食い込みますし、聞けば分かる名言の宝庫だったり、現代人が嗜むべき教養の一つとなってます。
がっつり部活しないまでも体育の授業で柔道やっていれば、なんとなくルールは覚えてたりするものでしょう。ファンの総数は多い。ファンでなくても経験者含めれば裾野は広い。そんな作品です。

よって、スタンド (幽波紋) がどんなものかを理解していれば、この4th Seasonから参加しても特に問題はありません。ソースは俺。
スタンドは個人の分身みたいなのが幽体離脱して代理で戦争してくれる便利な能力と思っていただければよいし、見てりゃなんとなくわかるでしょう。
そして途中参加OKのもう一つの理由は、過去キャラが物語の本流に入ってこないこと。本作のJOJO、ジョルノジョバーナ (汐華初流乃) は出自がディオと因縁深いものの設定がそうだってことくらいですし、序盤こそ空条承太郎や広瀬康一くんも登場しますが、早々にフェードアウトしていきます。
{netabare}とはいえ終盤であのキャラサプライズ登場もあるにはあったので一概には言えませんが、知らなきゃダメってほどではありませぬ。{/netabare}


そして、JOJOであります。
Q. どのへんが面白いの?
A. ん?だってJOJOじゃん

Q. あそこイマイチじゃなかった?
A. ほらそこはJOJOだから

Q. あれすごかったね?
A. やっぱJOJOはいいよな~

どなたか魅力を説明できる方、宜しくお願い申し上げます。


単行本集めたり、アニメの過去作押さえたりするようなコアなファンではない私です。それでも独特の世界には引き込まれるのです。世界観は保たれているため匙加減での好き好きになりますね。本作ならではの面白みは以下、


■マフィアをJOJOでやってみた
舞台はイタリア。イタリアと言えばマフィア。ジョルノが構成員に加わりその仲間内と敵対勢力との抗争が物語の土台となって、血で血を洗う4th Seasonでした。
冒頭がナポリからです。ゴミ処理利権をマフィアが握っていてちょっとこじらせたら街にゴミを溢れさせました。なんてのがリアルで起こる土地柄です。
そしてこれが“ヤクザ”ではなくて゛マフィア”というのがミソ。いや当たり前の話なんですが… これまた紳士淑女の嗜みといえる名作『ゴッドファーザー』で描かれた血(絆)、掟、非情のJOJO版です。
何かしらの美学を持った男達が割拠するJOJOの世界観と見事に合致します。


■ずっと追ってるか追われてるか
説明不要。よくネタが尽きないな~と感心します。
真面目な話、これで39話持たせるわけです。誰か途中でやめた人おる?


■小野賢章さんのアレ
「無駄無駄無駄無駄ぁー」
つくづく声優さんの滑舌の良さって凄いなを再確認できます。
いまさらながらこの方ハリーポッターの子役だったんですよね。



■余談
きっと君のクラスにもいたはずだ!

{netabare}職場の同じチームに奈良くん、阿部くん、そしてブサ男がおりました。
迷うことなく左から、“ナランチャ”“アベッキオ”“ブチャラティ”とあだ名がつきました。定着したのはナランチャ。他のは呼びにくいのです。
須田さんとかいたらミスタも揃って良かったのにというのはまた別の話。{/netabare}



うーん、これぐらいにしときます。時間あったら旧作も追いかけたいですね。私みたいなライトなJOJOファンでも充分楽しめるイタリア編でした。


 “Vedo JoJo dopo esultino" {netabare}ジョジョを観て歓喜せよ{/netabare}



視聴時期:2018年10月~2019年7月

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2019.07.29 初稿
2020.02.04 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 48
ネタバレ

ブリキ男 さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生まれ落ちる前から身に纏っているもの

荒木飛呂彦先生原作の長編漫画「※1ジョジョの奇妙な冒険 Parte5 黄金の風」のアニメ化作品。

今回の舞台はイタリア。2部ではヴェネツィアが、4部ではイタリア料理が取り上げられていましたが、ジョジョの画風に多大な影響を与えたルネッサンス美術発祥の地としても有名ですね。荒木先生のイタリアへの愛は計り知れません。

冒頭のストーリーテラーを務めるのは第4部で活躍したスタンド使いの少年、広瀬康一くん。※2空条承太郎の依頼を受けて、一人イタリアのネアポリス(ナポリ)へと旅立ちます。承太郎さんから直々のご指名とは!康一くん、あんたも成長したもんだ(笑)目的は※3DIOの血を受け継ぐ少年の捜索。

これまでのジョジョを振り返ってみると、主人公の立場が

第1部(舞台:1880年・イギリス)
英国紳士(品行方正、非の打ち所の無い人)

第2部(舞台:1938年・アメリカ)
アメリカ人(ケンカによる投獄7回のチンピラ風の少年)

第3部(舞台:1987年・日本)
日本人高校生(不良のレッテルを張られている。度々暴力事件を起こしている)

第4部(舞台:1999年・日本)
日本人高校生(奇抜な髪型。でも中身は割と普通。ちょいワル少年)

第5部(舞台:2001年・イタリア)
ギャング志望の若者

と、シリーズを追う毎に、何とな~く俗っぽくなっていく傾向があるみたいですね(笑)

ジョジョシリーズは当時の少年向け漫画にしては珍しい、大河ドラマの体をとった作品ですが、その関係で、作中では"ジョースター家の血統"という言葉が目を見張るほど(飽きれるほど?)多くの場面で運用されている印象があります。ともすれば、それがキャラの人格の根幹を成す要素として強調される台詞さえ見受けられたり…。作中に登場する"黄金の精神"や"生まれついての悪"という言葉についても同様。良きにつけ悪しきにつけ、才能、もっと言えば遺伝的特質のユニークさを、原作者の荒木先生が、キャラ造形をする上で取り分け重要視している事が伺えます。

養父の無償の愛を受けながらも自らの性質を変える事のなかった1部のDIO、何不自由無い環境で育ちながらも殺人衝動を抑えられなかった4部の吉良、劣悪な環境で育ちながらも悪には染まり切らなかった本作のジョルノ、それぞれのキャラの個性の在り処は天性とは決して切り離せない場所にある様に思われます。

人は鳥になれないし、その逆もまた然り。思えば、わたし達生物にとって、最も身近な環境とは、外界ではなく、生まれ落ちる前から身に纏っている肉体そのもの。脳や四肢や内臓など…。ジョジョにおける"血統"とは、道徳講義の中で飛び出す「生まれは関係ない。人の価値は成した事で決まる」的な、後天的要素に過度な期待を寄せた綺麗事などによって度外視されるものではなく、むしろ個性の基盤として個々の魂に脈々と息づいているものなのです。生々しさという表現が適当でしょうか、ジョジョに登場するキャラには2次元作品では稀に見るリアリティ、はらわたを引きずり出したかの様な独特の気持ち悪さがあります(褒め言葉)


作画について、4部に続いて最高水準のクオリティ。これまでのシリーズとは比べ物にならない程、複雑怪奇な能力を有するスタンドが数多く登場する第5部なので、漫画表現をどの様に調理してくれるのか興味津々です。比較的単純な能力なので描き易かったのかも知れませんが、ブチャラティのスティッキー・フィンガーズ、ポルポのブラック・サバスの表現については完璧でした。今後とも期待。

音楽について、シリーズを通して安定感抜群のOPEDは健在。OP「Fighting Gold」は前シリーズのPOPな曲調からやや攻撃的な方向に軌道変更している印象。疾走感のある曲になっています。エンディングの選曲については、今回も荒木先生直々のチョイスだそうです。やはりと言うか、さすが原作者、絶妙な相性…。Jodeci氏の「Freek'N You」は、まったりな余韻を残す良曲でした。


様々な境遇に置かれた人々の、歪に入り組んだ精神をダイナミックに描き上げる「ジョジョの奇妙な冒険」、その中では初の、ギャングという悪漢を主役に据えた、4部と並ぶ異色のシリーズ。

ギャングスターを目指すジョルノの旅、最後までしっかりと見届けたいと思います。


※1:英語のPartではなくイタリア語のParte。連載当時の副題は「第5部 ジョルノ・ジョバァーナ 黄金なる遺産」となっていた。漫画単行本のブックカバーの装丁としてあしらわれている文字も第5部(47巻~63巻)ではJOJOではなくGIOGIO。芸が細かい(笑)

※2:第3部の主人公でスタンド使い。ジョースター家の血統に属する。以降のシリーズにも度々登場。

※3:吸血鬼でスタンド使い。ジョースターの一族とは深い因縁がある。


船上のスタンドについて(必ずEpisodio 06「ムーディー・ブルースの逆襲」視聴後にお読み下さい)
{netabare}
「船は2隻あった!」

ブチャラティの台詞と共に明らかになった衝撃的事実ッ(笑)

ズッケェロのスタンド「ソフト・マシーン」の能力は、剣で刺さしたものを(人でも物でも)空気の抜けたゴム風船の様にぺしゃんこにしてしまうというもの。

船を2隻用意し、一隻を剣で刺してぺしゃんこにし、それをもう一隻の船に、服を着せる様に被せて、2隻を1隻に装っていたというのが上の台詞の意味するところ。(多分表面だけでなく内部まで。塗装でコーティングするみたいに)

皮膜の下をモゾモゾ徘徊して不意打ちを仕掛け、ペラペラになった人たちを、そこに引き摺り込んでいたんですね~。例えるなら、床下や天井裏に隠れた忍者が槍でブスリ!とか、排水溝に潜む得体の知れない怪物が、覗き込んだ人をを引きずり込むイメージでしょうか。あなおそろしや(汗)

ブチャラティがスティッキーフィンガーズで船体を攻撃した時、何故皮膜の部分にだけジッパーが開かなかったのか? それであっさりとからくりがばれなかったのか? と言う疑問を他の方のレビューで目にしましたので、これまでのジョジョシリーズを思い返しながら、あれこれと考えてみました。その理由は多分以下の3つ。

1.ブチャラティが皮膜の存在を認識していなかったから。だから皮膜ごとその下の船体をジッパー化してしまった。

2.1の補足ですが、スティッキーフィンガーズは"触れたもの"ではなく拳で"叩いたもの"をジッパー化するから。手加減をしなければ対象物と接触しているものにもエネルギーを伝えてしまうのではないかと思います。スティッキーフィンガーズは服を着ている人の肉体であっても、服越しに叩いて難なくジッパー化しているので、これは間違い無さそうです。(船に被せた皮膜を人間の着る衣服に見立てると解りやすい)

3.通常の物質と"スタンドが融合した物質"は区別出来ないから。

が挙げられると思います。

3も1、2の補足。3部のストレングスや4部のサーフィスを思い出してみると、これらは確か、スタンド使いじゃない人にも見て触れられる類のものだったはず。スタンド能力によってぺしゃんこになった船というのも"スタンドが融合した物質"に含まれるので、生身の手で触っても透けないし、認識し辛かったのかも。でもペラペラ皮膜で覆われた船体ってちょっとだけソフトだったりして(笑)

そしてもう一つ。ズッケェロが再起不能になった後、ペラペラになった仲間達ががパイプの中とかで復元したら危なかったんじゃないの? という疑問について。

もちろんそんなとこに入っていたら大変ですが、それをすると捕虜の位置があっさりとバレてしまう可能性があるので、(作中描写からも分かる様に、もしそうしていたらアバッキオ&ブチャラティに見破られていた)ズッケェロはそうしなかった。

パイプも皮膜で覆われており、両者の隙間に捕虜を隠していたと想像するのが妥当と思います。(それでも狭い場所で復活したらやっぱり危険ですけど)

最後に残った疑問は船底をどう修理したか。内側の船にだけ穴を開けても沈まないし、両方に開けたら両方沈んでしまう。描写が無かったんで何とも言えませんが、船底までは皮膜で覆っていなかったとか…(笑)

これで気兼ねなく次回のジョジョも楽しめますね…って、やっぱりご都合?
{/netabare}

おまけ「中の世界」
{netabare}
(以下、作中人物の台詞とは一切関係ありません)

花京院「ポルナレフ、体の中とか船の中とかさかんに言ってますが、体にも船にも『中の世界』なんてありませんよ…ファンタジーやメルヘンじゃあないんですから。」

ポルナレフ「なに言ってんだ、おめーも見ただろ? 人がジッパーの中から出てきたり、空気の抜けたゴム風船みてーにぺしゃんこになるのを!」

花京院「ええ しかし人体や船体の中にあるのは肉や骨、船室やエンジン、ただそれだけです。」

ポル「教えてもらわなくたって知っとるぜーッ いいか! この場合だぜ! 今の場合をいっとるんだよ! スタンドがあるなら『中の世界』だってあるだろ!」

花京院「ないです」

ポル「おめーなぁ~」

最大の謎はこっちですね。折り畳まれた次元に隠しているとか何とか…ツッコんだら負け確定の設定なので、ここら辺でやめときます(笑)
{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 42
ネタバレ

元毛玉 さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

命の限り神にも逆らい戦い続ける

原作既読…
ですが!超忘れてて既読って言えるのか怪しいです(苦笑)

舞台はイタリア。空港とか電車内とか割と近しい再現度だったので
他のいった事ない所も多分再現度高いのかと思います。
気合が入ってますね。風景も楽しめます。

忘れてるとは言え、主人公チームの名前とスタンド能力は覚えてるだろ
と視聴前は思ってました。
完璧に覚えていたのはブチャラティだけ。
{netabare}
・再生…そういやこんな能力だったっけ?(冷汗)で、船のどこに隠れてるん?(滝汗)
・二酸化炭素を追跡できたっけ?知らなかった!
・4番いない理由それなんかー!
・え?こっからどうやって助かるん?蛇の血清?そんな一瞬で効いちゃうぅ!?
{/netabare}
自分の記憶力にいっそう自信を無くした次第です。

た・だ・し! 忘れてるから超面白い!!!
毎回ハラハラドキドキする展開で「え?こっからどうやって挽回するの!?」
と荒木先生の話の展開の巧さに脱帽しっぱなしです。

絵も声優さんの演技も素晴らしいです。
5部から視聴始めてもついてけるはずですので凄くオススメです!

2019.06.15 音楽の配点を4⇒5に修正しました。
{netabare}あのOPを魅せられては{/netabare}変えずには居られませんでした。
声優さんの演技も凄くて、ほんとにアニメ化してくれて心から感謝。
素晴らしいの一言しか出てこないです!

2019.08.30 とっくに見終わっていたんですけど、更新忘れてました
なんといっても最高でした。後半に行くにつれて「まだか…まだか…」
と最新話を撮れたらすぐ見てたのはこれと後数本しかなくって
最後の方は録画じゃなくて完全リアタイ視聴してましたw
OP…最後の変更の時に鳥肌が立ちました。
うぉーーーマジか。いつのまにか{netabare}キンクリ{/netabare}されてたのかぁ!!
と、超興奮してました。

予想できない展開を「なんだとーーー!!」と
アニメキャラと一緒になって画面にツッコミ入れてましたw
とにかく最高でしたー!

投稿 : 2024/08/17
♥ : 39

72.0 16 漫画原作で熱いなアニメランキング16位
とある科学の一方通行(TVアニメ動画)

2019年夏アニメ
★★★★☆ 3.4 (422)
1998人が棚に入れました
東京西部に位置する巨大な『学園都市』。総人口230万人を数え、その約8割を学生が占めるこの都市では、超能力開発のための特殊なカリキュラムが実施され、学生たちの能力は『無能力レベル0』から『超能力レベル5』までの六段階で評価されていた。そんな学園都市で、能力者たちの頂点に君臨する最強の能力者・アクセラレータ。 7人しかいない『超能力者』の中でも、飛び抜けた能力を誇る第一位は、その力ゆえに殺伐とした日常を送っていた。繰り返される常軌を逸した『実験』と、絶対的な力を求めた末に経験した敗北。その先に待っていた、とある少女――ラストオーダーとの出会いによって、運命が大きく変わることになる。最強にして最凶の『悪』 ――アクセラレータが、学園都市の『闇』をなぎ払う!!

声優・キャラクター
岡本信彦、日高里菜、久保ユリカ、渡部紗弓、ささきのぞみ、甲斐田裕子、逢坂良太、真野あゆみ
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

ステキな噛ませ犬♪

原作スピンオフ漫画は未読。

物語や世界観よりも、とにかく一方通行(アクセラレータ)さんの
キャラを無性に拝みたくて仕方がなかった外伝作品。

正直、1クールかけて死霊術師(ネクロマンサー)と科学が交錯する
大きな話で、壮大なサブキャラの過去エピソードも交えて、大物狩りをやるより、
1話~数話完結で、アクセラレータさんの小物圧倒を、もっと観たかった
と言う感想も残りました。
ですが、大風呂敷を広げる中でも、私が望んでいたアクセラレータらしい、
毒舌と制裁のコンビネーションもそれなりに提供され、その点では満足できました。

この観点から、私にとっては終盤より序盤が楽しかったです。
特に警備員(アンチスキル)の暗部(パチもん)が凝縮された
秘密結社“DA(ディーエー)”(懲戒処分)との暗闘。
学園都市第一位のダークヒーローによる、皮肉も交えた“猟犬”成敗は、
待ってました♪といった感じで盛り上がりました。

{netabare}“正義の猟犬”として「正義の牙に噛み砕かれたいか!?」
などと正義の絶対視が突き抜けたチョイ悪に自己陶酔して煽って来るDA。

それらを吠え面かくなよwって感じで、
完膚なきまでに煽り返して叩きのめすアクセラレータさん。

私にとっては至福のひと時でした。

中盤以降はDAも各勢力の思惑入り乱れる中、
捨て犬に成り下がっていって何だか憐れで寂しかったです。

それでも終盤では
ラスボスに平らげられる餌として存在感を発揮?してくれました。
いくら食い物がないからって“猟犬”まで喰っちゃいけません。
頭がオカシくなってしまいますw{/netabare}


人体実験兵器だの死霊術だのにかこつけて、やたら少女の全身下着姿が目に付いた本作。
チラリズムなんて中途半端でしょ?とばかりにかまして来ますw

元々、科学と魔術にラッキースケベも交わったりする学園都市だけど、
こんなに大胆でしたっけ?と少し戸惑いました。

ただ、私が萌えエロ方面で一番グッと来たのは
エステルっちのナース服みたいなコスチュームですけどねw

病院や学術研究都市の各施設で戦うナースな金髪美少女。
TPOをわきまえていて?サイコーです♪


……ん?あなたも入院した方が良いって!?


……レビュー終わりますw

投稿 : 2024/08/17
♥ : 30

ato00 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

誰がアクセラレータじゃ!

「ここから先は一方通行だ」
かっこよく聞こえるけど、言ってる意味がわからない。
「闇の炎に抱かれて眠れ」くらいわからない。
闇に沈んで元には戻れないってことなのか。
要は中二病ってことでしょう。

とある世界のもう一方の主人公によるスピンオフ。
本人曰く「悪党らしい」
だけど、言ってることとやってることが違う。
守りたい人を真っすぐに守る。
どこをどう見てもヒーローです。

ヒロインは打ち止めちゃんだけど、ちょっと目立たない。
どっちかって言うと、エステルっちの方がヒロインだった。
一方通行を師匠と慕うなんて狂気。
でも、健気で一途で情に厚い。
エステルっちが真のヒロインです。

私の知人で一方通行を異様に好む奴がいる。
そいつが言うには、いい意味で私は一方通行に似てるらしい。
いまだに言ってる意味がわからない。
だけど今度そいつに言ってみよう「ここから先は一方通行だ」
絶対喜ぶ・・・と思う。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 24

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.8

自称『悪党』とミサカとの関係

アクセラレーターは、正義の味方かどうかあやふやな存在です。

彼はいつも自分のことを『悪党』といいます。
それは過去に多数のシスターズを殺戮したから。
実験のためとはいえ、彼女らをむごたらしく殺害したことを、彼はいまだに後悔しています。
おそらく彼は、一生その十字架を背負って生き続けるでしょう。

そんな彼が偶然に出会ったラストオーダー。
無垢の笑顔が可愛い彼女は、アクセラレーターを恐れることなく懐きます。
まるで妹のように絶えず傍に居ようとします。
しかし彼女はいろんな組織から狙われており、すぐにも消されてしまいそうな存在…。

アクセラレーターは、ラストオーダーと出会ったことで、初めて守るべきものを見つけました。
ラストオーダーの笑顔を守りぬく。これが今の彼の生きる目的です。
そのためならば、彼は何でもします。
力で彼女を守りぬくのはもちろんのこと、プライドを捨てて医者に頭を下げることもできるようになりました。

彼は、ラストオーダーのおかげで、心が成長したようです。


そしてラストオーダー。
彼女は実はシスターズの司令塔です。
だからアクセラレーターとシスターズとの過去の因縁も最初から知っていました。

そしてアクセラレーターの自責の念も、彼女は気づいています。
誰だって一生自分を責め続けて生きていくのは、凄くつらいことです。

彼女がアクセラレーターのそばにいる理由、それはアクセラレーターを守るため。
ラストオーダーは、心の支えとしてアクセラレーターをいつも守り続けています。


この物語は、とある魔術の禁書目録のスピンオフです。
だから話の内容はオリジナルで良いのですが、
アクセラレーターとラストオーダーとの関係だけは、原作に描かれているように丁寧に説明してもらえたら、もっとみんなが好きになったと思います。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 30

68.1 17 漫画原作で熱いなアニメランキング17位
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ 3rei!!(TVアニメ動画)

2016年夏アニメ
★★★★☆ 3.7 (340)
1873人が棚に入れました
ごく普通の少女のごく普通の我が儘

あの「Fate」シリーズの大人気スピンアウトアニメ、待望の続編!

「Fate/stay night」のヒロインの一人であるイリヤが、もし魔法少女だったら…というパラレルワールドを描いたスピンアウトストーリー、
待望の新作がいよいよスタート!
美遊、クロなど「プリヤ」お馴染みのキャラクターと遠坂凛や衛宮士郎、バゼットなど、「Fate」シリーズの人気キャラクターに加え、
今作では田中やベアトリス、アンジェリカなど魅力的な新キャラクターが登場し、物語を熱く盛り上げる!

◇fumi◆ さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

平行世界に飛ばされたイリヤ一行とギルガメシュ君、守るべきは真の友!

2016年放送のテレビアニメ 全12話

原作 あろやまひろし TYPE MOON 総監督 大沼心 監督 高橋賢
構成 井上堅二 キャラデザ 平田和也 制作 SILVER LINK

2013年放送がプリズマ☆イリヤ 第一期 全10話
2014年と2015年放送がプリズマ☆イリヤ 第二期 全20話
2016年放送の本作がプリズマ☆イリヤ 第三期 全12話

2017年の放送は無かったが、10月に続編の制作が発表されたようです。

17年公開の劇場版「プリズマ☆イリヤ雪下の誓い」は第一期の前のお話。
よくある「ゼロ編」です。

本家Fateに匹敵するほどのシリーズとなったイリヤスフィールの物語ですが、
本作は第三期の前半と言う感じです。

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン CV門脇舞以
美遊・エーデルフェルト CV名塚佳織
クロエ・フォン・アインツベルン CV斎藤千和
遠坂凛 CV植田佳奈
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト CV伊藤静

以上、第二期まででおなじみの魔法少女達(小学生~大学生)

マジカル・ルビー CV高野直子
マジカルサファイア CVかかずゆみ(松来未祐さんから引き継ぎ)

第三期となる本作は第二期のラスト3話くらいから連続性があり、
当然ですが、一期から順番に視聴が必要です。
主人公イリヤは、儚げな外見とは裏腹に現実的で真っ当な感覚を持つ少女。
全登場人物の中で一番人間くさいです。
イリヤの魅力を存分に味わうためには、フェイトスティナイト(どっちでもOK)を見ておくべきかと思いました。

今回のイリヤたちは何かの運命の力によって平行世界に飛ばされます。
たった一人で目が覚めたイリヤと最初に知り合うのは、
ブルマ体操着に「田中」という名札の入った少女 CV福園美里
さらに前作のラスボスだったギルガメシュが「ギル君」というショタとなって一行に加わります。

平行世界の冬木市を支配するエインズワース家の人々はイリヤたちに敵対して、
とんでもない強敵として現れますが・・・

Fateの楽しいスピンアウトだった一期とは打って変わって、
本家に匹敵するほどの物語性とバトルを展開することとなります。
悲劇的だったイリヤがこのシリーズでは強くてかわいい主人公として、
たっぷりすぎるほど堪能できますので、文句はありません。
作画は一期から微妙にレベルアップしてきているようで、
一期が気に入った人ならどこまででもついて行く価値はあると思います。

Fateファンでこちらを未見の人は、まずは一期から。
二期は相当お馬鹿アニメっぽくなりますが、本作では深い設定とダークなムードを楽しめます。

Fateファン、ロリ少女ファン、魔法少女ファンのみならず、
アニメが好きな人なら一度は試してみて欲しい力作シリーズです。
可愛いキャラが好きならFateより先に観る手もありますよ。

今回は不思議なムードに統一されたファンタジー魔法少女アニメとして、
水準以上の出来ではあったと思います。
相変わらず微エロも楽しめて、紳士諸君には必見の作品でありましょう。

次回作が待ち遠しい作品でした。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 21

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★★ 4.1

イリヤ…四度降臨っ…

この作品は、Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤの4期目に相当する作品です。
物語の内容に繋がりがあるので、前期未視聴の方はそちらからの視聴をお勧めします。

この作品の1期を視聴した際、角川10話枠である事が本気で残念だった作品でしたが、こうして毎年1期ずつ続編が制作されると角川10話枠である事も気にならなくなるから不思議です。
私の中では「必ず毎年続編が放送される作品」として位置付けられています。

Fate本編ではあまり見る事のできないイリヤのもう一つの魅力が堪能できる…このスピンオフの企画は間違いなく大成功だと思います。

本シリーズはこれまでカードの回収を行いつつ、小学生の女の子の日常を垣間見る…そしてその日常がだんだんエスカレートしていく様を、「絶対こんな小学生いないよね…」と頭では分かっていながらも釘付けになって視聴してしまう作品でした。

でもこの4期はこれまでと設定が明らかに異なっており、新たに登場した「エインズワース家」とそのご一行様と事を構えることになります。
従前の設定のまま突っ走って貰っても一向に構わないと思っていましたが、これまでの設定ではネタが無くなったのか、或いはこれ以上過激になったら地上波で放送できなくなるとか、そんな大人の事情があったのかは分かりませんけれど、イリヤ、クロ、美遊が3人仲良く手を取り合えるなら設定が変わろうと良いじゃないの…と思っていました。

でもこの4期ではいきなりエインズワース家に美遊がさらわれてしまうんです。
3期でギルガメッシュと激しい死闘の末、やっと取り戻したばかりなのに…
直後に再び二人の仲を引き裂くなんて…どれだけ容赦が無いの?
でも、ここで美遊を助けにいかないイリヤではありません。
美遊のためならきっと何処にでも…何度でもイリヤは助けにいくと確信した瞬間でもありました。
こうして4期は波乱の幕開けとなり…物語が動いていきます。

でも、今回のエインズワースは攻守共にこれまでを遥かにしのぐ力を持った集団でした。
特にドールと呼ばれるベアトリスとアンジェリカの強さは反則級です。
トールのカードを使うベアトリスは、容赦なくミョルニルを叩き込んでくるし、アンジェリカはギルガメッシュのカードと自身の置換魔術によって、ギルガメッシュさながらの強さを発揮するんです。

一方イリヤ陣営は、イリヤ、クロ、バゼットとこの世界で出会った田中さん…そして何故か少年の姿をしたギルガメッシュ…という何とも変わった組み合わせ…
田中さんは記憶を無くしており、戦闘の頭数に数えて良いかは不明だし、ギル君は一見優しそうだけれど何考えているか分からないし…改めて考えてみると、この陣容でエインズワースと事を構えるなんて、無謀も良いところだったんですね。

それでも美遊を…と思っていた矢先、イリヤが行方不明になってしまうんです。
イリヤ達は学校を拠点としていましたが、そこには結界を施していました。
誰かが中に入ったら結界が反応する筈なのに…

その後イリヤはちゃんと見つかるのですが、イリヤにとっては一世一代の危機を何度も迎えることになります。
イリヤは必死です…それは見ているこちらにもひしひしと伝わってきます。
でもイリヤって、その必死さの中にも可愛らしさをちゃんと残しているんです。
自分の意思で身体をコントロールできない…きっとイリヤにとっても初めての経験だと思います。
でも美遊を助けたい純粋な気持ちと、彼女の不屈の精神が奇跡を起こしてくれるんです。
イリヤ曰く「必要なのは、出来ると確信すること」だそうですけれど…
不謹慎かもしれませんが、今期の必死のイリヤ…ちょっとお茶目なところも可愛いと思います。

物語の進展に伴い、エインズワース家が何故美遊をさらったのか…事の真相が明らかになります。
それと共に、イリヤは究極の選択を迫られる事になるのです。
彼女の出した答えは…気になる方は是非本編でご確認下さい。

オープニングテーマは、ChouChoさんの「Asterism」
エンディングテーマは、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.幸田夢波さんの「WHIMSICAL WAYWARD WISH」
オープニングアニメと曲のマッチングは言うまでもなく抜群です。
このオープニングを見ると視聴に気合が入る気がします。
勿論、カラオケでもチャレンジ済です。

今期は何と1クール全12話の物語…3期までより2話多い構成になっていたのは、嬉しいサプライズです。
どんなに離れ離れになってもイリヤと美遊の繋がりを感じる事の出来る物語だったと思います。
そして、次のTV放送は来年かな…と思いきや、今度は劇場版との事です。
劇場版は決して悪いとは思いませんが、劇場版で完結…は良くあるパターンで、もしこの作品もそうなったらもう毎年楽しみにしていたTV放送が見れなくなる…と考えるとどうしても寂しさを感じてしまいます。
この先もこのシリーズが発展していく事を祈念しています。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 17
ネタバレ

でこぽん さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

美遊が笑顔を見せた…

この物語はテレビでのプリズマ☆イリヤシリーズの最終章です。

この最終章の後に「劇場版プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い」がつくられたのですが、この最終章を見られる前に劇場版を見られることを、私は強くお勧めします。
そうすれば、この物語に凄く感動できます。

物語の大部分は、今迄と違いシリアスタッチのバトルものになりました。
もちろんドタバタ騒動もありますが、それはほんの少しです。


物語の内容は、
美遊が元々いた平行世界にいる者達が美遊を拉致します。
美遊を平行世界に連れて行き監禁するのです。
美遊は、この平行世界での聖杯だったのです。
イリヤたちは、美遊を助けるために奮闘します。

そして…{netabare}
ここでイリヤは、平行世界にいる全ての人たちの敵になるかどうかの選択を迫られます。

実は、この世界は終焉を迎えていました。
夏なのに凍てつくほどの寒い気温。多くの動植物は死に絶えていたのです。
彼らは聖杯(美遊)の力で、絶滅の危機から逃れようとしていただけでした。
美遊を救い出すことは、平行世界の住民全てを敵にすることを意味しています。

そして、悩みぬいた末でのイリヤの選択は…
{/netabare}

ところで、
この物語の最終回(第十二話)の最後で、美遊が笑顔を見せます。
イリヤやクロと楽しそうに笑いながら話をするのです。

たったそれだけのことですが、私にとってそれが最も感動しました。
なぜならば、
美遊が笑顔になること。それは、{netabare} 美遊が生まれた平行世界で、美遊の兄である衛宮士郎{/netabare}の唯一の願いだったのです。
そしてその願いは、「劇場版プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い」を先に視聴した私の願いでもありました。

「劇場版プリズマ☆イリヤ 雪下の誓い」を見られた方は、改めてこの物語の最終回を視聴されることをお勧めします。
きっと喜びがこみ上げますよ。


プリズマ☆イリヤシリーズの4期 42話の物語は、実は美遊の成長を描いた物語。
主人公こそイリヤですが、この物語は、美遊が笑顔になるための物語のようです。

生まれおちたときから、聖杯として死ぬ運命にあった美遊。
平行世界では他人と話す機会が無く、友達もいなかった美遊。
それが、イリヤと出会い、クロと出会い、大切な友達ができました。
そして、ようやく笑顔になることができました。


この物語は、まだまだ続きがありますが、それはきっと新たな目的のための物語となるでしょう。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 22

82.0 18 漫画原作で熱いなアニメランキング18位
ハイスコアガール II(TVアニメ動画)

2019年秋アニメ
★★★★☆ 4.0 (418)
1700人が棚に入れました
少年は好きだった、ゲームが。少女は出会ってしまった、ゲームと。勝利への渇望と、技術の探求心と、個人の自尊心が渦巻くゲームセンターで生まれ、育まれていく友情と恋。友人や家族、そしてゲームキャラクターに支えられ、少年少女たちは強く、大きく成長していった。あきらめなければ無限コンティニュー?ハルオ、晶、小春が挑むファイナルステージの行方は!?

声優・キャラクター
天﨑滉平、鈴代紗弓、広瀬ゆうき、赤﨑千夏、新井里美、興津和幸、山下大輝、伊藤静、チョー、御堂ダリア、中村悠一、植田佳奈、井澤詩織、鈴村健一、寺島拓篤、諏訪部順一、小野賢章、安元洋貴、三宅健太、武虎
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.4

舞台も時代もやや被りな俺氏

※骨格となる作品評価は1期レビューにて。本稿では主に差分を記載


共感できるラブコメとは、肩入れできるキャラの有無といえるかもしれない。
その意味で本作はどっかしらに共感できる“誰か”がいるのであります。
さらに切り取った時代の空気を感じることのできる仕上がり。

 “良質ラブコメ+高い時代の再現度”

あたかもスープは豚骨と魚介系の合わせ技。両方レベルが高いため行列ができてしまうラーメン店。
このへんの魅力にほだされた諸兄は2期も四の五の言わず黙って鑑賞していることでしょう。
そして、最終話終わってリピートすると見える景色が変わる仕様。物言わぬヒロイン大野晶視点で軽くキュン死できます。


2期は見せ方が上手かったですね。
2019年3月リリースのOVA3話分(#13~#15)を先行放送し、そのまま2期9話(#16~#24)です。
1期の後日譚的意味合いのOVA3話も気合入っていて珠玉のエピソードであることはもちろんのこと、OPとEDが1期と一緒。嬉しい振り返りでした。


2期は高校1年生~2年生時代のお話。1995年~1996年と今から25年くらい前の時代を切り取ってます。
1991年小学生時代を起点に地ならししてた1期。日高小春が恋愛のスイッチ入れるまででした。当然ながら続編で“ラブ”要素が増すことは想像の範疇だったかも。かくしてその通りの展開です。


 あくまでゲームで語る


このへんが徹底してるので話がとっ散らかりません。

『星に願いをかけたりしない』

との2期ED。引き続きやくしまるえつこさんです。
{netabare}#18 渋谷で朝を迎えたハルオと小春、そして晶が鉢合わせするシーンからのEDへのカットイン。
あーなるほど!目を避けてばかりでは修羅場は乗りきれませんね、と。ハルオくんの成長を後押ししたいEDだと思えば味わいも深くなります。人生“待ち”ガイルは通用せずとの暗喩に見えてなりません。{/netabare}


物語は力強い冒頭3話から凹凸ある王道ラブコメ展開へと突入し、大事なことに気づく頃には不穏な空気が流れてからのさてさてどうなるかの最終話。1期と合わせて全24話。満足の一品です。



■日高さんMVP?
1期はささやくような声出しが心地よい印象だった日高。CV広瀬ゆうきさんを認知した作品でもあります。2期では、泣いて笑って嫉妬して激昂してーと幅広い表現を求められてしっかりこなされてました。

{netabare}たぶんどっち派とかじゃないんですよね。日高にも晶にも幸せになってほしいと思ってしまう駄々っ子みたいな私です。負けヒロインとしては近年トップクラスのお仕事ぶりでした。{/netabare}


■余談
私が大学進学を機に上京したのが1995年。本拠地は渋谷です。渋谷にほど近い田園都市線に居を構え、のちに溝の口に引っ越してたりします。
何言いたいかというとつまり、年代も場所もビンゴでたぶん冷静な評価は無理筋なんです。そんな私のピンポイントで胸を鷲掴みにされたところ。

 {netabare}多摩川の水面はマジでまぶしい!{/netabare}

渋谷に限らずでしょうが始発待ちの頃合いになるとネオンはあらかた消えて吉野屋くらいになって、日の出ちょい前なこともあって案外薄暗かったりします。渋谷の始発時間はだいたい薄暗い。
そのまま始発待ちで地下の乗り場へ。そしておそらく田園都市線だけだと思うのですが、多摩川のギリ手前まで地下を走る路線はこの路線のみだったかと。その手前の駅/二子玉川駅に着く頃には、薄暗かった空が明るくなっており、地下を抜ける瞬間に太陽光が一気に差し込んできてまぶしさに眼がやられる感覚に襲われたことがある方は私だけではありますまい。
渋谷でる頃には薄暗かったのから一転。多摩川のきらきらした水面を横目に見ながら、「あー朝まで飲んじまったよ」と爽やかな景色と対照的な自分によく嫌気がさしたものです。

用賀駅を越えてトンネル抜けて地上に出る時の一気に光が差し込んでくる感じが#19はよく出てるので、田園都市線沿線在住の方はチェックされてみてください。



視聴時期:2019年10月~2019年12月   

------


2020.01.06 初稿
2020.07.28 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 59
ネタバレ

イムラ さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

やはり良いです

<2019/12/21 初投稿>
原作は押切蓮介さんの漫画。

本作は二期。
どんなお話かは一期のレビューをご覧ください。

高校生になったハルオと晶、そして小春達が悩んだり、迷ったり、右往左往したりしてます・・・アオハルですねえ

小学校高学年から始まった一期から、やはりみな成長してる。
もちろん背は伸びてるけど、それ以上に思春期をくぐってる真っ最中。
晶(あきら)だけは相変わらず喋んないので、今ひとつ変化分かりにくいですが、でもよく見るとわかるように描かれてます。

それでもやっぱりハルオはメンタルイケメンだし
晶は真っ直ぐに可愛いし
小春は健気だし

そこらへんの魅力変わってませんね。

他のキャラクター達も愛すべき人々がたくさん

息子のデリケートな領域にも躊躇なく踏み込むギャグと、豪放なまでの懐の深さを併せ持つハルオママ
ひたすら優しい爺やは晶のことを一番理解してるんじゃないかと思えますし。
一期後半から登場し、二期はほぼレギュラーの晶の姉、真(まこと)は傍若無人ながらも気遣いがよいですね。あと意外と乙女気質な気も。
空気読みすぎて苦労する親友の宮尾も、厳しい萠美先生も、メダルゲームがなぜか強い土井も、二子玉川を始めとする溝ノ口勢も、ガイルさんも、ザンギさんも、源平討魔伝のあのBBAも。
みんな好きなキャラ。

そしてやはり押切蓮介先生。
個性的を超えて癖の強すぎるキャラクターデザインも。
アクが強くて魅力的な登場人物も。
不思議な間合いで交わされる会話も。
ボケっぱなしのギャグも。
夕暮れを感じる絵柄も。
そして何より読者・視聴者をがっつり引き込んでいく物語も。
全てオンリーワンな漫画家さんだと思います。


1990年代の懐かしいアーケードゲーム、コンシューマーゲームがたくさん出てきて、そこも魅力的なのですが。

ゲームなんて全然知らん!と言う方でも存分に楽しめる素敵なラブストーリーです。


ところで晶さん。
{netabare}やはり最後まで一言も言葉は喋りませんでしたね。
もはや喋んないのが魅力の一つなので、もし喋っちゃってたら興が削がれるとこでした。
よかった。{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 33
ネタバレ

かんぱり さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

ゲームから始まる純愛ラブコメ完結編

第1期からの続きの第2期です。なので、第1期を見ていないと話がよくわからないと思います。
初見の方は第1期(1話~12話)とOVA(13話~15話)の視聴をおすすめします。
OVAのレビューは1期に書かせていただきました。

ゲームが詳しくなくても充分面白く見れてるので、ゲーム好きの方が見るとさらに面白いんでしょうね。
16話のアキラ視点からの導入はうまいなーと思いました。
OP変わったけど、雰囲気似てるから悪くない感じです。
最終話、見終わりました!ラストも原作通りで、すっきりした感じで終わりましたね。でもその後の話もちょっと見たかったなあ、という思いもあって、ネットでつらつらと検索してたら・・
「ハイスコアガールDASH」発表の記事が(゜o゜)な、なんですって!
しかも舞台はあれから10年後で主人公は中学教師になったコハルとか!
コハルびいきの私にとっては朗報でした(*^_^*)
各話のレビューは以下のとおりです。

16話
{netabare}まずは1期の頃のアキラ視点の話から始まったけど、これはこれでアキラに感情移入しやすくなって良いと思います。
奔放な姉の代わりにゴウダから容赦ない指導をされて身も心も疲れ果てるアキラ。
たまらず家から逃げだして街を歩いてるとそこには気になっていたゲームセンターが!
ゲームで不遇な扱いをされてるキャラに自分を重ねたのかな、そういうキャラを使いこなすアキラ。
あ、ここで1期1話につながるんだー。こういう導入いいな。アキラの心の応援キャラはザンギエフなんだね。
いちゃいちゃって何するんだ?って真顔で聞くハルオに笑った。。
コハルは色々あってご機嫌ナナメ。でもハルオの家に誘われて一緒に行くけど・・
そこにはアキラもいて、微妙な空気になるけど鈍感なハルオはお菓子食べてて平気な感じ(-_-;)次回どうなる?{/netabare}
17話
{netabare}重苦しい空気の中、突然始まったアキラとコハルの対戦!
密かにコハルを応援してる私。。コハルが恋敵としてだけじゃなくて対戦相手として純粋に勝ちたいと思ってるとこはいいなと思った。コハルがハルオに対してイライラしちゃう気持ちもなんとなくわかるなー。
コハルとの対戦から、ハルオを目の敵にしてる溝口勢が嫌で、渋谷のゲーセンに来るハルオ。
ハルオの腕が認められて渋谷勢に入っちゃうけど。。コハルとの再戦もある?
ガングロとか懐かしすぎる。。eggとかまだあるのかな?{/netabare}
18話
{netabare}ずんずん教の野望ってすごい名前のゲームだと思って調べたら、本当にあるゲームでびっくり(゜o゜)
渋谷に来たアキラ姉に怒られるハルオ。
でもアキラが寂しい思いをしてるって言われてるのに、ハルオはアキラのしているゲームと対戦することしか考えてないし(-_-;)
渋谷勢と溝口勢の対戦。コハルはすごく強くて、最後にハルオと戦うけど、あっさりコハルが勝っちゃって。。
コハルってホントにハルオが好きなんだね。こんなに思われてるハルオは自分が幸せ者だって気づけよ(-_-メ)
大雨で電車が動かなくなって、お泊りしたいコハルと、タクシーで帰りたいハルオはとりあえずファミレスへ。
コップの水滴を指でなぞったり、足を絡ませたり。こういう演出はコハルの気持ちを表してていいな。
コハルの話をごまかそうと必死にゲームの話をしようとしてるハルオくんかわいい(*^_^*)
朝になって・・コハルの感じだと上手くいかなかったのかな。
ぎゅっとしてと抱き着くコハル。でも目の前にアキラが立っていて(゜o゜)次回修羅場?{/netabare}
19話
{netabare}どうなることかと思ったけど、泣いて立ち去ろうとするコハルをアキラが引きとめて。
帰りの電車でハルオとコハルにアメを渡すアキラ。アキラは夜通しでハルオを探してくれてたんだね。
ハルオと一緒に過ごしたいと思ったアキラは黒服にハルオを拉致させてアキラの自宅に(-_-;)
アキラもコハルと一緒のハルオを見てヤキモチ焼いたのかな。。
じぃの買ってきた大量のゲームをプレイする二人。
お菓子が取れなくなってるアキラに、トレイをさりげなく回してあげるハルオ(*^_^*)優しいなあ。
次の日。コハルを訪ねるアキラ。なぜか一緒にゲーセンに行くけど、対戦ゲーじゃなくて普通に遊ぶアキラ。
次回、二人の再戦ある?{/netabare}
20話
{netabare}アキラと対戦するコハル。
コハルはすごく闘志を燃やしてるけど、アキラはちょっとわからない感じ。
なんとなく、アキラはコハルと勝負というよりも、一緒に遊びたかっただけなんじゃないかな。
ハルオママのホットケーキ食べたい(*^_^*)イチゴトッピングとか美味しそう。
なにこのおじさんのグラビア映像?で笑った(^○^)確かにそう思うよねー。
そしてラストのアキラの表情。。原作読んでるからちょっとせつない。。{/netabare}
21話
{netabare}アキラの思いつめた表情が気になって、なんとなく憂鬱なハルオ。
それをきっかけに、アキラのことが好きなんだとやっと自覚して。
ハルオは大阪のストⅡ大会でアキラに告白しようと思う。
でも・・アキラは今月末にロスに移住してもう日本に戻ってこない・・
古典的恋愛ものの展開ではあるんだけど、こういうストレートなのって最近あまり見ないから心にきますね。{/netabare}
22話
{netabare}新幹線の中の二人。アキラってほんとしゃべらないんだね(-_-;)
こんなアキラと楽しそうに動物数えてるハルオって優しいな。
表情としぐさだけでアキラが何言ってるか解読してくれるし(*^_^*)
ホテルの絵の裏のお札って本当にあるの?でもめくって確認するのは怖いかも(>_<)
結局一緒にシングルベッドで寝る二人・・これ寝れないでしょ(>_<){/netabare}
23話
{netabare}ベッドの中でハルオを見つめるアキラ。
手を握ってきたり、くすぐったり、ハルオを噛んだり。。もうハルオくん好き好きモードでしょ。
でもアキラに何もしないハルオくんって純粋というか何というか(-_-;)せめてキスくらいしてあげなよ。
寝不足だけど、アキラとの対戦を目指して勝ち進むハルオ。
でも・・アキラはなぜか1回戦で敗退・・しかし敗者復活戦で勝ちあがって決勝トーナメントに!
そして準決勝。ついにアキラとハルオの対戦に!{/netabare}
24話
{netabare}試合は僅差でアキラが勝利!
でも、勝って告白しようと思ってたハルオはがっかり・・
大会の後もずっと元気がないハルオ。アキラが遠くに行ってしまうと分かったのもあるのかな。
好きなんだったらうじうじしないで告白すればいいのにって思うけど。。
アキラからあの指輪がハルオに返されて、自分たちの関係は終わりなんだと思い込んでしまって・・
でも、コハルに会って、コハルに背中を押されて、アキラに会いに行くハルオ。
そんなハルオを見送って泣いちゃうコハル。。ここでちょっとうるっとしちゃいました・・
なんとか間に合って、アキラに告白して。。抱き合って涙を流す二人・・{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 28

71.7 19 漫画原作で熱いなアニメランキング19位
からくりサーカス(TVアニメ動画)

2018年秋アニメ
★★★★☆ 3.6 (262)
1092人が棚に入れました
小学5年生の才賀勝は父親の事故死によって莫大な遺産を相続したことをきっかけに命を狙われていた。そんな折、青年 加藤鳴海は偶然にも勝と出会い、手を差し伸べることを決意する。しかし、勝を追ってきたのは人間ではなく高い戦闘能力を持つ人形使い達であった。窮地に陥った二人は突如姿を現した懸糸傀儡マリオネットを操る銀髪の少女しろがねに助けられる。こうして、日本で出会ったこの3人は数奇な運命の歯車に巻き込まれていく──

声優・キャラクター
植田千尋、小山力也、林原めぐみ、櫻井孝宏、佐々木望、黒沢ともよ、井上麻里奈、江川央生、岩崎諒太、石川界人

uzis さんの感想・評価

★★★★☆ 3.3

36話があっという間だった

原作派には不評のようですが、単純にアニメとしてとても面白かったです。
内容スカスカアニメが多い中内容が濃いし、伏線回収なども巧妙で、何よりもきちんと完結している。
どんなに原作に忠実でも1期12話程度で終わって「続きは原作で」に比べたら神アニメ。
話も緩急ありつつテンポよく進み、36話があっと言う間でした。
全話見たあと原作も読みましたが、原作は原作で描かれなかったいろいろが面白くもありましたが、こってりしすぎというか読むのがキツかったです。
自分はアニメで十分満足できましたし、これくらい凝縮されているのはありがたい。
ただ、原作が古いせいか衣装やキャラデがダサすぎる。
せっかく2018-19のアニメ化なので、時代にあったデザインにして欲しかった。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 2

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

「藤田和日郎」力

仕事の一環で視聴。

原作は「うしおととら」とは違って知る人ぞ知る本当にコアな少年漫画マニアがこぞって絶賛するほどの藤田和日郎の名作。

原作が終わって12年越しのアニメ化ということで非常に丁寧かつ気合の入り方が違います。

キャラクターは本当に素晴らしく立ってるので、個性派ながらアニメ化しやすく魅力たっぷりなのですが、1話を観ると非常に駆け足で、早くも原作ファンからするとどこをカットされるのかが気になる不安な出来になっちゃっているのが残念。

ワンピースや進撃の巨人などの名だたる漫画原作のアニメは引き伸ばしや外伝を作れるほどの余裕が有るのに対し、原作人気が正直広まっていないので、ややおっかなびっくりしている様子が伺えます。これは名作漫画「BANANAFISH」でも同様のことが言えますけどね。

やはり既に絶大な人気のある漫画と中堅クラスの漫画だと、質よりも予算や視聴者の反応をモロに受けやすいので、原作ファンには物足りない出来になってしまうかもしれませんが新規ファンを獲得することを考えるとこれからどう盛り上がっていくかが大きな焦点になっている気がします。

少しでも気になった方がいらっしゃったら、原作を読んだほうがいいかも。アニメの再現度も含めてよくできていますよ。


しかしながら、もう「藤田和日郎」力としか呼びようのない大胆なプロットと、顔芸と言われるレベルの感情の揺れ動きが、アニメとして魅力のある作品になっています。やはりジョジョと同じで、原作が面白いので是非、原作を読んでもらうのが一番かと思います。

全話視聴:非常にもったいない終わり方でした。ちょっと少年サンデーは本当に危機的状況で、看板がコナン以外ないのと、もう少し原作を大切にしたり作家を大事に扱わないと潰れる気がしてなりません。漫画自体の市場が縮小傾向ですがいよいよ危うい領域になっている気がします。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 23

rFXEy91979 さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

4クール費やしてでも、駆け足描写は防ぐべき

【現時点での感想】
多分要素の一つ一つは面白いとは思うんだけど、構成とか1話1話がとにかく巻きのダイジェスト。半年以上も費やすアニメで余韻が味わえないのはちょっと…客に媚びろと言わないけれど、もっと色々できたはず。
ただそれでも夢中になるのが、このアニメのズルいところ。悔しいけど泣いたところもあるから、ボロカス貶せない。
最終回でどう〆るのかを、ボクはこれからも見守りたい。今はこんなところかな。

第1幕「開幕ベル」
第2幕「約束」
第3幕「奈落」
第4幕「コラン」
第5幕「サーカス~出発」
第6幕「地獄」
第7幕「Demonic」
第8幕「一瞬の始まりと終わり」
第9幕「記憶」
第10幕「フランシーヌ」
第11幕「ファンファーレ」
第12幕「「顔無し」指令」
第13幕「ルシール」
第14幕「夜更けの海」
第15幕「はじまりの場所へ」
第16幕「出会い」
第17幕「訪れし者」
第18幕「微笑」
第19幕「影の正体」
第20幕「黒い太陽」
第21幕「銀色の女神」
第22幕「「ハリー」へ向かう!!」
第23幕「悪魔再び」
第24幕「脱出へ」

投稿 : 2024/08/17
♥ : 6

70.1 20 漫画原作で熱いなアニメランキング20位
ダイヤのA actII(TVアニメ動画)

2019年春アニメ
★★★★☆ 3.6 (93)
441人が棚に入れました
2年生となる沢村栄純(さわむら・えいじゅん)が、ついに春のセンバツ甲子園のデビューを果たす! 目指すは全国の頂点のみ!! 名門復活へ。青道高校野球部の快進撃が始まる!!

声優・キャラクター
逢坂良太、島﨑信長、櫻井孝宏、内田雄馬、浅沼晋太郎、花江夏樹、武内駿輔、山下大輝、村瀬歩、畠中祐

Ka-ZZ(★) さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

「どんな状況だろうと俺は俺を全うするっ…!」

この作品の原作は未読ですが、TVアニメ1~2期まで視聴済です。
第1期:全75話、第2期:全51話、第3期:全52話とすっかり長寿番組の仲間入りとなったこの作品ですが、今期も作品の持つ熱さはヤバいくらい凄いです。

物語はほぼ原作と一緒なんだと思います。
今期は春の選抜甲子園に挑むところから始まり、沢村達の2年目の夏が描かれています。

この作品の最大の魅力は「挫折から始まり、逆境を乗り越えて成長していく沢村と降谷の雄姿」そのものではないでしょうか。
2人の投手は入部した時の立ち位置も目指すべき投手性もまるで違う…
でもチームを勝利に導きたい…勝利に貢献したいという思いが2人とも物凄く純粋なんです。

泥水を啜りながら這い上がったのは、やっぱり沢村栄純でしょう。
入部仕立ての頃は、130㎞/hに満たない球速と酷いクセ球という、投手としては恐らく底辺だったでしょうから…
しかも同期の降谷は150㎞/h前後の剛速球を投げる怪物ピッチャーとして1年の頃からマウンドに上がっているんです。
沢村に焦りが無いと言ったら嘘になると思います。

本気で悔しいと思ったことだってきっと1度や2度じゃ無い筈です。
ですが、沢村が良かったのはクリス先輩の教えを忠実に守り続けたことではないでしょうか。
周りにじっくりと育てて貰ったと言っても過言ではありません。
こうしてじっくり熟成させた沢村が覚醒するのが彼が2年生になってから…
この展開…燃えない筈ありませんよね。

一方降谷は沢村と真逆の野球道を歩んできました。
今でこそ怪物ピッチャーの名を欲しいままにしていますが、途中突然の不調や怪我に悩まされた時期があったのは否めません。

そんな二人を上手にコントロールする御幸 一也は青道の大黒柱的存在です。
彼が時折投手の狙い通りの球に満面の笑みをこぼすことがありますが、その笑顔が実は大好きだったり…
大黒柱的存在でも反応は高校生…この辺りがキチンと描かれているのは流石と思います。

そして青道と言えば、二遊間のコンビを外すことはできません。
遊撃手の倉持洋一と、二塁手の小湊春市の2人です。
俊足堅守の1番打者である倉持が出塁して、2番打者の春市が巧みなバットコントロールでヒットを量産して倉持をかえす超協力打線を担うと共に、春市との二遊間は春市の兄である亮介に勝るとも劣らない鉄壁さを誇っていますから…

今年は1年生も入部してきました。
期待の新人…というより、昨年と明らかに意識レベルの高さの違いを見せつけられた、という感じです。
ベンチ入りできるメンバーには限りがあります。
全員がベンチに入れるほど、青道は甘い学校ではありません。
3年生がこの夏にかける思いは凄まじいモノがありますが、それでも人数を絞らなければならないのは監督の苦渋の判断です。

でも、この作品の凄いのまはここからです。
もし、3年生で自分がレギュラーになれなかったら、どこまで真剣に野球と向き合うことができるでしょうか。
私は心底向き合うことなんてできないと思います。
でも、青道高校野球部の3年生にそんな奴はたったの一人もいませんでした。
自分自身よりチームを優先するんです…

そしてそれはベンチ入りできた1年生も同じ…
「自分がチームのために何ができるか…そればかり考えている」
中学から上がりたての高校生の台詞じゃ無いと思います。
彼らが選択した青道野球部は1年生の意識すら改革してしまう、そんな部だったという事です。
彼らはどこまで切磋琢磨していくのか…どんな高みまで昇りつけることができるのか、楽しみで仕方ありません。

紅一点のマネージャーの存在も忘れちゃいけませんね。
あれ、この声…?
と思ったら、あやねるが3期からマネージャー役を演じていたんですね。
ゆみりんといい充実した面子だと思います。

オープニングテーマは、GLAYさんの「はじまりのうた」と「流星のHowl」
エンディングテーマは、OxTさんの「ゴールデンアフタースクール」と「Everlasting Dream」
まややんの「鼓動エスカレーション」と、みもりんの「チャンス!」

この作品とGLAYさんとの相性は抜群だと思います。
特に、「流星のHowl」はメチャクチャ格好良い楽曲だと思いました。

4クール全53話の物語でした。
第3期までで全178話もあるので、腰を据えて視聴する必要のある作品ですが、気持ちを入れて視聴した分だけ、この作品の熱さが享受できると思います。
気になる方は是非本編でご確認頂ければと思います。
私はしっかり堪能させて頂きました。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 9

レオン博士 さんの感想・評価

★★★★★ 4.8

最高の野球アニメ!

私はスポーツ漫画、スポーツアニメが大好きですが、野球漫画で一番好きなのはこのダイヤのAです
作者自身が名門高校野球部の部員だったという実体験から描かれた名門野球部の実態はとても興味深いですねー!

主人公の沢村は才能はあるけど、まだまだ粗削りで欠点も多い
チームは名門野球部のため、中学時代ではエースでも名門野球部ではベンチ入りすることも難しい
名門野球部は部員が100人くらいいますからねー

この作品は部内に何十人もいる選手一人一人にスポットをあてていて、チームの主力メンバーはもちろんのこと、ベンチとレギュラーを行ったり来たりする人達や、ベンチにすら入れない人、下手だけど一生懸命な人、能力は低くても別の方法でチームに貢献しようとする人、ケガで離脱した人、いろいろな立場の部員一人一人をちゃんと描いているところがすごい
主力はほぼ固定なわけですが、そうじゃない部員もみんな必死でレギュラーになるために努力しているんだってところを描いています

チームメイトとの熾烈なレギュラー争いの末に、勝ち取った背番号だからこそ価値がある。背番号を背負うことの重み
優しい先輩や、ケガをしたライバル、血のにじむような努力をしていても試合に出れないチームメイト達の想いを背負ってマウンドに上がるエース
時には失敗し、ライバルに力の差を見せつけられ、焦り、泣き、もがき、苦しむ
それでも流した汗の量は、裏切らない。
そうやってやっと勝ち取ったレギュラー
でも、今度はライバルチームが立ちはだかります
名門野球部とはいえ、必ず甲子園に出られるわけではない
どこのチームも必死に甲子園目指して練習している
部員とのレギュラー争いの次に待っているのは、他の名門野球部や勢いづいた無名野球部との、たった一枚の甲子園の切符の争奪戦

その地方大会に出てくるライバルチームも、1年夏、秋、春、2年夏と大会ごとにどんどん新チームが出てきて、どこも個性的で一筋縄では勝たせてくれない
1年夏に出てきた強力なライバルチームも、秋の大会では思わぬ伏兵にやられたり、ライバルチーム同士の対戦が描かれたりと、ライバルチームにもドラマがあって必死に甲子園目指している様子が描かれます
どれだけ強いチームでもあっさり負ける時は負ける
入れ替わり立ち代わり現れるライバルチームの存在が、甲子園への道がいかに遠く、困難な道であるのかがわかりますねー

甲子園に出られるチャンスはたった3回しかない、一度負けたらそれで終わり
ただ一回のミスで3年間思い描いてきた夢が潰える圧倒的な緊張感
だからみんな一生懸命練習する
だから熱いドラマが生まれる
そんな高校球児たちの濃密な部活風景を描いた作品!

とてもオススメの作品ですが、なかなか話が進展しないところが嫌がる人もいるかも

投稿 : 2024/08/17
♥ : 12

ninin さんの感想・評価

★★★★☆ 4.0

新体制が纏まっていくお話

原作未読 全52話

ダイヤのAの3期です。1〜2期から観ることをオススメします。

東京にある青道高校野球部の活躍を描く作品。

春の大会と主人公達が2年生に進級して新入生が野球部へ入部、練習や練習試合を行い、夏の大会の予選の途中まで描かれています。

新メンバーも入り、チームが纏まってこれからというときに終わりました。

原作が続いているので仕方がないのですが、続きを観たい作品です。(前作より3年期間がありましたのでそれぐらいかかるかもしれませんね)

OPはGLAYさん、EDはOxTさん、内田真礼さん、三森すずこさんが歌っています。

最後に、1期(1期75話・2期51話)からかなり長丁場なので、原作好きな方・1期から継続して観ている方以外は大変かと思います。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 9

92.5 21 漫画原作で熱いなアニメランキング21位
約束のネバーランド(TVアニメ動画)

2019年冬アニメ
★★★★☆ 3.9 (1124)
5408人が棚に入れました
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは親がいない子ども達が住むところ。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた…

声優・キャラクター
諸星すみれ、内田真礼、伊瀬茉莉也、甲斐田裕子、藤田奈央、植木慎英、Lynn、河野ひより、石上静香、茅野愛衣、日野まり、森優子、小澤亜李
ネタバレ

scandalsho さんの感想・評価

★★★★★ 5.0

原作既読組にとって、この手の作品は・・・?

原作既読。最終話まで視聴。

週刊少年ジャンプは40年近い愛読書です(笑)。
連載開始当初から、緊張感満載のこの作品はお気に入りの作品でした。
お気に入りの作品のアニメ化なので、本作も、とても注目していました。

【原作既読組にとって、この手の作品は?】
原作既読組は、当然、先々の展開を把握しています。
そんな状況の中で、この作品の一番の魅力である『緊張感』を楽しめるかどうか?
そこが、この作品の評価の分かれ目だと思います。
{netabare}
言うまでもなく、私も先々の展開を把握しています。
それでもハラハラドキドキが止まりません。

力のこもった作画。
巧みな演出。
映画のようなカメラワーク。
声優さんの熱演。

全てが上手くかみ合った本作は、『名作』に分類されるべき作品だと思います。{/netabare}

【正直、原作と比べるとかなり話が省略されているんだけどね・・・】
{netabare}全ては、大感動の11話~12話へ繋げるため。
ここから逆算して、必要最低限の物語を紡いでいったという印象です。

エピソードはもっとたくさんあるんだけど、あえて必要最小限のエピソードに絞った。
第2期に回せるエピソードは第2期に回す。

そんな制作陣の苦渋の選択が伝わってきます。{/netabare}

【食用児・・・って、凄い単語ですよね】
{netabare}この単語だけで、この物語の世界観が凝縮されている気がする。
エマをはじめ、子供たちの必死さが伝わってくる。
何かが狂った世の中であることが、ひしひしと伝わってくる。{/netabare}

【ところで、各話のタイトルの意味って分かりました?】
{netabare}各話のタイトル、例えば第1話なら『121045』。
これの意味って分かりました?
{netabare}あれって、『日・月・年』なんですよね。
『121045』=『2045年10月12日』という意味。{/netabare}
要するに、1話から9話までは20日余りしか時間が経過していませんが、9話と10話の間だけでも2か月以上に時間が流れていることが分かります。

この間、エマたちはママだけではなくレイの目も欺き続けたことに・・・。
だから、11~12話にかけて、レイは驚きっぱなしだったんですね。{/netabare}


第2期も期待しています。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 78
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

生きていくんだ それでいいんだ

それは田園 こちらは農園 ・・・ふっ

・・・あ、ちょっと待って、{netabare}いやっ、行かないで~、、、{/netabare}な全12話。


原作も未読であれば、ジャンプももう何年も読んでませんね。週刊少年ジャンプの人気連載作品ということで、子供とTV前で待機。
第1話を観終えて彼らは静かに去っていきました。お子様と一緒に視聴するにはご注意ください。我が家でR12指定となった “ほんとに少年向けなんかいな?” な世界観です。


いやぁ毎週面白かったですね。なにせ間髪入れずもう一周しましたから。
導入良し→つなぎも良し→締め最高、、、と1話1話退屈せず、連載継続中ながら12話の尺で綺麗にまとめたことも好感です。結末を知って価値に気づきがちな序盤~中盤を面白く仕上げてもらってほんとにありがとう。2018年冬期の作品群の中でもトップクラスの出来でありました。
続きのある物語に対し早々に2期が決まったことで、今後の楽しみが一つ増えた幸福感もあります。


幕明けの舞台はグレイスフィールド(GF)ハウスと呼ばれる孤児院から。ママ・イザベラのもとで上は11歳までの子供たち30余名が一緒に暮らしてました。
ロケーションは大草原の小さな家。孤児院と聞けばあしながおじさんや若草物語のようなものを事前には想像してました。違うんだけどね。
そこの子供たちのうちエマ(CV諸星すみれ)、ノーマン(CV内田真礼)、レイ(CV伊瀬茉莉也)の3人が物語の主役。・・・それと彼らのみならずハウスの子供たち全員が主役の物語だったのでは?と思えるお話。
6歳から12歳までの間に里子に出されるとママから聞かされている子供たち。うち一人コニーとのお別れの日。別れを済ませた後、ぬいぐるみを忘れてることに気づいたエマとノーマンがコニーに届けようと後を追って。。。

そこから物語は一転。第1話ラストから最終12話までノンストップな子供と大人の心理戦?サスペンス?スリラー?またはホラー?が展開されます。
詳しくは本編で。農園の意味は早々にわかりますので、そこからハラハラドキドキを楽しみましょう。私的今期(2019年冬)のベストでした。


以下、思ったことを五月雨に。※ネタバレ

■ホラーやスリラーではなく心理戦でした
猟奇的な世界観で色濃く印象的だったのは、エマら子供たちとママ・イザベラ(CV甲斐田裕子)、シスター・クローネ(CV藤田奈央)の大人らとの駆け引きです。この腹の探り合いに集中できたのは不要なホラー演出を削いだからなんじゃないかと思ってます。
{netabare}例えば、子供らが謀議している最中に物陰からニュッとママやシスターが登場するような演出は皆無でした。双方に企みを盗み聞きしたり直接知るような描写がありません。状況証拠や間接的な言動からの探り合いに絞ってました。{/netabare}
{netabare}ママもシスターも元はと言えばフルスコア。さらにトレーニングを積んで派遣され実地で鍛えられた猛者です。直接でなくてもなんでもお見通し、一筋縄ではいかないラスボス感を十二分に引き出す効果がありました。{/netabare}


■絶望からの分岐
絶望を知った後にどう分岐していったか?の対比が好きです。
{netabare}言うまでもなくエマ、シスター・クローネ、ママ・イザベラの3名です。
エマ:抗う人。もちろんそこは主人公。けっこう身も蓋もない世界なのにエライよこの子!
シスター:堪えられなかった人。躁鬱の躁。壊れてましたね。選ばざるをえなかった道もイバラの道。自分♂ですがシスターやママやってたら正気を保てる自信がありません。
ママ:受け入れた人。ってまんまですが、シスタークローネが壊れてた分余計に底の知れぬ深い絶望を受け入れたことがわかり、そのことが最終盤効いてきましたね。{/netabare}
{netabare}一周めはノーマン、レイ、エマの3人を中心に観てました。最終回を見届けて今度はエマ、クローネ、イザベラの3人に焦点をあてて。けっしてクローネはネタキャラではないのです。{/netabare}


■イザベラ
{netabare}マンドリンの少年(レスリー)の曲が印象的な本作。イザベラにとってどういった意味を持つのか?
第1話コニーを門まで送る時の鼻歌が初出。第10話ノーマンとの別離。第11話でレイが火をつけた時。せめてもの手向けなのかレスリーの記憶を留めておきたかったからなのか。
ハウスで過ごした記憶の欠片を手離してなかったことに意味があったんじゃなかろうかと思います。{/netabare}

{netabare}「絶望に苦しまずに済む一番の方法は諦めることよ。抗うから辛い。受け入れるの。楽になれるわ。簡単よ。」

{netabare}かつてのイザベラが現在のエマだっていうのが、これまた切ないのでした(語彙力)。頼れる仲間がいたかどうかの差なんです。{/netabare}{/netabare}


■声優さんの演技
あらためてやっぱり声優さん凄いな~と思いました。
ノーマン役の内田真礼さん。ギルダ役のLynnさん。演技の幅って無限に広がるんですね。
それと短いセリフに込められ感情の豊かさでしょうか。※特定シーンのため閉じます。

{netabare}・「うん」エマ
ノーマンと別れの際、絞り出した「うん」その数8回。その短い言葉一つ一つどれも違っていて、ないまぜの感情が伝わってきた名演です。{/netabare}

{netabare}・「いってらっしゃい 気をつけてね」イザベラ
絵と音の力ではないと思うんだよな~。憑き物が取れた嘘偽りない「私のかわいい子供たち」に聞こえました。ダメねこういうの(T_T){/netabare}



次が気になる展開、裏をかいてまたその裏をかいての緊張感の続く化かし合い。
その根底で「絶望」との向き合い方で道の別れた3人に強いメッセージ性も感じました。
OPEDも作品に合った良いチョイスですね。


{netabare}・識別番号は連番ってことはなさそう。意味はあるのか?
・2期は頭脳戦からサバイバルみたいになるんだろうね。趣きはだいぶ変わりそう。
・イザベラ処分されるんだろうな。
・てかノーマン{/netabare}

きちんと謎や伏線は残したまま2期へと繋がるわけですが、もやっとした感情は無く、終わり方含めなんともすっきりした全12話でした。


それにしても、、、
{netabare}ヒーロー願望というか、男は死にたがるというか諦めが早いというか自意識が強いというか。女性の胆力の強さをまざまざと見せつけられた気分になりました。{/netabare}



視聴時期:2019年1月~3月 リアタイ視聴

-----
2019.09.17追記
《配点を修正》 +0.1

その後他のレビュアーさんとのやりとりでもやっとしたとこが解消しました。あざまーす!
2期前提ではあるものの、そこへの繋ぎ方と一作品としてのまとまり具合に嫌みがないこと。他の作品とのバランスを考慮し加点しておきます。



2019.04.13 初稿
2019.09.17 追記/配点修正
2022.01.30 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 83
ネタバレ

フィリップ さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

幸せな一生

アニメーション製作:CloverWorks、監督:神戸守、
シリーズ構成・脚本:大野敏哉、
キャラクターデザイン、総作画監督:嶋田和晃
原作:白井カイウ、出水ぽすか

森の中に佇む、グレイス=フィールドハウスという孤児院。
そこでは12歳までの子供たちが楽しく暮らしていた。
周りとは隔絶された世界。
外部とつながっている場所には鉄製の大きな門。
そのほかは深い森に囲まれている。
優しいママのいるハウスは子供たちの楽園。
里親が見つかった子供たちは、
定期的にハウスから去っていくのだった。

タイトル名はよく考えられており、
ふたつの言葉を合わせたものだろう。
旧約聖書の創世記12章に記されている、
イスラエルの民に神が示した土地である「約束の地」。
そして『ピーターパン』で、
森林の奥地に住み、親のいない
年をとらなくなった子供のいる国「ネバーランド」。
物語のストーリーをイメージしやすくなっている。
「ネバーランド」というと、
マイケル・ジャクソンの邸宅も思い浮かび、
その内実を思うと、さらに印象深い。

主人公のエマ、ノーマン、レイの3人がいい。
ストーリーはもちろんだが、このキャラクターたちが
物語のなかにどんどん引き込んでくれる。
真っ直ぐな性格で頭が良く、運動神経に優れるエマ。
ずば抜けた頭脳を持ち、正しいことを知るノーマン。
冷静な判断力と鋭い観察眼、卓越した記憶力を持つレイ。
彼らの動きや考え方を見ているだけでも楽しい。
いわば、小学生のときのクラスにいた、
何かするたびに驚かされ、私たち凡人を
いつもワクワクさせてくれる同級生たちを想起させる。

3人が互いに想いをぶつけ合い、理解し、
不可能なことをやり遂げようとする。
そして、それぞれに対する複雑な感情を抱えたまま
自らが信じた道を選び取ろうとする。
この関係性の妙が、作品の最も優れている部分だ。

1話からの構成力も見事。
原作の良さはあるのだろうが、
アニメスタッフの力も大きいことが分かる。
大きな流れを1話目で理解させ、
そこから各話ごとに盛り上げていく展開力は出色だ。

良質なハリウッド映画を観ているような感覚。
時代を象徴するような物語も含め、完成度が高い。

幸せな一生とは、どのような人生なのか。
子供たちやママの一生を考えさせられる。

{netabare}最終回でのイザベラの描写が秀逸で、
この時点で物語は完結している。
後のことを描くことが蛇足にならないかのほうが不安だ。{/netabare}
ここまでで実写映画を作っても十分に成立するだろう。

※EDのCö shu Nie 「絶体絶命」がお気に入り。
ピアノの打ち込みとベースが抜群にカッコ良い。
(2019年4月19日初投稿)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 97

75.6 22 漫画原作で熱いなアニメランキング22位
新 HUNTER×HUNTER(TVアニメ動画)

2011年秋アニメ
★★★★☆ 3.9 (961)
4673人が棚に入れました
くじら島で暮らす少年・ゴンの夢は、幼い頃に別れた父と同じ「ハンター」になること。世界中に散らばる、財宝、秘宝、珍品、珍獣……「未知」への挑戦に命を賭けるプロハンターになる決意を胸に旅立つゴンは、同じハンター試験合格を目指す受験生のクラピカ、レオリオ、キルアと出会う。超難関で知られるハンター試験を見事突破し、「世界一のハンター」になれるのか!? ゴンの奇想天外、壮大苛烈な冒険の旅が、今始まる!!

たわし(爆豪) さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

キメラアント編以降はよく頑張った方

あとは見てません(笑)

まあ、ハンターハンターのファンだったらキメラアント編のアニメ化が見たくて見ていたものでしょう。

リメイク、リブートしたアニメって考えてみたら、これと「鋼の錬金術師」ぐらいですね。(あとベルセルクか。。)

今、また連載再開されましたがベルセルク並みの遅さはあれだけの構成を考えるのは一人じゃ到底無理で、普通「約束のネバーランド」みたいに作画と原作分けます(笑)

尋常じゃないことをやっていると思ったほうが良いでしょう。

普通の漫画家は、「キャラクター」を立てるために「物語」を作りますが、「ハンターハンター」や「鋼の錬金術師」は、「物語」のために「キャラクター」を配置しているんですね。そこが一番の要です。実社会においても、「人間」個人が主体で社会を形成しているのではなく、「社会」に「人間」がいるわけで、人間の主体の「擦れ」「や「溝」を描いているところがほかの漫画家より数段クールな訳です。家族だろうが、恋人だろうがみな他人でしかないってなわけですね(笑)

文学とは、それを読むことによって自分自身を見つめ直す装置なのです。人間、無謬だと思ってる人も多いわけですから。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 19

阿部あいす さんの感想・評価

★★★☆☆ 2.7

愛が足りない。

前の作品の方が、何百倍も愛に溢れた作品でした。
なんでここをやらないの!?という悲しさでいっぱいになり、2話で見るのをやめてしまいました。
明らかに話を進めるためで、話を面白くしようとしているようには思えないです。

レオリオの声優が藤原啓治、ゴンとキルアの声優はHUNTER×HUTERファン、とのことでちょっと期待していましたが…
前作を意識しすぎているところや、藤原啓治が活きていないところが残念です。

新しくHUNTER×HUNTERのアニメやるって噂になったとき、前作の声優さんたち皆悲しそうだったなー……。
キャラソンもいっぱいだして、ミュージカルもやって、代表作として10年やってきたんだもんね。

たしか、前作で5話かけてやった話を1話でやってしまったんだったと思います。
しかも前作でアニメ用にアレンジしたものをそのまま使ってるし。
今作を1話見た後に前作を5話見ましたが、話の深みや面白みがまったく違いました!
前作の方がキャラが生き生きしてます。
今作を見るなら、絶対に前作をもう一度見ます!!

原作・前作が好きすぎるだけに、かなり残念。
おもしろく作って欲しかった!

投稿 : 2024/08/17
♥ : 10
ネタバレ

青陽 さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

蟻に生まれ、人に死す

観終わったって…いや、まだ終わってないだろ!
そう思うのが普通です。もちろん選挙編も楽しみです
しかし…しかし!135話が終わった時点で

「観終わった……!!」

そう言いたくなるほどの素晴らしさでした。フェイタンの母国語が日本語のセリフ逆読みでダサっ!と思ったのなんて完全に帳消しです。

旧ハンターハンターを見ていたので、昔のOPの良さや声の違和感に囚われて途中まで視聴していませんでしたが(なぜかジョネス回だけは見た)
ついに蟻編がアニメ化されると聞いて見始めました。

漫画で読んだときも蟻編はナレーションがやたら多い印象でしたが
アニメだとさらにでした。しかし、ハンターハンターの戦闘におけるコンマ数秒の駆け引き、それがもたらすスピード感を壊さないためには
変に解説役を用意するよりよかったのかもしれませんね。

また蟻編となるとピトーの可愛さや、ゴンさんの圧倒的存在感が話題に上がりやすいですが
私は蟻編の主役はやはり王をおいて他にいないと思います。
以降、王の軌跡を振り返って行きます。

王と盲目の少女
{netabare}
すべての生物を統べる蟻の王として生まれた彼が
コムギと出会い、軍儀を通して人に成る。

 選民までの余戲としてさまざまなゲームを攻略していった王。王宮に招かれた各ゲームの国内プロたちは、どんどん強くなっていく王に敗れ、命を落としていきました。ある者は王の底知れぬ成長力や、その異形・自分の顛末に恐れを抱き自殺をするほど…
そんな時に国内発祥のゲーム軍儀の世界王者であるコムギと出会うのです。
 彼女は目が見えず、王や護衛軍を前にしても今までの人間のように恐怖することはありませんでした。第一印象が恐怖でなかったことは互いにとって大きかったと思います。
そういえば、ドラゴンボールでもありましたね。
世界中の人々が怖れる魔人ブウ。しかし目の見えない少年は魔人ブウのことを知らず、目を直してくれたブウのことをヒーローのように扱います。
ブウは少年の「カッコイイんじゃないかな」という嘘偽りない言葉に純粋に喜んだり、かと思えば少年が欲しがっていたミルクをあげるためにおじさんを牛乳に変えてしまったり…(少年にとっては知らぬが仏)
殺さずに少年と別れた後、見つけた街は一瞬で吹き飛ばしたり…。
善と悪、どちらにも向かいうる存在として描かれていたのは王と共通していますね。

 腰は低いが物怖じしない、そんなコムギと対戦を重ねていくうちに
王は自身に負けない彼女の成長力、軍儀の才能、そして軍儀に対する並外れた覚悟を知り、初めて個の人間に興味を抱きます。しかし、コムギに名前を尋ね返され、答えられなかった王。その後の護衛軍との問答、殺そうとしていたはずのコムギを助けたあたりは完全に人と蟻の狭間で揺らいでいましたね。色合いはまったく違えど、ハーフの方が自身のアイデンティティに悩むことと似ているように感じました。
『余はこいつをどうしたいのだ…!?』
『余は何者だ…?余はいったい何の為に生まれてきた…?』
これらの疑問が生じたのは彼の中に人間らしさが芽生えた表れだと思います。

 
{/netabare}

頂上決戦
{netabare}
いよいよ蟻と人類の存続をかけた戦いが始まったのだけれど、皮肉にも一番初めに犠牲になったのは人間のコムギでした…
このとき王の表情が描かれなかったのは気になりますが、そこがいいです。歴戦の強者であるネテロ・ゼノが動きを止めてしまうほど…。悲しみに溢れていたのか怒りはなかったのか…人それぞれ、表情を想像する余地があります。
所作からもわかるように優しさ・慈愛に満ちた表情だったのではないかと思います。
その後、毅然とピトーにコムギの治療を命ずるときの表情は紛れもなく王でした。ああ…王だと思いました。ピトーも涙するわけだ。この二つの表情を見ることができたらプフの言動も大きく変わっていたでしょう。
 コムギを気遣い、場所の変更を提案する王。大切な人を傷つけた敵に怒りを向けることもありませんでしたね。
  最強対最強のバトルは凄かった。余戲としてコムギと繰り広げていた軍儀の戦いがここで活かされてくるとは!
軍儀をやっていなければ、百式観音のあらゆる方向から繰り出される攻撃を攻略できなかったかもしれませんね。
↓のネテロ会長のセリフは作中でも特に好きな名言です。シャバの肉がつかめる、俺でなきゃ見逃しちゃうね、もいいけどこのセリフには敵わない

いつからだ……?
敵の攻撃を待つ様になったのは、一体いつからだ
敗けた相手が頭を下げながら、差し出してくる両の手に
間を置かず、応えられる様になったのは?
そんなんじゃねェだろ!!オレが求めた武の極みは
敗色濃い難敵にこそ、全霊を以て臨む事!!
感謝するぜ、お前と出会えたこれまでの全てに!!!

かっこよすぎる…闘う者が常に求めているもの、己を奮い立たせる強者。
それは会長だけでなく、コムギもそうだったはずです。世界大会でも無敗の王者だった彼女は王に出会うまで自分の内に眠る真の実力を出せずにどこかくすぶっていたのではないでしょうか。それこそちはやふるの忍ちゃんのように。
しかし、王と出会えた。
自分が本気で戦える相手に。
王との軍儀は彼女にとってとても楽しかったはず。王は対戦者として、ネテロ・コムギを幸福にしたと思います。
 ただ軍儀における王とコムギの力関係とは逆に、戦いではネテロが死力を振り絞っても王に勝てなかった…。武闘家としての負けを認めたネテロは約束通り「メルエム」と王の名を告げ、その後自決し発動させた薔薇により王を道連れにします。武闘家として完敗した後、人間として人間の悪意(しんか)で倒すってのが展開としてすごいですよね。ふつう主人公が受け継ぐとこですよ!?
ゲンスルーの能力といい、ハンターハンターは爆弾にちゃんと致命傷を与える力があるのがいいところだと思います。旅団編もそうですが近代社会とファンタジーのバランスが好きです。
まあ最終的に虫が殺虫剤で死んでしまうと考えると哀愁が漂いますが…
{/netabare}

狼がもたらす救いの一言
{netabare}
爆発によって瀕死の重傷を受けたメルエムを癒す二人の姿は文字通り「献身的」でしたが今までの雰囲気と比べて異質でしたね、グルメ番組みたいで。蟻編における数少ない笑いどころだったのかな。
 爆発のショックで記憶に異常が出たメルエム。これを好機とプフは王が蟻の王としての道を歩めるようにいろいろな画策をします、が残虐性が戻りそうな寸前のところでウェルフィンが奇跡の一言を発します。
童話だとやたら嫌われ者で悪役なオオカミですが、ハンターハンターにおいては素晴らしい役割を果たしました。ハンターハンターの考察サイトで見た「ウェルフィン=well fin.善き終りをもたらす」という解釈には鳥肌が立ちました。
 この一言により王は記憶を取り戻し、反逆者であるウェルフィンに向かい
可能なら人として生きよと言い、事実を隠していたプフは自らを慮ってのこととして不問にします。揺らいでいた王はここで完全に人となるのです!
ピトーにコムギの治療を命じていた時にも感じましたが、彼を表現するには「人格者」という言葉がまさにふさわしい。
{/netabare}


世界で一番美しい瞬間
{netabare}

薔薇の毒により、自分の命が長くないと悟った王は
最期をコムギと過ごしたいと願います。
王を前にしてのパームの戸惑いはゴンのピトーに対するそれと似ていました。敵として殲滅すべき蟻、そのトップが人間側より人間らしいことを言っているのですから。蟻は残酷で危険、だから倒さねばならないという使命感が揺らいだことでしょう。むしろコムギを人質として利用しようとしていた自分たちの方が醜く思えても仕方ない、それくらい真っ直ぐな王の言動にパームは条件付きで膝を折ります。
 そうして二人は再会し、最期の時を過ごします。自分が犯されている毒は感染するものだと告げても、コムギはメルエムとともに居ることを望ん…ああヤバイ泣きそう
 コムギはこれまで軍儀の実力以外、自分に存在価値はないと思って生きてきた。親にそう言われて生きてきた。こんなに優しくされたの初めてだと言っていたし、最も人として扱ってくれた相手がメルエムだったのかも。
軍儀を通した交流で互いにとってなくてはならない大切な存在になっていたんですね、きっと。
死んだと思われた帥を孤立させる戦法「ココリコ」
奇跡の復活を遂げた王を彷彿とさせます。そうして、その傍らにはコムギが…
メルエム「全てを照らす光」という意味で女王が名づけたわけですが
王にとってのメルエムはコムギ、コムギにとってのメルエムは王だったんですね……
「このために生まれてきた……」二人にとって、それは世界で一番美しい瞬間だったでしょう。いつか私もそう思える瞬間に出会えるだろうか

ラストの「メルエム…」と敬称を付けずに呼ぶシーンは、負傷したコムギを抱える王の姿と対比的になっているんじゃないでしょうか。あの時の王はきっと 今のコムギのような、慈愛に満ちた表情をしていたのだと私は思います。

二人の最期を見終えた時には、私もパームと同じ表情になっていました…。
結果的に人間側は勝利を得ましたが、本当に幸いだったのは…{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 13

65.6 23 漫画原作で熱いなアニメランキング23位
07-GHOST[セブンゴースト](TVアニメ動画)

2009年春アニメ
★★★★☆ 3.7 (345)
2085人が棚に入れました
ラグス戦争終結から十数年後、バルスブルグ帝国の第1区で軍に入隊するためエリート生として過ごしていたテイトは、ある日、失われた記憶の一部を取り戻し、自分がラグス国王の息子であることを思い出す。
記憶を取り戻したテイトは軍を脱走し、第7区のバルスブルグ教会の司教たちに助けられた。しかし、彼の運命はすでに動き始めていた。

peko さんの感想・評価

★★★★★ 4.5

緋色のカケラ~♪

原作で号泣してください!
アニメで主人公を見守ってください!
という作品です。

1話がちょっとドタバタ展開なのですが、数話すれば回想シーンも入り、落ち着くので安心してください。
25話ありますが、まだ主人公テイト=クラインが駆け出した1歩で、完結には程遠いですが、内容的には、笑いあり、バトルあり、涙ありでかなり楽しめます。
私もアニメから入って原作を買いだした人なので!
あと音楽にも注目して観て欲しいです。
迫力大・癒しの聖歌が素晴らしく、バトルの時のサントラには圧倒されます。

私が大好きな原作とアニメなので、ネタばれなしで書くとこんなけしか書けませんが、是非!観て欲しい作品です。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆追加◇◆◇
サントラをニコ動で聞きなおしてみました!
これは!!!!!!!!!
なななななんと!★

心洗われるようなサントラだと改めて思いました。
アヤナミ登場シーンでのサントラが緊迫しつつも美しい旋律、そして穏やかで悲しいものであるのに気付かされた今日この頃です。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 15

斎 美織 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

是非原作を!

アニメ07-GOHST全25話完結です。
キャラクター作画声優さん申し分ないです。
物語もあれはあれでいいのですが
原作を知っている者からすると
アニメはまだまだ物語の始まりで
これからがたのしいところです!
是非是非アニメの続き見ていただきたいです。

原作完結いたしましたが
私的には最初のわくわくから考えると
うーん…と思ってしまう部分もある終わり方でしたが
やはり原作は読んでほしいです。

内容キャラなどから見て
女性向けなアニメだと思います。
ほんのり腐向けなので苦手な人は注意!

内容はダーク?ファンタジーです。
主人公は過去の記憶を持たない少年なのですが
ひょんなことからその記憶を思いだし
幼い自らの前で父を仲間を殺した人物を思い出します。
その人物への復讐を果たそうと行動を起こすが失敗。
以降主人公は追われる身となってしまいます。
そんな主人公を拾ったのは教会の神父たち。
けれど彼らには秘密が有って…
そんな彼らと過ごすうち主人公は過去に起きた世界の危機
それを起こしたフェアローレンという死神、
其れを封じた7人の死神(07-GHOST)を知り
深く関わっていくことになります。

謎も多く次の展開、最後はどんな風に…?と
常にわくわく期待できる内容でした!
ギャグ部分は面白くシリアス部分は感動できて
何より愛情友情に泣かされます。
見て損はないかと!

アニメでも十分感動できますが
原作ではさらに踏み込んで感動できます!
アニメ原作共に泣きました←

余談ですが私の推しメンは
コナツ=ウォーレンです!
声優さんが岸尾さんなのもイメージぴったりですし!
何より容姿性格共に可愛い!
ヒュウガとの絡みは微笑ましいです(笑)
ドラマCDではぶっ飛んだ部分も明かされ
もうホントに可愛いです←

主人公テイトくんの斎賀さんボイスも
素敵に似合っていましたし
フラウの俺様何様諏訪部様具合も
とてもイメージに合っていました!
アヤナミ様の速水さんボイス!!!!!
協会側も帝国軍側も
みんな豪華すぎる声優陣を持て余すことなく
イメージとぴったりで素敵でした。
クロユリ様の声優さんが
私的に少し残念ですが
あれはあれで可愛いかも知れないです。

そして何より私は
アニメでもっとも感謝したのは
ランセのかなりのイケメン度です(笑)
あの特徴的な髪形をあそこまでイケメンに…!

投稿 : 2024/08/17
♥ : 10

柚稀 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

俺は、失ってばかりだった…けれど…。

全25話。
キャラ、イケメンわんさか(*゚▽゚)ノ   
描かれる、熱い友情☆
シスターに死神☆司教、カストル様!(ナイスメガネ☆)ラブラドールくん(可愛い♪)
そんでバトル、またバトル!!
これは、きっとおもしろい!!((o(>▽<)o))

…………………………!?!?!?Σ(゚д゚;)

ってあれ??www
こ、こんなはずでは…(´・ω・`)が25話観た感想。。。。。


スクラー(戦闘用奴隷という意味らしい)から、
軍隊へと入隊したテイトには生まれながらに課せられたおっきな運命があって、
紐解かれる記憶と復讐の思い、
そして親友であるミカゲの想い、を胸に戦う。
のですが…

…ですが。
前半というかはじめの数話の展開は、テンポよく、
いい感じにバタバタとしていて、観ていて気分良かったのだけれど、
それ以降のスロー、超スローな展開にはちょっと残念。。。。。

いつ攻め込んでくるんだ?どうなんだ?
と結構楽しみにしていた、テイトを追う軍側、アヤナミが率いる敵さん部隊の登場も少なめで、
5,6人いる敵さん達の名前もいまいち覚えられずw

能力もそれぞれ、使用する武器もそれぞれ、なので、
敵さん達の戦闘シーンも期待していたのですが、
思ったほど、さほど描かれることはなく。

僕の期待とは裏腹に物語は進んでいきましたとさwwwww

そんで25話終了後、気付いたのは…
これは今後の物語へ続く、プロローグにしか過ぎない。
ということでしたwww

…まだ、あるんすか?
あんたけスローだったんだから、何とか25話に収まらなかったのですか…??

モヤモヤとした問いかけだけが残りました(〃゚д゚;A

ただ、声フェチとしての目線wでいいましたら、
イケメンキャラ揃いだけに“いい声”がたくさんしました(*´∇`*)

福山潤・浪川大輔・入野自由・諏訪部順一・宮田幸季・岸尾だいすけ・朴璐美・斎賀みつきなどなど♪

特にテイトの声、斎賀みつきさんは“カナリヤ”という曲を聴いてから、男性ばりにかっこよすぎる歌声に惚れましたd(>_・ )グッ!ww

投稿 : 2024/08/17
♥ : 16

80.8 24 漫画原作で熱いなアニメランキング24位
パリピ孔明(TVアニメ動画)

2022年春アニメ
★★★★☆ 3.9 (558)
1813人が棚に入れました
2019年漫画アプリ&コミック配信サイト「コミックDAYS」で誕生。2021年11月「ヤングマガジン」連載まで勢力を拡大している、いま最も熱いマンガ!「パリピ孔明」が待望のアニメ化! アニメーションスタジオ「P.A.WORKS」が、初めてコミック原作のアニメーション制作を手掛ける。三国志の英雄にして天才軍師「諸葛孔明が渋谷に転生!」歌手を目指す英子の歌に心打たれた諸葛孔明は、自ら軍師になることを申し出る……。2人の音楽と物語が、ここから始まる。
ネタバレ

nyaro さんの感想・評価

★★★★★ 4.3

終わりは良かった。孔明の機能は計略ではなくショートカット。

 終わりよければすべて良し…でいいかどうか。いいでしょう。アザリエのPまで含めての救済は正直いい方向での予想外でした。

 SNSで評価が決まるというのはちょっとスカウター的な考え方で「いいね」の数値主義でいいのか?までは踏み込めなかったのでそこはちょっと不満は残りました。現場のストリートの感動ですらSNSでしか計れない現代的ではあるんでしょうけど。現場の感動をもうちょっと表現してほしかったなあ。

 それと「アイドルの存在」については、好意的に評価すればアザリエのやりたい事とのズレの問題で処理していたので、必ずしもアイドル否定ではないですが、アイドルとしての顔で売れたわけですから、ももうちょっと大切にしてほしかったかと思います。

 やっぱり、アザリエサイドのPを含めた人物の深掘りはもっと早く、尺をとってほしかったとは思います。
 とにかく、アザリエの9話の飛行船のシーンですね。暗い夜空を派手でデカいだけのフワフワした飛行船が漂う=行く先の見えない名前だけが大きくなった華やかなアイドルという虚構…というあの感じが非常に良かった。それだけにアザリエの深掘りが駆け足だったのは残念です。

 孔明が機能していない問題ですが、本作のご都合主義的な展開をカバーする役割は果たしていました。ショートカットキーみたいな機能でした。ポンポン話を展開させるため、孔明ならしょうがない、孔明ならできるよね、という役割だった気がします。これが孔明が単なる優秀なPだったら、見てられなかったかもしれません。
 そもそもアイドルVS売れないシンガーの話ならここまで人気がでなかったかもしれませんので、パリピ孔明という題名と設定で見始める人も多かったと思います。メタ的にいえば孔明である必要はあったということでしょう。

 世評は孔明が機能していない、もっと孔明の計略を見たかった、になっている面もありますが、私はどちらかといえばアザリエサイドをもっと見たかった、7話以降が面白い派です。

 作画は十分だし、演出もエフェクトもなかなかパリピ感はありました。なにより曲…OPEDは楽しませてもらいました。エイコのバカっぽいところからシリアスなところまで演技も良かったと思います。


 総評すると、7話以降は興味深くみられましたし七海に感情移入できました。話として1話3話も良かったので、全体として面白かったと思います。歌も映像も楽しめました。

 よく考えてみれば、孔明の計略を取り込んだギャグ的な方向よりもアニメ作品としていい出来だったと思います。私の好みとはズレましたがその差異のモヤモヤも含めての作品ですので、評価したいと思います。
 そもそもこれだけレビューを書くんだから私にとってはかなりいい作品でした。ただ、やっぱりラップは駄目だなあ…



以下 視聴時のレビューです。

1話 孔明とシンガーの組み合わせ。センスオブワンダーですね。
 {netabare} いや、発想がいいですね。孔明とシンガーですか。もう、最高ですね。経緯は滅茶苦茶だし、転生もの、バディものでテンプレですが、センスオブワンダーは組み合わせで生まれる好例でしょう。

 そしてヒロインのキャラがいい。可愛いですね。ふざけているだけでなく、ちゃんと悩めるヒロインがいて、その成長を諸葛孔明が後押しするって…これはのめり込みます。視聴後にコミック多分ポチリますね。
 私もあのオーナーの気持ちがわかります。諸葛孔明にあったら聞きたい事沢山あります。

 アニメの質が高いのはもちろんですが、歌がいいです。うますぎだろうとおもったら96猫さんでしたね。ニコニコ知ってる人なら分かると思いますが相変わらずのスゲー歌唱力でした。声優さんと分けたんですね。

 三国志は吉川英治版を高校生の時に読んだんですけど、曖昧になってますね。これを機会に読み直します。

 今期覇権の可能性ありですね。 {/netabare}

2期 あれ?計略の使い方はどうなの??1話の出落ち感が…

{netabare}  うーん。まあ確かに歌を聞く機会がないと歌の良さはわからないです。が、孔明の故事を使ってはいますけど…何といいますか代替が効くというか、ストーリー展開に説得力がないといいますか。
 貰った機会に乗っかったわけですけど「機会を作る」ところに計略とか人心掌握が欲しいです。イベントの内容を事前に知っていて、MIAの懐に入るところで孔明の計略を使った上で、今回の話なら素晴らしいし、納得性もあったと思います。

 楽屋に行ったらいきなり誘われてって何?MIAという歌手を悪者にして物語を作るのって、ちょっと計略として底が浅いですし、ストーリーとしても不自然です。ボイトレしてくれよ…というモノローグも「ええ…何それ」という感じで明らかにステレオタイプの悪物を置いただけでした。

 ヒューマンドラマとしてもEIKOが道具になってしまっています。1話出落ちで過大評価だった気がしてきました。今後、ですね。

 あと潮時の誤用が気になります。潮時は「あきらめ時」ではなく、「チャンスの時」です。やめるにしても積極的なニュアンスになります。他の話なら目くじら立てませんけど、知略の話ですので。{/netabare}



3話 2話に比べて格段にいい。計略に説得力があります。キャラ萌えできる天才性が重要でしょう。

{netabare}  いいですね。今週の話。仕込みから情報収集、計略、人相学、そして酒宴。これでこそ孔明の名に恥じない展開です。

 別に内容はぶっ飛んでていいと思います。リアリティも求めないです。もともと三国志の計略そのものがお話ですからね。そうではなくて孔明らしさ、つまりキャラ萌えできる天才性をちゃんと表現してもらえればいいと思います。
 行き当たりばったりとか偶然を入れすぎると駄目でしょう。先回り…ですね。

 冒頭の先週のまとめも先週の本編よりもわかりやすかったですね。最後の薬は笑いますが。これで味方を増やす?人心掌握ですね。

 先週の出来がちょっとなあだったんで過小評価してましたが、今週は非常に良かったです。視聴継続でよさそうですね。 {/netabare}


4話 ここまで来てクオリティが分からない。天才性に驚きが無いです。

{netabare}  うーん。3話は面白かったのに、また、だめですね。孔明の天才性の表現がイマイチなんですよね。孔明スゲーというキャラ萌えになりづらいというか。

 天才の秘密主義は推理小説の探偵でなれていますし、本作の場合、孔明の天才は前提なので何かをやらかすのはわかっています。つまり信長が転生するとかと同様に既にキャラが出来ています。孔明の奇行も計略の一部だという前提でみると、得られる結果のスケールにあまり驚きがないというか…。大物プロデューサー登場もストーリー展開もテンプレですし。

 いまのところ冒頭の説明が面白いのと、エイコの膨れた顔が可愛いのでまだ見てますけど、こじつけで故事に牽強付会で孔明だからスゲーと言われても全然すごく見えません。

 後はエイコの家族の因縁話がセリフでの説明なんですよね。これをストーリーに組み込めるか説明になってしまうかが良作か駄作かの境界だと思いますので、本作はちょっと怪しくなってきました。

 視聴は継続しますが、次のレビューはもう数話見てですね。もし、エイコの歌で10万良いねを取れるならいいですけど、大物DJを見つけてエイコとの2ショットで10万いいねだったらがっかりですね。しかも勧誘で三顧の礼とか出てきたら驚きが無さすぎです。

 それに聖徳太子に及ばないって…聖徳太子に負けちゃ駄目でしょう。大帝国漢の大天才と古代日本、しかも近畿地方程度の飛鳥時代の天才ではスケールが全く違います。どういう基準で比べてるんでしょうか。謙遜?{/netabare}


5話 ごめんなさい。ラップバトルって、見てるだけで恥ずかしくて

{netabare} ラップって韻のルールがあるから、漢詩と似ているとは思ってました。絶句とか律詩的なものですね。ただこういうのは唐だから孔明は知らないはず。孔明の年代なら楚辞あたりでしょうか。
 この辺は詳しく知りませんが、韻の概念は古代から漢詩にはあるみたいですから、孔明がラップというのは不自然じゃない気もします。

 ただ、ラップバトル…あれって何なんでしょうね。フリースタイルラップとか…ライムとかリリックとか…ディベートの歌版?あれ見てるとなぜか恥ずかしくなっちゃって、見てられないんですよね。共感性羞恥…というにはやってる本人たちは真面目にカッコ良くやってるみたいなんですけど…

 完全に私の主観です。ラップ回は私の性癖でどうしても見られませんでした。ということは次回もだめかあ。{/netabare}


7話 孔明…いる?

{netabare} ラップバトル聞くのが恥ずかしくて苦痛なので、なんとか6話の結末は確認しました。そして7話を見て思いました。
 エイコがカベを頼って10万イイねなら相当しらけますけど、そういう展開ではなさそうですね。まだわかりませんが。

 エイコが自分自身の音楽と向き合うのはいいと思います。ですけど、この展開って孔明がノイズになっている気が…というより孔明の優秀性がかなりスケールダウンしているので話として成立していない気がします。

 もちろん興味を引く要素として、孔明の設定はいいと思います。いいんですけど、普通に優秀なプロデューサーですよね?それと、エイコが人に頼ってばかりなのがちょっとイライラしてきます。

 今回、エイコが自分で共感できる娘を見つけたのはいいと思います。うーん。面白い部分はありますが、面白さの方向が違っている気が…{/netabare}


8話 エイコの成長を描くなら孔明を傍観者にせざるを得ない矛盾をどうする?

{netabare}  アイドルの娘ってベビーメタルみたいなイメージ?アイドルという記号については、掘り下げれば非常に深い話になると思います。今後期待ですね。ただ、ステレオタイプにアイドルをネガティブに描くのはどうかなあという気がします。
 ただいずれの主張を取るににせよ久遠七海ちゃんのキャラはいいですね。

 エイコの歌の能力に疑問があるなら、今のエピソードからスタートしたほうがエイコの成長物語として良かった気がします。エイコは実力がないけど自分を持っている。アイドルの娘は実力を持っているけど自分がない。この2話だけ切り取れば非常に高いポテンシャルを感じます。

 ただ、原作の人気の理由が孔明だとしたら、それをいってもしょうがないですけど。
 ですが、孔明設定がよじれてきましたねえ。知恵がプリンってお土産だし、薬配ってるだけかあ。

 ここは矛盾ですよね。孔明の能力をフルに見せたいなら、エイコの実力や内面があると駄目でしょう。
 エイコをあくまで孔明の能力を見せる人形にしないと話が成立しないですよね。エイコの内面を描いてエイコそれ自身の成長物語にするには、結局は孔明を傍観者にしてエイコの自立のストーリーにしないと難しいですよね。

 テーマとかストーリー以前にどういうプロットにするか、が4話までで行き詰って、5,6話で新キャラで濁して、7話で何かを見つけたんでしょうか。7話以降とそれより前だと違うマンガですね。{/netabare}



9話 やっぱりそうなりますよね。エイコと七海に集中したい。

{netabare}  そう。エイコの物語を突き詰めて行くとこういう話にならざるを得ないでしょうね。エピソードとして7話以降はやっぱり別モノですね。
 あの飛行船の演出はいいですね。「大きくて派手な物」=アザリエ、「フワフワ浮かんでいる」=自分との乖離、「暗闇を進む」=方向性が見えないというところまでの含意があるなら相当なものですね。原作でもこれを絵で見せたんでしょうか。ちょっと気になります。
 ただ、これだけのキャンペーンが張れるグループは10万いいね程度のレベルじゃないですよね。もう単独でドーム球場とかアリーナで大晦日でライブが出来るレベルではないでしょうか。

 さて、なかなか面白い展開になってきたので気になる点です。
「アイドルが悪いのか」の落としどころですね。みんなの望んでいるものを届ける。歌いたいものを歌う。これをストリートの自分が本当の自分を結論とすると、いい話ではありますが、表現をテーマにした話としてはあまりにテンプレです。
 ここをどう相対化して行くか。アザリエと上手く両立できないのか。プロデューサーから見た場合の正義は?などが入ると奥深くなりそうです。

 民草という言葉は衆愚、つまり放っておけば増えるだけ増える雑草のイメージです。この使いかたでいうと、アイドルを喜んで聞いている大衆に本当の歌を聞かせてやる、という展開にならないか。
 エイコにしても七海にしても、頭を使ってない人間に本当の歌を聞かせてやる、自分の歌が分からないやつは衆愚だ、という傲慢にならないかですね。
 
 芸術ではつきまとう、本質の追及と商売になるか、ですね。商売は金の追及だけではありません。沢山売れる=多数の人間に伝わることをどうとらえるか、という問題があります。その辺が描き切れるか、が楽しみですね。

 まあ、テンプレのアイドル否定でも悪い話ではないですけど。

 で、やっぱりラッパーと孔明が邪魔だなあ…冒頭の関羽の話とか孔明の智謀と関係ないじゃん。あとでまとまって大団円になるのかもしれませんけど。


 なお、川崎駅の地下モールが「アゼリエ」ですぐ間違えます。ロゴもちょっと似てるし。
 どうも同じ花の別の呼び方らしいですね。「アザレア」とも呼ぶみたいです。 {/netabare}


10話 面白さは人それぞれ。私は7話以降が面白い。七海のスピンオフが見たい。

{netabare} もうちょっと七海のプロデューサーの優秀さをステレオタイプの人気至上主義の悪役から価値観を相対化させて、アイドルのパワーに命をかける、それこそ民草に力を与えるみたいな信念があったほうが話が深くなった気がします。

 私はアイドルの中に自分を見出す方向性が見たかったんですけど、これはどうも違いそうですね。それでも、七海サイドで何かの成長があると思いますので、ここから先は原作者とアニメ脚本がどう仕上げてくるかを見たいですね。

 とにかく七海とエイコを等価で見たい。もう7話以降はまったく別の話でここからスタートする話が見たいところです。が、本作がここまで人気がでてアニメ化されて、この七海というキャラまでたどり着いたのは「パリピ孔明」という作品です。なので、本筋はいいのでスピンオフとかで七海の話が見たいなあ。

 その為にも本作の七海のプロデューサーはすごい人であって欲しかった。七海の仲間ももう少し深みが欲しかった。

 本作の不思議は、音楽と映像がなくても人気がでたってことですよね?アニメはいい音楽があるから視聴継続できましたけど。
 だとすると、出落ちグタグタだった6話までのどこが面白かったのかはちょっと不思議です。ただ、一部の評価では孔明が活躍する初めの方が面白かったという意見もあったので、人それぞれだなあとつくづく思います。

 私はもともと孔明は智謀とか計略とかいう面がみたかったのでそちらに行ってくれればそれでも良かったですが、あのままだと取って付けたような話になってしまっていました。今の展開で良かったと思います。 {/netabare}


11話 結果でプロセスは正当化されるか?「パリピ孔明」そのものです。

{netabare}  超見せ場のアザリエのライブの作画が手抜きすぎです。次回にカタルシスを持ってゆくためにそっちに全振りなんでしょうけど、アザリエのアイドルとしての凄さを見せないと…

 カベはアレのためにいるの?だとするとうーん。5,6話って何だったんでしょう?一応伏線と言えなくはないですけど、使われ方が…

 孔明の計略ですからね。汚いことをやるのはいいでしょう。恐らくエイコの覚悟は、七海に本当の自分を見せろというメッセージになっているのだと思います。そして、七海覚醒なんでしょう。

 結果で孔明の計略の中身が正当化される、と。なんか民草という言葉が示すとおり、完全に観客を馬鹿にしている気もしますが。観客に主体性がなく「感動するべきもの」に感動させられる流れになってしまっています。

 ここを回避するには、アイドルとしての七海を取るか、シンガーとしての七海を取るかで、描かれ方が変わってきますが、同じ方向性に全員が感動する流れなら、正直気持ち悪いです。

 七海とエイコの覚醒を見せたくてこういう流れにしたんでしょう。
 が、意図しない自然発生的なテーマとして、大衆は感動すべき最大公約数を与えておけば、勝手に感動する、というSNSによるステルスマーケティング社会のカリカチュアになっています。ここに批判が入るならいいですけど、どうでしょう?

 で、2人で最高のライブをやって、最後は一緒にストリートライブの歌で締め?かなあ。だとすると、大衆は自身の感動ですらステマに乗せられる消費するだけのブタだ、と言っている気がします。

 このアザリエというバンドのプロデュ―サーと孔明になんの違いが?結果のためにプロセスが正当化される?それは表現者としての七海とエイコを世に出すために、騙しがあってもいいんだ、という開き直りですよね?本人たちの意向はあるでしょうけど、七海と分断した2人の仲間は?2人も覚醒するの?だとするとご都合主義すぎるなあ…まあ、実際来週見ないとわかりませんが。

 メタ的にいえば「パリピ孔明」そのものですね。「孔明」という看板で釣っておいて、中身は七海とエイコの感動ストーリー…感動があるから正当化される?

 あるいは「スパイファミリー」を面白くないと言っている人への叩きにも通じてきます。全員が感動すべき創作物が存在する、という流れになってませんか?SNSやサイトの叩きならまだ、批判的に見ることもできますが、それこそ作品の中にストーリーとして織り込まれると、非常に危険な気もします。多様性という言葉がふっとんで、全員が同じものに感動して終わり?

 ストリートがいいのは、自分の歌に感動してくれる人がどれだけ集まるか?です。アイドルとしてのアザリエに集まった人をどう扱うかで、本作の考え方が決まるでしょう。9割帰ってしまったけど、本当に応援してくれる人が残るのか、全員がワーっとなるか…
 そして10万人企画そのものを否定して、それを10万人企画のPが見ていて…なら、納得します。

 私としては9話の飛行船のシーンから完全にヒロインは七海です。次回、七海というかなりいい素材を活かせるか、ですね。{/netabare}

投稿 : 2024/08/17
♥ : 43

フィリップ さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

エイベックスの功罪

アニメーション制作:P.A.WORKS
原作:四葉夕卜・小川亮(講談社「ヤングマガジン」連載)
監督:本間 修、シリーズ構成:米内山陽子、
キャラクターデザイン:関口可奈味、音楽:彦田元気、
音楽制作:エイベックス・ピクチャーズ

五丈原の戦いのときに病死した諸葛亮孔明。
彼が死の直後に記憶を保ったまま渋谷の街に転生。
そこで出会った月見英子を主君と仰ぎ、
軍師として奮闘する物語。

OPの音楽とアニメーションに魅了される。
ハンガリーのジョリーというシンガーによる
2013年に発表されたパーティソングを
2020年8月にエイベックスが日本で配信リリース。
それをスペシャルユニット「QUEENDOM」によって
カバーした曲をP.AWORKSがCGを駆使して
ダンスを交えたアニメーションとして完成させている。

動きは決して良いとはいえないが、
リズムに合わせてそれなりに動いているし、
アニメーションそのものが踊りも含めて面白くてカッコいい。
オリジナルも聴いてみたが、
こちらのカバー曲のほうがいいかもと思わせるほど、
楽曲そのものが完成されているしキャッチーだ。
始めてこの作品を観たとき、OPだけで引き込まれてしまい、
それで最後まで観てしまったといえるかもしれない。

物語としては、諸葛亮孔明が三国志の出来事に
なぞらえて、シンガーを志している月見英子を
成功に導くというもの。
発想はとても斬新なのだが、
これは三国志好きには響くものなのだろうか。
私は三国志を良く知らないので、分からない。

では、何を目当てに観ていたかというと、
英子のサクセスストーリーと、96猫という
シンガー&楽曲に期待してのことだった。
しかし、その部分については期待外れだった。
96猫のシンガーとしての資質は、
ここで売り出そうとしているだけあって
確かな実力だし、声も悪くない。
EDを聴くと、凄くいいなと思う。
しかし、劇中曲においては、目指している音楽が
何とも中途半端に聴こえてしまった。
音楽というのは、最終的に個人の趣味かどうかが
大きいものだが、エイベックスの
いつもリリースしている無味乾燥の面白味のない
劇中曲に全く興味を持てなかった。

昔の歌謡曲のように聴こえてしまう。
新しいことを全くやろうとしていない。
そういう意味ではOPとEDはどちらもカバーながら
頑張っていたと思うし、これは両方ともとても良かった。

そして劇中曲が大したことがなかったように、
物語もあまりにも普通に流れていってしまった。
原作付きの作品なので、そういう意味では
原作が良くないのかもしれないが、
普通に面白いと思えるところはあまりなかった。

私がこの作品でいちばん面白いと思ったのは
KABE太人にまつわる物語だった。
そもそもこの作品でいちばんリアリティがあるのは、
ラッパー絡みの部分だったような気がする。
それは、英子の働いている場所が
渋谷のヒップホップの聖地ヴエノスのあった場所に
そのままの佇まいで使われていることや、
声優の千葉翔也が自らラップしているのに、
ほとんど違和感を覚えなかったことから、
ラップには相当力を入れていたことが分かる。
しかも、仲間うちでのサイファーや、
ラップバトルの大会を行うシーンまであるなど、
原作でどこまでフォローしていたのかは知らないが、
かなりボリュームをもたせて展開している。

これは、やはりエイベックスが絡んだことで、
より前面に出てきたのではないかと勝手に想像した。
というのも、ラッパーの部分のストーリーが、
本編の英子の話とはほとんど関係がないからだ。
私は、当初、英子とKABEがコンビを組んで、
楽曲をやるのかと思って楽しみにしていたのだが、
ふたりが絡む部分がなかったのは残念だった。
そもそもエイベックスは昔からメジャーとしては、
ヒップホップに最も力を入れていたレーベルだった(最近は知らないが)。
NITRO MICROPHONE UNDERGROUNDの面子が
ソロアルバムを出していたのはエイベックスだったし、
ダンススクールの主催は現在も行っているようで、
いろいろな試みとして今回のアニメの全面協力ということに
つながったのだろう。
今回のアニメにはそれがマイナスになった部分もある。

もうかなり前のことになるが、
個人的にヴエノスの界隈はよく訪れていたこともあり、
とても懐かしい気持ちで観ていた。
とは言え、私はヴエノス自体には数回しか訪れたことがない。
ただ、すぐ近くにあるHARLEMにはよく足を運んでいた。
ヴエノスと並ぶヒップホップ好きが集まるクラブで、
ここにも多くの有名人が登場していた。

いちばん印象に残っているのは
絶頂期のTOKONA-XのライヴをHARLEMで観たことだった。
現在のラッパーで有名なのは、
ZEEBRAとKREVAが筆頭になるのだろうが、
もし、TOKONA-Xが生きていたら、
このふたりを凌駕する存在になっていたかもしれない。

2004年頃のラップは、世の中ではかなり勢いのあった時期で、
多くのアーティストがメジャー&マイナーで作品を発表していたが、
いかんせん、日本語のラップは、まだ発展途上の状況だった。
もちろん、ひと握りの上手いラッパーたちはいたが、
そもそも日本語とラップは相性が悪い。
それは、言葉のもつイントネーションと
発音の流れの部分での問題が大きいからだ。
英語のラップと日本語のラップを聴き比べれば、
その違いは一目瞭然。今では解消されつつあるが、
その頃は特にスムースにフロウするのは、
日本語ではかなり困難だと思われていた。
TOKONA-Xは、そういう問題を名古屋弁の駆使と、
持って生まれた才能で見事に解消した。
しかも、全く新しい日本語ラップを生み出したといっても
過言ではなかった。それまでもCDでは聴いたことはあったが、
生で聴いたときの衝撃度は半端なかった。
「これはモノが違う」と感じたのは今でも忘れられない。

おそらくある時期の渋谷の円山町近辺は、
日本のラップとR&Bの中心地だったと思う。
六本木がVIPの集まる場所なら、
渋谷は草の根的な活動をする場所だった。
そういう意味では、この作品の舞台としては適している。

話が脱線してしまったが、エイベックスが監修していることもあり、
かなりリアリティのある部分もあるのだが、
いかんせん、アニメの物語と音楽がチグハグな印象を受けた。
例えば『キャロル&チューズデイ』などの作品と比べると、
大きな差異があったといえる。
あちらは、制作陣に音楽に詳しい渡辺監督が舵を取っていたのだが、
P.A.WORKSでは、エイベックスにほぼ任せきりに
なってしまったのだろう。
物語と音楽そのものが噛み合っていないのだ。
音楽もののアニメを制作することの難しさが
露呈してしまった作品といえる。

とはいえ、物語の発想とアニメーション自体の完成度は、
十分に楽しませてくれる部分はあった。
特にOPアニメーションは良くできている。
アニメ表現に対する幅を見せてくれた作品だった。
(2022年7月9日初投稿)

投稿 : 2024/08/17
♥ : 49
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

隙間風五丈原の向こう側

原作未読

五丈原で没した天才軍師がハロウィン真っ最中の渋谷に転生し、そこで知り合った駆け出しシンガーの天下取りをお助けするという内容。
横山光輝『三国志』最終巻タイトル“秋風五丈原”は覚えておりまして、季節を合わせての秋イベント“ハロウィン”そしてハロウィンといえば渋谷の交差点だよん、が垣間見える出だしは心憎い。
その秋風五丈原の元ネタ『星落秋風五丈原』を残した土井晩翠の代表作『荒城の月』と、三国志宣伝では貢献度大の『KOEI』さんをトリビュートしたかのような主役月見英子(CV本渡楓)のネーミングセンス。はい、こじつけです。

 第一:孔明というパワーワードを咀嚼した三国志ネタを楽しめるか?
 第二:無名の歌い手が成り上がっていく立志伝を楽しめるか?
 第三:あわよくばその両者のシナジー(三国立志伝)が発揮されるのか?

孔明×パリピの突拍子もない組み合わせに期待するのはこんなとこでしょう。
結果。上記3点悪くなかったんじゃないでしょうか?


第一:三国志ネタ
いくら俺TUEEEしようがご都合展開だろうが、その名を借りればつい納得してしまう諸葛亮孔明という人。役得です。
少々強引でも理由が後付けでも万事うまくいく展開は織り込み済みなんですよね。
三国志好きのこわもて店長小林(CV福島潤)が良き狂言師の立ち位置でして、三国志それほど興味ない層への説明役と知ってるけど忘れてる層へのおさらい担当として機能してました。計略の類は知ってるものからマイナーなものまで原典を彷彿させるネタを散りばめてましたが、後述の第二の時間帯が増すにつれやや影を潜めてたと思います。

{netabare}なお「いいね10万票」と聞いてなにかを察するくらいには知ってる三国志ですが、第一弾ネタ“石兵八陣”はツカミとしてはややマニアックだった気もします。赤壁ネタでごっそり回収したものの序盤でインパクト残しておけばその貯金で引っ張れたと思うのでもったいない。{/netabare}


第二:無名歌手の立志伝
孔明を前面に出していた頃、筋肉ディーヴァとスリーピースバンドは良い刺身のつまとしての役割を全うしてました。中盤以降のとあるキーキャラと英子の絡みはこれ単品でも食える内容。

{netabare}AZALEAの久遠七海(CV山村響)のことです。一般論。圧倒的個性があってさらにそれを磨く術を知らないとヴィジュアルで押していくプロモーションは正解なのが葛藤しどころですよね。{/netabare}


第三:あわよくばのシナジー
ここ薄めに感じました。三国志ネタと無名歌手立志伝ネタ両者の収まりが悪い。それゆえにどっちかに力点置いたほうが良かったんじゃないの?と思われても仕方ないのです。

{netabare}例えばキャラ。ときおり孔明は英子に在りし日の劉備の姿をダブらせてましたがそんなにハマらない。なんならプロデューサーに収まる前に今度は孔明が英子に三度頭を下げるとかしても良かったのではないかと思う。また疑似○○みたいに例えばAZALEAプロデューサー唐澤(CV真殿光昭)を司馬懿仲達風味に仕立てれば三国志感が増したでしょう。まあ唐澤にも救いのある結末を用意してたので無理な話かもしれませんが…{/netabare}


かように諸葛亮孔明が現代渋谷に転生して無名歌手の天下取りをお手伝いする物語は、発想の面白さと個々のエピソードの良さであっさり完走可能です。ただなんとなく収まりが悪い。
CHINESEから見れば日本人が餃子と白飯を一緒に食べるのに仰天するようなのと同じかもしれません。東の人間からするとお好み焼き定食に疑問符つくのと一緒。各々の食材が独立してそれなりのものに仕上がっているからそれはそれで別でいーじゃんって感覚にさせられる一品です。



※ネタバレ所感

■第四ファクターとしての“渋谷”

本題に見せかけた雑談です。白飯に合わない中華型水餃子をおうしょ…日本型焼き餃子に変換すれば今度は逆に白飯が手放せなくなる。当方の真の評価はこちらです。変換因子は“渋谷”。
渋谷は渋谷でも定番のスクランブル交差点よりさらに踏み入ったところが良く描かれてるんですよね。個人的にはツボで前段第一~第三のもやっとした部分を補って余りある評価となってます。

{netabare}「VUENOS」懐かしーと思ってたら閉店してたのですね。10年くらい前に行ったきりです。作中主人公が働いてるB.Bラウンジの外観がまんまそれ。老舗『clubasia 』の近くです。丸山町ホテル街の隣筋なのでまあ欲望も渦巻いてるエリアです。
そして渋谷六本木そう思春期も早々に街に繰り出してる東京生まれHIPHOP育ちの子達が集う街。アナログレコード屋が多いからか西麻布六本木よりもHIPHOP色強いので、ラップバトルのKABE太人みたいな子が登場するのが極めて自然と感じます。
HIPHOPだけに限らずEDMみたいにクラブシーンを意識した選曲は劇中歌やOP&EDに反映されてました。で大事なのはリズムライン。具体的にはベースギターのことですね。裏主役とも言える七海がベース使いだったのが分かってるなーって感じです。渋谷に集う子がアイドル嫌いってことは決してありませんが、主戦場はアイドルとは別のところにあるのです。{/netabare}

これが新宿や池袋はたまた秋葉原だったら違う印象であったことは想像に難くないところ。


■R246そのまま山手線内側六本木方面へ

一方西麻布六本木はやや大人の香り。HIPHOP色薄まり芸能人や遊び慣れた方がこちらに流れてました。
それで渋谷主戦場である英子の旗艦曲『六本木うどん屋(仮)』のなんで六本木なん?に繋がるかも。

{netabare}電車のない時間まで六本木でクラブ活動して一息つく時、とりわけ女子をエスコートしてる時に外せないのが『つるとんたん(うどん屋)』というのはあるあるです。
別に夜遊びしてる方でなくとも大人の思惑うず巻くエリアであることに異論はないでしょう。作品に戻りましてAZALEAが事務所内でひと悶着して出てきたシーンで映っていたのがどう見ても『Hardrockcafe六本木』でした。もうおわかりですね。『つるとんたん』の近くです。

英子から七海へのエール。不本意な売り出し戦略の震源地のアイコン『六本木うどん屋(仮)』をチェンジして『DREAMER』として羽ばたくのよ、と。{/netabare}


昔の知識で話してるので現状は違うとは思います。風営法のせいで深夜営業できなくなって閉店が相次いだこととライフステージの変化で自分も足が遠のきました。2016年の再改正で一部深夜営業もできるようになったのは良いことだと思います。
閉店ラッシュの前年にリリースされたのがED曲『気分上々↑↑』ですね。流行の周期は20年サイクルといいます。親が聴いてたとか、制作の中枢に入る年代の方が青春時代を思い出してとかいろいろ理由はあります。2000年代初頭のカバー曲はこれからもお目にかかれそうですね。



※余談

■R246そのまま山手線外側へ

渋谷起点に六本木とは逆方向。渋谷から二駅かつ幹線道路沿いの立地。タクシー深夜料金でも1000円札一枚で足りる好条件。
三度頭を下げて意気投合した時の強力なツールとなり、相手にも言い訳が立つことを指してこう言う。

 {netabare}“三茶のせい”{/netabare}

ネタだから本気にしないでね。


■ゾンサガ対抗戦

よく見たらP.A.worksさんなんですよね。歌もので色モノかけ合わせといえばMAPPAさんの『ゾンビランドサガ』が有名です。
主人公が本渡楓さんで共通してるのは偶然です。三国志の小説を書いた北方謙三さんは佐賀県唐津市の出身というのも偶然です。ゾンサガスタッフが別枠で制作した『体操ザムライ』で主題歌が『上海ハニー』と2000年代初頭曲だったのももちろんたまさかです。




視聴時期:2022年4月~2022年6月 リアタイ

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2022.06.25 初稿

投稿 : 2024/08/17
♥ : 45

69.6 25 漫画原作で熱いなアニメランキング25位
ケンガンアシュラ(Webアニメ)

2019年7月31日
★★★★☆ 3.6 (97)
398人が棚に入れました
企業同士が巨額の利益を賭け、雇った闘技者に格闘させる拳願仕合。乃木グループ会長に擁された十鬼蛇王馬(ときたおうま)が命がけのタイマン勝負を繰り広げる!

声優・キャラクター
鈴木達央、チョー、中田譲治、内山夕実、金子隼人、稲田徹、榎木淳弥、浪川大輔、阿座上洋平、天田益男、石井康嗣、石田彰、一条和矢、浦山迅、大塚明夫、緒方恵美、斧アツシ、小野大輔、加瀬康之、加藤将之、金尾哲夫、金澤まい、亀岡孝洋、川本宗幸、楠大典、楠見尚己、黒沢ともよ、桑谷夏子、玄田哲章、小市眞琴、小西克幸、小林操、小林ゆう、五味洸一、小山力也、櫻井孝宏、佐々木省三、沢城千春、柴田秀勝、下妻由幸、塾一久、白熊寛嗣、鈴木美園、高橋伸也、高橋良輔、竹内栄治、竹内良太、立木文彦、千葉繁、津田健次郎、徳本英一郎、豊崎愛生、蓮岳大、蓮池龍三、日高里菜、檜山修之、平川大輔、平田真菜、広瀬裕也、藤原啓治、渕上舞、保志総一朗、星野貴紀、堀井茶渡、前川涼子、マシューまさるバロン、増谷康紀、松岡禎丞、松風雅也、松田健一郎、松本大、真殿光昭、水島大宙、水中雅章、三宅健太、村瀬克輝、柳沢栄治、山本兼平、ゆかな、遊佐浩二、吉田真澄
ネタバレ

ぺー さんの感想・評価

★★★★☆ 3.6

もうなんてゆーかおバカ過ぎて好き

原作未読


拳に願いを!!

 {netabare}when I wish upon a fist !!{/netabare}

拳願仕合(けんがんじあい)。作品タイトルでありキーワードでもある言葉についての説明は割愛。
嘘をつくと鼻が伸びてしまう木のお人形さんを頭の片隅に置きつつ、こちらは自身の闘争本能には嘘をつけない漢たちの物語。『バキ』っぽい!で通じる人には通じるくらいの特定層にはこよなく愛されるタイプの作品になるかと思います。

きっかけは『ダンベル何キロ持てる?』と同じ作者さんだということ。サンドロビッチ・ヤバ子氏の作品は私にとっては『ダンベル』が先。
世間的には逆で、2019年夏期アニメの放送当時、本作『ケンガンアシュラ』をきっかけに『ダンベル』へと流れた方が多かったみたいでした。


作風は一見、真逆なんですけどね。血なまぐさいバトルと底抜けコメディ。ただし、

・肉体に向き合ってそれもとことん向き合ってるという点で
・向き合いすぎると笑いに昇華されるという点で

実は仲良しな両作品なのかもしれません。他を寄せ付けないパワーをどちらからも感じます。
そういえば全ての道は筋肉に通じそれ以外を寄せ付けないのが空回りして、日本酒のプロモから外された演者さんもどっかにいたような(^^;


さて本作『ケンガンアシュラ』です。
先行してのNetflixでの配信。それから遅れること5か月後地上波にて放送でした。今のところPart1全12話、Part2全12話の3DCGアニメーション作品です。地上波ではPart1だけやる感じです。
厳密なモーションキャプチャではないみたいですが、格闘家さんのモーションから動画起こししてるため筋肉の流れが自然です。

この手の作品で重要視しているのが、ナレーションによる煽りのセンス。
『カイジ』等で確固たる実績のある立木文彦氏をナレーションに据え盤石の体制です。そもそもこの人“PRIDE”やってましたしね。
実際のナレーションについても私は第一話Aパートの煽りで掴まれましたので自信もっておススメできます。ネタバレで隠しますが気にされない方は視聴の参考にどうぞ↓

■第一話Aパートの煽りナレーション

新宿歌舞伎町の路地裏で屈強な二人の男の私闘を目の当たりにした冴えない中年男“山下一夫”。
決着がついて立ち去る勝者と取り残される一夫。気持ちの高ぶりを静められない一夫に畳みかけるように立木さんのナレーション…


{netabare}「山下一夫 56歳 真面目一徹妻子持ち」{/netabare}

{netabare}「飲む・打つ・買うとは無縁の壮年の男が…」{/netabare}

さあなんでしょう?続き↓

{netabare}「この日15年ぶりに女を抱いたー!!!」
「男を駆り立てたのは…保存本能!」{/netabare}


おバカすぎて好き(*'▽')


万事がこの調子なので細かいことは言いっこなしでいきたいところです。
元はお殿様の一言で始まった由緒ある拳願仕合。企業間の代理戦争。白黒つけるためのシンプルなルールはわかりやすいことでしょう。

序盤にはあった私闘や日常描写も中盤以降『拳願絶命トーナメント』なる仕合が始まるとなりを潜め、より肉体のぶつかり合いに焦点が絞られ純化されていきます。

{netabare}#8第一仕合、#9第二仕合、#10第三仕合、#11第四試合(主人公登場)。

一話につき一つの仕合。Part1最終話を残して一回戦の4分の1が終わったところでした。最終#12で

{netabare}第五第六第七、と。{/netabare}{/netabare}

合計32名。一回戦だけで16仕合あり、どの仕合も流さずにやるので飽きがこない工夫を望みたいところですね。Part1全12話終わってなおまだまだ楽しめそうです。

最終話はぶつ切りエンドではありましたが、次のPart2が確定していることが前情報としてあったのでダメージはないでしょう。
ただし、地上波のみでこのままPart2の放送がお蔵入りだともやっとすると思います。
Netflixとしてはよいプロモーション。続きが観たくなるしかけはプロモとしては正解だし、実際作品にも力はあります。血なまぐさいですが良作だと思いますよ。



■負け企業

{netabare}ボスバーガー。NENTENDO。セントリー。ペナソニック。ユナイテッドクロージング。マーダーミュージック。海一証券。です。

ここまでに敗れた企業たち一覧。モデルとなった企業になんか共通点ないかしら?と取りあえずリアルの業績について一覧しましたが、なにかしら法則性を見い出すには至りませんでした。

残念ではありましたが、こっそり「マーダー→まだ→soon→SONY」みたいな連想(妄想)がはかどって楽しかったです。一社だけ20年以上前に廃業した会社ありますけどね。平成も遠くになりにけりです。{/netabare}


■リングコールにダウン

トーナメントの元締めの一族のお姉さんがリングコール兼解説席実況を担当。
この分野で女性の声ですとレニー・ハートさんがまぎれもない巨人で否応がなくても比較されてしまいます。PRIDEの巻き舌ナレーションで有名なあの人のことですよ。

それについて片原鞘香(CV平田真菜)は正直なところ物足りなさを感じました。絶叫系でレニーに寄せてきたためなおさら粗が目立ちます。本作の残念ポイント。

{netabare}どうせレニーに寄せるなら…『けものみち』の斉藤貴美子さんは鳥肌もんでした。{/netabare}



徐々に肉体以外のドラマも小出しになってくるらしいですが、観たいような観たくないような。
Part2の視聴は要検討です。つまらなかったわけではありません。あくまで時間配分の問題っす。



視聴時期:2020年1月~3月 リアタイ

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2020.04.27追記

#13-#24もそのまま地上波で連続してやるようです。
元のNetflixでの配信が分割2クールだったらしく、あにこれでも便宜上「Part1」「Part2」に別れてますのでご注意ください。


2020.03.28 初稿
2020.04.27 追記
2021.03.09 修正

投稿 : 2024/08/17
♥ : 38

だんだだん さんの感想・評価

★★★★☆ 3.7

24話まで見終わってサクサク削除

(Part1/2 とも共通の感想)

これは名作、と言っていいのだろうな。
とにかくボコりまくるだけの映像作品。
なんか、格闘ゲームとか作りたいんかな、と思ってしまったw

ストーリー? そんなもんどうでもいいんだよ! と言わんばかりの
延々続くモブ?キャラ同士の凄絶かつアツい肉弾戦。
その 1on1 の戦いを肉付けするためだけに添えられた背景。

視聴者なんていいんだよ! こういう作品が作りたいんだ! という
意図が透けて見えるような割り切りのいい作品でした。
24話まで使ってストーリーはなんの解決も見ていない。

気持ちよかったけど、もう一回見たい、とは思わないがなw

投稿 : 2024/08/17
♥ : 2
ネタバレ

テレ美 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

一期二期まとめての感想です

えー!面白かった!意外!(ぇ)
意外と思った理由(どうでもいいので閉じとく)
{netabare}バキって漫画(アニメ)あるじゃないですか。実はあの絵が苦手でして…。だからタイトルはよく聞くのに読むことも視聴もできないんですよね…。(興味はあるんですよ)
そんな感じで、筋肉で格闘で…となるとバキのイメージがあって、楽しめないんじゃないかと思ってたんです。{/netabare}
そしたらそんなことなかった!最後まで楽しく視聴できました!
作者が「ダンベル何キロ持てる?」の人と同じなんですね。
ダンベルとは違う雰囲気のアニメでしたが相変わらず筋肉でした(笑)
まさかの冴えない中年オヤジが公式ヒロインということでとても斬新!
でもなんか、確かにヒロインしてましたよ?(笑)
声優さんもけっこー豪華だったと。強さ=声優のネームバリューにならないように多少は配慮もされてましたし。
{netabare}桜井さんのキャラなんてしゃべったかと思ったらその直後退場しましたからねw{/netabare}
あと企業名。NENTENDOとかペナソニックとか義伊國屋書店とかボスバーガーとかどこかで聞いたような企業名が散りばめてありちょっと笑う。こういうのけっこー好きです。
もちろん作中オリジナルの企業も沢山あって、「ダンベル」の主人公達が通っていた学校もエントリーしてた気がする。
続編あるんでしょうか。面白かったので是非作ってほしいです。

投稿 : 2024/08/17
♥ : 2
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